予算委員会 第4号
- 発言数
- 398 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/10/07
会議録
○衛藤委員長 これより会議を開きます。 平成二十年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省保険局長水田邦雄君、農林水産省総合食料局長町田勝弘君、海難審判所長上中拓治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○衛藤委員長 昨日の長妻昭君の質疑に関連し、菅直人君から質疑の申し出があります。長妻昭君の持ち時間の範囲内でこれを許します。菅直人君。
○菅(直)委員 麻生総理、総理就任おめでとうございます。私もJCに属したことがありますが、総理はJCの会頭までやられて、そういう点では若干の親しみを感じております。しかし、予算委員会は国民の皆さんの前での真摯な議論でありますので、余り手かげんはしないで質問させていただこうと思っております。 まず、総理は、総裁就任直後に、次なる総選挙において断固民主党と戦って勝たねばならない、私はその選挙に勝って初めて天命を果たしたことになる、こう言われましたね。では、天命を果たすための総選挙はいつ行われるんですか。
○麻生内閣総理大臣 解散・総選挙の時期につきましては、今確たる日にちを決めているわけではありません。また、民主党との間にきちんとした争点というものを設定しないといかぬものだと思ってもおりますので、国際貢献等いろいろあろうと存じますけれども、そういったものについてきちんと正確にした上で、どちらが政権担当能力があるかということをきちんと皆さんの前に明らかにするというようなことが必要なのではないかと思っております。
○菅(直)委員 前の福田総理、その前の安倍総理と同じように、まさか天命を放棄して、総選挙をやらないまま、半年、一年居座ろうとされているんじゃないでしょうね。いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 この点も所信で御説明申し上げたと存じますが、逃げないという話を申し上げたと思っておりますので、きちんと所信表明でも申し上げておるとおりであります。
○菅(直)委員 このままいくと総理は、解散も総選挙もしないまま、また次の人に移るのではないかと若干心配になりましたので、どうか、半年、一年居座りをするのではなくて、きちんと解散・総選挙を、まさにこの予算の上がった段階ででもやられることを強く望んでおきます。
○麻生内閣総理大臣 この四年の任期というものは、これは皆さん方がそれぞれ大量の票を有権者から、また選挙区で得てこられた方々であります。それを、四百八十人からの方々の職責もしくは職というものを解雇するのに近いような形で、会社でいえばそういうことになりますので、そういった意味では、いただいた票は大事に大事に使わねばならぬ、これは皆同じ気持ちだと思っておりますので、その間に職責をというお話の前に、解散を即というような状況等々は十分に考えた上で決断をさせていただきたいと存じます。
○菅(直)委員 繰り返しはしませんが、今の議席は三年前の小泉総理のときのいわゆる郵政選挙の議席でありまして……(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛に願います。
○菅(直)委員 その後の二人の総理は国民の信がないまま政権運営をしようとして、結局求心力を失いました。ですから、私は、麻生総理も国民の信を問わないまま居直ろうとすれば求心力は急激になくなるだろう、このように思っておりますので申し上げたところであります。 そこでもう一点、総理は、組閣直後に、慣例ですと官房長官がやられていた組閣名簿をみずから発表されました。そして、一人一人の閣僚について指示をされたのを私もテレビで拝見しました。リーダーシップを誇示するなかなかのパフォーマンスだなと見ておりました。 その中で、中山前国交大臣、当然のことながら、麻生総理は中山さんの考え方とか人柄もよく御存じであったはずであります。その任命されたわずか五日後に辞任せざるを得なくなった。これは、麻生総理が自分のチームをつくる上でそうした適任者を選べなかったという意味で、私は、リーダーシップを欠いていたと言われても仕方がないと思いますが、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 まず最初に、自分で説明して、官房長官にというお話がありましたが、これは大分昔の話で恐縮ですが、旧帝国憲法のときは、官房長官は内閣書記官長といいました。内閣書記官長だけが継続してその職責にあるというルールになっておりましたので、これは、第一次の吉田内閣のときにも内閣書記官長という名前は変わっておりませんで、そのまま第一次吉田内閣のときに内閣書記官長が発表したものですから、新憲法になりました後も、その後官房長官と名前を変えた後もずっとそのルールが残ったというただそれだけの話でして、本来は自分のチームは自分で発表されるべきだったのです。私はそう思っております。 吉田茂は手抜きだったと言うつもりはありませんけれども、少なくとも、それは本来は総理大臣がみずから、自分のチームなんですから、自分から選ぶべきものだと前から思っていましたからそうさせていただいたのが背景と御理解いただければと思います。 中山前大臣の発言につきましては、これは本人の発言のことですから本人が責任を持ってもらわないかぬ、基本的にはそう思いますが、任命をしたのは私でありますので、その任命責任はあろうと存じます。しかし、今申し上げましたように、その点に関しましてはたびたび本会議でも申し上げたとおりでございますので、それ以上のことはございません。
○菅(直)委員 任命責任という一言でずっと片づけてこられましたが、少なくとも中山さんの考え方とか人柄をよく知っていて任命されたんでしょうから、単純な任命責任というよりは、まさにチーム編成に失敗した、監督が最初のチーム編成に失敗したんだということを私は申し上げているのであります。 そこで次に、昨日同僚の長妻議員の方から、大変問題になっております、自民党国対の了承がなければ資料を出さないという各省庁の扱いについて、総理の考えをちゃんとお聞きしたいと思います。 昨日、総理はこういう言い方をされましたね。同僚の長妻議員が、単に実態を把握するだけならば、事前に見ることではなくても、野党に出すのと同時あるいは事後に報告を受けていいではないか、こういうことに対して、総理は、事後でもいいなら事前でもいいのではないか、こう言われましたね。 事後と事前が同じなんですか。事前だと、自民党の国対がオーケーしなければ資料を出さないんでしょう。もし出さなければ、あの汚染米の問題も、あるいは消えた年金も消された年金も資料が出なかったかもしれません。しかし、事後であれば、これはもう出した後の報告ですから、事前の検閲はできないわけであります。 総理は、事後でいいなら事前でもいいのではないかと。事後と事前でもいいという、その理由を国民の前で説明してください。
○麻生内閣総理大臣 まず、基本的には議院内閣制でありますので、議院内閣制のもとで政府・与党の関係というものを考えますと、少なくとも、与党からのこのような依頼に対して資料要求についての情報提供を行うということに関しては特段の問題はないと思っております。それがまず第一点です。 検閲という言葉を使っておられますので、何となく響きがいかがなものかと思って、あえて言っておられるんだとは理解しますが、事前に自民党に情報を提供したということが、資料の内容の判断は各省庁の大臣が行うものでございますから、自民党は検閲するということには当たらないと思います。
○菅(直)委員 ちょっと話がおかしいんじゃないですか。 まず、議院内閣制だからと言われました。ですから、私たちも、長妻議員も、農林省なら農林省の大臣、あるいは厚生労働省なら厚生省の大臣が、議員がそういった判断をしたというなら、それは役所の判断です。何で自民党の国対が判断するんですか。自民党の国対は内閣に入っているんですか。内閣に入っていないのが、なぜそういうことができるんですか。 憲法六十二条には、いいですか、与党の皆さんもよく聞いてください。(発言する者あり)与党の皆さんもよく聞いてください、山本拓さん。憲法六十二条には、衆議院なり参議院は記録をきちんと要求することができるというふうに憲法が規定しているんですよ。これはまさに院と内閣の関係で規定しているんです。その院の要求するものを、院に属する自民党の国対がそれをまさに事前にチェックをして、それがオーケーでなければ変えろとか、あるいはチェックが終わっていなければ出すな、これを検閲と言わないで何と言うんですか。どうですか。
○麻生内閣総理大臣 国会議員による各省庁に対する資料要求というものは、過重な事務負担にならないようにするために与野党間でルールづくりというものを進めていただける、これは前からずっと申し上げていることだと存じております。 また、今のお話ですけれども、自由民主党の国対のお話に対しても、最終判断、出す出さないは、各府省庁の頭であります大臣が最終的に判断をされていることだと、先ほど申し上げているとおりであります。
○菅(直)委員 今、何かちょっと変じゃないですか。国民の皆さん、よく聞いておいてください。国対の判断の、最後の判断は各省庁の大臣がやっているんですか。国対の判断は、最後の判断は省庁がやるんですか。逆じゃないですか、やっていることは。 総理、いいですか。国民の皆さんにこのことだけはよく知ってもらいたいんですね。我が同僚議員の長妻議員は、マスコミからの資料要求に対してもどうするんだとお聞きしたら、同じような扱いもあり得るという趣旨の答弁を昨日されました。つまりは、自民党の国対がオーケーしなければ、野党にも要求した資料は出さないかもしれない、マスコミにも出さないかもしれない、そういうことを今の総理は言われているんじゃないですか。
○麻生内閣総理大臣 今の私の答えをすりかえないでよく聞いていただきたいと存じます。 最終判断は各省庁の大臣がされますので、いろいろ資料の請求があった場合に、その資料を出す出さないの最終判断は各府省庁の最終責任であります大臣が決めると申し上げてあるのでよろしいのではないのかと申し上げておるわけです。
○菅(直)委員 では、ここに厚生省の官房長が出した、小さい字ですので眼鏡をかけて読ませてもらいますが、「野党(政調等の組織を含む)からの資料要求等については、既存の資料をそのまま提出するようなものを除き、各省庁限りの判断で資料を提出することは厳に慎み、」自民党国対村田(衆)の筆頭副委員長及び各省庁担当副委員長、これは国対の副委員長ですね、「に予め相談すること。」こう書いてあるじゃないですか。これが国対に判断を求めていると言わないで何と言うんですか。
○麻生内閣総理大臣 これは厚労省の資料でありますので、厚労大臣に聞かれる以外に方法はありません。
○舛添国務大臣 今、厚生労働省の資料が出ましたのでお答えを申し上げますが……(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛に。委員長の議事整理権に従ってください。 ただいま質疑者から厚生労働省という発言がございましたから、委員長は厚生労働大臣を指名しました。その後、農林大臣に答弁させます。
○舛添国務大臣 昨日もお話しいたしましたように、どういう資料をどこにどう出すか、これは我が省に関する限りは厚生労働大臣の私が最終的に判断をいたします。 もちろん、議院内閣制でありますから、政府・与党一体となって仕事をしているわけでありますので、必要に応じて与党と相談をするということは十分にあり得ると思います。
○石破国務大臣 基本的には厚生労働大臣と同じ考え方でございます。 なお、御案内の上で御質問なさっておられると思いますが、憲法二十一条の規定、検閲というのは憲法二十一条です、検閲とは何かというのは、その主体は公権力ということに相なっております。自民党国対は公権力の主体ではございませんので、そこはよく認識をして御質問いただきたいと思いますが、その上で、検閲ということには当たらないと思っております。その上で、私どもとして出すか出さないかは、それは大臣の判断、これも当たり前のことでございます。 それで、相談をするというのは、どういう状況にあるか、膨大な資料の請求をなされて、それできちんと答えられる状況にあるかどうか、それは国会運営上、国会対策委員会がどのように円滑に国会を運営するか、そういうことでその情報を共有するのは、それは当然のことであると考えております。 したがいまして、出すか出さないか、そのことについて事前に許可を求めたというようなことはございません。今後もそのようなことはいたしません。情報の共有ということがまさしく「相談」という言葉にあらわれている、そういうものだと認識をいたしておるところでございます。
○菅(直)委員 今の石破大臣の最後の答弁は非常によかったですね。事前に言ったことはないと言われましたね。事前に言ったことはないと。どうですか、総理、事前には言わないんですね。事前にはイエス、ノーは言わないんですね。今、農水大臣はそう言われましたが。いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 事前に言った、ちょっともう一回、石破大臣の答弁を聞かせてください。
○石破国務大臣 私が申し上げましたのは、情報の共有というのはしなくてはならないということでございます。どういうような状況にあるか、そしてそれを踏まえた上で与党たる自民党がどのように国会を運営するかということについては、それはお互いに認識をシェアするのは当然のことでございます。それが事後であったとするならば、それは国会においてどのようなことになるのか、そういうことを与党として了知し得ないという状況は必ずしもいいことだと思っておりません。 私は、出すか出さないかということの判断はあくまで大臣が行うものであって、自民党国対から言われる筋合いのものでもないし、そういうようなこともあり得ない、大臣が判断をするのは当然のことだという当たり前のことを申し上げているのでございます。
○菅(直)委員 どうも、石破さん、先ほど事前にはやらないと言われたんじゃないですか。ついさっきですよ。今の話は、国対から言われて判断するんじゃないと言われましたね。それはいいんですね。国対から言われて判断するんじゃないんですね。それはいいんですね。
○石破国務大臣 それは、国対から言われて判断をするということは行政権としてあるまじきことであって、行政権が大臣の判断で出す出さない、当然のことでございますし、今まで私は、農林水産大臣として、国対から言われてこれを出すのをやめようとかやめまいとか、そういうことを言ったことはございませんし、防衛大臣在任中も防衛庁長官在任中も、国対からの判断で出すとか出さないとか、そういうようなことは一度もございません。
○菅(直)委員 いや、大変いい答弁をいただきました。 ということは、この農水省の大臣官房総務課が出している文書は、今の大臣の答弁とは全く矛盾したものを勝手に出したということですね。ここでは、既存の資料をそのまま提出するような場合を除いて、各省限りの判断で資料を提出することは厳に慎みと書いてあるじゃないですか。各省限りの判断で資料を提出することは厳に慎みということは、そして後には国対にあらかじめ相談することとあるのは、あらかじめですよ、あらかじめ相談することというのは、今大臣が言われたような、国対から言われて判断することはないと言われたのと全く矛盾した文書を出しているじゃないですか。
○石破国務大臣 これは、全く矛盾をするものだとは思っておりません。 つまり、相談ということ、どういう状況にあるかという認識をシェアしないままで出すことはしないということであって、出す出さないの最終判断を大臣が行うということと、その文書と、それは矛盾するものではございません。 ただ、おっしゃいますように……(発言する者あり)いやいや、これは、申し上げておきますが、事後に、事後でいいではないかというお話でございます。出します前に、これを出すとどういうことになるかという認識はシェアをしますが、そこにおいて、出すべき、出さざるべきというような判断を国対から受けたことはございませんし、本来そういうことがあるべきだとも思っておりません。自由民主党国会対策委員会がそのような判断をするということもあり得ないと思っております。 ただ、それが誤解を招くような、今、菅委員が御指摘のような、それは事前に判断をするのではないかというような、判断を国対がするのではないか、そういうような認識を持たれるということはございますので、私どもとして、文書は改めるところでございます。
○菅(直)委員 文書を改めると言われましたね。ということは、ここで言う「各省庁限りの判断で資料を提出することは厳に慎み、」というこの役所から出ている指示は取り消すということですね。はっきりしてください。
○石破国務大臣 この文書の性格でございますが、この文書は、自民党国対からの依頼への対応を、混乱をなくするために作成をされました当省の内部的な事務連絡文書である、こういう位置づけをいたしております。 しかしながら、この文書には、その依頼者であります自民党国対の趣旨を適切に反映していない、今委員が御指摘のような疑問、懸念、不信、そのようなことを持たざるを得ない、持たれかねないという点もあることは率直に認めなければならないところだと思っております。したがいまして、今月五日に私の方から修正を指示いたしました。 具体的にはどういうことかといえば、私は就任してすぐに省内で申し上げたのは、国会への資料提出というものは、それは与党からであれ野党からであれ、迅速に、そして丁寧に、詳細にこたえなければいけない。これは野党からの要求であれ与党からの要求であれ一緒です。そのことについては詳細に迅速にこたえるべきだということを指示を出しました。 そして、一覧表をつくりまして、どういう状況にあるか、民主党であれ社民党であれ共産党であれ、野党の方から出されました資料要求について、本当にいつまでにきちんとこたえたかというような一覧表を省内で作成いたしたところでございます。したがいまして、真摯かつ速やかに対応するということを冒頭に書かせました。 そしてまた、事前相談の趣旨でありますとか、実態と乖離をしております定期的に相談をするとか、あるいは「提出が認められなかったものについては、担当課が提出可能なものに修正する等の対応を行う。」これは自民党からの趣旨と全く異なるものでございますので、ここは削除をいたしました。 もう一つは、依頼者であります自民党国対の意向とのずれが目立ちます。衆議院自民党国対からの指示とされるメモ、ここの部分も削除をいたしたところでございます。 委員御指摘のように、いろいろな誤解、懸念、そういうことを招きかねないものでございますので、それは修正をいたしました。農林水産省の責任者として、委員にそのような疑念を持たせたことは、それは率直におわびを申し上げねばならないところだと考えております。
○菅(直)委員 石破農水大臣は、少なくとも誤解を招いたからと言って謝られました。総理、他の役所も同じような文書を出しているんですよ。総理がすべての役所の指示をきちんと訂正させる、あるいは取り消させる、約束してください。
○河村国務大臣 御指摘の点につきましては、各省庁同じ基準で取り扱う、このように考えております。
○菅(直)委員 やはりこれは総理から聞かなければなりません。だって、長妻議員に対して総理は答えているんですから。しかも、総理は自民党の総裁でもありますから、国対との関係もありますので、麻生総理本人から国民の前でちゃんと、謝罪をするなら石破大臣のように謝罪をした上で、ちゃんと取り消すということを約束してください。
○麻生内閣総理大臣 今、官房長官がお答えしたとおりです。
○菅(直)委員 麻生総理の性格がだんだん国民の皆さんにも見えてきたと思いますね。つまりは、自分が言ったことについて自分で責任をとらないで、官房長官や石破大臣の言ったことでそのとおりだと。きのうはあれだけ自分の言葉で語っていた総理が、今度は危なくなるとそういう形でほかの大臣にしゃべらせる、これも含めて国民の皆さんにちゃんと見ておいていただきたいと思います。 それでは、次に移ります。 政権公約、将来はマニフェストになると思いますが、政権公約についていろいろと財源の議論がこの間出ております。今ここに、我が党の小沢代表が本会議場でいわば所信表明演説のように代表質問をいたしました、その中で「新しい生活をつくる民主党五つの約束」というものを明らかにいたしました。その中身は、大項目でいえば、無駄遣いを改革する、年金・医療改革、子育て改革、働き方の改革、農林漁業の改革という五つの柱から成り立っております。そして、特に無駄遣いの改革の中では、天下りと無駄遣いをなくして税金を取り戻す。そして、国の総予算二百十二兆円、いわゆる埋蔵金も含んで全面的な組み替えをする。そして、これに必要な財源を生み出すということが出ております。 そして、これに必要な財源についても明らかにいたしました。初年度の……(発言する者あり)ちょっと静かにして。
○衛藤委員長 静粛に。静粛にお願いします。
○菅(直)委員 今からちゃんと説明しますから、やじも聞いてからにしてくださいね。 まず、必要な財源についてはロードマップも発表いたしました。初年度の平成二十一年度に必要なお金は八・四兆、そして二十二年、二十三年がそれぞれ十四兆、そして二十四年の四年目が二十・五兆という中身になっております。 そして、初年度、二十一年度にはガソリンの暫定税率を廃止します。高速道路の無料化、子ども手当、医療改革、中小企業対策を、これは年度途中も含めてありますので、一部実施いたします。この初年度に必要な新規財源は、ここで書いてあります八・四兆になります。 そして、二年度と三年度の、平成二十二年……(発言する者あり)後で言いますから聞いておいてください。平成二十二年、二十三年には、高速道路の無料化、子ども手当、医療改革、中小企業対策などを、前年度は部分実施でしたが、完全実施をいたします。さらには、農家の戸別所得補償の法整備を進めて、この二十二年度から順次実施をいたします。(発言する者あり)二年度と三年度に必要な財源はそれぞれ十四兆ずつになりますが、後ほどこの財源についてはちゃんと示しますから、ガバナンスをやったことのある市長さんも黙っておいてください。 そして、衆議院の任期の最終年度である四年目の平成二十四年度には、農家の戸別所得補償の完全実施、さらには、それまでに法整備を進めて、年金制度改革なども含めて完全実施をいたします。これが、先ほど申し上げたように、四年目の二十・五兆ということになります。 そして一方で、こういう新しい施策をやるだけではありません。この四年間にやらなければいけないのは、自民党のように、今のままの中央集権をそのままにして、今のままの官僚の主導している政権をそのままにしてやろうというのじゃないんです。根本的に、国から地方に税源、いわゆる財源と権限をすべて移して、つまり国の形を根本に変える改革をあわせて進めることを言っているわけでありまして、そういう意味では、明治維新以来の、まさに平成維新とでもいうべき国の形を変える大改革をこの四年間で並行してやろうというのが我が党の基本的な考え方です。 そこで……(発言する者あり)ちゃんと聞いてください、与党の皆さんも。そこで、この年度ごとに必要な財源について説明を申し上げます。 先ほど申し上げましたように、先ほどの数を見ていただくとわかりますように、この四年分の、合計で五十六・九兆円のいわば新規財政に係る財源が四年分で必要になります。その四年分の財源を次のパネルに示しておきました。 この五十六・九兆円、一年平均にすると十四・二兆円になりますけれども、まずは財源の内訳を見てください。国の総予算二百十二兆から四年間で二十六・三兆円、年平均でいうと六・六兆円を捻出いたします。そして、特別会計の……(発言する者あり)ちょっと静かに聞いてください。一番聞きたいことでしょう、皆さんが。与党が聞きたいことを言っているんですから。二番目の……(発言する者あり)
○衛藤委員長 皆さん、静粛にお願いします。静粛にお願いします。
○菅(直)委員 二番目については、特別会計の積立金の中で運用益などフローの部分がありますから、これを活用して四年間で十二兆円、一年間平均三兆円の財源を捻出します。そして三番目は、当面使う予定のない特別会計の積立金、これはストックですね。これは一回こっきりしか使えないものですが、これを四年間で二・七兆円、一年平均で〇・七兆円使わせてもらいます。そして、政府資産の売却で、四年間で二・八兆円、一年間で約〇・七兆円使わせてもらいます。そして、子育ての手当などを導入することによって今の子供のいわゆる税の体制も変わりますので、そういうものを含む租税特別措置の見直しで、四年間で十三・一兆円、一年間平均三・三兆円、こういう形で捻出をいたします。これで、四年間合計で五十六・九兆円の財源、一年間平均十四・二兆円の財源を出すというのが我が党の基本的な考え方であります。 そこで、総理、よく聞いてください。私たちはこういう形で財源を明確にしてきたつもりでありますが、政府・与党の方は……(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。
○衛藤委員長 静かに。静かにしてください。
○菅(直)委員 政府・与党の方は、国民に、国の金庫の中身もしっかりわかるように見せないでおいて、民主党が言う財源はないけれども自分たちが言う財源はあるから大丈夫だ、こういう発言ばかり繰り返しているんですね。これじゃ、ちょっとフェアと言えないんじゃないでしょうか。 そこで、これに対する質問は幾らでもお受けしますが、まず私の方から総理に質問をしなきゃいけません。あるいは与党に質問しなきゃいけません。いいですか。 まず、斉藤大臣。四日付の東京新聞……(発言する者あり)環境大臣は斉藤さんでしょう。何も悪いことないじゃないですか。斉藤大臣にお尋ねをします。 今月四日に川口市において公明党太田代表が、民主党は財源を示さず駅前で朝立っている人が多い、駅前で立っているだけなら郵便ポストの方が偉い、こう述べられていますね。また、同じ日の日経新聞には、少なくとも定額減税については十年前と同規模のものはやらなければならない、これは、橋本政権のときに約四兆円の定額減税をやったことを指されていると思いますね。 そこでまず、直前まで政調会長を務められた斉藤大臣にあえてお聞きします。定額減税について、その規模と財源について説明してください。
○斉藤国務大臣 お答えします。 定額減税につきましては、政府・与党合意の総合経済対策の中で、これから年度内に実施をしていくと決めたところでございます。 その規模と財源につきましては、今後、これから検討していくわけですが、赤字国債は発行しない、現在の行政の無駄の捻出からこれを生み出していくというふうに合意をしているところでございます。
○菅(直)委員 それでは、連立政権であります政権のトップである麻生大臣、この定額減税について、規模と財源についてお聞かせください。
○中川国務大臣 まず、今、菅委員の御議論の前提になっております定額減税、これは、ことしの八月二十九日に政府と自民党、公明党で決定したもの、これが議論の前提だろうと思っております。 この中での「特別減税の実施」、これは正確に読ませていただきますけれども、「物価高、原油高の経済環境の変化に対応するため、家計への緊急支援として、定額控除方式による所得税・個人住民税の特別減税を単年度の措置として、平成二十年度内に実施するため、規模・実施方式等については、財源を勘案しつつ、年末の税制抜本改革の議論に併せて引き続き検討する。」これが議論のベースでございます。
○菅(直)委員 いいですか、我が党が出している案は、平成二十一年度からの考え方をきちんと今申し上げました。しかし定額減税については、二十一年度ではなくて今年度ですよ、今年度実施すると言いながら、規模も財源も明らかになっていない。それなのに、我が党には平成二十一年度からの案についてはっきりしろ、はっきりしろ、これはおかしいんじゃないですか。 先にやる、しかも、きのうの公明党幹事長北側さんの話も太田代表の演説とほぼ趣旨が似ていて、つまり十年前といえば四兆円という、単年度にしても相当大きな額ですよ。その額を想定しているにもかかわらず、少なくとも公明党は想定しているにもかかわらず、それは幾らになるのかわからない。財源もわからない。つまりは、これは次の選挙のマニフェストには公明党はしないんですね。つまり、公明党は十一月初旬の解散・総選挙を主張しているんですから。 少なくとも、十一月初旬の解散・総選挙に間に合う段階では規模も財源も言えない、年末にならなきゃ言えないというのは、そういうマニフェストには盛り込まないということですね。斉藤さん、どうですか。
○斉藤国務大臣 民主党さんの案については先ほど財源を示された、しかし、今年度の定額減税については財源を示していないという趣旨の御質問でございますが、先ほど示された財源につきましても、恒久的な措置でありながら、単年度分しか入っていない財源もこの中に入っております。私は、その案が財源を示されたことには全くならない、このように思います。 また、今回の特別減税につきましては、先ほど中川財務大臣から話がありましたように、単年度の措置でございます。今、庶民の暮らしが苦しい、これをどう助けていくか、また、景気浮揚対策、景気を底支えする個人消費をどう盛り上げていくかのための単年度措置でございます。この単年度措置については、現在ある無駄、これを徹底的に見直していく、そういう中からこれを見出していく。その財源とそして定額減税の規模、これは整合性がなくてはなりませんので、ここはきちっと整合をさせていくということでございます。 この定額減税を実行するということについては、公明党のマニフェストにきちんと入れさせていただきます。
○菅(直)委員 ですから、公明党のマニフェストに入れるというのは選挙前でしょう。選挙が終わってからじゃないでしょう。ということは、十二月末であったら間に合わないじゃないですか。どうですか。
○斉藤国務大臣 選挙の時期がいつになるのかは、これは総理が判断されることですから私がお答えできませんけれども、少なくとも、今年度中にこの定額減税は実施するということでございますので、それに間に合うようにきちっと財源の大きさも示したい、このように思います。 選挙のマニフェストに財源を入れるかどうかについては、選挙の時期にもよりますので、今一概にここでお答えするわけにはいきません。
○菅(直)委員 もう一度総理にこの点を聞きますね。 公明党が勝手に公約に盛るという話なら、私は総理に聞きません。連立政権として公約に盛るということを言われるから、それなら十二月末だと十一月の選挙には間に合わない、あるいは十二月選挙にも間に合わない。ですから、それまでに必ず規模と財源を明確にされるかどうか、総理、約束してください。
○麻生内閣総理大臣 菅先生のお話を聞いていると、十一月早々にも解散・総選挙があるという前提ですべて組み立てておられるからそういう話でありますので、仮定の質問にはお答えいたしかねる、いつもそうだとお答えしております。
○菅(直)委員 いつも逃げるのが得意な麻生さんですから。 それでは、麻生総理本人が言われていることをお聞きしますね。麻生総理、総理は来年四月から国民年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げるということを約束されましたね。幾ら財源が必要ですか。
○麻生内閣総理大臣 財務大臣から正確に答弁するのが正しいと存じますが、私の記憶では、二兆五千億から三兆円の間だったと記憶しております。
○菅(直)委員 これは単年度ではありませんね、年間二兆五千億必要だと言われております。これは、来年度から実行すると言われましたね。先ほどお見せした我が党の案も、我が党が政権を担当したときですが、来年度から実行するものです。それを、こうした形の財源をお示ししました。 ですから、来年度から実行するものについて私たちに財源を示せと言われる以上は、当然、麻生総理も、来年度から実行する、二・五兆というとかなり大きな額です、しかも、三年間は消費税は引き上げないと言われていますね。そうすると、消費税じゃなくて、この毎年の二・五兆の財源をどのようにして生み出すのか、国民の皆さんにはっきりと答えてください。
○中川国務大臣 これはもう菅委員も御承知のとおり、平成十六年に法律で決まっていることでございます。これもあえて御報告させていただきますと、国庫負担割合が二分の一に引き上げられる年度につきましては、所要の安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上で、平成二十一年度までのいずれかの年度を定めることとする、これが法律上の規定でございます。 したがって、年末からの作業でもって二十一年度には間に合うということでございます。
○菅(直)委員 私は間に合う、間に合わないを言っているんじゃないんです。私たちには二十一年度からの財源について明確にしろ、明確にしろと言いながら、みずからの方は年末までは明確にできませんと言っているのはフェアではないんじゃないですかと。フェアにやるなら、ちゃんと答えてください。
○中川国務大臣 きのう与党の御質問あるいは私の答弁で、民主党のいろいろな施策、その施策に伴う裏づけとなる財源、その関係が私にとっても不明の点が幾つかある。今お聞きしていても、ますますその不明の点がふえたのでありますけれども。 他方、この定額減税につきましては、幾ら必要だということはわかっておりますけれども、その財源は、これから議論をして、党で、政府で、あるいは国民の皆様との間で議論をしていくわけでありますから、つじつまの合わないような民主党の案と違って、これから議論をしていくということで、次元が違うんだということをぜひ御理解いただきたいと思います。
○菅(直)委員 今の質疑を聞いていただいたら国民の皆さんにわかると思うんです。 私がお示しした案についていろいろと議論があるのはもちろん結構ですが、少なくとも、我が党については、二十一年度からの財源についてもこういう形で明確に出したつもりであります。 しかし、毎年二・五兆円も必要な国庫負担の引き上げについては、今は言えませんというのは、やはりフェアではないですね。少なくとも、我が党に対して財源を聞くならば、皆さんは政権を持っているんですから、政権を持っている側がはっきりと、こういうふうに自分たちはこれまでやってきて、これからもこうします、それに対して、野党の皆さんが言うのはどうなんですかと聞くならわかるけれども、野党の皆さんはどうなんですか、私の方はまだ決まっていません、こんな話が通用するんですか。 総理、これは政治的な判断です。総理、これで通用しますか。総理、総理です。
○中川国務大臣 民主党がきちっとした財源四カ年プランをお出しになったことは、私も評価をさせていただきたい。ですから、真剣に我々も勉強させていただいているところでございます。そして、いろいろと御質問したい点、疑問の点もあるということを申し上げているわけであります。 政府・与党といたしましては、二十一年度まで、つまり、二十一年度は来年でありますから、来年には二分の一にしなければならないという法律の規定、これを前提にしてこれから議論をするということでございまして、それについてまだお示しする段階にないわけでございますから、仮にお示しした段階で、また菅議員初め野党の皆さんからの御議論等をさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○麻生内閣総理大臣 今まさにやじの一端として補正予算という話がありましたけれども、少なくとも、補正予算に関しまして今お願いしておりますことに関しては、財源はきっちり提示をしておると思っております。赤字公債も出さずにということを申し上げておるところであります。 今後、さらなるいろいろな御質問に関しましては、政権与党としては、政府と与党と一体となって財源をきちんとしたものにしないと、こんなところになりますでしょうとたらたら紙に書くわけにいきませんので、きっちり実行しなければならぬ責任がありますので、我々としては、年末の税制調査会等々、きっちり政府・与党と詰めた上で話をさせていただかなきゃならぬということを申し上げているので、全然おかしくないと思っております。
○菅(直)委員 くどくなりますからもう一度だけ申し上げますけれども、我が党が示しているものも平成二十一年度からの施策についてなんですね、我が党が政権を持つときに。それに対しても与党の皆さんや政府の皆さんは、財源をはっきりしろ、はっきりしろと言われているのは皆さんですよ、言っていますけれども。ことしやれと言っているんじゃないんですよ、私たちは。来年度やるということに対して財源をはっきりしろと言っているのは、与党の皆さん、内閣の皆さんですよ。それでいながら自分たちの方は、年末まで待ってくれ、年末まで待ってくれと。それではアンフェアではないですかと言ったんですが、麻生総理の感覚ではアンフェアという感覚がないんでしょうね。 そこで、次に質疑を移ります。(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛にお願いいたします。
○菅(直)委員 我が党の輿石参議院会長が先日の参議院の本会議の質疑で総理に質問をいたしましたことに対して、総理は、政治権力が宗教に介入することは政教分離に反すると答えられました。私は、それはそのとおりだと思います。 同時に、憲法二十条には、「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。」とありますね。宗教が政治権力を握って特定の宗教団体のために政治権力を使うことも、この二十条、政教の分離に反すると考えますが、きょうは法制局長官、来ていますか。まず法制局長官に見解を聞きます。
○宮崎政府特別補佐人 お答えいたします。 ただいまの御質問は、政権に参加することについての御質問だったと思いますので、それについて御答弁を申し上げます。 憲法は、第二十条の第一項後段におきまして、宗教団体が特権を受け、または政治上の権力を行使することを禁止するとともに、同条第三項で、国及びその機関が宗教的活動を行うことを禁止しております。 これらの政教分離の規定は、憲法第二十条第一項前段に規定します信教の自由、この冒頭に書いてございます、その保障を実質的なものとするために、国及びその機関が国権行使の場面において宗教に介入しまたは関与することを排除する趣旨であるというふうに、これは戦後初期の制憲議会における金森担当大臣の御発言以来、政府が一貫して見解としてとっている趣旨でありまして、それを超えまして、宗教団体が政治活動をすることをも排除する趣旨のものではないと考えております。 続きまして、憲法二十条第一項後段が、いかなる宗教団体も政治上の権力を行使してはならないと定めておりますが、ここに言う政治上の権力とは何かという問題でありまして、これも従来一貫いたしまして、この政治上の権力というのは、国または地方公共団体に独占されている統治的権力をいうんだというふうに考えられております。 したがいまして、例えば、宗教団体が国や地方公共団体から統治的権力の一部を授けられてこれを行使するようなこと、これを禁止している趣旨というふうに今まで考えてきており、また表明をしております。 ところで、宗教団体が支援している政党が政権に参加するというのは、宗教団体が推薦しまたは支持している公職の候補者が、公職に就任して国政を担当するに至ることを指すものと考えられますが、そのような状態が生じたとしても、当該宗教団体と国政を担当することとなった者とは法律的に別個の存在でありますし、宗教団体が政治上の権力を行使しているということにはならないというふうに考えられますので、憲法第二十条第一項後段違反の問題を生ずることはないと考えられてきております。 なお、当該国政を担当することとなった者は憲法尊重擁護の義務を当然負っておりますので、その者が、国権行使の面におきまして、当該宗教団体の教義に基づく宗教的活動を行う等宗教に介入しまたは関与するようなことは憲法が厳に禁止しているところでありますので、前述のような状態が生じたといいましても、そのことによって直ちに憲法が定める政教分離の原則にもとる事態が生ずるものではない、このような面からもそういうふうに言えると考えております。
○菅(直)委員 私が問わない部分まで大変詳しく答えていただいてありがとうございます。 でも、統治的な権力を使うことはだめだということは、今の見解からも明らかになりました。 実は、覚えておられる方もあるかもしれませんが、一九九〇年に、オウム真理教の麻原彰晃氏を党首とする真理党が結成されまして、東京を中心に二十五名の衆議院候補が立候補いたしました。幸いにして、有権者、国民は一人も当選者を出さなかった、全員を落選させました。 もし、こういった真理党が大きな多数を占めて権力を握って、政治権力を使ってオウムの教えを広めようとしたような場合、これは当然、憲法二十条の政教分離の原則に反すると考えますが、総理、いかがですか。
○宮崎政府特別補佐人 簡潔にお答えいたします。 先ほど答弁申し上げましたように、今お尋ねのようなことは、まさに宗教団体が統治的権力を行使するということに当たるだろうと思いますので、それは違憲になるだろうと思います。
○麻生内閣総理大臣 仮定の質問というのはなかなかお答えできないんですが、今の場合はちょっとあり得そうもないような感じがしますが、いずれにしても、今法制局長官が答弁をされたのが基本的な考え方だと私も思います。
○菅(直)委員 非常にはっきりしたと思いますね。つまりは、今の法制局長官の答弁は、今私が後半で申し上げたような場合には、これは政教分離の原則に反するというように考えると言われましたので。つまり、形態なり中身によってそういうこともあり得るということを、これはオウム真理教、真理党というのは別に架空のものではありませんからね。皆さん、覚えておられるかもしれませんが、物すごい選挙運動をやりましたよ。私は東京ですからよく知っていますけれども。現実にあった話ですからね。地方の方は余り関係なかったかもしれません。東京、神奈川とか埼玉に候補者が出たのが、地方は出ていませんから。 ですから、そういうことが現実にあったということを踏まえてお聞きしたら、そういう場合については、この真理党の場合については、もしそれが大きな力を持って、私が申し上げたようなことをやった場合は、それは憲法二十条に反するという見解、これは非常にはっきりしてよかったと思っております。 そこで、少し話を移したいと思います。 いよいよ日経平均が一万円を割ったそうであります。もちろん、アメリカのダウは一万ドルを割りました。(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛に。静粛にお願いします。
○菅(直)委員 この間、政府関係者の発言は、いろいろありましたけれども、例えば、ある閣僚からは、まあハチに刺された程度だろうとか、あるいは米国と欧州の金融システムが脆弱になりつつあるが日本はシステムそのものがしっかりしているからとか、比較的楽観的な発言が多いんですね。 しかし、私は、今回の問題は、残念ながら現実になりつつありますが、金融安定化法が成立したにもかかわらず、実体経済にも大変大きな影響を与えるのではないかということで、世界的な株安が進んでいるわけです。 そこで、総理にまずお尋ねします。 グリーンスパン氏は百年に一度の金融危機だということを発言されておりますが、総理のこの米国発の金融危機に対する認識はいかがですか。
○麻生内閣総理大臣 グリーンスパンの言っているのは、多分一九二九年のウォールストリートの話をしているんだと想像します、直接聞いたわけではありませんので。百年はたっておりませんけれども、少なくとも八十年ぶりぐらいの騒ぎになっておる、事実だと私も思っております。 少なくとも、アメリカの中で金融決済のシステムが危機に瀕しているというのが一番の問題で、これが世界的に影響して銀行間決済が難しくなってきている。そういった状況は、これまでになかった例としては、私も同様に極めて厳しい状況にあると認識をいたしております。
○菅(直)委員 そこで、我が国がこの状態に対して何をすべきか。アメリカ発ですから、できること、できないことがあると思いますが、我が党では、金融政策に強いメンバーが早速対策チームを立ち上げて、十月三日には対策メニューを発表いたしました。流動性の対策、信用収縮に対する対策、株価対策、金融システムの対策などを発表いたしております。また、内外の専門家を招いて話を聞いたり、インターネットの中でそういう皆さんとシンポジウムを行ったりして、この問題に対する認識を深めているわけです。 この金融対策チームには、我が党でいうと、日銀出身の大塚耕平、川崎稔、津村啓介、外資系証券会社出身の大久保勉、金融庁にいたことのある大串博志など多くの若手国会議員、この問題に詳しい国会議員が結集をいたしております。 私は、ちょうど十年前、日本において金融危機があったときに、民主党が一時国有化の金融再生法を提案して、自民党が丸のみをすることによって長銀、日債銀が一時国有化され、日本における金融危機を回避したときのこと、そのときも我が党の仙谷さんとか枝野幸男君とか池田元久君とか古川元久君とかがこの法案の立案に携わりました。 こういうことを考えますと、私は、今、自民党の中でどういう議論が行われているかわかりませんが、政府・与党一致でしょうから、政府としてどういう対策を考えておられるのか、この場で明らかにしていただきたいと思います。
○中川国務大臣 まず、政府・与党の与党側も、緊急のこの金融対策の自民、公明両党のプロジェクトチームが発足して、大変真剣に議論をし、提言をいただけるものというふうに伺っております。 私も、菅委員御指摘のとおり、ここのところのアメリカあるいはヨーロッパの金融情勢、あるいはまた経済の実態そのもの、そしてそれを端的に反映しております株価あるいは為替等に対しましては非常に警戒をしているところでございまして、確かに私は、日本の金融システムそのものは欧米に比べればはるかに健全である、こういうことを申し上げておりますけれども、しかし、日本の経済そのものがずっとバブル崩壊以来低迷をしているという認識を私自身持っておりますので、そういう中で、最近、特に経済の状況も悪化をしている、あるいはまたお金の流れも、きのうも貸し渋りの問題等も議論が出ましたけれども、日本においても必要な資金の流れというものが滞ってはならないということが我々の責務だろうと思っております。 したがいまして、今やるべきことは、まさに先ほども御議論になりました安心実現のための緊急総合対策、この中にも、直近のこの状況を前提としての対策が緊急対策でございまして、今御審議いただいておりますこの補正予算が第一弾でございますので、ぜひとも一刻も早くこの補正予算を上げていただいて、実施に移していただくということが、今我々がやるべき最も大事なことではないかと思っております。
○菅(直)委員 総理の肉声もお聞かせいただけませんか。総理自身の見解を。
○麻生内閣総理大臣 今、基本的に、中川財務大臣・金融担当大臣とそんな大きな差はあるわけではございません。 基本的に、日本の場合は、先ほど御自身で御指摘になりました一九九七年の十一月、御記憶だと思いますが、三洋証券、続いて北海道拓殖銀行、明けて山一証券、そういった大きな証券会社、銀行の倒産という極めて厳しい金融危機の経験というものは、我々にいろいろなことを学習させてくれたものだと思っております。したがって、今回、欧州の銀行で銀行間取引がとまるほどの大騒ぎになりつつある中にあって、日本の国内において金融決済システムが大きな影響を今受けているわけではない、これは幸いにしてそうだと思っております。 ただ同時に、中川大臣、日本銀行等々いろいろ協調し合って、今、ドル資金の絶対量が不足したような感じになってきておりますので、それを救済するために中央銀行が各国協調し合っていろいろしておる、もう新聞で報道になっておるとおりであります。 したがいまして、この週末開かれますG7の財務大臣会合等々、これらの問題について今から真剣な検討がさらになされるんだと思いますが、菅先生、一番の問題は、金融決済システムに続いて波及するであろう実物経済に対する影響、これが一番大きな問題でして、この実物経済、実体経済にどのような影響が出てくるかというのは、アメリカは今見ていますと、余り個人消費は落ちていないように見えますが、その他は軒並みという形になっておりますのは、これは間違いなく日本の輸出に影響が出てくる。中国からの輸出にも影響が出てくるということは、中国への日本からの輸出にも影響が出てくるということを想像しておかないといかぬのではないかというのが、今私どもが率直に感じている懸念。この点につきましては、中川大臣と共有をいたしております。
○菅(直)委員 流動性を確保することが必要だということは、先ほど申し上げました我が党のチームからもいち早く指摘をされ、これは日銀を中心に対応がなされていると私も理解をいたしております。 それに加えて、十年前あるいは十一年前の日本の金融危機について総理からもお話がありました。ただ、今アメリカがとっている政策の中で、日本がとった政策とやや異なるというか、必ずしもはっきりしないのは、資本を注入するのかどうかですね。 今回の措置は、あくまで不良債権の買い上げに七十五兆円の費用を充てる、こういう法案でありますが、日本の場合は直接資本注入を行って、いわゆる資本不足になるわけですね。これはたとえ不良債権を買い取ったとしても、買い取り価格が低ければ資本不足になります。しかし、買い取り価格を高くすれば、これは税ですから、あんなに大金持ちの経営者がやっているところにこんなに高い金で買うのかといって、国民の反発があります。そういったことも含めて、アメリカはまだ資本注入について態度がはっきりしておりません。 ここについて、総理は何かお考えをお持ちですか。
○中川国務大臣 御指摘のとおり、先週アメリカで成立いたしました金融安定化法、この中身は、七千億ドル総額で、三段階に分かれるわけでありますけれども、金融機関の一定の債権の買い取り、それから預金保護を十万ドルから二十五万ドルに期限を限ってやる、あるいは、その他経済刺激的な政策等々も入っているわけでありますが、中心は、今菅委員御指摘のとおり、金融機関が持っている債権、これは不良債権と言っていいんだろうと思いますが、この買い取りということになります。具体的にどういう方法でどういう対象をやるかについては、まだアメリカ政府も詳細が決まっていないというふうに私は聞いております。 そして、今御指摘のように、国民の税金を使われる、裏に国民の税金があるわけですから、余りにも高く買って、これが毀損したり、あるいは安く売らなければならないということになると、これはアメリカ国民の税金のロスという議論が出てまいります。他方、では、安く買って高く売れば、これはいわゆるキャピタルゲイン的なものが国民の中に生じてくるわけでありますから、これは国民から見ればハッピーということになりますけれども、金融機関の方は逆のことになるわけであります。これ以上は、菅委員御存じだと思いますから言いませんけれども、トレードオフの関係になります。 仮に前者であるとするならば、多分、資本注入の一種と言ってもいいのではないか、広い意味の資本注入の効果があるのではないかというふうに考えられるわけでありますが、後者の方になりますと、まさに資本を毀損してしまうということが明確になってしまうということになるわけであります。 非常にデリケートな問題だと我々も認識しておりますので、アメリカ政府がどういう決め方で、どういうふうに実行し、どういう効果が上がっていくのかを期待して見ていきたいと思っております。
○麻生内閣総理大臣 今、これはアメリカの話であって、どうなるかを私に聞かれてもちょっと、なかなか、中川大臣と同じような答えしかできないんだと存じます。 日本はたしか九七年、九八年のときは、あれは資本注入を、りそなを含めて全国で十三、十二・幾つか。御記憶ありませんか。ちょっと正確な記憶がないのであれですけれども、十三兆ぐらい……(発言する者あり)十二から十三という話で、私、ちょっと正確な資料がないのであれですけれども、十二・四兆円とこれは書いてありますが、そういうものを突っ込んで、これは資本注入であって貸付金じゃありませんから、資本注入をしてああいったことをやった。 今アメリカのやっておりますのはそこまでいっていないというのは事実でありまして、今後、それを資本注入までやっていくかどうかという御質問ですけれども、これはかかってアメリカ政府の判断であって、私どもに判断できるところではございません。
○菅(直)委員 十年前は、交付国債だけで十兆円を超える資金を注入して、これは国民の損として確定をいたしております。多くの資本注入は今かなり回収が進んでいると聞いておりますけれども、少なくとも、いろいろな名目に分かれておりますが、私の理解では、合わせると四十兆前後の、交付国債まで入れればそういう規模になったと私は説明を受けております。 もちろん、アメリカのことですから、まさにアメリカが判断することなんですが、例えばこの七十五兆円の資金についても、アメリカ政府が場合によっては国債でこれを賄うということもあり得るわけで、そういう国債を我が国が買うということもこれまでの例からいえばあり得るわけでありまして、そういった意味からも、我が国の姿勢というのは非常に、アメリカも極めて注目をしている、こう思っております。 そこで、先ほど総理が、基本的に、これから実物経済の方に影響してくるのではないかと。私も、今回のこの金融危機は、影響を含めればそう半年とか一年では終わらないだろうと。日本の場合はやや処理がおくれ過ぎまして十年以上かかりましたが、少なくとも何年単位でかかると思います。 そして、そこで一番重要な問題は、まさに外需依存である現在の日本の経済が、アメリカを中心に、場合によったら、今言われたように、中国の外需が減ることによって日本からの輸出も減るようなことの影響も含めて、外需が低迷する可能性が高い。まさに内需の拡大こそが今必要なときです。 先ほどお見せした我が党の四年間にわたる五つの約束の中身、先ほど言葉でも少し申し上げましたけれども、基本的には社会保障の立て直し、子育ての支援、あるいは農林漁業の再生など、やはり日本国内での安心感を高め、同時に内需の拡大につながるという政策が私は極めて重要だ、まさに我が党が提案しているものは、ほとんどすべてがある意味で内需拡大につながる政策を掲げているつもりであります。 どうかこの点について、総理はどのような発想で、外需が低迷したときに景気を支えるという政策をお考えか、もしお考えがあれば、お聞かせください。
○麻生内閣総理大臣 その内容を全部詳細に吟味したわけではありませんので、その辺の御提案の内容につきまして、直ちにこの場で御答弁をするということは差し控えさせていただきたいと存じます。 かわって私どもが今考えなければならぬことは、少なくとも今企業にとりましては金利はむちゃ安いわけです。史上空前に借入金金利は安いわけです。経営者ですと、普通金利が安いときに金を借りて、金利が高いときには金は借りない、これが経営者として正しい経営だ、私自身はそう思ってやってきました。 したがいまして、今金利が安いときに金を企業が借りないわけですから、そういった意味では企業の先行きに対して、企業経営は極めて不振、もしくは何となく不安を抱いていると思いますので、そういった経営者をして借入金を起こしてでも設備投資をしたくなる、もしくは償却が前倒しになっているからしたくなる、やり方はいろいろあろうと思いますけれども、そういったものは少なくとも経営者の気持ちを何とかするというのが一点。 それから、御指摘のありましたこちらの点につきましては、消費というものを考えました場合においては、これは極めて重要な点が、御指摘になったのは、項目しか見ていませんのであれですけれども、大事だと思います。 もう一点、何となく忘れられているのは、やはりロストジェネレーションと言われるこの世代に対する対応でありまして、若者に対して雇用というものが、少なくとも一九九二年から約十五年間ぐらい極めて厳しい状況が続いております。そういったところに対してどのような支援をということを今後考えていかないと、なかなか、いわゆる消費するとか景気とかいう気分の部分においてすごく大事なところだと思いますので、若者に対する支援等々どうかということは、これは民主党もいろいろお考えがおありなんだと思いますから、ぜひ聞かせていただければ、我々としても参考にさせていただきたいと存じます。
○菅(直)委員 大変いい指摘をいただいたんですが、ここの中には働き方と書いてありますが、この新聞広告にも、非正規社員も均等に待遇、二カ月以下の派遣労働は禁止する、全体として、雇用の不平等をなくし、まじめに働く人が報われるようにしますというのが、我が党のこの四項目めの、少なくとももうちょっと詳しいところです。これについては、総理からも賛同をいただいたというふうに理解をいたしておきます。 そこでもう一点だけ。これは昨日の与野党を通しての議論の中にもありましたけれども、この状況の中で当面一番厳しい状況に陥るのが、中小企業の皆さんが資金繰りに非常に苦労されるんではないか。既に、この大ショックが起きる前から、当初は不動産が中心でありましたけれども、貸し渋り、貸しはがし、貸しのストップ、つまりは、お金は返してもらうけれども一切貸しませんということが大変広がっております。私は、この状況は、本当に、年末あるいは年度末の期を越えるのに極めて厳しい状況に陥っている、このように思います。 これに対して、総理、どうお考えですか。
○麻生内閣総理大臣 これは、基本的には経産大臣の担当で、この十月一日から新しく組織が変わったところなどなど、いろいろなところで担当されるので、そちらの方に聞いていただくのが正確だと思いますが、私どもも菅先生と同様に認識は共有しております。 これはちょっと正直申し上げて、REIT市場がほとんど壊滅的な状況に陥るほど追い込まれておりますのも先生御存じのとおりでありまして、こういったものが極めて厳しい状況にどんどんなっておりますので、今、土地というものは、日本の場合は、土地本位制と昔言われた方がいらっしゃいましたけれども、極めて土地に多く資産等々かかっておりますので、そういうものを担保に金を借りるのが借りかえられないということになりますと、いわゆる運転資金ということが、役人とかいうのは、運転資金がありませんものですから、運転資金という発想が基本的に欠けておるものですから、そこのところはある程度、それが回っていくための資金繰りというのに関する理解を、これは経産省あたりが主に担当することだと思っておりますが、二階大臣等々とこれは大分詰めさせていただいたところがあろうと思いますので、詳しくは二階大臣に聞いていただくのが適当かと存じます。
○菅(直)委員 この点は比較的意見を共有しているというふうに理解します。 そこで、少し話題をかえまして、後期高齢者医療制度について、我が党はこれは廃止をするという法案を既に出して、参議院では通過をいたしております。これに対して舛添厚労大臣や麻生総理大臣は、何か、見直すと言ってみたり、いや、ちょっとした手直しだと言ってみたり、七十五歳以上についてのこの区分、私たちはこれは差別につながっていると思っておりますが、そういうものはやめると言ってみたり、いや、ごく一部しかやめないと言ってみたり、一体何を見直しでやろうとしているのか。何か、結局言葉だけなのか、それとも、我が党が言うように根本的にそうした年齢区分をやめるということを意味しているのか。 もう時間がありませんので一点に絞ってお聞かせいただきたいんですが、七十五歳という年齢区分を完全にやめて年齢区分のない制度にするという意味なのか、いや、年齢区分は残すけれども、ある人たちは年齢区分を適用しない形にするという意味なのか、どちらですか。
○舛添国務大臣 そういう問題の立て方をしたのではなくて、長寿医療制度にはさまざまないい点がありますけれども、御高齢の方々は、どうも心情的にこれは嫌だとおっしゃる。では、どこが嫌なんですかとお伺いしますと、一つは、七十五歳以上を隔離した状態にしたこと、もう一つは、年金からの天引きのみを強要した、この二つで、後者については一定程度の改善を既に図っておりますし、さらに、さらなる改善を図っております。 そして、七十五歳という年齢のみで一くくりにしたことに対する反発が大きいわけですから、それに対してどういう形で答えを出すか。その答えの出し方はさまざまあると思いますけれども、私は、民主党がおっしゃるように、単に昔の制度に戻るのではなくて、今のこの長寿医療制度を県単位で国保とともに再統合する。その中で、これは私はバスに例えて言ったんですけれども、七十五歳以上のみを隔離して連れていくバスではなくて、それは孫の世代も子の世代も一緒に入ったそういうバスにしていく、しかし、例えばシルバーシートという優遇制度は守っていく。 そういうことでありますので、こういうことについて私は私案を持っておりますけれども、これはみんなで議論をして、さらにいい制度にし、御高齢の方の心情にそぐうような形に変えていきたい、そういうふうに思っております。
○菅(直)委員 今、私が聞いたことについては結局、ずっと私は熱心に聞いていたつもりですが、答えていないんですね。 つまり、一部で言われているのは、まだ会社で経営者とかで勤められているような七十五歳以上の方には、従来どおり例えば組合健保に残る、しかし、それ以外の人はやはり区分してほかの制度、いわゆる今の後期高齢者にするんだという案が出てきたり、今、舛添さんは何か県単位ということを言われましたけれども、こうなると、また根本的な問題ですので、年齢区分についてもはっきりしませんでした。 少し申し上げておきたいのは、年齢というのは、私は、だれしも好んで年をとりたいという人はそういないと思うんですよ。できれば二十五歳とか三十歳のままで百年生きる、二百年生きる、それができるのなら、それは一番うれしいかもしれません。しかし、人間には、老病死といって、人間がそうなりたくなくてもならざるを得ないという三つの要素があって、それをいろいろ悩んだ方が例えば仏教なども生み出されたわけでありまして、そういうことを考えますと、だれもがそんなに年をとりたいからとっているわけではないときに、何か七十五なら七十五歳、あなたはもう七十五歳を超えたんだから、もう社会での仕事は大体終わったんだからもういいでしょうみたいに少なくとも受けとめられるような制度は、私は根本的に間違っていると。 だから、七十五歳という区分を完全になくした形にしなければならないといって私たちは廃止法案を出しているわけですが、残念ながら今の大臣のお話ではわかりませんでした。総理、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 民主党案のところで、廃止されると言われるというところが私らが一番気になっているところでして、廃止をするということはもとの案に戻るということを意味しますので、そうすると、今の案で約七〇%から七五%の方々は、今までの掛金より安くなってきておりますので、その方々が上がり得るというのであればこれは問題なんじゃないのかな、私どもは基本的にそう思っております。 もう一点は、七十五歳で切るというのはいかがなものかということに関しましては、菅先生、私もそう思いますよ。国会の周りの七十五歳を見ても、我々より元気そうな方はいらっしゃいますものね。したがって、七十五歳というので一律に切るというのはいかがなものかというのは率直なところです。 ただ、何となく理解できるのは、六十五歳でということになりますと、いろいろ定年とか、各会社の、企業で六十五歳というのは一応の理解ができるところだと思いますので、六十五歳以上というところで一くくりは何となく理解できるけれども、七十五は何となく理解できないというのは、感情論としても、肉体的な理由としても、正直、私どもとして理解できます。 そういった意味で、先ほど舛添厚労大臣が言われたような、新しい案を今検討しておられるということは、私は一つの考え方として、率直なところ、いろいろな考え方を柔軟に考えるというのは当然のことだと思いますので、御不満は七十五歳と天引き、この二つが一番大きかったと思いますので、その点を何とかしなくちゃいかぬという案は決して間違っていないと存じます。
○菅(直)委員 七十五歳で区切ることについては総理もおかしいというお考えを共有しているということですので、私たちは七十五歳という区分が一切ない制度にしなければならないということを改めて申し上げておきます。 そこで、残された時間の中で、最近、総選挙が近いという報道の中で、よく麻生総理か小沢総理かどちらの総理がいいんだというような議論をしようとしているわけですが、その前に、与党というか政権を持っている側は、まず今までの自民党政権がこのまま同じようなことをやっていっていいのか、それともそれではまずいのかというところが国民の皆さんが判断する第一のポイントだと私は思うんですね。 そこで、ちょっと総理大臣にお聞きしたいんですが、最近、いろいろな閣僚の皆さんや与党の皆さんが、農林省がやってきたことはけしからぬと閣僚が言ったり、社保庁がやってきたこともけしからぬと言ったり、いろいろな改革を約束されております。しかし、長年政権の座にあった自民党がそこまで言われるなら、なぜこれまでできなかったのか。それについてどうお考えですか。
○麻生内閣総理大臣 これまで長い間、少なくとも自由民主党が昭和三十年に政権をとって以来この方、間違いなく自由民主党という政権は国家の繁栄にいろいろな意味で貢献してきた、それは私は少なからず自負しております。 その上で申し上げさせていただきますけれども、我々は、それに当たって、当時官僚と一緒に二人三脚でやってきた、間違いないと思っております。いろいろな意味で我々はともに歩んできた、間違いないと思っております。しかし、官僚に依存し過ぎていたのではないかという批判に関しては、私はその批判も認めざるを得ないところがあろうと存じます。 問題は、その反省に立って政治主導を強化してきたんですが、昔は、役人の人事に大臣が介入した途端に野党からいろいろ文句を言われた時代でした。もう全然時代が違ったと思います。 私らのころは、ちょっと順番を入れかえただけで何だと言われた時代でした。役人の言うことは絶対という御意見が強かったと思いますが、今はそんなことはなくなったのであって、小沢党首を初めいろいろな方々の意見で、少なくとも政府委員の答弁は政治家の答弁に切りかえる等々、いろいろな意味で形が随分変わってきた。また、自民党をぶっ壊すなんという勇ましい方が党首になられたものですから、断りますが、私は反対した方ですから、反対した方が残念ながら負けたのが事実であります。 そういった意味では、今の時代は随分昔と変わってきているということも、これはある程度御理解をしていただかないと、今の自民党の中も、昔とは本当に、私が当選したころとは随分変わったなと、正直言って、私自身の実感としてそう思っております。
○菅(直)委員 私は、今の総理の昭和三十年、つまり五五年体制ができてから、いい時代もあったけれども官僚依存が過ぎたという我々の指摘に同感の部分もあると言われたことは率直に評価したいと思うんですね。 ただ、問題は、その五五年体制の中から脱却できていないのが今の自民党なんです。 私たち民主党は、もちろん一九九三年の後に結成されて、一九九三年以前、つまりは自民党とか社会党とか公明党とか民社党とか社民連とかという政党に属した経験のない人が、今や八三%、我が党の国会議員を占めております。そして、そのうちの大部分は二世、三世の議員ではありません。数えてみたら六%でした。つまり、民主党はその中でみずからが調査する、例えばあの長妻君とか馬淵君が道路の問題で調査する、そしてみずから立案する、そういう能力をつけてきました。 しかし、残念ながら与党の若手は、確かに若手の本人は我が党に負けないぐらい優秀な方もたくさんいます。しかし、五五年体制のその悪習にどんどん染まっていって、この間、税金の無駄遣いといったようなことについても、我が党から出したものを後追いで出された例はありますけれども、少なくとも自分たちがここの税金の使い方はおかしいといったようなことを、私は不幸にしてそういう指摘を自民党の若手がどんどん打ち出していったというのは聞いたことがありません。 そういった意味で、結局のところは、自民党という政党は五五年体制そのままで再生産されているわけでありまして……(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛にお願いします。静粛にお願いします。
○菅(直)委員 我が党は五五年体制とは全く関係なく、今日の、特に中堅、若手を中心に頑張ってきたところです。 そこで、私は、時間がありませんので最後に総理に一つのアドバイスをしたいと思うんです。それは、自由民主党を今の官僚依存体制から脱却させる最高の策をお授けしますから、ぜひ聞いてください。 その最高の策は、一たん野党に下るべきだと思いますが、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 全く見解を異にしております。
○菅(直)委員 では、これで終わります。
○衛藤委員長 この際、筒井信隆君から関連質疑の申し出があります。長妻君の持ち時間の範囲内でこれを許します。筒井信隆君。
○筒井委員 民主党の筒井信隆でございます。 米は、日本人の大事な大事な主食です。これに農薬毒やカビ毒が入った輸入米、これは国内流通を全面的に断つべきです。しかも、容易に断つことができるのに流通に回してしまった。その張本人はだれですか。農水省であり政府じゃないですか。 そして、その毒入りの米が食用の方に横流しされている。通常の簡単な検査をすれば直ちに発見できるのに、絶対に発見できないような八百長検査をしてずっと見逃してきた。告発があった以降においても見逃してきた。この張本人はだれですか。やはり農水省であり政府じゃないですか。三笠フーズ等の四社が犯罪行為の直接当事者ですが、しかし、その体制をつくったのはまさに農水省であり政府であり、一義的責任は農水省、政府にある。これははっきりしております。 しかも、こんな容易に横流しできる体制をなぜつくったのか、横流しを防止する措置をなぜ全くしなかったのか。これは、食用に回ってもいいと容認していたとしか言えません。実際に、太田前大臣は、これをどんなに食べても大丈夫なんだ、自信を持って言うと断言しておりました。 しかも、この農水省、政府と与党自民党は一体だ、先ほども麻生総理大臣も農水大臣もそう言われました、まさに農水省と自民党族議員は一体なんですよ、癒着しているんですよ。今度の問題に関して、自民党にこそまた責任がある。だから、食の安全の問題に関しては農水省も自民党も担当する資格がない、こう言わざるを得ないと思います。それらの点を明らかにしていきたい。 それで、最初に農水大臣にお聞きをいたしますが、そういう毒入りの米、波打ち際で発見された際には、これは返品するとか、あるいは焼却処分にするとか、そういう方針を当時どうして立てなかったんですか。その理由を明確にお答えください。
○石破国務大臣 お答え申し上げます。 私は、着任以来、これは政府の責任そして農水省の責任であるということを申し上げてまいりました。責任回避をしようとも思いませんし、自己正当化をしようとも全く思っておりません。委員初め御指摘をいただき、改めるべき点はきちんと改めねばならぬ、そういう思いでおります。 その上で、御指摘の、なぜ、輸入時点で返品するとか処分するとか、そういうことができなかったのかというお問い合わせでございます。 これは、せっかく機会をいただきましたのできちんと御説明をいたしますが、輸入検疫をいたします。そして、食品衛生法に反して、これは食用に不適とされた米穀、入ってきたものですね。(筒井委員「そういう質問じゃないです」と呼ぶ)いいですか、ちょっとよく聞いてくださいね。ここは、厚生労働省の検疫所長が命令をいたします。これを命令する。つまり、積み戻し、廃棄または非食用、この三つのどれかを選びなさいというふうに三点が提示をされるわけですね。したがいまして、廃棄をしてもいい、非食用に使用してもよい、積み戻しをしてもよい、このどれかを選択しなさいという命令が出るわけでございます。これは、すべて定型化した形でそれぞれの地域の検疫所長から言われる。 商社としては、では、この三つのうちのどれを選びましょうかということになりまして、多くは非食用として輸入することを選択した。つまり、戻すとなればお金がかかる、処分をするとすればお金がかかる。政府としてもこれを認めていたというのが事実としてございます。なぜそうなったのかとおっしゃいますので、今まではそうであったという御説明を申し上げました。 しかしながら、おっしゃいますように、これは食べても害がないとかそういうようなお話ではなくて、そういうものがまじっているということであれば、それは処分をするということが当然のことでございます。あるいは、処分しなくても返すということになるわけでございますから、それが基準に達するとか達しないとかそういうことではなくて、そういう問題のある米は返送そして処分、それ以外のことはやらない、これからはその方針で臨みます。
○筒井委員 だから、こういう問題が暴露されてからそういう方針を決めたんですよ、返品するか、あるいは焼却処分にするか。そんなの、当時から何で決められなかったんですか。MA米の輸入が始まって十三年間もたつんですよ。その間、何で商社の自由に任せたんですか。今決めたことを、その当時から、十三年前になぜそれをやらなかったか、この理由を聞いているんですよ。
○石破国務大臣 ですから、食用に回すという選択肢はないわけで、もう一度申し上げますが、積み戻し、廃棄、非食用、この三つのうちのどれかを選びなさいという命令が検疫所長から出るわけで、この三つのどれも、食用に回るという可能性は排除しているわけです。 ところが、今回、それが何で非食用となっているのに食用に回っちゃいましたかということが問題なんでありまして、最初から仕組みとしてはそれを食用に回すことを予定していない。何でそれが食用に回ったかという御指摘は、私どもは真摯に反省をし、改めるべきは改めねばなりません。 しかし、この時点において食用に回すことを容認していた、そういうような御指摘は全く当たらないものでございます。
○筒井委員 私が聞いているのは、食用に回したことをなぜ容認したかなんて聞いていないんです。 今決めた、返品する、焼却処分にする、それを以前において、十三年前において、なぜそれを決定しなかったのか。こういう問題が起こってからやっとそんなことを決めた。もう一回はっきり聞きますが、返品する、焼却処分にする、それをなぜ決定しなかったのかということを先ほどから聞いているんです。
○石破国務大臣 説明の仕方が悪くて、どうも御納得をいただけないようでございますが、これがきちんと工業用に回っている、非食用に回っているとすれば、それはそれで安全だったものでございます。そういうようなニーズも実際にあったわけであります。今回、しかしながら、そういうものであったとしても、問題があったものは返すか処分するかどっちかにしますということを申し上げているわけで、それは今回こういうようなことがあったからそうだったんだろうとおっしゃれば、そのとおりでございますが、実際にきちんとそれが非食用に回る、工業用に回る、そのことのシステムが完璧であればこういうような問題は起きなかったものというふうに承知をいたしております。 私どもとして、食の安全にかかわるものでございますから、いささかでも問題があるものは処分、返送、そういう方針で臨むということを申し上げているのでございます。
○筒井委員 あなたの方で、農水大臣で答えないから、今、担当の農水省の食糧貿易課長は、なぜそのときに返品する、焼却処分にするということを決めなかったかという質問に対して、コストがかかるからと。商社も、返送すれば輸送費がかかるし、焼却処分にすれば金がかかる。政府の在庫米の時点で発見された場合に焼却すれば、大量だから金がかかる。これを大きな理由の一つとして挙げておりました。 これが理由になっているんですか、なっていないんですか。農水大臣、答えてください。
○石破国務大臣 それは、そういう理由もございましょう。しかしながら、いかなる理由があるにせよ、食の安全というものが最優先であるということに何ら変わりがあるものではございません。それを最優先するという上で、いかなる処分方法がよろしいですか、非食用に回すのがいいですか、返すのがよろしいですか、焼却するのがよろしいですかということを考えたときに、一番リーズナブルなものを選ぶ。それは、食の安全というものを念頭に置いた上で、その中からチョイスするということであったというふうに考えております。 それが、経済活動として、経済合理性の上でそういうコストというものを考えるのは、それは商行為として当然のことでございますが、その前提として食の安全というのがあるのは、以前も今も変わるものではございません。
○筒井委員 今は、農水省も食の安全を考えて、返品する、焼却処分にする、こう決定した。以前はしかし、今お認めになりましたが、商社にコストがかかる、焼却処分にコストがかかる、こういう理由でそういう方針をとらなかった。まさにこれは、国民の健康と安全よりもコストの方を優先した最たる例じゃないですか。 そして、さらに聞きますが、もし国内流通するならば、絶対に食用の方に横流しされないように着色すべきだったでしょう。カドミ米の場合には、横流しを防ぐために着色したでしょう。農水省自身が実際にそれをやった。しかし、今度のこの汚染米に関しては着色行為さえしなかった。なぜ着色行為さえしなかったんですか。
○石破国務大臣 なぜしなかったかということは、着色をベンガラでいたします、赤い色に着色をいたしますが、それにコストがかかるという意識があったということであります。それはもともと政府として保有するお米でございますから、保管料もかかります、いろいろな経費がかさみます。 しかし、委員御指摘のように、カドミの場合にはちゃんと着色をしたではないか。そのとおりでございます。 ですから、きのうも答弁を申し上げましたが、事故米というカテゴリーで全部くくってしまって、袋が破れたとか水にぬれちゃったとか、そういうものと、農薬あるいはカビ毒がまじっていたものを同一に扱っていた、この意識は間違っていたということはきのう申し上げました。そして、おわびも申し上げた次第であります。 これは、委員御指摘のように、このような米も着色をすべきであった、あるいは本当にそれが利用できないように粉にしてしまうべきものだった、それはそのとおりでございます。それがコストがかかるからという理由で、安全性が損なわれる、少なくともそういうような可能性が惹起されたということは認めざるを得ませんので、そのことについては適切でなかった、私はそのように考えます。
○筒井委員 今、幾つかのことをお認めになりました。着色しなかったのはコストがかかるからだと。まさに、国民の命と健康よりもコストの方を優先した。ここでもそれがあらわれている。それがまた不適切であったことはお認めになったので、それはやはり食の安全の管理機関として深く反省をしていただきたいというふうに思うわけです。 それからもう一点、今もっと重要なことを言われました。水ぬれとか袋破れの場合の延長線上に考えたというふうに、これは閉会中の農水委員会の審査でもそういうふうに農水省は答えておりました。農水大臣も答えておりました。 袋破れとか水ぬれというのは、これは食用に回っているんですね、食用に回していいものなんですね。だから、食用に回していい米の延長線上に考えたということは、先ほど冒頭私が申し上げたように、まさにこの毒入りの米についても食用に回してもいいんだ、こういう意識があったから今度のような問題が起こったんじゃないですか。
○石破国務大臣 少なくとも、そういうような可能性があるものが食用に回っていいというような意識を持っていたとは私は思いません。そのような意識を持つ者は食品の安全行政にかかわる資格が全くございません。 そのようなことはなかったというふうに考えますが、委員御指摘のように、それじゃ何でコストがかかるからというような理由で着色をしなかったのかということに対して、きちんとした御納得がいくような説明をすることは私は難しいと思います。 それは、本当に着色をすべきであったということでありますし、しなかったことは不適切であった。今後は、着色をするもしないも、そういうものは処分をしますということで、いささかも疑いを持たれるようなことはいたしません。 大変に誤解を招き、あるいは不信を招きましたことは、農林水産大臣としておわびをしなければいけないことだと思っております。
○筒井委員 太田大臣も、着色しなかったのは私にとっても不思議ですという答弁でしたが、今正式に、農水大臣としてこのことは不適切でおわびするということなので、今聞いた範囲で、麻生大臣、輸入する際に波打ち際で、まさに返品せず、焼却せず、流通に回した、そして着色もせずに回したこと、これは今謝罪がありましたが、こういうことについて、やはり農水省は、政府は食の安全の意識が極めて欠けていた、こういうことは言えるというふうに考えませんか。
○衛藤委員長 農林水産大臣石破茂君。(筒井委員「いや、総理としてどう考えるか」と呼ぶ)その後に総理にお答えをお願いいたします。
○石破国務大臣 農水大臣として、消費者をきちんと見ていなかった、その意識が希薄であった、今後委員から御質問があろうかと思いますが、検査の体制もずさんです、チェック体制もずさんです、そのような御批判をいただいてもそれはもう甘受せざるを得ない、そういうことを私は感じております。 以前のことだからとかなんとか、そういうことを申し上げるつもりはございません。現在の農水省の責任者として、大変に不適切であった、そういう部分が多かった、これをきちんと改め、皆様方に御納得をしていただく以外に信頼を回復する道はない、そういうように思っておるところでございます。
○麻生内閣総理大臣 基本的には、食用に使っちゃいかぬというものを食用に使った業者が最も悪い、それの管理ができなかった、もしくはそれの管理体制をきちんとしていなかった農林関係の事務所が二つ目に悪い、これはもうはっきりしていると思いますので、その点に関しましては、今農林水産大臣から御答弁を申し上げたとおりであります。 食べ物ですから、これは。少なくとも口の中に入って、まだだれも、危なくなった人とか、死に損なった人とかなんとかなった人はいないじゃないかとか、いろいろなことを言う人はいっぱいいますよ、確かに。いますけれども、少なくとも食べ物が口を通して入ってくるときに関して、大丈夫だというものに高いコストを払うんであって、安くても危ないなというものを食べるか、なかなかそういったことには今の国民の意識としてはなっていないと思いますね。 したがって、食の安全というものの確保に関しましては全力を挙げるべきは当然であって、いわゆる消費者庁などなど、消費者の側に立ってきちんとこういった行政を行える役所を設立すべきだということを私どもは考えております。
○筒井委員 そして、三笠フーズ等々に立ち会い調査と称するものを、三笠フーズだけで九十六回やった。告発された以降にも、別にまた五回やった。物すごい数の調査をやって、税金を使ってやって、しかし、全くそれを見逃してきたんです。中身を聞いてみますと、もう初めからそんなの発見できっこないような、八百長検査としか言いようがない。 まず、検査の中身を見ますと、米粉にする過程の一部を確認した、これが中心なんですよ。米粉にしたって、着色されていないんですから、その米粉にした部分がしょうちゅう用とかせんべい用に回るかどうかというのはわからない。こんなの何にも、食用に回らない、横流しがされないことの確認、検査にならないでしょう。しかも、一部だけしか見ていませんから、全部を米粉にしたかどうかもわからない。 だから、中心である米粉にする過程を検査したというのは、もうそんなので横流しの防止にならないことがわかり切った検査ではないですか、農水大臣。
○石破国務大臣 おっしゃるとおりでございます。 それは、私も先週行ってみました。三笠フーズ九州工場というのも行きました。農政事務所も行きました。書類も見ました。何をやってきたかということも全部見ました。これは、きちんとした行政が行われていたとはとても言いがたい、そういうものだと思います。 つまり、おっしゃいますように、あれを粉にするというのは物すごい時間がかかるわけですね。しかしながら、二時間しか見ていない。二時間しか見ていないというのは一体どういうことだと。 これはもう三笠フーズが悪らつな業者であることは当然の前提とした上で申し上げますが、毎日毎日粉にしているわけじゃありませんから、いついつ行くよと言わないと、それは空振りになっちゃいますから、いついつ行くよと言ったこと自体が即悪いとは私は申しません。しかしながら、それが本当に粉になるまできちんと見るのが当たり前であって、立ち会いというのはそういうものをいうのではないかというのが一点。 もう一つは、そのときにちゃんとしたマニュアルが何にもない。これは、本省としてきちんとしたマニュアルをつくり、それを現場に徹底するべきだったのであって、マニュアルをつくっていなかったこともよろしくない。 そして、検査の中で、もう一つは、在庫がどうなっているか確認しろ、そういうような投書が来たにもかかわらず、だれも在庫の確認なんかしてくれと言っていないわけですよ、そこで横流しがあったかどうかを確認しなければいけないにもかかわらず、在庫の確認で終わるとは何事だということ。 そして、立ち会いでも検査でもいいのですが、そういう書類はつくりました。書類はつくりましたが、つくっただけで、書いただけで、だれも確認していない、見ていない。このチェック体制は一体何事だということでございます。 行政として真摯さが欠けている、誠実さが欠けている。これは責任をきちんと明らかにしなければいけないと思います。現場だけに私は責任を押しつけるつもりはございません。それを指導してきた本省の責任も重大であると私は考えております。この点は徹底的に検証し、徹底的に対応し、国民の皆様方に襟を正したい、このように思っております。
○筒井委員 明確な間違いであることをお認めになりました。 そして、今、ただ、事前通知をするのは構わないというふうにおっしゃいましたが、検査の事前通知をしたら、いろいろな対処をそういう悪質業者はやるでしょう。これは、米粉にする過程をいつするのか、ほかの情報を得るとか、あるいは、米粉にする過程を全部予定を聞いて、そのうちの一部に突然行くとか、いろいろな形でやるべきであって、抜き打ち検査にすべきではなかったんですか。
○石破国務大臣 そこは私は、就任当初、抜き打ち検査が当たり前だろということを申しました。 私は、以前、民間金融機関に勤めておったことがございますが、検査というのは抜き打ちで来るに決まっているんですね。私たち、朝八時ぐらいには出勤していましたが、もう七時ぐらいから検査官たちはお店の前に立っていて、さああけろというお話であって、それはやはり抜き打ちでやらなきゃ検査の意味がないだろうというのは、基本的にそのとおりだと私も思っております。 ただ、三笠が悪らつな業者であるというのは一応その前提といたしました上で、毎日毎日その作業をやっているわけではないということになりますと、行ってもやっていなかったということになったらどうするんだ。むしろ、実効性を確保するためには、本当にそれが全量、それが半日かかろうが、一日かかろうが、二日かかろうが、全量がきちんと食用に回らないような、それは帳簿の検査も含めて、そして、それがその先どういう経路をたどるか、そういうようなものの検査も含めまして、抜き打ちでやることに意義があるのか、それとも検査というものがきちんと実効性があるようになる方に意味があるのか、それは両方とも満足すれば一番いいわけで、抜き打ちでやれて、それが全部見られるという体制がベストであることは間違いございません。 ですから、必ずしも抜き打ちである必要はなかったということを、誤解を招いたらそれは撤回をいたしますが、どうすれば本当に実効性のある検査ができるか。 これも、これも、これも、すべて調べるということですし、どんなにマニュアルをちゃんとしても、担当者の腕が悪ければどうにもならないわけです。担当者のスキルというものを上げていかなければなりません。今回の工程表にも書いておきましたが、農政事務所の担当者、一生懸命やっていると言ってもそれは何の言いわけにもならないので、実際に不信を招いているわけですから。これのスキル、能力を上げるためにどういう研修をするかということも含めてやっていかねばならないと思っております。 こういうやり方が一番よいのではないかという筒井委員の御提案は、私ども真摯に謙虚に承りますので、どうぞ御提示をいただき、私どももよりよい方向をつくっていきたいというふうに思っております。
○筒井委員 今の点もわかりましたが、ただ、農水省は、今度の問題が起こって、検査マニュアルをつくって抜き打ち検査に変える、こういう工程表をつくっておりますが、その方針は今のお話だと変えるんですか。それとも、抜き打ち検査にするという方針はそのままですか。
○石破国務大臣 先ほど、抜き打ち検査に必ずしも入らなくてもいいという言い方は撤回をさせていただきました。 ただ、抜き打ちで入りましたが、結局、十回行きましたが十回ともやっていませんでしたということになりますと、これは一体どういうことになるんだ。それは、三笠フーズじゃなくて、今後もそういうような、全部廃棄処分ということに方針としていたしますが、本当に廃棄されたかどうかも見て、きちんと検査をしなければならないことでございます。 ですから、抜き打ちということは現在も撤回をいたしません。いたしませんが、本当にそれが行政として完璧な検査になるかどうかという方法につきましては、これから先、なおよりよいものを模索していきたいということでございまして、抜き打ちをやるということの撤回はいたしません。この点はおわびして訂正をいたします。
○筒井委員 告発があった後、五回の検査をいたしました。しかし、その検査、直前に東京農政事務所が売った米の在庫量の確認だけだったんですね。これについては先ほど石破大臣がそれはけしからぬというふうに言われたので、その点は質問しません。 ただ、その在庫確認だけだったんですが、それでさえ一部が行方不明のまま検査を終わらせちゃったんですよ。一部行方不明のまま、横流しがないという判断をしちゃったんですよ。これはどうしてなんですか。
○石破国務大臣 その点は、私ども、三笠フーズと何らかの認識の共有があったのではないのということ、それが犯罪に加担をしたとか、そういうお話まで私ども自信を持って申し上げるわけではありません。捜査当局ではございませんし、捜査権限も持っておりませんので。しかしながら、そのことにおいてある種の認識の共有があったのではないか。平たい言葉で言えば「つるんでいる」みたいなことになるのかもしれませんが。これは全部確認をしました。そういうものがあったということの確認を、私がそれをやりましたとか、そういうことは得られておりません。 しかしながら、先週末発表いたしましたけれども、飲食等々を行った者が実際にいたということ、あるいは、立ち会い調査の文書の中で、最初は、ちゃんとやってくれてありがとうみたいなお礼の文章から始まっている、これも非常に違和感を私は覚えております。そしてまた、投書がありながら、横流しをチェックできなかった、委員御指摘のとおりでございます。そして、繰り返しになりますが、私どもの調査で、三笠フーズに関連する国家公務員倫理法違反の疑いが思料される事案が、退職者二名を含めて三名出ているということを考え合わせますと、少なくとも、当省職員と事故米の販売先である三笠フーズの間に緊張関係がなかったということは、これは事実として認めざるを得ないことでございます。 私どもとして、これは内閣府に設けられました事故米穀の不正規流通に関する有識者会議の検証結果も踏まえた上で、関係職員の処分というものを厳正にやらなければいかぬことだ。総理がおっしゃいます信賞必罰ということですが、この必罰ということを徹底しないで、なあなあで済ませてはならないということだと思っております。 農林水産大臣の責任を十分と認めました上で、そういうような関係職員の処分は本省に至るまで厳正に行います。
○筒井委員 検査の職員がまさに業者と癒着関係にあった、農水省の職員と業者が、その可能性があることを今石破大臣は言われました。 その検査報告書を見たって、これで何で検査なのかという表現が随所にあるんですよ。はいがえまで実施していただいたことへのお礼を述べるという言葉からその検査報告書が始まっている。検査に行った人間が検査対象に対してお礼を述べるという言葉から始まっている。そして、一部が、在庫確認に行ったんだけれども見つからない要因について何か思い当たることはないかお尋ねする、こういう報告書になっている。(発言する者あり)まあ、自民党から見ると、これは優しいということになるかもしれない、今やじにあったように。しかし、国民から見たら、これは何だ、農水省と業界の癒着じゃないか、その証拠じゃないかというふうに言わざるを得ないんです。 しかも、この告発は去年の一月にありました。今度、西酒造、宝山というしょうちゅうをつくっている会社が、十九億円ですか、損害賠償請求を起こしました。あそこは二月以降に三笠フーズから米を買っているんですね。そのために物すごい損害をこうむった。農水省がこの一月時点の告発に直ちに対処して、そこでこういうのをとめていれば、そういう損害はほとんど防げたわけですよ。 農水省のそういう、もう絶対わかりっこないような八百長検査をすることによって見逃して、見逃したどころじゃない、要するに食用への横流しを容認してずっとやってきたことによって国民が物すごい損害をこうむって、給食や何かでも物すごい広がった。これは、物すごい深い反省と深い再出発がなければ国民の信頼は確保できないと思いますが、麻生総理大臣、どうですか。
○麻生内閣総理大臣 同感です。
○石破国務大臣 委員御指摘のとおりで、私もこの再確認についてという文書を見ましたが、昨年の二月十三日付福岡農政事務所、これのお話の始まりは、在庫確認に当たって、今回、はいがえまで実施していただいたことについてお礼を述べる、ここから始まるわけですね。何だ、はいがえって。はいがえって知っている人、多分ほとんどいらっしゃらないと思います。私も全然わからなかった。漢字はこういう字を書くそうです。〓替<※注>、こういう漢字ですね。 まず読めませんが、これはどういうことなのかというと、倉庫内で規則正しく積み上げられた米袋を、その山を取り壊し、積み直す作業のことをはいがえというんだそうですが、これをやってくれてありがとうというところから始まるわけですよ、話が。何で検査に入った者がそれをやってくれたことに感謝の意を述べるのか、これは物すごい違和感、どう考えたっておかしいとしか言いようがない。 そういうことから考えて、もう、本省の検査マニュアルをつくらなかったこともおかしければ、現場の職員もおかしければ、日誌を書かなかったこともおかしければ、チェックをしなかったこともおかしい。上から下まで皆おかしいということだと言わざるを得ない。 では、これはどうするんだと。これから先、組織をどうするかということも点検をいたします。必要であれば、地方の組織も本省の組織も改めねばならないものだと思います。委員御指摘のように、それを徹底的にやらないと再出発にも何にもならない、そういうような危機感を持っております。いつまでということは、ですから、工程表を出しておるのでございます。 私は、工程表を出しましたのは、いつも役所の文章というのは、いついつまでに検討、いついつまでに検討、いつまでに検討という言葉で終わっていますが、検討で終わる文章は、私どもの役所の中ではつくりません。いついつまでに成案を得るということでなければ、役所の文章として、検討で終わりました、結果何にもしませんでしたということが往々にございますので、当省ではそのようなことは一切今後いたしません。
○筒井委員 石破大臣、かわったばかりだから、今当たり前のことを、当然のことを言われましたが、しかし、石破大臣を初めとして自民党の方に責任がないなんということは全くないんですよ。 これは、BSEのときも同じような反省をしたんですよ。だけれども、BSE、あのときに、消費者の立場に立つ、業界の立場に立たない、こういう反省をして、そういう意見も出された、そうしますと農水省は約束したんです。だけれども、また繰り返されたんですよ。その都度、反省します、これからもうそんなことはいたしませんと言いながら、それを繰り返しているんですよ。 ある大学教授が名言を吐きましたが、失敗も二度続けばそこに構造があるんだと。構造そのものなんですよ。それは、自民党と農水省と業界の政官業癒着という構造そのものなんですよ。だから、これを根本から崩さなきゃだめなんです。単にその都度その都度の反省を言って、そしてやり過ごすだけで済む問題ではないと思いますが、先ほど麻生大臣、同感だと言っていただきましたが、その点に関してはどうですか。
○麻生内閣総理大臣 基本的には、人間ですからいろいろな間違いは起きるが、たび重なればそれは組織的に問題があるのではないか、筒井先生の御指摘はそういうことを聞いておられると思いますが、そういうぐあいに言っておられるんだと存じますが、間違いございませんね。(発言する者あり)いや、確認をさせていただいているだけで、私の答弁を聞いていられるふうがなかったから、私ので間違いございませんねと確認をさせていただいただけです。よろしゅうございますね。(筒井委員「はい」と呼ぶ) したがいまして、今石破大臣から申し上げたとおり、基本的にこのところをきちんと対応していくというのが一番肝心なことなんだと存じますので、ぜひ消費者庁等々を私どもとしてはきちんとさせていただきたいのであって、直ちにこれが常に自由民主党との間の癒着によるというのは論理が少々飛躍していると思います。
○筒井委員 私が強調しているのは、政官業の癒着構造がある、これは農水省に今度明らかになった。だけれども、ほかの省庁もそうなんですね。だから、その政官業の癒着構造をぶっ壊さなきゃいかぬ。今度がまさにその政官業の癒着構造の一つのあらわれなんですよ。 そして、要するに、今度物すごい間違いを繰り返したわけですよ。返品せず、焼却せず、着色せず。それから、先ほど時間の関係で聞きませんでしたが、食品取扱業者にも売った、これも間違い。それから、絶対にわかりっこないような検査しかしなかった。五重の間違いを犯しているんですよね、ずっと一貫して。これはみんな、これらの農水省のやってきたことについて、その都度歴代の自民党大臣はみんな了解しているんですね。 大臣でいいですから。
○石破国務大臣 今委員がおっしゃるような、例えば今回の事故米、汚染米について申し上げれば、幾つもの誤りをやってまいりました。そのことを歴代大臣が一々、逐一認識をしていたとは私は全く思っておりません。 それは、私は今回農林水産省に入りますのは三回目です。防衛ばかりやっておると思っていらっしゃる方もあるかもしれませんが、私は前、田名部大臣のもとで政務次官を務め、谷大臣のもとで副大臣、総括政務次官を務めたこともございます。いろいろとやってきて思うのですが、やはりそのときの反省がちゃんと生きていないことがある、八年ぶりに帰ってきてそう思っております。 委員御指摘のBSEのお話ですが、あのときに報告書が出ました。報告書が出たのは、あれを、牛肉を米に置きかえるとそのまま通用するような報告書なんですね。それが生きていないとは一体何だということなんです。私はこれは指示を出しておりますし、工程表にも書いておきましたが、BSEの教訓がなぜ生きなかったのかということは省内で検証いたします。これがなぜ生きなかったか、そのことは機会があれば国会にもお話をしたいと思っております。 生きなかったのは構造上の問題があるというふうに判断せざるを得ません。生きなかったことについて、それはだれにどのような責任があるのか、どうしてそういうようなことにならなかったのか、これも明らかにいたします。大変申しわけございません。
○筒井委員 構造上の問題であるということもお認めになりました。まさにBSEと同じ間違いをやったんですよ、あのときも同じように反省しながら。 今の質問に対しては、結局、返品せず、焼却せず、あるいは着色せず、これらの五重の間違いについては、歴代の自民党農水大臣は関与していなかった、知らなかったという答えになるんですか、今のは。
○石破国務大臣 当然、関与をしておらないということでございます。
○筒井委員 こういう重要な問題について、国民のまさに食の安全の問題について、農水大臣が知らないうちに官僚が勝手にやったという、今、答弁ですよ。それは、まさに官僚政治の弊害がここにきわまれり、そういう中身ですよ。 そして、これは歴代の自民党大臣は関与していない、知らなかったということですが、では、資料の提出について、今度、自民党の国対が、自民党の国対の了解がなければ各省庁限りで勝手に出すな、厳に慎め、相談しろ、相談した上で了解が得られなかったものは修正して出せ、こういう文書を農水省で出しましたが、当時は太田大臣の時代でした。あの問題は、先ほど、もう訂正したというふうに菅さんの質問に対して石破大臣は答えられました。あれは間違いだから訂正した。まさに大臣の決定権限を侵すだけではなくて、議院、議会の調査権も侵す。それで、自民党と農水省の癒着関係をまさにあらわす。 あれは間違いだ、だから訂正したんだと思うんですが、訂正したのはいいんですが、太田大臣の当時にあの文書を出した。太田大臣はあれを了解していたんでしょうか。石破大臣、どうですか。
○石破国務大臣 その前に、食管法の時代から、もうなくなって食糧法に移って相当の時間がたちましたが、保管中の国産米穀について、水ぬれとか袋が破れちゃったとか、鼠虫害、ネズミの害ですね、等の事故米が発生しておりました。昔からそういうことはございました。こういう場合にどうするかというのは、古い話ですが、昭和四十年三月八日食糧庁長官通知、物品(事業用)の事故処理要領というのができておりまして、そのころ、品質の程度を勘案して、加工原料用、えさ用、工業用のり、そういうふうに用途を決定したというふうに聞いております。つまり、これは食糧庁長官が決めていたわけですね。 私、この報告を受けまして、安全にかかわることはすべて大臣が決裁するということに改めました。それは、これを食糧庁長官がやっておったというのは間違いだと思っております。これは、少なくとも安全性にかかわるものは大臣が決裁をいたします。 委員の後段の御質問でございますが、ではどうなんだ、おまえは知っていたのか、太田大臣は知っていたのかということですが、太田大臣は、こういうことになったという報告をお受けになったというふうに承知をいたしております。私自身は、自民党国対との間でそういうようなお話があった、農水省として対応の方針を決めたということは、そういうようなことが報道されて報告を受けたところでございます。そのことについてきちんと承知をしておるべきだったと思っておりまして、これは事務方の報告に問題がありますが、大臣としてそういうことを認識しておくべきであったというふうに思っております。
○麻生内閣総理大臣 先ほどの御質問ですけれども、今御質問のありましたところですが、少なくとも、石破大臣からも申し上げましたように、監督不行き届きであったということは間違いないと、本人も、また政府としてもそのように思っております。 ただ、それと直ちに政官癒着というのとは関係ないと存じます。
○筒井委員 この問題が起こって、これからは農水省は米のトレーサビリティー、つまり、だれがつくってだれに売ったか、この記録をきちんと残す、こういう制度を義務づける、それから、加工食品の原料原産地の表示も義務づける、こういうことを言い始めました。これはしかし、民主党は既に通常国会のときに二つとも法案を出しているんですよ。民主党の方がもう先を見越して、早くこれをやらなければ食の安全は確保できない、そういう食の安全法案を出している。しかし、当時、自民党も農水省もそれに賛成しなかった。 しかも、今度もまた農水省は米に関してだけだという限定ですね、トレーサビリティーをするのも、原料原産地の表示義務をするのも。まさにこれはBSEのときと一緒なんですよ。BSEのときも、牛肉について、牛についてだけトレーサビリティーをやる。何か問題が起こると、対症療法的に、その問題だけについて何か対処する。そして、いろいろな問題が次から次へと起こってくるんです。この繰り返しが今の農水省のやり方なんです。 民主党の法案では、はっきり、トレーサビリティーはすべての食品に行う、それから原料原産地表示義務もすべての食品に行う、こういう法案を出しているんです。 麻生総理と石破大臣にお聞きしますが、民主党の法案のように、すべての食品についてトレーサビリティーを義務づけて、トレーサビリティーを促進して、そして原料原産地表示義務もすべての食品に行う、こうすべきではないですか。
○石破国務大臣 それは理想的なものとして御提案があったのかもしれません。私ども、それを全くだめだと言うようなつもりもないんです。 ただ、問題は、本当にそれが義務づけることができるか。それをすべての関係者に義務づけることができるか。それとも、それをできる規定にするか。全部義務規定にしなければ、委員おっしゃるようなパーフェクトな安全性の確保、トレーサビリティーの確保というのはできない。ここをどうするか。 もう一つは、食品業者さんというのは、委員もよく御案内のとおり、本当に中小零細の、一人、二人でしていらっしゃるところが多い。そこにおいてどれぐらいの負担があるか。 そして、WTOの中で、それを我が国が義務づけたときに、それが本当にいろいろな国にどういう影響を与えるかということ。 そういうことをすべて勘案していかねばいかぬことだというふうに思っております。 したがいまして、私どもとして、きのうもこの議論は省内でしたのですが、あれこれあるけれども、やはり食の安全というものが第一だよねと。私どもとして、現在、米だけに限っているという御指摘でございますが、それは違います。表示義務の対象は順次拡大をしておりまして、一昨年の十月からは、原材料が品質を左右する、加工度の低い二十食品群を義務表示対象といたしております。 ですから、少しずつ本当に着実に進めていかねばなりませんが、大ぶろしきを広げても実効性がなければ意味がないことでございます。私ども、できるものを確実に着実にやってまいりたいと考えております。
○麻生内閣総理大臣 基本的に、今農林水産大臣からお答えさせていただきましたとおり、米と肉だけではないということだけははっきりしておかないと。それ二つだけではないかということはございませんよ。そこは、はっきりさせておきたいと存じます。
○筒井委員 今、麻生大臣も石破大臣も、では、米だけではないことはお認めいただいた。だから、これを広げていく。 それから、先ほど石破大臣が言われたことは技術的な問題ですよ。家族だけでやっているところに、トレーサビリティーをそのまま全部大企業と同じように義務づけるか。こっちは、そういうのは除外規定をちゃんと決めているんですよ。そして、EUが実際にトレーサビリティー等々の義務づけをもうやっているでしょう。実際にそこでやっている例があるわけですよ。それを、だから私たちは前の通常国会のときにも出しているわけでして。だから、これをきちんと早急に、きょうのお話だと民主党の案に賛成のようですから、それを直ちにつくろうではありませんか。
○石破国務大臣 私どもとしても、全面否定するつもりなんか全然ないんです。筒井委員も私も、ネクストキャビネットの農林水産大臣でいらっしゃいますから、目指す点は一緒なので、よくお話を聞きながら、よりよいものをつくっていきたいと思います。 ただ、今おっしゃいますように、EUがやっているじゃないかというお話ですが、EUの内容と民主党が御提案なさっておられるものには幾つかの違いがあることも、これまた事実でございます。イギリスが提案をして、そしてWTOの中で議論になっている、それもございます。ですから、私どもとしてどうすればいいかということ。 もう一つは、これは百も万も御存じで聞いていらっしゃると思いますが、原産地というものはしょっちゅう変わるわけですね。食品というものは常に安定的に供給をしなければいけませんから、あるときはAという国から輸入していた、季節が変わってBという国から輸入するようになった、そのときに一々一々表示を変えていくということがどれだけのコストがかかっていくのかということも、きちんと認識をしておかねばなりません。 私どもとしては、本当にきちんと安心して善良な業者さんというものがやっていけるように考えていかねばならぬことでございまして、よくその法案の内容も吟味させていただきまして、よりよい法律をつくるために、私どもも努力をしてまいります。
○筒井委員 時間が来ましたので、ここで終わります。大変ありがとうございました。
○衛藤委員長 この際、松本剛明君から関連質疑の申し出があります。長妻昭君の持ち時間の範囲内でこれを許します。松本剛明君。
○松本(剛)委員 予定にはありませんが、石破大臣、よろしいですか。 目指すべき方向は、筒井議員の方から、民主党からお示しをした方向は否定をされないとおっしゃったわけですから、大ぶろしきという方向性の表現は適当でないと思いますので、ちょっと御撤回をいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○石破国務大臣 民主党の案を大ぶろしきと言ったつもりはございませんが、そのような響きがある、あるいは与えかねない表現でございましたら、撤回はいたします。
○松本(剛)委員 それでは、舛添大臣に補正予算について、大臣もいろいろおっしゃっておられますが、ぜひふろしきが破れふろしきにならないように、幾つかお聞きをしたいと思います。 一つは、補正予算で特別便のフォローアップの予算が入っております。この段階に至ってはフォローアップが必要だということは私どももやむを得ないことだと思いますが、この特別便についても相当これまでもやりとりがありました、出した時点で、これでは効果がないのではないかといったようなことも含めて。これは議事録をずっと拝見していると、与党の議員の方でも、特別便を出し直すとかいうことでは意味がないということを言われた方もあるような状況であります。 フォローアップが必要になってしまったということは大変残念なことだと私どもも思っておりますが、大臣としても、この点は、ある意味では、特別便作成の経緯から結果についてはどのようにお考えでしょうか。責任をお感じになっていますでしょうか。
○舛添国務大臣 昨年七月五日の政府・与党の方針に従いまして作業を始めました。今委員御指摘のように、御高齢の方に見にくい、それから、例えば封筒がすぐ気づくようになっていない、そういうことで、実は、その後、私のもとに年金記録の作業委員会を設けました。今、定期的に、事前にどういう改善案が可能かということで、相当改善はしてきましたけれども、いろいろ御批判を受けたことについては、率直にこれは反省しないといけないというふうに思っております。 それで、今はもう、封筒を受け取られた方、ねんきん特別便専用ダイヤルへお電話くださいとか、わからないことがあればこうですとか、それから、大事なお知らせですと、いろいろなものを書いてあります。そういうことで改善ができたというように思っています。 実は、四月一日から定期便を今度送ります。それについても、今、どういう仕様にするかということについて作業委員会で検討しているところでございます。
○松本(剛)委員 特別便、最近送られた分がたまたま私の家族のところにも届きましたけれども、私も見ました、私の家族も見ました。一般的な事務能力は有しておるつもりでありますけれども、決してわかりやすいと、まあ内容も多岐にわたると思いますが、まだまだ改善の余地があると思います。 一つ、ぜひ大臣にお願いを申し上げたいのは、今おっしゃったこれからの定期便、検討の段階から公開していただけませんか。これは皆の知恵を集めるべきものだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○舛添国務大臣 今、先ほど申し上げました作業委員会で原案をつくり、やっております。 今の松本委員の御意見、御提言、これは検討に値すると思いますので、具体的に検討させていただいて、例えばホームページなんかで、こういう原案ですよ、それでいかがですかということを国民の皆さんに問うというのも一つの方法だと思いますので、真剣に検討させていただきたいと思います。
○松本(剛)委員 ぜひよろしくお願いいたします。 これも、先ほどから幾つか出てきた政と官の問題に近いところがありまして、役所の方に聞くと、現段階は検討中ですからお見せするわけにいきません、有識者にお任せをしておりますからお見せするわけにいきませんと。見るのは、ある意味ですべての国民が見るわけですから、有識者の方だけの御判断ではなくて、広く判断をしていただけるようにお願いしたいと思います。 補正予算で、紙台帳の電子化の内容も入っております。今お手元に配らせていただいた資料一にもありますが、紙台帳の電子化に、この補正予算、そして今後の分も含めれば、システムをつくるだけで二百億円以上のお金をかける予定になっているというふうに聞かせていただきました。 この先の日程でありますけれども、お手元に配らせていただいたのは、ちょっと細かい字ですけれども、実はことしの六月の閣僚会議の資料であります。幾つかの道筋があるということで書いてあるわけですが、私どもは、作業方針から、大体五つぐらいのやり方が書いてあると思うんですが、今回の、今進めておるやり方は、作業方針ではなくて、むしろ右から二つ目のやり方に近いという理解でよろしいんでしょうか。
○舛添国務大臣 その後、有識者の方々の御意見もいただきながら、今委員がおっしゃったように、右から二つ目が今の考え方でございます。
○松本(剛)委員 試算という側面があるのは承知しておりますけれども、この場合であると、十年でこれだけの人数とこれだけのお金をかけると一つの区切りがつくという試算を閣僚会議でもお示しになっておられます。 昨日も、年数ということについて大変な議論になりました。舛添大臣があのように対決型だったのかというのを改めて再確認いたしましたけれども。この十年という、そして、これはある意味では、システムは一、二年でおつくりになるというふうにお聞きしておりますから、あとは人海戦術の話なんですね。 そうしましたら、どれだけ効率よく人をかけられるかという問題は出てきますが、この問題の性格上、およその工数がこうやって出ているのであれば、幾ら予算を確保して、何年でやるのか、この意思をやはり示していただきたい。 先ほどの話もありましたけれども、トレーサビリティーの話も同じだと思うんですが、できることからというのは、おっしゃっている意味はわからなくはないですが、できることからやるというのは役所の一番よく使う論理でありまして、この、できることからということを言い出すと、できることは何もありませんということになりかねない。 ぜひ、ここは政治的決断として、これだけの工数という見当がついてあるのであれば、少なくとも何年をめどにということをこの機会におっしゃるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○舛添国務大臣 今委員御指摘のように、これは十年ということでやってみたらという試算を出したわけであります。 それで、前々から問題になっています八億五千万枚の紙台帳、これは、今おっしゃられたように、平成二十一年までに電子画像データ検索システムに切りかえようと思っています。それは、例えば転勤なんかなさった方は、北海道、九州、四国、こういうところに全部、ばらばら紙台帳がありますので、一回一回、問い合わせがあったらそこに職員をやっているんですね。それを今一つにまとめることができるというのと、やはり紙が劣化してぼろぼろになりつつあります。 ですから、これはやるかいがあると思いますが、とりあえずは、やはりお年を召された方からまず先にやっていく。そして次は現役だ。こういうことで、しかも、申し出のあった、私はおかしい、見てくださいという方からやっていく。そういう順序で、昨日も申し上げましたけれども、二十二年度から二十三年度までにお申し出のあった方を集中的にやります。それから、それと並行して、次が、お申し出がない方についても、現役の方も、加入者の方もやるということでございます。 それで、実は、この検索システム、二百億近いコストを使ってやりますけれども、これは先ほどの十年間で試算した結果ですけれども、簡単に申し上げますと、このシステムがある場合には、そこにあります五千八百人から七千百人でございまして、これは委員の資料の右から二番目です、千九百億円から二千三百億円という試算をしておりますけれども、もし画像システムがなければ、一日当たり一万五百人、経費が三千三百億円ということになっております。 したがいまして、これは国民の貴重な税金をお使いするわけでありますから、きちんと国会で審議の上、これだけの税金を一年間にかけることができる、そういう合意のもとにこれをさらに進めていきたいというふうに思っております。
○松本(剛)委員 大臣よく御存じでおっしゃっているんだろうと思います。 このお金も、左下に、小さい字ですけれども、コンピューターの経費が、千九百から二千三百、入っていないんですね。ですから、それは全部人海戦術、コンピューターの費用を除いた人海戦術の費用であれば、それは除いた費用の方が安いに決まっているわけでありまして、これからまた、社会保険庁のシステムは従来も非常に高い維持費を払ってきたという悪い実績もあるわけですから、それも含めて総合的に精査をしていただかなきゃいけません。 お聞きをしたかったのは、やはり政治的意思として、取り組む順序は今おっしゃっておられましたけれども、やはり目鼻を示していただきたい。特に年のいかれた方は、これからひ孫が二十になるまでは頑張ろう、そういう目標というものが必要なわけですから、ぜひ、やはりこれは、十年でこれだけかかるけれども、三年とか五年とかいうことをめどに頑張るんだということを言うべきだというふうに私は申し上げているんです。いかがですか。
○舛添国務大臣 昨日申し上げましたように、二つの車輪を回しながら前に進めています。 一つは、今のような話のデータから見ていく。その中には、間違ったデータも架空のデータもあります。もう一つは、特別便という形で皆さんにはお送りしている。議員の皆さんも相当お受け取りになったと思いますけれども、今、十月末までに一億一千万人にすべて送ります。 そして、今日段階で四千万人の方が、自分の記録を訂正し、ないしは訂正なしで、自分にとってはこの年金記録問題はおしまいだという方がそれぐらいおられます。そして、昨日ありましたように、標準報酬の問題、さまざまな問題が出てきます。確実に、一つ一つ片づけていきます。 その中で、委員、ねんきん特別便や何かで片づいていく分も当然データの中にあるわけで、もう片づいたからデータを見るに及びませんというのもあります。それから、紙が劣化してどうしても見つけられないのもあります。こういうときは、ある段階で、ではこれはどう救うのか、これはみんなで知恵を働かせて決めないといけないと思いますけれども、今の段階で、今全力を挙げてそういう二つの車輪を回している段階で、一つの車輪、これはことしじゅうに終わりますから、その段階を見て、今委員がおっしゃるように政治的な決断で何年ということを言うならば、私はそれを経てからじゃないかな、そういうふうに考えていますので、これはまたよく検討したいと思っております。
○松本(剛)委員 国民も見ておられる、NHKの放送で、総理もおられる中ですから、お役所の課長さんみたいな説明を長くおやりになるのはできるだけ減らしていただいて、説明ではなくて決意をお聞きしたかったんですが、今のお話ですと、一年後、我々の任期が切れて、選挙が終わった後になったら教えてくれる、こういう話なのかな、非常に残念に思います。 この問題、きのう長妻議員も申し上げました。私も一番最初に国会の本会議で質問をさせていただきました。そのときも申し上げました。これを与野党の間の論戦にするつもりはない、直してくれということをずっと言い続けてきている。 きのうも、標準報酬月額のサンプル調査だってお願いをしたのに、手順が違う、こうおっしゃった。しかし、全員への発送も含めて、民主党が提案をさせていただいたことは半年後ぐらいには皆さん結局おやりになることになっているんです、この問題については。ですから、ぜひそこはお互いにいいものを取り入れるということでやっていただきたい。 もう一つ、後期高齢者の医療の制度も、今回の補正予算でシステムの問題も費用も入ってきております。今新しい案を考えるということを総理もおっしゃいましたが、ちょこちょこ手直しをするたびに、毎年何百億というシステム改修費用がかかってしまうんですね。しっかりと考えてまとめて出していただくというのが国民の税金の使い方だ。これは今も、抜本的見直しなのかと思ったら改良といったような言葉に変わってみたり、いろいろ変わっています。これで何カ月後かに改良が出て、またシステムの手直しをやって、また改良が出て、また何百億使って、こういうことになるのはぜひ避けていただきたい、これは要請を申し上げておきたいと思います。 この補正予算に関連して、私からも、やはり資料の要求のことについてお伺いをさせていただきたいと思っていますが、実態を一つだけお話しさせていただきます。 この補正予算、今申し上げたような中身もお聞きをするのに、先週から私は中身の説明をお願いしておりました。最初は、予算の数字の説明においでになるのに、口頭ではいかがですかという話でした。予算の説明を口頭でおやりになるんですかと言ったら、持ち帰って検討しますと。どちらと検討されるんですかといえば、もう皆さん御存じのとおりであります。資料をもって説明を私がいただいたのは昨日の六時半であります。 よく、質問がなかなか遅くて準備がかかるから、こう野党の批判をされますが、その前に出すべきものをしっかり出していただきたいということを私どもは強く要請をさせていただきたいというふうに思っています。 そしてもう一つ、今回は、私は予算の中身をお聞きいたしました。省内もしくは政府内で、予算を積算されるに当たっては計算をされておられるでしょうから、その資料を見せていただければいい、こういうふうに申し上げました。残念ながら、そうしましたら、資料をつくるのに時間がかかると。なぜ積算を私が聞いてからつくるんでしょうか。そんなことはあり得ないと思うんですね。 隠そうとするから労力がかかる、秘密をつくろうとするから労力がかかるというのは一般的にはそのとおりだと思いますが、そういうことをされるということ自身が、根本的な問題として私はぜひ申し上げていかなければいけないと思っています。 そこで、官房長官が全省庁ということであればお聞きをさせていただきましょう。 今回、今この議論も踏まえて、今までは、私どもが承知をしている限り、私ども、そして昨日の答弁ではマスコミが要求した場合も、場合によっては同様に要求は各役所から自民党の国対に行く、こういうプロセスだというふうにお聞きをしました。きのうきょうの答弁で、大臣が最終的に責任を持つと言われた大臣もおられるわけですが、そうしたら、そこから大臣に行くんでしょうか。どういうプロセスをきょうからおとりになるのか、それをお聞きしたいと思います。
○河村国務大臣 お答え申し上げます。 基本的には、先ほどもお話がありましたように、資料をつくったり、いろいろなこと、膨大な資料を要する場合もあるので、自民党国対の方からは、今、職員の事務負担軽減等々もこれあり、資料要求のあり方についてのルールづくりを民主党にも申し入れている、国対委員長から国対委員長間で申し入れもしてあることを踏まえて、そして、既存の資料を提出するようなものを除いては、資料要求の実態を把握するために、事前に個別に自民党国対に相談してほしい、こういうことがあったので、内閣官房、内閣総務官室としても、自民党国対の依頼を受けてその内容を各府省に伝えた。その基本概念は、議院内閣制のもとで与野党一体の中でやる中で、これは与党の依頼でもある、資料請求について情報提供を行うに特段の問題はないんだという前提に立ってやったところでございます。 しかし、先ほど来の議論、きのうからの議論も踏まえながら、最終的な責任は大臣が判断をされるわけであります。したがいまして、内閣官房長官といたしましても、先ほど御答弁申し上げましたように、大臣が最終的責任を持ってきちっとこたえる、そのことを旨として各省庁それに対応するようにということで、これは統一見解として私の方から各省庁に発する、こういうことになるわけでありまして、このような形でこれからの対応を図っていきたい、このように思います。
○松本(剛)委員 お伺いをしたかったのは、国対の関与が引き続き続くのか、大臣が最終的な責任を持つというのはどういう手順でお持ちになるのか。少なくとも、資料の要求があってから国対に入るまでの手順は既に確立をされているわけであります。その先、どういう手順なんですか。国対に入るという手順がなくなるんですか。確認をしておきたいと思います。
○河村国務大臣 お答えいたします。 これは議院内閣制のもとでの与党内部の問題でございますから、国対の方からそういう要請があった、大臣が最終的にどの資料をどういうふうに出すか判断をして国対に対応していく、こういうことになろうと思います。
○松本(剛)委員 繰り返しになりますが、資料を求めて、国対へ入る手順は確立をされておるわけであります。大臣にはどうやって入っていくんですか。
○河村国務大臣 これは、もちろん国対に出す前に大臣がすべての案件について良否を判断する、こういうことであります。
○松本(剛)委員 国対に出す前に大臣がごらんになって、大臣が最終的な責任であるにもかかわらず、もう一遍国対の判断を仰ぐことになるんですか。
○河村国務大臣 国対の判断をまた仰ぐということにはならないと思いますが。役所に対して大臣が指示をするわけでありますから。
○松本(剛)委員 官房長官、それであれば、国対は関与する必要がもはやないんではないでしょうか。
○河村国務大臣 これは、議院内閣制のもとで与野党一体の中でやっていくわけでありますから、国対の要求があれば……(松本(剛)委員「政府の方ですよね、与野党一体じゃなくて」と呼ぶ)議院内閣制のもとで一体感の中でやっておる、こういうことでありますから。
○松本(剛)委員 それでは、国対は今回もどういう権限でお役所に指示をされたんでしょうか。しかも、先ほどの経緯の話を聞いていても、事後的に大臣に報告が行ったというケースもあるようなんですが、政府・与党一体という中で、しかし国対は、対外的な説明責任を負うようなお立場でもありませんし、そういう職務でもないというふうに思います。国対はどういう権限で官僚に指揮命令が出せるんでしょうか。
○河村国務大臣 今、国対の指揮命令と言われましたけれども、大臣は国対の指揮命令を受けているという関係ではありません。 しかし、議院内閣制のもとでありますから、役人に対する最終責任は大臣が持っているわけでありますから、これは大臣に事後報告したとかというようなことはもってのほかでありまして、大臣がきちっと受けとめて、それに対して判断をしていく、こういう仕組み、これはもう議院内閣制のもとで当然であろうというふうに思います。
○松本(剛)委員 大臣のもとにお役所の官僚がおられる。国対から今後こうしろと指示がおりて、一回はその指示が動き出したわけですね。そういう形で、役所の資料要求があったら、こっちへ流すと。だから、これをもう一度改めて、本来の縦のラインにされるというのであれば、国対の関与というのをそもそもおやめになるべきではないですかと申し上げたんです。
○河村国務大臣 お答えいたします。 松本先生、指示と言われるから誤解を招くのでありまして、あくまでもこれは協力要請として受けとめておる。先ほどから申し上げておりますように、大臣の方は、国対から指示を受けているという認識ではございません。議院内閣制のもとで、資料要求に対して、依頼に対して応じておる、こういうことであります。
○松本(剛)委員 議院内閣制でも、だれでもが政府に口を出していいということにはならないと思います。その意味では、国対と政府の関係というのはきちっと整理をしていただかなければいけませんし、先ほど申し上げたように、国対は国民に説明をするような立場ではないわけであります。ぜひ、自民党国対と政府の関係、政府・与党内における国対と政府との関係、そして今回、そもそもこれは政府の情報なんですよ。政府の情報は基本的に国民のものじゃないですか。公開するのが原則じゃないですか。これをまずチェックするという発想そのものをぜひ改めていただきたい。 政府と国対の関係、それから情報に対する基本的な考え方、官房長官、統一見解を出していただきたいと思いますが、いかがですか。
○河村国務大臣 先ほどから御答弁申し上げておることでございますけれども、議院内閣制において政府・与党間の関係を踏まえる、これは国会すべての責任を議院内閣制のもとで運営をしていくということでありますから、その上で、一方の責任がございます与党側からの協力要請に対して、これにこたえていく、これは何ら問題のないところであるというふうに思っておりまして、そのことが隠ぺいであるとか、そういうふうな疑念がおありならば、今御指摘がございましたから、これまでの考え方をおまとめ申し上げまして、後ほどきちっと対応したい、こういうふうに思います。
○松本(剛)委員 予算の審議は続きますので、きちっとしておまとめになるということでありますから、政府と与党、法的に、政府との関係での国対というものがどういうものであって、これは国民に対する説明責任の問題もありますし、そういったものがいわば政府の情報管理の一端に関与をするというのはどういうことなのかということを、しっかりと見解をお示しいただきたいと思っております。 次に、天下りのことについて幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。 舛添大臣、お手元に配ってある資料、大きさの関係でこれ以上小さくするとあれなので二ページに分かれていますが、二の一と二。 中身についてもいろいろ申し上げたいんですが、雇用関係の各種給付金、助成金、おやりいただくべきだと思われるものもたくさんあるんです。あるんですが、二の一をもう一枚めくっていただいて、二の二の一番左側のところを見ていただきたいんですね。 この下のところを見ていただくとわかるんですが、局と書いてあるのは労働局であったりハローワークなんですが、それ以外はさまざまな団体であったり独法であったりするんですね。一つ一つ申し上げるまでもなく御存じのとおり、いずれもかなりの運営資金の高い部分を政府の公的なお金に頼っていて、役員を含めてしかるべきところには天下りの人がいて、そして助成金を出していくという形になっているんですが、なぜこのようにいろいろ細かく分かれて、あえて言えば、わかりにくくあっちこっちを通らなければいけないんでしょうか。整理される気はありませんか。 このことは、実は、この中の財団の一つは昨年の三月に参議院で蓮舫議員が取り上げておりますし、ことしの四月、決算委員会では私どもの行田議員もこれを全体的にも取り上げさせていただいて、大臣も問題としては意識をされておられると思いますけれども、お考えをお示しいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 一つ一つの団体、それから支援事業の内容については細かく精査をしていかないといけないと思いますけれども、これは一例として委員が出されたと思いますけれども、一般的に、例えば雇用支援というのはマーケットメカニズムでいきませんから、私は、政府がきちんと労働者の権利は守るべきだということを思います。 ただ、そのときに、直接的に政府がやるのか、今言ったような形でやるのか、いろいろあると思いますが、同時にこれは天下りという問題をそこに含んでおります。どういう形でこれを是正するのか考えないといけないと思いますし、今、定員削減を含めてすべてのスリム化をやるということを指示しておりますけれども、政府全体としても、こういう関連の団体について、そして天下りの実態についてきちんと検討してやる。 そのときに、まさに国民の目線に立って雇用の確保を、例えば、働く女性がきちんとしたキャリアパスをとっていけるためにはどうするのか、こういうことについての視点もまた忘れてはいけないと思いますので、委員の問題意識も受けながら、今後とも努力を重ねていきたいと思っております。
○松本(剛)委員 ぜひ、大臣、早急に見直しに着手をしていただきたい。 これは少し字が細かくなっていますが、今回ここに、ハローワークも含めて五つのいわば窓口が、五種類のがありますが、ハローワークも含めればそのうち三つが都道府県にも事務所を持っているんです。私どもも行ってみました。必ずしも便利なところにあるわけではない。そして、個々の事務所でやっておられる方々の最前線の方には、やる気のある方も少なくないわけでありますけれども、もっと知ってほしいと言っているところもあるわけです。 もっと知る一番いい方法は、やはりハローワークなりにワンストップにすることですよ。これをおやりになるということを、これは天下りの枠を確保するという問題を除けば、多くのものはワンストップにした方がよっぽどいいと思われるものがたくさんあるということを私は具体的に見てまいりました。 早急に見直しに着手をしていただけるかどうか、これがある意味では政府の姿勢の一つの試金石だと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 この図をごらんになって委員が今おっしゃいましたか。(松本(剛)委員「いや、違います、その前ですよ」と呼ぶ)その前ですね。 二ページ目を私も今拝見させていただいておりますけれども、そこに、雇用の維持から始まって、たくさんあります。 一つは、今委員がおっしゃったように、ハローワークにワンストップサービスで集中させるというのは一つのアイデアだと思いますけれども、その場合に、例えば私が先ほど申し上げた、働く女性を集中して支援する、それからその最後のところにベビーシッター云々という図がありますけれども、例えばベビーシッター関連の御支援をする、そういうことについてのきめの細かさというものとワンストップサービスをどう両立させるかというのももう一つ問題だと思いますので、この点も含めてすべて検討させていただきたいと思います。
○松本(剛)委員 これは天下りが絡んでいますから、やらない理由を見つけることではなくて、ぜひやる理由を見つけていただきたいと思います。 時間がないので先へ行きますが、今ちょっとごらんいただいていた資料の三も、私も何度も見てみましたけれども、何でこの右上に絡まなければいけないのか。これははっきり言えば、上の団体は二つとも天下り団体ですよ。天下り団体だからしっかりしているのかどうか知りませんけれども、天下り団体を二つも絡ませる必要があるようにはどうしても思えないわけであります。ぜひ、それを整理していただきたい。 そして、天下りのことについてお伺いをさせていただかなければいけないと思っております。 昨日、長妻議員との議論で、わたりが問題になりました。これは、昨日もお示しをさせていただいたわたりであります。ここにあるのは平成十九年度でありますが、お手元の資料には平成十五年度から取り上げさせていただいております。 今後、各省あっせんが終了するまではこういった取り扱いになるという昨日の予算委員会での議論だった、総理と甘利大臣の御答弁はそういうことだったというふうに理解をいたしますが、そういうことでよろしいでしょうか。
○甘利国務大臣 昨日のやりとりが一部誤解されて報道されている点がありますので、再度御答弁をいたしますが、中立的な官民人材交流センター、これがことしじゅうにでき上がります。これができ上がりますと、わたりはなくなります。最初の、公務員をやめるときの就職支援しかやりませんから、わたりはなくなります。 ただし、これが本格起動するまでの間、暫定的な期間が残ります。その間は省庁の再就職支援は残るわけです。 ただし、今までと違ってチェックが入ります。再就職に関する監視委員会というものがチェックをするわけであります。ただし、それは国会同意人事でありますから、国会に出しましたけれども、民主党さんの御賛同をいただけていなくて、できていません。ですから、できるだけ早く賛同してくださいということです。 それから、では、省庁がその経過期間の間に最初の就職支援、それからその次までどうするのかということにつきましては、これは政令で定めることといたしておりますので、まだ中身をどうするかを議論中ということが正確なところであります。
○松本(剛)委員 であれば、わたりを決断でやめていただいたらいいんじゃないでしょうか。
○甘利国務大臣 政令の中身を詰めていくのは私の所管ではございませんで、官房長官の所管でございます。
○河村国務大臣 この問題は、昨年の通常国会で、国家公務員法改正法において、各府省の再就職あっせんを全面的に禁止して、そして中立、透明な仕組みによる官民人材交流センターに一元化するという方向が今出されたところであります。 したがいまして、改正法は年内に施行されることになるわけでありますけれども、官民人材交流センターが職員の離職に際して原則として一回限りの再就職の援助を行うものであって、いわゆるわたりについてセンターがあっせんすることはない、こういう決まりになっておるわけでございます。 ただし、経過措置がこれにはございまして、官民人材交流センターの設置後三年を超えない期間に限り、再就職等監視委員会の承認を得た場合には各府省によるあっせんを暫定的に行えることとはしておりますが、その承認基準について現在検討中でありまして、いずれにしても、経過措置の期間が終わる、遅くとも平成二十三年中に終わるわけでありますから、後は、各府省によるあっせんは、いわゆるわたりであるかどうかにかかわらず全面的に禁止されることになる、こういうことでございます。
○松本(剛)委員 経過措置の三年間の間のことをお聞きをしておりまして、その後のことはよく承知をいたしております。ですから、総理、前内閣では、その経過措置の間のわたりもやめるべきではないか、こういうお話でございました。これは、政治的判断、決断の問題であります。 総理、役人を使いこなすとおっしゃっていますが、わたり、おやめになる、こうおっしゃるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 昨日も同様の質問をいただいたと記憶していますが、向こう三年の間をどうするかという件につきましては、これは政令で定めるということにしておりますので、目下検討中、それしか答えようがありません。直ちに今すぐやめます、はい、あしたからやめますというわけにはなかなかいかぬのではないかと率直に思っております。
○松本(剛)委員 お手元にも資料がありますけれども、各省それぞれいろいろなあれがありますが、今回の十九年でいえば、下の経済産業省のところをごらんをいただきたいと思います。典型です。 これは、Cの方が一つの独立行政法人に行き、その独立行政法人の方は認可法人である財団に行き、そしてその認可法人の財団から所管の財団に行く、完全にわたりの流れがはっきりと見える仕組みになっているわけであります。 それでは、甘利大臣にお聞きをしたいと思います。 平成十九年、折しも経産大臣もしておられたと思います。これは、お役所から、私どもがあっせんをしました、こういうことで報告をいただいた内容なんですけれども、既に民間に出ておられる方の就職のお世話というのは役所の仕事なんでしょうか。
○甘利国務大臣 きのうも申し上げましたけれども、私は、公務員制度改革の中で、公務員というのは、国民が税金を払って雇っている職員でありますから、ですから、これから三高を求める、つまり、高いモラル、高いモチベーション、それから高い能力、それを育てていくということを申し上げました。 国民がお金を払って雇っている従業員を優秀にしていく、その優秀な人がどこにいるかという情報を提供すること自身は、いわゆる職務専念義務違反という御指摘がありましたけれども、それには当たらない。国民の大事なお金を使って優秀な人材をこれからも育てていかなきゃならない。そういう人材がどこにいるかの情報を提供するという行為に関しては、職務専念義務違反を、超えているということまでは言えないのではないかと思っております。
○松本(剛)委員 あっせんをされたとおっしゃっているんですよ。情報であれば、広く公開をされて、あらゆる人に平等に情報を上げるべきであって、特定のところにあっせんをされているわけですよ。 しかも、民間企業でも、その企業をやめるときに次の就職をあっせんするということはあるかもしれません。しかし、これをごらんになっていただいたら、社名もはっきり入っていますが、全くの民間の金融機関に一回出られた方、その方の再就職をなぜあっせんするのか、どういう立場で役所でおやりになっているのかとお聞きをしたんです。情報提供というだけではなくて、あっせんをされているわけでありますから。情報提供であれば、広く公開をすればそれで足りる話でありますから。
○甘利国務大臣 企業側からも、こういう人材はいないかという要望が当然あるわけでありますし、あるいは関係団体からも、団体のガバナンスをしっかりきかせていくための適切な人材はいないかという情報も寄せられるんだと思います。そういう中で、こういう人材はこういう能力を持っておりますということを提供しているというふうに理解をいたしております。 ただ、いずれにいたしましても、中立的な官民人材交流センターというのができましたら、省庁あっせんはもうできなくなるわけであります。そういう仕組みをことしじゅうにつくるわけであります。透明な仕組みの中で人材が活用されるようになるというふうに確信をいたしております。
○松本(剛)委員 そもそも、官民人材交流センターそのものが不要であって、ハローワークに行くべきである、活用するべきであるというのが私どもの考え方であります。 なお、一つだけ甘利大臣にも申し上げたいと思います。 昨日、雇用保険の問題でおっしゃいましたが、国家公務員の退職手当法というのをごらんいただいたらよく御案内だと思いますが、公務員は退職手当の中に失業給付の趣旨も含めて入っているわけでありますから、ハローワークに行くのに雇用保険がないからかわいそうだというのであれば、失業手当の方についても動かさなければいけなくなってしまう、趣旨が変わりますから。それだけ申し上げておきたいと思います。
○甘利国務大臣 昨日私が申し上げたのは、公務員の身分保障がある、その見返りとして雇用保険制度がないと申し上げたのがまず一つです。(発言する者あり)まあ聞いてください。やじは、あなた、いつも多いけれども、ちょっと控えておいてくださいね。 国家公務員退職手当法の解釈という書面があります。この中で、「国家公務員については、法律によって身分が保障されており、民間の労働者のような景気変動による失業が予想されにくいこと等もあって、一部の者を除き、雇用保険法の適用対象から除外されている。したがって、保険料負担も失業等給付もない。」。 それで、今おっしゃっているのは、退職手当法第十条のことをおっしゃっているんだと思います。これは、雇用期間の短い、若い人が退職せざるを得なくなったときに、この在職期間が短い人に適用される。それで、私が申し上げているのは、勧奨退職のような立場の者はどうか。これは、これを適用されておりません。 以上です。
○松本(剛)委員 間違っています、その解釈は。 終わります。
○衛藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○衛藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 この際、岡田克也君から関連質疑の申し出があります。長妻君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岡田克也君。
○岡田委員 民主党の岡田克也です。 まず、国政の基本に関することで幾つか総理に質問したいと思います。 福田総理が、前総理が突然おやめになりました。私、あの突然の記者会見を見ておりまして、どうも納得がいかない、だんだん腹も立ってきました。つまり、なぜおやめになったのかの説明がほとんど私にはわかりませんでした。そして、国民に対して、やめることについての謝罪がありませんでした。 総理は、あの記者会見、あるいは、福田総理がそういった理由の説明もなくおやめになったことについて、どう思われますか。
○麻生内閣総理大臣 これは、総裁選挙に入りました後、ほとんどの会場で私の方からおわびかたがたお話をさせていただいたところでもあります。 ちょっと例は二つある、もう一方の方は病気というので少し事情は違うとは思いますが、いずれにしても、二回続けて任期半ばにして内閣総理大臣の職をやめるということに関しましては、これはいろいろな意味で国民に御迷惑をおかけした結果を招いておるということは確かだと思いますので、その点に関しましてはおわびを申し上げます、そのように申し上げたところです。 理由につきましては、ちょっと私に聞かれてもお答えのしようがないんですけれども、あれで、うんと言われた方もいらっしゃいますし、そうじゃない方もいらっしゃるということで。私にとりましては、その後続けて政治の空白をあけることなく直ちにというのが私に与えられた仕事でもありましたので、当時は幹事長でしたので、幹事長としてその後の総裁選挙を速やかに行うことに全力を挙げておりましたので、内容を分析したというのは、正直なところ、そんなに詳しく分析したわけではありません。 ただ、何でもそうですけれども、やめるときの決意というのは極めて重たいものだ、私自身はそう思って、それ以上を申し上げるつもりはございません。
○岡田委員 やめることは確かに重いことです。しかし、当時幹事長の職にあった麻生総理にとって、なぜやめるのかということは当然問われたと思うんですけれども、国民に対してきちんと説明されるおつもりはありませんか。
○麻生内閣総理大臣 基本的に、幹事長として、その前のときも幹事長、在職期間は、一回目が二十四日、二回目が三十一日と、幹事長というのはなかなか長く務まらぬものだなと改めて、私には向かぬ職なのかなと正直思いながら二回目は伺いましたけれども、正直、二回目の方は驚きました。これは正直なところです。ただ、驚きましたけれども、私どもとしては、直ちにいかに対応するかを考えました。いろいろ自分なりに真剣に考えた上での結論だと言われましたので、それ以上深く理由を追い求めたわけではありません。
○岡田委員 安倍さん、そして福田さんと、一年間でそれぞれおやめになったわけですね。もちろん本人の事情あるいは資質の問題もあるかと思いますけれども、やはりそれを支えるだけのものが自由民主党になかった、そういうことをもって私は、もう自由民主党は政権政党としては落第だ、こう思うんですが、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 そこは見解が違うと存じます。 基本的に、やめられた、病気その他いろいろ、お二方、それぞれ理由は違います。ただ、それによって直ちに自由民主党に政権担当能力がないと短絡的に結びつけるつもりはございません。
○岡田委員 先ほど来聞いておりますと、要するに、福田さんがおやめになった理由を説明するつもりはないと。御存じないはずありませんからね、当然引きとめられたはずだし。そのことだけはわかりました。 さて、この予算委員会、今審議をしておりますけれども、一時期、総裁選挙のさなかで、麻生さんは自分は一言も言っていないというふうに言われていますけれども、与党の幹部の中で、総裁選挙で盛り上げて、そして新総裁が選ばれれば、その余韻のある間に直ちに解散、十月二十六日ないしは十一月二日が投票日だ、こういう話が大分ありましたよね。(発言する者あり)でも、これは別にマスコミが勝手に言ったんじゃなくて、与党の幹部も確かに言っていますよ。 そういう、予算委員会すら開かずに冒頭で解散するという考え方は、私は議会人としていかがなものかと思いますが、総理はどうですか。
○麻生内閣総理大臣 解散については、与野党の中でも今がいいとか御要望がいろいろありましたのはよう知っております。野党の方からもなるべく早くやれという御要望もいろいろありましたし、与党の中からもあったのはよう知っておるところではありますが。 私は、岡田さん、今、世の中というのは、選挙よりは、やはり、リーマンが表に出たんですけれども、結構ずっと長く続いておりましたからよく御存じのとおりなので、これはぐあいが悪くなるだろうなと去年のうちから思っていない方は、よほど経済とかそういったものがお詳しくない方だと思いますよ。だから、そういった意味では、金融問題がこれだけ大きくなれば実物経済にかなり影響が出てくるであろうということは多くの方が思っておられた、私はそう思います。 したがって、ことしの初めぐらいから急激に景気感が悪くなってきたという意識がありますので、私は全国回らせていただきましたけれども、やはり景気に対する不安というものは物すごく強く感じております。特に、東京周辺よりは地方の方が大きい、私はそういう感じが強くしますので、そういった意味では、今この種の景気対策というものをやらないと、これは先ほどの松本先生の御質問だったと記憶しますが、一九二九年以来のというお話があっておりましたが、私も、あれに匹敵するほどの大きい、しかも今回ヨーロッパもかなり巻き込んでおりますから、その意味では日本に影響は必ず出てくるであろうと思っております。 そういった意味では、目先、やはり景気対策とか、そういう金融対策とかいうものが優先されるべきものだ、私自身はそう思っております。
○岡田委員 ですから、我々、この補正予算の審議をいたずらに引き延ばすつもりはない、そのことははっきりと申し上げているわけでございます。もし本当に金融危機も含めて前からわかっていたということであれば、本来であれば、この補正予算の中にそういうことも含めて当然提出されるべきであったというふうに思うわけです。 景気の問題があるということはわかるんです。しかし、麻生総理、ちょっと恐縮ですけれども、麻生総理の今のこの内閣の位置づけというのは、仮免内閣とか選挙管理内閣と言う方もいますけれども、基本的に国民の信を得ていない、そういう内閣ですね。安倍内閣や福田内閣が弱かったのも、やはり選挙を通じて選ばれた総理じゃなかったということだと思うんです。そういう意味では、しっかり選挙をやって、そして、自信がおありなら、基盤を固めて、そういった根本的な金融経済対策も含めておやりになったらいいと思うんですが、いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、どのみち来年の九月十一日までには任期満了ということになりますので、それほど先行き長くないということなんだと思います。 それでありますから、当面、今急いでおります景気対策、特に、これも先ほどの松本先生の御質問だったと思いますが、年末の資金繰り対策など、我々が今回のものをつくらせていただいたのが八月の二十八日だか七日だったかと記憶します。 リーマンの話が表に出て騒ぎになりましたのが九月の十五日、半ばぐらいだったと思います。その後、わっと広がって、AIGの方はアメリカは何とかしましたけれども、波及効果は結構大きくて、ヨーロッパの方で取りつけ騒ぎが起きたりいろいろしておりますのは、もう御存じのとおりです。ヨーロッパの中で協調もできておりませんから、いろいろヨーロッパの中でも荒れておるのも御存じのとおり。 こういったもので今のところ日本もそれの直接被害が金融のシステムとしては出てきていないのは、我々としては過去の経験則に習った、学習したからだと思います。 ただ、問題は、これから先どういったことになってくるかというのをよく見きわめてちゃんと対策をしておかないと迷惑をかけることになる。それをきちんとしないで、はい、解散というのを国民が望んでいるかといえば、私は、それよりはまずは景気対策だろうというお気持ちの方が強いというように思いますので、政府としてはそれにきちんとこたえた上での解散ということが正しい道筋ではないか、私自身はそう思っております。(拍手)
○岡田委員 随分拍手が沸きましたけれども、わかりやすく言えば、やはり、選挙の結果に対する調査の結果が、今そのときにあらずということなんじゃないですか。その段階で急に政府の考え方が変わったというふうに私は思っておりますけれども。 さて、では次に、地球温暖化についてちょっと申し上げたいと思います。 地球温暖化問題に対する総理の基本的な考え方をお聞きしたいんです。所信の表明の中でもいろいろ言われましたけれども、私は、福田総理と比べて大分思い入れが少ないのかな、さらっというふうに聞こえてしまうんですけれども、地球温暖化問題についての総理の基本的な考え方をお聞きしたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 所信表明の中では、問題を絞りましたので、この種の話を申し上げませんでしたが、これは、日本にとってはいろいろな意味で、成長の制約になるという説もありますけれども、環境技術とか、またそれに関連いたしますエネルギー効率、フュエルエフィシェンシー、燃料効率の話は今、日本は世界一、アメリカの二倍、中国の八倍、ロシアの十八・五倍の燃料効率、これはIEAが発表している数字ですけれども、そういうような日本のすぐれた技術というものは、これは世界が日本並みにしてもらえさえすれば明らかにCO2は下がりますし、石油の消費量も減りますし、いろいろな意味で日本の技術というものは海外に伝えられる。逆に言えば、成長産業になり得る分野。 また、いろいろなところで水が足りなくなったり、水がもたなくなったりしておりますのがいっぱいありますけれども、我々も、かつて、東京湾にはもうほとんど生物がいないとかいう騒ぎになった時代もありました。それをきちんと、多くの住民の協力を得、また廃棄物のいろいろな規制をし、いろいろな再生技術をやって、結果的には東京湾の一部にはキスがすんでいるというところまで回復してきたというのは、住民の努力やら技術の進歩やら、ありとあらゆる努力の結果なのであって、日本が世界に誇れる環境技術というものは大きなものなのであって、ぜひ日本並みにしてくれ、おれたちは少なくとも国土の七五%、七〇%が緑で覆われているんだ、そういったようなところは堂々ともっと誇ってしかるべきところではないかと思っておりますので、私は、これを制約要因とは考えず、むしろ成長要因と考えるべきというところが多分福田総理とは少し違うのかもしれません。 私は、これは決して悪い話ばかりではありませんということをずっと申し上げておりましたので、そこは少し違っておるかもしれませんけれども、基本として成長と両立し得るものだと思っておりますので、この話というものは関心としてはかなり強い分野の一つであります。
○岡田委員 この地球温暖化の問題を、成長にとっての制約要因じゃなくて成長要因である、経済にとっての、そういうふうに考えるべきだというのは私も同じ。恐らく福田さんも同じだったと思うんです。 ただ、今お話しになった中で、若干私なりの感想を申し上げると、確かにGDP原単位はかなり日本はいいんですね。ただ、一人当たりで見るとOECDの中で平均値です、日本は。それから、GDP原単位というのは為替とかいろいろなもので変わるわけですから、私は、余り楽観していると、いつの間にか追いつき追い越せになってしまうんじゃないかというふうに考えております。 今、総理は日本に関して言われたんですが、私は、この温暖化の問題を考えるときに、日本にとってどうかということも大事ですけれども、それ以上に、人類にとってどうか、あるいは地球全体にとってどうか、そういう視点が大事だと思うんです。そういう視点から考えて、この温暖化の問題について総理はどういうふうに考えておられるか。
○麻生内閣総理大臣 まことにおっしゃるとおりだと思います。 今、伸び盛りの国というんですか、何とか新興国の中で、中国の十三億、インドの十億等々、人口の大きな国において経済成長の発展の真っ最中。したがって、生活が、自転車からモーターバイク、モーターバイクから自動車というように変わっていくと一人当たりの石油消費量が激増するという流れの中にあってということを考えますと、やはり地球全体でそういった新興国の経済成長をちゃんと考えながら、かつ、いわゆるCO2だ、SOxだ、NOxだということを考えていかないかぬということになると、これはなかなか先進国の都合だけじゃいかない。そういったところも考えてどうするかというのが、これこそ国際協調だと思います。 少なくとも、過日行われた洞爺湖サミットに、各国みんな、私の表現を言わせていただければ、水を飲みたくないと言っていた人をとにかく水飲み場までみんな連れてきて、みんな水は飲もうという約束まで取りつけられたことは、あの洞爺湖サミットは評価されてしかるべき一つの会議だったと、多分後世言われると僕は思いますが、今のところ、何となく日本における評価は低い。 しかし、少なくとも、中国を含めてあの会議に出てきて一兆円の話をしておりますので、私は、今おっしゃるように、今後とも、岡田先生、やはり海外と連携をとりながら、そういった人口の多く、今発展を急激にしつつある国々との間の連携を密にしない限りは成功はしない、何となく数値だけ決めてこういうふうにしようといったって、実行を伴わなければ意味がありませんので、そういったところまで考えるのにいろいろなことを我々は考えていかなければならないし、これは多分、日本がリーダーシップをとってでも、どうしてもこれはやるべきということを言い続ける必要があるのかなという感じがいたしております。
○岡田委員 そこで、世界全体がこの問題をクリアしていくために、やはり、数値目標といいますか、数字が一つ極めて重要になると思うんですね。二〇五〇年に世界全体で温暖化ガスの排出量を半減するというのは安倍さんも主張されたところだし、福田さんも、そしてG8サミットでも、まあ不十分ですけれども、先進国の中で共通認識になったということであります。 当然、麻生総理も、二〇五〇年半減、世界全体で半減ということは前提に考えておられると思いますけれども、福田総理の時代に、二〇五〇年に日本自身として六〇から八〇%削減ということを言われたわけですね。この点については、認識は共通されていますか。
○麻生内閣総理大臣 六〇から八〇。二五から四〇じゃないですか。(岡田委員「それは二〇二〇年。二〇五〇年の話」と呼ぶ)僕は、ちょっと正直、今その数字を詳しく持っていないんで。どれですか。 済みません、間違えました。 基本的には、二〇五〇年、今から四十二年先に六〇から八〇という数値目標を掲げておって、これはみんな合意しておるわけですので、この点につきましては、今後ともその線に沿って努力していくというのは当然のことだと思っております。六〇から、あれが六〇でしたっけね、六〇でやり続けるというのは当然だと存じます。
○岡田委員 二〇五〇年、六〇から八〇という数字は、国際的な合意はない。ただ、福田総理はそれを言われたということですが、違いますか。
○麻生内閣総理大臣 そのとおりです。
○岡田委員 ちょっと、今お聞きしていると、心もとないな。二〇五〇年の数字が、福田総理の言われた数字がまだ頭に入っておられないかなという感じですけれども。 二〇二〇年に、これは中期目標の話なんですね、福田総理は、今は言わないとサミットの前に言われたんですね。今は言わない、しかし、来年には日本も設定をする、こういうふうに言われました。 この二〇二〇年の中期目標を来年設定するということについて、総理は同じ考えなのか、そして、その際にどういう数字を考えておられるのか。
○衛藤委員長 まず、先に環境大臣斉藤鉄夫君。
○岡田委員 いや、総理の考えを聞きたいんです。環境大臣には後で聞きます、私。環境大臣じゃなくて総理に聞いているんです。
○衛藤委員長 予算委員長が裁きますから。先に大臣。
○岡田委員 総理の考えを聞いているんです。環境大臣の考えは聞いていない。総理に聞いているんです、総理に。
○衛藤委員長 委員長の議事整理権に従ってください。
○岡田委員 いや、総理に聞いているんです。環境大臣には後から聞きますから、いいです。要りません。総理、総理。
○衛藤委員長 先に環境大臣斉藤鉄夫君。
○斉藤国務大臣 委員長の御指名ですので、お答えさせていただきます。(岡田委員「総理、お答えください。総理、総理の考えを聞いているんです」と呼ぶ)
○衛藤委員長 内閣総理大臣麻生太郎君。
○麻生内閣総理大臣 今御指摘のありました二〇から四〇の件につきましては、来年にこの話を、半ばごろでしたか、来年中にこの中期目標を設定するということに関しましては、実行させていただきたいと思います。 今後とも、これは、オープンというか開かれた場所で有識者等々お集まりいただいて会議をしていただくことになっているのは、少なくとも日本の国の持っているのを削減できる可能性というものと、その実現のためのコスト、幾らかかるんだという話等々は、我々としては詰めないかぬところだと思いますので、言うだけなら簡単ですけれども、実行しないとどうにもなりませんので、そのためにどうするかという、コスト等々を含めて両方検討させていただくということにいたしております。
○斉藤国務大臣 二〇五〇年に地球全体の二酸化炭素排出量を半減させる、これは、G8でも共同の目標として持とうということが合意されたところでございまして、人類の歴史上大きなステップだと思っております。 地球全体で半分にするということであれば、先進国はもっと減らさないといけないということで、日本として六〇から八〇%削減する、これは低炭素社会づくりアクションプランの中に政府・与党として決めたところでございます。 そして、その目標を達成するために、いわゆる中期目標が必要になってまいります。この中期目標をどう決めるかということにつきましては、二〇二〇年から三〇年の間に地球全体の排出量をピークアウト、頭打ちにして、二〇五〇年までに半減させる、そのためには先進国はより強い努力が必要でございまして、いわゆる科学者の集まりであるIPCCは、日本が二五から四〇%の削減が中期目標として必要であろう、このように言っております。 今後、このIPCCの結論等をよく踏まえながら、日本はセクター別アプローチという手法を提案しておりますけれども、その手法を使って中期目標を定める、これを来年の半ばぐらいには政府として提案したいと思っております。
○岡田委員 斉藤さんにもう一つお聞きしておきますけれども、環境大臣になる前に随分いろいろな環境のシンポジウムで御一緒しましたね。そのときに公明党の政調会長として言われていたのが、二〇二〇年に最低でも二五%削減するということを公言されていたと思いますが、そのお考えは今も変わらないですか、大臣になって。それとも、大臣になって考えが変わられたんですか。
○斉藤国務大臣 産業革命の前は、大気中の濃度は数万年にわたって二八〇ppmでした。ずっと一定でした。産業革命が始まって、どんどんいわゆる石炭、石油を燃やし始めて、今、三七〇まで上がっております。これを将来四五〇とか五〇〇ppmまでに安定化させなければ、抑えなければ地球は破滅を迎える、これがほぼ、九〇%以上の科学者が確認をした科学の結論でございます。 そのためには、先ほど申し上げた二〇五〇年の目標、そして、その二〇五〇年の目標を達成するためには、日本、先進国として、中期目標を、二〇二〇年ないし三〇年の間に二五%から四〇%減らさなくてはいけないというのが科学からの要請でございます。 政治は科学の要請に謙虚でなくてはならない、このように思っておりまして、そういう目標に向かって努力をする、このことが必要だ、公明党の政調会長時代、そのように申し上げておりました。 今回の自民党と公明党の政権与党合意の中に、科学の知見を大切にして中期目標を定める、そして来年のしかるべきときにこの中期目標を発表する、このように政権合意が成ったところでございます。 公明党の政調会長のときと言うことが違ったではないかということでございますが、公明党のときは、それが正しいと思っておりました。今も、科学の要請は尊重しなくてはいけない、政治は科学に謙虚でなくてはいけない、それは当然変わっておりませんが、政府の責任者という立場になりました。 また、これから最も大切なのは、アメリカ、中国、インドを巻き込んでいくことです。その巻き込むときに、こちらの手のうちを最初に出してしまうと、その巻き込みもうまくいかないというようなことも予想されます。結果的にこの中印米を巻き込んで国際的な枠組みができるように、全力を挙げてまいります。
○岡田委員 長々と御答弁されましたけれども、公明党の政策責任者のときは二五%削減と言ったけれども、政府の一員となった今は二五という数字は言えない、こういうことですね。簡単に言えばそういうことだと思うんですよ、今のお話は。 そこで、麻生大臣にちょっとお聞きしますが、先ほどコストがかかると言われましたね、コストがかかると。確かに、いろいろな、省エネとか代エネ、代替エネルギーの導入とか、そういうことをやっていく中で、いろいろな意味でのコストがかかるというのはわかるんですけれども、それは、単なるコストではなくて、総理、最初におっしゃったように、成長のための一つのエンジンにもなる、こういうことだと思うんですね。 例えば、ハイブリッドカーをこれからたくさん入れる、あるいは電気自動車をたくさん入れないとクリアできないと。それは、その分追加的なコストかもしれませんけれども、しかし、たくさん入れれば費用も下がっていきますし、そのことによって、炭素に依存しない、そういう経済成長ができるのであれば、それはプラスの面もあるので、単にコスト、コストと言ってマイナスであるかのような言い方というのは私はいかがなものかと思いますが、どうでしょうか。
○麻生内閣総理大臣 おっしゃるとおりです。 ただ、商売をやっておられた、あなたが商売しておられたわけではないが、商売しておられるのでおわかりと思いますが、コストというのは、資金繰りからいきますと手前にコストがかかりますので、その点も考えないといかぬ。これは現実的な話でそう申し上げているだけであって、これがマイナス要因だからできないと申し上げているつもりはございません。
○岡田委員 そこで、ちょっと具体的な問題を一つお聞きしたいと思うんですけれども、今、日本は、京都議定書で、地球温暖化ガスの排出量を九〇年比六%削減という義務を負っております。しかし、現時点では、六・二%プラスということになって、このままではとても責任を果たせない、そういう状況にございます。 そこで、例えば、一九九〇年から二〇〇六年までの、最近値の二〇〇六年までの、六・二%ふえたその内訳を見ますと、CO2排出量では十一・四億トンから十二・七億トンへと一・三億トンふえちゃっているんですね。六・二%の内訳というのは、一・三億トンの増ということになります。しかし一方で、石炭火力だけで一・三億トンCO2の排出量がふえているんです。だから、この間の、一九九〇年から二〇〇六年までのこの伸び、ほとんどすべてを、一〇〇%近くを石炭火力の伸びで説明できてしまうんですね。 この間、十数年間、ひたすらに石炭火力を新設し、あるいは稼働率を上げてきた、そのことは私は政策の大きな失敗だと思うんですが、いかがですか。
○斉藤国務大臣 今、岡田委員おっしゃるとおり、一九九〇年における二酸化炭素排出量は十一億四千四百万トン、二〇〇六年度ですけれども、十六年たって約一一%ふえまして十二億七千四百万トン、一億三千万トンふえました。これは全体の量です。そのうち石炭は、一九九〇年度三億九百万トンでしたが、二〇〇六年度に四億三千七百万トン、四二%ふえております。これも約一億三千万トン。 この間、日本がふやした二酸化炭素排出量のほとんどを石炭火力が持っている。これは、原子力がうまく回らなくなって、事故等で回らなくなって、その分を石炭火力で補っているというふうな特殊要因もございますけれども、基本的に、電源を多様化していくという基本戦略、それと一九九〇年代から始まりました電源の自由化、エネルギーの自由化、この二つの大きな要因があろうかと思います。 そういう中で、私は、この石炭火力を一〇〇%否定するつもりはございません、エネルギーセキュリティーの観点から、賦存量の多い石炭についての存在を認めていくということは重要ですけれども、しかしながら、今後は、この古い石炭火力を置きかえることによって、大幅に二酸化炭素排出量を低減できるでありますとか、石炭ガス化複合技術などや、それから二酸化炭素の回収、貯蔵、こういう技術と組み合わせて二酸化炭素排出量を大きく低減させる、そういう技術と組み合わせた石炭火力ということでないと国民の理解は得られない、また京都議定書の達成に貢献することにならない、このように思っておりますので、そのような姿勢で臨んでいきたいと思います。
○岡田委員 私は、これは本当に惜しいことをしたと思うんですよ。一九九〇年から二〇〇六年まで六・二%ふえてしまった、その増分は、石炭火力の増設や、それから原子力の稼働率が下がったことで石炭火力の稼働率を上げたということも含めてですけれども、これでほとんど一〇〇%説明できてしまう。 逆に言いますと、一九九〇年の段階で、確かに石炭は安いし安定的だというメリットはありました。しかし、そこにもう一つ温暖化という視点を政府がきちんと出せば、石炭火力の新増設ではなくて、再生可能エネルギーをドイツのように積極的に入れることで、少なくとも、六・二%ふえるんじゃなくて、フラットにはなったと思うんですよ、一九九〇年と同じだけにはなったと。そのチャンスをわざわざ逃してしまったんですよ。これは明らかに政策の失敗なんですよ、政府の失敗なんですよ。 ですから、これからはもう少しそういったことも配慮するということだと思いますけれども、私は、京都議定書、京都という名前がつくこの国際的な約束事をこのままいくと日本はとても守れないような状況、その原因の一つはやはり政府がつくり出したんだということ、そのことをしっかりと認識していただく必要があると思いますけれども、総理、何かお考えありますか。感想ありますか。
○麻生内閣総理大臣 今言われた数字は、先ほど斉藤大臣の答弁のとおりなんだと存じます。ほとんどの分が石炭ということなんだと思いますが、多様化する一端として、今言われてみればそのとおりでしょうが、やはり原子力発電を使えなくなったところは大きかったし、いろいろな意味で、後追いになりますけれども、ああすればよかった、こうすればよかったという点はいろいろ今になれば思い当たらないわけではない。まことにおっしゃるとおりだと思いますが、今後はそういったことも配慮してやっていくべきという御指摘は正しいと存じます。
○岡田委員 先ほどから、中期目標の話とか二〇五〇年の数字の話を総理としていますと、まだ温暖化の問題をきちんと認識されていないのかな、そんな気がしてならないわけで、ここはやはり全人類的な課題、私は、政治の中で極めて大きなプライオリティーを持った問題だと思いますから、しっかりとこの温暖化の問題に取り組んでいただきたい、そのことを申し上げておきたいと思います。 そして、それは単に姿勢だけの問題ではなくて、例えば温暖化税、炭素税をどう考えるか、あるいは排出権取引をどう考えるか、あるいは再生可能エネルギーを例えばドイツのように価格を高く設定して入れていくというような仕組みをどう考えるか、そういうことを具体的に進めていかなければならない、こういうふうに思うんですけれども、いかがですか。そういうお気持ちはありますか。
○麻生内閣総理大臣 これこそ経産省やら環境省が細目詰めつつあるところだと思いますが、取引の話やら何やらは今月中か来月中かにスタートさせていただこうと思って、とにかく試行錯誤の話でありますので、排出権取引の話は今、目先一番近いとは思いますが、そういったところを少しずつでありますけれども確実にやらせていただこうと思っております。 細目につきましては、環境大臣の方から伺っていただければと存じます。
○岡田委員 この問題にこだわりますけれども、例えば排出権取引一つとっても、強制的なキャップをかぶせないんです、今の試行というのは。自分でキャップをつくる、それでは意味がないわけです、やはり強制的にキャップをかぶせる中で取引をしていかないと。そういう意味で、極めて今対応がおくれているということを申し上げておきたいと思います。 さて、ちょっと靖国神社の問題についてお聞きしたいと思います。 総理は、二〇〇八年二月号の雑誌「諸君!」の中で、「断固、総理大臣は靖国参拝すべきだと思う。」「総理大臣が靖国に参拝しないのは異常」であるというふうに発言されましたが、今も同じ考えですか。
○麻生内閣総理大臣 靖国神社のあり方につきましては、雑誌にも書きましたし新聞にも書きましたし、いずれもお読みいただきまして、ありがとうございました。 これにつきましては、僕は、基本的には靖国神社というものが政治の場で話題になるのが最大の問題だと思っています。これは、最も静かなところに置かれるべきものが政治問題になっているところがこの国にとっての不幸なところだと思いますし、祭られている方々にとりましても甚だ迷惑この上ないと思っておられると、私自身はずっとそう思っております。 その上で、靖国神社が宗教法人であるがゆえにという点が多々問題になっているところでもありますので、あの論文の中にも書かせていただきましたが、少なくとも、靖国神社というところが、とうとい命を国家のためにささげてくれた人々を国家が最高の栄誉をもって祭るということを禁止しているかのごとき状況は明らかに偏っている、間違っている、私自身はそう思っております。 したがって、その上でこの問題を、一宗教法人に丸投げしてきたような形のこれまでのところが最大の問題なんだと思いますので、私どもは、このあり方につきましては、これは一概に一宗教法人にこちらが介入してどうのこうのとか言える立場にはないのは御存じのとおりでありますので、行政府としてこの宗教法人のあり方についてどうのこうのというのは、こちらから今言える立場にないというのが現在置かれている状況、その上でいろいろな話をしていただかないかぬところだと存じます。
○岡田委員 今総理が言われた、国家のために命を亡くされた方々あるいはその遺族の皆さんに対して最大の敬意を払うべきことは当然だと私も思います。そして、こういう問題を余り政治の場で声を荒げて議論したくないとは思います。しかし、やはり基本的な、憲法の原則にかかわることであれば議論しなければいけないこともあるというふうに思います。 今説明された総理のお考えについては後ほど御質問したいと思いますが、総理は現時点で、靖国神社に参拝するお気持ちはあるんですか、ないんですか。
○麻生内閣総理大臣 私として、今この場で行くとも行かないともお答えをすることはないということだと存じます。これはずっと、多分同じ答えを、外務大臣のときも同じようなことを申し上げていたと思いますので、総理になってもその立場は同じであります。
○岡田委員 さて、総理の言われた、靖国神社を非宗教的なものにすると。 総理は、靖国の名称をもともとの招魂社にでも戻して宗教法人を任意解散し、管轄を政府に移管して国が追悼行為を行うべきだ、こういうふうに言われていますね。もちろん、総理も言われるように、これは宗教法人である現在の靖国神社がみずから自主的にやるということが前提で、国が強制できることではありません。 しかし、もし靖国神社にその意があるとしたときに、こういった考え方、つまり国の施設にしてしまうということ、私は非常に違和感を持ってこのお話を聞くわけですけれども、これは信教の自由との関係というのはどうなるんですか。
○麻生内閣総理大臣 これはかかって、あれは遺族会等々がみんなでやっておられるところも多々ありますので、遺族の方々の意思というのは極めて大きいと私は存じます、そう思っております。 したがって、靖国神社に祭られておられる方々は、靖国神社で会おうという前提で戦死された方が多いと存じますので、その意味では、遺族の方々の意思というものは極めて尊重されてしかるべきだ、私はそう思っておりますので、政治家がどうしろこうしろと言う種類の話ではない、そう申し上げております。 宗教法人であるがゆえに難しいということでありますので、それならば、別の第三者法人というのであれば、神社という名前が問題なのであれば、靖国廟でも結構でしょうし、招魂社でもよろしいでしょうし、いろいろな形があろうと思っております。 これは私の意見を押しつけるつもりは全くございませんので、こういった意見につきましては、広くいろいろな方々の御議論をいただいた上、結論を得ていただければと存じます。
○岡田委員 総理にお聞きしたいんですけれども、例えば、靖国神社の名称を変えるとか、あるいは宗教法人を解散するということであれば、今の靖国神社、そういうふうに変えるということであれば、それで宗教性は除去されるというふうにお考えなんですか。
○麻生内閣総理大臣 これは、重ねて申し上げますが、私の方で変えろとかやめろとか言う立場に全くありませんので、ちょっとその点に関しましてはお答えのしようがありませんが、少なくとも遺族並びに宗教法人靖国神社で考えていただかねばならぬところだと存じます。
○岡田委員 私は、この靖国神社というのは、亡くなった兵士の霊を、その遺族の霊ではなくて国家神道下の神霊として祭っているものだ、今はもう国家神道はないとしても、それは靖国神社がいわば神様として祭っているものだというふうに思うわけですね。そこの部分はいかにしても変えようがないとすれば、それは国の施設にすることはできるはずがないというふうに思うわけです、そこに宗教性というのは残っていますから。 ですから、私は、総理の御提案というのは、憲法の定める信教の自由というものに対する基本的な理解を欠いているんじゃないかというふうに思うわけですよ。 今総理は、みずから述べられた考え方について、いや、それは遺族の皆さんのお考えに任せるということで、いわば逃げておられるわけですけれども、一度雑誌にきちんと書かれた以上は、明確にお答えいただきたいんですよ。これは、信教の自由との関係はどうなるんですか。
○麻生内閣総理大臣 これを書きましてから大分たちますけれども、いまだかつて、岡田先生含めまして、正式な文書での反論をいただいたことは、実は一回もありません。必ず来るものだと思って私は待っておったんですけれども、この二年間、全く何もならずにここまで来ました。どうしてですかね。ここまで待っておられたわけですか。 私は、そういう意味で、ここまで待っておられるほど辛抱強いようにはとても思えないんですが、少なくともこの話に関してはいまだかつて御異論をいただいたことがありませんので、そういった御意見もあるというのは私どもとして参考にさせていただきますけれども、私の意見としてはあれを申し上げたということで、そういった、宗教法人としてはどうかとかという意見も含めまして、私は意見としてあのとき書かせていただいたということでありまして、これは内閣総理大臣として書いたわけでもありませんし、少なくともあのときに自分として雑誌と朝日新聞と両方書かせていただいたと思いますが、それが今の私の申し上げているところであります。
○岡田委員 いや、私がお聞きしているのは、亡くなった兵士の霊を神として祭るという、これは、国家神道であるにしろ、そうでないと考えるにしろ、一つの宗教であります。そこの基本骨格が変わらないまま国の施設にするということは、それはあり得ないことだと私は思うんですが、いかがですかと聞いているわけです。
○麻生内閣総理大臣 考え方としてはいろいろあろうと思いますが、少なくとも、亡くなられた方々は、そういう約束で皆あのころは、政府がお約束をした、その前提に基づいて亡くなっておられる、戦死しておられるんだ、私はそう思います。 あと、こちら側の都合でもう神じゃないよというようにしろという御意見のように聞こえますが、私は、それはかなり死者に対していかがなものかなと正直思いますので、いろいろな考え方があろうと思いますが、これはいろいろ御議論いただければよろしいんだと思っております。
○岡田委員 総理は私の言うことをわかってかわからずか誤解しておられるんですが、私は、神でなくせと言っているんじゃないんです。そういう、神であるということを前提にして国の施設にすることは無理だと言っているわけです。今の靖国神社のままならいいんですよ。だけれども、それをそういう宗教性を持ったまま国の施設にするということは、信教の自由からいって無理だと言っているわけです。無理なことを総理が堂々と雑誌に書いておられるから、それは思慮が足らないんじゃないかということを言っているわけですよ。いかがですか。
○麻生内閣総理大臣 これは御存じな上で聞いておられるんだと思いますが、これは宗教法人の話ですので、我々として何ら強制することはできないんです。したがって、これは靖国神社側で考えていただく、もしくは遺族会で考えていただく以外に方法はない。それも雑誌に書いたと存じますが、そういったことでありますので、今の御意見は岡田さんの御意見として拝聴させていただきます。 だからと言われましても、これは自分の意見として申し上げておりますが、重ねて申し上げます。最終的には、これは靖国神社という宗教法人とそれを支えておられます遺族会で判断をしていただく以外に方法はないのではないかと申し上げております。
○岡田委員 それはすべての議論の前提ですよ、もちろん。そのことを前提にした上で、あえて麻生太郎としての考え方をわざわざ雑誌に書かれたわけでしょう。 ですから、何といいますか、軽いんですよ。軽いんです。政治家としてみずから意見を出したのなら、そのことを堂々と説明してもらいたいんですよ。そんなに総理になる前となってからでころころ変わるんじゃ困るんですよ。政治家としての信念を持って語っていただきたいんですよ。今全く説明していませんね、総理もよくわかっておられると思いますけれども。そのことを申し上げておきたいと思います。 さて、残された時間も余りございませんが、分権について一言聞いておきます。地方分権です。 総理は、分権について、知事や市町村長には地域の経営者になってもらわなければならない、そのため権限と責任を持てるようにすると所信表明で言われました。 ところが、小泉政権のもとでの三位一体改革、そのときの総務大臣が麻生総理その人であります。あの三位一体の改革は、私は、知事会初め地方六団体がかなり頑張って自分たちの案をまとめたけれども、その後、霞が関でがたがたにされて、結局、ほとんど意味のないものになったと思うんですね。そのときの責任者が麻生さんです。 なぜあのとき失敗したんでしょうか。そして、あのとき総務大臣として取り組みながらまとめ切れなかった麻生さんが、どうして総理になればできるんですか。お答えいただきたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 三位一体の改革のときには、補助金の削減と三兆円の税源移譲と地方交付税の見直し、これが多分三つ一緒だったと思いますが、これによって、地方の自主性とかいわゆる主体性を高めるとともに、国と地方との間で財政の健全化をかなり進めることができた、三兆円は間違いなく行きましたから。それは、いまだかつて全く前例がないほど、三兆円の税源移譲というのは、国税が地方税に三兆円を一挙に移したというのは過去に例がありませんから、その意味では地方税財政改革の第一歩になったことは間違いない、私は基本的にそう思っております。 しかしながら、結果として、地方交付税の削減という問題ができましたので、財政力というか財政指数の弱い小さな地方行政体においては厳しいとの声が上がったのも事実であります。私の選挙区を含めてそうですから。 しかし、これからの地方財源のあり方とか地方税制のあり方というものにつきましては、これは今からいろいろ詰めていかないかぬところだと思います。少なくとも、地方分権改革推進会議等々において目下議論中だと理解をしておりますが、それの勧告を踏まえて、こういった問題は、今後、自主的な地方財源を確保するという観点からさらに進めていかれるべき問題なんであって、全体としては、いわゆる地方自治権に基づきました道州制とか地域主権型の道州制というのが、最終的な方向として、そちらの方向に向かうべきものだと私自身はそう思っております。
○岡田委員 三兆円の税源移譲は私は評価しています。ただ、問題は四兆円の国庫補助負担金の改革なんですね、私が言ったのは。これを小泉総理は知事会と地方六団体に丸投げして、けんけんがくがく議論して、まとまらないと思ったけれども案がまとまってきた。それをそのまま受け入れるかと思ったら、また霞が関にそれをほうり投げて、結果的には似ても似つかないものになったということだと思うんです。 小泉総理とも議論したことがありますけれども、例えば児童手当制度について、国の補助率が三分の二だったのが三分の一にした。これは何の意味もないわけですね。地方の負担は倍になった、しかし権限は国が持ち続ける、こういうことですから、補助金改革としては零点。こういう話が非常に多かったわけですよ。具体的に国が権限を放すことはなかった。この失敗をまた繰り返すんじゃないかということを私は指摘したわけです。 四兆円の国庫補助負担金改革については失敗であったということは、お認めになりますね。
○麻生内閣総理大臣 補助金の改革の点につきましては、これは基本的に、補助という言葉ではなくて、地方交付税なり地方交付金なりいろいろな形があろうと思いますが、そういった全然別のものにして一切補助とかいう関係を切るべき。三分の一だったものを五分の一にするとか十分の一にするとかいったって、補助金という名前がくっついて十分の一の関与があるといろいろ差し込んでこられる可能性があるから、それはやめるべきなんですということはずっと申し上げたところで、これはいろいろやり合って、その後は外務大臣にかわっておりますので、何ともそこのところ、最終権限までは私も残念ながら負い切れなかったところではありますけれども。 この補助金の制度というものに関しましては、基本的に、補助金という制度から、地方が自主的に決める、そういった方向に行くのが正しい流れだと存じます。
○岡田委員 ここのところがきちんとしないと、我々は一括交付金ということを言っておるわけですけれども、地方の権限がふえませんから、地方の自由度がありませんから、結局何の意味もない。同じ失敗を繰り返さないようにということを申し上げておきたいと思います。 最後に、総理、これをごらんください。わかりますか。これは二〇〇五年の総選挙の自民党の公約。(麻生内閣総理大臣「民主党がつくったのかと思った」と呼ぶ)これは自民党です。「郵政民営化なくして、小さな政府なし。」 まず、「小さな政府」というのは、二〇〇五年の自民党のキャッチフレーズだったんですね。しかし、総理は所信表明の中で「簡素にして国民に温かい政府」と言っておられるわけですよ。総理は「小さな政府」という考え方についてどう思われているんですか。
○麻生内閣総理大臣 簡素になると小さくなるんだと、私自身はそう思っているんですけれども。小さいという表現じゃないとということは思わないので、郵政民営化なくして簡素な政府なしと書いていただいてもよろしいんだと思いますが。 少なくともこういった形で、私は小さければいいというものでもないのではないかと。なぜなら、福祉の話がよく出ますけれども、福祉の場合は、今、小福祉・小負担を求めているのが国民の声かというと、私は、そうではないんじゃないかと。傍ら、北欧のように高福祉・高負担かというと、そうでもない。日本の場合は、行き着くところは、何となく中福祉・中負担かなという感じを正直な実感として持っております。 したがって、小さな政府イコール小負担・小福祉ということになろうと存じますので、そういった意味では、簡素にして温かい政府という表現を使わせていただいたんですが、少なくとも、簡素化されたものというのは、流れとしては正しいと思っております。
○岡田委員 あと、「改革を止めるな。」と。あるいは小泉総理は、改革なくして成長なしと。麻生総理は、緊急な上にも緊急の課題は日本経済の立て直しであると。大分トーンが違うんですね。 前回の総選挙のときに、私も非常にびっくりしたんですが、今まで改革ということとはほとんど関係のなかった自民党の候補者の方が、ほとんどの方のポスターに改革と書かれたんです。それで、今度の選挙のときに一体何人の人が改革と書かれているかというと、それは、見れば一目瞭然だと思うんです。 私は、マニフェストというものはやはり選挙のときの国民に対するお約束ですから、「改革を止めるな。」と言って進んだのが、いつの間にか、緊急に大事なのは景気対策ですよと。それだけ変わっていることに対して、少なくともきちんと説明責任がある、そういうふうに思うんですけれども、総理、この「改革を止めるな。」ということを二〇〇五年に約束したことに対してどういうふうにお考えでしょうか。約束は果たされたというふうにお考えでしょうか。
○麻生内閣総理大臣 平成十七年度のいわゆる郵政選挙と言われるときのマニフェストというものを見ますと、行政改革のところでは、郵政民営化、これは、法律が成立しておりますのは、平成十九年十月に民営化ができ上がっております。公務員改革、同じく十九年の六月にこれは法律が成立しております。政策金融公庫につきましても、これは二十年十月に政策金融機関は四つを一つにする等々、いずれも行政改革が進んだというのは事実だと思っております。 また、非正規労働者対策といってパートタイム労働法の改正とかフリーター常用化プランを実施させていただきましたし、社会保険庁につきましても、今、廃止し分割するという改革法が既に成立をしたところであります。 あの当時、外交につきましてもマニフェストに書かせていただきましたが、防衛庁の省昇格も平成十九年一月に成りましたし、インド洋におけます、イラクにおけます自衛隊の活動等々も同じ。 いずれにいたしましても、まだまだ道半ばなところはあろうと存じます。例えば、持続可能な社会保障制度の構築、食料自給率の向上、教育の質的向上、少子化対策、地球温暖化対策など、いずれも書かせておりますが、これはまだ道半ばなものだと思います。未達成のものにつきましては、引き続き努力をしてまいるのは当然だと存じます。
○岡田委員 それぞれの選挙区で有権者の皆さんは、二〇〇五年に候補者が何を訴え、そして今回何を訴えるか、そこにきちんと整合性があるか、そのことは、もちろん我々民主党も含めてしっかり見られているということを申し上げておきたいと思います。 以上です。
○衛藤委員長 この際、前原誠司君から関連質疑の申し出があります。長妻君の持ち時間の範囲内でこれを許します。前原誠司君。
○前原委員 民主党の前原でございます。 まず、今の岡田委員の質問に関連をするかもしれません、日本の国家の経営といいますか、国家運営をどうしていくのかということについて、少し中長期的な話も含めて伺いたいというふうに思っております。 日本は、何党が政権をとっても、かなりの制約要因の中でこれから国家運営をしていかなくてはいけません。しかも、経済は生き物ですので、緊急経済対策というものも必要でありましょう。こういった補正予算の議論も一つだというふうに思います。特に、こういったアメリカに端を発した金融不安、信用収縮というものが実体経済までおとしめて世界全体がシュリンクをしていくというところでは、中長期的な方向性を度外視しても緊急経済対策というのをやらなきゃいけない、それはそのとおりだと思います。 ただ、方向性として少し麻生総理のお考えをぜひ伺いたいと思うわけでありますが、私はよく、いろいろなところで話をするときに、日本というのは大きな制約要因が四つある、こういう言い方をするんです。 一つは、莫大な借金を抱えるようになりました。国と地方合わせて、これは財務省からいただいた資料ですけれども、七百七十八兆円、二十年度末ですから、これは予測であります。しかし、それプラス、いわゆる財投債あるいは財投機関債と言われるものの残高が百三十三兆円ぐらいあるんですね。ということは、それを合わせると九百十一兆円ぐらい、莫大な借金を抱えている。 日本のGDPが二〇〇七年で五百十五兆程度でありまして、日本はヨーロッパの国じゃありませんのでEUに入るということはありませんけれども、マーストリヒト条約に加盟しようと思ったら、そのうちの一つの項目が、いわゆる対GDP比では六〇%以下の対外長期債務でなければEUには入れません、こういうことになっているわけですね。 実は、ですから、このことを考えると、いかに日本の借金がけた外れて大きいか。つまり、六〇%どころじゃないんです。五百十五兆円の六〇%だったら三百九兆円ぐらいですかね。その三倍ぐらいの借金を、いわゆる財投債、財投機関債の発行残高も含めると抱えてしまっている。こういうことでありまして、これは相当大変なことになって、我々の頭の上に大きな風船がどんどん膨らんでいって、いつ破裂するかわからない、こういう状況なんだと思います。 二つ目は、いわゆる人口減少社会。 この負の遺産がなければ、人口減少社会というのはそんなに大きな問題でないかもしれません。しかし、そういった負の遺産がありながら人口が減っていくということは、私は、一人頭の借金がだんだんこれから大きくなるということでありますから、大変だと。 三つ目の要因は、少子高齢化が進んでいくということであります。 これは、一・二六という出生率と今のような平均寿命が延びていくという前提に立ったあくまでも試算でありますが、大体、今が六十五歳以上の方の人口が二〇%ぐらい。しかし、二〇五〇年にはこれは四〇%ぐらいになる。つまりは、今五人に一人の六十五歳以上の人口比率が、二〇五〇年には五人に二人、二〇ポイント上がるということが予想される。 それに対して、人口が減っていきますから、しかも少子化ということで、今生産年齢人口が六六%ぐらいが、これも試算でありますけれども、五一%ぐらいになる。つまり、一五ポイント下がるわけですね。 六十五歳以上の方の比率は二〇ポイント上がって、生産年齢人口は一五ポイント下がる。人口は減っていく。そして莫大な借金を抱えている。 そして、四つ目の制約要因というのが、今のいわゆる不況と物価高というもの、いわゆるスタグフレーションの危険性が増している。 この四つの制約要因があるわけであります。 となると、よく言われているように、自民党の中で、上げ潮派だ、財政再建派だということで、何か違いがあるように言われておりましたけれども、実は、日本の置かれている状況というのは、その二つに色分けできるものではなくて、もう全部一緒にやっていかなきゃいけないぐらい大変な状況に今置かれているということなんですね。財政再建もやらなきゃいけないし、当然ながら、生産年齢人口も減って、そして社会保障にお金がかかる世代がふえていくわけですから、そういう意味では、経済の成長というものも不可避である。 こういうような、いわゆる歳出改革と歳入改革、そして経済成長、この三つをしっかりとやっていかないと、日本の持続的な繁栄というものはないし、今の生活レベルを落としていかなきゃいけないような状況になってしまう。これは私はぜひとも避けなきゃいけないと思うんですね。 そういう意味では、まず総理にお伺いをしたいのは、この四つの制約要因の中で、所信表明では三段階に分けて、今大変な状況だから緊急経済対策というのはわかりますけれども、中長期的なタームで物事を考えた場合に、この四つの制約要因にどう打ちかっていって、そして、そういう所与の条件の中でも日本をどう発展させていくか、そういった大きなビジョンを私は一国の総理としては描く必要があるんだろうと思いますが、総理、その点についてまずお考えを聞かせていただきたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 今までで、答弁をさせていただくようになって、最も格調高い質問だったと思って、正直、今、前原さんの御意見は、率直に、制約条件というのには、もう一個、資源というものが多分ついてくるんだとは思いますが、それを合わせて五つの制約条件がある。いずれも正しいと存じます。 基本的な考え方として、上げ潮派も増税派も何とか派もというような話はおかしい、それも正しいと思います。基本的には、二つのどっちかなんというようなところではない、それも全く正しいと思っておりまして、しゃべっておられる本人、御自身のうち一人はここにいらっしゃいますけれども、増税派一本やりだったというわけでは全くおありにならぬのは間違いありませんので、一般にマスコミで書かれている話とは大分違っているとは思っておるという前提の上で話を聞いていただきたいと存じます。 まず、借金の点でありますけれども、この点につきましては、これはいわゆる会社用語で言えば、そちらから見られた場合、いわゆる総資産、総負債といえば、総負債の話が七百七十兆円でありまして、こちら側に総資産というものがありますが、その総資産は残念ながら正確な数字は明確なものになっておりませんので、いかにもあれが純負債七百七十兆円かのごとき話は明らかに間違っている、私自身はそう思っております。 また、人口の伸びに関しましては、少子高齢化、これは正確にはこの九月の十五日で二一%になっておりますが、今の状況として、高齢者というものの考え方を見ましたときに、やはり労働人口としては、六十、六十五、七十になっても元気に働ける人は元気に働いてもらうべきです、もらったら、その方々は納税者になりますから。僕は、そこのところは大事なところなのであって、働いていただければということを考えますと、私のおふくろやら何やらを見ましても、どう考えても七十ぐらいのときは私よりはるかに元気だったような記憶がありますので。そういう意味では、正直申し上げて、高齢者が働きやすいような税制、働きやすいようないろいろな工場のつくりかえ等々は、これは経営者側も真剣に考えるべきだと存じます。 少子高齢化につきましては、私は一つの例を申し上げますが、ある自動車工場で、非正規雇用だった人をこの四年間で二千百人正規雇用にしてもらったんですが、結果として、その自動車工場周辺では結婚ラッシュが起きております。去年の福岡県の合計特殊出生率は、日本で一番だか二番だかになりました。いわゆる所得の安定というものがそういったものにつながるというものは、今我々がこの十何年間ほたっておって忘れられているところではないか。 そういった意味では、この少子高齢化というのは、世界じゅう悩んだ問題ではありますけれども、もっといろいろ考えられてしかるべきところではないか。何となく、金さえもらえば子供を産むみたいな話もいかがなものかと思いますし、傍ら、教育費は猛烈な勢いで高くなってきておる。 私らのころは、私立の高校に行くというのよりは、都立の高校に行く人の方がいわゆる勉強のできる人だった、私のときにはそうだった。えっ、あいつ都立に行くんだってと言って、みんなちょっと尊敬したものでしたけれども、今は何となく違ったような形になってきております。そういった意味では、都立の方が安く行けるはずですから、都立高校等々、この問題はもっと、私学、都立、公立、いろいろ考えなきゃいかぬ問題がここには残っているのではないか、率直な実感であります。 そういったものをいろいろ突き合わせますと、ちょっと膨大な質問でしたのでなかなか一発ではお答えできませんけれども、今取り急ぎ三つだけ、感じたところを申し上げさせていただきました。
○前原委員 今から質問する導入の部分として、我々政治家が把握をしておかなきゃいけない制約要因、その中でどういった歳出構造改革をやっていくのか、あるいは、きょうは質問はいたしませんけれども、これは歳入構造改革、つまりは税制の抜本改革というのは、三年間消費税を上げないということをおっしゃっていますけれども、それは景気に照らして消費税増税という、極めて狭い範囲の中でお話をされていると私は思うんです。 このグローバル社会の中において、例えば今六十七億人の世界人口、これもあくまでも試算でありますけれども、これから二〇五〇年には九十二億人になってくる。BRICsと言われるような国々がどんどん経済発展をしていく。そういったいわゆる活力を、どう日本に磁石のような場をつくって取り入れていくか、そういった税をどう考えていくかという中での、例えば直間比率の見直しとか、先ほど総理がおっしゃった、純資産はあると。 それについて、じゃ、今はそれが使われないような状況になっているというところの中での税制とか、あるいは、将来的には金利政策それから為替の政策、こういったものもやはり日本に合ったものに変えていかなきゃいけない、そういうような抜本的な方向性を、大局観を持ちながらやっていかなきゃいけないんだろうと私は思います。 その中で、きょう御質問したいのは歳出構造改革の話なんです。何かというと、歳出構造改革の中で、私は三つ、これは徹底的にやらなきゃいけないところがあると思っています。 一つは、先ほど岡田委員がおっしゃった分権。私は究極の行政改革は分権だと思うんですよ。国があって、国の出先機関があって、都道府県があって、政令市があって、中核市があって、市町村がある、それにまた議会がある。これは、非常にコストも時間も無駄な構造というものに今なっていて、究極の行革という観点から分権というのは必要なんだろうというふうに思います。これが一つ。 それから、もう一つ。二つ目は、これは我が党がずっと主張して、きのうも長妻委員が質問をされましたけれども、天下り、天下りを受け入れる機関、そしてそれの主な財布になっている特別会計、このやみをどう暴いて、そしてガラス張りにしていく中で無駄をなくしていくかということ。私は、天下りはなくすべきだというふうに思いますし、特別会計は一般会計に統合して、わかりやすいものにしていくべきだというふうに思っています。 そこで、もう一つは、きょうメーンでお伺いしたいのは公共事業なんですよ。これは確かに国費ベースではかなり減っておりますけれども、私は、まだそれでも多いと思っているんですよ、公共事業は。 昔、十五本の中期計画があったのは、総理、御存じですか。公共事業の中期計画は十五本あった。一番初め、次の内閣というのを我が党でつくったときに私は社会資本整備という、今の国土交通担当をやって、それに対する改革案をまとめたわけでありますけれども、この十五本の中で非常に額が大きいのは道路と河川なんですよ。これが非常に大きいんですね。 そこで、道路特定財源の話に移らせていただきたいと思うんですが、一般財源化の記者会見をされた福田総理がやめられました。 まず一つ目の質問は、麻生総理は、福田総理の道路特定財源の一般財源化というものを引き継がれますか。(麻生内閣総理大臣「何を」と呼ぶ)その考え方、道路特定財源の一般財源化というのを引き継がれますか。
○麻生内閣総理大臣 これは閣議決定もされておりますので、引き継がせていただきます。
○前原委員 基本的には総理にお答えをいただきたいんです。細かなところになれば関係大臣で結構ですけれども、基本的に総理にお答えをいただきたいと思います。 福田総理が例の三月二十七日の記者会見のときに、この道路特定財源の一般財源化についてどうおっしゃっているかというと、CO2を排出しない新エネルギー開発、地球温暖化対策、救急医療対策の整備、少子化対策など、さまざまな政策にも使えるようにしますということをおっしゃっている。これがまず一つですね。 それから、自民党の中で、閣議決定をしろというグループをつくられて運動された方々がおられました。私はそういった動きを非常に結構なことだというふうに思っておりましたけれども、四月四日に総理官邸で、自民党の中堅、若手でつくる道路特定財源の一般財源化を実現する会のメンバーと会われたときに、一般財源化を心で持っていても、言えなかった、そういう思いを爆発させた、大丈夫だということで、仮に閣議決定がなくても大丈夫だということをおっしゃった。 また、別のときにまたそういったメンバーの方と会われて、福田前総理は、約束をたがえるようなことがあれば自民党のあすはないと語った、道路整備費財源特例法改正案の成立後に自民党の道路族議員の抵抗で一般財源化が骨抜きにされるのではないかとの質問に答えたと。そして、首相は、一般財源化は自民、公明両党のマニフェストだ、政権公約だ、閣議決定もするから大丈夫とも述べた、一般財源化後の税収の使途について、環境や介護、福祉にもきちんと充てなければならないと強調した、こういうふうに言われています。 ですから、トータルで考えると、CO2削減のための環境対策、新エネルギー、救急医療体制、少子化対策、それから介護、福祉、こういったものに道路特定財源を一般財源化して使うんだということをおっしゃった。 このことも麻生新総理としては引き継がれるということでよろしいですか。
○麻生内閣総理大臣 幾つか御質問いただきましたけれども、最初のまず平成二十一年度からの一般財源化につきましては、これは閣議決定もされていることでもありますし、基本的というか現実のものとしてまいります。(前原委員「質問に答えてください」と呼ぶ)最初の質問がそれだったから。最初の質問、それが。(前原委員「いや、だって、それはさっき引き継がれるとおっしゃったから」と呼ぶ)ああ、それは引き継ぐの。 二つ目に関しましては、基本方針二〇〇八だったと思います、たしかそういう名前だったと思いますが、福田総理のときの基本方針二〇〇八で、生活者の目線でその使い方を見直すということになっておるんだと思います。 自動車なりガソリンなり揮発なり、その他いろいろ、重量税等々を払っておられる方々にとりましては、負担しているのは自分たちですから、その方々に関係するところで、例えば環境というのは排ガスの関係もありますし、介護というのは救急医療の関係もありますでしょうし、いろいろな意味で、直接自分で使っておられる方々にとりまして、関係のあるところというのは御本人方も納得しやすいところだ、そういうもので理解は得られやすいんだと、私は基本的にそう思っております。 ただ、あの中で、少子化がこれと関係するかなと、私はそのときそう思った記憶があります。たしか少子化も入っていたと思うんですが、少子化がこれに関係するかなとそのとき思った記憶が、ことしでしたか、あるのが正直なところです。その他に関しましては、そうです。 他方、道路に関しましては、これは必要な道路はつくらせていただかぬと、おたくでも、京都の北の方はかなり道路が必要とされているところもありますし、あちらこちら、地域によってはその実情が問題なところも多々ありますのは御存じのとおりでありますし、道路で私が一番気になりますのは、ぶつぶつになっていてつながっていない道路、これこそさっさとつながらないといかぬものだと思っております。
○前原委員 少子化はおっしゃっています。これは、平成二十年四月十六日、参議院本会議で答えられておりますね。ですから、いろいろなことをおっしゃっているわけですよ。 さてそこで、ちょっと概算要求を調べさせていただきました、国土交通省の道路特定財源。 総理に言うのは釈迦に説法ですから、国の部分と地方の分ありますね。地方の分は地方に任すわけですから除外して考えます。これは国が縛るわけにいきませんから。しかし、国土交通省の概算要求を見ると、一般財源化をされたのに、今までと同じような、道路整備、道路環境整備にすべていわゆる概算要求がなされている。つまりは、一般財源化ということになっても、その中身は今までのと何も変わっていない。しかも、さらに、前年度比一・一一倍、道路の整備それから環境整備というものに要求しているわけですね。ですから、ほとんどこれは使われることになるわけですよ。 さて、総理、今おっしゃったこと、福田総理の考え方は引き継ぐ、そして先ほどの、少子化とか環境対策、救急、福祉、こういったものにも使う。しかし、国土交通省の概算要求は、ほとんど見合いは道路を要求していますよ。どういうことですか。 総理に基本的に聞いているんですから、総理に。総理に聞いているんですよ。総理とのやりとりです。
○麻生内閣総理大臣 概算の話でしょう、これは。 一般財源化というのは、これは要求額の大小に直接の関係はないんだと思いますが、道路特定財源につきましては、これは五月の閣議決定に基づいて、二十一年度の予算から一般財源化を現実のものとするということにいたしております。 ただ、二十一年度の概算要求につきましては、前年度予算の約二割増しということまで要求ができるようになっております。これはすべてであります。したがって、概算要求基準に従って要求官庁が概算要求を要求したものにすぎないものでありまして、これは、今から十二月にかけての予算編成の過程の中において、中川大臣なり金子大臣のところで査定されていくべきものだと存じます。
○前原委員 あくまでもこれは概算要求だと。 そうしたら、総理、これだけほぼ見合いで出てきているわけですよ。例えば、この一番左の表の道路関連施策というのがありますね、道路関連施策。これについては、前は道路特定財源で要求していたものが、道路特定財源を一般財源化したので違う局で要求をしているんですよ。つまりは、道路特定財源という財布があるときはそこに入れていて、そして道路関連施策は今度は都市・地域整備局で予算要求をしている。つまりは、概算要求を含めると膨らんじゃっているわけですよ。 私は、道路特定財源の一般財源化というと、基本的には、今総理おっしゃったように、道路を全くゼロにしろなんということを言っていませんよ。しかしながら、ある程度、私の感覚では、白地で絵をかいていって、そして本当に、後で話をする社会保障、医療やあるいは介護、年金、少子化対策、こういったものに多くの予算が使えると思っていたのにもかかわらず、概算要求というものは前年度よりふえて予算要求をしていて、道路特定財源分はほぼカバーされている。 総理、もし今の私の意見で、これは概算要求だと、そうしたら、自分たちが一般財源化したということを、約束を守るというのであれば、どのぐらいこれを削って、まさに白地で絵をかけるようなところをつくるんですか。その点についての総理の決意を述べてください。
○麻生内閣総理大臣 これは、どれくらいかと額まで、ちょっと正直、今の段階で言えるほど、この問題についてそれほど細目知識があるわけではありませんが、道路予算の外で別にまたいろいろ出てきているんだと思っておりますので、細目は財務大臣に聞いていただいた方が正確だと存じます。
○前原委員 要は、細かな額を伺いたいと言っているんじゃないんですよ。私は、福田前総理が道路特定財源の一般財源化をされたというのは、これは画期的なことだと。つまりは、道路族がいっぱいおられる中で、そして、まさに日本の社会の変化に合わせて道路特定財源を一般財源化して、後で触れるような医療とかあるいは社会保障全般に使えるようなものにすると。これは、真ん中が道路特定財源の税収ですよ、三兆二千億、これは国税ベースで。私は、少なくとも、ちょっと遠慮して半分ぐらいが道路だと思っていましたよ。それがほぼ見合いで道路要求をしてきているわけですよ。 それで、私が今びっくりしたのは、総理が細かな話は財務大臣に聞いてくれ、そういう話じゃないんです。どれだけ一般財源化をする中で道路の整備を抑制して、そして先ほど申し上げたような制約要因の中で財政運営をしていくかという、まさに革命的な予算の組み替えをやっていかないかぬわけでしょう。 その一つがこの道路特定財源の一般財源化だったのに、そんな細かな数字はわからない、財務大臣に聞いてくれじゃなくて、総理として、これはざっくり半分に減らすのか、三分の一にするのか、いや、このままでいいよ、概算要求のままで出していいよというふうなことなのか、そういう大きな方向性の話を聞きたいんですよ。別に国土交通大臣は、それはこのまま欲しいでしょう。もっとくれと言うかもしれない。
○金子国務大臣 今まで道路財源は道路に充てなければならない、充てるとしていたことを、今度は一般財源化する、ほかの項目にも使えるという大きな枠組みになりますので、そういう意味では、今回の一般財源化というのは大変な革命的な変革であると思います。 ただ、具体的な額は、地方にこれだけ多くの需要もありますから、担当大臣としては今の概算要求をみんな認めていきたいとは思いますけれども、しかし、それは政府として全体としてどうするかというのは年末にかけて決まっていくことであって、総理に数字を聞かれても、まだ今の段階ではわからないということです。
○前原委員 総理大臣が決意しなくてどうやって。だって、それは国土交通大臣だったら、このままで出してくれと言うのは当たり前でしょう。もっとくれ、減らすのは嫌だと。当たり前でしょう。 これだけの道路特定財源を一般財源化するということは画期的なことだといいながら、見合いで出すどころか前年度を一・一倍にして要求してきていると……(発言する者あり)いや、わかっていますよ、概算要求。だから、総理に聞いているんですよ、どれだけ政治のリーダーシップで減らすんだと。そして、ほかのものに使えるようなものにするのかどうか、その気概があるかを聞いているんですよ。
○麻生内閣総理大臣 基本的には予算編成権というのは政府にあります。それをまず第一番に頭にきちんと置いていただいた上で、少なくともこのときは、平成二十一年度の概算要求は前年度予算額の二割増しまで要求できますということでやったから、そのとおり出てきたというだけの話でありまして、その後どのような査定をするかというのは、予算編成権を持っております政府で決めさせていただきます。そう申し上げています。
○前原委員 いや、総理、この特定財源を一般財源化するというのは画期的なことだと金子大臣はおっしゃった。そのとおりですよ。 そのとおりというのは何かというと、他にも使えるようにする。道路やあるいは道路環境整備だけに使うんじゃなくて、さっき申し上げたように、人口が減っていく、少子高齢化が進んでいく、莫大な借金がある、その中で、いわゆる税収の使い道を大きく変えていくことが、まさにこの道路特定財源の一般財源化の意義だったんじゃないですか。 その中で、概算要求はどうぞ二割増しまでオーケーです、これが出てきましたと。では、内閣を束ねる責任者として、どれだけこれを削って社会保障やほかのものに充てるんですか。それの意思を聞いているんですよ。
○麻生内閣総理大臣 これは基本的に一般財源で要求しているわけでしょう。これは一般財源化で要求しているんだと思うんだね。まず、それが一つ。 それで、加えて、前原先生、これは基本的には十二月の予算編成に答えを出せばよろしいんであって、今の段階でどうします、こうしますと安易に答えを言うのはいかがなものか。基本的にはそう思っております。少なくとも、十二月に出します予算編成をきちんと見た上で答えを出すというので、改めて御質問いただければと存じますが。
○前原委員 あきれた答弁だと私は思いますよ。いや、これをさらっと言われること自体が、先ほどの環境問題もそうですけれども、麻生さんの日本の置かれている状況の問題意識が低過ぎる。 税金の使い道をどう変えていくか。後で医療の話をしますけれども、本当に大変な状況だから道路だけに使っていちゃいかぬ。道路をつくり続けたら、その維持管理費もかかるんですよ。今、全国の道路、全部で二兆円以上維持改修費がかかるんですよ、それだけで、地方も含めて、高速道路も含めて。つくったらそれだけお金がまたかかるのに、人口が減少していって、そして社会保障にお金がかかるのに、これは概算要求でしょう、何でこれが問題だ、そして年末に答えを出せばいいんでしょうと、さらっと言うこと自体が感性が鈍過ぎる。私は驚きましたよ、今の。
○麻生内閣総理大臣 よく問題を理解しているからさらっと言えるんだと私自身はそう思っていますけれども。ごちゃごちゃ悩んでいませんから。基本的には一般財源化するともう決めたんだから、あの段階でもうゲームはきちんとしたんだと思っております。したがって、あとどうするかというのは、この十二月の答えを見ていただく以外にほかに方法がないと思いますが。
○前原委員 解散をいつされるか、果たして予算編成を麻生さんができるかどうか、それはわかりませんけれども、今のおっしゃったことは、ぜひ忘れないでください。 これで、例えば一般財源で、安倍さんのときも一般財源化で何か大騒ぎになりましたよ。ちょろっとだけだった。本当に何か大山鳴動してネズミ一匹という感じ。ネズミが一匹は出てきましたけれども。そういう感じになったら本当に大笑いですよ。 私は、今お話をしますけれども、医療の現場、介護の現場というのは、まさに医療崩壊、介護崩壊と言われるような状況ですよ。 では、総理に伺いますけれども、総裁選挙の最中に、二千二百億円、これは二〇〇六年の骨太方針、小泉内閣のとき、社会保障の自然増を五年間抑制するということについて、総理は、もう限界に来ているというようなことをおっしゃっていましたよね。これは、通常国会で舛添厚生労働大臣に、私、同じような質問をしたときに、もう限界です、こういうようなことをおっしゃっていました。 そこで、事実関係だけまず麻生総理にお聞かせをいただきたいんですが、日医にごあいさつに行かれたときに、もう限界だと思っている、しかし、来年度の予算案はこれでいって、次の年からは二千二百億円のいわゆる自然増の削減については見直すということをおっしゃった、そして、その件については外に言ってもらっても結構だということをおっしゃったと新聞報道に出ていますが、それは事実ですか。
○麻生内閣総理大臣 日本医師会ですか、あいさつに伺ったと思います。二千二百億については、ほぼ限界に近いところまで来つつあるのではないかということを申し上げたことも事実です。これにつきましては、今後、その財源等々を勘案して、少なくとも予算編成過程で検討していく必要があるのではないか、たしかそのようなことを言ったと記憶します。
○前原委員 限界に来ている社会保障費、私どももそう思います。むしろ、日本の医療費というのは三十三兆円、そして対GDP比でいえば八%、これは先進国の中でも低いレベルですね。OECDの中でも低いレベル。逆に言えば、これだけ低い医療費で、よくまあ、医師やあるいは看護師、介護士の方々が頑張っておられるからこそ、あるいは、通常国会で申し上げましたけれども、労働基準法に違反するような働きをしてくださっているからこそ、今の医療現場というのは保てているというふうに私は思います。 そういう状況の中で、なぜ来年からは二千二百億円は、その自然増というのは、なくすということができないんですか。二千二百億円、来年度から。つまりは、来年度の予算からですね。 例えば、先ほどの三兆幾らという国のベースの一般財源がありますね。そして福田前総理もおっしゃっていた、救急医療対策とか、あるいは少子化対策とか介護とか、そういうものにも回したいということをおっしゃっていた。では、それに二千二百億円を回して、例えばですよ、それだけで十分だと言うつもりはないけれども、まずは、その医療現場で頑張っている人たちに、二千二百億円の自然増抑制策はもう来年から外しますよというようなメッセージを出すということは、私は極めて大事なことじゃないかと思いますけれども、道路特定財源の一般財源化ということをそういうものに使えないものなんですか。
○麻生内閣総理大臣 これは、どのようなものに使うかにつきましては今からの検討だと思いますが、少なくとも、二千二百億円を丸々道路財源で全額充てるというような発想を今持っているわけではありません。(発言する者あり) 二千二百億円を道路特定財源の一般財源化で全額充てるというつもりは今持っているわけではありませんとお答え申し上げました。
○前原委員 済みません。ということは、二千二百億円も一般財源化はしないということですか。
○衛藤委員長 厚生労働大臣舛添要一君。(前原委員「違う、違う。今の話は、総理の答弁に対して伺っているんですよ。ちょっと私の理解が悪くて、今おっしゃったことがわからなかったんです、意味が」と呼ぶ)
○舛添国務大臣 御指名いただきましたので、お答えさせていただきます。 福田内閣のもとにおきまして、骨太の方針で、二千二百億円を堅持する、これが決まりました。私もそのとき厚生労働大臣でしたから、御説明させていただきます。 その中で、しかしながら、今の社会保障の状況を見て、年末までの間に税制改正などの過程でふやすことは可能である。つまり、例えばたばこ税のようなもので、これを社会保障に充てる、それから、今御指摘の三千三百億円の深掘りの中で、満額厚生労働予算としてとれれば、千五百億円についてこれを移すことは可能である。こういう方針で、これから年末にかけて税制改正を含めて検討してまいりたいと思っております。
○麻生内閣総理大臣 どこがおわかりにならないかちょっと理解ができないんですが、私の申し上げているのは、今、医療関係で二千二百億円を毎年減額させていただいております。(前原委員「減額じゃない」と呼ぶ)社会保障関係を抑制してきているというのが正しいと思いますが、毎年一兆ぐらい伸びるところを約二千二百億円を抑えているというのが正確なところだと存じます。 その二千二百億円を、限度に来ているから、その額を総額、道路特定財源からいきなり二千二百億円をすぽっとそのまま充てるということをただいま現在考えているわけではありませんとお答えを申し上げたところ、それだけです。
○前原委員 言葉じりをとらえるようですけれども、一般財源化されたんですよ。だから、お金に道路特定財源という色はもうついていないんです。 つまりは、色がついていなくて三兆二千億円ぐらいあるわけですから、その中で、概算要求で国土交通省が、道路に関しては一般財源化したにもかかわらず、前年度よりもさらに上乗せをして概算要求をしている。これについては先ほど話をしましたけれども、総理のリーダーシップでかなり減額をされることを私は期待しますよ。そうでなければ、道路公団の民営化と全く一緒ですよ、看板倒れ。つまりは、民営化したのはパーキングエリアとかサービスエリアだけで、高速道路は結局つくり続けるという、あのにせものの道路公団の民営化と同じですよ。 道路特定財源の一般財源化といいながら、結局は、もちろん色はついていないけれども、その枠と同じぐらいの道路を整備していたら、一般財源化する意味がないじゃないですか。そういう意味では、一般財源化されているんですから、道路特定財源を持ってくるという答弁はおかしいんです。もう色はついていないんだから、一般財源。 私が申し上げたいのは、一般財源化された中で、道路ばかりを前年度よりさらに上乗せして要求をするようなことをせずに、その分を医療に回したらどうですかということを言っているわけですよ。そのことを言っている。
○衛藤委員長 国土交通大臣金子一義君。(前原委員「委員長、医療の話をしているんです」と呼ぶ)答弁させますから。
○金子国務大臣 一般財源化されたとはいえ、革命的に、道路を半分にするとか三割減らすとか、そんなことを政府がやれるわけありません。概算要求で一・一九でありますけれども、まだ要求しているだけであって、革命だからといって、道路の予算を半分にするとか、そんなことを我々やるわけありません。 しかし、要求としては、今までは財源を目安に要求していたんですけれども、今度は、その財源の高さと関係なく歳出をつくっていくという革命的なことが今起こっているということであります。
○麻生内閣総理大臣 たびたび申し上げるようで恐縮ですけれども、概算要求の話と今の話とずっとあえて混同しておられるように言われるのかどうか知りませんけれども、これは全然違う。一般財源の話、道路特定財源の話、いわゆる概算要求なり、みんなくしゃくしゃになっていますけれども、まず、概算要求の話はちょっとおいておいていただいて、一般財源化されたものの中で二千二百億円、医療特定、社会保障特定財源にしろと言っておられるわけでもないんでしょう。(前原委員「そんなことは言っていない」と呼ぶ)そんなことは言っていないんでしょう。(前原委員「言っていない」と呼ぶ)何となくそういうように聞こえましたので。 医療特定財源にしようというのならちょっとまた話は別だな、私はそう思って聞いていたんですが、少なくとも二千二百億円を、足りないから、限度に来ているからといって、道路特定財源が一般財源化されたものをそっくり、その中から二千二百億円を医療に直ちに充てるという考えを今持っているわけではありませんとお答え申し上げました。
○前原委員 今の人口比率の中で、七十五歳以上の方が九・七%、そして六十五歳から七十四歳までの方が一一・四%、合わせて、先ほど申し上げましたように二〇%ぐらいの方が六十五歳以上の比率であります。 二〇五〇年だったらちょっと遠過ぎますから、二〇二五年はこれがどうなるかというと、七十五歳以上の方は二千万人になるんですよ、一六・七%。そして、六十五歳から七十四歳までの方が一千四百万人。つまりは、足して二八%を超えるんですね、二八・六%になるわけです。 私が申し上げたかったのは、人口の変化、そして莫大な借金を抱えている中で、道路特定財源という三兆幾らというのは、私が議員にならせていただいて初めて、そこで白地を得、絵がかけるような額が生まれたわけですよ。その中で、いわゆる今の人口構成の変化、そしてニーズの変化に合わせて、何で道路を、まあ、概算要求段階ではありますけれども、私が申し上げているのは、道路の予算は削って、そしてこういった社会保障や教育や、そういったものに充てるべきではないかという方向性を申し上げたまでです。私は、政権交代というものがそういう予算のドラスチックな変化をもたらすものだと思いますよ。 私は、麻生さんのきょうの答弁を聞いていて、私の感覚がおかしいと言われればそうかもしらぬけれども、麻生さんのその点の感性の鈍さ、予算の使い道を大きく変える、初めて三兆幾らの、白地で物事がかけるようになって、そして時代の変化にどう合わせるかということが語られなければいけないのに、その点についてぴんとこられていなかったというのは極めて残念である。ここはやはり、私は、政権交代がなければ本当にそこの視点は全く変わらないんだという気がいたしました。 それで、ちょっと次の……(発言する者あり)橋本岳君、稚拙なやじはやめなさい。 九月二十日のTBSの番組で、舛添厚生労働大臣の発言です。これは覚えておられますよね、舛添さん。 それで、後で我が党の川内議員が、同僚議員が質問される面もありますので、私は、この点の、いわゆる年齢で区分けしない、こういうところにちょっと集中して質問をさせていただきたいと思います。 先ほど、菅直人委員のときに御答弁をされました。そこで若干、私、おっしゃっているところが明らかになってまいりまして、理解できた面もあったんですが、さっきおっしゃったのは、七十五歳以上の方も、県民健康保険、都道府県国保と統合して、要は一つのバスに乗ってもらう、ただし、シルバーシートは要るから、優先座席ですね、七十五歳以上の方はそこに座ってもらうということでありました。言葉の揚げ足をとるつもりはありません。私は、よりよい、どういう制度をつくるかという中で大臣と議論をさせていただきたいというふうに思っておりますので。 では、もう一つ、根本的に、この年齢で区分けをしないということをおっしゃったことの意味で、そういう七十五歳以上の方々をすべて都道府県のいわゆる国保と一体化させていくということであれば、以前例としておっしゃった、七十五歳以上でも働いている方々がおられる、その方々についてはいわゆる被用者保険に入っておられるわけですね。その方々は選べるということについては、それは整合性はどうするんですか。その方々はその被用者保険に入ったままでいいんですか。
○舛添国務大臣 それを御説明する前に、委員御承知のように、まず、国民健康保険が破綻状態にある、それを千八百の市町村で運営するのは大変だ。では、しからばどうするか。これはみんなで議論しました。そして、分離独立型、これが今のいわゆる長寿医療制度です。しかし、突き抜け型というのがありまして、それは、今おっしゃった、退職してもずっと自分の勤めていた会社でやってもらう。それから、もう一つあって、リスク構造調整型というのがありました。 ただ、私が考えたのは、この三つだけなのかなと。ですから、やはりいろいろな柔軟な発想を入れて、それぞれプラスマイナスがあります。長寿医療制度、分離独立型は七十五歳で切り離されることは嫌だというマイナスがありまして、最初から書いてあるわけです。それから、突き抜け型にはもちろん問題があります。 ただ、その中で、そのときに申し上げたのは、どういう不満がありますかということで、これは麻生総理も同じことをいつも自分も聞いているよとおっしゃったのは、お元気で七十五を超えても働いていて自分で稼ぎがあるような方々について、この方々も自由にさせていいんじゃないか。ですから、それも自由にさせるという選択肢もあっていいと思います。 国が一つだけ押しつけるのではなくて、私が申し上げた広域的な県民の医療制度があって、それと、今委員がおっしゃった突き抜け型を別個に残すということも制度設計としてあっていいと思いますので、こういうことを今から一年をかけて検討しようということでございます。
○前原委員 これは、今の答弁にまた質問したいと思いますので、厚生労働大臣、最後に総理にお伺いしますので、やりとりをお聞きいただければありがたいです。 舛添厚労大臣に伺いたいのは二つありまして、一つは、記者会見の中で、大臣私案について、私の政治的リーダーシップでやって、私の責任でやっている、この案については麻生総理大臣にも伝えてあります、恐らくこの案については、与党のPTでも、大臣の案ですから重みがありますから、今後検討を続けていくことになるでしょう、こういうことをおっしゃっている。 つまりは、不退転の決意で、みずから今の後期高齢者医療制度、シルバーシートというのは要は結果的には座席の一部ですから、結局は、一つにまとめるということは、後期高齢者医療制度は原則廃止をするということですよね。だって、一つのバスにするとおっしゃったんだから。だから、まずそこをはっきりしてもらわなきゃいけないんですよ。先ほどの御自身の説明であった、一つのバスにする、しかし優先座席は要りますよねという言い方をされた。 一つのバスにするということは、後期高齢者医療制度というものは廃止をし、しかし七十五歳以上の方々に対する優遇措置は設ける、こういう理解でよろしいんですね。
○舛添国務大臣 自公の政権合意でも私はそこに言っていることを全く変えていませんよ。 それで、高齢者の心情に配慮する。その中の、心情の、天引きの問題がありますが、これはもう半分ぐらい片づけた。七十五以上を切り離すということが嫌だということですから、そうじゃない形に持っていく。その結果が、一つの私案として私は一つのバスというお話を申し上げたので、これから一年をかけて検討してもっといい案が出るかもしれない、そういうことを申し上げているので、答えとして国民が望んでいるものになれば、それがどういう改革であれ、それを言う必要は全くないと思いますよ。 そんなことを言うならば、まず廃止します、そして一元化をしますと言っていますけれども、まず廃止したら随分問題があるからやったわけじゃないですか。そして、一元化すると皆さん方がおっしゃっているのだって、私が今申し上げたことより具体性は少ないと思いますよ。そういうことの議論をするより、もっといい案をみんなで考えましょう。
○前原委員 だから言っているんですよ。厚生労働大臣、いいですか。だから言っているんです。 先ほど菅委員との話し合いの中では、後期高齢者医療制度と、そして県民保険という言い方をされておりましたよね、それを統合し一つのバスにする。 だから、私はまず確認として、それをシルバーシートだという言い方をされた、一つのものにするんだと。だから、後期高齢者医療制度は基本的には廃止をし、しかし七十五歳以上の方々に対する優遇措置を設けたんですねということを言ったのが一つ。 もう一つ、時間が迫っていますので、これは大臣が一番よく現場でわかっておられますけれども、いわゆる企業組合、健康保険組合、これが今大変な状況になりつつありますよね。つまりは、後期高齢者医療制度を導入した中で、六十五歳から七十四歳までの方々の医療費を新たにこういった企業組合、いわゆる健保組合が負担をするということで、結果的には、政管健保の八・二%という保険料率、この方がむしろ得だから解散してというようなところも出てきている。そして、それと同時に、今の拠出金の急増などで九割の健保組合が赤字ですよ。そして、赤字の総額は、前年度の二千四百億から、六千三百億円にふえるということなんです。 つまりは、先ほど民主党の案についておっしゃった。我々は、一たん廃止をして一元化をする中で、医療保険というもののあり方を提示しようとしています。今我々が出している後期高齢者医療制度廃止法案というのは、これは野党共同で出している。しかし野党でその次の案が一緒になっていないから、まずは廃止法案を出している。民主党としてはちゃんと対案はありますよ、一元化をする中で。 つまりは、今のような企業保険そして健康保険、これが赤字になって、そして苦しくなって、政管健保、今は何と言うんでしたっけ、十月一日から名前が変わりましたよね。協会けんぽ、これに変わっていっている。そして、政管健保、協会けんぽは国費が一三%負担されますでしょう。つまりは、泥縄ではいかないような状況になっているわけですよ。 ですから、後期高齢者医療制度を含めた全体の絵をもう一度かき直さなきゃいけないという中で、我々は、廃止をし、一元化をする中で、そして人の尊厳にもしっかりと目配りをした医療制度をしっかりつくっていくということを申し上げているわけですよ。ですから、その前提で今、私案をおっしゃったものについて確認をしたわけです。 それと同時に、では、健保組合の今の赤字の状況、九割が赤字、そして、どんどん政管健保、協会けんぽに移っていけば、国費負担がふえて、結果的にはまた国でそれをしりぬぐいしなきゃいけないことになるでしょう。つまりは、一時しのぎではだめだということなんですよ。そのことを伺っているんです。
○舛添国務大臣 時間がありませんから細かい議論は避けますけれども、西濃運輸や京樽は、それ以外にもいろいろな要因もございます。そして、解散した数からいきましても、例えば、一昨年九件、ことしで十二件、しかし、十五年とか十六年は三十六件、二十七件で、数的にも多いというわけではありませんが、その問題意識は共有しております。 そういう中で、リスク構造調整をどういうふうにやるか、財源の調整をどういうふうにやるか。その財源の調整のあり方が、どこまで公費を入れるのか、それから保険料の負担を今言った組合間でどうするのか、こういう大きな問題がたくさんあると思います。 ですから、私は、その言葉じりをとらえて云々するより、今前原委員がおっしゃったように、長期的にはいい制度を目指さないといけないので、これは真摯に議論を重ねて、それぞれいい案を持ち寄って国民の納得する方向に変えていく、これは党派を超えてやるべき課題だと思っております。
○前原委員 いや、私はそう思いませんよ。びほう策を重ねていって、結局はトータルで根本的に考え直さなきゃいけないという、年金と同じようなことになってしまうと私は思います。 最後に、もうこれで終わります。 私は、きょうの総理の御答弁を伺っていて、正直言ってがっかりいたしました。一番初めに申し上げたのは、日本の置かれている所与の条件というものが大きく変わってくる中で税金の使い道を変えなきゃいけない、その一つの大きなチャレンジが道路特定財源の一般財源化だったわけですよ。そこで、医療や介護、崩壊しかかっているここにどう光を当てていくかということを本来考えるべきところが、無駄をほかに削ってもですよ、それに対する意識が非常に薄かったことは、私は全く残念に思いましたし、次の総選挙の争点の一つは、本当に白地で絵をかきながら、箱物中心の政治を続ける自民党か、それとも、やはり人に光を当てて、安心、安全の社会保障や教育にしっかりお金を使っていく民主党か、それを選んでいただく選挙だと私は思います。 そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
○衛藤委員長 この際、川内博史君から関連質疑の申し出があります。長妻君の持ち時間の範囲内でこれを許します。川内博史君。
○川内委員 民主党の川内でございます。 委員長、理事の先生方のお許しをいただいて、発言をさせていただく機会をいただきました。感謝申し上げます。 麻生総理以下閣僚の皆様方、よろしくお願いいたします。 まず、河村官房長官の三つの政治団体の三年間で二千二百万円の事務所費の問題についてお伺いをさせていただきます。 官房長官、この件については総理からも御指示があったというふうに聞いておりますが、国民の皆様方への説明責任というものを十分に果たされるということでよろしいでしょうか。
○河村国務大臣 総理からの御指示もございます。その責任は果たしたい、こういうふうに考えております。
○川内委員 問題になっております国民政経同友会、建政会、建隆会、この三つの政治団体の事務所は、所有者からマンションの一部を無償で使わせてもらったというふうに報道で私ども聞いておりますが、その場合は寄附として政治資金収支報告書に家賃相当分を記載しなければならない。しかし、この三つの政治団体にはその記載がないようでございます。 これは、政治資金規正法十二条違反、二十五条の不記載の罰則に当たるというふうに思われますが、長官、これに対してどのように対処されるおつもりかということをお聞かせください。
○河村国務大臣 お答え申し上げます。 その前に、若干これまでのこの経緯について説明を申し上げたいと存じますが、一部の報道では、事務所費疑惑と申しますか、こういう形で、私の元公設秘書の自宅マンションを事務所として、架空の事務所費を昨年で五百万、過去三年間で二千二百万支出した、このような形で伝えられました。 また後ほど御説明申し上げたいと思いますけれども、今川内委員から御指摘あった点、当該の政治団体は、本年三月三十一日付で既に解散をいたしております。 また、一部報道の中では、私の元公設秘書の自宅マンションを事務所として、架空の事務所費を流用しているかのごとく報道されましたが、これも全く事実に反するものであります。 また、あたかもこのマンションが元公設秘書宅というような書き方でありまして、これも事実誤認でございまして、このマンションの所有者は、故田中龍夫先生の御長男のものでございまして、元公設秘書は別に自宅があるわけでございます。 なお、この元公設秘書は、田中龍夫先生の秘書となり、田中先生が引退されて私が後継となってから、私の公設、私設秘書として現在まで四十五年にわたり秘書を務めてきた方でございまして、現在七十六歳、ベテランの政界関係者あるいはマスコミの関係者は御存じのことと存じます。 また、私の政治団体を支援する目的で御寄附をいただきました浄財、純粋に私の政治活動を支援する目的でいただいたものでありますから、これがあたかも事務所費を流用しているごとく一部報道されまして、これは極めて事実無根、遺憾であると思っているんです。 それから、今申し上げましたように、この政治団体は既に三月三十一日付で解散をしておりまして、その事務所は今ないわけでございますが、その名義主にお返しをした、この中で、マスコミの皆さんの中には、名義人の自宅まで取材に行って、事情もよくおわかりでない名義人の名前をコメントとしてお出しになり、その御本人、御家族に多大な御迷惑をおかけしておりますことも、私は重ねて遺憾であると思っております。 ただ、事実誤認に基づく報道が一部なされたことは遺憾でありますが、これからも政治資金については疑念のないようにしなきゃいかぬ、先ほどの説明責任を果たすという意味からも、そのように存じておるところでございます。 そこで、今御指摘のございました、いわゆる家賃を払っていないという問題でございます。 総務省に問い合わせましたところ、一般論としては、政治団体の事務所を他の者が所有するビル内等に置いており、その利用実態が賃料等を支払うことが社会通念上相当であるというようなときは、事務所を無償提供されている場合においては、政治団体は賃料等に相当する金額について金銭以外のものによる寄附を受けたものと考えられる、このようなことでございます。 私が受けた報告では、マンションの一部を事務所として使わせていただいている、そのかわりに管理費や光熱水費を負担するという考え方でおりまして、先ほどのような見解を前提とすれば、数字を整理した上で、政治資金収支報告書上の寄附として記載することが適当な場合もある、このように考えまして、この点は、管理費や光熱水費を負担してきた事情などを含めて、専門家、弁護士、税理士とも相談をして、必要があれば手続をとりたい、このように考えておるところでございます。
○川内委員 私、官房長官を大変尊敬しておりますし、ただ、答弁は短くしていただきたい、私もきょうは時間が四十分しかなくて焦っているものですから。 要約すると、事務所としての実体はあった、もし家賃相当分を政治資金収支報告書に記載する必要があるのであれば記載する、訂正するという御答弁だったわけですが、それでは、事務所としての実体はあったのだということを十分に国民の皆さんに対して御説明していただくためには、政治資金規正法十六条に規定されておる帳簿、明細書及び領収書、これは保存期間三年ということで十六条に義務づけられておりますけれども、この三つの政治団体に関して、帳簿、領収書及び明細書、帳簿は元帳ですね、領収書や明細書というのはそれを裏づける書類であるということでございますけれども、平成十七年、十八年、十九年、この三カ年にわたるこれらの資料を本予算委員会にも御提示をいただきたいというふうに考えますが、官房長官の御所見をお聞かせください。
○河村国務大臣 解散した団体のことではございますけれども、記者会見でもこのような要望もございました。 今、この団体の事務処理をいたしておりました元公設秘書に対しまして、関係書類等を整理して公表できるように準備するように言っているところであります。
○川内委員 それでは続いて、佐藤国務大臣、国家公安委員長にもお伺いいたします。 佐藤大臣は九月二十五日の就任記者会見で、四年前の日本歯科医師連盟、日歯連の迂回献金問題で厚生労働政務官の職務権限との関連において問題になった件について、法的には問題ない、なぜなら不起訴になったからだ、ただし、献金でいろんな疑惑を招くのであれば返した方がよいだろうという自分の判断で事務所の者に命じ、変な誤解を受けないようにという意味でお返ししたというふうに記者会見でお述べになっていらっしゃいます。 この返したという部分に関して、いつ、だれに、幾ら返金をされたのかということを教えてください。
○佐藤国務大臣 お答えを申し上げます。 日歯連からの献金につきましては、今先生からのお話にございましたように、日歯連との関係で誤解を招いたことを深く反省いたしまして、平成十三年から十五年までの間に受けた政治献金を平成十六年四月二十日に日歯連に返還をさせていただきました。合計六百万でございます。
○川内委員 日歯連に返したということでよろしいですか。
○佐藤国務大臣 そのとおりでございます。
○川内委員 当時、これは報道ベースの話ですけれども、不起訴になった理由というのは、日歯連からの献金であるということの因果関係が不明確だからということで不起訴になったというふうに報道されているわけですが、今、佐藤国家公安委員長は日歯連に返したと。日歯連からもらったものだということをみずから、私も国民政治協会に返したと御答弁になられるのかなと予想していたのでちょっと驚いているんですけれども。 それでは、そのそもそも国民政治協会から来た五百万円というお金は、厚生労働政務官当時、日歯連からのお金であって、そしてまたどのような趣旨のお金であるというふうに御認識をされていたのかということについて教えてください。
○佐藤国務大臣 今御質問のございました五百万のことに関しましては、党からの政治活動費であったと認識をしております。 申し添えておきますが、当時私は政府の役職にはついておりませんので、誤解のないようにお願いをいたしたいと思います。
○川内委員 ちょっと済みません、党から来た政治活動費を日歯連に返したという理解でよろしいですか。
○佐藤国務大臣 政治活動費としての活動費は党から受けたお金でございまして、お返しをしたものについては十三年から十五年に受けた政治献金でございまして、別のものでございます。
○川内委員 国民政治協会に日歯連が献金をし、国民政治協会から佐藤国家公安委員長がお受けになられた五百万円というのは、それでは返却されていないという理解でよろしいでしょうか。
○佐藤国務大臣 何回も申し上げますが、党からの政治活動費であったと認識をしておりまして、決してそれが日歯連から来たというふうな認識は私にはございませんでした。
○川内委員 公安委員長は就任の記者会見のときに、警察を管理する立場として法律に厳格でなければならないという趣旨の御発言もされていらっしゃいますし、この件に関しては、この予算委員会でさらに、記者会見のときの御発言ときょう御答弁になられたことと私どもは理解がちょっと食い違っておりますので、またさらに詰めて議論をしなければならないというふうに思います。 麻生総理にもちょっとお尋ねをさせていただきますが、当時、報道によれば、政調会長をされていた麻生総理にも日本歯科医師連盟から国民政治協会を経由して一千万円の献金があった、党からはそれこそ政治活動費として麻生総理に一千万円が渡されたとしておるのですけれども、この事実関係と、どのような趣旨のお金であったというふうに当時認識されていたかということを教えていただきたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 一部報道にそのようなことがあったという話は聞いておりますが、そのような事実はございません。
○川内委員 事実がないというのは、当時、国民政治協会から一千万円の政治活動費が麻生当時政調会長の政治団体に寄附されたという事実もないという意味でしょうか。
○麻生内閣総理大臣 政調会長として政治活動等々のあれはいただいたと思いますけれども、これが日本歯科政治連盟からというような話は全くありません。
○川内委員 それでは、いずれにせよ、この問題、もうちょっと私どもも会見の発言とかを精査して、再び公安委員長にはお尋ねをさせていただこうというふうに思います。 次に、野党の資料要求に対する自民党国対の事前検閲の問題でございますけれども……(発言する者あり)ちょっと委員長、静かにしていただくように。
○衛藤委員長 静粛にお願いします。
○川内委員 もう話題がかわったのですから、いつまでも引きずらないように。(発言する者あり)
○衛藤委員長 静粛にお願いします。
○川内委員 自民党国対の事前検閲の問題でございますけれども、私も当事者の一人でございまして、これも大臣会見で、浜田防衛大臣が十月三日の記者会見で、防衛省にも自民党国対に事前に相談をしたものが一件ある、それは川内博史君からの資料要求であるイージス艦「あたご」衝突事案に関する衝突予防援助機能等に関する資料要求ですと大臣会見で発言をされていらっしゃいます。 委員の皆様方にも、その事前検閲を受けた資料というものをお配りしております。二枚の資料でございまして、本当はこれにもう一枚ついているんですけれども、きょう質問に関係あるのは二枚ですので、これを持ってまいりました。分量が多いから事前に相談してくれなどと自民党国対は言っているのだという御説明が本委員会では多いんですが、これは分量二枚ですから、全然少ないわけでございまして、私は、明らかに内容に関する検閲がされたのではないかというふうに考えております。 しかも、この資料は、私が要求した資料そのものではなく、その途中の資料でございまして、私が要求したのは、ことし二月十九日のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸の衝突事件のときに、「あたご」にはOPA—6Eというレーダー指示器がついていて、そのレーダー指示器にはARPAという自動衝突予防援助機能がついていた。これはどういうことかというと、レーダーに映った船舶が「あたご」に衝突する可能性がある場合には警報音が鳴るという装置なんだそうでございまして、警報音が鳴ったら、その警報音が鳴った後、速やかに艦長に報告をすることというような命令書まであるものでございます。 ところが、三月二十一日の防衛省の事故報告書、さらには、七月十五日の内閣官房に置かれた防衛省改革会議の「不祥事の分析と改革の方向性」と題する報告書、あるいは海難審判所の海難審判に対する申し立て書にも、このレーダー指示器に付随する機能として、衝突しそうなときには警報音が鳴る、あるいは警報音が鳴っていたというような記述が一切出てきておりません。 イージス艦「あたご」と清徳丸は実際に衝突をしているわけですから、このARPAという自動衝突予防援助機能が正常に作動していたはずですから、当然警報音が鳴っていたはずだと私は思っておりまして、それが全く記載がない、どの報告書にも記述がないというのは解せないということで、この八月上旬以来、警報音が鳴ったのか鳴らなかったのか、当時の艦橋にいた航海長や水雷長、当直士官の皆さんそしてまた乗組員の皆さんに聞いていただいて、その調査報告書をいただきたいということをずっとこの二カ月お願いをしていたら、出てきたのがこの二枚の資料で、ARPAの機能についてという、全然調査をしたものではなくて、ARPAそのものについての調査資料だけなわけでございます。 そこで、浜田大臣にお伺いをしますけれども、三月二十一日の防衛省の事故報告書にこのARPAの警報音についての記述がないというのはなぜなのかということを御説明いただきたいと思います。
○浜田国務大臣 お答えいたします。 この記述に関しましては、「あたご」の事件というのは、二名の方がお亡くなりになり、そしてまた、その当時から私も、まだ大臣ではなかったわけでありますが、そのときにお話をしておったんですが、まさに我々、交通事故でいえば当事者ということでございますので、我々サイドの調査というのが、今、逆に言えば、海難審判、そしてまたそれに対する保安庁の捜査というものもございます。我々当事者が先にいろいろなことを、調査の内容、当然それは、今海難審判でも行われている審理の中で我々の方が言うべきことでないこともございますし、逆に言えば、その部分でまだ調査し切れていない部分もございます。 ですから、今おっしゃられたように、出るのが遅かったという御指摘もあるわけでありますけれども、決してそういった意味においては、この警報音のチェックの方も我々の方としてもまだ全部裏がとれていないということもございますので、そこだけ今お答えするのは差し控えているというのが状況であります。
○川内委員 警報音が鳴ったか鳴らなかったのかというのは非常にこの衝突事故の原因を分析する上で大事なことだというふうに私は思うわけですが、そこで、当時、石破農水大臣は石破防衛大臣であったわけですが、このARPA機能について御存じでしたか。事務方から説明を受けていたかということについて教えてください。
○石破国務大臣 当時というのがどの当時かは存じませんが、委員は恐らく、緻密な方でいらっしゃいますから、議事録を全部ごらんになっておられるかと思います。二月二十九日の私と下地幹郎議員とのやりとりを御案内かと思いますが、その場で、私、その前日の二十八日に「あけぼの」という護衛艦に乗りました。そこで、今御指摘のARPA、オートマチック・レーダー・プロッティング・エーズと申しますが、これについて見まして、詳細な説明も受けております。 この内容につきましても、二十九日、予算委員会で答弁をしておるとおりでございます。当然存じておりますし、機能につきましてもよく承知をしておるところでございます。
○川内委員 それでは、官房長官。七月十五日の防衛省改革会議の報告書には、ARPAの警報音に関する記述が全く出てきておりません。防衛省を改革する上では事故原因を分析することが大事だ、不祥事の分析ということが大事だねということでこの報告書を出しているわけですが、ARPAの警報音が鳴ったか鳴らなかったのかということについての記述が全くないということは、防衛省からレーダー指示器についているARPA機能についての説明というものが防衛省改革会議に対しては全くなかったのではないかというふうに思われますが、官房長官として御答弁をいただきたいと思います。
○河村国務大臣 お答えいたします。 防衛省の改革会議の報告書、海上保安庁の捜査等に支障のない範囲で公表された文書などをもとにしておりまして、一定の制約のもとで書かれた、こういうものでございます。 いずれにしても、専門的な知見、経験を有する有識者の委員の方々が、防衛省・自衛隊の抱える問題について、基本に立ち返って、国民の目線に立って精力的に議論された結果で、私どもとしてはこれは貴重な提言だと思っておりますが、御指摘のように、今回のことについては記載がなかったということは事実であります。
○川内委員 いや、記載がなかったというのは読めば私もわかっているんです。防衛省から説明がなかったですねということを確認しているんですけれども。
○河村国務大臣 お答えいたします。 私が受けたこの段階では説明はございません。
○川内委員 石破大臣は、この防衛省改革会議の報告書をまとめるときに委員なんですね。委員ですよね。防衛省改革会議は、ARPA機能について説明を受けていないということなんですよ。 もう時間がないのであれですけれども……(発言する者あり)いやいや、いいです。きょうは……(発言する者あり)いやいや、これから大事なことを言うんですから、ちょっと聞いてくださいよ。 海難審判所の所長さんも来ていただいておりますけれども、海難審判所は、このARPA機能について、警報音が鳴ったか鳴らなかったかということについて、この「あたご」の事案の審判に際して全く乗組員に事情聴取をしておりません。していないということでいいですね、海難審判所の所長さん。
○上中政府参考人 お答えします。 全くそういう質問をして回答を得ていないということではありませんで、ARPA機能に関する質問は質問調書というものの中に膨大に取得しております。ただ、警報音については申し立て書に記載を……(川内委員「鳴ったか鳴らなかったかを聞いていないでしょうと言っているじゃないですか」と呼ぶ)
○衛藤委員長 どうぞ答弁してください。
○上中政府参考人 申し立て書に記載しなかった点については、ARPA機能については申し立て書に記載しております。(川内委員「してないですよ」と呼ぶ)いや、しております。それで……(発言する者あり)
○衛藤委員長 どうぞ答弁を続けてください。
○上中政府参考人 警報音の鳴動については、鳴ったかどうかという点については、鳴ったという証拠も得られなかったし、鳴らなかったという証拠もまた得られなかった。したがって、申し立て書には記載しておりませんということです。
○川内委員 いや、私がきのう確認したのは、海難審判所の方々は、警報音が鳴ったのか鳴らなかったのかということについて百二十人事情聴取をしているが、聞いていないと。聞いていないということを確認しているんです。鳴ったか鳴らなかったかという質問をしていないということを確認しているんですけれども。
○上中政府参考人 質問をしていないわけではなかったんです。質問はしていても、それに関する回答の中で、鳴ったという証拠も得られなかった、あるいは鳴らなかったという証拠も得られなかった、そういうことでございます。
○川内委員 いや、ちょっと、これが政府のやり方なんでしょうかね。 私どもは、委員長、予算委員会で質問をします、政府控室を通じて、正式にきちんと説明をしてくださいということで説明を求めて、きのう海難審判所の方が来て、そういう質問はしていません、していませんと明確におっしゃいましたよ。それがここに、この委員会の場で、いや、質問していないわけではないと。したのかしていないのかわからないようなことでは、これはこれ以上質問できないですよ。きのう言うことときょう言うことが違うのはどういうことなんですか、これは。だったらば、百二十人に事情を聞いたものを全部ここに、資料を見ないと我々、何も質問できないということじゃないですか。違いますか、委員長。違いますか。
○衛藤委員長 委員長から川内君に申し上げます。 憲法第四十一条に、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」。しかるに、この国会の場の答弁がそのものでございますから、御了解願います。
○川内委員 では、なぜきのう私にわざわざ事実と違うことをおっしゃられたのか、私には理解できないですね。今、海難審判所の審判所長さんが、いや、聞いていないわけではないとおっしゃられていますから、その調書の提出を私は求めたいというふうに思います。 それでは、次の問題に行きたいと思います。きょうはいっぱい聞くことがあるんですよ。 汚染米について伺わせていただきますが、昨日の御説明などでは、あるいはきょうの我が党の筒井議員の質問にもそうですけれども、非食用の事故米穀あるいは汚染米を販売していたことについて、石破大臣は農水省にも責任があるというふうにおっしゃっていらっしゃいますが、中間報告では、見抜けなかったことについて責任があると書いていらっしゃいます。 私は、見抜けなかったことについての責任だけではなく、そもそも見抜けなかったのはなぜなのかということが本質的な責任としてあるのではないかというふうに思っておりまして、非食用の汚染米を農水省総合食料局消費流通課が取り扱うことのできる法的根拠を教えていただきたいと思います。
○石破国務大臣 法的根拠ということでございますが、恐らくそれは食糧法ではないか。済みません、突然のお尋ねですので、きちんとした確認をしなければいけませんが、恐らく食糧法ではないかというふうに私は考えます。もし違っておりましたら、後ほど訂正いたします。
○川内委員 農水省設置法と新食糧法だと思いますけれども。 石破大臣、農水省設置法の第四条一に「食料の安定供給の確保に関する政策に関すること。」「(食品衛生に係るものを除く。)」と書いてあるんですね。食品衛生に係るものを除く、すなわち、今回、農水省は汚染された米であるとわかっていて買っている場合があります。すなわち、食品衛生法に係る米穀であるということがわかっていて買っているものがあるんですね。ということは、これは、私はこの設置法に違反しているのではないかというふうに思います。 さらに、新食糧法の三十条に、「政府は、米穀等の輸入を目的とする買入れを行い、及び買受資格者に対し当該米穀の売渡しを行うことができる。」と。要するに、入札にかけることができるというふうに書いてあるんですが、「政府は、米穀等の」、この第三十条の「米穀」ですね、新食糧法というのは食糧を扱うための法律ですね。非食用の米穀はそもそも新食糧法の対象ではないのではないか。 しかし、今まで農水省は、この米穀という言葉、新食糧法の中に出てくる米穀という言葉に、汚染されたお米、あるいは残留農薬基準がオーバーしたお米もこの米穀である、食糧としての米穀であるという扱いをしてきたのではないか。だから、今回のような問題が起きているのではないかというふうに想定されるわけです。 そこで、石破大臣に端的にお伺いいたしますが、私は、この新食糧法を、安全な米穀、食の安心、安全という観点から、食用の米穀、あるいは、その他の非食用の米穀ときちんと書き分けて、非食用の米穀はこうこうこうしますということを法律できちんと規定すれば、立入検査も法的根拠のある立入検査になるわけで、そういうことをまず農水大臣としてやります、新食糧法を改正しますということを言うべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○石破国務大臣 委員の御指摘はそれなりに御示唆に富んだものかと思いますが、ただ、その食糧法の中で食用と非食用というものを区別したからといって、それだけですべて問題が解決するわけではないというのは、委員もよく御高承のとおりでございます。 そうしますと、食糧法というものの体系の中に安全という概念を入れたとして、では、原産地表示でありますとか、トレーサビリティーでありますとか、そういうものの法的な仕組みというものを食糧法の中に入れ込むことができるか、そしてまた、それが実効性を持つことができるかどうか。私は、食糧法の中に入れることがいいか悪いか、そのことも含めましてよく検討して、成案を急いで得なければいけないと思っています。 ですから、委員にも今後御教示をいただきたいのは、食糧法という法律の枠の中に入れるべきなのか、あるいは筒井議員との議論の中でもございましたが、トレーサビリティーあるいは原産地表示という枠の中に入れるべきかどうか。木に竹を接いだような法律は余りよくないと私は思っておりまして、どういうのが一番実効性があるのか、よく私どもの方としても検討をいたします。 またよく議員とも議論をさせていただき、食の安全というものがきちんと担保されるように今後とも努力をいたします。
○川内委員 後期高齢者医療制度の年金天引きについて最後に伺わせていただきます。 この年金天引きはやめます、普通徴収との選択制にしますということで、これは天引き増税になっている人たちにとっては、社会保険料控除の対象になって、所得税、住民税の税額が減りますということになったわけでございますが、私は、介護保険料も年金天引きになっておりますので、これも社会保険料控除の対象にすべきである。すなわち、年金天引きと口座振替との選択制にして、天引き増税になっている人たちにきちんと、税金、少なくなりますよというふうにすべきではないか、同じ扱いにすべきではないかというふうに思いますが、厚生労働大臣の御所見を承ります。
○衛藤委員長 厚生労働大臣舛添要一君。短く。
○舛添国務大臣 これはいずれ検討しないといけない課題で、いい問題提起をしてくださったと思っております。しかし、介護保険が入るときに、市町村が天引きでないと絶対受け入れないということでやりました。そして八年間、問題なく定着しておりますので、今後、市町村の意見も聞いて検討していきたいと思っております。
○川内委員 もう終わります。 市町村の意見だけではなくて、高齢者の皆さんの意見も聞いてください。天引きにするときに、市町村の意見は聞いているが、高齢者の意見は聞いていないんですからね。高齢者の意見を聞いて検討していただきたいと思います。 終わります。
○衛藤委員長 これにて長妻君、菅君、筒井君、松本君、岡田君、前原君、川内君の質疑は終了いたしました。 次に、志位和夫君。
○志位委員 日本共産党を代表して、麻生総理に質問します。 二月の本委員会での質問に続いて、一千万人を超えて広がっている働く貧困層の問題、特に派遣労働を初めとする不安定雇用の問題について、総理の見解をただしたいと思います。 この間、派遣労働をめぐっては、一定の変化も生まれております。規制緩和一辺倒だった政府・与党も、極めて不十分ながら、労働者派遣法の改正を言い出しました。一部の大企業の製造現場でも派遣解消の動きが生まれております。労働者の闘いが現実を一歩動かしつつあります。 しかし、問題の解決は緒についたばかりにすぎません。とりわけ私が強い憤りを感ずるのは、日本を代表する大企業が、正社員を減らし、派遣、請負、期間社員など非正規雇用に置きかえ、そのことで大もうけを上げたあげく、人間を物のように使い捨てにしていることです。そして、その中で数々の違法行為が横行していることであります。 具体的にただしていきます。 私の本会議での代表質問に対して、総理は、偽装請負などの法違反が確認された場合に、労働者の雇用が失われることのないよう必要な措置をとるよう指導していると答弁されました。これは、偽装請負などの法違反が確認された場合には、違法行為の是正を行うことはもちろんですが、それだけではなくて、違法行為の被害者となっていた労働者の雇用を守るための指導をしているということですね。総理、端的にお答えください。総理の答弁ですから。総理、総理の答弁です。総理の答弁です。
○衛藤委員長 まず厚生労働大臣舛添要一君。簡潔に。
○舛添国務大臣 お答えいたします。 偽装請負などの労働者派遣法違反に対しましては、労働者の雇用が失われることがないよう、派遣元、派遣先、双方の企業に対して必要な措置をとるように指導しているところでございます。 また、労働者派遣法第四十九条の三第二項において、派遣労働者が労働者派遣法違反の事実を申告したことを理由として不利益な取り扱いをしてはならないと規定されておりますので、厳正に指導することといたしております。
○志位委員 雇用が失われることのないように指導している、そして不利益な取り扱いをさせないようにしているとの御答弁でした。 しかし、現実はどうか。発光ダイオードで知られる徳島県の日亜化学では、偽装請負で働かされていた若者たちがその救済を行政に求め、徳島労働局も偽装請負だと認定しながら、六人の労働者が雇いどめを一方的に通告され、九月末に職を失うという事態が起こっています。 私は、救済を求めた労働者の一人である島本さんにお会いして、事実経過を伺いました。 島本さんは、ライン作業中にロボットに接触して、左手首を二十数針縫う大けがを負った。しかし、日亜化学と派遣会社は、労働災害の責任をすべて島本さんに負わせ、偽装請負を隠ぺいするための口裏合わせを強要しました。偽装請負のもとで大けがをさせられた上に、その隠ぺいまで強要された島本さんは、仲間たちとともに、やむにやまれず偽装請負を告発し、救済を求めました。島本さんたちの訴えを労働局も偽装請負と認め、一たんは千六百人の請負労働者全員を順次直接雇用とする合意が成立しました。 ところが、日亜化学は、合意をほごにし、さらに島本さんたちからこれまでの仕事を取り上げました。男性は野外での草むしり、女性は一日じゅう清掃の仕事につけた上、九月末に雇いどめを一方的に強行しました。 これは総理に認識を伺いたい。 やむにやまれず労働者が違法な働かせ方からの救済を求め、労働局も違法と認めながら、違法な働かせ方を強いてきた企業によって逆に職を奪われる、私は、こんな理不尽なことはないと思います。総理もこれは理不尽だとお思いになりませんか。
○麻生内閣総理大臣 個別の案件には、その実態がよくわかりませんのでお答えいたしかねますが。 偽装請負の話がありましたけれども、労働者派遣法違反ということが確認をされた場合には、これは労働者の雇用というものが失われることのないように、いわゆる派遣元、それから派遣先、双方の企業に対して必要な措置をとるように指導していくというのは当然のことかと存じます。
○志位委員 私が聞いたのは、これは理不尽ではないかということなんですよ。こういうことを理不尽だと言えないのは、私は情けないと思う。雇用が失われないように指導しているとおっしゃられたけれども、現に失われているんです。 同様の事態は全国各地で起こっております。私は、キヤノン宇都宮光学機器で偽装請負で働かされていた若者たちからも訴えを受けました。この場合も、栃木労働局によって偽装請負だと認定された労働者が、期間社員になったものの、その一人、宮田さんは、わずか十一カ月、八月末に雇いどめにされ、職を失いました。 この宮田さんがキヤノンで行っていた仕事を聞きますと、半導体露光装置の最も重要な部分であるレンズを磨く機械の先端部分に装着する工具をつくることです。宮田さんは、百万分の一ミリという精度が求められるレンズ製作の中でも、極めて繊細で熟練を要する作業を行っていた。正社員の技術指導まで任されるほどの熟練した技術を持った人です。 その宮田さんに会社側は、おまえはばかかとののしったり、頭をこづくなどのパワーハラスメントまで行った。この事実は会社側も認めています。そのあげく、ささいな理由を無理やりつくって雇いどめにしました。 これは総理の認識を問いたい。今度は認識をはっきり答えていただきたい。認識を問います。 やむにやまれず違法状態からの救済を訴えたら自分の職がなくなる、これが、日亜化学で、キヤノンで、全国各地で起こっている現実なんですよ。こんなことを許しておいて、どうして企業の違法行為がなくなりますか。違法は横行するばかりになる、こう私は考えますが、いかがですか。認識をお答えください。
○麻生内閣総理大臣 個別の例につきましては、先生の御意見だけで、相手側の話を全く聞かずに一方的な話だけでは、なかなかお答えいたしかねる。当然のことだと存じます。 また、この二つの例をもって全国各地で起こっていると言われると、その全国各地の例を存じませんので、正直、これ以上お答えのしようがありません。 ただ、事実が事実であるとするならば、それは極めて不当な話だと存じます。
○舛添国務大臣 個別の企業について指導監督状況、これはお答えすることはできませんが、法律に基づいて、つまり、労働者派遣法違反が確認された場合には、例えば今あったような申告者に対する不利益取り扱いなど、こういうことがあれば厳正に指導を行っているところであります。法律に基づいて厳正なる指導を行います。
○志位委員 私の発言が一方的な発言であるかのように総理はおっしゃいましたけれども、これは、労働局も違法だと認めているんですよ。そして、もし仮に事実だとしたら不当だということをおっしゃった。これは重い発言だと私は思います。 私、もう一つ、総理に認識をお聞きしたい。 現場で起こっていることは、二つの例を示しましたけれども、違法な労働を強いられても、それに対して物を言えば職が奪われるということなんですよ。これは二つの例だけじゃない。松下プラズマだって、あちこちでそういう動きが起こっているんです。こういうことがまかり通ったら、派遣労働者は、どんな働かせ方をされても物を言えなくなります。物を言うなと言うのか。派遣労働者には物を言わせず、物のように使い捨てにする。 私は、これは個別の例云々じゃなくて、こういうことは許さないという決意を総理は行政の最高責任者としてこの場ではっきりお示しいただきたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 先ほどの答弁と重なるようで恐縮ですけれども、個別の案で事実であれば、先ほど申し上げたとおりです。 それから、全国各地でというのが今度はあちこちに変わっただけで、言っておられることは先ほどと同じことを言っておられるんですが、私どもとして、そういったものが事実であるならば厳正に対応する、先ほどの厚生労働大臣の答えと同じであります。
○志位委員 事実でありますから、厳正に対応をお願いしたいと思います。 若者が勇気を持って偽装請負を告発したがゆえに、差別的な扱いを受け、職を奪われるなどという理不尽なことは、一人たりとも絶対に許してはならないと思います。私は、総理に、労働者の雇用を守る断固とした措置を関係省庁に指示することを要求するものです。 次に進みたい。 大企業で横行している違法行為は、偽装請負だけではありません。そもそも、労働基準法、職業安定法では、人貸し業は厳しく禁止されています。そこで政府は、派遣労働を導入するときに次の二つの条件をつけざるを得ませんでした。 第一は、派遣は臨時的、一時的な場合に限る。常用雇用の代替、すなわち、正社員を派遣に置きかえることはしてはならないという大原則であります。 第二は、この大原則を担保するものとして、派遣受け入れの期間制限が設けられました。すなわち、派遣期間は原則一年、過半数の労働者の意見を聴取した場合に三年までという制限があって、期間制限を超えて同一業務をさせることは違法行為になるということであります。 この二つの条件は間違いありませんね。これは厚生労働大臣に確認だけいただければ結構です。確認です。
○舛添国務大臣 今委員がおっしゃった、臨時的、一時的な労働力の需給調整制度としてあるんだということと、常用雇用の代替にしない、これもそのとおりでございますし、原則一年、最長三年ということも、委員の御指摘のとおりでございます。
○志位委員 確認いたしました。 ところが、現実がどうなっているか。 世界一の自動車メーカーとなったトヨタの実態を私は調べてみました。(パネルを示す)これは、トヨタのグループ企業の中でも中核をなすトヨタ車体、プリウスとかエスティマなどの完成車をつくっている大企業がこの間どれだけ派遣労働者をふやしてきたかの推移のグラフであります。 二〇〇五年の二千五百十六人から、二〇〇八年には五千七百三十九人にまでふやしています。二倍以上にふやしています。全従業員に占める派遣の割合は、一六・五%から二六・三%にまでふえています。ここに私たちが入手した内部資料がありますが、ラインによっては、派遣の割合が五割から六割、七割というラインもあります。トヨタ車体は、まさに派遣の比率を高めることで労働コストを削減し、利益を百八十六億円から二百二十四億円まで大きくふやしました。 私は、派遣労働者から直接話を聞きました。こういう過酷な実態が訴えられました。総理、お聞きください。 車のドアやボンネットなど、重いものでは二十キロから三十キロもの大型部品を段ボールにこん包する仕事をしています。多いときには一日千箱ものこん包作業となり、余りの重労働のため腰痛で苦しめられています。作業は正社員と全く同じ仕事ですが、給料は手取りで二十万円。正社員よりはるかに低い。さらに、派遣会社が借り上げたアパートに住むと五万円以上が引かれ、手元には十数万円しか残りません。アパートは、三LDKなら三人、二LDKなら二人の共同生活で、部屋はふすま一枚で仕切られているだけ。自分の部屋に行くにも他人の部屋を通らないと行けないアパートもあります。六カ月ごとの短期雇用計画を繰り返し更新させられています。 こういう訴えでありますが、こういう非人間的な労働と生活を強いられている派遣労働者が、トヨタ車体では、このグラフのとおり、三年を超えてふえ続けているわけであります。 このグラフを見れば、派遣労働者の導入が、臨時的、一時的な生産調整ではなくて、恒久的なコスト削減で大もうけを上げることを目的としたものであり、先ほど政府もお認めになった、禁止されているはずの常用雇用の代替、正社員から派遣への大規模な置きかえであることは明瞭じゃありませんか。総理、いかがでしょう。
○舛添国務大臣 先ほど申し上げましたように、個別の企業に対する指導監督状況は差し控えたいと思いますが、一般論で申し上げれば、最大三年の派遣受け入れ可能期間は派遣先の就業場所ごとの同一の業務について判断するものでございますけれども、就業の実態から同一の業務であれば必要な指導を行うこととなります。 今後とも、厚生労働省としては、就業の実態を踏まえて、厳正、的確に指導してまいりたいと思っております。
○志位委員 このグラフからだけでも私は常用代替は明らかだと思いますが、同一の業務かどうかの実態を踏まえてということをおっしゃったので、次に進みたいと思います。 私は、この九月に、愛知県に伺い、トヨタで働く労働者と懇談した際、トヨタ車体で派遣労働者の奇妙な配置がえが行われているという訴えを受けました。あるラインでの配置がえを図にしたのがこのパネルであります。 これを見ながら聞いていただきたいんですが、トヨタ車体では、ラインごとにA直、B直という二つのグループに分けて、昼夜二交代で仕事をしています。A直が日勤の週はB直が夜勤になる。翌週は、A直が夜勤、B直が日勤に入れかわります。A直とB直は、働く時間帯が一週間ごとに交互にかわるだけで、つくっている車も同じなら、ラインも工程も全く同じです。つまり、全く同じ仕事をしています。 これはパネルを見ながら聞いてください。赤い色が派遣社員、青い色が正社員など直接雇用です。この九月までは、A直にもB直にも正社員と派遣社員がいました。正社員が十八人、派遣社員が十四人です。 ところが、これが十月から組みかえられて、B直にいた派遣十四人はすべてA直に移され、A直は派遣二十八人、B直は派遣がゼロとなりました。移された十四人の派遣を埋めるために、A直にいた正社員のうち十四人がB直に移されました。そして、三カ月と一日後の来年一月からは、A直にいた派遣二十八人は丸ごとB直に移され、A直は派遣がゼロになる。それを埋めるために、B直にいた正社員のうち二十八人がA直に移されるといいます。こういう配置がえは全社的に行われているとのことでした。 これは、総理、一体何のためにこんな複雑な配置がえをやっているとお思いになりますか。
○舛添国務大臣 先ほど申し上げましたように、個別の会社でどういうことが行われている、そこにどういう監督指導を行うということは差し控えたいと思いますが、就業の実態を踏まえて、就業の実態から、同一の業務であれば必要な指導監督を法に基づいて行います。
○志位委員 同一業務だったら必要な指導を行うということを言われました。 この問題、トヨタ車体で働く労働者に聞きますと、九月に会社側から次のような説明があったといいます。もう一度パネルを見ながら聞いてほしい。 労働者派遣法との関係で、法違反をしないために配置がえを実施する。最小の職場単位である直ごとに、三カ月と一日、派遣を受け入れない期間をつくる。最初の三カ月と一日は、派遣をすべてA直に集めて、B直は派遣をゼロにする。続く三カ月と一日は、派遣をすべてB直に集めて、A直は派遣をゼロとする。これをやれば、クーリングオフが成立し、法律がクリアできる。これは、富士松、刈谷、吉原、いなべで実施し、来年五月までに全社で完了する予定だ、こう説明したそうです。 先ほど確認したように、派遣法制では、どんなに長くても派遣期間というのは三年までとなっております。ただし、期間制限いっぱいまで派遣を使ったとしても、三カ月と一日以上派遣を受け入れない期間をつくれば派遣受け入れを再開できるようになるとされています。これがいわゆるクーリングオフ期間と言われるものです。 トヨタ車体では、こうした配置がえを行えば、クーリングオフが成立し、三年を超えても派遣労働者を使い続けることができるとしています。私たちは、三カ月と一日だけ間をあければまた派遣を受け入れることができるというクーリングオフを認めること自体問題があると考えていますが、仮にそれを認めたとしても、一体こんなやり方が合法的だと認められるのか。 さきに述べたように、A直とB直は、働く時間帯が交互に入れかわるだけで、つくっている車も同じなら、ラインも工程も全く同じです。先ほど大臣は実態を見て同一業務かどうか判断すると言われたけれども、全く同じ仕事をしています。私、現場で何度も確認しました。それを、こういう配置がえさえやれば、期間制限を超えても派遣のまま使い続けることができるというんですよ。とんでもないことじゃないですか。こんなことが許されたら、派遣労働者は永久に、派遣という低賃金、使い捨ての不安定雇用に苦しめられ続けることになります。 派遣法では、最大三年という期間制限があり、それを超えたら直接雇用を申し出ることが義務づけられている。それが何の意味もなさなくなるじゃありませんか。 これは、トヨタ車体ぐるみの明白な違法行為ではないか、直接雇用を逃れるための期間制限偽装ではないか、こう考えますが、いかがですか。
○舛添国務大臣 先ほども申し上げましたように、実態をきちんと踏まえて、法に基づいて厳正、的確なる指導を行いたいと思います。
○志位委員 総理に伺いたいんですが、これは大変重大な問題ですよ。昼夜二交代で、働いている場所も同じ、つくっているものも同じ、仕事も全く同じであっても、こういう配置がえさえすればクーリングオフが成立して、三年という期間制限を超えて派遣のまま使い続けることができるなどということがもし仮に許されたら、一体どうなるか。昼夜二交代というのは、全国どこでも製造現場で当たり前に行われていることであります。もしこんなことを許したら、派遣労働の期間制限は、全国どこでも何の意味もなさなくなるじゃありませんか。これは大変な問題だと思いますが、総理、いかがでしょう。
○麻生内閣総理大臣 今、舛添大臣からも御答弁を申し上げましたとおり、同じことしか申し上げられませんが、これが仮に現実ということになるのであれば、その現実に照らして、きちんと法のもとに対応させていただくということになろうと存じます。
○志位委員 それが現実であるとするならば、これは現実ですけれども、こういうやり方は許されない、こういう配置がえでクーリングオフなるものが成立したとして、派遣労働者をずっと使い続けるというやり方は許されないとはっきり言っていただきたい。総理、はっきり言っていただきたい。
○舛添国務大臣 委員御指摘の問題、いわゆる二〇〇九年問題と言われているものでございまして、最大三年の派遣可能期間満了後は、指揮命令が必要な場合は直接雇用に、そうじゃない場合は請負によるとすべきであるということでありまして、この基本的な考え方は、各事業主団体に対しても、きちんと対応するように、九月二十六日、局長通知を発出して要請をしたところでございます。 そういうことで、直接雇用または請負は、いわゆる先ほど御指摘のありましたクーリング期間、三カ月を経過後、再度の労働者派遣の受け入れを予定することなく適切に行われるべきものであると考えて、この方針を貫徹すべく、就業の実態をきちんと踏まえて、法に基づき的確な指導を行いたいと思っております。
○志位委員 クーリングオフの後、再度の派遣労働者を予定することなく、そして直接雇用あるいは請負にというのが方針だというふうに言われましたけれども、現場はそうなってないんですよ、現場は。 トヨタは、世界規模の超巨大企業であります。総理は経済財政諮問会議の民間議員にトヨタ会長の張富士夫氏を内定したとも伝えられました。そういう企業が、人間らしい雇用の責任を果たしていない、社会的責任を果たしていない。派遣労働、期間社員など使い捨て自由の労働を大規模に導入し、正社員の中では過労死を生み出す長時間過密労働を強制し、その上に年間二兆円もの空前のもうけを上げてきたことは極めて重大です。 きょうの質疑でも、少なくともトヨタが常用代替、期間制限違反など違法行為を行っている疑い、重大な疑いが浮き彫りになりました。 総理に求めたいんですが、トヨタに調査に入ってください。調査に入って、違法状態があれば直ちに是正する、そのことを関係省庁に指示していただきたい、総理。
○麻生内閣総理大臣 これは内閣総理大臣の職務とはちょっと違うように思います。これは厚生労働省所管の話なんだと思いますので、ちょっと私に言っていただくのはいかがなものか。まず、法体系としてはそう存じます。 それから、トヨタ車体とトヨタ自動車というのは、これは別法人、トヨタ車体というのはよく知らないんですが。ちょっと個別で恐縮ですけれども、トヨタ自動車、トヨタ車体とは、どういう法体系とか、また会社の法人格になっているのかをよく存じ上げませんので、ちょっと何とも申し上げられませんが、少なくとも、先ほど舛添労働大臣が申し上げましたように、法に基づいてきちんと対応させていただくというのが正しい答えなんだと存じます。
○志位委員 トヨタ車体というのは、トヨタが半分以上の株主の権利を持っているグループ企業ですよ。ですから、トヨタの本体との関係でも、トヨタの本体が直接責任を負っているグループ企業です。しかも、その中核的な企業です。そういう中核的企業がこういうことをやっている。ですから、これは、少なくとも重大な法違反の疑惑があるわけですよ、疑いがある。 それをあなたは自分の仕事じゃないと言ったけれども、こういう重大な、法律が違反されているんだから、そういう疑惑があるんだから、それを舛添さんに調査しなさいと言うのは総理大臣の当然の仕事じゃないですか。調査しろとも言えないんですか。もう一度聞きます。
○舛添国務大臣 個々の企業に対してどういう指導監督をするかはつまびらかにできませんが、法律に基づいて、就業の実態をきちんと踏まえた上で、厳正に、そして的確に対応したいと思います。
○志位委員 調査に入るということを約束できないところが情けないですね。トヨタという言葉が出ると、みんなおびえて、調査も言えないのかと。 きょうは、私は、大企業の中での違法行為に対して政治がどういう責任を果たすべきかについてただしてまいりました。 違法状態の是正を図ることは当然ですが、総理に私が強く求めておきたいことが二つあるんですよ。 一つは、違法状態を是正することで、逆に、現に働いている派遣労働者が職を失ったりすることを絶対に許さないことであります。日亜化学やキヤノン宇都宮光学機器では、偽装請負の是正はしたけれども、救済を求めた労働者が逆に職を失った。松下プラズマでも雇いどめが行われようとしています。無法による被害者に一層の被害を与えるようなことは、政治の責任にかけて許すべきではないと思います。 いま一つは、違法状態で働かせた場合には、受け入れ企業は、期限の定めのない直接雇用、すなわち、正社員にすることを原則とすべきだということです。 私が二月の質問で取り上げた具体例のうち、日立のグループ企業で期間制限を超えて五年間にわたって派遣で働かせた労働者の問題、二月の委員会で取り上げました。そのときは舛添大臣は、これは違法だとはっきりおっしゃいました。質問の後、会社側から、この労働者、女性の労働者ですが、正社員採用の申し出があって、正社員になりました。これが当たり前の姿だと私は思うんですよ。 ところが、私が二月の質問で取り上げたキヤノンはその後どうなったか。六月末に私が滋賀県長浜キヤノンに直接調査に入ったところ、本社の専務取締役が対応し、製造派遣は年内に解消すると約束はしました。これは一歩変化です。しかし、請負または期間社員に置きかえるということが方針だという答えでした。期間社員はどうなっているのかと聞きますと、最初は五カ月、その後は六カ月ごとの契約更新を繰り返した後、最長でも二年十一カ月で雇いどめにするという。これでは首切り自由の使い捨て労働という問題は解決しません。 どんな対策も、現に派遣として働いている労働者の労働条件がよくならなければ何の意味もありません。私が本当に求めたいのは、違法行為からの救済を求めた労働者の職を奪うことは絶対に許さない、違法状態で働かせた場合には受け入れ企業の責任で正社員とする。そうしてこそ、違法はなくなりますし、安定した雇用が保障されるんじゃないでしょうか。政府はそうした基本的姿勢でこの問題に対応すべきだと私は考えますが、総理の見解を伺いたいと思います。
○麻生内閣総理大臣 たびたびこれはこれまでの方も答弁をされたんだと思いますが、いわゆる派遣労働者の雇用が失われることのないように、派遣元並びに派遣先双方の企業に対して必要な措置をとるように指導するということでありまして、舛添大臣の方からもたびたびお話を申し上げているとおりであります。 引き続き、適正な運用が行われるように指導していかねばならぬと考えております。
○志位委員 日本共産党は、労働者派遣法は、一九九九年の原則自由化前に戻し、最も不安定な働かせ方である登録型派遣は原則禁止するとともに、違法行為があった場合は受け入れ企業に正社員化の義務を負わせる抜本的法改正を求めます。 我が党の主張は、今や立場の違いを超えた国民的世論になっております。 十月三日、日本弁護士連合会は、「貧困の連鎖を断ち切り、すべての人が人間らしく働き生活する権利の確立を求める決議」を発表しています。その中で、「労働と貧困の現状は、本来人々が生まれながらにして享有している人権を侵害するものであり、もはや看過できる状況ではない。」と述べ、「国は、非正規雇用の増大に歯止めをかけワーキングプアを解消するために、正規雇用が原則であり、有期雇用を含む非正規雇用は合理的理由がある例外的場合に限定されるべきであるとの観点に立って、労働法制と労働政策を抜本的に見直すべきである。」と述べております。 総理は、日弁連のこの提言を正面から受けとめるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○麻生内閣総理大臣 今のお話ですけれども、登録型の派遣というのは、既に二百三十万人ぐらいの方々に利用されていると理解をいたしております。今のお話を伺いますと、これを抜本的に改めるという話ですけれども、これはかえって労働者の不利益になりゃせぬかなという率直な感じがいたします。平成十一年の原則自由化以前に戻すということは適切ではないのではないか、これは前にも申し上げたと思いますが、そのように思っております。 また、いわゆる労働者派遣法につきましては、労働者の保護を強化するという観点から、日雇い派遣を原則禁止するとともに、違法派遣を受け入れた派遣先に対しその労働者の雇用を促す制度の創設をするなど、改正を行うこととしているというように理解をいたしております。
○志位委員 登録型派遣を原則禁止するとかえって不利益になると言いましたけれども、先ほどのトヨタの派遣労働者の生活実態、あれはまさに登録型派遣という細切れ派遣のやり方なんですよ。この非人間的な労働をやめて、そして正社員に移しかえるべきだ。 日本共産党は、派遣であれ請負であれ期間社員であれ、首切り自由の使い捨て労働を日本からなくしていく、そして、働く貧困層という社会的大問題を解消するまで国民と手を携えて頑張り抜くという決意を申し上げて、質問を終わりにします。
○衛藤委員長 これにて志位君の質疑は終了いたしました。 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 まず冒頭、麻生総理、第九十二代内閣総理大臣への御就任、時代は多難をきわめております、ぜひ方向性を過つことのないかじ取りを私も望みたいと思います。 きょうは、医療問題について主にお尋ねをいたします。 恐縮ですが、麻生総理、お幾つでしょうか。
○麻生内閣総理大臣 男性の年は聞かないのではないかと言いたいところですけれども、昭和十五年生まれ、六十八歳です。 〔委員長退席、鈴木(恒)委員長代理着席〕
○阿部(知)委員 男性の年であれ女性の年であれ、やはり年をお尋ねするということは、非常に緊張感の強い、失礼に当たることも多いものだと思うんですね。 ところが、もうずっとこの間論議されております後期高齢者医療制度、あるいは、失礼ですが、今、お年だけでいえば麻生総理は前期高齢者という区分になります。前期だの後期だの、人の年齢をつかまえて決めつけるということも、多分に私は国民の不興を買ったと思います。 先ほど来の御論議の中で、年齢によって分けないというふうにおっしゃいましたが、麻生総理に確認いたしますが、前期も後期も分けないんですよね、とにかく前期とか後期とかこうやってお年を取り出して分けないんですよね。伺います。
○麻生内閣総理大臣 先ほど舛添大臣のお話を聞いておられたんだと存じます。 六十五歳、七十五歳というところで、その十歳の間に関しては、六十五歳の方に関しては多くの方々の御理解を得られた。しかし、七十五歳以上というものは、六十五歳以上七十四歳以下と七十五歳以上というものに関して区別する意味が不明ということで極めて評判が悪かったので、六十五歳以上の一くくりにしたいという御提案が今舛添大臣のところで考えられておるというように理解をしております。
○阿部(知)委員 介護保険なども六十五歳ですから。私は、年齢で分けたことも一つ、七十五歳、根拠がないとおっしゃいましたけれども、確かにそうです。でも、これまでは盛んに、七十五歳になったら、慢性の病気を持って治らないし、痴呆もあるし、やがてこの制度の中で死ぬとおっしゃってつくられた制度であることは、よもお忘れないと思います。 私は、なぜ国民がこのことにこんなにも怒り、総理の言葉をかりれば納得しないと思われたのか、もう一つ仕掛けがあるからなんだと思います。実は、七十五歳以上の方を分け取って、そこにかかっている医療費を何とか抑制、政府の言葉で言えば適正化するために、ありとあらゆる仕掛けをつくりました。このことを受けとめた国民は、終末期相談支援料、大変に評判が悪うございました。あるいは担当医というのも、医師会の先生たちが日本全国三十カ所でこれはおかしいとおっしゃいました。あるいは三カ月以上入院されたら、なぜか七十五歳以上の方に限って、脳梗塞の場合、病院に支払われるお金も定額、頭打ちにされるなど数々の差別をここにもたらしました。 医療費抑制、この方針は、今回の見直しの中で七十五歳以上を分けて医療費抑制策をとるということは継承なさらないんでしょうか。どうでしょうか。
○舛添国務大臣 高齢化が進んでいけば、基本的には医療費がかかることは確かでありますので、この問題は、財源をだれがどのように負担するか、そしてその比率をどうするか、こういう問題にかかわってくるわけであります。そういう全体の構造の中で、そして私は命を守るために必要な財源を充てるべきだということで、これまで努力してきました。しかし、他方で、効率化したり無駄を省くという努力もやらないといけないというふうに考えております。 〔鈴木(恒)委員長代理退席、委員長着席〕
○阿部(知)委員 質問をよくお聞きいただきたいんですね。 七十五歳以上を分けて、そこで医療費を何とか、例えば二〇二五年までに五兆円削減しようとか、厚生労働省から配られたいろいろな資料を見ますと、年齢を分けて、そこで医療費を圧縮しようとする。当然、それが、先ほど申しましたさまざまな医療から御高齢者を遠ざける結果になっている。だれとても、高齢社会ですから、医療費がそんなに無駄に使われていいとは思っていません。ただしかし、それを七十五歳以上、人生の後半四分の一を、いわばそこに責めを負わせる形での削減がおかしかろうということなのです。 さっきからお話を伺うと、国民健康保険が大変になったと、これを専ら御高齢者のせいになさいます。確かに、お仕事をやめられて高齢期になれば国民健康保険に加入されます。 しかし、もう一つ、今なぜ我が国の国民健康保険がここまでいわば皆保険という体をなさなくなっているのかといえば、先ほど志位さんがお尋ねになった非正規雇用問題であります。多くの若い人たちは、実は、国民健康保険に入りながらといいましょうか、保険料が未納あるいは滞納することによって資格を失うなど、いろいろな問題が起きています。 その国民健康保険自身の問題を全部御高齢者に、あなた方がいなくなればここは解決するというような構図をとったということも極めて失礼ですし、御高齢者にいかばかりか政府はおわびしていただきたいと私は心から思います。 さて、麻生総理、これは舛添さんじゃなくて麻生さんにお答えいただきたいんですが、麻生さんは福岡の御出身でいらっしゃいます。そして、大正時代から炭鉱地域で、曾祖父に当たられます、ひいおじい様に当たられますかしら、病院を築かれて、その地域の人々の生活を支えてこられたという経緯もおありだと思います。 私は、この間、日本の政治を見ておりますと、特に二〇〇一年、老人医療費のマッピングというのが報告されて、福岡県が高齢者医療で一番金を使っている、次は北海道だ、こうやって御高齢期の医療、特に入院医療を浮かび上がらせて、そこを目指して削減を図るかのような世論の形成があると私は思います。 麻生総理は、医療というのは地域を支え、人々を支え、御高齢期を支え、非常に地域の公共的な財産だということをだれよりもおわかりだと私は思います。今、日本という国が本当にこの難局を生き抜こうと思えば、やはり内需拡大しかないということもお述べになっておられます。 医療の基盤がしっかりしなければ、地域で人は暮らすこともできません、生まれることすらできません。その意味において、今の医療費抑制策全般、社会保障費二千二百億五年連続削減等々は、時代の方向を見誤らせ、日本を沈没させる悪政だと私は思いますが、総理はいかがですか。
○麻生内閣総理大臣 話がえらくあちこち飛ぶので、何をお聞きになりたいんだかよくわからないんですが、地域医療の話をお聞きになりたいんじゃなくて、最後のところの二千二百億円がどうかというのが御質問の趣旨ですか。(阿部(知)委員「両方です」と呼ぶ) ちょっともう一回言ってください。話がえらくこっちからこっちまで、局所的な話から大所的な話まで一緒に来ましたので、ちょっと私の頭では整理がつきませんので。
○阿部(知)委員 私は、今特に高齢者にターゲットが当たっておりますが、日本全体で医療費抑制策をしいてきたこの間の政策を大幅にギアチェンジすべきだと思います。 その意味では、地域医療においても、あるいはこれからの医療費の考え方、イギリスなどでは、国民総生産の一〇%という公約をブレアはしたわけです。そこまで医療にお金はかけてよい、それが人々の幸せであるならばということですね。 私は、総理がこの難局に総理大臣になられたと言いましたが、それくらいの大きな決断をしていただきたいんです。地域医療の大切さ、そして二点目は医療費総額をいわば抑え込んできた政策の方向転換、この二点です。
○麻生内閣総理大臣 地域医療が大切というのは、阿部先生、これはもう間違いありません。 ただ、これは、そこの病院を経営する人がよほど、志を物すごく高く持つか……(発言する者あり)経営手腕ももちろん要りますな。いろいろなものを全部考えないと、たらたら大事だ大事だと言っていると、先ほどどなたかの質問にありましたように、そこで働いている方々は極めて過酷な条件にならざるを得ないことになり得る。たしか前原先生のお話だったと思いますが、京都でそうなっているかどうかよく知りませんけれども。 基本的にそういったところを考えないと、一概に、ある病院におまえのところだけと言っても、それはなかなか難しい問題を、実態で経営した立場からいいますとそこが物すごく難しいというのが一点です。 二つ目。お医者さんというのは、医者として優秀だからといって、経営者として優秀だという保証は全くありません。したがって、優秀なお医者さんをうまく組織してきちんとするというのは全然別問題なんだ、私は自分でやってそう思っております。 したがって、うちはそこそこうまくいったところだと思いますが、傍ら、二千二百億の話の場合も、きちんとやればできるところ、例えば福岡県の例を引かれましたけれども、もう一個前の話で、別の話へ飛んでいましたけれども、あのときは長野県が逆の例であったと思います。多分、日本で一人当たりの医療費が一番安い県が長野県だと思いますが、佐久記念病院というところの院長がどういう方だったか、もう阿部先生なら御存じのとおりですので、そういった個別の例とよくよくしないと、全体でぞろっとこれだというような答えがあるわけではありませんので、これは緻密に詰めていかないとなかなかお答えができない。 ただ、二千二百億とにかく切ればいい、切ればいいというだけではなかなか難しくなってきているのではないかなという感じが私自身はあるというのを申し上げて、それに対する対案は、これはお金が要りますので、一兆円ずつ伸びていく分を抑えているというところですので、あとはもう御存じのとおりであります。
○阿部(知)委員 個別の医療機関の経営努力、運営努力は当然ですし、地域に根差した医療形態はあると思います。佐久のように農村部と、あるいは麻生総理の地元の筑豊の炭鉱の近くと、やはり社会情勢、患者さんの状態が違いますから。 私が伺いたかったのは、しかし、さはさりながら、国は総体の医療政策で診療報酬を引き下げて、多くの病院で赤字が累積するという状況を生み、今地方のどこに行っても本当に病院は崩壊状態にあります。これは、私は、個々の努力というよりも政治の責めがあろうかと思うので、その一つ大きな象徴としての二千二百億問題を伺いました。 もとの後期高齢者医療制度に戻らせていただきますが、私はこの夏、各地、石川県の能登やあるいは新潟、千葉、私は神奈川ですが、市町村初め広域連合もお訪ねさせていただきました。 先ほどお話ししましたみとり医療のお話とか、長期の御入院ができないとか、こういう差別的な医療制度であることと並んで看過できない問題があり、私は、この制度はやはり根本から廃止していただかねばならないと思いましたので、その件についてお尋ねをいたします。 今、ちょうど秋、いわゆる健診の季節でございます。健診というのは、血圧をはかったり、採血をいたしまして、血糖値をとったり、あるいは高脂血症、脂がどうであるとか、そういうことをいたすものでありますが、なぜか、なぜかです、これまでの老人保健制度の基本健診と言われたものの中で差別はなかったのですが、今回の見直しの中で、七十五歳以上の方の健診は努力義務、一方、四十歳から七十四歳の方は義務という規定が設けられ、予算措置についても、お手元にお示ししましたように、例えば、特定健診と言われる、四十歳から七十四歳の方については国から三百一億円の補助、そしてフィットネスクラブ等々に通ってメタボ対策をすれば総額二百二十六億円補助。ところが、七十五歳以上になられますと、この国庫補助は、これは厚労省が一生懸命復活交渉されたそうですが、三十億。 余りにもけた違いで、そして七十四歳まではこうした健診、メタボ健診と俗称されております、補助まで出して、さあやれ、七十五歳以上になったら、もうある意味では放置されているような状況。どう見ても、御高齢者からは差別としか映りません。 このことにつきまして、まず舛添大臣、なぜ七十五歳以上は努力義務、四十から七十四は義務、そして受けないとさまざまなペナルティーが国保組合や組合健保にかかってまいります。この差は何でしょうか。
○舛添国務大臣 七十五歳で区切るということについての問題点は、冒頭、総理も私も申し上げましたけれども、一般的に、七十五歳以上の方々について言うと、まあ、現実にお医者さんにかかっている方が相当おられる。例えば、糖尿病であるとか高血圧症であるとか脂質異常症、こういう治療を受けている方々は、ある意味でお医者さんとのつながりで実際必要な検査を行っているということが一つ。 それから、今の委員の受診率、これは実は、特定健診六〇とありましたが、最新の数字は七〇でございますけれども、現実に、今言ったようなことで七十五歳以上の健診が二〇になっている。 そういう理由がございますけれども、これは努力義務として国もできるだけの支援はしたい、そういう方向で行いたいと思っております。
○阿部(知)委員 申しわけないけれども、舛添大臣らしくなくて、そんなの答弁になっていないわけですよ。七十五の方と七十四の方を前にして、あなたは努力義務、七十五。七十四までは義務ですと。何が違うんですか。たった一日、一分一秒しか違わないかもしれません。 では、何でこんな違いができたのかということで、私はいろいろな厚生労働省の資料を見ました。悪評高いこの土佐和男さんの本、これは厚労省の公式見解でないと、問い詰めると言いますが、しかし、書いたものがないのでこれを利用させていただきますと、ここに二点述べられています。 生活習慣の改善による疾病の予防というよりも、七十五歳以上の方には、疾病、病気になる予防というよりも、QOL、生活機能の向上を確保し、残存能力を云々。はなから疾病の予防は放置されているんですね、ここで。 もう一つ、「その一方で、糖尿病等の生活習慣病を早期発見するための健康診査は重要である。」という記載もあります。重要であったら義務になさったらいいんですよ、同じことなんですから。何にも変わることがない。 そして、舛添大臣、三ページ目は、私は、では実態はどうなっているんだろうというので、私の選挙区ですが、藤沢市の市役所に聞きまして、一体、何歳の方がどのくらい受診しているかを出していただきました。これは以前の老人保健制度のときですが、見ればおわかりのように、六十歳代、六十五から六十九、七十—七十四、七十五と、受診率は六〇%から七〇%なのです。あの予算づけでは到底これは賄えない。すると、どうなるか。自治体の持ち出しです。持ち出せない自治体との格差が開く一方です。 そして、その次、ごらんいただきたいと思います。 私は、これはどう考えても、本当に御高齢者に、健康に、より一日も健康に生きていただきたいという制度ではないように思うんです。ここには、いろいろな御高齢期に多い御病気、入院と外来を分けて、入院がこちら側、外来がこちら側です。ごらんになればわかるように、七十五歳前後から、例えば、外来では高血圧疾患、あるいは脳梗塞や心筋梗塞もふえます。入院に至っては、脳梗塞が大変なスピードでふえて、心筋梗塞や血圧の病気もふえる。 そうであれば、例えば七十六歳の方が七十六歳でお倒れになるよりも、七十八歳、八十歳、八十五歳と、いろいろな要介護状態がありますが、御病気をきっかけにしないものというのはごく少ないのです。もちろん、アルツハイマー等々の状態はあります。ただ、大半が、大臣もよく御存じのように、脳梗塞や心筋梗塞の後、がたがたと体調を崩されるわけです。本当に長寿医療制度なら、健診もきちんとしていただいて、まして受診率も高い、モチベーションも高い方々により一日も長く健康に生きていただくべきではないですか。 これは、済みません、お時間の関係で、総理にお願いいたします。私は単純なことを聞いていますから。
○麻生内閣総理大臣 本人の自覚というのは、阿部先生、物すごく大きいですよ。同業者を見ましても、六十八歳とはとても思えない方もいらっしゃれば、人によってすごく違いますので、私、正直、ちょっと名前を、その人の方を見るとぐあいが悪いので、なるべく下を向いて言っているんですけれども。基本的には、本人の自覚というのは物すごく大きいというのは私も確かだと思います。 私も、自分たちで病院でやってみましても、重役を最初から、実験と言っちゃなんですけれども、重役十何人に個別に全部やらせたことがあります、まだ若いときでしたので。そういったのをずっと継続している人は、間違いなく長く、病気の発生年齢が遅い、これはもう間違いありません。そういった個人の努力が報われないと、おれが努力して浮かせている医療費で何にも努力しないやつがどんどんやられているのはおもしろくないという人も、同じ重役の中でも言い合うわけです。 そういった意味で、私どもは、個人の意識というのを高めたところが佐久の記念病院の人の偉いところだと、私はあの人に会ってそう思ったんですが、やはりそういった意識改革をさせるのにあわせて、医療の制度もきちんとそれに対応できていないといかぬのだと存じます。
○阿部(知)委員 そういう動機づけに健診は大変に重要です。例えば毎年心電図をとれば、その変化によって心筋梗塞等も予知できます。その手段を捨てて、補助もなくして、七十五歳以上はもう要介護状態で、QOL、生活機能を維持すればいいというような後ろ向きな考えになるからこそ、この制度は誤っているし、差別なんだと思います。これは見直していただきたいと思います、舛添大臣。 そして、ごめんなさい、時間の関係で、続けてもう一つ見直しをお願いいたします。 私は、きょう、高齢期のお話をいたしましたが、実は、日本の医療では、今、子供たちが生まれる出産の現場も大変に激変しております。また、事故も、これは避けられない場合もございます。そこで、医療現場で脳性麻痺等の赤ちゃんが生まれた場合に、それを、何らかの補償をいたしましょうという制度が発足いたしました。ところが、この制度自身、ほとんど周知徹底されておりません。分娩費用が上がります。お母さんたちの上がった分娩費用から三万円ずついただいて、なぜかお母さんたちの分娩費用から払うんですよ。民間損保会社にゆだねて、そして医療機関は、これでは本当に必要なカバーができるだろうかと、双方不安です。 私は、後期高齢者の二の舞を行くような気がします。周知徹底がない、問題点の指摘が現場から上げられていない。この二つを、大臣、来年一月から始まろうとしています。 一個目は、健診もきちんと見直す。二つ目は、こういう大事な制度の発足をもっと現場に意見を聞く。二点お願いいたします。
○舛添国務大臣 長寿医療制度の七十五歳以上での区分けという点についていろいろ問題があるということは申し上げたとおりでありますが、七十五歳以上という線を引いた一つの理由は、健康寿命という考え方でやったことは御承知のとおりです。しかし、さまざまな問題がありますから、例えば終末期医療の相談料は、私の権限でこれは撤回をし、全国民的に広がるようにしましたので、そういうことも含めて見直して、さらによりよいものにするという方向の中で検討させていただきます。 それから、無過失補償制度につきましては、これは、もちろん周知徹底をもっと図りたいと思いますし、今は正常分娩での脳性麻痺の場合ですけれども、できればもっと広げたいと思っております。 それで、ついでに、今、三十五万円の出産育児一時金に三万円上乗せして、それが保険料にかわっていきます。そしてこれが、保険を運用して、ゆとりが出てきてくれればどんどん広げていく。 それから、ちなみに、我々は、この出産一時金について、各地域の実情に合わせて、例えば五十万かかるところは五十万出す、そして、健診五回までしか無料じゃありませんでしたのを、十四回全部無料にして、子供を産むということに関しては一銭も心配がない、そういう思いできちんとやっていきたいと思っております。
○阿部(知)委員 前者については、健康寿命を延ばすんだったら、ちゃんと健診を義務づけてください。それがお願いです。 後者については、大臣の手元に今、お母さんたちの母子手帳に挟まれるという用紙を出してあります。こんなもの、読んでもわからない、何のことかわからない。こういう制度でまたスタートし、それから、分娩の費用の値上がりも、大臣が言うように三万円ではないのです。実際を調べてみてください。そのことを私は厚労省にせんだってお願いしましたので、ごめんなさい、答弁の時間を亀井先生に譲らなければいけないので、終わらせていただきますが、総理、子供がきちんと本当に産める社会をつくらなきゃいけない、そのために御尽力をいただきたいと思います。 終わらせていただきます。
○衛藤委員長 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。 次に、亀井静香君。
○亀井(静)委員 総理、念願の座に着かれて、おめでとうございます。 きょうは、激励の気持ちも込めながら質問をいたしたいと思っております。何しろ二十七分というわずかな時間ですので、これは委員長、少数意見を尊重するのが私は民主主義の原点だと思うんだけれども、国会改革の、できることですから一番にこういう点は改めていく必要があると思います。まあしかし、二十七分しかありませんので、一問一答をしたいんですけれども、最後にまとめて御答弁をいただければ結構でございます。 総理、本当に、私は友人としても、株価と一緒にどんどん支持率が下がっていくという状況ですね。しかし、総理、そんなことで、自分よりかもっと選挙に強い人にかわってなんて考えちゃだめですよ。やはり、あなたはきっちりとここで勝負される、それが川筋者の気概じゃありませんか。頑張っていただきたいと思います。 支持率が低いのはあなたの責任じゃないんですよ、本当言うと。これは、船からどんどん船長が逃げ出して、本来ならほかの船にかえないかぬのです、野党にかわらないかぬのですが、あなたは難破船の船長になっちゃったんだから、高いわけがない。 しかし、あなたにも、責任がないかというと、ある。幹事長として自民党一座を率いて、ちゃんちゃらちゃんちゃら全国を興行して回られた。トランペットを吹いている人もいれば、三味線を弾いている人もいる。騒々しいだけで、国民から見れば何が何だかさっぱりわからない。 ところが、私はレコード大賞はとり損ねたんだけれども、あなた承知のように歌がうまいから、共通のメロディーがあるのがわかる。これは何かというと、財務省メロディーなんですよ。この財務省のメロディーに奏でられながら、小泉政治が改革、改革と称してやっちまった。 私は、総理とは経済財政政策、大体似たような考え方を持っておった。今も私はそれに近いと思うんですけれども、私は抵抗勢力になり、あなたは小泉政治の中枢に入ってこれを支えてこられた。だけれども、総理、どうですか。現実の問題として、志はともかく、地方はからから、中小零細企業、農村漁村、若者たちもろくな仕事につけないのが現実じゃないですか。年金、医療、またこれは二千二百億も切り下げていく。また、最近は汚染米、国民の食生活を直撃してきていますね。これは、総理、簡単に言いますと、行政が死んでいるんですよ。役人のせいにして、魔女狩りだけをして済む話ですか。責任は政治家にあるんじゃないですか。 総理、もうこういう状況を放置するわけにいかない。小泉改革のまさに象徴と言われた郵政民営化。おわかりでしょう。ここじゃ言えぬかもしらぬけれども、惨たんたる状況ですよ、だれが見たって。ここで郵政民営化見直しを宣言したらどうですか。それが、小泉政治と決別をするという、国民に対するメッセージになるんです。そうすれば、あなたの支持率はばあっと上がりますよ。 総理、この委員会、国民は、おれたちの生活をどうにかしてくれるんじゃないかと思って見ているんですよ。これは補正予算をやっている委員会でしょう。みんな、いろいろなことをがちゃがちゃ言っているけれども。私も言いますけれども。ところが、国民、一・七兆円ですか、八兆円ですか、こんなものでおれたちの生活がよくなっていくんだという期待感がこの委員会にありますか。(発言する者あり)ちょっとうるさいな。黙っておきなさい。 総理、私は、麻生太郎というのはこんな男じゃないと思っている、昔から、本当に。ここであなたは、財務省の手のひらから脱して、思い切った政策をやりませんか。国民新党が提案している二十兆の緊急経済対策、上げますよ。やったらどうですか。これはおやりになろうと思ったら、こんな一・七兆円、緑内障になろうとしているのに二階から目薬を差している話でしょう。国民は何をしているんだと思っていますよ。太郎ちゃん、太郎ちゃんと言っていたのに、がっかりしているんじゃないですか。私は、麻生太郎はそんな男じゃないと信じているんです。意を決してやったらどうですか。やれるんですよ。 手前みそになってどうかと思いますが、森内閣のときに景気対策で四・七兆円の補正を組んだんですね、御記憶のとおり。あのとき大蔵省とがんがんやり合った、言うこと聞かぬから。この間、日銀総裁になれなかった武藤、田波、私は出入り禁止にしたんですよ。会社に例えれば大蔵省なんというのは経理係だ、おれは事業部長だ、何で事業部長があなたたちに左右されにゃいかぬのかと。 また、あの総額二兆八千億、二百二十三の中海の干拓を初めとする無駄な公共事業、ばさっと切りましたでしょう。総理、何日手間暇かかったとお思いですか。役人がやる気になったらやるんですよ。役人というのは優秀ですから、本来。私はあのとき、谷津代理に四項目原則を示した。これに該当するものは切れと言って、私はどうしたと思いますか。ハワイに行って十日間ゴルフをしていた。その間にできちゃったんですよ。役人が本当に納得してやらにゃいかぬと取り組み出せば、こんなちゃちな補正予算、置いておいても、手直ししてちゃんとしたのがあっという間にできるんですよ。問題は政治主導でそれをやるかどうかという話。 いいですか。すぐ財源と言うでしょう。ここにもマスコミも来ていますけれども、マスコミまですぐ財源、財源、財源の裏づけがないなんて、本当にばかの一つ覚えだ。本当ですか。これは前提が間違っているんですよ。 家計と財政は同じようなものなんです、そう思うでしょう、似たようなものだ。何も中川大臣のような頭脳明晰で優秀な人が財務大臣にならなくても、肝っ玉おっかさんが務まるんです。お父さんが体が調子が悪くて稼ぎが少ない、太郎や、次郎や、金貸せと、家計をやりくりしているのが今の日本でしょう。別に隣近所や高利貸しから金を借りているわけじゃないでしょう。世界にどんどん金貸しているでしょう、アメリカを初め。一家に例えれば、金庫の中に金があるじゃないですか、将来の学資のためとか生活のため。一時的にそれを使うのが何で悪いんですか。そして、お父さんに元気になってもらって稼いでもらって、子供に借金を返して、また貯金を積み上げていけばいいんですよ。 国家は生きているんです。財務省の言うような単年度の話じゃないんです、国家というのは。永遠に生きていく運動体なんです。そう思われるでしょう。そうであれば、特別会計と一般会計は一体的、中長期の観点に立って云々するのは当たり前じゃありませんか。 午前中、菅議員が民主党の案の財源を示しましたけれども、あれはうちの国民新党がことしの初めに示したのと同じですよ。最近は民主党はうちがつくったのをどんどんのみ込んでくれる、ありがたいことなんです。郵政見直しもそうですね。だからこうなったら一緒になろうかと思ったんだけれども、それはやめましたけれどもね。国家財政というのは、単年度主義で、入るをはかって出るを制すというようなことではやっていけない、そのことを私は総理はよくおわかりになっておられると思うのです。ただ、それを断行されるかどうかだけの話であって、私は期待していますよ、本当に。やってくださいよ。 それから、総理、今財源の話もしましたけれども、経済がやはり成長していかないとどうしようもない。経済をどう躍動させながら子々孫々までやっていくか、これが政治の責任でしょう。今あなたは大変重要な課題を抱えておられるわけだけれども。 サブプライムローン、なぜ破綻したんですか。簡単に言うと、貧乏な人が金を借りて住宅をつくる。その債権をお金持ちがぼんぼん次から次へ売りまくっちゃって大金もうけしちゃった。そうでしょう。ところが、その貧乏な人が所得がふえていかないから、ローンが払えなくなっていく、そこで破綻しちゃったんですよ。 要は、一部の富裕層だけが金持ちになっていくだけではもたないんです。みんなが幸せになっていく、豊かになっていくという政策を国家がとっていかない限りは破綻する、あれはいい例だと思いますよ。私は恐らく、総理もそのように考えておられると思いますね。 私は、経済政策の基本というのは、これは釈迦に説法ですけれども、どうしたらみんなが幸せになっていけるんだろうか、職業もいろいろある、都会もあれば田舎もある、それを考えたのがかつての自由民主党じゃありませんか。それが改革という名のもとにがらっと変わってしまった。あなたは、今本当に、ああ、亀井静香と一緒に抵抗勢力になればよかったと思っておられるんじゃないですか、そうしたら総理になれていないけれどもね。 その基本の上に立たないと、私は大塚経済学の、別に、あれを持ち出して、信奉者でもありませんけれども、実体経済がちゃんと発展をしていかなくて、経済なんてもたないと思いますね。総理はどうお考えかは知りませんけれども。 格差是正といいますけれども、これは、金持ちを貧乏人にするのが格差是正じゃないんですよ。貧乏な人を金持ちにしていくのが格差是正なんですよ。そういう政策をどうやっていくかということを今真剣に考えていかないといかぬ、このように私は思いますよ。 もう時間も余りなくなってまいりますけれども、いや、まだちょっと質問したいことがあるからね。 だけれども、総理、何度も申し上げますけれども、あなたは本来、川筋者だといって肩で風を切って歩いている。財務省あたりの手合いに乗ったちまちましたことをやっちゃだめですよ。解散を幾ら先延ばししたって、どんどん下がるだけだから。やはりあなたはあなたらしく、自分の信念に従って大胆におやりになることを私は本当に心からお勧めいたします。 それから、解散、やるでしょう。それはやりそうな顔だね、あなたはうそがつけぬ顔をしたからやるんじゃないかと思うんだけれども。その場合に、自由民主党の最大の支持母体は創価学会でしょう。週刊誌なんかというのは、もう公自政権なんてまで書いている週刊誌が多くなっていますね。あとの支持団体は、小泉さんがあなたが総裁になる前に全部ぶっ壊してしまった。大変ですね、本当に同情しますけれども。 しかし、総理、安心しちゃだめですよ、創価学会がやってくれると思って安心しちゃ。だって公明党は、私は最近見直しているのは、政策と人物本位でうちを応援すると言っているんです。亀井静香は人柄が悪いからだめのようだけれども。いいですか、黙っていても創価学会があなた方をやってくれるという保証は今やなくなっちゃっている。 それにしても、国民新党を応援していただくのは結構だけれども、私にとっては非常に気がかりなことがある。なぜかといいますと、あの公明党の委員長を長くやった矢野さんが我々の議員の集まりに急に来られて、創価学会が宗教施設を使って徹底的に選挙活動をやっていて、我々は一文も代金を払ったことがないということをおっしゃっていましたね。これは、免税措置を受けている宗教施設がそういう形で使われていくということは、私はあってはならぬことだ。国民新党、そういう形での応援なら結構だと私は思っている。自民党、どうですか。そういう応援をしてもらいたいですか。 それと、もう一つ。矢野さんが、私は耳を疑ったんだけれども、もう長い信者で、公明党の委員長を長くやられた方が、考えられないような言論封殺を内部で幹部から受けられたと。そうして、尾行、張り込み、生命の危険まで感じたというようなことをおっしゃっている。全部が本当かうそかは私にはわかりませんけれども、少なくとも矢野さんはそういうことをおっしゃっていますね。 一方、池田名誉会長。世界の超一流の文化人等とも交わりを持たれて、世界の多くの大学のようなところから名誉博士号をうんともらっておられますね。そうして、人の不幸の上に自分の幸せを築いてはならないということを教えておられますね。これとの落差が余りにもひどい。だから、ひょっとしたら創価学会の幹部が親の心子知らずで勝手に暴走しているんじゃないかなと私も思っている面もあるんですけれどもね。 私は、この問題、矢野さんは我々の大先輩で、長くこの院にも勤められた方です。そういう方がそういうことを本当に真剣に私どもに話されたという、私は国会としても放置できない。それは司法の場に任せておけばいいじゃないかという人もいらっしゃるけれども、警察や裁判所だけでいいのなら国会なんか要りませんよ。国会としてそうした問題にどう責任を果たしていくかということは、大きな課題だろうと私は思いますよ。 それと、与謝野さんいらっしゃる、ああ、そこにいた。 あなたは、創価学会から大変な支援を受けていますね。まあ、今ここでそれについての御答弁は結構だけれども。いや、それはいいことですよ。いろいろな団体から、そう言う私も宗教団体からもいろいろ受けています。私は悪いと言っているんじゃないんだけれども、あなたの家と矢野さんの一家というのは隣近所でしょう、真向かいでしょう。そういうところで、矢野さんに言わせれば組織的だと言うんだけれども、尾行、張り込みが日常的にあなたの家の前で行われているというようなことは、ちょっとあなた自身、気持ち悪くありませんか、本当のこと言って。だから、私は、あなた自身もそういう問題について、支援を受けていくのであれば、そういうことについて政治家であれば、真偽がどうかということを確認していく義務があるであろう、このように思います。 今や創価学会が、大勢の信者を抱えられて、大変な影響力を持っておられるところですね。そこがちゃんとした宗教活動をやって、政治の力だけでは国民を救うことはできません。心の救済、それをきっちりと果たしていかれる、そうした団体として、もしいろいろな問題があるとすれば、自浄作用をきっちりと私はやっていかれることを心から期待しながらこの質問を終わりますけれども、総理、どういうふうにお考えですか。いろいろまとめて聞いちゃったから、あと四、五分ぐらいの間でちょっと答えてください。お願いします。
○麻生内閣総理大臣 演説を拝聴して、どこからどこまでが質問かは、なかなか答えにくいので、私の頭ではなかなか整理しにくかったのですが、川筋者の話やらいろいろ話が飛んで、あれなんですけれども。 まず、今の最後のところからいきますと、公自政権という話ですけれども、自由民主党の総裁にならせていただきましたが、公明党の推薦をもらっていない自由民主党福岡県選出の国会議員というのはほかにいますかねと思うぐらい、私は受けたことがないので、少なくとも公明党、創価学会というお話には、ちょっと私のところにはぴんと響かないので、大変恐縮ですけれども、その種の話は少し週刊誌の読まれ過ぎかなという感じがいたしました。 単年度主義の御批判がありました。正しいと思います。少なくとも、会社経営をやっていれば最低でも三年ぐらいの話を考えるのが当たり前で、単年度主義で毎年やって前年度比幾らかとか、比較貸借対照表で前年度比だけで経営しているのはおかしい、当たり前だと思います。 二つ目、財務省、いわゆる会社でいえば経理部が大きな顔をしている会社には伸びがない。私はその意見も賛成です。大体、経理が大きな顔をしている会社というのは余り発展している会社はありませんので、それはよく昔から言われるせりふでもありますので、やはり営業とか事業開発とか事業部とかいうところが頑張っているところが伸びる。私も全くその点に関しては同じように思っております。 したがって、補正予算につきまして、もっと大胆に、何兆円だかやれという御意見がありましたけれども、これは正直に申し上げて、財源の話やら何やらありますが、少なくとも、今、目先やらにゃいかぬのは景気対策だ、私は基本的にそう思っております。 そのためにはやはり、これは少々アメリカの話もちょっと予定外に響きましたし、きょうも、一万円までは戻しましたけれども、一時期九千九百七十円ぐらいまで下がっておりましたので、その意味では大きな話であります。ドル換算も円できょう終わり値百二円、百三円ぐらいのところ、ユーロも百四十円を切りましたので、その意味では、円の独歩高みたいな形になっておりますし、形としては、今、日本の景気状態を考えたときに、やはり置かれている状況は、この補正予算をつくったときよりはさらに厳しいものになっておると思っておりますし、事実、いろいろな各国の先行指数、遅行指数、いずれもマイナスというか、えらい勢いで、先行は特にマイナスで、九〇を切りました、八九ぐらいに下がっておりますので、その意味で見ましても、日銀の短観を見ましても、マイナス三%なんてなったのはこの数年間で初めて。 いずれも、国民感情としては、景気とか経済というものに対する、えらいことになっているという意識がむしろないのはこの辺の人の方がないのであって、私は、地方とか中小零細企業の経営者の意識は物すごい厳しいものがあるし、そこに雇われている人は約四千万からの人がおられますので、その方たちの生活を考えたときには、やはり会社の資金繰り等々はこれは焦眉の急と思っておりますので、その意味では、これはきちんと対応するものをしていかねばならぬのだ、私自身もそう思っております。 したがって、幾らやるかにつきましては、今、補正予算の審議をいただいている真っ最中に、おまえ、あと幾ら出せなんて言われても、それはなかなかちょっと今この段階で幾らというような話を申し上げる段階にもありませんし、それは少々不見識な話だと思いますので、まずはこれを通していただく、それが一つ。 郵政民営化についてもお尋ねもありましたが、郵政民営化につきましては、これはもう既に民営化されておりますので、基本的にこれをまた国営に戻せというような話を言われるほど意識が違っているとは思えません。 ただ、郵政民営化の三事業のサービスに関しまして、いろいろな現場、これは庄原に限らず、私どもの飯塚のまたさらに山の方に行ったときには、サービスの点でいきますと、窓口のサービスを見ますと、貯金、簡保、郵便とありますが、郵便貯金の受付のところだけ列ができていて、ほかのところは人がいない。その人が手伝ってやればいいんだけれども、いや、会社が違いますからというようなことが現場で起きておるのは御存じのとおりだと思います。 こういったものは、現場のことを考えますと、サービスをどのようにさせるかという意味に関しましては、これはいろいろ改善をする余地はあるのではないか、私は基本的にはそう思っております。 したがって、これを国営化に戻すというような話ではないというお考えのようなので、あとは、これをどのようにしてサービスの発展につなげていくかということは、いろいろな意味で現場検証で上がってきているところだと思いますので、ぜひ御意見を聞かせていただいて、それに合わせてやらせていただければと思っております。 最後に、矢野さんの御自宅の前とかいう方にも一言発言の機会を与えていただかぬといかぬと思いますので、一分超過しますけれども、よろしくお願い申し上げます。
○亀井(静)委員 私が言っていないことを前提に、私は国営化なんか言ってはいませんよ。三事業一体ということを言っているのであって、正確に言っていただかないと国民が誤解しますから。
○与謝野国務大臣 矢野さんが私の家の前に引っ越してこられたので、私が矢野さんの家の前に引っ越したわけではないということです。
○亀井(静)委員 そんなこと聞いているんじゃないんだよ。とんちを言ったってだめだよ。
○斉藤国務大臣 私が尊敬申し上げる高校の先輩の亀井静香先生から、思わぬお話を伺いました。 事実関係だけ申し上げておきますと、今、東京地裁で判決が出て、東京高裁で係争中の話でございます。東京地裁では、矢野元委員長と出版社が全面敗訴で、合わせて六百六十万円の賠償金とそれから謝罪広告まであった。 それで、今、東京高裁で係争中のことでございますので、それを国政の場にというのは、これはまさに政局絡みに利用しようというお話ではないか、このように思います。 大変尊敬申し上げております亀井先輩ですので、一言申し上げさせていただきました。
○衛藤委員長 これにて亀井君の質疑は終了いたしました。 次回は、明八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二分散会 <※注>てへんに并