厚生労働委員会 第12号
- 発言数
- 101 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/12/24
会議録
○田村委員長 これより会議を開きます。 参議院提出、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案、参議院提出、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、参議院提出、雇用保険法の一部を改正する法律案及び参議院提出、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省医政局長外口崇君、労働基準局長金子順一君、職業安定局長太田俊明君、職業能力開発局長草野隆彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○田村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鴨下一郎君。
○鴨下委員 おはようございます。 きょうは二十四日であります。事実上この臨時国会の最終日、こういうような中でこの議論が行われますことを、まず、私は大変複雑な思いで今こうして質疑に立っております。先ほど委員長のお顔を拝見していますと、どうも元気がない。複雑な思いが頭によぎっている、こういうようなことが顔に書いてあります。こういうような議論をこの最終日に行わなければいけない、まことに私もじくじたる思いを持って、これから質問に立たせていただきたいと思います。 先ほど理事会での議論がありまして、この法案につきましては最終的に、本日採決をしよう、こういうようなことに相なりました。ただ、我々は、参議院の審議の過程あるいは衆議院に送られてきた経緯、こういうようなものも含めまして、審議はさらに深める必要がある、こういうような思いも持っております。 ですから、これについて、きょうは提出者の方々にもお伺いしたいんです。まずは、この法案をきょうの段階で採決して、衆院は与党が多数でありますから、残念ながら結果的には、多分採決になれば否決されることになるというふうに思います。そういうことが予想されるのに採決をする、こういうようなことについては皆さんはどういうふうにお考えなのか。(発言する者あり) 多分、以前から福山提出者を初め多くの皆さんは、この法案、現下の経済状況の中で、雇用、とりわけ内定の取り消し、あるいはいわゆる派遣切りというようなことも含めて早急に対応するべきだ、こういうような思いで提出をされているんだろうと思っておりますが、そういう中で、この法案が成案を得られないのに採決をせざるを得ない、こういうことを皆さんは予測しつつ、なぜこのタイミングで議決をしろ、こういうようなことをおっしゃっているのか、このことについてまず提出者からお伺いをしたいと思います。
○福山参議院議員 鴨下委員にお答えをさせていただきたいと思います。 委員におかれましては、環境大臣時代、大変御指導いただきまして、ありがとうございました。きょう衆議院で立場を変えてこうやって御答弁できること、非常に光栄に思います。どうかよろしくお願い申し上げます。 なぜ、成案の見込みがないのに採決をするのかという御質問であったと承ります。 我々はもとより、できれば修正をするなり、もっと言えば、この関連四法案につきましては与野党を超えてこの委員会で賛成をしていただいて、この臨時国会で成立の運びに至りたい、お願いをしたいという思いでいっぱいでございます。 この雇用四法案の意義は、麻生総理が二次補正を出されなかったことも含めて、雇用不安に直面している人々に対して、特に、現実に雇いどめや途中解雇された方々、お住まいに対して不安を持たれている方々、そして今、内定を取り消されてある意味希望を失っている学生やその保護者の皆様方も含めて、やはり政治としてメッセージをこの臨時国会中に何としても届けていきたいというのが我々の思いでございます。 一昨日のこの委員会の審議におかれましても、与党側の先生方からは余り変わらないという御発言を何度もちょうだいいたしました。この四法案の例えば小さい問題点を指摘して、本当に与野党の中で反対をする、衆議院で与党が多数だから反対をするというのは、余りにも私は建設的ではないように思うところでございます。 もとより我々は、この法案については、修正を含めて御指摘をいただければ真摯に対応したいと一昨日の答弁で申し上げたとおりで、きょう本日でも、私はその気持ちは全くいささかも変わるものではございません。まだきょうの審議がございますので、ぜひ与党の皆様におかれましては、問題点を御指摘いただいて、協議ができるものなら協議をしていただき、何としても立法府の人間として、国民の皆さんにしっかりと政治としての意思を届けていきたい、その思いでございますので、きょう採決をさせていただきたいと思っているところでございます。 ぜひ、御賛同をよろしくお願い申し上げます。
○鴨下委員 成案を得るということは、これは簡単なことではないわけであります。提出者の最大限の努力があって、なおかつ審議を十分にして、そして国民の理解も得て法案というものは成立していくわけでありますから、そういう趣旨でいうと残念ながら時間も十分でない、審議もまだまだ深めないといけない部分がある、これから各論についてはお話を申し上げますけれども。 ただ、福山議員がおっしゃったように、我々は政治の役割として、役目として、今まさに派遣が雇いどめになる、あるいは内定取り消しになる、さらには、きのう、きょうの新聞等ではトヨタでさえも赤字に転落する、これはもう有期雇用だけではなく、非正規だけではなく、むしろ本来の社員そのものの雇用だって危機的な状況になりつつあるわけでありますから、そういう中で、我々はみんなで、与党も野党もなく、対立をできるだけ乗り越えてしっかりと議論をして国民のために役割を果たす、こういうような思いについては、私も全く同様でございます。(発言する者あり) そういう趣旨で考えれば、法案について、多くダブっているところもあるといいますが、残念ながら、各論においては幾つか問題があります。それについて少しこれから質問をさせていただきたいと思います。 まず一つは、採用内定取り消しについてであります。 これは野党案では、使用者の通知の発出、これで労働契約が成立したと推定される、こういうようなことでありますが、この規定を置くというようなことによって企業が採用内定の通知を出すことをやめてしまうんではないか、ある意味で採用内定のちゅうちょをするんじゃないか、こういうようなこともあります。 加えて、これは判例で、一たん内定を出したことについては労働契約が成り立つということで、解雇権の濫用というものを防止するべきだ、こういうようなことでありますけれども、逆には、内定を出さずにその手前の内々定で終わらせておいて、企業がある意味でリスクヘッジをしていく、こういうようなことにもなりかねない。企業は企業の論理がございますから、そういう趣旨でいうと、この発出で労働契約が成立したと推定する、このことについては、私はもっともっと見なければいけないいろいろな問題を含んでいるな、こういうふうに思っておりますが、簡潔に、しかも誠実にお答えをいただきたいと思います。 できるだけ短くやってください。私も、幾つか問題点をはっきりさせたいだけだから、あなたたちを責めたいということだけじゃありませんから。(発言する者あり)
○吉川参議院議員 鴨下委員に簡潔にお答え申し上げます。 委員御指摘の御懸念をどなたかがお持ちになられるもの、そしてまた、どなたかから御質問いただけるものと思っておりました。なぜならば、先日の審議の際にも申し上げましたとおり、私、就職氷河期で、その前の年に内定取り消しの憂き目を千人以上見ましたから、こういう内々定にとめ置かれるのじゃないか、これは法案作成時にも特に気にした点でございました。 今回の法案では、採用する旨の通知を発したときに労働契約が成立したものと推定することにしております。この採用する旨の通知は文書によるものに限らず、口頭によるものも含みます。また、内定という文言が使われているか、内々定という文言が使われているかにかかわらず、企業側の採用の意思が示されていれば、採用する旨の通知に当たります。 したがいまして、内定通知書等が交付される前の段階であってもこの法案による推定は働くことになります。例えば、これは私自身もそうでしたが、採用面接の際に口頭で内々定の旨を告げたような場合であっても、採用の意思が示されている限り労働契約の成立が推定されます。 結局、この法案の推定が及ばないような内々定とは、採用の意思が、口頭ですら全くはっきりと示されていないような場合ということになります。しかし、このような状態では、企業にとっては企業価値の低下を招くという点、そして人材確定、固定が最後までできなくなるという点がございますので、本法案による推定が及ばない、採用の意思すらはっきり示さないような企業に対しては人材が集まりにくくなると同時に社会的不信を招くという点が、容易に想像がつくのではないでしょうか。 以上でございます。
○鴨下委員 一方、もう一つの話として、学生が内定を出されたことによって労働契約が推定されてしまうというようなことは、逆に、例えば中小企業で、この際だからできるだけ優秀な学生を採りたい、こういうようなことで、学生さんも幾つかかけ持ちをしていたときに、企業側から内定だ、こういうふうに出されたときには、これは労働契約は成り立つんですか。
○松野参議院議員 今の御質問ですけれども、契約というものはあくまで当事者間の合意が成立しないとならない、これはもう当たり前のことですから、学生側から何らかの形でこの会社に就職する、あるいはしたい、こういうようなものがなければ、一方的に内定通知を出しただけで契約が成立するとはちょっと考えられない、このように思います。 ですから、通常は、企業の側は内定通知を出す、学生の側は誓約書とか承諾書とかそういうものを出す、そういうことによって契約が成立する、それで推定が働く、こういうことだと思います。
○鴨下委員 それだったら、この法案には通知の発出で労働契約が成立したと推定する、こういうような文言では十分ではないんじゃないのでしょうか。
○福山参議院議員 お答えいたします。 済みません、実態の話をします。 今の内定通知も含めた労働市場は、私はもう大分年なので、昔と大分違っているみたいですが、四月の頭に一回山が来ます。要は、四年生になったときの四月の頭に一つ山が来て、昔はいわゆる就職協定みたいなものがあった十月の一日にやはりもう一回山が来ます。今、大手とか優秀な人材の先の青田買いは四月の一日とか二日、三日に内定通知書が行くんです。それに、基本的には、学生に対して承諾書なり誓約書を出せというものがもう入っています。その実態で、実はセットでお互いのある種の労働契約が成立をしているわけですが、そのときに重要なのは、四月から十月までの間には、そこで承諾書を出して企業も内定をしているけれども、まだ学生で就職活動をする子がいるんです、十月までは。 つまり、この時点では明確な労働契約ではお互いにないので、実はそこの時点で、学生が途中で内定をもらっていましたけれども、まだほかからいただきましたみたいなことを学生が待って、四月—十月の時点と、十月から現実の問題として囲い込みがあって、そこでもう一回確認をした時点とは大分、その契約の中身がかなり変化をします。 実は、このリーマン・ショックの問題は九月の十五日以降ですから、ほとんどの場合は十月以降に内定取り消しですから、恐らく、そのときの学生はこの会社に行くんだ、この企業に行くんだということが決定的に、お互いが合意をしている段階で今の時点では取り消されている。これは非常に問題だと私は思っています。 ただ、法律をつくる限りは普遍的なものにしなければいけませんね、先生。だから極端な話、今の学生はある意味で言うと非常に賢い学生が多いので、四月の時点で承諾書を出しておいても十月までならまだ動けるという発想があるので、我々のイメージとしては十月以降の、両方でほとんど確定をした状況の中での内定の取り消しは無効にしたいという思いなんですけれども、そこは期日で切れるわけではないので、我々としては、通知をして学生から承諾書が来た中で、ほぼ推定ができるということを法案には述べさせていただきました。 しかし、問題なのは、やはり基本的には十月一日以降に、お互いが承諾書も内定通知書も交わしている場合の内定取り消しについては無効にするべきだというのが、今の現状に照らしての我々の主たる議論でございます。
○鴨下委員 今、福山提出者が普遍的なことであるべきだと。私もそのとおりだと思うんです。 ですから、この九月十五日以降の、リーマン・ショック以降の内定取り消しについてはまさにおっしゃるとおりだけれども、法律はことしだけじゃありませんから、もし成立すればこれから何年も何年も続くわけですね。そういう中において、では、四月から十月までは推定しないで十月以降は推定する、こういうようなことというのは、もう少しいろいろな意味で審議をしてお互いに納得しておく必要があるな、こういうふうに思っておりますので、そこだけ申し上げておきます。 ちょっと時間がないから、もう一つは、有期労働契約について少し、疑問があるところだけ伺いたいと思います。 有期労働契約の締結は、これは一定の事由がある場合以外は制限する、こういうようなことであります。ですから、ざっと考えますと、パートタイマーやアルバイト雇用の部分がかなり制限をされるんじゃないかと私なりに懸念をしております。 これは、今のように雇用が非常に逼迫してきたときにはなおさらですけれども、企業側の論理でいうと、ある程度この有期契約、こういうようなものを条件に何とか雇用を抱えたい、こういうふうに思うところもあるわけでありまして、これはちょっと具体的な話なんだけれども、例えば年末の郵便局の配達業務のアルバイトとか、それからスキー場だとか何かの、雪の降っている間だけのハイシーズンのアルバイト、パート、こういうようなものについてはどういう考えで臨めばよろしいんでしょうか。
○松野参議院議員 有期契約の関係ですけれども、私どもの方は、原則として、やはり労働契約は期間の定めのない契約であるべきだ。しかし、いろいろな理由で有期でやるということが予想される場合には、それに対する手当てをちゃんとしなければいけない。それを例外的な事由として、今回の法案では一号から八号を設けたわけでございます。 今委員御指摘のようなケースについては、一号の一時的または臨時的というような形で、一定の期間だけ、例えば冬の間の何カ月間ということであれば、当然、一号に該当するということで十分対応ができると思っています。
○鴨下委員 そうすると、制限をする有期雇用というのは具体的にはどういう雇用になりますか。現状容認されている雇用の中でこの法律によって制限される有期雇用というのは、具体的にはどういう雇用形態になるんでしょうか。
○松野参議院議員 私どもが用意した法案の一号から八号でかなりの部分、現状の場合に対応できると思います。 ただ、現状の場合で今回の例外規定にも当たらないかなと思うのは、例えば恒常的にずっと必要な職種で、当然にずっと労働者が必要だ、仕事がちゃんとある、にもかかわらず細切れ的に、例えばパートあるいは派遣というような形で雇い入れる。これはやはり本来の原則に戻って、恒常的にずっと仕事があるのであれば、期間の定めのない契約、この原則に立ち返るべきだ。それをしないで細切れを許している、これが現在の法規制の一番の問題でございますので、これはやはり原則に戻って、期間の定めのない契約として、安心した、安定した労使関係を築かなければいけない、こういうことだと私は思っています。
○鴨下委員 私もその趣旨はそのとおりだと思うんですが、この法律に書かれているのはそういうことなんですか。原則、有期雇用を制限する、こういうようなことなんじゃないでしょうか。
○松野参議院議員 まず原則と例外、これをきっちりと確認するというところからスタートしているわけですね。我々何度も言うように、原則はやはり期間の定めのない契約であるべきだ。例外を一号から八号に設けているわけでありまして、それで、一号の一時的ないしは臨時的と、四号の専門的な部分、そして六号の労働者みずからが一定の短期間の雇用を希望する、この三つでかなりの部分は対応できるのではないかというふうに私は思っていますので、現在の雇用情勢も踏まえて、我々は漏れのないようにこの法案をつくったつもりでございます。
○鴨下委員 原則は、そうすると有期雇用は認めるということなんですか。(発言する者あり)
○松野参議院議員 いや、原則は、何度も言うように期間の定めのない契約でいくべきだ、これはやはり確立した原則としてやらなければいけない。 今の法律上は、期間の点については三年とか五年とか制約はありますが、それ以外は全く野放しです。野放しでやっているからこそ、企業は、ある意味ではもうじゃんじゃんと派遣を採用する、有期の細切れを採用する。ですから、そういうものがある意味では雇用調整弁になって、今、ばんばんと切られている。これを変えなければいけない、こういう思いでやっていますので、あくまで原則は期間の定めのないもの、例外として、それなりのちゃんとした理由がある場合に有期の雇用を認める、こういうことです。
○鴨下委員 今の話ですと、例外の方が多くて原則は少ない。原則というのは、基本的には一〇〇あるとすると九七ぐらいはカバーするけれども、三%ぐらいの例外は認める、こういうようなことが原則と例外の考えだと思うと、有期雇用は、基本的には今おっしゃったように、連続的に雇われているけれども六カ月ないし一年の有期雇用でそれを継続していくというのは、これはしっかりと、有期ではない正規の雇用であるべきだ。そのことはわかるけれども、そうじゃなくて、結果的には例外的なものが、有期雇用を制限するとおっしゃっていながら余りにも例外が多過ぎるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○松野参議院議員 例外が何%になるのか、そこはちょっと私もわかりませんが、今の雇用情勢も踏まえ、そして原則は原則としてきちっと確認をする。何よりも、例外が今は設けられていないわけです。もう何でもかんでも例外で通っちゃう、これにきちんと一定の歯どめをかける。臨時的、一時的なものでないとだめだ、これがやはり今回大量の首切りをさせないメッセージにもなる、私はこのように思っています。(発言する者あり)
○鴨下委員 もう一つ、今度は雇用調整助成金についての話をさせていただきます。 野党案では雇用調整助成金の支給要件を二カ月以上の勤務、こういうふうにしているわけでありますけれども、一日以上勤務する、こういうようなことで支給されるという、これからですが、与党案よりは不利になっているわけであります。これは、野党案が成立する、こういうようなことになると労働者にとって不利益になってしまうのではないか、こういうふうに考えるわけでありますが、野党は、勤務二カ月以下の労働者の雇用についてどういうふうに考えているのか。例えば、勤務一カ月の労働者に対してどう対応すべきか、このことについて明確にお答えをいただきたいと思います。
○津田参議院議員 鴨下委員にお答えを申し上げます。 委員は、雇用保険の被保険者についての支給要件ということで、勤務二カ月未満の労働者に適用がないことは問題ではないかという趣旨の問いだと思います。 ただ、そもそも、非正規労働者約千七百三十二万人、このうち雇用保険の被保険者となっているのはわずかに四二%にすぎないわけであります。残りの五八%、およそ一千六万人の方々は、解雇や派遣切りに遭っても雇用保険の給付すら行われないのが現状であります。 そこで、こうした雇用保険に加入できない方々につきまして、我々三党案では、原則二カ月以上の勤務で雇用調整助成金の対象労働者とすることといたしたわけでございます。一方で、政府案では六カ月以上の勤務が必要となっております。このことに関し、これまで政府から何らの説明もいただけていないのが実情であります。 その上で、鴨下委員に多少誤解があるので、本法案についての正確な説明をさせていただきたいと思います。 我々三党案は、法文上は、あくまでも二カ月は例示列挙であり、必ずしも二カ月以上の継続雇用を助成の要件としているわけではございません。本法案の成立後に、仮に、政府内で十分に必要性を検討した上で、省令において継続雇用期間の短縮を行うということについては一概に否定をするものではございません。したがいまして、委員御心配のような事態、すなわち勤務二カ月以下の労働者の雇用が失われるということにはなりません。(発言する者あり)
○田村委員長 委員に申し上げます。 ただでさえ短い質疑時間でございますので、お静かにしていただきますように、よろしくお願いいたします。
○鴨下委員 今ちょっと驚く話ですけれども、この二カ月以上勤務というのは、これは例示なんですか。(発言する者あり)そうすると、法案としては、この二カ月以上というようなことはどういう意味を持つんですか。政省令でやるんですか。法律で決めておいて、政省令でどういうふうに対応するんですか。
○津田参議院議員 お答えを申し上げたいと思います。 御指摘をいただいたような点というのは、これから、政省令の改正も含めて当然対応していかなければならないというふうに思います。大変重要な点でございますから、当然、法施行後さまざまな形で工夫がされていくことは問題はないと考えております。(発言する者あり)
○鴨下委員 法律というのは重たいものですから、これは一たび決めたら、先ほど福山提出者の方から、普遍的だ、こういうふうに言っていたけれども、私もそのとおりだと思う。だから、例示であるというような解釈というのは本当にそれでいいんですか。これが法律として成立する可能性があるというふうにおっしゃっているわけだから、仮にそうなったときに、これは政省令でどういうふうに書くんですか。
○津田参議院議員 鴨下委員にお答えをさせていただきます。 雇用調整助成金の対象となるための勤務要件については、我々三党案では、法文上は、継続雇用期間が二カ月以上の派遣労働者の休業等が対象であるとの例示を行った上で、その後に、派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して必要な助成及び援助を行うこととされておりまして、必ずしも二月以上の継続雇用が助成の要件とされているわけではございません。 有期雇用労働者や短時間労働者についても同様であります。
○鴨下委員 それは、要するに、二カ月の例示というのは法文上どういう意味を持つんですか。例示というのは、ではこれは三カ月でもいいし一カ月でもいい、こういうようなことなんですか。それは、どういう意味で二カ月というようなことを例示したんですか。
○津田参議院議員 鴨下委員にお答えを申し上げます。 この例示部分というのは、確実に義務づけをする。これは大変重要な意味を持っているわけであります。そのことに意味があるというふうに考えております。
○鴨下委員 このように、この法案そのものも十分にまだ詰められていない、こういうような印象を持つわけでありますが……(発言する者あり)時間も私はあと五分しかないから、最後に、雇用に関して、関連四法案はいろいろな意味で、我々は緊急性という趣旨も含めて賛同する部分もあったので、こうして厚生労働委員会、残念ながら、参議院ではかなり不幸なプロセスを経てこちらにおいでになったわけですけれども、それについて審議をしているわけであります。 ただ、いかんせん時間がない。さらには、福山提出者もおっしゃっていたけれども、我々与党と野党がこの問題については、労働問題は共通の、政治が役割として果たさなければいけない重要な問題でありますから、これは筆頭間でもいろいろと議論もし、なおかつ詰めよう、そして共通部分については生かす部分がないだろうか、こういうようなことも、ここのところ数日大変精力的にやりました。おかげで私もちょっと体調を崩して、腰が痛くてしようがないんだけれども。 そういうようなことも含めてですけれども、我々は理事会の中、あるいは委員会の中でも、もしこの法案の成立がなければ残念ながら形にならないわけでありますけれども、そのことについて、それを乗り越えて、幻の決議案なるものを我々はいろいろと考えました。それについて少し開陳をさせていただいて、所感をお伺いして、私の質問を終わらせてもらいます。 これは法律として、残念ながら、こういうふうにまだまだ詰めなきゃいけない部分がある。そういう中で、政治の役割としてどういうふうに我々与野党が果たすべきか、こういうようなことについて申し上げます。 一つは、これは先ほど申し上げたように、米国の特にリーマン・ショック以降の金融危機、これに関しては、経済危機、さらに我が国の経済にもこれからますます多大な影響を与えると思います。深く広く、そして長く厳しい経済状況がこれから予想されるわけでありますから、そういう中で、企業は、非正規労働者を雇用の調整弁として容易に解雇、雇いどめを行う動きを強めているわけでありますけれども、こうした状況の放置、これについては、新たな失業者の発生につながるおそれがあるのみならず、我が国の社会全体の安定に悪影響を及ぼすことになる。 こういうようなことで、我々は、これは与党も野党もなく、危機意識を共有して一丸となって対処していく必要がある。こういうような意味で、雇用の安定を確保することが喫緊の最重要課題であるとの認識のもとに、内需を中心として景気の確実な拡大を図り、雇用機会を確保することが重要との観点から、国の各般の政策を総動員して、総合的経済産業政策や雇用対策を推進するとともに、次のような施策、これは政府が言っていること、あるいは皆さんがおっしゃっていることを委員会の総意としてまとめようじゃないかということを申し上げたのだけれども、きょう今こうやって不規則発言している人たちが、この法律を通さない限りは話にならぬというようなことで切って捨てたわけだから……(発言する者あり)そういう趣旨で、私は、この法律を成立させるだけが手段だ、こういうようなことをおっしゃることは甚だ残念なことであります。(発言する者あり) ぜひ、政治として、与党も野党も超えて雇用についてしっかりと取り組む、こういうような姿勢を国民の前にメッセージとして伝える、このことが必要だということを申し上げて、最後に所感をお伺いして、質問を終わります。(発言する者あり)
○田村委員長 答弁者、質問は聞こえましたか。 福山哲郎君。
○福山参議院議員 お答えをさせていただきます。 決議の内容について、別に、それは理事会協議のものなので、私は実はまだ拝見をしておりませんのでコメントしようがありませんが、決議も法律も、それならば通したらいいのではないでしょうか。決議だけではなく、法律も通していただければと思います。 先ほどの、被保険者の対象者の二カ月以上の例示の話にしても、もともと政府の発表した景気対策の中では被保険者のみでございまして、派遣の、保険料を払っていらっしゃらない方は対象外でございました。ところが、我々が法律の中で、二月以上の派遣労働者の方にも今回緊急措置として被保険者の対象にしようということになったら、与党の方から、被保険者以外の者も、週の所定労働時間が二十時間以上の者も対象にしようという話が出てきました。 いいことではないでしょうか。我々のが例示で二月以上になっているからけしからぬ、我々与党側は、あえて景気対策ですべてに幅を広げた。そうしたら別にそんなことは、一月以上なのか全部を対象にするのか、お互いが歩み寄ってきているのだから全く構わないと私は思います。 それならば、逆に、その二月以上の例示を削除すれば賛成していただけるのなら、この法案をぜひ修正して成案としようではありませんか。そして、この四法案にプラス、それと別に委員会の総意が決議をするということなら、決議だって通せばいいのではないでしょうか。それが私は立法府の責任だというふうに思っておりまして、正直申し上げまして、お互いのあら探しをして、否決のための否決の議論をすることは余り建設的だとは私は思っておりません。 鴨下委員もおっしゃられましたように、与野党共同してやるということならば、とにかく修正の申し出をいただいて、修正すればいいと私は思っておりますし、そのことについては何らやぶさかではありません。前にこの衆議院の委員会で御議論いただいた、例の無保険の子供たちに対する法律にしたって、与野党で審議をして通していただいたではありませんか。あれが長時間の審議だと私は思えません。短期間でやろうと思えばできることは国会で幾らでもあるはずでございますので、ぜひ、現下の雇用情勢、寒空の中で不安を抱えている国民のために、御賛同いただきますことを心からお願い申し上げます。
○鴨下委員 時間ですからやめますけれども、冒頭申し上げましたように、修正も含めて審議を十分に尽くして、そして国民のために役割を果たす、こういうような意味では、私は福山先生と全く意見は同じ、ただそれだったら、なぜここで採決をして、否決でもいいから採決をしろ、こういうようなことをおっしゃるということについて甚だ疑問だということを最後に申し上げて、質問を終わります。(発言する者あり)
○田村委員長 委員に申し上げます。 質疑が聞こえませんので、もう少しお静かにしてください。大変重要な法案であります。 次に、高橋千鶴子君。
○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 提案者には一問だけ伺いますので、簡潔にお願いいたします。 私は、今回出されている四つの法案は、いずれも急がれるものであり、趣旨には全く賛同できるものであります。 しかし、先ほど来の議論にあるように、詳細は省令をつくらなければならない、施行日は年を越すというのは事実であります。法律として規制力を持つ以上、その準備に時間が必要なことは当然否めません。本当に国民のために必要な法案だというのであれば、そしてそれをどうしても成立させたいというのであれば、ともかく採決をしてくれと、それを急いでも、単に否決という結果しか生まれず、何も実りがないのではないでしょうか。 〔委員長退席、上川委員長代理着席〕
○福山参議院議員 お答えをさせていただきます。 私は、提案者として、否決でもいいと申し上げたことは、この委員会の席上、一度もございません。それで、私は今でも、この場で成立をさせていただきたいという思いでいっぱいでございます。 確かに施行日は一月の年を越える法案もありますが、例えば、きょう成立をさせていただければ、急げば一月の五日か六日には施行ができる法律もありますので、現実の問題としては、国民に対する立法府等のメッセージも含めて、まさに高橋先生が、参議院でこの法案は共産党さんも賛成をいただきましたけれども、今お申し出のとおり、スピードも重要ですし必要性も重要なので、ぜひ御賛同いただき、成立をさせていただきたい。私は、否決でもいいと申し上げたことは一度もございません。
○高橋委員 否決でもいいということではなくて、採決を急げとなればその詳細な詰めが間に合わないということを言っているんです。これ以上は、私、時間がないので質問いたしません。 例えば、頑張っても一月五日に国会が始まります。十分にこの間私たちが審議を続けて、五日に成立させるということだってできるわけです。最低限の努力を本当に尽くしたのか、そのことを考えたときに、月曜日の頭から、とにかく採決をしてくれと民主党は迫ったわけです。そういうことを考えれば、余りにも議会のルールを無視しているのではないか、最後まで努力をすべきだった、そのことを重ねて言いたいと思います。もう質問はしません、時間がありませんので。 そこで、次に大臣に伺います。 大臣に通告をしていませんけれども、申しわけありません、一言伺いたいと思うんです。 この数日間、もうあと一週間で年越しになってしまう中、トヨタ・ショック、スズキ、キヤノン、富士通と相次ぐ雇いどめの発表があり、どれだけの労働者が職を失うのか、本当に深刻な様相になっています。二十六日に解雇されるという期間従業員のある男性は、この年末に一千人以上を外にほうり出して生活不安にさせるとは犯罪に等しい悪行行為です、もしこの中から自殺する人が出てしまったら、絶対に、これは企業の名前ですけれども、許さないと訴えています。 今心配していることは、この指摘が現実のものになるのではないかということなんです。既にホームレスになってしまった人もいます。大みそかになって、ハローワークもみんな閉じてしまったときに寮を出される人もいます。そこで、緊急的な対応として融資制度や住居支援を受けられるということは本当に周知を徹底すること、手続を簡素化すること、あきらめないでというメッセージを明確に出して、これが本当にそういう対象者の目に届くような広報をするべきだと思います。一点。 二つ目は、最後のとりでの生活保護の問題です。 まず、申請を断らないでいただきたいと思うんです。ここを約束していただきたい。いわゆる相談という名で申請さえも却下する、仕事がないのに、働ける年齢だというだけで受け付けさえもしない、もしそういう対応が今されたら、本当に生きる希望を失ってしまいます。自治体との連携を深め対応していただけると約束していただけますか。
○舛添国務大臣 まず最初の問題ですけれども、これは、派遣先、派遣元それから経済団体に対して、派遣労働者について中途解除はやめてくれということを申し上げておりますし、それから、有期契約については正当な理由がなければこれは違法ですよということも徹底しております。 そしてまた、月曜日にも参りましたけれども、私も時間が許す限り、国会の合間を縫って現場に行き、現場で指揮をしております。そして、例えば、新宿のキャリアアップハローワークに月曜日に行っていましたけれども、これはもうとにかく、ほっぽり出された、住むところもない、職もない、そういう方に、住み込みですぐ働けるところを全力を挙げて探すというようなことを含めてやっておりますし、住宅については、もう既に千件近い入居が雇用促進住宅で決まっております。 何とかこの年末年始を、しっかりと対策をとって、寒空で震えないで済む、そしてハローワークも二十九、三十、あけて対応するというようなことも考えていますし、そして、二十二日には、クリスマス前にということで、労働金庫を活用した融資、こういうことを全力を挙げてやっておりますので、どうか御理解いただければと思います。
○高橋委員 生活保護の問題。
○舛添国務大臣 大変失礼しました。 生活保護につきましても、きちんとこれは申請していただければ、門前払いということのないように、懇切丁寧に、そして全力を挙げてそういう方々の生活を支える、そういうことをやりたいと思います。
○高橋委員 今おっしゃった、門前払いをしないということを何としてもやっていただきたい。もう現実に起こっているわけですね。 例えば、かつてホームレスの支援の問題があったときに、住居がないということだけをもって生活保護を受けさせないということはないということは、既に何年も前に通知が出されています。それでもまだ、現場では、住所がないのだから、前例がないのだから、そういって受け付けを拒否する、こういう事態が起こっているんです。 今、その最初の福祉の窓口で切られたら、本当に生きる希望を失ってしまい、最初に指摘したような事態が起こるということ、それも一人ではなく起こるということを、本当に自覚をしていただきたい。 そして、仮に窓口で申請が却下されたとしても、次につなぐことをきちっとやっていただきたい。支援の道がある、あるいは、家に帰るとか、ハローワークに行くために電車賃がないとか、そういう方たちにお金を貸し出す、差し上げる、支給する制度などもありますよね。そういうことを、何か手がかりが残されているということをきちっとやっていただかなければ、私は、やはりそこが、最後のとりでがなければ間に合わないと思っていますので、重ねてお願いをしたいと思います。 次に、十一月二十八日、十二月九日、十日と連続して厚労省は通知を発出してきました。例えば二十八日のは、契約期間中の解雇について、使用者は、有期労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することはできません、いわゆる労働契約法十七条第一項。その解説として、一定の事由により解雇することができる旨を労働者及び使用者が合意していた場合であっても、当該事由に該当することをもってやむを得ない事由と認められるものではなく、個別具体的な事案に応じて判断されるとしております。 非常に大事な問題で、これは労働者との間で文書を取り交わしている場合もあるわけです。しかし、それだけではやむを得ないとは言わないのだということをあえて言ってくださっている。そうであれば、本当に契約を打ち切りした企業に直接出向いて指導をやって、撤回をせよ、そういう指導をしてきているのか、どのくらいしてきているのか、伺います。
○舛添国務大臣 労働関係の法令、通達はぱっと読んだだけではわかりにくいというのは御指摘のとおりでありますので、労働基準監督署においてもっと啓発指導に役立つようなパンフレットをつくるというので、これは実施させておりますし、労働条件特別相談窓口も開設をして、あらゆる形で啓発指導を行っております。そういう中で、企業主に対しても必要な指導を行っていく。 それから、特に、労働者が相談窓口にいらしていただければ、懇切丁寧にそういうことを教え、そして、法令や指針に基づかないような措置をとられたときには、断固として行政の方で対応する、そういう思いで労働基準行政を断行していきたいと思っております。 〔上川委員長代理退席、委員長着席〕
○高橋委員 済みません。 では、ここは局長に伺います。 現場で実際にもう起こっている打ち切りなどに対して、直接どのくらいやっていますか。
○金子政府参考人 まず最初に、労働契約の中で、有期の契約の中で、労使双方で中途解約についての合意がある場合の取り扱いの件でございますが、これは委員御指摘ございましたように、労働契約法の中で、合理的な理由がない、やむを得ない事由がなければ解雇できないというのは強行規定でございまして、これが個々の契約に優越して適用になりますので、委員御指摘のようなことでございまして、そういった特約をしても、合理的な、やむを得ない事由がなければ解雇できないというふうになっているわけでございます。 このことも含めまして、有期契約の途中での解雇につきまして、私ども、労働契約法あるいは労働基準法につきまして、これまでも関係の企業等に対しまして必要な指導を実施してきているところでございます。
○高橋委員 これまでもでなくて、もう少し具体的におっしゃってくれませんか。どのくらいやっていますか。通達が出されて以降のことです。
○金子政府参考人 お答えいたします。 各労働局におきまして、しかるべく対応させていただいているところでございます。個々の企業のことにわたりますことにつきましては、現段階では差し控えさせていただきたいと思います。
○高橋委員 企業の名前を言えと言っているんじゃありません。どのくらいやっているんですかということを言っているんです。既に年末までに三万人という数字が出て、もうそのときには何件というのは出ました。それからもう既に、それを何倍も超えるような状態が生まれているわけです。 そういう中で、通知が出されてから今三週間超えましたけれども、その間でどのくらいやっていますかと聞いているんです。
○金子政府参考人 重ねての答弁で恐縮でございますが、各労働局におきまして、必要と思われる事業所に対しまして適切に指導を行っているところでございます。
○高橋委員 通告していてもこの程度の答弁しか来ていない。そうすると、本当にどれだけ実効あるものになるのか、どれだけの決意があるのかということが疑われるわけです。 大臣に伺いますけれども、リストラされた労働者を何とか支援しようというのは当然のことです。ただ、失業が底なしに出てくるのではとても追いつきません。ですから、そこを何とかとめようという決意があるのか、そのために今言ったような指導を本当にやっていくのか、決意を一言お願いします。
○舛添国務大臣 これは、使用者団体に対してもそういうことを再度お願いしておりますし、そして、労働側の方においても、例えばワークシェアリングというような形で対応できればいいわけですから、これは、もうすべての人たちが英知を傾けて、今委員がおっしゃるように、この安易な首切りは避けるということをやらないといけないと思いますので、そのために、持っている法律を使って、労働基準局を初め全力を挙げて行動するように指示を出しておりますし、全国の職業安定部長も集めて、このことは指示したところでございます。
○高橋委員 重ねて指摘をしておきますが、私が言っているのは一般論でなく、一般論だと、いや、そういうところもあるねという話になってしまいますので、実態に、起こっていることに対して是正をするということをやっていただきたいということです。 もう一つ質問しますが、経団連の御手洗会長は八日の会見で、みずからが代表であるキヤノンの派遣切りについて、かなり誤解があったようだとし、同社が委託していた請負会社が社員を削減したと述べています。 例えば、私の地元のキヤノンの弘前工場、五百人くらいの派遣切り、期間工切りが予定されておりますが、解雇されたのはタカシンという派遣会社の社員であります。しかし、それがキヤノンの契約打ち切りによるものだということは明白なことであります。雇用関係がないからといって派遣先の責任は問われない、生身の人間の首を切っても痛みに感じない、これが派遣法の問題そのものだと思うんです。仕事もない、自身では就職支援や訓練などノウハウもない、派遣会社に安易に解雇しないでと呼びかけるだけでは何の解決にもなりません。派遣先に対しても指導する考えがあるのか伺います。
○太田政府参考人 派遣の場合につきましては、労働者派遣契約を中途解除するような場合には、これは派遣元、派遣先の指針に基づきまして、派遣元、派遣先双方の企業に対しまして、新たな就業機会を確保するように通達を出して徹底しておるところでございますので、引き続き事業主に対して徹底を図っているところでございますし、実際にあっせんされている例も出てきているところでございますので、徹底を図ってまいりたいと考えているところでございます。 また、当然ながら、経済団体に対しましても、大臣を先頭にその旨を要請して、徹底してまいりたいと考えているところでございます。
○高橋委員 実は、月曜日に、私の質問の前で終わったわけですけれども、ちょうどあのとき、福島の、あるトヨタの系列で日野自動車の子会社に訪問する予定をしておりまして、百五十四名の派遣全員と期間工を雇いどめにされた件で申し入れの約束をしておりました。代理の者が行ったわけですけれども、福島労働局は、やはり派遣先ではなく派遣元に指導するものだと思っていたと。 私の事務所から、この日に申し入れに行くんだということを通知してから会社に行って、先ほどるる述べられたような非正規職員の解雇、雇いどめは最後の最後の手段だ、それまでに必要な努力を払ったかということを指摘してくださったということであります。そういうことが本当ならできるわけですけれども、実際には、行くよと言われたから行ったのかなと思えば、そういうことが指摘をされるまでもなく、きちっとやっていただきたいということがやはり必要なのではないか。 何度も言いますが、これ以上の失業者を出さないような取り組みを強く求めて、残念ながら時間なので終わりたいと思います。 以上です。
○田村委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。 私は本日十五分でございますので、よろしくお願いいたします。 この間、いわゆる非正規社員の皆さんの解雇、雇用の喪失という問題は、厚生労働省がお調べになっただけでも来年三月までに三万人。いろいろな窓口相談をやっておられる方は、少なくとも十万人という膨大な数の非正規の皆さんが失職されることを予想されております。 そうした中で、大臣初め御答弁の皆さんは、やはりこれは何としてでも、この不当な解雇というか、契約途中の解雇も含めて、これまでの整理解雇の四要件を満たさないような解雇も数多く、ここでまず首を切らせないというための取り組みに万全を期したいという御答弁でありますが、私はやや抽象的だと思いますし、もう少し立ち入って伺いたいと思います。 私は、大臣にやっていただきたいことが二つございます。せんだって、ある国の大使が、御手洗さんがある会合で発言されるのをお聞きになって、経団連の会長でありますが、非常に日本経済の将来についてペシミスティックに考えておられるというふうに評されました。そう受け取られたのだと思います。 確かに、これまでの我が国のリーディングインダストリーである自動車産業が大転換期を迎え、あるいはキヤノン等々の分野でもそれなりの、自動車産業ではありませんが、やはり影響もあるという中で、トヨタもしかりですし、皆さんもうそうそうたる企業がある種パニックになっているのではないかというような現状があります。 確かにトヨタも、赤字計上され、社長もかわられますが、内部留保金だけで十二・七兆円ということは、この場を何とかしのいでいく国の政治の意思とあるいは方向性を、私は産業界のトップの方々ともっと密にまず政治家が話すべきであると思います。その点を一点。 それから、時間がないので、恐縮ですが、もう一点。 もう一つは、違法な解雇が次々起こるということに関して、これは与党の皆さんから御提示いただきました、幻と鴨下先生はおっしゃいましたが、決議案の七番目、ここには、やむを得ない事由がある場合でなければ期間中の解雇はやってはいけないことを周知徹底するとございますが、これが、周知徹底するといってもされていないわけです。 やはり要件の明示、例えば経営状況がどうである、どんな経営努力をされた、そして正社員の方にもどれだけの努力をしていただいたか、いろいろなそういう要件を明示すべきであるということを、私は、与党が一歩踏み込めば、ずうっと状況は変わると思います。 例えば、私の地元のいすゞでも解雇が九百六十人行われましたが、これの決算が出るのが二月なのであります。となると、どのくらいの事業規模に対してどのくらいの赤字か、あるいはいろいろな問題があるのか、それを見据えた上で、それを十分説明して、普通、解雇等々がやむを得ないと判断されるのですが、判断材料もなく、とにかく全員非正規切りが行われるわけです。私は、これではとても労働法制が守られているとは言えないと思います。 大臣、二点について。もちろん、経営者とは法を守れというお話もされるでしょうが、我が国のこの百年に一度という産業構造の大転換期を、どのようにお話し合いされて次に持っていこうとされているのか。そして、与党として、解雇に至る要件の明示、明文化、これを求めるべきではないかという二点についてお願いいたします。
○舛添国務大臣 まず、お答えする前提として、二つの労働形態を分ける必要がある。 有期契約の場合、これは今委員おっしゃるように、正当な理由がなければ違法でございます。しかし、派遣労働者の場合は、派遣元と労働者の間の契約関係になっていて、派遣先と派遣元との間は全く民事の契約関係になっています。ですから、私はもともと、物のメーキングについてまで派遣ということでいいのかということは、たしか何らかの委員会で申し上げたと思います。そういう問題意識を持っております。 しかし、後者の有期契約については、これは正当な理由がなければ違法でありますが、ただ、どういう要件を満たせば、例えば経営の悪化というのは何を指すんだろうか。今、内部留保の話をおっしゃいました。だけれども、さまざまな経営についての要件がありますから、何をもってというのは非常に難しいと思います。したがって、できるだけのガイドラインを出せれば出しますけれども、これはそれぞれの会社の経営内容、それからバランスシートからPLから全部見てやらないといけないと思いますので、若干難しいかなと思います。 だから、まず最初の問題の方がむしろ大きくて、つまり政治家と経営者が、経済団体としてきちんと話す、これはもう何度も要請しております。安易な解雇をしない、解雇するなら自分の関連企業に就職させなさい、こういうことも含めてやる必要があると思います。 私は、非常にみんなが苦しいときは、みんなで苦しさを分け合って、歯を食いしばって、正規労働者だけがいい思いをする、そうじゃない人たちは勝手に首を切られる、こういうことであってはいけないと思いますし、逆に今度は豊かになったときも、一部の人たちがどんどん金持ちになっていく、こういうことでいいのかなと。 何もかも日本的経営が悪い、日本的なものが悪い、アメリカ流の市場経済で自由主義でやれば何でもいい、こういうことがまさに限界に来ているということを今の状況は露呈していると思いますので、私は厚生労働大臣として、労働者の権利をいかに守るか、そういう思いで、全力を挙げて経営者団体にきつく要請をしているところでありますので、今後とも政治家としてそのスタンスはきちんと守っていきたいと思っております。
○阿部(知)委員 大臣の御答弁の中で、解雇に至る理由の明示というのは、やはり絶対不可欠だと私は思います。それはルールにしていかないと、もちろん解雇そのものも問題でありますけれども、それでも、例えば整理解雇の四要件という形でこれまでもあったわけです。今、そういうものも、もうぐちゃぐちゃになって、どんどん派遣切りが横行しているわけです。まず首を切られるところでとめねば、次の施策にも打って出られません。 そこで、提案者の近藤議員にお伺いいたします。 今の大臣へのお尋ねと一緒ですが、この間の派遣切り、非正規社員の期間工も、そして、実は請負においても、大分キヤノンですけれども、請負関係にある会社との仕事を打ち切ったことで今度は請負会社が切ってしまう。いろいろなことが、もうありとあらゆる不正が起きていると思います。 まず、近藤議員には、この間の解雇問題にどういう歯どめが可能であるのか、そして、舛添大臣がちょっとおっしゃいましたが、大臣御自身も製造業現場で派遣をこれだけ使って、この間二〇〇三年から解禁してきたわけですが、このことの結果が果たしてどういう問題をはらんでいて、一体派遣法は本当にこのままでいいのだろうかという問題について、二点お願いいたします。
○近藤参議院議員 お答えをいたします。 派遣切り、あるいは期間工の雇いどめ、非正規切りが政府の予想をはるかに上回る規模とスピードで進行しております。まさに未曾有の事態だというふうに思っております。これを打ち破る対策としましては、とりあえず出血をとめる緊急の対策と根本的な本質的な対策、この二つが必要だというふうに思っております。 緊急の止血的な政策でございますけれども、私は三点あるというふうに思っています。 一点目は、企業による派遣労働者の解雇を防止して派遣労働者の雇用の安定を図るために、雇用調整助成金の支給対象を雇用保険にも入っていない派遣労働者等にも拡大をするということだろうというふうに思っています。今回、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案、これを提出させていただいたわけでございます。これは、政府の対策よりも我々野党三党の対策の方がはるかに抜本的な対策だというふうに自負をしております。 二点目としましては、大半の派遣労働者の雇用契約は有期労働契約でございます。この有期労働契約が簡便な雇用の調整弁として使われている、ここに大変問題があるわけでございますけれども、この有期労働契約を締結する場合を限定して、契約期間中の解雇や雇いどめについて制約を設ける、このことも不当な派遣切りに対する一つの効果的な対応ではないか、こういうふうに思っております。今回、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部改正を出したのはそのためでございます。 三点目でございますけれども、派遣労働者の雇用に決定的な影響を持つ派遣先企業に対するコンプライアンス、社会的責任を厳しく問うという政治の断固とした姿勢を示すことが私は大変必要なんだろうというふうに思っています。派遣先企業の派遣先指針、あるいはガイドライン、あるいは今ほど来お話がありました整理解雇の四要件、この無視はまさに目に余るものがあるのではないかというふうに思っています。この整理解雇の四要件の一つが、先ほど来委員がおっしゃっております解雇の理由の明示なんだろうというふうに思っておりまして、これは判例の趣旨を突き詰めれば当然出てくる問題だろうというふうに思っております。 その象徴が、この連休、社民党も現地調査を行いましたけれども、大分キヤノンの大量解雇のケースだというふうに思っています。千数百名の大量解雇、これが発表されたのは御手洗経団連会長が麻生総理から雇用維持の要請を受けたわずか三日後でございます。しかも、大分キヤノンは非正規を大量に解雇しておきながら、その一方で期間工を憶面もなく求人をしていた。しかも、これをハローワークがやっていた。私は、本当にあきれた、悪質な事案だというふうに思っております。 総理の要請も無視する、日本のトップ企業の経団連会長が先陣を切る、これで示しが果たしてつくんだろうか。こうした挑戦的なやり方に対して政治ははっきりとしたやはりメッセージを私は発すべきだというふうに思っております。今回、私ども野党三党は四法案を提出いたしました。これを速やかに成立させて、日本のトップ企業にしっかりと社会的責任を果たさせる、そういう政治の責任を明らかにすることが私は大変必要だろうというふうに思っています。 そして、緊急対策ではなくて本質的な、抜本的な、根本的な解決策のことでございますが、もちろん雇用の創出が必要であるということは言うまでもございませんけれども、私は、今進行しております理不尽な派遣切りをやめさせる本質的な対策としては、やはり労働者派遣法の抜本的な改正、その実現が絶対にこれは必要だ、こういうふうに思っています。私たち社民党としては、その最大のポイントは派遣対象業務の限定、抜本的な対象業務の絞り込みにあるというふうに思っております。 具体的には、問題が非常に多発しております登録型派遣については専門業務に限定して、それ以外の業務については原則禁止する、こういう立場を私どもはとっておりますけれども、百歩譲っても、せめて、今ほど舛添大臣も賛同という立場で申されたんだろうというふうに思いますけれども、今労働者の使い捨てが横行し、事業主はまさにやりたい放題。労働者が完全に使い捨てにされている、物扱いされている。この製造現場の派遣を何とか禁止できないだろうか、これは私は喫緊の課題ではないかと。多くのマスコミの社説を見ても、やはり賛成する立場が圧倒的です。せめて製造業ぐらいは禁止すべきだ、やはりここに切り込んでいかなければならないのではないかというふうに思っています。製造業を禁止して、派遣の規制を強化していかなければならない。この政治のメッセージをぜひ出していただきたい。 その上で申し上げますと、今政府が出しております派遣法の改正、これは全く改正の名に値しない、現状を追認するだけであって、今横行しております派遣切りには何の役にも立たない、私はそういうふうに考えております。 以上でございます。
○阿部(知)委員 ただいまの明確な御答弁、舛添大臣も先ほどの製造業現場への派遣の導入の問題は、今日振り返ってみれば、大変に熟練した労働者というふうにはなりがたいたくさんの方をつくってしまったということで、問題が多いという御認識が明確であったと思います。 この間、衆議院においては、与党、野党、何とかこの間の私ども三野党が提案した法律の成案を見たいということで時間を重ねてまいりましたが、本日に至ってもまだその出口が見えておりません。私はこうした働く現場の皆さんの本当の労苦を思えば、やはりこの委員会が何らかの合意事項をとることを今でも期待して、私の質問を終わらせていただきます。
○田村委員長 次に、山田正彦君。
○山田委員 大臣にお聞きしたいんですが、私どもが今回出した雇用四法案について、既に行政とか大臣の方で、それで処理していくので、自民党側としては、その法案の必要はない、十分行政で対応できる、そういう言い方をされているんですが、大臣としては、この法案があった方がいいのか、その法案も必要ないのか、どうお考えか、お聞かせ願いたい。
○舛添国務大臣 国権の最高機関は国会でありますから、国会できちんと、特にこれは議員立法でありますので、国会のこの委員会の場できちんと結論を出していただく、それに私は従っていく。しかし、その間においても、まさに現下の経済雇用情勢は緊急な状況で急速に悪化をしている。したがって、私は、自分の持っている武器、つまりさまざまな法律やルールがありますから、これを使って、できることは全力を挙げてやっていっているということでございます。
○山田委員 大臣は法律がなくてもやれるとお思いなのかどうか、そこだけでいい。
○舛添国務大臣 私は、厚生労働大臣というのは、この国会でつくった法律に基づいて、その法律を最大限使って今の状況に対応することをやるということのお答えであります。 ですから、さらに道具をいただけるならば、その道具を使うということですから、それはこの場で御決定いただければということでございます。
○山田委員 この場で法案の成立をしてほしいというのが大臣の気持ちなわけですね。もうこれ以上それはいい。 それで、大臣、法律もなしに今いよいよ、二十二日、一昨日からですか、今度、雇いどめに遭ったり派遣切りになった人たちに対して住宅手当とか貸し金を始めていますね。これは、実際に被保険者になっていない人たち、雇用保険を払っていない人たちもいっぱいいるわけですが、そういった人たちに対してどういう法律的根拠に基づいてそれをやっているのか。大臣、それを明らかにしていただきたい。
○舛添国務大臣 これは、政府において一定の施策をどういう形でとるかということは、行政権の権限の範囲内で、現行法律に抵触してこれは憲法違反ですよ、これは例えば労働基準法に違反しているからやってはいけませんよということでなければ、きちんとさまざまな生活支援対策をやることができる。例えば雇用促進住宅というのがございますね。雇用促進住宅についても、きちんと対応をやっていけると思います。
○山田委員 大臣、ちょっと今、答えが違っていると思うんです。 いいですか。予算もなしに、法律もなしに、何でも行政でできるということ。税金を使ってやるわけですから、やはり法律がなければ、予算がなければ、既に始めた二十二日のようなことはできないはずだ。それができるとしたら、何らかの省令とか、少なくともそういうものがなければいけない。その法的根拠を聞いているわけだ。
○舛添国務大臣 法的な問題については、雇用保険法というのがあります。雇用保険の二事業、これは一兆一千億円ぐらいのお金が今ございます。これを有効に活用するということですから、それが法的な根拠でございますし、予算については、第一次補正予算があり、そして精算払いということで第二次補正予算が通った暁にやれることもございます。
○山田委員 私は質問通告しておったつもりなんだけれども、どうも大臣にはよく聞こえていなかったようだ。 いいですか、大臣。いかな大臣といえども、予算がなければ、法律がなければ、我々国民の税金、保険料を使って何でもやれるというわけじゃないんだ。だから、我々は法律を出しているし、補正予算を出せとあれだけ言ってきたわけなんだ。そこは大臣たるものはしっかりとわかってもらっていなければ、これは大臣の資格もない。 大臣、私の方から教えてやりましょう。雇用保険法の六十二条第一項第五号の中に、「その他被保険者等の」、「被保険者等」だから保険に入っていない人も含む、「等」が入っていますからね、「雇用の安定を図るために必要な事業であつて、厚生労働省令で定めるものを行うこと」ができるとなっているわけだ。いわゆる省令がなければできないんだ、二十二日から始めたことは。省令で行うとなっているんだから。省令なしに今やっているではないですか、大臣。法律はある、しかし省令はない。予算も通っていない。予算についてはどこからやるのか、それを含めてお答えいただきたい。これは大変重大な問題だ。
○舛添国務大臣 法律の根拠は先ほど私も申し上げたことで、雇用保険法でこの二事業の話でございますが、ただいまその関連の省令は改正中で、二十六日には成立させる予定であります。
○山田委員 二十二日から貸し付けをやったりいろいろしているんじゃないんですか。二十六日に省令を出すのか。年が明けてから省令を出すという話を聞いているけれども、そこも明らかにして。
○舛添国務大臣 具体的にこれをどういうふうにやるか。これは連合の高木会長から要請をされまして、自分のところの労働金庫を窓口として使う、全面的に協力するからぜひやってくれということなんで、具体的な貸し付けについては、労働金庫を定めた労働金庫に関する法律に基づいて、そこで現場でやっているということでございますから、これは労働金庫と協力しながらということでありますので、省令は省令で改正いたしますが、具体的な窓口では労働金庫に基づくきちんとしたルールで行っている、そういうことでございます。
○山田委員 大臣、大臣は大臣として法令に従って行政をやることになっているんだ。いいですか。その法令、法律の中の委任を受けた省令で行うとなっているのに、それもやらずに、実際に保険料を使って始めた。これはゆゆしき行政上の違法行為じゃないか。これは許せない話であります。しかし、これを幾ら議論してもしようがないから。私の持ち時間もない。
○舛添国務大臣 国がその法律において行うことは、労働金庫が行う融資についての信用保証のみであります。労働金庫がそれをやる。ただ、要するに焦げついたらどうするかというときの信用保証を国がやるわけでありますから、その部分のみについて雇用保険二事業が適用される、あとは労働金庫がやる、そういう整理でございますので、私は何ら法的に問題はないと思っております。やることが必要です。
○山田委員 それは違う。大臣、労働金庫が出せるのは、いわゆる保証協会が保証するから出せる。保証協会にこの雇用保険の二事業分から焦げついたときに金を出しますよということからできるわけなんで、雇用保険から、我々の保険料から、国民の保険料から出すということは、それなりの法令なり予算措置がなければこれはできないはずなんだ。 これ以上大臣と議論することはないけれども、大臣は本当に法令に従ってその業務を執行しなきゃいけないのに逸脱しているということは、いいですか、大臣、なぜこうなったかということは、予算も出さずに、しかも法律も出さずに、省令も出さずに、そして、やりましたやりました、だから民主党の法案は必要ありません、自民党筋はそう言っているわけですが、それは大間違いであるということ。責任は、むしろ補正予算を早く出さなければいけなかったのに出さなかったから我々がこうして出した、それで慌てて、こうして今、我々も既にこういう措置をとっているんですよと後出しで、いわゆる政令もなしに、法令に従わずにやっているということであることは、大臣、しっかりと指摘しておきます。 それで次に、その中身なんですが、今本当に困っているのは、いわゆる派遣切り、そして期間工が雇いどめされて、本当に住むところもない。私も、この前一回そういった人たちと会って、一緒にネットカフェへ行ってみました。ネットカフェでもまたいろいろな人たちとお話もしてみました。これは今大変な状況にあります。 年末、この中に、大臣、今派遣労働者だけで、平成十八年の厚労省の統計で三百二十一万です。ところが、平成十七年から十八年までに百万人も派遣労働者がふえているんです。そうすると、十九年から二十年にかけて四百万人以上の派遣労働者と期間工がいるんじゃないか。今ですよ、現在。 その人たちが今度の大不況でどんどん派遣切りになっていますね。日産は派遣社員は全員解雇というのは新聞でも大きく躍っています。その中でどれだけの人がこれから本当にこの寒空の中に追い出されるか。これは大臣も考えているかと思いますが、厚労省は三万人しかそういう人は三月までに出ないと言っているけれども、そんなものじゃない、僕は何十万人もそういう人が出てくると。しかも、そういう人たちが本当にこの年末を越すためにどうしたらいいか。 大臣、いわゆる雇用促進住宅、これについて、私、前回大臣に質問しましたね、ここを活用できるじゃないかと。あのとき、あいている戸数は四万戸以上だと政府は答弁した。その中で一万三千戸しか今度活用しないとか言っていますが、それはともあれ、そういった人たちは、入るにしたってお金もないんですよ、生活するにも年末を越せないんですよ。 では、そういった人たちに対して、この雇用保険の二事業部門、これから一人五十万ぐらいの年末の手当て、年越しの住居とか云々ですね、そういったものを、麻生さんがやろうとしている二兆円で一人一万二千円のばらまき、これよりよっぽどこれが今必要だと思うんだけれども、大臣、それはどう思いますか。
○舛添国務大臣 再就職の支援そして融資、こういうことについてきめの細かい手当てをやっておりますし、私も、いわゆるネットカフェ難民を助けるNPO、ここにも行ってまいりました。そうすると、生活を支援するためのユニットが五万ぐらいでそろう、それは現物給付するというような形で、きめの細かい手当てをやっておりますので、給付金の二兆円の話とは別に、これはこれできちんと第一次補正を含めてやっております。そして二次補正、さらに予算案という形できちんとこれは仕上げていきたいというふうに思っております。
○山田委員 いわゆる定額給付金をそんなことに使うよりも、こういった人たちに使う方がよっぽど緊急雇用対策になると思うんだけれども。 大臣、もう一つ。大臣が言っていた雇用保険の二事業部門、私が示した資料を見ていただきたい。これは事業者がもともと負担してきたものですが、保険の収入が五千百六十八億あって、支出が三千百九十五億、約三千億ぐらいですね。五千億ぐらい収入があって、支出が三千億ぐらい。二千億ぐらい毎年余っていっているんだな、剰余金。そして、福田内閣のときに立ち上げた行政支出総点検会議の指摘によると、一兆二千億も積立金がある。 この積立金からいくと、先ほど言った五十万人のこの年末をどうしても過ごせない人たちに、五十万人ではなく三十万人でもいい、かなりの派遣切りがなされると思うが、五十万ずつ仮にこの保険の二事業部門から雇用安定のための助成金を、年末資金を出したとしたら、一千五百億だ。大臣、三十万人に五十万ずつ出したとしても一千五百億。 そうすると、保険の二事業部門で一兆二千億も余っているんだから、今ここでこれを、私どもの法律は、そういう意味ではまさに生活と住居の安定、そのための緊急法案を打とうというので、これに対して、大臣、ぜひ協力してやろうという気持ちは、これはぜひ法案を通して予算を早く出してやろうという気持ちはありませんか。
○舛添国務大臣 二十年の見通しを、補正予算後ですけれども、これはやはり急速に雇用状況が悪化しているということで、強力にここにこの二事業のお金をつぎ込みますので、収支からいって大体八百億の赤が出る。それから、二十一年度予算案では約三百の赤が出るということなので、やはり一兆二千億円、ここに合ったことを今、強力に使っていく、そういう形で対応してまいりたいというふうに思っております。
○山田委員 いわゆる二事業分で一兆二千億、総点検会議の議事録によると、本来失業者に給付する分だけで既に五兆四千億、それだけの積立金、いわゆる埋蔵金と言っていいかと思うのです。それと労災。年々労災が減ってきております。労災だけで既に八兆円という積立金、埋蔵金がある。そうすると、合わせると十四兆六千億の埋蔵金があるわけだ。これを思い切ってこの大不況のときに、失業者、いわゆる派遣工とか期間工とか、そういった人たちの生活安定、住居安定のためにぜひ使っていただきたいと私は思うんです。 そこで、民主党の提案者に、今回の法案においてそういった趣旨に基づいた施策ができるかどうか、そういったことを最後にお聞きして、私の質問は、きょうは早目に終わらなきゃいけないので、終わらせていただきます。
○小林参議院議員 山田先生にお答えいたします。 今起きている課題は喫緊の課題ですから、年末に向けて私たち政治が何をどうできるか、これが問われていると思いますので、この四法案の成立に向けて最後まで頑張らせていただきたい、このように思っております。 そこで、民主党は、毎月の支援金について、地域事情やその方の預貯金の状況などを勘案して月三万円から最高十万円を支給することを考えております。当面は半年間の貸与を考えておりますけれども、今後の雇用失業情勢に応じてさらに半年間延長することも考えております。ハローワークを通じた安定した雇用についている場合や、熱心に職業訓練を受講しているといった一定の要件があれば返済免除をすることも考えていくべきではないかと考えております。 しかし、委員御指摘のとおり、今の経済雇用情勢の中で半年以内で安定した雇用につけるかどうかといえば、簡単なことではないと思われますので、私、個人的には、二兆円の定額給付をばらまくぐらいなら、こうした方々に対する支援金こそ貸与でなく渡し切りにすべきだと考えております。 以上です。
○山田委員 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○田村委員長 以上で各案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○田村委員長 これより各案について討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 これより採決に入ります。 まず、参議院提出、内定取消しの規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。 次に、参議院提出、派遣労働者等の解雇の防止に関する緊急措置法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。 次に、参議院提出、雇用保険法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。 次に、期間の定めのある労働契約の規制等のための労働契約法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○田村委員長 次に、請願の審査を行います。 本日公報に掲載いたしました請願日程六百九十九件を一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の趣旨につきましては、既に請願文書表等によって御承知のところでありますし、また、理事会等におきまして慎重に御協議をいただきましたので、この際、各請願についての紹介議員の説明は省略し、直ちに採否の決定をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 これより採決いたします。 本日の請願日程中 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願二件 保育・学童保育・子育て支援施策の拡充等に関する請願一件 訪問看護ステーション数の利用制限撤廃に関する請願一件 障害のある子供の放課後活動事業の制度化を求めることに関する請願四十五件 障害者自立支援法の抜本的な見直しをさらに求めることに関する請願一件 緊急の保育課題への対応と、認可保育制度の充実に関する請願一件 身近な地域で、安心して産める場所の確保に関する請願十八件 現行保育制度の堅持・拡充と保育・学童保育・子育て支援予算の大幅増額に関する請願四十二件 保育制度の維持・改善に関する請願一件 以上の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○田村委員長 この際、御報告いたします。 本委員会に参考送付されました陳情書及び意見書は、お手元に配付いたしておりますとおり、介護報酬の改定及び介護保険制度の改善等に関する陳情書外五十二件、安定的な雇用の確保に関する意見書外千七百四十件であります。 ————◇—————
○田村委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 第百六十六回国会、内閣提出、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 次に、第百六十八回国会、後藤茂之君外二名提出、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 次に 内閣提出、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案 第百六十四回国会、中山太郎君外五名提出、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案 第百六十四回国会、石井啓一君外一名提出、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案 第百六十八回国会、川崎二郎君外九名提出、肝炎対策基本法案 第百六十八回国会、金田誠一君外二名提出、臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案 第百六十九回国会、後藤茂之君外三名提出、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律等の一部を改正する法律案 第百六十九回国会、長妻昭君外四名提出、基礎年金番号を用いての把握がされていない年金個人情報に係る本人の特定に関する調査の実施等に関する法律案 第百六十九回国会、長妻昭君外四名提出、国民年金の任意加入被保険者であった者が納付した超過分保険料の額に相当する金額の還付のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案 第百六十九回国会、谷畑孝君外七名提出、国等による障害者就労施設からの物品等の調達の推進等に関する法律案 第百六十九回国会、長勢甚遠君外三名提出、国民年金法等の一部を改正する法律案 第百六十八回国会、参議院提出、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案 及び 第百六十九回国会、参議院提出、後期高齢者医療制度の廃止等及び医療に係る高齢者の負担の軽減等のために緊急に講ずべき措置に関する法律案 並びに 厚生労働関係の基本施策に関する件 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件 以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。 今会期中設置いたしました臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案審査小委員会につきましては、閉会中も引き続き存置することとし、小委員、小委員長の辞任の許可及びその補欠選任並びに閉会中審査における小委員会において参考人及び政府参考人の出席を求める必要が生じました場合には、その出席を求めることとし、日時、人選等につきまして、委員長に一任することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 次に、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、期間、派遣地等その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 また、閉会中審査におきまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十八分散会