厚生労働委員会 第1号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2008/03/18
会議録
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、津田弥太郎君が委員を辞任され、その補欠として加賀谷健君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、社会保障及び労働問題等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 まず、厚生労働行政の基本施策について、厚生労働大臣から所信を聴取いたします。舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) 厚生労働委員会の御審議に先立ち、厚生労働行政についての所信を申し述べ、委員各位を始め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。 厚生労働行政は、国民生活に最も密着した分野であります。年金記録問題、医師不足への対応、食品安全の問題など待ったなしの課題を抱えており、これらの問題につきましては、一日も早く国民の皆様の安心や安全を回復できるよう、全力で取り組んでまいる所存であります。 一方で、中長期的な課題への対応も着実に進めてまいります。人生八十五年時代を迎えた今、生き生きと人生を楽しむこれからの日本人の暮らし、働き方、人生設計のイメージを描き、あわせてそれを支える仕組みを提言すべく、各分野の有識者にお集まりいただき、人生八十五年ビジョン懇談会を立ち上げたところであります。現在、取りまとめに向けた検討を進めているところであり、こうした将来像を描きながら厚生労働行政に取り組み、改革を進めてまいります。 年金記録問題への対応につきましては、五千万件の未統合記録と約一億人の方々の記録をコンピューター上で突き合わせ、その結果、記録が結び付く可能性がある方へねんきん特別便をお送りすることを、昨年七月に政府・与党で決定した方針どおり三月末までに実現できる見込みとなりました。 残る記録については、四月以降もねんきん特別便をお送りし、約一億人の方々お一人お一人に記録を確認いただくとともに、記録の持ち主を解明するための様々な調査や照会を粘り強く進めることとしており、引き続き、市町村、企業、労働組合、社会保険労務士等の御協力を得ながら、記録確認の周知、相談体制の確保等に国を挙げて対応するなど、国民の皆様の信頼回復に向け、全力を挙げて取り組んでまいります。 また、一人一枚の社会保障カードの導入に向け、引き続き検討を進めてまいります。 社会保険庁改革につきましては、平成二十二年一月の日本年金機構の設立等に向け、その準備を着実に進めるとともに、新組織においては、能力と実績に基づく人事管理の導入やサービスの向上、事業の適正かつ効率的な実施に努めてまいります。 社会保障制度は、国民の暮らしを支えるセーフティーネットとして、社会全体の発展を支える仕組みです。 少子高齢化の更なる進行に伴い、社会保障の給付の増加が見込まれる中で、世代間の公平性の確保や給付と負担の均衡を図りつつ、安全、安心で質の高いサービスを安定的に供給する持続可能な社会保障制度を構築し、国民が安心して生き生きと暮らすことができるよう、必要な施策の充実に取り組んでまいります。福田総理の下に社会保障国民会議が設置されましたが、その議論も踏まえ、国民の希望と安心につながる社会保障制度の構築に向けて、最大限努力してまいります。 年金制度につきましては、基礎年金の国庫負担割合を平成二十一年度までに二分の一に引き上げることとしており、これに向け、平成二十年度の国庫負担割合を引き上げるための法案を今国会に提出したところです。また、平成二十一年にはしっかりと財政検証を行い、国民の老後生活の安心の確保に最善を尽くしてまいります。 医療制度につきましては、医療費適正化の総合的な推進を図るとともに、新たな高齢者医療制度の円滑な施行に向け、きめ細やかな対応を行ってまいります。また、平成二十年度の政府管掌健康保険に対する国庫補助額の特例等を内容とする法案を今国会に提出したところです。 地域において必要な医療を確保するため、病院勤務医の過重労働の改善など各般の対策を着実に実施するとともに、救急患者の受入れを確実に行うためのシステムづくりなど救急医療の充実を図り、地域における医療提供体制の整備強化に取り組んでまいります。また、診療行為に係る死因究明制度の検討を進めるなど医療リスクに対応できる支援体制の整備を図ってまいります。 介護保険制度につきましては、介護サービス事業者の不正事案の再発を防止し、介護事業運営の適正化を図るため、事業者における法令遵守体制の整備等を行う法案を今国会に提出したところです。 障害者施策につきましては、与党の検討結果も踏まえて、利用者負担の更なる軽減や事業者の経営基盤の強化のための緊急措置を講ずるとともに、障害者自立支援法の抜本的な見直しに向けた検討を進めてまいります。また、サービス基盤につきましても、一層の充実を図ってまいります。 援護行政につきましては、中国残留邦人に対する新たな支援策、戦没者の遺骨収集や慰霊事業、戦傷病者等に対する支援などの適切な実施に努めるとともに、戦没者の父母等に対する特別給付金を来年度以降も継続して支給するための法案を今国会に提出したところです。 人口減少が現実のものとなった今日、若者や女性などの労働市場参加を進めつつ、国民の希望する結婚や出産、子育てを実現できる環境を早急に整備することが、我が国の経済社会の持続的な発展のためには不可欠です。昨年末に取りまとめた「子どもと家族を応援する日本」重点戦略に沿って、働き方の改革による仕事と生活の調和の実現と、多様な働き方に対応した保育サービスなど子育て支援の基盤充実を車の両輪として進めてまいります。 このため、新たな子育て支援に関するサービスの創設、職場における仕事と家庭の両立支援の促進、虐待を受けた子供等への支援の強化などを内容とする法案を今国会に提出したほか、希望するすべての人が安心して子供を預けて働くことができるよう、質と量の両面から保育施策を充実強化する新待機児童ゼロ作戦を展開するなど、次世代育成支援対策に総合的に取り組んでまいります。 また、昨年末に策定された仕事と生活の調和実現のための憲章等を踏まえ、国民運動を通じた社会的機運の醸成を図るとともに、長時間労働の抑制など、社会全体で働き方の改革を進め、仕事と生活の調和を推進してまいります。 最近の我が国の雇用失業情勢は、厳しさが残るものの、改善しているところであります。しかし、このところ改善の動きが弱まっている中で、雇用情勢の地域差、若者の雇用問題や雇用形態をめぐる問題など様々な課題を抱えており、このため、雇用改善に向けた意欲ある地域の取組を積極的に支援するなどの取組を推進するほか、常用雇用化三十五万人を目標としたフリーター常用雇用化プランの推進、有期契約労働者の雇用管理の改善や正社員への転換支援などの取組を進めてまいります。 また、ジョブ・カード制度の本格実施に向けた準備を進めるとともに、いわゆるニート等の職業的自立の支援を図るため、地域若者サポートステーションの拡充強化や若者自立塾の運営に取り組んでまいります。 労働者派遣制度につきましては、喫緊の課題となっている日雇派遣の適正化等を内容とする緊急違法派遣一掃プランを実施するとともに、働く人を大切にする視点に立って見直しを行ってまいります。 障害者雇用の一層の促進を図るため、中小企業に関して障害者雇用納付金の徴収等の対象範囲を拡大すること等を内容とする法案を今国会に提出したところであり、また、募集、採用における年齢制限の禁止や六十五歳までの雇用機会の確保を着実に進め、さらに、七十歳まで働ける企業の実現に向けて取り組むなど、中高年齢者が意欲と能力のある限り、幾つになっても働ける社会の実現に向けた環境整備に取り組んでまいります。 このほか、駐留軍関係離職者等の雇用の安定を図るため、所要の措置の継続を内容とする法案を今国会に提出したところです。 さらに、良好な労使関係の維持発展、政労使の意思疎通の促進に努めるとともに、働く人の安全や安心を確保する観点から、労働関係法令が遵守されるよう、引き続き指導等に適切に取り組んでまいります。 C型肝炎訴訟につきましては、一月に全会一致で特別措置法が可決成立し、その後、原告団との間で基本合意書に調印し、現在、全国の裁判所で和解協議を進めているところです。長年にわたる感染被害者の方々の御労苦に思いを致し、改めておわび申し上げます。今後は、この法律の周知と実施に万全を期すとともに、今回の反省に立ち、医薬品による健康被害の再発防止に全力を尽くしてまいります。また、肝炎ウイルス検査の無料化の拡大、インターフェロン治療に係る医療費の助成など肝炎総合対策に全力で取り組んでまいります。 食品の安全につきましては、輸入食品の安全性確保やBSE対策等について、関係行政機関と連携して取り組み、国民の健康の確保を図るため全力を尽くしてまいります。また、今般の中国産輸入食品の事案につきましては、被害拡大防止や原因究明に全力で取り組むとともに、再発を防止するため、徹底した検証を行い、その結果を踏まえ、制度の改善も含め、適切に対応してまいります。 新型インフルエンザにつきましては、その発生が国際的にも予断を許さない状況になっており、関係省庁等とも連携し、発生直後から迅速かつ確実な対応が講じられるよう、法改正も含め対策の一層の充実を図るとともに、麻疹については、流行を二度と繰り返さないよう対策の強化に努めてまいります。 がん対策につきましては、放射線療法及び化学療法の推進等に重点を置き、対策の一層の充実を図ってまいります。 昨年策定した革新的医薬品・医療機器創出のための五か年戦略に沿って、医薬品・医療機器分野におけるイノベーションの促進に向け、関係省庁との連携の下、研究開発の促進や治験活性化などに総合的に取り組んでまいります。 また、行政改革推進法等を踏まえ、政策医療の牽引車としての機能の充実強化を図ることを目的として、各国立高度専門医療センターを平成二十二年度から非公務員型の独立行政法人へ移行させるための法案を今国会に提出したところです。 原爆症の認定の在り方に関しては、昨年の専門家による御報告及び与党の御提言を踏まえ、新たな基準を策定し、認定審査をしてまいります。 本年五月に新潟で開催されるG8労働大臣会合では、長寿化時代における持続的発展が可能な経済社会を構築するための方策について議論を深めます。また、七月の北海道洞爺湖サミットでは、母子保健対策、感染症対策等地球規模の保健課題についても議論が期待されるところであり、積極的に貢献してまいります。 以上、御説明申し上げましたが、今国会において厚生労働省から提出いたしました法案及び現在継続審議となっている法案につきましては、一日も早い成立をお願いいたします。 厚生労働行政には、このほかにも多くの課題が山積しております。私は、これら諸課題の解決に向けて全力を尽くしてまいりますので、委員長を始め皆様方の一層の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(岩本司君) 次に、平成二十年度厚生労働省関係予算について、厚生労働副大臣から説明を聴取いたします。岸厚生労働副大臣。
○副大臣(岸宏一君) 厚生労働副大臣の岸でございます。 大臣の所信に引き続き、お手元の資料に基づきまして、平成二十年度厚生労働省関係予算案の概要について御説明を申し上げます。 まず、平成二十年度厚生労働省所管一般会計予算の規模は、総額二十二兆一千二百二十三億円、対前年度六千四百五十四億円、三・〇%の増加となっております。 次に、予算の主要施策について御説明申し上げます。 第一は、五ページから十七ページにかけての健康な生活と安心で質の高い医療の確保のための施策の推進であります。地域において必要な医療が受けられるよう、緊急医師確保対策に基づき、医師派遣システムの構築、病院勤務医の勤務環境の整備などの医師確保対策や、救急医療体制の確保など、安心、安全で質の高い医療提供体制の充実を図ってまいります。 また、子供を守り育てる健康対策、女性を応援する健康プログラム、メタボリックシンドローム対策などの健康施策を総合的に推進してまいります。 がん対策につきましては、がん対策推進基本計画に基づき、放射線療法・化学療法の推進と専門医等の育成、治療の初期段階からの緩和ケアの実施、がん登録の推進などを重点課題とし、総合的かつ計画的に推進してまいります。 さらに、新型インフルエンザ対策や新しい肝炎総合対策などの感染症・疾病対策を推進してまいります。 医療保険制度につきましては、安定的で持続可能な制度運営のため、被用者保険間の助け合いの考えに立って、政府管掌健康保険に対する支援措置等を講じつつ、各医療保険制度に係る国庫負担に要する費用を確保するほか、医療費適正化に関する施策を推進してまいります。 第二は、十八ページから二十四ページにかけての成長力強化に向けた雇用対策・職業能力開発等の推進であります。フリーター等職業能力形成機会に恵まれない方々を支援するためジョブ・カード制度の構築を図るとともに、母子家庭、生活保護世帯、障害者等を対象に、セーフティーネットを確保しつつ、可能な限り就労による自立と生活の向上を図れるよう福祉、雇用の両面にわたる支援を行ってまいります。 また、中小企業の生産性向上に向けた人材確保や、雇用の改善の動きが弱い地域への重点的な支援等を行うとともに、最低賃金制度の機能強化のための施策により成長力強化を図るほか、若者に対する雇用対策、職業能力開発を推進してまいります。 第三は、二十五ページから三十ページにかけての仕事と生活の調和と公正かつ多様な働き方の実現であります。仕事と生活の調和の実現に向け、企業の取組に対する支援や、その成果について広く周知するなど、社会的機運の醸成を図ってまいります。 また、職業キャリアの持続可能性を確保するために、生涯にわたる自律的なキャリア形成を可能とする環境の整備を図ってまいります。 さらに、労働者派遣事業の適正な運営の確保を図るとともに、男女雇用機会均等の推進、総合的な安全衛生施策の推進など、公正かつ多様な働き方の実現と安全、安心な職場づくりを進めてまいります。 第四は、三十一ページから三十五ページにかけての人口減少社会の到来を踏まえた少子化対策の推進であります。少子化や人口減少の進展は、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にかかわる問題であります。 このため、新しい少子化対策についてや「子どもと家族を応援する日本」重点戦略等を踏まえ、仕事と生活の調和の実現に向けた施策の推進や、地域の子育て支援の推進、児童虐待への適切な対応、母子保健医療の充実など、少子化対策を総合的に推進してまいります。 第五は、三十六ページから四十ページにかけての高齢者等が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現であります。高齢者が生き生きと安心して暮らせる社会を実現するため、介護福祉の人材の確保や介護基盤の整備、安定的、効率的な介護保険制度運営の確保を図るとともに、認知症対策、介護予防対策、元気高齢者支援対策等の関連施策を推進してまいります。 あわせて、高齢者の雇用・就業対策について、六十五歳までの雇用機会の確保、七十歳まで働ける企業の普及促進等を図ってまいります。 年金制度につきましては、持続可能で安心できる制度を構築するため、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引上げに向け、国庫負担割合を着実に引き上げることとしております。 また、支援を必要とする人々を支える仕組みを再構築するため、身近な地域における福祉活動の活性化を図るとともに、生活不安定者等に対する自立支援体制を整備するほか、生活保護制度につきましては、受給者の抱える生活上の課題に応じた支援を着実に推進し、その適切な実施を図ってまいります。 第六は、四十一ページから四十四ページへかけての障害者の自立支援の推進であります。障害者の自立生活を支援するため、良質な障害福祉サービスを確保するとともに、受入れ条件が整えば退院可能な精神障害者の地域生活への移行支援や発達障害者支援施策を推進してまいります。 また、福祉施設で働く障害者の工賃水準の引上げ、障害者の職業的自立に向けた就労支援を総合的に推進してまいります。 第七は、四十五ページから四十八ページにかけての国民の安全と安心のための施策の推進であります。医薬品・医療機器の安全対策を推進するとともに、医薬品等を迅速に提供するための対策、血液対策、麻薬・覚せい剤対策などを推進してまいります。 また、輸入食品等の安全対策の強化、残留農薬等ポジティブリスト制度の着実な実施など食品の安全対策を推進するほか、自殺総合対策大綱に基づく自殺対策、健康危機管理体制の強化等の諸施策を進めてまいります。 第八は、四十九ページから五十ページにかけての年金記録問題等への対応であります。年金記録問題への対応につきましては、昨年七月に政府・与党で決定した方針に基づき、本年三月までに五千万件の未統合記録と約一億人すべての年金受給者と加入者の方々の記録をコンピューター上で突き合わせ、その結果、記録が結び付く可能性がある方へねんきん特別便をお送りしております。 さらに、その他の方々にも、本年四月から五月までにすべての受給者に、六月から十月までにすべての加入者に順次ねんきん特別便をお送りいたします。 こうした取組により、国民お一人お一人に記録を確認いただくとともに、市町村、企業、社会保険労務士等の御協力も得ながら、相談体制の整備等に国を挙げて対応するなど、引き続き、国民の皆様の信頼回復に向け、全力を挙げて取り組んでまいります。 また、日本年金機構法に基づき機構の設立準備を行うとともに、保険料収納率の向上、民間委託の拡大等の取組を徹底するなど、組織改革、業務改革の推進を図ってまいります。 以上のほか、五十一ページから五十四ページにありますように、世界保健機関や国際労働機関等を通じた国際協力・国際協調の推進、外国人労働問題等への適切な対応、社会保障カードの導入に向けた検討、戦傷病者・戦没者遺族の援護、中国残留邦人に対する新たな支援の実施、原爆被爆者対策等の諸施策を推進してまいります。 以上、主な内容について御説明申し上げましたが、お手元の資料のうち、一般会計予算案の主要経費別内訳及び特別会計予算案の概要につきましては説明を省略させていただきます。何とぞよろしくお願いいたします。
○委員長(岩本司君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時二十五分散会