総務委員会 第2号
- 発言数
- 242 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/10/23
会議録
○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として田中康夫君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局給与局長出合均君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高嶋良充君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高嶋良充君) 行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の内藤正光です。 今日は、冒頭、一時間の時間をいただきまして、増田総務大臣を始め総務省の皆様方に、総務省が所管する様々なことを多岐にわたって質疑をさせていただきたいと思います。 まずは大きな柱として、地域再生と分権改革について増田大臣に幾つか質疑あるいは確認をさせていただきたいと思います。 まず、第一次分権改革、ここでは何が行われたのかといえば、改めて言うまでもなく、機関委任事務の廃止と、主として権限面での改革がなされたと理解をしております。そのとき残された課題は何だったのかといえば、地方税財政だったかと思います。そこで、元総理の小泉内閣の下、三位一体改革が断行されたわけでございます。三位一体改革の中では、国庫補助負担金の改革、地方交付税改革、そして三兆円の税源移譲が行われたということでございます。 しかし、その三位一体改革、振り返ってみて一体どういうものだったのか。私は、増田大臣も三位一体改革に対しては極めて批判的なスタンスを取っているというふうに承知をしておりますが、まずは、地方六団体があれだけ苦労してまとめ上げた、そして国に上げた、しかしそのほとんどが骨抜きにされてしまった、結果として単なる数字上の帳じり合わせに終わったと私は思っております。そして、それが直接の原因であったかどうかは別としても、結果として都市と地方の財政力格差がますます拡大をしてしまって今日の状況に至っているということでないかと思っております。 そこで、大臣にお伺いしたいのは、大臣御自身のこの三位一体改革に対する評価、改めてお伺いをしたいと同時に、その評価を踏まえて、大臣御自身の地方再生、分権改革に懸ける基本的なスタンス、基本的な思い、考え方あるいは哲学をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今、三位一体改革について御質問ございました。 お話しのとおり、税財政について、交付税それから税源移譲、そして補助金改革と、三つについて同時にやるということでございましたんですが、それまで、三位一体改革が行われるまでは、税源移譲ということは地方団体から見まして夢のまた夢のような感じでございましたので、そうした税源移譲が、三兆円という額でございましたけれども、そのことが行われたということ自体は分権に向けての第一歩というふうに考えております。 ただ、それと併せて行われるはずでございました補助金改革、これについては、例えば補助率の切下げであったり、あるいは一般財源化されたものであっても別途基準が国の方で残っていたりということで、自由度が高まらなかったということもございました。単なる補助率の切下げであれば、なおさら地方の自由度や裁量が高まるということございませんので、そうした手法が取られたということについて、私も知事時代に大いに政府に物申しましたし、そうした不十分な点が多々あったと、こういうふうに考えているところでございます。 いずれにしても、分権を進めて、それぞれの地域で権限や財源をできるだけ地方にゆだねるということがこれからも必要になってくるわけでありますので、改めて国と地方の役割分担を更に見直しをしながら、権限と財源を地方にゆだねて、そして本当の意味での地方の自立と責任が確立するような、そうした分権改革に取り組んでいきたいと、このように考えております。
○内藤正光君 分かりました。 では、続いてなんですが、地域間の財政力格差の是正策として今最も大きな関心を寄せられているのは、やはり何といっても法人二税の扱いではないかなというふうに思っております。法人二税は八・七兆円もの税収を占める地方税なんですが、これがまた地域偏在性が大きいものでございます。 資料を見てみますと、八・七兆円のうち一体東京に幾ら集まっているのか、集中しているのかといったら、四分の一、東名阪ということでいえば四割がそこに集中してしまっている。更に言えば、最も法人二税の税収が多い東京と、逆に最も少ない長崎とを比較してみると、その格差は六・一倍、大変偏在性が高いのがこの法人二税であります。 その法人二税をどのように扱うかということでいろいろな主張があるわけなんですが、財務省などはどのように言っているかといったら、法人二税の分配基準を見直す、すなわち地方間の水平的調整をやればいいじゃないか、このように主張しているわけなんです。しかし、私は、これは国の責任放棄であると同時に、都市と地方の対立をあおるだけだと思っております。 それに対して増田総務大臣は、消費税も含めて考えていくというふうにおっしゃっております。そしてまた、交付税は減らさないように工夫もしていくということもおっしゃっております。さらにまた、具体的に踏み込んで、新聞のインタビューでしたでしょうか、このようにもおっしゃっております。消費税一ポイント分、つまりこれは二・六兆円ですが、と法人二税を税源交換をするということも踏み込んでおっしゃっております。 そこで、改めて増田大臣にお尋ねしたいのは、地方再生、分権改革を推し進めるに際しての税制改正に対する大臣の基本構想についてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今お話ございましたとおり、地方財政の中でこの地方税というのは大変重要なものでございます。そして、この地方税財源の充実確保を図っていく上で、やはり各地域間の偏在ということに目を向けていかなければならないと、こういうふうに思うわけであります。 法人二税でありますけれども、これは景気のいいときは非常に税収伸びるんですけれども、今お話ございましたとおり、大都市部とそれから地方部との間での偏在性がかなり高い税でありますので、これはこれで大事だと思っておりますが、何よりもやはり地方税を充実強化していく上では、一番偏在性の少ないのは消費税でございますので、地方消費税ですね、この偏在の少ない地方消費税を充実させるという方向が一つ。それから、それと併せまして、法人二税、法人課税についてはやはり偏在を是正するようなそういう見直しということによって、地方税体系全体としてでき得る限り偏在性の少ない税体系にしていく必要があるんではないかと、こういうふうに思うわけであります。 そうしたことによって、地方税体系を構築すると同時に、あと、併せてもう一つの重要な財源であります地方交付税を充実させる、それを確保するということによって全体として地方団体の安定的な財政運営に臨んでいくと、こういうことを基本的な考え方に据えていきたいと思っております。
○内藤正光君 方向性としては、私はそれに異を唱えるものでもありませんし、また賛成する立場ではございますが、なかなか具体的イメージがわいてこないんです。 そこで、増田大臣は知事の時代からも国と地方の税収はまずは一対一にすべきだと、五〇対五〇にすべきだというふうに主張されているわけなんですが、先ほどおっしゃった考え方で進めていってもなかなか一対一にはならないんですね。例えば地方税一ポイントと法人二税を交換しても、これは単なる税源交換ですから、税源移譲は全く行われないわけですね。ちなみに、一対一にするということは、もうざっくりで言うと大体十兆円程度の税源移譲が必要になってくるわけですね。 ですから、その辺の具体的な数値も含めて、一対一に持っていくための具体的な道筋をお示しをいただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今お話のございました御指摘の背景には、国と地方の歳出が実際の税収と比べてちょうど逆転をしている、四対六と六対四の問題があるわけでございまして、したがいまして、そうしたことを背景に置いて私どもは当面まずそこを一対一、五対五に切り替えていきたいと。そうした五対五にしていく、一対一にしていくためにはやはり、今議員がお話ございましたとおり、税源移譲ということを行ってそれで地方の税収を増やしていくという、こういうことが必要であろうと思います。 ただ、そのためには、単純な税源移譲ということになりますと、今の税の仕組みからいいますとどうしても大都市部の豊かなところに税収が増えるということにもなりかねないんで、これと併せて税の偏在性の是正を組み合わせると、こういった作業が必要になると思います。 この税源移譲を進めていくためには、やはり国民の理解なども十分にいただく必要もございますし、国と地方の役割分担ということを今後の、将来に向けてしっかりとまた見据えていくということも必要になりますので、私どもは各場面で税収比を一対一を目指すんだということを申し上げておりますが、ちょうど同時並行的に分権改革推進委員会等で今議論も行われております。そこではこうした税財源の問題も議論になっていくわけでございますが、そうしたところの議論も含めた上で、こうした地方税財政の充実、その上で、でき得る限り税収比を一対一に目指しつつ、その中身として偏在性の少ないようなそういう体系を構築していくと、こういうことを今考えているところでございます。
○内藤正光君 一つ前の質問に戻るかもしれませんが、これから偏在性がない安定的な税収を地方に与えていくという意味で地方消費税を充実さしていくというふうにおっしゃいました。そこでとりあえずは一ポイントか二ポイントということをおっしゃったわけなんですが、一方で、交付税の原資を考えてみますと、なぜか偏在性が少ない消費税がかなり含まれているんですね。私はこれ、税の理論からいうとちょっとおかしいんじゃないかなというふうに思うんです。 そこで、そういった交付税の原資を消費税も含めてもう一度見直しを行っていく、そういったところから抜本的にこの地方税制、地方税制というか地方税財源の見直しを行っていくという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) 交付税の原資の中で、今お話ございましたとおり、消費税が入っておりますので、それを、むしろ法人二税ですね、そうしたものを交付税の原資に交換して、地方消費税そのものについては、先ほどお話ございましたとおり、例えば、これ一つの議論を促すための例として私申し上げているんですが、今のこの五%の税率の中で地方の消費税分一%を二%に増やすと、地方消費税の割合を高めると。ただし、それですと今度は逆に国の方が足りなくなるんで、そこは先ほど言いましたように法人二税を、地方の分を国税の方に返すような税源交換ですね、こういうことをするのも一つの案ではないかということで申し上げております。 ですから、今議員がお話しになりましたとおり、法人二税についてもう一度そういう形で税源交換をして交付税として配り直すといったようなことが一つの案として十分考えられるというふうに思っております。
○内藤正光君 しっかりと地方が偏在性の少ない安定的な税財源を手にすることができるよう、抜本的な税財政改革を総務大臣として推し進めていただきたいというふうに思います。 続きまして、協議機関の在り方について、国と地方の協議機関の在り方についてお尋ねをしたいと思うんです。 大臣は地方分権改革推進委員会の会長代理として国と地方の協議の場の設置を訴え続けてきました。実際に、大臣就任に当たっての記者会見においても、地方の人たちと意見交換する場をつくる必要性、そういったものに言及をされております。 で、まずここの議論をする前に大臣にお尋ねをしたいのは、協議の場の必要性をこれほどまでに痛感するに至った大臣自身の問題認識についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 国と地方の立場でありますが、平成七年にでき上がりました分権一括法の中で、ですから以前の分権一括法でありますが、その中で国と地方が対等と、こういう位置付けがなされたわけでありますが、実際には国とそれから地方公共団体、県あるいは市町村、いずれも補助金でいろいろな縛りを受けていたり、それから実際に協議をする場面においてもどうしても国の力がやはり強いということがございました。法律の建前上は対等、平等の関係ということですが、実際になかなか現実の力関係はそうなっていないということを日々感じていたところでもございます。 そうした背景がございまして、ちょうど権限などの移譲が行われた後いよいよ税財源の問題に入るというときに、やはりこうした点を正して、そして国と地方が本当に対等、平等にいろいろと話を進めていく、これは何も敵対するという意味ではなくて、建設的な協議をするという意味でやはりそうした場が必要ではないのかということを日々感じていたところでございます。
○内藤正光君 私も、国と地方が対等の立場で議論をし、そしてそのまとまったことが尊重されるような、そういった仕組みは何としても必要だと思っております。 実際に、地方六団体のこの意見書、六月七日に出されたものなんですが、それを読んでみましても、最初の方に、提言二の方にこう書かれているんですね。これ仮称なんでしょうが、地方行財政会議を設置をして、国と地方の協議の場を法定化すべしと、このような提言がなされております。ただ、それに対する政府の回答はどういうものだったのか。今も大臣、増田大臣として国の立場から本当に前向きな答弁をいただいたわけなんですが、七月二十一日、政府から出てきた回答はどういうものだったのかというと、こういうものだったんです。「適時必要な機会を設けて、地方と意見交換を行っていく。」という、実につれない回答だったんです。意見交換を行っていくというだけなんです、意見を聞いてあげるよという。結局、三位一体改革のときと何一つ変わってないんです、意見は聞いてやるよと、しかしそれを取り入れるかどうかは国の判断だよと。これが国の今の姿勢なんです。だからこそ、岩手県知事を務め上げられた増田さんが大臣として今いるその意味があるんだと思います。 実際に世界各国、私も調べてみました、どうなっているのか。例えばイギリス。これ、九七年に中央地方協議会というものが設置をされた。地方の団体としては地方団体協議会というものが組織されているんですが、その中央地方協議会という場においてその地方団体協議会が地方代表として政府と対等の立場で交渉、協議に臨んでいく、そういう仕組みがイギリスではちゃんと確保されている。じゃ、ドイツはどうか。財政計画委員会というものがございます。その構成メンバーは、まずは連邦財務大臣、それは当然なんですが、と同時に各州の財務大臣、そういった人たちがメンバー構成、中に入っている。そういった人たちが構成メンバーとなって財政計画委員会というものがつくられて、そして一緒に協議をして国と地方の財政計画の方向性をその場でもって決めていく、そういう仕組みがちゃんとでき上がっている。 じゃ、もう一つ、フランスはどうかといいますと、七九年に地方自治一般法にてそういう地方財政委員会をつくらなきゃいけないということで設置をされた。そしてその構成メンバーはというと、国民議会議員を始め上院議員、あるいは州議会議長、県議会議長、市町村長等々、国と地方の代表者がそこに構成メンバーとして名を連ねている。そしてその場では何が決定されていくのかといったら、交付金の配分方法の決定だとか、あるいはまた地方税財政にかかわるすべての法律や政令に関しての諮問に応じていくという、こういうふうになっているんです。 いずれにしても、世界各国を見ますとしっかりと国と地方が対等の立場で協議をして、そしてその結論が尊重をされるという、そういうシステムがちゃんとでき上がっているんです。ところが、我が国日本だけがそういうのがない。せいぜいまあ地方の言うことを一応聞いてあげるよという、これが今の日本の現状ではないかなというふうに思っております。しかし、私は、我が国も地方分権改革を本当の意味で進めていくためにはそういう場が必要だと考えております。 そこで、大臣にお尋ねをしたいのは、増田大臣がイメージをしているその協議の場、そのイメージ、具体的なイメージ、どういうものかをお示しをいただくと同時に、実はこういう場を設置することについて、霞が関は基本的には後ろ向きなんです。というのは、国がその権限を地方に渡さなきゃいけないということで、すべて国が決めるんだという、そういうスタンスに立つ霞が関はそういった場をつくること自体に反対なんです。後ろ向きなんです。そういった状況の中、いや、どうしてもそういう場が必要なんだという大臣の決意を、設置に向けての決意をお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この国と地方がやっぱり十分に議論を積み重ねるという意味で、一つの先例になりますのは、三位一体改革のときに国、地方協議の場ということで、私の記憶でも十数回、関係閣僚と地方の、あの際は六団体の代表でありましたが、国、地方が協議をする、そういう場が設けられました。それがしばらくこの間、中断をしておりました。三位一体改革が一応姿を見たときに中断をしておりましたので、私は、この国と地方の様々な議論というのはまだまだ議題となりますものがございますので、これを早急にまず再開をしたいということで、今、中で話をして、それでその再開を決めていきたいというふうに考えております。 この国と地方がいろいろと協議をしていく、そういうやり方というのは、正に国の政策決定プロセスに地方がどのような形で関与するかということにもつながってまいりますので、いろいろな検討が必要になってくるだろうと。今お話がございましたイギリス、ドイツ、フランス、それぞれの議会との関係もありますし、それでいろいろな歴史的な変遷を含めてつくり上げてきたものであります。ですから、我が国も、例えば国会や政府機関との関係も含めてそうした場をどのように設けるかというのは多角的な検討が必要だろうと思いますし、それから地方団体の方でこの点について提案もございますので、それも大いに参考にすべきではないかというふうに思っております。 私も、本当の意味で国と地方がそれぞれの役割を理解しながらそうした議論ができるような場がいいというふうに思うわけでありますが、その点については、なおどういう形がいいのかを検討することとしつつ、いずれにしても、もう既に国と地方の協議の場というのが三位一体改革等の方でも十数回行われたという、そういう経緯がございますので、それを早急に再開をして、そして今いろいろと問題になっております税財政の問題もそうですし、そのほかもいろいろ国、地方にかかわる問題がございますので、その議論をその場で早急にまた議論をしていきたいと、このように考えております。
○内藤正光君 やはり三位一体改革の反省を踏まえるならば、そこで一生懸命地方六団体、そして国とが協議した、ガス抜きになっちゃ駄目なんですよね、そこで協議し、決まったことは国も地方も互いに守るという、そういうやっぱり基本的なルールが必要なんです。そこをまず確認し合った上でないと、議論を始めないと、何の意味もないと思うんですよ。結局、三位一体改革のときの繰り返しになってしまう。そこの確認はよろしいんでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) 今、こうした国、地方の協議の場、再開に向けての中でいろいろ今議論しています。私もこうした地方がいろいろと考え方を国の政策の中に反映させていく場が多々あった方がいいだろうと思いますので、私どもが考えておりますこういう三位一体改革のときに行われたような場をより実効性を高めるようにしていったり、あるいは今、先般、統合本部ということで、地方のいろいろ関係する政府の本部を四本部統合した中に、参与という形でありますが、地方のそれぞれいろいろな活動をしている市町村長さん方に入ってもらって、それでそこで意見を言っていただいたりというようなこともやっていますので、それぞれの場を数多くつくったり、それからその中での役割をしっかりと地方団体に与えて、それで実質的な協議の内容が充実したものになるように、そのようにしていきたいというふうに考えております。
○内藤正光君 地方六団体の皆さん方は増田さんが大臣になられたことを大変期待しているわけです。今まで増田大臣が委員長代理としていろいろ主張してきた、そのことを是非総務大臣として実行してもらいたい、実現をしてもらいたい、そういうふうに期待しているわけでございます。もっと広く言えば、国全体は本当に地方分権改革をどんどんどんどん進めていかなきゃいけない、そういうふうに思っているわけでございます。是非ともその実現に向けて邁進をしてもらいたいと思いますし、またその実現のためには、まず第一歩として国と地方が対等の立場で協議をし、そしてそこで決まったことは国も地方もしっかりと守っていく、そういう基本的なルールをつくり上げていかなきゃいけない、その思いで頑張っていただきたいというふうに思います。 さて、次の柱、公務員制度改革について幾つか質問をしたいと思います。 改めて言うまでもなく、さきの通常国会で国家公務員法が改正をされましたが、その柱の一つは能力・実績主義でございました。能力・実績主義を本当に実現するためには、これまた改めて言うまでもないかもしれませんが、公正で信頼性の高い人事評価制度を確立することがその大前提でございます。人事評価制度です。その人事評価制度というのはどういうものでなければならないのか、仕組みはいろいろあろうかと思いますが、少なくともまず評価する人、される人双方がその制度そのものに信頼感を持てなきゃいけない、納得してなきゃいけない。でなければうまくいくはずがない。人事評価制度、機能しない。結果として能力・実績主義なんていうのは絵にかいたもちになってしまうわけです。 実際に、さきの通常国会、内閣委員会で当時の副大臣であった林さんもこのように明言をしているわけなんです。苦情処理の仕組みの検討などを職員団体等と十分に話し合って理解と納得を得るよう最大限努力をしていく、そういった中で仕組みをつくっていくということを委員会審議の中で明言をされているわけです。 そこで、大臣に確認をしたいと思います。 大臣は、岩手県知事として長年労使協議を通じて様々な困難な問題の解決に当たってきたわけでございますが、人事評価制度づくりにおいては、労使協議を通じて進めていくべきとの認識をお持ちですね、大臣も。確認をさせていただきます。
○国務大臣(増田寛也君) 今、この人事評価制度でありますが、試行ですね、試みの行いで今行っているわけでありますけれども、私もこの人事評価制度をこれから本格的につくるに当たって、職員団体と十分に話合いを行う、これはもう是非必要でありますし、そうした上で理解と納得を十分に得られるように努力をしていくと、職員団体の皆さん方と十分に話合いを行って、そして理解と納得を得るように努力をする、こういうことでございます。これは、今引用されました林副大臣が前回、委員会でお話しになっていますけれども、そういう考え方で全く変わりないと、政府としてもそのような考え方で臨んでいくということでございます。
○内藤正光君 公務員制度の所管大臣としてしっかりとそのことを守って、労使双方が納得でき得る、理解し得る人事評価制度の確立に向けて邁進をしていっていただきたいと思います。 さてその次なんですが、先週の金曜日なんですが、行革推進本部の専門調査会が報告書を提出をいたしました。その内容、いろいろありますが、一言で言うとこういうふうになるかと思います。 まずは協約締結権を付与する、しかし労働三権の一つである争議権、スト権は見送りますよと、そして更に言うと、第三者機関の勧告制度は廃止をしますよと、ここに行き着くんではないかなというふうに思います。 公務員制度を所管する大臣として、この報告書の内容をどのように受け止められますでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この専門調査会ですけれども、今お話がございましたとおり、先週報告書を取りまとめたと。メンバーも佐々木毅さん始め、それぞれいろいろな制度に精通した見識をお持ちの皆さん方の報告書でございます。私も一読させていただきましたけれども、このやはり大きな公務員制度改革の中で、労使関係制度等についてやはりいろいろな観点から改革に取り組む必要があるという認識の下で取りまとめられたものということで、そのことについていろいろ御議論を踏まえた上でおまとめになった労作だと、このように考えます。 もちろん、中を拝見しますと両論併記の部分等もございますし、いろいろ議論が難しかった部分があったんだろうというふうに思いますが、まずはこの報告書を、先週金曜日いただいたばかりでございますので、よく内容を吟味しなければいけないと思っておりますけれども、この報告書を取りまとめていただいたということの労を多としながら、これは行革推進本部が全体の所管でございますけれども、そこと連携協力しながら、総務省としても、この報告書をどのように受け止めて、次にどのようにしていったらいいかということを考えていきたいと思っております。
○内藤正光君 私は、公務員制度所管大臣としてもう恐らく十中八九お気付きになられているんだろうけれども、一応お答えになられなかったんだろうと思うんですが、私がやっぱり注目しているのは、協約締結権を付与した、だからもう第三者機関の勧告制度を廃止してもいいんだという、ここなんですよ。これ、一言で言えば憲法違反ですよ。よくもまあ憲法違反の報告書を出してきたものだなと、私は正直あきれているんですよ。 労働基本権、公務員については制約をする、その代償措置として人事院勧告があるんですよね。労働基本権というのは三権を指しているわけですよ。三権といったら、まだ付与されていない協約締結権を含めた交渉権であり、あと争議権ですよ。争議権も付与しないまま、代償措置であるところの勧告制度を廃止しちゃっていいんですか。これは憲法違反になりますよ。憲法違反の報告書を私はよくも出してきたなと、あれだけ勢ぞろいした権威の方々が。 私はそれが不思議でならないんですが、その辺を、公務員制度を所管をする大臣としてどのように御認識なされているのか、改めてお伺いします。
○国務大臣(増田寛也君) この報告書でありますけれども、これをこれから政府としてどのように受け止めるかということを行革本部とよく連携して考えていかなければならないと、こういうことでありますが、今、協約締結権の部分とそれからあと争議権の付与とか、中でいろいろ議論があった、そういう形跡が十分に中でうかがわれる問題ですから、それだけやはり大きな問題を抱えているということと、それから、これは会見のときだったと思いますが、私も後であの佐々木座長の会見を見ていましたら、いずれにしてもこの問題についていろいろ長い準備期間が必要だということを言っておりましたですが、両論併記のところも含めてやっぱり大きく中でも議論があったところでありますから、私は今先生が、委員がお話しになりましたような、そういう多々御意見も一方ではあるわけですし、この問題をどういうふうにこれから総務省として考えるかということについては、行革推進本部と十分に連携協議しながらこれを取り扱っていきたいと、このように考えております。
○内藤正光君 大臣はそういう意見もあるとおっしゃったんですが、これ意見じゃないんです。憲法の要請なんです。これは、憲法というのはすべての法令に優先するわけですから、一意見でもなければ、一単なる法律でもないんです。憲法というのはすべての国民が守らなきゃいけないものなんですよ。ですから私は、争議権を付与しないまま代償措置であるところの人事院勧告を廃止するというのは、私はこれは正直言って、よく出してきたなという、こんなものをという思いなんです。 それは、諸外国のように争議権については一定の制限は掛けると、警察だとか軍隊については。そういう上でだったらばまだ議論の余地はあるんだけれども、すべての公務員についての争議権はまずは先送りをして、しかし代償措置である人事院勧告は廃止しますというのは、私は余りにも見識に欠ける報告内容だと思っております。 もっと言えば、協約締結権、もう岩手県知事を務め上げられてきたわけですから改めて言うまでもないんですが、地方においてはもう実質協約締結権あるわけですよね。だから、国においてはこんな報告書はもう遅きに失しているんですよ。今ごろやっと出てきたのかと。協約締結権といっても財政民主主義の観点から議会に諮らなきゃいけないのは当然なんですが、今議論すべきは、一歩踏み込んで、争議権をどうするかなんです。それを先送りしているような余裕はないんです。争議権ない労働三権というのは、私はやっぱり実効性というものに欠けるんだろうなというふうに思います。 改めて、その辺の憲法の要請も踏まえて、しっかりと公務員制度所管大臣としてこの問題取り組んでいただけますね。
○国務大臣(増田寛也君) この問題、特に今お話がございました争議権の付与については、いろいろ国民生活等への影響も含めて中で議論があって、それで意見も御承知のとおり分かれています、中でですね。ですから、それだけ大きな問題だというふうに思っておりますので。 私もこの労働三権ということ、労働三権の問題というのは当然非常に重要な問題であると、こういうふうな認識を持っておりますし、これで専門調査会の、これは有識者の皆さん方の今の段階で議論した報告書と、こういう受け止め方でありますので、今私どもとしても、これは総務省としてあるいは行革本部も含めた政府として、こうした報告書も、この内容もいただきましたけれども、大きく意見が分かれているということも含めて、今後どのように考えるかというのを我々は我々として考えていきたいというふうに思っております。
○内藤正光君 この問題で一つ確認をしたいと思うんです。争議権を先送りにしたまま人事院勧告を廃止するという、そういうスタンスは絶対取らないですね。
○国務大臣(増田寛也君) 人事院勧告制度これ自身は、これはもう我々はそういった勧告制度のそういった趣旨を尊重する、制度を尊重すると、こういう立場に立っているところでございます。
○内藤正光君 私が申し上げたい、私がお伺いしたいのは、代償措置として第三者機関の勧告制度があるわけです、人事院が置かれているわけです。労働三権がしっかりと回復されない限りは、代償措置であるところの人事院の勧告というのは廃止できない、そのことを確認したいんです。
○国務大臣(増田寛也君) もちろん、現制度は非常に議論を含めて、いろいろ議論を含めた上で今大変この人事院勧告制度という、そういう制度ができ上がって、私どもはこの制度を尊重するという立場でずっと基本姿勢で来ているわけです。 そのことを前提としながら、今後の将来に向けてこの公務員制度を大きく変えていく上で今回のようなこういう調査報告書が出てきたということでございまして、この調査報告書、これについては有識者の皆さん方での検討結果ではありますが、これは調査報告書であり、そしてまたなお、その中で意見がいろいろと、特に争議権については分かれている問題だ、こういうことも十分認識をしているところでございます。 したがいまして、このことについて報告書をどういうふうに理解するか、それはこれからまた私ども政府として考えるということになるわけでありますが、いずれにしてもこの労働三権、それからそのことを含めて今ある制度ということですね、人事院の勧告制度ということを尊重するという、そこは私どもの従来どおりの姿勢でございます。
○内藤正光君 この件についてはまた別の機会にしっかりと時間を取って議論をしていきたいと思っております。 続きまして、NHKに関係することではございますが、公共放送の意義と受信料制度の在り方について何点か質問をしたいと思います。 御案内のように、三年前のNHKの度重なる不祥事を契機に受信料制度の在り方が大きく議論をされ始めております。大臣は、その点について記者会見でこのようにおっしゃっております。受信料の支払義務化と値下げとはセットで考えなきゃいけない。私は、ちょっと強い言い方をさせていただくならば、余りにも軽々な発言だったと思います。 受信料制度を論ずるには、まず、受信料というのはサービスへの対価じゃないと、そのことを踏まえなきゃいけないんです。物を売ったから百円もらう、たくさん売れたから百円を八十円に下げるとか、そういったものじゃないんです。受信料制度というのは、公共放送を支えるためにすべての視聴者が支えていかなきゃいけない特殊な負担金なんです。その辺のことをまず踏まえてもらわなきゃ困るんです。そして、そのほか、公共放送とは一体どういうものなんだろうとか、受信料制度の意義はどういうものなんだろうとか、そういったことを踏まえた上で受信料制度の在り方というのは論議をしていかなきゃいけない、そういうふうに思うんです。 そこで、大臣にまず確認をしたいと思いますが、NHKが受信料を財源としていることの意義について、大臣のお考え、御認識を確認をしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この受信料でありますけれども、これは公共的な放送というものをNHKが行っていると、これは民間の広告などに頼るんではなくて、NHKとしての仕事、使命を果たしていく上で公共的放送を行う、そうした業務運営を支えるための特殊な負担金ということを従来政府で言っておりますが、そういう性格のものとして国民全体に直接その負担を求めている、お願いをしていると、こういう性格だというふうに思っております。また、そうしたことがあるからこそNHKとして、その広告主の意向にとらわれないような、そういったいい、良質な放送番組が作られていると、このように理解しているところであります。
○内藤正光君 受信料というのはスポンサー収入でもない、ましてや税でもない、だからこそ商業主義を排除できるし、また国からの影響力も排除できる、そこに意義があるんだと思います。 そこで、大臣の個人的な思いを述べていただきたいんですが、もしこの受信料が対価的な色彩を帯びてしまったら、あるいはまた強制力を持った税に近いものになってしまったら、私はNHKが提供する公共放送というのは大きく変質するんだと思いますが、どのように変質するというふうにお考えでしょう、大臣の率直な御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今の負担ですね、NHKのこの受信料というものが正に特殊な負担金というふうに理解をして、それで国民の皆さん方がそれを、今不払の問題ありますけれども、納得して、基本的には制度としてそういうことを、国民の理解をいただいて、それを背景にNHKが番組を構成をしている、編集をして提供していると、こういう仕組みになっているわけで、これが仮に違う性格のものになればどういう内容になるか、これは番組制作する立場の人たちがそういったことをどう受け取るかに懸かってくるんではないか。 いずれにしても、私自身は、こうしたいわゆるNHKとしての、負担金としてこの制度がつくられているということをNHK側も、それから国民の側も前提にして今の番組を作られているというふうに考えております。
○内藤正光君 番組を制作する現場の方がどう受け止めるかということをおっしゃったんですが、根本的に私は違うと思うんですよ。スポンサー収入でないと。いいですか、民放はスポンサー収入を財源としていると。NHKは受信料です。これは何を意味するかといったら、お客さんが違うんですよ。民間は、民放はスポンサー収入を財源としているわけですから、お客さんはあくまでスポンサーなんです。それを見ている視聴者は間接的なお客でしかないんですよ。直接的なお客はスポンサーなんです。だから、スポンサーの意に従うというのが民放の経済原則なんです。 ところが、NHKというのはそうではない。スポンサー収入じゃない。あくまで視聴者からいただく、広くは国民からと言ってもいいと思います、いただく受信料です。税じゃないんです。だから、国からの影響も遮断できる、そして商業主義も排除できると。根本的にその財源が何であるかというのは、実はその民放とNHKの性格を決定付けている大きな要素なんです。現場の意識じゃないんです。そのことをちょっと私は大臣に御認識をいただきたいなと思うんです。 その認識を持っていただいた上で、次、ちょっと受信料の支払義務化についての議論をしたいと思いますが、その議論に入る前にまずちょっとお尋ねしたいのは、これまた三年前、NHKが不祥事を起こした。それを契機に支払率が大きく下がってしまいました、支払率が。で、受信料収入、NHKが大分減らしてしまった。NHKはそのことをどのように受け止めるべきだというふうに大臣自身お考えでしょう、その減ったということについて。
○国務大臣(増田寛也君) このことについてはNHKとしてやはり重く受け止めていただくと。これ、重く受け止めていただくという意味は、やはりNHKの様々な不祥事に対して国民が不信の念を持って、やはり制度の根幹である国民の広い負担に基づいてこういったNHKを、国民がいい番組を提供してもらうと、そういう考え方にあったわけでありますから、一方でそういう国民の信頼を裏切ることにもつながることでありまして、是非これを、今NHKに対しての不信をNHKサイドで取り除く努力をしていただいて、そしてこの制度の根幹がきちんと維持できるような、そういう姿に戻っていただきたいと、このように考えるところであります。
○内藤正光君 大臣のおっしゃるとおり、支払率が下がったというのは、正に国民のNHKへの信頼が急激に下がってしまったということなんですよね。不信感がどんどんどんどん増してしまった。ということを考えると、支払率というのは何を意味するのかといったら、国民のNHKへの信頼のバロメーターと言ってもいいんじゃないでしょうか、国民のNHKへの信頼のバロメーター。ですから、それをもうちょっと延長して言うならば、こういうことが言えるんじゃないでしょうか。NHKを支えているのは一体何なのか。財源的には受信料なんでしょうが、もっと大きな意味でいったら、NHKを支えているのは国民の信頼だと思うんです。そのことを踏まえてNHK改革なり受信料制度の見直しを進めていかなきゃいけない、私はそう思うんです。 そこで、支払義務化についていろいろ議論をしたいと思います。 大臣がおっしゃったように、支払義務化をもし実現をしたならば、公平負担をすべきだという、そういった声については一定の回答にはなるんでしょう。公平負担というのは、私は払っているけどあの人は払っていないのに見ていると、これは不公平じゃないか、こういった声に対しては一定の回答にはなるんでしょう。しかし、支払義務化をしたところで、じゃ、国民のNHKへの信頼が回復するのか、向上するのか、私は、この問題には、根本的な問題には何一つ解決策にはなっていないと思うんです。 私は、むしろ現行制度のいいところも考えていかなきゃいけないと思うんです。先ほど申し上げましたが、支払率というのは国民のNHKに対する信頼度を表すバロメーター。ならば、このことがNHKに一定の緊張感を与える。本当にNHK、改革に邁進をしていただかなければ支払率はまた下がるよという緊張感を与える一つの手段になっている、こういった側面もまた見ていかなきゃいけないと思うんです。 また繰り返しますが、大臣は支払義務化は値下げとセットで考えるべきだとおっしゃった。しかし、これまた私は大臣にしっかり認識をしていただきたいのは、受信料というのは決してサービスに対する対価じゃない、公共放送を支えるための特殊な負担金なんだと。私は公共放送必要だと思います。二元体制を守っていかなきゃいけない。そのことが、民放と公共放送が互いに感化し合って、我が国の表現の多様化だとか番組の質の向上を支えているんだと思います。二元化は絶対守っていかなきゃいけない、そのために公共放送をしっかり守っていかなきゃいけない、それを支えているのが受信料制度なんです。そのことをまず一つ踏まえていただきたい。 そしてもう一つ、支払義務化、これは国民との信頼関係の上に成立している受信料制度の根幹にかかわる問題なんですね。だから、単に受信料額の水準のみでその導入の是非を決めるような問題じゃないんです。さっきも言ったように、物だったらば、たくさん買ってくれたら百円のところを八十円にする、こういう議論は成り立ち得るんでしょう。受信料というのは違うんです。そのことをしっかりと大臣に、踏まえて支払義務化の是非というものを検討していただきたいんです。 そこで、改めて大臣にお伺いをします。 受信料の支払義務化について、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(増田寛也君) この受信料でありますけれども、これは正に制度の、国民がこれを信頼をしてそれで払っていくというその根幹の部分であると思っています。それが数字として、どうも三割ほど払ってない方がおられるということは、制度の根幹を著しく揺らがせる、そういう原因になりかねない。これはNHKでも厳しく受け止めていただかにゃいかぬと思っています。 それからあともう一つは、ここまで数字が大きくなりますと、やはり社会のモラルハザードといいましょうか、これは常にいろいろなこういう制度をやるときに問題になってまいりますけれども、払っている人と払っていない人との公平性の問題ということも、ここまで数字が大きくなってくると惹起させる、そういう問題でもあるというふうに思っております。 そうした現状の、払っている人と払っていない人との不公平感ということをやっぱり打開するということもこれは重要なことでありまして、いずれにしても、それを制度の本来の姿に戻していくという上では、やはりNHK大変多くの職員が働いている組織でありますが、コンプライアンスの確立等も含めて、NHK全体として経営改革にしっかりと取り組んでいただくと。そして、経営陣として、そうした経営改革の姿というものをやはり国民の皆さん方に出していただかなければいけないんではないか。 また、そうした経営改革を進めていく上で、今この受信料の問題も、当然この受信料を国民の皆さん方にいろいろできるだけ負担を少なくする形で還元をするということも、この経営改革の大きな中身になるであろうというふうに思っているところでありますので、こうした経営改革にどれだけNHK自身が取り組めていただけるのか、ここが大変重要なことではないかというふうに思っております。
○内藤正光君 私は、まずは受信料の支払義務化の是非を議論するのはまだ先だと思うんです。というのも、今の未払者って一体どういうのがあるのかといったら、今までの議論の中から浮かび上がってきたのは、見ないから払わないという確信犯的な人もいるでしょう。そしてまた、不心得者もいるんです。見ていても払わないという人。もう一方で、NHK不祥事に対する批判、今まで払っていたけれども払わないよという人もいるでしょう。そして、これが結構大きいそうなんですが、引っ越しを機にこれ幸いということで、請求に来ないから払わないという人も多いんだそうです。引っ越しをすると、水道、電話だとかそういったものは、ユーザーの方から使いたければNTTなり水道局に電話をしなきゃ通してもらえない。ところが、テレビというのは電波は普通に流れていますから、別にNHKにわざわざ申し出なくても見れちゃうんですよね。そういったこともあって、引っ越しを機に払わなくなってしまった人は、請求するまで払わなくていいやという人が多いんだそうです。 ですから、そういったこともいろいろあるということを認識をしながら、まずは数年間はNHK自身の改革努力を見守り、それでもなおそこの時点で不払者がまだやまないようであれば、そこから私は支払義務化の是非を議論すべきだと思うんです。 そういったことを踏まえて、これから軽々に発言をなさらぬよう、しっかりと慎重に、この受信料制度というのは公共放送を支える根幹ですので、国民とNHKをつなぐ根幹ですので、そのことを踏まえて議論をしていただきたいと思います。 時間も大分なくなりましたが、このNHKの問題で、最後に経営委員会の人選の在り方についていろいろ議論をさしていただきたいと思います。 経営委員会というのは改めて言うまでもございませんが、NHKを監視、監督する立場にございます。ですから、その経営委員会のメンバー自身も政治からの独立性が確実な者でなければいけない。やっぱり不偏不党をしっかり守ってもらわなきゃいけない。 今、衆議院の方で継続案件になっておりますが、さきの通常国会で提出をされた放送法改正案、これでも経営委員会の権限強化というものが出ておりますが、であるならば、同時に人選の在り方も抜本的に見直しを行っていかなきゃいけないんじゃないでしょうか。 なぜこんなことを言うのかといったら、経営委員会のメンバーは、御案内のように国会同意人事です。しかし、今のように参議院が与野党逆転しなかったそれ以前はどうだったかというと、基本的にその人選は政府・与党で決められてきた。幾ら我々がこれは余りにも政治的に偏っているとか主張しても、与党の賛成多数で通っちゃうんです。 なぜ私がこの問題を取り上げているのか。なかなかちょっと言いにくいところもあるんですが、今の経営委員会の複数のメンバー、私たちは反対をしました。しかし、さきの政権党にかなり近い人だった。私は、経営委員長になれば、まあ経営委員長と言ってしまったんですが、経営委員長になったらその辺の政治的な中立性は守ってくれるのかと思ったら、どうもそうではないといういろいろな情報が伝わってきている。私はこれは問題だと思います。 なぜ経営委員会の人選にこれほどまでに私は固執するのかといえば、ほかの審議会だったらば、政府の政策実現のために自分たちに共鳴してくれる人たちを集めるのはいいでしょう。しかし、経営委員会というのは、公共放送を監視する立場にあるから、その人選は極めて慎重でなきゃいけない。ほかから後ろ指を指されるような人選であってはいけないんです。 そこで、イギリスのBBCトラスト、これは日本の経営委員会に相当する組織なんですが、その人選においては、まず公募制を取っている。そして、OCPAという公職ポストを管理する機関があって、そこがしっかりと面接を繰り返して、後ろ指を指されない、そういった人選をしていく、そういう仕組みがあるんです、英国BBCには。 私は、経営委員会の権限を強化するのであれば、同時にその人選の在り方も抜本的に見直しを行っていく、公募を取り入れるのもその一つなんでしょう。大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 経営委員会の人選については、これはもう当然のことながら見識のある、これ法律でいろいろ決められているわけでありますので、その要件にしっかりと合う人を任命していかなければいけないと。見識のある人を各分野バランスよく配置をしていかなきゃいかぬだろうと、こういうふうに思います。 それから、この今お話ありました公募制の考え方でありますけれども、私はイギリスの場合には、ほかの分野もそうなんですが、私も少し以前別の関係でちょっと調べたことがあるんですが、イギリスの場合には今委員がお話ございましたOCPAという専門の機関で、このBBCとか放送のみにかかわらず、いろいろな公職について公募制を全体として取り決める規定があって、その中で手続が進められていくことを私も他の分野の方で承知しています。これは、恐らくイギリスとしてのそうしたこのような問題についてのやはり歴史的な背景もあって、いろいろ考えられている仕組みだろうと思うんですが。 これは、日本は日本のやはりもちろん公職の任命制度全般についての今までの考え方があって、その上でこのNHKの特に経営委員会についても、他と違ってこれはやはり国会の同意をいただかなければ決められないものと。多くの委員についてそこまでの手続を要求しないものも日本には大変多いんですけれども、放送に携わるということからも、そしてその中での最高意思決定機関である経営委員会の委員だということもあって、国会同意ということが決められている、そういう経過があったんだろうというふうに思っております。 したがいまして、私はこの国会同意という大変重たい手続がございますので、これを今きちんと、まず私どもの方で任命するときに、その趣旨を十分踏まえた形で人選を進めていくということが必要ではないか、そういうふうに思っているところでございまして、今、公募制ということを取り入れるという考え方は実はないわけでございますが、まず、国会で御同意いただけるようなしっかりとした人選を行うということで臨んでいきたいと考えております。
○内藤正光君 私は、正直申し上げれば、今まではこれほど問題が大きくならなかった。というのは、まあ歴代一定の見識を持って人選を進められてきたからだとは思います。しかし、私がこれだけ大きな問題意識を持つに至らしめてしまったやっぱり引き金を引いたのは政府・与党なんです。そのことを十分に御認識していただかなきゃいけない。 国会同意人事、人事といいますが、さきの参議院選以前であれば、幾ら野党がこれは問題がありといって反対しても通ってしまったんです。だから、これからは違いますよ。やっぱり政治的に偏りがあるとか、余りにも政権与党に近過ぎるというふうに思えば、判断すれば、反対していけば通りませんから。でも、そういう状態が続いていいんですかということを私は申し上げているんです。 やはり、特に公共放送を監視する立場にある経営委員会、そのメンバーの人選においては慎重の上にも慎重を極めなきゃいけない。そのための選考方法をどうすべきかということを私は大臣に問うているんです。今までのとおりでいいというんであれば、私はどうも、とてもじゃないが納得できない。もう一度お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) これは、私にとりましても今回の経営委員会の人選というのは初めてのものになるわけでありますが、私としては、今の規定の中で私の責任において適切な人間を、今お話がございました、委員の方からもいろいろ御指摘がございました、放送の公共性といった観点からもいろいろお話がございましたけれども、そういった御指摘等も十分に頭に入れながら、間違いのない人選をしていきたいと、このように考えるところであります。
○那谷屋正義君 おはようございます。民主党・新緑風会・日本の那谷屋正義でございます。 今、内藤理事の方から机をたたきながらの大変力のこもった質問をさせていただきましたけれども、私の方の順番、ちょっと変わりますけれども、いずれにしましても、やはり岩手県知事を経験されたという増田総務大臣の誕生ということは、私、正直言ってこれから総務委員会、攻めにくいなというのが正直なところなんですが、しかし、国民の目からすれば、やはり自治体の長として活躍をされてきた知事というものに対して、やはり総務大臣としての様々な分野での御活躍というものも期待されているということ、このことを、あえて申し上げるまでもないと思いますけれども、そういったことを踏まえていろいろとよろしくお願いをしたいというふうに思います。 質問の順序、ちょっと変わりますけれども、今、内藤理事の方からの質問の中で、十月十九日の行政改革推進本部専門調査会の話がございました。その大臣の答えがどうも納得できる感じじゃないなということの中で、まずこの調査会の報告というものの意義付けというか、位置というか、要するに、これまで何々審議会とかというのがあると、もう様々な場で、もうそこでこういうふうに言われていますからとかいって、何かそこで決まったことが既にもう政府の方針のように語られてしまうようなことがかなりあるわけですが、この調査会の報告の性格といいますか、そういったものについてはどのようにとらえたらいいんでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この今回の報告でありますが、これは政府の中でいいますと、公務員制度改革の推進という大きなそういうテーマで、政府部内では行政改革推進本部というのがございます。その本部の中でこういう専門調査会を置いて、そして今御議論がございましたような点について有識者を集めて報告してもらうと、こういう流れの中で今回提案されたものということでございます。その所管大臣が具体的には渡辺特命担当大臣と、こういうことになっておりまして、私はその中で、御承知のとおり、総務省として公務員制度全般を所管する立場にあるということでございますので、この渡辺大臣と連携協力をしながら、内閣総理大臣、これは使用者の側に立つ中央人事行政機関ということになっているわけでありますが、内閣総理大臣を補佐して、渡辺大臣に連携協力しながらこの公務員制度改革全体を推進をしていくと、そういうことになります。 ですから、この報告書をどういうふうに取り扱うかは、これはまず第一義的には、行革本部を束ねている渡辺大臣の方でいろいろお考えいただく中で、これからまた私どもの方にもいろいろ今後協議が出てくるであろう。ちょうど先週の金曜日の報告でございましたので、今後またいろいろ御相談があるんではないかと、こういうふうに考えております。
○那谷屋正義君 そこまでは先ほどの質問と同じ答えかなというふうに思うんですが、要するに、この報告の中身については、これからその推進本部で議論がされるための一たたき台にすぎないんだというふうなことなのか、それとも、これから審議をされる方向性に大きな影響を既に持つものなのかどうかということを私はまずお聞きしたいと思っています。
○国務大臣(増田寛也君) もちろん、正確に言いますと、これは有識者の皆さん方の御意見をまとめたものと、こういうことになります。ですから、それがイコール政府のものということになるものではないということだと思います。 更に言えば、この報告書をいただいたということは、やはり有識者の皆さん方も含めてこうしたお考えだということになるわけですが、ただ問題は、先ほども少し議論になりましたが、争議権ですとか、各論に入りますとあの中で両論併記になっていますですね。両論併記になっているということは、それだけやはり時間を置いて議論したけれども、なかなかあの先生方の中でも議論がまとまらなかったということでありますから、そうした部分について今後政府でどうするのかというのは、やはりまだあの報告書が出ても、方向性が、それに沿って政府がやるかどうかということであれば、それはまたそういうものではないということは申し上げられると思います。
○那谷屋正義君 各論の中でかなり難しい議論になっているということは想像できるわけですけれども、先ほど大臣は人勧制度を尊重する立場にあるというふうに言われた、これ繰り返し言われていますけれども、その心は、具体的にどういうふうな形となってこの公務員制度改革が形となって出てくるかということは別にしても、やはりこの勤務条件等については労使が対等の立場でしっかりとそのことを決めていくことができるという、このことが前提となって基本権が剥奪されている公務員にとってはやはりその人事院の代償措置というのがあるわけですから、その人勧制度を尊重するということは、その基本的スタンスをずっとやはりこれからも維持するというふうに理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この公務員制度改革について、やはり今、これから先どうするかというやっぱり難しい局面あると思っているんですが、しかし、これまでの人勧制度、これは我々ずっと一貫して、この制度を労働基本権が制約されている代償措置という位置付けでこの制度を尊重するという、こういう基本姿勢にずっと立ってきました。そういう我々の立場というのはこれからも当然維持されつつ、この公務員制度改革ということの議論に臨んでいかなければならないと、こういうふうに思っているわけです。 これから先が、したがって大変委員の皆さん方の中でも、有識者の中でも議論が分かれるところでありますので、政府としてどういうふうに取り扱うのか今の段階でまだ見えないところが大変多いと、こういうことでありますが、これからの議論として、それは私どもも今までの考え方というのは十分踏まえなければいけないというふうに思っています。
○那谷屋正義君 分かったような分からないような感じはしますが、しかし、これからしっかりと議論をさせていただきたいというふうに思っているところであります。 さて、その公務員制度改革の基本的な、公務員というものについてこれは改めての質問になりますけれども、この間、小泉政治、それから安倍政権と、こういうふうに続いている中で、やはり国や地方自治体が提供してきたサービスというもの、これを市場に肩代わりさせた場合にどんな弊害が起こるのかというようなことについて、余りにも軽視され過ぎていたのではないかというふうに思うわけであります。 公務労働というものがどういうふうな今役割を持っているのかということ、そのことがほとんど議論されずに、民でできることは民でというふうな形でどんどんどんどんやっていかれた。その結果、市民の受けるサービスもやはり大きな格差が生まれてしまっているような状況も出てきたということの中で、やはりその公務労働というもの、これをどんなふうに大臣はお考えになっていらっしゃるか、ちょっとこれまた通告と違うんですが、申し訳ありません。
○国務大臣(増田寛也君) 官の仕事、公務員が行っている仕事という、このことについては、私は時代時代によっていろいろな取り方あると思っているんですが、もちろん公務員が行っている仕事というのはそれ以外の担い手がなかなかなし得ないような仕事が大変多いというふうに思っておりますが、最近、官民という分け方というよりも、むしろその中間的な段階でいろいろ、NPOのような皆さん方が非常に高い社会目的のために担い手としていろいろそういった仕事を担っていかれる、こういうことも出てきています。ですから、この仕事の性格をよく見てそれぞれの適切な担い手を考えると、こういったことがこれから必要ではないか。 ただ、大きなところで、やはり公務員が担う仕事というのは大変公益性の高い仕事がその中で多く含まれていると、それを公務員の皆さん方でない人たちも担うという、そういう分野が最近範囲を増してきていると、こういうとらえ方をしているところであります。
○那谷屋正義君 その辺はやっぱりよく吟味をしていくということが大事なんだろうというふうに思いますけれども。 だとすると、やはり昨年の行革推進法の中にあった、もうとにかく何でも財政の論理で公務員の数を減らしていく、減らしていくというような、いわゆる数値目標を作ってそうしたことを行っていこうとするということについては、ちょっと今大臣が言われたことと矛盾するような部分もあるのではないかと思うんですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) 行革の関係というのは、私も自治体のトップとしていろいろ取り組みました。住民、国民あるいは県民、市民からもやはり厳しく求められる。これはやはり最近の行財政状況等も踏まえますと、それぞれの団体が徹底した行政改革をやはり進めていくと、こういうことは、これは必ず必要になってくるんだろうというふうに思います。 その際に、当然のことながら、サービスの質が低下しないかといったようなことをいろいろ県民の皆さん、住民の皆さんとお話合いをしなければいけませんし、それからあと、それを担っている例えば県あるいは市の中の職員の皆さん方とも当然十分話合いを進めないとこうしたことは進められないわけでありますが、一つの方向性を出していく上で、やはり一定の数値目標を示して、それを組織の内外に示して、そのことについてやはり御理解をいただきながら進めていくというのは、こうした大変難しい改革を進めていく上では一つの方向性ではないかと私自身は思っているんですが、ただ、これが余り強制的に、例えば国から各県あるいは市町村の方にこういう数値ということで余り強制的にそれが行われるということであっては、それぞれの事情が加味されないということになります。 総務省の方でも、そうした行革について、一つの目安として取組の数字なども示しながら要請をしてきたわけでありますけれども、これはやはりそうしたことも含めて、各自主的な取組をそれぞれのところで要請して、そしてそれに基づいて各自治体トップがいろいろ判断をして、やはりその上で行革に取り組んでいただくと、これが姿勢ではないかというふうに思います。
○那谷屋正義君 数値目標を立てることは一定必要だという御答弁だったですが、それに縛られるといいますか、要するにそれが強制的なものになっていって、肝心な公共サービス等々に低下をもたらすような状況になってしまっては、これはまた話が違ってくるんではないかというふうなことで御理解をさせていただきたいというふうに思います。 さて、その公務労働を担っている公務員、とりわけ国家公務員の賃金を決定をする人事院勧告が今年も八月の八日に出されたわけであります。しかし、いまだお聞きしますと政府方針が決められていないでたなざらしの状況にあるというふうになっております。今日はもう十月の二十三日でありまして、予定された会期は考えると十一月の十日まででありますから、十分な審議ができるのかどうかというような非常に厳しい状況になってきているんではないかというふうに思うわけであります。 先ほどから話がありましたように、人事院勧告というのは労働基本権の代償措置であるというふうなことから考えると、また、今回は久しぶりのその給与勧告が少し改善をすると、このことは、どうもこのことについてなかなか前に進ませないようにしている人たちの声がちょっと聞こえてくるところによると、こんな時代に少しでも公務員の給与を上げることが本当に理解できるのかというようなとんでもない愚かな感想があるようでありますけれども、しかし、そのことが逆にその地域あるいは国民に対する様々な需要というものを増加させていく、ささいな影響も及ぼすというふうに考えていくと経済的な効果を生むということもあるわけでありますから、この間のやはり人勧制度というものが果たしてきた役割、それを尊重するということであるならば、やはりそれをちゅうちょするということは全く理解できないわけでありまして、そういう意味では、直ちにこれを完全実施に向けて閣議決定をしていただきたいと思うんですが、一体いつごろこのことがなされるのか、また、総務大臣として完全実施に向け取り組まれるということの決意をお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今二つありまして、時期のことをまずお尋ねいただきました。 これについては、御案内のとおり、十一月十日が今国会の期間、最後だということがございますので、この臨時国会の日程も私どもは十分に念頭に置きながら早急に検討を進めて、できるだけ早い時期に決めていかなければならないと、こういうふうに思っております。これは、当然、給与関係閣僚会議を開催をして決めていくことになりますので、関係者何人かいますけれども、その中で議論を尽くして、早急に結論が得られるように最大限努力をいたしていきたいと、私としても努力をしたい。 その決意というお話でございましたが、もちろん、先ほど来お話がございました勧告制度が果たしている役割ですとかいうことはございますので、この人事院勧告を尊重するという常に基本姿勢に私どもは立っております。そうしたことを十分踏まえた上で、あと国民の理解を得られるような、そういう努力もしていかなければならないということでございますので、前回は第二回目の閣僚会議も開催いたしましたけれども、そういった国民理解が得られるかという観点ございまして、それで引き続き検討という、こういうことになっているわけでございますが、私は総務大臣としての主張を十分しつつ、早急にこの結論が得られるように努力をしていきたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 是非、会期中にその法案についての議論ができるように、私は、その法案に対する質疑をするかしないかというのが私の政治生命の一部を握っている大変重要なものでありますから、是非この国会中によろしくお願いをしたいというふうに思います。 それでは、ちょっともう時間がなくなってまいりましたが、御用意させていただいた資料、ふるさと納税のことについてお聞きをしていきたいというふうに思います。 このふるさと納税につきましては、通常国会の中でも私も何度か御指摘をさせていただいたりなんかしたんですが、様々な議論がありました。そういう中で、今回の研究会の中では、分割納付制からいわゆる寄附控除制への変更が加えられるというふうな形に今なってきているというふうに認識しております。 それで、お手元にお配りしました資料の一でございますが、今回のこのふるさと納税の寄附控除制というふうなことの中で出てくる余り芳しくない事例というものについて、おまえも暇だな、よくそんなことをやっているなというふうに言われるかもしれませんが、ちょっとそういうふうな御指摘をさせていただきながら、これは必ずしもあり得ない話じゃなくて起こり得る十分なことだということの中でお付き合いをいただけたらというふうに思います。 まず、このふるさと納税制度のイメージでありますが、交付団体に住む方が、A氏が三万五千円をB市に寄附をするというふうな場合に、この資料一にありますように、まず五千円は適用下限額であります。そして、残りの三万円の一割がこれは所得税の軽減額ということになります。つまり、二万七千円がその自治体にとっては収入のマイナスになるということで御理解をいただけたらと思います。もちろん、住民税の軽減額については市町村分と都道府県分が六対四というふうになっているわけですけれども、この際、便宜上、市町村が全部受けるということを仮定してまず考えていただけたらというふうに思います。 そして、今の二万七千円というものでありますけれども、その基準財政需要額の中で、その七五%の二万二百五十円というものについては普通交付税としてこれをあてがうことができるわけですけれども、しかしその自治体の留保分となっている二五%、六千七百五十円、この部分については交付税として措置されなくなるわけですね。 さあ、その現象の中で、まず一つ目は、この寄附ということが行われなければ、この赤い部分、資料二の赤い部分の普通交付税の二万二百五十円という部分は必要ないわけですけれども、必要ないというよりもここには必要ないわけですけれども、この二万二百五十円というものの財源をどういうふうに考えていったらいいのか。例えば、そこの右側にちょっと触れておりますけれども、国からの法定税率をアップさせるのか、他の財政需要を削減するのか、あるいは臨時財政対策債の発行をするのか、どれ一つ取っても余り芳しくないのではないかというふうに思いますが、この辺についてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この今お話がございました地方交付税の特に普通交付税で充てられる部分の財源措置なんですが、これは私どもも、こういったふるさと納税が行われますと、この部分についてのものが理論上は必ず出てくるものと、こういうふうに考えております。こういった問題が、今御指摘いただいたような問題が今後起きてくると、これは理論上こういったものが起こり得るということは私どもも認識をしております。 その上で、このふるさと納税というものがどの程度の規模で今後行われてくるのか。一定のいろんな地方財政上の配慮も含めて上限を一割と、こういうふうにしたわけでありますが、これがみんな非常に多く利用されるものなのかどうか、それから、例えば都市部から地方だけの一方通行のような形でずっと行われるものなのかどうか、あるいは場合によっては双方向で行われるような制度設計にしてありますので、そこがかなり両方向でいろいろ行われてならされていくような形になるのか、実はその辺りの予測が今の段階では正直付きづらいということがございます。 影響がどの程度のものかということがなかなかしづらいということがありまして、この今御指摘をいただきました普通交付税の分をどういうように地方財政計画で反映させるかということについては、今後、税制上の具体的な制度設計を行う際に併せて地方財政計画での計上の仕方も考えていきたいと。今の段階では、問題点の所在は私どもも理解してございますが、その影響を少し今の時点では測りかねているものですから、そこの点についての考え方がまだまとまっているものではありません。 ただ、いずれにしても、何らかの交付税措置が必要だということであれば、それについての必要な一般財源総額が確保できるような、そのことを考えていかなければならないと、このように思っております。
○那谷屋正義君 時間が来てしまいましたので、これについてはまた今後のこの委員会の中でいろいろと議論をさせていただきたいというふうに思いますけれども、ふるさと納税研究会の報告書は、納税者の選択をふるさと納税の意義の第一番目に掲げ、その二番目としてふるさとの大切さを吹聴するわけでありますけれども、しかし本当にこの手法が真っ当なものなのかどうかということについてはやっぱり冷静に考えていかなければいけないものではないかというふうに思うところであります。 なぜならば、この手法の向かうところは、いわゆる国民の善意というものにゆだね、国の責任というものがある意味あいまいになって、そして税負担とその使途は議会を通じて社会全体の共同意思として決めるという財政民主主義の原則すら逸脱しかねない危険性があるというふうに思うわけであります。 何が何でも、またどうしてもこの地方税だけでこれをやりたいということであるならば、例えば寄附者は交付税不交付団体を住所地とする、かつ寄附先は交付団体とするという限定版というふうな展開、これだったらばもしかしたら可能かもしれませんが、しかしそれでも先ほど私が申し上げました財政民主主義の原則というものにはやはり少し反するものが出てくるんではないかというふうに思うわけでありまして。いずれにしましても、この部分についてはしっかりと地方税だけでいろんなものを、どっちが貧しいのか、なんというそういう変な競争するんでなくて、国がしっかりと責任を持って、交付税なら交付税というふうなものがやはりある意味、意味を大きくとらえれば、交付税そのものがこのふるさと納税の一部になってふるさと納税をも包括するようなものになるんじゃないかなというふうに私自身はこの間ずっと訴えさせていただいておりますので、そのことをお訴えをし、私の質問を終わらせていただきますが、今のことについて御感想をお願いしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) これについてはやはり地方だけではなくて、この報告書の中でも国も含めて、こうしたものを国としても大きな意義があるということもございました。今の御指摘はそういったことにもつながる点が御指摘いただいたなというふうに思っております。 それから、やはり効果的な自治体間競争が刺激されるという、そういう意味合いを持っているというふうに思っておりますけれども、ただ、いずれにしてもこの問題というのは、背景にはやはり何とかこういう今の地方団体が置かれている財政的には大変厳しい状況、これを解決をしたいということも一方である、その背景の中から出てきた議論ということもございますので、やはりまず私どもはこうしたふるさとに対する思いもこういうやり方で成就していきたいという思いと同時に、やはり税財源の充実ですね、地方団体の税財源の充実、これはこれとしてやはりきちんとした議論をしていかなければならない、このように考えているところでございます。
○加賀谷健君 民主党の加賀谷健でございます。 私はこの七月に初当選をさせていただきまして、今日発言のチャンスをいただきました。実は私、今日、誕生日でございまして、こういう記念の日にチャンスを与えてくれた同僚議員に心から感謝申し上げたい、こう思うわけでございます。 それではまず最初に、三位一体改革について、先ほど私どもの内藤筆頭理事の方からも質問がありましたけれども、増田大臣、県知事を経験をされている大変貴重な大臣でございますので、是非、大臣の所見をもう一度お伺いをしたい、こう思うわけでございます。 大臣が岩手県の知事を終えて、総務大臣に就任する前に発表されたものだと思いますけれども、「地方財務」の二〇〇七年八月号に以下のようなことの論文が載っております。これは大変私は興味深いと思いましたので、少し読ませていただいて、これに対する知事の考えをお聞かせを願えればと思います。 この中で知事は、平成十四年ごろから議論が始まった三位一体改革は、平成十八年度でいったん幕引きとなったと。足掛け五年間にわたって繰り広げられた国と地方の攻防の結果に対し、地方側には、あんなに頑張ったのに地方の主張が通せなかったという虚脱感と無力感、あるいは、こんな三位一体改革ならばやらない方がよかったという失望感があり、一方で、霞が関や永田町では、三位一体改革はこれで終わったという奇妙な安堵感が漂っている。しかし、このままで終わったら、これは何のための改革だったのかということになりかねないし、さきに述べたように、我が国の将来はないと言っても過言ではない、これは増田大臣の言葉であり、書いていたわけでありますけれども。 今、安倍政権以降、知事から中央政府に入って総務大臣になられたわけでありますけれども、これに対する考え、あったらお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 三位一体改革についての認識を問われているわけでありますが、これは三位一体改革が目指した考え方、特に地方団体に税源を移譲していくんだと、ここは大変画期的なことでありましたし、それまで税源移譲ということは全く国と地方の間でも議論の俎上にのりませんでしたので、大いに意味があったというふうに思います。額は余り大きくありませんでしたが、三兆円ということですけれども、それが地方に移譲されたというそのこと自体については、私もあちこちでその一般財源化の実現については一定の評価をしていると、こういうことでございます。 ただ、先ほど申し上げましたように、同じく三位一体改革の中で重要な目的として行われました補助金改革、これについては国の負担率の単なる引下げといったような形で、二分の一それまで国が負担していたものが三分の一になるといったようなものもございましたけれども、そうしたものですと、その補助金の基準自体が全く同じように残ってしまいますので、こういったものは非常に地方団体から見ましても失望感の高いものでございましたので、先ほど委員の方から引用いただきましたものにも、そういった多くの地方団体の思いというものを率直に私の方も書かせていただいたところであります。 また、あわせて、地方団体として大変やっぱり切なかったのは、この間、交付税が、十六年から十八年にかけまして地方交付税が数字として約五・一兆引き下げられたと。これは歳出削減をいろいろな面でしていかなければならないという中で、その歳出削減をしていくということ自体について私も異を唱えるものではありませんが、やはり額としては大変大きいものがございまして、特に初年度が、十六年度は二・九兆だったかと思いますけれども、そうした交付税の削減ということがございました。したがいまして、いまだに多くの地方団体が財政運営に大変四苦八苦してございますけれども、こういったところがやはり大きな問題だというふうに思っておりました。 したがいまして、ここで書いてございますように、三位一体改革についてのいろいろな意味で地方団体からの無力感のようなものが現実にはあるわけでありますが、ただ、このままで終わってしまったらやはりいかにも中途半端ということで、何のための改革だったかということになりかねませんので、この三位一体改革が目指しておりました地方の財政ですね、財政改革ということで、地方の財政の自由度を高めるという、このことに向けて、やはり分権の問題を考えていく上でこの点を今後しっかりと道筋を付けていかなければならないと、このように考えているところであります。
○加賀谷健君 今大臣の答弁のように、正に地方は、この改革は何だったんだろうか、こういう感覚に陥っているのではないか、こんな気がしてならないわけでございます。大臣が言っているように、こんな三位一体改革ならばやらなきゃよかった、正にそういう感が地方の中にはあるのではないかなと、こんなふうに思っているわけでございます。 そしてまた、大臣が言っているように、霞が関や永田町は、これでもう終わってしまったんだ、何か安堵感があるという。今正に大臣はその場にいるわけですから、本当にこういうことであるのか、もう少し感じている部分があったら教えていただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この特に補助金ですね、補助金については大変やはり私は地方の自由度を制限するものだと、こういうふうに思っているわけでありますが、この補助金改革というのは正直なかなか進みません。本数も大変多いですし、先般まで私が務めておりました地方分権改革推進委員会の中でも、こうした補助金についてもう一度やっぱり見直しをしていかなければならないんではないか、こういう問題意識を委員の中で議論をしていたところでございます。その前提となるのが、国と地方のやはり役割をしっかりと、今後の社会の中での国と地方の役割というものを見直しをするということが大事になってきますので、それを踏まえた上で今言いましたような税財源を議論していけば、やはり地方の一般財源を増やしていくというのが、これは総務省としても従来からの方向でございますし、そうしたことをする上で補助金をできるだけ少なくしていく、本数も少なくしていくと、そういったことが必要ではないかというふうに思っております。 これは、これからの地方分権一括法を三年以内に作るということになっておりますが、その過程の中で分権委員会からも私どもの方にいろいろな勧告が今後出てくるだろうというふうに思いますが、そうした分権委員会の御意見も踏まえながら、私どもでも、こういった中央省庁がやっぱり今までの経緯見てもいろいろと意見を異にしてきたわけでありますが、そこをどういうふうに改革していくかということを私どもなりにいろいろ戦略を考えていきたいというふうに思っているところでございます。
○加賀谷健君 私も正にそうだと思っています。 この改革、結果していいますと、先ほど大臣も言われておりますとおり、国庫補助金が四兆七千億削減がされた、そして地方交付税を五・一兆円減らした、財源移譲として三兆円地方に移譲した。これは大臣の言うとおり、地方にとっては大変有り難いことなのかもしれませんけれど、結果して、国の財源を確保するための三位一体改革ではなかったのか、こんな気がしているわけでありまして、地方というのは正に今そういう面では大変厳しい状況にある。地方を切り捨てて国の財源を確保したということにほかならないのではないかというふうに思っておりますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 地方でやはり仕事をしていましたときに、こうした地方交付税が大分減らされたということ、大変つらい思いを正直なところいたしました。補助金についても、税源移譲と基本的には交換されまして、三兆円の補助金を替えて、ただし中身は補助率の切下げというのが多かったんですが、それに対して税源移譲なされたということですが、別途、そのときの説明ではやはり補助金等についてのスリム化ということで、結果としては、積み上げますと四・七兆ほど補助金が減ったということもあって、地方財政を運営する上では大変やっぱりつらい思いをしたというのが正直なところであります。これは、全国知事会あるいは全国市長会、町村会、いずれも同じような認識をしておりますし、多くの自治体がやはりそうとらえていたんだろうと思います。 ただ、こういった中でいろいろ歳出を一方で削減するということ全体には、やはり地方団体としてもいろいろ考えて無駄を切り詰めるといったようなことは必要でありますので、この歳出をいろいろとこれから削減していくという中で、本当に地方団体の自由度と、それから責任が生ずるような、そういう在り方ということを今後考えていかなければならないと、それが正に私の役目であるというふうに考えているところであります。
○加賀谷健君 正に大臣が言われているように、私もこの改革は、本当に地方でやれることは地方でやるというこの分権、財源と権限を地方に移していく、このことがこの三位一体改革の主たる目的ではなかったかと思うんですけれども、どうも違ってしまった。実際には業務や権限というのは地方に移っていない。財政面の部分でいえば、国の財政再建を図るために、地方交付税改革の名の下に、地方交付税の大幅な減額あるいは地方固有の財源を吸い上げた、地方の財政を苦しめたような結果になったんではないかと、こんなふうに思っているわけでございます。三位一体改革は、正に地方が自立できる、地方が地方の権限でできるような、そういうことを目指したのだろうと思います。 私は、この三位一体改革というのは、どうも大臣の話を聞いておりましても、あの論文から見ても、ちょっと違っていたのではないかなと、そう理解をしていいのではないかと思います。正に、結論でいえば、三位一体改革はでき得なかった、失敗ではないか。政府はこの辺についてどう思うのか。また、是非大臣のこの辺の、まあ立場上そうは言えないと思いますけれども、この辺の感想をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この三位一体改革でありますけれども、私は、中で、中でといいますか、知事会の中でいろいろ議論をしていく中で、やはり二つのことを思っておりました。ねらっている地方の財政の自由度を高めるというこの考え方は決して間違ってはありませんし、それから、方々で私も、それから知事会なども、あるいは市長会、町村会も言っておりますが、三兆円の税源移譲なされたと、そのことについては、やはり分権に向けて、従来の国と地方の関係を考えますと画期的でもありましたし、分権に向けて一歩踏み出すもの。ですから、そういうことを含めて、三位一体改革の考え方、それから成果というものも十分認識をしておかなければならないと。 ただ一方で、もちろん先ほど来私が申し上げましたように、現実の財政運営についていろいろ厳しい状況が生じてきている。これは、交付税等の全体の額等の問題もございます。そうしたことが現実には起きてしまっているということが実際でございます。ですから、そのことが三位一体改革に対しての自治体にいろいろ失望感を惹起しているわけでございましたので、そういったことを今後の行政の中で重く受け止めて私はいきたいというふうに思うわけです。 それから、あともう一つは、なかなか、地方団体の考え方ですとか、それから国の考え方というのが、やっぱり国民の皆さん方に三位一体改革の改革を行うときに分かりづらかった。それで、地方団体に対してのいろいろな国民の理解というのも必ずしも十分でなかったと。これは、中でのいろいろ反省材料としていつも語られているんですが、どうしても国と地方のお金の奪い合いですとか権限の取り合いという中で出てきてしまってきていて、必ずしも十分に国民に理解されていただけるようなものとならなかった。これは大変大きな知事会なり地方団体の反省材料だというふうに思っておりました。 ですから、本当に国民のためになるということを十分御理解いただければ、もっと国民の皆さんからも支持されて、そして中央省庁の皆さん方との議論ももう少し違う展開もあり得たのかなというふうにも思っておりますので、こうしたことを進めていく上でやはり自治体が財政の自由度を持つということ、そして併せて責任もきちんと果たしていくということは、究極的には国民の生活を豊かにする、あるいは国民を豊かにするものだということについて、もっと常日ごろから御理解いただけるような、そういう行動をこれからもやはりしていくということ、これはまあ分権の理念そのものにかかわってくる話でありますが、このことが大変重要だというふうに改めて思っているところでございます。
○加賀谷健君 私も正にそうだと思います。是非、地方が本当に生き生きとする、地方が活性化をする地方分権、これは正に大臣は現場で感じてきたわけでございますんで、早急にそういう政策を打ち出すことを私は大いに期待をしている一人でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 それでは次に、地方財政の格差是正、先ほども地方税の問題、法人二税に関するいろいろな問題が出ておりました。特に、最近、財務省あるいは総務省が格差是正と称して、それぞれ法人二税の再配分、この問題について問題提起をされているわけでございます。地方交付税の原資を法人二税から地方消費税に替える、いわゆるスワップする案を総務省が出しているというふうに聞いておりますし、財務省も、同じような考えではないんですけれども、この再配分という問題を出しております。それぞれの省の考え方をお教えいただければ有り難いんですが。
○委員長(高嶋良充君) じゃ、まず総務大臣。
○国務大臣(増田寛也君) この法人二税の問題あるいは税源の偏在の問題でありますが、これについては、やはり地方法人二税が、特に今税収が急速に回復をしてまいりますとその偏在度がよりはっきりと現れてくると、こういうことがございますので、こういったことが財政力の差の拡大につながってまいりますので、これを是正しなければいけないというのは、これはだれしもやはり考えなければいけない点だというふうに思っております。 その具体的な案については様々な案があるなというふうに思っておりまして、私どもはやはり、そういった中で偏在度の少ない税制を中心に考えていくということになりますと、やはり地方消費税が一番偏在度が少のうございますので、そうした地方消費税の充実と併せて今言いましたような法人課税の在り方を考えていくと、これが基本的な考え方ではないかというふうに思っております。 これからまだまだ議論の余地があるなというふうに思っておりますが、いずれにしても、税体系全体の中で偏在を是正するというそのことを基本にしてこの問題を考えていきたいと、こういうふうに思います。
○副大臣(森山裕君) 加賀谷議員さん、お誕生日おめでとうございます。 法人二税の問題でございますが、総務省として、法人二税の配分、再配分について具体的な案を示しているということではありません。先ほど総務大臣もお答えになりましたとおり、基本方針二〇〇七におきまして、地方団体間での財政力格差があることを踏まえて、地方税の偏在是正策を検討する旨の方針が示されておりますので、この方針に沿って今後具体的な方策等について更に検討を進めていく必要があると思っております。 いずれにいたしましても、基本方針に示されている方針に沿って、今後総務省ともよく相談をしつつ、格差の是正の具体的な方針について検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○加賀谷健君 そうすると、財務省で、巷間言われているような見直しの案というのはないということというふうに理解していいんですか。
○副大臣(森山裕君) 具体的な案を示しているわけではありませんが、ただ財務省としては、例えば偏在の最も大きい地方法人二税の配分を見直すなど、水平的な調整による対応を検討すべきではないかというふうに考えておりまして、先ほども申し上げましたとおり、更に深く検討をしていく必要があるという段階でございます。
○加賀谷健君 今日、総務大臣の方に、二十一世紀臨調の方から具体的に申入れがあったという新聞記事も載っておりますし、財務大臣も、それについては何とかしなければならないと、財務大臣、失礼しました、総務大臣も答えておりますけれども、私はこの問題について、いろいろな案が試算をされた結果が実はここにあるわけでありますけれども、この中で言っているように、実際には、これは実は一兆円というものを、要するに三大都県から地方の四十四の県に移した場合の例を試算をされているわけでありますけれども、あくまでも一兆円を分けるというような形でやって、法人二税を分けるという形でいきますと、人口比で割り振っても、実際には地方に下りるお金を引いても、国の方に一兆円をやりますと大体一千五百億から二千億ぐらいのお金が国に残ってしまう。あるいは、総務省が言っている原資をスワップする方法、入替えをする方法でもやはり一千億程度が国に残ってしまう。 これは、先ほど来、ちょっと税の問題で那谷屋さんの方からもお話がありましたように、この基準財政需要額と基準財政収入額、地方へ税が移ると、その分の七五%が基準財政収入額に算入をされてしまうということになると、交付税そのものが減ってしまうわけでありますから、税が移っても地方で使えるというのは二五%しかないということで、実質的にはその七五%分が国に残ってしまうという結果になるわけでありまして、これに対して、先日も松沢知事が総務大臣に物申すということで、今日の新聞にも出ておりましたけれども、断固反対、地方はそうだと。あるいはまた、ホームページでこんな言葉が出ていました、法人二税の見直しは毒まんじゅうだと。何かどっかで聞いた話ですけれども、五知事が反対を表明しているというふうな、こういうインターネットでも出ている。 こういうことが行われると、結局、地方に交付をしようということを言いながら、実質的には国に財源として残ってしまう。こういうことが試算をされているわけでございまして、これについては大臣も、こういうことは、このアピールに対して大臣が談話という形で出ておりますけれども、お金が地方に振り替わるだけなら意味はないと、そこは一工夫が要るよというようなことを記者会見で述べておりますけれども、こういう状況に対しての大臣の考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 法人二税の取扱いなどについてどういうことをしていくのか。これは、偏在是正が必要だという認識は関係者持っておりますけれども、それを具体的にどうするかというのは正に今後の議論なんですけれども、私どもの考え方の基本は、やはり多くのところで上がってくる地方税について受益と負担の関係が分断されるようなやり方であっては困るというのが基本原則でありまして、こういう基本原則を踏まえた上でこの法人二税の偏在の是正あるいは地方税の偏在の是正を進めていきたいと。これはまだまだ政府部内で調整必要だというふうに思っておりますが、その受益と負担の関係を分断しないような方法を生み出さないとなかなか地方団体の理解は得られないと、こういうことで今後取り組みたいということであります。 そして、その上で、いずれにしても、御指摘いただきましたとおり、交付団体の方に地方税収入が増加しますと、今は、お話ございましたとおり、留保財源分を除いて普通交付税が減少するような仕組みになっているわけです。これをそのまま当てはめてしまえば、せっかく何のためにこうした税で偏在是正を行ったかという、こういうことになるわけでございますので、当然、こうした問題について何かの知恵を生み出さなければいけない。まず、税の仕組み等を決めていきたいというふうに思っておりますが、その上で、そうした普通交付税が減少するというそういうことですと、交付団体の財政状況の改善に全くつながりませんので、そこは一工夫をして、それで本来的な意味でそれぞれの交付団体が自主的な財源を使えるような、そういう工夫を行っていきたいというふうに考えております。
○委員長(高嶋良充君) 時間参っていますよ。いいですか。
○加賀谷健君 一言だけ。
○委員長(高嶋良充君) はい。
○加賀谷健君 正に大臣の言うとおり、せっかくやることが地方にとって良くならないということでは大変に問題があると思いますので、是非、今言われたように是正を検討をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 終わります。
○委員長(高嶋良充君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(高嶋良充君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○田中康夫君 統一会派民主党・新緑風会・日本の一員であります新党日本の田中康夫でございます。 本来は増田寛也さんの古巣ともいうべき国土交通委員でございますが、本日は、同じ会派の多くの皆様の御理解の下、他流試合に出掛けてまいりました。 御存じのように、皆様、日本は多分一番テレビを見るという国でございます。そして、その日本の地上デジタル放送、この間もこういう大変に、(資料提示)これは別に、違反をしているんじゃないかって、文教科学委員会のテーマではございません。ここにありますように、地デジ、「レッツ!地デジ」という形が、大変に多くの方が視聴なさったこういう場でも広報をしているわけでありまして、正にあと、本日を入れて、千三百七十日で地上デジタル放送が完全化するわけでございます。 そこで、増田寛也大臣にお聞きを申し上げますが、この地上デジタル放送の完全実施に向けて、水も漏らさぬ御努力を各方面の御協力の下いただいていると思いますけれども、これは予定どおりにできるのであるかと、この点をまずはずばりお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 地上デジタル放送でありますが、二〇一一年の七月二十四日に切替えということでございますので、これは確実に電波が受信側に届くような準備をしていかなければなりませんし、送信側の対策も必要でございます。そうしたことをもろもろしっかりと行いまして、そしてこの地上デジタル放送への完全移行が行われるように努力をしていきたいと、このように今取り組んでいるところでございます。
○田中康夫君 このように国会の場で改めて大臣から固い決意をいただいたわけでございますから、予定どおりの地上デジタル放送移行と、このようにとらえてよろしゅうございますね。
○国務大臣(増田寛也君) 今そういうことで準備を全般進めているところでございます。
○田中康夫君 大変……
○委員長(高嶋良充君) 済みません……
○田中康夫君 失礼しました。
○委員長(高嶋良充君) 発言権を取ってから質問してください。田中康夫君。
○田中康夫君 大変心強い答弁を二度にわたっていただき、正にしがらみを断ち切って、岩手県知事の経験を踏まえて、様々な改革をなさってきた増田さんの御発言を心強く思っておりますが。 実は、今年の八月の二日の日に、これは概要版でございますが、皆様御存じのように、総務大臣の諮問機関であります情報通信審議会、これは会長を日立製作所の取締役会長でもあります庄山悦彦さんがなさっております。この第四次中間答申というものをいただきました。この中には様々な積極的な取組を全国的にしていこうということが書かれておりますが、私、一点気に掛かるところが、「終了の際に現時点で予期し得ない状況も考えられる」というような言葉がございまして、しかし、この予期し得ない状況をつくらないようにするということが今大臣の御答弁であったかと思います。でも、私は、この予期し得ないことも考えられるのではなく、予期し得る状況として、このあと千三百七十日で地上デジタル放送の完全移行というのは到底無理であるという認識に立っております。その点をこれから申し上げて、また大臣から御答弁をいただきたいと思いますが。 その前に、まず地上デジタル放送に対応する台数というものは、現時点におきまして総務省あるいは国としては、どのくらいの台数が市場において設置されているのか、この点に関して御答弁いただければと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 地上デジタル放送の今後の普及目標につきましては、地上デジタル全国推進会議という、言わば国を挙げての横断的な団体で目標を定めております。それによりますと、二〇一一年七月のアナログ停波予定日におきまして一億台、約一億台の日本にありますテレビというものに向けてデジタル化、デジタル化対応可能なものにしていくという目標を掲げているところでございます。
○田中康夫君 じゃ……
○委員長(高嶋良充君) 田中さん。
○田中康夫君 失礼しました。
○委員長(高嶋良充君) 落ち着いてゆっくりやってください。いいですか、田中康夫君。
○田中康夫君 ありがとうございます。 目標ではなく、やはり、もうちょうど折り返し地点を通り過ぎているわけでございます。三年十一か月が過ぎ、三年九か月でございます。現時点におきまして地上デジタル放送に対応している台数というものがこの日本の中にどのくらいあるのかということは、当然、今後遂行していく上で大事なことでございますので、改めて御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 先ほど申し上げました全国会議の普及目標といいますのは、二〇一一年に向けての各年の普及目標といいますか、そういったカーブ、普及目標のカーブを二〇〇三年、これは地上デジタル放送が開始される前でございますけれども、それを定めております。それによりますと、今年、二〇〇七年三月時点での目標としまして一千九百万台という目標を立てておりましたが、現在その実績はどうかと申しますと、二千万台に達しております。 したがいまして、この二〇〇三年に立てた普及目標のカーブにおおむね沿った形、まあ百万以上上回っておりますけれども、沿った形で普及が行われているものと考えておる次第でございます。
○田中康夫君 先ほど、この審議会の会長を務めていらっしゃる庄山さん、この庄山さんが筆頭副会長でもあります社団法人電子情報技術産業協会というのがございます。ここの会長は、シャープの会長の町田勝彦さんでございます。このJEITAと呼ばれますこの団体、最もテレビを製造し、出荷をし、メンテナンスもしている方々であります。こちらの方々は、現在、二〇〇七年七月段階で千四百六十万台であるというふうに述べております。 何ゆえ、今総務省の方で、まあ腰だめということではなく、ある程度の数字として二千万台とおっしゃったのと、なぜ五百万台も違いがあるのか、この点に関してお教え願えればと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 私どもの先ほど申し上げました数字でございますけれども、これ、要するにデジタル放送の受信機というものでございまして、その受信機には、いわゆる今店頭で販売されておりますような、いわゆる三波、地上波地上デジタル、衛星BSデジタル放送、CSデジタル百十度デジタル放送が、三つが行うテレビのほかに、例えばケーブルテレビで受信する場合のセットトップボックスとか、あるいはアナログテレビでも、それを付加すれば、接続すればデジタル放送が可能ないわゆるチューナー、そういったものも含んでおる数字でございます。
○田中康夫君 例えばおすしの場合には一貫、二貫と数えます。無論、おすしのところにも、小さなエビでございましたら、一貫の上に二個乗っている場合もございます。ただいまの御答弁は、正に監督官庁であり推進官庁である方々が、JEITAが、正に製造している方々の数字というものと、今のお話というものは、おっしゃったことは受信機の普及台数ということであります。 しかし、大事なことは、受信機というものは、皆様、デジタル放送でなくても、昔はテレビの中にすべてチャンネルが付いていて、真空管の時代を始め、一台が一個でございました。おすし一貫の、一貫の上には一つのネタしか乗っていないという形でございました。現在のテレビはどうなさっているか。恐らく皆様が御利用のテレビも、画面とそしてチューナーと、あるいは正にデジタル対応かそうでないかのビデオデッキや、つまり一貫のおすしであるテレビを見るための装置というものは、この受信機は複数に数えられるということです。すなわち、テレビの画面、モニター数という数によって、どのくらい普及しているのか、またそのことによって二〇一一年につつがなく実行できるのかということを、やはり担当している省庁というものは冷徹に見極めねばならないと思います。それが、JEITAが言っているのが千四百六十万台でございます。 仮にこの千四百六十万台、二台以上テレビをお持ちの方も多くいらっしゃいます。すなわち、現在、地上デジタル対応のテレビの画面の普及率というものは千四百六十万世帯以下でしかないということでありまして、先ほどの二千万台というふうに総務省がおっしゃった数字とはこの段階において五百万という、一つの県どころか二つ、三つの県の人口というものに値する違いが出てきているわけでございます。 私は、増田さんとは、平成十七年の七月に、たしか都道府県会館におきまして情報化推進対策特別委員会というものに出席をさせていただきました。そして、私が当時から、この計画というものは大本営発表のような形を取らないで、地上デジタル放送ということ自体はきちんと行うべきことであります。しかしながら、正に供給側も悲鳴を上げていらっしゃる、そして消費者側は更にこのことによって混乱を来していく中において、早めにもう一度スキームを、スケジュールを、工程表を組み直すべきであるということを当時、総務省の方々にも申し上げました。そのときに増田さんも同様の御見解をお話しになったかと思います。 改めて、今、このような数字が現段階で違ってきております。この後、より、いかに非現実的かということを私、概略御説明しますが、増田さんから今の内容をお聞きになっての御所見をいただければと思います。
○委員長(高嶋良充君) 後で答弁されますか。
○国務大臣(増田寛也君) はい。
○政府参考人(小笠原倫明君) まず、今先生御指摘になりました数字の件について私の方から御説明させていただきます。 先ほど、先生の方から普及台数という御質問がありましたので台数でお答え申し上げましたが、先ほど申し上げました全国会議の普及目標というのは、普及台数と普及世帯の目標も併せて掲げておるところでございます。それによりますと、先ほど申し上げました今年の三月末現在の普及目標は千四百万世帯でございます。その実績も千四百万世帯でございまして、普及台数と普及目標の数は、先生おっしゃるとおり、それはそれぞれ一家に二台あることもございますので、違いが出るということは当然全国会議の目標でも想定しておるところでございまして、普及世帯の目標という観点から見ましても、当初二〇〇三年に設定した目標どおりに普及が進んでいるものと考えておる次第でございます。
○国務大臣(増田寛也君) 今委員の方から、全国知事会の中で、おととしになりましたですか、一緒に出席した会議のことの御指摘がございまして、私も、月数までは記憶定かではございませんけれども、田中委員とともにこの問題について、やはり自治体のトップとして受信できない世帯があっては困ると、こういう問題意識からこの問題については総務省と議論したことを覚えております。 こういったデジタル化によって様々なやはり対策が必要になってくるわけでありますが、私も総務大臣になりましてから担当の部局には特にこうした今後の普及について確実に推進をしていくようにということを強く申しておりまして、先般もそのための対策本部を特に立ち上げたわけでありますけれども、これから委員の方からもいろいろ御指摘があるかもしれませんが、そうした普及を確実に全国に進めていくという、こういう観点で今後も取り組んでいきたいと、先ほど申し上げましたとおりでございます。
○田中康夫君 それでは、総務省御自身が今年の二月から三月に実施して五月に結果を発表した地上デジタルテレビ放送に関する浸透度調査というものがございます。 この中で、回答は複数回答可でございます。受信機の保有状況で、チューナー内蔵テレビの保有をしている方が一九・三%、外付けチューナーが一・三%、チューナー内蔵録画機が七・四%、チューナー内蔵パソコンが一・三%、セットボックス、いわゆるCATVのセットボックスが八・二%と、以上いずれかの受信機が二七・八%ということなんでございますが、これを計算をしていけば、仮に日本の世帯数を五千万と掛け算をすれば、普及世帯は五千万掛ける一九・三ですので九百六十五万世帯というくらいになってくるわけでございます。やはりこのデータというものは非常に私はそごがあるのではないかと思います。 本日、三十七分の時間をちょうだいいたしましたが、そのほか財政のところもありますので、私、疑問点というか、地上デジタル放送をきちんとやらねばならないからこそ責任官庁が、これは国策でございます、きちんと国民にインフォームド・コンセントをして、インフォームド・チョイスをしていかなければ、消費者、コンシューマーも混乱を来せば、サプライサイドである製造メーカーや販売店においても混乱を来すということをこれから箇条で申し上げます。この点に関しましては、もし御異議があられるのであるならば是非書面でいただき、そして次回の総務委員会、あるいはそのほかでの質疑に、行うことができればと思いますが、よろしゅうございましょうか。 それでは……
○委員長(高嶋良充君) ちょっと待ってくださいね。答弁はいいんですか。
○田中康夫君 私ども、内藤理事とも相談をしまして、ほかの内容もございますので、答弁に関しては、私の議員としての認識を述べますので、もし万が一それが違う場合にはやはり書面でいただくということでお願いできればと思います。
○委員長(高嶋良充君) はい、分かりました。
○田中康夫君 ありがとうございます。 それでは、このJEITAの予測に基づいて考えてまいりますと……(発言する者あり)
○委員長(高嶋良充君) ちょっと、田中さん、ちょっとお待ちくださいね。
○田中康夫君 二〇〇三年段階においても一億三千万台あったと見られるアナログテレビの約半数しかデジタル放送対応テレビに置き換えることができないわけでございますから、六千万台前後の古いテレビが残ってしまいます。こうした中においては、とりわけ平均年収が百三十万の一千万世帯というものが日本にはいるわけでございまして、これらの方々が、正に年平均所得が百二十九万という方が一千万世帯いられるわけでございます。この一千万世帯すべてが平均年収二百六万以下でございますから、こうした方々が、無論このような状況になったのも小泉効果かとあるいは思いますが、こうした方々がおいそれと買えるのであろうかということでございます。 そして、それに対してチューナーを付けるということをおっしゃっております。しかしながら、このチューナーを付けますと、画質と音質はこれまでと同様に、画面サイズは十六対九の横長にはなりますが、四対三のテレビで見るということになりますから、上下に黒みが出て表示画像は以前よりも小さく、つまり五六%という約半分近くになります。高齢社会の中において野球等の放送のストライク、アウト等の数字というものが更に小さなサイズになってしまうということは、お若い方はワンセグ対応の携帯電話でごらんになっているのだとおっしゃるかもしれませんが、とりわけこのテレビというものは正に弱者の方々の一つの社会とのつながりのよりどころでございます。 これに関しまして、チューナーは五千円程度でということは大臣も繰り返しお話しになっています。しかし、チューナーを付けただけでは済まないわけでございまして、通常、アンテナを付けるとベランダだけでも一万五千円くらい掛かりますし、お年寄りの方が戸建ての屋根の上へ付ければ三万円以上掛かるわけでございます。 また、地上デジタル放送のアンテナを設置するときには、東京タワーに現時点では向けますが、これが墨田タワーから出始める時点においてはアンテナの向きをまた変えねばならないわけでございまして、アンテナの向きを変えても、窓もベランダもなく変えられないというような方はこの時点でまたCATVを選択せねばならないというような形になってまいります。あるいは、マンションなどの共同住宅の共聴施設というようなものも、これをどのようなスケジュールで組んでいくのか。行うためには二、三週間の工事が掛かるわけでございます。 このような形で、チューナーの五千円だけではなく、そしてチューナーを付けてもテレビは、ごらんになれるのはアナログのテレビでございますから地上デジタルの音質や画質になるわけではございません。そして、画面が五六%と半分に縮小されてしまう。そしてまた、テレビが一年後、二年後にもし十年間お使い、八年間お使いのものが壊れたならば、五千円どころか、アンテナ代も含めて三万、四万、五万を掛けた正に社会的弱者の方々が新たにデジタルテレビを買わねばならないのか。 あるいはまた、一家に二台、三台あられるおうちが一台だけはデジタル対応にしても、この際お子様のお部屋やおばあちゃんのお部屋のテレビは見ないという形になれば、これはテレビの視聴者、セット・イン・ユースも減ってまいります。すると、これは広告代金というものにも跳ね返ってくるわけでございまして、新聞の部数に応じて広告費がおおむね決まっているように、テレビの台数が激減をしていけば、これは社会的な大きな問題に私はなってくるのではないかと思います。 あるいは、ケーブルテレビで対応すると言われておりますが、例えばちなみに滋賀県の東近江ケーブルテレビ、ケーブルネットワークは三万七千七百七十九世帯に五十二億円掛けてCATVを見せております。このために、合併特例債や公営企業債や一般財源という下水道事業と同じような形のお金を使っております。一戸当たりのランニングコストを別にして百三十二万円でございまして、この総額五十二億円というのはテレビ局を一局新たにつくれるのと同じ金額でございます。 あるいは、同じく滋賀県高島市の朽木地域というところは、わずか八百八十二世帯に五億一千二百万円でCATVを見せております。全額が過疎債若しくは一般財源でございます。一戸当たり五百八十一万円というランニングコスト以外の費用が掛かっております。これは、正にCSチャンネルに新しく一局、一チャンネル、テレビ放送を行えるのと同じような金額でございます。これこそは、私は、正に日本の財政が危機に瀕している、地方財政も危機に瀕しているときに、このような形で更なる国民の負担あるいは日本の将来の子供たちに負担を掛けていくということは看過し得ないことであろうと思います。 そこで、最後に一点お聞きをいたしたいと思いますが、放送の免許というものは、今度、来年にたしかテレビ局は更新になろうかと思います。テレビ局各局、それぞれ自前で施設を設け、大変に民放テレビを始め御努力をいただいております。この放送免許に関しましては、従来の形で、いずれの局も御努力いただいておりますから、更新をしていただけるということでよろしゅうございますね。
○委員長(高嶋良充君) ちょっとお待ちください。 ここでちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(高嶋良充君) じゃ、速記を戻してください。 それでは、小笠原局長、先ほどの前半の田中委員の質問に対してお答えをいただけますか。
○政府参考人(小笠原倫明君) 先生から御質問のありました、いわゆる普及世帯をどういうふうにして算出したのかということでございますけれども、正に先生が引用されました私どもが行いました三月の調査で、デジタル放送を受信可能な機器のいずれかを持たれている方が二七・八%でございます。それは五千万世帯でございますので、五千万世帯に今の数字を掛けますと千四百万世帯ということになるわけでございます。
○委員長(高嶋良充君) じゃ、田中委員の後半の質問がありましたけれども、どちらが。大臣ですか。──増田総務大臣。
○国務大臣(増田寛也君) 来年、それぞれ民間放送局で、一斉更新ですか、一斉再免許というこれがありますが、これは法令の手続にのっとりまして、それぞれの事項についてしっかりと審査をしていくと、こういう対応方針でございます。
○田中康夫君 では、その形でヒアリングをなさっているということであろうかと思いますが。 通常、今までは免許の更新は五年でございます。その点に関してお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 御指摘のとおり、五年間でございます。
○田中康夫君 これは今、とても大事な御発言をなさったと私は思っております。 地上アナログ放送、地上デジタル放送、それぞれございます。これは身勝手に送信をすることはできません。来年、地上アナログ放送に関しても、今、通常のとおりに五年でということは、すなわち、地上アナログ放送はあと三年九か月で送信停止にするんではございませんか。にもかかわらず、五年の免許を出すということは、これは現場に対して大変な混乱を起こすことでありますし、混乱だけではなく、このことが正に皆様が国民に顔向けできない、正に保険にもならないようなそうした担保を取っているということでありますから、これはやはり放送の免許というものは、あと千三百七十日という範囲内においてアナログ放送に関しては免許の更新を行うべきではございませんでしょうか。総務大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) これは私どもは、来年の一斉再免許ですか、これは法令の手続できちんとやる。それから、デジタル化というのはこれは国策で先ほどお話がございましたとおり進めていくと。これはもう期限をはっきりと決めているものでございますので、免許として来年一斉再更新ということで、きちんと来年以降も放送局に対応していただくべく免許を更新いたしますが、二〇一一年の七月二十四日というその大きな変換をするべき時期に、それは国策として停波の時期をきちんと明示しているわけでありますから、そこで交換を行うべく、これはこれできちんとやっていきたいと、こういうふうに考えております。
○田中康夫君 それでは、その三年九か月と、来年の十月になりますと二年九か月という形で免許を出されるということが瑕疵のない行政、政治のあるべき姿なのではありませんでしょうか。 ですので、大臣の今の御発言ですと、二年九か月、まあ日数まではあれでございますが、二年九か月の免許を更新するということで間違いございませんね。
○政府参考人(小笠原倫明君) 補足いたしますと、先ほど私が五年と申しましたのは、デジタル放送についての免許の期間というのを念頭に置いて申し上げたものでございまして、アナログ放送は、先生よく御承知のとおり、法令に電波の使用期限というのが二〇一一年七月二十四日までと定められておりますので、アナログ放送については当然そのような取扱いになるものでございます。
○田中康夫君 私は先ほど、いかにこの計画が非現実的であるかということをお話ししました。ただ、今局長からも、正にその免許更新時において、地上デジタル放送完全移行のときにアナログ放送は完全停波するという御発言がございました。 すると、仮にそのことによって見れない方々が何十万世帯、何千世帯と出た場合においても、これはアナログ放送は予定どおり停波をするという御発言でございますね。
○政府参考人(小笠原倫明君) 私ども、その二〇一一年七月二十四日のアナログ停波、つまりデジタル波への完全移行までにすべての現在アナログ放送を視聴する世帯にデジタル放送を届けるという考えで今進めておりまして、したがいまして、その方法につきましては様々な方法があるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、すべての世帯にデジタル放送を届けるという考え方で進めておるところでございます。
○田中康夫君 先ほども申し上げましたけれども、いわゆる供給側のサプライサイドとしては、日本にあまねく地上デジタルの空から雨を、電波を下ろすことはできます。しかし、それを受け取る人はどうであるのかということです。そして、テレビというのは恐らく、ここにいらっしゃる方々それぞれの選挙区お住まいの方も、テレビは決して嗜好品では今やございません。正に、中山間地において一家に一台車がなければという以上の、都市部においても、独居の御老人の家においても、これは正にライフラインになっているものでございます。そのライフラインになっているものの地上アナログ放送を予定の段階では停波すると、今繰り返し局長はおっしゃいました。 では、その段階で見れない人たちに五千円、私は五千円では無理だということを先ほど客観的に申し上げました。ケーブルテレビを入れている共聴施設を置いているマンションにおいても、その費用は一世帯当たり十万とか十五万とか掛かってくるわけでございます、アナログの形で築二十年、三十年のマンションにお住まいの方は。それにおいても停波はするということでよろしゅうございますね。 つまり、デジタルテレビを買えない方は、テレビというものは家においては見ることなく、昔の力道山を見たようにハチ公前に行って見なさいということが監督官庁であられる総務省のお考えということに演繹できるかと思いますが、いま一度御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この受信側の環境の整備ということは大変重要な問題でありますので、そのために今対策本部を立ち上げて、そうした受信するサイドの様々な対策をきめ細かに行っていくと、こういう考え方に立っております。 そして、今、市町村ロードマップなどを公表してございますが、確かに今の時点では、最後まだその世帯を全部をカバーするに至っていないと。これを今後何らかの方法によって、衛星を使ってでも、何らかの方法によって対応することを考えておりますのと同時に、今御心配をいただきました特に弱者の皆さん、弱者と呼ばれる皆さん方の対策、これはチューナーの五千円という問題ではなくて、そのほかアンテナ等の問題もございます。これも御指摘をいただいておりますので、そうしたことも含めた弱者の皆さん方の対策をどのようにしていくのか、これも今そのための対応策を考えているところでございます。 来年のしかるべき時期までにそうした対策をまとめ上げて、私どもの考えておりますところを発表したいというふうに考えておりますが、その上でまた多くの知恵をいただいていきたいと、このように考えております。
○田中康夫君 先ほどの答申の中でも、正にデジタルテレビ受信機の購入か、アナログ受信機のデジタルチューナーの接続か、あるいはケーブルテレビ加入による三つの選択肢があると。そして、これに関してそれぞれの選択肢を取った場合に、トータルでどのくらいの費用が個々においても施設全体でも掛かり、いくのかと、これを示しなさいということが書いてございます。他方で、この中におきましては、経済的な理由によりテレビを視聴できなくなることが見込まれる者に対しては、支援を行う対象者は、経済的に困窮度が高いものとして認定された者等、厳密に限定すべきことと書いてございます。 今の大臣のお話は、この厳密に限定すべきことということでもありますと、私が先ほど来数字で申し上げたように、かなりの世帯の方々が厳密に限定してもその範囲に入って支援を受けられるのか、あるいは厳密に限定をするので、正にごく普通に年金をもらっても、しかし二百万、三百万の所得で暮らしていらっしゃる方々は、自前で十万円、十五万円使ってテレビを付けなければいけないのか。そして、もう一度改めてお聞きをいたしますが、地上アナログ放送は予定どおり完全に停波をされる、このことで過ちはございませんね。
○国務大臣(増田寛也君) 支援の内容については、今お話ございましたとおり、そこの御提言の中にはいろいろ書いてございますけれども、そうしたものを踏まえながら、私どもとして必要な支援は何なのかということを明らかにしていきたいと、今それを内部で検討中でございます。 大事なことは、そうした視聴できなくなる世帯に対しては何らかの支援を行うという、そういう必要性をいただいたということでありますので、その支援の具体策についてはまた追って明らかにしたいと考えます。その上で、そうしたことをするということは、逆に言いますと、二〇一一年の停波ということは、これは大きな国としての政策でございますので、現時点、そういうことで作業を確実に進めていきたいと、このように考えております。
○田中康夫君 分かりました。 すなわち、放送を所管する総務省は重大な責任を問われているわけでございます。仮に、その三年後に、一部分にせよアナログを続けよというような免許を出せば、これは正に恣意的な免許行政ということでありまして、総務省の根幹にかかわることである、免許行政の根幹にかかわることであるということを改めて留意していただきたいと申し上げたいと思います。 本当は地方自治に関してお聞きするところですが、先ほども、午前にもありましたが、NHKの経営委員会というところの古森重隆さんという富士フイルムホールディングスの社長でいらっしゃる方です。この方が、選挙期間中の放送については、歴史物など微妙な政治的に結び付く可能性もあるため、いつも以上に御注意いただきたいというふうにおっしゃっておりますけれども、これは大変に大きな発言でございます。 すなわち、例えば日曜日の朝の番組で、例えば田原総一朗さんの番組で、選挙期間中においても、何かその方に対してあられもない物言いの方をすれば、これは失礼なのかということになります。すなわち、この放送というものは公正を期しながらも、同時に知る権利というもの、つまり放送法というものも国家のためにあるのでなく、憲法同様に国家が暴走しないために私たちが約束をする内容でございます。 そして、この古森重隆さんに関しましては、このようなことをおっしゃりながら、僕は見ていないんだもん、NHKの番組。朝も昼も忙しいからねと、十月九日におっしゃっています。でも、いろいろな投書が来ますからね、私は余り番組見ていないけど、投書が来ますからとおっしゃっている。事実を自分で確認せずにおっしゃるということは、正に言葉を扱う放送だけでなくて、政治の社会においても極めて大きな問題でございます。 そして、この方は、ガバナンスということはとても大事だと言いながら、議事録というものは、そんなに出てくるものは読むに堪えられないと言っているわけでございます。そして、やはり経営委員の良識に任せてもらわないといけないと、そして経営委員会が最高意思決定機関であると。三月の国会で審議されたときに国会議員の声明ではっきり出ている、これは国会議員が言ったことですから、それは歩いていると。放送法でもきちんと書いてあると言いますけど、一体、歩いている、関東軍のように歩いている人は一体逆にだれなのかということであります。 NHKの会長の人事案件というものに関しては、これは議会においても話し合われていくところでございます。これは来年の一月でございます。しかし、私は国会議員の一人として……
○委員長(高嶋良充君) ぼちぼち時間が過ぎておりますから、まとめてください。
○田中康夫君 はい。 あと、新党日本の代表としても、このNHKの会長の人事ということは、同時に、この関東軍のようなことをおっしゃって、聞く耳を持たない、現実を見ようともしないこの経営委員と、経営委員長という方の資質も含めて、私たちはきちんとチェックをさせていただいた上で人事に関して同意するか否か、これは過日、民主党代表の小沢一郎さんともお話をしたときに御同様の見解でありました。 このことを総務省あるいは与党の方々は、改めてこの点に関しても十分に御留意をいただき、放送というものは権力のためにあるのではなく、正にその放送を自主自律的に高い認識の下で行う方々を通じて、人々のライフラインであり、日本に暮らす方々のためにこそあると、こうした観点から、私はこの経営委員長には大変に資質において重大な問題があろうかと思います。でありますので、この点に関しても、今後、人事案件という中においてきちんと私どもが議会としてチェックをさせていただければと、このように思っております。 以上でございます。
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。 私、実は今日、結構質問に立つのは久しぶりでございまして、元々総務委員長を一年やって、その後補佐官を一年近くやっておりましたので、今日は二年ぶりの質問ということで、少し緊張しながらフレッシュな気持ちで頑張りたいと思います。 私も、田中委員に続いて地上波デジタル放送について、本当に二〇一一年にすべての国民がしっかり見れるようになるんだろうか、そのことを少し今日は質疑を通して確認をさせていただきたいと思っています。 田中委員はどちらかというとテレビ受像機の方に着目をした主な質疑だったと思いますが、私は逆にこのデジタルの電波が全国津々浦々にちゃんと届くのかどうか、その電波のサイドから少しお話をしてまいりたいと思います。 先日、総務省が市町村別ロードマップ、九月におまとめになりました。これ、なかなかよく調査もしていただいていますが、このロードマップの中では、明らかに難視聴の地域が出てくるということが明確になってきて、世帯数もある程度書かれているわけでございます。これを積み上げて計算をしますと、やっぱり全国平均ではほぼ九九・五%の家庭に届く、〇・五%の家庭だけが引っ掛かってくるということになるんですが、これ、県別に見ると結構格差がございます。 ワーストファイブを申し上げますと、第五位は大臣の岩手県、一・七%の人が取り残されます。そして、第二位、第三位、第四位はちょっと接近していまして、岐阜、秋田そして栃木、これが大体一・八%の方が取り残される。断トツの一位が和歌山県でございまして、三・九%の人が取り残されると。これ、ちょっと大変な状況になっているわけでございます。 こういった今想定されるデジタル放送の難視聴地域、世帯に対して、まず国として、総務省としてどのような対策を講じていく御予定なのかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 政府といたしましては、先ほども御答弁させていただきましたが、二〇一一年のデジタル完全移行に当たりましては、アナログ放送を現在受信されているすべての世帯にデジタル放送を送り届けることが必要と考えております。 現在、先生からもお話もございましたが、NHKでいいますと九九・五%、民放でいいますと約九九%の世帯カバーの見通しを得ております。 今般、先生も引用されました市町村ロードマップを作成し公表したところでございますが、今後私ども放送事業者あるいはそれぞれ地元の市町村、地方公共団体と協力いたしまして、発表いたしましたロードマップの内容といいますのは、コンピューターシミュレーションの結果でもございますので、それを実地に合わせて精査をしていきますとともに、引き続きこうした中継局整備への公的な支援あるいは共聴施設やCATVの改修の促進、さらには総務省のかつての交付金等による整備といたしましては自治体光ファイバーを活用するとか、そういったことを通じまして、まずはこのような世帯をできる限り減少させるよう最大限努力を払っていきたいと思います。 ただ、こうした努力を行ってもなお二〇一一年までにデジタル放送を送り届けられない世帯ということにつきましては、暫定的な措置といたしまして、衛星を利用してデジタル放送を送り届けることができる方策も検討していきたいと考えておる次第でございます。
○世耕弘成君 いろいろ対策は考えてはいただいているようですけれども、もう本当に期日が迫っていますので、急いでやらなければいけないと思います。 具体的な対策としては、今局長からもお話がありましたように、例えば光ファイバーを家庭に届けていって、インターネットと併せてIP再送信というような形で送るというような形、あるいは今ギャップフィラーというようなのがあるらしいですね。アンテナでちょうど山を越えるようなところを中継をして、そして小型の中継局のような形でそういった集落に配信をしていくような仕組みですとか、あるいは、もう既に今も難視聴地域、アナログでもあるわけですから、そういったアナログの難視聴の対策の共聴施設、これをデジタル化していくとか、あるいは今の共聴施設の場所で受けられないときはこれを移設するとか、あるいは新たに改修をするとか、そういうことも考えられていますし、そして最後におっしゃった、最後の手段として衛星で受信をしてもらう。 そういった対策が大体考えられるわけですけれども、これそれぞれお金が掛かりますよね。それぞれかなりお金が掛かります。こういったお金の負担については国としてどのように考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(小笠原倫明君) こうした中継局その他への支援制度についての御質問でございますけれども、まずデジタルの中継局、これは放送事業者が建設するものでございますけれども、これについて現時点で建設のめどがいまだ立っていない中継局、全国で約八百ほどございますけれども、この整備を支援するため、今年度に国の補助制度を設けて整備を促進しているところでございます。 また、辺地共聴施設につきましてのデジタル化につきましても、改修に要する住民負担の軽減を図るための補助制度を今年度から設けております。 ただ、これらの補助制度につきましては、地方自治体等から支援措置の継続並びに様々な改善の御要望、例えば補助率でございますとか事業主体の範囲につきまして、対象地域の問題についてでございますが、様々な改善要望が寄せられているところでございます。現在、こうした要望を踏まえ、来年度の予算編成に向けましての予算要求と申しますか、財政当局との調整といいますか、検討作業を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、二〇一一年の完全デジタル化が円滑に達成するよう万全を期してまいりたいと考えている次第でございます。
○世耕弘成君 今、局長の答弁まとめますと、要するにいろんな補助制度を使って、そしてなるべく市町村の要望も聞きながら、補助率もなるべくかさ上げをして対応をしていきたいと、そういう趣旨のお話であったかなというふうに思います。 しかし、今たとえ補助金をもらっても、先ほどから何回か話題になっていましたが、補助裏の負担がそれぞれの市町村、要るわけですよね。しかも、デジタルの電波が今届かないと想定をされているような市町村というのは、大体これ山間へき地の非常に財政事情の厳しい、市町村というよりも町や村、こういったところが中心になってくると思います。そういったところに、はっきり言って補助裏の負担を求めるというのは非常に厳しいんではないか。これは東京近郊の状況とは少し変わってくるんじゃないかというふうに思います。 あるいは、例えば衛星なんてことになると、各家庭に受けるパラボラアンテナを置かなければいけないわけです。これを個人負担なんてことになると、これは大変なことになります。これも限界で、もう最後衛星でやらなければしようがないところというのは、恐らく限界集落と言われているような、そういうところになると思います。 そういったところの家庭に、これ東京のマンションでも費用は大変ですよ。アンテナの方向を変える、先ほど田中委員から御指摘があった、アンテナの方向を変えるだけでも大変なコストが掛かりますけれども、これ、なおさら山間へき地の住民に衛星施設の費用なんていうのを負担させるなんていうのは、これはもうとても無理な話だと思います。町村も自治体の側も個人の側もとてもそういうコストを負担できるような状況にないと考えるんですけれども、この辺について総務省としてのお考えはいかがでしょうか。
○政府参考人(小笠原倫明君) 先ほど申し上げましたように、そうした国の支援ということにつきましては、地方公共団体からの要望を踏まえまして来年度の予算要求を行っておるところでございます。 今、先生から御指摘のございました市町村の負担あるいは住民の方々の負担の在り方につきましても、この予算編成過程の中で検討させていただきたいと考えておりますけれども、御指摘のような負担をできる限り少なくすべきではないかという観点、あるいは都市部における住民の、現実に負担されている方との均衡という観点もございます。こうしたこともいろいろ勘案して検討してまいりたいと考えております。
○世耕弘成君 しかし、ただでさえ今格差が言われている、そして構造改革の影の部分と言われている特に地方、へき地の市町村あるいはその住民に対しては特段の御配慮をお願いをしたいと思います。 そして、ここから先は恐らく小笠原局長では御答弁になれないと思うんですが、やはり補助制度を考えられるのであれば、それとセットで地方財政の対策もしっかり、地財措置も考えていただきたいと思います。幸いなことに、総務省の中にはそういう地方財政を考える部署と、そして放送のデジタル化を進める部署が共存しているわけでございますから、これも旧役所の縦割りというのはやめていただいて、是非大臣の御指導の下にしっかり連携をしてやっていただきたい。特にこの地デジ対策に関して地方財政措置をしっかり考えていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この地デジの対策、全省を挙げてやはり取り組まなければいけないと、こういう認識でございまして、対策本部等も立ち上げたところでございますが、一番これについて考えなければいけないのは、この小笠原局長とそれからうちの自治財政局ですね、ここがよく連携をして総合的な対策を取る、地財対策についてもしっかりとしたものを出すということだと思います。 そのような今指示をしているところでありますが、御指摘いただきましたように、特に来年度予算からもう時間が余りありませんので、この点についてきちんとしたものをこちらも検討し、形に出していきたいと、このように考えております。
○世耕弘成君 私も総務省とは政務官もやっておりましたのでお付き合いは古いんですが、まだまだ縦割りが残っていると思います。是非大臣の御指導の下、省を挙げて、局の、旧役所の垣根を越えてこの地上波デジタルにしっかりと取り組んでいただきたい、難視聴対策に取り組んでいただきたいということを強く要請をしておきたいと思います。 そもそも、この地上波デジタル放送を入れたというのは、これはもう国策であります。別に見る側から頼んで入れたわけではない、アナログの電波でこのままいきますともう逼迫をしてしまうと、そういう中でデジタル化をすることによって電波を効率的に使っていこうという国策が根本にあったわけでございます。 そして、もう既にその成果は出始めております。特に、モバイル系の新しいサービスに周波数を割り当てていこう、この地上波デジタル、これアナログが停波になりましたらそこで余る周波数をこれ新たなモバイルサービスに割り当てていこうというような話も今出てきております。それよりも何よりも、今この地上波デジタル放送がスタートしていることによって、非常に例えばプラズマ、液晶テレビといったテレビが日本のメーカーにより作られているものが世界のシェアの五〇%を占めている。あるいはDVDハードディスクレコーダーなんというのも非常に日本の商品が強くなっている。正に国策としてこの放送のデジタル化を進めた結果、いろんなメリットも生まれているわけでございます。 そんな中で、やはり国としてこれは国策としてやったわけですから、二〇一一年、アナログ停波を行うときには、今見ているテレビと全く同じ状況の視聴環境をむちゃな費用負担なしに保証するんだということを、私はこれ閣議決定を行ってでも宣言をして国民に安心をさせるべきだと思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。大臣、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) これはやはり、これまでの経緯とそれから国民の受ける様々な受益ということを考えますと、これはやはり国策として国が責任持って進めていくべき、そういう政策であると、そういうふうに考えます。私も、そうしたことを実は地方自治体の長の立場でこの問題に携わりながら総務省にも主張してまいりました。今度はそれを形として政府部内で主張をし、まとめ上げていく立場でございますので、今委員の方からお話がございましたが、やはりそういう政府として全体としてこの問題を取り組むということと、それから国民に対してそうしたことについては十分な安心をしていただくだけのものを出していくということが必要であります。 また、その地デジの対策本部を先般立ち上げたばかりでございますが、いろいろな指示を今いろいろしているところでありますが、それを一つ一つ実現をさせて、財政問題も含めて、必ず今先生がお話しございましたとおり、視聴環境をアナログと同じようなものを実現すべく全力を挙げて取り組んでいきたいと、このように考えております。
○世耕弘成君 是非全力を挙げて取り組んでいただきたいですし、私は強く是非閣議決定をしていただきたいということを求めておきたいと思います。そうしないと国民は安心できないと思います。現実に、今北欧のある国では突然アナログ停波をやった結果大混乱が起こっているという例もあるわけでございまして、ここは是非福田内閣、安心、安全というのも大きなテーマでございますから、是非とも閣議決定をしていただきたいということを強く求めておきたいと思います。これは答弁結構でございます。 続きまして、テレビと加えて今や非常に重要な情報ツールとなっておりますインターネットについて少しお伺いをしたいと思います。 週末の新聞報道で私もびっくりいたしましたが、NTTの光ファイバー回線の普及計画、これ二〇一一年までに三千万回線と言われていたんですけれども、これがどうも大幅な下方修正を余儀なくされることになりそうだという報道がありました。日本はここまでインターネットの世界でいろいろ遅れていると言われていたわけですけれども、何とかこの光ファイバーで頑張って追い付こう、それで今着実に来ているわけです。ある種日本は光の国とも言われているわけでございますが、この伸びが少し腰折れになるということを非常に私は懸念をしておりますけれども、総務省としてどのように受け止めておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 二〇一〇年時点における光サービスの加入数につきましては、NTTにおいて需要の動向等を見ながら検討を進めておりまして、現時点で下方修正は確定していないと聞いているところでございます。 総務省としては、NTTにおける検討を引き続き注視してまいりたいと考えています。
○世耕弘成君 いや、そんな状況認識じゃ甘いですよ、局長。これもう今どう見たって、私も新聞記事を読んでから数字を精査しましたけれども、今のペースでいったらどう考えたって三千万回線は行かないですよね。これ総務省としてやはりもう少し状況を事前に把握してやるべきじゃないですか。事業者任せでは私は駄目だと思いますよ。 もう一つお伺いをさせていただきたいのは、総務省は去年八月に次世代ブロードバンド戦略というのを発表されております。このブロードバンド戦略によれば、二〇一〇年までに超高速ブロードバンドということはこれは恐らく光ファイバーということになると思いますが、この超高速ブロードバンドインターネットの世帯カバー率を九〇%以上にするのだというふうに書いてあります。これは世帯数でいえば四千五百万世帯ということになるわけですけれども、この四千五百万世帯、二〇一〇年に達成すると、計画を去年八月に発表されている。ところが、NTTが言っているのは二〇一〇年までに三千万で、しかも今現実に下方修正の可能性が、それも大幅な下方修正の可能性が出てきている。この四千五百万と三千万マイナスアルファ、このギャップは国としてどうやって埋めていくおつもりなんでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 今、NTTの加入者数につきましてはNTTの方で検討しているという状況のようですけれども、次世代ブロードバンド戦略二〇一〇に与える影響につきましても慎重に私どもとしては見極めてまいりたいと思います。 なお、次世代ブロードバンド戦略二〇一〇におきましては、光ファイバーによるブロードバンドサービスにつきまして、実際の加入世帯数ではなくて利用可能な世帯カバー率を全体の九〇%以上とすることで目標として掲げております。なお、超高速のブロードバンドの二〇〇七年六月末のカバー率ですけれども、現在八四・一%ということで、約四千三百万世帯のところまで来てございます。
○世耕弘成君 それはあくまでも引くことができるという仮定でありますから、やはり最終的には普及をさせていくということもしっかり考えていかなければいけないと思います。それでもやはり残るところ、これも出てくるんですね、放送と同じくインターネットでも最終的にこれはもう絶対通じないんじゃないかというようなところがどうしても残ってくる。やはりインターネット接続に関してもデジタルデバイドの解消をしっかりやっておくということがこれは正に格差是正対策につながると思いますね。 ところが、これ先ほどの放送のデジタル化とこのインターネットに共通しているのは、国はどうも人ごとの感じがします、はっきり言って。放送事業者に任せています、自治体に任せています。このインターネットについても、NTTに任せています、あるいは自治体に補助をしています、そういう感じなんですね。国がやりますと、いいですよ、別に、お金のもうかるビジネスで成立するところはそれは事業者がみんなやればいいんですけれども、もうどうにも手の届かないところに関しては、先ほどの地上波デジタル放送で置いていかれるようなところ、あるいはこのインターネットで置いていかれるようなところについてはやはり国が主体的にしっかり取り組むということを私は宣言していくべきではないかというふうに思っているんですね。 ところが、このインターネットについても同じような言葉が出てきます、ロードマップ。ロードマップで状況把握をしておられるだけ。それプラス補助金があって支援をしていますということをおっしゃっていて、基本的にこのインターネットに関しても主体は自治体とNTTを始めとする民間事業者ということになっているわけでございます。だけれども、この自治体と民間事業者の力では、過疎地やへき地といった極めて条件の不利な地域についてはデジタルデバイドの解消は私はできないと思います。 この際、大臣にお伺いをしたいんですが、先ほどの放送と同じような姿勢で、やはりこのブロードバンドインターネットについても国がしっかりとグランドデザインを示したり主体的に取り組んでいくということを是非宣言をしていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) ブロードバンドそれから携帯電話、いずれもこの今もう生活に欠くべからざるものでありますし、それから地域で見まして様々な地域間格差が今叫ばれている中で、こうした二つのものが今後格差拡大のまた要因にもなりかねないと。私も、地形上も多くの中山間地域を抱えている地域で行政をしていた者として、やはりこの点についてはよほど国が責任を持って考えていく必要があるということを痛感をしておりました。 先日、このブロードバンドや携帯電話の空白地帯を解消させるという意味で、正にデジタルデバイド解消のための戦略会議というのをつくったんですが、これはただ単に会議つくるということではなくてやはり実を出していきたいという思いがありまして、今厳しく御指摘をいただきましたが、今までは自治体あるいは通信事業者に国が何かこう支援するということでありましたが、この会議にはそうした二者プラス学識者にお集まりいただき、国もやはり責任を持って解決策を主体的にやはり考えていきたい、こういう考え方に立っての会議でございます。来年三月を目途に具体的な方策を取りまとめるんでありますが、その後そこでいただいた考え方を総務省としてやはりどう実現に向けて努力していくのかと、ここが問われるわけでありますので、私はもう少しお時間をいただきたいと思っておりますけれども、その上でやはりこういった条件不利地、特に条件不利地域での地域間格差が拡大しないような対策はやはり国として大きなデザインを示していかなければならないだろう、そういう問題意識で答えを出していきたいと、このように考えております。
○世耕弘成君 今大臣から、自主的に責任を持ってというお言葉をいただきました。大変心強く感じておりますので、是非その姿勢で山間へき地のデジタルデバイド対策に当たっていただきたいと思います。 このデジタルデバイド対策考えるに当たっては、どうしても日本は、まずハードの議論になってしまうんですね。光ファイバーをどうやって引くか、無線をどう飛ばすか、そういう話ばっかりになるんですが、私は逆に、それぞれの地域でどういうふうに使っていくのかという利用サイドの視点というのを重視をして、そしてそれに合わせた、なるべく投資が少なくて済むハードを整えていくというのが私は筋だと思っています。 はっきり言って、限界集落と言われるようなところで、しかも高齢者の方しか住んでいないところで、普通に考えて百メガビットの光ファイバーで通信が必要だとは思えない。あるいは、ただ単にデジタルテレビを見たいというだけであれば、先ほど小笠原局長がおっしゃっていたような衛星から降らせるという方法が一番コストが安くて済むかもしれない。あるいは、単にメールのやり取りをしたり簡単にネットショッピングをするだけであれば、ADSLやあるいはワイヤレスのインターネットでもいいかもしれない。あるいは、いや、どうしても本格的な遠隔医療をこの地域はやる必要があるんだということであれば、光ファイバーが必要だ。 やはりそういう利用サイドの視線で是非整備の議論をしていくべきだと思いますし、そのときは、先ほど大臣がおっしゃっていた国が責任を持ってというのはそういうところまで、利用イメージまで、遠隔医療に使うのであれば、じゃどこの病院のどの先生がどんな形で診ていくのかという、そういう最終的なサービスイメージまで考えてこのデジタルデバイド対策というのをしっかり行っていくべきだと考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 委員御指摘のとおり、ブロードバンド等の空白地帯の解消といったデジタルデバイド対策に当たりましては、例えばブロードバンドを活用した遠隔医療や遠隔教育などの公共サービスの充実など、インフラ基盤の整備とその利活用を可能な限り一体的に推進することが地方の実情に即した地域活性化が実現するものと考えています。 総務省では、先ほど大臣からお答えしたように、ブロードバンド等の空白地帯の解消を図る観点から、デジタル・ディバイド解消戦略会議を今開催しているところでございます。この会議におきましては、インフラ基盤の整備とその利活用の在り方について、それぞれの条件不利地域の実情を踏まえた具体的な支援策の在り方を検討いただいているところでございます。また、インフラ基盤の整備につきましても、新しい無線技術の活用、ブロードバンド基盤の整備と携帯電話網の整備を連携させた一体的な取組を行うなど、従来の枠組みにとらわれることなく各地域のニーズに応じた施策展開に努めてまいりたいと考えています。
○世耕弘成君 そのように是非利用のサイドからも考えていただいて、いたずらな投資だけで済ますようなことのないようにお願いをしたいと思います。 それともう一つ、国に責任を持って考えていただきたいことがあります。というのは、電話ですね、今ある電話、これそろそろどうするのか議論をしなければいけない時期がやってきたと思います。今はもうIP電話がかなり普及を始めておりまして、最終的に電話は全部IPに置き換わっていく、NTTもそういう戦略を示しています。電話で給料をもらっていた者としては感無量のところがあるんですが、この電話の、今の導線を使ったアナログ電話をどの段階で巻き取っていくのか。 これこのまま放置をしますと、とても事業者では対処できる問題ではないと思います。しかも、ネットワークに二重投資ということにもなると思います。しかし、一方で電話しか使わないという人も現実にいる、これまたそういう問題もあります。社会的弱者対策という視点もあります。そういう中で、この電話網の巻取りについて私は国が責任を持ってスケジュールを示して対応を決めるべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) 今委員御指摘のとおり、NTT東西のメタル回線につきましては、あまねく電話責務の履行のため、その維持が求められております。 現在、高コスト地域の当該回線につきましては、ユニバーサルサービス制度によりまして電気通信事業者による応分の負担が行われておりまして、維持が図られております。今先生御指摘のとおり、今後のIP化の進展の中で、NTT東西が整備を進める光ファイバー回線に加えましてメタル回線を維持し続けることは二重の設備投資負担となり得ることを踏まえた上で、国民生活に不可欠なユニバーサルサービスの安定的な提供を確保しつつ、円滑にIP網への移行を図っていくことが重要と考えております。 そういった点では、NTT東西におきましても今後のネットワークのIP化をどのように進めていくかに関しまして具体的な移行計画を示していただくことが重要と考えますし、また総務省といたしましては、こういった計画を踏まえた上で移行の円滑化を図るために国等の役割を明確化することが必要と考えています。当該計画が明らかになった時点で、更に具体的な検討を行っていくこととしたいと考えています。
○世耕弘成君 さて、かなりNTTが数字を下方修正するとはいえ、現在のところ、日本は世界でも最先端のブロードバンドインターネットの国だというふうに思っています。 しかし、大変気になるのは、そのブロードバンドインターネットの上でお金をもうけているのは米国勢ばっかりじゃないかな。せっかく日本じゅうに光ファイバーを張り巡らす努力を国挙げてやっている。だけど、その上でお金を稼いでいるのはアメリカ系の企業ばっかりじゃないかな。現実にユーチューブとかグーグルとかヤフーとか、そういったいわゆるプラットホーム系と言われるサービスを展開をしている。その分野はもうほとんどアメリカ企業の独壇場になっているわけですね。 どうして日本では、せっかくこれだけすばらしいネットワークを整備した国なのに、どうしてその日本では、その上にサービスを提供するようなこういうプラットホームのアイデアや事業が出てこないのか、成長しないのか。政府としてどういうふうにお考えになっているのか、あるいはてこ入れをどういうふうにすればいいとお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺崎明君) 委員御指摘のように、最近の新しいビジネスモデルにおきましては、利用者から直接対価を徴収するものではなくて、広告収入などによって、まあアプリケーションでしょうか、こういったようなことでコンテンツを利用する際の認証、課金といった機能やインターネット検索といった機能とは、コンテンツ、アプリケーションを円滑に流通させる上で極めてプラットホームは重要なものでございまして、今後ブロードバンド市場におきまして多様なビジネスモデルを構築する上でかぎとなるものであると認識しております。 我が国におきましては、世界で最も安く、かつ高速なブロードバンドサービスの利用が可能になっているが、こうしたブロードバンド基盤の上で展開されるいわゆるプラットホーム事業につきましては、委員御指摘のように十分な市場の広がりが見られない状況にございます。 このため、ブロードバンド市場の競争促進に向けた今後の検討スケジュールを取りまとめたものとして本日午前公表させていただきました新競争促進プログラム二〇一〇の改定版におきまして、今後取り組む施策の一つとしてプラットホーム事業の現状につきまして整理するとともに、プラットホーム機能の連携強化によるブロードバンド市場の活性化に向けた検討を進めることとし、今年度中に新しい検討の場を設け、来年度中を目途に検討結果を取りまとめることとしているところでございます。 総務省といたしましては、こうしたプラットホーム機能の連携強化について関係各方面の御意見等を十分にお聞きしながら、また国際競争力の向上といった視点も踏まえつつ、適切な政策展開を図ってまいりたいと考えています。
○世耕弘成君 やはり、せっかく網を整備したらその上を使うサービスを充実しないと、これは本当に意味がないと思いますので、国としても是非頑張っていただきたいと思います。 そんな中で、今インターネットの限界というのも一方で見え始めています。今例えば社会的に問題になっている自殺サイトとか、そういう非常に質の悪い情報が平気で流通をして子供に届くような面ですとか、あるいは私なんかも自分のマンションでよく経験するんですが、同じマンションに住んでいるだれかが大量に動画を見ていると、私のところが遅くなってしまってうまく接続ができないというような問題もある。これはインターネットの今までにいいと言われていたところが、これが逆にデメリットとして出てきていると思います。 そういうところをカバーするという意味で、今世界じゅうで次世代のネットワーク、NGNというものの開発競争が既に始まっていて、日本でもNTTが既にスタートをさせています。これは、例えば速度を制御したり、あるいはそれぞれだれが情報の発信元であるかということを特定できるようなサービス、あるいは課金ができるようになっている、そういう意味での非常に、ネットワーク、インターネットの悪いところをうまくカバーをして、安心、安全で使えるようにしようというネットワークの構想だと思っております。 このNGNについて、総務省は近く接続ルールを整備するということを考えておられるようですけれども、やはり私は、是非これは次世代のネットワークだという観点で、ある程度自由に構築をしていくということを前提にしていただきたい。従来の電話網と同じような規制で、余りネットワークの可能性の芽を摘むようなことがないようにしていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(寺崎明君) NTT東西は、NGN、ネクスト・ジェネレーション・ネットワークを用いた本格的な商用サービスを本年度中、下期に開始するというふうに聞いております。総務省といたしましては、近日中にNGNの接続ルールの在り方につきまして情報通信審議会に諮問することとしています。 回線交換網からIP網への移行が進展する中で、NTT東西のNGNは我が国の基幹的な通信網としての性格を有することとなり、その円滑な構築が期待されております。これを踏まえると、公正競争の確保や利用者利便の向上を図る観点から、NGNを多様な形で公平に利用できる環境を整備することが重要でありまして、ネットワーク構築や新サービスの提供を行う事業者のインセンティブや電気通信の健全な発達の確保に配慮しつつ、公正かつ透明な形で接続ルールの在り方について検討してまいりたいと思います。
○世耕弘成君 是非、サービスを伸ばす立場で考えていただきたい、日本が遅れているプラットフォームサービスのようなものを伸ばす立場で規制政策を考えていただきたいと思います。 そして、放送関連で一つ伺いたいのは、先ほど田中委員からもお話がありました第二東京タワーですね。これに関して最近の報道を読んでいると、第二東京タワーのいよいよ契約が済んで建築が始まるというニュースがあったかと思うと、今の東京タワーでもやれますよと今の東京タワーの側が発表されたり、一体本当の東京タワーはこれからどっちになるんだろうかというふうな気がいたします。 そしてまた、幾つか指摘をされているのは、先ほど田中委員も言及されていましたが、やはりあっちの方から、場所を変えるとそれを受信するためにアンテナをみんな向きを変えなければいけないんじゃないか、あるいは、今度の第二東京タワーはかなり背が高いですから、関東圏のほかの電波との混信が新たに起こるんじゃないか、いろんな懸念も言われているわけですが、この第二東京タワー問題について、総務省としてはどういう見解をお持ちなのかをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小笠原倫明君) 先生御指摘のとおり、NHK及び民放キー局五社は、現在の東京タワーから墨田・台東エリアに建設を予定しております新タワーへの移転を検討しているやに私どもも聞いております。 この新タワーの移転につきましては、基本的には放送事業者がその事業経営等の観点から判断すべき事項でございます。ただ、もし移転するという場合につきましては、電波法令に基づきまして無線設備の設置場所の変更許可申請というのを総務省に出していただく必要がございます。総務省としては、この申請が出された場合には法令にのっとり適正に審査していくことになります。 具体的には、この電波法令に基づきまして、今先生もおっしゃいました、他の中継局に混信を発生させないかどうかといったような観点から私どもも審査をさせていただくことになります。したがいまして、裏を返せば、そうした混信を生じさせないものであることが必要であると。それから、こうした電波法令の手続とは別に、この新タワーへの移転に伴いまして、先ほどアンテナの向きをというお話がございましたが、そのほかにも、ビル陰という、新しいビル陰ができて新たな難視が発生するといったような影響が生じる可能性もございます。こうしたことにつきましては、受信者の利益保護の観点から、これは放送事業者において責任ある取組を実施していただくべきものでございます。 私どもとしては、こうした観点から、必要に応じ放送事業者に対して適切に指導助言を行ってまいりたいと、かように考えている次第でございます。
○世耕弘成君 最後に一問、ふるさと納税についてお伺いしたいと思います。 先ほど那谷屋委員からはかなり否定的な感じだったんですが、やはりこれは地方にとっては、なかなか法人二税の議論とか消費税の議論というのはかなり時間が掛かりますから、今すぐやれることとして、そしてまた、決してばらまきではなくて、個人個人の善意に基づいた寄附という形でふるさと納税をやるというのは私はすばらしいことだと思いますが、大臣としてこのふるさと納税に対する御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) このふるさと納税でありますけれども、これはやはり国民の中にございますふるさとに対する思いという、これを税の形で素直に表したもの、そういうものの思いにこたえる制度というのは、やはり私も大事だろうと。それからあと、こうしたことを通じて、自治体の関係者が自分の自治体をもっともっといいものにしようといういわゆる善政競争を促すような、そういうきっかけにもつながるものと、こういうふうに考えております。 ですから、先般、研究会から報告をいただきました。非常に重要なヒントがその中に入っておりますので、そうしたことを十分加味して、そしてこのふるさと納税制度をやはり制度として実現をしていきたい。今後は、具体的には税制改正の場でいろいろ御議論いただく必要がございますので、そこに提示する私どもの案というものを早急にまとめまして、税制改正の議論を経てその実現に向けて努力をしていきたいと、このように考えております。
○世耕弘成君 終わります。
○末松信介君 自民党の末松信介です。元気のいい世耕先生の後を受けまして質問をさせていただきます。 まず、質問の第一は、首長多選の弊害についてお伺いをいたします。 先般、神奈川県議会の総務企画常任委員会で多選禁止条例というものが深夜までかけまして可決をされました。本会議は十月の十二日であるというふうに伺っております。これ新聞に掲載されまして、各方面で活躍されている方々もいろんなコメントをされておられました。知事会のメンバーもいろいろとコメントをされておられました。増田大臣のコメントも拝見をいたしました。それで、国会議員はどうかといいましたら、新聞に皮肉られまして、自分の選挙が気になるんで首長の多選のことについては余りそのコメントをする方が少なかったという、そういうことも記事になっていたわけなんですけれども。 どんな賢明な為政者でありましても、長く権力を持ちますと、やはり流れはよどんでくると。幅広い意見を求めたいと言いながら、結果的には自分に都合のいい話しか聞かなくなってしまう、届けられなくなってしまうという側面があると思うんです。これは古今東西、人類の歴史が証明しているわけなんですけれども。 国政では長らく自由民主党が政権を持っているわけなんです。大分参議院で攻められまして、これは逆転してしまったわけなんですけれども。ただ、我が党自由民主党は、党の規約で総裁の任期の規定がございます。したがって、総裁の多選というのは許されていないわけなんです。小泉さんが出ようとされましたけれども、あれは連続して出たわけじゃなくて、安倍さんが一つ入っていましたんで、そういう動きがあったことは事実なんですけれども。したがいまして、同じ人間が長期にわたって総理を続けるということはございません。したがって、施政方針であるとか政権の運営の方針も随分違ってきますんで、適当な緊張感が生まれてくると私は思うわけなんですけれども。 一方、都道府県知事、市町村長というのはどうであるかといいましたら、これ多選を禁止する法律というのはございません。四期十六年、五期二十年、こういって随分活躍されて働かれたという首長さんが多かったわけなんですけれども、長く首長を務めますと、これ議会に強い影響力を持ちます。私も長い間県議会議員やっていましたんで、議員の心理もよく知っているわけであります。 知事大統領制、これ市長大統領ですから、執行権と提案権はこれは知事が持っていると。議会は何持っているかといったら、審議権とこれは議決権しかないというわけであります。そういった中で、いろんな予算付けの等々につきまして事前に知事にお願いをしたりして、結局ある面では貸し借りが出てくるといったようなそういう問題もあると。長く続けますと、やはり官製談合的なそういった要素も生まれる環境もあります、一つには。 ほかにも、やはり露出度というのが圧倒的に知事、市長というのはやっぱり非常に強いわけでありますんで、当然、選挙においてはどんどんと力を増してくるというような問題もあるわけなんです。 そういう点で、是非、岩手県知事でありました増田知事に、この首長の多選の弊害についてどのようにお考えかということを、もしメリットがありましたらメリットもお話をしていただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この多選の問題でありますが、これは私の見解ということですが、私はやはり多選は弊害が大きいだろうと、こういうふうに思っておりまして、私自身も、この多選を何期と見るかという問題がございますけれども、私自身は、三期十二年、これがもう続ける限度だろうなというふうに思いまして、四期目は出ませんでした。 いろいろこれは政治的にも影響が大きいわけでありますし、考えが様々あってしかるべきだろうというふうに思うわけでありますが、私自身考えておりますのは、やはりどうしても長きにわたりますと、県庁の知事の場合でありますれば、例えば人事がどうしても長くなりますと偏ったりあるいはマンネリ化してくる。それから、組織内でもどうしても緊張感がなくなってくるので、まして、対議会との関係で、今委員からお話ございましたとおり、どうしても首長の露出度というのは高うございますので、議会との関係でもその緊張感が薄れてくると、こういうことがあるのではないかと思います。 あえて長いことによるメリットは何かという、これもなかなか、考えてみましたけれども余り思い浮かばないんですが、大分専門化、複雑化している行政を知識を養ってそれでこなしていけるということがあるのかもしれませんが、どうも私には、長さをどう考えるかという問題は常に伴いますが、長ければ長いほどマイナスが大きくなると、このように思っているところでございまして、繰り返しになりますが、様々な議論があっていいと思いますけれども、やはり多選ということについては抑制的に考えていくべきではないか、このように考えているところでございます。
○末松信介君 どうもありがとうございます。 長さをどう考えるかというのは大変難しいというお話があったんですけれども。 なぜ今日こうした質問をするかと申し上げましたら、実は、一年前に兵庫県の貝原前知事とある祝賀会で一緒になりまして、貝原さんがどういうことを言われるかといいましたら、いや、末松さん、私は四期目途中で、あの方は四期目の二年目で急に辞められたわけなんですけれども、四期目の知事選挙に出るべきじゃなかったと思っていますということを言われたんですよ。そんなことを言われてもいいんですかと。いや、いいんですと。ほかの方にも、しかるべき場所でも話していただいても結構ですということを言われたんですよ。 なぜかといったら、知事というのはもう大変な激務であると。どこ行ってもあいさつがある。どこ行っても何かコメントを求められると。そういう中で十年ほどやったら、本当に大変なエネルギーを使ったという自分に気が付いたと。それと、ふと、十四年目でしたかね、新しい発想、新たな発想、新たな一手というものが自分から今まで出てきたのにスムーズに出なくなったということをおっしゃったわけなんです。そのときに自分は辞めようと、そういうように思いましたと。 当時、奥さんの体も悪かったという話もありましたし、それと同時に、阪神・淡路大震災によって大勢の方が亡くなられまして、知事として一つのけじめを付けようという気もあったのかなということもいろいろ思っておりました。石原都知事が、自衛隊の出動を早くすればもう少し亡くなる方が少なかったんじゃないかという、一番やはり前知事としては、貝原さんとしては気にされているところだと思うんですけれども。あらゆることをひっくるめて辞めようと思っておったんですけれども、それが直接的な話でありました。 ですから、是非、副知事時代から二十八年間お付き合いしている貝原さんですので、その言葉というものを重く受け止めまして今日こういった質問をすることを決めたわけなんですけれども。 それで、今月十二日に神奈川県で知事の多選禁止条例が可決をされたわけですけれども、これは神奈川県だけということで、結局は施行は先送り、まあ制定はされましたけれども施行はされないといういびつな条例となっているわけなんですけれども。 首長多選の弊害は、結局、我々政治家だけではなくて多くの国民からも認識をされておりまして、自民党の参議院のマニフェストにも実はうたわれていたわけであります。知事や政令指定都市の市長の多選禁止について、法整備も盛り込みたいとなっています。 各自治体では、身内のことでありまして、条例制定まではなかなかいかないのが実態でありまして、それならば自治体の自主的な努力でなく国の法制度として整備していくべきではないかということ、これが一つの方向だと考えるんですけれども、大臣はこの首長多選禁止の法制化の必要性というものをどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。
○国務大臣(増田寛也君) この首長の多選禁止なんですけれども、率直に申し上げますと、私としては、できればそうした法律とか条例によらず、本人が身を引くとか、それから選挙でやはり住民がいろいろ長きにわたって弊害が出てくれば変えていくといったような、そういうことが行われれば一番理想的だなと、これはまず常々思っていたところであります。 しかし、そうはいいましてもなかなか現実にはそうはいきませんので、あえてこれを何か制度化しなければいけないというときに、やっぱり各地域で条例で様々な取組が行われてきましたが、先般のうちでつくりました研究会も正にそうでありますけれども、条例でそれぞれが決めるということは、これはやはり許されないことであると。何か法律に根拠を置いてこれをやっていかなければならないと、こういうふうに私も思うわけであります。 その先は、これは意見が二つありまして、私もまだ決めかねているところではありますが、法律でこれを一律で一定のラインを引いていく、こういう考え方もあると思いますし、それから法律で根拠を置いて、あとは各自治体の条例に考え方をゆだねると、こういうことがあって、私は、この辺りから先は国民の中でもっと議論が深く行われる、それから、政治的にも影響が大変大きい事柄でありますので、やはり各党各会派、政党間でよく御議論いただく必要もあるだろうと。 ただ、私自身としては、でき得ればやはり各自治体の条例で決めるということが、本来であれば、自治体の首長の任期のことでありますので、各自治体のそれは有権者の気持ちというのも様々でありますので、そういった各自治体の議会とよく話をしていただいて、自治体で条例で決めていくというのがこれからの姿ではないかなと思っておりますが、ただ、これも総務大臣としてというよりは私の個人の政治信念としてのことでございまして、広く議論していただく、あるいは各党間でこうした問題についても、政治的影響は大きゅうございますので、よく御議論を今後していただく必要があろうかと、このように考えております。
○末松信介君 よく議論をされるべしと、政党間においてもされるべしというお話でございます。法律の根拠が求められると、その上で条例で決めていってはどうかというお話ではなかったかなと思うんですけれども。 ちょっと二之湯政務官にお尋ねをしたいんですけれども、この多選禁止のことについて自民党の行政改革本部で多選禁止についての会議がありまして、政務官と私は一緒に行きました。当時はまだ議員でございましたので、そのとき私も発言をしました。政務官はそのとき、そんなもの、条例で多選禁止をするようなど根性のある議会なんというのは日本では少ないと、法律でこれは規制せぬとあかんということを言われたんですけれども、政務官になられてお心変わったことはないですか。ちょっと御答弁願います。
○大臣政務官(二之湯智君) 多選禁止の問題は古くて新しい課題でございますけれども、なかなか憲法上の問題、例えば憲法における平等の原則あるいは立候補の制限、職業選択の自由と、こういうことでなかなか実現をしなかったわけでございます。しかし、地方分権が進みまして地方の首長の力が非常に強くなってきた、あるいは、多選による各自治体における汚職問題が起こりまして、やはり首長の多選は制限すべきじゃないかと、こういうような議論が出てきたわけでございます。 今条例とおっしゃいましたけれども、もう議員も兵庫県会議員で経験あるわけでございますけれども、現在のいわゆる地方議会の執行部とあるいは議会側の力の差というのは、まあ口では執行部と議会は地方自治の車の両輪だと言いますけれども、全くこの力の差は明らかでございまして、まあ長の多選を制限するような条例がとてもとても議会側から出てくるというようなことは考えられないわけでございます。人事権と予算編成権を持っておる首長の力は非常に強うございますから、私はここで法律によって多選を制限すべきだと、このように思うわけでございます。 せんだっても、そういう調査会から、そういう多選禁止の法律は憲法上何ら抵触しないというような、そういう報告書も出ておりますので、是非とも多選禁止の法律を私自身作ってもらって、そして地方自治体が、職員がその士気を高めて、そしてある一定の年限、一生懸命自治体の長も職員も頑張ると、こういうような体制を作っていきたいと、このように思っております。
○末松信介君 どうも、大変勇気ある答弁、ありがとうございました。心が変わっていなかったということで。 三つ目の質問なんですけれども、首長の多選問題に関する調査研究会でいろいろな報告がなされているわけなんですけれども、どのような整理がなされているのかということをお聞きしたいんですけれども、ちょっと時間がないんでここのところは省略していただきたいんですけれども、首長多選禁止の法制化にはいろんな課題があると思いますけれども、首長多選の弊害を考えるとき、やはり多選禁止の法制化を真剣に考えるときが来ているというように感じますけれども、再度、もう一度締めくくる意味で、大臣からその決意のほどをちょっとお願い申し上げます。
○国務大臣(増田寛也君) これは今お話ございましたとおり、検討課題が幾つかありまして、この任期、多選というのを任期との関係でどういうふうに考えるか。そこでは二期、一期限りとすることは問題だというふうに言われていますが、三期なのか四期なのかといったような任期の関係ですね。それからあと、今、知事はおそらく入るんだろうと思いますが、政令指定市の長までなのか、あるいは市町村長全部なのかといったような、そういう範囲の問題もございます。それから、今正にお話がございましたとおり、これ法律で一律にやるのかあるいは条例にゆだねる部分を作るのかとこういった問題もあって、まだまだいろいろと意見を幅広くお聞きしながらこの問題を集約していく必要があるんだと。 したがいまして、私はこのままでは大変これからの地方自治の中では重要な問題、いい問題提起がちょうどなされたところでありますので、これから国民的議論をできるだけ呼び起こす、それから総務省としてもこの問題を今後よく考えていきたいというふうに思っておりますが、また立法府の方でも、こうした点についても是非御検討をしていただきながら、この議論を国民の皆さん方がどういうふうに受け止めて意見を考えてまとめていかれるのか、またその辺りについてもよく考えていきたいと、このように考えております。
○末松信介君 よろしくお願い申し上げます。 議員と首長の違いというのは、もちろん責任の重さも違うんですけれどもね、私はやはり首長というのは、ある面税金で日常の政治活動をやっているという言葉は言い過ぎかもしれませんけれども、そう思っています。議員は一生懸命郵便物でいろんな会合案内を掛けて来てもらわにゃいかぬ。知事や市長はもう集まっておられますよね、そこへ行って必ずあいさつはあると。そこへもってきて感謝状、表彰状、もう証明書から全部名前が入っておると。これではますます力の差が出てきますんで、やはり物事ほどほどというのがあります。田中先生もおられますけれども、溝手先生も三原の市長をされましたんで、その辺よくお気付きだと思いますんで、よろしくお願い申し上げます。 次は、この赤字団体の数のことについてお伺いしたいわけなんですけれども、これはもう単刀直入にお聞きをします。夕張市のように極めて厳しい地方自治体の財政状況が報道されているんですけれども、全国的にどの程度の自治体が財政赤字に苦しんでいるのかということをお聞きをしたいわけなんですよ。 去年の六月に財政健全化法の実質公債費比率の指標が出ましたんで、あのときに連結赤字、何団体と非常に数字にばらつきがありました。算出方法も違うということもありました。確定もされていないこともありましたけれども、一体どの程度あるのかお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 平成十八年度決算の速報値が出ております。これによりますと、実質収支が赤字の団体、これは都道府県では四十七団体中一団体でございます。市町村では千八百二十七団体中二十四団体となっております。
○末松信介君 数的には少ないというか、頑張っておるなというところですけれども、今後もその財政健全化法、四つの指標というものが出てくればいろいろな数字というのは出てくるかと思うんですけれども。 それで、この地方財政再建化法では、地方自治体が財政破綻に至る前にできるだけ早く自主的に財政を再建できることを目的としているわけなんですが、この地方財政再建化法では、健全化法ですね、財政の早期健全化と財政の再生の基準を政省令にゆだねるということになっているわけなんです。昨日もある祝賀会で町長さんと一緒になったんですけれども、どういう状況になるでしょうかとか、いつごろ正式に発表になるでしょうかということが話題になっておりました。 総務省内では今検討中だと思うんですけれども、その状況をお伺いいたします。
○政府参考人(久保信保君) 財政指標でございますけれども、この算定方法、あるいは今御指摘がございました早期健全化や財政再生の基準などに関します政省令でございますけれども、各地方公共団体がこの制度を前提として平成二十年度の予算編成に当たることができますように、私ども年内に整備をするという予定で今作業を進めております。 その検討に当たりましては、本年六月に法律が公布されまして以降、これまで全国知事会や全国市長会との意見交換会あるいは都道府県の財政課や市町村担当課などを対象といたしました説明会、さらには算定方法の詳細を検討するための実態調査などを行ってきたところでございます。 引き続き、検討内容について積極的に情報提供などを行いまして、地方公共団体の皆様の御意見をお伺いしながら、年内に必要な政省令を整備できるよう作業を進めてまいりたいと考えております。
○末松信介君 相変わらず年内ということでありまして、秋ごろということでありましたけれども、年内であると。 それで、前国会の審議からお尋ねをしたいわけなんですけれども、質問は、私が申し上げたいのは、この財政指標早期健全化基準、財政再生基準の制定に当たっては、この地方財政に混乱を来さぬように激変緩和措置というんでしょうか、相応の経過措置をとっていただきたいということなんですけれども、実は菅前総務大臣はいろいろと答弁をされておられます。今年の六月にこの健全化法通過するときに、可決されるときにいろんな議論がありました。こうおっしゃっています。その策定又は運用に当たっては、地方公共六団体からの意見について十分伺った上で策定をしたいというふうに思います。いずれにしろ、それぞれの地方公共団体の理解を得ながら制度の円滑な導入というものを図っていきたいと考えております。 そしてもう一つ、基本的には今までのものを基本にしながら、また個々、自主財政再建に取り組んでいる地方公共団体も数多くあるわけですから、そうしたことも配慮しながら行っていきたいと思います。 三つ目は、一部の公営企業について、供用開始後の一定期間、構造的にやむを得ない資金不足、あるいは住民に対して誤解を招かないような指標及び基準の策定に当たっては適切に考慮していく必要があるだろうというふうに思いますというように非常に柔軟におっしゃっておられるんですけれども、しかし一方で、こういう答弁もあるんですよ。個々の地方公共団体の事情、今委員から指摘されたけれども、考慮することは基本的には想定はしておりませんと、そういうことも述べておられるわけなんですけれども、こういうことを経ながら附帯決議がなされたと。附帯決議は、画一的な基準とかあるいは指標というものでないように、いろいろな地方の今の実態というものを盛り込んでいくべきだということなんですけれども、これは一体どのように反映されて今日来ているのか。 是非、いろんなサービスを提供しています。下水道事業によって財政的に苦しくなったところもありますし、病院事業によってどうしても展開しなきゃならぬ事業を展開することによって、今後、ストックということは高く評価されますんで、大きく評価されますんで、厳しい状況というのが分かってくるわけでありますけれども、この点、どういうように判断されておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 今委員御指摘のように、指標も、財政健全化の判断比率とこう呼んでおりますけれども、四つございまして、実質赤字比率、連結の実質赤字比率、そして実質公債費比率、将来負担比率とこうございまして、それぞれの比率の具体的な算定方法自体がまだ議論をしている途中のものもございます。 例えば、これも御指摘ございましたように、この一定の公営企業で初期投資が極めて大きな地下鉄でありますとか下水道事業といったような、そういったものにつきましては、やはり計画赤字といった概念を導入すべきであろうということで、私ども、これも先ほど申し上げましたように地方公共団体の担当者と意見交換を何回も重ねてきておりまして、そういったものは是非とも設けるべきであるということでございました。あとは、その具体の計算方法の詰めを行っているといったようなこともございます。 そして、早期健全化、そして財政再生、それについての基準でございますね、これ政令で定めるということになっておりまして、これを定める段階でどういった、これまでの例えば実質公債費比率、あるいは実質収支の赤字、財政再建団体のときの、そういったものとどう整合性を取るかといったようなことも併せて議論を続けているということでございまして、一律な基準でなきゃいけないようなものも多うございますし、またそれだけでいいのかといったような議論も引き続き今行っているということでございます。
○末松信介君 いろいろと市町村の方とも意見交換をしましたんですけれども、法施行に向けて急に改善しようとしてもなかなか難しいということなんですよね。万が一そうしようとしても、結局今提供している住民サービスというものの質の低下を招くことはもうもちろん間違いないと思うんですよ。国民生活にもいろんな影響が出てくると、私はそう思っています。これだけ大きな制度を、基本的なルールというのを変更していこうということになりましたら、私は今言ったように激変緩和の措置があってしかるべきではないかと思います。 今の局長の御答弁では、どうかということはなかなかちょっと分かりにくいんですね、私としては。例えば、基準の設定に当たっては、三年から五年、緩やかなそういった基準というのも、移行するための、施行時期ですね、経過期間というのを設けるべきじゃないかなということを、しかるべき後に例えば厳しい基準で臨んでいくと、そういうことも大事なことではないかなということを、私はそういうように思います。それで、意見集約しましたら、こういうことになるであろうと。 財政が悪化した団体の大多数は、野方図な財政運営をしたため財政が悪化したわけではなく、結構団体はまじめにやっているところも多いんですよね。そういった団体が、個々の事情を抱えながら一生懸命財政健全化に取り組んでいるということ。 二つ目は、これは大事なことですけれども、早期健全化団体あるいは再生団体になるということで、言わば国から烙印を押され、市場で資金を調達するコストが上がってしまうと。逆に財政の健全化を妨げる可能性があるということも事実ではないかと。 三つ目は、そもそも必要な住民サービスを持続的に提供することが財政健全化法の目的なのに、厳し過ぎる基準を設けて、基準の達成に無理やり財政健全化を進めようとすると、指標の向上が目的のようになってしまうと、目的化してしまうということ。その結果、住民のサービスが過度に削られてしまうんじゃないかと。ここのところは世の中の実態というものをよく見ていただきたいということを思うんですよ。 これから私が申し上げる、阪神・淡路大震災で非常に今財政負担を強いられております兵庫県なんかも、これは私はこの指標の中で災害特例といったものを設けるべきだというように思っておりますんですよ。そういうことなんですけれども、是非これを認識をいただきたいというふうに思っております。これ要望なんですけれども。 それで、時間も少し迫っていますので、この兵庫県の財政状況についてこれはちょっとお話をしたいんですけれども、先生方は四十七都道府県の一つの県の財政だけお話をしてと言われるかもしれませんけれども、これは阪神・淡路大震災という震災は、これは高齢化社会を迎えて大都市直下型で初めて起きた大きな地震でありますので、特に大都市を抱えておられる先生方、地域でこういう地震があった場合にはこういう事態になってしまうということを是非理解をしていただきたいということで、今ちょっと簡単なペーパーも渡させていただきました。ちょっと時間も時間ですので、ずっと読み上げさせていただきたいと思います。 兵庫県財政は、三位一体改革の地方負担強化とともに、震災復興事業、これは災害復旧を超えた交付税措置の対象とならない震災関連事業なんですけれども、この負担等が重なったため極めて厳しい状況にあります。交付税措置の対象とする災害復興の範囲の拡大をすべきではないかという観点も含めて御質問したいと思うんですよ。それと同時に、さっきの財政健全化指標の中で災害特例といったものも是非盛り込んでいただきたい、検討していただきたいということも御理解いただきたいと思うんですが。 兵庫県は、平成十一年度に行財政構造改革推進方策として起債制限比率を一五%台にとどめながら、事務事業の整理合理化や投資事業の重点化、効率化を進めてきたところでございます。昨年度から実質公債費比率が適用されるようになり、減債基金の積立て不足が反映されるようになったため、一九・六%と、起債許可団体にとどまる結果となりました。 これは、震災復興事業のため起債償還のために積み立てられた減債基金を、多額の復興事業に必要な資金需要を賄う目的で計画的に活用したため、積立て不足を生じてしまったものでありますけれども、このため兵庫県の財政というのはワースト二位か三位というように言われているわけなんですけれども、同時に、今年度困ってしまったことは、原油が上がって企業の収益が落ちてしまいまして、法人関係税の収入が落ちました。 それと、地方債の発行が大分抑制されました、資金手当債ということで。六百二十億の収支不足になってしまったということで、今非常に大きな課題を抱えてしまっております。もちろん、三位一体による地方交付税の減額ということも、これはもうトリプルのパンチになってしまったということも事実なわけなんですけれども、ここで考えていただきたいのは、被害総額が十兆円あったんですよね。六千数百人の方が亡くなってしまった。あのときに復旧、復興、そして創造的復興という三つの種類に分けたわけなんです。 確かに復旧については交付税措置を非常に手厚くしていただきました。しかしながら、復興ということについてはどうかといいましたら、これは貝原知事も当時随分悩みました。井戸前副知事も随分悩みました、そのとき。原状回復だったら、これは当然のことであって、やはり大勢の方が亡くなった以上付加価値を付けていかなきゃいけないと、道路だって広げなきゃいけないと。ある面では戦災復興と同じような、そういうやり方を取らなきゃならないということになったわけです。 したがって、手厚いそういった措置が受けられない市街地の再開発事業とか土地区画整理事業などを実施をしたわけなんです。住宅だってたくさん造ったわけなんです。こういったことによって、随分今県債残高を抱えてしまっておると。実に十六兆三千億が震災関連の費用でした。県費は二兆三千億出しました。一兆三千億は起債をしたんですよ。そのうちの八千五百億が今県債残高として残ってしまっておるわけなんです。 こういう状況でありますので、今後是非震災の、そういった自然災害に対する特例措置であるとか交付税の措置というものを是非検討いただきたいと思うんですけれども、これも時間が過ぎましたので、是非この点について決意のほどを、お考えのほどをお伺いしまして、質問を終えたいと思います。 できましたら、大臣、お願いします。
○国務大臣(増田寛也君) 今お話がございました阪神・淡路大震災、大変大きな災害でございました。 これに対して、今、復旧はもちろんなんですけれども、復興に対してもやはりきちんとした手当てが必要だということで、震災関連事業で一定の復興推進地域指定されます、地域の中での区画整理事業については地方債の元利償還金八〇%を交付税措置するとか、通常より高い交付税措置等を行っているところでございますが、こうした大規模災害については、これからも私どもできる限りその財政負担が軽減されるように措置していきたいと、これが総務省の考え方でございます。 そして、あわせまして、先ほど来財政健全化法の政令の指定の考え方についてございました。これについても、私ども今いろいろな各公共団体の御事情があろうということで、丁寧に今地方公共団体の皆様方の御意見を伺っているという段階でございます。 先ほど委員からもお話ございましたようなことも具体的にお聞きしておりますし、その措置についてどういうふうにするか、もう少し時間をいただいて、私ども、慎重に検討した上でこの政令の内容について判断していきたい。今お話しいただきましたことも十分頭に入れていきたいと思っておりますが、地方公共団体との意見交換を十分重ねた上で決めていきたいと、このように考えております。
○末松信介君 いろいろと御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 被災団体の特殊事情を考慮していただきまして、過去の震災復旧復興のために発行した地方債に係る公債費負担を平準化するような新規の地方債の発行というものにつきましても弾力的にお考えをいただきたいというふうに思っております。 と同時に、全国でこういったこともいつかまた起きるかもしれません。十二年たって、こういうふうな形で兵庫県の財政というのは変わってまいりましたので、推移してきましたので、是非参考にしていただきたいというふうに思っております。 お時間、オーバーしましたことをおわび申し上げまして、終わります。
○委員長(高嶋良充君) 末松先生の時間オーバーの分については、河合先生の方で調整をさせていただきますので、御了解だけお願いしておきます。
○河合常則君 自由民主党の河合でございます。 私は、地方財政の改革についてなど、幾つか質問させていただきたいと思います。 大臣の所信表明に、地方の元気が日本の元気であると、それを基本理念とするというふうにございましたし、都市と地方の格差の拡大を防止し、地方の活力を取り戻すこと、地方の再生に全力で取り組むこと、地方の税財政の改革に取り組む、こういうふうに決意をお述べになりました。 私は、先ほどからも、今日午前中からの意見も質問も聞いておりまして、結局、地方財政の財源の充実とか、自由に使える金の比率を高めるということが基本なのではないかなと実は思っておりましたが。 昭和二十五年に平衡交付金制度で始まったこの地方交付税、昭和二十九年からは地方交付税ですが、財政の調整機能と保障機能、この二つ、交付税あるわけでございますが、非常にうまく考えてありまして、留保財源率が、ほんのこの間までは県は二〇%、今は二五%ですね、市町村二五%なんですが、一生懸命首長やその自治体が頑張っても結局余り変わりなかったというふうになることにもなり、かつまた、いや、それでも一定の努力をすれば何とか財政豊かになったなというふうにも見えるようにもなるという、微妙なところにその法律を作ってあるなという感じも実はするのでございます。 結局、今までは、地方交付税の総額確保と、それは知事会でも皆さんおっしゃっておられたと思いますが、総額確保でなしに、増額をねらうというほどの構えが私は必要なのではないかという気が実はするのでございます。 それで、こういうときに何とまあという、思われるかもしれませんが、地方財政計画のこの支出の方で、やっぱりやる気の費用であるとか特徴ある項目であるとか特化した項目であるとか、特区の費用は別として、やっぱり交付団体に重点を置いて、何というかな、改めて第二交付税みたいな感じの項目を作るほどのことでないと、これはなかなかできないのではないかなという感じがするのでございますが、まずは大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この交付税の問題についてでありますが、特に最近の財政状況を見ますと、いわゆる財政力の弱い団体、財政力の弱い団体で多少税収がもし仮に増えたとしても、それ以上に交付税が大幅に抑制されるということで、そうした団体が非常に厳しい財政運営を強いられていると。その上、社会保障関係費も増えていると。こういうことに対して、ですから、今委員お話ございましたとおり、交付税制度がきちんとしたやはり機能を果たし得てないというふうに住民の皆さん方から受け取られると、ここが大変大きな問題だろうというふうに思っているわけです。 そのこともあって、今委員の方から交付税の総額というよりはむしろ増額ではないかと、こういう御意見も出てきたものと、こういうふうに受け止めるわけでありますが、やはりそうした財政力の特に弱いようなところには、過疎地域に多くございまして、過疎地域特有の財政事情というのが多く存在をしているということもございますので、私も、一方で財政規律を確立するなり、それから無駄な歳出は切り詰めるということは当然守るとしても、やはりそうした財政力が特に弱いような団体というのは、やはり交付税制度に多く財政運営を依存している部分もございますので、これを増額と言うか、総額確保と言うか、いろいろ問題はございますが、私どもはやはり表現するときはどうしても総額確保という言い方になってしまいますが、必要な財政需要をきちんとその中にカウントして、それで必要額をかなり確保していきたいと、気持ちとしては、今までのやはり大幅な削減ということがこうした自治体に大変大きな影響を現してきたということは重々受け止めていますので、是非、この交付税の機能が十分果たされるようなものを獲得するように努力していきたいと、こういうふうに考えます。
○河合常則君 是非、頑張っていただきたい、本当に少しでも増えるように頑張ってもらいたいと思っていますが。 それから、先ほどの幾つかの質問の中で、財源の偏在性の是正が大事だという話もございました。私もそう思います。地方税から国税へ渡して、国税から地方税をもらってプラマイゼロにしたら、国の財政全体の中でではうまくいくと、それで、しかも安定的な収入を持つことができるというようなことなどもある、そこに目を付けねばならぬのじゃないかという感じがあるのかもしれぬと思っています。 ただ、不交付団体を増やすということは非常に大事なことで、前の菅大臣もそういうふうにおっしゃっておられましたし、これはやっぱり細かいことをいろいろ考えたら切りありませんけれども、特例市以上の百ほどある自治体、その半分は交付団体というほどのことを考えて、そういう目標はあったのだというふうにずっと実は思っていますが、いずれにしましても、非常に今、大臣おっしゃったような厳しい財政事情の団体に手厚く交付税が回るようにすべきだと思います。行政項目とか単位費用とか測定単位をどうするかとか補正係数どうするかとか、いろいろあるんだと思いますが、是非ここは考えてもらいたいと、そういうやり方、そういう方向を目指してもらいたいというふうに思いますが、いかがでございますか。
○国務大臣(増田寛也君) 地方団体の中で不交付団体を増やすと、これは多くは都市部の市になるわけですが、こうした不交付団体を増加させるという、これは分権の中でも財政運営を自前で養えるようにしていくと、これは目標になっておりますので、私どももこれはしっかりと進めていきたいと。 そういたしますと、当然、交付税というのは、残された財政的に厳しい団体を財政調整したり、それからそこでのサービスを保障すると、こういう機能により特化していって、そうしたところの団体に重点的に配分されるような、そういう性格に切り替わっていくと、こういうふうに思うわけであります。したがって、そうした交付税を更に算定する中で、もちろん、近年、透明性というか、簡素化を図れと、こういう御指摘もいただいていますので、その要請にも答えを出していきたいと思いますが、やはり条件不利地域ですね、そうしたところの財政需要をきちんとその中に見積もって、それで交付税で措置すると、こういうことが大変重要だと思いますので、いわゆる条件不利地域の財政需要をどういうふうに見積もるかと、ここに今知恵を絞っているところであります。 地方団体の意見も聴きながら、そうした制度、今後交付税制度をまたどういうふうに考えていくかということを今考えておりますが、委員御案内のとおり、そうした条件不利地域についての大変貴重な一般財源だということをよく踏まえた上で、今後考えていきたいと思います。
○河合常則君 よろしくお願いします。 実は、地方の活性化のためには、私はやっぱり当面公共事業の配分と、あとは地方の大学とか教育とか、その辺の本当に充実が大事だと思っていますが、今日は公共事業の配分について実はお伺いしたいと思います。 実は、公共事業はこの五年間ほどマイナス三%シーリングで来たわけでございます。ところが、直轄事業は三分の一負担なんですね、裏負担。大体、物によって違いますが、大体三分の一地元負担なんですね。これは平成十四年には三兆二千十二億円ございましたが、平成十九年は三兆一千三百九十億円で、十四年を一〇〇としますと十九年は九八%なんですね。それで、二分の一地元負担だと思われる補助事業、これは平成十年七兆二千二百五十三億円で、平成十九年五兆八千九百九十八億円で、十年を一〇〇、まあ十年分の十九は八割なんですね、八〇%でございます。これは、実は直轄と補助事業とを合計したものは八六%でございます。 それで、地元負担できない、地元負担が少ない方がいいと考えるところはやっぱり直轄事業は多い、割合が多いんですね、そういう直轄事業の割合が。補助事業だけ見ると、東京、埼玉、千葉、神奈川の東京圏は、平成十四年は一兆二千八百十億円、平成十九年は一兆二千六百十八億円で、十四年分の十九年は九九%でございます。そのほかのところは、平成十四年は六兆四百四十三億円で、十九年が四兆六千三百八十億円で、十四年分の十九年は七七%でございます。これはやっぱり、東京圏は財政力があって地元負担できたということの証左なのだと思うのでございます。 それから、直轄事業というのはゼネコン大手が仕事を扱うと思います。ほとんどそうだと思っています。補助事業は地元の中小企業がするのでございますから、正に地方経済が動かないとそれは活性化にならないと申し上げていいのではないかと実は思うのでございます。 それと、道路特定財源の原資というのはガソリン税。こういうものは、平成十八年、一世帯当たり、東京と地方で五対一の差がございますよ。東京二十三区は一年間一万六千八百三円でございます。富山市は、村部ではありませんよ、富山市は八万八千七百五十四円でございます。五対一、正に五対一でございます。ここはどうしても、私は、地方の雇用の一〇%を担っておる建設業、特に道路事業だけでも配分特化すべきなのではないかと、そうしないと活性化はできないと、そういう感じがします。 それで、国の道路特定財源は約三千四百億ほどオーバーフローしていますから、これはある面では地方の道路整備を地元負担に回すとすべきなのでないかと思うけど、回っていないですよね。これはそこへ回すと、また不思議なんですね、地方の自主財源が増えて交付税減るんですよね。何にもならぬと。ここを何か考えて、第二の地方交付税みたいなものを考えなければならぬのではないかという感じさえするのでございます。これについていかがでございますか。
○国務大臣(増田寛也君) 道路財源について今お話がございましたが、まずこの問題を考える上では、地方の道路が改良率も、それから舗装率も国に比べましてまだ劣っているということですね。これを踏まえる必要があると。 それからもう一つは、地方の道路事業の中に占める例の特定財源の割合なんですが、これは国の場合には、御承知のとおりオーバーフローという問題が生じていますが、地方の場合には二割、私が調べた限りでは県内でも三割行っているところがほとんどなくて、県内、失礼、岩手県内という意味でしたが、岩手県内の市町村も全部二〇%台、県ももちろんそういった数字でございました。すなわち、道路特定財源、地方分は足りなくて一般財源からむしろ逆に充当していると、こういう状況、これは全国変わらない状況でございます。 ですから、この問題を考えるときに、やはり地方の問題はそういう状況にあるということを前提にこの問題を考えていかなければならないだろうと。やはり要は、まだまだ財源が足りないんだということを特に考えていかなければならないと思います。 そうした中でこの問題をこれからどういうふうに取り扱うかということでありますけれども、やはり先ほどお話がございましたとおり、地域の経済に与える影響等もいろいろございますし、その辺りについては、閣議決定の取決めというのがございますが、今、ちょうど地方の中期の道路計画というのを国土交通省の方で、それぞれの地域のところで今取りまとめをしていると。あそこで、真に必要な道路というたしか表現だったかと思いますが、それとして、どういう道路事業を考えているのかというような計画を取りまとめているかと思いますので、そういったものをこれから取りまとめて、そしてそれに対しての道路財源ということをやはり議論していっていただきたい。 私は、やはりそういう大きな枠組みの中で今後政府として考えていくべきだと思いますが、地方の道路財源が、今、冒頭私が申し上げましたような状況にあるということをきちんと申し上げた上でこの問題に当たっていきたいというふうに考えます。
○河合常則君 大臣、是非それは閣議で御発言いただいて、よろしくお願いいたしたいと思います。 実はもう一つ、地方の財政のことについて、新幹線の負担について申し上げたいと思っています。 新幹線は、いよいよ来たとき、大臣も、盛岡までは無料でしたけれども、盛岡から向こうは三分の一地元負担ですよね。まあ北陸新幹線もそうでございますし、九州新幹線もみんなそうでございます。 実は、明治四年に汽笛一声新橋を出て品川へ汽車が走って、明治二十二年には神戸まで、末松さんのところまで行ったんですよね。それで、二十五年には、明治二十五年ですよ、太平洋側、青森から広島まで鉄道行っていますよ。それから、九州にも北海道にも線が行っています。四国にもその兆しが見えました。たまたま北陸へは大阪から敦賀だけなのでございます。それで二十六年には、今度は長野を通って直江津へ線路が行っています。これはもちろん国鉄でございますから、地元負担なしでございます。 私は、明治二十年の国税、三分の二が地租税でございます。石高ですね、加賀百万石のあの石高でございます。富山、石川、福井の三県で、当時、明治二十年は三百二十一万円。東京は百五十四万円。島根、鳥取が百五十五万円でございます。それが平成十七年度決算では、東京は十九兆九千七百七億円でございます。富山、石川、福井は八千三百四十億円でございます。これは人口が三対一か四対一と比べても、これは時系列で見て発展の格差はひどいと、当時の鉄道の地元負担ないということ、こんな不公平なことはないのではないかと、公平の原則を逸脱しておるのではないかとさえ思うのでございます。 私は、実は二十五年前、県会議員で県連の政調会長をしていまして、それで北陸新幹線の県会議員の期成同盟会の事務局長をしていました、当時は福田一先生が会長で、森喜朗先生が事務局長か幹事長だったと思いますが。臨調がございまして、新幹線凍結になったんですね。国鉄はJRになると、新幹線できなくなると、それは大変だと。それで、地元負担してもいいからということを、そういってお願いしたこともございます。年末の陳情は大変でございました。ウナギのかば焼きを注文したのにアナゴが出てきた、ドジョウが出てきたという話などあったと。 そういうことがございまして、私は、やっぱりこんなことを考えたら、これは今、総務省こそそれは地方の味方でございますし応援団でございます。これは三分の一の地元負担、これは一割は現ナマ出して、あとは起債でやらせていただいていますが、この返済には、さっき震災で末松さんが言われましたように、ここはやっぱり過疎債か辺地債並みの手当て、例えばですよ、そんなことを考えてもらわねばならぬのではないかなと思うのでございます。 新潟大学の古厩忠夫先生、十年前に岩波新書を出されまして、「裏日本」という本でございます。裏があって表の発展があった、表裏一体だったと、表の発展のために、表の日本の近代化のためには裏の存在は不可欠であったと、こう言われています。 正にこの裏日本という造語は、これは今から百十年ほど前に地理学者の矢津昌永先生が「中学日本地誌」で初めて言われたことでございますが、一九六〇年ぐらいからNHKがそれを使うのをやめたんですね、差別用語だと。ところが、これは本当は、社会的格差を表現しておるといってやめたのでございますが、ある面では日本の二十世紀を象徴する表現ではないかとさえ考えてもいいと。 そう思うと、本当に公平な政策、平成十四年、富山には百億円ほど仕事来た、新幹線あったんですよ。今は三百九十五億円。頼みます頼みますと言ってやってきたからここまで来たんですけど、それは大臣が知事だったところも同じことだと思いますけど、それは三百九十五億円の三分の一とか六分の一などというのはとてつもなく大きな金ですわ。富山県の国道改良費は百億円だった。それが今は五十億円ですから、それは大変な財政負担なんですね。ここは何とか、それは総務省、応援してもらいたいと、是非これは大事なことなのではないかと思っています。 人、物、金、これは裏日本から表日本へ動いたんですね、この百年間で。東京、神奈川は七倍になっています。それ以外の四大工業地帯は三倍になっています。よそのところは、終戦直後と昭和二十二年か二十五年の国勢調査でちょっと増えただけで、あとはずっと下がってきていまして、こんなことを考えますと、本当に大変な格差があると、ここを是非財政的にきちっとやるべきだというふうに思うのでございますが、大臣のお考えをお聞きします。
○国務大臣(増田寛也君) この整備新幹線の議論でありますけれども、確かに東北新幹線、私も、盛岡以南は地元負担ありませんでしたけれども、盛岡から八戸までの間整備するのに大変地元負担が多くて、あとは並行在来線の関係もございまして、大変その財政支出に苦慮した覚えがございます。 今お話しの点、これは富山のみならず各地域で整備新幹線の問題が今残されておりますので、この中で国と地方とJRのそれぞれの負担割合のスキームというものを、これがまた与党の中でもいろいろと議論が行われているわけでございます。その中で今後また更に議論されていくと思いますので、そういった議論の動向をよく勘案しながら、地方財政措置、地方の財政支援の在り方考えていきたいと。 いずれにしても、地方財政措置が何らかのものがないと、この間、富山の知事さんのお話直接お伺いしましたけれども、いろいろな財政運営、今後大変厳しいものになると、こういうことも承知してございますが、大変大きな問題でありまして、どうやってその地方財政措置を考えていくのかと、私どももこれはなかなか考えをまとめるのは苦労しますが、少しお時間いただいてこの問題はまた検討していきたいというふうに思っております。
○河合常則君 増田大臣、是非頑張って、よろしくお願いいたします。それこそ本当に日本じゅうの地方をきっちりと良くすることにつながると思っています。 もう一つ、あと二つのうち、もうあと二分ちょっとしかありませんので、一つだけ申し上げます。 実は、市町村合併行われました。三千ちょっとあった市町村、千八百になりました。私は、おとついかさきおとついかな、もっと前か、総理が公文書館訪問されまして、私も政務官させていただいたときに、前に公文書館、視察に行ったのでございます。大事なところだなと思いました。大事なことだと思いました。それで、いろんな経過、議論のあったものがきちんと公文書として残って始末してあるということは非常に大事な、後でまた、後世見ることができるということは非常に大事なことだと実は思ったのでございます。 市町村合併しましたので、合併したら幾つかの旧役場とか庁舎は空いておるはずでございます。合併の議論とかそういうものがしっかりとそれぞれの市町村に残るように公文書館をつくるということは、つくらせるということは大事なんじゃないかと思う。今、公文書館は、県にもあるところとないところとあるようでございますが、大体全国に五十か所ほどあるというふうに聞きましたけれども、この際は、総務省が音頭を取ってというか、誘導政策といえばちょっとあれかもしれませんけど、公文書館を、合併した町村、まあ合併しなくても要るのかもしれませんけど、つくると。特別に建物造らなくても、もう前の役所あるわけですから、前の役所の建物使って、少し直して、空調をどうするかということございますが、公文書をしっかり残すと、合併の経緯も分かると。これはもうあと百年、五十年後に、ああなるほど、こういう議論があって今の仕組みになったのかとか、こういう経緯あったのかとかいうようなことは分かるのではないかと思うんですね。ここは非常に大事なことだと。総理は公文書館見て、これは民主主義の原点だと、こう言われました。私もそう思います。是非そういうことをやってもらいたいと思いますが、いかがでございますか。
○国務大臣(増田寛也君) 公文書については、この重要さというのはもう改めて言うをまたないことだと思います。公文書館法ですね、公文書館法という法律があって、あれは、地方公共団体もこうした公文書については適切な保存措置というものを講じなければいけないという、これは責務が公共団体にあるんですね。ですから、それをきちっとやっていただければいいんですが、残念ながら公文書、合併のときにそれが散逸するという事例が確かにあって、それで、そのことについて国立の公文書館の方からもたしか注意を促された経緯もございます。総務省の方でも、そういったこともございましたので、改めてこの公文書の適切な保存ということを各市町村の方にも促しております。私も昨年知事をしておりましたときそういった文書を知事で受け取って、県内の市町村に徹底してくれと、こういうことを総務省の方から受け取った覚えがございます。 これ、今の御指摘大変大事なことでありますので、こうした公文書館の適切な保存について改めてまたそうしたことの周知を図っていきたいというふうに思いますし、それからこれを、何も新しい建物というよりも、いろいろな空いている公的な建物が出てきていますので、そこをいろいろ改造するなりなんなりの工夫というのが可能でございます。これは現地の一番よく事情に精通している市町村でいろいろな工夫が可能だと思いますので、また私どもの方でも特にそうしたことをきちんと市町村の方に要請をしていきたいと、こういうように考えます。
○河合常則君 ありがとうございました。 終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 この夏の参議院選挙ございました。それ以来初めて質問に立たせていただくわけでございますが、この参議院選挙、私も候補として各所回らせていただいたんですが、やはり年金記録問題とか政治と金の問題とか、あるいは格差の問題、あるいは負担増の問題、いろいろかまびすしく言われたわけでございます。ただ、よく考えてみると、いずれも総務省と深いかかわりのあることでございまして、そんな中、大きな期待を受けて増田大臣、また副大臣、政務官、御就任になられたというふうに拝察をするものでございます。そんな観点から若干質問をさせていただきたいと思っておりますが、まず地方分権の取組でございます。 もう既に先行委員から数多く質疑なされているわけでありますが、私、この秋、ある雑誌、学士会会報というやつでございますけれども、そこで大臣の論稿が載っていたんですね。それはまだ九月一日付け発行でございますけれども、地方分権改革推進委員会委員長代理という肩書で載せておられて、そして十二年間の御知事時代の、こうやってやってきたんだと、地域力を発揮するんだと、地域独自の創意工夫が大事だと、自ら取り組まれたこと三点ばかり、ああなるほどなというふうに思った次第なんです。 例えば、これはもう非常に大事だと思っていますので私の方から紹介させてもらいますが、例えば結、地域コミュニティーを本当に大事にしていこう、こういうお話ございました。たしか、沖縄でも那覇市ユイマールということを言っておいでになって、この結というのは非常に大事だなと。御近所介護という表現も大臣はおっしゃっておりました。二点目がITの活用。胎児の心拍数をわっとお医者さんに届くような形にしようということの御紹介がございました。また三点目は、コンパクトシティーというんでしょうか、特にリアス式海岸のがけ下危険地域に住んでおられる方、市内の空き家に引っ越してもらう、そういうことを助成してもいいんじゃないかと。国の急傾斜地対策事業、もう百年たってもらちが明かないと、それだったら県単独で移住に助成していいんではないのかと、そんな思い切ったことを御紹介なされておりました。 私は、非常に地域地域で、あるいは県で独自の発想で創意工夫をやっていくことが元気を出していく地域づくりになっていくんではないのかなというふうに私も賛同をするところでございます。 ですから、より地方に、自治権といいますか、地方政府という、そういうことが本当に大事になっていくんではないか。ただ、地方政府というと、やはり財政権も必要でございますし、また地方立法権を有するそういう完全な自治体といいますか地方政府ということを考えるわけでございますが、今回大臣の所信の中では、地方が主役の国づくり、地方が重きがあるのか国づくりが重きがあるのかよく分かりませんが、地方政府の確立ということと今地方が主役の国づくりということは同義なのか、若干ニュアンスが違うのか、いや、立場が違うから違うというふうに言っても結構でございますが、その辺どんなふうにお考えになっているのか、改めて地方分権推進という決意も含めてお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) この地方分権についてのお尋ねでございますが、私が今御紹介いただきました地方分権改革推進委員会、ここに属しておりましたときに、五月の末ですが、基本的な考え方というのを出しました。その中で、地方政府の確立ということと、それから地方が主役の国づくりということをその基本的な考え方に盛り込んだところでございまして、考え方としては両者軌を一にするもの、目指す方向も同じ方向を目指しているものと、こういうふうに考えたところであります。 従来、ともすれば、この分権というのが行政権の分権というふうに受け取られがちでございまして、県から市町村にいろいろ権限を移していくといったようなことでとらえられておりましたけれども、単にそれだけではなくて、立法権の方も分権をすると。言葉を換えると条例制定権を拡大していくということにつながるわけですが、そのためにも議会の方にもいろいろと頑張っていただく必要があるだろう。それから、まだまだ国の規制、義務付けといったようなものもございますので、更に国と地方の役割分担を見直して、そうした義務付けを解きほぐしていくと。それから、財源の問題も大事だ。 いろいろ課題が多く残っておりますが、いずれも完全な自治体、地方政府を確立していくということにつながっていくものでございまして、そうしたことを進めていくことが正に国づくりとして地方が主役ということにつながっていくものと、このように考えているところであります。
○魚住裕一郎君 全く賛同いたします。是非私たちもしっかり応援をしていきたいと思っておりますし、またいろいろ御教示いただきたいと思っております。 そこで、やはり地域がどうしても元気がないということがございまして、我が公明党としても地域活性化推進本部というのを新たにつくりまして、各過疎と言われている地域等を回らせていただいているところでございまして、先般も、日曜日にも大分の方に行ったところでございます。 ただ、そのときに、県の方から、あるいは市長さん等の首長さんたちが言っていることは、結局、総人件費の抑制とか、あるいは公社など外郭団体の整理などの行政改革はずっと着手してきたと、財政収支の改善を図っているけれども、地方自治体の行革努力を上回る国の地方交付税の削減などで県や市財政が危機的な状況に陥っているという、そういうような声が首長さんの皆さんから上がったところでございまして、その上で、先ほどもございました、地方交付税総額の安定的な確保を是非お願いしたい、あるいはこの法人二税の地方への適正な配分をお願いしたいという、そんな御要望というか、出てきたところでございまして、この点につきましても、何回かになるかもしれませんけれども、やはり地方自治体のこの行政努力が無になるような私は交付税の削減というのは、やっぱりこれは余りにもという気もするわけでございまして、この点はいかがでございましょうか。
○国務大臣(増田寛也君) やはりこの交付税の問題、これは大変地方団体にとりまして財政運営を図っていく上で重要な一般財源でありますので、自治体の財政運営を十分に可能とするような、そういうものとなるようにしていかなければならないと、そして、特に過疎地域の様々なきめ細かな財政需要をその中によく反映させていかなければならないと、こういうふうに考えているところであります。 そのほか、やはり自治体のいろいろな発想とか能力を生かす上でも、是非、今後やるべき課題が多数ございますので、この分権を進めていくということについて国民の御理解を得るべく今後とも努力してまいりますが、その上で、それぞれの自治体の財政運営、十分にいくように、私どもも、これから暮れにかけて特に地財の折衝等大きな山場を迎えますけれども、是非御支援を賜りまして全力で臨んでいきたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 また個人的な経験に基づいて質問させてもらうのをお許しいただきたいと思いますが、この日曜日、私も過疎と言われているところを歩いてきました。これは三重県の須賀利というところでございますが、急須の須、賀正の賀、利益の利で、これで須賀利というんでございますが、三重県の尾鷲というところがございますね、尾鷲市、これはずっとリアス式、三陸もリアス式でございますが、この紀伊半島の東の方もリアス式になっていまして、尾鷲から船で行けば二十分ぐらいで行くんでございますが、車で行ったら四、五十分掛かるという半島の先。ただ、これは江戸時代あるいは明治時代、道路も鉄道もないような時代は大変にぎわったところでございまして、関西の方からここの須賀利というところで補給をして名古屋であるとか江戸に向かったというようなところでございまして、大変漁業も含めて繁栄をしていたところなんですね。聞いたら、何か昔は歌舞伎の役者まで来たという、そういうところをずっと歩いてみたんですね。歩いてみて、最後、端っこの方へ行ったら、立派な小学校ありました。簡保の資金で建てましたという看板まであって、廃校になっているんですね。 それで、そのときぱっと見て思ったのが、ああ、そういえば、総務省、子供の農山漁村の交流ということをお考えになっているなと、これはいいことだと。確かに、武蔵野市とか、どこか飯田の方でやっているとか、そういう事例もあるわけでございますが、しかし、そのとき、確かにここ来たら、本当水はきれいだし、エビなんて本当にもうすごい勢いで跳ねておりましたけれども、子供の情操教育等を含めてすばらしいところだな。 ただ、そういう地域ですから、子供が熱出したらどうしようかと、そういう問題もあるなと思って、この交流事業も大事でございますが、ただ、やはり先進的に取り組んでおられる地域あるいは自治体間でやっているということもあろうかと思っておりますが、その辺の情報収集等やっておられると思いますが、いかがな進展具合でしょうか。
○副大臣(谷口隆義君) 今、魚住委員がおっしゃったことに対して、私、従来から、党の総務部会長のときから、その子供の都市と農村の交流、農山漁村の交流は非常に重要だというように思っておりまして、今年の六月にも長野に参りました。大変高い教育効果と、あと地域活性効果ですね、また、団塊の世代の人たちが田舎に行きたいと言った場合に受皿の効果もあるわけで、大変これは進めていかなければならないなというように思っておったわけであります。 先週も、副大臣になってから兵庫県に行ってまいりました。それで、兵庫県に参りますと、淡路島の青少年交流センターというのがあるんですが、そこで、今、魚住先生がおっしゃったような、やはり兵庫県は先進的にこの交流をやっておりますけれども、時々やはり病気になられて運ばなきゃいかぬというようなこともあるようでございます。 しかし、この方向は、これは私は進めていかなければならないというように思っておるわけでございますが、このような、もう既にやっていらっしゃる兵庫県であるとか、武蔵野市もそういう蓄積があるわけでございますが、一方で、先ほどおっしゃったようなハード、ソフト面の受入れ体制の問題であるとか、子供の安全のことであるとか、また保護者のこのようなことに対する理解を浸透させるといったこと、このようなことを進めていかなければならないなというように思っておるわけでございます。 そこで、今このような事業をやっておりますのは、私ども総務省と農水省と、農水省は農山漁村の振興という観点で、また文科省は教育という観点でやっておるわけでございますが、このような三省が一体となってやっておるわけでございますが、ちょうど二十年予算におきまして、農水省、大体四十か所程度のモデル地区を設定して、このモデル地区で行った情報を共有していきたいということで今予算要望をしておるところでございます。 このようなことを広めてまいりまして、総務省といたしましては、都道府県であるとか、また市町村に情報を提供していくとか、また国民全体にこういう機運を盛り上げていくと、醸成をしていくという観点で、総務省もまた頑張ってまいりたいというように思っておるところでございます。
○魚住裕一郎君 一学年百二十万ですか、そういう人たちが動けば相当の経済効果というか、あろうかと思っておりますが、ただ、やはり親からしてみると、修学旅行だったらずっと積立金やっていたなと。結構ある程度日数行っていなきゃいかぬですよね、それは農山漁村に。滞在して、その自然環境の中で息をしてくるというのが大事かと思っておりますけれども、そういう親御さんの理解というか、経済的負担もやっぱり考えていかなきゃいけない。 今おっしゃったように、農水省、文科省、さらには環境ということも考えれば環境省も関係あるんだろうと思いますけれども、これはやはりきちっとしたテーブルといいますか、担当者レベルだけでなくて、もっと総務省の方で音頭を取ってしっかりしたテーブルをつくるべきではないかと思いますが、いかがでございましょう。
○副大臣(谷口隆義君) 先ほども申し上げましたように、今総務省と文科省と農水省が、三省が連携をいたしまして、一学年で百二十万人の小学生を今一週間程度農山漁村で宿泊体験活動をしていただこうということでやっておるわけでございます。これを、今後五年程度でこの取組を推進してまいりたいというように思っておりますが、事務レベルの協議は今進めております。 また、今先生おっしゃったような環境省との間のことも含めてこれからまた検討してまいりたいと思っておりますが、文科省の教育効果という観点と、また農水省の地域振興という観点と、私どもは、先ほども申し上げましたように、団塊の世代の人たちが農山漁村に帰られても働く場があるというような受皿をつくるという観点でやっておりますが、それに付け加えて、地方公共団体に行ったときには教育とまた農山漁村の振興ということで、地方団体に落としてもなかなか連携が取れないというところがあるので、総務省といたしましては、地方公共団体での中における連携を密にしていくような立場で頑張っていきたいというように思っておる次第であります。
○魚住裕一郎君 すばらしい制度だなと思いますので、私たちもしっかり応援していきたいと思います。 今、団塊の世代云々という話がございました。例えば、Iターンとかありますね、UターンとかJターンとかいろいろございますけれども、その観点で、先ほど来から話出てきていますふるさと納税でございますけれども、やはりこれは画期的だと思うんですね、このふるさと納税。自分で選んで、自分がふるさとと思うところに納税をしていく。いろんな仕組みがあるかもしれませんけれども、そこにお金を出していく。将来この地域にリタイアしたら住んでみたいな。あらかじめ納税をしておけば非常に近しい感じになるし、あるいは交通網発展をしております、二地域居住といいますか、やはり両方の地域に負担を掛けているということを考えると、やはり住民票があるところだけで納税をすればいいよという話ではなくて、やはりそういう観点からも両方で納税してしかるべしではないのかなと。何よりもやっぱり納税者が選ぶということが私は画期的だと思っているところでございまして、これはしっかり取り組んでいただきたいなというふうに思います。 ただ、私もあの報告書読んで、何か国税との取組が車の両輪だというふうに言いながらちょっと弱いなといいますか、もっと国もしっかりやれと。国もというのは要するに財務省のことを言っているわけでございますけれども、もっとそんなふうに、せっかく元財務副大臣だった谷口さんを人質に取っているわけでございますので、これは働き掛けていいんではないのかなと思っておりますが、大臣の決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) ふるさと納税について先ほど来御議論ここでございまして、私もこの報告書を拝見しまして、いろいろ議論あったわけですが、寄附税制ということで仕組みを作り上げる、それから税額控除でこの効果をできるだけ高めていくだとか、いろんな工夫がなされているので、是非これを実現していきたいものだと、こういうふうに思っているわけであります。 その上で、なお、今委員御指摘がございましたですけれども、この制度自身は国にとっても大変大きな意義を有しているんではないかということで、私も研究会の島田先生と何度かお話ししたときも、先生もやはりそういうふうに申しておりましたけれども、国に対しても十分この報告書を、内容を理解してもらって、国税も含めた、そういう大きな視点でこの是非制度を実現を図ろうと、こういうことで意見を一致したところであります。 中で、書き方もそういうような書き方になっておりますし、これを今後は、具体的な個々の点を私ども詰めて制度を組み立てた上で税制改正の場に持ち込みたいというふうに思っているわけですが、その際には、やはりこの中でいろいろ御議論いただいた点をよく制度化した上で税制改正の中で実現をしていきたい、こういうふうに考えております。
○魚住裕一郎君 続きまして、話題変わりますけれども、選挙の前、後、政治とお金というのが非常に問題となりましたし、また報道されております。また、与党においても、政党支部等の領収書どうするかみたいな話が大きく議論されているところでございますが、この領収書のコピーが二重三重になっているのは本当にひどいなとはもちろん思うわけでございますが、こういうとき総務省、もちろん預かっているわけでございますから、記者に聞かれると大体、いや、あの形式的審査権限しかありませんのでコメントを差し控えますというような趣旨の御答弁といいますか、それが多いんですね、新聞記事見ても。まあそうだろうなと。法律に書いていればそうかもしれない。しかし、国民から見ていると、じゃ何のためにやってもらっているんだというような感覚になる。もう一歩、政治資金の使い方の適正化になるような方策があるんじゃなかろうかなというふうに思うんですね。 もちろん、立法権、行政権、そういう三権分立の建前もあるわけでございますが、国民から見てももどかしくないような、そういう一歩突っ込んだかかわりができるのではないかという観点で、ちょっとその点どういうふうにお考えなのか、お考えをお示しください。
○国務大臣(増田寛也君) この政治と金の問題について、特に政治資金規正法の考え方でございます。 確かに、今委員からお話がございましたとおり、私どもとしてもこの問題については、国民から見たときに一歩引いたような形に見えるのかもしれませんが、大変重要な問題でありまして、行政庁としての立場というのは十分わきまえなければいけないなと、こういう発想に立っている部分もあるわけでございます。 したがいまして、少し詳しく申し上げますと、今私どもは、委員がお話ございましたとおり形式審査権というものに基づいて形式審査だけをしているわけでございますが、これは国民の基本的権利でございます政治活動の自由というものを尊重して、そして本来自由であるべき政治活動に対して行政庁の関与というのは三権分立の中で必要最小限にとどめるべきだと、こういう考え方がございまして、それに基づいて今の法律ができ上がっていると、こういうことに由来するものでございます。 総務省としては、そうした法律の考え方によってできているものでございますので、法で定められた形式審査の事務を今後とも適切に処理していくと、これに徹したいというふうにまず思っているということと、それから今正にお話がございました、その現行法上認められている形式審査権を超えた調査権を我々が有して、それで行政庁としてそういったことまで行っていくかということは、これはやはり政治活動そのものに深くかかわってくるものでございますので、各党各会派において御議論いただくべき問題であろうと。 ただ、今の現行法の趣旨、これがずっと歴史的に出てきたこの経緯を十分踏まえる必要があるなというふうに思っているわけでございますが、私どもはその上で、各党各会派においてそこの点については御議論いただきたいと、こういうふうに考えているところでございます。
○魚住裕一郎君 この問題、今大臣からもお話ございましたが、各党各会派、極めて一生懸命議論をさせていただいているわけでございますし、また法律改正も伴うわけでございますものですから、これはもう野党の皆さんともしっかり議論しなきゃいけないと。ただ、領収書、要するに一円以上か、一万円以上か、五万円以上か、そういう議論ありまして、その範囲はどこまでか、そんなこともこれからしっかり詰めていかなきゃいけないというところでございますが。 今、情報公開で、役所に提出された領収書のコピーとか、これは公開、見せることになるわけですよね、今、五万円以上だと思いますけれども。見せる場合あるいはコピーを渡す場合、やはり領収書ですから判こを押しているわけですよね、あるいは口座番号も書いている場合もあるかもしれない、あるいはもう本当に関係ないようなプライベートな部分もあるかもしれない。そうすると、多分これ出すときに墨か何かで塗っておいでになるんだと思うんですね。 相当の分量あって、それでも夜を徹して担当職員、総務省の中で頑張っていると思っておりますけれども、これ今五万円以上で大変な徹夜作業をやっているわけでありますが、これ私たちも一円以上というふうに、そうするとかなり膨大な、保管場所がなくなるぐらい大変なことになるかと思っておりますが、それよりも、それを情報公開に出すとき更に大変な作業になるなと。やはりこれは民主主義にかかわるコストだというふうに考えて、やはり体制整備、増員ということも考えていくべきだろうなというふうに思っておりますけれども。 大きくそういう方向性で流れていくと、流れていくといいますか、そういう方向性で今進んでいると私は認識しておりますが、体制整備等につきまして総務省のお考えをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 今のこの体制の問題でありますけれども、現状がまずどうなっているかということを申し上げたいと思うんですが、総務大臣に対して届出のある政治団体数が現状で大体四千六百ございます。約四千六百の政治団体から政治の関係の収支報告書の提出をいただいているわけですが、枚数で言うと、この収支報告書本体だけで現状で大体今四万枚出てきているということでございまして、これがちょうど公表時期との関係でいいますと、大体、提出期限である三月末を控えた二月中旬ぐらいからいろいろなお問い合わせとか届出が始まりまして、それから、公表時期が九月ということになっていますので、大体七月中旬までの、大体この五か月間ぐらいにもう集中してそういった届出が出てくると、こういうことでございます。 今、四千六百の政治団体から報告書本体だけで四万枚と、こういうことになっているわけですが、これが仮に一円以上のすべての支出について領収書等の写しの提出を求めるということになりますと、作業量が当然のことながら大幅に増えるということでございます。 なかなか予測が付きづらいんでございますが、一方で、現状のそういう数字の中において情報公開請求も大変多くなっておりまして、この請求件数自体は、平成十八年から十九年の間の変化を見ますと大体四倍、情報公開請求が来ております。それから、その中に収支報告書本体の請求と、それから領収書を見せてほしいと、こういうことがございますんですが、領収書については、今年は昨年に比べて実は数字としては七十倍ほど来ております。大変領収書についてのお問い合わせがもう極度に多くなっていると、こういうことでございまして、こうした事情を考えますと、仮に一円以上のすべての支出ということになりますと、作業量も大変大幅に増えると、こういうことでございます。 もちろん、だからどうということではなくて、これはもうそういうような決まりになりましたら当然きちんとやっていかなければならないということでございますので、もし仮にどういう決まり方にいたしましても、今までよりもより今後も作業が現状のままでも増えていくだろうというふうに思うわけですが、仮にまた添付する領収書等の金額がもっと引き下げられるということになりますれば、そうした状況を踏まえた上でのしっかりとした対応をするということで、例えば大幅な人員増ですとかしっかりとした体制を整える、そういったことでどこに保管するか等も含めてしっかりとした体制を整えることが必要になるだろうと、こういうふうに思っております。 これは、総務省本省の場合ももちろんそうですが、あと、今、都道府県選管で、各地域で同じような事務を行っておりますので、多かれ少なかれ都道府県選管についても同じような体制をしっかりと整えるということが必要になるものと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 もちろん、どの団体まで出させるかという問題がございますが、仮に七万四千全部出せという話になってくると、これはえらいことになると思いますが、それも含めて是非御検討をいただきたいと思います。 次に、年金記録問題に関連してお聞きしたいと思いますが、第三者委員会がございます。この確認申請書、受件件数が二万弱、結果が出たもの三百十七ですか、まあ非常に少ないなという印象を持っております。 ただ、事実、証拠が双方になくてどうやって認定していくかという、ある意味では裁判に似たような手続でありますし、年金納付の事実に係るADRというふうに私は理解すべきなんだろうなと。だから、専門家である、法律の裁判における事実認定と同じような作業をやらなきゃいけない、それを考えたらそんなに簡単に認定できるはずはないというふうに私も承知をしているところでございますが。 ただ、だからこそ逆に、これはずっと永続的にこの申請書が出てくる話ではなくて、ある意味じゃ、長い歴史から見れば一過性の問題かもしれない。だからこそ逆に、年金に対する信頼を取り戻すためにもしっかりした体制をこの第三者委員会、委員もそうだし、またそれを支える事務当局もしっかりした体制を取らなきゃいけないんじゃないのかなと。国民の皆さんはその部分に増員しても文句は言わないだろうと思うんですね。そんなふうに考えているところでございますが、総務省のお考え、いかがでございましょうか。
○国務大臣(増田寛也君) この第三者委員会でありますけれども、今委員の方からお話がございましたとおり、この第三者委員会で現在受け付けている件数が大体約二万件、そのうち領収書等をお持ちになっていない方が来られていますので、いずれにしても、何らかの形で手掛かりになるものはないかということで、社会保険事務所でいろいろなことをまず調べてもらっています。その上で、それも付けて第三者委員会の方で具体的な審議を始めますが、この第三者委員会の方に社会保険事務所等の方から送られてきた件数が今二万件のうち大体約八千五百件ございます。この八千五百件について今度は委員がいろいろと審査を始めているわけですが。 そうした上で、一番直近の数字でございますと、年金記録の訂正の必要があるということで、そういう決定を下したものが三百二十九件、それから、いろいろ調べたわけですが、訂正が不要との決定をしたものが四十八件、合わせて三百七十七件ということで、二万件に比べるといかにも少ないわけでありますし、送られてきたもの、八千五百件の中でもまだまだ足りないと、こういうふうに思っております。審議の公正性というものをしっかりと確保しながら、いずれにしても、審議を促進していかなければならないと、このように思います。 判例というようなものですね、判例といいましょうか、いろいろなパターンを積み重ねて、大体こういうものについてはこういう判断がいいのではないかと、こういうのを中央委員会の方で、各地方委員会、これは全国五十か所ございますので、そちらの方にお知らせをしておるわけですが、そうしたことと同時に、やはり何といいましても体制を増やすということがこの審議の促進、迅速化につながっていきますので、今、地方委員会の委員を、適任者を増やしていくということと、それから様々な調査をするときに事務局体制がやはり充実していることが重要でありますので、現在、全国で四百人体制になっていますが、この四百人体制の事務局体制をこれはまず倍増しようと、八百人までできるだけ早く増やそうということで、これは事務次官会議等で先般各省に号令を掛けまして、それで各省それから地方公共団体の方にも協力をお願いして、OBの人なども適任者を見付けてもらって、それで事務局体制を早急に倍増して審議の迅速化を図っていきたいと、こんなふうに考えているところでございます。 なお、この関係については、十月十九日に関係の閣僚会議もございましたので、私からも関係閣僚に改めて協力依頼をしたところでございまして、早急に委員とそれから特に事務局体制を強化をして、この審議の迅速化を図っていきたいと、このように考えます。
○魚住裕一郎君 途中ですが、終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生でございます。 深刻な医師不足について質問をいたします。 奈良県では昨年、出産中の妊婦が意識不明となり、救急の受入先を探したが見付からず、結局大阪の病院に搬送され男の子を出産しましたが、その後妊婦は亡くなるという不幸な出来事がありました。妊婦の夫、二十五歳の若い方でしたが、お会いいたしますと、初めての子供を抱くこともお乳を飲ませることもできず、さぞ無念だったろう、二度とこんな悲しい目に遭う人をつくらないでほしいと訴えられました。胸にその言葉を刻みました。 ところが、今年もまた奈良県で、妊婦の搬送先が見付からず死産するということが起こってしまったわけであります。またか、同じ過ちをなぜ、奈良県では安心して赤ちゃんを産めない、こういう声が渦巻いております。政治に携わる者として、命を救えなかったことが本当に悔しいです。何としても三たび繰り返してはならない。これは政治の責任だと思いますが、厚生労働副大臣の決意を伺いたいと思います。
○副大臣(西川京子君) 山下先生にお答えさせていただきます。 今の御指摘、もう本当に重々私どもも非常に胸を痛めている事案でございまして、まして今正にこの周産期医療、小児救急その他が一番国民的な関心の中心である中で、これだけのこと、不祥事が起きたということは本当、十分に責任を痛感している次第でございます。 その中で、ではこのことが、奈良県で去年も続いてということで、実際きちんとした、真相をきちんと究明しなければいけないだろうという、そういう視点に立ちまして、早急に今回検証委員会を立ち上げました。その中で、県との調査委員会の検証作業で厚生労働省の職員もそこに実際に参加いたしまして、十一月中にきちんとした報告書を出す予定でおります。 その中で、ある程度分かってきたことなんですが、やはり奈良県の言わば救急、総合周産期の医療センターというのは各県に大体、今四十一県に全部一応整いました。その中で、あと六県がまだ未整備だと。その中の一つがこの奈良県でございまして、これは二十二年度までに整備するという予定でございましたが、これを早急に前倒しいたしまして、二十年中にこれを何とかしろということで、知事ともきちんとお話をさせていただきまして、先ごろ舛添大臣も知事と直接お話しして、早急に対応するということになっております。 その中で、一つは、要するにこれ、救急医療全体に言えることなんですが、空いている病床をぱっと分かるような空き病室の認知システムというのをつくったんですが、これが毎日きちんとインプットされていないという状況もあったりして、その辺のところをきめ細かく対応して、こういうことの二度とないようにしっかりと対応していきたいと思っております。
○山下芳生君 繰り返さないためには、妊産婦と新生児の命を守る、ハイリスクの患者にも対応できる総合周産期母子医療センターの整備が必要不可欠だと思います。お話にあったように、奈良県はまだ未整備であります。 この計画が来年の五月には開設予定だというふうに奈良県は言っておりますが、そのために必要な医師数それから看護師数、その確保の見通しも含めてどうなっているでしょうか。
○副大臣(西川京子君) 奈良県立医科大学の医局に対して今医師の確保をお願いしておりますが、医師に関しては見通しが立った状態でございます。看護師についてはまだまだちょっと状況的に足りていないということで、鋭意努力していきたいと思っております。 それから、前の質問にちょっと戻りますが、今回、実は私も妊娠して子供を産んだ経験がありますから、妊娠しますと普通、病院なり医院に行って健診を受けます。毎月、今日は順調ですね、どうですねというふうに健診を受けて、その中でお互いに医師と患者との信頼関係ができた上で、いざお産になるときに行くという、入院するというシステムが一応どこでもそういうネットワークができているわけですけど、今回のこの方はそれを全然していなかったという、ちょっと残念な経緯があるわけですね。 ですから、やはりそういうふうにきちんとした健診システム、妊娠したら即保健所なりなんなりに行って、きちんとした日ごろの医師との信頼関係をつくるということも、ある意味ではそういうことも利用する側にとっては是非そういうことを考えていただきたいなということもちょっとありますので、その辺はちょっと付け加えておきたいと思います。
○山下芳生君 周産期総合母子医療センターの整備について、施設の整備は比較的容易だと思うんですが、一番力を入れるのは医師の確保、看護師の確保だと思います。これを県任せにしてはならないと私は考えます。 大阪のある市立病院は一昨年、医師不足から産科が休診になりました。それを去年、奈良県立医大から産科医を派遣してもらって再開することができ、大変喜ばれております。しかし、そこからまた奈良に戻されるようなことがあったら新たな問題がそこで起こるわけです。ですから、産科医の確保というのは、めどが立っているというふうに奈良県の方はおっしゃるのかもしれませんが、そう容易ではない。 ですから、県任せにせずに、政府として、これはしっかり責任持って来年の五月に医師の確保、看護師の確保も含めて周産期母子医療センターが奈良でもできるようにすることが大事だと思いますが、最後にもう一回決意を聞きたいと思います。
○副大臣(西川京子君) ありがとうございます。 もう先生おっしゃるとおりでございまして、今回、厚生労働省としても、緊急医師確保対策というのを出しまして、医師不足の地域に取りあえず緊急に大学等に協力いただいて派遣をするとか、それから特に、それはやはり病院の先生方の大変勤務状況が過酷であると。とにかく足らないので、夜勤明けのまんままた勤めるというようなそういう状況の中で、少しでも働く環境を良くしよう、そのための対策、あるいは産科の場合は女性医師が四割近くになっているんですが、どうしても御自分が妊娠して子育てというときになると現場を離れるという状況がありますから、女性医師対策、その他もろもろ緊急に今回の対策として出しております。その中での予算措置もしっかり対応しておりますので、今後これからしっかりと。 ただ、地域の、県によってかなり事情が違うということもあるんですね。実は、大きな総合周産期医療センターをばあんといきなりつくってしまって、地域の開業医の先生方のネットワークができていたのに、それをかえって壊してしまうという、そういうこともあったりしますので、きめ細かい対応をしていきたいと思っております。
○山下芳生君 奈良の周産期母子医療センターの開設に国が責任を持つということはよろしいですね。
○副大臣(西川京子君) はい。
○山下芳生君 次に、医師不足は産科、小児科だけの問題ではありません。昨年来、私は、兵庫県但馬地域の公立病院を訪ねてまいりました。資料に地図を配付しておりますけれども、但馬は兵庫県北部に位置しており、西は鳥取県、東は京都府に接する広大な地域であります。北は日本海に面し、氷ノ山、扇ノ山などの名峰を抱える自然環境豊かなところであります。ここには国立病院も県立病院も赤十字病院もなくて、従来から市や町が造った九つの公立病院が中心となって地域医療を支えてまいりました。 昨年来、私は九つの公立病院すべてを訪ね、病院長と懇談してまいりましたけれども、少ない人数の中で本当に大奮闘、よく奮闘していただいていると感じました。ある病院長は、私を待っている患者、お年寄りがいる限りこの病院で医師を続けます、お年寄りの笑顔が支えです、こうおっしゃった。医療人としての献身的な姿勢に頭が下がりました。 こうした地方で公立病院の果たしている役割は大変大きいと思いますが、総務大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 公立病院の今果たしている役割ということでお尋ねあったわけですけれども、これは民間病院で担うことが難しい、いわゆる採算性の確保の難しい医療を担っているという、そういう役割ですが、更に具体的に申し上げますと、特にへき地、山間地等の過疎地域での医療というのはこういった公立病院がしっかりと担っている場合が大変多いと。それから、今も少しお話ございましたが、小児医療ですね、それから救急医療、こうしたものは、採算という面から考えますといわゆる不採算部門に属している場合が多いわけですが、こうしたものも公立病院が担っている。それからあと、がんセンターなどのいわゆる高度先進的な医療、地域によりましてはこうした大変内容の高度な先進的な医療なども、これが公立病院が最先端の研究をしている場合が多いということで、こうしたことが公立病院、自治体病院の大変重要な役割だと、こういうふうに考えております。
○山下芳生君 その公立病院が医師不足によって診療科の休診、病棟の閉鎖など大変な危機にさらされております。医師不足は一部の病院で起こっているのではありません。 資料に示しましたけれども、但馬地域の公立病院の医師数は、二〇〇四年百八十五人、二〇〇五年百七十七人、二〇〇六年百六十四人、二〇〇七年百五十六人と、毎年約十人ずつ減っております。訪ねた九つの病院すべてで医師不足が起こっていると訴えられました。去年六月に訪ねた但馬の二つの病院長さんは共通して、医師確保に走り回っているけれども、一病院、一自治体ではいかんともし難い、政治の力で何とかしてほしいと訴えられました。重く受け止めました。 一病院、一自治体ではいかんともし難い、正にここに国の政治の出番があると私は思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(増田寛也君) 確かに、この医師不足でありますが、これは一病院あるいは一自治体という努力を全く超えている場合が多いであろうというふうに私も思います。以前、私も自治体病院の開設者協議会の全国組織の会長をしておりましたんですが、なかなかこの医師不足については関係方面の御理解を十分得られることができなかったんですが、ただ、さすがにこうした状況が全国各地域で都市部も含めて起こってまいりますと、何とかしなければいけない。正に今お話ございましたとおり、政治の出番であり、それから国のレベルでもいろいろ考えなければいけないということで、昨年八月にこうした医師緊急確保対策というのが取りまとめられましたが、改めてまた今年五月に政府・与党一体の緊急医師確保対策というのが取りまとめられました。 今厚生労働副大臣の方からも御答弁ございましたけれども、この医師の問題について厚生労働省の方も大変危機感持っていろいろ取組をしていただいているわけでございますが、やはりこれは医師養成のところから含めて考えなければいけないということは、文部科学省であったり、あるいは我々も自治医大を持っておりますし、政府全体として取り組む問題であろうというふうに思いますので、もちろん総務省としてもこの問題についての役割を果たしていきたいというふうに思いますし、それから、今年五月の取りまとめられました緊急医師確保対策、その中には、政府のみならず、自治体なりいろいろな関係方面の努力が必要という、こういうことになっているわけですが、これを確実に進めて、そして医師不足について何とか答えを出していきたい。これは時間が掛かりますので、いろいろ手だてを講じなければいけないわけですが、こうした医師不足が少しでも早く解決できるように努力をしていきたいと、このように考えます。
○山下芳生君 実際に現場ではどういうことが起こっているかということなんですが、去年の十二月、兵庫県も入って立案されたこの但馬地域の医師不足対策は、公立病院を集約化、重点化する案でした。九つの病院のうち三つ、梁瀬病院、出石病院、村岡病院、これをベッド数ゼロなどの診療所化しようという内容でありました。これ、瞬く間に地域ぐるみ、住民ぐるみで自分たちの病院を守ろうとの大運動が起こって、診療所化計画は撤回され、現在も九つの病院すべて病院として存在をしております。住民の病院への思いは強いと思います。 ただ、病院は守られましたけれども、医師の集約化が進められました。今年の十月から中小病院の医師が拠点病院に集約されました。梁瀬病院は五人の医師が三人になり、加えて女性医師の予期せぬ退職があって、常勤医は二人になりました。出石病院は四人が三人に、村岡病院も四人から三人に減らされました。そこで何が起こっているか。梁瀬病院では、九月から時間外の救急の受入れを中止せざるを得ませんでした。昨年一年間で二千七百人の救急受入れをしていたが、それができなくなりました。十月からは三十人の入院患者の夜間の管理当直を常勤医二人が交代で当たっております。土日はお二人が隔週で四連直されております。もう限界超えていると思います。それから村岡病院でも、救急の受入れを夜九時までと時間制限せざるを得ませんでした。 医師不足対策が地域の病院から医師を奪い、地域の医療を崩壊させようとしている。こんなことがあっていいのかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(増田寛也君) この今お話ございましたそれぞれの地域の実情は本当に大変なものがあると私も思います。この医師不足について、実は岩手県でも県立病院が今、私の就任当時は二十八ございましたが、今はもう二十五、集約化も行いましたけれども、二十五あるんですが。 大事なことは、確かに医師全体の数をでき得る限り確保する、本当は増やしたいんですが、まあ現実を考えますと、どうしても確保という言い方になってしまいますが、そのことは大変大事というふうに思うんですが、現実にいろいろな制度の切替え等もございますし、ハイリスク出産などの問題もございまして、どうしてもやっぱり例えば産科などが非常に不足してくる。現場のお医者さん、産科医師の声をお聞きしますと、もう朝から晩まで大変な過酷な勤務でございますので、数が少ないと更に勤務体制が過酷になりまして、ある程度、できればグループを組んで複数体制で、しかも三人とか四人体制で診るのが、本当はお医者さんの体力のことも考えるとどうしてもそういった必要性がある場合もございます。 ですから、それだけですべてを解決しろということではなくて、全体の数を増やすということを常々行いながら、しかし、今現在非常に不足しているところをどうしのいでいくのかということで考えますと、この診療科ごとにある程度お医者さんを集約化をしてそして医師不足対策を乗り切ろうと、こういう発想も一方でやはり行わないといけない場合もございます。但馬地域のここも、いろいろな御議論があって集約化などに取り組まれたんではないかなというふうにも思うんですが、確かに一挙に診療所化などにしますと、これはなかなか地元で合意が得られませんし、岩手でもやはりいろいろ地元で御議論ございました。 したがいまして、住民の皆さん方にいろいろ話をしながらこの医師集約化というのは進めなければならないんですが、私が申し上げたいことは、そういった選択肢をどうしても取らざるを得ない場合もありますし、また、それはお医者さんの体力等も考えますとどうしても必要欠くべからざる場合もあると思いますけれども、しかし全体としては、やはり医師を全体を確保するですとか、それからお医者さんの負担をできるだけ、事務的なところは負担を取り除くようにしていったり、あるいは産科であれば助産師さんを活用すると、やっぱり総合的な対策の中でこの問題に取り組んでいかなければならないと、こういうふうに考えております。
○山下芳生君 複数のグループでとおっしゃいましたが、この各中小病院はそれぞれ複数のグループで、少なくとも五人の医師はいたんです。それがこの医師の集約化によって奪われていっているわけですから、そういう事態が起こっている。 県や但馬の医療確保対策協議会が勝手にやったんじゃありません。総務省も、二〇〇五年、自治体病院再編等推進要綱を定めて集約化、重点化を推進してまいりました。さらに、今年じゅうに新たなガイドラインを示して、各自治体に公立病院改革プランを策定させ、集約化、重点化を一層推進しようとしております。 しかし、山間部で交通の便の悪い、ほかに民間病院もないような地域で安易に集約化、重点化を進めると、但馬で起こっているように地域医療崩壊の引き金を引くことになりかねないと。私は、集約化、重点化は一律に進めるべきではない、地域の実情をよく踏まえてやるべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(増田寛也君) この再編、集約化、これについてはやはり無理に進めようとしてもなかなかうまくいきません。それは御指摘のとおりでございまして、やはり病院が今の現状、あるが姿を変えるということについては住民の皆さん方も大変懸念を持たれます。それは地域の実情を十分踏まえる必要があるだろうと。 さらに、そのことを含めて、地元でこうした問題を進めていく上では地域の医療対策協議会等で医師会始め関係者多くに入っていただいて議論していただくことが多いと思いますが、実際にまたその必要性も高いだろうというふうに思います。 私は、やはりそのときに県がしっかりと入って、それで地域の実情をいろいろと調整していくという役割を果たしていく必要があるんではないかと、こんなふうに思っておりまして、各地域の実情を踏まえた計画策定、そしてその際には県も入って十分役割を果たしていくこと、その上で関係者間でいい合意を取っていくということが必要ではないかというふうに思います。 県内、岩手で知事しておりましたときも、釜石地域で県立病院と市立病院ございまして、そうしたところの再編を進めるときにもやはりそういった形を取ったところでございますが、その上で地域事情というのもいろいろ加味して答えを見いだしたわけでございますが、今後も、私どもの方で公立病院改革のガイドラインを年内に策定したいと思っていますが、その際にはそうした地域事情というものを十分考慮した、そういう検討というものを要請していきたいと考えております。
○山下芳生君 地域の実情を踏まえてという答弁でしたが、ただ、但馬の実態は紹介したように深刻であります。このままでは中小病院が維持できない。中小病院が維持できなくなりますと、そこでやっていた患者のふるい分けもできなくなって、拠点病院に患者が集中してパンクする、但馬地域全体の医療バランスが崩れると。医療が崩壊すれば、人が住めなくなって地域が崩壊するわけですから。 そこで、但馬の問題について二点、大臣に御提案したいんですけれども、一つは、政府として但馬の実態をしっかりつかんでほしい。二つ目に、県とも相談して国が責任持って、問題はやっぱり全体の医師数の不足ですから、医師の確保に、但馬の地域での医師の確保に努めること。この二点、いかがでしょうか。
○国務大臣(増田寛也君) まず、よく実情をつかむ、実態把握しろと、こういうことでございますが、今お話ございました但馬地域の状況につきましては、県それから厚生労働省ともよく話をして、それでまず実情をよく話を伺っていきたいと、実情をつかみたいと、こういうふうに思います。 それから、あと、医師確保の問題でございますが、これについては今総合的な対策がいろいろ取られているわけですけれども、私どもも、今日厚生労働副大臣もお見えでございますが、そうした厚生労働省などの関係府省と連携をよく取りまして、この医師確保対策に取り組んでいきたいと、このように考えます。
○山下芳生君 そもそも医師不足を招いたのは、一九八六年、大学医学部定員を減らした政府の医師抑制政策があると思います。政府は地域で起こっている医師不足の解決に直接責任を負っていると思います。その立場から事に当たっていただきたい。そして、医師抑制、医療費抑制政策の根本的転換こそ抜本対策であるということを指摘して、質問を終わります。
○又市征治君 社会民主党の又市です。 今日は、増田大臣の自治、行財政に関する基本姿勢について、一定の期待も込めてお伺いをしていきたいと思います。 その前に、増田大臣、これちょっと通告してないんですが、今、沖縄戦におけるいわゆる集団自決が日本軍の命令、強制、誘導によるものであったという高校の歴史教科書の記述が検定によって削除されることになって大きな問題になっていますね。 検定の問題は別にして、この集団自決の歴史的事実について、大臣そのものの見解、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(増田寛也君) 沖縄戦のこの問題でございますけれども、これは政府としても、沖縄の知事さんですね、そうした皆さん方の話を十分に承ると、こういう姿勢で今臨んでいるわけであります。私もこうした問題というのを提起されていることを重く受け止めたいというふうに思っておりますし、それから、こうした歴史的な事実ということについて、やはり私どもも後世に生かすという意味で考えていかなければならないというふうに思っております。
○又市征治君 それじゃ、まず人事院勧告について総裁と増田大臣に伺いたいと思うんですが、今年の勧告は民調などの結果を見て、初任給中心として一千三百五十二円の月例給の引上げと、一時金の〇・二五月分の引上げなど、民間の賃上げの実勢を踏まえた当然の結論だろうと、こう思いますが、昨年まで八年間引下げだとかあるいは据置きだとかという勧告で、平均、公務員の皆さんは五十万三千円も下がったというようにお聞きをしているんですが、ようやく九年ぶりに年収ベースで平均四万二千円の改善ということであります。 引下げや据置きの勧告も完全実施してきておるわけですから、これは当然、今年のこの勧告は完全実施すべきものだということは言うまでもないと思うんですが、そこでまず人事院総裁、政府並びに国会に対して完全実施を求めていく意義なり思いというものをちょっとお伺いをしておきたいと思う。
○政府特別補佐人(谷公士君) 先生よく御案内のところでございますけれども、この人事院の給与勧告制度でございますが、これは労働基本権を制約されております国家公務員の適正な処遇を確保いたしますために、国家公務員法に定めます情勢適応の原則に基づきまして、公務員の給与水準を民間の給与水準に合わせる給与決定方式として国民の理解と支持を得て定着してきているものでございます。 したがいまして、勧告が完全に実施され、適正な処遇が確保されますことは、個々の職員が高い士気を持って困難な仕事に立ち向かうことが強く求められております中で、職員の努力や実績に報いるとともに、近年、国家公務員採用試験の申込者が著しく減少いたしております中での人材の確保あるいは労使関係の安定に資するものでございまして、能率的な行政運営を維持する上での基盤となっているものと私ども考えております。 また、ただいまも御指摘ございましたように、これは低迷いたしました我が国の経済情勢を反映したということではございますけれども、平成十四年、十五年、それから十七年が月例給の引下げ、平成十一年から平成十五年までが五年連続で特別給の年間支給月数の引下げということを勧告してきたところでございます。そして、そのように実施されているところでございまして、本年は久方ぶりに民間賃金の上昇を反映いたしまして、九年ぶりに引上げの勧告となったものでございまして、そういう意味からも是非完全実施をお願いしたいと考えております。
○又市征治君 そこで、大臣、大臣は公務員全体の雇用の責任者ということもありますし、今総裁の意見も踏まえていただいて、当然、早期完全実施をすべきだということで努力をされてきているんだと思うんですが。 さて、今国会も来月の十日で会期は終わると、こういうことですから、物理的にももう今週中に関係閣僚会議、閣議決定をやっていかないともう間に合わないんだろうと、こう思うし、そういう立場で御努力をされているんだと理解をいたしますが、今週中、そういう方向に向かって努力なさっているというふうに理解していいですか。
○国務大臣(増田寛也君) この人事院勧告の取扱いでありますが、今委員がお話しございましたとおり、国会の日程ということはきちんと頭に入れなければいけないと、十一月十日と理解しておりますが、それまでにはきちんと仕上げなければいけないと、こういうことで今やっております。 閣議決定の日にちまでは確たることを申し上げられませんが、いずれにしても、今週ももちろん私どもも動きますし、それから国会の日程ということも念頭に置いて早急に結論を得られるように努力をしていきたいと、このように考えます。
○又市征治君 今週中に閣議決定まで行くことを是非期待を申し上げておきたいと思うんです。 そこで、財政問題に入りますが、地方の格差が今、与野党を問わずに異口同音叫ばれております。格差は何も自然発生的に生まれたものじゃございませんで、小泉内閣の下で三位一体改革と称して、自治体財政が大打撃を受けた結果として起こっておる。特に、交付税については頭から削減をしただけで何の改革も行われてこなかったということなんだと思うんですね。 増田大臣は、九日の衆議院の予算委員会、あるいはまた今日も同僚の加賀谷さんかな、御質問に対しても、十六年から十八年、三年間で五兆一千億円ほど減りましたと、非常に各自治体が財政運営に窮していると、こういうふうに述べられたわけですが、さてこの五兆一千億、交付税削減について今後どう復元をしていくお考えなのか。また、増田大臣の答弁などの中で、交付税の総額を確保するというのと一般財源総額の確保というのはもう混じっているわけで、これは私、この委員会で何回かこの問題については両者重大な違いがあるということを指摘してきた経緯があります。 今、税が増収傾向にあるわけでありますから、一般財源ベースで回復するというのは当たり前の話なんだ、これ、そういう意味でいえば。そういう意味では政府の努力と、こう言えないわけ。かつて、やっぱり二十一兆まであった交付税が、あれこれへ理屈を付けて十五兆円台まで落とし込んできたわけだから、この復元こそが大事だということが問題なのであって、法人税だとか税源五税の増収に転じた今こそいい機会なんだと思う、環境が整ったと、こういうことだと思うんですね。 さっき、自民党の河合さん、私の郷土の先輩でございますが、交付税総額増やせと、こう言っておるわけですね。これはもう大体ここにいる委員のこれまでの、二年前ほどは違うんですよ。ここ二年ほどの間は大体与野党問わずみんな同じ意見だ、これ。 そういう格好でいうならば、交付税の総額を回復すべきだというのが、この委員会の私はむしろ総意なんだろうと思うんです。大臣もそう言ってきた。正にそういう環境が整っていると思うんだが、さて、この点の交付税総額を回復すべきだという点についての増田大臣の見解をお伺いしたい。
○国務大臣(増田寛也君) 交付税の問題は、私も自治体運営していく上で、財政運営していく上で大変やっぱり影響が大きかった、これはもう先ほど来、率直に申し上げているところであります。 この交付税を含めた、正確に言うと、役所的に言いますと、交付税を含めた一般財源総額の確保と、こういうことになるんだろうと思いますが、特に私が今気に掛けている、あるいは特に認識をしておかなければいけないなというのは、財政力が弱い地方団体、自治体においてこの交付税の削減という影響が非常に大きく出てきて、そこの財政運営を非常に困難にしていると、こういうことでありますので、そうしたこの間のそれぞれの団体の財政状況の変化、そこを十分に踏まえた上で、不交付団体であったり、あるいはもう間もなく不交付団体になろうというところは、これはいろいろな自助努力のしようがあろうかと思うんですが、そのほかの税源をなかなか見いだし難いような地域、あるいはそういった団体に対しての交付税の機能というものを十分踏まえた上でこの交付税の総額というものも考えていかなければならない。 再三申し上げていますが、やはり一般財源総額確保ということでありますが、交付税の総額をできるだけやはり過疎地域の財政需要も見積もった上でその中に取り込むと、こういうことが必要かというふうに考えております。
○又市征治君 総額確保じゃ駄目なんですよね。総額をやっぱり回復をしていくということを、それが私、さっき河合さんが言った増額だということと同じ意義なんだろうと思うんで、そういう立場で努力をしてほしい。 今、先にお答えになっているんだけれども、大臣は、財政力指数が〇・三以下の財政窮乏県が特に歳出を削減せざるを得ない、また市町村では五千人規模の町村がまあ大変なんだ、市町村の平均より二・五倍の削減をせざるを得ないという実態にあると、特に深刻なのは、規模が小さいところがより削減せざるを得ない、しかもこれは本来は交付税で補てんをしていくようなことが必要なんだと、こんなふうに述べられてきたと思うんですね。この最後の部分が非常に重要なことなんだと思う。 つまり、大都市型の府県や大都市は、国税、法人税などの税源移譲によって財源自立がそれなりに可能なんだと思う。しかし、財政力の弱い県であるとか市町村には、大都市に配っていた分も回してでも交付税を手厚く配分するしかもうないんだろうと思うんです。だから、私は交付税の総額を削る正当性はどこにもないということを繰り返しこの委員会で何度も申し上げてきたわけですが、これは大方、先ほども申し上げたように、この委員会トータルとしてはおおむねそういう認識なんだろうと思うんです。 そこで、大臣も認めておいでになる交付税の基本的な役割、二つの役割があるけれども、特にこの中小自治体に対する財源補てん機能について、もう一度改めてこの点、非常に重要性について御認識を明確にしていただきたい。
○国務大臣(増田寛也君) この交付税の改めて機能ということで申し上げますけれども、これは財政力格差が地域間で生じているということを調整をして、全国どのような地域でも一定水準の行政を確保すると、こういう機能を果たしている大変重要なもの、それが交付税だというふうに思います。 この算定に当たって、特に今御指摘いただきました規模の小さな地方団体では、例えば人口一人当たりの行政コストということで考えてみますと、コストがどうしても割高にならざるを得ない。規模の小さな地方団体というのは大体が中山間地域等の過疎地域に多くございますので、そういったところで行政を展開しようとすれば、大変コストが一人当たりで見れば割高になります。ですから、そうしたものについては基準財政需要額を算定する上で、一種の算式で割増し算定ということを行っていますが、まずこの規模の小さな地方団体での割増し算定ということをきちんと行って、そういうコスト高ということを正確に交付税の中に反映させるような、そういう仕組みが大事だというふうに思っております。 あわせて、交付税の全体の算定の中では、地域の活性化の取組、いろいろ努力が行われていますが、そうしたことを考えたり、それからさらに、条件不利地域の中でも離島や寒冷地等の、そういった更に特別な財政需要といったようなものも的確に算定する必要があるだろうと、こういうことでございまして、規模の小さいということにさらに地理的な条件等も含めて勘案して、それでこうした地域でも財政運営に支障が生じることのないように対応していきたいと、このように考えます。
○又市征治君 ところで、昨年六月の地方六団体の意見書について、増田大臣は当時、知事として意見書を出された側ですよね。地方共有税及び地方行財政会議の設置という提案というのが一向に政府に取り上げられておらず、今年に入っただけでも六月の政府の分権推進委員会での六団体の発言、また六月、八月、九月、十月の六団体声明で繰り返されているわけですね。 改めて見解を伺いたいんですが、知事から大臣になられて、これを大幅に採用するいい機運が熟してきたんじゃないかと、環境が全体的にもできてきたんじゃないのかと、こう思いますが、どのようにお思いですか。
○国務大臣(増田寛也君) この六団体の方で地方共有税という提案をしておりますが、これは内容が交付税特会へ直接繰り入れるということと、それからいわゆる法定率を引き上げると、こういうことですが、この提案の要点になっておりまして、そういうものを地方共有税として実現をしていこうということであります。 これは、私もそうした提案をするに至ったときに関係をしておりましたし、それから、改めてこの問題を考える上で、地方の固有財源として交付税が今成り立っているわけですが、そういう交付税の地方の固有財源であるという性格を明確化することにつながる。一般会計の中に入れていろいろ査定を受けるということでなくて、地方の固有財源だということがこのことによって明確化になる。それから、今大幅な財源不足ということに対しての対応ということから考えれば、やはりこの地方共有税というのは本来的に望ましい在り方だと、こういうふうに考えております。 今、政府部内でというお話あったんですが、政府部内では財政当局は異なった見解を持っていると。これは地方の方からこう見ていて、政府部内では必ずしもそういう考え方が共有されていないな、それがなかなか地方団体の意見が通らないということの原因だなというふうに思っていたわけでありますけれども、これについてまだまだ政府部内でももっと議論をしていかなければならない、そして、こういう私の今申し上げましたようなことをもっと理解者を増やしていかなければならないと思いますのと、それから、今地方分権改革推進委員会で同時並行的に議論が行われておりますが、この中で地方税財源の検討というのが取り上げられていまして、当然この地方共有税についてもそちらの委員会でも検討課題の一つになると、こう考えています。 私も、あの中の委員で、意見陳述を委員の立場でしたときにも、この共有税を是非今後検討しようと、こういう問題提起をしておりました。したがいまして、今度はそういう第三者的なところでもこの検討課題の一つになるというふうに思っておりまして、是非こうした地方共有税構想ということについて理解者を増やしていくと、こういうことで努めていきたいというふうに思っております。
○又市征治君 一番冒頭にも言ったんですけれども、あなたが大臣になられたというのは、安倍さん個人がというよりも、格差拡大で地方行財政政策が行き詰まった結果、多方面から期待をされて知事から総務大臣になられたと、私はこんなふうに理解をするんですが、だから、これまでの自治に反するような様々な弊害と言うべきか、誤った施策はもう是正をすべきなんだと思いますね。 そこでまず、頑張る地方応援プログラムというのが、それぞれ頑張っても人員も予算もこれ以上削減できないから困っているわけでしょう、これ。おまけに、頑張る地方なんて、私はこれけしからぬ話だと前に言ったんです。地方というのは何をするのか地方自治法の二条で全部決まっているわけであって、それを、一生懸命やっているのはみんなやっているんだ。それを頑張らない地方があるみたいな、こういうけしからぬ言いぶりというのは本当にけしからぬなと。何か、人を減らすとか、どっか企業を一生懸命引っ張ってくる努力をしたのが頑張る地方、こういうおかしげな話なんだが。 地方交付税のうち、貴重な三千億円が本来の趣旨を離れて政策誘導の補助金と化して、行革であるとか地方リストラのあめとむちに使われてはならぬのじゃないのか、こんなふうに思うんだが、その点の認識はどうですか。
○国務大臣(増田寛也君) この頑張る地方応援プログラムですが、これは地方団体の中で、いろいろ総務省としてもこの間ヒアリングしたようですけれども、いろいろ聞いてみますと様々な意見があったようでございます。 特定の政策誘導というふうに見るかどうかというところがございますけれども、条件不利地域に対してやっぱりもっと私自身は配慮があってしかるべきではないか。要するに、今お話あったような、頑張ろうと思ってもなかなかもうそういう状況にないという、そういう現実というのは実際にあるわけですから、そういった条件不利地域のことをもっと考えた制度にするですとか、それから、あと過去のいろいろ努力したということももっと入れるだとか、そういうことがこのプログラムの中に必要ではないか。 それから、あとはもう一つは、ここは非常に大きなところで、自治体からも様々な意見出ているようですが、この交付税総枠の中でのこの頑張る自治体の配分という話になっていまして、やっぱり普通に素直に考えますと、いろいろこう何かの目的で努力をするということは、その交付税の総枠の、例えばこの部分は別枠であって、何かそれに対して新たに頑張った結果が付いてくるということであるとまだいいんだろうと思うんですが、これはどうも中の話の配分ということになるわけで、余計地方団体もその点については危惧をしていたんだろうと思います。 ですから、汗をかくということ、それでいろいろな自治体として努力をせよということは、交付税の中で、これよく交付税制度に対してのある種批判のようなものとして言われるところでもあるので、交付税制度の本質からいいますと、やはり行政の水準を確保するということが交付税の意味ですから、それから財源調整をするということですから、必ずしもその批判も当たっていない部分も多いと思うんですが、ただ、自治体の様々な努力を見せていくということは必要でありますし、私は、自治体の努力、あるいは頑張り度合いというものをより公共団体の意見を踏まえながら客観性の高いものをそこの中に持ち込むということと、それから、この頑張る応援プログラムの財源を何とかして別に確保するような知恵とか工夫がないかなと、そんなことでこのプログラムを更に充実させるというか、更に中身を濃いものにしていきたいと、こういうふうに考えております。
○又市征治君 時間がなくなってきましたから、もう一つは新型交付税、これも答弁求めません、もう。さっき大体お答えになっている意味でもありますからね。 人口掛ける面積なんていう、こんな単純化をして、今地域格差ますます広がるだけなんですよね、人口が減って面積が変わるわけないんだから。ところが、そこに残るのは高齢者ばっかりになっていく。こんな格好で余計金が掛かる。こんなばかげたことを、霞が関にいるからそんなことを考えるんだろうと思うんだけれども、地域の実態に全然合わない。これは増田さんが一番よく分かるはずだと思う。そういう問題なんか、むしろ段階補正みたいなことがますます求められているんだろうと思う。そういう点は是非努力をいただきたいと、こういうふうに思います。 最後になると思うんですが、まだ本当は二問ほどあるんですけれども、地域格差の具体例として医療が深刻であるというのは今ほども山下さんからもいろいろとありました。今国会でも福田総理も増田大臣も例を挙げて強調されているわけですね、この医療問題の格差。しかし、病院危機を一層あおるものとして、前の国会で地方公共団体の財政健全化法、いわゆる破綻法制が成立をして、これによって地方公営企業、あるいは地方公営交通、病院などが赤字を責められる、こういう格好になってきているわけですね。 現に私の出身地富山県の自治体立病院でも、総務省のレッドリストには載っていない、レッドリスト十八あるようですけれども、載っていないのに総務省のアドバイザーを導入して、また医療や医療行政とは何の知識、経験もない会計士を長とする委員会をつくって、それによって民営化が強行されようとしている。 私は、もうこの悪法を実施しないことが最良だと思うんですが、前国会でも言ったように、百歩譲って、この住民の足である公営交通や命にかかわる病院について、赤字額の算定、あるいは法律上の算入式に当たっては、仮に健全化指標の計算はするとしても、相当長期間にわたって法の適用は猶予するとか半額で算入するなど、そういう工夫をすべきだということを申し上げてきた。交付税削ったから、そこで一方で頑張る自治体応援しますよというから、どっか企業を持ってこようと、企業を持ってきたらそこに土地の買収の金も市が出さにゃいかぬ、そんなところの金を捻出するために病院を民営化にします、本末転倒も甚だしい、こんな格好になっているわけですよ。 そういうことについてそんなことを申し上げてきたんだが、最後に、そういう意見についてどのように検討されているのか、この点だけ伺って、終わりたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 経営健全化基準、この設定につきましては先ほども御議論がございましたけれども、私ども年内に策定をするということを目指して現在鋭意検討を続けてまいっております。経営の状況、この実情を明らかにしていただいて、その悪化が進んでいるということであれば早期改善を図るというのが基本の考え方であろうと考えております。 御指摘ございましたこの公立病院の問題でございますけれども、これも先ほど来御議論がございましたが、経営状況が悪化した公立病院が必要な地域医療を安定的に提供していくと、もうそのためには私ども、この経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しという三つの観点で抜本的な経営改革に取り組むということも必要ではないかと考えております。そのために、去る七月、公立病院改革懇談会を設置いたしまして、同懇談会の御意見もお伺いしながら年内にガイドラインを策定をする方向で検討いたしております。 また、経営健全化基準の設定につきましても、地方公共団体の意見を十分お聞きをして、更に検討を深めてまいりたいと考えております。
○又市征治君 じゃ、時間が過ぎていますから、いずれにしても、いろんなところの意見を聞く、自治体の意見を聞く、同時に国会の中の、この中の意見もちゃんとしっかり踏まえて対応いただくことをお願いして、終わりたいと思います。
○委員長(高嶋良充君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十一分散会