沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2008/11/26
会議録
○委員長(市川一朗君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 この際、御法川外務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。御法川外務大臣政務官。
○大臣政務官(御法川信英君) 外務大臣政務官の御法川でございます。 政務官としての職責を果たすべく、中曽根外務大臣を補佐してまいります。 市川委員長始め委員の皆様には格別の御指導、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(市川一朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官原田正司君、内閣府沖縄振興局長清水治君、内閣府北方対策本部審議官藤本一郎君、外務大臣官房審議官石川和秀君、外務大臣官房審議官田辺靖雄君、外務大臣官房参事官兼原信克君、外務省北米局長西宮伸一君、厚生労働大臣官房審議官榮畑潤君、厚生労働省労働基準局勤労者生活部長氏兼裕之君、水産庁資源管理部長本村裕三君、国土交通省北海道局長奥平聖君、環境大臣官房審議官柏木順二君、環境省総合環境政策局長小林光君、防衛省防衛政策局長高見澤將林君、防衛省経理装備局長長岡憲宗君及び防衛省地方協力局長井上源三君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(市川一朗君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○金子恵美君 民主党・新緑風会・国民新・日本の金子恵美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 今日は、私、北方領土の問題について絞り込みまして御質問させていただきます。 まず、資料としてお手元にお配りいたしましたものがございます。こちらの写真を是非御覧いただきたいと思いますが、これは択捉に残っております二つの日本家屋のうちの一つ、紗那郵便局の写真でございます。これは近くにありますもう一つの日本家屋、水産会事務所とともに昭和五年に建設されたものでございますけれども、つい最近、三年前までは実際に郵便局として使われていたものでございます。老朽化も進んできたということもございまして、この建物につきまして保存に向けて、二〇〇四年でございますけれども保存会が立ち上がってございました。そしてまた、元島民の方々が島側の方々と保存に向けての協議をしていたところでございます。 しかしながら、昨年の夏に、この郵便局の建物が、一番下の写真のようになりますが、もう骨組みだけになっていたということが訪問した方々からの報告で分かりました。写真一と二は、先ほど申し上げました保存会が立ち上がりました二〇〇四年の時点の写真でございますが、そして一番下の写真三の方は、私が今回ビザなし交流で実際に北方領土に行きましたときの写真でございます。 この違いを御覧になって、本当にどう思われますでしょうか。元島民の皆さんの保存をという本当に強い願いもむなしく、このように、人の手が入ったというふうに思われますが、板がはがされたような状態になっているわけでございます。私も北方を訪問した折に、元島民の皆様がこれを御覧になりまして涙を流されておられた様子を拝見させていただきました。本当に悲しいことだと思っております。 私は、このままではこの北方四島において日本人がいたあかし、形跡というものがすべてかき消されていくのではないかというふうに懸念をしているところでございます。我が国の固有の領土である北方四島の早期返還を強く望むものであります。 本当はこのことにつきまして御感想も伺いたいんですが、時間の都合上、早速質問に入らせていただきますけれども、まず中曽根外務大臣に質問させていただきます。 十一月五日には中曽根外務大臣御自身が訪日したラブロフ・ロシア外務大臣と会談し、そしてまた七月の首脳会談における共通認識を受けて、外相レベルにおいても北方領土の帰属の問題を最終的に解決するために前進することで一致したということでございます。そしてまた、十一月二十二日には、APEC首脳会議の際には日ロ首脳会談が行われたということでございますが、まずはこの十一月五日の日ロ外相会談の内容についてお伺いさせていただきたいと思います。 ラブロフ外務大臣は記念行事等にも出席し、そしてまた自ら講演もなさったということでございます。このように、ラブロフ大臣は短い日程の間に様々な行事をこなし、そしてまたこのような積極的な日程をこなされたということ、これはロシア側が日ロ関係を重視することの表れでもないか、そういうふうに受け取ることもできるのではないかとも思います。 そこで、この日ロ外相会談の内容と、そしてまたこのようなロシア側の積極的な姿勢に対しての所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員がお話しされましたように、十一月九日に私とロシアのラブロフ外務大臣とで日ロ外相会談を行いました。そこでは様々な意見交換を行ったわけでありますが、北方領土問題、また国際金融情勢等について協議を行いました。 特に北方領土の問題につきましては、私から領土交渉の現状につきまして率直な意見を述べまして、また領土交渉についても、経済の分野で両国が非常に関係が密接になってきていると、そういう質的な進展に見合うような領土の方の進展も図らなければならないと、そういうようなことを私の方から述べました。そういう議論を経た上で、ラブロフ外務大臣との間では、外相レベルにおいても北方四島の帰属の問題、これを最終的に解決するために前進をするということで、そういう決意をお互いに行って一致をしたわけでございます。 お話ありましたけれども、ラブロフ大臣は函館に見えまして、北海道函館市で在函館ロシア領事館開設百五十周年記念行事等に出席されたわけでありますが、民間外交推進協会主催の講演会においても講演を行いまして、そこで日ロ関係はアジア太平洋地域におけるロシア外交の優先課題の一つであると、そういうふうに述べておりまして、対日関係を重視していると、そういうふうに考えております。 あっ、失礼いたしました。十一月、私、五日と申し上げましたか、九日と申し上げましたか。九日でしたら、五日に訂正させていただきます。
○金子恵美君 前進はしているのかということだと思いますが、ラブロフ大臣から実はこのときに、七月の首脳会談におけるメドベージェフ大統領の発言を支持する、この問題の解決を真に欲しており、積極的に作業を前進させる決意があると述べられた。そのために互いに極端な立場から離れ、妥協の精神の下、受入れ可能な解決策を模索する必要がある、ロシア側としては五六年宣言が相互に受入れ可能な解決策の基礎になるべきであるというふうに述べられたということでございますが、この言葉をどのように受け止めていらっしゃるのか、お伺いします。
○国務大臣(中曽根弘文君) ロシア側は、今までも累次にわたりまして北方領土問題の解決の重要性について述べているわけでありますけれども、同時に、今委員がおっしゃいましたように、一九五六年の日ソ共同宣言に基づいて解決を図ると、そういう趣旨を二〇〇一年以降繰り返し述べておりまして、このラブロフ外務大臣の発言はその一環であると、そういうふうに思っております。 この外務大臣の発言が二島のみの引渡しによる領土問題の最終的解決を図ると、そういう趣旨であるとするならば、そもそも二島のみの引渡しで最終決着できたのであれば、一九五六年当時に平和条約、これが締結されていたはずでありまして、我が方として受け入れられるものではないわけでございます。 政府といたしましては、この北方四島の帰属の問題を解決をして、そして平和条約を締結すると、そういう従来からの方針に従いまして、今後も強い決意を持ってロシア側とこの問題について交渉していくと、そういう考えでございます。
○金子恵美君 そうしますと、この五六年宣言だけに触れていくということであれば歯舞、色丹の二島だけの返還をと言っているのではないかという、それが解決策ではないかというふうにも読み取れるところがあるわけでございますが、日本側としては今までどおりの主張で、もちろん四島返還ということで交渉を続けるということでの今のお言葉であるわけでございますので、是非よろしくお願いいたしたいと思います。もちろんこの五六年日ソ共同宣言は、戦争を終結、それから外交・領事関係を回復させるということでは重い、そういう重要な宣言ではありますけれども、やはりどうしても二島の返還のみという意味であれば譲れない部分ではないかというふうに思います。 それで、中曽根大臣が領土交渉の現状についての率直な評価を述べたというふうに外相会談の概要の中で述べられているわけですけれども、どのような率直な評価をされたのか、この内容についてちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) ラブロフ外務大臣との間の具体的なやり取りにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、この会談におきまして私からラブロフ大臣に対しまして、日ロ関係の最大の問題である北方領土交渉に進展が見られていないと、そういうことに率直な見解を述べました。そして、領土交渉につきましても、さっき申し上げましたけれども、経済分野等に見られるような、そういう質的な進展に見合うような領土問題も進展が図られなければならないと、そういうふうに指摘をしたわけでございます。
○金子恵美君 十一月の二十二日のAPEC首脳会談の際に行われた日ロ首脳会談について御質問させていただきます。これは麻生総理大臣としては初の日ロ首脳会談でございました。 そこで、外務大臣としてこの会談の意義についてどのように認識しているか、そしてまたこの内容はどのようなものであったか、お聞かせいただきたいというふうに思います。そしてまた、さらには、二十二日のこの首脳会談までの段階で平和条約締結に向けての交渉は進展していると認識でき得る部分があるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 十一月の二十二日に、ペルーのリマでのAPECの首脳会談、この会議の際に日ロ首脳会談が行われたわけでございますけれども、この会談は極めて両首脳の率直な、また内容の濃い意見交換が行われました。 具体的には、委員も御承知かもしれませんけれども、まず、アジア太平洋地域における日本とロシア双方の具体的な関心事項に関しまして、これらについての言及を行って、そしてこういう関心事項を踏まえて今後作業をしていくということでまず一致をしたわけでございます。それから、そういう双方の関心事項も踏まえて、来年予定されます一連の首脳レベルの対話、こういうものを念頭にして、領土問題につきましても今後必要となる作業に言及を行い、そして具体的な作業に入るように事務方に指示をすると、そういうことで一致をしたわけでございます。さらに、この両首脳は、来年の初めにロシアのプーチン首相の来日、訪日、これを行うということを含めまして、来年、首脳レベルの集中的な話合いを行っていくということでも一致をいたしました。 平和条約締結交渉につきましては、今回の日ロの首脳会談ではメドベージェフ大統領の方から、領土問題の解決を次世代にゆだねることは考えていないと、首脳の善意と政治的な意思があればこの問題は解決できる旨の発言があったわけでございます。この発言は、今年七月の日ロ首脳会談に続けて同大統領から領土問題の最終的解決に向けた決意というものが改めて示されたものと私どもは認識をしております。 今年の七月の日ロ首脳会談でメドベージェフ大統領が示しました領土問題の最終的解決に向けた決意というものは、これまで必ずしも事務レベルの交渉に反映されていませんでしたけれども、今回の首脳会談を経まして、今後、平和条約交渉の具体的な進展が図られるということを私たちは期待をしているところでございます。また、今月の五日、先ほど申し上げました私とラブロフ外務大臣との間の会談におきましても、外相レベルで北方四島の帰属の問題を最終的に解決するために前進する決意で一致をしております。 政府といたしましては、これらの会談を踏まえまして、引き続き強い意思を持ってロシア側と領土問題について交渉していくと、そういう考えでございます。
○金子恵美君 事務レベルで具体的に進められるということで、大変期待を私もしているわけでございますけれども、まずはこのメドベージェフ大統領が次世代にゆだねることはないとおっしゃった発言でございますけれども、これは大統領在任中に北方領土問題の解決をしていくんだという、そういう決意であるというふうに受け止めておいででいらっしゃいますでしょうか。お伺いさせていただきます。
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員が御発言されましたように、APECの首脳会議の際の日ロ首脳会談におきましてメドベージェフ大統領から、領土問題の解決を次世代にゆだねることは考えていないと、そういう発言がございました。この発言は、今年の七月の首脳会談におきまして、これは福田首相との間の首脳会談でございますが、メドベージェフ大統領が確認いたしましたとおり、同大統領が平和条約の締結問題、これを棚上げすることなく、できるだけ早期に解決するということを強く望んでいるということを今回改めて確認したものと私たちは考えております。 今回の首脳会談におきましてメドベージェフ大統領は、重要なのは首脳の立場であって、首脳の善意と政治的な意思があればこの問題は解決できると、そういうふうにも述べておりまして、本年七月の会談と同様、同大統領として領土問題の最終的解決に向けた決意を表明したものと、そういうふうに考えております。
○金子恵美君 そうしますと、交渉は大きく前進すると思いますが、そしてまた今後は定期的な交渉の場、機会を設けるということが必要になってくると思いますので、まずは大臣としての姿勢、どのような姿勢で臨まれるのかお聞かせいただきたいということと、そしてまた次の、通告をいたしておりましたけれども、質問をさせていただきますが、メドベージェフ大統領は既存の文書から引き出されなければならないというような発言をなさっています。この既存の文書は何を指すのか。一部の新聞報道などでも、これは一九五六年の日ソ共同宣言を指すのではないかと言われておりまして、そしてまたさらには、であれば二島返還のみを指しているのではないか、そうであれば四島返還を望んでいる我々日本との見解に隔たりがあるのではないかというふうなことも言われているわけでございますけれども、この既存の文書は何を指すと御理解なさっていらっしゃるでしょうか。政府の見解をお伺いさせていただきます。
○副大臣(橋本聖子君) 既存の文書について、こちらからお答えをさせていただきます。 既存の文書が具体的にどの文書を指すのかということにつきましては、会談の場でロシア側からの言及は実際にありませんでした。他方、北海道洞爺湖サミットの際の日ロ首脳会談では、日ロ双方は首脳間の共通の認識として、これまでに達成された諸合意及び諸文書に基づき、平和条約につき首脳レベルを含む交渉を誠実に行っていく意向であるということで一致をしておりまして、メドベージェフ大統領の発言はこの共通の認識を踏まえての発言と認識をしております。 そして、諸合意及び諸文書には、先生がおっしゃいました既存の文書ということでありますけれども、それについては、二〇〇三年に採択された日ロ行動計画において言及されているとおり、五六年の日ソ共同宣言、そして九三年の東京宣言、九八年のモスクワ宣言、二〇〇〇年の平和条約問題に関する声明、二〇〇一年のイルクーツク声明等が含まれているというふうに、もうほとんどすべてですけれども、そのように認識をしております。
○金子恵美君 私は、領土問題を北方四島の帰属に関する問題であると位置付けた、そしてまたその領土問題を歴史的、法的事実に立脚して両国の合意の上作成された諸文書及び法と正義の原則を基礎として解決するとして平和条約交渉に関する明確な交渉指針を示したものとして、平和条約交渉の原点ともいうべき文書、一九九三年の東京宣言、これに基づいて今後の交渉は行われるべきだというふうに思っております。 まずは、いずれにいたしましても、今年十二月にはナルイシュキン大統領府長官が訪日予定、そしてまた来年早々にはプーチン首相も訪日するというふうに聞いておりますので、その政治対話の中で日本国民の悲願である四島返還が是非実現されますよう一層の御努力をお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。 次のアメリカとのかかわりは、大変申し訳ございませんが、ちょっと割愛をさせていただきます。 次に、沖縄北方担当大臣にお尋ねをさせていただきます。 二十二日に根室からの北方視察をされたと伺っております。また、元島民の皆様及び関係者の方々と意見交換もされたと伺いました。感想とともに、これからの取組についての御決意をお伺いさせていただきます。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生おっしゃられるように、十一月の二十二日に北方領土返還運動の原点の地でございます根室市を訪問させていただきました。北方領土を視察したわけでございますが、納沙布岬から国後島もはっきりと見えましたし、貝殻島、水晶島を間近に見させていただきまして、北方領土が目と鼻の先にあるということを間近に感じさせていただいて、我が国固有の領土であるという北方領土問題の解決に向けて決意を新たにしたところでもございます。 また、地元の元島民の皆様方や地元関係者の方々から、時間を取らせていただいて多くのお話を伺いましたし、いろんなお願いをされたところでございまして、自らの生まれた故郷を追われた皆様方の四島返還を望む切実な思いを肌で感じさせていただきました。 北方領土問題の解決のためには、今先生方がお話をいただいた政府間の努力に加えまして、国民の理解と協力がまさしく必要だというふうに感じましたし、私は北方担当大臣といたしまして国民世論の一層の啓発を図りたいと思いますし、それによっての外交交渉を後押しをしたいというふうに思っております。
○金子恵美君 十一月十二日の特別委員会、この委員会の場で、大臣あいさつの中で後継者育成についても言及なさっておられました。もう既に不法占拠されまして六十年以上がたち、そしてまた元島民の高齢化が進んでいるわけでございます。地元では返還運動を次の世代に引き継いでいくための青少年教育や後継者育成等を強化することが強く望まれているというふうに思います。 そこで、どのようにしてこの後継者を育成していくおつもりか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生からのお話にございましたように、そのお話合いの中で八十歳になるという方の、元島民の方々の切実な思いがございました。平均年齢も七十歳を超え高齢化していることから、今後とも粘り強い返還運動を強力に推進していくためには、元島民の後継世代に引き続き返還要求の先頭に立っていただく必要があるというふうに考えております。 このため、内閣府では、平成十七年度以降、元島民後継者対策推進事業といたしまして、社団法人千島歯舞諸島居住者連盟と協力の下、支部青年部組織化、活性化事業などを行ってきたところでございまして、今後とも、返還要求運動の中核である元島民の方々とともに、後継者の育成に関係している各位と協力しながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○金子恵美君 大臣は、また先般の大臣あいさつの中でも、今もおっしゃっていただきましたが、外交交渉を後押ししていくということをおっしゃっていただきました。北方領土返還は日本国民全体の強い意思であるという、そういうメッセージをロシア側に、そしてまた全世界に示すことこそやはり後押しとなる力となるというふうに私は思っております。そこで、やはり北方領土返還要求運動を国民運動として更に定着させることが必要であろうかというふうに思います。 この度、内閣府で実施されました北方領土問題に関する特別世論調査というのがございまして、その結果を見ますと、北方領土問題については、聞いたことがあり、問題の内容も知っている、ある程度知っていると答えた方が七九・二%、返還要求運動については、返還要求運動に参加したくないと答えた方は五九・四%いらっしゃいまして、その理由として、活動の内容が分からないからと答えた方が三六・二%もいらっしゃるということであります。今後は、年齢を問わずすべての国民の皆さんが、北方領土教育から始まり、そしてまた北方問題についての正しい理解を深めることができる機会を増やしていくこと、そしてまた返還要求運動についての啓発を更にしっかり進めるべきだというふうに思います。 この調査の結果を踏まえまして、どのように外交交渉を後押しできる国民運動を展開なさっていかれるのか、最後にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 今おっしゃられましたように、国民一人一人の関心と認識を深めまして、関係各団体と連携をしながら返還要求運動の一層の発展を図りまして外交交渉を後押しをしていくというのは当たり前の話だと思います。 そこで、御指摘のとおり、北方領土教育の充実に努めるとともに、先ごろ実施をいたしました特別世論調査の結果を踏まえ、多くの人が参加しやすい機会をつくりましたり、取組に関する情報提供、運動への参加促進に向けて取組の在り方について引き続き検討してまいりたいというふうに思いますし、先生の思いはよく理解をしているつもりでございますが、啓蒙啓発をより一層進めたいと思っております。
○金子恵美君 真の国民運動が展開されますことを心から願いまして、質問を終わります。 ありがとうございます。
○横峯良郎君 民主党の横峯良郎です。 佐藤大臣にちょっとお伺いしたいんですけど。私も家内が沖縄出身ということで、六人家族なんですね。六人家族なものですから、かれこれ家族といいますともう百人ぐらいの規模になってしまいまして、私もそういう意味でこの委員会に在籍しているんですけど。沖縄に行きますと、その百人の中にもやっぱり今本当に働いている人がいっぱいいるんですよね。あなたたちは幾らぐらいの給料をもらっているのかと聞きますと、大体手取りで十万とか言うんですよね。建設業とか、まあ大体二十五、三十代ぐらいの若い男性なんですけど。それを聞いたときに、どうやって生活しているのかなと。いろいろ調べてみますと、やっぱり、今年もそうなんですけど、年末を本当に越せるのかなと。 ちょっと通告はしていないんですけど、第二次補正予算が先送りになったことについて大臣はどのように思っておられるのかということを、率直な感想を聞かせていただきたいと思いますけど。先ほども言いましたように、商売を私もやっていましたけど、年末の資金繰りというのは本当に大変だと思います。渡辺行革大臣らは今国会への提出を勧めたという話も聞きましたし、率直にその点について、出した方がいいのか出さない方がいいのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 御質問、通告がなかったので、率直にというお話がございましたのでお話しさせていただきたいと思いますが。 いずれにいたしましても、経済等々で良くなる方向には向いていないということも踏まえれば、早く出した方がいいことはいいのは先生のおっしゃるとおりだと思いますが、いろんな準備もございますでしょうし、そういうことを踏まえて総理の御判断があったものと承知しておりますので、総理の御決意に私は従いたいというふうに思っております。
○横峯良郎君 済みません、通告もしていないのに聞いて。 もう本当に皆さんがやっぱり望んでいらっしゃると思うんですよ。私もそう思っているんですけど。私が自民党だったら本当に総理にじかにお願いしているんじゃないかなと思いますけど。その辺は皆さんとちょっと違うのかなと思いますけど。 それでは、経済事情について、沖縄の問題についてお伺いします。 二〇〇五年度の沖縄県の一人当たりの所得は二百二万なんですね、所得が。全国平均の七〇・二%にすぎず、全国最下位の水準にあります。また、二〇〇七年度の完全失業率も七・四%で全国平均の二倍の水準となっております。しかも、若年層の失業率が高く、失業者全体の四割を占めているといいます。 その原因としては、県内志向が物すごく強い沖縄ですから、ほかの都道府県に比べて地元意識が高いというか、就職に対する意識の在り方が作用していると言われておりますが、要するに、沖縄の若者というのは、うちの身内もそうなんですけど、沖縄から出たくないと、だけど就職したくても沖縄には仕事がないということなんですね。 政府は、二〇〇二年四月に計画期間を十年として沖縄振興計画を策定し、目標年次の二〇一一年度までに県内総生産を三兆四千億から四兆五千億に、県民一人当たりの所得を二百十八万から二百七十万超にすることを目指したようですが、沖縄の経済事情を客観的に見ても目標の達成は極めて困難ではないかと私は思います。 そこで、佐藤大臣にお尋ねをいたしますが、政府の策定した沖縄振興計画が目標数値を達成できるとお考えかどうか。それと、沖縄の新聞では今年の五月の段階でも、目標値と現状を比べて一千億円の増にとどまり、目標達成はほぼ不可能だとの記事を大きく掲載しています。政府の見通しの甘さを謙虚に認めて反省すべき点は反省してもらって、下方修正し、新たな支援策を策定するべきであると思います。もし佐藤大臣が達成が可能だとおっしゃるのであれば、どのような根拠で達成可能となるかを併せて御答弁をお願いします。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられたように、社会資本の整備を中心に次第に本土との格差が縮小するなど、成果を上げてきているというふうに私は認識をさせていただいております。 平成十四年度に開始をいたしました現行の沖縄振興計画では、沖縄の地域特性を最大限に生かした自立型経済の構築を図るということを目標にいたしました。そこで、質の高い観光・リゾート型の形成、そして民間主導の価値創造型の情報通信関連産業の振興、亜熱帯の地域特性を生かしました農林水産業の振興などに取り組んでいるというふうに思います。 これらの施策の推進と県民の努力が相まって、先生がおっしゃることはもちろん分かるんですけれども、昨年には五百八十七万人と六年連続で過去最高の入域観光客数を記録をしたほか、情報通信関連産業の企業の立地が進むなど、着実な成果を上げているというふうに思います。他方、沖縄の社会経済は大変、今先生がおっしゃられたように、全国に比べて低い県民所得や高い失業率に示されているように大変大きな課題を抱えているということもあります。 その目標値に届くのか届かないかということになれば、非常に厳しいものがあるというふうに思います。ただ、目標を掲げておりまして、これを達成すべく今まで努力をしてまいりました。ただ、計画期間が今年度末で残り三年ということになりますので、引き続き、沖縄県等と連携をいたしまして、地域特性を生かした産業の振興を努めるとともに、この三年間で何ができるかということを私は若干見直さなければいけないということも考えなければいけないのではないかなというふうに思っております。
○委員長(市川一朗君) 政府側に注意します。しっかりした対応をしてください。ここは質疑の場ですから。よろしくお願いします。
○横峯良郎君 とにかく、全然駄目だったと、素直なそれが大臣の意見だと思います。でも、佐藤大臣がこの振興計画のときに大臣されていないわけですから。でも、今現実としてこの問題の大臣をされているわけですから、是非、今産業と言われましたけど、産業はまあ無理ですね、沖縄は。 今から観光収入についてちょっと言いたいと思うんですけど、沖縄というところは、例えば芸能面にしても、アクターズスクールというのがありまして、例えば今の歌手とか芸能界のほとんどが沖縄の人たちであり、うちの喜納昌吉さんもいらっしゃいますけど、ゴルフにしても宮里藍ちゃんが本当にこのゴルフ界を変えて、今は石川遼君がいまして、今、日曜日の三時、四時の視聴率が男女合わせまして一八%ぐらいだと。もうこれすごい数字なんですよね、この不景気の中で。でも、本当に今年までは、男女合わせてトーナメントも、各企業スポンサーが一生懸命してくださってトーナメントあったんですけど、来年以降に関してはどのぐらい試合数が減るのだろうかと。本当にもう一刻も早く経済立て直さなければいけないなと思っているんですけど。大臣は今この沖縄の問題に関しても本当に一生懸命やってもらいたいと思うんですけど。いかにして観光面を増やすのかということがもう先決だと思うんですよ。例えば農林とか農業に関しても、ほとんどもう生産できませんし、赤土ですし。 次に、沖縄の重要な財源である観光収入についてお尋ねします。 沖縄県の観光商工部は、二〇〇七年の観光客数が前年比四・一%増の、先ほど大臣も言われましたように、五百八十六万九千二百人となり過去最高を記録したと発表しました。それに伴う観光収入は前年比三%増の四千二百二十七億三千万円となり、こちらも過去最高を記録したようです。こうした観光収入の増収のおかげで、県の歳出に占める自主財源の割合が二七・六七%となり、長らく続いていた全国最下位を脱し、最下位は私の鹿児島県であります、それで四十六位の高知県を抜いて四十五位になったみたいですね。 しかし、他の産業からの税収は減少しており、財源を国に頼らざるを得ない体質は相変わらず続いておりますし、それを裏付けるように、県民一人当たりの地方税額は何と十五万四千円。全国最低であります。一位の東京の四十五万の三分の一程度であります。 ここで素朴な疑問を持ったのですが、観光産業への依存度が極めて高い沖縄において観光収入の増収分が県民に還元されていないのではないかということです。そうですよね、もう毎年毎年観光客は増えているのにこの結果だと。私もそれは本当に何でかなと思うんですよね。沖縄には多くの宿泊施設があり、その大部分は本土にある大手のホテル業者であります。固有名詞は出しませんが、有名なホテル業界のほとんどが沖縄で事業を展開しています。 そこで、お尋ねをいたしますが、沖縄の観光産業で働く方々の平均賃金はどれぐらいなのか。例えばホテルマンを例にしてお聞きいたしますが、調べたところ、東京で働く同業者の方々と比べて遜色のない額なのか。国の定めた最低賃金を遵守していることは当然のことですが、地方が独自に決めたことだからなどというお役所的な答弁ではなく、厚労省に聞きたいのですが、厚労省として妥当な賃金であるとお考えなのかどうかをお尋ねいたします。
○政府参考人(氏兼裕之君) お答え申し上げます。 ホテルマンの賃金比較ということでございますけれども、平成十九年賃金構造基本統計調査によりますと、宿泊業で、男性、企業規模十人以上、三十代前半ということで三十歳から三十四歳の一般労働者の所定内給与月額でございますけれども、東京都で二十六万三千四百円であるのに対しまして、沖縄県では二十万二千百円ということになってございます。東京を一〇〇とした場合、沖縄の場合七四・五ということになります。 なお、東京と沖縄の賃金割合でございますが、宿泊業だけでなくて産業計ということで取りますと、東京を一〇〇とした場合、沖縄は六一・一ということでございますので、宿泊業におきましての賃金格差は、産業全体ということに比べますと相対的に比較して小さくなっているということでございます。 最低賃金のお問い合わせがございました。地域別最低賃金でございますが、これは、賃金の低廉な労働者につきまして、賃金の最低額を保障することにより労働条件の改善を図り、もって労働者の生活の安定等に寄与することを目的とするということで、すべての労働者の賃金の最低限を保障するという言わばセーフティーネットということでございます。 その上で申し上げますと、地域別最低賃金の具体的な水準につきましては、労働者の生計費、それから労働者の賃金、通常の事業の賃金の支払能力の三つの決定基準を基に、公労使三者構成の地方最低審議会におきまして地域の実情を踏まえた審議を経て決定されているところでございます。 沖縄の最低賃金の引上げの状況について御説明いたしますと、平成十六年度で一円、時間当たりでございますが、十七年度で二円、十八年度でやはり二円ということで低額の引上げになっていたわけでございますが、その後、雇用に及ぼす影響や中小零細企業の状況も留意しながら働く人の賃金の底上げを図るという成長力底上げ戦略円卓会議の議論にも配意して、平成十九年には八円、時間当たりでございますが、平成二十年度には九円の引上げを行ったところでございます。これの二年分の引上げ額を足し合わせますと十七円で、これを年収に換算しますと三万五千円の引上げとなったというところでございます。 今後でございますけれども、さきの八月二十九日に決定されました、策定されました安心実現のための総合対策の中でも最低賃金の引上げが明確にうたわれているところでございまして、私どもといたしましても、雇用、経済の情勢を踏まえながら、今後とも適切な引上げに努めてまいりたいというふうに存じます。
○横峯良郎君 私が調べたら、全国平均は三十万だと、ホテルは。それで沖縄は十六万なんですね。大体半分なんですよね。ちょっと私おかしいなと思ったんですけれども。例えば、コンビニもそうなんですよね。内地といいますか日本は八百五十円です。沖縄は六百五十円なんですね。 それで、なぜかというと、何で私がおかしいなと思ったかといいますと、大手のホテル業界が沖縄の低賃金に付け込んで不当に賃金を搾取するとは思いたくないんですが、こうも賃金の差があるということは、毎年観光客は増えているわけです。よく考えてみると、私もよく知っていますけれども、ゴルフ場に皆さんツアーでゴルフに行くじゃないですか。そのゴルフ場の経営者というのはほとんど内地の方なんですね、オーナーは。パチンコ屋さんもそうです。私も知り合いもいっぱいいますけれども。ほとんどがそういうふうにして内地から、東京に本社があって来ている観光というのはそうなんですね。 その中で、余りにも、沖縄ということで賃金を半分、片や三十万。夏に皆さん沖縄のホテルに行かれたら分かると思うんですけれども、大体宿泊料は上限で六万ぐらいです、一泊。もう本当に高いんですよね。それなのに、働いている従業員の給料というのは本当にこれが現実なんですよ。これが本当に私はもう歯がゆくてかなわないんですけれども。それをやっぱり我々がこの委員会で何とかしていかなければいけないなと思うんですけれども。 ちょっとあれですけれども、民主党は昨年の三月に最低賃金を時給千円程度にすることなどを骨子にした格差是正緊急措置を衆議院に提出しましたが、与党の賛同を得ることには至っておりません。生活支援給付金などという訳の分からない金はばらまいても賃金の格差是正には何ら貢献しませんし、国民は一時的な押し付けの一時金よりも恒久的な生活支援策を望んでいるはずです。 二〇〇六年の都道府県別最低賃金から二〇〇七年の最低賃金への増額は、沖縄県はたったの先ほど言われましたように八円なんですね。今年が九円の増額のようですが。沖縄の最低賃金が是正されるよう是非とも佐藤大臣から各方面に働きかけていただきますよう、要請をよろしくお願いします。 次に、沖縄の観光振興策について私なりの考えを述べさせていただきたいと思います。どうしたらいいかということですね。 新聞報道によると、財団法人日本修学旅行協会のアンケート調査で、中高生に聞いた修学旅行先のランキングの第一位に選ばれたのは沖縄だそうです。ちなみに第二位は北海道です。この特別委員会で──分かりました。もう終わりたいと思います。済みません、ちょっと時間が分かりませんで。 こういう特別委員会で取り上げるのにふさわしい記事だと思いますが、北海道について同僚の議員に、金子議員からしてもらったんですけれども、例えば、旅費についても、往復の飛行機代金は修学旅行料金としてオフシーズンは往復三万二千円程度であります。決して高額とは思いません。宿泊代金を含めても六万円前後で沖縄に行ける修学旅行が可能なんですね。在日米軍の七四%が駐留する影響で、二〇〇一年のアメリカ同時多発テロで沖縄への修学旅行が十七万人も減少したことを是非とも先生方に知っていただきたいと思いますし、風評被害という一言で片付けられるような大損害ではなかったと思います。アンケートによると、沖縄のきれいな海を見た……
○委員長(市川一朗君) 時間が来ていますので、時間のあれを守ってください。
○横峯良郎君 はい、分かりました。
○委員長(市川一朗君) もう来てますよ。
○横峯良郎君 はい。 そういうことで、今いろいろ言いましたけれども、ちょっと時間がないんですけれども、とにかくその賃金の問題は、大臣、よろしくお願いします。 今日はこれで終わります。
○中川義雄君 私に与えられた時間が二十五分ということなものですから、沖縄問題、北方問題、両方取り上げたいんですけれども、とっても二十五分ではできませんので、今日は、私は北海道出身だということで北方問題に絞って質問させていただきますので、時間がありませんから簡潔に答えていただきたいと思います。 先ほどのお話にもありましたが、最近、日ロ関係について中曽根大臣等の熱心なお話がありましてかなり進んでいるような感じを受ける一方では、世論調査を見ますと国民の関心が大変薄いと。これは大変大きな問題だということで、私は国民の関心を少しでも高めていくための政府の役割等について、以下何点かに絞ってお伺いしたいと思っています。 第一点は、北方領土問題を我が国にとって、また国民にとってどういう問題と認識しているのか、基本的な認識を両大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 北方四島はいまだかつて一度も外国の領土となったことがない我が国の固有の領土でありまして、戦後六十年以上経た現在もなおロシアによって不法に占拠が続いているということは極めて遺憾なことでございます。この返還というものは我が国国民の長年のこれは悲願でありまして、この北方領土の問題解決のためあらゆる努力をする必要があると思います。 委員がおっしゃいましたけれども、この問題に対する国民の意識の後退というものも懸念されておられると。世論というものをそういう意味では一層喚起して、再びといいますか、国民運動的なものにして、政府、国民一体となってこの返還を目指すことが大事と思っておりますし、また政府は当然のことながら全力で取り組むことが必要だと思っております。
○国務大臣(佐藤勉君) 今、中曽根大臣からお話がございました。先生がおっしゃられるように、戦後六十年以上たった今日に至ってもロシアの不法な占拠の下に置かれているということに関しては、誠に遺憾に思っております。 二十二日に行かしていただきまして、元島民の方々のお話を聞かしていただいて、元島民の方が、おれはあの島で死ぬんなら死にたいというお話を聞いたときに、本当にこれは早く解決をしなければいけないという問題だというふうに痛感をいたしました。 十二月一日にもまた運動がございますでしょうし、そういうところに私ども積極的に出ていかしていただいてしっかりとそういう運動を高めたいというふうに思っておりますし、その運動によって外交交渉を後押ししなければいけないという思いを強く持たしていただいておりますので、頑張っていきたいというふうに思っております。
○中川義雄君 この北方領土問題というのはまさに私は国の専管の事務であり事業であると思うんですが、北方担当大臣はこの問題をどう考えているのか、国の専管事務だと思っているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 特に地元に行って皆さんのお話を聞いたときに、もちろん一人一人がやれる問題ではないというふうに思いましたし、先生のおっしゃるとおりのことではないかなというふうに思います。 ただ、北海道等々もある話でありますから、地元のお話もしっかりと踏まえた上で、やれることはしっかりとやらなければいけないという思いでおります。
○中川義雄君 最後にちょっと余分なことを言ったわけでありまして、私が聞いたのは、国の責任でやるべきものであると。もちろんいろんな人の協力を得なければならない、北海道も協力をしなければならない一つでありますが、責任は国の責任であるということを明確にしていただきたいと言ったんであって、その点だけしっかりしていただきたいと思うのであります。 現在、北方領土は、残念ながら日本人は自由に行けない地域になっているんです。政府も行っちゃいけないと言っているんです。いいですか。ですから、渡航すること自体でも物すごく狭いんです、道は。墓参での訪問、ビザなし訪問、しかも対象者は元島民、その親族、遺族、北方領土返還運動関係者などに限られております。しかもその行く船は調達された船舶を利用して訪問することになっているわけであります。政府はそれ以外では余り、もちろん密航だとかなんか、密航ということになるのかどうか知りませんが、自分の国に行くんですから、それ以外のことをやっちゃいけないと、こう言っている、自分の国に行くことさえやめていただきたいと、こう言っているわけであります。 そこで、これらの、行くための、何というか、泳いでいくわけにいきませんから、船か何かで行かぬとならないんですが、その渡航する船、渡航する費用、これは国の責任で考えるべきではないのかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤本一郎君) 先ほど御指摘ございましたように、現在、北方領土の方へ訪問に行くに当たりまして三つの仕組みがございまして、墓参のための訪問と、いわゆるビザなし交流による四島交流というものと、あと自由訪問という三つがございます。 いずれの枠組みにつきましても、その訪問につきましては北方領土訪問を実施する団体が交通手段を手配することになっておりまして、渡航に要する費用も実施団体が負担するという形で進められておるのが現状でございます。
○中川義雄君 これもそうなっているというだけで、本来は、行っちゃいけないと言っているところに本当に限られた人が細い糸穴みたいなところに行くのに、行くときは自分の費用で行くのが原則だというのは私は、そのために聞いたんですよ、国の責任でやる事務でないのかと、事業でないのかと。ということを考えると、幾分行く人の費用負担というのはあってもいいが、原則としては国が持つべきだと、そういうふうに私は考えております。 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられた趣旨につきましては、十分私も理解をさせていただくところでございますが、今答弁を申し上げましたように、これから十分に論議をさせていただいて、先生の御趣旨の方向に頑張らさせていただきたいというふうに思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○中川義雄君 非常に前向きに答えていただいて、答えた以上は責任ある結果を期待しておりますから、近い将来そうなることを本当に期待したいと思います。 委員長、その点もよろしくお願いしたいと思います。 ところで、特に墓参なんですよ。あの北方に住んでいた人たちは、強制的に自分の国の中から、自分のふるさとからほかのふるさとへ移させられた人たちなんですよ。しかし、それも、ソ連の関与もあったが、それを受け入れたのは、日本政府も受け入れたことは間違いないんですよ、これは。 ですから、墓参のための渡航について今絞ってちょっとお伺いしたいと思いますが、平成二年六月十八日開催された衆議院の沖北特別委員会において、当時の我が党の委員が、墓参は国が実施すべきとの質問に対して、当時の説明員は、特殊な事情にかんがみ、国としてはどういうことができるかということ、ちょうど今の大臣が答えたと同じような、今後検討してまいりたいと答弁しているんですよ。 その後、平成二年からですからもう二十年近くたっていますが、国としてできることはどのような検討をされたのか、伺いたいんです。
○政府参考人(藤本一郎君) 墓参の関係でございますけれども、墓参事業につきましては、これまでの経緯をちょっと御説明させていただきますと、北方領土問題が未解決であることの国の責任とか、渡航手段がないこと等の個人が解決し難い困難性があるということがあるわけでございますけれども、そういう点を考慮しましても、墓参という行為自身が全くの私的行為であるということで、墓参事業経費を直接国で負担することは困難だというのがこれまでの経緯としてございます。 こうした中で、さはさりながら、可能な範囲で、できるだけその墓参事業に支援をするということで何かできないかという観点から、平成三年度より元島民に対します北方地域元居住者研修・交流会という事業を墓参事業と連携して実施しまして、その結果、その事業に参加する人の根室までの旅費を補助するといったようなことをさせていただいております。それに加えまして、国が管理運営する船舶の便宜供与に関しましても努めていくということで取組をさせていただいております。 ただ、残念ながら、最近、その船舶の……
○中川義雄君 時間がないから、もう分かっているものはいいです。
○政府参考人(藤本一郎君) はい。
○中川義雄君 もう分かっていることですから、時間がないんですから。 いいですか。この墓参に限って今聞いているんですけど、墓参も従来は二航海やっていたんですね。今や一航海に減少しているんですよ。多分そのことによって墓参の回数、行きたい人はたくさんいるんですよ。そして、規模も減少した。そして、政府が提供している渡航用船舶の運航にかかわる費用はだれが負担しているのか。 また、政府による渡航用船舶の提供が従来の二航海から一航海に減少したことに伴って、北海道が追加して手配しているんです。道教委の訓練船です。道教委には水産高校があるものですから、そこの船を使ってやっているんです、足りない分を。その費用はだれが負担したんですか。
○政府参考人(藤本一郎君) 船舶の運航にかかわる具体的な費用につきましては、国が提供したその船舶所有者と北海道が協議してその負担を決めているものと承知しております。 先ほど追加的に御指摘のありました道教委所有の水産校の実習船の運航にかかわる経費につきましては、船舶所有者も北海道であるため、北海道が負担したということに結果的になるのかなと思っております。
○中川義雄君 結局は国は一銭も負担してないんですよ。北海道の道教委の船なんですよ。そうすると、運航費用だとか何かはまた別に掛かるわけですから、借りたお金まで国に対して要求するつもりはないが、掛かった費用ぐらいは出すべきじゃないかと。その掛かった費用は、いいですか、やはり道も厳しい財政の中でやっているから、墓参した人から取っているんですよ。私はこんなことが、領土問題は国の専管事務だとかなんとかと言っている割には随分冷たい。大したお金じゃないんですよ。気持ちの問題ですよ。そのことだけは強くしておきたいと思っています。自分たちが余りできないものですから責任を北海道に転嫁したと言っている人もいるんですよ、北海道の中には。私は国会議員なものですから、道議会の仲間からそう言われると、本当に切ない思いして聞かされております。 問題はもう一つ。北方四島交流のための船舶について聞きたいと思います。今の墓参の話じゃありません。 昨年十二月、関係四閣僚の申合せによって平成二十四年度から供用を開始すると言われている北方四島交流等のための後継船舶、この船舶は元島民等の高齢化に配慮し、安全性、居住性、快適性に優れた船舶として確保するものであり、当然北方領土墓参のための渡航にも使用されると思うが、この場合の船舶運航費用はだれが負担することになっているのか。負担すべき運航費用はどのような経費の積み上げか。その中には船舶そのものの建造費、減価償却費及び維持管理費も含まれているのかどうか。現在、墓参事業の実施主体は北海道になっているものですから、墓参事業で後継船舶を使用する場合は、船舶の建造費、減価償却費及び維持管理費についても北海道からの費用の負担を求めているんです。 いいですか。この後継船舶の確保は四閣僚の申合せによるものであって、政府の責任において行うと理解しておりますが、こうした船舶本体にかかわる費用も北海道に負担を求めていること。しかも、北海道は申合せの当事者になっていない。政府が勝手につくっておいて、北海道に応分の費用を負担せよと言っているわけです。北海道はこれを了解したことになっているのかどうか、この点について明確に答えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤本一郎君) 北方四島交流等事業に使用する後継船舶につきましては、御指摘のありました昨年の十二月の関係閣僚の申合せにおきまして、所有及び運航管理を民間にゆだねる形態によることとしまして用船をするという形になっておるわけでございます。 したがいまして、その用船の費用につきましては、現行の用船形態と同じく事業実施団体が負担していくという形になるんだろうなと思っておりますけれども、いずれにしましても、その申合せに基づきまして設置されます北方四島交流事業等関係府省等推進協議会において、後継船舶の調達及び運用につきまして関係府省等と、その中に北海道庁も構成メンバーになっておりますけれども、議論を行うこととしておりますので、その中で引き続きしっかり議論していくということになってございます。
○中川義雄君 ちょっとぼかしているんですけれども、私が聞きたいのは、北海道に負担を求めるのか求めないかということを聞いているんです。今何を言っているのか、都合の悪いことは全然答えないで言っているわけでありますが、いいですか、もう一回明確に聞きますよ、これ大事なことですから。 墓参そのものは、私は、私人の行為であるかもしれません。しかし、そのため墓参団を組んで渡航すること、これはむしろ政府としての、だって行けないんですから、歩いて行くわけにいかない、手だてをしっかりと講ずるべきだと考えるんですよ。政府としての渡航用船舶の無償提供という墓参事業の実施主体である北海道にお願いしていることは分かりますが、支援処置を後退させて後継船舶の建造費等の負担までも、もう一回言いますよ、北海道に負担転嫁するような対応は、政府の対応としてあってはならないことだと思うんですよ。 北方領土墓参に係る政府としての船舶の確保に関する見解、北海道の費用負担に関する基本的な見解、あなたが答えられないんだったら、大臣、答えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤本一郎君) まず、北方四島の交流等事業に使用する後継船舶の関係でございますけれども、こちらにつきましては、関係閣僚の申合せに沿いまして民間事業者からの用船をするということで、今後、公募入札の手続の過程の中で費用が固まってくるという手続になっておりまして、民間の創意工夫によって、用船費用の低減も含めまして、総合的にいろんな要素で勘案された提案が民間事業者からあるものと期待しております。事業者がその船舶事業者と用船契約を結ぶという形になるのが基本だと思っておりますけれども、いずれにしましても先ほど申しましたような協議会の場で議論をしていくことになっております。
○中川義雄君 北海道に……
○委員長(市川一朗君) 中川義雄君。
○政府参考人(藤本一郎君) それと、あと墓参の事業について御説明させていただきます。
○委員長(市川一朗君) もういいです、ちょっと座ってください。中川義雄君。指名しました。
○中川義雄君 私が聞きたいのは、費用を北海道に負担を求めるのかどうかということを聞いているんですよ。その他のいろんなことを言っていただきたくないんですよ、訳が分からなくなるから。その点、時間もなくなるしですね。 ですから、私はまだ六問も七問も用意してきたんですけれども、時間がなくなりましたから、委員長、あと一問だけ許してください。
○委員長(市川一朗君) 時間は守ってください。
○中川義雄君 守ります、守ります。 いいですか。北特法を施行してからちょうど二十五年なんですよ。四半世紀経過している。これが北方領土問題というすぐれて国家的な問題にかかわる地域問題に対する政府当局の対応になっていたんですが、その実効性はほとんどないと言われているんですよ。ですから、場合によっては法改正も視野に入れてこの問題を検討しなければならないと私は思うんですよ。 ですから、一点だけ、最後に。このような状況にあることを政府はどう評価しているのか、今後どのような対応をしようとしているのか、北方担当大臣の見解を明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生から御指摘をいただいた点等々を踏まえまして、若干時間をいただいて、しっかりとした答弁ができるように検討してまいりたいと思います。ここで今お答えをするというわけにはまいりませんので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。 それと、今お話をいただいたのは、根室管内の一市四町の、返還運動の原点地であります、返還運動の一層の促進を図る観点からも、この地域を安定した地域社会として形成することが重要であるというふうに認識をしております。 政府といたしましては、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づきまして、関係府省連携を図りながらこの地域の振興と住民の生活の安定のための諸施策を推進しているところでありまして、本年四月に北海道知事が策定した第六期北方領土隣接地域振興計画についても着実な進展を図ってまいりたいというふうに思います。 今後とも、北方領土隣接地域安定振興対策等関係府省連絡会議の活用など、政府、省庁の連携の下にこの地域の安定振興に努めてまいりたいというふうに思っております。
○中川義雄君 これで終わりますが、後ろからメモをもらった途端に答弁が後退した。これはとんでもない話なんですよ。やっぱり大臣の本当の心でやっていただきたいことをお願いして、私の質問を終わります。
○草川昭三君 公明党の草川です。 先ほど来から領土問題にいろいろな質問があったわけですが、私は、メドベージェフ大統領は、問題解決を次世代にゆだねることは考えていない、首脳の善意と意思があれば解決できると述べたと先ほどもお話がございました。大統領は七月の洞爺湖サミットで当時の福田総理に、最終的に解決するために前進させると述べたと言われておりますが、この一連の発言に対する評価をどのように考えられているのか、簡潔に大臣からお答え願いたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 今委員がおっしゃいましたように、洞爺湖サミットの際に福田総理との間で行われました日ロ首脳会談におきまして、メドベージェフ大統領は、領土問題を最終的に解決する平和条約が締結されれば両国関係が最高水準に引き上げられる、そういうことに疑いがないという旨を述べました。そして、これも委員がお話ありましたけれども、APECの首脳会談におきましても、この問題の解決を次世代にゆだねることは考えていないと、この問題は首脳の善意と政治的意思があれば解決できると、そういうふうに述べておられます。 こうした一連の大統領の発言というものは、この領土問題の最終的な解決に向けました私は決意の表れだと、そういうふうに考えておりますけれども、重要なことは、このような決意を北方問題の最終的な解決に向けた具体的な進展につなげていくと、それが一番大切だと、そういうふうに思っております。 また、もう先ほどからお話ししておりますが、十一月の五日に私がラブロフ外務大臣と会談をいたしました際にも、私の方からは領土交渉の現状について率直な意見を、評価を述べまして、そして領土交渉についても、経済分野では両国の関係がどんどんどんどんあの地域においても発展していると、進展していると、それに見合うような進展を領土問題についても見られなければならないということを申し上げたわけでありまして、外相レベルにおいても、この帰属の問題を最終的に解決するために前進する決意で一致したところでございまして、引き続いて強い決意を持って、意思を持って取り組んでいきたいと思っております。
○草川昭三君 前向きなものと受け止められていると思うんですが、こういう姿勢を取るロシア側の背景にあるものは一体何か、あるいはまたどのように分析をされているのか、お考えを述べられたいと思います。
○副大臣(橋本聖子君) 今年の七月の日ロ首脳会談では、当時の福田総理とメドベージェフ大統領との間で平和条約交渉に関する現時点での共通の認識が確認をされたところであります。この共通の認識には二点ありまして、アジア太平洋地域において日ロ両国が協力と連携を深めていくことは両国の戦略的な利益に合致するということと、もう一つは、戦略的に重要な隣国である両国間に平和条約が存在しないことは幅広い分野における日ロ関係の進展に支障になっているということ、これが含まれております。 APEC首脳会議の際の日ロ首脳会談においても、メドベージェフ大統領は、アジア太平洋地域におけるロシア側の関心事項として、極東・東シベリア開発やアジア太平洋地域への統合等を挙げました。 このように、ロシアは近年アジア太平洋地域に対する関心を大変高めておりまして、こうしたことがメドベージェフ大統領の一連の発言の背景の一つにあるということを考えております。
○草川昭三君 背景のお考えは分かりました。では今後の交渉方法についてどのような対応をされるのか、お答えを願いたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 私どもは、先ほどから申し上げております日本とロシアの首脳の会談、これはサミット、それからAPECありました。そして、これから来年にかけても一連の首脳会談がいろいろ行われると思いますが、そういう機会を通じまして、我が国の立場を強く主張しながら粘り強く解決に向けて努力をしていきたいと、そういうふうに思っているところでございます。
○草川昭三君 では、沖縄に話題を変えます。 アメリカは今回の選挙でオバマ政権に替わりましたが、普天間基地移転に対する方針の変更があるのかどうか、外務省の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 日米安全保障条約は、このアジア、それから太平洋地域に依然として存在をしておりますいろいろな不安定な状況、あるいは不確実な状況、こういうものに対処する上で大変不可欠な役割を果たしているわけでございますが、オバマ氏のこれまでの発言を見てみますと、安倍総理が米国を訪問いたしました際に、上院の議会でございますが、オバマ氏は、日米同盟というものは地域の安定それから安全の確保における日本の役割を再活性化し続ける努力の中心でなければならないと、このような努力の重要な側面の一つが在日米軍の再編であると、このように述べております。 また、福田総理が訪米いたしましたときには、共通の価値観や利益に基づく日米同盟は死活的に重要であると、アジア太平洋地域での米国外交の礎であり続けると、そういうふうにオバマ氏は述べておられるわけでありまして、今般の米軍の再編というものは、日米安保体制に基づく抑止力を維持をしながら、そして全体として沖縄の皆さんのこの負担というもの、これを軽減するものであると考えておりまして、是非とも実現する必要があると、そういうふうに思っております。 特に、普天間飛行場の移設、それから沖縄の海兵隊のグアム移転、これの実現というものは、沖縄県民の皆さんの負担の軽減のためにはこれは日米合意に従って着実に進めてまいる必要があると、そういうふうに考えております。
○草川昭三君 具体的な問題を少しお伺いしたいと思いますが、ミクロネシア連邦による沖縄の大幸丸という船の拿捕事件であります。沖縄県の伊良部の鮪船主組合の所属する大幸丸という船、十九トンでありますが、十一月の四日、ミクロネシア連邦の付近の海上で当局に拿捕されました。同船に乗り組んでいました船長ら八人の乗組員がヤップ島で拘束をされました。 私は、十一月十三日の農林水産委員会で早期釈放を求める立場から本件を取り上げました。おかげをもって、十一月の二十一日、先週の金曜日でありますが、解放条件の合意が成立をして無事釈放されましたが、この間の経緯について、簡潔で結構ですからお答えを願いたいと思います。
○政府参考人(石川和秀君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、十一月の四日に日本漁船大幸丸、ミクロネシア連邦の警備艇に領海内を操業していたという嫌疑で拿捕をされております。第一報を在ミクロネシア大使館の方から受けております。これを受けまして、外務省としましては、同船長に対しまして直接電話連絡をしたり、あるいはその在ミクロネシア大使館の方から領事接見を行うなどの行動を取っております。また、モリ・ミクロネシア連邦大統領、このときに訪日をされておられたものですから、中曽根外務大臣からモリ大統領に対しまして、邦人保護の観点から協力を要請するなどの働きかけを行ったところでございます。 幸いをもちまして、御指摘のとおり二十一日に解放の条件につきまして当事者間で合意をしたということで、同漁船は無事出港したというふうに承っております。
○草川昭三君 そこで、この容疑が領海侵犯ということだそうです。同船が搭載をしていましたGPS、衛星利用測位システムのことをいうんですが、これが故障をして領海に入ったと船長は関係者に説明をしており、決して故意ではなかったということを言っておみえになりますが、ミクロネシア連邦は、VMS違反、これは位置通報違反でありますが、罰則規定を設けていますけれども、罰金額はどのようになっておりますか。これは外務省なり水産庁からお答え願いたいと思います。
○政府参考人(石川和秀君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、ミクロネシアでは、海洋資源法におきましてこの衛星船位測定送信機違反について罰則を設けております。罰金額でございますけれども、一米ドル約百円と換算をいたしまして約一千万円から五千万円の幅というふうに承知をしております。
○草川昭三君 大変高いわけでありますが、我が国はVMS違反、すなわち位置通報違反を犯した外国漁船に対しては、それに比べればうんと安い罰則を設けていると思いますが、念のために水産庁にお伺いをします。
○政府参考人(本村裕三君) お答え申し上げます。 我が国排他的経済水域におきますロシア漁船の操業の許可に当たりましては、漁船の位置を衛星により通報する旨の制限又は条件を付しております。ロシア漁船がVMS装置未発信操業を行った場合は、排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律、いわゆる漁業主権法でございますけれども、この十二条の制限又は条件の違反として、同法第十八条の規定により一千万円以下の罰金に処せられることとなっております。 なお、我が国排他的経済水域における韓国、中国漁船でございますが、この操業に当たりましては、VMS装置による発信義務までは課しておりませんけれども、一日一回漁船の位置を通報する義務を課しております。位置の通報をしなかった場合には、ロシア漁船の場合と同様に、漁業主権法第十二条の制限又は条件の違反として、同法第十八条の規定により一千万円以下の罰金に処せられることとなっております。
○草川昭三君 時間がないのでちょっとはしょりますが、宮崎県の漁船がインマルサットの電源を入れずに漁場に向かいまして、ミクロネシア連邦で逮捕されました。その船は現在まで釈放されていないと聞いておりますが、一億円の罰金を請求されているわけです。それで、単純に比較できない面はありますが、金額に差が余りにも大き過ぎるのではないか。 それで、これは外務省になると思うんですが、罰金金額については、各国に働きかけをして国際的に標準化を図るべきではないかと思うんですが、外務省の見解をお伺いします。
○副大臣(橋本聖子君) 国連海洋法条約の七十三条三項ですけれども、排他的経済水域における漁業に関する法令に対する違反について沿岸国が科する罰則には原則として拘禁を含めてはならず、またそのほかいかなる形態の身体刑も含めてはならないというふうに規定をされております。そして、通常、外国漁船の違反については罰金刑が科せられているんですが、その額については各国の裁量にゆだねられております。 したがいまして、御指摘のような罰金金額について世界的な標準化を求めることは今現在大変厳しい状況にありますけれども、外務省といたしましては、それぞれの個々の事案ごとにしっかりと適切に対応していきたいというふうに思っております。
○草川昭三君 沖縄の救難ヘリというんですか、ドクターヘリについてお伺いをします。 ドクターヘリの必要性についてはもう省略をします。問題は、沖縄本島北部地域で、昨年から名護市にある北部地区の医師会病院が独自に救急ヘリ事業を開始をしましたが、予算難で七月から停止をすることになっております。 それで、過日も厚生労働大臣が現地へ行かれまして、非常にいいことをやっておみえになりますが、財源問題があるならば、少し厚生労働省としても考えてみたいと、こういうことを言って帰られたわけでございますが、厚労省として、あるいはまた現在どのような評価をされているか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(榮畑潤君) ドクターヘリの全国的な整備につきましては、厚生労働省といたしましても、これまで各都道府県に一機というのをまず配備するということで、財政的に進めてきたところでございます。 沖縄県におきましては、今週末の十一月の二十九日に、まず第一機目のドクターヘリが国と県の財政的支援によってスタートされるというふうに聞いております。 一方、じゃ複数配備をどう進めていくかということにつきましては、今年八月に省内で進めてまいりました検討会で報告書をちょうだいしたところであり、これに沿いまして平成二十一年度の概算要求にも計上しておるところでございます。 したがいまして、沖縄県で二機目をどうするかということにつきましては、まず沖縄県で複数配備をそもそもするのかどうか、さらに、行う場合にはどこに配備するのか等を検討していただくことが必要でございますが、厚生労働省としてはその沖縄県の検討結果も十分に勘案しながらよく相談して支援をしていきたいと思っておるところでございます。
○草川昭三君 地元の名護市長はこういうことを言っておみえになると聞いておるんですが、北部地域の救急ヘリ事業の存続に向け、再編交付金の活用も含めて検討する考えを明らかにしたと報道されております。その後、十一月十九日の報道では活用を見送ったとも聞きますが、救急ヘリ事業は再編交付金の支出対象になじむのかどうか、これは簡潔に一言だけで結構ですから、防衛省からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井上源三君) 今お尋ねの名護市にかかわります北部救急ヘリ事業についてでございますけれども、米軍再編交付金の対象になり得るのかどうかということでございますが、結論から申し上げますと、なり得るものというふうに考えているところでございます。
○草川昭三君 分かりました。 じゃ、この北部地区の医師会病院は救命救急センターの指定を受けておらないわけですから、正規のドクターヘリの取扱いにはなりません。地元ではヘリ事業の再開、継続を求めNPO法人MESHを設立をして、約三千五百人の会員が応援をされております。 一日も早くこのドクターヘリの運航を再開し、継続ができますよう関係当局の御支援をお願いをしたいと思うんですが、沖縄担当大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 内閣府といたしましては、県と関係省庁と連携しつつ、医師確保、専門医派遣事業など、離島、へき地の医療が十分確保されるよう努めているところでございます。 なお、再編交付金の活用方法については、対象となる市町村が検討すべきことであると認識しておりますが、内閣府としても、沖縄における離島、へき地の医療問題は重要な課題であることから、地元の意向を踏まえつつ、関係省庁と連携を図ってまいりたいというふうに思います。支援をしていきたいと思っております。
○草川昭三君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 最初に、米海兵隊が陸上自衛隊矢臼別演習場で行う実弾射撃訓練を今年から公開しないと北海道や別海町などの周辺四町に通知してきた問題について、防衛省にお聞きしたいと思います。 訓練が始まる事前に北海道と厚岸、浜中、別海、標茶町の四町でつくっている矢臼別演習場関係機関連絡会議が北海道の防衛局に五項目要請をしています。一つは、訓練を固定化させず分散化実施する。二つ目は、夜間の実弾射撃訓練を行わず、日曜祭日の訓練は自粛。三つ目は、情報の事前通知。規模や時間など詳細な訓練情報を早期に通知する。四つ目は、安全管理、規律に万全の対応を期す。五つ目は騒音対策ということです。 これに対して、訓練情報については今後ともできる限り情報提供に努力するという回答があったわけですよ。ところがその直後に、米軍から記者会見や地元説明を行わないと、訓練の公開を行わないという一方的な通知がされて、そのまま訓練が始まったわけです。現地でも全くこれ無視されているということで強い怒りを持って防衛省に対して申入れをしているわけですけれども、防衛省はこの米側の通知をそのまま流したということでは、米側のこういう一方的な対応に対して認めているということになるんじゃないですか。いかがでしょうか。
○政府参考人(井上源三君) ただいまお尋ねの矢臼別演習場でのいわゆる一〇四号線越えの移転訓練についてでございますけれども、アメリカ側はこの訓練にかかわります情報提供の方法を、これまでの訓練公開及び記者会見に代えまして、海兵隊のホームページ上に詳細な訓練状況を掲載をする、そして想定される質問回答を掲載をする、また質問などがあればメールで対応するという措置に変更することとしたというふうに承知をいたしているものでございます。 これにつきましては、地元の地方公共団体や報道関係者から、今回の米側の措置に対しまして、訓練公開、記者会見など訓練にかかわります情報の提供を求める要請がなされているところでございます。 防衛省といたしましては、アメリカ側に対しまして、こうした地元地方公共団体などからの申入れにつきまして、地元の状況、問題意識を十分に説明をした上で、その内容を明確に伝えているところでございます。
○紙智子君 ただ伝えているだけなんですか。ホームページで公開なんていうけど、最初のところは日本訳になっていますけど、そのほかのところは英訳のままですよ。勝手に開いて読んでくださいなんていう失礼な話はないと思うんですよ。それに対して、ただ言われるままに、ああそうですかと言って認めちゃうんですか。おかしいと思うんですよね。 現地は酪農地帯ですよ。だから、そもそも訓練自体やめてほしいと思っているわけですよ。そういうときに、住民の不安や懸念を少しでも解消するために詳細な訓練情報が提供されて、そして公開されるというのは米側が行うべき最小限の責任だと思うんですよ。 外務大臣にお聞きしたいんですが、こういう強い不信を国民、住民に抱かせるようなことを容認するのかどうかと。米側は通知を撤回して、本来訓練を公開するというのが筋だと思うんです。この訓練については、今年で十二巡目です。ほかの演習場でいうと一回から三回の計画中止があるんですけれども、矢臼別は毎回実施していて、この二年間は連続して矢臼別のみでやっているわけですよ。そうすると、訓練の分散移転という前提が崩れて、結局矢臼別演習場に固定化されるんじゃないかという不安を道民は持っているわけです。 しかも、沖縄の訓練と同質同量だと言いながら、この間、砲撃以外の実戦訓練、夜間訓練の強行、軍事展開期間の延長、更に前回から小火器の実弾訓練も追加して、今回から最新型砲による演習も強化していると。どんどんこれ拡大強化されているんじゃないかと思うわけですよ。地元の北海道からも今までどおりちゃんと情報公開させてほしいんだという要請がされているわけで、政府としてやっぱり米側にきちんと交渉すべきじゃないでしょうか。外務大臣、お願いいたします。
○副大臣(橋本聖子君) 現在、米軍が北海道矢臼別演習場で実施しております沖縄県の県道一〇四号線越えの実弾射撃訓練の移転訓練についてですけれども、先ほど防衛省の方からもお話がありましたけれども、米軍ホームページ上で訓練の概要等について公開をされているものの、これまでのところ、訓練そのものの公開や地元に対する直接の説明等は行われていないものというふうに外務省も承知をしております。 ですけれども、地元からは訓練の公開あるいは直接の説明機会について御要望をいただいておりますので、私自身も先生と同じように地元でもありますので、その地元の状況というものをしっかりと勘案しながら、外務省といたしましても、既に米側と要望を勘案するようにということで連絡を今取り合っているところでありますので、そういった努力はしっかりとやっていきたいというふうに思っております。
○紙智子君 十一月の十九日に北海道、それから宮城、山梨、静岡、大分県、関係県がみんなこの公開してない問題に対して情報公開を求めていますよね。要請しているわけです。今話しているところだというお話でしたけれども、やはり厳しく交渉すべきですし、それが訓練移転を受け入れさせた政府の責任だというふうに思うんですよ。だから、そこをしっかりやっていただきたいというふうに思います。 次の質問に移りますけれども、領土交渉についてです。 それで、APECの首脳会議で日ロ首脳会談が行われて、メドべージェフ大統領と麻生総理の会談が行われたと。来年、一連の首脳レベルの会談を念頭に、そこに向けて必要な作業をしていくことで一致したということなんですけれども、メドベージェフ大統領が解決を次世代にゆだねることは考えていないと、そういう解決の意思を示したということなんですけれども、その際、並々ならぬ考えが必要であるが、そのような考えは既存の文書から引き出さなければならないと述べたと。 これは先ほども質問がされておりましたけれども、改めて確認をしたいんですが、この意味について、どういうことなのかということを外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中曽根弘文君) 先日のペルーのリマでのAPEC首脳会議の際に行われました日ロ首脳会談、これは大変率直で、また内容の濃い意見交換が行われたわけでございますが、平和条約締結交渉につきましては、今回のこの会談では、今委員がおっしゃいましたように、メドベージェフ大統領からは領土問題の解決を次世代にゆだねることは考えていないと、そして首脳の善意と政治的な意思があればこの問題は解決できる旨の発言があったわけでございます。この発言は、今年七月のサミットの際にも行われました日ロ首脳会談、これに続けてメドベージェフ大統領から領土問題の最終的解決に向けた強い決意というものが改めて示されたものと私どもは認識をしております。 そして、サミットの際の日ロ首脳会談でメドベージェフ大統領が示しました領土問題の最終的解決に向けた今申し上げました決意というものは、これまで必ずしも事務レベルの交渉に反映をされていなかったということでございましたけれども、今回の首脳会談を経まして、今後、平和条約の具体的な進展が図られることを私たちは期待をしております。 そして、十一月の五日に私がラブロフ外務大臣と会談をいたしましたけれども、そのときも、北方四島の帰属の問題を最終的に解決するために前進をすると、そういう決意で両外相は一致したわけでありまして、政府といたしましては、これらの一連の首脳の会談、また私との会談、外相会談、またこれから引き続いて両国の首脳会談が来年もまた行われると思いますけれども、ロシアとの粘り強い、また強い意思を持った交渉を行って一日も早い返還を実現したいと、そういうふうに思っております。
○紙智子君 私は、いろいろ新聞の記事等ありますけれども、楽観的、希望的観測ではやっぱり進まないというふうに思うんですね。 これまでの交渉においても、日本の側から譲歩してきた弱点もあるというふうに思っているわけです。歯舞、色丹というのは元々は北海道の一部だったわけです。千島放棄の条項の対象とはなり得ない島々だったわけです。それがサンフランシスコ平和条約の批准の国会で、日本政府自身がこの千島列島の中には歯舞、色丹は含まれないと当時明言していたわけです。ですから、この二島については平和条約の締結を待つことなく速やかな返還を要求しても当然のものだったわけです。 ところが、イルクーツク声明ですね、これで一九五六年の日ソ共同宣言を平和条約締結に関する交渉のプロセスの出発点を設定した基本的法的文書と確認をしたことによって、歯舞、色丹の引渡しについては両国間の平和条約が締結された後ということで明記された。これによって平和条約以前に歯舞、色丹の返還問題を解決する道筋を閉ざしてしまって、逆にロシア側に歯舞、色丹の返還を領土交渉の終着点にしようとの思惑に言わば根拠を与えるものになったという点では、我が党はイルクーツクの声明そのものは重大な後退であったというふうに指摘をしていたわけです。 これまでの延長線のまま交渉を続けても新たな前進を開けるというふうには思えないわけで、交渉に当たってやはりどういう大義やどういう論拠を持って臨むのかということが必要だ、大事だと思っているわけですけれども、そのことについていかがでしょうか。
○政府参考人(兼原信克君) お答えいたします。 政府といたしましては、北方四島につきましては、サンフランシスコ平和条約第二条(c)項に言う千島列島に含まれていないというのが政府の立場でございます。この立場を踏まえまして、平和条約締結交渉に関しましては、日ロ間の合意文書として、ソ連時代の五六年の日ソ共同宣言、ソ連崩壊後、九三年の東京宣言、九八年のモスクワ宣言、二〇〇〇年の平和条約問題に関する日ロ首脳の声明、二〇〇一年のイルクーツク声明、二〇〇三年の日ロ行動計画、これを踏まえて粘り強くロシア側とこの北方四島の返還を目指して努力してまいる所存でございます。
○紙智子君 今の答弁ではなかなか、よく分からない答弁なんですよね。根本問題としてやっぱりはっきりさせておかなきゃいけないと思うのは、こうした問題が起こっている問題は、当時のスターリンの体制の下で、領土不拡大の原則を踏みにじって一方的に千島、そして歯舞、色丹をソ連に併合してきたことから起こった問題なわけで、そのことというのはきっちり踏まえてやっていくということを薄めてしまったら駄目だし、このことをやっぱりはっきり持ってやっていかなきゃいけないんだというふうに思うんです。 いずれ帰れる日を夢見て、本当にこの元島民の皆さんにとっては、もう既に年齢的には、平均年齢が七十五歳ということで、もう余りにも長く待ち過ぎてきているということがあって、一日も早く希望を見出したいという思いでおられるわけです。 それで、佐藤北方担当大臣も二十二日に行かれたということで、御覧になられたし、いろいろ御意見も伺ったと思うんですけれども、今、実は私は是非お聞きしたいと思っているのは、そういう長年領土返還運動を担ってきた根室市にとって今大きな困難にぶつかっていると思うんです。それは、北海道が支庁再編で十四の支庁を九つの総合振興局とその下に五つの振興局に再編すると、そういう条例を納得を得ないままというか、強行してしまったんですね。これは領土返還運動の拠点としての自覚を持ってこれまで先頭に立ってきた根室市にとっては大きな衝撃なんです。それで、領土問題というのは国の主権にかかわる問題で、この政府の基本方針の下で運動を支えてきた根室市が事実上振興局に格下げされるということは、当事者にとっては本当に納得いくものでないと思うんです。 今回の支庁再編は拙速に運び過ぎたんじゃないかという批判もある中で、やっぱり私はいったんこれは撤回をして再検討すべきだと思っているわけですけれども、担当大臣として、現地の根室市が本当に元気に領土問題に引き続き返還運動を進められるように十分話し合って、そういう意見が尊重されるようにしていく必要があるというふうに思われませんでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 今おっしゃられるように、北方領土の返還運動は、これらの元島民の皆様方や後継者の皆様、そして根室支庁管内の一市四町の関係者の皆様が先頭に立って全国に展開しているものと認識をさしていただいております。この根室支庁管内での活動は北方領土返還運動の中心的な役割を担っておりまして、この活動が維持継続されることが北方領土返還の運動全体として重要だというふうに考えております。 いずれにいたしましても、北海道としても地元の理解を得る努力をしているというふうに伺っておりますし、道と市、町との対話を注視してまいりたいというふうに思っております。
○委員長(市川一朗君) 紙君、時間です。
○紙智子君 時間なので一言だけ。 やはり財政問題だけでは片付けられない、国の主権が懸かった問題なので、やっぱり適切な意見を国としても言っていただきたいということを最後に申し上げて、終わります。
○山内徳信君 第二次世界大戦の悲劇がまだ解決されていない北方領土の問題を今日はずっと聞かせていただきました。私は沖縄返還闘争の中を生きてきた一人でございまして、是非、政府におかれましては、本気で北方四島を勝ち取るような闘いをしていく、そういうお気持ちが担当大臣にあられるかどうかを、これは通告はしてございませんが、最初にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤勉君) 先ほども申し上げました。十一月の二十二日の土曜日に根室に行かせていただきまして、現地の方々、また元島民の方々のお話を目の当たりにいたしますとともに、現地で近い島の状況を拝見をさせていただいて、特に元島民の方々の御意見を承ったときに、早く四島を返還をしなければいけないという思いをさせていただきましたし、国民運動としてもしっかりとその状況を、今までの状況を見直しながら、しっかりとした対応をしなければいけないという思いをさせていただきました。
○山内徳信君 私は、これも通告はしておりませんが、セスナ機の墜落事故について、外務大臣は衆議院での答弁の中で、私としてはこれは公務外であるというふうに考えておるという趣旨の答弁があったというふうに記憶しておりますが、今日現在、アメリカ軍から、公務中であったとか公務外であるとか、そういう正式な報告が外務省に寄せられておりますでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(西宮伸一君) 委員お尋ねの先般のセスナ機の事故についてでございますけれども、現在、今なお日米双方で事故原因など事実関係を調査中でございますが、外務省といたしましてはパイロットが公務中であったとの認識は持っておりません。米軍もパイロットが公務中であったとの判断はしていないものと承知しております。
○山内徳信君 私の持ち時間は十五分であります。五分過ぎておりまして、長い答弁書を読み上げての答弁はお断りいたします。関係者の知見をもって、生の声で簡単明瞭にお願いしたいと思います。 四次にわたる沖縄振興策の結果は、社会資本の整備とか一定の成果は私たちは評価をしております。しかし、先ほど民主党の方から説明がありましたようなのが実態であります。したがいまして、全国と比較したときに低い県民所得と高い失業率は、これは復帰後三十年越しても依然としてそういう言葉がずっと言われてきております。 したがいまして、今までの諸計画のほかに、地域特性を生かしたような、内発的な、あるいは自立経済に向かうような方向転換をしていく、あるいは税制をも含めて検討する意思があるかどうかをお伺いしたいと思います。長い説明は要りませんから。
○国務大臣(佐藤勉君) 先ほど横峯先生にもお話をさせていただいたとおりで前段は御理解をいただきたいと思いますが、今おっしゃられた先生の方向にあることは間違いないと思います。こうした問題を解決するためにも、引き続きまして、県外資本の導入に向けた取組を進めていくと同時に、御指摘のとおり、県内企業の育成に向けた努力が重要と認識をしております。 いずれにいたしましても、計画期間が今年度末で残り三年となる中で、引き続き、沖縄県等と連携をいたしまして、地域特性を生かした産業の振興等に努めまして、県民生活の向上に全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。
○山内徳信君 環境省にお伺いいたします。 米軍普天間飛行場代替施設、いわゆる名護市辺野古沿岸に飛行場建設計画がございます。建設予定地に面した大浦湾で、昨年九月にアオサンゴの群落が発見されております。今月二十二日、沿岸環境学を専門としていらっしゃいます灘岡和夫東京工業大学教授は、静岡県で開催中の日本サンゴ礁学会で、単一遺伝子型の大規模群落であると発表されております。アオサンゴは去る十月に国際自然保護連合の二〇〇八年版絶滅危惧種リスト、レッドリストに初めて掲載されております。これは、国の天然記念物ジュゴンとともにその希少性は世界的に認識されております。灘岡教授は、アオサンゴは希少種で、保全方法をきちっと考える必要があると指摘されております。沖縄リーフチェック研究会の安部真理子会長は、基地建設による土砂や海流の変化などの環境ストレスを考える必要があると基地建設に強い懸念を示しております。 今年は国際サンゴ礁年であります。環境省として、今後、大浦湾のアオサンゴをどのように守っていく考えか、その決意のほどをお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(柏木順二君) お答え申し上げます。 アオサンゴにつきましては、中部・西部太平洋、インド洋に広く分布しておりまして、国内では石垣島の白保によく発達した群集があることが知られております。 先生御指摘の大浦湾のアオサンゴにつきましては、昨年九月に発見されたということで、私どももNGOが行った調査報告書を入手しまして、その後、職員を派遣して現地でのアオサンゴの確認を行ったところであります。それから、先ほどおっしゃったサンゴ礁学会での……
○山内徳信君 長い説明じゃなくていい。
○政府参考人(柏木順二君) はい。調査報告についても一応情報を入手しておるところでございます。 環境省としては、専門家の意見を伺いながら、必要に応じて生育状況の確認を行うなどして、どのような保護対策が必要か鋭意検討していきたいというふうに考えております。
○山内徳信君 次は、外務大臣にお伺いいたします。 沖縄の米軍基地は日本全体の七五%であります。これは理不尽に押し付けられておると沖縄県民は考えております。明らかに差別であると。憲法第十四条は、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定されております。 七五%も米軍基地が沖縄に集中している実態を大臣は公平と思いますか、差別的実態と思われますか、いずれでしょうか。簡単に。
○国務大臣(中曽根弘文君) 当然のことでありますが、沖縄県も他の都道府県と同じように重要でありまして、そして全く対等な存在であることはもう言うまでもございません。 しかし、在日米軍の専用施設が今委員がおっしゃいましたように七四%が沖縄にあるということは、沖縄の皆さんに多大な負担をお掛けしているということも間違いありませんし、私どもとしては、そういうところからいろいろな沖縄の発展、振興の対策を取っているところでございます。
○山内徳信君 私の質問は、公平と思いますか、差別的実態かを聞いておるんです。お答えできないということは、差別的実態だということをおっしゃっておるんだろうと思います。 次に質問を進めていきます。 我が国の安全を守るのが米軍駐留の目的であるとするならば、沖縄側から新たな提案をいたします。在日米軍基地負担を各都道府県ごとに、人口比でも結構、又は面積比でも結構でございます、こういうふうに分担して負担すべきであると思います。公平に負担し合えば、沖縄県民も納得いたします。政府において是非検討していただきたいと思います。これは、返事は今日はいただきません。是非検討してほしいということであります。 時間ありますか。
○委員長(市川一朗君) まだいい。もう一回。もう一問。
○山内徳信君 それじゃ、四分の三を沖縄に押し付けておいて、外務大臣としてこのことを公平か差別かの答弁ができませんでしたが、前の外務大臣は、野党そろって地位協定の改正の要請に行かれましたときに、私の質問に対して、基地を見るとそれは差別的実態であるという趣旨のお答えをいただいております。客観的な実態に即して、中曽根外務大臣の客観的な答弁を求めます。
○国務大臣(中曽根弘文君) 全国各都道府県、いろいろな国の施設やいろいろなものがあります。そういうものも、ある意味ではその県にも御負担を掛けているというものもあろうかと思います。住民の皆さんに対しても同様でございます。 委員がおっしゃいましたけれども、米軍の施設、そういう区域が集中している沖縄、これは憲法に違反するということは私はないと思っておりまして、したがいまして差別ということは当たらないと、そういうふうに思っております。ただ、先ほど申し上げましたけれども、御負担をお掛けしているのは間違いありませんので、そういう意味では私たちもそういう点を十分配慮していろいろな施策を行っていくということでございます。
○委員長(市川一朗君) 山内君、これで最後にしてください。
○山内徳信君 憲法論まで出して、差別ではないとおっしゃいました。
○国務大臣(中曽根弘文君) そちらが……
○山内徳信君 ああ、そうですか、私が。 これはやはり憲法違反ですよ。十四条違反ですよ。ですから、そのことは指摘申し上げておきます。 そして、全国にあるから沖縄も我慢せよとおっしゃるんでしたら、普天間飛行場にのしを付けて中曽根大臣の選挙区の方にお贈りしたいと思います。今後、引き続きこの問題は憲法論の立場から、あるいは公平かどうかについて要求していきます。 最後に指摘だけしておきますが、八千名の海兵隊が沖縄からグアムに移るという、そういうふうな一つの動きがありますが、海兵隊の基地は普天間飛行場でございます。普天間飛行場も一緒に、この八千名と一緒にグアムに移れば、沖縄に新たな辺野古の基地を造る必要はありません。アメリカの理不尽な要求に屈して沖縄の自然とかあるいはアオサンゴとかジュゴンをつぶして基地を造ることがありますならば、国民的な総反撃を政府は食いますから、そういうことにならないように賢明な御判断をお願い申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(市川一朗君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時三十三分散会