厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 235 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2008/01/10
会議録
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、坂本由紀子君及び山本博司君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君及び谷合正明君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に参考人として薬害肝炎九州訴訟原告・薬害肝炎全国原告団代表山口美智子君、長野赤十字病院院長清澤研道君、B型肝炎訴訟原告団代表木村伸一君及び京都ヘモフィリア友の会会長佐野竜介君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬食品局長高橋直人君外四名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案を議題といたします。 提出者衆議院厚生労働委員長茂木敏充君から趣旨説明を聴取いたします。茂木敏充君。
○衆議院議員(茂木敏充君) ただいま議題となりました特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 C型肝炎ウイルスが混入したフィブリノゲン製剤等の投与により、多くの方々がC型肝炎に感染するという薬害事件が起き、感染被害者及びその遺族の方々は、長期にわたり、肉体的、精神的苦痛を強いられています。ウイルスに感染し被害に遭われた方々からは、製剤の製造等を行った企業及び国に対し損害賠償を求める訴訟が全国で提起されています。この訴訟については、大阪高等裁判所において和解に向けた努力が続けられていますが、製剤の投与時期に係る国及び製造業者の責任の有無について五つの地方裁判所の判断が異なっているという経緯もあり、投与の時期を問わず被害者の一律救済を求める原告と国との間で合意するには至っておりません。 しかし、被害者の方々は症状の重篤化に苦しみながら生活を送っていることからも、この問題を早急に解決し、被害者の方々には一日も早く治療に専念していただくことが大切であります。日々、症状の重篤化に対する不安を抱えながら生活を営んでいるという困難な状況に思いをいたすと、人道的観点から、早急に感染被害者の方々を投与の時期を問わず一律に救済するための方策が求められています。 本案は、被害者の方々の一律救済には司法上も行政上も限界があることから、被害者の方々を、血液製剤の投与の時期を問わず一律に救済するため立法措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、政府は、C型肝炎ウイルス感染被害者に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについての責任を認め、心からおわびすべきことを明記するとともに、血液製剤の投与の時期を問わず早急に一律救済の要請にこたえるため、本法律を制定した旨の前文を設けること。 第二に、獲得性の傷病に係るフィブリノゲン製剤又は血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与によってC型肝炎ウイルスに感染した者等に対して、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が、感染者の症状に応じた給付金を支給するものとすること。 第三に、給付金の支給を請求するには、血液製剤の投与によりC型肝炎ウイルスに感染したことを証する確定判決の正本等を提出しなければならないものとすること。 第四に、給付金の額は、肝硬変や肝がんの患者、又は死亡した者は四千万円、慢性C型肝炎の患者は二千万円、これら以外の感染者は千二百万円とすること。 第五に、政府は、機構に対し、給付金支給に要する資金を交付するものとすること。フィブリノゲン製剤等の製造業者は、機構からの求めに応じて、あらかじめ合意された負担割合の基準に基づき、拠出金を納付するものとすること。 第六に、政府は、当該製剤の投与を受けた者の確認を促進し、肝炎ウイルス検査を受けることを勧奨するよう努めるものとすること。 第七に、政府は、感染被害者が安心して暮らせるよう、肝炎医療の提供体制の整備等必要な措置を講ずるよう努めるものとすること。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。 以上が、本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(岩本司君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 茂木委員長は御退席いただいて結構でございます。 参考人の方が着席するまでお待ちいただきたいと存じます。 これより質疑に入ります。 本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。 本日御出席いただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。 薬害肝炎九州訴訟原告・薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子参考人でございます。 長野赤十字病院院長の清澤研道参考人でございます。 B型肝炎訴訟原告団代表の木村伸一参考人でございます。 京都ヘモフィリア友の会会長の佐野竜介参考人でございます。 この際、参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、御多忙中のところ、当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただきまして、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人、質疑者ともに発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず山口参考人にお願いいたします。山口参考人。
○参考人(山口美智子君) 薬害肝炎九州訴訟原告であり、全国原告団代表の山口美智子です。 最初の提訴から既に五年以上経過いたしました。本当に長く苦しい闘いでした。しかし、昨年暮れに急展開し、一昨日の八日には議員立法が衆議院で可決され、本日また参議院厚労委員会でも薬害肝炎被害者の一人として話す機会を与えていただき、ありがとうございます。また、ここまで来ましたのも、家西議員が国会の場に来られて以来、ずっとこの永田町で一人、薬害肝炎のことを訴え続けてこられた結果であると感謝申し上げます。 薬害肝炎被害者の多くが感染から二十年以上経過しています。私は、次男を出産した際感染しました。その次男が今度成人式を迎えます。五年前、次男が十四歳のとき原告に加わり、福岡地裁の法廷で最初に意見陳述した原稿をこの場で読ませていただきます。 原告番号一番の山口美智子です。 私は、父親が教師である家庭に育ちました。幼いころから小学校の教師になることを目標にしてきました。教育大学を卒業して、望みどおり教師になりました。 二十七歳で長男を出産し、その四年後、次男の出産を迎えました。生まれる前から名前も決めて、長男とともに次男の誕生を待ちわびました。次第に大きくなるおなかに向かって長男と一緒に話し掛けました。次男が三千五百グラムで元気に生まれたときの喜びはひとしおでした。 ところが、産院から帰宅してすぐ、急性肝炎に感染していることが分かりました。母親の帰りを待ちわびていた四歳の長男を置いて再び入院することになりました。入院することを話したときに長男の表情が一変し、うなだれてしまった様子に胸が締め付けられる思いでした。次男は産院の新生児室に預けるしかありませんでした。入院をしていた病院の屋上から、毎日、次男を預けていた産院の屋根を見て暮らしました。あそこにいるのにと見詰めるしかなく、焦りやつらさが募るばかりの苦しい日々でした。今でも思い出すことがつらいです。 数か月後、復職しました。母として二人の子供を育てながら、教師として担任している子供たちをも育てるという忙しい毎日を送るようになりました。月に一度通院して検査を受けて、体調を管理しながらのことです。それでも、家庭と教師は私が幼いころから目標にしてきた人生そのものでしたから充実していました。 クラスの子供一人一人が親にとってどんなに掛け替えのない存在であるか、自分の子供を持ってからは実感するようになりました。一人一人の子供に、彼ら、彼女らが慈しまれて生まれてきたことを、命の大切さを伝えようとしました。自分の病気をもクラスの子供たちに隠さず話すよう心掛けました。 インターフェロン治療を試みたとき、副作用のために髪の毛が四分の一に減るまで抜け落ちてしまいました。それでもかつらをかぶって復職しました。子供たちの前でかつらを取って、先生は病気と一生懸命闘っているのよ、かつらはここだけの内緒にねと話し掛けました。 しかし、下痢が続いて体力を消耗し、途中で立ち止まらなくては階段を上れなくなりました。はうようにして教室にたどり着き、何とか教職を続ける努力をしました。でも、限界でした。これまでのように子供たちと一緒にマラソンをしてやれない、これでは私自身納得のいく教育を実践することができない。治療と仕事の両立は不可能と判断し、二十一年間の教職生活を断念せざるを得ませんでした。 そんなある日、中学二年生の次男が弁論大会の代表に選ばれました。私も会場に出掛け、次男の弁論を聞きました。次男は、自分を産んだときに母が病気になったと話し出しました。幼いころ兄弟げんかをして、兄から、母さんがおまえを産まなかったらこんな病気にならなかっただろうと言われたと話し、最後に、母が病気になってまで産んでくれたこの僕自身を大切にすることだと思うと述べ、一礼して壇を降りました。 子供の声を聞きながら、涙を抑えることができませんでした。頭に浮かんだのは、産院で出産したときの光景です。その日からの十四年間が頭の中に押し寄せてきました。これまで次男の出産を悔やんだことは一度もなく、言葉ではあなたが生まれてきてうれしいと何度も話しました。しかし、出産時に肝炎に感染したという事実は消しようもありません。隠しようもないので、子供には話していました。ただ、次男の心の負い目にならないようにといつも気を遣っていました。クラスの子供たちにも話してきたけれども、我が子にこそ慈しまれて生まれてきたことを心底伝えたかった、心から命の誕生を喜び合いたかったのに、そう思うと胸が痛くなりました。 この十四年間、私は病気と闘ってきました。インターフェロンを三百本も注射したために、腕もおしりも真っ黒にはれ上がり、夜早くから布団に入るその母の姿を見ながら、次男もまた、自分のせいで母さんは病気になったという思いを抱えて生きてきたのです。改めて思い知らされました。私は座ったまま、黙って泣き続けました。 その一年後、私の肝炎感染がフィブリノゲンという薬によるものであることを知りました。それは運命ではなく、避けることのできた不幸だったのです。私の人生を変え、子供たちをも傷付けたこの薬がいかに安易に、いかに無神経に作られ、野放しにされてきたのか、そうしたことどもを知るにつけ、許すことはできないと思い、原告に加わりました。 この裁判を通じて、国と製薬企業に対し、真摯な反省を求めます。そして、患者と家族が未来を生くために治療体制の整備を図ることを求めます。裁判所におかれましても、私たちの命と人生を懸けた訴えに、是非、耳を傾けていただきますようお願い申し上げます。 このように、原告の一人一人、そして薬害肝炎被害者の一人一人がC型肝炎に感染させられ、健康を奪われました。人生を奪われました。命をも奪われた被害者がたくさんいるということを、いま一度、先生方、御理解ください。 私たち原告団は、今回の法律案を四つの意味で高く評価しております。まず、法律案に本件が薬害事件であると明記されていること、次に、国に薬害C型肝炎の発生責任、拡大責任があると認めていること、そして、今回の薬害事件の反省を踏まえ、政府に対し薬害の再発防止に最善かつ最大の努力義務を課したこと、最後に、投与の時期を問わず薬害C型肝炎の感染被害者を一律救済するとしたことです。特に、前文に、政府は、感染被害者の方々に甚大な被害を生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについて責任を認め、感染被害者及びその遺族の方々に心からおわびすべきであると明記されたことは、全面解決への土台ができたものと高く評価しています。 しかし、私たち原告団は、この法律案の成立で全面解決したものと考えておりません。それは、カルテ等が廃棄されたために製剤を投与されたことが証明できない人たちがこの法律案によっても救済されないからです。二〇〇四年十二月にフィブリノゲン製剤の納入機関が公表されましたが、その当時で既に約九割の医療機関がカルテ等を廃棄したということでした。私たちと同じように、何の落ち度もないにもかかわらず血液製剤でC型肝炎に感染し、同じような人生被害を受け、二十年以上も放置されてきた人たちでも、カルテ等がなければこの法律案の成立によっても救済されないのです。 そして今朝、私は新聞を読み、驚きと同時に怒りが込み上げてきました。それは、「フィブリノゲン納入先リスト 投与記録把握できず」の記事を読んだからです。その中には、今正に私が言った投与人数と時期、手術・分娩記録、製剤使用簿、処方せん、レセプトの写しなどの有無を調査してきたけれども、これは人手不足から全部の更新はできなかった、広報のスペースに限りがあることもあり、医療機関名と所在地のみを掲載し、記録の有無は見送られることになった。 どういうことでしょうか。このカルテとこういった記録がなければ、こういった人たちの救済はどうなるのでしょうか。このような人たちが少しでも救済されるには、与党提出の肝炎対策基本法案、民主党提出の肝炎医療費助成法案が真剣に審議され、一日も早く充実した内容の法律が成立されることではないでしょうか。そして、肝炎患者が安心して治療を受けられる体制を築いてほしいと思います。 また、どうしてこのような薬害事件が発生したのか、どうしてこれほどまでに被害が拡大したのかの真相究明こそが重要です。そして、どの時点でどのようなことをしていれば薬害を防止できたのかを検証すべきです。真相究明があってこそ、法律案にある再発防止がなされるんだと思います。今回の法律案にあるように、政府が真摯に発生責任、拡大責任を認めるのであれば、これらのことは当然速やかになされるべきです。この法律の成立で終わることがあってはなりません。今後の取組も正に政治の力が試されていると言えます。私たち原告団は、これらのことがすべて実現されるまで今後もずっと監視していくつもりです。
○委員長(岩本司君) ありがとうございました。 次に、清澤参考人にお願いいたします。清澤参考人。
○参考人(清澤研道君) 私は、昭和四十二年に信州大学の医学部を卒業しまして、以後、B型肝炎あるいは当時は非A非B型肝炎というウイルス肝炎を研究あるいは診療してきた者です。その間、非A非B型肝炎というのはがんになるんだというようなことも論文に発表してきました。 お手元にあります肝がん白書というのは、平成十一年に私ども日本肝臓学会で発行したものであります。この背景には、昭和五十年以後、それまでは年間一万人以内の肝がん死亡者というのがどんどんと増えてきて、現在では三万人を超えております。そういうように、昭和五十年を契機に肝がん患者がどんどん増えてきていったということがありまして、その後、この非A非B型肝炎というのはC型肝炎であるということが分かってきたというんで、これはもうC型肝炎をやはりちゃんと治療することが肝がんを予防する一番の道ではないかというような観点から、この肝がん白書というのを作りました。 当時、私、そこの二ページ目にありますように、いろんな章を担当しまして、最後に肝がんを減少させるための提言ということをまとめて書いてあります。その表の八の一というのがそうなんですが、これは当時、平成十一年の四月に記者クラブで私、説明をさせていただきまして、以後、社会にもじわじわと浸透してきて厚労省等の政策にも反映されたものと思っております。 そこの表の八の一にはどういうことが書いてあるかというと、とにかくゼロ次予防、とにかく一般的には、まず予防が大事だと、啓発活動をしましょうということと、それから、もう四十歳以上の方は一度でいいからC型肝炎とかB型肝炎のウイルスの検査をしましょうということを提言しました。それから、過去に輸血のある人、あるいはフィブリノジェン、いろんなそういうリスクのある方にはやはり検査をしましょうということを提言しました。 それから次に、一次予防としてはワクチンの開発ということ、これB型肝炎はワクチンできましたが、C型は残念ながらいまだにワクチンができておりません。 それから、一・五次予防、これも非常に力を入れたところなんですね。これは要するに、現在C型肝炎に感染している方を治療してがんにさせないようにするんだということをここでは強調してあります。当時はまだインターフェロン治療というのがいい余り薬ではないというようなことから十分な治療効果が上がっておりませんでした。最近ようやくウイルスの遺伝子型1の高ウイルス量というような方でも、当時は一〇%以下でしたが、最近では五〇%近くまで治療効果が上がってきたというようなこと、あるいはそれ以外の2型とかウイルスの低い人は八〇%以上の治療効果があるというように非常に進歩してきております。 二次予防としては、がんになった人を早く見付けて早く治療しましょうとか、あるいは末期の肝硬変には肝移植も保険適用でやりましょうというようなことで、大体その当時提言したことは、今考えてみますと結構今の医療にもう反映されているというように思いますが、しかしまだまだ不十分です。 それで、一番最後の方に検診の結果が書いてありますが、これは、平成十四年から十八年の五年間に節目検診あるいは節目外検診として四十歳以上の方に五歳間隔で健康診断のときにウイルスマーカーを測りましょうということで、これ国を挙げてやったんですね。その結果がそこに書いてあります。結果として、これは厚労省のホームページに出ていますが、この五年間にC型肝炎が約九万九千人、それからB型肝炎が十万一千人の方が陽性者と判定されております。 ところが、問題点としましてはどういうことがあるかというと、その検診を受ける方が何と四〇%に満たないんですね。残りの六〇%以上の方はまだ検査を受けておりません。これは問題ですね。それからもう一つは、せっかく見付かったのに、その方々がその後どういう治療を受けられているかという情報が全く分かっておりません。せっかくそこまでやったのに、そういうような不備なところが結果としてあるということが分かってきました。 これは、一つの問題は、国がお金を出すというところと自治体がお金を出すというところが一対一くらいになっていると思うんですが、自治体によってはそういった費用は捻出できないというようなことから検査してないということもあると思います。それから、健康保険という、会社勤めの方々がそういった検査はされていないというようなことがあるというように今は考えています。 さて、今回の救済法、これは今までフィブリノジェン等で感染されたC型肝炎の方々の非常に心労を思うと、非常に私は画期的なことだというように思います。与党、野党の国会議員の先生方に深甚なる謝意を表したいというように思いますし、患者さん共々、私ども医師も喜びたいというように思っておりますが、先ほど山口参考人の方からお話がありましたように、これ認定方法がどういう手順で行われるかというところで、カルテにちゃんとそういう記載がないと駄目だということのようなんですが、これは私ども現場にいますと結構そういう相談を受けます。私はお産のときに出血して治療を受けて、その後肝臓が悪くなったとか、そういうようなことがあるんだけれども、残念ながらカルテがないんですというようなことなんですが、そこを例えば母子手帳にそういった記載があるかとか、あるいは当時の先ほどのリストの中に、その病院ではそういう薬剤が使われていたとか、あるいはまだドクターが生存中だったら、そういうドクターの証言があるというようなことがあれば、必ずしもカルテがどうのこうのというんじゃなくて、やはりそこのところは考えてあげていいんじゃないかなというように私は考えております。 それからもう一点、キャリアの方が、キャリアといいますか、十年以内に病状が進行した場合はこれは再び評価するという記載がありますが、例えばキャリアの場合、キャリアというのは非常に誤解があるんですが、肝機能が正常だと、例えばAST、ALT、昔ふうに言えばGOTとかGPTという酵素が正常という概念が実は今と昔と非常に変わっておりまして、非常に現在では厳密になっています。これは機関によっては四十五以下というような基準を取っているところもありますが、現在では三十あるいは三十五以下と厳密に取っておりますし、そういう方が十年ずっと正常でも、その後十五年、二十年して病気が出てくるということは幾らでもあるんですね。 特に、今回、母児感染のこと、こういった方々から生まれた赤ちゃんが、子供さんがどうなっているかというと、もしC型肝炎にかかっているとすれば、今その方々は多分二十歳代とか三十歳代、それが十年たったら四十とか五十です。だけれども、C型肝炎というのは六十とか七十で病気が出てくるということは幾らでもあるんですね。ですから、この十年というのが妥当なのかどうかということは私はちょっと疑問に思っております。 あと、今度は救済法じゃなくて、いわゆる医療費補助の面ですが、非常にいい方向には向かっていると思いますが、まだまだ問題点がないわけではないと。例えば、非常にお薬は高いですね。一万とか二万とか三万とか五万とかという上限も設けられていますが、その辺が本当に妥当なのかどうかということはもう一度考えていただければ有り難いし、国が一、地方が一というのも、これは地方自治体にとっては非常に負担だと私は思います。ですから、その辺も国が積極的に負担をするような方向で是非まとめていただきたいなというように思っております。 それからもう一つは、C型肝炎にインターフェロン治療は確かにいいんですが、残念ながら効かないということなんですね。こういう人たちをどうするかという問題があります。そこの方々の支援も手厚く考えていただきたいというように思います。 それから、B型肝炎のことが多少私は手薄じゃないかなと。私が最近言っているのは、B型肝炎の逆襲ということを言っているんですね。B型肝炎というのは結構難しい病気なんですね。キャリアの数からするとB型肝炎の方が多いんです。C型肝炎はこれから減るかもしれませんが、B型はそんなに減ってきません。最近、母児感染ブロックがやられていますので長い目で見ればいいんですが、二十歳以上の日本人を見ると、B型肝炎はC型肝炎より多い。これが非常に問題なんですね。そこのところは私はやはりB型肝炎についても考えていただきたいというように思っております。 まとめますが、こういった医療になったということは、日本の戦後といいますか、私流に言えば、未成熟な医療というものがやはり日本にはあったんじゃないかと。保険医療というのは非常に浸透していい制度なんですが、中身での、現場での未成熟な医療ということが、やはりまだまだ日本は遅れていますし、先進国の中ではこのC型肝炎というのはもうトップの病気なんですね。これは非常に考えなきゃいけないことです。 最近、心臓カテーテル検査でC型肝炎が流行したと、院内感染したということがありました。あれは使い捨ての道具をずっと使っていたということに欠陥がある。ところが、そういう器具を今の保険では面倒を見ていないんです。これは病院が持ち出しでやっているんですね。そういうところもちゃんと保険で認めるということがこれ大事なんですね。これが私が言う未成熟な医療というところの一つの表れです。 以上、ちょっとオーバーしました。済みません。終わります。
○委員長(岩本司君) ありがとうございました。 次に、木村参考人にお願いいたします。木村参考人。
○参考人(木村伸一君) B型肝炎訴訟原告団代表、木村伸一です。本日、こういった発言の機会をいただき、誠に感謝しております。 さて、二〇〇六年六月十六日、最高裁におきまして国の責任を問う判決が言い渡されました。しかし、厚生労働省は国の責任について、五名の原告のみにかかわるもので、それ以外の者に対しては関知しないという姿勢をいまだ取り続けています。そして、いまだ何ら対応策を示しておりません。 本日、私は、皆様の手元に配付しております意見書と併せ、そのことを是非とも聞いていただきたく、昨夜札幌から駆け付けた次第でございます。 このたびの特定製剤による肝炎の救済法案に関しましては、我々B型肝炎患者にとりまして、同じ肝炎感染被害者の立場から、厚生労働省及び国にこの被害を重く受け止めていただけない限り我々は救済されないと感じております。 たった五名で始めたB型肝炎訴訟でありましたが、訴訟を終わらずして原告の一名は亡くなりました。さらに、もう一名につきましては、肝臓がんを発症し、今現時点においてもがんと闘っている日々を送っています。こういった我々の被害者は国のずさんな医療不作為により感染した被害者であります。この被害者に対して何も対策を講じないという国の対応はまさしく遺憾であり、最高裁判決を真摯に受け止めていない、そう我々は感じています。 亡くなった原告は私と同じ年齢でした。当時、幼い二人の娘がおりましたが、その娘さんの上の子は今はもう中学生となっております。最高裁判決後、亡くなられた原告のお宅へ伺い報告はできましたが、それ以後、我々に対する国の対策が行われないという、その原告のお宅へその後行くことが私はできないでいます。是非とも国が真摯の対応を行っていただき、今後速やかに、我々に対する国の謝罪を含め、その原告の方へ、また遺族の方へ報告へ行きたいと常日ごろ思っておりますが、この場をおかりし、先生方のお力をおかりしたいと考えております。 また、薬害C型肝炎訴訟原告の皆様は厚生労働大臣及び福田総理とも面会されました。それに比べ、我々B型肝炎訴訟原告五名は厚生労働大臣及び福田総理との面会はいまだ実現しておりません。このことは異例な事態だと思われます。こういった対応は一体どういったことなのかと私は考えております。また、こういった対応をされている限り、我々B型肝炎訴訟原告は国及び厚生労働省より避けられ、また無視をされているのではないかと、そういうふうに思わざるを得ません。 このたびの法案を盾に肝炎患者救済全体的なことを言われるのであれば、それは私は大きな間違いだと思われます。何よりも感染被害者のことを思い、強いては国民の健康のことを思うのであれば、更なる肝炎患者、肝炎感染患者、被害者に対しての法案を成立させていただけるのがもっともだと思っています。 今までのような国、厚生労働省からの対応をされている限り、我々は更なる提訴へと踏み切る決意を昨年来し、準備を進めてきています。我々B型肝炎原告団の下には全国から三百名以上に及ぶ問い合わせ、また訴訟に関する資料の問い合わせが殺到しました。現在、その返答を待ち、原告の対象となり得る精査をしているところで、遅くとも今年度内に全国各地で提訴へと踏み切る、そういう準備をしております。 何をもって感染肝炎患者を救済できるか。そして、最高裁判決というものを踏まえ、立法府としても是非賢明な御判断をこの場でお願いしたいと思います。 B型肝炎訴訟は、札幌の五名の原告だけで二十年前に行われました。集団予防接種による肝炎感染被害者は肝炎患者全体の多くの割合で存在していることは事実でございます。是非そのことを念頭に置いていただき、この法案で救済される薬害肝炎被害者と同様な救済措置を私たちにもお願いいたしたいと思います。そして何よりも、亡くなられた原告及び今現在肝がんと闘っている原告により良い報告をできるような対策を取っていただきたいと思います。 そして、この場をおかりし、私は舛添厚生労働大臣に強く面談を求めます。それが我が国のウイルス性肝炎患者の全体な救済を行える第一歩だと、そう考え、是非とも皆様にはお力添えをお願いしたいと思います。 また、もう一名の原告であります肝がんと闘っている原告におきましては、現在も仕事を続け、がんとの闘いを送っている日々であります。 ここで、私の考えといいますか、私が肝炎を発症して今日まで約二十年、病院を通し、また患者会を通し、いろいろな同様の患者との接触の中で、私は肝炎、肝臓がん患者に対して誠に言いづらくはありますが、肝臓がんを発症したと同時にそれは死へのレールを引かれたものだと、そう私の中では認識しております。肝臓がんは再発を繰り返し、さらにその行く末は、処置の届かないところでのがんが発症し、ほとんどの患者さんが死を迎えております。そういった患者さんを私はこれまで何人となく見てまいりました。また、全国にいる肝炎患者もそのような考えを持っていると私は思います。ですから、是非、全ウイルス性肝炎患者を救済していただきたいとお願いいたします。 私からは以上です。
○委員長(岩本司君) ありがとうございました。 次に、佐野参考人にお願いいたします。
○参考人(佐野竜介君) 京都ヘモフィリア友の会の佐野でございます。先天性無フィブリノゲン血症の患者であります。C型肝炎の患者でもあります。私ども先天性血液凝固異常症患者を代表し、意見陳述いたします。 委員の皆様に意見書をお配りしておりますので、ごらんください。これと全く同じ内容の意見書を衆参両院議長あて提出しております。 それでは、意見書の趣旨を申し上げます。 まず、裁判の和解とは一体どのようなものでしょうか。これは、当事者間に存在する法律関係の争いについて互いに譲歩し、争いを止めることであると定義されているようです。いわゆる薬害C型肝炎訴訟においてこのような和解を目指し、今回、この法案が提案されたと理解しております。ところが、この法案の条項には、全くこの訴訟の当事者でない者がなぜか極めて不利益を被る内容が含まれております。当事者でない者とは私たちです。 法案の前文には、フィブリノゲン製剤及び血液凝固第Ⅸ因子製剤にC型肝炎ウイルスが混入し、多くの方々が感染するという薬害事件が起きと書かれています。しかし、条文では後天性の傷病に限るとされています。これは裏返しますと、先天性疾患の患者は、今回の原告の方々と同じ製剤を使い、同じようにウイルスに感染し、同じように苦しんできたにもかかわらず、その感染被害を甘んじて受け入れるべきである、つまり薬害ではないと否定されてしまうことになるのです。これは第Ⅷ因子製剤、血友病Aとフォン・ウィルブランド病の治療に使われておりますが、こちらの方も条文にないのですから同じ扱いになります。 私どもは、自分たちの感染被害が薬害であるかどうかということをそもそもまだ世に問うておりません。私たちは常に血液の問題にさらされておりまして、とりわけHIV感染という災いがあった中でC型肝炎の被害問題に立ち向かうということは、いろいろな意味で極めて難しい状態であります。また、先天性無フィブリノゲン血症の患者はHIV感染はなかったようですが、患者数が全国で五十名弱と極めて少数、しかもその七割程度が女性。また、生まれたときからうまずめになることを覚悟しなければならず、また組織的活動もできず孤立している状況です。 このような中、声も上げられないのに、おまえたちのは薬害でないと宣告する、これは何とも不条理です。まるで後ろから突然包丁で見ず知らずの人間から刺されるような、もうちょっと正確な例えをいたしますと、戦場にまだ出ていないのに流れ弾が雨あられのように降ってくるような、そんな思いがいたします。 また、今回の法案をめぐって救済という言葉が山のように使われました。一律救済、一括救済とも言われました。その結果、その意味が訴訟を経た損害賠償としての給付金としての救済なのか、あるいはまた医療費の公的助成としての救済なのか、そしてその対象がだれなのか、全くはっきりしなくなったのではないかとも感じられます。そして、もし今回語られる救済、一括救済が前者の訴訟を経た賠償というのであれば、今回の法案の対象者は限定的でありますので、肝炎患者すべてが次々に提訴せよということになってしまいます。まさかそんな勧めを皆様がされているのではないと思います。 つまり、全体の肝炎対策としては、今回の法案が出てきたことで極めてバランスが悪くなってしまうのです。何が原因で感染したかにかかわらず、深刻な病状に苦しむ患者の立場に違いはありません。賠償としての給付金が給付されない患者さんについてどのように救済しようとされるのか、それをお示しいただくことが必要と考えております。また、この場合、肝硬変、肝がんという進行への配慮も必要であると考えております。 参議院は良識の府と言われます。委員の皆様方には、慎重な上にも慎重な御審議をお願いしたいと存じます。 私の陳述は以上でございます。
○委員長(岩本司君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○家西悟君 民主党の家西悟でございます。 山口原告代表には本当に五年間つらい思いをされてこられたことだろうと思いますし、また、本当に今日まで御苦労されたことに敬意を表したいと思います。 そして、まず私自身も血友病であり、血液製剤によってHIV、エイズ、そしてC型肝炎、B型肝炎にも罹患をしました。血液製剤を否定するものでは決してありませんけれども、同じように被害を被り、そしてインターフェロン治療を行い、そのインターフェロン治療の過程においては非常に副作用で苦しみました。その中で、治療を受けながら国会活動もしなきゃならなかった。非常に苦しい思いをしながらも、今、ウイルスは消えてこうして議会活動ができることの喜びというものは、これは何においても喜びとしているところでございます。 しかし、一方で、私たち血友病患者、HIV感染を受けた人たちは男性で一千四百二十名、昨年の九月三十日現在ですけれども、血友病患者の男性が一千四百二十名、そして女性が十八名、計一千四百三十八名。この九月三十日現在で六百六名が亡くなっていきました。 そして、大変私事で恐縮でございますけれども、昨年の四月に私の兄、やはり血友病であり薬害被害の当事者でございましたけれども、C型肝炎にも罹患し、肝硬変で亡くなっていきました。 そういうことを考えると、今日おいでの木村参考人や佐野参考人に是非ともお尋ねをしなければならない。先ほど参考人として意見を述べられましたけれども、語り尽くせなかった部分まだまだあろうかと思いますので、併せてお尋ねを申し上げたいと思います。 木村参考人からそして佐野参考人へとお尋ね申し上げたいと思います。
○参考人(木村伸一君) ありがとうございます。 まず、私事になりますが、私も昨年夏以来、夏以来秋までですが、インターフェロン治療を行いました。北海道は恵まれておりまして、肝炎患者に対する医療費助成の制度がございます。そのおかげで私はインターフェロン治療を行えることができました。 三か月に及ぶインターフェロン投与を行いましたが、結果、私の体からウイルスが消えることはありませんでした。このインターフェロン治療が肝炎ウイルスを少しでも長い時間活発化するのを抑えてくれることを日々願い今後の経過を見ていく、そういった形になってしまいました。 そして、先ほども触れましたが、特にB型肝炎に関しましては慢性肝炎の状態で肝臓がんを発症する例があります。私たちB型肝炎は、肝硬変に至らないまでにも、がんの発症におびえ日々恐怖な思いをされているわけです。 また、これまでの厚生労働省及び国の我々の対応を見る限り、同様なケースの医療被害、強いては薬害につきましても今後この国からなくなるとは私は思えないでいます。 そのことも踏まえ、今後早急に、まず私たち最高裁判決をかち取ったB型肝炎訴訟原告五名及び亡くなられた原告の遺族に対し国からの及び厚生労働省からの謝罪があって当然、そう考えております。重複する点ではありますが、そのことを早急に是非実現できるよう、委員の方々には是非よろしくお願いしたいと思います。 以上です。
○参考人(佐野竜介君) まず、私事になりますが、私もおととしインターフェロンを行いました。十一か月、週一回の投与を続けておりました。結果は、ウイルスは消えませんでした。ウイルスが非常に多い状態でまた元に戻っちゃったなというような状態です。ただ、幸いなことに肝機能は非常に安定的に推移しております。 ただ、この十一か月の治療というものは大変つらかった。もう一回やるかと言われたら、もうこっちが金を積んでもいいからやりたくない。非常につらかった。体が動かない、それから性格が変わってしまう、髪の毛は抜ける、いろいろございました。まずやはりこういった治療の大変さというものはございます。 それともう一つ、私はこのフィブリノゲン製剤というもので感染した人間でございますけれども、今回のことがございまして、この製剤が極めて世間的に有名になってしまったんですね。かえってそのことが怖い。これはどういうことかと申しますと、この薬は点滴で注射するんです。静注でやるんですね。血友病の製剤のように自己注射というものが認可されておりませんで、病院のベッドでやらなきゃならないわけです。とすると、例えば隣に患者さんなんかもいたりするわけですよね。そうしますと、ほかの患者さんが薬を見て、おっ、あれじゃないかと、何か怖い薬をおまえ打っているけれども、これどういうことだ、大丈夫かと、こんなふうに言われないだろうか。私は非常に心配なんです。例えばこれが、何かこんな怖い薬を打っている病院だぞ、これ大丈夫かと言われたら、これ、病院の損害にもなってしまいます。 それと、あとフィブリノゲンに関しましては、これはもうC型肝炎の問題ではございませんけれども、製造継続の問題がございます。これはクリスマシンも同様です、第Ⅸ因子製剤の。今のところ代替製剤がないという状態ですので製造継続はされておりますが、極めて少数の生産しかされておりませんため、つまり全国で五十名程度の患者にしか製造されてない薬でございますので、製造中止といった措置がとられかねない部分はございます。 クリスマシンは一度製造中止になりました。ただ、専門の先生が、お医者様が、これはもう一回製造を開始しろと、製造を中止してはいけないというふうに言われて、やっとクリスマシンが必要な患者さんに、つまり代替製剤はあるんですが体がどうも受け付けないようなんですね、そういう方々は。クリスマシンでないといけないということで、製造がまた再開されたというふうに聞いております。そういった問題もございます。 いろいろな問題が製剤あるいは肝炎そのものの患者さんに起こっているということでございます。 以上です。
○家西悟君 時間が来ています。本当に、山口参考人にもお尋ねしたかったんですけれども、私の持ち時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○古川俊治君 自民党の古川俊治でございます。 私は主に清澤先生にお伺いしたいと思っております。慶應義塾大学におきまして、私自身、消化器外科の専門医を二十年やってまいりました。同時に肝がんの患者さんの切除、あるいは肝炎の患者さんのインターフェロン治療にも従事してまいりました。また、弁護士でございまして、JDDW等におきましても、消化器外科のほか医療安全についての多数の講演をさしていただいてまいりました。 先生に是非お伺いしたいんですが、先生が、ノンAノンBの肝炎が肝がんに至る、そういうことを治験としておまとめになった、発表された時期、それからそれが血液製剤あるいは輸血によって伝播される可能性がある、そういったことを治験として御発表された時期というのはいつごろでしょうか。
○参考人(清澤研道君) 清澤です。 古川先生の御経歴、私、非常に尊敬しております。どうもありがとうございます。 先ほどちょっとその辺のところは省略したんですが、私が非A非B型肝炎が肝がんになるというのをちゃんと発表したのは、ちょうど昭和天皇がお亡くなりになるころ、このカイロン社というところでC型肝炎のウイルスを発見したという情報が入りまして、アメリカのNIHの先生方と共同研究をやろうということでやって、データが出たのが一九八八年。それから、論文としてヘパトロジーという雑誌に掲載したのが一九九〇年でございます。当時としては、非常にこのC型肝炎というのががんになるんだということが初めて世界で分かったということで非常に高く評価されて、いわゆる引用回数も非常に、八百以上に今現在なっていますが、一九九〇年のたしか七月ころのヘパトロジーだというように記憶しております。
○古川俊治君 これ、先生、実を申し上げますと、医療の法律の側からしますと、医薬品の副作用について多くもう判例が確立しておりまして、昭和四十九年当時の医療行為に対しまして、平成八年の最高裁判決におきまして、添付文書に記載されている医薬品の使用上の注意事項というものに従わなかった場合には、これは医師が責任を負うんだというような趣旨の判決がなされているわけでございます。 それから、平成十四年には、昭和六十一年当時の診療に関しまして、この医薬品の添付文書を確認するだけでは実は足りないんだと、医師というのは必要に応じて文献等を参照にしてその医師の置かれた状況で可能な限りの最新情報を収集する義務、これが医薬品を使用するに当たっては課せられているというような趣旨の最高裁判決がございまして、これ、実を申し上げますと、医療現場で我々が認識しているよりも法的にはずっと重い責任というものを課せられていると考えることができると思うんです。 実を申し上げますと、このフィブリノーゲンの添付文書の経緯を見てみますと、昭和六十年八月には一応、血清肝炎の肝障害が現れることがあるので患者さんのリスクと投与における治療上の利益とを十分考慮しなさいというような記載がなされております。それから六十二年の五月になりますと、血液を介して伝播するウイルス疾患が知られている、ですから使用に際しては必要最小限の投与としてリスクの、患者さんの受ける負担を十分考慮して適応を決めなさいと書いてある。そしてその七月、その二か月後には、これは先天性フィブリノーゲンなどのフィブリノーゲン値が著しく低下している患者さんにだけ用いなさいということになっているわけでありまして、既にこの文書から見ますと、昭和六十年当時から十分に医療従事者というものがリスクを考えて投与しなければいけないというような認識を持たなければ法律上問題であったということが判断できるわけなんですが。 私が今までちょっと、ずっと思い返してみまして、実を申し上げますと、一連のこのフィブリノーゲンの裁判の中におきまして医師の責任というものがほとんど考えられていない。医療側の責任ということ。それが実を言いまして非常に違和感がございます。実際上、患者さんに直接の責任を負っているのは医師でありますので、そういう意味で、当時先生の御認識として、フィブリノーゲン製剤を用いる場合にこのようなリスクとメリットの考量というものが十分に医療現場で行われていたかどうか、その点について先生ちょっと御見解を伺いたいと思っております。
○参考人(清澤研道君) これは、アメリカにおきましては、私もちょっと調べているんですが、一九七七年に、もうアメリカのFDAではフィブリノジェンが取消しになっているんですね、販売取消しというようなことで。多分、そういった情報が日本に十分入っていなかったのか、あるいは見過ごされていたのかというように思いますが、私自身は内科医として直接フィブリノジェンというものを取り扱ったことはありませんので、その辺の添付文書のこと等については残念ながらちょっと分かりません。
○古川俊治君 ありがとうございます。 それから、今回のフィブリノーゲンの問題で、すなわち、十分に患者さんにフィブリノーゲン使用というものが医療機関からも伝えられていなかったという事実がございます。それが国の責任かどうかというのが随分大きな問題になったわけですけれども、その点で実を申しますと、一時期血清肝炎、これずっと平成十四年の当時までの話でございますので、になった患者さんであれば、当然その後、もう平成に入りまして以降、先生が御治験を発表された以降は、C型肝炎というものがじきに肝硬変に発達して肝がんのリスクがあるということは臨床の問題として一般的に医師として知られている事実だと思うんですが、多くの医療機関が実を申し上げますと、そういったリスクを患者さんにお話ししているかどうか分かりませんけれども、フォローアップをしていないんですね。 そういう意味で、この肝がんの標準的な治療という意味で今の日本の一般臨床のレベルというのはちょっと問題なんではないか。すなわち、どこかに医師の責任というものがフォローアップにおいても問われるべき現状にあったんではないかと考えているんですが、その点について、先生いかがお考えでしょうか。
○参考人(清澤研道君) 今先生がおっしゃったように、輸血のスクリーニングにおいては、C型肝炎に関してはもう一九九〇年に感度が十分でなかったんですが行われています。それで結構スクリーニングできたと。それから、一九九二年からいわゆる高感度のHCV抗体をアッセイするということで、それ以後は非常にまれにしか出ていないですね。したがって、それ以後発症した症例というのはどのドクターでも多分もうしっかり見ているというように思います。 ただ、それ以前の患者さんについてはなかなか、このC型肝炎というのは自覚症状がないとか肝機能も意外と正常だというようなこと、あるいは多少トランスアミナーゼ、GOTとかGPT高いのでも脂肪肝じゃないかとか、そんなようなことで見過ごされていたというように思います。
○古川俊治君 済みません。時間の問題で一点だけ、先生、最後。 先生、先ほど実はシングルユースデバイスのお話をされて、医療は未成熟でああいったものが十分に保険適用が認められないんで、シングルユースのはずなんですが、それが繰り返し使用されるというお話を先ほどされました。 これは、私も医療従事者としての理屈として十分正論だなと思うんですが、ところが世間では実はそうは取ってくださらないですよね。で、これはシングルユースという言葉を必ず添付文書の中で書いてあるわけですね、そうしなさいということを。それに従わないのは、まず医療側がちゃんとシングルユースを認めさせるような法制度の手当てを行ってからそれをやらなきゃいけないと。それをリスクというものを患者さんに転嫁させているということ自体は、本当、本来は問題なわけでございまして。 まあそういうことから申し上げますと、この医療、例えば今でも先生方の大学では、例えば先進医療、幾つかやられていると思います。で、このリスクというもの、これは必ず先進医療には付き物でございまして、ですからインフォームド・コンセントって我々は実施するわけですが、この今回の一律の救済ということになりますと、国にも実際上は責任を認めるのが非常に難しい時期においても一応その患者さんの救済をしていこうというような法案でございまして、これから更にこれが医薬品に限らず医療の本体に入っていく、そうするとすべてのこの医療行為の、先進医療というもののリスクというものはどこかで保障されなければいけないということになってきますと、最終的に非常にこの医療の進歩ということに財政的な負担が掛かってくるんではないかというように思いまして、この医療のリスクというものをどうやっぱり全体で受け止めるべきか、こういうシステムの問題にも広がっていくんですが、先生が今まで研究者としてこの先進医療におかかわりになった御経験からされて、この医療の持つリスクというものについてどうお考えになっていらっしゃるか、ちょっと伺いたいと思います。
○参考人(清澤研道君) おっしゃるとおり、医療に一〇〇%完全なものは僕はないというように思っておりますので、その点は同意いたします。 ただ、やはり私が未成熟な医療と言うのは、やはり過去において針を使い回しするとか、注射を使い回しするとか、あるいは不必要な輸血をするとか、そういうようなことが安易に行われてきたんじゃないかなということを私は言いたかったということで、そういった素性というのがなお今もあるのではないか。だから、これはもう医療界全体として是非考えていただきたいと。そうでないとやっぱり日本の先進国たるところがなくなっていくんじゃないかなというように私は危惧しております。
○古川俊治君 どうも、時間になりましたので、ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○参考人(清澤研道君) あの、よろしいですか、委員長。
○委員長(岩本司君) はい、どうぞ。
○参考人(清澤研道君) 先ほど私、ちょっと言うのを忘れたんですが、検診のことでいろいろまだ問題点があるというようなことを言いました。 しかし、今度、与党の案の中には、やはりそういうところもしっかりやろうとか、あるいはいったんインターフェロン治療をやって効かなかった人に対する研究とか、幅広い基礎的な研究とか、そういうところもしっかりやるということを聞いていますので、是非そういうところは今後も伸ばしていってほしいというように思います。 以上です。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 山口参考人、そしてまた木村参考人、佐野参考人、またその一緒の仲間の方々、被害者の方々の長年の御苦労に対しまして、今お話をまたお聞きしたわけでありますけれども、本当にその苦痛に心が痛むわけであります。 今回の法案はC型薬害肝炎ということの対象者に限られておるわけでありますけれども、もちろんこれから肝炎、またその他の薬害と言われるそういう肝炎の方々等、広く対策を講じて健康を回復していただく、あるいは病気をこれ以上進まないようにしていく、そういう治療が大変重要であるということを改めて感じたわけであります。 そこで、先ほどお話の中にありました点でもう少しお聞きしたい点がございますので、これから質問をさせていただきたいと思うんですが、まず、山口参考人の方ですね、今回の法案が通った場合にも対象となり得ない人が出てくる可能性があると、これが一番心配だというようなお話がございました。この対象者を全員救済できるようにするためにどういう、資料等が足りなくて大変心配だというようなこともありますが、どういうことをしていけば全員救済に行くのか、資料がないような場合とかですね、もしお考えがあればお伺いをしたいと思います。
○参考人(山口美智子君) 私は、先ほど意見陳述の中で、カルテ等がない方が現実に多いので救済される方は少ないということも申しました。今朝の新聞も先ほど紹介いたしましたけれども、やはりこういったこと、フィブリノゲン、せっかく二〇〇四年にもやって、そしてまた十七日にフィブリノゲン納入先が公表されるんであれば、ただその機関だけを発表するんではなくて、人手不足から更新できないといったような、やはりこのような取組というか、真摯な取組がされていないというところからやっぱり私はちょっと疑問を感じるので、この法案が、私は先ほど土台ができたと申しました、この肝炎救済に対してですね。それに対して、今、もう一つの一般肝炎対策、特に助成、インターフェロンの助成とかありますけれども、これが一方の柱としますと、一方の柱だけでは家は建ちません。それに、やはりこういったカルテ等がない人たちの医療機関に対してのそこまでの調査をするとか、また助成に対しても、アンケート調査なりをして何万円までの助成だったらできるのかとか、そういったことをやはり具体的に調査をするとか、また被害者に実際に話を聞くとか、そういったことを通して検証されていって、柱が幾つも立ってやっとこの一般肝炎救済につながるというふうに思っております。
○渡辺孝男君 先ほどもインターフェロンの治療、大変副作用があって御苦労が多いと、それにも耐えながら一生懸命治療に頑張っていたというお話がございました。患者さん、御家族の立場から、今後どういう点を、治療の場合あるいは副作用予防とかですね、どういう形の治療法が望ましいのか。今こういう課題があるんで今度研究開発する場合はこういう点を何とか克服できるような治療法を開発していただきたいとか、一番当事者の方々から何か御意見があればと思いますので、山口参考人、木村参考人、佐野参考人の方からお気付きの点がありましたらお伺いをしたいと思います。
○参考人(山口美智子君) インターフェロンのできる対象というのが、やはり肝硬変、肝がんができないということがありますよね。やはり一番苦しんでこられて本当に一番必要な方たちができないということが本当最もあれだと思いますけれども、それと、やはり副作用と闘いながら治療するわけで、仕事をしながらというのは、私も仕事を辞めざるを得ませんでしたけれども、やはりインターフェロンを投与する間のそういった仕事の休業とかできるとか、そういった制度もあれば本当に安心して治療ができるんじゃないかなというふうに思っていますし、また副作用の少ない、こういったインターフェロンに代わる薬ができれば、本当新薬が開発されればいいなというふうに思っております。
○参考人(木村伸一君) インターフェロン治療につきましては、まず第一に高額な医療費が掛かるという点でございますね。先ほども述べましたが、北海道は幸いにも医療費助成が行われ、外来におきましては月一万二千円の自己負担で済んでいるんです。こういった医療費助成をまず全国の肝炎患者に対して行われることが、早急な処置を行うことが我々肝炎患者の願いであると思います。 そして、先ほど山口参考人からも出ましたが、副作用という点ではいろいろな問題が多数あると思われます。本当にひどい副作用に悩む患者さんにおいては仕事も辞めざるを得なく、その後の生活保障という、そういう観点からも協議されてはいかがかと私たちは考えています。 以上です。
○参考人(佐野竜介君) 私ども患者の立場からは、包括医療ということを申し上げたいと思います。 元々私どものようなこういった患者は、止血という医療のかなり根幹の部分が言ってみれば良くないと、よろしくない、調子が悪いということで、ある意味、何をするにもちょこちょこ問題が出てくるんですよね、治療を行うにしても。ですので、例えば各診療科、コメディカル、そういったものの連携、そういうものの病院における推進というものをお願いしたいと思います。 欧米ではいわゆるヘモフィリアセンター、血友病センターというのが地域にありまして、そこで集中的にそうした包括医療が行われているというのが一つのスタイルでございますが、日本ではいろんな病院に患者さんが分散しているというのが現状なんです。そうした中で、そのような包括医療というものをどのように行うか、この点について考えていただきたいと存じます。
○渡辺孝男君 次に清澤先生にお伺いをしたいんですが、これから法案が通り、また次なる対策が出てくれば、やはり肝炎対策あるいは肝硬変、肝がんの治療というのが大事になってきまして、それを担うのが医療機関であるわけでありますけれども、先生もこれまでも本当に治療にあるいは予防に携わってきたわけでございますが、こういう肝炎等の治療に携わる医療機関として、今後、行政に対してどのような改善を求めておられるか、その御意見をお伺いをしたいと思います。
○参考人(清澤研道君) 先ほどちょっと言いましたけれども、やはりまずは社会に対する啓発活動等、あるいはスクリーニングを徹底的にやる、そして見付かった人をちゃんと医療機関でフォローできる体制というのが私は必要だと思います。実際、厚労省を中心に平成十四年からやられているんですが、ちょっとその成果は中途半端でなかったかなと。是非それを完成する意味で、与党が考えておられるようなそういった肝炎の施策というのをやっていただきたいと。 それから、治療に関しては、やはり一番問題なのは、効いた方というのはまず肝がんになる率というのはもう極めてまれなんですね。ですから、まず効くこと、治療、治すということが大事なんですが、残念ながら治らない方もまだまだいるわけですね。そういう方への対策ということについては、やはり、先ほど山口さんもおっしゃっていましたけれども、長期にインターフェロンを少量投与するということは、ウイルスはなくならないんだけれども発がんを抑制する効果というのはあるんですね。肝機能を正常にずっと続けていくということは非常に意味があることですね。ですから、そういう治療法というのは是非考えていきたいというように思います。 当然、新しい薬剤の開発ということも大事だと思います。ただ、残念ながら日本独自のそういう薬剤の開発というのはなかなか行われていないというので、欧米の薬を導入するというのが現状じゃないかと思いますが、そういった薬剤についてもできるだけ速やかに使えるような体制を国として取っていただければ有り難いというように思います。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。本当に今日はありがとうございます。 皆さんにお聞きしたいと思っているんですが、最初に山口参考人に、本当に命を懸けた闘いで重い扉を切り開いたということに心から敬意を表したいというふうに思っていますし、私どももできる限りのことをしていきたいと思っています。 その点でお伺いしたいのは、製薬企業の責任問題なんです。 国の責任については発生責任、拡大責任ということで法律に書かれたわけですが、製薬企業の側はいまだに責任を認めてないし、謝罪もしてないし、拠出金どれだけ出すかもはっきりしてない。これ本当に重大だと思うんですね。この製薬企業の責任についてどういう御意見を原告としてお持ちか、お聞かせ願いたいと思います。
○参考人(山口美智子君) 私たち、裁判の中でも、法廷でもずっと製薬企業は国の後ろに隠れていて全く、何というんですか、もうインターフェロンは効いた、効いたと法廷では言っておきながら、四一八のリストのときにはそうじゃないというようなことで、そして私たち、製薬企業にも入ったわけですけれども、もう全然自分たちの責任をいまだに認めていないというところがありますので、私たちももう怒りで一杯です。 今後、やはり国が製薬企業に対して強く、ただ、何ですかね、指示をしたとかいうこと、そういった甘いことではなくって、強制力を持ってやっていただきたいなというふうに思っています。
○小池晃君 ありがとうございました。その点での国の責任、しっかり果たさせていきたいと思います。 それから、清澤参考人にお伺いしたいんですが、訴訟の中でも国の方は、ノンAノンBの問題について、C型肝炎ウイルスが発見された九〇年代以降でなければ、これが予後不良な疾患だという一般的な知見はなかったという主張をしているんですね。実は私は一九八七年に医者になったんですけれども、私の経験でも、ノンAノンBというのは非常に遷延するし、GOT、GPTの乱高下激しく、重症化しやすいという認識でした、私自身。 例えば一九八三年の雑誌「肝臓」で大林明先生が論文書かれていて、ここでは、やはり輸血後肝炎というのは非常に慢性化し、肝硬変、肝がんに進展していく危険があるという指摘されていますし、一九八五年の「臨床肝臓病講座」、ここでもやはり同様の趣旨を書かれていますし、一九八八年の「メディチーナ」で、先生も出席された座談会で、非A非Bは非常にフォローアップが大事だということが強調されているという経過があります。 私は、肝臓病に取り組んでいた医者の中の一般的な常識的なものとして、やっぱり非A非Bというのは非常に危険なんだと、やっぱりこれはしっかり見ていかないといけない病気なんだという認識は当時あったというふうに言って差し支えないと思うんですが、御意見をお聞かせください。
○参考人(清澤研道君) 小池先生の言うのは、今から考えるとそうだと思うんですね。 私は、先ほど古川委員のときにもお答えしましたけれど、先生のおっしゃった当時は、点だったんですね。ある一点で、これは昔、輸血液があった、多分それが原因じゃなかろうかというような点の解析だったんです。私がやった仕事は、点が線になったと。継続して実は同じ患者さんたちをずっと私どもは血液を全部採っていったんですね。それを全部測定したらそういう結果が出たということで、私はあのときは、ああ、ようやく点が線になったなということで、点のレベルではそういう疑いは十分あったと思いますが、やはり線になったということではっきりしたというように私は思っております。
○小池晃君 HCVウイルスが発見されることによって学説としては一つの完結というか、その論理性ができたと思うんですが、危険性という点ではこれは八〇年代から医師は持っていたわけだと思うんですね。
○参考人(清澤研道君) そういうことでいいかと思います。
○小池晃君 そういう点で言えば、私は、やはり八〇年代から国、企業はこの危険性を回避する義務があったんだというふうに思うんです。 それから、佐野参考人と木村参考人にお伺いしたいんですが、この問題について、法律の枠組みでは先天性疾患に対する限定された薬剤の救済ということになっている問題点、私も御主張、本当に痛いほどよく分かるんです。 考え方として、同時に、じゃ救済はその三百五十万、ウイルス性肝炎全体だと言われちゃうと、ちょっと違うんではないかなと。そこに行く前に、やっぱりそういうその三百五十万、ウイルス性肝炎とは違う問題として、佐野さんの問題で言えば、同じ薬剤を使って感染しているという実態があるわけですし、木村さんの問題でも、これは予防接種によるということについて最高裁の判決で確定しているという問題があるわけですから、これはやっぱり薬害であるし、これはその三百五十万の救済という同レベルで恒久対策ですよと言われても、そこは違うんではないか。やっぱりそこはしっかり位置付けるべきじゃないかというふうに私は思っているんですが、その点についてのお考えをお聞かせ願いたいと、佐野参考人と木村参考人にお伺いしたいと思います。
○参考人(佐野竜介君) そうですね、それは全くそのとおりだと思います。 私どもは、少なくともここで出しておりますのは意見でございますので、要求ではありません。基本的にどのような施策を取られるのか、そういったことに関しましては今後の御判断をまちたいとは思いますが、何らかの形での対策は取っていただきたいと、そのようには考えております。
○参考人(木村伸一君) 我々の考えといたしましては、今回のこの法案に関して否定的な考えは一切持っておりません。ですが、この法案を第一歩として更なる対象者の拡大、そして最終的には全国の肝炎患者の救済、そういうことを望んでおります。 そのもととなるのはやはり集団予防接種、これによって感染したという最高裁判決におきまして、国の責任が全面的に問われたわけでございまして、厚生労働省との交渉の中では集団予防接種以外の感染経路があるではないかと、そういう発言もされましたが、特に母子間感染を頭に出し、そういう発言をされてきましたが、私が今まで機会あるごとに言っていたことがあるんですが、確かに母子間感染は集団予防接種によって感染したわけではないということですが、では、そのもととなる母親、この母親は一体どういった感染経路であるか、もしその母親が母子間感染であれば更にその母親は、そういったことを追求していくと、最終的にはやはり集団予防接種に行き当たるんではないかと、こういったことを私は訴えてきました。 そして、現在、追加提訴の準備をしている中で、正にその事例で、思われる患者さんというのが、昨年の十一月に札幌で一般者に対する説明会を行われたんですが、その参加者の中に親子で参加してきた患者さんが正にその事例ではないかと。この親子が実際に原告になり得るかはこれからの精査の結果次第ではありますが、この親子を是非世間へ知らしめ、また国、厚生労働省にも突き付け、この問題の重篤さ、そして何よりも集団予防接種によって肝炎患者が、これだけ多くの肝炎患者が全国にいるということを知っていただきたいと思います。
○小池晃君 ありがとうございました。 本当にこの薬害C型肝炎の訴訟が一つの門戸を切り開いて、そして次に進む場合に、やっぱり三百五十万という恒久対策も必要なんだけれども、今日提起された問題について、薬害としてしっかり仕組みつくっていくということが政治の課題だというふうに受け止めていますんで、頑張りたいと思います。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は四人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。また、当事者として非常に苦労しながら頑張っていらっしゃる皆さん、あるいは、本当に原告団とそれから弁護士の皆さん、長い間もう本当にいろんなものを犠牲にしながら必死で切り開いてこられた本当に努力と頑張りとに関して心からの敬意を表します。私たちも、薬害の根絶のために、それから救済が十分行われるように政治の場面で頑張っていきます。 まず、山口参考人にお聞きをいたします。今日も本当にありがとうございました。私も実は、企業の責任ということを一言お聞きをいたします。 政官業の中で、官に対する責任追及もまだ足りないと思っていますし、もちろん私たち政治の責任もあるわけですが、業、製薬会社の責任です。私は、製薬会社が今日に至るも謝罪をしていないというのは許せないというふうに思っておりますが、一言いかがでしょうか。
○参考人(山口美智子君) もう全くそのとおりで、私たち、今回この法案が成立しましたら製薬企業の方にも私たちの方から強く求める覚悟でおります。
○福島みずほ君 清澤参考人にお聞きをいたします。 今日、医療の問題を話してくださいましてありがとうございます。肝炎ウイルスに感染し、あるいは肝炎になられた患者さんは、C型肝炎だけでも二百万人以上、B型肝炎も含めると三百五十万人、これだけの数の感染者は先進国にも例がありません。肝炎がなぜ日本で最大の感染症となったのか、根本的な原因は何だとお考えなのか。それともう一つは、国の責任において第三者機関による検証会議などをきちっとつくるべきだと、二度と薬害を生み出さないためにもと思いますが、この二点についてお聞かせください。
○参考人(清澤研道君) 我が国でウイルス肝炎がこれだけ多くなった理由というのは、先ほど私肝がんの死亡患者数が、昭和五十年以後、それまで一万人以内が急に増えてきたと。本当にこれは、図表で見ていただくと分かると思うんですが、劇的なんですね。(資料提示)ちょっと遠くてお分かりにならないと思うんですが、昭和五十年までは、下からずっと同じなんですね。ところが、ここからずっと増えています。これは、主なやはり要因はC型肝炎ですね。 そうすると、私先ほど肝がんになるには三十年掛かると言いました。ということは、昭和五十年から三十年前の日本の状況がどうだったかというところがやっぱりキーポイントになるんですね。そうすると、行き着くところはやはり太平洋戦争前後ということになってきます。そうすると、当時日本の世の中が、戦後の混乱期あるいはそれから復興する、もうがむしゃらに働いてきた、特に東京オリンピック、昭和三十九年、それ前後というのは高度成長でばんばんばんばんやってきたと思うんですね。身を粉にして働いた、その結果いろんな病気が起きて輸血が行われる。あるいは、ヒロポンがあって、それで働かざるを得ないとか、そういうような社会的な衛生状態が非常に悪かったということが原因としては私はあると思います。そのほか、先ほどおっしゃった予防注射とか、あるいは最近言われているのは日本住血吸虫の注射とか、あるいは、先ほどは未成熟な医療と言いましたけれども、地域によっては村全体がもう肝炎になっているというようなところもあるんですね。そういう方々がやはりどんどんどんどん増えてきたというところに私は原因があるというように思っております。 それから、第二の質問ですが、これはやはり国を挙げてそういった肝炎対策ということでやはり、今までも話はあったんですが、なかなか軌道に乗っておらない。恐らく財政的なことが、十分裏付けがなかったというように思いますが、これからはやはり医師あるいは行政、医療現場ですね、そういうところとの連携を密にして患者さんをしっかりフォローしていくということが非常に大事だというように私は思います。 ただ、残念ながら肝臓専門医というのは約三千人なんですね。ということで、地域によっては非常に少ない、そういう現状なんです。だから、医師養成ということが非常に大事なことですが、なかなか、現在医師が減っているというようなことで、地域においては難しい面もありますが、やはりこれはやらなきゃいけないだろうというように思います。
○福島みずほ君 今度の立法は大きな第一歩ですが、今日御指摘のとおり入らない人たちもいるわけで、今後、基本法、あるいはどういう恒久法を作るなり、また国会の場面で頑張らなければならないと。今の法律案のフォローアップと同時に、もっと恒久法なり、国会は全力で作らなければならないと思いますが、佐野参考人にお聞きをいたします。 先ほど具体的な治療における苦労や、いろいろ話してくださったんですが、改めて、先天性凝固異常症に加えてC型肝炎にも感染して闘病していると。一般の患者さんと比べての悩みや苦労というのがあると思いますが、実態について一言教えてください。
○参考人(佐野竜介君) まず、これはもう以前から大問題になっていることですけれども、HIVとHCVの重複感染の問題がございます。このHIV治療薬が副作用でC型肝炎の進行を早めるというような問題です。HIV感染者の方がエイズを発症しないまま肝疾患でお亡くなりになるという状況が続出しておるということでございます。 それと、先天性無フィブリノゲン血症に関しましては、インターフェロン治療において元々低かった止血能がもっと低くなる、つまり出血傾向が高まるという問題がどうもあるようです。私なんかですと、二回インターフェロン治療をいたしましたが、そのときどちらでも、普通は止まるような注射の後、インターフェロンの注射の後ですとか採血のための注射の後がどうやっても止まらない。出血がどんどん出てくる。何日たっても止まらないというような状況がございます。同じ先天性無フィブリノゲン血症の患者さんで、インターフェロンの治療中、これは女性患者さんだったそうですが、頭蓋内出血、頭の中の出血を起こして治療中にお亡くなりになったというような事例が、最近三重大学の先生が事例報告されております。そういった特有の問題がございます。
○福島みずほ君 二点、簡単に佐野参考人にお聞きをします。ちょっと重複しますが、今後何を望むか、法案について、法律について、一点。それと、やはり薬害をどうしたら根絶できるかというのがここにいる私たちみんなの本当に切なる願いだと思います。一言、薬害をなくすには何をしたらいいか、お考えをお聞かせください。
○参考人(佐野竜介君) 具体的に何をしてほしいかということでございますが、やはり治療体制の更なる向上、これをお願いしたいと存じます。 それと、薬害をなくすには何をしたらいいのかということでございますけれども、HIVの問題のときもそうでしたし、今回の薬害肝炎の問題もそうでしたが、やはり情報の公開、これに尽きるのではないかと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。 終わります。
○委員長(岩本司君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。(拍手) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 原告団の皆さんの長い御苦労が報われて大きな一歩を踏み出したんだろうというふうに思っております。原告団の皆さんのこれまでの努力に対して心から敬意を表したいと、そう思います。 本来、これは委員長提案というものですから、余り一般的には質疑をしないということになるのかもしれませんが、何点かちょっと確認をさせていただきたいことがありますので、順に通告に従って質問をさせていただきたいと思います。 今回のこの法案の題名とそれから前文を読んでくると、かなり多くの人たちが救済される法律の内容のような気がいたしますが、中身を読んでみると、裁判の和解のための法律というふうに読める内容になっております。 そこで、まず改めて提案者の方にお伺いしたいのは、この法律案の目的、趣旨はどこにあるのか、その点についてまずお答えいただけますでしょうか。
○衆議院議員(大村秀章君) 今、櫻井委員から御質問をいただきました。まず、この法案の提出者の一人といたしまして、この法案の趣旨、目的等につきまして申し上げさせていただきたいと存じます。 今、櫻井委員が言われましたように、この法律案の経過と趣旨等につきましては、この前文に書き込ませていただいているわけでございます。ここにありますように、この法案は、いわゆる薬害C型肝炎訴訟におきまして問題になっております特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与によりましてC型肝炎ウイルスに感染をされた被害者の方々の早期そして一律救済の要請にこたえるべく、議員立法でその解決を図ろうということにしているわけでございます。 そういう意味で、この前文とそしてこの法律名もそれに即した名前ということになっておるということで御理解をいただければと思います。
○櫻井充君 法律案の名前が本当にそうなのかというと、もう少し端的に言えば、訴訟に対しての和解法案であるとかいうぐらいの方が本当は分かりやすかったんじゃないのかなと。この名前だけ見て、それから前文を読まれて、今日も参考人の方が申されておりましたけれども、なぜ先天性の方が外されなければいけないのかとか、そういうことをおっしゃっておりましたから、やはりその提出者の意図とそれからこれをそこまで読んだ人たちの思いというのは大分違ってきているんじゃないのかなと、そういうふうに思っております。 それで、もう一つ、この前文の中にある点についてですが、今回、薬害という言葉が、初めてだろうと思います。国会でも、調べさせていただきましたが、先日、舛添大臣がこの委員会で薬害という言葉を使われました。これは多分歴代の大臣の中で初めてではないかというふうに、私が調べた範囲では出てまいりませんでした。 そこで、これは厚生労働省とそれから提案者の方にお伺いしたいと思いますが、ここは政府と提案者との考え方が一致しているということを確認するためですが、この法律案に書かれている薬害、それから、先日、舛添大臣が使われた薬害、この点についての定義を教えていただけますでしょうか。
○衆議院議員(大村秀章君) この点につきましては、この法案の前文の一番最初のところに、冒頭に書かせていただきました。この「薬害事件」という表現でございますけれども、これはもう端的に、このC型肝炎訴訟において問題となりました特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤にC型肝炎ウイルスが混入したためにこの製剤の投与によって多くの方々がC型肝炎ウイルスに感染をしたということを指して薬害事件、薬害ということで定義をさせていただいております。
○国務大臣(舛添要一君) 今提案者がおっしゃいましたように、私も全く同じような定義でこの言葉を使わさせていただきました。
○櫻井充君 舛添大臣、これは、今回はそれはC型肝炎のウイルスの混入ということなんだろうと思いますけれども、例えばクロイツフェルト・ヤコブ病のような場合、こういった場合には一体どういうふうに判断されるのでしょうか。 済みません、通告しておりませんで大変恐縮ですが、今回のような狭い範囲で、政府として、この間はそういう意図でお話しされているのかもしれませんが、そうすると、今までいろいろ問題が起こってきたということは、薬害と呼ばれるものがあったのかないのかということについてはいかがお考えでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) 今、ヤコブ病の話、これはプリオン、これが、私はお医者でもないし薬学者でもありませんから、専門的なことで間違えたらまた専門の方に訂正していただきたいし、むしろ櫻井先生の方がお医者さんでありますから。 例えばプリオンについてどうなのかということをきちんと解明していただいていたと思いますけれども、例えばスモンであるとかこの前のHIVであるとかサリドマイドであるとか、こういういろいろなものがございました。それはやはり、命を守るために摂取する、そういう命を守るために作られた薬、しかし、それを摂取した結果副作用が起こり、それによってかえって健康を害したと。 これは国語辞典的な、一般的な私のそういう解釈でありますので、そういう一連のいろいろな事件が起こったにもかかわらず、今回また、この法案の対象にして今提案者がおっしゃったようなフィブリそれから第Ⅸ因子、こういうものについて同じことを繰り返した。こういうことは二度と繰り返してはいけないと、そういう意味で広く薬害という言葉を使わさせていただきました。もし、お医者さんの立場から間違っていれば御訂正いただきたいと思います。
○櫻井充君 ウイルスが混入しているものとそれから薬の副作用と、これは根本的に違うと思うんですね。 異物が混入しているような製品と。これは異物の処理をきちんとしておかなかったというところに問題があるわけですね。一方で、薬というのはすべて主の作用だけが発現するわけではなくて、すべての薬がと言っても構わないと思いますが、ほかの作用も持っております。それから、それが臓器特異性であればいいわけですが、要するに心臓なら心臓にだけ効けばいいんですけれども、必ずしもそうではないと。そういうことが起こってくるから、今度はそこに副作用というものが生じてくるわけです。 そうすると、確かに国語辞典を引くと薬の副作用そのもの自体が薬害というふうに定義されておりますが、政府の見解もまさしくそのとおりでいいんですか。この点についてもう一度だけお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは前回でしたか、櫻井委員、それから足立委員、西島委員、お医者さんの立場から今の点についてるる御説明がございました。 私は、ですから、薬一般について、副作用があるからということでただそれを薬害としていいとは思っておりません。私は、今回の件は、正に血液製剤の中にウイルスが含まれて、きちんとスクリーニングできなかった、そのことが最大の問題であると、それはきちんとこの件に関しては定義をしておきたいと思います。
○櫻井充君 そういうことになるんだろうなと思います。そうでないと、かなり薬事行政そのもの自体が難しくなってくるんじゃないかというふうに私は思っております。 それから、この法律の中身についてでございますが、結局はこれは後天性から獲得性に変わったんでしたっけ、獲得性に変わったのかと思いますが、これは裁判を基にした法律であるとすれば、それはそれで理解はいたします。 つまり、今回は、先天性の疾患の患者さんたちがここの原告の中に参加されていないということです。ただし、一方で、政治決着で、この表題にあるような形で特定のフィブリノゲン製剤を使われている人たち若しくはほかの血液製剤を使われている人たちを救済していくという観点からすると、果たして先天性の疾患の皆さんを外すということに整合性が取れるのかどうかというところに関して、私は若干疑問を感じております。 つまり、先天性の患者さんだから薬を使わなければいけなかった、それか、多分、治療効果の方が、要するに副作用なり、それか、副作用というよりも、ほかに起こってくるような問題を加味しても有効性の方が上回るという判断からなんだろうと思いますが、一方で、後天性の人たちでも本当にこの薬を使わなくてよかった、全員がそうなのかというと、私は必ずしもそれはそうでないと思うんですよ。そうすると、後天性の獲得性の方々の一部の方は、そういう人が僕は絶対いると思っています。これは証明できませんので、絶対という言葉はちょっと不適切かもしれませんが、逆に言えば、ここの中に絶対にその薬を使わなくてよかったという人がいなかったということが証明できるかというと、これは証明できないはずなんです。 そうしてくると、この方々は救済される、一方で、同じように薬を使われたけれども先天性であるがゆえに救済されないということになってくると、私はこの題名からすると、法案名からすると、それからこの前文の内容からすると問題があるのではないのかなと、私はそう感じますが、いかがでしょう。
○衆議院議員(大村秀章君) 今、櫻井委員から御指摘のありました、獲得性の疾病ということに定義をさせていただいた点について御質問をいただきました。 これは、先ほどこの法案の趣旨、経過につきましては、前文そして題名ということを御答弁申し上げましたが、この法案の第二条の第三項におきまして、この点についての獲得性というところをここに定義をさせていただいているわけでございます。 今回は、今、櫻井委員からもるる御質問の中でお話がありましたように、今回の法案は、このC型肝炎訴訟につきまして感染被害者の方々の早期一律救済を行うんだということで、議員立法でその解決を図ろうというふうにするものでございます。 この訴訟におきましては、御案内のように、獲得性の傷病に係る投与及び感染の方が対象ということでございます。そういう意味で、ここの獲得性という言葉は、私も専門でありませんので、今回初めて使わせていただいたということかもしれませんが、遺伝性でないということでございますが、この訴訟でこれが対象になっているということで、今回この法案でこういった方々を救うということで対処をさせていただきました。したがって、先ほど櫻井委員が言われましたように、この治療効果だとか有効性といったことでこの獲得性の方を対象にするということにしたということではなくて、訴訟で解決するんだということでこうした法案の仕組みにさせていただいたということを御理解をいただきたいと思います。 ただ、この点は衆議院の厚生労働委員会でも御議論をいただきました。その結果、衆議院の厚生労働委員会の決議におきましての、五項目させていただきましたけれども、その四項目めで、先天性の傷病の治療に際して血液製剤を投与された、ウイルス性肝炎に感染した方々への必要な措置については早急に検討するという決議もさせていただきました。 これは引き続き、これは重大な問題だと私どもも認識をいたしておりますので、引き続きこれは議論していくべき課題であるというふうに認識をしているところでございます。
○櫻井充君 今日も午前中、参考人質疑が行われまして、その中でやはりその先天性の患者さんの代表の方が、決して原告団の方にどうということを申し上げるつもりはないし、今回解決したということに関して、それはそれとしてうれしいことだというふうにお話はされておりました。それからもう一つは、自分たちがこういうことを要望するという、ここで強く訴えたいというわけではないけれども、しかし自分たちのお気持ちはきちんと伝えていかれました。 ですから、ちょっと繰り返しになりますが、これがその訴訟に対しての解決法案であるとすると、やはりそういうことがもう少しはっきり分かるようにしないと、全面解決という言葉、それからこの薬害の被害者に対してということになってくると、先ほどの薬害という定義が、そのC型のウイルスが混入したと、そういったものに対しての解決だということになると、これはあくまで先天性の方々も含まれるわけです、その定義から言うと。そういう意味で、私は整合性が取れなくなるんじゃないかというふうに思っております。いかがですか。
○衆議院議員(大村秀章君) 法案といいますか法律の仕組み方ということになるかと思いますけれども、私、先ほどから申し上げておりますように、この趣旨は、ずうっとここに書いてありますように薬害、今回のフィブリノゲン製剤なり第Ⅸ因子製剤で混入してこうした方々に感染するという薬害事件が起きた、こういった方々を救うんだということの中で、これまで五つの地方裁判所においてこういった判断が分かれて、これが更に長期間を要する、こういう薬害事件に対してこれを救済をするという、前文に定義もさせていただいておりますし、あわせまして定義、第二条のところで、その訴訟の対象になったこのフィブリノゲン製剤なり第Ⅸ因子製剤を対象にするんだということで、そういう意味でその法案全体の中でこういうふうな仕組み立てをさせていただいております。したがって、この法案は今回の薬害肝炎訴訟を全面一律救済をするんだということでの趣旨で作らせていただいております。 なお、今、櫻井委員が言われました先天性の方々等々の対応なりそうした方々をどういうふうに取り組んでいくかにつきましては、これはこれからも議論していくべき課題であるというふうに認識をしているところでございます。
○櫻井充君 これ以上議論してもしようがないと思いますが、ただ、これもう一度申し上げておきますが、この法律の作り方からすると、まず最初のこの前文のところの二行目のところに「薬害事件が起き、」と書いてございます。その薬害事件が起きて、なおかつ、その四行目以降になりますが、「政府は、感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについての責任を認め、」というふうに書かれているということは、ここまで読む範囲においてこれは先天性も後天性も何もないんですよね。 ですから、そういうような内容になっているからこそ、僕は、先天性の方々、相当これ期待されたんだと思うんですよ、全面救済だと。ところが、こういう内容になってしまって、これ済みません、委員長提案になっていてこんなことをるる言うのはおかしな話なのかもしれませんが、これは大事なポイントだと思っているんです。これは、そうであったとしても、二院制の中で法文を読んでおかしいと思えばその点を指摘するということをしていかないと私は参議院の意義がないと思っておりますから、その立場で質問させていただいておりますが、こういうような文章があったとすると、やはり誤解してしまって、期待して、それがまた不信感を招いてくるような形になるんだろうと、私はそういうふうに思っております。 ですから、そういう意図で作られたということになるんであれば、決議にあるように、これは今度は与野党ともに一緒にやるんでしょうか、それとも与党で作られるのか、そこがよく分かりませんが、与野党協力してやっていく必要性があるんじゃないのかなと、そう思いますけれども、その点についていかがですか。
○衆議院議員(大村秀章君) この問題につきましても、これまでも与野党で、もちろん我々与党チームでもいろんな対策作らせていただきました。また、民主党さん始め野党の各党の皆さんもいろんな対策なり対応を作られてきたことはもう重々承知をしております。ただ、昨年の秋以降、例えば衆参の厚労の理事の皆さんを中心に、十一月七日と十二月四日、原告団の皆さんとも一緒にそのお話をさせていただき、そして舛添大臣もお呼びをして、全面解決に向けて取り組んでほしいということは与野党一致でさせていただきました。 したがって、それぞれ各党なりにこの問題につきまして引き続き議論すべき課題だということで議論は重ねていきたいと思いますが、やはりこういう問題は正に与野党一致して協力して議論を積み重ねてやっていく課題だというふうに思っておりますので、引き続きまた十分議論をさせていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 そういう点から考えると、現在衆参でたなざらしにされている二本の法律案がございます、この救済策ですが。これはそういう観点から早期に合意を見るような形の政策、法案作成ということになると思いますけれども、実現するべきではないかと。これ通告しておりませんが、いかがお考えですか。
○衆議院議員(大村秀章君) 衆議院に私どもの肝炎対策基本法を提出をさせていただき、そして参議院の方に民主党さん御提出の肝炎の治療費の助成法案、提出をされております。それぞれ一日ずつ審議をして、そして今与野党協議の場をつくらせていただいておりまして、昨年一度議論をさせていただきましたけれども、この訴訟の問題というのがございまして一回ということでございますが、引き続きこれは議論をさせていただきたいというふうに思っております。 ただ、私どもの立場を申し上げますと、この肝炎の治療費の助成は、もうすぐといいますか、平成二十年度の、この後通常国会で御審議をいただくことになるわけでありますが、二十年度の予算案にはそのことを我々与党として盛り込ませていただいておりますので、まだまだ少しそこは、この両法案というのはまだちょっとやはり議論をしなきゃいけない課題、たくさんあると思いますから、引き続き議論をさせていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 同じ質問になりますが、山井議員はいかがお考えでしょう。
○衆議院議員(山井和則君) この全員一律救済、そういうことにおいて、先ほどの先天性の方々が疑問に思われる、これは当然のことだと思いますし、法案の名前が誤解を招きかねないと、それもおっしゃるとおりだというふうに私今聞いて思いました。 それと、今の御質問の医療費助成法案についてですが、残念ながら、年末から衆議院の山田筆頭理事が協議を申し込んでおりますが、まだ与党から受けてもらえないということです。しかし、今も大村議員から答弁がありましたように、これから引き続き議論をしたいということですので、やはりこれは、もう臨時国会終わってしまいますが、通常国会冒頭ででも、先天性の問題等含めて、セットでこの医療費助成法案のことも議論をせねば、この法案だけで幕引きということになってしまっては、それこそ一律救済法案の看板に誤りありということになるんではないかと思います。
○櫻井充君 本当にこれで救済される方々は限定されておりますので、与野党一緒になって早期に問題解決できるようにきちんとしていく必要性があるんじゃないかなということを申し添えておきます。 これもう一つ、これが仮に訴訟に関しての法案であるとすれば、これは私の考えでございますが、まず全員一律救済というところに関して言えば、先ほどの前文のところにありますが、「政府は、感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについての責任を認め、」と、これで恐らく全員が横ぐしを刺されるという形に私はなるんだろうなと、そう理解しております。 その上でもう一つは、これは法的な責任を問われる責任かというと、これは法的責任まで及んでいるかどうか、そこは定かではございませんが、一方で、今までの裁判の中で法的責任を国が指摘されている、これは投与期間ですけれども、その期間もあるわけです。そうすると、法的責任までは至らないけれども、その部分の責任について私は政府として、僕は、これは責任を認めて横ぐしを刺したと私はそう理解しております。 そうなってくると、今回のその法律案そのもの自体が今後、例えば今回も症状に応じて縦に割っております。症状に応じて縦に割っていて、それは発生した期間には関係ないということになっている。昨日、弁護団の方々ともお話ししてこの法律でいいんだということでしたが、これはそれはそれとして、私の考えとして、今の裁判の中での整合性を取ってくるとすると、ある部分は、法的責任の部分は更にこの上に乗っかってくるようなシステムにしないと、ちょっと裁判との整合性という点でいうとどうなのかなという感じがしております。 ですから、もう一度申し上げますが、国としての法的責任までは問われない部分に関して、この前文にあるその責任に関して、これ薬事行政とか、それから保険点数上の問題とか様々なことがあると思いますが、それに対しての責任があると。その上で今度は法的責任という形で担保してあげないと、実際は、こういう下世話な話をしちゃいけないのかもしれないけれども、国家に対して損害賠償請求をした際に、もっと本当は多く獲得できる人たちがそうならなくなってしまうんじゃないかなという感じがしています。 繰り返しになりますが、裁判を前提として和解解決のための法案であるとすると、そういう趣旨の作り方もあったんじゃないかというふうに思いますが、その点についていかがでしょうか。
○衆議院議員(大村秀章君) いろんな解決の仕方といいますか、があろうかと思います。今、櫻井委員が御指摘になった考え方もやはり一つの考えだろうというふうに私は思いますけれども、今回のこの法案、一律救済解決のための法案の仕組み方というのは、もう既に御案内のように、大阪高裁の和解勧告で示されました四千万、二千万、千二百万という、こういった金額をベースにいたしまして、この原告訴訟団、原告団そして弁護団の皆様と協議の上、合意に至ったものをベースとして法案に作らせていただきました。 したがって、裁判の段階でこの期間からこの期間までは国の責任があると、それ以外は認められないということもありましたけれども、そういったこととは関係なしに、大阪高裁の和解勧告で症状に応じてこういったもの、時期とは関係なしに金額で、症状でこの救済をするんだということをベースに金額を決めさせていただき、今回の法案を仕組ませていただいたものでございます。そういった趣旨でございますので、御理解をいただければというふうに思います。
○櫻井充君 ですから、まあそうなればそうなっただけ、何回も繰り返しになりますが、裁判の和解のための法律ならそこのところをもう少し明確にすべきなんだろうと思うんですよ。 それから、今症状に応じてというお話がございましたが、私は、このことによって相当面倒くさいことが起こるんじゃないかなということを心配しております。それは何かというと、医者の診断によって大きく異なるような場合が起こり得るからです。 つまり、何をもってして肝炎とするのか、何をもってして肝硬変とするのか、ここら辺のその診断基準を明確にして、しかもこれガイドラインを作ったからといって、全員の医者が同じように僕は判断できると思っておりません。大変申し訳ございません。 ですから、そういう点でいってくると、こういう区分け方をしたけれども、その後で公平性が担保されないんじゃないかということが起こり得るんじゃないかと思っておりますが、これはどうやってその公平性を担保していこうとお考えでしょうか。
○衆議院議員(福島豊君) 先生御指摘のことは極めて重要なことだというふうに私ども思っております。 ただ一方で、立法者の立場からしますと、この診断というのは、やはりすぐれて医学的また専門的な判断であるということだろうというふうに思っているんです。そして、医学的、専門的な判断というのは、立法者の立場からすれば尊重されるべきものであろうと。ただ、先生御専門でございますし、医学的な判断の中にありましても様々な違いがあるんじゃないかと、こういう御指摘でございます。 この法案ができました後、基本的には医師の判断というものを尊重して裁判所が最終的に判断をしていただくということになりますけれども、その裁判所の判断において、十分そうした先生の御指摘も踏まえて御判断いただくということが必要じゃないかというふうに私は思います。
○櫻井充君 例えば超音波の検査などやりますと、これは熟練者と、初めてという言い方はあれかもしれませんが、初心者の方がやってくると、描出できる内容というのは全然違ってきます。それから、CTなど機械で切るからまあ同じように見えるかもしれませんが、実際は技師さんの腕によって大分違ってまいります。それから、細かい画像の分析は、これは放射線科の専門医、若しくは肝臓であれば肝臓の専門医が見てくるのとそうでない場合では大分違うんですよ。 ですから、そういう点から申し上げると、まあ我々の治療を保障する法律案のところも、要するに、僕ら病院と言っていますが、あそこはちゃんとした医者を限定してその人たちが診断していかないと様々な問題が起こってくるだろうと思ったので、ああいう指定の仕方をしております。 たしか、一般的に申し上げると、そういう特定疾患の治療とかそういう場合は、病院の指定若しくは医者の指定とか、そういったものがあったやに私は理解しております。ですから、そういうようなシステムを入れてこないと公平性というのは担保されないんじゃないかなと、そう思いますけど、その点についていかがですか。
○衆議院議員(福島豊君) これは、すぐれて裁判所が最終的にどのように判断されるかと、こういうことになるんだと思います。これは行政処分としてこの給付金をお支払いするということではないと、そこのところの性格があるわけであります。 この法案が成立しました後、裁判所において、具体的にその診断というものにかかわって、どのような基準でそれを採用していくのかということについて十分検討していただくように私どもとしては求めたいと思っております。
○櫻井充君 裁判所で判断するというのはちょっとこれ事実上不可能だと思っておりまして、つまり、医者側からの意見書なり診断書なりが提出されて、それを恐らくは、まあもしかするとセカンドオピニオンという形で二人のお医者さんになるのかどうか、ちょっとそこは分かりませんけれども、少なくともそこを裁判所が判断するところまでは至らないんじゃないかなというふうに私は思っております。 いずれにしても、この点が極めて大事な点ですから、今回、症状で給付の額を決めるということになってきますので、この点についてはもう少しきちんとしたシステムを考えていただきたいなと要望だけしておきます。 その上で、もう一つは、今日も午前中指摘がありましたが、要するに十年間様子を見ていて、後はそこで症状が、まあ例えば肝炎のままだった人たちはそこでおしまいということになりますが、しかし、これはそのスパンで見て本当に適正なのかどうか。つまり、症状固定ではありませんから、ですから、その症状固定でないものに対して十年間で区切ってしまうというところには私はちょっと違和感を感じておりますけれども、まず、この十年間というタイムスパン、この十年間という数字を持ってきたまず根拠を教えていただけますか。
○衆議院議員(福島豊君) これは、この法案を作るに当たりまして、原告団の方々と症状が悪化した場合にどうするかということで協議をさせていただいて、ただ、無限定というわけにこれはなかなかいかないだろうということで十年という区切りでこの法案を作らせていただきました。 ただ一方で、先生御指摘のように、本当に十年でいいんだろうかという御指摘については衆議院での審議の中でも御指摘ありましたし、私どももその御指摘というものはしっかりと受け止めなきゃいけないというふうに思っております。 そうした考え方から、附則におきまして、施行後における給付金及び追加給付金の支給の請求の状況を勘案し、必要に応じ検討が加えられるものと、このように定めておりまして、今後の支給の状況等を踏まえながら柔軟に適切にしっかりと対応していきたいと、そのように思っております。
○櫻井充君 よろしく検討していただきたいと思います。そうでないと、やはり多分公平性が担保されなくなっちゃうんだろうと、そう思います。 僕は、やっぱり若干違和感感じているのは、治療されて良くなった方々、これは良かったことなんですよ、本当に。ですが、そことそうでない方々とこういう形で差が付くというのは本当にいいことなのかどうかというのは、私個人として、それ裁判所から言われたという、それから原告団とお話をされたということですから、それはそれで理解いたしますが、どうも私はちょっと釈然としないところがございます。 それからもう一つは、先ほど先天性の方々が抜け落ちていると、しかしこれは法律の趣旨が裁判の和解法案であるという立場を取られるのであるとすれば、今度は同じような立場の方々がじゃ全員救済されるのかという問題になってくるわけですね。これ、この法案上はたしか平成五年以前に投与されている方々が対象になっているんだろうと思いましたが、そうなってくると、カルテの保存期間が五年ですから、そうなってくると、ほとんどすべての方がカルテ保存義務を負わない時期になってくるわけであって、そうすると、これを証明するというのはかなり大変なことになるんじゃないかなと、そう思いますけれども、そうすると、救済されるべき人たちが救済されなくなってきてしまう、そういう問題が起こるかと思いますが、この点についてはいかがお考えでしょう。
○衆議院議員(山井和則君) 御質問ありがとうございます。 裁判所において投与の事実等について判断するときには、カルテのみならず当事者の主張と立証活動を前提にカルテ以外の証拠も含めて判断されることになると思われます。また、原告と被告である国において和解をする場合にも、カルテの有無のみで和解するかどうかが決せられるのではなく、カルテ以外の証拠も踏まえて和解するかどうかが決せられるものと考えます。したがって、カルテが保存されていない方々がカルテがないというだけのために救済されないということはあってはならず、その他の証拠も含めて判断されるものと考えます。 具体的には、衆議院の決議においても、「「投与の事実」、「因果関係」及び「症状」の認否に当たっては、カルテのみを根拠とすることなく、手術記録、投薬指示書等の書面又は医師、看護師、薬剤師等による投与事実の証明又は本人、家族等による記録、証言等も考慮すること。」と書かれておりまして、幅広くできる限り患者の立場に立って判断されることになると考えます。 そうでないと、全員一律救済の趣旨は、この法案の趣旨は実現できないと考えます。 また、今、櫻井議員御指摘のように、カルテについての保存状況の再調査、今厚生労働省やっておられるそうですから、それについての結果を一日も早く公表して、かつ同時に、舛添大臣も一昨日の答弁で、掘り起こしといいますか、病院の方からカルテが見付かれば告知をしていく、患者さんに対してという、こういうことも答弁をされておりますので、そういう待つだけではなく、厚生労働省、医療機関、企業が一体となって患者の方に告知していく、そういうふうな取組もセットでやらなければならないと考えております。
○櫻井充君 この当時、使われている患者さんの数がたしか二十万人を超えているというふうに理解しております。全部が全部危ない薬ではなかったはずです、混入しているはずではないので、その中の何割の方ということになるんだろうと思いますが、これちょっと例が適切かどうかは別として、年金記録の問題と同じにならないでほしいなと、そう思います。 つまり、本来、自分自身が治療を受けた際に発症していたというにもかかわらず、記録がないがゆえに残念ながらせっかくこういう法律ができ上がってもその恩恵にあずかれないという方々がいらっしゃる。恩恵というよりも、これは多分僕は権利として本来あるべきものが、その権利に対して実証することが、自分自身で全部、これ民法上で言うと自分で実証しなきゃいけないんですね。ですが、これ不思議なのは、利益が出るから自分自身で実証しなきゃいけないという概念になっておりますが、本来からいえばこれは利益が出ることではなくて、権利そのもの自体を受け取るといったらおかしいのかな、そういうことをできるかどうかというところに懸かってくるとすると、自分自身が証明しなければいけないという概念に当たるのかどうかというのは、僕はちょっと難しいところなんだろうと。 年金記録もまさしく同じでしてね、年金記録も国が裁定権を持つということを昭和四十四年ぐらいだったかと思いますが、これ決めましたけれども、これの前提とておかしいのは、国がきちんとした年金記録を持っているということが前提だからこそ行政判断としてできるということになるんだろうと思うんですよ。 ですから、そういうことから考えてくると、実証そのもの自体がその個人にかなりの部分がこれ負わされます。そして、そこの部分を証明するものそのもの自体が残っているものがかなり少ないということになってくると、かなり柔軟に対応していただかないと本当の意味での救済にはならないんじゃないかなと、そういうふうに思います。 その点について再度確認をしておきたいと思いますが。
○衆議院議員(山井和則君) 櫻井議員のおっしゃるとおりであると思います。これは、患者の方々にカルテを探せ、病院に問い合わせろと、努力をしろというのではなくて、一番確実なのは、カルテあるいはそういう記録を持っている病院が一番分かっているわけですから、その医療機関側から投与した患者を探し出してその方々に告知する。幸いにもこのことを昨年来舛添大臣も既に医療機関に指示をしてくださっておりますが、このことを徹底していく。このことがないと全員一律救済のこの法案の趣旨というのは永遠に実現できないんではないかと。患者さんにだけ立証責任を負わせる、これはこの法案の趣旨には私は合わないというふうに考えます。
○櫻井充君 できるだけ多くの患者さんが救済されるようにしていただきたいなと、そう思います。 それからもう一つは、先天性のことは先天性のことなんですが、疾患のこともあるんですが、一方で今度はB型肝炎の問題もあるんだろうと、そう思っております。今日はB型肝炎の原告の方が来られておりましたが、そこの中でまず訴えられていたことは何かというと、厚生労働大臣と面談したいということを申されておりました。 これまでなぜB型肝炎の原告の方々と厚生労働省として会ってこなかったのか、舛添大臣はB型肝炎のこの患者さんとお会いになる意思があるのかどうか、そのことについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 一昨日も参考人の方々の陳述は、今日と同じようにB型肝炎の方のお話がありました。 このB型肝炎の裁判、御承知のように平成十八年の六月、最高裁判決をいただきまして、これは国の敗訴ということで、非常にこれは重く受け止めなければならないと思います。そして、その判決に基づきまして迅速に損害賠償を行う、ここはきちんとやり、当時の川崎労働大臣もきちんとそれはおわびを申し上げたと思います。 このB型肝炎対策どうするか、これは先天性の問題とともに今から、きちんと今から議論をしていかないといけない。C型だけではなくてB型肝炎の総合的な対策を打ち、そういう過程に応じて今委員がおっしゃったようにB型肝炎の方々とも面談するということを検討してまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 検討ですか。これは大臣の意思で何とでもなることですから、やはりここで、検討するじゃなくて、必ず会いますと、そういう御答弁いただければ有り難いなと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) そういう方向で努力をいたします。
○櫻井充君 疑問なんですけれども、なぜそのような答弁しかできないんですか、大臣。つまり、そういう方向で努力しますというのは、これ一〇〇%のお約束ではございませんよね。大臣の意思として、それは大臣が行政のトップとして行政側の代表者としておられるのか、これは大臣は政治家で、国民の皆さんから選ばれた代表者として行政の中に入っていって、国民の代表者として行政をコントロールしていくのかということによって全く立場が違うんだと思うんですよ。 つまり、今のことに関して言えば、私は政治家として行政の中に入ってトップとしてこれからずっと活動されていくのであれば、私は何もこれは大臣の意思一つで決められることではないのかなと、そう思います。ですから、もう一度、いつも力強く明快にお答えいただいているわけですから、ここも……(発言する者あり)そうですね、きっちりと、すっきりとお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、国民の目線できちんと仕事をしたいというふうに思っております。 それから、C型肝炎のこの今の原告、そして患者の皆さん方ともまずいろんなお話をお伺いすると。もちろんその前に、今日の参考人の質疑であるとか、それから手記を読ませていただいたりとか、そういうこともきちんとやる。そして、いろんな努力を重ねる中で、今度はその行政のトップとして、行政としてこれだけの施策をきちんとやりますよということをある程度積み重ねたいというのが片一方であるんです。だから、お会いしたくないんではなくて、私は国民の代表、政治家でありますし、国民から選ばれました。政治家としての国民の目線は絶対失わないでやるつもりではありますけれども、やはり行政の、厚生労働大臣としてお会いするときには、それなりのきちんとした施策のその背景というか、それを持って会いたいなという気持ちが実はあるんであります。したがって、そういう全体の努力の過程においてお会いすると。 お会いするということは結構でございます。ただ、会って、じゃ思いのたけをお述べくださいという、それで会うというのも、それはもちろん会うことはできます。しかし、私はやっぱりお会いする以上は、ある程度、じゃ具体的に皆様方がお考えになっているこういう点についてはどうか、こういう点についてどうか、それについてのきちんと回答を勉強し、それで研究し、ここはこういう回答ができます、それで、これはもう釈迦に説法でございますけれども、インターフェロンの治療の場合と、じゃB型肝炎はどういう治療があるのかと、それは保険の適用がどうなのかと、そういうことをきちんと詰めて、ここから更に一歩進めることができますよと、できればそういうことをいましばし時間をちょうだいして、お答えできる体制になってやりたいなという気持ちがあるものですから、ああいう皆さんでおしかりを受けるような努力しますというような言葉になりましたけれども、私の気持ちはそういうことで、できるだけ早くそういう体制を整えて、これはきちんとお会いしたいと思います。
○櫻井充君 ちょっと大臣、確認ですが、今C型と、御答弁中。
○国務大臣(舛添要一君) いや、それは。
○櫻井充君 B型ですか。それとも、あれはC型のままでいいんですか。
○国務大臣(舛添要一君) C型の原告の方々、今回の訴訟の方々に二回お会いしました。そのときの例を引きまして、そのときもそういう一歩一歩積み重ねていって、ただお会いして皆さん方の現状を聞きましたということではなくて、それをお伺いした上で、ここまで手を打っていますよということを相当詰めた上でお会いしたいという気持ちがあって、二回ほどお会いしました。その例を引きまして、C型です、ですから。
○櫻井充君 現場で医者として働いていたときに、まあまだ今も働いておりますが、患者さんから、例えば詳しい今後何をしますとかそういうことよりも、自分たちが間違っていたことに対しては、こういうことで例えば薬が違っていましたとか、そういう点で一番最初にやっぱり患者さんがやってほしいということは謝罪なんですよね。つまり、それ以降、その先のこと、いろんなことを受けていろんな話をしてほしいのかというと決してそうではなくて、まず第一歩というよりも、恐らく半分以上、いやもうほとんどかもしれませんが、そのことについて国が責任があったとすれば、直接会って国に責任があってこういうことになって申し訳なかったと謝罪すれば、僕はほとんどの部分が解決するんじゃないかなと、そういうふうに思っております。ですから、これは御答弁結構でございますが、それが僕は患者さん方の気持ちだと思っておりますので、もう一度御検討いただきたいなとお願いしておきます。 それからもう一つは、こういう薬害なりの問題をどうやって解決していくのかというのがもう一つ我々に課せられた大きな課題なんだろうと思います。 こういう問題が起こるたびに私が指摘させていただいているのは、この分野で働いている厚生省本省の役人の数も決定的に少ないということです。ですから、私は、この慢性の人手不足を解決しない限りは先に進まないんだろうと思うんですね。ところが、役所の方々とその話をすると、その当事者の方々は、自分たちは口が裂けても自分たちのところで人が足りないということは理由の中に入れられないから言えないんだという話しかしないわけですよ。ですから、そういう点でいうと、やはり我々が客観的に判断して、やはり行政というのはスクラップ・アンド・ビルドですから、必要なところには人手を付ける、それから不必要なところは壊すという形にしていかないと、同じようなことが繰り返されるんじゃないかと思います。 こういうことが起こると、これは厚生労働省で働いている役人の人たちにとっても不幸なことですし、それから、こうやって繰り返し繰り返し薬害などが起こってくるということになると国民の皆さんにとっても不幸なことでして、これは両方にとって不幸なことなんですね。ですから、まずそれを是正するためには、この薬事行政に当たってくるところの人手を、独立行政法人も含めてですが、これは本省も含めて大幅な増員をしないとなかなか解決しないんじゃないかな。 もう一点、我々が医学部というか医局に入った当時の論文の情報量と今の論文の情報量は全く違います。その情報を処理するということになってくると従来どおりの人数で処理できるということはございませんから、そういう点で大幅にここの分野に関して人を増やしていただきたいなと、そう思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 国全体で財政の抑制をやる、それで、いつも申し上げていますように、二千二百億円というマイナスのシーリングを課せられている、そういう中で、今委員御指摘のように、例えばアメリカと比べますと十分の一ですね、アメリカのFDAというのはこの安全対策に二千九百人、我が省は独立法人を入れても、医薬品医療機器総合機構を入れても三百人。だから、もちろんそれは日本とアメリカは国情も違うし検査のやり方も違うから一概にその数字比べられないと言ってしまえばそれまでですけれども、人口規模で一対二なのに、この人員が十対一というのはやはり幾ら何でも私は少し少な過ぎるんじゃないかというふうに思います。 したがって、これからも、人の命を守るという一番大事な仕事をしているわけですから、ここには、もちろん無駄を排し行政改革の実を上げていきながら、きちんとしたやっぱり人手の手当て、財源の手当てがないといけないと思いますから、これは特に財務省との間できちんと議論をし、また、内閣全体の話になりますけれども、今後ともそういう方向で努力をしたいと思います。 それともう一つ考えておりますのは、やはりあらゆる組織、役所であれ、一度つくった組織がそのままでいいとは限りません。したがって、そういう中で、スクラップ・アンド・ビルドということをおっしゃいましたけれども、組織の改編をして、今国民のニーズに必要なところに人を集めると、こういうことをできるだけ早くやりたいというふうに思っております。
○櫻井充君 是非、積極的に進めていただきたいと思います。 官僚の方々、大体五十歳で肩たたきに遭って、意味もないとは言いませんが、本当に必要かどうか分からないようなところに天下りされていきますけれども、あれだけ能力のある人たちですから、それこそ再チャレンジじゃありませんけれども、そういった分野について例えば二年間なら二年間勉強してもらって、そういった人材を薬事行政の方にもっと積極的に活用していくとか、そこの部署にいなかったからできないということにはならないんだろうと。優秀な方々ですから、そう言って、本人たちにもうちょっと勉強してもらえたら有り難いなと、そういうふうに思っております。 最後にですが、今回、行政の僕は不作為だったと思っておりますが、それに対して立法府がかかわってくるという、僕は異例の形になったんだろうと、そう思います。こういった形で決着をしたという点からすれば評価できる一方で、必ずしもこういうことが繰り返されていいのかというと、そうとも私は思えません。 自分自身、クロイツフェルト・ヤコブ病のときに事務局長としてやらせていただいた感想を最後に申し上げますが、あのときには、与野党の議員連盟がきちんとでき上がりまして、中川昭一会長が、最初は国の責任をお認めいただけませんでしたが、最終的に国の責任をお認めいただいて、それから行政側の説得に入り、それから原告団、弁護団の方々と意見の交換をしということで、十分政治家とそれから行政とそれからその当事者の方々との話合いができたということによって解決できていったんではないかというふうに思っております。 今回、そういう点でいうと、お互いになぜかかたくなになっているところがあって、胸襟開いてもう少し意見交換ができれば、和解という形で、こういう形のではなくて、和解ができたんではないのかなと、そういうふうにも思っております。 ですから、これは自分自身の自戒の念も込めてですが、お互いこういう与野党の関係の中で、お互いの、何というんでしょうか、政争の具にすることなく、やはりお互いにやるべき人の命とかそういった問題については一致協力してやっていくようなことをしていかないと、それは政府も同じですが、みんなで協力していかないとなかなか問題が解決しないんじゃないのかなと、そういうことを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。 今回のこの議員立法の法案につきましては、私も若干この作成にかかわらしていただきました。福田総理が十二月の二十三日に、これはもう議員立法でやると、司法、行政の枠を超えた状況であるというような判断をされまして、議員立法という形で今議論をしているところでございます。 先ほど櫻井委員からもるる御質問、それからいろんなお話がございましたように、私も医者でございますけれども、臨床医の立場ということで考えますと、様々な問題を含んだ実は法案かなと思わざるを得ません。しかし、まさしくこれは政治判断という形で作られた法律でございますから、やはり説明がしっかりとできない部分もこれは当然あって仕方ないことだろうというふうには思っております。しかし、この中で、この内容について私は深く今日は御質問するつもりはございませんが、一部やはり確認をしておきたいことがございますので、その点について御質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、今回の前文におきまして、かなり踏み込んだ国の責任、さらにはその再発防止の問題、それからおわびの問題等々が書き込まれております。これにつきまして大臣が具体的にどのような対応を行おうとされているのか、お考えなのか、それをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 立法府の皆さん方の御努力でこういう形で法案が成立、今、前文にありましたように、政府は、感染被害者の方々に甚大な被害が生じ、その被害の拡大を防止し得なかったことについて責任を認め、感染被害者及びその遺族の方々に心からおわびをすべきであると、そういう責任を率直に認め、しっかりとおわびをいたしたいというふうに思います。 そして、それは、法案が明日にでも成立した暁におきまして、内閣総理大臣、そして私も含めまして、きちんとした形で表明をし、さらに、今後、薬事行政を再構築することによって二度と薬害を起こさない、そういう方策の検討を行っていきたいと思います。
○西島英利君 先日のこの委員会でも足立委員等が御質問をされた部分にも少し関係あるのかなというふうに思うんでございますけれども、国が承認をした医薬品によって、今回薬害というこの言葉が使われているわけでございますが、もしそのような状況が起きたときに、そのすべてが国の責任だということが認められてしまえば、医師としては、新しく開発された薬について使用する場合には非常に慎重にならざるを得ないと。つまり、長期間にわたって様々な問題、課題が出てくる薬というのは非常に多いわけでございまして、その辺りを今後やっぱりきちんと整理をしていかなきゃいけないのかなと。ですから、今回のこの法案そのものはある意味では超法規的な法案になるのではないかなというふうに思うところでもございます。 私は精神科医でございますけれども、精神科医ですから向精神薬を使います。その中で、これはもう副作用としてはしっかりと添付文書にも書き込まれているんですが、悪性症候群というものがございます。実はこれは向精神薬だけでなくて麻酔薬でもこの状況が出てまいります。四十度近い高熱がずっと続きまして、そしてもう大量の発汗、結果的に脱水状態というふうなことで、死にもつながるというようなそういう副作用でございますが、しかしそれは向精神薬、どの向精神薬でも起こる可能性がある。麻酔薬でも起こる可能性がある。 そうしたときに、じゃこういうことが、危険性があるのでもう使わないのかといいますと、今度は治療にならないという部分も当然ございます。また、慢性の投与の中で遅発性のジスキネジアという、これは私どもはもぐもぐ運動というふうに言うんですけれども、唇がもぐもぐもぐもぐしたような、そういうふうな副作用が発生をしていく。こういう場合も、これは長期にわたって初めてそういう状況が起きてくるわけでございまして、こういうところを考えていれば実は本当に治療ができなくなってしまうという部分もございまして、もちろんこれは慎重にその治療はしていかなきゃいけないわけでございますが、こういう問題も当然発生してきて、もう今回を契機にして一つきちんとした整理を国としてもしていかなければいけないのではないかなというふうに思います。 そこで、そういうような被害が出た場合に薬害被害者救済のために、今、医薬品副作用被害救済制度というのがございますが、これなかなか使いにくい制度でも一方ではございます。ですから、この辺りをしっかりと見直していただいてこの制度の充実ということが必要ではないかなというふうに考えるんでございますけれども、局長、いかがでございますか。
○政府参考人(高橋直人君) 医薬品等を適正な目的で適正に使用した場合に生じる健康被害につきましては、健康被害救済制度の下、御本人の請求に基づきまして医療費の支給を行うなど、必要な救済を図っているところでございます。 先生御承知のとおり、この制度は昭和五十五年にあのスモン事件を契機に発足をしたわけでございますが、その後、エイズ事件あるいはヤコブ事件などの経験を踏まえまして、平成十六年度からは生物由来製品による感染被害につきましてもこれを対象とすると。これは感染被害の救済制度でございますが、これをまた別途創設するなどしてこれまで充実に努めてきたところでございます。 今回の事件の反省を踏まえまして、再発防止などにつきましても私ども検討しなければならないというふうに考えておりますが、今先生御指摘のとおり、この救済制度につきましても改めて、発足からそろそろ三十年近くたつわけでございますが、もう一回原点に立ち返ってその検討をやってみたいというふうに考えております。
○西島英利君 今私がどうしてこの話をしたのかといいますと、やはり今回のような救済策というのは無原則に広げるべきではないというふうに考えているんですね。そういう意味で、今回私がこういうお話をしますと批判を受けるかもしれませんが、やはりしっかりとした別の制度をもう一度見直すということも必要なのかなという形で今日このような質問をさしていただきました。 また、この肝炎の患者さんに対しましては三百数十万云々という大きな数字が出ているわけでございますけれども、この制度そのものを充実させるということと同時に、このすべての肝炎患者さんに対する医療体制、これを早期に整えることが重要じゃないかなというふうに考えております。 今、衆議院の方で基本法が、この肝炎の対策の基本法が出ておりますけれども、その中にはかなりそういう意味での体制づくりが書き込まれております。もう一方では、もう民主党さんもその対案的なものをお出しでございますけれども、是非、この基本法を含めた中でそういうふうな医療体制を早期に整えるということの方がよほど重要ではないかなというふうに考えているんですが、局長、いかがでございますか。
○政府参考人(西山正徳君) 肝炎患者に対します医療体制についてですけれども、まず二次医療圏単位でかかりつけ医と専門医療機関が連携を保つと、質の高い肝炎治療を推進したいというふうに考えております。 これに対しまして、平成十九年から診療支援、これら医療機関への診療支援、医師等への研修を担い、かつ高度専門的、集学的医療を提供する肝疾患診療連携拠点病院をこれを整備することとしております。二十年度予算におきましても、すべての都道府県において拠点病院が整備できるよう並びに医師に対する研修等をできますよう、四・八億円計上しているところでございます。
○西島英利君 と同時に、実は今朝、参考人の中で先生が、この肝炎の専門医は三千人しかいないというお話でもございました。やはりこの専門医の早急な養成も併せて必要になってくるだろうというふうに思いますので、その辺りの是非御検討もお願いを申し上げたいというふうに思います。 ところで、この法案の前文におきまして、「医薬品による健康被害の再発防止に最善かつ最大の努力をしなければならない。」という記述がございます。私としましては、やはり速やかな副作用情報収集分析システムといいますか、今回のC型肝炎についてはそれが分かった後で調査を掛けたというふうな部分もございますが、やはり日常的にそういうものを収集分析するそういうシステム、これが必要なのかなというふうにも思います。 またさらに、そういうところで、そういうような副作用でこれは重大な状況になるのではないかと考えたときには、検討する時間というのは非常にある意味ではもったいない時間になるんですね。ですから、そういう場合には、速やかに医師への情報伝達というようなシステムもやっぱり一方では必要であろうというふうに思います。 それから、副作用副作用と、この言葉が言われて、副作用そのものが悪いというふうに国民は思っているわけでございますが、この辺りの言葉の整理といいますか、そういうものもやはりきちんとやっていく必要性があるのではないかなというふうに思っております。 そういう意味で薬事行政の抜本的な見直しというのが私は必要になってくるだろうというふうに思うんですが、これについてのコメントいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今、委員が御指摘いただいた件も含めて、長期的視点に立って、薬事行政というものをどうすべきか、これはきちんと見直していきたいと思います。
○西島英利君 どうぞよろしくお願いいたします。時間は刻々とたっていきますので、できるだけ速やかにそういう体制づくりをお願いを申し上げたいと思います。 今回の法案が成立した後の政府の対応方針と決意についてお伺いをさせていただきます。 また、今日の午前中の参考人の中でもいろんなお話がございましたけれども、特に製薬業に対して負担を強いるというような、そういう考え方が実はこの法案のその裏にといいますか、そこに入っているわけでございます。これは、実は大変な負担にもなるだろうというように思いますので、これはもう厚生労働大臣として、やはりそういうしっかりとした対応をしていただかなければ、やはりこの制度そのものが成り立たないというふうに思いますので、その辺りの御決意といいますか、お考えをお聞かせいただいて、私の質問とさせていただきます。
○国務大臣(舛添要一君) 第一義的には医薬品を提供した企業に責任がございます。それはきちんと前文にも書いてありまして、それから第十六条でその負担についても厚生労働大臣と協議をして決めるということになっておりますので、ただいま協議中でありまして、きちんとその責任を果たしていただけるように国として全力を挙げたいと思います。
○西島英利君 この法案が成立した後には、厚生労働大臣のやはり仕事というのは非常に大きなものがあると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 公明党は、二〇〇一年に当時の坂口厚生労働大臣にC型肝炎の対策を求めてまいりました。また、二〇〇七年、昨年の三月にも塩崎官房長官に薬害肝炎の全面解決を求める申入れを行ったわけであります。その後も公明党として、また与党の一員として、種々の対策を行ってまいりました。 今回議員立法という形で、立法府として解決を目指す法案が衆議院で全会一致で採決されたことに対しまして、提案者の皆様、そしてまた関係された議員の皆様に心から敬意を表したいと思います。それから、本法成立により、いわゆる薬害肝炎並びに広く肝炎一般に対する対策が更に一段と進むことを心から願っておるわけでございます。 さて、法案に関しまして、私も確認をさせていただきたいと思います。法案の第七条の身体的悪化による追加給付金の支給に関しては、給付支給後十年以内と規定しているわけであります。救済できない人が出ないように配慮した上での規定と考えておりますけれども、念のため、この十年以内の根拠について法案提出者にお伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(福島豊君) 先ほども答弁させていただきましたが、本法案の準備に当たりまして、原告団の皆様とも十分協議をさせていただいて、どのくらいの期間を設けるべきかということで十年とさせていただきました。
○渡辺孝男君 万一、給付金支給後十年以降に身体的状況の悪化が認められた場合には、どのように救済をしていくのか、対応をしていくのか、この点に関してお伺いをしたいと思います、提案者の方々に。
○衆議院議員(福島豊君) この点につきましても、果たして十年で適切なんだろうかと、こういう議論が衆議院でも行われたことは事実でございますし、先生の御指摘も私どももしっかりと受け止めなければいけないというふうに思っております。 そうしたことから附則におきまして、この法律の施行後における給付金及び追加給付金の支給の請求の状況を勘案し、必要に応じ、検討が加えられるものとしているところでありまして、先ほど申し上げましたように、また柔軟かつ適切に対応していきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 先ほどの参考人の御意見でも、十年以降でC型肝炎のキャリアになっている方々も肝炎の症状が発症する、あるいは肝硬変、肝がんに移っていくという、そういう症例もあるわけでございまして、ここは柔軟にきちんと全員が救済されるように対応していただきたいと思います。 それから、次の質問でございますけれども、厚生労働省のフィブリン製剤等に関する相談窓口の設置とその後の相談件数、あるいは相談内容の状況について、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高橋直人君) 昨年十一月十五日から十二月二十八日の三十日間につきまして、私どものフィブリノゲン製剤等に関する相談窓口における相談件数のこの合計、これは一万三千七百十八件でございました。主な相談内容の内訳は、例えば過去に出産や手術などをしたが大丈夫か、これが約五千二百件、肝炎の治療費や医療費助成についてのお問い合わせ、これは約四千六百件、あるいは輸血を受けたが大丈夫かといったような問い合わせが約三千三百件と、こういったような内容になっております。
○渡辺孝男君 今回の法案通ることになりますと、また厚生労働省の方でフィブリン製剤等の納入先医療機関の公表を一月の十七日ですか、行う予定と聞いておりますけれども、この対応の趣旨と厚生労働省や都道府県の相談受付の体制の強化を予定されているのかどうか、その点もお伺いをしたいと思います。 先ほどのお話でも、かなりの数の相談が来ているということでありますので、これしっかり対応していただきたいと思うので、この点をお伺いをしたいと思います。厚生労働省の方、よろしくお願いします。
○政府参考人(高橋直人君) フィブリノゲン製剤納入先医療機関及び非加熱血液凝固因子製剤を血友病以外の患者に投与した可能性がある医療機関、これらのその名称を公表するという予定にしておりますけれども、この趣旨は、これらの製剤の投与によって肝炎ウイルスに感染し得る可能性のある方々に対しまして、肝炎ウイルス検査の受診の端緒にしていただきたいと、さらに治療につなげていただきたいと、こういう趣旨で呼び掛けを進めるものでございます。 相談受付体制につきましては、引き続き、私どもの相談窓口のフリーダイヤルとか、それから都道府県における医薬品や健康関係の窓口、それから都道府県、政令市の保健所などに相談窓口を設置いたしまして対応することにいたしております。その期間中、かなり多い可能性予想されます。私ども、人員やりくりしながら頑張っていきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 次の質問ですけれども、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤を治療の一環として用いた可能性のある病院ですね、公表をされるということでありますけれども、この病院における本法成立後の患者、家族あるいは御遺族の方々等、あるいは場合によっては裁判所の方からの問い合わせもあるかもしれません。このような対応をするのには大変な事務負担、労力が掛かるわけでありますが、これはやはり国が責任を持って対応していただきたいというような御意見もいただいております。 そしてまた、もちろんこれは製薬の製造業者等にも応分の負担をいただくべきだと、そのような御意見もいただいているわけでありますけれども、このようなことを厚生労働省としてもしっかり御配慮いただいて、患者さん、御家族、あるいはもう残念ながら御遺族の方という場合もあると思うんですが、そういう方々の切なる思いを受け止めてきちんと対応していただきたいと思いますが、舛添厚生労働大臣、どのように対応されるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど山井委員のお答えにもありましたように、カルテのみならず、あらゆる記録をもってこれは投与の事実を証明できるものを、これを見付け出していただきたい、こういう既に指示を医療機関に対して出しております。本当に現場の医療機関の皆さん、大変な御苦労があるというように思いますので、もう本当に気持ちとしては、今、渡辺委員がおっしゃったように、何とかその負担をという気持ちがありますけれども、ちょっとなかなか今の現行法制の下では難しい面もございますので、こちらもできるだけの協力はいたしますので、どうか各地の医療機関の皆さん、お医者さんの方々、大変な御苦労だと思いますが、この法案成立の暁には一緒に御協力を願いたいということを今は申し上げたいと思います。
○渡辺孝男君 薬害肝炎は、これによる新たな健康被害により長年にわたり心身ともに大きな苦痛を患者さんたちにもたらし、また御家族等にも様々な苦しみをもたらしたわけであります。また、これは患者さんに治療、医療を提供した医療スタッフにも大きな心的ストレスを与えてきたと、また現在もそういう心的ストレスを感じておられる医療スタッフも多いことと私は思います。 このようなことも含めまして、医療の現場にこの薬害肝炎が多大な混乱をもたらしたと、そしてまた、本来不要であった労苦をもたらしたということに対しまして、やはり厚生労働大臣として、患者、家族、そして御遺族の皆さんに対して、またそういうそれにかかわった医療スタッフ等に関しまして謝罪並びに薬害根絶に向けての厚生労働としてのこれからの対応についてお伺いをしたいと思います。厚生労働大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほど西島委員からも御指摘があり、また今、渡辺委員の御指摘のように、本当に医療機関の皆さん、お医者さんの皆さん方は大変御苦労をなさった。目の前で失われようとしている命を一生懸命救った、しかし結果としてこういうことが起こった。そのことの御心痛というのは本当に言葉もないぐらいに大変だったろうと思いまして、しかもまだそういうストレスに悩まされると。本当にこれは厚生労働大臣として誠に申し訳ない、そういう思いで一杯でございまして、心からおわびを申し上げたいと思います。 そして、二度とそういう苦しい思いを皆さん方に、特に医療機関の皆さん方、今御指摘あった方々にさせないように、原点に立ち返って薬事行政というのを立て直しを図りたいと、そういうふうに思います。
○渡辺孝男君 薬害の根絶に向けての対応、やっぱりこれが非常に大事でございまして、この点、もうちょっと大臣に、こうしていくんだと、今こういう大きな一つのC型薬害肝炎解決の道筋ができておって、さらにこれからまたほかの肝炎の方々に対してもいろいろな対策を取っていこうということでありまして、その根本にある薬害というものを、そのものをやはりきちんと根絶していく、そういう決意に大臣は立っておられると思うんですが、もう少しその点に関して大臣の所見を伺えればと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは十五日の基本合意書の中にもきちんと明記されるというふうに思いますが、今回の件を第三者の委員会できちんとまず検証をする。その上に立って、先ほど櫻井委員から、少しスタッフを増やした方がいいんじゃないかと、こういう人的なスタッフの拡充ということもございます。そして、二度とこの薬害を起こさないと、そのための体制整備、あらゆる努力をきちんとやっていきたいと思います。その決意をしっかりと申し述べさせていただきたいと思います。
○渡辺孝男君 次の質問ですけれども、この法案の第四条では、政府は肝炎医療の提供体制の整備、肝炎医療に係る研究の推進等必要な措置を講ずるよう努めることとしておるわけであります。 〔委員長退席、理事谷博之君着席〕 このような医療提供体制の整備とか、あるいは肝炎医療に係る研究の推進等、先ほどの午前中の参考人の御意見でも、いろんな医薬品、特にインターフェロン等副作用等が強いということで、大変苦労しながら医療を受けているというようなこともありますので、そういう医薬品の開発等も大事だと思うんですが、この点に関しまして大臣から、どういう対応されていくおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) この三百五十万人という肝炎の患者さんたちの数、もう正に国民病と言えると。ここまで患者の数が増えたと、これは喫緊の課題として総合的な対策を取るべきだというふうに考えております。 肝疾患診療連携拠点病院、この整備をやり、やはりこれは私は科学の進歩というのを固く信じておりますので、みんなの努力で更なるすばらしい治療方法を開発していく、そして一日も早くこういう疾患を根絶すると、こういうための努力を継続して行ってまいりたいと思います。また、インターフェロン治療につきましては、来年度予算におきまして百二十九億円、これを計上させていただき、そして全体的な総合肝炎対策で二百七億円と、今年度予算の二・五倍の規模でこれはきちんと対応していきたいというふうに思います。 そういう諸施策を積み上げながら、総合的な肝炎対策に邁進してまいりたいと思います。
○渡辺孝男君 午前中の参考人質疑の中でも、やはり総合的な、もう肝炎の皆様、今回の薬害C型肝炎の方々の法案でございますけれども、そのほかの方々も含めまして、薬害の総合的な対策あるいは基本法的なもの、そういうものを作ってしっかり全員に対する対策を進めてもらいたいと、それに関しては与野党なく一緒に対応していただきたいという、そういう要望も多くいただいたわけであります。 〔理事谷博之君退席、委員長着席〕 今回の法案を一つの契機としまして、更に薬害対策あるいは薬害の関係の肝炎対策、あるいは原因が分からないような肝炎の患者さんの対策が進むことを、我々公明党としても努力をしてまいりますけれども、与野党一致して進めていくことになると思いますので、そのときには厚生労働省としてもしっかり対応していただきたい、このことを要望しまして、質問を終わらせていただきます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 本法案、薬害C型肝炎の被害者の皆さんが全員一律の救済をと、命の線引きは許さないというふうに訴え続けて、ついに政府動かして、法案の成立も目前までこぎ着けております。この訴訟にかかわってきたすべての人々、とりわけ原告団の皆さんに、病を押して闘った皆さんに心から敬意を表したいというふうに思います。 そして、同時に今日午前中の参考人質疑では、先天性フィブリノゲン欠乏症あるいは血友病など、先天性疾患で血液製剤を投与された場合、あるいは予防接種などによるB型肝炎の感染者、こういった方々が限定されていることについて疑問を投げ掛けておられることも十分に理解できることであります。 そこで、最初に提案者にお聞きをしたいと思うんですが、先天性疾患の被害者も予防接種によるB型肝炎の被害者も、ともにこれは感染の被害者であるということに変わりはないと思うんですが、提案者の認識を伺います。
○衆議院議員(大村秀章君) 今、小池委員から御質問をいただきましたこの点につきまして、この先天性疾患に対するこの血液製剤投与による肝炎の感染者、そしてまた予防接種、B型肝炎の感染者も、ある意味でこの感染の被害者であるということの認識は私も同じだというふうに思っております。ただ、今回の法案は、先ほど来御答弁申し上げましたが、今回の薬害C型肝炎訴訟を解決をするというための法案の仕組みになっておりますので、その点は御理解をいただきたいと思います。ただ、被害者であることは認識は一緒だと思っております。
○小池晃君 その立法の趣旨について言えば、今のお話からすれば、その先天性疾患の感染被害者の方、あるいは予防接種によるB型肝炎の被害者の方を排除するような趣旨で作られたものでないということは当然のことであると思いますし、それはそれとしてやはり別個の施策ということが求められてくるという認識でよろしいでしょうか、立法趣旨を伺います。
○衆議院議員(大村秀章君) この法案は、先ほど来申し上げておりますが、薬害C型肝炎訴訟を解決をする、全面一律救済をするというための法案ということで仕組まさせていただいております。したがって、対象はそのことにこういった法案の、そういった方を、薬害C型肝炎訴訟の原告団を対象とすると、原告団及びその感染者を対象とするということで仕組ませていただいておりますが、排除すると、それ以外の方々を排除するということではなくて、やはりこれは、衆議院の委員会の決議にもありますように、これは次なるこれからの課題であるということでございますので、引き続き関係者の皆様なり、与野党でも十分議論をしていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 では、大臣にちょっと伺いたいんですが、今の立法趣旨を踏まえて、薬害被害、感染被害の問題として先天性疾患の問題あるいは予防接種のB型肝炎、こういった問題はやはり重要で緊急な課題としてあるんだと、これに全力で取り組むんだという御決意、確認したいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 委員がおっしゃったように、今のようなその先天性の方々、それからB型、厳としてこういう問題がございます。今回の法律はその訴訟の和解の過程で出てきているので、今提案者がおっしゃったような形になりましたけれども、厚生労働大臣としては今お挙げになったような問題についても今後きちんと対応してまいりたいと思います。
○小池晃君 時効や除斥にかかわる問題をお聞きしたいんですが、今回は司法による救済の対象とならなかった方も含めて製剤の投与と感染の事実ということが裁判所の関与の下に認められれば給付金を支払うという、そういう構造になっているわけです。その際に、HIV訴訟の和解協議の中では、例えば二十年以上前に製剤を投与された、あるいは発症したという場合は、時効や除斥期間の完成ということが問題になるというケースがあったわけですが。 そこで、この法律の仕組みについてお伺いしたいんですけれども、これは要するに、先ほど言ったように、判決や和解調書などによって投与と感染の事実が証明されれば給付金が支払われるという構造になっているわけで、そういう点でいえば、血液製剤の最終投与時あるいは慢性肝炎などの発症時が二十年以上前の場合で、損害賠償請求の除斥期間の完成が行われてしまうような可能性がある場合であっても、これは給付金を支払うという仕組みになっているというふうに理解をしてよろしいか、お聞きします。
○衆議院議員(福島豊君) ただいま先生が御指摘いただきましたように、除斥期間の経過によって損害賠償請求権自体が否定される可能性があるとしても、製剤の投与、因果関係、症状について、確定判決、和解調書などによって確認されておりますと、本法に基づいて給付金の請求ができるものであります。
○小池晃君 分かりました。 それから、更に提案者にお聞きをしたいと思うんですが、この法案の趣旨は全員一律の救済ということであります。その趣旨に照らせば、もういたずらに因果関係を争うということはこれはやってはいけないことだと私は思うんですね。 例えば、この間、薬害エイズ・肝炎訴訟の中で、血液製剤を投与されたと同時に大量輸血をしたような場合については、これは因果関係を争う姿勢を国が取っているという、そういう実例もあるんです。産後出血のような場合は、大量輸血をしながら血液製剤を投与しているケース多いですから、恐らくこれから対象者にそういう方も出てくるだろうと。私は、そういう方の場合、いたずらに争うということをやるということは、これは法の趣旨に反するというふうに考えております。現在の原告団の中から万が一でも対象外になるような人が出るようなことは絶対にあってはならないというふうにも思っております。 その点で提案者に、投与の事実と感染の事実が証明されれば支払の対象にするということが立法趣旨で、いたずらに争うというようなことは立法の趣旨とは反することであるということについて確認をしていただきたいと思います。
○衆議院議員(山井和則君) 小池議員にお答え申し上げます。 小池議員が今御質問された趣旨のとおりであると思います。このような全員救済法案を成立さして、そして原告の中から実は救済されない人が出てきたということでは立法趣旨に当然かなわないわけでありますから、一律救済という理念を十分に尊重したものにして、全員救済ということにせねばならないと思いますし、先ほど質問されたとおりであると思います。
○小池晃君 大臣、今、法の立法趣旨について幾つかの点確認をしてきましたが、除斥期間の問題も含めて、あるいは、とにかくやっぱりいたずらに被害者を苦しめるようなことをこれ以上絶対にしないように法律の趣旨に沿った運用をしていただきたいというふうに思いますが、重ねてお伺いをします。
○国務大臣(舛添要一君) 立法府の皆さん方の意思をきちんと踏まえまして、法律が成立した暁にはその意思に沿った形での実施、実行を行いたいと思います。
○小池晃君 さらに、基本合意の中で、事件の検証を第三者機関において行うということがあるわけですね。これは私、大変重要だと思っておりまして、大臣、これできるだけやはりきちっと、そして早く検証作業を行っていく、再発防止を具体化するということが大事になっているというふうに思うんですが、この点で、これを一定の、いつまでもというんじゃなくて、きちっと期限を区切ってやっぱり直ちにやっていくと。どのくらいの時期の間に検証作業を進めようと、第三者機関というのはどういう想定をされておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 特にこれは原告弁護団の方々から第三者機関というお話がございまして、十五日に取り交わすであろう基本合意書の中にもきちんとそのことは明記される予定であります。そして、それを受けまして、これは広く意見を募りまして、どういう方々をメンバーにすればいいのか、どうすれば公平なのか、そしてこれはただ単に専門家の方だけではなくて、国民の意見を代弁できる方も入れた上でまず第三者機関をつくりまして、それで、例えばどれぐらいの期間あれば一つの報告書が出せるのか、それも含めて検討しますけれども、迅速にこれは対応していきたいと思います。
○小池晃君 それから、追加で、今日、一部報道で、十七日に新聞各紙に出される病院のリスト、納入先のリストの問題について報道があって、これは投与記録の有無はこの十七日のリストには掲載されないという報道がされているんですが、これは一体何でこういうことになっているのか、御説明願いたい。
○国務大臣(舛添要一君) 今、委員からありましたように、十七日に医療機関の、新聞折り込み広告でこれ公表いたします。今、投与記録の保管の有無について、実は昨年十一月七日付けで、私が七千の医療機関に調査報告書を出せということで言っていまして、ほぼ集まりつつありますので、正確な、実を言うと七千の中で統廃合されたりなくなったりとかいうことまで一番アップ・ツー・デートな新しいデータを出したいと思って今努力をしていますが、取りあえず十七日にはもう印刷中で間に合いませんから、今のカルテの有無、もう分かるところから厚生労働省、社会保険庁のホームページにおいて逐次発表していきたいというふうに思います。
○小池晃君 これ、きちっとやっぱり急いでやるべきだと思いますし、先ほどちょっと事前に聞いたときには全部そろってから公表すると言ったけれども、今大臣は報告が医療機関からあればそこからもう順次公表していくと、ホームページ上という理解でよろしいんですね。
○国務大臣(舛添要一君) もう十七日に折り込みを出す、そうするともう来週中にできるところから逐次やって、ホームページですから毎日更新できますので、それは私の指示できちんとやらせたいと思います。
○小池晃君 これきちっと公表していただきたいというふうに思います。 それから、今日、資料もお配りしておりまして、ちょっと少し資料がいろいろあるので説明に時間が掛かるかと思いますが、済みません、その前にちょっともう一点、どうしても主張しておきたいことがありまして、今度の法案でその給付金の支払は医薬品医療機器総合機構ということになっております。これは、単に事務的な作業を行うわけではなくて、病気が進展したような場合のその後の給付金を変更する、追加で支払うような場合のその認定も行うということになるというふうに聞いております。ところが、この医薬品医療機器総合機構の現在の理事長は宮島彰氏であります。正に、このC型肝炎の被害者リストが製薬企業から報告された際にそれを公表せず、地下室にしまい込み、今日に至るまで出てこなかったと、この原因をつくった人物なわけですね。その人が理事長の機構がこの給付金を支払うと、これほどの私、本当に問題はないと思うんです。 今日も、この場に来ていただきたいということで、私、要求したんです、理事長に答弁をと。ところが、理事会で合意が得られないということになりました。これ、極めて遺憾であります。私は、この法案がきちっと運営されていく上でも、あの方はその経過について何も公的な場所でしゃべっていないわけですから、そのことについて明らかにしないような人が機構のトップにいて、きちっとこの事業が行われるのかどうかというのは、私、重大問題だと思うんですよ。だから、これはきちんとこの場に来ていただいて、参考人なり、しっかり答弁求めてきちっと議論していきたいというふうに思っております。そのことは、参考人招致については改めて要求をしたいというふうに思います。 それから、責任問題で、製薬企業の問題についてちょっと資料をお配りしているので、ちょっとお話をしたいと思うんですが。 今日資料でお配りしたのは、一九六三年の日本産科婦人科学会雑誌に載っている乾燥ヒト血漿について私のおわびという論文であります。この論文を書いた人はどなたかといいますと、一番最後にありますが、株式会社日本ブラッドバンク専務取締役内藤良一。その後のミドリ十字の社長になっていく人物であります。これは、乾燥ヒト血漿についてその功罪と私の罪業ということで、自分がいかに誤っていたかというおわびの文章なんですね。 二枚目開いていただいて、真ん中の下の辺りに、乾燥ヒト血漿の肝炎発生率、非常に高いんだと、輸血後肝炎よりも高いんだということが書かれている。その上で、その右側に書かれているんですが、紫外線照射でやったんだと。ところが、紫外線照射というのは血漿の肝炎ウイルスを不活化するために完全であると信じられていたけれども、一九五八年にストルミア、これはアメリカの医学者ですが、この方がほとんど無効であるという判決、判決と書いてありますが、これは論文で明確に判断をしたということが書いてあるんですね。その下には、日本で乾燥ヒト血漿による肝炎災害がどのくらいあるかということについて試算までして、五%が肝炎にかかったと仮定すると毎年およそ五千人で、死亡率一%と見ても過ぐる十年の間に五百人の死を招いたというふうに言っているわけですよ。彼は昭和十五年、これをアメリカで学んで帰って導入した張本人として、その罪業の深さを痛感するものでありますと。これ、ちなみに一九六三年なんですね。そのときにこう書いている。 ところが、四枚目見てください。一九六四年にフィブリノーゲンが認可されます。フィブリノーゲン―BBank、これが最初です。このときの添付文書に何と書いてあるかというと、右のところに矢印付けておきましたが、フィブリノーゲン―BBankは紫外線照射を施してあるが、これは完全不活化を信頼することができないと。要するに、内藤良一氏というのは、紫外線照射はほとんど無効だという論文を書いて、大変申し訳なかったというふうに言った翌年に、正に紫外線照射による製剤を堂々と売り出し、ほとんど無効だと言っていたのを完全不活化を信頼することができないなどと書き換え、それでこの薬を世に出していったということなわけですね。 私、これは、薬事法の第五十九条というのは、病原微生物によって汚染された医薬品は販売してはならない、正に薬事法違反じゃないかというふうに思うんですよ。 だから、先ほどから新薬というのは危険性があるからいろんな責任生じるというけれども、そういう一般論ではないんだと、これは。正に明々白々、危険だということを承知の上でその翌年にその処理方法による製剤を生み出したというのが正にこのフィブリノーゲンであったわけなんですね。 あるいは、クリスマシンについても、これ第Ⅸ因子についてはコーナインという薬が当初あって、これは先天性疾患だけ適応申請をしていたんですよ。ところが、クリスマシンに切り替えるときには臨床成績資料も出さずに後天性疾患まで広げてやったわけですね。ここでも製薬企業の責任は私は余りにも明白であるというふうに思うんです。 最後、資料のところにミドリ十字三十年史を載せました。ここで何を書いてあるかというと、要するに、一九六〇年ごろから日本の売血に対する国際的な批判が高まっていった。いわゆる黄色い血の問題であります。昭和三十五年八月に国際輸血学会が開かれて強く批判されたと、社会問題化したというふうに書いてあります。 最後のページ。首脳陣の英断というところがありまして、ここで逆境に直面した首脳陣はひるまなかった。創業当初の苦難を克服したあの不屈の企業精神が生きていた。それは銀行血部門、要するに売血の問題を可及的速やかに撤廃し、医薬品部門の拡大に総力を傾け、併せて社名変更、日本ブラッドバンクからミドリ十字に変えて、そして血液製剤を中心とした医薬品メーカーとして大きく脱皮し、この当面の苦難を乗り切ることになった経営の大転換をした。正にそれを乗り切るための最大の商品として売り出したのがフィブリノーゲンであった、こういう経過なんですよ。 大臣、この問題でいまだにミドリ十字を引き継ぐ田辺三菱製薬が謝罪もしていない、責任も認めていない。これ私、余りにもひど過ぎる話ではないかというふうに思っておりますし、やはりこうした経過を振り返れば企業の責任は明白ではないかと、大臣、これ企業の責任明確じゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったように、この今いろんなデータをお示しになりましたけれども、この血液製剤の製品の長い経過を見てみますと、やはり安全対策というのを製薬企業は十分に施さないといけない、そのための努力は私は欠けていたと言わざるを得ないと思いますので、きちんとそれは責任を認めるべきだと、そういうふうに考えております。
○小池晃君 安全対策が欠けていたというレベルの問題なのかなと。やっぱりこれは明らかに知っていた。内藤良一さんという人は、もう御存じだと思いますが、あの戦争の中で旧七三一部隊部隊長の石井四郎氏の右腕というふうに言われた人ですね。それが戦後この製薬企業を起こしていったわけですよ。 私、これ実際に死亡率まで出しているんですよ、これだけ。自分の罪業の深さを反省すると言っているんですよ。ところが、そのことを全く顧みずにその製品を売り出しているんじゃないですか。犯罪ですよ、これは。 だから、私、今のような甘い態度じゃなくて、やっぱりきちっともっと厳しく、まあちょっと言葉は非常に悪いけれども、首根っこをつかまえて被害者のところに連れていって一緒に謝るというぐらいのことをしなければ、一般的な指導などで済むような話ではないと。拠出金だってしっかり出させなければ、これは税金にもかかわってくるんだからきちんと責任を果たさせるべきだと思いますが、もう一度伺います。
○国務大臣(舛添要一君) 今審議されています法律が成立しました暁には、その意思、立法府の意思に基づきましてきちんと責任を果たし、また損害賠償を応分に負担していただくということを、厚生労働大臣として全面的にそして全力を挙げて行いたいと思います。
○小池晃君 分かりました。 それともう一点、ちょっと一点だけ。 前回大臣が調査を約束した、消えた年金の問題で、サンデー農機という会社の被害者の問題で、九五%合っているけれども違うと、思い出したら来るようにという話を紹介しましたが、あれ調査してどうなったのか、ちょっと簡単に結果だけ報告してください。
○委員長(岩本司君) 簡潔にお願いします。
○政府参考人(石井博史君) 十二月の二十五日に本委員会におきまして小池委員から御指摘をいただいたケースでございまして、遺族年金請求の事例でございますけれども、御相談が付いておりまして、亡くなられた御主人の四十年以上前に勤めていた事業所名の特定に関する御相談付きの、そういう案件でございます。 それで、経緯ございますけれども、はしょって結論的なところで申し上げますと、十二月の上旬でございますけれども、相談があったのは九月の下旬でございます。そのときに、もう少し事業所名の特定につながるような、そういう要するに事柄が思い浮かぶ、あるいは分かるというようなことがございましたらまた御連絡をということで、社会保険事務所とその御相談の、御請求の方とは一応その連絡がそこでいったん切れているという経緯がございまして、その後、十二月の上旬になりまして、請求された御本人の方から本件の新たな担当となりました別の社会保険事務所の方にお電話がございました。 そして、そのお電話の内容によりますと、実は当時、御主人と一緒に働いていた同僚の方が分かったと、こういうお話であったわけでございまして、また、お勤めになられておられた会社のどういうような事業をなさっていたかという点もある程度分かってきたと、こういうお話もあったものでございますから、そういった点をお申出いただきたいということで、書面で出していただいたというのが十二月二十五日のことでございます。 この書面で出していただいた情報に基づきまして調査をした結果、名称が類似する事業所の中にその同僚の方のお名前がまず発見されまして、そしてそれを頼りにずっと検索をしていった結果、その御主人のお名前も見いだすことができた。それから、会社の事業も、ほぼこれは同じであるというふうな判断ができるような、そういうような内容のものが確認されたということでございまして、これは御主人の記録であるというふうに判断されたものでございますから、その結果を十二月二十七日に御本人に連絡申し上げております。 なお、お申出にはもう一件事業所にお勤めというお話がございましたものですから、現在はそれについてもなお調査を続行中と、こういうことでございます。
○小池晃君 質問をするまでは、思い出したら、こういった対応をして、十二月二十五日に質問したら、二十七日にありましたと言ったんですよ。こんなことやったら国民みんな、消えた年金の人、国会で一人一人取り上げなきゃ解決できないですよ。 これ、重大だということを申し上げて、終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日、この肝炎に対する法律が成立する間近となりました。この法案の成立に向けて命懸けて頑張った原告、弁護団、そして立法者の皆さんあるいは応援した国民の皆さんの本当に頑張りの成果だと思います。ですから、今日来られた衆議院の皆さんも含めて、それは心から私も改めて敬意を表したいというふうに思います。 これから、ただ解決しなければならない問題がたくさんあります。政官業の問題でいえば、政、私たちにも責任があります。業、官、この犯罪、責任はまだ十分メスが入っておりません。 大臣、製薬会社の責任、そして十五日の基本合意書の中で製薬会社の責任が盛り込まれるというふうにも聞いておりますが、どうなる予定でしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 基本合意書は、原告の皆さん方と国、これがまず一つ、そしてまた、原告の皆さん方と企業とのはまた別の基本合意書だというふうに伺っております。
○福島みずほ君 この法案の十六条で、製薬会社と合意をして費用も求めるということがありますが、国会は予算の使い道について責任を持たなければなりません。製薬会社に関してどれぐらい請求されるおつもりでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) それもまた今協議中でございまして、応分の負担、立法府の意思を反映した形での負担をきちんと求めてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 今日は十日です。十五日に基本合意書ができるのであれば、どれぐらいの目安か、国会に教えてください。
○国務大臣(舛添要一君) これはもうラフな形で、まだ細かい詰めを行ってはおりませんけれども、基本的には、私は国が三分の一、メーカーが三分の二と、こういうふうに考えております。
○福島みずほ君 もっと製薬会社に請求してもいいと個人的には思いますが、製薬会社にきちっと謝罪をさせること、それからきちっと賠償責任を、賠償というか費用負担を求めること、これは国会としても責任を持ってやっていきますし、厚生労働省はその点は製薬会社について責任を持ってやってくれるよう強く求めていきたいと思います。 謝罪をする、ここもちゃんと担保は取れておりますね。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほどの小池委員の質問に対しても答えましたように、第一義的には企業に責任がございます。これについてはきちんと心からおわびをすべきであると考えております。
○福島みずほ君 私は、この法案が議員立法でできたことは実は問題だと思っています。国会がこの前文にあるように政府は心からおわびをすべきであると言って、その後に政府がおわびをする。違うじゃないかと。自分のしりぬぐいぐらい自分でやれと言いたい。政府は、自分たちの起こしたことについては、自分たち自ら、国会から言われるまでもなくおわびをすべきであるというふうに考えています。 この点について、国の責任についてですが、この薬害、原告の皆さんたちが思っていることも、薬害をどうやったら私たちが本当に根絶することができるか、この法案もその趣旨だと私は思っております。 大臣にお聞きをいたします。私は、薬害の根絶するための大きな第一歩は、政官業癒着をなくすことだと。薬事局長がそのままミドリ十字や製薬会社に天下れば、自分が天下る製薬会社に関して甘くなることは当たり前です。もう薬害を根絶するために、製薬会社に関して例えば局長が天下りをすることをなくす、御決断ください。
○国務大臣(舛添要一君) それは厚生労働省だけではなくて、この政府全体、公務員制度全体の在り方にかかわる問題でありまして、今きちんと内閣全体で、そしてまた各党で御検討はなされているというふうに思います。 もちろん、そういう癒着があったりする、そして自分が天下った先の、例えば製薬メーカーの利益のみを考えるということではなくて、きちんと対処していかないといけないと思いますが、一方では、先ほど櫻井委員の御意見の中にもありましたように、専門的知識を有した人たちがその能力をどういう形で次なるステージで発揮するかという観点もまた必要だと思いますので、そういうことも踏まえた上で、きちんと公務員制度改革全体の中で今の問題については取り組んでまいりたいと思います。
○福島みずほ君 ほかの役所のことなど聞いておりません。厚生労働省が薬害を根絶するために大臣としてどう政策を取るか、決断をするかです。 私は、薬害が繰り返し繰り返し繰り返されることをもう本当に終わりにしたい。それがだれよりも原告たち被害者が思っていることです。天下りをなくせば製薬会社に対する甘い許可や癒着、これがなくなります。 大臣、天下りをなくす、少なくとも局長が製薬会社に行くことをさせない、これを御決断ください。
○国務大臣(舛添要一君) 今申し上げましたように、公務員制度全体の改革と私が申し上げたのは、ほかの省庁のことということではなくて、薬事行政以外にもそういう問題があるからということで申し上げているわけでありますし、いささかも、国民の目から見て、国民の視線、視点に立って疑わしきことがあるようなことは私はやるべきではないというふうに考えております。
○福島みずほ君 今まで結果が示しているじゃないですか。薬事局長がミドリ十字やいろんな製薬会社に天下って、そのミドリ十字やいろんな製薬会社が薬害を起こしてきたんですよ。薬を作って薬害を生み、治すための薬を売ってもうける、このひどい状況をなくすことが国会の責任ですよ。天下りに関して、させない、それが必要だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 先ほども申し上げましたように、いろんな観点から考えた上で、国民の目線に立ってきちんとこの問題には対応していきたいと思います。
○福島みずほ君 それでは薬害はなくなりません。大臣、一歩譲って、薬害を起こした、今回問題を起こした企業に天下りをさせない、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、基本的に公務員の個々の退職後の在り方については、政府の中でも、また国会の中でも議論をしているところでございますので、それをきちんと踏まえた上で、そして今の福島委員の御意見も参考にして、私は国民の理解を得られるような対応策を取りたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 国民は薬害をなくしてほしいと思っていますよ。他の役所のことなど聞いていません。厚生労働省が薬害をなくしていく形で一歩足を踏み出すことができるかどうかです。そういう天下りをなくさなければ私は薬害は続いていくと思います。大臣、決断してください。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も申し上げていますけれども、これはきちんとしたルールを政府全体としてすべての公務員に対してやるべきであります。そういう中において、今の福島委員の御決意を踏まえた形で、私は国民の目線できちんと対応してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 山井さんは首を横に振っていて、私もそう思います。薬害は続いていきますよ。薬害をなくすために何をするべきか。犯罪行為に近いじゃないですか。それを繰り返しやっていて、厚生労働省はそれと本当に決別しなければ薬害は生みますよ。税金で常に私たちはどれだけてん補していかなくちゃならないんですか。大臣、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 何度も私は、同じことの繰り返しになりますけれども、きちんとルールを作って、私一人が一つの省でどうするという話ではございません。これは、薬害ももちろんきちんと対応をしないといけないんで、私は大臣就任以来全力を挙げてやってきたつもりであります。 しかし、公務員制度が今いろんな問題を起こしている。そして、政官業の癒着と今おっしゃる、言葉でおっしゃいましたけれども、そのことのマイナス点もみんな分かってきている。そういう中でどういうふうに行政改革をするかというのは国民的課題だと思いますから、そういう中において国民の視点でこの問題に対応すると、私はその原則を何度も繰り返して述べるだけであります。
○福島みずほ君 私は国民の視点で申し上げています。命を守るということであれば、薬害をなくすために、それは本当に大手術をしなきゃ駄目ですよ。これはもう解決するために私は食い下がっていきます。 大村さん、うんうん言っていますが、これに賛成してくださるんですか。
○衆議院議員(大村秀章君) 今、福島委員が言われたことは大変大事なことだというふうに私思います。今回の薬害肝炎訴訟を解決するためのこの救済法案を私ども出させていただき、全会一致で衆議院を通させていただきました。 ただ、大事なのは、これからこういった薬害を二度と起こさないという在り方を私どもはつくって、国の在り方も、行政の在り方もつくっていかなきゃいけない。薬事行政もこの際改めて、大きく抜本的に見直していかなければならないというふうに思っております。その際に、今、福島委員が言われた、国民の目線から見て疑念が持たれるような対応が政府、役所であってはならない。それは天下りもその一つのポイントになろうかと思います。 したがって、そういうことがないように、大臣の先ほどの答弁は、大臣、行政の長としてはああいう答弁だろうと思いますが、お互い与党として、そういうことがあってはならない、させないということは申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 私は、薬害を本当になくすためには、この点についてはもう与野党を逆転して政権を替えて、私たちは製薬会社に関して天下りをすることを本当になくして薬害を根絶することを今の野党でやっていきますよ、そんな答弁だったら。そのことを決意として申し上げます。 次に、先ほど独立行政法人医薬品医療機器総合機構の理事長が当時のリストを隠した責任者であるということがありました。原告と先ほども話しました。理事長としてふさわしくない。大臣、この理事長の首をすげ替えるべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) その問題については、私は今後しかるべき検討を加えたいと。今の段階ですぐ人事を、この法案が通ったからどう変えるという、そういうたぐいの問題ではないというふうに考えております。
○福島みずほ君 リストを隠してこの問題を隠ぺいしてきた人間がなぜ救済ができるんですか。加害者が、申し訳ない、加害者がなぜできるんですか。検討してください、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) この法案の後ろの附則の五条のところに、この独立行政法人医薬品医療機器総合機構法の一部を改正するということで、個々にこの業務を行うということはこの立法府の皆さん方の法案に書かれてありますから、その法案が成立した暁におきましては、その法案にのっとってきちんと対応をしていくというのが行政府の立場でございます。
○福島みずほ君 第三者機関にしろ、この機構法の理事長にしろ、救済をする人間が、この薬害を発生することに加担した、関与した人間は全部排除すべきです。大臣、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 第三者委員会につきましては、先ほど小池委員にお答えしましたように、きちんとした委員構成を考えて、中立的かつ公平な検証ができるように努力をしてまいります。
○福島みずほ君 真相を語らない人間がなぜ救済ができるんですか。加担した人間がなぜ救済できるんですか。なぜ舛添大臣はそんなに厚生労働省をかばうんですか。この国会として理事長の首をすげ替えるべきだということを私自身は強くこれからも要求をしていきます。 カルテの問題が今日も出ております。衆議院の法務委員会で、カルテのみに頼らない、総合的に判断すると法務省民事局長は語っていますが、そのとおりでよろしいですね。
○政府参考人(倉吉敬君) 今委員の御指摘のとおりでございます。一昨日の委員会で法務副大臣と法務当局の答弁のとおりでございまして、カルテがないからといって投与の認定が受けられないと、そういうわけではございません。
○福島みずほ君 厚生労働省もそれでよろしいですね、局長。
○政府参考人(高橋直人君) ただいまの民事局長の説明のとおりでございます。
○福島みずほ君 今回の法案では先天性の人などが除外をされています。今後、取り残された人々について政府はどのように対処されるおつもりか、改めて決意をお聞かせください。
○国務大臣(舛添要一君) 先天性の方々につきましても、今回の法案はこの訴訟に関する解決ということでございますからそこには含まれておりませんけれども、こういう方々に対する支援策についてもきちんと対応してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 フィブリンのりについてお聞きをいたします。 製薬会社が行った推計では、フィブリノゲン製剤の推定使用者数約二十八万例のうち、七万八千例についてはフィブリンのりであったとしております。これは自覚症状がないということで、投与された人には検診を受診してもらい、感染者を早期発見し、早期治療していくことが必要です。 ところで、薬事法上フィブリンのりは承認されておりませんが、製薬会社旧ミドリ十字、現田辺三菱製薬は冊子を配るなどして積極的に使用を勧めてきました。これは明らかに製薬会社の責任が問われるべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(高橋直人君) ただいま御指摘の件につきましては、平成十三年に薬事法に基づく報告命令や立入検査などを実施して調査を行っております。当時の調査の結果、フィブリノゲン製剤の適応外使用につきましては、旧ミドリ十字社として薬事法の承認外の事項に係る販売促進活動の組織的な実行は認められなかったと。しかしながら、そのような販売促進活動を行った社員の存在などが判明したため、平成十三年八月二十八日付けで旧ウェルファイド社に対しまして厳重警告などの指導を行うとともに、調査結果などの公表実施をいたしております。
○福島みずほ君 つまり、薬事法上承認されていないものを旧ミドリ十字はやっていたわけですよ。今、組織的でないとあったけれども、現に冊子を配って売っていたわけですよね。厳重警告ということですが、これはどのような重みがあるんでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 御指摘のとおり、承認外の効能をうたって販売活動をすること自体はこれ薬事法に違反でございます。それが、ですから、企業としてそれが行われていたかどうかがその薬事法の要件に該当するかどうかになりますが、それは企業としてのその販売活動はなかったという認定を当時したということでございます。
○福島みずほ君 甘いんじゃないでしょうか。これ実際、冊子を配るなどして、薬事法上フィブリンのりは承認されていないけれども使って、現に七万八千例使われているわけですよね。厳重警告でこれ終わりなんですよ。じゃ、使われた人間は一体どうなると思いますよ。これに関しては、法令違反となれば許可取消し、罰金、罰則もあるけれども、厳重警告だとそれはないわけですね。 これについて大臣、こういう一つ一つのこと、薬事法の承認を得ていないものを製薬会社が売って、それで起こっているこういう事態について、厳重警告ではなくてもっと踏み込むべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今局長が説明しましたように、このフィブリンのり自体がその薬事法にのっとったものではないと、そういうことについて十分な警告を与えておりますけど、更なる手が今後、どういう手を打って更にこれを指導強化するか検討してみたいと思います。
○福島みずほ君 企業は例えば業務停止命令になったり、例えばフルキャストやいろんなところも業務停止になったりしていますよね。法律を守らなければそうなったり、問題が起きればそうなわけです。 私はちょっと率直な感想として、製薬会社ってどうしてこんなに許されるのかというのが個人的に分からないんですね。どうなんでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) いや、どこも、私は基本的に法律に基づいてこの行政を執行しているということをお答えしたいと思います。
○福島みずほ君 企業はやはり今企業責任すごく追及されて、問題があれば業務停止になったり全部していますよね。何で製薬会社はのうのうと生き続けて薬害を生み続けるのか。どうですか。厚生労働省とのやっぱり癒着があるんじゃないですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私は、あらゆる企業は、企業の社会的責任をきちんと果たすべきだと思いますし、さらにそれより前に、法的にきちんとルールに基づいて行動をすべきだというふうに思いますし、過去にもそういうことに抵触した製薬メーカーが業務停止になった例があると聞いております。
○福島みずほ君 今回の法案では請求期限が五年です。その五年間で厚労省はどのような施策を講ずる予定でしょうか。受診の周知徹底や検査体制の充実整備などが必要と考えますが、予算措置と併せて具体的にお聞かせください。
○政府参考人(西山正徳君) お尋ねでございますけれども、平成二十年度予算案につきまして、保険者、市町村等における肝炎ウイルス検査体制の整備など五十一億円、それから普及啓発費で三・五億円を計上しております。 できるだけ多くの方に一刻も早く検診を受けていただけるよう、取組を推進してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 大臣、日本には先進諸国にはない三百五十万人の肝炎の患者がいます。これは極めて異例です。厚生労働省の根本的な責任、なぜこんなに肝炎の患者を大量に三百五十万人も生んだか。これは先ほど第三者委員会、検証委員会をやるということですが、私はやはり政官業癒着の問題や厚生労働省の根本的なうみを出さない限りは本当の意味での解決にはならないと思います。 第三者機関に任せるのではなく、例えば天下りを本当に禁止する、厚生労働省として人に言われる前に改善することがあるだろうと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 国民の命を守る、そういう原点に立ってきちんとした薬事行政に立て直していきたいと思います。
○福島みずほ君 今日はみんなの努力で、みんなの血のにじむような努力で肝炎に対する法案が成立間近というふうになりました。これは大きな一歩ですが、救済されていない人をどうするか。そして、今日やっぱり一番言いたかったことは、この委員会で薬害について私たちがもう議論したり、法案を作ったりしないで済む政治をやるべきだというふうに思います。 済みませんが、厚生労働省が天下りを含めて断ち切れないんだったら、政権交代してでもやり抜くというふうに申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(岩本司君) この際、お諮りいたします。 委員外議員川田龍平君から特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認めます。 それでは、川田君に発言を許します。川田龍平君。
○委員以外の議員(川田龍平君) 川田龍平です。 こんなに早く厚生労働委員会で質問に立てるとは夢にも思っておりませんでした。筆頭理事の家西悟委員を始め、本当に皆さんの御協力、本当にありがとうございます。 私自身、薬害エイズの被害者として薬害をなくしたい、その思いで国会議員に立候補し、国会議員になることができました。この質問は、私がこの国会の議員として薬害をなくしたい、その使命です。本当にこの命を懸けてでもこの国の厚生行政が持つ根本的な過ちを正したい、そう思ってここに立っております。 HIV感染の告知を受けた十歳のとき、母親に僕はエイズになったら自殺をする、もうこれ以上苦しみたくない、そう言って悲しませていたころ、私は薬害肝炎にも感染をしておりました。効果が未確認の、当時は治験でしたけれども、インターフェロンがHIVにも効果があるかもしれないということで自ら希望し、東大の医科研で治療を始めました。子供としては初めてでした。ブドウ糖液に溶かし、点滴で静脈注射をしていると、高熱が出てきてだるくなり、倦怠感が襲ってきます。抜け毛、人によってはうつ、自殺という大変強い副作用の薬を週に二回から三回点滴をしてきました。途中から皮下注射になりましたが、とても痛い注射で、それを毎回自分で打つにもとても勇気が必要でした。それだけ肝炎治療は大変なんです。 十九歳のときは、肝炎を悪化させて三回、年に三回入院をしました。そのような苦しみに耐えながら、私は何とかここまで生きてきました。多くの仲間が、友人が次々と殺されていきました。彼らは死んでいったのではありません。殺されていったのです。国の無策、不作為によって殺されていったのです。これが薬害です。厚生省の担当官を殺したいとまで憎んだこともありました。しかし、その担当官を殺したからといってこの問題が解決するわけではなく、その家族や友人、周りの人たちがまた苦しみ、憎しみが連鎖するだけで、役所ではまた同じ仕事が続くと思うと、憎むのではなく、二度と同じ苦しみを繰り返さない、過ちを繰り返さないために真相究明、国の法的責任を認めさせることが必要だと思い、実名公表し、裁判を闘ってきました。 和解をかち取れたのは多くの方の支援があったからです。当時の菅厚生大臣、そして今日いらっしゃいます衛藤晟一さんも与党プロジェクトチームの方、そうした政治の力があったからこそ和解をかち取ることができました。そのときから政治の力の大きさを痛感してきました。今回、厚生労働省前、官邸前で、舛添厚生労働大臣、福田首相への政治決断を迫ったのも、議員立法を求めたのではなく行政府の長としての政治決断を求めたのでした。ともあれ、結果としてこうして議員立法による解決を目前にして、今一日も早い法律の施行をと思います。 まず、この法律案、先ほどから議論されております欠陥についてお聞きしたいと思います。 全く同じ薬を投与された先天性疾患であるフィブリノゲン欠乏症の方々、フォンウィルブラント病の方、第Ⅸ因子製剤を使ってきた血友病B患者の方たちを除外してしまっています。投与の時期によって差別しない、一律救済と言っているのに一律救済になっていません。理不尽で納得できません。 提出された法案の前文では、フィブリノゲン製剤及び第Ⅸ因子製剤にC型肝炎ウイルスが混入し多くの方々が感染するという薬害事件に対する謝罪と再発防止が書き込まれています。 大臣は先ほど、先天性の方々のC型肝炎感染者を薬害感染者と認識しているのかどうかということについて一応聞かれていましたが、お伺いいたします。大臣、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 先天性疾患の方々の今のこの問題についても、私はしっかりと認識をしております。そして、今委員おっしゃったように、この訴訟に対する解決という形でこういう形の法案になったということでありますけれども、しかし先天性の問題について無視していいとは思っていませんので、総合的な肝炎対策を含め、全力を挙げてこの問題にも今後取り組んでまいりたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) この件に関して、先ほど大臣は何度もきちんと支援策についても対応してまいりたいということをお答えいただきましたが、具体的に是非その対応策について、支援策についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) まず、昨年与党でまとめられました新しい肝炎総合対策の推進ということで、七年間、インターフェロンの治療については千八百億円ぐらいの予算規模でこれはきちんとやっていく、それから肝炎の新たなる治療法、そういうことの開発のための拠点病院を推進していく、その他様々な施策を今後ともきちんと続けてこの問題に対応していきたいと思いますし、また、今後更に検討を進め、どのような新たな手を加えることができるか、その点についても検討さしていただきたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) それでは納得いかないところがありますが、次にまた質問させていただきたいと思います。 次に、この法律で救われない人たち、特に輸血による肝炎感染者については、二〇〇三年以降は総合対策が取られていると言われています。治療費の助成法案での審議対象にももちろんなりますが、これを治療費助成という考え方だけではなく、政府責任として、日赤などとの協議も前提に、基金を元にした手当てというような形での救済を考えるべきではないでしょうか。大臣、お答えください。
○国務大臣(舛添要一君) その基金というアイデアも、これもどういう形で具体化できるか、それを少し検討さして、何らかの形で具体化できれば、それも一つの考え方だと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) 是非進めていただきたいと思います。 それでは、この法案の提案者で山井議員に質問しますが、この法案の獲得性の傷病に係る投与に限る条項についてはというところが法の下の平等という観点では問題があるのではないかと思いますが、こういった法案についての削除という形の修正については検討の余地はないのでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) 私も川田議員と同感の思いを持っておりまして、正にこの点は、家西悟議員を中心に民主党でも大きな議論になりまして、このままこの法案を通していいのかという議論にまで発展しまして、修正協議を与党ともいたしました。ぎりぎりまでいたしましたが、残念ながら、その修正は行われませんでした。しかし、この法案が成立して後、速やかに臨時国会の冒頭から(発言する者あり)与野党間で協議を始めねばならないと思っておりまして、そのことに関しては、衆議院のこの決議において、先天性の疾病の治療に関して血液製剤を投与されウイルス性肝炎に感染した者への必要な措置について早急に検討することというところに、不十分ではありますが入れ込ませていただきましたので、この協議を臨時国会冒頭から始めていきたいと思います。(発言する者あり)通常国会冒頭から始めていきたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) これは早急に具体的な、引き続き議論していく課題ということですので、是非私もその協議に参加させていただきたいと思いますが、この議論を是非進めていただきたいと思っています。 それでは次に、私は、薬害エイズの裁判和解後の九六年四月十二日の厚生委員会において、参考人として発言をする機会がありました。そこで、真実がなぜ国民に知らされないのか、また、このような被害を繰り返さないために真相究明が絶対に必要であるという意見を述べました。菅厚生大臣の下で、当時、薬害エイズ真相究明のプロジェクトチームが組織され、和解の前後に資料が公表されましたが、すべての資料が出されたわけではなく、小出しにするなど、官僚の抵抗を見てきました。また、この薬害肝炎についても、二〇〇二年の資料隠しの問題もありました。 さかのぼって、一九七七年、アメリカでこの製剤の製造の承認が取り消されたにもかかわらず、日本で集団感染が確認されたのは一九八七年です。この十年間に問題が解決されていれば、ある意味で薬害エイズも起きなかったと言えます。エイズはまだ名前も付いていませんでしたが、八一年に発見され、遅くとも八二年の暮れには、血液を介して感染する、血友病患者に感染していることが分かってきていました。そして、アメリカでは加熱製剤が認可されたのが八三年三月であったにもかかわらず、日本では八五年七月まで認可がされませんでした。薬害肝炎問題において、アメリカの状況を踏まえた血液事業対策が取られていたのであれば薬害エイズ被害の拡大も防げたと思います。 七七年から八七年の段階で、当時はB型、C型の区別はなかったわけですが、なぜその時期に問題解決ができなかったのでしょうか。血液製剤に関する政府が所有するすべての情報公開を前提にした真相究明が必要であると考えますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 十五日に基本合意書を原告の方々と結ぶことになっております。その中にも、先ほど申しました第三者委員会をつくって、これはやはりきちんと検証しないといけない。今委員がおっしゃったように、七七年から八七年、十年間の間のブランクのときにきちんとできていればこういうことは起こらなかったと思いますので、しっかりと検証してまいりたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) 是非それはもう検証していただいて、こうした薬害が二度と起こらないようなことを、やっぱり是非この真相究明をしていただきたいと思っています。 また、最後に議員立法の提案をしたいと思いますが、なぜ薬害が繰り返されるのかというと、企業と官僚の癒着が一つの原因にあるということは先ほど福島議員からも言われていましたけれども、もう一つの側面、先ほど午前中の審議の中で古川委員からも指摘ありました、先進医療のリスクについての話がされていました。その観点から薬害とも重なる問題があると思いますので、薬害防止策を提案したいと思います。 昨年九月から三回、治験、臨床研究における被験者の保護、患者の権利を確保するための勉強を開催してきました。その中で、厚生労働省は、医薬品の開発や承認の迅速化に走る余り治験審査委員会の手続を簡略化しようとしたり、治験以外の承認申請を目的としない臨床研究について法制化の必要性を訴える声が上がっているのに、それを退けてきたことが分かりました。これは、薬害問題の根本解決という観点からも非常に大きな問題だと考えます。 欧米諸国では、第二次世界大戦中のナチスの人体実験に対する裁判を起点として、非倫理的な人体実験に対する調査、反省に基づき、承認申請目的の治験に限らない臨床試験の法制化を実現してきました。しかし、日本では第二次世界大戦中の人体実験の調査、反省も行われていません。先ほど七三一部隊の話もありました。大戦中に人体実験にかかわった人が製薬会社、ミドリ十字もそうでありますが、研究機関で権力を維持してきたことが薬害エイズ事件につながりました。 薬害の根絶のためには、過去の非倫理的な人体実験をきちんと反省し、治験、臨床試験を区別することなく法制化することが必要不可欠だと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃったのは、ニュルンベルク要綱であるとかヘルシンキ宣言、こういうことできちんと、例えば私が長く滞在したフランスなんかにおいては法制化をされています。片一方で、例えばドラッグラグの問題をどうするか、それから臨床実験、そういうときに非常に柔軟に迅速にやるときにどうするか。 しかし、今委員が御指摘になった問題もございますんで、これは今審議会で検討をしておりますんで、既存の薬事法等の整理、その他あらゆる法律との整理を考えて、どういう形で一番これは人権を守りながら今の臨床実験であるとか治験がやれるかということを早急に検討してまいりたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) 是非、審議会に任せるのではなく、大臣のその考えをお聞きしたいと思いますが、大臣は賛成か反対か、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今申し上げましたように、ニュルンベルク要綱、ヘルシンキ宣言、そこに盛られているこの精神というのはきちんと守らないといけないと思います。 しかし、片一方で、もっと早くやってくれとか、その研究についてもう少し柔軟性を持たしてくれという研究者の要望もあります。こういう方の意見も拝聴しながら、しかしその精神をどう生かすかということを考えながらやっていきたいと思います。
○委員以外の議員(川田龍平君) 是非法制化をお願いしたいと思います。 最初に岩本委員長にお礼を申し上げなければいけなかったんですが、ちょっと最後になりましたが、本当に、今日はこうした質問の機会を設けていただきまして、本当に委員長、本当にありがとうございました。皆さん、ありがとうございました。 どうもありがとうございます。
○委員長(岩本司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより採決に入ります。 特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 蓮舫君から発言を求められておりますので、これを許します。蓮舫君。
○蓮舫君 私は、民主党・新緑風会・日本、自由民主党、公明党、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による肝炎対策における総合的施策の推進に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 肝炎対策における総合的施策の推進に関する決議(案) 我が国では、国民があまねく近代的な医療の恩恵を享受し得るよう社会環境の整備が進められ、これまで先端技術に基づく医薬品・医療機器によって多くの患者の生命が救われ、また予後の改善がもたらされてきた。 その一方で、サリドマイド、スモン、薬害HIV感染、医原性クロイツフェルト・ヤコブ病感染という医薬品・医療機器による悲惨な事件も経験し、そのたびに薬害根絶及び被害防止が訴えられ、これを受けて感染症予防医療法をはじめ諸施策が実施されてきた。それにもかかわらず、B型肝炎ウイルス感染・C型肝炎ウイルス感染という重大な事件に直面することになった。多数のウイルス性肝炎患者・感染者は、多様な症状に苦しみあるいは症状の重篤化に対する不安を抱えながらの生活を余儀なくされている。 我々は、血液製剤フィブリノゲン等によりC型肝炎ウイルスに感染した被害者やその家族の肉体的・精神的苦痛を取り除くために、一日も早く対応策を講ずるとともに、これらを含めたウイルス性肝炎患者・感染者の健康回復等の対策に最善の努力を行う必要があると考える。 今般、いわゆる薬害C型肝炎訴訟については、「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」を制定することによって一応の解決をみることができるが、これはウイルス性肝炎被害のすべてを対象にするものではなく、本法の施行によって肝炎問題が終了するわけではない。 政府においては、これまでの薬事行政の反省に立って、速やかに次の事項について措置を講ずるべきである。 一、薬害C型肝炎訴訟の全面解決に向け、血液製剤に起因するウイルス性肝炎患者・感染者を含め、すべてのウイルス性肝炎患者等に対する総合的な肝炎対策に政府を挙げて取り組むこと。 二、過去における血液製剤に対する調査を速やかに実施するとともに、投与事実の証明に関するカルテその他の記録確保等のために必要な措置を実施すること。 三、肝炎ウイルス検査の質の向上と普及を促進するとともに、肝炎医療に係る専門知識・技能を有する医師等の育成及び専門的な肝炎医療を提供する医療機関の整備・拡充を図ること。 四、約三百五十万人と推計されているウイルス性肝炎患者・感染者が最良の治療体制と安心して暮らせる環境を確保するため、医療費助成措置等の早期実現を図ること。 五、肝炎に関する治療方法の充実・普及を図るとともに、治療薬等の研究開発の促進を図ること。 六、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の体制の点検を行い、健康被害救済、審査、安全対策等のための整備・強化に努めること。 七、特別措置法の施行の日から五年に限られている給付金の支給の請求については、施行後における請求状況を勘案し、必要があると認めるときは、その期限の延長を検討すること。 八、先天性の傷病の治療に際して血液製剤を投与されウイルス性肝炎に感染した者への必要な措置について、早急に検討すること。 九、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第Ⅸ因子製剤以外の血液製剤の投与によるウイルス性肝炎の症例報告等を調査し、その結果を踏まえて受診勧奨等必要な措置について、早急に検討すること。 十、肝炎に関する総合的な対策を推進するため、早急に「肝炎対策推進協議会」(仮称)を設立すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(岩本司君) ただいまの蓮舫君提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩本司君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、舛添厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。舛添厚生労働大臣。
○国務大臣(舛添要一君) ただいま御決議のありました決議につきましては、その趣旨を十分尊重し、努力してまいる所存でございます。
○委員長(岩本司君) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十四分散会