厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 161 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2008/11/21
会議録
○田村委員長 これより会議を開きます。 第百六十九回国会、内閣提出、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案につきましては、第百六十九回国会におきまして既に趣旨の説明を聴取しておりますので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○田村委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官青木一郎君、文部科学省大臣官房審議官戸谷一夫君、厚生労働省大臣官房技術総括審議官谷口隆君、医政局長外口崇君、健康局長上田博三君、医薬食品局長高井康行君、雇用均等・児童家庭局長村木厚子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○田村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三ッ林隆志君。
○三ッ林委員 おはようございます。自由民主党の三ッ林隆志でございます。 本日のこの高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案、今回の国会では初めての委員会質疑でありますが、もう既に前回の国会ではかなり質疑もされているというふうなことでありますので、私の方も、基本的なところを幾つか質問させていただいて、あと残りの時間ではちょっと別のことについて幾つか質問させていただきたいと思います。 それで、まず国立がんセンターなど六つある国立高度専門医療センターについてですが、これらは現在国の施設として運営されております。これは、平成十六年に国立病院・療養所が特定独立行政法人に移行しましたが、国立高度専門医療センターは、国の医療政策の企画に深くかかわっているなどの理由で、国の機関として存続することになったためです。しかしながら、本法律案によりまして、これらの六つの法人は平成二十二年度からは非公務員型の独立行政法人へ移行されることとなります。 そこで、まず確認したいのですが、国立高度専門医療センターを独立行政法人へ移行させる趣旨とは何なのか、お答え願います。
○外口政府参考人 国立高度専門医療センターにつきましては、行政改革推進法、特別会計に関する法律等において非公務員型の独立行政法人とすることが決定されており、この法案はそのための所要の措置を講じるものであります。 国立高度専門医療センターを非公務員型の独立行政法人に移行させることにより、大学や企業との人的交流、すぐれた能力を持つ外国人幹部の登用などが可能となること、国の機関ではなくなるため民間資金の受け入れが容易となること等から、より積極的な研究の実施などが可能となり、迅速な研究成果を達成することができるようになります。 また、これによりまして、研究機能を中核とする国立高度専門医療センターにおいては、国の医療政策と一体となって我が国の医療を牽引し、かつ我が国の保健医療の向上に寄与することとなると考えております。
○三ッ林委員 流れを見ましても、国立病院・療養所を特定の独立行政法人にして、そのときには、このナショナルセンターというのは、より国の医療政策にかかわっているというふうなことで国として残されたわけでありますが、それが今度は非公務員型になるというところが、それまでの流れと少し違うのではないかなというふうな印象をどうしても持たざるを得ないんです。 その次に、ナショナルセンターとしての国立高度専門医療センターは、これまで、我が国における死亡数や患者数また医療費のいずれにおいても大変大きな割合を占めるがんなどの疾病についての高度な専門医療や研究等を行う中核的な医療機関ということで位置づけられてきております。 そこで、国立高度専門医療センターがこれまで果たしてきた意義また目的等は、独立行政法人へ移行することに伴いどのように変わっていくのか、お教え願います。
○外口政府参考人 国立高度専門医療センターは、独法へ移行した後も、がんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として、臨床研究、医療の他の医療機関への均てん化等を行うことにより、我が国の医療政策の牽引車としてより一層大きな役割を担うことを目的とするものであります。 各国立高度専門医療センターは、国の医療政策との一体性を確保しつつ、業務の効率性、質の向上や自律的運営の確保を可能とする独立行政法人となることで、目的達成のための取り組みは一層推進されることになると考えております。 さらに、本法律案が成立した場合、研究開発力強化法に基づき研究開発法人となるものでありますことから、我が国全体の研究開発力を強化し、技術革新の創出を図り、日本の競争力の強化にも資するものと考えております。
○三ッ林委員 ただいまの御答弁に、独立行政法人への移行後の国立高度専門医療研究センター、これは研究機能を中核として我が国の医療政策を牽引していくというふうなお話でしたが、政府は、国立高度専門医療センターの研究機能の強化につきまして、現在どのような充実強化の取り組みを行っており、今後どのような取り組みをさらに行っていくつもりなのか。 また、研究機能の充実強化のためには、これは安定的な研究資金の確保というのがぜひとも必要だと思いますし、また、そのほかの教育等にかかわるものに関しましても、収入というふうなことが望めないわけでありますから、独立行政法人化によって国からの財政支援というものは限定的になってしまうでしょうから、何らかの外部資金の導入などが必要になるのではないかというふうに思います。そこで、どのように財政的な措置を行う予定なのか、お尋ねいたします。
○外口政府参考人 国立高度専門医療センターにつきましては、最先端の医薬品、医療機器の開発及び製品化の取り組みを促進しております。先日も、各センターが先端医療開発特区、いわゆるスーパー特区に、代表施設、また分担施設として選定されたところであります。また、産学官がおのおのの技術を持ち寄り共同して基礎研究から臨床開発までを行う施設としての医療クラスターを整備する等、研究体制の強化充実を図っているところであります。 また、安定的な研究資金の確保につきましては、運営費交付金による措置のほか、寄附金や受託研究費等の外部資金を積極的に受け入れることにより、必要な資金を確保していくこととしております。 国立高度専門医療センターが国の医療政策の牽引車としての役割を果たせるよう、厚生労働省として支援してまいりたいと考えております。
○三ッ林委員 今のお話で、さまざまなところとの共同の研究でありますとかまた寄附金というふうなお話がありましたけれども、現在またこれからの経済状況等を考えると、大変その点、安定的な資金になってくれるかどうかというのはちょっと不安なところもあるわけでありますから、ぜひ、交付金等も年々減らすようなこともなく、ナショナルセンターとして日本の医療を先導していく機関がしっかりと研究ができるような財政措置というものをよろしくお願いいたします。 そして、ちょっと残りの時間を使いまして幾つか別の質問をさせていただきますが、まず、前々から私が気にしておりましたHibワクチンについてであります。 これはインフルエンザ桿菌のb型に対するワクチンでありまして、このインフルエンザ桿菌による乳幼児期の細菌性の髄膜炎、これは非常に頻度が多いものでありまして、日本では年間五百名から六百名くらいがこの細菌性髄膜炎、Hibによるものですが、これに罹患し、大体五%前後が死亡し、二〇%から二五%くらいが何らかの後遺症が残ると言われておる、子供にとりましては大変重篤な感染症の一つであります。 そして、このインフルエンザ桿菌のb型に対するワクチンというものは、もう既に世界各国で導入されておりまして、たしか一九九八年のWHOの推奨によって、今では百二十カ国以上で公費負担による接種が行われているというふうに聞いております。また、その効果というものも認められているところでありまして、そのため、これまで多くの小児科医や家族の会などがこのワクチンの販売を長らく待ち望んでいたわけであります。 私も、議員になりたてのころ、この厚労委員会の前の厚生委員会のころに、一度このワクチンについての質問をしたことを覚えておりまして、もうそれから既に八年もたっております。 そして、その間、二〇〇三年には承認申請が出されて、昨年の一月に承認がされたというふうに理解しておりますけれども、しかし、その後、多くの方が待ち望んでいる割には、このHibワクチンの販売が延期に延期を重ねてなかなか販売をされてこなかったということがありまして、一刻も早い販売を望んでいるというふうな声を私も多くの方からいただいたわけであります。 その中で、素朴な疑問として、これはメーカーサイドの問題も多いんだとは思いますが、なぜこれだけ販売が延期されたのか、また、実際に販売されるのはいつになるのかということについて、お教え願います。
○高井政府参考人 今御指摘のインフルエンザ菌b型の予防ワクチンでありますHibワクチンにつきましては、御指摘のように、昨年一月に、サノフィパスツール第一三共ワクチン株式会社が製造販売承認を取得しております。 この承認されました医薬品の供給開始でございますけれども、この企業の判断で行われるものでありまして、同社によれば、本年夏ごろの販売を予定していたということでございますが、自主的な品質基準の検証に予想以上の時間を要することとなったと聞いております。 このHibワクチンについては、御指摘のように、接種を希望する方、医療現場から、早期の供給開始に対する期待、希望、要望が寄せられておりまして、厚生労働省といたしましては、これまでこの会社に対しまして、できるだけ早期に供給を開始することについて働きかけを行ってきたところでございますが、今般、会社の方から、ことしの十二月十九日に発売するとの発表がなされたところでございます。
○三ッ林委員 やっとこれから販売になるなというふうなことでありますが、これから販売されて、またその中でまず課題となるのが、いかに接種してもらうかというふうなことになると思います。 まだまだ販売もされていないわけでありますから知られてもいないと思われますし、また、知っている方でも、このような接種対象となる小さなお子さんを持っている若い世代の方たちですと、接種価格が高ければ、それによって接種というものに結びつかない可能性も出てくるというふうに考えられます。 もう世界各国で定期接種というふうな形で行われているワクチンでありますから、ぜひとも国としても、このHibワクチンについての広報活動などをしっかりするとともに、定期の予防接種に位置づけてその接種を推奨していくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○上田政府参考人 御指摘のように、インフルエンザ菌b型は乳幼児に重篤な感染症を起こすものでございまして、このためのHibワクチンでございますけれども、これまで国内の使用経験がなく、予防接種に関する検討会の中間報告書、これは十七年三月に出ておりますけれども、ここにおきまして「疾患の重篤性、発生頻度を充分に勘案した上で、今後、わが国において更に有効性、安全性、費用対効果等の知見を収集する必要がある。」とされているところでございます。 このため、今後、国内での販売開始、これは今、十二月にあるというふうにお聞きと思いますが、その販売後に、予防接種としての有効性、安全性などの情報をさらに収集した上で、定期の予防接種として位置づけるかどうか、評価を行っていくこととしたいと考えております。
○三ッ林委員 これまでの予防接種の行政、余り前向きな感じを私は受けてはいないんですが、その中でも、やっと新ワクチンの接種というものが二回になったばかりでありまして、これはやはりほかの国に比べても大変遅いというふうな印象があります。 そしてまた、乳幼児の髄膜炎なんかの原因として肺炎球菌というのも大きな原因菌の一つとされておりますが、これに対してのワクチンというものも既に日本では認可はされているわけですが、子供たちの健康を守る、また病気から守っていこうというふうなかけ声はたくさん出てはいますが、実際それが、何しろ、病気にかかるよりは予防してかからないのが一番いいのではないかと思っておりますから、それに比べるとなかなか進みが悪いなというふうな感じがしております。一たんかかればかなりの死亡率、また後遺症が残るということがわかっている疾患でありますので、ぜひ積極的な対応というものを要望しておきます。 次に、抗インフルエンザウイルスのタミフルについてお尋ねをいたします。 タミフルについては、服用した患者が転落死するなどという異常行動の問題等の事例がありまして、厚生労働省が昨年の三月、緊急安全性情報の発出を企業に指示して、原則として十歳代の患者への使用を差し控える措置を講じたというふうに承知しております。 その後、厚生労働省は、タミフルの服用と異常行動との因果関係究明のため、薬事・食品衛生審議会で検討を進め、昨年の十二月には、タミフル服用群とタミフル非服用群とで異常行動の発現率に差がないという疫学調査の結果が報告されておりますが、引き続き検討することとされたと聞いております。 私はけさ地元から出てきたんですが、もう周りじゅう霜で真っ白で、外の温度は一度ということで、いかにも冬が近づいてきたなというふうな感じがしましたし、埼玉県の所沢では、今週、インフルエンザによる学級閉鎖が起こったというふうな記事も出てきておりまして、これからインフルエンザの季節に向かっているところでありますが、タミフルの服用と異常行動の因果関係について、審議会におけるその後の検討状況はどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○高井政府参考人 タミフルでございますけれども、御指摘のように、昨年十二月に開催された薬事・食品衛生審議会安全対策調査会におきまして、直ちにタミフルの服用と異常な行動との因果関係を示唆する結果は得られていないが、引き続き十分かつ慎重な検討や分析を進めることとされているところでございます。 このため、十代の方に対するタミフルの使用制限を継続するとともに、疫学調査等について引き続き専門家による分析等を行っているところでございます。 現時点でございますけれども、解析中の疫学調査等のデータの一部にふぐあいが見つかったということでございまして、専門家による詳細な検証、確認作業を継続しているというような状況でございます。 厚生労働省といたしましては、データの検証、確認作業が終了次第、その後、薬事・食品衛生審議会安全対策調査会を開催いたしまして、国民に対して、最新の調査結果による必要かつ適切な注意喚起を図ることができるように対応してまいりたいと考えているところでございます。
○三ッ林委員 まだまだ結論が出るのは先のようなお答えでしたけれども、ちょっと細かいことは忘れましたが、たしか、どこかがレセプトを使った疫学調査をやって、その結果ではタミフル服用群の方が異常行動が少なかったというふうな結果等も出ておりますので、引き続きですが、なるべく早くその結果というものも出していただければと思います。 今、インフルエンザにかかったお子さんが来た場合、多くの外来等では、特に十歳代については、保護者、主にお母さんですが、タミフルを希望するかもしくは希望しないのか、その前にその薬についての説明を一人ずつして、それで主に母親にその決定というか選択をさせる形で処方するような形になっております。疾患に対しての治療を母親に決めさせるというふうな状況がいつまでも続くのが本当にいいことなのかというふうな疑問を持っておりまして、ぜひ何らかの方向がしっかり出るように、努力をしていただくようにお願いいたします。 次に、今その時期が始まっておりますインフルエンザ、これについては、十代へのタミフルの投与は、原則としてはただいまの答弁のように差し控えることとなっておりますが、一方、今話題となっております、東南アジアを中心に、鳥インフルエンザが人へ感染する事例というものが報告されてきており、人から人へ爆発的に感染する新型インフルエンザの出現というものがいつあってもおかしくないということで、大変危惧されているところであります。 このため、政府においては、新型インフルエンザが発生した場合に備えて、国民の四五%分を目標としてまず第一選択薬としてのタミフルを備蓄するということで作業を進めておりまして、リレンザの備蓄はそれに比べれば比較的少ないというふうに聞いております。 そこで、新型インフルエンザが発生した場合に十代へのタミフルの投与についてはどのように考えているのか、お教え願います。
○上田政府参考人 新型インフルエンザの出現が強く懸念されている中で、タミフルは、現段階において有効と考えられています医薬品の一つでございまして、WHOや世界各国においても対策の重要な柱として位置づけられているところでございます。 新型インフルエンザについては、いまだ発生していないことから、現時点で確定したものとしては申し上げにくい面もございますが、一般的には季節性インフルエンザと比べて死亡率などのリスクが高いと予想されるため、パンデミック時に十歳以上の未成年の患者さんに対してタミフルの投与を控える必要性は低い、このように考えているところでございます。 いずれにしましても、実際に新型インフルエンザが発生した場合には、新型インフルエンザの重篤度や感染状況、またそれまでに積み重ねられるタミフルの有効性と安全性に関する知見などを総合的に勘案いたしまして、適切な対応を行うことにしたいと考えております。
○三ッ林委員 このパンデミック、いつ起きるかわからないということで、もう既にさまざまな対策というものも検討されてきているわけでありますが、そのときになってタミフルを処方する立場となる医療機関等で混乱が生じることのないように、やはり前もってある程度の方向性というものも出しておいていただかないと、起きて、それから連絡をして、また周知徹底するというのは、大変その時点では難しい状況になっている可能性がやはり高いと思います。 薬の投与についてだけではなくて、そのほか、少しずつではありますが、学級の閉鎖を直ちにするとかというふうな対策等も出てきておるようでありますので、いつまでかかってもいいという問題ではなくて、すぐさま起こっても対応できるような対策というものをしっかりと厚労省としても進めていただきますように要望をして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○田村委員長 次に、三井辨雄君。
○三井委員 おはようございます。民主党の三井辨雄でございます。 きょうはナショナルセンターについて質問させていただきます。今、三ッ林委員からも質問がございましたが、若干重複するところがあると思いますけれども、お許し願いたいと思います。 私は、特に地方との連携ということを質問させていただきたいと思うんです。 今回、六つの独立行政法人になるわけですけれども、十九の医療分野の中でこれを国として特に一層研究する、あるいは開発や教育研修をする、情報発信を行っていくということでありますが、特にそういう中でも、がん、心臓疾患あるいは脳卒中という特に働き盛りの世代に多い病気をこの独立行政法人で研究していくということであります。 また、あわせて、この法案が審議されたときも参考人でおいでいただきました、成育医療センターあるいは長寿医療センターの皆さんからも御答弁がございましたが、少子高齢化社会に当たって大変この分野も重要だと思っておりますし、これからやはりこの分野にも政策投資をしていくことは、日本の医療水準を高めていく上で、ナショナルセンターがしっかりと担っていかなければならないと思っております。 そこでお伺いしたいのは、この連携でありますが、国立がんセンターが、特に北海道の例で申し上げますと、基幹医療施設、専門医療施設とどのように連携をとっていかれるのか。また、ナショナルセンターの研究の果実を地域医療にどのようにフィードバックしていくのか。この点が地方の医療現場にとっては大変関心のあるところであると思いますので、御答弁をお願いいたします。
○外口政府参考人 国立高度専門医療センターは、独立行政法人化後も、がんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として医療の均てん化等を行うことにより、我が国の医療政策の牽引車の役割を果たしていくこととしております。 現在におきましても、例えば国立がんセンターは、がん対策の中核的機関として各都道府県のがん診療連携拠点病院への技術支援や情報発信を行っております。国立国際医療センターは、エイズ治療の拠点として全国十四カ所の地方ブロック拠点病院等に対し技術支援や情報提供を行っております。国立成育医療センターは、乳幼児期から青年期までの子供の心の診療及び研修を行う中央拠点病院としてモデル的に都道府県拠点病院を支援しているところであります。 今後、大臣の定める各法人の中期目標の提示等を通じまして、都道府県の中核的な医療機関等との連携を図り、先駆的医療や標準的医療の普及を図ること、地域医療の指導的役割を担う人材の育成を行うこと、みずからの研究成果や収集した国内外の最新知見について情報発信を行うこと等、地域医療への貢献の役割を担わせてまいりたいと考えております。
○三井委員 せっかく研究機関を充実させようということでありますので、地域との連携をぜひしっかりとやっていただきたいと思います。 次に、ナショナルセンターへの国の支援のあり方についてお伺いしたいと思います。 先ほども三ッ林委員からも御質問がありましたが、この機能をしっかりと安定的にやるためには、やはり国が責任を、しっかりと必要な支援措置をとっていくということが必要だろうと思います。特に、高度先進医療を担う機関として欠陥が生じることがあってはならない、こういうように思っております。 この点について、平成十八年の閣議決定「国の行政機関の定員の純減について」で、機能を的確に果たせるような制度的、財政的措置を講じた上で独立行政法人へ移行するとしております。この中で、制度的、財政的措置というのは具体的にどういうことを想定されているのか、お尋ねしたいと思います。
○舛添国務大臣 委員御指摘のように、独法へ移行する際に、きちんとした制度的、財政的措置をとる。それはやはり、ナショナルセンターというのは非常に重要な役割を国民の基本的な健康について負っておりますから、そういう点で、例えば今、高度先駆的な技術、物、システム開発、それから実用化を図る体制の整備などを既に行っていますし、それから、スーパー特区としての位置づけ、こういう取り組みも始めております。 しかし、今おっしゃいました制度的、財政的につきましては、まず行革推進法三十三条二項の規定に基づく債務処理をやらないといけない。それから、民間などの外部資金の受け入れを図る。外部資金の受け入れを図れるようになるわけですから、そういう自律的、安定的な運営を維持する、それから人事管理をしっかり、安定的な政策医療の提供体制、さまざまな分野に向けて、今おっしゃった制度的、財政的な措置はとらないといけないというように思っております。 個々のセンターについての具体的な措置の内容については、今後、各方面と調整をして、きちんと対応してまいりたいと思っております。
○三井委員 ここにも独立行政法人化の理由についてうたってございますけれども、自律的な運営、透明性の確保を図る仕組みである、こういうぐあいに厚労省はおっしゃっているわけですから、この財政的な措置、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、きょうはナショナルセンターの審議でありますが、別の質問をさせていただきたいと思います。最近問題になっておりますインターネットでの医薬品の販売でございますけれども、この医薬品の販売についてちょっとお伺いしたいと思います。 これも記憶に新しいところでありますけれども、平成十八年という年は、まさにただいまのナショナルセンター、あるいは先日も審議されました後期高齢者医療制度もありました。そして、きょう私がここで取り上げたいのが、やはり平成十八年に改正いたしました薬事法についてであります。 平成十八年の改正薬事法は、たしか昭和三十五年から続いている現行制度の不備を正したものと考えております。改正の趣旨は、医薬品の対面販売を原則とする、医薬品の適正使用につなげることだったわけですけれども、改めて改正の趣旨を確認しておきたいと思います。 来年六月に施行されるわけでございますけれども、現在どのような検討状況になっているか、お尋ねしたいと思います。
○高井政府参考人 御指摘の改正薬事法でございますけれども、医薬品販売制度の見直しを行いまして、一般用医薬品をリスクの程度に応じて三つのグループに分類する、それぞれに応じた情報提供を担保するということを目的といたしたものでございます。 このため、一般用医薬品を国民が適切に選択し、適正に使用することができるよう、専門家が対面で情報提供を行うということを原則といたしまして、具体的には、第一類医薬品については、薬剤師が販売するものとして、その際、書面を用いた情報提供を義務づけたこと、第二類医薬品につきましては、薬剤師または登録販売者が販売するものとして、その際の情報提供を努力義務としたこと、第三類医薬品につきましては、薬剤師または登録販売者が販売するものとしたことでございます。 現在、来年六月の施行に向けまして、関係政省令等の制定の準備を進めているところでございます。
○三井委員 そうですよね。まさに対面販売が原則でありますから。 そこで、私は十八年のときもこの薬事法改正について質問させていただきました。今おっしゃったように、医薬品の販売は対面販売であるということがあくまでも原則なんですね。ですから、インターネット販売というのは大変危険だと、私は十八年のときに指摘させていただいた記憶がございます。 また、私は、すべてインターネット販売が悪いとは申しません。しかし、医薬品というのは、特に売り手と買い手というのは匿名でありますから、どこでどういう売り方をされているのか、大変危険なんですね。 そこで、対面販売の中での最もふさわしい医薬品の販売というのは、やはり薬剤師、あるいは今度コンビニでも解禁されますが、やはり薬の専門家が用法、用量をきちっと説明して、要するにそこで供給してあげるというのが本来の姿だと思っております。とりわけ商品名でいいますと、一類というのは薬剤師が当然販売するわけですけれども、ガスター10とかあるいはリアップ、これは当然薬剤師の説明なしで売るわけにいかないんですね。 ところが、これはインターネットでまさに販売されている。そして、御存じのとおり、ガスター10なんかですと、やはりショック症状が起きて、アナフィラキシーということが起きるわけですね。あるいはSJS症候群、あるいは肝機能障害。 しかし、今、この売られ方については、インターネット販売というのはやはりしっかりと取り組むべきだろうと思っております。また、このほかたくさんいろいろな薬が、インターネットで検索しますと、何でも買えるんですね。これは果たして本当にいいのか、国民の安全性ということを考えますと、やはりここはしっかりと見直すべきだな、こういうように思っております。 先日問題になっていましたリタリンもそうですけれども、向精神薬ですけれども、これはまさに一錠十円のものがインターネットで二千円とか三千円で売られているんですね。これもまさに副作用が大いにあるわけですから、こういうものにしっかりやはり今後規制をかける必要があると思います。 現在、OTC市場と言っていますけれども、薬局とか薬店で売っております医薬品は約七千億と言われていますけれども、ネット販売で、なかなかグレーゾーンで表に出てこないんですが、通信販売の業者さんに言わせると、二〇〇四年度で約二百六十億円ぐらいの売り上げがあるだろうとおっしゃっているわけで、大変大きいマーケットになっているわけです。消費者の利便性をうたい文句に、要するに消費者の安全とか安心というのはそっちのけで売っていることは、やはり私は許されないなと思っております。 そこで、お伺いしたいのは、今回の薬事法、インターネット販売についての規制や罰則については今後どのようになるのか、お尋ねしたいと思います。
○高井政府参考人 インターネットによる医薬品につきましては、今のところ、平成十六年の通知によりまして、対面販売の趣旨が確保されるように取扱品目を一定範囲に限定するなど、最小限遵守されなければならない事項を示して指導しております。 改正後でございますけれども、薬事法におきましては、専門家が対面で情報提供を行うことを原則といたしているわけでございますので、今回、パブリックコメントでお示ししております省令案におきましては、販売する際に専門家による情報提供が不要な第三類医薬品に限定する、インターネットにおきましては限定するということにしたものでございます。これに違反した場合には、罰則はかかりませんけれども、営業停止、許可取り消しなどの対象となるところでございます。
○三井委員 時間もございませんので急ぎ足で質問させていただきたいと思いますけれども、副作用についても、今までにも睡眠薬によるサリドマイドですとか、あるいは整腸剤によるスモンですとか、あるいは風邪薬によるスティーブンス・ジョンソン症候群とか、あるいは一般医薬品で引き起こされた薬害も、今になってインターネット販売を認めるということであれば、大臣、これはもう一度国会の場で審議し直していただきたい、こういうぐあいに思うわけであります。 今週十七日には、大臣のところにも全国薬害被害者団体協議会、あるいは全国の消費者団体二十五団体の皆さんが医薬品のインターネット販売の規制を求める要望書ということで提出されたと思いますけれども、インターネット販売の全面禁止を訴えるこうした方々の要望をどのように大臣は受けとめられているのか。 また、SJS、スティーブンス・ジョンソン症候群の患者の皆さんとお会いになったとも伺っております。資料の日経新聞、皆様のお手元に今ありますけれども、SJSの患者の会の湯浅和恵さんという方も私はお会いしたことがありますけれども、この患者会には多賀靖之さんという、やっちゃんと呼ばれていた患者さんがいらっしゃいました。この方は九歳のときに解熱剤の副作用で発症して、極度の視力障害、呼吸器障害で十四年の間ずっと必死の闘病生活をなさったわけですけれども、先月二十三歳の若さで亡くなったと聞いております。舛添大臣もこのことは御存じだと思います。 こうした薬害を二度と繰り返してはならない。きょうはまた午後から、SJS患者会の、また励ます会の皆さんが厚生労働委員の皆さんのところに回られると思いますけれども、薬害の実態についてぜひ聞いていただきたいと思います。 また、規制改革会議というんですか、インターネットの販売業者、ただ利便性だけを求める、市場原理だけを求める、そして商売になればいい、これは全くおかしい話で、まさにこれはしっかりと、先ほど申し上げましたように、大臣、これを認めるのであればもう一度審議し直しましょうよ。 そこで、大臣はこの薬事行政の最高責任者としてどちらと向き合って任務を果たされるのか、ここではっきりと御答弁願いたいと思います。
○舛添国務大臣 三井委員が御提出になりましたこの資料、実は十七日の薬害被害者団体連絡協議会のときにも湯浅代表にもお会いしました。その前にももちろんお会いしておりますけれども。 過去一年間、C型肝炎の問題を初めとして薬害ということに正面から取り組んできておりまして、私のもとに今検討会も行われ、そこに被害者の方々に入っていただいて、二度と薬害を起こさないということでやっております。 そういう意味で、利便性ということのために安全性が損なわれてはならない、この精神はきちんとするということでありまして、改正法を施行するときの省令というのは、その安全確保ということを第一にきちんとやってまいりたいと思っております。
○三井委員 これは大臣、まさに今申し上げましたように市場原理じゃないんですよ。薬はまさに副作用があるんだ。実態は表に出ていませんよ。これは本当にしっかり取り組んでいただきたいと思います。 それと、時間がございませんのであわせて、これはやはりインターネットで販売する大麻の問題です。 私も園田議員とともに民主党で麻薬問題に取り組んでまいりましたけれども、最近、大学生ですとかあるいはプロスポーツの皆さんですとか、そういう方まで大麻汚染が大変蔓延している。私も、今まで取り組んできた過程の中で、本当に心を痛める一人でありまして、先日も新聞報道にありましたように、住宅街で売人を仲介したケースで、イラン人の犯人が取り調べに対して、日本でこんなに大麻が売れるなんて、この国は大丈夫かということが報道されていましたね。まさにこれを聞いて私も愕然ときたのであります。 インターネットの中で、大麻種子については、所持しても販売しても合法だ、ただ、栽培をするときは許可を得なければならないと。これは全くおかしい話なので、私はこういうことがすべて犯罪の温床になっていると思いますので、これをぜひ、時間がありませんので、これから野放しになっている状態をぜひとも取り締まっていただきたい、こういうふうに思うんです。 まだまだ、今の麻薬もそうですが、若者の間に大変蔓延している。先日もそういうことがありましたよね。一流大学の学生さんが、まさに将来をだめにしてしまう大麻ですとかあるいは覚せい剤ですとか、こういうものにやはりもっとしっかりと取り組むことを大臣にお願い申し上げまして、私の質問にかえさせていただきます。
○舛添国務大臣 将来を担う若者、そして、いわゆる一流大学と言われているところで勉強している若者にこれだけ大麻の害が広がっているというのは、本当に委員と危機意識を共有するわけであります。 現行法の大麻取締法でも、不正な栽培目的での種子の所持、販売、これは厳しく取り締まれますので、これをきちんとやっていきたいということと、やはり私たち親の世代がきちんと若者にこういうことを教える、そして国民啓発の努力をすることも必要だと思いますし、さらに今回、やはりインターネットで入手しておりますから、インターネットを通じた種子の販売については、これは厳格に取り締まりをやっていきたいと思っております。
○三井委員 どうもありがとうございました。 以上で質問を終わらせていただきます。
○田村委員長 この際、休憩いたします。 午前九時四十八分休憩 ————◇————— 午前十時十三分開議
○田村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。園田康博君。
○園田(康)委員 引き続きまして、私も、高度専門医療の独法化法案につきまして質問をさせていただきたいと思います。 大臣、大変お忙しいところを恐縮でございます。私からも、先ほどの三井委員の質問とも重複をいたしますけれども、さらに、前国会におきましてもこの問題を私も取り上げさせていただきまして、とりわけ、独法化された後の財政上の運営的なものが大変心配をされるというところがあります。 と申しますのは、大臣も御承知のように、一方では、国立の病院機構の独法化された後の運営については、一%の経費削減計画というものが係数としてかかってきているという状況がある。そして、その一方でさらには、我が国の医療制度全般を見渡したときに、これだけ医療崩壊につながる状況が次から次へと出てきているというところからすれば、やはりこういった根底にある医療政策というものはきちっと方向性を見出していただきたいという思いで、私からも、ぜひお願いの意味を込めて質問をさせていただきたいというふうに思っております。 まず、先ほど出ておりました行革推進法の三十三条の二項であります。必要な措置を講じた上で、独法に移行していくということでございます。これにおきましては、高度専門医療センターの特別会計においての建物や医療機器の整備に要する長期借入金債務として、平成十九年度末はたしか、前国会で私が質問をさせていただいたときに一千八百七億円になっていたというふうに記憶をしておりますけれども、その一千八百七億円、センター特別会計の債務の各法人への継承というものが、これは六つの法人に独立していくわけでありますので、それがどのように振り分けられるのかといったところは、やはり大変心配をされるところでございます。 前国会で私が取り上げましたのは国立の精神・神経センターでございますけれども、この国立の精神・神経センターにおきましては、ほかの成育医療センターでもそういう傾向が見られますけれども、診療収入に対する、国からの、一般会計からの受入金あるいは借入金の受け入れ率というものが大変高い状況になっているというのがございます。 すなわち、独法化された後に、独立採算でやりなさいよというふうに、もし仮に、完全にそういう移行をされた場合に、少し危惧をされる状況がありますので、そういった点で、まずこの財政をしっかりと、基礎的なものをきちっとしておかなければいけないということでは、この長期債務の整理というものはしっかりと国の責任でやっていく必要があるのではないかというところと、この独法は、通常の独法とは違ってやはり研究開発型である、大臣、これはもう御案内のとおりであります。 いわば、この独法が有している性質というものは、あくまでも研究開発という特殊な任務を負った独立行政法人であるんだというところからすれば、他の法人とは違う、特段の配慮と私からは申し上げさせていただきたいわけでありますけれども、そういった財政上の措置が必要ではないのかというふうに思うわけでありますけれども、厚生労働省としてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 〔委員長退席、西川(京)委員長代理着席〕
○外口政府参考人 国立高度専門医療センターについては、独法化後においても、がんや循環器病など国民の健康に重大な影響のある疾患について、研究機能を中核として、臨床研究、医療の均てん化、政策提言を行うことにより、我が国の医療政策の牽引車としてより一層大きな役割を担うことを目的としております。 一方、国立高度専門医療センター特別会計においては、例えば建物及び医療機器の整備に要した長期借入金債務が存在しているところであります。国立高度専門医療センターが独法化後も引き続き業務を実施し、我が国の医療政策の牽引車として役割を継続的に果たしていくためには、これらの債務の法人への継承について、行革推進法第三十三条第二項の規定の趣旨を踏まえ、適切に対応する必要があるものと考えております。 具体的な措置の内容につきましては、今後の決算等の状況を踏まえ、適切に対応できるよう関係各方面としっかりと調整を進めてまいりたいと考えております。
○園田(康)委員 ぜひお願いを申し上げたいと思います。 特に、先ほど申し上げましたように、私は、この独法にかかる期待というものは大きいものがある、政策医療の面からすれば大変大きなものがあるのではないかというふうに考えておるところでございます。その内容について、これからしっかりと私ども立法府としても見ていかなければいけない。 さらに、独法化された後の運営費交付金も、恐らく同じ状況が言えるのではないかなというふうに思うわけですが、これもやはり特段の配慮というものが今後必要になってくるというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。
○外口政府参考人 現在、国立高度専門医療センターは、研究、研修、情報発信等の不採算な業務を行っているところであります。一例として申し上げますと、国立がんセンターのがん予防・検診研究センターにおいては、一般の検診機関とは異なり、がんに関する有効な予防法と検診法を主目的とした研究事業を行っております。 こういった不採算事業の実施に必要な経費の財源としては、一般会計から所要額の繰り入れを行っております。独立行政法人に移行後も、各センターにおいては、がん予防・検診研究センターなどの不採算な業務を引き続き実施するために、運営費交付金の交付が不可欠であります。 運営費交付金の具体的な算定基準及び方法については、各センターの業務が確実に実施できるよう、関係各方面とよくよく調整してまいりたいと考えております。
○園田(康)委員 大臣、今お聞きいただいたように、例えば今回の国立がんセンターにおいては、がん予防、検診というものが行われているわけで、予防・検診センターが設置をされているわけでございます。 そういった中には不採算というもの、すなわち診療報酬収入だけによって独立採算がとれる業務ではないものもやはりこの中に含まれているんだというところからすれば、この運営費交付金の重要性というものはしっかりと御認識をいただいた上で、財務当局に対しても、大臣からの強力な申し入れ等も含めて、今後の移行を速やかにしていただくようにということで、私から強く要望しておきたいと思います。 きょうは、国立がんセンターの役割について、今後の見通しも含めてお話を少しお伺いさせていただきたいというふうに思っております。 御案内のとおり、先般、一般質問の中でも触れておられましたけれども、この国立がんセンター、いわば我が国におけるがん対策の中核的な、中心的な役割を担うものとして行ってきたわけでございます。医療、研究、研修そして情報の提供という形で、四つの大きな役割を持って、そして活動を行ってきたというところは私も高く評価をさせていただくと同時に、御案内のとおり、昨年の四月に施行されたがん対策基本法、そして六月に策定されましたがん対策推進基本計画、ここに基づいて今般のがん対策の推進というものが行われてきているわけでございます。 そこで、大臣、今のこのがん対策についての現状の認識と、それから今後の我が国における対策というものをどのように考えていらっしゃるのか、まず大臣からその意気込みをお聞かせいただきたいと思います。 〔西川(京)委員長代理退席、委員長着席〕
○舛添国務大臣 委員御指摘になりました昨年六月に閣議決定しましたがん対策推進基本計画、これは二つの全体目標を掲げております。 一つは、がんによる死亡者を減少させる、それからもう一つは、すべての患者そしてその家族の苦痛を軽減し、療養生活の質の向上を図る。これを達成するために必要な施策を今講じているところであります。 ことしの七月四日に、私を本部長としまして第四回がん対策推進本部を開催しまして、各年度ごとの目標と取り組むべき施策を取りまとめたところでございます。また、来年度末を目途に、基本計画の進捗状況を中間報告として取りまとめたいというふうに思っています。 こういう分野のことを考えましても、国立がんセンター、これは委員おっしゃったように非常に重要な役割を担っておりますので、独立行政法人化してもその役割が損なわれることがないようにきちんとやっていきたいというふうに思っております。 そういう意味で、がんというのは国民病でありますから、がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんと向き合い、そしてがんに負けることのない社会、これをさらに推進していきたいと思っております。
○園田(康)委員 おっしゃるとおりで、がんの死亡率に関してはもう大臣も御案内のとおり、全体の三人に一人、百数十万人死亡されておられるうち、三十四万人余ががんでお亡くなりになられるという形でございます。 そういった意味では、がんを知り、がんと向き合い、そしてがんと闘っていく、克服していく、完全克服に向けて頑張っていかなければいけない、大きな課題であろうというふうに思っております。 残念ながら、今、サミットの先進諸国の中では唯一がんによる死亡者が増加しているというのが我が国の現状でございます。したがって、ここ数年はこのがん対策というものは強力に推し進めていく必要があるというふうに私も思っております。 そこで、きょう皆さんにお配りをさせていただいた、これは来年度予算の概算要求でありますので、資料として参考程度に皆さんにお配りをさせていただきました。今大臣がおっしゃっていただいたように、この死亡率を下げる、あるいは緩和ケアも含めてその痛みを少しでも和らげていくということ、そして予防検診、早期発見の推進というところに予算が振り分けられているところでございます。昨年度の予算からすると、二百六十二億円ということで、増をしていただいているところであります。 そして二枚目でありますけれども、ここに「がん検診の受診率」というものがございます。これを拝見させていただきますと、一様に各検診率が少しふえているというところはかいま見ることができるわけでございますけれども、しかしながら、全体でいくとまだまだ低い水準にあるということはまず言えるのではないかなというふうに思うわけでございます。 それから、一つ一つの項目を見ていくと、あるいは全国の検診率、各市町村も含めて見ていくと、少しばらつきがあるのかな、もう少しこの辺を詳しく見ていく必要があるのではないかというふうに私は考えているわけでありますけれども、その現状認識あるいは今後の対策というものをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○上田政府参考人 がんの早期発見のためには、がん検診の受診率の向上が重要でございまして、昨年六月に閣議決定されましたがん対策推進基本計画におきまして、がんによる死亡者を減少させるため、がん検診の受診率を五年以内に五〇%以上とすることが目標とされております。 一方、平成十九年に実施されました国民生活基礎調査によりますと、市町村が行うがん検診あるいは人間ドック等を含めて、男女、がん種別で見た場合、例えば、乳がん検診が二〇・三%、これは欧米では八〇とか九〇というデータもございます、また男性の胃がん検診では三二・五%と、欧米諸国に比べ低い受診率でございます。そういうことで、がん検診受診率の五〇%達成に向けてより一層の取り組みが必要であると思っているところでございます。 このため、十九年度にがん検診事業の評価に関する委員会を開催し、本年三月に、未受診者に対する受診勧奨や、企業、マスメディアなどを巻き込んだ普及啓発など、受診率を向上させるための取り組みについて報告書を取りまとめたところでございます。 また、御指摘の地域格差という問題もございまして、各地域の実情に応じた、がん検診の受診率向上に係るモデル的取り組みや普及啓発等に対する支援を行って、受診率の向上に努めてきたところでございますが、さらに、二十一年度からは、企業等との連携による、がん検診受診率の向上に向けた広報を全国的に展開することを検討しているところでございます。
○園田(康)委員 取り組みはわかります。その中身を少し私はひもといていく必要があるのではないかなというふうに考えているわけであります。 今局長おっしゃっていただいたように、予防と早期発見というものが重要になってくるわけであります。そうしますと、このがん対策の概算要求でいきますと、四番のところに当たるんだろうというふうに思いますが、ちょっと私の字で記入をさせていただいておりますが、(1)の1の「がん予防の推進と普及啓発」という部分で、ここに「普及啓発」と「肝炎等克服緊急対策研究」という形で二つの項目が出されているわけでありますけれども、普及啓発の方は一・七億円なんですね。昨年度の予算から変わっていないという状況がございます。 そういった点では、もっとこの普及啓発の部分を、手厚くといったらおかしいですけれども、そういうさまざまな事業を展開することによって、もっともっとこれをふやしていくことにはなるのではなかろうかというふうに思います。 すなわち、先ほど大臣がおっしゃっていただいたように、まず、がんを知るというところから始めていかなければいけないわけでございます。がんを知るためには、皆さんに知っていただくような形の事業の展開を大きく図っていかなければいけないのではないかなというふうに思っているんです。 そういった点では、先ほど話が少し出ました国立がんセンターの役割としては、この普及啓発の事業を担うということになってくるのかなというふうに思うわけでありますけれども、その取り組みというものはいかがお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○上田政府参考人 がんに関する普及啓発でございますが、喫煙対策やがん検診を初めとするがんの予防や早期発見は、がん対策基本法におきまして基本的施策の一つに位置づけられております。また、がん検診については先ほど申し上げたとおりでございます。 がんを予防し、また早期発見を推進していくためには、まさに、国民にがんに関する正しい知識の普及啓発が必要なわけでございまして、国立がんセンターがん対策情報センターにおきまして、このために必要な予算を二十一年度においても確保し、科学的根拠に基づいたがんについての信頼性の高い最新の情報や、がんに関する知識や、がんに対する地域、組織的な対策についての情報をわかりやすく提供するため、インターネットによる一般向けのがん対策情報サービス、これはページ数で四千二百五十ページ、毎月百七十万ページビューという非常に多くの閲覧があるところでございますが、そのほかに、がん種ごとに三十九種類の小冊子を作成する、あるいは研修、シンポジウムの開催などを行っていく方針でございまして、これに対する必要な予算を確保してまいりたいと考えておるところでございます。
○園田(康)委員 ちょっと済みません、局長、一点確認なんですが、私がいただいている資料で、がんに関する普及啓発推進事業、一・七億円の部分ですね、ここの国立がんセンターのがん対策情報センター、今おっしゃっていただいた、インターネット等も私も拝見させていただきまして、大変よくわかりやすく出ているものがあるわけですが、ただ、一・七億円の部分、これは、パンフレット等を作成する、小冊子を作成して、どこに配られておりますか。 すなわち、私がちょっと心配しているのは、もっと受診率を上げるためには国民全体に普及啓発を図っていかなければいけないんだという運動、事業展開が必要なのではないかというふうに思うわけですが、ここで掲げられているものは、がんにかかった方、あるいは、がんそのものに心配のある方に限られるのではないかなという懸念を私はいたしておるところでございますが、もっと積極的に国民一般に広げていく、こういう施策が必要ではないのかなと。 そういう観点からすれば、例えば企業、先ほど企業の検診の向上というところがありましたし、あるいは学校教育現場、そういったところに対する普及啓発活動というものもさらに必要になってくるであろうし、あるいは、企業の中でも、ただ単に企業に受診を協力してくださいよと言うだけではなくて、あるいはそこの中で、私はいつも申し上げているんですが、企業は経営者とそれから組合という二つの組織がその中であるわけであります。すなわち、縦軸と横軸をきちっとこの中でとらえていくことによって、さらに、国民の中でがんに対する知識が広まっていく、正しい知識というものが広がっていくのではないかなという提案といいますか、私はそういう考えを持っているわけでありますけれども、そういう取り組みに関してはどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○上田政府参考人 まさに、普及啓発は重要な課題でございます。このため、私どもとしましては、本年十月にがんに関する普及啓発懇談会を設置いたしまして、座長に東京大学の中川恵一准教授を、また、委員として、乳がんを克服し、乳がん検診の重要性などを広く国民に訴えられておりますタレントの山田邦子さんをお迎えし、学校教育におけるがんに関する正しい知識の普及や、企業と連携した普及啓発事業などの事例について御意見を伺い、情報発信をするとしたところでございます。 今後は、この懇談会で報告、発表された先駆的な事例をもとに、がんの病態、検診の重要性、がん登録、緩和ケア等に対する正しい理解の普及啓発のための方策について、がん対策推進協議会の御意見も伺いながら、具体的な施策の検討を行ってまいります。また、その施策の実施に向け、必要に応じて文部科学省などの関係省庁にも協力を要請していきたいと考えているところでございます。
○園田(康)委員 その取り組みは大変理解をさせていただいておるんですが、さらにそこから一歩進めて展開を図っていくというところからすれば、昨年度の予算と同じ額の要求ということでは、その姿勢がなかなか見えないのではないのかなというふうに私は思っておるところでございます。 さらに、ちょっとこれは質問通告をしておりませんけれども、先ほど少し局長が触れていただいた、都道府県のがん検診の受診率の向上対策事業、これは都道府県が対象であるというふうに聞いておるところでありますけれども、さらに、先ほど申し上げた、受診率の各市町村ごとのばらつきというのはまだまだあるんですね。私が一昨日にいただいた資料の中で見てみると、がんの種類もさることながら、市町村ごとによって、〇%から、一人も受診がいないところもあったんですね、見ていくと。さらには、そこから一〇〇%まで行っている、全員が受診をしていただいているというような市町村もございました。 そういったところからすれば、大規模な、いわば中核市まで広げてこの受診率の向上の事業というものが今後必要な展開ではないかなというふうに私は考えているんですけれども、その辺は来年度予算の中では考えていらっしゃらないんでしょうか。
○上田政府参考人 来年度予算にその点で直接関係することといたしましては、都道府県に対する支援と、あるいは、がん対策のための拠点病院に対する支援という中で、都道府県を通じて市町村をしっかり支援し、あるいは指導していく。 また、御指摘の地域格差の問題については、我々としても、状況をしっかり把握して、しっかり指導していきたい、このように考えておるところでございます。
○園田(康)委員 済みません、質問通告していなかったので、ひょっとしたら、まだ把握をされておられませんでしたけれども、来年度の予算案の中に、新規事業としてエリア集中型がん検診受診促進モデル事業というのがありまして、これは政令指定都市を中心として、「特に住民が集中するエリア(地域・場所・施設等)において、がん検診の受診促進につながる事業を実施」ということで、ここで一億円の計上がされております。 都道府県にやることもさることながら、この政令指定都市だけに限らず、もう少し中核市まで広げてこれを行っていく。例えば、私の県で大変恐縮でありますけれども、岐阜市などは四十五万都市になっております。こういうところが、受診率でいくと、大体六%、一けた台だったんですね。そこからすると、こういうところをもっと中心的に行う事業の展開というものを今後考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○上田政府参考人 御指摘の事業ですが、一億円ということで来年度予算要求をしておりますが、現時点では、補助先を政令指定都市というふうに限定をしております。これは、政令指定都市は大都市でございますので、そういうところは比較的これまでのデータでもがん検診の受診率が低い。おっしゃるとおり、それよりもやや規模の小さい都市も少ないわけなんですけれども、まずはここをモデル事業としてやってみて、今後、そのモデル事業の結果を見て、そういうものを事業として拡大できるか検討していきたい、このように考えております。
○園田(康)委員 速やかに、この辺も検討作業に移っていただきたいというふうに思います。 今、大臣、いろいろ質疑をさせていただきましたけれども、御案内のとおり、やはり、がんを知るというところからまずきちっと行っていく施策というのは大変重要なことであろうというふうに思います。 今般のこの審議をされております独法化法案でありますけれども、ここにおいて、きょうは私は国立がんセンターを一つ例にとって挙げさせていただきましたけれども、こういうところからすると、普及啓発の事業も含めて、その経費というものが診療報酬以外のところでかかってくるものであるというふうに思っております。そういった面では、国が政策医療の経費として支出をしていかなければいけないものは、この研究型独法の中には多く含まれるものであるというふうに思うわけであります。 そこで、例えば今回のがんの知識普及啓発等に係る事業の経費というものは、今後独法化の中でどのような位置づけになっていくのか、局長からでも結構ですが、御答弁をいただきたいと思います。
○上田政府参考人 今後の普及啓発に係る事業の経費でございますけれども、もちろんこれは国がすべきものは一般会計として私ども着実に確保していきたいと思っておりますが、国立がんセンターで行います、がん対策情報センターが実施するものにつきましては、独立行政法人化後における国立がんセンターにおきましても、引き続きがんに関する普及啓発などの役割を担っていただく必要がございます。 こういうことから、今後、がん対策情報センターの事業運営のあり方を検討することになるわけでございますけれども、運営費交付金か委託費か、こういうものをうまく組み合わせて必要な財源を確保して、普及啓発の事業がさらに進むように努力をしてまいります。
○園田(康)委員 ぜひお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
○田村委員長 次に、柚木道義君。
○柚木委員 失礼いたします。民主党の柚木道義でございます。本日も貴重な質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速質疑に入らせていただくんですが、その前に、きょうはまさにNC法の法案質疑ということで、その関係もあって、昨日、国立の成育医療センターの方にお話を伺ってきたんです。現場のお医者さんから尋ねられて私もどきっといたしまして、それは、今問題になっている麻生総理の発言でございます。 そのお医者さんから言われたのは、国は現場の実情を本当にわかっているのかと。実は、この委員会に所属されている方は、当然先週から与野党問わず本当に真摯にまじめに、もちろん大臣もそういった答弁もされていらっしゃる。しかし、総理のあの一言によって、我々がこうやって本当にまじめに議論をしていることも含めて、全く現場の皆さん方にはその部分が伝わらない。 これは本当に、私はまず冒頭大臣にぜひお願いしたいんですが、大臣もこの麻生総理のコメントについて、誤解を招くような発言はやめた方がいいと言われますが、私は、この前後の発言を見ていると、これは総理は誤解ではないですね。小児科、産科が猛烈に問題になっているが、よろしいですか、これは正直、これだけ激しくなってくれば、責任はおたくらの話ではないですか、おたくというのはお医者さんのということを、全国知事会の中で発言されている。 こういう認識、文脈に立ってあの発言をされているということを考えると、私は、大臣にぜひ、これは閣議は今度来週なんでしょうか、この発言に対して総理に厳重に抗議をしていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○舛添国務大臣 昨日来、公の場で私は苦言を呈しておりますし、現場を私よく知っていますから、まさに悲鳴を上げながら頑張っておられる勤務医の方々の勇気をくじくようなことにつながればいけないということは、はっきり申し上げております。その上でさまざまな努力をしておりますし、総理自身、この発言に対して撤回をし、謝罪をなされましたので、その反省の上に立って、さらに医師不足を初め産科の問題、小児科緊急医療の問題、問題が山積してありますので、きちんと仕事をして、いい成果を出すように、また機会あれば、総理は今海外出張中でございますから、きちんと私の方からさらに申し上げておきたいと思います。
○柚木委員 機会があればではなくて、必ずその機会を設けておっしゃっていただきたいと思います。 まさにそういう、総理はもとより、この数日の間にさまざまな、元閣僚の方であったり、本当にこれは現場で真摯に取り組んでいる者、皆さんを含めてですよ、そういうことを冒涜する発言が相次いでいるんですね。この数日問題になっている元厚生事務次官の方々の事件、これは本当に私たちも怒りを持って、そして本当に一刻も早い犯人の検挙、原因の究明、再発防止、これは取り組まなければなりませんが、このことについても、あろうことか元厚生労働大臣が、名前はもう報道に出ていましたからあえて申し上げませんが、この事件はマスコミ、野党に一因があるというようなことをおっしゃっている。 これは本当に、この後私はNC法案の関係する部分で、昨日二件も命にかかわる事故が起こっているんですよ、医療機器、医薬品の問題で。こういうことをしっかり委員会で審議をして再発防止に努めていく、こういうことをやっていく中で、当然厳しい追及も出てきますよ。しかし、それをやらなければまさに国民の命が守れないという中で、こういう部分を、マスコミ、野党に一因があるというようなことを言われると、やはり健全な政治は健全な批判精神の中に宿るということだと私は思うんですね。 元厚生労働大臣のこの発言についても、大臣、どうですか、見解をいただけませんか。
○舛添国務大臣 まず、自由な民主主義社会において、テロ、そしてああいう形で人の命をねらう、断じて許すことができないということは、一貫して私は申し上げているところであります。 そして、この国会の場において、そして広くメディアの場においてさまざまな意見を交わし、その中から少しでも国民のために役に立つ、国民が幸せになる、そういうためにみんなで努力をしていくということが極めて大事であり、私は、基本的にそういう観点からさまざまな御批判にも謙虚に耳を傾け、そしていい意見は取り入れて、みんなで前に医療行政、厚生労働行政を進めてきたつもりでございますので、仮にもそういう、この国会での審議やメディアの対応が原因であるというような発言があれば、私はそういう発言とは意見を異にいたしますから、これもまた、いろいろな政治家が御発言なさるのは自由でございますけれども、私はそういう立場であるということをしっかりと申し上げておきたいと思います。
○柚木委員 大臣からも真摯な御答弁をいただきましたので、ぜひそういう認識に立った上で、さっきの質疑に入らせていただきたいと思います。 今回、NC独法化法案で、当然経営の効率化であったり研究開発力強化を図っていくということでございまして、そのメリット、デメリットを検証しながら今後進めていくということになるんだと思いますが、実はそういうナショナルセンターで使う医薬品とか医療機器の安全管理、こういったものをしっかりと行っておかないと、幾ら研究開発、いろいろな難病治療等をやっても、こういう薬品とか機器の部分でのリスクマネージができていないと、肝心の国民の皆さんの命が守れない。 そういう中で、昨日二つも国民の皆さんの命にかかわる、あるいは命が失われる事故、報道がなされておりまして、私はこれはぜひ確認をしておきたいんですが、一つは、きょう資料の一枚目につけておりますが、昨日の朝日新聞の報道でありますが、自主回収漏れの機器で医療事故、石川県において乳児が一時重体ということでありまして、自主回収されるはずの医療機器が使われ、乳児が一時重体に陥ったとして、東京都が十九日、医療機器の販売会社に麻酔器のORジャクソンリースセットの回収命令を出したということでございます。ところが、これは一番下のパラグラフにありますように、実は既に他社製品で〇一年に死亡事故が起こっておりまして、その〇一年の四月から自主回収が進められていた。都によれば、九七年四月から〇一年三月に四千二百九十個が出荷されていたが、何と回収は二千三百四十七個にとどまっている。そういう中で、今回医療事故が起こった。 そこで、厚労省の方に確認をいたしました。そうすると、他社製品による死亡例というのは〇一年に起こったとありますが、実は何と、それよりも前の一九九九年にも一例、二〇〇〇年にも一例、そして十三年、まさに二〇〇一年の一例ということで、既に三例の死亡例があった中で、今回こういうことが起こっているわけですよ。 大臣、これは今回、まさに回収命令を十九日付で出されているわけですが、この九九年、二〇〇〇年、〇一年、この段階で、回収命令をその時点で出していれば、今回の医療事故を防げたんじゃないんですか。いかがですか。
○舛添国務大臣 委員、これはちょうど冷凍ギョーザの件ともある意味で似ている問題でありますが、一刻も早く、例えば毒の入った食品であるとか今の医療機器とか、これを回収する。これはもう、一番早いのは自主回収ということでやってもらう、それがある意味で徹底していなかったということでございます。その点はやはりきちんと反省をしないといけないと思いますが、基本的に、これは薬事法に基づいて東京都が、今回は十九日に回収命令ということで発出したわけであります。 先ほど、どれぐらい回収したかという数字についてもおっしゃいましたので、どういう形で回収する、それから破棄する場合もありますから、まず実態がどうなのかということの確認をして、全国の医療機関に対して、とにかくこういう製品を使用していないかどうか確認して、もし保有している場合は直ちに中止しろという対応を厚労省においても指示を出したところでありますので、迅速性ということで、冷凍ギョーザのときも自主回収させて、これはうまくいきました。今回の場合、今のような問題があるとすれば、また今後きちんと検討していきたいというふうに思っております。
○柚木委員 厚労省として指示を出したとありまして、まさに今回の報道の医科工業以外にも、私が聞いたところ、さらに四社において、この間自主回収が行われております。しかもそれは、どれも十三年もしくは十四年度中に、一たん終了報告がなされているんですね。出荷した製品の半分程度しか回収されていない状況なんですよ。 こういういいかげんな自主回収であっては、これは国民の皆さんの命を守れませんから、今指示を出したと言われましたので、その指示を出した調査、いつまでにその結果をまとめて、そして国民の皆さんにちゃんと伝えていただけるのか、これについて大臣、御答弁いただけますか。
○舛添国務大臣 まず一番最初にやらないといけないのは使用を中止するということで、これを今徹底させる、その上で今調査を行っておりますので、できるだけ早くこの調査結果をまとめ、そして、それはもちろん公表したいと思っております。
○柚木委員 ぜひよろしくお願いいたします。 そして、同じく昨日、これはNHKの夜の報道のニュースで私も初めて見ましたが、薬品の取り違いによって患者死亡と。サクシゾンとサクシン、これを取り違えてしまったんですね。 これはちょっと資料にはありませんが、実はこれは大臣には、こういうことをお聞きするかもしれませんとお伝えをしておりますが、八年前にも同じミスが富山県内の市民病院で起こっているんですね。それで、平成十五年の十一月二十七日付の医政局長、医薬食品局長名での通知を出しておりまして、その通知の中には、実際の現場で間違い防止が有効に機能しているかどうかを確認することというふうに通達が出されているんですね。 実際に必要だったことは、その通知自体が本当に現場に周知されていて、そしてそのことを厚労省として確認を行ったのかどうなのか、このことがまさに監督責任のある厚労省としてなさねばならなかったことでありまして、これを十分に行えていなかったことが、まさに今回、同じことで患者死亡につながってしまったのではないかというふうに言わざるを得ないんですが、その責任について、大臣、お認めになられますか。
○舛添国務大臣 これは、薬の名前が非常に似ている。今度、一文字違いとかで非常に紛らわしい、こういうものは、まず新薬の承認のときにその名前を認めないという方針にしております。一文字違いの医薬品だけで九百程度ありましたから、今委員おっしゃった十五年の通知で、こういうことのないように徹底する。それから、技術的にも、似たような名前の医薬品をチェックするコンピューターソフトも開発されております。 たびたび注意喚起をしておりますので、さらにこの指示を徹底するように行っておりますけれども、最終的には、今言ったコンピューターソフトもありますけれども、現場が相当しっかり、こういうことは絶対あり得ないということでダブルチェックするとか、そういうこともやってやらないといけないと思いますが、厚生労働省としては、できるだけの、そういう指示を与え、やれることはやっていきたいと思っております。
○柚木委員 やっているところはやっているんですね。報道でもありましたが、例えば、新葛飾病院だったと思いますが、まさに今回のようなサクシンとサクシゾン、こういう間違いやすいものは使わないというふうなことを徹底しているわけですよ。つまりは、医療機関によっては周知されていた、あるいは今回のようにされていなかったというケースがあるのでありまして、今大臣が御答弁いただきました局長通知の中に、そういう医薬品の組み合わせ、本当に二十ぐらいのものがここにも載っているわけですよ。 ですから、今回、そういうふうに周知をしていたにもかかわらず、こういうことが起こっているんですから、ここに載っている「処方点検や調剤時、病棟への供給時に注意を要する医薬品」について、これは十五年のことで、今こういうことで起こっているわけですから、八年前にも同じことが起こっているわけですから、ここに載っている医薬品について、もう一度ちゃんと通知を出し、そして厚労省として、その通知が周知をされているかという実態調査、これを行っていただけませんか。
○舛添国務大臣 委員、そのときに、薬剤師の方々の協力も得ないといけないです。一文字違いだからといって急に名前を変えたら、もう三十年使ってきた名前で、そこはまた今度、周知徹底しないといけない。 ですから、これは今、日本病院薬剤師会の検討をしていただき、それから製造販売業者、こういう方との意見もすり合わせて、それで、先ほどの十五年の通知、これをさらに強化してさらに徹底させるような形で、どういう形で通知を改正するか。これは、こちらもそういう形で全力を挙げてやりますが、通知を発出しても、それに注意してくれなければどうしようもないので、そういうヒューマンエラーというのを、先ほど言った新しいコンピューターソフトで阻止する、そういう技術的なことも含めて、さらに強力に、二度とこういうことがないように全力を挙げてまいりたいと思います。
○柚木委員 ぜひ、その通知の改正も、これは命がかかっている話ですから、早急にまとめていただいて、そして、我々にもわかる形で御報告をいただきたいと思います。 今の二件を申し上げましたが、本当に、これはいずれも厚生労働省としての監督責任があるわけです。冒頭の自主回収の方は、〇一年四月に起こっていること、そして、薬の取り違いは八年前にも同じことが起こっているということで、薬害肝炎のときもそうでしたけれども、こういうことは本当に迅速に対応しないと、後から後からどんどん被害が拡大してしまうという、あの教訓を絶対今回生かさなければならない。ぜひお願いをして、NC法案の方に入りたいと思います。 今回、六つのセンターが独法化される中で、総人件費について、これは先ほどの質疑、あるいは五月の委員会質疑の中でも行われておりますが、行革推進法の五十三条において、総人件費の五%削減、いわゆる五%ルールですね、これが記載をされているわけですが、まず、今回のこの六センター独法化に対して、これはその五%ルールの対象となるのかどうなのか、御答弁をいただけますか。
○青木政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の行革推進法第五十三条でございますが、独立行政法人は平成十八年度以降の五年間で五%以上を基本として人件費の削減に取り組まなければならないと規定しておりまして、すべての独法に適用されるものでございます。 したがいまして、国立高度専門医療センターが独法化した場合にも、基本的に本条文は適用されると考えております。
○柚木委員 基本的に適用されるということでございまして、この間の委員会質疑の中で、今、人件費の話がありましたが、例えば独法化後の運営費交付金の毎年一%削減については機械的に一律適用ということではないという趣旨のやりとり、私もお聞きしておりました。そして、独法への移行期間中は、同じく行革推進法、これは特会改革の中の三十三条には、事務及び事業の適切かつ安定的な運営維持のために必要な措置を講ずるということがございまして、そうしたことをかんがみますと、今回この総人件費につきましても、六センター独法化後のことですが、例えば運営費交付金と同様に必ずしも五%ルールの一律適用の対象ではないというふうな理解ができるわけでございますが、これは審議官、もしくは必要であれば大臣にもお答えいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○青木政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘がありました行革推進法第三十三条の第二項でございますが、国立高度専門医療センターは適切かつ安定的な運営を維持するために必要な措置を講じた上で独法に移行させると規定をいたしております。他方、同法の第五十三条に基づく人件費削減の規定は、独法化後に適用されるものと考えております。したがいまして、移行前に講ずべき措置を定めた第三十三条第二項の規定を根拠に独法移行後の人件費削減義務を対象外とすることにはならないのではないかと考えておるところではございます。 他方、第三十三条第二項の規定が、国立高度専門医療センターの事務及び事業の適切かつ安定的な運営の維持の重要性を指摘していることは承知をいたしております。さらに、国立高度専門医療センターは独法移行後は研究開発力強化法に言う研究開発法人、研究開発独法となりまして、研究開発力強化法第三十三条により、行革推進法第五十三条の運用に当たっては配慮しなければならないとされているところでございます。 行革推進法第五十三条の人件費削減規定自体は適用されるといたしましても、その具体的な運用、適用につきましては、主務省である厚生労働省からも状況を具体的に伺った上で適切に対処してまいりたいと考えております。
○柚木委員 今かなり正確に御答弁をいただきました。もう一度確認した上で大臣にもぜひ御見解をいただきたいんですが、つまり、このNC法施行の二十二年までは五%ルールの対象外であるが、この施行後は五%ルールの対象にはなる、一方で、資料の七ページ目にもおつけしておきましたが、研究開発のための、例えば任期つきの研究員など、そういう人員の確保について、財政面では例えば運営費交付金による措置、あるいは人員を確保する面では五%ルールの運用面での配慮が研究開発力強化法上はなされており、それについては先ほど審議官の方からもそういった認識であるというふうな御答弁をいただきました。 舛添大臣、この見解についても一言コメントをいただけますか。
○舛添国務大臣 これからやはり研究開発を強力に進めていくということがナショナルセンターとして大きな意味を持つわけですから、人件費削減の一般のルールはありますけれども、運用に当たって配慮が行われるということでございますので、そういう点を、効率化は図らないといけない、そして必要な措置もとらないといけない、しかしながら運用上の配慮ということできちんと対応してまいりたいと思います。
○柚木委員 ちょっと時間がありませんので、これはもうお願いだけにしておきますが、そういう中に含まれることだと思いますが、今回の六つのセンター、それぞれの疾患への対応をしっかり頑張っていらっしゃるわけですが、そういった中で、独法化後にそれぞれのセンターで、さまざまな希少な、つまり症例の少ない疾患であったり、治療法が未確立である疾患であったり、さらには難病対策、研究事業等ありますが、そういったことへの、ある意味マイナスの影響みたいなものが当然生じないようにということは、先ほどの答弁の中にも必要な措置ということで含まれておるというふうに理解をいたしましたので、お願いをしておいた上で、次の質問に入りたいと思います。 今回、冒頭に私、国立の成育医療センターに伺ってきたというお話をいたしました。今回の独法化対象の一センターでございます。 関連して伺いますが、そういうそれぞれのセンター、特に成育医療センターの場合にはこの間問題にもなっている周産期医療のまさにセンターとしての一翼も担っているわけですが、大臣ももう本当に連日のようにさまざまな会議の中で、そういった対策を講じられる場で尽力いただいておるわけですが、その中の一つとしてER事業についてお尋ねをしたいと思うんです。 それは、今回、都立の墨東病院、不幸にもああいった形になってしまったわけでございまして、大臣もその妊婦の方の御主人にもお会いされたわけですが、救急と周産期との連携ということが言われている中で、救急機能の強化という意味で、東京ER、お聞きしたところ、都立で墨東、広尾、府中の三病院が指定されている。ところが、厚労省の方に全国的な状況をお尋ねしたところ、そういう二十四時間体制での受け入れは、実はその体制はかなりまちまちであって、そういうまちまちということであれば、私の地元の岡山県、八ページ目に資料をつけておいたんですが、これはちょっと日付がついていないですが、たしか十一月十一日付の報道だったと思います。まさに岡山ERという形で岡山市と岡山大学とで連携をして救急医療充実へということでございます。 そこで、そういったER事業について、国は、補助整備事業として、国と各都道府県との折半で救急医療の充実支援を行っておられるわけですが、今後、このER事業について、厚生労働省としてどういった形での支援を行っていくお考えがおありか、御答弁をいただけますか。
○舛添国務大臣 ERというのは、委員御承知のようにエマージェンシールームということで、ただ、これはもう本当に各地において実態がさまざまなので、まずこれをきちんと調査するということをやりたいと思います。 周産期の医療と救急医療との連携をどうするか、実は昨晩も私のもとの検討会をやってきたところでございますけれども、例えば、本当にERの機能を備えているんですかというようなところもあります。それから、東京ERというのは、東京都がある意味で自分たちの基準でやっている。ですから、もちろんいろいろな支援策はやりたいと思いますけれども、先般、この七月でしたか、救急医療の今後のあり方に関する検討会で取りまとめましたけれども、そこでも、「ER型救急医療機関といってもその実態は様々であり、すべての施設が上述の」というのはいろいろなこういう体制でないとだめだという「体制を確保しているわけではない。」ということで、さまざまな実態を調査した上で、周産期医療との連携も含めた上でどうするか、これは今、年末までを目途に、先ほど申し上げた検討会でしっかりと答えを出したいというふうに思っております。
○柚木委員 調査をやっていただく、その上で、いわゆる標準化というんですか、そういったことも含めて今後取り組んでいただくということを年末までにというふうに御答弁をいただいたと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 まさに昨日もそういった懇談会の中でいろいろな今後の対策が、大臣も積極的に取り組まれておられるわけですが、けさ各紙報道の中で、周産期母子センターが七割で受け入れの拒否という実態、そしてその九割がNICUの満床が理由であるということでありました。 私、具体的に提言をさせていただきたいんですが、前回もちょっと質問申し上げたんですが、いわゆるNICUの後方支援という意味づけであれば、当然、小児科一般病棟、その実態調査は十一月二十八日期限のあの調査回答の中にも含まれていますが、さらに、資料の九ページ目につけましたが、都道府県別のバックアップ体制の一つの受け皿というふうに申し上げていいんだと思いますが、重症の施設一覧ということで、それぞれ、施設数、定員数、そして在所者数と書いております。 ところが、次のページを見ていただくと、これは私の地元、岡山県の資料でございまして、一番下の重症の施設を見ると、一番右のところを見ていただくと、待機児童数ということで、それぞれ、三カ所ですが、二十七名、六名、二十四名、計五十七名というようなことが出ているんですね。 さらに、次の十一ページ目を見ていただきますと、これは神奈川県での調査のまとめということで、図でちょっとわかりやすくしていただいたものです。入り口の周産期センター、MFICUからNICU、あるいは小児科一般病棟、さらには重症心へと、こういう形でだんだんと、症例によって少しずつ移っていただくという部分の、そういう意味では一番出口に近い重症心でこういった状況があるわけですね。 そこで、大臣、NICUのあり方というものの中に、今回の調査に含まれていませんので、この重症心の施設も、実際全国にこういった形でたくさんあるわけですから、ぜひ実態調査を行っていただきたいというのが一点。そして、その上で、このNICUのあり方についての対応策を講じていただきたい。 この二点、御答弁いただけますか。
○舛添国務大臣 委員おっしゃったように、NICUの後方支援というのは非常に必要で、移っていけるところがたくさんあればそのユニットがあくわけですね。これがないものですから、一人の赤ちゃんが六カ月、十カ月というようなことになって、ずっとあかない。今おっしゃったように、今回、緊急に周産期医療のネットワークについて状況を調査し、先ほど、冒頭に委員がおっしゃった結果を出しましたけれども、今、小児科の一般病棟、それから重症心身障害者施設についても、これは調査をしてまいりたいというふうに思っております。 私、墨東病院へ行って、NICUが十五あるのに十二しか稼働していない。そうすると、これは、理由は看護師さんの不足なんですね。ですから、看護師問題にも積極的に取り組んでいきたいと思いますし、先般も沖縄でこの件も調査をしました。さまざまな現場を見ながら、いかにしてこのNICUの、後方支援も含めて対応をとるか。NICUがあいていないからうちはとらない、そういうことがあってはいけないと思いますので、精力的に頑張っていきたいと思います。
○柚木委員 時間が参りましたので、最後にします。ぜひNICUの後方支援をお願いいたします。 そういった周産期体制なんですが、大臣、こういう見解を出されていると思います。まさに墨東の関係で、それぞれの御家族の方、亡くなられた方、そして重体の方、御要望を受けられて、総合周産期母子医療センターの指定要件に救急機能を加えるという方針を示されたと思うんですね。ですから、仮にその場合にはいつから指定要件に加えることになるのか。 もう一つだけ、まとめて答弁ください。前回も申し上げたんですが、やはり、大臣、首都圏、関西圏といった大都市圏には……
○田村委員長 柚木君、所定の時間が過ぎております。
○柚木委員 絶対にまずは妊婦搬送を受けるということで、例えば広島の例をNHKのニュースでもやっていましたし、札幌の事例も御存じだと思いますので、今回のNC法案でいえば、例えば東京でいえば国立成育医療センター、あるいは大阪でいえば循環器病センター等がそういう対象にもなり得ると思うんですが、ぜひ、そのナショナルのそういう救急のセンター、二十四時間必ず妊婦搬送を受け入れる、この設置に向けてもう一歩踏み込んで、ぜひ具体的な検討、調査をいただけるということを、最後に二つ御答弁をお願いいたします。
○田村委員長 舛添大臣、簡潔にお願いいたします。時間がございません。
○舛添国務大臣 いつまでということではありませんが、最後のとりでについてきちんと、救急と周産期の要件を備えるということが国民のためになると思って、そういう方向で努力する。しかしながら、だからといって、要件がないからといって現存のをつぶすということはいたしません。これははっきり申し上げておきたいと思いますし、二番目の点についても全力を挙げてまいりたいと思います。
○柚木委員 どうもありがとうございました。
○田村委員長 次に、岡本充功君。
○岡本(充)委員 民主党の岡本です。 まず、舛添大臣、これは通告していない話から始めて恐縮なんですけれども、一問だけ、この法案に関係ない話なんですけれども、先般の委員会のときに、前回の質疑の最後の部分ですね、いわゆる米国産牛肉のBSE対策に係る年次要望書の、米国に対する要望が本年抜け落ちているという指摘をした際に、農林水産大臣とよく話すと言われた。 それで、十八日の閣議前にこういう話をしましたという紙をいただきました。その中で、「農林水産省から、本年の年次要望からBSE対策に関する部分を削除した理由及び情報共有の重要性を確認」した。そして、「また、農林水産省が、」となっているんですね、「食品安全委員会の関与のあり方を検討すること及び来年の年次要望の際に必要がある場合には改めて要望を行うことを含め、適切に対応していくことを確認。」と書いていますが、これだと農林水産省に全部振っているんですね。厚生労働省もこれはやらなきゃいけない話なんです。 この「厚生労働省」と書いて、平成二十年十一月十八日の日付で私のところにお持ちをいただいた一枚紙、これだと、厚生労働省はもうこのことについて農林水産省にお任せするがごときに見えるわけでありまして、もちろん、その後には「本件の所管省として適切に対応してほしい旨を述べ、」ということも書いてあるんですが、「本件の所管省」には厚生労働省も入っているということを改めて私は指摘をして、厚生労働省も主体的にこの問題に取り組んでもらわなければいけないというふうに考えるわけです。この紙をちょっと修正していただきたいのですが。
○舛添国務大臣 岡本委員との前回のこの質疑を通じまして、早速、私は石破農林水産大臣に申し入れを行った。ことしはそういう紙になっていますから、来年のときにはきちんと配慮をしてやりましょうと。 まず、基本的に、このBSEというのは農林水産省の所管ですから、所管大臣としてまずしっかりと、こういう岡本委員の意見もあり、また私の意見もありますから、しっかりと対応してください、これがまず第一義的でございます。そのことを書いてある。 そしてしかしながら、食の安全ということ、これは食品衛生法の管轄は私のところでありますから、ここは役所的な条文解釈をすると、あれは飼料の問題がどうだとかいう話になって、牛のえさは農林省だ、こういうことになりますけれども、しかし、食の安全全体について言うと、当然これは私ども厚生労働省も責任があるわけですから、きちんとそういうことは対応するということでありますから、どういう文言にするかは別として、私はそういう精神で、直ちに石破農林水産大臣とお話をしたということでございますので、今後とも、食の安全について我々はしっかりと関与していきたいと思います。 どういう形の紙にすればいいかというのは、これはまた事務的に詰めさせて、委員とも御相談したいと思いますが、基本的には農林水産大臣にかなり厳しく申し上げたということは申し上げておきたいと思います。
○岡本(充)委員 それでは、法案の話の方に入りたいと思います。 きょうは、皆さんのお手元に、国立成育医療センターの周産期救急の問題に関してということで資料を配らせてもらいました。 前回も私は質問をさせていただいたわけですけれども、平成二十年十月四日に発生をした母体搬送のいわゆるたらい回し、この東京での大変悲惨な事案を契機として、私は、改めてこの国立成育医療センターの周産期医療について考える必要があるのではないかと思いました。 皆様方にお配りをしているのは、国立成育医療センターの周産期救急の受け入れ状況であります。そういう意味では、これをごらんいただくとわかるとおり、最近三カ月間だけで見ても、受け入れ不可の件数が十件に上っているという状況であります。それで、不可の理由は、すべてがNICUが満床のためということであります。 この国立成育医療センターの十五床あるNICUでありますけれども、これについては、ほぼ常に満床が続いているということを二ページ目に載せさせていただきました。これも厚生労働省からいただいた資料でありますけれども、稼働率が九九%、もしくは下がっても九割は割らない、こういう状況がずっと続いているわけであります。 そういった中で、私はまず質問をさせていただきたいのは、国立成育医療センターが総合周産期母子医療センターに指定をされていない、また地域周産期母子医療センターにも指定をされていない。救急の周産期医療情報ネットワーク、これには東大病院と一緒になって参加をしているが、なぜ総合周産期母子医療センターに指定をされていないのか、また地域周産期母子医療センターにも指定をされていないのか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
○外口政府参考人 成育医療センターにおきましては、現在、都内にとどまらず近県からも、総合周産期母子医療センター、大学病院などの高次医療機関からの紹介、搬送も受け入れております。 国立成育医療センターが総合周産期母子医療センターの指定を受けるためには、東京都が決めております人員配置等の体制整備が必要となります。また、母体に係る救急部門、脳外科等でございますけれども、こういったことの問題があって、当面、指定を受けることは困難と思っております。 ただ、今後、東京都の地域医療計画の考え方に留意して、この成育医療センターの求められる役割を踏まえて検討を行っていきたいと考えております。
○岡本(充)委員 今、医政局長、よその地区からという話もありましたけれども、母体搬送、これはちょっと議論をしたいところでもあるんですけれども、地域周産期母子医療センターの望ましい医療従事者というところには何と書いてあるかというと、「産科については、帝王切開術が必要な場合三十分以内に児の娩出が可能となるような医師及びその他の各種職員」と書いてあるんですね。 きょう恐らく担当の方がお越しだと思いますけれども、これはそもそも、何で三十分以内になっているんですか。
○村木政府参考人 今御紹介いただきました整備指針の規定でございますが、これは、平成六年に検討会をつくって、当時、専門家の方、関係者の方々の意見を十分にお聞きして策定をしたものでございます。 当時、アメリカのガイドラインにおいて同様の規定が定められているということが一つの参考になったようでございますが、詳しいことについては改めて確認の上、議員に御報告をさせていただきたいと思います。
○岡本(充)委員 こういう形で何らかのエビデンスがあると私も聞いています。きょうまでにはちょっと間に合わないと言われましたので、私はそれをしっかりいただきたいと思います。 それを踏まえた上で、医政局長、三十分以内に児の娩出ができるようにしなければならないということは、まさに地域の中にそういう周産期受け入れ可能な病院が必要だということを厚生労働省は認識しておきながら、今の話にもう一度戻ります、では、国立成育医療センターにそんな遠くから、本当に緊急の方ですよ、救急の方がお越しをいただく医学的根拠はどういうところにあるんでしょうか。
○外口政府参考人 成育医療センターにおきましては、これは一般の大学病院等でもかなりレベルの高いところはございますけれども、特に未熟児医療でございますとか、それからかなりハイリスクの場合、あとはこの成育医療センターの特徴として、胎児の手術等も可能となるような技術もございますので、ケース・バイ・ケースの対応ではございますけれども、単なるいわゆる緊急時以外に、他の医療機関からのこういった高度の技術を求めての転搬送、そういったものも含めて受け入れているところでございますので、そういったことでいろいろなところから来ているということだと思っております。
○岡本(充)委員 医政局長が図らずも小児科のことを言われましたので、小児科のことをお聞きしましょうか。 では、国立成育医療センターにおいては、小児救急はどのくらい受け入れ拒否されているんですか。
○外口政府参考人 母体搬送の受け入れ不可の件数につきましては、委員もお示しした資料に書いてあるとおりでございます。 なお、小児救急につきましては、これは成育医療センターの特徴といたしまして、トリアージシステムを取り入れてございまして、そういった中で、近隣の方も含めてたくさんの患者さんがいらっしゃいます。そういった中で、軽度の方は相当お待ちいただくということもありまして……(岡本(充)委員「救急搬送の拒否件数を聞いているんです」と呼ぶ) 搬送件数と受け入れのできなかった件数につきましては、今ちょっと手元に数字がありませんので、後ほど確認してお答えさせていただきます。
○岡本(充)委員 きのう私は、小児はどうなんだという話をしておったはずでありますけれども、これは、局長がそう言われるから今ちょっと小児の方に話を広げたわけですけれども、私はきょうは母体搬送のことを主にやろうと思っていたので、主たる質問として、もう一回母体搬送の話に戻したいと思います。 今の話、なぜ国立成育医療センターが、いわゆる救急指定は都が定めることだからといって、みずから手を挙げないのか。これは大変、さまざま問題があると私は思っています。 そういう意味では、地域の医療を担っていく病院がほかにあるからという説明をされた厚生労働省の職員もみえました。確かに、成育医療センターがあるいわゆる区西南部ブロック、目黒、世田谷、渋谷には、日赤医療センターがあります。ここはNICU十二床です。実は、成育医療センターの十五床よりもNICUは少ない。にもかかわらず、ここは総合周産期母子医療センターに指定をされている。しかし、十五床持っている成育医療センターがなっていない。これが地域で一つあればいいといいますけれども、今お話をした目黒、世田谷、渋谷、どれだけの方がお住まいなのかと考えると、本当に十二床だけで足りるという厚生労働省の説明が真なのかどうか、大変私は疑問を感じるわけです。 大臣、ぜひ、この成育医療センターについても早急に、総合周産期母子医療センターになれるように整備をしてもらいたい。もっと言えば、看護師の数が少ないというのであれば、やると言っているわけですから、これは全力で、他の部署の看護師さんを割り当てるにせよ、定員の問題があるとは思いますけれども、ぜひ早急に、指定に向けて努力をしていただきたいと思います。 東京都は都立大塚病院を、これまで地域周産期母子医療センターにしておりましたけれども、これを総合の方に格上げするということを既に今月発表しました。同じように、国もこれを都に総合の方に指定をしてもらえるよう、この整備を早急にするとお約束いただけますか。
○舛添国務大臣 私自身は成育を子供で使っていますので、親として現場をよく知っております。 そういう中で、なぜ都が成育を総合周産期センターにしないか。それは、MFの、つまり母体の方で考えたときに、脳神経外科の設置というのを要件にしているからであります。ですから私は、これは都とも協力して、そこに脳神経外科がいれば、地域の周産期を含めて総合周産期になれるわけで、私が墨東病院にみずから乗り込んでいった最大の理由は、土日に当直医一人でやっていて総合周産期というのはちょっと羊頭狗肉じゃないかという憤りがあったから参りました。 しかし、これは地方の自治体、都とも協力して、そういう方向で大きく政策を転換しないといけないということで、まさに今の問題を昨晩の周産期と救急医の共同の検討会でやったところで、現在のところは、Nだけ、つまり新生児に対応できる、MF、母体だけ対応できる、両方対応できる、こういうマッピングをすることによって、基本的には全部受け入れる、その上でそこからの措置を考える、そういう方向にみんなかじを切ろうということで大体のコンセンサスが生まれつつあります。 行政としては、今の例だと、やはり成育に母体の方の脳出血の対応ができるような体制をやることがまず大事だと思います。そうじゃなくて、ただ総合周産期母子センターといって指定はしたけれども、前回の墨東とか杏林のようなケースのときにお医者さんがいないのでは話になりませんから、そういうことはよく協議して、私も委員と全く同じ問題意識を持っておりますので、都とも協力しながら、きちんとした病院の体制ができることによって周産期にという方向で努力をしてまいりたいと思います。
○岡本(充)委員 そういう意味では、まさに、きのうの第二回周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会、こちらの方で厚生労働省の雇用均等・児童家庭局母子保健課の方から報告があった資料の中を見ますと、実は、救命救急センターの指定を受けていない周産期センターが二十二センターあるということで、その中で、脳血管障害については、自施設で対応可能な施設と、自施設ではできないから、近隣に対応可能な医療機関があるから、私のところは総合周産期医療センターになりますというセンターが八センターあるわけです。 こういうやり方も私はあると思っていますし、東京都の場合であれば、まさにそれが近隣に幾つもあるわけですから、地方で努力をしているということをよく踏まえて対応していただかなきゃいけない。さっきの、脳神経外科がないからという理由は、後ほど御指摘をしますけれども、私は、やはり東京都の救急受け入れ拒否度が高い理由の一つにもなっているんじゃないかと思っています。 もう一つ、これは質問通告していませんので、私はこの場で指摘をしておきたいと思いますが、この資料を私は見ました。周産期医療協議会、全国四十七都道府県で設置済みだというにもかかわらず、開催回数は年間平均一・八回だというんです。そして、NICUの充足状況について把握していない自治体が二自治体、MFICUの充足状況について把握していない自治体が六自治体もある。もっと言えば、周産期医療関係者研修を開催している自治体が四十三だということは、残り四自治体は開催もしていないということになりまして、これがどこだということについても私は大変関心がありますが、通告していませんので答えてくれとは言いません。 こういった状況の問題意識を早急に私は改善してもらいたいと思うわけですが、大臣、いかがでしょうか。
○舛添国務大臣 私もこの結果を見て愕然ときたのは、それは国も一生懸命やりますけれども、都道府県を含めて、せっかくできた周産期のシステムを活用してもらわないといけない。 それで、今委員が御指摘のように、きちんとやっているところはやっているんです。例えば沖縄なんかの例では、絶対自分たちは拒否しない。なぜか。それをきちんと協議を進めていっているところもあります。 ですから、これはきちんと指導をしていきたいと思いますし、それから、私と知事会との定期的な協議もあります。そういう場で、直接知事さんにもこのことは申し上げたいと思っております。
○岡本(充)委員 きょう、国立成育医療センターがなぜ総合周産期母子医療センターになっていないかという話をしましたけれども、全国を見ますと、次の資料を見てください、三ページからですね。全国の総合周産期母子医療センター、本当に厳しい勤務環境の中で先生方が努力をされているというのがよくわかると思います。 常勤の先生が当直複数体制を組むのは大変苦しいだろうと思われる施設がある中で、私は大変不思議なのが、きょうは文部科学省にも来ていただいておりますけれども、やはり大学病院もぜひ手を挙げてもらいたいし、また、これは厚生労働省にお教えをいただきたいんですが、十分これに並ぶ施設を持ちながら手を挙げていない産婦人科、小児科を有する総合病院があると、これを見て私は思いました。そういうところについても手を挙げてもらえるように、とりわけ、文部科学省が関知しております国立大学病院に関して、また私立ももちろんそうでありますけれども、そういった大学病院の力ももっとかりるべきだと私は思っております。 そういった意味で、こういった施設が今後手を挙げていっていただけるように取り組むべきと考えますが、それぞれお答えいただけますか。
○戸谷政府参考人 お答え申し上げます。 今先生御指摘がございました大学病院の状況でございますけれども、私ども伺っているところでは、全国七十五カ所、総合周産期母子医療センターがあるうち、大学病院の関係は約四〇%弱、二十八施設ということで今対応させていただいているところでございます。 この総合周産期母子医療センターの指定につきましては、これまでもお話がありましたように、各都道府県の実情に応じまして、地域医療計画あるいは基本的な方向を定めた上で、各都道府県においていろいろ御判断があるというふうなことで伺っておりますけれども、文部科学省といたしましては、今御指摘のありました各大学のNICUの整備状況、あるいはMFICUの整備状況につきましても、今、全体としていろいろ調査、把握に努めているところでございます。 昨今の周産期医療をめぐる状況にかんがみまして、大学におきましても産科、小児科医療の環境整備を図ることは極めて重要である、そういったような観点から、平成二十一年度の概算要求におきましても、NICUの設置そのもの、整備も含めまして、今関係予算の要求もいたしておるところでございまして、今後、私どもといたしましても、必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○村木政府参考人 今、周産期医療ネットワークの整備の考え方は、基本的には、総合センターは三次医療圏に一カ所、地域のセンターは総合センター一カ所に対して一カ所ないし複数箇所、こういう考え方でおります。 地域の中で、限られた医療の資源でございますので、それぞれセンターに指定されたところは大変厳しい状況で勤務をしておられるということは、先生おっしゃるとおりでございます。その場合に、センターの箇所づけをふやした方がいいのか、あるいは限られたセンターにむしろ資源を集約した方がいいかということは、地域によっても実情が違うと思います。 先ほど先生が御指摘をくださいました協議会などをもっと活性化して、今の形でいいのか、もっとセンターの箇所数をふやした方がいいのか、それぞれの地域でもしっかり御検討いただく、それで、大学病院も含めて、新しくセンターの指定を受けるために各病院の協力が必要ということについては、厚生労働省としてもしっかり応援をしていくという形でやりたいと存じます。
○岡本(充)委員 特に山形と佐賀県は、これはセンターがないんですね。そういうところは、大学病院、やはりこれはみずからまず率先してというような考えはどうなんですか、ないのですか。
○戸谷政府参考人 今御指摘いただきました山形と佐賀の状況でございますけれども、基本的には各大学での体制整備その他の点から、いろいろ大学においても御検討いただいているというふうに私ども伺っておりまして、今御指摘いただいたうち、山形県については、今、できるだけ前向きに考えたいということで検討を進めているというふうには伺っております。
○岡本(充)委員 先ほど、三十分という話をしました、帝王切開までの時間ですね。地理的要因もあるんです。三次救急に一カ所でいいのかどうか。圏内に一カ所あればいいか。やはり三十分でたどり着けない地区も僕はあると思います。そういう意味で、もちろん、地域の協議会を年一回から二回しか開かないみたいな話ではどうなのかなというふうに思うわけです。 もう一つ、手を挙げない理由の一つに、大臣、やはりそのメリットが病院にあるのかということがあるんだと僕は思っているんですね。ちょっと話がかわりますけれども、がん診療連携拠点病院、今回、五・一億円予算要求してみえます。この拠点病院についても、拠点病院になったことによってむしろ大変になって、お金がかかって、周産期センターもそうです。センターに指定されることによって、むしろ病院としてやらなきゃいけないことがふえて大変になる、だからメリットもないというふうに考えられているところがあるんじゃないかと推察するわけですけれども、こういったところをやはり克服していただきたいと思うんですが、大臣、決意を。
○舛添国務大臣 大学病院に手を挙げてほしいというのは私も全く同じ思いであります。 昨日の検討会では、東京では昭和大学、神奈川の北里大学、それから大阪の大阪大学、基本的に完璧に受け入れられるようにしようということで、そのときに、やはり大学病院というのはすべての診療科が基本的にそろっていますから。 先般、東京のある大学病院のトップの方とお話をする機会があって、手を挙げたいということをおっしゃっていたので、それはぜひやってくださいということは私からも申し上げておりました。そして、どういうメリットがあるかというと、補助金を含めてさまざまな加算がありますから、経営的に見たら、それは非常にプラスになると思います。 ただ、それだけの責任があって、重責を担うだけの体制が整っていないということでちゅうちょなさることもあると思いますので、委員の問題意識を私も共有しておりますので、何らかの形で、率先して手を挙げられるようなところが出てくるように努力をして、環境整備をやっていきたいと思っております。
○岡本(充)委員 それでは、職員の倫理規程について質問をしたいと思います。 前回の質問でも私は問うたわけですけれども、平成十九年十二月の事務次官通知をもってしてもいまだに続いている。どのようなアルバイトをしているか、報酬を得ているかという実態が大変わかりにくい。もっと言うと、きのうの夜いただきましたが、無報酬でやってみえる方もみえるようですけれども、これが業務にどういう影響をしているかということについても、非常に私は不安を持っています。きょうはちょっと間に合いませんでしたが、資料をつけませんでしたけれども、平日に講演会を重ねてみえる先生も無報酬でみえるようであります。 そういった意味で、私は、やはり本来の業務に専念をしてもらいたいという思いも持っているわけですけれども、今後、独立行政法人になったときには、さらに懸念を私は強めています。独立行政法人になった暁に、前回わたしが指摘をしたような、当時の茂木委員長に松本清張の「点と線」だと言われたような、あのバイトの状況に戻るんじゃないかという懸念を持っていますが、こうさせないための措置をどうとるのか、お答えいただきたいと思います。
○外口政府参考人 非特定、すなわち非公務員型独立行政法人における職員の職務に係る倫理の保持につきましては、国家公務員倫理法におきまして、国の施策に準じて必要な施策を講じなければならないこと、各省各庁の長は、所管法人に対して必要な監督を行うことができることとされております。 職員の職務に係る倫理保持に関する施策の具体的内容につきましては、この考え方を踏まえつつ、独立行政法人化後の各センターにおいて、就業規則や倫理規程により適切に定めるべきものであります。 独立行政法人化後のセンターにおきましては、講演等の実施により職務遂行への支障が生じるなど、公正な職務の遂行について国民の疑惑や不信を招くことのないよう、厚生労働省としても、職員の職務に係る倫理保持について必要な監督を行ってまいりたいと考えております。
○岡本(充)委員 その監督をした結果については御報告いただけるんでしょうか。
○外口政府参考人 独立行政法人の業務の内容につきましては、こういった倫理面も含めて、よく国民の皆様の理解が得られるよう、できるだけ公表していきたいと考えております。
○岡本(充)委員 できるだけではいけなくて、やはり問題意識を持っているわけですから、しっかり公表していただきたい。大臣、お願いします。
○舛添国務大臣 独立行政法人の運営というのは、公平性、透明性がきちんと担保されなきゃならないと思いますので、その方針に従ってきちんと対応したいと思います。
○岡本(充)委員 その上で最後の質問です。 きょうは医薬食品局長もお越しでありますけれども、新聞にも載りました、薬事・食品衛生審議会薬事分科会の審議会委員の、製薬メーカーからさまざまな便宜供与等を受けながら、これは実は採決等に参加ができない、議決に参加できないというような実態も報告をされておりましたけれども、私は、委員の選び方もぜひ考えていただきたい。 そういう多額の報酬を得ている人を選ぶ、もちろん選ばない方法もあると思います。地方にはそういう意味で有能な人材がいっぱいいます。各種審議会、厚生労働省の審議会もそうですけれども、東京かいわいの方に非常に偏っているような印象も持つわけでありまして、そういう意味では、ぜひ、この選任をそもそも見直していただきたいということ。 それからもう一つは、こういった多額の報酬をやはりこれも同様に得ていることは、国民の皆様にさまざまな疑念を抱かせる可能性もありますから、この五十万、五百万という基準の内容をつまびらかに明らかにするとともに、こういった疑惑を招くようなことはしないでいただきたいと考えておりますが、短く御答弁をいただいて、終わります。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘でございますけれども、現在、審議会の運営につきましては、中立性、公平性、透明性を確保するという観点から、医薬品の承認審査の個別の審議ごとに利益相反のチェックを行っているということでございます。 五十万、五百万という基準をもちまして現在運営しているところでございますけれども、この基準につきましても、現在、検証・検討委員会を設けまして、これについて、適切かどうかの検討を行っているところでございますので、またそれを受けまして適切に運営していきたいと考えております。
○田村委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 先ほど柚木委員からも御指摘があったわけですけれども、麻生首相の知事会での、医師は社会的常識がかなり欠落している人が多いという発言について、私もやはり非常に驚き、また、このような方が政権を担っているというのは許されないのではないか、このように思いました。大臣が、誤解を招く発言は気をつけられた方がいいとコメントをされた、その誤解という表現に強く違和感を持っております。 また、大臣は、十日には目の前で二階経産大臣から、政治の立場で申し上げるなら、何よりも医者のモラルの問題だと思う、忙しい、人が足りないというのは言いわけにすぎない、こういう驚くような発言を受けたわけです。このときは目の前にいらっしゃったわけですから、機会をとらえてという必要もなく抗議をされたかと思うんですが、いかがでしょうか。 各界から激しい抗議が来ました。先ほど来も話があるように、本当に深刻な医師不足、また、過労死寸前の状態で必死で支えている現場の皆さんに、冷や水を浴びせる状況ではないか。二階大臣と麻生首相の発言は何か地下水脈でつながっているのではないかと思いたくもなるわけであります。 こうした事態に対し、大臣の率直な感想と決意を伺いたいと思います。
○舛添国務大臣 二階発言、麻生発言について、私の立場からは適切でないということを既に申し上げております。現場の勤務医の、悲鳴を上げながらやっている状況の方々、こういう方々の勇気をくじくということも明確に申し上げております。 個々の政治家がどういう発言をするか、そういうことはそれぞれの政治家の責任において行わないといけないと思いますけれども、産科、小児科、救急医療、今大変な状況にあるところに全力を挙げて取り組んでおりますので、両者とも発言を撤回し、謝罪をなさっておりますので、そういう謝罪と反省の上に立って、政府一丸となって、いわゆる医療崩壊と言われている状況に対して全力を挙げて取り組む、そういう決意でございます。
○高橋委員 ありがとうございます。 そこで、二月二十六日の予算委員会でも、私、医学部の定員増を抑制するという閣議決定を撤回せよということを大臣に求めました。そのときには、撤回という言葉は大臣は使われませんでしたけれども、不足をしている、新しい方針で臨むと発言され、その後の閣議決定で撤回という、そして、昨年の緊急医師確保対策と合わせて今は六百九十三名でしょうか、増員ということで、現実に動いたということは多としたいと思っております。 ただ、現場では、十年も待てないという悲鳴というか意見があふれております。私は、明確にふやすのだというメッセージが今出た、ですから見通しは出た、だったら、そこまでどう頑張っていけるかという点では、やはり最も逼迫しているところに真っ先に手当てがされるような政策が求められているんだろうと考えております。 実は、十六日付の地元紙で、東奥日報ですけれども、地域医療に光見えずという記事がございました。定員増は結構なことだが、指導する医師はいるのかという県内医療関係者の声を紹介しております。その本意は、要するに、増員をした学生をしっかり指導していくための教員が当然必要である、そのために、逆にまた引き揚げられてはたまったものではない、そういうことが当然あるわけですよね。 ですから、定員増に見合う教員、設備などの受け皿がどうなっているのか。まず、この点、文部科学省に伺いたいと思います。
○戸谷政府参考人 お答え申し上げます。 定員増につきましては、今先生からのお話がありましたとおり、平成二十一年度の医学部入学定員を八千四百八十六名まで増員するということにしたわけでございます。 それで、その定員増に伴いまして、当然学生さんの数がふえるということによりまして、顕微鏡、トレーニング教育機器あるいは解剖実習台、さまざまな設備、備品関係も必要だということで、これにつきましては、先ごろ成立いたしました補正予算の中で、六十億円手当てをいただいているというところでございます。 また、御指摘の教育指導体制の整備という観点につきましては、現在、平成二十一年度の概算要求におきまして、医学部の少人数教育に支障が生じないような教員配置等に必要な経費につきまして今要求をさせていただいているところでございまして、予算の確保につきましては、また努力してまいりたいというふうに考えております。
○高橋委員 今、補正予算六十億とおっしゃいましたけれども、四十億じゃないでしょうか。
○戸谷政府参考人 関連の部分も含めまして六十億というふうに申し上げました。純粋な教育設備が、今御指摘いただきましたように四十億円ということでございますけれども、大学病院そのものの例えば感染制御とか防御システムとか、これも教育研究にかかわる部分の設備の充実ということで二十億円ございまして、両方合わせて六十億円ということで申し上げました。
○高橋委員 はい、わかりました。 要求額からは若干少ないけれども、受け皿に支援をするということは補正で決まった。ただ、今説明を聞いていただいたように、人の配置については特にめどが立っていない。それは大学の中の努力に任せられるということになると思うのですね。その点では、やはり厚労省と文科省が力を合わせて支援をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。 そこで、今、文科省と共同で、臨床研修制度のあり方等に関する検討会、これは年内にも報告をまとめようということで取り組んでいるということを承知しております。心配しているのは、今日の医師不足の要因をひとり臨床研修医制度のせいにするというのではまた困るわけです。 大臣は、検討会の中で、研修期間を一年に短縮してはどうか、一気に八千人医師がふえ、即効性があるというふうな発言をされたようでございます。 これはやはり、いかがなものか。幅広い基礎的臨床能力を持つ医師を育てるというのが本来の趣旨ではなかったか。それがさまざまな弊害が起こっているというのは当然見直しをしなければならないけれども、しかし、即効性のために短縮をしたり、あるいは偏在があるからそこを義務づけるとか、そういう若い人たちが本当に定着するのだろうかという気持ちにこたえられるだろうかということを最優先のプログラムにしなければならないというふうに私は思っているのですけれども、この点に関して一言お願いいたします。
○舛添国務大臣 いろいろな論点を今、文部科学省とともに、この検討会で議論しております。 新しい研修制度が医師不足の大きな原因だという声がたくさんありますから、例えば二年を一年にするという案もありますよ、そういう意見もありますよということを申し上げた。しかし、新しい制度のいい面もたくさんありますから、これは現場に今アンケート調査を行っておって、学生の意識、教える方の意識、そういうことを含めてやりたい。 ただ、卒前、卒後、両方の研修があるんですけれども、卒前に研修したことをまた卒後で漫然とやっているというようなことはやはり改めるべきではないかとか、さまざまな論点がありますので、いずれにしても、この研修医制度だけにすべての責任を帰しているわけではありません。大きな、医師不足を含めてさまざまな問題、訴訟リスクの問題、女性の医師がふえている問題、総合的にやる中の一環としてこれもやっておりますので、そういう観点から、結果を待ち、そしてきちんと議論した上で、改善すべきは改善したいと思っております。
○高橋委員 十分に広範な現場の声を聞いて取り組んで、よりいいものにしていただきたいと思います。大臣の発言がそのように非常に影響力を与えるということもございますので、あえて指摘をさせていただきました。 そこで、もう一度大学の話に戻るのですけれども、私は地元の大学の学長さんともお話をしたことがあるわけですけれども、高齢化が進む中で、やはり大学病院は地域医療の担い手でもある、同時に医師を養成し、かつ高度な医療研究も求められる、しかし、そういう中で、人も金もないという状況で悲鳴が上がっております。 資料の二にありますように、国立大学法人運営費交付金がこんなにも下がっておりまして、〇四年度から、たった四年間で六百三億円も削減をされている。そういう中で、悲鳴が上がっているよというのが資料の三、十一月十七日付の朝日新聞でございます。国立大学長へのアンケートで、約九割が、課題として運営費交付金などの予算配分の仕組みを問題点に挙げている。 特徴は、二段目に書いてあるのですけれども、東大や京大などの七つの旧帝国大学は削減の影響を感じていなかったということで、非常に格差が拡大しているのではないかということを指摘しているわけです。文科省の「努力や成果に配慮」と書いてある記事の中にも、「財務面で「有利」な法人と、そうでないところはあると思う。」というコメントが若干載っているということがあります。 八割の六十六大学が「外部資金を獲得しようという意識が強まった」、それになじまない基礎的研究や萌芽的研究を維持するための研究費に影響が出ているというふうな声が上がっており、教員削減に伴って授業科目が減少している、学生の選択幅を狭めたとか、資料が配れないとか、そうしたさまざまな声が出ております。 やはりこれ以上の交付金の削減というのは限界に来ているのではないかと思いますけれども、文科省に伺います。
○戸谷政府参考人 御説明申し上げます。 国立大学法人の運営費交付金につきましては、法人化時の平成十六年度と平成二十年度の予算を比較いたしますと、御指摘のとおり、各年減少ということでございまして、十六年度と二十年度で比較しますと、約六百二億円の減額というところまで今来ておるというのは事実でございます。 この規模についての規模感で申し上げますと、単科大学にしますと、大体、二十一大学分全額の額になる、あるいは京都大学の一年間における運営費交付金全体の額にも相当することになっておるということでございます。 法人化以降、各国立大学におきましては、人件費を初めとする経費節減や外部資金の獲得などに懸命に努力をしていただいておるところでございまして、この削減にも、そういった面からいろいろ対応していただいているということでございますけれども、確かに、大学の方から、そろそろこういった対応についても困難な状況にあるのではないかといったようなことについては、私どもとしても聞いております。 文部科学省といたしましては、歳出歳入一体改革ということもございまして、この政府の方針も踏まえまして、引き続き、大学に対しましては一定の効率化の努力はやはり求める必要があるというふうに考えておりますけれども、いずれにいたしましても、この国立大学運営費交付金は極めて重要な経費ということでございますので、安定的、継続的な教育研究の実施に必要な運営費交付金の確保につきましては、今後とも努力してまいりたいというふうに考えております。
○高橋委員 今のお答えは、一定、問題意識が共有できているのかなというふうに思いましたので、一路削減の計画に対して、何とかこれの歯どめとなるような方向を強く求めていきたいと思います。 実は、今回のNC法案は、まさに今大学との関係で指摘をしたこと、このことが問われているんだと思うのです。 資料の一枚目につけましたけれども、研究開発強化法、実は、NC法案をこの委員会で審議していたときには、まだこれは出ておりませんでした。これが六月に成立をして、国立がんセンターなどの国立高度専門医療センターが、今やっているこの法案が成立すれば研究開発法人に移行するということが附則に明記をされているわけです。それで、今度、それがどういうことになるのかということを伺いたいわけです。 まず、人材確保の問題であります。 研究開発法人は、人材活用等に関する指針を作成しなければならないというふうにあります。これは義務づけであります。そして、若手研究者や卓越した研究者の確保をその方針の中に盛り込むということになっておりますが、そのことと現定員との関係がどうなるのかが一点。 そして、二人夜勤や月九回以上の夜勤が常態化しているということを前回の委員会でも指摘をしました。そういう中で、臨床現場にいる医師、看護師の確保がどうなるのか。本来は、国立ではないので、五年、五%から外れるはずだと思いますけれども、その点をまず伺いたい。
○外口政府参考人 まず、研究開発法人になることによっての人員面でのメリットでございますけれども、これは、例えば、任期つき研究者のうち一部を、総人件費改革の取り組みの削減対象の人員及び人件費から除かれることという項目がございます。こういったことによりまして、より積極的な研究の実施などが可能となり、迅速に研究結果を得ることができると見込まれているものと考えております。 それから、独法化によって一般の医師、看護師等がどうなるかということでございますけれども、独法化により、総定員法の規制がなくなるわけでございます。もちろん、行革推進法等のいろいろな制約もあるのでございますけれども、さきに独法化した国立病院機構における常勤職員数については、十六年一月が四万六千人だったものが、十八年一月が四万八千人、二十年一月が四万九千人とふえておりますので、これは効率化すべきところは効率化しながらも、独法という柔軟性の中で、必要な医師、看護師等の職員の確保には努力してまいりたいと考えております。
○高橋委員 引き続き確保に努力をしていただきたい。現場は本当に悲鳴が上がっております。 それで、国際競争力のかけ声のもと、外部資金獲得が前面に出て、そしてまた評価もされるとなったときに、ナショナルセンターの使命である高度専門医療の研究や均てん化との関係で障害がないのかということが心配をされます。先ほどのアンケートで出された国立大学長の指摘も、まさにそこに共通しているものがあったのではないか。 既に先行している独法では、外部資金を獲得するための資料の作成、獲得後も、運営費交付金による業務、外部資金による業務との切り分けが求められるようになり、業務量の増大が指摘をされております。また、運営費交付金の不足で、必要な検査機器さえ満足にそろえられないという声も上がっています。研究の重点化、これは法律そのものにそれが書かれておりますので、研究の重点化による弊害はないのか。 あるいは、NCは、やはり外来を通し、医療を提供しながら、がんですとか神経難病ですとか感染症ですとか、ケースを積み重ねて研究に生かすという性格を持っています。ここが効率化や採算という名目で切り分けられるようなことがあってはならないと思いますけれども、その点についていかがでしょうか。
○外口政府参考人 研究開発法人となります国立高度専門医療センターでございますけれども、これは単に研究機能だけではなく、病院機能とあわせ持っていることが一つの強みでもございます。こういったことで、研究開発法人となることで、病院機能を基盤として研究機能の強化を図る臨床研究重点型病院というものも、もう一つ目指していきたいと考えております。 それから、議員御指摘の研究の重点化のことでございますけれども、これは、例えば、必要な疾病メカニズムの解明とか長期間の疫学調査とか、こういった基礎的な研究も行うこととしております。 いわゆるトピックスを追い求めるような研究でない、地道で着実な研究は大変大事であります。そういったことも踏まえながら、よりよい国立高度専門医療センターにしていきたいと考えております。
○高橋委員 もう一言だけで終わります。 ことしは、ノーベル物理学賞、化学賞ということで、日本の科学者が四名も受賞されるという非常に喜ばしいことがございました。同時に、驚くのは、これらの研究がいずれも三十年以上も前に行われた、純粋に基礎的な研究であるということであります。 下村脩さんが、毎日毎日家族でクラゲをとって八十五万匹、これをとらなければ今日の医療へのあの目覚ましい貢献はなかっただろうということで、日本学術会議なども、ここに学んで、基礎的研究を重視すべきだと言っているわけであります。 ところが、先般、二〇〇三年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんは、総合科学技術会議の評価でCランクにされたということがあったわけですね。外国の通信社が本当に驚いた。今、この基礎的研究を始めるとすれば、この四人の方も下手をすればCランクになるのではないか。そういうことがやはりあってはならないのだということで、基礎的研究が、諸外国に比べても、日本は非常に比率が低いです。ここは絶対におろそかにならないように、予算の配分をしっかりお願いしたいということを指摘して、終わりたいと思います。
○田村委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 まず、本日の法案の審議に当たって、これはあらかじめお伝えしていませんが、舛添大臣に本質的なところでお伺いを申し上げたいことがございます。 今、日本は未曾有の金融危機に直面しておる。失業者もあふれ、さらに金融不安も増大するという中で、しかし本質的に重要なことは、これから日本の社会が、あるいは国が、どのような将来への夢や希望を持って生きていくかということであろうかと思います。 その場合に、国民の多くが願い、求め、また現実にその道があるというのは、例えば環境立国、あるいは医療立国、そして教育立国。国民のだれもに聞けば、今充実してほしいものは医療と教育である。その教育は、初等教育から中等、高等教育、あるいは職業人としての教育ということに集約されてくるのではないかと思います。 その中で、先ほど高橋委員もお取り上げになりましたが、既に大学の独立行政法人化というものが平成十六年から行われて、その結果についてまず検証すべきではないか。特に、先ほどの高橋さんのお示しいただいた資料にもございましたが、大学の独法化によって大学に入るお金が減り、それによって、現状で、研究のみならず学生教育にも支障を来すと思っておられる大学が四割ある。私は著しい危機だと思いますが、大臣はこのことをどう御認識でありましょうか。 私は、先ほど高橋さんがおっしゃった二つの点、地方大学が非常な格差の中で、医学部とて医師を受け入れられなくなっている。都市の、大学がたくさんあるところにも問題はありますが、特に青森、秋田、東北地方等々はそうした実態が強うございます。大学が、教育に本当の意味で立ち向かっていけないような厳しい状況だと認識しているということについて、まず大臣の御所見を伺います。
○舛添国務大臣 独法化することによって、大学がどういうふうによくなり、またどういう問題が起こったか、これはきちんと検証してみないといけないと思います。 私は独法化される前の大学に奉職をしておりました。そして、やはりそこにさまざまな問題がある。例えば、外部との人的交流がうまくいかない。それは、三十前後で助教授になって、論文一つも書かないで定年退職まで、書かない方がもっと早く教授になるなんてばかなことが起こっていたから、私は私のいた大学をやめたわけですが、そういう競争のないような形でいいのかなと。 それから例えば、私は法学部ですけれども、新しい証券法なんという講座を開こうというときに、株の取引や証券を何にもやったことのない人に聞いたってわかりませんから、それは外からいい先生を持ってくる、こういうことを柔軟にやらないと私は大学はだめだなと思った経験があります。そういうことが独法化によってよくなったとすれば、これは結構でありますし、資金についても外部からも得ることができる。さまざまないい点はあると思います。それからもう一つ言うと、大学自身、独法化になっても努力は重ねないといけない。 しかしながら、今御指摘のような問題もあると思いますから、これは、きちんとした検証を私自身はやっておりません、文部科学大臣でもありませんし。したがって、そういう検証結果があればきちんと検討させていただいて、必要な改善もやりたいと思っております。
○阿部(知)委員 確かに、舛添さんが文部科学大臣であったらよかったなと思いますが、残念なことに厚生労働大臣ですし、でも、少なくとも、国立のナショナルセンターの独法化に当たっては同じことがある種起こり得るんだということを認識していただかないと、文部省だから知らないと言われたら、やはりちょっと大臣らしくないと思います。私は、それほど今のこのナショナルセンターの独法化は大きな、逆に時代に逆行する、もしかして、これから日本が生きていこう、活性化していこうと思う分野をつぶしかねない選択なんじゃないかと思うわけです。 ちなみに、去年の平成十九年三月二十九日、民主党の広中和歌子さんが参議院で、国立大学の独法化はどうでしたかということをお尋ねであります。簡単に答弁を、これは政府参考人の答弁ですが、財政面では、特色ある大学には金が来るようになった、受託研究が一千億円くらいにふえた。運営面では、これも特色ある大学にはいろいろな企業と連携ができるようになったし、人材も自由になった。ところが、人事面、ここで大きな問題が、ここでは問題と認識せず報告されております。 実は、四十四大学で五百十六人でありました教員の任期制、要するに任期を区切った教員ですよ、三年たったら終わり、非正規雇用と言ってもいいでしょう、そういう方の任用が十二年度には四十四大学で五百十六人であったものが、平成十六年度には七十七大学で六千九百人。七千人弱です。結果的に、十倍のオーダーでふえました。 特に、私は理系の大学が深刻だと思うんです。ポストドクトラルフェローといって、大学院が終わってもその後の、いわば就職もない人もたまっておりますし、また、運よく非常勤に任用されても三年間等々であります。となると、今、いわゆるワーキングプアという言葉が使われていますが、それは何も、私がせんだって問題にした生産ラインだけじゃなくて、ホワイトカラーで、大学等々で学びその専門知識を生かしたい人たちすら、実はワーキングプアになっている。 これは日本の大学の独法化が、先ほど皆さん御指摘になりました、とにかく運営交付金を五%、五%、五%削って、金をけちって独法化したことの大きな負担を今の若い世代が背負っているということなんだと私は思います。それでは日本の教育もよくならないし、人にこそ投資しなきゃいけないこの国が、何の資源もないんですから、ますます落ち込んでいくと私は思うんですね。 そこで、大臣にお伺いしたいです。 実は、これも大学の医学部の医師不足、これについては、長い間不足じゃないと言われながら、そうした閣議決定もされながら、このたび見直されるようになった。そのことは大臣の御尽力もあり、これは評価するものです。そして一・五倍にふやすとおっしゃいましたが、それを大臣はさらに、十年間でとおっしゃいました。そうすると、毎年どんなプランでふやしていかれるのか。 この十年間で一・五倍というのは政府方針でありますか、それともまだ舛添私案で、舛添さんが頑張ってアクションプログラムでやってくださることでしょうか。お願いします。
○舛添国務大臣 これは、私のもとの「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会で取りまとめまして、今おっしゃられたように、OECD三十カ国中、お医者さんの数でいうと二十六位と、人口十万当たりの医師数ですけれども、低いということ。それで、OECDの平均のお医者さん数が一・五倍であるということで、一・五倍ということを考慮していくわけで、一人前のお医者さんにするには十年ぐらいかかるからということで、そういう十年計画ということを提案しているわけであります。 もちろん、その状況を見ながら、微調整は途中でやることはやりたいと思いますけれども、こういう方針を私どもは打ち立て、そして、とりあえず六百九十三人という増員を図ったわけでありますから、もう私の私案というよりも、この増員が今回決まったということで、途中でかじのとり方が逆方向に行かない限りは、十年計画で五〇%増しということは実現できると思っております。
○阿部(知)委員 では、大臣に確認ですが、ことしは八千四百八十六人になるんですね、次の年の四月の定員は。その次の年は九千二百とか九千三百とか、そしてさらにその次の年は一万人とか、こういうことと、しかと考えていいんでしょうかというのが一点。 それから、先ほど高橋さんが御指摘になりましたが、実は、こうやって大学の医学部定員はふえても、教える側の定員は全然ふえていないんですね。きのうもこれは文部科学省にもお伺いいたしましたが、定員増は、先ほどはちょっとファジーな御答弁でありましたが、一体だれが教育に携わるだろう。顕微鏡台があって解剖台があっていろいろな機材があっても、教える人がいなければ、医学部というのはマンツーマン教育にとても近いわけですから、実際、ふえた学生の質を担保できません。 ここで大臣に明確にしていただきたいんです。毎年六百人とか八百人ふやしていくなら、それに見合った教育スタッフの充実と人件費の手当てがなければやれません。また、はっきり言って、やるべきでもないんです。質の悪い医師を生み出したら、患者さんがその被害をもろに受けるわけです。私は、これは国策として、国家政策としてけちってはいけない、きちんと金もつけ、人もつけ、内容を充実させていくべきと思います。大臣、どうですか。毎年六百、六百、六百。 そして文部科学省の方には、じゃ、それを担う教育スタッフはどうやって担保してくれますか。お願いします。
○舛添国務大臣 例えば、当面、私学というかそっちの方の病院について言うと、私立大学については、もともと百二十という定員があったのに百で抑えてきているわけです。ですから、今百二十に戻しても、スタッフの数は当面はあります。 しかし、将来的に、今言ったようなことを考えないといけないとともに、今度は逆に、ただ単にお医者さんをふやすということじゃなくて、どういうカリキュラムで卒前、卒後の研修も含めてきちんとやるのか、それを見直す必要があるので、文科省とともに、この研修制度、もっと言うと、研修制度というより一人の学生が一人前になるまでのそのプロセスについて総点検をする。無駄なところがあれば、私が先ほど申し上げたように、卒前、卒後で同じ研修をやっていて学生が寝ている、こういうことも状況を聞いています。そういうことも含めてきちんとやる。 やはり教える先生をしっかりしておかないと、いい学生は育たないと思っております。
○戸谷政府参考人 今回の定員増の関係につきましては、今大臣の方からお話がありましたとおり、今回、基本的には、現状の各大学の収容能力を前提としてということで、過去最大程度までといった考え方で定員増を図ったということでございます。 先生よく御案内のように、医学教育は、基本的には、収容定員にかかわらず基礎、臨床、教養等の多岐にわたる科目の開設が必要でございます。先ほど申し上げましたように、過去最大程度といった中では、既にこういった関係の先生方については、基本的には現状で配置されている、そういった範囲の中で定員増を図ったということでございます。 ただ、実習の多い科目あるいは少人数教育が必要な科目等、きめ細かい指導を行うということも当然必要でございますので、それにつきましては、先ほど申し上げましたように、現在、概算要求を行っているということでございます。
○阿部(知)委員 悪いんですが、現在の概算要求は人の手配は全くないんです。それは高橋さんも御指摘されたじゃないの。きちんと、一人一人の委員の答弁にまじめに、そして繰り返さず答えてくださいよ。 あなた方が要求しているのは、さっきの四十億プラス二十億、そして地域医療貢献プログラムとか、プログラムを組む方にはほかに二十六億とか、あるいは養成環境整備事業というのをやるらしいですが、それは八十九億となっていますが、それは決して教育スタッフの費用じゃないんですよ。 そして今、過去最大とおっしゃいましたね。でも、過去最大よりも最大程度、過去最大は八千二百八十人ですよ。既にもう二百人ふえているんです。 私が質問したいのは、来年さらに六百人ふやし、その次、一万人のオーダーにいったときですよ。年々ふやしたら、すぐ足りないじゃないの。どうして、そこまで計画性を持ってやらないんですか。これだけ困窮していて、医療現場が悲鳴を上げて、そこで総理が言うことには医師の素質の方に問題がある。認識が全く違いますよ。と同時に、お金もつけないで人もつけないで、人なんか育てられないんですよ。 大臣、この点はきちんとアクションプログラムしてください。お金も踏み込んでです。そうでなければ絵にかいたもちになります。私たちは、今真剣に、医療現場が崩壊の状況の中で大臣が一・五倍までふやそうと言ってくれたら、本当にそうだと思います。それを現実に担保していただきたいです。 そしてさらに、このナショナルセンターにあっても、実は、医師の生涯教育にとって極めて重要な役割をしていると私は思います。前にもお話ししたように、私は国立小児病院で後期研修をしました。当時の給与は十三万だったと話しましたが、さて、今どうであるかというので、大臣に一枚追加した私の資料を見ていただきたいですが、レジデントの定数と給与状況というのがございます。 大体、レジデントになる年齢は二十八から三十歳くらいだと思います。幾ら上がったといっても、今、年間四百、私のいた小児病院は四百七十七万円。私の十三万だった時代よりは、年収二百万もいかなかったから、いいとは思います。三十年たって、そして、ちょうど働き盛り、一生懸命実力を磨く人たちがここには後期研修、レジデントとしていて、この給与です。 これからまた独法化の中で、どんどん運営交付金を下げられていって、果たして本当にこの方たちの身分改善をしてあげられるんだろうか。医師が今派遣等々で行けば、五千万とかそういう給与を一方で取るわけですよ。明らかに医師の中にも格差が設けられ、しかし、ここで一生懸命やろうとする人たちを、将来、がんの領域やあるいは小児の領域や循環器の領域で、本当にいい質の医療を担ってくれる人たちに育て上げなければ、私たちの国はつぶれるんですね。 ここで独法化に伴って、この方たちの待遇は、私はきのう聞いたら現状は維持しますと。そんなものじゃ困りますね。よくなる担保は何でしょう。これは医政局でも大臣でも結構です。お願いします。
○外口政府参考人 独立行政法人化後におきましても、国立高度専門医療センターにおいては、人材育成は重要であります。 平成十九年七月に策定された国立高度専門医療センターの今後のあり方についての有識者会議の報告書におきましても、世界レベルの人材を輩出できるよう、戦略的に精鋭の育成を行うこととされており、これを中期目標に位置づけることを考えております。 レジデント等の育成の問題でございますが、質の高い研修を担保するために、病床や症例数、指導医の数等を総合的に勘案する必要がありますが、今まで以上に、我が国の医療政策の牽引車としての役割を継続的に担えるよう努力してまいりたいと考えております。 正規の職員につきましては、さきの人事院勧告のときに、初任給調整手当等で大分上げていただきました。残念ながら、レジデントについてはまだ処遇は改善されてはおりませんけれども、努力していきたいと考えております。
○阿部(知)委員 何度も言いますが、運営交付金を削ったら努力もできないんです。努力を担保するものがないんです。そして、医療という本当に今、国民が最もお金をかけてほしい分野ですよ。そして、いい医者が育ってくれることを何より願っています。 ちなみに、大臣、最後に一言だけ。 がんセンターがありますね。例えばアメリカですと、がんセンターに相当するものに年間かけられる予算は、日本円にすると五千億です。日本は五百億です。けたが違います。その足りない分を、例えば、これからどんどん寄附で稼ぎなさいというのが今回のやり方です。しかし、寄附には必ず利益相反というものが伴います。ひもつきの金、そして安上がりの教育、こんなことをしたら、我が国は本当に将来を失うと思います。 私は本法案には反対ですが、以上をもって質問を終わります。
○田村委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○田村委員長 この際、本案に対し、後藤茂之君外四名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。岡本充功君。 ————————————— 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○岡本(充)委員 ただいま議題となりました高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、国は、国立高度専門医療研究センターの調査、研究等を行う能力の強化等を図るため、必要な財政上の配慮をするものとすること。 第二に、政府は、法施行後三年以内に、その業務として研究及び開発を行う他の独立行政法人の見直しその他の独立行政法人に関する制度の見直しの状況を踏まえ、国立高度専門医療研究センターの組織及び業務について、独立行政法人として存続させることの適否を含めた検討を加え、必要な措置を講ずるものとすること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○田村委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○田村委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。高橋千鶴子君。
○高橋委員 私は、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に反対の立場から討論します。 反対する第一の理由は、国立高度専門医療センターを独立行政法人化するねらいが、財政の効率化、公務員削減先にありきだからです。 国立病院・療養所が独立行政法人化する際、国立高度専門医療センターは、国が、役割であります政策医療のネットワークの中心として高度先駆的な医療を担うという中で、特に研究機能のウエートが高い、あるいは国の医療政策の企画に深くかかわっておる、あるいは専門的な技術者に係る研修も実施しておるなどの特徴もあるとの理由で、国の機関として存続することが決められました。 国立高度専門医療センターは、国の医療政策を具現化する施設であり、今日その役割は引き続き重要性を増しています。にもかかわらず、財政の効率化、公務員削減を優先し、独立行政法人化することは、医療提供における国の責任と役割を大きく後退させることにほかなりません。 第二の理由は、国立高度専門医療センターの独立行政法人化は、医療の質の低下を招き、その果たすべき役割の後退を招くからです。 国立高度専門医療センターの医療スタッフは、国際機関に派遣中の医師十名、看護師四名を現員に含めても、〇八年十月一日現在で医師八十六名、看護師六十七名が定員割れしており、大幅増員が緊急の課題となっています。しかし、独立行政法人は、経営の効率化を名目に運営費交付金が毎年削減されています。そのため、国立高度専門医療センターの独立行政法人化に当たっても、慢性的な人員不足を解消し、政策医療を担うに十分な運営費交付金が確保される保証はありません。 また、研究資金については、外部資金の獲得に重点が置かれるようになるため、短期間に結果を出すことが期待される研究が優先され、基礎的研究が軽視されるおそれがあるなど、医療の質の低下を招き、その果たすべき役割が後退させられるのは明白です。 第三の理由は、現在国立高度専門医療センターを支えている多くの賃金職員、非正規職員の処遇について、独立行政法人化後の身分保障が何らされていないからです。 千五百五十六名の賃金職員や非正規職員は、独法化の際の職員の引き継ぎの対象外であり、雇用契約の更新がされなければ新法人の職員にはなれません。国立病院を独法化した際、二千五百人にも上る賃金職員が一斉に雇いどめされたように、経営効率化を理由に国家的リストラが進められるおそれがあり、こうしたことは許されません。 なお、提案された修正案によっても、ナショナルセンターを独立行政法人化することに何ら変わりはなく、その弊害を解消するものではないため、反対することを述べ、討論とします。
○田村委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となりました高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案及び修正案につきまして、反対討論を行います。 本法案は、行政改革の一環として、国立がんセンター、循環器病センターなど現在六つある高度専門医療センターを二〇一〇年度から非公務員型の独立行政法人に移行させるというものです。ナショナルセンターは国の政策医療を担う重要な役割を果たしている機関であり、その機関を効率化の名のもとに独法化させるのは、日本の医療にとってマイナスでしかないとはっきり申し上げたいと思います。 独立行政法人制度は、各省の政策の実施部門のうち、一定の事務事業について分離し、独立した法人格を与えるものです。ナショナルセンターは、企画立案・政策提言機能を持った機関であり、決して実施部門ではありません。〇四年の国立病院の独法化に際して、ナショナルセンターを国の機関として存続させましたが、その際、厚生労働省は、国の医療政策の企画に深くかかわっている点を理由としていました。そもそも、厚労省自身がついこの前まで認めていたように、国策に深くかかわるナショナルセンターは独法化の対象外だったのです。 ところが、一転して今回独法化が提案されているわけですが、一言で言えば、まず国庫補助削減ありきから出発していると言わざるを得ません。ナショナルセンターの機能である研究や調査をいかに強化発展させるかという視点からではないのです。 それは、五年間で人件費を五%削減するという行革の方針を、ナショナルセンターの意義、特質を何ら踏まえることなく当てはめていることでも明らかです。この行革方針の適用年度が一年だけだから大丈夫とか、NCの使命を果たすため財務当局と調整しているなどと大臣はおっしゃいますが、むしろ国策としては削減よりも増額すべきところです。 日本の医療は崩壊寸前のところまで来ています。医療を崩壊させないために、医師をふやすだけでなく、予算を大幅にふやすと同時に、これまでの医療あるいは教育のあり方を変えていくことが求められています。 その中で、がん、循環器病、感染症などの診療、調査、研究、開発の最先端に立つナショナルセンターの果たす役割は極めて大きいのではないでしょうか。最先端治療の開発だけでなく、専門医などを育成し、全国の医療機関の水準を上げる上でも大きな役割を果たしているからです。独法化するのではなく、むしろ予算を拡大し、人員を拡充することが今最も必要なことです。 舛添大臣は、医療の再生のために、時には財務省など他の省庁からの圧力に対して闘う姿勢をこれまで示してこられました。なぜナショナルセンターの独法化に対してそうした見識をお示しくださらないのか、不思議でなりません。 修正案は、政府案よりも多少改善されているとはいえ、本質的な問題は何ら変わっていないと考えます。医療再生に向け、国がその先頭になって全力投球することが問われていることを改めて訴え、私の反対討論といたします。
○田村委員長 以上で討論は終局いたしました。 —————————————
○田村委員長 これより採決に入ります。 第百六十九回国会、内閣提出、高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、後藤茂之君外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○田村委員長 この際、本案に対し、後藤茂之君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。後藤茂之君。
○後藤(茂)委員 私は、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。 案文を朗読して説明にかえさせていただきます。 高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び独立行政法人国立高度専門医療研究センターは、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 政府は、独立行政法人国立高度専門医療研究センターと独立行政法人制度との整合性についての検討を行い、その検討に当たっては研究開発法人制度についての検討も併せて行うものとすること。 二 政府は、独立行政法人国立高度専門医療研究センターへの移行について、その進捗状況、課題などを明らかにし、新法人への移行前に国会へ報告を行うとともに必要な措置を講ずること。 三 政府は、独立行政法人国立高度専門医療研究センターに関わる長期債務をそれぞれの新法人が引き継ぐこととなると、その利払いや返済金の過大な負担により、新法人の本来目的である研究・診療の維持・拡充の妨げとなることのないよう必要な措置を講ずること。 四 独立行政法人国立高度専門医療研究センターは、厚生労働省の支援の下、新法人が、その本来目的である研究・診療の充実に真に資する事業計画策定や的確かつ迅速な意思決定等が行えるよう、新法人の権限、執行体制、人事、財務等の在り方について、現場の視点から綿密な検討を行い、新法人設立までに十分な準備を行うこと。 五 独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院及び独立行政法人国立長寿医療研究センターは、その求められた役割を適切に果たすことができるよう、その機能の強化を図るとともに、その業務の実績や社会的な評価を含む法の実施状況を勘案し、国はその存否についても検討を行い、必要に応じて財政的支援を含め所要の措置を講ずること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○田村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田村委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、舛添厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。舛添厚生労働大臣。
○舛添国務大臣 ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力してまいる所存でございます。 —————————————
○田村委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○田村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会