環境委員会 第3号
- 発言数
- 164 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/03/27
会議録
○委員長(松山政司君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、松野信夫君及び牧山ひろえ君が委員を辞任され、その補欠として大久保潔重君及び大石尚子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松山政司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官酒光一章君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松山政司君) 昨日、予算委員会から、本日一日間、平成二十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がございました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の岡崎トミ子でございます。 皆様、私、着席のままで質問をさせていただきますことをお許しいただきたいと思います。 まず、三月二十七日で石綿健康被害救済法が施行されて今日で二年になります。この法律と労災補償で救済を受けた方の数は最初の一年間で五千件以上、しかし、当事者や当事者を支援する皆さんでつくる石綿対策全国連絡会議などでは、どちらかの制度で救済を受けた方の数は本来救済を受けるべき被害者の五分の一に達していないと試算をしております。すき間なく迅速な救済が実現できていないと指摘されるゆえんでありますが、改めて救済状況を確認して、政府として現状をどのように確認して認識しているか、どのように取り組んでいくのかをお聞きしていきたいと思います。 中皮腫はほとんどがアスベストに起因すると考えられております。施行一年の昨年もお尋ねいたしましたが、中皮腫で亡くなった方の数はこれまでに何人いると推計しているか、そしてそのうち石綿健康被害救済法が、あるいはまた労災補償による救済を受けた人はそれぞれ何人いるかお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(石塚正敏君) お答え申し上げます。 これまでに中皮腫で亡くなられた方の累計の数につきましては、環境省において確認できるデータを調べましたところ昭和五十四年から平成十七年の間、つまり二十七年間でございますが、その間で約一万人でございます。このうち、石綿健康被害救済制度による特別遺族弔慰金の支給に係る認定を受けた方の数は平成二十年二月末現在で千七百九十二人でございます。また、特別遺族給付金の支給に係る認定件数は、厚生労働省によりますと平成十九年三月末現在で五百六十九件でございます。
○岡崎トミ子君 つまり、これまでに一万数千人、そういう方々が中皮腫で亡くなっていて、いずれかの制度で救済を受けた方々の割合は大体わずか三〇%台ということになると思いますが、新法が制定されたことやクボタ・ショックで関心が高まったことで、それ以前に比べましたら格段に良くなったと、状況は良くなったというふうに思っておりますが、それでもすき間のない救済にはほど遠いというふうに感じられます。 もう一つ、この救済法か労災補償によって救済される割合は都道府県によって大きなばらつきがあるというふうに指摘されておりますが、政府は都道府県別にこのアスベストの健康被害者のうちいずれかの制度によって救済された方の割合がどのぐらいであるか推計、把握しておられるでしょうか。しているとすれば、救済されている方の割合の上位三県、下位三県、どこの都道府県、その数字はどのようになっているか環境省、厚生労働省にそれぞれお聞きしたいと思います。
○政府参考人(石塚正敏君) では、環境省の方からお答え申し上げます。 御質問につきましては、正確なデータを得るということが大変困難でございますためにお答えすることがなかなか難しい問題でございますけれども、仮に石綿健康被害救済法の特別遺族弔慰金の支給決定件数を人口動態統計における中皮腫死亡者数で割ってみますと、ただこの場合、都道府県の人口動態統計が欠けておりますが、平成七年からでございますので、平成七年から平成十七年というものを分母に取った場合でございますが、認定率、高い県は群馬県三五%、兵庫県三三%、高知県三二%というようになっております。一方、低位の方、低い方で見ますと、長崎県一一%、沖縄県八%、島根県七%という数字でございます。ただし、人口動態統計と石綿健康被害救済制度との集計方法の違い、あるいは母集団が極めて少ない都道府県というものも存在しますなどの事情もございますので、この点十分御留意賜りたいというふうに思います。
○政府参考人(石井淳子君) それでは、労働省関係部分についてお答え申し上げます。 中皮腫による死亡者数についての人口動態統計によって平成七年以降把握できているということは先ほど環境省のお答えのとおりでございますが、幾つか前提条件私どもございます。 まず一点目としまして、労災認定件数、これは被災者の所属事業所の所在地により集計をいたしているものでございまして、それに対しまして人口動態統計は死亡者の居住地により集計、そこにずれがあるという点がまずございます。それから二点目でございますが、労災認定件数は支給決定年度によって集計をするわけでございますけれども、人口動態統計は死亡年、時点のずれもあるわけでございます。でありますので、単純な比較はちょっとなかなか難しいところございますが、ただ、平成十一年度以降、中皮腫による都道府県別の労災認定件数を把握いたしております。それでございますので、十一年度から十八年度の間について、これと人口動態統計による中皮腫による死亡者数を、これを分母といたした上で都道府県別の労災等の支給決定件数を算出いたしますと、上位三県は、まず一番が香川県でございまして七二・四%、二番が兵庫県で五五・三%、三番目が広島県で五四・三%でございます。これに対しまして低い、下位三県と申しましょうか、それを順次申し上げますと、まず岩手県、これが一番低くて二・〇%、二番目に低いのが山梨県で二・九%、三番目が秋田県で九・三%ということになっております。 以上でございます。
○岡崎トミ子君 環境省と厚生労働省とでも数字がばらばらで、もちろんその統計の取り方いろいろと違っているということなんですが、私どもの数字、石綿対策全国連絡会議の方で独自の推計を行っているわけなんですけれども、兵庫県、やっぱりこれ一番で八〇・六%、沖縄県で一五・三%など、これは数字が大きく違っているというふうにしているわけなんですが、今のお話にもありますように、様々な前提の数字というもの、厳密なものとは言えないということでばらばらになっているわけなんですけれども。 厚生労働省と環境省が持っている数字で、これもう少しばらつきがないというような状況をつくっていかなきゃならないわけですね。この石綿対策全国連絡会議が指摘してきたことは見過ごしにできない、今後ともずれたままでいくということでなしにしていただきたいなというふうに思っているんですね。 いずれにしましても、救済法で救われるのか労災補償によって救われるのか、その割合というのはまだまだ低いということは明らかでありまして、都道府県によっても合理的とは思われない格差が疑われております。 衆議院の質疑でも、大臣も、すき間で現実に困っている例があるので、現実を踏まえて速やかに検討に入りたいという御答弁をされております。この発言、大変重要だと思っておりますが、ただいまのような実態を大臣はどのように受け止めておいでなのかお聞きしたいと思います。 それと、すき間のない救済が実現していない中、新たに救済を受ける権利を失う方々が増えていく、こういう問題が改めてクローズアップされております。様々な経過措置が打ち切られるという問題であります。 まずは、まさに昨日の三月二十六日、遺族の方への救済給付調整金が打ち切られました。そのほか、来年には、石綿健康被害救済法施行前に亡くなっている場合の救済と労災時効が成立している場合の救済が打ち切られます。 来年打ち切られますのはこの救済法施行前に亡くなった方についての救済制度であります特別遺族弔慰金、特別葬祭料でありますが、これ、対象は本来万単位というふうに考えられておりますが、実際は二〇〇六年度末で千五百九十件、二〇〇八年二月末時点で千八百八十一件。この救済法によって五年間の時効によって労災補償が受ける権利を失った労働者の遺族に対する特別遺族給付金が設けられたわけですけれども、この制度も来年打ち切られるわけで、こちらの対象もこれは万単位というふうに考えられているわけなんですが、実際の給付は二〇〇六年度末時点で八百四十一件なんですね。 すき間のない救済からはほど遠いという現状にありますのに経過措置が打ち切られようとしておりますので、大臣、この辺のことに関しまして是非御発言お願いしたいと思います。
○政府参考人(石塚正敏君) 経過措置につきましてのお話でございますので、その点についてまずお答え申し上げます。 本制度は、今現にお苦しみになっておられます被害者の方に安んじて医療を受けていただくということを本旨として、目的としてつくられた制度でございます。 特別遺族弔慰金等につきましては、特に制度発足前に死亡した者は石綿が我が国の経済に大きな便益をもたらしてきた中で何らの救済も受けられないという特殊な状況にあるということにかんがみて、国が特別に弔意を表明するという趣旨の制度でございます。権利の安定というものを重視する観点から、二年とする制度が多い中で、本制度では特に三年としたわけでございます。現在、周知の徹底というものを図っているところでございます。そういうことで、救済漏れというものを極力少なくするよう、今後ともその周知徹底というものに努めてまいりたいと考えております。 一方、救済給付調整金でございますけれども、制度施行直後に死亡した方は特別遺族弔慰金に比べまして制度施行後生存したわずかな間の医療費と療養手当しか給付されないという状況が生じるために設けられた、他に類を見ない特別な制度でございます。言わば、特例中の特例とでも申すべき特別な制度ということでございます。安んじて医療を受けていただくという本法の目的に照らしまして、今御指摘のような延長措置というものが適切であるのかどうか、十分な検討が必要であろうかと考えております。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今御指摘の一つの点は、環境省と厚生労働省のデータについて十分に統一が図られていないと、こういうようなお話がありましたけれども、その点につきましては、実際には、例えば人口動態統計だとか石綿健康被害救済制度との集計方法の違いとかこういうようなことがございましてなかなか正確な値がつかめないということもありますけれども、少し、今御指摘もありましたので、両省の調整をしてできるだけ母集団をある程度そろえるとか、何か全体の目安になるようなことでどこに不備があるのかと、こういうようなことについて少し勉強をさせていただきたいというふうに思います。 加えて、今部長の方からも答弁を申し上げましたけれども、この特に救済給付金の調整金につきましては、先ほども申し上げましたけれども、なかなかこれ、他に類を見ないと、こういうような特例中の特例というようなこともございまして、この措置を、いわゆる安んじて医療を受けていただくというこういう本法の目的に照らしてどこまで見ていくのが適切なのかどうかと、こういうようなことについてはいろいろとこれ検討も必要だというふうに思っておりますので、また特に、すき間がないというようなことを前回も申し上げましたから速やかに検討には入りたいと思いますけれども、どこまでカバーするかというようなことについては、より詳細に勉強もさせていただきたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 私どもで申し上げたいのは、すき間のない救済が実現していないのにこれらの経過措置を打ち切っていいのかどうなのかという、こういう問題なんですね。 これまでにも見てきましたように、原因と結果が一番はっきりしている中皮腫でさえ救済されるべき方々の割合というのはわずか三〇%台、先ほど申し上げました。だから、六から七割の方々が救済されていないということでございますが、こういう、救済されていないのに、最初に決めた期限が来たから、経過措置が来たから打ち切るというのはおかしいというふうに申し上げているわけです。 改正して期限を廃止するか、少なくとも延ばすべきではないかというふうに考えますが、検討の段階からもう少し先に進んで、大臣、お答えいただけないでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 検討をさせていただいて、もし本当に十分に救済ができない方々がどこにどのようにおいでになるかと、こういうようなことについてはっきりしてきた段階でもう一度、どこまでカバーをするべきかというようなことについては申し上げたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 先ほど、部長の方からの説明にもございましたけれども、他の法令では権利確定は二年でやるというのが通例なんだと、これ更に一年上乗せしたんだからいいだろうという、そういう答弁に聞こえたわけなんですけれども。 そもそも、なぜ救済される割合が低いままにとどまっているのかということを考えていただきたいというふうに思うんですね。必要な情報が必要な方々に届かなかったからではないか、あるいは事業所名の公表の遅れの問題などもございます。また、何といいましても、アスベストの健康被害につきましては国の責任が大きいという、この認識をしっかりしていただきたい、忘れてはいけないというふうに思います。 他の法律が二年で、それで一年上乗せしたから十分だろうというのはこの際こだわる理屈ではないというふうに考えまして、すき間のない救済をどう実現するのか、これをまず先に考えるべきだというふうに思います。これは、大臣、こういう考え方はよろしいですね。
○国務大臣(鴨下一郎君) まず、三年目のことにつきましては、現在、周知を徹底してできるだけ多くの方に分かっていただくと、こういうようなことを、最善の努力をしたいというふうに思います。 加えまして、今委員が御指摘の点につきましては、これ五年を待たずにこの制度の問題点があれば速やかに見直すと、こういうようなことも含めて私たちは検討に入らせていただくと、こういうようなことでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○岡崎トミ子君 二〇〇一年の三月二十七日以降に亡くなった方の場合、この救済法が施行された後に労災補償の時効が成立いたしますので、労災補償はもちろん、この救済法の対象にもならないというのが現状です。この救済法が施行された後に労災補償の時効が成立した場合でも時効救済の対象とすべきではないかというふうに考えておりますが、厚生労働省はいかがお考えでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 先生の御質問は、要は時効を撤廃すべきではないかというふうな趣旨と承りました。時効制度というのは、申すまでもなく、長年継続をしている事実関係の安定、そして時間の経過とともに権利関係の立証が困難になってくると、そういうことを防止するために設けられ、広く様々な制度に適用されているものでございまして、労災補償制度においてもそうした制度を取り入れているということでございます。法律関係の早期安定という観点から時効をなくすということは法律本体の考え方と矛盾することになりますので、これはなかなか難しい、適当ではないと考えているところでございます。 また、仮にもし、もし労災補償制度におきまして時効の特例を認めて常に請求し得ることといたしますと具体的な問題も生じてまいります。 例えば、労災保険においては医療の関係、療養補償給付というふうなものがございまして、もし健康保険などから保険給付が行われておりました場合には、これは過去にさかのぼって給付の調整を行わなきゃいけない。一方、費用の確定はなかなか困難。例えば政管健保でレセプトの保存期限は五年というふうな定めがあるわけでございます。 また、職場起因性ということでいろいろな調査が必要になってくるわけでございますが、相当過去にさかのぼって調査をして、改めて精査をしなければいけないことになるわけでございますが、調査をしても、事業所がなくなってしまっているとか、在籍当時の関係書類あるいは医療の関係でカルテなどの証拠書類が残っていない可能性が大変高くなるわけでございまして、調査も実際上困難。例えば医師法においてカルテの保存年限は五年との定めがあるわけでございます。 権利の確定に大変長期間を要することは避けられないわけでございまして、一方で新たに請求されてくる方もおられると、その迅速な救済ということもまた大切な点があるわけでございまして、そうした本来の趣旨に反する結果も出てくるという点も勘案しなければいけない、そういう問題点があるということも申し上げたいと思うわけでございます。 なお、先ほど来、先生の方から中皮腫で死亡された方に対する救済の割合が低いという話がございました。冒頭、労災保険での中皮腫の対象者の数を発言する機会を逸しておりましたので、その数を若干それよりは増えるよという意味で申し上げさせていただきたいのでございますが、平成六年度以前も含めた中皮腫による労災認定件数は累計で二千十一件となっているところでございます。 以上でございます。
○岡崎トミ子君 どのぐらいの方々が救済されているのかということを検証するために死亡年別の給付事例の数が必要だと考えます。例えば、救済法に基づく特別遺族弔慰金、特別葬祭料につきましては、昨年度の給付につきまして環境保全機構が年度別の死亡年別表というものを公表しております。労災補償認定と救済法による労災補償の時効救済による特別遺族弔慰金につきましても同様の数字が必要と考えますが、厚生労働省にデータの提供や公表は環境省の方は求めたのかどうかお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(石塚正敏君) 死亡年度別の特別遺族給付金給付件数につきまして、法の施行後、厚生労働省に問い合わせを行いましたところ、かような集計は行っていないという回答をいただいております。
○岡崎トミ子君 この救済法に基づく時効救済が機能しているかどうかを知るためには必要な数字だと思います。環境省は厚生労働省にデータの提供と公表をこれからもう一度しっかり求めていくべきではないかと思いますが、これで止めるんですか、どうなんでしょうか。やっていないというのでこれはおしまいなんでしょうか。求めるべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(石塚正敏君) このデータの集計が技術的に可能であるかどうかは私どもの立場ではちょっと承知しかねますので、これ以上のことは環境省から求めることは不可能であると考えております。
○岡崎トミ子君 それでは、厚生労働省は自らデータを公表するという考えはないでしょうか。 この機会ですから具体的にお伺いしますけれども、人口動態統計によりますと、一九九五年に中皮腫で五百人が亡くなって、二〇〇六年には特別遺族弔慰金を受けた数というのが三十九件と公表されております。残る四百六十一件のうち、これまで労災認定をされた件数が何件で、二〇〇六年度には特別遺族給付金を、時効救済ですね、受けた件数は何件なのか、厚生労働省に伺っておきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) 先ほど環境省からお答えございましたとおり、労災保険給付及び特別遺族給付金については、支給決定年度別に把握をしているものでございまして、死亡年度別の件数については把握、集計を行っていないものでございます。したがいまして、先ほど先生おっしゃいました二〇〇六年度に特別遺族給付金を受けた件数が何件かということについてもお答えをする準備がないわけでございます。 これについて把握をすべきではないかといったようなお尋ねもいただいたわけでございますが、実は労災保険給付の請求というのは請求権の時効は五年というのがございまして、その範囲内であれば死亡年度にかかわりなく請求に基づき支給決定を行う、そういう仕組みになっております一方、特に労災保険給付につきましては、支給決定の年度というのがそれぞれあるわけでございますが、五年間の幅を持って動くわけでございまして、遡及して各年度の件数が変動するという関係になるわけでございます。そういうことで、なかなか死亡年度別の把握というのが難しい状況にあるということは是非御理解を賜りたいと思います。 ただ、先ほど来、先生からいろいろと、すき間がある、十分救済されていない人がいるではないかという御指摘もいただきました。私ども、その周知については、先ほど先生の方からも御指摘ございましたけれども、事業所名公表の準備を今進めているところでもございますし、また様々な工夫、先ほど都道府県にばらつきがあるんじゃないかといったような御指摘も踏まえて、とにかく本来給付を受けるべき方々が受けられないということにならないように最大限の努力を払ってまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 特別遺族給付金については請求時点で既に死亡しているケース、ですから、亡くなっているんだから分かるはずなんですよね。亡くなっていないというのだと分かりませんけれども、死亡しているケースですから、環境再生保全機構と同様に死亡年別データが示せないという理由がよく分かりません。今の説明でも納得いきません。 いろいろ御説明いただきましたけれども、改めて単純にお聞きしておきたいと思いますが、特別遺族給付金を給付したケースにつきまして死亡年を把握できないということに関しまして、まず支給決定をした時点で把握できるんじゃないかというふうに思いますが、どうですか。これでも把握可能なデータなのではないかというふうに思いますけれども、厚生労働省、いかがでしょうか。死亡年を把握できないというわけがないですよね。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 特別遺族給付金に限って言いますと、それは御指摘のとおり、集計はいたしておりませんが、把握が全くできないというものではございません。
○岡崎トミ子君 それでは可能であるということで、そういうデータについて、つまりどのぐらい救済されてどうだったのかということについて全体像をやっぱり分かって進むべきだというふうに考えます。そのことが分からないではどうすることもできないので、可能なデータであればそれはきちんと整理していただくということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 私ども、大切なのはやはりいかに必要な方に必要な情報が行ってきちっと請求できるような形をつくっていくかということだと考えております。今先生の御指摘の特別遺族給付金の死亡年度別の集計というものもその参考になるのではないかという御指摘でございますが、それも一つのお考えというふうに受け止めつつ今後検討はしてまいりたいと思います。 ただ、それよりはむしろ今一生懸命準備を進めております認定事業所名の公表に向けた作業を進め、またこれを公表する際には改めて集中的なPRをするべく準備も併せて進めているところでございます。まず、そちらの方を優先して考えていきたいというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 やはり環境大臣にお伺いしておかなければいけないと思います。 すき間のない救済を検証しようという意思がおありになれば、やっぱり検証なしに経過措置を打ち切るということについては認められません。見解を求めたいと思います。
○国務大臣(鴨下一郎君) 検証は当然するべきだというふうには思いますけれども、これも実際に今動き出して二年たって、これから、どこに不備があったかというようなことについて今これから速やかに検討をすると、こういうようなことを申し上げておりますので、その中で先生御指摘の点につきましても十分に考えつつやらせていただきたいと思います。
○岡崎トミ子君 救済率が低いままにとどまっているということの理由のもう一つに、生前に申請をしなくては給付が受けられないという制約がございます。例えば突然に中皮腫になったと診断されて余命数か月であると、こういう宣告を受けて、御本人は必死の闘病生活を送って御家族は懸命の介護に追われているような場合に、本人が申請の手続をしなければ一切救済はなしです。給付も、申請手続が行われて以降分しかこれは受けられないというふうになっておりまして、いかにも不合理な状況なんですね。 衆議院でも、がん性胸膜炎と診断された尼崎の女性が死亡後の検査で初めて実は中皮腫であるというふうに判明したのに、生存中に申請がなかったからと給付を受けることができませんでした。クボタが独自に救済金を支払ったというケースが取り上げられましたけれども、大臣も、民主党の衆議院田島議員の指摘に対してやや前向きの答弁をされたというふうに伺っております。 亡くなった後で申請された場合でも医療費それから療養手当を給付するために改正を行う必要があると考えますが、大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 衆議院でそういう御指摘がありました。特に、実際には本当に闘病のために全精力を費やしていますのでなかなか生前に申請ができないと、こういうようなこともあるというのは私たちも十分に理解をするところであります。こういった生前に申請していなかったために救済されない事例がまず生じないように医療機関を中心に制度の周知徹底をするべきだと、こういうふうに考えているところであります。 そうはいっても、本法については、これは法において、施行後五年以内に施行状況についての検討を加えその結果に基づいて必要な見直しを行うと、こういうようなこととされておりますし、加えて、附帯決議において、必要があれば施行後五年を待たずとも見直しを行うべきと、こういうような御指摘もあります。 例えば、法施行後の未申請死亡について課題になっていると、こういうようなことについても十分承知をしております。 被害を受けた方々の意見をしっかりとお聞きをして、そして、今御指摘のあった点、適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 細かい制約をせずに認めていただきたい、強く要望しておきたいと思います。 さて、以前、アスベストによる健康被害の救済を求める皆さんの集会で、施政権返還前の沖縄でアスベスト被害を受けた元米軍基地従業員が救済を受けられないという問題が訴えられました。この問題について昨年、民主党の喜納昌吉議員が沖縄北方特別委員会で、日米地位協定に基づいて補償されるべきと政府にただしまして、個別具体的な事例に即して関係省庁が協力しつつ対応するという答弁を岸田大臣から受けております。 この問題につきましてどのような対応方針で臨んでいるのか、まずは厚生労働省に対して、労災について、特に問題となっている米軍に直接雇用されて返還前に退職されてしまった方々に対する補償について、取組の現状を説明していただきたいと思います。次いで、救済法の対応について環境省の方に説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(石井淳子君) お答え申し上げます。 米軍に直接雇用されていて施政権返還前に退職された方々に対する労働災害については、労働者災害補償保険法は適用されないわけでございますが、労働者災害補償、一九六一年高等弁務官布令四十二号に基づきまして米国政府により補償が行われることとされているものでございます。 米軍に直接雇用されていて施政権返還前に退職された方々のアスベスト被害については、関係省庁と連携を図るため会議なども行っているところでございますので、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。
○政府参考人(石塚正敏君) 環境省の方からお答えします。 石綿健康被害救済法の対象は、法文上、日本国内において石綿を吸入することにより指定疾病にかかった方でございます。米国から施政権の返還前の沖縄につきましては、いわゆるサンフランシスコ平和条約第三条の下で米国が施政権を行使していたものの我が国の領有権を放棄していないこと、さらに、石綿健康被害救済法は健康被害者の幅広い救済を旨としており、日本国内と規定された趣旨は明らかに日本国内に居住したことのない者への給付を行わないためであることから、施政権返還前の沖縄や元米軍基地も本法における日本国内に該当すると考えております。 御指摘のようなケースは、労災補償等の対象とならない方が実際にいらっしゃるのか把握していないというのが現状でございますが、実際に救済給付の申請、請求がなされた場合には、以上のような考え方にのっとって審査してまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 アメリカの補償は受けられるはずというのが、一つその検討されるということと、やはりアメリカの労災補償ということが受けられるということであれば新法で救済される、その対応の可能性があるということでよろしいですね。──はい、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本格的なアスベスト対策は、私はまだまだ始まったばかりというふうに思っております。その認識が必要ではないでしょうか。今回見てきましたように、すき間のない救済は実現しておりません。石綿暴露の健康管理対策は進んでおりません。全面禁止も実現しておりません。現在、建材などとして使われているアスベストの把握、管理、除去、これも心もとない状況だと思います。一昨年度のアスベスト新法はあくまでも緊急対応の第一歩の一つだったというふうに考えておりまして、民主党が主張してきましたように、縦割りを排した形で政府を挙げた対応が必要であると考えます。一昨々年取りまとめられました石綿総合対策につきましても、きちんと進捗状況を把握しながら、確認をしながら問題点を洗い出して更新することが必要だと思います。 そこで、その石綿総合対策の進捗状況のチェック、見直しはどこで行っているのか、アスベスト問題に関する関係閣僚会合の開催状況はどうなんでしょうか。私どもで調べたところでは安倍内閣では一度も開かれていなかったということでございますが、内閣官房、いかがですか。
○政府参考人(酒光一章君) お答えいたします。 御指摘のアスベスト問題に関する総合対策ですけれども、平成十七年十二月に御指摘の閣僚会合の方で取りまとめまして、その後は十八年九月に開催されました同会合で関係省庁の取組状況を点検いたしました。その後、関係省庁の会議を開催しておりまして、そこで進捗状況、主に予算面等ですけれども、を取りまとめますとともに、状況を踏まえて必要な対応について適宜話合いをしております。 それから、関係閣僚会合の開催状況ですけれども、先ほど申し上げました会合を含めまして平成十七年の七月から十八年の九月まで六回開催しております。 以上です。
○岡崎トミ子君 今日でちょうど施行されて二年ということでございますので、閣僚会合を開いて、きちんとどのような状況になっているのかを、一体的に行うという意味で、内閣官房、しっかりとチェックして取り組んでいただくように、こうした会合も開かれますようにお願いしたいというふうに思っております。 石綿救済、被害の皆さんたちも、既存のアスベストの対策も全面禁止もまだまだ終わっていない、まだ終わっていないと思います、大臣。是非、新たに包括的な対策が必要だという認識がおありになるかどうかについてお伺いしておきたいし、大臣の取組の御決意を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今お話しになりましたアスベスト対策については、これはもう平成十七年の十二月に関係閣僚会合におきましてアスベスト問題に係る総合対策、こういうようなことを取りまとめられたという話は今ございましたけれども、それに基づきまして、環境省では、石綿健康被害救済法の着実な施行をより一層進めてまいりたいというふうに考えておりますし、加えまして、大気汚染防止法に基づく大気環境への石綿飛散防止対策の徹底、さらには石綿含有廃棄物の適正な処理の推進、こういうようなことに取り組んでいるところでございます。 今御指摘にあった、これは多分内閣官房を始めとする関係省庁が密接に連携をしなければ実現しない総合的なことにつきましては、これは御指摘がございましたので、今官房も含めまして我々閣僚がどういうような形でチェックができるかというようなことについて、問題意識として受け止めさせていただきました。しっかりと伝えたいというふうに思いますし、環境省としてはより一層取り組んでまいります。
○岡崎トミ子君 よろしくお願いいたします。 次に、特定外来生物であります昆虫の水際対策についてお伺いしたいと思います。 輸入ギョーザに殺虫剤が混入されていた事件がきっかけで、化学物質による健康被害に改めて関心が高まっております。アレルギーや化学物質過敏症に悩む方々が増えている中、農薬や殺虫剤の不適切な使用をどうやってなくすのか、使用の低減をどのように実現するのかについて関心を持って取り組んでまいりました。 殺虫剤につきましては、健康に危険な使い方を極力減らして、一般の方々ができるだけ危険を回避することができるようにするための法案を提出いたしました。今国会でも、関係者、各党に提案をしまして、成立を目指す作業をしていきたいと考えております。 使わなくていい農薬、殺虫剤を使わずに済ませるということでは、人間に害を与えるおそれがあると言われる虫を国内に入れないということが重要だと思います。その観点から、特定外来生物、特に虫についてどのような水際対策がなされているのか、またどうあるか真剣に考えるべきという御指摘をいただきましたので、もっともだという考えで、今日はその現状についてお聞きしたいと思います。 クロゴケグモ、セアカゴケグモ、アルゼンチンアリ、アカカミアリ、ヒアリというのは、いずれも日本の生態系や農林業、人の生活に大きな悪影響を及ぼすおそれのある外来種として特定外来種に指定されております。こうした昆虫につきまして、環境省は現在、特定外来生物法そのほかの法令に基づいてどのような対策を行っているでしょうか。 そして、いったんその昆虫が輸入作物として国内に入ってきてしまう、そういった場合に、国内で発見されますとパニック状態になって今までは全部殺虫剤を散布するという、こういうことが指摘されてきたというのが現状だというふうに思っております。 この殺虫剤の使用をできるだけ少なくするためには、こうした虫が日本に侵入しないように水際で対策を取るということが大事だと思いますが、この水際対策についてどのようになっているのか、環境省にお伺いします。
○政府参考人(櫻井康好君) 特定外来生物に指定されております昆虫についての水際対策についてでございますけれども、こういった特定外来生物に指定されております昆虫類につきましては、外来生物法に基づきまして飼養の許可を得ていないものの輸入の禁止などの措置を講じているところでございます。 一方、貨物などに混入して非意図的に侵入してまいりますクモ、アリなどといった昆虫類につきましては、植物あるいは土に付着して付いてくるといった場合が多いわけでございますけれども、植物防疫所の協力を得まして、植物検疫に際しまして特定外来生物の付着などが確認された場合には環境省への連絡をお願いをし、国内への侵入の未然防止を図っておるところでございます。
○岡崎トミ子君 そうしますと、年間どの程度国内にこうした特定外来生物が入っているのかというか、国内に入っている状況把握が難しい、今のところではそうですか。
○政府参考人(櫻井康好君) 非意図的に入ってまいりますものにつきましては、そういった植物防疫などでの検査ないしはそういうところで確認される場合もございますけれども、全体としてどれぐらい入ってきているのかということはちょっと把握することが難しいというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 検疫でも税関でも自らの責任として特定外来生物対策をしているわけではありませんし、協力しながらやってほしいというふうにいいましても、たまたまその生物が見付かった、そういう場合に環境省に特別にその情報を提供するという、こういう程度というふうな理解をしているわけなんですけれども、港で特定外来生物の発見された昆虫の数、この港での水際のところでは是非把握しておかないと、入ってきてしまって後でパニックという状況になってしまいますので、この港ではどうですか、対策についてきっちりしていただきたいんですけれども、把握すべきではないですか。
○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、外来生物の侵入を防止するという観点からは水際の対策が重要であるということは認識をしておるわけでございますが、一方で、こういった非意図的に入ってくるということになりますと、非常にその侵入経路も多岐にわたるというようなこともございますし、どういった形で水際対策をやったらいいのかというのはなかなか難しいところでございます。 今後、昆虫、いろんなアリ類、クモ類、いろんなものがあるわけですけれども、そういった侵入してくる可能性が高いものについて、貨物とか経路、どういったものがあるのかというようなことの調査をし、効果的な侵入の防止対策についての検討は進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○岡崎トミ子君 大臣にも一言、前向きの御答弁をいただければ有り難いんですが。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今おっしゃっている問題意識は私も全くそのとおりだと思います。 ただ、今局長の答弁にありましたように、非意図的に入ってきたものについてどこまで水際で防ぎ得るのかどうかということは、我々も目を光らせたいと思いますし、例えば植物検疫等でももしそういうような外来の生物があった場合には、対応することについて、さらには環境省にお知らせいただくと、こういうようなことについては連携をもっと密に取りたいというふうに思います。 ただ、おびただしい数のものが入ってくる中で、小さなアリあるいは卵のようなものが付着していたときに、どこまでどういうふうに検疫を含めて防御し得るのかと、こういうようなことについてはもう少しいろいろと工夫が必要なのかも分かりませんので、御指摘を受けまして、いろいろと私も問題意識としては持っております。特に、アルゼンチンアリだとかなんかについては非常に今大きな生態系に問題を起こしているというようなこともあるようでありますから、そういうようなことがほかにどんどん起こらないように何をなすべきかということについて、御指摘を受けてしっかりと受け止めさせていただきたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 是非、取組も進むことができるように、よろしくお願い申し上げます。 次に、圏央道の建設による高尾山の自然への影響が心配されておりまして、高尾山の自然を守ろうとする方々から熱心な働きかけを受けております。高尾山のトンネルの工事現場に実際に新たに水漏れが起きたということであります。この水漏れがあったということに関しまして、自然保護団体が三月十四日に発表したと報道をされました。 環境省はこの問題をどのように見ているか、それから今までにどのような措置をとってきたのか、お伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(櫻井康好君) 圏央道の高尾山トンネルの工事付近の沢で水がれが発生したという自然保護団体からの発表があったという報道については承知をしておるところでございます。 高尾山につきましては明治の森高尾国定公園に指定されておりまして、開発行為の規制などは自然公園法に基づき東京都が自治事務として行っておるところでございます。したがいまして、お尋ねの国定公園内のトンネル工事に伴って自然保護上の問題等がございますれば、管理権原を有します東京都において適切に措置をされるものというふうに理解をしておるところでございます。
○岡崎トミ子君 それでは、国土交通省は、今回指摘されたこの水がれを確認しておりますでしょうか。している場合には、原因をどのように分析しているのかお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(菊川滋君) お答えいたします。 圏央道でございますけれども、高尾山トンネル、この施工に当たりましては、昭和六十三年の三月に実施いたしました環境影響評価、これを踏まえまして、トンネルの工事に当たりまして地下水への影響を最小限に抑制する止水構造を採用するということ、さらに平成十七年の六月に開催されましたトンネル技術検討委員会、これは東京都立大学の今田先生の、委員長でございますが、ここにおきまして高尾山トンネルの水門観測モニタリング計画というものを策定いたしまして、地下水や表流水の状況を確認しながら工事を進めているというところでございます。 このモニタリング計画におきましては、高尾山トンネルの施工法は、施工中トンネル内に水を極力引き込まないようにすることで前の沢周辺の水環境の保全が図られると、さらに環境影響評価に個別に記載された高尾山の修験場であります琵琶滝と蛇滝の流量観測体制の強化を図るということが決定されまして、これに基づきまして現在もモニタリングを実施しながら工事を進めているところでございます。 御指摘の水がれでございますが、琵琶滝のあります前の沢地区にある湧水のことと思われますけれども、モニタリング観測を行っております前の沢地区の沢水の流量についてトンネルの施工による影響は確認されておりません。 今後とも、高尾山トンネルにつきましては、明治の森高尾国定公園を始めとする自然豊かな丘陵地、山間地を通過することにかんがみまして、モニタリングにおける水環境の状況を十分注視しつつ慎重に工事を進めてまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 この地下水への影響を調べるために、観測孔が外されているということなわけなんですね。直ちにこの観測孔を付けるべきではないでしょうか、外されたままになっているということですけれども。いかがですか。
○政府参考人(菊川滋君) 今御指摘の観測孔、高尾山トンネルの工事に伴いまして地下水への影響を調べるための観測孔ということだと思いますけれども、この地下水の観測孔のうち二か所につきまして、トンネルのルートの直近に設置されているということでトンネルの施工による影響で観測が不可能となることから、平成十九年、昨年の十一月の二十八日に埋め戻しを行ったところでございます。 ただ一方、現在、トンネルの施工に伴いまして必要なボーリング調査の準備を進めております。このボーリング調査でできます掘削孔を利用いたしまして、撤去したものに代わる観測孔を設置して地下水位の観測を行うということにいたしております。 なお、トンネルの施工の影響を受けていない残りの九か所の地下水位の観測孔につきましては、現在も継続的に観測を行っているというところでございます。
○岡崎トミ子君 環境影響への配慮というのは、工事の是非といった問題を超えて不可欠なものだというふうに思います。 この観測孔がなければ今回の水がれの工事が影響あるのかないのかというのが非常に分かりにくいというふうなことで水掛け論になってしまいますので、何らかの方法で必ず観測体制をきちんとしていくということの確約をいただきたいんですけれども、整えていただけますか。
○政府参考人(菊川滋君) ただいま申し上げましたように、ボーリング調査を行った上での観測孔を利用いたしまして引き続き観測をやってまいりますし、検討委員会というかモニタリングの委員会も作っております。そちらにも適宜御相談をしながら継続的にモニタリングを行って、環境に影響が出ないような、そういう工事を進めてまいりたいというふうに思っております。
○岡崎トミ子君 よろしくお願いします。 最後の質問になりますが、ガス化溶融炉についてお尋ねしたいと思います。 このガス化溶融炉は、ダイオキシン対策として一時設置が義務化されたもので、全国に普及したわけですが、時事通信社の調査で、ガス化溶融炉の補修費の負担が増加して、運営する自治体の約六割が想定を超える負担だとして今後の負担を心配していることが分かりました。昨年の暮れに報道されたことでございます。全国五十七か所のガス化溶融炉のうち三十六か所の補修費が想定を超えたというものでありまして、二〇〇六年度の補修費は約四十四億三千二百万円掛かったということでありました。 基準値を超えるダイオキシンが検出されるなどのトラブルがあったことも紹介されておりまして、基本的な課題をクリアしないまま実機に移してしまった技術もあったと、そこで影響が出始めているというのが日本環境衛生センターの理事の発言でもございます。 そこで、環境省はこの問題をどう認識しているか、環境省は実態把握に向けて来年度にも運営費のデータベース化を行うとされておりますが、今回の予算案には盛り込まれているのかどうかをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(由田秀人君) ごみ処理の事務に関しましては市町村の事務ということでありまして、処理施設の方式の選択につきましても市町村自らが行うべきものであります。また、その維持管理の契約につきましても市町村と民間の維持管理を行う企業との契約の問題であるというふうな認識をいたしております。 このガス化溶融炉の補修費を含めました維持管理の問題につきましても同様でありまして、市町村と民間の当該企業との契約の問題であるというふうに考えております。 しかしながら、中に、施設選定当初の見通しが甘かったとの市町村の声も確かにございます。このようなことから、環境省としましては、市町村がごみ処理施設の選定を行うに当たりまして、技術的支援の一環といたしまして、専門的な技術チームを編成、派遣することができないかなどにつきまして今年度から検討を始めておりまして、来年度におきましても引き続いて検討するための調査費を計上しているところであります。
○岡崎トミ子君 このダイオキシン対策というのは当然だったと思いますし、あのときには技術的な解決に飛び付いて、焼却炉の新設で溶融か固形化か、その施設を有することを補助金の条件とするなどして国は実質的にはガス化溶融炉あるいは灰溶融炉、二者択一を自治体に迫った経緯というのがあるわけですね。 これについて、国としても少なくとも一定の責任を認める必要があると思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
○政府参考人(由田秀人君) ごみ処理施設の建設、維持管理は、御指摘のダイオキシン対策など近年の環境対策の強化やあるいは新たな処理方式の導入等によりまして、技術的に相当高度なものとなってきているというふうに認識をいたしております。 このために、御指摘のような問題が生じないよう、市町村におけますごみ処理施設の選定するに当たりまして、先ほどお答えしましたように、問題を熟知している専門的な技術チームを派遣するなどして支援することが可能となるような仕組みにつきまして現在検討しているところでありまして、来年度にはこのような体制を整えましてこの支援に当たれるようにしてまいりたいと思っております。
○岡崎トミ子君 灰溶融炉につきましてもガス化溶融炉につきましても、同様にコストの問題があるのではないかと思います。事故の報告もございますね。 国の政策で導入が促されたものでございます。先ほども自治事務だということでございましたけれども、自治事務だ、あるいは自治体任せというようなことなくきちんとフォローして、最低限情報提供ですね、これをしっかり行うべきだというふうに考えますが、政府の答弁としては最終的には大臣に御答弁いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今、原則論につきましては部長が答弁をさせていただいたとおりでございますし、ただ、いろいろと問題が起こってきているというようなことも承知しておりますので、こういうようなことについて、これはもう既に予算等についても計上させていただいておりますけれども、できるだけ専門的な技術チーム、こういうようなことで知見をきちんとした形で市町村等にお届けすると、こういうようなことは必要なんだろうというふうに思っておりますので、引き続きそういうような支援を行ってまいりたいというふうに思います。
○岡崎トミ子君 情報提供もよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(松山政司君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に総務大臣官房審議官河内正孝君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松山政司君) 質疑を続けます。
○荒井広幸君 大臣始め、皆様御苦労さまでございます。 今、予算全体をやっているわけですけれども、道路を中心になかなか審議が進まないということがありますけれども、私は郵政の教訓がないなという感じがするんです。それは、郵政は郵政にあって郵政にあらず、幅広い分野と関連しています。それから、私たちの将来を見据えた生き方にも関係します。様々な分野に関連していた。道路の問題もまさに、道路特定財源は道路特定財源にあって道路特定財源にあらず、我々国民、政治家にとっても様々な問題をこれを提起しているものというふうに思います。 その道路財源で、環境に対してというようなことでの、あるいは環境税的な暫定税率の部分、こういう御提言もあれば、また一般財源化、あるいは環境に目的化した使い方もあるのではないかと、こういう議論もあるわけですし、我々は二十五円安くなった方がいいんですけれども、果たして二十五円安くなる効果と、費用対効果ですね、最終的に地球環境が悪化したときに持ち出しをしなければならない私たちの将来の負担を考えたときに、どんなものか、こういったことも中長期にわたって考えていく必要があると思うんです。 そういう意味におきましては、是非とも混乱のない形で与野党が合意をしていただくことを私は希望するわけですが、その中で、この予算の概要をずっと拝見、斜め読みでございますけど、拝見しますが、いいのもあるな、また効率的、効果的かなと思うものもあります。しかし、環境省が中心となって、特にサミット、これは世界に対して日本が顔が見えるようにしていかなければならないんですから、しっかり大臣の下でお取りまとめ、効果があるように、特に地球温暖化問題に対して成果を出していただきたいというふうに思うんです。 そこで、大臣、地球温暖化対策でございますけれども、京都議定書の目標達成はできるのでしょうか。改めて御見解をお聞かせいただきたいと思うんです。
○国務大臣(鴨下一郎君) 核心に触れる御質問でありますけれども、今御指摘いただきました京都議定書の目標達成、これについては、今年開催される北海道洞爺湖サミットなどの場を通じまして、我が国が国際的にリーダーシップを発揮するためにも、この京都議定書、マイナス六%というものは確実に達成することが必要といいますか、私は必須だというふうに思っております。 このため、あらゆる分野において対策を強化すべく、これ三月中に京都議定書目標達成計画を改定すると、こういうようなことで、もう既にパブコメも終わりまして、これから、閣議決定を今週にすると、こういうような段階にまで来ております。この中につきましては、これは産業界等についての自主行動計画の強化、あるいは業務用エアコン、電球形の蛍光灯等のトップランナー基準の強化、さらには自動車燃費の更なる改善、そして一人一日一キログラムのCO2削減のチャレンジ宣言や、CO2排出量の見える化等を通じた国民運動の強化、こういうようなことを追加対策として新たに盛り込んでおります。 加えて、今般国会に提出されております地球温暖化対策推進法の改正案におきまして、事業者に対する排出抑制等指針の策定や、これは地方公共団体実行計画の拡充などの措置を講ずると、こういうようなことにしているわけでございます。 これらの追加対策を含めて既存対策もしっかりと取り組み、国、地方公共団体、事業者、国民など、すべての主体が全力で取り組むと、こういうようなことで六%削減目標を達成すると、こういうようなことでございます。 ただ、これは先生も多少御懸念もあるんだろうというふうに思いますけれども、今後例えば経済活動が活発になれば達成が難しい事態もあり得るかも分からないと。こういうようなことで、適宜適切に、計画の進捗状況につきましてはこれ厳格な点検と機動的な見直し、これをしっかりと私どもとしてはさせていただいて、もし必要な対策の追加、強化を行うことがあるようでしたら速やかにそういうような対策を打ってまいりたいと、こういうふうに考えております。
○荒井広幸君 家庭の部門では三〇%増えていますし、また、全体でも七%増えていると、こういう状況を私は大臣、懸念するんです。先ほどの様々な取組には評価をいたしますが、若干民生部門、特に家庭、そしていわゆる事務所、オフィスですね、この部門にどのように必要性を共々理解できて対応するかと、こういうことになってくると思うんです。 そこで、興味深い報告が二件なされたと思います。一つは昨年の十月二十六日、財務省が財政制度審議会において一つの試算を出しました。もう一つはこの三月十九日、経済産業省がこれまた興味深い試算を出したんです。 まず、財務省にお尋ねします。 財務省が十月二十六日の財政制度審議会において、京都議定書六%の削減の未達成のリスクとして結局は不足分を京都メカニズムクレジットの取得で補完しなくちゃならないと、こうなった場合、最大一・二兆円の財政負担が生じると、こう試算しているんです。その根拠を簡単にお示しください。そして、一・二兆円必要となったときに、これだけ道路財源でも騒いでいるんですが、どこからお金を調達されるんでしょうか。この二点、時間がないので端的にお答えください。
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。 お尋ねの財政制度審議会において、昨年でございますが、お示しした試算においては、まず昨年の八月の産構審それから中央環境審議会合同審議会の中間報告で、現行の対策のみでは六%削減目標の達成に一・五%から二・七%分の不足が見込まれるとされておりましたので、それを受けまして、その不足分を仮に、仮にクレジット購入で補完した場合には、既に取得されていることとされている一・六%と合わせまして約二千二百億円から一兆二千億円の負担が生じるとの試算を示しまして、これにより国内対策により確実に目標を達成することの必要性を訴えたものでございます。 ただ、その後、京都議定書目標達成計画の見直しに関しまして様々な追加対策の御検討が行われまして、産構審・中央環境審議会最終報告では、これらの追加対策により六%削減目標は達成し得るというふうに伺っておりますので、財政当局としては、まずは政府による追加的なクレジット取得の必要性が生じることのないよう、関係省庁においてそのような進捗状況を厳格に点検評価していただくことが重要なのではないかというふうに考えております。
○荒井広幸君 そう試算はしたけれども、大丈夫だから財源の手当ても心配ないと、こういうことなんですが、大臣、この辺ですよね、実際心配は。 そうしますと、私は財源をどこから持ってくるかという発想に立てば、いろいろな持ってき方があるというので、目的国債、環境国債を発行するべきだと、この二年間、財務省さんと検討してもらいたいと、総務省さんにも経済産業省さんにも環境省さんにもこれを提案しているんですね。 こういう場面になったときにどこから手当てするか、常に財務省は考えるわけでしょう。しかも、海外から排出権を購入した場合には暴落のリスクもある。まだ次期枠組み今決まりませんから、決まって、我が国が言うようなセクター方式にした場合にも、どのように今までの価格が、あるいはクレジットが、価格が上下、特に暴落するおそれがある。今の為替リスクみたいな話、同じことなんですね。 こういう問題もあるから国内調達をしていこうという考えでしょう、財務省も、できれば排出権取引、国内版の排出権取引も考えようじゃないかと、そういうものがにじみ出ているんですね。 そこで私は、今日は各省からお越しをいただきましたけれども、なぜグリーン車購入、自動車においては自動車税、まさにこれ道路特定財源にかかわってきますが、非常にエネルギー効率がいい、そしてCO2を出さない形になるわけですね。それについては平成十三年度から自動車税の税率をそのレベルにおいて二五から五〇%軽減しているわけですね、税率を軽減している。そして、自動車を買うときの取得税、これは価格から十五万円から五十万円を控除しているんです。自動車にはこれだけのいわゆるインセンティブを与えているわけですね。 なのに、私は、今度の環境省のこの中で非常にいいなと着目しましたけれども、省エネ製品買換え促進事業、これをエネルギー特会の金を使いながらやるわけですが、これは新しい、新規ですね。この新規でどんなことをやるのかと注目をして見ました。三億円の予算なんです。何をやるか、来たなと思って読みましたら、三億円、お店屋さんの店頭での買換えキャンペーンの展開、目指せ一千万トンCO2削減、オフィスビル等における省エネ買換えキャンペーンと。キャンペーンばかりなんですね、これ。実効性に乏しいと言わざるを得ないんです。これは経産省の対策もそうなんです。 踏み込みませんか、踏み込む。それは何か。家庭の排出の一番多いのは電力です。その一番電力を使うものは三つ。一つが、これがエアコンです、冷蔵庫です、テレビです。これで三割から四割行きます。ここを、買換え特例を、一二年までの京都議定書達成期間の中で特例をつくる、これをやってみたらどうかと、このように思うんですが、環境省さんはこれについてどういう御見解持ちますか。
○政府参考人(南川秀樹君) 荒井委員御指摘のとおり、家庭の消費をどう減らすかは大変に大きな問題でございます。 今検討しておりまして、できましたら今週中に閣議決定したいと思っておりますその目達計画におきましても三割、九〇年から増えておりまして、これを二割三分ほど減らさなくてはいけないという計画を作っております。 そのためには、やはり家電製品の買換え促進、非常に大事でございます。私どもとしまして、エコ製品の購入促進、あるいは経産省と共同で省エネ家電の普及促進フォーラムをつくって、業界も協力してもらってその販売を促進するということも行っております。 また、具体的には、今後でございますけれども、省エネ家電製品購入などについてポイントを付与するエコポイントという制度を是非経済的インセンティブとして盛り込みたいと考えております。 またさらに、二酸化炭素排出量の見える化ということで、この製品を使えばどれだけCO2が出るかということも明示をして、それで消費者がCO2排出量の少ない製品の選択をできるようにと、是非そういうふうにしたいと思っております。 それから、当然ながら、グリーン購入法もございます。その中で、省エネ機器についての性能を高めると、そういったことも十分に行ってまいりたいと考えているところでございます。
○荒井広幸君 エコポイントの新規の、これは非常にいいですね。これは評価いたします。大臣、これは評価します。 やっぱり弱いと思うんですね、今の。弱い。大体十一年から十四年もつんです。この十一年から十四年間もっている、これが逆にもったいないなんですよね、国民意識は。まだ見れるじゃないかとなるわけです。ところが、本当にもったいないというのは、電気料も下がるわけですから、同時に、そしていわゆる地球温暖化に効果が出てくるわけですから、これが本当のもったいないだと思うんで、そこにインセンティブを働かしてやるということで、後で四つ提案をいたしますけれども。 そこで、テレビをちょっと拾わしていただきます。 このテレビ、まあ私は今買換え特例を提案したわけですけれど、地上デジタル、今我々はアナログでも見れるわけですが、デジタルでも見れるんですが、二〇一一年七月二十四日までにアナログ放送を停止してデジタルだけにするわけですね。これは国策です。当時、私は自由民主党の総務部会長、通信部会長をやっておりまして、このときに何回かに分けて約一千八百億円の国策支援、これを行ったわけですから、この二〇一一年にやはりきちんとしていかないと、テレビ業界も、すべての関係するところ、大変な混乱になります。 今、どれぐらいデジタルテレビ、これは実は省エネになっているんです。ぐうっと省エネなんですよ、省エネ型になっている。どれぐらいデジタルテレビがあるんですか。そして、それは大体世帯数の何割をカバーしているんでしょう。どれぐらいになっているんでしょう、総務省。
○政府参考人(河内正孝君) お答えいたします。 社団法人電子情報技術産業協会等で公表している統計のデータによりますと、今年の二月末の地上デジタル放送対応受信機の普及台数は三千二百四十三万台というふうに承知しております。また、昨年の五月でございますが、公表しました総務省の調査の結果によりますと、地上デジタル受信機の世帯普及率は二七・八%、約千四百万世帯に達しておりまして、当初の普及目標に沿う形でおおむね予定どおり推移しているものと認識しております。
○荒井広幸君 二七%。二七%しか持ってないのにアナログ停波したら、七割の人見れないんです。大問題なんですよ、これ。ここに対する普及促進策を含めて、今総務省は見直しかけているわけでしょう。対策を練っているわけですね、今年の夏までには答申すると。一石二鳥でしょう。温暖化対策になる、家庭では電気料金が下がる。しかも、この三つの家電はリサイクル法ですから逃げ道がないですから、きちんとしていれば、第三国に行って古いテレビでまたCO2を出すなんということは削減できるやり方もあるわけですね。バーゼル条約違反にならないようにする工夫ができるわけですよ。こういったことも含めてやると一石三鳥なんですよ、家電の買換え特例というのは。 しかも、今民放で、このいわゆるテレビですね、問題点は何かと。見れない地域はNHKで約八%ある、民放では一〇%あるというんです、エリアカバーですね。同時に、生活保護の世帯の皆さん百十万人、いわゆる経済弱者に対してどう配慮するか。エリアと経済生活弱者の方に対しての支援と。まあ言ってみればデジタルデバイドです。これに対してどうするかという答えを出さなくちゃいけない、総務省。 そういうときの、一方のデジタル機の普及という部分についてはこれは非常に、大臣、いい答えが出るんですよ。こういう一石三鳥のことをやらないといけない。今の国会でやっているのは、どっちの案がいいかという二者択一。イエスかノーか。違う。一石三鳥にしていかなくちゃいけないわけですね、二鳥、三鳥に、こう思います。 それでは、核心に入りたいというふうに思います。 どのようにしてやっていくかです。これは総理とのこの間の予算委員会でもやりました。大臣にもお聞きをいただきました。無駄な金を使わないで、みんながインセンティブがあって買いたいというふうになればいいんです。これはキャッシュバックです。キャッシュバックのやり方が一番いい。このキャッシュバックのやり方というのは、国内で今経産省、環境省が考えているのはBツーBなんですよ、国内排出権取引はBツーBなんです。BツーCあるいはCツーCを考えるんです。個人、個人、あるいは国がそこに関与するわけですね、クレジットを取得する場合、認定クレジットの場合ですからね。そういう絡みをつくっていくというのが非常に重要で、私はこういうことを提案します。 国内CDMクレジット制度の今検討している大企業から中小企業の関係ではなくて、いわゆる私が個人で買いますと、こういう試算があるんです。十四年前のエアコン、これを買い換えます、私が。そうすると、十四年前のエアコン、何年か仮置きして五年、六年持っていることにするのと今買換えにするのと、排出量の計算をいたしますと、トンCO2、今大体二千円から二千五百円なんですが、二千円に置きます。削減量で、エアコンの場合、十四年前のと今のトップランナーの最高水準でいきますと、約二トン削減できるんです、四、五年という仮置きをした場合。四千円に当たるわけですね、二千円で二倍ですから。四千円をクレジット取得しますか。どうせクレジット取得しなくちゃいけなくなるんですよ、財務省さんも、可能性として。海外調達よりも、民生部門から調達して、私は買って更に四千円キャッシュバックです。これはインセンティブあると思うんですけれどもね。それを聞いているともう七分しかなくなっちゃうんで独り善がりの演説になってしまいますけれども、こういうことをやっていかないといけない。 しかも、経産省さん、これは経産省さんや業界の皆さんのあれにも出ているんです、なぜこんなにエアコンがぐっと下がったかと。この十三、四年で四〇%省エネ化しているんです。コンプレッサーだ、制御のパワーエレクトロニクスの充実、熱交換器の改善、送風機、送風路の改善、こういうようなことをやって、世界に誇る先端技術の結集なんです。日本ナッシング、パッシング、言われているときに、この家電業界にインセンティブを与えるということは、家庭の買換えで家庭もCO2に意識を持ってもらうと同時に、技術力、物づくり国家日本の再復興、世界に対する再認識なんです。こういう観点も考えて、これはきちんと、きちんとというかはっきりと買換え特例、これをやるべきだと、このように考えているんです。 そのほかには、先ほどの自動車のように税制の優遇、それから購入代金の補助金のやり方、こういうやり方もありますね。住宅に対してそういうことをやろうとしているわけです。 それから最後は、ESCOメカニズムを活用するということです。ESCOメカニズムはどういうことかというと、電気料金、このエアコンの場合でいいますと一万四千円安くなるんです、十四年前のものと置き換えしますと、計算しますと。一万四千円私は安くなって、さっき言いましたように、四千円もらった上に一万四千円安くなるんです、電気料金、一年間で。その一万四千円を担保にローンを組んでエアコン五万円なり十万円のものを買うというやり方です。電力、光熱費が安くなることによって、それを担保にしてローンなどを組みながら先取りして買って、後で返済していくというやり方、これがびわこローン、びわこ銀行が新しく始めたやり方なんです。金融を取り入れないとうまくいかない。金融を活用するというのはすごく大臣、重要なことです。 大臣、いかがでございましょうか。こういうような私は考えを持っているんですが、財務省にまず聞いて、大臣にお聞かせをいただきたいと思っているんですが、こうした買換え特例をやれば、消費税分だけは上がってくるでしょう、どんどん。企業の利益は含み益でどうのこうの、連結決算でどうなるかというんで消えていく可能性がありますが、消費税だけは上がるでしょう。消費税だけ上がっただけだって国庫にすごいプラスでしょう。仮に減税したって、補助金出したって、その五%の中に収めてやれば十分国家財政だってプラスになるんじゃないですか。 これについてどうですかというと、この間言ったように、大変いいことではありますけれども、もしかしたらばそういう効果がなくて五%そもそも、みすみす捨てるようになるし、それから五%は消費税、五%は福祉に向けているからそんなことできませんとか、そんなことばかり言うんですが、特需が出ることは間違いない。大臣、間違いないでしょう。だから、そういう柔軟な発想がないんですよ。 今日は各省庁共に来ていただきましたけれども、大臣、どうですか。エアコン、冷蔵庫、テレビ、これについて税の優遇、購入代金の補助、国内CDMクレジット、先ほど言ったようにキャッシュバックしていく、そしてESCOメカニズム、先取りして光熱費等が安くなる分で買って光熱費分安くなった分で返済していく。いかがでしょう。こういうやり方で踏み込みませんか。京都議定書達成できないですよ、このままでは。そして、それは世界に発信できることです。大臣、いかがでございましょう。
○国務大臣(鴨下一郎君) いつもながら荒井先生の御指摘は非常にクリエーティブで、私も一緒にシリコンバレーを歩き回った同志でもありますから、まさに先生がおっしゃっていること非常に真実を突いていると思います。 一つは、私は例えば排出権取引についても国外からクレジットを買ってくるというようなことでなく、まず日本の国内の中でいかに排出量削減について深掘りをしていくかと、こういうようなことが第一義的にあるべきだというふうに思っておりますので、そういう趣旨においても私は大変共感をするところがございます。 また加えて、例えばエアコン、テレビ、電気冷蔵庫、こういうようなことについては、今もう我々も省エネ家電についてはできるだけ買換え促進をしていただきたいと、こういうのでキャンペーンをやっているわけでありますけれども、それに加えていろんなインセンティブを与えていくというようなことは非常に重要だというふうに思います。さらには、国内のキャップ・アンド・トレードのようなメカニズムを、これ先ほど先生はBツーBだとおっしゃったけれども、BツーCでそういうようなことをやっていって国民全体を巻き込んでいくと、こういうような趣旨も大変賛同するところはあるわけであります。 あとはこれ実現可能性をどうするかというようなことと、それから各省庁間の調整をどうするかと、こういうようなことでありますので、私もかつての同志でありますから、更にどういうふうに具体的にやれるのかどうかということも勉強したいと思いますし、加えて先生とまたやり取りしながら、少し具体性がどこにあるのかと、こういうようなことについても検討をさせていただきたいと思います。
○荒井広幸君 来年の九年の末にコペンハーゲンでCOP15、これが行われるわけですね。ここで次期枠組みを決めようというわけですね、京都議定書の。今はポスト京都、あるいは京都議定書と言っています。このまま行ったらコペンハーゲンになります、コペンハーゲンです。大臣、大変な私危機感です。 そのときに、七夕サミットまでの間に様々な会議がある。こういうときに日本のまさに見える化をしないといけません。まさに気付き化させなきゃいけないんです。それまでに明確に我が国がこれを発信しただけで、世界不況が、これがサブプライムで来ようとしているわけです。日本がこれを言っただけで見えるようになりますよ。世界の不況の防波堤になる、そういう意気込みを私は持って、総務省、財務省、経産省、環境省が、大臣が検討していただくということですが、早くチーム組んでやらせてください、これ。ジャペインじゃありません、痛んでいる日本、痛みの日本ということを言っていますが、とんでもない。私はジャパッションと言っているんです、ジャパッション。パッションというのは情熱で、根拠が余りないんですけれども、やるぞ、燃えてるぞ日本は、すごいぞ、捨てたもんじゃないぞと、もったいない、こういうことになるわけですよね。 そのエアコン、一億二千万台、通産省からも試算をいただきました。大体、これを排出されるのは年間、これもやっぱり統計上問題があるんで、これは総務省の問題もありますが、各省共に問題ありますが、五百万程度エアコンというのは出てくるんだそうですね。要するに買換えされていると、こういうことなんです。これを待っていちゃできないんです。インセンティブ、一億二千万、三千万台やるんですから。これをやるということが重要です。どうぞそういう点でお願いしたいと思います。大臣にもう一度お願いします。 温暖化対策、地デジ対策、技術開発、国民の啓蒙、そして世界の不況を止めるためにもなると。どうですか、大臣、この買換え特例、もう一度早急に答えを出してサミットまでの間にそれを打ち出す、いかがですか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今いただいたことにつきましては、私もかなり心を動かされるところがございますので、しっかりとこれ、それぞれ例えば環境大臣会合も五月にありますし、そういうふうなことも含めて、何か今問題点につきまして俎上にのせられるものについて具体的に検討をさせていただきたいというふうに思います。
○荒井広幸君 ありがとうございました。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 まず、私は最初に国土交通省に質問をしたいと思いますが、地球温暖化の適応策の関係であります。 我が国の海岸線は三万五千キロメーターを超えるわけでありますけれども、約一万四千キロメートルの沿岸部に資産とか人口が集中していると。やはり、将来気候変動によりまして海水面が上がってくるわけでありますので、それにどう対処するかというのは極めて重要なことであろうと思っております。 十一・五兆円という試算もありますが、これはやはり沿岸部の堤防のすべてを三メーターほどかさ上げをするという話になっておりまして、あるいは一千五百四十二万人の居住者がはんらんの被害を受ける、総額で三百七十兆円を超える、そういう資産がはんらんによる被害を受けると、そういう予測もございます。そういったことから考えて、やはり沿岸部をどう防護するかということが極めて重要なことでありまして、これはもう優先順位を付けざるを得ないと思うんですね。 それから、機敏に逃げなければいけないところは逃げなければいけないという、そういう類型化もしなければいけない。緊急避難をしなければいけない、そういうプログラムを策定しなければいけないわけでありますし、そういうところについてはいかに早く情報が到達できるようなそういう仕組みも考えていかなければいけない、そういうふうに考えておりますが、そういった面を含めてやはり行動計画、アクションプランというものをしっかりと作っていかなければいけない、そういう時代に入ってきているんではないかなと、このように考えておりますが、国土交通省、この辺について御見解を示していただきたいと思います。
○政府参考人(林田博君) お答えを申し上げます。 昨年の十一月に承認されましたIPCC第四次評価報告書によりますと、地球温暖化の進行により、二十一世紀末には世界の平均気温が一・八度Cから四度C上昇し、平均海面水位も十八センチから五十九センチ上昇すると予測されております。 これにより、今委員御指摘ございましたように、人口や資産が集積いたします東京湾、伊勢湾、大阪湾という三大湾のゼロメートル地帯を始めとする我が国の沿岸域におきましては、災害の危険性が更に増大することが懸念されております。 また、最近では、本年二月の冬季風浪によりまして富山湾における高波災害、平成十六年の台風によります瀬戸内海沿岸の高潮災害など、高潮・高波災害が頻発をしております。さらにまた、各地の海岸では、海岸浸食の急速な進行が報告をされております。 このような災害の発生を未然に防止するため、これまで堤防や水門等の整備、水門の自動化、遠隔操作化、避難用通路の整備、さらには高潮ハザードマップの作成支援等を重点的に行い、防災と減災のバランスの取れた高潮・高波対策を推進してまいりました。また、海岸浸食対策として、構造物によります沿岸漂砂の制御を進めるとともに、山地から海岸までの一貫した総合的な土砂管理に関する取組を推進しているところであります。 さらに、昨年より、社会資本整備審議会、交通政策審議会では、海岸防護に関して緊急に講ずべき施策等についての検討を進めております。 これらを踏まえつつ、今後とも関係機関と連携し、資産、人口が集中する三大湾を始め、我が国の海岸においてソフト、ハード一体となった防災・減災対策をより一層精力的に進めていきたいというふうに考えております。 ありがとうございました。
○加藤修一君 言っていることはよく分かりますけれども、私の質問にもう少し対応して答えてほしいんですけれども。 優先順位が必要だということですよね、これ、防護をするに当たり。全体、全部やるといったって、これはもう財政上も極めて厳しいというところがありますから、そういう優先順位、あるいは劣位のところについてはどうするかという、そういう類型化を行って、アクションプランを作るべきであると、このように私は言っているわけでありますけれども、重ねてお願いいたします。
○政府参考人(林田博君) 失礼いたしました。 今申し上げました緊急に講ずべき施策というところで、委員御指摘のとおり、全国的に様々な場所がございます。従来災害が見られなかったようなところにも災害が頻発をするというふうになったり、あるいはその災害の程度もこれまでの観測史上最大、最高というような災害も報告をされております。そういうところに私どもも政策を集中的に、あるいはまた、場所あるいは政策の選択を行った上で緊急に施策を講じていきたいというふうに考えております。 よろしくお願いいたします。
○加藤修一君 少なくとも資産や人口が集中しているところを優先的にやらざるを得ないと、これは残念な言い方になるんですけれども、そうせざるを得ないという状況があるわけでありますので、劣位の部分については別の手だてもしっかりと考えてやっていかなければいけないと、このように考えておりますので、十分そういった面についての対応をよろしくお願いしたいと思います。 それから、沖ノ鳥島の関係でありますけれども、ここは極めて排他的経済水域にかかわってくる話で、ここが水没をしてしまうと四十万キロ平米の排他的経済水域を失ってしまうということになりかねないと。今その状況というのは極めて私も厳しいというふうに認識しておりまして、これを何とか保たせなければいけないと。島は島としていつまでも島であるようにしなければいけない。しかし一方で、温暖化が進んできて海水面が上昇して水没をしかねないという状況でありますので、ここはやはりしっかりと、これは国民の資産にもかかわってくる話、財産にもかかわってくる話でありますので、何とかこれは切り抜けるように今から考えなければいけない。 それなりの対応はしているとは私は思いますけれども、今の対応だけじゃそれは十分ではないと私は考えておりますけれども、この辺について特段の見解を示していただきたいと思います。
○政府参考人(亀江幸二君) ただいま委員より沖ノ鳥島における海面上昇に対する予防的対応策についてお尋ねがございました。 委員御指摘のとおり、沖ノ鳥島は我が国最南端の領土でありまして、国土面積を上回る約四十万平方キロメートルの排他的経済水域の権利の基礎となる極めて重要な島であると認識しております。
○加藤修一君 四十万ですね。
○政府参考人(亀江幸二君) 四十万。 沖ノ鳥島につきましては、保全に万全を期するために、平成十一年度から国土交通省が直轄で海岸の維持管理を行うとともに、委員御指摘の予防的対応策といたしましてサンゴ増殖による島の保全対策等について検討をしているところでございます。 地球温暖化に伴う気候変動等も念頭に置きつつ、今後とも関係省庁の協力や有識者等の御指導をいただきながら、より効果的な対策の検討を進めてまいる所存でございます。
○加藤修一君 沖ノ鳥島が海抜どのぐらいあるか私知りませんが、海抜何メーターというの知りませんが、しかし、早晩、三十センチ上がるとか五十センチ上がるという話になった場合は、これは可能性はありますよね、水没の可能性は十分。それがそこまで来るという意味は、別の視点から考えると、それは海水温が一度や二度上がっているという話になるわけです。二度上がるとした場合は、これはサンゴは白化現象を起こす話になってくるんです。だから、サンゴで増殖をさせて島を強化するという考え方というのは、これはなかなか難しいと思うんです、そういった意味では。ですから、私は別の手だてを考えるべきだと言っているのはそういうことなんですけれども、具体的な提案は私はないんです。 皆さん、是非そういった面では知恵を出して、何とか、四十万キロ平米でありますから、これは日本の国土面積を超える話ですよね。だから、これはやはりしっかりと守るための手だてを抜本的な考え方を示しながらやっていただきたいと思っておりますけれども、どうですか。
○政府参考人(亀江幸二君) 島の大きさからしますと、平均水面からですけれども、高さは北小島で一メーター、それから東小島で〇・九メーターということでございます。 先生おっしゃるように、その対応策というのは非常に粋を集めて対応していかなきゃいけないということで、先ほど申し上げましたように、関係省庁あるいは有識者等の意見を、御指導をいただきましてしっかり対応してまいりたいというふうに思っております。
○加藤修一君 サンゴでやる増殖の方法はなかなか難しいと思っておりますので、これについてもしっかりと精査をしていただきたいと思います。 それでは次に、環境省にお願いしたいんですけれども、熱波の関係ですね。これは非常に環境弱者にとっては、子供及び高齢者にとっては極めて厳しい状況になる可能性があるということについてはもう皆さん御承知のことと思いますけれども、こういう環境弱者を守ることの認識、対応、それから熱波を含めての関係でありますけれども、総合的な検討、あるいはこの関係についての認識についてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(石塚正敏君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、小児や高齢者につきましては、体温調節機能が成人よりも劣っている、成人よりも低いということで、熱波等による熱中症発症のリスクも高いということを知られているところでございます。 環境省におきましては、熱中症に関するマニュアルやポスターを作成いたしまして、これを文部科学省あるいは厚生労働省等、関係省庁と連携をいたしまして学校や保健所に配布すること等によりまして熱中症の予防法の普及に努めているところでございます。特にマニュアルにつきましては、委員御指摘の小児や高齢者の熱中症対策について特別に項目を立て、普及啓発に努めているところでございます。 また、環境省が幹事となって熱中症対策に関する関係省庁連絡会議を設置し、消防庁、文部科学省、厚生労働省、気象庁、環境省の間でより緊密な連携を図りますとともに、熱中症に係る総合的な対策の検討を行っているところでもございます。 環境省といたしましては、今後とも熱中症対策のより一層の推進に努めてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 これに関連して、いわゆる熱波の早期警戒システムですね、アメリカでもこれは一部でやられているようでありますけれども、そういった導入を図って、いち早く対応を機敏にできるようにしていくということも考えられるわけでありますけれども、この辺についてはどのように検討していかれるでしょうか。
○政府参考人(石塚正敏君) 関係省庁連絡会議におきましては、熱中症対策の推進及び熱中症対策の関連情報の提供の充実ということについても検討することとしておりまして、既に、熱中症対策関連情報を充実させる一環として、ホームページを通じて、熱中症予防のための指標でございます暑さ指数の実況値及び予測値の提供を行ってきたところでございます。 御指摘の早期警戒システムにつきましては、費用対効果や実行可能性も含めまして、必要に応じて関係省庁連絡会議の場において検討してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 こういうことに関しましても様々な形で財政的な負担が生じるわけでありますけれども、先ほどの国土交通省の関連につきましても、海岸部分のこれは対応を考えても十一・五兆円とか様々な形で試算が出ているわけなんですけれども、やはりこういった潜在的な財政負担分析、これは極めて重要だと考えておりまして、以前にも質問した経緯がございますけれども、これ財務省、こういった面についての分析をやはりしっかりとやっていくべきではないかなと、このように考えておりますが、この辺についてはどうでしょうか。
○政府参考人(木下康司君) お答えいたします。 御指摘のような分析の重要性については十分認識しているところでございます。ただ一応、地球温暖化に関するまず適応策について、まず環境省において昨年十月に地球温暖化影響・適応研究委員会が設置されまして、災害の発生ですとか食料減産などの気候変動の影響とそれに対する適応策の在り方について検討が進められておりますし、それ以外の関係省庁においても様々な御検討が行われていると承知しております。 財政当局としては、まずはそれら関係省庁と緊密に連携をしつつ、こうした取組の成果の活用をまずはさせていただきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 財務省の設置法の第三条の「任務」というところには、健全な財政の確保あるいは国庫の適正な管理、これを図ることを任務とするというふうに書かれているわけでありますけれども、まさに財務省も、ここについてはほかの省庁がやって、後々それを受けてどうのこうのという話じゃなくして、やはり私は積極的に財務省がまず最初に声を上げてやっていくんだというような意気込みの中でやっていっていただきたいなと、このように考えておりますので、待ちの姿勢じゃなくて、もっと積極的にこういった財政の関係の負担分析についてはやっていただきたいと、このように考えておりますが、もし何らかの答えがあれば言っていただきたいと思います。
○政府参考人(木下康司君) たしか昨年も先生からスターン・レビュー等について例を出されまして御指摘を受けたこと、十分承知しております。したがいまして、先ほどの御質問、前の方の御質問にもありましたように、財政制度審議会でもいろいろな財政負担についての試算なども出して、我々としても非常に問題意識は持っているところでおります。 財政当局としても、関係省庁と連携しつつ、いろいろこれから検討、分析はしていきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 しっかりここは真っ正面からとらえ切ってやっていただきたいと思います。 次に、厚生労働省に質問ということになりますけれども、先日G20が千葉県で行われまして、鴨下環境大臣も議長のお一人として懸命に頑張っていただいたわけであります。大変御苦労さまでございました。私も参加する機会があったわけでありますけれども、グレンイーグルズ・サミットのいわゆるプロセスの関係でありますので、特段合意を求めるという話ではございませんが、ただ私は、IEAを中心とした技術の関係あるいは世銀を中心とした金融の関係、この二つのトラックがあるなと、そういう認識をいたしました。 これは技術開発、技術移転を含めて、やはり金融といかに融合、融合と言うとおかしな話でありますけれども、絡み合わせてやっていくかというのは極めて重要である。先ほど荒井委員からも金融というのは極めて重要だという話がありまして、私も全くそのように思っておりまして、やはり金融力あるいは技術力、その両方がかみ合って環境力、地球温暖化対策の力というのが一層増してくるんではないかなと、このように考えております。 そういった意味では、金融、とりわけ民間金融の関係で市場メカニズム、これをいかに拡大させていくかというのが大切でありまして、公的な金融はそれをある意味ではサポート、押し上げるという形であって、主体的にやはり民間の金融というのがいかに拡大させていくかという、この環境の分野についてやっていくかというのは極めて私は重要でないかなと思っております。 個人の金融資産規模も一千五百兆円規模でありますので、この分野も間接金融から直接金融に変わりつつありますし、あるいは、もうかればいいんだという考え方に対しては批判が少なくはないと私は思います。やはり、大量生産、大量消費、大量廃棄というふうにやっている企業に、あるいは省エネに対してほとんど関心がないという、そういう企業に金融の金がいわゆる流れ込むような、ちゅうちょなく流れ込むようなことがあってはいけないなというふうに考えておりますが、やはり運用を通じて社会をいかに変えるかということだと私は思います。 これは、皆さんも全くそのとおりだというふうに考えるというふうに私は理解しておりますけれども、例えばUNEPのFI、こういう絡み、あるいはSRI、社会的な投資の関係、あるいはCSRなどの動きがあるわけでありまして、やはり環境などについて企業、組織の社会的責任が求められていると。また、ISOの関係につきましても、ISOの26000という形でCSRの観点から議論されようとしております。実際今議論している最中でありますけれども、やはり環境金融という流れを大きくしていかなければいけないなと、このようにとらえております。 そこで、厚生労働省に質問でありますけれども、今のお話しいたしました点を踏まえまして、公的資金、年金の資金の関係になるわけでありますけれども、社会的責任投資あるいはCSRなどのその動きに対してどのような認識、見解を持っているのか、この辺についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(間杉純君) 今先生からも、国際的な動きについてもるる御指摘を賜ったところでございますが、私ども、企業の社会的責任、いわゆるCSRにつきましては、企業が単に利潤を追求するだけではなくて、社会的な公正あるいは環境などの配慮を組み込み、一定の社会的な役割を果たす主体として位置付けようとする、そういう新しい考え方だろうというふうに考えているところでございます。私ども厚生労働省全体の中でも、例えば雇用、労働、そういった分野の中でこうした新しい考え方が芽生えてきていると、こういうことも聞いているわけでございます。 それから、社会的な責任投資、SRIでございますけれども、これは今申し上げましたようなCSRの考え方をさらに投資先の選定に適用するというふうなことだというふうに理解しておりまして、一部の機関投資家などを中心に近年段階的に広がってきた新しい考え方だというふうにとらえているところでございます。 一方、私ども、公的年金の積立金運用を担当する立場から申し上げますと、こうしたSRIあるいはCSRといったことにつきましては、私ども、御案内のように、被保険者の方々から保険料をお預かりをし、将来の年金給付に充てるというふうなことで、安全かつ効率的な運用というふうなことを大目的に今公的年金の資金運用を行っておりますので、そういった基本的な枠組みとの中で、どういうふうにこういった考え方というものを整理ができるのかどうか、そういった点を検討しなければならない課題だろうと、こういうふうに理解しているところでございます。
○加藤修一君 それでは、経済産業省に、先ほど若干触れましたが、CSRに関して、今ISOの26000、これの状況が変わりつつありますけれども、これについて説明等を含めてお願いいたします。
○政府参考人(廣田恭一君) ISO26000につきましては、企業などの組織の意思決定や活動に係る経済的側面のみならず、企業活動等に伴う社会や環境に与える影響などについても広く規律するガイドラインとなっております。 我が国としては、二〇一〇年末までに組織の社会的責任に関する国際規格ISO26000の制定に向け、鋭意作業を進めているところでございます。 経済産業省といたしましては、こうしたISO26000が国際標準として成立し、企業等で活用されることによって地球環境問題等の克服を含めた社会の持続的発展に貢献するものと考えております。ISO26000が速やかに国際標準として合意されるよう引き続き万全を期してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 この内容の中で、気候変動というか地球温暖化の問題についてはどういう形で今議論されておりますか、簡単でよろしいですので。
○政府参考人(廣田恭一君) 今現在、利害関係者といたしまして消費者それからNGO、株主、従業員、それから労働関係、それから政府機関等が入りまして企業の社会的責任を議論しておりますけれども、その中で作業グループが幾つかに分かれておりますけれども、主としてNGOの方々から地球温暖化その他について議論がなされていると承知しております。
○加藤修一君 ありがとうございます。是非、そういった面を含めまして積極的な議論を日本からも多く発信するようにお願いしたいと思います。 それで、英国では一九九五年の年金法改正によりまして二〇〇〇年から年金運用受託者に対して投資のいわゆる選定に当たりまして、環境面、社会面、倫理面の考慮度合い、配慮する度合いでありますけれども、それといわゆる議決権の行使に関する基本方針について情報開示を義務付けるというふうになっているわけでありますけれども、こういう点についての認識についてはどのように厚生労働省はお考えですか。
○政府参考人(間杉純君) お答え申し上げます。 今先生から御紹介ございましたように、イギリスの一九九五年の年金法改正で、これは企業年金の運用受託者に対してでございますが、投資先の選定に当たって、社会、環境、倫理面での考慮を行っている場合にはどのように考慮をしているか、それから投資に関係をいたします議決権行使などの行使状況の基本方針を策定している場合にはその方針の内容につきまして情報開示を義務付けていると、このように承知をいたしてございます。 こうした社会的な責任投資の考え方は、欧州あるいは米国の一部の機関投資家などで最近新しく出てきた考え方だというふうに承知をしてございますけれども、その受託者責任の考え方そのものにつきましても、まあ欧米でも様々な議論、考え方がまだあると、こういうふうに理解をしてございまして、私ども引き続きこの辺の議論につきまして注視をしてまいりたいなと、このように考えてございます。
○加藤修一君 日本もこういう点について積極的に取り組んでいくべきだと思うんですけれども、注視していくという話が今ございました。 やはり運用方針に盛り込むことの有効性ですね、その有効性について検討をすると、こういうことがあっていいんではないかなと私は考えておりますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(間杉純君) お答え申し上げます。 もう先生御案内のとおり、厚生年金、国民年金の年金積立金、これは年金加入者の方々からちょうだいいたしました保険料を原資としてございます。したがいまして、その運用に当たりましては、まずこの積立金が将来の保険給付の貴重な財源であるというふうなことに留意をする、それから専ら被保険者、加入者の方々の利益のために長期かつ安全、効率的に行うというふうなことを旨としているところでございます。 具体的に申し上げますと、現在、これも運用の仕方についてはるるいろいろ御議論もあったんでございますけれども、現在運用に当たります管理運用法人におきましては、国内債券を中心としました株式あるいは債券への分散投資、それから市場に連動します収益を目指すパッシブ、言わばインデックス型の運用というふうなもので行われてございます。 今先生から御指摘ございましたような国から管理運用法人にお示しをします中期目標に環境への配慮を盛り込むというふうなことにつきましては、今申しましたようにパッシブ運用ということで市場の全銘柄を今、年金の方ではニュートラルに購入をしてございますので、それとの関係をどう整理をするかというふうなこと、それから、個々の企業活動が環境に配慮しているかどうかというふうなものを表します具体的な物差しと申しましょうか指標と申しましょうか、そういったものについてどう考えたらいいかなどの幾つかの課題があるところでございますけれども、いずれにしても、御指摘いただきましたので、その中期目標に盛り込むことの必要性それから有効性につきまして私どもも十分検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○加藤修一君 積極的な答弁いただきました。 それで、企業年金連合会の動きも極めて私は着目すべきでないかなと思っておりまして、これは日経金融新聞に載っておりました記事でありますけれども、財務情報だけでは企業の本当の実態や将来性はつかめないと、いわゆる環境、社会とこれは統治というESGの関係でありますけれども、この考え方は重要である、ただそれらを評価する物差しはまだ定まっていないと、評価できる人材も少ないと、そういったことでありますので、こういった課題も横たわっていることは事実でありますので、こういった面を含めて是非検討のほどお願いをしたいと思います。 次に、英国の例持ち出していわゆる日本はどうなのかという話になったわけでありますけれども、英国ではさらに、保険協会でありますけれども、ABI、このSRIについて機関投資家が投資先企業に求める情報開示ガイドラインを公表していると。あるいは、英国の金融機関による自主団体でありますけれども、フォルグと読むんでしょうかね、FORGEグループは、CSRマネジメントとレポーティングに関する金融ガイダンス、これを二〇〇二年に発表していると、こういう試みをしているわけでありますけれども、金融の監督官庁であります金融庁としてはこういった動きについてどのように把握しておりますか。あるいは、こういった面についてもっと積極的に私は日本もやっていくべきであるということでお願いしたいわけでありますけれども、どうでしょうか。
○政府参考人(岳野万里夫君) ただいま諸外国の金融機関の環境問題への取組についてのお尋ねがございました。今手元で詳しく承知しているわけではございませんが、私ども金融庁といたしましても、環境問題あるいは低炭素社会に向けて金融機関の果たすべき役割ということにつきましては、従来から重要であるというふうに認識をしております。 環境省におかれまして環境と金融に関する懇談会というものを開催していただいておりますが、その中で、報告書におきまして、投資や融資に際して財務上のリスクと収益のみならず環境などの社会的価値も考慮するようにしていくことによってお金の流れを環境など社会に配慮されたものに変えていくことができるといった方向が指摘されております。 私ども金融庁といたしましても、この環境と金融に関する懇談会にオブザーバーとして出席させていただきましたほか、当庁にて策定しております各金融機関向けの監督指針におきましてCSRについての情報開示を行う際の着眼点を明らかにし、最低限の枠組みを示すことで、利用者にとって有益かつ適切な情報開示を促すですとか、関係業界団体に対しまして自主的な行動計画の策定に取り組むような要請をしているところでございます。 金融庁といたしましても、引き続き諸外国の動向あるいは海外の金融機関の取組なども踏まえながら、また環境省とも御相談して、こういった低炭素社会における金融機関の在り方について引き続き取り組んでいきたいと考えております。
○加藤修一君 環境配慮などに関する情報開示、そういったことについても積極的に進めていかれんことを心から切望したいと思います。 それでは次に、財務省と外務省にお願いなんですけれども、今JBIC、国際協力銀行ございますが、環境社会配慮ガイドライン、見直しの段階に来ておりまして、作成当時は非常に国際的にも水準の高いものと評価をされていたわけでございます。 今回の改訂に当たりましても、やはりほかの国の様子を見ながら自分のところを決めるというようなことがあってはいけないと思うんですね。前回、これ作り上げたときには非常に質の高いガイドラインができたわけでありますので、やはりこれは主体的に、ほかの国を引っ張り上げるぐらいのそういうリーダーシップを持ってこういった面についてやっていただきたいと思います。 ですから、輸出信用機関との横並びではなくて、やはり先進的な基準作り、そういった面についてしっかりと対応していただきたいと思っておりますが、この辺についてはどうでしょうか。
○政府参考人(中尾武彦君) お答えいたします。 今先生おっしゃいましたように、国際協力銀行は、その前身であります日本輸出入銀行それから海外経済協力基金時代からの環境社会ガイドラインを見直しまして、二〇〇三年よりこの合併と同時にガイドラインを施行してきております。 五年間の見直し期間ということで、今年見直しを開始しておるわけですけれども、その間に国際的にも非常に先進的な取組ということで、世界銀行の関係機関であります国際金融公社、これは民間向けの貸付けをやっておるわけですけれども、このパフォーマンス基準というものが制定され、また先進的な取組としては、主な民間金融機関、日本の銀行も入っておりますけれども、これが赤道原則というものを採択、実施してきております。そういう先進的な動きが見られるところでございます。 この度、そういうことで見直しをJBIC自身、国際協力銀行のガイドラインの改訂に当たりましても、財務省としては、他国の輸出信用機関の横並びというよりも、最も先進的な取組をしているような今申し上げたような機関の取組を参考にしながら、高い水準のガイドライン改訂を行うようにするべきだと考えておるところでございます。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 先生御指摘の環境社会配慮ガイドラインでございますが、これは相手国政府に対してODA案件について適切な環境社会配慮の実施を促すことにより、環境社会配慮の適切な実施の確保に努めることを目的としておるわけでございます。 本年十月にJICAはJBICの海外経済協力業務を承継して新JICAが発足することとなっておりますが、この機会をとらえまして、現在のJICAと現在のJBICの環境社会配慮ガイドラインの一本化、体系の一本化に取り組んでいるところでございます。 具体的な内容につきましては、現在、JICA及びJBICが設置しました学識経験者、NGO、それから民間の企業の方々などから構成される新JICAの環境社会配慮ガイドラインの検討に係る有識者委員会というものを設けまして、そちらの方で現在議論されているところでございます。 この議論を踏まえまして、新JICAのガイドラインにおきましても、先生のおっしゃられました事業の実施に係る環境面、社会面への配慮が適切になされるようにということで、私ども期待しておるところでございます。
○加藤修一君 私がこの質問を取り上げたのは、やはりガイドラインの改訂の検討ポイント、これJBICから出ているものでありますけれども、その中には他国の輸出信用機関、ECAの対応いかんと、そちらの対応いかんという箇所が多いわけなんですね。だから、こちらから主体的に言っている話じゃないという、そういった意味ではやや消極的かなというふうにとらえられかねない、そこをやはりもっと突破していただきたいなと、そういう趣旨で発言してございます。 それから、最後になりました。時間がもうございません。 せんだって、山下委員がESD、持続可能な開発のための教育の十年、これを取り上げたわけでありますけれども、全く趣旨は賛同でございまして、やはりG8サミットを迎えるに当たりまして、こういった面について徹底した周知を図ることが大事でないかなと、このように思っておりますので、あと一分ぐらいはございますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(廣木重之君) お答え申し上げます。 北海道洞爺湖サミットにおきましては、環境・気候変動問題が主要な議題の一つとなる見込みでございますが、G8のプロセスは他のG8諸国との協議を経て進めていくものでありまして、最終的に環境問題の中でどのような論点を首脳レベルで取り上げることになるのかについては現時点では予断できないわけでございますが、持続可能な社会の実現及び環境問題に対処する上で、先生のおっしゃっておられます持続可能な開発のための教育、いわゆるESDでございますが、これが重要であるという認識は私どもも持っております。是非サミットで取り上げられるよう努力してまいりたいと、かように考えております。
○加藤修一君 終わります。
○市田忠義君 今日は地球温暖化問題に絞ってお聞きします。 昨年の七月にIBMだとかゼネラル・エレクトリックなどアメリカを代表する大企業百六十社の最高経営責任者が個人加盟しているビジネス・ラウンドテーブルが声明を発表しました。温室効果ガスの排出量を地球的規模で削減することにつながる共同行動を支持すると、そういう内容の声明ですけれども、私はこの声明はアメリカの多国籍企業も環境問題に積極的な姿勢に転換図ったものとして重要な声明だったというふうに考えますが、大臣はこの声明についての基本的な認識いかがでしょう。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今お話ありましたように、例えばIBM、コカ・コーラ、デュポン、こういうような米国の主要企業のCEOらがビジネス・ラウンドテーブルと、こういうようなことで共同声明を発出したということは承知しているわけでございますし、その中で気候の安定化を実現するためにはあらゆる主体による協調的行動が必要である、まず行うべき行動として大幅な温室効果ガス排出削減のための研究開発を促進すべきこと、政府も企業も率先的に排出削減に取り組むべきことなどを呼びかけているわけでありまして、今委員おっしゃったように、私もこういうようなメッセージが世の中に広がっていくということは歓迎するわけでありますし、加えて、多分委員の御趣旨としては、多国籍企業、特にアメリカ等の企業がそういうような姿勢を持っていると、こういうようなことについて私も極めて意義があるというふうに考えます。
○市田忠義君 ヨーロッパとアメリカとオーストラリア、中国の百五十社が去年の十一月にCOP13で温暖化ガス排出削減に向けた法的拘束力のある枠組みを策定するように各国に求める共同宣言を発表いたしました。 これは環境省にお聞きしますが、この共同宣言にはどのような会社が参加しているか、把握しておられる主な企業名をお述べください。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のもの、十一月三十日に出ましたバリ・コミュニケだと思います。これにつきましては、幾つかだけ申し上げますと、デュポン、コカ・コーラ、ナイキ、それからフィリップス、シェル、ボーダフォン、BA、英国航空、ノキア、ギャップ、ヤフー、GEなどがございます。また、中国からも上海電気など二社が参加をしているところであります。
○市田忠義君 その共同宣言では、温暖化問題に取り組むコストは問題を放置した場合の経済的損失に比べれば小さいと。要するに温暖化対策に取り組む方が中長期的に見ればコストは安く付くと、そういう指摘もあるわけですけれども、また、排出削減目標は科学的な根拠に基づいて設定するように求めてこう言っています。各国で利害が対立しがちな国際競争力の観点にとらわれるべきではないと、そう述べています。さらに、最大の努力は既に工業化した各国が行わなければならないと。いわゆる先進国の取組の重要性を提起しているわけですが、この共同宣言には京都議定書に参加していないアメリカの企業、それから温暖化ガス排出削減の義務を負っていない中国の企業も加わっているという意味で非常に私は大きい意義があると思うんですが、この共同宣言で提起されている各国への要請については大臣はいかがお受け止めでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今、バリ・コミュニケについてのお話というように理解をいたしますけれども、この言わば気候変動対策に早期に積極的に取り組むこと、これが将来における成長を約束する戦略だと、こういうようなことで、気候変動を無視することは経済成長をないがしろにするものであることを主要なメッセージとして、様々なビジネスチャンスをもたらす低炭素社会への転換を進めることを提言されているわけであります。 その中に、法的拘束力のある野心的かつ包括的な国際枠組みを構築して、ビジネス界が将来について確実な見通しを持てるようにすることが重要であると、それからさらには、このような枠組みに改善された炭素市場の仕組みを組み込むことで途上国も費用効果的に低炭素社会への転換を図っていくことが可能であると、こういうようなことを提言をされているわけでありまして、私も、こういうグローバル企業がこういったようなことをきちんとはっきりとした提言をおっしゃるというようなことは非常に、各国の政策決定者に対しても大いに影響があるものだというふうに認識をしております。
○市田忠義君 こういう世界の産業界の環境問題に対する認識の著しい発展に対して、日本の産業界の認識は果たしてどうかという問題なんです。 私ども日本共産党、今月、ヨーロッパに環境問題についての調査団を派遣をいたしました。ドイツ、イギリス、欧州委員会でも、G8の議長国としての日本の産業界への期待と同時に、懸念といいますか、大変心配の声も寄せられました。温暖化対策は国際競争力を維持し、ビジネスチャンスを提供するものだと。日本に、一つは、早急に中期目標の提起と排出権取引の導入を図ってもらいたいと、二つには、総量目標を設定する中でセクター別積み上げ方式も一つの手法として検討すべきではないかということでありました。 特に、イギリス産業連盟、ここは当初、かなりCO2の削減をやれば経済活動が規制されてよくないという立場だったんですが、最近かなり態度が変わってきて、イギリス政府の九〇年比で二〇五〇年は六〇%削減するという政府目標について肯定的な態度を取るようになったわけですが、このイギリス産業連盟と我が党の代表団との懇談では、その連盟の環境課長がこう言いました。気候変動問題の解決には産業界の果たす役割は死活的だ、決定的だ、日本の産業界が指導的役割を果たすように希望すると、そうおっしゃっていました。 確かに、最近になって、このまま行けば欧米に後れを取ると指摘されたことから、日本経団連の御手洗会長でさえと言えば失礼ですけれども、欧米などの世界の潮流を踏まえて検討していくのがかぎになると、こうお述べになりました。国内排出権取引の導入について容認するかのような姿勢を示されました。 ところが、今月十九日に発表された経団連の洞爺湖サミットに向けた地球温暖化問題に関する基本的な方針を読みますと、国際枠組みに絡んで目標達成のための手段、仕組みである排出量取引制度等が先行して議論されるべきではないと、特定の方策、すなわち排出権取引などに限定せず、広く諸方策について検討すべきであると、こう主張していると。 先ほど紹介した世界の産業界がアメリカも含めて京都議定書の枠組みを支持すると、特にアメリカなんか州段階ではそういう積極的な動きが進んでいますが、ところが、それに対して日本の産業界は、総量削減だとか実効性のある排出取引や環境税の導入に反対する姿勢について、大臣は先ほどヨーロッパ、アメリカや中国やオーストラリアで起こっているそういう変化を肯定的に評価されましたけれども、それとの対比で日本の産業界の最近の姿勢、一定の変化はあるとはいえ、今述べたような経団連の基本的な方針などに見られる大変後ろ向きの、そういう問題についてはどういう認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生も一部と、こういうふうなお話がありましたけれども、私は、全体的には日本の企業は極めて省エネ技術にも優れていますし、その分野においても国際競争力決して劣るものではないわけでありますし、加えて、どちらかというと世界をリードしている部分もあるわけでありますから、言ってみれば、このバリ・コミュニケに準じたようなお考えを持っている企業の方が多いんだろうというふうに思います。 ただ、やはり産業界の中には濃淡もありますし、加えて、地政学的にもEUと日本の置かれている立場というのはそれぞれ違う部分もあるんだろうというふうに思っておりますので、できるだけ私どもとしては、産業界全体がそういう方向で意思が整ってくることは有り難いというふうに思っておりますけれども、まあまあまだ多少濃淡があるということについては事実として認めざるを得ないと思います。
○市田忠義君 あえて今日はEUの問題を余り出さずにアメリカやオーストラリアで起こっている変化についても触れたわけですけれども、大臣、濃淡があるとおっしゃいました。 おっしゃるように、環境省の今年一月の事業者アンケート調査結果を読ませていただいたんですが、環境税と国内排出量取引制度の導入に賛成という企業が四割に上っているんです。また、これは毎日新聞の今月九日に報道された主要企業アンケート調査結果を見ますと、企業の七割が京都議定書について、これによって各国の削減策が進んだと、あるいは温暖化対策が経済成長の制約にはならないと答えた企業が七割あったということは、日本経団連の指導部といいますか上層部とは異なって、個々の企業では相当温度差があるということを私示していると思うんです。 この経団連の先ほど紹介した基本的な方針は、国別総量目標の算定に当たってはセクター別に積み上げていく方式を採用することが国際枠組みへ多くの国の参加を得る上で重要だというふうに主張しておられるわけですが、率直に言って、その主張に沿うかのように福田首相が一月のダボス会議で国別総量目標を一応提唱されましたけれども、具体的な削減幅あるいは目標年には一切触れずに、排出権取引や環境税にも言及されませんでした。私はこれでは全く実効性に乏しいと思うんですけれども、世界からも不評を買ったという報道がありましたが、日本経団連の御手洗会長からは経団連と軌を一にしていると、そういう評価がありました。私は、これは率直に言って、この間の日本経団連や経済産業省が主張されてきた方式を福田首相が代弁されたという感じを受けたわけですけれども。 鴨下環境大臣は、このダボス会議に当たって総理の相談にあずかられたのか、もし相談があったとすればどのように進言されたのか。私は、この福田総理のダボス会議での発言というのはやっぱり経団連の、ちょっと言葉は悪いけれども代弁的発言という感じがしたわけですが、いかがでしょう。
○国務大臣(鴨下一郎君) 私も、ダボス会議へ、現場にも行きましたし、環境省としてどうあるべきかということについては、四大臣会合等を通じましてそれぞれ政府間での意見調整はさせていただきました。 今御指摘の、温暖化ガス削減に向けての主要排出国とともに国別総量目標を掲げて取り組むと、こういうようなことを福田総理はダボス会議でおっしゃったわけでありまして、加えて、その目標の策定に当たっては、エネルギー効率などをセクター別に割り出し、今後活用される技術を基礎として、言わば削減ポテンシャル、こういうようなものを積み上げていって、そして削減負担の公平さというのを各国間で相場観を形成していきたいと、こういうふうに言ったわけでありまして、これはその後のG20の中でも多少議論になりましたけれども、実際には、先生おっしゃるような国別総量目標を別にしてセクター別だけがあるということじゃなくて、国別総量目標という大目標に向けて一つの算出方法としてセクター別の積み上げと、こういうものがあるんだと、こういうようなことで御理解いただいたところもあると思いますし、EUの諸国にとってみると、既存のいわゆるそのグランドファザリングでやっている排出量取引、キャップ・アンド・トレードから見ると多少違和感があったということで御批判もあったかも分かりませんけれども、これはこれとして、これからポスト京都のフレームワークを作っていく上で、すべての国が参画していっていただくためにはある程度客観的なインベントリーとして必要だというふうに私は考えています。
○市田忠義君 セクター別の自主的な削減目標を積み上げた総量削減目標と、COP13のAWGで二〇二〇年までに二五%から四〇%削減すると、そういう日本が先進国として果たさなければならない国別総量削減目標が一致するというのは私、これ至難の業だと思うんですけれども。 こういう方式、要するにセクター別の自主的な削減目標を積み上げていくと、それで国別総量目標に一致するというのはこれは不可能に近いというふうに思うんですけれども、そういうやり方で議長国である日本が洞爺湖サミットでリードできるんだろうかと、この辺どうでしょう、改めて。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今申し上げましたように、これはセクター別の積み上げ方式というのは、国別総量目標全体にとってみると必要条件ではありますけれども十分条件ではない。ですから、これ、グレンイーグルズでのあの対話の、G20の千葉で行われたところでもこのことは議論になりました。その中で私は、国別総量目標を代替するものがセクター別アプローチではないんだと、こういうことを明確に申し上げました。ですから、それで多くの国は誤解が解けたというふうに認識をしております。 ですから、こういうようなことをもう一度より詳細に、今度は学術的な知見を積み上げていくという作業をこれから、四月、五月に向けてやっていきたいというふうに思っておりますので、できるだけ明確にその国別総量目標とセクター別の積み上げ方式の役割分担という、こういうようなことについてしっかりとアピールをしてまいりたいというふうに思います。
○市田忠義君 目達計画も六%削減という国別削減目標があるから、削減の上積みというか深掘りといいますか、そういうことが可能になるわけですけれども、単にセクター別の自主的削減目標を積み上げていっても、私は国別総量削減目標に近づけることは困難だというふうに思うんです。 具体的にお聞きしますけれども、鉄鋼メーカー百七十社を組織した国際鉄鋼協会というのがありますが、ここはどう言っているかというと、CO2排出量そのものに上限を定めるんじゃなくて、粗鋼生産一トン当たりのエネルギー消費量の削減目標を定める方向だと。日本の鉄鋼連盟、これは産業部門の排出量の五三・二%ですね、年間一億九千三百二十六万トン排出しているわけですが、この日本鉄鋼連盟はエネルギー消費量を目標指標としている。そうしますと、生産量が増加していて目標未達成というふうになっていることから、京都メカニズムを四千四百万トン活用するということになっているわけです。ですから、こういうセクター別のエネルギー消費量は、エネルギー源単位の削減目標を幾ら積み上げても日本が果たすべき国別総量削減目標には到底至らないと。 大臣は、いわゆる積み上げ方式は国別の総量削減目標を代替するものではないと、これは千葉の幕張の会議の後の会見でもそうおっしゃっているわけです。その言とこれと矛盾するんじゃないかなと、こういう鉄鋼メーカーのこういう動きについて、どういうふうにお考えでしょう。
○政府参考人(南川秀樹君) 恐縮ですが、私ども、新AWG、三十一日から始まります。それについて日本からレポートを出しましたが、その中でも、例えば鉄鋼セクターで積み上げをやっていただく、それはすべてセクター別の削減量の設定ということで出していただいて、それを全部積み上げて国別総量目標にしていくんだと。なおかつ、これにつきましては、目標年次によりましては世界のピークアウトの時期との関係も見る必要ございます。また、世界全体の削減量も見る必要ございますので、当然ながら、世界全体の目標設定との関係で更にそれを絞り込むということも入ってくると思っております。 したがいまして、セクター別の議論というのは、あくまで国別の総量を作るときの一つの過程にすぎないということでございまして、それを積み上げた上、なおかつ世界全体の量との関係で各国の目標は決まってくると、そんなふうに考えております。
○市田忠義君 積み上げたものが国別の総量目標に至らない場合、この差はどうするんですか。
○政府参考人(南川秀樹君) 当然ながら、それについては足らずの、もっと対策が必要ということであれば、それについて削減方策を当然ながら考えなくてはいけないということになるわけでございます。
○市田忠義君 国際鉄鋼協会の〇七年の政策提言を読みますと、既存技術の成熟度や効率性からして、最先端施設においても鉄の還元プロセスは熱力学的な極限近くで操業されている、もうこれ以上無理だと、技術革新ということを言っても、そう言っているわけですから。さらに、三村新日鉄社長は、これまでの省エネ努力を考慮せずに厳しい排出枠が割り当てられれば日本での鉄鋼生産が抑えられてしまう、自由主義経済の原則を損なう、だから排出権取引の導入には反対であると。 しかし、排出量取引制度や環境税の導入を検討課題だと先送りして、産業界と国民の自主的な取組だけでどうやって六%削減目標を達成できるのかと、その辺いかがですか。
○政府参考人(南川秀樹君) これにつきましては今後の議論でございますけれども、国内でじゃどこで下げるのかということが当然議論になります。それにつきましては、各産業のみならずオフィスも含めて徹底的な技術的な調査をした上で、どこの辺が減らせるか、これは代エネの導入もございますので、そういったことも必要になってまいります。 また、もう一つは海外で減らすということについての協力をどう見るかということもあるわけでございます。鉄一つとりましても、随分国によって効率が違います。例えば、日本とアメリカであれば二割程度効率が違うわけでございますし、そういった国際協力の面も含めて考えていく必要があると思います。
○市田忠義君 福田首相は、環境問題に関する有識者会議で、排出権取引その他の導入の是非を検討をされています。ただ、先ほど述べた三村新日鉄社長は、国際競争力上不利になる、適切な排除枠の設定は難しいと難色を示しています。それから、岡村日商会頭も、先月の記者会見だったと思いますが、排出権取引について、排出基準決定の議論を先行させるべき、排出権取引は温暖化対策の一つの手段にすぎない、直ちに認める状況にないと、そう語っています。しかし、欧米の産業界、先ほど紹介した、あるいは米国内の議会や州レベルでは大きな進展が見られると。 私は、洞爺湖サミットを前にして、大きく世界が転換する可能性があるときに、日本が取り残されることがないように実効ある排出権取引や環境税の導入を図るべきだと思うんです。 時間が来たから、最後、大臣に一言述べてもらいたいんですけれども。 もうけのためには何をやってもいいと、後は野となれ山となれだと。そういう大企業の横暴に対しては一定の民主的規制が私はどうしても必要だと思うんです。一部の大企業で言われている自由主義経済の原則を損なうと、だから環境対策に力を入れることは難しいと。しかし、この間言われているように、いわゆる市場原理万能論、弱肉強食のそういう新自由主義的な構造改革が貧困や格差を深刻にして、言わば社会のまともな発展を阻害してきたと思うんです。 私は、企業ですからもうけるのは当然だと思うんですけれども、やっぱり環境問題でも雇用でも労働の在り方でも一定のルールを作って、そのルールを守りながら利潤を追求するということになるべきであって、そのルール作りに抵抗する企業に対してはきちんと規制をしていくという立場に私は環境省は立つべきだと思うんですが、最後にそれだけ聞いて、終わります。
○国務大臣(鴨下一郎君) 炭素にある程度価格を付けて、そしてそれを、例えば環境税あるいはキャップ・アンド・トレード、こういうようなことで最適化していくと、こういうようなことは私は不可避だと思います。ですから、そういうようなトレンドの中で、場合によると多少窮屈な思いをするセクターもあるかも分かりませんけど、それはイノベーションで乗り越えていただかなければいけないんだろうというふうに思いますし、それが新たな日本の国際競争力につながるものだというふうに考えておりますので、まだ一部御理解いただけてないところもありますので、根気よくいろいろと議論もして、そして御理解をいただくようにしっかり頑張ってまいりたいというふうに思います。
○市田忠義君 終わります。
○川田龍平君 今日は貴重な時間をいただきましてありがとうございます。いつもより長くて、今までは短くて何度も通告していたごみ政策についての質問がずっとできなかったものですから、今日はごみ政策、ごみゼロ政策について伺います。 海外では、この五年、ゼロウエイスト、燃やさないごみ政策なるものが人気です。英国産業経済学者で英国下院議員の廃棄物特別委員会専門アドバイザーでもあるロビン・マレー氏が提唱し出版した本は、地方自治体の廃棄物行政担当官のバイブルと呼ばれ、現在、英国のみならず、オーストラリアのキャンベラ市、ニュージーランドのポリルア市、カナダのノバスコシア州へと広がっています。 ゼロウエイスト、ウエイストとはごみのことですけれども、簡単に言うと、ごみを燃やさずに、3Rと堆肥化を徹底させて七割減らすという政策です。燃やさなければ当然燃料費や設備費も掛からず、CO2も出ない、低炭素社会にはもってこいの政策です。このゼロウエイストについて、大臣、どのような認識をお持ちですか。ちょっと、通告ではないんですけれども、一言お願いします。
○国務大臣(鴨下一郎君) 環境省もかねてから3Rを推進しております。その中で、できればリデュースを徹底して、というようなことも含めまして、先生おっしゃっていることというのはそういうような理念にかなうものだろうというふうに思います。
○川田龍平君 日本では、環境省が循環型社会、低炭素社会、自然共生社会という三つの社会将来像の統合を前提にした第二次の循環型社会形成推進基本計画、廃棄物処理施設計画を二十五日に閣議決定をされました。 この基本計画では、循環型社会に向け、できる限り廃棄物の排出を抑制し、次に、廃棄物になったものについては不適正処理の防止その他の環境への負荷の低減に配慮をしつつ、再使用、再生利用の順にできる限り循環的な利用を行って、なお残る廃棄物などについては廃棄物発電の導入などによる熱回収を徹底し、温室効果ガスの削減にも貢献しますとあります。 この廃棄物処理施設計画での基本は、3Rによる先ほど言った総量抑制、それから、やむを得ない場合に適正処理、つまりは現段階においては焼却、その施設展開として、熱回収、廃棄物発電、最終処分場の延命としての溶融施設を造ること、しかし一方では、温暖化対策としては、焼却によるCO2の発生抑制の最重要性を指摘しているということになっています。 日本のごみ政策では、やむを得ない場合に適正処理、繰り返しになりますが、つまり焼却というのは積極的焼却ではなく消極的な焼却というふうに読み取れますけれども、この認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(由田秀人君) 我が国の循環型社会形成推進基本法では、先ほど大臣が答弁申し上げましたように、まずはリデュース、それからリユース、リサイクルと、その上で、さらにサーマルリサイクルと、適正処分というふうに順位を決めております。ただ、これが環境的に見て合理性がある場合には順位は入れ替えることができるようになっておりますが、基本的にはこういう順位でやっていくことになるというのが今の立場でございます。
○川田龍平君 是非余り順位を入れ替えないで基本的な政策でやっていただきたいと思うんですが、平成二十年度環境省予算の合計二千二百四十億円のうち、廃棄物処理施設整備費七百九十九億円が占める割合はこの全体の三五・七%、つまり環境省の予算の三分の一以上がごみ焼却炉を中心とした廃棄物処理施設建設費予算とも言えます。焼却主義の表れ、担当官がその予算を死守しようとしているのではないかというふうに思ってしまうんですけれども、そうではないと言い切れますでしょうか。 また、この予算には、道路が過度に建設されるのと同じように、過度に廃棄物処理施設が建設されているという現状はないと言い切れますでしょうか。
○政府参考人(由田秀人君) この予算を用いまして推進してきておりますのは、かつてごみの焼却施設に関しましては、少し前でありますけれども、十年ほど前にダイオキシン問題が大変大きな問題となったことがございます。そのときに、五か年を掛けましてこのダイオキシンを削減しようということで、まず、政府として当時九割削減ということを目標立てまして、結果、五年間で九八%削減したということでありますが、この過程におきまして、ごみ処理施設の建て替え、改造等に大変多くの資金を使ってきておるわけですが、なお現在も一部建て替え等はございますけれども、当時のところから見ますと、ごみ焼却施設の整備というところにこの予算が使われている割合は随分少なくなっているというふうに認識をいたしております。
○川田龍平君 この3R施策の徹底では、やっぱり焼却には向かわないはずです。これは、循環型社会基本計画でも処理施設計画でも、焼却はやはりやむを得ないと明確に書かれているんですけれども、その有効利用としての熱利用、廃棄物発電が施設計画に位置付けられているために、本来、焼却は避けなければならないもの、また温暖化対策として抑制しなければならないものなのに、焼却が前提となった廃棄物発電が積極的な展開になっていることについて、これをどのように考えますか。
○政府参考人(由田秀人君) 特に、家庭から出てまいりますごみに関しまして、これまあ事業系のごみもそうでありますけれども、いわゆるかなり腐りやすいという側面を持っておりまして、我が国ではかなり以前から、いろいろ様々な経緯はございますが、歴史的には裏庭で焼くとか、そういう習慣もございました。これを共同で処理をするというふうなことから、市町村におきましてこれを焼却して衛生的な安全な状態に置くということが我が国では多用されてきております。 その中で、きっちりとした処理をしていくということでありますが、この中で近年、さらに熱を徹底して回収しようということで、この焼却に伴いまして熱の、バイオ系でもありますので、熱の回収をしようということで取り組んでおります。 なお、これらの取組の中で今現在、食品リサイクル法も先般、昨年の国会で改正していただきましたが、これに基づきましてリサイクルループをつくっていくなど、より積極的に飼料化あるいは肥料化というふうなことも含めまして推進をしていこうというふうにしておりますし、なお、市町村の中で熱回収をするにしましても、メタン回収など高い熱回収を更により一層の高い形でできることに対しましてはより積極的な形で推進をしていこうと、このようにしておるわけであります。
○川田龍平君 是非、やむを得ない焼却という点に立って、昨日の東京新聞の一面にも足立区で小学生が野菜くずを学校に持っていくと野菜と交換してもらえるというようなことをやっていたり、そういった堆肥化などを進めることによってやはりしっかりとした、ごみを減らすと、燃やさないという方向に是非持っていっていただきたいと思います。 やっぱりやむを得ない焼却から発生している灰を最終処分場をもたせるために減量するということで、またリサイクルということも言って、ガス化溶融炉、さらには灰溶融炉が施設計画に位置付けられて、国と地方の協働を前提に循環型社会形成推進交付金制度、国の施策として誘導されています。この誘導制度は3R施策、温暖化対策との関係で限定的な制度と位置付けられているんでしょうか。
○政府参考人(由田秀人君) ガス化溶融炉につきましても灰溶融炉につきましても、いわゆる市町村が施設整備を廃棄物処理、あるいは熱回収、リサイクルのための施設整備の一つとして位置付けておるわけであります。 これは、いわゆるガス化溶融炉にしましてもいわゆるごみの焼却処理システムの一つの一形態ということでありますから、どのような形にするかというのは最終的には市町村の選択ということになりますが、この焼却システムから熱回収がより一層できる等の観点を踏まえて、今後、市町村が選択していっていただくべきことではないかというふうに考えております。
○川田龍平君 大臣、ちょっとよく考えてみていただきたいんですが、3Rを徹底すれば焼却する廃棄物の総量、容量というのは少なくなるはずです。廃棄物が減量されれば廃棄物発電の熱量も減りますし、ガス化溶融炉にしても灰溶融炉にしても灰そのものの量が少なくなります。そうすると、リサイクルされることになっている、今、灰溶融炉ではスラグを作ってそれをリサイクルしていくということになっていますけれども、ところが、この施設計画では廃棄物の量は一定を前提にして計画が作られてきています。そうした算出根拠がどうなっているのかということについて是非説明していただきたいと思います。
○政府参考人(由田秀人君) まず、全国的に、今回の循環型社会基本計画の中でも明らかにしておりますように、実は、委員御指摘のリデュースということをかなり前面に出しておりまして、一日一人当たりのごみの排出量に関しまして、そもそも出る段階、いわゆるリサイクルするとかその以前に出す段階で一〇%を削減しようということを新たに打ち出しております。それから、各家庭ごみのいわゆる集団回収とかされた場合には残りが少なくなりますので、そういうふうなものに関して二〇%削減していこうと。それから、事業系のごみも同じく、同様に二〇%削減していこうと、こういうことで方針を打ち出しております。 したがって、これらが実現しますと、全体の処理のこととかあるいはリサイクルを含めまして、自治体で所要のシステムというのは将来この分だけが縮小していくことになるというふうに考えております。
○川田龍平君 その3Rが脱焼却、脱埋立てのゼロウエイストに向かってほしいと思っています。昨日もテレビで徳島県の上勝町のゼロウエイスト、脱焼却、脱埋立ての町の暮らしを扱うドキュメンタリーをやっていました。この上勝町は、二〇二〇年にゼロウエイスト実現を掲げて取り組んでいます。 私は、大臣に是非、このゼロウエイストもクールアース50の温暖化対策と連携して是非掲げていただきたいと思っています。国の政策としても是非このゼロウエイストを目指していただきたいと思っていますが、この循環基本計画、それから処理施設計画の期間が五年とすると、五年後にはやっぱり焼却を減らすという方向で是非考えていってほしいと思っていますが、その大臣のお考えをお願いします。
○国務大臣(鴨下一郎君) 先生おっしゃるように、最終的にはごみは出ない方がいいわけでありますし、最終処分場にも行かないように、例えば生ごみであれば生ごみのループ、あるいはプラスチックはプラスチック、そしてスラグとして残ったものもできれば例えばセメントの骨材等に含めて最終的に利用されると、こういうようなことで何も残らないというようなことが一番いいわけでありまして、特に先生今おっしゃっているように、例えばもう何でもかんでも焼却してしまえばいいという、こういうようなことはもう我々ももとより考えておりません。 そして、加えて、これから将来像としては、おっしゃるように、できるだけ資源は有効に利用して、本当にやむを得ないものだけは焼却せざるを得ないと、こういうような方向で全体を進めていくというのはもうおっしゃるとおりでございます。
○川田龍平君 循環型社会形成推進交付金によって誘導されてきた灰溶融炉、ガス化溶融炉などがこの五年間の間に、灰溶融炉は全国百十六か所、ガス化溶融炉が八十一か所と全国に広がりました。岐阜県のサンクリーンでの死者を出す事故の続出など、未完成技術であることが明らかになって、一方でリサイクルとしての溶融スラグの利用も停滞して、さらには灰溶融炉のランニングコストの増大などが明確になってきて、先ほど岡崎さんの質問の中にもありましたけれども、こういった富山県高岡市、さらには長野県富士見町や原村、ちょうど母親があそこに住んでいて、この問題をよく住民の人たちからも聞いて知っているんですけれども、この問題が明らかになってきて、今一部事務組合で計画が白紙撤回ということになってきています。この灰溶融炉から生産される溶融スラグというのはリサイクルとしてグリーン購入法にも指定されているんですけれども、この利用実態について、生産量、利用率、使い道、五年間の動向など現状を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(由田秀人君) まず、平成十七年度に一般廃棄物を直接溶融します溶融施設あるいは灰溶融施設で生成されました溶融スラグは約五十九万トンでございました。このうち、路盤材やコンクリート骨材等として利用されるものが約三十一・九万トンでございます。それから、最終処分場の覆土材等廃棄物処理施設関連で利用されるものが五・八万トンでありまして、生成された溶融スラグの約六四%が有効利用されております。 また、平成十八年には一般廃棄物を溶融固化した溶融スラグに係るJIS規格が制定されておりまして、このようなことから今後更に有効利用が促進されるというふうに考えております。
○川田龍平君 地域差によってこれは利用率が変わってくるようなんですけれども、私が調べた静岡市では〇五年に四千九百三十トン中二千二百六十トン、四五・八%が未利用、利用であっても半分は無料、〇六年の七千七百九十七トン中四千七百八十五トンで、六一%が未利用という実態があります。半分以上が未利用ということで、結局最終処分場に処分するしかなく、環境省の循環型社会形成というのに寄与していないではないかというふうに考えますが、いかがですか。
○政府参考人(由田秀人君) この溶融スラグに関しましては、従来、市町村が使っている道路などで使っていこうということで、用途に関して私どもも使う地域をやや限定的に指導しておりました。それは、一般的なJIS化というものが果たしてできるんだろうかという議論もございましてそのような形を取っておったのでありますが、先ほど申し上げましたように、十八年度には一般廃棄物を溶融固化した場合の溶融スラグに係るJIS規格化が規定されました。そのようなことから今後、昨年、これに関しましても、このようなJISに関して活用方の通知もいたしまして、更にこのスラグの利用が促進されるというふうに考えております。
○川田龍平君 国土交通省にお伺いしたいんですが、この溶融スラグの使用計画についてはどのようなものになっていますか。また、その安全性についてはどのように認識されているのか。工事で使った箇所についてのデータがあったら教えてください。
○政府参考人(佐藤直良君) お答え申し上げます。 溶融スラグに特化した計画、使用計画というのはございません。先ほど環境省の方から御答弁ありましたグリーン購入法に基づいて平成十三年度からその調達を推進しているところでございます。 具体に申し上げますと、陶磁器質タイルあるいは再生材料を用いた舗装用ブロック、これ焼いたものでございます。あるいは、十七年度からは同じ再生材料を用いた舗装用ブロック類、プレキャスト無筋コンクリート製品、これらを調達しております。 これらの調達に当たりましては、国土交通省独自で毎年、環境物品等の調達の推進を図るための方針、これを定めておりまして、十九年度におきましては、材料の選定に当たっては、土壌の汚染に係る環境基準等に基づき安全性の確保について確認することとしております。
○川田龍平君 そのデータについてはまた後で聞きたいと思いますけれども、経済産業省の方に、JIS規格でこの安全性が証明されているということなんですけれども、その安全性はどのように担保されておりますでしょうか。販売される溶融スラグの定期的なチェックの体制はどうなっているのか。また、酸性雨など、使用後に鉛が流出したりという場合にはJIS規格との関係ではどのような措置になるのかということについてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(廣田恭一君) お答え申し上げます。 まず先生に御理解いただきたいのは、JISマークというのは任意の規格であって、必要に応じて個別の契約において技術的仕様を定めるために活用されるものでございます。JISマークの意義をよく理解していただいて、公共調達等で活用していただきたいというふうに考えております。 それで、仮にJISに定める基準を満たすことに合意していたにもかかわらず、納入された製品がJISに定める基準を満たしていなかったとしても、私どもとしては工業標準化法に基づく措置というのはとることはできません。あくまでも個別契約でございますので、当事者の方で解決していただきたいというふうに思っております。 それから、JISの基準を守ればその安全性が担保されるのか。有害物質の含有量等は決まっておりますので、これは土壌汚染対策法で人への影響を考慮して定められた基準を満足するように定められておりますので、JISの基準を守っていただければ安全性が確保されると考えております。
○川田龍平君 環境省は、この溶融スラグについて交付金制度で政策を誘導しているわけですけれども、この安全性の問題があり品質が不安定だということも一方では指摘されています。アスファルト、路盤材、埋め戻しなどに利用されているこの溶融スラグですが、土壌汚染対策の観点から、どこにどれくらい使用したかというデータの保存が最低限必要だと思いますが、どうなっていますでしょうか。
○政府参考人(由田秀人君) この一般廃棄物の溶融スラグの利用につきましては、先ほども御答弁させていただきましたように、あるいは経済産業省からの方の答弁にもございましたように、この品質確保と適正な再生利用の観点から、平成十年の三月に土壌基準と同等の厳格な溶出基準を定めまして、月一回以上の溶出試験を行いつつ利用すること等を内容とする指針を市町村に通知してきたところであります。市町村はこの通知に基づいて溶融スラグの利用を行ってきたわけですが、その後、この溶融スラグの利用につきまして、専門家の議論を経て先ほどの十八年の七月に、先ほど申し上げましたような平成十八年の七月にJIS化されたわけであります。 このJISに関しましては、溶出試験に加えまして、含有量試験を行うことや、それから試験項目も追加もございました。そういうことで、より万全が期されているものと考えております。 したがいまして、環境省におきましても、このJISをきちんと活用するように市町村の方には昨年の五月にこの指針の改正を行いまして、周知を図っているところであります。 したがいまして、一般廃棄物の溶融スラグにつきましては、市町村におきましてその安全性について十分な留意がなされた上で再利用が図られているものというふうに承知をいたしております。
○川田龍平君 土壌汚染対策法がこの委員会で是非審議されてほしいと思っているんですが、その中でまた、酸性雨のことなど関連の質問をさせていただきたいと思います。 次に、ちょっと時間もありません、次に行かせていただきますが、静岡では有料売払い先というのが公表されていて、この安全性については、四十一回の溶出試験の中で十六回鉛が測定されていますし、七回も基準値以上の値が検出されています。三重県で、石原産業が二酸化チタン製造過程で排出される副産物のフェロシルトを使って今三重県がリサイクル製品に認定して、七十万トンが販売、埋立てされました。これが六価クロムなど安全性に問題があって撤去命令が出されて現在進行中ですが、これは自治体任せではなくやっぱり環境省として調査すべきではないかということを一言言っておきます。 それから、ちょっと質問の時間がなくなってきましたので次に行きますが、灰溶融炉についての疑問は、東京直下、二十三区清掃一部事務組合による中央防波堤での灰溶融炉が、昨年五月に鉛の溶出値の基準の〇・一ミリグラム・パー・立方メートルをはるかに超える九十六倍の鉛の溶出、九月には排気ガスの水銀の自主基準五十マイクログラム・パー・立方メートルノルマルの九倍という数値のオーバーで昨年から停止状態が続いています。この事態についてどのように認識しているか、短くお答えください。
○政府参考人(由田秀人君) それぞれ、ガス化溶融炉だけではございませんで、廃棄物の処理施設、その事故あるいはトラブルが幾つか起こっているということは承知をいたしております。これに関しましては、溶融施設につきましても他の焼却施設と同様二十年以上の実は実績ございまして、それなりに技術的に完成されたものであります。 様々な環境上の措置に関しましては、廃棄物処理法あるいは大気汚染防止法、水質汚濁防止法で排出等の規制もなされておりまして、それに従いまして適切に運転されていけば問題がないと思っております。 また、止まるということに関しましては、それらの基準をオーバーするおそれがあるという場合にはいったん止めて、修理、補修等をして再稼働するということは通常行われていることというふうに認識をいたしております。
○川田龍平君 もう時間ですので終わりますが、やっぱり技術的にできていないところが多く、全国で止まったり、一年間もう東京都は止まっているわけですね。本当にそういったことの計画、さらには二十三区の廃プラスチックが四月一日から焼却の方に回されて、分別が進められていたにもかかわらず燃やす方向に進んでいたり、それから小金井市では焼却場がなくなってしまったりという状況もあります。 本当に、ごみの焼却という方向で考えるのではない方向でのごみ政策を、是非今後、大臣含めて、本当に是非この計画を進めていただけるようにお願いして、質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○委員長(松山政司君) 以上をもちまして、平成二十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四分散会