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169回国会参議院2008/05/13

内閣委員会 第12号

発言数
71
登壇者
9
会派数
4
開催日
2008/05/13

会議録

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨十二日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として水岡俊一君が選任されました。     ─────────────

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  地域再生法の一部を改正する法律案及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府構造改革特区担当室長兼内閣府地域再生事業推進室長上西康文君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 地域再生法の一部を改正する法律案及び構造改革特別区域法の一部を改正する法律案、両案を一括して議題といたします。  両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

自見庄三郎民主党・新緑風会・国民新・日本

○自見庄三郎君 ただいま委員長から御指名をいただきました自見庄三郎でございます。  国民新党の副代表をさせていただいておりますけれども、参議院では統一会派、民主党・新緑風会・国民新・日本という会派を組ませていただいておりまして、この参議院では四人、統一会派を含めて、衆議院では六人でございますか、少数会派でございますけれども、こういった本当に統一会派を組ませていただいた民主党さんのおかげで今日こういった質問の機会を与えていただきまして、また、委員長始め、かつて二十二年私がいさせていただきました自由民主党の皆さん方に心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。  さて、ただいま議題となりました地域再生法の一部を改正する法律案、また構造改革特区法の一部を改正する法律案について、今日は増田国務大臣、あるいは地域活性化担当大臣と申しますか、まさに県知事さんをされて、国務大臣をしておられる増田大臣にいろいろ質問をさせていただきたいと、こう思っております。  地域再生と申しますか、地域の活性化と申しますか、そういった法律、もう増田大臣御存じのように、戦後いろいろな法律を作ってきたわけでございます。国破れて山河ありと、この国は六十二年前、第二次世界大戦、太平洋戦争で無条件降伏した国でございまして、御存じのように、昭和二十一年は、当時、裁判官で、絶対にやみ米を食わないと、こういう裁判官が餓死をしたということが昭和二十一年にあったわけでございまして、昭和二十一年、この日本国はまさに国破れて山河ありと。  国家あるいは地域社会が、最低限人間が生きていくカロリーと申しますか、私は本職、医師でございますから、人間が生きていくためには食料、空気、水と、これだけあれば逆に生きていけるんでして、何もこれ、百年前、千年前に何もテレビがなくても自動車がなくてもちゃんと人間生きてきたわけですからね。しかし、その最低限のカロリーですら実は日本国が供給はできなかった、そういった大変悲惨な状態にわずか六十二年前はこの国家はあったわけでございますね。  それから、御存じのように、昭和三十年、私は昭和二十年の十一月五日生まれでございますから、小学校三年生のころですね、それから、御存じのように、十八年間、平均一六%の経済成長率を達成した国であります。その後、今度は十六年間にわたって平均年率九%の経済成長をした国でございまして、世界の百九十二、今国連に入っている国がございますが、もう少し地域を入れれば、バチカンなどを入れれば多くの国になりますが、国連加入国百九十の中で、古今東西の歴史の中でこれほど急速な経済成長をした国家というのはもうほかにないわけでございましてね。  また、マックス・ウェーバーという世界的な思想家がおりますが、マックス・ウェーバーの有名な本の中に、御存じ、プロテスタンティズムというのが非常に資本主義を発展させたと。この前、私はこの委員会で大田大臣にも、そのプロテスタンティズムあるいはピューリタニズムがいかに資本主義の発展に関係があるかということを少し質問させていただきましたが、マックス・ウェーバーも、極端な話、キリスト教圏じゃないと資本主義というのはもう起こり得ないんだということまで当時言ったわけでございますが、御存じのように日本国、明治以来、アジアの国がほとんど植民地になる中で、日本とタイだけが植民地じゃなかった。  お隣の中国、今日は本当、四川省で大きな地震が起きて、この前胡錦濤国家主席がおいでになられました。昨年の十二月、小沢一郎党首が代表で民主党の国会議員も訪中されましたが、私もたまたま民主党の方から行かないかと言われました。副団長として胡錦濤国家主席と昨年の十二月、北京で会わせていただいたわけでございますが、先日、日本を十年ぶりに中国国家元首として訪日されて、お帰りになられてすぐでございました。大変お悔やみを申し上げるとともに、一万人以上の方が亡くなられたという報道を今聞いてきたわけでございますが、心からお悔やみ申し上げるとともに、まだ負傷された方もたくさんおられるわけでございますし、ひとつ本当に、日本国政府としてもできるだけの救援が、もし要請があればしたいというふうなことを、今日、岩城官房副長官もおいででございますが、その辺は本当に、いろんなことが歴史上あっても、やはり未来志向のお互いの国であると、こう思うわけでございますから、そういうことをしっかり、今日、官房副長官あるいは国務大臣もおいででございますから、お願いをしたいと思うわけでございますが。  さて、少し話が長くなりましたが、そういった中で、日本国、どんどん発展してきたわけですね。その中に今、戦後いろいろな実は地域振興の法律というのが、御存じのようにこの五十二年間あったわけでございまして、ちょっと国会図書館から資料をいただきますと、どういう法律があったかと申しますと、まず、これは産炭地域振興臨時措置法という法律が昭和三十六年。今日は中川先生もおいででございますが、九州と北海道、筑豊炭田と、これは北海道の炭鉱。もう石炭から石油へという本当にエネルギー転換によりまして、御存じのように、エズラ・ヴォーゲルさんという学者がおられますけど、これは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を書いたハーバードの教授ですが、彼が、日本が何でこれだけうまく戦後の、アジアの中でたった一つ、百四十年前に近代化を起こして、西洋の列強の植民地にもならず、そして戦後これだけ復興してきたのかということを、アメリカの学者というのは七年に一遍、実は大臣、休みを取りまして、これがサバティカルといいまして、一年間休みを取るんですよ。その間、自由に、世界どこに行っても、研究していいんですが、日本に来まして、何で日本が高度経済成長をしたのかというその秘密を、彼は、その一つはこの石炭から石油へというエネルギー革命が実に日本はうまくいったということに実は重きを置きまして一年間研究しておられるんですね。そうしますと、世界のあらゆる先進国といいますか、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ等々の国ですね、石炭から石油へというエネルギー革命が日本ほどある意味でスムーズに、ドラスチックに行われなかったというんです。  御存じのように、産業革命って何で起きたかといいますと、それはもう御存じのように、鉄と石炭で起きたわけですからね。どんな国だって石炭というのは非常に国の基幹産業でございますし、あらゆる近代資本主義国において、財閥というのも大体石炭から起きてきているんですよ、日本のみならず。日本だって三井、三菱、住友、古河、これ例外なく炭鉱ということで原資蓄積をしまして、それから大きくなってきたというのが常でございまして、また労働運動の方も石炭労働者というのは極めて大きな団結心があっていますから、どの国においても石炭労働組合というのは大きな力を持っていますからね。  そういった意味で、石炭というのは非常に重要でございまして、どこの国もなかなか石炭と、石油へというそのエネルギー革命、うまくいっていないんですよ。やっぱりもう強大な、大体資本の側と申しますか、保守の側も、炭鉱業というのがございますし、労働組合でも一番、かつて強いというのは石炭労働者でございますから、なかなかここら辺に政治的に難しい、もう大臣御存じのように力学が働きまして、なかなか石炭から石油へというドラスチックな展開ができないんですよ。  ところが、日本だけ実は石炭から石油へという実にエネルギー転換が、当時の私は通商産業省の方、あるいは政治的に非常に安定していたということが基本にあったと思いますけれども、何よりも国民が、戦争が終わってもうやはり今後は軽装備、通商国家でいきたいんだと、もう戦争は懲り懲りだ、やはり豊かになりたいと、そういった願いが強くあったということも私は基盤にあると思いますけれども。本当に、エズラ・ヴォーゲルさんが、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者がこれをきちっと分析していますよ。  その結果、今日は通産省の出身の方もおられますが、実に旧産炭地、これはもう本当に疲弊したんですよ。それから、もう北海道の今、夕張市が財政再建で有名になっておりますけれども。そのために、石炭六法という法律作りまして、そして大体四十年続いたんです。四兆円のお金を入れまして、財政支出四兆円、石炭六法を作りまして産炭地域振興事業団という事業団をつくったんですよ。それで、石炭鉱害復旧事業団という二つの事業団をつくりまして、今でいえばびっくりするような話ですけれども。そして、石炭特別会計、特別会計でいろいろもめていますけれども、石炭特別会計という会計をつくりまして、大体毎年一千三百億円ぐらい、私が国会議員にならせていただいたときもございましたが、そういう産炭地域振興法がこの地域振興関係法の最初だという、少し説明が長くなりましたが、この法律があります。  それから、工業再配置促進法、高度技術工業集積地域開発促進法、いわゆるテクノポリス法ですね。それから、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律、これは頭脳立地と、こう言われるわけでございますけれども。それから、これは県知事さんをしておられたからよく御存じのように、過疎地域自立促進特別措置法、過疎法ですね。それから、離島振興法、半島振興法、総合保養地域整備法、リゾート法ですね、いわゆる。それから、山村振興法、特定農山村地域における農林業等の活性化のための基盤整備の促進に関する法律、それから昨年できた企業立地促進法というのがあるようでございますが、こういったいわゆるいろいろな地域立法があるわけですね。  今言いましたように、私は旧福岡四区、田川市、田川郡というのが三十八から五十まで選挙区でございました。当時、田中六助先生という大変な力のある先生と一年二か月だけ一緒に旧福岡四区で働かせていただきましたが、先生は一年二か月で亡くなられまして、後は本当に旧産炭地の田川市、田川郡、この産炭地域振興法という法律が本当に苦労させていただいて、一番最後、これ二〇〇一年に終わりましたが、最後まできちっと私は、何といいますか、実質的にこれを激変緩和措置千七百億円の、今は経済産業省の事務次官になっている方がちょうど石炭部長でして、一緒に、たまたま私が自民党の福岡県連会長ということもございまして、福岡県にとって一番大きな問題が石炭六法の後どうするかという問題でございましたから、下働きをさせていただいたという経験がございます。  そして、私は、二十五年、一九七三年から国会議員をさせていただいて、一年十か月はブランクがございましたけれども、本当に地域立法というか、地域の活性化はもう難しいなというのが私の率直な感想ですよ。  それからもう一つは、北九州市の出身でもございまして、北九州は半分が、何というんですか、選挙区でございました。そうなりますと、御存じのように、アジアで一番最初に近代溶鉱炉ができたのは我が町八幡、北九州市でございまして、鉄鋼業の発祥の地でございます。今でも新日鉄八幡製鉄がございますが、ここはもう当然、八幡に行けば鉄の城下町ですね。田川市に行けば、これはもう当然、当時三井石炭の城下町。まさに、製鉄業と石炭の城下町というところが生まれふるさと、選挙区ということもございまして、もう御存じのように、重厚長大から軽薄短小ということで、あるいは産業構造がハードからソフトへと、もろに、北九州市もかつては鉄の町、素材産業の町として栄えたわけでございますが、それがどんどんどんどん重厚長大から、産業構造が、まさにITだ、あるいはソフトだと、そういうふうに転換していくと。町も産業構造の転換せねばならない。それに少し乗り遅れたところがございまして、非常に、今でも実は北九州市というのは政令指定都市でございまして、九州じゃ二番目に大きな都市でございますけれども、人口があんまり増えない。四十年ぐらい前も人口百万でしたけれど、今でも百万ちょっと切るぐらいでして。  それに比べて、一方の福岡市、私は大学は福岡の大学に行きましたけれども、これはもう管理中枢都市で、大した工場とかはないんですよ。ところが、飛行場がございまして、大体、県庁所在地がございまして、もう九州の今は首都みたいになっておりまして、すさまじい勢いで、実は私の学生時代、人口八十万ぐらいでございましたが、今は百五十万はおるんですよね。私は北九州市生まれでございますけれども、ちょっと七十キロ離れた福岡市に行きますと、これは、うらやましいと言ったらおかしいんですけれども、もう行くと、どんどん町に地下街ができたり発展したり。  それから、残念なことに、日本の大企業というのはほとんど九州に支店がございますが、昔は福岡市と北九州市にちゃんと福岡支店、北九州支店とあったんですが、今どんどんどんどんもう北九州の支店がなくなりまして営業所になりまして、全部福岡に行って、大体福岡に行くと、何とか一部上場企業の名刺で九州支店長取締役という名刺を大体もらうんですよ。それぐらい、実は九州の中では一極集中が福岡になっておりまして、そのたんびに地域の活性化というのが本当に難しいものだということを私は実感として思っているわけでございまして。  今さっき言った、たまたま十九年前、今日、石井一議員がおられますが、石井一先生が十九年前、国務大臣、国土庁長官でございまして、私がその下で政務次官をさせていただきまして、当時リゾート法を石井大臣の下で実は作らしていただいた。今さっきのリゾート法ですね。それから、土地基本法を作らしていただいたとき、一年三か月ぐらい石井大臣の下で私は政務次官をさせていただきまして、それから十七年前に実は通産政務次官をさせていただきましたから、今言った地域立法はほとんど、昔は通産省の所管かあるいは国土庁、今はもう国土交通省でございますけれども、所管でございまして、そういった意味でも法律の制定の下働きをさせていただいたこともございますし、そんなことを踏まえて今日は少し大臣に質問をさせていただきたい、こう思っています。  一点は、地域再生法ですね。これは実にきめの細かな法律改正でございますから、今度は利子の補給をするというようなことも入っている。これはもうこれで私は立派な法律で、どんどんこういう、むしろ地域に根差した、地域の自主的意欲、まずやっぱり、お上といいますか上から、東京の人が考えてメニューを地域に押し付けても、これがなかなかうまくいかないところが過去あったわけでございまして、この頭脳立地法案に例を取れば、これは日本にシリコンバレーをつくろうという話でこれ当時作ったんですよ。テクノポリスですか、テクノポリスあるいは頭脳立地ですね。  ところが、全国で二十六か所ぐらい実は指定、ある意味ではし過ぎまして、大体こういう地域立法というのは、もう大臣御存じのように、まず財政上の優遇措置、それから補助率のかさ上げとかあるいは補助金をやるとかそういった財政的措置、それから、もう御存じのように、金融上の、国がやる制度融資、低金利、長期の金は固定金利を課す。また、産炭地域振興法も非常に、来た工場には三十年で長期固定金利でお金を貸して、来たら企業に貸してやると、こういったことで、かなりの企業も来たんですけれども、そういう制度と、御存じのように。それから、金融上の措置とそれから税制上の措置ですね、固定資産税をまけてやるとか事業税を一定まけてやるとか等々と。大体、財政上それから税制上、金融上の優遇措置。  近年は非常に政府の、これは私は意見が違うんでございますけれども、まあ私に言わせれば経済財政至上主義と申しますか、経済再建、財政再建至上主義、あるいは財政再建原理主義がこの国にばっこしておりまして、これがどうも全部本当に縮こまりと申しますか、どんどん縮小均衡、縮小均衡になって、この前、福田総理に予算委員会で質問させていただきましたからこれはもう繰り返しませんけれども、最近の地域立法というのはもう財政出動が余りできませんから、財政上の優遇措置というのもかなりどんどんどんどん消えていくと。その代わりとは申しませんけれども、それは当然ですが、地域のやる気といいますか、町おこし、村おこしを活性化に、そこに政府がいわゆるいろいろ地方自治体とも連携を取りつつ手を貸しましょうというような法律でございますから、私はそれでそれはそれなりに、こういった今の国の実情、それから今さっき私が言いました経済の発展の度合いを考えていくと、これはこれで立派な法律だと私は思っておりますが。  大臣御存じのように、県知事もされましたんで、限界集落ですね、限界集落の問題でございますが、いわゆるそういった地域立法ですね、経済が発展すれば国民が幸せになるはずだと、そう思ってやってきたんですね。私は、これ一面事実だと思いますよ。やはり経済が発展し、地域で雇用ということがございますから、雇用あるいは豊かさをずっと戦後追求してきたわけですから、経済が果たす役割というのは極めて大きいんですけれどもね。  同時に、戦後、極端な話、私も地域の市町村長さんから何度も当然企業誘致ということ、私も九州でございますからよく頼まれて、私も企業誘致をいろいろしたことがございますけれどもね。企業誘致、来れば、当然町の財政も豊かになりますし、市の財政も豊かになりますし、あるいはそこで雇用して、私の地域であれば、東京とか大阪に行かなくてもそこで一生なりわいが立つと。あるいは農地を持っている方であれば、奥さんは農業をして御主人はサラリーマンになって、兼業農家は日本の八五%でございますが、この農家所得とサラリーマン所得で、それが今、日本の戦後ずっと安定を、私は政治的、社会的安定を、中核を成してきたというふうに思っておりますけれども。  そんな中で、いわゆる限界集落の問題ですね。これはもう大臣御存じのように、六十五歳以上の方が五〇%以上という。冠婚葬祭もできない、地域社会がもう崩壊しているというようなことを読みまして、それがもう今全国で、中国地方で二千二百七十、中国ですね、それから九州で千九百三十五、四国では千三百五十七か所あると。こういった限界集落、今大変大きな問題になっていますけれども、こういうのがあると。  これ、沖縄県でたった十三しかないんですよ、限界集落はね。そうしますと、御存じのように、沖縄県、私も何度も行きましたけれども、沖縄県を、あそこで私も医学の研究したこともございます、何か月か泊まり込んで病気の実地調査をしたこともございますが。もう御存じのように、県民所得を考えれば、東京都の一人当たりの都民の平均所得と沖縄県の県民所得、大体二倍ですよ、東京が。沖縄県って半分なんですね。そして、沖縄県、御存じのように、もう非常に失業率の高いところでございますが、経済だけをしっかり追求してきた。  しかし、沖縄県は、今は本当に厳しい状況にございますし、あそこで沖縄立法のためにマルチメディア特区というのをさせていただいたのは実は私でございまして、今、東京の一〇四を掛けて、一〇四で出てくるのはほとんど三分の一以上が沖縄なんですね。というのは、東京から沖縄までの光ファイバーの料金を非常に安くしておりまして、それで一〇四ということで雇用が増えておりました。私がいつか行ったときも、大手の電話会社が五百人ぐらい女性を主に雇用して一〇四の交換サービスをしたというようなことを聞きましたが。  考えたら、これ、少し経済だけ優先しておけば地域が活性化するということで、多分今までの、それはもう経済の復興ということで大ごとでございますけれども、簡単な話じゃございません。  しかしながら、そういったことを考えると、一番限界集落は沖縄県にいっぱいあっていいはずだと思うんでございますけれども、沖縄県には、あに図らんや十三しかないと。むしろ中国地方には二千二百七十もある、我が九州でも千九百三十五もある、東北地方何ぼあるか、今日はもう言いませんけれども、大臣が県知事さんをしておられた東北地方でも限界集落というのは非常に多いだろうと、こう思うんですがね。  これでいわゆる、市場原理主義とは申しませんけれども、経済優位、経済だけで地域活性化というのを図ってくることが少し私は壁にぶつかっているんじゃないかということを、まあ私も二十五年間こんなことをおかげさまでさせていただきまして、そのことを痛切に思うんですよ。  地域社会が崩壊するということが、経済だけで図られなくて、やはり非常に人間の営みと申しますか、例えば都市に今御存じのように大手の全国的な規模のスーパーマーケット、スーパーが来ますと、都市が空洞化する、商店街がシャッター街になると。  そうすると、もうお年寄りで、これはフードデザートという言葉があるそうでございますが、東京工業大学の藤井教授に聞いた言葉でございますが、要するに大手の、大資本がある町に来まして、大手は何百億と投資をしますから、郊外に巨大な駐車場と巨大なモールといいますか、こういうのを造って、これ日本では非常に都市計画も問題があるようでございますが、大きな工場がなくなった後すぐ準工業地帯になって、そこに大きなどんと東京から中央資本が来て、大店舗法という法律が昔ございましたが、これも御存じのように規制緩和されまして、どんどんどんどん、規制緩和したときの通産政務次官は私でしたから、私にも責任があるんでございますが、非常にあるんでございますが。  率直に言えば、あのとき、一にアメリカの圧力、二にアメリカの圧力、三、四がなくて五にアメリカの圧力でしたよ。当時、日米貿易摩擦が、非常に日本の方が黒字でして、すさまじいアメリカから圧力が掛かってきまして、しかし中尾通産大臣と私と国会で答弁しましたけれども、そんなことは一言も言わずに、まあよく知っていますけれども、全部日本の昭和十七年以来の規制行政から、初めて小売業を振興行政にしますとか何とかかんとか一生懸命国会答弁させていただきましたけれどもね。だから、そういうことで私にも政治家としての責任はあると、こう思っていますけれどもね。  そうすると、もう高齢者のおじいちゃん、おばあちゃんは車を運転できませんから。東京の資本はまた引き揚げるんですよ、すぐ。ある一定やって余り利益が上がらないと引き揚げていっている。  例えば、福岡県の甘木市で、こういう自分で非常に手作りのスーパーというか、地域の要望で商店をやっている人がいるんですよ。その人に聞いたら、大手二つとうとう町中のスーパー引き揚げたと言うんです。だから、町の中がもう全く砂漠状態みたいになっていて、昔は八百屋さんとか魚屋さんとかいろいろあったんだけれども、全部そういうのも大手のスーパーが来て倒産しちゃったと言う。その後に引き揚げちゃったもので、もう本当に砂漠みたいになりまして、それで自分が結局そのスーパーを赤字覚悟で造った、商店をね。  そうすると、地域の農家のおばあちゃんが、例えば大手のスーパーなら、大臣、朝八時までにキャベツを何十個持ってこい、それが条件なんですね。それができなければ、もうおたくは知りませんと。当然そのキャベツを朝八時まで、それは三百個なら三百個きちっと持ってきたら買ってやると言うんですね。そうしたら、それは、そうなると、どこか遠いところ、大規模な農家あるいは市場から、それはトラックで高速道路を通って、ガソリン使って炭酸ガスをまき散らかしてくるしかないですよ。  ところが、その経営者ですけれども、まあおばあちゃんですから、一畝キャベツ作っている、あと二畝キャベツ作ってくれて、できたら何も八時に納めぬでいいと、まあ十時でも十一時でも、おばあちゃん、できたときに持ってきなさいと言うと、物すごい喜ばれると言うんですよ、その時間。そうしたら、おばあちゃんも収入が、年金が減っているので、その近くのスーパーで買ってくれますからね、その地域の方が。地域の方も助かっている。そして、おじいちゃん、おばあちゃんもみんな買物に来れて、それは少々品質は、何も大手のスーパーのきちっと一定じゃないけれども、まさに地産地消なんですね。その地域で取れたキャベツを持ってきて売れるわけですし、農家をしているおばあちゃんも収入が増える、そしてうまく今いっているという話を、実はその社長さんたち、二十年来の友達ですし、今さっき言った東京工大の藤井教授もそのことには非常に、本当に大手のスーパーと行き過ぎたモータリゼーションといいますか、そのことが実は地域社会を崩壊しているんじゃないかという仮説を持った立派な新進気鋭の東京工大の教授でございますけれども。  そんなことを含めて見ると、やはり私は、今大きく、何か経済優先第一主義でどんどん来たんだけど、そこでもう振り返ってみるべき時期じゃないかなということを実は、経済って当たり前ですけど人間の幸せに奉仕するものでしょう。経済それだけが目的になって、金もうけだけが目的になると、それがどんどんどんどん逆に今はもう地域社会を壊していく、お年寄りを不安にしていくという、そのことをやっぱりきちっと、政治というのは人の幸せのためにあるんですから、私はそういうふうに感じるんですが。  少し質問が長くなりましたけど、大臣が県知事もされて、地域の一番活性化に御造詣をお持ちだと大変深く私は尊敬しておりますし、そういったことを含めて、たまたま今は内閣の地域の活性化の大臣になられたわけでございますけれども、やはりより総合的な取組が必要じゃないかという質問でございますけれども、どうぞ御答弁を。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今先生の方から、地域立法に携わられました経緯も含めていろいろ過去の歴史の御披瀝がございました。  確かに、戦後大変疲弊した国土を復興させると、そして一億国民を養っていくためにやはりまず産業を振興させるということで、急速にそうした施策を集中すると。これは、時代時代の要請に合うものとして必然性があったんだろうというふうに思うわけでございますが、だんだんだんだんに、やはり国がいろいろメニューをそろえて、そしてそれに合った形で地域を整えていくというのはやっぱり一定の限界感が来ていると。  そして、先ほどお話ございましたテクノ法あるいは頭脳立地、頭脳十六業種、いろいろ工夫をされて、財政、金融それから税制と、そういった措置をそろえたり、それからあとリゾート、それから拠点法といったような様々な法律がございましたんですが、どうしても各地域似たような顔つきになってきてしまったものを、もっともっと地域の個性、特色を出すべきではないか。  そういうことで、今途中で先生の方からもお話ございましたが、やはり地域のやる気をもっともっと引き起こすような形で、必ずしも財政主導に携わらずとも、もっともっと地域の創意工夫といったものを生かすべきではないかと。大きく流れがそういう方向に変わってきているんだろうというふうに思うんですが、その中で、私も地方の自治体の首長をやっていた経験からでもあるんですが、ある時期やはり大変急激に、これはグローバリズムの大変大きな影響でもあろうかと思いますけれども、非常に過度に産業集積、それで巨大な産業資本などが地域に進出をしてきて、一挙に中心部が空洞化をすると、そういった現象が進んできたんではないかというふうにも思っております。  そして、一方で、郊外の方あるいは中山間を見渡すと、限界集落が非常に数多く展開をしてきてしまったと。九州それから中国・四国地方の数ございましたが、東北も本当に負けず劣らず数多くの限界集落が出てきていると。そして、そこでは単に高齢化が二分の一以上ということだけではなくて、まさに先生おっしゃったように、冠婚葬祭という集落で最も基本的な機能も維持するのが非常に難しくなってきてしまっていると。これに何らかの手だてをやはり講じていかなければ、少なくとも政治の責任を果たせないんではないかと私も強くそういうふうに思うわけでございます。  そして、そのためにも数々の今まで地域立法が行われてきて、これもそれぞれの政治の決断で実施をされてきたものだろうと思うんですが、そういう中でどうしても軸足が産業、企業の振興ということがやはり主眼だったかと思うんですが、そこから更にきめ細かく地域を見て、そこに暮らしている人たちの、生活者だとかそれからコミュニティーの機能、これはどういう役割を果たしているかということは集落集落によってもいろいろ違うんですが、やっぱりその人たちが長年の知恵によって生み出してきたコミュニティーの機能をいま一度、これは大変難しいことかもしれませんが、いま一度コミュニティーの機能を発揮させるような、そういうことを今後考えていかなければ今の中山間の現状というのはなかなか良くならないんではないかと。  そして、そのためにも、地域の自治体がきめ細かく、今、後段で先生からお話ございましたように、本当に地産地消で、地域の人たちがロットは小さいけれども丹念に作られたものを地域で、道の駅始めいろいろな産直場で販売できるようなことをきめ細かく展開していくですとか、地域のやる気を引き起こすような温かい施策を展開をしていく。そして、やはりそのためにも、各自治体がちょっとした支援をするためには交付税などをきっちりとそういったところに目を行き届かせる必要がありますが、そういったことも考えていかなければならないと思いますし、それから何よりも地域の高齢者の皆さん方の足を確保したりということで、やるべきことは今山ほどあるんではないかというふうに思っております。  昨年の十一月に地方再生戦略ということをそういう思いで取りまとめをしましたんですが、やはり年々歳々そうした中山間の状況というのは加速度的に今進んできているんではないかと、こういうふうにも思っておりますし、その中で、しかし、地方の元気が日本の力というふうに私申し上げておりますが、やっぱり地域地域が良くなっていくと、そこに暮らしていらっしゃる高齢者の皆さん方、それは本当に我々自身が間もなくそういった年齢層に達するという中で必ず守っていかなければならない地域、多元的な機能を発揮する地域でありますので、少し長くなりましたけれども、そういう地域にきめ細かく配慮すると。  そして、地域のやはりいろいろな創意工夫をできるだけきめ細かく後押しを行政がしていくという意味で応援していく、一番地域のことを知っている地域の皆さん方の創意工夫を後押しをしていくと、そういうことでそうした地域を守り、そして維持していく、そういう施策を展開していかなければならないと、基本的に今、少し長く申し上げましたけれども、そういう思いで今大臣の職を担当しているところでございます。

自見庄三郎民主党・新緑風会・国民新・日本

○自見庄三郎君 地域社会、コミュニティーと今大臣何度も言われましたね。私も実はそこが今のやっぱり社会の混迷のポイントじゃないかというふうに思っておりまして、今も限界集落の話をいたしましたが、例えば、日本というのは大臣御存じのように、もう二千年近く前、この前上野の博物館に行きましたら、薬師寺の日光・月光両菩薩というのを私見てきましたよ。これも千二百年前にあんな、仏教伝来、百五十年のときにもうあんなにすばらしい仏像を作ったんですね、我が日本人は。そして、今さっき言いましたように、そういうすばらしい美意識を持っていますし、今年は源氏物語が書かれて千年だと思いますけれども、ああいう世界で最も立派な小説を、紫式部という天才だったんだろうと思いますけれども、すばらしい物語を作ったのは日本人なんですよ。  私は時々申し上げるんですけれども、日本人というのは、まあ十二月二十四日何しますか。大体クリスマスでしょう。メリークリスマス、ハッピー、そうでしょう。大体クリスマスプレゼントを、私の子供のころなんかは靴下を置いていましたよ。朝起きたらやっぱりあれに何か入っておったらうれしいですよ。サンタクロース本当に煙突から来るのかなと。しかし同時に、どうもあれは親らしいということをだんだん年取って、子供も大きくなりまして気が付いてくるとだんだんびりびりっとした喜びがなくなるんですけど、まあ十二月二十四日はメリークリスマスですよ。中川先生なんかも多分昔は札幌ですっかりメリークリスマスで飲んで回ったんじゃないかと、こう思うんですけどね。大体そういう時期ですね。  それから、十二月の三十一日になると日本人ってどうですか。大体普通の日本人は紅白歌合戦見た後、あのお寺の鐘がゴーンと鳴るのを聞くんですよ、百八つ、煩悩だといってね、ああもう今年も終わりだなと。  で、何しますか、一月一日になったら。委員長、どうします、大体お宮参りでしょう。茨城県にもいろいろ有名な神社がありますね。パンパンとやって、去年はいろいろあったけど、一年、今年はいいことあるよといって、みんな大体。一月一日にお寺に行く人はいないね、余り。一月一日はやっぱり神社に行きますよ。たった一週間で仏教、神道、キリスト教、全部入っているんですよ。  私は、西洋人からしたら、日本人は宗教的な、何というか統一性がないというか、ということを言う人もいますけど、私はむしろそうでなくて、日本人というのは実に強靱な胃袋を持っていますね。たった一週間の間に、キリスト教徒も仏教徒も神道もみんな、食ってしまうといったら悪いけど、それをそしゃくしてしまう、それが私はやっぱり日本文化の非常に弾力的でいいところだと思いますよ、私は率直に言って。ですから、逆に言うと、たったわずか十五年間で明治維新ができたんですね。あるいは、心は日本人であっても、もうぱっと近代資本主義国家でもある意味でできたんです。しかし、やっぱり日本人としての精神、魂は忘れないと。  私は子供のころに思っていましたよ。大人は大体昼間会社で働いてくるでしょう、工場で働いてくるでしょう、夜になったら大体、まあ中川先生たちや私のおやじぐらいの時代は夜になったら大体みんな着物着て、ぴっと帯締めて、奥さんの御飯食べながら一杯飲んでいましたよ。昼間は西洋人といったら悪いけど、夜は日本人と。それが日本の社会で実に何も不思議でなくて、びしっと応用力といいますか、強靱な胃袋でやっぱり日本人ってそれをそしゃくしてきたんですよ、ある意味で。ですから、ハンチントンが言う第八の文明だと。日本はまた世界の中で独特な文化をつくっていると。何も狭量なのぼせ上がった文化論を言う気はありませんけど、やっぱりそこは大事に私はしていくだと思いますよ。  今大事なのはそのコミュニティー、地域社会、日本人と日本人のつながり、これは実に源氏物語以来、人間関係、実にもう非常に微細なことがありまして、私もしばらくアメリカの大学の先生していましたけど、ずっと日本の方が立派な国ですよ。ある意味で過ごしにくい。それはもう人間関係が実に繊細で、まあ言わなくても分かることがあるだろう、黙って座ればぴたりと当たるじゃないけど、日本人ってやっぱり共通の文化、価値観が日本人の中に住んでいますよ。  極端な話、私は言うんですけれども、大体昔の企業というのは、今は成果主義だとか何とかお互い競争させるけれども、大体会社の課長さんというのは、どうですか、先生、何か結婚式にといったら課長さんが大体仲人ですよ。うちの子供が何か病気になったときとかいったら、大体課長に頼みに行ったら、いや、どこかおれが頼んでやるとか言って、私なんか医者ですけど、国会議員を二十三年させていただいていればよくそんな人が頼まれましたよ、うちの会社の部下が何か病気だといって、自見さん、どこかいいところ紹介してくれぬかとかね。昔の、ある意味で、だから役所でもそうですよ。この自治省でも通産省でも何とか、それこそ産炭地域振興課の課長さんというのは、まあ産炭地域振興村の村長さんだったな、何か丸抱えだよ、はっきり言えば。逆にそういう文化のときの方がある意味で日本の企業って強かったんじゃないですか、私に言わせれば。もう本当にどっぷり日本的な企業であったときの方がむしろアメリカのタイムズスクエアまで買いに行ったような勢いがあってね。  それから、少し停滞の十五年間。日本人が自信をなくした、透明さが足りない、コンプライアンスが足らないとか何とかかんとか難しい片仮名の言葉がいっぱい来ますけれども、それで何か自信なくして、コンプライアンスが何とかだかんとかだ、成果主義だ何とかかんとかといって、何かたちまち日本がGDPで一九九六年は世界一、だあっと十八番目ですよ。  私は、そのポイントは、日本の文化が何かということを踏まえて、日本の文化に合った会社経営であり、日本の文化に合った私はやっぱりグローバリゼーションであり、日本の文化に合った地域活性化でないと、結局私は、日本人とは、空洞化して国籍が不明になって、何かもう分からないようになって、なおかつ不安になって、本当にそういう社会になるんじゃないかという、今そういう過程じゃないかというふうに率直に言って大臣、私は思いますよ。  だから、やはり今のコミュニティーという話言われましたね。地域でも人間関係、コミュニティー、人間らしい、日本人らしい人間と人間とのつながり、いたわり、助け合い、どうもどんどんどんどんグローバリゼーションとかいって無批判に受け入れてきてそれをなくしつつあるんじゃないかと。むしろ、それでグローバリゼーション積極的に、時代の流れだから、それは何も私は一切拒否してという話じゃないんですよ、それを日本型にきちっとそしゃくしてこの日本国の中に受け入れてこないと、過去かつて日本人は皆そうしたんですよ。ですから、そのことが私は政治家として非常に必要じゃないかと、こう思うのでございます。  そういった中で、例えば、今農村地帯に行きますと耕作地の放棄、さあもう減反で、あれ見ると私は本当に胸が痛いですよ。中川先生もそんな顔をしている。農業問題一生懸命やっておられますけど。我々でもやっぱりそうでしょう。農村に行きますと田んぼが荒れ果てて、もう減反、そして草がぼうぼう生えて、私が古いのかもしれないけど、やっぱり田んぼできちっと田を耕してやられて、我々はおばあさん、おじいさんから、米を、御飯を余したらもう罰が当たると、お百姓さんが一年間掛かって一生懸命作ったものを食って育った人間で、少々二宮金次郎的で古いのかもしれないけど、しかし、それはやっぱり日本の文化で大事なところだと思いますよ、私は。  そのことをしっかり踏まえて、やっぱり日本の国って、それは世界の中の日本ですし、グローバリゼーションでそれはもう徹底的に、ですから私は、政治家というのは変えてはいけないところは絶対、批判されても変えてはならないんですよ。そして、変えねばならないところは徹底的に変えていかねばならないというのが、やっぱり政治家の大事な私は要諦だと思いますよ。  ですから、耕作地の放棄あるいは森林、我々子供のころは森林ってきちっと大体整備していましたよ。私は魚釣りが好きだからよく山の中に行って、山川の渓流に行きましたけど、やっぱり日本の森林ってきちっとどこでも、三、四十年ぐらい前はきちっと森林ってしていましたね。ところが、もう今行ったら森林が荒れ放題、森林ありますね。あれ見ても、確かに森林というのは自由化以来最大に国際競争力を失った、何といいますか、林業は失ったって言われますし。しかし、また同時に、地球環境問題で非常に森林が持っている機能というのは世界的に再評価されつつありますけど、そういったところに向けて、やはりNPOに参加、耕作地のところを、今世界的にはもう食料が不足してくるわけでございますから、耕作放棄地とかあるいは全然管理がなっていない森林というのはたくさんあるわけですよね。もうあんなの見たら私は日本の恥じゃないかと思いまして、私自身非常に良心が痛むんですよ、申し訳ないと思って。今まで一生懸命国土を守ってきた御先祖さんに対して申し訳ない、そう思うのでございまして。  ですから、そういったことを踏まえて、NPOとか、幅広い世間あるいは企業に社会的貢献として、何かそういった耕作放棄地あるいは森林の管理がいっていないところに企業の社会的貢献ということが今ございます。そういったことも含めて、是非そういったことを私は検討する必要があるんじゃないかと、こう思うわけでございますが、そのことについて国務大臣として、少しテーマが的を射ていないかもしれませんけれども、そういったこともきちっとやっていくことがやっぱり国土の保全、そしてやっぱり何か日本人を精神的に、私、あれ子供の精神教育にも良くないと思いますよ。田んぼが荒れて、それはもう減反で荒れておるんだから。それは経済のことは分かりますよ。しかし、やっぱりお百姓さんが一生懸命田を耕しているんだと、やっぱり一生懸命明治あるいは室町時代以来の森林を守っているんだと。それは田舎に行けば、殊に入会地なんか多いですからね、それらをやっぱりみんなで守っているんだと。その精神というのは、やっぱり日本人の中に脈々と養われてきたコミュニティーというかコミュニケーションというか、まさにそれこそが日本人として、あるいは日本国としてまさに国難に耐えてきた原点は、私はそこのコミュニティーにあると思うんですよ。  そのことについて、大臣、国の役割を含めてどう思われますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) やはり何事もその地域に住んでおられる、あるいは暮らしている方々のためのものでなければならないと思いますので、今お話にございましたように、まさにそこに住んでおられる方、あるいは広く言えば、日本人が日本人の今までの暮らしに合ったような形で様々な施策が講じられていかなければならない。やっぱりそこに先人の皆さん方が果たしてきた偉大なる知恵というものもあると思いますし、そういう中でいろいろな新しいことも受容していかなければならないというふうに思うわけです。  やはり、そこに暮らしている皆さん方が今やや自信を失いかけて、そして誇りも失われんとしているときに、やはり私は誇りを大事にして、そして地域を大事にしていくと。やがてそれが自信にもつながってくるだろうと思いますので、そういったような地域への誇りとか自信を呼び起こすようなことにつながるようなことを今後も考えていかなければならないと思うんですが、そのためにも、やはり今そこに暮らしておられる皆さん方、本当に高齢化が進んでいる中で、その皆さん方だけの力でそういったことをやり遂げるというのはなかなか難しいところもございますので、今先生お話ございましたとおり、NPOの人たちですとか、あるいは、まさに企業が社会からいろいろと応援してきてもらっている、そして一方で社会にコストを負担してもらっていることに対して、社会貢献という形で企業がそういった地域の今後に向けて何がしかの貢献をしていくということは今後当然あってしかるべきだろうと思いますし、それが頻繁に広範に行われるということになれば、またそれは日本の社会の良さにつながってくるのではないか。  今まで、先ほど入会地のお話がございましたが、コミュニティー、まさに地域地域の集落でみんなで助け合って維持してきた地域をもっと広く、今風の言葉で言えばNPOですとか、あるいは企業の社会貢献といったような形で、さらに、地域の人たちだけでない、そういう広い社会のつながりの中で地域を生かしていく、自信を取り戻していくということが当然あってしかるべきであろうというふうに思います。  NPOへの寄附税制が今回変えられて、寄附をしやすくなったですとか、あるいはそういった地域のNPOの人たち、あるいは企業の人たちも含めて、いわゆる地域の担い手がそうした活動に参加しやすいような、そういう施策も今回の地方再生戦略の中に入れているわけでございまして、そういった、いわゆる耕作放棄地のお話もございましたけれども、今の農業という、その生産性という観点からいうと、放棄されているところが一方で国土の保全という意味では非常に大きな機能を果たしていると。かつては、まきを日常生活で使っておりましたので、里山などもそういった形でいろんな意味では手が入っていましたが、今はそういうことがなかなか行われなくなっているということに対して、今森林保全活動ということでNPOの人たちがいろいろ山に入るような動きが少しずつ出てまいりましたが、そういったNPOとか企業のそうした活動を支援するようなことが今回地方再生戦略の中に入っていますが、もっと広範にそしてダイナミックに行われるようなことを今後も考えていきたいと。そして、地域の担い手と、それから実際に地域に住んでおられる高齢者の皆さん方が共に連携して地域を守るような取組につなげていければと、このように考えております。

自見庄三郎民主党・新緑風会・国民新・日本

○自見庄三郎君 いろいろなことを大臣御答弁されたわけですけれども、田が持っている水を保持する能力、私も石井大臣の下で国土庁の政務次官一年三か月させていただきまして、日本が明治以来造ったダムにたまっている全貯水量よりも田畑にたまる水の量の方が多いんですね。ですから、あれがもう御存じのように、急峻な日本は温帯ということで雨が多いですから、あれはもう田んぼがなければ、だあっと川が雨が降ったら全部一気に流れて大洪水になるんですよ。ですから、雨が降ったとき、よく新幹線でも乗られて見たら、全部田んぼに水がたまっているでしょう。あれも段々畑にもたまっていますから、あの保水能力だけで、まさにあれがもう物すごく日本の御存じのように洪水を防止しておりますし、そういった農業といいますか水田が持つ多面的機能。  そして、やっぱり緑の森林を見れば、だれでもあれは人間、今ごろは医学的にも証明されていますけれども、ほっと安心するんですね。森林浴なんといって、非常に森林から、ホルモンが出ますから、ある種の。ですから、森林浴というのは、皆さん方だって何かいらいらしたときに森林なんか見たらほっとするでしょう。  そういう機能もございますし、やっぱり人間というのは、当たり前ですけど、生物の一つなんですね。地球という惑星におる生物のワン・オブ・ゼムなんですよ。ですから、当然、動物系というのがございますし、それをいたずらに、率直に言って六十五億の人間が今その系を乱していると私はもう心配しておりまして、三つほど例を挙げれば、人間というのは、前頭葉の連合野というところでいろいろ物を考えたり科学したりするんですよ。特にここに爬虫類脳というのがありまして、ここに本能がありまして、動物はみんなここが人間と、この辺にある菱脳だとか間脳だとかそういったところが、延髄だというような部分、共通でございまして、ここには本能、食欲、性欲、集団欲というのがございますが、ここで、連合野で物を考えたり、あるいはいろんな欲望を逆に抑えたりする。それで、実は人間というのは、言葉をつくり、文化をつくってやってきたんですけどね。  どうも、私は、極端な話、ここ二、三百年、前頭葉の合理主義というか理性万能主義が、あるいは、私も科学者の末席でございましたが、科学万能が、何というか地球を、まさに西洋科学というのは、ある意味で、私はそこの総本山のような大学の先生もしていましたけど、世界中の何というか、自然を征服すると、これが西洋人というのは自然を征服しようと。だから、逆にその極みが原子爆弾なんですね。あれ原子力エネルギーで、すごいエネルギーですけれども、これを核弾頭に使用したらもう人類なんて崩壊しちゃうんですよ。  二つ目が、私は地球環境問題だと思いますよ。この百年間あるいは二百年間、特に百年間どんどん産業革命を起こしたわけですね。工業化しよう、中央集権化して、どんどん工業化して、それが発展だ、繁栄だと、こう思って、確かにそれは一面非常に生活を豊かにしたし、抗生物質の発明によってたくさんの人間を、命を救えるといういい面もありましたけど、同時に、どんどん石炭と石油燃やして、まさに炭酸ガスの濃度が上がって地球の温度が上がる、地球温暖化、異常気象だと。まさか百年前の人間は、こんな産業が発達したら地球が病気になるなんてだれも思わなかったと思いますよ。だけど、今は大体もう地球温暖化という、これは大ごとなことだと、このまま行けば五・八度地球の温度が上がって、八十八センチ海水が、もう北極、南極の氷は解けますし、それで異常気象になれば東京でも今度はマラリアなんか発生しますから、そういうことになって、非常に今もうその予兆がいろいろ世界の気候予報で表れていますし、まさに私、地球温暖化の問題。  それからもう一つ、この前大田大臣にも申し上げましたけど、サブプライムローン、これも御存じのように、コンピューターのお化けなんですよ、あれ、金融工学の。あれはもうつくった人以外はほとんど分からないんですよ。物すごいあれ、ポートフォリオといいまして、もう御存じのように、どうしたら一番もうけるかというすさまじい微分、確率の計算の塊のようなものなんです。  私もアメリカにいましたけど、MITという大学がボストンにありましたが、あそこの一番優秀な人がかつてはNASAに行ったんですよ。NASAに行って月ロケットを造っていた。それがもうクリントンの時代に、たしかNASAはしばらく財政支出が要るってやめましたね。その優秀な人たちがみんなウォール街に行って何しているのかって聞いたら、自見さん、彼らみんな金融工学の商品つくるよって言うんですよ。もうそれは僕は金融界のいろんな人にも日米聞きましたけど、自見さん、我々はさっぱり分からぬと言う。  変な話だけど、富士銀行ってありまして、あそこのトップの方が言いましたよ。デリバティブという商品、アメリカが開発したやつ、一番富士銀行で優秀なやつを二年やったというんです、勉強しに、どういう構造になっているかと。結局さっぱり分からないってことだったんです。それくらい金融工学商品の言うなればあれもう極致のようなものが今のサブプライムローンですよ。  しかし、ごく単純に考えたら、アメリカの中古の住宅がずっと上がり続けるということはないんですよ、ごく一番単純に考えたら。それを、すごい金融商品つくって、全部分散化して証券化して、それをうちの商品にはそれは三・七%入っていますよ、うちの商品には二・七%入っていますよ。そしてその金融工学の商品も、多分あれ、頭取といえども何も分かっていませんよ。だから、そういう商品を売ればもうかると。しかし、いずれあれ、無限に上がることはないんですから、大臣。だから、どんとやっぱりいつか来ますよ。  まさに私は、今のサブプライムローンでアメリカの企業、大手の金融企業、何兆円って損していますけど、あれも私は一種の近代合理主義の、核兵器、それから地球温暖化、今はサブプライムローン、人間が科学というのを発見して、もうそれをコントロールできなくなって、結局全体の秩序が、地球そのものが病気になると。あるいはもう世界の経済がむちゃくちゃになって、今はそのお金が御存じのように、世界の金余りですから、穀物市場だ、原油市場などに行って、どんどん原油が上がって、もう日本人の生活だって大変脅かしつつある。それは関係ないようだけど、そのアメリカのというか、あるいは国際金融資本がつくったそのサブプライムローン、もうその影響はだあっと世界の実体経済に影響があるわけですからね。  やっぱり私は、そういうことを考えたときに、人間ってその原点は何かという話で、やっぱりこれはもう不可能だと言う人もいるんですよ、人間がつくり上げたそのすさまじいマーケットなんというのは。今、日本銀行の総裁になった方がいますね、日銀の総裁、今度新たに。たまたま彼は私の高等学校の四年下で、若いころからと言ったら悪いですけれども、白川総裁といろいろお付き合いがあったんですけど、いつか、白川総裁がまだ若いころですね、こう言ったことがあるんですよ。自見さん、まあちょっと名前出したんで、小泉さんはマーケットメカニズム、マーケットメカニズムと言うけど、彼もマーケットメカニズムの最前線でアメリカの国際金融のところにもいたんですよ、そのマーケットメカニズムの怖さを知らぬと言うんですね。こう言いましたよ。国際金融市場、マーケットというのは、あれは自見さん、サバンナで草食動物がおるでしょう、ぎゃっとライオンが襲いかかるでしょう。で、がっと引きちぎって倒して、ぎゃっと食ってしまう、あんなものがマーケットメカニズムだと言うんですよ。それはもう到底日本人には、少し理念的には合わぬかもしれぬけど、それが自見さん、マーケットメカニズムというものの本質ですと言っているんです。  だから、マーケットメカニズムってそんな恐ろしいという、もうそれはすさまじい。やっぱりそれはそうでしょう、彼らは遊牧民族ですし、ある意味で肉食動物だからね。あるいは農耕民族だからおとなしい、そんなことは言いませんけれども。すさまじいということですよ、マーケットメカニズムの最前線。  ディーラーに聞いてごらんなさい。二十分先しか世界がないと言うからね。二十分で反応、判断していかないとディーリングというのはうまくいかないんですよ。だから二十分以上先はもう世界じゃないと言うんですよ。大体、あれ、十年ぐらいしたら廃人みたいになりますよ。やっていけないですよ、もうもたない、神経の方がね。二十分先が分からない、二十分までが宇宙なんです、世界なんです。それくらいもう売ったり買ったり、売ったり買ったりしているけどね。  そんなこと等、白川総裁が若いころ言ったことを今紹介しましたけど、そんなのがすさまじくそのサブプライムローンであるわけですよね。  そんなことを考えると、やはり私はきちっと、こんなことはもう無理だと言うかもしれないけど、やはりG8とかG7の国で、原子力兵器、核兵器は少しは軍縮で何とかうまく、米ソの冷戦構造が終わったから、もう全部人類が死ぬということはなくなったのかもしれないけど、やはり今さっき言ったように、地球温暖化、京都議定書、今度は次にCOP15が開かれるんですか。それから今サブプライムローン、やっぱり人間が全体として英知というものが、本当に英知、知恵というものが私は試されている時代だと思っていますよ、二十一世紀は。それでうまくいかないと、それは地球も病気になっちゃって、地球が病気になったらこの中で人間は生きていけませんしね。まさにサブプライムローンは一例ですけれども、そんなことが起こり過ぎる。  でも、まさにそれ全部がもう人類を、全部の生存を脅かすぐらいに巨大なものなんですから、そこはやっぱり私は人間というのは謙虚に振り返って、その点、私は日本の文化って大したものだと思いますよ。自然を征服しますか、やっぱり自然と大体昔から共存でしょう。人間も自然の一種だと。何でも日本人というのは、これはお茶の湯だとか何とかかんとか言っても、自然を征服してやれとか考えた人、余り日本人にいませんよ。やっぱりそれは東洋人、特に日本人は自然と共生してきたんですよ、自然を征服するんじゃなくて。  その辺を、それは何かというと、全部がやっぱり調和をする、ハーモナイズする、お互いのいいところを認めてお互いに共存するということを、私は、千二百年も前、あるいは今の時代でも日本人というのは、聖徳太子は和をもって貴しとすと言われましたけれども、やっぱりそこが日本人の世界に向けて発信する文化だと思っていますよ。  また、極端な話、G8の国の中で日本以外の国は全部ギリシャ・ローマ文化の末裔でしょう。全部キリスト教徒の国でしょう。G8のほかの国は、ロシアを入れて、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、全部ね。ただ一つ、ギリシャ・ローマ文化の末裔でなくて、そしてキリスト教徒の国でもない。今さっき、非常に宗教的に日本人は寛容で、ある意味で強靱な胃袋を持っているという話をしましたけれども、やはり日本こそが私はこういう混迷の時代に発信すべきだと、こう大臣、思うんですよ。日本こそが発信。  例えば、今若い人に望みがないと言う。ちょっと待ってくださいよ。いいですか。世界で一番、今さっき言ったように、短期間で発展した国は日本ですよ、もうごくごく世界で一番、工業的に。  私の生まれた北九州なんか、それはもう一時は石炭、これは公害、パブリックニューサンス、水質汚濁、大気汚染の塊だったんですよ、あそこ。水俣病が九州にもございますし、それからイタイイタイ病だとか四日市ぜんそくだとか、日本がある意味で公害のショーウインドーだったんですよ、一九六〇年代。それを、御存じのように、やっぱり日本人って大したものでしょう、大体克服したでしょう。  やっぱり、きちっと技術、住民の意識、行政、政治、それから技術、産業界の協力、それで全部きちっと地球環境といいますか、日本は公害を防止した、ある意味でただ一つの国なんですよ。日本ほど公害を、みんな百年二百年掛けて工業化してきましたからね。日本だけ戦後、もう六十年間でばあっとこうしてきたから、一番その副作用が厳しく出てきたんですよ。  しかし、それを一番逆に克服する技術を持っているのも日本なんです。それはもう車を見ても、低公害車なんて今日本が一番独壇場ですから、今だあっとシェアを伸ばしていますね。ですから、逆に日本人が一番その経験を持っていますよ。日本人が一番その技術を持っているんですよ。そうしたら、六十五億の人間の中で一億二千七百万人の日本人、どうですか、大臣、みんな日本人だったら地球のお医者さんになれますよ。青少年に夢がないと言うけれども、おまえら、待ってくれよ、みんな地球のお医者さんになってこの地球を救おうじゃないかと。六十五億の人間を一億二千五百万人の日本人だから救えるんですよ、そういう経験をしたから。経験をして、それから知識と経験と技術を持っていますから。  そんなことでも言えば、私もしばらく科学技術創造立国・情報通信調査会というのの自民党の事務総長を七、八年しましたけれども、青年がもうみんな理科離れ、夢がないと言うんですね。それで、何かいい大学に行かないといいところに就職できないよとか教育ママが言う人が多いのかもしれないけれども、それならそれを超えて、人間として、やっぱり地球のお医者さんになれるんだと、日本人なら。そうしたら私は青少年の理科離れも、いや、それなら、おれも大きくなったら地球のお医者さんになろうと、それくらいのきちっと今夢を、やっぱり政治ですから、夢と希望を与えるということも非常に政治にとっては大事ですしね。それはまさに、今さっき言ったように、日本の文化から発して、日本の置かれた戦後の歴史の中で、アジア人の中でただ一つ、自然との調和だと、そういった文化を持っている国として思い切って発信していいと思うんですよ。  少し何か大ぶろしきのような話になりましたけれども、やっぱり今本当に国民に夢と希望がないんですよ、現実可能な、あるいは実際国民に役に立つ。やっぱりそういったことをどんどんどんどん、今度は福田さんが洞爺湖サミットをされるという話ですけれども、それくらいびしっとやっていって世界に発信するチャンスじゃないかと私は思いますがね。  大臣、こんなことはちょっと質問に書いておりませんけれども、どう思われます。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今お話ございましたとおり、やはり戦後の日本の急激な復興そして国力の増進の中で、一方で公害問題が各地域で頻発したり、様々な環境問題、騒音の問題を始めとして様々な問題が生じたわけですが、それをやはり科学技術の力そして産業界の協力、そして何よりも国民がそれを乗り越えようという大変強い意志を持って、そしてそれを乗り越えてきたわけでございますので、これは確かに、今先生からお話ございましたとおり、他のいずれの先進国でも経験をした、あるいは実績を示せ得なかった日本人の最も優れた特質の一つではないかと。  ですから、そういった優れた経験を持っている日本が、ちょうど今年七月、再来月に洞爺湖で環境問題を主たるテーマとしてサミットを議長国として開催するときに、そうした優れた経験を持っている日本が更に自信を持って、そして貴重な日本の体験を含め、今後に向けての未来志向で物事を発信していくというのは大変やはり日本にとっても重要なことであると思いますし、何よりもそのことが、世界が今温暖化問題それから急激な食料の危機の問題等に直面しているときに、世界全体にやはり貢献する大きな道ではないかというふうに思いまして今お話をるる聞いていたところであります。  そうしたことを今後担っていくのは若い青少年の皆さん方であろうと思いますので、教育の面で理科離れなどというふうに言われておりますけれども、やはりそうしたことをしっかりと教育の中で教え込んでいくということも大事だと思いますし、何よりもそうした力強い経験を持っているということを背景にして、大いに将来に自信とそれから希望を持って進んでいくように若い人たちに呼びかけるといったことも大事なことだろうというふうに思います。  今お話ございましたようなこと、我が国で今どうも自信を失いかけている中で、あるいは発信力が少し落ちているんではないかというふうにも思うわけでございますが、そうした中で、今先生からお話ございました点は、やはりこれからに向けて大変重要な視点であるなというふうに思ったところでございます。

自見庄三郎民主党・新緑風会・国民新・日本

○自見庄三郎君 もう一点、今地域おこし、村おこしといいますと、やはり古きを知りて新しきを知る、温故知新という言葉がありますよね。私は、地域のそれぞれの文化、例えば伝統工芸、ああいうものはどんどんどんどん実は廃れていくんですね。  私も、たまたま輪島塗には非常に、私の家には大正時代から注文来ていましたので輪島塗には非常に興味あるんですが、あれ六十九工程あるんですよ、あの輪島塗の塗り物作るのに。ところが、もう今どんどんどんどん職人が減りまして、職人の給料も低いんですね。そうしますと、もう継承する人がいないんですよ。だから、御存じのように、あれプラスチックで作ったおわんと、女性の議員の方は御存じだけれども、全然機能は変わらぬから、輪島塗の良さとかほとんど認めてくれないんですね。そうすると、もう売れないんですよ。だから、売れないし、当然六十九工程も伝統的にありますと高い、漆も高い。  そうすると、どんどんどんどんそういう価値というのが、日本からそういうことを愛好する人もいなくなるし、作る人もいなくなるし、そうするともう地域のいわゆる特性としての、ずっとそれは、今輪島塗の話をさせていただきましたが、伝統工芸といいますか、伝統的なものはたくさんありますよ、それぞれの地域に。そういうものも、やっぱりこれは商業ベースだけに任せておけば、もうそれはやっていけませんよ。それは確かに、同じプラスチックで買えば二、三百円で買えるのに、何で一万円も出して塗り物を。しかし、それはもう一つ一つの、職人が、技をたくみが掛けて、江戸時代、その前からずっと作ってきたやっぱり魂が入っているわけです。そういう価値観がもう何かどんどんどんどんこの社会から失われていく。  そうすると、みんな安直になって、私に言わせれば後期高齢者医療、年金から天引きしようなんて考えになるんですよ、本当の話。あれ、私もよくあの世界、二十二年やりましたけど、年金から天引きするというのは、はっきり言えば厚生省の夢だったんですよ。もう私、よく知っていますよ。あれは介護保険のときに初めて年金から天引きしたんですよ。だけど、自由主義社会においては、いったんあげたものから了解を取って取るのが基本なんですね。確かに、それまでの政治家は、やっぱり安直に年金から取ることを絶対禁止してきたんですよ、我々の先輩は。それが、はっきり私はもうよく表も裏も事情を知っていますけど、初めて介護保険から年金天引きしたんですよ。  だから、今、何か後期高齢者医療を年金から天引きで、国民の激しい怒りが噴出したでしょう。あれは、ちょっとそこは、民主主義というのは、手順、手続、やっぱり相手に対する、要するに、何といいますか、信頼なんですね。お互いの信頼関係の上に立つのが自由主義社会ですから。やっぱりそれは、一遍あげて了解取っていただいて、そしてまた年金から天引きさせていただく、あるいは口座から天引きさせる、それはいいですよ。  その操作をきちっとやっていないから国民の怒りが非常に大きいというところも、私、特に非常に今、こういった新古典主義的な政策しましたから貧富の差が激しくなってきたということもありますし、国民所得もこのごろ全然伸びていないということもございますけど、そこは安直でなくて、やっぱり手順、手続、みんな人間ですから、みんな人格と尊厳を持った人間ですから、それを何かちょんともう天引き取れば簡単でいいよという、簡単という社会と違うと思うんですね、私は。それが、今言いましたように、輪島塗のおわんに価値を見付けるか、同じものであっても、やっぱりそこが文化を持った民族か、あるいはそうでない人間の私は違いだと思うんですよ。どんどんどんどん安直に流れる、何でも天引きすればいいと、楽だからということに、私はやっぱりそこに、今度の大きな制度の問題も、私自身が二十二年間ああいう医療政策実際やってきましたから、私は大変残念に思うんですが、あのことがやっぱりそういったことに続いているんじゃないかと、こう思うんですよ。  ですから、もうそのことについては回答は要りませんけど、大臣ですから、是非そういったことも考えていただいて、その地域の、何といいますか、すぐお金に換わらないからといっても非常に価値があるんだということを、やっぱりお金以上の価値があるものがあるんだと、そういうことをきちっと教育の面でも文化の面でも伝統の面でも教えていくことこそ、私は本当に、まさに憲法に言うように、崇高な理想を持ってやるという、日本人、日本として今から立国していくと焦土の中でやっぱり憲法上うたったんですから、そういったことが私は大変必要じゃないかと思っています。  最後に、時間が来ましたんで、大臣、大変定住自立圏構想というのに御興味をお持ちだということでございますが、これは国務大臣としてお伺いしますが、それの今の状況といいますか、今さっき話していることと非常に関連があるんだと、こう思うわけでございますけど、定住自立圏構想の現在の検討状況及び今後の方向性について、最後に御答弁いただければ有り難いなと思っております。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今お問い合わせの定住自立圏構想でありますけれども、発想の原点は、やはり大変急激な過疎化、人口減少社会が今もう既に始まっているわけでありまして、その中で、現実にはまだまだ地方圏から大都市圏といいましょうか、特に東京でありますけど、東京圏への、地方から見れば人口の流出、東京から見れば、まだまだ東京圏にいろんな高いビル等も立ち並んで、ますます多くの人口を引き付けるような、そして国際金融拠点などというようなことで、一方でさらにまた商業的な機能も強化されつつあると。  しかし、一方で、中山間地域、地方の中核的な都市においても、今後更に更に過疎化が進展していく中で、そういった人口の流出をそれぞれの地方で食い止める、あるいは一方、逆に、今団塊の世代が大分リタイアをし始めていますけれども、そういう人たちは、やはりそういった地方圏での生活に一挙に移るということでなくても、二地域にいろいろと生活の拠点を持ったり、逆の方面でのやはり交流ということも考えられるんではないか。  そういうこともあって、定住自立圏というそれぞれの圏の中で、中心市とそれから周辺の町村を含めた定住自立圏というものの中で人口をできるだけ食い止めるような、地域地域で雇用の場を確保して、そして様々な、医療ですとか、それから福祉ですとか教育の機能をその地域で持つような、そういう構想を進めていきたいということで、これは総務省の中で研究会を設置して、前の東大の総長の佐々木毅先生に座長になってもらって今検討を進めているところでございます。  間もなく、今月中にその検討の方向性をまとめたいということで今最後の取りまとめをしてございますが、そういった定住自立圏というのは、これは一つの今後生活を考えていく上でのプラットホームでありますので、そこに今、国交省さん、それから農水省さん、厚労省さんなどの方も入っていただいておりますが、これから他省庁の皆様方にも知恵を出していただいて、そういった定住自立圏構想の上に様々なやっぱり施策を集中して、地域地域で生活がきちんとできるような、そういう施策を構成していきたいと。まだ本当に入口の段階の構想でございますが、間もなく外にお示しできるような構想がまとまるところでございますので、またそれにいろいろ御意見をいただいて肉付けをしていきたいと、今こういうふうに考えているところでございます。

自見庄三郎民主党・新緑風会・国民新・日本

○自見庄三郎君 どうもありがとうございました。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 自由民主党の北川イッセイでございます。  私に与えていただきました時間、約一時間ほどでございますけれども、地域再生法の改正案、それから構造特区法の改正案について質問させていただきたいと思います。  今、自見大先輩から大変すばらしい御講演というか御質問を聞かせていただきまして大変感動いたしておりますから、なかなか自分のペースが取り戻せないかもしれませんが、おいおいペースを取り戻していきたいと、こういうふうに思います。よろしくお願い申し上げたいと思います。  まず、構造改革特区法の一部改正案でございます。  もうこの構造改革特別区域法が制定されて六年ということでありまして、たしか十二期に及ぶ募集をされた、その間、約六百件以上の規制の特例措置がなされた、またそれによって一千地区に及ぶ特区が出現したと、こういうことであります。この特区制度に対する評価というのはいろいろあると思うんですが、しかし、何はともあれ地方からいろんな創意工夫がそれだけ多く寄せられたということは、これはもう大きな成果だと、こういうように思うんです。  これらの提案が各地域においていかに生かされて、そして地域活性化のために寄与しているかということについて、その検証もしておられると思いますが、増田大臣の評価というか、そういうものをちょっと聞かせていただきたいと思います。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今先生の方から具体的な数値もお話ございましたんですが、この構造改革特区でございますけれども、これまで六百二十三項目の規制改革が実現しております。そして、計画の認定数は千件の特区計画を認定と。そしてさらに、百二十三の特例につきましては全国展開を決定するということでございまして、規制改革と地域活性化の突破口として大変大きな成果が上がってきたのではないか。  何よりも、特区の提案のすべてが、地域の皆さん方がやっぱり自発的にいろいろと工夫をされた、そして考え抜いた挙げ句の提案ということでして、それはいろいろ事情はあると思いますけれども、一方で規制がいろいろ掛かっておりまして、やはりやりたいことが思うようにできない不自由さを感じていたり、あるいは現実に支障が生じていたりといったようなことを何とか変えたいという強い思いがあったんだろうと思いますが。  よく成功例で、私、たまたま地元の例でございますが、全国的にも非常に成功例と言われておりますけれども、どぶろく特区などがございましたんですが、これも地域のある種伝統などに根差したようなことであり、また非常に他の地域の皆さん方からも、旅行者の皆さん方からも魅力に感ずるようなことでございますので、大変、どぶろく特区が認定をされました後、そのことによって地域の皆さん方の自信などにもつながったわけでございます。  大変重要なことは、こうした数多くの成果が出てまいりましたけれども、特にそうした提案が地域の皆さん方の創意工夫を更にまた別の面で、じゃまた違うことを考えてみようかといったような、そういう言わばやる気などにつながったということが大変大きいのではないかと。そして、このことがまた一方で多くの経済的な効果をもたらしましたので、そういう意味で、この構造改革特区というのを今後も的確に運営していくことが必要ではないかと、こういうふうに考えているところでございます。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 今大臣から、非常に地方から自発的な提案として数多く寄せられて、それが非常に地域活性化の糧になっておると、こういうお話でございました。この特区制度につきましては、私もなるほどそのとおりだというふうに思います。  しかし、不満もあるわけです。それはどういうことかというと、予算を伴わない、規制緩和だけの提案に限定されていると。適正な提案であるならば予算措置してくれてもいいじゃないかというような、そういう不満も実はあるのも現実だというふうに思うんです。  しかし、私は逆に、何でもお金で解決しようというそういう風潮が現在ありますから、そういうものに対して、創意工夫、知恵を使う、そういうことによって地域を活性化しようじゃないかということに徹したというのは非常に良かったと、そういうように思っています。  この特区制度というのは、目指すところというのは、私はやっぱり最終、地方分権ということではないのかな、地方にいろんな規制緩和とかなんとかいうようなことで今やっているわけですけれども、地方が自ら考えて自発的にいろいろ工夫をしながらやっていける、そういう地方分権の体制をつくっていくということが目指す方向ではないのかなというように思っています。  しかし、この構造改革特区というのは地方分権のための一つのワンステップとしては非常に良かったというような思いがしているんですけれども、いろんな提案が、六百幾つあるわけですけれども、その中で、特に地方分権ということを考えたときに非常にこれはいい提案だなというようなことがありましたら、大臣、ひとつ御紹介をいただきたいというふうに思うんですが。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今先生からお話がございましたんですけれども、私も実際、知事やっておりましたときは、財政的な支援が伴わないのかという一種不満も持っておりましたんですが、考えてみれば、確かに財政面というのはこれはやっぱりもう制約があるわけですから、その中で創意工夫を中心に本当に真剣に引き出していくということに徹底したというのはやっぱり逆に言うと良かったことではないかなというふうに思うわけです。  今、そういう創意工夫をいろいろと凝らしたというもので成功例と言われているもの、どんなものがあるかといえば、一つは、これは岩手の遠野が第一号でございまして、やっぱりどぶろく特区が大変、その後の展開を見ておりましても、随分多くの皆さん方が遠野を訪れるようになりましたし、地域の経済効果が大変大きかったと。そして、ほかの皆さん方がまた他の様々なことをあの地域で工夫をいたしましたので、私地元で見ておりまして、これは間違いなく胸を張って成功例と言えるものではないかなというふうに思いました。  そのほか、例えば、幾つかということでございましたのでお許しをいただいて申し上げますと、これは香川県の小豆島のオリーブ特区というものがございまして、やはりあそこはオリーブの特産地域でございましたので、そうした地域の特産品を生かして、それを生産振興とそれから観光客などの多数の誘致につなげていったり、それから、島根のこれは海士町という、隠岐島でございますけれども、あそこで一つは隠岐牛を活用した特区。それから、あそこはまたお魚がいっぱい捕れるところでございますので、それをいい形で冷凍して出荷をするような、そういうことで非常に経済的な効果を上げているといったようなものもございます。  それから、株式会社の農業経営参入が一般的には制限されておりますけれども、特区でそうした企業形態を農業の面に導入して、販売者、マーケットの方と直結をさせて、そして地元の、余りロットは大きくないですけれども、いろいろと特色のある農産物をそういったマーケットに結び付けていくといったようなものも、これは結構各地域で出ているものでございます。  ほんの数多くあるものの一例でございますが、今申し上げましたようなものは特区制度の中でも他の地域からも非常に注目されて、自分の地域でもそういったことを違う形で生かしてみようなどということでいろいろと学習効果も呼び寄せたものでございますので、一つ大きな成功例として御紹介できるのではないかと、こういうふうに考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 今大臣の方から、個々の特区が地方分権という観点から見て非常に広がりを見せておるという事例を幾つか挙げていただきました。本当にすばらしい、いい傾向だと、こういうふうに思います。  私は、この特区を個々にずっと見てみましたときに、こんなことはもう当然これ地方でやれることじゃないかと、なぜこういうものを特区として申請をしなければいけないんだ、むしろそういうように思う事例も随分あるわけです。例えばNPO法人が発行する地域通貨とか、あるいはまた都市農園の普及をするとか、あるいはまた教育関係でIT人材育成、それから学校の経営、英語教室その他、それから地方公務員の臨時的任用の話、こんなものは地方が独自でその地方の個性を考えながら当然やるべきことであって、裏返して言えばなぜ今までできなかったんやと、こういうようなむしろ疑問を持つわけです。  もう、これひとつ、そういうようなことを思いますと、この地方分権というのを更に画期的に進めていかなければこれはもういけないと、こういうような思いを更に深くしておるわけでございますけれども、そういう地方分権というそういう観点から立って、この構造特区の次の段階、次のステップ、そういうようなことを大臣どのように考えておられるのか、お答えいただけますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 確かに、今お話がございましたとおり、地方の現場にいた私の見方からしても何でこういうことが制約されているのかという思いが大変強うございましたし、そういった中で、構造改革特区という形で一点突破のような形ではありますが、こういう制度を設けるというのは、一方で裏返して言えばやっぱり必然的な制度であって、必ずどこかで破っていかなければならないことだったんだろうというふうに思うわけです。私も今の先生の思いと全く同じ思いでございまして、何でこういうことまで事細かに規制などが行われなければならないという思いを強くしておりました。したがって、それに対して、先ほど申し上げましたような地域で様々な工夫を自主的にしてきたということは、やはり次につながる大変大きな明るい材料だなと。  最終的には、やっぱり地域を一番よく知っているのは地域の自治体であり、そこに暮らしておられる皆さん方でございますので、そういった皆さん方が様々な工夫ができるようにしていく、その代わり、一方で結果についてもその皆さん方がしっかりと責任を持っていくということが必要であろうというふうに思います。  分権というのはまさにそういうことだと思いますので、そういう分権に向けてこの構造改革特区を更に進めていかなければならないと思うんですが、必ずそういったことに対して、いや、本当に自治体あるいは地域にそれだけの知恵があるのかどうかということが一方で懸念材料として言われるわけですが、この構造改革特区の例を見ておりますと、これだけのいろいろな工夫ができるということはもう十分地域地域の自治体なり地域には実力が付いてきているんだということのあかしではないかと思いますので、ただ単に構造改革特区というこの制度を運用する、あるいはそれを使うということに甘んじるんではなくて、これをステップにして、今お話ございましたとおり、もう相当な実力が付いているわけですから、それを次の分権の展開につなげていく、そしてもう大いなるそういう工夫というものは地域の責任において十分に展開できるような、そういうことにつなげていきたいと。  今ちょうどその分権に向けての動きを委員会を設置して進めているところでございますが、私も、この構造改革特区というものは次の全国展開から更に分権に向けてのステップとして生かしていきたいと、このように考えているところでございます。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 地方分権あるいは規制緩和、それについて、今それぞれの基礎的自治体の受入れ体制の話がありました。これについてはまた後ほどちょっと触れたいと思うんですが。  参考までにお伺いしたいんですけれども、いろんなたくさんの提案があったと思うんですが、その中で許可されなかった提案、そういう許可されなかった提案の中にも注目すべき提案がやっぱり随分あったと思うんですよね。今は使えないけれども、将来はこれはその地方のために非常に役立つだろうというような提案もあったと思うんですが、もしそういうものがあればちょっと御披露いただきたいと思います。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 例えば、各省にお話をした、なかなかまだ今お認めいただいていないんですが、幼稚園については幼稚園の教員免許というのが一方でございます。それから、一方で保育園の方は保育士の資格要件というのがあるわけでございますが、今大変な少子化でございますので、御案内のとおり幼保一元化の議論があって、もう幼稚園だ、保育所だということの区別なしに、そういった就学前の子供さんたちをきちっとお預かりするようなそういう場が必要じゃないかという議論があるんですが、なかなかそれに携わる人たちの資格の要件、免許などが一体化されていないということがございまして、これはまだその後も懸案事項になっているということがございます。文科省さん、厚生労働省さん、それぞれ言い分がございますんですが、これ引き続きまだ検討になっていると。  それから、ほんのこれも一つの例でございますが、例えば火薬類取締法というもので、これは危険が伴いますので非常に使い道、制約されているわけでございますが、一方で日本の伝統文化につながる話ですが、夏にいろいろ花火大会を開催をするということがございまして、そういった花火大会を実施する上で、やはりそういった火薬類の規制がなかなか制約になる場合もございます。これはもちろん危険性と裏腹の関係でございまして、安易に緩和を認めるということは十分慎重にならなければいけないんです。  それにしても、関係する皆さん方からそれをもう少し制限的な面での緩和の要望が出てきているのも一方で事実でございますし、それから、例えば公道を走る車、トラックの場合でございますが、回送運行用の仮ナンバーを付けるわけでございますが、本当に短い距離、港から港、間を走る場合にも、そういったものを一々手続取って取り扱わなければならない、こういったところをもう少し柔軟化してほしいとか、非常に個々の案件を見ますと、なるほどもう少しそういった点が柔軟になればいいなと思うものも多々ございます。まだ今認められておりません。  それで、こういったものが大分積み重なってきておりますので、それについて私どもの方で評価・調査委員会というものを設けました。そして、外部の有識者の皆さん方から、そうした認められない案件が随分積み重なってきましたので、もう一度外部の有識者の皆さん方からそれについて評価をしてもらって、さらにはよく調査をしていただいて、そして未実現提案についてそこで提案者とそれから関係省庁の双方から意見を聴きながら調査審議を行うと、こういうことにして、少しでも意味のあるものであれば特区を認める方向に持っていこうということで動き始めたところでございます。  今後は、こうした評価・調査委員会での調査審議も通じながら、やはり現実に認めていった方がいいものがいろいろその中に埋もれていると思いますので、そういったものの掘り起こしを行っていきたいと、このように考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 今大臣の方から、認定はされなかったけれども非常に有効なすばらしい提案であったということで幾つか御紹介いただきました。私も聞いておりまして、それぞれ非常にいい提案だなというふうに思いました。なぜこれが認可されないのかなという疑問も持ちました。  特に幼保一元化の話、幼稚園と保育園の先生の資格の問題、これなんか本当に、もうこれ分かれていることが不思議だといつも私は常々思っているんですけれども、そういう提案がなされたことを機会に、是非とも、今おっしゃった評価・調査委員会ですか、そういうところでしっかりと議論をしていただいて、そして、大臣、ひとつ仲介みたいな形でそれぞれの省庁との間で調整をしていただきたい、そういうふうに思います。  実は、これも認可されなかった事例なんですけれども、第十二次の提案の中に、国土交通省の管轄で国土形成計画に伴う広域地方計画協議会の庶務権限を地方に移譲してほしいと、実はこういう提案があるんです。要するに、広域地方計画協議会の庶務権限を、関係府県、我々自身で連合体でやるから移譲をしてほしいんだと、こういうことで、それに対して国土交通省の回答は、国土交通省において処理することが適当であると、こういうことで、ペケになっておるわけですよね。  私は、これはこれで国土交通省の判断として間違いじゃない、そういうふうに思っているんですが、ただ、これ国土交通省の判断なんですけれども、この制度自体はやはり内閣府の制度であって、増田大臣が所管されているわけですから、これは国土交通省でこういうふうにペケになった、これは分かるんですけれども、やはり特区ということ、また特区の申請をされたということで、やはり内閣府の方で主担として、これに対するいろんな判断とか、あるいは、それが果たしてどういう意味を持つものかとか、いろんなそういう検討があってよかったというように思うんですよ、あったかなかったか知りませんけれどもね。  これは私は、実は大変重要な提案だと思うんですね。そういう国土形成計画、これは国で一括してこれからの国土についていろいろ検討する、そういうことだと思うんですけれども、しかし、その中でやれることは地方でやりますよという提案なんですから、この制度自体は国土交通省で庶務権限を持つと、これはこれでいいんですけれども、果たして地方の意欲とか、そういうようなものをもっと生かしていくような、そういう工夫はできないんかなということで、内閣府の特区担当としてはちょっとクエスチョンを持ってこれをもう一回考え直すとか、どうにも今の時点ではできないかもしれないけれども、先ほど大臣がおっしゃった評価・調査委員会ですか、そういうようなところで地方の意欲というものをもっと生かしていくようなことがないのかどうかというような、ちょっとそんな疑問があってもいいと思うんですね。  この件に関して、増田大臣は特にこの担当の非常に造詣の深い大臣でありますから、これに何か御感想があればちょっとコメントいただきたいと思うんですが。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今、北川先生からお話ございましたのは、国土形成計画法の広域地方計画ということでございますので、まさに地域の計画をどうしていくのかと、国土全体の構造の中で、大きな話の中でブロックの計画をどうしていくのかということであろうというふうに思います。  そういったことから、恐らく、法律にも書いている観点もございますが、国土交通省の立場から見れば、庶務の権限、これは恐らく、庶務の権限というのは原案を作るような、そういった意味合いもあると思うんですが、それは国土交通省と、こういう立て方になっているんだろうと思うんですが、私はこういった特区も担当しておりますし、一方で分権担当の大臣でもございますし、そういう立場から見れば、これは一般論ということになるかもしれませんが、住民に身近な行政はできる限り地方自治体にゆだねるというのがこれからの方向であろうというふうに思いますし、地域のことはまず地域の自治体がしっかりと考えて、必要に応じて、国にやはり協議しなければならないものは国に協議をするといったようなことがこれからの考え方ではないか。そして、その上で地域が責任を持って実行していくということがこれからの考え方ではないかなというふうにも思うわけです。  ですから、これは国土形成計画という非常に国の構造全体に絡む話なんで、そういった協議会の庶務の権限も当面国土交通省ということも一つの考え方であるとは思うんですが、やはり、今後、分権を進めていったり、それから、それに行く前に、先ほどまさに先生がお話しになったように、今回のこういう特区制度というのは将来の分権に向けたやっぱり一つのステップとして考えていくべきだというお話がございました。そういう流れでいえば、この取扱いといったようなものもこれは行く行くはやはり地域にゆだねる方向に持っていくというのが一つは考え方ではないかなと私は今のこの国務大臣の立場から思っているところでございます。  これは、これから、今の法律がこういうふうに決められておりますし運用ももう既にいろいろと進んでいる中でありますが、国土交通省には、その中でやっぱり地域自治体の十分に意見を酌み取ると、本当に自主的にそういった地域を主体にその考え方が反映できるようにしていくべきではないかと思いますので、そういった考え方は伝えたいというふうに思いますし、やはり今後こうしたことについて、先ほどの原則というんでしょうか、一般的な考え方に立ってやはり今後考えていくことが必要ではないか。何よりも、そのためにも地方分権改革というのを積極的に推進していくということが必要ではないかと、こういうふうに考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 大臣に是非ともお願いしたいことは、特区制度というのは一つのそういう制度として終わるんじゃなしに、是非とも、先ほど大臣が言われた地方分権、そういうものにしっかり結び付けていくと、そういうようなことでひとつ今後是非とも活用していただくようによろしくお願い申し上げたいというふうに思います。  次に、地域再生法の一部改正についての御質問に移りたいと思います。  まず、今回の改正案ですが、その内容、地方自治体が主体となって今まで地域再生法に基づく地域再生が進められてきた。そういう地方自治体だけではなしに、今後民間の力をそこへ入れていこう、むしろ民間が中心になったような、そういう民間発意の地域再生事業に転換をしていきたい、そういうことではないのかなというような思いがするわけです。それから、その地域再生計画の中に金融面でも支援していくと、こういうことで私は理解しているんですけれども、今回、改正しようということになった動機というか必要性というか、そういうものについて大臣、ちょっと御説明いただけますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) やはり今先生がお触れになりましたとおり、地域再生ということに取り組むときに、今まではともすれば地元の自治体が、行政がいろいろとどうしていったらいいかという絵をかいてそれを地域の皆様方にお示しをすると、こういう手法が多く取られてきたわけでありますけれども、そもそも地域再生の計画を作るということや、あるいはその関係者が集まるということを、行政に声を掛けてもらってそして行政が全部取り仕切るということではなくて、むしろその行政も一員であるわけですけれども、もっと多様な関係者がいろいろといるわけでありますし、その中に民間ならではのいろいろな工夫とか発想があるわけですので、そういうものを地域の方々の創意とか発想を基点とした取組をもっと後押しをしたいということがここでの改正の今回の動機でございまして、そのことが各地域で成功例を見ておりますと、そういった形で行われてきたものが多いということも裏付けになっているものでございます。  しかし、その際に、やはりどうしても資金面で何らかの手当てというのはこれは必要でございます。必要でございますが、こういった地域再生の支援措置として従来は政策投資銀行の低利融資などが行われて、それが活用されて効果を発揮してきたと、こういう例も数多くあるわけでございますが、今年の十月に日本政策投資銀行が民営化をされるというその経過の中で様々な地域の支援措置も廃止ということになりましたので、何らか別途の金融措置が必要だなということで、今回地域再生計画が認定をされました場合に、その事業者に対して、これは内閣総理大臣が金融機関を指定いたしますが、そういう指定を受けた金融機関が政策投資銀行と全く同じような低利融資を行うことができるように今回制度を創設してございます。  そういった指定するにはいろいろとそれにふさわしい金融機関かどうかを見るということでございますので、一番地域の実情に詳しい金融機関を指定すれば、そこでまた民間の創意工夫も取り入れられるだろうというふうに思っておりますので、そういうようなことで、今先生のお話にございましたとおり、まさに地域の民間の皆さん方の創意工夫をできるだけ発揮しやすいような、そういう側面を今回の法改正によって実現しようと、こういうことでございます。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 ありがとうございます。  地域再生支援利子補給金ですね、これの限度額、それから支給、どのような支給額を考えておられるのか、ちょっと教えていただけますか。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府構造改革特区担当室長兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) 金額的なことにつきましては事務局よりお答えを申し上げます。  制度の趣旨につきましては、ただいま大臣から御答弁を申し上げたところでございます。この制度にのっとりまして、政府といたしまして、予算の範囲内で指定を受けました金融機関に利子補給金を支給してまいるわけでございますけれども、この補給金の予算額につきましては、従来の制度の下での近年の日本政策投資銀行で行った低利融資の実績も勘案をいたしまして、平成二十年度におきましては三十億円の低利融資の金額実績を見込みまして、利子補給率といたしましては〇・七%以内という想定をもちまして、国費として二千百万円を計上しておるところでございます。これは全体の金額でございまして、一つ一つ個々の事業当たりの利子補給金額の上限は定めておらないわけでございますが、当然のことながらこれは予算の範囲内で収まるものということでございます。  この政策投資銀行の低利融資の実績をかんがみますと、利子補給をいたします事業の件数といたしましては年間数十件程度、融資額は一件当たり数千万円から多くて数億円程度のものではないかというふうな想定をしておるところでございます。  以上でございます。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 ありがとうございます。  予算上の金額がちょっと少ないんじゃないかなというような思いもしますけれども、ひとつ積極的に進めていただきたいと思います。  この地域再生法ですけれども、平成十七年以後、過去九回の認定で約一千件ということを聞いております。個々に拝見をしますと、非常に興味深い取組が幾つもありました。例えば、歴史、文化を見直して落ち着いた風格のある町にしたいとか、あるいはまた廃校を活用して町のコミュニティーを図る試み、あるいはまた物づくりを個人の活動に終わらせずに町の個性として生かしていきたい、あるいはまた汚染された川を復活させたいというようないろんな、私も見まして大変すばらしい考え方だなという思いがしているわけですけれども、大臣の感覚として、たくさんのこれ提案があるわけですけれども、大臣から見てベストファイブを選んでいただけますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) なかなか、ベストファイブということでございますんですが、本当に私の見た限りで申し上げますけれども、一つは北海道の倶知安町でございますが、ここは当然、冬場、スキーリゾート、スキーの大変すばらしい適地でございますんですが、ここに、国際リゾート都市「くっちゃん」の確立ということで、地元の皆さん方が大変工夫をしまして、特に外国の皆様方、主としてオーストラリアの皆さん方のようでございますが、そのオーストラリアの皆さん方が来やすいように、そうした外国人観光客に対応した観光サービス関連産業をいろいろと配置をすると、こんな工夫をされて、大変年々オーストラリアから来られる皆さん方がちょうど季節が正反対なもんですから増えてきていると、こういうことで成果を上げているというふうに聞いております。  それからもう一つは、これ、今先生の方から廃校舎活用ということですが、東京の豊島区でそうした廃校舎を活用して、としまアートキャンバス計画ということで、少子化で学校の校舎が使われなくなったということで、これ、大変しかし拠点にあるんで生かすのにいい地域だということで、区民、NPO、企業、それから自治体が集まりまして、そこで芸術関連の様々な活動を展開しているというのがございます。  それから、あと山梨で、これはもう日本では有数のワインの産地でございますが、ワイナリーもいっぱいございますけれども、これは産学官連携で、山梨大学と連携して人材の養成を行って、ワイン科学士認定制度といったものを新たにつくったりなどして、山梨県ワイン人材活性化計画ということで認定を受けました。その後、優秀な人材を輩出して、様々な特色ある地場産のワインを造り出して売上げを伸ばしていると、こんなものもございます。  それから、あと、これは構造改革特区の方でもちょっと申し上げましたが、島根の海士町で、隠岐牛の話とそれから魚の冷凍新技術の話しましたが、特に細胞を壊さない冷凍新技術の方については農水産物保存加工の新たな技術だということで、そのことによって地域の雇用確保とか外からの定住促進といったようなことにもつながっているというようなことでございます。  それから五つ目でございますが、これはもう関西圏、大変有名な国際研究開発拠点として京阪奈がございます。けいはんな学研都市知的再生計画、これは京都、大阪、奈良でございまして、場合によってはもう先生のお地元でございますので先生の方が中身お詳しいかもしれませんが、こういった国際研究開発拠点で、そこに外国人研究者の集積と定着を図る。日本がやはり今後国力を大いに伸ばしていく大変重要なこういう分野でございますので、あれだけの知的な拠点というのを大いに生かしていくという上で、このけいはんなの学研都市の計画というのも大変今成果を上げてきておりますので、成功例ではないかと。  ある種、私の見た限りの観点で申し上げました。もっと客観的ないろんな見方あるかもしれませんけど、こうしたものは大変他の自治体からも今後もいろいろと見習っていただくなりしていただいて、それでまたこうしたノウハウを本当に吸収していただきたいなと、こういうふうにも思っているところでございます。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 今大臣にベストファイブを選んでいただいたわけですけれども、大変それぞれすばらしい提案だと思うんですね。やっぱり地方自治体というのは、私はその行政方針の中に夢がなかったら絶対いかぬと思うんですね。そういう夢を培うという意味において、非常にすばらしい提案ばかりだなというふうに思っています。  これも先ほど申し上げた特区と同じように、これ裏返しで考えれば、じゃ今までどうしてたんやと、こういう話になってくると思うんですよね。やっぱり国の力が非常に強いと、だから、いろんなことをやりたい、あんなこともこんなこともやりたいと思うんだけれども、その規制が非常に強くて、お金もないしなかなか手が出せない、その意欲すらなかなか出てこなかったというのが今までの現実ではないのかなというふうに思います。是非とも、夢をはぐくんで、そして実現できるような、そういう制度にこの地域再生法をステップさせていただきたいなというような思いがいたしています。  その意味において今回の改正ですね、民間も一体になってこの制度を進めていくと、こういう改革だというふうに思うんですけれども、今までよりもやはり一回り大きな企画ができるのではないかということで私も大変期待をしているわけです。  先ほどけいはんな学研都市のお話を大臣されましたけれども、やはり府県境をまたがるようなそういう場合に、この今回の制度をどういうふうに当てはめていくのか。先ほどのけいはんな学研都市というのは、これは国主導の一つのプロジェクトであるわけですけれども、これが地方自治体、府県が主導で果たしてそういうようなプロジェクトが成り立っていくのかどうか、そこらのところを非常に心配するわけです。そういうように、しかし、広域で進めていかなければいけないというケースがこれからどんどん増えていくんじゃないかというふうに思います。  例えば観光ですね、観光に来る人に県境はほとんどありません。それから水の問題、これもまあ恐らく県境ないと思いますね。近畿でも、琵琶湖の水は京都あるいは大阪へ流れ込んでそれを活用しておるということがあるわけですね。それから医療の問題、これもちょっと県境を越えていろいろ企画をしなければ医療を賄うことができないんじゃないかということが今言われています。それから環境保全ですね、これなんかも本当に県境を越えてやらなければいけない、こういうように思うんです。そういうような大きな企画について、今のような府県でとらえていたんでは本当に進まない、前向きに進まない、こういうふうに思います。  まあそこらの点、県境を越えて広域で取り扱うものについて今後どういうような認定の形態になっていくのか。あるいはまた、それの申請あるいは運営、こういうものを複数の府県が共同でやるわけですから、どういうように進めていったらいいのか、そこらのところをひとつお答えいただけませんか。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府構造改革特区担当室長兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) それでは、事務局よりお答えを申し上げます。  先ほど大臣からこの地域再生法の計画に基づくもので特に成功している事例幾つか御紹介いただいたわけでありまして、基本的には市町村でありますとかあるいは特別区といった基礎自治体がこの地域再生計画を作ってくるというのが通常の形態でございますけれども、先ほど来話題になっておりますようなけいはんなのような場合には、これはまさに京都、大阪、奈良の三府県にまたがる計画でございまして、この三府県が作成の主体となって、この地域再生の文脈では地域再生計画を作成をいたしまして提出をしてきた、そして実施をしておると、そういった事例が既にあるわけでございます。    〔委員長退席、理事松村龍二君着席〕  今後、今お話がございましたように、例えば県境を越えて観光に関する地域再生の試みをしていくというような場合に、県境を越えた複数の地方公共団体が関係をしてくるというような地域再生計画が今後出てくることが期待されるわけでございますけれども、例えば、今回御提案を申し上げておりますこの地域再生協議会におきましても、地元の地方公共団体の判断によりまして、複数の地方公共団体が共同してこの地方再生協議会を組織するというふうなことも仕組み的には可能でございますので、そういった場を活用して、今後そういった県境をまたがるような地域再生計画が作成され、また活用されるということを我々としても期待をしたいと思います。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 県境をまたがるいろんな企画ですね、そういう協議会を立ち上げるとかいう、それもできるという話なんですが、それぞれの府県というのはよその府県に対して、あれやろう、これやろう、こうしたらどうやというようなことをなかなか言っていかないですよね、まあどこがリーダーシップ取るのかという話もありますしね。ですから、そこらのところのことを国の方でもしっかりと考えていただいて、できれば、そういう制度の中に広域の協議会を立ち上げる場合にはどういうふうにするのかというようなことも含めて、ひとつ今後考えていく必要があるんじゃないかなというような思いがしています。  この地域再生法につきましても、当然、これ地方分権ということが進む方向だと思うんですね。地方分権ということを議論しますと、建前上は皆分かるんですけれども、各省庁の方の話を聞くと、地方分権といっても、地方自治体も日本中いろいろ見たらいろんな自治体があるんですよと。地方分権、地方分権といって権限と財源、今後、財源も含まれていくわけですけれども、権限と財源をそれぞれの地方に渡す。それはしっかりやっているところはいいけれども、そうでないところもあるということを考えていかなければいけないというような話も実はやっぱりあるわけですよね。  これは、やはり先ほどの構造改革特区にしろ地域再生法にしろ、これだけ国でがんじがらめに規制をしておったというのも、基本的には地方が元々信用されてなかったということじゃないかなというような思いもするわけです。これは、やはりこれから地方分権をしていく上で一番大事なことじゃないか。まず、やっぱり国が地方を信頼する、こういうことがなかったら地方分権なんて進まないと、こういうように思いますし、ましてや今言われております道州制なんていうのも、これは地方の受入れ体制、そういうものがしっかりしないとこれもう進むわけがないというような思いが私はしているんですけれども、そういう地方自治体の信頼性を培うというようなことについて、増田大臣はどのようにお考えでしょうか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 確かに、自治体に対してやはり国はもっともっと信頼感を持つべきだと私は思いますし、それからまた、そういう中で思い切って任してみるということがまた自治体の様々な能力を高めていくことだろうと。  しかし、それと同時に、一方で自治体サイドも努力をしていくと。あるいは、自治体の制度的にも、そうした国民からの信頼を得るのにふさわしい制度にできるだけ近づけていくという、そういうことが必要であろうというふうに思いまして、特に公共団体、自治体の場合に、自らの行政を監視するという、そういう機能を中に持っていないといけないわけでございますが、各地方公共団体、監査委員それから議会というものがもっと実効ある実質的なチェック機能を果たすということが必要ではないかということを、これはかなり前からそういう御指摘もいただいておりますので、この間、地方自治法などの改正によって監査委員の機能を強化したり、議会制度をより実効性のある形で変えてきたりしておりますが、今、第二十九次の地方制度調査会が開かれておりまして、その中で、また監査制度、議会制度について議論が行われております。そして、その監査制度、議会制度の充実強化というものについての考え方がこの地方制度調査会の中でもまとまって出てくると思いますので、それを更にまた実現をして、そして国民あるいは地域の住民の皆さん方にこたえられるような地方自治体の実態にしていくと。    〔理事松村龍二君退席、委員長着席〕  実際に担っている首長さんや、あるいは各議員の皆さん方に自覚をしていただくということは大事でございますが、制度面でもそういう制度改正を行って、より信頼性のあるものに切り替えていきたいと、このように考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 今大臣言われましたように、議会制度あるいはまた地方の議会、それから監査制度、これを見直していくって非常に大事なことだというふうに思います。また、オンブズマン制度というか、そういうようなものももう一回見直してみる必要があるんじゃないかというような思いもしているわけですね。  そういう基礎的自治体、地方自治体の信頼性を高めるという意味で、合併促進法によって非常に合併が進んできました。三千幾つあった市町村が千八百になったと。そのことによる合理化効果というか、そういうようなものも非常に言われるわけですけれども、私はむしろそれ以上に、やはり規模を大きくするということによって、非常に、事務ですとか、いろんな形態をしっかりした形につくり上げていくという一つの発端になっておるんじゃないかなというような思いがしています。  そういうことからして、今千八百幾つなんですが、これを今後とも更にこの合併促進を促していくという必要が更にあるんじゃないかというような思いがするんですけれども、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 市町村合併についてはこの間随分各地域で取組が行われてまいりまして、そして今お話ございました数値でございますが、十一年三月に市町村三千二百三十二、数としてございましたけれども、その平成十一年三月の三千二百三十二が今年の十一月、予定も含めてでございますが、今年の十一月には千七百八十四になると、こういう予定になっております。  したがいまして、個々でいろいろな議論が行われたわけでございますし、計画されたものがそのとおりにいかなかったものもございますけれども、それにしても随分皆さん方にいろいろなお取り組みをいただいた上でこういう数値になると。これは、取りも直さずやはり地域の、基礎自治体の行財政能力の向上ということにつながってくる話だろうと思いますので、その合併の効果というのが十分生かされるように今後更にきめ細かくしていかなければならないと思っておりますが、やはりそういう取組には私も大変敬意を表したいというふうに思います。  こういうふうな数で集約化が進んでまいりますと、一方で、人口一万人未満の市町村も全国で四百八十ほどまだございますので、それは全体的に差を広げることにも一方でつながってくるということでございます。  ですから、今いろいろ各地域のお話をこちらの方もお伺いしてございますが、更に合併を進めて、この今の合併新法が今後二年間、もう二年を少し切っておりますが、二年間有効期限がございますが、この時期に、この期間の中で合併を進めたいというふうにお考えになっているところも多うございますので、そういう地域にあっては真摯な議論を更に進めていただきたいというふうに思っておりますし、政府としてそうした合併に向けた市町村の取組を今後も支援をして、そしてこの市町村合併を推進をしていくと、こういう姿勢に立っているところでございます。  今までの合併をされたところの経験等を十分に踏まえた上で、私どももこうした市町村の取組をしっかりと支援をしていって、さらに市町村の行財政基盤の一層の強化を図っていきたいと、このように考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 地方分権あるいは権限移譲という観点から考えますと、これはもう私がいつも思っていることで、極端なことかもしれません、非常に恐縮ですけれども、基礎的自治体をむしろ全部政令指定都市ぐらいにしてしまった方がいいんじゃないかと。それを、もっときめ細かな行政も地域では必要だということですから、当然区制をしいてそれぞれ区のコミュニティーを築いていくということを考えたらどうなのかなというような思いをいつもしているわけです。  そこで、中核市というのがあるんですね。この中核市について私はいろいろ調べてみたんですけれども、この中核市については現在政令指定都市の七〇%の権限を移譲されていると、こういうことなんですね。政令指定都市はほぼ九〇%ぐらいの都道府県の権限を移譲されておる、その七〇%を中核市が委任されておると、こういうことなんですね。  私、中身を見たんですが、この中核市、政令指定都市でできて中核市でできない事業、一体何だろうかと見てみたんですけれども、例えば児童相談所の設置とか、一部国道、府県道の管理、また一部都市計画の決定、あるいはまた教職員の人事、人事権ですね、そういうようなことが書かれています。  この政令市とそれから中核市を比べた場合に、今申し上げたようないろんな事業、できないところなんてもう本当にないと思うんですよ。これはもう中核市、相当やはり洗練されたしっかりした市が多いですから、これをやれと言ってできないというところは本当にないんじゃないかなというような思いがしています。  それに加えて、更に分からぬことは、行政区の設置ですね。行政区の設置の制度を見ますと、政令指定都市のような大規模な行政区、これを一つにまとめて行政を施行するというのは非常に無理があるし、それぞれ余りに大き過ぎるというので区制をしいているわけですね。区制にしてそれぞれの地域の個性を生かすというようなこともやっておるわけです。  政令指定都市の人口のめどというのは、地方自治法では五十万人ということで規定をされているわけです。この中核市が全国で三十九市あります。そのうち人口が五十万以上というのが九市あるんですよね、五十万以上。この九市は法律上は区制をしくことができないと、政令指定都市じゃありませんからできないわけですよね。ところが、その五十万という基準からいけば、この九市についてはもう五十万以上あるわけですから、法律の上ではこれ区制をしいてもいいわけですよね。ところが、自治省の方の実際の省庁の運用として政令指定都市はおよそ人口百万ということで考えられておるようなんですね。法律は五十万と、こういうふうになっているわけですけれども。  そういうことを考えたときに、この大きな中核市なんていうのはもうむしろ政令指定都市にばさっとしてしまって、これが一番権限移譲、地方分権を大胆に進める一つの方法じゃないかなというように思えてならないわけですね。なぜ百万ということでいまだに区切りをしておるのか。法律上、五十万ですから、ちゃんと五十万で政令指定都市にして、権限移譲、地方分権、それをしっかりと進めていくと、そういうようにしてしまったらどうなのかな。先ほども申し上げた道州制ということを一つの観点で考えるならば、やはりそれぐらいの大胆なことをやっていかないと、本当にこの道州制なんて実現しないんじゃないかなというような思いがしているわけですけれども。  これはもう私の、政令指定都市あるいは中核市、その上にまた特例市というのがあるんで、そういうものの整理というか、考え方をもう一回考え直すというか、そういうことも必要じゃないかなというような思いがしているんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今お話がございましたとおり、一方で、法律では五十万ということですが、運用上、長い間百万以上ということで運用されてきた政令市、政令都市があって、それから三十万以上の中核市というのがあって、これは私も、例えば岩手県ですと盛岡が中核市についこの間なったんですが、大変実力を持っておりますし、いろんなことができるだけの実態も兼ね備えているんだろう、これが三十万。そして、三十万の人口になる前は、盛岡も合併前は二十万台の都市でしたから、これは特例市という形になってございまして、それから一般の市ということで、大変市の中でもいろいろと区分けがいろいろございまして、少し複雑になっているというふうにも思います。  ですから、確かにそれぞれのいろんな地域事情もございまして実態はいろいろございますので、それに合わせて市をいろいろと考えていくということは必要でございますけれども、一方で、かなり実力を持っている市が多くの権限をこれから持っていくというのは、これはやっぱり分権時代にあって必然的なことでありますので、例えば政令市、かつては百万以上ということで運用では行われておりましたんですが、今は実態にできるだけ合わせるということで七十万以上ということで緩和されてきた歴史的な経緯も踏まえ、しかし一方で、分権時代ということを踏まえて七十万以上ということでございますが、こういう政令市の指定の在り方ということも今後はもっと柔軟にいろいろと考えていって私もしかるべきではないかと、こういうふうにも思います。  それぞれの持っている行政の権限などを見てやはりよく判断をしていく必要がありますけれども、その事務の執行に特に大きな支障ない限りは、やはりその辺りは今後いろいろと検討していっていいのではないかというふうにも思っておりますし、ちょうどそういうことから、先ほど議会とそれから監査委員の制度について地方制度調査会で今検討しているということでございましたが、その中で特に項目を立てて大都市制度の在り方ということで、いみじくもそういった背景もあってのことだろうと思いますが、指定都市、中核市、特例市等の考え方の整理ということで、この地方制度調査会の中でも議論が行われることになっておりますので、そこでの議論というものも私どもよく見た上で、この市の在り方少し複雑になってきておりますので、その在り方ということを柔軟に考えていきたいと、こういうふうに思っております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 最後に、これ先日の朝日新聞の社説なんですけれども、内閣府で地方分権改革推進委員会があって、それが分権の具体策を盛り込んだ第一次勧告を月内に出すべく準備をしておると、こういう記事があるんですね。増田総務相が閣僚との個別の折衝、具体的に出てきたものについてしっかり進めてほしい、こういう折衝をされておると、こういう記事なんです。  例えば国道あるいは一級河川の管理、農地の転用の許可、こういうものを都道府県でできるようにする、教職員の人事権その他、いろいろ例が書かれています。これらに対して、今のまま行くとほとんど各省から拒否されてゼロ回答になるだろう、これをやはりしっかり進めていかないかぬということで大臣が非常に苦労されておると、こういうことなんですが、これはしかし、むしろ各省庁が自ら本当にプロジェクトチームでもつくって権限移譲あるいは地方分権、自分とこの省の中でやることないんかということを自らしっかり考えるべきだと、私はそう思えてならないんです。  各省庁の仕事をそれだけ減らしていく、楽にしていく、地方に渡していく、こういう話ですから、何もそんなに消極的になる必要がないと、こういうふうに思うんです。むしろ、自らそういうものを考えていく必要があると私は思うんですけれども、大臣、最後に所見を聞かせてください。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 分権はもう長い歴史の中でやはりもっと進めていくという大枠は、もう政府の中でも本部を立ち上げております。全閣僚入っております本部の中で了解されていることでございまして、個々の具体的な話になりますとまだまだ話が十分詰まってなくて、あの分権改革推進委員会の場でもいろいろと異論が出ているところでございますが、最後は総理からも指示を受けておりまして、それぞれ閣僚が政治家としての判断をするようにということで、私も今ちょうど関係する大臣にお目にかかって今いろいろと話を進めていると。明日も予定しておりますが、そんな取組をちょうど進めているところでございます。  まだその途中段階でございますが、是非とも、今先生お話しになったような点について私も全く同感でございます。まさに、そうやって進めることが国民の皆さん方にとっても信頼感を得ることにもつながると思いますので、私どもももちろん努力いたしますし、その上で実のある改革につながるように形を出していきたいと、このように考えております。

北川イッセイ自由民主党

○北川イッセイ君 終わります。

風間昶公明党

○風間昶君 公明党の風間ですけれども、まず地域再生法についてお伺いいたしたいと思います。  再チャレンジ支援というのは、高齢者や障害者やあるいは若い方の雇用改善にもつながっていく話ですし、女性の出産あるいは育児による退職者の再雇用など重要な視点だと思いますが、今回の法律改正でこの十九条を、いわゆる再チャレンジ支援の間接型優遇税制、寄附税制については、公益法人制度改革との整合性の中で削除するようになるということでありますけれども、現在でも特定地域雇用法人の指定が一社もないわけです、今まで、スタートしてから。  そういう中で、先ほど大臣は寄附しやすくなったという御発言がございましたけれども、まずは一つも出てこない間接型の、これが出てこない中で、公益法人制度の方に今度幅広にやっていくということで、それはそれでいいんだけれども、万々が一、幅広になった公益法人制度の中で出てこなかったらこれどうするのかということが私は危惧してならないんです。  そのことを想定していらっしゃるのかどうか分からないですが、出てこなかった場合の対応をどうするんですかね。これはちょっと是非伺っておかなきゃならないと思っています。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 実は、やはりこれ、まさに今先生お話しになったように使われていないわけでございまして、制度的には、もう先生よく御案内のとおり、今後の十二月からの公益認定を受けた公益法人改革の中で同じような寄附税制が受けられるということでございますので、そちらの方で措置がされればいいと、こういうことになるわけでございますが、私はやはり周知がどれだけ行われたのかどうかということがあるんだろうと思いますね、今まで余り寄附文化というのが我が国に根付いていないということもございましたので。ただ、それはこれからNPO等の活動、あるいは公益的な事業をする人たちの活動というのをやっぱり社会全体で後押ししていかなければならないということですので、その風潮とか機運というのは大いに醸成していかなければならないと。  したがって、どうも税制改正というと、もっとかちっとしたことについてこういう制度改正をやりましたということが言われがちでございますけれども、もっといろんな幅広の、皆さん方にきめ細かくこういった税制こそよく周知をしていくと。それから、手続的な運用についてもいろいろと簡素化を図るといったようなことで、こうした税制を大いに使うという機運を盛り上げていくことが必要ではないかというふうに思います。  したがって、今回、規定は削除して公益法人改革の中に全部取り込むということになりますが、私は、またこれをお認めいただければ、事務局にもよく指示をして、こういった税制の活用をうんと周知をするということで、是非実例が出てくるように努めていきたいというふうに考えております。

風間昶公明党

○風間昶君 是非そうしていただかないと、出てこないということはまあPR不足、周知不足だということはもう今お認めになったわけですから、文化における企業メセナ構想もあるとおり、これは是非文化だけじゃなくて、地域再生のための言わば一つの大きなこれかぎになる手法だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  もう一つ、成功事例集を見させていただきました。その中で、地域のつながり再生プログラムだとか、あるいは地域の交流・連携プログラムだとか、産業活性化プログラムだとかというのについては結構成功事例集が出てきています。ところが、地域の雇用再生プログラムあるいは再チャレンジ、この成功事例が出てきていない。いや、あるんでしょうけれども、これもまたPR不足というふうに説明されればあれかもしれませんが、なかなかすぐに雇用改善というのは結果が出ないんですけれども、これは出てこない原因というのはやっぱりちゃんときちっと分析する必要があるんではないかというふうに思いますけど、このことについてはどうされますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今御指摘いただきました地域の再チャレンジ推進プログラムですね、それからあと雇用再生、これは事柄もなかなか難しいことではあるかと思いますが、やっぱり是非、こういう分野こそ成功事例をうんと積み重ねると地域で非常に役立つということだろうと。  これは、昨年二月にこういった制度が本部決定の中ででき上がったものですから、今後、順次成功事例増やしていかなければならないというふうに思っているんですが、今の実績で申し上げますと、地域の再チャレンジ推進プログラムの方は、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金というのがあるんですが、この制度を活用した三件を始めとして六件が認定されている。それから、地域の雇用再生プログラムの方は、地域雇用創造推進事業という例の新しいパッケージ事業があるんですが、これを活用した三十七件を始めとして四十七件が認定ということで、特に地域の雇用再生プログラムの方は、昨年の二月スタートですが、結構件数などが出てきております。  ただ、いずれにしても、こういうものこそ各地域で十分に活用されて、そのノウハウをほかのところでもよく吸収して自分の地域のところに生かしていただきたいものですから、パンフレット、それから今先生お話がございました成果事例集の中身の充実を図って、それだけのものについていろいろ分かりやすくその中に載せていきたいと。事例集の内容の充実を図って是非あちこち周知を図りたいということと、それから、ちょうど今日から全国各地域で開催されるキャラバン隊の説明会がございますんですが、それからあと地域活性化応援隊の派遣相談会の中でも、こういったものは大変重要なものでございますので、特に重点的に御説明をして、そしてまたいろいろな提案を掘り起こしていきたいというふうに考えております。

風間昶公明党

○風間昶君 次に、特区法について伺いますが、先ほどもちょっと議論のありましたいわゆる三歳未満の子供さんに係る幼稚園の入園事業で、特区で行われていたときは二歳まで、二歳の方は園児として受け入れられていたわけですけれども、去年のこの法改正でそれが削除、この十四条が、三歳未満児に係る幼稚園入園事業の十四条が削除されて全国展開になりましたのは御承知のとおりだと思います。  それで、二歳児を受け入れるためにはその先生を、具体的には約二・五倍ぐらい増やさなきゃならないとか、あるいは預かり時間を十時間から今度四時間に制限されるということで、実際の対応が非常に困難になっております。  現実に北海道のある市ですけれども、四年間この特区事業で取り組んできて、結果的に削除されちゃったものですから二歳児の受入れができなくて、三歳児の受入れに、元に戻ってしまったわけでありまして、前回の法案の審議のときにこの件についてはたしか民主党の神本委員からもいろいろ質疑があって、文部科学省は全国の教育委員会や何かにきちっと通知をして、そして周知をしますという答弁をされて、現実に通知はしたようでありますけれども、しかし実際、現場ではなかなかこれが理解十分得られていないということで、こういったように特区でスタートして全国展開になっていったときに特区と異なった形のことが起こってくるわけですよね。なので、そういうふうな場合に言わば地域活性総合本部として丁寧な説明、対応をしていかなきゃならないんじゃないかと思うんです。  細かなことかもしれないけれども、せっかく特区として地域も一生懸命やり出したにもかかわらず、全国展開になったためにこの特区のケースが認められなくなってしまうというケースが起こり得る話ですので、このことについてはどのような対応をしていかれるのか、基本的に伺いたいと思いますけれども。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) まず、今御指摘いただきました点でございますけれども、一つは、特区として認定をしてさらにそれが全国展開をされたということについて、この全国展開された特例措置につきましては、やはり適当な時期にフォローアップをして、その後の展開をきちんと見ていかなければならない。そこできちんと問題点が何か生じているかどうかを把握をして、必要な場合には関係省庁と調整を行って適切に対応していくと、これが基本だと思いますので、そのことを申し上げると同時に、そういう関係省庁と必ず適切な対応をする、これを私ども本部の原則にきちんと据えていきたいと、こういうことを申し上げたいと思います。  それから、今お話ございました三歳児未満の問題でございます。これについては、私も事務当局からお話を聞きましたんですが、確かに通知が文部科学省の方から発出をされておりまして、それで円滑な実施ということをしているということで事務局の方もとらえておったようでございますが、実際にはいろいろな例がどうもあるのではないか。それで、北海道の例などもあるというふうに事務局の方から聞きましたので、それについては早速よく調査をして、これはフォローアップも、ある時期になってから一斉にフォローアップをするということで考えておったようでございますが、この三歳児未満の幼稚園の入園についての措置につきましてはここの場でも御議論もかつてあったところの問題でもあるようでございますので、すぐにこれについてフォローアップ調査をして、どういうことが生じているのかよくお話を聞くようにということで私、指示をしておきました。  やはりそういった形で、全国展開、大変望ましいわけでございますが、そういった全国展開を実施していく前提というのはやはりいろいろな特段の問題が生じないということがやっぱり原則になるんだろうというふうに私は思いますので、その点については直ちにフォローアップの調査をして、それで必要であればまた文部科学省なりとよく調整をさせていただきたいと、こういうふうに考えております。

風間昶公明党

○風間昶君 それから、特区の基本方針に盛り込まれているんだが実際には使われていないというのもあります。一つが、十八条でありますけれども、株式会社が病院、診療所を開設することについては医療法で認められておりませんでしたけれども、高度先進医療の一環なんだと思いますが、いずれにしましても、おととしの七月に横浜で、高度美容外科医療ということで株式会社が病院を開きました。一か所だけです、これ。  それで、御承知のように、特区の調査、評価について先ほど大臣もおっしゃいましたように調査・評価委員会が一年ごとちゃんと評価するということになっているわけでありますけれども、ここの部分については十九年度に、弊害の有無について現時点では判断できないと。私は、評価、調査することは弊害があるとかないとかという話じゃなくて、ちゃんと高度医療に寄与しているのかどうかということを評価するのが筋だと思うんですけれども、まずもってですね。そのためにこれ認めたわけですから、高度医療の開発普及の促進という観点で適切なのかどうなのかということで調査、評価をすべきだと思うんですけれども、報告書は、弊害の有無について現時点では判断できないと、このこと自体が私は一つ問題だと思うんですけれども。  じゃ、つまり今年二年目を迎えて、平成二十年以降はどういう評価、審査をするのかということについてはまだ出ていないようでありますけれども、そもそもこの一つの例で言えることでありますけど、規制改革の観点からいうと、社会実験が十分に行われているだけの参入者が一年あるいは二年であったとしても出てこないということについてはやっぱりきちっと評価、審査をすべきだと私は思うんです。ですから、報告書の中身自体も問題だと思うんですけれども、このことについては先ほど大臣もきちっと審議を外部の方でしていくという話でしたから、ちゃんとすべきだと思いますが、どうでしょうか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) ただいまの件については、対象がわずか一件でありまして、なおかつ例の評価・調査委員会の方での評価も、今委員から御指摘いただいたような、弊害の有無について判断することは困難と、こういう報告を昨年度、十九年度としてはまとめたというふうに聞きました。  それで、今年度、いずれにしてもこの評価・調査委員会、こちらの方で更に調査を継続をして行うということでございますので、そのときに新たに観点を加えると。この特例措置ですね、株式会社、例の特区法の十八条のこういったところが診療を行うということについての、こういう本特例措置を活用するに当たっての問題点は何なのかどうかという、そういう点が一つ。それからあと、利用者でございました患者それから国民の側の要望というのはどういうものなのかといったようなことについての観点を新たに加えてそれで更に調査を行うと。今年、調査委員会としての評価をきちんと行うと、こういうことにしてございます。  昨年は、もうこれは終わってしまった話でありますが、評価なかなか困難だということでまとめたようでございますが、そういうことで終わらせるということよりも、今言ったような点などの観点も加えた上で更に調査を行って、それで評価を行っていくということにしてございますので、その第三者、皆様方が入った、そこでそういう観点できちんと評価をしていただくことを期待しているところでございます。

風間昶公明党

○風間昶君 是非よろしくお願いしたいと思います。  最後に、法案とは直接関係ありませんが、自見先生も先ほど御発言されましたし、また北川先生も発言がありましたけれども、定住自立圏構想と絡んでくると思いますが、いわゆる今医療の問題、地域医療の問題が非常に医師不足、これは臨床研修医制度の問題もあるんですけれども。一つ、私は、いわゆるへき地における不採算自治体病院の問題について、今、公的病院改革懇談会の中でいろいろ議論されていらっしゃると思いますけれども、どっちにしても、複数の市町村を統合してこれは基幹病院だと、これは緊急医療をやるためだけの入院施設だ、ここは診療所だといったような病院間における機能の仕分をきちっとやっていくことが一つは大事な観点だと思います。そのことが自治体病院の経営の効率化につながるというふうに思っておりまして、これはこれで進めていかなきゃならない。  もう一点、私は患者さん側の方の対策というか、医療を受ける側の方にもう少しウエートを置いた形のものができないのかなというふうに思います。  それは、地方の中心地に長年住み慣れた高齢者の方がそこを離れるということはなかなか難しいかもしれませんけれども、住民の方とそれから医療の生活機能の集約化を図るような、例えばかつて各市町村で公営住宅ぼんぼんぼんぼん造って今空きがたくさん出ていまして、そこに移住してもらうといったようなことも私は大事な観点ではないかというふうに思っています。  もちろん、古くからの住民の皆さんにとっては離れることの愛着というのはもう大変な思いだと思いますけれども、その地域での生活が破綻する前に、私は医療施設が整った、何といいましょうか、中核地域への移住というのを一つの選択肢としてこれはきちっと議論して、それこそ特区でもうやることが必要じゃないかというふうに思っておりまして、もう時間がありませんので、提言として是非受け止めていただいて、それに一言コメントがいただければ、それで終わります。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今御指摘ございました先生のお考えというのは大変重要だと思いますし、私も知事時代に、盛岡でケア付きのマンションの方に郊外からお年寄りの方が大分移ってきまして、もちろんいろんな価額の問題がございますけれども、やはり医療体制を維持して資源を最大限使うという上で、青森などはコンパクトシティーの考え方でやっておりますけれども、ああいう形で中心のところにいろいろある医療資源を最大限使う、それから、そこに皆さん方をできるだけ集約化するということを住民の皆様方と合意形成をするというのは一つの有力な考え方ではないかなというふうに私は思います。  ですから、そういった公立病院改革ガイドプランで前段お話がございましたネットワークと集約化というのは我々も基本でございます。それを一方できちんと取り組むことと同時に、今御提言ございましたような考え方をどうやって地域で生かしていくのか、今後更にまた、定住自立圏構想などもそういった考え方にも通ずるところもございますので、よく検討させていただきたいというふうに思います。

風間昶公明党

○風間昶君 終わります。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 お願いいたします。無所属の糸数です。  初めに、地域再生法に基づく地域再生計画の在り方についてお伺いいたします。  具体的に地域再生計画が地域住民の意向に沿ったものであるのかどうか、地域住民の意向が反映されずに再生計画の反対等が起こり再生計画が円滑に実施されないと思われた場合、地域再生計画の認定を取り消すべきではないかという指摘についてお伺いいたします。  具体的には沖縄県那覇市、ここは新都心地区のおもろまちに庁舎建設のための公共公益建設用地として約二万二千平方メートルの土地を取得してありました。ところが、那覇市は、財政問題の事情もありまして、二〇〇六年にその土地の売却を決めて、昨年の七月に周辺環境調和型「亜熱帯庭園都市」による地域活力の再生という名称でもって地域再生計画の認定を受けたわけです。その後、今年の二月に業者に土地を売却をいたしました。これは、地域再生計画の認定は市の当初の都市計画を変更するもので、結果としては第二種住宅地域から近隣商業地域に変更されて、建物の建ぺい率あるいは容積を高めて、その土地の価格の高騰を招くことになってしまいました。  この間、業者は、取得した土地に三十四階建ての高層マンション二棟などの建設を明らかにいたしました結果、地域住民は住環境を考える会を結成いたしまして、軍用地返還からおもろまちの新都心開発に至る歴史やそれから那覇市の用地取得の経緯等を明らかにして、国が認定した地域再生計画は業者のためになされたものであるというふうに地域住民が指摘しています。さらに、高層マンション群の建設によって、日照、風害、電波障害、交通渋滞など生活環境の著しい悪化を現在問題視しているわけですが。  そこで、お尋ねいたしますが、地域再生法の第五条六項第三号は、地域再生計画が円滑かつ確実に実施されると見込まれることであることを規定しています。ところが、現状は地域住民の反対が根強く住民訴訟の動きもあると聞いておりますが、到底円滑かつ確実な実施と言える状況にはないわけでございまして、政府はその点をどう判断されるのか、御見解をお伺いいたします。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今御質問ございました那覇市の地域再生計画でありますが、那覇市の方からこの計画の申請がございまして、内閣府の方で法令に定める要件、法律で決まってございますが、それからあと関係省庁の同意ということも必要でございますが、そういった要件の適合性の判断をし、関係省庁の同意を得て認定をいたしました。  その後、今先生の方から御指摘ございましたんですが、住民の皆さん方から反対の意見が提起をされているということでございますが、この地域再生計画の制度の趣旨を考えますと、これはそもそも地域の公共団体の自発的なあるいは主体的な判断での計画の作成ということを重んじておりますので、こうした今の状況につきましても、やはり那覇市さんとそれから住民の方々がよく話合いをされて、調整を通じてこの解決を図っていくことが大変重要ではないかというふうに私ども判断をしております。  したがいまして、今後、また当然那覇市さんとしても地域住民の皆さん方といろいろ話合いをされていかれるんだろうと思いますが、私どもも必要に応じて那覇市に対して報告を求めるなどの対応を行いまして、今後、この計画について住民の皆さん方がどういうふうに思っておられるのか、あるいは那覇市としてどういうふうに判断されるのか、そこを注視をしていきたいと、このように考えております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 これは那覇市の問題で、地域再生計画の認定には確かに問題はなかったという、その時点ではそういうふうな状況だったと思うんですが、今大臣もお話されましたように、地域住民に十分な説明がなされていない状況の中で那覇市が一方的にこういうふうに進めてきたわけなんです。ですから、地域再生法第十条には認定の取消しの規定がございます。認定地域再生計画が第五条六項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すこともできると規定されているわけでして、円滑かつその確実な実施が今見込まれていないわけですから、やはり認定を取り消すべきではないかという地域住民、先週の土曜日に集会がございまして、出席したときにもこのことを住民は強く要望しておりました。  今大臣お話をされましたけれども、やはり現状において円滑かつ確実な実施が見込まれないというふうに判断される場合、やはりこの再生法の基本方針では地域再生を支える力は人であり、人と人とのつながりが重要だというふうにうたわれておりますので、是非とも、那覇市当局及び業者と地域住民の間に本来のつながりがあるのかどうか、実際に今の状況ではつながりどころではなくて確執があるわけで、この状況をしっかりと見据えて地域再生の在り方を考える上から取消し又は見直すべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) この地域再生法でございますが、今お話ございましたとおり十条に規定がございまして、円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであることなどの基準に適合しなくなったと認めるときに総理大臣が計画認定を取り消すことができると、こういう規定を置かれております。これは一番最後の段階の規定ということで、認定行為に対して一方で認定の取消しということはあるわけでございますが、やはりこういった地域のまさに在り方についての話でございますので、そういった住民の皆さん方から現実に反対の声が上がっているということでございますので、当然どういう場合もそうでございますが、そうした際には地元の自治体の方でよく住民の皆さん方と話し合うということが基本だろうというふうに思います。  ですから、私ども先ほど申し上げましたとおり、今後必要に応じて那覇市からその状況については報告を求めるなどの対応を取っていきたいというふうに思っていますが、今の段階でそうした声に対して那覇市としても当然いろいろと話合いをされるあるいは調整をされるといったようなことで問題の解決を図っていくことが大切ではないかというふうに思っておりますので、そうした取組を今後那覇市に促すなりしまして、地元のそうした対応がどういうふうになっていくのかということをよく注視をしておきたいというふうに思います。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 次に、構造改革特区の一部改正についてお伺いいたします。  沖縄県においては現在特区は五件ございますが、代表的なものとして名護市が取り組んでいる金融特区がございます。この金融特区は沖縄振興特別措置法による特区でありますが、構造改革特区という面では今後とも周知徹底を図っていただきたいというふうに思います。今回の一部改正の目玉であります酒税法の特例は沖縄県にとってまた新たなる特区が誕生する可能性を秘め、期待が持てるというふうに考えています。  これまで製造量が一年間六キロリットルというふうにされていた製造免許が特区においては一キロリットルに緩和されたということでありまして、特に沖縄におきましては、パイナップルやマンゴーに代表される熱帯果実、例えばヒラミレモンやタンカンなどのかんきつ系の果実が年間を通して出回っておりまして、有利だというふうに考えています。そこで、地元のしょうちゅうであります泡盛をベースにしたかんきつ系のカクテルが今大変人気を呼んでおりますが、中にはゴーヤのカクテルまで誕生しているという状況です。そこで、多くの酒造メーカーでは今、果実酒の生産をベースに乗せるべく研究に取り組んでおりまして、各地の観光地においても地産地消の面からも注目をしておりますが、構造改革特区について、この果実酒を特区内で生産することを要件として最低製造数量基準を年間一キロリットルまで引き下げていますが、ただこの場合、原料がすべて同種類の果実でなければならないのかという点でお尋ねしたいと思います。例えば、ヒラミレモンが〇・五キロリットル、パイナップルで〇・五キロリットルとして、計一キロリットルの製造量でも免許が取得できるのかということです。  そこでお伺いをしたいのですが、この改正の趣旨からして、少量でも多品種を通年的に生産できる地域であればリキュール特区の申請は可能だと思いますが、確認も含めて、念のために可能かどうか、お伺いいたします。

上西康文内閣官房地域活性化統合事務局長代理兼内閣府構造改革特区担当室長兼内閣府地域再生事業推進室長

○政府参考人(上西康文君) 技術的なところでございますので、事務方より御説明を申し上げます。  今回の二十八条の二の特例ということで、特区内で生産される特産の果実を用いたお酒を製造される場合に製造のコストが一定程度軽減されると考えられることから、製造免許の要件でございますその最低製造数量基準というものを引き下げる、緩和するという特例を設けるところでございます。この最低製造数量の基準はそれぞれのお酒の種類に応じて設定をされているところでございますので、果実酒の場合には二キロリットル、リキュールでございますれば一キロリットルということでございまして、それぞれのお酒の種類ごとにこの最低製造数量基準を満たしていただく必要がございます。  したがいまして、例えばリキュール類で合わせて一キロリットルという基準に達するということであれば、その形で生産をしていただくということが可能であると思います。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 沖縄の泡盛の振興とそれから観光業の促進、そして中小企業の育成の面においても構造改革特区を活用すべきだと地元では大変期待をしております。是非、可能だということでございますから、今後の沖縄のこのリキュールの生産についても大変業界の皆さんは期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  次に、米軍人軍属、その家族の所有する車両の車庫証明について外務省にお伺いをしたいと思います。  日米合同委員会における日米合意がほごにされている点についてでありますが、一つは米軍人軍属、その家族の所有する自家用車両の車庫証明についてであります。もう一点は、嘉手納基地における米軍用機の未明離陸についてでありますが、この二つの問題は、日米合同委員会において運用の改善等が約束されながら実際には実行されていないというのが現実であります。そこで、県民の生活に多大な影響を与えておりますので、その点を踏まえて御質問したいと思います。  まず、米軍人軍属とその家族の所有する自家用車両、いわゆるYナンバーですが、車庫証明に関して日米合同委員会での合意を踏まえ、外務省にお伺いいたします。  米軍人軍属とその家族の所有する自家用車両の車庫証明なんですが、二〇〇四年の七月の日米合同委員会において、基地の外に車庫がある場合は提出が義務付けられ、基地内においても車庫があるなしを確認する上で今後協議していくということで合意をいたしておりますが、それから四年たった現在でも、国土交通省によりますと、今年の一月から三月の間に県内で登録されたYナンバーの車両が三千三十九台あるわけですが、そのうち車庫証明が提出されたのはたった四台だというふうになっています。その理由は明らかで、基地内というふうに申請をすれば車庫証明書なしで登録が認められて、その上、車庫証明書の手数料が二千七百五十円も支払わないで済むという状況ですが、そこで外務省にお伺いしたいと思います。  基地内と申請することに対して問題があるとの指摘がなされて日米合同委員会で協議することになっていましたが、この四年間で具体的に議論されましたでしょうか。されたのであれば、その内容と回数等もお答えいただきたいと思います。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) お答えいたします。  まず、政府といたしましては、平成十年以降でございますが、米軍関係者の私有の車両の登録に際しまして、いわゆる車庫証明の取得が適切に行われるよう米側と協議を行ったわけでございまして、委員御指摘のとおり、保管場所が施設・区域の外にある場合につきましては、十六年九月一日から米軍関係者が私有車両を登録いたします際にいわゆる車庫証明書を取得するということで日米間で合意、実施されてきておるわけでございます。  他方、ただいま御指摘ございましたが、沖縄におきまして本年の一月から三月にかけての登録台数全体に対して施設・区域の外にある保管場所の登録件数が少ないという御指摘ございましたので、今米側に対しまして事実関係の照会を行っているところでございます。御指摘のような報道も私ども拝見しておりますが、まずは事実関係をしっかり照会した上でいろいろと考えていきたいと思いますが、いずれにいたしましても、平成十六年の日米合意が確実に実施されるように、照会結果によっては米側への申入れを含めまして適切に対応してまいりたいというふうに考えております。  それから、一方におきまして、同じ平成十六年の合意の際に、保管場所が米軍施設・区域の中にある場合の取扱いにつきましても協議することとなっておりましたが、同年七月及び八月に協議をした後、日米間の若干の意見の隔たりが表面化してまいりまして、集中的な協議ができなくなっております。  具体的に申しますれば、十六年の八月三十一日以降、合同委員会合意の見直しに関する特別委員会をつくったわけでございますけれども、この特別委員会そのものは開催されておりません。ただ、政府といたしましては、関係法令に従った対応を実現することが重要であるということでございまして、特別委員会ではございませんが、そのほかの形で随時米側と協議を行ってきておるところでございます。ただ、この基地内の件についてはいまだ決着を見ていないというのが現状でございます。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 今、米軍人が約一万七千人居住しているわけでして、その中でやはり申請された車がたった四台というのは余りにもひど過ぎる実態でありまして、義務付けられた日米合意は守らせるべきだということを強く指摘をしてまいりたいと思います。この問題について政府としてきっちり取り組んでいただくように指摘をいたしまして、次の、時間もありませんけれども、質問いたします。  米軍用機の未明離陸についてでありますが、今年の四月二十三日、五月二日に相次いで嘉手納基地の未明離陸が強行されました。北谷町で午前五時十七分、最大で百十二・一デシベルを記録しておりまして、本当に地域住民が眠れない状況の殺人的な爆音でございますが、先ほどもありましたように、この日米の合同委員会の中で取り決められたことですら守られていないという現状がございます。これは運用の改善どころか合意事項さえ守られていない。これに対しまして、未明離陸に対して米側にどのように申入れをされたのか、口頭か文書かも含めて具体的に申入れの内容を明らかにしていただきたいと思います。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) 米軍機の、いわゆる早朝離陸と我々は申しておりますが、騒音問題につきましては、飛行場周辺住民の方々にとって大変深刻な問題であるという認識に基づきまして、米側に対して従来よりできるだけ早朝離陸が行われないように働きかけを行ってまいりました。これに対しまして、米側は、今般の早朝離陸につきましては、航空機の早朝離陸により住民への騒音の影響が及ぶことは十分認識しており、出発時間をできるだけ遅くする等努めるが、乗員の安全確保、飛行中に空中給油を受ける必要性などが、やはり今般の離陸は運用上必要のものであり、理解を得たいとの説明がございました。  我々、申し入れた結果、五月二日の五時台に離陸いたしましたが、続く三日の日は六時台に離陸をしたということでございます。これが依然としてもちろん早い時間帯であることは十分踏まえておりますけれども、今後も、引き続きまして早朝離陸につきましては米側との協議を行い運用の調整を図るということで、できるだけ早朝離陸の回数を減らす、あるいは早朝離陸の実施がやむを得ない場合にも、可能な限り住民の方々への影響が最小限となるよう配慮するように今後とも働きかけていきたいと考えております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 騒音防止協定は午後十時から午前六時までというふうに決められております。是非とも、県民の立場に立って米軍としっかり交渉していただきたいということを強く要望して、終わりたいと思います。  ありがとうございました。

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、地域再生法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、芝博一君から発言を求められておりますので、これを許します。芝君。

芝博一民主党・新緑風会・国民新・日本

○芝博一君 私は、ただいま可決されました地域再生法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・国民新・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     地域再生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、認定地方公共団体から指定された特定地域雇用会社に対する寄附金に損金算入の特例を与えている、いわゆる直接型の再チャレンジ支援寄附金税制については、導入後の適用件数の実情を踏まえ、継続の是非について検討するべきである。   右決議する。  以上でございます。  何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) ただいま芝君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、芝君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、増田国務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。増田国務大臣。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 次に、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡田広自由民主党

○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時九分散会

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