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169回国会参議院2008/03/18

経済産業委員会 第2号

発言数
6
登壇者
3
会派数
2
開催日
2008/03/18

会議録

渡辺秀央民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(渡辺秀央君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、下田敦子君が委員を辞任され、その補欠として轟木利治君が選任されました。  また、本日、直嶋正行君が委員を辞任され、その補欠として梅村聡君が選任されました。     ─────────────

渡辺秀央民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(渡辺秀央君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題といたします。  経済産業行政の基本施策に関し、甘利経済産業大臣から所信を聴取いたします。甘利経済産業大臣。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 第百六十九回国会における経済産業委員会の御審議に先立ち、経済産業行政を行うに当たりましての私の所信の一端を申し上げます。  今、日本の経済は、戦後最長の景気回復を続けてはおりますが、一方で、中小企業や一部の業種、地域については回復状況に遅れが見られ、また、株価や原油価格の変動、海外経済の動向が景気に与える影響について十分な注視が必要です。また、人口減少、国際競争の激化、厳しいエネルギー・環境制約など、構造的で早急な対応を迫られる課題を抱えております。  こうした中、まず、福田内閣としての経済成長戦略の具体策作りに取り組んでまいります。新たな成長を実現するためには、世界の成長センターであるアジアに位置する強みを最大限生かすべきであると考えます。我が国は、世界とアジアとの連携を図りながら、アジアの発展に貢献をし、アジアとともに成長することを目指すべきです。これを実現するため、つながり力の強化、強みの突出、需要の創出の三つに重点を置いて施策に取り組みます。  第一のつながり力の強化については、国内では、大企業が持つノウハウを中小企業に、都会の人材を地方に、製造業の経営ノウハウを農業やサービス業につなげるなど、知恵、情報を循環、共有する取組を進めます。海外では、アジアにおいて、高度で調和の取れた市場を創出し、環境分野などで政策協調や制度調和を行うアジア経済・環境共同体構想の実現を目指します。このようにつながり力を強化することで、国民各層が自立して成長し、全体として共生できる社会を築くべきと考えます。  第二の強みの突出については、先端技術、環境、高信頼性、文化などの日本が持つ強みを更に突出させ、世界に対して発信していきます。具体的には、次世代環境航空機の開発やがん対策等の基礎研究成果を医療に還元する橋渡し研究を始めとしたイノベーションの強化、国際標準の獲得、強みを支える人財力の強化などを図ります。また、知的財産権の戦略的な活用及び適正な保護を図る観点から、通常実施権の登録制度の見直しや特許関係料金の引下げなどを行うため、特許法等の改正法案を提出いたしました。  第三は、需要の創出に向けた戦略的対応です。海外には、アジアで勃興する新しい中産階級の需要や、高まる環境対応の需要があります。国内では、安全、安心の意識の高まりに伴って、高信頼性製品に対する新しい消費需要が生まれています。環境や安全、安心などの価値やニーズを明らかにし、また、消費者の感性に訴えることによって需要を喚起し、供給側への対策と相まって、需要と供給の好循環を生み出すべく取組を進めます。  地域や企業規模によって業況にばらつきが見られる中、成長の果実が地域や中小企業に広く行き渡るようにすることが不可欠です。  昨年取りまとめた中小企業生産性向上プロジェクトに基づき、平成二十一年までの間、経営力向上を支援する地域連携拠点を全国に二百から三百か所整備し、ITを活用した財務会計の導入促進などの施策を総合的、集中的に実施をしてまいります。  また、農林漁業と商工業との連携によって相乗効果を発揮する農商工連携を推進します。このため、農林水産関連産業を中核とした産業連携や産業集積の促進を図る農商工等連携促進法案と企業立地促進法の改正法案を提出いたしました。  さらに、中小企業の円滑な事業承継を実現するため、中小企業経営承継円滑化法案を提出いたしました。加えて、中小企業の資金調達を一層円滑化するため、信用保証協会法、中小企業信用保険法、中小企業金融公庫法の改正法案を提出いたしました。  中小企業が原油高や建築着工の遅れ等の影響を受ける中、中小企業の年度末の資金繰りに万全を期すため、金融面での対策や下請適正取引等を柱とする年度末に向けた中小企業対策の実施に全力を尽くします。  本年は、地球温暖化対策のかぎとなる年であります。京都議定書の第一約束期間を迎えるに当たり、今月末に京都議定書目標達成計画を改定し、温室効果ガスの排出量を六%削減するという京都議定書の削減目標を確実に達成します。国際的には、北海道洞爺湖サミットやG8エネルギー大臣会合などにおいて、我が国がリーダーシップを発揮すべく取組を進めます。二〇五〇年までに世界全体の温室効果ガス排出量を半減させるとの長期目標を達成するため、二酸化炭素を排出しない石炭火力発電や、超高効率の太陽電池、グリーンITなどの革新的技術開発を進めます。また、京都議定書後の新たな枠組みをすべての主要排出国が参加する実効あるものとするよう、国際的な議論をリードしていきます。  資源の少ない我が国にとって、エネルギーの安定供給確保は国民の生活に直結する重大な問題です。原油、レアメタル、ウランなどの資源を確保するため、貿易保険や経済・産業協力などを戦略的に活用しつつ、私自らが先頭に立って資源外交を積極的に展開します。温暖化問題や原油高に対応するためには、省エネ・新エネ対策の一層の推進が欠かせません。このため、業務・家庭部門の取組強化に向け、省エネ法の改正法案を提出いたしました。また、バイオ燃料を混合したガソリンの適正な品質を確保し、その導入を加速するため、揮発油品確法の改正法案を提出いたしました。加えて、地元を始めとする国民の理解を得つつ、安全の確保を大前提に、本格操業を控える六ケ所再処理工場などの核燃料サイクルを含む原子力を推進するなど、総合的なエネルギー政策を遂行をいたします。  国民の安全、安心の確保にも万全を期します。クレジットを利用した悪質な訪問販売などにより、高齢者が高額の被害に遭う深刻な事例が多発しています。こうした悪質商法を根絶するため、訪問販売規制やクレジット規制の強化を内容とする特定商取引法及び割賦販売法の改正法案を提出いたしました。昨年の臨時国会で成立した改正消費生活用製品安全法及び電気用品安全法についても、関連事業者や消費者に対して徹底した周知活動を行い、事故の未然防止に取り組みます。  対外政策については、多角的自由貿易体制の維持強化及び我が国企業のグローバルな活動の推進のため、WTOドーハ・ラウンドの年内妥結を目指し、積極的に取り組んでまいります。  また、ASEAN、日中韓、インド、豪州及びニュージーランドの十六か国を対象とした東アジア包括的経済連携構想の実現に向けた取組を推進します。加えて、アジアの英知を結集する東アジア・アセアン経済研究センターを活用し、アジア経済・環境共同体構想の実現を目指します。米国、EUを含めた大市場国、投資先国とのEPAについても将来の課題として検討し、可能な国・地域から準備を進めます。さらに、模倣品・海賊版拡散防止条約構想の早期実現に向けた取組も積極的に推進します。こうした海外とのつながりの強化により、アジア、世界の成長との一体化を目指します。  以上、私の所信の一端を申し上げました。国民各位の御理解の下、経済産業行政の推進に全力を挙げてまいる所存であります。委員長始め委員各位の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

渡辺秀央民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(渡辺秀央君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。  次に、平成十九年における公正取引委員会の業務の概略について、竹島公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。竹島公正取引委員会委員長。

竹島一彦公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(竹島一彦君) 平成十九年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。  公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、いわゆる独占禁止法等の厳正な執行及び競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。  重点施策の第一は、迅速かつ実効性のある法運用であります。  平成十八年一月から施行された独占禁止法改正法により新たに導入された課徴金減免制度などを活用しつつ、独占禁止法違反行為に対して引き続き厳正に対処し、価格カルテル事件、入札談合事件、不公正な取引方法に係る事件二十件について法的措置をとり、三十一件の価格カルテル・入札談合事件について、延べ二百七事業者に対して総額四百七億五千七百二十万円の課徴金の納付を命じました。  また、名古屋市営地下鉄に係る土木工事の入札談合事件及び緑資源機構が発注する地質調査・調査測量設計業務に係る入札談合事件において、九事業者等を検事総長に告発しました。  さらに、合併などの企業結合事案につきましては、事案処理の一層の迅速化及び透明性の向上に努めているところであり、平成十九年においては、引き続き企業結合審査を的確に実施し、事前相談への適切な回答及びその公表内容の一層の充実に努めるとともに、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針の一部改定を行いました。  第二は、ルールある競争社会の推進であります。  市場における公正な競争を確保するため、石油製品小売業者による不当廉売に対し排除措置命令を行うなど、中小事業者に不当な不利益を及ぼす不当廉売、優越的地位の濫用といった不公正な取引方法に該当する行為に対し、迅速かつ厳正に対処いたしました。  下請代金支払遅延等防止法、いわゆる下請法に関する業務については、下請代金の減額、支払遅延、買いたたきといった違反行為に対処し、十一件の勧告、公表を行ったほか、二千七百九件の警告を行いました。不当景品類及び不当表示防止法、いわゆる景品表示法に関する業務については、過大な景品類の提供及び不当表示の排除に努め、四十三件の排除命令及び十六件の警告、公表を行いました。  第三は、競争環境の積極的な創造への取組であります。  公正取引委員会は、市場における公正かつ自由な競争が確保されるよう、規制、制度等について様々な調査、提言を行うとともに、競争政策及び独占禁止法上の考え方を明らかにしてきております。  平成十九年におきましては、国際航空における航空会社間の運輸協定に関する独占禁止法の適用除外制度の在り方について慎重に検討の上、同制度の抜本的な見直しが必要との考え方を明らかにしました。  また、近年、知的財産の保護及び活用に関する取組が活発に行われている状況にかんがみ、知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針を策定しました。  さらに、企業の法令遵守、いわゆるコンプライアンスの取組に対する支援として、建設業を対象にコンプライアンスの現状について調査を行い、報告書を取りまとめ、公表いたしました。  第四は、課徴金制度の見直し等、独占禁止法の見直しについてです。  平成十七年独占禁止法改正法の附則における見直し規定に基づき、内閣官房長官の下で独占禁止法基本問題懇談会が開催され、昨年六月に報告書が取りまとめられました。公正取引委員会としては、同報告書における提言を踏まえつつ、我が国経済における公正かつ自由な競争の促進を図る観点から必要と考えられる事項についても検討した上、昨年十月十六日、独占禁止法の改正等の基本的考え方を取りまとめ、公表いたしました。その後各方面からの御意見も踏まえ、更に検討を進め、改正法案を今通常国会に提出いたしたところであります。本法案は我が国の公正かつ自由な経済社会を実現するために不可欠な法案であり、早期に成立させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。  以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明申し上げました。  今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。

渡辺秀央民主党・新緑風会・国民新・日本

○委員長(渡辺秀央君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。  大臣の所信等に対する質疑は後日に譲ることといたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時十五分散会

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