総務委員会 第7号
- 発言数
- 106 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/12/06
会議録
○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、徳永久志君、友近聡朗君、加賀谷健君、行田邦子君及び外山斎君が委員を辞任され、その補欠として榛葉賀津也君、武内則男君、広中和歌子君、轟木利治君及び森田高君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官兼郵政民営化推進室長木下信行君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長西川善文君外二名を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○梅村聡君 皆様、おはようございます。民主党・新緑風会・日本の梅村聡でございます。本日は、私の質問のために貴重なお時間をいただきましたことを、先輩の委員会委員の方々、そして同僚の委員の方々に改めて深く感謝を申し上げたいと思います。 私に与えられた時間は二十分でございますので、早速でありますが、一昨日、趣旨説明が行われました日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律案に対しまして質問をさせていただきます。 二年前に郵政民営化法案が可決され、本年十月一日に日本郵政公社は民営・分社化されました。二年前の法案審議の過程で当時の小泉総理そして竹中郵政民営化担当大臣は、郵便局をなくさない、サービス低下はしない、こう再三答弁を繰り返しておられたわけであります。そのような中で、先般十月の当委員会でも簡易郵便局の閉鎖の問題が議論されました。民営化直後の平成十九年十月一日時点で簡易郵便局の四百十七局が一時閉鎖とお聞きをいたしましたが、まずは現在の状況、あれから二か月たちましたが、具体的な簡易郵便局の一時閉鎖局の数、これをお答え願いたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 十二月一日現在で一時閉鎖局が四百二十四局になっておりまして、十月一日現在に対比いたしまして七局増加という状況でございます。
○梅村聡君 つまり四百十七から四百二十四ということですから、民営化後も増えているということになりますね。 前回、西川社長、審議の中でこうお答えされています。簡易局の一時閉鎖については極力早く再開できるよう努めてまいりたい、関係者、簡易局経営者、地方の代表者、郵便局会社の代表を含め、簡易チャネルの強化に関する検討会を持ち、そこで検討を進めて有効な実行策を講じてまいりたい、こうお答えになっているわけでありますが、実際この簡易郵便局の閉鎖が増えている中で実際このような検討会が設置されたのか、そしてその中でどのような議論が実際行われたのか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) 先生の御指摘の簡易局チャネル強化のための検討会を設けまして、より有効な受託者確保を検討する予定でございまして、年内に開催できるよう検討会のメンバーの選定等の準備を進めているところでございます。
○梅村聡君 民営化が始まってもう二か月以上がたちまして、しかもこの閉鎖が増えているという中でいまだに検討会が設置されていない、あるいは議論されていないということは、これ本当に重要なインフラであるネットワークが崩壊しつつある現状の中で私は非常に危機意識が低い状況ではないかなと、このことに関しては是非指摘をさせていただきたいと思っております。 では次に、今度は逆にサービスを提供する側ですね。つまり、それぞれの民営化後の会社で働く方の労働条件に関して質問をさせていただきたいと思っております。 二年前、やはり当時の小泉総理あるいは竹中大臣は、労働条件はダウンさせないと審議の中で答弁されているわけであります。しかしながら、今皆様方のお手元にお配りをしました十一月三十日付の日経新聞にはこのように書いてあります。日本郵政が郵便事業会社と郵便局会社の社員を二〇一一年度末までの四年半で合計二万四千人程度減らす計画を立てていることが明らかになった、定年退職による自然減に加えて、数千人の早期退職も募集する、人件費を抑制し、利益が出やすい経営体質にするねらいと、こう書いてあるわけであります。 それを念頭に置きまして、例えば郵便事業会社の損益見通しを見てみますと、確かに人件費は平成二十年では一兆一千六十億円、平成二十三年には一兆四百六十億円と、確かに計画でも人件費が圧縮されているわけでありますが、まず最初に、この新聞報道等にありますように、具体的に四年半で二万四千人の人員削減という話が事実なのかどうか、まずはこれをお答え願いたいと思います。
○参考人(西川善文君) こういう新聞報道があるわけでございますが、日本郵政グループ及びグループ各社といたしましては、記事にあるような人員削減案を固めた事実はございません。
○梅村聡君 事実がないというのは、この二万四千という数字のみならず、その方向性ということに関しても全くこういう計画はないと認識してよろしいのでしょうか。
○参考人(西川善文君) 職員の雇用の安定化は、民営化関連法成立の際の参議院の附帯決議にも入っておりまして、基本的にはそのスタンスで臨んでいく所存でございます。 一方、早期退職の制度も続けるということを前提に考えますれば、早期退職も含めた自然減というものはあるだろうというふうに考えております。また、非常に大人数の非常勤職員を雇用しているという状態でもあります。 したがって、郵便事業を中心に業務の見直しやIT化の更なる推進などの省力化の施策をしっかりと措置した上で、非常勤も含めた全体としての人員効率化ということが経営の大きな課題として考えていかなければならないという認識はいたしております。 以上です。
○梅村聡君 今のお答えの中で、前半ではその新聞報道のような事実はないと、一方では人員効率化が大きな流れとしてあると。これはお答えとしては矛盾するお答えだと思いますけれども、その辺に関してはいかがですか。
○参考人(西川善文君) 新聞に書いておりますのは、四年半で二万四千人削減という具体的な数字を挙げて、期間も挙げて書いておるわけでありまして、そういった事実はございません。しかし、経営といたしましてはより効率的な経営を進めていく必要があると。特に郵便事業の場合に効率化が遅れているという面がございますので、そういった効率化という観点からトータルとしての人件費の削減ということは考えていかなければならないということでございます。
○梅村聡君 私は、二万四千という数字の、これの事実か否かということではなくて、今のお答えでありますと会社の中で大きな流れの人員削減というものはもう既に決まっていると、そういう認識をさせていただいてよろしいですかね。
○参考人(西川善文君) 人員削減というのは表現として適切ではないんではないかと存じますが、先ほども申しておりますように、定年あるいは早期退職という形でお辞めになる方もたくさんいらっしゃいますので、その中で人員調整をしていくという考えでございます。積極的に削減策を講ずるというものではございません。
○梅村聡君 社会通念上は、一般的に今社長がお答えになったことを私は人員削減という方向だと認識をいたしております。 私はこの中で一番問題と思いますのは、先ほども西川社長がお答えになりました、その郵政民営化法案の附帯決議の中で、民営化後の職員の雇用安定には万全を期すことと、そして民営化の円滑な実施のためには計画の段階から労使交渉を支障なく行われること、これはしっかり附帯決議の中で明文化されているわけであります。しかしながら、一方でその方向性として、私は人員削減という表現を使いますけれども、そういったものの方向性が決まってしまっていると。これは明らかに、その附帯決議の中で、人員の計画の段階から労働組合の方としっかり話合いを持ってもらう。これは、附帯決議の内容というのはこれは国会の議論の結果でありますから、そういったものを軽視されるような運営の仕方は非常に遺憾であると私は今日ここで御指摘をさせていただきたいと思っております。 続きまして、いよいよ今回の株式凍結についてのお考えでありますが、現在のこのような状況の中で、日本郵政株式会社、ゆうちょ銀行そして郵便保険会社の株式上場、株式の売却が始まるわけであります。例えばこれ、ゆうちょ銀行を例に挙げますと、株式が売却されますと当然ゆうちょ銀行も株主の意向というのを無視できないわけであります。これ当然外資規制というものもありませんから、海外の日本企業の買収を仕掛ける投資ファンドの買収対象になっても何らおかしくないわけであります。 そのような状況で、それでは、例えばゆうちょ銀行は毎年数千億円の委託手数料を郵便局会社に払って、そしてその委託関係を維持することというのが、果たしてこれからも本当に株主の意向として可能なのか、是非お答えいただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) ゆうちょ銀行は、幅広いお客様のニーズに合ったより良い商品、サービスを提供して、最も身近で信頼される銀行としてお客様のより良い暮らしづくりに貢献していくということが必要だと認識をいたしております。このため、多くのお客様が身近にあり親しまれている全国の郵便局ネットワークをメーンチャネルとして最大限活用し、良質な金融サービスを提供していくということがゆうちょ銀行の基本的なビジネスモデルでございます。こういう観点から郵便局会社と長期安定的な一括の代理店契約を締結しておるところでございます。 また、こうしたゆうちょ銀行のビジネスモデルからいたしますれば、いわゆる十年間の移行期間終了後も郵便局会社は最も重要なビジネスパートナーとして位置付けてまいらなければなりませんし、引き続き業務を委託していくものと考えております。現に、現状で申しますと、郵便貯金の約九割は各郵便局でお預けいただいた貯金でございまして、直営店というのは一割にも満たないというところでございます。 以上でございます。
○梅村聡君 つまり、今のお答えの中でありますと、やはりその郵便局のネットワークが、実際は数字の上に表れないけれどもビジネスを営む上では非常に重要な資産であると、これからもそのネットワークについては堅持をしていくというとらえ方で今のお答え、よろしいでしょうか。
○参考人(西川善文君) 全国に張り巡らされました郵便局ネットワークは、私ども日本郵政グループにとりましても貴重な財産、また国民の皆様から見られましてもこれは国民の貴重な財産でございます。私どももこの郵便局ネットワークを最大限に活用していくと。これは郵貯、簡保それから郵便も同様でございますけれども、最大限このネットワークを活用していくということがやはり私どもの経営にとって大変重要なポイントであるというふうに考えております。 以上でございます。
○梅村聡君 いずれにいたしましても、郵政民営化後二か月余りがたったわけであります。この間、やはり現場の声としては様々なトラブルでありますとか不満の声、いろんな声が聞こえてくるわけであります。一方では、株式の全株売却によって株主利益を優先せざるを得ない、あるいはますます社会的インフラであるネットワークの破壊が進み、利用者である国民に今後不利益が生じてくる可能性があると、これは共通認識としてあるのではないかと思っています。 そこで最後に、法案の発議者の方に是非お伺いをしたいと思います。 改めまして、郵政民営化、今現在どのような点が問題になっているのか、そしてまた今回提出のこの法案で株式の売却を凍結する目的は何なのか、この二点を最後に質問をさせていただきまして、私の質問とさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○那谷屋正義君 発議者に対する御質問、大変ありがとうございます。一生懸命答えてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 今、民営化の問題点と株式売却の凍結の目的ということで、二点についてお尋ねがございました。 民営化の問題点というふうなことですが、もう委員今御指摘のとおりだというふうに思いますが、この郵政民営化法案の審議の過程におきまして、時の小泉内閣総理大臣及び竹中郵政民営化担当大臣からは、郵便局はなくさない、サービスダウンは行わない、労働条件もダウンさせないと再三にわたって答弁がされたにもかかわらず、今御指摘のような様々な状況になっている。あるいは、参議院の郵政民営化特別委員会におきましても同趣旨の附帯決議が付されているわけでありますが、そうしたことが、例えば様々な形で問題が生じてきている。 しかし、ここで一つ考えなければいけないのは、民営化の問題というふうになったときに、民営化のいわゆる移行期における問題なのか、それとも制度的な問題なのかということはしっかり考えていかなければいけないんだろうというふうに思います。 例えば、内容証明及び特別送達の郵便の取扱いについて、三万七千百五十件近くの不適正な認証事務が発生したというようなことがありましたけれども、まあこれは少し大目に見ると一つは移行期に伴うものなのかなというふうにも思いますが、しかし制度的なものとして、やはり簡易郵便局の閉鎖、千を超える郵便局での郵便配達業務の廃止ですとか、そしてそれに伴ってひまわりサービスが低下をし、例えば地域のお年寄りに声掛けがもう本当に手薄になってしまっているような状況、正にこれはサービスの低下だろうというふうに思います。また、過疎地におけるATMの撤去、送金手数料の大幅な引上げなど、正にこれまでの審議の過程におけるものがほご同然というような問題が生じているというふうに認識をしているところでございます。 そして、こうした郵政事業のサービスの低下を受けて郵政民営化に対する国民の懸念が強まる一方で、このまま郵政民営化を進めた場合に金融市場に与える影響、そして日本郵政株式会社や郵便貯金銀行、郵便保険会社に対する買収防衛策についても、国民の安心を得られるような対策が実はいまだ講じられていないのが現状ではないかという認識を持っているところでございます。 したがいまして、郵政民営化の制度設計そのものに今欠陥があるというふうに思う中で、制度的欠陥こそをこの郵政民営化の問題点というふうに認識をしているところでございます。 それから、株式売却の凍結の目的でありますけれども、この郵政民営化の見直しに当たっては、政府の株式の直接、間接保有を通じての郵政グループ各社への関与の在り方についての検討も大きな論点となり得ると考えられるわけであります。 しかし、こうした見直しを行うとしても、見直しの時点における実際の株式の保有割合が見直しによって定められた株式の保有割合に満たない場合ですとか、一度処分された株式を政府、日本郵政株式会社の責任の下で確実に買い戻すことには困難を伴うと、そしてまた、様々な株主がいらっしゃるわけですから、やはり一つの意見をまとめるということに対しても大変な苦労というか大変な状況が起こる、混乱も招くというふうなことの中で、やはりこの株式の処分は見直しの間は凍結をすることが必要であるというふうに考えているところでございます。
○末松信介君 自民党の末松信介です。 今回、民主党、社民党から提出をされました株式処分の停止に関する法律案につきまして質問をいたします。 振り返りまして、二年三か月前に郵政民営化を問う解散総選挙が行われました。長谷川憲正先生には、当選同期で二十日会というところに一緒に所属をさせていただきまして、フィンランド大使の御経験もありましたし、郵政事業のことなど、いろんな私の知らないことをいろいろと御教示をいただきまして、本当にお世話になったことに感謝をいたします。 自見庄三郎先生には、余りゆっくり話したことはないんです。しかし、郵政民営化、まあ郵政解散直前でしたね、自民党本部の九階のあの九〇一号室、熱気むんむんでありましたけれども、先生はマイクを取られて離さず、十五分間か二十分、一生懸命弁を振るわれたと。その内容はともかくといたしましても、忘れることのできない、大変我々にとっては良き思い出でございます。そういう点では、郵政民営化賛成、反対の議員の立場にかかわらず、心から本当に敬意を表するところであります。 いつか国民新党は自民党と一緒にやっていくんだと思っていたやさきにこの法案が提出をされたわけでございます。長い時間ではありませんでしたけれども、長谷川先生からはいろいろとこの法案につきましての説明をちょうだいをいたしました。我々、法案PT、与党で協議をいたしまして、今回つるしを下ろして、委員会付託を受けて、そして審議をすることになったわけであります。 それで、私、まあ特定郵便局長さんは選挙運動ができないわけでありますけれども、友人がおります。今の現場の問題点はどんな状況だということで、ファクスを実は送っていただきました。これをちょっと読みたいと思います。 民営、分割になり一番大変なのは、公社時代の手続と民営化に伴う手続の二種類の手続を消化しなければならないということです(特にゆうちょ銀行との関連)。例えば定期性貯金をしていただくとき、お客様は従来の通帳に引き続き入金をすればよいと思って旧通帳と現金を持参なさいますが、新銀行の委託を受けている郵便局としては、新たに新銀行の手続を一から取らしていただき、新しい通帳を発行させていただく作業が必要となります。いわゆる本人確認も含めてであります。 結構時間が掛かるそうです。 この一連の作業は、従来の作業の倍近くの時間と労力が掛かり、結果としてお客様を待たせる時間が増えてしまいます。お客様の中には、民営化にとってどこがサービス良化になったんだ、もっと早くしろというおしかりの声も少なくありません。 また、少人数で金融機関として金融庁の監査に堪え得るような検査、管理体制の確立は、机上では可能ですが、実際には局長以下多くの役職者が勤務時間を大幅に超えて仕事をしています。勤務時間が多いだけを問題にしているのではなく、少人数で郵便、貯金、保険業務をやり切れる範囲での「金融庁郵便局監査マニュアル」、こういうものを制定していただいて、日々の検査、管理体制を充実させていきたいと、そういうことを願っているところであります。 金融庁は銀行並みの体制を求めていますが、窓口終了時間は貯金、保険業務で四時、郵便業務は五時です。業務に携わる人数は少なく、窓口営業時間は長く、その上銀行や保険会社同様の仕事を求められても、「心機一転、民営化郵便局として全員一致の協力体制で郵便局を盛り上げていこう」ということにはなりません。お客様は何も分からず、民営化イコール良質のサービス提供が図られる、得られると思っていらっしゃいますが、現状は、お客様におしかりを受け、職員は業務量の増加でへとへとになっております。我が社のモットーである、「明るく元気に民営化後の会社を立ち上げ存続させる」ということとほど遠い現状を御理解いただき、先生のお力で郵政事業のより良き見直しをお願いをいたしますという手紙をいただいたわけであります。現場はどうかということは、私もこれは、手紙をもらってこれを理解しているわけでありまして、行ってみないと分かりません。 そこで、一人の職員が金融機関として金融庁の検査に堪え得るような確実な業務を行っていかなければならないのは当然でありますけれども、銀行業務に専念している一般銀行並みの金融検査基準を適用するのは実態と懸け離れているんじゃないかということも思うんです。 かつて、地域銀行の金融検査が都市銀行向けの金融検査マニュアルに基づいて行われたため大変な混乱を来しました。そして、いわゆるリレーショナルバンク向けの金融検査マニュアルが作成をされたわけであります。 これと同様に、郵便貯金銀行向けの金融検査マニュアルの作成というものがここは必要ではないかということを今のお手紙から私は思うんですけれども、この点について御見解を伺います。
○政府参考人(居戸利明君) 金融検査マニュアルの件についてお尋ねをいただきました。 金融検査マニュアルと申しますのは、私ども金融庁が金融機関を検査する際の基本的な考え方とか具体的なチェック項目を定めた私どもの検査官のための手引書でございます。 検査に当たりましてこの検査マニュアルを活用して検査を行っているわけではございますが、ゆうちょ銀行ばかりでなく大きなメガバンクあるいは小さな信用組合まで、国民からまた不特定多数の者から預金を預かるとともに、決済機能を担っている点では全く同一でございまして、預金者の保護等の観点から、業務の健全性、適切性を確保する必要性には変わりはなく、したがって、検査に当たってはすべての金融機関にその金融検査マニュアルという共通の物差しを当てて検証を行っているところでございます。 しかしながら、今委員御指摘のように、金融機関の業務の規模とか特性というのは様々でございます。したがって、検査に当たりましては、その規模、特性を十分踏まえて、金融検査マニュアルが機械的あるいは画一的に適用されることがないよう配意をしておりまして、金融機関のその規模、特性に合わせて十分な体制整備ができているかどうかをチェックをさせていただいているところでございます。 今後とも、このような考え方に立ちまして適切に検査をしてまいりたいと思いますし、各金融機関におかれて検査マニュアルを活用して、自らの体制整備を図られる場合にもこの点に御留意をいただいて適切な体制整備を図っていただければと存じます。
○末松信介君 そうしましたら、それぞれの会社でそういった、まあ二万四千局、そういった局があるわけですよね、支店があるわけですけれども、営業所があるわけですけれども、それに合ったようなものは郵政会社でお作りになってやりなさいと、あくまで参考であるというそういう理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(居戸利明君) ゆうちょ銀行あるいはゆうちょ銀行から代理を受けた各郵便局でどういう業務をされるかということを踏まえて体制整備を、金融検査マニュアルも参考にしていただいて体制整備を図っていただければというふうに思います。
○末松信介君 今日は日本郵政の方の答弁はちょうだいしないつもりで私はお願いをしなかったわけなんですけれども。とにかく、現場というのは、例えば郵貯残高があって、かんぽ生命を勧めるときでも、クロスセルということでまたいで商品を売るということでありますから、非常に気を遣うそうですよね。当然、相手の了解を得て、しかも書面にサインをしてもらってというようなことであります。そういったことで、大変たくさんの新たな気遣い、業務が増えてきておると。今の郵便局の局員の方というのは、社員の方は、銀行法、保険業法、金融商品取引法、消費者契約法、本人確認法、個人情報保護法の遵守が実は要求をされておりまして、大変な窮屈な思いをされているということは確かです。 ただ、私は、これは経過期間でありますから、いずれは良くなっていくとは思うんですけれども、もう少し頑張ってみたらどうかということも電話では話をしたわけなんですけれども、スムーズに移行ができるように、マニュアルのことについては金融庁からも日本郵政の方にもいろんな話をしていただいて、是非ともに現場がしっかりと安心して頑張れると、何かもう一人の方は、業務停止の罰則が科せられるので戦々恐々の日々を送っていますというようなことを書いておられる方もおられますんで、この点よろしくお願いを申し上げます。 次に、株式処分を停止することの必要性について、これは提案者に質問を申し上げたいと思います。 郵政民営化の基本方針及び参議院の郵政民営化特別委員会の附帯決議におきまして、全国の郵便局のネットワークの維持など適切な民営化が行われることの留意事項が実は明記をされております。今般の参議院の総務委員会におきましても、国民の利便向上を図るための郵政事業の推進に関する決議というものを那谷屋先生と一緒になって時間掛けてこれやりましたんで、私として思うことは、何もこのときに株式売却を凍結せずとも、この決議を実行するだけで長谷川先生や自見先生がお考えになっておられることを、私は目的を達することができるんじゃないかなということを、実はそういうことも考えております。 郵政民営化委員会によりますと三年ごとの見直しを行うということで、民営化委員会が設置された平成十八年四月から起算をしまして、三年ごととなっておりますので、最初の見直しが平成二十一年の三月ですよ、長谷川先生。東証一部への上場であれば、先生は、株を売っちゃったら、外資の問題いろんな問題があるし、株に公共性を加えて考えるということはできないということをおっしゃっておられたわけなんですけれども、その最初の見直しは二十一年三月となるんですけれども、東証一部への上場であれば、これは東証の上場基準に従いまして最短でも平成二十三年四月以降になると思われますので、したがって見直し時期よりも株式上場が先になってまいりますので、私はそういう点では時間があると思いますから。 こういう形で、今いろんな問題点があるのを見直していきたいということを株式売却の凍結という表現で実行するというのは私は少し誤りがあるんじゃないかなということを、かえって不安定な状態に日本郵政を置くんじゃないかということを思うわけなんですけれども、先生のお考えをお示しをいただきたいと思います。
○長谷川憲正君 末松先生には、先ほどお話がございましたように同期の当選でございまして、当選以来ずっといろいろ御指導をいただき、また仲よくお付き合いをいただいておりまして、今日も非常に温かい御質問をいただいていることに感謝を申し上げたいと思います。 私は、先ほどの御紹介のありました現場の郵便局長さんからのお手紙というのを拝聴しておりまして、本当に今、現場で国民・利用者の方々が郵便局においでになって、それに対応する郵便局の人たちがどんなに苦労しているのかというのがよく表れていると思います。毎日毎日、九時、十時まで働いて、土曜、日曜も出勤してというようなことで、てんやわんやの対応をしておるわけでございまして、是非、先生のお力もおかりをしながら、一日も早く郵便局が安心して夢と希望を持って仕事ができるような、そういう状態になればいいなというふうに心から願っているところでございます。 しかしながら、今お話のありましたように、この問題点を解決していくために制度的な問題点たくさんあるわけでございます。それを乗り越えていくためには、やはり法律そのものの見直しをお願いをしなければいけないというふうに私は思っておりますけれども、おっしゃいますように、法律そのものが民営化委員会による三年後の見直しという規定を持っておりますし、それから総務委員会でさきの民営化法が成立をいたしましたときに附帯決議も付けていただきました。また、つい先ごろ総務委員会では決議をしていただきました。その中にも経営形態を含めた見直しという文言があるわけでございます。 しかしながら、この附帯決議あるいは総務委員会の決議というのも非常に重要なものというふうに私どもは理解をしておりますけれども、現実に、例えば郵便局をなくさないといいながらも簡易郵便局がどんどん減っていくということにも表れておりますように、拘束力がございません。これはもう非常に重要なものでありますけれども、拘束力がございません。私はやっぱり法律の担保というものはとても重要だというふうに考えているわけでございます。 そして、民営化委員会の見直しですが、先生御指摘のとおりに、民営化委員会の設置から三年後に最初の見直しがされるということだというふうに私も思っておりまして、したがって平成二十一年の三月末、今から一年三か月後に最初の見直しの何らか動きがあるというふうに私たちも期待をしておりますが、これは法律にも書かれておりますように、流れとしては民営化そのものを推進するための見直しでございます。かつ、その見直しの結果というのは本部長であります内閣総理大臣に報告をされるということでございまして、内閣あるいは各政党の論議というのはそこからスタートするということになるように思うわけでございます。 一方、株の売却につきましては、法律の中でできるだけ早期に処分しろというふうに書いてございまして、いつでも売れる状況になっております。 今、上場のお話が出ましたが、上場に若干の手続や時間が掛かるというのは、それはそのとおりだというふうに思いますが、NTTのときの例を見ますと、特例措置が講じられまして民営化から一年で上場されておりますし、また、この法律が通りましたときの、民営化法が通りましたときの担当大臣であります竹中平蔵さんの国会での説明によりますと、何も株式の売却の方法は上場だけに限らないと、あらゆる売却の方法があるというようなことを言っておられるわけでございまして、私は、これは議論を複雑化しないためにも一日も早く株式の売却処分は凍結をすべきであるというふうに考えております。
○末松信介君 いつ株式を売却されるか分からない、そういう話があるんですけれども、我々が考えるところではすぐにそういった動きはないというように確信をいたしておりますし、我が党、与党がそういうことをさせるわけがないということを、そういう力が大いに働くと、私はそのように自分なりに理解をしています。ただ、個人という立場でありますので、私はそういうように思って、これは見解の分かれ目になってきますけれども。ただ、先生の御趣旨よく分かりました、その点について。 いろいろとお話聞きたいんですけれども、この見直しの方向性についてももう少し不透明であるから、何をどうしたいかということが分からないと、この法律に我々が理解を示していくのは大変難しいんですけれども、これは後ほど河合先生からもいろいろなお話があろうかと思います。 最後に、二十分未満の質問でございますので、お聞きをしたいのは、ゆうちょ銀行の直営店というのは平成十九年三月時点で二百三十三店舗です。そのうち、普通局のゆうちょ窓口が直営店に移行したのが二百二十七店であります。一方、かんぽ生命保険直営店は全国で八十一店、そのうち、郵便局の法人外交の担当部が直営店に移行したものが六十店となっております。いずれも大半は従来の郵便局で行われていたのと同じ業務形態で行っています。したがいまして、直営方式も郵便窓口会社への業務委託方式もコスト的にはそう変わらないと私は思っております。 しかし、直営店であれば企業内の取引でありますので、これ消費税が掛かりません。民営化の結果、別会社となった銀行と窓口会社、それと保険会社と窓口会社の業務委託料については異なる企業同士の取引となるので消費税が実は発生をいたしているところであります。 私は、この業務委託というのは、国策によってこれは実行したわけでありますから、そういう点では消費税というのは非課税にすべきであるということを過日の自民党の税制調査会でも主張したんですけれども、これにつきましては、与謝野税制小委員長は、見直しのときにこの点については改めて考えていきましょうと。民間会社として出発したんだから、取りあえずは、今のところ難しい、非課税にするのは難しいという話が出ておるんですけれども、この点につきまして、最後に増田総務大臣かどなたか関係の方の御答弁を願います。
○国務大臣(増田寛也君) 末松先生には、今の消費税の関係につきましていろいろ御主張いただきまして、本当に感謝申し上げたいと思うんですが、やはり一般の金融機関と、それから今回の新たな仕組みを見ますと、一般の金融機関の場合にはもう自分で支店を持っていますので、そうしたところを通じて営業するのが一般的ですから消費税が掛からないと。しかし、今回のこの新しい法律の仕組みになりますと、今正にお話がございましたとおり、そういう郵便局会社を通じていろいろ営業するということが基本になりますので、しかしそういうことになると別会社で消費税が掛かるということになりますと、どうも対等な競争条件を確保するという上でその消費税分がやっぱり支障になってくると、こういうことでございます。 この消費税を顧客の皆様方に転嫁し難いという、こういう金融サービスの特徴がございますので、是非この点は御理解をいただいて、こうした消費税分については是非非課税措置をとっていただいて、そして対等な競争条件を整えた上でサービスを競っていただくと、これが今後必要ではないかというふうに思って税務当局にいろいろ私ども説明しておりますが、なかなか御理解いただけない部分もございますんですけれども、やはりこの対等な競争条件を確保するという、この点で消費税を非課税にするということを是非御理解を賜りたいと、このように考えているところでございます。
○末松信介君 総務大臣の趣旨に沿って我々も検討を進めていきたいと思っています。五百四十億円という消費税が払われているわけでありますから、大変な経営を圧迫をしていると思います。 長谷川先生とは、やはり今のこの郵政事業というものをきちっといい形に改善していきたいということは同じ目標に立っておりますので、これからもいろいろと御意見をいただきたいと思います。自見先生ともまたゆっくりお話する機会があろうかと思いますので、よろしく願います。 終わります。
○河合常則君 自由民主党の河合常則でございます。実は六つばかり聞こうと思いましたが、時間があるかどうか分かりませんので四番目から順番に入らせていただきます。 実は株式の凍結についてでございますが、民営化推進室に聞きたいのでございます。民営化法には三年ごとの見直しの規定がございまして、先ほど話がございましたけれども、いつがスタートで、そしてこの次の見直しのときはいつかというのを明確にしてください。
○政府参考人(木下信行君) お答え申し上げます。 民営化委員会による三年ごとの見直しは、郵政民営化法第十九条第一項一号に規定されております。当該規定の施行日につきましては、民営化法の附則におきまして平成十八年四月一日からスタートするということになっております。これをスタート点としまして三年ごとということを計算いたしますと、最初の見直しは平成二十一年三月までということになるものでございます。
○河合常則君 それでは、ゆうちょ銀行、それからかんぽ生命、これを上場したと、そうしたらスケジュールはどうなるかと。 二十一年三月の末が見直しのときでございますが、上場は普通三年ちょっと掛かると言われております。これはスタートすれば、民営化になった今年の十月一日から最初の四年目といいましょうか、それが一番早いのだろうと。二〇一〇年の九月三十日なのかなと思っていますが。 先ほど説明ございましたように、NTTは特例で一年でございました。あのときはみんなでばあっといった特例の一年でございますが、JRやJT、日本たばこ産業などは、国鉄も特例はありませんでした。これは、収益性であるとか内部統制システムとか会計面での整備とか予算統制とか日本郵政株式会社からの独立性の確保とかと、こういうものなどをずっとやると三年以上は掛かるのではないかと、こういうことでございますが。 私、この両社の、二つの会社の株式の処分の方法は、民営化法上特に制約がないとも聞いています。これは長谷川憲正さんさっきおっしゃったとおりでございます。そして、上場前に特定の者に株式を譲渡される懸念がないとは言えないのではないかなとも私は思うわけでございます。また、今までの質疑で、竹中前の大臣は、ブロックトレードの方法があるとも言われたんですね。 それで、私は、普通のスケジュールで考えて、民営化、この両社の会社の株式の消却というか売買は、この株式そのものは国民共有の財産だと思いますので、これはやっぱり上場によって株式処分すべきものではないかと思うのでございますが、総務大臣はいかがお考えですか。
○国務大臣(増田寛也君) お答え申し上げますが、まずスケジュールなんですけれども、これは会社の方でお決めになる話でありますが、この間私どもが認可した承継計画、これを見ますと、金融二社の早期の自立を果たすために、遅くとも民営化後四年目、先ほども御議論ございましたけれども、要するに、すなわち平成二十三年度、そして可能であれば東証の審査基準の特例が認められるということを前提に民営化後三年目、すなわちこれは平成二十二年度の上場ということになりますが、これを目指し、そしてその後五年間で順次処分すると、こういう方針をこの承継計画に記載してございます。 したがって、こうしたスケジュールで今後処分されていくんだろうというふうに私ども思っているわけですが、そのときに、今お尋ねございました、正にゆうちょ銀行やかんぽ生命のこの株式というのは国民共有の財産だと、こういうふうに私ども考えております。したがって、その処分ということについては、やはり国民すべてが平等に購入できる機会というものをきちんと設けて、その上で市場の評価の中で処分を行うということが当然であろうと、こういうふうに思っております。逆に、言い方を変えますと、株式の上場の前に金融二社の株式処分が行われる、これは私どもは適切ではないと。株式上場ということを行った後に必要なのであって、株式上場の前に金融二社の株式処分が行われることは適切でないと、このように考えているところでございます。
○河合常則君 私も大臣と同じような考え方、それが本当に妥当だと思うのでございます。 そこで、西川社長にお伺いします。 ゆうちょ銀行やかんぽ生命の株式を上場前に特定の者に、特定者に事前に売却するというお考えはないと考えてよろしゅうございますね。いかがでございますか。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の株式を上場前に特定の者に売却するということは全く想定をいたしておりません。
○河合常則君 ありがとうございました。 私は、この三年ごとの見直しの前に株式を売却することはない、しかも上場前に株式を売却することはないと。万が一何か問題があった場合には、今の制度では株式処分前に見直しができるんですね。だから、ということは、見直しをしてから株式を処分するということになるんですね。したがって、今度の出されております法案は、やっぱり株式処分を凍結するというこの法案は、実効性が、非常に申し訳ないけど、必要ないのではないかなと思うのでございます。 さて、次の質問に入らせていただきます。これは憲正さん、自見先生、答弁要りませんから、よろしいです。 じゃ最近の、先ほど、二か月たちました郵政株式会社、それについての質問が幾つかございました。私もこの間、郵政公社の決算のことがございましたし、過去にいろいろなこともございまして、最近地元の、ちっちゃな町でございますが、郵便局に行ったのでございます。局長さんも知っていますし、働いておられる方も何人も知っておる人がおられるのでございますが、いろいろな話を聞きました。何となく今までと違うなという感じがしたんですね。 そうですね、このホールの三分の二ほどの広さ、私の町の郵便局はあるでしょうか、一万人ほどの町でございます。三つに仕切ってあるのでございます、郵便事業のところと簡保と貯金と。前の局長さんは郵便局会社の支店長なのかなと思いましたが、そして、いろいろなそれで話も聞いたんですけど、何となく違和感があるんですね。やっぱりこれはネットワークのサービスを維持するというのはなかなか大変だなと思いましたし、事務がやっぱりかえって量が増えて煩雑になっておるではないかなという感じもしました。 そこで、この過疎地における郵便局の金融サービスというもの、これは本当に金融のライフラインだと思うのでございます。ここはやっぱりきちんと守り、取り組んでもらいたいと思いますし、さっき、簡易郵便局の数減ったよという話もございました。そういう心配もあるわけでございますが、何しろ今までは、配達した人がお客さんのおばあちゃんに貯金やら保険の話をしてきたわけでございます。こんなことなどができなくなりましたから、その面での不便がある、こういう違和感。 そして、もう一つあるんですね。末松さんが言われました。委託料の消費税が五百四十億円、これがゆうちょ銀行やかんぽ生命や事業会社から郵便局会社へ行くと。それは大変だと言われると、これは内部ならいいなと、内部なら消費税要らないと。しかし、二百三十四ある直営店、貯金の、銀行の、かんぽの八十一の直営店ばっかり使うのではないかと。そうしたら、あとの二万三千幾らの郵便局、余り使ってもらえないで、結局、貯金とか簡保のその仕事、そういう機能はなくなるのではないかなという、そういう心配も実はないわけでないと、そういう懸念がないわけでないと思うのでございますが、いかがでございますか。
○参考人(西川善文君) お答えをいたします。 郵便局ネットワークは民営化時の水準をきちんと維持し、そして金融サービスを続ける、確保していくという固い決意の下に経営に臨んでおる次第でございます。金融排除ということが起きてはいけないという考えで臨んでおるわけでございます。
○河合常則君 今、社長がおっしゃいましたように、是非そのことで頑張っていただきたいと思っています。 もう一つは、申し訳ないけれども、さっきも質問ありましたが、これ民営化してからでしょうかね、やっぱり郵貯のシステムダウンだとか、内容証明の郵便の不正取扱いとか、後納郵便料金の請求のこととか、保険料証明書の発送遅れなどございまして、トラブルが幾つか起こったわけでございます。そして、それぞれの、一生懸命処理されてきたことは、それは評価をいたしますが。 さらに、私は、この前の日曜日、四日前ですかね、私の家内のちょっと知り合いのところへ電話が入りました、東京から。年賀状五百枚買ってくれという、ノルマだと。それは、まあバイトで郵便局へ行ったんだろうと思うんですが、びっくりしましたですね。私の地元の郵便局の事務員の方とか本当に近所の知っている人から、年賀状を扱っておる、はがき売っている人からそういうふうに頼まれるのは幾らでも今まであったことでございますが、東京から電話掛かるんですね、田舎へ。 それは、これはまともでないな、こんなことは本当に大丈夫なのかなと実は思いました、東京から田舎へはがき買ってくれと言うんだから。今まで田舎から東京へ税金納めたから返してくれというのは逆でございますが、本当は、これはやっぱり何かどこかに、こんなトラブルのことも含めて今のやり方、何かどこかに原因があるのではないかなと。会社の取締役とかその中枢には、やっぱり今までの郵便とか郵便事業の事務経験のある方がおられないのかなと、それがトラブルの原因なのかなという感じがせぬわけでないのでございますが、いかがでございますか。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 年賀につきましては、民営化後最初に行う大イベントでございまして、何としてもこの年賀の販売、それから問題になりましたオペレーションにつきまして、今年は成功裏に収めたいということで、今、全力を挙げているところでございます。 役員の配置でございますが、郵便事業会社でございますとか、あるいは銀行、保険といった事業会社、それから郵便局会社につきましては、確かにトップは社外から来た人たちでございますが、社長以下、それぞれの分野におけるこれまでの経験者、幹部を務めた方を配置をいたしておりまして、経営上支障は全くないという状況になっておるというふうにお考えいただいて結構かと存じます。
○河合常則君 郵政株式会社の社長からそういうふうに明言していただきましたので安心しますが、ひとつ是非そのことに従って頑張っていただきたいと思うのでございます。 先に、さっき十一月三十日の日経新聞の話ございましたが、十一月の十七日の新聞で、私、ばあっと見たのでございますが、民営化して新しい事業、特に第三分野と言われる医療保険の提携先は三井住友グループに偏っていると出ておったんですね。この提携先の決定などはどのように行われるのかなというのが一つございます。 で、もう一つは、いや、だけど民営化したから何をやってもいいんだよと、役所でないんだからと、こう言われればそうでございますが、しかし、これはやっぱり移行の時期、大事な時期でございますから、これは非常に慎重であるべきでないかなと。前任の会社や昔関係のあった会社とのことは特に注意すべきなのではないかなという気がするのでございます。これは特に、一部の企業に私物化されているのではないかといううわさが立っただけでも好ましいことではありません。これは李下に冠を正さずという言葉もございます。十分に気を付けるべきだと思うのでございますが、是非このことの決定についての真意を社長からお伺いして納得させてもらいたいと思うのでございます。よろしくお願いします。
○参考人(西川善文君) これまでも、例えば火災保険等に始まりまして、新しい取扱商品、保険商品でございますとか、あるいはカード、住宅ローンなどについて、その代理をやる場合の供給会社の選定を行ってまいりましたが、それぞれの分野におきまして、応募各社の経営基盤でありますとか実績でありますとか、あるいは商品性、そして郵便局への各種の支援体制等につきまして、客観的指標及び提案書等によりまして、厳正かつ総合的に評価の上、選定を行ったということでございます。 選定に当たりましては、お客様の目線で応募者すべて平等に公正に評価を行っておりまして、慎重に審査を重ねての結果でございます。ちなみに、私はその選定に一切かかわっておりません。したがって、この選定した会社は提案内容の総合評価が高かったということによるものでございます。 以上でございます。
○河合常則君 分かりました。 それは社長言われたとおり、それはしっかりと本当に公表してもらって、疑惑を、疑惑と言っちゃ変な言い方ですが、何となくそういう雰囲気のあるものをやっぱり打ち破ってもらいたい。それが郵政株式会社、事業会社、局会社、それからゆうちょ銀行、かんぽ生命、健全にそれぞれ本当に、民営化止まりませんので、しっかりと国民の目線で国民に根差して、要望に根差して発展していく、大事なことだと思うのでございますので、よろしく頑張っていただきたいと思うのでございます。 終わります。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 私も、このいわゆる郵政国会のとき、この郵政法案の委員会の理事もさせていただいておりまして、また立場は少し違いましたけれども長谷川先生ともいろいろ苦労しながら、その後いろいろございまして、十月一日に民営会社が発足をしたということでございますけれども。 今回、いろいろなことが考えられるということで、今回のこの法案が提出されたわけですけれども、株式の処分のを提出するといろいろ言われている。先ほど来の論議の中で、株式がもうその前に、いろいろ検討する前に売られたらいろいろややこしくなるということでありましたけれども、まあ、総務大臣も社長も上場の前に処分することはないということであれば、余りそういう危惧する必要はないんじゃないのかなと。この凍結が主題でなくて、法律の第一条、郵政民営化の見直しに当たって討議をすると、こういうことですよね。 ただ、じゃ、その見直しというのは、具体的にどのようなことを見直すということを想定されているのか。例えば、組織の面で再び公社に戻すとか、それから四分社化をやめるとか、政府の関与がどうなるのかとかですね、いろいろとどういう見直しをするのかというのが不明確なまま、ただ民営化をやめますよということになりましたら、もう各会社の職員だとか経営者、利用者、国民、関係民間企業、もう既にスタートしているわけですから、ある程度見直しはどういうことを見直すんだということをこの法案の提出に当たっては考えるべきじゃないかなと思うんですけれども、長谷川先生、いかがでございますか。
○長谷川憲正君 お尋ねの見直しの範囲でございますけれども、これはもう正に民営化法で規定をされております制度設計の全体だというふうに私ども思っております。 ただ、いたずらに細部をいじるということを考えているわけではございませんで、この法律案の附則の第二項にも規定されておりますように、国民生活に必要な郵政事業に係る役務が適切に提供されるようにということでございまして、要するに先ほど来御指摘をいただいております郵便局の現場で地域の利用者の方々が今までと同じように、あるいは今までより以上にいいサービスを受けられるような状況をつくるために、現在の制度設計というものが本当に適切なんであろうかと、そのことを見直しをしていかなければいけないというふうに思っている次第でございます。実際には何をどうするのかということにつきましては、これから各党間でいろいろ議論をしていただきまして、方向を見定めていただきたいと思っているところでございます。
○弘友和夫君 それで、この法律案は、民主党・新緑風会・日本さんですね、それから社会民主党・護憲連合、国民新党と、この一部の無所属議員のこれは共同提案されているわけですよ。まあ、中心的に御尽力いただいたのは国民新党さんですけれども、この見直しをある程度どういう方向かというのは、国民新党さんのマニフェストには郵政民営化の見直しについて郵政三事業の一体経営を堅持すると。これは基本的にこの一体経営を堅持するという考えが中心的にあると思うんですよ。ネットワークの維持活用を図るとともに、三事業すべてのサービス提供を義務付ける、夢と希望のある郵便局づくりを推進すると、こうありますので、その前提、一体経営ということを堅持するというのが基本だと思います。だから、ある程度この法案にも書かれておりますけれども、そういう方向性は国民新党さんははっきりされているんだと思うんですけれども、いかがでございますか。
○長谷川憲正君 御指摘のとおり、国民新党、選挙公約の中にも、我が党の政策の一丁目一番地ということで、その郵政事業につきましては三事業一体経営ということをうたっているわけでございます。 ただ、これもう我が党としての主張でございますから、何が何でも、蛇が棒をのんだように全く何一つ譲れないというようなことを考えているわけではございませんで、これから各党間でいろいろお話をさせていただきたいと思っております。
○弘友和夫君 それで、共同提案されました民主党さんの那谷屋先生にちょっとお伺いしたい。尊敬する先生に余りこう、なかなか難しいんですけれどもね。 共同提案されたわけですよ。ところが、私、この前、あの当時もそうだったんですけれども、この民主党さんのお考えは、あのときに、百六十三国会、民主党さんが提出された法案がありますよね。今でもその考えは一緒だと思うんですけれども、まず郵便貯金については、これは縮小すると、二〇〇六年度中に郵便貯金の預入限度額を七百万に引き下げるとかいろいろありまして、郵便貯金については縮小するんだと。それから、簡保ですね、保険については、これは廃止すると。これははっきり出された法律に書かれている。しかも、各郵政保険会社の株式は二〇一二年九月三十日までにすべて売却し完全民営化すると。株を一二年までにすべて売却するんだという民主党さんのお考えで法律を出されている。これと今回のこの法案、共同提案された、余りにもこれ違うんじゃないかなと。 要するに、国民新党さんは三事業を一体としてやはりやらなければ成り立っていきませんよという考え方ですね、基本的には。民主党さんのお考えは、簡保も廃止しますよと、貯金の方も縮小していきますよと、株は売却しますよ、二〇一二年までにというお考えであれば、今回のこの法案とは相当これはマンタイというか、全く矛盾することにならないかなと思うんですけれども、いかがですか。
○那谷屋正義君 お答えいたします。 委員御指摘のような形で民主党としても提案をさせていただいたわけでありますが、この間、このお時間の中でも委員各位から御質問あるいは御見解が述べられた、御指摘がされたように、民営化されてからの様々な問題、これが本当に国民の生活に大変大きな影響を及ぼしているということの中で、本法案では国民生活に必要な郵政事業が国民に適切に提供されるように見直すというふうに規定をしているわけでありまして、本法案を成立後、郵政民営化の見直しの中で国民の暮らしの安心を支える、国民の真の利便性を向上させるといった観点から、国民生活に必要な郵政事業とは何か検討していくことになるんだろうというふうに思います。 その中で、郵政事業に関するサービスの在り方について検討が行われることになるというふうに思っておりまして、従来の考え方を変えるかどうかも含めて検討していくというふうに考えているところでございます。
○弘友和夫君 御答弁でございますけれども、この基本的考え方、郵政に対する考え方が、私、今から考えるんだと言われましたけれども、全然違うわけですね。 じゃ、この考えをもう変えられたから共同提案されたのか。この法案として出された、簡保は廃止をして株も売却しますよと、貯金も縮小しますよというこの考えは、現実問題非常に、発足してまだ一、二か月ですけれども、この間に大変な問題が生じてきたから民主党さんとしてはこの考えを変えられて提案されたのか。それとも、それも含めてと言われましたけれども、だけど全然、この郵政をどうするかという考えが全く違うんじゃないかなという私は気がするんですけれども、いかがですか。
○那谷屋正義君 我々が提案した形での民営化というか、いろいろな観点での問題であればそのままの考え方も同じというふうにも言えるかもしれませんが、いわゆる今動いているものは政府案でありまして、その中にあってやはり先ほど来指摘されているような様々な問題が起こっているということの中で、さて民主党としてそのとき出した考え方というものについてももう一度検証してみようじゃないかというふうなことの中で今回提案をさせていただいているということで御理解をいただけたらと思います。
○弘友和夫君 これ以上はあれしませんけれども、それで、そうなってきましたら、やはり、仮にこの法律案通った場合、成立した場合、提出者の三党間でやっぱり政策協議を進めないと相当なあれが、開きがあるんじゃないかと。どういうふうに三党間で合意が得られていくのかなという危惧がございますけれども、どうですか、これ。
○那谷屋正義君 郵政民営化についてはもう、またこれも繰り返しになるかもしれませんが、様々な問題が生じているという認識はまず三党の間で一致しております。そして、このまま郵政民営化が進んでいけばこうした問題が一層拡大していくおそれが高いという点でも認識が一致してございます。 三党の間では、国民生活に必要な郵政事業に関するサービスが適切に提供されるという見直しの議論を進めるに当たって、一番重要な見直しの目的という点では意見が一致しておるところでございまして、今後の、御指摘のように、政策協議を進めることによって必ずや合意に達するものと考えているところでございますし、是非公明党さん、そして自民党さんからも様々なお知恵をいただければなお有り難いなと、このようにも考えているところでございますし、また、こうしたことは問題の大きさから考えてやはり可及的速やかにこのことが行われる必要があるというふうにも考えておりますので、これがいつまでなんだというふうな問題も出てくるかと思いますけれども、できるだけ可及的速やかにそうした議論の場づくりに向けて全力で頑張っていきたいと、このように考えているところでございます。
○弘友和夫君 是非、それは政策協議で合意が得られるということですけれども、私は今現実問題に、先ほどのいろいろ、手紙もあったように、いろいろなことはあると思うんですよ、いろいろなことが現実問題。簡易郵便局が少なくなっているとか、いろいろ混乱しているとかいうこともあるかもしれません。現実問題は現実問題としてそれは対応していかないといけないというふうに思うんですけれども、だけど、郵政をどうするかという考えが根本的に違いましたら、要するに金融はもうやりませんよというのが従来の民主党さんの考え方、郵便の方で国が手助けをしてそれをやりましょうという考え方がある。だけど、国民新党さんは一体となってやらないとこれは成り立っていきませんよということですから、制度設計というか全く違うところからスタートして、私は、現実問題はいろいろあるでしょう、それはやらないといけないと思いますけれども、根本的な考え方が違って、一時凍結して後は政策協議やりましょうといってもなかなかそうはいかないんじゃないかなということをまず、これは答弁要りませんけれども、言っておきたいと思うんです。 それと、後半に、株式の処分が停止されていることを考慮しなければならないというのがございますね。株式の処分が停止されているということを考慮しないといけない。じゃ、この考慮というのはどういう具体的にことなのかと、考慮という、どういうことを想定されているのかと。 何か今も、現実に進んでいるものに対してどのような制約が、考慮ということはある意味では制約が加えられる。だけど一方では、民間になったわけですから納税義務を負って市場での競争もしなければならないとかいろいろありますよね。片一方では、民間になってもう現実に進み出したときに考慮しなければならないというのはどういう考慮なのかということを、ある程度具体的に言っていただかぬとなかなかこれは難しいんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか。
○長谷川憲正君 今の御質問の前に、先ほどの民主党の出しました郵政解散の折の対案と我々の選挙公約と随分違うんじゃないかと、お話ありましたが、私はそうは思っておりませんで、日ごろお話をしておりましても大きな違いは感じておりません。必ず三党間の合意はすぐにも作れると思っておりますし、是非、公明党さんからもお知恵を拝借をして、党派を超えたいい修正案ができないものかなということを考えているところでございます。 今の法律案の第四条の規定についての御質問でございますけれども、これは、御指摘のように、郵便貯金銀行と郵便保険会社の株式、この私どもの法律案に従いますと、当分の間、株の売却処分は行われないということになるわけでございますので、そうなりますと、持ち株会社が一〇〇%株式を持った会社ということになります。 見ようによっては国が一〇〇%持っているというふうにも見えるわけでございますので、そうなりますと、当然のことながら、一般の金融業、民間の金融業の人たちとの競争関係がどうなるんだということが問題になるわけでございますので、これにつきましては、あくまでも一〇〇%持ち株会社が株を持っているということを前提に、新規業務の開始等についてはそれなりの判断をしていただく必要があるということを念のために書かしていただいたわけでございまして、だからといって、新規業務は一切やってはいけないというようなことを言うつもりは全くございません。これはもう株式会社に変わったわけでございますし、御指摘のように、税金も新たに払うようになった、いろいろな負担があるわけでございますから、一方で国民のためになる新しいサービスはどんどんとやっていただかなければならないわけでありまして、それにブレーキを掛けるという趣旨ではございません。しかしながら、あくまでも民間の一般との競争ということを考えれば、おのずと限度があるだろうという趣旨でございます。
○弘友和夫君 先生方、業務を拡大は一切してはならないということじゃないんですよとか、御答弁でございましたけれども、だから、法律でやはりこう規定している、「考慮しなければならない。」と。それがある程度ないと、まあ長谷川先生のような良識ある方ばっかりだったらいいかもしれませんけれども、やっぱり法律で「考慮しなければならない。」と、こうなったときに、具体的なものがないと、やはり非常に難しいんじゃないかなというふうに思います。 時間が余りありませんが、大臣、今日、会社のことはあれですけれども、もう実際は一日からスタートしていますね。今までその準備の期間が二年余り、各会社の制服作ったり、通帳を作成したり、いろいろ看板もあれしたり、かなりもうこの準備を進んでいると思う。進んでいるというか、もうやってきたわけですね。大体今まで、職員の研修だとかいろいろ等で総額どれぐらい今までこの民営化で費用が費やされたか、御承知ですかね。
○国務大臣(増田寛也君) これは、私どもも会社の方に尋ねまして、聞き取りを調査したところでございますが、まず、この日本郵政株式会社によりますと、準備企画会社というのが最初にはございました。この準備企画会社へ出資を三千億円をしていると、これがまず一つの準備のお金でございます。 こうした準備企画会社への出資三千億円を含めて、その後、情報システム等の設備投資と、これも行っております。それから、今先生からお話ございましたユニホームを作ったり、それから式紙の購入費と、こんなものもございまして、合わせますと、先ほどの三千億円も含めて全体で約六千億円、大体約六千億円ほど今まで投資していると、このように聞いているところでございます。
○弘友和夫君 六千億も投資して、既にとにかく民営化、発足して、職員の皆さんも一生懸命頑張っておられるわけでございまして、問題点もあるかもしれません。ですけど、それは、この見直しのときに、それこそ一緒に国民にとって何が一番いいのかということを真摯に議論して、また立派な見直しもしたいと思っておりますけれども、この法律につきましては、ですから余り、もうこう言っては失礼ですけれども、凍結するのが意味があるのかなという思いを言わさせていただいて、質問終わりたいと思います。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 まず、郵政民営化見直し法案について提出者に伺います。 法案にあるように、国が日本郵政の株式を一〇〇%保有し、日本郵政がゆうちょ銀行、かんぽ保険の株式を一〇〇%持ち続けるようになれば、全国の郵便局ネットワーク、金融サービスのユニバーサルサービスの維持など、公益優先の経営が可能になると考えますので、法案には賛成であります。 ところで、法案では、郵政民営化について具体的にどのように見直すのか明確にはなっておりません。私は、四分社化を見直して三事業一体経営にして、国民にあまねく公平に貯金・保険サービスを提供する金融のユニバーサルサービスを義務付ける見直しが必要ではないかと考えておりますが、そのような考えはおありでしょうか。
○委員以外の議員(大久保勉君) 御答弁申し上げます。 山下先生の示唆に富む御指摘がございました。 まず、この法律案は、附則第二項に規定するように、国民生活に必要な郵政事業に係る役務が適切に提供されるようにするため、制度全般について見直しの議論を進めるための環境を整備するため、株式処分の凍結を定めるものであります。つまり、見直しの議論を進めることが非常に重要であります。 具体的には、何をどのように見直すかについては、山下先生の御意見も踏まえまして、何が国民生活にとって必要な郵政サービスか、また何が国民経済にとって短期的のみならず中長期的な視点で有益かといった観点も含めて徹底した議論が必要だと考えております。 また、本日の議論で一点付け加えたい点がございますが、株式の上場、株式の売却は、たとえ数年後であっても、現在、上場準備作業が行われております。ですから、今でも上場のために資産を売却するとか組織を変えると、こういったことが行われておりますから、こういったことが果たして適切であるか、こういったことも踏まえて議論する必要があるんです。ですから、株式処分の凍結を求めますのは、そういった作業が適切であるかも含めて徹底的に議論する必要があると思っております。
○山下芳生君 是非、この法案が可決、成立いたしまして、国民的な議論で、あるべき郵政の姿が浮き彫りになり、そして私が先ほど申しましたような方向で郵政が国民の財産としてしっかりと役割を果たしていただけるように私も皆さんと努力をしたいと思っております。 さて、今日は、日本郵政の西川社長及び佐々木専務にお越しいただきました。お忙しい中ありがとうございます。お二人には、民営化が見直しされるまでの間の郵政会社の雇用問題について伺いたいと思っております。 実は、既に郵政は、民間企業で非正規の社員の数が最大になっております。日本郵政、郵便、郵便局、ゆうちょ、かんぽ会社の正規社員が二十四万百人、非正規社員が十二万四千三百人、この非正規は八時間労働換算の数ですから実数はもっと多いと思います。日本の民間企業でこれまで非正規社員が最も多かったのがヤマト運輸で約六万九千人ですので、その二倍以上の非正規社員を抱えているのが郵政であります。しかも、郵便や郵貯など、国民生活に密着した郵政業務の中心を担っているのが非正規社員だと思います。先日のこの委員会での質疑で紹介した和歌山県かつらぎ町、旧花園村の山の中で私がたまたま出会った配達員の方もゆうメイト、非正規職員の方でありました。 そこでまず、二〇〇三年度から二〇〇七年度、つまり郵政公社になってから、正規職員がどれだけ削減されたか、非正規職員がどれだけ増員されたか、お答えください。
○参考人(佐々木英治君) お答え申し上げます。 常勤職員に関して申し上げますと、計画人員ベースでいいますと、郵政公社発足時、これは平成十五年四月一日で取っておりますが、二十八万七百八十九人でございました。それから、平成十九年度の上半期末には二十五万三千八百十四人になっておりまして、二万六千九百七十五人の減でございます。
○山下芳生君 非正規の。
○参考人(佐々木英治君) それから、非常勤職員の関係でございますが、年間計画数の八時間換算で申し上げますと、平成十五年度は九万七千三百七十八人でございまして、平成十九年度上半期は十二万九千六百九十三人になりまして、三万二千三百十五人の増加となっております。 以上です。
○山下芳生君 御答弁ありましたように、正規が二万六千減って非正規が三万二千増えたと。公社時代に正規から非正規への置き換えが大量に進んだということであります。 それでは、民営化された今後の人員計画はどうなるのか。人員の多い郵便事業会社、郵便局会社では、今後四年間どのような計画になっておりますか。
○参考人(佐々木英治君) 今年の四月に日本郵政公社の業務の承継に関する実施計画というのを出しておりまして、その見通しの中で、これは当然財政計画をやっておるんですが、その前提となる人件費で申し上げますと、例えば郵便事業会社は二〇〇八年度から二〇一一年度まで六百億円を削減をしております。それから、郵便局会社につきましては二〇〇八年度から二〇一一年度まで五百七十億円を削減をしておりますが、これは今後の経営方針を基に作成したものでございまして、具体的な人員削減計画というものを前提に作成したものではございません。
○山下芳生君 それはおかしいと思いますね。それだけ人件費減らすんですから、具体的に何人減らすかというのがなかったら出てこようはずがないんですね。 私が事前に郵政の担当者の方に聞いたところによりますと、郵便事業会社で四年間に八千人、郵便局会社で一万四千人減らす計画になっているというお答えがありました。これは先ほどの議論にあった報道と一致する数になっているわけですね。そうじゃないんですか。
○参考人(佐々木英治君) 失礼いたしました。 今申し上げたのは、労働組合等とこれから人員削減計画をするに際しましては交渉等を経て最終的に固まるものですから、私どもの経営の見通しとして数としてはもちろん見込んでおりまして、その数といたしましては、郵便事業に関しましては四年間で八千四百八十七人、あるいは常勤としては一万九百九十四人減らすということで見込んではおりますが、これはあくまでも私どもの今の案ということ、計画ということで御理解をいただきたいと思います。
○山下芳生君 郵便局会社の見込みはどうですか。
○参考人(佐々木英治君) 今、後段で申し上げました郵便局会社は一万約一千人でございます。
○山下芳生君 やっぱりそのような、報道どおりの計画を持っているということであります。 それで、郵政公社になって結局、正社員が大幅に減らされて穴埋めに非正規が増えた、置き換えが進んだ。それから、民営化されてからも、今おっしゃったように、二万数千人の大幅な削減になるわけですが、そうすると、これまでどおり正規の職員を削減して非正規の職員に置き換えるという路線は変わらないということになるんだと思います。全部減らしちゃうわけではないと思いますから。 そこで、西川社長に伺いたいんですが、非正規雇用の増大で貧困と格差が広がっていることが大きな社会問題となっている下で、日本最大の企業グループが大量の非正規化を推し進めてそれに拍車を掛けるようなことをしていいのか、これはよく考える必要があると思いますが、社長の認識を伺いたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 非正規社員のまず賃金水準についてでございますが、正規社員と勤務形態や雇用形態そして職務内容が異なりますので単純に比較するということは難しいわけでありますが、これまでも地域の雇用環境等を踏まえて必要な見直しを行ってきたところでございます。また、民営化によりまして国家公務員法の制約がなくなりました。したがって、これを機に、一定の条件を満たす非正規社員の中から選考によりまして正規社員へ登用する仕組みを設けたところでございます。 したがって、先生の御指摘のようなことが今後も続くということはかなり変わってくるんではないかというふうに思っております。
○山下芳生君 ちょっと質問にかみ合っていないんで、もう一度、非正規社員の実態について私が聞いた話を紹介して、また認識を問いたいと思いますが、非正規社員は郵便の配達とか区分け、正社員と同じ業務を行っているんです。さっき紹介したように、配達して、社員かなと思ったらゆうメイトですという場合があるんです、多いんです。その非正規の社員の賃金は年収二百万円未満、正にワーキングプア状況に置かれております。非正規社員がいなければ一日たりとも郵政事業の運営は成り立たないのが実態なのに、低賃金と仕事のきつさから非正規社員の退職者が後を絶たない、人手不足と労働強化の悪循環が生まれております。 関西のある郵便事業会社支店、これは旧中央郵便局ですけれども、そこで働く非正規社員の実態を聞きました。紹介します。Aさん、三十代女性、勤続十年、一日六時間週四日勤務、時給九百二十円、月収約八万円。これでは生活できないので、昨年十二月からスーパーのレジのアルバイトを始めた。一日五時間週三日、時給九百円のスーパーのアルバイトですが、これ休日なしで今年の三月まで働いたために体調を崩して、四月からはスーパーのバイトは週二日に減らしている。郵政での仕事は事務です。Bさん、三十代男性、勤続十年、一日六時間週四日勤務、時給九百二十円、月収約八万円。携帯電話代、食費に全部消えてしまう。昼食は菓子パン一個とペットボトル飲料一本だけの日がほとんどだと。勤務は郵便物の区分けです。Cさん、五十代男性、夜十時から朝五時まで七時間の深夜勤務専門です。時給九百二十円、二五%増しの夜勤手当が付いて週四日勤務、月収十万円ちょっと。昼夜逆転生活でまとまった睡眠が取れなくなった。眠っても一、二時間で目が覚めてしまう。仕事は郵便物の区分けです。Dさん、三十代男性、勤続八年、夜十時から朝九時まで、十時間の深夜勤務専門であります。時給八百七十円に二五%増しの夜勤手当などが付いて週四日勤務。月収十六万円ぐらいにしかならず、今後も結婚はできません、休日も家から外に出る元気がないと話しておられました。 西川社長、郵政で働く非正規社員は仕事も責任の重さも正社員と変わりません。非正規だからといっていい加減な仕事はできないと、必死に働いている方々であります。そんな人たちが低賃金でまともな生活ができない、ワーキングプアの状況に置かれていることについて、社長としてどう思われますか。
○参考人(西川善文君) 非正規社員の雇用につきましては、それぞれの地域での雇用環境や個々人の雇用時間数、仕事の内容、そしてスキル等に応じて決定しているものでありますが、その中で本当に、先ほども申しましたが、正規社員と変わらぬ能力、スキルをお持ちの方もおられますので、その勤務実績等を見ながら、正規社員への登用の道を開いていこうということで既にスタートをいたしておるわけでございます。
○山下芳生君 これからのことはいいんですが、今までこうした方たちがそういう状況に置かれていた。私は四人実態を報告しましたけれども、郵政を中心的に支えてこられた方がそういう状況にあったことを社長としてどう認識されますか。
○参考人(西川善文君) 確かに、やはり賃金格差が大きいという実態があると思います。しかしながら、その賃金はその地域における相場と申しますか、他社との比較においてそれほど遜色のない賃金水準を確保してきておるということでございます。 しかし、それでいいということでは決してございませんで、改善を図っていかなければならないという認識はございます。
○山下芳生君 同じ仕事をしている方ですから勤務の形態が変わっても同じ待遇で処遇すると、これが世界の流れだと思いますし、今の日本の社会にとってそういうことが必要な今局面にあるときに、日本最大の企業、郵政グループとしてどう対応するのかというのが問われているんだと思います。 それで、社長は先ほどから、これからはパートタイマーから正社員への登用の道を開いたとおっしゃいました。もう時間ありませんから、私も詳しいルートを全部聞きまして、郵便局会社、郵便事業会社、それぞれどうなっていくのかと聞きましたけれども、大体パートタイマーの中でABCのランクがあって、Aランクになるのに、すべての業務に精通するのに一年ぐらい掛かる、あるいは二年掛かるときもある、それから月給制契約社員になる、それで二年間たって認められれば正社員として登用されるなどというかなり、四年五年掛かるんですね。それまでの間はやっぱり二百万円とか、月給制契約社員になっても三百万円台であります。 それで私は、正社員への登用の道を開いたというんですが、それだったらそういう期間ですとかいろんなハードルをうんと下げて、同じような仕事をして郵政を支えている方々に正社員への道をうんと広げることが大事だと思うんですが、そういうおつもりはありますか。
○参考人(佐々木英治君) 先生、今詳しくちょっとおっしゃっていただきましたが、私ども、公社時の身分は国家公務員でございまして、今回、民営化後、国家公務員法が適用されなくなったことから、各社において、非正規社員のうち月給制の契約社員から正社員の登用制度を構築したというところでございまして、今その具体的な要件を検討しているところでございます。 もちろん、全く決まっていないわけではなくて、いろいろ、二年とか今御指摘あったようなことも踏まえて今細部を詰めているというところでございます。
○山下芳生君 ここに一冊の本を持ってまいりました。「挑戦 日本郵政が目指すもの」、著者は西川善文さんであります。今年九月三十日初版発行でありまして、正に民営化前日に、社長としての決意を披瀝された本だと思って読ませていただきました。 その中で西川社長はこう述べておられます。実は郵政公社では、二〇〇三年の発足後、一貫して正規職員の数を減らし、ゆうメイトという非正規職員を増やしてきました。これにより、確かに人件費は減り、決算上の収益構造は改善したのですが、同時に現場業務のクオリティーが低下してしまったことは否めません。ここ数年間問題になっている年賀状の遅配も幾つもの要因が複合的に絡み合って生じているのですが、その一つの原因は現場での人員不足があります。民間企業はどこも人材確保に必死になっています。状況は郵政も同じで、とても人減らしどころではない。景気回復と団塊世代の大量退職に伴い、民間企業はどこも人材確保に必死になっています。状況は郵政も同じで、とても人減らしどころではない。私は、新卒で志望した人は全員採れと言っているとお書きになっております。小見出しには、人減らしだけがリストラではないとありました。 私は、大変立派な心構えだと思いました。この決意をずっと貫いていただきたい。正規社員と同じ仕事をして郵政事業の中心を担っている非正規社員に同等の待遇を保障していく、そして非正規社員から正規社員への登用の門戸を拡大して非正規社員が希望を持って働けるようにする。それが西川社長がおっしゃっている業務のクオリティーを高めることになるし、日本社会に蔓延する貧困と格差の拡大に歯止めを掛ける道にもつながるのではないかと思います。 日本最大の企業の社会的使命が懸かった私はこれは大事な方向だと思いますが、そういう方向での西川社長の決意がおありかどうか聞きたいと思います。
○参考人(西川善文君) 正に先生御指摘のとおりでございまして、サービスレベルの確保あるいはオペレーションの安定性確保、こういった点からも、やはり雇用をどういう形態でやるかということがその成果を、成否を左右する大きな要因となってまいりますので、単にコストということ、という面だけではなくて、そういった面も総合的に考えてやっていく必要があるということでございます。
○山下芳生君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 まずは、国民共有の財産である郵政三事業のユニバーサルサービスを守り高めていこうという立場でこの法案を提出をいただいた発議者の皆さんに、心から敬意を表したいと思います。 さて、この法案は、小泉政権によってやみくもに進められてまいりました郵政民営化の制度設計を抜本的に見直すきっかけとして、郵政三事業の公共性を再評価しながら、当面、三会社の株式の売却を別に定める日まで停止する、こういうことの趣旨でありまして、私どもとしては全面的に賛成でございます。 株式の売却停止は、現在起きている民営化による国民生活への大きな弊害を食い止めるためにも大変必要なことだと、こんなふうに思います。 現に私、この委員会で、十一月一日のこの決算問題で指摘を幾つかいたしましたけれども、営利主義的な経営の下で、簡易郵便局の一時閉鎖という名の実質切捨てであるとか、四会社間の無駄な間仕切りによる心理的な断絶であるとか、年賀はがきなどの販売競争など、職員の労働意欲は著しく低下をしている、こういう状況。その結果として、退職者が予想を上回る状況で進んでいたり、あるいは今も出ましたが、ゆうメイトなど非常勤職員を多用して低賃金で不安定な労働条件を課すというこういう状態が起こっている、こういう状況なのであります。 こうした実情が利用者、国民へのサービス低下をもたらさないはずがないわけでありまして、様々な批判や抗議の声が起こってきていることも御承知のとおりであり、提案者側も当然こうした声をお聞きだと思いますが、その具体的な例など若干御紹介いただきたいと思いますが、せっかく提案者ですから、近藤議員にお聞きをしたいと思います。
○委員以外の議員(近藤正道君) 御質問いただきましてありがとうございました。 お答えを申し上げたいと思います。 利用者、国民へのサービス低下についてでございますけれども、例えば、せっかくでありますんで、私の地元、新潟県のことについて御紹介をいたしますが、中山間地を中心にいたしまして、平成十八年の九月から半年間で五十五の集配郵便局が無集配化され、窓口業務だけになりました。平成十七年度から三年間に三十八の簡易郵便局が廃止をされ、あるいは一時閉鎖されてしまいました。二十六台のATMが撤去されてしまいました。そして、集配郵便局における土日の窓口業務、夜間窓口が閉鎖をされてしまいました。新潟県議会では、このことについて二度にわたって、とにかく国民の利便を確保してもらいたい、そういう意見書を国会あるいは政府に対して行っております。 また、郵政民営化により生じた問題点といたしまして郵便物の誤配とか遅配の増加が挙げられておりますが、その原因は、やはり集配局の再編成が行われたことによりまして郵便拠点が遠のいた、これがやっぱり大きな要因でありますし、同時に、今ほども議論がありました、職員が非常勤化したこと、これも指摘をされているわけでございます。 また、内容証明郵便でございますけれども、認証ミスが民営化初日である十月一日から二十二日間で合計三万七千件に及んでいるというふうに公表されております。これも、郵政民営化に伴う取扱いの変更によって職員への負担が増大したことが一つの原因になっているというふうに思っております。 そのほか、民営化の当初におきまして、システムの不備から顧客に対応することができないままとなってしまいましたし、また、そのために職員が長時間にわたって残業を余儀なくされたと、こういうケースなどがあります。 その他、いろんなものが今指摘をされておりまして、この民営化に伴う問題点、非常に深刻の度を深めております。可及的速やかにこの見直しを行うことが必要であると、私はそういうふうに考えております。 以上でございます。
○又市征治君 どうもありがとうございました。 つまり、新潟県内の状況をお調べいただいて御報告いただいたんですが、これはもう全国的に起こっておる問題でありまして、法案審議に私も参加をしてまいりましたけれども、その当時、小泉総理や竹中担当大臣は、郵便局はなくさない、サービスのダウンは行わない、労働条件もダウンさせないと言ってきたけれども、今現実にこういう事態になっているということでありますから、なおのこと、だからこそ提案者側がこういうこの法案を出された、こういうことだろうと思います。 さてそこで、そのこととも関連しながら若干、本題に入る前に、さきの十一月一日の委員会の審議で西川社長幾つかお答えになっている点で、私は補充的に二点お伺いを先にしたいと思うんです。 十二月十五日から年賀はがきの受付が全国で開始をされます。先日の委員会で、私が年賀はがきの販売について郵便事業会社と郵便局会社の無用な争奪戦をただしたのに対して、西川さんは、郵便事業会社と郵便局会社を競争させるというようなことはないと、フロントラインは競争をあおられているというふうに受け取る向きがある、何か他人事のような答弁をされているわけですけれども、あなたは分社化の弊害である両会社間のこの年賀はがきの激しい販売競争、それによる現場の職員の被害を全く把握されていないんじゃないのかと、私は当時そう思いました。 特定局で二十万枚から三十万枚というノルマ、それに耐え切れずに資金繰りのためにチケットショップに八掛けや九掛けで卸していくということが起こり得る。それがやがて四十五円というような値崩れになって出回ることが懸念をされるわけです。 こうした現場の実態をやっぱり理解できなくては、これは私は困ると思う。分社化した以上、両会社の間の調整というのは不可能です、これ。みんなお互いに競争するんですから。だとすれば、こうしたものを断ち切るために、いや、競争させることはないんだと、こうおっしゃるならば、持ち株会社の西川社長の責任でこの年賀はがきの争奪戦などというこの調整を行うべきじゃありませんか、どうですか。
○参考人(西川善文君) お答えをいたします。 私もここ数週間、郵便局を訪問いたしました。大体その地域のリーダーとなっている郵便局でございますが、訪問いたしまして、郵便事業会社との関係、そして郵便局における販売の実態というものをお聞きし、そして見てまいりました。 その中で、やはり幾つか問題がございまして、この問題を早急に解決してスムーズな販売活動ができるようにということで郵便事業会社それから郵便局会社に徹底をいたしたところでございます。
○又市征治君 前回申し上げましたけれども、片やの会社は海外旅行までプレミア付けるなんていう、こんなばかな話やっていたら駄目ですよ。しっかりとそれは取り組んでいただきたい。 二つ目に、前回、メルパルクの例を挙げて関連会社職員の雇用確保を求めました。メルパルクは五年以内の譲渡又は廃止が義務付けられているわけですけれども、その際、職員の雇用の確保に最も配慮しなきゃならぬということは当然のことであります。 増田総務大臣も、前回、雇用の問題ということについては当然配慮していただけるものと思っているし、会社にそのような期待をしているというふうに述べられた。しかし、西川社長は、言葉のあやかもしれませんが、雇用について一定の配慮をしなければならないが、相手、つまり譲渡先もあるので、雇用を保障するということを言える状況ではないが、交渉に当たって雇用継続を条件の一つとして入れると。まるで雇用の確保は譲渡先次第だとも取れる、こういう答弁、極めてあいまいであります。 したがって、十一月二十二日、当委員会で改めて決議をしておりますけれども、ここでもきちっと、「メルパルクなどの廃止又は譲渡に際しても、雇用に十分配慮すること。」、これはくぎを刺しました。ここでメルパルクその他の譲渡に当たっては生首は切らないということをしっかりと約束いただくと同時に、希望する全職員の雇用の確保を第一に考えて、職員を雇用する企業にしか譲渡しないということを明確に約束いただきたい。これは簡潔にお答えください。
○参考人(西川善文君) メルパルク並びにかんぽの宿の譲渡に際しましては、雇用の確保と雇用の維持ということを前提に処分の話を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○又市征治君 しっかりと雇用確保をやっていくというお約束をいただいたというふうに受け止めます。 そこで、本題に戻ってまいりますが、引き続き西川社長にお伺いをいたします。 まず、今回の株式処分の停止法案の提案理由で、発議者の皆さんが、三年目の上場を目指すこととされているものの、法律上はいつでも可能であり、できるだけ早く処分を凍結すべきでありますというふうに述べられております。それは、先ほど来答弁があるんですけれども、どうも郵政会社の側は、三年後の上場を待たずに、それ以前に相対取引で適当な買手に売ってしまおうと考えているんではないかという、こういううわさが流れているからであります。 そこで、改めて、先ほどは総務大臣も上場前の売却は適切じゃないというふうにおっしゃった。社長もそういうことは考えていないとおっしゃっているわけですが、もう一度改めて、上場前の売却はないということを確約もう一度いただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 上場を予定しております各社につきまして、上場前の売却はございません。お約束いたします。
○又市征治君 是非、そういう立場で取り組んでいただきたいと思います。 さて、郵政三事業は総資産三百三十八兆円の日本最大の金融保険機関でもありまして、内外の複数の巨大資本が食い込みを虎視たんたんとねらっているということは明らかであります。 しかし、郵貯、簡保の資金は、もう言うまでもないことですが、国内の零細な庶民の貯蓄でありまして、その使い道としましても、国債や地方債や中小企業金融の原資として、また全国津々浦々で庶民の決済機関として大きな公益的金融サービスを行ってまいりましたし行っている。また、郵便事業は、従来は郵貯、簡保と兼業することによってユニバーサルサービスとして無理なく資金的に支えられてきたということなんだろうと思うんです。 この郵政三事業が株式として無原則にもしこれが開放されていくとすれば、利潤追求一本やりの投資ファンドなどのえじきとなることは想像を絶する国民的、経済上の損失になるんではないかと、このように懸念をいたしますけれども、西川社長はこのことについてどのようにお考えか、見解を承りたい。
○参考人(西川善文君) お答えをいたします。 郵便貯金銀行並びにかんぽ生命保険、この両者ともに全国に、津々浦々に張り巡らされました郵便局ネットワーク、これを窓口として使い続けるというビジネスモデルで臨んでおるわけでございまして、それ以外にはやり方がございません。したがって、株式の上場に際しましても、投資家に対する説明に際してそのことは明確に申し上げた上で御検討をいただくということにいたしたいと思っております。 この窓口として、役割を果たしておる郵便局ネットワーク、これなしにはゆうちょ銀行、それからかんぽ生命保険の業務はあり得ないということでございます。
○又市征治君 ところで、ここに郵政各会社の人事の二通りの名簿があります。七月二十七日に内定されて公表された文書と九月二十八日に十月一日付けの発表されたものがありますけれども、ゆうちょ銀行の人事で、七月にあった社外取締役筆頭の桂東大教授の名前がこの十月一日のものについては唯一消えているわけですね。この消された理由は、この教授が高木ゆうちょ銀行社長の息子さんの恩師ゆえにという縁故人事があったからだというふうにこれはマスコミでも二紙ぐらいが報じているわけでありますが、それはそのとおりなのかどうか、まず一つ。 それと、この社外取締役、また四社各社の社外取締役の年俸はどの程度なのかお聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) まず、東大の桂教授の件でございますが、これは高木副社長の縁故人事ということでは絶対にございません。ゆうちょ銀行の役員、社外役員に御就任をいただく方向で調整を図ってきたものでございますけれども、大学側の手続に時間を要するということから、これ以上迷惑を掛けるわけにはいかないという先生の御配慮から、桂先生御自身から辞退の申出があったものでございます。ゆうちょ銀行といたしましても、桂教授の御意思を尊重しまして就任は見合わせるということにしたものでございます。 それから、社外取締役の年俸でございますが、これはプライバシーに係ることでございますので具体的な金額は差し控えさせていただきたいと思いますが、公社時代の理事の水準というものを踏襲した格好になっております。 以上でございます。
○又市征治君 公益的な郵政会社のこれがプライバシーに当たるんですか。 委員長、これは是非、少なくとも他の均衡の問題、他の役員との均衡の問題の関係もございますから、委員会として、是非これを少なくとも委員会に提出いただくように取扱いをお願いしておきたいと思います。
○委員長(高嶋良充君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○又市征治君 そこで、今縁故ではないんだと、こうおっしゃるんですが、さきの松原さんといい、この桂さんといい、私は民営化になるとこういう情実人事が横行するんではないのかという懸念をいまだに払拭できません。政府の出資会社である以上、厳格にしてもらいたい、このことは是非求めておきたいと思います。 ところで、四社間の役員人事で兼職があります。西川社長は三つ兼職をなさっている。高木社長も一つでしたか二つでしたか兼務をなさっている。当然これは取締役報酬を辞退されるべきだろうと、こう思うんで、公務員の場合は当然ながら兼職側の、これは国家公務員法百一条によって無給になっているわけですね。西川さん御自身を含めてそうなっているのかどうなのか、そうしてもらいたいと思いますが、その点をお伺いします。
○参考人(西川善文君) お答えをいたします。 まず私の方でございますが、私は郵便事業株式会社、それから郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行の社外取締役となっておりますが、三社からの報酬はゼロとなっております。 それから、実務上兼務をしている役員につきましては、トータルとしては一社の役員をしている金額でございますが、兼務をいたしておりますので、その兼務度合いと申しますか、によりまして案分割合を設定いたしまして、当該社ごとに報酬を案分されたものを支給しておるということでございます。
○又市征治君 まだ幾つかお伺いしたかったんですが、時間が間もなく参りますから、もう一点だけお聞きをいたしておきます。 郵政四会社には企業から多数の人を採用されているわけですが、西川さん御出身の三井住友を始め、それら出身企業はその人の給与の差額を補てんしているというふうにお聞きをしますが、これは事実かどうか、まず一つ。 事実とすれば、出身企業はその人に見返りの情報や行為を期待しているわけであって、郵政各事業の公益的性格に反するんではないかというふうに私は懸念をするからお聞きをするわけであります。見返りとは、言うまでもなく出身企業との契約などで便宜を図るということが入るんではないかと思うんですが、入札情報や契約に当たって、これで公正が保てるかどうかということが懸念をされますから、その点についてお伺いをしておきます。
○参考人(西川善文君) お答えをいたします。 民間企業から採用した社員の給与につきましては、本人の経歴やこれまでの給与等を考慮しつつ、当社の規定に基づきましてその額を決定いたしております。したがって、お尋ねのような差額の補てんというものは全くございません。
○又市征治君 時間が来ておるんですが、その民間会社が補てんしているかどうかをお聞きしたんです。
○参考人(西川善文君) 民間会社からの補てんももちろんございません。
○又市征治君 終わります。
○委員長(高嶋良充君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十七分散会