内閣委員会 第7号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2008/01/10
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣参事官南俊行君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松井孝治君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の松井孝治でございます。 本日は、昨年の十二月に引き続き、銃器の問題、そして実は今インターネット上にはんらんしております違法・有害サイトの問題について御質問させていただきたいと思います。三大臣御出席でございますので、まず最初に違法・有害情報、これがインターネットにはんらんしております。この問題について伺いたいと存じます。 私どもも、実は今日も出席をさせていただいております同僚議員多くとともに、年末に都内某所にございますインターネット・ホットラインセンターというところに視察に伺ってまいりました。泉大臣はもう既に同じような時期に御視察になられたというふうに伺っておりますが、現実にインターネット上にどういう違法なサイト、あるいは違法とまで断言できなくても非常に有害なサイトが存在しているのか、その実態をつぶさに拝見をしてまいりました。 いわゆるわいせつ物の公然陳列もさることながら、児童ポルノであるとか売春、あるいはいわゆる出会い系サイト、規制薬物の売買の勧誘、あるいは復讐であるとか殺人の請負、その他本当に見るに堪えないようなインターネット上のサイトが現実に存在するということをその場で拝見をし、警察庁でいろいろ御努力はされていて、そういうものを警察に通報されるような方々、一生懸命作業をしておられる現場等も拝見をいたしましたが、なかなか幾ら削除要請しても要請に応じないところもあるし、もう切りがない、一月ぐらいいろんな情報、違法情報の通報があってもその処理をするのに時間が掛かって、とてもじゃないけれども追い付かないというような状況を拝見してまいりました。 これについて、まず泉国家公安委員長は同じ時期に視察もされていると思います。実際に視察をされてみられて、この違法・有害サイトの情報のはんらんについてどういうふうにお考えなのか。特にこれ、青少年も同様にこういう情報にさらされているわけでありまして、その問題について御感想を承りたいと思います。
○国務大臣(泉信也君) ホットラインセンターは、警察庁が財団法人インターネット協会に委託をし、そして十八年の六月から活動を開始したということでございます。昨年の十二月の十七日にセンターを視察をいたしました。大変この職員の皆さん方が御苦労いただいておるという現場を見ましたし、会話を通じて、どういう問題がこれからのホットラインセンターの活動にあるかというようなことも伺いました。 特に、この違法情報あるいは有害情報対策にこのインターネット・ホットラインセンターが大きな役割を果たしているということを痛感をいたしました。その内容は、先生御指摘ございましたように、ここで説明を申し上げるのもはばかられるような、とても看過し得ないような内容でございまして、このことを今後一層厳しく対処していかなければならないというふうに思いました。今後とも、このホットラインセンターの果たしている役割を周知しますとともに、国民の活用を促進していくと、そのためには体制の強化ということが大変重要であるというふうに思った次第であります。 ホットラインセンターへの通報は六万件ほどございまして、いわゆる違法情報というのが九千五百件ほど、あるいは有害情報が二千六百件ほどというふうに大変数も多い中でございますので、今申し上げましたような体制の強化を図って、若い人たちへの有害・違法情報の排除を徹底させるということが一つの大きな課題だという認識を持ちました。
○松井孝治君 岸田大臣、上川大臣、御出席いただいておりますが、両大臣はこのインターネット・ホットラインセンターを視察されたことがおありでしょうか。それとも、その内容について事務的にブリーフィング等を受けられたことがおありでしょうか。もしその内容を御承知でございましたら、両大臣としてどういう感想を抱かれて、今後どういう対応が必要だと考えておられるか、それぞれ御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) インターネット・ホットラインセンターにつきましては、私自身、現地を直接訪問させていただき見させていただいたことはございません。ただ、昨年十一月八日ですが、泉大臣、上川大臣とともに関係省庁集まりまして、このインターネット・ホットラインセンターの担当者から直接この有害情報につきまして説明を聞かせていただきまして、いろいろと現実の様々な有害情報の例を見させていただく機会がございました。 その中で、十一月八日のその会議の場でも、事故現場、死体などの残虐映像ですとか汚物系の掲示板ですとか、あるいは家出サイト、プロフというような自己紹介サイトですとか、あるいは自殺サイト等々、有害情報の実例を拝見させていただきました。こうした実例を拝見いたしまして、表現の自由等との兼ね合いはあるものの、やはり適切な対策、この必要性は痛感したところでございます。 まずは、昨年十月、IT安心会議で取りまとめましたインターネット上の違法・有害情報に関する集中対策、この中にあります有害情報に関する対策、プロバイダー等に対する自主規制の支援ですとか、あるいは情報モラル教育の充実、相談窓口の充実、あるいはフィルタリング導入促進等の支援、こうした施策が盛り込まれております。こうした施策をしっかり進めていくことの必要性を感じておりますし、そして更に踏み込んだ施策についてもしっかりと各関係省庁と連携を図りながら対応を考えていかなければいけない、そういった認識を持っております。
○国務大臣(上川陽子君) 今、岸田大臣から御紹介がありましたが、昨年の十一月の八日に三大臣でこの問題についての共通の認識を得るということの一環として、実際の有害情報を見るということでインターネット協会の方に来ていただきまして、その内容につきまして、今御紹介されましたけれども、実際にこの目で見る機会をまず得ることになりました。大変、正に見るに堪えないとおっしゃいましたけれども、見るに堪えない情報がはんらんしているということでございまして、ゆゆしきことだというふうに思っております。 とりわけ、情報化の進展は大変急速であるし、その中で子供たちのインターネット利用というのは想像できないぐらい速いスピードで利用が進んでいるなということでございますし、かかわる犯罪についても、子供が巻き込まれているというケースも出会い系だけでも千件以上あるということでございまして、こうした事件がないような状況をどうつくっていくのかということについては、大変スピード感を持って取り組まなきゃいけないと改めて感じたところでございます。 特に、私の立場は青少年の健全育成ということでございまして、子供たちを健全に育てていくという、こうした視点に立って、まず保護者の皆さんにもこの実態がどうなっているのかということを、有害情報というくくりの中で抽象的に考えるのではなくて、この実態が大変厳しい、深刻な実態が実は影の部分、情報化の影の部分にあるということを理解していただかない限りはなかなか施策がうまく効果が現れないというふうに思いますので、そういう意味では、保護者の方にとにかく実態を知っていただくというところの中での取組については力を入れてやっていかなければいけないというふうに痛切に感じた次第でございます。
○松井孝治君 泉大臣、具体的にインターネット・ホットラインセンターで何万件という数の情報、違法・有害サイト情報を得られて、それを削除要請をしたりあるいは警察庁などに通報したりという業務を非常に限られた人数でやられています。それは警察庁の方で人件費の補助、委託を出しておられるということでございますが、これは来年度予算の中ではそういう人事、人員体制についてどの程度の強化を図られているんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) 現段階で、一年間で先ほど申し上げましたように六万件という案件を処理するという大変な労力が必要なわけでございまして、このことに対処するために、私どもとしては、センターの体制の充実強化を図るという観点から、平成二十年度予算案においては、本年度に比べまして二千五百万円増の一億二千百万円を計上させていただき、また本年度に比べまして五名増の、センター長以下十五名の要員の確保を目指しているということでございます。 処理しなければならない状況からしますと必ずしも十分ではないかもしれませんけれども、我々としては、精一杯こうした体制の強化をこれからも続けていきたいと思っております。
○松井孝治君 人員体制の充実に向けて動いていただいているのは有り難いことだと思うんですが、正直言いまして、インターネット・ホットラインセンター自身がそんなにインターネットのユーザーから有名なセンターになっていないんですね。ですから、こういう情報を見たときに、違法・有害サイトを見たときに、あっ、これはもう直ちにインターネット・ホットラインセンターに通報しなければと思っておられる方々というのはもうごく限られている。そういう限られた情報でも処理をするまで一月待ちの状況であるということですので、これは先ほど上川大臣からおっしゃっていただいたように、各家庭、保護者の方々にも、こういう違法・有害サイトを見付けたらここに通報してくださいということの啓蒙普及もしていただかなければいけないと思います。 また、これは岸田大臣に次伺いたいんですけれども、やっぱりインターネット、いろんな検索サイトなどがあって、その検索サイトを通じていろんな違法・有害サイトにも子供たちも含めて行き当たってしまう。その利便性はもちろんあるわけですが、利便性と同時に、そういう違法・有害サイトにもう簡単に行けてしまう。これは、表現の自由等もありますから、もう直ちに国家権力で違法、有害なものを全部削除するというわけになかなかそれは簡単にはいかないというのは我々もよく分かっています。分かっていますけど、少なくとも青少年がそういう情報に行き当たらないような措置というのは十分に講じていかなければいけない。 携帯電話、PHSについて言うと、増田総務大臣が十二月に業者に、三事業者に行政指導で要請を行われて、原則はフィルタリングが掛かった状況にして、親御さんが、あるいは保護者の方々がそれを外すという場合はしようがないというような措置を講じてくれというふうに要請をされて、それは現実に三事業者の方々はのまれたというふうに伺っていますが、それだけじゃないですね。 インターネット、パソコンから簡単に、子供たちも利用しているわけですし、インターネットの利便性を損なわないでフィルタリングをしっかり掛けていくということになっていくと、これは岸田大臣、是非フィルタリングの精度も上げていかなければいけない。その精度を上げるためには、インターネット・ホットラインセンターが持っておられるような情報をいかにそのフィルタリングソフトを開発している事業者の方々に提供し、ある程度のフィルタリングというものの精度を国が今後はある程度保証していくようなことも含めて考えていかないと、いつまでたっても違法・有害サイトに一般の、特に青少年が巻き込まれていくということは避けられないんじゃないかと。これはもう早急に対策を打っていただきたいし、まあこれは自民党の中でも我々民主党の中でも、そういうプロジェクトチームをつくってどういう法制的な検討があり得るのかということを検討しているところですが、政府部内でも、岸田大臣あるいは上川大臣中心になってでも結構ですので、是非総務省であるとか経済産業省であるとかいうところも巻き込んでいただいて万全の措置をとっていただきたいと思うんですが、御決意はいかがでございましょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) インターネット上の有害情報に対する対応ですが、今委員御指摘のように、表現の自由等の問題について考慮する必要はあるものの、こうした現実を目の前にしまして、やはり具体的な対策を講じなければいけない、こうした認識は強く感じております。 そうした中で、まずは民間による自主規制を政府として側面から支援するような対策、今御指摘がありましたようにこのフィルタリングの精度を高める等、様々な形でこうした自主的な取組を支援するということ、こういったことが考えられますので、これからもそういったことはしっかりとやっていかなければいけない、これは強く感じております。 そして、自主的な取組の支援に加えて更にもう一歩踏み込むべきだという議論があることも承知しております。これは、各政党におきましてもこういった議論が今行われているということを伺っておりますので、こうした議論の行方もしっかりと聞かしていただきながら、政府としましてももう一歩踏み込んだ政策についても検討していくことも必要ではないか、こんな認識を持っております。
○松井孝治君 上川大臣にも伺いたいわけですが、今岸田大臣がおっしゃったように、例えば死体の情報であるとか、本当に犯罪誘引の情報、表現の自由ということで守られるようなものでは常識的に考えてないものがはんらんしているわけですね。それに加えて、例えば学校裏サイトというようなものになってきますと、これはもう個々の学校での、いじめのための、個人をあだ名などで特定して、そのクラスメートならクラスメートで分かるようなところで悪口を書き込んで、そのことが非常に陰湿ないじめにつながったり、あるいはそれこそ極端な場合は自殺に子供たちを追い込んでしまうようなケースがあるわけで、これは上川大臣、是非いろんな意味で青少年対策として文部科学省などとも連携していただいてこういう問題を真剣に取り上げていただきたい、そのことをお願いしたいわけでありますが、一言、もし御決意があれば御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) インターネット上の有害情報から子供を守るということについては、子供の目に触れさせないということが大変大事であるというふうに思っております。フィルタリングのソフトにつきましては、総務大臣を始めとして、今、先ほど御指摘のあったとおりの施策について自主規制の部分を強化するということで取組が始まったところでございますが、実は昨年の十二月の二十五日に有害情報から子どもを守るための検討会というところで報告を取りまとめたところでございまして、施策についても、緊急に取り組むべきこと、そして、しっかりと、先ほどの御指摘の中では法的規制も含めてということでありますが、そうした課題につきましても検討をしていくということについてのまとめをしているところでございますので、しっかりと連携、各省庁の担当と、また大臣とも連携をしながら、子供を有害情報から守るという強い覚悟で臨みたいというふうに思っております。
○松井孝治君 三大臣にはそれぞれのお立場から是非この問題しっかりと取り組んでいただきたい、そのことをお願い申し上げまして、次の銃器対策に移りたいと思いますので、本来岸田大臣は銃器対策担当の大臣でもございますけれども、あとは国家公安委員長を中心に質疑を進めてまいりますので、委員長、もしよろしければ両大臣、上川大臣、岸田大臣、御退席を御許可いただければと思います。
○委員長(岡田広君) 岸田国務大臣、上川国務大臣は御退席いただいて結構です。
○松井孝治君 続けて御質問をさせていただきたいと思います。 十二月に銃器対策について質問をさせていただきました。今日、その継続なんですけれども、実はその折に、通信販売、インターネットで銃が購入できるということについて国家公安委員長から御答弁をいただきました。 法律上は、銃刀法の二十一条の二というのに銃器の譲渡の制限という項目がありまして、一般の銃砲店は銃の所持許可証の提示を受けなければ銃を販売してはならないという規定があるわけであります。しかしながら、前回の大臣の御答弁ですと、銃の許可証の提示というのは、郵送をもってその提示ということは満たされる、郵送で許可証を提示して、そして銃とともにそれを郵送してもらって、これは違法ではないという御答弁がなされました。 それで、片桐局長に伺いたいんですが、この許可証というのはどういうことが記載されているものなんでしょうか。あるいは、顔写真等は付いているものなんでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 銃砲の所持許可証の様式は銃刀法の施行規則で定められておりますけれども、その様式は各その許可の種類によって若干異なっております。ただ、猟銃、狩猟とか標的射撃目的の猟銃等の許可証の場合で申し上げますと、所持者の氏名、住所、生年月日、猟銃等の種類、型式、形式等を記載するほか、御指摘の所持者の写真を貼付するということになっております。
○松井孝治君 写真をその許可証に張り付けているということは当然本人確認を前提としているというふうに私は理解するんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 銃刀法二十一条の二第一項、御指摘でございますけれども、この規定では、猟銃等販売事業者等は、譲受人が適法に所持できる者であることを確認した場合であるとか、また譲受人が所持許可証を提示した場合でなければ猟銃等を譲り渡してはならないというふうにされております。 この提示というのはどういうことかと申し上げますと、相手方がその内容を確認できる状態に置けば足りるわけでございますが、その趣旨は、引渡しの相手方が所持許可を受けた者本人であることを確認することにあるというふうに考えております。 したがって、御指摘のインターネットにおける通信販売の問題でございますけれども、猟銃等販売事業者等が郵送によって販売する場合であっても、販売事業者が郵送させた許可証それ自体を確認することのほかに、運送事業者等に対して、引き渡す際にその相手方が所持許可を受けた本人であるということを確認させた上で引き渡すべきものというふうに考えております。
○松井孝治君 これは大事な点なんですが、そうすると、許可証を郵送して、インターネット通信販売の銃砲店に郵送すると、本体を、これは提示になると。そうすると、インターネットで通信販売する銃砲店なりは、一般的には運送事業者にそれを託して配達してもらうわけですが、そのときに普通は本人確認のしようがないんじゃないですか。例えば、その許可証が入っていれば、少なくとも同じ住所までは配達できるのかもしれませんが、それは同居人が受け取ってしまうということを排除できないんじゃないですか、常識的に考えて。そこは実効性担保されていますか。
○政府参考人(片桐裕君) その販売の実態については現在詳しく調べているところでございますけれども、ある業者に聞きますところによりますと、販売して、運送して届ける場合に、あらかじめ所持者本人と連絡を取った上で、所持者本人が受け取れる配送日時を指定をし、宅配業者に受取人本人に渡すように依頼するなどしているというふうな業者もいるというふうに伺っております。 ただ、御指摘のように、確実にその本人確認が行われているかどうかについてはまだ実態をつまびらかに調べておりませんので、今後、実態を調査をしながら、また関係省庁とも連携をしながら、通信販売時における本人確認の更なる徹底を図る方向で現在検討しているところでございます。
○松井孝治君 常識的に、許可証が送られてきて、その許可証も入れて、それで銃砲を宅配事業者なりが代わりに渡していると。それが許可証が表に出て、その受取のときにそのこん包を解いてもらって許可証と本人を確認するというようなことが行われているというふうにはちょっと常識的に考えづらいわけでありまして、是非実態を調べていただきたいし、本当にこの通信販売というやり方がいいのかどうかということももう一度、今はこの前大臣からも御答弁がありましたようにそれを提示ということで認めておられるということですが、趣旨からいっておかしいんではないか、それを是非精査をしていただきたい。この問題はまた国会で質問をさせていただきたいと思います。 そこで、ちょっと趣旨、関連するんですが、経済産業省にお見えになっていただいていますが、経済産業省の場合は、武器の製造事業者が銃砲店に販売する、あるいは輸入代理店が銃砲店に販売する、このときに許可を受けた銃砲店であるということを確認して、これも運送事業者がライフルとか散弾銃を実際運搬しておられると思うんですが、この場合、やっぱり法律の譲渡の制限で規定が掛かっていますが、どういう確認を行ってそういういわゆる運送事業者は銃器を販売店まで移送しているんでしょうか。
○政府参考人(内山俊一君) お答えをいたします。 国内に出荷をしております猟銃製造業者二社、そしてサンプリングした輸入業者を対象に調査をしたところ、流通販売業者に対して猟銃を譲り渡す場合には、業者に運送を委託するか又は自ら届けているというふうに理解をしております。 運送を委託する場合でございますけれども、確実で安全な運送を担保するため、次のような措置がとられていると承知をしております。 第一に、貨物自動車運送事業法上の許可を受けた自動車運送事業者に委託をする。第二に、コンビニエンスストア等の取次店ではなく営業所、荷扱い所等に直接委託をする。それから第三に、内容物が猟銃であることを運送受託者に対し告知の上、送り状等において猟銃であることが第三者に察知されるおそれのある表現は避ける。第四に、発送日及び到着予定日を送付先に連絡をするとともに到着確認を行うなどでございます。 また、銃刀法二十一条の二に基づく、販売先が武器等製造法の許可を受けた猟銃販売事業者であることの確認につきましては、猟銃製造業者や輸入業者において客先が許可を受けていることを自ら確認をしており、運送業者にこの確認を委託することは通常行われていないというふうに承知をしております。 以上でございます。
○松井孝治君 実際、商取引ですから、すべてが自らが運搬するというわけにいかないでしょうけれども、やっぱり中身が銃器でございますから、そこの安全確認をしっかりと行っていただきたい。今後とも指導を徹底していただきたいと思います。 国家公安委員長に一つ伺いたいんですが、特にインターネット通信販売の場合、今回の事件がそれに当たったかどうかはまた別として、やっぱり銃器ですから非常にずさんに取り扱われることがないように、特に、先ほど局長からも御答弁がありましたが、顔写真付けて、本来その許可証を提示して販売ということになっているのに、そこが必ずしも十分に行い得ないような流通経路というのはやはりちょっと今後見直していただきたいと思うわけでありますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(泉信也君) 前回のこの委員会で委員からインターネットによる銃の通信販売についてのお尋ねがあったときに、私自身も不勉強で正直驚いたということを申し上げました。その後、関係者からいろいろな話を聞いておりまして、今局長が申し上げましたように、建前的には一応宅配業の者が確認をするということになっておりますけれども、これで本当に十分なのかということについては私自身疑念が残ります。 先ほど来申し上げておりますように、十七万人、三十万丁の総点検、それから銃砲行政の総点検、こういうことを踏まえる中で、先生御指摘のこの在り方については十分検討をさせていただきたいと思います。
○松井孝治君 続いて伺いたいんですが、前回も伺いましたけれども、いったん銃の所持許可を出してしまうとなかなか取消しというものが実態上行いにくいというような声が現場の警察署員の方々からも上がっているというふうに伺います。確かに、猟銃等の許可の取消しというのは一定の数はあるようでありますが、ここの取消し要因あるいは欠格要件というものの規定が厳し過ぎて不審な挙動等があったとしても取消しができないというような問題をこの前も指摘させていただきました。 あの佐世保の事件が起こってから一月近くたつわけでありますが、この許可条件といいましょうか、許可に当たっての欠格条件の見直しというようなことについては、これ大臣、その後検討をしておられて何らかの形で見直すというような方向性は持っておられるんでしょうか。それとも、当面従来のままということになるんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) この五条につきましては、現在、不適格者を排除するという観点に立っての運用を図っておるわけであります。しかし、佐世保の事件の発生したことを踏まえまして、この排除の仕方について現在のままでいいのかということを検討する必要があると考えておりまして、先ほど申し上げましたような銃砲行政の総点検の中でこの点につきましても十分検討をする、実態を踏まえてどうあるべきかということを検討しまして、それを踏まえまして不適格者の確実な排除をやりたいと、こう考えております。 具体的に法改正等をやるかどうかについては、もうしばらく時間をちょうだいいたしたいと思います。
○松井孝治君 要は、欠格要件があって、危険人物であるということについて相当の理由が認められるということを逆に挙証しなければ取消しができないという状況にあるというのが本当にいいのか。それとも、銃を持つという方々は全国で十数万人いらっしゃる、その多くの方々はきちっとした管理をされている方々だと思うんですね。そういうきちっとした方々には銃を持たせていい、だけど、やっぱりちょっとおかしい、疑念がある方には銃を持たせてはいけないんじゃないかと。そこは発想を逆転するようなことも含めてちょっと考えていかなければ、やはりいろんな方々の意見を我々も伺うんですが、やっぱりまずは警察が許可に当たって十分な審査が行われていないんじゃないか、あるいはその後いろんな情報があってもそこに対して不許可の処分というものをためらっておられる部分があるんじゃないか、あるいはもっと厳しい言葉で、いろんな方々の御意見を伺うと、そこの警察の怠慢の問題じゃないかというような意見もあるわけですね。 私は別に警察官の怠慢をここでなじるつもりはありませんけれども、その理由が、やはり不許可要件が余りにも厳し過ぎて、そこについて客観的な証拠を積み重ねないと不許可にできないというところにあるような気がしてならないわけでありまして、そこの不許可要件をもう一度見直して、やはり警察官がある程度裁量や近隣の評判を受けて不許可処分ができるような体制にすべきだと、これは私、大臣にお願いを申し上げたいと思います。 昨年十二月二十一日に片桐局長のお名前で通達を出されて、全国一斉点検、一斉検査を命じておられます。 それで、今回の一斉検査というのは毎年やっておられる一斉検査とどう違うんでしょうか。本部長レベルまで含めてしっかりと当事者意識を持ってやってくれ、特に厳しくやってくれという趣旨であることは理解しておりますが、例えば、サミットも今年は予定されているということもあって、今までだったら警察署に呼び出してそこで面接を行うというようなことだったというふうに聞いておりますけれども、それは今回は、もういっそのことじゅうたん作戦で、立入りまで含めて現場に行くとか、警察署員の方々が、そういうようなより厳しい一斉点検なのかどうか、従来の一斉点検と今回の一斉点検の違いというものを局長、教えてください。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 御指摘のように、この一斉検査は毎年行っているものでございますが、今年はサミット等の関係もあって一月、二月に前倒ししております。なおかつ、その上で、佐世保の事件が発生したということから、この一斉点検というのは従来とは違うということを各県警には厳しく指示をしております。 主に、従来の点検、検査は銃砲関係が中心でございましたけれども、今回は人にも着目をして、その人にかかわるところのいろんな情報とかいうものも突き合わせながら、また本人ともよく面接をしながら、その人的欠格事由に該当性があるかどうかについても判断をするとか、あと、弾の問題につきましても、これもその消費状況とかいうものについて詳しく、裏付け資料の提示も求めながら詳しく話を聞くとかいうことをやっております。それから、立入りにつきましても、余り積極的でなかった県も実はあるわけでございますけれども、これについても、いささかでも不審があれば積極的に立入りをするようにということを言っておりまして、県によっては全所持許可者に対する立入りをやっているという県もございます。そういったことで、大変今回の検査は従来とは違う密度の濃い、また幅の広い検査を行うということにいたしているところでございます。 こういったことのためには所要の体制が必要でございますので、恐らく生安部門だけでは間に合わないであろうと。特に小さな県ではそういうことが考えられますので、体制をきちんと確立するようにということを指示をいたしております。こういったことの趣旨は、先般、年末に銃砲担当、許可行政担当の担当者を招致いたしましてそこで私から直接指示をしたことのほかに、全都道府県警察本部長に対しまして直接に電話をいたしましてその旨の指示を行ったということでございます。
○松井孝治君 もうそれはしっかりやっていただきたいんですが、通達の中で、保管業者への保管委託、この銃砲の、を推奨するというふうにされておられますけれども、これは具体的に、今全国で三十数万丁の銃砲があるわけですが、銃砲店とか射撃場で具体的にどれぐらいの保管のキャパシティーというのがあるんでしょうか。推奨は結構なんですが、推奨といっても実際それでどれぐらいのところが共同保管になるのか、これは非常に大事なポイントだと思うんですが、そこは実態を把握されていますでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) 年末にもお答えをしたところでございますけれども、現在、猟銃等保管業者として都道府県公安委員会に届出されている業者の数は、十八年末で四百七十二業者と大変少のうございます。ただ、そこにどれぐらいのキャパシティーがあるかどうかについては私どもまだ現在把握をしておりませんが、今鋭意調査をしているところでございますので、間もなく数字が出てくると思います。 ただ、この四百七十二業者ということから見て、ここですべての猟銃等を保管することはなかなか難しいのかなと思うんでありますけれども、ただ他方では、一部の業者に聞いてみましたところ、キャパシティーは、警察がその保管委託を推奨していただいてもまだ十分受け入れるだけのキャパシティーはあるように伺っております。
○松井孝治君 大臣、これ、保管の形態を自己保管原則からこの通達で推奨されているような共同保管に基本的には移していくという、そういうお考えがあってのことでございましょうか、それとも、そこまではいっていないんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) 御承知のように、銃保管そのものは個人ということを原則にいたしておりまして、長期の海外出張等の場合に今日まで推奨してきたという経緯がございます。 今回の局長通達の中では、それを更に、まあ余力があればということが多分陰には前提になると思いますが、できるだけ保管を、自己保管ではなくて公の保管あるいはそういう公的な場所での保管を推奨しておるということでございまして、これを本当にこれからどういうふうにするかというのは、正に再三申し上げておりますような一斉点検を踏まえて、そして対処しなければならない。これは保管を、先ほど四百七十二業者というふうに局長答弁しました。平均しますと七百丁ぐらいを一か所に預けなきゃならない。そういうキャパシティーが全体として全国平均的にあるかというような問題がありますし、一か所に集めることによるまた逆の効果ということも考えなければなりませんが、十分その辺りも検討した上で対処の方向を定めたいと思っております。
○松井孝治君 もう時間が参りましたのでこれが最後の質問になりますが、実包の保有残が各銃砲所持者でどれぐらいあるかということが今把握できる仕組みになっていません。これは経済産業省の方にも来ていただいていますけれども、大臣、一言だけ、一斉点検で実包の数を確認するというような実態上の取組も行われているとは聞いているんですけれども、やっぱり法律に基づいてしっかりとした実包の数、各個人が保有している実包の数を把握できるような仕組みにするように、これは火薬類取締法になるかもしれませんので、そうなってくると経済産業省の所管かもしれませんが、ここは制度を改められるおつもりがあるのかないのか、そこの点について大臣の方から最後に御答弁いただきたいと思います。大臣。もう時間がありませんので。
○国務大臣(泉信也君) 失礼しました。 これも今点検中でございまして、本当に実包の数を正確に押さえるということは相当難しいというふうに私は今までの報告を聞く限りでは思っております。しかし、佐世保の事件で、八百発の想定が二千七百発もあったという、こういう実態を突き付けられておりますので、経済産業省とも相談をさしていただく中で、できるだけこうした乖離が生じないような、実態を押さえられるような仕組みを考えていきたいと思います。
○松井孝治君 終わります。ありがとうございました。
○柳澤光美君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の柳澤光美でございます。また本年も皆様、是非よろしくお願いしたいと思います。 前回に引き続いて自殺対策について質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、先回、岡田委員長には、お願いをして委員会を開催していただいてこのような質問の時間を取らせていただけたことに感謝を申し上げたいというふうに思っています。 また、実は昨年、大変つらいことがありまして、この自殺対策基本法には、先回も触れましたが、山本孝史先生が本当に命を削ってと言っても過言でないぐらい、本当に山本先生のある意味では執念ででき上がった法案でございまして、たまたま二十日の日に質問に立たせていただいた翌々日の二十二日にお亡くなりになられました。心から冥福をお祈りしたいと思いますとともに、自殺の関係の資料は形見として私が全部引き受けさしていただきました。それ以上に、山本先生の思いは私がまた引き継いで、自殺を一人でも減らすためにこの後も頑張っていきたいということをこの場をかりてちょっとお約束もさしていただこうというふうに思っています。 実は、前回、自殺対策白書が作られて、非常に政策は整ったと。ただ、重点施策をまとめることが目的ではなくて、優先順位を付けてできるところからきちんとやっていかないと大変なことになると。それには、一つは、今現在、この前お伺いしたら、百五十七の民間団体が全国で動かれていると。この皆さんにどう動いていただけるかということを一つ必要だろうと。それからもう一つは、地方自治体、現場に近いところがどう動いてもらえるかという施策をどう取っていくのかというお話を踏まえて、岸田大臣の方に、本当に予算の獲得と同時に、関係省庁で獲得した予算の配分、本当に効果的に使ってもらうように一歩踏み込んだ対応をお願いしたいというお願いをさせていただきました。 それと、最後に、一番大事なのは、やっぱり自殺の実態をどうきちんと把握するかと。フィンランドが三〇%減らしたのも、結局、国家プロジェクトとしてまず実態をきちんと把握するというところから、泉大臣の方に、警察の情報が一番そういう意味では自殺の実態を把握しているデータなんで、それをもう一歩踏み込んだ活用をお願いしたいということを中心にお話をさせていただきました。 それに対して、岸田大臣と泉国家公安委員長の方から、私は大変前向きに力強い御答弁をいただきまして大変うれしく思っておりますし、心強く感じております。私は、福田総理は課題を先送りばかりして問題が多いと思っているんですが、今回内閣改造をしなかったことだけは感謝をしたいと。是非お二人に、この後もう一歩突っ込んだ取組をお願いしたいということを踏まえて、質問をさせていただきたいというふうに思っております。 この前ちょっと時間が足りなかった自殺の実態把握の部分なんですが、自殺に対するデータというのはたくさんあるんですが、大きく分けると二つありまして、厚生労働省の方で取っている人口動態調査、これは性別と年齢階層別に、年次別と五か月遅れて月次別に報告がされています。ただ、これは要因だとか内容はなくて人数だけのデータになりますけれども、ただ、速報性があるという意味では、自殺がどうなっているかということを知るためには大変活用できるデータになります。 先回、私、十二月の五日に五か月遅れて七月末までの自殺の推移が出ましたというお話をしました。それが大変ショックだったということで、一万七千二百六人から一万八千六百七十三人と千四百六十七人も増加して、しかも増加率でいえば八・五%になっていると。ところが、一月の七日に今度は八月末までのデータが出まして、これを見て更に私はショックを受けておりまして、昨年に比べて、一万九千四百六十二人から二万一千二百八人と二万台に入って、千七百四十六人増加をしています。もっとショックなのは、率がもう九%になりました。 急遽、お手元に資料をお渡しさせてもらった、それに基づいて推移をちょっと一覧表にまとめさせていただきました。一月から、自殺の人数は年度ではなくて年次で取っていますから、去年一月から八月までのところで累計が二万一千二百八になっていると。十八年度は一万九千四百六十二人だったと。結果、千七百四十六人増えて九・〇%の増加になっていると。 今度は、残されているのは九月、十月、十一月、十二月の四か月、この後順次出てくるわけですが、昨年は二千四百五十三からほとんど二千台、ほとんど年末になればなるほど人数は増えているんです。この合計を単純に足してみると一万四百二十五人になります。去年よりも変わらないという想定で、八月末の、その下にちょっと表を書きましたが、二万一千二百八人に一万四百二十五人を足しますと三万一千六百三十三人、もうこれで三万人を、去年も確実に超えてしまう、増えなくてです。 ところが、順次上がってきているのは見ていただいたとおりだと思うんですが、今ある九%の増加率を単純にそこに掛けさせていただくと三万四千四百八十人になります。これは、二〇〇三年が一番多かったんです、三万四千四百二十七人、実はその最悪の数値をオーバーする。国を挙げて大綱を作って白書を作ってというふうにやってくる中で、結果として自殺の実態は悪くなっている。 このことについてちょっとお伺いしたいんですが、例えば厚生労働省は、統計、統計情報部で取られているということなんですが、このデータを見て、自殺に対して一番関係のある省として厚生労働省としてはどうとらえているか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) 御指摘のとおり、人口動態統計、毎月取っております。委員が年次の推計もされているということでございますが、推計のお話はともかくとして、この統計、直近の一月から八月までの状況はおっしゃるとおりの状況でございまして、対前年九%増ということでありまして、大変深刻にとらえております。 我々、この月報につきましては省内だけでなく関係省庁、関係機関、地方公共団体にも情報提供させていただいておりますが、自殺対策について気を引き締めてやっていかなければならないと、こういうふうに考えているところでございます。
○柳澤光美君 このことを、大変だということで岸田担当大臣あるいは舛添厚生労働大臣にじかに伝えるということをされましたか。
○政府参考人(中村秀一君) ただいま申し上げましたとおり、このデータにつきましては省内だけでなく関係省庁の方にも上げておりますし、また、この人口推計につきましては、八月までの状況を踏まえて年間の人口推計などもいたしているところでございます。 これは、三大死因についてしか死因別にはやっておりませんが、そういう作業をしておりますので、そういった中で、人口の動態については社会保障政策、労働政策の基本でもありますので、そういった意味で大臣にも当然御報告申し上げているところでございます。
○柳澤光美君 内閣府ですが、推進室の方ではこれをどのようにとらえて、大臣の方にはどういうふうに伝えられたか教えていただけますか。
○政府参考人(柴田雅人君) まず、先月までの数値につきましては前回のこの場でのお話もございました。実は、八月の実績についてはまだ私の方から大臣にはお話はしておりません。 私ども、この数字をもらいまして今見ておりますけれども、この数値については割合高齢者のところの数が増えているというふうに数字の上からだけは見ております。ただ、これがどうしてなのかというところについては、なかなか今正直言って分からないというのが状況でございます。もう少し警察の方の統計とか突き合わせてみないと、そこのもう少しなぜなのかというところがなかなか分からないなというのが今のところの正直なところの状況でございます。
○柳澤光美君 私、官僚の皆さん、この前も言いましたけど、大変優秀で、きちんとデータを取れと言えばデータを取られている。私は、データを取ることは目的ではないと思っているんです。そのデータがこうなっているんだ、しかもこの自殺の問題は今政府を挙げて、国を挙げてやろうとしているんだと。とすれば、厚生労働省とすれば大騒ぎになる、私は民間の出身ですから、例えば民間が年度の決算が十二月末だと、これちょっと決算と比較するのは大変まずいですが、目標に対して大変な売上げ減になって減益だ、大変だということが一番トップのところに情報が行って、どうすればいいんだということが起きてこなければ駄目だろうというふうに強く思っているんですね。 ただ、正直言います。私も反省しています。政治家というのも気を付けなければいけないのは、法案を作れば何か良かったみたいに判断を、ただ、私も去年厚生労働委員会で年金問題にずっと追われて、今回内閣委員会に戻ってもう一回こうやって確認をさせていただいて、本当に目的は法案を作ることではないと。自殺をどう減らしていくんだということを真剣に考えなきゃいけないと。是非、官僚の皆さんにもそのことを今回お訴えさせていただきたいなと。 大臣、この後、もう終わってしまっているんですが、九、十、十一、十二、もう絶対増えていると思うんですよ。この辺をどうとらえて、担当大臣になられて今どのように考えられているか、率直な、もう感想でもなられてまだあれですから結構ですが、少しお話しいただけませんか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のこの人口動態統計月報、八月までの自殺者数、前年比九%の増加、二万一千二百八人となったということ、このことにつきましては本当に憂慮すべきことでありますし、大変深刻に受け止めておりますし、内閣府としましてもこの数字を深刻に受け止めてしっかりとした対策を進めていかなければいけない、そのように感じております。 自殺総合対策大綱に基づく施策を進めているわけですが、その中におきましても、特に施策の中でできるだけ早く直ちにこの効果が期待できるような施策を中心に進めなければいけない、こういった思いを強くしております。
○柳澤光美君 実は、大臣おっしゃられるように、これは担当大臣だけでできることではなくて、国を挙げてあるいは政府を挙げてやることだということで、自殺総合対策会議というのが去年三回開かれているんですが、結局六月八日の日に終わっているんですね。大綱を作るためにやっぱりやられたのかなと。さらにもう一つ、自殺総合対策の在り方検討会、これは民間の方も入られて、多くの皆さんが入って問題を整理をされて、これも結局大綱を中心に議論をされたんだろうなと。結果、四月の八日で、それまでやってきたのがそこでストップしているんですね。 私、大臣にお願いがあるんですが、この実態を踏まえて、この会議を、一つは政府としてどうするんだというためには、町村官房長官、会長が内閣官房町村さんだと思うんですが、各関係省庁が全部出る会議、これを是非大至急開いていただけないかなと。それに対して今度は具体的にどうすればいいんだという在り方検討会もできるだけ早急に開いて検討していただきたいと。もう待ったなしに来ているだろうというふうに思うんです。 しかも、一月に入っても、実は私は、昨日西村代議士の長男が自殺をされたという報道がお昼のニュースで出まして、私、拉致問題も西村先生に大変個人的にも御指導をいただいておりまして大変ショックだったんですが、今年に入っても一月からかなり厳しい状況にあるというのが実態だというふうに思うんです。是非そのことを大臣にお願いしたいと思いますが、いかがでしょう、御所見を。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の自殺総合対策会議、これももちろん重要だと認識しておりますが、特に自殺総合対策の在り方検討会、この検討会の有識者の皆様方中心に自殺対策推進会議を立ち上げるということ、これを昨年既に決定して、近々立ち上げたいというふうに思っております。 この会議は、厚生労働省など関係省庁、これ毎回出席をさせる、そしてできるだけ直近の厳しい自殺の状況、対策、それから様々な対策の実施状況、こういったものを報告させる、ヒアリング等を行う等々、できるだけ直近の状況をしっかり把握できる機動的な会議にしたいというふうに思っておりまして、この会議をまずできるだけ早く、もう決定しておりますので、できるだけ早く立ち上げてこうした状況に対応していきたい、このように考えております。
○柳澤光美君 できるだけ早くじゃなくて、すぐにでもやっていただけませんか。私はそこまで来ていると思うんです。もう待ったなしの、しかもこれだけ進めてきて、基本法を作ってやってきて、悪化している。ただ、自殺対策というのはそれだけ奥が深くて大変難しい、むしろ社会全体に影響する問題だということも十分私は分かっておりますし、そうはいっても、これが結果につながなければ会議だけ開いたり白書を作って対策だけ作っても何の意味もないということを再度強く訴えさせていただきたいというふうに思っております。 次に、先回、もう一つはやっぱり自殺の実態、先ほど推進室長の方からもありましたけれども、数字だけ見てもまだ要因等はつかめていないと、警察の情報も得てというお話がありました。そういう意味では、この前泉大臣にもお願いしたように、警察の情報というのが一番自殺の実態を把握している情報になります。 お手元にもう一枚、済みません、自殺対策白書の中にも自殺統計原票の見直しということが打ち出されて、次のページにどういう原票かというのをちょっと出させてもらっています。 警察の自殺の情報には二つありまして、一つは刑事課が作成する死体発見報告書、いわゆるこれが死体見分調書であったり検視調書になるわけですが、これは確かに個人情報も全部入っている情報になります。ただ、この原票は、実は所轄のいわゆる自殺に対応したいわゆる警察官の担当された方がこれに記入をするわけですね。ここには基本的に個人情報というのはないんです。これが審査を受けて県警本部に行って、それで県警本部の方が取りまとめて警察庁情報管理システム、これが、新しくしたために変えて、すぐは変えられませんとか大変ですとかとおっしゃっていたやつなんですが、そこへ載っかって本庁に来て、いわゆる警察庁に来てまとめられて、毎年六月に自殺の概要資料というのが出されるわけです。これだけのすばらしい情報が年末に締めて翌年の六月にしか出てこない。ほとんど活用がされていない、正直言いまして、スピードを求められているときに。 この前、私の方では、それをまとめるよりも、すぐ使えるという意味でいけば市町村は難しいとしても所轄単位でデータが出せませんかというお話したのは、何でそのお話をしたかという具体例をちょっとお話しさせてもらいたいんですが。 お手元に京丹後市のホームページの表があると思うんですが、実は、京丹後市というのは京都府の北部の丹後半島の先端にある市で、伝統産業の丹後ちりめんで大変有名なところなんですが、実はなかなか伝統産業は今厳しくて、いろんな意味で御苦労をされている。ただ、ここは人口六万五千人なんですが、市長さんが、いわゆる行政のトップが自殺ゼロ実現推進協議会というのを立ち上げて、この一番最後に出ていますが、それだけではなくて、市に専任の職員を配置して多重債務相談・支援室で常に相談を受けるという熱心な取組をやっている有名な自治体です。 ところが、ショックなのは、もう一枚、それだけやられている京丹後市が、これ京都新聞の記事なんですが、実は十月末に自殺者が十八人増えて三十四人にも増えた、二倍以上になってしまったと。もう啓蒙活動だけでは駄目だ、どうしたらいいんだと。それには、自殺の原因は何なんだろう、共通な原因はどこにあるんだろう、あるいは伝統産業の衰退に影響しているんじゃないかと。どんな人たちが自殺して、男性なのか女性なのか、年齢は、職業は、知りたいということで京丹後警察署へ行ったんですね、教えてもらえませんかと。一切駄目ですって門前払いなんですよ。 済みません、何でできないのか、行政が行って聞いても何でそれが出せないのか、もう一度ちょっと説明していただけますか。
○政府参考人(片桐裕君) ちょっと今そのお話初めて伺いましたので、どういうふうなデータを求められてどういう理由で断られたのかちょっと私、承知をしておりませんが、ただ、各都道府県警察に対しましては、個人のプライバシーというものがこれが表に出るようなことがあっては絶対にいけない、ただ、そうでない限りにおいては最大限自殺対策に協力するという意味でデータを出すようにという指導をしておりますので、ちょっと時間をいただいて今のことをもう少し調べさせていただければというふうに思っています。
○柳澤光美君 ということは、禁止はしていませんね。
○政府参考人(片桐裕君) 私どもが懸念をしておりますのは、今委員御指摘のように、自殺統計原票では個人の氏名とかいうものは入っておりませんけれども、ただ、発見年月日であるとか管轄警察署又は亡くなった方の年齢、職業等の記載がございます。これと他の例えば報道等の資料と突き合わせますと個人が推認されるおそれがございますので、そういったことについてはこれは避けていかなければいけない。しかし、そうならない限りにおいては協力するようにということは指示をしているつもりでございます。
○柳澤光美君 分かりました。ということは、禁止はされていないと。 実は、行政だとか研究機関は、これ公表するために欲しいと言っているんじゃないんですよ。これがマスコミとか何かが面白半分で行くというのは、これは私は駄目だと思っているんです。そこには出すと。泉委員長、出すと答えてもらえませんか。
○国務大臣(泉信也君) 前回も答弁をさせていただきましたように、警察は警察としての調査をやらせていただいておりますが、その成果が自殺予防に役立つのであれば積極的に活用していただくように取り組みたいと、こう申し上げてまいりました。 今委員が提示されました例は、局長も答弁をしましたように、どんな具体的な要求をなさったのかというのがよく分かりませんが、数が少ない場合にはおのずと亡くなられた方のその経緯が読み取れるというようなこともありまして、やや現場がちゅうちょしたこともあるかもしれません。しかし、委員のおっしゃるように、行政が要求した事柄、それが外に漏れるということがない、プライバシーの侵害にかかわらないというような担保があるということであれば、またその対応はおのずと違ってくるものと思います。
○柳澤光美君 おっしゃる意味は分かります。ですから、担保をして、だから私は、先回も守秘義務をきちんと掛ければと。私、警察の皆さん、ちょっと非常にお役所的な発想で、自分たちがそのことによって被害を受けるのは嫌だと言っているようにしかちょっと聞こえないんです。先回も片桐局長の答弁の中で、そんな資料が残っているかどうかは分からないし、それを改めて所轄より集めるというのも難しいと、システムも変更しなきゃいけないと。 私思うんですが、いいですか、確かに三万人超えて大変なんですが、月別に追っ掛けて、市町村まであるいは所轄まででいったら、この京丹後市だって三十四名なんですよ。手作業でできるんですよ、この原票見れば。しかも、この自殺ゼロの推進協議会には京都府京丹後警察署も入っているんですよ。そういうところだったら手作業でもできる。いわゆる所轄で分析をする、分析をするというか、そのくらいのことができないできないということはあり得ないと思っているんです。だって、あれですよ、去年私は年金でやりましたけれども、年金の五千九十五万件とは違うんですよ。ということを是非、今泉委員長からありましたから、本当に行政がきちんと担保して言ってきたときには、そこまで言ったところはもう一歩進んでやると。そうしないと、京丹後市は今までの啓蒙活動から一歩も進めないんですよ。もう一回、じゃどうなんだというのは現場レベルで少し動き始めないと、中央で整理しますと言っているんでは私は駄目だと思っているんです。 これに関連してもう一つお願いがあるんです。 昨年一月からは新しいこのいわゆる原票、しかもかなり細かいことを聞く、これがスタートをして、十二月末で去年一年間の詳しいデータが取れるんです。これ、少しシステム変更しましたけど、この報告は少なくとも今年も六月ごろにはほぼ報告できますか。遅れるとか何かという心配はありませんか。
○政府参考人(片桐裕君) 今御指摘の自殺の概要資料でございますが、例年六月の初めにこれを取りまとめて公開をしているということでございまして、本年もそのころまでには公表できるように今進めているところでございます。
○柳澤光美君 分かりました。じゃ、遅れない、通常どおりきちんとやってもらえると。システム変更の言い訳をしないで、できるだけ早く出していただきたいと。 もう一つです。この前お願いしたのは、これを警察で分析をするといったら、結局データ、システムやって、しかもそれはただまとまってくるだけです。分析していないんですよ。去年一年間、十二月までのこれをきちんと集めて分析する、それどこができるか。僕は警察にそれまで求めてはいけないと思っているんです。自殺のために警察があるんじゃない。ただ、警察というのは国民の命と財産を守ることですから、殺人犯を捕まえるのも大事なんですが、自殺の方を一人助けるのもとても大事な仕事なんだということだけは大事にしてくださいね。といっても、自殺だけで動いているんじゃない。これは、分析どこでやるか。これが私は、先回言わせてもらった、せっかくつくった自殺予防総合対策センターですよ。 実は、平成十六年度の厚生労働科学研究費補助金、これ正直に書いてあるからいいなと思っているんですが、この補助金もらって研究しているわけですよね。先回も言いました。研究のところにだけは毎年二億、厚生労働省から。五年間十億もお金が下りている。このお金、多いと言っているんじゃないんですよ。多いと言っているんじゃなくて、もっと増やさなきゃいけないかもしれないです。 それが、結局、調べることないから、この報告が当時の精神・神経センターの研究所で出しているんですが、たったこれだけの報告なんですよ。何をしたかというと、都道府県の、政令指定都市のホームページをチェックしましたが、情報提供の実態は都道府県等によりばらばらです。これが一つ。都道府県の県警本部のホームページをチェックしましたが、自殺に対する報告を原因とか動機をまとめて出しているのは青森県と佐賀県と長崎県の県警本部だけですと。これだけばらばらなんです。 その結果、ここから問題提起しているのは、やっぱり県だとか県本部だとかというのを、もっとホームページに出せる範囲でデータを出すと、アクセスをしてもらってその自殺のことが知られるようにしていくということが大事ですよとここで報告しています。もう一つ報告しているのは、そのデータを是非ここで研究させてくれと。それには、法医学だとか精神医学だとか臨床疫学だとかという専門家が集まって分析を掛けるということを是非させてほしいという提案なんです。 これは、是非、この原票に関しては、あくまでも統計データとして、いわゆる今回できた予防総合対策センターに去年の十二月までのデータを一回全部集めて、専門家に新しくなったデータで、一番自殺のことが分析しやすい、専門家一杯いるわけですから、そこで大至急やってもらえませんか。大臣、いかがでしょう。大臣になるのか、いいですよ、室長でも。
○政府参考人(柴田雅人君) 自殺予防総合対策センター、先生がおっしゃるように、自殺対策の一つの情報の集約ができるようなセンターというふうに、それを目指すように今しておりますので、そういう去年もこの国会で御指摘があっていろいろ直させていただきましたけれども、ちょうど自殺予防総合センター、私どもの自殺総合対策推進室の職員の中にも入っておりますので、私の方からも先生がおっしゃったことをよく伝えて、できるだけ総合的に情報が見られるように、それからできるだけ新しい情報がきちっと入るようにしたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 実は、大臣にもお願いしたいんですが、大臣から要請をして、泉さんが大臣ですから、そこでいわゆる守秘義務が掛かってあくまでも分析に使うんだということであれば、この原本を情報システムに入れるのは、これは警察の六月までにまとめるところでやってください。そうじゃなくて、これファクスでもいいんですよ。秘密なら、だから書留にしようが何にしようが、一回全部送ってもらう、一か所に集める、これを大至急分析に入ってもらうということを是非やっていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、自殺に関する統計等の分析、これ大変重要だと認識をしております。 御指摘のこの自殺統計原票につきましても、個人のプライバシーには配慮しながら、是非必要な情報についてできる限り研究機関に提供されるよう努力しなければいけないと思っておりますし、この提供の仕方につきまして是非警察庁と調整したいと考えています。
○柳澤光美君 泉大臣、要請があったら警察の方も是非それは、個人情報、いわゆる警察にとって守秘義務がきちんと守られるということであれば大至急対応していただくということを是非確認いただけませんか。
○国務大臣(泉信也君) 再三申し上げておりますように、警察としても自殺予防に対して最大限の努力をさせていただくという前提で、ただいま、予防センターですか、自殺予防総合対策センター等の研究機関等と少し相談をさせていただき、できるだけ有意義なデータとして活用いただけるように努めてまいりたいと思います。
○柳澤光美君 再度言います。もう待ったなしなんですよ。 僕は、せっかく岸田大臣と泉大臣がいらっしゃるときに、ここのところでその会議が遅れないようにできるだけ早く開く。あるいは、この程度の分析を集めるの訳ないわけですから、警察も協力してくれて、何でかというと、死体発見報告書の元データを出せと言っているんじゃないんですね。あくまでもいわゆる個人、プライバシーが入っていない原票だけ集める、それだけでもう大変な研究ができると思っているんです。 なぜかといいますと、結局、せっかく自殺予防総合対策センターをつくったんですが、分析するデータはありませんから、その聞き取り調査をやろうということで動かれていますよね。そんなこと物理的に無理ですよ。ほとんどできていないでしょう。何件ぐらいやられていますか。
○政府参考人(柴田雅人君) 今のお話は、自殺に至る経過というものを遺族からヒアリングをするなどで調べていく、その結果を集大成して、どういうところにどう介入していったら自殺を防げるかという趣旨の調査です。十七年度から始めていまして、十七年度はフィージビリティー調査、それから十八年度はパイロットスタディー、十九から二十年度について基礎調査をやるということですが、まだ全国の都道府県、全国的にやるというところまでは至っておりません。 それは、確かに、自殺は今まで語られない死ということですから、それをやはり遺族の方に語ってもらうというのはやはりそれなりに時間も少し掛けてやらないといけないかなというところで、なかなか進まないというのが正直なところでございます。
○柳澤光美君 進みっこないですよ。人間関係のない人のところへ飛び込んでいって聞くなんというのは大変難しいことなんですよ。むしろ、専門家の方には現実のこの生データを徹底的にプロとして研究してもらう。 だから、いいですか。今、自殺実態千人調査をやられていますよね。これをやっているのは行政じゃないんですよ。今回、NPO法人の自殺対策支援センター、ライフリンク、これは清水さんが代表で、大臣、時間あってお会いされたことありますか。一度会ってお話を聞いていただきたいんですが、彼はNHKのディレクターをやっていまして、「クローズアップ現代」で自殺をずっと取り上げていたんですよ。こんなことやってられないということで辞められて、二〇〇四年に、それでこれに取り組んで、今いろんな民間団体の皆さんとも連携をして、これはもう柴田室長も十分御存じだと思うんですが。 そこが、東京大学と、お金は日本財団の助成事業として、千人調査に入っているんですよ。大分進まれているんです。もう中間報告も出てきているんです。なぜかといえば、関係者だからなんですよ。という意味でいけば、この辺も民間の皆さんにどう入ってもらうか、あるいは分析結果に対して、専門家だけじゃなくて民間団体の関係者にどう入ってもらって、現場から見てこう思いますという意見をどうもらうかということも必要なんです。 ですから、私は先回お願いしたのは、民間団体でたくさん動かれていらっしゃる方がいる、それは推進室で是非情報を集めてほしいというお願いをこの前しました。それをいろんな形で大臣にまた伝えていただきたいと。民間団体の皆さんの生情報をできるだけつかまえて、今すぐできることはというのはむしろ現場の方が分かっているんですよ。だから、私は先回、予算の確保と配分のお願いをしました。 是非その辺を、今年とても大事な年だというふうに思っていますということをお願いをして、お二人の大臣から一言ずつ御所見をいただいて質問を終わりたいと思いますが。よろしくお願いします。
○国務大臣(泉信也君) 先日の委員会で、そしてまた今日の委員会で、委員が自殺対策に対して大変熱心にお取り組みをいただいていることを改めて承知をさせていただきました。警察としてできることにつきましては、せっかく取った情報でございますので、有意義に活用できるように関係者と調整をしてみたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 今の自殺をめぐるこの深刻な状況をしっかりと受け止めて、緊急に講ずべき対策、進めていかなければいけないというふうに認識をしております。 そして、御指摘のライフリンクの清水さん、是非お話をさせていただきまして、この調査に協力する方向で検討していきたいと考えております。
○柳澤光美君 終わります。
○自見庄三郎君 明けましておめでとうございます。平成二十年の最初の国会でございまして、参議院のこういった内閣委員会で質問の機会を与えていただきまして心からお礼を申し上げる、委員長を始め、各党の理事の方に心からお礼を申し上げる次第でございます。 私は、国民新党の副代表でございますが、民主党と一緒に統一会派を、院内会派を組ませていただいておりまして、まだ名前は正式に実は決まっておりませんけれども、大変、民主党の方々からこういった質問の機会を与えていただきまして心から感謝をいたしております。 さて、今年になりまして、平成二十年、本当に平成になって二十年になるのかなと、昭和天皇陛下の大喪の儀に私も出席をさせていただきましたが、本当にあのことの印象というのは大変強烈でございますが、あれからもう二十年たつのかなと。新たに平成の年も成人式を迎えたわけでございますから、この前も大臣に申し上げましたように、日本国憲法の前文の一番最初に、日本国民は国会における正当に選挙された代表者を通じて行動しというふうにあるわけでございますし、言うまでもなく国会というのは国権の最高機関でございまして唯一の立法機関でございますから、国民から選んでいただいたその本当に重たい責任、過去のみならず歴史に対しても責任を持つというのが政治家の最も大事なところでございますから、そのことを踏まえて、今日は国務大臣、大田大臣と岸田大臣おいででございますが、御存じのように大臣というのは、国務大臣というこの任命は親任式で宮中で天皇陛下からいただくわけでございますからみんな国務大臣でございます。しかしながら、どの省を所轄するかというのは内閣総理大臣からいただくわけでございまして、何担当、何担当という以前にそれぞれの国務大臣でございますから、国務大臣としては本当に重たい責任があるわけでございますし、まあ立場上、いろいろ所掌事務は決まっておりますけれども、当然国務大臣として連帯して内閣に責任があるわけでございます。国務大臣が一人反対すれば閣議というのは決まらないわけでございますから、それほど重たい責任があるということをしっかり踏まえて、両大臣、平成二十年、ひとつ新年に当たってしっかり国家と国民のために働いていただきたいということを心から一議員としてお願いをする次第でございます。 さて、今年、年末から大変原油が上がっているんです。油が上がって一バレル百ドルを超えたというニュースもあるわけでございまして、私もこのお正月、選挙区に帰りましてガソリンを入れますと、もうびっくりするぐらいガソリンが高騰いたしております。このことが大変国民生活を圧迫をいたしておりますし、世界じゅうでこれは本当に石油の高騰、特に東北、北海道は灯油が暖房源でございまして、大田大臣御存じだと思いますけれども、日本国は生活用の灯油というのを政策的に十年ぐらい前までは非常に低く抑える、あるいは産業用の重油、C重油等々はこれも低く抑えると。ガソリンは、これは当時、昔の話でございますから、車に乗る人はお金持ちだということがあったのかもしれませんけれども、これはかなり高めに設定をしてあるという産業政策を戦後ずっと取ってきましたが、十年ぐらい前に規制緩和だということでそういった制度も基本的にだんだん、輸入割当て制度というのをやっておりまして、前年度に応じて輸入を割当てするという制度を作っておりまして、ですから、石油業界と製薬業界だけは、御存じのように、小売価格よりも仕入れた値段が高いというふうな、本当に変わった商行為があったのが石油業界と製薬業界だけだというふうに私は認識いたしておりますが。 いずれにしても、今、石油文化だと、こう言われるわけでございますから、石油を抜きにして、今言いました生活も経済も産業も成り立たないわけでございますが、これがどんどんどんどん上がっていくということでございまして、このことについてちょっと大臣の、国務大臣としての大田大臣、経済財政諮問会議の担当でもございますが、御認識を聞きたいというふうに思っております。 十七年前に私はたまたま通産政務次官をさせていただきまして、当時、参議院から中曽根弘文さんが通産政務次官、中尾栄一さんが通産大臣の下で一年三か月通産省の政務次官をやらせていただきました。当時、第一次湾岸戦争が始まりましたことを今でもよく覚えておりますが、それまでは、もう大臣御存じのように、原油の相場って大体ドバイ、中近東のドバイの要するに積出し、原油の価格が、大体それが世界の原油の値段を決定していましたよ。第一次湾岸戦争、日本も一兆数千億の金を、当時、小沢一郎さんが自民党の幹事長でございまして、よく覚えておりますが、海部内閣で一兆数千億の、戦争が終わった後ぎりぎりぐらいに、本当に国民の貴重なお金を一兆数千億、湾岸戦争の協力基金として出すというふうな非常時があったわけでございますけれども。 そんな中で、私もよく記憶に残っているわけでございますが、当時、それから第一次湾岸戦争が終わったら、後ですね、御存じのように、今はもうすべて原油の値段を決めているのは基本的にニューヨークの原油先物市場で決まるわけですね。私はこういう人間でございますから、第一次湾岸戦争でアメリカ軍は勝利を収めました、ブッシュのお父さんの大統領の時代でございますが、これは、アメリカというのは軍も産業界も経済界も政治も一つのところがございまして、御存じのように、回転ドアですね、回転式の銃、ああいった人事をやりますから、アメリカというのはそういう国家でございます。御存じのように、軍の統合参謀本部長が次の日は外務大臣になると。あるいは、今の財務長官、ゴールドマン・サックスの直前の社長でございますが、今アメリカの御存じのように財務長官ですね。それから、キッシンジャーは御存じのように国務長官でございましたが、次の日はハーバード大学の教授になると。 まあ産官学と申しますか、いろいろな、あそこに行けば、もう御存じのように、共和党系、民主党系のシンクタンクがございまして、そこにそういった人たちが待機をしているというふうな、そういった統治方法、大統領制ですから、そういうのを取っておられるということは、大田大臣、学者でもございますからよく御存じだと思いますが。私は、第一次湾岸戦争で勝った後、結局アメリカがニューヨークの原油先物市場に世界の市場を持っていったんだなというふうに私は思っておりますけど、まあそれはいいんでございますが。 その中で、今日は一つ、「ゴールドマン・サックスの陰謀」という、「原油価格高騰の「仕掛人」」というのを、「選択」というもうパブリッシュした情報誌でございますからお持ちしたわけでございますが、これを読まれるまでもなく、これはニューズウイークにも、これ十二月五日号でございますが、投機マネーが原油価格を操るという記事等々と、経済誌でも今そういう記事が多いわけでございますが、専門家によれば、今は石油の需要と供給は大体バランスが取れているということでございまして、一バレル、人によれば、専門家によれば四十ドルかなと。七十ドルかなという専門家もいますけれども。 かつて、石油市場というのは、エッソだとかエクソンだとか、そういう非常に専門家だけが参入する小さな市場だったんですね。そこにどんどんどんどんいわゆる投機マネーというのが入ってきまして、今は全石油市場の六〇%以上は実はこういった投機資本だというふうなことを言う人もいますが、どんどんどんどんそこに入ってきたと。 御存じのように、ニューヨークの先物市場、これは非常に規制が緩いところでございまして、株式と違いまして匿名でやれるということもございまして、今はそこが、この「ゴールドマン・サックスの陰謀」という記事によると、もう既に、投機ファンドが上げた利益は既に二兆三千億を超えているというふうな記事もあるわけですから、まあ全世界の国民が、国が、あるいは企業が原油の値上がりでもう本当に青息吐息、日本国も今度の補正予算でそういった手当てをせざるを得ないということでございますが、一方、投機マネーが既に二兆三千億も利益を上げているというようなことがこれは記事としてあるわけでございますし、御存じの投機ファンドというのは、それはもう大臣御専門でございますが、短期的に売り買いを、売ったり買ったりを繰り返しまして、原油価格を基本的に操作をするということがこれには書いてあるわけですが、そしてもう膨大な利益を上げるということでございます。 私は、十年間近く、実は日本香港友好国会議員連盟というのの、会長が羽田孜元総理大臣でございまして、三原朝彦さんが事務局長をしておりましたが、彼が七年間休みましたので、私が事務局長を十年近くやらせていただいたんです。一九九七年、アジアにバーツ危機というのが起きまして、これはもうヘッジファンド、ソロスという名前、非常に有名でございますが、タイだあるいはインドネシアだと襲って、結局今、タイは短期の海外からの投機を規制する法律を作りましたが、インドネシアもそういう法律を作っていると思いますが。 当時、私、香港の行政庁の長官だった、董建華さんといって香港のナンバーワンの人とたしか羽田先生と一緒にお会いしたんですよ。そしたら、董建華さんという方がこう言いましたよ。自見さん、我々香港にとって投資は大歓迎だと、投資は。しかし、投機マネーが襲ってくると香港のような小さな経済ではもうひとたまりもない。特に香港の場合は不動産にヘッジファンドが、いわゆる投機マネーが流れたようでございまして、その後香港の経済が大変疲弊をしておりまして、自見さん、G8、先進国サミットですね、あれに香港は出席する、まあできないから、帰って日本の総理大臣、外務大臣に、是非このG8に行ったら、ああ、ごめんなさい、G7かもしれません、に行ったら、是非、投資マネーはいいんだけど、投機マネーをきちっとやっぱり民主的にコントロールしないと香港のような経済はひとたまりもないという伝言をいただきまして、今でもよく覚えていますが、当時の宮澤喜一大蔵大臣に私お伝えしたことがあるんですけどね。 やはり私は、この投機マネーという、まあそれは確かに経済を効率的にやる、あるいは非常にというようなメリットがあるということを言う人もおりますし、確かに私はそういうメリットもあると思いますけど、同時に、現実に原油価格はどんどんどんどん上がっていくと。でも、どこの国家も、どこの要するに公権力もそれに介入できないというふうなことで、果たして二十一世紀の人類の経済を考えた場合に、前回の質問では資本主義とは何かという話をしましたけど、私自身の考えを申し上げましたけれども、一体この投機マネーといいますか、これはもう巨大な金額でございますし、これをやっぱり民主的にいかにコントロールするかと。 いや、自見さん、そんなことを言っても、そんな投機マネーだとかマーケットを国家権力で、あるいは世界全体の権力で、少なくとも自由主義経済で規制するなんということはそれは無理だよ。例えばアメリカだってエンロンが倒産しましたね。少し会社法厳しくしたんですよ。そうしたら、投機マネーとかはほとんどニューヨークの今度は市場から逃げていってロンドンに行ったということで、これは規制すればどこかほかのところに行くということがあって、それはもう巨大な勢い、激流のようなもので、それを自見さん、政治的、民主的な何か視点に立ってコントロールするなんというのはどだい無理だということを、これは日本銀行の立場のそういった国際金融市場担当の方から聞いたこともございますけれども。 やはり私は、二十一世紀の物すごく大きな問題としてそういったことが、これはニューズウイークでございますが、超格差社会というふうにニューズウイークが出していますけれども、まあ世界じゅうでグローバリズム、あるいは前回も言いましたけれども、特にアメリカを中心として、丹羽宇一郎さんが文芸春秋の三月号にも書いていますけれども、米ソ冷戦構造が終わった後アメリカの資本主義が暴走し出した、もうだれも止めることができないんだと。そして、ワシントン・コンセンサスというものを、アメリカが世界経済戦略を変更したんだという話は前回の質問のときにさせていただきました。その特徴が小さな政府、規制緩和、それから官から民へ、市場原理主義、それぞれ一つのタームは一見正しいようですが、それを全部合わせれば合成の誤謬ということがございますけれども、巨大な世界企業に結局もうお金が集まっちゃう。どんどんどんどん一つの国でも豊かな人と貧しい人とどんどん社会の二極化が起きる。それがもう世界じゅうにそういった経済戦略をアメリカが輸出している、日本もその標的の対象になっているということを、何も、これ二十年前なら左翼の学者が書きそうな話でございますが、鴻池先生なんかは正に経済界でも有名な方でございますが、そういう経済人の、伊藤忠商事の、正に赤字の伊藤忠を立て直した名経営者で、今はもう大臣の下で経済財政諮問会議の民間委員の一人でもございます伊藤忠商事の丹羽宇一郎さんがお書きになっているわけでございますが。 まあ日本もその標的になって、その結果、非常に貧富の差が激しくなったと、二極化する。悪く言えば中産階級が全部ずり落ちていくということが現実にアメリカでも起きつつありますし、ましてやアメリカ、中国、いろいろな、これニューズウイークの記事ですが、ほかの国でもそういう現象が起きているということをこの前福田総理に私は予算委員会の質問に立たせていただきましたから、そのことを鴻池委員長の下で質問をさせていただいたわけでございますが。 そのことについて、一体投機マネーをどういうふうにやっぱり民主的にコントロールするかということは、私は非常に大事なことだと思いますよ。投資はいいんですよ。投機というのは、もう短期的にぱっと売ったり買ったりして引き揚げて、投資であれば、当然もう大臣御存じのように、要するに長期的に投資をして、それから株式の配当を得る、あるいは利息を得る、あるいは長期的にその会社の株が値上がりして、非常に私はそういう意味では外資は大歓迎でございまして、一つの国に外資が振り向いてくれないような経済であればこれは本当に寂しい話でございまして、私はそういう外資は大歓迎でございます、日本国にとっても。しかし、投機マネーがどんどんどんどん世界じゅうを荒らし回るというのは、これはびしっとやっぱり考えていかねばならないんだと、こう思うわけでございますが、そのことにつきまして、大田大臣、国務大臣としての御見識をお持ちだと思いますが、どういうふうにお考えか教えていただければというふうに思っております。
○国務大臣(大田弘子君) 貴重なお話ありがとうございます。 原油価格につきましては、構造的にはやはり需給の逼迫がございますけれども、先生御指摘のように、投機マネーの流入というものが最近の、特に最近のこの急激な上昇には関与していると考えております。最近はそのサブプライムローン問題に端を発しまして投資家のリスクの許容力が落ちております。投資家が株から債券に、更に原油などの現物資産にお金を動かしているということがございまして、それが最近の急激な原油高の一因になっていると考えております。 じゃ、その投機マネーについてどう規制するのかという御質問ですけれども、やはりマーケットというのはリスクを取る主体があって成り立つものですので、投機マネーそのものが悪だというわけではないんだと考えております。重要なことは、リスクとリターンがマッチしていること、そのリスクとリターンを判断する情報が開示されているということ、これは必須の要件だと考えていますが、最近の動きを見ますと、サブプライムローン問題、これは住宅ローン、先生御案内のように住宅ローンの債権を担保にして証券化なされた商品がベースになっておりますけれども、この証券化商品の情報が十分に開示されていたかというと必ずしもそうではありませんで、これは国際的にも問題になっております。その巨額のマネーが世界じゅうを駆け巡るという、世界にとっても未知の状態の中でどうルールを、市場のルールを作っていくのかというのは一つ一つが重要な事例になってまいりますので、国際的にも協調しながらその対応を模索していかなくてはいけないんだと考えております。
○自見庄三郎君 情報開示ということを大臣言われましたけど、御存じのように、一般投資家から、投資ファンドといいますか、これは募集するものでございませんから、御存じのように公開の義務はございませんね。それから、ニューヨークの原油先物市場は、これは届出なんですね、ニューヨークの原油先物市場だけ、世界じゅうでね。それは名前を出すことは必要ないんですね。ですから、もう実に、これ今言われたように公開しておけばという話だけど、公開しなくていいというのが、これ実は投資ファンドといいますか、それのある意味で強みでございましてね。 私の聞いた話によると、一口十億円で募集しているという話も昔聞いたことがありますよ。日本の企業も結構、その十億円のロングターム・キャピタル・マネジメント、あれは結局、二人ノーベル経済学賞をもらった人が顧問で、結局、一九九八年に破綻をしまして、あれ、五十億ドルの自己資本があったんだけど、千二百五十億ドルの何といいますか負債がございまして、いかにこれヘッジを利用して、御存じのように、非常に短期的にもうけるときは物すごくもうける、損するときは物すごく損する、だから投機と、こう言うわけでございますが。 そういった状況になるということはもう大臣も御存じだと思いますが、いつか、これ実はヨーロッパの国でも、フランス、ドイツ、イタリアはこれかなり強く投機マネーは規制すべきだという意見を持っているというふうに私は認識しておりまして、アメリカはこれ大反対なんですね。それは、先生はアメリカの経済学を信じておられるのかもしれませんけど。 そういった意味で、日本がいつかG7の財務大臣・中央銀行総裁会議で、非常にヨーロッパが強く投機マネーをきちっとやっぱり民主的コントロールに置くべきだと、そういう仕組み、システムを世界でつくるべきだと言ったんだけれども、アメリカが大反対したと。イギリスは余り煮え切らない態度だったと。だけど、日本はアメリカにひっ付いて賛成をしたので大変国際的ひんしゅくを受けたという話は、私は、たしか私の記憶が正しければそういうことがあったと、こう思うわけでございますが。 そんな中で、やはり大臣は大臣式の経済学を持っておると思いますよ。この前、テレビを見ていまして、孔子、二千五百年前の儒教を始めた人ですよ。孔子の弟子に子貢と子路という人がいるんですね。先生、ある意味で有名な孔子の弟子、子貢という人がいるんですね。子貢は大商人だったんですよ。物すごく商売の天才的勘がありまして、物すごいお金をもうけたんですね。孔子の全国いろいろ弟子を連れて行脚をした費用も全部子貢が出したということが伝わっておりますけどね。いわゆる、遠方より友来りある、また楽しからんやと。学びて時にこれを習う、また楽しからんやと。 正に、この儒教というのはコンフューシャニズム、正に今でもアジアの基本的なやっぱり思想なんですね。まあ思想でしょうね。非常にあれは私は君主というものに対して厳しい思想だと思うんですよ、あの思想は。野党はなくてもマスコミはない時代でも、やっぱり君主たる者はどうあるべきかと。民の欲するところ、要するに、天必ず従うとか、天がその君主を見放せばその王朝はつぶれるとか。極めて私は、現実的な、人間に倫理とは何かということを教えたやっぱり非常に強力な一つの思想だと思っていますよ。ですから、今、二千五百年たってもまだみずみずしく伝わっているんですよね。 そのとき、孔子はこう言っているんですよ。子貢に、私は極めて利益を得ていますと、これでいいでしょうかと孔子に聞くんですね。そうしたら、いやいや、衣食足りて礼節を知るんだと、それは商売の君はもう本当に物すごい才能があるからしっかりやりなさいと。しかし、利の前に義がないと駄目だよ、義があって利があるんだと、こう言っているんですね。義があって利がある。ですから、だましてもうけたり、人を不正、不義なことをしてお金をもうけては駄目だということを実は子貢に孔子が言うんですね。この前、中国国立のテレビの、たまたま見ていたらそのことをやっていましたよ。今はアメリカでも実はその正に義があって利がある、それをアメリカの学者も非常に高く評価していましたよ。 日本に大阪っていうところがありますね。あれ、石田梅岩という人がいますよ。まあいわゆる日本は江戸時代一番商業が発達した大阪でございますが、石田梅岩という人が、この正に孔子の儒教とやっぱり商業というものを結び合わせて、あれは石田梅岩、一つの商人の道徳ですね、儒教に基づいた。ですから、もうまず商売をするときは義が大事だと、不正なことをしたらいけないと、そういった石田梅岩が広めた非常にその思想というものが大阪商人の一つの私は思想的バックボーンだというふうに認識いたしておりますが、そのことも実はテレビで紹介していましたよ。 ですから、私はやっぱりもう昔からこの話は、もうけるかもうけないかということは正しいか正しくないかということとまた別なんですよ、人間。ですから、大臣は投機マネーがいいんだということを言ったけど、そこは私は必ずしもそうでない。義があって利があるということをやっぱりきちっとやっていかないと、民主的コントロールが利かない巨大な潮流でどんどん世界じゅうから原油を上げていく。しかし一方、ヘッジファンドはニューヨーク原油市場でも二兆三千億の利益を上げているということを、まあ人類の英知としてほったらかしておいていいのかなということを私は真剣に考えるべき。そこできちっと知恵を出すというのが二十一世紀のこのグローバリズムの中で、私はやっぱり人類がきちっと生存できるかどうか。 それから、経済あるいは科学技術とかそういったものは、核兵器を造ったということでひとつ近代合理主義というのは限界になりましたよ。原子力を使えばすばらしいエネルギーができる。しかし、同時に核兵器を使えばもう人類は崩壊してしまうと。 もう一つは地球温暖化ですよ。どんどんどんどんこの百年間、私は環境基本問題調査会長を五年やっておりまして、影の環境大臣を五年やらせていただきましたよ。そうしたら、正にこの百年間、人間が石炭と石油を燃やし続けたと。まさかこんな大きい地球が病気になろうとは思わなかったけどね。まあ今御存じのように大変地球温暖化ということが環境破壊につながって、もう非常に今世界で大きな問題になっている。ゴアさんとIPCCのパチャウリ議長さんが今度はノーベル平和賞を環境問題でもらいましたけど、正にこれは近代合理主義というか、近代科学と経済が人類の生存すら脅かしてくるようになったわけですから。 やはり、今その投機マネーというのは人間がつくり出した一つの仕組みですよ、制度ですよ。それが正に一人一人の生活を本当に、今さっき東北北陸の方の、灯油がなければこの冬寒いのにそれは暮らしていけませんよ。しかし、収入は増えないと。特にこの前大臣に質問しましたように、六十五歳以上の方は主たる年金が公的年金の人が千七百万人いるんですから、日本国はね。特に田舎、地方は、私も九州ですが、過疎地帯には高齢者が多いんですよ。そういった人たちの一人一人の生活もみんな日本人の大事な一人一人のこれは一つの生活ですから、そういった意味で、私はやはりここはきちっと民主的コントロールを考えるべきだというふうに思いますけどね。 もう一度大臣、あくまで投機マネーは全部いいんだというような私は印象を受けましたんで、それは一つの、フリードマン始めそういう経済学ではそういうふうに考えるかもしれない。しかし、そうでなくて、やっぱりグローバリズムは良くないんだよという人が二〇〇一年またノーベル経済学賞をアメリカ人がもらいましたね。 まあ、あっちやらこっちやら行って話が、恐縮ですけど、アメリカの健全なところは極めて巨大な国家なんですよ。変化が大きいんですよ。そして多様性があるんですよ。ですから、新保守主義をつくったフリードマン、シカゴ学派の開祖もノーベル経済学賞をもらいまして、それにアンチグローバリズムの経済学者もまた二〇〇一年にノーベル賞をもらってますね。彼も御存じのようにクリントン大統領の経済政策を主に八年間作った学者ですけど、そこら辺がアメリカは多様性、今、民主党と共和党の候補者選び、テレビでディベートやっていますけど、あれ見てもアメリカは、私もボストンにかつていましたけれども、アメリカってやっぱり多様で変化が多くて、非常に、何といいますか、巨大な国家、まあ経済だって非常に世界で一番大きいわけだし、軍事力に至っては、世界の百九十八の国家のうち、たった一か国でほかの国の全部軍事力を合わせたと同じ軍事力を持っているわけですからね。この前も言ったように、世界戦略を描けるただ一つの国家は今アメリカだと、アメリカしかないと。ほかの国は、中国だってアジアだと。まあ日本はかつてアジアに非常に影響力、経済的にはありましたけどね。それぞれの、ロシアはロシアの地域だと。地域的な大国は、超大国はあっても、やっぱり世界、これは揺るぎつつあるといえどもやっぱりアメリカなんですから。 アメリカの多様性と変化が激しい、そしてその中からやっぱり民主主義において一つの真理を持ってくる。そして、フリードマンがノーベル賞をもらえば、それに反グローバリズムの経済学者がまたノーベル賞をもらうと。そこら辺がアメリカのある意味で健全性と強さだと思うんですが、そういったことを考えると、少し私は大臣の考え、偏り過ぎているというふうに私は思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(大田弘子君) 誤解を解いていただきたいと思うんですが、投機マネーがいいものであるというふうに申し上げたつもりは全くありません。投機という行為そのものが全部悪であるということは言えないということを申し上げたかったわけです。やはり市場のルールというものは何より重要だと思います。 で、その巨大なマネーが世界じゅうを動き回っている中で、全部を押さえることはできませんし、先生もおっしゃいましたように、こちらを押さえればモグラたたきのように別のところに出てくるということもありますので、市場のルールをどうあるべきかというのは、正に今国際的にも議論されておりますし、それは私も必要だと考えております。 したがって、全部を押さえるということはできませんし、それは別のデメリットも生んだりいたしますので、どういう市場のルールを作っていくのかということはずっと考え続けなくてはいけないと考えております。投機マネーを野放しにすればいいなどということは全く思っておりません。
○自見庄三郎君 投機マネーを野放しにしていいとは思っていないということでございますから、それで理解をさせていただきますが、これやっぱりG7なんかでびしっと日本国は、いつもアメリカの政策に賛成でなくてきちっと、一番投機マネーでやっぱり苦しんだ経験というものは、正に一九九七年のバーツ危機も東南アジアだし、それは、董建華さんは私に言ったんだから、私と羽田孜さんに。やっぱり投資のお金はいいけど投機マネーががんと来たらもう香港の経済なんかひとたまりもない。たくさんの失業者が出て、物すごい貧しい人が出て、もう自見さん、これどうにか国際的な力で、G8で規制してくれということを私、じかに頼まれましたからね。 そんなことも含めて、やっぱり何かルール、しかし、今言いましたように投機マネーはオープンにしていないんですね、今のところ、一般投資家からお金を集めませんからね。 ですから、そういったところの、今言いましたように、孔子が二千五百年前、義があって利があるんだということをやっぱり人類に復権してこないといけないと思っていますよ。 私は、三年前に中国に、まあ落選中ですが、行かせていただいたんです。潘さんといって、中国の副大臣で一番若い人、環境省の副大臣とお会いしましたよ、三年前。十二月も、おかげさまで、小沢一郎さんが民主党の団長で、四十五人の民主党の国会議員が行きましたけれども、私にも行かないかという話ですから、私は国民新党でございますから、まあ副団長なら行くという話しましたら副団長にしていただきまして、胡錦濤さんにもお会いいたしましたけれども、四回目でございますけれども。しかし、同時にまた潘さんと会いましたら、また三年前も、二年前も孔子の話したんですよ。共産主義者が孔子の話して面白いなと思ったら、今度もまた孔子の話をしていましたよ。 ですから、私はそういった意味で、やっぱり人間の原理というのはそう昔から変わらないんですよ。キリスト教徒だ、イスラム教徒だ、儒教だ、仏教だ、二千年以上続いている宗教でしょう。やっぱりそういったところの教えは、古いから駄目だじゃないんですよ。やっぱり真理があるから、人間の社会、お互いに生きていく、お互いに社会的動物の中で、あるいは家を造り、地域をつくり、国家をつくってくる、そういった中で、人間の生物としての、あるいは尊厳としての真理があるからあれだけ長く続くんであって、そこら辺は私は、温故知新という言葉もございますが、きちっとそこら辺も頭に入れて、今の言葉で言えば、やっぱり国民の安寧と福祉のために命懸けで働くというのが国務大臣ですから、そのことを含めて、特に国際会議、G7なんかではびしっとやっぱり日本もそういうイニシアチブを私は取るべきだというふうに思っていますので、まあこれから先は申し上げません。 一点、会社法って変えましたね、御存じのように。これはもう国務大臣としての答弁でいいんですが、これデラウェア州の会社法に似せて作ったって、小林興起さんという通産省出身の国会議員を四期していた人が、「主権在米経済」という本に書いてあるんですよ。自民党の法務部会でもめにもめて、あれ、小林興起さんと小泉さんって大蔵省出身の新進気鋭の論客が衆議院にいましたけど、彼も、二人とも郵政民営化反対して議席を私と一緒に失いましたけどね。彼らが非常に大きな問題で、上の方からデラウェア州の会社法に似せて作れと、こう言われたから、デラウェア州の会社法について検討しませんでしたって、部会でもめてもめて一年間ぐらい実施が延期になったんだけど、そういうことを彼が書いたんですよ。 デラウェア州の会社法とは何かと。私も不勉強で余り知りませんでしたが、勉強してみますと、今大臣のお手元にありますが、このデラウェア州、東部十三州の誇りある一番最初に独立戦争のときに独立した州ですよ。私はマサチューセッツにしばらく住んでいましたが、マサチューセッツより北部のカナダの近く、アメリカで二番目に小さい州ですが、これは二百年間、主に当時はヨーロッパからアメリカに企業を誘致してほしいと言うけど、まあ企業が来るのは、大体ニューヨークかあるいはワシントンかボストンか、その辺にしか来なくて、アメリカで二番目に小さな、マサチューセッツよりも北にあるデラウェアに余り会社は来ないんですね。ですから、これは企業誘致の私は政策だったと思いますが、アメリカンコーポレートステート、会社のための州と、こういうのを、アメリカは会社法は全部州法ですから、作って企業誘致をどんどんどんどんしているということでございまして、これ見たら、コーポレートヘブンのような会社法でございまして、ここは細かくは言いませんけど、これに似せて会社法を作った。 時代の流れもありますが、今は非常に、例えば三角合併だとか、例えば非常に株主の権利が強くなって、現実に日本は大企業の非常に株式の配当は増えていますよ。小泉さんが総理大臣になったころ、日本国の二千八百社一部上場企業の外資保有率五%でしたよ。今何%、辞めるときは三〇%ですからね。不良債権を要するに圧縮したいと非常に強く言ったから、銀行が持っている株はほとんど外資が買っちゃったんですよ。 そういう結果、私も一部上場企業のこの前社長とお会いしましたよ。自見君、久しぶりにうちの会社ももうけたから、日本人の社員の給料上げてやろうと思ったって言うんだよ。ところが、筆頭株主が、そこもやっぱり大体日本の平均企業の、一部上場企業の三〇%は外資ですから、筆頭株主であるファンドのマネジャーに相談したと。そんなことするな、そんな日本人の社員の給料上げてやるお金があったら株式の配当に付けろと言われて、まあ自分もやっぱりまたこれMアンドAとかでやられたら困るから、渋々要するに株式の配当に付けたって話を私にしていましたよ。 それくらい、株主の権利、まあそれは時代が変わってきたということもありますよ。強くなって、今どんどんどんどん労働分配率が下がっていくと。しかし、御存じのように、株式の配当はどんどん上がっていますよ。一部上場企業の取締役の給料は九〇%上がっていますよ。中小企業はむしろ下がって、中小企業の経営者の給料は下がっているんですよ。ただ、社員は上がっていますよ。 そういったことを、日本の現状を見るに、やはり私は、今景気が良くても、何か非常に一般に景気の潤いがないということを考えると、私は、どうもここら辺が、やっぱり小泉改革、労働法の規制緩和、あるいは労働者派遣法を五年前に改正しましたよ。ブルーカラーの人も全部自由にしていいというのはある程度利きましたが、工場現場、生産現場がどんどんどんどん正規社員がいなくなった。どんどん派遣社員だとかパートだと。もう御存じのように、正規社員だと年収四百五十万、派遣社員だと二百三十万、パートだと百十万ですからね。今働いている人の実に三分の一がもう非正規社員でしょう。それは人件費を下げないと中国に要するに競争に負けるという大義名分を立ててやってきましたけど、経済というのは基本的に人の幸せのためにあるんでしょう。非正規社員だから、結婚もできない。 そういう状況もあるわけですし、それから、そういったことを考えたら、私は、こういった問題は、この労働法の規制緩和と、やっぱり会社法の、小林興起元代議士によると、デラウェア州に似せた会社法を作ったことが今、日本の社会を非常に不安定にしていると。やっぱり日本は日本の社会に合ったような日本式の資本主義をずっとやってきたわけですから、私はそこら辺が、グローバリズムの名の下に、今さっき柳澤先生が自殺の話をされましたけど、そんなところで、いつ自分がレイオフになるか分からない、非常に不安定だから私は自殺も増えていると思っていますよ。 かつて、私はもうそういうことは、衛生統計、臨床疫学専門でやってましたけど、かつて日本は自殺は大体十代の後半から二十代にピークがあったんですよ。人生これ不可思議なりって言って一高の生徒が華厳の滝から飛び降りた。この二十歳にピークがあったんです。ただそれが、もう戦後高度経済成長でそのピークがなくなって、非常に日本は自殺の少ない国になった。ところが、イタリアはカソリックの国ですから物すごい自殺少ないんですよ。宗教の影響でしょうね。 だから、そういったことを考えると、やはり日本の社会が非常に不安定になってきていると。大体昔は終身雇用でしたよ。だけどそれがもうどんどんどんどん、派遣企業あるいはパートだと、それで社会が不安定になって、そのことがやっぱり私は自殺を増やしていると、こう思うんですが、そこら辺について、もう時間でございますから、大臣、今日は岸田大臣にも聞いて、科学技術政策についても聞こうと思いましたけれども、もう大田大臣の顔を見ますと、学者であるという親近感はございますけれども、私は末席でございますし、そういうことについて最後に御答弁いただいて、まあ岸田大臣にはまた次回しっかり質問させていただきますんで、そのことをお願いして、御答弁をいただきたいと思っております。
○国務大臣(大田弘子君) 景気は回復が続いておりますけれどもなかなか賃金は上がらない状態が続いておりますし、先生御指摘のように非正規労働者が増えているという構造的な問題がございます。経済というのはやはり人を幸せにするためにありますので、十分に私も心しながら、先生の御意見を胸にとどめてこれからの政策を運営してまいりたいと思います。 ありがとうございます。
○自見庄三郎君 どうもありがとうございました。 経済は人を幸せにするためにあるんですからね。いいですか。そこを、人が中心ですよ、物、金というものはあくまで人を幸せにする一つの方法にすぎないんですから、その目的と手段を間違えないように。どうも今人間の方が逆に、物だ、お金だ、経済に使われている。そのことだけやっぱり人間の尊厳を懸けてびしっと分かっていただきたい。そういうことを言われましたから非常に高く評価しますが、そのことを政府の政策として守っていただきたいということをきちっとお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○松村龍二君 自民党の松村でございます。 私は、特区について御質問をいたしたいと思います。 平成十四年、小泉内閣のときに特区が鳴り物入りで登場しまして、いろいろ地味ながらも成果を収めていただいておるというふうにも承知いたしますが、まあどぶろく特区というのが一番有名であると、国民のだれに聞いてもどぶろく特区というものは皆さん御承知かと思います。しかし、最近この特区について余りどういうふうになっているのかという姿が見えないのではないかというふうに思いまして、そういう意味から御質問をさせていただきます。 まず、構造改革特区導入の経緯、目的、効果でありますけれども、構造改革特区制度は平成十四年に構想され、同年法制化を見たものであります。特区制度の前提となった平成十四年四月の経済財政諮問会議提出のペーパーでは、特区について、構造改革を試行的に実施するという点と、地域限定の構造改革による地域特性の顕在化という二つの点が指摘されていたと思います。 その後の立法過程では、特区制度については構造改革の試行の部分が強調される方向にありましたが、平成十五年十月に内閣に地域再生本部が置かれますと、構造改革特区と地域再生計画とは車の両輪のように扱われ、平成十六年からは特区と地域再生の提案募集は一括して行われるようになったのであります。さらに、昨年十月から構造改革特別区域推進本部、地域再生本部等の四つの本部が合同開催することとなって、地域活性化統合本部会合となり、事務局も統合されたところであります。 このように見てきますと、構造改革特区制度については、当初は構造改革の試行という面が強調されていた、ところが今は地域の活性化にむしろ軸足を移しつつあるというふうに認められますが、構造改革特区制度の導入からこれまでの経緯、効果をどのようにとらえているのか、担当大臣の見解をまずお伺いしたいと思います。
○副大臣(木村勉君) 経済特区導入の経緯や目的や効果はどうだという御質問でございますけれども、我が国の経済の活性化のためには、規制改革を行うことによって民間活力を最大限に引き出し、民業を拡大することが重要であります。一方で、様々な事情により全国的な規制改革の進展が遅い分野があることも事実でございます。 構造改革特区は、このような状況を突破するために、平成十四年、当時の小泉内閣において、規制は全国一律でなければならないという考え方を転換して、地域の特性に応じた規制の特例措置を認めるという考え方に基づき創設された制度でございます。当該特区制度は、地域の実態に合わせた規制改革を通じて、官から民へ、国から地方へという構造改革を加速させるための突破口となるとともに、地域が自発性を持って規制の特例措置を活用することで地域の活性化を促進することを目的としております。 これまでに、どぶろく特区を始め六百三項目の規制改革を実現するとともに、九百八十四件の特区を認定し、さらに百二十の特例の全国展開を決定するなど、規制改革と地域活性化の突破口として大きな成果を上げてきたと評価をしております。また、特区に認定された地域では、平成十八年九月の調査における地方公共団体の回答を基にすると、例えば設備投資で約五千三百億円増加、就業者数で約一万四千人増加など、地域の経済を活性化する効果があったと承知をしているところでございます。
○松村龍二君 ただいま数字的な問題についてお話がある程度ありましたけれども、構造改革特区の提案状況、特区計画の認定状況を見ますと、提案件数、特区計画の認定件数ともに減少状況にあるんではないかというふうに思います。また、特区自体の累計も規制改革による特区の全国展開により減少傾向にあるように思われます。 確かに、特区制度における構造改革の試行の面のみを強調するのであれば、これを全国展開するということによりまして、特区の減少は歓迎すべきということになろうと思いますが、地域の活性化の面から考えれば、認定された特区数の減少はイメージとしてもマイナスではないかというふうに思います。 特区の提案件数及び特区計画の認定件数の推移だけから見ますと、特区制度自体が先細りとの印象がぬぐえませんが、この傾向を担当大臣はどのようにとらえておられますか。
○副大臣(木村勉君) この制度は規制改革を実現するために平成十四年より年二回、これまでに十二回にわたって提案を募集し、受け付けてきました。 提案件数は、毎回波があり、制度発足直後には約四百から六百件程度でしたけれども、最近は約二百から四百件程度で推移をしております。また、認定件数については、平成十五年より原則として年三回、これまでに十五回にわたって認定をしてきております。発足後から二年から三年間は約五十から百五十件程度の間を推移しておりましたが、最近は多くの特例措置が全国展開されたこともあり、特区計画自体の認定件数は約二十から三十件程度で推移をしているところであります。
○松村龍二君 平成十四年には鳴り物入りでスタートいたしました特区制度も、最近では国民の関心を引かなくなったためか余り報道もされておりません。 国民の関心が向かわなくなった要因には、特区の小粒化ということもあるのではないかと思われます。構造改革特区法上の法律の特例措置として定められている特区についてだけ見ても、多くの人に認識されて各地で着実に増加していると思われるものはどぶろく特区くらいしかなく、一時期注目された株式会社による学校経営の特例は件数が伸び悩んでいるようであります。どぶろく特区にいたしましても、自分のところで取れるお米でなければならないとか、旅館を経営している、料理屋を経営している人でないといかぬとか、まあその後税務署に対する書類を整備するというようなことで大変な煩わしさがあるということで、どぶろく特区もかなり厳選されて認められて実行されているというふうに思われるわけであります。どぶろく特区に匹敵するような目玉を次々と出していかないと、特区制度でねらっている地域の活性化という目的達成は難しくなるのではないかと思われます。 どぶろく特区がそれなりに定着、発展している理由とその他の特区が余り利用されていない理由をどうとらえているのか、お伺いします。また、新たな目玉となるような提案を発掘していくことについて担当大臣としてはどのように考えているか、お伺いします。
○政府参考人(上西康文君) 今御質問の中にありましたように、どぶろくの特区、これは非常に広くなじみを得まして、全国で現在約八十以上のどぶろくの特区というものが設けられておるところでございます。これは各地におきまして、単にどぶろくを造るということでなく、その土地との、例えば観光、都市との交流といった点について様々な工夫を凝らした結果としてこのどぶろく特区の仕組みが広く受け入れられ、親しまれて広がってきたということではないかと思っております。 私どもといたしましても、このような形で国民の広い層になじんでいただけるような特区の御提案をいただき、それに向けて、その実現に向けて努力を重ねてまいりたいと思っております。
○松村龍二君 昨年、自民党の税制の検討をしている際に、梅酒特区といいましょうか、梅酒についてもどぶろくと同じような例外を認めるというような考えも見受けられたわけでございます。 地域限定型特区の推進についてお伺いするわけですが、特区のメニューが増加しない要因としては、各省が特区のための法改正を行い、さらに全国展開のための法改正を行うのは二重手間であるということから、改革に余り抵抗のない規制であれば、むしろ特区で試行せずに一気に全国で規制緩和してしまうというようなことが指摘されております。このような動きが生じる背景には、特区制度は構造改革の試行という意識が強く、地域限定の構造改革、地域の活性化という視点が弱いことがあるのではないでしょうか。必ずしも全国展開を前提としていない地域限定の構造改革ということであれば法改正も一度で済むわけであり、各省の負担感も減ると思われるわけであります。 こうした点からすれば、地域活性化統合事務局においても特区提案の中から地域限定に向いたものを選別し、これを特区基本方針に精力的に盛り込んで魅力的な特区のメニューを増やすように努力すべきと考えるが、いかがでしょうか。
○副大臣(木村勉君) この構造改革特区制度は、全国的な規制改革の突破口としての役割に加え、地域発の創意工夫により地域の活性化を促進するという役割を有しておるわけであります。今後も地域の特性を生かした魅力的な特区を増やしていくことは大変重要であり、そのためには良い提案を数多くいただくことが求められているところであります。そのため、内閣官房に相談窓口を設けて随時相談を受け付けたり、特区制度の内容や提案方法等の説明を行うキャラバンや地域活性化応援隊などの場で国が地域に出向いて相談に応じるなど、地域においてじっくりと腰を据えて国の規制等について検討していただけるよう提案への支援を重点的に行ってまいります。 さらに、提案の検討の過程で有識者から成る評価・調査委員会に関与してもらい、例えばどぶろく特区における特例措置の拡充を要望する提案の実現に向けた検討を行うなど、提案実現の促進を図っております。 このような取組を通じて、今後とも魅力ある特区の増加を目指してまいりたいと考えております。
○松村龍二君 最後に、今後の特区制度について重ねてお伺いするわけですが、特区制度は発足当初においては構造改革の試行の面が強調され、特区地域での実験を経て全国展開されるということで、規制改革の推進に相当の効果があったことは高く評価されるべきであります。しかし、地域の活性化、地域再生の施策としての特区制度ということであれば、特区で緩和される規制の選定において異なった視点が出てくるものと思われます。例えば、例としては適切でないかも分かりませんが、カジノ特区の構想など、単なる規制改革の視点からは容認し難い面があるとしても、地域の活性化の視点からは共感を呼ぶ部分があると考えられます。 そうした点からいえば、今後の特区制度の方向性としては、特区法の前提となった平成十四年の総合規制改革会議の答申が重視した構造改革の試行の点にとらわれることなく、より地域の活性化に資するものにしていくことが必要と思われます。 構造改革特区制度を地域活性化の主要なツールとしてより発展させ、使いこなしていくことについての担当大臣の決意をお伺いします。
○副大臣(木村勉君) 日本経済が安定的な成長を続けていくためには、規制改革を通じた構造改革が引き続き重要でありますが、その際、地域が自発性を持って構造改革を進める特区制度の意義は今後においても大きいと考えております。また、地域活性化は福田内閣の最重要課題であり、やる気のある地域の独自の取組を推進するなどの努力を政府を挙げて応援することとしております。特区制度は、そうした地方再生戦略の基本的考えに沿ったものであり、地域の活性化を図るための極めて重要な支援施策であると考えております。こうしたことから、特区制度については今後とも大いに活用をしていただき、地域発の創意工夫により地域と国を元気にしたいと考えているところであります。 例えば、昨年秋の特区提案募集では、福井県若狭町からの梅酒特区の提案を始め、全国各地から多数の提案が出されておりますが、特に梅酒やワインの特区については地域活性化の目玉になると期待しております。実現に向けて鋭意努力しているところであります。 また、今後も地域の特性を生かし、優れた提案が数多く出てくることが期待されますが、これについては、実現するためにはどうすればいいのかという方向で関係省庁と鋭意調整を行うこととしており、私も構造改革特区を担当する副大臣として政治的リーダーシップを強力に発揮してまいりたいと考えております。先生の言うこの特区制度を地域再生の一つのツールとして使っていきたい、こう考えておるわけであります。
○松村龍二君 昨夜、テレビを見ておりましたら、東京都内のある中学校、公立中学が、夕方、塾の先生を呼んで英数国について特に補習をするというようなことをやるということで、区の教育委員会が認めてやり出しましたところ、都の教育委員会が待ったを掛けたと。それに対しては、都知事もいいじゃないかというようなコメントを言っておられましたけれども、こういう特区の申請をする際に、今申しました都の教育委員の立場になるのか、都知事の考え方によるのか、そういう点で非常に制度が活性化するかどうかという点があろうかと思いますので、その辺については思い切った対応をしていただきたいというふうに思います。 それでは次に、話題を変えまして、先ほど来経済のお話が自見先生からいろいろお話ございましたが、いよいよ洞爺湖サミットが本年行われるということでございます。 サミットは、一九七五年にランブイエで第一回が行われまして、既に三十三回を数えているわけであります。日本は第一回に、一九七九年に東京サミットが行われました後、東京において三回サミットが行われ、先年は、二〇〇〇年には九州・沖縄サミットが行われたのは記憶に新しいところであります。 そして、今回、洞爺湖サミットが行われるわけでありますが、過去、日本のような安全と言われる国においても、第二回東京サミットにおいて、飛しょう弾が極左によって撃ち込まれまして、儀式をやっている上を飛んでいったと。四キロ飛んで、三キロであればまともに当たるところが四キロ飛び過ぎちゃったというようなことも記憶に新しいところであります。そういう意味において、このサミットの警備というのは補正予算あるいは予算をしっかりつぎ込んで対応しておられることと思います。 その後のテロリストの運動といたしましては、アルカイダ、ジェマー・イスラミアといったものが暗躍しているということは御承知のとおりであります。また、ドイツにおいて行われたサミットの際には反グローバリズム運動が起きるというようなことで、いろいろな関連する治安問題も起きるわけでございます。 日本では、この洞爺湖サミットの警備について万全を期すことが重要であるということで取り組んでおられるわけでありますが、洞爺湖サミット警備の課題と準備状況について公安委員長の御所見をお伺いします。
○国務大臣(泉信也君) 今御指摘のように、過去、日本では四回のサミットを開催をすることができました。その中では、御指摘のような会場をねらったと思われるような騒ぎもあったわけであります。 日本で開催をします五回目のサミットにおいては、来訪される首脳等の安全を守ること、そして行われる行事が安全に滞りなく進むことができると、進行を確保することというのが開催国の責務だと思っております。 今回、過去のサミットに比べまして四つの新しい実態があると受け止めております。 一つは、米国の同時テロ以来、我が国で初めて開催されるサミットであって、テロの脅威は非常に高まっておるということでございます。二つ目は、反グローバリズムと言われる団体の大規模なデモ等に伴う暴動等が想定されるということでございます。三つ目は、いわゆる首脳国以外のアウトリーチ国からも多数の国から来日をされる、サミットに参加されることが予定されておるということでございます。四つ目は、いわゆる関係の財務大臣あるいは外務大臣等の閣僚会議が四月から全部で八つ、全国各地で開催されるということが予定をされておるわけであります。 したがって、これらの安全確保を図るということが極めて大切でありますと同時に、極めて厳しい状況に新しい要素として加わっておると考えております。しかもロンドン、イギリスあるいはドイツでの状態のように、開催地、今回の場合は洞爺湖のみならず、その他首都あるいは重要な施設等の公共施設がねらわれるということも想定をしなければならないと思っております。 このような情勢ではございますが、警察としては、開催国として名誉を懸けて安全な開催ができるように全力で取り組んでおるわけでありますが、まずテロ関係情報、これは内外を含めて情報の収集、集約、分析をいたしております。二つ目は、入国管理局等との連携を密にいたしまして、テロリストの発見、そして入国の阻止を図る体制を整えております。それから三つ目は、重要施設や公共交通機関の警戒警備等の対策を進めているところでございます。 こうした事柄に対処いたしますとともに、北海道警ではもちろん最高の体制を取っておりますが、全国の警察におきましてもいわゆる実践的な警備の訓練をいたしております。これは、委員御承知のように、最近こうしたかつてのような大きな事件が起きておりませんので、若い警察官が厳しい現場状況に対応する能力が少し下がっておるのではないかと。これは、ある意味では大変日本が平穏であるという意味でいいことかもしれませんが、実施に当たって若い隊員の方々に厳しい環境下における体制を整えるための訓練をいたしておるところでございます。 こうしたことを踏まえまして、特に地元民の方々の御協力をいただくということも大変重要でございますから、関係機関と十分に調整をさせていただきまして、安全なサミットに全力で取り組ませていただきたいと考えております。 以上でございます。
○松村龍二君 過去の教訓を基に万全の今体制をしておられるということで、この成功に向けて御努力されることを期待を申し上げます。 以上をもって質問を終わります。
○風間昶君 公明党の風間ですけれども。 まず最初に銃刀法については、先ほども松井議員が質問されておりましたんで重複になる可能性もあると思いますけれども、確認の意味でさせていただきたいというふうに思います。 去年の十二月の佐世保の事件をきっかけに総点検を行っていることが、先ほども大臣の方からお話がありました。それで、十二月の二十一日でしたでしょうか、犯罪対策閣僚会議で、総理のごあいさつの中で、銃器の規制の更なる厳格化について検討するようという指示をされたというふうになっておりますけれども、それを受けて、警察庁として大まかに柱を立ててきっと検討をされていると思いますけど、それをきちっとまずは教えていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(泉信也君) 昨年の十二月の二十一日の犯罪対策閣僚会議におきまして、私の方から、可及的速やかに十七万人、三十万丁の総点検、そしてまた年度内に銃砲行政の総点検を行いますということを申し上げ、総理からも御指示をいただいたところでございます。 現在、この十七万人、三十万丁総点検といたしましては、許可を受けました猟銃等とその所持者すべてを対象とした一斉検査を実施をいたしておるところでございます。今朝ほど局長からも答弁いたしましたように、従来のいわゆる毎年の検査と異なりまして、面接をするとか従来にない踏み込んだ調査を今いたしております。 また、銃砲行政の総点検につきましては、警察庁内にプロジェクトチームを立ち上げまして、これまでの銃砲行政における問題点を抽出するということに取り組んでおります。具体的には各都道府県警察からのヒアリング、必要な実態調査、関係団体からのヒアリング、そしてまた有識者からの意見聴取、こうした事柄を積み重ねて行っているところでございます。 現在実施しておりますこの総点検を通じまして、今回のような事件が再発しないように、国民の皆さんに安心していただけるような、しっかりとした銃器規制の厳格化のための対策をできるだけ早く築き上げてまいる所存でございます。
○風間昶君 ありがとうございます。 そうすると、十七万人、三十万丁を速やかに点検、検査を、一斉検査をするということですけれども、それはいつまでにやるのかということが一つ、目標として掲げているのかということがあるのと、もう一つは、先ほど年度内に銃砲行政の総点検と、これまたちょっと別の問題だと思うんですけれども、全体の話だと思うんですけれども、総点検は、両方とも総点検ですけれども、この十七万人、三十万丁の方はいつまでにやるんでしょうか。そして、銃砲行政の方は、これは恐らく、年度内にと今おっしゃいましたから三月末までということなんでしょうけれども、もうちょっと具体的に教えていただければ有り難いと思いますけれども。
○国務大臣(泉信也君) 十七万人、三十万丁の一斉点検、総点検は、一応二月の半ばを目途に、各都道府県で一斉に対処しておるところでございます。そして、銃行政の総点検につきましては、先ほど申し上げましたように、一応年度内にということで進めておりますが、できるだけ早くその対処をしてまいりたいと考えております。 当然、その過程におきましても、実施可能な対策があれば、点検の終了を待つまでもなく速やかに実施してまいりたいと思っております。具体的に今どういうことかということまで申し上げることはできませんけれども、そういう考え方を踏まえて総点検を実施しておるということでございます。
○風間昶君 先ほど松井委員も指摘をされましたけど、インターネット販売規制あるいは欠格事由の見直し、それから保管の問題、それから、まあこれは経産省がかかわるんでしょうけれども、実包の消費状況の把握ということが挙げられると思うんですけど、法改正というよりもむしろ具体的に、もうできることから早急に取り組むという観点から、具体的に優先順位を付けて、同時並行でやれればいいですけど、なかなか人手の問題からコストの問題あると思うんで、これをきちっとやってもらいたいと思うんですけれども、具体的に教えてください。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 先ほど来御答弁申し上げましておりますように、府省令レベルで措置できるものというのがございますので、これについてはなるべく早急に、この総点検の終了を待つまでもなくできるものは実施をしてまいりたい。それからまた、先ほど来御議論のあったインターネットを使った猟銃等の通信販売の問題もございますけれども、これについては、現行法に照らして果たして適正に行われているかどうかということを至急点検をして、もし問題点があれば早急に是正すべく通達等で措置をしてまいりたいというふうに考えております。
○風間昶君 ありがとうございました。 次に、環境省に来ていただいているんですけれども、ペットフードについて少しく教えてもらいたいと思うんですけれども、現在、二千四百五十五万頭の犬、猫が飼われていて、七十七万トンという大変なペットフードが今出荷されていて、そのうちの半分以上が輸入品であって、先般もいろいろな事故が起こりました。 そこで、ペットフードの安全確保に関する研究会を環境省が音頭取られて立ち上げたということで、何回か会合を持って、昨年の十一月末に一応中間取りまとめをされたということで承知していますけれども、ペットフード工業会に参画している六十四社も含めて、今いわゆるフード工業会では自主的な規制を含めた取組が始まっていますけれども、まだまだ加入していない事業者、あるいは並行輸入をやっていらっしゃるところ、それから輸入品そのものも非常に増えてきているという状況からすると、自主規制だけでは立ち行かないと私は思っておるわけでありまして、そしてもう一つは、少なくともアメリカとヨーロッパではFDAを中心にしてこのペットフードの規制は、日本では食品安全法でもありませんし、飼料安全法でもありませんし、規制がない中で、アメリカ、イギリスではきちっと飼料、えさの範疇に含めて今法規制掛けているわけであります。 そういう意味で、この動物愛護の観点からともう一つは、特に小さい子供さんたちが一緒にペットと同じ室内にいるということによっていろんな影響が受けてくる可能性があるわけでありまして、あるいはペットフードを誤食したりといったことも考えられるわけで、そういう意味で安全性を確保する上で、日本もやはり規制を中心とした法律を考えなきゃならないんでないかという時期に来ていると思いますけれども、この点について、事業者のもちろん御意見もあろうかと思いますけれども、環境省としての今現時点で考えられていらっしゃることをお聞きしたいと思いますけれども。
○政府参考人(櫻井康好君) ペットフードの安全確保に関するお尋ねでございます。 御指摘のように、昨年の三月以降にペットフードに起因いたします犬、猫の死亡事故、これがアメリカで多数発生をいたしました。こういったことなども踏まえまして、昨年の八月に環境省と農林水産省とが共同で、業界関係者も含めまして、有識者による研究会を設置いたしまして、今後の対応の在り方について検討を行ってまいりました。 昨年の十一月にこの研究会からの中間取りまとめが行われたわけでございますが、その趣旨とするところは、法規制の導入ということも、導入すべきであるというような方向での中間取りまとめがなされたところでございます。 環境省といたしましても、このペットフードの製造、輸入及び販売の各段階におきまして、有害な製品が市場に出回ることの防止、それから仮に有害な製品が出回ってしまった場合の対応というものを確実なものとするための対策、これは私どもが、環境省が所管しております動物愛護の観点からも早急に取り組むべき課題であるというふうに考えておるところでございます。 現在、農林水産省とともにペットフードの安全性確保のための法制度の整備を含めて具体的な対応を検討しているところでございまして、事業者を含む国民の皆様の理解を得つつ、早期に結論を得て必要な措置を講じていきたいというふうに考えておるところでございます。
○風間昶君 確認ですけれども、法律を作っていくということも視野に入れてということでいいんでしょうか。
○政府参考人(櫻井康好君) 現在、農林水産省と一緒に作業をしておりますのは、法制度の整備も含めて検討しているところでございます。
○風間昶君 ありがとうございました。 それでは次に、今年の一月に品川の戸越銀座商店街で起こったあの刃物を持った少年の切り付け事件がありましたけれども、青少年担当の上川大臣におかれましては、そのことに対してどのようにまずは受け止めていらっしゃるのか、お聞きしたいと思いますけれども。
○国務大臣(上川陽子君) 先週の五日に品川区の商店街で少年が包丁で通行人を次々に切り付けるという大変痛ましい事件が発生いたしました。現在、事件の経緯、また事実関係など詳細については捜査が進められているというところだというふうに承知をしております。被害者の方々には心からお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い回復をお祈り申し上げる次第でございます。 犯行に及びました少年は正に夢や希望の実現に向けて羽ばたく高校二年生という年齢でございます。私も個人的に同じ高校二年生の子供を持つ親でございますけれども、大変ショッキングなことでございまして、心痛に堪えない次第でございます。 青少年の育成を担当する立場といたしまして、こうした事件、非常に重く受け止めておりまして、事件が二度と起こることのないように、子供たち一人一人が命の大切さ、また、人の痛みを自分自身の痛みとして感じることができる力をしっかりと身に付け、健やかに成長していくことができるように全力で取り組むことが大事であるということを更に確認した次第でございます。
○風間昶君 そこで、具体的に、十五年の十二月につくられました青少年育成施策大綱というのがあるんですけれども、その中で特定状況にある青少年に関する施策の基本方向というのがあって、少年非行対策等社会的不適応への対応という項目があるんですけれども、この事件を受けて、この大綱の中でどういうふうに具体的に、今全力で取り組むという話なんですが、何を全力で取り組むのかを含めて、どう反映させていかれるつもりなのか、大臣にお伺いしたいと思いますけれども。
○国務大臣(上川陽子君) 少年の非行防止のためには幾つかの視点からしっかりと取り組まなければいけないと思っておりますが、まず、少年を非行に走らせないように環境の整備をしていくこと、また、少年自身の規範意識というものをしっかりと育てていくこと、また、非行や犯罪を犯した少年を立ち直らせるための支援をしっかり充実させていくこと、これを、家庭、学校、地域と、社会全体一つになってその取組を強化していくことということが大事であるというふうに考えております。 御指摘いただきました青少年の育成施策大綱、また、子ども安全・安心加速化プラン等がございまして、その中での取組の中でもとりわけ、非行防止教室の積極的な開催でありますとかあるいは体験活動の充実、また、相談活動やまた補導活動のしっかりとした実施、また、地域の中でもサポートチームの活用によりまして少年の立ち直りをしっかりと支援していくということでの連携強化ということが大変大事であるということで、そうした施策に対して総合的に取り組んでいるところでございます。 現在、青少年の育成施策大綱につきましては、その見直し作業を行っておりまして、本年中をめどに新たな大綱を策定する方針でございまして、そういった検討の過程の中でも、先ほど御指摘のような犯罪も含めましての少年の置かれている大変厳しい状況の中での取組についても十分に研究をしながら、この施策の策定に当たってまいりたいというふうに思っております。
○風間昶君 終わります。
○糸数慶子君 無所属の糸数慶子と申します。よろしくお願いいたします。 私は金融特区について内閣府にお伺いいたします。 金融特区のこの問題につきましては、実は二〇〇四年の十一月二日の財政金融委員会でも私は質問させていただきました。これは、二〇〇二年四月に沖縄振興特別措置法が施行されて、同年七月、我が国初の金融業務特別地区として名護市に指定がされました。九月には名護市とそれから宜野座村が情報通信産業特別地区とのその指定も受けております。 二〇〇七年の十一月現在で、名護市マルチメディア館それから宜野座村のサイバーファームを中心にして、沖縄県の北部地域では情報系それから金融系企業二十五社が立地して今八百名余りの雇用が創出がされておりますけど、ただ、企業立地を進めるための受皿としてのインフラ整備や、それから、国、沖縄県、名護市が連携した人材の育成も今行われております。 そこで、金融特区のその後の経過と実績についてお伺いをいたします。
○副大臣(中川義雄君) ただいま糸数委員が説明したような概要になっておりますが、ここで大きな問題になっているのは、税制で優遇措置をつくっていたんですが、二十人以上の規模の企業でないとその対象にならないということで、二十五社出社しておりますが、規模が、意外と小さな規模の会社が多くてその対象にならなかったこと、これが一つの大きなネックではなかろうかということで、昨年の税制改正でこの規模を十人に縮小しておりまして、その十人にすることによって税制の優遇措置が受けられるように今関係者が努力している最中でありますから、しばらくその様子も見ていきたいと思っておりますが。 ただ、非常に有り難いことに、名護市、それに沖縄県庁といったところが非常に協力をしていただいて、例えば金融業務を担う人材育成支援事業についても毎年のようにこれは内閣府から八〇%の補助金を出しているわけでございますが、これに基づいて企業の立地が促進されている。そればかりじゃありません。PR事業も相当手厚くやっておりまして、そのことによって税制上の優遇は受けなくても二十五社、八百という数字は名護市の経済の実態からいうと相当なものではなかろうかと。これに、十人にすることによって所得税の減免措置が効果が出てきたらこれに加速されるのではなかろうかと私たちは今期待しているところであります。
○糸数慶子君 今、この沖振法によってやっぱり金融特区創設されましたけれども、ただ、御紹介が今ございましたように、たしか法人税がこれは十年間三五%削除されるほかに、不動産取得税やそれから事業税、固定資産税の免除などの優遇措置が受けられますけれども、一方でこの条件として従業員が二十人以上、それから法人税の所得控除の上限は直接人件費の二〇%という制約が設けられていたこれまでと違いまして、さっき御紹介ありましたように、一応昨年の四月に十人以上ということで緩和されておりますけれど、ただ、私が昨年末、沖縄県内の若手IT企業家約百名の方々と意見交換をいたしました際に、やはりこの十人以上の従業員の雇用についてもかなり問題が多いということが実態として浮き彫りにされました。 なぜかといいますと、雇用環境やそれから経済の活動の実態がない企業の排除ということを勘案して従業員の数というのを提案されていますけれども、ただ、やっぱり十人以上に改正されましても実際進出したい企業のネックになっているというのが現実でもあります。 ですから、五人にして逆に二社を進出をさせても、これは雇用という意味では同じことでございますので、是非この事業認定の要件の緩和が更に必要だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(中川義雄君) 地元の経済、また地元のいろんな実態について詳しい糸数委員が地元の人たちと話し合って今のようなお話をされたということは非常に大事に評価しなければならないと思っています。 ただ、これは昨年の四月の税制改正によって法人税の対象に二十人から十人にしたばかりでございまして、私は、今のところはその十人にした効果が出るような努力を重ねることがまず前段ではなかろうかと。それでももし効果が出なかった場合は、これはいろんなことを考えながら、今委員の指摘も含めて考慮をしなければなりませんが、今作ったばかりのやつを今ここで云々するというのは私の立場ではなかなか言いづらいことでございますので、御了解いただきたいと思います。
○糸数慶子君 沖縄県民が望んでおりましたのは、最初から社員二十人ということではなくて、やはり十年の時限立法の中でこの金融特区制定されておりますので、アイルランドのダブリン辺りへ行きましても、アメリカでも、やっぱり五人以上というのが大体その金融特区の規定の内容でございますので、もちろん昨年十名ということで緩和されたことは高く評価いたしますけれども、是非とも五人ということも視野に入れて御努力をいただきたいということを強く要望したいと思います。ありがとうございました。 次に、教科書検定意見について文科省にお伺いをしたいと思います。 文科省にお尋ねしたいのは、この教科書用図書検定調査審議会の付した検定意見が今後どのような取扱いになるかということでありまして、今、沖縄戦における集団自決、ここで私はあえて正しい表記として強制集団死というふうに言い方を変えて申し上げたいと思いますが、その強制集団死、これは、文科省の言う集団自決の記述に対する検定意見は沖縄戦の実態について誤解を招くおそれのある表現であるということでした。しかし、この検定意見は今後の教科書検定において生き続けていくのか、それとも検定意見の修正や見直しなどが今後あるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 沖縄戦における集団自決に関する教科書検定の件につきまして、昨年の十二月二十六日に訂正申請のございました六社八点すべてについて、慎重かつ丁寧な審議を経て出されました教科用図書検定調査審議会の意見を尊重し、これに基づき文部科学大臣が訂正の承認を行ったところでございます。 審議会の日本史小委員会におきましては、沖縄戦などの専門家から聴取した意見を踏まえて、訂正文の内容等を調査審議するに当たっての沖縄戦及び集団自決に関する日本史小委員会としての基本的なとらえ方というものを取りまとめ、これに照らして発行者からの訂正の申請に関する調査審議を行いました。 この基本的なとらえ方は、あくまで今回申請されました訂正文の内容や理由に即しまして承認が適当かどうかを判断するために整理されたものでございます。検定意見とそごを来すものではなく、また検定意見を変更したりするものではございません。 なお、今後のことでございますけれども、教科書検定は、教科用図書検定調査審議会において検定の時点における客観的な学問的な成果あるいは適切な資料等に照らして調査審議された結果に基づき行われているものでございますので、今後の検定においてどのような検定意見を付すかは、その時点において具体的な記述内容に即して判断されることになります。
○糸数慶子君 今の答弁を聞きましたら、沖縄県民は大変なまた怒りを覚えるというふうに私は思います。 教科書検定意見撤回を求める県民大会実行委員会は、実は去る十二月二十八日、実行委員会の存続と、そして今度一月中に、文科省に対して再び日本軍による住民への強制を示す記述の回復や検定意見の撤回を求める要請行動を行うことを決めています。 文科省としては、この教科用図書検定調査審議会からの訂正を承認して、その承認を渡海大臣が決定し、談話を出したことで一件落着しているというふうに思っていらっしゃるでしょうが、沖縄県民としては、審議会が出版各社から訂正申請を受理し、そして審議を経て訂正を申請する、あるいは承認するに至る経緯などからして、問題の解決どころか審議会や文科省への批判が高まっています。実行委員会は、訂正申請に対するこの文科省の決定について、日本軍による強制の記述がなくなるという重大な問題が生じると指摘していますし、渡海大臣の談話についても、検定意見の撤回や教科書検定で沖縄戦の記述を改ざんの再発防止措置などに何ら触れられていないと批判をしています。 地元新聞社二紙も社説に取り上げておりまして、一紙におきましては軍の強制は明らかという、そういう見出しで検定意見は撤回すべきだと主張しています。そして、他の一紙は史実をぼかす政治決着として、この強制を関与という形にしての問題解決を政治決着だとして疑問を呈しているのが実は沖縄の実態であります。 私は、文科省を始め政府の沖縄戦に対する認識と申しましょうか、この沖縄戦に対する理解、見識に問題があるというふうに思っています。なぜならば、沖縄戦に触れるときに福田首相も渡海大臣も各閣僚も住民を巻き込んだ悲惨な戦いなどというふうに表現をしていらっしゃいますけれど、その悲惨さを後世に伝えていくときにまず認識されていかなければならないのが、実は日本軍である友軍がこれは住民を虐殺をしたり、それから死に追いやったりするという戦争の実相を体験者が語っているにもかかわらず、それを無視しています。軍隊というものの実態、それから戦争というものの実相を教科書の中で教えていかなければ、悲惨というその言葉の持つ意味が理解されないというふうに私は考えています。その意味で、政府は残念ながら沖縄戦の悲惨さが分かっていない、これが現実だと思います。 改めてまた沖縄から多くの要請団がやってくるということを是非とも文科大臣にはお伝えいただきたいと思います。 次に、自殺対策について通告はしておりますけれども、今時間がありませんので一点だけ、質疑にすぐ、質問項目だけを読み上げて入らせていただきたいと思います。 沖縄県におきましても、この自殺対策基本法、昨年の平成十八年の十月に自殺対策基本法が施行されまして、十九年六月には政府が推進すべき自殺対策の指針として、実際には県内でも大きな動きがございます。 そこで、沖縄におけるこの自殺の内容でございますけれども、実は人口十万人当たり全国で十二位に当たるというふうな現実にありまして、平成十八年度には四百人の方が亡くなっていらっしゃいます。そこで、その原因なんですけど、失業、倒産、多重債務、長時間労働などの社会的要因を含む様々な要因があるわけでして、実際には地元では、市町村におきましてもちゃんとその相談のできる窓口が必要だということで、実は多くの市町村の方からもそういう訴えがございます。 そこで、金融庁にお伺いいたしますけれども、多重債務問題改善プログラムにおける相談窓口の整備充実を図る上で予算的な措置を講じるべきだというふうに考えますが、金融庁の御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(山本明彦君) 糸数委員の質問にお答えさせていただきます。 多重債務者、今言った自殺も多いというお話がございました。大体年間で八千人ぐらい今の中小企業等も含めまして自殺者があるわけで、大体三分の一ぐらいだと思いますけれども、あります。 相談窓口なんですけれども、やはり一番身近な、自治体が一番身近であるわけでありますけれども、私も相談者と一度話したことがあるんですけれども、どこへ行っていいか分からないんですよね。どこへ行っていいか分からないという状況でありますから、やはり一番身近な自治体だとか地元の警察署へ行くのが一番身近だというふうに思いますけれども、そうした形で国としても各自治体、市町村、全市町村ですね、多重債務者相談マニュアルを全部配付をしております。 しかし、それぞれやっぱり規模もありますし、必ずしも対応できるわけでありませんで、今のところ相談窓口を設置してあるところが四百弱ぐらい、二月の段階で四百弱ぐらいであります。中小につきましてはこれなかなかいつまでたっても難しいと思いますので、そうした大規模の市町村の方へ、自治体の方に行ってもらうような、そうした対応ができるようにするということで今考えておりまして、ただそこに予算的な措置を裏付けするということはなかなか厳しいというふうに思いますが、国としては、金融庁としては各財務局に四十四名相談者を新たに配置をいたします。これは二億四千万掛けました。 沖縄総合事務局にも相談員の方を一人配置をいたしますので、そういったところを是非お使いをいただいて相談に乗っていただければ幸いであると思いますが、何にいたしましても、少しでも多くの自治体が相談窓口できるようにこれからも努力してまいりたいと思いますので、よろしく御理解いただきたいと思います。
○糸数慶子君 時間もありませんので、また続けてお伺いしたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(岡田広君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後一時散会