予算委員会 第11号
- 発言数
- 131 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/02/19
会議録
○逢沢委員長 これより会議を開きます。 平成二十年度一般会計予算、平成二十年度特別会計予算、平成二十年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣府国民生活局長西達男君、警察庁刑事局長米田壯君、外務省大臣官房参事官小原雅博君、外務省北米局長西宮伸一君、財務省主計局長杉本和行君、文部科学省高等教育局長清水潔君、厚生労働省医薬食品局食品安全部長藤崎清道君、厚生労働省職業能力開発局長新島良夫君、国土交通省道路局長宮田年耕君、防衛省地方協力局長地引良幸君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○逢沢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○逢沢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木克昌君。
○鈴木(克)委員 おはようございます。民主党の鈴木でございます。 早速質問に入らせていただきたいと思います。新聞の見出し等を申し上げるまでもなく、内閣支持率四〇%に低下とか、道路財源の問題とか、いろいろと今国会、特に一つの焦点としてこの揮発油税等の問題があるわけでありますが、私も、きょうはまず最初にこの問題から入らせていただきたいというふうに思っております。 私がきょうお伺いをしたいのは、道路特定財源の地方貸付制度について少し伺ってまいりたいというふうに思います。 御案内のように、二十年から二十四年までの五年間で五千億、いわゆる無利子で地方に貸し付ける制度を今回提案されておるわけでありますが、まず最初に私がお伺いをしたいのは、なぜ特定財源を使って道路整備を進めているこの中で、貸付制度は必要なのか、このような制度を創設する理由というのはどこにあるのか、まず冒頭、ここから伺ってまいりたいというふうに思います。
○冬柴国務大臣 この制度は、平成二十年度以降五年間、地方公共団体が道路整備等に必要な直轄事業あるいは補助事業及び地方道路交付金事業に伴い地方自身が負担をする額の一部に対して、無利子の貸し付けを行おうとするものでございます。 この制度は、昨今の地方公共団体の財政状況が厳しいことを踏まえまして、道路整備に当たって必要となる地方負担の軽減、平準化を図るために創設するものでございます。地方としては、道路整備を熱望されますけれども、その負担金の調達がままならないというところがよくあるわけでございまして、これも、大きな道路をつくっている、そのためにほかのところがつくれない、しかしつくってほしいという要求も強いというようなところが全国諸所にあるわけでございますが、そういうものを解決するためにこのような制度を創設しようとするものでございます。
○鈴木(克)委員 今大臣は、実質的に地方の道路建設費を確保する手段としてこういう制度をというような御趣旨で御発言があったわけであります。 しかし、これについて、私はいささか疑念というか、果たして本当にそれが要求をされ、また実効あるものになるのかどうかというような疑念を実は持っておりまして、伺ってまいりたいというふうに思うんですが、まず、この貸し付けのスキームですね。いわゆる地方へ貸し付けたお金がどういうふうに流れていって、地方からまたどういうふうな形で戻ってくるのか、そのスキームを少し御説明いただきたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 本貸付金のスキームでございますが、貸付時の資金の流れでございます。まず、国債費として一般会計に計上したものにつきまして、国債整理基金特別会計に繰り入れます。その後、社会資本整備事業特別会計の道路整備勘定に繰り入れまして、地方公共団体に貸し付けを行います。 逆に、償還時の資金の流れでございますが、貸し付けのときと逆の流れになりまして、地方公共団体から貸付金の償還を受けまして、道路整備勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れまして、国債の償還に充てるということになります。
○鈴木(克)委員 国債整理基金特別会計、特に力を入れて特別会計というふうに言わせていただきます、社会資本整備特別会計、ここでも要するに特別会計が二つ出てくるわけでございますが、それは後でまたお伺いします。では、その貸付制度を五年間に絞った理由は、大臣、いかがなんでしょうか。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 中期計画の整備目標を達成するために、地方の道路整備を促進する観点から、特例の措置として臨時的に行うものでございまして、五年間の時限措置といたしました。 その理由でございますが、一つは、中期計画の計画期間が十年間であることを踏まえて、その前期に当たる期間を考慮いたしました。二つ目は、中期計画そのものが、五年をめどとして、社会経済情勢の変化を踏まえて必要に応じて見直すということでございます。三点目は、最長二十年という償還期間でございます。したがいまして、これが与える後年度のいろいろな影響を考慮する必要があるということで、五年間の措置ということにいたしました。
○鈴木(克)委員 五年に絞った理由が、中期計画が十年だから、そして五年目で見直すからということでありますけれども、とすると、私は、いわゆる制度とその計画との整合性というのは、そんな問題じゃないんじゃないのかな、このように実は思うわけであります。 それでは、もう少し突っ込んで、例えば、貸し付けの元本は、返済するときにいわゆる地方の財源ですべて賄うということでよろしいんでしょうか。 なぜそういうことを聞くかといいますと、いかに道路財源だといっても、また無利子とはいえ、これは借金なんですよね。そして、いわゆる借金をしてまで本当に今地方は道路整備をしよう、そういうような考え方を持っておるんだろうか、ここに私は実は非常に疑問を感じておるわけでございます。 では、融資を受けてでも道路整備を行う、手を挙げておる自治体は一体どれだけある、このように見てみえるのか、そのところを少しお聞かせいただきたい。これは国交省と、それから総務大臣にも、地域の実情を御存じなわけですから、本当にそういうような需要があるのかないのか、あわせて答弁いただきたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 地方公共団体の貸付金の償還時の地方負担の軽減措置につきましては、今後の地方公共団体の財政状況の動向等を踏まえて関係機関と相談をしていくことにしております。 もう一つのお尋ねでございますが、本制度については、既に複数の地方公共団体から要望を受けております。貸付金の返済はすべて地方公共団体の財源で賄うとしても、例えば事業展開上の投資ピークへの対応が必要になる事業につきまして、地方負担の軽減と平準化を図ることができますので、一定のニーズはあるというふうに考えております。
○増田国務大臣 今回の貸付金制度ですけれども、借りたお金ですから、委員おっしゃるとおり、いずれかは返さなくちゃいけない。 制度はまだ詳細に決まっていないんですが、二十年間ということでございますので、道路建設するに際して公共団体は必ず借金をして、それのお金も合わせて建設をしていくときに、今、局長も話にありましたが、二十年という長い年限ですと平準化されるので、資金手当てはその分は楽になるであろう、こういうことですが、詳細設計をこれから詰めていく中で、やはり地方負担の軽減が、平準化ということだけではなくて、例えば補助金が後で償還時に入るとか、何かそんなことがあれば地方団体にとって本当に使いやすい制度になるということでありますので、この償還時の地方の負担軽減に向けて、総務省としても、今後、国土交通省と十分に相談をしていきたい。 そして、こうした地方財源の調達について、道路整備について、御案内のとおり、地方団体も今大変苦労しておりますので、そういう地方団体の負担軽減に役立てるような制度にしていくように、私どもも国土交通省にいろいろ相談を持ちかけたい、こういうふうに考えております。
○鈴木(克)委員 これはある意味では、今、総務大臣の御答弁は地方をおもんぱかってということかもしれませんけれども、私は、今回出された法律とそれは全く趣旨が違うわけですよ。それだったら、最初からそういうことも想定をして、まず組み込んできちっと提案をすべきであって、今後相談をするとか、それから負担軽減を考えていくということは、ある意味では私は全く議論が違うのではないのかな、このように思いますけれども、その点、いかがですか。
○増田国務大臣 道路建設するに際して、道路のニーズを感じているところは、必ずこうした借金をして、起債を立てて、そして資金を調達するという実態がございますので、その中で無利子貸し付けという制度が新たに設けられるということになれば、こちらの方の制度に乗りかえよう、こういう団体も出てきて、その分に対してこうした平準化という点がメリットになる、こういうことだろうというふうに私どもは理解しておるところでございます。
○鈴木(克)委員 平準化ということは確かにそうかもしれません、五年据え置きで二十年で払っていくということですから。 しかし、私はなぜこんなことをしつこくお伺いするかというと、私も、実は友人の市長の何人かに聞いてきました。だれもこれに期待していないんですね。とてもじゃないけれども、今、この厳しい財政のときに、いわゆる後年度負担をふやすような、そういう制度を我々は全然考えていないというのが地域の実態なんですよ。 今言われたように、もし、いわゆる負担軽減とか、今後何か考えられるということであるならば、私は、やはりこの法律をもう一遍きちっとそういう観点で出し直すべきだというぐらい大きな問題だというふうに思うんですよね。 なぜこういうことをしつこく言うかというと、例のNTTがあります。私も、当時、小さな町の首長をやらせていただいて、活用させていただいたということでありますが、これをなぜお借りしたかというと、これは後年度でいわゆる財源保障してもらったわけですよね。だから、このNTTの貸し付けというのはみんなが喜んだわけです。今回はそうであるのかないのか、そのところがはっきりしないというのは、私はこれはおかしいと思うんですよね。 その点本当に、もう一度お伺いをするんですが、後年度に何か財政措置をするお考えがあるのか、私はその辺をやはりこの際はっきりしていただきたい。ないのならそういうことは全くないということを明言していただきたい。それでないと、地方は、どのようにこれを利用させていただければいいのかということは非常に迷うというふうに思いますけれども、その点、いかがですか。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 先ほども御質問がございましたのでお答え申し上げましたが、地方公共団体の貸付金の償還時の地方負担の軽減措置につきましては法律上規定しておりませんが、今後の地方公共団体の財政状況の動向等を踏まえて関係機関と相談をしてまいりたいというふうに考えております。
○鈴木(克)委員 これは、本当にもう最初からおかしいというふうに思いますよ。だったら、後年度で償還財源を一部見ますとか、それから交付税で措置しますとか、何らかの形を出すべきであって、最初出しておいて後でまたこそこそとやるという、結果的には、もちろん地方にとってはいいことかもしれません。しかし、法の建前と実際とは違うというのはおかしいというふうに私は思うんですけれども、財務大臣、その点いかがですか。ちょっと財務大臣に振るのはおかしいかもしれませんけれども、私は、だったら最初からそういうふうな形をきちっと制度設計して出すべきだ、このように思いますけれども、いかがですか。
○額賀国務大臣 これは、今お話がありましたように、貸付金については、法的に、その償還時にいろいろ手当てを考えるとか、そういうことは規定しておりませんから、現時点では考えておりません。 ただ、もうこれは五年据え置き、二十年でありますから、そういうときの経済状況とか、そういうことはまたその時点で考えることはあるかもしれませんけれども、今の時点ではありません。
○鈴木(克)委員 私は、本当にそういうことでいいんだろうかなというふうに思えてなりません。 総務大臣、ここを出られるというふうに聞いておりますので、ちょっと先にお伺いしたいんですけれども、もしそういう形になると、後年負担の話は別としても、私は、ここで今借り入れを起こせる自治体と起こせない自治体があると思うんですよ、これはもちろん財政事情によって。それは、借りられるところと借りられないところはまた格差が開いてくるんではないのかな、私はそのように理解をするんですが、総務大臣、どうですか。そんなふうにはお感じになりませんか。
○増田国務大臣 道路整備をどうしても行いたいという自治体、それを大変優先度を高くしている自治体にとってみますと、何かの形で財源を工面しなければいけない。そのときに、今現在ですと、どうしても有利子のお金を使うことに対して、こちらの制度を使って、先ほど言いましたような平準化をして財源手当てを考えよう、こういう自治体も出てくる。これは、今委員のお話にございましたように、財政状況等にももちろん影響される、道路整備を優先しようと考える際の誘因としてそのあたりがあるわけですが、仮にそういう判断をされれば、今言ったように資金手当てが平準化ということで楽になる、こういうことではないかと思います。 当該団体が財政状況等がどういう状況にあるのか、そのことによっても借金を起こすかどうかということに対して大きく関係してきますので、実際のところは首長さんがそのあたりをどう判断されるのかということでございます。 あと、後年度の自治体の負担軽減に制度が今明確になっていないというお話、御指摘をいただいておりますけれども、その点がどうなるかによっても大きく変わってくる。 仮に、地方財政措置で、例えば交付税の対象にするかどうかということを問われれば、私どもとしては、国債整理基金の方で国債の償還に充てられるものですから、これに対して地方交付税を充てる、これは筋が違うであろうと。ですから、私どもは、それは、もし仮に地方負担を軽減するということであれば、国の補助金でこういったものは負担軽減を考えるべき、そういう筋のものだ、こういうふうに考えております。
○鈴木(克)委員 では、総務大臣、結構でございます。 先ほど来のお話を伺っておると、これは、裏があると言うと言い方は大変御無礼かもしれませんけれども、何か、純粋に無利子で貸し付けて、後で全額返してもらうんではないというような、どうもそんなところがちらちらと見えるわけでございます。 仮にの話で恐縮ですけれども、もしその返済財源が交付税で措置をされたと仮にしましょう。仮の話ですからそれは答弁しにくいかもしれませんけれども、しかし、そうなったときにはおかしいと思うんですよ、私は。 例えば、借りるとき、使うのは、これは道路以外に使ってはいけないということですから、道路に使うんだと。しかし、返すのは、例えば交付税措置、一般会計ですよね、一般財源で返すということになると、使うときは道路、返すのは国民のほかのいわゆる一般税で補てんをするということになると、これは全くおかしな話じゃないのかな、私はこのように思うんですが、そういう矛盾は、国交大臣、お感じになりませんか。
○冬柴国務大臣 決してそういう意味ではなしに、地方公共団体が今道路をつくるときに、いわゆる道路特定財源、暫定税率を含む特定財源だけでつくっているわけではなしに、地方の一般会計からも繰り入れて道路をたくさんつくっていられるわけです。もちろん、借入金も銀行から有利子で借りていらっしゃるわけであります。 しかしながら、例えば、どういうところにニーズが出てくるかというと、これは例でございますけれども、首都圏の三環状の一番外側の圏央道というのは、千葉から茨城、そして埼玉から東京あるいは神奈川にまで及んでいるわけです。これは、一日も早くつくってほしいというのが首都圏に住む人たちの要望でありまして、優先的に、その地方、茨城にしても埼玉にしても、そこへ資源を投入していらっしゃるわけですね。 しかしながら、そこにはほかにも、渋滞をしたり、そして県民が、もっとほかもつくってほしいという要望が非常に強いわけです。したがいまして、この圏央道ができ上がるまではそれに専念されるとして、資源の配分として、ほかのところをつくる余裕がないというところがあるわけです。 したがいまして、そういうところにこのようなお金がもし無利子で貸し付けられるならば、資源の平準化ということで、ほかから、銀行から有利子で借りたもので国民のニーズにこたえるということをせずに、こういうものを使っていただくことによって圏央道をつくる、そしてまたほかの国民のニーズの高い道路も一緒に並行してつくるということができるわけでございます。 したがいまして、この圏央道は十年を超えず完成しますから、その後はその分を返済に充てるということは十分に可能なのでございます。そういうことを考えての制度でございますので、御理解をちょうだいしたいと思います。
○鈴木(克)委員 いずれにしましても、今国民の中には、この道路特定財源は一般財源化すべきだというような声がありますよね。私はやはり、それに対しての一つの切り返しといいますか、要するに、このお金は道路財源以外には一銭たりとも使わせないよというねらいが一つある。もう一つは、地方の首長にこういう制度を示すことによって、道路特定財源の維持を大合唱というか、そういうふうに持っていかせる、そういうようなねらいがあって、私はこの制度を考えていっておるのではないのかなと。それは邪推だとおっしゃるかもしれませんけれども、私はそんなような気がしてなりません。ここで、そういう私の思いをお伝え申し上げたいというように思います。 それで、もう一つなんですが、先ほどスキームの中で、返済元本を国債整理基金に集めて、いわゆる国債の償還財源にする、こういうふうにされたわけですが、その明確な理由をもう一度お示しいただきたいと思います。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 一番最初にスキームのところで御説明申し上げましたが、先生の配付の資料にもございますけれども、一般会計の中で国債費を出しまして、国債整理基金の中に出します。最後は国債費に償還されるということで、最初の二十年間は道路整備費、最後は国債費ということで、国債の償還に寄与する、その二つの理由で国債費を立てたものでございます。
○鈴木(克)委員 どうもすっきりしないんですが、時間の関係もありますので最後の質問にさせていただきたいと思います。 私は、もしこういうスキームでいかれるということであるならば、いわゆる国債整理基金の中に道路償還財源の受け入れ勘定というものをつくるべきだ、そして、どれだけ出て、どれだけ返済をされたかということが国民にわかるような、そういう形にすべきだというふうに思いますが、そのことについてはいかがでしょうか。
○冬柴国務大臣 今先生がおっしゃるようなものは、社会資本整備特別会計でございます。したがいまして、このお金がいつどういうふうにして返ってきたかということは明確であります。
○鈴木(克)委員 このことはこれで終わっておきたいと思いますが、私は、先ほど申し上げました、どうも今回のこの制度が、いわゆる純粋な形ではなくて、何か後年で少し操作をするような余地を十分残した法案ではないのかな、こんな気がしてなりません。これからもこの法案については、私もしっかりと今後の推移というものを見守らせていただきたい、このように思っております。 それでは、次の質問に入らせていただきますが、農水大臣の方に少しお伺いをします。 きのう御担当に、私、子供たちが書いた文章をお届けしたわけであります。これはちょっと説明をさせていただきますと、私の選挙区であります豊川市というのがあるんですが、ある中学校で、学校の日、スタディーライフというのがありまして、そこでいわゆる地元で農業をやってみえる方が子供たちに講演をされた。そして食料の問題やら現在の農業の問題を講演した。それに対する感想文を、二人分を私お出ししたわけでありますが、これをお読みになって、農水大臣、どんな御感想をお持ちか、まず冒頭お伺いしたいと思います。
○若林国務大臣 今、日本の食料自給率が四〇%を割るというような大変深刻な状況にあるということ、そのことがこういう子供たちのところにまで、そういう不安が広がっているといいますか、そういう認識にいるということを重く受けとめたところでございました。
○鈴木(克)委員 問題は、重く受けとめていただいて、それで今後どういうふうに農業政策を出していただくかというところが問題なわけであります。 そこで、順次お伺いをしていきたいと思うんですが、二〇〇七年の流行語大賞に食品偽装という言葉が入賞をしたという記事があったわけでありますが、この現象を農水大臣としてまずどのようにお感じになってみえるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○若林国務大臣 委員も御承知のとおり、昨年を振り返ってみますと、一月から暮れまでの間に、北海道の食肉事業者でありますとか菓子の業者などが食品表示の偽装をいたしまして、その事件が相次いで発生をいたしました。そのことは報道などを通じまして非常に広く国民に伝えられたわけでございまして、そのことが流行語の一つとして食品偽装が選ばれたということの背景にあるんだというふうに考えております。 いずれにしましても、消費者の立場に立ちますと、食料、食べ物の安全、安心というのが一番大きな関心事でございます。でありますから、食品、食べ物についての表示に関しまして大変関心が高いのであります。そういう関心が高い、そして賢い消費者が食品を選択していくということに資するためには、食品企業に対しましては、消費者の信頼が経営の基盤の第一であるということを認識いたしましてコンプライアンスの徹底を図るということ、また、行政側からしますと、食品表示の監視指導体制の充実を図っていくということが大事だな、このように考えております。
○鈴木(克)委員 まさに大臣がおっしゃるとおりなんですが、現実、子供たちは本当に、先ほどの作文ではありませんけれども、薬などをつけた肉類や野菜類は、二年や三年ならまだいいけれども、十年、二十年ずっと食べ続けていくと生活習慣病にかかってしまう、それから、今二千万トン廃棄をしているわけですが、その中の少しでもあれば世界の飢餓に苦しむ子供たちを救うことができる、こういうことを子供たちは感想文に書いているわけですよね。そういう中で、まさにそういったものをつかさどってみえる農水大臣、もっと深刻に受けとめていただいて、具体的に政策を早く打っていただく必要があるんじゃないかな、このように私は思います。 それでは、もうちょっと具体的にお伺いしますが、アメリカの農務省が八日に、二〇〇七年から八年の穀物期末在庫率というのを発表いたしました。これは一四・六%だというふうに報道がなされているわけですが、国連の食糧農業機関、FAOが安全在庫水準というのを出しておりまして、それが一七%から一八%だという指標があるわけですね。それを下回っておる。まさに大変な危機になっているわけであります。この報道を大臣は今見られて、どのように御所見を持ってみえるのか、お聞かせください。
○若林国務大臣 世界の穀物の在庫率は、委員が御指摘のとおりでございます。一九七四年にFAOが安全在庫水準というものを一七ないし一八%というふうに決めているわけでありますが、この国際的な穀物の在庫水準については、その年々でいろいろな事情によりまして大きな変動がございます。 古くは一九七三年に、世界の同時不作があって、アメリカが大豆の禁輸措置をしたような事件がありました。一九八〇年にはアメリカで熱波によります不作がある。そして、一九八八年にはアメリカが大干ばつである。また、一九九三年には、日本は冷害で米の緊急輸入をしなきゃならない、アメリカでも大洪水による不作がある。そういったようないろいろな天候による影響によりまして、穀物需給が大きく変動をいたします。その結果として、近年、二〇〇〇年に入りましてから国際的な在庫率が少しずつ下がってきておりまして、二〇〇七年の予測値でありますが、委員がおっしゃいましたように一四・六%というような水準になっているものでございます。 この背景としては、中国とかインドなどの途上国の経済発展が著しく、食料需要が増大をしています。また、質的にも変わってきているということが一つあります。もう一つは、世界的にバイオ燃料の原料として穀物への需要が膨らんでいる、こういう需要要因がございます。 供給の要因としては、御承知だと思いますが、豪州が二年連続の大干ばつに見舞われております。そのほか、地球規模の気候変動の影響が出てきているという構造的な要因によりまして在庫率が落ち込んできているというふうに思います。 この在庫率が落ち込んできますと、それだけ、主要な生産国にありまして、生産者側は在庫率が落ちた作物、大豆が落ちてくれば大豆、小麦が落ちてくれば小麦というふうに生産をシフトしていくことによりまして、そのバランスがとれてきているわけでございます。 ただ、いろいろな事情によりまして、日本が輸入をします小麦なり大豆なりというようなものが輸入しにくくなるというようなことが危惧としてあるわけでございます。短期的な変動に対しては、一定の在庫量をもって国内でありますので対応できますが、構造的な問題になってきますと、やはり基本的な食料の自給力をつける、数字として言えば、自給率というようなものをメルクマールにしてそれを高めていかなきゃならない、こんなふうに考えているわけでございます。
○鈴木(克)委員 まさに今大臣がおっしゃったような状況ですよね。 そこで、ロシア、ウクライナ、中国、インド、アルゼンチンなど八カ国が農産物の輸出規制をするというような報道もあるわけですね。食料というのは、言うまでもありませんけれども、いざというときには、いわゆる自国内の供給が優先をされるということであります。 したがって、こういうような状況の中で、では、日本の農水省として、また大臣として、どのように手を打っていくのか、今の現状をどういうふうにお感じになっているのか、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
○若林国務大臣 農産物貿易というのは、委員がおっしゃいましたように、まずは国内需要を念頭に置いてそれを優先する。かつては、やや余剰の分を輸出貿易に回すというような特徴があり、それだけに大変不安定な貿易取引になってきたわけであります。 昨今、穀物の輸出国がアメリカ、カナダ、豪州、アルゼンチンとか特定の国に限定をされてきており、それらの国々は世界の需要を念頭に置いた生産もし始めておりますからやや変わってはきていますが、やはり、一たん緩急、不作などに見舞われた場合には国内を優先するというのはおっしゃるとおりでございます。 今お話がありましたロシア、ウクライナ、それから中国、インド、アルゼンチンなどの八カ国が農産物の輸出を規制するというふうに入っております。ほかの国もございますけれども、そういった輸出規制に入っているというようなことによりまして、それらの穀物価格がさらに高騰していく要因の一つになっているわけでございます。 その意味では、国内の農業生産の増大を図っていくということが基本ではありますが、これと、輸入源をしっかりと確保していくこと、そして国内で備蓄をしていくこと、そういう的確な組み合わせによりまして国内の食料の供給の安定を図っていかなければならないわけでありますが、不足時における食料安全保障というのを確保するために、平常時から食料自給率の目標の達成に向けました種々の取り組みをいたしております。 食料供給力の重要な要素でありますことを幾つか挙げてみますと、まず第一は、水田を初めとする農地や農業用水の必要な農業資源はしっかり確保しておかなきゃならない。二つ目は、やはり食料供給をするためには農業の担い手を確保、育成しておく必要がある。三番目は、それらを支えていくための生産現場のニーズに直結した形の農業技術の開発、普及。この三つが大事な要素というふうに考えておりまして、国内農業の食料供給力の強化を図っていくことにしているわけでございます。 しかし、日本の食料の消費構造というのは、この半世紀の間、世界に類例を見ないような大幅な変化がございます。御質問がございますれば、またその状況もお話し申し上げたいと思いますけれども、やはり肉類が七倍、八倍と消費が伸びている、あるいは牛乳、乳製品が伸びている、そして油類の消費が四倍、五倍と伸びております。 これらはいずれも、肉類について言えば、生産原料でありますえさはほとんどが輸入せざるを得ない、また油脂類、油類につきましてはもう全部を、大豆などは輸入に依存しているというようなことでございますから、やはり食生活というようなものを、食料自給率を引き上げていくためには、国内でできるものは国内でつくらなきゃいけませんが、今申し上げたようなものを国内でつくるのは大変難しいということがありますので、日本型の食生活といいますか、適正な消費に対応するという意味で、肉類の消費など、あるいは油脂類、油類の消費などについては、食育という観点からも、よく配慮しながら抑制的にいかなければいけないんじゃないかというふうに考えております。 さらに、農林水産省は、来年度、二十年度に食料の需給の情報を一元的に収集、分析する体制を強化するという観点から、食料安全保障課という専門の部局を新設したい、このように考えております。
○鈴木(克)委員 時間の関係もありますので、なるべく短い答弁をお願いしたいと思います。 言うまでもありません。食の戦争、空前の価格高騰が日本の食卓を襲う、この見出しにもあるように、私は今大変な状況が目前に来ておるというふうに思います。 今大臣は、自国内の供給を高めて、それから輸入源を確保してというようなお話があったわけでありますが、では実際、今どんなような状況になっておるのかということを申し上げていきたいと思うんです。 例えば、農家の時間給というのをお調べになったことがあるかどうかわかりませんが、これは仄聞でございますけれども、農家の皆さんの時間給というのは一時間当たり二百五十六円だというような数値を私は聞いたことがあるんです、事実かどうかはわかりませんけれども。しかし、そういう状況の中で国内の自給率を高めようといったって、農業という、もう業自体が本当に生活ができないという状況に至っておるのではないのかということでございます。 まず大臣、このような調査をされたことがあるのか、二百五十六円というのが事実そうではないということであるならば、お示しをいただきたいと思います。
○若林国務大臣 しっかりとお答えしていかなきゃいけないと思います。 農林省が実施しています平成十八年度の米の生産費調査によりますと、平成十八年度における米農家の家族労働報酬について、全国の販売農家、平均値は一・二ヘクタールでありますが、その平均の家族労働賃金を労働時間で割りまして一日当たりを見ますと二千四十六円、一日八時間労働として時給を計算すると二百五十六円というふうになるわけでありまして、これは農林省の数字であります。 しかしながら、規模別に、これは一・二ヘクタールでございますが、五ヘクタール以上層でいいますと千八百十六円、十ヘクタール以上層ですと二千九十円、十五ヘクタール以上ですと二千九百四十六円ということで、十倍以上も違うわけでありまして、米の場合をとっても、規模によってそれだけ違うわけですね、生産性が違いますから。 米は比較的所得率が低くて、家族労働報酬も有利でないということがございます。花でありますとか、あるいは畜産でありますとか、その時々によって、ことしの畜産なんか大変ですけれども、通じて見ますと、米の相当規模の人たちよりも、所得、労働報酬は高いというような実態がございます。 それぞれの価格を設定する際に、常にその地域における中小企業などの労働賃金の水準との比較をしながら、家族労働報酬などの賃金を想定してインプットしまして価格を見ているというのが実情でございます。
○鈴木(克)委員 確かに、規模によって違うというのは、これは農業だけではなく、どんな産業でもそれは言えるわけであります。 しかし、現実に、そういういわゆる一時間当たりの所得しか手に入らない方も見えるわけでありますから、そういうところに目線を当てて、そういう方々をどういうふうにしていくのかというのも、やはり農水省としては大事な考え方ではないのかなというふうに私は思います。 それから、もう一つお尋ねをしたいんですが、今、お米、一人当たりの年間消費量が約六十キロ、五十八キロというようなデータがあるやに私は聞いておるんですが、そうすると、一俵、例えば一万一千円から一万二千円とした場合に、若い人は、例えば一日働いて日当一万円とか一万二千円とかいうことになると、一人が一年間食べるお米が、若い人の一日の給料にしか当たらないというようなことも考えられるわけですよね。 ということになると、そういう農業という業が本当にこれから生き残っていけるのかどうか、このところを私はぜひ一遍考えていただきたいと思うんですが、まず、そういうような数値、データについて一遍検証を願いたいと思います。
○若林国務大臣 まず、先生がおっしゃられました、年間の一人当たりの消費量が五十八キロである。若者の日給をどの程度と見るかということがありますが、確かに、一日の日給の設定によっては、大体おっしゃるようなことになると思います。 ただ、にもかかわらず米の消費は減っているんですよ。もう深刻な状態に落ち込んでいるわけですね。大体半分になっちゃった。五十八キロですから、大体百二、三十キロ消費したものが、もう六十キロを割るという状況になっているんです。それで、なおこれは減り続けているんです。ほとんど直線的に減ってきております。やはり、物の需給を考えますと、食べなくなった物の価格を上げるわけにはいかないんですね、それは、米の価格として言えば。 ですから、対応としては、生産性を上げて、担い手が効率的で、そして安定的な米生産ができる体制をつくっていくということが大事でありまして、これに集中的に今努力をしているということでございます。 同時に、今、米の消費が減っていることにつきましては、広報活動を通じ、学校給食の問題なども入れまして、消費の減少にあらゆる歯どめをかけるようにしているわけでありまして、パンとかめんなどに米粉を使ってもらう。あるいは、将来のことを考えながら、えさ用の米を生産する。あるいは、バイオエタノールの原料用としてこれを活用していくといったような、主食用以外の形での消費拡大も真剣に取り組んでいるということでございます。
○鈴木(克)委員 今、大臣は、にもかかわらず消費が減っているんだと、えらい力を入れられたわけでありますけれども、私は、まさに力を入れるのは、どうやって消費を拡大するかというところに力を入れていただきたいわけでありまして、力を入れていただくところが違うんじゃないかなというふうに思うんですが、例えば給食ですよね。もっと給食で、いわゆる米飯をしっかり子供たちに食べさせる、そういう習慣を子供のときからつけていく、例えばそういう具体的な動きをどんどんおやりになる。それが私は今力を入れるべきところではないのかなというふうに思うんですが、それについていかがでしょう。
○若林国務大臣 学校給食につきましては、学校給食法に基づきまして給食をいたしているわけでありますが、その中の基本計画の中で、全国共通の目標として週三日、米飯給食をしようということでございます。本当にずっと努力をしてきまして、今ようやく二・九回になっております。 しかし、大都市地域では一回にも満たないような学校もあるんですね。それらを平準化しながら、できるだけ学校給食で米飯給食をふやしていくという努力を学校関係者にしてもらっているんですが、実は父兄負担がふえてしまうものですから、それぞれの市町村の教育委員会で、学校給食費の負担は一食このぐらいにする、二百八十円とか二百七十円とか、それぞれ地域で決めております、その中におさまるようにやっているんですね。 そういう意味でいえば、私は、学校給食で使っている米につきましては、比較的安い食材としてもっと使えるんじゃないかというふうに考えております。 この間、中国の冷凍ギョーザの話で、学校給食に使われているということが、私も、うかつで知りませんでしたけれども、大変ショックを受けたわけであります。学校教育の中における食育教育というのは大事な要素でありますが、そういう中で、中国のこういう冷凍加工ギョーザが学校給食にまで使われているということについては大変反省を要しますし、いろいろな努力は今後とも必要になってくるんじゃないかというふうに考えております。
○鈴木(克)委員 農水大臣への御質問はこれぐらいで終わらせていただきたいと思いますけれども、私は、国家の食料戦略ですから、給食費が上がるから困ったものだ、そういう次元のものではないということで、まさに国家戦略としてしっかりと考えていっていただきたい、このことを強く要望させていただきたいと思います。 続いて、外国人研修生受け入れ制度についてお尋ねをいたします。 御案内のように、JITCO、国際研修協力機構が一九九一年に設立されて以来、研修制度というのができてきたわけでありますが、これが法務、外務、国交、経産、厚労の五省共管の組織であるということであります。いろいろとやられてきたわけでありますが、結論から申し上げると、アメリカの国務省から、日本国の行う研修制度は人身売買であるというような指摘を受けたわけであります。 このことについて今どのような見解をお持ちなのか、厚労大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 今委員が御指摘になりましたような実態をアメリカから指摘されているわけですけれども、この外国人研修・技能実習制度というのは技能移転のためにやるわけであって、あくまで、低賃金労働者を外国から供給してもらう、そういうことであってはいけませんので、昨年来、研究会をきちんとやっております。それで、自主点検、巡回指導、これを抜本的に強化しようということで、今徹底的な指導を強めているところでございます。
○鈴木(克)委員 これは本当に深刻な問題でして、いわゆる中小企業によって受け入れられた外国人研修生が時には人権にまでかかわるようなむごい扱いを受けておるとか、それから非常に重大な欠陥があるということを言われておるわけでありますから、私は、制度自体はやはり日本の中小企業にとって労働力確保という意味で非常に意義があることだ、それはもう十分わかっておるわけでありますが、しかし、外国からこのような指摘を受けるような状況をいつまでも放置しておくべきではないというふうに思うわけであります。 そこで、改革をしていくということでありますけれども、まず実態を把握していただかなきゃならないわけですよね。実態の把握のないあれは机上の空論ということになるわけでありまして、私は、幾つか実は考えております。 その第一は、現在のJITCOの機能が不十分だ。そういった、要は、不十分であるがゆえに不適切な団体、企業を増殖させておるというのがまず一つあると思います。 二つ目の問題は、先ほど言いました五省共管であります。これは日本の国の一番悪いところでありまして、お互いに責任のなすり合いということで、このところをやはりきちっとしていかないと。特に上層部なんかは、各省から三年交代で受け入れておる、こういう組織が本当に実効あるものであるのかどうかというのを、私はやはり考えてもらいたいというふうに思います。 それから三番目として、今までも外国からいろいろな指摘を受けてきたんだけれども、それに対して非常に反応が鈍いといいますか、そういうようなこともあったというふうに思います。 いずれにいたしましても、やはり一番大きな問題は、外国人の労働者の方々に対しての、いわゆる政治とか政府が実態をきちっと把握し切れなかったというところに問題があるんじゃないかというふうに、私は四点、考え方をまとめておるわけでありますが、このことについて大臣はどんなふうにお考えになっておるか。
○舛添国務大臣 今、委員から貴重な四点について御指摘がございましたけれども、最初の機能不全につきましては、先ほど申し上げましたように、巡回指導や自主点検ということをやり、そこで検査表をやってその実態をまずつかむ、この努力を、例えば平成二十年度は一万件予定するというようなことでやります。 もちろん、労働基準法を含めて法令違反はきちんと摘発する。入管、それから労働基準監督機関への指導の強化。 それから、委員がおっしゃったように、五省庁との連携で、先般、長勢甚遠議員から、大体省庁の連携なんてうまくいくはずがないというような御指摘をいただきましたけれども、しかし、さはさりながら、やはり連絡会議をきちんとやるということで、関係省庁とこれは協力してやるべきだというふうに思っています。 第三に、送り出し機関、これはアジア諸国、一々国は申し上げませんけれども、そこで高額な保証金を取って、悪い言葉で言うと人買い、人さらいというか、そういう実態がありますので、送り出し機関と協議をしてきちんとそこもやっていただきたい。 それから、この問題は、先ほど申し上げましたいわゆる技能移転を通じて発展途上国を支援するということですから、こういう趣旨をきちんと的確に実行したいと思います。そして、少なくとも平成二十一年通常国会までに関係法案を提出するということで、研修生の法的保護を強化したい、こういうふうに考えております。
○鈴木(克)委員 質問の最後とさせていただきますけれども、冒頭申し上げましたように、私は、やはり中小企業にとって本制度というのは非常に大きな貢献をしてきてくれた、このことは事実だというふうに思っています。 ただ一方で、今大臣の答弁にもありましたように、日本へ来てお国に帰った方々が非常に反日感情を高めるというか、ある意味ではこりこりの反日感情をずっと持ち続けておるという実態もあるわけですよね。これは、本当に我が国にとって早急に対策を打たなきゃならないことだ、私はこのように思っております。 いずれにいたしましても、ぜひひとつしっかりとした改革をこの際やっていただく、もう一度強い決意をお示しいただきたいと思います。
○舛添国務大臣 今委員御指摘のように、せっかく、外国の若い方を研修して、その国との友好関係を進める、発展途上国をお助けしようという、これは非常にいい理想があるわけですから、これが今おっしゃったように、いろいろな問題があれば着実に片づけていく、そういう形で検討してまいりたいと思います。
○鈴木(克)委員 では、これで終わります。私も、この問題はこれからもしっかりとまたチェックをさせていただきたいというふうに思います。 どうもありがとうございました。
○逢沢委員長 これにて鈴木君の質疑は終了いたしました。 次に、笠浩史君。
○笠委員 おはようございます。民主党の笠浩史でございます。 きょうは、道路の問題と中国製のギョーザの問題についてお伺いをしたいと思いますが、まず冒頭にちょっと、突然に来ていただき申しわけないですが、石破大臣にお伺いをしたいと思います。 きょう、けさ四時過ぎですか、ちょっと信じられないような事故が発生をいたしました。海上自衛隊のイージス護衛艦の「あたご」が、千葉県の野島崎沖で漁船と衝突をした。そして、これに乗り込んでおられた乗員の親子二人が行方不明になっておられるということでございます。 石破大臣、今の状況についてまず御報告をいただければと思います。
○石破国務大臣 委員御指摘のように、けさ四時七分、場所は野島崎南南西沖合約四十キロであります。清徳丸という漁船、千葉県勝浦漁港所属のマグロはえ縄漁船と承知をしておりますが、その船と、訓練を終え、ハワイより横須賀へ向け帰投中のイージス護衛艦「あたご」が衝突をいたしました。漁船は、現在におきましても、二つに割れ、浮いているという状況でございます。今、海上保安庁、そして私どもの海上自衛隊、全力を挙げて、乗組員の方、行方不明になっておられる方、この捜索を行っておるところでございます。 防衛省といたしましては、けさ七時に、海上幕僚監部副長を長といたしまして事故調査委員会を設置いたしました。なお、それよりも前に、事務次官を長といたします連絡対策室を六時十八分に設置したところであります。 当面、行方不明になられた方の捜索に全力を挙げるということでありますが、冒頭、委員が、信じられないようなというふうにおっしゃいました。なぜこのようなことが起こるのかということにつきまして早急に解明をしなければいけないと思っております。
○笠委員 大臣、もう一点お伺いをしたいんですが、大臣のところには、この事故の一報というのは、どこから、何時に入ったんでしょうか。
○石破国務大臣 私のところには午前五時四十分、秘書官より通報が入っております。
○笠委員 若干、一時間半、二時間たってからということになるんですかね、ちょっと遅いなというような気がするわけでございますけれども。 大臣、そこあたりの、防衛省の組織の中での連絡体制、これはしっかりとやはりやっていただかなければならないな、今後の対策ももちろんですけれども、いかがでございましょうか。
○石破国務大臣 委員御指摘のとおりでございます。 海上幕僚監部のオペレーションルームに連絡が入りましたのが四時四十分でございます。統合幕僚監部の総合オペレーションルームに入りましたのは四時四十八分でございます。その後、私のところに入りますまでに一時間弱の時間がございまして、なぜこのように時間がかかったのか。少なくとも事故の第一報というのは、事実関係は確認できなくても、一報というのは遅滞なく入らなければいけないと思っております。 なぜこのようなことが起こったのかということと同時に、こういうことはもちろんあってはならないことでありますが、とりあえずの第一報というのは大臣に上げるということは、私は、運用上もう当然のことだと思っておりまして、これは今日ただいまより、ただいまよりといいますか、改善はいたします。大変に十分ではなかったという認識を私自身は持っております。
○笠委員 本当に、今の防衛省自体の組織も、大臣先頭になって改革をされるということでございますので、この点もしっかりと踏まえて、また、何といってもまずは原因究明と、そして何よりも、今なお行方不明になられているこの親子お二人の方の救出ということが最優先でございますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 では、大臣、お忙しいと思うので、ここで御退席いただいて結構でございます。 それでは、本題に入らせていただきたいと思います。 道路の中期計画、この事業量、国土交通省の方で十一月に取りまとめを行い、そして政府・与党の協議によって、六十五兆円が五十九兆円という、これを超えないという中で、五年後にはまた見直しをするというような形でのこの中期計画でございますけれども、大臣、こうして六兆円減額になった、普通でいえば大きなお金ですよね。六十五兆円で計画が組まれていた、しかしそれを五十九兆円に減らしていこうと。この決定を昨年受けて、もう国土交通省内で、この中期計画、きょうお手元に、皆さん、これは本当に私も何度も出させていただいているんですけれども、六十五兆円が前提になってできている1の最初の資料、この点について、どこをどのように計画として減額していくんだという検討には入られているんでしょうか。
○冬柴国務大臣 笠委員には前回もこのテーマで御質問をいただきまして、当然に、我々の方としましても、これを今、どのように五十九兆円にしていくのかということについては、詳細に検討をいたしているところでございます。 この中期計画(素案)で示しました事業量の六十五兆円につきましては、原則として、徹底したコスト縮減、あるいは他の事業、他の施策の活用によって、素案での整備目標を変更することなく、ここが大事だと思うんです、目標は変更いたしませんが、約一割の削減を実現すべく最大限の努力をするということでございまして、事業量を、上限を五十九兆円、十年間で五十九兆円ということにしたわけでございます。 詳細はまた、もちろん提供も一部ずつさせていただいておりますけれども、当然にいたしますけれども、具体的には、道路特定財源の見直しの具体的な内容を検討する中で、平成二十年度から新たに始まる公共事業のコスト構造改革プログラムというものがありますが、これに基づきまして工事コストの縮減をさらに徹底するということが一つでございます。 次には、まちづくりあるいは地域づくりという交付金等があります。この中では当然に道路整備というものが行われるわけです、そのまちづくりの中で。そういう生活幹線道路の整備。また、高速道路の料金を今引き下げるということで、社会実験を所々で行っております。あるいは、スマートインターチェンジを、現在スパンが十キロぐらいのを五キロぐらいということにすることにより、渋滞対策が進む。要するに、今まで下の国道を走っていた車が高速道路へ上がってくれるということになれば、下はすくわけでございますし、また、高速道路を順調に走ってくれればCO2の排出も少なくなるだろう。 そういうことで、積極的に取り組むことにしまして、この十年間で何としても一割を削る、また、それについて御納得いただけるような資料も提出をさせていただくということで、鋭意、今詰めの作業をさせていただいているところでございます。
○笠委員 今、大臣は、この目標自体は変えないんだ、コストの削減等々でということですけれども、この計画というものがしっかりと積み上げられたものであれば、とはいえ、この六兆円を削っていくというのは大変な作業になると思うんですよ。例えば、各小項目ごとの箇所数を全体的に減らしていくとか、あるいは、この事業はもう次の、ちょっと先で送ってしまうとかですね。 しかし、恐らく、この後具体的にお伺いしますけれども、この中期計画自体が、私も何度も指摘させていただいていますけれども、やはりこれは根拠がない。どちらかというと、総額をまずはしっかりと確保するというところを前提にした計画だから、そんなに焦らなくてもいいんじゃないかというように私は拝察しているところでございますけれども、この後ちょっと具体的に一つ一つ聞かせていただきます。 その前に、大臣、ちょっと確認なんですが、この資料に、それぞれの箇所数あるいは延長区間が書いてあります、1の資料ですね。具体的に何をどこでやるのか、中には、いろいろさまざま、事業の中身というものがいろいろなものが想定されるものもございますから、そこは具体的にまだ決まっていないんだ、すべてが決まっているわけじゃないんだということでよろしいですか。
○冬柴国務大臣 私どもの中期計画を見ていただきますと、まず、対処すべきものはどれだけあるのか。例えば踏切であれば、全国三万五千ございますが、そのうち対処すべき、考えるべきものは四千三百、これはすべて拾っています。具体的にそれを示せと言えば、わかります。東京都であれば六百七十三の踏切がございますね。そういうもののうち、どれを四千三百のうちに東京都はどれだけカウントしたかということは示すことができます。 しかしながら、それを全部除却したり対策するためには物すごい莫大なお金と時間がかかりますから、踏切については六百、そして、人や車あるいは自転車等が集中をして交通の妨げに恒常的になっているという踏切八百、合計一千四百をこの十年の間に対処しようというふうにカウントをいたしております。 では、どこをやるんだということをいつも言われます。うち、その三割相当の四百の踏切については、連続立体とかあるいは個別立体、アンダーパスとか、踏切自身を除却してしまおうと。これはお金がかかるんですが、これを四百やろうということにしております。 これを過去のあれとで概算するわけですが、個々具体的に、今後十年間にその年その年でどこをやるのかということは、そのときそのときで、もちろんこれもBバイC等いろいろなことをしながら、地方公共団体の御意見をもちろん聞きながら箇所を、ここでやりたいというものを決めまして、そして財務省の評価をちょうだいいたすわけでございます。 では、なぜ四百カ所を具体的に特定しないのかということをよく言われるわけでございます。笠さんも言われたと思いますが、それは、これから十年間の間に、今混雑している踏切も、周辺のところで違う道路の、例えば高速道路が走るようになったとか、その時々によって混雑の状態が変わってくることがあります。経済の状況も変わります。したがいまして、そういうものを勘案しながら、十年間に個々具体的に決めていく。 そうでないと、今から決めてしまえば、十年間の予算をここで縛ってしまう、過度に拘束するということにもつながるわけでございますので、私どもは、特定したその箇所の中から、特定した場所から何カ所という、抽象的な四百カ所ということを挙げているというのは、そういう趣旨でございます。御理解をいただきたいと思います。
○笠委員 大臣、たびたび、今具体的に決めると十年間拘束してしまうんだと。ただ、私は、この五十九兆円自体が道路特定財源ということで拘束しちゃっているわけですから、むしろ本当に、なぜやはり五十九兆必要なのかという説明がなければ、およそ国民の皆さんも納得しないと思います。 そこで、まず、今大臣がお話しになった踏切の問題からいこうと思っていますけれども、ようやく一応、国土交通省がなぜこういう単価をはじいたのか、そういったところの数字がぽつぽつと出てきました。これだけの五十九兆円にも、しかも十年間拘束する計画ですから、本来早くさっさと出していただければよかったものでございますけれども、逆に、求められてつくったのかなと思いたくなるぐらい時間がかかっているわけです。 まず、資料の2をごらんください。 これが「中期計画 単価の算出について」ということで、それぞれ幾つかの小項目について、国土交通省が考えている単価、そしてこの重みというのが、これはよくわからない言葉ですけれども、シェアというんですか、何%ずつやっていくんですよと。その合成単価を算出しているということでございます。 そして、あかずの踏切等の除去については、今大臣おっしゃったように、千四百カ所やっていくと。私も、一応この千四百カ所、これ何だろうというので、リストを全部いただきました。そして、その中で特に効果が高い三割程度を除却する、四百カ所ということでございます。これが単価八十億円で、合計三兆二千億円になりますよと。そして、この三兆二千億円ともう一つ、除却以外がこの千四百のうちの千カ所。そして、遮断機の恐らく改良等々、そういった事業を行って、これが単価九億円。それで、合計九千億円で、合わせて四兆一千億円ということになるという説明をいただいております。そうすると、平均二十九億円になるわけですね、今のを足して千四百で割ると。大臣、うなずいておりますので、それでよろしいということでいいですよね。 この根拠の数字がどうもおかしいんです。 済みません、ちょっと飛びますけれども、資料の5を開いていただきたいと思います。 これは5—1、5—2と続いておりますけれども、これが、あかずの踏切の除却対策四百カ所に相当する、この八十億円の算出根拠ということで御説明を受けました。これは全部で四十四カ所ございます。平成十五年から十八年までに取り除かれた踏切の数ですね。そして、事業総額が書いてあるわけでございますけれども、それを、約三千五百億円ですか、三千五百億円のこの事業総額を四十四で割ると七十九億七千万、約八十億という数字が出てくるということなんですね。 でも、一つ一つ、例えばこの踏切の単価を、これは事業箇所ではなくて、この総事業費というのは事業ごとのトータルの金額になっておりますので、例えばこの一番上の連続立体交差の事業は、総事業費は五百三十五億円ですか、五カ所踏切を除却しておりますので、ですからこれを例えば仮に五で割っていくと、平均で約百七億円ぐらいになるんでしょうか。次の事業になると、平均すると一踏切の除却当たり四十七億円、あるいは次は二百三十五億円、これはずっと出していけるわけですけれども、これだけばらつきがあるんですよ。 これは当然ですよね。それぞれの事業をどこでやるのかという場所にもよりますし、都会とあるいは地方とではまた単価も違ってくるでしょうし、あるいは、どれだけ年数がかかるのか等々によってもこれは変わってくるので。それを、これだけばらつきがある事業費を単純に割って、そして八十億円というものを計算する。そしてまた、どこで四百カ所やるかということも、先ほど三割ぐらいとおっしゃいましたか、少しは決まっている。まだすべては決まっていないわけですね、この四百カ所は。今進行中の事業は、恐らくそれは継続してやられるものはあるんでしょうけれども。 そういう中で、本当にこの四百カ所を平均八十億円でやれるんですか。その点をまずお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、遠藤(利)委員長代理着席〕
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 四百カ所については、平均八十億円という単価を乗じて出しております。御指摘のとおりでございます。 八十億円を出しましたのは、平成十五年から十八年度に完了いたしましたいろいろな事業を御指摘のように含んでおります。いろいろなバリエーションがあると思います。片方では、連続立体事業のいろいろなバリエーションがございます。それからもう一つは、単独立体事業も含んでおります。そういうものを、いろいろな展開を平均して、四十四カ所を引き出しまして出しておりますので、大体、将来見込まれるそういう単価、平均値が示されているというふうに考えております。
○笠委員 大体では、これは今でも自信がなさそうな局長の答弁ですよ。平均をはじくのは簡単ですけれども、この四十四カ所で、本当にこの十年間、そして、合わせてまさに四兆円にも上る根拠としてこれが本当にふさわしいのかどうか。私は、やはりこれでは納得できないと思うんですよ。 そして、では、先ほどもおっしゃったもう一つ、千カ所の九億円。九億円と一口に言いますけれども、大きなお金ですよ。でも、この九億円の根拠というのははっきりしません。 昨夜遅くにペーパーをいただいたんですけれども、これは何か、調査、測量、千カ所掛ける二億円、そして二千億だ、用地、これが千カ所掛ける十四億円、それで箇所掛ける二分の一で七千億円だ、合わせて九千億円だと。 これは、逆に言うと、過去の例えば四年間なり五年間なりの、どういう事業をやって、それがこれぐらいかかってどうだという根拠がいまだに出てこないんですよ。ずっとこれは、私は二週間以上求めています。これはどういうことなんですか。 要するに、八十億円が出たよ、そして、それに、トータルの四兆円にするためには大体千カ所をやらないといけないし、目標として千四百カ所を掲げるから九億ぐらいでやればいい、そういう感じの根拠じゃないんですか。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 千四百カ所は、あかずの踏切でございますとか、あるいは交通集中の踏切を含んでおります。したがいまして、四百カ所については十年間でやり遂げるということでございますが、千カ所については、その準備、全体ができません。 その根拠でございますが、先ほど申し上げました、四十四カ所でトータル除却費が八十億円でございました。そのうち、調査や設計が二億円でございます。用地が十四億円ということで、先ほど委員御指摘のように、調査や設計二億円、それから用地十四億円を半分対応するということで、先ほどの九億円の箇所ごとの単価を割り出しているものでございます。
○笠委員 私の質問に恐らく全然答えていないですね。 要は、これは過去四年なり五年なり、そこあたりの過去の事業から算出しているんだということをおっしゃっていたけれども、今のでは、こういうことにかかるというだけで、先ほどの四十四カ所とは全く、それにすら至っていないという形でこの踏切対策の単価がはじき出されている。 そして、一つ御指摘をしておきたいのですけれども、ちょっと一個戻っていただきまして、資料の四番。平成二十年度、もう既に今審議しております予算案の中では、あかずの踏切、これがまた千九百億円ぐらいですか、たしか計上されていると思うんですけれども、六十三カ所やるということなんですね。これは国土交通省からいただいた。その中で、新規の着工の準備箇所というのはこの丸がついている三カ所だけですね。 先ほど来、千四百という数字が出たり、四百あるいは千と言っているけれども、私は最初思ったんですよ、六十三カ所で、ちょうどこの中期計画の単価が二十九億でしょう、六十三掛ける二十九で、ああそうか、大体千九百ぐらいになるのかと思っていたら、違うんですよね。この道路関係予算の中に六十三カ所と書いてあるんですけれども、これ、ちょっと本当にわかりにくいですよね、これは事業箇所なんですよね。先ほど来言っている千四百とか千とか四百とかという数字は、まさに踏切一カ所当たりという数字なんですけれども、これは事業で、実はここに、よくよく一つ一つ聞いてみると、十個の踏切を除却するんだとか、四つなんだとか三つなんだとか内訳があって、要するに、二百以上の踏切の事業になるんですね、平成二十年度。ですから、ここは少しやはりわかりやすく整理していただかないと、非常に乱暴なんですね、この言葉遣いというか定義が。だから、非常に混乱するんですよね。そのことは指摘にとどめておきますけれども。 そして、これから十年間、四百を絶対に除却するんだということで、目標として頑張るんだと言っているけれども、現実には、取り除かれたのは四年間で四十四カ所ですよね。大臣はたしか委員会の答弁で、倍ぐらいスピードアップすると。でも、倍にスピードアップしたとしても、恐らく百カ所とかそんなものじゃないですか。本当にこれは四百カ所除却できるんですか。大臣、これはお答えください。
○冬柴国務大臣 できます。できるということで御審議をお願いしているわけでございまして、過去の部分とか、それから、今挙げられた笠さんのあれはたしか六十三カ所ですか、二百二十七の踏切が除却されるんですね。 そういうことで、我々としては、今後、走っている電車をとめることなく、しかも市街地ですよ、それを上げるわけですから、大変な困難が伴うわけです。それは個性的ですから非常に要件も難しいんですけれども、難しいということを言っているわけにはいきませんから、過去の実績を、多くの事例の中から四十四カ所だけを抽出して、そして平均をとったわけです。だから、四十四カ所しかやっていないというわけではないわけでございますから、そこのところを考えていただければ、我々ももちろん努力はしなきゃなりませんけれども、目標は十分に達成できるという思いで御提案をさせていただいているわけでございます。
○笠委員 大臣、今ちょっと最後の方、私、ひっかかるんですけれども。もちろん、過去、平成十五年より前にさかのぼればあれですけれども、やはり、工事が終わった、除却がしっかりとされた、供用されたというのは四十四カ所なんですよ、この四年間でいうと。ですから、そこは大臣は絶対やるとおっしゃるけれども、本当に大丈夫なのかなというのは多くの皆さんがお感じになられるところだと思います。 そして次に、渋滞対策についてお伺いしたいんですが、ちょっと資料の2に、最初から二枚目に戻っていただきたいんですが、これの一番上ですね、これはバイパス系事業が百五十億円、立体交差系事業六十億円、交差点改良系事業十億円で、それぞれ、三〇パー、四〇パー、三〇パーということになっております。これも昨晩いただきました、ようやく出てきた資料で、6の資料に行ってください。渋滞対策一カ所当たりの合成単価が七十二億円というのが算出されているわけですけれども、これも過去四年間で渋滞が解消された百四十六カ所、このリストと事業費があるわけです。 その中で、この三系統の事業ごとにそれぞれ総事業費を積み上げて、そして箇所の数で割れば、確かに百五十億、六十億、十億となるんですけれども、これは余りにも重みが違うんですね。 今回いただいた事業でいうと、バイパス系は六十五カ所、渋滞ポイントが解消されましたよと。交差点ですね。そして、立体交差系で五十一、交差点改良系で三十ポイントになっているんです、この百四十六の内訳が。 しかし、本当にこれから、今継続中の作業も含めて、シェアが、バイパス系が三〇%、立体交差系が四〇%、そして交差点改良系が三〇%というこの重みどおりに事業を展開していくことができるのかどうか。私は、これはなかなか難しいんじゃないかと思います。 それと同時に、実は、この四年間で約九百カ所の実績があるわけですよ。その中からこの百四十六をわざわざ選んで、この算出根拠をはじいているんですね。これもやはり何か数字をつくっていくために無理やりに出してきた数字としか私は思えないんですね。大臣、いかがでしょうか。
○冬柴国務大臣 現時点で我々としては最良と思われる方法で箇所を考え、そしてまた単価を考え、やっているわけでございます。 十年間で三千カ所実施できるのかという問いかけに関しましては、今回、十万人以上の方から意見を寄せられたということを過日も申しましたけれども、その中で最も要望が高かったのが渋滞の対策でございました。 渋滞は、この経済損失が年間三十三・一億人時間、貨幣価値に換算すると年間十兆円というふうに試算されておりまして、早急に解決すべき政治課題であるというふうに認識をいたしております。 これらを踏まえまして、中期計画において、今後十年間で渋滞損失時間を三割減らしていこうという目標値を掲げておりまして、そのためには、約九千ある要対策箇所の中から、特に課題が大きい、そしてまた事業効果も高いと思われる三千カ所について、優先的に渋滞対策を実施することとしたわけでございます。 平成十五年度から十八年度の四年間で約九百カ所、年平均では二百三十カ所において渋滞対策を完了したところでございますが、今後は渋滞対策をこれまで以上に加速して、目標達成のために頑張らなければならないというふうに思っておりますし、頑張れば達成できないという目標ではないというふうに確信をいたしております。 〔遠藤(利)委員長代理退席、委員長着席〕
○笠委員 これも本当にあかずの踏切対策等々と同じで、大臣が頑張りたい、頑張りたいと言っても、説得力を持って、ここで本当にこの一枚目の中期計画の案どおりにきちっとできるのか、この目標が達成できるのかというと、私はちょっと納得が本当にできない部分がございます。 もう一つだけ申し上げますけれども、一番わかりにくいんですね、大気質対策というのがございまして、これは一枚目の中期計画の表の中で十三項目めですね、十三番目。これが約三十カ所と書いてあるんですけれども、この単価が八十九億円。しかし、これは実は、どこでどういう形で事業をやるんだ、それを三十カ所やるんだということじゃないんですね。 次のページに、七枚目の資料を見ていただきたいんですけれども、環境省が設置をしている二酸化窒素の環境基準非達成局、要はこの三十局、これは今四十ぐらいあるんですけれども、この中から三十ぐらいの局のところをちゃんと達成できるようにいろいろな事業をやっていきましょうということで、これはさまざまなんですね。 何も、これが設置してある場所で何かやるということじゃなくて、その周辺の、例えば、渋滞の解消ということもあるでしょうし、あるいは交差点の改良とか植樹帯の設置とか、さまざまそういうことで対策を打っていきましょうということなんですけれども、これは測定局の数なのに、ほかの事業と同じようにこうやって三十カ所と書いてあること自体もまたおかしいんですけれども、では、一体全体、八十九億円というのがどこから出てきたのかというと、これが資料の8でございます。 資料の8、これは二枚にわたっておりますけれども、ずらっといろいろな事業が並んでいるんですが、黒で丸で囲んであるところが十一カ所あります。それ以外の囲っていないところは騒音対策です。そうすると、この丸でくくってある十一カ所の総事業費、これが二千億円かかりました、そして、この箇所の測定局、この十一カ所の事業が影響を与えるんですかね、その測定局が二十二局ある、だから割って八十九億円なんですということなんですけれども、これは最もわかりにくいし、もともと、八十九億というのが出せない事業ですよね。恐らく単価というものがなかなか出せないんだと思いますよ。ある意味では、五年前は基準を上回っていたけれども、何もしなくても、二年後、三年後、実はほかの影響で基準を満たすことだってあるんですよ。逆だってあるでしょう。 ですから、そこに無理無理、この八十九億円という数を、かかるんだと単価をはじき出すというやり方、私はやはりこの中期計画というものは納得できないと思うし、そして、本当にこれまでも私も御指摘いたしましたけれども、やはり六十五兆円ありきで、まずこれぐらい、とにかく十年間道路の財源を確保しておこう、そして、当然この三月三十一日で一たん切れる暫定税率というものを、この増税をこれからも十年間続けていこうということを満たすための中期計画であるというふうに指摘せざるを得ません。大臣、いかがですか。
○冬柴国務大臣 再々申し上げますが、すべての知事さんも、今やってほしい大きな政治課題は、渋滞対策、それから子供の通学路に対する安全の確保とか、あるいは環境対策というものは物すごく上がっているんです。ですけれども、それをどうしたらいいのか、道路整備ということとどう関係するのか。 環境なんかも、これはやはり、道路の側道に植樹するとかいうことも必要でしょうけれども、道路を整備することによって自動車が平均六十キロのスピードで走るというのが一番CO2を削減することでございますし、また、高速道路を整備することによって現道の混雑あるいは渋滞というものを解消できる、そういうものは環境に大きく裨益するわけです。 それをどう単価に算定するかということは、笠議員がおっしゃるように非常に難しい問題だと思いますけれども、本当にそれは努力してでもやらなくては、難しいからといってやめるわけにはいかないわけでございますから、御理解いただきたいと思います。
○笠委員 私は、環境対策をやめろと言っているんじゃないんですよ。道路特定財源の中で無理やり押し込んでやる必要はない。一般財源の中でしっかりとやればいいじゃないですか。そうじゃなくても、この道路特定財源で環境に占める、重複分は別ですよ、ほとんど割合は少ないわけですから。 ですから、今大臣おっしゃいましたけれども、しっかりと、道路だけをやはり特別扱いするんじゃなくて、そしてこの中期計画、先般来の議論でもありますように、ちょっとセンサス等々のデータの問題も、そしてきょう御指摘したように、中期計画の中の一つ一つの、箇所数は目標としてつくれるでしょうけれども、単価、この積算の根拠となってくるような問題についても極めてあいまいで、納得できないわけですよ。 ですから、本当にこの中期計画自体をやはり見直していくということをやっていただかなければ。これ自体が本当に三カ月の暫定計画みたいなものですよ、十一月につくって。ですから、しっかりとこの予算委員会の中で、また国会の審議の中で、この中期計画というものは、やはり前提が崩れているんだということを御指摘させていただきたいと思います。 そして、もう一点、道路のことについてお伺いをしたいと思います。 大臣、地方分権改革推進委員会、この中で、昨年、それぞれこれから分権を進めていくんだという中で、各省に対して提言というか、お手元の九番、最後の資料なんですけれども、見直しの検討、抜本的に見直してほしい、見直すべきであるという意見が述べられています。 私、これは道路にかかわるところだけをここに資料として出させていただいているんですけれども、ここにるる書かれているんですけれども、例えば、指定区間の一般国道についての維持修繕その他の管理の権限は都道府県に移譲すべきである。あるいは、その場合には、国の事務所や人員、地方部局のそういう人たちについては、地方に移すことによって、逆に管理体制がしっかりと構築できる。あるいは、都道府県道の認定になぜ国土交通大臣への協議が必要なんだ、そんなものは廃止していいじゃないか、都道府県道なんだから。そして、さらに言うならば、道路構造令、これについてもさまざまな縛りがあるわけですね。本来だったら、自分たちでやれば安くできるものが、長野県の栄村の例等々がよく言われますけれども、補助金をもらって国の道路構造令に沿った形で、幾ら弾力的に運営できるといっても、やはり補助金をもらう側からすれば、最初から一つの構造令にのっとってつくらなきゃいけないとしみ込んじゃっているわけですよ。そういうのでやると、やはり五倍、六倍かかってしまう。だから、むしろ地域の実情に応じた形での運用をしっかりと可能にすべきであると。 私は、ごもっともなことをこれは指摘されていると思いますよ。この道路特定財源を一般財源化していくということは、まさに分権、地域主権型の社会をつくるためにも大事なんだという思いで、我々はそのことを主張しているわけでございます。 そして、この前、この委員長を務められている丹羽さんも記者会見で大変怒っておられましたけれども、実は、ほとんど各省、前向きな回答がないんですね。しかし、ほかの省はいろいろとこう書いていますよ、今現状がこうであり、この部分はこうであると。しかし、国土交通省はわずか二行ですよ。これは河川も一緒なんですよ。「広域性の確保や災害時の対応など国直轄による整備・管理の必要性などに留意しつつ、国民生活に支障が生じることのないよう検討を行っているところである。」つまりは、やりませんということが、河川も全く同じですよ、河川についても。 大臣、どうですか。大臣、変えましょうよ、これ、しっかりと。
○冬柴国務大臣 私は、随分古い話、新進党にいるときに、地方分権推進法というものを提案して、私が提案代表者でしたが、それが成立して今の基礎になっているんですよ。私は、人におくれをとらないほど地方分権論者だと思っていますよ。 しかし、では、今の都道府県に全部、今あなたがおっしゃるようなことを移せるかどうか、そこはよく考えなきゃいけない問題じゃないでしょうか。道路は特に、県境を越えて、またいでいますよ。全国のネットワークになっていますよ。そういうものを各県に任せてできるんでしょうか。 私は、そういう問題を、これは例えば、今、広域地方計画というのが、国土形成計画法の中で、今年度それぞれ八つのブロックで決められるようになると思いますけれども、相当広いエリアで都道府県境を越えてこの問題を考えていこうということですよ。そういう体制が整ったときに、あるいは道州制というものが整ったときに、国から地方へ渡す事務というのは非常に大きくなると思いますけれども、現在の段階で、ここにおっしゃっているようなものが本当に国民の福祉につながるのかどうかということは、じっくりやはり考えなきゃできないと思いますよ。 例えば、これを言ったら失礼だけれども、いつも言うように、日本海沿岸東北自動車道を見てください。ぶつぶつ切れていますよ。どこで切れているか。県境で切れていますよ、県境で。新潟県と山形県、山形県と秋田県、秋田県と青森県の県境で大きく切れていますよ。その間は整備されているじゃないですか。 そうじゃなしに、これが、広域地方計画の東北六県と新潟県を入れたエリアで道路をどう整備するかということを考えたときには、こういうことは起こらないと私は思いますよ。そういう意味で、地方分権は私は人におくれをとらないつもりだけれども、今現状、あり姿のままで考えたときにどこまでできるかということを、これは真剣に考えなきゃならない、私はそう思いますよ。
○笠委員 今、大臣、ぷつぷつぷつぷつ東北道で切れていると言ったって、そういう道路行政を進めてきたのはまさに国交省じゃないですか。それで、しかも、よく今度読んでおいてください。これは何も全部都道府県に渡せと言っているんじゃないですよ。国が直轄でやる部分もあるんです。しかし、先ほども申し上げたように、都道府県道である、あるいは一般の国道についても、もう既に管理事務を行っているところはあるわけだから、しっかりと維持管理だって都道府県でできるんですよ。 これは、そんなにまだ道州制とかあるいは本当の地方分権ができていないから、すべてを渡すということを書いているんじゃないんですよ。現状この程度のことはしっかりとやったって、むしろ国が口を出すよりも、しっかりと任せた方がこれはできるという内容だと私は非常に思うわけですよ。大臣、よろしくお願いします。
○冬柴国務大臣 例えば、都道府県道を市町村が管理せよというところがありますが、管理させていますよ。岡山県の新見市ほか六市で七件やっております。 それから、道路構造令ですけれども、硬直的な運用はやっておりません。例えば、一車線の整備と待避所の設置等を組み合わせて一・五車線の整備ということを導入されるなど、現行法の規定や運用の見直しを行って、弾力的に行っているということを御理解いただきたいと思います。 また、都道府県道の路線認定の協議につきましても、国と都道府県との間でどのように調整を行うのか。都道府県とだけやるわけにいかないんですよ。周辺の、先ほど言いました圏央道だって、多くの県がこれに、都県が絡むわけですから、そういうところを、我々も、国とそういうところとが協力をして、どういうふうにしていくかという役割分担を検討すべきだというふうに思っております。 したがって、そこにいろいろ提言されたものは、私どもは柔軟に、できるだけ前向きに対処していかなければならないと思いますが、そういう限界もあるのではないかということを申し上げているわけでございます。(発言する者あり)
○笠委員 大臣、今筆頭が言ったことは本当にそうなんです。 大臣、先ほど、新進党時代から分権を、しっかりと自分は地方分権をということをおっしゃっていましたよね。ですから、大臣が今ちょうど私の質問に答えられた中身というものは、実は、この推進委員会に国土交通省の事務方の方、役人が呼ばれて、いろいろ委員の方々から指摘を受けたときにも同じような話をされています。 ですから、大臣、大臣がまさに政治家として、大臣としてこれを一歩でもこれからしっかり進めていこうと今最後におっしゃいましたけれども、その方向でやはりやってください。できるんですよ、必ず。そのことを御指摘して、ちょっと時間の方がなくなってまいりましたので、また今度、分権論は改めてやらせていただきたいと思います。 中国ギョーザの問題にちょっと移らせていただきたいと思います。 昨日、我が党の細野委員の方から舛添大臣に対して、今回のこの件で、食品衛生法違反であることは間違いない、なぜ販売禁止命令を出していないのか、あるいは回収命令を出さないのかということをただしました。大臣は、昨日の薬事・食品衛生審議会の、きのう開かれていましたね、そういったことも見てきちんとお答えをしたいとおっしゃっていましたので、まず、回収命令を出されるのかどうか、そのことをお伺いいたしたいと思います。
○舛添国務大臣 昨日、細野委員から御質問をいただきましたので、私自身自分で、こういうファイルで自分自身の対応をずっととっておりますので全部点検してみました。そして、法的なことも少し詰めてみました。 一番大事なのは、やはり被害拡大を防止する、それから真相を究明する、再発を防止する、こういう順序で危機管理を行ってまいりました。私は、私がとった裁量を含めて、間違っていなかったと思います。 というのは、食品衛生法の理念をどうして体現するか、そして国民の命をどう守るか、これが一番迅速に守られていくということを行政の目的としないといけない。そうしますと、法律をちょっとよく、解釈論も含めて、ずっときのう検討しています。 そうすると、第六条にある特定の食品、何が毒が入っているか、何が有害であるかというのは、食品の特定をしないといけない。そうすると、天洋食品から来ているものは全部じゃなくて、例えばギョーザである、今原因究明というのは、それがわかりません。そうしますと、単なるおそれがある可能性ではなくて、極めて高い蓋然性がなければこれは網をかけられないという指摘があるんです。したがって、それじゃ、私は、とにかく疑わしきものはすべて上げなさいということですから、とにかく天洋食品から一切輸入をやめてくれ、こういう自粛要請をしました。 そして今、その後、私はきのう、これも店頭にはないと信じていますと言ったのは、十八輸入業者が全部回収したという報告をいただいて、何トン回収したかの細かい数字もいただいております。 したがって、実は一番問題があるのは、年末に第一事例が出てから一月近く放置した、このことについて、政令を変えることにして、直ちに迅速にできるような対応をとりました。 いずれにしましても、そういう形で結論を出しましたが、これは細野委員、笠委員も御心配のように、もし仮に回収されていないものがあれば直ちに回収命令を発する、そういう構えでおります。しかし、今のところ、きちんと、すべての天洋食品からの輸入品についてはストップしている、回収している、そういう報告をいただいていますので、また今後とも御指摘をいただくたびに、きちんと対応してまいりたいと思います。
○笠委員 でも、大臣、やはりこれは絶対でなければならないわけで、天洋食品のギョーザであるということが特定できれば回収命令というものはいつでも出すことが、もう大臣の本当に一存、決断で出すことができるので、これは本当にしっかりとやっていただきたいと思います。 それで、大変お待たせをいたしましたけれども、いろいろとこの問題については、昨日あたりも、これから日中の捜査当局同士での話し合いがまたそれぞれに行われるというようなことでございます。 まず町村官房長官にちょっとお伺いをいたしたいんですが、福田総理は二月八日でしたか、予算委員会の場において、だんだんと核心に迫りつつあるというような答弁をされたんですが、今の状況というもの、これから、これは大変異例なことだと思うんですけれども、お互いに捜査当局が、まず日本に来て、今度次長さんが中国にも行かれるというような形で動き始めているんですが、これはかなり解決へ向けて動き出しているということでよろしいんでしょうか。
○町村国務大臣 原因の調査あるいは捜査というものが、関係当局、特に警察が今中心になって日本側もやっておりますし、先方も公安筋といいましょうか、警察でしょうか、やっているということで、今晩、警察庁の国際課長がまた向こうに行く、来週は警察庁の次長も行くということになっており、あしたからでしたか、中国側のしかるべき公安の方も来られるというようなことで、その辺の情報交換が進む。 また、方々、それぞれの国の調査あるいは捜査が進むことによって、事件の実態の解明というものが進んでいく、着々と今進んでいると、私はそう理解しております。
○笠委員 もう一点、官房長官にお伺いしたいんですけれども、先日の十五日、千葉県と兵庫県でこの被害の出たギョーザから検出されたメタミドホスについて警察庁科学警察研究所が分析を行い、これは日本では使われていない農薬であるという結果が公表されました。政府としては、今時点でこれは国内での混入ではないということは断定されているということでよろしいですか。
○町村国務大臣 メタミドホスに不純物が混在をしていること、あるいはこれまでの捜査経過からすれば、常識的には、日本国内で薬物が混入をされた可能性は低いと考えられているわけでございます。まだ断定をするという状況には残念ながら至っておりません。可能性は低いと。 いずれにしても、先ほど申し上げました、捜査当局間の情報交換、相談等を通じまして事実関係が解明できていくものと考えております。
○笠委員 泉国家公安委員長にお伺いをしたいんですが、警察庁としては、これまで一番、中国側の公安当局といろいろと連絡をとり合って、情報交換もしながらさまざまな折衝をされていると思うんですが、中国側は、これは単に食品の衛生管理、安全性という問題ではなくて、まさに事件としてきちんとした認識を持って当たっているということでいいのかどうか、お答えください。
○泉国務大臣 この件につきまして、中国公安当局においても捜査が行われていると認識をいたしております。 警察庁といたしましては、これまで、中国当局との所要の連絡、情報交換を行ってきたところでございまして、今後とも、早期解決に向けまして、日中捜査当局間において、必要な情報交換、捜査上の協力、こういうことを緊密な連携のもとに進めていきたい、このように思っておるところでございます。
○笠委員 そして、もう一点。先ほど申し上げたように、これからちょっと行き来があって、安藤次長が、二十五日からですか、訪中して、いよいよ本格的な捜査の進捗状況等々について、あるいは今後の協力体制のあり方等について連携を図っていくということなんですけれども、今回、こうやって動いてきた、極めて本当に異例な形で、そういうふうに私は受けとめてしまうんですけれども、これは、中国側の意図というかその思いというものをどのように今考えられているか、お答えいただけますか。
○泉国務大臣 これまでも中国側と情報交換等をしてまいりましたことは、お話をさせていただいたとおりでございます。 そして、具体的にどういうことになるのかというのは、先ほど官房長官がお答えいただきましたように、きょう国際課長が行きます、そして、二十一日から中国から約十名の公安部の方々がお越しになる、そこでお互いにこれまでの調査あるいは捜査の情報を交換するということで、以後の取り組み方が変わってくると思います。 これもまた官房長官がお答えいただきましたように、来週二十五日から警察庁の次長を中国に派遣することになっておりますので、そうした積み重ねの中で原因究明等に取り組んでまいるつもりでございます。
○笠委員 時間の方がなくなってまいりましたので、あと一つ。本当にお待たせして済みません、外務大臣。 それで、これは今、中国側とこうやって当局同士では動き始めているんですけれども、調査団が行って持ち帰ってくる、向こうから提供いただけるいろいろな資料がまだ出ていないんですね。これは外交ルートを通じてということですけれども、これは強く要請されているのか、そしていつごろ出てくるのか、そのことをちょっと最後にお伺いいたしたいと思います。
○高村国務大臣 日本側訪中調査団が中国側に提供を要請した中国側調査資料については、その後、累次、提出方、督促しておりますが、十九日現在、いまだ入手しておりません。本日現在、入手しておりません。我が方としては、引き続き中国側に対し、その提出方、強く働きかける所存でございます。
○笠委員 時間が参りましたので終わらせていただきますけれども、済みません、岸田大臣の方には、ちょっと時間がなくて質問できませんでしたが、しっかりと政府を挙げて取り組んでいただきたいと思います。 私の質問を終わらせていただきます。
○逢沢委員長 これにて笠君の質疑は終了いたしました。 次に、石井郁子君。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。 少子化が進行するなど、日本社会の将来が危ぶまれる中で、若い世代の教育や雇用への抜本的支援が求められていると思います。 憲法の二十六条が、すべて国民はその能力に応じてひとしく教育を受ける権利を有するとあることは言うまでもないわけですけれども、このことは、教育を受ける機会に経済上の差別が生じてはならないということを意味していると思うんですね。そして、ここから導き出されることは、やはり政府はこの国民の教育を受ける権利に責任を持つということではないかと思います。 最初に官房長官に、この点についての御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○町村国務大臣 委員御指摘のとおり、憲法二十六条第一項を受けまして、教育基本法の方で、第四条一項におきまして、経済的な地位などによる教育上の差別を禁止いたしております。そして、四条第三項におきましては、経済的理由によって修学が困難な者に対して国及び地方公共団体が奨学の措置を講じる義務を負うというふうに定めているわけでございまして、今委員が御指摘のように、経済的に苦しい人に対して、学生さんに対して国が責務を負っているというのは、御指摘のとおりであると考えております。
○石井(郁)委員 教育の機会均等の原則については、確認ができると思います。 しかし、今、日本の社会の現実に何が起きているのか。この機会均等が本当に実現しているのか、あるいは保障されているのかという問題だと思うんですね。お金がなくて大学に行けないという子供たちの声が聞こえてきます。また、入学しても途中で退学する学生が実は急増しているわけでございます。まさに経済上の差別が生じているんじゃないかと言わざるを得ません。 政府として、今日のこうした実態をどのように認識あるいは把握をされていますか。これもぜひ町村官房長官からお聞かせください。
○町村国務大臣 金銭的な理由で大学に行けない、あるいは中退をしなければならないという人が、今委員は急増しておられると言われました。今手元に資料がないので、急増という実態にあるかどうかは、ちょっと私は今定かに申し上げることができないわけでございますけれども、なかなか苦しい方もいらっしゃる。 そんなこともあり、これは、かねてより奨学金の充実ということを随分やってきているつもりでございます。現在、百二十二万人ぐらいの貸与人員で、日本学生支援機構奨学金事業というものが展開をされております。また、国公私立を問わず、経済的に修学困難な学生に対する授業料等の減免をする制度もございまして、そのための予算措置もございます。 そんなようなことで、教育の機会の均等、大変大切な原理原則だ、こう思いながら、一生懸命、厳しい財政事情ではございますが、努力をしていきたいと考えております。
○石井(郁)委員 やはり、小泉構造改革以降、大変、収入の格差、所得格差、そしてまた、いわば教育格差が開いているわけですから、私は、この実態というのは本当に政府としてしっかりつかんでほしいというのが一つあるんですね。 それで、私、日本私立学校振興・共済事業団というところが昨年の五月に中退者の調査をした結果を見ました。私立大学の全中退者の学生数が五万五千人だ。中退率として二・九%ですから、大変高いですよね。三%。その理由、経済的理由で中退する方が一万人なんですよ。多いじゃないですか。これは、私立学校の共済事業団として初めて調査した。こういう実態になっているということで、こういう種類の調査というのは、いろいろ民間の人たちも努力されていますけれども、私は、政府としてまずしっかり見てほしいということを一つ要望しておきます。 事態は極めて深刻でありまして、国立大学の初年度の納付金、平均で八十一万七千八百円です。私立大学の初年度納付金、平均百三十万二千百九十四円、こういう額になっているんですよ。町村官房長官からは、奨学資金でいろいろ手当てをしているというお話ございましたけれども、今、国民の家計実態で見ますと、よく言われるように、年収二百万円以下の世帯は一千万ですよ。年収二百万円、一千万。母子家庭の平均年収というのは二百十三万円です。一体、こうした世帯でどうしてこれの授業料を出せますか。もう、収入の半分が授業料になっちゃうじゃないですか。こういう実態ですよ。 そこで、では、文科大臣にお聞きします。 日本の授業料が非常に高い。私は世界一だと言ってきているんですけれども、非常に授業料が高い、高過ぎる。では、奨学金はどうかといえば、これは給付ではなくて貸与ですから、ずっと借金として背負わなくちゃいけない、こういうものになっているわけですね。 そこで、端的にお聞きしますけれども、一体、大学の授業料が有償で、奨学資金が貸与、こういう国はどこがありますか。
○渡海国務大臣 教育の事情というのは、それぞれの国がいろいろな事情の中で制度設計を行っているというふうに承知をいたしております。 確かに一時期、高等教育は無償化しようというような流れもあったというふうに承知はいたしておりますが、例えばイギリスとかドイツとか、やはりある程度これは御負担をいただかないとというふうな流れに変わってきているという事実も実はあるわけでございます。 どこだというふうに言われますと、例えばアメリカやイギリスというのは、高等教育について、授業料も有償でありますし、それから貸与奨学金、これも実施をされているところでございます。お隣の韓国もそうだというふうに聞いております。 一概にこのことをもって比較をするというのはなかなか難しいとは考えておりますけれども、いずれにいたしましても、さまざまな国々のさまざまな制度により行われているというふうに考えておるところでございまして、我が国においても、今官房長官もお話しになったとおりでありますけれども、でき得る限り、教育の機会均等というものが損なわれないように、制度において努力をしていかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。
○石井(郁)委員 なかなかはっきりとこういう国というふうにはおっしゃいませんでした。 アメリカは本当に州立大学と私立とでいろいろ事情がありますから一概には言えない面もありますけれども、授業料が有償、奨学金が貸与という国、ちょっとはっきり見ていただきたいと思うんです。 きょう私は資料を配付させていただきましたが、OECD加盟国の大学授業料と給付奨学金の有無なんですね。圧倒的に、圧倒的と言うのはちょっとあれかもしれませんけれども、奨学資金でいいますと給付ですよ。授業料が無償という国が半分です。三十カ国のうち十五カ国は無償です。ここで両方とも、いわば授業料が有償で、そして給付奨学金がない国というのは、この表では日本と韓国とメキシコ、三カ国があるだけなんです。つまり、奨学金もいわば公的な給付となっていないというところでございます。 さて、それでは、その奨学資金についてもう少しお聞きをしたいと思いますけれども、やはりこれだけの授業料が高い中では、私は奨学資金というのは本当に命綱だと思います。学業を続けるまさに命綱だと思うんですね。文科大臣はどうか知りませんけれども、私どもも、奨学資金を得てやっと大学を出ることができたということがあります。しかし、貸与という、世界にないやり方ですから、しかも、これは多くは有利子なんですよね。 それで、文科省にお聞きしますけれども、学部生の返還額、これは卒業したときに総額幾ら負うのか、そして月々幾ら払うのか。それから、大学院を出た場合、これは博士課程を修了すると一体幾らになるのか。博士課程の場合は、学部から博士課程、五年間ですから、この期間の終了時の総額返済額、そして月々幾らか。それから、学部生の場合はいろいろ、八万円、十万円というのがあるんですけれども、ちょっとそれぞれでお示しいただきたいと思います。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。 有利子奨学金の返還例についてのお尋ねでございますが、学生方が変動型金利を選択して、〇・九%ということで試算しますと、学部四年間、まず、毎月八万円貸与を受けるとすると、貸与総額は三百八十四万円、返還総額は四百二十一万円、毎月約一万八千円の返還を二十年間というような試算になります。また、十万円貸与を受けるとしますと、貸与総額は四百八十万円、返還総額は五百二十七万円、毎月約二万二千円の返還を二十年間というような例に相なります。 また、お尋ねのありました、学部のみならず、修士課程、博士課程を通じて毎月十万円の貸与を受けるとすれば、貸与総額は一千八十万円、返還総額は一千百八十万円、毎月五万三千円の返還を二十年間続ける、このような試算に相なります。
○石井(郁)委員 お聞きになって、大臣、いかがでしょう。学部を卒業して、大体五百万円を超える返済総額を払い続けなければいけない。大学院の場合は一千万円を超えているわけですよ。こういう返済額を背負わされる。私は、本当にこれはちょっと大変な事態ではないのかと。 ですから、今、学生の間には、奨学金をもらって大学に行けるんじゃないかと言われるけれども、返済のことを考えたらとても自信がないと。そうするともう行く足がとまってしまうわけですよ。こういう声がたくさんございます、まさに教育ローンを背負っているわけですから。私は、これは本当に返済できる額かと言わざるを得ないと思います。 実際、今、若い人たちは、大学を出ても二人に一人が非正規の労働ですよね。派遣労働という、本当に低い賃金と不安定な雇用の中に投げ込まれているわけでありますから、とても払い切れない。これは、月々二万二千円払うというのは大変なことですよ。大体、十数万円ぐらいの、あるいは十万前後ぐらいの給料の中では、本当に払えない。 それで、私は驚いたんですけれども、教職員の中でも、文科省なんかは教職員もなかなかふやしてくれませんから、臨時教員という方で現場は回している。臨時教員になりますと、月十万円ぐらいだというんですね。どうやってこれを払っていくんですかという問題もあります。 そして、もう一つの問題が、博士課程を修了した方なんですね。一千万円の返済額というのは、私は、余りにも異常な額というか、本当にひどいと思うんです。 ここに持ってきましたけれども、今読まれている「高学歴ワーキングプア」という本があるんですけれども、博士の就職難ということが社会問題になっていますよ。つまり、博士課程を出た、博士号を取ったけれども就職先がないという問題ですよね。研究員として転々とするけれども、ずっと定職にはつけない、こういう問題なんですよ。この方々は非常勤講師などをしながらやっと研究と生活をしているけれども、年収が二百万から二百五十万ぐらいですよね。だから、どうして月々五万五千円というのが払えるんですか、何とかしてほしいという声になるわけですよ。 私のところに、あるメールが届きました。この方は、三十三歳になった、研究員を続けてきたけれども、ことしの三月で任期切れです、進路が決まりませんと。だって、三十三歳ですから、多くの友人たちは結婚もし、子供だっているかもしれない。しかし、就職が決まらない。だけれども、その奨学金の返済を考えると、家を借りるどころか生活できないということで、収入のかなりの部分を奨学金返済に使ってしまうだろうということをおっしゃっていまして、これは私に死ねと言っているようなものですと、ここまで書いていらっしゃるんですよ。 そういう声というのが本当にあるんですよ。だから、博士課程を修了して、行方不明者の方が出てきているということも聞いています。深刻な事態ではないのかと私は認識をしていただきたいと思うんです。 そこで、財務大臣にきょうはぜひ伺いたい。 進学を断念するこういう実態が広がっているし、また、これは日本社会の発展あるいは知の発展の基盤を崩すことにもなる、また、博士号を取りながら社会に生かせる道がない、こういうことでいいのかという問題、この御認識を伺いたいのが一つ。 あわせて、その上で、では政府として本当にできることはないのかという問題なんですよ。 先ほど来、奨学資金の拡大ということを言われましたけれども、今日は、その奨学資金は有利子奨学資金ですから、利息がついて、それで返済総額が大きくなる。来年度の予算でもこの有利子の奨学金を七万四千人ふやしています。しかし、無利子の部分というのは千人しかふやしていないんですよ。無利子の部分、千人です。私はきょう、もう一枚の表を配付しておりますけれども、有利子の奨学金がうんとふえまして、無利子の部分は横ばいなんですね。ごらんのとおりです。ふえていないでしょう。 そこで、私は、こういう予算を、財務省がお決めになっているわけですから、ぜひ、その無利子のことについても申し上げますと、所得水準で一定枠があるようですが、それにはちゃんと該当している、満たしている、しかし対象になっていない。この枠が狭いからです。一千人しかふやしていない。こういう子供たちは二万四千人あります。そのために、少なくともこういう部分というのは手当てをすべきじゃないのかというふうに思いますし、もう一つは、もう少し先を見て、こういうローン、貸与の奨学金ではなくて、やはり公的な奨学金給付制、こういうものを考えるときではないのかということで、財務大臣の御見解を伺います。
○額賀国務大臣 私も、経済的な理由で若い人たちが教育を受けることができないなんということはあってはならないことであると思っております。私も大学時代、奨学金をいただいて学びました。だから、それだけに余計思います。 と同時に、今、奨学金を貸与されて学んでいる方々は、何人ぐらいと言いましたか、三百万人ぐらいおるんですかね。それから、無利子でやられている方々も一割ぐらいはおられると聞いております。だから、そういう方々が社会人になられてどの程度負担をしていくかということについては、ちょっと考えてみる必要があると思うんです。 ただ、私は、このデータを見まして、例えばデンマークだとかフィンランドだとか、みんな大体国民的な負担が多い国ですよね。そういう中でこういう奨学金の無償とか貸与をなされているんだと思いますけれども、我が国はなぜと。 基本的には、自己責任というか、そういうことの基本的な考え方のもとに社会の仕組みが成り立っているわけでありますから、勉強の場は開放する、できるだけそういう奨学金とか体制はしっかりさせる、しかし、公の国民の税金を使わせてもらっているんですから、それはやはり自分が働ける間は返済していく、そういう自己責任も必要なのではないのか。その、程度の問題だと思いますけれども、先生のおっしゃるようなことも踏まえて、日本の教育がどうあるべきかということを考えていかなければならない。特に少子化社会でありますから、子供が少なくなっていく中で全般的にどういうふうにしていくのか、小中高校と今言った高等教育とのバランスとか、いろいろなことを考えながらいい形をつくっていくことが望ましいと思います。
○石井(郁)委員 図らずも財務大臣が、日本は自己責任だと言われましたけれども、ずっと長い間、政府は、やはり教育を受けるのはその個人が利益を得るんだという考え方でしてきたと思うんですよ、受益者負担ですね。しかし、ここは、各国を見てももう転換をしなきゃいけないと思うんです。学生、院生ともに学術や科学や文化を担っているわけでしょう。そのもとで社会が発展していくわけですから、利益を受けるのは社会全体なんですよ、国民全体なんですよ。だから、公的な負担でそういう保障をするというのが世界各国の流れになっているじゃないですか。それは私は大変重要な点だというふうに思います。 先ほどの博士課程について言いますと、もう非常勤講師で本当に十万、十五万ぐらいの収入しかなくて研究している、こういうところは本当に免除枠なんかも広げるべきですよね。これは、免除枠も政府はうんと削減をしてきた。ほとんどなくなってしまいました。だから、みんな返済義務を負うということになっています。 私は、特に返済滞納者という方々を見ますと、滞納理由に、無職とか失業とか、経済的理由が圧倒的に高くなっている。これは、〇一年には六・五%でしたけれども、〇五年には二〇%になっています。そして、その理由のトップが低所得ですということで、この教育の格差が広がる中で、返すに返せない状況もある。そういう低所得者には、やはり学業の機会を保障するという意味で、給付制あるいは授業料の免除、こういう制度はぜひ必要だということを強く申し上げたいと思います。 あと、最後の時間、もう一点ですが、高い授業料等がそもそも問題なんですよ、国立大学で八十一万円ですから。町村長官、御自身のことをお考えになってもおわかりのとおりだと思います。もう何十倍じゃないですか。 それで、そもそもこんなふうに引き上げてきたことが問題ですから、私はこの授業料を本当に下げなきゃいけないと思うんですけれども、今、こういう事態を憂慮して、大学の自主的な取り組みが始まりまして、東京大学では、年収四百万以下の方からは授業料を徴収しない、免除する、こういうことに踏み切っているんですよ。なかなか英断だと思います。 これはぜひ、これを東大だけにしないで、全国の制度化にしてはいかがでしょうか。地方大学は運営交付金を削られて、やはり力のない大学はできないわけですから、こういうことを政府としてやるべきだということを私は強く申し上げたいと思いますが、文科大臣、いかがでしょう。
○渡海国務大臣 委員も御承知のように、大学改革ということで、今、独立行政法人という組織になっております。そして、おのおのの大学の運営については、もちろん我々の方でそのことをしっかりとチェックはさせていただくわけでありますけれども、基本的には、各大学が中期計画をつくっていただいて、その中で経営をやっていただくという形になっておるわけでございます。 今の先生の御提案、東大でそういうことが今考えられているというのは我々も聞いておりますけれども、各大学がどういうふうな運営をやられるかということについて一律的な制度設計を、例えば親の所得が年収四百万以下の方々は授業料を免除するといったようなことについても、果たしてそれは国がそういったルールをつくるのがいいのかどうか、ここはやはりこれからまだ議論のあるところだというふうに私は思っております。
○石井(郁)委員 私は、もっと前向きに、こういう問題にも文科省としてぜひ取り組んでいただきたいということを強く申し上げたいと思います。子供たちは親の収入に本当に胸を痛めながら、でも学びたいと言っているんですよね。私は、こういうところに本当に日本社会の希望があると思うんですよ。 それで、公的負担、支出、日本はOECDの中での平均よりも少なくて、平均一%、日本は〇・五%ですから、やはり公的支出をきちんと政府として保障するということを強く求めて、質問を終わります。
○逢沢委員長 これにて石井君の質疑は終了いたしました。 次に、照屋寛徳君。
○照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。 去る二月十日、沖縄県北谷町において、在沖米海兵隊キャンプ・コートニー所属、タイロン・ルーサー・ハドナット二等軍曹が女子中学生に対する強姦容疑で緊急逮捕されました。現段階でハドナット容疑者は否認をしておりますが、事実であれば極悪非道であり、許しがたい犯行であります。報道によれば、事件は計画的で執拗、手口も悪質であり、少女の尊厳と人権を踏みにじるもので、断じて許せません。 この事件に対する県民の怒りが高まる中で、昨日、米海兵隊キャンプ・シュワブ所属の伍長、ショーン・ジェイク容疑者が住居侵入で逮捕されました。事件後、米側から表明された綱紀粛正、再発防止、教育プログラムの追加実施などが何ら実効ある具体策でないことが証明されました。 少女暴行事件、その後も頻発する事件についての外務大臣、防衛大臣の率直な感想をお聞かせください。
○高村国務大臣 十日の在沖海兵隊員による未成年者に対する暴行容疑事件を受けて、米側に対して綱紀粛正、再発防止の強化を申し入れている最中に、また、在日米軍みずから米軍人等に対する再教育や再発防止等の再点検に着手しているにもかかわらず、在沖海兵隊員が酒酔い運転や住居侵入で逮捕されたことは、まことに遺憾であります。 このため、米側に対して、十八日朝、西宮北米局長からドノバン在京米国大使館次席公使に対し、また、同日午後、薮中外務次官からシーファー大使に対して遺憾の意を伝えるとともに、再発防止策の見直しを一層加速するように申し入れをいたしました。 これに対し米側からは、今回再びこのような事件が発生したことはまことに遺憾であり、捜査に全面的に協力するとともに、再発防止策の強化及び見直しを鋭意図っていきたい旨の応答があったところでございます。 政府といたしましても、米軍関係者による事件の再発防止に向けて、地元の意向を踏まえながら、米側と協議しつつ、精力的に再発防止策の検討を進めているところでございます。
○石破国務大臣 今外務大臣からお話があったとおりですが、既存のプログラムを見直し、強化するというふうに向こうが言っております。既存のプログラムとは一体何だ、どの部分を強化するのか、どの部分を見直しするのか、本当にそれがどのように実効が図られるのかということまで日本側として納得をするものでなければなりません。 私としては、もちろん外務省と協議の上でございますが、今申し述べましたように、一体どの部分を強化するか、どの部分を見直すか、それによってどれぐらいの実効性が図られるのか、そのことについて我々は得心する責任があると思っております。
○照屋委員 石破大臣にお伺いをしますが、この綱紀粛正とか再発防止、事件、事故があるたびに、もう私たち県民は聞き飽きました。このような手あかのついた言葉じゃ、もう実効ある防止策はできません。 そこで、大臣にお伺いしたいのは、海兵隊がリバティーカード制度と呼ぶ夜間外出禁止措置をとっておるようですが、昨日の住居侵入事件でもわかるとおり、その制度は、米兵が基地内に戻ったかどうかは確認していない。そのようなことではだめだと思うんですね。県民が求めるのは、具体的な防止策なんです。 だから、石破大臣にお伺いしますが、私は、米兵の基地外への外出を原則禁止すべきである、このことを政府は要求すべきであると思いますが、どうでしょうか。
○石破国務大臣 それは、今議員がおっしゃいましたプログラムについては、私どもも存じております。ただ、それが本当に実効あったのかどうなのかということについて、もっと詳細に我々としては確認をしなければいけません。原則外出禁止というところまで、日本政府としてそれが要請し得るかどうか、私はそこは難しいところがあると思いますが、どんな人は出てよいのか、どんな人は出ていかぬのか、委員がおっしゃるように、それがどのようにしてきちんと確認をされているのかということからまず始めなければいけない。原則外出禁止ということより以前に、どういう人が出る、どういう人が出ない、そしてそれがどのようにきちんと厳正に確認をされているかというところから私どもとしてはきちんと把握をしたいと思っております。
○照屋委員 防衛大臣に尋ねますが、今回の少女暴行事件でわかったことは、容疑者米兵の基地外の住宅、住んでいる住宅が、犯罪と密接で、かつ重要な関連を持っておったということです。 防衛省は、在沖米軍の基地外に住む米兵の実数、その基準は掌握しておられるんでしょうか。
○石破国務大臣 現在、照会中でございます。 つまり、現在の基地外に居住する米軍人軍属の人数、借り上げ戸数、基地外に居住できる基準、そのほか、基地内につきましても、現在の家族住宅等の総戸数及び入居率、これを含めまして照会をいたしておるところでございます。この数字は、私どもとして把握する責任があるというふうに思っております。 基地内の住宅は私どもが提供するわけでございますし、基地外居住も、一体どんな人ならば基地の外に住めるのか、妻帯者であるのかどうなのか、あるいは、キャリアといいますか、新兵さんはだめとか、一体どれぐらいになればいいとか、そういうような基準がどのようなものであり、それが本当に実効性を持っているものなのかどうなのか、そのことについて私は問い合わせる責任があると思いますし、米側にはそれに誠実に答える義務があると思っております。
○照屋委員 外務大臣に尋ねますが、基地外に居住する米軍人軍属が、我が国の国内法によって住民登録あるいは外国人登録を免除される日米地位協定上の明確な根拠はございますか。
○高村国務大臣 米軍人等は、日米地位協定に基づき我が国に入国し、滞在しているわけでありますが、日米地位協定第九条には、米軍人等は外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外する旨定められているわけでございます。
○照屋委員 私も地位協定を精査しました。今大臣がおっしゃっている地位協定九条は、これは出入国に関連するものであって、地位協定上、明確に我が国の住民登録をしなくていいという根拠はどこにもないんです。そもそも、地位協定がつくられたときに、米兵が基地外に住むというのは想定していない。どうでしょうか。
○高村国務大臣 委員が精査されたということでありますから、私も改めて勉強してみたいと思いますが、少なくとも、九条二項には、「合衆国軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族は、外国人の登録及び管理に関する日本国の法令の適用から除外される。」こう書いているわけで、何も出入国の際だけ、そういうことを書いてあるわけではありません。
○照屋委員 外務大臣、私も先週の予算委員会の議事録を読みましたよ。この九条に関しては、外務大臣の解釈よりも防衛大臣の解釈が正しいと思う。これは住民登録を免除する根拠にはなり得ない。この問題は時間がありません。 国家公安委員長に尋ねますが、今回の少女暴行事件で、沖縄署が容疑者宅を捜索しておりますが、我が国の裁判所の捜索令状以外に米軍の許可は必要ですか。
○泉国務大臣 お尋ねの、本件のような基地外、基地の外における被疑者宅の捜査につきましては、我が国の刑事訴訟法に基づき実施されるものでございまして、その手続において米軍側の許可を得る必要はないと承知をいたしております。 したがって、本件につきましても、我が国の裁判所から令状の発付を得て捜査を実施しており、米軍側の許可は得ていないと承知をしておるところでございます。
○照屋委員 舛添厚労大臣にもお伺いをします。 基地外に居住する米軍人軍属宅で伝染病が発生した場合、我が国が、アメリカ側の許可がなくて、日本国主権国家として独自の防疫、検疫や駆除の対策はとれますか。
○舛添国務大臣 まず、病気にかかった米軍兵は、基本的に基地内の米軍の病院で措置をするということになっております。 しかし、感染症に感染した場合のお尋ねですけれども、昭和四十一年の日米合同委員会合意によりまして、施設・区域の所在地を管轄する保健所長、例えば嘉手納なら嘉手納の保健所長と米軍病院長との間で感染症の発生情報を交換することで合意ができておりまして、こういう情報交換を通じて、感染症の広がりを防ぐために日米の双方で努力をするという取り決めになっております。 そして、今最後に委員が御質問の、例えば米軍の施設・区域外において、基地外において米軍兵個人が感染している、これに対しては、日本国の感染症法に基づく措置を講じることは可能であると考えております。
○照屋委員 高村外務大臣にもう一点お伺いをしますが、米軍人軍属とその家族それぞれの入国者あるいは出国者の総数が三カ月ごとに日本側に通報されるとの日米合同委員会合意がありますが、それらの通報はきちんと実施されて、政府は出入国者数を把握しておりますか。
○高村国務大臣 今、米軍人等の日本への出入国については、日米地位協定についての合意議事録の第九条に関する規定において、我が国は、入国者及び出国者の数及び種別につき米側から定期的に通報を受けることとされています。これに基づいて、我が国は、日米合同委員会の場において、米軍人等の日本への入国者及び出国者の数及び種別に係る報告を米側から定期的に受けております。 定期的にというのは、大体おおむね御指摘のように三カ月ごと、必ずしも三カ月ぴたりということではありませんが、おおむねそういうふうに受けているということでございます。
○照屋委員 石破防衛大臣、大臣は先ほど、米軍人軍属の、要するに、基地外へ居住する条件や実数について問い合わせ中である、こうおっしゃいましたが、米軍犯罪を防止するには、これは政府としてもきちんと掌握をしないと、アメリカの側に実効ある防止策を要求できないと私は思うんですよね。要するに、基地外へ住むのはどういう条件なのか。階級なのか、年齢なのか、配偶者の有無なのか、それとも四軍によって違うのか、そういうことも詳細把握をしないと、いかに、こんな卑劣で非道な事件が起こって、そしてアメリカに、あるいはライス国務長官に強く抗議しますと言っても、県民は、犯罪がどんどんどんどん繰り返されるわけですから、もうたまらぬわけですよ。 しかも、今度の事件直後、一部の本土紙や週刊誌で、少女やその家族に落ち度があるんじゃないか、あるいは非難、中傷する報道があって、私は非常にワジワジーしている、怒っている、そして心を痛めている。 大臣は、今度の少女暴行事件で被害少女や家族に責められるべき落ち度があった、こういう認識でいらっしゃいますか。
○石破国務大臣 委員の前段の御指摘は、私は全く意識を共有いたします。 要するに、何なんだ、一体どういうような基準で基地の外に住んでいい悪いを決めているのか、それがわからなくて再発防止といったって、それは説得力がないお話です。私は、それは米側は回答する義務があるし、どのようなものなのか、どのようにそれが実行されているのか、それは我々は知る責任があるというふうに思いますし、アメリカはそれを答える責任があるというふうに思っております。 後段のいろいろなマスコミの報道でございますが、マスコミの報道について私が云々すべき立場ではございません。少女に落ち度があったとかなかったとかいうことについて云々すべきものではありません。 ただ、そういうことを論じること自体があってはならないことだと思います。それは、この犯罪があってはならない、許すまじきことであるということは、いかなることであれ動くことではない。それはまた、そのような被害者側のことについてあれこれ論ずること自体適当だとは私は全く思っておりません。
○照屋委員 終わります。
○逢沢委員長 これにて照屋君の質疑は終了いたしました。 次に、糸川正晃君。
○糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。 先週は自殺対策について質問いたしまして、若林大臣にも委員会室に入っていただいたんですが、質問することなく終わりましたことをまずはおわび申し上げます。本日は、その質疑を中心にさせていただきたいというふうに思っております。 同僚の鈴木議員も本日の予算委員会冒頭で農政の問題について質問したところでございますが、今、食料自給率が三九%、カロリーベースで三九%ということでございますが、まず大臣に、この三九%という現状、これを、農業改革をこれからしっかりと行っていかなきゃいけないわけですね、この中で、大体我が国として自給率をどのくらいにしたいのか、どういう目標設定を置いて今この政策をつくっていらっしゃるのか、お聞きしたいというふうに思っております。
○若林国務大臣 食料・農業・農村基本法に基づきまして基本計画を定めております。その基本計画の中におきまして自給率というものの考え方を示しているわけでありますが、カロリーベースでないとなかなか横断的にみんな一つの物差しができないものですから、カロリーベースを取り上げまして、二十七年までに四五%を目標にしたい、こういう目標を掲げて、それに向かって努力をするというふうに考えております。
○糸川委員 今、大臣は二十七年までには四五%にしたいという意向でございますが、これまでの我が国の農政というのは大規模優先でありまして、小規模農家をどちらかというと切り捨ててきたというふうに感じております。これをやりますとどうしても、小規模農家を切り捨てれば食料の自給率というのは向上しない、低下する危険性があるというふうに感じております。 国民に食料を安定的に供給する、こういう役割を担った農業に対する施策、これは極めて重要な位置づけを有するわけでございます。海外から輸入された農産物であったり、海外で加工された食品、こういうものの安全性や信頼性に大きな疑問が今生じているわけでございますので、今こそまさに国内の農業の勝機であるというふうに言えるわけだと思っております。 ただ、棚ぼた的に国内農業の振興を期待しているようでは発展が期待できるわけではない。やはり足腰の強い農業、それから職業として若者がまた選択したくなる、このような魅力あふれる農業を目指すためには、兼業農家ではなくて、農業一本でやっていけるんだという農業構造をつくっていかなければならないというふうに思っております。 望ましい農業構造の確立という考え方、これは食料・農業・農村基本法にもうたわれておりますけれども、現下の状況を踏まえつつ、我が国の農業構造はいかにあるべきか、基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○若林国務大臣 食料・農業・農村基本法に明らかにされておりますが、その二十一条におきまして、望ましい農業構造の確立というのを明らかにしております。「国は、効率的かつ安定的な農業経営を育成し、これらの農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立する」というふうに明らかにしているわけであります。 それでは、この望ましい構造になるための効率的かつ安定的な農業経営というのは何なんだということでございます。それは、まさに委員がおっしゃられましたように、この農業経営によりまして、他産業並みの労働時間で他産業従事者と遜色のない水準の生涯所得を確保する。 つまり、農業の場合定年がありません。健康であれば、七十になっても農業に従事できるわけですね。私の小学校の友人たち、今七十三歳になっておりますが、おおむね跡取りは村に残っておりまして、今でも農業をやっているんですよ。大体みんな元気で稲作を中心に農業をやっておりますが、そろそろ限界に来たかなという弱音も吐くような状況になっておりますけれども、やはり生涯を通じて働いていくという観点で、今申し上げましたような、農業経営のあり方としては、効率的かつ安定的な農業経営というものはそのように認識しているわけでありまして、その農業経営によりまして、農業生産の相当部分を担うことができるような強靱な農業構造を構築する。これが今、日本の農業にとっては待ったなしの課題になっている、こういうふうに認識しております。 委員が御指摘になりましたが、それでは、一体、そのことによりまして農業構造をどう展望しているかということでございます。 平成二十七年を想定して、望ましい農業構造の姿といたしまして、今申し上げましたような経営が、家族農業経営では三十三万から三十七万、集落営農では二万から四万、法人経営は一万程度というふうに見込んでいるところでございます。 この農業構造の展望においては、これら農業を主業的に、つまり、片手間、兼業ではなくて主業的に経営を行う、そういう経営体を念頭に置いておりますが、農村地域におきましては、多様な農業のあり方として、小規模の農家とか兼業農家とか高齢農家であっても、生きがい農業に取り組む、あるいは自給的農業に取り組む、そういう農家がいるわけでございまして、これはこれで、その人の生き方であると思います。そのような農家の中で、販売農家であれば百三十万から百四十万、自給的農家を四十万から七十万と見込んでいるわけでございます。 それがいわば農村の一つの構造であろうか、こんなふうに見込んでいるわけでございます。
○糸川委員 大臣、私、持ち時間が非常に短いものですから、できれば簡潔な答弁でお願いをしたいなというふうに思っております。申しわけございません。 それで、今大臣おっしゃられたように、生涯所得を確保するということですけれども、今御説明いただいた構造が果たして本当に実現可能なのかどうかというところは、まだまだ議論があるところではないかなというふうに思っております。 農業、農村というのは、大規模な農家、それから小規模な農家、従来から農業に取り組んでいる者、それから新規にこれから就農しようという者、経営規模を拡大しようとする人であったり縮小しようという農業者が有機的に結合したわけでございます。 こうした多様な農業者による有機的な結合というんですか、これが農業の有する多面的機能の発揮に大きな役割を果たしているというふうに言えるわけでございますが、この農業構造の展望を考えたときに、この農業、農村の積極的な側面を十分に踏まえていなかったんじゃないのかなというふうに感じるんですが、その点はいかがでしょうか。
○若林国務大臣 農業は、もう御承知のように、稲作水田農業だけではなくて、果樹、畜産、野菜、花と、多様でございます。 そういう多様な農業の中でいいますと、野菜についていえば主業農業者が八二%の供給をしている、あるいは花については八七%、酪農については九五%などなど、そういう供給をしているんですね。これは相当の生産性を上げながら、しっかりとした供給をしています。問題は稲作であります。 稲作については、主業の農家、いわば農業で食べていくという人たちが今供給しているものが三八%で、副業的農家が三七%をまだ供給しているんですね。これをやめろということはありません。ただ、もう高齢になったり、規模によっては稲作では所得が確保できないというような規模の人たちもいっぱいいらっしゃるわけですね。 そういうことを念頭に置きながら、ことしから品目横断的経営安定対策ということを水田農業について導入して、その主たる農業の担い手となりますように担い手を育成していこう、こういう政策を打ち出したわけでありまして、そのこと自身、委員がおっしゃられたように小規模、高齢農業者などを含めた多面的な有機的な農業、農村を想定していなかったということではございません。そういうのも想定した上で組み立てているつもりでございます。
○糸川委員 今大臣御説明ありましたように、品目横断的経営安定対策の見直しを行って、これから水田の経営をされていらっしゃる方々というのがしっかりと食べていけるようにしようということでございますが、ここで考えなきゃいけないのは、農業構造改革とは何なのかというふうに感じるわけです。 足腰の強い農業をつくる、農業で食べていかれる農家が相当部分を占めるような農業構造にしようということをしっかりと考えなきゃいけないわけで、これは何も小泉構造改革で始まったわけではなくて、平成四年に取りまとめられた食料・農業・農村政策の方向、いわゆる新政策のときに既に打ち出されていたわけでございます。本来は、こういう考え方を念頭に今まで政策というのが展開されてきたはずだったわけですね。 農業で食べていかれる農家をもっともっとふやしていこうとする考え方、これを農業構造改革というキーワードで表現したために、あしき構造改革のイメージと重なった、たまたま米価下落という異常事態が生じた、こういうために現場の混乱を招いたというのが本当の姿なのかなというふうにも感じるわけです。 制度の基本を維持しつつ見直しを行ったんだというふうにされておりますけれども、これによって、農業で飯が食える、魅力あふれる農業というものが実現されるのかどうか、どのようにお考えなのか、お聞きしたいというふうに思っております。
○若林国務大臣 まさに、委員が御指摘になり、御心配になっているところでございます。 先ほど申し上げましたように、問題は水田農業なんですね。水田農業の主たる生産物である米は過剰になっておりまして、とにかく余っちゃっているわけですね。どんどんどんどん今なお消費量が落ちているということですから、水田に麦作なり大豆なりその他、我々は、これから飼料用の米とかバイオエタノール用の米とか、いろいろなものを水田を利活用してやっていこう、こういうふうに考えているわけでありますけれども。 そういうような対策を打ちながら、その他の果樹、野菜、畜産、花といったようなものについては、かなりの程度専業的農業者で供給されていますから、もちろんいろいろな問題を抱えていますから、それぞれごとに対策を講じながらやっていけるんですね。 今度の品目横断的経営安定対策の誤解を招いたのには、ネーミングがあったと私は思うんですよ。野菜や何かも含めて、全部横断的な経営の安定対策を講ずるんだ、そういうイメージを与えてしまったように思います。私は、そういう意味で、今度のものはネーミングを変えまして、水田あるいは畑作経営安定対策というふうに北海道ではやり、都府県では水田農業経営対策というふうに名前を変えまして、水田の農業構造の改革がこの法律なんだ、その他はそれぞれの対策をそれぞれによって講じていくんだということを明らかにしたところであります。 このことを進めることによって、我々は、目的とします二十七年には、そのような農業構造改善をつくり上げていくというつもりでおりまして、そのためには、やはり農地制度の改正などを初めとした他の政策も必要になってくる、こう思っております。
○糸川委員 もう時間でございますので質問を終わりますけれども、大臣、この担い手が、これから昭和一けたの方々がどんどんいなくなっていかれる、その中でどういう若者を育てていくのか。やはり食べられる農家というものをつくっていかないと、日本というのは、食料自給率も含めて、さらに危機的状況に陥るということをしっかりと認識していただいて、政策をつくっていただきたいと思います。 終わります。
○逢沢委員長 これにて糸川君の質疑は終了いたしました。 次回は、来る二十一日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時七分散会