厚生労働委員会 第10号
- 発言数
- 345 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2007/12/06
会議録
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、若林正俊君、中村哲治君及び風間直樹君が委員を辞任され、その補欠として古川俊治君、今野東君及び柳澤光美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長外口崇君外十六名の政府参考人の出席を、また、特定肝炎対策緊急措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省健康局長西山正徳君外三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩本司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○南野知惠子君 自由民主党の南野知惠子でございます。 舛添先生が大臣に御就任以来、多くの課題、難題に取り組まれております。並々ならぬ御努力により国民の期待にこたえようとされている大臣の御姿勢に心よりエールをお送りいたします。頑張ってください。 先月の二十七日には、与党PTに所属し検討してまいりました中国残留邦人等に関する法律の一部改正がこの委員会を、やっとと言っていいんでしょうか、通過いたし成立いたしました。また、被爆者の課題等多くが検討されています。 そこで、国民の最も関心事である年金問題についてでございますけれども、五百二十四万件の記録の補正作業において、来年三月までに名寄せが終わらないのではないかと心配の声も上がっているぐらいです。政府が何を実施しようとしておられるのか、対策やそのスケジュール等、分かりやすく御説明いただきたいです。
○国務大臣(舛添要一君) まず御質問の件でございますが、今年の七月に政府・与党で取りまとめいたしましたことは、来年三月までを目途に実施をしたいことは、コンピューター上で五千万件の名寄せと、その結果記録が結び付くと思われる方々へのお知らせをするということでございます。 さて、それで、今一つ一つ着実に進めておりますけれども、まず私も現場を見ましたけれども、五百二十四万件も、これ一つ一つ着実に突き合わせをやっております。それで、突き合わせた結果記録が結び付くという可能性のある方は、先ほど申し上げましたようにねんきん特別便ということで、もうこの十二月中旬ぐらいから発送いたします。 それから、それと並行しまして、婚姻などによって氏名を変更していると考えられる記録、これはそのままだとコンピューターに出ませんから、田中が山田というように変わったりしていますと。それから二番目に、死亡したと考えられる方の記録。三番目に、漢字仮名変換などに起因する氏名などの相違。こういうことについては、具体的内容ごとに仕分をして、その内容に応じた調査、照会を講じると、そして、これらは来年四月以降も続けてまいりたいというように思います。 さらに、来年の四月から十月まで、まず四月から六月まで、年金もらっている方が先ですから、この方、それから、その後は現役の加入者の方にお知らせを次々と送っていくということで記録の統合を進めます。 ポイントは、国民一人一人の皆様方の記録を修復していくということでございますので、着実に作業を進めてまいりたいと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございました。確実な歩みの中で国民も安心するものと思っております。 次は、与党では十一月七日の肝炎対策PTにおきまして、B型・C型肝炎インターフェロン治療に対する医療費助成を柱とした総合対策がまとめられました。対策の実施により、正しい理解が得られ、早期発見のための検診率の向上、治療の効果的な推進が期待されます。一日も早く具体案を取りまとめ、実施していただきたいと考えます。また、感染者の健康維持及び不安の解消等のためにも検査体制の充実も大切と考えます。大臣のお考えをお示しください。
○国務大臣(舛添要一君) 御指摘のように、この肝炎対策につきましては、早期発見、早期治療ということが非常に重要でありまして、これを促進する、さらにこの治療水準を上げていく、これも重要であると思いますので、検査・診療体制を強化し、さらに治療方法の研究開発、これを進めていきたいと我々も思っております。 与党の皆様方、非常に精力的にこのプロジェクトチームで新しい肝炎総合対策の推進ということを取りまとめいただきましたので、この結果を踏まえまして具体案を取りまとめてまいりたいと思います。 それから、肝炎ウイルス検査につきましては、平成十四年度より推進してきたところでありますけれども、この与党PTで取りまとめられた政策におきまして、二十歳代以上の国民すべての検査受診の機会を確保することとされておりますので、保健所での無料検診、医療機関委託を推進するため、今、関係機関との調整を進めております。 今後とも、このように精力的に努力を進めてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。安心いたしました。 それと、さきの通常国会において、保護命令の拡充や市町村においても基本計画の策定を努力義務化するなど、DV被害者に対する安全確保や自立支援の更なる充実を目指して、参議院提出の議員立法により、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部改正を行ったところでございます。先月は千葉の幕張メッセ、ここで国際フォーラムが開かれるなど、国民の関心は大きなものであります。 厚生労働省におかれましてもいろいろと御支援をいただいておりますが、内容が深刻化する傾向が見られます。今後とも、民間団体への配慮も含め、被害者に対するきめ細かな支援策の充実が必要であろうと思っておりますが、大臣のお考えをお示しください。
○国務大臣(舛添要一君) まず、南野先生、非常に御苦労なさって、このDV被害者を支援するという法律をおまとめになりました。私も参議院の政審会長としてしっかりお支えしてまいりましたので、こういう形で政策実現できたことを非常にうれしく思っています。 その上で、厚生労働省としましては、今年度から身元保証人を確保する事業、これ、いろんなことがあると身元保証人になる方が減りますから、ちゃんと保険を掛けて、それは我々が面倒を見るというような形でやるとともに、一時保護所において、DV被害者の同伴児童がおりますから、この支援を強化するというような施策をきちんと行ってまいりたいと思います。 いずれにしましても、今後とも市町村と連携して、このDV被害者の方々の安全確保、そして自立支援のために全力を挙げてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 DV被害者は日本人のみならず、日本にお住まいの外国の方々も対象となっておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 我が国は、TICADⅣではアフリカの保健問題について、G8サミットではより広く地球全体の保健課題について取り上げますと、十一月二十五日、高村外務大臣は東京国際フォーラムにおいて政策演説をなさいました。九州・沖縄サミットに次いで、二〇〇八年の洞爺湖サミットにおいても母子保健を含む保健問題を議題にすることを示唆された演説は、国内外の人々にも高い期待が寄せられております。 その実際を展開する厚生労働大臣の役割は重要で大きなものと思います。リプロダクティブヘルス、HIV、結核、マラリア感染対策、妊娠、出産、中絶又は妊産婦の死亡、乳幼児死亡等についても国際目標の達成に向けた行動計画が示されるものと思います。来年のTICADⅣ及びG8サミットに対する大臣の御決意をお示しください。
○国務大臣(舛添要一君) 十一月二十五日に今御指摘あったWHO主催の国際シンポジウムのピープル・アット・ザ・センターという人中心の医療、これ実は私も参加いたしまして所信を述べたところでございますけれども、これサミットが外務大臣担当だということでありますけれども、来年の北海道洞爺湖サミットにおいて今おっしゃいましたような感染症とか母子保健にしっかり取り組むということがあるということは十分承知をしております。 その上で、この問題が非常に厚生労働省としても重要な問題だと考えておりますので、外務省に協力して、きちんと、主催国でありますから、サミットの成果が上がるように厚生労働省としても努力をしてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございました。主催国である大臣の御発言は大変強いものがあります。 国連やIPPF、それからユニセフなどでは大きな期待を持っておりますので、重ねて申し上げたいと思っておりました。 また、来年の前半におきましては、我が国の主催するG8労働大臣会合を始め、ASEANプラス3の労働大臣会合など大臣級の国際会議が予定されておると聞いております。大臣のお取組の姿勢をお示しください。
○国務大臣(舛添要一君) 実は一昨日、OECDのグリア事務局長さんが来られまして、しばらく、この問題を含めてOECDの中で日本はどういう役割を果たすかと、それで新潟での労働大臣のサミットにもお呼びするということで大変喜んでおられました。 そういう中で、いろんなことをグリアさんとも話しましたけれども、やっぱりこの労働問題、特にワーク・ライフ・バランスと、これ非常に海外の方も興味を持っておられて、三ッ林先生始め、民主党の先生方からも随分御質問あったと思いますけれども、特に小林先生御関心の問題ですけれども。これきちんと、せっかくのいい機会ですから、労働大臣集めて話をしたい。 それで、議長国ですから、そのころ私がまだ大臣やっていれば私が議長をやることになると思いますけれども、今、人生八十五年ビジョンということで、そういうビジョンづくりをやっておりますので、これを中心に、どうすれば働く人が安心して生き生きと働けるか、こういうことを国際的な視野から議論するいい機会だと思っていますので、全力を挙げたいと思っています。 それから、あとASEANプラス3の労働大臣会議とか、ILO、OECD、今申し上げましたようにグリアさんも来られましたし、OECDでの会合もありますので、議長国としてきちんとやっぱり責めを果たしたい。それで、アジアの人たちのこのワーク・ライフ・バランスの考え方とヨーロッパとちょっと違うんですね。ですから、アジアの国であり、しかもOECDのメンバーであると、この先進国の一員であり、しかもアジアの国だと、この両方の立場に立って国際的に貢献できるビジョンをこの場で出すことができればというふうに思いますので、全力を挙げて準備をやりたいと思います。
○南野知惠子君 大臣の力強いお言葉、これは本当にその日が楽しみでございますので、どうぞ引き続き大臣をしていただけますよう我々も民主党様にもお願いしながら頑張っていきたいというふうに思っております。 嘱託医の問題についてお伺いいたします。 嘱託医や嘱託医療機関の確保につきましては、去る十一月五日に日本助産師会の調査で、嘱託医は約八七%、また嘱託医療機関は約八割の助産所において確保がなされているとの発表がございました。いまだに確保できていない助産所からは大変心配する声が上がっております。中には公立の病院に依頼したものの断られた事例もあると聞いております。 助産所の経営のみならず、地域における安全なお産の体制としていく観点からも着実に嘱託医等を確保していくことが求められます。これら残り約二割の助産所についても、速やかに嘱託医や嘱託医療機関を確保することができるように厚生労働省に一層の支援を求めたいと考えておりますが、今後のお取組についてお知らせください。
○国務大臣(舛添要一君) もうこれは南野委員始めいろんな先生方が御指摘の医療法十九条の改正、これまでは嘱託医師を定めておかなければならないとあったのを、嘱託する医師及び病院又は診療所を定めておかなければならないと。これは非常に負担が重いんではないかという御指摘ございましたけれども、今、南野委員から御指摘のように、八割以上の助産所において確保はできている、しかしまだあと二割ありますから、これにつきましては昨日、都道府県知事、関係団体、文部科学省に対しまして弾力的運用をやってくださいと重ねて依頼する通知を出したところでございますので、更にこの弾力性を増して委員が御指摘したことがかなうように、やはりこの助産所というのは、今産婦人科不足ということが言われている中で非常に大きな意味を持っていますので、そういう中でこの嘱託医師、十九条の改正によってそのことが阻害要因となって助産婦の皆さん方、助産所の皆さん方が十全に能力を活用できないということは避けないといけないと思いますので、弾力運用ということを更に進めてまいり、委員の御希望がかなうようにまた全力を挙げてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 弾力運用の検討、どうもありがとうございます。安心、安全な助産師業務を展開するには先生の今のお力を大変いただきたいと思っているところでございますが、助産所の嘱託医、嘱託医療機関の確保、これは本当に欠かせないんです。 そこで、嘱託医療機関につきまして、厚生労働省は法案作成時には連携医療機関という表現でありましたけれども、法令上では嘱託医療機関となったことで、この表現が現場での誤解を生じていると聞いております。同じ意味を持つものであるということを確認したいのですが、よろしくお願いしたいと思います。これは医政局長。
○政府参考人(外口崇君) 御指摘のとおり、改正法の検討段階において連携医療機関と示していたものが、改正法における嘱託医療機関であります。その旨につきましては、昨日発出した通知におきましても明記をしているところでございます。 今後とも、助産師や関係医療機関等に対しその旨の周知を行い、現場で混乱が生じることのないよう努めてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 早速に文書を発出していただきありがとうございました。これが周知徹底されるよう我々も努力したいというふうに思っております。 引き続きまして、周産期医療ネットワークに関する質問でございます。 周産期医療ネットワークに助産所を含めることについては、昨年十月の局長通知で助産所と明記されたところであります。各都道府県において鋭意取組を進めていただいているところではありますが、厚生労働省が本年一月に行った調査では、周産期医療ネットワークに助産所が組み入れられている県は十六にとどまっております。先ほどの嘱託医、嘱託医療機関と併せまして、重層構造で地域のお産の安全を盤石なものとするためには、助産所が周産期医療ネットワークに含まれることがこれは必要不可欠であると考えております。この点に関する今後のお取組についてお伺いいたします。
○政府参考人(大谷泰夫君) 地域におきまして安心あるいは安全なお産ができる体制を整備するために、周産期医療体制の整備は大変重要な課題でございます。助産所や一般の産科医療機関を含めました周産期医療ネットワークの整備を現在計画的に進めているところでございます。さらに、今お話ありましたように、南野先生から国会で御指摘もいただきまして、平成十八年の十月には助産所の果たす役割を明確にするための通達を都道府県に発出をいたしました。こういった経緯があるわけであります。 今、既に御指摘いただきましたみたいに各県の状況を調べますと、そのネットワークに助産所を組み入れている自治体の数は平成十九年の一月現在で十六都道府県ということでありまして、まだすべての都道府県に行き渡っていたというわけではなかったということでございます。 この組み入れていない自治体の状況を見てみますと、助産所の組入れは現在検討中であるということで早晩そういう動きになる部分、あるいは地域に分娩可能な言わば助産所がないと、こういったことで現在はまだ含めていないと、こういったものもあるようでありますけれども、そういった地域の実情をよく踏まえまして、助産所も含めた周産期医療ネットワークの充実が図れるよう、今後とも努力したいと考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。是非、ネットワークの中に取り込んでいただきたいと思っております。 次は、妊産婦のたらい回しの一因になっておるもの、又は一度も受診したことがない妊産婦のケースや、NICUが満床のために母体の搬送が受け入れられないというような問題がございました。これらの改善や今後の対応策についてもお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) NICUを含めたこういう周産期医療の問題でありますが、先般、周産期医療に係る実態調査を実施いたしました。その結果を見ますと、今御指摘があったとおりでありますけれども、総合周産期母子医療センターのうち約七割のセンターにおきましてNICUの病床利用率が九〇%を超えていたということ、また、このセンターの新生児及び母体の搬送受入れができなかったという理由の中にNICUが満床であるということを挙げていたという病院が多かった、こういった実態が明らかになったわけであります。 このNICUの病床利用率が高く、あるいは満床になって搬送受入れができなかったということの背景を考えますと、幾つかあるわけでありますが、一つはNICUの病床数の問題があったのか、あるいは他のケースでは、医師を始め医療従事者の数に問題があったのか、さらには、医療機関がそういったNICUの取扱いについての経営上の問題があってなかなか取り組めなかったのかと、様々な要因が考えられるところであります。こうした状況を改善する必要があるということで、これは地域における医療、それからこれは福祉機関の適切な整備や連携体制の構築がまずは必要であります。 ということで、第一のステップとしましては、各都道府県に対しまして長期入院児の状態などをよく精査して医療や福祉の現在ある資源の具体的な活用策を検証いただくようにと、こういうことを今お願いしているわけであります。それに加えまして、現在省内におきまして、こういったNICUの後方支援ということで関係の施策について連携を強化していこうということで、具体的な対応策を鋭意検討中でございます。 それから、ちょっと追加になりますが、NICUなどの長期入院児を医療機関や障害児の施設だけでなくて、在宅でケアしていくという方策についてもこれは検討を進めております。こうした様々な取組を通じまして、今後ともNICUの長期入院児の問題について対応を進めてまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございました。 御計画どおりにお進めいただきたいんですが、よく周産期の問題とは違うところで、小さく産んで大きく育てるなどと言われている言葉がございます。これは周産期の医療には当てはまらない言葉だと思っておりますので、子供は十分満期産で誕生していただきたいと、そのように思い、保健指導の重要性ということも考えられるわけでございます。 妊産婦さんやその家族に不安を与えないためにも、産科医不足の中で正常産を扱うことができる助産師を活用するため、助産師外来や院内助産所の開設に努力して取り組んできておりますけれども、なかなか時間が掛かって、いま一歩促進していないところが現状だと思います。それをこれからどのようにしていかれるのか、現状と展望をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(外口崇君) 限られた医療資源の下で地域において安心、安全なお産ができる体制を確保するため、産科医師と助産師との適切な役割分担、連携の下で正常産を扱うことができる体制の整備が重要と考えております。御指摘の助産師外来や院内助産所の開設の促進につきましては、助産師の専門性の活用とともに、産科医師の業務の軽減を図る観点からも推奨されるべきものであると考えております。 平成二十年度予算の概算要求におきましても、院内助産所、助産師外来の開設に必要な施設や設備の支援、院内助産所、助産師外来開設のための研修事業等を新たに盛り込んでいるところであります。こうしたことを通じまして、助産師外来や院内助産所の開設を促進するよう尽力してまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 是非、施設、設備、研修も含めた御努力をお願いしたいと思っております。 次に、看護師の不足ということもこれ大変困っていることでございますが、助産師も大変不足しております。現状の取組と同時に、助産師の養成数を増やす必要があるというふうにも思いますが、厚生労働省としても助産師養成支援策を充実すべきと考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(外口崇君) 助産師の養成につきましては、これまでも助産師養成所の運営に対する支援とともに、平成十七年四月と平成十八年十二月の二回にわたり助産師養成所及び看護系大学を所管する文部科学省に対し社会人入学枠の設置や定数確保を要請、平成十九年度には助産師養成所の開校を促進するための事業を開始するなど、養成力強化の施策を講じてきたところであります。 平成二十年度予算の概算要求におきましては、助産師養成所の開校を促進する事業の拡大などを新たに盛り込んでいるところであり、こうしたことを通じて助産師の養成が一層進むよう尽力してまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 厚生労働省の取組、是非そのようにしていただきたいと思っております。 文部科学省、お出ましいただいておりますね。これからの医療現場では女性が活躍できる環境の整備が重要と考えます。これは現在では新卒のドクター、それの三分の一は女性であり、看護師、助産師においては女性の占める割合は更に大きくなっております。このような中で、大学病院ではこれらの面で先駆的役割を示すべきであると考えておりますけれども、文部科学省として、女性医師や看護師、助産師等が活躍できるためにどのような支援を行っていかれようとしているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(土屋定之君) お答えいたします。 お尋ねの点に関連いたしましては、医師を始めとして医療現場で活躍される女性が増える中で、一般の病院に対して適切な取組の例を示すというためにも、大学病院におきまして女性医師、助産師などが子育てをしながら働くことのできる職場環境の整備をすることが重要と認識してございます。 このため、文部科学省におきましては、出産あるいは育児などを経験された女性医師などが臨床現場に定着される、あるいは復帰をされるというその支援を行うため、今年度より短時間勤務あるいは代診など、子育てと両立しやすい就労形態の設定や時間外保育の充実など、大学の意欲的な取組に対する財政的支援を開始したところでございます。 また、大学病院内の保育所での子育ての支援といったようなことについても進めておるところでございまして、これらにより女性医師あるいは助産師等に対する支援策に積極的に取り組んでおるところでございます。
○南野知惠子君 文部科学省においても実効ある形で展開していただきたい。大変いいお話をお伺いしましたので、お願いしたいと思います。 文部科学省における二問目の質問でございますが、大学教育におきましては、助産師学生は定数を満たしていないというところが多いと聞きます。定員数まで学生を取り、大学の助産師教育の養成数を増やすべきと考えております。同時にまた、大学四年に上乗せした専攻科といった形での助産師養成を推進すべきとも考えておりますが、それへの取組はいかがでございましょうか。
○政府参考人(土屋定之君) お答えいたします。 保健師、助産師、看護師を併せて養成いたします各看護系大学におきまして、看護師に加えて養成する助産師養成の人数枠につきましては、基本的にはそれぞれの大学の設置者が教育の目的であるとかあるいは教育指導体制などを踏まえて決めるものでございますが、御指摘の助産師養成確保の重要性を踏まえまして、文部科学省といたしましては、助産師養成課程を置いている各国立、公立、私立の大学あるいは短大に対しまして、助産師課程履修者の確保及び履修人数枠を拡大するよう要請しておるところでございます。 また、御指摘の専攻科の設置につきましても、助産師養成数の確保に有効であるということから、各大学からこうした専攻科設置に向けた御相談などがございましたら、積極的にそうした相談に応じる体制を整えておるところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも、厚生労働省あるいは職能団体等とも連携しながら、助産師養成の推進に努めてまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 文部科学省では、母性看護の担当者と助産コースの担当者と、そこら辺の人数が少のうございます。一人又は三人で両方を賄うほどその分野がオーバーワークになっているところがあるので、それによる定員数を削減しようという学校側の意向なのかと思いますが、そこら辺の問題をもう少し御精査いただいて、十分な教育が展開できるように、臨床の場の課題も多うございますので、是非よろしくお取組をお願いしたいと思っております。 次は、雇・児局にお尋ね申し上げますが、保育所の現場では、低年齢児、障害児など多様な保育需要への対応や子育て相談などで業務が増大しております。さらに、児童の健康安全管理の充実を図るなどの観点から、看護師等の専門職の配置などが望まれております。 保育士の配置基準の見直しや処遇の改善が必要と思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 保育所におきましては、児童の健康支援あるいは健康管理、健康増進、また環境及び衛生の管理、あるいは事故防止、安全対策、さらには地域における子育て支援、こういった機能の強化が求められております。現在、改定作業を進めております保育所保育指針におきましても、保育所の重要な要素として位置付けられる予定でございます。保育所におきます看護師は、こうした業務を保育所全体で進めていく上で中心的な役割を担っているところでございます。 これらの機能強化の一環としまして、一つの例示でありますけれども、これは平成十九年度より、保育所内のスペースなどを活用しました、自らの園と書く自園型の病児・病後児保育事業、こういったものも創設して、保育所における看護師等の活用を図っているところでございます。 引き続き、地方自治体と連携を図りながら、保育所における関係の看護師を含めた職種の配置を進めまして、保育所における必要な健康や安全管理の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 よろしくお願いいたします。 また、同じく雇・児局長にお願いでございますが、少子社会への対策、これは出生数を増やす方向も大切でありますが、生をうけた命をいかに守り育てるか、虐待のない、心身ともに健やかに育つ環境づくりが大切だと思っております。 そういう意味では、こんにちは赤ちゃん事業につきまして質問させていただきますが、二点ございます。 今年度から生後四か月までの全戸訪問事業を開始されたと聞いておりますが、これは大変うれしく思っております。その実施状況はいかがでしょうか。そして、訪問者としては多様な人材が登用されるわけでございます。事業の内容充実が必要でありますし、事業の目的を理解し、訪問結果をどう評価、判断し、効果的に活用していかれるのか、お伺いしたいと思います。事業の成功を切に期待している者の一人でございます。
○政府参考人(大谷泰夫君) 御質問をいただきましたとおり、厚生労働省では、子育て支援や虐待を予防するという観点から、生後間もない新生児や乳児がいるすべての家庭を訪問し、支援が必要な家庭に対しては適切なサービス提供に結び付けると、こういったことを目的として、生後四か月までの全戸訪問事業という、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業を今年度から開始したところでございます。本年の六月一日現在で、約七割の市町村、千二百十の市町村で今年度からこの事業を実施するものというふうに聞いております。 この訪問する方は、地域の実情に合わせて、保健師や助産師あるいは保育士等の専門職を始めとしまして、母子保健推進員や子育て経験者等を幅広く登用することとしておりまして、訪問者には各市町村において必要な研修や講習を実施することとしております。 また、今御指摘いただきました、その訪問結果をどういうふうに生かすのかということでありますけれども、これは市町村の担当部署にその訪問結果を報告するということにいたしまして、保健師等の専門家を含めてその内容を評価するとともに、支援が必要な家庭については、必要に応じてケースの対応会議というものも開催して、具体的な支援内容等を検討し決めていくというふうにしております。 まだ制度はスタートしたところでございますけれども、今後、市町村の取組状況を把握しながら、事業の確実な推進を図りたいと考えております。
○南野知惠子君 是非よろしくお願いします。 一つ一つのケースが異なっておりますので、大変な課題だと思いますが、それと併せて予算が必要であろうと思いますので、ちょうど今いい時期でございますので、是非お声を高めていただきたいと思っております。 次は、地方自治体における保健師の確保ということについてお尋ねしたいんですが、平成二十年度から医療保険者に義務付けられている特定健診、特定保健指導は、今後の少子高齢化がますます進む我が国において、国民一人一人が明るく生き生きとした生活を過ごしていくことに資するものであり、大変重要な施策であると考えております。その際、いわゆるメタボリックシンドロームへの対応も含め、健診や保健指導を通じた生活習慣病予防対策を実りあるものとするためには、現場でそれらを担う保健師の活動がそのかぎを握るものと言っても過言ではないと思います。 今後、特定健診、特定保健指導を全国で滞りなく進めていくために、市町村において保健師を確保することができるよう予算措置を充実させていくべきであると考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(西山正徳君) 医療保険者に義務付けられました特定健診、特定保健指導、これは対象者の行動変容を促す保健指導を提供していくための市町村における体制の整備、それからがん対策推進基本計画に基づくがん検診の受診率向上のための取組と、これらを担う保健師の確保が非常に必要だと認識しております。 このため、現在、総務省に対しまして、特定健診、特定保健指導の実施やがん検診対策として、平成二十四年度までの五年間に市町村保健師六千七百九十三名の増員について要望しております。 今後とも、引き続き努力してまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 是非その数は確保していただきたいというふうに思いますが、次、総務省にお尋ねしたいと思っております。 今ほど厚生労働省の健康局長から、総務省に対する地方交付税の要求というようなものが中身に入っていると思っておりますが、医療制度改革等に伴う市町村保健師の増員について協議中である、お話をしておられるというふうにも思っております。この要求に対しまして、現在までの進捗状況がどのようになっているのか、また今後どのような検討をされる御予定があるのか。六千七百九十三名、これは一人も欠けることなく更に積み上げていただく方向で、審議官のお考えをお伺いいたします。
○政府参考人(御園慎一郎君) 御指摘の特定健診それから保健指導に関しましては、平成二十年四月から市町村の国民健康保険にも義務付けられるということでございますので、委員御指摘のように、それから局長からも御答弁ありましたように、地方財政措置の市町村保健師の増員の内容の要望を受けているところでございます。 私どもとしても、今回の特定健診、保健指導の導入という制度は医療費適正化の目的も有しながら導入されたものだというふうに認識しておりますし、この医療費適正化という趣旨に沿ってその効果が出てくれば、国民健康保険の財政の健全化、ひいては結果として市町村の財政運営の安定にも資するものでありますので、極めて重要なことでありますし、きっちり推進していっていただかなければならないというふうに考えております。 ただ、一方で、御承知のように現在全国の市町村におきましては、基本方針二〇〇六に従いまして行政改革の集中改革プランを策定して、定員の削減、これを国を上回る大幅な削減目標を掲げて、懸命に取り組んでいるところでございます。そういう状況なものですから、個々の市町村で保健師が純増されるという事態が起こって、それが結果としてこの地方行革の進める方向にさお差すようなことになってもいけないというふうに考えているところでございますので、御要請は御要請、それから進めなきゃいけない事業はきっちり進められるということの中で、スクラップ・アンド・ビルドということを原則として特定健診や保健指導の業務が適切に実施されるような地方財政措置をしていきたいというふうに検討しているところでございます。
○南野知惠子君 苦しい胸のうちをお伝えされたように思っておりますが、特定健診、保健指導の制度が成功するかぎというのは、これは市町村保健師が握っていると言っても過言ではないというふうに思います。厚生労働省の要求におきましては、老人保健事業の廃止に伴って保健師等を減らしながら提案していくということもあり、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドをすべきというところでございます。十分整理した上で要求されると思いますので、厚生省はそんなに無理言わないと思いますので、総務省の方では、その話をお聞き入れいただき、是非とも保健師の確保に特段の交付税措置をお願いしたいというふうに思っております。お答えは胸のうちでよろしゅうございます。 次でございますが、医療の安全や求められる医療、ケアの高度化を踏まえまして資質の高い看護職を養成していくべきであると考えますが、看護基礎教育及び新人職員研修の充実に関する現在の取組と今後の方向性についてお伺いいたします。
○政府参考人(外口崇君) 御指摘のとおり、医療安全や医療技術の進歩、少子高齢化等の今後の社会構造の変化を踏まえ、より資質の高い看護職員の養成が求められていると認識しており、本年四月に取りまとめられました看護基礎教育の充実に関する検討会報告書に基づく新たな教育カリキュラムを平成二十一年度から実施することといたしております。 今後の方向としては、この報告書の「将来を見渡す観点からの望ましい教育のあり方に関する抜本的な検討を別途早急に行う必要がある。」との提言も踏まえまして、中長期的な視点からの看護基礎教育に関する検討を進めてまいりたいと思います。 また、新人看護職員の研修につきましては、既に先行事例があることは承知しており、私どもといたしましても、こうした取組を参考にしつつ、本年度、新人看護職員に対する研修の在り方を検討することとしており、また新人看護職員の研修に関するモデル事業も平成二十年度予算の概算要求を行っているところであります。 こうした取組を通じ、看護基礎教育の充実を図り、新人看護職員の資質の向上にも努めてまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 是非、看護職になりたい人たちの教育、その充実をお願いしたいと思いますが、教育は厚生労働省だけでなく文部省もございます。その両方を本当に一致させる形で高度なレベルに持っていきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。 次は、大臣にまたお願いいたしたいわけでございますが、十月二十六日の中医協におきまして、今般の診療報酬改定の重要な基礎資料となる第十六回医療経済実態調査結果速報が報告されました。その中で一般病院の職種別の給料月額データを見てみますと、看護については、長年看護師不足が言われているにもかかわらず、平成十五年、十七年、十九年と平均給料月額が減り続けています。こうした傾向は、薬剤師や他の医療技術員についても同様に見られるところであります。また、看護職につきましては、平成十八年の診療報酬改定におきまして夜間勤務など看護加算も廃止されております。そうしたことも平成十九年に平均給料月額の減少に影響しているのかもしれません。 私としては、病院を経営する立場からすると、診療報酬全体の引上げがなされれば看護師への処遇改善につながるのではないかと考えております。こうしたことも踏まえながら、今回の診療報酬改定は、看護師を始めとした医療関係職種の処遇を改善し、現場で働く様々な人々が希望を持って仕事をしていく、辞めないで済むようにすることが必要だと考えておりますが、診療報酬改定に臨まれる大臣の基本的な認識についてお伺いします。このことが充足されるならば、患者様方も安心して御入院できるというふうに思っております。
○国務大臣(舛添要一君) 来年、診療報酬改定が予定されているわけでありますけれども、実に様々な課題がございまして、勤務医の方々の労働条件含めて、この方々をしっかりとお支えしないといけない。それから、産科・小児科医師不足、それから緊急医療体制を整備する、こういうことを重点的課題としてやっていきたいと思っておりますが、今委員が御指摘になった点も踏まえまして、今、中医協で議論を賜っておりますので、その議論を踏まえた上でしっかりと対応してまいりたいと思います。
○南野知惠子君 力強いお言葉でございますが、産科、小児科をお考えになるときは必ず助産師をその中に入れてお考えいただくことをお忘れなくお願いしたいと思っております。 次は、先生御指摘のとおりでありますが、夜勤加算、これ夜勤勤務等看護加算は廃止されている一方で、看護職にとっての夜勤の負担は依然大きゅうございます。勤務の継続が困難と感じる大きな理由となっている一つであると認識しております。 一方で、処遇改善を進め、また出産や育児とのバランスを確保していく観点から、例えば短時間正社員制度、これはワーク・ライフ・バランスを考慮しながらの促進や勤務帯を工夫するなど、女性の多い看護職員が働きやすい環境をより一層整えていくべきと考えますが、医政局長の御意見をお伺いいたします。
○政府参考人(外口崇君) 看護職員が勤務を継続していく上で夜勤や出産や育児との両立が負担となっており、それを軽減することが重要な課題であると認識しております。このため、看護職員確保対策の一環としても、多様な勤務形態で看護職員を雇用する医療機関の事例を収集分析し、看護管理者に対して講習等を行う事業など、看護職員が出産、育児等のライフステージに応じた形で就業を継続できるよう支援しているところであります。 また、議員から御指摘のありました短時間正社員制度につきましては、育児など個々人のライフステージに応じた多様な働き方を提供しながら、就業時間に比例した待遇が得られることが期待されるものであり、看護師等の資格を持ちながらも子育て等の理由により現在就業していない方のニーズに合うものと考えております。そのため、この制度について関係団体に対する周知を進めているほか、今後は看護職員を多く抱える病院等に対しても普及に努めてまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 また、大臣にお力をおかりしたいことでございますが、診療報酬改定の議論を行う中医協におきましては、過日の改正によってやっと看護職の代表が専門委員として参加し、発言が許されておりますが、決議権を有する正委員としてではないことで意見の反映がされにくいのではないかと心配しております。 病院、診療所、歯科診療所、薬局を経営される方々は入られていますが、訪問看護ステーションを経営することができる看護職の代表もこれらの方々に並んで参画してもいいのではないかと思っております。正委員としての参画があれば、改定の内容についてよしんばそれが満足のいくものでなかったとしても看護界の納得もより得られやすいのではないかと思っております。 そこで、私は、看護職の代表を中医協の正委員にすべきであるとの考えを持ち続けてまいりました。私が議員になって以来、歴代大臣にお尋ねし続けている課題でございます。最初は無視されたほどの課題でしたが、十年余過ぎました。いまだ壁は厚いのでしょうか、大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(舛添要一君) 中医協で診療側の方々、これに看護の代表を加えるということでございます。 今御指摘のように、専門委員としてはきちんと意見を反映された形になっておりますけれども、どうしてもこれはメンバー構成を変えるということは法改正が必要でございますんで、委員の今御意見を賜りながら、ひとつこれは国民的に議論をしていただいて、この看護職の皆さん方の重要性というのは非常に国民の皆さんは分かっていると思いますんで、是非そういう中で今後とも前向きに検討してまいりたいと思います。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 次の法改正に、次の法改正にといって待ってまいりましたので、是非、次の法改正には大臣のお力でよろしくお願いしたいと思います。 病院の赤字問題、これは大きな関心を呼びながら、患者中心の看護、安全、安心の看護に努力している現状かと思っております。安い給料で病院の隅々まで知っている看護職を副院長とし、ベッド管理等の弾力運用等に当たるなどすることで、ベッド待ちが長期にわたっているようになったり、また救急時のたらい回しなども防げるのではないでしょうか。また、初診の患者さんは医師の評判で病院を選び、再診は看護師で決めると言われているほど、サービス向上で赤字が黒字に変化したと話す病院も増えたと聞いております。看護職の副院長は、今は全国に百六十八人と三年間で三倍増となったと聞いていますが、副院長に看護職を登用する考えについていかがかと思っております。 また、病院で働く看護職の職員数はそれぞれの規模により異なっておりますが、以前は看護部長の名前さえ病院の玄関にはありませんでした。いろいろな働き掛けをした結果、やっとその施設の看護の責任者の名前が表に出ました。今は第三者評価機能の中に含まれておりますが、病院運営、病院管理の立場からも看護職は評価されるべき働きをしていると思います。副院長の件について、副大臣のお力をください。
○副大臣(西川京子君) 言わば病院経営がうまく非常にサービスも含めて向上していくというのは、ある意味では医師と看護師との関係が非常にうまくいくということが大変大事なんだろうと思います。そういう中で、看護部長経験者等の看護師が副院長に登用されているケースというのが割合増えてきております。 私も実は地元で病院を視察に参りましたところ、そこではやはり副院長のお一人が看護師さんということで、大変うまく病院全体の雰囲気が良くなっているというのを私も実感として見てまいりました。そういう中で、サービス向上という面からも、看護師さんがやはり一番病院の中では人数も多いわけですから、そういう代表の方が副院長に座るというのは、ある意味では大変効果があることなんだろうと思います。 ただ、個々の病院のそれぞれの事情でそういう人事というのは決まる側面もございますから、ある意味ではそういう個々の事情を考えながらのお話だとは思いますが、看護経験者が副院長になるということは非常にいい効果を生むということは事実なんだろうと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。
○委員長(岩本司君) 大臣、よろしいですか。
○南野知惠子君 大臣、お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今、副大臣がお答えしたとおりですけれども、やっぱり看護職の方というのは我々患者の立場から見ると非常に身近なんですね。その方が副院長におられて病院の運営に携わってくださるということは非常に安心感を与えますから、これは大変いいアイデアだと私は考えておりますんで、いろいろなところでお進めいただければと思います。 それから、先ほど、ちょっと一つ訂正させていただきますけれども、年金、来年の四月から六月まで受給者の方々にお知らせすると私が言ったようなんですけれども、四月から五月まででございますので、ちょっとその月のことだけ訂正させていただきます。
○南野知惠子君 大臣、大変ありがとうございます。副大臣のお話の上に追加いただきました。 これ、最後の質問でございますけれども、がんの撲滅対策は必要であります。女性の健康支援に関して、がんをワクチンで予防するという子宮頸がんのワクチンがあります。四価HPVワクチンは、リプロダクティブヘルス、ウイメンズヘルスとも関連し、現在八十五か国で承認を受けております。我が国では二〇〇六年六月より臨床検査を開始し、現在も実施中と伺っておりますが、私たちも勉強会を重ねてまいりました。一日も早い認可を期待いたしておりますが、進捗状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) お尋ねの子宮頸がんワクチン、この開発状況といたしましては、現在二社が国内での開発を進めておりまして、そのうち一社から薬事法に基づく承認申請がなされているところでございます。また、いずれの会社におきましても、子宮頸がんのその原因と考えられるウイルスの感染に対する予防効果が持続するかどうかについての国内治験を実施しているというところでございます。 私どもといたしましては、治験が適正かつ迅速に実施されるよう指導いたしますとともに、治験の結果が得られた際には速やかに審査を行いたいと、かように考えております。
○南野知惠子君 本当に早い審査をお願いしたいというふうに思っております。 先ほど副院長の話題の中でちょっと私発言忘れていたんですが、西川副大臣のお話の中で、現在は医師と看護師がなかなかうまくいっていないようなお話もかいま見られましたが、ここの厚生労働委員会では、西島先生、櫻井先生とともに仲良く検討をさせていただいております。身近な看護職でございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。 先々日ですか、火曜日に、民主党の櫻井充議員から混合診療のことについての御質問がございました。私も、今回、東京地裁で判決が一つ出まして、インターフェロン療法について、健康保険法に基づく療養の給付を受けることができる権利を有するということが、その判決が出まして、これに基づきまして規制改革会議が混合診療の全面解禁に向けてもう一度答申に盛り込むというようなことを発言をされております。そういうことから、私は、今日、混合診療について少し質問をさせていただきたいというふうに思います。 まずは、二〇〇七年十一月の七日、東京地裁で判決が出ましたこの裁判の内容それから状況説明等について、厚生省の方から説明をお願いいたします。
○政府参考人(水田邦雄君) お答えいたします。 お尋ねの訴訟は、現在は有効性の観点から保険との併用が否定されている診療につきまして、それをかつて保険との併用の下で受けていた患者の方が将来的にも当該診療と保険診療を併用して受けることができる権利の確認を求めた訴訟でございます。 本件訴訟につきまして十一月七日に国側敗訴の判決が下されましたけれども、その内容は、いわゆる混合診療を原則として禁止している制度そのものの当否については判断を下しているものではなく、あくまでもいわゆる混合診療を原則として禁止する取扱いとすることに関する法令の根拠につきまして、これがないと、このような判示をしたものでございます。
○西島英利君 この混合診療につきましては、平成十六年の九月に小泉総理、当時の総理が混合診療の全面解禁に向けて検討していくという所信表明をなさいました。それに伴いまして、厚生労働省の方でも様々な議論が行われたわけでございます。 そして、国会の方でもこれに対しての考え方を、いろんな形でこの厚生労働委員会でも議論をさせていただきました。また、請願がございました。その内容、要旨は、保険診療と保険外自費診療を併用する混合診療の導入は、患者の負担を大幅に増やし、国民医療の不平等を引き起こし、国民皆保険制度を破壊する、ついては、だれもが安心して良い医療を平等に受けられる国民皆保険制度を今後とも堅持されたいという内容でございまして、これは平成十六年の十二月の三日に参議院本会議で採択をされたところでございます。そして、内閣に送付されたということでございます。 そういうことで、たしか十二月の十五日に厚生労働省としての考え方を示されまして、いったんこれで混合診療についてはそれなりの決着が付いたのではないかなというふうに思っていたわけでございます。 今のこの裁判の内容につきまして、厚生労働省としては、この判決についてどのような対応をなさったんでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 本件訴訟につきまして、国といたしまして十一月十六日に控訴を行ったものでございます。 厚生労働省といたしましては、混合診療を無原則に認めることにつきましては、患者に対しまして保険外の負担を求めることが一般化して、患者の負担が無制限に拡大する、歯止めが掛からないおそれがあるということ、それから、安全性、有効性等が確認されていない医療が保険診療と併せて実施されてしまうことによりまして、科学的根拠のない医療の実施を助長するおそれがあるということから不適切であるため、この保険診療と保険外診療の併用につきまして適切なルールを設定して運用してきたものであると考えておりまして、控訴審におきましても、引き続き現行制度の正当性について主張してまいりたいと考えております。
○西島英利君 そのような理由によって控訴をされたということでございます。 本件はあくまでも法解釈についての判決というふうに我々は考えているところでもございますけれども、一方、先ほど申し上げました規制改革会議が混合診療の全面解禁に向けて答申へ盛り込むという発言をなさいました。いったん解決をしたといいますか、いったん整理をされた、そして整理をされてからまだ二年ちょっとしかたっていないこの状況の中で、どうしてこのような考え方を改めて出してこられたのか、その点について、規制改革会議の混合診療についての考え方をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島愛之助君) お答え申し上げます。 規制改革会議におきましては、平成十六年のいわゆる混合診療問題に係る基本的合意に基づく制度改正を踏まえましても、保険診療との併用が認められる技術数が大きくは増加していないのではないかという認識の下、患者が受けられる医療の幅を広げるという観点から改めて議論を開始したものと承知しております。
○西島英利君 私が今申し上げたのは、要するに、平成十六年に当時の内閣府の担当大臣と厚生労働大臣の間で話合いが付きまして、この混合診療の問題についてはこういう形でやっていこうということで整理が付いたというふうに思ったんですね。そして、まだそれはその整理された内容について実績を今重ねている段階の中で、どうしてこのような改めての、この判決を一つの契機にして出てきたということでございますので、どうしてなのかなというのを私は今疑問に感じているわけです。 もう一度お願いします。
○政府参考人(小島愛之助君) お答え申し上げます。 規制改革会議として議論を再開し始めた経緯は先ほど御答弁申し上げたとおりでございますが、先ほど来先生御指摘の、判決を契機としてそれを更に早めるという形での考え方が規制改革会議の中にあると承知しております。
○西島英利君 先ほどの厚生労働省の考え方は、あくまでもこれは法解釈の問題ですよね。つまり、混合診療を禁止する法律は、法的根拠はどこにもないということがたしか判決の内容だったというふうに思うんですね。ですから、混合診療はいいよという内容ではないわけでございまして、そのような考え方がどうして出てきたのかなというのをちょっと疑問に感じざるを得ないわけでございますけれども。 実はこういう文章があるんですね。これは二〇〇二年の一月二十六日の週刊東洋経済というので、当時の、当時は総合規制改革会議と言っていましたけれども、このときの議長の宮内さんがこの中でこういう言い方をされているんです。 国民の医療費をGDPの七%に抑えるというのはとんでもないと。一〇%でも何でもよいと思います。国民がもっと様々な医療を受けたければ、健康保険はここまでですよと、あとは自分でお払いくださいという形ですと。金持ち優遇だと批判されますが、金持ちでなくても、高度医療を受けたければ家を売ってでも受けるという選択をする人もいるでしょうと。それを医師会が止めるというのはおかしいです。医療サービス、病院経営には民間人の知恵を入れるべきでしょう。企業が病院を経営してもよい。利潤動機の株式会社に人の命を預かる医療を担わせるとは何事かと言われているわけですが、はははと笑っていると。 こういうようなことを、実はこの方が当時は総合規制改革会議の議長なんですよ。つまりもうけ話な話ですね。 昔は、本当にこの国民皆保険制度がないときは、病気になられてお金がない、でも薬が必要だというときには、まさしく自分の娘を売ってでも薬を得たというようなことが、実はそういう時代もあったわけですね。だから、そういうふうにならないようにということで、この混合診療に関してはかなりの規制が掛かっているというふうに私は思っているんですね。 そういうことも含めた中で様々な議論があったわけでございますけれども、しかし一部あった話、それは、例えばがんの患者さんがいて、新薬ができましたと、しかしこれは保険として認められていないので、だから全体的に自費としてその薬を使わざるを得ないというような深刻なお話も当時議論の中で実は出てきたわけでございます。しかし、このときの規制改革会議の戦略は、こういう戦略があったんですね。なかなか進まないんで、がんの末期の患者さんに来てもらって公開で議論をやって、そして大変だということを示せば翌日のマスコミは大々的に書くであろうと。こういうことも、実はこの規制改革の中の議論の中であったというふうに私は聞いております。 さらに、こういうことが当時起きたわけですね。東大、京大、阪大の三病院長が二〇〇四年十一月二十二日に規制改革・民間開放推進会議に提出した要望書がありまして、特定療養費制度の適用認定には長期間を要し、医療技術の進歩が遅れがちになることを理由にして混合診療の導入を求めていますということを、実はこういうような要望書を三大学の病院長が出された。実は、これも戦略の中にあったんですよ。医師会を分裂させようと、そのためには大学病院長からこういう要望書を出させようという戦略があったというふうに、実はある議事録できちんとそういう内容を私は確認をいたしました。そういうことを当時の議論の中で私も実は質問をしたわけでございます。 そういう中で、じゃ次の質問を実はさせていただきたいんですが、今規制改革推進室へ要するに行政職の方以外から出向者がたくさん出ておられます。どういう企業の方から出ておられるかということをお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島愛之助君) お答え申し上げます。 規制改革会議の事務局でございます規制改革推進室の室員は現在総勢三十二名であり、このうち国家機関以外からの非常勤の国家公務員として採用されている者は十七名でございます。国家機関以外からの採用者の出向元の業種につきましては、製造業、金融業等多岐にわたっているところでございます。
○西島英利君 私は、今簡単におっしゃいましたけれども、ここにリストがございます。読ませていただきますと、日本郵船が二名、これは今の議長のところですね。それから、関西経済団体連合会一名、その他は全部一名なんですが、キヤノン、国民生活金融公庫、JFEスチール、信金中金、新日本石油、帝人ファーマ、東京海上日動火災保険、トヨタ自動車、日本経団連、日本生命、松下電器産業、三井住友海上、三菱東京UFJ銀行、森ビルからこれだけ、一名ずつ出ておられる。金融関係が多いですよね。それから、生命保険会社からも出ておられます。まさしくこの混合診療の議論の中で民間医療保険を大々的に売り出して、空前の実は実績を上げたわけですね。ですから、まさしくここで議論される内容、これは医療の内容を議論しているのではなくて、まさしくそれで困っておられる方々、患者さんたちを救済するために議論をなさっているんじゃなくて、いかにもうかるかということの議論でしか私はないのではないかというふうに思わざるを得ないんですね。 実は、私が日本医師会の常任理事のときに、実はこの総合規制改革会議からヒアリングに呼ばれました。そして、そこでいろんな議論をしたんですが、その後の、終わった後の宮内議長の記者会見でこういうことを言っておられます。いや、この医療産業というのは百兆円の産業になるんだと、こんな百兆円の産業になるのにどうして医師会の先生方は反対するのかと。でも、私はそのとき思ったんですね、じゃその百兆円を一体だれが出すんですかと。国民が出すんですよ。利用者が出さざるを得ないんですね。そういう議論の中で実は混合診療の全面解禁はずっとやられてきている。だから、ああいう形で、当時の尾辻大臣は大変な御苦労をされて、大激論を交わした中で、実は当時の内閣府の担当大臣、村上大臣でございましたけれども、と覚書を交わされて混合診療の考え方が整理されたというふうに私自身は思っております。それがまた、同じようなことをまた繰り返そうとされている。まだ今実績を積み重ねているところなんですよ。 さあ、そこで、こういう形で、もうこれについては、これ以上は内閣府の御意見はお聞きいたしませんけれども、そういう中で、去年から今年にかけてだったかな、損害保険会社、第三分野の保険金の不適切な支払で様々な行政処分が行われました。この第三分野というのは医療保険の分野が入っておりますですね。この内容について、どういう内容であったのか、そしてどういうような処分されたのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(三村亨君) お答えいたします。 本年の三月、損害保険会社におきます第三分野商品に係る不適切な不払が二十一社におきまして平成十三年から平成十八年の間で合計で五千七百六十件、総額約十六億円判明をいたしました。 金融庁といたしましては、保険金支払管理態勢に重大な問題の認められました十社に対して業務改善命令を、さらにそのうち六社に対しましては一部業務停止命令を発出いたしましたところでございます。当該業務改善命令におきましては、経営管理態勢の強化や保険金支払管理態勢の強化などを含む再発防止策の策定、実施を求めたところであり、各社の業務改善の状況を今後引き続きフォローアップしてまいりたいと考えております。
○西島英利君 つまり、この混合診療の全面解禁という形の中で国民の不安をあおって、そして国民はもう我もという形でこの医療保険を購入したわけですね。そして、これからどんどんどんどん自己負担分が増えていきますから、将来の安全のため、安心のためにどうぞお買いくださいという形で、だから空前の売上げを上げている。ところが、一方では支払の段階になったら様々な理由を付けて支払わなかったと。これが実態なんですよ。 ですから、今まさしく、先ほど申し上げたこの規制改革推進室への国家機関以外からの出向者、先ほど申し上げたように、まさしくこの医療保険を販売している会社の方々が入っていらっしゃるわけです、たくさん。じゃ、この方々は今回の混合診療の議論に全く関係してないのか。そうじゃないはずですよ。ですから、本当にそういう状況の中で、ただただ一つのきっかけだからということでまた再燃をしていいのかどうかということを私は非常に怒りを持っているところでもございます。 さあ、そこで、平成十六年に混合診療についての整理が厚労省でなされ、これは当時の村上担当大臣も了解されたところでございますが、これについて簡単にその内容をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 平成十六年の措置の内容でございますけれども、大きく分けまして三つございます。国内未承認薬の使用の問題、先進的な医療技術の扱いの問題、それから制限回数を超える医療行為、こういうことに関しまして、保険診療との併用についてのルールを改めることを内容といたしますいわゆる混合診療問題に関する基本的合意を規制改革担当大臣と厚生労働大臣の間で結びまして、平成十八年の健康保険法の改正におきまして保険外併用療養費を創設するなど、必要な改革を着実に実施したところでございます。 これらの改革は、一定のルールの下に保険診療と保険外診療との併用を認めるとともに、これに係る保険導入手続を制度化するものでございまして、必要かつ適切な医療は基本的に保険診療により担保するという国民皆保険制度の理念を基本に据えたものでございます。
○西島英利君 つまり、そういうような整理がなされたわけです。 がんの患者さんたちも最初はかなり厳しい状況の中で混合診療の解禁についての御意見を述べていただいていたわけでございますが、こういうような決着の直前に患者団体の代表者の方々は相次いで、完全解禁は望みませんと、医療に貧富の差が付いたり、安全でない薬が使われるのは違うと思うからですというような声明が相次いで出されておるんですね。ですから、まさしく規制改革会議が意図されていた部分と患者さんたちが要望されていた部分とにはかなり乖離があっただろうというふうに私自身は思うわけでございます。 そこで、こういう整理がされた中で、一体その環境といいますか、状況は何か変わってきたんでしょうか。例えば、承認をするのがスピーディーになってきたのかどうかも含めて、少しお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほど申し上げました基本的合意に基づく改革の言わば実施状況ということでお答えいたしたいと思いますけれども、まず国内未承認薬につきましては、平成十七年一月に未承認薬検討会議、これを設置いたしまして、海外で承認されている国内未承認の医薬品につきまして、保険診療と併用できる治験に速やかにつなげるべく議論を行っておりまして、これまで十四回の会議を開きまして、十品目について現在治験の実施に至っておりますほか、十一品目につきましては既に薬事法上の承認が得られているところでございます。 また、先進医療につきましては、平成十七年七月に先進医療専門家会議を設置しまして、ここで先進医療として認められたものにつきまして保険との併用を可能にしたものでございます。 実績を申しますと、従来の高度先進医療を含めて百二十三技術につきまして保険診療との併用が可能となりまして、それらの技術は延べ八百九十九の医療機関において実施されているところでございます。これは重複を除きますと五百六機関でございますけれども、従来の高度先進医療におきましては延べで三百三十五の医療機関、それから実数でいいますと百二十六の機関でございますので、機関数は大幅に伸びているところでございます。 さらに、制限回数を超える医療行為につきましては、平成十七年十月に腫瘍マーカー検査など十項目につきまして保険診療との併用を認めたものでございまして、私ども、基本的合意に基づきまして実績を着実に上げてきていると、このように認識をしております。
○西島英利君 一方、朝日新聞は、これは今年の十一月十五日に、ですからこの判決が出た後ですね、こういう記事が載っております。例外的に対象としてきた百一の医療技術のうち十八が認められなくなる通達を厚生労働省が出していたことが分かった。通達は政府が二〇〇四年十二月に混合診療を認める医療機関と医療技術の範囲を拡大する決定をした約半年後に出されており、政府の規制改革会議は決定に逆行すると反発をしているということでございますが、これはどういうことなんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) ちょっとこの件は込み入っておりますので、まず背景から御説明したいと思います。 これは先ほど申しました基本的合意におきまして、引用いたしますと、将来的な保険導入のための評価を行うものであるかどうかの観点から先進医療の扱いにつきまして制度を抜本的に見直すと、このようにされておりまして、これを受けて、将来的な保険導入のための評価を行う評価療養と、保険導入を前提とせず患者の選択にゆだねる選定療養から成る保険外併用療養費制度を導入したわけでございます。 この枠組みの下で、評価療養の一つとして先進医療があるわけでありますけれども、医薬品等の適用外使用を伴う医療技術について保険導入を行うためには、そもそも当該医薬品の使用につきまして薬事法上の承認を得て安全性、有効性について担保されることが前提となることから、薬事法の承認を得ること、ないし治験が実施されているということを先進医療の要件の一つといたしまして、御指摘の通達でこういった整理を行ったものでございます。 しかしながら、従来高度先進医療として認められていた技術でありまして、先ほどの適用外での使用を伴うものにつきましては、暫定的に使用を認めながら、現在、枠組みにつきまして検討を行っている臨床的な使用確認試験の対象といたしまして、一定条件の下で保険併用を引き続き可能とする方向で、平成十九年度中に結論を得るべく精力的な検討を行っているところでございます。
○西島英利君 つまり、今の説明なんですね。そこで、その規制改革会議は決定に逆行すると反発していると。 つまり、先ほど申し上げましたように、この規制改革会議で議論をされる方々は、まさしくその医療というものがよくお分かりになっていない中で実は議論をされていると。そして、よく調べないまま、こういうものがあって、それは決定に逆行するではないかということを言っておられる。今の説明で大体分かるんですね。私もやはりこの高度先進医療に少し携わったことがございますが、例えば大学の教授が退官と同時に全くそういうその医療が使えなくなるというような実情もたくさんあるわけですよ。ですから、よくよく調べてこういうマスコミに対して発言するときはされないと、国民はこの言葉だけを取っちゃう。 ですから、是非、今日はその規制改革会議の方は来ておられないわけでございますけれども、指導される方が来ておられますから、是非その点の御指導をお願い申し上げたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。 さあ、ところで、この平成十六年に経済財政諮問会議でかなり激しい議論がなされております。村上大臣、当時の大臣と、それから尾辻大臣、さらにはこの規制改革会議関係の民間議員、それから臨時民間議員といいますか臨時議員といいますか、その方々とのかなり激しい議論がなされているわけでございますが、二〇〇四年十一月十五日、十二月八日のこの会議のときの議論について、立場が違うでしょうから、内閣府の立場でどういう議論がなされたのか、それから厚生労働の立場でどういう議論がなされたのかをそれぞれお聞かせいただきたいと思います。まず、内閣府からお願いします。
○政府参考人(松元崇君) お答え申し上げます。 経済財政諮問会議におきましては、混合診療に関連いたしまして、二〇〇四年の十一月十五日と十二月八日の二回にわたりまして、尾辻厚生労働大臣、村上内閣府特命担当大臣、宮内規制改革・民間開放推進会議議長を臨時議員としてお招きいたしまして議論を行ったところでございます。 同会議におきましては、村上大臣、宮内議長及び民間議員からは、混合診療を原則解禁すべきという立場でございました。これに対しまして、尾辻大臣は、原則禁止とした上で、混合診療が認められる対象を個別に拡大するというお立場でございました。 具体的な議論といたしましては、宮内議長や民間議員からは、少なくとも一定水準以上の質の高い医療機関については混合診療を包括的に認めるべきだという御主張がございました。これに対しまして、尾辻大臣からは、技術ごとに有効性、安全性を確認して混合診療が認められる領域を拡大するといった御主張がございました。こうした点を始めといたしまして、双方の考え方が示されたものでございます。 これらの議論も経まして、同年十二月十五日に村上国務大臣と尾辻厚生労働大臣との間で基本合意に至ったものと承知いたしております。
○西島英利君 それでは、厚生労働省、お願いします。
○政府参考人(水田邦雄君) 御指摘のありました平成十六年十一月十五日に経済財政諮問会議で議論があったわけでございます。このときに、厚生労働大臣からは、いわゆる混合診療の見直しにつきましては、内閣総理大臣からの指示を基に積極的に検討を行っているという状況にあること、一方で、もっとも、その保険診療と保険外診療の併用について一定の例外を除いて認めるといういわゆるネガティブリスト化については、国民の生命にもかかわるものであり、認めることは難しいということについて御主張いただいたものと承知しております。 その後、両大臣、規制改革担当大臣と厚生労働大臣の間でいわゆる基本的合意、混合診療の見直しに関する基本的合意を結びまして、それに基づいて着実な改革の実施に努めてきたところでございます。
○西島英利君 ここに議事録がございますけど、かなり激しい議論をされております。その中で、詳しい内容はちょっと避けますけれども、尾辻大臣はこういう言い方されておるんですね。混合診療の導入は患者の負担を大幅に増やし、国民医療の不平等を引き起こし、国民皆保険制度を破壊すると、だれもが安心して良い医療を平等に受けられる国民皆保険制度を今後とも堅持すべきであるとの請願が全会一致で採択されており、これは極めて重いことであると、一議会人として申し上げるが、これを破ることは自殺行為になるので、私はここから一歩も出るわけにはいかないし、出ませんということを申し上げておきたいと思う、ということで、かなり厳しい、そして内容もかなり厳しい内容をされておるんですね。 それで、この中で、もう少しお話ししますと、その民間議員の方々からは、これは尊重すると言われるんですよ。ところが、これは国民皆保険制度を堅持するという意味での採択ではなかったかと言われるんです。混合診療は別だということを言われるんですね。ですけど、私は先ほど要旨で申し上げました。まさしく混合診療についての反対のための請願だったこと、これは間違いないわけでございますので、是非こういうことも理解していただきながら、本当にこの国民の健康、これは一番の関心事なんです。 そして、この国民皆保険制度があるから、平等に、いろんな方々が本当に必要な、高度も含めてですね、医療を受けることができる。この制度を私はやっぱり壊す方向へ行くその危険性があるということで、今日あえて、櫻井充委員が御質問されたのにも併せて今日させていただいたということでございます。 以上の今日のお話を聞かれて、大臣、どうお考えになりますか、御決意のほどをお願い申し上げたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 前回も櫻井委員の御質問に対して申しましたように、そして、今は西島委員から御指摘がありましたように、医療について貧富の格差、これがあってはならない、つまり、貧しいから命は助からない、金持ちだから助かると、こういうことは先進国の医療としてあってはならないと、そういう信念の下に厚生労働行政を行っております。 そういう観点から、今申し上げましたように、患者の皆さん方の負担が無制限に広がるようなことは、これは食い止めないといけない。一方、やはり何とか命が助かりたいということで高度の先進技術に基づく医療を受けたい、また、新しい薬を早く承認してもらいたい。こういうことにつきましては、新薬承認、これは五年計画で、今の四年を一・五年、つまりアメリカ並みにするということを着実に、これは予算措置も付け、人員も増やして今やっているところでございますし、今るる御議論がありましたように、保険の適用できるもの、それから適用できないもの、そのものを併用することについてはきちんとしたルールに基づいて適切にやると、こういう原則で対応してまいりたいと思います。
○西島英利君 それでは、次の質問に移らせていただきますが、今回、十二月に診療報酬の改定幅が決められようとしております。今大変な騒ぎになっているわけでございますけれども、先日、中医協の方から意見書が出ましたですね。これについて簡単にお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 御指摘のとおり、先月二十八日の中医協におきまして二十年度改定に関する意見書が提出されております。 その内容といたしましては、中医協における診療側委員、支払側委員及び公益委員の協議によりまして、現下の勤務医の過酷な勤務実態、とりわけ産科、小児科や救急医療等の実情等に照らしまして、次期診療報酬改定においては勤務医対策を重点課題として診療報酬の評価を行うべきであり、また、診療報酬の本体部分については更なるマイナス改定を行う状況にはないこと、一方、後発医薬品の使用促進を着実に推進することという基本的認識について一致が見られたところでございます。 一方、この基本的認識の下でどのように二十年度の改定に臨むべきかにつきましては、支払側委員と診療側委員との間で意見の食い違いが見られたものでございます。
○西島英利君 さあ、そこで、今、マイナス改定にするような状況ではないというお話でございましたけれども、この中で今問題になっているのが財源でございまして、二千二百億円をどうするのかというのがマスコミもにぎわせているところでもございます。これについて厚生労働大臣のお考えを少しお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) この二千二百億円をどう削減するか、大変困難な課題に今取り組んでおりますことは西島委員も御承知のとおりだと思います。 ただ、政府全体の方針として、歳出をできるだけ抑制すると、そして社会保障についてもその例外としないということの政府方針の下に、今、効率化、合理化、そういうことについてはきちんと取り組んでいるわけであります。 しかし、やはり国民の最後のセーフティーネットでありますから、そういう意味では、質の高いサービスを提供したいということで、そういう合理化、効率化の努力はきちんと継続していっている。しかし、その上で、今、二千二百億円をどうするか。一つは薬価、これを下げる、もう一つは被用者保険間の間の助け合いということで何とか解決をしてまいりたいというふうに思います。 今年度はそういう形でぎりぎりの努力を行っておりますけれども、長期的には本当にこれはもう限界に来ているという率直な感想を述べさせていただきたいと思います。
○西島英利君 今一番大きなのは、被用者保険の財政調整が一番大きな問題であろうというふうに思うんですが、資料をいろいろいただきましたら、かなりいろんな意味で格差がございますですね。健康保険組合の保険料率も、これかなりの格差がございますし、例えば、政管健保が八二ですけれども、共済組合は六九・一三とか、健保組合は七三・九五とか。ところが、それをもう少し調べていくと、本人負担の割合からいくとこの格差が大きくて、平均四四・二%、最低が二二・一%等々、かなりの格差があると。 やはり、保険というのは自助、共助、公助という中で今たしか成り立っているはずでございまして、やはり共助という考え方を今後やっぱりきちんと整理をしていかなければなかなか成り立たないのかなという気もいたします。これについては、大変難しい状況に大臣いらっしゃると思いますので御答弁は求めませんが、是非、こういう形の中で何とかいい方向へ持っていただくようにお願い申し上げたいというふうに思います。 もう一点、実は、診療報酬改定といいますか、この中で少しお話を聞かせていただきたいんですが、その前に、経済財政諮問会議が平成二十年度予算の基本方針、最初の考え方から少し微調整をされた形の中でこの前、方針が出されました。これは、やはり自民党もいろんな形での意見を述べさせていただきましたし、野党の方々も様々な形で意見を述べておられますので、その辺りが少し反映されてきたのかなというふうには思っておりますので、御期待を申し上げたいというふうに思います。 そこで、もう一点だけ、中医協の医療経済実態調査について少しだけ御質問させていただきたいというふうに思いますが、実は、この調査の内容が独り歩きして様々な議論がなされていることがあるのだろうというふうに思います。 まず、これは、私も中医協の委員をしていましたし、日本医師会常任理事のときにずっとこれに携わってまいりました。そのときにやっぱり問題だったのは、一つには定点調査でないというところなんですね。調査をする年々によって、医療機関をある程度選んで、そこにお願いをすると。そうすると、返ってくる回答率が四〇%台の年もありましたし、今回は六〇%、病院によっては六〇%ぐらいというところもありますが、そういうふうにかなりばらつきもある。また、調査の年によって、病床数とか従業者数の平均が異なったり規模も違ったりすると。規模が違うと、これは当然収入も違ってくるわけですね。ですから、そういう意味で、この非定点の中で本当に二年前と比較検討ができるのかどうかという実は議論はずっと前から中医協の中でも行われていたところでございます。 例えば、こういうことがあるんですね。診療所のレベルでいきますと、医師、一施設当たり医業収入が前回比でプラスになっているわけですけれども、ところが、従事者数一人当たりの医業収入はいずれも前回比マイナス。ということは、前回は従業員が多くなかったんだけれども、今回は従業員の多いところがかなり選ばれていると。そうすると、規模が違うんです、そもそもが。規模が違えば収入が違うのは当たり前でございますので、本当にこれで比較検討がきちんとできるのかどうかという部分がございます。 さらに、今回、定点調査も一応行っておられます。一般病院で七十施設と少ないわけですが、これで見ましても実に面白い状況が出ておりまして、医療法人で見ますと、これは病院ですけれども、非定点でやりますと、二年前と比較しますと七一・五%の大変なこれは伸び率なんです。ところが、これを定点、七十施設を定点でやりますとマイナス五・七%の伸び率なんです。 これを国立病院で見ますと、また面白いんですね。国立病院は伸び率が、非定点ではマイナス三九・一%、定点でありますとプラスの一五・三%。これ、七対一を取られたというのが影響しているのかどうかはちょっと分かりませんけれども、ほかのデータを見ますと、七対一取られたところは実は赤字になっているんですね。 ということで様々な問題が出てきていまして、やはりこの経済実態調査のやり方を変えないと、本当にきちんとしたデータとして出てこないのではないかなというふうに思っているところでもございます。 是非、これについて大臣のお考えをお示しいただきたいと思うんですが、また二年後に実態調査、またやらざるを得ないことになりますので、前から言われてきた懸案でございます、是非大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) これは中医協が実際に行っている調査ですけれども、例えば内閣支持率なんて、世論調査見ても各新聞社全部ばらばらですから、同じデータを定点的にやることに意味があるんですね。ある新聞はずずずっといって、ほかの新聞はまた別の基準でやる、質問事項もどうだと。同じことで、やっぱりこの調査の内容、今先生御指摘になったようないろいろな問題点があれば、これはきちんと検討して次回からの調査に反映させるようにすべきだというふうに考えますんで、是非、中医協の方に診療側の代表又は支払側の代表の皆さん入って御指摘してくださって、そういう方向でより実態を反映した調査をしていただく、これが基礎になって中医協の議論が成り立つわけですから、それはそういう方向での取組をお願いしたいと思います。
○西島英利君 是非、中医協もそうですけれども、なかなか、まあ中医協は別の法律で決められた組織といいながら、実際的にはやっぱり行政がかなり関与しているわけでございますから、行政というのは、一つの決められたものを変えるときには大変な実は、抵抗という言葉を使っていいのかどうか分かりませんが、かなり難しい部分もあります。そういうところにやっぱり大臣という政治家の立場でお入りになっている大臣の一言というのは非常に大きいだろうというふうに思いますので、是非よろしくその点の御認識をいただいて、御理解いただければというふうに思います。 最後の質問に移らせていただきます。 先日もこれは足立委員の方からかなり詳しく実は御質問をされた部分でございますが、医師法二十一条にかかわる診療中の事故によって亡くなられた方々の死因究明に対しての厚労省の二次試案が出まして、これが全国的に実は大変な騒ぎを今起こしております。こういうこのままでいくと、要するにまさしく事故を起こせば警察に捕まるような法案ではないかとか様々な厳しい御意見を実は私どももいただいているところでございますが、これについては前回かなり詳しく足立委員が御質問されましたので、細かいところの私は御質問はいたしませんけれども。 そもそもこの医師法二十一条というのは、これは厚生労働省の考え方は全く変えてないんですよね。それはなぜかといいますと、二十四時間以内に異状死体を発見したときは届け出ろと、警察に届け出ろということになっているわけでございますけれども、その理由は何なのかというと、死体又は死産児には時とすると殺人、傷害致死、死体損壊、堕胎の犯罪の痕跡をとどめている場合もあるので、司法警察上の便宜のために、それらの異状を発見した場合の届出義務を規定したものであるというふうに、こう書いてあるんです。ですから、診療中の事故で警察に届け出るということは過去なかった。 ところが、平成六年に日本法医学会、これはもう本当に一部の方だと私聞いていますけれども、ここが異状死ガイドラインというのを実は出されまして、そして診療行為に関連した予期しない死亡及びその疑いがあるものも、これはやっぱり異状死体とみなすという、こういうガイドラインを作られたわけですね。 ここから非常におかしな具合になりまして、さらには、国立大学医学部の附属病院長会議常置委員会医療事故防止方策の策定に関する作業部会中間報告というところで、「医療行為について刑事責任を問われる可能性があるような場合は速やかに届け出ることが望ましいと考える。」ということで、この下に医師法二十一条と書いちゃったんです。実は、これは大きな解釈の変更なんですね。ところが、本来であれば、解釈の変更は医事課でするはずなんです。医事課で全く議論しないまま勝手にこういうものが出ちゃって、これが独り歩きをして様々な問題から警察への届出が非常に増えたという経緯がございます。 そしてさらに、これにも拍車を掛けたのが、先日ありました福島の大野病院の産婦人科医の逮捕の事件でございます。一生懸命診療をやって、その結果、もう本当に残念なことに、御不幸なことにああいうふうな事故になってしまった、事故と言っていいのかどうか、これはまた別問題でございますけれども。そして、そこの病院がやはり再発防止のために検討会をつくってかなり厳しい実は報告書を出している。それを警察が読みまして、これは医療事故だから警察に届け出なかったからということで、医師法二十一条で逮捕した。こういう質問を川崎厚生労働大臣に私はいたしまして、これはやっぱりいろいろ問題があるので、これ検討しようということで、法務省と警察庁とそして厚生労働省で検討が始まり、我々も参議院の、ちょうどそのときに健康保険法等々の改正がありましたので、附帯決議の中にその問題を入れまして、そして厚生労働省としても検討が始まった、そしてその中で今回の二次試案が出されてきたということでございます。 これに対して全国から意見を様々厚労省は求められていますけれども、しかしこの中でやはり心配されているのは、より医師がそういう状況になってまた逮捕されていくんじゃないかと、だから萎縮診療につながるんじゃないかと、そういうふうな御不安をかなりお持ちだというふうに聞いております。 自民党としましても、これ検討会をつくりまして、安心して医療が受けられるような、そういう制度をつくるということでやっているわけでございますが、このとき、やはり問題なのは、この二次試案の中で、警察に届けるケースもあるよということを書いたんですね。そうすると、これをきちんと明確化しませんと、何でもかんでも届けられるんじゃないかという不安を今医師が持っておられる。 ですから、そういう意味で自民党で、訴える側それから医療側の弁護士さんにも来てもらいまして御意見を伺ったところ、故意若しくは重大な過失というのは、これはやっぱり警察ですよねというお話でもございました。ですから、故意は分かるんですが、重大な過失をどういう形で位置付けるのか。ある意味でこれは免責的な考え方に私はなるんだろうと思うんですが、ただ、これを法律としてしたときに、こういう考え方、なかなか入れ込めないだろうというふうに思うんですね。 そこで、これは法務省にお聞かせいただきたいんですけれども、医療の萎縮を招かないように刑事訴訟、訴追を限定するような制度にする必要が私はあると思うんですが、ほかにそのような制度を取っているような例があればお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(三浦守君) お答えいたします。 刑事訴訟法上、刑事訴追、起訴は検察官の権限とされているところでございますが、犯罪の中には、告訴、告発がなければ起訴ができないというふうにされているもの、これを親告罪というふうに呼んでいるわけでありますけれども、こういう犯罪の類型がございます。 特に、行政機関による告発の関係について他の制度について申し上げますと、法務省所管の法律ではございませんので細部の御説明は控えさせていただきますが、例えば不当な取引制限等の独占禁止法違反事件につきましては、公正取引委員会から告発がなければ刑事訴追することができないという規定になっております。この告発につきましては、価格カルテル等であって、国民生活に広範な影響を及ぼすと考えられる悪質かつ重大な事案及び違反を反復している事業者等のうち、公正取引委員会が行う行政処分によっては独占禁止法の目的が達成できないというふうに考えられる事案について行われているというふうに承知しているところでございます。 また、証券取引等監視委員会は、金融商品取引法違反の事件につきまして告発権限を有しております。また、収税官吏は、法人税法、所得税法などのいわゆる脱税事件についての告発権限を有しているところでございます。これらの犯罪につきましては、告発というものがなければ刑事訴追ができないというふうに規定されているわけではありませんが、実際上といいますか実務上は、検察当局におきましてはこうした委員会等による告発を受けて起訴をするという運用が一般に行われているというふうに承知しております。
○西島英利君 そういう意味でなかなか難しい問題を含んでいるというふうに思いますけれども、しかしそのような刑事訴追的なものに限定するような何らかの考え方が示されないと、なかなか医師の不安というのは取り除けないだろうというふうに思っております。 ですから、この全国の医師の不安を取り除くような制度設計をするように、是非法務省と警察庁と厚生労働省でよく協議をしていただいて、良い枠組みを、しっかりとした枠組みをつくっていただければと、そういう考え方をお示しいただければというふうに思うんですが、それについて法務省はいかがでございますでしょうか。
○政府参考人(三浦守君) 先生御指摘になりました厚生労働省の第二次試案におきましても、医療の透明性を確保し、国民からの医療に対する信頼性を取り戻すとともに、医療従事者が萎縮することなく医療を行える環境を整えていかなければならないというふうにされているところでございます。 法務省といたしましても、関係省庁と必要な協議を行ってまいりたいというふうに考えております。
○西島英利君 警察庁はいかがでしょうか。
○政府参考人(米田壯君) 委員御指摘の医療関係者の不安の除去というのは大変大事なことだと思っております。 ただ、それと併せて、やはり国民、あるいは患者さん、あるいは患者遺族の方々からの、医療が十全の信頼と安心感を持てるような、そういう制度設計が必要であると思っておりまして、私どもそういう観点から議論に参加させていただいております。
○西島英利君 ありがとうございます。是非、厚労省を含めた三者でこの協議を進めていただきたいというふうに思います。 最後の質問、一問だけでございますが、先日、新潟の特区の件で舛添大臣が、外国人医師も臨床ができるようにするべきではないか、検討したいという御発言をなさいました。この真意と考え方について簡単にお教えいただければと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 外国人医師であっても日本人であっても、きちんと免許を持っている、日本の免許を持っているということが当然でありますので、それを前提での発言だということが、その前提が抜けられて報道された面があるというふうに思います。 これは、新潟の知事さんから、医師不足の一つの対応として外国人医師が活躍できるような環境を整備したらどうかということを質問されたわけでありますので、そういう環境整備とともに、じゃ、だれが医療行為をやってもいいかと。日本人であったってその質を保ってない方がやられると困るわけですから、それを両立できるような制度を考えるということでありまして、優れた知識、技能を持っているような外国人医師、それは当然向こうで、外国で免許を既に持っているということが前提ですけれども、そういう方が臨床修練制度、こういうものを利用するというのは、つまり日本の医師がちゃんと付いて現行制度を効果的に活用するというような意味で申し上げたわけでございます。
○西島英利君 マスコミに出ますと、本当に切り取られてそこの部分が出まして、大変な誤解を受けますので、ちょっと今日は御質問させていただきました。 ありがとうございました。終わります。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 私は、昨年の八月まで二十数年間、外資系IT企業でサラリーマンの生活をしておりました。政治の道を志した原点は、障害の娘でございました。重度の知的障害の娘の介護を通じて様々なことを学び、教わりました。同じような障害を持たれている方や親の会、そしてボランティア、養護学校の先生、施設などの多くの皆様に支えられて娘は生きてきました。多くの障害を持つお子さんを抱える御両親は、障害の子よりも一日でも長生きをしたい、皆さんそう言われます。親なき後のことに不安を持たれていました。また、法律のはざまで大変な思いをされている方々をたくさん見てまいりました。こうした方へもっともっと政治の光を当てないといけない、素朴にずっと感じておりました。この一年間、中国、四国地域を中心に、医療、介護、障害者の現場を百五十か所近く回りました。地方の声、弱い立場の人たちの声を国政に届けようとの思いが、議員となり、本日の厚生労働委員会で質問という形ができ、感激しております。舛添大臣もお母様の介護が政治家へのきっかけとなったことをお聞きいたしましたけれども、私も初心を忘れず取り組んでまいりたいと思います。 本日は一般質問ということですから、こうした中から子育てや障害者の支援策などについて幾つか質問をしたいと思っております。 まず初めに、子育て支援策についてお伺いをいたします。 平成十四年度より待機児童ゼロ作戦が実施をされました。これは、共働き夫婦の増加などを背景に、一九九〇年代から深刻化していた待機児童問題を解消するために実施されたもので、公明党も積極的に推進をいたしました。 そこで、厚生労働省にお伺いをいたします。これまでの待機児童の解消に向けた取組状況はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(大谷泰夫君) 待機児童の解消についての状況でございますが、この五年間で見ましても十三・六万人の入所定員の増を図りました。こういった結果、平成十九年四月の保育所待機児童数は四年連続で減少しまして、約一万七千九百人となったところでございます。待機児童が五十人以上いるという市町村の数も、昨年の八十一か所から七十四か所に減少しておりまして、平成十四年度から進めてまいりました待機児童ゼロ作戦の効果が着実に表れてきているというふうに考えております。 このような改善傾向はあるものの、その入所定数の増加を上回る新たなまた入所の需要が生じておるわけでありまして、依然として都市部を中心に多数の待機児童が存在しております。そのため、平成十六年末に決定いたしました子ども・子育て応援プランに基づきまして、平成二十一年度までに受入れ児童数の拡大を図るとともに、特に待機児童五十人以上の市町村につきましては重点的な施設整備等を行うようにという対策を進めております。 このほか、こういった保育所での保育ということに加えまして、家庭的な保育事業、例えば保育ママという言い方をしているところがありますが、そういったものや、事業所内の託児施設に対する支援の充実を進めること、また、育児休業制度の普及、定着など、仕事と家庭を両立しやすい環境整備に取り組む、こういったことによりまして、子育てに関する施策を総合的に展開して、この待機児童の解消に努めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 着実に減少しているものの、今ありました、都市部での一歳、二歳児では依然として待機児童が多いとのことでございます。こうした中、現実には無認可保育所などの認定外の保育施設が待機児童の解消に大きな役割を果たしていると思います。 先日も、香川県や高知県で無認可保育所を経営されている方々からお話をお伺いしました。国からの補助もなく、限られた予算の中で、保護者の皆様とも相談をしながら、子供たちに良い保育とは何かを考え、工夫をされているとのことでございました。 そこで、認可外保育施設の現在の状況についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 認可外の保育施設でありますが、現在も各地で御努力いただいているところでございます。平成十八年三月三十一日現在の認可外の保育施設の数でありますが、七千百七十八か所、利用児童数が十七万九千七百四十八人となっております。これ、前年と比較いたしますと、施設の数で二か所の増加、利用児童数で約九百人の増加となっているところであります。
○山本博司君 ただいまの御説明にありましたように、認可外の保育施設の児童数は約およそ十八万人近くもございます。これは、認可保育所の定員約二百十万人の一割にも匹敵をする数でございます。よって、現実には認可外保育施設が我が国の保育の一端を担っているとも言えるのではないでしょうか。そうした実績を認めて、都道府県とか市町村の多くでは何らかの補助金を出しております。また、税制面では、保育との役割を認め、一定の対応をしております。 そこで、大臣にお聞きいたします。認可外保育施設の果たしている役割をどのようにお考えでしょうか。また、このような現状をかんがみれば、国としても何らかの補助、助成制度を考えるべきではないかと思いますが、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 私自身も認可外の保育施設に子供を預けたりしていたことがあります。したがって、これが非常に重要な役割を果たしているというのは委員の御指摘のとおりだと思います。 ただ、やはり片一方で、親としてみても、その保育所の水準、ちゃんとその安全性とか、やっぱり子供を預けるわけですから、一定の福祉の水準、いろんな水準が保っているかと、これを基準に補助を与えるというのが国の方針であります。 ですから、まず何とかやっていただきたいのは、認可外の保育所、これが認可される、認可保育所の方に変わってもらうようにいろんな支援をまずは行いたいと、これが一つの原則でございます。そういう意味で、認可外から認可保育所に変わるためのあらゆる支援をやっていく。しかし、そのプロセスにおいてもこういう施設が大変大きな役割を担っているというのは、私の体験からも十分理解できるところであります。
○山本博司君 大臣、ありがとうございました。 認可保育園の転換を促すだけではなくて、様々な理由から無認可で経営されている保育所に対しての何らかの児童福祉という観点から御支援をいただきたいと思います。 次に、特別支援教育についてお伺いいたします。 本年四月に施行されました改正学校教育法により、すべての学校において特別支援教育を推進することが法律上も明確に規定をされました。また、これまでの盲学校、聾学校、養護学校が特別支援学校に変わり、より一人一人に合った教育支援が実施をされており、高く評価するものでございます。 そこで、文部科学省にお伺い申し上げます。今回の特別支援教育の理念はどういったものでしょうか、簡潔に副大臣にお答えいただきたいと思います。
○副大臣(池坊保子君) 今、山本委員がおっしゃいましたように、従来の特殊教育ですと盲学校、聾学校というふうに分かれておりましたけれども、それぞれの障害を持ったお子様方、重複化ということもございますし、また障害の多様化ということに対して対応していくことが必要かと思いまして、障害のある幼児児童生徒一人一人のニーズに応じた、それぞれの子供たちを見詰めながらその子供に合った支援、指導というものが必要で、そのように行っていきたいというのが一点でございます。 それからもう一点は、今まで特殊教育が対象としておりませんでした知的な遅れのない発達障害、例えばLD、ADHD、そういうお子様方も在籍なさって一緒に学校において勉強、まあ援助し、助言を行うということでございます。これは今年の四月から発足いたしましたけれども、今後も特別支援教育にかかわる施策の改善充実を図って、障害のある幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導というのをしてまいりたいと思います。 繰り返すようですが、一人一人を大切にしてということが必要になってきておりますので、このことについては十分配慮してまいりたいと思います。
○山本博司君 副大臣、ありがとうございました。 共生社会の理念を表したものであり、障害の有無にかかわらず、ともに教育を受けて交流することは意義あることだと思います。 それでは、施行後半年以上経過しておりますけれども、本年四月からの施行状況についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 この四月から特別支援学校制度が始まりまして、今年の四月の時点で複数の障害種別に対応した教育が行えるという学校は九十四校という実態でございますが、都道府県の中では、制度改正を受けまして当該都道府県内の全体の特別支援教育の体制の見直しを図る基本計画を作成するという取組も進められているところで、今後、特別支援学校制度を生かす取組を更に増やしていただけるものと思っております。 また、通常の小中学校におきましても、発達障害を含む障害のある子供たちに対して適切な教育を行うことができるということになりまして、校内委員会の設置、個別の教育支援計画の作成など、小中学校におきましても特別支援教育の実施体制という方向に進められているところで、今年度の実態は現在調査中な段階でございます。 また、特別教育支援員という形で小中学校においての配置につきましては、今年度から地方交付税措置によりまして七月現在では二万二千六百人が配置されているという形で、特別支援教育の充実が特別支援学校あるいは小中学校において進められているところでございます。
○山本博司君 子供の可能性を最大限に伸ばせるようなきめ細かな対応を行っていただきたいと思います。 次に、具体的な点についてお伺いをしたいと思います。 特別支援教育では、障害の状態に応じて、これまで同様、特別支援学校や小学校、中学校の特別支援学級などにおいて教育を受けることができます。また、通常の学級に在籍している言語障害や発達障害のある子供たちのためには通級による指導の制度もあり、必要に応じて障害に配慮した指導を受けることができるようになっております。 そうした中で、今もお話にございました、通常の学級に在籍している障害のある子供によっては食事、排せつの補助や車いすでの移動補助など日常生活の介助が必要な場合がございます。また、発達障害のお子さんが増えましたので、多動のお子さんも大変でございます。こうした方々に対応するために、支援員を設けて全公立小学校一人ずつ配置することが、今ありましたように計画されております。 ところが、全国的な配置状況を見ますと、地域によってばらつきがあるように思います。例えば今年の七月の時点では、東京都では配置率が一四三%、神奈川県が一五四%、大阪が九八%に対しまして、香川県が二五・七%、高知が八・三%、鹿児島ではいまだ三・六%という状態で、鹿児島では八百六十八の学校に対して三十一人しか活用されていない現状でございます。 このような違いが起きるのは、何が原因になっているのでしょうか。子供一人一人の教育的ニーズにこたえるためにも、地域格差を是正して、ひとしく教育を受ける機会をつくるべきと思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(布村幸彦君) 特別支援教育支援員について御説明申し上げます。 平成十九年度から、地方財政措置ということで約二百五十億、二万一千人相当という特別支援教育支援員の配置が制度的に可能になりました。そのために、前年度から文部科学省におきましては、各教育委員会を通じまして、この配置の推進されるように情報提供に努めたところでございますが、実態として先生御指摘のように、全国的な状況としては、地方財政措置を行った二万一千人を超える二万二千六百人という配置状況でございますけれども、都道府県ごとに極めて大きなばらつきがあるという実態でございます。 平成二十年度の地方財政措置におきましては約三万人の規模ということで予定しておりますので、今後、引き続き各市町村においてこの特別教育支援員の配置が進められるように、その充実が図られるように周知を図ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 地方の財政は大変厳しい場合がございますけれども、是非とも地方に配慮をしていただきたいと思います。 さらに、全国的には日常的に、たんの吸引とか経管栄養などの医療的ケアが必要な子が六千人近くおります。この医療的ケアは医師や看護師のみに許された医行為であり、保護者を除く他の者には法的に禁じられております。よって、学校が対応できないために登校できない子供がいたり、保護者に付添いを求めている学校が数多く存在いたします。 母親の手記にもこうございます。息子は高等部三年生、学校が大好きです。先生が大好きです。仲間も大好きです。彼からその内容を具体的に聞くことはできませんが、表情や体の柔らかさで精一杯に伝えてくれます。息子の変化に教育の力というものが感じずにはいられません。親では与えられないもの、それが教育なんだと痛感をしております。けれど、現状において親がどんなに努力しても三日が限度です。息子も学びを欲しています。彼の健康が許す限り一日でも多く登校させてやりたい、けれども三日が限度です。現状の親子通学では私の体力がもたないのです。 このお母様の声もございます。これでは教育を受ける権利が保障されず、更に言えば子供の生命にもかかわる問題ではないでしょうか。地方自治体によるばらつきもあり、不公平感が高まっております。 公明党としても、参議院のマニフェストに盛り込み、充実を強く要求しているところですが、この医療的ケアの体制整備についてどのように取り組むおつもりでございましょうか。副大臣、お願いいたします。
○副大臣(池坊保子君) 今、山本委員がおっしゃいましたように、特別支援学校には、たんの吸引、経管栄養導入といった医療的ケアが必要な子供たちが在籍し、そして学習しております。 〔委員長退席、理事家西悟君着席〕 このような医療的ケアがきちんとされませんと在籍することはできないわけで、文部科学省は各都道府県に対して、特別支援学校において医療的ケアが安全に行われるよう、看護師の適正な配置などの体制整備に努めていただくようにということを事あるごとに通知を出しております。これは児童生徒の生命にかかわる問題でございますから、地域もきちんとそれを受け止めて配置をしているところもございます。 でも、今おっしゃいますように、これは地方交付税の措置がなされておりませんので、財政力の弱い地域においては、一人も看護師が置いていないというところもございます。医療的ケアが必要な児童生徒が在籍する盲・聾・養護学校って六百四十二校あるんですね。そのうちの六〇・九%、三百九十一校しか看護師が在籍していないというのが現状でございますので、私たちは、更に看護師の適正な配置が行われますよう、地方財政措置を総務省に今後とも強く強く要望してまいるつもりでございます。
○山本博司君 ありがとうございました。 昨年成立した新しい教育基本法でも、第四条の第二項において、「国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。」とございます。この点からも、充実した体制の整備を強く求めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 文科省の池坊副大臣含めて、この後質問ございませんので、退席されて結構でございます。ありがとうございました。
○理事(家西悟君) 池坊文部科学副大臣、御退席していただいて結構でございます。
○山本博司君 あと、審議官も結構でございます。
○理事(家西悟君) 布村審議官も御退席していただいて結構でございます。
○山本博司君 次に、どこに行っても多くの方から相談をされましたのが、発達障害を持つ親の方の悩みでございました。手紙も多くいただきました。ある方の手紙には、二〇〇五年、発達支援法が成立となり、対象となる児童に対して具体的な取組が開始されたことは画期的なことであり、保護者にとっても大きな希望、明かりとなりました。しかし、一方、そうした支援を受けないまま成人し、家族も普通と違うと感じつつ、生きにくさをどこにも相談したり、ぶつけないまま悩み苦しんで生きている現実が数多く存在しておりますとの書き出しで、多くの現実、課題をいただいております。 まず初めに、現在この発達障害者支援法が施行されて二年が経過しますが、現状をどのようにとらえているんでしょうか。また、見直すべき課題は何だとお考えでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(中村吉夫君) お答えいたします。 発達障害対策につきましては、今お話がございましたように、平成十七年四月から発達障害者支援法が施行されておりまして、これを踏まえて、発達障害者の乳幼児期から成人期までの各ライフステージに対応する一貫した支援体制を整備するということを進めております。 このため、都道府県、指定都市におきましては、一つとしては、発達障害者の検討委員会を設置し、この委員会で指定された圏域におきまして、学校教育、教育分野とも連携をしながら、発達障害者に対する個別支援計画の作成などを行っております。 また、二つ目といたしまして、地域での発達障害の取組をバックアップする専門的な機能を有する機関といたしまして、発達障害者支援センターの設置を進めておるところでございます。今後は、こうした取組のより一層の普及が課題であるというふうに認識しております。 しかしながら、一方で、発達障害者やその保護者のニーズに適切に対応できる技能を持つ専門家が少ないことに加えまして、専門的支援のノウハウの蓄積も不十分であるということがございますので、国といたしましては、一つとしては、地域での支援の核となる人材を養成するための発達研修事業を実施しております。二つ目といたしまして、今年度から発達障害者支援開発事業を実施しておりまして、先駆的な発達支援手法の収集を行っております。さらに、三つ目といたしまして、来年早々にも発達障害情報センターを設けまして情報発信していくと、こんな取組を行っております。 今後とも、こうした取組を着実に進めてまいりたいというふうに考えております。
○山本博司君 今ありました発達障害者支援センター、都道府県にそれぞれ配置をされているわけでございますけれども、まだまだ市町村レベルまでは至っていないというのが現状でございまして、今、どこに行っても困っていらっしゃる方々が、やっぱり市町村での対応はできないということもございます。是非、整備をしていただければと思います。 その上で、この発達障害の方々は零歳から六歳までの早期発見が大事でございます。発見が遅くなると、いじめなどにより二次障害等にもつながってまいります。早期発見のためには、全国の医師、保健師が発達障害の知識、理解と対応が大切でございます。その意味で、医師や保健師が研修を受けて、優れた技術や知識を身に付けることが重要でございます。この研修制度を拡充すべきと考えますが、現在までの取組状況について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(大谷泰夫君) 発達障害児の早期発見あるいは早期支援のためには、一歳六か月児健診や三歳児健診等の乳幼児健康診査及びその後の経過観察、指導等を適切に実施することが重要でございます。このため、厚生労働省では、平成十七年の三月から子どもの心の診療医の養成に関する検討会というものを開催いたしまして、この分野の医師の養成方法について検討を行い、十九年の三月に報告書を取りまとめたところでございます。この報告書を踏まえまして、今年度から子どもの心の診療医の養成のための研修を実施するとともに、現在テキストの作成を行っているところであります。また、これに加えまして、厚生労働科学研究において発達障害児の早期発見、支援に関する検討を行っております。 今後、保健師等の保健医療従事者向けの研修マニュアルの作成、また研修会の開催などを通じまして、各自治体において適切な取組が行われるよう支援してまいりたいと考えます。
○山本博司君 ありがとうございました。 愛媛県の四国中央市には、四国で初めて、全国で四例目となる発達支援室が今年度から開設し、保育園から就職まで一貫した体制で個別の児童の支援計画を立てております。保育園時代から保護者の協力を得て障害の特性や子供の情報などを集約して、発達障害児及び保護者の意思とニーズを尊重した有効的な計画が立てられていると大変評価を受けております。 いずれにしても、早期の発見、学校、地域の連携など、医療、保育、教育、福祉が一体となって取り組む必要があると思います。 そこで、舛添大臣に発達障害者支援に対する御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 今の委員の御質問、それから政府側の答弁で非常にいい議論ができたと思います。 例えば、身体障害者の方が車いすで動いておられる、すぐ分かります。それから、補助犬、今度法律通りましたけれども、補助犬で例えば目の不自由な方が動いておられる、こういう方に対する国民的な支援というのは非常に高まってきました。法律はできたんですけれども、この自閉症にしても、その他のLDとかADHDにしても、アスペルガー症候群にしても、そうだと分からないんですね。非常に能力の高い子供がいて、一番の問題は周囲の理解がないということなんです。国民の理解がない。ですから、これを何とか高めていきたいというふうに思っています。何でこの子は落ち着きがないの、何でそうなのと。しかし、本当に家族や本人が非常に困っている。 そういう中で、昨年、戦略本部、これを事務次官をトップに据えまして、何とかこの問題を解決したいと。そして、今委員がおっしゃったように、ライフステージ全体にあって、小ちゃいとき発見できなかったもので、今度大人になってからの対応が出てきていません。だから、各ライフステージできちんとやれるような対応ということで、今後とも省を挙げて全力を挙げて政府としてもやってまいりたいと思いますが、是非、委員には国民の御理解を賜るために、またひとつお助けを願いたいと。これは、是非国民の皆さんの理解がないと片付かない問題なんで、省としても全力を挙げることをお誓い申し上げます。
○山本博司君 大臣、ありがとうございました。 今後とも、発達支援者及び家族の方々の支援の充実に取り組んでいただきたいと思います。 それでは、最後の質問になりますけれども、身体、知的、精神障害の三障害や発達障害でもない、いわゆる社会的引きこもりの方や御家族も更に厳しい問題を抱えております。この点について最後にお伺いをしたいと思います。 先日も、愛媛県とか香川県の引きこもり親の会の皆様と懇談をいたしました。成人した引きこもりの子を持つ親御さんからは、家庭内暴力があり大変な状況だが相談する場所もないため解決の糸口が見えない、親も高齢化しており今後が心配であるとのお話を聞きました。こうした社会的引きこもりの方を抱える家族は、全国で近年増加をしております。 〔理事家西悟君退席、委員長着席〕 全国引きこもりKHJ親の会では八千家族、組織率はまだ一%とも言われておりますけれども、この親の会の二〇〇五年調査では、平均年齢が二十九・五歳と言われております。こうした現状を見るに、早急な対策が求められているのではないでしょうか。 そこで、厚生労働省にお聞きをします。 この社会的引きこもりの定義と実態をどのように把握され、取り組んでいるか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答えいたします。 引きこもりにつきましては、きめ細かな相談への対応を通じて本人や家族との関係を築き、個々のケースに応じた支援を行うことが大変重要であるというふうに思っております。 このため、その対策の一つといたしまして、各都道府県等の精神保健福祉センターあるいは保健所において引きこもりを含む精神保健福祉に関する相談に応じておるところでございます。実績を申し上げますと、精神保健福祉センターにおける引きこもり相談は平成十八年度で一万四千九百九十一人というようになっております。また、保健所におきます引きこもりを含む思春期関連相談の総件数は平成十七年度で一万一千五百九十七人という形になっております。 こうした相談活動の充実に資するため、平成十五年には引きこもりに関する具体的な支援方法等を盛り込んだガイドラインを作成いたしまして、都道府県、指定都市に配付をしておるところでございます。また、引きこもりを含む思春期精神保健の専門家の養成を図るために、平成十三年度からは医師、看護師等を対象に思春期精神保健対策研修会というようなものも実施しておるところでございます。 いずれにいたしましても、相談をきちんとした対策に結び付けるよういろいろ取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○山本博司君 今、ガイドラインとございましたけれども、まだまだ全国にそういったガイドラインが徹底されていないという状況もございます。そういう意味での早期の対応をお願い申し上げたいと思います。また、各県ごとの相談窓口とか訪問相談員の体制整備、長期化、高齢化、片親化した家族に対する早期支援策が求められていると思います。自治体のレベルでは訪問サポート事業などの支援の取組が一部始まっておりますけれども、その引きこもりに対しての総合的な政府一体となった対策の確立をお願いをしたいと思っております。このことを再度要望しておきます。 最後、一点だけ申し訳ありません、離島の医療体制に関しましてお聞きをしたいと思います。大臣にちょっとお聞きしたいと思います。 瀬戸内海には多くの島々がございます。小豆島、笠岡列島諸島とか多くの島々にも参りました。先日、十月には松山市の中島という地区に視察をいたしました。この中島でも約四千人、小さな五つの島では数百人の人口でございます。この中島の中央病院では、医師が五つの島の診療を巡回をして診察をしております。やはり医師、看護婦の不足が、足りないということでもございました。このように離島では大変厳しい状況が続いております。 その意味で、島の方から言われましたのは、緊急搬送のときに非常に大変船では時間が掛かってしまうと、このような島の住民の不安を解消するためにも、離島こそドクターヘリの配備が求められているのではないかと考えます。財政的には大変厳しい四国ではまだドクターヘリが配備されておりません。ドクターヘリの全国整備を計画されておりますけれども、大臣に、最後にこのドクターヘリの全国整備促進への決意をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 離島も当然このドクターヘリのニーズが高いわけでありますし、今年ドクターヘリ法が成立しましたから、これに基づいて精力的に整備を進めていきたいと思います。そしてまた、離島につきましては、自衛隊、それから消防庁、こういうところのヘリも含めて活用しながらきちんと国民の命を守っていく、そういう体制を整え、また都道府県に対しても必要な支援を行ってまいりたいと思います。
○山本博司君 以上で質問を終わります。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。 今日は、がん対策と、それから自殺防止対策について質問をさせていただきたいと思います。 まず、がん対策でありますけれども、二人に一人は一生のうちにがんを経験し、亡くなるときは三人に一人はがんであるということで、国民病の観を呈しているわけであります。そういう意味で、昨年がん対策基本法が制定されまして、本年度からは五か年計画のがん対策推進計画が行われているわけでありますけれども、がん対策、十年以内に七十五歳未満のがんによる死亡率を二〇%削減するという大きな目標を掲げているわけであります。 そういう意味で、がん対策、毎年度きちんと進めていくことが大事でありまして、現在診療報酬改定に向けて検討が行われているということでありますけれども、がん対策に関してはどのような評価がなされる方針なのか、この点について舛添大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) 診療報酬の決定に際しては、当然のことながら医療政策の方向に沿ったものであると。したがって、きちんとがん対策の必要性に応じた形での改定がなされるものと思います。 そしてまた、今委員がおっしゃいましたがん対策基本法、そしてそれに基づく推進基本計画が定められておりますが、具体的には放射線療法、化学療法、緩和ケア、がん診療連携拠点病院などの評価の在り方について、中医協でこの基本計画を踏まえた議論がなされておりまして、これを踏まえまして適切に対応してまいりたいと思います。
○渡辺孝男君 重点的な取組としまして放射線治療が日本では大変後れてしまっているということで、これを強化すべきだと、そういうことをがん対策基本法の審議の中でも主張させていただいておるわけでありまして、これしっかり取り組んでいただきたいと思います。 そしてまた、緩和医療ですね、がん治療が始まったときからこれをしっかりやっていって体と心の両方の苦しみをきちんと和らげていく、そういう緩和医療につきまして、やはり国民の皆様にもこのことを知っていただき、また医療関係者にもこれはしっかりやっていただきたいということで、そのバックアップとしまして診療報酬でも評価をいただきたいと、そのように思っているわけでありますけれども、重ねて、先ほど大臣からおっしゃられたことをもう少し詳しく御説明いただきたいと思います。厚生労働省。
○政府参考人(水田邦雄君) ただいま大臣からお話のありましたがん対策推進基本計画におきまして、放射線治療、それから緩和ケアの推進、それが重点課題となっているわけでございまして、次期診療報酬改定におきましてもこれらを踏まえた検討を行っているところでございます。 この中で、まず放射線療法についてでございますけれども、患者の療養生活の質を確保する観点から、外来での治療を推進することが重要であると、こういうことが言われております。また、緩和ケアにつきましては、治療の初期段階から、外来、入院、在宅、それぞれの療養の場での実施につきまして議論が行われているところでございます。 今後、これらの診療報酬の評価の在り方につきましては、中医協において更に御議論いただいて、その結果を踏まえて見直しを行っていきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 放射線治療の質の向上には最新の知識、技術を活用した治療計画策定も非常に大事でありまして、また精度管理が大事でありまして、この精度管理には放射線治療の専門医やそれを支える医学物理士、放射線治療品質管理士などの専門家が必要でありますけれども、このようなスタッフの病院への配置につきましてやはり評価をしていかなければいけないと、そのように思うわけでありますが、この点はどのような検討がなされているのか、厚労省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほどのがん対策推進基本計画におきまして、放射線療法の質の向上に対して医療従事者が協力して治療に当たる体制を構築していく必要があると、このようにされているところでございます。中医協におきましても、これらを踏まえて放射線療法の治療計画の策定あるいは精度管理の体制と、こういったものを診療報酬上評価することについて議論があったところでございます。 今後、更に御議論いただいた上で、その結果を踏まえて対処していきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 次に、リンパ浮腫の治療に関しまして質問をさせていただきたいと思います。 乳がんや子宮がんの術後等で腕や足等にむくみが起こってしまうリンパ浮腫の治療に対して保険適用すべきではないかということで浜四津代表代行もこれまで質問をしております。診療報酬の保険適用の中でこれを認めていこうというような流れも出てきたのではないかと、私はそう思っているわけでありますけれども、この点に関してどのような検討が現在なされているのか、舛添大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) リンパ浮腫に関しましては、これはもう日常生活に大変大きな支障を来すと、これはこの前、写真で御説明いただいたとおりですけれども、この発症を防止すると、これが非常に重要だと思います。したがいまして、中医協におきまして、リンパ浮腫の発症を防止するという視点から、術後の適切な時期に患者さんへ防止策の指導を評価することについての議論が既にありました。 今後、それらの診療報酬上の評価の在り方につきまして更に御議論いただきまして、その結果を踏まえまして、平成二十年度の診療報酬改定に反映させてまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 リンパ浮腫の治療でありますけれども、世界的にはリンパドレナージュ、要するにむくみのところをマッサージしながらリンパの流れを良くしていく、それでむくみを取っていく、そういうリンパドレナージュや、弾力包帯を巻いていく、あるいはスリーブやストッキングをそういうものをそのときに使用する、そういうことと同時に、皮膚感染、むくんでいると感染を起こしやすいので、皮膚の清潔を保つ、そういう形での複合的な理学療法というのが世界的な標準の治療となっているわけでありますが、先ほどの保険適用で、そういう弾性スリーブやストッキングでありますけれども、現在も使われている方はおられまして、保険適用に今後考慮をしていただく場合には、現物支給というよりは、その方に合った、いろんな強度それから形、性質等のものをやはり支給していただくことが大事でありまして、その場合は、現物支給というよりは、その人に合ったものを購入していただいて療養費払いという形がよろしいのではないかと、現場のそういう声でございますが、この点はどのようにお考えでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 弾性ストッキングを療養費の対象とすべきではないかという御指摘かと思いますけれども、一般的に申し上げますと、新しい医療技術を保険適用するときには、学会等から要望をいただきながら中医協で御議論いただくと、その上で保険適用の是非を決定しているわけでありまして、学会からのデータ等の資料を基にいたしまして、技術の普及性、有効性、安全性、効率性と、こういった観点から総合的な検討が行われまして議論が行われることになるわけであります。 現在、中医協におきましては、平成二十年度の診療報酬改定に向けた議論が行われておりますけれども、御指摘のリンパ浮腫に対する弾性ストッキング等を用いた圧迫療法につきましても論点の一つに挙げられておりまして、その結論を踏まえて適切に対応していきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 具体的な治療の中で、先ほどお話をしましたリンパドレナージュでありますけれども、これはマッサージをしながらリンパ液を流してあげるわけでありますけれども、これを保険適用と考える場合に、時間で十五分やったから一区切り、三十分やったから一区切りというよりは、もう全体、大体一時間程度掛かる場合が多いと聞いておりますけれども、もう全体を一つのまとまったものとして評価をしていただきたい、そういう現場の声でございますが、この点はどのように御検討になっているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 先ほど来申し上げていますとおり、二十年度の診療報酬改定に向けた議論が行われている中で、御指摘のリンパ浮腫に対する治療についても、これも論点の一つに挙げられているわけでございます。 御指摘のリンパドレナージを保険導入することの、その是非も含めて検討が加えられることになるものと考えております。 御指摘の評価方法につきましては、これは具体的な制度設計を行う中で考慮されるべき課題であると、このように考えております。
○渡辺孝男君 ありがとうございます。よく現場の皆様の声をお聞きいただいて、保険適用をしていただきたいと思います。 それから、先ほどのリンパドレナージュでありますけれども、やはりこの手技に慣れた方々、そういう者を養成していくことが大事でありまして、また、リンパ浮腫の診断とか治療に関しても、やはりまだまだ日本で普及しておりませんので、機器の開発等々も必要かなと、あるいは研究を進めることが必要というふうに思っておりますけれども、この点、どのように現在進んでおられるのか、あるいは厚労省としてどういうことで推進を図ろうとしているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(西山正徳君) リンパ浮腫を予防することは非常に重要であると考えていまして、第三次対がん総合戦略研究事業におきまして、子宮体がんなどに関する新たな手術方法の開発等に取り組んでいるところでございます。 また、リンパ浮腫を発症した患者への対応といたしましては、がん患者に対するリハビリテーションに関する研修事業というようなことで、リンパ浮腫に対応する人材を育成するための、乳がんや婦人科がんについての術後のリンパ浮腫の治療等に関する研修を実施しているところでございます。 今後とも、リンパ浮腫の予防及び発症に対応する観点から、予防等に関する研究それから研修を進めてまいりたいと、かように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 医療関係者、それから医療の関連の様々な技術を持っている方々、今リンパ浮腫治療研究会というところでいろいろ議論、検討しておられますので、こういう議論を参考にしていただきたいと思います。 次に、自殺予防対策について質問をさせていただきます。 今日、警察庁の方からも来ていただいておりますが、自殺の発生の動向並びに原因・動機別の割合の推移等をお伺いできればと思っております。よろしくお願いします。
○政府参考人(井上美昭君) 警察が把握をしております平成十八年中の自殺者の総数は三万二千百五十五人でありまして、前年の十七年に比べ三百九十七人、一・二%減少をしております。このうち遺書がある自殺者、一万四百六十六人について警察が推定した自殺の原因・動機別の状況は、健康問題、四千三百四十一人、構成比四一・五%、経済・生活問題、三千十人、構成比二八・八%、家庭問題、千四十三人、構成比一〇・〇%、勤務問題、七百九人、構成比六・八%となっております。
○渡辺孝男君 平成十年ごろから自殺で亡くなる方は急激に増えたわけでありますが、その中で職業別の自殺の状況としましては、自殺対策の取りまとめ、年次報告が初めて本年度なされたわけでありますが、それを、資料を見ますと、当時、自営業者の自殺の増加率が最も高かったということでございました。 そういう意味で、中小企業の経営者の自殺の予防対策について、中小企業庁の方でどのような取組をされているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) 中小企業におきましては、その企業が抱えますリスクとその経営者個人が負うリスクというのが非常に密接に関連しているところでございます。 そういった中で、その中小企業の経営者の方々が実際に自殺に追い込まれるような事態、そういったものを回避するためには、先ほど申し上げましたような二つのリスク両面に適切に対応していくことが重要というふうに考えております。 このため、経済産業省におきましては、中小企業の経営安定を支援していくとともに、一度の失敗が再挑戦の芽を摘んでしまうことがないように中小企業の再生や再挑戦の支援に取り組んでいるところでございます。 具体的には、中小企業が経営不振に陥ったときに経営相談に応じる窓口とか、事業継続の見通しが付かない経営者の早期事業転換、廃業経験者の再起業を支援する窓口、こういったものを全国の商工会、商工会議所に設置いたしまして、専門家による支援を実施できる体制を組んでいるところでございます。 また、各都道府県に設置しております中小企業再生支援協議会におきまして、事業を再生するため、相談から再生計画の策定まで、地域の金融機関等と協力して支援する取組も行っているところでございます。 さらに、その個人のリスクを低減するという観点から、過度に個人保証とか担保に依存しない融資や保証制度、そういったものの拡充にも取り組んでいるところでございます。 以上でございます。
○渡辺孝男君 中小企業の経営者の自殺を予防しようということで、自ら会社を倒産してしまったというそういう体験を基に民間で頑張っている方がいらっしゃいまして、NPO法人の蜘蛛の糸というそういう法人の理事長さん、佐藤久男さんといいますが、先日、秋田でお会いをしまして、やはり民間の力を使って中小企業経営者の自殺予防総合センターというようなものもつくって、そういう中小企業の経営者の皆様の自殺を予防した方がいいんじゃないか、そういうことで提案を受けたわけでございますが、本人も今全国各地にそういうことで努力をされているわけでありますが、こういうことを中小企業庁として何か支援をすることができるのかどうか、この点をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(長尾尚人君) 委員御指摘の団体で具体的にどのような取組が行われているか、詳細には承知しておりませんけれども、先ほど申し上げました全国の商工会、商工会議所で窓口を設置して、専門家を使って丁寧に御相談に応じているところでございまして、そういった商工会、商工会議所とどういったような連携が取れるのかということも含めて、関係省庁とも相談してまいりたいというふうに思います。
○渡辺孝男君 ちょっと時間が余りなくなってきましたので、予定した質問を少し飛ばさせていただきますけれども、自殺対策基本法が成立しまして、自殺総合対策大綱というものが決められて、これで今自殺対策の方を進めておるわけでありますけれども、やっぱり精神科の医師の役割というのは大変重要でありまして、うつ病の対策、あるいは職場の方々ですとメンタルヘルスの対策が大変重要ということになっております。 やはり、専門的な技術等を要しますので、評価をしてあげて、しっかり目標、自殺予防の目標、十年間で二〇%以上削減をするというような大きな目標があるわけでありまして、このためには精神科のドクターの活躍というのが期待されるわけでありますが、この点で診療報酬上でどのような評価がなされているのか。そしてまた、今、通院精神療法の方、何か時間の長さで少し評価の仕方を変えていこうかみたいな話があるんですが、全体的にやはり、自殺対策の観点からも予防対策の観点からも評価をしていく方向で是非とも検討していただきたいんですが、この点を踏まえまして、診療報酬上でどのような評価がなされていくのか、検討状況をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) まず、自殺対策の関係でございますけれども、御指摘ありました大綱におきまして、うつ病の受診率の向上、それから救急医療施設における精神科医による診療体制の充実、こういったことが必要とされていると、このように認識をしております。 中医協におきましても、これらを踏まえまして、一つには、身体症状を訴えて内科を受診した患者につきまして、うつ病等の精神障害を疑われる場合、担当医はその患者を精神科医に紹介する取組、もう一点は、救急医療において、自殺企図の患者に対し、精神症状、身体症状の両方を診断、治療できる取組について診療報酬上評価することにつきまして議論があったところでございます。 今後、これらの評価の在り方につきまして中医協において更に御議論いただいて、診療報酬全体の見直しの中で検討を行っていきたいと考えております。 もう一方で、最後にお尋ねになりました時間による評価ということでございますけれども、現在も、初診時に三十分を超える通院精神療法を行った場合など、精神科の専門療法におきまして時間を指標として評価されているものがございまして、一般に精神科医療について時間による評価を適用することが問題であるとは考えていないわけでございます。診療時間、長い診療時間を要する場合もある一方、診療に掛かる時間が著しく短い場合もデータとして上がってございます。 平成二十年度の改定におきましては、患者特性あるいは診療時間に応じた評価を行うことが議論されているところでございまして、これも中医協において更に御議論いただいて、その結果を踏まえて検討していきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 自殺予防のことをお話をさせていただきましたが、現場で重要な役割を果たしているのはやはりそういう外来の治療をされているような方々でありまして、やっぱり現場をしっかり励ましてやるようなそういう診療報酬体系を築いていかないと目標も達成できないんではないかと、そのように思いますので、ただ単に総枠を抑制していく、あるいは総枠の中でいろいろやり取りをしていくというようなことではなくて、こういう自殺対策基本法もできて大綱もできているわけでありますから、きちんとした評価をしていただきたい、このことを申し上げて質問を終わらせていただきます。 以上です。
○委員長(岩本司君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 舛添大臣は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(岩本司君) 厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律案を議題といたします。 発議者衆議院議員大村秀章君から趣旨説明を聴取いたします。大村秀章君。
○衆議院議員(大村秀章君) 自由民主党の衆議院議員大村秀章でございます。 ただいま議題となりました厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 年金記録問題につきましては、政府・与党として、その早期解決に向けて全力を尽くしておりますが、総務省に設置された年金記録確認第三者委員会において処理される事案のうち、厚生年金において、申立てをされた方が事業主に保険料を源泉控除されていた事実が認められるが、事業主からその保険料の納付がなされていない事案については、現行制度では保険給付を行うことが困難となっております。 こうした方の年金記録を速やかに訂正し、一日も早い解決を行うことにより、公的年金制度に対する国民の信頼の確保を図るため、厚生年金保険制度において事業主が被保険者の保険料を源泉控除していたにもかかわらず、納付義務を履行したことが明らかでない場合における保険給付に関する特例を設けるほか、当該事業主が特例納付保険料を納付できるようにする等の特別の立法措置を講ずることとした次第でございます。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 第一に、国家行政組織法第八条に規定する機関であって年金記録に関する事項の調査審議を専門的に行うものの調査審議の結果として、事業主が、厚生年金保険の被保険者の保険料を源泉控除したにもかかわらず保険料を納付したことが明らかでないとの意見があった場合には、社会保険庁長官は、当該意見を尊重し、年金記録の訂正を行い、厚生年金保険法による保険給付を行うこととしております。 第二に、事業主又は事業が廃止された法人たる事業主の役員であった者は、特例納付保険料を納付することができるものとし、社会保険庁長官がその納付を勧奨するとともに、社会保険庁長官は、年金事業の適正な運営等を図るため、特例納付保険料の納付について期限までに申出が行われない場合、納期限までに納付されない場合又は勧奨を行うことができない場合には、事業主等の氏名又は名称等を随時公表しなければならないこととしております。 第三に、国は、特例納付保険料の納付について期限までに申出が行われなかった場合又は勧奨を行うことができない場合には、特例納付保険料の額に相当する額の総額を負担することとしております。 第四に、厚生年金基金及び企業年金連合会における厚生年金の代行部分についても、厚生年金に準じて所要の規定を設けることとしております。 最後に、この法律は、公布の日から施行するとともに、国家行政組織法第八条に規定する機関であって年金記録に関する事項の調査審議を専門的に行うものが廃止される日限り、その効力を失うこととしております。 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いを申し上げます。
○委員長(岩本司君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員山田正彦君から説明を聴取いたします。山田正彦君。
○衆議院議員(山田正彦君) ただいま議題となりました厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、国は、特例納付保険料相当額を負担したときは、その負担した金額の限度において、事業主が特例対象者の負担すべき保険料を控除したにもかかわらず当該特例対象者に係る保険料を納付する義務を履行しなかったこと等に起因する当該特例対象者が当該事業主に対して有する金銭の給付を目的とする請求権を取得するとともに、政府が厚生年金基金等に対し未納掛金相当額を交付したときも同様とすること。 第二に、政府は、おおむね六月に一回、国会に、年金記録確認第三者委員会が行った調査審議の結果の概要、社会保険庁長官が行った確認等の件数、特例納付保険料の納付状況その他この法律の施行状況について報告するものとすること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(岩本司君) 以上で趣旨説明の聴取及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 午後一時十五分から再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(岩本司君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 特定肝炎対策緊急措置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 民主党・新緑風会・日本の谷博之でございます。 今日は、特定肝炎対策緊急措置法案の質疑入りということで、責任者、家西先生を始め五名の民主党の発議者の皆さん方がおそろいでございます。緊張感を覚えながら質問をさせていただきたいと思っております。事前に質問通告もしておりますので、順番どおりに間違いのないようにひとつ御答弁いただければ有り難いと、このように考えております。 法案の質問の前に、舛添大臣、通告はちょっとしていなかったんですが、昨日、新たに二人の肝炎の患者の皆さんの提訴がありました。今から申し上げます一人の、愛媛県の西条市の加地さんというんでしょうか、加地智子さんと、もう一人、七十代の大阪府内の男性の方ということで二人ということになっておりますが、これは、報道されておりますとおりに、この方は一九九一年三月の出産のときに大量出血をして、止血剤としてフィブリノゲンを投与されたと。その後、慢性肝炎となって通院をしていたけれども、治療のつらさからその通院の足が遠のいたと。二〇〇二年のころには、いわゆる薬害を疑って病院に問い合わせたけれども、カルテがないため不明と言われたと。 こういう経過をたどって、結果としていわゆる今問題になっている方々に該当するということになってきて、そして大阪地裁に提訴したと、こういうことであります。 この点について、大臣、この報道、もちろん見ておられると思うんですが、どのような御認識を持っておられましょう。
○国務大臣(舛添要一君) 四百十八名のリストに載っておられた方だと、これも報道で、しかも実名でお出になった。私も昨日報道で、テレビで拝見いたしました。 おっしゃるように、しかもこれ告知を、お医者さんが知らせてなかったということで、ですから、きちんとそのときに情報が行っていれば、今、肝硬変ですか、非常に症状が進んでおられるということで、ですから、そういう意味でのきちんとしたお知らせがなかったというのは非常に残念だと思いますし、実名を出されて今度提訴をされたということを極めて重く受け止めて、そのことも踏まえてこの肝炎総合対策、訴訟も含めてきちんと対応してまいりたいと思います。
○谷博之君 この問題は後ほどまた取り上げさせていただきますので、取りあえず大臣から冒頭その辺のお考えをお聞かせいただきました。 法案のちょっと質問に入りたいと思っておりますが、まず今回提出されましたこの民主党の議員立法の関係ですけれども、御案内のとおり、この法案作成に当たっては、冒頭申し上げましたように、家西先生を中心にして、大変な積極的な、そして長い長い取組があってこの法案を提出するに至ったと、こういうことであります。 その中心になっておられた発議者の方々が今日は御答弁をいただくわけでありますけれども、この背景をちょっとさかのぼってみますと、昨年の六月に最高裁でB型肝炎についての判決が出ております。これは言うまでもありませんけれども、予防注射による感染ということが認定されたわけでありますし、また同じ六月には大阪地裁で薬害のC型肝炎の訴訟に対しても国と製薬会社にその責任と賠償を認める、こういう判決が出されたと。こういうことを契機にして、私ども民主党も、菅直人代表代行を本部長にしてそういう民主党のB型・C型肝炎総合対策推進本部というものを設置して今日まで取組をしてきたと、こういう経過があることを是非冒頭御理解いただきたいと思っております。 今日まで二十一回の会合を開いて、そしてこういう法案を提出することに至ったということであります。もちろん与党の皆さん方もこの肝炎対策についての具体的な検討もされておられ、いわゆる与党案というものも今提出をされているところでありますけれども、そういう中で、民主党のこの法案のいわゆる趣旨、目指すものは一体どういうところにあるのか、こういうことをまず冒頭お聞かせいただきたいと思います。
○家西悟君 まず冒頭、私、血友病のために関節の障害があります。座ったまま答弁をさしていただきますよう、各委員の皆様方の御理解を賜りますようお願い申し上げたいと思います。 では、御質問にお答え申し上げます。 B型肝炎、C型肝炎は、やがて肝硬変、肝がんに進行する確率が大きい病気です。感染者が、感染者数三百五十万人とまで言われるほどに蔓延した原因として国の責任は極めて大きいと言わなければなりません。この我が国の死に至る最大の感染症であるB型肝炎・C型肝炎ウイルス感染者は、約三百五十万人のうち年間四万人以上がウイルス性肝炎を原因とする肝硬変や肝がんで死亡しています。 また、B型肝炎、C型肝炎は進行性の疾患であり、特に高齢化すれば進行が早くなると言われる我が国の感染症患者の中には非常に多くのそういう人たちがおられるということ、再度申し上げます、特に高齢化すれば非常に大きな進行性の病気であるということ、そして我が国の感染者の人たち、こういった人たちを救わなければならない。一方、インターフェロンを中心とした治療を行うことにより、B型肝炎の場合は約三割から四割、C型肝炎の場合は約五割から九割の患者が根治することが分かってきました。しかし、高額な治療費のため、治療を受けたくても受けられない人たちが多いと聞きます。 本法律案により、B型肝炎及びC型肝炎の医療費を支給することによって、治療を促進し、肝炎に直面している多くの国民の生命と健康を守ることができ、また現に苦しんでいる多くの方々に適切な治療を受ける機会を与えることができると考えております。
○谷博之君 この法案の名称にもありますけれども、特定肝炎対策緊急措置法案ということになっております。緊急措置法ということでありますけれども、これはどのような緊急性があって、そしてどうして今立法が必要なのかということを改めてお伺いしたいと思います。
○家西悟君 お答え申し上げます。 先ほどもお答えさしていただいたとおり、我が国には多数のB型・C型肝炎のウイルス感染者、患者が存在します。また、B型肝炎、C型肝炎の進行性の疾患であり、特に患者が高齢化すれば進行が早くなると言われる我が国の感染者、患者の中には高齢者も多くいるわけですから、この状況を考えたときに、インターフェロンを中心とする治療を受ければB型肝炎は三割から四割の患者、そしてC型肝炎は五割から九割が根治するということを考えますと、やはり早期に治療を行うこと、そして肝がん、肝硬変を防ぐことができ、患者の将来の肉体的、精神的苦痛を軽減し、これらの病気による死亡を防ぐことができます。また、根治療法を行うことは今後の水平感染、垂直感染を防ぐことにつながり、感染者以外の国民にとっても大きな利点を有します。 しかし、治療費が高額なため、経済的事情から治療を受けたくても受けられない患者も多いと聞きます。すぐにでもこうした人たちが治療を受けれることができるよう、B型肝炎及びC型肝炎患者に対し医療費の支給を行い、ウイルス肝炎を克服することが急務の課題であります。 なお、現在、肝炎の原因の九割以上がウイルス性肝炎であると考えられており、ウイルス性肝炎の治療を行い、これを根治することが国が推進するがん予防にもつながるものと考えております。
○谷博之君 この提出法案の趣旨の中で、B型肝炎及びC型肝炎に係るウイルスへの感染について国の責めに帰するべき事由によりもたらされたものがある、こういうふうに書かれておりますが、その意味についてお答えいただきたいと思うんです。
○委員以外の議員(前川清成君) 感染者数が約三百五十万、それゆえにいわゆる第二の国民病、こう言われておりますほどに肝炎が蔓延した原因として、薬事行政の誤りなども含めて国の責任は極めて大きいと私たち民主党は考えております。
○谷博之君 そうしますと、重ねて御質問したいんですが、まずはB型肝炎の感染に関してはどうでしょうか。
○委員以外の議員(前川清成君) B型肝炎に関しては、厚労省が注射器の交換などの指示を怠った点に国の責めに帰すべき事由があると考えています。 谷先生も御指摘されました平成十八年六月十六日の最高裁判決ですけれども、この最高裁判決は、我が国において遅くとも昭和二十六年には注射針のみならず注射筒を連続使用した場合にもウイルス感染が生ずる危険性があることについて医学的知見が形成されていたと、まず前提としてこのように認定しています。ところが、旧厚生省の予防接種実施規則において注射針は一人一本と定められたのは昭和三十三年です。注射筒に至っては昭和六十三年に至ってようやく注射筒を一人一筒という通達が出されています。 したがって、医学的知見が確立したと言われております昭和二十六年から昭和六十三年まで、実に三十七年間にわたって旧厚生省はB型肝炎に感染する危険性を認識し、あるいは認識し得たにもかかわらずこれを放置し、他方で小学生らに予防接種を事実上強制することによってB型肝炎をまき散らしていたと、こう言わなければならないと思っています。 それゆえに、平成十八年の最高裁判決も、国は集団予防接種等を実施するに当たっては、注射器の交換等を各実施機関に指導してB型肝炎ウイルスの感染を未然に防止すべき義務があったにもかかわらず、これを怠った過失がある、このように認定いたしております。
○谷博之君 それでは、次にC型肝炎についてはどのような点で国の責めに帰するべき事由があるんでしょうか。
○委員以外の議員(前川清成君) 血液製剤フィブリノゲン等の投与によるC型肝炎の感染を防止するために、厚生労働大臣が必要な権限を行使しなかった点に国の責めに帰すべき事由があると考えています。すなわち、血液製剤フィブリノゲン等の投与を受けたことによってC型肝炎に感染したとして、今日までに、先ほど谷委員からもありましたけれども、二百三名の患者が大阪、福岡、東京、名古屋、仙台の各地裁に提訴しておられます。これらの訴訟は、副作用による被害発生防止のために厚生労働大臣が必要な権限を行使しなかったことが著しく合理性を欠く場合に限って国の賠償義務が生じると判示したクロロキン訴訟の最高裁判所平成七年六月二十三日の判例理論に基づいて争われています。すなわち、権限の不行使が著しく合理性を欠く場合にしか国は敗訴しないという国に極めて有利な土俵で争われたにもかかわらず、大阪、福岡、東京、名古屋の各地裁で国は敗訴しています。要するに、国の薬事行政が事もあろうか著しく合理性を欠いたと裁判所は認定しているわけです。 それゆえ、国がC型肝炎の感染に関しても大きな責任を負っていることは明らかだと私たちは考えています。
○谷博之君 それでは、今B型肝炎、C型肝炎のことをお聞きしてまいりましたが、国の責めに帰すべき事由があるとしても、肝炎感染者全員に対してかどうかということですね、それもお伺いします。
○委員以外の議員(前川清成君) 私たちは、すべてのB型肝炎、C型肝炎の患者に対して広く国の政治的責任を認めるべきだと考えています。 といいますのも、例えばB型肝炎訴訟において被告である国の代理人を務めた訟務検事らは、原告より前に予防接種を受けた患者がいて、そのまま注射器が交換されなかったことを原告が証拠によって証明すべきである、こういうふうにその肝炎訴訟で主張してまいりました。 民事訴訟における要件事実論というのをそのままへ理屈どおり当てはめたらこのような結果になるのかもしれません。しかしながら、多くの皆さんは小学生のときに予防接種を受けた、そういう御記憶があったとしても、それ以上に、その予防注射を受けたときの順番を明らかにして、しかも自分より何人前のどこのだれだれさんが肝炎に感染していて、かつお医者さんが注射器を交換せずに自分に注射をしたというようなことまでを立証することが果たして可能かどうか、お考えいただきたいと思います。私はその可能性はみじんもないと思っています。 このような裁判の負担や立証の困難さ、さらには、長い潜伏期間という肝炎の特性も考慮すれば、肝炎患者全員に対して広く国の政治的責任を認めて、国が国民の命を守るという最も基本的な責任を果たすべきだと私たちは考えております。
○谷博之君 私の質問に対して本当に御丁寧な御答弁をいただいておりまして、ありがとうございます。 続きまして第二条の、医療費の支給の問題が定められております。 これは、その内容についてはあらあら承知しておりますので、そこで、医療費支給の予算規模はどの程度になるんでしょうか、それからその根拠はあるんでしょうか、財源はどのようにして確保するのでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○家西悟君 お答え申し上げます。 医療費の支給のために平年度で約二百八十億円を見込んでいます。 その積算は、現在インターフェロン治療を行っている五万人の患者の平均的な自己負担分を無料とする場合、約二百億円の費用が掛かるという厚生労働省の推計を基にしたものです。これを前提に、本法律案による医療費の支給によりインターフェロン治療を行う患者数が倍増し、年間十万人になると仮定して計算した費用から患者の自己負担分を控除して求めました。 全国知事会は、肝炎治療に対する国と地方自治体の医療負担の一対一の割合について反対を表明しています。私どももそのように考えています。この財源は、厚生労働省平成二十年度予算概算要求で示された、感染症対策費用は、従来の延長線上ではない新たな対策に係る経費の取扱いについては、今後の予算編成過程において検討するとの考えもあり、厚生労働省とも十分相談して検討いたします。また、十一月七日に与党の新しい肝炎総合対策で示された医療費助成の枠組みについての考え方もそう大きな差はないと考えているので、皆様方、与党とも十分協議してまいります。 何よりも、この予算を投入することによって多くの命を救えるということでございます。
○谷博之君 今御答弁をいただきまして、これは後ほど、この全国知事会の申入れが私ども厚生労働委員会の委員に配付されておりますが、この点についてはちょっと質問の通告はしていませんが、後で政府の方にお伺いしたいと思っております。答えられる範囲で答えていただければ有り難いと思っています。 続いて、今御説明があったこの予算の関係ですが、これは予算は恒久的に必要なんでしょうか。
○家西悟君 お答え申し上げます。 B型、C型ともにウイルスが同定されており、今後は母子感染など一部例外を除いて新しく感染する人はいません。したがって、予算は恒久的に必要ではなく、五年ないし十年程度でそのほとんどが不要になると見込まれます。本法案は三年後に検討することを規定しており、その中で見通しと実際の利用状況を踏まえて救済の範囲、対象を総合的に検討するとなっております。
○谷博之君 恒久法ではないとすれば、それじゃ時限立法とすべきではないんでしょうか。
○家西悟君 お答え申し上げます。 五年ないし十年というのはあくまでも見込みであります。現実に肝炎患者が救われればこの法律は役目を終えるので、その時点で見直せば足りると考えます。 いずれにしても、三年後の見直しで議論すべき問題であると考えます。いつまでに肝炎患者全体が救われるのか不明な現時点で時限立法とすることは不適当であると考えております。
○谷博之君 次の質問は、ちょっと時間の関係で省略しようと思っていましたが、時間の余裕がありますのでお伺いしたいと思います。 肝硬変、肝がん患者にはインターフェロン治療費助成はしないのでしょうか。恐縮です。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えいたします。 この法案においては、慢性肝炎、ここでは特定肝炎と表現しておりますが、この患者に対する医療費助成をまず前提としております。その上におきまして、現在の医学的根拠においては、慢性肝炎が進行した状態、肝硬変でありますが、初期の肝硬変に対してはインターフェロンが有効であると言われております。したがいまして、初期の肝硬変に対しましては、医療現場において医師が必要と認定して、そして申請を行った場合には医療費助成を認めるという形にいたしております。 そしてさらには、肝がんについてでありますが、これも全身状態あるいは年齢、それから肝機能の状態にもよりますが、手術等で治療を行った後、担当の医師がインターフェロン治療が必要と認定した段階でそれを申請し、認定して、そして医療費助成が可能という形になっております。
○谷博之君 いろいろと質問をしてまいりまして、詳しい御答弁もございました。 実は私は、七年になりますが、民主党の中で難病対策の政策の推進をする議員連盟の事務局長をずっと務めてまいりました。その中で、御案内のとおり、国は難治性疾患克服研究事業というのがあります。これ百二十三、病気を指定しておりますが、この研究事業とその中の四十五の疾患が特定疾患治療研究事業ということで取扱いをされて、今その難病対策事業が行われているわけでありますけれども、残念ながら、この肝炎の問題については、劇症肝炎はこの四十五の対象になっておりますけれども、いわゆる三百五十万人と言われている慢性の肝炎の患者の皆さん方に対してはそうした制度は全く適用になっておりません。 そんな状況の中で、その肝臓病の患者の皆さん方の家族を含めた会ができております。それが日本肝臓病患者団体協議会、日肝協というふうに呼んでおりますが、ここが様々な要求、要望などもしております。本来であれば、その難病対策事業に取り上げられるべき範疇の課題でもあるのかなというふうに私はこの問題は考えていたわけでありますけれども、こういう難病対策で採用されている特定疾患難病との違いですね、それはどこにあるのかということをお答えいただきたいと思います。
○委員以外の議員(松野信夫君) 委員も御指摘のように、難病対策というのは厚生行政の中で大変重要な位置を占めるかと思います。今御指摘がありましたように、全部で百二十三の疾患が特定疾患難病ということで、そのうちの四十五疾患については医療費が公費助成の対象になっているということでございます。 例えば、今委員も御指摘ありました難治性肝炎のうちの劇症肝炎もそうでありますし、ベーチェット病、重症筋無力症、スモン、潰瘍性大腸炎等々でございまして、こういう特定疾患に該当するということになりますと、重症者は自己負担がない、低所得者、住民税が非課税の方も自己負担がない、この二以外については、所得と治療状況に応じた段階的な負担の軽減がなされている、こういうことでありますが、この特定疾患難病に該当するというためには、通常四つの要件を満たさなければいけないと。希少性、原因不明だ、そして効果的な治療方法がいまだ確立をしていない、生活面にわたって長期間支障を来す、こういうような四つの要件をすべて満たさないとこの特定疾患の難病に該当しない、こういう取扱いになっているものですから、今問題になっておりますB型、C型肝炎は、やはりこの四要件を満たすという点では該当性が難しい、こういうふうに考えまして我々としても今回の法案の提出に至った、こういう次第でございます。
○谷博之君 言い換えれば、恐らくそれはインターフェロンの治療によって相当数の方々がその治療の効果があるという、そういうことも含めた考え方なのかなというふうに思っておりますけれども、いろんなそういう難病と言われている病気が本当にたくさんあるわけですけれども、なぜ肝炎だけが特別に扱われているのか、そして難病対策をどうするのかということについても重ねてお伺いしたいと思います。
○家西悟君 お答え申し上げます。 我が国においては、多数のB型・C型肝炎ウイルス患者、感染者がいるわけですけれども、肝炎は死に至る感染症のうち最大のものです。こうしたB型・C型肝炎ウイルス感染者の中には、原因が解明されておらず、医学的知見が十分に確立されていなかったため感染した方もいます。 B型肝炎・C型肝炎ウイルス感染に関しては、国にも責めに帰すべき事由があったと裁判所が認定しています。 B型肝炎に関しては、最高裁判決で、国は、集団予防接種を実施するに当たっては、注射器の交換等を各実施機関に指導して、B型肝炎の感染を未然に防止すべき義務があったにもかかわらず、これを怠った過失があると認定しています。 C型肝炎に関しては、フィブリノゲン製剤に関する国の責任を認める下級審の判決が相次ぎ、この十一月七日には大阪高裁が和解を勧告したところです。また、十二日は、福岡高等裁判所が早期に柔軟かつ妥当な解決が望ましいと和解成立を目指す方針を示しました。 また、B型肝炎、C型肝炎は、進展すれば肝硬変や肝がんといった重度の疾病に至るおそれの高い疾病です。B型肝炎、C型肝炎についてはインターフェロン治療が有効であるとされ、早期にインターフェロン治療を受けた場合には肝硬変や肝がんといった重度の疾病の進展を防ぐことができるとされていますが、実際にはインターフェロン治療による患者の経済的負担が過重であるために当該治療が十分行われていないのが実情です。このような実情にかんがみれば、B型肝炎、C型肝炎の患者が肝硬変や肝がんといった重大な疾病に進展することを防ぐインターフェロン治療に係る費用負担を軽減するための措置を緊急に講ずる必要があると言えます。 このように、B型・C型肝炎の蔓延には他の疾患とは異なる異質な背景が存在するとともに、その対策についてはこれを緊急に講ずる必要があることから、この法律案においては、B型肝炎、C型肝炎の患者に対するインターフェロン治療に係る医療費の支給の措置等を定めたものであります。
○谷博之君 以上で特定肝炎対策緊急措置法案に対する質問を終わらせていただきたいと思います。 次に、政府の側に質問をしてまいりたいと思っておりますが、まず舛添厚生労働大臣にお伺いしたいんですが、この民主党の提出している特定肝炎対策緊急措置法案、これについての大臣としての御所見、どういうふうにこの法案について御認識をされておられるか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(舛添要一君) この肝炎の患者さんたちに対してインターフェロン治療をやる、これを支援していくと、その方向性は全く私は共通しているというふうに思います。 細かい点につきましては、これはまたこの委員会なんかで議論をお進めいただきたいと思いますけれども、一つは、責任の所在を前文というか、そこでどういうふうな形で規定するか。それから、財源、国が全額ということになっていますが、今のところ、国と地方と五〇%ずつというような方向を考えておりますので、そういう点が若干異なるかなというふうに思います。 ただ、冒頭申し上げましたように、このインターフェロン治療の助成をやる、肝炎の患者さんを支援するんだ、一つでも多くの命を救うんだと、そういう方向性は一致しているということを強調しておきたいと思います。
○谷博之君 それでは、重ねてといいますか、当然関連をして、与党側の方で法案を提出しておられますが、肝炎対策基本法の法案ですね。これは衆の方で今質疑が行われておるんでしょうか、そういう段階にあると思いますが、これについてもどのような見解を持っておられますか。
○国務大臣(舛添要一君) この法案も方向性は与党の法案も同じだと思いますし、さらにこの検査、治療体制の確立、更なる研究を推進して新たな治療法を何とか見付けられないかと、こういうことも含まれておりますし、総合的に私たちが進めようとしている政策と与党の案も一致しているというふうに申し上げていいと思います。
○谷博之君 そこで、私は二つほどちょっと問題提起をしたいと思っているんですが、先ほど後でちょっと御質問すると申し上げましたが、財源の問題ですよね。 それで、民主党の提出の法案は全額国の方でということで、いわゆる与党側の出している基本法案については国と地方公共団体の負担割合を一対一に設定すると。こういうふうに財源の考え方が分かれているわけですけれども、それに関係して、これは衆参の厚生労働委員会の委員の皆さんのところには全部、全国知事会からこの文書が各部屋に届いていると思います。これは後ほど確認をしましたところ、議員の先生方御本人がいてもいなくても各部屋にこの要請をして置いて回ったということです。我々議員は、こういういろんな団体なりいろんな立場の方から御要請をいただくことは、これはもうごく常識的な日常茶飯事のことでありますけれども、私は、この全国知事会の申入れというのをただこのまま看過するわけにいかないという感じをいたしました。 ここに書かれている申入れの内容については三点に分かれておりますが、一つは、いわゆる新しい肝炎総合対策が検討されてきたのは、薬害被害者の救済を図ることがきっかけであって、これまでの国の政策判断に起因するものであることから、国の責任において肝炎総合対策の推進を図ること。そして二つ目が、国と地方公共団体の負担割合を一対一に設定しているようだが、これまでの経過を踏まえれば、本来、全額国の負担とすべきものであること。三として、地方公共団体に生じる事務経費については必要な財源措置を行うこと。この三つの実は問題提起というか要望事項が書かれております。 これについての実は私は質問通告を出しておりませんのでお答えする立場になかなかならないのかなと思うんですが、この辺の認識についてどのように考えておられますか。大臣、答えられるようでしたら答えてください。
○国務大臣(舛添要一君) 基本的には、私は、今大臣になってから全国知事会との定期的な協議を設けて何度か既に議論を進めておりまして、こういう要望も賜りました。 しかし、肝炎対策というのは、これは本当に正にどなたかおっしゃったように国民病でありますから、国と地方と力を合わせて両方で対策をやっていかないといけないということがまず一つ。それから、国もそうですが、地方の財源厳しいというのも非常によく理解をしております。 ただ、先ほど谷委員おっしゃったように、難病対策の話をして、実は何とか、私は、これは法律がどういう形かで成立した暁には肝炎治療七か年計画と。先ほど家西委員がおっしゃったように、もう七年、まあ五年から十年、大体七年ぐらいでなくすと、この病気を。そういうつもりで頑張りたいと思いますが、そのときに実は参考にいたしましたのが既に五つの都道府県で行われておりまして、北海道、東京、長野、富山、愛知だったと思います。 それで、正に谷委員、北海道、私も非常にゆかりがあるので、北海道のやっている肝炎対策が非常に手厚いんですね。東京なんかに比べてはるかに手厚いので、何で北海道、何とかここまで手厚いというのは財源含めてすごいなと思ったのは、実は北海道は難病という、そういう中の考え方で肝炎対策をやってきたために非常にほかの、例えば東京なんかに比べて手厚くなったんです。これもう本当によく研究しましたけれども、五つの県で全部違いますね。だから、そういうことで、国がやる前に実はそういう地方で先駆的にこれをやっていらっしゃった。非常に私はこれを評価し、尊敬し、それに学びたいということを思いましたので、これは国民的な課題であるという意味で国も地方もともにと、そういう発想に立ってこの一対一ということでございます。 それから、更に申し上げますと、例えば四分の三対四分の一とか、三分の二とか三分の一とかいうことで、少しでも地方の負担分を減らせないのかという案も実はたくさん個々にいただきました。 それで、総務大臣と私とお話をしまして、総務大臣が地方の管轄でありますが、どうかここは国と地方と力を合わしてやるんだということを示すためにも総務大臣にも御協力を賜りたいと、そういうこともお話しした上のことでございます。
○谷博之君 今大臣が北海道の例を出されましたので、それは私もよく承知しているんですが、もうちょっと私の方で触れますと、北海道はウイルス性の疾病の患者の皆さん方ほとんど全患者に対して、自己負担限度額というものがありますけれども、対象者一万四千人の人を対象にして二十二億六千万円の予算を使ってやっています。東京都ももちろんありますが、東京都よりももう十倍もの予算の規模でやっているわけですね。 その背景には、御案内のとおり、北海道という自治体は難病会館を造って、そしてすべての特定疾患の患者さんに対して道のいわゆる予算、単独予算を使って様々な援助をしてきているということであります。東京も非常に財政力のある自治体ですから、言うならば都単で様々なそういう難病対策事業をやっておりますけれども、しかし考えてみると、そういう自治体が努力をしてきている今の姿が、だんだんだんだん財政がきつくなってきて、その対象疾患の数が少なくなってきたりしています。これは私の出身の栃木県、地元の話ですけれども、県の単独で治療費を県費負担をしていた疾病は四つありました。それが、一つを残して三つが全部その制度がなくなってしまいました。 そういうことで、せっかく先駆的に自治体が取り組んでいるようなそういう事業が、財政が厳しくてそれが後退していくような現状を考えたときに、やっぱり今の大臣の御答弁はそれはよく分かるんですが、そのことを、自治体に更にいわゆる一対一で負担をしてもらうということが現実にじゃどうなんだろうかということをやっぱり率直に考えているからこそ、こういう全国知事会から要望が出ていると思うんですよ。 というのは、今の自治体というのは本当に少ない予算でも削っていこうという今時代ですから、そういう点で私はその辺の整合性というんですか、国と知事会との関係というのはもう一山も二山もあるような気がするんですが、この点についての御所見をもう一度。
○国務大臣(舛添要一君) 谷委員、最終的にはやっぱりこの財源をどうするか。この肝炎対策だけではなくて、社会保障財源を含めて国と地方の役割分担とその負担、これは広く私たち含めてこの国会の場で、そして国民的な議論をきちんとやった上で財源については答えを出す必要があると思います。 その上で、実は、北海道を含めて既に肝炎対策をやってくださっている地方自治体に対しましては、事務的な経費も含めまして国の補助が二分の一入っております。それから、地方交付税の措置も実は行っておりまして、実は、私が先ほど申し忘れたんですけれども、そういう経過があるものですから二分の一という数字が出てきましたので、ちょっと先ほど説明を忘れましたけれども。 ただ、やはり今まで厚生労働大臣と全国知事会との対話が全くなかったんですね。それを定期的な協議の場を設けたというのは、いろんな地域の知事さんから、厚生労働関係の行政を地方がやるときに、もう負担が余りに大き過ぎる、過剰な負担になる、何とかしてくれないかという声が、今悲鳴のような声が上がっていますので、これは是非国会の場でも議論して、財政措置について、そして国と地方の役割、負担の分担、きちんと議論をして、国民的な納得のいく答えを出したいというふうに思っております。
○谷博之君 今大臣の答弁は大変私も分かりますので、是非ひとつ努力していただきたいと思っています。 これはちょっと、これに関連することになるかもしれないんですが、これまたちょっと通告を出していないので、健康局長にお伺いして、御答弁いただけるかどうかなんですが。 十一月の二十七日の全国衛生部局長会議というのが厚生労働省の講堂の二階で開かれたと。そのときの会議録が私の手元にあるんですけれども、実は、全国の都道府県の担当の部局長会議に配られたこの資料の中に、資料四の一として新しい肝炎総合対策の推進についてという資料と、資料五の一に肝炎対策基本法案概要ということと、資料五の二にその条文がこれは添付されております。 これは、今私たちが審議している民主党案の緊急措置法案と、そして与党の皆さんが出している基本法案、これが今、両院で議論されているそのさなかに、この十一月の二十七日に与党案の基本法案がこの説明資料として添付して出されているということは、ちょっと私はこれどういう経過があるのか分からないものですから説明していただきたいと思うんですが。
○政府参考人(西山正徳君) そもそも、その十一月二十七日の部局長会議でありますけれども、実はその資料はもちろん添付させていただきましたけれども、本来的には二十年、すなわち来年一月から緊急肝炎ウイルス検査を無料でやるというようなことで今作業を進めていまして、そのことを各都道府県に連絡したかったということであります。 ちなみに、情報提供といたしましては、今委員がおっしゃったようなことについても情報提供をさせていただいたというふうな経過でございます。
○谷博之君 いわゆる与党の皆さん方のこの法案が資料として情報提供されていると。で、民主党のこのいわゆる緊急措置法案については、これは情報ではないということなんでしょうか。ですから、そういう意味で私は非常に奇異に感じました。 しかも、この部局長会議に出ていたある県の担当者が非常に不思議に思ったと言うんです。どうもその説明は、私そばにいなかったから分からないんですが、来年四月からこういう方向でいくというふうなことを何か説明したような話もされたと言っているんですが、どうなんですか。
○政府参考人(西山正徳君) 資料を、民主党の法案が出ていなかったということで、ちょっと私もチェックしていませんでしたので、いずれにしても情報提供という形でやる上では民主党の法案も提出すべきだというふうに反省しております。
○谷博之君 これは別に勘ぐることはそれは良くないことかもしれませんけれども、やっぱり情報を提供するということになれば、客観的に情報を提供してほしいですね。しかも、これはまだ審議中ですからね。それは、今までの流れからいえば、それは与党案がそれは通るのかもしれません。そういうふうに判断しているのかもしれません。ですけれども、じゃ、ここで議論をしていることは一体これは何なんですか、これ。しかも、これ総理言いますね、与党と野党のこういうふうな、歩み寄って壁をなくして、できる限りまとまった法案をいいものを作ってそして実施していこうとしている中で、もうあたかも与党案が決まったかのような形でもってこういう公式の場で配られて、しかもそれが来年の四月からこの内容でスタートするなんということになってきたら、これはだれを信じていいんですか、これ。もう一回答えてください。
○政府参考人(西山正徳君) そもそもの趣旨は先ほど申し上げたようなことで、緊急な肝炎ウイルス検査ということでありましたけれども、資料の点検を私十分しませんでしたので、誠に申し訳ございませんでした。
○谷博之君 これ、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(舛添要一君) 与党案が出た場合には、ほかの法案のときもそうですが、これが予算措置がどうしても必要なものですから、与党の方が出すと、言わばルーチン的に予算措置のためにどうするかという作業をする。それは正に今のような国会の状況じゃないところのルーチン作業がそのまま不注意な形で行ったと思いますから、こういうことは今後ないようにきちんと指導をしてまいりたいと思います。
○谷博之君 静かな男が、私ちょっとこれ頭にきましてね、こういうふうなことをやられたらば非常に困ると。国会の存在が問われる形になるんですよ。ですから、そういうことを、何度も言いますが、やっぱりそれは、こういう国会の議論なり、そしてそこで最終的に歩み寄るかあるいは多数決で決めるかはいろいろありますけれども、決まってからこういうことはやるべきじゃないんですか。しかも、全国の都道府県の代表者を呼んで説明しているその場ですよ。その中で、すべて今の政府の皆さんや与党の皆さん方のことを理解している人ばっかりじゃないと思いますよ。そういう人たちの場で国がこういう説明会をすれば、それは一つのやっぱり権限として独り歩きするわけですから、そういう点は、私はもう本当にこれは是非しっかりと対応していただきたいと、このように考えております。 それから次に、今現在問題になっています薬害C型肝炎の訴訟の問題についてお伺いしたいと思っておりますが。 大臣にお伺いしたいんですけれども、インターフェロン治療の場合、大変副作用が強いことがあります。現在、独法の医薬品医療機器総合機構の救済の対象医薬品において、このインターフェロンは対象医薬品ではありません。是非、その対象医薬品にならないのでしょうかということですが、どうでしょう。
○国務大臣(舛添要一君) ちょっと条文なんで読まさせていただきますが、医薬品の副作用被害制度におきましては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第四条第五項第一号に規定する、がんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品であって、厚生労働大臣の指定するものについては制度の対象外とされております。 これは、この使用に当たりまして、相当の頻度で重い副作用の発生が予想される一方、重篤な疾病等の治療のためにはその使用が避けられず、かつ代替する治療法もないと、そういう医薬品については、その使用に伴い発生する副作用はこれを受忍せざるを得ないという考え方に基づくものでございます。 インターフェロンにつきましては、当該医薬品の承認申請に当たって提出されました臨床試験データなどに基づき、副作用の重さや発生の頻度、代替治療法の有無について審議会で審査を行いました上で、医薬品の承認と併せて救済制度の対象外の医薬品として指定されたものであります。 制度の考え方は以上のものでありまして、インターフェロンについては各時点における基準に照らして指定を行ってきたということでありますが、技術が進展していく中で今の基準への適合状況はどうであるのか、改めてその時点での関連データの精査をしてまいりたいと、そのように考えております。
○谷博之君 今、私の手元にこの医薬品医療機器総合機構のちょっとパンフレットがあるんですが、前にもこれ問題になりましたけれども、この理事長の宮島さん、宮島彰理事長は、例の四百十八名のリストが提出された当時の医薬局長なんですね。この方がこの機構の理事長をやっているという、そういうところなんですね。それで、この機構は現在、健康被害救済業務ということで、スモン患者に対する健康管理手当などの受託貸付業務と、HIV感染者、発症者に対する健康管理費用等の受託給付業務というものをやっていると、こういうことをやっています。 それで、この二つの疾患、私もスモンについてはやっぱり難病対策のことで昔からよく知っているんですが、どう違うんだろうなと思っているんです、このインターフェロンの治療とですね。今の大臣の御答弁は条文上の説明であるわけですけれども、これちょっと参考人の方からお答えいただけますか。
○政府参考人(高橋直人君) ただいま大臣の方から御答弁申し上げましたインターフェロンなどにつきましての、インターフェロンは除外医薬品でございますが、そういった医薬品の副作用による被害に遭われた方々に対する救済措置制度というのは、これは元々昭和五十四年に、元の法律の題名は医薬品副作用被害救済基金法という法律がございますが、その昭和五十四年から医薬品の副作用に伴う被害を救済するための制度として発足をしたという、ある意味ではこの法人の本来業務ということでございます。 今、委員から御指摘のありましたスモンあるいはHIVの方々に対する事業というのは、これはこういった法人の本来の事業とは別に、スモンの場合にはこの制度が発足する前の医薬品の副作用による被害ということでありますけれども、それをスモン裁判の和解によって合意されたいろんな措置、恒久対策がございます。それから、HIVにつきましては平成八年三月のHIVの裁判の和解に基づくいろんな事業がございますが、それにつきましてこういった本来事業とは別にこの法人に特別にその恒久対策を行わせるための附帯事業としてやっているというものでございまして、そういった法人本来の通常の一般の医薬品副作用被害救済業務と、今御指摘のスモン、エイズ、そういったものとはちょっと別のものであるという御理解をいただきたいと思います。
○谷博之君 一言で言えば、そうすると、いわゆる裁判の判決がスモンもHIVも出ましたですね。そのときの判決の中にそういうことが入っていたとかという、そういうあれではないんですか。
○政府参考人(高橋直人君) 二つのケースとも、これは和解ということで最終的な解決が図られているわけでございますけれども、その最終的な和解の合意書の中で今後行う恒久対策といったものを定めております。 それを実施するに当たりまして、その主体としてこの医薬品機構を使うということをやっていると、その事業そのもの、そういった合意に基づく事業を医薬品機構で行うことについては、この医薬品機構法の法律の附則でそういったものを本来の業務とは別に行うということを規定しているということでございます。
○谷博之君 ちょっと説明上納得できないところがあるんですけれども。 いずれにしても、いよいよこれは、大臣、あしたですね、十二月七日、大阪高裁で和解のいわゆる骨子案が出されると。こういう今状況に来ているということでありますけれども、その中身については巷間マスコミ等では報道されておりますけれども、その骨子案を七日までに出す、大阪高裁で出す意向を表明していると。そして、高裁との協議で、国側は東京地裁判決を参考にして一定時期に血液製剤を投与された原告に限定して金銭を補償することを主張するのではないかというふうな報道はされておられますが、そこら辺の、間近に迫った現時点で、この和解に向けての大臣はどのようなお考えを持っているか、お伺いします。
○国務大臣(舛添要一君) 原告、被告側の案についていろんな報道がなされておりますけれども、それが正確なものであるのか憶測に基づくものであるのかは全くそこは承知しておりません。 そして、何とか和解を目指して、国側も案を出す、原告側も案を出すということで、今大阪高裁の場で一生懸命この和解案をお作りになっているところでありまして、原告、被告双方に対して、一切そのプロセス、そしてまたそれぞれが出した案については公表してはならないという厳しい指示がございます。したがって、それはどういう場においても私は言っちゃいけないというふうに思います。 あしたが、今週一杯ということでございますので、あした大阪高裁がリーダーシップを発揮していただいて骨子案を出していただく、和解案を出していただく。そして、それに対してどういう対応をするか、それはまたその時点で考えたいと思いますけれども、今の状況は、各種報道はありますけれども、正確なところは私が今申し上げたとおりでございます。
○谷博之君 いろいろ約一時間にわたってお聞きしてまいりましたけれども、最初のまた話に戻ります。 今日の新聞に、肝炎提訴で新たに二人が提訴したということであります。大臣は四日の日に薬害肝炎原告に初謝罪をしたと、こういうことも出ています。苦労を掛け、心からおわびをすると、こういう大臣の率直な態度が出たということだと思うんですね。 そういう動きを見ますと、私、舛添大臣に要望しながら結論的な話をさせていただきたいわけなんですけれども、薬害C型肝炎訴訟に対する大臣としての責任と政治の役割について、これは極めて重要な段階にあるということだと思うんです。と同時に、この衆参の厚生労働委員会でも、大臣の御答弁、発言の中にも、大臣は、政治の役割や人の命を救うために政治家になったとも述べられております。ですから、そのことを是非実現をしてほしいと、このように重ねて要望したいと思うんです。そして、厚生労働省や製薬企業の考えているような血液製剤の種類や投与の時期によっての限定的な救済では、これは全面解決にはならないだろう、このようにも思います。 したがって、是非、厚生労働大臣として、早期の政治的責任、政治的判断を下してほしい、示してほしい。それが、あしたに予定されているというか、その大阪高裁の判決に対する国の、骨子案に対するこれからの対応だというふうに思うんですね。そういうことを含めて、総合的にひとつ御決意をいただきたいと思うんです。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員の御指摘くださいましたことを重く受け止めまして、多くの方の命を一刻も早く救っていくと、そういう立場に立って、全面解決を目指して全力を挙げてまいります。
○谷博之君 これで質問を終わりますけれども、いずれにしましても、最後に私から一言感想を申し上げますが、昨日の新聞に舛添厚生労働大臣が原告の方々に謝罪をした記事が出ております。その記事のわきに、関東学院大学大麻事件、ラグビー部監督、謝罪と辞任と、こういうふうに書いてあるんです。対照的な記事が出ているんですね。午前中、南野先生から、大臣、いつまでも長くというようなエールがありましたけれども、私も、そういう意味では大臣の持っているそのバイタリティーとそれから積極性については評価しておりますけれども、ただ、なかなか今のそういう大きな仕組みの中で、それが自分の思っているとおりいきにくい部分もあるということも我々も推察をしておりますけれども。ですけれども、この、片一方は辞任をしているなんていう、こういう記事が横にありますと何となく嫌な気持ちになってきますので、そういうふうなことにならないように是非頑張っていただきたい。 そして、肝炎対策のこの法案については、民主党の法案の中身について質問をさせていただきましたけれども、やっぱり何度も申し上げますけれども、与党、野党でしっかり議論をして、そして、何といってもその患者や家族やその当事者の皆さん方のやっぱりそこに光が当たるような、そういう法律を作り、制度をつくり、財政をつくっていくということが私は今一番求められているんだと、こういうことを是非肝に銘じていただいてお取り組みをいただければ有り難いと思っています。 以上で終わります。
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治でございます。 これから特定肝炎緊急措置法案についてお伺いしたいと思います。 今、谷先生からお話がございましたように、ウイルス性肝炎というものが現在社会問題となっているときに、私も、このウイルス性肝炎の患者さんを助けるための法案というものを提案していただきまして、本当に時宜を得た有り難い話であるというふうに考えております。私は異なる会派に所属しておりますけれども、基本的には、与野党がこの法律を何か作るために建設的な議論を進めていくべきだろうと考えていまして、本日も非建設的な議論をするつもりは毛頭ございません。ただ、今まで私は医学と法律学というのを研究してきましたので、そういった立場から、この法律案というものをより良くしていくためにどうしたらいいか、そういう観点から御質問をさせていただき、また意見を述べさせていただきたいというように思っております。 最初に、第一条におきまして、ここに、ウイルスの感染について国の責めに帰すべき事由によりもたらされと、そういった文言がございますけれども、ここに言う国の責めに帰すべき事由というものが何を指すのか、この点につきましては先ほど家西先生の方からるる御説明があったというふうに存じておりますけれども、その定義をまず御説明いただきたいというふうに思っております。
○委員以外の議員(松野信夫君) 国の責めに帰すべき事由ということについての御質問でありますが、これは広い意味で法的、政治的ないろんな観点を考察して、国にも責められるべき理由がある、こういうことになるかと思っております。 もちろん、最終的な法的な責任ということになりますと、これは最終的には最高裁の判決を待たなければいけないことは当然であります。しかし、これについては、もう既に御承知のように、B型肝炎訴訟においては昨年の六月十六日に最高裁判決で国の責任は確定をしている、C型肝炎の方については下級審で、四つの裁判所で国、製薬会社の責任を認めていると、こういうようなことになっているわけでございまして、確かに法的な責任という点ではいまだC型肝炎については確定はしてはいない。しかし、国の対策が十分に行われておればB型にしてもC型にしても感染を防げた方がおられるのではないか、そういう点に関すれば、やはりその感染に関しては国に一定の責められるべき事由があると。これをとらえて我々の方は責められるべき事由にもたらされたと、こういうふうに考えております。
○古川俊治君 今法的な、責めというのがこれは法文上に書いてあるわけで、一つは法的にとらえるべきであろうと、政治的な責務であればそのように記載すべきであろうと私は考えるところでございますけれども、この国の責めに帰すべき事由というお言葉でございますけれども、この文言ですね、これがどういった他の例で用いられているのか、法律上ですね、この点をお答えいただきたいと思っております。
○委員以外の議員(松野信夫君) 責めに帰すべき事由というのは法律の中に割合よく出てくる文言で、それは委員も御存じかと思いますが、例えば、一般的に我々でもよく使います民法の四百十五条の中に責めに帰すべき事由という、これは債務不履行責任を問うているわけであります。 〔委員長退席、理事蓮舫君着席〕 更に細かくいえば、不法行為、不法行為として民法七百九条や国賠責任について定めた国賠法の一条一項、これは責めに帰すべき事由というような文言は用いられてはおりませんが、幅広くその辺は我々の方としてはとらえているわけでありまして、例えば国賠責任を負うような場合はもちろんこれはもう責めに帰すということになるわけですが、そうでない場合も、何らかの理由、例えば除斥期間で国賠法上は問われないけれども責めに帰す、こういう場合はもちろんあるわけですね。 条文的には、今申し上げた民法の四百十五条もありますし、また刑事訴訟法三十八条の三の中には被告人の責めに帰すべき事由の場合は弁護人の解任が認められるとか、あるいは調理師法という法律で調理師の免許の取消しも、その責めに帰すべき事由の場合は免許が取り消される、こういうような規定もありまして、責めに帰すべき事由というのは、割合法律の中でも出てくる文言を我々も採用させていただいたということです。
○古川俊治君 私がお聞きしているのは、国の責めに帰すべき事由というお言葉が、文言が用いられている例は何があるのかというふうにお聞きしているんです。
○委員以外の議員(松野信夫君) 国の責めに帰すべき事由としてありますのは、例えば国家公務員災害補償法でございまして、この法律の第四条第三項第五号の中で、平均給与額の算定に当たり、国の責めに帰すべき事由により勤務をすることができなかった日を算定の対象となる期間から除外する、こういう規定がございます。 もう一つ、国税徴収法の第八十条第四項第一号、これは動産等の差押えを解除した場合の引渡場所について、国の責めに帰すべき理由による場合には差押えのときに存在した場所としておるわけでございまして、こういうふうに国の責めに帰すべき事由というような文言も使われております。
○古川俊治君 いわゆるこの責めに帰すべき事由、あるいは国のでございますけれども、先ほど松野先生がおっしゃいましたように、一般には故意、過失及び信義則上の同視できる事由と、こういうふうに考えられるわけでありまして、これは法律上、やはり一般には基本的には契約関係にある当事者同士における利害調整に関して問題とされる言葉であると。あるいは、それ以外のものに関しても、例えば先ほど先生のおっしゃった刑事訴訟法における弁護人と被告人、あるいは私の調べたところによりますと、民事訴訟法における裁判所と訴訟当事者、このように一定の社会的接触に入ったということを前提にして契約関係に準じて考えられるような、そうした信義則を問題にできる可能性のある類型に入った当事者について問われるものであると。 〔理事蓮舫君退席、委員長着席〕 ところが、この場合、国と国民という関係でございますね、これが一般的にこの責めを帰すべき事由、このような一般的な全く無関係のこの国と国民というものがこのような契約あるいは契約類似の関係を前提とする文言を用いるというのは、非常に法律の体系上、これは不法行為系と契約系ということでありますが、そういう意味では適切さを欠くと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) 国の責めに帰すべき事由というのは、必ずしも国と国民とが契約関係に立っている場合のみを、あるいはそれに準ずるような場合のみを限定にしているわけでなくて、それは国と国民との関係ですから、これはいろいろな関係が出てくるわけですね。 例えば、今回の肝炎の問題についても、製薬メーカーがいる、それに対して当然国は一定の規制権限は持っているわけです。薬を承認するか、薬を使用するについてもいろんな副作用が発生しないかどうか、そういうのをチェックする、あるいはそれを警告をしなきゃいけないかどうか、こういう点が裁判でも問われたわけでありまして、何らかの形でやっぱり国も責任を持って、国民に対して一定のそういう義務を負っている。ですから、それを幅広く言うならば契約関係に準ずるというふうにとらえても私は何らおかしくはないというふうに思う点が一点と。 それからもう一つは、先ほども申し上げた国税徴収法、国税徴収法の関係で国が強制的に税金を取り上げるという場合、これは別に契約関係に立っているわけでもありませんで、この場合も、申し上げたように国の責めに帰すべき場合には差押えのときに存在していた場所に引き渡せばいいんだと、こういう法律上の規定がありますので、契約関係ないしはそれに準ずる場合しかこの国の責めに帰すべき事由というのを使っちゃいけないんだという議論は私は成り立たないんじゃないかと思っています。
○古川俊治君 私は、納税者と国、これは一定の納税の義務というのが置かれた関係でございますので、ただ、この場合は国民の健康の問題でありますと、あと国の関係でございますから、別にそこに直接の関係はないというように考えるべきではないか。これは考え方の問題なのでこれ以上議論はしないと思いますけれども、より適切な言葉はあるであろうというふうに考えているだけでございます。(発言する者あり)いや、非生産的ではないですね、より適切な文言を選ぶべきだというふうに言っているわけですから。 それで、じゃこの国の責めに帰すべき事由というのを、そちらの提案されているように広く考える、いろんなものを含めて考えると、こういう前提に立った場合に、それはすなわち、国家賠償法一条一項のこの過失や違法性に当たるのではないか。責めに帰すべき事由が国に帰すべき事由があって、それによって、先ほど委員の方から、これは訴訟の問題点、例えば最高裁判決ですとかC型肝炎に対する下級審の判決を挙げられましたけれども、これはすべて国賠法で結局国の損害賠償義務が認められているわけでございます。 そうすると、当然私は、国にもし責めに帰すべき事由があって国民に健康被害が生じた、そういうような場合には、我が国の法制度として当然、国家賠償法という法律を持っているわけですね。それはやはり一時的な、部分的な助成、それじゃ決して済まないわけでありまして、当然全額が賠償されなければいけない。これが当然の法体系なわけでありまして、そうすると、ここで、国の責めに帰すべき事由があるような場合について部分的な助成しか行わないと、こういった制度をつくり上げるというのは不備をつくることになるのではないかと考えますので、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) 委員も御指摘のように、国賠法上の責任が問われるというのは、当然これは国賠法上、故意、過失そして違法性とか因果関係とか、いろいろな要件を満たして初めて国賠法上の責任が追及できると。それが認められれば当然それに伴う損害を賠償しなきゃいけない、こういう仕組みになっているわけですね。 今回のこの国の責めに帰すべき事由というのは、我々の方は別にこれで直ちに国賠法上の責任があるというふうに言っているわけではないわけです。何度も言うように、国賠法上は故意とか過失とかいろんな要件が当然必要なものですから、だけれどもその辺を幅広くとらえなきゃいけないだろうと。 先ほども申し上げたように、国はやはり薬事行政として薬を承認し、それを国民に、この薬はちゃんと承認された薬で安全であります、こういうことも言って使わせているわけですから、そういう点はやっぱり広くとらえて、我々の方としては、国の責めに帰すべき事由というのを考える、そういう観点に立ってこの法案を出しているわけです。
○古川俊治君 そうしますと、これは、国の責に帰すべき事由というのは、これは違法性より広いということでございますね。そのように考えてよろしいんでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) 違法性より広いというふうにとらえていいと思います。
○古川俊治君 そうしますと、これC型肝炎についてはでございますけれども、他の裁判例も多数ございますが、肝炎について国の責任が問われる裁判例というのは下級審を含めたくさんあるわけでございますね。そこで国に責任を認めなかった判例というのもたくさんございまして、そういった場合に国に、だからといって責任を負わせると、これはやはり法体系に矛盾だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) 何度も申し上げるように、裁判は、今行われているのは国賠訴訟ですね。国賠訴訟で原告が勝訴するためには、国の方に故意、過失、因果関係、すべてそういう要件を全部満たさなければいけない。もちろん、違法性という点も満たさなければいけない。 委員も御指摘のように、大阪、福岡、東京、名古屋、これは権限を行使しなかったというような国の責任が問われたわけです。ところが、仙台の裁判所では、確かにこれは国は勝訴していますが、この裁判というのは、規制権限行使に関して厚生労働大臣の裁量権の幅を非常に広く取って、裁量権は逸脱していないということから国が勝訴したということであって、国が全く国賠法上の責任はまあ問われなかったとしても、じゃ全く大威張りでいいのかというのがやはり私は問われなきゃいけないわけで、この点は、福田総理自身も十月三十一日に、やっぱり責任としてこれは考えなきゃいけないんじゃないか、また舛添厚労大臣も四日の日には原告に謝罪もされるし、その前の段階でも、やっぱり国として全く落ち度がなかったかというと私は必ずしもそうではないんだというような答弁を参議院の予算委員会で、これは福山哲郎議員に対する答弁として述べておられるわけで、全く真っ白で大威張りでいいんだということではないことは福田総理も舛添大臣もお認めになっていることだろうというふうに思っております。
○古川俊治君 そうすると、そういった法律的な要件がなくても法律上の責任が認められるというふうにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) もう何度もお答えしているんですが、ですから、国賠法上の厳密に違法が問われる場合と、今回の国の責めに帰すべき事由というのはそもそも幅広いものですからイコールでありませんよということは何度も申し上げているとおりです。
○古川俊治君 この法律は、先ほども先生が責めということで法的な責任なのか政治的な責任なのか、この点については全部の患者さんに、家西先生の方から政治的な責務があるというふうに考えるというふうにおっしゃいました。 これは国の政治的な責務といってこれは法的な責務でないということになるならば、法的な責務ならば、この問題に限らず国が国民に対して政治的な責務を負うものは多数ございます。そこにおきましては、例えば医療法におきましても国の努力義務あるいはそういった形で記載されているわけでありまして、ここで何もそれを国の責めに帰すべき事由という言葉をもって記載、そこで責任を表さなくても私は法体系上、今まで一般的に国の義務という形で書かれてきた、これがふさわしいと思いますけど、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(松野信夫君) もうちょっと堂々巡りみたいなものですけれども、二点だけちょっと御指摘をしたいと思いますが、国賠法上の責任があるかどうかの点をここで何も言っているわけではないの、これを是非御理解いただきたいと思いますし、また、例えば国賠法上の責任はあるかないかはともかくとして、やっぱり国に何らかの落ち度なり問題点があったということは、例えばハンセン病に関する補償法の中でもこれは前文の中でうたっております。また、ドミニカ移住者に対する支給法についても、これもやっぱり国の方に一定の落ち度があったということを法律の中にしっかり明示しているわけですから、私はそういうことも十分考慮していただいて、今回の法案で国の責めに帰すべきということで書いたことは全く問題がないし、また極めて適切だというふうに思っております。
○委員以外の議員(前川清成君) 法的責任を問うた仙台地裁の裁判があります、C型肝炎に関してですね。これも委員御案内のとおり、国は勝訴しています。しかし、勝訴しているのはクロロキンの最高裁判決、厚生大臣の権限不行使が著しく不合理だという場合に限って責任を認めると、そういう非常に狭い土俵の下でやっています。しかし、だから勝っているんですけれども、その仙台地裁でさえ、例えば昭和六十年に変更されたC型肝炎ウイルス不活性化処理方法が有効だという根拠がない、あるいは昭和六十二年にミドリ十字が採用した加熱処理では感染を防止できるとの専門的な評価は確立していなかったなどなどの国の広い意味での落ち度は認めています。 あるいは、先ほど私はB型肝炎訴訟の御説明をさせていただきました。五人の原告の方々の、およそ二十年にわたる裁判を遂行する非常な負担でありますとか、三十年、四十年前の注射を打った、自分の何人か前に肝炎の患者さんがいた、それを証拠によって証明するというこの立証上も大変困難であるというようなことを考えれば、今ここで三百五十万人とも言われて、しかも国の落ち度を最高裁も認めているこの肝炎感染に関して、法的な責任に限定するというのは政治の責任を放棄している。 だから、私たちは先ほども申し上げましたけれども、この第一条の国の責めに帰すべき事由というのは、先生がおっしゃるような法的な責任、そういう狭い意味に解するのではなくて、政治的な責任というふうに解釈して、広く国民の皆さん方を、感染者の皆さんを救済しなければならない、そういうスタンスに立っています。 恐らく先生と私たちとでは立つべきスタンスが違うんじゃないかなと、そんな感じも持っています。
○古川俊治君 じゃ、スタンスの違いということで、その点はまた後ほど議論したいと思います。 もう一つ、この要件として挙がっており、要件というか趣旨のところに挙がってございますこの原因が解明されていなかったことによりもたらされたものがあるということなんですけれども、これは、時間も余りないんで、このウイルスの感染との間にどういう因果関係があるのか、原因の問題と、それから、現在、肝炎の原因は解明されているんでしょうか。その二点についてお話しいただきたいと。
○櫻井充君 すべての原因が解明されているわけではないと思っております。その上で、因果関係についてですが、現在でも例えばB型、C型の患者さんがいらっしゃって、例えば病棟で針刺し事故などが起こっているということは、感染が起こり得るリスクがあるということを理解していても防げていないという事実は、これはございます。ですから、原因が分かっているから、じゃ感染はなくなるのかというと、必ずしもそういうものではありません。 ただし一方で、その感染経路やどういうウイルス、どういう細菌によって感染するのかということが分かれば、それをまず防ぎ得ることはできます。ですから、罹患率は大幅に減っております。 それだけではなくて、そういったウイルスや細菌を同定することができ、なおかつその治療法が開発されれば、更に患者さんの治癒率が良くなっていくというような点が全く違っているのではないかと、そういうふうに理解しております。
○古川俊治君 現在はまだ原因は分かっていないということでしょうか。
○櫻井充君 すべてのウイルスが同定されているというわけではないと思っております。
○古川俊治君 私もそのように考えています。これは、肝炎の原因というのは、C型肝炎、B型肝炎ということでいえば、C型肝炎ウイルスと恐らくB型肝炎ウイルスが一つの原因というふうに考えるのが社会通念上は考えやすいんであろうというふうに思っておりますけど、まあ櫻井先生から御指摘いただきましたように、決してその原因が解明されたからといってこの感染というものがなくなるわけでもないと。一方で、この原因が解明されていなかったということによって何かもたらされたということでいえば、別にそれはこの疾患に限ったことでは全くないわけでありまして、ある意味でいえば、別に解明されていなかったからといって、そこでこの疾患が特にそのために起こってくるというわけではない。ほかの疾患も同じような解明されていないという理由で起こってくるわけであります。 ここに、国の責めに、先ほど先生がおっしゃいましたけれども、責めに帰すべき事由によりもたらされ、あるいは、又は原因が解明されていなかったことによりもたらされたというふうに、これは並列的に又はでつないでこの法文上書いてあるんですけれども、私は、実はこの国の責めに帰すべき事由でもたらされたものというのと、この原因が解明されていなかったことによりもたらされたものというのが二者択一の関係になるというふうには考えられないと思うんです。ここの点いかがでしょうか。
○委員以外の議員(前川清成君) 一条の御指摘の表現ですけれども、私たちもB型肝炎の感染あるいはC型肝炎の感染に関して、当時の科学的な知見に照らして国の責めに帰すべき事由に由来するものもあれば、あるいは当時の科学的知見においてはその原因が解明されなかった場合もあるという趣旨で書かせていただいております。 そして、科学的知見に関することですから、その評価次第では前者と後者が峻別できる場合もあればそうでない場合もあるというふうに考えています。
○古川俊治君 ありがとうございます。 私もそういうふうに考えておりまして、これは又はでつなぐ並列的に書く書き方は法律上どうなのかという点は是非御吟味いただく必要があるだろうというふうに考えております。
○委員以外の議員(前川清成君) 先生御案内のとおり、又はというのは選択的な関係にある事柄を列挙する場合に用いる接続詞でありますから、ここで又はという接続詞を用いることは適切であるし、問題はないと思っています。 先生の御指摘いただいたように、併記された事柄に重複が生じる場合、国の責めに帰すべき場合とそうでない場合とを峻別できない場合について又はという接続詞を用いること、これも現行法上、例がございます。例えばですけれども、国会法百十九条、「無礼の言を用い、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」、こういうふうに規定していますけれども、無礼の言を用いて他人の私生活にわたる言論をする場合というのも十分ございますので、前者と後者を峻別できない場合においても又はという接続詞を使う立法例があるということを申し上げたいと思います。
○古川俊治君 原因が解明されていなかったことにより感染がもたらされた、これはこの病気に限らないということは申し上げましたけれども、とにかくこの場合は、感染がもたらされてしまうと何も第三者に対しては責任が問えないのが通常でございます。これは原因が分かっていないんだからそこに行為義務が生じないという関係になりますので、だからこそここに何か救済の手だてが必要ではないか。そこで制度の創設という意図が出てくるのはよく分かるんですね。 そうしますと、ここにやはり国の責めに帰すべき事由と、あと、ここでもう一つ、原因が解明されていなかったことによりと、このように、前者がかなり違法性が強いというような要件とこれを又はでつなぐにしても、そこに後者に全く違法性がないというような要件を並べていくのはそのバランスを欠くんではないかと、私はそう考えますので、この点はもう水掛け論になりますので言わないようにいたします。是非お考えいただきたいと思います。 もう一つ、最後なんですけど、この趣旨の点は、確認なんですけれども、この第二条の一項では、医療費の支給の要件として、特定肝炎、すなわちウイルス性の肝炎のうちB型肝炎又はC型肝炎にかかっていることと、それから特定治療を受けることが適当であると認定を受けたことというところですね、それから指定医療機関から特定治療などを受けたことと、こういう三つの要件が並んでいるわけでございます。 この第一の要件、これ確認なんですけれども、そうすると、ウイルス性肝炎、B型肝炎及びC型肝炎にかかっているという今これ患者さんであれば、この制度というのはすべて対象であって、この原因を問わないという理解でよろしいでしょうか。
○家西悟君 そのとおりでございます。原因を問うているわけではございません。
○古川俊治君 ありがとうございます。 そうすると、立法というのは大体その趣旨と要件というものがそこで整合性を持って成り立たせるというのが一般的だと思いますけれども、そうしますと、国の責めによってもたらされたという、この感染がもたらされた例と、それから、その原因が解明されていないことによってもたらされたというものは、これは後者の、これはもう一つ、並びにで並べていらっしゃいますが、やはり費用が大変高くて十分に治療が受けられない患者さんがいらっしゃるということの方がこれずっとこの趣旨に合うわけでありまして、先ほど、国の責めとは全く関係がない、あるいは原因が一時的には一様に解明された後もまだ起こってくるというような患者さんがいらっしゃること等を思いますと、この趣旨との整合性から考えて、私自身は前の二つの要件というのは不要ではないかというふうに考えているんですが、この点について御発言をいただければと思いますけど。
○家西悟君 お答え申し上げます。 一つは、すべての方々が原因が明らかになるわけではないと思います。先生のおっしゃるとおりで、原因によっては様々だろうし、また私どもの方にいろいろ連絡というか、メールにおいてでも、私は薬害肝炎の被害者ですという方もおられます。しかし、訴訟を提起する気は全くありません、それよりも、今言うインターフェロンの治療を早く受けたい、そういうようにしていただきたいという旨の方もおられます。 そして、このフィブリノーゲンという製剤によって少なくとも一万人以上の感染被害者が出ているというような報告が厚生労働省からもあります。そして、一万人以上の方がすべて原告になられているわけではございません。そういうことを考えると、やはり国の責めということは、その人たちのことを考えたときには、一定のところはあっていいんではないかというふうに私自身は考えます。 そして、もう一点。私自身、薬害エイズの被害者です。そして、血液製剤によって、エイズだけではありません、C型肝炎にも重複感染をしました。そして、治療において非常に苦しんだ。そして、多くの仲間たちも亡くなっていっています。HIVでは皆様のお力によっていい薬もどんどん認可をされて、エイズでは亡くなる方々は非常に、原告又は血友病患者、減っているわけですけれども、C型肝炎において、肝硬変、肝がんで亡くなる人たちの状況というものは、今深刻になっています。このような状況を考えた折には、やはりそういった人たち、訴えない人たちも含めて、この法律において全員を救済しなければならないというふうに私自身は考えています。 そして、私事で恐縮ですけれども、私の兄も血友病です。そして、HIV、エイズにも感染しました。C型肝炎にも感染をしました。そして、この春、四月に肝硬変で亡くなりました。助けることができなかった。もう数年早ければ助けることも可能であっただろうと思うと、こういう悲しい思いを一人でも減らしていきたい。そういう御家族の思いを考えたときに、一早くこの法律を、どうぞ皆様の御賛同を得て成立をお願い申し上げるところでありますので、どうぞ御理解いただきますようお願い申し上げたいと思います。
○古川俊治君 家西先生、私自身も消化器病の専門医でございまして、長年これらの消化器病の患者さんをずっと診てまいりました。私の同僚の医師は、B型肝炎の患者さんですけれども、劇症肝炎の患者さんが食道静脈瘤という病態で吐血されるというときに、目から血が入って、劇症肝炎を起こされて亡くなったという方がいらっしゃいます。外科医でございますので当然肝がんの患者さんを手術いたしますが、そうすると、そのときに血液を介して感染をいたします。そうすると、それが後に肝がんになるんですね。そして亡くなっていくというような先輩の医師もたくさんございました。 私も、日々、今インターフェロン療法が非常に効果を持ってきて、今治療成績が上がってきて、一日も早くすべての患者さんがインターフェロンを受けられるようになっていただきたいというのは本当に私の職業上の祈りでもありますし、全く先生に同感でございます。そういった上で、是非この法案をより良いものとするべくお考えをいただきたいというふうに考えております。 今、この要件としましては、私は後者の、やはり治療が高額でなかなか十分に受けられていないという趣旨と要件を見ますと、そちらの趣旨の方が、前者を抜いて、趣旨の方がより合理性を持つだろうということを申し上げさせていただいて、次に移ります。 先ほど、この特定治療、あるいは特定肝炎が進行した状態にあるものというものが、これは肝がんも一部含むという御説明がございました。そうすると、この特定治療等の具体的な範囲というのはいかがなものでしょうか。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えします。 特定肝炎、これはB型肝炎、C型肝炎でございますが、これが進行しまして初期の肝硬変となった場合においても、インターフェロン治療が有効であると言われております。また、このような場合にも、肝臓において炎症が生じている、肝炎の状態であるということができると考えます。このため、特定肝炎には、特定肝炎が進行した状態にあるものとして厚生労働省令で定めるものを含むことといたしました。したがって、特定肝炎が進行した状態にあるものとして厚生労働省令で定めるものとしては、初期の肝硬変を含むものであると考えております。 そして、肝がんに関してですけれども、これは肝がんに対する治療というわけでは当然ありませんでして、例えば手術で病巣を取り除いた後、あるいはTAE等で治療した後にその主治医等が更に抗ウイルス治療が必要であると判断した場合は、それを申請の上、認定され、そしてそれが医療費の支給につながるという形の認定でございます。
○古川俊治君 私もできるだけ多くの治療は含めていただきたいと思いますが、今御説明いただいたように、実際の治療というと、結局明確な区分けはできません。 今ここで法案に書かれているインターフェロンに付随する治療といいますと、肝炎の中とそこで一緒にやられる治療として肝がんに対する治療も複合的に行われるというのが実際の臨床でございますので、この範囲についてはやはりその費用の総額、あるいは細かいことを申し上げますけれども、B型肝炎の患者さんに対してはインターフェロン治療というのはファーストチョイスじゃないですね。そういう事情から、その付随する治療までがこの助成の対象になると、そういった治療法の選択においてまた不整合も生じてくるということでございますので、この範囲というのは是非慎重に決めていく必要があろうというふうに考えていますので、ちょっとその点だけ付言させていただいて、次にちょっと時間がないので移らせていただきます。 より重要な問題というのは、やはりその無症候ウイルス保有者の問題だと思いますけれども、これで特定肝炎に係るウイルスを保有している者であって特定肝炎の症状を呈していないという定義、ここで言う特定肝炎の症状とは何を指すのか、御説明いただきたいと思います。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えします。 特定肝炎の症状ということでありますが、一般的には症状は自覚症状を指すことにはなると思いますが、一方で、他覚症状といたしまして、血液検査等で例えば肝トランスアミナーゼが異常を示しているとかいったところまでを含めて我々症状と定義をいたしております。 したがって、ここで言う無症状ウイルス保有者といいますのは、B型肝炎、C型肝炎ウイルスを保有している方で、血液検査において肝機能異常あるいは肝トランスアミナーゼの異常等が認められない方、こういった方々を指すものであります。一方では、先生も御存じのように、ガイドラインにおいてはトランスアミナーゼ、例えば正常の範囲においても治療の対象となる、ガイドライン上対象となる方もおられますので、そういった方を含めて無症状ウイルス保有者と。これが治療対象、医療費の支給対象としているところであります。
○古川俊治君 この無症状ウイルス保有者と分けて書いてありますけれども、実際のところこの肝炎、これで肝臓の機能を測ってみて、今言われていたように酵素を測るあるいは症状を見るという点でいいますと、実は肝炎というのは症状が出ないのが特徴でございますから、その症状から見ていけば、多くの肝がんの患者さんでもトランスアミナーゼは正常値の人が多いということでありまして、そういう意味では無症状ウイルス保有者、これはもう明確な肝炎患者さんになりますから、そういった概念はなくなるわけですね。 一方で、今言われておりますのはこの組織を取った場合ですね、多分、今先生がお考えになっている無症状である、トランスアミナーゼが一定値に達していないがウイルス保有している、こういう方々には、今現在のところほぼ全例、実を申し上げますと、肝の組織の炎症が見られるというお話でございます。 そうすると、実際のところ、この無症状ウイルス保有者というものは、現実にはC型肝炎、特にC型肝炎については存在をしないというふうに考えられるわけでございますけれども、私、近い将来、これら無症状ウイルス保有者というのが概念として非常に不明確なものになって、これがなくなってしまうんではないかと。一般的にはなかなか法文上にこういう明言をもって規定するのは難しいというふうに考えますので、その点で、今御説明いただきました要件でありますと、患者さんの中身で不備ができますので、その点だけちょっと申し上げさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 先生の御指摘の点はよく理解できます。要するに、現代医学の限界というのはあると思っております。 例えば、肝炎だけに限らず、がんならがんの早期発見がどこまでできるかというと、せいぜい一センチか、まあもうちょっと今は進んで〇・五センチぐらいのものの発見ができるのかもしれませんが、それ以下のものであったとするとなかなか発見できないと。そうすると、形態上どういう変化が起こってきているかということを我々どこまで調べられるかというと、それはおのずと限界がございます。 ですから、将来的にはそれは先生のおっしゃるとおりだと思いますが、現時点で、発見できなかったものに関してはこのようにとらえるということも決して私たちは問題がないんじゃないのかなと、そう考えております。
○古川俊治君 この点は医学的な議論にわたりますのでこの点は避けて。そうしますと、無症状ウイルス保有者というものに、これ今、現在私は、例えば今、梅村先生が御説明いただいたような患者さんをとらえた場合に、これに治療を行った場合の費用負担というのはどういう関係になるんでしょうか。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えします。 費用負担に関しましては、特定肝炎の患者さんと全く同じ体系で費用負担をするものであります。
○古川俊治君 これは保険診療が前提になると思いますけれども、この現在先生が御説明いただいたような患者さんに対しては保険が認められていないと思いますが、この点はいかがでしょうか。
○委員以外の議員(梅村聡君) ガイドライン上、例えば今、ALTが正常型のC型慢性肝炎に対するガイドラインでありますと、これ医療施設によって変わると思いますけれども、正常トランスアミナーゼ、ALT正常は四十国際単位パーリットル以下がこれ正常範囲になると思われます。 その中で、ガイドラインとしては、その値が三十以下の方でありますと四か月ごとのフォローアップと、三十一から四十の間で血小板が十分保たれている場合は抗ウイルス療法を考慮するというガイドラインになっておりますから、そのガイドラインに沿って治療を行っていくということであれば問題はないのではないかなと考えております。
○古川俊治君 私もそのガイドラインに沿った場合に、この医療費が支給されるべきだと考えておりますけれども、保険の適用になるべきだと考えておりますが、現在のところ保険の扱い上は組織所見又は肝予備能、血小板数などにより慢性肝炎があることを確認しなければいけないという形になっておりまして、実際上はそごがあるわけですね。 ですから、これは各都道府県の保険者の方で支払は変わっておりますけれども、現在のところ、無症状ウイルス保有者、基本的に今先生がお話ししている一般的にウイルス保有者に保険適用あるかということを、現在はないということになりますので、是非この点の担保をしなきゃいけないということをお考えいただきたいと思います。 それからもう一つ、副作用の問題でございますが、ここに言う無症状ウイルス保有者に対して、インターフェロンを使う場合、先ほど御指摘ございましたけれども、既に、インターフェロンには自殺念慮、あるいはこれは大変な増悪を来すというような副作用がございますね。 そうすると倫理的に、現在かなり軽い症状でいっているようなウイルス保有者に対して、この強い副作用を考えてこれを勧めていくことがどうかという倫理的な問題が生じると考えますが、この点についていかがお考えでしょうか。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えします。 今回のこの法律案においては、インターフェロンを用いた治療がやはり先生おっしゃるような副作用を伴うものである、しかもそれが重大なものであるということから、特定治療等が一定の専門性を有する医療機関により適切に行われることとなるよう医療機関を指定して特定治療を担当し、そしてこれに対する厚生労働大臣の監督権限を行使できる仕組みとなっております。 したがって、こういった認定というものが、そういった先生がおっしゃるような副作用による重大な事故と申しますか、そういったものに対する担保であると考えておるところであります。
○古川俊治君 私も、先ほど谷先生がおっしゃいましたこの医薬品副作用救済制度に入っていないという点は、このインターフェロンは大変問題だと思いまして、今後この対策を打っていくときには是非これを加えるべきではないかということを一つ考えているんですが。 今、医療機関の指定のお話がございましたので、そちらに移させていただきますけれども、現在のところ、このインターフェロン治療というのがガイドラインも作られまして、別に適法に、それほど問題なく自由に行われているという現状があるわけでございます。しかし、指定をするということになりますと、この今の、現在の例えば医療の、医師の不均衡あるいは地域の偏在の問題等を考えると、やはり地域の患者さんにとってアクセスに問題が生じないかという点が非常に懸念されるわけでありますが、この点についてどうお考えでしょうか。
○櫻井充君 この点については我々も大分検討させていただきました。 そこの中で、先生今適切にという、適法にという御発言がございましたが、果たしてどこまでが適切なのかということの、ここまで言い出すとちょっと我々医療業界の人間にとって厳しいものがございますが、例えば私と、専門の古川先生と専門でない私とで同じように治療をしたら、これは治療成績は全然違うと思うんですね。私も適法にやれると思います。適法にやれますが、じゃこの場合、この患者さんに果たして使っていいかどうかとかの適切な診断ができるかどうかというと、私には全く自信がございません。そういう点でいうと、専門家がやられる治療と、そうでない人の治療成績は全く違ってまいります。 今回は、多くの皆さんに質を担保して治療を受けていただきたいと、そう願っておりまして、そういう点で今回はこういった認定制度を設けておるところでございます。
○古川俊治君 現在のところ、このインターフェロン治療というのは、実際のところ医療機関よりも医師に付随すると、質を担保するのは実際、医師ですから。薬ですから、機械や装置がなくたってガイドラインがあればできるわけですね。そういう意味からいうと、基本的には医師の方が重要で、ずっと重要なファクターでございます。 そうしますと、これはもし医師が転勤してしまったような場合、これにおきますと、指定をやり直さなきゃいけないという形になっておりまして、患者さんのアクセスというものにやはり問題が出るというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○櫻井充君 そこも先生のおっしゃるとおりでして、我々は病院を単純に指定しようとは思っておりません。例えば、研修医制度のような形で何床のベッドじゃなきゃいけないとかですね。今、念頭に置いているのは、肝臓専門医の先生方、この方が全国で三千、ちょっと細かい数字忘れましたが、三千人強いらっしゃいます。それだけではちょっと足りないので、肝臓学会の先生方が今一万人ぐらいいらっしゃいますので、取りあえずまずこの先生方にお願いしたいと、そう思っております。 先生御指摘のとおり、その方々が転勤した際に御不便をお掛けする可能性がないわけではありませんが、ここが大事な点なんですが、やはり医師によって治療法は僕は全然違っていると思っておりまして、同じ薬であっても投与量であるとか投与方法の違いによって治療成績が全然違ってきていますので、この点は私は極めて重要なことになるのではないかと、そのように判断しております。
○古川俊治君 時間もないので、これ現在、医師の需給バランスというものが大分崩れております。ここでまた新しい政策誘導によって大きく医師の需給バランスが崩れるということを私は懸念しておりまして、現在、医療界の方では、政策的な誘導よりも科学的根拠に基づくガイドラインというものを作っていって、やはり専門家における自主形成というものに、ルール作りに任せていった方がいいんではないかと、こういう提案がしきりになされているところでございますので、そういった手法も是非お考えいただきたいと思います。済みません、ちょっと時間がないので。 もうちょっと、時間がわずかなので、最後、重要な点を申し上げさせていただきます。 これは今年の四月に出たある医学雑誌のあれで、そのまま読みますけれども、C型肝炎の長期予後、肝硬変、済みません、我が国のC型肝炎は六十から七十歳以上と高齢化し、線維化も進行し、難治性の1b型が多いなどの事情がある。五年前から地域健診に肝炎ウイルスマーカーが取り入れられ、潜在性のC型肝炎が多く見いだされている。しかし、残念ながらその後の精査治療は十分でない。厚生労働省は職場健診にもウイルス肝炎検査を取り入れ、拠点病院の構想を持っているが、更なる地域の連携が望まれると。こう書いてございます。 私は、現在のこの状況をかんがみますと、国民への啓蒙あるいは知識の普及、あるいは肝炎検査の質の向上、それから医療の提供の体制の向上、さらには、この予防と早期発見ということからの総合的な対策が重要ではないかというように考えておりますが、この点につきまして先生方のお考えを伺いたいと思います。
○委員長(岩本司君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○櫻井充君 それは我々も先生方と考え全く同じでございます。ただ、今回こういう形で治療に限定したのは、待ったなしの患者さんたちが数多くいらっしゃると、そういうことでこの問題にまず今回は特化して法案を提出させていただいた次第でございます。
○委員長(岩本司君) 簡潔にお願いします。
○古川俊治君 はい。 とにかく、早いうちに総合的な対策を進めることこそ第一義だと思いますので、この法案、より良くしていくために是非今後も、今日申し上げましたことをできるだけ参考にしていただきまして、御検討いただければと思います。 以上で質問を終わります。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 公明党も肝炎対策に以前より取り組んでおりまして、患者団体とともに二〇〇一年四月にはC型肝炎対策で当時の坂口厚生労働大臣に緊急要望をさせていただきまして、二〇〇二年度から基本健診の項目に肝炎ウイルス検診を盛り込むことに努力をしたわけでございます。 直近では、本年の三月二十九日に公明党肝炎対策プロジェクトチームとして薬害肝炎の全面解決を求める申入れを当時の塩崎官房長官に行っておるわけでございます。その内容は、疾病に苦しむ患者、家族の一刻も早い救済のため、薬害肝炎問題の全面解決に向けた政治的決断を行うこと、二番目に、潜在患者の早期発見、早期治療体制の確立が重要であることから、より一層の検査、治療体制の整備充実を行うこと、それから三番目が患者の経済的負担の軽減及び生活の質の向上を図るため、医療費負担の軽減と治療水準の向上に努めること、こういう申入れをさせていただいたわけであります。 それから、十一月の七日に自公、与党肝炎対策に関するプロジェクトチームとしまして新しい救済策をまとめ、自公両党として同日、舛添厚生労働大臣に申入れを行い、その実施を訴えたわけであります。大臣からは全力で取り組むという趣旨の回答をいただいたわけであります。 他の政党も肝炎対策に取り組んでおりまして、これからもより良い解決に向けて法案の審議をさせていただきたい、そういうことでございます。 今日は、前回の委員会で趣旨説明をいただいた特定肝炎対策緊急措置法案につきまして、またこれに関連しまして質問をさせていただきたいと思います。これまでの審議の中で取り上げられた問題、質問もありますが、重ねて、そのことを含めまして質問をさせていただきたいと思います。 まず第一問、提案者の方に質問をさせていただきたいんですが、医療費助成の対象者と対象となる治療の内容、それに要する費用、治療内容による内訳、またその負担の在り方、国と地方の関係もありますので、その点についてお伺いをしたいと思います。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答え申し上げます。 まず、医療費助成の対象者でございますが、これはB型肝炎、そしてC型肝炎ウイルスの保持者で、そのウイルス排除が医学的に見て肝硬変あるいは肝がんの進展を阻止すると、医学的に有効であると判定し、インターフェロン治療を受ける者がこの医療費助成の対象者でございます。そして、その治療内容に関しましては、インターフェロンを用いた治療に掛かる費用、具体的には、インターフェロン治療を受ける場合には当然診察が必要でありますから、診察、それから薬剤又は治療材料の支給、さらには医学的処置、療養所の管理、こういったものを含むものでございます。 それと併せて、インターフェロンは、これ御存じのように、重大な副作用あるいは頻度の高い副作用がございます。発熱、関節痛等であればそれに対する対症療法でありますとか、あるいはうつ症状を始めとする精神症状についてはそれに対する医療機関のフォローなど、副作用に対する治療もこの医療費助成の対象となるわけでございます。 そして、それに要する費用についてでございますが、先ほど家西委員からも説明がございました。 我々の試算では、平成十八年の衆議院厚生労働委員会の中の厚生労働大臣の答弁で、現在インターフェロンを行っている五万人の患者さんの費用をすべて無料とするためには、自己負担分すべてを無料とするためには二百億円掛かるという答弁がございました。今回の我々の法案については、自己負担が平均お一方一か月一万円でございますから、五万人に一万円を掛けまして、それでこれが十二か月ということで、自己負担は六十億円。ですから、二百億円と六十億円の差額の百四十億円が五万人の患者さんに対する医療費助成となるわけであります。 そして、今回のこの医療費助成制度により、インターフェロン治療を受診される、受けられる方が倍増する、五万人増えると仮定をいたしまして計算をいたしますと、百四十億円の二倍になりますから二百八十億円。これが我々の今回の法案で要する費用であると計算をいたしておるところであります。 そして、自己負担分を除く医療費助成に関しましては、国からの直接の支出、これで賄うという考えでございます。
○渡辺孝男君 二番目の質問は厚生労働大臣の認定する対象者の認定基準ですね。先ほどお話もありましたけれども、具体的にどういう基準を設けていくようなお考えなのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えを申し上げます。 まず、認定の手続に関しましてですけれども、これは実際に患者さんを診察した医師から診断書等を提出していただきまして、医学的に治療が必要かどうかということを判定することを想定いたしております。そして、その中身に関しましては、当然、肝機能の状態でありますとか、あるいは年齢、それからウイルス量、その後の予後の問題、今現在の肝機能、予備能も含めて総合的に判断をしなければなりませんので、その辺りの基準に関しましてはこれから詳細に詰めていく必要があるのではないかと考えております。
○渡辺孝男君 なかなか認定基準というのは非常に作るのが難しくて、認定された方と認定から外れてしまった方といろいろな混乱を生じないように、もしこれを詰めていく場合にはそういう難しい作業もあるというふうに私は自覚をしております。 それから、三番目は、治療を行う医療機関の考え方なんですけれども、特に法案で示している厚生労働大臣認定の医療機関の基準、指定ですかね、指定する医療機関の基準、それから指定の見込みがどれくらいの病院の数になるのか。全国の分布で均等になればいいんですが、少し地域偏在等が起こって患者さんのアクセスに支障を来すと、そういうことがないのかどうか、提案者の皆さんにお伺いをしたいと思います。
○委員以外の議員(梅村聡君) お答えを申し上げます。 厚生労働大臣が認定する医療機関の基準に関しましてですが、先ほども櫻井議員からお話がありましたように、重要なことは、医療機関の認定よりも、むしろこの治療をすることができる、あるいは経験を持った医師であると、そういった方々が勤めておられる病院を医療機関として認定するということを我々としては想定をいたしております。 具体的には、まず肝臓の専門医の方、これは日本肝臓学会において取得をされた資格でございますが、この医師の方々が平成十九年十一月二十一日の時点で全国で三千六百九十五名いらっしゃいます。まずはこの専門医の方々が勤務している施設を認定したいと思います。さらには、日本肝臓学会の会員の医師の方、この方々が現在一万五百七十九名であります。その方々の勤務しておられる病院、これは常勤、非常勤合わせてでありますが、こういった医療機関を指定することで全国の都道府県はカバーができるものではないかなと考えております。 少し申し忘れましたが、もちろん治療の質に加えて副作用に対するフォローアップ、これも今回のインターフェロン治療においては非常に大切なことでありますから、こういったことも考慮して、専門の医師が勤めておられる病院というのが一つの基準になるのではないかなと考えております。 そして、先生から先ほど御指摘いただきました、これが全国津々浦々までカバーができるのかという問題でありますが、都道府県別の分布を見てみますと、確かに少ない県もあることは事実であります。こういった状況に関しましては、この法律が施行された後に、検討事項が盛り込まれておりますので、その段階において、例えば治療経験の有無を申請の内容として申請をいただいて、そして、そういう医療機関を認定していくということも今後検討課題としてやはり考えていかなければならないのかなという考えでございます。
○櫻井充君 若干補足させていただきますと、今回は、特別に我々は税金をまた使って治療をするということになります。そうすると、特定疾患治療研究事業というのがございまして、この場合にも病院を指定して行っているということもございます。ですから、より質の高い治療を提供するためにはそれなりの措置をとっていかなければいけないんじゃないかということでこういう形を取らせていただいております。 御心配いただくように、確かにアクセスという点では悪くなるところもあるということは我々承知はしております。しかし、一方でお考えいただきたいことは、今回の措置によって、もしかすると、うちの病院に来て治療を受けたらどうですかと言う方々がいらっしゃらないわけじゃないんじゃないかと、そういう不安も持っているわけです。つまり、今回のこの措置によって多くの患者さんたちに受診はしていただきたいと思っています。そのときに本当にきちんとした治療も受けていただきたいと、そう思っております。ですから、その点では、こういう医師を指定してくるということが私たちは極めて大事なことではないのかというふうに思っている次第でございます。
○渡辺孝男君 その医師の偏在なんですけれども、具体的に、過疎がある地域で、そういう県でシミュレーションしてみるとか、あるいはそういう作業は何かやってみたんでしょうか。そこはありますか。
○櫻井充君 まだ具体的にはしておりません。人数の確認だけはさせていただいております。これは、最終的には県での調整をお願いするつもりでございますので、あとはその県その県にお任せしたいと、そういうふうに思っております。
○渡辺孝男君 本法案で盛り込んだ緊急措置以外の肝炎対策の在り方、研究調査等、そういうものを今後どういうふうにしていくのか、この点のお考えはいかがでしょうか。
○櫻井充君 この点は、今、渡辺孝男先生、御質問冒頭、公明党としてもこういう対策を取りたいということで御検討いただいているということがございました。私たちも全く同じでございます。先ほど古川先生からもそういう提案がございましたが、そのことも早期に進めていくべきだと、そう考えております。 ただ、これは肝炎に限ったことではなくて、本来もう少し幅広に考えていく必要性があるんではないのかと。つまり、今の医療全体の在り方、それから医療の提供体制というそのものは、実は肝炎だけが特別なのかというと、必ずしもそういうことにはなってきていないと思っておりますので、これは先生も私も同じだと思いますが、例えば医療費の、研究費をもっと増額するとか、それから医師をもっと増やしていくとか、そういう抜本的な改革も今後必要なのではないかなと、そう思っているところでございます。
○渡辺孝男君 それから、こういう法案が通りますと、申請に関する相談窓口等大事になってくるわけであります。それからまた、申請を受け付ける機関等、この点はどのようにお考えになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○家西悟君 お答え申し上げます。 渡辺先生には、また衛藤先生共々、十年にわたり薬害エイズの問題で御尽力、また御支援いただいていることに心より感謝を申し上げたいと思います。 御質問でありますが、特定肝炎にかかり、かつ、当該特定肝炎についてインターフェロンを用いた治療として政令で定めるものを受けることが適当である旨の認定については、申請に基づいて厚生労働大臣が行うとしております。 この認定に係る事務は、申請を行う者の便宜に資するため、また住民の福祉の増進を図ることも考慮して、第二十一条の政令で定めるところにより、法定受託事務として都道府県が行うことを考えております。このため、認定の申請は都道府県の医療を担当する部署が受けることになると考えております。
○渡辺孝男君 これの問い合わせ等も、そうすると都道府県の方でやるということになるわけですか。
○家西悟君 お答え申し上げます。 そのようになろうかと思っております。
○渡辺孝男君 一番は、我々もいろいろな患者さん、難病の患者さんからこういう肝炎の患者さん等々、本当にいい医療をそれこそ経済的な負担軽くて提供したい、そういう思い、大変我々もそういう思いを強く持っているわけでありますけれども、今回の特定肝炎対策緊急措置法の法案というのは、本当にそういう意味では患者さんにとって負担が軽い、軽減をされているというふうに私も思うわけであります。 その場合に、やっぱりほかの疾患でいろいろ医療費が掛かっている、肝がんの予防ということも大きなこの法案の意味でありますけれども、ほかの患者さんで、やはりがんの患者さんでもう本当に医療費が一杯掛かっている、ほかの難病の患者さんでも医療費が一杯掛かっている、そういう方々との公正性をどう保っていくかというのは非常に大事だというふうに思っておりますが、この点に関してもう一度お伺いをしたいと思います。
○櫻井充君 先生御指摘のとおり、この点が我々も一番難しい点でございました。要するに、なぜ特別なのかということでございます。 ここは与野党で考え方、若干違いがあるかもしれませんが、我々はやはり国の責任ということがあると。ですから、まずその点がほかの疾患とは大きく違うのではないかというふうに考えております。 第二に、致死に至る感染症であって、しかも完治する治療法がもう存在しているということであったとすれば、きちんと治療してさしあげるということが国としての責務ではないのかな、大事な点ではないのかなと、そう思っております。 それから、この点が恐らくは、もう一つ申し上げると、感染症というものは、これは個人の問題だけではない。ちょっとこれは誤解のないように申し上げておきますが、いわゆるほかの方々に感染するリスクもあるという点から考えてくると、感染症の患者さんの治療を行ってくるということは、これはもう一つは国民全体の利益にも私はつながってくることではないのかなと、そういうふうに思っております。 いずれにしても、そういったことすべてを勘案してくると、ほかの疾患とは肝炎というのは違ってくるんではないだろうか。致死に至る感染症で苦しんでいらっしゃる方が三百五十万人もいらっしゃって、そして、残念ながら金銭的理由で治療が受けられないという方々がいらっしゃるとすれば、そのことに対してきちんと対策を取るのが我々国会議員の役目であろうと、そういうふうに思っておりますので、今回、肝炎の患者さん方を特別にと申し上げていいんだろうと思いますが、こういう対策を取らせていただきました。
○渡辺孝男君 本当にそういう意味では我々も特別な対応をしていきたいと、そのように考えているわけでありますが、一方でまた公平性というものも考えていかなければいけないということであります。 今回、経済的な理由でインターフェロンの治療が受けられない方々を、経済的な負担を軽減して受けられるようにしていく。大事なことだと思いまして、その点で、治療を前倒し、そういう経済的な軽減をして前倒ししていくことによって、将来、そのままほうっておく、治療が受けられないでいった場合に、医療費というのは当然ながらまた多く掛かってくるのではないかと、私はそう思っているわけでありますが。そういう治療を、一時、国の負担は多くなるかもしれませんが、前倒しして治療することにより、将来の医療費の削減につながってくるんではないかというふうに私は思っておりますが、この点に関してどのようなお考えか、お伺いをしたいと思います。
○櫻井充君 その点は、先生がおっしゃるとおりだとも思っております。それは、今先生御指摘ありましたけれども、将来肝硬変や肝がんに罹患される方々、その方々を防ぐことができる、その肝硬変であるとか肝がんの治療費というものを削減できるという点ではそのとおりだというふうに思っております。 ただ一方で、一方で、人は何らかの病気で亡くなるのは、これはまあ常でございますので、そうすると、この患者さんが、例えばほかの疾患で亡くなったときに医療費がどのぐらい掛かってくるのかということを推測するというのは極めて難しいことだというふうに思っております。ですから、この患者さん一人をとらえて、もう本当に良くなるか、医療費が削減できるかどうかということについて、我々として正式にコメントをするのは難しいことなのかなというふうに考えております。 ただ一方で、是非、これは先生も御理解していただけていることだと思いますが、自分自身がウイルスを抱えて、いつ病気になるか分からない、いつ死ぬかもしれない、そういう不安を取り除くことができますし、それから将来肝硬変とか肝がんで苦しむ、そういった精神的、肉体的な苦痛を取り除いてくる、こういったことは実はお金に換え難いものなんではないのかなと、そういうふうにも思っております。健康で生きられるということのすばらしさということを実感していただくということだけでも、私は大きな価値があるのではないかなと、そのように理解している次第でございます。
○渡辺孝男君 いろいろな、数学じゃありませんけど統計的な処理をしながら、もし今経済的な理由で受けられない患者さんがいらっしゃって、将来、全体としては医療費がこのままでいけば多く掛かってしまう可能性が高い、これを前倒しすることによって医療費が削減できるんではないか、こういうのをきちんと証明してもらえるような学者さんがいらっしゃれば有り難いなというふうに思っておりますけれども。 さて、提案者に対する質問はこれにとどめまして、厚生労働省の方に質問をさせていただきたいと思うんですが、今回、B型・C型肝炎の対策でございますが、世界におけるB型・C型肝炎の発生状況と先進諸国での対応はどのようになっているのか、この点を岸厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(岸宏一君) 平成十二年度の研究費補助によって京都大学の宮城島先生が行った調査によりますと、B型肝炎についてはちょっと不明であったようでございますが、アメリカは三百九十万人から四百五十万人のC型肝炎の感染者がいらっしゃると。これは全人口の一・四から一・六%に当たると。それから、カナダは推定二十四万人で、全人口の〇・八%。それから、イングランド、ウェールズは二十万から二十四万人で、全人口の〇・四から〇・八%に当たると。フランスは五十万から六十万人で、全人口の一・一%から一・二%に当たると。イタリアは二百万人で、全人口の三・五%、推定でございます。ドイツは二十七・五万人から八十九万人ぐらい、全人口の〇・四%というふうに推定されております。 なお、我が国の一・六から一・九%というのと対照にお考えになることだと思います。 また、各国の感染対策、肝炎の対策でございますけれども、先進国においてはおおむね共通しておるようでございまして、輸血血液のウイルス検査、感染予防や検査勧奨等の普及啓蒙活動、研究への助成等の取組が行われています。 なお、患者のインターフェロン治療費用の負担については、イギリスは公的医療保障制度が適用されている国でございます。また、ドイツは公的医療保険が適用され、患者が所定の一部負担を行っております。また、アメリカにおきましては、加入する民間保険によってそれぞれ異なった形になっていると。各国の医療制度によって対応は様々だと、こういうふうになっております。
○渡辺孝男君 最後の質問になりますけれども、B型肝炎に対する新しい治療法の研究開発等がどのように世界的にあるいは国内で行われているのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(西山正徳君) 我が国におけますB型・C型肝炎の治療に関する研究としては、これまでは治療の標準化に向けた研究やインターフェロン等の適用拡大に向けた取組がなされてきたところであります。このほか、例えば米国におきましては、プロテインインヒビターということで、新しいC型肝炎治療薬が治験が開始されたということであります。我が国においても来年から同治療薬の治験を開始予定と聞いております。 いずれにしましても、B型・C型肝炎の治療が進歩し、更に治療効果が向上するよう、今後とも研究の推進に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 肝炎医療費の支援は必要な措置でありますが、なぜこの問題が起きたのか、その原因と責任の問題をやっぱりきちんとしませんと、その補償も極めて不十分なものになってくるというふうに思います。与党が衆議院に出している法案では、不幸な出来事と言っているんですが、そのようなことではやはり再び同じことが私は起こってしまうことになる。やはり、どういう経過だったのかについて今日はちょっと伺いたいと思うんです。 製薬会社は、フィブリノーゲンの投与による肝炎発生率は三・七%、推定約一万六百人が肝炎に感染した疑いがあるというふうに発表しておりますが、これ八〇年以降の数字です。七九年以前にも被害は発生しているはずでありますし、クリスマシンの被害もこれに加わるわけですから、一万人を大きく上回ることは間違いありません。東洋大学の片平洌彦教授は、フィブリノーゲンだけで二万八千二百五十人という推計もされております。B型・C型肝炎全体でいえば三百五十万人ということになる。 大臣に、最初に基本的な認識ですが、過去最大の薬害と言われたスモンも推定一万人。そういうことでいえば、薬害肝炎の被害者の規模というのはこれを上回る、言ってみれば史上最大規模の薬害だという認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) 大変な大きな数になるという認識は持っております。
○小池晃君 この広がりを国は食い止めることができなかったのかどうか。一九七七年にはアメリカのFDAが承認取消しするわけですが、それ以前からいろんなチャンスがあったんではないかということについて、幾つかの点を指摘をしたいと思うんです。 最初に、そのFDAの決定の伝わり方についてですが、八二年六月三日の旧国立予防衛生研究所、予研の内部会議の議事録及び録音テープによりますと、この予研の当時の血液製剤部長はアメリカでのフィブリノーゲン製剤の製造中止を受けて、この関係で厚生省にもいろいろ聞いてみたという発言が記録されております。七七年のFDAによるフィブリノーゲンの承認取消しは予研は知っていたはずです。 実際にこれは旧厚生本省にいつ、どのような形で伝達されて、どのような対応を取ったのか、調査結果を示してください。
○政府参考人(高橋直人君) お答え申し上げます。 平成十四年のフィブリノゲン製剤によるC型肝炎ウイルスに関する調査報告書によりますと、御指摘の録音テープから、アメリカにおけるフィブリノゲン製剤の承認取消しにつきまして、旧厚生省本省に対し連絡していた可能性がうかがわれたところでございますけれども、発言者である旧予研の血液製剤部長は既に故人となっており、また事実関係の確認はできなかったということでございます。また、旧厚生省本省の関係課及び旧予研の当時の職員に対しましてアンケート調査、聞き取り調査など詳細な調査を行いましたが、発言内容を裏付ける事実関係については記憶している者はなかったということでございます。 したがいまして、米国におけるフィブリノゲン製剤の承認取消しの事実につきまして、旧予研の一部職員は昭和五十四年ごろには認識していたと考えられますけれども、旧厚生本省が認識した時期については具体的に判明しなかったということでございます。
○小池晃君 これ、お粗末過ぎると思うんですね。予研というのは国立機関であります。そこで知っていたにもかかわらず、旧厚生本省にはその情報が行っていたかどうか分からない。余りにもお粗末だというふうに思うんですね。 実は、その三年前の七四年に細菌製剤課は指導して、旧ミドリ十字がフィブリノーゲンの添付文書の書換えを行っております。これは事実、企業の側も認めていることであります。 私は、二〇〇二年の当委員会で、実は七三年にアメリカ医師会がAMA「ドラッグエバリュエーション」で、フィブリノーゲンによって起こる急性肝炎の発生率が一五%から二〇%だという指摘をしているんですね。七三年にアメリカ医師会がそういう指摘をした。七四年に厚生省がミドリ十字に添付文書の書換えを指導した。そして、七五年にミドリ十字の添付文書に何と書かれたかというと、全くAMAの「エバリュエーション」と同じ文言、すなわち急性肝炎の発症が一五%から二〇%というふうに記載をされているという経過がある。 つまり、旧厚生省は七三年のアメリカ医師会の指摘も受けて、それも承知をしてミドリ十字に対して指導をした、そういう経過ではないかという指摘をしたんですが、その経過はどういうことになっているんですか。
○政府参考人(高橋直人君) 事実経過を申し上げますと、昭和四十九年のまずフィブリノゲンの添付文書の改訂があると。それから五十年十一月、翌年の十一月に添付文書の改訂が更にあったということでございます。 まず、最初の昭和四十九年の添付文書の改訂は、これは平成十四年の先ほど申し上げました調査の結果でございますけれども、これは昭和四十五年から、医薬品の添付文書全体についてやや不適正な表示あるいは不正確な表現があるということで、これをきちっと取り締まっていこうということで取組が始まったということでございますが、昭和四十八年の五月に、細菌製剤課から日本血液製剤協会に対しまして、その使用上の注意などにつきまして適正な表示にきちっとやるようにと、こういう指導を行ったと。これを受けて昭和四十九年の添付文書の改訂があったということであったかということでございます。 もう一つの、次の昭和五十年の添付文書の改訂には、今度は、本剤の使用により一五から二〇%の急性肝炎の発症があるという、こういう記載が表れてくるわけでございますが、これはアメリカのAMAのこれを参考にしての改訂であったと、こういうことではなかったかということでございます。
○小池晃君 だから、私が聞いているのは、七四年の時点でアメリカ医師会がそういう指摘をしてきたことを厚生省は承知していた可能性があるんじゃないかと聞いているんですが、イエスかノーかでお答えいただけますか。
○政府参考人(高橋直人君) 昭和四十九年の改訂の際に、アメリカのAMAのそういったものを厚生省側が承知していたかどうかについては、これは分かりません。十四年の調査でもそこには触れておりません。ただ、翌年の五十年の改訂の際には、ミドリ十字側がアメリカの医師会の「ドラッグエバリュエーション」を引用しての改訂を行ったということでございます。
○小池晃君 都合の悪いことは記録が残っていない、都合のいいことだけはやけに詳しく今日も今も説明があるわけですね。やっぱりおかしいですよ。これは私は分かっていたと思うんです。 こういう経過で、実はミドリ十字はフィブリノーゲンの添付文書をどんどんどんどん安全だ安全だという方向に、六四年に認可されてからどんどん書き換えていくんですね。ところが、この七五年の時点からはもう一回戻るんですよ。これは一五%から二〇%肝炎の危険があると。 こういう指摘をしたからには、私は背景にアメリカが指摘を、この危険性を言い始めたことがやっぱりあったから、厚生省もそういうふうに持っていくということを、働き掛けをやったんではないかというふうに私にはどうしてもこの全体の流れからすると思えてならない。その上で七七年にFDAの承認取消しがあったわけですから、私はこれ知らなかったということで済まない話だと思うんですね。 しかも、厚生省自身の文書でもそれが証明されるものがありまして、今お配りしましたが、七三年の厚生省薬務局の監修の「生物学的製剤基準解説」、この本があります。 この本には、WHOによる血清肝炎の頻度についての報告が出ているんですが、これ二ページ目に「注解」というところがあって、そこにフィブリノーゲン、これは全血の肝炎発生頻度が通常一%以内に対して、フィブリノーゲンは七%以内ということで肝炎発生が高いということが書かれております。その後、英語で記載がありますが、要するに、簡単に言うと、多人数の人の血漿がプールされた製剤は一人の全血よりこの感染の危険が高いんだということが指摘されているわけですね。 こういうことを、薬務局が監修の本でフィブリノーゲン危険だということを書いていて、さっき言ったように七三年にはアメリカ医師会の指摘もあって、そういう中でFDAの承認取消しを、これを知らなかったと、これを見過ごしたということになれば、私は極めて責任重大ではないかと思うんですが、局長、いかがですか。
○政府参考人(高橋直人君) FDAのその一九七七年承認取消しの事情についていつごろ知ったかというのは、これはちょっと十四年の調査では分かりません。 ただ、七七年当時のアメリカのフィブリノゲン製剤の承認取消しというものは、その後、十四年調査では、これはB型肝炎のリスクに着目をして承認の取消しを行ったということ、それから、アメリカで使われていたフィブリノゲン製剤につきましてはウイルス不活化処理が十分になされていなかったと、こういうような事情が背景にあったということが分かっております。 それに対しまして、日本の場合には大分事情が違うと、ウイルス除去法というのがかなり入っていたということです。ちょっとその辺は事情が違うのではないか。 それから、ヨーロッパにおきましては、ドイツ、オーストリアについては一貫してこういったものが使われているという事情があるということは御理解いただきたいと思います。
○小池晃君 それは先天性低フィブリノゲン血症に対する使用だと思います、今言われたのは。 それから、B型肝炎だから云々というのは後知恵なんですよ、それは。これはもう二〇〇二年のときも私言いましたけれども、これ「血液製剤」という、今問題になった予研の安田純一さんが書かれた本、これ昭和五十四年の本ですが、ここに何と書いてあるか。アメリカでは一切廃止した、その理由はフィブリノーゲンの効果は疑わしく、またフィブリノーゲンより肝炎伝播の危険性の少ない薬剤によって代替し得るものということで禁止したと、こう書いているんですよ。B型肝炎だからなんということは書いていないんですよ、予研の安田先生は。だから、私、それは全く今のこの責任を逃れるための合理化にすぎないということだと思うんです。 この問題がなぜこういうふうに見過ごされてきたのか。私は見過ごしてきたんじゃなくて意図的に隠ぺいしてきたんだというふうに思っておりますが、この背景にあるのが政官業の癒着であります。過去、厚生労働省及び旧厚生省から旧ミドリ十字に天下った官僚の名前を言ってください。
○政府参考人(高橋直人君) ちょっと制度上のいろいろな話が混ざりますので、ちょっとお許しいただきたいと思いますが……
○小池晃君 いいよもう、いいよ。
○政府参考人(高橋直人君) はい。いろいろな国家公務員法とかそういった手続による再就職、こういったものについての再就職した者はございません。 ただ、もちろん公知の事実ということでございますけれども、昭和三十九年八月に退職いたした小玉知己氏、昭和四十九年十月に退職をした松下廉蔵氏、昭和五十三年八月に退職した今村泰一氏、それから昭和五十七年六月に退職されました富安一夫氏が旧ミドリ十字に一時在職をしていたというふうに承知をいたしております。
○小池晃君 みんなミドリ十字の重鎮になっているわけですよ。ミドリ十字の社長以下、全部薬務局の役人ですよ、これ。松下廉蔵薬務局長、小玉知己薬務局細菌製剤課課長補佐、今村泰一薬務局企画課課長補佐、富安一夫薬務局監視指導課課長補佐。その松下廉蔵薬務局長のときにこの文書を薬務局が監修で作っているわけでしょう。一九七三年ですから、在職、局長当時ですよ、これ作ったのは。これ作った松下廉蔵さんがミドリ十字に行ってフィブリノーゲンを売り続けたんですよ。 こういう構造だから、私はこれは見過ごしたんじゃなくて隠ぺいなんだと。薬害エイズとみんな同じなんですよ。こういう実態がある。 しかも、多額の政治献金が製薬企業から国会議員にも行っているわけですね。二〇〇六年の政治資金収支報告書を見れば、製薬産業政治連盟から、二〇〇六年当時在職中だった川崎二郎厚生労働大臣、武見敬三副大臣、菅原一秀政務官を含めて合計一億円の金が行っている。 私は、こういうことは本当に直ちに禁止しなきゃいけないというふうに思うんですが、大臣、私は今日、この間の経過について指摘をしましたが、これは六四年の承認過程までさかのぼって徹底的に洗いざらい調べて、今分からない分からないと言っているけれども、分からないと言っていることについても徹底的に調べて明らかにしなければ、なぜFDAの取消しを知らなかった、知らなかったということが本当なのかどうか、ちゃんとこれは調査しなければ駄目だと。 私は、そういう意味でいえば、これ当時の対応を問いただすと分からないとしか言えないわけですよ。だとすれば、これはすべての薬害被害者に対して責任を負わなきゃいけないですよ。投与時期やあるいはその投与薬剤の違いによって線引きすることなく、大臣、聞いてください、私は、すべての患者について責任を認め、謝罪し、補償すると。この経過から見れば、私、当然のことだと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私の基本方針は、薬害について、一般的にこの薬事行政の問題点があった。しかし、今大阪高裁でこの和解案をめぐって細かい協議をやっているところでございますので、大阪高裁の和解案を大阪高裁の裁判長のリーダーシップを待ちながら待っているという状況でございますので、細かい点については発言をちょっと差し控えたいと思います。
○小池晃君 駄目ですよ。大臣、本当後退しているよ。私、今言ったのは、一般的な責任じゃないですよ。これは明らかに犯罪ですよ。 それで、これは患者さん、被害者の側からすれば、どんな薬を使われたのか薬の名前すら知らされていない、どんな副作用があるかすら知らされていない、それで使われているわけですよ。医療の現場、残念ながらそういうやっぱり実態があるわけです。 だとすれば、大臣に聞きたいんだけれども、いつ投与されたのかあるいは何を投与されたかの違いで、被害者の側に責任の違いってないんじゃないですか。その点についてはいかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 五つの裁判所の判決が既に出ております。司法の判断というものは、それはそれできちんと尊重しないといけない。そういうことをすべて踏まえながらできるだけ多くの方々を救いたい、そういう思いで今努力をしているところです。
○小池晃君 できるだけ多くでは駄目です。すべての人を救済する、そのことこそ、この問題の私は出発点だということを改めて申し上げたいと思います。 それから、一つ、ちょっと薬事行政に関連して聞きたい。 例のタミフルの問題で、研究者が製薬企業から寄附受けた場合の基準が作られているんですが、今パブリックコメントかけられていますが、これは一社当たり年間三百万円までは寄附を受けていても審議に参加できるという基準なんですね。三百万円という基準、何ですか、端的に言ってください。
○政府参考人(高橋直人君) 御指摘の点については、三月のタミフルのときに寄附金の問題が出まして、こういった審議を始めたわけでございます。 審議会の運営の一層の中立性、公平性の確保のために寄附金の取扱いについてもルール化をするということで、その審議会の委員が過去三年間のうち、審議対象企業から奨学寄附金や研究費などを合計で年間五百万円を超えて受け取っている年がある場合には審議に参加できないと、こういった申合せを当初、今年の四月に申し合わせたわけでございます。これは当面の暫定ルールということでやりましたが、その後、審議会の中でワーキンググループを設置いたしまして、本格的なルール作りに向けた議論を開始したということでございます。 このワーキンググループにおきましては、奨学寄附金の性格やその他の研究費などの実態などを考慮いたしまして、奨学寄附金については使途も含め情報公開を徹底することを条件に上限規定の対象外とすると。その他の研究費などについては、一社当たり年間三百万円を超えて受け取っている場合には審議に参加できないと、こういったルール案を取りまとめて、現在パブリックコメントで今国民の意見を求めていると。当初全体で五百万といっていたところが奨学寄附金を外してその他について三百万と、奨学寄附金については上限を設けないけれども情報公開を徹底すると、こういうことで現在案を提示をいたしておる、こういう次第でございます。
○小池晃君 大臣、三百万円ですよ。利益相反だということが問題になっているときに、一円だって受けていたら審議、決定に参加できないというのは当然じゃないですか。それが三百万ですよ。一社三百万ですからね。競合企業が二社あったら六百万ですよ。五つあったら千五百万円ですよ。大臣、この三百万円まではお金もらっていても審議に参加できるということで国民が納得できると思いますか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、いろんな公平な立場からワーキンググループの皆さん方の御検討をいただき、さらにこれをパブリックコメントにかけて国民の皆さんの声を聴くということでございますので、その結果を待ちましてきちんと対応してまいりたいと思います。
○小池晃君 私はこれは納得得られないと思います。 それから、最後、ちょっと今裁判の問題に関して国が見直しを求められている問題として、一つ原爆症の認定問題についてもお聞きしたいんですが、これ私たちは機械的に切り捨てる今の基準を廃止をして、やはり放射線起因性として認められる疾患はすべて認める。あるいは総合的、前進的に判断するという基準に改めるべきだと思っていますが、今日はその問題はさておき、今、同時に裁判はまだ続いているわけです。 その裁判の場で国側はどういう主張しているかというと、国側は、まず原告はほとんど被爆していないんだという、その一言から始まるんです。どの法廷でも何を言っているかというと、例えば下痢は、当時我が国は著しい栄養失調状態にあり、慢性の下痢に苦しむ者も多い。また、赤痢等の感染症が全国に蔓延していたと、そういう主張をしているんですね。それから、脱毛については、原爆投下当時は入浴や洗髪もままならなかったから自然脱毛だと、精神的ストレスの影響もあると、こういう主張をいまだにやっているんですよ。被爆者の皆さんはこれを聞いてみんな怒っているんです。 今、全体として与野党を含めて見直そうという議論をしているときに、私は、裁判で高齢の方をこういう形で本当に心を傷付けるような主張を続けることは、私は国としてやっていいことなんだろうかと。これは、やっぱり控訴を取り下げて、裁判でこんなひどい言葉を浴びせ掛けることは、大臣、これ政治的に、政治家として私やめるというふうに言っていただきたいんですが、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、その裁判のこのことをどう考えるかの前提も含めまして、専門家の委員、これはかなり公平な方々に集まっていただいて、専門家の委員の下に今検討を進めています。その結果を待ちまして、その裁判への対応ということも含めてきちんと判断してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 この肝炎を生んできた厚生労働省の責任をきちっと明らかにしない限り、問題の解決にはならないし、今後同じ問題が生ずるというふうに思います。厚生労働大臣、謝罪だけではなく、厚労省の何が問題だったかきちっと認めて、厚労省が積極的に動くよう強く要望いたします。 患者の人たちのリストがありましたが、その人たちの追跡調査はまだなされていません。全員についての告知もなされていません。舛添大臣が大臣になられた以降、この委員会で何度も何度も何度も追跡調査をすべきではないか、死因の特定をすべきではないか、全員の告知をすべきではいかと言ってきましたが、いまだもって全員に対してなされていません。これはどうしてですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今、着実にその作業を進めている過程にあります。
○福島みずほ君 いや、この委員会でずっと聞いてきました。この間調査報告書が出ましたけれども、じゃ、今何人それは死因の特定しているんですか。何人まで告知しているんですか。報道によれば、死因の特定をすることも全部これから丸投げだというふうにされていますが、そうではないんですか。実際着手しているんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 死因を含めてすべてこの新しい検討会を既にスタートさせて、きちんと国が関与した形で、例えばその告知した方、直接その患者さんにお医者さんのところに行ってもらう、そしてきちんと報告書を書いてもらう、そしてそれを国が集計して、きちんとした形で答えを出す、もうその作業は既に着手をしております。
○福島みずほ君 では、お聞きします。リストがありますね、五百何名の。そのうち何名住所変更をされていますか。
○政府参考人(高橋直人君) 四百十八人のこの方々のリストに関しまして、ほぼ御本人ではないかというふうに特定できた症例数が、先週、十一月三十日現在で二百六十五例でございます。このうち、住所が分からないものでございますか、済みません、ちょっと、住所がまだ。ほぼ特定できたこの二百六十五例のうち御本人へのお知らせが不可能な症例が七十六例と。このうち五十一例がお亡くなりになっているわけでございますけれども、住所などが分からなくて連絡ができないというものは二十五例ほどあるということでございます。
○福島みずほ君 じゃ、その二十五名のうちの死因の特定はされました。
○政府参考人(高橋直人君) 済みません、二百六十五人の方を特定いたしまして、お知らせを行ったのが九十二名でございます。ちょっと先ほど答弁漏れでございます。 九十二名お知らせができておりますが、このうち、御本人が亡くなっているケースはもちろん分かるわけでございますけれども、死因の特定というのは、これから実際に御本人あるいは遺族の方々に調査票をお送りしてその死因などについての調査を行うと、こういうことでございます。
○福島みずほ君 結局、私たちは死因の特定をすべきだということをずっと一貫してこの委員会でも言ってきました。今の局長の答弁でも、死因の特定はこれからやるということではないですか。舛添大臣が幾ら号令を掛けても、やっぱり余りに遅過ぎる。あるいは死因の特定すらこれからやるんですよ。それは余りにひどいと思います。厚労省の対応が何十年間遅れていた。そして、私が強調したいことは、この段階においても死因の特定はこれからやるということなんですよ。私たちのこの委員会での何年にもわたる質問は一体何だったのかというふうに思います。 一九七七年のことについて、私もかつて聞いていますが、改めてお聞きをします。今日は、厚労省が節目、節目、節目できちっと対応しなかったことを聞きたいと思います。 先ほどもありました、アメリカFDAによりフィブリノゲンの具体的な承認取消しが出されております。そして、諸外国はどうかということですが、ドイツ、オーストリアは液状加熱、違う種類のものが使われておりますが、スペインは製造中止、フランス、イギリスも使っておりません。海外の様子などについても資料が出されております。 局長にお聞きします。一九七七年の段階で実態調査をまずされたかどうか。どうですか。
○政府参考人(高橋直人君) 実態調査は、肝炎関係の患者さんに関する実態……
○福島みずほ君 はい。
○政府参考人(高橋直人君) そういうものは行われておりません。
○福島みずほ君 アメリカの厚生労働省に当たるところがフィブリノゲンの具体的な承認取消しを行っているし、ヨーロッパだって製造中止ややめている国あるわけですね。そこで、日本が何で実態調査をしなかったんですか。
○政府参考人(高橋直人君) その実態調査という前に、その七七年のアメリカにおける承認取消しがあったということがございますけれども、ヨーロッパにおきましては、ドイツやオーストリアではこのフィブリノゲン製剤は先天性も後天性も使われておるわけでございます。
○福島みずほ君 ちょっと時間がもったいないので、いいです。 それはこの間聞きました。ドイツ、オーストリアは液状加熱の種類で使っていて、スペインは製造中止、フランス、イギリスも使っていないんですね。日本が一九七七年の段階で厚労省が実態調査をするなりしていれば、そのときやっていれば、危機感を持っていれば状況は違うんですよ。 この委員会でも質問しました。一九八六年、青森県で集団感染事件が発生をしています。一九八七年四月三十日に加熱製剤の承認を行っておりますけれども、わずか十日間で非加熱製剤から加熱製剤にやり、そのとき内部でどうやって穏便に済まそうかというような謀議を行っているわけですね。また重要なことは、この年、一九八七年十一月五日、旧ミドリ十字が加熱製剤肝炎発症三例を厚生労働省に報告をしています。 この事実を生かせば、感染者及び不幸にも亡くなる人は大勢防げたのではないですか。
○政府参考人(高橋直人君) まず、集団感染の後、これは八七年の三月ということになりますが、その後、厚生省としてはミドリ十字社に対しまして、青森県の診療所における肝炎集団発生に関連いたして全国調査の実施を指示をいたしております。それから、四月にはさらに別の医療機関における肝炎発生状況の報告があったということでございまして、早急に調査を完結して報告するようにという指示もいたしております。 それから、加熱に切り替えてから、その十一月に最初の三例の報告があったわけでございますが、これは加熱製剤承認のときに追跡調査として、フィブリノゲン製剤使用した場合に、その中で肝炎が発生した場合には報告をするようにという追跡調査の指示をいたしておりますが、その最初の報告が三例、十一月にあったということでございますけれども、その後二回の報告を経て、翌年の五月にその使用例全体の中で肝炎発生数の、五十数例あったと思いますけれども、それを見て緊急安全性情報を出して使用制限を掛けたと、こういうことでございます。
○福島みずほ君 報告書を見て非常に思うのは、厚生労働省自身が積極的に動いてないんですよ。医師が告知をすべきだ、あるいは製薬会社が何かをやるべきだ。要するに、薬事法上、厚生労働省は言う必要はないと。つまり、製薬会社が何かやるべき、医師がやるべき、これ以上踏み込むのはプライバシーの侵害になるから踏み込むでない、薬事法違反ではないという結論をこの報告書がしているんですね。 厚生労働省はなぜ、例えばリストを持っていた時点でその人たちにきちっと広報する、あるいは、これ年金と一緒なんですよ、問題がある人はどうぞ言ってきてくださいと言っていて、きちっとした広報をしていないから、人々は分からないんですよ。ですから、結局放置をしてしまった。 厚生大臣、この当時の厚生労働省の動き方には反省すべき点があると思われませんか。
○国務大臣(舛添要一君) いろんな情報が上がってきます。それについて、その当時を振り返ってみたときに、もう少しそれは患者さんの立場に立ってきちんとやるべきであったと、そういう点においては私は反省すべきはきちんと反省して見直すべきだというふうに考えています。
○福島みずほ君 反省すべきだというのは、やっぱりそこは厚生労働省、もっときちっと呼び掛けるべきだったとは思われませんか。例えば二〇〇四年、ミドリ十字の後身、三菱ウェルファーマは当時のデータを基に医療機関名を公表して検査受診を呼び掛けているんですね。でも、人々は分かんないんですよ。自分がお産のときにフィブリノゲン使われたかというようなことも分からないんですよ。私だって実は分からないんですよ。というようなことで、幾らあってもよく分からない。 ですから、それは厚生労働省自身がもっときちっと、リストに基づいて本人たちに言うとか、当時やるべきだ。いや、もし当時やっていたら人命は救われた、五十一名のうちどれだけか分からないけれども人命が救われたと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今の十六年の分については国の発表だということでありますけれども、ちょっと……。
○委員長(岩本司君) ちょっと速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(高橋直人君) 平成十六年の十二月には、もしかしたら委員の言い間違いかもしれませんけれども、ミドリ十字が医療機関の名前を公表したんじゃなくて、その十六年の医療機関の公表は私どもの方でいたしております。
○福島みずほ君 あっ、そうだ、ごめんなさい、厚生労働省。 厚生労働省が検査受診を呼び掛けているんですが、これでは不十分だったのではないかというのが私の質問なんです。つまり、分かんない、年金と一緒で人は分かんないんですよ。 だから、これは、厚労省は例えばリストを持っていたわけじゃないですか、二〇〇二年の段階で。ですから、そこに対して呼び掛ける、本当にやっていたかどうか、ちゃんとリストに基づいて、今から、一人一人住所を特定してやっているようにやるとか、そういうことをなぜやらなかったのか、その点について反省はないのかという点です。告知の点での反省です。
○国務大臣(舛添要一君) 平成十六年の十二月に七千の医療機関を発表いたしました。そして、どうか皆さん、これを見て、患者の皆さん方、御注意してくださいということを一般的にやりました。 しかし、その当時においては、それは最大限私はやったと思います。しかし、その後さらに、今度またその七千について、その後病院なんかでなくなったところもありますから、最新のデータを、いろいろな予算措置なんかをとらないといけないですから、一月になると思いますけれども、更に発表するって、既にホームページにおいてはすぐ見れるような形で発表しておりますので、今後そういう形の努力は更に続けて万全を期したいと思います。
○福島みずほ君 結局、そうやったことが被害を拡大した、あるいはきちっと治療をしていれば助かったんですよ。それを放置してきたことが厚労省の不作為の責任じゃないですか。どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) ですから、その点について、元々上がってきたものが副作用報告書であった、そしてそこにはいろんな、その副作用報告書の使い方について、どういう副作用があるかというのをできるだけ上げてもらわないとこれは薬の安全性についてきちんとできませんから、しかし片一方では、そういう意味で名前を明らかにするということになると、お医者さんがちゃんと上げてこないと。 そういう面も含めて、入ってきた情報でその段階でやれることは私は全力でやったと思っていますが、今申し上げましたように、個々の細かいきめの細かさ、そして患者さんの気持ちになってもっと一歩踏み込むべきであったと、そういう点については反省を含めて今から万全を期したいと、そういう趣旨で申し上げております。
○福島みずほ君 いや、どうしてここで頑張るかというと、厚生労働省がそんな態度だったらこれから薬害が起きると思うからなんですよ。薬害が起きた後の対応が悪過ぎるんですよ。どうしてそこでもっとリストに基づいて一人一人確認するとか、製薬会社と医者に任せっきりになっているじゃないですか。厚労省は発表しただけで、しかもそれだって知られてないですよ、十分。いかがですか、大臣。
○国務大臣(舛添要一君) ですから、情報がどういう形で上がってくるか。副作用報告書で上がってきます。そして、基本的にはそれはイニシアルで入ってあります。実名で書かないことになっています。この前、四百十八人のリストが出てきました。その段階でいろんな手を今一生懸命打っています。 だから、副作用報告書で上がってくるデータについて、これは私は、できればこの副作用報告書の在り方について広く専門的な方を含めて早急に検討したいと実は思っているのは、何度も申し上げますけれども、副作用報告書でちゃんと実名を書いて洗いざらい出せと言ったら、お医者さんが全く副作用を見付けたのに上がってこない可能性もあります。しかし、反面、副作用報告書でそこまで分かっているんだったら、それを利用して早く告知してあげればというのもあるんです。そっちの面がある。しかし、片一方で、薬の副作用について正しい情報はお医者さんがむしろ隠ぺいして上げてこないという側面がある。その二つをちゃんとバランスを取って、どういう形で副作用報告書の情報を上げるべきかということ。 ですから、基本的に私がずっと製薬会社についても申し上げているのは、国に実名のがほとんどなかった、しかし二百件近く、四百十八例についていうと製薬会社は名前を持っていた、これは何なんですかということなんです。
○福島みずほ君 おかしいですよ。製薬会社に対して厚生労働省はどうしてきちっと言わず、きちっと自分たちで動かなかったのか。今のような態度だったら薬害は続いていきますよ。 先ほど、四百十八名のというか、そのうちの五十一名の死因はこれからやるということの報告でした。舛添大臣は、十月二十四日、衆議院での答弁で、フィブリノゲンを投与された二十八万人への追跡調査を行い、実態を把握し、検査治療を呼び掛けるというふうに言っています。私は、五十一名の死因さえ特定していないのに、二十八万人を一体どうやってやるのかというふうに思っております。余りに遅過ぎるのではないか。 それと、ちょっと話が戻って済みませんが、初めての感染者を記録した三沢市の産婦人科医院は、当時のフィブリノゲン製剤を保管していることをニュースJAPANが報道をしたと。これは、十五年製造後経過したにもかかわらず、いまだに活力を持ったHCVが存在していた、DNA鑑定では、この製剤中のウイルスと過去に同製剤を投与され肝炎を発症した患者のウイルスなどがアメリカ麻薬患者のウイルスとすべて同一だと、結局、アメリカで買い付けた原料血漿であることが明らかとなったと。 私が言いたいのは、青森で事件が起きたときにきちっと厚労省が調査を例えばやるということをやっていればこの問題はかなり解決された。その時点で、フィブリノゲンはいい面もあるが大変危険だということをやれば肝炎は防げたんですよ。いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 八七年の三沢の件は、私もよく研究して分かっております。 私がるる申し上げているのは、こういう薬害を二度と起こさない、そのためにはどこで何が問題があったかと、だから副作用報告書というのをどういうふうにすればいいかというのを、それで今問題提起を一つやっているわけです。 だから、何もやらないんではなくて、洗いざらいあらゆる立場から出してみる。それは八例ばっと出てきたわけですよ、三沢の例でいうと。そして、その方は肝炎について、ある程度あのお医者さんは知識があったからいろんな報告を上げている。しかし、そのときにきちんと国が対応したかというと、やっぱり私はどこかに問題があると、そういう問題意識で今切り込んでいるわけですから。いい例は正に、あれは副作用報告書じゃなくてちゃんと手紙で来たんですよね、現物見ましたから。手紙でこういう報告があった、そのときに見た人がきちんと対応していればという、そういう気持ちは、私は全く共感します。 だけど、副作用の情報をできるだけ多く集めて薬事行政をきちんとする立場から見たときに、お医者さんが、ああ何でもかんでも製薬メーカーに対して出しちゃえば自分だって訴訟されると、そういうような危惧を抱いたら副作用報告書は全然上がってこないんです。だから、その面もちゃんと議論する。しかし、せっかくそんないいデータがあって、昨日提訴された方なんというのは知らされなかったわけですよ。五年前に知らしてあげてたら、もっと早く助けることができたわけです。 ですから、その副作用報告書をどういうふうに活用するかということについて、きちんと議論をしないとこの問題がクリアできませんよということをむしろ私はきっちり認識しているから、責任を持った態度で答弁していると思います。
○福島みずほ君 節目節目で人の命は救えたんですよ。 調査報告書の二十一ページに、マスキングなしの原本資料について、Fチームが収集した様々な資料がどのような方針で保存、保管されたのか明確でないと。平成十六年七月ごろ、当時の同課の係長により地下倉庫に移されたとあります。 報道によれば、三日に現職の高橋医薬局長らのみ三人を文書での厳重注意処分としています。だが、当時の宮島医薬局長や係長、氏名は非公表ですが、担当官への処分は全く行われていません。青森の件でどうすべきであったか。当時、節目節目にいたそれぞれの担当者の処分、特に、マスキングなしの原本資料をそのままちゃんとやらずに倉庫に保管した人たちへの処分、あるいはさかのぼっての注意、これは必要だと考えますが、どうですか。 局長らを含む三名への文書での厳重注意処分は、余りに調査及び処分が甘過ぎると考えますが、いかがですか。
○委員長(岩本司君) 時間が来ていますので、答弁は簡潔に願います。
○副大臣(西川京子君) 今回、この肝炎の検証チームの座長をさせていただきまして、当時の官僚四十名、そして原告団の患者さん二名、それからお医者様三名、弁護士の先生たちも入っていただいて、本当に一か月間精力的に事情聴取いたしました。 結果として、私は、大臣が最初に委員会で発言した後、それが間違っていて、実際に倉庫から出てきた、そこから端を発したわけです。その中で、弁護士の先生たち等の御意見もいただきました。どうしても厚生労働省の行政の範囲では責任は問えない、どうしても責任があるとは言えないという結論にならざるを得なかったんですね。ただし、私たちは患者さんの思い、それをしっかり本当にお聞きしました。その中で、本当に患者さんの心の中までやはり想像力、それを持って厚生労働行政というのはしないと本当にまずい、その思いは本当に重く受けたつもりです。その中で、この文書管理の面だけでしか処分ができなかったという、苦渋の選択でございまして、本当に私自身、個人としては軽い処分になってしまったという思いはあります。 以上です。
○委員長(岩本司君) 福島君、もう終わっています。
○福島みずほ君 現局長らの担当官……
○委員長(岩本司君) 時間が大幅に超過しています。
○福島みずほ君 はい、分かりました。 処分が甘過ぎると。節目節目に厚労省がきちっと対応していれば命が救えたと。これはやっぱり不作為の殺人になっているんじゃないかということを強く申し上げ、この状況を変えなければならないということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(岩本司君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時十九分散会