安全保障委員会 第3号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2008/12/12
会議録
○今津委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。浜田防衛大臣。 ————————————— 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○浜田国務大臣 おはようございます。 ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案に準じて防衛省職員の給与について所要の措置を講ずるとともに、国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案に準じて若年定年退職者給付金の返納事由の拡大等を行うものであります。 すなわち、第一点は、一般職の職員と同様に本府省業務調整手当の新設を行うこととしております。 第二点は、退職手当の例に準じて退職後に懲戒免職処分を受けるべき行為をしたと認められる者の若年定年退職者給付金を返納させることができることとするなど若年定年退職者給付金について新たな支給制限及び返納の制度を設ける等の措置を行うこととしております。 そのほか、附則において、施行期日及び経過措置等について規定しております。 なお、医師または歯科医師である自衛官等の初任給調整手当については、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 ありがとうございました。
○今津委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○今津委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官福島克臣君、内閣官房総合海洋政策本部事務局長大庭靖雄君、内閣法制局第二部長横畠裕介君、外務省大臣官房審議官石川和秀君、外務省国際法局長鶴岡公二君、海上保安庁警備救難部長城野功君、防衛省大臣官房長中江公人君、防衛省大臣官房衛生監外山千也君、防衛省大臣官房技術監秋山義孝君、防衛省防衛政策局長高見澤將林君、防衛省運用企画局長徳地秀士君及び防衛省人事教育局長渡部厚君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○今津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○今津委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大塚拓君。
○大塚(拓)委員 おはようございます。自由民主党の大塚拓でございます。 きのう、産経新聞を読んでおりましたら、こういう記事が載っていたんです。「田母神論文問題で防衛省 アパとの関係 全職員調査」「二十五万人」「「人権侵害」反発も」、こういうふうに書いてあるわけでございます。どういう内容かというと、防衛省が民主党の要請で二十五万人の職員全員に対して、アパグループのホテルへの宿泊の有無、あるいはそのグループのマンション、賃貸アパートへの入居の有無とか、そういう入居した経緯、これを調査している。 調査票を配布して、これを回収、集計して、該当者には上司が詳細な聞き取り調査をするといったようなことなんです。その中で、「隊員からは「マンションの購入経緯まで探られるのは、人権問題」などの反発が出ている。」、これは引用しておりますけれども、「また、全国のアパホテル所在地を記した資料を示され、過去の宿泊有無を問い詰められた職員もいる。」、こういう記事が載っておったわけでございます。 これが任意の調査だということなんですけれども、任意とはいっても、個々の隊員に対して、具体的な何か法令違反があったとか、あるいは何か内部規則の違反があったという疑いがあるわけでもない段階でここまでやるのかどうか、ちょっとやり過ぎではないかというような気も読んでいて何となくしたわけでございます。 これは、まず第一に、記事にも書いてあるようにプライバシーの問題もあります。さらに言えば、これは二十五万人分の調査、集計と聞き取り調査ということで膨大な労力もかかるわけですし、これをやることによって、何か疑われているという意味で、当然隊員の士気も低下をする、また日常業務への支障も出てくるだろうということを思うわけでございます。 こういうことを考えたときに、そこまでやるのかな。こういうことを考えた上でも、そこまでやるのかどうかと。確かに、アパグループとの関係というのは気になると思う方がいるのもわかりますけれども、それとこれと、コスト等々を考えて見合うのかどうかということについて、ちょっと大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 今御指摘の調査につきましては、民主党の方から、田母神前航空幕僚長の論文に係る事案に関連いたしまして、隊員個人でアパのマンションに住んでいる者の有無あるいは部隊によるあっせんの有無が一つ、二番目としまして、アパホテルのメンバーズカードについて、あらかじめポイントが付与されたカードを受け取った者の有無、三番目としまして、アパグループからキャッシュバックを受け取った者の有無、四番目といたしまして、福利厚生目的以外でアパホテルを利用する際、無料宿泊券や割引券等を受領した者の有無という四点につきまして資料を提出するように要求がありましたことから、これらにつきまして、自衛隊員、原則としてすべての隊員を対象として聞き取りによる調査を行っているものであります。 今お話しのとおり、これらの調査につきましては、当然のことながら、任意で行っているものでございまして、回答を行うことを強制するというものではございません。 これまでのところ、現在調査は終了しておりませんけれども、今申し上げました四点目の福利厚生目的以外でアパホテルを利用する際における無料宿泊券や割引券等を受領した者の有無につきましては、研修とか訓練等で不在にしている者がおりますので、こうした者を除きまして受領した者がいるかどうかと確認したわけでございますが、受領した者はいないということでありましたので、その旨、民主党の方に回答しているところでございます。 それから、こうした調査につきましては、国民の代表でございます国会議員あるいは政党の方から、国会審議等に関連してさまざまな御要求があるわけでございますけれども、それらにつきましては、可能な限り対応させていただいているところでございます。 今回の調査が隊員の士気に影響しているかどうかということにつきましては、一概に申し上げることは難しいわけでございますけれども、いずれにいたしましても、こうした調査に当たりましては、隊員のプライバシーとの関係もありますので、先ほど申し上げましたように、当然のことながら、任意で行っているというものでございますし、また、隊員のプライバシーにも十分配慮して行っているところでございます。
○浜田国務大臣 先生からの御指摘は今承ったところでありますけれども、我々とすれば、当然、党からの要請というのは大変重要だと思っておりますので、それに対してはできる限りの努力をするというのは当然のことだと思っております。 今回、いろいろな点でその透明性等を問われておるわけでありますので、できるものはしっかりやりたいというふうに思っておるところでございますので、今回、この件に関してどうかと言われれば、これは、我々とすれば、やるべきことをしっかりやるということを前提にしていますので、その点においては、今回も、そういった形で受け入れさせていただいて、今回の調査もさせていただいたところであります。
○大塚(拓)委員 確かに、文民統制という中で、政治の、特に国会の要求というのを大事にされるというのは非常によくわかるわけですけれども、やはりどこで線引きするかというのがあると思うんです、言われたら何でもやるのかと。 要するに、どこの党でも、ちゃんと良識を持って、これぐらいのかげんだったら部隊に支障は出ないかなということを配慮しながらできるわけではないわけですから、そこはしっかり防衛省の方で部隊の負担というものを考えていろいろやっていただかないといけないのかな、こんなふうに思います。要するに、可能な限りというけれども、何でもかんでもやりゃいいというものじゃないだろうということです。 法案の質問の前に、もう一点、ソマリア沖の海賊対策の件でちょっとお伺いをしたいわけです。 今、内閣官房の方とか各党のPTとかでいろいろ議論が進んでいるわけでございますけれども、その中で、論点の一つとしては、現行法の枠でやるのか新法をつくるのかということがあるわけです。いずれにしても、自衛隊が、海賊対策に当たって、いざ海賊を拘束した、その後の、その拘束した身柄をどうするのかというところがあるんだと思うんです。 結局、自衛隊が仮に海上警備行動で海賊を取り締まって逮捕したとしても、司法警察職員ではないわけですから、その後、勾留したりとか取り調べをしたり、そういうことができない。それじゃ新法で権限を与えたとしても、どうかというと、やはり、これまでそういうことをやってきているわけではないのでノウハウもないだろう。警務隊といっても、やはり通常の犯罪捜査という意味ではノウハウがないということにもなると思います。 そういう中で、どうやって司法職員に渡していくかということになるわけでございますけれども、これはソマリア沖にいるわけですから、なかなか容易じゃない。 そういう中で、以前、党の部会の方で、自衛隊の艦船に海上保安官に相乗りをしてもらって共同で任務に当たったらどうかということをちょっと提言させていただいたことがあるんですが、これは海上自衛隊と海上保安庁の連携という意味でもいいケースになるんではないかと思っておるんですけれども、こういうことに何か支障があるのかというのと、現在の検討状況というところを教えていただければと思います。
○城野政府参考人 お答え申し上げます。 昨今、ソマリア周辺海域におきましては、海賊等が商船を襲撃する事件が頻発しておりまして、我が国の経済や国民の生活に必要な物資の安全輸送に大きな影響を及ぼしかねない状況になっているところでございます。 そこで、先ほど先生がおっしゃられました司法権の行使につきまして、一般論といたしまして、海上警備行動の発令により自衛艦が派遣されることとなった場合、当該自衛艦に海上保安官が上乗りするなどして司法警察活動を行うことも可能であると考えておりますが、これまでそのような形態で法執行活動を実施したことがないということから、ソマリア沖海賊対策に関する検討の一環として、このような活動を実施することとなった場合の関連する国内法令との関係や実務上の課題について関係省庁と所要の検討を実施しているところでございます。
○徳地政府参考人 お答えを申し上げます。 先生御指摘のとおり、海上警備行動が発令をされている場合でございましても、派遣されておる自衛官には司法警察権限がございません。 そこで、我が国の刑事法令が適用される犯罪につきまして、自衛官が刑事訴訟法の第二百十三条に基づきまして現行犯人の逮捕を行うということは、それは御指摘のとおり可能でございます。ただ、この場合でも、刑事訴訟法の第二百十四条に基づきまして、直ちに現行犯人を検察官または司法警察職員に引き渡さなければならない、こういうふうにされておるところでございます。 そこで、現時点におきましては、海賊行為の取り締まりのための措置として自衛隊がいかなる対応をとるべきかという点につきまして、一定の結論が出ているわけではございませんけれども、逮捕後の手続につきまして、先ほどのような厳格な時間制限を定めた刑事訴訟法の趣旨も踏まえまして考える必要があるというふうに考えております。 海賊を拘束した場合に、身柄をそれでは沿岸国等の関係国に引き渡すのか、あるいは我が国の司法手続に従って我が国に移送するのかといったような論点につきましても、海上保安庁あるいは法務省等の関係省庁と連携をいたしまして、積極的に具体的な検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○大塚(拓)委員 先例がないことということで、関係法令の整合性のチェックなど結構慎重にやられているんだと思うんですけれども、私はこれは非常にいいケースになるんではないかなと思っていますので、ぜひ実現するように努力をしていただければ、こういうふうに思っております。 それでは、今回の防衛省職員給与法についての質問に移ります。 まず大臣の方に、今回の法改正の内容について教えていただければというふうに思います。
○北村副大臣 大塚委員にお答えさせていただきます。先ほど大臣も提案理由の説明の中で申しましたので、簡潔にお答えをさせていただきます。 まず、内容の第一点は、一般職員の例に準じまして、本府省の課長補佐以下の職員に支給する本府省業務調整手当を創設するというものでございます。 これは、本府省におきましては、国家的な政策の立案、あるいは外国機関との折衝、あるいは国会対応などの業務に従事する職員の特殊性、困難性によりまして、近年、人材の確保が極めて困難な状況になっております。こういう状況を考慮いたしまして、本府省に勤務する課長補佐以下あるいは係長及び係員に相当する部員及び自衛官を対象として手当を新設するというものでございます。 なお、今回の一般職給与法の改正におきましては、医師または歯科医師の人材の確保のために、勤務地域等の状況に応じて支給をされる初任給調整手当につきまして、最高限度額を約三十万七千円から約四十一万一千円に引き上げるなど、医師等の年間給与を平均一一%引き上げるということになっております。そして、一般職給与法の改正によりまして、自衛官の医官なども一般職の職員と同様の改定が行われるというものでございます。 次に、今回の国家公務員退職手当法改正と同様に、若年定年退職者給付金につきまして、退職者で在職期間中に懲戒免職処分を受けるべき行為があったと認められる者に対しまして、支給の制限あるいは返納命令等を拡大するとともに、任期制自衛官に対する特例の退職手当につきまして同様の措置を講ずるといったようなものでございます。 以上です。
○大塚(拓)委員 ありがとうございました。 ここで、本府省業務調整手当というものが新設をされているわけでございますけれども、これがどういう職員が対象になっているのかというのをちょっとお伺いしたいんですが、特に、内局にも制服組の方がいらっしゃるわけです。そういう方とか、あるいは各幕僚監部、ここに勤務をしている隊員、趣旨から見て、こういうところも対応するべきなんだろうなと私は思っておるんですけれども、こういったところへの対応はどうなっているのか、あるいは今後どうなるのか、教えていただきたいと思います。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 今、副大臣の方からこの手当の趣旨について御説明いただいたところでございますけれども、具体的にはどういう職員が対象になるかということにつきましては、本法案が成立していただいた後に、具体的な対象につきましては政令で定めるということになっておりますが、今検討しておりますところでは、内部部局だけでなく、各幕僚監部等の業務に従事している自衛官あるいは事務官に対しても支給できるように検討中ということでございます。
○大塚(拓)委員 同様の勤務条件の中で制服か背広かということで差がつくことがないように、ぜひしっかり対応していただければというふうに思っております。 続きまして、今回の防衛省の防衛省職員給与法改正案には、若年定年退職者給付金等の改正というものも盛り込まれているんですね。これが国家公務員退職手当法の関連ということで、懲戒免職相当になった者について、退職手当と同様に、支給制限、返納命令を拡大するという内容になっていると思います。 防衛省関連でいうと、昨年の守屋事案というのもあったわけでございます。これは後に収賄で刑事事件ということになったので、今回の法改正で該当するケースにはならなくなるわけかもしれませんけれども、当初は恐らくそれが該当するケースになるであろうかと思われていたようなこともあったと思うんですけれども、今回こういう若年定年退職者給付金等の改正が盛り込まれたその背景というものを防衛省の方でどういうふうに認識されているかというところをお伺いしたいというふうに思います。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 若年定年退職者給付金の改正のもともとの背景になっておりますのが、国家公務員退職手当法の改正ということでございますけれども、今先生御指摘のとおり、昨年のさまざまな公務員不祥事、守屋前防衛事務次官の事案も含まれておりますけれども、こうした公務員の不祥事を通じまして、現行の国家公務員退職手当法に対しましていろいろな議論が行われたところでございます。 その一つは、退職手当が既に支払われた者に不祥事が発覚した場合にあっては、禁錮以上の刑が確定しない限り退職手当の返納を求めることができないという現行制度上の問題がございます。それからもう一点は、不祥事を起こした職員が死亡してしまった場合、死後に懲戒処分を行う、あるいは禁錮以上の刑を確定するということができませんので、結果としてその退職手当が御遺族の方に支払われるということになるわけでございますが、こういった批判があったと承知しております。 このような批判あるいは議論を踏まえまして、昨年十一月以降、総務大臣が主宰いたします有識者による国家公務員退職手当の支給の在り方等に関する検討会というものが設けられまして、ここにおきましていろいろ御検討いただき、本年六月にその検討会の報告書が出たわけでございますが、それを踏まえまして、この臨時国会に返納事由の拡大等を内容とする退職手当法の改正案が提出されたということでございまして、防衛省といたしましては、この退職手当法が改正されました場合には、その趣旨に沿った形で、不祥事を起こした隊員がおりましたら適切に対処してまいりたいということでございます。
○大塚(拓)委員 わかりました。守屋事案、田母神事案というのかどうかわかりませんけれども、等々ございまして、やはりシビリアンコントロールをもっとしっかりしなきゃいけないんじゃないか、あるいは問題が起きたときにしっかり処分ができなきゃいけないんじゃないかということでいろいろそういう対策もとられ、また文民統制の徹底みたいなことも強く叫ばれるようになってきているわけでございます。 その中で、ちょっと一つ最近感じていることがございます。これは大臣にお考えをお伺いできればと思うわけですけれども、確かに文民統制は民主主義国家における基本原則でございますから、これはもう何としても徹底をしなければいけない。しかし、その中で、どうも私は、自衛隊は、文民統制なので単に政治に従え、黙って従えばいいんだ、従わなかったら首である、こういう短絡的な発想で物事を動かそうとしても、これはうまくいかないんじゃないのかなと。 私は、自衛隊員というのは、自分の命をかけてでも国民の生命財産を守る、こういう趣旨の宣誓をしているわけでございますから、これはまず根底には、しっかり自衛隊員に対して、自衛隊員だって自分の家族もいる、自分の子供だっているかもしれない、そういう中で、他人のために自分の命をささげて戦おうという隊員に対する敬意とか感謝の気持ち、こういうものを政治家なり国民というものがしっかり持った上で、その上で、判断は政治がするんだ、あるいはいろいろな問題が起きたらそれは政治でただすんだと。 こういうことでないと、自衛隊員としてもやはりモラールも下がってくる、士気が下がってくるのは当然だと思いますし、長い間には組織のゆがみなんかを生んで最近の問題がどんどんどんどん出てきている、こういうことの遠因にも実はなっているのではないのかな、こんなふうに思うわけでございますけれども、大臣の所感をお伺いできればというふうに思います。
○浜田国務大臣 先生のおっしゃるとおり、このシビリアンコントロールというのは我々政治家に課せられた大変重要な部分でもございますし、それはなぜかといえば、国民の皆様方に、選挙ということを通じて国民の代表として国会におるわけでありますので、その先生方に特に我々防衛省・自衛隊のことを知っていただいて、その中でやはり我々防衛省・自衛隊も、国民の皆さん方の期待と、そしてまた信頼を得るための努力というのをしていかないかぬということが大変重要だと思っておるわけであります。 その感謝の念というのは、我々がしっかりと仕事をして初めてそれに対する評価ということで返ってくるものだと思っておりますので、ここのところ、そういった意味では信頼を欠くところが大変多く出てきているというのは確かに問題だというふうに思っておるところでございますが、先生のお言葉どおり、我々自衛官の職務は、今の状況でいえば、多くの国民の皆さん方からお声がけをいただいて、頑張ってくださいと言えば、これはもう本当に一生懸命になって働く自衛官の皆さんでありますので、そういった意味においてはおっしゃることはよくわかりますし、その士気を高めるということでは大変重要だというふうには思います。 しかし、さはさりながら、それに甘えていてはいかぬというふうに私は思います。まさに実力組織としての自覚を持ち、そしてまた、そもそも何のためにということを考えながら、その目的をしっかりと持って任務に励むというのが基本でありますので、そういったことも含めて、我々とすれば、今先生のおっしゃったことはありがたく思いますけれども、まずは我々の方がしっかりと体制を整えて、今まで起きてきたような事案が起きないように努力するということが基本だと思っておりますので、今後もしっかりとやってまいりたいというふうに思っておるところであります。
○大塚(拓)委員 大臣のお言葉としては、大変、まあそういうことなんだろうな、防衛省としてはしっかり身を律してということなんだと思います。 ただ、私は、やはり政治の側でこういう防衛問題に携わる者としても、やはり現場の隊員に対する敬意、感謝、こういうものを忘れてはいけないな、こういうふうにやはり強く思うわけでございます。 そうした中で、今回、本府省業務調整手当ということで、中央の職員への処遇改善ということがなされるわけでございますけれども、私は、各地の部隊で黙々と過酷な任務に当たっている隊員に対しての処遇というものもしっかり考えてしかるべきだろうと。なかなか財政状況等々考えると厳しい折ではあるわけでございますけれども、一点、私思っておりますのは、現在、若年退職をしてから六十歳までの分というのは、現役時代の収入の大体三割相当ということで、若年定年退職者給付金という一時金の形である程度のお金が渡されているわけでございます。 これは、再就職をして収入が大幅に減るだろうという中で、それをある程度穴埋めするという趣旨でこういう給付金があるんだというふうに思うわけでございますけれども、このところ年金の支給年齢というのが六十五歳になりましたので、この一時金、退職者給付金で賄われているのは六十歳までなんですね。そうすると、年金の支給年齢の六十五歳までの間、五年間何もない、生活の保障がない、こういうことになっておるわけでございます。 これについて、やはり隊員に安心して任務に専念してもらうというためにも、しっかりこういう整備をするべきではないか。今、給付金の支払い額というのは、平成十九年度だと八百九十億円の国費負担だということですので、これが仮に例えば倍になったとしても見合うのではないのかなというふうに思うわけでございますけれども、いかがお考えか、お伺いしたい。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 若年定年退職者給付金は、今先生が御指摘のような趣旨で、六十歳までの間について若年で定年することの不利益を補てんするという趣旨で給付していただいているものでございます。 六十歳以後、年金が支給開始されるまでの間を対象としたものではございませんので、若年定年退職者給付金でもって六十歳以降の手当てをするということにつきましてはなかなか難しいと思われますけれども、いずれにしましても、六十歳以降の退職した後の生活等をどうするかということにつきましては、私どもも問題意識を持っているところでございまして、退職後の所得のあり方につきましては、昨年六月にいろいろな人事上の施策をまとめた報告書を出しておりますけれども、こういうところでも検討することにいたしておりますので、先生の御指摘も踏まえて検討してまいりたいと思っております。
○大塚(拓)委員 この給付金制度は一時金ですから、確かに六十五歳までの分を手当てするというのは無理だと思うので、私はこれはしっかり恩給制度を整備するべきだというふうに思っております。ぜひ今後の検討の中で、積極的に前向きに導入の方向で検討していただきたい、こういうふうに思うわけでございます。 最後に、ちょっとまた法案から外れますが、ステルス実証機についてお伺いをしたいと思います。 FX選定の中で、F22をなかなかアメリカに売ってもらえない、こういう状況で、FXの選定というのは暗礁に乗り上げているという形になっているわけですが、これはアメリカから見れば、F22を買ってもらえなくても、そのうちF35でも買ってもらえるんじゃないか、別にほかの代替機があるわけでもないからということで、私はこれは足元を見られている部分もあるんじゃないのかな、こんなふうに感じているわけです。 しかし、これでF15もうまく調達できなかったら空の守りに支障が出るということで、恐らく、値段も相当吹っかけられても買わざるを得ないということになるんではないのかな、こういう懸念を持っているわけでございます。 こうした中で、我が国が独自の国産ステルス機というものを本気で開発していく、こういう姿勢を見せるということは、実は、ステルスをそのまま自分たちで使うということのみならず、交渉上も、例えばF35を購入するときの交渉の材料としても私は大変重要なのではないかな、こんなふうに思っておるわけでございます。 そのステルス実証機が平成二十年度の予算だと、概算要求で百五十七億に対して、財務省の査定が実はたったの七十億。半額以下に値切られている。それで、防衛省もことしは少し腰が引けてしまったのかどうかわかりませんけれども、ことしの要求額が百四億円と、去年から、百五十七億円から百億円まで減っている、こういうことになっているわけです。 これは防衛省として、大臣にお答えをいただければと思っているわけでございますけれども、国産ステルスの開発、この必要性というのはどういうふうに認識をしていらっしゃるのか。私は、絶対これはもう本気で開発しなきゃいけないと思っておるわけでございますけれども、そのあたりお伺いできればと思います。
○浜田国務大臣 戦闘機をめぐる世界的な趨勢としては、これはもう米国のみならず、我が国周辺のロシア、中国においてもステルス技術の重要性が高まっているというのは私どもも認識をしております。 今回、実飛行環境下の実機を用いたステルス技術の研究ができるように、先進技術実証機関連の要求を実施してきておりますけれども、平成二十年度より累次必要な予算の確保に努めてきているところでありますけれども、この予算についても、我々は決して腰が引けているわけでもございませんで、しっかりとこれに対して対応していこうということで、今後も予算確保のために頑張ってまいりたいというふうに思っておりますので、また今後とも、先生の御指摘を踏まえながら積極的に推進してまいりたいというふうに思っておるところであります。
○今津委員長 大塚君、時間なので。
○大塚(拓)委員 はい。 ぜひ財務省にことしは値切られないように、迫力のある交渉をしていただければ、こんなふうに思っております。 時間でございますので、終わります。ありがとうございました。
○今津委員長 次に、馬淵澄夫君。
○馬淵委員 馬淵でございます。 本日、防衛省の給与法の質疑の機会をいただきました。この法案は、一般職の給与改定に準じまして防衛省職員の皆さんの給与改定等を行うということで、大変重要な法案の審議だと認識しております。日ごろ、我が国の防衛という大変重要な任務を担ってくださっている皆さん方の身分を規定する大切な法案ですので、慎重かつ速やかな議論をこの委員会でも行わねばならないと理解をしております。 この法案の審議の中で、しかし私は、その大前提となる、防衛省の職員の皆さん方が国防のかなめを担っている現状並びに課題について、この給与法の法案の直接の中身ではないかもしれませんが、その大前提となります重要な任務の課題について議論をさせていただきたいというふうに思っております。 そこで、私の方からは、きょう、委員長のお許しをいただきまして資料を配らせていただきましたが、先般発生をいたしました尖閣諸島周辺の我が国領海への中国の海洋調査船の領海侵犯についてお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。 お手元には資料をお配りしました。これは新聞各紙で報道がなされました。尖閣領海に中国船、十二月の八日午前八時十分ごろということで、新聞をこちらに示してありますように報道に上がっておりますが、政府からの正式な事実関係の確認をまずさせていただきたいと思います。 これは海上保安庁、事務方にいらしていただいていると思いますので、まず、この状況の把握というのを端的に御説明いただけますでしょうか。
○城野政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十年十二月八日午前八時十分ごろ、尖閣諸島付近海域において領海警備中の巡視船が、我が国領海内魚釣島南東約三海里付近を航行する二隻の船舶を発見し、中国国家海洋局に所属する海洋調査船、海監四十六号及び海監五十一号を確認いたしました。 これらの船舶は、我が国の同意なしに魚釣島の領海内で徘回、漂泊といった国際法上認められない航行を行っており、また、中国公船であることも踏まえ、巡視船により、即時の領海外への退去要求を継続して行いました。 これらの船舶は、同日午後五時三十五分ごろまでに領海外に出域いたしました。 以上でございます。
○馬淵委員 中国のいわゆる公船でございます、この公船が調査船という状況のようでありますが、公船が領海内を侵犯したということで、海保からはこちらに対して出域、退去の勧告を行ったということでございますが、政府の対応ということでございます。 確認をさせていただきますが、海上保安庁からは無線で、調査を認めない旨警告を発し、退去要求をした、約九時間後にこの領海の領海外へ出域したということでありますが、政府側、まず外務省、これはどのような対応をされましたでしょうか。
○伊藤副大臣 お答え申し上げます。 尖閣諸島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いのないところでございまして、外務省といたしましては、直ちに外交ルートを通じ、複数のレベルから、実際には七つのレベルですけれども、中国に対して抗議の申し入れを行うとともに、我が国領海から即時退去するように繰り返し強く要求したところでございます。 具体的に申し上げますと、同日十一時の段階で、在中国大使の一等書記官から中国外交部アジア司日本処副処長に、そしてまた十二時には、当時ちょうど訪中しておりました齋木アジア大洋州局長から武大偉外交部副部長に対して、そしてまた同時間に鯰中国大使館の参事官から熊波アジア司参事官兼日本処長に対して、そして十一日に入りましては、宮本在中国大使から胡正躍外交部部長助理に対して、それから東京においても、十一時四十分に小原アジア大洋州局参事官から呉江浩アジア司副司長に対して、そしてまた同じ時間に埀中国・モンゴル課長から劉少賓在京中国大公使参事官に対して、また同日十三時四十分に薮中事務次官から崔天凱在京大使に対して抗議の申し入れを行ったものでございます。 その後、同日午後五時二十二分及び同三十五分に海上保安庁において領海外へ出域を確認したということでございますが、外務省といたしましては、引き続き外交ルートを通じて中国側に対し、当該船舶が我が国領海内で航行していた目的等について説明を求めるとともに、同様の事態が二度と発生しないようにしかるべき申し入れをしていくという考えでございます。
○馬淵委員 副大臣、お越しいただきましてありがとうございます。昨晩は、ちょっと都合がつかないとお聞きしたんですが、どうもありがとうございます。 端的で結構でございますので、今、複数の外交ルートで中国に対する抗議を行ったということでございました。事細かにお伝えをいただきましたが、中国調査船がこの時期に尖閣諸島を調査したという背景、意図について、外務省副大臣、これはどういうものがあるのか、どういう意図があるのかということを分析されていますでしょうか。端的で結構でございます。
○伊藤副大臣 今回の尖閣領海内に侵入したことについて、中国外交部報道官は、中国の管轄海域で正常な巡航活動を行っていたとの独自の主張を述べておりますが、現在のところ、中国側からそれ以上しかるべき説明はなされておりません。今回の事案の背景や中国側の真意について、その詳細は必ずしも明らかになっていないということでございます。 外務省としては、引き続き中国側に対して、当該船舶が我が国領海内で航行していた目的等について説明を求めていく所存でございまして、同様の事態が二度と発生しないようにしかるべき申し入れを繰り返していく覚悟でございます。
○馬淵委員 外務省としては、中国側の発表以外に背景、意図の分析は行っておられないというふうに今お答えいただいたように思うんですが、こうした尖閣諸島への中国船の領海侵犯等々、近接する事案というものがふえれば、これがまた既成事実化していくというおそれもございます。こうした状況の中で、やはり日本が、我が国がしかるべく対応をしなければならないと思います。 今、中国側の発表はないということでありますが、あす十三日、福岡で日中韓の首脳会議が開かれる予定でございます。これは状況を考えれば、中国側が尖閣諸島を領土と主張していると今おっしゃいました、領土と主張しているという状況の中で、その存在を誇示する行動ではなかったか、このように考えられることもあるかと思うんですが、副大臣、これはどのようにお考えでしょうか。
○伊藤副大臣 現在のところ、中国側の真意が必ずしも明確でないので、そのことに対して私の方からコメントをすることは差し控えさせていただきます。
○馬淵委員 あす、日中韓の首脳会議があるわけですね。その前に存在を誇示している、私はこう考えてもおかしくはないと思うわけであります。中国側の正式なコメントがないということでありますが、日本側が関係悪化を避けたい、そうした思いを、ある意味、対応を見越した中国側のしたたかな計算があったのではないか、このようなことも考えられるわけであります。 そこで、資料一の新聞報道にもございますように、総理からは、「はなはだ遺憾ですな。明らかに領海侵犯ですから」と、総理が八日の夕方に記者団に述べられた、不快感を示されたということでありますが、あすの日中韓の首脳会談の中では、総理は当然ながら抗議をされ、しかるべき提起をされるということでしょうか。いかがでしょうか。
○伊藤副大臣 御指摘のとおり、十三日に日中韓の首脳会談が行われるわけですけれども、温家宝総理との間で日中首脳会談を行う予定ですが、そのような政府の認識に基づいて、この会談においても、本件事案について麻生総理から提起していただくことになるということでございます。
○馬淵委員 今回の問題は、私は非常に大きな意味があるというふうに思っております。 今回、公船、調査船ということでありますが、何を調査しているか。一般的に考えれば、それこそ潜水艦の航行のための海底地形の探査等々、さまざまな調査の意図ということがあり得るのではないかと思われるわけでありますが、平成十六年に中国の原潜による領海の侵犯事件がございました。このときには海上警備行動が発出されたということでございますが、このEEZ及び領海内の調査ということが行われること自体が我が国の安全保障に影響があるのではないか、このように私は考えるわけであります。 さて、防衛大臣にお尋ねしたいんですが、このような、領海の中、領海侵犯が一つの契機でありましたが、調査船が今回の場合は徘回、漂泊ということでありますが、調査船がそれこそ海底内の地形の探査も含めて行っている可能性もあるわけですから、安全保障に影響があるとの認識はお持ちでいらっしゃるでしょうか。いかがでしょうか。
○浜田国務大臣 今回の事案につきまして、我々も大きな関心を寄せておるところであります。 今先生おっしゃったように、今回の尖閣だけではなくて、近年、我が国の近海において、何らかの訓練と思われる活動や情報収集活動、そしてまた海洋調査活動を行っていると考えられる中国の海軍艦艇や海洋調査船が視認をされておりまして、中国が海洋における活動を活発化させているというふうに認識をしているところでありますので、中国の海洋における活動の活発化の動向については大きな関心を持っておりますし、また今後とも注目をしていく必要があると考えているところであります。
○馬淵委員 大きな関心を持って注視していただく、それはありがたいんですが、私は、もう一歩進めて、今申し上げたのは、我が国の安全保障に大きな影響を及ぼすのではないか、そういう認識はお持ちですかということをお尋ねしました。関心をお持ちだということですから、認識はおありです。一歩進めて、我が国の安全保障上、脆弱化させる危機はないのかということでございます。 今回のようなこと、これは確かに、過去の事例から見てもさほどなかったということをお考えかもしれませんが、日中韓の首脳会談が行われる直前にこうした行動をとるということ、私は、我が国が毅然とした態度をとらねばならないと思っておりますし、また、それが十分でなかったことのあらわれではないかと思います。 一歩突き進めて、安全保障に影響を及ぼすだけでなく、脆弱化の危険性はないのかということについてはいかがでしょうか。
○浜田国務大臣 その点は、直接的に、今先生の御指摘を受ければ、安全保障の責任を持たされている私といたしましては当然、それに対しての対応等も含め、これをまた精査せにゃいかぬと思っております。今回、先生のその問題認識というのを私自身も重く受けとめて、そういったことを、今できることは何なのかも含めて検討させていただきたいというふうに思います。
○馬淵委員 問題認識を受けとめていただくということでございますから、私は、これは非常に重要な問題だということを改めてお伝えしたいと思います。 そこで今回は、先ほども答弁の中にございました、この調査船は国際法に違反する航行であるということで、国連海洋法条約に違反ということであり、また、漂泊、徘回を行っているということで無害通航ではないということでございます。 ただ、このような船舶に対して、領海侵犯に対しての国内法というのは現行ではないということでございます。こうした国内法がない状況の中で、国連海洋法条約三十条、これは軍艦の退去を要求することができるという規定、これを類推適用して、公船等、調査船も含めて退去の要求を行う。また、海上保安庁におきましては、海上保安庁法二条に基づいて、海上の安全の確保に関する事務並びに海上の安全及び治安の確保を図ることを任務とするといった、こうした二条に定められた法制によって今回の行動を行ったということでございます。 外務省が外交ルートで抗議をし、そして海上保安庁からはこうした海保法の二条等々から退去要求をしたということでありますが、ならば一方で、では防衛省はどのような対応だったということでしょうか。お答えいただけますか。
○浜田国務大臣 今御指摘のあった、では防衛省は何をしたんだというお話でありますが、我々としては、今回に関しては特別の措置はとっておりませんが、通常の警戒監視活動であの地域で海上艦艇がいたということでございます。
○馬淵委員 その地域で通常の任務を行っておられたと。 重ねてお尋ねしますが、では通常の任務の中で、このような状況で駆けつけるということをなされることは可能でしょうか。いかがでしょうか。
○浜田国務大臣 我々は、海上警備行動というものが下令されなければ、そういうことに対して直接の動きはできないと思いますが、しかし当然、我々の任務として、情報収集も含めてそういった形をやっているわけでありますので、いろいろな、その場面場面の状況についてどうするかというのは、また新たな判断があるのかなというふうに思っています。
○馬淵委員 非常に重要な御答弁をいただいたというふうに思っております。 通常の任務の中で、調査活動も行っている中でさまざまな判断が行われる可能性はあるということを言及いただきましたが、中国側は、これは先ほども御答弁いただきましたように、固有の領土で行った活動だということで、これを見ますと、八日の夜には、劉報道局長談話として、古くから中国固有の領土ということで、中国の船舶が中国管轄の海域で正常な巡航活動をすることについて非難される余地はない、このようにお述べになり、また九日の記者会見では、中国が主権を有する海域だ、調査船をいつ再び派遣するかは中国が決めることだと、調査船の派遣を中止する考えはないことを述べられています。 つまり、中国側としては、今、伊藤副大臣は、抗議を行っている、複数のルートで、極めて高いレベルでとおっしゃった。また、総理も遺憾の意を述べられている。また、あすの日中韓の首脳会議でも、当然ながらにこのことについては触れられる、問題提起をされるということでありますが、結局、抗議されてもこれらに対しては何ら意に介していないという状況ではないかと、このコメントを見れば感じられるわけであります。 そこで、こうした状況の中で、いわゆる既成事実が積み重ねられているということに対する認識というのはお持ちではありませんか。これは伊藤副大臣がよろしいですかね。既成事実が積み重ねられてしまう。抗議はされているけれども、現状では何ら省みる発言をされていないわけです。既成事実が積み重ねられてしまう。私はまさに事実のお話をしているわけですが、これに対して、既成事実の積み重ねが続いてしまうという認識はお持ちじゃないですか。いかがですか。
○伊藤副大臣 どの部分を既成事実というふうに委員が御質問か、ちょっとわからない部分もありますけれども、我が国としては、これらの事例に対して、公船が有する免除を侵害しない範囲で沿岸国としての権利をしかるべく行使して、これは国連海洋法条約第二十五条の一項でございますが、いわゆる無害でない通航に対する必要な措置として、領海からの即時退去を求めてきておりますし、これからも求める所存でございます。 今回の事案も明らかに国際法に違反する行為でありまして、外務省としても、今申し上げたように、外交ルートを通じて即時退去を求めるとともに、強く抗議をしてきた次第でございます。今後、このようなことが二度と起きないように、引き続き中国側に強く申し入れをしていくということでございます。
○馬淵委員 中国公船による領海侵犯というのは、過去三回ですね。平成十五年十月海洋調査船、奄美大島周辺の領海内、十六年の二月海洋調査船、尖閣諸島周辺領海内、そして十六年十一月、これは軍艦です、潜水艦が先島諸島周辺海域ということでございます。 こうしたときに、伊藤副大臣が述べられたことと全く同じことを当時の副大臣はおっしゃっているんですね。これは、平成十六年十一月二十五日の衆議院の当安全保障委員会の中で、逢沢副大臣も同様のことをおっしゃっているわけですよ。海洋調査船の問題についてもということで、問題意識を強く申し入れている、引き続き適切に、そしてまた必要に応じて、強く中国側には日本の考え方を伝えていく立場でございますと答弁をされているんですね。 結局、私から見れば、過去三回においても外務省がおっしゃっていることは同じなんですよ。外交ルートを通じて強く問題意識を訴えていくとおっしゃりながら、結果的には何も変わらない状況がある。少なくとも、中国側の発言というのは何も変わっていないわけです。果たしてこれが、先ほど浜田大臣からも御指摘をいただきましたように、我が国の安全保障上影響を及ぼすという認識はお持ちであり、また、脆弱化を進めるかどうかに関しては注視していかねばならない、こうした問題意識を持っておられるにもかかわらず、一方の外務省ルートではただこれを抗議するということだけで終わってしまっていないか、私はこれは非常に問題であるというふうに思っております。 そこで、少し観点を変えてお尋ねをしますが、ならば、先ほど浜田大臣がおっしゃった、海上警備行動の発令というのは確かに一定の要件が必要ではありますが、海上警備行動の発令を行わずとも、自衛艦が、海自艦がその周辺を調査と称して航行することは可能であります。 そこでお尋ねをしたいんですが、自衛隊のプレゼンスということでお尋ねをします。海上自衛隊が海上警備行動の発令をもって行う抑止力というのは当然ながらにあるわけですが、そもそもプレゼンスによる抑止力、これはどのように浜田大臣はお考えでしょうか。よろしいですか。(浜田国務大臣「いるということですか」と呼ぶ)はい、いるということですね。自衛艦がそこに存在するということにおける抑止力です。海上警備行動の発令というのは要件が必要だ、これもよく理解します。しかし、先ほどおっしゃったように、通常の任務で存在するということも十分にあり得るわけです。このプレゼンス、存在ということにおける抑止力、これはどのようにお考えでしょうか。
○浜田国務大臣 一般的なことで申し上げれば、そこにいるということの意義というのはそこに当然あるものと私は思っております。
○馬淵委員 当然ながら、こうした自衛艦、こうした艦が存在することの抑止力というのは、これは私は大きいと思っておりますし、また、この安保委員会、またさらには昨年のテロ特でも、高村外務大臣あるいは石破防衛両大臣がプレゼンスと抑止力について答弁されておられます。 高村外務大臣は、抑止活動として大変な成果を上げているということ、これは参加して存在することという意味でございます。また石破防衛大臣も、これもマラッカ海峡における冷戦時代の海賊の問題についてということでありますが、冷戦が終わって、海域における軍艦のプレゼンスがなくなると海賊行為がわっとふえ、エリツィン大統領がそこへロシアの巡洋艦を出すと言ったらば、またがたんと減った、そういうものでありますと。すなわち、存在そのものが抑止力を発揮するということであります。 こうした抑止力を発揮するということであるならば、今現時点においては、沿岸警備は海上保安庁が一義的に背負っているわけでありますが、海上警備行動の発令ということではなく、その調査、まさに防衛省の所掌事務の中にありますように、防衛省設置法の中には所掌事務として、「十八 所掌事務の遂行に必要な調査及び研究を行うこと。」とございます。調査活動という形でその存在を示していく、こうしたことも極めて有効な手だてではないか。 防衛省としては通常任務を行っているとおっしゃいましたが、情報収集、共有をするだけではなくて、まさに一義的に、海上保安庁の警備等が行っておられることとは別に、国防の観点から存在を示していく、調査研究活動を所掌事務の範囲の中で行っていくということ、これを主体的に行おうというお考えはお持ちにはならないでしょうか。いかがでしょうか。
○浜田国務大臣 今、東シナ海においても、我々はそういった活動をやらせていただいているところであります。そういう意味では、今先生の御指摘のように、それを主体的にというお話があります。当然、海上保安庁とは連携をとりながらやっておるわけでありますけれども、今後、そういったものに対して、我々の方も艦の数もいろいろ限度がありますので、そういった意味においては、ではどのくらいの体制でというようなことも含めて、やはり今後は、今もしも一般論として先生の御指摘を受けてやるとなれば、そういったことも含めて考えていかなきゃならぬと思いますので、逆に言えば、これからどうするのかも含めて考えさせていただきたいと思います。
○馬淵委員 大臣から主体的な行動についての答弁をいただきました。これを強く求めてまいりたいというふうに思いますが、一方で、立法措置についても、私は問題があるのではないかというふうに思っております。 立法措置に関しましては、総合海洋政策本部が設置されまして、我が国においては、先ほど申し上げたような海洋の科学調査、これについては同意手続に関する法律を制定していないということで、この海洋政策本部の中に法制チームがつくられて、新たな立法措置を進められております。この新たな立法措置、これはEEZ並びに領海ということでの科学的調査に関しての立法措置の検討でありますが、この立法措置については、法制チームを二月に発足し、現時点で十カ月を過ぎているわけですが、事務方の方、端的にお答えいただきたいと思います。現状、どのような状況でしょうか。
○大庭政府参考人 お答えいたします。 総合海洋政策本部におきましては、今お話ございましたように、関係閣僚から成る法制チームを設けまして、本年の二月の決定において、我が国の排他的経済水域等において外国船の調査活動にどう対応するかという点に関しまして、関係省庁と連携協力をして、海洋の科学的調査や資源探査の法制化を行う場合を想定して、諸課題について今後検討するということが決定されたところでございます。 現在、この法制チームの決定に基づきまして、関係省庁と連携協力しながら検討を進めておるところでございます。
○馬淵委員 一言、端的にお答えいただけませんでしょうか。では、制定の目標年次、制定の具体的な目標ゴール、いつだということをお決めになっておられますか。
○大庭政府参考人 法律制定の要否を含めて、諸課題も含めて検討している状況でございますので、法律の制定の時期を目標として定めているものではございません。
○馬淵委員 委員長にお許しをいただいてお配りした資料の二、三をごらんください。 これは、中国並びに韓国が同様に、こうした外国船籍の海洋調査活動に対して政府の許可を得なければならないという内国法なんですね。このように、他国、中国ではこのような、中国政府からの許可によらなければならないという内国法を持っている。韓国も同様なんです。ところが、我が国においては、これは法制が整備されず、さらには相互事前通報の枠組みが存在するだけ、外務省の外交ルートでただ単に強く抗議をするといいながらも、平成十六年の状況も全く何ら変わっていない。 今、浜田大臣は、主体的に防衛省の活動を発令できる、海上警備行動ではない形で動かすことができるとおっしゃいました。しかし、こうした法整備も、今十カ月たって何のゴールも示されていない。目標年次も目標の期日も示されない状況の中で、果たして本当に、我が国が領海に対しての真摯な取り組みをしていると言えるんでしょうか。私は、今答弁いただいて大変驚きですが、目標設定もしない、ロードマップやゴールを設定しない、こうした取り組みが現実のものとして成果を生み出すのかということ、これを強く私は申し上げたいというふうに思います。 時間も参りましたが、このように、中国の、尖閣諸島は自国の領土と言ってはばからない状況の中で、我が国がとり得るべき方法は何かということを、関係大臣の方々には強く私は申し入れをさせていただき、また、国防のかなめになっている皆さん方の給与法の審議を当委員会の中でしっかりとしていただくことを重ねて申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 —————————————
○今津委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局職員福祉局長川村卓雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○今津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○今津委員長 次に、川内博史君。
○川内委員 川内でございます。 委員長並びに与野党の理事の先生方にお許しをいただきまして、再び発言の機会をいただきました。心から感謝を申し上げます。 それでは、早速質疑に入らせていただきます。 まず、ことし九月九日に発生した海上自衛隊特別警備隊の、訓練中、訓練中と言っていいのか、訓練と称する私は暴行事件だと思いますが、隊員の学生の死亡事案について事故調査委員会が設けられ、調査が進められているというふうに思いますし、中間報告がなされておりますが、最終の報告書というのは、防衛省並びに自衛隊の中の決まりでいうと、事故調査委員会設置後三カ月以内に最終の報告書をまとめることというふうに書いてございますが、九月九日に発生をし、十二月九日が期限ではなかったかというふうに思いますが、今どのような進捗状況になっているかということを教えていただきたいと思います。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 海上自衛隊特別警備隊の事案につきましては、九月十日以降、海上自衛隊の呉地方総監部幕僚長を長といたしまして事故調査委員会を設けて、調査を行っているところでございまして、先般、十月二十二日に中間報告として取りまとめ、これを公表したところでございます。 先生御指摘のとおり、海上自衛隊一般事故調査及び報告等に関する達におきましては、事故発生後三カ月以内に海上幕僚長に報告書を提出するということになっておりますけれども、先日、八日の日に呉地方総監の方から、調査報告書の提出期限の延長につきまして海上幕僚長に申請がございまして、事故発生日の三カ月日となります翌九日の日に申請を承認したということでございます。 これによりまして、提出期限につきましては、調査と並行しまして海上自衛隊の警務隊による捜査が行われているわけでございますけれども、警務隊による送致の日から遅くとも一カ月以内ということにされたわけでございまして、そういう状況で、現在、いつの時点でこの最終報告が提出されるかということにつきましては、現時点で明確にお答えすることは困難でございます。 〔委員長退席、江渡委員長代理着席〕
○川内委員 警務隊送致の日から一カ月以内に報告書を提出することになるということですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 送致する場合には、送致の日から遅くとも一カ月以内ということでございますが、今後の捜査の展開によるわけでございますが、場合によりますと送致しないというケースも論理的にはあり得るわけでございますので、送致しない場合には送致しないということを判断した日、送致する場合には送致をした日ということで考えております。
○川内委員 いずれにせよ、本件についてもしっかりとした報告書をおまとめいただきたいというふうに国会としては考えておりますので、鋭意取り組みをお願いしたいというふうに思います。 それでは、この委員会にかかっております法案の関係についてお尋ねをさせていただきますが、退職手当の返納制度について伺います。 改正案の十五条、退職した者について、在職中に懲戒免職等の処分を受けるべき行為をしたと認めたときには、退職手当の支給制限、また、支給後であればその返納を命じることができるというこの規定のことに関してでございます。 田母神前航空幕僚長については懲戒処分を当然にすべきであった、懲戒処分の対象者であるということは防衛大臣もお認めになっていらっしゃる。ただその時間がなかったのだということが理由になっているわけでございます。さらにもう一点、防衛大臣は、田母神前航空幕僚長に退職金を返納していただくことが望ましいのだがなということもあわせておっしゃっていらっしゃる。 この時間さえあれば懲戒処分をしたのだということ、さらに、退職金は返してもらった方が望ましいのだがというこの二つの点から勘案すると、田母神前航空幕僚長は懲戒免職相当であるという理解でよろしいかということを教えていただきたいと思います。
○浜田国務大臣 今、先生は私が前に答弁をしたことをお話しされました。確かに、私自身とすれば、今回の案件というのは大変あってはならぬことだと思っておりますし、処分というのができればというのもありました。しかし、それができなかった理由は今おっしゃったとおりであります。 基本的に、要するに、航空幕僚長の地位にあった者がやめる、やめさせられるということの重さということを考えたときに、私とすれば、御自分が悪いということを認識されれば、当然、それはそこで、依願でございますので退職金の方は払われるわけで、しかし、処分というものの重さの件からいえば、退職金を返納してほしいというのは、まさに航空幕僚長をやめた、そしてまた、そういった品位といったところも含めて思いがあって、そこでやったことであります。 ですから、処分というものの軽微というのは、当然これは、今回のような事案というのではなくても、免職までには至らない処分というのも多いわけでありますので、そういったところも含めて考えますと、私とすると、今回、今先生がおっしゃったように、懲戒免職処分相当だと考えているのではないかというふうにはおっしゃいますが、しかし、私は、逆に言えば、それよりも航空幕僚長の地位を解いたということに対する重さを、逆に私とすれば重きをなした部分が大変ありますので、そういった意味で、今まででも、おやめになるときは必ず辞表をお持ちになっておやめいただいているわけでありますので、そういった点においては、これが処分の件の相当というのは私はわからないんですが、しかし、そういう重さというのは、航空幕僚長としての地位を剥奪したということの思いの方が強かったということであります。
○川内委員 私は、十一月二十七日の本委員会でも議論させていただいたんですが、田母神さんに関しては、田母神さんの行動あるいは発言というのは、自衛隊法第六十一条の政治的行為の制限の規定に違反する違法行為であるというふうに考えております。防衛大臣は、したがって私から言わせれば、田母神氏を刑事告発すべきではないかというふうに思います。しかし、現状では、政府は田母神氏の行為は政治的目的はなかったとおっしゃっていらっしゃるわけでございまして、この点についてちょっと議論をさせていただきたいというふうに思います。 国家公務員法の第百二条及び自衛隊法第六十一条には、政治的行為の制限の規定がございます。人事院規則一四—七及び自衛隊法施行令第八十六条に政治的目的の定義がしてございまして、その中に「政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること。」と書いてございます。 この解釈、政治の方向に影響を与える意図とは何なのかということでございますが、「日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思をいう。」と。「「政治の方向に影響を与える意図」とは、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思をいう。」こう書いてあるわけでございます。 日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則とは、では何かということになるわけでございますが、内閣法制局にきょう来ていただいておりますので、憲法解釈については内閣法制局が有権的に解釈をされるわけでしょうから、教えていただきたいと思いますが、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則とは、内閣法制局の考える根本原則とは何かということを教えていただきたいと思います。
○横畠政府参考人 お答えいたします。 一般に、憲法につきましては、国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義、この三つを憲法の基本理念あるいは基本原則というふうに解されております。そこまでのお答えはあれですけれども……(川内委員「わかりました」と呼ぶ) その上で、お尋ねは、憲法のもとでの政治一般ということではなくて、民主主義政治の根本原則は何かということでありますので、民主主義政治に直接関係しますのは、この三つのうちで申し上げれば国民主権の部分であろうかと思われます。 その観点からお答えさせていただきますと、憲法は、国民主権の観点からは、国民に普通選挙を保障し、選挙を通じて、国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会が構成され、議院内閣制をとり、国会の信任のもとに内閣が組織される、そういった基本的な事項を定めているというふうなことが言えるのではないかと思います。
○川内委員 憲法の基本理念は、国民主権、基本的人権の尊重並びに平和主義であるが、民主主義政治の根本原則は国民主権だけであると。今、日本国憲法の民主主義政治の根本原則は国民主権だけであるというふうに法制局は解釈をお述べになられたわけでありますが、それでは、内閣法制局に重ねて。 私は今の御答弁というのは、ちょっと国民の皆さんが聞いたらびっくり仰天をされるのではないか、何を言っているんだというふうに言われると思いますが。それでは、専守防衛とか集団的自衛権の不行使の基礎になっている憲法九条は、我が国の日本国憲法の民主主義政治の根本原則ではない、憲法九条は民主主義政治の根本原則には含まれないということでよろしいんですか。
○横畠政府参考人 お答えいたします。 先ほど申し上げたのは、民主主義政治という限定がついた政治でございますので、直接関係しますのは国民主権の観点ではないかということを申し上げました。 その他の憲法の理念である基本的人権の尊重あるいは平和主義といいますのが、憲法のもとでのあるべき政治と関係がないということは一切ございません。もちろん、まさに関係するところでございまして、民主主義政治と限った意味は何かということをどう理解するか、そういう問題だろうと思います。 いずれにせよ、その憲法の理念の三点につきましては、それぞれ密接に関連している事柄ではありますので、どこまでを民主主義という限定のもとで理解すべきかという問題はもちろん認識しております。 お尋ねの憲法第九条でございますけれども、これは、憲法第九条によって、例えば御指摘のありました集団的自衛権の行使が制限されているというのは従前からの政府の解釈でございますけれども、これは憲法の規定、そのような憲法の規定が存在することによってそのような制約が生ずるということを述べておりまして、理念あるいは原理原則的なところから導かれるものではなくて、憲法の規定そのものからそのような法的効果といいますか、制約があるんだろうというふうに理解しております。
○川内委員 憲法というのは、まさしく国民主権のもとで、国民から内閣あるいは行政に対して、こういうふうに行政を行ってくださいね、こういうふうに国を統治してくださいねということを国民の方から定めたものであるというふうに私は理解をしております。民主主義政治の根本原則と。日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則が、根本の原則ですからね、それが、何だかよくわからないようなことを今いろいろおっしゃられたわけです。学校の小学生が、日本国憲法の三原則というのは基本的人権の尊重、国民主権、平和主義ですよというふうに教えられる、しかし、それは何か時と場合によって変わるのだみたいな御答弁をされるのは、私はちょっと理解も納得もできないんですけれども。 もうちょっと端的に答えていただきたいんですけれども、集団的自衛権の不行使とかあるいは専守防衛というのは日本国憲法の解釈から生まれてくる、要するに、日本国憲法の根本原則から発生してくる日本政府としての考え方、あるいは国民が日本政府にそういうふうにしてくださいねということを規定している憲法の根本原則に含まれるでしょうということを私は申し上げているんですけれども、含まれるのか含まれないのかということを答えていただければいいんです。
○横畠政府参考人 お答えいたします。 憲法第九条、これは、先ほど申し上げた日本国憲法の三つの基本原則あるいは基本理念である平和主義を構成する重要な、まさにその中心となるものであると理解しています。
○川内委員 では、人事院にお伺いしますけれども、国家公務員法、人事院規則の政治的目的の解釈の文言として、「日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則」、内閣法制局は今御答弁されたとおり、憲法九条も民主主義政治の根本原則の中に当然関係するというふうにおっしゃられるわけですけれども、人事院としてはどのように考えるのかということを御答弁いただけますか。
○川村政府参考人 お答えを申し上げます。 私ども、一般職の国家公務員を所掌しておりますけれども、その一般職の国家公務員の政治的行為の制限でございますが、行政の中立的運営を確保するための制約ということでございますけれども、他方で、憲法で保障する表現の自由を制限するという面もございますので。また、これに違反した場合には、国家公務員法上、罰則の対象とされているというようなこともございます。 でありますので、私どもとしましては、いろいろなこういう事情を総合的に考えまして、人事院規則一四—七それからその運用方針でその細部を決めておるわけでございますけれども、その際にはやはり慎重に解釈して運用してきたというところでございます。 お尋ねの件でございますけれども、一般職の国家公務員に係ります政治的行為の制限をされました一四—七の運用方針の内容についてでありますけれども、やはりここでは、日本国憲法に定められました民主主義政治の根本原則ということでございまして、私どもは、憲法の基本原則一般ということではなく、民主主義政治の根本原則という言葉をここで使っているというようなことも踏まえまして、やはりこれと直接関係しますような、主としては国民主権に係る事項を対象としているのではないかというふうに考えているところでございます。
○川内委員 人事院としては、民主主義政治の根本原則は国民主権だけであると言うんですか。日本国憲法の根本原則ですよ。日本国憲法の定める民主主義政治の根本原則ですよ。民主主義というのはその三つが、日本国憲法の定める民主主義政治というのは、国民主権と基本的人権の尊重と平和主義が三位一体となって日本国憲法の定める民主主義政治の根本原則をなしているのだというのが内閣法制局の答えでしょう。いろいろわからないことを言ったけれども。 人事院は、何ですか、根本原則に基本的人権の尊重も入らなければ平和主義も入らないと言うんですか。あなた方、おかしいんじゃないの、どこか。もう一回答弁してよ。
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 一般職の国家公務員の政治的行為の制限でございますけれども、先ほど申し上げましたように、民主主義政治の根本原則というふうに運用通知で……(川内委員「日本国憲法に定められた、ですよ。言葉をはしょるなよ」と呼ぶ)書いてございますので、私どもとしましては、これはやはり、国民主権に係る事項を主には対象としているのではないかというふうに思っておりますが、その余のことにつきまして、どういう事項が該当する可能性があるかというのは、これは概括的に申し上げるのはちょっと困難であるというふうに考えております。
○川内委員 いや、個別の事案に対する判断を聞いているんじゃないじゃないですか。個別の事案に対する判断は、そのそもそもの解釈がまずあって、それがその事案に該当するか否かはその後検討すればいい話であって、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則とは何かということを聞かれたら、これこれこれですというふうにはっきり答えなければ、と思いますとか、それが主ですとか、そんなあいまいな答えがあるんですか。あなた方、自分たちで書いているんでしょう、紙に。日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則は、基本的人権の尊重、国民主権、平和主義でしょう。原則がそんなころころころころ各役所で変わったり、そのときそのときで変わったりするんですか。原則はこの三つなんですよ。違うんですか。 そんないいかげんな答弁は、みんな、聞いていて許せますか。委員長、許せますか。日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則が、そのときそのときで変わります、何が根本原則かはそのときそのときに判断しますと言っているんですよ。そんなもの許せますかね、国会として。こんなことじゃとても議論できないじゃないですか。原則がそのときそのときで変わりますと言っているんだよ。 〔江渡委員長代理退席、委員長着席〕
○川村政府参考人 お答え申し上げます。(川内委員「質問は簡単じゃないですか。根本原則は三つしかないですよ」と呼ぶ) 一般職の国家公務員の政治的行為についてでございますけれども、そもそも、ちょっとお話をさせていただきますと、一定の政治目的を持って一定の政治的行為をするというものを禁止なり制限しておるものでございまして、この政治目的の一つといたしまして、先ほど先生、冒頭にちょっとお話しになりましたけれども、政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し、これに反対することということがそれに当たるというふうになっております。 それの解釈としまして、政治の方向に影響を与える意図というのが、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようという意思、そういうことを運用方針で定めさせていただいているところでございまして、何がそれに該当するかというのは、やはりこの規定全体を踏まえまして、恐縮でございますけれども、やはりその個々の事例ごとに当てはめていくということかと思っております。失礼しました。思っておりますというよりも、そうであると考えます。
○川内委員 いや、だから、当てはめていくのは個々の事例ごとに当てはめればいいと、そこは私も認めているじゃないですか。 その前に、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則というのは何ですかと。人事院が有権解釈権を持っている、この国家公務員法上の解釈の中に出てくる日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則、根本原則なんだから簡単に説明してよ。こんなこともわかりやすく説明できないようじゃだめでしょう。それをどう当てはめるかはその一つ一つの事案に応じて考えますよ、そこはわかりました。まず、その前に、根本原則とは何ですかということを聞いているわけですから。基本的人権の尊重、国民主権、平和主義でしょう、違うんですかということを聞いているんですよ。
○今津委員長 川村職員福祉局長、簡潔にお答えください。
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 私ども、国民主権に関するものに限っておるというわけではございませんけれども、ではどの範囲でというのは、今概括的に申し上げるのは困難であるということを申し上げている次第でございます。
○川内委員 いや、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を今概括的に申し上げることは困難である、こう答弁したんですよ。根本原則が答弁できないってどういうことなんですか、これ。議論できないですよ、これじゃ。 渡辺理事、ちょっとお願いしますよ。こんなこと、根本原則ですからね。僕が言っていることはおかしいですか。根本原則について答弁できないというのはおかしいでしょう。
○今津委員長 川村局長、きちっと、丁寧に、わかりやすく御説明いただきたいと思います。
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 私どもの運用方針の中で、政治的目的というものをどう考えるかというのに当たりまして、憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思というものをいうということでございますので、その当てはめというのは、これを全体の中で、全体をどう当てはめるかということで考えることではないかというふうに思っております。 もちろん、憲法の三原則というのは、それはそれで大変重要でありますし、もちろんそれを尊重するわけでございますけれども、あくまでも、政治的行為の制限につきましてこの運用通知をどう考えるかという観点でございますので、私どもといたしましては、先ほど来申し上げておるような考え方に立っているということでございます。(川内委員「わからない。わからないですよ、こんなもの。だから、当てはめについては、またその後当てはめることだから、個別の事案について、それはわかったと言っているじゃない」と呼ぶ)
○今津委員長 川内博史君、質問を続けてください。
○川内委員 いやいや、こんなことを許していいんですか。民主主義の根本原則とは何ですかということを、個別の事案についてはいろいろ考えましょうね、それはわかりましたと言っているんですよ、最初から。だけれども、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則というのがまずちゃんとあって、それに個別の事案があって、どう対応していくのかということを考えましょうねということなんでしょう。まず根本原則が何なのかということがなければ個別の事案だってわからないじゃないですか。極めて私は不本意ですね。 日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則について内閣法制局も人事院も、何か防衛省まで至らなかったじゃないですか、きょう。こんなひどい答弁ないですよ、行政ないですよ。日本国憲法に定められた民主主義の根本原則についてきちんと教えてくれないんですからね、国民に対して。 委員長、おかしいと思わないんですか。おかしいと思わないの、委員長は。この答弁でいいんじゃない、いや、すばらしい答弁だ、よくわかったとおっしゃいますか。
○今津委員長 不本意だとは思いますが、時間が来ましたので、おまとめいただきたいと思います。
○川内委員 いやいや、時間は来ているけれども、僕はここをどきませんよ、こんなことじゃ。 大事なことですよ。日本国憲法に定められた民主主義の根本原則について、それはそのときそのときで変わりますと言ったんですよ。こんなことを許していいんですか、国会が。(発言する者あり)いや、どかないよ、僕はここを。おかしいよ。
○今津委員長 川村局長、ちょっと誤解があるようなので、誤解を解くような、きちっとした御説明をいただきたいと思います。
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 私ども、運用方針で定めております、憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思というものは、先ほど来御答弁をさせていただいたような考え方に立っておりますけれども、まずそれをそもそもどう考えるかというものにつきましては、それは憲法解釈等、先ほど御答弁ございましたように、そういうものも踏まえまして、私ども個別具体的に考えていくときには、当然そういうものを踏まえて考えさせていただくということでございます。
○今津委員長 川村さん、最後の方、ちょっとぐじゃぐじゃになっちゃってよくわからないから、わかるようにちゃんと説明して。(川内委員「根本原則は三原則だ、だけれども、個別の事案については、その三原則を踏まえた上でいろいろ適用があるんだということでしょう。そう言いなさいよ」と呼ぶ)
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 憲法解釈の基本を踏まえまして、私どももこれを適用させていきたいというふうに考えております。
○川内委員 憲法解釈の基本って何よ。もっとわかりやすく言って、もう時間がないんだから。 三原則は三原則でしょう。ちゃんと言いなさいよ。言わないとどかないよ。これは大事なことですよ。日本国憲法の基本原則についてごちゃごちゃごちゃごちゃ言われたら、そもそも民主主義の土台が崩れるということですからね。(発言する者あり)
○今津委員長 川内君、議事の進行に御協力いただきたいと思います。
○川内委員 協力しますけれども、日本国憲法に定める民主主義政治の根本原則というときに、それは三原則ですと素直に言ってくれないと、日本の今までの戦後の歴史すべてを否定することになるんですよ。それをちゃんと言いなさいよ。与党の筆頭だってそうだと言っているじゃないですか。根本原則なんだから。それは三原則です、個別の事案については、それぞれ、その適用についてはいろいろな考え方がありますと。それでいいんですよ。そこは認めているじゃないですか。どうぞ、もう一回。
○川村政府参考人 お答え申し上げます。 憲法解釈につきましては、先ほど法制局の方から御答弁がございまして、憲法解釈につきましては法制局の御判断であると思います。私どももそれを踏まえて政治行為の制度の運用に当たっていく所存でございます。
○川内委員 私が聞いたのは、根本原則とは何かを聞いているわけです、人事院の所管する国家公務員法で。内閣法制局と同じように運用していくと。内閣法制局は、日本国憲法の定める民主主義政治の根本原則には当然、憲法の基本原則である三原則は関係するということでよろしいですね。 最後、内閣法制局、基本原則、三原則が関係するということでよろしいですね。
○横畠政府参考人 民主主義という断りがありますので、国民主権が中心であろうかと思いますけれども、他の憲法的価値といいますか、憲法の理念というのも関係するのは当然であろうと思います。
○川内委員 終わらせていただきます。次、また防衛省とやります。
○今津委員長 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。 法案については、昨年の守屋前防衛事務次官の収賄事件などを踏まえて、退職後に不祥事が発覚した国家公務員の退職手当について返納事由を拡大する国家公務員退職手当法と同様の改定を行うものであるということですから、私たちは賛成であります。 ただ、問題は、政府が不祥事そのものにどう対応するか、全容の徹底究明を行うかどうかがあることをつけ加えて指摘しておきたいと思います。 それでは、その法案に関連して、田母神問題に見られる自衛隊のあり方について聞いていきます。 前回の委員会で、空幕人事教育部長、教育課長名で出された懸賞論文の紹介の中で触れられている、歴史に重点を置いた精神教育とは何かについて聞いたが、はっきりした説明はありませんでした。 その後、二週間たっています。歴史に重点を置いた精神教育とは何ですか。いつから、どのように始まり、そのもとでどのような施策が進められているのか、具体的に説明していただけますか。
○渡部政府参考人 お答えいたします。 先般も御答弁させていただいたところでございますけれども、歴史教育に重点を置いた精神教育とは、安全保障環境の変化や自衛隊の任務の拡大等を踏まえ、自衛隊員が歴史を客観的に理解し、強い使命感を保持することが、国民の期待と信頼にこたえ、適切に任務を遂行していく上で必要であるとの観点から、航空自衛隊において精神教育の中で歴史について十分に教育していくという趣旨を述べたものであるというふうに聞いております。 御質問の、それでは、具体的にこの歴史教育に重点を置いた精神教育という考え方あるいは方針といったような、まとめたものがあるか否かということでございますが、これにつきましては、これまで調べさせていただきましたけれども、確認されておりません。 ただ、その具体例といいますか、施策例として考えられるものといたしましては、これまで調べましたところ、訓練資料、現在これは作成中でございますけれども、「近代日本戦争概史」というものをつくっておりますが、これが具体的な施策例として挙げることができるのではないかというふうに考えております。
○赤嶺委員 具体的な施策例以前に、大もとの方針は何かということを聞いているわけですよ。つまり、歴史に重点を置いた精神教育という考え方に基づいて、これを根拠にして、それを職務として論文への応募を呼びかける、人事教育部長はそれをやっていたわけですね。だから、大もとの方針について、あるだろう、あるはずだ、計画もあるはずだと。 二週間たっているわけですが、その人事教育部長や課長には直接問い合わせされたんですか。そういうのが一切なくて、ああいう行為が一部長や課長の判断でできていくんですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 これまでのところ確認されていないと申し上げておりますのは、航空自衛隊にきちんと照会した上でそういう回答を得ているということを踏まえたお答えでございます。
○赤嶺委員 大臣、つまり、歴史に重点を置いた精神教育に合致するから論文に応募せよということをファクスを出したり、レターを出したり、やっていたわけですよね。しかし、それは何ですかと聞いたら、その大もとの方針や計画はわからないと言っている。そうすると、個人の考えでああいうような、実力組織において部隊を動かすようなことをやっていいのかという思いがするわけです。ただ、そういうもので全くはっきりしないままああいう行為がやられているという印象を持たざるを得ません。 きょうの答弁にもありましたが、人事教育局長はこうおっしゃっていました。歴史に重点を置いた精神教育というのは、安全保障環境の変化や自衛隊の任務の拡大などを踏まえたもの、こういう説明でありました。自衛隊の任務の拡大というのは何を指しているんですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 これは国際活動といいますか、そういう国際協力活動が主要な任務になったというようなことを指しているものでございます。
○赤嶺委員 つまり、九〇年代以降、PKO法、そして周辺事態法、テロ特措法、イラク特措法、いわば自衛隊の海外での任務が拡大され、そして、こうした海外任務が自衛隊法三条の自衛隊の任務に位置づけられ、こうした海外任務の拡大のもとで、自衛隊内で歴史教育が重視されてきているということですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、そうした自衛隊の任務の拡大等を踏まえまして、歴史に重点を置いた精神教育を行っていくという趣旨であるということでございます。
○赤嶺委員 自衛隊の任務が拡大をした、そして、歴史に重点を置いた教育、これが重要になってきたということですが、人事教育局長ですが、前の答弁でこうおっしゃっているんですね。自衛隊員が歴史を客観的に理解し、強い使命感を保持することが適切に任務を遂行していく上で必要である、こういう答弁をしております。 任務を遂行していく上で、なぜ歴史の理解が必要なんですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 一般的に申し上げれば、現在やっております、あるいはやるべき任務というものが、どういう歴史的背景あるいは国際情勢の中で位置づけられるかといったようなことは、やはりその任務を遂行する上できちんと意識を持つという意味においては必要なことだと考えております。
○赤嶺委員 海外で活動する上で、その任務がどういう歴史的意味を帯びているかという話で、強い使命感を保持するために歴史の理解が必要ということになりますと、結局、自虐史観ではだめだという田母神氏の結論と同じになるのではありませんか。 田母神氏は、鵬友の論文の中で、東西冷戦構造が壊れ、自衛隊の海外派遣が頻繁に行われる自衛隊が働く時代に入った、それに対応した精強な部隊をつくるためには自衛官が我が国の歴史と伝統に揺るぎない自信を持たなければならない、我が国の歴史に対する贖罪意識を持っているようでは部隊を元気にすることはできない、このように述べているわけです。 防衛大臣に伺いますが、要するに、自衛隊が海外に出て実際の作戦任務につくようになった、そうした実戦任務をこなしていくためには高い士気が必要になる、だから侵略戦争の歴史を肯定する動きが自衛隊の中で起こってきた、そういうことではありませんか。
○浜田国務大臣 私は、そうは思っておりません。 今、田母神さんの論文をかなり取り上げてそういうふうにおっしゃいますけれども、そしてまた、そういった教育が行われているというような、それがいかにも浸透しているかのようなお話がありましたが、私はそうは思っていませんで、逆に言えば、自衛官は日本の国の国民の代表として海外に行って、日本の憲法に定められた平和主義のもとに、平和に貢献するために一体何をなし得るかということを念頭に置きながら、これは国際社会の中における日本という立場を理解して海外で活動していると私は思っています。 田母神さんがどのようにお考えになって、今回、そういった歴史教育のお話というのがあったわけでありますが、少なからず、今、我々の部隊が海外に行っている際に、そのことを念頭に置きながらやっているとは思いませんし、我々とすれば、しっかりとした日本国憲法の考え方、そして、自分たちが任務をするために一体何が必要なのか、任務遂行のためにはどうしたらいいのかということを考えてやっているからこそ、海外で活動ができていると思っていますので、私とは全く認識が異なるということであります。
○赤嶺委員 私だけじゃないんですよ、そういう懸念を指摘しているのは。 例えば、夏目さんという元防衛事務次官がいらっしゃいますよね。今回の事件をきっかけに、田母神論文の背景についてこう指摘しています。背景には、日米同盟が一層緊密化して自衛隊のステータスが高まり、海外活動や災害派遣で国民から支持されるようになってきたことで、制服組が思い上がりとも言える自信過剰になってきたことがある、このように言っています。 それから、西原前防衛大学校長は、背景には、海外任務などに派遣される際、政府は自分たちに十分な権限を与えていないとか、自分たちの立場や名誉が認められていないという不満があるかもしれない、このように指摘しているわけです。 つまり、海外任務の拡大に伴って、田母神さんのような考え方が自衛隊の中で生まれてきている。防衛事務次官経験者や防衛大学校長経験者がこのようにおっしゃっているんですね。これらの見解について、大臣はどう考えますか。
○浜田国務大臣 おやめになられた方がいろいろなことをお話しになることに対して私はコメントは避けさせていただきますが、しかしながら、そういった要因というのはあくまでも、それは考えればいろいろな要因が考えられるわけでありますが、しかし現実として、我々防衛省・自衛隊の中でそういった議論が、田母神さん以外の方で、我々は言論の自由があって、いろいろなところで意見を言うことも決してこれを拒むものではありませんが、それが顕著に表に出て、今防衛省・自衛隊に揺らぎがあるというふうには思っておりません。 ただ、御懸念の、今後そういったことが起きるといけないから、こういうことがあってはならないということであるならば、当然、我々とすればそれに対して施策をやっていくことが当たり前だと思います。ですから、赤嶺先生がおっしゃるような懸念を払拭するだけの対応策を今後やっていきたいというふうに思っておるところであります。
○赤嶺委員 前回、鵬友における空将の論文も取り上げましたが、残念ながら今回ちょっと時間が短いので、それはいずれやりますけれども、影響は広がっていないというお話があったものですから、私、きょう、こういうのを持ってきました。 これは防衛大学校が作成した「日本戦争史」という平成十八年度の教科書であります。その中で、沖縄戦について書いてあるんですよ。どう書いてあるかといいますと、沖縄戦の最大の特色は軍民一体の国土防衛戦であったということである、沖縄県民は島田知事を筆頭に積極的に軍に協力した、このようにあるわけですね。県民が軍に積極的に協力したとあるわけです。軍が県民に強制した事実はこのテキストの中で一切触れていないわけです。 五百旗頭防衛大学校長は、防衛大学のすべてのテキストを確認したけれども問題はなかった、つまり田母神さんのようなああいう考え方ではなかったということで強調しているわけですが、私は、沖縄戦における旧日本軍の行った行為は、県民が積極的に協力した、そんな単純なものでないことは大臣もおわかりだと思いますが、軍が沖縄県民に戦争協力や玉砕を強制していったということは、これまでの学校の歴史教科書の中でも書かれてきたことであります。 この本の中身というのは、沖縄戦に関する記述というのは、余りにも根拠を持たない一方的な事実、一方的なことを書いてあるというぐあいに思いますが、大臣、いかがですか。
○浜田国務大臣 私もそれを読んだことがございませんので、今ここでコメントは避けさせていただきますが、そもそも、戦争というのは、これは我々大変否定をさせていただいているところでもありますし、本来、軍というのは国民を守るためにいる、私はそう思っております。 たとえそういう状況になっても、国民の生命や財産を守るのが仕事だと思っていますので、先生の御意見というのは、私自身、本当にそういう意味では理解をするところでありますけれども、その記述に関しては、私、今まだ目を通していませんので、それに対しての評価はきょうはちょっと勘弁していただきたいというふうに思います。
○赤嶺委員 ぜひ読まれて、軍による強制というのは、私たちは去年の文科省の最後の結論に納得はしていませんが、その結論でさえ、軍による強制ということをちゃんと認めていますから。大体、県民が軍に協力してあの戦争が行われたというようなことは、今までの教科書の中で一回も出てきていませんから。事実に反することですから。いわば、あの戦争は沖縄県民が協力して繰り広げられた戦争であったということを防衛大学校で教えている。私、ここもぜひ調査の上、またちゃんとお答えをいただきたいと思います。 きのうの参議院の外交防衛委員会で浜田防衛大臣は、戦前の日本軍と今日の自衛隊は連続していない、このように答弁しておられました。 ところで、沖縄戦の犠牲者を慰霊する、追悼する慰霊の日が六月二十三日に行われていますけれども、旧日本軍の第三二軍の牛島満司令官あるいは長勇参謀長などが祭られた黎明之塔というのがあるんです、軍の司令官のですね、その黎明之塔で、早朝、自衛隊による慰霊祭が毎年行われているんですよ。ことしは、陸上自衛隊の第一混成団の団長、それから同広報室渉外担当十四人が制服姿で参加し、献花し、参拝して慰霊しておりました。桑江良逢初代団長が献花すると、自衛官らは直立不動で見守っておりました。 私は、沖縄県民を追い詰めた第三二軍の司令官らを顕彰する塔の前で現職の自衛官らが慰霊の儀式を行う、沖縄戦の実相に照らしても許せないものがありますし、旧日本軍を賛美する行動だと思います。 大臣、自衛隊の制服を着てやっているんですよ。私はことしは現場におりました。こういう行動、戦前の日本軍と自衛隊の連続性はないと言いながら、現場でそういうことが行われている、これは適切ですか。
○浜田国務大臣 私、そのイベントについてはちょっと今把握しておりませんので、どういう形だったのかも含め確認をさせていただきたいと思います。 ただ、それが即、亡くなった方のところに行った、慰霊したということが、一般的に、今回沖縄でということでありましたけれども、そこで慰霊すること自体のよしあしというものは、私は、ちょっと今、その現場にいたわけではありませんので、そういったことも事実確認をさせていただいた上で御答弁申し上げたいというふうに思います。
○赤嶺委員 私服で行っているわけじゃないんですよ。自衛隊の制服で、混成団の団長の指揮のもとにやっている行動なんですよ。自衛隊がですよ。亡くなった人の単なる慰霊じゃないんです。いわば戦前の旧日本軍との連続性がないと言うなら、この問題をどう見るのかということでありますから。 それだけにとどまらないんですよね。自衛隊の中で侵略戦争と旧軍を美化する風潮というのは蔓延しているんです、浜田大臣はそんなことはないとさっきからおっしゃっておりますけれども。 鹿屋基地がありますよね。その史料館は、開設の目的に、海軍関係史料及び海上自衛隊関連資料を収集し顕彰することにより、後世までその偉業を伝える、立派な仕事を伝える、戦前の海軍関係史料を収集して偉業を伝える。福知山の駐屯地内に鎮国之碑というのがありますが、これは、歩兵第二〇連隊及び歩兵一二〇連隊将兵の偉功をたたえ、その英霊を厚く弔い慰めるという趣旨で建立。それから、陸上自衛隊明野基地の中には忠魂塔が建立されて、その顕彰之誌の中で、過去の戦争を聖戦としているんですよ。過去の戦争を聖戦として、旧軍の偉業を顕彰、殉国勇士の英霊を慰めとあるんです。さらに、この忠魂塔の中には、昭和四十六年からは陸上自衛隊航空学校関係の殉職者の英霊を合祀しているというんですね、旧軍の人たちと一緒に。それで今日に至っている。戦前の侵略の軍隊を継承しようとしているんじゃないかという手紙が私のところに来ているんですよ、写真も入れて。 大臣、これに似たような事例が無数にあるんですよね。大臣は旧軍と自衛隊は連続していないとおっしゃっておりますけれども、実際には、まさに旧軍の体質を引き継いだそういうやり方というのが個々の自衛隊の基地の中では蔓延しているんじゃないですか。いかがですか。
○浜田国務大臣 そもそも連続性がないと申し上げたのは、旧軍時代は軍でありました。戦後は自衛隊であります。そこが一番の大きなところだと私は思っています。ですから、連続性と言ったのはそのことを言いました。 そして、日本国憲法下において我々の目的というのは当然この国を守るということでありまして、これは、専守防衛を旨として今まで長年にわたって日本の安全を守ってきたということがまず重要でありまして、そもそも、軍というのは、我々、自衛隊というものが軍ではないというお話でありますので、そういった意味では連続性がない。 そして、もともと性質が違う、そして徴兵制ではないということを考えれば、当然、志願で自衛官の皆さん方が入ってきていただいているわけでありますので、いろいろな軍と似て似つかぬものの中で、精神的な部分というもので今先生がおっしゃっているのか。ましてや、それを、軍隊を賛美しているのか。しかし、そうではなくて、そこに眠っておられる、その精神的な自分たちの思いをそこに遺書だとかそういうもので示していかれるものが、例えば鹿屋の航空基地の中にもそういったものが残されている。 あらゆる面から見ることができるわけでありまして、少なからず、戦争の悲惨さ、そして戦争の問題点等々、こういう若い人たちも亡くならなきゃいけなかったという思いもあわせてそこに残している部分もあろうかと私は思います。一概にはそれがすべて戦争賛美のものをやっているというふうに思いません。 逆に言えば、そういったものを残すことによって、戦争をしてはならない、我々のなすべきものは一体何なのかということを改めて思い直すことということもそこに意味が含まれていると私は思っておりますので、そういった意味においての、先ほど連続性といった意味での私の考え方とすれば、これはもう旧軍時代とは違う、自衛隊であるということを私は申し上げたかったのでありまして、その連続性はないというふうになります。 当然その中でいろいろな議論があって、もしも、議論が沈下してしまって表に出てこない方が私は問題であろうと思いますし、締めつけることによって暴発するということも多々あるわけでありますので、私とすれば、そういった意味において、いろいろな議論がなされて表にそれが出てくるということが逆にチェックしやすいというふうに思っておるところであります。
○赤嶺委員 書かれてあるのは、旧日本の軍隊は立派な仕事を海外でやった、その偉業を引き継ごう、継承しようというのが碑文の中にあるんですよ。そして、その旧日本軍隊の碑に自衛隊の殉職者も一緒に祭っている。これでも連続性を否定している行為だということになるんですか。
○浜田国務大臣 当然それは、我々の教育の中には、決して歴史教育だけをやっているわけではなくて、いろいろな多様な議論をしてきているところもあるわけでありますので、私とすれば、今先生がおっしゃった、その中に書いてあるというのは、書いてあっても、そこにあるものを受けとめるのは我々の側でありますし、また、今そこにいる自衛官の皆さん方がどうとるかでありますので、そういった意味においては、そこに建立の意味と、そしてまた、今やっている自衛官たちの思いというのはまた別物だと私は思っていますので、それが必ずしもすぐ蔓延していることにはならないと思います。
○赤嶺委員 そういうことは、歴史の、いわば旧軍と自衛隊の連続性を否定していることですか。連続しているんじゃないですか。(浜田国務大臣「していません」と呼ぶ)しているんじゃないですか。
○浜田国務大臣 先生、わかっておっしゃっていると思うんですけれども、要するに、そういった目の前にあるものについて連続性があるというのは、たまたまそれが線としてつながっているだけのことでありまして、我々、そもそも自衛隊としての存在意義というのは旧軍時代とは違うということを私は言っていることでございますので、それが、要するに、違った上に立っている者が、それを今軍隊として、例えば今自衛隊が軍隊としてなるのなら別ですが、そうではなくて、そこで、違う、全く違う、そして我々の自衛隊としての任務をしっかりと理解している者がやっている分には、それは何の心配もない。 私は、それを、逆に言えば、もっともっと強く、その飾られている十七歳、十五歳で亡くなっている方も、遺書が置いてあったりとかいろいろなものがある中で、戦争の悲惨さを、戦後これだけ六十年たって一生懸命になって教育して、平和教育をしてきた中で、それが今の若い自衛官の皆様方に浸透していないというふうに私は思っておりません。 そういったものが出てきたときにどういう反応をするかというのは、私どもは、逆に言えば、ああ、そういう意見もあるのかな。そしてその中で、我々、任務の中で何をやったらいいのかを判断する材料、能力というものを私は持っていると思っているわけでありますので、その点の連続性というのは私はないというふうに思っています。
○今津委員長 赤嶺議員、時間がかなり過ぎましたので。
○赤嶺委員 最後ですから、もう質問はありませんので、まとめます。 浜田防衛大臣は、きょうの議論の経過を踏まえないで自分の考え方だけ述べていらっしゃるんですが、ただ、歴史に重点を置いた精神教育というのは、自衛隊の海外活動の拡大の中でということを言っているんですよ、答弁は、教育局長は。そして、そういう強い使命感を持つためには自虐史観ではだめだということを田母神さんは言っている。自衛隊の各基地の中では、旧軍を否定する考え方ではなくて、旧軍の立派な仕事を引き継ごうということを書いてある。それでも自衛隊は軍隊ではないんだと言って、そういうようなことは国民に通用する議論ではないと思います。 引き続き、この問題、議論することを申し上げまして、質問を終わります。
○今津委員長 次に、辻元清美さん。
○辻元委員 社民党の辻元清美です。 本日案件になっております法案については、社民党は賛成の立場です。それを表明しました上で、自衛隊のシビリアンコントロールということが昨今大きく問題になっておりますので、きょうも引き続き質問をさせていただきたいと思います。 大臣、大臣が就任されて、先日所信を述べられました。この中で、今問題になっています田母神前航空幕僚長のことに触れられまして、このようにおっしゃっています。 「田母神前航空幕僚長が、政府見解と明らかに異なる見解や、憲法との関係でも不適切な部分のある論文を公表するという事案が発生しました。航空幕僚長という要職にあった者がこのような事案を起こしたことはまことに遺憾であり、防衛省として、かかる事案が二度と起こることのないよう、誠心誠意努めなければならないと考えておるところでございます。」と冒頭おっしゃいました。 この中で、政府見解と明らかに異なる見解、これは村山談話と異なる見解であったということをこの前答弁されました。 それでは、きょうもちょっと憲法との関係が議論されていますので、二つ目に大臣が、憲法との関係でも不適切な部分のある論文を公表とおっしゃいました。これは具体的に、憲法との関係でも不適切な部分と大臣がおっしゃったのは、どういう観点からおっしゃったんでしょうか。
○浜田国務大臣 それは、集団的自衛権に言及したというところだと思います。
○辻元委員 たしか、集団的自衛権の行使、それから憲法改正も含めて、そのような方向性の論文であったと私は理解しておりますが、同じですか。 集団的自衛権の行使及び憲法改正に向けての方向性を持った内容であったと理解していますが、いかがでしょうか。
○浜田国務大臣 方向性というか問題点を書いたということだと思います。
○辻元委員 先ほどから憲法の問題が議論されていますけれども、これは大事だと思うんですね。 例えば、大臣が憲法改正をした方がいいと思っていらっしゃる、または考えていらっしゃっても、防衛大臣のお立場になって、すべきだと旗を振ることは立場としてできません。憲法を守る立場です。 さてそこで、この憲法改正というのは、私は非常に極めて高度な政治案件だと思いますが、いかがでしょうか。
○浜田国務大臣 国の最高決定機関である国会で議論されているわけですから、当然これはいろいろな議論が行われているのは事実だと思いますので、それは当然、今後いろいろな意味での議論が高まってきて、今やってきているところだと思ってはおりますが……(辻元委員「極めて高度な政治案件だと思うがいかがか」と呼ぶ)極めて高度かというよりも、これは当然、国会が最高機関でありますので、そこで議論されているということは、大変重要な問題であろうと思っております。
○辻元委員 これは、国民投票法案を議論するときもそうだったんですけれども、公務員に憲法改正国民投票運動についての一定の制限がかかっております。というぐらい、政治と公務員の関係というのはあちこちで議論されていますね。 さてそこで、それを踏まえまして、実は、鵬友とか「翼」という雑誌のことがきのうの参議院の委員会でも指摘が多々出ておりました。果たして、私的サークルということで、この内容について、それだけでいいのか、放置しておいてといったらおかしいんですけれども。 ここで幾つか確認をさせていただきたいんですが、二〇〇一年の四月十三日に金田誠一議員の質問主意書に対する答弁で、「仮に私的サークルの刊行物の中に自衛隊員として適切ではない意見の表明等が見られた場合には、必要な措置を講ずることとしている。」という答弁がありました。 それで、お聞きしたいんですが、自衛隊員として適切でない意見の表明等というのはどういう意味なのか、必要な措置を講ずるとは何をするのか、お答えください。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 御質問の、どのような場合が、仮に私的サークルの刊行物の中に自衛隊員として適切でない意見の表明等が見られた場合に該当するかにつきましては、それぞれの意見の内容、あるいは執筆者の立場等に応じて個別に判断されるものでございまして、一概に申し上げることは困難でございますけれども、例示的に申し上げれば、基本的防衛政策を明らかに逸脱するような意見の表明等が見られた場合とか、隊員としての信用を傷つけるとか、あるいは自衛隊の威信を損するような意見の表明等が見られた場合などがこれに当たり得るのではないかと考えられます。 また、必要な措置ということでございますけれども、これにつきましても一概に申し上げることは困難なわけでありますけれども、例えばで申し上げますと、表現の自由等の基本的人権を尊重しつつ、自衛隊の内外に無用な誤解を生じせしめることがないようにというようなことで、注意喚起をするといったことが考えられると思います。
○辻元委員 そうしましたら、ちょっとお聞きしたいんですが、憲法との関係でいいますと、憲法改正をしようとか、これは扇動に当たるんじゃないかと思うんですけれども、核武装をしようとか、これは自衛隊員として適切でない意見の表明等に入りますか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 今の御指摘は、どこでどなたがそういう形で発言されたか、あるいは記述されたか等によって判断が変わってくるのではないかと思います。
○辻元委員 自衛隊員としてそういう意見表明があった場合を指しているわけです。いかがですか。
○渡部政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、基本的防衛政策を明らかに逸脱するような意見ということでありますと、当たる可能性があるという、先ほど申し上げたとおりでございます。
○辻元委員 当たるとはっきりおっしゃった方がいいと思います。 さて、そういう中で、鵬友とそれから「翼」にほぼ全部目を通しました。 鵬友、これは私的サークルの刊行物と言われておりますけれども、この発行目的を見ますと、大臣、こうなっているんですよ。相互啓発、意見交換、そしてさらに思想統一に資するためとなっているわけですね。そうしますと、これは私的サークルで、思想統一に資するためと「「鵬友」への転換と展開」というところに書いてあるんですが、そしてさらに、この鵬友を見ますと、隊内だけではなくて、国会図書館への寄贈はもとより、鵬友の寄贈先の拡大ということで、関係の深い大学、研究機関に寄贈を拡大していこうとなっているわけですね。こうなってくると、私的サークルの刊行物ですというだけでいいのかと私は思います。非常に公的な色彩を帯びてくる。 かつ、私たち、例えば外国の、あの国の軍が、幹部がどういう考えをしているかなと、その国のさまざまな資料を取り寄せますね。鵬友や「翼」も、例えばアメリカでもいいですよ、どこでもいいですよ、自衛隊の幹部などがどういう意見を表明しているのかなと取り寄せて読みますよね。 私的サークルの刊行物、思想の統一に資すと書いてあるわけですが、いかがですか、それだけでいいと思われますか。
○浜田国務大臣 今先生の御指摘のあった、いろいろなところに、各関係機関、大学にもという話がありましたが、これは送る方は勝手に送っている部分もあるわけで、一概にはこれを取り寄せてということではないわけで、勝手に送りつけるのは、我々のところにもいろいろなものが送ってこられるわけでありますし、公的なというのは、要するに私的と公的の変わり目というのはやはり運営の仕方が、自分たちのお金でやっていたりとか、そういったところもあるわけで、我々、機関外のところでやっているから私的と。だから、公と私の区別の仕方がそこにあるのではないかなと私は思っておるわけでございます。 そしてまた、鵬友の発行の趣旨等を見てみますと、やはり相互啓発、そしてまた研究論文等を紹介して、内外の軍事の考え方をまた出していくということを目的としてというふうに書いてございますので、公的な見解ではないということを趣旨の中にも書いてあるわけでありますので、そういった意味においては、先生が今おっしゃったようなお話というのも、誤解をされやすいのは事実かとは思いますけれども、私的な部分でやっているのは間違いがないのかなというふうに思っておるわけであります。
○辻元委員 ほかに、きのうは「翼」というのも話に出てきましたね。私、これを読みまして、例えば「翼」では、いろいろな御意見を民間の方もお書きになっているんですね。 大臣は、バランスが大事とおっしゃいましたよね、あらゆること。それは歴史教育も同じだと、自衛隊員の中のバランスと。しかし、拝見しますと、私の目から見たらバランスを欠いているわけですよ、過去の歴史認識とか憲法との関係でいいますと。そこは問題じゃないかと私は考えているわけです。 先ほど申し上げましたように、私的といえども、今国際社会ですから、単なる自衛隊の中だけで見ているわけではなくて、あらゆる情報の、そしてその発行元の真価が問われるわけです。ですから、私、言論の自由は守らなきゃいけないと思うし、これで自衛隊の皆さんが萎縮してはならぬと思いますよ。しかし、活字にしたり、発行元を明らかにして出す、お金は別から出しているというのは、ちょっと通らない国際常識が今あるわけですよ。ですから、これは基準を決めるなり、何かこの際やはり検討してみることが必要じゃないかなと思っています。 例えば、「翼」を見ますと、いろいろな方に寄稿をいただくのはいいんですけれども、結局、憲法を捨てよ、停止させろというような論文が延々と載っていたり、きょうお手元にお配りいたしました漫画、「押しつけ憲法呪縛の巻」、国会議員の方にも同じようなお考えを持っていらっしゃる方のお話もよく聞きますよ。しかし、「中身のないワクだけのユーレイ憲法に固執!」とか「だがマッカーサーのマインドコントロールのとれない連中」とか、それからアメリカに対してもかなりのことを言っていますね。これは寄稿されたものだと。私はちょっと、それでこのまま進んでいくことは問題であるんじゃないかと思います。 それから、もう一点指摘したい。ほかにもいっぱいあるんですよ、ほぼ全部見ましたので。もう一つの方ですよ。資料を見ていただきましたか。女性の裸の絵があってとか、それからさらには、驚きましたのは、「ジュリアナギャル 大いに踊る」、七月十三日水曜日と十四日の二日に開いて、入間基地クラブはジュリアナギャルを招いてディスコダンスパーティーを開催したという、ほぼ裸に近い記事が出ていたり、それから最後の、これは小松基地の新聞に出ている漫画の挿絵らしいですけれども、これをまた「翼」で紹介しているわけですよ。 セクハラ案件というのも私、自衛隊、女性隊員もおりますし、取り上げてまいりました。今、人権とかセクハラ含めての男女平等という概念は、国際的に非常に厳しいわけですね。大臣、これを見てどう思いますか。私的サークル雑誌だから、自衛隊の連合幹部会という幹部会が発行しているわけですよ。率直な御感想をお聞かせ願いたいんです。
○浜田国務大臣 私的サークルだからといって、そういう指摘があるのは当然、見れば思われる方もいらっしゃると思います。逆に言うと、公的だったらこういうふうになっていないというのもあるわけです。 その意味では、確かにその内容を見ればいろいろな御意見が出てきてしまうというのは少々問題なのかなとは思いますけれども、そこのところも含めて、常識の範囲内というのもあるわけで、そういった意味では、これがいかにも公的と思われるようなことがあってはならないとは私自身思っておりますので、まだもう少しいろいろ考えさせていただければと思います。
○辻元委員 熟慮していただきたいと思います。 「翼」はどこが発行しているかというと、連合幹部会というのが発行しております。連合幹部会とは何かといいますと、連合幹部会は、航空自衛隊の基地及び分屯基地に所属する幹部隊員で構成される基地幹部会及び分屯基地幹部会の連合体。要するに、自衛隊の幹部の皆さんの集まりが発行元の雑誌なんですよ。 それで、この「翼」に書いてあります。これはだれが入っているかというと、ほぼ強制です。どういうことかといいますと、編集後記にこう書いてあります。 以前、「連合幹部会の会費を払いたくないと言う人がいますがどうしましょうか」という電話がありました。連合幹部会の規約では正会員は幹部自衛官及び幹部配置にある事務官とあり、幹部は全員が会員であることが前提になっています。それはなぜでしょう? 三十五年前、大きな監察があり、幹部教育が最大の指摘項目となりました。どげんかせんといかんと対策委員会ができ、幹部教育についての空幕長通達が発出されました。その中に幹部会のあり方について言及されています。「幹部は、すべて幹部会に加入させること」「幹部会は、今後更に幹部の組織に対する帰属意識を高め、部隊等の長を核心とした強固な団結を図るとともに、幹部相互の研鑽により、その資質向上に果たす役割は極めて大きいと考えられる」 幹部会というのが通達によって構成されたわけです。そして、その幹部会の集まりが連合幹部会なんです。会費を払いたくないという人はだめなんです。自発的じゃないんですよ。全部入ることになっているわけです。 そうすると、幹部というのはどれぐらいいるかというと、千人超えます。自衛隊の中に公的な顔をした幹部の集団と、こっちは幹部会という。でも、通達によって幹部会があり、連合幹部会があるわけです。連合幹部会でやっているときは、ああ、私的でございますからと。幹部ですよ。先ほど指摘したような女性の裸身も含めて……
○今津委員長 時間になっていますので。
○辻元委員 そういう幹部会が発行している雑誌なんですよ。 大臣、考えるとおっしゃいましたけれども、これは三十五年前の通達から含めて、やはりここはあり方を検討していただいた方がいい。私的サークルというのであれば、入るのは自由ですよ。ですから、この点ちょっと確認していただけますか、一体連合幹部会なるものがどういうものなのか。 そして、私は、これは何も、自衛隊の皆さん、一生懸命自衛隊で働いている皆さんいらっしゃるわけですけれども、幹部でしょう、幹部がこういうふうな構造で、雑誌がこうなっているという点を指摘しているわけです。 国際的に見ても、どこから言われても、やはり自衛隊の良識、品格、そして他国から見ても変やなと思われないふうにするのが大臣の役割だと思いますので、ここで改めてこの一連のことを、私的サークルだとおっしゃるだけで片づけるんじゃなくて、内部的に点検された方がいいと思いますが、いかがですか。
○浜田国務大臣 その意味で極めてセンシティブな部分もございますし、これはまたよく考えさせていただきたいと思います。 しかし、編集後記にそうやって書いてしまうところがまたわかりやすいところでもあるわけでありますので、我々とすれば、その点も含めてしっかりと考えていきたいというふうに思います。
○辻元委員 しっかり考えて検討していただきたいと思います。また引き続き質問させていただきます。 以上です。
○今津委員長 次に、下地幹郎君。
○下地委員 今回の法案の中に医官の給与の問題が入っておりますから、それを踏まえて、医官と自衛隊病院の件についてお話をさせていただきたいと思っています。 防衛医科大学を卒業して、九年以内に三〇%、十四年以内に五〇%の医官が離職をするというふうな結果が出ていますけれども、これに関して大臣はどう思われますか。
○浜田国務大臣 大変残念な思いでいっぱいであります。やはりそれだけの期待を我々はしておるわけでありますし、そういう意味においては、最後まで医官として全うしていただければというのが一番の我々の思いでありまして、それが前提でありますので、そういった、離職率が高いというのは我々としては大変問題だというふうに思っております。
○下地委員 医官がこうやって十四年間で五〇%もやめていく最大の要因はどこにあるのかというふうなことを考えてみると、一つには、自衛官しか診療しないというようなことで、なかなか医者としての技術の向上が図られないというのが一点ありますね。もう一つには、専門性を持ちたいと思っても、自衛隊病院の場合、あらゆる症例をやらなければいけない。専門性に秀でることができない。医者として、同じような免許を取っても専門職ができないというようなことが物すごく原因になられているということなんですよ。 しかしながら、大災害であったり国際貢献であったり、医官の役割は大きくなってきますね。今、自衛隊でも七割だと言われておりますから、そういう意味で、この医官の定着率というのを高くするためには、これはもう、今の自衛隊病院だけで医官にお仕事をしてもらうというようなものは、技術の向上だとか本人のモチベーションを上げるとか、そういうようなことがなかなかできないんじゃないか。 そういう意味で、民間の病院との連携をするというふうな派遣について、大臣はまずどういうふうに今後考えられているのか、それをお願いしたいんですけれども。
○北村副大臣 下地委員にお答えさせていただきます。 自衛隊病院は、御承知のとおり、自衛隊員等を診療対象とする職域病院として設置されております。地域医療への貢献、そして先生が今おっしゃられた、診療に従事する自衛隊医官の症例数にかかわるその増加というような観点から、隊員等の診療に支障を及ぼさない限度におきまして、地域医師会等の御理解を得た上で、自衛隊病院は全国に十六カ所ございますが、そのうち五カ所におきまして一般の方々の診療を行っております。 また、現在、自衛隊病院のあり方につきましては、この状況に対応するために、自衛隊病院の再編、あるいは、さらにオープン化していこうということを検討するために、岸政務官を長として、自衛隊病院等在り方検討委員会をことしの十一月十七日に設置いたしまして、第一回の会合をいたし、今後さらに同委員会において、ただいまの下地先生の御指摘もしっかり踏まえまして、検討を進めてまいるというところでございます。よろしくお願いします。
○下地委員 今の自衛隊病院のオープン化の話は後にして、具体的には派遣の件なんですけれども、今、全国で二百六カ所、基幹病院があるんですよね、救急医療を受け入れる病院があるんですけれども、ここでも医師が不足しているんですよね。救急医療というのは、自衛隊の医官にとっては非常に技術的にも向上になる。こういうような二百六カ所の救急医療病院に対して、夜だけですけれども、救急医療体制のときに派遣するというようなことが一点。 それともう一つは、やはり防衛のあり方を浸透するという意味でも、今までも離島に多く派遣しておりますけれども、そういうことの充実を図っていくというのが二点。 特に、今まで地域の離島、過疎地に対して医官を行かせておりますけれども、今までの医者不足のところに行かすだけじゃなくて、東京なら東京、大阪なら大阪、特に沖縄なら沖縄と、そういうところの中核病院に救急医療体制の支援をするというので行かすというようなことが法律上できるのかということがまず一点と、それをやる意思があるのかというのが一点、この二つをまずお聞きしたいんですけれども。
○武田大臣政務官 御承知のように、今、医官は定員の七割に満たない。我々としても非常に頭を抱えている問題なんですが、その中においてでも、今日まで、ありとあらゆる自治体等々のオファーには誠心誠意こたえてきたつもりでございます。 先生御承知と思いますけれども、先生のお地元の名護市長からの要請に基づきまして、県立北部病院、平成十八年から十九年にかけて産婦人科の医師六名をローテーションの形で派遣させていただきました。しかし、先ほどの我々の人員の問題もありますので、これは兼職として派遣させていただいたわけでございます。 そればかりではなくて、もう一つ、先生のふるさとの話をさせていただきますけれども、伊江村長からの要請に基づいては、これは退職派遣という形で、平成十二年から二十年までの間、御当地の診療所の診療所長として派遣をした経緯等々があるわけでございます。 もっとやるべきじゃないかという御指摘なんですけれども、これは、そもそもの、本来の任務に支障を来してはならぬということと、まだ各地域地域の医療状況というものをもっとしっかりと調べなければならない、そしてまた、我々が派遣することによってどれだけの効果が生まれるかということも、よくよく我々は認識していかなければならない。 そうしたものを総合的に判断しながら、しかし、これはとうとい人間の命にかかわる社会的問題でございますので、先ほど北村副大臣が答弁したとおり、自衛隊病院等在り方検討委員会の中でも、今の段階で我々は何ができるのかということをしっかりと検討しながら進めてまいりたいと思います。
○下地委員 この分で最後の質問になりますけれども、医官がやめるというのが、技術力が向上できない、診療の数を重ねることができないというふうに言っているので、地域医療、離島医療や僻地医療に行くということは役割としてやるんですけれども、医官の思いとしては、もっとさまざまな症例を診るような場所でやりたいという思いがあるんです。 だから、今私が言ったように、症例を診れる場所でやれるというのは、都内の救急センターであったりそういうところで、やればやるだけ医官のモチベーションは上がるし、定着率もふえるんですよ。そういう統計が出ているんですから。そうなると、今の七割がふえる。防衛省全体の体制もでき上がる。医官のモチベーションも上がる。 それをやっていくには、最終的にはローテーションで離島もやらなければいけませんけれども、救急医療センターで回数を重ねることも非常に大事なんで、ここで救急医療センターに対しても前向きにやりますというふうに答弁すると非常にいいのではないかと思うんですけれども。
○武田大臣政務官 先ほど申しましたように、本来任務に支障を来すかどうかというところで、やはり我々はもっときちんと議論していかなきゃならないと思っております。 国民のとうとい命にかかわる問題ですので、防衛省としましても、何ができるかというものを真剣に考えてまいりたい、できることは実行していきたい、このように思います。
○下地委員 ちょっと歯切れが悪いけれども、本気でまじめに考えてみると、これは貢献だけではなくて防衛省のためにもなるというようなことを一点申し上げておきたい。 それで、今回、十六の自衛隊病院がありますけれども、財政諮問会議の方で、昨年度で二百十七億円の赤字が出ているというふうに指摘を受けておりますね。それは、特殊性がありますから黒字、赤字だけを問おうというふうに思っておりませんけれども、自衛隊病院のオープン化、これをもっと積極的におやりになった方がいいと思うんです。 しかし、そこでも大事なことは、自衛隊病院がオープン化して、外来を受けつけて、患者さんいらっしゃいというふうになると、これは開業医の皆さんとの、患者さんの争奪戦という言葉が正しいかどうか、非常に問題が起こるんですよ。 それで、今の一般診療の中で足りない部分、どれが足りないのかといったら、小児医療が足りない、産婦人科が足りない。この二つの部分が今医療にとって問題を呈しているわけですけれども、この二つに関してだけ十六の病院でオープン化してやっていくというようなことをやることは、地域にも貢献するし、自衛隊病院の付加価値もふえて赤字の今の二百十七億円も減らすということも出てくるんじゃないかなと思うんですけれども、オープン化に伴ってこのことをやるおつもりがあるかどうかもお聞きをしたいんです。
○浜田国務大臣 いろいろな御提案等々あるわけでありますが、我々とすれば、そういった可能性を追求していくのは当然のことだと思っていますし、今下地先生から御指摘のあった点も大変興味深いところがございますので、その点も含めて対応していきたいというふうに思います。
○下地委員 病床の利用率というのが二八%なんですね。一般病院で七六%ですから、三分の一ですね。これは相当に対策を立てなきゃいけないと思います。 ただ、自衛隊病院というのは、有事の際に対応しなきゃいけないので、ベッドを全部埋めればいいというものではないことだけは確かなんです。だからバランスが必要なんですね。しかしながら、もう一回申し上げますと、二百十七億円の赤字は余りにも重過ぎる。やはりその赤字を減らすことで、新たに自衛隊がやらなければいけない予算に回すこともできるというふうなことになりますから、この部分の自衛隊病院のあり方というのをしっかりとまとめて、財政諮問会議みたいなところに指摘をされるのではなくて、大臣、自衛隊病院と民間病院のコラボレーションをどうするのかとか、この赤字を減らすものはどうするかということを早目にきちっとまとめて国民にお示しをする。その中で自衛隊の考え方を浸透させると同時に、一般の社会においても地域においても貢献するというようなことをやる考えを示した方がいいのではないかと思いますが、その件に関してお願いしたいのです。
○浜田国務大臣 今我々の方も、そのあり方の検討会をつくったわけでございますので、その中でしっかりと議論して示していきたいというふうに思う次第でございます。
○下地委員 終わります。
○今津委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○今津委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。神風英男君。
○神風委員 民主党の神風英男でございます。討論を行います。 本法案の審議に当たり、前航空幕僚長が、航空幕僚長の立場にありながら、政府方針、政府見解と逸脱した政治的な論文を発表し、防衛省・自衛隊に対する国内外の理解と信頼を大きく損ねるゆゆしき事態となったにもかかわらず、これに対する懲戒処分を行わず、諾々と定年退職を許し、退職金を支払ったことは、文民統制の観点から極めて問題である。事案の真相を徹底的に検証し、自衛隊法第六十一条が定めている政治的目的や政治的行為の定義の見直しや、責任追及の方策を検討するとともに、問題を起こした隊員に対する処分を厳格に行っていくことを強く政府に求め、賛成の討論といたします。 以上です。(拍手)
○今津委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○今津委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○今津委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○今津委員長 この際、ただいま議決いたしました本案に対し、仲村正治君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。渡辺周君。
○渡辺(周)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 防衛省・自衛隊は、昨年来、一連の不祥事が続き、国民の信頼を大きく損なうこととなったことを重く受け止め、防衛省改革の実行を徹底することで、国民の理解と支援を得るよう努めること。 二 前航空幕僚長がこれまでの政府見解を逸脱した論文を応募、発表したことにより防衛省・自衛隊に対する国民の理解と信頼を大きく損ねたことは、遺憾の極みであり、当該事案の徹底的な究明を図った上で、再発防止策の確立・徹底を図ること。 三 統合幕僚長及び陸・海・空の各幕僚長の人事に関しては、任命権者としての重大な責任を認識し、最適な人材を任命するとともに、自衛隊幹部が政府の一員としての自覚をもった言動に努めるよう、厳格な幹部教育を実施すること。 四 防衛省・自衛隊における教育の在り方を総点検し、国を守る意識や歴史観も含めて、適切な教育を行うこと。 五 退職公務員に対する退職金の返納の在り方について、公共の利益を重視する見地から返納事由及び処分手続の見直し等検討の余地がないかを徹底的に検証するとともに、新設される本府省業務調整手当の趣旨、運用に当たっては、その在り方も含め、不断の検証を進め、改善を図ること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○今津委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○今津委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、防衛大臣から発言を求められておりますので、これを許します。浜田防衛大臣。
○浜田国務大臣 ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたし、努力してまいります。よろしくお願いいたします。 —————————————
○今津委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○今津委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○今津委員長 次回は、来る十六日火曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十九分散会