環境委員会 第2号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/11/13
会議録
○委員長(有村治子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官鎌形浩史さん外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(有村治子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(有村治子君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。よろしくお願い申し上げます。 まず冒頭、斉藤大臣におかれましては御就任おめでとうございます。是非積極的に環境行政を推進をいただくように心からお願いをしておきたいと思います。 さきの予算委員会では私は環境には関係ないことを大臣に質問いたしまして、失礼をいたしました。今日は環境のことに特化をして質問したいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 今日、実は三十分しか時間がありません。たくさんのことをお伺いしたいと思いますので、早速入らせていただきたいと思います。 一つは、大変残念なニュースが流れました。二〇〇七年度の我が国の温室効果ガスの排出量は前年度比二・三%増の十三億七千万トンになりました。これは、九〇年度比で八・七%の増になっておりまして、何と九〇年度以降最も多くなりました。 一つは、原発の稼働率の低下や経済活動が活発だったこと等があって、政府としては誤算があったと思いますが、しかしながら、現実には京都議定書の第一約束期間にもう突入をしているわけです。その状況でのこの数字というのは非常に我々としては遺憾に思っておりますし、これまでの京都議定書が発効してからの政府の取組が不十分であったと言わざるを得ません。今後の国際交渉における我が国の交渉力のある種の低下も想定されますし、そのことについて大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨日、二〇〇七年度の二酸化炭素排出量、環境省が取りまとめたものを発表させていただきました。私も大変深刻に受け止めております。 ただ、子細に見ますと、例えば運輸部門については低減をしてきておりまして、その傾向が見られます。また、いわゆる業務その他部門におきましても、いわゆる今回原発の停止によって原単位、電力の原単位の数字が上がりましたので、その数字を使えば今回業務その他部門も上がっているんですが、いわゆる普通の数字を使えば、これまでずっと増え続けてきた業務その他部門についても改善の傾向が見られるという、希望の光も少しございます。 この達成目標に向けて、毎年点検をすることにしておりますので、今年度末もしっかりと点検をして、強化すべきところがあれば強化をし、達成目標に向けて全力を挙げていきたいと思っております。
○福山哲郎君 環境省並びに環境大臣からは、そういう御答弁を私はもう毎度毎度いただいております。 現実問題として、原発の稼働率が低下をして排出係数が変わったと。確かにそれなりにお気の毒な点はあったと思いますが、じゃ、いつまでそういうことに頼りながら温室効果ガスの減少に対してコミットしていくのかと。そのことについては、原発の例えば事故の問題や地震の問題も含めて多少不確実性があることはもう所与のものでございまして、根本的にその中で温室効果ガスをどう減らしていくのかというのは焦眉の課題で、そういうある種の言い訳は国際交渉上は通用しないはずです。 他の国は、排出量取引制度の問題、さらには再生可能エネルギーの推進の問題を含め、環境税の導入も含め積極的に関与している中で、今温暖化の問題にコミットしているわけですが、そのことについて、大臣は就任したてですから、その過去の経緯について私は大臣を責める気は今のところありませんが、しかしながら将来的には、今の答弁の延長線上だと同じことがまた起こるのではないかというふうに私どもは判断せざるを得ないんですが、大臣、やはり就任して、大臣のいろんな私はこれまでの御所見も拝見をしておりますが、温暖化に対しては積極的にかかわりたいというふうにおっしゃっておられますので、どうか前向きな御答弁をいただけませんでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 御激励ありがとうございます。 例えば、今回見直しをする、点検をする、そしてその点検の結果見直しをすると言いましたけれども、それだけではなく、今回太陽光発電世界一奪還計画を掲げまして、一昨日も新たな計画を発表させていただいたところでございます。また、この十月から排出権取引の試行を始めさせていただきました。このような、もっとほかにもございますけれども、一つ一つの施策を通じて、これまでの延長線上ではない温暖化対策強化を私も大臣として責任を持って進めていきたいと思っておりますので、どうか御指導のほどお願いしたいと思います。
○福山哲郎君 前向きな答弁をいただきましてありがとうございます。 まあ、出た結果ですから、より効果のある対策を新たに講じていただくように心から希望します。 アメリカではオバマ氏が新大統領に選出をされました。御案内のように、ブッシュ政権ができてすぐに京都議定書の離脱を発表されてから、温暖化の交渉、それから国際会議は大変混迷をしてきました。それはアメリカのある種の方針ですから仕方ないとして、オバマ大統領は、これまでの大統領選挙でも温暖化政策については積極的な発言を繰り返されています。 これまで日本の政府は、京都議定書は批准をしましたが、ある種アメリカと他の国とのバランサー的な役割に終始をしてなかなか積極的な対応をできなかったというのも、我々から見るとそういうふうに見受けられる部分もあります。 今回、オバマ大統領になりましてアメリカが変わっていくと、実はいつの間にか日本はアメリカに追い抜かれ、いつの間にかふと見たら最後尾を走っているというような、そういう国際的なリスクも背負ってきていると思いますが、この大統領が替わったことに対する日本側のスタンス等について、大臣からお答えをいただけますでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 一言で申し上げますと、非常に期待をして注視をしていきたい、そして新たな二〇一三年以降の枠組み、この枠組みについては、来年のCOP15で最終決定するわけですけれども、その中に、アメリカとともに協力しながら新たな枠組みをつくっていきたいと、このように思っております。 オバマ次期大統領は、キャップ・アンド・トレードの導入、それから自然再生エネルギー、それから二〇五〇年、八〇%削減、これが一番大きいですね、二〇五〇年、八〇%削減ということは既に明言されております。そういう意味で我々の方向性と軌を一にするわけでございまして、協力をしながら新しい枠組みをつくっていきたいと思っております。
○福山哲郎君 大臣のお言葉ですが、我々の方向性と軌を一にするかどうかは、まだ日本政府の対応ははっきりいたしておりません。 今キャップ・アンド・トレードの導入をオバマ大統領が目指しているという表現がありましたが、そのことについて日本の政府としては対応が決まっているわけではないと思いますし、大臣が積極的なことは私は大変評価をしたいと思いますし、是非導入に向けて力強い推進役を果たしていただきたいと思っておりますが、本当にアメリカが動き出して、EUと排出量取引制度で国際的なルールづくりで協調し出して、そこにカナダ、準備をしているオーストラリア等が加わってくると、本当に日本はいつの間にかまたグローバルルールを押し付けられる立場になりますから、もうここで何度も私は申し上げておりますが、日本は省エネ技術にしても自動車にしても間違いなくトップなんです、トップグループにいるわけです。そうすると、グローバルルールづくりに逆に日本は積極的に果たすことによって、二十一世紀の世界のマーケットに対する日本の経済的なある種の主導権が握れる可能性があると、私はもうずっと五、六年ここで言い続けておりますが、そのことについて、今回の自主的な排出量取引制度が、私は申し訳ありませんが、到底グローバルなスタンダードになるような形だとは思っておりませんので、そのことについては、大臣としてはしっかりと世界の状況をウオッチをしながら、政府の中でも力強く御発言をいただきたいと思います。 その中で、実は、日本は政府としてはAWGにCOP15に向けての新たな枠組みに対する提案を九月の三十日にされています。その中で、いろいろ細かいことを申し上げると切りがないんですが、一つは、要は国別総量目標について、日本の提言では、どうも排出総量自体にプラス最新の年を含む複数の年からの削減率という提言がなされていました。実際この排出総量自体というのは、一体何を基準に今政府は想定して提言をされたのか。それから、最新の年を含む複数の年からの削減率ということは、なぜまたこのようなことを提案されたのか。明確にお答えをいただけますでしょうか。
○政府参考人(寺田達志君) まず、排出総量の目標の方でございます。これにつきましては、セクターごとの削減量と申しますか、削減ポテンシャル、これを積み上げましたものに、さらに、例えば世界全体での排出量のピークアウト等の要素を考慮して設定をするという考えでございます。 また、基準年のお話ございました。基準年は、ある一定期間における温室効果ガス排出量の推移を見るためには有用な制度でございますけれども、たった一つの排出量ということになりますと、その時点以前の削減努力が考慮されない等の問題があるところでございます。したがいまして、京都議定書の基準年となっております一九九〇年や最新の年など複数の年からの削減率を併せて示すことで、異なる期間における削減の推移を把握するということが可能になるものだと考えております。
○福山哲郎君 それは、政府のこれまでの見解を変えたということですか、寺田さん。鴨下大臣はこれまでずっと、セクター別アプローチは国別総量目標を代替しないと国会の場で我々に明言をされておられました。そのことについては、政府の見解を変えたなら変えたと言っていただかなければいけませんし、それを、役所が勝手に変えて条約事務局に提出したとなったらこれは大問題ですから、そのことについて明快にお答えをいただきたいことと、今の答弁で斉藤大臣自身、公明党さんの見解も含めて、いいと思われているのか、お答えをいただけますか。
○政府参考人(寺田達志君) ただいまお尋ねがございましたセクター別アプローチと国別総量目標の件でございます。 今回の提案では、各国が設定する国別総量目標の比較可能性を確保するためにセクターごとに削減量を積み上げる、そういったセクター別アプローチを活用するということでございます。すなわち、セクター別アプローチは、先進国の国別総量目標の比較可能性を担保するための手法として活用するわけでございまして、国別総量目標の設定を代替するものではございません。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 国別総量目標の設定を代替するものではないということでございまして、これは、さきの神戸におきます環境大臣会合でも議長サマリーに、セクター別アプローチが国別総量目標を設定するために用いられるもので、これを代替するものではないことを明確にしたというふうに明確にしておりまして、国の方針は変わっておりません。 それから、福山委員の、先ほどの答弁で公明党出身の大臣としてはいいのかということでございますが、公明党としては、基準年について一九九〇年で常にこれまで物を言ってまいりました。その基本的な考え方は変わっておりませんが、しかしながら、最終的に来年のCOP15で次の枠組みをつくるときに、アメリカやインドや中国も加わりやすい、加わりやすいといいますか加えなきゃいけないんですが、そのためには、今この基準年について明確にしておくことがいいのかどうかという議論もございまして、先ほど地球環境局長が答弁申し上げたとおり、いろいろな立場の国の人が入りやすいような形で議論をするということも一つの方法ではないかということで、今のような地球環境局長の答弁になったわけでございます。 御理解いただきたいと思います。
○福山哲郎君 大臣のお立場は理解をいたしました。 実は、政府がついこの間ですが、中期目標検討委員会というのを設置されました。来年のしかるべき時期に設定をするということなんですが、大変実は個人的なことで恐縮ですが、私は遺憾に思っています。 昨年のちょうど十月に福田総理と当時の鴨下環境大臣は国会のテレビ入りの答弁で、昨年中にです、要は今年ではありません、昨年中の年内に中期目標と長期目標を設定すると実は私に答弁をいただきました。それが、一年たって今、中期目標検討委員会をつくったと。一年たってですよ。昨年の十二月の末までに出すと当時の総理と大臣がおっしゃったのに、一年たってやっと委員会をつくりましたというのは私としては非常に遺憾に思っておりまして、検討委員会をつくられたことに関しては、つくればいいと思いますが、一体いつこれを設定をして、国のポジションを発表されるおつもりなのか。 それから、去年、福田総理と鴨下大臣が言われた答弁についてはどのように考えておられるのか、明快にお答えをいただけますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まず、長期目標、二〇五〇年、六〇ないし八〇%削減ということについては、今年六月の福田ビジョンで明確にし、七月の低炭素社会づくり行動計画の中で閣議決定をさせていただきました。 それで、今の御質問は、じゃ中期計画はどうなのだということかと思いますけれども、この中期計画につきましては、できるだけ早く設定をしなければいけないと私自身思っておりますが、いろいろな国内に意見がある。また、長期目標については技術革新という部分があって、その技術革新というところはある意味でブラックボックス的な感じで長期的な目標ができるわけですが、中期目標については、ある程度現実的な技術的な積み上げで持っていかなくてはいけないということもこれあり、いろいろな議論がございます。そういう議論をオープンな場で情報を提供しながら議論をする。 しかし、最終的には検討委員会は選択肢を提示するということで、最終的には政府が責任を持ってこれを決めたいと思っております。来年のしかるべきときに決めたいと思っておりますので、この点、御理解をいただければと思います。
○福山哲郎君 これまた実は斉藤大臣の所属されている公明党さんは中期目標の設定は強く主張されていますので、まあいつまで言ってもこれのれんに腕押しなので私もあれなんですが、言ってもせんないなと思っておるんですが、こういうやっぱり中期目標は必要です。 一つだけ確認をしておきます。 バリ・ロードマップで、オールドAWGの中でのIPCCの先進国の削減の必要幅は二五から四〇%という表現があります。これを日本は合意をしています。当然、日本が設定する中期目標は、この先進国の二五から四〇%の削減の内数に入ると。それをちゃんと視野に入れて、内数の中でまとめるという御意向があるのかどうかだけはお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) IPCC、科学者がまとめた報告、これを根拠に政策決定はなされるべきだというふうに私自身、また公明党も申し上げてまいりました。 だからこそ、今回の麻生政権の自民・公明連立政権合意の中に、この中期目標につきましては、科学的知見に立脚して中期目標を策定するという旨が盛り込まれたわけでございます。 検討委員会におかれましても、この政権合意ということが当然ベースにあると思いますし、先ほど申し上げましたように、検討委員会が決めるわけではありません。検討委員会は選択肢を示すということでございますので、当然この選択肢の中にこの科学的知見というものも幅の中に入っている、このように認識しております。
○福山哲郎君 今、微妙に斉藤大臣はうまい答弁をされたと私は思っているんですが、要は検討委員会の出てくる数字は確かに選択肢を提示をするとしても、その中で政治的に決める範囲は、このオールドAWGで日本が合意をしている二五から四〇の幅が視野に入っているから、当然、その幅の中に入ると判断をしてよろしいですね。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 検討委員会がどのような選択肢を提示するかということは、今の段階で私の方から前提を言わない方がいいかとも思いますが、当然、これまでの議論で、また科学者、IPCCが報告していること、また政権合意にあることを考慮に入れた選択肢が提示されると、このように思っております。
○福山哲郎君 ですから、選択肢が提示をされた後、政治的な決着もそこの幅だというふうに思っていいですね。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) その点につきましては、私自身の考えはございますけれども、政府の中で今後しっかりと議論をし、根拠のある、世界に説得力のある決定をしていきたいと思っております。
○福山哲郎君 そこの、私自身のお考えは、大臣、大臣の意思としてお伝えをいただきたいんですよ。そうでないと政府内でどういう議論がされるか見えないから、国民からは。その決定がどうなるかは、政府内の調整があるのは私も理解をします。しかし、現職の環境大臣がどういう意思で今立ち位置をいらっしゃるのかということについては、ここで言及をしていただくものは最初の所信に対する御答弁ですから、是非そこは遠慮なさらずに思い切って御発言をいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この問題については、環境省だけで決定できる問題ではなく、四大臣会合、官邸で決定することでございます。 その中で私が申し上げている内容につきましては、これまでいろいろな場面で私、申し上げてきた。参議院の予算委員会では福山先生に質問していただけるかなと思って期待していたんですが、そこまで至らなかったんですが、衆議院の予算委員会では岡田委員から質問がございまして、その趣旨を私、申し述べたところでございまして、そういう考え方で頑張っていきたい。つまり、この自民党・公明党連立政権合意にありますように、科学的知見に立脚して中期目標を策定する、その科学的知見というのは、科学者の集まりが九五%以上の確率で確からしいと言ったその知見でございます。
○福山哲郎君 大変、言える範囲でおっしゃっていただいたと思いますので、そこは私も評価をさせていただきたいので、是非頑張っていただければと思います。 もう時間があと十分になりました。駆け足でいきます。 先月成立した本年度補正予算に、住宅用の太陽光発電に対する補助金が導入をされました。これは、二〇〇五年に打ち切られてドイツでマーケットシェアをどんどんどんどん奪われた結果、もう一度復活をしました。また、経産省は、御案内のように、十倍の住宅に対する住宅の太陽光発電設備を入れるということを表明をされました。このことは私は大変評価をします。 しかしながら、何と新築でも既築でも平均価格として七十万円の上限金額を設定して、それ以上、上の金額は排除されています、補助金の対象金額として。実は、新築と既築で平均単価が違います。新築は平均単価五十七万円、既築は平均単価七十四万円です。日本の新築と既築の太陽光パネルの設置は、新築はわずか二〇%のシェア、既築が八〇%のシェアです。その既築の八〇%のシェアの平均価格が七十四万円なのに、七十万円に設定をしています。このことの根拠をお示しください。
○政府参考人(羽藤秀雄君) まず、補助金のこの対象について七十万円ということで上限を設けさせたことでございますけれども、これは昨年の実際に導入をされました太陽光発電システムの平均価格について、財団法人新エネルギー財団の調査に基づいてこれを設定をしたものでございます。 それから、既築と新築との関係においても一律に設定をすることについていかんというお尋ねでございますけれども、この点につきましては、仮に既築と新築で別個の補助要件を設置をいたしますと、例えば故意に太陽光発電システムの設置時期を遅らせるといったようなことによって不正受給をするといった事態も生じるおそれがあるので、こうしたこともありまして、今回の補助要件につきましては一律の基準としてキロワット当たりの七十万円ということを設定をした次第でございます。
○福山哲郎君 実はお手元にお配りしたペーパーは各メーカーの単位でございますが、これ実は工事費と附属機器が込みでございます。これ、例えば雪国だとかへき地だとか三階建てだとか、そういった状況によって工賃が変わります。もっと言えば、そこの地域の人件費も差異がもちろんございます。 これを見ると、七十万円というのは合理的なように見えるんですが、C社とかD社とかB社のぎりぎりのところでいうと、実はどうしても導入をしてほしいメーカーとか工務店からしたら、人件費削ってもとにかくやれというようなことがやられる可能性があると、逆に言うと、工事がちゃんとできるかどうかについても微妙な判断が出てきます。今言われたみたいに、不正が新築と既築でという話がありましたが、それ以上にもっと、実は七十万円で切ることによっていろんなひずみが出てきます。B社、変換効率一七%、これ変換効率一番高いところです。これが七十四万円になります。これ、変換効率が高いというのはそれだけ性能がいいわけですから、投資も掛かっているわけです。それで値段が高くなるのは、今のマーケットからいうと当たり前の話なんです。 経産省も来年度の概算要求の中に、太陽光パネルの変換効率を上げるためだということで、予算を百億円以上入れようとしています。つまり、変換効率を上げることというのは、これからの太陽光パネルのマーケットを拡大をしていったり世界的にも勝っていくこと、更に言えばこれからの省エネ、さらには再生可能エネルギーを普及するために絶対に必要なことなんです。ところが、これですと、一番変換効率のいいところから補助が外れるんです。全く、実は経産省のやっていることはあなたたちが目指していることと矛盾をしたことをやろうとしている。ましてや、地域的な偏在みたいなものに対しての考慮もしようとしていない。更に言えば、これによって、人件費だけを無理やり、地方の例えば工務店の人件費みたいなものを下げて導入をするようなことで、工事自身がひょっとすると、これは僕はこういうことは言いたくありませんが、非常に手抜きの工事が行われるようなリスクも出てくると。 なぜこのような金額を設定する必要があるのか。ましてや、一家庭三・三キロワットとしたときに、これ補助金額は二百万ぐらいの全体に対して二十万ぐらいです。そのことに対してこういう上限を掛ける合理的な根拠があるのかどうか、明快に経産省、説明していただけますか。
○政府参考人(羽藤秀雄君) そもそも今回、本年七月に閣議決定をされました低炭素社会づくり行動計画におきまして、三年から五年後に太陽光発電システムの価格を現在の半額程度に低減することを目指すということがこれは閣議で決定されておりますので、そういう意味では、まず広く一般国民が入手をしやすいような形で価格の低下を促す。そして、確かに御指摘のとおり、我が国の代表的な太陽電池メーカーを始めとして、供給するサイドの企業には多大な御尽力をお願いすることになりますけれども、マーケットメカニズムあるいは量産効果ということで価格の低下をお願いをするということをそもそも今回の補助金ではねらっておりまして、そういう意味で上限の価格を設定をさせていただいております。 効率のいいものにつきましても、そこも含めて統一的な基準を設けておるということでもございますけれども、これは限られた予算の中で効率的に普及を進めさせていただくという観点からも、補助の対象となる設備についてある程度広く、一般国民が入手しやすい層を中心に考え、そういう観点からこの上限の価格を設定をさせていただいたというものであります。 なお、工事の点でございますけれども、これ施工費も含めたシステム全体の価格を引き下げるということで、確かに塩害あるいは雪害、いろいろな地域によっての差があるというのは御指摘のとおりだと思います。一方で、制度の安定的な運用ということにつきましては、全国一律の客観的な要件を設定する必要もあるというふうに考えた次第でもございます。 いずれにしましても、御指摘のあった事項を含めまして、円滑かつ公平な制度運用を行うべく努めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 価格をもし低下させることが目的で、国民に広く普及するんだったら、補助率を上げればいいだけの話です。現実の問題として、メーカーの価格を下げることを政府が誘導するなんというのは傲慢以外の何物でもありません。この国はいつから価格統制をする国になったんですか。例えば、液晶テレビ、プラズマテレビ、いろんなテレビやメーカーがある、それぞれのメーカーの価格を政府が下げろと言って何かの設定をするみたいなことなんて、現状あり得るわけないでしょう。 現実の問題として、今まさにお認めになったように、へき地や雪国や、それから人件費の高い安いも含めて、この七十万が本当に合理的かどうかです。 もっと言うと、これで安くすればするほど、海外の太陽光パネルの値段は日本よりも高いです、そうすると、日本の国内メーカーは、日本の国内で売るよりも海外へどんどん出ていきます。日本の今のマーケットのシェアなんというのは、世界でいうと二〇パーぐらいしかありません。国外で売った方がよっぽどもうかると。そうすると、本当に日本に太陽光パネルが普及をして技術開発が促進されるんでしょうか。なぜ、せっかく補助金をスタートしたのに、このような七十万円という中途半端な上限で切って補助金をするんでしょうか。価格を下げる、その前にマーケットを広げることがまず重要なんじゃないでしょうか。私は非常にそのことを残念に思います。 ただし、この補助金制度について私は悪いと言っているのではないので、そこは是非、今のいろんな地域の格差、それから人件費の違い、それからエネルギー効率の高いところがマーケットシェアが拡大できないような、そんな逆行するようなことはやめていただきたい。是非、この制度を運用するときに弾力的に今の欠点を修正をしてスタートできるように、是非強く強く要請をして、もう時間になりました、まだ言いたいこといっぱいあったんですが、私の質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○轟木利治君 民主党の轟木利治でございます。 斉藤大臣を始め御出席の皆さん、よろしくお願いいたします。 私の方は、今回政府の方で発表されました排出量取引制度の試行的実施に特化して御質問をさせていただきたいと思います。 今回、推進本部の方で決定されました内容を見させていただきまして、その目的として三つの大きなテーマといいますかキーワードがあると思います。まず一点目はCO2に取引価格を付けて市場メカニズムを活用するんだということ、それからマネーゲームが排除される健全な実需に基づいたマーケットの構築、そしてもう一つが技術と物づくりが中心の日本の産業に見合った制度の在り方だと、これが大きなポイントだとは思いますが、おっしゃることは理解はできるんですが、これを全体的に、最終的な姿としてどういった理念を持って大臣としてこれを試行されようとしているかと、これについて端的にお答え願いたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) この十月から試行を始めました。マネーゲームにならないように、また、日本のいわゆる物づくり産業の成長につながるようにと、こういう基本的な考え方、今委員がおっしゃったとおりでございまして、それを実行していきたいと思います。 まず、マネーゲームにならない。これは、安く買って高く売る、そのことに注目していわゆる金融商品と同じように扱われる、そういうことがあってはならないということだと思いまして、そのためには価格が安定する、その実需に基づいたきちんとした価格設定がされるということが重要だと思います。そういう意味で、排出枠の繰越し、いわゆるバンキング、それから借入れ、ボローイングを認めまして、極端な、買うものが少ない、若しくは、という緊急状況をなくすということが必要だと思っておりますし、また価格、今どのような価格で市場で取引されているか、その実態を、その情報をオープンに知らせるということも価格の安定に資するのではないかと、このように思っております。 それから、物づくり産業に適した制度ということで、今回の試行でも入れておりますが、いわゆる総排出量だけではなくて原単位、この原単位も一つの目標として認めるということだと思います。そして、その上で、例えば二〇〇九年度ですと、その期の初めに設定するということと、実際に生産量が決まってから、生産量が定まって期の終わりに設定する。期の終わりに設定する場合は、例えばうちは今回原単位を選んだ方がいいというふうな選択も可能になってくるわけでございまして、そのような形で、期首又は期の終わり、その設定する時期を選べるというふうなことも一つの物づくり産業に合った制度ということではないかと思いまして、そういうものがどう働くかということをこの試行で試していきたいと思っています。
○轟木利治君 今大臣の方で御説明いただきましたけれども、端的に一つだけ再確認をさせていただきたいと思います。 今回の市場に出される、取引されるCO2というのは金融商品という位置付けになるんでしょうか、どうでしょうか、お答えください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 金融商品とみなされる側面、これはあると思いますけれども、現在世界の中で、我々議論している中で、金融商品として取り扱われているとは考えておりません。
○轟木利治君 どっちも取れるようなちょっと言われ方でしたけれども、先ほど大臣の方からは、特に実需に合った形でやるんだと、先ほど、安く買って高く売り抜けるようなことはさせないんだと、そういうことを念頭に置いているんだということをおっしゃいましたけれども、これからちょっと質問させていただきますが、その要素も多分にあるんじゃないかなと思っております。 これからの日本経済、それから産業界、特に製造業、こういったものを考えますと、もう大変な状況に陥ってくるだろうと思います。もうこれは、出発点は御存じのとおりだと思います。そして、日本の製造業を見ていましても、私もこれまで製造業でやってきましたけれども、その経験からしましても、今回自動車産業が大変大きな打撃を受けております。これまでは、個々のメーカーはございましたけれども、自動車産業としては全体は伸びてきた、日本の経済を引っ張ってきたと思っております。そして、そのすそ野の広い自動車産業ですので、その影響というのは大変大きなものだと思います。 もう現に自動車産業なんかでは、その現象として、期間工の方でしたり派遣社員の方の雇用を打ち切るというような現象も出ておりますし、多分これが全産業に影響して、次に出てくるのが従業員の賃金カット、そしてそれでも駄目であれば希望退職、最終的には解雇という、こういったところまで、私自身も経験してまいりましたけれども、こういったことまで行くんだろうなと思ってございます。 そのときに、日本の物づくりがどうやった形で対応しなきゃならないんだということになりますと、雇用を守っていくというのは当然大前提ですが、こういった生産が落ちたときにいかに設備投資をしていくか、将来に向けた設備のメンテなりリニューアルをしていくか。生産が一〇〇%、一二〇%のときは設備を止められません。生産が減産しているときに工数を使って投資していくと、これが今まで日本がやってきた、この物づくりが世界で貢献してきた大きな方針であり政策だったと思います。これを怠ると、次のときのことを考えたときに、日本の産業、物づくりは衰退化していくと思います。 もう現に、私なりの判断しますと、アメリカなんかの製造業というのはそういうのをやってこなかった、そういった形で製造業が衰退していく、それで新たな産業を求めていくと。日本はずっと古来の製造業がそのトップレベルを維持してきたというのは、こういうことだと思います。そのときに設備投資なりをする位置付けとして、当然、省力もありますけれども省エネ、これを推進してきた。これがCO2の削減につながってきたと。それで、省エネルギーの確固たる技術を持ってきたと思います。 そして、そこに投資するには体力は弱まっていますから、ぎりぎりの線でやっていく。そこに関して、今回排出量取引制度が出る。当然、約束を守れなかった、そのペナルティーとして代償を払うということは、これはもう業界も理解をしなきゃならないと思います。しかし、その価格が実態よりも非常に高くなったり、こうすることは余分な費用を払っていかなきゃならない、そちらに資金が流れていくと。実際の設備投資なんかのリニューアルとかメンテナンスができなくなる。こういったことになると、先ほど言いましたように、非常な産業界の衰退を招く可能性がございます。 これ、非常に大きな製造業にとって起点になるんではないかと。このことによって、本当に日本の製造業が衰退化していくかどうかというところまでの状況になるんじゃないか。これが一年、二年では見えません。十年、二十年の話になると思います。そういったことを念頭に置いて、先ほど言われましたようなマネーゲーム化にならないように是非お願いをしたいと思っております。 実は、マネーゲーム化しないよと大臣はおっしゃいましたけれども、制度上を見ますと、どうもその可能性もあるのではないかと思いまして、ちょっと質問をさしていただきたいと思います。 取引の主体について、実際その削減をしていく企業が参加するというのは当然ですが、取引参加者、この人たちも参加してくるということになっております。この人たち、お話を聞きますと、金融業界、いろんな商社、その仲買をするんだということも含めての対象だと今日聞いておりますが、その人たちの役割、その業界の役割と、それから海外企業もここに入ってこれるのか、特に外資系の投資銀行、こういったところも入ってこれるのかについて御質問さしていただきます。
○政府参考人(寺田達志君) ただいま御指摘ございました取引参加者でございます。これは商社、銀行等を想定をしております。目標設定参加者の間の需要と供給のマッチング等を行って円滑な市場形成に努めると、こういう役割を期待しているところでございます。 なお、この商社、銀行等につきましては、海外の企業あるいは外資系の投資銀行等について排除をしているものではございません。
○轟木利治君 排除をしてないと、投資銀行等については、ということですよね。 そうしますと、もう一つお聞きしますけれども、こういった取引参加者は参加することだけで買う、その排出CO2を買う、そしてストック、こういうことも可能ということですか。
○政府参考人(寺田達志君) 可能でございます。
○轟木利治君 そうすると、先ほど大臣がおっしゃった安いときに買って高いときに売り出すと、こういうことも可能だということですね。
○政府参考人(寺田達志君) この排出権取引市場というのは基本的に自由な経済活動を中心に運営される市場でございますので、ある程度そういうふうな安いときに買って高いときに売るというようなスペキュレーションも生ずる余地はあろうかと思います。 ただし、私どもといたしましては、適正な価格情報の提供等の手段を通じまして、できるだけ先ほど来大臣の申し上げておりますようにマネーゲームに走らないようにという措置を講じてまいりたいと考えているところでございます。
○轟木利治君 ということは、今まで国民の皆さんが大変苦しんできた原油だとか穀物だとか、そういうものと同じような現象は起こり得るという理解でよろしいですか。
○政府参考人(寺田達志君) これは排出権取引市場でございますので、当然のことながら一定の価格変動というのは起こり得る。現に既に実施されておりますEUの排出権取引市場でも一定の価格変動は当然のことながらあるわけでございます。 ただ、その中で、私どもはこの試行によりまして過剰なマネーゲームと言われるような価格の乱高下を我が国なりにどういうふうに防いでいったらいいのかというようなことを一生懸命研究してまいりたい、こういうことでございます。
○轟木利治君 ちょっと事前予告ないのですが、大臣にお聞きしたいと思います。 大臣のお言葉はマネーゲームにしないんだと、そういうものを排除して実需に合わせるんだと、そして物づくりの日本に合った形にするんだと。今の説明でいきますと、今、投機マネーと言われるようなことも制度としてはあり得るという御回答でございます。それをできるだけ極力抑制するんだとはおっしゃいますけれども、大臣のおっしゃったこととちょっと違うような気がするんですが、大臣として今のやり取りを聞いてどう思われますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私、最初に、今この排出量取引制度、金融商品としては取り扱われてはいないというふうに申し上げました。その前提として、しかし金融商品的な側面はあるとも申し上げました。やはり、排出量取引でございますので、金融商品的な側面を一〇〇%否定するということはできないと思いますし、ある程度いろいろな意味での公平性ということを考えたときに、市場をオープンにして、そのオープンな市場の中で価格が付けられるということもある程度必要だろうと、このように思っております。 要は、そのバランスの問題というふうに私は認識をしております。先物取引や株のようにその間にほとんど何の制約もないというようなものであってはなりませんし、そういう中で今回、原単位であったり総量目標であったり、そこら辺を選択できる等、また先ほど申し上げました期首、期尾、その設定のときを選べる等を通しまして、乱高下のない、より実需に合った価格が付けられるような仕組みはどういう仕組みなのかということを、日本としても世界標準をつくるときに発言力を持って発言していきたい。その経験を得るための今回の試行と、このように考えているところでございますので、是非御理解をいただきたいと思います。
○轟木利治君 今、売手と買手の市場からいって、先物みたいな形でやられるというのがほとんど多いわけですが、原油にしてもレアメタルにしてもそうですが、そうでないやつも原料なんかでもあるわけですね。俗に言う鉄鉱石なんかそういう要素はないわけでございますから、お互いが価格を決定してやっていくと、そしてそこに当然商社も入って手数料は取るとは思いますけれども、その第三者が、実際減らしていく業界じゃない人たちが買い占めていくということが本当に実需に合うのかどうかというのは非常に疑問を感じます。そういったところは、今回試行ですから、十分注意してやっていただきたいと思います。 そういったことを見て次の質問にちょっと入りますが、今、マネーゲームの対応の中で排出枠の価格指標等の提示ということで記載はあります。これも多分その一要因として提示していきますよということだと思うんですけれども、これは本当に実態に見合ったものなのかどうか、今のところの御見解をお聞かせください。
○政府参考人(寺田達志君) 今回の試行につきましては、取引参加者等に対しまして毎月、前月の取引価格等の情報を政府に報告するというようなシステムをビルトインしております。そうした情報に基づきまして適切な価格情報というものを提供してまいりたい。その細部につきましては現在検討中でございますけれども、そうしたことを考えているところでございます。
○轟木利治君 その次に、同じようにマネーゲームの関係で記載されている内容でちょっと読み上げますと、マネーゲームの対応で、投機的な取引のために価格が暴騰するなどの場合ということが記載されております。これを素直に日本語で読みますと、投機的な取引はできる、そして価格が暴騰してから対応するという形で読み取れるんですが、これまでも議論したように、それは可能性としてはゼロじゃないんだということなのでそういった表現になるかと思うんですが、本当にこれでいいのかというのが非常に私は疑問を感じますし、多分これから来年度、二〇〇九年度、二〇一〇年度は、まあ二〇〇七年度はCO2が大分増えましたけれども、減っていくと思います、それは経済活動が停滞いたしますので。そうしますと、経済活動が停滞するとCO2の単価も下がります、多分。市場にも出なくなる、薄くなる。そのときに、じゃ三年後、四年後を見据えて買っていくという業界が現れるかも分からぬわけですね。 そういったところをしっかりチェックしていただいて、本当に、本来であればそれぞれの売買で即契約が成立し、商談が成立するような形で、ストックができないような形に本来はしてもらった方が、本来の実需というお互いのベースでやるということが理想的な姿ではないかとは思っております。 次に入らせていただきますが、目標設定の点で、先ほど大臣も総量だけではなくて原単位、これも目標の一つに入れていくんだというお話がありました。そのそもそもの原単位の考え方は分かります。ただ、ちょっと疑問に感じますのが、原単位でいくと生産量との関係が非常に微妙になっていくんではないかと思います。 数字でちょっと分かりやすく申し上げさせていただきますと、一トンの製品を作るのに一トンのCO2を排出していたと。そうすると、年間の生産量が千トンだと。そうすると、千トンのCO2を排出していたと、これまで。原単位の目標として〇・五トンにすると、一トン当たりを。まあ二分の一にするということですね。したけれども、目標年度の生産量が三倍になったと、三千トンになったと。そうすると、CO2の排出が千五百トンになるわけですね。そうすると、実際の目標を立てたときから五百トンCO2は増えたということになります。 それともう一つは、本来の生産量であれば、コンマ五トンまで原単位を落とせば五百トンのCO2量になりますので、千トン増えたとも言える。しかし、お話を聞きますと、この原単位でやった場合は、その生産量は基本的には加味しないから、五百トンオーバーしたのはこれは除外できるというようなお話を聞きましたけれども、本当にそれでいいのか。この目標は、総量を減らすためにどうするかという一つの手段としてこの排出量取引制度を取り入れられているんではないかと思いますが、そういった理解でよろしいのか、ちょっと見解をお聞かせください。
○政府参考人(寺田達志君) この試行におきましては、できるだけ多くの企業に御参加をいただき、日本型の排出量取引制度というもののモデルをつくり、さらには、そういったところに、どういうところが問題点となり得るのかということもチェックをするという観点から、現在経団連等で比較的多く採用されております原単位目標の考え方も一部取り入れてそれも可能なようにしております。 ただし、目標設定につきましては、ただいま問題点の指摘ございましたけれども、当該目標の設定に当たっては、それぞれの所管官庁並びに運営に当たります内閣府官房、私ども環境省、そして経済産業省が十分に審査をして、余りに不適切な目標設定はチェックをできるという仕組みにしておるところでございますので、極端な、異常な例というのはないと思います。 また、原単位目標につきましては、おっしゃるとおり、原単位に着目しまして、原単位が良くなればそれは目標達成となるし、悪くなればそれは目標非達成ということになるわけでございます。
○轟木利治君 原単位の考え方は分かります。ですから、原単位を減らして量が増えた場合にどうするのですかという質問なんですね。だから、異常な設定はこれは駄目だと言うとおっしゃいましたけれども、生産量なんて三年、四年先分からないですよ。今回の経済が今まで良かったのも、だれもここまで良くなると思ってなかった。生産量というのは読めないんですよ。一年ぐらいは読めるかも分かりません。その中で良かった悪かったということをやるということですか。
○政府参考人(寺田達志君) 原単位目標につきましては、事前の取引ということではなくて、ある一定期間を設けまして、その期間の終了時にその間の原単位の推移を見るということになっております。それによって、目標が未達であったか既達であるかということを判断する、こういう仕組みになっておるところでございます。
○轟木利治君 ということは、量が増えても仕方ない場合もあるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(寺田達志君) 仕方がないというお言葉をちょうだいいたしました。その表現を私そのままお返しするわけにはまいらないかとは思いますけれども、元々排出量取引という制度自身が、全体を一定の枠の中に入れながら、その中で、できるだけ企業それぞれの自由な経営というものを市場メカニズムを生かしてその中で達成をするということでございますから、余りに統制経済的なことは本来のこの制度の趣旨に合わない。仕方がないという言葉がいいかどうかはともかくとして、そういう場合もあり得ると考えております。
○轟木利治君 多分そういうことであれば、ほとんどの企業さんが原単位に変わっていくんではないかと、目標が、ということだけ一言申し上げておきます。 もうちょっと時間が、大変申し訳ございません、なくなりましたので、外務省さんもお願いしていましたけれども、ちょっと質問の時間がなくなったと思いますので、最後にさせていただきますが。 対象ガスがエネルギー起源のCO2だということで限定されております。非エネルギー起源のCO2というのもあるわけでして、これがなぜ対象にならなかったかということと、その中でまた工業プロセスというものも非エネルギー起源のCO2の中にございます。それの代表を少し、一点御回答いただければということと、それと、やっぱりその非エネルギー起源の中で気になるのが廃棄物、特に焼却炉なんかもこれ、今回対象になっておりません、そういった意味では。本来、焼却炉というのは地方自治体が運営するもので、前回の法律の改正でも、地方自治体もしっかりやはり国民の皆さんの見本となってやっていくんだということで法律を改正したわけですが、その地方自治体の事業で大きくCO2を出している焼却炉なんかが対象に入っていないという理由と、二〇〇六年度でいっても、基準年度でいけばこの焼却炉というのは五〇%近くCO2の排出が伸びているわけでございます。そういったところを考えて、今回どういった判断をされたのかをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(寺田達志君) 今回の試行に際しましては、基本的な部分の一つとして経済団体連合会の自主行動計画のフレームを利用させていただきまして、できるだけ多くの企業の参加をお願いをしようという構造になっております。実はこの自主行動計画におきましてはエネルギー起源CO2が対象となっておりまして、これと整合を図るという意味でそういう選択をしたということでございます。 なお、当然のことながら、エネルギー起源CO2以外のガスについても今後検討の対象にはなっていこうかと思っておりますけれども、現時点で、実は、例えばセメント製造からの工業プロセスあるいは廃棄物の焼却、これについて市場で流通させるということですから、その市場の取引に耐えるモニタリングの精度というのが要請されるわけでございまして、現実問題としてなかなか今モニタリングの精度はそこまで上がっていないんではないかなという危惧を抱いていることも事実でございます。 今後、そういう点を検討していくことになろうかと思います。
○轟木利治君 是非、試行ということですのでいろんな課題がこれからも出てくるかと思いますから、我々の意見も十分聞いていただいて、本来の真に求めるべき姿というものを構築していただきたいと思います。 終わります。
○大久保潔重君 おはようございます。民主党、三番手で質問いたします大久保潔重です。 私は、近年増えております漂流・漂着ごみについて質問をいたします。 この漂流・漂着ごみ、二〇〇〇年ごろから全国的に目立ち始め、またそのごみによって我が国の海岸機能の低下、あるいは生態系を含めた沿岸環境や景観の悪化、水産資源や船舶の安全航行への影響等、問題の深刻化が指摘をされております。今年の一月以降、日本海沿岸を中心に大量のポリ容器が漂着し、回収物の中には非常に毒性の強い液体が残存していたものも多数あったと報告を受けております。また、二〇〇六年には多量の流木やあるいは注射器や薬瓶など医療系の廃棄物も漂着したことがございました。それを受け、同年四月に漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議が設置され、その後、全国の七県十一海岸のモデル地域において漂流・漂着ゴミに係る国内削減方策モデル調査等が実施されております。 先日の斉藤環境大臣の所信にも漂流・漂着ごみの対策を進める旨のごあいさつがございました。このごみについて、全国的な現状の把握と対策についてまずはお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(谷津龍太郎君) お答え申し上げます。 まず政府の取組でございますけれども、国交省、農水省、総務省、外務省など十省庁で御指摘の漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議が平成十八年、設置をされまして、ここをベースに実態の把握、政府としての対応ということを進めておるわけでございます。 そうした中で、環境省の取組でございますけれども、これも先生御指摘にございましたが、平成十九年度より七県十一海岸でモデル調査を実施しておりまして、漂流・漂着ごみの詳細な実態の把握、また効果的な回収・処理方法の確立など、これ大事だと思っておりますけれども、各地域におきます関係者間の相互協力が可能な体制づくり、こういったことを進めているわけでございます。 また、以前より海岸保全区域以外に国内の災害によって漂着するごみがございますけれども、こうしたごみを市町村が処理する場合には、災害廃棄物処理事業費の補助制度によりまして市町村を支援しておるわけでございます。特に、平成十九年度からは、海岸保全区域以外に災害によらなくても一定規模以上漂着したごみの処理費用についても市町村が処理をする場合には補助対象としているところでございます。 こうしたことを通じて環境省として適切に対応してまいりたい、こう考えております。
○大久保潔重君 全国で国が管理する、例えば港湾というのは国交省でありますし、漁港は農水省、それ以外の地域は環境省が所管して、それぞれ各省庁連携を取ってやっていただくということであります。是非、そのように責任を持って回収費用の支援をしていただきたいと思うんですが、今ちょっと御紹介がありました災害等廃棄物処理事業費補助金ですね、これは平成十九年度に災害ではなくても漂着ごみの処理に予算の拡充がされたということでありますが、これは今後も継続していく事業ですか。
○政府参考人(谷津龍太郎君) 継続してまいりたいと考えております。
○大久保潔重君 分かりました。 それで、今、全国でいろいろモデル地域を決めて調査をされております。それで、特に被害の著しい地域への対策についてでありますけれども、結局はどう支援していくのかというのが問題でありますが、実際の処理に当たる現場の地方公共団体が混乱しないように国がどう対応していくかということだと思うんですが、その辺、いかがでしょう。
○政府参考人(谷津龍太郎君) 各モデル地域につきましては、今事業の実施中でございます。そこで、先ほど申し上げましたように、それぞれの地域での関係者間の連携の在り方、望ましい体制をどうしていくのかということも含めて、今それぞれの地域で対応が進み、環境省としても連携を図って今進めているところでございます。 それと、国全体といたしましては、先ほど来出てまいります関係省庁会議がございますので、そういうところでしっかり、モデル事業の成果も含めて、今後政府として取り組むべき対応の中身について調整を図ってまいりたいと考えております。
○大久保潔重君 是非、その省庁間の連携、調整をしながら、そういった対応を進めていただきたいというふうに思っております。 私は地元、長崎県でありまして、日本の最西端であります。そして、特に長崎県の離島、対馬市というのは非常に漂着ごみの多い地域でありまして、これは国にも度々要望が上がっていると思うんですね。これまで、その地域、対馬の市内においても市民や各ボランティア団体がそのごみの除去活動をしておりますけれども、それは限界があります。海岸線が九百十五キロメートルありまして、除去されているのはそのごく一部であります。また、取っても取っても漂着してくると。ひどいときには海岸に二メートルもごみが堆積しているときもあるというふうに伺っております。 そして、東西に百キロ近くある大きな対馬の島でありますけれども、その東と西、東西海岸を比較しますと、圧倒的に対馬の西海岸にごみの漂着が多いんですね。そして、そのごみの内容を見ますと、外国語明記のごみがほとんどであります。私も度々訪れましたが、漢字、ハングル、あるいはベトナム語、いや、ベトナムというかフランス語ですね、そういった外国由来、もう発生源は外国であると容易にこれ推察できると思うんですね。 今年一月以降、先ほどもちょっと述べました日本海側の十一府県に漂着したごみ、ポリ容器がほとんどですけれども、その一万五千個のうちの約三分の一はハングルの表記がしてあったということであります。また、沖縄県の海岸に流れ着くごみの数はこの十年間で八・六倍に増え、中でも中国からのごみが十三倍に急増しているとの報道もあります。 こういう外国由来の漂流・漂着ごみについては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の中でその処理責任の所在が明確にされておりません。こういう外国由来のごみについて、今後、その処理責任といいますか、どのように対応していかれるのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(寺田達志君) まず、事実関係の方でございますけれども、委員御承知のとおり、私どものモデル事業、対馬でも二か所、越高海岸とそれから志多留海岸というところでやらせていただいております。また、お話がございました沖縄県でも石垣及び西表、これも二か所でモデル事業をやらさせていただいております。 現在集計中でございますけれども、今の感じですと、御指摘のとおり、日本全体で見るとそれほど多くないんですけれども、対馬あるいは沖縄では相当程度、ハングルないし中国語の外国語表記のペットボトルがかなりの割合を占めているということになるのではないかと思います。そういった事実関係をまず確定したいというふうに考えております。 また、これまでも外国からのごみということにつきましては、これも御指摘がございましたけれども、平成十七年、十八年に医療系廃棄物がかなり流れ着いてきた。あるいは、昨年度というか今年の一月からでございますけれども、廃ポリタンクが相当程度大量に漂着したというようなことがございまして、そういう場合には外交ルートを通じまして、関係国に対し、実態の把握、原因究明、再発防止というものを要請をしてきたということでございますし、また、一般的にも、これはUNEPという、国連環境計画という国際機関が推進しておりますNOWPAPという北西太平洋地域海行動計画、これは日中韓プラスロシアが参加しておる国際枠組みでございますけれども、その中でこの漂流ごみの問題につきまして協力も要請し、協働してクリーンアップキャンペーンをやるとか、そういうことをしていると。 そういうふうな形での働きかけの努力ということを、今般、先ほど来申し上げておりますモデル事業の結果としてどの程度のウエートがあるのかということも明らかになってまいりますから、いよいよ力を入れてやってまいるということがまずは外国からのごみということについての最初の対応であろうかと思います。 その上で、処理責任というお話がございましたけれども、これは外国由来のものであってもこれはごみはごみで、また発生原因の分からないものも、実はハングルで字が書いてあるものというのはそれは全体の何分の一かでございますので、そこは分からないわけでございますから、これは国内の一般ルールに従って処理せざるを得ないものと考えております。
○大久保潔重君 全国の漂流・漂着ごみの外国由来と推察されるものはごく一部だということでありますけれども、その地域に特化していきましたら、ほとんど外国由来のもので大変地元は苦慮しているという部分があるわけですね。 私は実際に見ましたけれども、ペットボトルだけじゃないですよ。電子レンジとか冷蔵庫だって流れ着いていますよ。ドアを開けるとハングルが書いてあると。あるいは、先ほど言った医療系の廃棄物、これは本当に悪質ですね。注射針とか薬瓶が本当に海岸に流れ着いている、あの自然、風光明媚な海岸にですよ。ほとんど漢字が列挙されておりますよ。 これは本当に不法に何か意図してぼんと捨てられたのがすべて偏西風、それから海流に乗って流れてくるわけですから。こういう医療系のものは感染性の疑いもありますし、非常にやっぱりこういったところをきちっとしていかなければいけないんだろうと私は思います。 是非、国際的な対応も含めて、発生源対策というのをしっかりやっていただきたいと思うんですが、いま一度御答弁していただけませんか。
○政府参考人(寺田達志君) これは、私どもも当然のことながら、いずれ発表できると思いますけれども、委員御指摘のとおり、一部地域においてかなり大量の海外由来のものが来ているというデータも集めつつありますので、そういったデータも踏まえまして、是非、いろいろな機会で国際的な取組、相手国に対する諸要請に努めてまいりたいと考えております。
○大久保潔重君 外来性漂着ごみということで、国内の離島のことで質問をいたしました。 こういう、沖縄県あるいは長崎県というのはほとんど離島地域でありますね。実は、平成十三年四月施行の家電リサイクル法によっては、この離島地域のごみ収集運搬料金というのは、海域を越える輸送等のため、本土に比べ大幅に高く、またそれが過重な住民負担になってきております。今後、家電リサイクル法も随時見直していくというようなことで聞き及んでおりますけれども、今後のその見直しの中で、この離島地域の対策に係る内容が省内でどのように検討されているのか、ちょっとお尋ねしたいと思っております。
○政府参考人(谷津龍太郎君) お答え申し上げます。 家電リサイクル法におきます消費者が対象家電を廃棄しようとする際には小売業者に引き取ってもらうわけでございますけれども、その際に、リサイクル料金と小売業者から製造業者が設置します引取り場所までの運搬費用、この二つが徴収されるわけでございます。御指摘の、離島については問題があるということで、先般の中央環境審議会におきます審議の中でもこの問題が大きく議論されました。その結果、メーカー等が資金面も含めた協力を行うということで一定の取組が今なされているわけでございます。 今後、当面、次回の家電リサイクル法が見直されるまでの間、こうした仕組みが実施されるということでございますので、その成果も含めて、次期の見直しの際には改めて御議論されるべき課題ではないかと、このように考えております。
○大久保潔重君 自然的にも、社会的にも、経済的にも非常に厳しい離島の実情を踏まえて、このごみ収集運搬の費用負担の軽減措置、講じるべきと考えております。先ほど、メーカー側ともある一定の取組をということでありましたけれども、地元の市町村あるいはメーカー側と協力体制をしっかり構築していただいて、今後のいろんな法の改正に向けての準備を進めていただきたいというふうに思っております。 一点、ちょっと御質問ですけれども、このリサイクル料金ですね、私は個人的に前払制度の導入などが不法投棄の防止につながると考えておりますけれども、これは政府の見解はどうですか。
○政府参考人(谷津龍太郎君) その点につきましても、先ほど御紹介申し上げました中央環境審議会の意見具申の中で議論されておったわけでございます。その中で、当面は費用回収方法の変更、後払いから前払という形での変更という根本的な制度改正を行うことなく現行のやり方を維持して改善を図っていくという意見具申でございまして、政府としてもこの意見具申を尊重して当面対応を進めているところでございます。
○大久保潔重君 分かりました。是非よろしくお願いいたします。 先ほど、ちょっと漂流・漂着ごみの質問をいたしましたけれども、その漂流・漂着ごみ以外にも、我々としましては余り飛来してほしくないもの、最近では黄砂、挙げられると思うんですね。かつて、黄砂というのは自然現象であり、春の風物詩でもありました。しかし、近年はその頻度と被害が大きくなっており、その発生源には人為的な要因も関与しているんじゃないかと、このような指摘もあるわけであります。国内においては浮遊粒子物質による大気汚染や、目に入って視程障害、あるいは農作物の被害や洗濯物や自動車車両の汚染などの問題があり、特に中国大陸内部の土壌粒子が偏西風に乗って我が国に飛来する過程で中国沿岸の大気汚染物質が付着してくるんじゃないかと、このような懸念もあるわけであります。 これからこの黄砂現象、これ科学的に解明して、そしてその対策を講じるべきだと思うんでありますが、これについてはどうでありますか、お尋ねします。
○政府参考人(寺田達志君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、最近、恐らく人為起源ではないかと皆さんがお考えの、黄砂による西日本を中心とする一種の被害と申しましょうか、生活妨害と申しましょうか、そういう事例が頻発しておると、こういうことでございます。 環境省におきましても、黄砂のまず物理的・化学的性質を解明するために平成十四年から黄砂実態解明調査というものをやっておりまして、昨年中間報告を公表したところでございます。 それによりますと、まず物理的性状としては、粒径がおおむね四マイクロメートル付近にピークがあるというような物理的性状の問題。それから、化学的性状といたしましては、硫酸イオン等の汚染物質を吸着している場合というのは確かにございましたけれども、例えば黄砂が飛来しているときに比較して、黄砂が飛来していないときと飛来しているときの差というものを考えてみますと、黄砂の飛来時に汚染物質の濃度が高いというところまでは行っていないというような結果になっております。 また、黄砂そのものの観測でございますけれども、これも環境省としては国内に多くの黄砂の観測地点を設けまして、縦方向で黄砂の行動分布が分かるようなライダーという観測機を十七か所設置し、また同時に一方で、例えば十九年度にはODAでモンゴルにライダー装置を含む観測機を設置する、あるいは中国にある観測機とネットで結んで、これは国立環境研究所の御協力をいただいていますけれども、国内外十七か所の観測データをリアルタイムで提供をするというようなホームページを作っているというようなことで検討を進めているところでございます。
○大久保潔重君 過去においては黄砂というのはもう本当に珍しい、春が来たら黄砂というような状況でありましたけれども、本当にここまで頻繁にありますと、やっぱり何でだろうと、そういう部分ですね、ただ単に自然現象じゃないんじゃないかと、地球的な、やっぱり人間が何か作為をしてそのようになってるんじゃないかと、このように私も疑いたくなるわけでありまして、その辺のきちっとした解明と対策を進めていただきたいというふうに思っております。 それから、黄砂と同時に、やっぱり嫌だなと思うのに酸性雨の存在もあります。SOx、NOxを付着して非常にpHが下がった雨でありますけれども、これは元々、ヨーロッパや北米などの先進工業国で酸性雨による様々な被害が報告されておりました。最近では、経済発展著しい中国、東南アジアでも被害が拡大しております。国内では欧米並みの酸性雨が観測されており、日本海側の地域では大陸由来の汚染物質の流入も示唆されております。 この酸性雨についても、今後の長期的なモニタリングの実施状況も含めて、我が国が提唱して平成十年に稼働した東アジア酸性雨モニタリングネットワーク、通称EANET、現在これは十三か国ですかね、参加しておると聞いておりますけれども、今後この枠組みをどう強化して発展させていくのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(寺田達志君) 酸性雨につきましては、国内的にはかなり以前、昭和五十八年度ぐらいからこの現象に着目いたしまして、国内でいろいろな調査検討をやってきたところでございます。 また、ただいま御指摘ございました海外との枠組みにつきましては、二〇〇一年から、御指摘のEANET、東アジア酸性雨モニタリングネットワークというものを現在十三か国の御参加をいただきまして日本が中心になってやっていると、こういう状況にあります。 実はこの、ただ、EANETというのは、各国間の合意には基づいておりますけれども、条約とか協定とかというようなしっかりした法的拘束力のある文書に基づく仕組みではございません。ただいまそれにつきまして、このEANETを是非法的拘束力のある、しっかり各国が参加し、あるいは費用負担もするというような永続性のあるネットワークにすべく各国と交渉をしているという段階にございます。 また、その中身につきましても、これは明示的に酸性雨以外のものをやるというふうに当該文書に書くわけにはいかないとは思いますけれども、現在、関連する物質として一部光化学オキシダント等の観測もやっておりますので、そうした中身の充実、観測項目の充実などもこれから施行してまいりたいと考えております。
○大久保潔重君 終わります。
○神取忍君 自由民主党、神取忍です。 冒頭、斉藤新大臣、御就任おめでとうございます。 その大臣の下、吉野副大臣、そして今は古川政務官がいらっしゃらないんですけれども、皆さんを支えて、この環境問題を取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、私はスポーツを通じて健康な国づくりを目指しております。そういった中、人の健康はまず地球の健康から、そういった観点で今日は質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、アメリカのオバマ次期大統領の環境政策についてお尋ねしたいと思います。 オバマ氏も従来からこの温暖化対策には積極的に取り組んでおります。そして、選挙期間中にもこの温暖化対策について積極的に述べています。来年一月二十日からオバマ政権が誕生することによって政策がどのように変化するのかお伺いしたいと思います。先ほど排出取引についてもいろいろとありましたけれども、また具体的にどのような制度を構築するのか、お伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) まだ具体的にどのような形になるのか、今ここで明確なお答えをする状況になっておりませんけれども、しかしながら、オバマ次期大統領は二〇五〇年には温室効果ガス八〇%削減という非常に野心的な公約を掲げられ、また排出量取引についてはキャップ・アンド・トレードを行うとおっしゃっております。このような方針からすれば、世界的な次期枠組みの中にも当然入って、我々日本と一緒に努力していただけるのではないか、リーダーシップを発揮していただけるのではないか、このように非常に期待して注視をしているところでございます。 排出量取引につきましては、まだ具体的にということではございませんけれども、我々は日本の今の試行をしっかり行って、先ほど申し上げました製造業や日本の仕組みに合致した、そういう制度になるようにアメリカとも協力しながら行っていきたいと思っておりますし、そのパートナーになり得る次期政権ではないかと期待しております。
○神取忍君 ありがとうございます。是非、協力体制をしっかりと結んでいただきたいと思います。 そういった中で、今キャップ・アンド・トレードが出ましたけれども、排出量の割当てについてこれから一〇〇%のオークションを提案しているとお聞きしました。そして、それによって得られる二千五百億ドルの収入のうち一千五百億ドルを低炭素エネルギーの提供の開発と普及、そして新規雇用の創出に充てるとしております。これはオバマ氏が温暖化対策を単にCO2を減らすだけの政策ではなく、温暖化対策を本格的に行うということで景気対策、そして新エネルギー対策、化石燃料依存の社会構造を変えていこうという決意の表れではないかと思いますが、しかしアメリカ議会では化石燃料産業とつながる民主党議員が多いということもあり、実際本当にこれが実施可能かどうか、見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺田達志君) お答え申し上げます。 御指摘のように、オバマ上院議員は排出量取引制度を導入いたしまして、その排出枠のオークションによる収益、これをクリーンエネルギーに支出し、十年間で、二〇二五年までに再生可能エネルギーによる発電割合を二五%へ引き上げるというようなことをおっしゃられ、またそれによって五百万人の雇用創出を行うという政策を発表されております。また、あるいは自動車の省エネ等により石油の海外依存度を低下させるため、毎年四%ずつ燃費基準を引き上げる政策というのを掲げていらっしゃいます。 そうしたオバマ上院議員の政策が今後アメリカ議会の中でどういうふうなことかということでございますけれども、ここで私、アメリカ議会の動向につきましてちょっと明言をするほどの情報もなければ、また適当とも思われませんけれども、オバマ上院議員の御決意、方向性というのは、これはもう確実なものだろうと思っております。オバマ上院議員が化石燃料依存の社会構造を変えていこうという強いお気持ちで、来年一月の大統領就任後、できるだけ早く政権の体制を整えていただきまして、政策の具体化を図っていかれることを切に期待しておるというところでございます。
○神取忍君 ありがとうございます。本当に是非、実現に向かっていただきたいと思います。 次の質問に移らせていただきます。 私はスポーツを通じて、先ほど言いましたように健康を訴えています。そういった中で、運動や食というのは非常に大切なものです。その中で、食の安全確保にとって、私は、重要な課題の一つです。 今、中国から輸入された毒ギョーザが話題になっております。そういった中で、今回のこの事件を通して明らかになったことは、中国食品の安全性の疑問とともに、食料自給率が四〇%しかない日本がいかに中国製食品を頼っていたかということです。これに対して、まず食料自給率を高めることは第一です。それとともに、中国の食品に頼らなければならなかったら、中国が生産している食品の安全性を我が国としても積極的にそれを担保する必要があると思います。 今、野菜について主に残留農薬が問題になっています。中国においても水質汚染、土壌汚染が深刻化しております。それが食の安全にもかかわってきていると思います。そういった中で、我が国は経済発展の過程で生じた公害を克服しています。そういった経験を生かして、この中国の水質汚染、土壌汚染に対して日中間の環境協力を推進すべきだと考えますけれども、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大変重要な御指摘かと思います。 私も昨日、国立環境研究所を視察してきたんですが、四つの大きな柱の一つが、アジアとの環境問題での協力ということが大きな柱の一つでした。そして、この水の問題というのもその中の重要なテーマでございました。水というのは、まさに食料生産の基礎でございまして、そういう意味で、この水質汚濁、また食料生産の基礎である土壌汚染の問題について、しっかりと日中が協力していくということは重要だと思います。 平成八年に日本の協力で北京に設立されました日中友好環境保全センター等でこの環境協力、一生懸命推進してきたところでございますが、とりわけ水質汚濁については、近年非常に大きな問題になっているということで、昨年四月に温家宝総理が来日された折に、日中環境保護協力の強化に関する共同声明の中で、第一項目に河川、湖沼、海洋、地下水の汚染防止についての協力がうたわれたところでございます。また、それに基づいて今日本の国環研、国立環境研究所でも研究が進んでおります。 環境省では、日中水環境パートナーシップ事業として、低コストで地域の実情に合った排水処理施設導入に関するモデル調査を重慶や江蘇省の二か所で行っております。こういう日中協力を進めていきたいと思っておりますし、この十二月の初めに日中韓の環境大臣会合がございます。その場でもテーマに取り上げ、食の安全につながる水・土壌汚染問題について協力関係をより一層進めていく、共同研究をより一層進めていくということを行っていきたいと思います。
○神取忍君 ありがとうございます。やっぱり食という部分は私にとっても大変重要なテーマなので、よろしくお願いします。 それでは、今、土壌汚染、水質汚染とお聞きしたんですけれども、水質汚染ということで個別に聞いていきたいと思います。 今、汚染された水が海に流れ込み、魚介類が汚染されて、私たちの口に直接入ってくる可能性があります。今、この魚介類という部分では、日本食が世界的にブームです。そういった部分で、その食材が汚染されている今、深刻に再検討するべき時期に来ていると思います。かつて、良質なたんぱく質を含む魚介類は、妊娠期間中に摂取することが奨励されていました。しかし、今では残留ダイオキシン問題等もあり、妊娠期間中に魚介類を食することの危険性が指摘されていると言われています。 そういった中で、海外から輸入されている魚介類の安全性に本当に問題はないのか、厚労省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石塚正敏君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、中国から輸入される魚介類を含めた輸入食品の安全対策といたしまして、まず検疫所における輸入時の監視体制の充実、そして二国間協議や現地調査を通じた輸出国段階における衛生対策の推進等に取り組んでいるところでございます。 特に輸入時の検査におきましては、魚介類中に残留する農薬や医薬品も含め多種多様な輸入食品を幅広く監視するために年間計画に基づくモニタリング調査を実施しています。このモニタリング調査といいますのは、九五%の信頼度をもって一%の違反品を検出するという精度の検査でございますが、これは常時行っております。さらに、違反の可能性が高いと見込まれる食品につきましては、輸入業者に対して輸入の都度に検査命令を発出しております。この検査命令を発出しますと輸入をいったんストップいたしまして、安全性が確認されるまで国内流通を認めないという厳格な措置でございます。 また一方で、食品中のダイオキシン等の汚染物質につきましては、平均的な国民の食生活で輸入魚介類並びに国産魚介類を通して摂取される量を調査しておりますが、それを見ますと、健康上特段の問題はないという結果を得ているところでございます。 厚生労働省といたしましては、今後とも、輸入食品の安全対策の強化等を通じ、国民の食の安全確保に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○神取忍君 ありがとうございます。とにかく、モニタリング、そういった様々な取組をしっかりとしていただきたいと思います。 そういった中で、この水質汚染に対して我が国がどのような対策、環境協力を行っているのか、それをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(伊藤哲夫君) 先生御指摘のとおり、水質汚濁が魚介類を通じて人の健康に被害を及ぼすと、こういうこともあり得るわけでございますので、これを未然に防止するために水質の保全を図っていく、これはどの国でも環境行政の非常に重要な課題となっているというふうに認識しております。 このため、我が国におきましては、魚介類を介した人への健康影響、これも考慮に入れた上で人の健康に係る水質の環境基準を設定しております。この水質の環境基準を達成するために、工場などからの排水の規制をきっちりと行っているということでございます。その結果、現在ではほぼすべての地点でこの健康項目に係る水質環境基準は達成されていると、こういう状況にございます。 こういった我が国の経験あるいは知恵というものを中国を始めとする諸外国の皆さんにお伝えして参考にしてもらうと、こういったことが先生御指摘の魚介類の安全性に直結する水質汚濁を防止する観点から非常に重要ではないかと、こういうふうに考えております。このため環境省では、平成十六年度から、中国を含むアジアの十一か国の間で水環境管理に関する情報共有や人材育成を一体的に行うアジア水環境パートナーシップと、こういったものを推進しております。こういった場を通じて我が国の経験の共有を図っているということでございます。
○神取忍君 そういった環境技術を本当に生かしていただきたいと思います。 それでは、土壌汚染についてお尋ねしたいと思います。 降雨量が少なく内陸河川の多い中国では土壌汚染のやっぱり問題が広がっていると言われております。中国国内においても重金属に汚染された米が市場に流通されるなど、中国人自身の食の安全に神経質にならざるを得ない事態が起こっているとお聞きしました。そういった中で、中国だけではなく、今土壌汚染の問題は広く世界中に広がっています。 この今、世界人口が増加が見込まれている将来の中、食の増産、エネルギーの増産がますます必要になってくると思います。そういった中で、土壌汚染の中でも様々な作物、そして木材などの廃棄物を利用したバイオエタノール等による研究を進めておけば、将来世界のためにきっと役立つと思いますし、環境立国として世界の国々との環境協力を進めていく上で強力な武器の一つになると思いますけれども、その辺は御見解お伺いしたいと思います。
○副大臣(吉野正芳君) まさに神取委員おっしゃるとおりでありまして、食用に適さない農作物、これをどう利用していくか、まさに我が国が世界に誇れる環境技術でもって世界に貢献をしていくということは大事だと思っています。 二〇五〇年にクールアース50、洞爺湖サミットで世界の主要国、約束をされました。我が国は六〇から八〇%削減なんです。このためには今の技術だけでは達成は不可能です。新たなイノベーションをしていかなければなりません。そういう中で、委員おっしゃるようなバイオ燃料、化石燃料に頼らないバイオ燃料を多く利用していく、ここに我が環境省、一生懸命技術開発をしているところです。 ただ、バイオ燃料だけでなくて、これからはバイオマテリアル。実はこれ、加藤先生にいただいたボールペンなんです。このボールペンを形作っているプラスチック、これ、木材から作られているんです。こういう意味で、燃料だけでなくいわゆる材料という形までこれから進めていかなければクールアース50は達成できないと思っていますので、そういう部分にも農林省と一緒に研究をして、環境省、努力をしていく所存でございます。
○神取忍君 今すばらしいものをお見せしていただきまして、ありがとうございます。そういった取組が本当に世界に広がっていき、そして日本が、こういった環境技術が更に結び付くように私も頑張っていきたいと思いますので、お願いします。 それでは、次の質問に移らせていただきます。中国の国際枠組みの参加問題についてお尋ねしたいと思います。 今年の八月、北京オリンピック、そして九月にパラリンピックと盛大に開催された新しい中国では、年八%以上の高成長が続いています。そういった中でポスト京都議定書の削減枠組みを実質的にするであるならば、アメリカが積極的に削減に参加することが必要不可欠です。それと同時に、中国が新しい枠組みの中で積極的な役割を果たすことが必要だと思います。 しかし、中国は環境デパートと言われるぐらい様々な環境問題があります、抱えております。そういった環境問題を抱えている裏側で、私がちょっと聞いたところによりますと、温暖化対策に加えて経済の持続的安定、発展のためにエネルギーの使用量を減らすことを必要不可欠としていると。そして、また一方では、都市と農村の格差を是正するために遅れた農村部でのエネルギー供給確保が必要になって、自然エネルギーの普及を図っているとのことです。 そういった中、第十一次五か年計画においても二〇%の省エネを、強制力のある目標を設定とし、この目標を達成できなければ役人は出世はさせないとか、環境基準の悪化している地域では新規の工場建設を一切認めないという手段を講じているとのことです。そういった中で中国政府のこれらの省エネ、CO2削減努力が余り一般的には知られていません。そういった中で、こうした中国の努力をどのように評価しているか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 委員おっしゃるとおりでございます。 今年の六月に気候変動国家計画を中国は制定いたしまして、その計画の中で二〇一〇年までにGDP当たりのエネルギー消費を二〇〇五年比で二〇%程度減少させる目標を定めて、これはかなり強制力の強い目標だと聞いております。省エネそして再生可能エネルギーの導入などによって温室効果ガスの排出を抑える努力、明確に中国、しております。国の方針の大きな転換といいましょうか、明確にしたということは大きな方針転換だと思います。 先週、中国で国連とそれから中国が共同で国際会議を開きました。その国際会議は気候変動対策のための技術の開発及び移転に関する国際会議ということで、日本からも環境省また資源エネルギー庁、外務省が参加をしたわけですが、積極的な技術移転を先進国からお願いしたいと、そういう趣旨の会合でございました。 こういう気候変動国家計画でありますとか、中国が自ら主催して、気候変動に対しての技術移転の国際会議を主催をするというふうなことを考えますと、私は、この京都議定書の次の枠組みの中に中国が主体的に参加していこう、積極的に参加していこうと、こういう方向性があるんだろうと、このように思っておりまして、大変評価をしております。 私たちといたしましても、コベネフィットアプローチと呼んでおりますが、温暖化対策と同時に環境、大気汚染の問題も同時に解決する、このような協力を通じて中国に協力をしていきたいと思っておりますが、先ほど申し上げました来月早々に日中韓の環境大臣会合がございます。こういう場でもその中国の姿勢を評価し、そして次期枠組みに参加するように我々としても積極的に働きかけをしていきたいと思っております。
○神取忍君 ありがとうございます。そういった中国の努力がなかなか認められていないという部分がちょっと残念なことなんですけれども、その辺を認めるように働きかけていただきたいと思います。 今ちょっと簡単にお答えしていただいたんですけれども、実際、しかし中国においてもこの削減努力を進めておりますけれども、なかなか排出削減の数値目標を掲げる可能性はやっぱり小さいと思います。そういった中で、全体的には難しいと思うんですけれども、セクター別アプローチするなど、中国政府にも採用する可能性があると思うと言う指摘者もいらっしゃいます。 そういった中で、今ちょこっとお答えいただいたんですけれども、やっぱり新しい枠組みの中で中国が果たすべき役割はこれから重要だと思います。そういった中で、我が国でも中国が積極的に数値目標に参加できるように働きかけるべきではないかと思いますが、もう一度大臣、お答えいただければと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、神取委員おっしゃったとおりでございまして、世界全体で議論するときには、やっぱり途上国の一員として言質を取られるような約束はなかなかできないというのも分かるような気はいたしますが、しかし他方、先ほど言いましたように、国内的また国際的なそういう会議等を見ても積極的に次期枠組みに関与していこうということは、その方向性はあるのではないかと我々期待をしております。 そういう中で、セクター別アプローチについても、中国、ある意味で全く否定的な態度を取っているということではございません。協力していただけるのではないかと思っておりますし、先ほど申し上げましたコベネフィットアプローチを通じて日中の協力も進めていきたいと思っております。そのような協力を通じて、また対話を通じて、次期枠組みの中に中国が入っていくように、そしてその枠組みの中で実質的な、主要排出国として実質的な責任を持っていただくように我々も頑張りたいと思っております。
○神取忍君 ありがとうございます。是非、大臣頑張っていただきたいと思います。 次の質問に移らせていただきます。 省エネの見地から、バイクの利用促進についてちょっとお尋ねしたいと思います。 先日、新聞を読んでいると、ホンダのバイクのカブ、カブシリーズが五十周年を迎えたとの記事がありました。世界十五か国で現地生産、百六十か国以上で販売され、累計されて、六千万台が生産されているとのことです。世界中でこのカブが走り、人々の生活や経済を支えているということです。 そこで、カブがリッターどのくらい実際に走るのかということを調べたみたいです。これによると、定地走行で大体三十キロで大体百十キロ走るそうです。これを乗用車に比較してみると、いろいろな運転とか、そういった車の車種によって違うんですけれども、十・十五モードの一リッター車だと二十三キロ、そして二・五リッター車だと十一キロしか走らないということです。ただ、そういった運転の仕方とか車種によって違うので、走行距離はカブは少し落ちるかもしれないんですけれども、それだけやっぱり走行距離も違うということと、簡単に言って、自動車は一人で乗って、四人乗りの車に一人で乗るのと、バイク一人で乗るのと、そういった中では二酸化炭素の排出量が約四倍の差があるんじゃないかと、単純な見方ですとそういう形だと思います。 そういった便利性と、あと最近インドでタタ自動車という二十八万円の乗用車が発売されて話題になりました。その中で、環境性能には問題が指摘されていますが、計画では、余計なものが何も付いていない、自動車の在り方の一つの方向性を示していると思っています。 私は、移動手段として車に余り多くのものを要求してエネルギーの無駄遣いをしているんじゃないかなと思っています。そういった中で、我が国において移動手段としてバイクだとか鉄道など省エネに値する交通手段をもっと活用すべきだと思いますが、大臣の見解をお聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) すばらしい御提案をいただきました。 大変お答えに難しいところがあるんですけれども、環境省といたしましては、移動手段として鉄道などの二酸化炭素排出量の少ない公共交通機関、それから自転車の活用、それから自動車につきましてはハイブリッド自動車、電気自動車、水素自動車などの二酸化炭素排出量の少ない自動車の普及ということに取り組んでおります。運輸部門は全体の排出量の約二割を占めておりまして、ここをどう減らしていくかというのは非常に重要な課題でございます。 御提案もございました。いわゆる小さい排気量の車を、車というか二輪車も含めまして、どのような形で組み込んでいくかということを、非常に重要な課題だと思いますので、検討させていただきたいと思います。
○神取忍君 早々にその辺は着手していただければうれしく思います。 次に、その交通手段として、そういうバイクや車、そして鉄道、そういうものではなく、究極のエコは何かというと、やっぱり自転車です。自転車の普及はやっぱり国民の健康づくり、そして体力づくりにおいても一挙両得だと思います。中距離の移動はどうしても車やバイクで仕方がないと思うんですけれども、近距離においてはこれほど便利なものはないと思います。 今、欧米では自転車の利用が見直されています。パリでベリブという乗り捨て型の公共自転車が利用されているとお聞きしました。また、そういった中で、車による渋滞等、大気汚染に悩む北京でも、地下鉄の整備とともに駅からの自転車利用の整備が進められています。 日本においても一部自治体でそういった導入の検討がなされているということですが、こうした取組の現状について説明していただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 今お尋ねの点でございます。我が国におきましては、実は大変自転車は便利なものとして使われていることはもう御承知のとおりでございますけれども、大変残念ながら、そのパリで導入されておりますような乗り捨て型の貸自転車という形のものはほとんどございません。 例えば、関西等で大変この貸自転車システム、発達をしてございます。現在、固有名詞を申し上げますと、例えば、JRあるいは阪急電鉄といったようなところの鉄道駅を中心といたしまして、駅前の貸自転車、そういうものが大変盛んになってきていると。私も見学させて勉強させていただきましたけれども、そういう状況にはございます。しかしながら、乗り捨て型というのは、一部実験をされたことがあるわけではございますけれども、なかなかまだ定着していないというふうに聞いてございます。その背景には、自転車の管理が町じゅうでしなければいけないとか、あるいは駐輪場をいろんな場所で設けなければいけないというようなこととか、自転車走行空間をなお一生懸命確保するとか、いろいろ都市的な対応が必要だというふうに承知をしてございます。 私ども、個々の今取組の状況ということでございますけれども、そうした困難がある中、挑戦をしていこうという町、自治体があることは承知をしてございまして、そうしたものを少し御披露させていただきますと、例えば東京都の荒川区、あるいは愛知県の豊田市、あるいは大阪の堺、あるいは大阪の北の方でございますけれども彩都地区、これは新しい新興の住宅地でございます。あるいは広島県の広島市というようなところ、あるいは横浜市、それから京都市、そういったところも加えまして、こういった乗り捨て型の自転車も含めた更に一層の貸自転車システムの発展というのを考えていらっしゃるというふうに聞いてございます。私どもとしてもしっかり応援してまいりたいというふうに考えてございます。
○神取忍君 とにかく、そういった形が導入できるように頑張っていただきたいと思います。 そういう中、自転車にしてもバイクにしても、利用したいという方はいても、駐輪場の不足、そしてバイクの駐車場の不足が更に深刻化しているのが現状です。多くの国民の皆さんの嘆きの声が寄せられています。 そういった中で、とにかく国民の皆さんがこうして自転車、バイクを余り利用しない、そうじゃなくて、できないというわけでなく利用できるようにしていただきたいと思いますけれども、国としてどのような対策を行っているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(松谷春敏君) 駐輪場、自動二輪の駐車場のことでございますが、国土交通省といたしましても、地球環境問題への対応、それから健康増進志向といった観点で、自動車交通への過度な依存を減らす都市づくり、私どもは歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりと呼んでおりますけれども、それを支える主要な交通手段として、徒歩に加えて自転車の位置付けが極めて大事だというふうに思っております。そのための自転車の利用環境を総合的に整備を進めているところでございます。 自転車の利用環境と申しますと、自転車は走って止まるということで一つの目的達しますので、走行空間と駐車場、駐輪場の整備が必要でございます。その止まるところ、駐輪場の整備につきましては、地方公共団体、それから民間による整備に対しまして、街路事業とかいろいろな予算制度を通じた補助、それから都市計画決定されたものに対する事業所税の非課税措置等々の支援、それから附置義務制度と申しまして、一定規模以上の建物を建てる場合に最低何台の自転車駐車場を設けるということが制度的にできるようにしておりますが、そういった活用を公共団体に働きかけて、整備の推進に努めているところでございます。 それから、走行空間の整備につきましても、従来より、道路整備に併せて自転車の走る場所の確保というものを進めてきておりますが、その取組を一層進めるために、今年の一月に全国で九十八か所の自転車通行環境整備のモデル地区を指定をいたしまして、いろいろな形での走行空間を整備していただき、そこからまた課題を抽出して全国に普及していくということを今進めております。といったようなことで、走行空間の確保についても重点的な支援をしております。 それから、先ほどパリのベリブのようなことがございましたが、そういった施設の整備に加えて、ソフトな施策について私どもとしても研究をして取組を進めていきたいというふうに思っております。 それから、自動二輪の駐車場でございますが、御指摘のように四輪自動車に比べて保有台数当たりの駐車場の升の数というのは圧倒的に今少ないという状況にあるというふうに認識をしております。そのために取組を進める必要があると思っておりますが、従来からいろいろな補助制度は用意をしておりますけれども、さらに平成十八年に駐車場法を改正をしていただきまして、その中で、従来、駐車場の自動車というのは自動二輪を除いた自動車ということだったのですけれども、自動二輪も加えていただきました。これによりまして、公共団体が策定する駐車場整備計画の中で、自動二輪の駐車場をどういう形で何台整備していくかというその整備計画も位置付けることができるようになりました。また、先ほど自転車でお話ししたような附置義務の条例も定めることができるようになっております。 さらに、できるだけきめ細かくそういった自動二輪の駐車場が設けられるようにということで、道路空間を活用して民間の方々が自動二輪の駐車升を設けることができるように、道路法の施行令を改正して占用許可できるように措置を平成十八年にいたしました。 これらの措置を通じまして、自転車、自動二輪の総合的な活用が進むように取組を進めてまいりたいと思っております。
○神取忍君 ありがとうございます。自動二輪に関しては平成十八年から法整備ができたということなので、早急に取り組んでいただきたいと思います。 温暖化対策は、究極のところCO2の排出を抑えた新しい社会をつくることだと思います。ただ、この社会が不便で窮屈な社会であってはだれもそういった積極的に参加はしないと思います。そういった中で、今お話しした自転車利用にしても、長距離を走るのであれば毎日利用しなくなります。当然自動車やタクシーに頼ってしまいます。とにかく気軽に利用できる自転車やバイクがあって初めて利用する気が起きてくると思います。今、日本は世界金融危機の影響を受けて景気対策の必要性が叫ばれています。このようなときだからこそ、脱CO2の新しい社会づくりのために投資、国民の税金を使うべきだと思いますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 今、神取委員おっしゃるように自家用車、大きな車等に頼らなくても、公共交通機関やまた自転車等で暮らせるまちづくりをすることが、いわゆるコンパクトなまちづくりをつくることが将来の低炭素社会づくりの一つの大きな方策になる、今後そういう社会を目指して投資をしていかなくてはならない、このようなお話、そのとおりだと思います。 そういう社会づくりのための投資は短期的にも景気対策になりますし、長期的にも低炭素社会、そしてあるべき町の姿、それを世界に示すという意味でも先端的な取組、そのことが日本の競争力の強化にもつながってくると思いますので、早期に着手しなくてはならないと、このように思います。 環境省といたしましても、中環審の地球環境部会にこういう低炭素社会づくりのあるべき姿、またそこに至るロードマップ、是非専門家の立場で議論し提示してほしいというふうに先日諮問をしたところでございまして、そのような社会のあるべき姿、そしてそこに至る道筋、社会資本投資はどうあるべきか等についても議論し、提示をしたい、このように思っておりますので、また御指導をよろしくお願いをいたします。
○神取忍君 終わります。
○委員長(有村治子君) 四人の委員の先生方による午前中の質疑をこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(有村治子君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のおありになる方は順次御発言願います。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 斉藤大臣、御就任誠におめでとうございます。 私は、金融危機の関係とか、それに絡んでいわゆる地球温暖化の問題についてどう対処するかということについて取り上げたいと思います。 十月の中旬でありますけれども、ポーランドでポズナニですか、そこでCOP14の閣僚準備会合、準備会合ではありますけれども、これが開催されたと。 金融危機で温暖化対策に必要な途上国などへの資金供給、これが細る可能性というか懸念が言われております。現在、欧州で、銀行関係でありますけれども、国内に回帰するというそういう圧力が強まっているし、そういった資産の圧縮、これは国外資産が中心になって進んでいるようでありますし、あるいは国際金融取引は縮小する公算が強まっているというふうにも言われていると。 国際金融市場でのEUの銀行の債務、債務残高でありますけれども、これは今年の三月末で二十五兆ドルに達しておりますので、世界の全体のシェアのいわゆる六九%に上っていると。しかし、内向きの思考が強まっていくならば、やはり国際市場においても縮みが生じてくるし、いわゆる世界経済に対する悪影響が及ぶことが十分考えられると。 それから、これも十月だったと思いますけれども、EUの理事会の本部で、まあEUは、いわゆる地球温暖化の関係についてはいわゆる三つの二〇というそういう言い方をしておりまして、一九九〇年比、二〇二〇年までに二〇%削減するということも言っております。EUの気候変動対策包括案、これの大幅の修正と、あるいは検討制度の発足を求める、そういう動きも若干あると。世界経済が金融危機で揺らいでいる中、やはり産業保護を求めるEU内の各国の政府方針の間でもやや葛藤が生じるというふうにとらえている向きもなくはないと。 それから、十月下旬のCOP14の準備会合、これは議長のポーランドのノウィツキ環境大臣が、いわゆる金融危機は気候変動対策を遅らせる理由にはならないと、金融危機と気候変動との問題に同時に取り組むことは世界全体の利益につながるだろうと、こういうふうに述べておりますけれども、こういう金融危機と地球温暖化の関係、気候変動の対策の関係ですけれども、こういう面についてどのように認識、評価し、今後取り組もうと大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 金融危機対応のためにこの地球温暖化対策が後れを取るようなことがあってはならないと、このように思っておりますし、先ほど加藤委員言及されたCOP14の前の準備会合、この十月にポーランドで行われた準備会合でもそのような各国の姿勢が確認をされたと、このように聞いております。 逆に、こういう金融工学など、ある意味で実体経済に立脚しない、ある意味ではバーチャルな経済の中でその幻想に踊らされた今までの経済社会の在り方を考えれば、温暖化対策というある意味で我々の生存や経済実態に立脚した新しい経済体制、また金融体制をつくり上げる一つの大きなチャンスにすべきではないかと。そういう意味でも、この温暖化対策が遅れるようなことがあってはならないし、逆に日本が積極的なリーダーシップを取ってこれからの経済の在り方、金融の在り方のモデルを提示するような心積もりでいかなくてはいけないのではないかと思っております。
○加藤修一君 企業は、CSR等を含めて、環境もその中に当然含んできますけれども、どうしても景気後退になってくると、それも中長期的にそういう方向が見出せる場合についてはCSRについても活動がやや弱まってくる、あるいは経費節減ということの話も聞いておりますけれども。 それから、産業界でいわゆるCO2削減の取組について自主行動計画がありますけれども、これはあくまでも自主的にやる話ですよね。だから、こういう経済におけるネガティブなことになってきた場合に、自主的という意味は本来の意味に使われかねないなという感じもしておりまして、非常にそういった意味では心配しておりますので、こういった面について環境省としても注視をしっかりしていただきたいと思います。 それから次に、午前中に大臣は排出量取引制度の関係について、マネーゲームにならないように、あるいは日本の成長産業に役立つように、あるいはさらに、従来のいわゆる金融商品のように扱われてはいけないと、そういう答弁をされたわけでありますけれども、先ほど大きなチャンスであるというふうに大臣、答弁されたわけですよね。私も、まさにそういった意味では、排出量取引制度については日本型のそういう制度にしたいという話が今までずっと環境省はしてきているわけですよね。 今回の金融危機のこれを何とか今後再発をしないように防止をしていかなければいけないということで金融サミットが開催される運びになっておりますけれども、やはりファンドへの規制を強くするということも言われております。あるいは監督体制、そういったことについてもモデルを変える必要がある、しっかりと強めていかなければいけない。あるいは、資金運用に関する情報開示の拡大、こういったものが柱になってサミットの成果が出るというふうに言われている報道もあるわけでありますけれども、そういった意味では今回どういう形に進んでいくか。 確かに、大臣は、金融商品のように扱われてはいけない、私も全くそのとおりだと思っておりますけれども、それはそれなりにこういう金融危機の関係については反省点が出てきていて、それなりの規制を考えていこうという話でありますけれども、そういった意味では様々な示唆が今回のことを通してあるように思っておりますけれども、日本型の排出量取引制度について、そういう示唆ということについてどういうふうにとらえて今後制度の中に生かしていこうと考えていらっしゃるか、それについてお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 午前中、轟木委員の質問にお答え申し上げて、金融商品として取り扱ってはならないという基本的な考え方を申し上げたと同時に、やはりマーケットをつくってそこで取引をするわけですから、金融商品的な振る舞いや性格が出てくるのもやむを得ないと、これも一つの事実でございまして、そういうことをよく考慮しながら制度設計をしなくてはいけないと思っております。 今回の世界の金融の暴走が一つの大きな経験としてあるわけですので、この金融の暴走、そしてそれが実体経済に与える影響という今回の経験をよく踏まえて、今回この十五日から行われるサミットでもその規制について話し合われると思いますけれども、そういう経験も、金融の世界における経験も排出量取引のマーケットの設計のときに当然生かしていかなくてはいけませんし、この十月から始まる日本の試行、ここでの知見や経験も日本の産業に即した制度ということで、その知見を世界の仕組みづくりに生かしていかなくてはならないと、このように決意しております。
○加藤修一君 よろしくお願いしたいと思います。 先日の大臣のごあいさつの中で、二〇五〇年までに、CO2の関係でありますけれども、我が国としては六〇%から八〇%を削減する目標を掲げている、こういう長期的な目標を達成するためには、化石エネルギーへの依存を断ち切る、そして低炭素社会へ移行していく必要があると、こういうふうにおっしゃっておりますけれども、全く私もそのとおりだと思っております。 それで、環境省が出しております環境立国戦略ですけれども、その中では、循環型社会をつくる、あるいは低炭素社会をつくる、さらに、自然共生社会をつくる、それをもってして持続可能な社会をつくり上げていこうというふうに言っているわけでありますけれども。 今回、金融危機の関係、その前のいわゆる原油高ですね、あるいは資材が高騰してくるということで、日本としては非常にこれは大変な痛みを受けたということになるわけで、いわゆる日本の弱い部分が、まあある意味ではガラス細工のようなところが相当攻められたというふうにもとらえることができると思います。だから、海外の資源国に日本の首根っこがある意味では押さえられているようなところがあるわけでありまして、やはり備えあれば憂いなしということにも当然なってくるので、何とか中長期的には、環境立国戦略の中に書かれているように、どう循環する社会をつくっていくかということは極めて大事でありますし、資源は資源でも、大臣がいつもおっしゃっているように、いわゆる都市鉱山の関係とか、このレアメタルの関係を含めて、これはある意味では日本は非常に資源大国というふうに言ってもいいというふうに発言する方もいらっしゃいます。 あるいは、私は群馬県に住んでおりますけれども、草津温泉の温泉水からレアメタルでありますスカンジウムとかあるいはバナジウムとか、あるいは砒素なんかもこれは情報産業ではよく使われている資源でありますけれども、そういう足下に眠っている資源というのは結構ある。 あるいは、森林大国ということで、国土の三分の二がこれは森林でありますし、世界の十二分の一の人工林を抱えているということでありますから、この森林資源をどう持続可能な林業を通して使っていくかということも極めて重要である。ここからは、午前中に吉野副大臣から話がありましたように、マテリアル、そういったものにもつなげていくことができる。あるいは、石油化学産業と言わずして、いわゆる森林化学産業という、そういう方向性を持たせることもできるわけでありまして、そういう森林資源ということについては相当日本は持っている。 あるいは、海洋資源ということについても、これは海洋基本法ができて更に具体的な展開がなされているわけでありますけれども、国土面積の十倍広い海を持っている、あるいは、大陸棚については国土面積の二倍を擁するようになっているということで、海洋資源もまたどういうふうに活用していくかというのは極めて大事だと思います。 それから、バイオマス資源で、下水汚泥等を含めてこれは相当の量があるわけで、濃縮汚泥ベースで年間七千六百万トン、ここには燐が含まれている。燐鉱石等は、これは日本は輸入しておりますから、国内では産出できないと。しかし、下水汚泥のうちの二五%ぐらいは燐が含まれているから、これはコストパフォーマンスの関係も十分考えなければいけないわけでありますけれども、そういう燐も足下に眠っているそういう資源から、資源と私は言っていいと思いますけれども、そういうところから取ることもできる。 そういうふうに考えていくと、非常にこれは、どう中長期的にそういった面での戦略を考えるかというのは極めて重要であると。 また、エネルギーについてもそうだと思うんですね。IEAの二〇〇八年度のエネルギー見通しによりますと、二〇三〇年には一バレル当たり二百ドルを突破するだろうと。今は六十ドル前後でかなり低くなってきておりますけれども、一時的な現象にすぎないと、そういうふうに言っているわけでありまして、太陽エネルギーは、これは何回もこういう委員会で話しておりますけれども、太陽エネルギーとしては一年間の日本の総エネルギー消費量の百倍はあるだろうと。一まで行かなくても、〇・五やるだけでも大変なことでありまして、そういった意味で、いかに技術的なイノベーション、あるいはソフトにおけるイノベーションをどうするかということで、極めて私は大事だと思っております。 あるいは、温泉大国であるということで、先ほどのレアメタルのケースではありませんけれども、さらにエネルギーという観点からは、やはり地中熱の関係を含めて、温泉の排水をどう利用するか。これは熱源として利用するという話でありますけれども、既に熱交換を含めてやっている段階でありますので、そういう従来余り見てこなかった、そういった部分についてどういうふうに中長期的にそこに資金を投入して、日本が外の変化に対して少しでも二重、三重のクッションになるようにするかということが非常に大事だと思うんですね。 ですから、環境立国戦略を立てている環境省ですから、そういう点を踏まえて環境省なりの考え方をつくり上げて、他省庁とも協力しながら、こういった面についてどうやるかということは非常に求められている私はテーマだと思いますので、大臣としてこの辺についてはどのようにお考えか、答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 我々、小学校のころには、日本は資源もエネルギーもない、すべて輸入して、それに加工を加えて外国に売って生きていくんだという教育を受けたわけですが、先ほど、ここまで特にエネルギー、また資源も高くなりますと、決してそれで生きていけない時代になりつつある、このように思います。 そういう意味では、今るる加藤委員おっしゃいました、今ここで繰り返すことはいたしませんけれども、そういう資源の面でもエネルギーの面でも、もう一度日本にあるものを見直して、それを有効に使っていくということがこれからの資源高社会、世界を生きていく大きな方向だと思っております。 そういう意味では、環境立国、環境省がやっております環境立国の中に、そのエネルギーの面でも資源の面でもそういう大きな方向性はあると、書かれていると、このように認識しておりますけれども、その面をより一層強くして、明確なあるべき姿、方向性を出したいと思っております。
○加藤修一君 多少ほかの省の所掌する範囲等も当然あるわけですけれども、そういうふうなことばっかり言っておれる時代じゃありませんから、縦割りということじゃなくして、やはり環境省の考え方もどんどん入れていただいて、そういう面についてのそれなりの方針といいますか、方向性をしっかりと策定していただきたいなということでありますので、お願いをしたいと思います。 次に、同じく大臣に質問をいたしますけれども、オバマが次のアメリカの大統領に決定したということで、これは現段階で環境とかエネルギーの政策については選挙における公約でありますけれども、それはそれで非常に重要な位置を占めていると私は思います。 中期目標としては、一九九〇年の水準に温暖化効果ガスを落ち着かせる。それから、午前中も議論になっておりましたけれども、二〇五〇年目標としては一九九〇年比で八〇%を削減ということで、極めて野心的な内容だと思います。あるいは、代替エネルギーの開発などについては十年間で一千五百億ドルを投入する、グリーン雇用として五百万人ということであります。あるいは、二〇三〇年までに石油消費量を少なくとも三五%削減させると、そういう公約もしているようでありますけれども、今述べてまいりましたこういう中身についてどう認識、評価されているか。 今後、日米との間でこういった面については当然議論になってくるわけでありますので、どういうふうに展望を開こうとしているのか、その辺のことについて是非よろしくお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 次期オバマ大統領の環境政策につきましては、非常に期待をし、注視をしているというふうに思っております。 公約が具体的な政府の政策になればすばらしいと思っておりますし、その中では、当然その公約を実行していくためには次期枠組みの中にアメリカが入ってこなくてはいけない。そういう状況の中で日本とアメリカが協力をしながら世界でのリーダーシップを発揮していくようにしたいと、このように思っております。 これまでもアメリカと我が国は、APP、アジア太平洋パートナーシップを通じましていろいろな分野、鉄鋼、セメント、電力、それから再生可能エネルギーなどの分野で協力を行ってきましたけれども、これをベースに、より一層これを発展させる形で世界の枠組みの中で協力し合っていくという関係を築いていきたいと思っております。
○加藤修一君 今、アメリカと協力しながらやっていきたいという話なんですけれども、ただ、日本は今、二〇二〇年の中期目標も明確に定めていないと。それから、二〇五〇年については六〇から八〇%という話なんですけれども、これは基準年が明確になっていないというふうに私は理解しているんですよね。協力する場合にどういう形で協力できるかという話に当然なってくるわけなんですけれども、それはおいておいて、要するに、二〇二〇年と二〇五〇年について、今これは確定していない部分についてはどう大臣としては定めていく、スケジュールも含めて、お考えをしていらっしゃるのか、その辺についてお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二〇五〇年につきましては、ある意味で明確な目標が定められております。今、加藤委員御指摘の点は、中期目標をどのように定めるかということだと思いますけれども、これはこの長期目標を達成するための道筋として、科学的根拠に基づいて科学の要請に従ってこれを決めたいと思っておりますが、基準年をいつにするかということ、それからまた、具体的な数字をどうするかということは、先ほどアメリカとの協力という話もさせていただきましたが、アメリカ、中国、インドと、そういう主要排出国が参加する枠組みにするというまたもう一つの大きな課題がございます。その課題の達成ということも見据えながら、それらの数値を来年中には明確にしたいと思っております。
○加藤修一君 来年中というのは、二〇二〇年もそうですけれども、二〇五〇年の数字については基準年を明確にするという意味でとらえてよろしいですね。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) はい、そういう意味も含まれております。
○加藤修一君 逆に言うと、そういう状態になっていないと、基準年が明確になっていないということになりますけれども。 それで、先日発表されました温暖化ガスの関係でありますけれども、これも午前中に質疑がございました。大臣の所信の中には、これ二ページ目でありますけれども、京都議定書第一約束期間に入っていると、我が国としては確実に六%削減の約束を果たすためにというふうに書いてございます。確実にということは非常に、何回もこれはこの環境委員会でも聞きました。 ただ、排出量については依然として増加傾向であるということで非常に残念に思っているわけですけれども、これ、具体的な実効性を上げるために、確実なというそこのところですけれども、どういうふうに、これは似たような質問が午前中あったかもしれませんが、是非よろしくお願いいたします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 目標達成計画でかなり具体的に計画を定めております。その計画が確実に実行されること、これをきちんと点検をし、実行されないようであれば、これを確実に実行させていくような方策をすぐ打たなくてはならない。また、それだけでは足らなければ、追加的な項目も今後考えなくてはいけない、このような形で確実に実行させていきたいと思っております。 今回、運輸部門やいわゆる家庭生活部門ではいい傾向が出てきております。いわゆる電力の原単位が上がったことによりまして全体上がりましたけれども、この部分については、電力会社が自主目標計画の中で確実に実行していただく。これは京都メカニズム等を使ってでも必ず実行していただくということでございますので、全体的にこの京都議定書の目標達成、大変厳しい状況ではありますが、達成できないということではない、努力すれば達成できると、こう考えておりまして、それに向けて努力を、全力を挙げていきたいと思っています。
○加藤修一君 是非全力を挙げていただきたいと思いますけれども、その発表したデータの一枚目といいますか、その中には、必要に応じて計画の強化も含めて機動的に見直しを行うと。見直しはもう、こういうことはもう耳が痛く、あっ、耳が痛くなるとは言わないですね、もう何回もこれは聞いているんですよね。見直し、見直しで来ておりまして、実質的に実効性が余り上がっていないという話になっておりますので、全力を挙げてというその言葉も今までもかなりほかの大臣からも聞いておりますので、実質的な戦略性を持ってやっていただきたいと思います。 時間がなくなってまいりましたので最後の質問になるかもしれませんが、経済産業省に。 新エネルギーの利用拡大ということなんですけれども、京都議定書目標達成計画によりますと、これは二〇一〇年度の排出削減見込み、これは新エネルギーの関係でありますけれども、これを促進していくことによりまして四千六百九十万トンCO2ベースという話になっておりますけれども、これは太陽光発電見ただけでもかなり遅れているというふうに理解せざるを得ない。 私は、この京都議定書目標達成計画との整合性というのは、極めてその部分はもうちょっと詰めないといけないんじゃないかと。逆に言うと整合性が余り取れていないというふうに言わざるを得ないわけなんですけれども、この辺についてどう考えているのか。あるいは、二〇一〇年の数値目標をどうやって達成するのか。あるいはさらに、最終年であります一二年の数値についてはどういうふうに考えているか。この三点についてお伺いいたします。
○政府参考人(羽藤秀雄君) まず、京都議定書目標達成計画でございますけれども、御指摘ございますように、新エネルギーの導入目標ということにつきましては、千五百六十万キロリットルから千九百十万キロリットル、CO2排出削減量に換算いたしますと二〇一〇年度において三千八百万トンから四千七百三十万トンというふうに定められている目標がございまして、大変これを達成するということは厳しいことでもあろうというふうにも考えております。 もっとも、一方で、この七月の二十九日に地球温暖化推進本部において行われました目標達成計画の進捗状況の点検でございますけれども、二〇〇六年度の新エネルギー対策の推進において千二百六十二万キロリットルが既に導入をされているということでございますので、まずこの点について規制と支援とそれから自主的な取組について総合的に強化を図り、そして省庁間の連携ということをより強固に深めさせていただきながら、新エネルギーの導入拡大ということについては積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 それから、太陽光発電についてのお尋ねでございますけれども、太陽光発電について、これは二〇一〇年度の導入目標として七十三万キロリットルから百十八万キロリットルということを京都議定書の導入目標の中で位置付けておるところでございます。 この太陽光の発電について、やはり高い目標達成をしていくということとの関係では、二〇一二年度も含めて、あるいは、更に長期的には二〇二〇年に十倍、二〇三〇年に四十倍という目標を掲げておりますので、その間の言わば道筋を明確にすべきではないかという御指摘はもっともそのとおりであろうというふうに我々も真摯に受け止めております。現在、具体的なシナリオにつきまして審議会の中で検討いたしておりますところでございますので、極力具体的な道筋としてお示しをできるように今後努力をしていきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 吉野副大臣にもお願いしてあったんですけれども、済みません、時間になってしまいましたので、別の機会に是非よろしくお願いしたいと思います。 以上です。
○市田忠義君 先ほど加藤委員からもありましたが、金融危機や経済の落ち込みを理由に環境対策を怠っては取り返しが付かなくなると。この点については大臣も同じ認識だということをお述べになりましたので、それを確認した上で次に進みたいと思うんですが。 まず、数字の確認をしておきたいと思うんですが、これは事務方で結構ですが、二〇〇七年度の日本鉄鋼連盟と電気事業連合会のCO2排出量、それからその排出量の前年度比、それから二〇一二年までに購入する排出枠について、数字だけ端的にお答えください。
○政府参考人(寺田達志君) お答え申し上げます。 まず、日本鉄鋼連盟でございます。日本鉄鋼連盟によりますと、二〇〇七年度のCO2排出量は二億百七十二万トンであります。前年度比三・七%の増加となっております。また、京都メカニズムクレジットにつきましては、これまで五千九百万トン分について契約済みと聞いております。 また、電気事業連合会でございます。連合会によりますと、二〇〇七年度のCO2排出量は四億一千七百万トン、前年度比一四・三%の増加。京都メカニズムクレジットにつきましては、二〇一二年までに一億九千万トン程度取得の見通しと聞いております。
○市田忠義君 中期目標の設定の問題なんですが、斉藤大臣はこの間記者会見で何度も、科学的根拠に基づいて国別総量目標を出さなければならないと。今日も他の議員の質問に科学的知見、科学的根拠ということをおっしゃいましたが、大臣が言われる科学的根拠というのは、IPCCが示している先進国の二五ないし四〇%削減目標のことだと思いますが、そう理解していいですね、イエスかノーかで結構です。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) IPCCの科学的知見及びいろいろな研究機関、日本の国環研等が行っているモデル分析という意味で使っております。
○市田忠義君 九月二十三日に自民党と公明党が交わされた連立政権合意、ここではこの件に関してどう述べているか。詳しい文言は覚えておられなくても結構ですから、どういう趣旨の合意を交わされたかということだけ、大臣、御説明願えますか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 中期目標に関しまして、自民党・公明党連立政権合意におきまして、来年のしかるべき時期に科学的知見に立脚して策定する、そういう旨が盛り込まれております。
○市田忠義君 大事な点を抜かしておられるんです。正式に私の方から紹介しますと、こうおっしゃっているんですよ、こうおっしゃっている、こういう文言なんです。科学的知見に立脚し、国民経済への影響も踏まえた中期目標を設定する。この国民経済を踏まえたということを、これへの影響を踏まえて設定するということを政権合意では言っておられるわけです。 私、先ほど数字の確認をわざわざしたのは、排出量が大幅に増加をして大量の排出枠を購入しなければならない鉄鋼業界や電力業界、こういうところへの、国民経済への影響を踏まえて中期目標を設定するということになれば、大臣がせっかくおっしゃっている科学的根拠に基づいた中期目標は結果として示せなくなるんじゃないかと。その点について大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 科学的根拠の考え方の根本は、基本的に地球生態系が存続し得るかどうかということから発した、そこに問いを求めて、その答えが今回のIPCCの科学的知見だと思います。したがいまして、その地球の生態系の存続なくして地球の上での経済的な活動もないわけでございますので、どちらにより重点があるかというのはおのずから明白だと思います。 さはさりながら、その両方が立脚するような形で施策を今後進めていかなくてはならない。そのためには、今後大きな技術開発、革新的な技術開発が必要になってくると思いますけれども、そういうことも含めた上での科学的知見、そして国民生活、そういう二つの文言が入った政権合意になっていると、このように私は理解しております。
○市田忠義君 国民生活とはなってないんです、国民経済への影響となっているんですね。 せっかく、景気が悪化したりアメリカ発の金融危機で日本経済も大変な状況になっていると、だからといって環境対策を怠っては取り返しが付かないという点についても大臣はそのとおりだとおっしゃったし、中期目標の設定に際しては科学的知見に基づいてということも明言されたと。しかし、自公合意ではその後に、国民経済への影響ということも踏まえたものにすると、こうなっているわけですね。そうしますと、先ほど示したようなあれだけの排出量が増えているようなところに対して、両立というのはなかなかこれ私は難しいと思うんです。やっぱり産業界や経済界への影響を理由に中期目標の設定を遅らせたり、あるいは数値目標を科学的根拠と懸け離れたものにすべきではないというふうに私は思うんです。 それで、さらに事実確認ですが、これは午前中の福山委員の質問でもありましたが、十二日に発表された温室効果ガス排出量の速報値、これは事務方で結構ですが、CO2の総排出量、その排出量の九〇年度比、それから排出量が増加した最も大きな原因、端的にお答えください。
○政府参考人(寺田達志君) お答え申し上げます。 二〇〇七年度の二酸化炭素排出量でございますけれども、十三億五百万トンCO2換算でございまして、基準年と比べて一四・一%超過ということになっております。増加の主な理由でございます。原子力発電所の稼働率の低下及び渇水による水力発電電力量の減少に伴い火力発電電力量が大幅に増加し、電力排出原単位が悪化したこと及び鉄鋼などの生産活動が好調でございましたので、産業部門からの排出量が増加したことなどが主たる原因でございます。
○市田忠義君 今言われましたように、二〇〇七年度に増加した最も大きな原因としては、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所の事故による原子力発電所の利用率の低下などで火力発電の電力量が大幅に増加したと。電力排出原単位が悪化した影響が最も大きかったわけであります。 皆さんのお手元に資料を配付させていただきましたが、これは二〇〇七年度だけではなくて、かつて二〇〇三年度にも東京電力の原子力発電の長期停止などの影響で原子力発電所の利用率が低下をして火力発電電力量が大幅に増加したと。ここに明らかなように、やっぱり原発依存によって日本の総排出量が左右をされて、京都議定書六%削減目標の達成がますます困難になっているということをこの資料は示していると思うんですが、今後こうした事態を三たび私は起こしてはならないというふうに思います。 そこで、大臣にお聞きしたいんですが、電気事業連合会などの自主行動計画任せの原発依存排出削減を図るやり方を取っておれば、京都議定書六%削減目標を確実に達成できないばかりか、せっかく大臣が強調されて、会見では公明党の主張で科学的根拠に基づいたという文言を入れさせたということも記者会見でおっしゃっています。せっかく科学的根拠に基づいたと言いながらこういうことを放置しておれば、中期の数値目標も科学的根拠に基づいた数値が設定できなくなるんじゃないかと。その点について、大臣、認識いかがでしょう。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二〇〇三年、そして今回の排出量増加が原子力発電所が長期に停止をしていることによる、そのように今地球環境局長から答弁させていただきました。そのとおりだと思います。 したがって、我々としては、この原子力発電所の稼働率が平準年にできるだけ早く戻るようにと、このように期待をしているところでございますけれども、かといって、我々が原子力発電に大きく依存をしているとは思っておりません。原子力発電の今の発電量に占める割合は三十数%で、エネルギー戦略上のベストミックスの中で適当な数字、若しくはもう少し高くてもいいのかなというぐらいの数字でございまして、今後ともその比率はキープしていかなくてはならない、このように思っております。 その上で、この京都議定書の目標達成につきましては、電力業界の自主目標とはいいましても、これは必ず電力業界が責任を持って達成すると、このように宣言をされておりますので、これは達成していただけるという前提の下で、我々国民生活やその他の部門の努力で京都議定書のマイナス六%は、もちろん大きな努力が必要でございますけれども、達成不可能ではない、是非達成しなくては、必ず達成しなくてはならないと、このように思っております。 そういう前提の上で、科学的根拠に基づいて中期目標を決めるということも、私は、今回の件でそれは無理になったのではないかという、今、市田委員の御質問でございますが、そんなことはないというふうにお答えいたします。
○市田忠義君 原発に依存しているからこうなったとは必ずしも思わないと、もう少しパーセント上がってもいいんじゃないかと、ちょっと私は驚くべき発言だったと思うんです。 先ほどの寺田さんの答弁は、最大の排出量が増えた要因は原発の稼働がストップしたからだというふうにおっしゃっている。そこに依存してきたから、しかも二〇〇三年度にも同じことが起こっているじゃないかという数字も示して、いつまでも原発に依存しておれば、これは安全性という点でも十分な保障がないわけで、やっぱり原発に依存しない自然エネルギーなどへの大幅な転換を図るべきだと、大臣はそう思われないんですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 自然再生エネルギーの比率を今後飛躍的に伸ばしていかなくてはならない、このように思っております。 しかしながら、全体としてのエネルギーベストミックスの中で原子力発電がしかるべき比率を占めなければ、日本の経済、そして日本の排出目標を達成できないとも認識をしております。両方頑張らなくてはいけないということでございます。
○市田忠義君 あれだけデータの捏造とか事故が頻発をして、十分な安全性の保障がないということが社会的にも大問題になっているときに、やはり原発に依存するというやり方を引き続きやっておれば、私は極めて重大な結果を招きかねないということだけ指摘しておきたいと思います。 中期目標の検討委員会、先月二十日に設置されました。この委員会では、セクター別積み上げの手法で複数の中期目標の選択肢を策定すると、そうされています。しかし、セクター別アプローチ方式を最も推進し、また推奨している日本鉄鋼連盟、あるいは排出原単位を削減目標にしている電気事業連合会などが、先ほどの数字で明らかになったように、大幅に排出量を増加させて京都議定書六%削減目標の確実な達成を困難にさせていると。これはもう数字が示しておるわけで、明らかだと思うんです。 こういう業界の削減可能量を積み上げるセクター別アプローチの手法では、必要な削減量に届かない、科学的根拠に基づいた中期目標が結果として示せないことになるんじゃないかなと。先ほども若干答弁になりましたが、大臣、簡潔にちょっとお答えください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) セクター別アプローチ、二つの観点から簡単に答弁申し上げたいと思います。 一つは、大変大きな主要排出産業である鉄鋼そして電機、ここで非常に削減ポテンシャルを有しております。その業界の参加、協力がなくてはならないし、そこでの技術的な発展がなければ目標は達成できません。そういうことを考慮して、我々の目標を立てるということが一つ。 それから、世界で各国の削減目標を立てるときに公平性が非常に重要になってまいります。各国での主要排出業であるところの鉄鋼や電機等が横並びで連携を取りながら削減ポテンシャルを明確にしていくということは、公平性、つまり世界共通の排出量取引や排出量削減をする仕組みの基礎になる、このように思っておりまして、セクター別アプローチは大変有効な方法だと認識しております。
○市田忠義君 セクター別アプローチに固執して中期目標の設定を遅らせたり、駆け引きのために利用するんじゃなくて、IPCC報告に基づいて二五から四〇%の削減目標を早急に設定して私は先進国の責任を明確に示すことが途上国の参加を促すという点でも最も説得力を持つということを指摘しておきたいと思います。 今回、試みに行われる試行的な排出量取引制度ですけれども、これを中身を見てみますと、日本経団連の自主行動計画と整合的なもの、要するに自主行動計画と矛盾するものにはしないと、整合性のあるものと、そうしたために、自主的な参加、自主的な目標、原単位の選択可能、売却する場合のみの検証、罰則がないと、さらに、本格的導入を前提とした制度にもなっていないと。 大臣はたしか記者会見で、練習試合に加われば本格的な試合にも参加するんだと。ちょっと野球と環境とは別ですから一緒にするのはあれですが、私も高校野球をやっていたんですけれども、練習試合に参加したから本試合に必ず参加するとは限らないわけで、本格的導入を前提とした制度には反対だというのが日本経団連の主張であるわけで、この試行的な実施というのが産業界が自主行動計画の推進に支障を来さないように、本格的な導入に強く反対していると。そこから、ちょっと言葉は悪いですけれども、産業界の現状の取組を容認した、そういう仕組みになっているんじゃないかと。これでは幾ら口で科学的根拠に基づきと言われてもうつろに私には響いてきます。その点、改めて大臣、いかがですか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 正式な大会には出ないと言っている野球チームにせめて練習試合だけでもやってみましょうよと、そこにも渋っていたのをせめて練習試合にはまず出させたというところは大きな一歩なんではないかと御評価をいただきたいなと、正直にこのように思いますけれども、できるだけ多くの産業が、会社が参加して、知見、経験を積むことというのがまず第一歩だと思います。 そして、午前中の質問にもございましたけれども、いずれ世界の標準ができてくると思います。その中で、それを仕組みをつくるときに、設計するときに、日本型の仕組みになるように、日本のリーダーシップを発揮するためにもたくさんの企業が今回参加して練習試合するということが非常に大きな力になると思いますので、御理解を賜りたいと思います。
○市田忠義君 本格的試合には参加しないで、取りあえず練習試合にというのがねらいなんですよ。 それで、例えば経済同友会の、同じ経済界でも桜井同友会代表幹事はどう言っているかというと、今の政府のやり方では駄目だと、自主計画、自主参加では目標達成はあり得ないと。これは七月十九日付けの朝日で、義務的にやらなければならないことで初めて価格が設定されると、こういうやり方では効果がないということを、同じ経済界でもそういうことをおっしゃっている方はあるわけですね。大臣の記者会見、九月二十四日付け。産業界が本格的導入を前提としないと参加しないと言うのでこういう形でと明確に述べておるんです。やっぱり産業界言いなりの姿勢があって、産業界、景気への影響を理由に、対策を遅らせてはならないという認識に私、立っておられないと思うんです。 もう時間が来ましたから終わりますけれども、やっぱり一刻の猶予も許されない地球温暖化に真剣に立ち向かって十二月のCOP14で主導権を発揮するためには、先進国の責任を果たすために、来年中とおっしゃいましたが、直ちに文字どおり科学的な根拠に基づく中期目標を示して、産業界にも弱腰にならないで、実質的な削減を加速する手段として排出量取引制度を導入すると、政府、産業界の抜本的な姿勢の転換を求めて、時間になりましたので終わります。
○荒井広幸君 改革クラブの荒井でございます。 大臣、そして副大臣、政務官の御活躍を御期待いたします。 さて、午前中にお話があったと聞きました。また、先ほど来、加藤先生等々からお話がありましたので、早速、通告している中で順番ちょっと変えますが、エコデバイドということについて、私はそうした観点でお話をさせていただきたいと思うんです。また、提言、質問をさせていただきたいと思います。 参議院の石井一先生を団長といたしまして、環境視察で七月にドイツ、デンマークそしてイギリスと参議院派遣で行かせていただきました。ありがとうございました。 ドイツに行きましたら、いわゆる太陽光、日本より発電が進んでいるということですけれども、その仕組みはというと、簡単に言えば、普通に使う電気料金よりも自分で太陽光発電を、設備を付けて、お金掛かりますが、それを電力会社に売って元を取るといいますか、元が取れると、こういうことなんですが、一つ不思議だなと思いましたのは、高値で売れるんです。太陽光パネルを買った、付けた、その方から高値で、逆に言えば電力会社が買うことを義務付けられています。ですから進むんですね。これは非常にいいことなんです。 そして、早いうちにやったらインセンティブが働くようになって、だんだん時間がたちますと弱くなるんですが、ここはいいとしても、問題は、太陽光パネルを付けられるお金がある人は自分の家で余り使わないんだそうです。ほとんど売っちゃうんだそうです。そして、ちょっと高いものの電力を使っている人も多いんだそうです。じゃ、太陽光パネルを付けられない人はどうなるかというと、売れない。売れないですね、売電できない。価格転嫁された高い電力買っているんです。これ、私、エコデバイドというんじゃないかなと思ったら、通訳の方に言ったら、何を言っているんですかって、相手に対して聞いているのに、その通訳の人がどういう意味か分かりませんと、こういうことだったんですね。 ですから、先ほど来からもお話がありましたけれども、やはりCO2がお金になるということになると、行き過ぎると金融派生商品になるんです。そして、私たち世界が悩んでいる格差につながるんです。そこを防止するという考え方と仕組みと、ある意味においてお互いの譲り合いというのが必要だと思うんです。 そこで、お尋ねしたいというふうに思っているんですが、こうした太陽光発電を例に取りましたが、太陽光発電について、経産省はどのような設備に対する費用とか助成、推進策を考えているのか、経産省、お願いします。
○政府参考人(羽藤秀雄君) 太陽光発電につきまして、費用と助成制度がどのようになっておるかというお尋ねでございました。 キロワット当たり平均の導入コストが今七十万円ということでございますので、このコストをいかに下げるかという意味で助成制度、まずこれは、今年度の補正予算においてキロワット当たり七万円、総額九十億円の住宅用太陽光補助金を措置をしたところでございます。なお、来年度につきましても二百三十八億円の概算要求をしておるところでございます。 また、家庭用のみならず産業分野あるいは公共分野においても、こうした太陽光発電の導入の促進ということにつきましては、産業分野では三分の一、公共分野では二分の一を補助をする予算措置を講じております。これらにつきましても、来年度につきましては四百億円の概算要求を行っております。 このような補助金そして他の金融支援の措置も含めまして、各般の支援措置を講じているところでございます。
○荒井広幸君 日本ではまだ、固定価格買取り制度、あるいは電力会社によりそれをまた価格転嫁できると、こういったところには入っておりませんが、これも有効な手段だという、世界のスタンダードだというようなことになると、早く広げろ、早く進めろと、太陽光発電、自然エネルギーを使えとなりますと、一方で、それも重要なんですが、先ほど言いましたように格差を生むおそれがあるんです。お金のない人はその負担をかぶるようになります。ですから、その負担をどのように取るかということは重要なんですが、現在の日本の段階では今のように助成というものを考えているわけです。 四人家族で三千六百キロワットアワーというのが大体平均的な消費電力で、キロ大体二十三円だそうですから、今ちょっと上がっていますけれども、八万から九万掛かるんですね。そういうものの掛かるお金を、大臣、例えば太陽光発電というものを自分で使うという場合ですよ、売っちゃうんじゃなくて自分で使うということになれば、二十年で償還を考えているんですね、耐用年数、経産省の計算では。すると、二百四十万円ぐらい投資して二十年ぐらいで大体とんとんになるだろうと。二十年以上いきますともうかるんです、九万円。これ魅力ですよね。ですから、自分で使うというのはそれでいいんですけれども、じゃお金ない人はそれに参加できない。 もっと環境問題で問題なのは、その人の志をつぶすということなんです。 私は、地球環境問題というのは本当に大変な問題だと。もうNATOでも、新たな紛争の種になるということで、新たな人類の脅威が温暖化問題だと、こう言っているぐらい、もうそのような人類の殺りくにまでかかわるような問題にまでなっているわけですよ。その地球温暖化を防ぐことは、そうした紛争も防ぐことだと。どうしてお金がない私はそれに参加できないのと。これが私の言う環境格差、エコデバイド。疎外されていくということを言ってもいいと思います。じゃ、お金がある人が志があるかというと、そうでない人もいる。まあドイツの方々がすべてそうではありませんけれども、何で売っちゃうんだろう、こういうことになって、自分では使わないで売っちゃう人も多いというんですよ。 こういうところに私は矛盾を感じるんですけれども、大臣として、こんな環境における、進めることはいいことなんですが、合成の誤謬的に、全体とすると人間のそうした共生への志というものが、お金を持っている、持たない、そういったことで挫折する、人間疎外まで起きると、こういうことのエコデバイド、私の造語なんですが、こういったことについて大臣はどんな御所見、御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大変重要な問題提起をしていただいていると思います。 ただ、先ほど来、今日ここで議論をしておりますように、自然再生エネルギーの普及を図らなくてはいけないということもこれは確かでございます。そのためには、普及のためのインセンティブを与える、また、普及が拡大することによって価格が安くなる、そのことによってまた普及が進むという、いいスパイラルに入っていくというような政策誘導も必要でございます。そのときに、このエコデバイドとの関連もよく考えて、低所得者にその負担をかぶせるということもよく踏まえた上で制度設計をしていかなくてはならない、このように思っております。
○荒井広幸君 同感なんです。ですから、そのインセンティブが、もうかるという発想では、結局、アメリカ型の強欲型の国づくり、世界づくりという失敗に行くと思うんです。 私たちは、郵政というものは、ある意味においてそのアメリカ型の最も象徴的な、金で金を生む、それによって様々な格差や人間疎外まで起こす、こういったものに警鐘を鳴らすために一つの例として私たちは反対してきたわけなんですが、不幸な的中となったんです。 そこで、インセンティブというのはどういうことかというと、お金で得すると、経済的に楽になるという、もうかるという視点よりも、むしろ自然と共生する、自分の生き方を含めて見直して、まあ志といいますか、豊かさというか、本当の、それを求める人に同じようにそのインセンティブというものが働くインセンティブの中身でないといけないと思います。 そこで、私は、従来からこの委員会でもお話ししておりましたけれども、いわゆるESCOという形のローンを組んだらどうだと。お金が余りないけれども、ああ電気は使っているんだから、その電気料お支払いする分前倒しをして、それを何年か分まとめれば、一台、クーラーですと大体一万四千円、十二、三年前のものよりも電気料金安くなります、一万二、三千円、年間に。それを八年分、十年分前倒しすると、五つ星の最も効率のいい、CO2を出さない新型に換えられるわけですね。ところが、従来だと、あとまだ七、八年お父さんもつわよと、もったいないじゃないの、景気も悪いからと。景気ってそこにも来るわけです。 ですから、そういう意味において、私は、いや、本当のもったいないって、やっぱり今地球温暖化を抑えないと大変なことになるんだと。だから今、買換えというのは、そのもったいない、捨てるという意味じゃないんだ、地球を助けるための本当のもったいないという意味では買換えなんですよ、それが私が言う特例なんです。 二〇一二年の京都議定書達成期間までに集中してやったらどうだというので、大臣、先輩、皆さん方から、そういう家電の買換え特例というのも検討してもらっているわけです、経産省にも。そうなってまいりますと、そのお金を前倒しした分で買っていくというESCO方式、そこに金利が付くんです。これは環境省でも実験して、滋賀県でやっているんですが、その金利分がやっぱり何となく重いなという人もいるんですね。 その金利分について、私は、いわゆる利子補給をするべきだと。まず一つは利子補給するべきだと。それから、銀行は貸さないと駄目ですね。これも貸すということも重要なことですけれど、環境省にお尋ねしたいんですけれども、こういう意味において、大臣になりますかもしれませんけれども、太陽光パネルにも同じように、二百四、五十万というのは非常に大きなものです。ESCOという考え方で、安くなる分前倒しして、金融を巻き込んで、それで買って地球温暖化に貢献すると。そうすると、お金をぼおんと持っていなくてもやりくりが付くんです。志を達成できるすそ野は広がるんです、そういう方々は。 いかがお考えになりますでしょう。
○政府参考人(寺田達志君) お答え申し上げます。 ただいま委員御指摘の家庭版のESCOと申しますか、一部実験的な試みが行われつつあるということは私どもも承知しております。ただ、ただいまのいわゆる利子補給というようなやり方での支援、これは基本的には、購入に要する費用に対して何らかの金銭的な支援をするという意味では、例えば減税というものと性格的には似たようなところがございまして、実は私どもは、太陽電池パネルにつきましてはただいま減税という方法を選択してお願いをしているところでございます。これはまたそれぞれ制度の詳細あるいは率の設定等によって得失、長短あろうかと思います。ただし、私どもとしては、ローンを組まない方でも適用がされる減税というものもそれなりにかなり有効な手段であろうかと思っております。ただいま実験的な試みが行われております委員御指摘の家庭版ESCOにつきましての利子補給というものにつきましても、どのような推移をたどるか注視してまいりたいと思います。
○荒井広幸君 志を支援するという意味では、今のような減税というのも有効ですね。 で、いろんなケースに合わせて、人に合わせて、状態に合わせるという支援策は必要なんですが、同時に、この委員会の皆様の議論を聞いていても痛感しますし、いろんなところで見学しても痛感するんですが、例えば自然エネルギーの太陽光や風力、中小水力というような様々なエネルギーもあります。土地土地で違います、どれを使えるか。家庭によっても違います。そして会社、様々な形態によって違う。それらのものを組み合わせていく、そこにやっぱり金融を巻き込んでいく、その金融に志を入れていく。そういう視点を加味しながら発展をしていくということの方が、私は、結果、量も、削減量も増えてくると、このような気もいたすんです。 そこで、志といえば、子供たちにそうした意思が育ってもらわないといけません。学校に太陽光発電の設備を導入するということは非常に有効なことなんです。 時間がありませんので環境省さんのお話をはしょらせていただきますけれども、補助率は二分の一で想定ですよね、学校でいろいろな環境のものをやると。太陽光パネルについては二分の一を想定されている。では私は、そこで、志がある自治体、そしてその学校で学ぶ子供たちはその志を芽生えさせるわけですが、その自治体についてどのように負担されますか、どんな制度設計を考えているのか、総務省、お願いします。
○政府参考人(望月達史君) お尋ねの補助事業につきましては、裏負担につきましては起債が充たるという仕組みになっておりまして、二分の一の裏負担分ですと、二分の一分につきましては七五%の起債が充たるような仕組みになっております。
○荒井広幸君 半分のうち七五%を起債して後年度で交付金で手当てをしていくというようなことをやると、大体今までの例でいうと一割はやっぱり自己、自治体負担なんです。これだけ三位一体で交付金をカットして、政策的投資のものはない、景気が悪くて収入は地方も落ちる、その上に今度はいわゆる義務的経費、介護、医療、福祉のものは年何%も上がっていく。やりようないわけですよ。本当にこれがいいなといっても、その一割が出ないんです。やっぱり志に手が届かない。 そこで、私は大臣、一兆円、これを自治体に使ってもらう。自治体の発議で地方が議論し、議会が議論し、その中でどうするか。これは私は非常に名案だと思います、財源はともあれ。これはやっていただきたいんです。 そういう中に、私たちはやっぱり、自然との共生は経済成長でもあると、景気対策でもある。本当はこのところを言いたくて各省さんにお出をいただいて質問しないところ、おわびをいたしますけれども、そういうものに景気対策にもつながっていくんだということでやっていくと、非常に学校に象徴的に太陽光パネルなどの環境、自然エネルギーを取り入れた対策をするというのはすごく重要だと思うんですよ。 こういったことを、大臣は是非総理とともに、様々な、今年だけでも三つ四つあるわけですね、大臣がお出になるのも二つぐらいあるんじゃないでしょうか、国際会議、日中韓含めて。そして、総理も今度はアメリカに行ってG20やるんです。そういうときに、金融の問題の中に必ず紙の表裏と同じようにこの地球温暖化問題というものを私は関連付けて議論しなければ、本当の世界の経済社会、新しい秩序構築というのはできないと思うんです。 この辺について、麻生総理とともに環境大臣に、是非、日本がエコデバイドなどをできるだけ小さくしながら環境とともに豊かな自分の人生、みんなと助け合う社会、生きていこうという人たち、この人たちに手を差し伸べるというか一緒にやっていく、その人たちの力をもらう、こういう意味でのインセンティブですね、そういうものをこの金融不況の中で堂々と日本が提案をしていく。哲学と政策と、そして具体的な技術、これを備えたのは私、日本だと思うんです。いかがでしょう、大臣。そういう視点で世界に発信をして、金で金を生むんじゃない、本当のものなんだと、自然、そういうものと一緒なんだと、こういう主張をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 二つ、最初の学校への太陽光発電の設置。これにつきましては、一昨日、環境省、文部科学省、そして経済産業省などが計画を作りまして、学校施設への太陽光発電の設置を進めるということでスタートいたしました。予算もしっかり確保して進めていきたいと思います。 それから、最後、今、荒井委員おっしゃいました新しい世界の経済の仕組み。金融をベースに置いた世界の仕組みから、まさしく環境という、また実体経済、技術というものに立脚をした新しい経済のある意味では転換をしていくということの重要さ、そしてそこに日本がリーダーシップを取るべきだという御主張につきまして、もう全面的に賛成でございまして、しっかりと頑張っていきたいと思います。
○荒井広幸君 終わります。
○川田龍平君 川田です。 斉藤大臣、吉野副大臣、古川政務官、就任おめでとうございます。 私は、薬害エイズの問題から、この国の特に厚生行政、この厚生行政の無責任体質と隠ぺい体質、それを変えて、二度と同じ過ちを繰り返さない国の仕組みをつくりたいという思いで昨年の七月に参議院選挙に立候補し、現在、環境委員会に所属しております。 私は、この薬害エイズの問題と、実は同じく水俣病の問題というのが放置され続けた問題だと思っています。これは、昭和五十二年の判断条件に基づく行政認定の在り方をも厳しく見直すように求めたこの水俣病の関西訴訟最高裁判決が出され、行政と司法の二重基準問題により認定審査会は機能停止し、今日まで放置され続けた結果、未処分の認定申請者数が先月二十九日現在、六千二百二十八人に上りました。これは一九七八年度末の六千二百十三人をも上回って過去最多となっております。 このような状況の中、申請から一定期間を経た未処分の医療費を助成する治療研究事業を、熊本、鹿児島両県は一九六九年以降の居住者、出生者は対象外と線引きをしました。ちなみに、水俣湾の安全宣言が公的になされたのは一九九七年のことです。 以上二点について大臣は御認識されていましたでしょうか、お答えお願いします。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 認識をしております。
○川田龍平君 この水俣病について、大臣は、被害を受けられた方々の速やかな救済を進める必要がありますとあいさつをされましたが、与党PTの救済策が取りまとめられてから既に一年が経過しております。待ったなしで進めるべきだと思いますが、大臣はこれをどのように速やかに取り組まれるということでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 与党プロジェクトチームが新たな救済策ということで、先ほど川田委員おっしゃった幅広い救済に向けて提言を一年前にされました。この提言を実施することが私は環境大臣、環境省としての仕事、使命だと思っております。 しかし、この提言を実施するためには、原因企業チッソがその基本的考え方を受け入れてもらわなければなりません。前大臣、そして前々大臣も大変御努力をいただいたところでございますけれども、いまだにその基本的考え方を受け入れていただいておりません。私も、もし一歩前進するのであればどんな行動でも辞さないつもりでございますけれども、今私がなかなか向こうを説得できるという状況になっておりませんけれども、今患者団体等とも努力をし、このスキームが実施できるように今後も全力を挙げていきたいと思っております。
○川田龍平君 十月の初めに患者の皆さんが国会に訪ねてこられたときに、総選挙が終わってから政界が落ち着いたらという話をされていました。でも、話を伺っている途中で、議員会館の隣が今工事現場になっておりまして音が大変大きくて、話を伺っているときも患者の人たちが耳鳴りがするんではないかと思って窓を閉めたんですが、窓を閉めると、実は音が聞こえない方が耳鳴りがひどくなる、大きな音のしている方が耳鳴りをしているのが軽減される、少し楽になるということをおっしゃっていました。 見た目にはこの被害というのは分からないこの被害を抱えている人たちが、寝るということも苦痛になるぐらいやっぱり健康被害を抱えていらっしゃる方が毎日過ごされているということ、このことを知っていただいて、やはり是非一日も早いこの問題についての取組を大臣にお願いしたいと思っています。 江田衆議院議員も、公明党が与党PTを呼びかけて、公明党が与党にいたからできたと言っておられます。環境大臣としてやっぱり是非この問題にしっかり取り組んでいただきたいということと、鴨下前大臣は、今年の五月一日の水俣病犠牲者慰霊式までに問題の解決を見出そうとしてチッソの後藤会長にも面談するなど尽力をされておりました。斉藤大臣も、当事者の間に入ってでもこの問題を解決しようとする強い意思がおありかどうか、お聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 私がそういう行動をして一歩でも前進するのであればいつでも行動すると。ただ、先ほど申し上げましたように、今一切こちらの言うことを聞き入れようとしない、そういう姿勢のときに、今正直言ってどういうふうに動いていいか分からない、また動きようがないというところでございますが、全力を挙げて進むように頑張りたいと思います。
○川田龍平君 環境大臣の私的懇談会として設置された水俣問題懇談会が提言をまとめられて、命の安全の危機管理体制をつくるようということで二・五人称の視点による意識の変革、それから被害者・家族支援担当部局の設置、いのちの安全調査委員会、仮称ですけれども、設置を提言されています。 国、自治体に公害、薬害、食品被害の被害者、産業事故、都市災害、不良工業製品、商品の事故、建築物災害の被害者、医療事故の被害者、経済事故の被害者、インターネット上の情報被害者などの訴えと相談に対応し、必要に応じて被害者、家族に対する支援体制を組む組織としての被害者・家族支援担当部局、また、国民の命と健康に危険を及ぼすような様々な危険な事象、事件が発生した場合に、その原因究明と事件の構造的問題の解明に当たるとともに、被害の拡大防止策や再発防止策や普遍性のある教訓などについて積極的な勧告、提言を行う常設委員会であるこのいのちの安全調査委員会の設置というのを提言しております。 食の問題に限らず、エレベーター事故やガス湯沸器の事故などをきっかけに、政府も省庁間のすき間を埋めるべく内閣府内に消費者庁設置の法案も今回提出されています。行政組織の縦割り主義と官僚の縄張り意識、業界団体との癒着構造、国家の安全と並んで、実は国民一人一人の日常における命の安全を守るためのもう一つの危機管理体制を確立することこそ、政治、政策の最重要課題であるということも提言をされています。 こうした内容で、是非、国民の命、健康を真剣に考える環境省におかれましては、一日も早くこうした被害が二度と起きない社会をつくるべきだと思いますが、消費者庁のできるのを待っているのではなく、是非環境省としてしていただきたいと思いますが、大臣、こういった提言についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 水俣病問題に係る懇談会では、命の安全の危機管理体制、それから被害者の苦しみを償う制度づくり、それから環境・福祉先進モデル地域の構築など、多岐にわたる提案がなされました。 この提言を受けまして、環境省では、水俣病発生地域の地域づくり対策等を推進しておりますが、提言書に書かれているとおりその実現は決して容易ではなく、時間が掛かる提言も含まれております。 御指摘のいのちの安全調査委員会は、公害、薬害、食品被害、産業災害、事故などの原因究明と安全勧告など、幅広い権限を持つ組織として提案されているわけでございますが、この提案は、水俣病の発生当初、行政は積極的に実態と原因を調査分析する取組を行わなかったと、機動的にそのような対応をする組織を持っていなかったと、そういうため水俣病の被害が拡大したという認識の下につくられております。 まさに、そういう意味では、環境省こそ環境汚染、公害から国民の生命、健康、また自然環境や地球環境を守る使命を担って設置された組織、このように認識をしております。この初心を決して忘れることなく、いのちの安全調査委員会の、提案された委員の方々の気持ちを真摯に受け止めて、国民の生命、健康にかかわる環境汚染、公害問題に対し機動的に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○川田龍平君 内閣府の方にお伺いします。 消費者庁関連三法案が今国会に提出されておりますが、このいのちの安全調査委員会設置提案の趣旨を反映すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) お答えいたします。 消費者庁につきましては、消費者の利益の擁護及び増進を図ることをその任務とするものでございます。消費生活において生じた問題、すなわち事業者とのかかわりの中で消費者に生じた各種問題に対応していくことになりますので、消費生活の中で生じたとは言い難い公害問題あるいは労働災害については対応することは難しいというふうに考えられますが、例えば、医薬品に係る事項については、事業者である医薬品の製造業者等との関係で生じた問題ととらえられるため、消費者庁において必要に応じてこれに対応していくことになるというふうに考えております。 例えば、薬害問題について消費者庁における具体的な対応としては、被害の発生、拡大の防止を図るため消費者に注意喚起情報を公表するですとか、あるいは被害の発生、拡大の防止のため速やかな措置が必要な場合、所管の厚生労働大臣に措置要求を行うと、あるいは消費者政策委員会が内閣総理大臣や関係大臣に対し必要な意見を述べるということが考えられます。 消費者の目線から、担当省庁と緊密な連携を図りつつ、こうした権限を適切に運営することにより、より実効性の高い消費者安全の確保を図っていくことが可能になると考えております。
○川田龍平君 消費者庁ができても、各省庁からの寄せ集めチームで、各省庁に物が言えないような組織体制になってしまったのでは機能しなくなると思います。 二年前のエレベーターの事件でも、警察が証拠を持っていったから事故調査ができないと国土交通省は真剣に取り合わないなど、本当に消費者の立場に立った消費者庁を一日も早く設置してほしいというのが私の考えです。 それで次に、水俣病の問題に戻りますが、環境省は、今更調査しても分からない、公的診断ができる神経内科医が不足しているなどとして、患者の、被害者の人たちが求める調査をしようとしていません。与党PTの救済策では、実施に伴い新保健手帳の受付も終了してしまいます。一回限りの施策で患者救済を図ろうとしているために、漏れてしまう患者が出てくることも考えられます。患者数や汚染の被害実態など被害の全容を把握するためにも、不知火海沿岸住民の健康調査を実施すべきと考えますが、大臣の御所見をお聞かせください。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 調査を行っておりまして、環境省では、昨年、現時点における保健手帳交付者、それから公健法の認定申請者の全員、新たに救済を求める方々ということになりますけれども、その全員に対して、約一万人ですけれども、対象にその症状などの調査を実施して一定の知見を得たところでございます。 今後はこの一万人を対象にした調査から得られた知見を基に水俣病被害者に対する新たな救済策の立案を始めとする諸施策に生かしていくことが重要でございまして、これ以上の水俣地域の方々に対する広範な実態調査というのは考えておりません。その点については御理解を賜りたいと思います。
○川田龍平君 水俣病を教訓に水銀への対応を進めている国連環境計画は、製品から水銀を段階的に削減、終息する具体案を九月にまとめ、十月六日からの水銀特別作業グループの最終会合で討議され、ここには日本も参加されました。 日本でも、電子機器やバックライトへの水銀使用が急増していますが、今後国内でどのように具体的に進めていくのかお聞きしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) UNEPにおきましては、二〇〇一年から地球規模での水銀汚染対策に関する活動を開始しております。 御指摘の本年十月には、水銀対策のための条約制定の可能性を含めて対策強化の選択肢の検討がなされました。我が国からは環境省等からも出席をいたしまして、全体会合や各種地域会合において、水俣病を経験した国として世界的な水銀汚染対策の強化及び多くの国が参加できる枠組みの構築等について重要性を指摘したところでございます。この結果につきましては、来年二月にナイロビで開催されます第二十五回のUNEP管理理事会に報告されることとなっております。 我が国は、先ほど申しましたように、水銀汚染による健康被害を引き起こした経験がございます。これを世界各国における水銀汚染対策の強化につなげていきたい、その強化を進めるべきと考えております。このため、水銀供給の削減あるいは製品及び製造プロセスにおける水銀需要の削減等を必要だという国際的な検討も踏まえまして、国内関係者共々意見交換を行い、対策強化の検討に取り組んでまいりたいと考えております。
○川田龍平君 日本は水俣病の経験を踏まえて世界各国の水銀汚染対策の強化を進めるべきと答弁されました。水銀管理の重要性を訴えるとともに、実質的な対応策の強化の検討などにも積極的に貢献していくと。 まさに日本が世界に果たすべきやっぱりリーダーシップを果たしていく上で、水銀汚染の被害の全容を把握しておらずに、水俣病問題でいまだ解決していないという立場では、これは国として大変恥ずかしいことではないかと思いますが、再度お聞きしますが、健康調査は必要もうないということでしょうか、大臣。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 昨年行いました一万人の調査、この調査分析をしっかり行うということがまず重要だと、このように考えております。
○川田龍平君 是非、この健康調査しっかりと更に広げてやっていただけるようにお願いしたいと思います。 私は、そもそも救済という言葉には、国に責任はなかったが、道義的な責任で救済するという意味であって、本来は補償という言葉を使うのが適切ではないかと考えておりますが、こうした国の責任ということをやっぱりしっかりと認識していただいて、水俣問題に取り組んでいただきたいというふうに思います。 私は、先ほど大臣も昨日国立環境研究所へ行ってこられたということで伺いましたが、先週私も国環研の方に視察に行ってきました。 研究者の方たちとの話の中で、三か月に一回報告が求められたり、短期間で目に見える研究の成果を出すようにということを求められていて、長期の研究であったり、ノーベル賞を今年日本の方も受賞されていましたが、将来的に評価されていく、そういった研究、また失敗を恐れずにチャレンジをする研究、そういったことが非常に今できなくなってきていると、そういった声も聞かれました。 かつてこの国立公害研究所は雲の上のような存在だと若手の研究者の人たちは思っていたようです。そういうふうにニュースにも書いてありますけれども、こういうこの国立環境研究所というところが待遇も含めて若い人たちが今後も魅力ある職場として、非常に先端的な研究をされている研究所に是非国として、政府として、国民の命や健康、環境保全、そういった問題にやっぱりしっかり取り組んでいただきたいと思っています。というのは、独立行政法人化したことによって、企業の求める研究であったり、利益になる、その利益を重視して短期的なという、本当にそういった研究ばかりになってしまったのでは国のやはり機関として大変もったいないと思います。IPCCなどの研究者も、に資する研究もされています。 本当にそういう意味では国としてこういう国立環境研究所にやっぱりしっかりと取り組んでいただけるようにお願いしたいと思いますし、それから、具体的にはジフェニルアルシン酸という事例のように、日本で初めて化学物質の問題が発覚して対策に急を要する化学物質の研究であったり、日本で新規に開発された化学物質の神経毒性データなど、ほかの国ではできないことをやっぱり国の研究機関としてしていく必要があると思います。こういう神経毒性のデータであったり環境ホルモンなど、本当に自ら収集する必要のあるものが国の機関としてやっぱりしっかりと研究されるべきことがあると思います。 今、環境省としては環境と経済という密接なかかわりに注目して、今後この相互発展に向けた取組を研究し、また実施していく方針を打ち出していますが、やはり基礎的な研究でありますとか調査、そういったことの両輪がそろって初めて実効あるものになると思います。そういった形で、この研究についてやっぱりしっかりと国が力を挙げてやっていくべきだと思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(斉藤鉄夫君) 大変重要な視点を御指摘、また提案をいただいたと思います。 国環研は独立行政法人、言わば国立の研究所でございますが、研究所というのは、大学であれ、国立の研究所であれ、また民間企業の研究所であれ、いわゆる基礎的な研究と、そして比較的成果が社会にすぐ役立つという研究と、そのバランスが最も大切だと思います。基礎的な研究、特に国立の研究所ですから税金を使って研究しているわけで、基礎的な研究、論文を書くためだけの研究ということをやっているんであれば何のためにやっているかということになりますし、かといって非常に中期計画に拘泥されて成果の見えるものだけを追いかけていればやがて研究者としての能力も資源も枯渇してしまいます。そこはもうまさに車の両輪だと思いまして、先ほど川田委員おっしゃったような我々の国民の健康、そして経済に役立つ研究もしてもらわなきゃいけないし、だからこそ長期的視点に立った本当に一体何の役に立つんだというふうな研究にもやってもらわなきゃいけない。まさにそこが研究管理者、研究を管理する側の能力だと思いますが、私も昨日国環研に行ってきて若手の研究者とも話しし、また管理をする側にいる人とも話をし、まさにその点について議論をしてきたところだと思います。 これは、こういう方針でやってくださいとかこういう方針が正しいというものはなくて、ある意味で研究所の在り方の問題ですので、時の理事長が状況を見ながらそのリーダーシップを発揮していく分野だと思いますけれども、今、川田委員おっしゃったような考え方で運営されていくように我々環境省としても見ていきたいと思っております。
○委員長(有村治子君) 時間が経過しております。
○川田龍平君 はい。 ありがとうございました。時間ですので、まだ様々ありましたが、ありがとうございました。
○委員長(有村治子君) 本日の調査は以上にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時三十三分散会