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168回国会参議院2007/10/15

予算委員会 第1号

発言数
317
登壇者
19
会派数
3
開催日
2007/10/15

会議録

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  去る九月十日の本会議におきまして、皆様方の御推挙により予算委員長の重責を担うことになりました鴻池祥肇でございます。  当委員会の運営につきましては、公正中立を旨といたしまして円滑に進めてまいりたいと存じます。  何とぞ、皆様方の御指導、御協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 理事の選任及び補欠選任についてお諮りいたします。  去る八月十日の本委員会におきまして後日指名することといたしておりました理事二名の選任を行いますとともに、委員の異動に伴い現在六名欠員となっている理事の補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に羽田雄一郎君、津田弥太郎君、水岡俊一君、尾立源幸君、林芳正君、伊達忠一君、椎名一保君及び山口那津男君を指名いたします。     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、予算の執行状況に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。  本日及び明日の質疑は総括質疑方式で行い、質疑割当て時間は三百三十六分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会・日本百五十七分、自由民主党・無所属の会百十九分、公明党三十分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合十分、国民新党十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりであります。     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。  それでは、これより質疑を行います。林芳正君。

林芳正自由民主党

○林芳正君 皆様、おはようございます。また、総理始め閣僚の皆様、今日から参議院で予算の委員会の質疑が始まるわけでございます。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。  まずは、予算委員会でございますが、予算の、財政、税制また社会保障等の問題に、本論に入る前に、参議院の予算委員会でございます、七月に行われました参議院選挙の結果の総括につきまして若干質疑をさせていただきたいと思います。  七月二十九日の投票日でございましたけれども、その後いろんなことがございましたのでもう随分昔のような気がいたすわけでございますけれども、私にとってみれば、多くの同僚、同志が議席を失い、与野党の勢力が逆転をするという選挙であったわけでございます。衆議院では与党が三分の二、しかし、この参議院では野党が多数を占めると、こういうねじれ国会になったわけでございます。  まあ、前安倍内閣におきましては経済重視の政策というのを若干軌道修正をして、新教育基本法ですとか防衛庁の省昇格、国民投票法制定、公務員制度改革などなど、国の根幹にかかわる改革が前進をしたと、このことはきちっと申し上げていいと思います。しかし、選挙前になりまして、年金の記録漏れ問題、政治と金の問題、また閣僚失言等の不祥事のいろんなことが次々と起こった、このことが影響したんではないかと思います。  また、構造改革の結果、改革の光と影とよく言われますけれども、この影の部分が特に地方の皆さんに非常に影響が大きかったと。その痛みになかなか耐えていって先が見えないのではないかと、景気の回復をしているというけれども、なかなか実感できない、こういう怒りが与党に向かってきたんではないか、こういうふうに思っておりますけれども、総理に、この選挙結果を改めてどういうふうに御総括されるか、まずお伺いしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) ただいま御指摘ございました今までの自民党の、また与党としての政治に対する取組、特に自民党のことにつきましていろいろなことが言われておりまして、私どももそういうことを一つ一つ強く重く受け止めておるところでございます。  御指摘のように、政治不信のこともございました。また、様々な問題も起こってまいりました。その中で、いわゆる格差と言われること、これは改革に伴う格差もございましたけれども、社会情勢の変動に伴うものもあったわけでございますけれども、そういうものに一つ一つ的確に対応し切れなかったということもあったかもしれません。  しかし、反面、やることはやってきたという思いもございます。憲法の国民投票法につきましても、なかなか難しい問題であったということはございますけれども、しかしそれはやり遂げたということもございました。教育基本法も同じようにやってきたということもございました。それは評価すべきことも幾つもあったというように思います。  しかし、特に年金のような問題について、これは大きな批判をいただきました。この問題について対応が決してよろしくなかったということについての批判、これはもう十分に私どもも受け止めなければいけない問題であると思っております。特に年金の問題は、これは国民一人一人にかかわることでありますし、また国を信頼して初めて成り立つ制度であるというそのことから考えますと、この国の信頼を失ってしまうぐらい大きな問題であるというように考えます。したがいまして、この問題の大きさというものは計り知れないものがあるということであります。今、この年金の問題をいかにして解決していくか、そして最終的には国民の信頼を取り戻すことができるかどうか、そういうようなところにあると思います。  しかし一方、そういうような自民党、与党のやり方に対して、さきの参議院選挙で大変厳しい御判定をいただいたということでございます。そして、参議院における与野党逆転と、こういう状況になったわけでございまして、これはこれで、これからの政治において大変難しい、全く新しい段階になったなと、こういう思いを持っておりまして、このことにつきまして、これはいかように我々の政治を進めていくのかと、進めていくべきかということについて日夜思い悩んでおるところでございます。  しかし、こういう状況になりましたからには、この状況の中でいかにして国民生活、国民のことを考えて、そして国家のことを考えながら政治を進めていくかということ、そういうことにつきましては、これは与野党全く同じ思いだというように思いますので、これから国会審議等におきましてこの点に絞って我々も政治をやってまいりたいと、こう思っておりますので、どうか野党の皆様にもそういう観点から御協力を賜りたいということを申し上げなければいけない、そういう状況にあるというふうに思っております。  いずれにしましても、国民の目線に立って政治を進めていくということに全力を挙げてまいりたいと思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に今、福田総理がおっしゃいましたように、与野党同じ目線で、同じ目線というのは国民のために何ができるかと、このことを真摯にやっていかなければならない、私も正にそのとおりだと、こういうふうに思っております。  ディバイデッドガバメントと、こういうふうに言われる方もいらっしゃいますけれども、衆議院と参議院で与野党逆転していると。これはアメリカではよく、度々起こることでございまして、うまくいけば与野党協調していろんな話合いができる。しかし、うまくいかない場合は、何を言ってもどっちかが反対をして結局何も決まらないと。両様のことがあるわけでございまして、特に我々、参議院に身を置く者としては、与野党相協力をするといいますか、ちょうちょうはっし議論はするけれども、どうやって一致点を見いだして国民のために政策遂行を一歩進めていけるかと、このことが私は問われているし、国民はそういう目で今参議院を見ているんではないかと、こういうふうに思っておるわけでございます。  ですから、総理自ら今おっしゃっていただきましたように、政府でいろいろと政府提出の法案、また予算案を作っていただくと、それを与党が多数でもって可決成立させていくという従来の基本パターンというのが少し変わってこざるを得ないんではないかというふうに思うわけでございまして、提出していただいてから、今度は国会で与野党が議論を通じて更にそれを必要ならば修正を加えていくと、こういうことも十分に想定をされるわけでございます。  そういう意味では、国会の場が非常に今まで以上に大事になってくるわけですが、その前段階としても、やはり政府の検討の場におきましても柔軟に、かつあらかじめいろんな声を取り入れた上で案を出していただくと、こういうことも大事になってくると思いますけれども、総理のお考えをお聞きしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) この参議院で与党が過半数を割っているという状況、この状況の中で国会をどのように運営していただくかということは、これはもう本当に難しい問題であると思っております。私もどういうふうにしたらばいいのかなということは日夜本当に思い悩んでおりますけれども、しかし、何はさておいても、先ほども私申しましたように、国民の利益にかなうことをしていく、国のためになることをしていくということを考えた場合には、話し合えば何とかなるんではないかという希望も捨てておりません。  ですから、私どもはできるだけ法案等についてはよく説明を申し上げるということが必要なんだと思います。そしてまた、そのことは国民に対しても十分説明をするという、そういうことが今こそ必要なときではないのかなというように思いまして、そういうことについて、私はこれから十分に対応できるように努力してまいりたいと思っておるところでございます。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に、代表質問で我が党の山崎幹事長からも、戦前の話でありますけれども、犬養総理が、話せば分かるではないかと、こう言って、しかし、当時の青年将校は問答無用であると言って犬養を射殺をしたと。そして、その問答無用と言って射殺をして、それからこの歴史がどういう方向へその以後行ったかというのは私が言うまでもないことでありまして、正にきちっと話をして、説明をしてやっていかなければならないと思います。  そして、財政、年金に入る前に一点だけ、この政治と金、選挙の大きな影響を我々は受けたわけでございますけれども、現在与党でも、また野党の方は法案を出されているようでございますが、かなり話が煮詰まってきていると、こういうふうにも聞いておりますけれども、毎日毎日のようにいろんな問題が与野党問わずに出てくると、国民の皆さんも見ておられて、もう早くこの問題を片付けて、次の本当に、正にここで審議をしなければならない予算や、生活に直結する社会保障、将来の日本の成長の図式と、こういったものへ行ってほしいなと思っておられると思います。  そこで、しかし、これを越えないと、総理がおっしゃっておられますように、信なくば立たずということがあります。ここを越えていかないと何を言ってもその先のことが説得力を持たないと、これも事実であろうかと思いますので、総理としてのこの問題に対する意気込みをお聞かせいただきたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 年金の問題にしても、やはり国民の信頼を失ってしまうということになりますと、それは政治家が幾ら何を言っても信じてもらえないということになります。ですから、信用、信頼、これはもう誠に政治の世界では大事なことだというように思っておりますので、私どもは心してそういう基本を忘れずに政治を進めていかなければいけないというように思っております。  そういう意味で、私もここしばらくいろいろなことで批判も受け、また国会でも説明をしなければいけない、そういうようなことになりました。私自身、政治家として一点の曇りないようにということを私の信条としてやってきた身としましては、大変残念な今思いをし、またそういうことによって皆様方にいろいろと指摘を受けることについて、私の気持ちと全く相反する状況にあるわけでありまして、大変そのことについては世間をお騒がせするというようなこともありまして、申し訳なく思っております。やはり信頼が第一でございます。ですから、そのことを念頭に常に置きながらこれからもやってまいりたいというように思っております。  ただ、あえて申し上げますれば、今の政治資金規正法に基づいて行っている政治資金報告というこの制度につきましては、かなりルールがあいまいである部分ございます。ですから、そういうことは明確にしていただいて、そして皆が公平に政治生活を送れるようなそういうルール作りをしていただきたいという気持ちも実は持っておるところでございますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に最後に総理がおっしゃったところは非常に大事な点だと私も思っております。まあ企業会計と例えるのが適当かどうか分かりませんけれども、法律があって、企業会計基準というのがあって、その下にまたガイドラインがあって、それをきちっと見ていただく専門家の方がまずいらっしゃる、そこで法律に違背しているか、違背してないまでも適否があるのかと、このぐらいまでは適当なのだという細かい基準がございます。今我々が置かれている政治資金の状況は、どうも法律があって、そこが全く間がないと。ですから、非常に細かいミスのようなものも大きな違法性のあるものもごっちゃになっている、こういうところがそういう気がしてならないわけでございまして、正に総理がおっしゃいましたように、きちっとしたルール作りを、これはもう与野党、関係ないわけでありますから、きちっとしたルール作りを早急に我々も進めていかなければならないと思っておるところでございます。  さて、予算委員会でございますから、国民の皆様の生活に密接に関連する、また日本経済全体にも大きく影響します年金や税制、そして財政の運営についてお尋ねをしてまいりたいと思います。  こういう状況になりましたので、本来ならば、民主党さんがいろいろと出されておられます法案やマニフェストに書かれていること、直接実はお聞きをしたいところがたくさんあるわけでございますけれども、なかなかこういう対面式では政府にいろいろと御意見を聞くということになるわけでございますが、まずは、年金流用禁止法案というのを民主党が提出をされておられます。  いろいろと共通するところは私はあると思います。まあ無駄を排除するべきだと、巨額の資金を扱い、年金事業でございますから、この無駄の排除というのは一層その要請は強いと、こういうふうに思っておりまして、真に必要な事業に特化すべきというふうに民主党の法案が書いておられますけれども、そこは私も賛成であります。正に政府・与党としてもグリーンピアや厚生年金会館といった施設は平成二十二年の九月を期限に売却を進めておりますし、いろいろと批判のあった、これは私も党の行革本部で見て何をやっているんだなと正直言って思ったのは、例えばゴルフの練習場、マッサージ機の購入、こういった無駄遣いがあったわけで、これはすべて廃止をしていただいておるわけでございます。  そこで、年金事業の本体でございますが、保険料を徴収して年金を給付すると、これだけが独立して営まれるわけではなくて、密接不可分な事業がこの本体事業にあれば、例えば広報活動や相談、また年金手帳の作成や保険料の納付書の印刷、郵送と、こういったものは正に密接不可分の事業であります。こういったことを全部やめてしまえということを言う人は私はいないと、こういうふうに思うわけでございまして、これをどういった、では財源で賄っていくのかと、これが問題になってくるわけでございます。  ですから、こういった年金事業を行う上で必要な事業というのは必ずあると、保険料の給付以外にですね。こういうコストをどういう形で賄っていくべきなのか、また、参考として諸外国はどういうふうにやっていらっしゃるのか、厚労大臣にお聞きしたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘のように、年金そのものにかかわる保険料事務費、これは私は保険料の中から出すべきであろうというように思っています。先生御指摘のようなゴルフの練習とかもうマッサージ機というのは当たり前のことであって、こういうことは一切流用しない。それから、我が国の年金制度においては、人件費はこれは税金から出ています。  そこで、諸外国を調べてみますと、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、スウェーデン、いずれも事務費についてはこれは保険料から拠出していると、こういう状況であります。

林芳正自由民主党

○林芳正君 いろいろな例があるようでございますけれども、やはり給付だけで、それ以外は全部保険料から出してはならないというのはやはりなかなか難しいかなと、こういうふうに思います。  まあしかし、理屈で考えますと、この国民皆年金ということであれば、回り回ってすべての国民に均てんするという意味では各種のコストを一般財源でというのも分からないわけではないわけでございますが、しかし、今こういうふうに保険料で今大臣がおっしゃっていただいたようにやっていただいている、これを、必要なものを今度は税金で移すとすれば、当然今度は税源が必要になってくるわけでございます。大体この各種事業全部やると、税金で賄うとすればどれぐらいお金が掛かると考えられていらっしゃるのか、厚労大臣にお伺いします。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) すべてを税財源でやれば、二千億円の財源が一般財源から必要であります。

林芳正自由民主党

○林芳正君 二千億円、結構大きいですね。社会保障全体をどれぐらい圧縮しようかと今検討している額にも匹敵するぐらいの額でございまして、また、野党の皆さんの主張の中には、保険料というのは特別会計だと、ですからチェック機能が十分に働かない、一般会計の税金でやればチェック機能が働くんだと、こういう御主張もあるようでございますけれども、特別会計だからと、まあ特別会計というのは税金も保険料もあるわけでございますけれども、特別会計だからチェック機能が働かないと、そして税金財源で一般会計に持ってくれば透明性は向上するんだと、これは少しおかしな理屈ではないのかなと。一般会計ならばきちっとチェックができるけれども、同じ税金であっても特別会計にはチェックが働かないんだと、制度的にですね。これはちょっといかがかなと思いますが、財務大臣、いかがでございましょうか。

額賀福志郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(額賀福志郎君) お答えをいたします。  これはもう委員御承知のように、一般会計と特別会計は区分経理されておるわけでございます。これは事業の目的とか、それから運用の仕方とか、これは明確にしておくということがそのねらいでございます。国会審議におきましては、一般会計であろうと特別会計であろうと、これはオープンの場できっちりと議論をされていくわけでございます。ただ、残念ながら、先ほど来お話がありますように、年金特会では福祉事業費として様々な無駄遣いがなされておったりして、特別会計についてのいろんな信頼関係を失った経緯があるわけでございますので、それを契機に特会について我々は改革をしておる今真っただ中にあるわけでございます。  前の塩川大臣は、一般会計を母屋に例えて、我々は歳出改革に全力投球を注いでいる姿を見て、母屋ではおかゆをすすっているのに離れの座敷ではすき焼きを食べていると言って、特会会計の言ってみれば余りチェック機能が働いていなかった実態をそういうふうに比喩的にお話をなされた経緯があるわけでございますから、我々はそれを肝に銘じてしっかりと改革を進めていかなければならないというふうに思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に母屋、離れのお話がありました。その後、我々、そういう御指摘もあって一般法も作り特別会計横ぐしで全部きちっとしたチェックが入るような体制も新たにつくったわけでございます。  保険料も税金も国民の大事なお金でございます。ですから、保険料なら多少は無駄があってもという考え方は私は取れないわけでありまして、要はいかに、保険料であっても税金であっても、税金が特別会計に入ろうと一般会計に入ろうと、それが必ず無駄がなくて、そして必要な事業に使われている、これがポイントであって、このことは私は与野党問わず御賛成をいただける考え方ではないかと、こういうふうに思います。  そういった意味では、流用か否かというようなあえて言えば神学論争ではなくて、年金事業を立て直して、無駄なものはやめて、そして必要な事業であってもいかにスリムで効率的にやっていくか、これをきちっと建設的に議論をやっていく必要があると思っております。  そして、次に年金事業本体の議論でございますけれども、正に年金制度というのは、先ほど政治と金のところで申し上げましたように信なくば立たずと、皆さんがこの制度に対してどれぐらい信頼があるかと。端的に言うと、今保険料を払っていても将来もらえないかもしれない、じゃ老後に備えて貯蓄をしようかと、こうなってしまっては全く意味がないわけでございます。  政府・与党も今までこのマクロ経済スライドというものも十六年度入れて、いろんな積み重ねで年金制度、持続可能になるようにメンテナンスをやってまいったわけでございます。今のいろんな財政状況を考えますとこの現行方式がベストであると私も考えておりますけれども、いろいろこれは議論をしていくことは必要であろうと、こういうふうに思っております。  民主党さんの税方式ということは言われておりますけれども、実は私もかつて自民党に自民党総研という小ぢんまりしたシンクタンクがございまして、そこの委員会で全額税方式というレポートを実はまとめたことがございます。ですから、理論的な考え方としては税財源方式というのは十分あり得る方式であると。しかし、これを実現するためにはいろんなハードルがあるなということはそのときにも勉強させていただいたわけでございますが、やはり実際にこれをやっていくという意味では、今までやってきたこの方式からどうやって移行するのかということも含めて、大きな改革になりますから、メリット、デメリット、また時系列ということをよく考えて設計をしていく必要があると思いますけれども、厚労大臣にこの辺りの税財源方式についてのメリット、デメリット、見解をお伺いしたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今、林委員おっしゃいましたけれども、私も政治家になる前、学者の段階で書いた論文を見てみますと、税方式を書いていたことがございます。その後、いろいろ検討、研究を重ねていますけれども、やっぱり一つの方式が完璧じゃなくて、それぞれメリット、デメリットがあると思います。例えば、今年金、払われない方、払わない方が非常に増えていると。こういうことを考えると、税金でやるというのはこれは国民皆年金を確保するために非常にいいアイデアであるというふうに思いますし、それから第三号被保険者ですね、この方たち、要するに、もう常にこれは議論があるんで、配偶者どうするんだ、例えば専業主婦の場合どうするんだ、兼業の女性の場合どうするんだと、こういう話がありまして、こういう問題についても税方式だとすっきりはいたします。  ただ、もう一つ、やっぱり自立して自らやるんだと、そして自立自助、そしてお互いに助け合うんだというのがこの社会保険方式のいい点でもありますし、それから生活保護との関係をどう考えるか。これ、生活保護は全部税金でやっているわけです。  で、年金も全部税金でやった場合にそのバランスを、今でもよくあるのは、いや、こんなことなら生活保護の方がいいじゃないかと、何で苦労して年金掛金出すんだと、こういう問題もありますから、これは考えないといけないし、それより何よりも、じゃその税でやる場合の財源をどうするかと、これはかなり深刻な議論が必要だと思いますけれども、虚心坦懐にいろんな御意見を皆さんに賜って、そして議論をして、これが一番国民の納得のいくところだということでやればいいと思いますし、特に我が、我がと言っては失礼なんですが、参議院は良識の府、再考の府でありまして、私は参議院議員出身の閣僚としてここに立てることは非常に光栄に、またうれしく思いますんで、その良識の府、再考の府としてふさわしい議論をここできっちりやっていただきたいと思いますし、私も真摯にお答えしたいと思います。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございます。  今、二号被保険者、三号被保険者の問題や、それから生活保護との関係、まあミーンズテストなんか入れていくということになりますと当然そういった問題が出てくるわけですが、正に大臣が最後にこの財源どうするのかとおっしゃった、このことが非常に大きいと私も思っておりまして、きちっと財源で手当てをできるという、この財政再建厳しい中でこれが出てこないと、いかに税方式といっても最初の信頼、信なくば立たずというところになかなか行かないんではないかと、私も当時からそういうふうに思っておりまして、白地で、赤字が全くゼロの財政の国家で、今から年金制度をつくろうと、こういうことであれば、非常にこの少子高齢化社会で人口の構成がこういうふうになっていくという中ではあり得る制度ではないかと思いますが、しかし、財源という問題を考えると非常に頭が痛いわけでございます。  民主党さんも大分御苦労をされておるようでございまして、二〇〇五年のマニフェストでは、年金目的消費税というのを新設するということをマニフェストでおっしゃっていると。そして、二〇〇四年版では、これ私は大変勇気のあることだと思っております、三%消費税をこのために引き上げるということで選挙を戦われたと。これは私は大変すばらしい勇気と責任ある態度だったと評価をしておりますけれども、残念ながら、今回の選挙ではこれは要らないんだと、こういうふうになったわけでございます。大体、消費税三%で七・五兆円でございますから、そのものをどっかほかで見付けてこられたのか、若しくは給付の方を七・五兆円、じゃカットするのか、どちらかしかないわけでございまして、この消えた財源七・五兆円についてこれは明確な説明がないと、この税財源方式というのもせっかく理屈は通っていてもなかなか信頼が得られないと、こういうふうになるわけでございます。  今回のマニフェストだけ取りましても、対象者全員に六・六万円の満額の基礎年金を支給すれば大体まあ二十二兆円ぐらい掛かるわけでございますが、消費税収、今五%であれば十三兆円しかないわけでございます。九兆円不足するわけでございますから、仮に消費税で十三兆円で全部やると、こういうふうにした場合に、給付をカットするとすればどういうことが考えられますでしょうか、厚労大臣にお伺いいたします。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) ちょっと細かい数字なんで、データを見ながらお答えさせていただきたいと思います。  今先生おっしゃったように、満額、月額六万六千円、これを六十五歳以上の方に一律給付すると二十二兆円。で、基礎年金の給付額は平成十九年度で大体十九兆円ですね。それで、消費税一%で二・五兆円ですから、約十三兆円が今の水準です。これを全部、全部その年金給付に当たった場合も、計算からいくとやっぱり四割、約四割の給付をカットするということになりますから、そうしないためには当然財源として、例えば消費税充てるなら数%の増税ということが必要になろうかと思います。  今度、逆にどれぐらいの所得水準の方々に対してカットをしないといけないかということですけれども、大体、年収五百万円以上の方が給与所得者の三割程度なので、この方たちにかなり切り込む。さらに、もっと言うと、年収四百万円以上の方々にもかなり給付を切り込まないと、税源が今の十三兆円ということならば、給付の方はそういう形になるという計算でございます。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に、十三兆円でやると、本当に単純にやりますと年収五百万円ぐらいの方を超える人はもうあきらめてくださいと、こういうことになってしまうんで、そこをきちっと財源を、じゃこうしましょうというものを出していただいて初めて、具体的に数字を出していただいて初めて、これは信なくば立たずということに対する答えになるんではないかと思っておるわけでございます。  ですから、いかなる案にも一長一短というのはあります。最初から完璧な案はないし、これは年金ですから、長い推計をやって将来のことも考えていくわけですから、推計というのは違った現実になってしまうこともあり得るわけであります。そういう意味では、きちっとこれ議論をしていって、お互いいいところを取り入れていくと。今の現行でも三分の一の負担を二分の一にしていこうと、これは政府・与党で決まっているわけですから、半分は税方式なわけですね。ですから、そういったことをきちっと議論をしていく必要があるし、予算委員会というのはそういう場であるべきだと私は思っておるわけでございます。  全体の財政再建ということについてもこの財源というのは大変に大事でございまして、私は、民主党さんと共通しておりますのは、やっぱりプライマリーバランスというものを我々は二〇一一年を目標に達成していこうという議論をしておりますが、これは民主党さんの方も何とかプライマリーバランスを達成していこうと、ここは一致をしておるわけでございます。  ただ、この財源があいまいだと私にとっては見えるわけでございまして、この必要な財源、いろんなことをおやりになる、農家の所得補償をやる、子ども手当を出す、こういうものは、これは適否はいろいろあると思います。これは政策ですから、これをやるかやらないかというのはおきまして、このために掛かるお金、これは民主党さんの方でも十五・三兆円ほど必要になってくると、こういう問題点が、十五・三兆円必要になるとおっしゃっておられます。  これ、どうやって絞り出していくのか。これは地方向けの補助金を一括交付化することで六・四兆円出すというんですが、総額十九兆円が地方向けの補助金であります。これは政府の予算に入っておりますけれども、この十九兆円のうち生活保護や老人医療など社会保障が十二兆円あります。義務教育も二兆円あります。ですから、残りの公共事業四兆円ありますけれども、これを全部カットしてもまだ足らない。ですから、医療、教育に踏み込むと、こういうことを考えておられるのかどうかということがございます。  また、独法、特殊法人、特会、これ原則全部廃止をする、そして財源はそこから三・八兆円出てくるということでございますが、例えば住宅金融支援機構、三百万人が利用して、四十兆円超える残高がございます。また、日本学生支援機構、八千五百億円の奨学金を出しております。こういうのを全部廃止する、こういうことでありましょうか。また、特別会計というのは、これは御存じだと思いますけれども、財布の中に仕切りを入れているわけですから、特別会計という制度をなくしてもお金がどこかから出てくるわけではないわけでございます。  また、私はかつて渡辺大臣の下で副大臣をさせていただいて、国家公務員法の議論をいたしました。衆議院でも答弁に立たしていただきましたけれども、そのときに人件費削減をすると、民主党さんは二割削減で一・一兆円を出すと。では、具体的にどういうふうにこの二割を出していくんですかとおっしゃったときには、政権を取ったら民主党は行政刷新会議をつくって、そこでどの仕事をやめるのかを検討していきますと。ですから、今はどの仕事をどういうふうにやめていただくのか、どの方が要らなくなるのかが全くないわけでございまして、この行政刷新会議はどういうふうにどれぐらいやるのかということをやはり出していただかなければお互いの議論にならないんではないかというふうに思っております。  我々は、予算の各分野について、どの、どれだけ削減をやるのか。また、人件費につきましても、統計事業、食糧管理、北海道開発庁、随分抵抗もありましたけれども、きちっと具体的に何人単位まで切り込んでこの計画を作って五・七%の削減をするということをもう既に決めておるわけでございます。やはり具体性を持って、数字を持って議論をしないとどちらがいいのか比べようがない、こういうふうに思っております。  そして、正にこの十五・三兆円というのは、せっかくいい目標でお互いプライマリーバランスを達成していこう、こうなっておりますけれども、民主党さんの方は新しい施策をやるのに十五・三兆円必要ですと、これでこれだけ出していきますと。しかも、その同じことをプライマリーバランスを達成するためにももう一回使う、これは正にそういうふうに書いてあるんですが、こっちで使っちゃったらこの穴を埋めるのには使えないわけでございますから、これは財源の二重計上問題というふうに申し上げなければならないわけでございます。  こういうところをきちっと議論をして、数字具体的に裏付けを持って議論をさせていただいてプライマリーバランスを実現するというのは一致しているわけですから、大いに議論をさせていただいたらというふうに思います。  そこで、これは一致している目標、プライマリーバランスでございますが、大変難しい目標であります。本年の一月に進路と戦略というもので示された試算を八月に改定を政府はしておられます。プライマリーバランスが黒字化できる場合というのをケース別に分けて、なかなか厳しい状況になってきているなと私も思いましたけれども、どういう状況であれば何とか二〇一一年行けるのか、また一月から八月になって見通しが少し悪くなった、これはどういう理由なのか、大田大臣にお伺いします。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) お答えします。  進路と戦略の参考試算では、マクロ経済についての二つのシナリオ、それから歳出改革についての二つのケース、合わせて、組み合わせて四つのケースで二〇一一年度までの経済財政の姿をお示ししております。  マクロ経済の二つのシナリオでは、一つは、成長力強化のための政策が取られてその効果が発現した場合の成長シナリオ、もう一つは、何らかの要因で成長が制約された制約シナリオ、この二つです。成長シナリオの場合は、二〇一一年度までの間に実質で二%程度以上、名目で三%台半ば以上の成長率が達成されると、徐々に成長率が高まっていくというシナリオです。それから、歳出改革についてのシナリオでは、この五年間の間に十四・三兆円の歳出削減を行うケース、もう一つは十一・四兆円の歳出削減を行うケース、この二つです。  八月に試算を行いましたときに、このうち、成長シナリオで、かつ五年間の間に十四・三兆円の歳出削減を行った場合に、国と地方合わせたプライマリー収支は対GDP比でゼロ%、つまり均衡するという試算になっております。それ以外の三つのケースでは、プライマリー収支の赤字が残されています。一月時点の試算では、この同じシナリオ、成長シナリオで十四・三兆円の削減では〇・二%のプライマリー収支の黒字が出るという試算でしたので、先生御指摘のように八月の改定では悪化いたしました。  この背景は主に二つあります。一つは、七月に公表されました平成十八年度決算におきまして、国税収入が補正後予算に比べて一・四兆円程度の減収となったことです。これに基づきまして平成十九年度の国の一般会計税収について下方修正を行いました。それからもう一つの要因は、平成十九年度の経済見通しを踏まえまして、この対象期間の中の平均の名目成長率が三・二%から三・〇%に下方修正されました。これを受けて国、地方の一般税収が下方修正されるという、この二つの要因に基づくものです。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。    〔速記中止〕

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。

林芳正自由民主党

○林芳正君 随分いろいろ評判がいいようでございますので、政府にもきちっと今から聞いてまいりたいと、こう思っておりますが。  今、大田大臣おっしゃった進路と戦略、先ほど私がちょっと申し上げましたこの三分の一を二分の一にしていくというのは、こういう財源をきちっとどこから見付けてきてやっていくということまでしか決まっていないので、歳出の方には入っているけれども、しかし歳入の方にはまだ税の手当ては決まっておりませんから入っていないと、こういうふうに聞いておりますので、もしこの六分の一、大体消費税一%分ぐらいだと思いますけれども、これがどこかで手当てされればその分は歳入は増になると、こういう考えでよろしゅうございますか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 進路と戦略の参考試算では、既に決められた制度改革は盛り込むこととしております。基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げるというのは既に国民年金法で決まっておりますので、二〇〇九年度に引上げを行うという想定を置いております。  一方、そのための財源の在り方につきましては、所要の安定的な財源を確保するための税制の抜本的な改革を行うとされておりますけれども、具体的な財源措置については現段階では決まっておりません。したがいまして、それについてあえて特段の想定を置くことは適切ではありませんので、今回の参考試算であえて歳入面での措置は考慮しておりません。これが歳入として加わってくれば、当然プライマリー収支についてはプラスになります。

林芳正自由民主党

○林芳正君 その分は少しあるとしても、正にさっき大臣御説明いただきましたように、四つのケースで、歳出削減きちっと全部ぎりぎりやって、しかも経済成長きちっとできるという非常に、推計のパターンでいくと上位推計といいますか、すべてうまくいった場合には、まあかつかつゼロ、今の分で少しプラスということでありますから、非常に厳しい状況に我々は置かれているんではないかと、こういうふうに思います。  年金改正法には、今大臣御説明いただいたように、所要の安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上で国庫負担割合を引き上げると書いてございます。もう実はスケジュール的には今年ぐらいからこの議論を詰めていくということに実はなっているわけでございますけれども、そういうことを考えますと、消費税含めてきちっと税制改革の議論を逃げずにやっていくということが我々に課された課題であると思いますけれども、財務大臣の御見解をお伺いします。

額賀福志郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(額賀福志郎君) 今議論を聞いておりまして、我々も、二〇一一年にプライマリーバランスを着実に黒字化するということをお約束をしているわけでございます。民主党におかれましてもそういう目標を共通なものとして掲げているということを聞いておりまして、我々も国会の場で議論していく上で大変心強く思っているわけでございます。  その意味で、まず当面、今話題となりました二〇〇九年度に基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一に引き上げていく作業については、これはしっかりと与党の間でも議論をしてもらわなければならない。と同時に、与野党の間でお互いに、持続的な年金制度を継続していくと同時に財政再建、国家財政再建の道を、道筋を付けていく、そういう意味で是非民主党におかれても議論の場に参加していただいて、お互いに国家国民のために議論をしていくということを是非期待したいというふうに思っております。私どももしっかりと議論をし道筋を付けていくことが大事であるというふうに思っております。  これ、プライマリーバランスを実現ができなかった場合、やっぱりいろんな影響が出てくることはもう委員も御承知のとおりでございますから、我々もしっかりとこの議論をし、そして国民との約束を果たさせていただくように全力投球をしていきたいと思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に、三分の一を二分の一にするだけでも物すごい議論になるわけでございます。ましてや、今度は二分の一を一分の一にすると、全額税方式ということになれば、額としてもその三倍の所要の額が必要、四倍の所要の額が必要になってくると。大きな議論でありますから、これはきちっとこの財政の中で位置付けてやっていかなければいけませんが、今正に財務大臣がおっしゃっていただきましたように、このプライマリーバランスの達成というのをまあ二〇一一年、目標を定めてやっておりますので、これがなかなかできそうにないぞということになってくると、まず私も思いますのは、国債マーケットどうなるのかなと。金利が上昇し、今も全体的な短期金利も今から少しずつ上がっていこうかという局面でありますから、ここで財政再建、少し危ういぞということになれば、当然国債マーケットで金利が上昇し、ということは利払い費に跳ねてくると、こういうことであろうかと思いますけれども、こういう財政面の影響について、財務大臣、改めてどういう影響が出るかお考えをお聞かせ願いたいと思います。

額賀福志郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(額賀福志郎君) おっしゃるように、これは世界各国のマーケットの皆さん、あるいは先進国、発展途上国に限らず、日本の財政再建がどういう形で進まれていくのか注目されております。一方で、日本の国は世界最大の少子高齢化社会を迎えていくわけでありますから、日本はそういうモデルを作っていかなければならない局面にあるわけでございます。  今日、我々が、この国債の金利が安定をしているということは、ここ数年、我が国が歳出改革とか国債の償還について積極的に展開をしてきた日本の信頼、信用、そういうものが根底にあると思っております。  したがって、プライマリーバランスの約束がなかなか、先ほど来議論があるように、経済成長とか歳出削減を最高にやってもやっと届くか届かないかという、決して楽観できる状況ではないところにあるわけでございますから、我々は心していかなければ国際的な信頼も失いかねないという。それはどういうことにつながっていくかというと、長期金利の上昇につながっていくことになる。長期金利の上昇につながっていけば、これは、企業もそれは債券発行するのにコストアップになっていくし、国民の皆さん方も住宅ローンだとか様々な生活に響いてくることになって経済のスローダウンにつながっていくことにもなる。様々な影響があるわけでありますから、我々はここはしっかりと財政再建について心して取り組まなければならないということを国民の皆さん方にも是非御理解をいただきたいというふうに思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 実は大田大臣にも経済全般に対する影響をお伺いしようと思っておりましたが、今財務大臣から幅広く御答弁いただきましたので。  今いろいろプライマリーバランス、税制全体、財政全体について議論してまいりましたけれども、やはりこのお金をきちっと返しますよということを世界に向けて発信し続けるということが、マーケットではJGBに対するコンフィデンスなんてことを片仮名を使って言っておりますけれども、正に信頼してもらえる、このことが一番大事であると。この信なくば立たずというところに戻るわけでございますが、正にきちっと目標を立ててそれに向かって努力をしているという、着実な達成に向けた総理の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 基礎的財政収支をどうするのかと、これはもう何度も政府としてはお約束をしていると思います。二〇一一年度に黒字化するということで、この方針は今も全く変わっておりません。  何とかこれを達成しないと、今委員のおっしゃられたような懸念、財務大臣の言われたことなどが懸念されるような状況になる、これは誠にゆゆしい問題でございます。と同時に、今の借金を後世に残すという、そういうことになるわけでありまして、このことを国民としても許していただけるものかどうかということがございます。  ですから、我々がそれを達成するためにどうしたらいいかということを本当に真剣に考えていかなければいけない。もちろん歳出、これをやはり徹底的に合理化をする、無駄を省く、このことはやっていかなければいけないと思います。今までいろいろと国会などで問題になっているようなことなど、これを起こさせないような仕組みも考えていかなければいけない。そういうようなことをいたしまして、これは具体的には基本方針二〇〇六という中で五年間の歳出改革を、これを方針決めておりますけれども、この方針を着実かつ計画的に実施するというようなことがあるわけであります。  で、こういうふうな歳出改革は実施いたしますけれども、そうしますと、そこでもって社会保障とか、それから少子高齢化とかいったような、そういうふうな問題も起こってくるわけでございますから、そういう部分に迷惑を掛けないようなことをどういうふうにしたらいいのかということもありますので、併せて財政、歳入の面についてもこれからいろいろな議論をしていかなければいけない、そういう状況にあると思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございます。  年金、税制、財政について議論をしてきたわけでございますが、やはり年金、規模が大きいわけでございますから、この年金のところはちょっとおいといてというわけになかなかいかないと思います。  スウェーデンの例でございますが、九〇年代にもう年金制度が破綻し掛けていたと。多分、我が国と同じように人口構成変わってくるという中で、実はスウェーデンでは与野党が立場超えまして、国民のために持続的、安定的な年金制度をつくっていこうということで、十年掛かりで抜本的改革を行われたという例がございます。  実は、私すごいなと思ったのは、その十年の間に政権交代が行われております。たしか九四年だったと思いますけれども、それまでの中道穏健連立と言われておりますが、その政権から社民党の政権に替わって、しかしこの与野党年金制度協議会は同じ全政党からメンバーが出て、メンバー一緒の、政党からのメンバーでこの改革を粘り強く実現をしたという例がございます。  正に私は、国民が今、逆転国会と言われておりますけれども、衆参で与野党逆転した国会に求めているのはこういう姿ではないかと、こういうふうに思いますけれども、大きな問題について与野党を超えた議論を行うことにつきまして、総理の御見解をお尋ねしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 年金の問題というのは、これは国民一人一人とそれから国との契約のようなものだと思います。それも長期契約でございまして、そういう、長期に安心して国民が政府に任せられるような、そういうような制度でなければいけないということがございます。ですから、そういう意味で、このことについては、やっぱり国民の多くの方が、多くのというか、全部の国民が信頼に足る制度であってほしいと、こういうように思います。  ただいまの委員からお話ございましたように、スウェーデンでもって、最初は社民党政権で、そして次には保守中道連立政権、そして成立したのが社民党政権でもって新しい年金支給の年金制度ができたと、こういう経緯があります。  この間に十数年掛かっているわけでございますけれども、この間にやっぱり与野党一緒になって議論したというのが、これがとても大事なところだと思います。国民の多くがこれに参加、すべてが参加するという制度であるからには、与野党が一緒になって議論するということはこれはちっとも不思議でない、そういうことでございますので、これからそういうような議論が展開されることを私は望んでおります。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございます。正に我々努力をしていかなければいけないと、こういうふうに思います。  参議院選挙の総括を最初にいたしましたけれども、やはり地方の方の不満というものが大きかったということを申し上げました。私も副大臣のときに地域再生も担当させていただいておりましたから、いろんなことを実はやっている。しかし、なかなかこの面的な広がりという意味でもまた規模という面でも、始まって間もないということもあってなかなか一〇〇%の満足をいただくというところに至っていなかったんではないかと、こういうふうに思っておりますが、例えば島根県に海士町というのがございまして、これは離島でございますけれども、海士牛という大変おいしい牛を構造改革特区や地域再生の枠組みでつくられて大変評判になっておられるようでございます。私もこの間、海士町には行けませんでしたけれども、島根県にちょっと呼ばれて行ってまいりましていろいろ聞いてまいりますと、この人口千人か数千人ぐらいだとお伺いしておりますけれども、そこで実は人口が増えていると。UターンやIターンの方が来てこの小さい離島の町で人口が増えていると、こういうことがあるようでございますので、やればできるというところはやはり規模が小さいところほどいろんなポテンシャルが逆にあるんではないかと、こういうふうに思いますけれども、まずは総理のこの地方再生に臨む意気込み、基本姿勢をお伺いしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 島根県の海士町のことにつきまして御質問ありましたのでちょっと調べてみましたけれども、ここは構造改革特区なども活用いたしまして、地域の資源を、そしてまた地域の特性に応じた施策を行っていると。そしてまた、地域の活性化に成功している地方公共団体や民間が数多く存在しているということで、本当にこれは結構なことであり、また頼もしい限りでございます。  しかし、一方では人口は減少する、そして学生も減り、学校も消えていくと。また病院もいいものがなくなってくるという、そういう施設が、その利用ができなくなるという、魅力が地域として薄れてくるということも、これもあるわけでございますね。ですから、そういう地域では更に人口が減ってしまうという現象も起こってきているわけでございます。そういう地域の人は都会に移り住むということで、都会の方がまた経済が活性化するというようなことで、正に都市と地方という問題の一つの切り口というものがあるんではなかろうかというふうに思います。  ですから、地方は一体これからどうしたらいいのかということは、その地域の方々の御意見もあろうかと思いますけれども、しかし、そういうことに大いに耳を傾けながら、しかしながら構造的な問題をどう解決していくかと、こういうことも大事なのではなかろうかと思っておりますので、私どもは政府としてどういう対応ができるかということを、これを真剣に今考えているところでございます。  したがいまして、まず第一歩といたしまして、今まで地方再生に向けた戦略を一元的に立案し実行する体制、すなわち地域活性化統合本部というものを、これを先週設置いたしました。その地域活性化統合本部を、もう第一回目を開きましたけれども、十一月中を目途に地方再生のための総合的な戦略を取りまとめて、そして地域の実情に応じた支援を立案また実施し、更に政策に工夫を重ねて丁寧にきめ細かく対応していこうと、こういうことでもって地方再生へのきっかけをつかんでまいりたいと、このように考えているところでございます。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正に、総理のこの思いというものが実際にこの統合本部という形で目に見える形になっていくと。我々がおりましたときも、受付はワンストップで一元化しようと。しかし、舞台まではなかなか一元化できなかったわけでございまして、正に地域のやる気と工夫を最大限生かすということは、その地域は一つでございますから、特区だったらこっち行ってください、地域再生はこっちの窓口ですよじゃなくて、全部ここへ来ればこれいろいろ御相談しましょうと。ホテルでいうとコンシェルジェみたいなところがあって、何でもそこへ行けば教えてくれると、こういうようなことではないかと、こういうふうに思いますけれども。  大事なことは、その地域地域が自分でやっぱりやろうと、自分で知恵を出していこうと、これを引き出していくということがとても大事だと、こういうふうに思っておりまして、そういう意味では、地域には昔の講といいますか惣といいますか、そういう古いものから始まりまして、子供会とかPTAとか町内会とか、いろんなもうけ仕事じゃないけれども一生懸命みんなやっているものが一杯あるわけでございまして、欧米ではこれソーシャルキャピタルなんて呼んで大変特別視しておるようでございますが、我が国は昔からある意味ではソーシャルキャピタル大国であったわけでございますから、こういう自発的、自治的な取組というのを大いに応援し発掘していくということがこの地方再生、地方活性化のかぎだと、こういうふうに思いますけれども、具体的にどういうふうに進めていかれるのか、地域再生担当大臣にお伺いしたいと思います。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げたいと思います。  今先生の方からお話がございましたいわゆるソーシャルキャピタル、正にこれは地域の担い手の皆様方でございまして、今、各地域に様々な活動をしている地域コミュニティーがありましたり、あるいはNPOの人たち、それは地域のNPOの人たちもおりますし、それから、ほかからそうした地域の支援のために入り込んでいるNPOもいると。実に各地域様々でございます。そうしたこの多様な担い手というものを正にネットワーク化をして、そして総合力で疲弊をしている地域を助けていく、こういう考え方が非常に重要であろうということで今年の四月に、これは先生も中心になってやられたというふうにお聞きをしてございますけれども、地域コミュニティー再生や地域の担い手ネットワーク充実のための地域のつながり再生プログラム、こうしたものを政府の方で作ったわけでございまして、これを地域再生基本方針に盛り込んで、今それに基づいて各地域のいわゆるソーシャルキャピタル、そうした担い手の皆さん方を支援をしていると、こういうことでございます。  今後、これは財政が非常に制約化されているそうした時代の中にありまして非常に有効性を持つであろうということでございますので、今後もこうしたソーシャルキャピタル、担い手の皆さん方に対しての支援を的確に、そして強力に行っていきたいと、このように考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 何年か前の記憶でございますが、額賀大臣がまだ政調会長で、私、その下でやっておりましたときに、地域へ聞きに行こうといって、地方へ政調、出掛けていって聞くということがございました。そのときに、四日市へ行ったら、普通の人たちが、警察じゃない人が自分たちで組織をして夜、パトロールをすると。しかし、赤いランプはつけられないものだから青いのをつけてやっていると、いや、それはそんなことをしないでくれと、そんなのをぐるぐる回してなんということを言われたという話を実は一緒にお聞きした記憶を今思い出しておりましたけれども。  実は、今度、ソーシャルキャピタルで、そういう自分たちでやっているものを地方公共団体と連携してきちっと仕組みとして位置付けてもらおうと、こういう検討をしていただいておるように聞いておりますが、実は、そういうことをやっていきますと、これで自分たちが最初にやり出したことが位置付けられてできていくんだという、地域のソーシャルキャピタルを担っている人の自信にもつながっていくんではないかと思いますので、是非、増田大臣には、そこに出てくる芽は最初は小さくて弱々しいものかもしれませんけれども、それを大きく育てていくという観点でこの政策を作っていただきたいと思います。  そこで、そういうことをやっていく上で、私も自分でやっておりまして、知恵は多少出てきてもやっぱりお金がないとなかなか事業というのはできないなと、こういう例を幾つも見させていただきました。地方交付税の議論、今からいろんなところでやっていくわけでございます。地方全体の税制についてもやっていくわけでございますが、法人二税という議論も出ておりますけれども、もう一つ、やはり地方交付税の中で私、前から、ちょっととっぴなんでございますが、自分の経験でやっぱり、高校まで地元におりました。高校生、卒業したとき二百三十九人ぐらいいたんですが、同窓会幹事やりますと、今二十人ぐらいしか地元にいないんでございます。ですから、なかなか全員、残りの二百人帰ってこいといっても、それぞれ就職、結婚、家庭を持っていますから、そう簡単にいかないと。  そこで、大変とっぴなんですけれども、例えば高校生まで地元で育てているわけです。お年寄りになるとまた帰ってこられる方もいらっしゃると。高校生以下の若年層や六十五歳以上の例えば高齢者の人口は、一人いたら二倍、二人いるということで、二倍にしてこの交付税措置の算定基準というのを変えてみたら、随分いろんなことができるようになるんではないかなと。直ちにそうなるとここで総務大臣に御答弁していただこうなんというのは、私も十二年おりますので思っておりませんけれども、こういう考え方、いかがでございましょうか、総務大臣。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) この地方交付税でございますけれども、地方団体が安定的に財政運営をしていくという上では、地方税、そして並んで地方交付税、これも地域間の格差を調整をしていくという上で大変大事な機能を果たしております。  この地方交付税の算定の考え方、基本はもう、地域に様々あります財政需要を的確にその中にカウントをしていくと、こういうことだろうというふうに思っておりまして、今先生の方から一つの御提案、案がございましたんですが、私どもも今後、地域活性化のために様々な取組がございますけれども、そうした取組を強力に支援していきたい、交付税の算定の中ではですね、これを一つ考えております。  それからもう一つは、先ほどの海士町の例もございましたが、ああした離島ですとか、あるいは例えば寒冷地、東北など、北海道などもそうでございますけれども、そうした各地域で特別に生じてまいりますいわゆる条件不利の地域の財政需要、こうしたものもまた的確にカウントしていきたい。そして、そうした財政需要を交付税の算定の中に反映をさせていきたいと、このように考えておりますので、今御提案ございました、これも一つの案だろうと思いますが、基本は、今私が申し上げましたような二つの原則に従ってこの交付税の算定をしていく、そのことを今後検討していきたいと、このように考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 また、地域再生特区というものは、ふだん暮らしていくものがあって、その上にプラスアルファという側面もあるわけでございますが、やっぱり、私も地元に帰りますと、長い目で見ると、元々農業をやられておられた方が公共事業が増えていくに伴って土木の方へシフトをしていかれると。この雇用を土木が補っていたと、土木建築がですね。しかし、公共事業、こういう状況でございますから、今雇用の形態というのが今度は土木建築から今度福祉の分野へ。私の地元の方でも、土木建設業をやっていらっしゃる方がいろんな免許を取られて介護、福祉やっておられるという方が増えてまいりましたけれども。  こういう意味では、老齢化が進んで介護体制の整備が一方で大変深刻になっておりますけれども、この雇用の側面というのもこれあるというふうに思っておりまして、そういう面から見て、福祉事業分野における雇用支援策の充実ということについて厚労大臣から見解を賜りたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今御指摘の福祉の分野の人材確保の問題ですけれども、一時期、バブル崩壊で不況のときにはそれなりに集まっていただいたんですけれども、だんだん景気が良くなってくる、そうすると、ほかの分野に行かれる。やっぱり処遇含めて非常に厳しい状況があると思います。今見てみますと、東京なんかだと人手不足で、一人の人に対して三人ぐらいポストがあると。だから、有効求人倍率が非常に高いというような状況になっています。  これを何とかしないといけないということで、八月二十八日に介護・福祉分野における人材確保の基本方針ということを取りまとめいたしまして、一つはやっぱりキャリアアップ、だから、その資格をどんどんもっと上げていって、それは処遇の改善につながりますから、そういう施策をやる、それからしっかりこういうことへ取り組んでくださる事業主に対して支援をする、それから地方公共団体とも協力をしながら全面的にこれを助けていくという、そういう方針を先般八月末に出したところでございますけれども、是非国民の皆さん方にもお願いしたいのは、重要な福祉の分野の人材ですから、この人たちの社会的評価、これをみんなで高める努力もまた必要だろうと、そういうふうに考えていますので、どうか皆さん、その点を御理解賜って、国としても全力を挙げてまいりたいと思います。(発言する者あり)

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 御静粛に願います。

林芳正自由民主党

○林芳正君 キャリアアップというのが大変キーワードだと、こういうふうに……(発言する者あり)

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 御静粛に願います。

林芳正自由民主党

○林芳正君 思いますが、今やっぱり地方の施設は、経営者がいらっしゃって、あとは働いていらっしゃる方、割とフラットな構造で、最先端のトヨタがそうしていけるというのは分かるんですが、むしろ大臣おっしゃったように、地方は少し規模を大きくしていって、この介護の報酬というのは出来高じゃないわけですから、一人頭幾らで入っていくので、それを分けるときに少し三角形の形にやっぱりしていただかないと、働いている人がなかなか将来に向けて希望、やる気が出てこないとなりますと、是非そこは大事なポイントだと思いますのでやっていただきたいと思います。  そこで、お金を出せ出せと言うだけではいけませんので、やっぱり将来に向けて増収を図っていくということも考えなければいけないわけでございまして、そういう意味では、この科学技術、イノベーションの分野というのがやはり一番将来に向けてこの競争力を強めていくというところで大事なわけでございます。  たまたま先週は、ノーベル賞、相次いで発表されまして、ゴア元副大統領も受賞されたというわけでございますが、米、独、仏の科学者の皆さんが受賞される中で、残念ながら今年は我が国からの受賞はなかったと。二〇〇〇年から二〇〇二年はラッシュのように四人もノーベル賞が日本から出たわけでございまして、ノーベル賞を取るために科学技術政策をやれと言うつもりはございませんけれども、一層頑張っていかなければいけないと思っております。  そこで、まず科学技術政策担当大臣にお伺いしたいと思います。  別に仲がいいからというわけではなくて、少し時間が早く回っているようですのでたくさん答弁していただいて結構でございますけれども、諸外国と比較した我が国全体の研究費、GDP比率でどれぐらいになっているのか。また、GDP比では割と遜色ないんですが、政府がそのうちどれぐらい出しているかということに見ますとちょっと残念なところもあるようでございますが、まず、それについての見解をお伺いします。

岸田文雄自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策)

○国務大臣(岸田文雄君) 御質問いただきました我が国全体としての研究費のGDPに占める割合ですが、これは二〇〇五年度の数字ですが、約三・六%ということになっています。これは各国の状況を見ますと、アメリカが二・七%、ドイツが二%、大体、諸外国二%台が中心になっておりますので、我が国の水準、こうした水準を上回る水準であります。これは主として民間における旺盛な研究開発投資の結果だと、こうした結果を反映したものだというふうに考えております。  一方、政府の研究開発投資ですが、これは同じく二〇〇五年のこの数字ですが、この研究費全体に占める政府負担の割合、これが一九%ということになっております。これはアメリカが三一%、ヨーロッパが三六%ということですので、これはこうした水準に比べまして低い水準にとどまっているというのが現状でございます。  こうした状況にありますので、政府の研究開発投資、リスクですとか時間等において民間において対応し難いような基礎研究とか、あるいは宇宙開発等の国家基幹技術の推進ですとか、あるいはイノベーションの創造ですとか、こういった分野において、これ、政府研究開発投資、大変重要な存在だというふうに認識しておりまして、第三期科学技術基本計画におきましても、こうした政府の研究開発投資、この上積みに向けて努力をしているというところでございます。  いずれにしましても、この研究開発投資、研究費における官民の適正な負担割合ですとか役割分担ですとか、こういったものをこの諸外国の例を参考にしながら模索していかなければいけないと考えておりますし、そして結果として我が国の国際競争力を向上する、こうした結果につなげていかなければいけない、そのように思っております。当面はこの政府の研究開発投資充実に向けて努力をしなければいけない、そのように考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございました。  諸外国の例というのがありましたけれども、特に話題になる米国は、やっぱり軍事費の中の研究開発費というのが非常に多いわけでございまして、DARPAという、ディフェンス・アドバンスト・リサーチ・プロジェクト・エージェンシー、国防高等研究計画局というところがうまくこれを使って、インターネットなんというのはそこから出てきたと、有名な話がございますが、我が国にそういうふうになれと言っているつもりはなくて、逆にそういう民生、インターネットのような民生転用にはなかなか多くを、国防関連からの民生転用は多くを期待できないと。どういった分野で、それ以外の先端的な分野で諸外国と伍していくのか。  またあわせて、基礎研究というのはなかなか今、岸田大臣からもお話がありましたように、すぐ成果が出るというわけにもいかない、しかし持続的にやっていかないとなかなか成果も出ないと。これ難しいわけでございますけれども、どういう分野に採択、絞り込んでいくのか、またどれぐらいで評価していくのかということを文部科学大臣にお伺いしたいと思います。

渡海紀三朗自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(渡海紀三朗君) これは全体の選択の問題でございますからある意味岸田大臣にお答えいただいた方がいいのかもしれませんが、やはり基本的にリスクの多い、また少し長期のものですね、そういったものはやっぱり国の研究費でやっていくんだろうというふうに思っております。同時に、この基礎研究でございますが、あえて申し上げれば、人類の発展というのはやっぱり未知な分野への挑戦から始まったと考えております。そういった考えの下で、画一的で短期的でない、そういった視野に立った様々な分野に対してチャレンジをしていくということが大変大事なんだろうなというふうに思っております。  少し時間がということでございましたが、小柴先生がよくおっしゃるんですね、私のやっていることはすぐには役に立ちません、十年たっても立たないかもしれません、百年たっても役に立たないかもしれませんが、しかし大事なことなんですと。こういうことなんだろうと思います。  ただ、そうだからといって何でもやったらいいというものではないと思います。やはりピアレビュー、これは林先生よく御存じだと思いますが、専門家、その分野の専門家が集まって、やはり、何においてこの基礎研究を持続的に進めていくかということをやっぱり採択に当たっては十分検討していただくということが大事であろうと思っております。  私は、従来思っていますのは、知的好奇心というのは大変大事でございまして、そういうものからいろんな挑戦が生まれると。ただし、私的な知的好奇心だけでは駄目だと。その分野の人がやっぱり多くああいう好奇心に対してチャレンジするのはいいねという、こういうのがある意味ピアレビューだというふうに思っております。  そういうことをしっかりとやっていくことによって、先ほど、投資は非常に今苦しい環境にあるわけでございます、財政再建の途上でございますから研究開発といえども大変厳しい。その中で、やはり選択するものを選択し、集中的に投資をしていくということをきっちりとやっていくというのが基本でありますし、同時に、これは途中の段階でしっかりと評価をして、今後持続的にこれを続けていくことがやっぱり意味があるかないかということもしっかり見ながらこれからの投資というものを考えていきたいというふうに思っておるところでございます。

林芳正自由民主党

○林芳正君 渡海大臣がまだ党で立国調査会長をやられておられるときでしたでしょうか、小柴博士が来られまして、評価をする人は自分が知らないことが世の中にあるということを知っている人でなくてはならないと、こういう大変に貴重なお言葉をいただきまして、そのことを今思い出しておりましたけれども、正に、百年たっても全く役に立たないと我々はなかなか予算を付けようという気にならないかもしれませんけれども、しかし大臣おっしゃるように、やはりそういうところ、公的な知的好奇心といいますか、みんながそれやっぱりやってみようじゃないかと、非常にいいお話をいただいたと思っております。  そこで、全体は総合科学技術会議というのがあって、そこで司令塔としてやっていただいているわけでございまして、諸外国いろいろ、アメリカもコンピートアクトとか、EUもやっている、ドイツ、フランス等も単体でもやっていると。知の大競争時代と言っていいと思いますけれども、やはり、昔の例で恐縮ですが、ケネディ大統領が月に人を送るんだというのをまず政治で言って、そしてそれでいろんな技術が後で付いてきたという例もあるわけでございますから、基礎研究幅広くやって、ボトムアップでやっていくということとトップダウンでやっていくということが非常に大事だと思いますけれども、科学技術政策担当大臣に取組についてお尋ねをいたします。

岸田文雄自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策)

○国務大臣(岸田文雄君) 総合科学技術会議、そしてトップダウンの政治ということで御質問をいただきましたが、まず総合科学技術会議におきましては、第三期の科学技術基本計画、これに基づきまして基礎研究の着実な推進等を図っているところですが、あわせて、平成十八年の三月に分野別推進戦略、こうしたものを策定しております。これ、国が進めるべき研究としまして、ライフサイエンスを始め八分野ごとに重点的に推進すべき戦略重点科学技術六十二を選定いたしまして、この技術とそしてその目標を示すという形でこの分野別推進戦略、策定をしております。  この総合科学技術会議において、この分野別推進戦略、この戦略に沿いまして、限りある予算を少しでも効果的に使用すべきという立場から、各省の概算要求についても優先度判定というのをこの総合科学技術会議でこれ毎年行っております。そして、この優先度判定の方式も絶えず工夫、改善を加えておりまして、今年もこの新規のものと従来のものを区別するというような工夫を加えまして、より効果的な判定ができるようにというような努力をして、そして現在、今この優先度判定行っている、作業を行っている最中でございます。こうした工夫を加えながら、この選択と集中を図り、重点的な予算配分を実現する、こうした努力をこの総合科学技術会議で行い、そしてトップダウンでこうした方向性を示す、こうした努力をしているというところが現状でございます。  今後とも、この戦略重点科学技術、こうした技術の推進等の状況、しっかりとフォローをして、そして世界最高水準の科学技術創造立国実現に向けて努力していかなければいけない、そのように考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 正にそれを実施していく体制でございますけれども、民間の方が研究費多いと。民間の方も一生懸命企業が研究所を整備されてやられておられますが、国の方も、研究開発そのものを実施するところ、また、その研究助成をきちっと評価をして行う機関というもので、私が言うまでもなく理化学研究所や産業技術総合研究所のような優れた成果を上げているところがございますが、これ、法人の分類すると独立行政法人になってしまうものですから、一律全部廃止してしまえとか、人件費は全部コスト削減で何%カットだと、こういう話がよく出てくるわけでございますけれども、やはりここはちょっと別に扱っていただきませんと、人件費といっても研究費そのものなんですね。  そういう観点で、この独法の改革について、科学技術政策の観点から岸田大臣にお伺いしたいと思います。

岸田文雄自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策)

○国務大臣(岸田文雄君) 研究開発独立行政法人、研究独法につきまして御質問をいただきましたが、それにお答えする際に、まず、この研究独法以外にも民間の様々な研究機関もあり、また大学においても研究機関があるわけですが、民間と大学とそれから研究独法、それぞれどのような役割をこの研究開発において担わなければいけないのか、これをまず整理する必要があるんではないかなと思っております。  まず、民間と研究独法の役割分担ということを考えますと、やはり研究独法におきましては、リスクが高く長期的な取組を要求されるような研究、これは民間ではちょっと行い難い部分があります。こうした研究を研究独法において担っていく、これが民間との役割分担だと思っていますし、また大学と研究独法の役割分担ですが、まず大学におきましては自由な発想に基づいて基礎研究を行っていく、こうした役割をしっかり担っていただかなければいけないと思っています。  一方、研究独法の方は、国民の安心、安全の確保ですとか、あるいは国の基幹となる技術体系の確立ですとか、あるいは次世代を開く新技術の創造など、国の政策課題の解決に貢献して、それを国民に還元するという役割を担っていると思います。ですから、自由な発想に基づいて研究をする大学に国の政策課題を押し付けるということはなかなか難しいと考えております。ですから、この国の政策課題に的確に対応するという意味で、研究開発独法、大変大きな役割を担っているというふうに考えております。  このように、民間と大学と研究独法それぞれの役割分担があって、諸外国の例を見ましても、例えばアメリカにおきまして、エネルギー省ですとかあるいは航空宇宙局、この傘下に国立研究所がありますが、こうしたアメリカの国立研究所は我が国の研究独法の役割をアメリカにおいて担っている、そのように認識をしております。  ですから、科学技術の観点からは、この独立行政法人、研究開発独立行政法人、これは大変大きな役割を担っておりますし、意義があるというふうに考えております。やはりこの研究開発独立行政法人の研究開発力、一層高めていく必要があるというふうに考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございました。  この国会の一つの大きな焦点であります新しいテロ特措法については同僚の佐藤議員から後ほど専門的に御質問いただけると思っておりますので、私からは最後にアジア外交についてお尋ねをしてまいりたいと思います。  先週はノーベル賞でございましたけれども、今週は今日から多分中国共産党の第十七回の党大会というのが始まっておると思います。来週には新しい人事も決まっていき、五年後にはポスト胡錦濤体制というものが視野にも入ってくるわけでございます。国対のお許しを得て、私も日中友好議連の事務局長として日中国交正常化三十五周年の記念レセプションへ行ってまいりました。大変いい雰囲気で、前総理が劇的にこの日中関係好転させていただいたなということを実感してまいりましたが、一方で東シナ海に見られるような問題もまだ残っております。  中国の指導者もだんだん実務者のような人が増えてまいりまして、革命を闘ったカリスマ的リーダーから、もう少し実務をきちっと理解して調整できる人というふうに変わってくると、こういうふうに見ておりますけれども、全般的に新しい時代にいろんな意味で日中関係入ってきたと思いますけれども、どういうふうに今後やっていくのか、総理の御所見を伺わせていただきたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 中国との関係、これは最も重要な二国関係の一つであると、こういう認識をいたしております。そして、中国とは、共通な戦略的な利益に立脚した互恵関係というものを今後打ち立てていって、そしてともにアジアの平和と安定に貢献する、そういう関係になりたいと考えております。  そのために、私は総理に就任しまして直ちに温家宝総理と電話会談を行いました。私から、できるだけ早く中国を訪問したいということを述べますとともに、胡錦濤国家主席にも明年の春ごろに訪日していただきたいということを申しました。そのような頻繁の首脳の往来ということがその信頼関係を強化するものではないかというように考えているからでございます。温総理から、私ができるだけ早く訪中してくれということ、そして胡主席の訪日については積極的に準備を行っているということを述べられまして、林議員の御指摘も踏まえまして、今後とも幅広く頻繁な対話を行っていく所存でございます。  こうした対話を通じまして、日中両国が地域や国際社会の諸課題にともに取り組んで、環境、エネルギーなどを始めとする分野で実務的、具体的協力を実現していきたいと思います。  なお、今御指摘ありました東シナ海資源開発の問題につきましては、双方の立場には隔たりがある困難な交渉でございます。これまでの両国間の共通認識を、これを前提にして、早急な解決を目指して最大限努力をしてまいりたいと思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 けんかするほど仲がいいといいますが、なかなかまだ日中関係、そこまで行きそうでなかなか行けないところもあるわけでございます。シナ海でけんかをしろと言っているんじゃありませんけれども、お互いの主張はきちんとしながら進めていっていただきたいと思います。  もう一つ、北朝鮮でございますが、核問題、非常に大事な、この安全保障から見ても重大な問題でありますが、この六者会合において初期段階の措置は実施をされたということでありますけれども、本当の課題といえば、やはり無能力化、その先には廃棄ということがあるわけでございます。  先般の六者会合では、非核化に向けた第二段階の措置、年内に実施する北朝鮮の措置が合意されましたが、この合意の評価及び今後の見通しと、さらにあわせて、よく言われるのは、日朝バイが何か置き去りにされちゃうんだということをよく言う人がいるんでございますけれども、核問題と拉致問題はやっぱり同時並行的に推進させていくことによってこういう懸念を払拭してまいらなければならないと思っておりますが、外務大臣の所見をお伺いしたいと思います。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 六者会合の成果文書におきまして、すべての核計画を申告する、それも十二月末日という期限を切って申告すると、それからすべての核施設を無能力化するということを前提に十二月末日までに寧辺の三施設を無能力化すると、こういうことが北朝鮮に義務付けられたわけであります。こういう期限を切って義務付けられたということは大変意義があったと思いますが、より大切なことは、これが実行されることでありますから、それが実行されるように我々も見守っていきたいと、こういうふうに思っているわけであります。  非核化の問題と日朝関係、特に拉致を含む日朝関係、同時並行的に進むことが一番いいわけでありますが、我々も同時並行的に進むように努力をしていきたいと、こういうふうに思っております。  それは非核化が進むのを遅らせて同時並行にするというんじゃなくて、日朝関係を進ませることによって同時化するということが大切でありますから、そういう意味で、六者協議の中でもお互いが具体的な行動をして日朝関係を進めるようにと、こういうことでありますので、北朝鮮側にも核、拉致、ミサイルの問題、特に日朝関係でいえば拉致が大切でありますから、それがその方向に向かって、解決に向かって具体的な行動を取ってもらえるようにこれから促していきたいと、こういうふうに思っております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 これはちょっと御通告をしておらなかったんですが、少し順番逆になりましたけれども、先ほど日中のお話を総理にもお聞きしました。高村外務大臣は日中友好議連の会長でもあられます。今後、先ほど総理がおっしゃった方向で、実際には外務大臣がいろいろ交渉に当たられるわけでございますけれども、今後の日中関係、どういうふうに実務者の若い指導者がどんどん出てくる中で進めていったらよいとお考えか、高村大臣にもお聞かせ願いたいと思います。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 日中両国は戦略的互恵関係にあるという、こういう総論部分はきっちり確立しているわけでありますが、これを各論で実現していかなければいけないというふうに思っております。  日本は世界に冠たる省エネ技術あるいは環境技術持っているわけでありますから、これを十二分に中国において活用してもらう、そのことが日本が逆に中国のすさまじい発展力を活用することにもつながっていくんだと思います。こういう非常に明るい面と、それからあの東シナ海のガス田開発のような、非常に立場が違い困難な問題もあるわけでありますが、逆にこれを解決することが正に両国民にとって、ああ、本当に日中両国は戦略的互恵関係にあるんだな、ウイン・ウインの関係にあるんだなということを確信してもらえることにもなると思うわけでありますから、こういった問題を、困難ではありますが、解決するように最大限の努力を払っていきたいと思います。  この間、ニューヨークで中国の外相にお会いしたときにも、中国側が今までの事務的ベースを超えて政治的決断をしてもらわないとこの問題は解決しませんよと、そうしてもらえれば我々も柔軟に対応する用意があると、こういうことを申し上げてきたところであります。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございます。  最後に、今、韓半島と中国についてお尋ねをしてまいりましたが、それを含めたアジア、そしてASEANについて総理にお伺いをしたいと思います。  一九七七年八月、当時の福田赳夫総理がフィリピンのマニラにおいて我が国の東南アジア政策に関する有名なスピーチをされておられます。福田ドクトリンというやつでございますが、軍事大国にならない、心と心の触れ合う相互信頼関係を構築すると、対等のパートナーシップ、当時はこの対等という言葉はとても重かったんではないかと私は思いますが、この三項目を我が国の東南アジア政策の柱に据えて、その後、これが対ASEAN外交の基本となっているわけでございます。  その後、九七年、九八年にはアジア通貨危機が起こりまして、新宮澤構想、そしてこれを皮切りにチェンマイ・イニシアチブ、さらに、これを発展させたアジア債券市場育成イニシアチブという協力がどんどん進んできておるわけでございますし、また、九九年にはASEANに日中韓の三か国を加えたASEANプラス3というものも創設されておられます。  安全保障分野、先ほど申し上げました六者協議というのは、私は、これが中長期的に解決して、南北休戦、終戦が実現した後も、この東アジア地域の安全保障を協議する枠組みとして残したらどうかなと、こういうふうに考えておる一人でございまして、こういうものがそれぞれ合わさっていって東アジア共同体というものが形成をされていくのが中長期の展望ではないかと、こういうふうに思っておるわけでございまして、福田ドクトリン、今年でちょうど三十周年でございますが、とりわけASEAN各国、また中国、韓国もそうでありましょうけれども、福田総理に寄せる期待は大きいんではないかと、こういうふうに思っております。  将来のこの東アジア共同体の形成に対する考え方も含めて、総理の今後の対アジア外交のお考えについてお伺いしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 我が国の安定、発展というのは、やはりアジア地域全体が安定していなければ実現しないだろうというように思います。そういう観点から考えますと、私どもは、日米同盟というこういう力強いパートナーシップ持っておりますけれども、そしてもう一つは国際協調という、そういう二本柱でもって日本の外交を実行、実施しているところでありますけれども、国際協調の中にこのアジアとの関係というのは大事な存在だと思います。それと同時に、日米同盟とアジア外交を推進するということが共鳴し合うという関係になるんだろうというふうに思っておりまして、そういう関係を逆にアジアとそれから、アジア諸国ですね、アジア諸国における安定と成長につながるような、そういうようなことも考えていく必要があると思います。  具体的に申しますと、先ほど来お話のありました、これは大事な隣国関係にございます中国、韓国、そういう関係強化、それから朝鮮半島のこの情勢の、これの問題解決を図るということ、そして将来の東アジア共同体の形成を視野に入れた地域協力の推進というようなことが考えられますけれども、そういうことを積極的に推進していく、こういうことが日本の安定と繁栄につながっていくと、こういうふうに思います。そういう中において、自立と共生という言葉は私時々申しておりますけれども、やはりそういうアジアの安定、発展のためには自立と共生という、そういう概念がとても大事だと思います。  例えば、ODAを供与する場合にも、相手に自立を求めながら、しかし共生の概念でもってお互いに助け合うという関係、こういう考え方というのは外交においても存在するだろうと。これからは、環境の問題が起こってきますれば正にそういうことは求められていくのではなかろうかというように思います。  そういう意味において、日本のアジアにおける役割も決して小さなものではない、ますます日本がしっかりした外交を展開することによって、東アジアはもちろんそうでありますが、アジア諸国全体と将来の共同体を形成するという方向に向かっていくべきだと考えております。

林芳正自由民主党

○林芳正君 ありがとうございました。  日本はもうほかから見ても決して小さな存在ではないと思いますので、総理、頑張っていただきたいと思います。  そのことをお願いして、残余の時間は同僚の佐藤議員にお譲りいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。佐藤昭郎君。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 私は自由民主党の、参議院、佐藤昭郎でございます。  今日は、この場におきまして三点、最初はこの本国会の最重要法案と位置付けられておりますテロ特措法関係、次に福田総理も内政において非常に大事な問題だと所信表明で触れていただきました農林業政策、地域振興政策、最後に地球環境問題という、この三点について審査を進めてまいりますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。  まず、テロ特措法案で総理の見解を伺いたいと思います。  政府は、この十七日にテロ特措法の、これは延長ではなくて新法の閣議決定を控えておられる。総理は、所信表明でも、また衆議院の予算委員会でも、そして今、林委員の質問に答えまして、できるだけこの法律の性格を考えて野党の諸君とも十分に話し合って成立に期したいと、こう述べておられましたね。しかし、今の国会の審議の状況を見ますと、先週は衆議院の予算委員会が開かれて三日間における審議がありましたけれども、私から見ると、テロ特措法の本質から見ると枝葉末節な問題と思います燃料油の補給先、そういった問題だけが、(発言する者あり)後でまた御説明いたします、に対して質疑が行われただけで、肝心かなめのこの活動が憲法違反なのかどうかといった問題については野党側からの提示もないんです。  先週、先週ですね、民主党の前原議員も述べておられましたね、予算委員会で。ほかの政策ならいざ知らず、外交・安全保障政策に関しては、日本の国益を守る観点から、与野党が十分に協議して、政府もすり合わせて、特にこの二大政党制を取っていて政権交代があるかもしれない諸外国の例では、十分な議論を尽くして政府も法案を提出し、国会を審議していく、こういうのがあるべき姿だと思いますけれども、そうはなっていないんですね。  今、総理は、先ほどの林委員の質問に答えて、日夜眠れないほど悩んでいると、こうおっしゃいました。  私は、九年前にちょうど私、初当選したんですけれども、小渕内閣の秋の臨時国会を思い出しております。このときも自由民主党は半数を切ったんですね。そして、この秋の国会で金融再生法案については、これ民主党のを丸のみして、そして今日財務大臣として御出席の額賀防衛庁長官は問責決議を突き付けられてお辞めになったんですよ。その後です、その後、小渕内閣は、当時、我々の大先輩であります野中官房長官中心になりまして、悪魔にひれ伏してでも通すべき法案は通すと。これは小沢代表を悪魔と言われたんですね、報道では。しかし、これぐらいのことをしながら、特にそのとき周辺事態でございましたから、外交・安全保障法案については成立を期したんですね。自民党と自由党が連携して、その後、公明党も入っていただいて、次の通常国会では国旗・国歌法も通しましたし、周辺事態法も通した、こういうことがあったんですね。  こういうことを思い出しますと、今、総理が本当に野党とも、そして与党にも丁寧に説明してテロ特措法の成立を期したいとおっしゃっていただいた。十七日に閣議決定を控えて、総理の今の御決意、これ海上自衛隊の行動は何としても継続しなきゃいけない、この決意、思いを国民の皆様にひとつ御披瀝願いたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) このテロ特措法は、二〇〇一年に成立しました。九・一一事件、テロ事件がニューヨークで起こったというのを受けて、これを国会に提案しまして、わずか一か月足らずで可決いたしました。そのように素早く可決できたのは、これは与党はもちろんでありますけれども、野党の方々も相当な応援をしてくださったと、こういうことがあります。もちろん、内容についても当然理解をいただいたわけであります。ただ、一点御意見が合わなかったということでもって反対になりましたけれども、非常に素早い対応を野党の皆様方にもしていただいて、私はあのときのことを思い出して今でも感謝していますよ、野党に、野党の方に。本当に有り難かったと。  そのことによって我が国は国際社会に対して顔が立ったということがありました。日本は国際社会が協力してやる行動にほかの国々と同じように参加できる。しかし、もちろん参加して行う業務は違います。非常に我が国の場合には限定的な仕事をいたしました。今でもいたしておりますけれども、それはやはり日本国の憲法があるという、そういう事情によるものでありまして、その憲法の範囲の中で、許される範囲の中で最大限できることは何かということを考えて野党の皆様方にも相当な御理解をいただいたということを今でもよく覚えておるところでございます。  そういう活動は、不幸にして今でも継続されているわけであります。早くアフガニスタンが鎮静化してほしいなということを思いつつも、現実にそういうふうになっていないという状況があるということ、そして、いまだにテロリストがいるということも事実でございまして、そういうような活動が行われて、そしてそれが、そのテログループが拡散する、テロリストたちが拡散するということだけでなくて、そのルートでもって武器とかそれから麻薬などが海洋を伝わって、そして他国に行くというような形の拡散がないようにするという活動に我々が協力しているんだと、このことをひとときも我々は忘れてはいけないんだというように思います。  ましてや、ほかの国々も皆協力をしているということでありますから、そういうことに協力をし、そして日本は経済大国、二番目の大国だと言いながらも、何もできない、何もしないというような、そういうことでよろしいかどうかと、常に私どもは反すうしながらこの活動を続けているわけでございます。そういう観点から、是非野党の皆様方にも我々の考え方、気持ちを理解いただいて、そしてまた国民の、多くの国民の方にも御理解をいただき、そしてこの活動を続けさせたい、そのように思っておるところでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 私は、この問題を考えたときにやはり常に忘れてはいけないのは、これは今、今もですよ、四百名を超す海上自衛隊の諸君がインド洋で頑張っています。そして、これまで延べ七百七十七回、防衛省に聞きますと約一万九百人の海上自衛官が六年間活動したんですね。まあ甲板で生卵ができるというような、そういう状況。(発言する者あり)ゆで卵、ごめんなさい。いや、分かりませんよ、できるかもしれませんよ。極めて厳しい状況の中で頑張ってこられた。  しかし、私は、一番この頑張ってこられた、今、海上自衛官の諸君や御家族ですね、私、御家族から手紙もらいましたよ。我々が命令に応じて命懸けで遂行した任務が、先週の衆議院の予算委員会を中心に国会審議聞いていると、これは補給油の転用疑惑とか、疑惑ではないかと、何か法令に違反したかのような報道。我々何か悪いことしたんじゃないかと、極めてこれ士気に影響いたします。  それから、私は国会審議やこの報道を通じて、この問題について国民の理解、ほとんどの国民の方々は詳しい情報にはまだ接していなかったと思うんですね、海上自衛官の、自衛隊の活動について。こう広がってきたおかげで、最近の世論調査によりますとじわっとこの支持が広がってきた、継続について。これを見て、自衛官の諸君や御家族もやや安心ということがありますけれども。  これは通告していないんですけど、総理にこの自衛隊の最高指揮官として、現に頑張っておられる自衛隊の諸君、そして御家族に向けてひとつ激励の言葉を掛けていただきたい、テレビを通じて。よろしくお願いします。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 非常に居住環境も、そしてまた気温の高いところでございますので、苦労されております。六年近くにわたりまして一万近く、延べ一万人近くの自衛官、海上自衛官がこのテロとの戦いというその作業に従事しているわけでございまして、そういう海上自衛官の御苦労にはもう私からも心から感謝を申し述べたいというふうに思っております。何しろ日本の日の丸の旗の下でもって旗をなびかせながら、高い士気とそれから規律を保ちながら、高度な技術を要する洋上補給を長期間にわたって実施できる部隊を派遣できるような国というのは世界じゅうを見回して日本ぐらいしかないんですよ、実はね。そういうことも考えて我々は感謝の念を強く持っておるわけでございます。  実際に甲板上の温度は八十度にも達するというように聞いておりますし、また高温多湿であります。海上補給時には甲板作業員のみならず、機関科員、警戒監視要員、ヘリコプターのクルー、そういう方々、部隊一丸となって数時間張り詰めた状況の中で任務に集中しなければならないと、こういうことでございます。これは正に高い士気と技量がなければ成し得ないことなんですね。そういう海上自衛隊だから我々も安心して仕事をお願いしているということであります。  海上自衛隊の活動は各国からも高い評価を得ております。私は、このように我が国の評価を世界に知らしめてくれる海上自衛官らを自衛隊の最高指揮官として大変誇りにも思っております。厳しい環境の下で任務に当たっております。常に自らの任務の重要性に思いを致して、任務を立派に完遂することを心から願っておる次第でございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、町村官房長官と石破防衛大臣に伺いたいと思うんですが、ちょっと石破防衛大臣の方が先になりますかね。  今ほど私触れましたし、総理も言っていただきましたけれども、このテロ特措法というのは、本当に与野党が話し合いながら、そして政府も国会と話し合いながら法案を決めていかなきゃいけない。十七日に新法が閣議決定される、そういうタイミングですね。  それで、政府はこのテロ特措法の、これ新法になさるというんですけれども、骨子案を十月上旬に与党の方に示されました。我々も今、自由民主党のテロ特措法PTを中心に審議を進めております。それで、与党はこれ十月五日に野党との話合いを求めて、いい法案にしていかなきゃいけないということで、大島国会委員長が野党各党に、国対委員長会談でこの我々の政府・与党のテロ特措法の骨子をお示しになったんですね。しかし、そのときに、国民の見える場で協議をしたい、国会の審議を通じて我々の意見を分かっていただきたいと、こういうことで実は今日に至ったわけであります。  先週、衆議院の予算委員会で、菅委員、岡田委員、原口委員が立ちましたけれども、このテロ特措法、海上自衛隊の行動の本質的な部分についての質疑はほとんどなかったですね。この補給したオイルをどこに持っていくか、こういった、私はあえて言いますが、枝葉末節な論議に終始しておりまして、この活動は憲法違反なのかどうか、そしてこれに代わる、これに代わる活動があるとしたら国際治安安全部隊、ISAFに出したいと、こうおっしゃったわけですね。  私は、民主党の意見について、極めて今重要な段階ですから、私なりに解釈をして、政府の御見解をただしていただく。そして、このより良い、さっき総理おっしゃいましたけれども、より良い法案の成立、これは十七日に出されますよね、その参考にもなっていくという意味で伺いたいと思います。  小沢民主党は、小沢代表が月刊誌の「世界」十一月号、十月九日発売に、自衛隊洋上給油活動をどう考えるかという論文を発表されました。私は、これは月刊誌に発表されるぐらいなら、国会の場に、代表質問に出てこれをなさっていただきたいと思うんですけれども、出てこられなくて、月刊誌に発表されました。  その誌上の中で、この考え方というのは小沢氏個人の考えで、民主党を代表してじゃないんではないかという御指摘を相手から受けまして、小沢氏はこう述べられているんですね。いや、そうではありませんと。民主党の政策論議の結論を御存じないかもしれませんが、昨年末までの二か月の党内論議の結果この方針を決定いたしますと言って、私もこれは拝見したんですが、確かに参議院選挙を控えて発表されましたこの民主党の政権政策の基本方針、これ政策マグナカルタと言っているんですが、ここに明示されているんですね。その小沢氏の考えなんです。  まず、海自の活動というのは憲法違反なんだというんですね。これ三段論法なんですね。一として、海自の活動というのは自衛権の発動、つまり武力の行使に当たると。二番目として、憲法によれば自衛権の行使、つまり武力の行使は我が国が直接攻撃を受けた場合あるいは我が国周辺事態で放置すれば日本が攻撃される場合に限定されるんだと。三として、一に述べた海自の活動というのは二のケースに該当しない、ですから今インド洋で展開している海自の活動というのは憲法違反だというんですね。  この点について政府の御見解を伺いたいんですが、ちょっと官房長官出ているんですが、石破防衛相、お願いします。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 官房長官からお答え申し上げるのが適当かと存じますが、御指名を賜りました。所見を申し述べたいと存じます。  洋上補給が憲法違反であると、そういうことだとするならば、どういう論理になるかということでございます。  私ども政府といたしましては、まず非戦闘地域という地域を設けて、それは弾が飛んでこないとか、危険だとか、そういう概念ではございません。(発言する者あり)あり得ないとかなんとか、そういうことを言う方がありますが、それは何度も同じことを申し上げていますが、事実の評価と見るか法的な評価と見るか。我々は、まず法的な枠組みをきちんとつくらなければいけない。法治国家ですから、そういうことは当たり前のことなのです。憲法九条を担保するために、現に国際紛争、すなわち国若しくは国に準ずる組織の間において領土等々をめぐる争いが、武力を用いた争いが行われていない地域、そういう地域を設定をいたします。こういう地域の設定はできるわけですね。そしてその上で、補給であるとか輸送であるとか、武力の行使と一体化しない。この二つの歯止めを掛けているわけです。法治国家としてそれは当然のことであって、これが憲法九条に抵触するということは考えられない。  憲法九条に抵触するとおっしゃる方は、憲法九条の第一項、ここの条文のどこに抵触するのかということをはっきり示していただかないと、これは論理として全く成り立たない。つまり、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」、これが憲法九条第一項です。この第一項のどこに違反をするから憲法違反なのだという論証をしていただかなければ、その議論は全く成り立たないということになるわけでございます。  それでは、国際紛争解決手段なのだと。(発言する者あり)よろしいですか。今どれだけの国がこれだけの活動に参加をしているか、洋上阻止活動に参加をしているかということです。アメリカとの戦争に加担をする、アメリカとの戦争に加担する集団的自衛権というふうに言いますが、今私どもが補給をしておりますのは、量的にも、量的に七割、そしてまた回数でいえば八割、それが米国以外のものに対するものでございます。  そして、このテロとの戦いにどれだけの国が参加をしているかというのは、この一覧表で、お手元にもお配りをしておりますからよくごらんください。アフガニスタンの陸上においてOEF、ISAF、そしてPRT、これはそれぞれ大変な危険を伴い、多くの国が犠牲を出しながらも、アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツ、カナダ、フランス、イラク戦争に反対したドイツもフランスもアフガニスタンにおいてISAFやPRT、こういうものに参加をして、多くの若者の命を犠牲にしながらもテロとの戦いをやっている。これが何でアメリカとの戦争になるのか、その評価をきちんといただかねばならないでしょう。  そして、我が国は、洋上において補給活動をしているわけですが、あの洋上において、あの広いインド洋において、日本全体が入るような広さですからね、あの広さにおいてテロリストが、武器が、そして麻薬が、資金が出たり入ったりしないということをパトロールするという能力は、これは並大抵の能力ではありません。船が浮かんでいればいいというものではありませんから、きちんと洋上において哨戒ができる能力、それを備えた国々が船を浮かべている。これで見れば、イギリス、アメリカ、そしてドイツ、そしてカナダがやがて参加します、フランス、こういう国々の海軍が高い能力を持って洋上監視活動をやっている。  じゃ、日本はどうなんだということになりますと、これ時々、ただのガソリンスタンドじゃないかなぞという軍事常識を全くわきまえないことをおっしゃる方がありますが、この広い洋上において燃料がある一定の量に達した、一々港に帰っていったとするならば、どの国も船があり余っているわけではありませんから、これ大変に活動というものが阻害をされる。燃料が少なくなった、帰ります、また来ます、そういうことになると、そこの間隙をついてテロリストが、資金が、武器が、麻薬が出たり入ったりする、そうすると一体どうなるんだということを考えていかねばなりません。どの国も遊びや冗談で船を浮かべているわけではない。テロとの戦いは、これは世界じゅうやっていることであって、アメリカとの戦争に加担する集団的自衛権だとおっしゃる方は、それがそうだったら証明をしていただかなければ、これは議論として成り立たないことだと私は思います。  そして、補給ということがどれだけ大変なことか、今委員から御指摘をいただきました。私は、今年の夏も行きました。去年の夏も行きました。それは本当に甲板に卵を落とせば卵が焼けちゃう、そういうような暑さです。百葉箱の中に入れて四十数度ですから、甲板に出れば照り返しもありますから、体感温度は五十数度になります。そして、湿度が物すごい高いですから不快指数は一〇〇、楽に超えます。  その中にあって、テロというのは、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃を受けるか全く分からないのがテロですから、それが分かっていりゃテロにならないわけで、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃受けるか分からない、そういう緊張状態が船によっては、車にガソリン積むのと訳が違いますから、三時間も、四時間も、五時間も、場合によってはそういう緊張状態の中で、大変に苦しい状況の中でずっと何時間も続ける、それができる能力を持った海軍、我が国でいえば海上自衛隊ですが、そんな国は日本、アメリカ、イギリスぐらいしかない。その補給があって初めてインド洋全体のオペレーションが成り立っているということでございます。これがただのガソリンスタンドとかそういう補給を軽んじたような議論をしてはいけない、そして、それがどれだけこの全体のオペレーションを可能にしているかということを私どもは申し上げたいと思っております。  委員の御指摘にもう一度戻れば、憲法違反の集団的自衛権の行使ということであれば、是非民主党におかれましては集団的自衛権の定義、日本国における定義、国際的な定義、それを述べていただき、そしてその上で憲法九条との関係、それをどのように整理されるのか、今までと違う考え方を出されるということであれば、一体化するから駄目だと、補給は駄目だということであれば、論理的に言えば周辺事態法というものも憲法違反ということになるはずです。そうすると、それも廃止しなければ、これは論理として全く通らない。それでは、日米安全保障条約はどうなるんだ、これと憲法との関係はどうなるんだ、そこまで論理的にきちんと詰めなければ、国会における議論としてはそれは適正を欠くものと私は考えます。  以上であります。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 今、石破大臣にも触れていただきましたけれども、私どもの国会の審議の経過をずっと今までたどっておりますと、これ、実は平成十三年の十一月に今度問題になりますテロ特措法に基づく国会承認の案件が出されたんですね。これは、行動して二十日以内に出さなきゃいけないという国会承認がありますから出されました。そのときには、民主党と与党が賛成していただいた、民主党賛成していただいたんですね。これは、国会の法律そのものには事前承認が必要だということで、先ほど総理おっしゃったように反対したんですけれども、この国会承認という事項に至って、民主党さんは海上自衛隊の対応措置について承認されたんです。そのときの理由として、民主党の国会レポート二〇〇二というのがあるんですね。このときにこう述べているんですね。海自の活動は憲法の枠内であり、武力行使と一体化しないと判断し承認したと、当時はこういう御判断だったんです。今、これがどう変わってきたかと。  それから、このテロ特措法の基本計画の延長に伴う法改正が三回あったんですね。十五年の十一月、十七年の十月、十八年の十月、ごく最近ですよ、十八年の十月、三回やったんですが、民主党は反対されたんですけれども、この理由は、決してこれ活動自体が憲法違反だというような理由じゃないんですね。この活動についての具体的成果について詳細な説明がないと、こういうことで御判断、反対されたという経緯がありますので、今ここに至って憲法違反だということを正面からもしなさるとなれば、これ、与野党の合意というのは非常に難しくなっていく、その中での政府の法案決定であり今後の国会審議になると、こんなふうに思います。  次に、小沢代表、そして民主党の主張のもう一つが、国連の平和活動は、たとえそれが武力の行使を含むものであっても、日本国憲法に抵触しない、ですから、私が政権を取って外交・安保政策を決定する立場になれば、ISAF、国際治安支援部隊への参加を実現したい、また、スーダンについてはPKO部隊にも当然参加すべきであるという、こう主張されておるんです。  ちょっと官房長官外されたんで石破防衛大臣に伺いたいんですけど、このISAFへの参加、あるいはスーダンのPKO部隊へ積極的に参加していくというこの民主党の今の見解についてどのような御判断ですか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) お答え申し上げます。  これは、私も小沢代表から直接御教示をいただいたことがございませんのでよく分かりません。物の本で読むだけのことでございますが。  ただ、今までの例から申し上げますと、このテロ特措法が出ましたときに小沢代表は民主党ではなかった。自由党であり、自由党の党首として反対をされた。そのときに一つの法案が出ています。国の防衛及び自衛隊による国際協力に関する基本法案、このような法律が出て、委員会において審議もなされています。この法案が出るということになれば、今までの憲法に関する考え方を変えるのだという質疑がなされている。つまり、法案の提出者である方からその旨答弁がなされている。集団的自衛権はこれを認めるという答弁がなされており、集団的自衛権を認めるからして、そのような活動に参加することも可能になるのだという答弁がなされております。これは、どうぞ民主党におかれましても、そのときの他党のことだとおっしゃらずに議事録をよく御確認をいただきたいと存じます。  そうしますと、今までの憲法解釈を変えるのだ、集団的自衛権は当然合憲なんだ、そしてまた、国連が決議をすれば武力の行使というものは容認をされるのだ、そういう理屈の構成になるのだろうと思います。かくあれかしということではなくて、この国は何度も申し上げますように法治国家でございますから、総理大臣あるいは私が総理になったらという方が、自分が総理になったらこうするんだというだけでは、それは法的安定性が全く欠くことになりますので、こういう法律を出すということになるんでしょう。恐らく、きっとこれがそういう法律なのではないかというふうに私は推論をいたします。だとするならば、民主党さんの中でこの法律が議論をされ、それが明日の内閣の閣議という場で決まり、このようにして論理を組み立ててやるのだということであれば、それはそれでよろしいのだと思います。  ただ、私は申し上げたいのですが、このISAFというのは多くの犠牲を伴っております。アメリカでも数百人の死者が出ています。ドイツでも二十人死者が出ています。アメリカであれドイツであれ、武器の使用基準は国際スタンダードでやっているはずです。国際スタンダードで武器の使用をするという基準が認められながらも、百人あるいは数十人単位の兵士の命がそこで落とされている。  私どもの自衛隊を仮にISAFに派遣をするということになるならば、武器の使用基準はどうするのかという議論をきちんとしなければならないでしょう。そして同時に、どういう装備を持っていくかということもきちんとしなければならないでしょう。自衛官というのは、事に臨んでは危険を顧みず、身を挺して職務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえる、そのような誓いをした人々でありますが、そうであるだけに、出すとするならば、仮にそういうものに出すとするならば、我々はどういう武器使用権限を与えるのか、どういう装備を与えるのか、そのことを政治としてきちんと議論しないままISAFに行けとか、そのような話は私は政治としてあるべきだとは全く思わない。  以上です。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 もう一つ、これは石破大臣か、通告ないんですけど、外務大臣に答えられるかもしれませんが、もう一つ、国連決議に基づけばこういった活動には参加できるという、国連中心主義といいますか、国連が行うものに関しては思い切って今の憲法解釈も変えていくというこの国連中心主義に対して私はちょっと危惧を持っているんですね。  これは、さきの我が国の常任理事国入りに対するいろんな問題、北朝鮮の拉致問題、いろんなことで、必ずしも我が国の求める立場と国連、これは、国連というのはもう御案内のように第二次世界大戦の戦勝国、英、米、フランス、ロシア、中国が決定権を持っている安保理、これで決まっていくわけでございますけれども、この国連中心主義というのは、例えば、周辺事態法が予測している北東アジアへの危機的な状況が生じたときに、国連の言うこの集団安全保障というのが、これは常任理事国五か国で決まりますから、機能するのかどうかという一つの危惧があるんですね。極端に言えば、やっぱり国連に我が国の平和と安全をゆだねてしまうのは危険じゃないかと。やはり、我が国は国連をしっかり活用と言ったら語弊があるかもしれませんが、しながら日米同盟に基づいて我が国の平和と安全を確保していくべきだと、こういうふうに思いますけれども、この国連中心主義という考え方に対してどのようにお考えですか。外務大臣、ひとつ、通告はありませんが。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) 国連中心主義というのはいろいろ幅がありますから、国連中心主義が悪いということは申し上げませんが、国連の決議があれば武力行使もいいんだよというのは、我が国政府が一貫して取ってきた考え方と相入れないということだけは確かであります。国連がもっとちゃんとした体を成して、もっとですよ、そして正規の意味の国連軍ができて、自衛隊が出たとしても、完全にその主権国家としての行動ではなくて、完全に国連の指揮の下に入った典型的な国連軍ができた場合にはいろいろな考え方があり得ると思います。  ただ、今、国連決議があって、そこに主権国家たる日本が自衛隊を出して、そしてその中で活動をするのに、これは国連の活動だから武力行使しても憲法違反にならないと、こういう考え方は私は取り得ない考え方だと。政府はそういうことは一貫して否定してきております。  そして、今、この北東アジアで日本が大変な事態になった、武力攻撃を受けた、そういうようなときに当面役に立つのは国連かアメリカかといったら、明らかにアメリカだと思います。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 外務大臣、ありがとうございました。  石破大臣にもう一つ、これはまあ官房長官が答えられるのが適当かもしれません、もう一つお願いしたいんですけれども。  先ほど、今回の新しい新法において、海自の活動の元々の性格付けですよね、これは小沢代表は単なる米国の戦争の支援、そうじゃないということを先ほど様々な活動を通じて言っていただきましたね。そして、政府の骨子によると、国連の要請にこたえた加盟国の協力によるテロとの戦いという、これがありまして、カルザイ政権ができて、その後一種の警察活動ですか、それに対する支援ということになったんですが、この米国に対する支援じゃないんだということを、私は、補給、油の補給ですよね、これずっと幅広くなさっておりますよね、各国に対して。こういうものもひとつ、もしフリップ等あればどういう国々にどうやって補給をされておったのかというのをお示しになって、決して米国の、先ほど活動はずっとありましたけれども、海上補給活動の給油活動自体も米国だけじゃないんだと、何行っているんだということをひとつ、もし国民に説明していただければ有り難いと思いますが。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) お答えを申し上げます。  もう一度この、お手元にお配りをしておりますので、グラフをごらんをいただきたいわけでございますが、量と回数に分けて御説明を申し上げますと、この紫色というんでしょうか、この色がアメリカに対してしました補給量の推移でございます。アメリカに対しての補給量はずっと減る傾向にあるわけでございます。  では、他方、アメリカ以外、例えて言いますとドイツあるいはフランスあるいはパキスタン、そういうような国々でございますが、アメリカ以外の国に対する補給というのは当初はもう二%ぐらいしかなかった。これはパーセンテージで見ますが九八対二、圧倒的に違うわけですが、これずっと推移しまして、平成十九年度でいえば約七割、六六%でございますが、六六%の補給量がアメリカ以外になりましたということが量ベースで申し上げるとこうなります。  では、回数ベースでやるとどうなるんだ。これ、何で量ベースと回数ベースを分けるかと申しますと、アメリカの船は大型の船が多うございますが、そのほかの国の船は比較的小さなものもございます。フリゲートとかそういうものもございますので、じゃ回数でやるとどうなるんだということになります。  回数でやりますとこれもっと顕著になりまして、これ最初は九八と二というふうにアメリカが圧倒的に多かったわけでございますが、これ近年になりますと、回数ベースでいえばアメリカ以外が八割、アメリカはもう一五%ということでございまして、回数からしますと、アメリカ以外がほとんどであるということでございます。  特に、パキスタンの船というのは日本の補給がなければなかなか活動をフルにやることができない、そしてこのパキスタンは唯一のイスラム国であるということを我々はよく認識をすべきなのだと思っております。  もちろん、指摘がなされておりますように、パキスタンが補給艦を持っていないわけではございません。パキスタンも二隻かなり大型の補給艦を持っております。しかしながら、その補給の能力あるいは補給される油の、別にハイオクとレギュラーがあるわけではございませんが、船の中でそれを浄化するというシステムが異なっておりますので、やはりきれいな油でなければ古いガスタービン艦は動かないということがございまして、満足には、そしてまた、日本の高度な補給技術、そしてこれは国民の皆様方の税金によって賄っていただいておるわけでございますが、財政の苦しい国にとってみればそれが無償で補給されるというのはこれは大変なことなのだと思っております。唯一のイスラム国でありますパキスタンが参加する上において、日本の補給というのが大きな意味を成しているということもどうか国民の皆様方に御理解を賜りたいと思っております。  以上であります。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 政府は、十月五日にこの新法の骨子をお示しになりましたね。今度閣議決定をあさってに控えております。それで、町村官房長官に、今度はこれ新法で出されるというふうに、新法ですね、ですから、我々に御説明いただいたこの骨子について、報道でも報道されておりますから、国民の皆様にもどういう法案を今作ろうとしているのか、特になぜ新法なんだろうと、活動はどういうふうに限定していくのか、それから我々参議院にとって非常に重大な問題でありますこの国会承認、これどう考えているか、この点について御説明していただきたい、このように思います。

町村信孝自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(町村信孝君) 今、委員から新しいテロ対策特別措置法のお話をいただきました。  先々週の金曜日に、我が党の国対、国会対策委員長の方から野党の国会対策の責任者の方々にその骨子をお示しをしたところでございます。そして、衆議院、また参議院の予算委員会が行われ、今週水曜日まで参議院の予算委員会が行われるわけでございますので、でき得べくんば、そうした審議の中から更に政府として取り入れるところがあるのではないだろうか、そういう思いから、新しい法案の閣議決定はこの参議院の予算委員会の審議が終わった後に政府として法案の閣議決定をしたいと、こう考えているところでございます。  今更言うまでもございませんが、テロとの戦いはまだまだ続くわけでございまして、したがってその戦列から日本が離れるわけにはいかないという大前提があるわけでございます。そういう中で、いよいよ十一月一日に現在のテロ対策特別措置法の有効期限が切れるという条件を考えたとき、どういう法的枠組みでこれをやったらいいのかなと、いろいろ議論をしました。その結果として、私どもとしては、この際、活動内容を限定をする、そういう新しい法律の方がいいのではないだろうかというふうに判断をしたものですから、去る十月五日に各党にその骨子をお示ししました。  じゃ、その新法案の中身はどういうことかということでございますが、現在、協力支援活動でありますとか、あるいは捜索救助活動でありますとか、あるいは被災民の救援活動、この大きく分けると三つの活動ができることになっております。そして、自衛隊の派遣先の外国の範囲というものもあるわけでございますが、今はそれらをいずれも国会承認で、事後承認でございますが、その具体の中身は国会承認という形で言わばシビリアンコントロールというものを確保しようということにしております。  今回、新しいテロ対策特別措置法では、その活動の中身を協力支援活動の中でも補給、特に油と水に限定をすると。これ、現在承認をいただいている中身そのものを今回は法律に書こうということであります。それから、派遣先も、どの外国の範囲であるかということについても、これも今は承認事項でございましたが、これを法律で書こうということにしてございます。  そういうことで、現在のテロ対策特別措置法の国会承認事項はすべて、すべてこの法律の中にはっきり書き込みます。限定をいたします。したがいまして、私どもは、シビリアンコントロールという観点から、改めて国会の承認を得るまでもなく、この法案審議そのものが現在の国会承認と全く同等であるということを御判断をいただければ、改めてこの新法に基づく国会承認というものは不要ではないかと、このように考えたわけでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 この今御説明のあった骨子に基づく法案、これ、これから参議院の審議を通じて政府は酌み取られて決定されていくわけでありますけれども、私の参議院としての率直な思いから申しますと、この国会承認というのは、確かに今大臣がおっしゃったように全部書き込むで私はいいと思いますが、ただ、この野党が多数を占める参議院、このある意味では無能力化と言ったら語弊がありますが、これは国会承認事項というのは法案と違いまして、否決された途端に、例えば自衛隊の対応措置、自衛隊帰ってこなきゃいけない、強大な権限を参議院に与えるんですね。  そのときに、政府として、先ほど総理がおっしゃったようにこれは何としてでも国益を考えて給油活動を続けなきゃいけない。そのときに、このシビリアンコントロールという点もありますけれども、国会承認を残したとすると、大変な議論をして国会で議論をした後、自衛隊が活動出て二十日後に帰ってこなきゃいけない、また国会の議論を経て給油作業が中断される。これは、政府・与党としてこの活動を継続するという意味から無責任ではないかと分かってながらと。もしですよ、野党諸君の意見が先ほど申したように原理的なところで与党と食い違うならば、これは非常に与党として悩ましいところだと。  私は、ぎりぎりまで御判断され、この新法の提出、そして国会審議、修正、いろんなものがあると思いますが、ぎりぎりまでひとつ、この国会承認事項というのは問題になると思いますが、私の今の率直な気持ちといたしましては、もし今の対応が硬直したものであれば与党としてやむを得ないんじゃないかと、こんなふうに思います。これは御回答要りません。ひとつ十分考えて最終的な決断をしていただきたい、このように思います。  さて、提供燃料についての論点、先ほど私、これ大した問題ではないと申し上げました。なぜか。今、衆議院の予算委員会で議論になっておりますけれども、この自衛隊の「ときわ」から補給された燃料がアメリカの補給艦に補給され、そしてそれがキティーホークやハミルトンなどの艦船に補給された。このアメリカの艦船というのはOEF—MIO、つまりテロ特措法の活動以外に、OIF、イラク作戦にも使われたんじゃないかということで厳しい追及を受けているんですけれども、私は、そしてこの観点で、民主党の方は、様々な資料、これは各七百七十七回の補給の全部の状況、航泊日誌まで要求されて、そして相手側艦船の行動、これも出していただきたい。まあ、防衛省に伺いますと、これ多分一万ページ、一メーターぐらいの厚さになる資料を要求されておるんですね。  私は、この問題は議論をしていっても水掛け論に終わるんじゃないかと。その場合、我々が大事にすべきは何かといいますと、この艦船の補給というのは交換公文でまず決めておるんですね、相手国と、二十か国との交換公文で、この補給された燃料はテロ特措法の趣旨に従ってきちんと使ってくださいよと、はい分かりましたということで決まり、そしてそれぞれの自衛官が大変な御苦労をされて確認して補給されておる。  そして、この際、テロ特措法、そしてこの基本計画の概念では、補給されたアメリカ側の艦船が、あるいは二十か国の艦船がOEF—MIOに活動していた場合は自衛隊が補給された燃料を使ってくださいと。しかし、キティーホークのような大艦船は大変な作戦を持っておりますから、まあデュアル作戦といいますか、OEF—MIOにもやりますし、イラク作戦にも従事したかもしれない、いや、したでしょう。しかし、そのときに自衛隊の補給された燃料が絶対に使われてないという確証もこれは難しいんです、油に色付いていませんから。しかし、イラク作戦に使ってないという証明もまた難しいし、極めて、しかしこの問題は実は、根本的なことからいうと些事なんですね。  つまり、今の自衛隊の活動自身が憲法違反だとしたら、膨大な作業をして、諸外国の様々なことを利用して証明して、この米軍の活動の燃料が、米軍じゃない、自衛隊の補給した燃料がどこに使われたということを証明したとしても、根っこのところから、自衛隊が活動すること自身が憲法違反だということで言われましたら、これ様々な、まあ石破長官も非常に御努力なされて、クリアな説明をしようとして努力していますけど、まあ無駄なものになってしまうと、私はこう思うんです。  特に何か御意見がございましたら。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 私どもが、例えば「ときわ」からアメリカの補給艦に補給をします。あるいはアメリカのいろんな艦船に補給をします。今委員御指摘のとおり、交換公文をまず結んでいるということがある。つまり、日本とアメリカであり、あるいはほかの国でもそうですが、これは日本の法律で決まっているオペレーションですと、だからこの油はそれ以外に使わないでくださいねという、お互いがそういう了解をした交換公文という歯止めが一つある。  じゃ、交換公文さえありゃそれでいいのかといえばそういう話ではなくて、船がやってきて、レギュラー満タンとかそんな話じゃ全然なくて、一体何に使うんですかと、どれだけ使うんですか、そのことについて、連絡調整官というのがおりますが、それが、じゃ、どれが相手方の船であり、それがどういう作戦に従事をするのであり、そのためには一体どれぐらい必要なのということをきちんと聞いた上で補給すると。こういう二重の歯止めが掛かっておるわけでございます。  で、ここから先になると、もう信用するしないの世界になりまして、そこまでやってもとても日本政府は信用ならないのであるとか、そこまでやってもとても合衆国政府は信用ならないのであるということも、まあ議論としてはございますんでしょう。  そうするとどうなるかということになりますと、今委員が七百七十七回という御指摘をなさいました。これはその後少し回数が増えておりますけれども。いずれにいたしましても、私どもが補給をいたしましたものにつきましてどのように使われたのか、私どもが補給をいたしました油がアメリカの補給艦に行きまして、それがまた航空母艦に補給したとします。これ、量は出てきます、どれぐらいというのは出てきます。じゃ、その油をOEFに従事している間に使い切ったのだろうかという計算は、それは計算としてできることなのでございます。例えば、イラク戦争というものが始まりました時期、それまでに使い切っておれば、それはイラク戦争という概念がそもそも出てくるはずがないということになりますわけで。  ただ、これ、車の燃費でもそうなのですが、何キロで走るかによって燃費は全然違うわけですね。一番経済的な走り方をする場合と最大戦速で使う場合と、あるいは発進準備中とか、いろんな作戦によって燃費は全く違います。そのときの気象条件によっても全く違います。そういうようなことを全部子細に調べて本当にOEFに使われたかということは、それは私ども政府として、それはもう資料は一メートル以上になります、ページ数にすれば何万ページ、それは全部英語で書いてあるわけですから。  難しいのは、日本の中のものであれば防衛大臣あるいは海上幕僚長、それの権能においていろんなものを見ることはできます。ですけれども、相手の国のあることだということです。アメリカ合衆国の資料だということです。そして、それが軍事オペレーションにかかわるものだということです。よその国のものであり、そしてそれが軍事オペレーションにかかわるものであり、そしてまた、それをすべて開示をすればいいではないかと言う方がありますが、軍事情報をすべて開示している国なんて世界じゅうどこにもありません。自分の国の議会に対しても出さない、そういう情報は必ずあるんです。世界は日本を中心にして回っているわけじゃございません。  相手の国がこれは出せる、出せないというのがある。しかしながら、我が国において、国会においてとにかくこのことをきちんと示せというふうに御指摘を受けておって、我が日本政府としてきちんとした御説明をせねばならぬ、合衆国もそこは御理解をいただいて、これは正直言ってさんざんなやり取りがございました。その上において、合衆国としては今、誠心誠意可能な限りの情報を出していただいている。その下に私ども、分析をし、先般、キティーにつきます議論はさせていただきました。あるいは、そのほかの御指摘につきましても私ども政府として誠心誠意御説明をいたしたい。  それは、委員がおっしゃいますように、そもそも憲法違反だと、そもそも駄目なんだというお話になれば、どんなに努力して資料を出したって一緒じゃないかと言われれば、それはそうかもしれません、そうであるかもしれません。ですけれども、それを出さない限り議論にならない、それを出さない限り憲法上どうであるとか、これがどれだけ国益にかなうものであるとか、これが日本の国際的に果たすべき責任であるとか、そういう議論は資料を出さない限り一切しないということであるとするならば、それは資料を出すということは私どもの責任だと思っております。そのことは政府としてこれはきちんとやっていかねばならないが、その上において、本当にこれが憲法との関係でどうなのか、日本の国益にどれだけかなうものなのか、もしやめたとしてどのように国損を生じ、どのような利益が得られるのか、そういう議論はきちんとしていただきたい。  そのためにも私ども、情報公開のために、これは当然のことでございますが、だから情報公開をすると言っているつもりはございませんが、その議論をしていただくためにもきちんとした情報公開をさせていただきたい。そのために全力を挙げておるところでございます。  以上であります。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ありがとうございました。  テロ特措法について審査を続けてまいりましたけれども、持ち時間の方が少なくなってまいりましたので、私の得意分野といいますか、農林業政策、そして地域振興政策の方に移らせていただきます。ありがとうございました。  総理、総理が所信表明でもこの農林業重視、地域振興をしっかりやっていくんだということを触れていただいて、代表質問等でもお答えいただいた。私は、これは非常に地域の方、農林業の方、これは余り過去の内閣のことは言いたくありませんけれども、これだけ触れていただいたということでやっぱりすごく勇気付けられるというか、総理がそこまで考えていただいたんだなということで勇気付けられるんですね。  今日はテレビが入っておりますので、農林業政策と地域振興政策について総理の懸ける決意と思いをひとつ十分お話ししていただきたい。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 我が国の農林業、農山村というのは、これは国民に食料を供給するというだけの機能ではないんです。地域の文化の継承とか、そしてまた農村景観を保存するといったような多面的な機能も持っておるところでございます。こういうような農林業とか農山村が持つ潜在力を引き出していくということは、地域を再生し、そしてまた安全で豊かな国民生活を実現するというための基本であるというように考えております。  将来にわたりまして国民に食料を安定的に供給していくというためには、意欲ある担い手に支援を集中、重点化するということによりまして力強い経営を育成をしたいということがございますが、都市と農山村の交流の推進、地域の環境保全に向けた先進的な営農活動に対する支援などによりまして農山村の活性化を図るということをし、また、総合的に政策を展開して農山村の本来持つ機能を有効に活用してもらいたいと、こう思っております。  また、地方再生の課題という観点からも、地方の切実な声にこれまで以上に耳を傾けて、自立と共生という改革理念の下に、地方と都市とがともに支え合う考え方に立つことが重要であるというふうに考えております。  政府としては、地方の再生に向けた戦略を一元的に立案し実行する、そういう体制を先週つくりました。地域活性化統合本部でございますけれども、そこを中心といたしまして、関係閣僚によりまして、緊密な連携の下に、十一月の中旬を目途に農林業振興を含めまして総合的な戦略を取りまとめて、地方再生への構造改革に政府を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ちょっと質問の時間的な配分がありますので、一問先に飛ばしまして、この農村地域における社会資本整備の重要性という点について政府の見解をただしたいと思います。  ちょっとフリップを、お手元にこの日本水土図鑑というものもお配りいたしました。それから、先生方の手元には、それのデータイメージとして拡大したそれぞれの地域の拡大図、これを付けていただきました。そして、日本疏水百選というパンフレットも付けていただきました。これ、テレビにはっきり映るかどうかちょっと心配なんですけど、これは日本全体の水路、水と農地、土、森林、こういったものをGISでデータ化して入れたんですね。  ですから、グーグルアースのように一か所焦点を当てるとぐっと大きくなっていく、好きなところを十分に見ていける、こういうもので、これは農水省が数年前に作ったんですけど、これを見てまいりますと、いかに日本は森林が多いか、そしてまた平地が少ないけれども、この平地において、赤がこれ水路、そして空色が排水路なんですけど、これが毛細血管のように入っているんですね。そして、それぞれの地域、このお手元の利根川の下流域を拡大した図面を見ますと、それぞれの地域の用排水路というのがあり、またそれを管理していただいている。  地球温暖化、気候変動、いろんな問題の中で、この水路、これ四十万キロあるんですね。堰やダム、ため池、ため池は二十二万か所、それから堰や揚排水機場というのは六千八百か所あるんです。この管理もまた非常に社会資本整備の重要な目標であって国土保全なんですが、これが非常になかなか難しくなっている。農林水産公共というものは大いに削って所得補償に持っていけというような議論もありますけれども、農林大臣、こういった農村地域の社会資本整備、そしてまた交通ネットワークも通信ネットワークもあります、こういった点についてのひとつ充実、重要性とこれからの方針についてお答えいただきたいと思います。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) 農政の大転換、新しい農政改革の方向性につきましては、先ほど総理からお話をさせていただきました。つまり、産業としての農業と地域を支えている農村地域と、そういう地域は両面、二面を車の両輪として総合的に進めなきゃならぬと、こういう認識に立っているわけでございます。  委員が御指摘になりました、農地や農業用水などのいわゆる農業上の社会資本というのは、正に産業としての農業が成立するためにも、また地域が活性化するためにも欠くことのできない社会資本だと、このように認識をいたしているわけでございまして、農地や農業用水というのは、そういう農業を発展させるために先人が血のにじむような努力を通じて大変長期にわたって投資をし、今日の姿をつくり上げてきた社会資本だと、このように考えております。  委員がお話しのように、もう毛細血管としてのその整備を見ますと、四十万キロメートルに達する農業用水ということをおっしゃっておられますけれども、これは地球にすれば十周に相当するようなもう大変長い距離でございます。これらは地域だけではなくて、国民全体の食料の安定供給あるいは国土環境保全など多面的機能の発揮のためにも不可欠な社会的基盤でありますとともに、これらを支える農村の活性化についても非常に重要な役割を担っていると考えるわけでございます。  長年にわたり整備保全されてきた農地、農業用水などのストックを良好な状態で次の世代に引き継いでいくということが必要でありまして、農業水利施設の更新整備といったこと、また農地の整備保全を推進していくには、これは我々の大きな責務だと考えているわけでありまして、今後とも事業の重点化、効率化等を図りながら、事業の着実な推進に努めていかなければならないと、このように考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 大臣も述べていただきましたけれども、お手元にこの疏水百選という資料も配らしていただきました。総理の地元にもこれに含まれた歴史的な用水、ずっとありますね。名水百選というのはなじみがあるんです。疏水百選というのもまあやりました。正に地域の歴史、文化、これを担っているわけですので、ひとつこれとかも考慮しながらよろしくお願いしたいと思います。  それで、増田大臣にちょっと伺いますが、やはり今の社会資本整備の中の大きな問題点というのは地方負担なんですね。総理も公共投資の地方負担については見直していきたいというお話ありました。県、市町村、この財政が厳しいために様々な手当てが必要なのが放置されつつある、大変な問題なんですね。  公共投資の地方負担について、充実していくというお考え、ひとつ述べていただきたいと思います。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げます。  地域が様々な事業をする場合、まあ公共事業におきましても必ずこの地方負担というものが必要になってくるわけでありまして、この地方税財源、ここが不足をしておりますと本当に必要な事業を打つことができないと、こういう状況にあるわけでございます。  そこで、私ども、やはりこうした地方財政をもっと充実をしないと疲弊した地域が生きていかないと、こういう思いでございまして、その際には、やはり一般財源としての地方交付税、それから地方税収、この安定確保を目指していくと。そしてまた、各地域の偏在等の問題もございますので、これも併せて偏在是正の措置をとっていく、こういうことでいかなければならないと、このように考えております。  様々御指摘をいただいておりますので、今、中で検討中でございますが、今後も鋭意地方財源の拡充に努めていきたいと考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 ありがとうございました。  午前中の時間も迫ったようでございます。ひとつ午後には、民主党と自民党のこの農業政策の比較、見解等についても質疑を進めてまいりたいと思いますので、よろしくひとつお願いしたいと思います。  ありがとうございました。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  予算の執行状況に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。佐藤昭郎君。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 午前中に引き続きまして農林水産政策について農林大臣の所見を伺いたいと思うんですけれども、ちょっと午前中言い足りなかったところがあるんですけれども、この四十万キロの水路ですね、毛細血管の、二十二万か所のため池、六千八百機の機場、機場というのはポンプ場ですよね。それでかんがい排水を行っているわけですけれども、これは決して自然にやっているんじゃないですね、人手を掛けてやっているんです、日本の場合はね。具体的には、これ六千という土地改良区がここ管理をなさっているわけですけれども、非常に今経営が苦しい。これは農家の自主的な組合ですから、公的助成は運営費に関して一切受け取っていない、賦課金で賄っているわけなんですね。  そういうその、まあ何といいますか、公の活動に対する、非常に難しくなってきている。少子高齢化もあります。過疎化もあります。したがって、この公的な活動に対している部分に対して、やはりある程度公的な支援をしていく必要があるんじゃないか。財政厳しいですから、事務費なんてこと言いませんけれども、活動に対して何らかの我々の活動が勇気付けられるようなものをないかということを改良区の方がよく言われるんですけれども、大臣、いかがですか。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) 午前中にも概略お話しいたしましたけれども、日本の農業というのは中世から近代、そして現代に至るまで水田農業を基本にしているわけであります。やはり、農業には水がどうしても必要でありまして、その水をどのように確保し、そして利用していくかというのが日本農業の根本だと思います。そういうこの水の利用をめぐって水争いその他いろいろなトラブルも過去において発生してきたわけでありますが、そこは地域の農業者の知恵によりまして、その土地改良区を中心に水の利用調整というのをずっと行ってきている、そういうシステムであります。  しかしながら、御承知のように、兼業化がどんどん進んでいく、離脱農をする人たちが増えてくると。農村地域におきましても農業で生活をしているという人たちの数がうんと少なくなってきておりますが、その土地改良区を維持し、そしてまた有効に水を活用するというのは、今委員がおっしゃられましたように、その土地改良区の組合員がこれを支えているわけでございますけれども、その水利用というのは非農業者であっても地域で非常にその恩恵に浴しているわけでございますし、さらに、水路のみならず農道などについても言えると思います。その意味で、やはり農村地域におきましては農地、水、そして地域の環境というものを保持していくというのは地域活動によっているわけでございまして、これをただ単に土地改良区の皆さん方に負担をお願いをしてやってもらっているというだけではこれからのそういう機能が十分発揮できないということがあると思います。  そこで、農地、水、環境の良好な保全とその質の向上を図るために地域ぐるみで行う効果の高い共同活動、そしてまた先進的な環境を考慮した営農活動に対しまして、これを助成していこうという制度を立ち上げております。農地・水・環境保全向上対策ということで、今これで三百四億二千三百万円の予算を計上をいたしまして、公的な助成をしてその活動を活発にしてもらおうということを考えているわけでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 次に、民主党の農業政策についての政府の見解を伺いたいと思います。  今回の参議院選挙で与野党の争点が農業政策について大きく分かれました。選挙結果から見まして、特に地方一人区では民主党の政策が有権者に支持を受けたんではないかと。しかし、この民主党の政策が実現不可能な政策だったとしたらどうなんだろうと。有権者をミスリードしたことにならないかということです。そして、この民主党の政策は、今政府がなさっておるWTO農業交渉、この政策と実は真っ向から反するんですね。ですから、政府としても、このテレビを映る場で、どういう問題点があってどうとらえているか、私は是非見解を伺いたいと思います。  まず最初に、政権政策の基本方針、民主党の政権政策の基本方針、政策マグナカルタでは、外交・安保政策ではWTOにおいて自由化に関する協議を、これFTAも至急に結ぶ。しかしその一方で、農業政策では食料完全自給政策なんですね。この農産物の、民主党が述べられている、マグナカルタで述べられている農産物完全自由化というのは、今のWTO農業交渉で政府が推進されている政策と全然違う。どういうふうに、これは政府として受け取られるか。(発言する者あり)いや、マグナカルタにちゃんと載っております。どうぞ。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) 委員から、農産物の自由化についての考え方を批判をされたわけでございますが、私どもの方は、今、民主党が戸別所得補償制度につきまして、先日法案の条文が明らかにされたというところでございます。その限りにおいて、まだその詳細が分かっておりませんけれども、昨年の通常国会に提出された法案に比べまして、まず第一は、米の生産調整、これは昨年の通常国会に出されました戸別所得補償制度ではこれを廃止するというふうに法律上明記されていたわけでございますが、今回は、この米の生産調整を廃止するという規定がなくなっております。  それから次に、中山間地域等の直接支払の規定が追加されております。それらの変更が見られる一方、対象品目の範囲や補償の水準など重要な要綱が政令に下ろされておりまして、詳細は依然として判然としない部分が多いわけでございます。  また、この法案では、国、都道府県、市町村が主要農産物ごとに生産数量の目標を設定するということになっておりますけれども、これは以前ずっと続けてきました米の生産調整のような言わば行政が生産目標、調整数量を割り当てていくというような手法ではないかというふうに考えられるわけでございます。  今後、民主党が法案を国会に提出した際には、そのような直接支払の仕組みが可能なのかどうか、それによって日本の農業が直面している課題にこたえられるのかどうか、また、それを設計して実施したときにどんな問題が出てくるか、こういうことにつきまして制度の詳細を明らかにしていただいた上で、今後しっかりと議論を行っていきたいと考えているわけでございます。  なお、小沢代表が国産農産物は品質が良いので自由貿易をしても心配がないといったようなことを主張をしておられるということは承知いたしておりますが、仮に農産物の自由化といったようなことになりますれば、外国の非常に競争力の強い農産物の輸入が増加をしまして、国産農産物の価格低下を招くということは避けられないんじゃないかというふうに考えているわけでございます。  このような状況の下で、下落した市場価格と生産費との差額を農家に補てんするというふうにいたしましたとしても、差額補てんでは関税のように輸入量を抑制する機能がないこと、一定の品質、数量を確保するという観点から、例えば小麦などにつきましては外国産農産物の方が優れていると、そういう品目があることから、国産農産物の市場が奪われることとなり、食料自給率の大幅な向上を図るというその目的との間に両立させることは極めて困難ではないかということを感じております。  いずれにいたしましても、民主党が法案を提出するということで、その法案内容は公表されているわけでございます。公表された法案に従って、私どもそれを受け止めた上で今私の所見をお話をしたわけでございます。(発言する者あり)

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。  委員長から発言をさせていただきたいと思いますが、予算の執行状況に関する調査でありますので、いわゆる政府に対しての質問を重点的にお願いをしたいということを申し上げておきます。  質問を続行願います。佐藤昭郎君。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 今、やじに答えてはいけませんけれども、後ろの方からこれは違うんだと。今、私は農林大臣に伺ったのは、農産物の完全自由化政策と農産物の完全自給、これは両立するんですかということを申し上げたんです。  これは民主党のこの政策マグナカルタに、外交・安保交渉では自由化はWTO、FTAを含めて全部自由化推進して早急に結ぶと言っているんです。一方で、農業政策では完全に自給していくという、これが可能なんですかということなんです。政府は今、WTOで農業交渉をしておられますね。もし、これを完全自由化する、国境措置を全部取り払う、取り払ってしまうということになりましたら、どの程度国内農業や関連産業に影響がありますか、早急にやれば。これは私の質問です。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) 仮に、委員がおっしゃるような形で農産物について国境措置を廃止して完全に自由化をしたという仮定で答弁申し上げますと、日本の主要な農産物のほとんどは国内生産を維持することができないという状況になるだろうと、このように考えております。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 私どもの試算では、この農産物は完全な自由化、これを行いますと、少なくとも農業生産では三兆六千億下がります。それから、これは地域における様々な農産物加工あるいは流通業、こういったものにもダメージを与えますので、そちらの方のGDPの減少というのは九兆円という。これを例えば、今、私質問する前にお答えになりましたけれどもね、民主党が発表されましたこの農業者戸別所得補償法案要綱です、要綱はこれ発表されましたよ。これでは、一兆円でこれをカバーするとおっしゃっておられますけど、私はとても無理なんじゃないかと、こんなふうに思います。  それから、WTOの農業交渉で今政府はどういう方針で国益を懸けて交渉しておられるか、ちょっと質問が飛びますけれども、今この農産物自由化政策との関連でお答えいただきたい。今政府が一生懸命に交渉している最中に、僕はこういう話を海外の方から聞きました。いや、完全自由化を掲げる民主党が参議院で圧倒的多数を取ったじゃないかと、いいんじゃないかと、完全自由化は、政府はどうなっているんだという質問を実は受けたんですよ。  その点について政府は今、WTOの農業交渉でどんなところを注意しながら国益を懸けて交渉されているか、お答えいただきたい。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) WTO交渉におきます我が国の基本的な姿勢というのは、農産物については、それぞれの国がそれぞれの特性に応じて国内農業が果たしている役割が保持できますようにという視点で交渉に臨んでいるわけでございます。その意味で、食料の安定した供給力の確保と同時に、農業の持つ多面的な役割というものが保持できるような形でなければならないという姿勢で百五十か国以上のそれぞれの国との間の調整が長い時間を掛けて行われてきているわけでございまして、今正にそのWTOの交渉も山場を迎えている状況にあるわけでございます。  私としては、これらの国際交渉に当たっては、我が国の農業が地域の主要な産業として食料を生産、供給しているというだけではなくて、自然環境の保全、あるいは良好な景観の形成、文化の伝承など多面的な機能を有していることを十分認識をし、経営体質の強化に向けた国内農業の構造改革の推進状況にも留意しながら、我が国農業の存立を懸けて交渉に全力を挙げて取り組んでいるところでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 民主党の政策を批判しているばかりではいけない。我が党がどうするか、政府がどうするかについて伺いたい。  今度の選挙で、品目横断対策、これは大改革ということで我々打ち出したんですけれども、誤解がありましたね。四ヘクタール以下は切捨てだというんですけれども、全然違うんです。これは、我が国が、我が国農業でお米に比べて非常に不利な状況にある畑作を経営している方の安定対策なんですね、畑作物ですよ。ですから、関係する農家もほぼ二十数万人でしょう。米作り農家の二百五十六万人に比べて一割以下ですよ。しかし、これが打ち出したことで四ヘクタール以下の米作り農家がみんな何か不利になるような誤解を受けたんですが、いかがですか、この品目横断対策というのを誤解を解いて、そしてより良いものにしていく努力をひとつ政府お願いしたいと思います。  それから、時間がありませんから、もう一つ答えていただきたいんですが、お米が下がっています、今、米価が。今、この八月、九月の取引の単価でいいますと、平均で一俵当たり一万四千五百円です。米価が下落するということは、本当に農家のこの士気をなえさせ、また所得に影響を与えるんですね。私どもは、この昨年の米価に比べて八%下がった今の米価、これは確かにデフレ経済というのがあるんですけれども、何としてもとどめていかなきゃいけない。この米価下落の防止対策について大臣のひとつ御所見を伺って、私の質問を終わります。

若林正俊自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(若林正俊君) 品目横断的経営安定対策につきましては、今委員が御指摘のように、これの受け止め方として大変な誤解を受けているということがございます。と同時に、しかし、北海道から沖縄までそれぞれの地域にこの課題を、制度を下ろして御理解をいただき、参加をお願いをしていく過程において様々な意見が出てまいっておりますことも事実でございます。  そこで、この対策につきましては、この八月に私の指示で、生産現場の生の声を把握して、いわゆる御用聞き農政というのを実施するということで、四十四府県に幹部を全部派遣をいたしまして、地域の皆さんとの車座集会などを通じていろいろな意見をお聴きしてまいりました。十月の五日に一応これを終了しまして、先週、その結果を取りまとめて公表したところでございます。  このキャラバン隊につきましては、品目横断的経営安定対策の仕組み、加入の要件、緑ゲタと言われる交付金の水準とか事務手続、集落営農の組織化とその運営、米価や生産調整対策を中心にした米政策などに対して、生産現場からは、一部に誤解もありますけれども、やはり実態から受け止めた率直な御意見が多数出てきたと感じております。  そこで、多くの地域から今回の政策にこのような意見が出ましたことを受けまして、省内に私が本部長になりまして農政改革三対策緊急対策本部を立ち上げまして、これら生産現場の声を真摯に受け止めながら、土地利用型農業の体質の強化、国際規律に堪え得る政策体系の確立という制度の根幹となる考え方は維持しつつも、幅広い視点で検討し、可能なものは改善していく考えで取り組んでいるところでございます。  なお、米価が今お話のありましたように昨年に比して七、八%の価格が今下落をしております。これら米価の下落につきましては、今あります経営安定対策の中で、これをどのように適用をして、この米価下落に伴う経営の損害、被害に対して対応できるか今検討をしているところでございます。

佐藤昭郎自由民主党

○佐藤昭郎君 これで終わりますが、米価、今一食当たり大体二十二円ぐらいですよ。消費者も、この米価を更に半分にしろ、下げてくれとは思ってない。安全、安心なおいしいお米作っていただきたいということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。  バイオマス、バイオエタノールに対する課税問題、地球環境問題、いろいろ質問を用意しましたけれども、持ち時間が来ましたので、次回に譲ります。  ありがとうございました。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 関連質疑を許します。伊達忠一君。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。  まずもって、このたびの林筆頭の御配慮によりまして関連質問に立たさせていただきますことに心から感謝を申し上げたいと存じます。  まず、総理に、おめでとうございました。心からお喜びを申し上げたいと存じます。というよりも、大変厳しいときだけに、御苦労さまと、こう言う方が適当かもしれません。しかし、国民の皆さん方は、総理が本当にもう一つ一つまじめに真剣に取り組んでいると、こういうことを高く評価をされているんだろうと、こう思います。それがやはり六〇%近い私は支持率になっているんだろうと、こう思っております。  私も、大変厳しい逆風の選挙でございましたけど、まあ町村先生始め北海道の皆さん方にお世話になって再選を果たさせていただきました。そして、今、福田政権を支える一人として、微力ではございますけど、しっかりと支えてまいりたいと、このように思っております。  それでは、ちょっと時間が食い込んでまいりましたんで、早速質問させていただきたい、こう思っております。  先ほど林委員からもお話ございましたように、今回の参議院選挙、大変厳しい審判をいただきました。私は、これはやっぱり真摯に受け止めていかなけりゃならない、こう思っております。しかし、その結果としてはいろんなことが言われます。先ほど総理もいろんな年金の問題であるとか三点セットの問題も言っておられました。私は、そのほかにもう一つ、地方との格差の問題、これもやっぱり大きな一つの要因であったと、実はこのように思っております。  都市は景気が回復したけど、なかなか地方は回復しない。公共事業がどんどんどんどん削減されて倒産がどんどん相次いでいる。こんな中で、自治体においても地方交付税が削減をされている、こういうもう、地方にとってはもう限界だろうと、私もそう回ってみて感じました。そんなことから、まあ今までですとこういうときこそ自民党に何とか助けていただくような、そんな方策もあったんでしょうけど、なかなか厳しい時代で、我々もその手を差し伸べて、しっかりとしたやっぱり政策を打ち出せなかったと、こういうことが今回のこの選挙にも大きく反映したのかなという実は感じがするわけでございます。  しかし、幸いにして福田内閣が誕生されて、総理は早速所信の中で地方重視ということを一番先に打ち出していただきました。これは地方の方にとりましたら、私は、どれほど心強いかというふうに私は感じていると、こう思うものでございます。生じた問題に目をそらさずに、しっかりと処方せんを講じて、全力を挙げてこれに取り組んでまいりたい、それぞれの地方の状況に応じた活性化のためには何ができるのか、何が必要かということもしっかりとやらなきゃならないということも言われております。そしてまた、都会も大事だけど、都会だけが、いわゆる国民生活が成り立っているんではないと。地方と都市がしっかりと支え合う、そういう共生ということも言われておりまして、私も正にそのとおりだと、こう思っております。  それで、総理は就任以来、早速、地方重視という立場から地方再生担当大臣を置かれました。このことは私自身も大変評価をさせていただいているというところでございまして、地方の経済の立て直しということがいわゆる福田内閣の大きな柱だと、こうも言っておられました。そして、早速、地域の実情に合った、即したプランを早急に作ってほしいということを地方再生大臣のいわゆる増田大臣と大田大臣に指示をされたわけでございました。  私はどちらかというと、一連というか、そういう一つの流れの中で制度というのは組まれている、やっぱり大事なのはこの地方、その地方地方に応じた、実情に応じた対策がやっぱり私は必要だろうと、こう思っております。九州の桜の便りが聞かれるころ、北海道はまだ雪の中でございますから、そんなことから、この総理の言う地方の実情に即したというようなことは具体的にどのようなことを考えておられるのか、お示しをいただきたいと、こう思っています。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) この数年間、日本経済は全体とすれば低成長ながら安定した成長を続けてきたわけでございます。  振り返ってみますと、二〇〇二年には株価が七千円台というようなことで、本当に日本の経済は絶望的なと言ってもいいくらいな状況にあったわけであります。そういう、あのときを考えますと、今は本当に安心感が広がってきたという状況じゃないかと思います。  ところが、この間、伸びるところは伸びたけれども、大きいところは大きくなったけれども、地方は良くないとか小さい企業は相変わらずだと、こういったような意見がございます。この間、いろいろな事情があったと思います。それぞれに一つの理由だけで説明できない事情はあったと思いますが、結果としてこういうような状況になってきたということは重く受け止めなければいけないと思います。ですから、地方問題というものもそのうちの一つであると認識いたしまして、これに対してどういうことをしていくかということが大事なんだろうと思います。  その観点からしますと、地方は、地域の独自性というものはこれは発揮していただかなきゃいけないし、また本来そのようなものであると思います。地方自治というものもございますし、それは大事にしていかなければいけない。そういうことを考えた上で、地域が何をできるのか、そして中央がそれに対して何か手を差し伸べることがあるのかどうか、やる気のある地方自治体は、それは支える方法はないかどうか、そういったような観点からいろいろな方策を、その地域に合った方策を考えていこうというのが今度つくりました地域再生の統括本部と、こういうことになるわけでありますけれども、それは地域地域でいろんなことがあると思いますので、それはきめ細かく対応するということがまず第一、必要だと思います。  そして、そういうことに一つ政策を出したらばそれでいいということでなくて、丁寧に対応していくという、そういう心構えも大事だと思います。  それからもう一つは、やはり地方は自立をする気持ちを持ってもらわなければ困るけれども、地方だけでできないところを都市が助ける方法はないかどうか、より広域的な考え方も当然必要でしょうし、そういう都市が何も隣接の都市ということでなくて、遠く離れた都市もどうやって協力できるかということを日本全体として考えていただく機会でもあろうかと思っております。そういうことを総体的に考えて地方対策を進めてまいりたいと思っております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非ひとつ、きめ細かくその対策をお願いしたいと、こう思っております。  次に、総務大臣にちょっとお聞きしたいんですが、今総理もお話しされましたように、喫緊の課題というのは地域経済の私も立て直しだと、こう思っております。諮問会議でいろんなことを検討されて柱を立てられたというふうに伺っております。中小企業の生産性改革であるとか、また公共投資の改革であるとか、地方力再生機構ですか、の創設というようなことをいろいろと掲げられてきているわけでございますが、増田大臣はこの会議の中で、都市と地方の格差を埋める、地域経済をどう立て直すかという課題については、公共事業という従来の手法ではなくて新たな手法で対策を打たなけりゃならないと、こういうことを発言されておられますが、地方自治の経験も豊富な大臣でございますし、私はこの公共事業というのは特効薬としては決して悪くないものだと、こう思っているんですが、何か新しいそういう方法があると言われるので、それをひとつ是非地方の皆さん方に教えてあげていただきたい、こう思っています。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) お答えを申し上げます。  今お話がございました公共事業でございますが、これも実は地域にとりまして大変重要な事業でございまして、そのことによって工業団地が非常に活性化するだとか様々な効果がございます。ところが、一方で、これはまた大変大きな財政負担というものも伴いますし、その事業の効果というのをよく見極めてやっていかなければならないと、こういうことでもございます。  私、先般の諮問会議でもいろいろ発言いたしましたが、やはりこれから大きな社会構造の変化が生じてくる、もう既に国全体としても人口減の社会に移ってきておりますので、今後は、新たなものを造るというよりも、もう既にでき上がっているものを十二分に活用すると、そういう方向に大きく変わってくる時代でもあるのではないか。そして、でき得れば、公共事業で各地域に整備されているそういう社会資本を十二分に使って新たな産業を育てることにつなげていくですとか、あるいは地域地域のきめ細かなNPOですとか様々なコミュニティーがございます、そうしたところの活動を動かしていくと、こういった発想も重要になってくるのではないか、こういうことでございます。  そして、今までともすれば地方対策というのは政府でずっと大きなテーマでやってまいりましたけれども、各種の地域立法が数々ございました。こうしたものを、リゾート法にしても拠点法にいたしましても、国が方針を作って、その方針を受けて県ないしは市町村、公的主体が計画を作って、それに沿った形で事業を実施していくという、言わば官、お上が計画を作っていくという色彩が強うございましたんですが、これからは地域に、今申し上げましたように、様々な主体、一番地域のことをよく知っている主体が多くございますので、そうした主体が基本的に計画なり行動を作り出していくと、それを官がしっかりと後ろから財政面も人的な面も含めて支援をしていく、こういう発想を持ってこれから地域を動かしていくことが必要なのではないか。  こういうことで十一月中に様々なプランニングを取りまとめていきたいと思っておりますが、その際には、やはり縦割りで施策がそれぞれで分かれているんではなくて、施策横断的、そして省庁横断的なものを中に取り込んでプランニングをまとめていきたいと、このように考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非ひとつきめ細かな対策をきちっとやっぱり打ち出していただいて、答えを出してあげなかったら地方というのは正直言って今大変だろうと、こう思っております。その点では大いに私どもも期待をさせていただきたいと、こう思っております。  総理にお伺いいたしますが、これは八月七日ですから前内閣のときでございますが、財政諮問会議の、いわゆる二十年度の予算の全体の中での骨格の中で、公共投資、いわゆる前年対比三%削減と、こういうことが言われました。これは、財政再建を成し遂げていくということは、これはもう我々も痛みをやっぱり伴っていかなきゃならぬということは、これは十分我々も承知をしているところでございますが、しかしここ数年のいわゆる削減で地方は疲弊がもう限界に来ている、こういう状況だと、こう思っております。その地方のいわゆる痛み、苦しみ、悩みというのを我々が一番肌で感じたのはこの選挙をやった我々だろうと、こう思っております。  そんなことから、我々もよく部会ですとか政調でいろんなことを、団体からの取りまとめたものを官邸の方にお持ちになっていくんですが、どうもそこでもってしっかりとしたお認めいただけない。要するに、財政諮問会議でいろんなことでもって、我々の期待に沿わないと言ったら語弊があるかもしれませんけれども、違う方向の結論をされてしまうということがよくございました。  財政諮問会議が悪いというわけじゃないんですよ。それで、(発言する者あり)いやいや、まあまあ、まあまあ。それで、いわゆる立派な方ばかりでございますけど、この人たちというのは、言ってみれば地方の痛み、苦しみというのを分からない人が多いんですよ。今回は町村先生だとかいろんな、増田大臣だとかがお入りになりましたから、地方の意見も反映をさせていただけると、こう思うんですが。  そんなことから、私どもこの選挙の反省を踏まえて、十日の日に我が党は地域活性化特命委員会というものを発足させていただきました。これは御存じだと、こう思うんですが。いわゆる地方の団体の皆さん方と連携を取りながら、そして意見交換を常にしながら、そしてそれをひとつ政策に反映していこうと、こういうことでございますので、是非、そういうような意見をこれから十分にひとつ、総理、反映して実行していただきたいと、こう思うんですが、見解のほどをお願いします。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 党の方でもそういう委員会つくっていただいて真剣に議論をしていただくのは大変有り難いことでありまして、またそういう議論の中身は教えていただきたいと思います。  いずれにしても、党とそれから政府は政策立案について一体化したものであってほしいというふうに私はかねがね思っておるわけでございます。ただ、今の公共事業の三%毎年削減どうにかしろと、こういうふうにおっしゃられまして、結局財政の規模の問題ございまして、そう簡単に、はい、承知しましたというわけにいかない事情があるということは、これはもう伊達委員もよくお分かりのことだというふうに思っております。  そういう中で、実は政府の方も呻吟しているんですよ。諮問会議でもってすべて結論出して、その諮問会議のとおりということではない。いろいろ考えた上で諮問会議で会議としての結論を出す。しかし、それを使うのは、これは総理ですよね。総理が閣議決定に諮るということでございますので、それは閣僚全部が責任を持っていることなんですね。ですから、その閣僚のほとんどを自民党から供給していただいているという我が政府といたしましては、これはやっぱり自民党と意見合わなきゃ困るんですね。  そういうことでありますので、この辺はよく協議をさせていただかなければいけない。そしてまた、時には御納得をしていただかなければいけない。ただ、公共事業の在り方というものについても、これもひとつお考えをいただきたい。我々も真剣に考えてまいりたいと思います。そして、有効な公共事業、そしてどうやってその配分していくかという問題も含めて、政府の方も懸命に努力をしてまいりたいと思います。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非ひとつお願いしたいと、こう思います。  続いて、これも地方自治の財政の措置のことについてお聞きしたいと、こう思うんですが、今年の六月に地方公共団体の財政の健全化に関する法律が施行されました。これは私は願ってもないことだと、こう思っております。  かねがね私もこの問題について随分提言をしてまいりました。そして、二年前だったですかね、ここで財務大臣と随分時間掛けて議論さしていただいたんですが、これは認めていただくことができませんでした。今回作っていただいたということはもちろん何かが働いたのかもしれません。不名誉なことかもしれませんけど、もしかしたら夕張のことなんかがきっかけになったのかなという感じがするんですが。いわゆる五%、六%、七%、いろんな企業、公営のいろんなこの、いわゆるこれ表を配らさしていただいていると、こう思うんですが、なってございます。  それで、今回は、病院についてはいわゆる三年間で五%以上の病院債について補償金免除で繰上償還ができるということでございます。当時、私がここで財務大臣と議論さしていただいたときには七%から八%の金利も実はあったような気がするんです。そのぐらい高金利の、地方自治が負担をしていたと。これ、その当時ですといわゆる金融機関から町村が一%から一・二%ぐらいで借りれる、こんな時代でございましたが、そうすると、七、八という金利ということになりますとむしろ消費者金融みたいな感じさえするわけでございまして、それを償還させていただくと多いところでは三億も四億も財源ができると、こういうことでございまして、大変もう地方自治にとっては有り難い、そういう実は仕組みでございました。  しかし、この制度で有り難いんでございますが、しかし、その基準一と二がございまして、一の方は一〇・九以上とこうなっているんですが、これはいわゆる合併したところなんかが適用になっていくんでございますけど、病院経営というのはどちらかというと良くなっていかないというのが私は推移として、これから、だろうと、こう思っております。むしろ、お医者さんが足りない、看護師が足りない、そしてまた先般みたく三・一六%、医療費が、診療報酬が下がるということになったら、もう絶対これはもういい方向へは向いていかない。そうすると、この一・九以下のところでもすぐそれに近くなってしまう。例えばほかの事業、このいろんな、この水道ですとかいろんな事業の事業債ありますけど、仮にそういうものですと悪くなったら水道料金を上げると、上げて少しカバーしていくというようなことができるんですが、病院の場合はこれできないんですよ。  それで、こういうことがどんどんどんどん地方の自治では大きな今問題になっているということが私は現実だろうと、こう思っております。それで、一生懸命お医者さんを確保するのに努力をしている。そして、だけど、その資本費からいくと一定額、不良債務があるけど、それに達していないというようなところもできれば救済をするような方法というのは私は考えなかったら大変になるんじゃないかなと思うんですが、これは総務大臣ですかな。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) この高金利の公的資金、このいわゆる補償金なし繰上償還という問題は以前から、先生今お話ございましたとおり、ずっと長い間懸案になっておりました。  これは、特に病院事業などで以前の高い金利を借りていて、それが経営を苦しめていたのは一方で事実でございますが、この補償金なし繰上償還というのは、これは余り安易に認めてしまうとまた財政規律上問題があるということで、お互いそこをどうやって調和させるかということで、原則、今までそういったことは難しいと言っておりましたのが、やはり病院事業ということを考えましてある一定のものはこれは認めていかにゃいかぬだろうということで、今年度から特に新しい措置として、我々、補償金なし繰上償還というのを認めていった。全体で、御承知のとおり公的資金全体十兆円ぐらい、今こうした高金利の中のうちのやっぱりある一定の条件を付けて認めていかなければなりませんので、そのうちの五兆円規模のものを対象にということでいろいろ要件を付けたわけでございます。  今先生の方から、一定のものについてもっと柔軟に認めるべきではないかと、こういう御趣旨でお話がございましたんですが、我々もいろいろ考えました。今、資本費についての基準を設けてございますけれども、ただ、いろいろ実態を考えてみますと、資本費が基準を下回りながらいわゆる不良債務が発生している団体、病院というのは、他に例えば職員給与費が少し割高になっているですとか、それから収入の確保策が不十分な場合があるとか、病床規模が過大といったような幾つかの理由が積み重なっている場合が多いものですから、今回特に健全化計画というものを作っていただいたところにお認めをすると、こういうふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、今申し上げましたような点についての抜本的な経営改革にもやはり取り組んでいただく必要があるんではないかと、こんなふうに考えております。  したがいまして、今回、新たに補償金なし繰上償還認めたものについて今審査中でございますが、それについては、今年度こういう形でやらせていただくことにしてございますけれども、年内に公立病院改革のためのガイドラインというものを作りまして、これで病院経営についていろいろと我々もメスを入れていきたいと、このように考えておりますので、そのガイドラインの策定を踏まえて、こうした病院改革というものに総合的に支援をしていきたい。その中で、今御提案いただきましたようなことも含めて、今後また引き続き検討していきたいと、このように考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非これ検討していただきたいし、今お話しされました、これはもう全国的な問題ですから、全国の病院がどうあるべきかということをしっかりとやっぱりやっていただきたいと、こう思っております。  それともう一つ、これは財務大臣に後から一緒にお聞きをしたいんですが、いわゆる公的病院、公立じゃなくて公的病院がかなり北海道もたくさんございます。自分の公立病院を持たないで地域医療を支えていただいているということで、当初は割かし赤字少なかったところが多いんですが、そういうところは自分たちである程度持って、半分を町村に持っていただいたというようなことなんですが、最近、これだけお医者さんがもう不足して、とにかく厳しくなってくると収入も下がってくる。そうすると、今度その病院経営も苦しくなったものですから、要するに地方自治に全部赤字は持っていただきたいと、まあこういうところがどんどんどんどん多くなってきているんです。それで、いわゆる公立病院ですと、一ベッド当たりの措置費というのが四十八万か何ぼ出ていると思うんですが、しかしこういう公的病院については、そういう措置もない、赤字の負担もない、こういうことなんですね。  そうすると、やがてこれはもう自治体が大変な状況に追い込まれてしまう。そうでなくても、もちろん自分のところで自治体、公立病院を持っても、これは大変な赤字で、もう正に赤字がこれから増えていくという、推移はそういう状況に実はございますものですから大変だということになるんですが、これをこのままほっておくというようなことになりますと、地域医療、病院は地域の住民の命を助けるかもしらぬ、しれませんけれども、ほっておかれたら、むしろ地方自治体は病院によって命を取られるかもしれません。  そんな状況にさえ私はなりかねないと、こう思いますので、それに対する対応を総務大臣と財務大臣からお願いをしたいと思っています。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) いわゆる公的医療機関、公的病院、各地域に赤十字の病院であったり済生会の病院であったり、それから厚生連の病院であったり、これも地域で非常に重要な機能、役割を果たしております。  こうしたものについて、一方でどのように助成をしていくかということ、実はそうした各病院が赤字が発生しているのが多いんですが、その発生の原因が様々ございまして、統一的な基準というのが今基本的にはないのが実情でございます。  今、議員の方からもお話がございましたとおり、こうしたものについては地方交付税で面倒を見るという場合がございますんですが、普通交付税で、今お話ございましたとおり、一ベッド当たり大体四十八、九万を対象に手当てをするということですが、過疎地域にこうした病院があって、唯一この病院だけが頼りだというものについては何らかのやはり交付税措置というものはあり得るんじゃないか。  今、これは特交の方で事情を勘案して見ると、こういう形になってございますけれども、今私が申しましたように、過疎地域で唯一の医療機関というものについては、こうした地域医療、今大変難しい状況にございますので、その確保という観点から、これに各自治体が助成しているのはこれはもうやむを得ない面があるんではないかと、こういうふうにも思うわけでございます。  したがいまして、この全国的な実態を今調べてございます。調べて年内に、先ほど申し上げましたようなガイドラインですね、ガイドラインを作ることにしてございますが、その中で今申し上げましたこの交付税などの一定の措置というものがどのようなことが対応可能なのかをまとめたいと、このように考えているところでございます。

額賀福志郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(額賀福志郎君) お答えいたします。  厳しい地方の財政状況の中で地方の病院が大変なやりくりをしているということは承知をしております。公立病院については、総務省とも相談をして、先ほどおっしゃったような三か年の特別措置をとったわけでございます。  今後、地域住民が安心していけるような形をどう取るか、総務省ともよく相談をして対応していきたいというふうに思います。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 最終的には財務省、財務大臣が了解をしなけりゃなかなか財政措置というのはできないわけでございまして、かつては自治省と大蔵ですか、自治・大蔵百年戦争なんというのを聞いていましたけれども、地方を救うためには是非ひとつ御協力を、腹の太いところを見せていただいて対応していただきたいと、こう思います。  それでは次に、テロについてちょっとお聞きをさせていただきたいと思うんですが、この問題につきましてはもう衆議院でも、そしてまた先ほど我が党の佐藤先生もやられて、数多くの議員の先生方が議論させていただいております。そのかいもございまして、十日の日の読売新聞の調査においては、いわゆる賛成が反対を大きく上回ったということも総理御存じだと、こう思うんでございますが、しかしまだNHKの調査なんかではいわゆる四六%がまだどうしても決めかねるという方もおられるわけでございます。  そんな中で、実は先ほどもお話ございましたが、民主党の小沢党首がこれは憲法違反だというようなことを言っておられて、それで私どもの、我が党の椎名議員がきちっとこれはやっぱりただそうということで、実は本会議で、これはもう政治家が答えたのではなくて、いわゆる法制局長がきちっと、これは憲法違反ではありませんよということをしっかり答えたにもかかわらず、何か理解していただいてない、理解しようとしないのか。  そして、中には、いわゆる私の知り合いの方も、かつては、いやいや、これはもう伊達さん、とにかく日本の役目だからこれは延長してやっぱりやっていくように我々も協力しますからと言っていた方が、今度小沢代表になって参議院が大勝したら、いや、あれは駄目だと今度は言い出しているんですね。  ですから、そんなに変わるものかなと、こう思うんですが、そんなことから、私どもはこれはやはりそういうことを国民に攪乱をしながら、そしてまた政局にもしかしたら持っていきたいというようなことがあるのかなというようなことも我々自身も感じているわけでございますが、まあ政局になろうがなるまいが私にしてみれば余り関係のないことなんですけど。ただ、大事なことは、これは石破大臣、大事なことはやっぱり国民が正しい理解をやっぱりしていただく、このことがやっぱり私は大事だろうと、こう思うんです。そうじゃないと、誤った判断をされていくと、もちろんこのテロ特措法の法律だけではなくて、ひいては日本のいわゆる将来の安全保障にまで私は影響するんじゃないかというような気がするものですから、これをやっぱり私どもは一生懸命いろんな会合で理解をしてもらう努力をしていただいております。  しかし、その自衛隊の給油活動であるとかその油の使い方であるとか、私どもなりに、専門家じゃないものですから話をするんですが、まあ、いや我々はそんなところへ行ってみたわけでもないからというような、半分信じていただけない方もいるんですが、是非そういうところを現地をしっかりと見てこられた石破大臣に、テレビを通じて国民の皆さん方に是非こういうことですということをしっかりとやっぱり言っていただきたい、こう思うんですが、お願いします。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) お答えを申し上げます。  まず、なぜ続けなければいけないのかということでございます。  それは、アフガニスタンは、先般韓国のキリスト教関係の方々が善意の気持ちを持って行かれた、しかるに、誘拐され、拉致され、二人が殺害され、いろんな要求を突き付けられたということがございます。残念ながら今なお治安が非常によろしくない、特にテロ行為というものがなお続いているということがございます。  もう一つは、世界のあへんの九三・五%でしたかしら、そういうような量が、ミャンマーが相当減りましたので九三・五ぐらいに増えてくるわけですが、それがテロリストの資金源になっているわけですけれども、九三・五%がアフガニスタンで生産をされる、こういう事実がございます。  そういうようなテロリスト、武器、資金、麻薬、そういうものがアフガニスタンから世界に拡散する、あるいは資金が、武器がアフガニスタンに流入するということがありますれば、なおあの地域が不安定になる。いかにして洋上においてそれを阻止するかということは極めて重要であるということが一点でございます。  二点目は、あの地域は我が国にとってまさしく生命線であるということでございます。我が国は石油がほとんど出ません。九九・六%が輸入であり、そのうちの九割は中東から入れておるわけでございます。あの海域を一日三隻ないし四隻の日本の大型タンカーが通航するわけでございまして、あの海域が安全であるということがどれだけ我が国にとって大切なことなのかということであります。これは、別にほかの国のためにやっているとかアメリカの戦争に支援するものだということではなくて、我が国の利益、国益、そして我が国が果たすべき国際的責任ということではないかということが必要性の議論です。  それでは、じゃ一体何をやるのか、日本国憲法に反しない範囲で何ができるのかということでございます。したがって、実際に今国際紛争が行われていない、そして期間において行うことが認められない地域というものを設定をし、なおかつ武力の行使と一体化しない補給という活動を選んだということが法的な理屈でございますし、そして、どれほど重要かということですが、これ、行かれた方は御存じだと思います。参議院でどなたが行かれたか、私ちょっとよく存じませんが、私、昨年も今年も行ってまいりました。  要するに、止まったまま補給というのはできないわけで、波の影響を受けますから、動きながら補給をしなければいかぬ。大きな船であれば四時間も五時間も掛かるということでございます。そして、こういうことを言っちゃなんですが、補給をしているときが一番弱いんですね。つまり、小銃一発撃ちましても発火しちゃうわけですから、その状況が一番脆弱であるということでございます。テロの本質は、いつ、どこで、だれが、だれから、なぜ、どのようにして攻撃を受けるか分からない、これがテロですから、これがテロの本質です。ですから、そういう状況の下で、非常に暑い中において、ですから戦闘地域というものは、国又は国に準ずる組織、これが国際法の概念ですから、危ないとか危なくないのとは違うというのは累次お話をしておるとおりでございます。  お話を戻せば、そういうような危険な地域、なおかつ温度が五十度を超える、不快指数が一〇〇を超える、そういう中にあって、長い時間やるということがどれほど大変かということでございます。高度な技術を有している国というのはそんなにあるわけではございません。アメリカ、イギリス、日本を始めとする数か国しか有していないわけです。どの国も補給艦、たくさん持っているわけではございません。我が国も五隻しかございません。その少ない補給艦をどうやって繰り回しながら、あの広いインド洋において哨戒活動をいかにして効果的にやるかということでございます。ガソリンがなくなったから一々おうちに戻ってガソリンを補給するという方はいらっしゃらないでしょう。やっぱりあちらこちらに補給、ガソリンスタンドがあって、それで我々の自動車というのは動くわけで、ガソリンがなくなりました、一々港に帰りますということになれば、それはどうなるか。そういうときに、洋上に非常に信頼性の高い日本の補給艦が浮いているということがどれだけ世界のためになっているかということだと私は思います。  日本のためであり、世界のためであり、そしてまた日本の能力が最大限生かされているのはこの活動であると、私はそのように考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 ありがとうございました。  こういうことをやっぱり何度も繰り返して国民に説明をしていくということが、やはり逐次支持率が、賛同者が増えてきた、私はこういうことだと、こう思っております。  それで、官房長官にお聞きいたしますが、いわゆるいろんな会合で私どもも行きますと、今ちょっと重複するところがございますけれども、素朴な質問で、何でこれまでしてこれを延長するのと、それが我々のためにどういうあれがあるのということをよく年配者の会合なんかに行ったら聞かれます。そして、国民にとってはどうなの、日本にとってはどうなのということを、それを教えてよなんてよく言われるんですが、もちろんこれは素朴な質問でございますけれども、これはやっぱり大事なことだと、こう思っております。  先般も、船主協会、いわゆる船主の協会の皆さん方が来て、本当に助かっていますと、二回ほどそういうテロに遭遇、未然に防いでいただいたということで、最近は中国とか何かのタンカーもよく通るようになりましたけれども、今までは日本が大方だったので、そういう点では我々も安心して国民生活の物資の輸送をさせていただきますなんという話をされておりましたが、その辺をちょっとかんで砕いて国民の皆さんに分かりやすくひとつお話ししていただきたいと、こう思うんですが、お願いします。

町村信孝自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(町村信孝君) かんで砕けるかどうかは分かりませんが、そもそも例の二〇〇一年九月十一日、日本人の犠牲者が二千九百七十三名のうち二十四名もいらっしゃったということですね。これはやっぱり、日本人もまたテロの被害者であったと、当事者であったというところが一つ大きな出発点として認識をしていただきたいと思うんです。よそのことではないんです。日本だって現実に、あの例の地下鉄サリン事件というような、形は変わったけれども、そうしたある種テロ活動があった。こういうことをまず出発点として置いたところで、この国際的なテロとの戦いというのは日本だけではなくて、先ほど石破長官言われたように、国際的な共通の戦いであるという意味で、日本の能力が発揮できる給油活動というものに今全力を挙げているということでございます。  もう一つ、今、伊達委員言われた船主協会のお話もございましたが、日本の油等々の九割以上があのペルシャ湾からインド洋を通り、そしてホルムズ海峡を通って日本に来ている。正に日本のこのシーレーンの安全の生命線ともいうべき地域を今、下手をすればテロリストたちの横行できる場所になってしまうかもしれない、それを防いでいるのが今あの活動なわけでございます。  そういう意味で、日本の、安心して石油を使う、ガソリンを使う、北海道であれば灯油を使える、そうしたことがなぜ可能なのかというと、正にああした海上阻止活動があるからなんだという意味で、これは我々の日々の生活にとっても誠に有益な活動をやっているということを是非御理解をいただければ有り難いなと、こう思っております。  このテロの温床にさせないという活動は、アフガニスタンの国内でもう一つ必要なわけであります。そのためにまず治安対策というのもやっておりますが、もう一つ、特にこれは民主党の皆さん方が民生活動というか復興支援も大事ではないかということを言われます。それはそれで事実だろうと私どもも思っておりますし、そういう意味で、日本は二〇〇一年九月以降、一千四百億円以上のそうした民生復興支援活動も既にこれは資金供与という形でやっているわけでございます。しかし、こうしたお金を通ずる協力、それはそれで大事なものでありますし、国民の貴重な税金からそれをやっているわけでありますけれども、それじゃ、それをやっているから海上阻止活動が要らないのか。そうではないんですね。やっぱり両方、両様相まってこのテロ対策というものが効果があるんだということを是非御理解をいただければ、こうした海上自衛隊による補給活動というものが大変意味がある活動で、日本にとっても大変大きな意味があるんだ、この点に国民の皆さん方の御理解をいただければ有り難いと、かように考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 ありがとうございました。  やっぱり石破大臣、そして町村官房長官、こういう説明をテレビを通じてやることによって、私はやっぱりどんどんどんどん支持率が、支持者が増えて上がってくると、こう思っておりまして、やっぱり世論をきちっと味方に付けながら、我々も一つ一つやることをやっていきたいと、こう思っております。  それでは次に、拉致問題について質問させていただきたいと、こう思っております。  総理は所信の中で、大変力強い拉致に対する決意を述べられました。そして、最大限の努力をするんだということでございます。一方で、方針として圧力から対話の方の姿勢も打ち出されました。しかし、こうした北朝鮮に対したメッセージというのはしっかり受け取っているのかどうか、官房長官、私は疑問でならないわけでございます。  というのは、先般、南北平和繁栄宣言なんかが交わされましたが、この会議において、拉致についてはもう金正日総書記が日本人はこれ以上いないというような発言をされていると、と言ったというようなことが報道されてみたり、また二、三日後には、いや、そんなことは言ってないというようなことを言ってみたり、また、昨日、おとといですか、十二日には、北朝鮮のナンバーツー、金永南さんが、最高人民常任委員長という肩書ですね、これは平壌の万寿台の議事堂で、共同通信ですとか韓国、それから、聯合のニュースの会見で、拉致についてはすべてもう解決した問題だと、こう申し上げたというようなことを言っておられますね。  こうした発言というのは、担当大臣として官房長官、掌握をされているのかどうか、お聞かせをいただきたいと、こう思いますし、この両発言の趣旨というものは、まあなかなか向こうの、相手の国が発言していることですからこれはなかなかつかみ切れないところがあるのではないかと思うんですが、もしかその辺の、それをもらえればお知らせをいただきたいと。その発言の有無を含めて伺ってまいりたいと、こう思っています。

町村信孝自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(町村信孝君) この拉致問題について、北朝鮮のいろいろな方々がいろんな状況の中で発言をしておられます。その一つ一つの真意を直接聞いておりませんから確認すべくもございませんが、解決済みという言い方をしばしばしていることも私ども承知をしております。  しかし、日本の立場からするとそんなことはない、まだまだ当然生存しておられる方々がいらっしゃるだろうし、そういう方々をまず全員返してもらう、そして真相を究明をして、なるほどこういうことかということがやっぱり分からなければ、この日朝関係の更なる発展というところにはいかないわけであります。それは、もとより拉致問題を含む諸懸案の解決に向けた北朝鮮側の具体の行動ですね、発言ではなくて具体の行動でそれを示してもらわないことには、そこから先話が進んでまいりません。もちろん過去の清算ということもあります。そうしたことをきちっと踏まえた、完了した後に初めて日朝国交の正常化ということが現実のものになってくるわけでありまして、そうした問題が全部もう片付いているんだという言い方を彼らがし続けるのであれば、とても過去の清算であるとかあるいは国交正常化というところまで話が及ばないんだということを再三再四私どもは申し上げているわけでございまして、そこのところを彼らがしっかりと受け止めて、具体の行動でこの拉致問題の解決に向けて行動を取ってもらうということを私どもは引き続き強く求めていきたいと考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 これからもお願いしたいと思います。  それで、総理にこのことについてちょっとお聞きしたいんですが、先ほど言ったようなことを所信で述べておられました。また、総裁選でも私の手で解決をしたいという力強いことを言っておられました。  これはもう是非本当にやっていただきたいと、こう思うんですが、しかし最近の動向を見ますと、南北の融和の問題だとか米朝の接近であるとかという何かどうも我々余り理解しにくいような、日本外しというような感じさえ受けないわけではございません。  そんなことから、是非ひとつこの問題について、一つは、私は、家族とも、できるだけ早いうちに拉致の被害者の家族と総理も会っていただきたいと、こう思いますし、それで、場合によっては、いわゆる余り北朝鮮の言いなりにならないで、制裁措置なんかをその進展がないうちに外さないように、向こうはそういうことを求めてくるんじゃないかというようなことも、いろんなことも新聞に出ておりますが、是非毅然とした態度で臨んでほしいと思いますし、最後には、いわゆる小泉総理みたく北朝鮮に乗り込んででも連れてくるというような意気込みをひとつ、是非ここで決意みたいなものをもしいただければと、こう思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 日朝関係の現状につきまして先ほど町村官房長官からお話をしました。私も、そういう状況の中でどのようにしてこの日朝関係解決していくかと、こういうことでございまして、いずれにしても、この問題を解決しないと、すなわち拉致の問題、核の問題、ミサイルの問題といったようなことを解決しないとこの地域の安定もないし、また北朝鮮の繁栄もないと思いますよ。そういうような観点から我々としては真剣に取り組んでいく。  ただ、時間を掛ければいいという話ではないと思います。気の毒な方々もいらっしゃるということが前提になるのであれば、それは一刻も早くお帰りいただくというその手段を講じなければいけないということは当然あるわけでございます。  しかし一方、核の問題も日本の安全保障に直接かかわる問題であるという認識をするならば、この問題も解決しなければいけない。六者協議という場もございますけれども、しかし、拉致の問題ということになれば、日朝間でもってやはり真剣な折衝をしなければいけないというように思っております。  できるだけ早い機会にこの問題を全体を解決したいというのが私の気持ちでございます。また、そのために尽力してまいりたいと思っております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非お願いしたいと、こう思っております。  それでは次に、国土交通大臣にお伺いしたいと思っております。  先般も報道されておりましたが、全国に建設弘済会というのが八つあるわけでございますが、公共事業の円滑な実施のためにこの各種業務を長年特命随意契約をしてきたということが報道されました。ここには国土交通省のいわゆる退職者がたくさん行っているわけでございまして、弘済会との間で特段の理由もなく競争なしで発注されるということになれば、私は国民の理解は得られない、得るのは難しいと、こう思っております。今いろいろと言われておるこの公共事業の発注において、予算の効率的な執行、そして公正、透明な競争の確保が私は大事だと、こう思っております。  そんなことから、このような点を踏まえて、地方整備局から弘済会への発注がなぜ随意契約であったのか、また、今後これをどうしようと、見直すのであれば見直す方向になるのか、是非御答弁いただきたいと思っています。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) これまで、工事発注のための積算や審査、工事発注の監督や検査、道路、河川の管理などの分野で職員を補助する業務を弘済会と特命随意契約をしてまいりました。これは事実でございます。  その理由は、弘済会には社会資本整備についての専門的な知識あるいは現場経験を有する多くの正職員がおり、発注者支援業務の管理経験が豊富であるということが一つ。また、予定価格算定のための積算の補助あるいは検査補助など発注者支援業務では、技術力に加えまして中立性、公平性、秘密保持等が不可欠と判断したためでございました。  しかしながら、特命随意契約については、昨年六月十三日、政府の随意契約見直し方針に照らしますと、今述べたような理由だけで弘済会に随意契約をするということは適切ではないという判断をいたしまして、平成十九年度、今年度からは、競争入札、企画競争あるいは公募などの競争性のある契約方針に全面移行したところでございます。その結果、金額ベースで約二割は、二割強ですが、民間事業者が受託することになっております。  今後は、弘済会への発注業務を含めまして、国土交通省発注のすべての業務におきまして、昨年六月の随意契約見直し計画を着実に実施し、競争性のある契約方式へ移行を推進するとともに、より効率的な公共調達に向けて努力をしてまいりたい、このような覚悟でございます。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 見直しの方向に進めていきたいということは分かりました。  しかし、報道によれば、これまでの弘済会のみが受注してきた発注者支援業務、この経験を競争に参加しようとする者の条件として求めている事例があるようであります。このような応募条件を課したいわゆる新規参入ができないような基準、そういう厳しい実質的な条件があるというふうに聞いていますが、国土交通省が必要以上の制限を付けて民間参入を排除しているとすれば、直ちにこれは見直すべきじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) これまで、いわゆる特命随意契約から競争性のある契約方式へ改革を行ってまいりましたが、新聞報道にもございましたように、委託した業務を的確に実施していただくために、技術者資格とかあるいは企業の実務実績などの応募要件を付したことにより、弘済会以外の民間事業者の参入が事実上困難となるような事例が見られたところでございます。このため、今般、弘済会への契約を始め国土交通省発注に係るすべての応募要件の総点検に着手をしたところでございまして、今後能力のある民間企業が競争に参加でき競争性がより向上するよう、年内にも、今年の年内にも応募要件の緩和を行うべく、検討を進めていくところでございます。御指摘を重く受け止めたいと思います。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非ひとつ、今騒がれているこういう問題だけにしっかりとやっていただきたいとお願いいたします。  それでは次に、舛添大臣にお聞きしたいと、こう思っております。  年金記録問題、これはもう先ほど来から大変今日的な話題になって、大変いろんなことがございましたが、これはもう政府を挙げて取り組んで、是非しっかりとやっていただくと。これは政府だけじゃなくて、我々も、国会議員すべての私は責任だと、こう思っております。みんなで一緒にやっぱり早く解決をしていくという方向に向かわなかったら国民は私は不幸かなというふうな感じがするわけでございますが、これはもう閣僚の皆さん方も一緒になって取り組んでいるということでございますんで、是非やっていただきたいと、こう思うんですが。  もう一つは、私も先般ある会合で聞かれましたが、その後の組織というのはきちっとなっているんですかと、こういうことを実は聞かれました。もちろん年金の照合をすることも大事だけど、その後きちっと、やっぱりそういうことのもうないような、必ずきちっとした組織になっているんだろうかということを聞かれまして、かねがね、いつだったか大臣からちょこっと立ち話だったけどそんなことを、医療問題を話したときに気になっておったようなことをお聞きをいたしましたんで、社会保険庁の組織改革について大臣からしっかりとやっぱり、こういう組織になっているんで安心してくださいということを、メッセージをひとつ伝えていただきたいと、こう思うんですが、いかがですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 少し絵解きでお話しさせていただきたいと思います。委員の先生方はお手元に資料がございます。  今御指摘のとおり、年金の記録問題、これ全力を挙げて今解決しております。ただ、やはりこれだけずさんであり、これだけ問題が起こっている。与野党を問わず、我々は本当にもうこれではいかぬというふうに思いましたんで、政府・与党で決めましたのは、社会保険庁を解体する、解体して二分割すると、こういう案でございます。  そして、今みんな、社会保険庁というと年金、年金、年金といいますんで、年金だけやっているかと思われるかもしれませんが、健康保険と年金、これを今担当しています。  そこで、まず健康保険の方は、全国健康保険協会というものを、これはもう準備進めておりまして、来年の十月に設立をいたします。一方、年金の方は、二十二年の一月、平成二十二年の一月に日本年金機構を設立するということであります。  それで、現状を分析してその反省の上に成り立たないといけないんで、まず人事管理ですけれども、余りに職員の質がひど過ぎた、まあこれは細かい分析は避けますけれども、しっかりとやる気を持ってやってもらわないといけない。そして、ただ漫然と今の社保庁職員をそのまま引き継ぎません。きちんと仕事をやる意欲があるか、能力があるか、そうじゃなきゃ採用しないという方針も決めております。  それから、サービスの質なんですけれども、官にありがちな親方日の丸、国民の方を向いていない、サービスをしない、サボる、こういうことを全部やめさせると、民間並みのサービスをきちんとやってもらうということでありまして、特に、今回も電話相談始めましたけれども、最初はなかなか電話がつながらないというようなことがありまして、国民の方が勝手にやってこいと、自分ら知らないよと、こういう態度じゃなくて、きちんと国民の皆様にサービスの精神、当たり前のことなんですけれども、これをやらせると。  それから、仕事のことなんですけれども、私が今苦労しているのは、皆さん方からこの数字出せ、あれ数字出せって、出したいんですよ。ところが、めちゃくちゃ旧式のコンピューターですから出てこない。出てこないと何しないといけないかというのは、新たなプログラムを組んで、そこにひっ付ける、それでまた一月掛かると。こういうような状況ですから、今この新しいコンピューターシステムに変えつつあります。  それから、やっぱり民間に、本当に民間でよくやられる方にはこれは委託する。それから、いよいよこの年金保険料を払わない人がいたら、国税庁に頼んでこれをやってもらうというようなことも含めてやっております。  それで、選挙のときに六分割、解体六分割という数字が出ていました。これはどういう経緯でそうなったかなんですけれども、民営化六分割とか解体六分割というとちょうど国鉄のJR北海道、JR西日本と、こういう感じになるんで、私もちょっとこれは不正確だなと。例えば、国税庁に委託するのも一と数えるわけです、民間に委託するのも一と数えると。  ですから、私は大臣に就任して、やっぱり国民に分かるようにしないといけないと、そういう反省の上に立って分かりやすいように解体二分割と、こういうふうに呼ぼうということを私が決めました。  そして、この年金の方は今皆さん非常に御興味あると思いますんで、これは内閣官房の下に年金業務・組織再生会議というのをつくりまして、この中には極めて厳しく週刊誌なんかで年金問題を追及してこられたジャーナリストにも入っていただいております。そこで業務の委託の推進についての基本的事項、それから職員の採用についてどうするか、こういうことをきちんと決めていただいておりますので、必ずこの組織をよみがえらせる、国民のためにきちんと仕事をする、そして政府に、国家に対する信頼、そして私たち、私も国会議員ですから、国会議員何やっているんだと、立法府に対する信頼も取り戻す、そういう思いで全力を挙げて取り組みたいと思います。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 分かりやすいパネルを使っていただいて御説明をいただきまして、ありがとうございます。是非これからも、その後も是非ひとつきちっとお願いをしたいと、こう思っております。  では、後ほど時間がありましたら、また医療改正の問題だとか医師不足の問題をお聞きしたいと、こう思うんでございますが、次に、サミットの問題をお聞きさせていただきたいと、こう思っております。  本当に我々地方にとりまして、この主要国首脳会議、いわゆるサミットを北海道に決めていただきまして、本当にありがとうございます。是非、福田総理の下でしっかりとこれは成功に向けて頑張っていきたいと、こう思っているんですが、このすばらしい豊かな自然、環境を世界じゅうにアピールする私は絶好の機会だと、こう思っておりまして、そのことによって地域活性化も大いに今沸いております。前年比観光客動員を見ても八%増というようなことだそうでございますから、もう大変地元の人たちも実は喜んでいるわけでございますが、先般、地元の自治体の人だとか、また関係者の皆さん方と意見交換をさせていただきました。それはもう、サミットを開催していただくということはもう千載一遇、願ってもないチャンスだ、本当にありがとうと、こういうことを言って喜んでおられたんですが、反面、日常生活ですとか産業経済の活動のいわゆる影響といった情報が全然、ある程度伝わってこないというようなことも言って不安を抱えている地元の皆さんの声も実は私はお聞きをいたしました。  そんなことから、実は地元の、積極的にこの情報を提供していただくということを是非お願いをしたい、こう思っておりますし、そういう情報だとか何かの提供については、例えば本部、対策本部というものを現地にやっぱり立ち上げたらいいんじゃないかなというような気がするんですが、その辺の受入れ体制と、その体制を整える現地対策本部みたいなものの見通しがあるのかどうか、その辺をまず官房長官にお聞きをしたいと思います。

町村信孝自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(町村信孝君) 大変いい機会でございますから、少しく北海道洞爺湖サミットのPRというか情報提供をさせていただきたいと存じますが、来年七月七日、七夕様の日から九日までがサミット、北海道洞爺湖サミットという正式名称で開催をされるわけでございまして、その成功に向けては、地元はもとよりですが、政府一体となって努力をし始めているところでございます。  六月十二日の日に内閣官房長官を議長といたします関係省庁から構成される北海道洞爺湖サミット準備会議というものが内閣に設置をされました。まだ今委員御指摘のその現地本部というところまで話は至っておりませんが、今せっかくの御提案でございますから、北海道庁とは非常に緊密な連携を取ってやったり、あるいは地元の関係市町村とも連絡は取っておりますが、より一層その辺を緊密化するために、今委員御指摘のようなことも併せて考えていってみたいと、こう思っております。  十九年度と、そして来年度の予算要求で約七百億円の予算要求ということになっております。相当大規模なものでございますが、たしか、私の記憶が正しければ、沖縄の場合は八百億を超えていたと思いますので、沖縄よりは多少政府の負担といいましょうか、それは少なくなるのかなと、こう思っております。  そして、例えば主たる会場は一応あるわけでございますが、メディアの方々に対する情報提供の場としての国際メディアセンター、これを整備する、これは近くにあります留寿都村の方に造ることになっております。あるいは、それに必要な電気通信設備等の発注、こうしたものにつきましても、もちろん政府調達のコードがありますから、全部地元にと私も言いたいところでありますが、そうもできないこともありますけれども、いろいろな形で道内の皆さん方にプラスの経済活動という意味でのプラス面もあるのではないだろうか。さらに、食材でありますとか、いろいろな形で地元の皆さん方にも喜んでいただけるような結果になるように、これは努めていきたいものだと、こう思っております。  一部に不安の声、例えばそのころ、もう全部交通が遮断されてしまうのではないかとか、あるいは激しいデモがドイツでもあったし、あるいはイギリスでもサミットのときありました。ああしたアンチグローバリズムを旗印にする激しいデモが来たらば、それは例えば札幌の方でデモが起きるのではないか、そんな心配をされる方々もいらっしゃいました。日本の警察、大変有能でございますから、その辺もしっかり取り組んでもらえると思いますが、そうしたことも取り組まなければなりませんし、また旅館が全部取れないんじゃないかとか、いろんなそんな御心配もあるようでございますが、期間は限られておりますが、その前後、例えばもう半年ぐらい前から、例えば大メディアの皆さん方がもう予約をばあっと、周辺の町村を含めてホテルがもう予約済みというような状態があるようでございまして、そういう意味で一般の観光客の皆さん方にも御迷惑が掛かるのかなとも思いますが、いずれにいたしましても、日常生活においてそうした悪影響が出ないようなことも十分配慮しながら、それでいてやっぱり開いてよかったねと道民の皆さん方に言っていただけるように最大限の努力をしてまいりたいと考えております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 ありがとうございます。是非お願いをしたいと思います。沖縄並み以上にひとつ予算を取っていただいて、余り遠慮しないでお願いしたいと、こう思っております。  じゃ、このことについて総理にお聞きしたいと、こう思っておりますが、首脳の方たちだとかその御夫人たちを地元の皆さん方が交流をしようということで、その歓迎ムードを今検討しているわけでございますが、それについては、将来を担う子供たちのいい思い出になるような、そんなサミットが、大人というか関係者だけが喜ぶんじゃなくて、そういう人たちも本当にもうすばらしかったというような、将来思い出に残るような、そんな歓迎のことも行事もいろいろと考えているようでございます。  それで、来年のサミットは、言うもなく、いわゆる環境問題が大きなテーマでございますから、これについては、北海道はもうすばらしい世界遺産もあるわけでございまして、そんなことから、是非政府においても日本の優れたこの環境技術を世界に発信する環境ショールームですか、の設置を検討しているというようなこともお聞きしておりますが、北海道の環境技術に配慮した、道産品だとか何かを積極的にPRできるべく、是非ひとつお願いをしたい、こう思いますが、最後、総理の決意をお願いしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 町村官房長官から御説明申し上げたような内容のものを来年の七月にやろうという、そういうことでございますけれども、そういう方向に向かって政府一丸となって、北海道の皆さんと協力し合いながらやらせていただきたいと、このように思っております。  今回は、環境技術を日本がすばらしいものを持っていると、こういうことを是非発信をしたいと、そして、環境技術をもって世界に協力、貢献したいと、こういう意思が発信できればいいなと、こんなふうに思っております。何もテロ対策だけではないんであって、あらゆる面で日本が国際社会に協力する日本であるということを是非世界じゅうの方に理解をしていただきたい。そして、そういう中に地元の若い方なんかにも参加できる機会ができればいいなというふうには思っておりますけれども、またいろいろと工夫してまいりたいと思っております。

伊達忠一自由民主党

○伊達忠一君 是非お願いしたいと思います。これはもう地元を挙げて、国を挙げて是非成功に向けて頑張っていかなきゃならぬと、こう実は思っております。  そこで、時間になりましたので、実はまだ質問したかったんでございますが、先ほど来お話しさせていただきました、私ども地方の本当に気持ちというものを酌んでいただいて、この再生というものは福田内閣の大きな柱だと、こう言っておられましたけど、これはもうテロと同じぐらいの、私は一緒になってやっていかなきゃならない問題だと思っております。これを下手に誤ると、これ、総理、やっぱりかなり選挙にもいろいろと影響するというようなこともございますので、是非サミットの成功と併せてお願いさせていただいて、私の質問を終わらさせていただきます。  ありがとうございました。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) これにて伊達忠一君の関連質疑は終了いたしました。  以上で林芳正君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 次に、櫻井充君の質疑を行います。櫻井君。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 民主党・新緑風会・日本の櫻井充でございます。  午前中、午後の質疑をお伺いしておりまして、冒頭、本当は総理にまずコメントを求めたいと思っておりましたが、石破大臣にまずお伺いしたいことがございます。そもそも論として、テロに対しての現在の作戦というのは成功しているんでしょうか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 相当の効果を上げているという評価はできます。  しかしながら、普通の戦争とテロというのはそもそも本質が違うものでございます。戦争であれば、国又は国に準ずる組織同士において戦うものですから、例えば降伏とかそういう形で、始まり、終わりということがある程度きちんといたしております。ところが、テロの場合にはそういうような国又は国に準ずる組織という形態を持っておりませんので、これで終わり、例えばトップがもうこれでやめというふうに決めたからやめということになりません。  そしてまた、テロの本質が、先ほどいつからどこでと、こういう話をしましたが、逆の言い方をすれば、恐怖を連鎖させることによって社会に動揺を引き起こし、体制の変革をねらうものというふうな定義をいたしました場合に、これで終わりということは非常に難しいのだと思っております。つまり、弱い脅威というものがずっとじわじわ続くことによって体制が動揺するということになりますので、これで終わり、これで大成功、そういうことはテロの場合になかなか難しいという、戦争との相違は私として認識をしておるところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 その点は理解まずいたしましたが、しかし、取りあえずもう一つお伺いしておきたいのは、何の根拠を持ってそれなりに成功しているんだという御所見なんでしょうか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 数字で申し上げれば、無線照会の回数が三五%減ったという数字がございます。つまり、船に対して、一体どこの船で、何を積んで、どこへ行こうとしているか、こういうような照会というのもこれ大変なことでございます。その回数が三五%減ったということは、それだけそういうような対象船舶が減ったということだと思います。  これはどこかでもお話をしたことですが、例えて言えば、冷戦の間に海賊というものは非常に少なかった。マラッカ海峡における海賊というのは、これ数字で出ておりますが、非常に少なかった。しかし、冷戦が終わった途端に、ソビエト海軍のプレゼンスがほとんどなくなりましたので海賊の数は激増したというのは、これは運輸関係の方ならだれでも御存じのことでございます。そういう形で、プレゼンスがあることによってそういうテロ的なものは減っていく、しかしながらプレゼンスがなくなることによって増えるということだと思います。  具体的な成果と言われれば、例えば一例でそういうことが申し上げられるのだろうと思います。  そして、先ほど来、官房長官も御答弁がございましたが、テロをなくすというのは武力だけでできることではございません。当然民生の安定というのもやっていかねばなりません。しかし、どっちか片一方だけでなくなるかといえばそういうものではない。両々相まってテロというのはなくなるもの、なくなっていくものでございまして、これが軍事的なことをやることによって、もっと極論すれば、インド洋に我が国が補給をやっていることによってどれだけテロの脅威が除去されたかということを数字でもって示せと言われますと、これは相当に難しいものがあるということは私ども認識をいたしております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それでは、アフガニスタンにおける多国籍軍の死者の数は把握されておりますか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) これはOEF、ISAF、あるいはPRT、それぞれによって異なっております。これは正式にどれだけの死者が出たということを多国籍軍として発表したことがございませんので、報道ベース、例えばCNNでありますとか、そういう報道ベースでいきますと数千人単位というふうに承知をいたしております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それでは、その数千人単位でも結構ですが、これは年度を追って増えているんでしょうか減っているんでしょうか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 年度を追って目に見えて減ったということはございません。年によって差はございますが、決して低減傾向にあるというふうには評価をいたしておりません。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 大臣、まず申し上げておきますが、二〇〇四年までは二けただったんです、これはOEFの調査ですよ。しかし、二〇〇五年には百人台、百二十五人になって、その後は二百人を超えているわけですね。つまり、毎年増えているということは、治安は全く収まっていないということになるんじゃないですか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 治安は決して良くなっているとは私は思っておりません。  さすれば、このテロとの戦いをやめた場合に何が起こるのかということもまた逆に考えていかねばならないところです。  先ほど、国と何が違うのかということを申し上げました。国と国との戦いであれば、これで勝ち、これで負けというのがはっきりいたします。しかしながら、テロの場合にはそういう強烈度のものではございません。低烈度のものをじわじわと連鎖させていくことによって体制の動揺を図るというものでございますから、それでは、戦いをやめたらテロが減るのか、戦いをやめたらば彼らの要求というのは止まるのかといえば、そういうものだとは私は思っておりません。つまり、大きな武力をもってして完全に鎮圧をすればテロはなくなるかといえば、そういうものではないだろうと。武力と民生の安定と両々相またなければテロというのはなくなっていかないと思います。  ですから、このテロとの戦いを始めたときに、米国大統領がこのテロとの戦いは長いということを発言をされました。それは、テロというのは何も二十一世紀の新発明ではございません。人類の歴史というものがある意味でテロの歴史であったように、フランス革命もそうだという歴史の見方もございましょう。ある目的を達するまでそのテロという行為は続いてきたということが今までの歴史の現実ではないかというふうに思っております。  普通の戦争とテロとの違いというものを我々はよく認識しながら取り組んでいかねばならないと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私は、テロとの戦いをやめよとは一言も申し上げておりません。  問題は、例えば、どうしても医者なので医者の例えにさせていただきますが、処方せんが間違っていたら患者さんは亡くなるんですね。どこかで間違っていると思ったら、それは処方を変えなきゃいけないんですよ。ですから、私が申し上げているのは、今の処方せんが正しいのかどうかということです。  では、今、国内でテロ、自爆テロなどの件数は減っているんですか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 明確に減ったという数字は私ども承知をいたしておりません。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 どのような数字をじゃ、知っていらっしゃるんでしょうか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) これ、すべて御通告外のことでございますので、できればそういうような御質問をされるときは、こういう数字を求めるという、そういうことを事前におっしゃっていただきたいと思います。それは、(発言する者あり)いいですか、それは具体的な数字がどうなるのかということをお尋ねでございますので、それは、これはもう委員会のルールとしてそういうことになっておろうかと思います。そのことはよく御認識をいただきますようにお願いを申し上げます。  その上で、どうなのだと、数はどうなのだと。自爆テロというのは、それは減っていない。ですけれども、繰り返して申し上げますが、テロというのは何なのだと。処方せんを間違えたらば、それは患者は病気が重篤になる、そのとおりでございます。それでは、テロに対する最も有効な処方せんは何だろうか。我々がインド洋において補給を行っている。インド洋を通って麻薬であるとか武器であるとかテロリストであるとか資金であるとか、そういうものが出ていく、あるいは中へ入っていくということになれば、テロリストに対して武器が供給をされる、あるいは資金が供給をされる、麻薬が外に出て、それが資金になっていく、そういうものを、出たり入ったりすることを、それを止めていくということは、私は、テロリストに対して資金を断つことであり、そしてまた武器を断つことであり、そのことがテロリストの活動というものを抑制することになることは、それは事実として言えることだと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私は、大臣は総合的に判断してプラスになるんだろうという、そういう答弁をいただけるものと思っておりました。  私は、今回はちゃんと通告の中で、何でこれが有効なのかというふうに判断されるのかということの通告はいたしております。  そこの中で、現在、これはアフガニスタンの自爆テロですが、アムネスティが発表した数によると、二〇〇五年は十七件、二〇〇六年は百二十三件で二倍に増加している、二〇〇六年の自爆テロによる死者は二百三十七人と国連は報告しているが、簡易爆破装置による死者は五百十九人とNATOは報告していると。つまり、悪くなっているんですよ、状況としてね。  それから、大臣は先ほどの御答弁の中で、要するに日本の国益と世界全体のということだけ御答弁されましたが、私はもう一つ大事な点が抜けていると思うんです。それはアフガニスタンの国民の利益です。その点から考えて、今の状況はいかがなんでしょう。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 我が国がアメリカ合衆国に次いでアフガニスタンに資金を提供している、その資金によって民生あるいは医療あるいは社会資本、そういうものの改善がなされているということは、これは委員御案内のとおりでございます。  私どもは軍事的な活動だけで民生が安定するとは思っておりません。先ほどのお答えの繰り返しになって恐縮でございますが、資金あるいは武器あるいは麻薬、そういうものが出入りすることを止めるということは、アフガニスタン国内におけるそういう勢力に対する抑止効果としては非常にあるものだと思っております。  テロというのは、もう一つ申し上げれば、そういうような活動に対してどれだけ国民が恐怖を感じるか、あるいはそれに共感を感じるかということだと思います。どのような宗教であれ、あるいはどのような人々であれ、無差別に人を殺りくするということを支持する人はおらないと思いますが、そういう彼らに対して、つまりテロリストと言われる人たちに対して資金が供給される、あるいは武器が供給される、そういうことを止めることは民生の安定につながるものにほかなりません。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ちょっと、全然違っていると思いますけれども、アフガニスタンというのは自給率が大体九〇%ぐらいだった国なんだそうですよ。現在四割ぐらいまで落ちているんだそうですね。それから、僕がある先生にお伺いしてみると、空爆の方がよっぽどひどいと、そういうお話もされてきています。  防衛省の方でアフガニスタンの民間人というのが一体どのぐらい亡くなっているのかということを把握されているでしょうか。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) 正確な数字は分かり次第御報告を申し上げますが、これは申し上げておきますが、今空爆というものも、例えばベトナム戦争、これは委員と私と同世代、全く同世代でございますが、無差別な爆撃とかじゅうたん爆撃とか、そういうものは行っておりません。そういうことをやれば世論の支持を得られないからです。それがアメリカがベトナム戦争から学んだ大きな教訓でございます。自分の国にもあるいは相手の国にも大きな被害を与えないということ、これは今の戦いのやり方の常道というものでございます。  今委員が自給率ということと、それから空爆ということについてお話しになりました。その辺の連関が私にはよく理解をいたしかねるところでございますけれども、いずれにしても、その地域の民生を低下させないということは、それは考えて作戦は遂行せられるべきものと考えております。

高村正彦自由民主党外務大臣

○国務大臣(高村正彦君) アフガニスタンの国民は今どうなんだと、こういうお尋ねがありましたので、分かる範囲でお答えさせていただきますと、経済社会分野では、経済成長率は二〇〇五年は一四%成長しております。二〇〇六年は五・三%成長しております。それから、教育が改善しております。初等教育就学率は二〇〇〇年の一九・二%から二〇〇五年は八六・五%に上昇しております。これは二〇〇七年の世銀の統計であります。それから医療の改善。例えば、はしかの予防接種を受けた子供が二〇〇〇年の三五%から二〇〇〇五年六四%に上昇しております。これも世銀の統計であります。それから、幹線道路等のインフラも整備され、人道分野では難民が約五百万人帰還をしております。  全体的に見れば、一部の地域では相当な戦いが行われていますが、全体的に見れば良くなっていると、こういうふうに認識しています。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  恐らく悪くなっている数字もあるんだろうと思いますよ。今出てきている数字はそうなのかもしれません。でも、そのことを踏まえて私が申し上げたいのは、今一番いい機会だと思うんです。要するに、給油活動をするしないということよりも、今の作戦そのもの自体が本当に適切なのかどうかということの見直しも一緒に私は議論した方がいいんじゃないかと。  私は勉強させていただいて驚いたのは、日本人が、北部同盟、たしか武装解除五万人をなし得たということもあったかと思いますけれども、そういうようなことも日本人がやられているという実態を踏まえれば、必ずしも給油活動がすべての選択ではないんじゃないだろうか、私はそう思いますが、総理はいかがですか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) ただいまのお話いろいろ伺っていまして、時間が大分たっています。たっていますんで、そのことでこれはうまくいっていないんじゃないかと、こういうような、それだけではもちろんございませんけれども、そういうような印象をお持ちだというふうに思うのは、これは私もよく理解できるところであります。  ただ、このテロの活動というのは、これは本来時間の掛かるものだと。ほかの地域でもテロはございます。これも随分時間が掛かっております。しかし、やはり丹念に忍耐強くやるということも一つの解決の手段だというように考えれば、やっぱりそれはそれで、今回の全体のそのオペレーションが失敗したんだとか間違っているんだということは言い難いと私は思っております。今は現在進行中でございますから、更にこれを進めていくということは解決に向けての一つの方策だというふうに思っております。  それから、もう一つ申し上げますと、タリバンの圧制というのは、これは本当にひどかったんですよ。例えば一つ例を挙げますと、女性。女性は女性扱いされていなかったんですよ、実際問題言って。女性は外にも行けない、買物にも行けないと、こういうような状態であった。その女性、今完全に解放されているというように聞いております。女性の議員も出ているというように聞いておりますんで、そういうような、社会全体が明るい社会になりつつあるんだと、そのまま本当に明るい社会になるように、これからも国際社会で協力していくということも大変意味のあることだというふうに私は思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  もう一つ、ちょっとこれは悲しい発言なんですが、自民党の元防衛庁長官、中谷さんがテレビ番組で、民主党はテロリスト集団ですかと、そう問い掛けられて、ええ、ええと、そのようにお答えになっているわけですよ。  我々は、その話合いを総理がしようということであれば、それはそれで、今日も私はいろんな提案をさせていただきたいと思っておりますが、こういうような発言があるということそのもの自体に問題があると思いますが、総理としてはいかがお考えでしょうか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 私、そのときのやり取りを聞いておりませんので正確に申し上げることはできないんでありますけれども、まあ一つの例え話みたいな格好で言ったんだろうとは思いますけれども、しかし、しかし、仮にそうだとしても、それは適切なる言葉かどうかといえば、まあ余り適切な言葉ではなかったというように思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 もう一つ、これは各国にテロリストがいると、いろんな国にいるんだという話になっているんですが、これは、日本政府として把握している中で日本国内にテロリストというのは存在するんですか、大臣。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 答弁はどなたがされますか。  石破大臣。

石破茂自由民主党防衛大臣

○国務大臣(石破茂君) これは国家公安委員長からお答えなさるべきものかもしれませんが、テロリストの定義は何かということでございます。それが条約あるいは法律上に定義をいたしますテロリストということになりますれば、それに合って数字がどれだけいるのかということになります。  ただ、私は、潜在的に、いつ、どこで、だれが、だれからというようなことを考えましたときに、それは潜在的にはあり得ることなのだろうと。あるいは、オウム真理教にすれば、それはまさしくテロそのものでございましたよね。民主主義の全否定ということで申し上げれば、まさしくオウム真理教の行為というのはテロそのものであった。そういうものが今、日本にどれぐらいおるかということは私の所掌を超えておりますので、お答えはいたしかねます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それでは、あと、今日準備していた質問に移らせていただきたいと思いますが、まず最初に、これは大事なところなんですが、福田総理は小泉構造改革を継続されるんでしょうか、それとも別な道を歩んでいこうとされているんでしょうか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) まあ一言で言えば、良きものは続け、残すべきは残し、そして、新しいものがいいというのであればその新しいものを追求するということであります。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それではもう一点、小泉構造改革とは一体何だったんでしょう、具体的に御答弁いただけますか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 私の立場で、官房長官しておったわけですから当然考えることは小泉総理が考えたことと一緒だというふうに言われれば、そうでなきゃいかぬわけでありますけれども。  私の考え方を申し上げれば、時代が急速に変わっているということは一つございますね。例えば、二年前から人口が減少を始めたということ、人口が減少して少子であれば高齢社会になるということもございますし、またそういうことに伴って経済の内容も変わってくるわけですね。規模も変わります。それから内容も変わってくるということもございますし、そしてまたあわせて外的要因も急激に変わっていると。外的要因というのは外国の事情ですよ。中国、東南アジア、インド、もう急成長をすると、日本とは比較にならぬような成長のスピードで成長していくと、こういうような状況の変化があります。そうすれば、あと十年たてば、もしかしたら日本は中国のGDPと同じになるかもしれぬと、十年足らずかもしれぬし、そういったような状況の変化を踏まえて考えたときに、なおかつ、もう一つ内在的な問題として財政赤字という問題がございますね。  そういうようなことを踏まえて考えた場合に、今までのやり方でやり切れるのかどうかということがございます。そういう大きな内外の変化に対応した、そして将来を見据えてどういうふうにしていったらいいかということは当然政治家として考えなければいけないことであり、そういうことを考えると、やはり今までのやり方を変えていかなければいけないということを考えて当然だと思います。  小泉総理もそういう思いを持って、官から民へとか、それから中央から地方へとか、そしてまた規制改革も行う。いろいろな、様々な改革をしてきたわけであります。今そういう改革がまだ途上ですよ、途上です。ですから、そういう途上の中でいろいろ副作用的に起こってきているような問題があれば、それはそれでその時々に考えて手直しをしていくということも必要なんだろうというふうに思います。  いずれにしましても、繰り返しますが、内外情勢の変化に対応する日本というものはどうあるべきかということを考えて構造改革を進めていると、こういうことでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 国内外の状況を考えて制度を変えていくというのは、これは当然のことですね。  じゃ、もう少し、何が良くなって何が悪くなったというふうに総理はお考えでしょうか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) ですから、それは、今現在評価ができるものもあるかもしれないし、それからまだ途上であって評価できないものもあるかもしれない。しかし、将来を見据えた場合にやらなければいけないと思ってやっていることがあるんだろうと思います。ですから、それを今実行している。  ただ、そういう中で、例えばよく言われる格差問題、そういうものは何で起きたのかという原因を究明しなければいけませんけれども、例えば都市と地方ということであれば、今までこの数年間実行してきた例えば構造改革、三位一体の改革とかいったようなものが果たして正しかったのかどうかというようなことも吟味しなければいけないと思いますけれども、しかし、あわせて、やはり日本の社会が急速に変わっているということもあるわけで、これは構造改革と併せてそっちの方の対策もしていかなければいけないというように私は思っております。ですから、複合的な理由により今地方と都市の問題が起こっているというように考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 総理、僕、所信表明演説聴かせていただいて、安倍総理のときの訳の分からない横文字もなくなりましたし、現状分析としては物すごくよくされていたんじゃないのかなと、そう思っています。この所信表明演説の中にはどこに問題が起こっているのかということは随分丁寧に書かれていまして、それで私はお伺いさせていただいているだけです。そうでないと、総理がこういう、僕は今日は所信表明演説を中心に聞かせていただきますけれども、せっかくこういう分析をされていて、分からないのは、今後どういう対策を取られるのかということがここに書かれていませんから、そういう点で今日は私は質問をさせていただくつもりでございます。  ですから、そういう点でいうと、私から見ると構造改革というのは一部の人にとってはすごく良かった。なぜ一部の人にとってはすごく良かったかというと、その一部の人たちだけが政策決定過程に入ることができたから。一言で言えば、自分の会社の利益を追求している人たちが制度を変えた、それが僕は構造改革だったんじゃないのかなと、そう考えていますが、総理としてはいかがですか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) これ、いろいろな状況がそれぞれの分野にあると思います。経済を取ってみた場合に、二〇〇二年が株価が最低だったという状況がありました。あのときは、あしたの経済が分からないぐらいの危機感を持った時期もあったと思います。そういうときに、やはり景気を回復させるためにはどうしたらいいかということを中心に考えたわけであって、そのためには伸びる可能性のあるところにまず伸びてもらおうと、こういうような政策が打ち出されたと思います。そういう結果、そういう力のある企業若しくは大きな企業、大都市とかそういうところがそういう政策の協力も相まって伸びたと。  しかし、その反面、今現在見てみると、必ずしもみんなが満足しているような状況にはないと。少しずつ地方にもその恩恵は行きつつあるかもしれないけれども、しかし、それにしても格差が開き過ぎているという不満が実はあるわけでありまして、そういうようなことについて、これからどういう政策を取るかということは、私どもも今懸命に考えております。これを早急にお出しするということが、やはり国民の安心するもとだろうというように思っております。  例えば社会保障制度につきましても、高齢者に比較して若者の数が減ってくると、こういうふうな状況がございます。そういう中でもって、財政には限度があるという中で、どのように社会保障を整備していくかということが当然あるわけでありますし、また都市と地方の格差、これはもうもちろん先ほど来申し上げておりますけれども、こういう問題については地方の税財政改革、地方税の財政改革ですね、それから、行き着くところは最終的には道州制かなというようなことも視野に入れて、その道に向けて一歩一歩進んでいかなければいけない。  それから、若者の雇用の問題ですけれども、非正規雇用化という問題、これも経済合理主義にのっとってそうなったのか、若しくは若者の方の志向ということもあるのかということもございます。その辺は総合的に考えていかなければいけないというふうなこともございますし、またもう一つ大きな問題は、今地球環境問題ございます。地球環境問題に対して政府、社会がどのように取り組んでいけるのかということ、このことは国民的にもお考えいただかなければいけないことですけれども、まずは政府がどういう方法があるのかということを示さなければいけない、そのことが今求められていると思います。  様々な分野でやらなければいけないことは今もう山のようにあるという状況でございますので、その一つ一つを着実にこなしていくというのが今の政府に求められている大きな課題であると心得ております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 一つ、私が見てちょっとおかしいなと思うことをまずお話をさしていただきますが、これ、第一回規制改革要望なんですね。(資料提示)  そのときに、一番大きい要望件数はだれかというと、経団連です。二番目がリース事業協会でして、三番目のこれ会社、黒塗りになっていますが、これは規制改革会議の議長の会社でございます。規制改革会議の議長の会社は、実はリース業界と物すごく関係しているところでして、実はここから物すごく多く要望されまして、なおかつ、これは多分採択されているんだろうと思いますが、閣議報告数の項目数を見てみると、この業界が二五・四%、二八・六%、それから経団連が一七・一%、ほかのところはもうほとんど軒並み採用されてきていないというような状況なんですね。  つまり、自分のところの会社の利益を上げるためにと私は申し上げましたが、規制改革会議の議長が、自分のところの会社からまず要望をさせて、そしてそれを検討するということそのもの自体がゆがめているんじゃないかなと思いますが、いかがですか。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) どなたへの質問でしょう。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 総理。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 規制改革については様々な御意見がございますが、これは基本的には日本の閉鎖的な体制を変える必要性に迫られてやった分が多いというふうに思います。しかし、その中でいろいろな弊害もあるというふうな指摘もございます。  だからといって、じゃ、規制改革の委員が自分の利益のためにというようには私は考えておりません。そういう委員の方も、いろいろな民間の企業とか民間の業界ですね、様々な意見を徴した上で判断をされているというように考えておりますから、ですから、その委員の利益のためにということはあってはならないことであり、かつ、そういうことはしていないというように思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 これは九六年の雑誌なんですが、ここで、この議長になられている方は、戦後最大のチャンスだと、規制緩和というのは戦後最大のビジネスチャンスだと、そういうふうにおっしゃっているわけですよ。そのことを考えてみれば、これは一般的に考えると利害の抵触に当たるんではないのかなと、私はそう感じますけれども、総理はいかがですか。

岸田文雄自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策)

○国務大臣(岸田文雄君) 規制改革担当しておりますんで、一言、事実関係も踏まえてお答えさせていただきます。  まず、規制改革の委員ですが、委員も御案内のとおり、この委員、優れた識見に基づいて総理が任命するということになっております。当然のことながら、組織を離れて公共の立場で御議論いただくということでありますし、また、現在の規制改革会議、十五名の合議制ということになっております。十五名、各団体、各学識経験者を始めいろいろな方面からお集まりいただいております。その合議制の下で御議論いただき、そしてその結論につきましては最終的には政府が責任を持つという形になっております。  こういった仕組みでありますし、また、規制改革のこの結果自体も、決して一部の企業、団体に結果を及ぼすというような結論を出しているわけではありません。規制改革でありますんで、広く国民のために影響を及ぼす、こういった結論が出てきているわけでありますので、こうした一部の企業、団体のためにという御指摘、当たらないんではないかなと思っております。  また、いただきました資料で、リース事業協会、そしてオリックス、(発言する者あり)失礼いたしました、この一部の、一部の企業がの御指摘につきましてちょっとお答えをさせていただきたいと思うんですが、この改革要望の受付は、御指摘のようにこれ、第一回、十五年からこの要望が始まっております。第一回の要望、これは確かにこの数字のとおりでありますが、第二回以降も、十五年、十六年、十七年、要望につきましては、その後は二%あるいは〇%ということで、これ突出している数字は見当たりません。  これは十五年、第一回の御指摘はそのとおりですが、その後こういった傾向は続いていないということを付け加えさせていただきたいと存じます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 これは、一回目の採択率というのはほかの回と全然違いますよね。その後はどこのところもこれほど高くないはずです。あとは、もう一つ申し上げれば、経団連が圧倒的に採択率が高くなっておりますから、もしかするとそちらの方からお話しされているのかもしれません。そういうことじゃないんですか。

岸田文雄自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策)

○国務大臣(岸田文雄君) 数字については今申し上げたとおりでありますが、この第一回目の数字の高さの御指摘につきましても、例えばこの民間企業の要望につきましても、かなり広範囲の事業を展開していることもあり、かなり要望事項も、一定の業種に偏っているということではなくして幅広く要望が行われて、そのトータルがこの数字ということであります。こういったこともちょっと申し添えさせていただきたいと存じます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それじゃもう一つ、経済財政諮問会議についてお伺いしておきましょう。  これは、アメリカの場合の経済財政諮問会議というのは、いわゆる民間委員の中にこういう商売を経営されているような方々というのは入っていますか。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) だれへの質問ですか。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 大田大臣です。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) アメリカに日本と同じ形の経済財政諮問会議のようなものはございませんで、大統領諮問委員会、CEAというものがございます。その中に、過去に経済界の方がおられたのかどうか、ちょっと今私は手元に資料がございませんので、調べてお答えさせていただきます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それでは、ここは申し上げておきますが、民間の方が私が調べている範囲ではいらっしゃいません。しかも、大学の関係者も全部休職されて、それでそこの中に入っていくと。つまり、そのぐらい利害の抵触というものに関して厳しく厳しくやっていかなければいけないという立場でやられているわけですよ。  その一方でどうかというと、日本の場合には民間の経営者の人たちが入っていって、割と好き放題言っていって私は制度を変えているからこういうふうになってきているんだと思っているんです。なぜならば、例えば、じゃ中小企業が良くなっているのかと。中小企業の代表者はここの中に入っていませんね。それから医療関係者はどうかと。医療関係者の方々も入っていませんね。ですから、すべて厳しい数字になってきています。  例えば、中小企業でいうと二〇〇二年、二〇〇三年以降、これ見ていただければ分かりますが、製造業の部分は大企業は物すごく利益率が高くなってきている。中小企業は若干製造業は上がっていますが、非製造業の場合には中小企業の利益率というのはこれほとんど変わってきていないということから考えてくると、やはり中小企業の代表者が入って議論をしないと変わらないんじゃないかと、私はそう思いますけれども、いかがですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 今回の景気回復は、大企業の製造業からスタートいたしまして徐々に中小企業、非製造業に波及はしておりますけれども、先生御指摘のようになかなか中小企業の収益が上がっておりません。特に、最近の原材料高の中で中小企業の収益は圧迫されております。  諮問会議の中でも、中小企業の生産性向上を上げるためのプログラムを策定するということで、中小企業の生産性向上とそれから下請取引の適正化、こういうことについては積極的な議論がなされております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 大臣、何の数字をもって今みたいな答弁されるんですか。まず、根拠を示していただけますか。私は根拠を示してこう言っているんですよ。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 中小企業の中でも特に零細企業が今厳しくなっておりまして、中小企業全体の数字を引き下げている点はございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 これ、ちゃんと現場に行かれないからそうなるんじゃないですか。東北にしろ北陸にしろ、まだ倒産件数は前年度を上回っているはずですが、これはちょっと通告していませんが、経済産業大臣、私の認識で正しいでしょうか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 景気が立ち上がっていくときにはまず大企業から立ち上がって、その後中小企業が追随をすると。ただし、今回の景気回復を見ていますと、今の委員のグラフにも示されているとおり、利益率の格差がなかなか縮まっていきません。  それには幾つかの原因があろうかと思います。まず一つは、中小企業、調査をしてみますと、原材料の高騰あるいは人件費の拡大が製品価格に転嫁ができておりません。これは大企業に比べますと中小企業の方が交渉力が弱いということがあると思います。もう一点は、大企業が収益を拡大をしていっている、それが中小企業にきちっと均てんをされていっていないという点もあろうかと思います。  これに対しましては、御質問があれば、今日まで取ってきた対応策、あるいはこれから取ろうとしていくこと等々につきましてお話をさせていただきたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 総理、私の地元の宮城県は決して景気が回復しておりません。総理は今回の所信表明演説の中で、景気は回復しと、そういうふうに書かれていますが、総理の御地元の群馬県は景気が回復しているんですか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) その地区によりましてばらつきがございます。宮城県でも、私この間、仙台市に伺いまして仙台市の状況を見てみますと、仙台市全体としては非常に景気がいいんですよ。地価も仙台市は随分上がっていますね。商業地も住宅地も相当な上昇なんです。ですから、びっくりしましたよ、私はね。ああすごいなと思ったんですけれども、仙台市のずっと外れの方へ行きますと、市内だけれども、ああ、うちの方は駄目なんだよと、こういうふうな話も聞きました。ですから、同じ仙台市でもやっぱり、一極集中とは言わないけれども、そういうふうな跛行現象があるということはあると思います。私の選挙区も同じようなことでありまして、いいところも悪いところもあると、こういうことでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 仙台も、実を言うと、例えば今、駅の周辺は建設ラッシュなんです。ところが、ほとんどが県外資本が引き受けてやっているものですから、地元の中小企業は決して良くないんですよ。それが実態なんですね。ですから、大企業の利益率はずっと高いまんまになっていますが、中小企業はそうなってきていないわけです。  総理は、今回、そういう点で、地方を再生するということで地方再生の構造改革でしたっけ、何かそれを行っていきますというように所信表明で述べていらっしゃいますが、そこの中でもう一つ、政策に工夫を重ねていきますと、ばらまきではなく、政策に工夫を重ねと、そうおっしゃっていますが、どのような政策を準備されているんでしょう。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) まず、私は所信表明で景気が回復しているということを言いました。これはマクロで、日本全体でもって成長率も伸びてきていると。それから、失業率も低下してきているといったような数字、マクロの数字を見て申し上げているわけでありまして、先ほど来のその跛行現象は歴然とあるということは何度も申し上げているところであります。  こういうその地方に対してどういう対策をこれから講じていくのかということでありますけれども、これは具体的には総務大臣にお聞きいただきたいんだけれども、今回、地域開発、地域の後押しをするような政策、本部が四つございました。例えば、都市再生本部、それから名前ちょっと忘れましたけれども、中心市街地活性化本部ですかね。それから、あと二つあるんですけれどもね。そういうようないろいろ本部があるものを一つにまとめて有機的に政策展開をしていこうと、こういう考え方なんですよ。それは今まではばらばらにやっていた。しかし、そういうその四本部が一つの目的に向かって知恵を出していこうということでありますので、私は、まずこの本部がどういうふうな政策を出してくれるのか、これは楽しみにいたしておるところでございますけれども、そういうことも含めて、他の政策も併せて、これから積極的な地方問題というものに対策を講じていきたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ということは、ここに所信表明では、政策に工夫を重ねと、まだありますが、結果的にはこれから議論をするということになるんでしょうか。  それからもう一つ、それでは医療のことに関して見ても、本当に今後安心なのかどうかという点が問題なんだろうと思うんです。これは中小企業だけではなくて、田舎の方ではもう地域の医師の不足とか、そういったものが問題になってきています。  そこの中で私は一番問題だと思っているのは、経済財政諮問会議が出してきた、公的医療費の将来的な給付の抑制です。私は、厚生労働委員会で、こういう政策を取っていって医療関係者が継続的に医療を行うことができるのかどうかという質問をしたら、そういう観点では全く検討していないと、そういう答弁でした。  つまり、経済的にはこういうやり方で出してきているけれども、今一番重要な国民にとっての安全、安心を提供できなくなるような、そういう政策を私は経済財政諮問会議が出してきているんじゃないかと思いますが、大臣いかがですか。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 増田総務大臣。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 いや、違いますよ。大田さんですよ。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) いや、待って。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 これ、大田大臣でしょう。これ、大田大臣。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 済みません、地域再生のところだけちょっと一言だけお答えさせていただきたいと思います。  これから検討するところも大変多いんですが、四本部を統合したということからもお分かりのとおり、やはり今まで四本部があったということは、それだけ縦割りで各省それぞれの観点でやっていたという部分があります。したがいまして、そうしたことを統合して、省庁横断的、施策横断的、なおかつ地域の担い手がこうしたことを行おうということに対しての政策の後ろからの後押しと、こういったことを基にこれから十一月末へ向けてプランをまとめていきたいと、このように考えております。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 一昨年秋に厚生労働省を中心に医療制度改革の議論を行いました際に、諮問会議においても高齢化に伴って増加する医療費をどうやって負担して持続可能性高めていくのかという議論がなされました。  これからその高齢化が進む中で、社会保障の給付と負担は経済の伸びを大きく上回って伸びてまいります。医療を始めとする社会保障が重要だからこそこの持続可能性を高めることが大事です。といって、医療制度改革が医療が本来果たすべき役割を損なうものであってはならないということは、私は先生と同じように考えております。しかし、これからの持続可能性を考えますと、給付だけではなくて、やはり負担水準というものも見ていかなくてはならない。  したがいまして、給付と負担が高齢化の中で持続可能であるために、医療の中で何らかの効率化ができるのではないか。もう少し連携、病床間の連携であるとか後発医薬品の促進であるとか、何らか効率化の可能性があるのではないかということで、医療負担の観点からの議論がなされたところです。  現在でも、コストをなるべく低く抑えながら質を高めるにはどうしたらいいかという観点で議論がなされております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 お金だけじゃないですか。現場で、そこで働いている人たちは一体どうなるんでしょうか。そこのところが、例えば地域のところでも産科や小児科がどんどんどんどんなくなっていっているということは、地域医療はこれ継続可能じゃもうなくなっているということですよ。違いますか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 負担を、よろしいでしょうか、負担をなるべく持続可能なレベルにしながら、なおかつ先生がおっしゃるような医師不足ですとか産科医療の問題解決しなくてはならないという問題意識は諮問会議の中でも議論されております。  民間議員も高い関心をお持ちで、例えば次のような発言がございます。小児科、産婦人科が足りない、これは激務であるからますます少なくなって厳しくなっていると、したがってトータルなパッケージでの早期の解決を求めるとか、医学生の増加に対して厚労省、文科省、財務省の三省で総合的に検討していただく必要があると、それが地域の皆さん方に安心を与えるといったような議論がなされております。  私としても、これは大変重要な問題であると考えております。骨太二〇〇七の中に、医師確保のために緊急対策に取り組むということが明記されておりますので、厚生労働大臣とよく連携を取って、政策の具体化に向けた議論を進めていきたいと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 そうやって今お話がありましたが、先立つものがなければできないんですよ。要するに、そういった安全や安心を確保するためには、これはお金が必要なんですね。それを削減してどうやってやるんですか。どうやって実現するんですか。言ってみてくださいよ。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 骨太二〇〇六に書かれました歳出歳入一体改革は内閣の国民に対する約束ですので、これは基本線を守っていかなくてはいけないと考えております。  しかし、社会保障について、先生が今おっしゃったような医療の充実を図る、あるいは少子化対策を講ずるといった骨太二〇〇六より外れたといいますか、それ以外の何か新たに加える部分は、これは新たな国民の選択ですので、諮問会議の中で給付と負担についての選択肢を提示して議論を進めていきたいと考えています。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私は、経済財政諮問会議の議論が正しいとなんて一つも思っておりません。この国を誤った方向に持っていっているのは、私は経済財政諮問会議そのものだと思っていますよ。  いいですか。じゃ、これは地方の医師不足をまず見てくださいよ。(資料提示)これは我が東北地区ですが、これは常勤の医者の場合ですね。青森県は何と常勤の医者で医師定数を満たしている病院は二六%しかないんですよ。岩手県は二一・五%しかない。青森県の場合には、非常勤の医者、要するに大学からのバイトの医者も加えてそれで四三%しか医師定数を満たしてないんです。  もう少し申し上げれば、医師定数というのは今極めて緩やかですよ。それは入院患者さんと外来患者さんの数で決まっています。手術をやる人は入っていませんからね。検査をやる医者も入っていませんよ。当直をやる医者も入ってないんですよ。そういった人たちを除いて、物すごく数が少ない中での医師定数を全く満たしてないんですよ、こうやって。これをどんどんどんどん悪くしていっているのは経済財政諮問会議でしょう。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 経済財政諮問会議は閣僚会議のような政策決定機関ではありませんで、総理のために調査審議を行う諮問機関ですので、委員の皆さんには自由に御議論いただいております。この合意は総理と関係大臣全体の合議の下で進められております。それを内閣として最終決定する場合は、骨太方針のように閣議決定を通じて内閣の責任の下で行われております。骨太方針二〇〇六も骨太方針二〇〇七もそのようにして取りまとめられております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 建前はそうですよ。建前はそうです。ところが、そういうふうになってないから問題なんですよね。民間委員の方々が、例えば四人で、連名で随分文書を出されますね。ほかの審議会でこうやって民間委員の方々がいろんな形で文書を出されますか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 諮問会議の目的が、総理のリーダーシップを発揮するために、有識者議員の、民間の委員の知見を活用しつつ総理が政策を形成していくということが目的ですので、民間議員が自ら連名で取りまとめてペーパーをお出しになるというのは諮問会議の特徴の一つだというふうに考えております。そこに出席される閣僚議員も同じように議論のためのペーパーをお出しになります。それと同様の位置付けです。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 同じような位置付けにするのであれば、内閣府設置法の中で総合科学技術会議と経済財政諮問会議の位置付けは全然違いますね。経済財政諮問会議は守秘義務も負っていない。それから罷免権もない。それから国会の承認もない。何で総合科学技術会議とこんなに違うんですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 諮問会議の議員には罷免も守秘義務も課せられております。それから……

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 法律に書いてないよ。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 課せられてこれはおります。非常勤の公務員ですので、これは当然、守秘義務、罷免権が課せられます。総合科学技術会議の委員は特別職の公務員ですので、新たにそれは法律に明記するという形で規定されております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 じゃ、まあそこはそれで理解いたしました。その上で、(発言する者あり)いや、間違っていることは間違っていることでちゃんと認めなきゃいけないことですから。  ただ、その上で、今までの決定過程そのもの自体が、骨太の方針そのものに違う意見を言うと全部が抵抗勢力と取られてきていた僕は構図に大きな問題があると思っているんですよ。  これは舛添厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、柳澤大臣も相当御苦労されまして、経済財政諮問会議で出してきたあの数字は余りに低過ぎるんで、公的給付を上げるのに相当厚生労働省で頑張ったはずなんですよ。厚生労働省として、あの数字で本当に国民皆保険制度が守られると思っていますか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 先生はもう内科の先生ですから現場をよく知っておられる。私も相当現場を歩いてきました。そして、いわゆる医療崩壊というような言葉で言われている現状が非常に深刻だというように思っています。  やはり、もちろん無駄は省かないといけないし、それからいかにして医療費を抑制するかと、この視点も忘れてはいけないと思います。それから、例えば治療よりも予防というような形で、そういう形での医療費の抑制というのも考えないといけない。それから、産婦人科の先生だけで足りなければ助産婦の先生を活用するということもやらないといけない。しかし、私は、その二千二百億円のシーリングがございますですね、こういうものは社会保障全体を考えたときにそろそろ限界に来ているという認識を現場で持っております。  したがいまして、国権の最高機関はこの国会でありますから、きちんと全会派で議論をした上で次の政策にそのことをきちんと入れたいと。それで、例えば、やはりもちろん負担も考えないといけない。私はもう税制についての議論をこの国会でもしっかりやるべきだと。例えば消費税について、社会保障の特定目的での消費税ということも一つの選択肢として考えていいだろうと思いますから、是非、同僚の皆さん方ときちんと議論をした上で次の政策に反映したいと。  私は、現場ではほぼ限界に来ているという認識を持っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  それで、改めて質問をさせていただきますが、大田大臣、日本の医療費というのは総額で、対GDP比で見たときに、世界から見て異様に多い国ですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 手元に数字はございませんが、決して高い国ではございません。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 手元に数字がなければ分からないようなレベルですか、大変申し訳ないけれども。  ここは物すごく大事なところなんですよね。つまり、経済財政諮問会議はもっと抑制しろ、抑制しろと言ってくる。今の置かれている状況が世界から見て多いか少ないかと、これはまず一つ大事なことですよ。そのことを認識されていないんですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) OECDの中で何番目かにあるかというのは今手元に数字がないということを申し上げました。  ただ、今後のことを考えますと、伸び率は非常に高いと考えております。医療費の給付と負担は経済の伸びを大きく上回って伸びてまいります。医療費の伸びが経済規模を大きく上回って伸び続けるということは事実上不可能です。したがいまして、やはり給付と負担のバランスを考えながら医療制度改革をやっていくことが重要だと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私には不思議なんですが、医療や介護の分野でもしその部分がどんどん広がっていったら、そこで雇用が生まれてくれば全く問題ないんじゃないですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 雇用が増えてその分GDPがどんどん増えていけばよろしいですけれども、なかなかそのようにはいきません。これまでの推移を見てもそのようにはなっておりません。むしろ、若い世代の、後世代の負担が非常に増えてしまうということが懸念されます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 今まではそんな増やしてないんですよ。増やしてなくて何でそんなことが言えるんですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 伸びの推移を見れば、その伸びが大きい小さいではなく、伸びに比例しているかどうかは大体推察されます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それがなぜ医療費の伸びだというふうに推察されるんですか。ほかの要因もあるはずじゃないですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 仮に医療費の伸びがGDPの伸びに一致するならばそれは同じ伸び率になるはずですけれども、GDPの伸びを上回って推移しております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私が申し上げているのは、GDPで、そこの伸び率であろうが何しようが、じゃ、現実の問題として今の医療費が適正かどうかということの議論がまず前提じゃないですか。今の医療費が極めて低いとすれば、それが増えていくことそのもの自体は実は適正化されるということですよ。違いますか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 日本はこれから急速に高齢化が進みます。あと五年たちますと団塊世代が七十歳になり始めます。したがいまして、そこは中長期的な医療の持続可能性、社会保障の持続可能性を常に念頭に置いて議論をする必要があると考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 先ほど、私は東北地区の勤務医の状況をお見せしました。あれは持続可能な状況ですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 医師不足というのは大変喫緊の課題であると私も考えております。したがいまして、骨太二〇〇七でも緊急医師不足対策というものが盛り込まれております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 答えてないですよ。私は、こういうことをやっていて持続可能なのかと聞いているんですよ。金の面じゃないんだってば。実際のところの現場でもう何にもいかなくなっているんじゃないですか。だから、これで本当に持続可能ですかということをお伺いしているんですよ。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 医師不足については緊急に取り組むべき対策だというふうに思います。しかし、だからといって医療費の給付がどこまでも増えていっていいということではありません。  したがいまして、医療の中で、これから先の、(発言する者あり)これから先、十年、二十年をにらんで持続可能にするために、国民皆保険制度をしっかりと守るためにこそ今の医療の供給体制をもう少し効率的にできるところはないか、そういうきめ細かい議論が必要だと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 日本は医者の数が少ない、看護師の数が少ないとも言われていますが、実を言うと事務職の数もすごく少ないんですよ。そうすると、医者がそういうことまで全部背負ってやっているから大変なことになってきていて、もう勤務医みんな辞めようと言っているわけです。  そうじゃなくて、例えば、これは政府だってクラークを置きますと、医療秘書を置きますということであれば、その分の手当てをしていただかなかったら、これは何ともならないんですね。しかし、今申し上げたとおり、クラークを置くということは、これは雇用の拡大につながっていくわけです。  後で申し上げますが、例えば、大学病院なら大学病院に大学院生随分たまっていますから、これを吐き出してもらうと大分変わりますよ。しかし、そのときに、今医者が一番安い労働者として大学病院で働かされているということは、この分野に、もし研究を進めていきたいんだったら、研究の助手をもっともっと予算を付けて多く雇っていただければそれで済むことなんですよ。  つまり、雇用がそこに生まれるという前提なくして議論されているところに私は最大の問題があると思いますね。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、社会保障と経済、財政のかかわりは多面的に議論する必要があります。社会保障が充実することが雇用につながるということはあると考えております。  緊急医師不足、こういう問題は、これから舛添大臣にも諮問会議においでいただいてしっかりと議論をしていきたいと思います。ただ一方で、医師の方が大変激務であるとか不足している、これは私もよく分かっているつもりです。しかしその一方で、もう少し効率化できるところもあるのではないか。  例えば平均在院日数が非常に多いとか、それからプライマリーケアを担う診療所と一般病院とセンター病院との連携がもっと取れるのではないか、あるいは電子カルテ、レセプトのオンライン化ができるのではないか、こういった議論を質の向上とコストの削減という両方できめ細かく議論していきたいと考えています。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) これまで本当にOECDの中で非常に低コストでやってこれました。それは、我が日本の医療システムって、これが非常にパフォーマンス、今までは良かったんです。ところが、私も現場見て驚いたのは、例えば医療の高度化、こんなすごい、まあそれは当然お金掛かるわけですから、この高度化。それから、例えば医薬品にしても非常に難病対策なんかでは高価ですね。  こういうことを考えると、やはりいろんな意味で考え直さないといけないなということを申し上げるとともに、先ほどちょっと先生おっしゃった事務補助員の話なんですが、これは私も先ほどちょっと申し上げましたように、何もかもお医者さんがおやりになるというのは、それはもう我々が大学の先生やっていたときも同じで、何もかも先生がやるというのは限界に来ていますから、この前の五月末の緊急医師確保対策においてはこの医療補助者の活用ということを盛り込んでおりまして、これも少し決めていきたい。  それから、診療報酬体系全体を見直して、勤務医の方々にいかに条件を、待遇を良くするか、それも考えないといけないし、これはまた後ほど細かい点で御質問ございましたら、今具体的に考えていることは申し上げたいと思いますが。  いずれにしても、もう一つポイントを申し上げますと、セーフティーネットをきちんと整備をすること、そのことが実は経済を活性化させ、そして生き生きとした社会を生み出し、更にGNPを上げていくという、こういう良循環の方向に何とか政策をやりたいと。福田総理も希望と安心ということをおっしゃっている。若者に希望を、そして高齢者の方が安心できると、それが実は活力の源だと、そういう認識は私も閣僚の一員として総理と共通するところでございます。

額賀福志郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(額賀福志郎君) 先ほど来議論を聞いておりまして、一つ二つちょっとお話をさせていただきたいと思っておりますが、一つは、財政諮問会議はいろいろな考え方を示していただいて、総理の指導の下に政府の政策が決定されていくわけでございまして、我々もそれは関与しているわけでございます。その点はまず御認識をいただきたいと思っております。  それから、社会保障、特に医療の場合は、これは厚生労働省のデータでございますけれども、二〇〇六年、二十八兆円、これは自己負担なしで掛かっておると。これが二十年後、二五年には一・七倍の四十八兆円になると。端的に計算をすると、一年に一兆円ずつ増えていくという形になっていくわけであります。これは恐らく経済成長のスピードよりももっと早い段階で進んでいくものと思っております。高齢化がどんどん進んでいくわけでありますから、この流れをきちっと止めていくことがなければ、負担と給付の関係がバランスを欠いてしまうわけでございます。負担をしていかなければ給付サービスが衰える、サービスを良くすれば負担を多くしていかなければならない。  先ほどOECDの話がございましたけれども、私データを持っておりますのでお話しさせていただきますと、これは数字を間違えちゃいけませんから、OECDの公的医療費の負担は平均が六・四%であります。我が国は六・六%でありますから若干多いわけでございますけれども、それでは日本の国民負担率はどうなっているのかということでございます。例えば、税と保険料は三六・九%です。どっちかというと、ヨーロッパのサービスが高いと言われているドイツとかフランスは、五一・三%、これがドイツ、フランスは六一・〇%であります。  我々は、サービスを良くしていくためには何らかの負担を考えていかなければならないということが一つ。もう一つは、やっぱり医療費で無駄を省き、抑制されるところはあるのかないのか、そういうことについて真剣に議論をして、お互いに、若者も高齢者の皆さん方も安心して二十一世紀を生き抜く体制をつくっていかなければならない、そういうことだと思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 財政的な議論は、それはそれで私は正論なんだろうと思いますよ、一方で言うと。ただし、分かっていただきたいのは、やる人がいなくなるということなんですよ。今の額でそのまま、じゃ、やりますかと。  それから、もう少し申し上げると、田舎でこれから産業は一体何になるのかと。昔は農業だったでしょう。その後インフラの整備だったでしょう。今度高齢社会を迎えていけば当然医療や介護の分野が地方の産業の主たるものになっていくんでしょうということになってくれば、今までそういう分野に回していたお金も予算の分配を変えていただかないと何も変わってこないということですよ。  先ほど長期の入院の問題がありましたが、これは精神科のところで引き受けてしまっているところに最大の問題がありまして、世界などはこれは住宅政策できちんとやっていますから、そういった分野にやればいいと思いますよ。  ただし、アメリカのように入院日数が短い国もありますが、手術をした後、抜糸もしないんですよ。糸も外さないでそのままですよ。ドレナージといって、管が入ったまま退院させられますよ。そういう国を目指すんですか、この国は。日本はそうじゃなかったじゃないですか。少なくともそこまではちゃんと病院で面倒を見ますということであって、現場は必要なことに関してはきちんとやっていますよ。残念ながら、今のところ、本来住宅政策などで見た方がいいものは縦割りの政策の中でそれが実現されてこなかったというところもあります。  ただ、一方で申し上げれば、現場の医者はもうへとへとですよ、あの状況の中でいったら。だから、みんな辞めていくんですよ。みんな最初から産科になりたくなかったわけじゃありませんよ。  例えば、研修医のこれ将来希望する診療科ですよ。(資料提示)これまず見ていただきたいと思いますが、ここに、産婦人科の赤いところが学生さんたちです。学生さんたちの中でいうと、産婦人科を希望しなかったかというと決してそうではないんですよ。九人の方が産婦人科をちゃんと希望されているんです。しかし、研修先で回ってみたら、余りに労働条件が悪い、リスクが高過ぎるということで、結果的には希望者がゼロになっていってしまっているという状況なんですよ。やりたいという人たちはいますよ、一杯。しかし、やりたいと思う人たちができないような環境をつくっているところに私は最大の問題があると思いますが、その点については、総合的に是非総理から御答弁をいただきたいと思います。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今、櫻井先生がお示しになりましたグラフのとおりでありまして、実はこれいろんな原因があると思います。  一つは、もう非常に勤務医の過剰な勤務状況、これを何とか是正しないといけない。これ、是非国民の皆さんに理解していただきたいんですけれども、普通、当直というと、終わったら翌日は帰ってうちで寝れるはずなんですけど、お医者さんの当直、勤務医の当直というのは、当直明けたらすぐ外来なんですね。ですから、三十六時間、四十八時間働き続ける。これは非常に問題があると思います。  それから、今の産婦人科医の数が有意に下がった一つの出来事がございます。これはもう先生には釈迦に説法ですけど、同じ東北の福島県の大野病院、これで産婦人科のお医者さんが医療ミスということで逮捕された。これだけ一生懸命やって、あれは帝王切開でも非常に難しい胎盤癒着でしたね。ですから、そのときにやっぱり一人の医師でできるかというと、麻酔科の先生も必要ですし輸血も必要だと、チームでやらないといけない。非常に過酷な状況でこれだけ命を救うために頑張ったのに警察に逮捕される。あれ以来、がくっと減ってきた。もちろん、今産婦人科のお話ししているけど、小児科についても非常に厳しい勤務体制であることは確かでございます。  それで、一つは、今の訴訟関係で申し上げますと、今端緒に就きましたけど、無過失補償制度、ノーフォールト、これを何とか入れたい。そしてこれを、今脳性麻痺だけを考えていますけれども、いろんな分野に広げていくことがやっぱり理想だろうというふうに思います。それから、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、診療報酬体系を何とか見直して、この方々の過剰な労働に対して報われるようにしたい。それからもう一つは、やっぱり何としてでもこのお医者さん不足を解消するためにどうするか。これはいろんな、文部科学省とも協力しながら、そういう点での施策もやりたいと思っています。  それからもう一つ、無過失補償制度とともに、裁判外での調停制度、ADR、ないしは死因究明委員会、こういうことも総合的に組み合わしてやりたいと思っていまして、実は私、大臣になる前に民主党の同憂の士とともに超党派の研究会をつくっていまして、そこでずっとこの問題扱ってきたわけです。そして、非常にいい提言がございますんで、それも取り入れた上で、何とか一日も早くこの問題について体制を立て直したいということで、今鋭意努力をしているところでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  厚生労働省は分かっているんですよ、実は。悪者に随分されて僕は気の毒だなと思っていますが、厚生労働省は分かっているんですよ。分かってないのは経済財政諮問会議ですから。あそこの民間委員の人たちは全く分かってない。自分たちが保険料を払いたくないからそういうことばっかり言っているわけですよね。  私は、まず民間委員の人たちが本当に医療を分かっているのかどうか、医療の現状を分かっているんですか。大田大臣、あの人たちはどういう考え持っているんでしょうか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 民間議員は、優れた識見を有する方の中から総理自らの御判断で任命しておられます。経済、財政について広い見地をお持ちの方々です。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 優れた識見をお持ちの方が偽装請負をやられるんですか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) その件は厚生労働省の管轄でございますので、私のコメントは控えたいと思います。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 舛添厚生労働大臣。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ちょっと待って、ちょっと待って、ちょっと待って。いいです。いいです。ちょっと待ってください。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 櫻井充君。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 この議員は、法律を遵守するのは当然だが、これでは請負法制に無理があり過ぎると、これを是非もう一度見直してほしいと。だから、自分で制度を変えようと言っているんでしょう、これは。今の制度にもう大体無理があるとか、そういうことを言っているような人ですよ。  それから、これは発言者不明なんですが、医療の分野に競争を導入したいとか、分かんないような人たちがこういうことばっかり言っているところに僕は問題があるんだと思っているんですよ。分かっている方は大丈夫ですから。分かってない人たちの方針を変えてもらわない限り、この国の僕は医療制度だけの問題を言っているんじゃないんです。これ、私が医者だから言っているんじゃなくて、もう地域で本当に医者がいなくて困っていると。実はもう県北の方でも、公立病院で産科がついに廃止になります、それから小児科も縮小になりますと、私たちはどうやって田舎で生活すればいいんでしょうかと、こういう声が上がっているんですよ、もう現実。その現実を本当に知っているんですか。  先ほど、医療の無駄、医療の無駄って、そんなことばっかり言うけれども、じゃ、皆さんのお手元の資料、お配りしていますが、この国の出産の状況を見ていただきたいと思うんですよ。乳幼児死亡率という、一歳までの間にどのぐらいの子供さんたちが亡くなっているのか。これ、パネルないんです。ここは、お配りしている資料のところを見ていただければ分かりますが、実は日本は二・六人しか亡くなっていないんです。世界で一番の、これは産科のところで日本は世界で一番の制度なんですよ。アメリカなんていうのは六・八人ですからね。  いいですか、我々はこの制度を守りたいんですよ。国民の皆さんに安心して出産してもらえるように、そして子育てがきちんとしてもらえるように我々はやりたいだけの話ですよ。これが少子化対策でしょう。それを金のことばっかりごちゃごちゃごちゃごちゃ言って、現場のことを何も知らないような民間委員の代弁者ばっかりやっていたら駄目ですよ、これは。違いますか。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 日本国民の健康水準、この平均寿命と今先生御指摘の低い乳児死亡率、これは正に戦後の医療政策と国民皆保険制度の成果であると考えております。したがいまして、この医療制度が世界未曾有の高齢化という大きい構造変化を乗り越えて持続するためにこそ、いろいろな議論が必要なんだというふうに思っております。  諮問会議の場では厚労大臣にもおいでいただいて様々な角度から議論をして、それが議事要旨という形で国民にすべてオープンになります。様々な角度からの問題点が議論されると、オープンな場で議論されるということが諮問会議の大きなメリットですので、今後とも様々な角度で議論していきたいと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 オープンな場で議論させていただきたいと思いますね。是非、四人の民間委員の方をこの予算委員会に招致して、オープンの場で議論させていただきたいと思います。委員長、よろしくお願いします。

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまの櫻井充君の発言につきましては、後の理事会において協議をいたします。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 もう一つ、もう産科、本当に大変なんですよ。これ、パネルですけれども、いいですか、世界で一番安全なお産国なんですよ。ところが、この国は今どんどんどんどん産科の医者が減ってきていますよ。これでこのことをきちんと守れるんでしょうか。  日本の産科の特徴をもし舛添大臣お分かりであれば、御説明いただきたいと思いますが。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 先ほども一部申し上げましたけれども、言っていないことの一つは、今、産科、小児科について女性の医師の比率が非常に高まっております。したがって、その女性のお医者さんが自分が御出産なさる、そのときにお休みにならないといけないという、そういうようなことも含めて非常に深刻な状況にあるというふうに思っています。  そのほか、何かもし付け加える必要があれば御質問ください。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 世界とちょっと違うのは、集約化されていないというところなんですね。今の議論は集約化しようという話になっていますが、そうではなくて、小規模な診療所が各地に点在しているからこそ安心して出産できるわけです。  例えば、これからもう雪のシーズンになりますよ。そうすると、雪国はどうかというと、夏のときには三十分で行けるような距離でも、実は路面が凍ってしまったりするともう何時間も掛かってしまう。現実、もうタクシーの中で破水されて大変なことになられたとか、もうそういうことを随分聞くようになりました。  ですから、日本の産科のところで、よく集約化、集約化という話を聞きますが、これは、もしこれをやられるんであれば、国民に私は是非説明していただきたい。要するに、もう世界で一番安全にお産ができる国ではなくなりますと。そこのところをはっきりと宣言した上でやっていただきたいなと。  駄目なことだけ、医療業界はいつも駄目なことだけ言われ続けております。無駄だ無駄だ、そして、その先ほどの、長期の入院もあるとか、駄目なことだけ言われ続けております。日夜現場で頑張っているお医者さんたちが一体どうなるんでしょうか。今こういう厳しい状況の中で働いている人たちは一体どうなるんでしょうか。そのことをきちんと踏まえた上で御議論を私はいただきたいなと、そう思います。  総理、今までは経済財政諮問会議が何かを決めてくると、それを受けて、何回も申し上げますが、骨太の方針で、それに異を唱えると、さも悪者のように言われてきました。私は、この報道そのものにも物すごく問題があったかと思いますね。たかが諮問会議ですから、そこの意見をすべて今までのように聞くことそのもの自体が私は最大の問題だと、そう思っております。  福田総理にお願いしたいことは、駄目なものは駄目だと言って、もっときちんとした形で切り捨てていただきたい。そうでなければ、私はこの国はめちゃめちゃになってしまうんじゃないのかな、そう思います。総理。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 経済財政諮問会議というのは、そもそも総理大臣に対する意見具申の場なんですね。その中で民間議員だけが議論しているんではなくて、その担当の大臣が必要に応じて出てくるということで、そういうところで議論は闘わされているんです。  そのもし結果が出たとした場合に、総理大臣が要するに閣議にかける、要するに政治主導と申しますか、総理大臣の主導の下に閣議にかけて閣議決定する、こういうふうな段取りをする。これはあくまでも総理大臣の諮問機関なんですね、そういう位置付けになっております。ですから、その諮問会議で決定して閣議にかけるということは、総理大臣、また関係閣僚も合意の上でやっているんだということで来たわけですね。ですから、何も民間議員だけが頑張ってそういうものにしてしまったということではない、むしろ総理大臣が全責任を持つべき問題だというふうに思いますので、そういうことで、それはもうそういう仕組みだけ一つ申し上げておきますけれども。  そこで、今までいろいろ議論をお聞きしておりました。それは、お金があって、そしてどういうような医療体制もできるという状況であるならば、これはその方がいいと、だれでもそう願っていますよ。ただ、その場合には負担があるということは忘れるわけにいかないということであります。そしてまた、給付の中身につきましても、これは医療だけで単独で考えるべきか、ほかの社会保障の手段と併せて考えるべきか、年金とかそういうものも含めて考えるべきか、そういう問題もあろうかと思います。  そういう意味で、社会保障全体を、これから高齢社会を迎えるというそういうときにどうすべきかということを、これは本当に真剣に考えていかなければいけない問題であると。そうしないと我々安心できない、将来安心できない。特に、若い人は一体自分たちの老後はどうなっちゃうのかなということを心配しなければいけないということになりますから、それはそういう時代を見据えた上で現実の問題を処理していくということが必要かと思います。  しかし、現実の問題も産科、小児科、そして救急医療とか、いろいろな問題が今噴出してきているということでありますから、そういうものを現体制で果たしてできるかどうかということも当然議論しなければいけないし、もしできないのであれば、それじゃその場合にどうするかということですね。そこのところは、やはり従来に増してそういうことを至急検討しなければいけないときになったということであります。そういうことをする上で、待遇の問題だということであれば、これは負担が増える話でありますから、その負担をどこまで国民の方にお願いするべきなのかということもあるわけであります。  一方で、財政的に無駄がありゃこれは削らなきゃいかぬということは当然ありますから、そっちの方は一生懸命やります。一生懸命やりますけれども、しかしそれで足りないというところがあれば、社会保障全体の中でもって医療というものをどう位置付け、そして個々の問題についてどう対応するか、それはやっぱり給付と負担、両方考えながらやっていくということでありまして、これはやっぱり国民全体の問題でありますから、私ども与党だけということでなく、経済財政諮問会議に任せっきりにするということでなく、野党も含めてみんなで議論していいんじゃないかなと、こう思っておりますんで、どうぞよろしく御協力を願いたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  要するに、今までのような経済財政諮問会議主導の政治ではなくなるという私は総理の宣言だと受け止めさせていただきますが、それでよろしゅうございますか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 元々そうでなかったんですよ。それを誤解をしておったということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 元々そうでなかったって、だれもそうは思っていないと思いますけれどもね。相当昔は違っていたかもしれませんが、近年の政治はそうだったんじゃないでしょうか。  先ほどの、ちょっともう一回パネル見ていただきたいんですが、小児科小児科という、小児科の話も出ていますが、実は小児科の数は増えているんです。医師全体の数ももちろん増えていますが、小児科は決して増えていないわけではありません。これは、地域の中で子供さんがいなくなっていくから利益が上がってこない、ですから辞めざるを得ないとか、それから、田舎で小児科をやっていると、やはりもう呼ばれる回数も多くてとても体がもっていかない、もたないと、そういう理由でお辞めになっていきますが、地域からですね、しかし、数は決して減ってはいないんですよ。しかし、産科は違いますからね。産科はこうやって、どんどんどんどん激減しているということなんです。  この国の喫緊の課題は少子化対策なんだろうと、そう思います。少子化対策を実現していくためには、子供が生まれた後に、確かに我が党も言っているとおり子育て支援策をやることも大事なことでしょう。しかし、まず最初に、まず最初にやるべきことは、安心して子供を産める環境をつくるということが極めて大事なことなんですね。  今、所得が低くなった方々は定期検診を受けられなくなってきています。定期検診を受けられない親は飛び込みで出産をしている。低体重児が生まれてくる確率が極めて高いし、安全な出産ができなくなってきていると。  これも経済の問題ですよ。景気が回復してきていると言っていますが、国民の所得は八年連続して減少してきているわけでしょう。そして、低所得者の数も物すごい勢いで増えてきているわけでしょう。これは何かというと、冒頭申し上げましたが、大企業の理論で、大企業が利益を上げられるようにしたからこういうふうに変わってきたんだと思っているんです。  もう一点申し上げておきますが、じゃ、そこで、働いている人たちは本当に利益が出ているんだろうかということなんですが、そうでもないんですね。  これ見ていただくと分かりますが、折れ線グラフ、これ労働分配率です。労働分配率が七〇%を推移していた中で、ここ数年から急激に下がりまして六五%ぐらいまで下がった。その分、一体だれに対してその利益が分配されているのかというと、このオレンジの棒グラフ、株主に対して優遇されてきていると。これ税制見ても、税制を見ても、サラリーマンの定率減税は打ち切られ、株主の優遇税制はまだ残ったままです。  そして、しかも、この国の今筆頭株主はだれかというと外国人ですよね。外国人の人たちが三〇%ぐらい持っているわけですよ。そうすると、いつまでたってもこの国の国民の生活が僕は良くならないと思っているんです。こういうような方向性を決めてきたのも、骨太の方針、骨太の方針と言っている私は経済財政諮問会議だと、そういうふうに思っています。ですから、そこのところが変わらない限り、私は良くならないんだということをまず一つ指摘をさせておいていただきたい、指摘させていただきたいと、そう思います。  それから、医療の問題でもう一つ、これは提案です。現在の医師不足の中で、どこに少しプールされているのかというと、医学系の大学院の学生数、これ実はお医者さん以外の人たちも加わっているので、僕が文科省からいただいたときはこれ全部、ほとんどがお医者さんですと言ってもらいました。ですから、これが本当に医者だけかどうか分かりませんが、要するに一万人もいなかったんですが、文科省の方針として大学院を充実させると。だけど、これは表向き、医学部に関して言うと、大学院を充実させるというようになっていますが、実は違います。  それは何かというと、私のような無給医局員がいて、その無給医局員に対して、無給医局員というのは金を大学から一円ももらっていない人間がいるわけです。それをそのまましておくのはおかしいので、何らかの形で合法化しましょうといって大学院の制度が僕は導入されたというふうに私たちは認識しております。  でも、その結果どうかというと、我々は大学で何をしているかと、もちろん研究もしていますが、安い労働者として相当働かされています。今の医療制度の中で最大の無駄は、医者が医者以外の仕事をやっていることが私は最大の無駄だと思っています。ですから、是非、ここは文部科学省と厚生労働省とできちんと話合いをしていただいて、ここに今いる人たちを緊急措置としてでも地域に派遣するようなシステムをつくっていくべきじゃないかなと、私はそう思いますけど、両大臣から御答弁いただきたいと思います。

渡海紀三朗自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(渡海紀三朗君) 先ほどからずっと議論を聞かせていただいておりました。先生が医療現場で体験をされたことを基にお話をされているんだと承知をいたしておりますが、まず、この大学院の問題というのは、実は平成三年にそういう方針が作られて、約現在十五年間で二倍ぐらいの定員になっているというふうに、いや、定員といいますか、大学院の今生徒になっていると聞いております。定員は約千人増えたというふうなことになっておるわけでございますが、ここ数年はどちらかというと定員割れをしているというような傾向にもあるわけでございます。  同時に、先ほど先生が御指摘になったことをついでにお答えをしたいんですけれども、やはり今、若手の医師が非常に恵まれていないということに対して、来年度の予算で措置をしようということで概算要求の中にも実は要求をさせていただいておりますし、また、先ほど議論になっておりました医療事務、要するに、本来医師がやらなくてもいいような医局クラークといいますか、当直クラークといいますか、そういう方々の配置等も含めて、新たな手当てを来年度予算の中で今要求をさせていただいておるところでございます。  いずれにいたしましても、これは舛添大臣からお答えをいただく方がいいかもしれませんが、いろんな意味で全体のバランスをうまく取りながら地域との連携を図って大学病院もやっていきたいというふうに考えておるところでございます。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今の御提案に対しましては、五月末の緊急医師対策においてインターンの方も地方に派遣できると、そういうことを今精力的にやろうとしていますし、またいろんな御提案があれば賜りたいと思います。  それから、ちょっと一分いただいてよろしゅうございますか。  先ほどの産婦人科の問題ですけれども、集約化の問題点は先生のおっしゃっているとおりなんですが、実は奈良県の例を見てみますと、たらい回しで結局赤ちゃん亡くなった、あの方は掛かっていなかったんですね、どこのクリニックにも。それで、結局、救急車の隊員もどうしていいか分からないというようなことで時間が掛かったので、やっぱり先生がおっしゃるように、ホームドクター的な身近な産婦人科医の方がおられて、ちょっと難しいなと言ったら二次的なところに行って、最後は、本当に難しい、そのまま放置すれば、新生児のように、例えば何百グラムで生まれてくる赤ちゃん、こういう方を救うための母子総合の周産期センターをつくらないといけない。  今、四十七都道府県のうち、あと残すは四つになりました。それで、たまたま奈良は来年四月にやろうとしていて間に合わなかった。ところが、四つのうちの一つで、宮崎はありません。ないんだけれども、今先生がおっしゃったような形でのネットワークはしっかりしている。これで救っている面があると思いますから、そういう知恵を働かせながら、ただ集約化だけではなくてネットワーク化と、これを私はやっていきたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 是非きちんとやっていただきたいなと、そう思います。  実はこの間、聞いてびっくりしたんですが、岐阜大学の病院で、岐阜大学ですよ、大学病院で産科の外来をやめて、外来というか出産を受けるのをやめてしまったと。もう大学病院でもそういう状況で、医局員が四人か五人しかいないという、そういうお話もお伺いいたしました。  ですから、その産科のことというのはもう本当に待ったなしだということを申し上げたいのと、私は、勤務していたときに、薬の入力などを例えば事務の人にお願いしたら一時間半から二時間ぐらい外来の時間が短縮できたんですね。それだけでそのぐらい違います。ですから、今もう物すごく無駄な書類が多くなってきていますから、申し訳ないけれども、そういったものも全部書いていただけるような人が出てくるとかなり変わってくるんじゃないかと。大学で申し上げると、大学の実験をやられるような助手さんたちをもっと幅広く雇った方が研究ははるかに進みます。ですから、そういう対策を併せてやっていただいて、医者をもう少し地域に派遣できるようなシステムを考えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。  次に、郵政の民営化についてお伺いしたいと思います。  十月一日から郵政の民営化が実施されましたが、この郵政民営化によって国民が得た利益というのが一体どこにあるのか私はよく分かりません。  そこで、まず総理にお伺いしたいのは、所信表明演説の中でたった一行しか触れられていない。本日、郵政民営化がスタートしました。利用者の方に不便を掛けないよう、着実に推進します。この不便とは一体何を指しているんでしょうか。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 民営化は今年の十月一日にスタートをしたばっかりでございますけれども、今後、民営化各社が経営の自主性、創造性及び効率性を高めることによって多様で良質なサービスを提供することを通じて国民の利便の向上が図られていくということを期待しております。要するにサービスそのものです。サービスの質を落としてはいけないということでございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 そのサービスの質ということについては、これは担当大臣にお伺いした方がいいのかもしれませんが、まず相当数が減ってきているんじゃないかということです。  これは資料をお渡ししていますが、郵便局数の推移を見ていただいても、特に問題は、簡易郵便局の一時閉鎖局がもう四百にも達してきてしまっていると。それから集配の拠点の推移ですが、これも急に千ほど減らされてきているということで、本当に、本当に国民の皆さんにこれで不便をお掛けしないんでしょうか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今議員の方から御指摘いただきましたとおり、集配局、十月一日時点で四千二百九十九だったと思います。そうした数のうち四百十七局が今休止をしていると、こういうことになっております。  その内容について私どもも原因を調べておりますけれども、受託をしている簡易局の皆さん方が高齢化しているといったような場合もございますし、それから、先生御案内のとおり、簡易局の場合には、それ単独で受託するというより、JA等の地域の様々な拠点がございまして、そこに委託をする場合が多いわけでございますが、そうしたところが逆に、JA等も今大変支店、出張所の統廃合が進んでおりますので、そうしたことによって閉鎖せざるを得ない、今休止をしていると、こういう形になっております。  もちろんこれについてはそのままでおいておいてはいいわけではございませんので、これを再開をさせるべく努力をしていかなければならないということで、これは委託料を引き上げましたり、それから自治体の方なども入りまして新たな受託者を探し出すといったようなことで、今こうした地域で休止をしている簡易局の再開、これはもう是非やらなければいけないことでありますので、努力をしているところでございます。  同じように集配局も、これは今いろいろ統合が行われました。交通ネットワーク等が大分改善されたといったようなことに起因する場合もございますし、様々な理由でございます。全体として大きく人口が減っているといったようなことがその背景にあるわけでございます。  こうした集配局の統合によりまして、配達経路が変わってございますので御不便をお掛けしている地域ももちろんございますし、中には午後のものが午前になったところ、様々ございますんですが、せっかくこうした民営化を大きな国会あるいは国民議論の中で実施をして、そして利便性をきちんと維持をすると、御迷惑掛けないと、こういうことで実施をしているわけでございますので、こうした地域のサービス、低下しないように今後ともよく努力していきたいと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 民営化して何かいいことあったんですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) これは、民営化することによりまして承継会社が、それぞれが経営の自由度が増して新たなサービスを生み出すということでございます。  一つ例を御紹介いたしますと、今地銀の方で、全国幾つかの地銀等がやはりゆうちょ銀行が地域に参入してくるということで系列組みまして、相互の振り込みの手数料など無料化しているところが、私が知っている限りでも北陸の三行ですとかあるいはこの関東近辺でもございます。  そうしたこともございますので、一方でこのゆうちょ銀行の方でもATMを通じました口座間の振り込みの手数料を無料化したり、あるいはこれも今月になりましてから報道されてございますが、この郵便事業会社の方で新たに民間の宅配便会社と業務提携をして新たなサービスを今後また事業計画の中で展開していくと。正に、お互いのそれぞれの経営自由度が増えたということによって競争の環境が新たにつくり出される、こうしたことが今後時間を経て国民の利便性の向上につながっていくものと、このように考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 経営の自由度というのは聞こえがいいんですけど、例えば、今までであれば郵貯のお金が住宅金融公庫に行きました、そこから融資するから民業圧迫だと言われて、これ住宅金融公庫の直貸しをやめて証券化になりましたね。そしたら、今度は郵政民営化されたら住宅ローンに乗り出すんでしょう。これ、民業圧迫じゃないですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) こうした新たなゆうちょ銀行の業務の拡大、これについてはゆうちょ銀行サイドの方でも当然いろいろなプランニングを持っているようでございますが、今後こうしたことが地域の金融機関等との関係でイコールフッティングの関係に立たなければいけないと、こういうこともございますので、まず郵政民営化委員会の方でそうした業務展開の拡大が公正なのかどうかということを審査をすることになってございます。その上で、そうした御意見も伺いながら私どもがそうした展開、拡大が適切かどうかを判断するということでございますので、今後こうした郵政民営化委員会などがまず業務拡大について厳格に判断をするものと、このように考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 先ほどATMの手数料がゼロになるような、そういういいところだけお話しされましたけれどもね。  これ見ていただきたいのは、これは二例だけです。これは、じゃちなみにちょっと大臣にお伺いしておきますが、電信の振り込みとか普通為替ですね、これ上がっていますね。これ何で上がるんですか、民営化になると。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今議員の方からパネル、御指摘がございました。確かにその手数料等を見ますと値上げになっております、その点につきましてはですね。したがいまして、国民の皆さん方に、あるいは利用者ですね、利用者の皆さん方にそうした御負担が新たに掛かると、こういうことになるわけでございますが、その原因につきましては、一つは税金ですね、民営化会社になりましたので印紙税等の新たな負担が掛かると、これが一つの原因でございます。  それからもう一つは、そもそも従来、そこに出ておりましたサービスにつきましては大幅なコスト割れで維持をしてきた部分がございました。そういったものにつきましては、当然郵政公社あるいはその前の経営体の中で他事業の中から内部補てんをしていたようなものでございますけれども、今回そうしたコスト割れのあるものにつきましてももう一度見直しをしたと。それから、あと手数料等につきましても、やはり利用が非常に少ないということでまたコストが掛かるといったようなこともございました。  もちろん、民営化によりまして全く従来のサービスが維持されつつまた新たなサービスが競争できると、これが一番国民にとりましては、あるいは利用者にとりましては望ましい姿かもしれませんが、現実には少しそこのところが手数料が上がったりというものもございますけれども、そうしたものについて極力他の手段などで利用者の皆さん方にサービスをお返しできるように努力していきたいと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 このことについてはサービスが低下したと、それから地域の集配局が減ったのはサービスが低下したと、そういう理解でよろしいですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) これは、私どもサービスの低下、利便性の減少は招かないと、こういうことを言っておりますので、そういう中で今のような現実が出ていると、そのことは私も、現実にはそういう数字になっておりますので、そのこと、そうした新たな違いが出てきていることは厳粛に受け止めなければいけないと思っています。  その上で、それを解消できるような努力を一方でしっかりと行っていくということと、それから、これは御案内のとおり、大変大きな議論の中でこうした大改革に向かっていったわけでございますので、そういう国民全体の利便性がこのことによって増すように考えていきたいというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 おかしいじゃないですか。私は、民間の手数料と比較して、あの郵政民営化の議論をした際に、印紙税の分はもちろん高くなっているんだと、そういう話もしましたよ。竹中さんが何と言ったかというと、郵政民営化になったら印紙税も払うからいいんだと、税金も納めるからいいんだと言ったんですよ。だけれども、私はそれは絶対国民負担になるんだと、だから問題なんだと申し上げた。現実になっているじゃないですか。おかしくないですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) これは、確かにそういう変化というものは現実にあるわけですが、変化というのはあるわけですが、しかし、この郵政民営化の大きな利便性をどうとらえるかということの議論ではないかというふうに私は思います。  というのは、例えば集配局の再編の話が先ほどございました。これは岩手の方でも私いろいろそういった現場も見に行っております。いずれもこうした集配局の再編の現場というのは大変な過疎化が進行してきておりまして、人口が著しく減っている。その中でも、本当に郵便局、あるいは簡易局の場合もございますが、そういったものが最後の最後まで頑張って残してきた。それ以外の、先ほど病院の議論もございましたけれども、そういったところ、そのほかの公共サービスなどが本当に撤退してくるような中で、郵便局が最後まで拠点として維持してきたようなところ。  したがって、申し上げたいことは、こうした集配局を再編するなりなんなりということは、今回の民営化のことによって正に影として出てきたというとらえ方ももちろんあるかもしれませんが、大きな社会構造変化の中で、どうしてもやはり集約化とかネットワーク化、その集約化するなりあるいはネットワーク化をしてサービスを維持していかなければならないという部分がこういった郵便の事業以外の部分でも今出てきている、そこがやはり過疎化の問題の一番難しいところだろうと思います。  したがって、こうしたゆうちょ銀行あるいは郵便事業会社、今御指摘がいただいたそのことについて十分深く受け止めて、サービス低下しないようにしていかなければならないと思いますが、一方で、こうした効率化ですとか合理的な経営ということも今後の大きな社会構造の変化の中で取り組んでいかなければいけない部分である。その中で、大きな利便性というのが低下しないように、私、これはもう実は地域地域ですね、岩手県内も盛岡近郊の集配局なくなったところ、いつかも新聞記事出ておりましたが、私もそういったところを見てきておりますけれども、本当に地域の皆様方にとっては切ない話でございますが、そうしたことが生じないように、会社にもしっかり言いますし、それから、そうした現実を見ながらいろいろな対応を会社にしっかりと指示していきたいと思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 合理化によって一番最初に切り捨てられるのはどこですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) この合理化ということによってどういう影響が出ているか、実は様々、多数だろうと思います。手数料等も、利用者が実に少ないといった場合には、これはもう手数料を上げた場合に都市部の皆さん方もそういった負担というのが新たに生じるわけで、これは今までの議論からいいましても、多く過疎地域にいろいろな様々な問題が出てくるという傾向があろうかと思いますが、しかし、その合理化の態様によってどういう影響が出ているか、それぞれ一つ一つ見ていかなければいけないんではないか。  そしてまた、先ほど言いましたように、こうした経営の効率化とか合理化によって生ずることということと同時に、やはりサービスと競争が様々なそれ以外のところで起きてくるわけですね。ですから、そうしたことによるサービスの向上ということもやはり考えていく必要はあろうかというふうに思っております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 また競争なんでしょうか。競争すればそんなにいい社会になるんでしょうか。私は、医療の分野でいったら、競争して必ずしもいい社会にならないと思いますよ。要するに、隣の医者が百人診たから私が百五十人診なきゃいけないとか、そういう問題じゃないですね。これは患者さんの病気と闘うということであって、そういうような市場原理が入ってくるものと僕らの業界は全く違います。これは、公的なサービスを実施するところには、基本的に言うと、競争というものが僕は本来だと入り込んでくるべきではないんだと思っているんですよ。ですから、そういう点でいうと、今の僕はちょっと御答弁はおかしいんじゃないかなと。  それから、もう少し申し上げておきましょう。郵便局というのは今までどういうことを担ってきたのか。公的な部分相当担ってきましたね。  これはひどい話なんですよ。地方が合併するときに何と言ってきたか。役場が遠くなって今までより不便になりませんかと、このときに総務省は何と言っているかというと、住民票の発行などこういったものは郵便局が取り扱うようにできますと、こういうふうに言ったんです。いつの間にかこれは消えました。こうやって地域に、田舎は田舎で今度は経営のために合併しろと言われ、不便にならないようにするために郵便局使うと言っておきながら、郵便局、こんなどんどんどんどんつぶしていったら、これ地方の住民の人たちをだましていることじゃないですか。違いますか、これ。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今議員が御指摘いただきました点は、これは法律のときにも大変議論があったというふうにお聞きしておりますし、そのために様々な制度の仕掛けをつくっていると、こういうふうに理解をしております。  今私が申し上げた中で、まだ申し上げてないんでございますが、この法律の仕組みの中でも地域貢献基金というものをつくって、それでこうした郵便局が統合されたり、それから今仮に休止をしているようなところの様々なサービスが維持されるような、そういう仕掛けも今この中でつくっているわけでございまして、私は、今いろいろ先生の方から御指摘をいただきました。やはり公的なサービス、先ほどの医療の問題等もございましたけれども、こうした郵便局のネットワークというものも、従来自治体がそこで様々なサービス拠点というものを委託をしたり、そこにサービスの拠点を置いたりということで、態様は様々でございますけれども、そういう部分を担ってきた。あるいは私も、ひまわりサービスのようなものを郵便局の皆さん方が実施をしてきた、そういう姿も現実に見ておりますので、これは地域にとってそれだけ大事なものであるというふうなことは十分理解をしているつもりでございます。  したがって、このネットワーク、様々な法律の仕掛けで水準を維持するということをはっきり書かれておりますし、附帯決議もございますし、さらには基金という仕組みもございますので、そうしたものを使いまして維持できるように努力をしていきたいというふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 増田大臣は、知事の時代は郵政民営化、これ賛成されたんですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) これは、国政の大きな課題について知事の立場で賛成を表明する場合もございますし、それから反対を表明するものも政治的な判断としてございますけれども、この郵政民営化について私は、私の記憶する限り賛成とも反対とも言った記憶はございません。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それから、もう少し、僕はやっぱりあのときの議論を聞いていて、相当、何と言ったらいいのかな、情報が不適切だったと思っているんですよ。つまり、便利になる便利になるばっかり言われて、不便なことを何も言われていないと。  例えば、今回またひどいんですね。十月一日もうすぐ民営化という、こういうパンフレットがあるんですよ、こういうパンフレット。女の子が民営化でどうなるのって言っていて、そうしたら最後はほっとするなあで終わっているんです、なるほど、よく分かりました。でも、ここに料金が上がるとかそういうことは何にも書いてないんですよ。余りに都合よくないですか、このパンフレット。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) パンフレットでございますので、今後郵便局が大きく形態を変えるということを知らしめたんだろうと思います。どういう情報を入れているのか、ちょっと私も今手元に持っておりませんので分かりませんが、できるだけ分かりやすく国民の理解が得られるようなパンフレットでなければいけないというふうに考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 分かりゃしませんよ。身近なそこの手数料から何から、身近な問題は何にも書いてないんだから。そこのところの後、こういう何か保険はどうなるとか、何が限度額がどうだとか、そんなことばっかり書いてあって、実際その身近ですぐ皆さんが使われるようなことについては何にも書いていませんよ、これは。  企業がこういうコマーシャルってやっていいんでしたっけ。これはどの大臣に聞いたらいいのかよく分かりませんが、これは、こういうような企業のパンフレット、うそをついていますよ。不都合なところを書かないというようなパンフレットを作っていいんですか、これは。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) まず、私の方から一言お答えを申し上げたいと思うんですが、パンフレットが決してうそをついているということではなくて、郵政民営化ということを国民の皆さん方に理解していただくためにその内容について記載をしているんではないか。もちろんその変化を全部記載しているかどうか、そこはあるかもしれませんが、やはり様々な実は郵政民営化の広報資料というのを作ったり、あるいは新聞、テレビ等で行っておりますので、そういう中でそのパンフレットとして皆さん方にお示ししているものと考えております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 もう一度お伺いしますが、民間企業で、今は例えば、じゃ金融商品の販売のときにどうなるかというと、有利なものだけ書いて、それでそのほかのことを書かないとこれはかなり問題になるんだと思うんですよ。たしかそうだと思いますね。渡辺大臣、いかがですか。

渡辺喜美自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(渡辺喜美君) 九月三十日に施行されました金融商品取引法では、リスクの説明、今委員が御指摘のようなことについて規定をしてございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ありがとうございます。  ということで、要するにこういう不十分な情報だけを流して、ここは確かにうそじゃないかもしれませんが、現実ほかにあるものは全然書かないで出すということそのもの自体が国民をだましているんですよ。違いますか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 今のそういうパンフレット、もう既にあちこちへ配布されるんだろうと思いますけれども、今、十月一日に民営化ということが行われて、そして御指摘をいただいている点について私どもも、御指摘をいただいているというのは、郵便局ネットワークの話ですとか手数料等の話でございます。そうしたことが国民の皆さん方にどのように判断をされるのかということも含めて、会社にいろいろやはり経営努力をしていただく必要がある。  それから、やはり今言いましたような手数料等につきましても、変わったところ、もちろんそれはいろいろな無料化している部分もあるし、それから有料化あるいは値上がりしている部分もあるわけでございますので、そうしたことを利用者の皆さん方にきちんとお知らせするように株式会社、民営化会社の方にもきちんと伝えたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 私は、これ、多分国民の皆さんは、こういう現実を突き付けられて、郵政の民営化そのもの自体、もう一回考え直した方がいいんじゃないかと思っている方が随分いらっしゃると思いますよ。  その上で、私は、あの郵政民営化の際にアメリカから相当な要望があったはずなんだということを尋ねたところ、最初は何もないんだという御答弁でしたが、決してそうではないわけですよ。改めてもう一度、今日は私はもう一度この信書のことについてお話をさせていただきたい。  これは、本来配付資料でということにお願いしたんですが、なかなか難しいということだったので、簡単に中身だけ御紹介させていただきますが、これは、竹中大臣に対して向こう、アメリカの国務大臣からの要望書です。そこの中で、僕は、アメリカ側が自分たちの利益を上げるために日本国に対していろんな要求を突き付けてくるのは当然のことだと思いますよ。問題は、あの当時、そういったものがなかったと、国民のためにすごくいいことなんだということだけ喧伝されたところに大きな問題があると思っています。  そこの中で、その向こうの大臣から何と言われてきているのかというと、以下の点で、いろいろ前段あります、それは竹中大臣が再任されたことに対しておめでとうから始まっていて、金融担当大臣としての成功だとかいろんな大臣のことを褒めたたえる文章があった後で、以下の点で丁重に貴殿を後押しいたしますと。要するに、二〇〇七年の民営化開始から、郵便保険と郵便貯金業務に対する保険業法、銀行法の下で同様の規制、義務、監督をお願いすると。それから、完全な競争条件の平等が実現するまで新商品や商品見直し、それから郵便保険、郵便貯金に認めてはならず、平等が実現された場合にはバランスある形で商品が導入されること。新しい郵便保険と郵便貯金は相互補助により利益を得てはならないこと。民営化の過程においていかなる新たな特典も郵便局に与えてはならないこと、民営化の過程は常に透明で、関係団体に自分たちの意見を表明する意義ある機会を与え、決定要素となるようにすることなど、こういう形で要求してきていて、なおかつ自筆で、実を言うと最後のところに自筆のメモがあるんですよ、竹中大臣にあててですね。  そこの中で、竹中さんはすばらしい仕事をされて、数少ない困難な挑戦の中で進歩を実現したと、あなたの新たなる責務における達成と幸運をお祝いしますと。それからもう一つは、貴殿と仕事をすることに楽しみにしておりますと。とにかく、そのほかにも、その前のところでも、あなたが新たな挑戦をするときには、私が助けになるのであれば遠慮なく申し出てくださいとまで言われているんですね。  こういう後押しがあってやられた郵政の民営化というものは、現実になってみたときに地域であるとか庶民の生活を私は圧迫してきていると、そう思っています。アメリカだって郵便事業は国営で行われているわけです。この前の委員会で申し上げましたが、アメリカには、アメリカでは金融排除という言葉があって、口座を持てない人が一千百万世帯もいます。医療保険も同じです。四千五百万人の人が医療保険持てないんですよ。なぜこういう国にしなきゃいけないのか、私には全く理解できません。こういった形でどんどんどんどん我が国の在り方を変えていくということは、私は極めて大きな問題ではないのかなと、そう思っております。  そこで、福田総理にお伺いしたいと思いますが、今、年次改革要望書等で様々な改革を日本は要求されてきております。その中で、僕は、根幹となるものがどんどんどんどん変わっていっているところに大きな危惧の念を抱いております。そういう点でいうと、我が国の国益のためにきちんとした政治を行っていただきたいと思いますが、御決意をお願いしたいと思います。

福田康夫自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(福田康夫君) 郵政民営化につきましては、これは十月一日にスタートしたばっかりでございますから、その動向を見極めていきたいと思います。しかし、この民営化によって、国民のための、国民にとってのサービス水準が低下するとかいうことがあってはならないということでありますから、このことはしっかりと見守っていきたいと思います。  また、年次改革報告書につきましては、そういうような外的な要望というのがあることは承知しておりますけれども、じゃ、それをそのとおりに全部やっているわけではありません。できること、またした方がいいことについては、そういう要望に応ずるということはあるかもしれませんけれども、しかし必ずしもそういうわけにはいってない。ですから、海外における日本に対する不満も結構多いんだというように理解いたしております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 本当にそうでしょうか。アメリカの弁護士さんたちが日本で弁護士事務所を開設できるように規制緩和をして、日本の法律の今英語訳をやらされていますね、三年掛けて。こんなことまでやらされているじゃないですか。それが僕は今総理がおっしゃったようなことには全然つながってこないんじゃないのかなと、そう思います。  最後に、年金の問題について質問させていただきたいと思いますが、僕は、今、年金の制度の中でおかしいと思っていることがあります。それはなぜかというと、社会保険庁の長官になぜ裁定権があるのか分かりません。なぜ裁定権は国民ではなくて社会保険庁の長官にあるんでしょう。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) この問題はこういうふうに考えるべきだと思いますのは、基本的にもうその権利は、ちゃんと掛金掛けてあるわけですから、国民にあるわけです。しかし、今のところ、申請主義ということでまず申請をする、そして社会保険庁長官が裁定をすると、こういうシステムになって、大体諸外国でもそういうふうになっている国が多いというふうに思います。  それで、そこから先の問題は、裁定をすることによって受給者の権利が大幅に阻害されるならば、それはもうそういう制度はやめないといけないというふうに思いますけれども、仮に、私が申請する、社保庁の裁定があって、社保庁の長官言うこと間違いじゃないかというときに、それをちゃんとおかしいですよと言う権利がまず一つあります。だから、そこは担保されているというふうに思います。  それで、申請主義と裁定主義という原則をもし変えて、とにかく自動的に年金が、掛金が払っていればそれはもうそのまま来ますよといったときに、今いったときに、言わば御自分の、つまり国民が主張していることと違うデータが出たときの解決の仕方をどうするかという一つをクリアする必要があるというふうに思います。もしそうなったときに裁定と申請という組合せがなかったら恐らく民事訴訟で闘わないといけないということになりますんで、私は今の制度も一つ理があるかなというように思っています。  それからもう一つ、ちょっと離れるかもしれないですけれども、我々は住民登録さえしておけば自動的に選挙権があるということになって、黙っていても投票用紙が参ります。しかし、アメリカの場合はやはり選挙人登録という、自らやらないとまた動かないと。まあちょっと話は少しずれるかもしれないですけど、私は、やっぱりきちんと自ら申請して裁定を受けて、そこで違っていたら堂々と闘うと、こういう制度。  これ、今までいろんな問題がありました。五千万件の問題にしてもそうですけれども。私も、実はもっと若いときには年金のことなんて全く考えていないし、こういう大きな問題になったんでさあデータはどうだということだったんですけど、やはりある程度国民の皆さん方も関心を持って、これからはもう社会保険庁を解体してそういうことをきちんとやる制度に変えますけれども、常に要求する、常にどうなっているんだ、自分も調べると、そういう形の積極的な態度が望まれるかなと。そういうことのバランスを考えて、櫻井委員がおっしゃったような点を加味しながら何かもっといい制度ができるかなということも考えていますけれども。  私は、基本的に国民に受給の権利があると。だから、恣意的に社会保険庁長官が裁定してどうだこうだという権利があるという意味での裁定主義ではないというように理解しております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 僕は大臣のおっしゃるとおりだと思っているんですよ。  そこで、大臣、そうすると社会保険庁の長官は何のデータに基づいて今裁定しているんですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) それは、ですから社会保険庁にありますデータで、それ今御承知のように、それが正にデータが完備していないということですから、これはもう全力を挙げてこの三月までにきちんと名寄せをやりまして、その不備、これはとにかく今起こっている問題を一個一個片付けないといけないと思います。ですから、あと三年ぐらいいただければほぼ完璧なデータをすべてについて構築できるというふうに思っています。(発言する者あり)いや、来年四月は違うんです。来年三月は五千万件の名寄せをする。それから、いろんな田舎の町なんかに置いてある紙台帳というのの突き合わせをやっていく、そういうことを全部やって、ですから、二十二年に新しい年金機構ができるときには、それと同時にデータの完璧性を期したいと思っているんです。  だから、今先生がおっしゃるのは、本当にこんなずさんなデータに基づいて裁定していいのか……

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 そういうことです。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) ですから、そうじゃないと思いますから、今、ですからこのデータの修正と、そして完璧なことをやっていると。だから、これほど、これほどひどいデータ管理がやることを前提にしていないんです、裁定主義は、ということです。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 五千万件というのは、たしか平成九年に三億件あった中からいろいろやっていって五千万件残っているということは、まあ単純に言うと六分の一が訳分からないということになっているわけですね。  そうすると、そのデータを基にして裁定することそのもの自体は適切ですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) きちんとした正しいデータに基づかないケースもあると思います。そのときにはきちんと申請者がこれは裁定に不服があると言うことができますので、そのための前提として少なくともこの三月までに名寄せをやっていくと。そうすると、私は相当程度、これやってみないと分からないので、何件何だというところまで申し上げられませんけれども、相当程度データの完備ができると思いますので、どうかそこは御寛恕いただきたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 ここは実は根幹なんですよ。  大臣、これはその裁定される際に、納めているときはAでしたっけ、それから未納って書いてあるところと、あと空になっている、空欄になっているところがあるはずなんですが、またその認識でよろしいですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 今おっしゃったような記号が付いていると思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 それでは、第三者委員会のことについてお伺いしたいと思いますが、現在申立てが何件で、そして裁定というんでしょうか、あっせんが終わったのは何件でしょう。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 第三者委員会について私の方で所掌しておりますのでお答えを申し上げますが、申立ての件数が現在約一万八千件、約です。それから、初めに社会保険事務所で受け付けますので、そこでいろいろ資料等を集めて前さばきをして私どもの方に送付されました件数が八千二百五十件と、こういうことになってございます。その中からあっせんが決定されましたものが二百八十一件という、こういう状況でございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 なぜこの業務が進まないんですか。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) この業務でございますけれども、二つのことが要請されます。スピードですね。迅速に内容を判断すると、これが一つ。それからもう一つは、中身の判断の公正性ということでございまして、御承知のとおり、申立てをいただいておりますもの一つ一つ、まず領収書等がない中で来られた皆さん方でございますので、関連資料ですとか周辺事情をまず徹底的に調査をして、その上で公正な判断を行うということでございます。  したがいまして、今二百八十一件ということで、これは数字が大変少ない数字でございますが、あと、そのほか厚生年金関係について被保険者が事業者への保険料を納付したと認められるもの、その先がちょっと滞っているもの等も別途ございますが、全体としては非常に審議の内容について今スピードをもっと速くしなければいけないと、こういう認識は持ってございます。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 実はスピードを上げられないんですよ。上げられない理由があるんです。それは現場の方にお伺いしました。  それは何かというと、五千万件がどういう形で処理されてどうなるのかが全く分からない。先ほども申し上げました。空符号の部分のところは五千万件のものなのかどうかも分かっていない。未納は未納ではっきりしているかもしれませんよ、半歩譲って。空符号の部分のところは五千万件の一部なのかどうかが分からないから、だから実はそれ以上全く進んでいないんです。  私は、現場の方に塩漬けになった理由はそうだと聞いておりますが、大臣いかがですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 私の認識は、一つはその第三者委員会の人手不足。ですから、これは倍増する形で、今急遽政府全体を挙げて民間の方の力も入れてやります。  それからもう一つは、やっぱりモラルハザードにならないように、これは基本的に第三者委員会に来られる方は全く記録がない方々なんで、きちんとその方々の御意見を賜って、本当にこれでいいんだろうかということでありますから、そのモラルハザードにならないようにやるにはどうするかということで少し時間が掛かっていると、そういうふうに考えています。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 現場の方は若干違っていまして、要するにその五千万件の部分に当たる人たちがそこの中にいるんじゃないかどうかということの判断ができないから、だから塩漬けになっていると、ここのところは全部、結局そういうふうに判定しなければいけないんだと、そういうふうなお話になっていました。ですから、そこのところは人手を増やす増やさないだけの問題ではなくて、実は判定できないんです。  それから、もう一つ申し上げておきます。どっちに判定するべきなのかの方向性を決めておいてほしいと。つまり、これは例えば、全部、全部とは言いません、どの程度のものであれば受けるのか、どの程度のものなら却下するのかとか、そういう明確な基準もないと。それを現場に預けられても、もう何ともしようがないんだと、そういうお話でしたよ。違ってますか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 五千万件の名寄せの問題は、基礎年金番号と、この統合されてない、例えば結婚して名前変わったとか、そういうことを今一気にこの十二月ぐらいから動かせると思いますけれども、それをやります。それはそれでやっていって、しかしそれが分からないから第三者委員会を動かすという、凍結、塩漬けになるというのとはちょっと違うかなと。それは現場の方のそういう意見もあると思いますけれども、私は必ずしもそう認識していないので、これをもう一度現場の方々の意見も私も賜ってみたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 納めているところはAなんです。はっきり分かっていて未納のところは未納と書いてあるんだそうです。あとは空符号というんですか、空のところが一杯あるんだそうです。ですから、それが五千万件のものに当たるのか当たらないのかの判断ができないということなんですよ。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) ただ、だからといって完全にこれは塩漬けにしないといけないという理由は私は見付からないと思います。(発言する者あり)いや、ですから、五千万件の、これは今三月まで掛かってやりますね。それに掛かっているか掛かっていないかにかかわらず、第三者委員会としての判定はできるはずだと思いますよ、と私は認識しております。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 空符号のところは納めているか納めていないか分からないから判断できないんですよ、大臣、空符号のところは。それが五千万件の中の一部かどうかという判断はどうすればいいんですか、じゃ。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) ですから、段階を踏んでやる。つまり、第三者委員会に先生来られますね。それで、いろんな申立てを聞く。それで相当程度、今空符号のところはちょっとおいておいて、それで相当程度、これは例えば日記もなければ記録もない、だけれども、周りの人の証言とかいろいろなことを考えて、確実に払ったであろうということについては、私は今第三者委員会でこれはお認めしているというふうに思いますから、矛盾した話ではないんじゃないかなという、そういうふうに思っています。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 矛盾しているんですよ、大臣。  例えば、実はびっくりしたのは、大企業の方々でも、もう本当そこに、支店に行ったら、ずっと多分同じような保険に入っているのかと、年金入っているのかと思ったら、そうじゃなくて、移ったときにぽこぽこ抜けていて、一月ずつ空符号になっているところもあって、これをどう判断するのかということも検討しているんだそうですよ。だから、そこのところは是非御理解いただきたいと思いますけれどもね。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) いや、第三者委員会に、これは今は第三者委員会の話をしているわけですけれども、今のところ第三者委員会に取り次ぐまでの期間は原則十か月以内としているわけです。それで、そこでの調査確認であって、私は今言った五千万件の空符号と直接この第三者委員会との絡みで話しているというふうには理解しておりません。これ基本的には総務省の下に置いてありますから、もし総務大臣がその第三者委員会の資料云々があればですけど、恐らく総務大臣もそういう話は聞いていない。私も今、櫻井先生からお伺いするのが初めてですから、これは早急に現場の委員の先生方に聞いて、現実にそうなのか、ちょっと私の理解と異なりますんで、ここで軽々にお答えするよりも、ちょっとお時間を賜って調査をしてみたいと思います。

増田寛也総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(増田寛也君) 私も、五千万件との関係についてのお話だったんで、ちょっと今先生の御指摘が十分理解できなかったんですが、社会保険事務所の方で受け付けまして、それで第三者委員会に送ってくるまでに社会保険事務所の方でいろいろ前さばきで調査等を行うわけでございます。今御指摘いただきました件につきましては、厚生労働大臣とよく協議をして、そうした事情によって何か新たに遅滞をしている状況があるのかどうかをよく調査してみたいと思います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 是非よろしくお願いしたいと思います。  僕は今回のことに関して年金制度、随分いろんな本を読んだんです。この間は厚生年金保険制度回顧録というのを読みました。今度は機械化十年のあゆみというのを読んだんですが、この機械化十年のあゆみの中にも、もう人間の誤差というのはどうしても五千分の一ぐらいあるでしょうって、もう最初から開き直っていまして、チェックが完璧かというと、チェックというものは一応形としては義務的には整ってはいるけれども、なかなかそういうものではないでしょうと。仕事も大分手を抜いたり何かしたとか、もうかなりいい加減でして、そのほかに、訴えられたときにおれたちの責任じゃないだろうと。要するに企業の問題で、たまたまトラブルになってきたときに何とかしなきゃいけないんじゃないかというそういう言い方もされていて、そして、その社会保険委員制度というのをつくるようにしておいたんだと、逃げ道としてつくるようにしていったんだと、こういうことがずっと書いてあるんです。これ裏話とかって書いてあるんですがね。  やっぱりこういうようなことをずっとやられてきたことが国民の皆さんの、犠牲になってきて、犠牲者になってきているという点に僕は実は大きな問題があるんじゃないかと思っていますが、大臣としていかがですか。

舛添要一自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(舛添要一君) 私もいろんな回顧録を見て驚きあきれるところがあります。  それで、先ほど申し上げましたように、もうこれ完全に断ち切ると。そして、今言ったような悪い労働慣行を含めて、これはとにかく、私は九州のデータを見たんですけど、お客さん来てたって待たしておいていいだろう、コーヒー飲みながらやればいい、それから、もうよく言われるように一日五千タッチしかやらないでいいと、こういうことを改めて、先ほど申し上げましたように、根本的に新しい組織に変えたいと思います。  それから、先ほど私、第三者委員会に取り次ぐまでの期間を何か十か月と言ったと思いますけど、十か月なんということじゃなくて、十日、日にちと月をちょっと言い間違えたようで、それ御訂正願います。

櫻井充民主党・新緑風会・日本

○櫻井充君 実は、年金の問題でもう一つ、天下りの問題がありまして、私は、その先ほどの回顧録で問題があるんじゃないかと言ったときに、あれは昔の話で、今は違うと、あの当時、柳澤大臣おっしゃっていましたが、実は中央省庁だけで二十五あって、そして地方には百を超える天下り先があります。現在、七百四十五人の方が天下りされていて、年金を食い物にしている現状というのがこうやって出てきているんだろうと、そう思います。  いずれにしても、この国の制度そのもの自体がきちんと変わっていかないと、僕は国民の皆さんが本当に苦労されていると思いますので、是非、国民の皆さんの良い暮らしを実現できるように頑張っていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手)

鴻池祥肇自由民主党

○委員長(鴻池祥肇君) 残余の質疑は明日に譲ることといたします。  明日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十六分散会

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