決算委員会 第6号
- 発言数
- 237 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2008/05/12
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る九日までに、福島みずほ君が委員を辞任され、その補欠として近藤正道君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 平成十八年度決算外二件を議題といたします。 本日は、農林水産省、経済産業省、環境省、農林漁業金融公庫及び中小企業金融公庫の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(小川敏夫君) 速記を始めてください。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舟山康江君 民主党・新緑風会・国民新・日本の舟山康江です。 本日は、農林水産省関係の決算につきまして主に二点質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず一点目ですけれども、農業災害補償制度につきまして質問をさせていただきます。 この制度は、不慮の事故によって受ける損失補てんのための制度でありまして、農業が天候によって豊凶の差が激しいと、そういった特徴を踏まえまして年によって極めてその被害額が大きく変動いたします。そういった意味から、単年度で見ますと、このいわゆる組合からの負担と国庫補助による手持ち掛金、持っているお金と、共済として支出する支出の金額というものに大きな開差が見られるのは当然だというふうに思います。まあ年によって不足が生じたり、剰余が生じたりというような特徴があると思います。 そのような特徴を踏まえまして、平成十八年度の会計検査院の指摘が昨年度行われました。この中で、四十七都道府県内の二百八十三組合、四十三連合会のうち約半分、百四十二組合、二十三連合会について、昭和六十二年から平成十八年の二十年間の収支を調査されました。 この調査の中で指摘されたこと、それは支払財源のうち、組合と連合会、それぞれ手持ち掛金、手持ち保険料があります、いわゆる収入の部分、それと収入の部分と支払に充てられる支出の部分、負担額、それの差額を見たところ、合計で剰余が千七百五十二億円出ているという結果が出ました。これは組合の手持ち掛金と手持ち保険料、収入の合計額四千二百二十億円に対しまして四一・五%、千七百五十二億円となっておりますけれども、まず一点目、これは全組合のうちの一部、約半分の数字でありますけれども、全組合におきまして同じような数値、組合の手持ち掛金、収入と負担額、それから剰余の金額、その割合、それをお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(高橋博君) 今お尋ねの会計検査院の調査期間中におけます農業共済団体全体の収入、収支の状況でございますけれども、収入につきましては合計で六千二百八十五億円ということになっております。それから、支出では三千五百八十四億円。差引き二千七百一億円というのが今の全体に該当する部分でございます。
○舟山康江君 ありがとうございます。 私は、この会計検査院の指摘の中で、もしかしたらこの特別剰余額の大きい組合とか連合会を抽出した検査なのかなと思ったんですけれども、今の数字を伺いますと、全組合、全連合会の合計の金額でいきましても剰余金が二千七百一億円。つまり、全体の収入の中の四三%が剰余金として残っていると、そんなような結果になっています。 そこで、お聞きしたいのは、先ほど冒頭に私も申し上げましたとおり、当然こういった農業生産といった非常に不安定な生産、被害が年によって非常に大きく異なるといった状況の中で、ある程度の安全率をもって剰余金を考えていくということは必要だと思いますけれども、それを踏まえた上でこの四三%、収入の四三%が剰余金となっているという現状を見ますと、それを考慮してもちょっと高過ぎなんじゃないか、多過ぎるんじゃないかと思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(高橋博君) 今委員御指摘のとおり、農業共済事業におけます剰余金でございますけれども、これは組合員等が納付いたします共済掛金、それと毎年の災害によります組合員に支払います共済金との収支差、これがプラスの場合に剰余となるわけでございますけれども、長期にわたります保険システムという形で運営をされております。 したがいまして、単年度ベースで申し上げますと、収支について剰余あるいは不足が生じる事態があるわけでございますが、長期的な観点から特に、御承知のとおり、例えば平成五年の大災害というような事態があるわけでございますけれども、そういったような際においても迅速な災害対応ができるようにということから、長期的な収支均衡ということを前提といたしまして、この掛金率の設定をしているところでございます。 今回、会計検査院の方から、農作物共済事業に関しまして多額の剰余が発生しているということの御指摘でございます。検査指摘の中身にもございますように、組合、団体等におきまして、個々について見ますと、実はすべてがプラスになっているわけではありません。マイナスの組合もございますけれども、ただ、やはり剰余の発生について大小がございます。連続した被害が少ないということなどから、総じて常に増加傾向になったというような組合もございます。 保険制度としましては、先ほど申し上げましたように、安定した支払財源の確保は必要でございますが、このような形で多年にわたり剰余が積み重なって多額となっていることにつきましては、これを見直す必要があると私どもも考えておるところでございます。
○舟山康江君 この剰余金ですけれども、剰余金を不足金てん補準備金それから特別積立金と二つに分けて積み立てています。 そのうち、不足金てん補準備金というのは、それこそ不測の事態に備えて、そのときに取り崩すといった、ほとんど共済金、保険金の支払に充てています。一方、特別積立金というのは、ほとんど共済金や保険金の支払には充てられていないようなんですけれども、特別積立金の積立て目的をお聞かせください。
○政府参考人(高橋博君) 今、剰余金の積立てにつきまして、御指摘のとおり二つの準備金があるわけでございますけれども、そのうちの特別積立金につきまして、これも規則に基づきまして毎年度の剰余のうちの一定額を積み立てることとしておりますが、その使途につきましては、まず当然、てん補準備金でも対応できないような場合の共済金支払に充当するということもあるわけでございますが、そのほかに、これは農業災害補償法上もきちんと明記されておるわけでございますけれども、組合等が被害率の低下等のために行います農薬の空中散布などの共済事故被害発生防止のための事業、あるいは共済給付であります家畜診療のために必要な診療所等の設置、さらには、これも同じく法律上認められておりますけれども、共済掛金の農家への無事戻し、そういったような使途に使っているわけでございます。 さらに、広範囲かつ例えば甚大な被害、平成五年でございますとかそういったような事態が生じた場合におきましては、損害費用、費用を早急に行わなければいけませんので、そういったものに充当するということで、基本的にこの特別積立金につきましても、共済事業の実施に際しまして必要なものに限られているものでございます。
○舟山康江君 今のお答えの中で、不足の補てんにも充てているというお答えがありましたけれども、手元のこの調査の資料を見ますと、ほとんど不足の補てんには取り崩していません。ほとんどこれ不足金てん補準備金の方だけで共済の支払、保険金の支払は間に合っていまして、この特別積立金の中から不足の補てんに充てた額というのは、この対象二十年間で組合等が〇・三%、連合会においては〇・一%にしかすぎません。ほとんどが損害防止の支払ですとか、無事戻しの支払といった形で取り崩して支払が行われているようであります。 私は、本来共済制度というのは、まさに不測の災害、損害が出たときのための補てんといった、その役割を持っているということを考えますと、補てんに充てる以外というのは、まあ全く目的からずれるとは思いませんけれども、やはりそこは少し多過ぎる部分じゃないのかな。だからこそ、そういった不足の補てんに充てずに別の、損害防止、無事戻し、共済事業に関して必要な費用といったそれ以外の使途に使われているんだと思いますけれども、取崩しの基準というのは何かあるんでしょうか。
○政府参考人(高橋博君) 今の特別積立金の使途でございますけれども、先ほど来申し上げましたように、もちろん、農業共済制度、被害に対しまして、それまでの積み立ててきました共済掛金、それと国庫補助をベースといたしました資金を元に保険金を支払います保険システムということでございますけれども、当然のことながら、このような保険システムが、一方において例えばモラルハザードも起こさないようにしながら、かつ被害率もこれを低減をさせていく。さらには、御承知のとおり、これは非常に特殊な保険でございます。家畜共済事業というのがございまして、家畜の診療にこの保険給付が充てられるというようなシステムにもなっておるわけでございます。 そういった意味で、先ほどの家畜診療施設につきましては、これは特別積立金から施設の設置を行っておりますけれども、これは保険給付に代わるものそのものでございますし、また空中防除あるいは被害の防除というのは、そもそも被害率を下げることにおきまして農家組合員の負担を軽減していく。 ですから、共済の掛金として負担をするのか、あるいはそれの事前予防として被害率を下げるのかという形で、先ほど来申し上げておりますように、これも法律上きちんと、共済組合が行います事業として、農業災害補償法上の九十六条以下にこの事業がきちんと位置付けられております。したがいまして、共済事業と基本的に密接に関連をしているというふうに私どもは理解をしております。 その際、積立ての基準と、こういうことにつきましては、先ほど来申し上げましたように一定基準を行っておりました。今回、その使途につきまして、そのような形で従来この必要給付に充てていたわけでございますけれども、会計検査院の方から、今後、いわゆる積立て、共済掛金が積み上がるような、積立金が積み上がるような事態というのは極力これは是正をすべきである、私どももそう思っておりますので、そういたしますと、今度は、実際の本当に保険、共済給付に充てる場合のいざといったときに資金が足りなくなると困るわけでございますので、この点については、てん補以外の、共済金としてのてん補以外の事業に充てる場合にはきちんとしたこの給付の実績見込み、これを検証させるということを今回指導しているところでございます。
○舟山康江君 是非そのような形で透明性を図って運用していただきたいと思いますし、元々共済、てん補を目的として農家が負担している掛金でありますし、さらには、その大体おおむね半額を国庫から支出して補助金として出ているというものでありますので、余り過大な剰余が発生して、特に特別積立金が大きく積み上がることというのはできれば避けた方がいいのかなというふうに思っていますので、是非そのような方向で、やはり農家の方も、無事戻しで戻ってくるぐらいであれば、じゃもう少し掛金を安くしてもらった方がいいという要望もあると思います。また、国庫からそれだけ支出しているわけですから、もしそこの掛金が安くなれば国庫からの支出も低くなるといった部分で予算の縮減にもつながると思いますので、是非そういった方向で鋭意その状況に応じまして検討をいただきたい、そのようなことを要望させていただいて、この質問は終わらせていただきたいと思います。 続きまして、国営諫早湾土地改良事業につきまして、いわゆる諫早湾干拓事業について質問をさせていただきたいと思います。この質問につきましては、四月九日、先月、当民主党の川崎委員からも質問がありまして、それの関連ということで引き続き質問をさせていただきたいと思います。 その質問に対する答弁の中で、計画変更、諫早湾の干拓、土地改良事業については、当初計画、第一回変更、第二回変更、そして最終という形で三回変更されているわけでありますけれども、特に、当初から第一回の変更の主な要因というのは、工法変更、堤防の方式変更だということでありました。これによって事業費が約二倍になったということでありますけれども、一方で費用対効果はほとんど変わっていません。費用対効果、当初一・〇三が一・〇一という形になりました。事業費は約二倍近くに跳ね上がっているという中で、そんなような形であります。 この内訳を、お手元にお配りした資料の一の中に年総効果額としてこの内訳を書かせていただいておりますけれども、作物生産効果、一番上です、作物生産効果は二十六億四千万から三十億一千二百万という形で、若干増えていますけれども、ほとんど変わっていないと言っても、この全体の増加額から比べてみるとほとんど変わっていないと言ってもいいと思います。一方で、災害防止効果が大きく増えています。 次に、資料二枚目を見ていただきたいんですけれども、災害防止効果の内訳をここで、農林水産省さんから資料をいただきまして、見てみますと、済みません、これ、三番目の被害軽減料というのが料金の料になっていますけれども、量るの方の量の間違いです、済みません、訂正してください。 これを見ますと、四月九日の大臣の御答弁の中で、資産の数、価格が大きく変わっているというふうに言われましたけれども、これを詳しく見てみますと、資産の数量というのはほとんど変わっていません。堤防も、住戸、住宅は減っておりますし、農地の賦存量、それから施設、ほとんど変わっていない。何が変わっているかというと、評価額が大きく変わっています。結局、この評価額というのが年総効果額、妥当投資額とも言われますけれども、を二倍に引き上げ、結果として何とか費用対効果を維持させているという役割を果たしていると思いますけれども。 先日の御答弁でもちょっと疑問に思ったのは、昭和六十一年から平成十一年のこの変更の間、十三年間で物価上昇率、これは日銀の卸売物価を見たんですけれども、マイナス八%、いわゆるデフレ状況、経験的にも大体昭和の終わりから平成の初めというのは、バブルが絶頂期になって崩壊して非常にデフレ傾向が強かったような時代なんですけれども、物価が下がっていくような状況の中で、まさにこれ、効果額、費用対効果を大きく押し上げたこの評価額がなぜこんなに大きく変わっているのか、もう一度確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(中條康朗君) 経済効果の算定についてのお尋ねでございます。 委員からちょうだいしましたこの資料を御覧いただければと思うんですが、数量的に言えば、この中の非住家の部分を御覧いただきますと、賦存量、当初七百八十一とありますけれども、これが千二百二十六ということで数量も増えている部分もございます。確かに、そのほかの部分につきますとほとんど変わっていない状況でございます。 ただ、このうち、例えば堤防にしましても、道路それから鉄道にしましても、それから非住家の部分、農業用施設の部分ですね、非住家の部分、例えば学校とか病院、それから農業用施設の場合は道路とか、それからいろんな集出荷施設等に当たるわけでございますが、この部分につきまして、実は大臣から先般、こういった資産評価についてはいわゆる従来の、従来といいますか、当初計画で行っておりました残存価値による評価から第一回計画変更では再建設費による評価に変えたところであるという御答弁をさせていただきました。 公共土木施設の再建設費との、この扱いでございますけれども、住宅それから自動車等の耐久消費財はいわゆる資産として評価するものでございますから、そのものの現在価値、これを推計して計上することが適当であるというふうに考えておりますが、他方で、今申しました道路、堤防、その他、水路とか道路とか、そういう公共土木施設に市場流通の概念を適用するのは適切ではないのではないかというようなことから、これらの施設についてはその施設が持っております機能を評価することが必要だろうというふうに考えておりまして、その施設が現在どれだけの市場価値を有しているかということではなくて、どれだけの機能、価値を有しているかということに着目をいたしまして、既存施設と同じ機能を有する施設を現時点で建設すればどれだけの費用が必要かという再建設費をもって評価することとしているものでございます。 また、この再建設費の積算に当たりましては、現時点における施設の再現ではなくて機能の再現であるということから、現在の技術基準、こういうものを検討しまして設計に入れているものでございます。 なお、委員からありました日銀の企業物価指数について、昭和六十一年から平成十一年の十三年間で八%のマイナスという御指摘がございました。他方で消費者物価指数を見ますと、昭和六十一年から平成十一年の十三年間で約一三%増加をしております。そしてまた、国土交通省が作成しております建設工事費デフレーター、これは名目工事費を実質工事費に換算するための指数でございますけれども、これを見ますと、昭和五十九年が八六・七、平成十年が一〇〇・七でございまして、プラス一四ポイントになっているということでございますので、この点も御紹介させていただきたいと思います。
○舟山康江君 物価上昇率についてプラスになっている指標もあるということでしたけれども、いずれにしても、仮に一番高い一四%の物価上昇があったと、消費者物価が一三%ですか、それでプラスがあったにしても、これ二倍ですから、二倍ということは物価これ一三%でも二倍という根拠にはならないわけでありまして、結局のところ、今の説明にもありましたとおり、なぜこの効果額が二倍になっているかという理由というのは、やはりその算定根拠を変えたということが大きいわけですよね。残存価格から再建設費ということで算定方式を変えたということなわけです。 ちょっと、私は、これが、当初計画から十三年間で全くこの方式を変えたということに違和感を覚えるのと同時に、そもそも再建設費、これ、つまり、ちょっと確認したいんですけれども、例えば古い時代に造られた構造物であっても、耐用年数も加味せず、それが現在造られれば幾ら掛かるのかと、そういうことで算定をするということなんでしょうか。
○政府参考人(中條康朗君) 今申しましたように、その施設が現在どれだけの市場価値を有しているかということではなくて、どれだけの機能を有しているかということに着目しまして、既存施設と同じ機能を有する施設を現時点で建設すればどのような価値になるかということでございます。
○舟山康江君 これ、普通の感覚からはちょっと考えられない算定だと思うんです。だって、例えば三十年前に百万円で建てた集会場があったとします。三十年たった今、恐らくその集会場の価値というのはほとんどもうないと思うんですね。つまり、減価償却していきますから一般の経済の考え方においてはもうほとんど価値はどんどん下がっていくと思うんです。だけれども、この費用対効果を計算するときには、三十年前に建てたその百万円の施設は今建てると例えば一千万掛かる、二千万掛かるということでそれを効果に入れるというのは、どうも過大に費用対効果を上げるための手法としか思えないような気がするんです。 しかもこれ、「土地改良の経済効果」といった手引書を見ますと、結局、堤防による高潮の被害防止というのは残被害が発生しないからということで被害率も加味しない、想定被害額イコール被害軽減額イコール妥当投資額。だから、普通の防災ダム事業であれば生起確率とか、それこそ何十分の一の確率という効果を算出するんですけれども、干拓事業の潮受け堤防の場合はもうこれ完全に防御するという考えの下で、堤防がなければもう裏側にあるものは壊滅してしまう、だから堤防があることによって得られる経済効果というのは、何というんですか、全部建て直すといった、そういう前提で計算されているようなんです。 これ、普通の経済原則からしてちょっと特殊な考え方のような気がするんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(中條康朗君) この算定方式が特殊ではないかという御指摘でございますけれども、ちなみに他の公共事業を見ましても、例えば海岸事業の費用対効果分析手法というのがあるわけでございますが、これは関係の省庁が、今もうちょっと省庁が変わっていますのであれですけれども、かつて四省庁ございました。私どもの構造改善局、それから水産庁、それから運輸省さん、建設省さんとあるわけでございますが、この四省での取決めにつきましても、公共土木施設については再建設費で資産価値を評価するという共通の認識になっております。
○舟山康江君 それは農水省だけがやるというよりも、こういったものを変えるときにはそれこそ他省庁も一緒になって変えるというのは、それは当然だと思います。ただ、当初の昭和六十一年では残存価格で算定していたにもかかわらず、何か事業費が上がったことに伴って費用対効果の算定をあたかも高く見積もれるような数字を取れる、その手法に変えているというところが、何かそこに疑問を感じますし、しかも疑問と同時に、先ほどちょっと指摘させていただきましたけれども、全部壊れて、しかもその壊れたものの再建設費というのはどんなに古くても今の価格に置き換えるといったその考え方は、それこそいたずらにその効果額を高く見積もる方向に誘導するだけであって、実際の効果というのを適切に評価していないんじゃないかというふうに思うんですけれども、総合的に大臣、是非その疑問に対してお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が御指摘になっております問題点、そして提起されました疑問ということにつきましては、ただいま局長がるる答弁をいたしたところでございまして、意図的にここでそのような評価方式を変えたということでは私はないと思っております。そのことはやはりどれだけの機能を有しているかと、その機能が失われればそれの役割が果たせなくなるわけでありますから、その役割を果たしていくことを担保するためにはどれだけのまた投資が必要になるかというような考え方で整理をする必要があると思います。 そういう意味で、再建設費をもって評価することが妥当だというのが、この手法検討をしました結果としてそのようなことが結論付けられたわけでありまして、昭和六十三年の三月に算定手法を検討した結果、マニュアルとしてこれを取りまとめて、堤防などの公共土木施設についてその再建設費で算定するというふうにしたわけでございます。このことは局長が申しましたように、他の海岸事業の費用効果分析手法においてもそのような方式を取るということを定めているわけでございまして、その意味で所管省庁共通の考え方としているわけでございます。 このように、資産の評価に当たりましては再建設費で評価するということが一般的になっているということから、平成十一年度に行われた第一回の計画変更時に本事業にもこれを適用するということにしたものでありまして、今申し上げましたように、昭和六十三年の算定手法の見直しでマニュアルを変更したということによって関係省庁間でも共通の考え方に立ち、それを踏まえて平成十一年度に行われた第一回の変更時にこのことを適用をしたということでございまして、意図的にこの平成十一年の見直しを念頭に置いてこのような再建設費の見直しを図ったということではないと考えております。 なお、背後地におきます被害をどう見るかということにつきましては、局長の方から答弁をさせたいと思います。
○委員長(小川敏夫君) 舟山さん、どうしますか、答弁求めますか。いいですか。
○舟山康江君 はい、いいです。 いずれにしても、算定方式については恐らく一般の人はちょっとおかしいんじゃないという疑問を感じると思います。 次に、この国営諫早湾土地改良事業、土地改良事業です。ですから、直接的な農業に対する効果が大きいという前提でこの事業が行われていると思いますけれども、この一枚目、資料一に戻っていただきますと、作物生産効果というのが、費用対効果でいえば〇・三二、それが第二回変更では〇・〇八になりました。いわゆる農業に対する効果、これ狭義でいえば作物生産効果なんですけれども、恐らく役所側の方では、いやいやもっと、例えば災害防止効果にも農業に対する効果があるというお答えがあると思いますけれども、そういった広義の意味での農業に対する効果は全体の何%でしょうか。当初、一回、二回と、それぞれ数字を教えてください。
○委員長(小川敏夫君) 中條局長。 答弁は簡潔にお願いします。
○政府参考人(中條康朗君) お答えいたします。 当初計画、第一回変更計画、第二回変更計画、それぞれにつきまして効果全体に占める農業効果の割合でございます。それぞれ五三・九%、五〇・八%、四六・九%となっております。
○舟山康江君 ちょっと時間がないので、資料三を見ていただきたいんですけれども、これは農林水産省旧構造改善局計画部の解説の本の抜粋であります。この中で、農業外の効果が五〇%を超えるような事業についても土地改良事業として実施できるのかという設問に対して、それは考えられない、そうであれば土地改良事業として実施するのではなく、他事業と共同で行うか又は事業計画を改めることが必要であるというような解説があります。 今の数字を聞いておりますと、当初は五三・九%、これもかなりぎりぎりなわけですけれども、第二回においては四六・九%と、これ五〇%を割っています。こういったものが土地改良事業、まさに農林水産省の事業としてふさわしいというふうには私は思えません。それについて最後に一言だけ御見解をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(小川敏夫君) 若林大臣。なお、答弁は簡潔にお願いします。
○国務大臣(若林正俊君) 当初、計画します場合は、委員がお示しになられましたように、農業外効果が五〇%を超えるような事業については土地改良事業として実施することは望ましくないという意味で下げているわけでございます。 しかし、この諫早湾事業に見られるように、第二回変更におきまして五〇%を下回っておりますけれども、これは変更時点での整備状況を踏まえまして、効果を発現するために必要最小限の投資を行うという観点から干陸面積を縮小したことによって生じたものでございまして、これは縮小することが全体を、事業を早期に完了させるために必要なものと、こう判断をして行われたやむを得ない措置でございますから、結果的に五〇%を割ることになってもやむを得ないものと考えております。
○金子恵美君 民主党・新緑風会・国民新・日本の金子恵美でございます。 まず最初に、日本中央競馬会、JRAの役務契約の実施における契約事務の適正化についてお尋ねしたいと思います。本日は、理事長にも御出席いただいておりますが、よろしくお願いいたします。 この度、平成十八年度決算検査報告で会計検査院からこのことについて是正改善処置が求められました。そもそも、特殊法人等の経営の透明性や効率化については以前から指摘され続けてまいりました。平成十四年一月には、総務省が農林水産省に対して平成十二年四月に実施された調査に基づく勧告ということで、この中で同競馬会の運営全般にわたった事業の見直しについて指摘をしております。これは、特殊法人に関する行政評価・監視結果に基づく勧告というようなことでございます。 この勧告の中では、結論から申し上げますと、農林水産省は、競馬会に対し、取引の透明性を確保する観点から、子会社等との間で行われている契約について点検を行い、競馬の公正確保に配意しつつも、これまで以上に一般競争入札を導入するなど契約の在り方を見直すように指導する必要があるというふうにしております。 そして、農林水産省から総務省に対する平成十四年十月十五日付けの回答要旨には、競馬会は、契約に当たっては原則競争に付すこととしている、しかしながら、競走事業の特殊性から公正確保上必要なもの、また、国等と同様に特許権そして著作権等競争に付すことが不利又は困難なものについては随意契約としているところであるが、勧告の趣旨を踏まえ、子会社等との契約の在り方を見直すとともに、特に清掃業務及び警備業務について更に点検するように指導したとあります。 さらには、平成十五年十二月四日付けのその後の改善措置状況に係る回答要旨では、競馬会では、従来、競馬の円滑な施行を図る観点から実施してきた子会社との随意契約について、競馬の公正確保等に配慮しつつ点検を行い、競争入札へ移行できるものについては段階的に移行したとして、平成十三年度から平成十五年度までの競争入札への移行状況として、清掃業務約五・九億円分、そして警備業務は約一・一億円分移行したというようなことでございました。また、子会社との取引においても内容を更に精査し、平成十四年度決算においては十二年度比一七・二%の費用を縮減したということで、さらに、従来から随意契約となっているものについても毎年度見直しを行うこととしたというような回答となっております。 そこで、JRA理事長にお伺いいたしますが、農水省が総務省に対して行いましたその後の改善措置状況に係る回答要旨で回答したとおり、平成十六年度以降も見直しは実施されてきたのでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(土川健之君) ただいま御質問がありました件についてお答えを申し上げますが、JRAは、平成十四年一月の総務省の行政評価・監視の勧告におきまして、随意契約に関しまして取引の透明性を確保する観点から、ただいま金子委員がおっしゃられましたように、子会社等との間で行われている契約については点検を行い、競馬の公正確保に配慮しつつも、これまで以上に一般競争入札を導入するなどの契約の在り方を見直す旨の指摘を受けております。 この勧告もありまして、JRAといたしましては、随意契約について競馬の公正確保に配慮しつつ点検を行ってまいった次第ですが、競馬場スタンドのガラス清掃業務始め本部あるいは各事業所等のまず清掃業務などから着手をいたしまして、現在、競争入札に移行できるものについては段階的に移行しているところでございます。
○金子恵美君 長い間の特殊法人についての不透明さ、財務内容の不透明さというものが指摘され、今お話しいただきました総務省の評価につきましては、平成九年の特殊法人の財務諸表等の作成及び公開の推進に関する法律が成立されまして、特殊法人に関する調査がスタートし、そして今の調査も行われたということでございまして、今のその調査の勧告どおり進めたというようなことではありましたけれども、また、それとともに平成十三年の十二月には閣議決定されました特殊法人等の整理合理化計画においても、事業の効率化の一環として講ずべき措置としては、公正確保と両立しつつ競争入札の範囲を大幅に拡大するとともに、子会社及び関係会社に対する委託費等を削減するというふうにされておりまして、また平成十七年の十二月に閣議決定されました行政改革の重要方針においては、競争性のある契約のうち競馬の公正・中立性の確保上支障のない契約については、そのすべての契約を二十二年度までのできるだけ早い時期に競争入札に移行させるというふうにされているわけでございます。 つまり、総務省からの勧告だけではなく、今申し上げました特殊法人等の整理合理化計画、そして行政改革の重要方針にも講ずべき措置が示されておりまして、これによってできるだけ早く、そしてできるだけ多く競争入札に移行させる必要があったということでございます。 会計検査の結果、日本中央競馬会における契約全体に占める随意契約の金額の割合は、平成十六年六月に農水省が特殊法人等改革推進本部参与会議へ報告した特殊法人等の整理合理化計画の措置状況についてによりますと、十二年度事業年度においては七四%であったとされています。 検査院で検査したところ、これ予定価格を二百五十万円以上の契約についてということでしたけれども、ですので、一言で言えばちょっと調査対象とした契約の範囲は異なるということではありますけれども、十八年度については七九・九%になっているということでございますので、整理合理化計画の期限とされていた十七年度末までのこの競争契約の大幅な拡大がなさったとは認められないというような指摘がされているわけでございます。 そこで、会計検査院にお尋ねしたいと思います。 こういう内容もございますが、まずはJRAに対して役務契約の実施における契約事務の適正化を求めた背景と、そしてまた随契理由の妥当性について適切と認められない事態と判断したその内容についてお答えいただきたいと思います。
○説明員(鵜飼誠君) お答え申し上げます。 会計検査院は、日本中央競馬会に対しまして、十九年十月に役務契約における契約事務の適正化について、会計検査院法第三十四条の規定により是正改善の処置を求めたところでありまして、その概要は以下のとおりでございます。 日本中央競馬会の役務契約について検査しましたところ、ウインズ周辺の交通警備業務などを随意契約としておりますが、これらについては競争契約へ移行することとしても競馬の公正を確保する上で特段の支障はなく、競争契約への移行が可能であると認められました。 また、競馬場内の開催警備業務などについては、業務全体を一体として随意契約としておりますが、競争契約を実施した場合に公正確保上支障が生じる業務と特段の支障がない業務とを区分するなどにより、随意契約としていた業務のうち競馬の公正確保上支障がない業務を競争契約へ移行することは可能であると認められました。 したがいまして、日本中央競馬会においては、子会社等と締結している契約も含め、随意契約としているもののうち競馬の公正確保上特段の支障がないと認められる業務については競争契約に移行し、また、それ以外のものについては今後随意契約を競争契約に移行した場合の競馬の公正確保上の支障の有無や対応策を検討し、支障がないものについて競争契約への移行の時期や手順を明確にする要があるとして是正改善の処置を求めたものでございます。 以上です。
○金子恵美君 今御説明ございましたけれども、競馬の公正確保上特段の支障もなく競争契約へ移行することが可能であると認められるものの件数は百四十一件、そしてその金額は七十六億四千四百九十六万円、そして公正確保上支障が生じる業務と特段の支障がない業務とに区分するなどにより業務の一部を競争契約に移行できると認められるものが契約件数三十八件、そして契約金額八十九億三千十三万円という内容でよろしいでしょうか。
○説明員(鵜飼誠君) 検査報告に掲記のとおりでございます。
○金子恵美君 その中で特に警備に関する内容が多いというようなことでもあったかと思いますけれども、特に公正確保上特段の支障もないというような内容については警備業務が契約件数八十五件あるということでございます。四十二億七千四百八万余円に相当するということでございます。 ここでJRAの理事長にお伺いいたしますけれども、この公正確保上特段の支障もないと認められるこの警備業務八十五件に関してでございますけれども、なぜ随契で行ってきたのかということをまずお聞かせいただきたい。
○参考人(土川健之君) 会計検査院の方からお話ありましたように、昨年の十九年十月に是正改善の処置要求を受けたところでございまして、私どもとしては真摯に受け止めておるところでございます。 競馬を施行するにおきましては、不特定多数のファン、お客様を案内するわけでございますが、中央競馬を安定的に実施していくためには、競走の公正確保を通じたお客様からの信頼と、もう一点、お客様に快適に過ごしていただけるような秩序維持の確保が第一と考えておる次第でございます。 私どもは、このような点に配慮しながら公正確保上の支障の有無等について検討を行い、会計検査院の方から指摘ありました、今、警備部門だけじゃなくて、競馬場の周辺清掃業務あるいはスタンドファンエリアの清掃業務、あるいはウインズ、場外発売所の交通整理業務等がございます。そういう施設、業務の状況を踏まえて新たに競争契約に今現在移行しているところでございまして、今後ともこの随意契約の見直しに向けて努めてまいる所存でございます。
○金子恵美君 今回の会計検査院からの指摘は、特に随契理由の妥当性について認められないというような内容でございましたので、その辺のところをもう少し詳しくお知らせいただきたいというふうに思うんですけれども、専門的又は高度な知識、知見、技術を有するというような理由で随契、警備業務九十四件ありました。この内容、専門的な知識あるいは高度な知識、知見、技術、これはどういう内容になりますでしょうか。
○参考人(土川健之君) 何度も先ほど言いましたように、競馬を行う場合に、競馬施行に関しての公正確保と、もう一点、お客様に対する秩序維持というのがございます。そういう場合に、競馬を行う場合には何が起こるか分からぬというのが現状でございまして、それをいかに前もって予備的に、そういうものが起こったときにどういうふうに対処するかということが大事でございます。 そういう意味では、今、警備部門の特殊性ということにつきましては、そういういろんな部門に対して検討といいますか、そういうものを持ち合わせたものでないとなかなか騒擾が起きたときにすぐに鎮圧できないとかいろんなこともございますので、そこが少し検査の内容で違うところがあると思いますが。
○金子恵美君 そうしますと、その件につきましては研修を行う、あるいはマニュアルを作成してあるというような理解でいいでしょうか。
○参考人(土川健之君) マニュアルは現在、今作ってあります。 ただ、それぞれの場所によって、地域によっても同じような状況ではないので、そこは、といいますのは、競馬場が十か所ありますけれども、ウインズも四十何か所あるわけで、それぞれの地理的なものもございますので、それのマニュアルを全部統一的というわけにはいかないというふうに考えております。
○金子恵美君 やはり日本中央競馬会として統一したマニュアルによりまして、そしてお客様への対応も含め、そしていろんなトラブルに対する対応も含め、きちんと対処できるような体制を取らなくてはいけないのではないかと思います。是非その辺の取組はしっかりしていただき、そしてまたそれをすることによって恐らく、必ずしも随契ではなくても、そのマニュアルに沿って警備の方も動くことができるというようなことから、特に競争契約で雇用された方々でも十分対応できるのではないかなというふうに思いますけれども、これは私の意見といいますか、是非そういう対応をしていただきたいと思いますけれども、恐らく会計検査院もそういうことでこれはもちろん上げてきているわけですので、そこをきちんと精査していただきたいというふうにお願いをしていきたいと思います。 そしてまた、私もJRAのホームページを見させていただきまして、随意契約の見直し計画があるということも承知しております。これを見ましたらば、平成二十年四月付けで出されていました。二十年に出されています、今年になってから。ということであれば、平成十九年十月三十日付けで会計検査院からJRAの理事長あてにこの「役務契約の実施における契約事務の適正化について」ということでの是正改善の処置があったわけでございますので、その後作成したというわけですね。これ、会計検査院の要求ということ、これは反映されている内容になっておりますか。
○参考人(土川健之君) 会計検査院の改善要求の取扱いについてはそれに沿ったものだと思います。 一点だけ申し上げますと、JRAの契約につきましては、平成十七年の十二月、先ほどお話がありましたように、閣議決定によりまして行政改革の重要方針がございます。その中で、競争性のある契約のうち競馬の公正・中立性に支障のない契約については、そのすべての契約を平成二十二年までにできる限り早い時期に競争入札の移行をするとされておりまして、これを踏まえまして、現在競争契約への移行を図ってきたところでございます。 その中で、今回、会計検査院の改善処置要求の取扱いについても、既に平成十九年には先ほど言いました競馬場の周辺清掃業務あるいは交通整理業務を、また本年に入りましては競馬場のスタンドの清掃業務、ウインズの交通整理業務を新たに随意契約から競争契約に移行としておりますので、今の会計検査院からの指摘に沿った形になっていようかと思います。
○金子恵美君 それでは、会計検査院にお尋ねいたしますけれども、今後この案件についてどのように対処されるということになりますでしょうか。
○説明員(鵜飼誠君) お答えいたします。 会計検査院は、会計検査院法第三十四条の規定により意見を表示し又は処置を要求した事項につきましては、会計検査院法第二十九条の規定によりまして、その結果について検査報告に掲記することとしております。したがいまして、十九年十月に日本中央競馬会に対して会計検査院法第三十四条の規定により是正改善の処置を求めました「役務契約の実施における契約事務の適正化について」に関しましては、本年に取りまとめを予定しております平成十九年度決算検査報告に日本中央競馬会が本年にとった処置の状況について掲記することとしておりまして、現在、日本中央競馬会におけるその後の検討の状況について説明を聴取し、その検討内容が本院が求めた是正改善の措置に沿ったものとなっているかなどについて検査しているところでございます。そして、本院が求めた処置が完結していないと認められた場合には、処置が完結したと認められるまで検査を継続し、その状況を毎年度の検査報告に掲記することとなります。 以上です。
○金子恵美君 ありがとうございました。 完結されるまで毎年検査報告の対象となっていくというようなことでございますので、まずは農水大臣にお伺いさせていただきます。 国の、監督する立場としてこれからどのように指示を出していくか、お知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) これまでも閣議決定の着実な実行を日本中央競馬会に求めてきたところでありますけれども、ただいまお話ございましたように、先般会計検査院から御指摘を受けたわけでありまして、そのことをしっかり踏まえまして的確な履行を指導してまいりたいと思います。その意味では、引き続き閣議決定の的確な実行を強く求めてまいりたいと思っております。
○金子恵美君 最後になりますけれども、理事長から今までしっかりと取り組んでいくような旨お聞かせはいただいておりますけれども、更にいかがでしょうか。
○参考人(土川健之君) 何度も申しますが、指摘された事項あるいは行政改革の中で言われている事項について着実に進めてまいりたいと、そのように思います。
○金子恵美君 是非前向きに取り組んでいただきたいというふうに思っております。 競馬の健全な発展を図り、そして馬の改良増殖その他畜産振興に寄与するという事業目的をお持ちでございます。さらには、競馬の開催により国家財政にも寄与するというような大きな目的を持っているJRAには、是非無駄遣いをしっかりとなくしていただき、一層の効率化を図っていただきたいというふうにお願いを申し上げまして、この件については終わりたいと思います。理事長、ありがとうございました。 次に、時間が少し迫ってまいりましたけれども、国有林野事業の特別会計の経営状況と今後の見直しということで御質問をさせていただきたいというふうに思います。 この件に関しましては、一言で言えば、平成九年までに国有林野事業において約三兆八千八百七十五億円までに膨れ上がった累積債務をどのように処置していくかというようなことではないかと思います。 平成十八年度末においては、一般会計に帰属した分の債務の処理状況、当初の平成十年度末の国債発行残高が二兆八千四百四十億円であったのが二兆七千二百七十四億円と、平成十一年度から平成十八年度末までに千百六十九億円減少しております。一方、国有林野事業勘定において負担した債務の処理状況、これは平成十八年度末で一兆四百五十四億円であります。平成十年度と同額の債務残高となっております。減っておりません。 利子の総額、利子は一般会計からこの国有林野事業特別会計に繰入れがなされていたということでございまして、この資料に、お手元に資料をお配りしてありますでしょうか。国有林野事業の特別会計へ一般会計より受入れをしている国有林野事業で承継した債務に係る利子額の推移ということで、これで実に八年間で合計千九百八十五億円というような内容になっております。 そこで、お伺いをしたいと思いますけれども、この特別会計では、平成十八年度末において単年度で損失金三百三十一億七千二百万円、そして繰越損失金三千百二十八億六千九万円。固定負債と短期借入金の合計額は一兆二千七百九十五億七百万円となっています。一言で言えば、債務処理は進んでいないという現状になっておりまして、このような繰越損失金が増加しているということが明らかになっている中、このことについてどのような御認識を持っているか、そしてまた現在までの取組状況といいますか、この件についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井出道雄君) 国有林野事業につきましては、平成十年の抜本的改革によりまして、一般会計からの利子補給により債務の累増を招かないという形の中で経費の節減等によりまして支出の削減に努力をしてまいりました。その結果、平成十六年度には新規借入金をゼロとしまして収支均衡が図られたところでございますが、それ以降、新規借入金体質からは脱却をいたしましたけれども、木材販売収入の確保や経費の節減などに努める中、残念ながら木材価格が低迷するなど厳しい状況にありまして、債務残高の縮減には至っていないところでございます。
○金子恵美君 今御答弁の中でありました、木材の価格は安定していない、特に特別会計の方は資産処分あるいは林産物収入等の剰余金でこの負債というものを償還していくというようなことではありますけれども、大変困難な状況であるというような御答弁をちょうだいいたしました。特に、木材は最近一年間は本当に穏やかな下落傾向、そしてまた林野等の売払いも自治体の赤字が続いて、期待は本当に薄い状況でございます。ですので、こう考えると、特に長期借入金一兆円に対しての林産物の収入等、これも金額は小さ過ぎて、これを元にして返済していくというのは大変難しい状況になっております。 平成六十年までに確実に償還できるという見通しを持っているのかどうか伺います。
○政府参考人(井出道雄君) 国有林野事業の今後についてでございますが、国有林野、一般の民有林もそうでありますけれども、今人工林資源はかなり増大をしつつあります。この成熟しつつある人工林資源を中心としまして、今後収穫量は増大すると見込まれます。また、その中で間伐の積極的な推進や国産材の需要拡大を図って収入の確保に努めていくことといたしているところであります。 また、国有林におきましては、率先しまして高性能林業機械を活用した列状間伐などの高能率な間伐作業システムの導入をいたしましたり、そういうことも含め、事業の効率的な執行によりまして更なる経費の節減や人件費の縮減等のコスト縮減を図っていくことといたしております。 こういった収支両面にわたる努力を尽くしまして、平成六十年度までに債務の返済に努めてまいる考えでございます。
○金子恵美君 行政改革推進法により、特別会計において経理されている事務事業の一部を独立行政法人に移管した上で、一般会計に統合するということを平成二十二年度までに検討するというような内容もあります。 我々は、緑資源機構の廃止の法案、この審議のときにも、これは独立行政法人を新しくつくることよりも一般会計で賄っていくということがいいのではないかということを指摘させていただいておりました。そしてまた、その緑資源機構廃止法の附帯決議にも、やはり国の一般会計で管理運営を行うべきであるというような内容を盛り込ませていただいておりました。 実際にこの国有林野事業特別会計は一般会計からの受入れの増加があるわけでございまして、今現在はもう四割が一般会計からの繰入れということになってございます。一言で言えば、特別会計の体を成していないというような状況であると。そしてまた、一兆円の債務を抱えたまま独立行政法人をつくっても、どうやってこの運営が進められていくのかというような問題もあるわけでございます。 こういった中、行革が進められている中、国有林野事業特別会計に帰属する債務を国有林野の公益的機能の発揮に支障を及ぼすことなく着実に処理するために、その取組については幅広い視点で検討すべきだろうと思います。御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(若林正俊君) 国有林野特別会計につきましては、委員が御指摘になりましたように、一昨年六月に制定をされました行政改革推進法におきまして、その事務事業の一部を独立行政法人に移管した上で、一般会計に統合することについて検討することとされているわけであります。 このため、これまで国有林野事業として実施してきた事業のうち、人工林の整備、木材の販売などの業務を独立行政法人に移行するとともに、国有財産としての国有林野の管理、保全、治山事業等については国が行うとの基本的な考え方に沿って、今後とも国土の保全、水源の涵養など、公益的機能の維持増進を旨として国有林野の管理運営が適切に行われるように、効率的に行われますように検討をしているところでございますが、このような中で、委員がおっしゃられました先般の緑資源機構の廃止法案の際の論議にもございました、それらの論議も踏まえまして、この債務の処理に関しましても幅広い視点から慎重に検討していく考え方であります。
○金子恵美君 是非慎重な幅広い検討をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○風間直樹君 今日は甘利経産大臣と初顔合わせさせていただきます。よろしくお願いいたします。 経産省が行っております実験と、それから地震発生の相関関係について今日はお尋ねをさせていただきます。 まず、事実の確認をいたします。 経産省は、現在、二酸化炭素の地中貯留実験、これは英語でカーボンダイオキサイド・キャプチャー・アンド・ストレージと、こういうふうに呼ばれていますので、略称CCSと言われておりますから、この後CCSと言わせていただきますが、このCCS実験を過去五年間、新潟県の長岡市内で行われました。正確には二〇〇三年の七月七日から二〇〇七年の一月十一日まで、長岡市にあります帝国石油の南長岡鉱山、ここはガス田でありますが、この岩野原基地と呼ばれる場所で、地下千百メートルの帯水層と言われる水分を含んだ砂岩層に約一万四百トンのCO2を五年間で注入したと、こういうことでございます。 もう一方の事実でありますが、二〇〇四年の十月二十三日、中越地震が起きました。そしてまた、二〇〇七年の七月十六日、今度は中越沖地震が発生しました。両方とも相当の震度であったわけでございます。 まず、皆様には、お手元に配付しました資料の二ページ目を御覧いただきたいと思いますが、二ページ目の下の段に、この岩野原基地で経産省が行った委託実験ですが、このイメージ図、概念図を載せております。千百メートルの地下深度に最大圧力十九メガパスカル、これは非常に高圧なんですね、でCO2を注入すると。この注入をする上の部分には不透水層と言われる層がありますが、これは水分等を通さないと思われる岩盤のようなキャップロックであります。これはCO2の排出抑制、地球温暖化抑制のために排出抑制をする、そのための一環として世界的に注目されている技術、これがCCSでありまして、その実証実験を経産省は新潟県の長岡市内で過去五年やったと、こういうことです。 この帯水層と呼ばれる層にCO2を注入する理由ですが、要は、非常に高圧で一定の温度を気体ないし液体に対して掛けますと気体だか液体だか分からないような状態になる、これを超臨界と言っているそうでありまして、この超臨界状態になった炭酸ガス、CO2を水を含んだ地層に目掛けて注入すると。そこの水分にCO2を吸収させることによって地下に閉じ込めると。簡単に言うとこういうことであります。 私も新潟県の住民でございますが、当時はこの地震を、私もまず中越地震は地元で体験いたしました。大変な揺れでした。中越沖地震の際には我々ちょうど選挙中でございまして、私も新潟県にはいなかったんですが、大変な被害を被ったわけであります。しかし、まさかその経産省のやっている委託実験がこれと何らかのかかわりがあるだろうという可能性には当然考えが及ばなかったわけです。 一方、これまで日本を含む世界各地で研究された様々な実例を紹介をさせていただきます。 お手元の配付資料のまずは三ページ目を御覧いただきたいんですが、アメリカのオハイオ州というところにバッテル研究所というところがございます。この研究所がアメリカのエネルギー省から委託、補助金を受けて研究を行っています。すなわち、水を地中に注入した場合、地震を誘発する可能性について調べてくださいと、それを受けて行った調査なんですが、そこに結論がございます。 地層を選べばCO2地中貯留は可能であろうと。ただし、過去に地震が起きたところでは、地震が起きる、誘発する可能性は極めて高い。特に、超臨界の液体炭酸ガス、CO2ですね、これを注入する場合、中越のような場合、地震を誘発するかもしれないと。こういう報告書をまとめているわけであります。 同時に、その下にあります英文の表ですが、これは、米国内で何らかの液体、水ですとかあるいは廃液、こういったものを地中に埋めた場合に地震が起こったという記録が存在するもののリストです。一番左にありますのが地名と州名。それからその右側にタイプとありますのが、どういった目的で何を入れたか。その右側が、地下、深さ何メートルの場所に入れたか。そして、その右側が、MPaとありますが、これはどれだけの高圧メガパスカルでその液体を注入したか。そして、一番右側がこれによって誘発された地震のマグニチュード。こういった表であります。 つまり、米国におきましては、既に相当の認識で水を注入した場合に地震を誘発する可能性がある、リスクがあると、こういう認識が持たれているわけであります。 続いて、日本ではどうかといいますと、配付資料の四ページ目、最後のページでありますが、二〇〇二年、地学雑誌でありますジャーナル・オブ・ジオグラフィーというものに日本の研究者による報告が載っております。これは極めて注目するべき論文だと思いますので研究者のお名前を読み上げさせていただきますが、まず京大防災研究所地震予知研究センターの西上欽也さん、水野高志さん、加納靖之さん、名古屋大学大学院理学研究科地震火山観測研究センターの田所敬一さん、東京大学地震研究所の永井悟さん、そして金沢大学大学院自然科学研究科の平松良浩さん。この方々がまとめた研究の内容というのは、本当に水を注入すると地震が起きるのかと、その実証実験を行ったということであります。 実証実験の場所、この研究の対象として彼らが掲載しているのは三か所です。まず、日本の淡路島の北部にあります野島断層、これは阪神大震災で生じた断層であります。それから、長野県の松代市、ここでは一九七〇年の一月から二月にかけてこの実験が行われています。最後に、ドイツのKTB、これはプロジェクト名でありますが、九四年、行われております。ここを御覧いただければ分かりますように、いずれも一定の量の水を一定の深度に注入した場合、その後四、五日あるいは六、七日、さらにはその後すぐに地震が発生していると。こういう詳細な研究報告を二〇〇二年にジャーナル・オブ・ジオグラフィーに掲載をされているわけでございます。 注目すべきは、多くの研究に共通をしているんですが、この水ないしは液体を注入した地点からおおむね半径二十キロ付近で地震が発生していると、こういう報告が大変多く上がっているところでございます。 皆様には配付資料の一ページ目を御覧いただきたいんですが、これはさきの中越地震と中越沖地震の位置関係を記したものですが、下の図です。真ん中にあるマルが長岡市の岩野原基地、地中貯留の地点であります。二つの地震の震央をバツ印で書いてありますが、これは、ちょうど半径二十キロの直線で円を引きますと、まさにこの二つの震央がそこに符合すると。つまり、両地震ともこのCO2の地中貯留地点から二十キロの場所で起きていると、こういうことが判明をしております。 さて、このように様々な研究例あるいは地震の発生例を見てまいりますと、どうやら地中に何らかの液体を注入した場合、地震発生のリスクをこれは覚悟しなければならないようだという点に気付くわけでありますが、そこでお尋ねをいたします。岩野原でのCCS実証実験に際して、経産省、そしてこの実験を経産省から委託して行った財団法人地球環境産業技術研究機構、略してRITEと呼ばれておりますが、このRITEは地震発生の可能性を調査したのかどうか、また、したとしたら、その報告書はあるのかどうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(石田徹君) ただいまのCCSの実証試験についてのお尋ねでございます。 このCCSそのものを若干補足させていただきますと、先ほど先生も御指摘のように、地球温暖化対策の重要なオプションの一つとして、有望な技術として、私どもその実用化を目指して実証研究を行っているところでございます。今お尋ねの財団法人地球環境産業技術研究機構、これはRITEと言っております、これを通じまして、新潟県長岡市岩野原におきまして、約一万トンの二酸化炭素の貯留実験とそのモニタリングを行ったということは先生御指摘のとおりでございます。 この実証試験の実施に当たりまして、平成十二年度から十三年度にかけて、このRITEにおきまして、地震の専門家を含む専門家による委員会を設置いたしまして、事業計画の内容を検討いたしております。その際、二酸化炭素圧入予定地域の近傍で過去に行われました石油、天然ガス開発の坑井掘削の結果得られた地質構造に係るデータに基づきます検討でありますとか、あるいは、これは震探調査と言っておりますけれども、弾性波を地中に送って、その反射を計測することによって地中を言わば可視化するというこの震探調査のデータ、結果などを用いて地質構造やあるいは断層の有無に関する検討を行ったものと承知しております。この結果、圧入された二酸化炭素が広がると予想されました範囲内に断層がないことを確認をし、地層内での圧入された二酸化炭素の移動が断層に影響を及ぼす可能性がないことを当時確認をしたというふうに聞いております。 今お尋ねの報告書でございますけれども、特にこのRITEにおきまして御指摘の地震誘発の可能性について特に取りまとめた報告書というものはございませんけれども、今申し上げたようなことにつきましては、当時の検討に参加した地震の専門家から検討の経緯を直接聴取し、確認をしたものでございます。
○風間直樹君 この実証実験、これだけ研究論文が世界各地で出ているわけでありますので、十分目を通すことは可能だと思います。それに目を通せば、液体あるいは水、これを地中に注入することが何らかの地震誘発のリスクがあるということは分かるわけでありますので、CO2を入れたときにそれが注入孔からどれくらいの場所まで拡散するか、これは調査をされたということでありますが、ではCO2に押し出された水の移動、この点については事前にウオッチされたのか、調査されたのか、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 今お尋ねの点、直接につきましては私、手元にデータがございませんのでお答えいたしかねますけれども、当時、この岩野原につきましては、二酸化炭素圧入地点における圧力変化の予想値から誘発地震が発生する可能性は低いというふうに考えていたということを聞いております。
○風間直樹君 これは、これだけ研究論文が出ているにもかかわらず、その可能性を考慮せずに実験を行っていると、これは極めて大きな問題だと思うわけです。その結果、新潟県では二回の大地震が起きたわけですよ。それで家屋敷を失った方もたくさんいらっしゃる、命を落とした方もいらっしゃる。そういうリスクに対して事前の調査をせずにこの実証実験を結果として行ったということでよろしいんですか。
○政府参考人(石田徹君) 先ほど申し上げましたように、そういう可能性は低いということで考えていたわけですけれども、まさに慎重を期するという観点から、二酸化炭素の広がる範囲内に断層がないということをいろいろなデータを使って確認をしたということでございます。
○風間直樹君 CO2にとどまらず、やはりそれによって押し出された水がどの程度の範囲まで移動する可能性があるのか、その部分についても当然事前の調査をすべきだと思いますし、それをしたのかどうか、後日報告をいただきたいと思います。 大臣、現実に二回の地震が起きております。これは、やはりこの時点で少なくとも岩野原CCSと地震との因果関係の調査を行うべきだと思うんですね。なぜかといいますと、大臣、所管でありますから御承知のように、今年度経産省が再度この実験の費用を計上している。そして、今後数年間掛けて今度は全国でこの実験を展開するという予定を持っていらっしゃる。もしかすると、全国展開したときに様々な場所で地震を誘発するかもしれない、こういうおそれから私は今日質問しております。大臣、この調査行うべきだと思いますが、岩野原CCSの地震との因果関係、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 岩野原で、財団法人地球環境産業技術研究機構、いわゆるRITEでありますけれども、このRITEによりまして二酸化炭素を圧入をされた地層と中越地震及び中越沖地震の震源が位置する地層との間には、この二つの間には連続性がなくて、政府としては、二酸化炭素圧入による影響がこれらの地震の震源に及んだというふうには考えておらないわけであります。 RITEでは、念のために、本年に入りまして、財団法人地震予知総合研究振興会に委託をしまして、岩野原の二酸化炭素圧入地点に設置をしました地震計のデータについて詳細な調査分析を行いました。この結果でありますが、二酸化炭素の圧入前とそれから圧入開始から中越地震が発生するまでの間を比較をしまして、微小な地震の発生回数等に急激な変化がなかったことが確認されているわけでありまして、今後、分析データの範囲を中越地震発生以降にも広げて同様の調査分析を行うというふうに承知をいたしております。
○風間直樹君 大臣、これは従来の地震学説では説明のできない、現時点では、現象なんです。ただし、米国でも日本でも複数の学者の皆さんが様々な調査をされて、注水をしたときには地震を誘発するリスクが非常にあるという研究論文を複数まとめていらっしゃるんです。にもかかわらず、大臣が岩野原CCSと二回の新潟県内の地震との因果関係を調査しないとおっしゃるんであれば、これは将来、私は甘利大臣の政治責任が問われる可能性も出てくると思うんですよ。 後ほど申しますが、さきに言いましたように、国内に展開する、今後。同時に、先日胡錦濤さんが中国からお見えになったときに、福田総理との間で中国の大慶油田にこの技術を導入するという合意をされているんですね。そうすると、大慶油田にCO2を入れたときに中国で大地震を誘発する可能性すら出てくるわけです。 ですから、やはり私はこの時点で、未知の領域ですから、繰り返しますが、やはり予断にとらわれず、岩野原CCSと二度の新潟県での地震との因果関係を調査していただくべきだと思いますが、大臣、いま一度御答弁お願いいたします。
○国務大臣(甘利明君) 今申し上げましたように、念のために本年に入りまして地震予知総合研究振興会に委託をしてこの岩野原の二酸化炭素圧入地点での計測データ分析、調査分析を行ったわけであります。その結果、因果関係がないということを類推するような調査結果が出ているわけであります。 今後、この分析データの範囲を、申し上げましたように、中越地震発生以降にも広げて同様の調査分析を行うということでございます。
○風間直樹君 それでは、その報告書を決算委員会に御提出をお願いしたいと思います。 委員長、お願いいたします。
○委員長(小川敏夫君) ただいまの申出につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○風間直樹君 先日、経産省から話を伺いました際に、私は去年の十月三十一日に災害対策特別委員会でこの質問を初めて行ったんですが、それを受けて経産省の方が地震の専門家に私が述べた内容についてヒアリングを行ったと。ヒアリングを行った専門家として四名の方のお名前をちょうだいしたんですが、東大名誉教授、中央防災会議の阿部勝征さん、東北大学名誉教授、地震予知連絡会会長の大竹政和さん、東京大学地震研究所教授、地震学会会長の島崎邦彦さん、そして独立行政法人産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門主幹研究員の楠瀬勤一郎さん、こういう方々のお名前をちょうだいいたしました。しかし、繰り返しますが、これはあくまでも未知の領域でありますので、地震学の権威の皆さんといえども、まだ学説的には立証されていないが、何が起きているかそこでは分からないと、こういうことだろうと私は理解しております。 そこで、大臣、この岩野原CCSと新潟県の二つの地震の因果関係を否定されましたが、であれば、少なくともこのバッテル研究所の報告書の作成者、それから先ほど御紹介いたしましたジャーナル・オブ・ジオグラフィーの論文執筆者、日本人の研究者の皆さん、こうした方々に経産省としてヒアリングを行われるべきではないか、それらの方々の所見も参考にし、踏まえた上で今後の実験を展開するべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) RITEが岩野原で二酸化炭素を圧入した地層と中越地震及び中越沖地震の震源が位置する地層との間に連続性がないということは申し上げましたけれども、二酸化炭素圧入による影響がこれらの地震の震源に及んだというふうには考えることができないと申し上げたわけであります。 一方で、流体の地下注入による誘発地震の発生については幾つかの報告がございます。今御指摘のバッテル研究所の報告書は、地震と流体の圧入には関係がある可能性はあるけれども、お話にもありましたとおり、適切なサイト選定、それからモニタリング等を通じて地震を防止することが可能であるとするものであるというふうにもこの報告がなされているわけであります。 そこで、バッテル研究所からの研究者から意見を聞くことについてでありますが、それにつきましては必要に応じて検討していきたいというふうに考えております。
○風間直樹君 大臣、海外でもこうした実証実験、プロジェクト、行われております。経産省からいただいた資料の中でも、ノルウェー、カナダ、あるいはアルジェリア、オーストラリアと、CO2を地中に注入する実験を行っていると。 ただ、この岩野原で経産省、RITEが行った実験と根本的に違う点が一つあるんですね。それは、CO2を注入する際の圧力、そしてCO2をどういう状態で注入するか、その状態、この二つなんです。これらの海外の例では、天然ガス随伴と言われるものなんですけれども、CO2を低圧で注入している。ところが、この岩野原の場合は、十九メガパスカルという大変高圧で超臨界の炭酸ガスを注入すると。これは、専門家に言わせると、この二つは全く異次元だと、こういうふうに言われているわけです。 私は、まだ科学的に立証されていない部分だけに、やはり慎重に専門家の意見を幅広く聞かれるべきだと考えるわけでありまして、日本では静岡理工科大学の山本寛さんがこの点非常に詳しく研究されております。山本寛さんへのヒアリングもさきの研究報告者のヒアリングと併せて要請をさせていただきます。 さて、過去五年間、二〇〇三年から二〇〇七年までRITEが行ったこの実証実験、費用は二十六億円でございました。今年度予算で経産省、再度この費用を計上されていますが、このCCS実証実験に係る部分、幾らでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 二酸化炭素の地中貯留に係ります平成二十年度予算に関しましては、二酸化炭素地中貯留技術研究開発プロジェクト向けということで、十三億四百八十二万円を予算措置をいたしております。
○風間直樹君 過去五年の実験はRITEに委託をしたわけですが、今度行う実験は、事業主体の公募、どんなふうに今進んでいますでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) 平成二十年度のこの地中貯留技術研究開発プロジェクトにおきましては、二酸化炭素回収・貯留の実用化のために実証試験の適地の選定に向けて地質データの評価、分析あるいはそのシステム全体のコスト分析等を行う調査研究事業を予定をいたしております。 この調査研究事業につきましては、現在、事業の公募に向けた公募要領等について精査、検討しているところでございまして、この作業が完了した段階で経済産業省のホームページ等を利用して事業の公募を開始する予定というふうにしております。
○風間直樹君 これ、今年度からの実験の再開始、非常に注目度が高いんです。 まず新潟県では、恐らくほとんどの自治体がしり込みをするだろうと思います。もっと言いますと、もうほとんど反対、うちでは引き受けたくないと、こういう状況なんですね。 この新潟県内での実験、これはもう困難になったと私は考えているんですが、そうした認識でよろしいかどうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(石田徹君) まさにそれはこれからいろいろな要素を検討して、調査先の選定をしていくことになろうかと思います。 もとより、地元の自治体の御理解を得ながら進めていくということは、これは当然のことと考えております。
○風間直樹君 今日、この委員会にも新潟県選出の議員が三人いらっしゃるんですね。私は全国比例ですが、塚田一郎先生、それから近藤正道先生と。塚田先生はまさにこの中越沖地震のときが地元で選挙運動をされていらっしゃいますので、直撃をされて、大変な経験をされたわけであります。近藤先生は去年は改選期ではありませんでしたから、ただ、恐らく地元でこの地震を経験されたんだろうと思います。 今年からまた再度実証実験を開始すると。そうしますと、一体全国のどこでやるのかということが大きな関心事になってくるわけです。加えて、過去五年間、新潟県で埋めたのは一万四百トンのCO2。今度はその十倍の十万トンを埋めるという話なんですね。十万トンを埋めると、当然地震誘発のリスクもそれに伴って私は大きくなるだろうと、こういうふうに思います。 そこで、二つのお尋ねをいたしますが、この帯水層と呼ばれる水分を多く含んだ層をたくさん有している地域、これが一つの候補になるというふうに思うわけですが、それがどこにたくさんあるかという質問が一つ。それからもう一つ、全国貯留層賦存量調査という調査をこの実証実験の中でされていますが、この貯留候補地点としてどちらの都道府県あるいはどちらの海域が現時点で有望と考えられているのか。その二点をお尋ねいたします。
○政府参考人(石田徹君) 我が国におきまして二酸化炭素の地中貯留に用いることが適していると考えられるいわゆる帯水層の分布でございますが、我が国の沿岸部及び一部の内陸部に広く分布をいたしております。 財団法人地球環境産業技術研究機構が平成十二年度から昨年度までこの地中貯留技術研究開発プロジェクトの中で調査研究してまいりました全国貯留層賦存量調査におきましては、我が国周辺に約一千五百億トンの貯留ポテンシャルがあるとの結果が出ております。 その中で、特に貯留に適する地層構造と考えられ、かつ何らかの調査によって既にボーリングによる地質データが存在する地層における貯留可能量は、約五十二億トンというふうに試算をされております。 この五十二億トンの貯留可能量の分布を大まかに見ますと、例えば北海道で六・二億トン、秋田で五・三億トン、福島で十三・三億トン、新潟が十七・一億トン、沖縄が四・三億トン、その他五・八億トンというようなことになっているわけでございます。
○風間直樹君 今私の手元に、このRITEがまとめた報告書がございます。二酸化炭素地中貯留技術研究開発中間評価資料という報告書です。これはA4の資料で相当の枚数があるんですが、八十四ページありますけれども、この資料をつぶさに見ておりますと、実は非常に詳しく出ているんですね、どういう地点が有望かという。 今の局長の御答弁にもありましたが、帯水層を多く有する場所として、これ指数で表示をされているんですが、まず北海道の道央地域、指数で三〇五、秋田県四一六、名古屋二五三、南関東二〇一と、これが上位四つの地域であります。賦存量調査の結果としては、海域としては、苫小牧、秋田、新潟、福島。それから、湾としては、大規模な貯留ができると見込まれているのが東京湾、伊勢湾、大阪湾あるいは北部九州。中規模の貯留ができると見込まれているのが福島県の磐城沖から茨城県の鹿島沖にかけての海域、それから大分の別府湾、さらに沖縄本島の東沿岸地域と、こういうふうに載っているわけであります。 私、大変危惧しておりますことは、CO2のこの地中貯留というのは、御案内のとおり、工場から出る、特に発電所ですね、そこから出るCO2を特殊な技術によって回収して、それを埋立て可能な地域まで運んで、そこに地中貯留すると。そこで問題になるのが輸送コストなわけですね。ですから、この報告書の中でも再三述べられているんですが、排出される工場がたくさんある場所からできるだけ近い地中貯留地点が望ましいと。ということで、今申し上げましたように東京湾、伊勢湾、大阪湾、北部九州と、こういう地域が最有力リストとして上ってきているわけであります。 ただ、同時に、輸送コストが大きい、だからこの排出源の近くが望ましいということになりますと、どうしてもこれ大都市圏になるんですよ。東京湾、首都東京を抱えています。伊勢湾、大阪湾、北部九州、みんなそうですね。ですから、今後、新たに今年から再実験を開始するに当たって十万トンを埋めると。こういう首都圏とかそういった都市部を抱えた湾部が有力候補になっているということは、私はよくよく慎重に考える必要があるんだろうと思います。 そこで、最後に大臣にお尋ねをします。さきにも指摘をしましたが、この日中首脳会談におきまして、中国の大慶油田でこのCCSの技術を使ってCO2を油田の中に貯留しようと、こういう合意がなされたわけであります。これは米国のエネルギー省の委託研究にも明らかなように地震を誘発する可能性が多分にあると私は考えておりますが、この中国での貯留に当たって事前に調査を行う必要があるんじゃないでしょうか。最後にこの点もう一回確認して、大臣の御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) フィージビリティースタディーはしっかりやっていきたいというふうに思っております。このCCSに関していろいろな影響を唱えていらっしゃる方、あるいは前向きな研究者も含めて、識者からの聴取はしっかりとしていきたいというふうに思っております。 産油国でもCCS、EOR、つまり炭酸ガスを注入することによって石油の回収の効率を上げるということについては非常な関心を示しておられますし、また、IPCCの報告でも地球温暖化防止の極めて有効な手段と認識をされています。ポテンシャルからいえば地球全体の排出量の八十年分ぐらいを封じ込めるポテンシャルを持っているということで、現状の危機を未然に防いでいく有力な手だてであると。 しかし、御指摘のように危惧する部分があるのであるとするならば、いろいろ研究者からの事情を伺って、我々の有する知見においてはきちんと地層を判断すれば心配ないということでありますけれども、安全性、きちっと把握をしながら進めていきたいというふうに思っております。
○風間直樹君 ありがとうございました。終わります。
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえでございます。大臣、よろしくお願いいたします。 今日はぜんそくの問題を中心に議論したいと思います。特に、東京大気汚染訴訟の和解によって結果としてぜんそく治療に地域間格差が生まれつつあることを懸念する立場から、本来、医療格差の解消は国が音頭を取って省庁横断的に各省庁が協力し合って進めるべきではないかとの主張をしていきたいと思います。 また、四月二十一日に衆議院の決算行政監視委員会における笠議員への質疑応答についても明らかなとおり、この件についてはまだまだ不透明な部分が多くありますので、今日この場での御答弁は再度同じ内容の御返答とならないようくれぐれもお願い申し上げます。 さて、環境省はぜんそくに関しての認識、見解には明快な答えがない、あるいは原因を特定できない状況だと私は思います。もちろん、私たちが生活する環境においては、室内にはほこりとかちりなどのハウスダスト、室外では排気ガスなど目に見えないいろいろな汚れが潜んでいると言えます。また、このぜんそくの発症については、私もいろいろと調査してみましたけれども、経済産業省ではぜんそくと工場などの排気ガスなどとの因果関係に一切触れておられませんし、国土交通省でもぜんそくと自動車等の排出ガスのかかわりを認める公式発言はしておられません。 このように、本来、国民の健康を守るべきである国の機関がそれぞれ存在するにもかかわらず、それぞれの機関が口をそろえて原因は特定できないとする見解で同じような発言をしているのです。これでは国民の生命を守るべき立場の国、政府は余りにも無責任ではないでしょうか。 こうした観点も含めて、ぜんそくの医師を十年来務めていらした大臣にお伺いしたいと思います。 私は、ぜんそくの原因が自動車の排気ガスに含まれるであるとか経済活動で生じる様々なガスなどに起因するものと考えておりますが、環境省など国の見解ではぜんそくの原因は複数あるとしていますが、少なくとも自動車等の排気ガスによるところが大きいのではないかと私は思いますが、大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生お話しになったように、ぜんそくは私は様々な原因で起こるものだろうというふうに思っておりますし、特に遺伝的素因のようなものが大きく影響しているというふうに、私も昭和五十年に医者になってから約十五年ぐらいぜんそくを中心に診ておりましたので、そういうような印象は持っております。 ただ、これ国の認識につきましては改めて申し上げますけれども、昭和三十年代から四十年代には大気汚染レベルの高い地域における気管支ぜんそくを始めとするいわゆる慢性閉塞性肺疾患、COPDと言われますが、それの有症率の増大は主として大気汚染による影響が考え得ると、こういうようなことでございました。 ただ、しかしその後、大気汚染が改善して、昭和六十一年の中央公害対策審議会の答申におきまして、現在の大気汚染の状況下においてはその影響が気管支ぜんそく等の有症率を決定する主たる要因には考えられないと、こういうふうにされたわけでございます。その後に、環境省では三歳児及び六歳児を対象として環境保健サーベイランス調査、これを実施しておりますけれども、大気汚染物質とぜんそくとの関連性に一定の傾向は認められないというような知見を得ておりまして、現在の大気汚染がぜんそくの主たる要因とは考えていないというのが現状でございます。 現実にも様々な患者さんおいでになりますけれども、私は、やはり主たるところは素因であるアレルギー素因と、加えて、一番アレルゲンで陽性率の高いのはハウスダストあるいは杉、ヒノキ等の花粉、こういうようなものがアレルゲンとしては非常に大きいわけでありまして、そういうようなこと等を加えて気道の過敏性、こういうようなものを有している方々がぜんそくになりやすいと、こういうようなことでもありますし、間接的には、例えば家の中でのいわゆるシックハウスのような原因物質、さらには大気汚染というのも増悪因子の一つとしては考え得るんだろうと思いますけれども、直接的な発症に今の段階の大気汚染がかかわるというようなことは一般的ではないだろうというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 それでは大臣は、例えば大都市圏ではぜんそく患者が多く郊外ではぜんそく患者が少ない傾向にあるということを、実際の診療をおやりになって肌で感じたことはないんでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今はもう、地方の場合もそれから大都市の場合もほとんど多分有症率については有意差はないんだろうというふうに思います。ただ、都市部に多いというようなのは様々な原因があって、私は特に心因性のぜんそくを中心に診ていたものですから、例えば運動の量だとか学校で遊ぶ遊び方だとか、そういうようなことの基礎体力だとか、それから室内でゲームだとか何かをやって余り体力が順調に鍛えられていないようなこと、こういうようなことも含めた総合的な部分のライフスタイルに影響するということは多分あるんだろうというふうに思っておりますけれども、大都会の大気、そして地方の空気、こういうようなものの影響だけで、都会と言わば地方、こういうようなことでぜんそくの有症率に差が出ると、こういうようなことは私の経験からはちょっと考えられないなというふうに思います。
○牧山ひろえ君 大臣、では、私が調べたところによりますと、平成十九年の文部科学省の学校保健統計調査でも明らかな数字が出ていますけれども、どうも人口密度が高く自動車が多い地域においてはぜんそくが多いという統計が明らかに出ております。それでもやっぱり全く自動車などの排気ガスとぜんそくは因果関係はないとお思いでしょうか。
○政府参考人(石塚正敏君) ぜんそくの要因としましては、先ほど来大臣の御答弁にございますように、ぜんそくは非特異的な疾患でございますから、遺伝的な素因のほかに、アレルギー素因や喫煙、ダニといったようなアレルゲンですとか大気汚染ももちろんかかわりはあろうかというふうに言われております。 環境省が、三歳児それから六歳児を対象として行っております環境保健サーベイランス調査、この調査の中で、ぜんそくの発症率についてどういう因子が特に強く影響しているのかという統計を取りましたところ、一つには性別、これは男の子であるということ、それから母親の喫煙習慣、本人ないし親のアレルギー疾患の既往歴といったようなものが統計学的には意味のある関連性を示しているということでございます。これらの因子がない場合と比較しまして、これらの因子を有するお子さんについては一・四倍から二倍程度のぜんそくを発症しやすいという結果が示されているところでございます。 なお、先生御指摘のように、都市部と郊外とでどうかというお話でございますけれども、このサーベイランス調査によりまして、大気汚染濃度が高い地域での発病率といったものを統計学的に見てみますと、大気汚染濃度が高いほど発症率が高くなるというような関連性を示すデータは得られておりません。
○牧山ひろえ君 私が見る限りでは、文部科学省の調査ではやはり人口密度が高く自動車が多い地域にぜんそくが多いということなので、これでやっぱり大気汚染とは因果関係がないというふうには言えないと思います。 さて、先日、笠議員が衆議院で東京大気汚染訴訟に関しての質問を行いましたが、大臣も御出席であったと思います。その議論の中で大臣は、時の総理が政治的に決断されたと理解していると御答弁されたと思いますが、その後、笠議員からは、独立行政法人環境再生保全機構の基金から六十億円の予防事業費を費目として東京都に資金が拠出されるのは納得できないという指摘がありましたが、私も全く同じ意見であります。 〔委員長退席、理事神本美恵子君着席〕 いわゆる予防事業には健康相談と健康診査という項目があります。通常、医療機関に行けば、処方せんのお薬などは院外や院内でお支払いしますけれども、それ以外の費用に関してはおおむね健康相談ですとか健康診査として支払われる費用であり、これは一般的に医療費と理解されております。このように、やはり予防と医療との垣根はグレーなゾーンが存在しているように思いますし、明確な判断基準がないのではないかと懸念が残る次第でございます。機構の基金から払った六十億円が医療行為に使われないようどなたが監視するのか、また予防事業として活用した実績をどのように報告するのか不明確です。 私はこの懸念に関して御意見を伺いたいんですけれども、東京で例えばぜんそくに対して健康相談をしたり健康診査をする場合は、これは医療費ではなく予防事業であり、同じことを川崎でもしやった場合はこれを医療費とみなす、そんなことが起きてしまうのではないかというふうに私は心配するんですが、大臣の御意見はいかがでしょうか。
○政府参考人(西尾哲茂君) 今先生からのお尋ねは、公健法によります基金で行います健康相談とか健康診査というものと医療費が混合しないかという点だと思いますが、これは今回の和解におきます東京都への六十億円の拠出ということの以前から、元々公害健康被害補償法におきまして、これは認定患者さんには医療費をお出しする、補償するという制度がございます。それと、一方では、健康被害を予防していくということで基金から予防事業を行うというのがございまして、これは東京都の各区や川崎や大阪やそういうところ、今までの旧指定地域全部そうでございまして、それぞれは別に運用されておりまして、健康相談とか健康診査は公害健康被害補償法によるいわゆる医療費として支払われるものとは別途のものということで川崎市等においても行われていたということでございます。
○牧山ひろえ君 やはり、ぜんそくを持つ患者さんには均等に公平に国が面倒を見るべきだと思いますが、もとより、憲法の第二十五条では、国は、すべての生活部面について、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないと規定しています。ぜんそくの発症原因が問題なのではないと思います。ぜんそくに苦しむ患者の方々やその方々を抱える各自治体への手厚く公平な制度をつくっていくのが国の仕事だと思います。ですから、自治体支援の公平性から、今年度から創設された自立支援型公害予防事業の助成対象を広げるなど一層の取組が必要であると考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(西尾哲茂君) まず、私どもの環境省でございます。大気汚染に起因することでぜんそく等の呼吸器疾患にかかった方々を救済をしていくという使命でございまして、これは公健法に基づきまして、認定患者の方につきましては医療費のほか障害補償的な費用も含めて、これは指定地域、そこで認定された患者の方にひとしく行っております。 それから、公害健康被害基金ということでございます。基金の中には、これは特定の方を対象とするということではございませんが、予防のために、地域に対して相談をするとか、あるいは保健婦さんに回ってもらうとか、あるいはぜんそくの方をプールでリハビリをやるとか、そういうことを地域でやっております。これにつきましても各地域、平等に行っているということだと思っております。 これに加えまして、先ほどから、この公健法でカバーされないぜんそくというのがあるんじゃないかと、こういうことでございます。これにつきましての原因につきましては、今までの議論にありましたように、これが大気汚染の原因なのかどうか、これにつきましては今後とも調査を待たなければならないところでございますけれども、この点につきましては地域地域でいろいろな工夫してなされていると、こういうことではないかと思いますので、これはそれぞれの地域の実情に応じて行われるべきだということでございます。 しかし、さりながら、東京大気汚染訴訟の経過でございましたように、これからも予防をしていくということについてもっと充実していこうということでございますので、自立支援型の事業というものにつきまして本年度から始めることといたしました。その内容につきましては、これは東京以外の川崎その他関係の自治体ともよくよく相談していきまして、この自立支援型事業、これが効果を上げるように運営していきたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 今調査というお話がありましたけれども、環境省は平成十七年度から、自動車やトラックの排出ガスによる呼吸器への影響をそらプロジェクトとして調べておられますけれども、そろそろ中間報告の時期だと思います。学童、幼児、成人の調査、どんなデータでも構いませんので、このそらプロジェクトの中間報告あるいはデータを公表してください。私はこのデータを知りたいがためにあえてゴールデンウイーク前に本日の質問通告をしておりますので、十分な準備期間があったと思いますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(石塚正敏君) 局地的な大気汚染についての調査というお尋ねでございます。 この調査研究につきましては、疫学を始めとする各般の専門家によります意見を踏まえつつ調査事業を実施しているところでございます。 専門家の見解によりますと、この調査というものはまだ調査を継続途上でございます。この調査途中で解析に入るということになりますと、一つには、少ない対象者のデータによって評価をすることとなりまして統計学的な検出力が不足した状態で解析を行うということになってしまいます。また、調査途中の解析結果というものを調査対象者が知った場合、これはいわゆるアナウンス効果とでもいいましょうか、調査への協力率や調査への回答内容というものに偏りを生じるおそれというものがございます。これは統計学的なバイアスと呼んでおりますけれども、こうしたバイアスが掛かることによって、多くの方々に協力いただいておりますこの調査の信頼性というものにも多大な影響が出るという専門家の指摘をいただいているところでございます。 私どももこの幹線道路の大気汚染と呼吸器疾患との厳密について、厳正かつ公正な調査結果というものを得るために、この専門家の意見に従いまして中途での結果の公表を控えているというところでございます。
○牧山ひろえ君 先日、調査には五年間必要だということでお伺いしましたけれども、今もう二年以上たっているということで、今の段階で分かっていることをやっぱり明らかにして、本来この調査は何のためにあるかということを考えていただきたいなと思います。今現にこの調査の結果をもし聞けばぜんそくが進まなくてもいいような方もいらっしゃるでしょうし、またやっぱり知ることによって防げる害は多いと思いますので、なぜかたくなに五年という調査期間を守る必要性があるのか全く私には理解できません。 最後に、私はちょっと大臣にお願いしたいことなんですが、ぜんそくで苦しんでいる全国の方々が、日本全国の中で公平で平等な医療が受けられるということを皆さんの前で、この場でお約束いただきたくお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃるように、特に子供のぜんそくは多分ここ数十年の間では増加傾向にあると思います。そういう中で、学校へ行く直前に例えば発作が起きたり夜に発作が起きたりというようなことで、大変本当にお気の毒な苦しい思いをしている子供たちたくさんいるわけでありますから、各地域できちんとその人たちが、言わば治療が受けられるようにそれぞれの、これは環境省だけではできませんけれども、文部省あるいは厚生労働省も含めましてしっかりと取り組むと、こういうようなことについては先生おっしゃるとおりでありますから、我々としても、先ほどそらプロジェクトの話ございましたが、もし明らかに何らかの形で因果関係のあるようなものがありましたら、中間報告的にでも早め早めに公表するというようなこともあってもいいというふうに思っております。 〔理事神本美恵子君退席、委員長着席〕 ただ、今のところ全体に見ますと、有意差というようなことについてはなかなか明確なことは申し上げられないというようなことも今答弁させたとおりでございますけれども、そういうふうに、とにかくすべての主体がきちんと取り組んで、ぜんそくで困っている子供たち、特に学童のぜんそく発作、こういうようなものが全国で平等にきちんと治療が受けられるような体制、環境省としても取り組んでまいりたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として武内則男君が選任されました。 ─────────────
○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。 私は、農水省を中心にして今日の質問をさせていただきたいと思います。 まず、旧農業経営基盤強化措置特別会計について質問をさせていただきたいと思いますけれども、本特別会計につきましては、平成十六年度の検査報告におきまして剰余金が八百億にも上ることが指摘されまして、また十八年度決算においても四百六十七億の残余が発生をいたしております。十六年度の決算報告で指摘させていただいた際には、この決算委員会で、十九年度からスタートする新たな農業基本政策の実現に向けてこの基盤特会を有効に機能させるべきではないかと、こういう観点から活用方針とまたその仕組みづくりについて質問をさせていただきました。 その際、十九年度予算の検討の中でしっかりとした取組を行うという当時の中川大臣の答弁もいただいたわけでありますが、結果として十九年度から農業経営基盤強化措置特別会計と食糧管理特別会計が統合されまして新たに食料安定供給特別会計と、こういうふうになったというふうに認識をいたしておるわけであります。 そこで、この二つの特別会計を統合するに当たりまして、旧農業経営基盤特別会計において実施していた事業についてどのような見直しをされたのか、そしてまたこの十九年度の事業見込みにおきまして剰余金の発生がどの程度になるのか、まずそのことからお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高橋博君) 今委員御指摘の旧の農業経営基盤強化特別会計でございますけれども、御指摘のとおり、十九年度から食料安定供給特別会計、その他という形で明確に区分をいたしまして、新会計の中で農業経営基盤強化勘定として実施をしているところでございます。 この旧特会の勘定、農業経営基盤強化勘定でございますけれども、具体的には国有農地の売却益、あるいは貸付金の償還収入を財源とするということで、国有農地の管理、処分、農地の利用集積を促進する事業への支援、そして担い手が新たな農業技術を円滑に導入するための農業改良資金の原資等に貸し付ける事業を実施している、これは従来の基盤特会の経理と同様でございます。 これについて、十八年度、旧の特会時代におきまして四百六十七億円の剰余金があったわけでございますけれども、これについて十九年度におきましては現在今精査をちょっとさせていただいておりまして、なるべく早くこれについては明らかにしたいというふうに思っておりますが、委員の御指摘のとおり、これにつきましては、農業の体質の強化を図るという観点から、農地の利用集積を促進する事業への支援等を行うとともに、これまでの委員会におけます御指摘等を踏まえまして、一部一般会計への繰入れ等というようなことも行いながら必要なこの剰余金の対策を講じてきているところでございます。 いずれにいたしましても、この旧の特別会計、農業経営基盤強化勘定におきます剰余金の発生原因といたしましては、市中金利が低下している状況の中で農業改良資金の無利子貸付けの優位性が低下しておりまして、その関係で貸付け実績が低調となり、貸付額を上回る貸付金の償還が行われたことが主要因でございますけれども、これもピーク時に比べまして相当程度減少してきておりますので、引き続ききちんと対応してまいりたいというふうに思っております。
○野村哲郎君 今局長の方から御答弁いただきましたが、経営基盤特会はピーク時が平成十二年で一千二百三十一億あったというふうに記憶いたしております。その後、御努力によりまして、今お答えいただきましたが、十九年度、まだ見込みが出ていないということでありますが、ピーク時に比べますと約三分の一程度まで減額をされてきているというふうに認識をしておりまして、特別会計のスリム化の努力というのは私は評価させていただきたいと思います。 ただ、一方、統合後の食料安定供給特別会計では十九年度歳入予算として三兆二千九百四十三億、一般会計よりも多い額が計上されているわけでありますが、一方の旧農業経営特会は十八年度歳入予算では七百五十億でありますので、四十四倍の予算規模になっております。 そこで、実は気になりますのが、余りにも予算規模の異なる食糧管理特会と、農業経営特会の方が規模が小さいわけでありますので、この統合によって農業経営基盤特会がもう埋没してしまったと、言わばうがった見方をすれば大樹の陰に隠れて今まで会計検査の指摘を受けていたこの特会が、失礼な言い方かもしれませんが、目立ちにくくなったのではないかというふうに危惧いたしておりますが、統合後の特別会計の管理についてひとつお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(高橋博君) 御指摘のとおり、この旧農業経営基盤強化措置特別会計を含めまして十九年度から食料安定供給特別会計という形で整理をしておるわけでございますけれども、大きく分けまして、今申し上げました旧の基盤特会の分、それから旧の食糧管理特別会計、米麦等の売買業務の業務、そして新たに十九年度から実施しております経営安定対策、これがメーンでございます。あと一部、国営土地改良事業土地勘定ということがございますけれども、これらそれぞれにつきましては確かに規模の大小ということはあるわけでございますけれども、旧の基盤特会に係ります経理、これは農業経営基盤強化勘定といたしまして従来と同様に明確に区分経理をしておりますし、また経営安定対策、それから旧の食糧管理特別会計、それから各事業勘定に共通いたします共通人件費等の業務勘定、そして損益を操作いたします調整勘定、それから今申し上げました国営土地改良事業の勘定、それぞれきちんと勘定ごとに区分経理をしております。 そういった意味で、基盤強化勘定におきましては、従来の基盤特会で、会計で整理をしておりましたものときちんと同様に、統合前と同様に明確に管理をするということで、この大きな全体の会計の中で埋没することがないように適切に経理をしてまいりたいと思っております。
○野村哲郎君 この会計をまとめたから旧会計についてはという、埋没させないように是非とも適正な管理をお願いしたいと思います。 そこで、基盤特会に直接は関係ないわけでありますが、ただ、この特別会計の管理について会計検査院の方に御質問をさせていただきたいと思うわけでありますが、これまで予算委員会や当決算委員会におきまして社保庁なりあるいは国土交通省の特別会計等の経費の使い道、タクシー代であるとかあるいはマッサージチェアなどいろいろ出てまいりましたが、こういう指摘が数多く出てまいりました。 国民から見れば、会計検査院が専門的な見地から厳しく、かつつぶさに検査しているはずと、こういうふうに思っておられるというふうに思います。にもかかわらず、国会議員の調査で、次から次へとそうした不適切というか国民の感覚とは相当ずれた経費が支出されている。いわゆる無駄遣いと言われるやつでありますが、こうした経費の使い道については会計検査の段階では判別できないのかどうか、そのことについてお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(鵜飼誠君) お答え申し上げます。 会計検査院は、特別会計の予算規模が毎年多額に上っていることから、重点を置いて検査を実施してきておりまして、検査に当たりましては、予算に占める割合の大きい事業に係る経費を中心に検査を実施してまいっております。 また、これらのほか、従来より物品の購入経費など基本的な会計経理についても検査してきたところでございまして、その結果として、毎年度の決算検査報告に不当事項や処置要求事項等を掲記してきているところでございます。 今後とも、国会等での御議論を踏まえ、十分に検査を実施してまいりたいと考えております。
○野村哲郎君 今御答弁いただきましたように、私はやっぱり会計検査は原則として、会計経理が予算なりあるいは法律、そしてまた政令等に従って適正に処理されているかどうかという観点が物差しだろうというふうに思います。そういう意味では、今範囲の問題なりあるいはまたスケジュール等によってある程度限界があるということも十分理解できているわけでありますが、そうであるならば、むしろ国民の不信を招かないように、内部で特別会計の支出点検をきちっと行うべきというふうに考えるわけでございます。 そこで、農水省の特別会計の点検について、内部に監査室が、会計検査室というのがあるということも存じ上げておるわけでありますが、そこが本当に機能しているのかどうか。今は社保庁なりあるいは国土交通の問題があるかもしれませんが、いずれまた農水省にもそういった目が注がれるということも十分覚悟しておいていただきたいと思いますので、そういう視点から内部にどのような指導をされているかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤健一君) お答えいたします。 農林水産省では、今御指摘がありましたけれども、内部監査を一層充実強化していく必要があるというふうに考えておりまして、平成十八年の三月に体制の整備を行いました。具体的には、農林水産省会計監査規程を制定いたしまして、大臣官房経理課を省全体の総括監査機関というふうにきちんと位置付けまして、内部監査体制を整備をしたところでございます。これには当然、特別会計も含めまして、そういう体制で対応しております。 今後とも、不適切な会計処理が行われないよう、毎年度監査実施基本方針というものを定めておりますけれども、その監査実施基本方針の中に必要な監査事項を的確に盛り込んで、内部監査を厳格に行ってまいりたいというふうに考えております。
○野村哲郎君 今、伊藤審議官の方からお答えをいただきましたけれども、私はそういう内部的な検査をする部署というのは各省庁にもあるというふうに思うんですね。ただ、それぞれの省内において内部点検あるいはチェックを行ったとしても、身内同士でありますから、遠慮といいますか甘さといいますか、そういったことが生じるのではないかなというふうに思います。ですから、各省庁とも同じ基準、同じ目線で特別会計なりをチェックする、そういう必要性を感じる次第でございます。 そこで、特別会計の支出内容の点検が会計検査の守備の範囲外であったならば、全省庁を同一基準でチェックしていくというようなことで、私は内閣府にそういう専門部署なり、言わば一般の企業でいえば検査室みたいなのを置く必要があるのではないかなというふうに個人的に思います。そして、統一的、均一的にチェックする仕組みをつくりまして、国会議員から指摘をされるまでもなく自らの襟を正す、そのような意味で私は内閣府の中に専任部署を設置することが必要ではないかと思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本信一郎君) 今の先生御指摘の予算の無駄のない適正な執行ということにつきまして、現在、一般会計、特別会計を通じまして総理の指示の下で政府全体として無駄ゼロに向けまして集中点検も含めて今取り組んでおるところでございます。 今先生の方から、特別会計に関する、省庁横断的に特別会計の使用状況なんかをチェックする専任部署をひとつ内閣府に置いたらどうかといったような御提言をいただいたところでございます。先ほど来御議論がありますように、特別会計の支出につきましては、まずは一義的に各省庁において内部監査が行われるということになっております。それから、省庁横断的な体制としましては、財務省が各省庁の予算執行についての実地監査をするという権限を有しておるという体制になっておるところでございます。 こういったような現状の中で、現在そうした機能を有しておりません内閣府がそういう特別会計のチェックもするといったような専門部署をつくるということにつきましては、専門性がどう確保されるのか、あるいは行政コスト増加につながらないか、そういったことをよく勘案して慎重に議論をする必要があるのではないかと考えております。 いずれにしましても、無駄の徹底的排除につきましては、各省連携を図りながら政府全体で全力で取り組んでいく所存でございます。 以上でございます。
○野村哲郎君 内閣府にそういう専門部署をつくることについてはいろいろ問題があろうというふうにも思いますが、ただ、それぞれの役所に任せていくと、先ほど言いましたようにやっぱり身内意識が働きます。ですから、そこを何とか、いわゆる牽制を働かすという意味では、私はやっぱり統一的にやる方が一番いいと思います。 ただ、一挙にいかないんであれば、きちっと各省庁横並びでマニュアルを作ってください。でないと、ある省庁はこのことについては甘い、このことについては非常に厳しいとか、省庁間のばらつきがあってはこれはまたお役所の皆さん方も面白くないというふうに思いますので、何かやっぱり統一的なマニュアルを作る。そういうものでもって物差しを作っていかないと、判断基準が非常にあいまいでは、それぞれの省庁の先ほど言う甘さが出たり遠慮が出たり、こういうことになろうと思いますので、そのことをしっかりと御検討をいただきたいというふうに思います。 次に、食料の安全保障という観点から幾つかお伺いをしてみたいと思います。 まず、先ほど、米国産の輸入牛肉の特定危険部位が混入したというので新聞報道がされました。まず、国民の大変関心が高まってきております食の安心、安全、この問題で質問したいと思いますが、まずはその米国産の牛肉の関係でありますけれども、今回のこの違反事例について、米国からの輸入再々開以降の七つの違反事例とは私は今回の違反事例は違うと、こういうふうに思います。 それは三つ理由がございます。一つは何かといいますと、過去の七回の事例は特定危険部位以外のバラなりタンなりセンマイなど部位肉の混入でありまして、今回の対日輸出プログラムの根幹を揺るがすような危険部位というのは入っておりませんでした。まずそのことが一つであります。それから二つ目は、過去の七例はいずれも市場に出回る前、言わば水際で検査で見付かっているわけでありますが、今回の場合はその水際を通り抜けまして、もう消費者の口に入る直前、そこで見付かったというのが今までの事例と違うというところでございます。それから三つ目は、やはりこういったようなことが新聞報道されました途端に大手のスーパーでありますダイエーなりあるいはマルエツ、この二つの大型小売店舗が出荷元であるナショナルビーフの肉をすべて店頭から引き揚げたという大変素早い反応が小売段階でも起こったと、こういうふうに思うわけであります。 ですから、今までの七つの事例と違うこういう今回の事例を見て、なぜ過去七回と同じように、ナショナルビーフ社のカリフォルニア工場だけからの輸入をストップしたのか、その判断根拠について厚労省にお伺いします。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。 米国産牛肉の輸入条件の不適合事案に対しましては、事案の性質に応じて対応することと先生の御指摘のとおりこれまでしておりますけれども、まず今回の事例でございますが、対応といたしましては、特に十八年の一月の脊柱入りの子牛肉があったという事案につきまして全面停止をしたというものとの違いがまずあろうかと思いますけれども、当時は、輸入の最初の再開が行われましたすぐ後にそのようなものが入ってきたという点と、そして米国の検査官がこれは輸入条件に適合しているということを衛生証明書にしっかりと証明した形で、つまり危険なものだあるいは日本に入るべきでないということが認識されない形で日本に輸出されていたということがございまして、そういうことで全体の輸入を止めて、システム上の問題について米国の説明を求め改善を求めたということでございました。 その後、その改善がなされたということにつきまして現地査察も含めまして行いましたので、再々開をしたと、これは先生御案内のとおりでございます。その後、検証期間ということで、再々開はいたしましたが、そのシステムが本当に機能しているのかどうかということにつきまして検証期間を設けようということで、その間は全箱検査を業者の方にお願いをして任意でやっていただいたと。その検証期間も終了をいたしまして、米国側と日本側とでやはり査察も含めて状況を確認しましたところ、システム全体としては機能しているということで、全箱検査も終了をいたしたと。 その際に、先生御案内のように、水際で止まるものが国内に入ってきてしまったではないかという御指摘あったわけでございますが、全箱検査で全部を開けて見るということはシステム上も必要はないではあろうけれども、これは個別の箱について全部を見ないわけですから、今度は、仮に何らかのアクシデントで入ってくるものがあれば、これは各事業者において実際の使用する前に検品と申しますか、ここでしっかりとチェックをしていただく、こういうメカニズムを取ることによってそのシステムが確認されたものについての安全性を担保していこうと、こういうことでございました。そういう意味では、今回の事案につきましては、検疫の段階での一定のサンプリング、一定の抽出率で行うものとしては擦り抜けたものではございますが、そういう事案につきましては個々の検品の段階で対応すると、こういう形でのメカニズムが機能しているというふうにまず認識をいたしておるところでございます。 また、これまで一昨年七月の輸入手続再開以降、約六万トンの米国産牛肉が輸入されてございますが、先ほど先生おっしゃられた七件のケースも含めまして、いわゆるシステムとしての問題というよりは、個別の不注意でありますとかあるいはスキャナーが故障していたとか、幾つかのアクシデンタルなものであったというふうに考えております。 本事案につきましては、米国農務省から私どもが現在受けている報告におきましては、日本向けでないものが何らかの形で紛れ込んでしまったものというふうなことですが、これにつきましては、詳しい中身について現在調査を依頼しておりまして、その結果を踏まえてどのような対応が更に必要かどうかについては考えてまいりたいというふうに考えておりますけれども、現時点では、私の今申し上げたようなことを、るる大変長く申し上げさせていただきましたが、踏まえまして、現時点では、まず当該施設からの輸入手続を保留するということと、それから他の施設からの輸入牛肉につきましては念のために輸入時の検査段階の抽出率を引き上げるという措置をまずとるということが大切であると判断をいたしたところでございます。 また、あわせまして、先ほど申し上げました検品につきましては、全箱検査終了の時点で各事業者に対して要請をいたしましたが、今回の事案を踏まえまして、改めてその徹底をお願いをしたところでございます。 以上でございます。
○野村哲郎君 今、藤崎部長から長々と御答弁をいただきました。 どうしても分からないのは、私は最初申し上げたように、今回のこの事案というのは過去の七つの事例とは全く違うと三つの根拠で申し上げたわけであります。ですから、その七つの事例と同じような形で今回処置をされた。その判断の基になるのは今おっしゃったようにやはり今までと同じように単なる人為ミスだと、こういうことであれば私はあなた方の判断ミスだと、こういうふうに言わざるを得ないと思っています。 ですから、そういうところを今後、ただもう慣れっこになって、毎回毎回、大体年に四回から五回ぐらいこういうミスが起こっているわけでありますが、毎回毎回、人間慣れになりますと、もう踏襲して先般やったような処置でいいよということで工場だけを止めてしまおう、そういう判断というのはいかがなものかということを申し上げているわけでありまして、ここはきっちりと、どういう場合にはどういったようなペナルティーを科すということははっきりと基準なりを作っておいていただかないと、本当の人為ミスなのか、あるいはこれがシステム的なミスなのかというところをはっきりさせるべきだというふうに思いますので、もう今回は一遍イエローカードを切ったわけでありますから、またすぐにイエローカードなりレッドカードを切るというのはこれは難しいかも分かりません。ただ、だから初動判断というのがやっぱりこれは重要だということだけは是非とも申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、今御答弁をいただきました全箱検査のことについて質問をさしていただきたいと思います。 部長の方から説明がありましたように、確かに昨年の六月以降は、その以前の検証期間が終わったということで全箱検査をやめております。ただ、全箱検査を行っているときはやはり水際で止まったという、国民の皆さん方もそしてまた我々もそういう意味での安心感というのはございました。ただ、国民がやっぱり国に求めているのは水際できっちり検査して危険なものは国内には入れちゃいけないと、そういう思いは私だけじゃなくて消費者の皆さんの思いだと思うんですが、ただ、今回、水際を通り抜けてこの口元のところまで迫ってきたというのは、大変私は、皆さん、ショックにお考えになったというふうに思います。 そこで、先ほど藤崎部長おっしゃいましたけれども、全箱検査をする、そういう指導をする意思があるかどうか、そのことについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。 先ほどのお答えと若干重複するかもしれませんけれども、まず基本になりますのが昨年の六月の米国側との、約十か月近く再開、再々開から経過いたしましたが、その間のシステムとして輸出プログラムが守られているかどうかということのやはり検証が基本になりまして、それまではそのことがなされないので、なされないというか、そのことがまだ分からない段階でしたので、業者の方々の任意の協力として、すべての箱を開けて中をチェックをするということをお願いしたわけでございます。 これ、恐らくほかでもどこでもやっていない厳しい措置だっただろうと思いますけれども、それを要求するだけのやはり蓋然性といいましょうか、そういうものが発生するという確率と申しましょうか、そういうものをいつまで継続する必要があるのかという問題になりますので、私どもはそのような検証結果を踏まえて全箱検査は終了して、それに替わるものと申しましょうか、全箱検査そのものは終了いたしますけれども、検疫所における検査、あるいは動物検疫所、これは農水省さんのお話ですけれども、農水省における動物検疫所における検査、こういうものを必要に応じて高めたりいたしまして、そちらの方で一定程度代替しつつ、もう一方で、これはすべての輸入食品、実はそうなのでございますけれども、やはり輸入業者自身の責任において安全性を確保していくと。そうでありませんと、すべてのものを全部チェックしなきゃならないということになりますので、そういう意味で、その原則に立ち戻って、輸入時においてきちんと衛生証明書の中身と一致しているか、そして今度は箱の中身と外のこん包のラベルが一致しているかと、こういうことをチェックすることによって同等レベルの確認ができるだろうと、こういう判断で全箱検査を終了いたしたわけでございます。 そういう意味では、今回の事案についてまだ米国から報告が来ておりませんので、先生おっしゃられますように、あいまいな形でいいとは私ども思っておりませんので、きちんとした報告を求め、そして改善措置を強く要求してまいりますけれども、それがもし本当にアクシデントのようなものであればその改善を求めるということで対応をしていくことになると思いますし、また、それが先生おっしゃられますようにシステム上の問題であるならば、そのシステムの根本にさかのぼってシステム共通のところに対する改善を求めていくと、このようなことになろうかと思います。 そういう意味では、繰り返しになりますが、今回の事案を踏まえて、改めて輸入業者あるいは国内の取扱業者の皆さんに対して検品を徹底していただくと、このことを強く進めてまいりたいと、このように考えております。
○野村哲郎君 今回の事案の責任の所在といいますのは、これは当然にしてアメリカのビーフ会社、輸出業者だろうというふうに思いますが、第二次的にはやっぱりこれは日本の逆に言えば輸入業者の責任でもあるということは藤崎部長もおっしゃったとおりだと思います。であるならばあるだけに、なぜ水際で輸入業者に全箱検査を指導しないのか、何が問題があってそのところを輸入業者に昨年の六月までやっていたような全箱検査を指導できないのか、その理由を教えていただけませんか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。 これは、輸入食品の安全性確保というのをどのようなメカニズムあるいはどのようなリスクの考え方で基本的に適用していくのかというやはりお話になろうかと思います。 基本的に貿易のルール、先生御案内のとおり、WTOあるいはSPS協定等ございますけれども、これらは基本的に食品についてやはり危険性の蓋然性が高いものですね、こういうものについて安全な食料品を輸入するという見地から一定の制約を課すと、そのような合理的な根拠のない場合には原則自由貿易であると、こういう流れがあるわけでございます。 私どもは、したがって輸入食品の安全性を確保するためには、それぞれの食品につきましてどのようなリスクがあるのかということを、確率的あるいは制度的、様々な要素を加味しながら判断をして、その製品につきましてモニタリング検査を行って発見する、あるいは命令検査を行ってすべての届出について検査が終了してからでなければ国内に入れられないとか、様々な措置をその態様において判断してきているわけでございます。 そういう意味では、今回の米国産牛肉の問題が一定の輸入再開から再々開に至り、そして全箱検査の終了に至るまで実績を積み、そしてその約束事が当該国において、この場合米国でありますが、遵守されているかどうかなどの確認を行った上で、それらが機能しているのであれば、それをすべてのものについて全部チェックをしなければならないと、そういうことを強制することはできないと、こういう判断になったわけでございます。 そして、それを担保する意味で、先ほどからるる申し上げておりますような措置を業者共々、また私どもも検疫所あるいは動物検疫所におきまして体制を強化するなどのことを行いながら、合理的な判断、科学的知見に基づきまして行っていると、こういうことでございます。
○野村哲郎君 まあ時間もございませんので、余り深掘りしていくと時間をつぶしてしまいますが、ただ申し上げたいのは、これが今御答弁いただきましたようにWTOなりあるいはSPSの合理的な根拠になるか、いわゆる貿易障壁になるのかどうかというのはこれは大変私は疑問があると思います。国内で安全なものを入れるために全箱を検査することが何で障壁になるのかという、このところは見解の相違というものがあると思いますので、今後このことについてはまた議論をさせていただきたいというふうに思うわけであります。 そこで、なかなか国民の信頼を取り戻すというのは容易でないと思いますので、可能な限り全箱検査を是非とも要望しておきたいと思います。 もう一つ、今回のこの危険部位の混入で問題だなというふうに私が思いますのは、今回のこの危険部位、まあ脊柱でありますが、先ほど来申し上げておりますように、水際での検査を通り抜けまして、吉野家の報告で発見されたと。翌日の吉野家の株は下がったのであります。吉野家の株は下がった。ですから、そういう意味では、私は吉野家も被害者の一人であるというふうに思っておるところでありますが、仮にこの報告がなければ今回の事案は表に出てこなかったであろうと。言い換えれば、当たり前といえば当たり前のことを吉野家はやったというふうに思いますし、あるいは勇気ある報告をしていただいたというふうに思います。 ですから、そういう意味で、流通段階で違反牛肉が発見された場合は、現在は行政への届出をただ指導していると、ガイドラインで示しているだけだというふうに思いますが、それでは正直者がばかを見ていくようなこれは政策といいますか、政策ではいけないわけでありますので、今後もいろんな問題というのは起こるというふうに思いますので、いわゆる水際の検査を通り抜けてしまう、一〇〇%、先ほど来お話をさせていただいたように全箱検査をしない限り、幾らサンプルを上げたといっても必ず通り抜けてくるのがあるというふうに思います。 したがいまして、輸入業者なり小売業者に対して、違反牛肉を発見した場合には私は報告義務を課す必要があるのではないかというふうに思いますが、その点、指導ではなくて義務化を、岸副大臣から明確にお答えいただければ有り難いと思います。
○副大臣(岸宏一君) 今般の事案を踏まえまして、米国産牛肉の輸入業者に対し再度確認の徹底を要請したところでありますが、さらに、委員からの御指摘に対して、米国産牛肉の輸入業者に対し、輸入条件違反の貨物が発見された場合には、食品衛生法第二十八条の規定に基づく行政機関への報告を求めたところでございます。
○野村哲郎君 副大臣、私がお願いをいたしましたのは、報告をするように今指導しているということでありますが、これを是非報告するように義務付けていただきたいと、義務化ということは、要するに怠った人はこれはちゃんと法令に基づいて罰すると、このぐらい強い縛りを掛けないと、正直者がばかを見ると言いましたが、ばかを見ないようにという意味じゃなくて、吉野家さんみたいな形できっちりと報告をしてもらえればそれはいろんな形でのセーフティーネットがしかれる、水際で擦り抜けたのは、今度は業者のところで、小売業者なりあるいは輸入業者のところでしっかりとチェックしてそして報告をしてもらうと、こういうことで義務化していただきたいというお願いをいたしたわけでありますが、再度御答弁をいただければ有り難いと思いますけれども。
○副大臣(岸宏一君) 義務化したということです。
○野村哲郎君 義務化していただいたということでいいですか。もう少し、じゃ部長の方から御説明いただければ有り難いと思います。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。 これにつきましては、今副大臣から御説明ありましたように義務化をいたしております。 具体的には、五月一日付けの通知を関係自治体並びに検疫所に発出いたしまして、法二十八条の適用を行うようにということを指示しておりますので、それに従って、発見をした場合に、問題事案を報告するということを義務付けたということに運用上なってございます。どうも舌足らずで申し訳ございませんでした。
○野村哲郎君 分かりました。 そこのところは今までのような単なる業者に対する指導ということでなくして、やっぱりきちっと義務化して、報告を怠ったところはやはり罰則を科す、そうでなければ国民の皆さん方がやっぱり安心、安全、そういう視点で不安に思われるということを申し上げておきたいと思います。 時間がなくなりましたので、もう一つ、私は非常に気になる事例が出ておりますので、先般、厚労部会でも私どもの同僚の西島先生が御質問されましたけれども、鳥インフルエンザについてお伺いをしたいと思います。 食料の安全保障については、別の面からいろいろあるわけでありますが、人間への感染なりウイルス変異、このことが大変大きな脅威となっているわけでございます。先般、秋田県と北海道においてハクチョウから強毒性のウイルスが確認されました。そしてまた、お隣の韓国ではキジへのインフルエンザ感染が確認されたわけでございます。 そこで、昨年、私の隣の宮崎県でこの鳥インフルエンザが発生をいたしました。そのときには、すべてその周辺におります、五キロなり十キロ、こういうところの鳥二十万羽が殺処分をされたわけでありますが、非常にそういう意味では生産者なりあるいはまた関係する皆さん、これは市町村も含めてでありますが、大変な御苦労をいただいたわけであります。 そこで、国内外のこのインフルエンザの対策、このことについては、私は、これは役所の農水の方でもいろいろ御指導もいただいているし、また環境省もそうでありますが、それから厚労省、各省またがっていろいろ御支援なりあるいはまた御指導をいただいているわけでございますけれども、やはり何といっても一番影響を被るのは生産者であり、そしてまた該当する市町村、県であるというふうに思っております。 そこで、まず一点は国内対策でありますけれども、日常からの対策を生産者と地方自治体、国が一体となって、やはり地域単位で取り組む必要があるのではないかというのが一点であります。 それから、国外的にはといいますか、先ほど言いました韓国があり、ハクチョウが秋田なり北海道から今度は繁殖するためにロシアの領地に入る、そしてそこで繁殖したものがまた日本に越冬のために入ってくるとなると、どうも空恐ろしい感じがしてならないわけであります。ですから、韓国なり、あるいはそういう渡り鳥によって発生したと思われるこの鳥インフルエンザについて、発生した県、国なり、あるいはまた日本から渡っていった鳥がロシアに行くのかどこに行くのか私は分かりませんが、そういうところとの情報交換は当然のことですが、何か国際的な共同対策が取れないのかどうか、そのことを最後に御質問申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明を申し上げます。 まず、委員が御指摘になりましたように、秋田県の十和田湖、あるいは北海道の野付半島、サロマ湖で死んだハクチョウから高病原性の鳥インフルエンザのウイルスが確認されたところでございます。 これに関しましては、農水省といたしましては全都道府県に対しまして、野鳥の鶏舎等への侵入防止、あるいは出入口の消毒の徹底等農場における飼養管理の徹底、それから異常鶏の早期発見、早期通報について改めて指導いたしたところでございます。また、地域を限らずに国費によります消石灰による農場の緊急消毒等の指示をしているところでございます。 御指摘ございましたように、高病原性の鳥インフルエンザの防疫には日ごろから危機管理体制の強化をする必要がございまして、都道府県等と一体となって取り組んでいるところでございます。農家が地域ぐるみで自主的に車両の消毒あるいはネズミ等の侵入防止対策を取り組むことができます高病原性鳥インフルエンザ防疫強化緊急対策事業を、昨年に引き続きまして本年も実施することといたしております。 また、国際的な取組につきましては、OIEを通じまして、アジアにおける鳥インフルエンザの蔓延防止を図るために、二十年度から新たにアジア域内の早期通報体制の整備、ウイルス伝播ルートの解明等の取組を推進するためのアジアにおける鳥インフルエンザ防疫体制強化プログラムを実施しているところでございます。 先日、四月の二十一日、二十二日に、その円滑な実施を図るために、東京におきまして国際獣疫事務局と農林水産省との共催によります準備会合を開催したところでございます。その会合におきまして、我が国を含めたアジア二十か国の国・地域の代表を始め、OIEそれからFAOなどの参加が得られまして、本事業の趣旨、事業内容について説明が行われ、疾病に対する情報交換会議の定期開催等につきまして活発な意見交換が行われたところでございます。 農林水産省といたしましては、今後の本プログラムの迅速かつ円滑な実施によりまして、アジアにおける鳥インフルエンザの蔓延防止と、我が国への侵入防止、蔓延防止を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○野村哲郎君 以上で終わります。
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。 決算委員会の質問ということで、今日は三大臣に御足労いただいて大変恐縮でございますが、時間いっぱい質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 私は、今日はまず、農水、環境大臣おいででございますので、環境問題について少しお話を聞かせていただきたい。また、経済産業大臣におかれては金融対策について御所見を伺いたいと思っております。 今年は御存じのとおり洞爺湖サミットがございます。このことは我が国においても、世界的に我が国が環境問題にどのように中心になって取り組んでいくのかと、その姿勢を示す場所であろうと思いますし、新聞報道によりますと、昨日も、七月のサミットを前に二〇五〇年までに温暖化ガスの国内排出量の削減目標を設定する方針を固められたと出ておりました。六月中に福田ビジョンを発表しようと準備されていると聞いております。 世界的にも、温暖化によりまして様々な自然現象でたくさんの死者が出ておられるような事例も出ております。そんな中、その対策としては、御存じのとおり京都議定書に基づきまして国際約束として温室効果ガスの削減目標が設定され、我が国も六%の削減目標を掲げております。その中で三・八%分は森林吸収源によることが認められております。 そこで、農林水産大臣にお尋ねをいたしますが、我が国も批准したこの京都議定書の温室効果ガス削減目標達成のために、特に森林吸収源対策にどのように取り組んでこられたのか、また今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 京都議定書に基づきます森林吸収目標であります千三百万炭素トン、これを確保しなければなりません。これは極めて重要な約束だというふうに認識をいたしております。 これまでの水準で森林整備が推移した場合、森林吸収量の目標である千三百万炭素トンには百十万炭素トンが不足するというふうに見込まれるわけでございます。そこで、平成十九年度から平成二十四年度までの六年間で毎年二十万ヘクタールの追加的な間伐が必要となる、このように考えております。このため平成十九年度につきましては、平成十八年度の補正予算と合わせて七百六十五億円、平成二十年度につきましても平成十九年度の補正予算と合わせて五百四十六億円の追加的な森林整備に必要な予算を確保したところでございます。 また、今国会で成立させていただきました森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法におきまして追加的な間伐等を地方債の対象とすることによりまして、地方公共団体の負担を軽減、平準化できることになります。このことを通じて間伐の着実な推進を図ることとしているところでございます。 これらの取組を通じまして、今後とも森林吸収目標の達成に向けまして全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○松村祥史君 森林吸収源対策において間伐を強力に推進していくというお話がございました。〇六年におきましては美しい森林づくりのための森林対策というようなものを打ち出されて、年度末対策でございましたか、七百六十五億補正で組んでいただいて、山の従事者の方々は大変喜んでおられました。しかしながら、現状を見ますと、それだけの国の予算を組んでいただいたもののなかなかそれぞれの県において財政難の中で裏負担が組めないと、こういった実情もございます。 そのことを考えますと、山というのはまだまだ疲弊をしている状態でございます。今後、やはり山の間伐を推進することで所有者に負担なく進めていく必要性があると思いますが、森林所有者の負担がないような国の支援策、今後どのようにお考えか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府参考人(井出道雄君) 間伐を推進していくためには、森林所有者の自己負担の軽減というのが大きな課題でございます。 このため、従来から、森林施業を集約化するとか、作業道等の路網と高性能の林業機械を組み合わせまして間伐材の生産コストを低減していくと。また、新しい生産システムによりまして、川上と川下の連携による低コスト、大ロットの安定供給体制を構築することを通じまして国産材の利用拡大等を図っていくといった面について支援をしてまいりました。このことによりまして間伐の収益性を高めまして、実質的に森林所有者の自己負担の軽減を図っているところでございます。 さらに、平成二十年度からは、この森林所有者の自己負担の軽減につながりますように、定額助成方式のモデル事業を創設するとともに、民間事業体の森林整備への意欲を最大限に活用した形で、事後精算方式で損失の一部を補てんできる対策も実施するというようなことも通じまして、間伐におきます森林所有者の自己負担軽減に努めているところでございます。
○松村祥史君 間伐の推進については、新生産システム、このようなものが全国に十一か所でございましたか、認定をいただいていろいろとやっていただいていると、このように理解をしております。 しかしながら、やはり山が疲弊をした理由は、これは林野庁ではもう既に分析済みだと思いますけれども、やはり製品単価が下がったこと、これが一番であろうと思います。その主たる原因は外材が入ってきたこと、このことを止めようということで、私どもも党の中で不法伐採を国内に入れないような取組をやってまいりました。そのことは随分と理解もされてまいりましたし、またそのことによって不法な伐採をした製品が国内で出回ることは少なくなったと思っております。しかし、現状、厳しいのに変わりがございません。 このことを考えますと、間伐材をいかに製品化をしてその利用の拡大を広げるかということが今後の大きな争点でありますし、その単価また利益がいかに山に反映されるか、これが一番重要なことであろうと考えておりますが、御見解をお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(井出道雄君) 間伐を促進するためにも、間伐材を含む国産材の利用促進を図るということが極めて重要でございます。その基本は、需要者のニーズにこたえまして安定した品質、数量、価格での供給を図ることにあると考えております。 このため、森林施業の集約化等によりまして大きなロットでの原木供給の取組に加えまして、間伐材を合板や集成材向けに利用する技術の開発でありますとか、拠点となる大規模な加工施設の整備等によりまして、需要者のニーズに対応した品質、性能の確かな国産材の安定供給体制を整備する必要がございます。また、消費者の嗜好に合った内装材の開発ですとか、木質バイオマスの新たな需要の開拓に向けた技術開発や実用化にも取り組んでいるところでございます。 またこのほか、国産材を利用する直接消費者に訴えるための木づかい運動を展開するとともに、関係府省とも連携をしまして、公共施設でありますとか公共土木工事等への木材利用を進めるとともに、間伐材を使用した紙製品等の利用拡大にも努めているところでございます。 こういった様々な取組を通じまして、国産材の利用拡大にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○松村祥史君 利用の拡大促進においては、省庁を超えていろんな取組をやっていただいておるものと理解をいたしました。 しかし、ここで、その利用の前に一つお話をしておきたいのが、美しい森林づくりのために六年間で三百三十万ヘクタールでございましたか、この整備を進めようと。といいますと、年間大体五十五万ヘクタール、相当な広さでございます。 以前から疲弊をした山の状態、林業関係者もどんどん激減をしている、担い手も少なくなっている。こんな状況の中でいきなりこんな方策が出て、期待は持てるもののその従事者が減っておりますし、担い手も減ってきている。是非、このことは御理解をされているとは思いますが、今後このことを踏まえつつ、この六年間の目標達成のために御尽力いただきたいと思っております。 今答弁の中で間伐の促進利用についてはいろんな省庁を超えてやっていただいているということでございますので、この中に、未利用の間伐材の促進利用を図る上で、木材としての利用以外にチップ材としての利用も拡大すべきではないかなと思っております。 グリーン購入法に基づく基本方針では、コピー用紙については古紙パルプ配合率一〇〇%が閣議決定されております。また、新聞等で出ました一連の古紙偽装問題が明らかになった際、古紙の一〇〇%は技術的には難しいとの話も聞かれたところであります。新聞の切り抜きを少し見ましたけれども、それぞれの会社においては公正取引委員会の調査に対して、古紙の配合率の高い再生紙を作る技術はないが、他社が品ぞろえを充実する中、自らできないと言えなかったなどと営業面を重視したことが偽装の背景にあるのだと述べております。 技術的には一〇〇%の古紙が難しいのであれば、こういった足りない部分に対しては間伐材を利用したチップをどんどん投入していくことをやっぱり国としても推進していくべきではないかなと。他方で足りないものの技術を補うための材料が提言できて、他方で森林の整備が進んでいく、そしてなおかつ目標であるCO2の削減の達成にまで役立つ、まさに一石二鳥ではないかなと、こう思っております。しかし、こういったものをそれぞれの企業体ごとの理念でやってしまうと利益追求に走りがちでございまして、どうしてもこのことが進んでまいりません。これが今日、我が国経済を支える中での大事な観点でもあったけれども、今この時代になってやっぱり見直すべきところがたくさん出てきたと、そのことをやっぱり意識していくことが大変大事なことではないかなと。 そのことを考えると、是非これは、今日は環境大臣にもお越しをいただいておりますので、こういったものを国民の意識の声を高めるとともに、政府が率先してこういったことをどんどんやっていく、そのことによって国民運動にやっぱりしていき、推進に取り組んでいく必要があると思いますが、御見解をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(鴨下一郎君) 京都議定書におけます我が国の目標を達成すると、こういうような上では、森林吸収源対策は重要な対策の一つであるというのは先ほどから先生のお話のとおりでございます。 京都議定書目標達成計画においても、森林整備、木材供給、木材の有効利用等の政府が一体となって着実に推進すると、こういうようなことになっているわけでありまして、今お話ありました政府の調達するコピー用紙等につきましては、本年一月に一連のいわゆる古紙偽装問題が発覚しまして、リサイクルに対する国民の信頼を裏切ったと、こういうようなことで、各社に対しましてけじめを付けることを求めるとともに、今学識経験者から成る検討会におきましてグリーン購入の信頼回復あるいは適正化に向けて議論をいただいているところでございます。 これまでの検討会の議論の中では、古紙パルプ配合率一〇〇%の製品の調達を促すと、こういうようなことで、今技術的に無理というようなお話もありましたけれども、可能な限り一〇〇%の製品を調達するというようなことはそのまま維持したいというふうに考えていますが、ただ、その調達が不足する場合においては環境に配慮されたバージンパルプの配合を配慮する、その中で間伐材の活用を図る、こういうようなことは重要だと、こういうような議論もされているわけであります。また、自民党の中にも古紙偽装問題に関するワーキングチーム、ワーキンググループが設置されて同様の議論がされているという話も伺っております。 そういう中で、政府調達におけるコピー用紙に関しましては、各種の御意見を踏まえまして、間伐材の活用等も念頭に、今後速やかに検討会で方向性を取りまとめていきたいというふうに考えております。
○松村祥史君 大臣から強力な御答弁をいただきましたから、是非推進をいただきたいと。そして、何よりこういったものに対するやっぱり国民の皆さん方の意識を高めていく、その先頭に立てればなと思います。是非、強力に推進をしていただきたいと思います。 それでは、甘利大臣もおいででございますので、中小企業の金融対策について少しお尋ねをしたいと思います。 景気は足踏み状態だと、こんな表現を四月の日銀短観でも出ておりましたけれども、いかがでしょう、ここにいらっしゃる皆さん方のそれぞれの御地元というのは非常に厳しい状況ではないかなと。 私も今週末帰りましたときに、また大型の企業の倒産がございました。これは建設業でございましたけれども、非常に残念でございます。創業九十五、六年の会社でございましたから、それこそ歴史を積み重ねてこられたし、今後その歴史の蓄積を地域の中に生かしていく、このことがいかに大事であったかなと、こう思いますけれども、それぞれの地域においても地方においても倒産がまだまだ増えてくるのではないかなと懸念をしております。ましてや、道路特定財源の問題において、なかなか地方は公共投資依存型の経済でありますから、その中において予算が回ってこないで発注が遅れていると、こういったこともありましたでしょうから、そのことも一因ではあったのではないかなと、こう思っております。 そんな状態の中で、政府系金融機関への依存度というのは、こういうときだからこそ大変大事な位置を占めると思っております。政府系金融機関における中小企業への資金繰りを今後どのように対策を立てていくか、まずお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 昨今の民間の金融機関の中小企業向け貸出残高の推移を見てみますと、昨年九月ごろより前年同月比でマイナスに転じてきております。また、中小企業の皆さんがどれぐらい金融機関から借りやすいか、そういう難易度指数というのがございますが、それを見てみますと、過去の非常に全国的な貸し渋りが行われていた時期に比べますと比較的良好な水準にあるものの、昨年辺りから弱ぶんできているというふうな状況にございます。 民間金融機関の貸出し姿勢が優先先には積極的になっている一方で、そうでない先には消極的になっているというような形で、金融の状況が二極化しているんじゃないかというふうな兆候が見受けられる昨今でございます。 こういうふうな中で、私ども政府系金融機関の中小企業向けへの貸出しを見てみますと、委員御指摘のとおり、直近の貸付けフローで見てみますと、例えば小規模な企業を相手にしております国民公庫では、平成十九年の前半ごろから増加傾向に転じてきております。特に、年明けまして今年一—三月では対前年同月比で約一五%増加していると、そういう状況にございます。 同じように、中小公庫、商工中金につきましても、フローにおきましては昨年秋以降おおむね横ばいの水準で推移をしてきております。政府系金融機関におきましては、昨今の建築確認の問題、あるいは原油、原材料高の課題、こういうふうな問題に対しまして、セーフティーネット貸付け等、あるいは返済の猶予、こういうふうな対策を講じておりまして、中小企業に対します資金繰りを支えているところでございます。 今後とも、私どもといたしましては、中小企業金融の実情を十分周知しながら対応に万全期していきたいというふうに考えてございます。
○松村祥史君 年度末から中小企業向けの対策というのは非常に充実をしてきたと思っておりますけれども、依然現場に行きますと貸し渋りの状態もあるのではないかと、私はあると感じておりますけれども、是非そういったことも幅広くやっていただきたいと思っております。 政府系金融機関というのはやはり民業を補完することを旨とするわけでございますから、是非そういったことを進めていただきたいと思いますけれども。 今年の十月にその政府系金融機関が統合いたしまして、日本政策金融公庫となってまいります。この議論はちょうど二年前、〇六年、政策金融改革の中でやったわけでございますが、我が党の中でもいろんな議論がございました。改革であるから全部つぶしてしまえというような話もございましたし、ここにおよそ九十兆ほど入っているものが四十五兆ほどになっていくというふうに記憶をしておりますけれども、やはり民間金融と政策金融、政府系金融機関の違いというのは、いつも申し上げますが、雨の日に傘を貸してくれるのが政府系金融機関の役割だろうと思っております。やっぱり民業というのは状態のいいときには非常に良いパートナーではありますが、悪いときにはそれなりの対応しかしてくれないと、まあ自身経営者をやっておりましたときにそう感じておりましたから、そういう意味ではこういう厳しい状況のときに、政策金融の役割というのは大きなものがございますから、今後も是非この政策金融を充実していただきたいと思っておりますが。 そこで、お尋ねをいたしますけれども、十月から統合されてまいります日本政策金融公庫、いまだに政府系金融機関がなくなるんだというふうに理解をされている経営者の方もいるようでございます。今後どのような取組でこの役割を果たしていかれるのか、お尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) この日本政策金融公庫というのは、その頭に株式会社というのが付くわけであります。それだけ見ると政府系の金融機関がなくなってしまうような錯覚に陥るんですが、これはもう特殊会社でありますから、政府のしっかりした監督の下、政府の政策をしっかりと補完するという使命は変わらないわけであります。ますますその使命は重要性を増しているというふうに言ってもいいかと思っております。 そうした点をしっかりさせていくために、セーフティーネット金融を始めとして、中小企業向けの政策金融の重要性がいささかも後退するものではないと、一層の円滑化が求められると申し上げたわけでありますが、二十年度におきまして中小公庫、国民公庫の融資制度の充実を図っているわけでありますけれども、こうしたものはこの十月に発足をします日本政策金融公庫にしっかりと引き継いで実施をしていくわけであります。 具体的に何が引き継がれるか申し上げますと、例えば、中小企業の事業承継を円滑化するための後継者個人への融資を可能とする融資制度の創設があるわけであります。これももちろんしっかり引き継ぐわけです。さらに、資本とみなし得る貸付金を提供して中小企業の資本強化を支援をするという資本性劣後ローン制度の創設がありますが、これもしっかり引き継いでいく。さらには、中小企業の新規立地促進等のための超低利融資制度の創設、これらは二十年度において、現在の中小公庫、国民公庫の政策の充実を図るための措置、それをしっかりと統合後も引き継いでいくということであります。 今後とも中小企業者の資金需要に機動的に対応できるように、融資制度について必要な拡充を行うなど、中小企業の資金繰り支援に全力で取り組んでまいる所存であります。
○松村祥史君 大臣、是非こういう厳しい状況の中での政策金融の果たす役割というのは非常に大きなものがあると思いますので、広くお広めいただいて、幅広くやはり成長戦略を基に企業を成長させるための政策金融を広げていただきたいと思っております。 せっかくでございますから、今日は金融庁にも来ていただいております。政府系の金融機関が民業の補完をする、民業金融機関の補完をする役割であるとすれば、民業が率先していろんな金融対策を充実していくことが重要なことである、これは御理解のことだと思いますが、やはり中小企業には非常にまだ厳しい状況が続いているのではないかと思います。一概に倒産した会社の実例ばかりをとらえて、民間金融機関が引き揚げたからつぶれたんだと、こんなことを言えるわけではございませんけれども、やっぱりここ数年、景気は良くなったというものの二極化していると、そんな中で統合も続いております。 地方の経済を支える中小企業というのは、メーン銀行がやはり地銀であるわけですね。その地方に、まあメガバンクは少々今状況が良うございますから、地方に出てきていい顧客を集める、いい顧客を集められると地銀が非常に厳しくなる、そうなりますと、取引先であるその中小企業に対しての貸付けも厳しくなってくる、こんなことも実情ではないかなと、こう理解をしておりますが、中小企業に対する民間金融機関の貸出し状況や、今後どのように指導されていくのか、またこれまでどのような指導をやられてこられたのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(私市光生君) お答えいたします。 金融庁といたしましても、中小企業に対する円滑な金融というのは金融機関の最も重要な役割だと認識しております。 去る四月四日の経済対策閣僚会議におきまして、成長力強化への早期実施策ということで決定されましたけれども、その中でやはりミドルリスク・ミドルリターンなど中小企業の特色である必ずしもその安全というか、それなりのリスクがある市場について開拓する必要があるし、そのために動産を担保とした融資活動、例えばABLやその外部機関の与信審査能力を活用した融資の促進と、あるいは検査において中小企業の特性を配慮して銀行について誤解がないように説明をしていくと、そういうことをしてまいりたいと思います。 いずれにしても、我が国の基盤を支える中小企業であるというふうに認識しておりまして、その金融の円滑化に向けまして、引き続き積極的に取り組んでまいりたいと思います。
○松村祥史君 金融庁からも民間金融機関に対してはいろんな指導が出ているということでございますが、特に流動資産の担保であるとか、ここ数年、貸し方についてのいろんな法の整備をやって借りやすい状況はできておりますが、依然ハードルは高くなっているのも実情でございます。その中には、これは私が聞いた話でございますが、やっぱり金融庁の指導が厳しいからなかなか貸すわけにはいかないんだというようなところもございます。 そういう意味では、もちろんこれは民間の金融機関も経営体としての利益を追求するのが本業でございますから致し方ないところもありますけれども、どうか、経済を促進するために企業を成長させながら取引をやっていくことが銀行の本来の目的であろうし、またそのことに喜びを持っていただくことで日本の経済も上がっていくものと思っております。 そういうことも含めて、金融庁からは御理解をいただき、御指導いただくようにお願いをしておきたいと思います。 次に、これは、中小企業の話をしましたが、先般、甘利大臣が委員会の中で、残念なことに四百三十万社あった中小企業は四百二十万になってしまったと、こういう話をいただきました。その四百二十万の中の大体七八%は小規模事業者でございます。 私のところに先日いろんなお願い事が来まして、小規模事業者の皆さんから声が上がってまいりました。全国商工会連合会でございますが、小規模企業の景気動向調査によればということで小規模事業者の声が届いておるんですが、小規模企業の業況DIは昨年九月から急激な悪化を示しており、景気の底と言われる五年前の水準に戻っている。また、国民生活金融公庫の小企業の借入状況調査でも、〇六年初めごろから借入が難しくなったと感じる小規模事業者が徐々に増えてきている。特に、最近一年間で借入金利が上昇した企業の割合は四割を超えている状況であると。 加えて、足下の原油高、原材料高、円高などの外部環境の急激な変化は小規模事業者の収益を更に圧迫させている状況であり、特に地方の小規模事業者への手厚い支援を求めたいと、こんな声が上がってきているんですが、やはり日本の経済を、底辺を支える小規模事業者、こういったところに緊急的な財政措置もとりながら、マル経であったりいろんな金融政策は取っていただいているものの、今後、こういったところが地域や地方を守っているわけですから、手厚い保護、保護というよりも支援をやっていくべきだと、こう思っておりますが、この小規模事業者の収益改善を直接支援する抜本的な措置について今後どのようにお考えか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり原油・原材料高等々ございまして、特に小規模企業に対しまして昨年辺りから非常に厳しい状況、私も何度もいろんな方々から聞いておりますが、小規模企業を営む中小企業の方々につきましては大きく二つの課題をお抱えになっておられます。その一つは、自らの財務状況とか経営上の課題につきまして的確に把握することであります。もう一つは、把握されましたこういった課題をどう克服していくか、そのための必要な知識でありますとかノウハウ、資金等を入手することであります。 こういう課題の解決に挑戦する小規模中小企業を強く後押しするために、私どもといたしましては、ITを活用して小規模企業自らの財務状況を正確に把握していただきましてそれを支援する、あるいは、先ほど先生から指摘ありましたようなマル経の融資制度を拡充することによりましてその財務状況とリンクさせながら金融面での支援を行っていく、そういうことを考えているところでございます。 さらに、今回、今年度から新たな予算措置を講じまして、全国三百か所程度に地域力連携拠点というものを整備したいというふうに考えてございます。この拠点におきましては、地域に散在しております各種の中小企業支援機関でありますとかあるいは有能な人材、これをつなぎ合わせまして、そういう中小企業の方々が必要とされますあらゆる経営資源を使えるよう経営面での支援を一層強化したいというふうに考えておりますし、その際、各拠点がベストプラクティスというふうなものを共有して、拠点におけます課題も併せて把握できるような、そういう体制の整備を進めていきたいというふうに考えてございます。 私ども経済産業省といたしましても、こうした地域での取組を始めといたしまして、予算面、金融面、税制面、政策手段を総動員することによりまして我が国の雇用の大宗を占める小規模企業の支援を進めていきたいというふうに考えてございます。
○松村祥史君 是非、強力に推進していただきますようにお願いしたいと思います。 次に、中活法について少しお尋ねをしたいと思います。 これは平成十八年度に整備をされた法律でございますが、甘利大臣とは何度もやらせていただいて、特に甘利大臣におかれてはこのワーキングチームの主導を握られてこの法案を精査されました。この中心市街地活性化法というのはアクセルとブレーキ法だとよく大臣おっしゃっておられました。やっぱり地方の衰退を招いたのは大店の無秩序な進出を許したことだと。ですから、その無秩序な進出を止めることが一つブレーキになり、また地域がまとまることでいろんなことのその能力を磨いていく、アクセルにしていくと、こんな法案であったかと思いますけれども、既に十八年度から今日まで三十二の市の基本計画が認定されたと理解をしております。これらの中には高松市などの成功事例となっている市も既に出てきていると聞いておりますし、次第にその成果が今後、これは五年間でございましたから、どんどん集積をされていくものと思っておりますが、しかし、全体から考えてみますと、千七百八十八の自治体数からしますと、三十二という数字は比べますと非常にまだ少ない数字だなと、こう思います。その背景には、決して認知度、周知が足りなかったということだけではなくて、それぞれの市町村が合併をいたしましたし、それぞれの合併の中で、財政が厳しい中で削減ありきの政策だけではないのかなと、こう思うんですね。 この中活法のアクセルというのは、その地域地域のいいところをブラッシュアップできるような政策であるわけですから、そのことに気付いて認定を受けて町づくりに向かって取り組んでいくというのが強みであるはず。しかしながら現況は、今のところ三十二ですが、これは一概に、数が少ないから、率の問題だけで論じることはできません。しかし、でき得るならばこういったところがどんどん出てきて、その地域地域を独自の良さで磨いていくことが政策の本来の理念であったはずであります。 そのことを考えますと、今後この中活の認定については経済産業省としてどのような推進また取組を進められるのか、お伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答えいたします。 中心市街地を活性化させるために、経済活力の向上あるいは都市機能の増進、そういったことをまとめまして、コンパクトでにぎわいあふれる町づくり、これを推進していくことが重要と、そういう認識の下に、平成十八年に中心市街地活性化法の改正を行いまして、十八年の半ば過ぎから施行をしているところでございます。 ただいま御指摘ございましたように、現在までに、改正されました中心市街地活性化法に基づきまして、三十二市が基本計画の認定を受けてございます。こうした認定を受けました市も含めまして百の地域におきまして、市におきまして、中心市街地活性化協議会が認定を受けるための取組を進めております。そういったところで基本計画認定のための取組が更に進められていくというふうに期待をしてございます。 中心市街地活性化を図るためには、自らの町をどのようにしていくかと、そういったことを真剣に検討していくことが重要なことも御指摘のとおりでございまして、そのためには、自治体など行政はもとより、商業者、地権者あるいは地域住民、そういった地域の多くの方々が自ら進んで連携をいたしまして、町のグランドデザインと申しましょうか、町の発展のための計画作りを検討して描いていくことが必要というふうに考えてございます。 そのため、経済産業省といたしましては、こうした地域の取組に対しまして、商業活性化等町づくりの専門家や職員を派遣いたしまして、地域の実情を踏まえました町づくりのための助言をしたり、あるいは他の地域での成功事例の紹介を行ったり、さらには、地域で活躍をいたします、タウンマネジャーと呼んでおりますけれども、その町づくりを引っ張っていく方でございますけれども、そういったタウンマネジャーの確保についての支援をするなど、そういったことを引き続き重点的に支援をいたしまして、この改正法が活用されるべく取り組んでまいりたいと考えてございます。
○松村祥史君 そうですね。今御答弁いただいたように、たくさんの都市がそれぞれの地域の良さに気付いて、千七百八十八の千七百八十八とは申しませんけれども、確かな目標数値を掲げてやっていただくことは大事なことであろうと思います。 しかし、こういったところが今のような施策で進められていくということは、認定を受ける地域が増えるわけですから、それに対する予算措置というのはしっかりとれているのかなと。実際、平成十八年度は五十九億円ほどであったと思うんですね。それが三十二の市町村でいろいろと使っていただいている。平成二十年を見ますと、六十一億円ほどでございます。もっともっとこういったものは増やしていくべきではないかなと。 というのは、お金を増やせということではなくて、やっぱり政策を基にしっかりと数値目標を掲げていくことが大事であろうと思いますが、その点については経産省、いかがにお考えでしょうか。
○政府参考人(寺坂信昭君) お答えいたします。 ただいまお話がございましたいわゆる戦略補助金でございますけれども、中心市街地活性化基本計画の認定を受けました市町村での商店街、町づくり会社などの民間事業者によりますにぎわいを生み出す創意工夫のある事業に対しまして国が直接補助をすると、そういう補助制度を設けているものでございまして、中心市街地活性化の効果が大きく、重要な施策と考えてございます。 具体的には、中心市街地の大規模小売店舗撤退後の空き地におけます商業施設やあるいは広場などの整備、それからICカードを商店街などにおいて活用するそういう事業、それから催物のようなにぎわいをもたらします各種イベント事業、そういったハード面とソフト面の両面においてこの補助制度が活用できる支援をすると、そういう制度としているわけでございまして、実際にこれらの事業を行いました地域では、中心市街地での人通りや商店街で買物をする方の増加と、そういったような効果が現れてきているというふうに承知をしてございます。 予算の額は今お話のございましたとおりでございまして、今後とも、その認定を受けました市町村におけますこの補助制度の活用の要望に対しましては、どういう御要望があるのかあるいはどの程度の額が必要なのか、そういったものをしっかり把握をいたしまして、積極的な支援ができるよう必要な予算額の確保に全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。
○松村祥史君 是非、今後も頑張っていただきたいと思います。 この決算委員会の役割というのは、やっぱり決算を基にいかに予算を組むかという観点が大事だと思います。悪いものはどんどん追及をして無駄を省き、削減をし、手直しをしていく。しかし、他方で、いいものにはどんどん予算を付けて、また、政策ありきの中で予算を付けて投資的経費というものを増大をしていく。そのことによって、例えば経済産業省でいえば、地域経済や産業をつくって税や雇用を増やすことで税収を増やすと、これが大事な決算委員会の役割であろうと思います。そういう意味では、もっともっとしっかりとやっていただいて、この予算の大幅な増減を基にその成果を問うていっていただきたいと思います。そのことを強くお願いをして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 十八年度の会計検査の内容に入る前に、本日は農水大臣、経産大臣、環境大臣、三大臣に来ていただいておりますので、三省庁に関連いたしますテーマ、バイオエタノールについて最初に質問させていただきたいと思います。 我が国におきましても、バイオエタノール、いわゆる輸送部門でのCO2削減という面から大きく期待されているわけでございますが、一方では懸念も呼んでいるわけでございます。 一つは食料との関係でございますね。アメリカがどんどん導入すると食料が高騰するんではないかという観点、また、二つ目には環境との関係でございます。生物多様性を含め、いわゆる森林伐採等々、そういう環境の破壊を起こすんではないかという懸念がございますが、今後我が国においてこのバイオエタノールを進める上で、そこで、こういう懸念にどうこたえていかれるのか、農水大臣、環境大臣の御方針をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) バイオエタノールを始めとしましたバイオ燃料の生産というのは、委員がおっしゃいましたように、地球温暖化対策という面から重要でありますし、また農林漁業の振興を通じました地域対策にも有効であります。また、エネルギー供給源の多様化などによりまして、これまた評価されるものだと思っております。 しかしながら、その導入により食料価格の高騰や森林破壊といった悪影響が生ずる事態は厳に慎まなければならないというふうに考えております。特に、食料と同じ原料からのバイオエタノールの生産に当たっては、食料の安定供給への影響に十分留意しながら慎重に進める必要があると考えております。 このため、農林水産省におきましては、稲わらや間伐材といった食料と競合しないセルロース系原料を活用してバイオ燃料を生産する日本型バイオ燃料生産拡大対策を推進することとしており、各種事業を実施するとともに、対話集会の開催などによる情報発信を行っているところでございます。 さらに、このような考え方を共有するために、今年の二月でございます、タイにおきましてアジアの各国を対象に農林水産省が主催をいたしましてバイオ燃料政策に関する国際シンポジウムを開催いたしました。その中でもこのような考え方を申し上げたところでございますが、七月に開催される北海道の洞爺湖サミットや関係閣僚会合などにおきましても、食料供給と競合しない形でのバイオ燃料の生産拡大の重要性を主張できるように努めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(鴨下一郎君) バイオ燃料の導入は地球温暖化対策に大きく貢献すると、こういうようなことについては先生御指摘のとおりでございます。その導入促進が化石燃料に頼らない低炭素社会への実現に不可欠だと、こういうふうに考えているわけでございます。 ただ、今、農水大臣からの御指摘にもありましたように、その導入が食料問題を始め、生物多様性や森林減少、こういうようなことに影響を与えるような事態は、これは厳に避けねばいけないと、こういうようなことでございます。そういう趣旨で、この影響をしないような廃棄物等によるバイオエタノールの生産、こういうことを早急に拡大していくことが重要だと考えております。 環境省としましては、これまでに大阪府の堺市あるいは沖縄県宮古島において廃木材やサトウキビの製糖の際に廃棄物として発生します糖みつを原料として技術開発等の支援事業を実施しているところでございます。これから廃棄物等によるバイオ燃料の生産技術の開発、これを引き続き進めてまいりたいというふうに考えておりますが、あわせて、バイオ燃料の導入普及策についてもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 ありがとうございます。若林大臣が日本型とおっしゃいましたですけれども、環境破壊も起こさず、食料との競合も起こさず、こういう日本型のバイオエタノールの進展について是非広げていただきたいと思います。 その日本型をつくる上でちょっと少し懸念がありますのは、いわゆる二つのスペックが今共存しているという問題ですね。いわゆる、直接にエタノールを混合するE3、E10という環境省また農水省さんの進めている案、また一方では、それをエチルターシャリーブチルエーテルという、ETBEと呼んでおりますけれども、そういう混合物に化合してそして混ぜるという石油業界が実施している方法でございます。 そういう意味で、そういう不協和音の中で、石油元売会社からガソリンの供給の協力が得られないためガソリンスタンドが十分確保できないということで、宮古島とか堺とか十勝等で環境省及び農水省が進めておられるエタノール燃料実証プラントの稼働率が低くなっているんじゃないかと、こういう懸念を聞きましたが、その実態及び今後の展望についていかがでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 農林水産省で平成十九年度から始めました我が国における国産バイオ燃料の実用化の可能性を示すことを目的に行いますこの事業につきましては、原料の調達から燃料の供給まで一体となった取組を支援するということで、バイオ燃料地域利活用モデル実証事業と称しております。北海道、これは十勝地域でございますが清水町、それから北海道の苫小牧市、新潟市の三地区で実施を着手したところでございます。現在、各地区におきまして製造設備が建設されているところでございまして、今年中に製造設備の整備がなされた後にバイオエタノールの生産が開始されるという見込みとなっておりまして、今まだそういう生産に至っていないというのが農林省関係の実証事業でございますので、稼働率が低くなっているというような状況ではございません。 また、この事業については各地区ごとに原料供給者、燃料製造業者、燃料供給事業者などから成ります地域協議会を設立して、その地域協議会が運営するというふうにしておりまして、そのことを前提に助成をするという仕組みを取っております。したがって、原料調達から燃料の供給までこれらの協議会を中心に調整が進められるということになっておりまして、その意味では、この実証事業についてはこの事業が円滑に実施されるようになるものと想定をして進めているところでございますけれども、引き続き、事業主体はもとよりでありますが、関係機関と十分に連携を図ってまいりたいと、このように考えております。
○国務大臣(鴨下一郎君) 輸送用バイオ燃料の導入促進を図るため、先ほど申し上げました大阪府あるいは宮古島においてE3の大規模実証事業を進めているところであります。 この実証事業では、ガソリンをバイオエタノールと混合してE3を製造して販売するまでの事業を行っているわけでありますけれども、石油元売各社を含む関係者の理解がなかなか得られないと、こういうようなことで、ガソリンの十分な供給が得られておらず、また販売スタンドの拡大も進んでいないというようなことが現状でございますので、E3の供給がなかなか当初の予定から見ますと進行していないというようなことになります。実証事業でのエタノール供給可能量につきましては、宮古島においては今のままでいきますと当初計画量の約二割、それから大阪府においては一割強と、こういうようなことの見込みでございます。 引き続き、これ実証事業の拡大に向けて関係者の理解を得られるよう、関係省庁とも連携しつつ進めてまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 ありがとうございます、御答弁いただきまして。 農水大臣の、プロジェクトはこれからやるんで、これから稼働率の問題になるということでございますが、既に始まっている環境省の方においては、今言われましたように当初の二割とか一割という状況でもありますので、この辺はよく連携をしていただいてお願いをしたいと思うんですが。 その連携の中でもう一つ悩みのネタがありまして、何かといいますと、ガソリン税の問題なんですね。これ庫出税なものですから、最初にいわゆる製油所を出るときに掛かってしまう。それ売っているものを買ってきて、もう一遍エタノールを混ぜるとガソリンの生産になりますから、もう一遍揮発油税が掛かるわけです。二重課税になってしまうという問題でございまして、これについては、本来、元売との連携ができますと未納税移出制度というのが使えまして一つ省けるんです。ところが、聞くところによりますと、環境省の実証実験においてはこれは二重課税になっているという話を聞きましたが、実態は事務局、いかがでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) E3の製造でございますけれども、大阪事業では残念ながら石油元売各社の協力が得られておりません。したがいまして、大阪事業におきますE3の製造の委託先が市中で出回っているガソリンを購入をして、それからE3を作って販売しているということでございます。したがいまして、御指摘のとおり、既にその揮発油税が課税されておりますガソリンでE3を製造しておりますので、製造の際にE3の委託先が改めて揮発油税の課税を受けているということでございます。
○浜田昌良君 そういう状況になっているんですが、これをうまく改善するために、それぞれ環境省、またこれ実際は委託されていますんで大阪府においては、どういう要請、協力依頼を今までしてこられたのか、その辺についてもう少しお願いします。
○政府参考人(南川秀樹君) また、私ども、この仕事を大阪府に頼んでおります。したがいまして、その委託先でございます大阪府から石油元売各社に対しまして、本事業への未納税移出制度を活用したガソリン供給について府知事名で公文書で依頼をいたしました。複数回いたしております。また、環境省職員も大阪府職員が公文書を持参して石油元売各社に協力要請する際に同行もいたしております。また、それ以外に、環境省としても石油連盟に対して、このE3事業へのガソリン供給につきまして依頼をしたところでございます。残念ながら、いまだ供給についての理解というものが得られていないということでございます。
○浜田昌良君 ただいま御答弁いただきましたが、まだその十分な回答を得られていないという状況ですが、大阪府がお願いされた石油の元売会社は具体的にどこでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 大阪府から依頼しておりますのは、出光興産、エクソンモービル、東燃ゼネラル、新日石、コスモ、ジャパンエナジー、昭和シェル、太陽石油、極東石油、九州石油、以上でございます。
○浜田昌良君 今言われた元売というのは、多分日本のほとんどだと思います。 そういう意味では、そういうすべてが協力してくれないという状況だとこれからが大変だと思いますが、そこで経産大臣に御質問したいと思いますが、いよいよこれから実証事業を終えて進めていく上で、やはり石油業界との連携というのは必要だと思っています。それについて大臣の指導力をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃいますとおり、未納税移出という制度を使うためには元売かあるいは製品輸入事業者とこのE3の事業者の連携が必要でありまして、両者の、民民の協力と信頼関係によって初めてこういう制度が利用できるんだと思います。石油業界もきちんと責任を持って、E3が製品として市場に出るということについて元売としても責任を持たなければならないと。そのためには、そういう製品を作ることに対して品質をちゃんと確保できるような環境整備が必要なんだと思います。 今、品確法の審議を参議院でしていただいておりますので、成立をいただければできるだけ早くこれを施行しようと思っております。そうしますれば、きちんとその品質についての責任体制も取れるわけであります。そういう環境整備の下に、元売や輸入事業者に対してはこの未納税移出という制度がちゃんと機能するように協力を要請できるかと思っております。彼らも全く拒否しているというわけじゃなくて、環境整備をしっかりしてくれという、そのことに対してまだ懸念を持っているんだと思いますし、この法律が成立をすればそういう懸念は払拭されるんだというふうに思います。
○浜田昌良君 どうもありがとうございます。是非、甘利大臣のリーダーシップで、まずはこの法律を、品確法を通していただいて、そしてそれぞれ実証事業が規模が大きくなってくる、その段階のタイミングではもう協力が得れるという条件をつくっていただきたいと思います。 少しこの問題を観点を変えて質問したいと思っていますが、一つは会計検査という観点からでございますね。多分、国の補助金とかそういうふうな予算が出ていると。出ているものにおいて二重課税があった場合、その予算としての扱いはどういうふうに評価されるのか、お聞きしたいと思います。
○説明員(小武山智安君) 一般論として申し上げますと、委託事業につきましては経済的、効率的に行われる必要があると考えております。 ただ、この環境省の実証実験におきましてエタノール燃料が二重課税になっていることにつきましては、ただいまもいろいろお話があったとおり、いろいろの事情があるとのことでございますので、会計検査院といたしましては、それらの事実関係を十分把握した上で検討してまいりたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 是非これからチェックをお願いしたいと思います。 もう一点の観点は、競争政策上どう評価するかという問題でございまして、お手元に新聞の記事を配らせていただきました。 一枚目は三月四日の毎日新聞、バイオ燃料で規格争い、省益対立導入進まずと書いてございますが、この二行目からでありますけれども、大阪府の大東市のガソリンスタンド、村川商会野崎給油所でため息をついていると。店は国内大手ブランドの看板を掲げていたが、昨年十月に下ろさざるを得なくなった。温暖化対策としてガソリンに三%のバイオエタノールを直接混ぜるE3ガソリンの取扱いを始めたためだと書いてあります。その三段目の一番後ろですが、石油元売大手で構成する石油連盟はということで、そのまた後半ですが、E3販売店にガソリン供給やブランド名の使用を拒んでいると。村川さんの店も大手以外からのガソリン調達を余儀なくされ、大手ブランド名のカード会員も失ったという実態があるようでございます。 もう一枚実は後ろにもありまして、これは読売新聞で同様の内容ですが、ここでは四段目に書いていますように、石油連盟は、エタノールと石油系ガスを混合したETBEを混ぜたバイオ燃料の普及を進めて、E3には協力しない姿勢を打ち出しているということなんですが、こういう記事がもし事実だとした場合に、いわゆる競争政策上の優越的地位の濫用とか、そういうカルテルというものに当たるのか当たらないのか、この点について公取の方にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鵜瀞恵子君) 事業者がどの事業者と取引するかは、基本的には取引先選択の自由の問題でございまして、例えば個別の元売会社が品質又は商標の信用の維持を図るために、系列特約店がE3を扱ったということで取引を拒絶するということは、自社のサインポールを掲げたスタンドでということでございますけれども、一般的には独占禁止法上問題となるものではないと考えております。 しかしながら、新聞記事の御紹介がありましたが、一般論で申し上げますと、競争関係にある事業者が共同して競争品を排除するために、取引先事業者が競争品を取り扱う場合に商品の供給を拒絶する旨通知して扱わせないようにするということは、不公正な取引方法として独占禁止法十九条の規定に違反いたします。 また、そのような行為によって競争事業者が市場に参入することが著しく困難となり、又は市場から排除されることによって市場における競争が実質的に制限される場合には、当該行為は不当な取引制限に該当し、独占禁止法第三条の規定に違反することになります。
○浜田昌良君 ただいま御答弁ありましたように、それが個々の自由な競争によって、契約によって行われているものなのか、それとも事業者団体という場で共同して行われているのかというのが大きな論点だと思います。そういう意味では、この新聞の記事はちょっと危うい書き方をしておりますので、そういうことが是非ないように業界をウオッチしていただきたいと思います。 今日は公取にせっかく来ていただいておりますので、もう一問、質問させていただきたいと思います、バイオエタノールとは関係ございませんが。 ガソリン税については暫定税率が五月一日から引き上げられました。これに時を同じくしまして、原油高が進行しているということで、各社がこの二十五円に加えて四円から七円、一斉に引き上げたわけでございます。これは独禁法上どういう扱い、どういうふうな見方をされているかについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鵜瀞恵子君) 個別の事案についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。 一般論として申し上げれば、税率の引上げといった事情のいかんにかかわらず、事業者が事前に話合いを行うなどして共同して販売価格を引き上げ、一定の取引分野における競争を実質的に制限することは独占禁止法に違反する行為でございます。しかし、ただ単に販売価格が同時期に引き上げられたというような外形的事実のみによって独占禁止法違反として問題にすることは困難でございます。 公正取引委員会としましては、独占禁止法に違犯する疑いのある具体的事実に接した場合には、今後とも必要な調査を行うなど厳正に対処することとしております。
○浜田昌良君 ありがとうございました。引き続きウオッチしていただきたいと思います。 もう一つ、石油業界が石油代替燃料を今まで取り組んできた例が幾つかあります。その一つが、エタノールというのは炭素が二つ入っているんですが、炭素が一つのメタノールというやつがありまして、これは今から二十年ぐらい前に、メタノール一〇〇%のM一〇〇というガソリンは当時の運輸省が推進していまして、経済産業省の方はメタノール八五%でガソリンを一五%混ぜると、こういう二つの規格、これもスペックが分かれてしまったんですね。実は私、当時経済産業省でそのM八五を担当していた人間なんですが、結局、そういうふうにうまく、規格が分かれてしまって一本化できなかった。そういう状況があるんですが、当時、一生懸命経済産業省としては車なりスタンドの普及をしていましたが、現時点でこのプロジェクトはどうなっているか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(上田隆之君) メタノール自動車に関するお尋ねでございますけれども、私ども経済産業省におきましては、平成五年度から平成十四年度までの間、このメタノール八五%ガソリンあるいは一〇〇%メタノールを取り扱う給油所を対象といたしました補助事業というものを実施しておりました。その累計というのは十一か所あったわけでございますが、このうち、メタノールの八五%ガソリンを取り扱う給油所は、現在はないと承知をしております。 また、自動車でございますが、その最大時は三百台程度普及していたわけでございますが、現状は、産業界の調査によれば六十台程度であると認識をしております。
○浜田昌良君 ありがとうございました。残念なことに、スタンドはM八五はもうなくなっているという状況なんですね。 そこで、是非、先ほど力強い答弁を甘利大臣からいただいたんですが、これから石油業界を強力に御指導いただくときに、石油業界としては自分の川下の市場をやっぱり守っていきたいという気持ちがある。そうすると、他の事業者が入っていくのをどうしてもうまく排除しようという気持ちが当時もあったんですね。で、M一〇〇になるともう自分たち以外の人が参入できる、何かガソリンと混ぜるようにすれば必ず自分たちの手を経るということがありまして、こういうこともあったんですけれども、今回もそのような形が、そういういろんな方がE3を供給していくと、石油だけの何かできるということじゃなくて、いろんな主体が能力があればできるというように強力な指導をお願いしたいと思っておりますが、この点について大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) このE3方式を取るかETBE方式を取るかというのは、基本的に我々がこっちでなきゃいけないという強制をすることはできません。民間事業者の自由裁量権でありますが、両方とも京都議定書目達計画の実現に向けて有意義であるというふうに我々は考えているわけであります。 石油業界、元売業界の方も、それぞれ自分たちの主張のはこんないい点があるということはおっしゃっているわけでありますが、仮にそのE3に問題があるとするならば、その問題、懸念を払拭するような手当てをしていって平等に競争できるようにする環境整備をするというのが我々の仕事であり、その一つが品確法の提出だというふうに承知をいたしております。 両方が適切な競争の下に進展していくような環境整備に、関係省庁と連携を取りながら努めていきたいと思っております。
○浜田昌良君 ありがとうございます。 是非、石油業界のETBEの取決めというのが単なるほかの業界からの参入阻止ではないという意味で、うまく共存するなり広がっていくことを御指導いただきたいと思います。 以上でエタノール関係は質問を終わりまして、次に平成十八年度の経産省関係の会計検査について質問したいと思いますので、農水大臣、環境大臣、お忙しければ退席いただいても結構でございます。 近年、国からの委託費、補助金の交付先として、NPO法人、こういうものが委託先になっていると、そういうものが新たに設立されて対象になるということがあるわけでありますが、その際の消費税の扱いがちょっとおかしいなという点があったようでございます。 具体的な事例について経産省に質問しますが、平成十八年度会計検査において、サービス産業創出支援事業及び電源地域活性化先導モデル事業の消費税相当額として、委託費千五百八十八万円が過大に支払われたということが不当事項とされておりますが、その概要はどういうことだったでしょうか。
○政府参考人(木村雅昭君) 御説明申し上げます。 御指摘の事業は、平成十七年度に実施いたしました健康・集客交流といったサービス産業における先導的な取組に対しまして支援する事業であり、経済産業省からNPO法人サービス産業振興機構に対しまして委託を行ったものでございます。 本件の委託の支払に当たりまして、本機構が消費税法上新規設立により消費税が免除される法人に該当するとの認識がなかったため、消費税相当額分も含めまして国から支払が行われておりました。しかし、本機構が消費税の納入手続を行おうとする過程で、顧問税理士からの指摘によりまして免税事業者であることに気付きまして、直ちに当省に報告がなされ、その後消費税相当額の返還手続を進め、総額約千五百八十八万円を国に返納いたしました。 この事案につきまして、平成十八年度会計検査において不当事項との御指摘をいただいたものでございます。
○浜田昌良君 今御説明いただきましたことは、消費税法によりますと、課税期間の基準期間における課税売上げが一千万以下であれば消費税の納税義務が免除されると。法人の場合は前々事業年度がその基準期間に当たるわけですね。そうすると、新たに法人がつくられると、その設立事業年度と翌事業年度は基準期間における課税売上高がないということになりますので、当該法人は原則として免税事業者となるわけでございます。 そういう意味で、こういう例はほかにも、この事案以外にも結構あるんじゃないかなと思うわけでございまして、まず、この事案につきまして、経済産業省として受託者のNPO法人サービス産業振興機構及びその再委託先について、今回の会計検査があるまで過大支払を受けていることになぜ気付かなかったのか。また、過大な消費税相当額は国に納入していたのか、それとも過大な支払と知りながら国に報告がなかったのか、もしそうであれば経産省としての処分はどうしたのか、このことについて事務方から御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(木村雅昭君) 本件につきましては、会計検査院による実地検査が行われる前に、受託者であります当該NPO法人が消費税法上自らが免税事業者に該当するということに気付きまして、直ちに当省への報告を行い、その後、当省の指導に基づきまして再委託先等も含めた調査を行い、消費税相当額の返還手続を行ったものでございます。 したがいまして、本件は、受託者でございますこのNPO法人において委託費に係る消費税の取扱いについての理解が十分でなかったということによるものではありますけれども、同法人が意図的に消費税相当額を過大に受け取り、それを滞留させていたわけではないというふうに理解をしております。 このような経緯を踏まえまして、私どもといたしましては、同機構に対しまして今後適切な会計処理に万全を期すよう厳重に注意を行ったところでございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。 今の御答弁で、このNPO法人には悪意がなかったということでありますのでそういう御処分だと思います。 しかし、先ほど言いましたように、このような新たなNPO法人をつくって委託金を支払う、また研究組合をつくって支払をするというのが幾つか、経済産業省の中でも結構多いんだと思うんです、私がいたころもありましたので。こういうものについて、どれぐらいそういう事業があるのか、経産省にですね。それについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松永和夫君) お答え申し上げます。 平成十九年度の実績につきましてお答えしたいと思いますけれども、ただいま先生から御指摘の消費税の免税事業者になり得る新規設立法人が受託した事業でございますけれども、経済産業省から直接委託したもの、また所管の独立行政法人を経由をして委託したものを合わせまして五十件、金額にいたしますと十五億九千万円分でございます。
○浜田昌良君 ありがとうございました。調べるのは大変だったかもしれませんが、ありがとうございました。 この五十件の十五億九千万でありますけれども、これについては消費税の扱いはどうだったでしょうか。適正になされていたでしょうか。
○政府参考人(松永和夫君) 先ほど御指摘の不当事項になりました案件を踏まえまして、私ども、こうした会計検査院からの指摘を受けて、同様の事態の発生を防止するために関係部局に周知徹底をしているところでございますけれども、現在、まだその調査をしているところでございまして、早急にそういった実態の把握に努めていきたいというふうに考えております。
○浜田昌良君 まだ実態が、全体がつかめていないという状況でございますが、この点については、いわゆる各課にそういうものはチェックしろと、そういう指示を出したのはいつなんでしょうか。
○政府参考人(松永和夫君) 会計検査院の方から十八年度の決算報告を踏まえて指摘をいただいた後、本年の二月の中旬でございます。
○浜田昌良君 二月の中旬で、今は五月の中旬でございます。三か月でございます。基本的に、そろそろまた本年度の委託等も始まっていきますし、そういう意味では早急にチェックをお願いしたいと思いますし、また、その意味で、こういう、各役所の中でこの例を奇貨としてチェックをお願いしたいと思います。 次に、検査院にお聞きしたいんですが、こういう新規法人の委託というのは、昔は研究組合というのは大体そうだったんですけれども、そういうのは昔から結構あったんですけれどもね。これは、今回初めてこういう不当事項として指摘したのか、過去においても指摘したのか、その点についてはいかがでしょうか。
○説明員(高山丈二君) お答え申し上げます。 会計検査院では、補助事業等における消費税相当額の取扱いが不適切であるという事態についてはこれまで多数検査報告に取り上げておりますが、御質問の委託事業における消費税相当額の取扱いが不適切という事案につきましては、指摘いたしましたのは今回が初めてでございます。 今後とも、この今回の事案のような、先ほども先生がおっしゃいました、委託先が法人として設立されたばかりであるなどの事態につきましては、免税事業者になるようなケースについて十分留意して検査をしてまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 今の御答弁では、補助事業ではいっぱいあったと、しかし委託は初めてだ。でも、補助も委託もないですよね、大体消費税の扱いは。もし補助で分かっていたなら、その法人、新規法人はそういうことがあるぞということをちゃんとなぜ事前に各省庁に周知しなかったのでしょうか。
○説明員(高山丈二君) 委員御指摘のとおり、決算検査報告で指摘した事態につきましては、それと同様あるいは類似の事態が未然に防止されることが重要だと考えております。 このため、検査院といたしましても、会計経理の適正を期し同種事態の再発防止を図るために、検査対象機関に対して検査報告の説明会を毎年本院が主催して行ったり、あるいは会計関係の法令実務や監査技法等に関しての講習会を開催したりいたしております。また、各府省等が開催する職員研修会に本院の職員を講師として派遣いたしまして会計検査院の指摘事項を説明するなど、様々な取組を行っておるところでございます。 このような形で未然に防ぐ手だてを取っております。
○浜田昌良君 今、説明会や研修会という場を通じて既に指摘したことを広めていくという話もありましたが、この消費税に関連することについては研修会、説明会は開かれたのでしょうか。
○説明員(高山丈二君) それぞれの説明会あるいは講習会と申しておりますが、そういうものの中で消費税の相当額の扱いが不適切であるという事態を適宜紹介をいたしまして、再発防止に寄与しているというところでございます。
○浜田昌良君 今の御答弁というのは、既にちゃんと、補助金についてこういう事例があったから消費税は新規法人を注意せよということをやられたということですね。
○説明員(高山丈二君) 全体の検査報告の掲記事項の中でそういうことを触れて周知徹底に努めております。
○浜田昌良君 全体の中で埋もれていると分からないんですよね。前回もこの場で質問させてもらったのは、いわゆる談合があった場合の違約金の国庫納付の問題、あれも非常に共通性がある問題なんですよ。 こういう会計検査の場合、非常に小まめにやっておられるんですが、やっていることが割と他省庁にも連携する、共通性を持つものについては、強くこれは特掲をして周知すべきですよ。それを分からずにやっぱり各省庁がいわゆるお金の処理をしている場合が多いわけですから、今後の改善についてどう取るか、御答弁いただきます。
○説明員(高山丈二君) 議員御指摘の趣旨を踏まえまして、具体的な研修なり講習をやってまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 若林大臣、お久しぶりでございます。 有明海漁業の再生について、まず大臣、有明海のアサリは四月から五月にかけて子を産む、これ地元では種を出すというような言い方をするそうなんですけれども、これ大臣、御存じでしたか。
○国務大臣(若林正俊君) そのようなことは承知しておりません。
○仁比聡平君 諫早湾内の小長井の漁民、それから湾口の大浦の漁民にせんだって伺いまして尋ねたところ、この諫早湾のアサリの種子ですね、これかつては売るほど生まれていました。諫早湾干拓事業の前は、この自然に生まれる種子に加えて六月から七月の初夏に稚貝をまいて、翌年の二月から五月、六月にかけて収穫をしていたわけです。 ところが、干拓事業が始まりまして、特に九七年、平成九年のギロチンの後、初夏に稚貝をまいても、夏場のうち、九月までにはへい死してしまって、今現在では秋、十月から十一月に大きい貝を入れて翌年の五月ころに収穫するしかないと。そういう形で、有明海、諫早湾のアサリ養殖のやり方というのは変わらざるを得なくなったということなんです。 それが、諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の短期開門調査が行われた二〇〇二年、平成十四年は、干拓の後は夏場で一〇〇%死んでしまっていたアサリが、開門調査の初期に一時的には死んだんだけれども、一〇〇%は死なずに年を越して翌年の春、アサリが捕れたというわけですね。ある漁民の漁場では九〇%生きていたというお話を伺いました。 これ、若林大臣、こうした漁民の実感にうそがあると思われますか。
○国務大臣(若林正俊君) うそがあるかどうかということを私が申し上げるわけにはいきませんけれども、佐賀県の有明水産振興センターが調査をいたしておりますけれども、このセンターでの調査の結果によりますと、短期開門調査による調整池への海水の導入ということとの関係でいえば、諫早湾内ではこの開門調査実施後に一定量のアサリのへい死が確認されておりまして、諫早湾内の漁業に対する影響はあったものというふうにこの調査の結果から判断しているところでございます。
○仁比聡平君 今、大臣がお触れになった佐賀の有明水産振興センターの調査、これについては委員会に提出を求めたいと思いますが、局長、よろしいですか。
○政府参考人(中條康朗君) 確認でございますが、佐賀県の水産試験場……
○仁比聡平君 そう大臣おっしゃいました。
○政府参考人(中條康朗君) の報告でございますか。これはもう公表されているんじゃないかと思います。
○仁比聡平君 いやいや。大臣が今答弁の中でお触れになったから委員会に出してくださいと言っているんです。
○委員長(小川敏夫君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(小川敏夫君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(若林正俊君) 申し訳ありません。 私が言いました佐賀県の有明水産振興センターの調査はタイラギの生息状況の調査でございまして、アサリについては、その調査結果ではございません。他の判断としまして、開門調査後にアサリのへい死が確認されているということから諫早湾内の漁業に対して影響があったというふうに判断をしたというふうに申し上げて、訂正したいと思います。
○仁比聡平君 大臣、今の答弁メモの読み違えなのかもしれませんけれども、御答弁は私はちょっといただけないです。他の判断によってというのは一体どういう意味なんですか、大臣。大臣。
○国務大臣(若林正俊君) 諫早湾内の漁業者につきまして、この短期開門調査は、委員御承知のとおりと思いますが、一日に二回、調整池から諫早湾内に排水するとともに調整池内への海水の導入を繰り返すという形のものでございます。調整池から諫早湾内へ専ら排水を行う本来の水門操作とは異なって、諫早湾の干拓事業において想定していなかった水門の操作を行うという調査でありました。
○仁比聡平君 大臣、それ私の質問と違うじゃないですか。
○国務大臣(若林正俊君) そのために、開門、短期開門調査に先立った水質、潮流などのシミュレーションを行った結果、短期開門調査によって諫早湾内の漁業に影響を及ぼす可能性が想定されたところでございまして、このことから短期開門調査の前後において二枚貝等の生息状況調査等を実施したところ、アサリへのへい死率が一定量増加しているという事実が確認されております。
○仁比聡平君 大臣、私の質問に正面から、答弁メモの朗読ではなくてお答えいただきたいと思うんです。 他の判断によって確認されたとおっしゃるからその根拠を尋ねたんですけれども、今大臣がおっしゃったのは短期開門調査に向かっての農水省としてのシミュレーションの話なんですよね。 私は、諫早湾内のアサリが短期開門のときに被害を受けてないなんて言っていないんですよ。一時的にはそれは被害はあったかもしれないけれども、その前には一〇〇%夏を越せなかったものが、ある漁民の漁場では九割方翌年まで生きていたと。これは干拓事業が始まった後にはなかったことなんだという漁民の実感があるから、だからそれを否定するような材料があるんですかとお尋ねしているわけです。 私は多くの有明海漁業者から、この〇二年の短期開門調査が行われたときに久々にタイラギが立ったと、アサリが増えたと、カニが捕れたというような実感を、これは有明海広いですから沿岸各地いろいろありますけれども、その多くの漁業者からそういう実感を聴いてまいりました。 局長に伺いますけれども、農水省はこの実感を否定する具体的な根拠をお持ちですか。
○政府参考人(中條康朗君) 特に具体的な調査等は行っておりませんけれども、今のところそういった報告は受けておりません。
○仁比聡平君 そのような具体的な根拠、データを持っていないということ自体が驚きじゃないですかね。 干拓事業について私と局長は立場は違うのかもしれませんけれども、だけれども、有明海漁業の再生、これは政府にとっても重要な政策課題なんじゃないんですか。そうなら、一か月の短期開門でも漁業復活の兆しを感じたというこの漁民の実感を、私は、これからでも有明海沿岸各地で悉皆的に聴き取って、短期開門の有明海漁業への影響、つまりこれがいい影響をもたらした部分があるのではないのかというこのことをきちんと検証するべきであると思うんです。 大臣、実際に短期開門調査をやりました。その中で、漁業者の中で諫早湾内でも有明海でもこれによって良くなったという声が実際にあるんですよ。これを聴き取って検証するっていうのは、大臣、当然だと思いませんか、大臣、大臣。なぜ、大臣に聞いている。
○委員長(小川敏夫君) 大臣、答弁できませんか。
○国務大臣(若林正俊君) 実際の農林水産省の方で行いました開門調査に伴うアサリ等の事前事後調査、その調査の結果などからそのように判断しているものでございまして、さらに今この漁業者の実感からくるものについてどうだということについて言えば、私の方は、それについての調査は、平成十四年の四月の二十二日から十一月二十九日までの期間におきます各時期別のアサリのへい死率などの調査からそのように判断しているものでございまして、そのようにお答えせざるを得ないわけであります。
○仁比聡平君 大臣、有明海の漁業を再生させたいというのは、これは農水省も同じ立場なんだと思うんですよね。で、その兆しがここにあったっていう声があるなら、それを受け止めるのは私は政府の責任だと思うんですよ。今大臣の答弁の中にあった、アサリのへい死率の調査というお話がございました。この点については、短期開門調査に伴う湾内四漁協に対するアサリ被害の補償、これを実際にされたわけですけれども、その具体的な根拠を示す資料を国会に提出するべきだということを我が党はかねてから求めてまいりました。被害補償をされたんですけれども、各漁業者ごとの配分とその根拠、被害状況調査の報告書及びすべての調査票の提出が私は必要だと思います。 といいますのも、その被害調査の際に、死んだアサリの殻をよそから集めて写真を撮ったといった疑いが当の小長井の漁民から指摘をされているわけです。 委員長、今申し上げた資料を当委員会へ提出させることを求めたいと思います。 お計らいお願いします。
○委員長(小川敏夫君) ただいまの申出につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○仁比聡平君 実際にそういった中で、農水省は、〇〇年から〇一年にかけてのノリ大凶作の後に、短期、中期、長期の開門調査を求めたノリ第三者委員会の中長期開門調査、これをできないというふうに言い続けてこられたわけです。この点について、ノリ第三者委員会の会長をお務めになった清水誠東大名誉教授は、中長期開門調査をやらない方向での農水省の検討会議の報告書を受けて、改めてその必要性を強調しておられるんですね。 西日本新聞の〇三年十二月二十六日の記事によりますと、教授はこう言っています。農水省の報告書を読むと、開けても分からないという言い方がいろんな箇所で出てくる、海が元の状態に戻らない、要因は複合的という理由だが、我々はそれを承知の上で、検証は過去の事象ないし原状の再現を期待していないと書いたとおっしゃるんですね。つまり、少なくとも中長期開門調査をやれば、どういう変化があり、今後どうなるのかという有明海の環境に及ぼす影響の手掛かりは得られるはずだ、検討会議はできる範囲で何かを得ようとの姿勢からほど遠いのではないかと、このように清水教授はおっしゃっているわけです。 私は、今有明海の再生というこの課題の上で求められているのは、この清水先生がおっしゃるとおりだと思うんですよ。できる範囲で何かを得ようという、その姿勢に立って、この有明海の漁業を良くするためにはどんなことができるのかという調査だと思うんですね。本当に有明海漁業の再生に真剣に向き合うのなら、開門をしないという結論ありきではなくて、漁業者の実感をまずよく聞くべきではないでしょうか。大臣、もう一度お尋ねしたいと思います、大臣。
○国務大臣(若林正俊君) 委員も御承知のことと思いますけれども、この中長期の開門調査の実施につきましては、平成十六年五月に亀井農林水産大臣が判断といたしまして、中長期の開門調査に代えて有明海の再生に向けた調査、現地実証などを実施するというふうに決めたわけでございます。 それは、中長期開門調査の実施によってどのような成果が期待でき、どのような影響が生じ、これに対してどのような対策が必要になるかというようなことを検討をし、また排水門を開けることによって被害が生ずることがないようにしながら調査を行うと、そういう必要が出てくるわけでありますが、このためには長い歳月を要する、それでも成果について必ずしも明らかではないというような判断でございました。また、被害防止対策を講じて調査を行ったとしても、なお予期し得ない被害が発生するおそれがあるというようなことを総合的に判断をした上で、平成十六年五月に農林水産大臣の判断として今申し上げたような判断をしたところでございます。 したがって、有明海の環境変化の仕組みに更なる解明のための調査でありますとか、有明海の環境改善を効果的に進めるための現地での対策の実証、調整池からの排水などの抜本的な改善、こういったようなことを進めていくことといたしまして、漁業者の方々とは有明海再生の道筋などについて具体的な話合いを行いながら今後の取組を進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○仁比聡平君 今、大臣が中長期開門調査ができないという理由をまた繰り返して述べられたわけですけれども、私が言っているのはそうじゃないんですよね。大臣の今の答弁の中にもありましたけれども、有明海の漁業再生の道筋を漁民、漁業者と話し合って具体的に考えていきたいとおっしゃるし、そのための調査なんかは必要だというような趣旨のことをおっしゃるんですね。だったらば、短期開門のときに漁業の復活の兆しが見えたと、これを調査する、その漁民の実感をしっかり受け止めて調査するというのが当たり前じゃないですかということを私は申し上げている。 今日、委員各位のお手元に資料を配付いたしました。これは、先ほど大臣が答弁を間違えられました佐賀県の有明水産振興センター、ここが我が党の武藤明美佐賀県会議員に提出をいただいたタイラギ生息状況の経年推移についての調査資料でございます。これはそれぞれの年の秋、九月ないし十一月に有明海の五十五の地点でタイラギの個体数を調査したものですけれども、この調査の表にあるちょっと前ですが、八九年、平成元年に堤防工事が開始されて、平成五年、九三年から九六年にかけては大量の海砂が採取が始まりました。それ以降、従来豊かなタイラギ漁場だった諫早湾の湾口部、この図面で言いますと左下の周辺になりますけれども、ここではタイラギが壊滅しているわけです。平成九年、九七年の四月に潮受け堤防の潮止め、いわゆるギロチンが落とされて、その年はまだ諫早湾の対岸に当たる有明海の東部に生息が確認されたけれども、翌平成十年度以降は壊滅状態になっています。 ところが、大臣、御覧いただけますか。平成十五年度、つまり平成十四年に短期開門が行われて、その翌年、その秋には御覧のようなたくさんの生息が確認されたんですよ。翌十六年度も一部それが残った。だが、十七年度以降は再び壊滅状態になっています。 これについて、タイラギの潜水漁業を営んでこられたある漁業者の方は、短期開門の海水交換によって調整池の水質が改善され、その後の一定期間は排水の水質が以前より良かったので中央部そして東部に着床ができたんじゃないだろうか、タイラギの幼生が、というふうにおっしゃっているんですね。私は、この漁業者の方のお話はなるほどというふうに思いました。 四月の三十日に、これまで沿岸四県の漁業者、市民が原告として闘われてきた、よみがえれ有明海訴訟に続いて、小長井、大浦の漁民が熾烈な提訴妨害を乗り越えて開門を求めて新たに提訴したということは大臣も御存じかと思うんですが、それは小長井、大浦の漁民たちが諫早湾内、有明海の漁業を壊滅させたのは潮受け堤防であって、開門なしには海は戻らないこと、言い換えれば開門すれば海は再生するということを一番よく知っていて確信しているからです。 この声にこたえて、開門しないということを先決のようにありきという態度を変えて真剣に検討し、中長期開門調査への政治決断をすべきだということを改めて強く求めておきたいと思います。 時間の関係で、もう一点今日聞いておきたいんですが、一方で、干拓農地では四月から営農が開始されました。その干拓地農業者の選考について、入植者の一つに株式会社T・G・Fという会社がございます。ここは小江干拓地の一番国道に近いところに三十二ヘクタール、東京ドーム七個分に相当する広大な土地をリースを受けて入植をされました。登記簿を拝見しますと、この会社の設立は平成十九年、昨年一月十六日のことで、この干拓地の入植者募集が始まるわずか半年前なんですね。そして、本店の所在地は、谷川建設グループの谷川商事、その大村支店の所在地と同一でございます。 役員を見ますと、設立時の五人の取締役の方々のうち、今日おいでいただきましたが、谷川政務官の御長男であり、谷川建設を始めグループ企業の代表取締役を幾つもお務めになっておられる方がこのT・G・Fの代表取締役。そのような取締役のうちお二人は、その御長男の配偶者で、現長崎県知事金子原二郎さんの御長女、そしてもうお一方は谷川政務官の御親族という、そういう役員でございます。 三月にこのように谷川政務官と県知事の親族が役員を務める会社が選考されたということが明らかになって、三月の二十日に今申し上げた三方は役員を辞任されて、その旨の登記がなされているんです。ですから、その時点では取締役は二人になったということになりますが、その方々を拝見しますと、お一人は谷川政務官の御子息が辞任された後、代表取締役になっておられますけれども、この方は谷川政務官の政治資金管理団体、自民党長崎県第三支部の会計責任者をお務めの方で、長崎の材木業者団体というんでしょうか、ながさ木ネットという団体のホームページによりますと、谷川商事からこの業界団体に参加しておられます。残るもう一人の方は、大村青年会議所のホームページを拝見しますと、青年会議所の総務広報委員会の委員長をお務めで、所属企業は株式会社谷川商事となっております。その後、三月二十五日に別のもう一人の方が取締役に就任されたということなんですけれども。 そこで、農村振興局長にお尋ねします。 干拓地への入植の資格条件は、まず農業生産法人であることですね。農地法によりますと、農業生産法人の理事、株式会社の場合は取締役、これはその過半数、つまりこのT・G・Fであれば五人のうちの三人がその法人の行う農業に常時従事する者、常時従事者でなければならない、かつ過半を占める取締役の過半数、T・G・Fなら二人になるのかと思うんですけれども、その法人の行う農業に必要な農作業に政令で定める日数以上、これは原則百五十日以上となっています、年間従事しなければならないというふうにされている。 としますと、T・G・Fは、昨年一月の設立のときから入植を申請された時期、そして十二月二十五日に入植者として選考されたその過程でこの要件を満たしていたんでしょうか。今私が申し上げるように、それぞれ谷川建設グループの会社の役員などを務められている。また、三月二十日にお三方が辞任された後に、現在営農を開始していると思いますけれども、その要件の存否はどうなったのか、私はここを疑問に思うんですけれども、局長、いかがでしょう。
○政府参考人(中條康朗君) 基本的に、その入植者あるいは入植する法人の審査につきましては、これは県の方で行っておられておりまして、私が承知しますのは、その県からの間接的な情報の入手ということでお話をしたいと思います。 それぞれ入植を希望された方については県の方で営農の計画書をお求めのようでございますけれども、それによりますと、代表取締役をされている方につきましては、日数ですね、年間百五十日とかあるいは百八十日、百八十日というようなことでございまして、私、現段階でこの方々が委員御指摘のように役員を継続されているかどうか、ちょっとそこは確認しておりませんが、そういった報告をいただいております。
○仁比聡平君 時間が参りましたけれども、もし要件を満たしていなければ、農業生産法人としての資格が疑われるということになれば、選考の取消しを含めて私は整理がされるべきだと思うんです。 この干拓地の営農についてはリース方式という異例の方式が取られて、その事業のために長崎県が、県公社に対して完済まで百年近く掛かるという公金の貸付けを行いました。そこには政府系金融機関の融資が行われているわけですね。 委員長、今のこのT・G・Fが常時従事者の要件を含めて農業生産法人としての要件を満たしているのか、干拓農地の入植者としての資格条件を満たしていたのか、その詳細を政府が調査をして、当委員会に報告をさせるようお計らいいただきたいと思いますが、お願いします。
○委員長(小川敏夫君) ただいまの申出につきましても、後刻理事会で協議いたします。
○仁比聡平君 谷川政務官にこの経過についての関与をお尋ねしたいと思いましたけれども、時間が参りましたので今日は終わらざるを得ません。 以上で終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道です。 最初に、農水省の方から質問をさせていただきたいというふうに思っています。 世界的な食料不足、穀物価格の高騰の中にもかかわらず、我が国では食料自給率が四割を切ってしまいました。水田につきましてもその生産力を生かすことができず、四割の減反という大変深刻で、ある意味では大変もったいない、そういう事態に陥っております。その上に米価の低落、穀物、飼料価格の高騰が追い打ちを掛けていると、こういう事態なわけでございます。 世界的な食料危機が、今後より顕在化することは間違いない。このことをやっぱり考えますと、本当に今こそ食料自給率の引上げ、水田の多面的機能の維持、これは待ったなし、こういう状況でありまして、たとえ米の消費量が多少下がったとしても、減少したとしても、水田をつぶさないと、これを維持していくという政策というのは本当に必要だろうというふうに思っております。 この水田をつぶさない政策として、従来、水田において飼料稲、えさ米の生産などが追求されてまいりました。その中でも耕畜連携、こういう形で耕種農家と畜産農家の連携による、水田で作付けされた飼料作物を畜産で利用して拡大をしていく、こういうことに大きな期待が寄せられておりまして、これは有機農業推進という状況を考えても今本当に大事なことだろうというふうに思っております。 実は、平成十六年度から十八年度まで三年間という形でこの耕畜連携、耕畜連携推進対策事業、これが取り組まれてきたわけでありますが、まずその政策目的をお聞かせいただきたいと、こういうふうに思います。
○国務大臣(若林正俊君) 平成十六年度から十八年度までの三年間に実施しました耕畜連携推進対策事業の政策目的でございますが、水田飼料作物の生産の拡大等を推進をしまして飼料自給率の向上を図るということを政策目標とするものでございます。 なお、平成十九年度からも引き続き粗飼料の増産を図るために耕畜連携水田活用対策事業を創設をいたしました。これまで行ってきました稲ホールクロップサイレージなどの飼料作物の生産に対する面積助成に加えまして、地域における耕畜連携に必要となる機械施設の整備も行えるように改善を図り、これを実施することにしたものでございます。
○近藤正道君 耕畜連携推進対策事業、十九年度からは名称も一部変わって更に継続をされているようでありますが、まずこの政策目標が果たしてしっかりと達成されているのかどうかお聞きをしたいというふうに思っています。 私は、結論から言いましてその成果は必ずしも十分ではないんではないかと、こういうふうに思っております。期待の割には上がっていないと、こういうふうに思っております。とりわけ稲発酵粗飼料、ホールクロップサイレージ、これについて言いますと、平成十六年度は四千三百七十五ヘクタール、十七年度が四千五百九十四ヘクタール、十八年度が五千百八十二ヘクタール、作付面積であります。確かに増えてはおりますけれども、本当に遅々としたもの、微増ではないか、こういうふうに思っております。今本当にこういうものはチャンスだというふうに思うんですが、その割にはこの状態はいかがかなというふうに思ってならないわけでございます。 大臣、このホールクロップサイレージ、微増にとどまっている、私はそういうふうに思いますが、その原因をどういうふうに見ておられますか。
○国務大臣(若林正俊君) 稲ホールクロップサイレージの生産面積は拡大しておりますが、委員がおっしゃいますように、その面積規模としては我が国の飼料作物の作付面積の一%にも満たないといったような状況にあるわけでございます。畜産サイドのニーズと作付け可能性から見ても少ない状況だというふうに私も認識しております。 そういうことの認識の下に、今年の三月に飼料自給率向上戦略会議において設定をいたしました平成二十一年度を目標として八千ヘクタール、これを実現しようということで、この各種対策を有効に活用して計画的に作付けの拡大を図ろうというふうにして新事業を起こしているところでございます。
○近藤正道君 大臣のお認めのように、うまくいっていないということでございまして、これは今の時代状況の中で、期待されているにもかかわらず実態はこういう状況であります。 お聞きいたしますと、うまくいっているのは生産地と利用地が近いところ、地産地消的に行われているところがうまくいっているだけで、それ以外はうまくいっていないと、どうもこういうことのようでありまして、生産と利用に支援するだけではなくて、とりわけ広域の流通過程にも支援すべきなんではないか。 現状の流通支援策はどうなっているのか。特にないのであれば、やっぱり早急に広域の流通支援対策、このものをやっぱりきちっと検討して、ここにやっぱり手を、政策をきちっと打つべきではないか、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 先ほど、稲ホールクロップサイレージが急速に拡大しないのはなぜかというお話がございました。 これはいろいろと関係の皆さん方の話を聞き、調査をいたしましたが、まずは、稲作の農家側の方の理由としては、ロールべーラーなどの必要な収穫機械が整備されていない。つまり、能率的に収穫をし、これをパックにして利用できるというふうにするためには機械化が必要でございます。その機械が整備されていないということが一つ大きな理由でございました。 また、ユーザーである畜産農家側の受入れにつきましては、これまで稲のホールクロップサイレージを給与した経験が皆さん畜産農家は余りございません。給与体系に組み入れるというのには生産の、酪農家なり肉牛の繁殖経営などの皆さん方が安心してそれを給与し、どこまで給与できるかというのは体験、経験的に、それがまだ普及されておらないし、実験してみないと、利用してみないと分からないというようなところがありまして、畜産農家の方が、徐々に経験を広げてはおりますけれども、まだ自信を持ってそれに取り組むには時間が掛かるというような事情にあるということ。 それからもう一つは、やはり信頼関係が大事だと。耕種の部分で、稲作農家とあるいはそれを利用する、今度できましたホールクロップサイレージを利用する酪農家でありますとか肉用牛の農家というものがお互いに交流などを通じて十分連携ができないと信頼関係は生まれてこないわけでございまして、そういうものがなお時間が掛かるということで進まないというふうに考えているところでございます。 そういう意味で、今度の十九年度からの事業では、稲ホールクロップサイレージの生産のための機械施設などの助成というものも加えると同時に、利用する畜産農家の給与に対する助成というものも加えまして、そして経験を逐次積み重ねてもらうということを考えているわけでございますが、委員が御指摘のようなこのホールクロップサイレージの流通経費に対する助成は、単独の助成としては行っておりません。 このホールクロップサイレージの広域流通も、お互いの信頼関係ができてその利用が明確になってくればそれなりの広域流通が進むというふうにも考えられますけれども、今までの事例で見ますと、生産の耕種の農家と畜産の農家とのつながりが大事だという観点で、それを入れた一つの協議体の中でこの助成事業としての対象にすると、つながりを重視しているわけでございます。 そういう例の中では、実は二百キロぐらい遠いといいますか、二百キロぐらい離れているところでもそういう連携を確認をした上で流通しているという例がございますので、そのような事例を分析しまして、広域流通を可能とするためにはどういう形の支援措置が必要であるかということについてなお検討をしてみたいと思いますけれども、今直ちに流通単独で助成をするということには踏み切ることができないでいるわけでございます。
○近藤正道君 分かりました。 農業経営という観点からは、今言った個々の話の前に、耕畜連携に対する支援の制度が三年固定、こういう短期に限られている、こういう中では長期的な経営の見通しが立たないという声をたくさん聞きます。三年間という短期に限る今の施策を長期計画にやっぱり改める、そして長期目標を設定して抜本的な見直しをすべきだと。そういう中で、繰り返し申し上げますが、今がまさに穀物価格が非常に高い、有機農業に対する期待も大きい中で本当にチャンスなわけでありまして、この耕畜連携、予算ももっと増やして抜本的にやっぱり強化をしていただきたい、強く要望を申し上げておきたいと思います。 次の問題でありますが、米の消費拡大の一環として、米を白米以外の形で消費する、米を粉にして、つまり米粉でありますが、これに期待する声が非常に強い。米粉あるいは米粉のめんという形で米の消費拡大あるいは食料自給率の拡大を図っていきたい、こういう声が非常に今強くなってきております。 私の地元であります新潟県では、微細製粉技術、米を非常に小麦粉と準ずるぐらい細かく粉末にする、そういう技術を県が開発をいたしまして、これを元に、にいがた発「R10プロジェクト」、RというのはライスのRでありますが、この計画を作って、小麦粉の消費量の一〇%を米粉に置き換える、こういう展望の下で国民運動を目指そうということをやっておりますし、県議会でもこの議論が随分今盛んに行われております。 この米粉の問題でありますが、従来コストだとかあるいは品質の問題があったと思いますけれども、今の飼料、小麦価格の高騰がある意味では非常にチャンスであると、こういうふうに思っております。ある程度の価格競争力が見込める今こそ、いかに効率的な、持続的な流通ルートを長期的に国家戦略として整備できるか、ここがポイントだというふうに思っておりまして、是非そういう意味では長期的な国家戦略として取り組んでいただきたい、こういうふうに思っております。 先日発表されました二十一世紀新農政二〇〇八でも米粉の消費拡大が盛り込まれておりました。質問でありますが、米粉消費の現状、拡大等の課題、今後の展望について大臣の見解をお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(若林正俊君) 米粉のパン用、めん用としての利用は、委員がおっしゃいますように、私も大変期待をいたしております。 そして、そのためには価格面あるいは加工技術面など、なおなお解決しなければならない諸問題があるわけでございますが、原料米のこのような利用量というのは平成十八年度で六千トンでございます。平成十五年度で一千トン、十六年度で三千トン、十七年度も三千トンでしたが、十八年度は六千トンと。徐々にではありますが、伸び率としては高い伸びを示しておると。 これにはやはり、今地元の製粉企業が開発をし、そしてまた県も熱心に取り組んでおりますR10のプロジェクトのお話ございました。私どもの方もこのプロジェクトは承知いたしておりますし、注目をいたしております。 しかし、これを更に広く全国的に米粉の利用というものが拡大をし、定着を図るためには、かなり思い切った技術開発というものも行われなければならないのではないかというふうに考えておりまして、産地はもちろんでありますけれども、製粉メーカーとか、その二次加工としての製パン、そしてまた製めんの、めんとしての利用も考えられるわけでありますから製めんのメーカー、そして消費者との接点を持っていますスーパーというような量販店なども連携をしまして、確実に流通、加工、消費する体制をつくっていくことが不可欠ではないか、このように考えておりまして、こんな観点から、昨年の十月から米システムの在り方についての検討会を開催しておりまして、米粉などの非主食用米の利用拡大については幅広く検討をし、何とかこれを軌道に乗せるように持っていきたいと、このように考えているところでございます。
○近藤正道君 よろしくお願いいたします。 それでは、残りの時間は経産省の方にお聞きをしたいというふうに思っています。原発と活断層のことについてお聞きをいたします。 平成十八年の九月に耐震設計審査指針の改訂がございました。これに伴いまして、全国の原発の耐震安全性の再評価、バックチェックというふうに言っておりますが、これが経産省の方から指示をされております。 現在、このバックチェックの中間報告がそれぞれの事業者から保安院に提出をされておりますが、その結果、原発のすぐ下に活断層が確認されたところが出てまいりました。従来、この国には原発の下に活断層はない、存在しないと、そういうふうに言われてきたんですが、そのバックチェックの結果、原発の敷地の中あるいは原発の下に活断層がある、そういうところが出てきた、こういうことでございますが、原発の下に、すぐ下に活断層がある、見付かったと、この原発はどこなんでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤均君) ただいま御指摘ありましたように、中間報告において各事業者はそれぞれ活断層を評価して、それに伴う地震動を計算して耐震安全性の確認を行っているわけでございますが、評価の上におきまして、敷地直下に活断層があると想定している発電所は、日本原子力発電の敦賀発電所それから日本原子力研究開発機構の「もんじゅ」並びに関西電力の美浜発電所でございます。
○近藤正道君 三つの原発で原発のすぐ下に活断層があると、こういう報告があったということであります。 そこで、今、今回、皆さんのお手元に資料を配らせていただきました。これは経産省の前の通産省の資源エネルギー庁の時代に出したものでありますが、この「原子力発電所の耐震安全性」という資料を見ますと、中を開いていただくと分かるんですけれども、「原子力発電所は、建設から運転に至るまで、十分な地震対策が施されています」と、大きく「活断層の上には作らない」、「活断層を避ける」、こういうことが資源エネルギー庁の公的なパンフレットの中に明確に書いてございます。 そしてまた、各事業者あるいは電事連、ここもホームページで原発の耐震安全性についていろんなことを書いておりますが、それぞれ私もいろいろホームページを見させていただきましたけれども、中部電力だとかあるいは東北電力だとかあるいは関西電力だとか、こういうところのホームページを見ますと、活断層の上には原発を造らない、活断層は避けると、こういう形で原発の安全性を確保していますよということをずっと言ってきた。今もこういうことを言っております。 ところが、今言ったようにバックチェックの結果、三つの原発で原発のすぐ下に活断層があると。これ、今まで言ってきたこと、エネ庁が言ってきたこと、あるいは事業者が言ってきたこととまさに真っ向から矛盾をするわけでありますが、これをどういうふうに理解をすればいいんでしょうか、大臣にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御案内のとおり、原発の原子炉建屋というのは、岩盤まで基礎を掘り下げて岩盤の上に乗っかっているわけであります。活断層が下から上がってくると、これが岩盤に、上がったところがもろに当たっているならばまさに真下ということになりますが、別なところに出ていますと、岩盤自体に乗っかっている施設でありますから、移動は岩盤ごとするわけであります。 でありますから、正確な表現をしますと、活断層が下から上がってきているのがもろその乗っかっている岩盤の下に届いているのか、別なところに行っているのかと、この評価の違いでありまして、この真下に来ている場合には造ることはできません、しませんということでありまして、この乗っている岩盤自体の真下に来ているものはないわけでございます。 もちろん、このバックチェック、新指針に基づく耐震安全性の評価というのは厳密に事業者が新指針に基づいて行って、彼らの中間報告によれば、現状においても原子炉建屋の基本的な要件、つまり止める、冷やす、閉じ込めるについて支障はないと。しかし、更に余力を高めるために補強工事を行うということでありまして、従来からの方針と基本的に変わりはないというふうに承知をいたしております。
○近藤正道君 大臣は安全対策とかあるいは耐震安全性の話をされますが、私はその前に、これはやっぱりはっきりさせなければならないことだというふうに思っています。 皆さんは今まで非常に分かりやすい言葉で普通の国民に、素人に分かる言葉として、活断層の上に原発は造りませんよ、活断層は避けますよという形でずっと言ってきた。事業者もそれぞれ言ってきた。このことについてやっぱりきちっとした説明をすべきなんじゃないですか。今みたいに、活断層の上という意味はこういう意味でみたいな、そんな極めて狭く解するようなこういう言い方は私は詭弁だと思いますよ。それは年金のときに、三月の末まで一人残らず、一円残らず解決しますと言ったあのやり方と全く同じじゃないですか、これは。 とにかく分かりやすく、活断層の上には造りませんよと。見方によっては、電力会社の中では、敷地の中に活断層なんかありませんよ、そんなところには原発造りませんよとパンフレットの中に堂々と言ってきたんですよ、これは。世界でこんなところなんかないですよ、敷地の中に活断層が走っているところは。 今までそういうふうに説明してきたのに、今度、バックチェックの結果、三つそれが出てきた。そのときに、活断層の上というのはこういう意味ですよと、そういう形で狭く狭く解釈をする。そういう解釈を今ごろになって出してきて、そしてあとは、今度、安全性の問題で論理を展開するというやり方はこれはおかしいと。まず、活断層の上には造らない、活断層は避ける、このことについてしっかりとやっぱり国民に対して説明責任を果たすべきじゃないですか。どうですか、それ。
○政府参考人(佐藤均君) ただいま大臣の方から御説明ありましたように、このパンフレットで言っております活断層の上とは、耐震設計上考慮すべき活断層がこの施設の設置地盤表面上に現れている地点の直上ということで私ども考えておりまして、御指摘の活断層の上には造らないというのは、当該地点の直上には耐震安全上重要な施設の建設を避けるということを意味しているということでございます。
○近藤正道君 そんなへ理屈、詭弁だっていうんですよそれは、そういうの。今ごろになって活断層の上という意味はこういうふうに解釈すべきだと、断層が地表に現れていると、それだけを活断層と言うんだと、それ以外は言わないんだという、そんな、これはまさにへ理屈ですよ、それは。 皆さん、普通の庶民に断層の上には造りませんよ、それは避けますよと繰り返し繰り返し言ってきたじゃない、それ。今ごろになってそんな言い方というのはおかしい、それは。そうでしょう。だって、今まで皆さん、活断層の上に原発なんかないんだと、日本の国にはそういう地震があるから原発なんか、活断層の上には原発があるなんというのは日本中どこにもありませんよ、こう言ってきたのに、何ですか、今度は三つ出てきた、これ。 審査の段階には活断層はないと言っておいて、今度は、今ごろになって活断層が真下にありますと。こんなでたらめなやり方はないと。説明責任をちゃんと果たしてくださいよ、これは。そうでなかったら、立地は根本的に見直すべきだ、これは。 大臣、どうですか。そのことを含めて検討すべきですよ、それは。
○国務大臣(甘利明君) 耐震安全性の評価というのは厳密にやっているわけであります。安全なのは、岩盤という強固な基盤の上にちゃんと施設が乗っかっているということが大事なのでありまして、岩盤ごと移動する場合には、しっかり固定されていればその安全性は確保されるわけであります。要するに、岩盤自身が破壊されるようなことになってはいけないんだというふうに思っておりまして、そういう点で、活断層がその真下に上がってくるようなところには造らないということであります。 そして、活断層が岩盤から外れて逃げているところ、これもその震度が本体にどのくらい影響するかというのは地震学の権威者によってきちんと測られているわけでありますし、さらにその余力、現状でも基本的な安全三要素に問題はないという評価でありますが、これを厳密に更に第三者のチェックを掛けているところであります。さらに、余力を上げるための補強工事も追加で行っているということでありまして、そういう点から国民の皆さんに安全、安心の面で御不安を掛けないようにしっかりとチェックをし、補強工事もちゃんと行ってまいります。
○委員長(小川敏夫君) 近藤君、もう既に時間でありますので、簡潔にお願いします。
○近藤正道君 到底納得できませんが、時間でありますので、これで終わらせていただきます。
○委員長(小川敏夫君) 他に御発言もないようですから、農林水産省、経済産業省、環境省、農林漁業金融公庫及び中小企業金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る十六日午前十一時四十分に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時九分散会