決算委員会 第12号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2008/06/10
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、石井準一君が委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一君が選任されました。 また、本日、衛藤晟一君が委員を辞任され、その補欠として末松信介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 平成十八年度決算外二件を議題といたします。 質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。 各党の討論に入るに先立ち、この際、御報告いたします。 平成十八年度決算に関する議決案の取扱いにつきましては、理事会において協議がなされましたが、決算が是認されない以上、警告として個別の指摘を行う必要はないとする意見と、決算が是認されない場合においても警告という形で具体的な問題を指摘すべきであるという意見が示され、結果として意見の一致を見るに至りませんでした。 なお、決算の議決の在り方に関しては、引き続き協議、検討してまいりたいと考えております。 したがいまして、本件決算につきましては、是認するか否かの議決のみを行うこととなりましたので、御承知願います。 それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○神本美恵子君 私は、民主党・新緑風会・国民新・日本を代表し、平成十八年度決算外二件に対し、その是認に反対する旨の討論を行います。 平成十八年度決算の是認に反対する第一の理由は、我が国の財政悪化に歯止めが掛からず、国の借金を一段と膨らませたことであります。 平成十八年度の公債発行額は約二十七・五兆円と十三年度以来五年ぶりに三十兆円を下回ったものの、公債依存度は三三・七%と依然として高い水準にあります。国と地方を合わせた長期債務残高は七百七十兆円を超え、GDPの約一・五倍に達しました。このように、我が国の財政状況は戦後最も危機的な状況に陥っているのであります。 反対する第二の理由は、このような危機的状況にもかかわらず、政府は巨額の無駄を放置していたことであります。 まず、特別会計において財政上ゆゆしき事態が明らかになりました。平成十八年度の歳入決算額は約五百兆円、歳出決算額は約四百五十兆円に上るなど、特別会計の規模は年々拡大しています。そして、毎年多額の剰余金が発生しているにもかかわらず、一般会計への繰入れは少額にとどまり、そのほとんどが内部に滞留されています。このような状態が長年にわたり続いており、無駄遣いの温床となっています。 その顕著な例が、昨今問題となった道路整備特別会計です。公益法人へのずさんな委託契約、サッカーやテニス等のスポーツ用具、マッサージチェアの購入、さらにはイベントやミュージカル上演のための費用に至るまで同特別会計から支出されていました。それに加え、国土交通省が関係法人と締結した契約の約九〇%が民間参入を事実上締め出した不適切な契約であったこと、そして、それら法人の役員の大半が同省退職者で占められていること等も明らかになりました。随意契約と天下りという構図の中で国費が垂れ流されていたのであります。 このほか、防衛装備品の調達において、長年にわたり複数の企業から巨額の水増し請求を受けていたことなど、政府の無駄遣いを挙げれば枚挙にいとまがありません。このような状況を野放しにし、国民の信頼を失墜させたことは決して容認できません。 反対する第三の理由は、こうした無駄遣いにより生じた負担を国民に押し付けたということであります。 道路財源の不足に対応するため昭和四十九年度から開始された揮発油税の暫定税率は、その後三十年以上にわたり延長されており、暫定とは名ばかりの増税が続けられています。一方で、所得税、住民税の定率減税について、十八年からの控除率の半減、さらに十九年以降の定率減税の廃止は個人消費に悪影響を及ぼすことは必至であり、政府の失政のツケを国民に押し付けたことは断じて許せるものではありません。 以上が平成十八年度決算の是認に反対する理由であります。 なお、国有財産関係二件についても、財政再建に不可欠な財産売却の努力が不十分であること、会計検査院が指摘したように、国立印刷局において巨額の資産が国庫に返納されずに保有されていたことなど、国有財産の管理に重大な不備があったことから、是認に反対します。 最後に、内閣に対する警告及び措置要求決議について一言付言したいと思います。 本来、決算審査の意義、目的は、予算執行を検証、分析、評価し、その結果を予算編成に反映させることであります。内閣に対する警告や措置要求決議は、決算審査の過程で明らかになった政府の失政や無駄遣いなどを指摘し、院として政府に対し是正改善措置を求めるものであり、決算の是認否認にかかわらず、チェック、再考の府として参議院決算審査をより有意義なものとするために、これは極めて重要なものであります。 かつて、決算が是認されず、警告決議が行われなかった時期がありました。しかし、今述べたような決議の重要性から、当時の自民党以下すべての会派で構成された参議院制度改革検討会は、平成八年十二月の答申において、警告決議の議決について改善すべきであるとし、その改善方法として、「政府の責任を明確にするため、決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」ことを明確にうたっております。 この全会派一致しての答申を尊重し、今回は是非これを実現すべきでありました。決算を是認しない場合は警告もすべきでないとする与党の姿勢は、与野党を超えて積み上げてきた参議院決算の充実サイクルを崩し、二十年前に逆行させるものであり、全く納得できません。 そこで、この場を借りて、本来、委員会として議決すべきであった決議の案文を読み上げさせていただきます。 内閣に対し、次のとおり警告する。 内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。 一、中国における遺棄化学兵器処理事業については、随意契約によりコンサルタント会社パシフィックコンサルタンツインターナショナル(PCI)グループの株式会社遺棄化学兵器処理機構に一括発注されていたことに加え、かかる事態が政府開発援助事業におけるPCIの不正判明後も改められなかったことは、遺憾である。 政府は、本件に係る水増し請求など詐欺容疑で逮捕者が出たことも厳しく受け止めて、これまでの事業執行体制を抜本的に見直し、契約を競争性のある方式に改めるとともに、事業の進捗、委託等の状況を厳格に管理し、遺棄化学兵器処理事業の円滑な実施に向けてなお一層尽力すべきである。 二、文部科学省において、文教施設担当部局の責任ある地位にあった者が、その在職中に民間建設会社社員に対し、国立大学法人等の施設整備事業の情報を提供するなど特段の便宜を図り、その謝礼として金品を収受し、入札の公正さに疑念を生じさせた上、収賄容疑で逮捕・起訴されたことは、遺憾である。 政府は、早急かつ徹底した調査に努め、制度及び組織等の構造的要因も含めた徹底的な分析並びにこれに基づく再発防止のための抜本的な改善措置を実施するとともに、綱紀粛正に万全を期し、行政に対する国民の信頼回復に尽力すべきである。 三、年金記録問題に関して、平成二十年三月までに終了したコンピュータ上の突合せの結果、解明が困難となっている記録が依然として約二千二十五万件も残っていることはもとより、記録が結びつく可能性がある者に対して発送した「ねんきん特別便」について、回答率が約五割にとどまり、また、記録の訂正なしとの回答のうち電話や戸別訪問による再照会により記録の訂正に結びついた事例が多数となっているなど、百五十八億円を要した「ねんきん特別便」が必ずしも十分な効果を上げていないことは、遺憾である。 政府は、公的年金制度への国民の信頼を回復するため、発送した「ねんきん特別便」について十分にフォローアップを行い、「ねんきん特別便」がより効果的、効率的なものとなるよう取り組むなど、年金記録問題の根本的な解決に万全を期すべきである。 四、道路関係業務の執行に当たって、基準が明確でないタクシーチケットの使用、所管公益法人へのずさんな業務委託などコスト意識を欠いた不適切な支出に加え、ミュージカル上演などの広報広聴経費、職員のためのマッサージチェアの購入など道路特定財源の趣旨に合致しない支出が相次いで明らかにされたことは、極めて遺憾である。 政府は、道路関係業務の執行の在り方に関する報告の厳正な実施に全力を挙げて取り組み、支出の無駄を徹底的に排除し、国民の信頼回復に努めるべきである。 五、政府の随意契約見直し計画を受けて、所管公益法人等との随意契約を競争性のある契約方式に改めることとしていたにもかかわらず、国土交通省が平成十九年四月から七月の間に締結した千八百十八件の公募方式の契約において、応募要件として事実上民間参入を閉め出す過去の受注実績等を求めるものがあったことなどの結果、すべての契約が所管公益法人等の一者のみの応募となるなど、政府の随意契約見直し計画の趣旨に反する事態が生じていたことは、極めて遺憾である。 政府は、「国土交通省における随意契約の総点検、見直しについて」の厳正な実施に全力を挙げて取り組むとともに、各府省における所管公益法人等との契約に関して競争性の確保に努めるべきである。 六、防衛装備品の調達に関して、複数の契約企業から過大請求を受け、平成二十年三月末現在で約十億円を超える公金が不適正に支出されていたことは、遺憾である。また、平成十二年度に旧防衛庁が実施した装備品の調達において、株式会社山田洋行から約一億九千万円の過大な請求を受けながら同社に対する処分が行われなかった事案が明らかになったことは、看過できない。 政府は、本件に係る調査を早急に完了させ、公金の返還を求めるなど適切な対応を行うとともに、防衛装備品の調達における審査体制の強化、価格妥当性の調査機能の強化、過大請求に対する処分の厳格化に努めるなど再発防止に万全を期すべきである。 次に、措置要求決議案です。 内閣及び会計検査院は、本決議を踏まえ、適切な措置を講じ、その結果を参議院決算委員会に報告すべきである。 一、各府省所管公益法人の内部留保の見直し及び国庫への納付等の検討 公益法人の内部留保に関しては、「公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用指針」により「三〇%程度以下であることが望ましい」とされている。しかしながら、平成十八年十月一日時点で、国所管の公益法人六千七百七十六法人のうち約四割の法人がこの水準を超える内部留保を有している。 現在、国土交通省所管の道路関係公益法人については、内部留保の徹底的な見直しを行い、その活用を図るとの方針が打ち出され、政府全体でも、行政と密接な関係のある公益法人について内部留保の適正化を図る方針とされている。 政府は、公益法人の内部留保の見直しに関するこれらの方針の実施に努め、基準とされている三〇%を超える内部留保については、国庫へ納付することを含め、真に公益的な目的に活用することを早急に検討し、各法人の内部留保の状況とともに、その結果を公表すべきである。 二、行政文書の管理体制の是正 毎年、保存期限を迎える行政文書の大半が国立公文書館に移管されずに各府省にとどまっており、歴史資料として蓄積されていない。また、薬害肝炎資料の倉庫放置、自衛艦航泊日誌の誤廃棄など、不適切な文書管理の実態も明らかになっており、さらに、タクシーチケット等の会計資料のずさんな管理など、行政文書の重要性を軽視する事態が見受けられる。 政府は、各府省における行政文書の不適切な管理体制を見直した上で、文書管理の重要性について意識改革を徹底し、取扱い改善に向けた取組を着実に実施することにより、会計資料を含め、記録を残す必要がある行政文書の適切な管理及び保存に努めるべきである。 三、特別会計の剰余金及び積立金の更なる活用等 特別会計の剰余金等に関し、政府は、平成二十二年度までに総額二十兆円程度の財政健全化に寄与するとの目標を掲げ、その活用に取り組んできたところであるが、平成十八年度の決算においても、剰余金は総額五十・九兆円、積立金・資金の残高は総額二百三・八兆円と依然として多額に上っている。特に、剰余金は、予算上の見込み総額三十二・四兆円を大きく上回り、剰余金の決算額が予算額を上回る状況は恒常化している。 政府は、厳しい財政状況にかんがみ、剰余金及び積立金等の必要額を改めて検討し、更に剰余金等の活用を図るべきである。また、予算編成に当たっては、前々年度の決算を参考に綿密な見積りを行うことにより、過大な剰余金が生じないよう努めるべきである。 四、委託費の適正な執行の確保 各府省が支出する委託費は毎年度多額なものとなっており、平成十八年度における支出総額は約六千七百八十六億円に上っている。 しかし、厚生労働省が実施した労働関係調査委託事業における著しく適正を欠く会計経理や地域労使就職支援事業等における受託者による委託費の流用など、委託費の取扱いに問題のある事態が明らかになった。また、委託契約について、契約内容の履行の確認等が適切に行われていないほか、受託者による不正に対して十分な対応がなされていない事例も見られる。 政府は、毎年度多額の支出がなされている委託費に係るこうした事態を踏まえ、契約内容の履行等に係る内部の確認体制の確立を含め、委託契約の取扱いに関する指針を検討するなど委託費の適正な執行の確保に努めるべきである。 五、公立学校等施設の耐震化の促進 我が国の公立小中学校施設の耐震化率は、平成十九年四月一日現在、約六割にとどまり、依然として耐震性の確保されていない校舎等が数多く存在している。そのため早急かつ確実な耐震性確保の取組が求められているものの、厳しい地方財政事情等からその整備が遅れている。 政府は、耐震診断の完全実施達成を促すとともに、耐震補強や改築に対する補助率のかさ上げ、地方への交付税措置の拡充、私立学校への配慮など総合的な支援施策を拡充し、耐震性の確保に万全を期すべきである。 六、道路橋の補修及び定期点検実施の促進 国土交通省が全国の道路橋を平成十九年九月に調査した結果、国直轄の一万二千六百橋のうち、約四割に当たる四千八百橋で速やかな補修を必要とする重度な損傷が見付かった。また、市町村が管理する道路橋については、技術者の確保が困難なことや厳しい財政状況にあることなどから、八三%の市町村が定期点検すら実施していないことが明らかになった。 政府は、損傷が見付かった道路橋の補修を速やかに実施するとともに、数年後には全体の二割に当たる約三万橋が建設後五十年以上となることから、点検の制度化を図るなど予防保全システムを早急に構築すべきである。また、市町村において道路橋の定期点検及び補修が確実に実施されるよう、市町村への技術的、財政的支援に努めるべきである。 七、不当事項に係る返還の徹底及びその状況の公表 毎年度の決算検査報告に掲記された不当事項に関し、国等への返還、徴収不足等の是正の措置が完了していないものがあり、平成八年度から平成十七年度までの不当事項に関して、その額は八十三億円に上っている。このうち、国等に返還すべきものは七十五億円あり、所定の期日までに返還することが約定されている。 政府は、公金を適正かつ有効に使用するため、不当事項に伴い国等に返還すべきとされた金額について確実な返還がなされるよう適切な措置を講ずるとともに、返還状況を定期的に公表すべきである。また、会計検査院は、返還状況について毎年度の決算検査報告に掲記するよう検討すべきである。 以上が十八年度決算についての決議案の内容であります。 これらの内容は充実した審査を行った結果明らかになったものであり、本来、委員会として決議を行い、翌年、政府からこれら決議に関して講じた措置について説明を求め、より効率的な予算執行を促すべきものです。 それにもかかわらず、今回決議を行わなかったことは、決算審査重視の本院の取組を後退させることになりかねず、大変遺憾であります。 したがって、本委員会としては、政府に対して、今読み上げました決議案に基づく是正改善の自主的取組と報告を促し、次年度以降の決算については、今回の取扱いを前例とすることなく、決算の是認否認にかかわらず、警告決議及び措置要求決議を行うべきであるということを強く申し上げ、私の討論を終わります。 以上です。
○荒木清寛君 私は、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表して、平成十八年度決算外二件に対し、是認することに賛成するものであります。 是認に賛成する理由の第一は、平成十八年度の財政運営が財政健全化に向けた大きな一歩となっている点であります。 歳出全般が厳しく見直された平成十八年度当初予算に基づき財政運営が行われた結果、平成十八年度の公債発行額は二十七兆四千六百九十九億円と、平成十三年度以来五年ぶりに三十兆円を下回りました。また、基礎的財政収支の赤字につきましても九兆四千三百三十一億円と、九年ぶりに十兆円を下回り、平成二十三年度に国、地方の基礎的財政収支を黒字化するとの政府目標に向けて着実な成果が上がっております。 賛成する第二の理由は、平成十七年十二月に閣議決定された行政改革の重要方針に基づき行政改革が着実に実施されている点であります。 特に、特別会計に関して、財政融資資金特別会計の積立金のうち十二兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れ財政健全化に活用するなど、本委員会における議論も踏まえて積極的な見直しが実施されたことは特筆されるものであります。 賛成する第三の理由は、以上のような取組や平成十八年七月に策定された骨太の方針二〇〇六に基づき経済財政運営が行われた結果、着実な経済成長が実現したことであります。 平成十八年度の国内総生産は五百十兆円を超え、実質成長率は二・一%となりました。また、完全失業率は四・一%と、四年連続で改善しています。このことは、平成十八年度の経済財政運営が適切であったことを証明するものであります。 以上、是認に対する賛成理由を述べてまいりました。しかし、依然として厳しい財政状況に基本的な変化はなく、政府には引き続き規律ある財政運営と予算の適正な執行が求められています。 平成十八年度決算検査報告には、不適切な経理を始め三百六十一件もの不当事項が指摘され、決算委員会の審議の中でも、道路関係公益法人への多額の支出や労働関係調査委託事業でのずさんな会計経理、社会保険庁におけるやみ専従問題、防衛調達に係る企業の過大請求事件の再発など、不適正な支出や非効率な予算執行などの問題も少なからず明らかになったことは誠に遺憾であります。 政府では、行政と密接な関係にある公益法人の集中点検や政策の棚卸しなどムダ・ゼロに向けた取組を行っていると承知していますが、こうした取組への期待が裏切られることなく着実に実施されるよう強く要望いたします。また、我々といたしましても、与党プロジェクトチームの活動などを通して無駄な支出の排除に向け、最大限努力してまいる所存であります。 政府には、ムダ・ゼロに向けた取組の着実な実施はもちろん、本委員会における議論も踏まえ、指摘された課題に対してより徹底した是正改善の措置を講じるとともに、平成二十一年度予算編成にしっかり反映させるよう強く求めます。 最後に、平成十九年度決算は本年秋にも提出される予定であります。参議院における決算審査が一層充実したものとなるよう努力することをお誓い申し上げ、私の賛成討論といたします。
○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇六年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、同年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成の立場から討論を行います。 参議院における与野党逆転の下、二〇〇六年度決算は十五年ぶりに是認しないこととされようとしております。この議決は、国権の最高機関たる参議院が国民の声を反映して行うものであり、極めて大きな意義があります。 決算本体が否決されるという事実を厳粛に受け止めるべき自民、公明の与党が、警告決議及び措置要求決議の採決に反対していますが、その主張には全く道理がなく、その態度を改めることを強く求めるものです。 それは、第一に、八九年通常選挙以降の与野党逆転期の主張と全く変わることなく、その時期の経験を踏まえてなされた「決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」とした九六年の参議院改革検討会の答申に示される各党合意と、その後深められてきた決算重視の努力を踏みにじって十二年前に逆戻りさせるものだからです。 第二に、警告決議、措置要求決議を上げ、それに基づく審査を充実するという参議院の決算重視の努力は一定の実りを上げてきており、今回の両決議案についても全会派が一致して準備してまいりました。にもかかわらず、それを採決に付さず、決算審査のサイクルを損なう理由は何もないからであります。 警告決議は、立法府たる参議院が各派一致して行政府に対し改善と是正を求めるという重みを持った決議です。我が党は、引き続き決算審査の到達点を更に充実発展させる方向での取組に努力するものであります。 次に、二〇〇六年度決算を是認しない理由を述べます。 その第一は、〇六年度予算は、定率減税の全廃を盛り込み、所得税と住民税を合わせて三・四兆円もの庶民増税を押し付け、医療制度改革として現役並みの所得の七十歳以上の高齢者の自己負担を二割から三割に引き上げるなど、国民への負担を更に引き上げ、社会保障の連続改悪を進めるものでした。 その審議の中で、耐震強度偽装事件、ライブドア事件、三位一体改革の名による地方財源の削減など、小泉構造改革の弊害と破綻ぶりが浮き彫りになったにもかかわらず、それらはほぼそのまま執行され、さらにアメリカ言いなりの米軍再編の強行、イラクにおける航空自衛隊の活動継続、強化など、断じて認めることはできないからであります。 第二に、会計検査院の検査結果によっても、法律や予算に違反し不当と認められたものが三百六十一件、百一億六千二百四十七万円、改善措置を講じたものと合わせると四百三十七件、三百十億円に上っており、この点からも許されないからであります。 なお、国有財産無償貸付状況総計算書については、公園などに使用する目的で地方公共団体に無償貸付けする制度の意義を認め、賛成いたします。 最後に、政府当局に対し、当委員会の審議の中で指摘された様々な問題点への対応について自ら当委員会に報告すること、それらの指摘と問題点を来年度予算に反映することを改めて強く要求し、討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇六年度一般会計決算等の是認に反対、同国有財産現在額及び増減の是認に反対、同無償貸付に賛成の立場で討論を行います。 二〇〇六年度予算は、格差が悪いとは思わないと言い張る小泉総理の下で編成、議決、執行されたものですが、主な問題点は、第一に、企業リストラによる勤労者の窮乏にもかかわらず、二兆円の増税、累計五兆円の地方交付税削減、診療報酬の過去最大三・一六%切下げによる医療現場の荒廃などを進めるものでありました。 第二に、防衛支出では、ミサイル防衛関連を一千三百九十九億円に増額して米国に追随し、また、同年四月に額賀・ラムズフェルド会談で在日米軍のグアム移転について合意されましたが、在日米軍再編に係る日本側負担総額は、今日に至るも国会、国民に示されていません。 第三に、イラクから陸上自衛隊は撤収したものの、同年十二月に航空自衛隊の派遣延長を決めました。これについては、先ごろ名古屋高裁が四月に違憲判決を出したことは、私たちの反対の主張の正当性を司法が裏打ちしたものでありました。そして、九月に予算の執行責任者は安倍総理に交代しましたが、安倍総理は教育基本法改悪と憲法改悪準備の国民投票法などを強行し、日本をますます戦争国家に近づけたと言わねばなりません。 こうした予算とその執行に対して我が党は、特別会計剰余金の活用を銀行への国債償還の前払優先ではなく、内需拡大、つまり減税や社会保障の充実に向けることを始め、国民生活擁護の立場からその都度主張をいたしてまいりました。 特に、今年四月からの決算審査では、海外派兵違憲判決に対する防衛省の姿勢、道路特定財源の一般財源化、道路の分権、とりわけ三けた国道の地方移管、地域高規格道路の見直し、後期高齢者医療制度の矛盾、アスベスト被害の救済、派遣労働法違反の偽装請負、耕作と畜産の連携事業の停滞、原発と活断層、財政融資資金証券化の危険性、随契の形骸化に関する会計検査院の指摘、退職教員の活用と教育振興計画の拡充、米軍再編の負担額、消費者行政の一元化と自治体の役割強化、介護労働者の低賃金、国道事務所における不適切な支出、限界集落問題などを追及してきたところです。 しかし、これらに対する政府の対応や答弁を見ても疑念が拡大するばかりであり、こうした経過からしても二〇〇六年度決算について是認することはできません。 終わりに、決算審査の充実について委員各位に訴えます。 参議院が決算審査を重視してきた真意は、巨大な行政府の予算執行を立法府の参議院が与野党問わずに厳しくチェック、監視し、問題点の是正を翌年度予算編成に生かすためであります。そのために、審査の結果、「政府の責任を明確にするため、決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」と、平成八年十二月、全党派一致して参議院制度改革検討会報告がまとめられています。 にもかかわらず、参議院が与野党逆転したゆえをもって、与党側が、決算が否認されるならば先ほど神本委員が読み上げたような内容は全会一致であったとしても警告決議も措置要求決議も行うことに賛成できないと主張し、本日それが実現できなかったことは極めて遺憾と言わねばなりません。これは厳しい指摘を受ける側の省庁の官僚群を喜ばすだけで、決算重視の参議院の自殺行為であり、使命放棄と言わねばなりません。 その点で与党側の猛省を促し、一日も早くその誤りを正して決算重視の参議院を立ち直らせるように申し上げて、反対討論を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(小川敏夫君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認めます。 これより採決に入ります。 まず、平成十八年度一般会計歳入歳出決算、平成十八年度特別会計歳入歳出決算、平成十八年度国税収納金整理資金受払計算書、平成十八年度政府関係機関決算書の採決を行います。 本件決算につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(小川敏夫君) 少数と認めます。よって、本件は賛成少数により是認すべきものでないと決定いたしました。 次に、平成十八年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(小川敏夫君) 少数と認めます。よって、本件は賛成少数により是認すべきものでないと決定いたしました。 次に、平成十八年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(小川敏夫君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十四分散会