内閣委員会 第5号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/11/22
会議録
○委員長(岡田広君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、芝博一君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣参事官武藤義哉君外十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岡田広君) 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山根隆治君 おはようございます。 本法案について、幾つかの点についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 まず、団体、団体の活動、不正権益の定義についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 改正案では、組織的・不正権益目的によるけん銃等発射罪等を新設をしているわけでありますけれども、この罪を導入するために用いられている概念として、団体、団体の活動、不正権益というものが明記されているわけでありますけれども、これは組織犯罪処罰法で用いられている用語でございますけれども、この同法の解釈と同様に解釈すべきものと衆議院でも答弁がなされております。しかし、我が党の多くの議員からも懸念する意見も多々ございまして、これらは労働組合、市民団体等の活動が対象とされることはないんだろうかと、こういう危惧を持っているところでございますけれども、こうした問題につきまして、まず懸念はないんだということを御確認をお願いいたしたいと思うのでありますけれども、御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 組織的・不正権益目的加重罪、今回お願いをしておりますけれども、これが成立するためには、けん銃の不法な発射又は所持という犯罪行為が団体の活動として当該犯罪行為を実行するための組織によって行われ、又は団体の不正権益の獲得等の目的で行われるものでなければならないということにいたしております。 まず、団体の活動でございますけれども、これにつきまして、改正法案では、団体の意思決定に基づく行為であって、その効果又はこれによる利益が当該団体に帰属するものをいうということにいたしておりまして、また当該犯罪行為を実行するための組織とは、言わば犯罪実行部隊のようなものを指すものでございます。 この点、一般論として申し上げますれば、御指摘の労働組合のように正当な目的で活動している団体については、けん銃の不法な発射又は所持という犯罪行為が当該団体の意思決定に基づいて団体のためになされるといったようなこととか、また、このような団体に犯罪の実行部隊のようなものが存在するといったことは想定し難いというふうに考えております。 また、不正権益でございますけれども、これにつきましては、改正案では、団体の威力に基づく一定の地域又は分野における支配力であって、当該団体の構成員による犯罪その他の不正な行為により当該団体又はその構成員が継続的に利益を得ることを容易にすべきものをいうということにいたしておりまして、御指摘の労働組合のような正当な目的で活動している団体がこのような不正権益を維持、獲得するといったようなことは想定し難いと考えております。
○山根隆治君 是非そうした御認識の中で法の執行に当たられたいということをお願いをいたしておきたいと思います。 さて、銃器につきましては、これがもう久しく潜在化してきていると、こういうことが言われているところでございますけれども、しかし、今年に入りましても、二月八日の東京で起きた暴力団に関係したけん銃の発射事件がございまして、そして最近までの、十一月八日の佐賀県での事件まで八件の発砲事件が起きているわけであります。こうしたやはり潜在化している銃器ということが指摘される中で、事件としてはこうした形で顕在化してきてしまっている。この辺の要因というものにはどんなことが考えられるのか、なぜこうした事件が頻発をしているか、その辺の事情について那辺にそうした原因があるのか、御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(泉信也君) けん銃の押収丁数というのは、平成十年以降四年間連続して減少しておる、この要因は幾つか考えられるわけでありますが、暴力団のけん銃の隠匿方法が大変巧妙化してきておるということ、それからまた、私どもの暴力団等のけん銃の情報入手が非常に困難化してきておる、こういうことが一つの要因だと考えておるところであります。 委員御指摘のとおりに、最近、けん銃事案が今年に入って続発をしておりまして、十月末現在で発砲事件の件数は四十九件、これは昨年同期に比べますと七件増えておりますし、死傷者数も二十七人、昨年同期に比べて十四人の増加になっております。長崎市長の射殺事件、これは四月でございます。それからつい先日の佐賀県の病院内におけるけん銃使用の殺人事件など、大変一般市民に対しても不安感を抱かせる状況が出てきております。 この背景は、これまで進めてまいりました暴力団の資金源対策、資金源の枯渇、これに耐え得ないいわゆる暴力団幹部あるいは組員の一部が暴発しておる、そうしたことが背景にあるのではないかというふうに考えておりまして、けん銃を用いた犯罪が市民生活の安心感、安全性を脅かすという意味におきましては社会に対する挑戦だと受け止めておりまして、我々としてはこれは許すことができないという考えの下に、これから御審議いただきます改正案等を駆使いたしまして銃対策を一層進めてまいりたいと思っております。
○山根隆治君 それでは、これらの事件から少し問題点を私なりに摘出させていただいて質問をさせていただきたいと思うんです。 一番新しい記憶に、各委員とも生々しいところでは、十一月八日、佐賀県で起きた事件がございまして、入院患者が暴力団組員に間違えられて射殺されると、こういう事件が起きたわけでございますけれども、この問題についてちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。 今日具体的な質問内容を通告させていただいた部分ですので、厚生労働省の方においでいただいているかと思いますけれども、患者さんに間違えられて射殺されるというのは非常に何とも痛ましさも増すものでございますけれども、情報の公開あるいはまたその逆の現象、様々な情報をどのように扱うかということでは社会も今大きな過渡期にあるかと思うんですけれども、今病院等に参りますと、名札が病室に掲げられているところ、いないところ、あるいは名前が記入されずそのままに放置されているもの、様々な病院の形態があるんですけれども、もし仮にでありますけれども、この病院にこの患者さんが名札を付けていたらそうした誤りはなかっただろうと思うんですね。ただ、暴力団の方でも同じ人間でありますから、暴力団の方だったら撃たれてもいいという、そういうふうなことじゃ全くございませんけれども、そうした誤解ということがもしあってこうした事件が起きたとすると、大変被害者の方にとっては本当に残念な思いが一杯あるんだろうと、御家族にもそういう思いがあるんだろうと思うんですけれども、この辺のところの問題点について、私は少し御見解を聞かせていただきたいと思うんです。 例えば、各病院によって、最初からもう全部名前を、そのまま名札を病室に出す、そして、ただそれをやはり出さないでもらいたいという方についてはそれを出さないというのを原則とするところもありますし、また逆に、名札を出さないということを原則として、出していい方については名札をどうぞお書きください、掲げてくださいと、こういうふうな原則のところ、様々な基準があるんだろうと思うんです。この点について、厚生省なりの御見解、実情、お尋ねをいたします。
○政府参考人(宮坂亘君) 御指摘のとおり、疾病の治療とか回復のための目的を持ちます病院の中で銃が用いられた殺人が行われるということについては、誠にゆゆしき事態というふうに我々としても認識をいたしております。 ただ、事案につきましては現在警察で捜査中でございますので、名札があったことと、それと事件との関係ということにつきましてはコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論で申し上げますと、正に患者さんのお名前というのは個人情報そのものでございまして、これにつきまして患者さんのプライバシーに配慮するという必要が当然個人情報保護法上求められるわけでございますし、また、病院、治療を目的とするところでございますので、患者の取り違いが行われないようにきちっとその本人を確認、確定できるということも必要ということでございます。 そういう意味で、患者さんに、今委員御指摘ございましたが、御納得がいただけるような形で、例えば病室に名札を掛けるとか、名札は掛けないでほしいとか、それから面会者は取り次がないでほしいとか、いろんな形での対応があると思いますが、いずれにしましても、患者さん主体の医療でございますので、患者さんの御意向をよく踏まえながら対応するのが必要であるというふうに考えております。
○山根隆治君 その点是非、例えば私ども政治家であれば、病院に入るというようなことになればこれを隠しておきたいというのが、いろんな事情からそういう心理働くんですが、あくまでもやはり患者さん自身がどうされるかという意思の確認というのをされるように、厚生労働省としてもひとつ御指導方お願いしたいというふうに思っております。 そして二つ目の事案でありますけれども、今年の五月に起きた事件でございますけれども、長久手町において立てこもり事件がございました。この事件も非常に衝撃的なものがございまして、自分の家族を人質にするというふうなことが起きたわけでありますけれども、この事件について公安委員会でいろいろな議論があった。 これももう公開されているものでありますからあえて御指摘させていただきますけれども、葛西委員の方から、責任の所在を明確にする姿勢が少し足らないぞと、こういうふうな厳しい指摘もありましたし、あるいはまた大森委員の方からも、被弾された警察官を五時間も放置していたということについては、公安委員の各委員もなぜなのかというふうな疑念を持っているというのは共通の認識なんだと、こういうふうな御発言等も既に公開された資料の中であるわけでございまして、こうした厳しい公安委員会での議論についてどのように受け止められたか、お尋ねいたします。
○国務大臣(泉信也君) 今委員から御指摘のありましたように、あの長久手の事件は大変我々警察官全体のショックでもありましたし、また一般の市民の方にも、なぜ長時間放置した形で時間が経過しておったかという御疑問もいただいたと思います。国家公安委員会の中でも御指摘の議論がございましたし、私も就任をいたしまして、この問題について担当者から説明を伺いました。 話の中は、その現場の状況をつぶさに調べると、現場の状況が大変活動しにくい状態であったとかいろいろ状況説明は承知をいたしておりますし、私自身も、その状態から考えてみますとあの時間的な経過もやむを得なかった点があるかとは思いますが、しかしそれにしてももっと適切に対処が取れなかったかという思いは今も持っておりまして、愛知県警全体がこの問題を一つの貴重な事例として、更にこうした問題にどう取り組むかというのを検討していただいておると承知いたしております。 なお、大変若いSATの隊員の方が亡くなられたということについては、私自身、残されました家族の方々にも申し訳ないし、何とかしてお守りすることができなかったかと今でも考えておるところでございます。
○山根隆治君 公安委員会の議事録、公開されているものの中では、防弾チョッキについての議論は見受けられませんでしたけれども、議論として公安委員会の中ではこの点についてはあったんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) 恐縮ですが、公安委員会の中で、私が就任する前でございましたので定かなところを申し上げるわけにはまいりませんが、事件の解明の中で防弾チョッキに本当に予期せざる状況があったということが分かりまして、どう対応すべきかということは既に対応策を取っておりまして、改良を進めているところでございます。
○山根隆治君 参考人でも結構なんですが、そういう議論が公安委員会であったかどうかというのをお尋ねしているんですけれども。
○政府参考人(米田壯君) この事件につきましては、愛知県警におきまして検証を行いまして、そして警察庁においてもそれをトレースをしておりまして、その結果は公安委員会にも報告をしております。その過程で装備の問題についても御報告をしているところでございます。
○山根隆治君 報告はされたけれども、それは議論にならなかったのかということをお尋ねしております。
○政府参考人(米村敏朗君) 亡くなられた故林警部がなぜ亡くなったのかということについては、るる御説明申し上げたと思います。その過程で、やっぱり防弾チョッキ、防弾衣のごく小さなすき間からけん銃の弾が体内に入ってそれで死亡したということでございまして、防弾チョッキについて予期せぬ一つの穴があったということでありまして、今後それについてどうやっていくかということ等については、たしか公安委の席でも御説明を申し上げたというふうに承知をいたしております。
○山根隆治君 同じことを聞いているんですが、説明はされたか。特にそのことで私追及しようということで聞いているわけじゃないんですが、議論があったかどうか、議論になったかどうかということをお伺いしております。
○政府参考人(米村敏朗君) ただいまのような説明を行った結果、公安委員会としてはしっかりこれを改良する手だてその他等についてはやっていただきたいという趣旨でお話あったかと思いますが、それ自体に議論があったというふうには、ちょっと私どもはなかったように思います。
○山根隆治君 この問題、後でまたお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、やはり現場では、なかなか現場の状況、説明し切れない事態という状況というのはたくさんやっぱりあるわけでございますけれども、そういうこともあえて承知した上で質問を続けさせていただくんですけれども、SATは、これは非常に選び抜かれた方のグループであって、特殊急襲部隊ということ、日本語ではそういうことだそうでございますけれども、相当訓練された方々でありますし、それは単なる武器使用の技術だけではなくて、様々な状況の把握であるとか決断であるとか、そういうことも恐らく訓練の中に取り入れられているんだろうと思うんですね。そういう意味では、現場の指揮官の裁量というものはそれなりにやはり持たされてしかるべきだと思うわけでありますけれども、自己防衛も含めたところでの武器使用については現場の責任者にその裁量があるということなのかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(泉信也君) 武器の使用の判断につきましては、いわゆる警察官職務執行法などの法令に従いまして、その事件の態様に応じて総合本部長たる警察本部長に、あらかじめ武器の使用については基準を定めた上で、現場の指揮官に具体的な状況に応じた現実の使用の判断を任せておる、言い換えますならば、原則として現場の部隊指揮官に一任されておるということでございます。
○山根隆治君 そうすると、SATの隊員そのものの個人の判断ということの裁量はないということでしょうか。
○政府参考人(池田克彦君) 場合に応じまして当然SATの隊員が個人的に判断する場合もあり得るというふうに思います。
○山根隆治君 私はやっぱりその必要もあると思いますし、そのことを私はもっと隊員に徹底されていたのかどうかということをちょっと伺いたいわけでございます。 もし現場の指揮官あるいは隊員の一人一人が現場の非常に生々しい状況の中で武器使用について逡巡したりする、ためらいがあるというふうなところで、そうした気持ちが逆に自分の命というものを失わしめるというふうなことがあってはならないと、こういうふうな思いで今質問させていただいているわけでありますけれども、その辺のやはり私は徹底した教育というか、そうしたもの、指導というものが非常に大事だろうというふうに思うわけでございますけれども。 一時代前ですと、警察官がやっぱり防衛のためとはいえ発砲するということについてはかなり社会的なプレッシャーが、時代の風潮といいましょうか、そういう流れの中であったかと思うんですね。しかし、やはり今少しずつ時代も変わってきて、そうした凶悪犯に対して武器を使用することについては、場合によってはそれを受け入れるというような風潮も、社会の風潮といいましょうか、国民の意識の中にかなり芽生えてきていると思うんです。しかし、それがまた逆に安易に武器使用に走るということについても、これもどうかという問題も当然あるわけでありますけれども、その辺のところのメンタルな面での教育、指導というものを徹底してもらいたいと思うわけでありますけれども、これらについての御見解をお尋ねをいたします。
○国務大臣(泉信也君) 正に委員御指摘いただきましたように、武器使用については一人一人の警察官に厳重に使用についての考え方を教育訓練をいたしておるところでございます。 御指摘の、しばらく前は武器を使用したことについて世の批判が大変マスコミを中心になされてまいりました。そのことにひるんではならないという思いを警官の一人一人に持っていただきたいし、しかし厳重な管理の下で武器を使用しなきゃならないということでございます。 長久手の場合については、現場指揮官が銃器の使用についてちゅうちょしたということはないというふうに私は報告を受けておるところでございます。
○山根隆治君 亡くなられた林一歩さんは二十三歳の若さで、本当にこれから将来を、日本を、あるいは警察行政の中で大きな役割を果たしていかれた方だろうと思うに非常に残念でなりませんけれども、この林さんについては殉職をされてどのように警察庁としては処遇をされたのか、お尋ねをいたします。
○委員長(岡田広君) 警察庁米村長官官房長。少し大きな声で答弁してください。
○政府参考人(米村敏朗君) 林警部の殉職につきましては、地方公務員災害補償法上の言わば特殊公務災害に認定をされております。この結果、御遺族に対しましては、最大限の一時金のほか、例えて言いますと、遺族補償年金等につきましては通常の公務災害よりも五割程度多い補償が行われております。あわせて、地方公務員等共済組合法に基づく遺族共済年金の支給も開始をされているというふうに承知をいたしております。 なお、本人に対しましては、警察表彰規則に基づく最上位の表彰であります警察勲功章が授与されるとともに、巡査部長から二階級上の警部に任ぜられているということであります。あわせて、警察庁長官殉職者特別賞じゅつ金というのも支給をされておりますし、内閣総理大臣による特別ほう賞金、あるいは愛知県知事による救慰金も支給をされているというふうに報告を受けております。以上です。
○山根隆治君 それでは、少し防弾チョッキの問題についてまた戻って御質疑させていただきたいと思うんですけれども、この防弾チョッキはどこ製のものですか。日本製のものか外国製のものであるのか、あるいはもう少し明らかにしていただけるんであれば御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(米村敏朗君) 防弾チョッキにつきましては、極めて、これはいざというときの身を守るための最後のとりでみたいなものでございまして、もとよりその性能等につきましては、これを明らかにいたしますと、相手方の方でそれを踏まえた上での攻撃ということが予想されるわけであります。どこ製であるということも、限られるところでチョッキを作っているわけでございますので、そこも含めて、この防弾チョッキの仕様等については答弁を差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○山根隆治君 防弾チョッキに弾が暴漢から当てられたというのは今回が初めてですか。
○政府参考人(米村敏朗君) 今回の長久手の事案は、襟元、ここにあるごくわずかなすき間から弾が体内に入ってということでございまして、私の記憶する限り、そういった形で殉職事案が発生したというのは過去には記憶ございません。
○山根隆治君 殉職したかしないかではなくて、SATの隊員等がこの防弾チョッキ、防具というものを着けてから事件に遭遇して被弾を受けた、被害があったかどうかは別ですよ、被弾された事例というのはこれが最初なんですか。
○政府参考人(池田克彦君) SATの隊員が被弾した例は初めてでございます。
○山根隆治君 SATの隊員の方は、防弾チョッキを着けたから被弾しても自分の命には支障はないんだと、ぎりぎりのところでは、そういう私は信頼といいましょうか、それがあったと思うんですね、防具に対して。しかし、それが本当に裏切られたということだろうと思うんですね。 私はどこ製かというふうに聞いたら、いろいろな事情でそれは答えられないと。それはそれで結構でありますけれども、私は、やはり少なくともそれを着ていれば命には支障はないんだという思いに対して、それをぎりぎりのところを裏切ってはいけない、製造元は、製造者はというふうに思うんですね。そこのところがそうした形で初めて裏切られたということは非常に重要な問題がある。 製造過程の中でやはりそれいろいろと実験に実験を重ねて、これで大丈夫だという、そういうことで納品が初めてされるわけですよね。それなりの費用も相当掛けているんじゃないですか。ちょっと細かいことで分かるかどうか分かりませんけれども、その費用はどれぐらいのものか、分かれば、分からなければ後で資料でいただけると思いますけれども。そうした実験というものが行われていなかったのかどうか、その辺の責任の所在というのはどうなんでしょうか。
○政府参考人(池田克彦君) 装備の購入の方法でございますけれども、各社の作ったいろいろな製品を、一応試作品を当方で試しながらこれを購入するという形になりますので、どのぐらいその実験の費用をメーカー側が課しているかについては、当方として十分承知はしておりません。 ただ、購入する際に当たりまして、今御指摘のようないろいろな使い勝手その他耐弾性能等を当方で実験をしているのは確かでございます。
○山根隆治君 当方でというと、警察として納品されたものを更に実験を重ねるということなんですか。
○政府参考人(池田克彦君) 購入する以前にもいろいろな形で、実験しているのを視察したり、実際に試したり、そういうことはございます。
○山根隆治君 そうした実験もむなしく、それが余り意味がなかった、結果的にですね、ということになったことの責任というのはどこにあるんですか、ないんですか。
○政府参考人(池田克彦君) 委員御指摘のとおり、殉職をしたということについては大変私どもとしても重く受け止めているところでございます。 ただ、装備品と申しますのは、これを着けておれば一〇〇%それでは大丈夫かというわけでは必ずしもございませんで、言わば耐弾性能とか各種性能とそれから使い勝手というものをいかに調和させるかというところが大きなポイントではないかなというふうに思っております。 具体的に申しますと、例えば耐弾性能を非常に上げますと、重量が非常に重くなって使い勝手が悪くなってくる、あるいは動きづらいというようなこともございます。そういうことを加味しながら、どのような装備品をどのような場合で使うか、それは部隊の運用配置と非常に密接な関連している部分だろうというふうに思っております。 そういう意味で、単にこの装備品の性能が悪かったと、不具合だったというところの責任のみの問題ではなくて、全体としてどのような装備品をどういう場合で使っていくかと、そういうことを考えていかなければいけないというふうに考えております。
○山根隆治君 そうしますと、こうしたこともやっぱりあり得たと、死に至るということもあり得たと、こういうふうにも聞こえるわけですけれども、そういう理解でいいんですか。
○国務大臣(泉信也君) 装備品につきましては、当然メーカーと警察側のやり取りの中でより良いものを作っていく、これは防弾チョッキだけに限らずそうした努力をしてきておるわけであります。したがって、今局長から御説明いたしましたように、防弾の機能性と活動の機能性、両方を満足するという要件を満たすものでなければならない。 その中で、今回のような事案が起きないように十分留意をして作り上げてきたというふうに考えますけれども、本当に今回の件は、非常に小さなすき間を通って被弾をした、結果として命をなくすということになったわけでありまして、改良を重ねていく、そしてより安全なものにしていく、そういう道をたどっていくことが亡くなられたSATの若い隊員に対する我々の責務だというふうに思っておりまして、初めから残念ながら完全なものを作り上げていくということは甚だ難しいということについては、是非御理解をいただきたいと思います。
○山根隆治君 しかし、アメリカなどでは相当なやはり事例というものがあるんだろうと思うんですね、外国で。これらについての事例の研究というものをされた上での話だったと思うんですね。私は、機能性の話を今局長されたけれども、一番大事なのは、絶対譲れないのは、やはり防弾チョッキなんだから、撃たれても大丈夫だと、これは絶対譲れないところだと思うんですよ。その上で機能性というものが出てくる。順序が逆じゃないですか。
○政府参考人(池田克彦君) 御指摘のとおり、耐弾性能というのは極めて重要でありまして、それを最重視していかなければいけない、それは確かでございますが、例えば極めて強力なライフルとかそういうもので撃った場合、それをすべて満足させるような防弾チョッキというのはどの程度まで必要か、常にその見合いになってくるだろうなというふうに思います。 例えばヘルメットなども、非常に強い銃器で直撃されたような場合には、現在の技術ではなかなかこれを防ぐものは難しいんではないかなというふうに言われております。そういうようなところを、ですからその装備品を着けておればどんな場合でも大丈夫だというのはなかなか難しい部分がございまして、その辺のところを部隊運用と兼ね合わせながら、いかに安全性を確保していくかというのが我々の使命ではないかというふうに考えております。
○山根隆治君 そうしますと、今回の武器というのは想定外のものだったんでしょうか。
○政府参考人(池田克彦君) いえ、決してそういうことではございません。確かに、けん銃でございますので想定内の武器ではございますけれども、機能性と併せながら装備を、どの程度の装備、つまり、これは余り重い装備をさせた場合には、隊員の方が脱いだりするようなこともございます。そういうことをさせずにいかに動けるかということを考えた装備を今回使ったというふうに思うんですけれども、にもかかわらず今回こういうことが起こったということで、私どもこの点については十分反省して、装備品の改良等に更に努めてまいりたいというふうに思っております。
○山根隆治君 繰り返しますけれども、やはり機能性というのは次に付いてくるもので、まずは、防弾チョッキと言うぐらいなんですから、命には支障がないんだという、それを最優先してやはり作るべきですよね。 これ、アメリカの例なんかはどうなんですか。その辺は調べておられたんでしょうけど、分かっておられたら御答弁いただきたい、外国の例で。
○政府参考人(池田克彦君) ちょっと手元には資料がございませんけれども、外国でどのような装備品を使っているかということも併せ考えながら、SATの装備については整備しているところでございます。
○山根隆治君 ちょっとなかなか議論がかみ合わないんですけれども。 例えば、殉職された林さんが個人的に生命保険会社に加入されていて、生命保険が下りる云々というふうなときに、これ私的なことでありますけれども、私が家族だったら、この防弾チョッキを作った製造元に対して一言言いたいという思いがどうしてもやっぱりあるだろうと思うんですけれども、この辺のところについては、保険会社と、お答えできる範囲で結構ですから、トラブル等は発生していないんですか。
○政府参考人(池田克彦君) 私の所掌ではないんですけれども、そのようなトラブルが発生しているということは承知しておりません。
○政府参考人(米村敏朗君) 当然、個人としてそういう保険関係に入っておられたわけでありますが、トラブルということについては承知をしておりません。ないというふうに考えております。
○山根隆治君 それは幸いなことでございますけれども、私、今回の事件というのは、SATの隊員だけではなく、警察庁の職員全体に及ぼしたというか、ショック度というのは相当なものがやっぱりあったと思うんです。ですから、現場の人たちについて士気の低下というのが起きないんだろうか、それから、装備品についてのやっぱり信頼度というものは、これかなり落ちたというか、地に落ちたと思いますけれども、そうした問題というのは非常に私は大事だろうというふうに思っておりまして、そうした現場の隊員の士気についてはどうですか、影響は出ておりますか。どのような御認識ですか。
○国務大臣(泉信也君) 私が承知する限りは、この点で第一線の警察官の士気が落ちておるというふうには承知をいたしておりません。 ただ、自分たちの仲間がああいう状況になったということに対して、より訓練をする、その場に対応した措置をする。さらに、今先生から御議論いただきましたように、防弾チョッキ等の整備について精度を高めるという努力は、一線の警官と我々との間で相互で取り交わし、努力をしておりますので、国民の安全を守るための意識はいささかも衰えていないと、私はそう思っております。
○山根隆治君 衰えていないというのは結構なんですけれども、そんなことはないですよね。やっぱりもう一度しっかりと、装備品の問題等について上司の言うことは本当なんだということをしっかりと信頼できるような関係を築くためには、もっとやはりしっかりとした、もう一回体制を立て直して私は臨むべきだというふうなことを申し上げておきたいと思います。 それでは次に、少し時間も経過いたしましたけれども、一般論でお尋ねをさせていただきたいと思います。 こうした銃の多発な事件、勃発しているということについては様々な、直接的なあるいは間接的な原因というのがあるというふうに私は思っているわけでありますけれども、それ、やはり格差社会の広がりという要因もあるでしょうし、そうした国民の不安や不満、そうしたものがどこかに微妙にいろいろな形で現出をしてくるものでございまして、私はそうした遠因というものも、これは警察行政だけじゃなくて政府が挙げて取り組んでいかなくてはいけないというふうに思っている、そういう問題もあるだろうというふうに思うわけでありますけれども、本年に起こった事件はすべて暴力団絡みの発砲事件でございましたけれども、最近の暴力団情勢についての状況、そして認識というものについてお尋ねをさせていただきます。
○政府参考人(宮本和夫君) 今年の発砲事案すべてが暴力団というわけではございませんけれども、暴力団による発砲事案というのは極めて多いというのは御指摘のとおりでございます。 そこで、暴力団情勢、全般的な情勢でございますけれども、平成四年の三月に暴力団対策法が施行されまして、それ以後、暴力団の構成員、これは基本的に減少傾向を示しております。ただ、その一方で、準構成員が増加する傾向にございまして、平成十八年末現在、統計が残ります昭和三十三年以降初めて準構成員の数が構成員の数を上回ったという状況になっております。 一方で、主要な暴力団であります山口組、住吉会、稲川会による寡占化の状態、これは変わりはございませんで、この三団体の勢力が全暴力団の約七割を占めておりまして、その中でも山口組の構成員については全暴力団構成員の四九・六%と約半数を占めておりまして、一極集中が顕著な状況というふうに言えるかと思います。 また、暴力団犯罪の取締り、暴対法の適用などによりまして、暴力団自身、自らは表面に出ないで関係企業を利用した資金獲得に走るなど、その活動を潜在化、不透明化させているというのが現状だと認識をいたしております。
○山根隆治君 暴力団もたくさんあるそうでございますけれども、それぞれ格差といいましょうか、資金が潤沢なところとそうでないところがあって、今御答弁にありましたように、山口組、住吉会、稲川会の三団体が非常に顕著な力を付けてきているというふうなお話でございますけれども、そうしますと、今後は暴力団はこの三つの組織に大体収れんされていくというふうな形になっていく見通しをお持ちなんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) 暴力団が勢力を伸ばす中で資金源の問題が非常に大きくなってきたというようなことから、今部長から御説明いたしましたように、やや二極化してきておるということは事実であると思っております。しかし、これらの三団体がそれでは最終的に日本の暴力団として勢力を更に拡張していくのかどうかということは、主導権争い、あるいはそれぞれの暴力団内部の内部抗争というようなことがありまして、今、今日の段階でその方向性を決めてしまうということについては、やや我々の現在の立場からしますと困難であるというふうに認識をしておるところでございます。
○山根隆治君 警察としては大きな団体に収れんされていくということの方が結果としては望ましいのか、あるいは暴力団が多数組織化されて幾つもの組織に分散されていくということが、警察業務にとってのやりやすさといいましょうか、やりやすさといいますといろいろとあるでしょうけれども、どちらなんですか。今望ましい、望ましいといいましょうか、言い方がちょっと表現できませんけれども、どうなんでしょうか。
○政府参考人(宮本和夫君) 暴力団といいますのは、やはりその組織の威力というものをより大きく見せて、いろいろと不当行為、不正な行為を行っていくということでございまして、私どもといたしましては、やはりより強い団体、大きな団体というものについては重点を置いて徹底的に取り締まっていくということで考えております。ただ、大きいのがいいのか小さいのがいいかと申されましても、私どもといたしましては暴力団の解体、壊滅に向けて全力を挙げているところということでございます。
○山根隆治君 今回の法改正によってやっぱり銃の使用というものが激減するということは期待したいところでありますけれども、その自信のほどを聞かせていただきたいと思うんです。例えば、道路交通法が変わったことによって飲酒運転というのは激減しているし、国民の間でも緊張感が走って、いい効果というのはもう非常に即応されたように私には見受けられていますけれども、そうした効果というのは期待できるんでしょうか。
○政府参考人(宮本和夫君) 今回の重罰化ということが、この法律が成立いたしました場合には大変大きな暴力団組織に対する圧力、威力になると、そういった意味で封じ込めには大変大きな効果があるであろうということは考えておりますけれども、ただ、元々違法けん銃と申しますのがどのくらい出回っているかというのは、これはなかなか、元々が潜在化しておるものでございまして、推定が困難でございまして、正直言ってこれをやればこれだけ少なくなるという具体的なものはなかなか難しいかと思います。 ただ、これまでも銃刀法、度々改正をしていただきまして、また暴対法、暴力団の取締りなどをいたしまして、長期的な傾向で申しますと、発砲事件につきましても非常に減少の傾向を示しているということは言えるかと思いますので、今回の法改正、成立しました暁には、また更にこれを武器として取締りを進めてまいりたいと、このように考えております。
○山根隆治君 時間も少したってきましたんで、少しほかの御質問をさせていただきたいんですけれども、銃器の一般への拡散、暴力団以外に拡散しているという状況もあるかと思うんですね。例えば、インターネットを利用してこうしたけん銃の取引をしたと、こういうふうな例もあるわけでございまして、一説によると一丁二十万円ぐらいで取引をされていると、こういうふうな報道もあるわけでございますけれども、こうしたインターネット上での取引についてお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、これらの事例というものはどのように把握されておりますか。
○政府参考人(片桐裕君) 私ども、インターネット上におけるところの違法・有害情報の収集をしております。それから、私ども警察庁が委嘱をした民間団体でありますけれども、ホットラインセンターというところが一般の方々から銃器とか薬物に関する情報を受けておりますけれども、統計の取り方がちょっと銃器と薬物一緒になっておりまして大変恐縮なんでございますが、平成十八年中で銃器、薬物の密売に関する情報を五百九件受理をいたしております。本年上半期では三百四十七件ということになっています。
○山根隆治君 例えば逆に、そうすると、インターネット上での取引であるとかいう問題もありますし、そして武器の製造ですね、例えば松本サリン事件のときなんかも、あの当時、いろいろな報道をされたのが、サリンの作り方というのがインターネット上で流されたりということが起きていたわけでありますけれども、そうした武器の製造のノウハウというか、そういうものを載せた例というものはあるんでしょうか。あるいは、これからの予防策としてそうした事例が起きた場合の罰則とか、そういうことについてはどのようになっているのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(片桐裕君) 今申し上げましたように、違法・有害情報を私どもいろいろ収集をいたしております。それで、違法な情報、例えば児童ポルノでありますとかわいせつ画像でありますとか、こういったものについては、我々捜査に着手をして可能な限り検挙をするということにいたしておりますが、ただ、すべて検挙をするというわけにもまいりませんので、検挙に至らないものについては削除の要請を行うということをいたしております。 それから、違法に至らない有害情報と言っていますけれども、犯罪を誘発するような情報と御理解いただければいいんですけれども、そういった情報についても我々は大変たくさん通報を受けていますし、ホットラインセンターも通報を受けておりますけれども、こういうものは、主にホットラインセンターの方から当該サイトの設置者であるとかまたプロバイダーに対して削除の要請を行うということをいたしております。 御指摘の銃器の製造に関する情報というものでございますけれども、これは概念上は違法情報では今ございません。また、現実の空間においても、そういったものを、作り方を記載をした書物といいますか、本が売られている状況にございまして、したがって、これを直ちに今違法として検挙するというわけにはまいらないということなんでございますけれども、ただ、爆発物であるとか、それからけん銃の売買であるとか、こういった情報については極めて犯罪を誘発する可能性が高うございますので、これは有害情報として整理をいたしまして削除の要請を行うということにいたしております。
○山根隆治君 爆発物はそういうことでしょうけれども、爆発物以外の銃器等の製造方法を掲載するとかということもやはり問題だろうというふうに私は思うんですが、この辺の法制化とか、そういうことの検討は政府の中では行われているんですか、ないんですか。
○政府参考人(片桐裕君) 銃器の製造方法についての情報がどれぐらいあるかちょっと私も把握していませんけれども、ちょっとのぞいてみたところでは、あることはあるようでございますが、大変情報としては幼稚な情報なのかなというふうに思っています。 したがって、銃器の密造方法の情報が相当蔓延しているという実態にはないわけでございますけれども、ただ、これが悪影響を与えるという可能性は高うございますので、そこをどうするか。まだ具体的にこれを違法化しようとかいうふうな話になっておりませんけれども、ただ、これを有害情報としてより積極的に削除の要請を行うとかいろんな方法があるわけでございますけれども、そういったことを含めて今政府全体としては検討がされているというふうに思っております。
○山根隆治君 国民の皆様からのいろいろな情報の話も先ほど来御答弁出ていましたけれども、けん銃一一〇番、報奨金制度もスタートということでございますけれども、この報奨金制度については、今まで捜査特別報奨金制度というものがスタートを既にされていて、国会でも議論がされているというふうに承知をいたしておりますけれども、このけん銃一一〇番、報奨金制度についての効果、見通しはどのようにお考えですか。
○政府参考人(宮本和夫君) 現在、違法銃器の取締りに関しまして、なかなか暴力団その他の情報の統制が厳しいということで情報を得にくい環境になっておるところでございます。そうしたところで、現在考えておりますのは、幅広く国民から銃器情報を得て捜査に役立てていこうとする制度として考えているところでありまして、まだ実際に実施をいたしておりませんのでなんでございますけれども、相当の効果が見込まれるというふうに考えております。
○山根隆治君 少し一般論からまたもう一つ具体論でお尋ねをさせていただきたいと思うんですけれども、一九九〇年に、昭和天皇の戦争責任発言をめぐって当時の長崎市長が銃弾に撃たれるという事件が起きました。そして、記憶に新しく、前の伊藤市長も長崎市で暴力団幹部に銃撃されたと、こういうことで死に至ったということがございました。 私は、警察庁の方ではSPを付けるといいましょうか、警護対象になっている方がかなりおられるとは思いますけれども、やはり日本の平和の象徴というところで広島、そして私は長崎の市長については特別なやはり警護というものが必要ではないか。そして、もしこの間のような長崎市長が暗殺されたような事件が起きますと、世界で、一体日本は何やっているんだと、こういうふうな目も向けられるわけでございまして、ほかの首長さんとは違って、平和の象徴というような意味合いも私はやっぱり広島、長崎の市長にあるんだろうというふうに思っておりますけれども、その警護対象ということに私の提案としては加えるべきだという提案をさせていただきたいと思うんですけれども、こうした私の提案に対する御見解をお尋ねいたします。
○国務大臣(泉信也君) 警護の問題につきましては、国家公安委員会の規則によって、内閣総理大臣あるいは国賓その他身辺に危害が及ぶことが国の公安に係ることとなるおそれがある者を警護対象者とするというふうに規定をされて、その下に、さらに警視総監あるいは局長という段取りがあるようでございます。ただ、基本的に、今申し上げました、どなたを警護するかというようなことはやはり治安全体を維持する上に大変影響があるものですから、すべての、どういう方を警護しておるということは公にしない状態があることはまず御承知いただきたい。 先生御指摘いただきました長崎あるいは広島というようなことについてはどうするかということにつきましては、その時々の治安情勢等を踏まえて適切な対応をさせていただくということでございまして、一切、先ほど申し上げました総理とか、あるいは衆参の議長とかいうこと以外は対象にしないということではなく、状況に応じて対応させていただいているのが実態でございます。
○山根隆治君 ただ、射殺された前の長崎市長さんは警護していたけれども、警護を外したところでこういう事件に遭遇したというふうにちょっと記憶しているんですけれども、この記憶でよろしいでしょうか。
○政府参考人(池田克彦君) 具体的にどなたに警護を付けているということは公表しておりませんですが、撃たれた時点において警護がなかったのは確かでございます。
○山根隆治君 ですから、大臣、どの時期に、非常に危機が迫っている状況があるという判断をして、そのときに警護を付けるというのも分かるわけですけれども、しかし実際には、警護が外れたときにこうした事件が起きたりしているわけですね。 ですから、その危機の状況というものの察知というのは非常に難しいわけですね。いつどこで起こるか分からないということであったとすれば、私は、やはり世界の平和国家日本の象徴という意味合いもあって、そういう評価をしていただいた上で広島と長崎の市長についてはやっぱり常時警備をしていく、そういう対象にすべきだというふうに私は思うんですけれども、この点について御検討はいただけないんでしょうか。
○国務大臣(泉信也君) 長崎で二度にわたって銃による事件があったということは大変申し訳ない事態であったと思っております。 ただ、長崎と広島を特別に考えるというよりも、むしろ我々としては、情報収集に全力を挙げてその必要に応じて対処させていただく。それは、この二つの平和都市に限らず、場合によっては知事とかそういう方々に対しても必要な対応をさせていただくというのは原則で考えていきたいと、このように思います。
○山根隆治君 長崎と広島は特別な都市ですね。私は、そのことを十分認識していただかないと、今までのお役所の基準の答弁ではちょっと納得いかないんですよ。大臣、やはり政治家なんですから、特別な、役所の今までの慣習に従うということではなくて、私は、やっぱり政治家としてその辺はもう少し考えていただいて検討するというぐらいの答弁があってもいいんじゃないですか。
○国務大臣(泉信也君) 考え方は今申し上げたとおりでございますが、先生の重ねての御主張については承りました。
○山根隆治君 検討はどうですか。
○国務大臣(泉信也君) 繰り返しになりますが、広島と長崎だけというような対応の仕方はまた我々として取りにくい点もございまして、その情報をしっかり取って再犯を防ぐということに全力を挙げさせていただきたいと思います。
○有村治子君 自由民主党の有村治子でございます。 まず、このたびの銃剣類所持取締法の改正についてお伺いをさせていただきますが、まず警察におかれては、国民生活の安全、安心を確保するために、時には、先ほどから議論に出ておりますように、自らの命を危険にさらすような厳しい状況の下で摘発、取締りを実施されており、敬意を申し上げたいと存じます。 昨日、私はニュージーランドの国会議員と朝食をともにしました。四十歳前後の若い国会議員、百八十センチ超えて百九十センチ近いかっぷくのいい男性だったんですが、その方に日本滞在の感想を尋ねますと、彼が最も最初に述べたのは、日本の紅葉の美しさと同時に、夜一人で歩いても身の危険を全く感じない、すごい国だなと改めて思ったと。百九十センチ近い大きな男の人がそれを第一に挙げるというのは、やっぱり日本の治安というのは世界に誇り、またこれを大事にしていかなきゃいけないんだなと改めて教えられたような気がいたしました。 やはり、第一線で活躍される警察官を始め、たゆまない警察行政に携わられる方々の貢献の上に日本の治安が世界の最高基準に保たれて安全な国民生活が確保されていることに心からの敬意を表したいと存じます。 今回の銃刀法については、昭和三十三年の制定以来、銃砲刀剣類を使用した犯罪の発生や事故の増加に対応して規制強化や罰則の引上げ等の改正が行われております。先ほどのお話のように、警察庁の統計によりますと、銃器発砲事件の発生件数、けん銃の押収件数は年々減少しておりますが、これについては、社会に表面化したけん銃が減少したのみであり、規制強化によって銃器、けん銃が潜在化、潜伏化しているというおそれも否定できません。 そこで、けん銃を取り巻く近年の情勢、潮流についての警察の御認識と、銃摘発、取締りにおいて近年障害となっている課題についてお伺いしたいと存じます。
○政府参考人(宮本和夫君) 近年、ここのところ、銃器発砲事件の発生件数、減少傾向にあったところでございますけれども、本年に入りまして、けん銃を使用した大変凶悪な事件が相次いでおるところでございまして、市民に大変大きな不安と脅威を与えておるという現状でございます。 一方で、この取締りに当たりましては、暴力団などがけん銃を隠匿をする際、大変その隠匿方法が巧妙化をしてきておると、また、暴力団側の組織防衛の強化によりましてけん銃情報の入手が非常に困難になってきておると、こういった状況にございまして、警察によりますけん銃の押収丁数は減少してきております。こうしたことから、銃器情勢につきましては極めて厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。 また、平成十八年中のけん銃及びけん銃部品に係る銃刀法違反事件の検挙、これにつきましては二百六十五件、二百八十九名ということですけれども、暴力団以外のものにつきましても百五件、九十八名を占めておりまして、一方で悪質なこうしたガンマニアなどによるけん銃事犯、依然として摘発をされているところでございます。 警察におきましては、暴力団等の犯罪組織が管理、隠匿する銃器、武器庫の摘発、これはもとよりでございます。あわせまして、一般市民の間に潜在をしているけん銃など違法銃器に対する取締りを徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
○有村治子君 今御答弁いただいたように、やはり暴力団構成員が関与した事件がまずもって多いということで、やはり不法なけん銃所持あるいはその使用ということでは暴力団対策が不可欠であるという認識を私も持ちます。 暴力団については、平成十八年末に初めて暴力団の準構成員数が暴力団構成員を上回っておりまして、構成員四万一千五百人に対して準構成員がそれを上回る四万三千二百人と認識をしています。この実態を見ますと、従来の一般的な認識のように、暴力団構成員が中核を成すという暴力団というイメージとは裏腹に、組織の在り方が変化してきているようにも思われます。 警察庁では、構成員及び準構成員をどのような手段を講じていかに把握していらっしゃるのか、教えていただきたいと存じます。今回私も、暴力団に構成員と準構成員という区分があるということを初めて知ったんですが、どうやってそれを区分し、見分けられるんでしょうか。
○政府参考人(宮本和夫君) 構成員は文字どおり暴力団に加入している、構成をしておる者でございますけれども、準構成員につきましては、警察では、暴力団員以外の暴力団と関係を有する者であって、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがあるもの、又は暴力団若しくは暴力団員に対して資金、武器等の供給を行うなど暴力団の維持若しくは運営に協力し、若しくは関与するものと、こういう定義を置いておりますけれども、多少具体的に申し上げますと、例えば、暴力団員が実質的に支配しているような暴力団関係企業、最近、暴力団はこうしたような企業の場を通じての活動を盛んにしておるということで、不透明化というようなことが見られるわけでございますけれども、例えばこういった企業の社員であるというだけで準構成員としているわけではございませんで、それぞれの個人が暴力団との関係をどう持っているか、これを実質的に判断をしているところであります。 具体的には、そういった場合には、暴力団に資金を提供する役割を意識的に果たすといった、こうした関係が認められる者などを準構成員といたしておるところであります。
○有村治子君 今の御指摘のように、暴力団関係企業の社員は全員準構成員というわけではないとおっしゃっていただきましたが、外見だけでは、じゃ、この人は、その風体からして、あるいは一緒にいるグループのルックスからして、暴力団とは分からないこともあり得るという近年の暴力団情勢に対する認識というのは変わってきつつあると思うんですが、その中で、暴力団準構成員が増加傾向にある中、暴力団への今後の取締りの進め方、どのような違いが出てくるんでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(宮本和夫君) 御指摘のとおりで、準構成員が増加する傾向にあります。また、その活動も不透明化をしつつあるということで、準構成員の数が構成員の数をこの十八年末現在で上回ったわけでございますけれども、警察といたしましては、こうした準構成員の増加、全体としての暴力団活動の潜在化、不透明化、こうした状況に対しまして、もちろん、準構成員も含めたいわゆる暴力団をコアとして、その周辺の反社会的な勢力全体を対象として取締りを徹底をしていくということはもとよりでありますが、また、彼らが特に活動しておりますいろいろな社会の中の経済活動、事業、こういったことから暴力団関連企業を排除する、こういった仕組みを進めるということで、いろいろ関係する諸機関と連携をいたしまして、そうした暴力団排除活動というものを推進をするなど、こうした総合的かつ徹底した暴力団対策を進めてまいりたいと、このように考えております。
○有村治子君 当然、暴力団も資金がなければ活動ができないので、そういう意味では、今おっしゃっていただくように、暴力団の資金源となるような関連企業の表向き合法的な活動も実は裏でというようなところであれば、そこに是非引き続きお力を向けていただきたいと存じます。 次に、銃器に関するインターネット上の有害情報についてお伺いをさせていただきます。 銃器がどんどん潜伏化、潜在化する一方で、私たち国民が簡単にアクセスできる、お茶の間でもアクセスできるインターネット上にけん銃の売買に関する情報が掲載をされています。 警察では、先ほど出てまいりましたが、サイバーパトロール等による取締りを進められるほか、去年、十八年六月から、民間委託を通してインターネット・ホットラインセンターを設けて、インターネット上の違法・有害情報に関する通報を広く国民やインターネット利用者から受理されて、警察と連携したり、インターネットプロバイダーなどに違法・有害情報の削除依頼を行うようされていると認識をしています。 そこで伺います。警察で実施されているサイバーパトロールはどのくらいの規模、予算、人員体制で行われているのでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) インターネット上の違法・有害情報の把握として、いろいろやっておるんでございますけれども、警察自らがサイバーパトロールを行うというケースがございます。このほかに、各都道府県警察で民間の一般の方々をサイバーパトロールモニターとして委嘱をして、その方にサイバーパトロールしていただいて通報を受けるということがございますけれども、これは現在十五の県で約四百五十名の方がこれに従事をしていただいているということでございます。 次に、ホットラインセンターでございますけれども、これは平成十八年六月から御指摘のように始まっているわけでありますけれども、本年度は九千六百四十万円の予算でございまして、現在六名の者が従事をしておりますが、これでははっきり言って大変通報数が多うございますので足りませんので、また来年は増強の要請をいたしたいと思っております。
○有村治子君 警察によるサイバーパトロール、またインターネット・ホットラインセンターへの通報により把握された情報のうち、けん銃売買などの銃器に関する有害情報は、先ほどのおっしゃっていただいた五百件以上というもので正しいのでしょうか。また、その情報からけん銃の押収など摘発に結び付いた事例はこれまでにどのくらいあるのか、その有効性についてお伺いしたいと存じます。
○政府参考人(片桐裕君) 私の方から把握数を申し上げますけれども、ちょっと先ほど申し上げましたけれども、銃器と薬物一緒にしておりますので分けた数字はございませんけれども、合計で、平成十八年で、銃器、薬物の密売情報が五百九件、本年上半期で三百四十七件でございます。
○政府参考人(宮本和夫君) 取締りを行った数字でございますが、サイバーパトロールが直接銃器犯罪の検挙に結び付いた件数というのは実は統計上把握をしておりませんけれども、インターネットを利用することにより取引されたけん銃、これの押収丁数につきましては過去五年間で合計四百三十四丁でありました。 具体的な事例といたしましては、例えば、モデルガンを改造したけん銃を所持していたとして逮捕された男が改造けん銃をインターネットオークションを利用して密売をしていたという事案でありますとか、インターネットオークションなどを通じて改造けん銃を取引していた会社役員等を逮捕し、その関係者宅から改造けん銃十五丁を押収したというような事案がございます。
○有村治子君 今回の質問準備の過程の中で、グーグルの検索、御協力もいただいて検索をいたしますと、銃売ります、中国製トカレフ、弾百発付き七十二万円、コルトディテクティブスペシャル、弾十八発付き八十万円、AK47コピー品、弾五十発付き百万円、在庫日々変動しております、お問い合わせくださいという情報に結構簡単にアクセスすることができます。 やはり、警察が違法・有害情報の削除をインターネットプロバイダー等に依頼した場合、是非引き続き依頼していただきたいと思うのですが、安全で健全な市民生活にとっての有害、違法な情報の掲載削除依頼に業者が従わないこともあるのでしょうか、実態を教えてください。
○政府参考人(片桐裕君) ホットラインセンターの状況で申し上げますと、ホットラインセンターは先ほど申し上げましたように平成十八年六月から運用いたしまして、本年五月末で一年間になりました。 この間に合計で六万十件の通報を受けておりますけれども、これがすべて違法・有害情報に当たるというわけではございませんで、違法・有害情報に当たらないものとか、あとまた違法・有害情報なんだけれども既に削除されてしまっているとか、あとまた海外のプロバイダーのところに蔵置されているとかいったようなものを除きまして、違法情報として四千二百九十九件、これについてホットラインセンターから削除依頼を行いましたが、結果として削除されましたのが三千七百七件、八六・二%となっております。また、有害情報でございますけれども、千二百九十七件削除依頼を行いましたが、削除されましたのは九百七十九件、全体の七五・五%ということになっております。
○有村治子君 大変な数の有害情報あるいは違法と取れる情報がインターネットでお茶の間にもアクセスできるということを認識するのですが、ちなみにインターネット上でのけん銃の密輸とか密売情報について、有害情報のはんらんを阻止すべく警察関係者があえて不正取引に応じる客に成り済ませて違法行為者を特定するおとり捜査というのもあり得るのでしょうか。
○政府参考人(宮本和夫君) 確かに、一般的にけん銃の密売事犯等が組織的かつ秘密裏に行われますので、そこで確実な証拠を得て密売組織を壊滅していくために警察官等が密売人に接触をする、制度上、都道府県公安委員会の許可を受けてけん銃等を譲り受けると、こういった手法は銃刀法二十七条の三に規定をされているところでございます。 ただ、この運用状況いかんということになりますと、犯罪組織等にいろいろと警戒心を与えるなり、また今後の捜査に支障を与えるおそれがあるということで、具体的な内容については差し控えさせていただきたいと思います。
○有村治子君 総務省にお伺いします。 先ほどの答弁でも明らかになりましたように、インターネット上における有害情報あるいは違法情報でも、プロバイダーにその削除依頼を出しても、その削除依頼を受けて行動を起こしてくれないプロバイダーも一四%ないし二五%ぐらい存在していることが明らかになりました。 やはり、発砲によって一瞬のうちに社会の安定と人の命を奪い、安全、健全な市民生活を脅かす銃の密売情報などは違法・有害情報ですから、削除依頼により、削除依頼というよりは削除命令という形の強い指示があってもいいという考え方もできると思います。これに対して総務省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(武内信博君) まず、けん銃等を譲渡したりすることにつきましては銃刀法によって禁止されているところでございますが、インターネット上のけん銃等の販売の広告につきましては、そのこと自体はけん銃等の譲渡を誘発する情報として違法行為に結び付くおそれの高い公序良俗に反する有害情報と考えておりまして、これにつきましては、プロバイダー等による削除を促進するという観点から、事業者団体による契約約款モデル条項を作って、そのモデル条項に基づきましてプロバイダーによりまして約款に基づいた削除ということを今進めておるところでございます。 しかしながら、こういうインターネット上におきますけん銃等の譲渡の誘引ということでございます。それ自体はまだ違法と言えない情報でございますので、違法とされない情報につきまして行政が直接削除を求めたりするということにつきましては、表現の自由等の関係から慎重な検討が必要ではないかというふうに考えております。 いずれにしましても、そういう犯罪に結び付くおそれの高い情報につきましては、公序良俗に反する情報といたしましてプロバイダーによる削除を促していくということで、総務省といたしましても、先ほど御紹介がありましたインターネット・ホットラインセンターとの連携ですとか、あるいは関係省庁との連携を更に進めていきたいというふうに考えております。
○有村治子君 御丁重な答弁をいただきましたが、答弁としてはやっぱり総務省の意思というのがなかなか感じられない御答弁でございます。 国家公安委員長にお伺いします。 今御答弁いただきましたが、実際には、その方も含めてインターネットでアクセスしますと、本当に心を締め付けられるような有害情報ははんらんをしています。せんだっての内閣府の調査による有害情報についての世論調査においても、もっと有害情報を規制すべきだと答えた世論、全国調査のその割合は九割を超えております。やはり、たゆまなくはんらんする有害情報に私たちの日々の生活や私たちの子供たち、孫たちがさらされている、そういう認識は広く国民の中にある危機感だと認識をしております。せんだっての自民党女性局が全国調査で行った調査、一万人以上のアンケートをいただきました。そこにおいても、やはり有害情報に関してはもっと積極的に規制を掛けてほしい、安全な社会を守りつくってほしいという民意が最も強く表れた民意でございました。 そういう意味では、総務省さん、もちろん通信の自由、表現の自由ということをおっしゃっていただくんですけれども、その削除依頼に応じてくれるようなところはそもそも合法的に大型の全国ベースでやっているプロバイダーであって、そうじゃないところに問題の一番深刻なところがやみにいる、そういうところには削除依頼ではなくて削除命令ができるように、私たちの社会に対する脅威だということで、総務省さん、ちょっと表現の自由を盾に取られているとまでは言いませんけれども、そこで何もできないというふうにそんなふうに取られるのは私も残念でなりません。 国家公安委員長としての総務省さんとの連携についてお考えを伺いたく存じます。
○国務大臣(泉信也君) 議員御指摘のように、現在ちまたにあふれておるいわゆる有害情報というものがいかにひどいかということで、閣僚会議でも、そうしたIT社会における有害情報を、違法情報を取り締まるという相談をさせていただいておるところです。つい先日も、上川大臣と岸田大臣と、それから私と三人で、実態の、その情報の姿を見せていただく、それでこれから対案を作っていこうということで相談を始めさせていただいたところでございます。 いずれにしましても、警察だけでということにはなかなかまいりませんので、これは政府・与党挙げて、また我々の非常にこの問題に関係の深い閣僚が知恵を絞って、出会い系サイト等の問題、あるいは自殺志望者を募るような、形の上ではなかなか分からない中で結果的にはそういう最悪の状態に誘い込む、こうした事柄についてどうあるべきかを検討してまいりたいと思っております。
○有村治子君 泉国家公安委員長は、教育基本法の改正でもその議論をリードされた、青少年の健全育成に本当に大きなお力をいただいている政治家の大先輩でございます。恐らく総務省の電気通信事業部長、武内部長さんも、やはり監督省庁として総務省の交渉力も大変大きなものがあると思っておりますので、是非それぞれのいいところを出し合って、この日本の社会を健全にするという意味でのお力を、専門性を発揮していただきたいと切に願います。 それではまた、けん銃の自首減免制度についてお伺いをさせていただきたいと存じます。 平成五年の銃刀法改正時に、不法に所持されているけん銃等の放棄、提出を促すために、不法所持者がけん銃等を提出して警察に自首した場合にけん銃所持等に係る刑を減免する制度が盛り込まれました。この制度を利用して、けん銃を所持していたことを自ら告白し自首することによって、刑の減免を受ける人たちというのは、どういう人たちが多いんでしょうか。どういう状況でこのような減免制度というのが発揮されているのか、その属性、状況を伺いたいと存じます。
○政府参考人(宮本和夫君) 平成十八年中にいわゆる自首減免規定、これの対象となり得るということで警察が押収したけん銃、四十八丁ございます。 内容、どういう人たちがという御質問でございますけれども、他の犯罪で検挙されたことをきっかけとして組織を離脱する決意を固めた暴力団構成員でありますとか、また一方、旧軍用けん銃、これを届け出たと、こういう人たちに適用をされております。
○有村治子君 自首減免の対象となったけん銃の押収丁数の推移を見てみますと、平成八年の三百二十六丁をピークに年々減少している認識を持ちます。平成十八年は四十八丁と認識をしております。自首減免の対象となるけん銃の押収数の減少は、暴力団構成員等による自主的なけん銃提出の減少と推察され、自首減免制度がその導入時ほどは効果性を発揮できていないのかなという見方もできるかもしれません。 その点について、今後の制度の在り方、運用方法についてこの減免制度の趣旨を発揮すべく、その御所見を伺いたいと存じます。
○政府参考人(宮本和夫君) 確かにこの数字、減少をしてきております。ただ、けん銃押収丁数全体も減少傾向を示してきておりますので、その原因がどうかというのは直ちには判断いたしかねるところもございますけれども、警察といたしましては、この規定、銃器犯罪対策上有効なものと認識をいたしておりまして、今後とも適切な運用が行われるよう努めてまいりたいと考えております。 具体的には、パンフレットやリーフレットを作成、配布などをいたしまして、毎年十月の広報重点をけん銃等違法銃器の根絶というふうに定めて、こうした規定に関する広報啓発活動についても推進をいたしておるところでございまして、今後ともこの制度を部内外に積極的に周知してまいりたいというふうに考えております。
○有村治子君 それでは次に、銃器規制の罰則引上げの効果についてお伺いをさせていただきたいと思います。 これまでも社会を震撼させる銃犯罪や事故を契機として罰則の引上げが行われてきましたが、今回の改正では、営利目的のけん銃等輸入などの罰金が、現行法において実行犯に対する刑罰としては最高額、マックスとなる三千万円以下という段階まで刑が引き上げられております。今回の改正で罰金が三千万円以下まで引き上げられるのは、一、組織的・不正権益目的によってけん銃を発射した場合、二、営利目的によってけん銃等を輸入した場合、三、組織的・不正権益目的によってけん銃等を加重所持した場合等の違法行為が挙がっていますが、このうち、組織の責任、いわゆる使用者責任を問う両罰規定が適用されるものは二番の営利目的によるけん銃等の輸入だけだと理解をしております。 実行犯である暴力団配下の組員に三千万円以下という高額な罰金を科すことによって暴力団自体にどの程度の経済的打撃を与えることができるとお考えでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) 御指摘のように、今回の改正の主な重点と申しますかねらいは、特に暴力団の使用に着目した加重規定を設け、なおかつそれに加えて罰金刑、これを重くする、経済的打撃を与えるというところに意味があるわけでございます。 今御指摘の組織的・不正権益目的加重罪に両罰規定がないということでございますけれども、基本的には、暴力団の活動は、一般的に申し上げますと、やはり首領等の上位の者が強い統制の下にその指示によって行われるということが通例でございまして、特にこういったけん銃の所持とか発射行為はそれが言えるというふうに思っています。 したがって、構成員がけん銃等を発射、所持した場合における当該暴力団の首領の刑事責任でございますけれども、これは私ども基本的にはやはり突き上げ捜査をきちんとやって、その首領等の上位の者の共犯としての責任、刑事責任を解明、追及することが基本であるというふうに考えておりまして、そういった方法によって、首領等に対して今回大幅に強化されます懲役刑とか罰金刑、これの適用によって打撃を与えると申しますか、また抑止を図っていくということにいたしたいと考えております。
○有村治子君 確認でございますが、組織的・不正権益目的によるけん銃等の発射、加重所持違反に対して両罰規定が適用されないので組員ではなく暴力団自体に経済的打撃を直接与えることは難しいということでございますか。
○政府参考人(片桐裕君) そういうことではございませんで、基本的に、一般的には上位の者の指揮下においてけん銃の発射、所持が行われているという実態がございますから、上位の者までさかのぼって責任を追及することによってその団体自体に打撃を与えていくということにいたしたいということでございます。
○有村治子君 両罰規定ではなくて共犯ということで突き上げ捜査をという御指摘を伺いました。 是非実りあるものになっていただきたいと思いますが、この銃刀法の改正のNHK報道があったときに、かつて暴力団の流れ弾によって、全く関係のない市民、一般市民のお嬢さんを奪われたそのお母さん、もう年老いたお母さんが、やはり組長の責任を問うてほしい、使用者責任を問うてほしいと切実に訴えられていらっしゃいました。 やはり、使用者責任というのは引き続き何らかの形で法的な整備がなされないものかと国民の一人としても思いますが、国家公安委員長、この点についてのお考えを伺いたいと存じます。
○国務大臣(泉信也君) 暴力団の首領の責任追及ということは大変重要なことでございまして、私どももこの法案の検討の際にいろいろ関係省庁と議論をさせていただいたことは事実であります。今回、この法案の中に盛り込むことはできませんでしたけれども、これからも関係省庁と十分議論をした上で法律化することができれば、検討して続けていきたいと思っておるところでございます。
○有村治子君 是非実現されるよう心からお願いを申し上げます。 次に、刃物の携帯に対する厳罰の強化についてお伺いします。 今回の銃刀法の改正は、銃犯罪の続発を踏まえて銃に関する罰則の強化が中心となっていますが、刃物の携帯についても罰則強化が行われています。警察庁の統計によりますと、平成十八年の銃刀法違反送致件数は六千件近い五千九百三十五件、そのうちの刃物の携帯違反は四千六百七十七件と、約八〇%が実際には刃物の携帯違反です。 ちょっと関心があってお伺いするんですが、刃物の携帯に対する取締りというのは実際にはどのように行われているんでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 今御指摘ございましたように、平成十八年中で刃物の携帯について四千六百七十七件の検挙がございますが、このうちの三分の二は地域警察官、交番とか駐在所に勤務する警察官が職務質問の過程において発見をして検挙をするというものでございます。
○有村治子君 やはり、職務質問の中でこれだけの効果を上げてくださっているというのは大変有り難いことでございます。その職務質問をされる警察当局の方々の安全も引き続きお力を向けていただけるようよろしくお願いいたします。 それでは、今後の銃規制の在り方について、少し発展的な議論もさせていただきたいと存じます。 残念ながら、昭和三十年代に作られましたこの銃刀法ですが、累次の規制強化や罰則の引上げにもかかわらず、けん銃等の不法所持あるいは銃器使用の犯罪というのは根絶をされていません。むしろ、国家公安委員長がおっしゃる体感治安という意味では、この間の長崎市長の銃弾に倒れられた、あるいは長久手町の愛知県の事件など、やはり体感的には銃犯罪がだれの身近で起こってもおかしくないというような認識を持っていらっしゃる国民も少なくないと思います。イタチごっこの様相を呈している面も否定できないと思います。やはり、社会をけん銃犯罪から守るためには、罰金を引き上げることで本当に効果があるのかどうか、これで十分なのかどうかという観点から、ちょっと粗削りではございますが、あえて質問をさせていただきたいと考えております。 諸外国の銃規制を見ますと、例えばマレーシアでは銃器法及び国内治安法でけん銃の所持が厳しく規制をされています。特に国内の治安維持法が適用される場合は死刑に処されることがあるという認識です。また、シンガポールでも厳しい銃規制が行われており、けん銃を発砲したことで有罪判決を受け、死刑に処されることもあると認識をしています。両国は麻薬についても一定グラム以上の所持に対して死刑を科しており、銃及び薬物に対する徹底した取組、水際対策を行っています。言ってみれば、マレーシア、シンガポールで銃や麻薬の密輸を試みようものならその代償は極めて重く、違法行為に手を染めようとする人は我が命が処刑されることもあり得るという覚悟で麻薬を運んだり銃を密輸したりという、相当な覚悟を強いられることになります。犯罪者の心理にしてみれば、密輸のリスクやコストが高過ぎるということでの犯罪そのものの抑止効果を見込んでの重罰化だと認識をしております。 やはり、山根委員が先ほど討議されたように、若い有為な警察官や犯罪と全くかかわりのない一般民間人などが暴力団や犯罪者からの発砲によって銃弾に倒れてその命を奪われる事件や、アメリカなどにおいて高校、大学での銃乱射による繰り返しの悲惨な死傷事件の報に接するたびに、このようなけん銃による暴挙を許す社会であってはならない、日本がそのような社会になっては絶対にいけないと、やはり悲しみと憤りを覚えております。 自他の命をむしばんだりないがしろにする麻薬やけん銃が国内に入ってこないようにする水際対策が極めて重要な中で、我が国においても銃器及び麻薬等、社会や市民生活を脅かすものの密輸や密売についての制裁については罰則の水準を見直されてもいいのではないか、罪のない一般市民の命を守るために銃や麻薬の厳罰化によって抑止効果をねらうことには意味があるのではないかというような認識も持ちます。 この点について、国家公安委員長の御所見を伺いたく存じます。
○国務大臣(泉信也君) 御指摘いただきましたように、銃あるいは麻薬を使用する者は場合によっては自分の命と引換えであるというような社会的な制裁があることは大変に一つの考え方として私も重要なことだと思っております。そうした考え方の一環として、今回も経済罰としては三千万円という非常に大きな額を設定をお願いをしておるわけでございます。 シンガポール、マレーシアの例、先生御指摘いただきましたように、確かにマレーシアでも国内治安維持法の適用があるところでの銃の不法所持等については死刑だと。あるいは、シンガポールでも死刑の例があるわけであります。 一方、必ずしも世界じゅうを調べたわけではございませんけれども、アメリカのワシントンDCでは五年以下の禁錮又は五千ドル以下の罰金、イギリスでは十年以下の懲役又は罰金、フランスでは三年以下の禁錮及び約六十万円以下の罰金ということになっておると承知をいたしておりまして、これらに比べまして我が国の銃規制はかなり厳しいものを今回お願いしておるのではないかと思っております。 今回の改正で暴力団によるけん銃事犯の特性に着目した重罰化、経済的打撃を与えるための罰金刑の引上げということをお願いしておるわけでありますが、これからも改正いただきましたこの法律を活用いたしまして取締りを一層充実していく。また、麻薬につきましても、先ほど来先生方から御指摘もありましたインターネットを使ってというような、そうしたことにまで踏み込んでこうした社会悪の根絶に向かって努力をさせていただきたいと思います。
○有村治子君 国家公安委員長から御紹介をいただきました各国の例もございましたが、アメリカの禁錮刑というのがそう長くもないことを御紹介いただきましたが、アメリカは、先生御承知のとおり、全米ライフル協会も共和党の大きな政治圧力団体というか支援団体になっていまして、その献金も半端なものではない中で、私はやはり、銃があるのが当たり前というような社会を絶対に日本が倣ってはいけないと。私も留学をしているアメリカですが、あそこは絶対に、この点に関しては見習うべきでは絶対にないというふうに思っております。 ですから、アメリカの例やイギリス、フランスの例がどうだというのではなくて、やはり我が日本は命の尊厳を踏みにじる非人道的な銃や麻薬の取引には断固反対だという意思としての、私も死刑、死刑と言っているわけでは全くなくて、死刑ということを明確にしながらその犯罪を抑止するということに一番大きな関心を持っているつもりでございますので、やはりそのような日本民族としての意思ということでのリーダーシップを願いたいと存じます。 やはり、心ならずも自らターゲットになるということも予測できない中で銃に倒れられた今までの犠牲者の方々の冥福を祈るとともに、その教訓を私たちが日本の知恵として絶対に忘れないという覚悟とともに、今もこの一線で危険と隣り合わせになりながら国民生活を守ろうとされている警察行政に携わっていらっしゃる皆さんの貢献に敬意を表しながら、その安全を心から祈っております。 指揮監督の中で責任を負われる泉国家公安委員長の毅然とした、また国民に優しいリーダーシップについての御覚悟のほどをいま一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(泉信也君) 有村先生が青少年教育あるいは日本の本来の在り方という、こうした事柄に対して大変御尽力をいただいておることを承知をいたしております。そうした観点から、世界一安全な国日本というものを取り戻すということは私どもに課せられた使命であると思っておるところでございます。 一方、二十九万の警察官は、警察官になるときに宣誓をして、公のために尽くすということを明確に宣誓をした上で、警察官の制服を貸与されて日々の活動に勤務をいたしておるわけでありますから、私ども、この二十九万一人一人の社会的な使命を大変重要なものであるということをもう一度呼び戻していただく、思い出していただく中で、先ほど来御議論いただいておりますようなけん銃による、あるいは麻薬による、さらに、問題になっておりますようなインターネット上の数々の事案に対しても全力を挙げてこれから取り組ませていただきたいと思います。
○有村治子君 力強い御宣言、ありがとうございます。 内閣委員会新入りでございますので、しばらくは内閣委員会におりますので、引き続き、特にインターネットの有害情報については皆さんの要望も高いところでございますので、また委員長始め皆様に御質問をさせていただくことになろうかと思います。引き続きの御進展を教えていただけるのを楽しみにしつつ、自由民主党の質問を完了させていただきます。 ありがとうございました。
○風間昶君 公明党の風間ですけれども。 今回のこの法律は、正に暴力団によるけん銃事犯の特性に着目した重罰化と経済的な打撃、罰金を加えてということでありますけれども、銃器犯罪と暴力団との関係で見ていくと、暴力団対策法を十六年に改正したときに、代表者、いわゆる首領の賠償責任制度が導入されて以降、対立抗争を始めとする発砲事件が減少になったということでは効果的だと思いますけれども、今回そういうことから、重罰化と罰金の併科による経済的打撃は先ほども議論の中でかなり期待できるという話でありましたから、もう一方のトップの責任、ドン、首領の責任をどう効果的に問うかということが非常に大事なことでありまして、この今回の法律では発射罪や所持罪に両罰規定掛からない、だから組長を含めたトップに責任問えるような課題にはこたえていないということであります。 そこで、今ほど大臣の方から関係省庁と十分議論した上で法制化を検討していく旨のお話がございました。問題は、この法律案を作り上げていくときにその議論があったんだと思うんです、きっと。トップの責任、このことについて、まず、どういうぐらいのところまで議論されて、何でこのトップの責任にまで踏み込めなかったのかということが当然現時点で課題として残っているわけで、それをちょっと教えていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(片桐裕君) 暴力団の今回のようなけん銃の発砲行為とか所持については、基本的には、先ほど来申し上げておりますように、上層部の指示、指揮の下に行われているケースがほとんどであろうと思いますので、その上層部の責任を共犯として追及をしていくということが基本であろうというふうに考えております。 ただ、しかしながら、おっしゃるとおり、その上部の責任まで追及できないケース、また責任が必ずしもないケースというのもあるわけでございまして、そういった場合に、今御指摘のあった両罰規定が適用できないかどうかということについては十分に我々検討をいたしたところでございます。 しかしながら、その結果としまして、両罰規定というのは、そもそもが一般の企業活動であるとか経済活動等のいわゆる正業と申しますか、そういった正業を行う過程でこれに関連して起こる違法行為について、法人であるとか個人事業主等の責任を問うという趣旨から設けられているものであるということでありまして、暴力団のような正業とは言えないような活動を行っている団体の違法行為等について、暴力団やその首領の責任を問うということを本来的に想定していないんではないかというふうな議論がございました。 また、実例としましても、暴力団の組員が行った違法行為について、両罰規定があってもそれが適用されたという実例はこれまでないということもございまして、したがって、この両罰規定を今回の組織的・不正権益目的加重罪について設けるということについては、なかなかそこまでの決断ができなかったということでございます。 他方で、では、両罰規定以外の方法によってその首領の責任が追及できないかどうか、また団体の責任が追及できないかといったことも併せてこれも検討をいたしたところでございますけれども、こういった形の刑罰というものはこれまでないわけでございまして、これを設けるとしますと、刑罰を科することの実質的な処罰根拠がどこにあるのかとか、また現行法における共犯規定とか、今申し上げました両罰規定との関係がどうなるのかといった刑事法制上の基本にかかわる様々な問題があるということでございまして、したがって、これについては今回、こういった首領の責任を追及する規定を設けることができなかったんでございますけれども、ただ、その必要性については我々十分認識しておりますので、今後とも関係省庁とも連携をしながら、こういった首領等の責任を追及できないかについては更に検討してまいりたいと考えております。
○風間昶君 そうしますと、大臣としては、先ほど関係省庁とよく議論してという、法律を作るという直接的なお言葉はなかったですけれども、法制化を検討していくというお話がありましたが、今の局長のお話からすると、なかなか困難な課題があるということが予測されますよね。刑事法罰上の仕組みを変えてまでもやるのか、やらないのか、元々正業でないという者あるいは団体が行った行為についてどうするこうするという話ですから。 それで、大臣、具体的にこの法律通った後になると思うんですけれども、どこまでどういうふうにというか、大臣自身の描いていらっしゃるスキームというかスケジュールというか、この首領に対する手をきちっと到達できるようなことについて、今現時点で大臣のお考えをいただければ有り難いと思いますけれども。
○国務大臣(泉信也君) 今局長からお答えいたしましたように、両罰規定のそもそもの考え方がどうであったか、あるいはこうした判例があるかの議論の中で関係省庁との議論を積み重ねたわけであります。我々が先に進みたいとか、どこかが後ろ向きであるとか、そういうことではなくて、銃というものに対してこの両罰規定を適用することの是非ということで議論をさせていただきました。私自身は、せっかくのお尋ねでございますので、いずれこうした両罰規定をお願いしたい、そういう思いを持っております。 ただ、今この法律改正をやっていただいて、そして実際にこの法律を運用していき、突き上げ捜査をやる、こういうことでどれほどの実効が上がるかというのを見極めていく。それと同時に、これまでの議論を更に詰めていくということをやらなきゃならないと思いますので、いつまでにという時限をこの場で切らせていただくことについては、ちょっと私自身も遠慮させていただきたいと思います。
○風間昶君 分かりました。今後の検討でしょうから、そう踏み込んだ発言はできないと思いますんで。 次に、けん銃一一〇番について先ほども議論がありました。見通しはどうなのかということについて、効果が期待できるというふうにお答えがありましたけれども、この報奨金制度で恐らくお一人十万円お渡しするんでしょうから、それなりの予算は当然組まなきゃならないわけでありますけれども、お金の問題もこの報奨金制度導入に伴って絡んでくる話なんですが、いずれにしても、捜査に困難を来している状況からすると、この銃器に関する情報はより貴重なわけでありまして、問題は、都道府県本部単位で情報収集がされるんでしょうけれども、恐らく県を越えていろいろ飛んだりなんかするわけですので、受け付けた情報をどのように管理していくかということが非常に私は大事な、システマチックに全国に、警察庁に集約していくとか、あるいは未然防止にどういうふうに活用していくかというような管理運用の検討というのをきちっとやっていかなきゃならないというふうに思うんですけれども、そこについてのお考えを伺いたいと思いますけれども。
○政府参考人(宮本和夫君) 現在、平成二十年度よりこの制度を導入すべく検討しているところでありますけれども、この制度の通報の受付そのものは直ちに捜査活動に移行することができるように、通報者の発信地域を管轄する都道府県警察、これが行うことというふうに考えてはおります。 ただ、警察庁におきましては、こうして都道府県警察が受け付けた情報のうち、事件検挙に至ると考えられる有力な情報について、報告を求めてその情報管理をし、それぞれ捜査対象が競合する場合でありますとか広域にわたる事案がございますので、これらについて必要な指導、調整を行ってまいりたいと、このように考えております。
○風間昶君 ちょっと時間がないから、もうちょっと本当は聞きたいんですけれども。 内閣府副大臣、おいでになっていますんで、現在、首相や官房長官がトップの会議というのは七十六あるんです。えらいめちゃめちゃ多くつくったんですけれども、本当に機能しているのかという私は危惧を持っていまして、いや、機能させるためにつくったんだと思うんだけれども、余りにも散漫になっていやしないかなというふうに思います。特にこの犯罪関係、銃器関係でも、銃器対策推進本部があり、銃器暴力団法執行チームがあり、銃器対策の更なる施策検討のためのプロジェクトチームがあって、物すごい散漫になっているんじゃないかというふうに私は思うんです。 その会議自体は必要ではあると思うんですけれども、また、すぐこれを廃止するというわけにはいかないと思うんですけれども、やっぱりきちっと一元的にやれるシステムを、今政府部内でも政策会議を統廃合の話がありますけれども、この銃器犯罪撲滅という観点からすればこれは大事な観点なんで、是非そこはしっかりやっていただきたいと思いますけれども、内閣府副大臣に一言聞いて質問を終わります、時間をオーバーしていますんで。
○副大臣(中川義雄君) 今委員から御指摘のように、内閣においてたくさんの会議があること、これを整理しなければならないという話があるのは事実でありまして、銃器関係につきましては御承知のように銃器対策本部というのがございまして、そこで総合的に統一的に扱っていきたいと、こう思っておりますので、委員の趣旨をしっかり生かしていくように努力させていただきたいと、こう思っております。
○風間昶君 以上です。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。 まず初めに、銃刀法及び武器等製造法の一部を改正する法案との関連についてお伺いいたします。 平成十五年の八月に、沖縄県沖縄市の廃品回収のための資材置場で航空自衛隊員が爆死するという事件が起こりました。その後の調べで、死亡した自衛隊員が米軍の実弾やロケット弾などを多数所持し、それが米軍から払い下げられたと見られる廃棄物の中に含まれていたという事案のことです。 問題なのは、米軍の廃棄物の処理の仕方と、なぜこのような実弾が入手できたかという点でありますが、米軍基地を抱える沖縄県民にとっては極めてショックな事件でありました。米軍関係者から銃器が流出するということを強く懸念するわけですが、米軍の武器管理、それから廃棄物処理の在り方、そのことが問われています。 警察庁のこれは統計によりますと、アメリカの軍人軍属又はその家族による銃刀法違反の検挙件数ですが、平成十六年に六件で検挙人員が四人です。平成十七年が五件で検挙四人です。それから、平成十八年が十件で検挙人員が十一人というふうになっています。 そこでお伺いいたしますが、先ほど述べましたこの自衛隊員の事案について、入手経路など解明できた点がありましたら、是非お伺いいたします。
○政府参考人(宮本和夫君) お尋ねの事件、平成十五年八月三十一日に航空自衛官が知人所持の廃品置場において不法に所持していたロケット弾、これを爆発させ死亡させたという事案で、沖縄県警において同人の自宅等からロケット弾、カービン銃等を発見、押収した事案というふうに考えます。 沖縄県警察におきましては、銃刀法違反、火取法違反ということで所要の捜査を行いまして、同年の十月十五日に被疑者死亡で事件送致をいたしたところでございますが、このロケット弾、カービン銃等の入手ルートの解明には至らなかったものと報告を受けております。
○糸数慶子君 沖縄に限らず、米軍基地を抱えている地元の住民にとっては、やはり基地からの武器の流出など、生命を脅かす事犯となります。銃犯罪を是非とも未然に防ぐためにも、米軍と警察庁との間で連携を密にされて、情報の交換など対策面での強化を是非とも図っていただきたい、強く要望いたします。 次に、去る十一月七日に内閣官房長官の主宰で開かれました普天間飛行場の移設に関する協議会についてお伺いいたします。 これ、地元から沖縄県の仲井眞知事のほかに関係自治体の首長、政府側からは町村大臣のほか関係する省から各大臣が出席されまして、十か月ぶりの再開になりました。協議は、これはその位置を沖合にずらす、ずらさないで平行線をたどったようですが、今後どのようなスケジュールで協議会を開催していくのか、主宰する内閣官房の見通しをお伺いいたします。
○政府参考人(武藤義哉君) 普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会につきましてですけれども、先日の第四回協議会において内閣官房長官から、次回の協議会を年内に開催したい旨の発言があったところでございます。次回の協議会の具体的な期日は現在のところ未定でございますが、今後、関係行政機関及び関係地方公共団体との間で調整をしてまいりたいと思っております。
○糸数慶子君 次に、防衛省にお伺いいたします。 防衛省が沖縄県に提出をいたしました環境影響評価方法書についてでありますが、この方法書について環境省の見解をお伺いしたいと思います。 まず、沖縄県のこの環境影響評価審査会が去る十四日に開かれました。審査会の意見として、これは方法書の差戻しを求めることもあり得るとしています。その背景には、アセス法の専門家でもあり沖縄大学の学長を務めていらっしゃいます桜井国俊さんらは、この環境保護団体の厳しい指摘や意見を述べています。桜井学長は、審査会の意見聴取に対して、方法書はアセス法が求める要件、これを基本的には満たしていない、欠陥方法書であるとおっしゃっています。書き直しを求めるべきだ。新石垣空港の整備事業のアセスの際も皆さんは、この皆さんというのは審査会の委員のことですが、改定方法書のようなものを出すよう要求いたしまして、それが実現いたしました。今回もそれをやってほしい、少なくとも方法書を書き直せとの指摘がございました。 そこで、環境省に伺いますが、方法書に目をお通しになったと思います。この方法書に対する御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(石野耕也君) お答え申し上げます。 お尋ねの普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価の方法書につきましては、法律上必要な事業の目的、内容、対象事業の実施区域、評価の項目、調査、予測、評価の手法等の基本的要素は記載をされているというふうに承知をいたしております。方法書の手続では、事業者は環境影響評価の実施の前提となる方法書の記載内容に不足の点がないかにつきまして関係自治体等から意見を求めて、それらの意見を勘案をして環境影響評価を進めなければならないということになっております。 環境影響評価法上、方法書について環境省は意見を述べる機会はございませんが、普天間飛行場の移設を進めるに当たりましては、適切に環境影響評価を実施するなどによりまして、自然環境や生活環境の保全について適切に配慮をしていくことが重要であるというふうに考えております。
○糸数慶子君 桜井学長ら環境学の専門家が指摘されましたように、私も方法書はずさんだと思っています。なぜかと申しますと、これ、代替施設の図だけを示して、そこにどのような建物が造られるのか明らかにされていませんし、それから埠頭の記載もありません。そして、騒音コンターも示していないなど欠陥だらけであり、本当に問題だらけの方法書でありますが、そこで防衛省にお伺いをしたいと思います。 去る十月二十六日の衆議院外務委員会におきましてヘリの弾薬搭載エリア、この建設を認めましたが、この施設は在日米軍再編の最終合意には含まれていませんし、方法書にも記載はされておりません。明らかに現在の普天間飛行場の機能を上回る施設であり、これ、代替ではなくて新基地ではないかというふうに思います。 そのほか、普天間飛行場にはなく新しい基地に造られる新たな施設があれば明らかにしていただきたい。これは工事を発注する時点で明らかになるわけですから、是非明らかにしていただきたい。お願いいたします。
○政府参考人(松本隆太郎君) お答え申し上げます。 今御質問にございました、現在の普天間飛行場にはないが、普天間飛行場代替施設に新たに設けられるような施設は何かということでございますが、普天間飛行場代替施設に関する具体的な計画につきましては現在も米側と協議中でございまして、そういう意味で確たることを申し上げる段階にはないわけでございますが、現時点で普天間飛行場にはない施設で代替施設に新たに設けることを予定しているものとしては、今御指摘のありました航空機への弾薬搭載作業を行います弾薬搭載エリア、それから航空機の燃料補給のための桟橋が挙げられます。 ただ、こういった施設については、現在の普天間飛行場においても例えば航空機の燃料補給の機能を有しているなど、そういう意味で現在の普天間飛行場でも具備されている機能でございます。そういった観点から、これらの施設というのは基地機能の増強につながる性格のものではないというふうに私ども認識しております。
○糸数慶子君 代替施設が造られる予定地になっております辺野古の海は、サンゴやジュゴンなどが生息する貴重な海であります。このような貴重な海をずさんな方法書でもってつぶすことは絶対に許されないというふうに思いますし、専門家でいらっしゃいます桜井学長を始め環境学の多くの方が指摘していますように、環境影響評価方法書の書き直しを求めまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(岡田広君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、山根隆治君から発言を求められておりますので、これを許します。山根君。
○山根隆治君 山根です。 私は、ただいま可決されました銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会及び公明党の各派並びに各派に属しない議員糸数慶子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 銃砲刀剣類所持等取締法及び武器等製造法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、銃器を使用した犯罪が続発し、けん銃の潜在化傾向が顕著となっていることにより、国民生活に重大な不安と脅威が生じている現状にかんがみ、次の事項について万全を期すべきである。 一、本法における「団体」に係る規定の適用に関しては、厳正な運用を行うとともに、正当な目的を有する団体の正当な活動を阻害することがないよう十分留意すること。 二、けん銃の不法所持等の銃器犯罪を厳格に取り締まるとともに、銃器の国内での密造や海外からの密輸入阻止のため、関係機関の連携を強化し、水際対策の一層の徹底を図るなど、総合的な銃器対策をさらに進めること。 三、銃器犯罪の多くが暴力団によって行われている実態にかんがみ、摘発に向けた徹底した突き上げ捜査を実施するとともに、首領等幹部の責任をより実効的に追及することができるよう、法制の在り方を含め検討すること。 四、本法の施行状況を踏まえ、罰則の効果等を検証し、必要な場合には見直しを含めた検討を行うこと。 五、今後の治安対策の実施に当たっては、我が国の社会構造の変化に対応し銃器の一般への拡散傾向がみられる等犯罪情勢が変化していることを踏まえ、有効な施策を講ずること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
○委員長(岡田広君) ただいま山根君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岡田広君) 全会一致と認めます。よって、山根君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、泉国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。泉国家公安委員会委員長。
○国務大臣(泉信也君) ただいま可決されました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(岡田広君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会