経済産業委員会 第5号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/12/04
会議録
○委員長(渡辺秀央君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、藤末健三君が委員を辞任され、その補欠として川崎稔君が選任されました。 ─────────────
○委員長(渡辺秀央君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官上西康文君、内閣府原子力安全委員会事務局長袴着実君、総務大臣官房審議官津曲俊英君、総務省総合通信基盤局電波部長田中栄一君、財務大臣官房審議官古谷一之君、文部科学大臣官房審議官久保公人君、文化庁文化部長尾山眞之助君、厚生労働大臣官房審議官黒川達夫君、厚生労働大臣官房審議官木内喜美男君、経済産業大臣官房地域経済産業審議官勝野龍平君、経済産業大臣官房商務流通審議官寺坂信昭君、経済産業大臣官房審議官鈴木英夫君、経済産業省産業技術環境局長石田徹君、経済産業省製造産業局長細野哲弘君、経済産業省製造産業局次長照井恵光君、資源エネルギー庁長官望月晴文君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長西山英彦君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長薦田康久君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官平岡英治君、特許庁長官肥塚雅博君、特許庁総務部長長尾正彦君、中小企業庁長官福水健文君、国土交通大臣官房審議官小川富由君、国土交通省総合政策局次長北村隆志君及び環境大臣官房審議官石野耕也君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡辺秀央君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(渡辺秀央君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題といたします。 まず、南アフリカ共和国及びボツワナ共和国に対する資源外交に関する件及びシンガポール共和国における東アジア経済統合に係る協議に関する件について甘利経済産業大臣から報告を聴取いたします。甘利経済産業大臣。
○国務大臣(甘利明君) 私は、十一月十四日から二十二日まで南アフリカ共和国、ボツワナ共和国及びシンガポール共和国に出張し、各国政府関係者と会談を行うとともに、一連の閣僚会議に出席いたしました。 最初に、経済産業大臣として史上初めて訪問した南アフリカ共和国とボツワナ共和国への出張について御報告いたします。 まず、南アフリカ共和国では、ムベキ大統領その他の主要閣僚と会談をし、資源エネルギー分野と産業協力分野での協力の推進を図ることで一致いたしました。資源エネルギー分野では、レアメタルの開発、省エネ及び原子力に関する協力に合意し、また、気候変動問題についても、すべての主要排出国による責任ある対応の必要性について認識を共有いたしました。一方、産業協力分野では、大統領より、民間も交えた枠組みを作るべきという積極的提案がなされ、合同貿易委員会の設立に合意いたしました。さらに、WTOドーハ・ラウンドの成功の重要性についても認識が一致いたしました。 ボツワナ共和国においては、モハエ大統領を始め主要閣僚及びサロマン南部アフリカ開発共同体(SADC)事務局長と会談し、資源開発分野での協力の推進と、ボツワナを中心とした南部アフリカの経済統合の推進を図ることで一致いたしました。資源開発分野の協力については、特に南部アフリカ開発共同体に加盟する十四か国を対象とする日本の先進的な探査技術による鉱物資源探査・技術移転に合意いたしました。また、南部アフリカの経済統合を推進するための地域横断的なインフラ整備の重要性について認識を共有いたしました。 また、二〇一〇年サッカー・ワールドカップを控え、南部アフリカ開発共同体十四か国を対象にサッカーボール千個を子供たちに贈呈したほか、マラリア予防蚊帳を十万張贈呈し、いのちの贈り物として評価を得ました。 さらに、来年五月に開催される第四回アフリカ開発会議、TICADⅣへ招待する旨の総理親書を両大統領に手交し、出席の意向を表明していただきました。 加えて、安全保障理事会の二〇〇八年非常任理事国選挙への支持を要請したところ、両国より、日本の国際社会での活躍を期待して、支持する旨の表明がありました。 続いて、シンガポール共和国への出張について御報告いたします。 十一月十九日から二十一日まで、東アジア・サミットに伴って開催をされた一連の経済閣僚会合に出席し、日・ASEAN包括的経済連携、AJCEP交渉の妥結を確認いたしました。また、昨年、我が国が提案した東アジア・アセアン経済研究センター、ERIAの正式設立に合意し、東アジア包括的経済連携、CEPEAについて、来夏までにまとめられる民間研究の最終報告が来年の経済大臣会合及び首脳会合へ報告されることを確認いたしました。日中韓経済貿易大臣会合においては、投資協定交渉の促進、FTA共同研究の継続で一致し、ビジネス環境改善アクション・アジェンダの可及的速やかな公表を目指すことで一致いたしました。 日・ASEAN包括的経済連携、AJCEPは我が国にとって初めての地域的な経済連携協定になります。日本とASEANが一体となった生産ネットワークの構築を強力に支援することが可能になり、我が国がアジアとともに成長する体制が整うことになります。 東アジア・アセアン経済研究センター、ERIAは、暫定的にASEAN事務局内に設置され、具体的な活動を開始することとなりました。物流、投資環境、中小企業、人材、エネルギーといった幅広い分野で地域の重要政策課題に係る政策提言を本格化する体制が整うことになります。 東アジア包括的経済連携、CEPEAは、我が国が提唱しているASEANと日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの十六か国による経済連携構想です。今般の会合においてなされた民間専門家研究の進捗報告と、来年提出される最終報告を踏まえ、ERIAとともに東アジア経済統合推進のための二本柱と位置付け、今後とも本構想の実現に向けて取り組んでまいります。 今回の出張の成果を踏まえ、引き続き我が国独自の支援策を伴う資源外交を積極的に進めるとともに、東アジア経済統合の深化に向けて努力する所存であります。 以上です。
○委員長(渡辺秀央君) 御苦労さまでした。 以上で報告の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○増子輝彦君 おはようございます。民主党の増子輝彦でございます。 限られた時間の中で幾つかの御質問をさせていただきたいと思います。 大臣、海外出張、御苦労さまでございました。国内政治の方も大変いろいろありますが、大臣にとってもこの資源外交は極めて重要なものだと私も認識をいたしております。日本の経済状況は、原油高もあり、大変今大きな転換期にあるのかなというふうに思っております。そういう中で、今回大臣が南アフリカ共和国あるいはボツワナ共和国に行かれてレアメタルを中心とした資源外交をやってこられたということは、極めて重要な私は問題であり、大変良かったというふうに思っております。 御案内のとおり、我が国は資源がございません。資源がない代わりに、優秀な人材による優れた技術力の中で製品を作り海外に輸出をしながら今日の日本経済の繁栄を築いてきたわけでございます。そういう中で、ますます今後この資源外交というものは日本経済の発展のためにも必要だというふうに認識をいたしております。 大変心配しているのは、大臣が今回行かれたこの両共和国におけるレアメタル関係でありますが、もうこれは釈迦に説法ですが、中国が極めて大きなシェアを占めているという状況の中で、中国が自分の国で資源を持ちながらも、なおかつ積極的に南アフリカやボツワナを始め南アフリカ方面の国々に資源外交を進めているということ。自分の国でもしっかりと資源を持ちながらも、しかしそれでも十分ではないということで、海外に手を伸ばしていると。日本は、それに乗り遅れないような形の中で、どういうふうにして資源確保をしていくということは極めて重要な課題だと思っております。 そういう意味で、大臣が本当に今回行かれたということは大きな成果があったと思いますが、これについて大臣が、今の報告を含めながら改めてこの資源外交の重要さ、そして中国との関係の中で、どのような形の中で日本独自の資源外交を進めていかれるのか、御見解をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、途上国が発展するに従ってありとあらゆる資源の消費量が増えております。そして、発展をしていくそれぞれの国は、正に国を挙げて総掛かりで資源の争奪戦にみんな参入しているわけであります。 日本は、どちらかといえば資源は市場調達というのが恐らく主流であったと思います。市場が整備されていて、幾らでも資源が供給ができるのであるならばそれでいいんだと思います。しかしながら、鉱物資源は有限であります。しかも、油を始めとして戦略物資として位置付けられています。つまり、欲しいと言えばいつでも売ってあげるよということと違う。スーパーに行って買ってくるものとは違うわけでありまして、極めてその国の戦略性が懸かってくるわけであります。でありますから、中国は自分のところで相当な資源を持っていながら、正に胡錦濤、温家宝両首脳自ら資源争奪に参画をしてくるという状況であります。 日本としても、資源担当大臣は自ら国の今後の成長、存亡を懸けたこの戦いに参画をしていかなければならないという思いを常に持っておりました。就任以来、その旨の宣言をし、石油、天然ガスに始まり、ウランそしてレアメタルと資源外交を続けてきたわけであります。 アフリカ二か国を訪問しまして分かったというか、自分の思いを確認できたことが幾つかあります。 一つは、中国が国を挙げてこの資源争奪に参加をしていると。中国だけじゃなくて、資源メジャー挙げて争奪戦が行われているということ。それから、日本の国の評価といいますか、それはかなり高いということでありまして、つまり、行って驚いたことは、アフリカという国は、独立を果たして植民地から脱却をして、その国の民族による政治的な統治が行われていますけれども、実は経済は、こういう言い方をすると大変失礼かもしれませんけれども、植民地経済から脱し切れていないんじゃないかという思いがいたしました。というのは、それは周辺産業が全く育っていないと。つまり、原石を売るだけ。それから、付加価値を付けるおいしい部分は外資が全部やっぱり押さえたまんまということであります。 私は、本当は、その国が自立するためには、周辺に産業が育って雇用が生まれて、自立の路線が敷かれることが大事じゃないだろうかと。私からは両大統領に、日本は違うんですよと、日本は原材料を相手より幾ら高く買うからという資源買収の仕方ではなくて、いかにあなたの国が自立するかをお手伝いしながら両国が繁栄するという提案をどこへでもしてきているんですよと、そこの違いを見極めてほしいという話をしました。これはかなり共感をいただいたと思っております。彼らも、資源を売り尽くしてもう売るものがなくなったときに自分たちの国は一体どうなっているんだろうかという不安と戦っていると思いますから、そういう、我々の資源外交というのは、あなたの国の自立を助けながら我々も一緒に繁栄していくというやり方ですからねということを強調さしていただいた次第であります。
○増子輝彦君 正に大臣のおっしゃるような方向でこれからの資源外交を進めていかなければならないと思っております。 我が国も、中国からの輸入が極めて大きなウエートを占めている。これは、大臣も長い間経済産業分野でずっと活躍をされてまいりましたが、日本の一般の経済社会の中でも、特定の取引先のウエートが極めて高くなれば、これは首の根っこを押さえられて大変な状況になるということですから、幅広い形の中で取引をしていくということ。正に資源の獲得についても、日本は資源のない国でありますから、そういう中からどうやって各方面からの資源を確保するかということ。 南アフリカ関係は特に重要であって、ここに一部新聞の報道がございますが、南アフリカの鉱物エネルギー相は、百年以上原料のまま輸出されてきた、いずれ国民が反乱の旗を振り上げるだろうと、あるいは大使は、原料の付加価値を高める投資を歓迎したい。日本は、ここのところにやはり、大臣がおっしゃったとおり、日本の持っている技術力や人材を、そういう南アフリカや、あるいはボツワナや、そういうところに投資をしながら、一緒になって資源を開発して付加価値を高めていくという方法を取っていくことが大事だと思って私もおりますので、是非大臣、これは短期ではできないことであります。長期的な戦略の中で、しっかり相手国の信頼もかち得ながら、相手国の皆さんが日本を頼りにしていけるような体制を取っていくことだと思います。 そういう意味でも、合同貿易委員会も設立を見ることができたということでありますし、また南アフリカ経済統合を推進するために横断的なインフラ整備の重要性もお互い認識をされてきたということでございますので、この辺のところをよく踏まえながら、今後積極的に、やはり甘利大臣がこの資源外交の先陣を切って、日本の将来に向けての経済産業大国としての国の本当の意味の旗を振りながら、活力をつくりながら、この国を育ててきたという形を是非おつくりいただきたいと思います。 合同貿易委員会やこのインフラ整備等のことについての具体的な答弁は、大変申し訳ありませんが、時間がございませんので、よく今の大臣のお話の中で私も認識をいたしましたので、更に積極的にお進めをいただきたいと思います。ありがとうございます。 ちょっと視点を変えまして、実は、前回の質問の中で、私が産総研の、例の特許寄託センターの様々な問題について指摘をさしていただきました。その中で大臣が、これはちゃんとしなければいけないということで、第三者委員会を設置してこの問題について当たっていきたいというような御答弁をいただき、そしてまた、この問題に強く意識を持ってこられた方に対して機会があればおわびもしたいというような御答弁もいただいておりますが、現時点での第三者委員会がどのような方向で今議論をし、あるいは結論が出たのかを含めて、この件についてお聞かせをいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。 正に前回の御審議以降、甘利大臣の指示を受けまして、第三者委員会を産総研において立ち上げております。 具体的には、法曹関係者、コンプライアンスの専門家、バイオテクノロジーの研究者、さらに医療、感染症対策の専門家から構成されます特許生物寄託センターの管理体制等に関する調査委員会というものを設置をして、なぜこのようなことが発生したのか及び当時の処理が適切であったか等につきまして詳細な事実関係、あるいはその原因究明を行い、再発防止策を検討することといたしております。 この第三者調査委員会でございますけれども、十一月七日に第一回、二十六日に第二回の会合が開催をされております。また、この間、委員会と並行いたしまして、この委員によります現地の視察あるいは関係者からのヒアリングというような事情調査を行っているところと聞いております。調査委員会といたしましては、引き続き調査を進めまして、年内にも一定の取りまとめを行いたいという意向であるというふうに承知をいたしております。 経済産業省といたしましては、こうした事実関係の解明等を踏まえまして必要な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○増子輝彦君 年内に取りまとめをしたいということでありますので、是非早急に取りまとめをしていただきたいと思います。 この間、また一部の報道によりますと、何かやっぱり寄託センターで燃料の保存の問題でしたかね、ミスがあったような報道もされておりますので、ここは徹底的に、寄託センターとしても姿勢を正しながら信頼が得られるような形をつくり上げていただきたいと思っております。 大臣、ところで、御迷惑を掛けた方に機会があればおわびをしたいというような御答弁もいただいておりますが、まだそのようなお話はございませんか、今日まで。大臣としては機会はありませんでしたか。
○国務大臣(甘利明君) 今報告がありましたとおり、事実解明を正確に第三者委員会で識者を交えてやっております。その結果をしっかり見極めて、省としてどこにどう対応するかということを見定めたいというふうに思っております。
○増子輝彦君 国会で私どもが質問をして、それに対しての答弁がございます。ただ、そこで終わりということではありませんので、そこで私は、中間報告的な意味合いも含めて御答弁を求めたわけであります。大臣も責任ある立場でそのような御発言をされておりますので、事実関係を正確に把握した後に、是非そういう御答弁の中で、できることなら速やかに関係者の方にもお話をする機会を持っていただければ大変有り難いと思います。よろしくお願いいたします。 次に、今、これはもう激甚災害以上の原油災害と言ってもいい状況かもしれませんけれども、原油高についての影響が極めて大きいものがございます。 前回の委員会のときにも、私はこの原油高についての具体的な対応を速やかにすべきであるということを申し上げさせていただきました。できるだけ事情を調査しながらその対応に当たりたいということで御答弁をいただきましたが、あれからわずか一か月余でありますが、かなり急激に国内の状況は厳しい環境になってまいりました。 もうどんどんどんどん油代が上がっている、国民生活はもちろんのこと、あらゆる産業分野に大きな影響を及ぼしているということ、このままではこの年末果たしてどうなってしまうんだろうと。もちろん投機的なものに対することもあるんですけれども、国として今何をなすべきか、これをやっぱりしっかりと対応していかなければならないんではないだろうかと。 自民党さんの方も、加納理事を本部長として緊急対策本部を立ち上げました。私ども民主党としても、不肖私がその座長としてこの緊急対策のプロジェクトチームをつくって、今この取りまとめに鋭意努力中でございますが、もうある意味では待ったなしのような状況が各地域あるいは各業種、そして国民全体の中に広がっているということであります。 前回質問させていただいてからかなりのこの上昇が油関係にもありましたし、影響がありました。大臣、現在の大臣の御認識はどういうことかということを、御見解お伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 前回も本委員会でこの原油価格の上昇の国民生活への影響についてのお話がありましたときに、前回調査、そして直近の調査を行いますというお話をさせていただきました。 今般、十一月の二十七日発表しましたが、調査結果を発表いたしました。前回が八月七日に発表したものでありますけれども、その調査を比較をいたしますと、大企業に関していうと、その影響がないわけではもちろんありません、ありませんが、大きく深刻化しているとは言えないという回答でありましたが、しかし中小企業では、前回も大変だったけれども、今回調査では更にその収益への影響が拡大をしてこれを圧迫をしていると、こういうふうに答えた企業が九割を超えておりまして、価格転嫁が困難とする企業も依然高水準で、これも約九割でありました。 私どもといたしましては、前回の調査以降、相談窓口のセンターを設置をいたしまして、政府系の金融によるセーフティーネットの融資の対処をいたしました。加えて、民間金融の出動を促すセーフティーネット保証という対応もし、そして言わば政府系の機関に関する債務のリスケと申しますか、返済条件の緩和ということにも取り組んでいるところであります。 ちょうど今日の閣議でこの原油高についての影響が甚大であるという旨の報告をいたしましたが、それを受けて総理から、関係大臣間で早急に対応策について対処するようにという指示をいただきました。また、自民党におきましても、加納先生を中心とする対策チームでの対策案の取りまとめを昨日、私、対処案を説明をいただきまして、それらすべてを参考にして、政府を挙げて対処できる処方せんを描きたいというふうに思っております。
○増子輝彦君 大臣、認識としてはもう少し深刻にお考えをいただきたいと思うんです。やはり、現在の置かれている、寒冷地の皆さんを含めまして一般国民の皆さん、本当に困窮しているんですね、灯油の値上がりの幅のスピード。あるいは漁業関係者、農業関係者、あるいはトラック業者を始め環境衛生の関係の皆さん、特に学校関係も一部では報道にあるとおり給食を回数を減らしていく、あるいは今後暖房の灯油もこれままならないような状況になってきているということを考えると、あらゆる分野に大変な影響が出ている。 私は、総理から関係大臣でというような話よりももっと速いスピードで、むしろ総理大臣を本部長として緊急対策をするぐらいの状況でなければならないんではないか。それが難しいなら、せめて関係閣僚のやっぱり私は対策本部でもつくってきちっと対応していかなければならないんではないだろうかという実は認識を持っているんです。 今日の報道によりますと、町村官房長官も、あれだけ私どものマニフェストの高速道路無料化をばかげた話だとかばらまきだとかということを与党の皆さんおっしゃってきたことですが、これ現実に高速道路料金を官房長官が引き下げるというような実は話まで具体的に出てきましたよね。 ですから、私は、もちろん高速道路の料金引下げ、私たちも、深夜料金だけではなくてもう少し精査をしながら、オールデー、全日、国民の皆さん全体に効果があるように、例えば三〇%ないし五〇%引きをしながら、将来的にできるだけ早くこの高速道路無料化ということのマニフェストの実現にも持っていきたい。 あるいは、学校関係者においても、灯油の購入等について、特に公立はまだ比較的国の方からいろんな対応ができますからいいんですが、私立関係の学校や幼稚園、保育所については極めて厳しい環境にある。そして、灯油、これ一般家庭、大変なんですね。 ですから、北海道の三十近くの市町村で行われている灯油福祉券という形の中で具体的に実は補助がなされておりますから、私たち民主党としてもプロジェクトチームで、直嶋政調会長をトップに私が座長としてこの灯油の福祉券に当たるものを創設することはどうだろうということで具体的に今いろんな対策を検討中でございまして、できれば明日じゅうにでもまとめ上げながら、政府にもきちっとした形の中で申し入れたい。場合によっては、これ自民党の対策本部とも協議をしながら、これはもう与野党を超えて、国を挙げての緊急対策をしなければいけない状況になってきているんではないだろうかと。正に自然災害の激甚災害に匹敵する、場合によってはそれ以上の私は災害と同じような認識の中でこれらを進めていかなければならないんだろうというふうに思っているわけです。 是非、中小企業に対するいわゆる支払の繰延べとか緊急融資もいいんですが、私もこの週末も地元に帰って、本当に多くの方々と国政報告会やいろんな集会、あるいは陳情を受けましたが、借りたら返さなければいけないんだと、借りたものは返さなければいけないんだ、返す余裕がないんだと、もう返せないんだと。仮に、長期あるいは無利子無担保ということでも、融資を受ければ返さなければならない、そんな余裕は全くないと、もっと違うことを国としてやってくれと。 私たちも、生活第一ですから、国民生活のこれからの年末年始にかけてのこの厳しい環境の中で、何らかの具体的な方策をもちろん出していきたいと思っていますが、どうぞ経産省としても、関係省庁、農水省も厚生労働省もあるいは国土交通省も含めて、もっと積極的に徹底的にこの問題について対応するようなことをしていただきたいと思いますが、大臣、時間が余りないので、この後どうしても質問をさせていただきたいことがありますので、決意のほどをお願い申し上げたいと思います。大臣の決意でいいですよ。
○国務大臣(甘利明君) 我が省の範囲でできること、それから省を超えてやらなければならないこと等々あると思います。今の先生のその福祉灯油券の話、一部自治体で行っているということも承知をいたしておりますが、政府全体として、どこが担当するか、いろいろ対応によって分かれると思いますが、政府全体として早急に対応を取りまとめるという予定で取り組んでまいります。
○増子輝彦君 財源等の問題もあるでしょうけれども、予備費、これも政府にはあるわけです。先般の食糧のいわゆる米の緊急買上げ、備蓄米ですが、これは予備費から使ったとお聞きしておりますが、これは災害に匹敵するものだという名目だったそうでありますが、もちろんこれ農家に対する米の買入れも極めて大事な政策の一つだと思いますが、私は、それに勝るとも劣らない極めて重要なこの問題でありますので、予備費やあるいは石油石炭特会の資金を利用するとか、幾らでも財源の捻出方法はあるわけでありますので、どうぞ大臣、この件についてはもう時間がないと言ってもいい状況に追い込まれていることは御承知のとおりだと思いますので、この件についてなお再度強く御要請を申し上げておきたいと思います。 それでは次に、実は私ども、来年度の税制改正の中でいろんな企業団体を含めて様々な方々からヒアリングを今させていただいております。極めて中小企業にとっては深刻な状況もありますし、イザナギ景気を超えたといいながら、本当にこの景気の状況はよくありません。特に、地方の景気というのは極めて深刻だということもございます。特定の上場企業の収益を見て、日本経済は景気が回復した、もういい状況になっているんだという判断ではこれは決してないと思います。 そういう意味で、特に中小企業の非上場会社のいわゆる事業承継の問題、これらについてもしっかりとこれやっていかなければならないと思っております。これについても、私どもも、できれば一〇〇%やるべきだというような、今経済産業部門としてはこれを取り組んでおりますし、これらの中小企業の育成ということについては、極めて今後の日本経済、特に地方経済の中で育てていくための大事な課題でありますので、この問題もしっかりと取り組んでいきたいと思っておりますし、経済産業省としてもこの問題については積極的に今やってくれているということなので私も大変今安心をしているところですので、これも私ども応援団になりますので、一緒にこれについては取り組んでいきたいと思います。 それに加えて個人消費の問題、個人消費が今、日本経済の四割以上を占めるという状況になってまいりました。この個人消費が、更に景気が悪くなれば可処分所得が減ってどんどんどんどん落ち込んでいくということになってまいるわけであります。そうすると、地方の商店街あるいは商工会等々を含めて、極めてこれも厳しい状況に置かれていると。 先般も地元に戻りましたら、ある団体の方から陳情を受けたんです。これは税制改正でやる必要はないので是非取り上げてほしいという形の中で話がございましたのは、それぞれ百貨店始めいろんなところで商品券を実は発行しているわけであります。この商品券の未使用残高に関する法人税上の損益計上時期の見直しということについて、実は大変切実な話が出てまいりました。 御案内のとおり、我が国の個人消費、先ほど申し上げたとおり大きなウエートを占めているわけであります。この商品券の未回収については、おおむね五年ぐらいが一つのめどということで今日まで行われてきたわけですが、今回、会計士の方の関係から会計上この変更の話が出てきて、実は大変困っているということでございます。現実の経営状況に変化がないにもかかわらず、会計上の処理の問題と税法上の関係がどうもうまく一致しないと大変な損失を出すということが実はあるわけであります。 そういう意味で、今回、この商品券の未回収の時期の残高に対する法人税上の損益計上時期の見直しについて、これは通達行政でできるということでございますが、これについてはなかなか主税当局も結構厳しい状況かなというような一部認識もございますが、経産省としても、この商品券の発行というのは極めて大きな金額になっているわけであります。もちろん百貨店もそうです。地域の商店街もそうです。あるいは図書券や酒券やあるいはお米券や肉券、様々な商品券、あるいは旅行業者なんかもこれについてはこの商品券に関することがあるわけでありますが、これらの実はことにつきまして、経産省としても是非この件について頑張っていただきたいということなんです。今年度事業の企業会計から非常に影響が出ているということがございますので、是非実態に合った計上時期、例えば現行制度では五年とされておりますが、十年に修正するというような形にしていただければ、かなり影響が緩和されることも考えられてまいります。 時間が参っておりますので、是非この件について経産省としての考え方、また経産省がしっかりと頑張れば我々も一緒になってこの件については頑張っていきたいと思いますが、その見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺坂信昭君) 御指摘のとおり、発行いたしました商品券の会計上の取扱いあるいは税務上の取扱いに関しまして、これまでは発行後五年目に使われていない部分、これにつきまして収益計上するという取扱いで、両方に基本的に差がないという取扱いがされてきているというふうに承知しております。 今年の四月から、日本公認会計士協会の方針変更によりまして、五年度目以降におきましても将来その支払費用が発生する可能性があると、そういったものにつきましてはその引当金計上の要否を検討するということとされまして、それを受けまして、監査法人等との間で指導、調整、事業者との間で指導、調整が行われるというふうに承知をしてございます。税務上の取扱いが変わってございませんので、そこに、税務上の取扱いと会計処理の乖離の解決を事業者の方から求めているという、そういう声があるということを承知してございます。 税務上は、その商品券の発行にかかわります対価を受領した場合、その発行初年度に益金計上するというのが原則ということになってございまして、そういった意味で現在の取扱いは特別な扱いというふうな取扱いというふうに認識をしておりますので、私どもといたしましては、その発行済み商品券の未利用残高やあるいは利用時期、そういったものにつきまして十分な実態把握を行った上で今後の対応を検討してまいりたいと考えてございます。
○前田武志君 民主の前田武志でございます。 甘利大臣がこうやって積極的にエネルギー・資源外交、夏には中央アジアの方に行かれたと承知をしておりますが、積極的に資源外交に打って出られておられるということに高く敬意を表するところでございます。 今同僚議員、増子議員の質疑にもありましたように、ピークオイルというんですか、そういうものも予感させるような状況の中で、日本の資源外交は非常に重要になってきたと思います。一方で、このような石油依存体質のエネルギーの状況、これに対して温暖化防止の観点から、あるいはまたエネルギー転換というような観点から、今日は特に自然エネルギー利用を中心に、地域が自然エネルギーで再生する、そういう方途を考えるべきだ、これは我が民主党におきましてもエネルギー政策といいますか、地域再生計画の一つの柱にしていこうということで今検討中でございますけれど、そんなことを中心に質問をさせていただきたいと、こう思います。 今日は、昨日からですか、バリ島でCOP13というんですか、気候変動条約締結国会議というんでしょうか、が始まっております。新聞一斉に報道をしているわけでございますが、このバリで行われておりますCOP13というのはポスト京都議定書に向けて、来年洞爺湖サミットがあるわけですが、その洞爺湖サミットでもこれが大きな議題になる。そして、二〇〇九年の末までにはそのポスト京都議定書のロードマップといいますかね、その以降の計画についてそこに至るロードマップをバリ会議で決めると、こういうふうに聞いておるわけでございます。 そんなことから質疑に入りたいわけですが、まずここに至るに、ここ数年の異常気象といいますか温暖化ということは、これは日本国民のみならず世界の人々がそれぞれ危機感を持って肌身に感じ始めてきたと思うんですね。このような地球規模の破滅的な未来を回避するためには、温暖化防止というものはもう世界を挙げての喫緊の課題であるという認識になってきたと思うんです。したがって、ここ一年前、二年前と比べものにならないぐらいの感じでこの問題は世界の政治課題、ある意味では世界の安全保障の中核を成す問題にまで浮上してきたのではないかと、こう思うんです。 そこで、こういう状況にまで至った中で、たしか十一月だったでしょうか、スペインでIPCCの会議がありましたですね。このIPCCがノーベル賞を受けたわけですが、恐らくこのIPCCの将来予測といいますか、これの正確度というものが非常に高く評価されるようになってきて信頼性が向上してきた、こういうこともあって、このバリであり、あるいは洞爺湖サミットであり、そういったところに反映されてロードマップということになってきたと思うんです。 そこで、まず第一に、COP13の前にこのIPCCが統合報告書を出したと思うんですが、この評価についてお伺いをしたいわけでございます。今後十年から十五年以内に排出量のピークを迎えないと、このまま放置すると破滅するぞというような予想を立てたというふうに聞いておるわけですが、その辺を含めて大臣の御見解をお聞きします。
○国務大臣(甘利明君) 国連の下にありますIPCC、つまり気候変動に関する政府間パネルの統合報告書、今後の地球温暖化対策のための様々な議論に科学的根拠を与える重要なものだというふうに評価をしております。 もちろん学者の中にはいろんな説を唱える方がいらっしゃいます。いらっしゃいますが、しかし世界の大勢は、この温室効果ガスが地球温暖化を加速をして、それによる影響が正に地球規模で起きて、これは人類の存続に重大にかかわってくるということは共通認識になっているというふうに思います。世界の気候のシステムに大きな変化が起きる、海面上昇が発生したり、あるいは干ばつが頻発すると。 で、この最も厳しいといいますかシナリオにおきましては、二〇五〇年における世界の二酸化炭素排出量が二〇〇〇年比で五〇%から八五%削減される必要があると。これはすべての排出国が参加しなければ到底達成できないことでありまして、このIPCCの統合報告書を相当各国は深刻に受け止めて、最終的には出す温暖化ガスの量と吸収する量が均衡をしていくということを目指して最大限の努力を投入しなければならないというふうに考えております。
○前田武志君 今最後に大臣が述べられたような危機感というのを共有して、今バリでCOP13が始まっているわけでございますが、さてそういう大臣の危機的な認識、共有されている認識の割には、このCOP13において日本が具体的な削減量であるだとか、あるいは来年のサミットにおいてイニシアティブを取ると、こう言っておられますけれど、それだけの日本としての提言が出せるのかどうか。あるいはまた、結果的には日本なんかがよほど積極的に動かないとロードマップを示すところまでは行かないのではないかと危惧するわけですが。 ということで、いよいよ来年から第一約束期間が始まるわけでございますが、このCOP13の見通しですね、そして日本政府として、これはもちろん環境省主体に行っておるんでしょうが、この大部分のところを受け持つのは大臣の範囲だろうと思いますので、その辺の大臣の御認識をお聞かせください。
○国務大臣(甘利明君) バリでのCOP13に政府代表として出席するのは環境大臣でありますけれども、しかしエネルギーと環境というのは正にコインの裏表の関係にあります。そういう意味で極めてエネルギー政策を担当する私の責任は重いというふうに思っておりまして、私自身が政府代表ではありませんが、エネルギー分野からのアプローチを、私どものアプローチを政府として共有するという方向で頑張っているところであります。 二〇一三年以降の枠組みで一つだけ一番大事なものを挙げろと仮に言われるとしたら、私は全員参加ということを言いたいと思います。日本が削減目標値を早くから掲げろと、つまり京都議定書の延長線上の枠組みになりがちな危険性があるわけでありますけれども、京都議定書の最大の反省点は全員参加じゃなかったということなんですね。全部が参加できるようにして、その参加していく中で、差異ある取組と途上国が主張していますけれども、柔軟なアプローチを認めていくという、この二つをしっかり満たすことが大事なんであります。 先進国に負荷を掛けるというのは、これはいつでもできることでありまして、共通の土台をつくって、まず全員参加という表明をさせていく中で、能力別にあるいは国の発展形態別に目標値をそれぞれが掲げていくという方向に行かないと、最初の時点で逃げられてしまうと、これは京都議定書の中の最大の反省点と同じ過ちを繰り返すということになってしまわないかと心配をしておりまして、私はまず全員参加の仕組みをつくるということが大事だというふうに思っております。
○前田武志君 本論に早く入りたいので、幾つかの質問を予告していたんですが、新エネルギー問題を含めて、新・国家エネルギー戦略、去年出されておりますが、その新・国家エネルギー戦略の中で新エネルギー、再生可能エネルギー、こういったものをどのように位置付けをされておられるのか。そして、日本の自然エネルギー導入の見通しというものがどういう具合になっているのか、世界と比較してどうなのか。この辺は政府委員で結構でございますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(望月晴文君) 昨年の五月に新・国家エネルギー戦略を策定をいたしました。これは我が国のエネルギー戦略を統一的に行っていきたいということから強力に推進するために策定したものでございますけれども、その中で、先生御指摘のように、新エネルギーの推進というのは地球温暖化とそれからエネルギー源の多様化という観点から大変重要なものだという認識の下に、その国家エネルギー戦略における重大な柱の一つとして位置付けているわけでございます。 この戦略の中では、太陽光や風力、バイオマスなど特に導入を促進すべきエネルギー源を特定をし、コスト高、系統連系の安定性の確保などの課題に対応を図りながら重点的に支援を行うことが必要だということで、各種の支援措置、技術開発、あるいはモデル事業、あるいは公共機関における関連設備の率先導入、あるいは新エネルギーの利用に関する特別措置法、RPS法による市場拡大の支援などを図るということを掲げているわけでございます。 他方、その中で、再生可能エネルギーの導入見通しにつきましては、実は二〇〇五年三月に策定をされた長期エネルギー需給見通しの中で掲げられてございます。一次エネルギー供給に占めるシェアが二〇一〇年で七%、二〇三〇年で一〇%となるという見通しを掲げているわけでございます。 取りあえず、以上についてが私どもの国家エネルギー戦略及び国としての計画の数字でございます。
○前田武志君 先ほども大臣のお話の中に、とにかく全員参加だと、もう全く私もそのとおりだと思いますね。 そこで、冒頭ちょっと大臣とのやり取りの中で大臣も示された危機感、ここが、この危機感というものがこの一年ぐらいの間に急激に世界共通の認識になってきたというところが全員参加の多分大きなそれを促進させる一番の要因になってきていると思うんですね。だから、無理やり引っ張り出すということよりも、世界各国が、もちろん先進国、そして今発展途上にある中国、インドにしても、このままでは自分たちの経済そのものも成り立たないという認識をしているわけですから、だから、今までのような発想で、何とかなだめなだめ、頭をなでて、ブッシュさんだって、何とか国連じゃなしに自分で勝手にやりたいぐらいのつもりでおったのが、これはもう国連の枠組みの中でこの問題をやっていかざるを得ないというふうな認識に変わってきていると私は見ているわけでございます。 そして、大臣が回られたアフリカ等、ここについては、今長官が言われた再生エネルギー、自然エネルギー、これを日本が実践的にやることによって、むしろそういうアフリカであるだとかそういった国々におけるエネルギー問題のモデル、要するに自然エネルギーによってその地域が自立できるというようなモデルだって示し得ると、このように思っているんですね。 そこで、今の私のような考え方を踏まえた上で、大臣、来年のサミットにおいて、エネルギー問題というものが温暖化の一番中核を占める、日本が本当にモデルを示し得るぐらいのその腹構えで取り組んでいただかないとロードマップも描けないのではないかと思うんですが、ひとつ大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(甘利明君) 正におっしゃるとおりでありまして、先進国ではまずアメリカを巻き込む、途上国では中国、インドを巻き込むと。この三か国が参加できない枠組みは、どんな枠組みでも単なるきれい事にすぎないと私は思っているんであります。 そこで、アメリカとまず連携を取らせました。これは、アメリカは省エネによるセクター別ボトムアップアプローチということについては極めて高い関心を持っているわけであります。 同時に、中国、インドを回りまして、参加した方が得ですよという説得をしてきたわけであります。というのは、彼らは何を言っているかというと、先進国、あなた方は今まで好き勝手にやってきたじゃないか、それで今日があるんでしょうと、だからおれたちもそこに行くまでは好き勝手させてもらう権利があるじゃないかという話ですから、そうじゃなくて、日本が提唱しているやり方は、上からがしゃんとキャップをかぶせて強制的にやれと、あと何かおまえで考えろというんじゃなくて、下から積み上げていって、省エネをセクター別にやっていけばその分だけエネルギーを使わなくて済むから助かるじゃないかと、技術を移転すれば競争力が付くじゃないかと、その結果、地球環境にも貢献できるじゃないかと。つまり、得ばっかりあることになぜ参加しないんですかということを説明してくると、それなら参加してもいいということを言っているわけであります。 先生御指摘の新エネというのは極めて大事なテーマであります。ただし、克服すべき課題は、コスト高と、それから系統に与えるフラクチュエーションといいますか、周波数変動の問題をどう解決するかという二つは確かにあります。 それと同時に、途上国は、やっぱり豊富に賦存している石炭なんですね。石炭を使うなということはこれはどうしても言えないんです。ですから、石炭のクリーン利用ということに積極的に取り組まないと、彼らにしてみれば、自分のところにあるエネルギー資源を使えないでどうするんだという話がありますから、それらと併せてそのロードマップをしっかり提示しなければならぬと思っています。
○前田武志君 今の大臣のお話そのとおりだと思いますが、ただちょっと認識が若干私が違うのは、例えば先ほど増子議員のお話で、一般家庭、灯油の値上がり、これはもう災害に近いと、こういうお話でございますが、ここを、地域のエネルギーが、ということは御家庭、民生を中心に自然エネルギーで自立している状態を想定すれば余り大きな影響を受けないわけですよ。それは実現している国々は結構北欧等を中心にあるわけですね、日本でできないわけはない。 先ほどエネ庁の長官のお話で三〇年で一〇%自然エネルギーというお話でございましたが、その中には水力なんかも入っておるわけでございまして、本当の意味での新しい太陽熱であり風力でありバイオマスであり、あるいは畜産バイオマス、そういったものの比率というのは余りにも低い。これはまあ言っておられますが、日本がエネルギー転換して、少なくとも民生はそういった自然エネルギーを中心に自立させようというような、そんな発想には全くなっていませんね。そこまでいかなければ私は日本がリーダーシップを取るということにはならないと思うんですよ。その辺はまあまあまだちょっと余り時間もありませんし、これからの議論になると思いますが。 そこで、こんな資料を配らせていただいております。一つはこの表でございますね。実は、これはある仮定の下に各日本の市町村で自然エネルギー、これは小水力も入っているんです。小水力の場合、この場合はたしか一万キロワット以下という線で引いていますので、かなり大きな水力も入っているんですが。風力、地熱、太陽、そういった自然エネルギーで自立している地域、要するに、計算上、その市や町、村で一〇〇%以上自然エネルギーを出しているところを拾い上げたデータなんですね。これは千葉大学の公共政策研究所の教授の方がまとめられた資料ですが。七十六ありますね、この時点では。確かに小水力というのが多いんですが、地熱なんかもありますし、風力等もあります。岡山で有名な木質バイオマスの真庭市といいましたかね、これはこの中に入っていませんが、バイオマスだけで取るとベストテンの中に入ってきておるようでございます。 そして、この中で岩手県の葛巻町、葛巻町のケースをちょっと資料として提示しているんですが、要するにこの葛巻町では風力発電やっています。太陽光発電をやっています。バイオマス、畜産バイオマスやっているんですね。そして、木質バイオマスのガス化発電やっている、ペレットをやっている。要するに、自然エネルギー、これもうハイブリッドで利用するというのが自然エネルギー利用の一番の方策であるわけですが、それを見事にやってのけているケースがここでございます。多分この七十六のどこかに入っているはずですがね、三十五番目に入っておりますですね、三十五位で二三三%。要するに小水力というようなものを、割と大きな、市町村単位では大きなそういうプラントではなしに、ハイブリッドで見事にやりのけていると。 もちろん、こういう自然エネルギーというのは、太陽にしろ風力にしろ何にしろ非常に薄く広く広がっている、何というんでしょうか、専門的なことよく分かりませんが、熱のエントロピーが拡散しているというような言い方しますけれど、そういう薄く広く分布しているエネルギーですから、これを集約的に大プラントで、何というんですかね、高いエネルギーの質ですかね、クオリティーの非常に高いエネルギーということにはなかなか替え難いわけなんですが、御家庭で使うような熱であったりエネルギーというものについては、十分ハイブリッド型でいろんなエネルギーを集めるとできると、こう申しております。 この面というのは、いろいろ勉強し始めると非常に面白いんですね。横におられる同僚議員の鈴木先生がプロモートしているスパイラルマグナス風車、これなんか面白いですよ。それから、長崎科学技術大学ですか、あの坂井教授の木質バイオマス。これは、木質チップを、木質を微砕粉して、高熱の蒸気と一緒に燃焼させると瞬時にガス化して、残滓が一切残らないというようなことが実験室段階でやっておりますね。それから、これは資源エネルギー庁の補助も受けてやったノンスラッジの高速排水処理、これは発酵系といいますかね、微生物を使ってというような。 それからもう一つ、先ほどの長官の話でも抜けていたのは、RPSで抜けているのは太陽熱ですよね。太陽熱を生かす、東京都がこれに非常に熱心に取り組み始めて、太陽熱ルネッサンスプロジェクトなんというのをやり始めておりますが、こういったことを含めて本来はもっと自然エネルギーに転換すべきであると、このように考えるわけであります。大臣の御認識、いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) 私も、地球環境に負荷を与えないエネルギーをどんどん推進をしていくということについてもう大賛成で、全く異論はありません。例えば、ドイツ等を見ますと、太陽光、風力の供給比率というのが相当伸びております。 ただし、申し上げておりますとおり、技術的な問題は克服ができます。つまり、風が吹いたり吹かなかったり、太陽が照ったり照らなかったり、夜になったりというこの変動、変動はバッテリーをかませる等の技術的な問題で解決できます。要は、コストをちゃんと転嫁して、それを消費者が地球環境のために許容してくださるかということなんですね。ドイツは相当高い値で買っていますけれども、それを事業者と一般家庭で負担しなさいということで、それを受け入れているわけであります。だから、電気料金に上乗せをしても進めるんだということを国民が覚悟するということが一番大事なことなんだと思います。
○前田武志君 大臣のまさしくその御指摘というのはよく分かるんです。 この自然エネルギーを利用するには、先ほどのRPSというのがありましたが、RPSは熱は対象になっていないということは先ほど御指摘しました。しかし、これが事業者にすべて転嫁なんというようなことでは広がりません。当然のことながら、市場原理もちゃんと活用して、いわゆるグリーン証書というやり方をもっともっと応用していけば、いろんなシステムができるはずです。 もちろん、このエネルギー問題については革新的な技術ということで経産省はお取り組みでございますが、その革新的な技術というのは、何もハードの技術のみならず、新しいシステムをどういうふうに開発していくかというのも革新的な技術だと、私は広義に解釈すればそういうことになると思うんですよ。 そういうことを考えれば、まさしく御指摘の個人参加であり、あるいは企業の社会的責任ですか、CSR、そして、熱エネルギー等にもインセンティブを与えるといったようなことをやっていけば、必ずそういったことが可能になると思うんです。 そこで、こういった自然エネルギーによる地域の自立、それを過疎地域を対象にやったらどうかというのが我々民主党の考え方なんですね。というのは、過疎法が二十二年に切れます。その先のことを考えると過疎地域が、この過疎地域というのは、そうですね、総務省、審議官来ていただいているんですかな、簡単にその過疎地域の数であるだとか人口であるだとか面積、ちょっと教えてください。
○政府参考人(津曲俊英君) 現行の過疎法に基づき指定されております過疎地域は、現在、面積は約二十万四千二百六十八平方キロメートル、我が国全国の面積の約五四%でございます。人口が約一千六十八万人、全国人口の約八・四%、市町村数は七百三十五、全国の市町村数の約四〇・九%でございます。
○前田武志君 過疎の地域というのは、面積的には五四%、市町村の数が七百幾らとこう言っていましたね。先ほど一〇〇%が七十幾つかあったわけですから、これ十倍目標にやれば過疎地域、人口でいうと八・何%ですから、エネルギー量としてはそんな大きなものにはならないと思うんですが、日本の面積からいうと確かに非常に大きなものになります。 そこで、自然エネルギーをハイブリッドで組み合わせて自立をしていけば、そこには多様な職種が出てまいります。そして、その多様な職種、そこには多分中小企業のたくみの技の技術なんというのがどんどんどんどん生かされると思うんですね。これはもうハイブリッドのこの自然エネルギーなんというのは地域特性がそれぞれ全然違うわけでございますから、すべてオーダーメードに近いような技術になっていくと思うんですね。それで風力があり、太陽光があり、太陽熱があり、バイオマス、畜産バイオマス、こういうものを組み合わせていくわけですから、それこそ経産省の一つの大きな目標である地域経済の再生、そして持続的な地域社会の再生ということの中心のこれは課題になり得ると、このように考えているわけでございます。 しかも、そうですね、ちょっとこのことについて大臣の御見解をお聞かせ願いたいと思うんですね。
○国務大臣(甘利明君) いわゆる地域振興策と新エネの組合せについての御提言だと思います。地域独自のやり方の、バイオマスも含めた新エネの取組、それが地球環境にも貢献をするし、地域振興にも貢献をしていくというお話だと思います。 どういうスキームが妥当であるのか、あるいはその地域振興策といいますと、我々の省庁を超える大きな枠組みにもなっていくわけであります。設備の導入補助につきましては現状でも取り組んでいるわけでありますので、地域振興策と地域の特色を生かした新エネ、バイオマスへの取組については、他省庁とのどういう支援の連携があるのか、少し研究をさせていただきたいと思います。
○前田武志君 実は、私はこの問題に取り組んだきっかけというのは、この日本の大半を占める山村がもう崩壊しつつある、六七%が森林ですが、この森林バイオマスというのがほとんど使われていない、そんなところが一つのきっかけだったわけでございますが。やはり日本は木の文化という再生可能な文化を持っているわけですから、それを振興する一つの考え方としてこういうことを研究し始めたわけでございますが、要は、ハイブリッドの自然エネルギー利用、そしてこれが、こういうモデルができ上がってくると、甘利大臣が行かれたアフリカ、このアフリカなんかにおいてもまさしくこういう自然エネルギーのハイブリッドなシステムで自立していくという、そういうモデルを提供する。これは多分、まさしく皆様方がだれでも言われる循環型の持続する地球社会というものをつくっていくモデルを日本が世界に提示するということになると思いますので、経産大臣におかれましても一つ大きな柱として、もう既にその柱と、こう言っておられるわけですから、本気になって取り組んでいただきたいということをお願いして、質疑を終わります。 ありがとうございました。
○下田敦子君 民主党・新緑風会・日本の下田敦子でございます。 大臣におかれましては、エネルギー自給率四%の我が国において、エネルギー源の国際ビジネス化が盛んになっております昨今において、大変お忙しい中から資源外交を積極的にお進めになり、お務めになられてお帰りになられました。大変お疲れさまでございました。 そこで、今日は改正建築基準法の問題と、それからエネルギー問題についてお尋ねを申し上げたいと思います。時間が十五分ほど食い込みましたので、少しはしょって省略するかもしれませんので、通告いたしました要旨とは多少違うかもしれませんが、御寛容のほどお願い申し上げます。 まず第一にです。国土交通省が毎月発表されておられます新設住宅着工戸数の統計はGDPの算出にも利用されておりまして、非常に重要な統計と考えます。住宅着工戸数は、地域間格差が拡大する中でもほぼ安定した推移があったと思われます。ここ数年間どのような状況であったかをまずお伺いを申し上げたいと思います。
○政府参考人(小川富由君) お答えいたします。 過去五年間の新設住宅着工戸数、この推移を見ますと、平成十四年は百十四万六千戸ということで、この年は対前年度比で二・四%のマイナスでございましたが、それ以降、十五年、十六年、十七年、十八年と、十五年が百十七万四千戸で、その後若干ずつ伸びるという形で、十八年度は百二十八万五千戸ということで、四年連続で増加をして、平成十年度から十八年度までで約一二%の増加となっております。
○下田敦子君 そこでお伺いいたしますが、本年六月に施行されました同法の施行以来、対前年度比何割減の住宅着工数になっているか、それをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 本年六月以降の、これは月別でございますが、住宅着工戸数、この推移を見ますと、六月が月で十二万一千百四十九戸、七月が八万一千七百十四戸、これが前年同月比の二三・四%マイナス、八月が六万三千七十六戸、同じく前年同月比の四三・三%減、九月が六万三千十八戸、同じく対前年同月比四四%の減、十月が七万六千九百二十戸ということで、対前月比でいいますと二二・一%の上昇でございますが、対前年同月比ということで見ますと、やはりマイナス三五・〇%というような状況でございます。
○下田敦子君 ただいまお答えを伺っておりますと、大変急減していると思われます。その要因は何であるかをお尋ねいたします。
○政府参考人(小川富由君) お答えをいたします。 六月に構造計算偽装問題の再発を防止するために建築確認検査の厳格化を柱とする改正建築基準法が施行されております。改正の内容は、審査方法の明確化や添付図書記載事項の拡充、構造に関する技術基準の見直し、それからいわゆる構造計算適合性判定、ピアチェックの導入を内容とするものでございます。 この改正建築基準法の施行後、設計側、審査側双方とも改正内容に習熟していないということで、例えば施行の直後でございますが、単純な誤字脱字程度しか訂正が認められていない、そういった誤解によります申請の手控え、それからまた、審査の側としても、本来訂正させる必要のない子細な事項についてまで補正作業を求めているというような問題がございました。また、設計側、審査側双方とも構造基準の見直しの内容について理解が進んでいないというような状況もあって、こうした運用面の問題により建築確認の手続が遅延をし、そのことによりまして建築着工が大幅に減少したものというふうに認識をしております。
○下田敦子君 同法の改正に大変中心的におやりになりました小川審議官におかれましては、大変思いはよく分かります。我が国のこの地震大国において、特に姉歯問題が出て、安心で安全な生活のためには厳しい目でその基準、法律を変えなければならないと、これは確かにそのとおりの現実があるのは重々承知した上で申し上げたいと思います。 例えばです、事業年度内に完成等が遅れた場合、経済的、社会的に多大な損害を与えることになると思います。例を挙げますと、教育施設の開校日、工場の稼働日、あるいは店舗、特に暮れの年末商戦を控えた開店日、あるいはマンションは一番影響が多いと聞いておりますが、マンションの入居日、それから各種補助事業の年度内完成事業、特に、施設完成チェックを受けて、現地検査の合格をもって許認可が発行される場合、この現地検査日まで間に合わなかった、不許可になった場合、この責任は当局としてどこがどういう責任をお取りになるのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(小川富由君) お答え申し上げます。 この建築基準法につきましては、先ほども申し上げましたが、耐震偽装問題の再発防止をするということで、確認検査の厳格化を柱とする改正を行ったということでございます。 私ども、施行に当たりましては、特定行政庁や指定確認検査機関で構成される日本建築行政会議等の実務者との意見交換を踏まえて、関連する政省令あるいは告示の制定作業を進め、当該政省令等のパブリックコメントを実施したり、全国各地で審査担当者向けあるいは設計、施工者向けに研修会あるいは講習会を開催をするということで、事前に改正内容の周知に努め、施行後の手続に遺漏がないように努めてきたところでございますが、先ほど申し上げましたように、施行後、運用面の問題で、結果として改正法の施行後、非常に遅延が起こったという状況がございます。これは、非常に現場で混乱を起こしているということにつきましては真摯に受け止めて対応を図っているところでございます。 こういう状況を早急に改善するということで、私どもといたしましては、審査手続内容の周知徹底について、現場に即したきめ細やかな情報提供、あるいは法運用面での改善等を通じまして、建築確認手続の円滑化に向けて全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○下田敦子君 答弁になっておりません。この責任はどこのだれがどういう形で取るのかということをお尋ねしておりました。
○政府参考人(小川富由君) お答えいたします。 私どもとしては、この確認の現場で実際に設計の図面が十分でない、あるいは審査の運用が十分でないといったところがございますので、そこを十分円滑に動かすためにいろいろな対策、対応を取らせていただくということで責任を取ってまいりたいというふうに考えております。
○下田敦子君 再度、再々度答弁がありません。例えばこういうことに遅れが出た、そのことによって現地検査に間に合わない、そのことをどこの省庁が責任を取るのかということを伺っているんです。時間の無駄とは申しません。思いはよく分かりますけれども、現場としてそういう混乱が起きている事実において伺っております。それは、例えば厚生労働省の許認可の場合、文科省の許認可の場合、いろいろあります。それについて、ただひたすら国土交通省のこの法改正によって例年にない遅れが出てきている、それをどこの省庁が責任を持つのか、緩和するのか、それを尋ねています。
○政府参考人(小川富由君) 私ども、例えば住宅あるいは不動産、建設向けの団体に対して、今回の状況をつぶさに説明をし……
○下田敦子君 そういうことを尋ねているのではありません。何回もそれはお答えいただきました。
○委員長(渡辺秀央君) 下田君、発言を求めてから発言してください。
○政府参考人(小川富由君) ということで、状況について御理解をいただいております。 また、先ほど先生御指摘のような、例えば他省庁関係の施設について、例えば補助事業などでの遅れ、そういったことで現場での混乱が起こるのではないかというような御指摘もいただいておりますので、私どもとしては、関係の省庁の方々にもこの状況を十分御理解をいただいて、そういう手続面での問題が起こらないように御協力をお願いをしてまいりたいと思っております。
○下田敦子君 じゃ、もしそういう遅れが出て許認可に支障を来した場合には、国土交通省においても話合いの場を持つということで間違いありませんか。
○政府参考人(小川富由君) 補助事業などの点について、混乱を来さないように関係省庁と十分連絡を取ってまいりたいと思っております。
○下田敦子君 それは必ずしも補助事業とかかわらないと思います。 それから、御答弁に当たってお願いでございますが、先生という呼称はおやめいただきたいと思います。委員、議員で結構でございます。非常に古いものと何か別な意味のものを感じて仕方がありません。大変恐縮ですが、遅れを感じます。 さて、次の質問に移らせていただきます。 GDPに占める民間住宅投資比率、これをおおよそ何%と見ておられますか。
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。 平成十八年度のGDP名目値との比較で民間住宅投資額を見ますと、約三・七%になっております。
○下田敦子君 最終的な消費、公共事業に比べますと、投資の額は余り大きいものと言い難いものもありますけれども、私はこの住宅新築に伴う住宅設備機器、あるいは家電製品、家具、これらの個人消費高は確実に経済波及している要因であると思います。本年の下半期の出荷状況の額、その状況、それから今後の見通しについてお尋ねをしたいと思います。 それから、家電業界、家具業界の設備投資計画や生産活動への影響を経産省としてどのように把握しておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(細野哲弘君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、建築基準法の改正案が施行されました後、住宅着工が減少してございまして、セメントあるいは鉄鋼などのいわゆる住宅にかかわる素材の分野から徐々にその影響というのはタイムラグを経ていろんなところに広がっております。御指摘のとおりでございまして、住宅設備あるいは家具、それから照明、インテリアというようなところに至るまで、大変大きな範囲でその影響が受注あるいは生産、出荷という格好で出ております。 また、企業におきましては、そういう状況を踏まえまして、こういった関連業界の売上げとして現時点で既に受注が二けたぐらい減少すると、あるいは一部工場などの増改築においても設備投資にかかわる影響が出ているというふうに聞いております。したがって、一部の企業におきましては、本年下半期や今後の見通しについて大変厳しい状況を予想するというふうに認識をしてございます。 経済産業省といたしましては、国土交通省から御説明ありましたように、本改正は建築物の安全性を確保するということで大変重要だと思いますが、現下の住宅着工の減少によります各業界に対する影響につきましては非常に関心を持っておりまして、引き続き注視してまいりたいと思っております。
○下田敦子君 大変急激な落ち込みであるということは、このように今の御答弁のとおりかと思いますけれども、例えば、よく聞かされることは、ディベロッパーは建設の機材レンタル料の負担、これが非常に増えていると。それから、木材の価格が高騰している。あるいは、鉄筋用の鋼材メーカーの減産、これは例えば、ようやく二、三か月遅れて確認をいただいても、生産調整に入っている鉄筋業者が行っているためになかなか調達ができないと。おいそれと基礎も造れない、鉄筋も組めないという状態があります。そして、何よりも、ディベロッパーの方々はこの間の金利の負担、このことはやっぱり霞が関で暮らされている皆様には痛感できないんじゃないかなと私は、大変僣越ですが、そう感じます。事業者は大変厳しい状況に今置かれています。資金繰りも非常に困っていると。 そこで、お伺いをいたしますけれども、このことに伴う二〇〇七年度の住宅関連業界の中間営業増益並びに倒産件数についてお伺いいたします。
○政府参考人(細野哲弘君) お答えを申し上げます。 御指摘ございました住宅関係の製造業におきまして中間決算の数字が出そろっておりますので、それ見ますると、対前年との比較におきましては、必ずしも一方に偏っているというわけではございませんで、増益と減益の企業が入り交じっているというような状況でございまして、一概にどういう傾向と言うのは難しい状況にございます。 ただ、先ほども申し上げましたように、今回の改正に伴う影響というのは、着工から順番に段階を追って受注が進んでいくと、いろんな分野、いろんな産業のところに受注が広がっていくということでございますので、今年度の中間決算の段階ではまだ必ずしもこの住宅着工の減少の影響がそれほど顕著には現れていないのかなというふうに思っております。 委員御質問ございました倒産件数でございますけれども、一部建設業においては九月、十月、少し増えているようでございますけれども、いわゆる住宅関連の製造業におきましては顕著にこの分野で件数が増えているというふうには聞いておりません。しかしながら、先ほど来繰り返して申し上げておりますように、今後、影響が幅広い分野において順次出てくると、業績に波及していくということが想定されますものですから、引き続き各業界に与える影響につきましても注視をしてまいりたいと思います。
○下田敦子君 いろんな要因があるとは思いますけれども、例えば先般こういう話を、訴えを聞きました。例えば、簡単な転記ミス、それから構造計算書から構造図へのいろいろな手落ちがあった、以前であれば印鑑を押して訂正すればそれで済んだというふうなことも、現在はこれに対して再度また二か月後に申請を更にし直さなきゃいけないと、その上、手数料も三十万円も余分に払ったということですから、設計者のみならず施主もこれは負担を課されることになります。こういうことがもう多々起きておりまして、大変そういう意味では混乱を来しているというのが現状であります。 そこで、お伺いいたします。 日本で最大の指定構造計算適合性判定機関、財団法人です、日本建築センター、大変長くなりますが、この名前が、虎ノ門からたしか外神田に移転したと聞いておりますけれども、ここの仕事の中で、中期経営計画で適判業務の想定件数が二〇〇七年度、二〇〇八年度は幾らと見ていたのか。実際その件数は今日まで何件なのか。また、収入目標の何%に相当するのかをお尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(小川富由君) お答えいたします。 財団法人日本建築センターの中期経営計画における平成十九年度及び二十年度の構造計算適合性判定業務の想定件数でございますが、それぞれ約五千件、これは月にして五百五十六件、それから二十年度は約九千件、月にして七百五十件を想定をしているということでございます。 現在時点での実績でございますが、十二月三日現在の受付件数が三百七十四件、十一月は月に直しますと百三十三件、そのうち審査の完了した件数が百九十三件ということになっております。 本年度の収入目標に対してでございますけれども、受付件数ベースでまだ約七・五%というような状況であると報告を受けております。
○下田敦子君 ありがとうございました。 それで、私が調べましたところによりますと、同センターの判定員の勤務状況、これは常勤なのか非常勤の場合なのか、その勤務頻度が大変まちまちであって、その実態が、非常にお人がいないと、専門家がいないということが分かりました。例えば、ある専門家の話によりますと、全国でその正規の構造技術者は約現在四千人から五千人だ、これをスムーズに動かすには一万五千人必要だという話がございますけれども、この構造技術者を一万五千人増やすのに何年掛かりますか。人を育てるというのは一番大変で、一番時間が掛かる作業でありますが、これをどのようにお考えでいらっしゃいますか。
○政府参考人(小川富由君) お答えいたします。 まず、日本建築センターでの判定員の状況でございますけれども、常勤が十五名、非常勤三百十名、この非常勤というのは、大手の設計事務所で構造設計をやられている方あるいは大手の建設会社で構造設計をやられている専門の方ということでございます。そういう状況でございます。したがいまして、判定員に占める常勤判定員が五%、非常勤判定員が約九〇%でございます。 実際の勤務状況ということでございますけれども、常勤判定員は月に大体三百人日程度ということでフルに稼働しているというような状況でございます。しかしながら、非常勤判定員は契約上、月に五百五十人日程度の業務を想定をしておりますが、現在のところ百二十人日程度の業務ということで報告を受けておりまして、この数を見る限りにおいてはまだ余裕はあるという状況でございます。 しかしながら、今、同センターでは業務依頼件数が急増をしておるというような状況で、非常勤判定員の業務を増やしていく、またこの適合判定業務の合理化自体も考えていくということで検討をしておるところでございます。 なお、構造設計に必要な建築士でございますが、昨年の建築士法の改正によりまして構造設計一級建築士という、言わば構造設計に特化した資格をつくりまして、その方々に構造設計を専門にやっていただくという仕組みを新たに設けたところでございます。 これにつきましては、構造設計を五年以上実務としてやっておられた一級建築士の方に講習等を受けてなっていただくという形でございまして、現在、来年十二月の改正建築士法の施行に向けて準備をしておるところでございまして、必要な構造設計に、実務に必要な建築士の確保に努めてまいりたいと考えております。
○下田敦子君 この法律のことについての質問の最後にお尋ねを申し上げたいと思います。大臣にこのことをお伺い申し上げたいと思います。 質問、最後に申し上げる前に、例えばこれは大手のゼネコン、この方々は人もお金もあると思います。例えば、確認書類も入念にこれは申請する技術も、人的な蓄えも持っていると思います。例えば、それからもう一つ、ハウスメーカー、何とかハウスという全国的な展開をしている住宅メーカーでありますが、これは大臣認定を取った型式住宅の書類がございますので、スムーズにこれもまたこのたびのような事態には対応できていると聞きます。 問題は地方の中小建設業であります。このままでいきますと、ますます地域間格差が開いて倒産が増え、そして融資もまた特にありません、こういう状況に関して。ですから、非常に今困っている状況があると。特に、そういう地方で抱えている技術者、大工さん、この方々は、やっていけないところの自分の会社よりも大手のこういうゼネコンの方に雇用されていくというふうな状況もあります。何せ二か月、三か月と遅れている建築業においては違約金を払わないといけません、契約をしてスタートしている上で。 ですから、このことについてまずお伺いしたいんですが、この同法律の施行前に、国土交通省は経済産業省またその他の関係省庁とこの施行について話合いの場を持ったのかどうか、それをお伺いすると同時に、大臣としてはこの混乱に対してどういう対応をしていかれるおつもりか、それをお尋ねして、この第一項めの質問は終わらせていただきます。
○国務大臣(甘利明君) この法律は、姉歯問題に端を発して、消費者、生活者の安心、安全を確保するという点からなされた改正でありますが、その施行の詳細については国交省の中で行われることでありまして、私どもが特に相談を受けたということではありません。 私は、この問題、施行が、あれは六月でしたっけ、がスタートして以降の許可件数の激減に極めて危機感を一番早く持った閣僚だと思います。景気に対する影響が大変なことになるんではないかということで、国交大臣にもどこに問題があるか早急に調査してほしいという要請を行いました。 というのは、決められた法とおりにやるというのはそれは当たり前のことなんでありますけれども、先ほどちょっと国交省から答弁がありましたとおり、もうわずかなミスがあっても訂正を認めないと、全部もう膨大な書類詰めを全部やり直しだと。中には、どこが間違ったかすらの情報すら教えてくれないという話もありました。これは幾ら何でもちょっとこれ大変なことになるぞということで申し入れまして、運用の改善といいますか、法律が予定していないことまで警戒してやることについての適正な運用、つまり、あつものに懲りてなますを吹く状態がもう徹底してしまっていると。 神奈川県の場合、何か月かのときの時点までピアチェックが必要な案件が一件も許可が下りていませんでした。これは異常事態だということで申し入れました。そのときに国交大臣の方から、それはもう法律を戻すということは安全、安心上もちろんできないけれども、運用をちゃんとすると、趣旨が伝わるように一生懸命やりますという話と同時に、うちの方でもセーフティーネット融資とか保証についての対処をしてほしいという要請がありました。そこで、困っている中小企業者、相談窓口を受けまして、また物すごくたくさん相談が来たんでありますが、政府系としてのセーフティーネット融資、それから民間融資を保証するためのセーフティーネット保証、この体制をすぐ取ったわけであります。 現状では、許可案件の数が復活しつつありますけれども、まだ三十数%、前年同月、落ちております。これを常時、実は現場の声を国交省に知らせるための連携を事務的に取るように申し入れまして、これはできました。ですから、我が省として、現場の中小企業者の実態を即時国交省にお伝えして、まだこういう点で、運用上正しく理解されていなくて過剰警戒されている点があるというのがあったら具体的にどんどん報告するという体制を取らせていただきました。 すぐに回復してくると楽観はしておりませんが、その回復状況を見て、現場の問題を逐次国交省の方にお知らせしたいと思っております。
○下田敦子君 大変有り難い御答弁でございます。 一つ、時間がありませんので、国交省へのお尋ねは、今の大臣の御答弁でほぼ分かりましたので、省略していただいて結構でございます。 小川審議官も、非常に倫理観をきちっと持って正していこうというこの姿勢は私は評価して、高いものがあると思いますけれども、現場の声を、大変失礼ですが、申し上げたいと思います。国交省の偉い方にコンクリートのたたきを打つところに参加していただきたいと。それはもう厚生労働省、文科省すべてに言えることであって、やはり現場を見ていただきたい。これはやっぱり切実な声だろうと思います。どうかひとつ、そのことを御念頭に入れて、御指導方きちっと前へ進めていただきたい。小川審議官に特にお願いを申し上げます。 さて、次に、時間が迫りましたが、通告してありますので、エネルギーの問題について質問させていただきます。 原子力行政の中で特に一番問題なのは、高レベル放射能廃棄物処分が最大の課題であると思います。大臣もNUMOを通じて非常に一生懸命、高知県の問題もあって、御努力されていたことは存じ上げておりますけれども、この問題は現在まで、トイレなきマンションという言い方をされながら、ついについにここまで、原子力発電所の問題がスタートしたときから解決を見ることなくここまで来てしまいました。 そこで、高レベル放射能廃棄物のガラス固化体、この国産のものが先般青森県の六ケ所に、第一回目の製造も始まったわけですけれども、思い返してみますと、海外にお預かりしていた、例えばフランスのラーグとかイギリス等に預かっておりましたガラス固化体が一九九五年、平成七年であります、に搬入されて、帰ってきました。十二年前のことになりました。当時、平成七年は、電力業界が、三十年から五十年で出して別の最終処分地へ移しましょうと地元と約束しています。また、現在、高レベル放射性廃棄物処分の実施主体は、これは原子力発電環境整備機構、NUMOでありますが、これは公募をしておりますけれども、なかなか前に進んでいない。こういう状況の中で一番頭を抱えていらっしゃるのは、私は多分甘利大臣じゃないかなと、そう思って、拝察して余りあるものがありますけれども。 そういう状況の中で、地元としては、現在、六ケ所にこの廃棄物がガラス固化体として何本そのまま保存してプールの中に入れてあるか、あるいは、地下埋設を見ないわけですから、保存してあるか、その本数をまずお尋ね申し上げたいと思います。
○政府参考人(西山英彦君) お答えいたします。 海外から返還されるガラス固化体が今保存されているわけでございます。フランスから平成七年以降順次返還されておりまして、平成十九年十一月末現在で千三百十本が返還されております。 以上でございます。
○下田敦子君 例えば、こういう地下埋設をして、適当な地層であるかどうかを調査するのには約二十年、またそこに、地下に、トンネルを三百メートルぐらい地下に造り、建物を造るのに約十年。だとしますと、今すぐその最終処分地が決定を見たとしても、今から三十年後であります。そういう状況を考えたときには、子々孫々にこれを何として責任を持っていくかということが非常に大きな問題であろうと思います。 当時の電力業界が三十年から五十年で最終処分地へ移しますとおっしゃったこと、このことについてどうお思いになられますか。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、今、海外から返還をされたガラス固化体について、六ケ所で保管をいただいているわけであります。これは、青森県それから六ケ所村と日本原燃との間で電気事業連合会の立会いの下に協定書が結ばれたわけでありまして、平成七年から順次貯蔵されているわけであります。 この協定書によりますと、管理期間というのは、それぞれのガラス固化体につきまして、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、六ケ所に受け入れた日から、おっしゃるとおり三十年から五十年間としているわけであります。刻一刻と最終処分地を決めて建設しなければならない時間が迫っているのは正に御指摘のとおりであります。ただし、現在においても引き続きこの協定書に変更はないということと承知をしております。
○下田敦子君 ないということでは置かれない状況、切迫している状況がここにあります。 例えば、質問の中に込めていたんですが時間がありませんので省きますけれども、核燃料を剪断して溶解する再処理工程、この放射能レベルが極めて高い廃液が出る、これは御案内のとおりであります。これをガラスと混ぜてステンレス製の容器、キャニスターと申しますが、それに入れてガラス固化体とすると。 で、地元の報道紙によりますと、私も第一回の返還されたガラス固化体が、雪が少し降っているときに港から揚げられて六ケ所に移るときの風景をいまだに忘れませんが、湯気がぼうぼうと立っておりまして、大変高温なキャニスターなんだなと思いましたが、この地元の報道によりますと、ガラス固化体の近くにいると二十秒ほどで亡くなると、死ぬということを堂々と書いております。 これを見た、あるいは県民もそうですけれども、こういう事実を果たして国民が知っているのだろうかと。地元だけが非常に不安を覚えている。もう様々な産業に、農業、観光すべてに影響を来します。これはそんなに影響がないというふうなことを言って様々な意見が出てはおりますけれども、これは容易ならざる状態であって、年間一千本近いものが、ガラス固化体がここで、全国から寄せられた廃棄物を作って、先行きがないものを青森県の六ケ所がただただひたすら仮置きしていくと。こういうことについて、大変な問題であります。 そこで、次の問題、この再処理を商業ベース化している問題が今どんどんどんどん進んでいっているわけでございますけれども、今日は三陸海岸の、いわゆる岩手県、宮城県、東京の方もいらっしゃいますが、大変心配をしておられる方々が多くて、今日傍聴にお見えですので、是非これは青森県のみならないお話ですので、お尋ねしたいと思います。 これらの放射性廃棄物、高ベータガンマ廃棄物ですが、これが再処理工程に伴って海洋に放射能が放出されている実態がございます。六ケ所の再処理工場から、昨年十一月十八日には海洋に五百八十四・九立方メーターが放出されています。そのトリチウム濃度は、これは大変なベクレルでございまして、原発の放出濃度限界のかなりな倍率に当たるわけですけれども、規定されているものに比較してみますとこれは何倍に相当するか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(平岡英治君) お答え申し上げます。 再処理施設から海洋に放出されます放射性物質でございますけれども、原子炉等の場合に比べまして核種が多様であるということ等を考慮いたしまして、放射線審議会からの答申を踏まえまして、規則、告示等で実効線量当量について三か月〇・二五ミリシーベルトという線量限度で規制をしております。 御指摘の数字でございますが、昨年十一月十八日のトリチウムの放出放射能量ということでございましたが、これは保安規定に定める年間の放出管理目標値である一・八掛ける十の十六乗という数値を十分に下回っておるという状況でございます。
○下田敦子君 下回っているという御答弁ですが、これに対するアセスメントを行っておられますか。
○政府参考人(平岡英治君) 再処理施設の安全審査でございますが、原子力安全委員会が定めております再処理施設安全審査指針に基づきまして、平常時における再処理施設からの環境への放射性物質の放出等に伴う一般公衆の線量が法令に定める線量限度を超えないということはもとよりですが、合理的に達成できる限り低いことを評価いたしまして、再処理施設の安全性を確認をしております。 この評価に当たりましては、放射性物質の海洋放出によって移行する海産物等の食品の摂取による内部被曝のほか、様々な被曝経路からの評価を合計いたしまして、年間で〇・〇二二ミリシーベルト、一般の公衆が受ける放射線の量でございますけれども、こういった値と評価をしておりまして、これは法令で定める線量限度でございます一ミリシーベルトを十分に下回っているというふうに確認をしておるところでございます。
○下田敦子君 私がお尋ねしているのは、アセスメントを行っていらっしゃいますかという質問なんです。
○政府参考人(平岡英治君) 原子炉等規制法に基づきます安全審査におきましては一般公衆への影響についてその安全性を確認をしておりますので、生態系への影響という意味でのアセスメントを実施はいたしておりません。
○下田敦子君 時間がないので大変中途半端になりますけれども。 私のみでありません、いろんな関係団体が調べて、アセスメントは行われていないという現実があります。大変食い違っておりますけれども、いずれの時間をまたちょうだいしながら正規にこれをただしていきたいと思います。 再処理工場から空へ出ていくクリプトン85、海へのトリチウム、放出されっ放しです。ですから、このことに対してもう少しきちっとしていかなければなりませんが、せんだって、日本原子力産業協会の副会長の秋元勇巳さん、名誉顧問の方ですが、いらっしゃいまして、核燃料サイクルに関連しているところには転換工場あるいは再転換工場の建設をすることが最も望ましいと、これはIAEAのエルバラダイ事務局長が提唱している国際核管理構想によることだと言っていますが、大変急浮上してきていますので、最後に、大臣はこの国際核管理構想についてどういうスタンスをお持ちなのか、お尋ねして終わりたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 原子力発電というのはエネルギーセキュリティーのみならず、昨今は地球環境保全という視点からも注目をされておりますし、世界じゅうで一斉に向こう二、三十年間の間に百数十基が新設をされるという予測もあるわけであります。そこで、一番大事なことはこの平和利用が貫徹されるということが大事でありまして、そのためにIAEAの査察があるわけでありまして、日本はこの最優等生モデルだというふうに思っております。この核燃料供給保証構想を始めとする国際的な核管理構想というのはもう核不拡散の上で極めて大事なことでありまして、そこで日本が何を担うかということも重要な課題であります。 ただいまお話がありました転換工場の商業化でありますけれども、現在、実施主体や立地地点等が具体化された計画については承知をいたしておりません。私どもが政府としてこれを進めていくという政策を立てているわけでもありませんけれども、商業ベースで行われることをけしからぬと言っているわけでもありません。要は平和利用がきちんと国際機関によって管理をされて、核拡散の不安がないようにするために我が国がどういう貢献を果たすかだというふうにとらえております。
○下田敦子君 大変ありがとうございました。 東京の夜、不夜城と化しています。どうかひとつ、先ほどの増子委員それから前田委員の大変すばらしい御質問の中にありますように、私どものこの燃料、エネルギーに関してベストミックスをもっともっと進められるように大臣のお力を発揮していただきたいと、そう思います。 以上です。ありがとうございました。
○鈴木陽悦君 会派の締めくくりの質問をさしていただきます。 熱意ある皆さんの質問で私の質問時間かなり短くなりましたが、ひとつ、この委員会では新メンバーになって初めての質問でございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 まず初めに、甘利大臣、先月の二十九日でございますが、ニッポンサイコーキャンペーン、有楽町の方で秋田産品、じゅんさい鍋、黒い塩等、いろいろとアピールを本当にありがとうございました。私、地域の、地方の宣伝マンとして是非いろんな形で加えさしていただきたい、そんな思いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、私はこれまで一貫して地方の活性化を訴えまして、地域の元気を再生しなきゃいけないと繰り返し、うるさいくらいこの委員会で言ってまいりました。なぜならば、ある意味、これまでは規制緩和でありますとかグローバル化、経済活動優先などによりまして、国を挙げて、こう言っちゃなんですが、地方をちょっと置き去りにしてきた、そんな感が否めません。そのしっぺ返しと言ってもいいと思いますけれども、この夏の参院選の結果というのは地方からわき出た言わば天の声ではなかったかと私は解釈をしております。 そこで、これからは国を挙げて地方の再生に取り組まなくてはいけないんでありますが、去る十月一日の福田総理の所信表明、ちょっと引用さしていただきますと、地域再生などの実施体制を統合し、地方の再生に向けた戦略を一元的に立案し、実行する体制をつくり、有機的、総合的に政策を実施していく、国と地方が定期的に意見交換を行うなど、地方の声に真剣に耳を傾け、地域力再生機構の創設等、決してばらまきではなく、政策に工夫を重ね、丁寧に対応する、地方再生への構造改革を進めていく、このように述べております。いよいよといいますか、ようやく地方再生と地域活性化に本腰が入ってきたのかな、格差の是正に軸足を移しつつあるのかと、少なからず期待を抱いているわけであります。 そして、これに呼応するように、先月の三十日の第二回地域活性化統合本部の会合で、地方再生戦略の概要が明らかになりました。五つの原則でありますけれども、補完性、自立、共生、それから総合性、透明性、この五つの原則を掲げておりまして、全国八つのブロック別に担当参事官を配置する、窓口の一本化の面からも支援体制の意気込みがある程度感じられるわけですね。もちろん省庁の壁を越えました省庁横断的な取組になると思いますが、それに国が一定のメニューを決めずに、地域の自主的なプロジェクトを直接支援する地方の元気再生事業、これ一覧表見ていますと非常に幅広いプランニングでございますが、いろんなものを盛り込んでおりまして、言ってみると選択と集中方式のプロジェクト、公募による支援であるというふうに理解をしております。 そこで、これまでも甘利大臣は、企業立地とか中小企業対策など地域活性化にこの委員会でも積極的な発言をされております。これまでは安倍内閣の閣僚としての甘利大臣の発言でございましたが、今度は福田内閣の閣僚として、また今までとは違ったカラーを打ち出していく、そんな意欲を是非ここでお聞かせいただきたいと思います。地方再生に取り組むその決意をお聞かせください。
○国務大臣(甘利明君) 今までは、伸びるところは伸ばして、付いてこれないところをどう補完するかというやり方だったと思います。これは、大企業と中小企業の関係も、都市と地方の関係も、どうやって底上げをするかということだったんですが、これからはコラボレーションというか連携でシナジー効果を上げると。大企業と中小企業との連携をどう図るかと、これは資源、ノウハウとか人材とかいろんなことを含めて還流をさしていくということが大事だと思います。 地方に関して言えば、都市部が持っている人材を地方にどう生かすかということももちろんありますけれども、今までは地域資源を活用するということと地域に企業を呼んでくるというのが主でありましたけれども、実は地方の最大産業というのは農林水産業なんですね。また、一番後れを取っているところも。これは斜陽産業だというふうに思っちゃうのがいけないんであって、これをリーディングインダストリーにするという発想を持たなきゃいけないということで、農商工連携というのを打ち出したわけであります。つまり、いい物を作ればもうあとは売れるんだというんじゃなくて、市場を見越して何をねらって作るかとか、うちのこの産品のどこをアピールするかとか、そういう商業的発想や工業的発想を農林水産業に入れていくということを全面的に新内閣として打ち出したいと思います。
○鈴木陽悦君 大臣から、今、農商工連携のお話が出ました。 どちらかというと、これまで農水省と経産省というのは、FTA、EPA、それから市場開放をめぐって水と油の部分ありましたですね。今回のこの農商工連携というのは、これを二つ連携するということは、簡単に言うとドレッシングになると、そういう表現になるのかなという感じがいたしますけれども、縦割り行政の壁を破って地方活性化のモデルとなり得る期待も大きいわけですが、果たしてどうなっていくのか。 若干不安材料もお持ちだと思うんですけれども、甘利大臣も先日は北京の方で先頭に立って農産物をアピールしておりましたけれども、経済産業省としてこの連携進めていくそのねらい、一番のそのねらいの部分をちょっと聞かせていただけますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 経産省は他省からおじゃま虫官庁とかよく言われて、人の領域にすぐ踏み出してくると言われるんですが、ここは誤解ないようにお互いに領分を越えたいと思います。 その第一歩は売る方と作る方をつなげていくという作業があります。更に進めると、農林水産業の産業革命を起こしてほしいと思うんです、私は。 この間も生産者側の代表者と売る側の代表者をつなげるイベントをやりました。ところが、実はそこに来ている農業者はもう見事なものなんです、はっきり言って。例えば、ある小さな村、千百人の村は、そこの産品をどうやってマーケットに売り込むかというマーケティングからPRからまあ見事なものです。三十億の売上げ上げています。 私としては、そこにその緩衝材で入れるタオルも特注で作ってありました、それをPRの、私、有名な画家がかいたんですかと言いましたらそうじゃなかったんですが、そのデザインがあんまりすばらしいものですから、緩衝材の中のタオルもそれとセットの柄にして、タオルが欲しいから農産物セットを買いたいというぐらいにしたらどうだというようなアドバイスもしたんですが、そういう、要は企業的発想ですね、農業に企業的な戦略、企業的な発想というのを持ってもらいたいと。 これはITの導入もそうです。うまくやっている人は、そのときに出てきたものの中にはQRコードまで全部振ってありました。それをトレースするとレシピまで出てくるようになっているようでした。 要するに、そういうふうにやっている人はどんどんやっていますから、みんながそういう、作れば後はだれかが何とかしてくれるじゃなくて、もっと、企業だとしたら、作ったらこれをどう売り込むかとか、むしろどういう市場を見据えて物を作るとかPRするとか、そう考えると思うんですね。ですから、農業に産業的な発想を持ち込んでほしいというのが私の最終的な思いであります。
○鈴木陽悦君 私もそうした部分には同感でございますけれども、やはり発想の転換というのが今回連携強化の中で一番求められるんじゃないかと思います。 ちょっと質問しようと思ったんですが、これも御意見としてちょっと聞いていただきたいんですが、経産省は最近でも、企業立地、地域資源、それから地域ブランド、いろいろな地域活性化の施策を講じてきましたけれども、こうした地域振興策との調整をうまく図っていく必要があると思います。 例えば企業立地促進法ですけれども、対象業種、これ自動車それからITなどの海外生産比率の高い業種に限定しておりますが、農業もこれに、対象に加えていくというのがまた一つの新たな連携強化につながっていくんじゃないかと思います。 それから、大臣から今非常にうまくいっている例を御紹介いただきましたが、人的なアドバイザー、これかなりジャンルが広がってきますので、今まで経産省でも中心市街地の活性化のアドバイザーとか、それから今回何か伝道師という言葉も出てきました。 いろいろな形でアドバイザーシステム、人的支援というのは非常に重要な位置を占めてくると思いますが、もう時間もございませんので、この人的支援、この辺の取組について伺いたいんですが、広く浅くというよりも、確実に実行に移せる支援、強固な支援が必要だと思いますが、この辺のお考え、人的アドバイザー、いかがでございましょうか。
○大臣政務官(山本香苗君) 御指摘のとおりでございまして、正に人的な面が非常に重要だと思っております。 この従来の施策におきましても、今例に挙げていただきましたとおり、地域資源活用促進法に基づく支援におきましても二百二十二名の地域中小企業サポーターの方が頑張っていただいておりますし、また中心市街地活性化法の支援におきましても中心市街地商業活性化アドバイザーの方が三百四十二名、今頑張っていただいております。 ですから、今お尋ねの農商工連携につきましても、こうした取組を成功に導いていくために、生活者のニーズや販路開拓についてのノウハウを有するような専門家の活用というものがかぎになると思っております。そのために、農林水産省と連携しつつ、先ほど御紹介させていただいた人材というものは重なるところもありますので、更にそうした人材も活用しながら、新たな人材の発掘と、また活用を含めて総合的な支援策というものを考えてまいりたいと思っております。
○鈴木陽悦君 もう一つだけちょっと確認をしておきたいんですが、産業振興、町づくり、都市機能の向上、いろいろありますが、これまで数多くの産業振興策を取られてきておりますが、こうした中で大きな成果、それも地方で花開いた成果はごくわずかではないかと思います。 先日、ちょっと新年度の施策項目を伺った際、今年度で打ち切られます事業についても聞いたんですが、地域新生コンソーシアム研究開発事業の推進とか中小企業産業技術研究開発、産学連携人材育成事業、一般会計で十七事業、エネルギー対策特別会計で二十二の事業が廃止予定となっておりまして、正直言って、ついこの間出てきたものが、あれっ、もうなくなってしまうのかとちょっと驚きました。 これまでの成果と実績、プラン・ドゥー・チェックの部分がどうなっているのか、廃止になった事業はどんな形に姿を変えていくのか。今言った地域コンソーシアムを例に挙げますと、秋田ではこの夏にこの事業で木質バイオの研究が認定を受けましたけれども、これ廃止によってどうなっていくのか。ちょっと心配ですので、確認事項としてこれを聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(勝野龍平君) お答え申し上げます。 今、産学官連携の技術開発研究事業についての御質問がございました。私ども、そういった事業につきましては、その実施状況あるいは地域のニーズ、この変化に応じまして、地域ニーズの変化に応じまして事業の見直しを図りながら、より効果的なものにしていくということが非常に重要じゃなかろうかと考えてございます。 御指摘の地域新生コンソーシアム研究開発事業につきましては、地域の研究機関等の連携を強化しなきゃいけない、あるいは事業をより一層事業化を目指さなきゃいけないという観点から今回見直しを行います。ただし、見直しを行った結果、新たな研究開発事業として予算要求をしております。地域イノベーション創出研究開発事業という予算要求項目でございます。 私ども、地域の活性化のためには地域で新規産業を創造する、あるいは新規事業を創造するというのは極めて重要だというふうに考えてございまして、こうした研究開発事業はしっかりと行っていきたいというふうに考えてございます。
○鈴木陽悦君 要するに、衣替えをするという形になるというふうに思います。はい、分かりました。 もう時間もなくなりましたので、今地方再生に必要なのは人づくりであり物づくりであり町づくりであり、一番必要なのは、是非声を大にして言いたい、夢づくり、この地方再生に向かった夢づくり、是非お願いいたしたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(渡辺秀央君) 午前の質疑はこれにてとどめたいと思います。 午後一時まで休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(渡辺秀央君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○古川俊治君 自由民主党の古川俊治でございます。 本日、途中から、ちょっと足にけがをいたしましたもので座らせていただきます。その御無礼をお許しください。 甘利経済産業大臣、冒頭にシンガポールから御出張された会議の概要の御説明をいただきました。この中におきましては、とりわけAJCEPに関する交渉が妥結しましたこと、またERIAの設立が決まったことが大きな成果であったと存じます。ここに至るまで大臣また御担当の皆様方の御苦労は大変なものであったと存じます。 そこで、このAJCEP及びERIAの意義につきまして御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 先般、日・ASEANの経済閣僚会議で日・ASEAN・EPAについて妥結を確認をしたわけであります。あわせて、ERIAと呼んでおりますけれども、東アジア地域の経済研究拠点、共有の経済研究拠点というものの設置が暫定的な場所も含めて決定をいたしました。 日・ASEANのEPAというのは、十か国・地域全体と日本、つまり日本と面との初めてのEPAでありまして、これは極めて歴史的な意義があると私は思っております。それまでは国と国とのEPAでありますのが、初めて面と日本ということができました。 これで次のステップはASEANプラス6、というのは日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド加えてASEAN10プラス6ですけれども、これを東アジアの経済連携というふうに持っていくわけでありますが、これへの大きな一里塚になったというふうに思っております。 そうしますと何が起きるかといいますと、経済の連携、分業体制が完成をするわけであります。日本から高機能部品や部材が供給をされ、ASEANないし東アジア地域内でそれが製品化され、そして域内及び域外に輸出をされていくという、そういう分業体制ができ上がると。世界の成長センターたるアジアの成長に日本が深く関与しつつ、一緒に日本の成長も引き上げてもらうという効果があります。 ERIA、研究センターの方はどういう役割を果たすかといいますと、地域間格差が非常に大きい地域でありますシンガポールとミャンマーやあるいはラオス等の所得格差というのは十倍から百数十倍になるんじゃないかと思いますが、そこを、ですから国ごとに問題点を分析して政策を提言し、それに日本のODAとかませて底上げを図っていくと。そうすると、全体がバランスよく経済が発展していくというその研究センターでありますから、これはもう争奪戦になりました。 いまだ最終決着といいますか、つくるということと暫定的にここに置くということは決まったんですが、最終形態についてはまだ話合い中でありまして、問題を分析し処方せんを提起する、それと日本の具体的な支援とがかみ合って東アジア地域が発展をしていくという、その基本的な装置がこの二つでできたんではないかというふうに思っております。
○古川俊治君 ありがとうございます。 通告いたしました御質問の中には地球温暖化に関するものが後段ありましたけれども、先ほど前田委員からしっかりした御質問をいただきまして、また甘利大臣の方からも前向きなお返事をいただきましたので、私はここにつきましては是非一点だけ指摘させていただきたいと思います。 シンガポール宣言の第二項の中では、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させるとの共通の目標にコミットするという規定になっておりまして、また、甘利大臣も出席されました日中ハイレベル経済対話の中では、すべての主要経済国が責任ある形で参加する実効的な二〇一三年以降の枠組み構築に積極的に関与するといった、こういった目標へのコミットメントあるいは積極的な関与という形でこの内容が規定されておりまして、排出削減量などへの具体的な言及がないというのが現状でございます。 東アジアにおきましてリーダーシップを取っていく我が国にとりまして、特にこの京都議定書で排出削減義務を負っておりませんが大きな排出国でありますインド及び中国、これにポスト京都の枠組みにおいてしっかり具体的な義務を負っていただくことが重要と考えておりますけれども、これからどのようなアプローチを取っていくのか、更にお考えを明確に示していただきたいというふうに思います。 私は、国内の方につきまして今から質問をさせていただきます。 先日発表されました二〇〇六年の温室効果ガスの二酸化炭素の換算の総排出量、これは前年に比べますと減少しておりますけれども、いまだ京都議定書に規定する基準年の総排出量と比較いたしますと六・四%も上回っているのが実情でございます。確かに、工業などの産業部門、ここにおきましては産業界の御努力もありまして基準年に比べ五・六%の減少となっております。 一方で、最近の新聞社のある調査におきますと、工場以外の施設も含む主要製造業の二〇〇八年から二〇一二年までの二酸化炭素の年間平均排出量は、一九九〇年度比で三・七%減にとどまるであろうというように報道されております。 そこでお聞きしたいんですけれども、産業界におきましては業界団体ごとに自主行動計画を作成してその達成に取り組まれているところでございますが、この作成された自主行動計画の妥当性はどのように確保されているのでしょうか。すなわち、この自主行動計画自体がその業界にとっては実は大変甘いものであって、簡単に達成されてしまう、そのようなものではないとどうやって考えていけるのかということを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石田徹君) お答え申し上げます。 先生お尋ねの自主行動計画でございますが、最初に全体、ちょっと大枠を申し上げますと、私どもの関係では、製造業につきましては二十八業種、二〇〇六年度の排出量ベースでは約三・七億トン、産業部門の約八一%を、それから我が国総排出量の約二七%を占めるものでございます。 このような自主行動計画につきまして、政府は毎年度、今関係審議会、これ具体的には中央環境審議会と産業構造審議会の合同会議を開いておりますが、ここで今厳格なフォローアップを実施をいたしております。自主行動計画のその目標自体あるいはその目標の内容につきましては、最終的には確かにその各業種にゆだねられている面はあるわけでございますけれども、この厳格なフォローアップのプロセスを通じまして、目標達成業種に対してより高い目標への引上げを促しているということでございます。 その結果といたしまして、本年度につきましては、昨年度の八業種に続いて、化学あるいは電機・電子、製紙など、十八の業種につきまして目標の引上げを実施をいたしております。 こうした厳格なフォローアップを通じまして、先生言われるような甘い目標にならないように産業界の積極的な取組を促しているところでございます。
○古川俊治君 ありがとうございます。 自主行動計画の多くは二酸化炭素排出原単位、これを一応目標指標としております。しかしながら、二酸化炭素排出原単位、これを指標とした場合には、結局経済が上向きになりまして生産量が増加すれば、結局のところ、本当に問題となる温室効果ガスの総排出量というのは増えてしまうということになるわけであります。京都議定書におきましても、総排出量が問題とされておりますし、実際に温暖化のことを考えても、総排出量こそが問題となるわけでありまして、自主行動計画も本来であれば総排出量ベースで考えるべき問題と思います。 仮に、自主行動計画、この二酸化炭素排出原単位を目標としました行動計画がすべて達成されたとしましても、その業界の総排出量が基準年のそれに比べまして六%という削減を達成されていない場合、特にもし増加しているような場合、その場合には、やはりそこで企業の利益を上げてきたこういった業界に対しまして何らかの社会的な責任を負わせるべきではないのか、このようにも考えられるわけでございますけれども、経済産業省としての御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(石田徹君) ただいまのお尋ねの点でございますけれども、本年度の自主行動計画フォローアップにつきまして御紹介いたしますと、当省所管のものは先ほど御紹介した製造業以外のものを含めまして三十九ございます。このうち原単位のみを目標指標として設定しているものは二十三ということになっております。 ただ、当省といたしましては、これらの原単位のみを目標指標としているその業種につきましても、昨年度のフォローアップのプロセスから各業種における目標達成状況、これは原単位による目標達成状況に加えまして、基準年度比のCO2排出量増減の状況というものをその評価基準に加えてフォローアップをいたしております。 また併せまして、これまで原単位のみを目標指標としていた業種につきまして、CO2排出量を併せて目標とするように、目標として設定するように働き掛けているところでございます。このような取組を通じまして、原単位のみを目標指標としている業界についても、CO2排出量の削減が進むように促してまいりたいというふうに考えています。 なお、自主行動計画という、自主という名前が付いておりますけれども、先ほど来御説明いたしていますように、これは目標達成計画という閣議決定に位置付けて、しかもそれを厳格に審議会等でフォローアップしているということで、既にこのコミットをした業種につきましては、そういう意味での社会的責任を負っているというものになっているというふうに考えております。
○古川俊治君 これに関連しまして、では御質問させていただきますが、既に社会的な責任を負う形になっているとおっしゃるのは、仮にこの二酸化炭素排出原単位にせよ、その総排出量にせよ、もし自主行動計画、あるいは政府が御提案になっているような総排出量の基準というものが達成されない場合にはこれは何らかの強制力を持って、例えば京都クレジットを買ってきて政府が無償で転移させるというような措置をお考えになっているのかどうか、この辺につきまして御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石田徹君) 今の点についてお答え申し上げたいと思います。 今の自主行動計画の進捗状況につきましては、毎年度厳格なフォローアップをしているわけでございますけれども、その中でその目標未達成業種につきましては、正に先生も今言われましたような京都メカニズムの活用、これは京都メカニズムの下でのクレジットを購入するということでございますが、この活用も含めまして、今後の目標に到達するための対策の内容とその効果について定量的あるいは具体的に示すことを求めてきております。 こうした中で、目標未達成の場合、罰則はあるのかということになると、罰則という形のものではございませんけれども、例えば電力や鉄鋼などの業種につきましては、京都メカニズムクレジットの活用も含めて目標の確実な達成を目指すということを表明をしているわけでございます。 また、そうした自主行動計画達成のために補完的に取得をいたしましたクレジットの政府への移転につきましては、これは日本経団連が昨年の十二月に、目標達成のために活用するクレジットについては無償で政府に移転する旨、これは理事会で決定をいたしております。政府におきましても、関係の審議会の中間取りまとめにおきまして、国の口座に無償移転される旨、確認されるべきだということで明記をいたしておりまして、今後、年末の最終の審議会の取りまとめあるいは年度末の目標達成計画の改定のプロセスでこうしたことをはっきりと反映をさせていきたいというふうに考えております。
○古川俊治君 ありがとうございます。 その自主行動計画の完遂というものに十分な注力をしていただきたいと思いますけれども、更なる温室効果ガスの削減のために、現在、削減のための費用というのが大変高まってきているというふうに報道されております。ですから、ここで、削減費用の高い業種が例えば排出量というものを削減費用の低い業種から買って、全体として削減費用を低減させるというような政策が考えられるわけでございますけれども、この場合に健全な市場というのを形成することが非常に重要だと思います。 現在、政府の方で、この市場を形成するためのルール作りといいますか、どの業界がじゃどのぐらい排出量を例えば売っていいのかというような枠組みについて、これを公平に割り当てることは大変難しいと考えられますけれども、このような取組について具体的な状況を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(石田徹君) 先生今お尋ねのポイントは、いわゆる国内の排出量取引制度についてのお尋ねかと思います。 この制度につきましては、現在、目標達成計画の評価、見直しを行っております。先ほどの中央環境審議会と産業構造審議会の合同会合等におきまして審議、検討を行ってきております。この中でこの制度についていろいろな議論がなされているわけでございますけれども、この国内排出量取引制度、いわゆるキャップ・アンド・トレードと言っておりますけれども、この制度につきましては、自国の排出量を直接規制できるというメリットがある一方で、やはりトレードが始まる前提として個別の企業にキャップを割当てをしなければいけないということで、こうした個々の企業への排出枠の割当てが本当に公平に実施できるのか、正に先生御指摘されたとおりでございますし、そういった問題があることに加えて、これ海外で国際的に広くすべての国が、ほとんどの国が導入するというようなことになればともかくとして、そうでない場合には企業の海外流出を招くおそれもあるのではないかというような問題の指摘もあるところでございます。 こういった点に加えまして、現在は、先ほど来御議論になっております自主行動計画につきまして、目標の引上げ等、一定の成果が上がっているというような状況も踏まえて、この国内排出量取引制度につきましては、今後ともその効果あるいは産業活動や国民経済に与える影響等、幅広い観点から検討する必要があるということでございます。
○古川俊治君 ありがとうございます。 地球温暖化問題というのは、経済問題あるいは政治問題として取り扱われることが多いと思いますけれども、私はこの問題の本質というのは、実は自然科学の問題であろうというふうに考えております。各国の政府が国内あるいは国外の利害調整に振り回される間にも温暖化はもう実際確実に常時進んでいるわけでございまして、是非、日本政府が強いリーダーシップを発揮されてこの問題の真摯な正面からの議論のために頑張っていただきたいと、こういったことを強くお願い申し上げまして、では次の質問に移らせていただきます。 バイオベンチャーの育成については、ベンチャー企業あるいはバイオベンチャーの育成についてこれからお尋ねいたしますけれども、経済産業省は、これはホームページの中でも、中期的な経済産業施策の方向性としまして技術やビジネスモデルの革新を通じて新しい商品やサービスを生み出すことを掲げておられます。このために、産学官の連携によるベンチャー企業の育成というのは重要な課題であるというふうに考えております。 ベンチャー企業にとりましては、特許権というのが最も重要な資産ということになるんですけれども、特許権というのは登録によって発生しますが、出願段階においては特許を受ける権利、これが認められておりまして、法律の実務においては、この特許を受ける権利の段階でもライセンスということが広く行われているという状況でございます。 ところが、現行の特許制度におきましては、この特許を受ける権利のライセンスに関する登録の制度がない。そのために、大学のTLOやベンチャー企業などがこの特許を受ける権利、これをライセンスしようとする場合には、ライセンスの受け手である大企業というものがこのライセンスのリスクというものを嫌がる、そういった傾向がある場合に、どうしても大切な資産である特許権というものを譲渡しなきゃいけないと、こういうことになってしまうわけでございます。 このような状況につきまして、ベンチャー企業の保護を図る必要があると考えておりますけれども、ライセンスの保護につきましてどのような対処を御検討されているのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(肥塚雅博君) 今お話しのとおりでございまして、最近、企業経営では登録された特許だけではなくて出願段階における発明の活用というものが重要性が高まってきております。特に、御指摘のように、大学、TLO、ベンチャー企業等においては特許を受ける権利は非常に貴重な財産権として活用されているというふうに考えております。 そういう中で、出願中の発明についてのライセンスは、実務において一般的に、以前とは違いましてかなりライセンスが行われるということになってきているというふうに思っておりますけれども、今の特許法はそういう出願中の特許を受ける権利のライセンスについて保護する制度がございません。 こういう状況を踏まえまして、私どもでは、産業構造審議会の知的財産政策部会にワーキンググループを設けまして、企業がライセンスに基づく事業活動を安定して継続できる環境を整備するための検討を今行っておりまして、具体的にはそういう権利の移転、それからライセンスの拡大という中で、特に出願中の発明についてのライセンスに係る登録制度の創設ということを含めまして、今のライセンスに係る登録制度のより活用しやすいようにという見直しを今検討しておりまして、近々取りまとめを行った上で必要な制度改正を行っていきたいというふうに考えております。
○古川俊治君 ありがとうございます。 政府は、革新的医薬品・医療機器創出のための五か年計画を御発表されておりまして、またライフサイエンス分野というのは、第三次科学技術基本計画でも重点推進四分野の一つとされておりまして、ベンチャー企業の中でも、特にこのバイオベンチャーの育成というのは重要な課題だと考えております。 私自身、実を申し上げますと、政府の産学連携の推進という掛け声に励まされまして、脳腫瘍ですとか脊髄損傷の患者さんを治療する、そういう画期的治療法を目指して、いわゆる大学発ベンチャーを創業した経験がございます。しかしながら、今考えますと、初期の探索研究の段階で創業したために初期の投資というものを無駄な試行錯誤の中で使ってしまいまして、本当に必要な研究開発段階になってベンチャー企業の評価等、投資を得ることが非常に難しくなったというふうに反省しているわけでございますけれども、この傾向は私の会社だけではなくて、日本のほかのバイオベンチャーにも見られて、革新的創薬のための官民対話、この中でも検討されていることでございます。 そのためもあってと考えておりますが、主要製薬会社とのアライアンスの数というのは、欧米のバイオベンチャー企業と比較いたしますとほんの十分の一にすぎない、年間十件から二十件程度というような低率にとどまっているというのが現状でございます。 このような状況、特にそこでやっている研究者の認識と企業の認識のミスマッチというものが状況を打開するのは容易なことではないと考えておりますけれども、経産省としての対策を是非お伺いしたいと思います。
○政府参考人(照井恵光君) お答え申し上げます。 革新的新薬の創出を加速するためには、治験、臨床研究の円滑な推進や薬事法審査の迅速化など、制度的問題の解決が必要と考えられます。 このため、甘利大臣の働き掛けにより、革新的創薬のための官民対話が本年設立され、革新的医薬品・医療機器創出のための五か年戦略を策定し、審査員を三年間で倍増する等、具体的な取組を始めております。また、革新的新薬の創出においては、バイオベンチャーが重要な役割を担うと考えております。このため、官民対話の下にベンチャーワーキンググループを設置いたしまして、ベンチャー育成の在り方について議論を始めているところでございます。 先生御指摘のとおり、製薬企業の期待する研究と実際のベンチャーの研究との間に研究分野や研究開発ステージ等のミスマッチがあり、製薬企業とのアライアンスが進まないという御指摘が本ワーキンググループでも指摘されております。 今後、ベンチャーワーキンググループでの議論も踏まえ、こうしたミスマッチを解消するために、国の研究開発の重点化等を検討してまいりたいと考えております。
○古川俊治君 ありがとうございます。 日本のバイオベンチャー、これを取り巻く環境が今厳しくなっている。そこの一つは、やはり投資環境に私もあると思っております。我が国のベンチャーキャピタルの投資というのは、欧米に比較いたしまして、対GDP比、これで見た場合はフランスの五分の一、イギリスの八分の一、アメリカの十四分の一、こういう状況にとどまっているわけであります。 したがいまして、歴史的に見ますと、我が国のベンチャー企業の多く、私の会社もそうなんですけれども、現在ようやくこの臨床試験の段階に入ったというところでございますが、そこに来てなかなかこのバイオベンチャーから投資をいただけない。ここからがやはりフェーズが進むにつれて、お金が掛かってくるところなんですけれども、そうするとせっかく進んできた研究や開発というものが、この製品化する一歩手前のところで止まってしまうと、こういうことになりかねないわけでございます。 このようなベンチャー企業の現状というものを踏まえた研究開発費、これの支援に関しまして、経済産業省の具体的な施策というものをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(照井恵光君) お答え申し上げます。 我が国のベンチャーキャピタル投資は残高ベースでおよそ一兆円規模でございますが、米国、欧州は二十兆から三十兆円の規模であります。したがいまして、格差は依然として大きい状態でございます。また、GDP比で見ましても、先生御指摘のとおり、我が国は先進国の中で極めて低いレベルにあります。今後更に投資を拡大する余地があると考えられます。このため、年金などベンチャーキャピタルへの資金の出し手を多様化し、出資を拡大することでベンチャー企業への投資を更に活発化する必要があると考えております。 一方、バイオベンチャー自身が魅力ある投資先になることが重要であり、ベンチャーの研究開発のミスマッチ解消とともにベンチャーの行う研究開発の一層の支援が必要と考えております。このため、本年度よりベンチャーや病院、研究機関が行う基礎研究から臨床研究へのいわゆる橋渡し研究に対しまして、経済産業省、厚生労働省、文部科学省の三省が連携して積極的に支援を行うこととしております。
○古川俊治君 ありがとうございます。 このベンチャー企業の育成というのは、我が国の経済振興にとって非常に重要な課題、知的財産立国、これを果たしていくためにはどうしても核となる課題でございますので、今後とも、ベンチャー企業の育成に対しまして、厚い御指導そして御支援をいただきたいと思っております。 それでは、ここから医療機器の御質問に入らせていただきます。厚生労働省関係のところになりますけれども、経済産業省の方でも大変御興味がある問題と考えておりますので、関連した質問とさせていただきます。 近年の医学の発展というのは、実を申し上げますと、この医療機器の発達に負ってきたところが大変大きいわけでございます。そういう意味で、これから日本の医療をよくしていく、あるいは日本に大きなそういった革新的な技術を持った会社が出て行く、登場するということにつきましては、医療機器の産業振興というのを図ることが必要だと考えております。 現在、日本におきましては、新薬では上市、すなわち申請から売れるようになるまでの期間を二・五年と短縮することが目標として掲げられておりますけれども、実際、医療機器につきましてはそのような具体的な目標、すなわち治験の期間の短縮化ということにつきまして具体的な目標をお持ちなのであるか。また、これがあるとしたならばその具体的な計画というのをお聞かせいただきたいと思います。さらに、現在のこの医薬品の審査人員と医療機器の審査人員も併せて御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、医療機器分野の進歩は極めて著しく、医療において重要な役割を担っており、審査の迅速化はこれはとても重要なことであると私ども認識しております。実際に医療機器の審査に当たっております独立行政法人医薬品医療機器総合機構、ここにおきます審査側としての処理期間の目標によりまして御説明申し上げますけれども、同機構の中期計画の中で、お尋ねの目標に関することでございますが、平成十九年度及び平成二十年度において、新医療機器の九〇%について十二か月で審査する、これを達成することとしております。審査側の処理期間のことでございます。 それから、医療機器についてでございますけれども、医薬品と比較してその形態や機能は千差万別でございまして、上市までの総期間について各国の比較などできるようなデータは現在ございません。そういうこともございまして、総期間についての目標値を単純に設定することは難しいと、こう考えております。 しかしながら、医療機器の審査期間を可能な限り短縮させることについては、これは申し上げたとおり重要な課題と認識しておりまして、厚生労働省としては機構と連携し対応を進めているところでございます。具体的には、種類ごとの承認基準の作成、それから、軽微な改良の場合の取扱いの見直し、これらを進める。また、国内未承認又は適用外の医療機器のうちニーズの高いものを選定して優先的に審査するなど、早期承認に向けた取組を行っているところでございます。 審査人員についてのお尋ねがございました。 平成十九年四月一日現在、機構における審査部門の人数は二百六人、うち医療機器の審査部は二十八人となっております。医薬品については今後三年間で二百三十六名増員の予定でございまして、医療機器については来年度中に三十五人まで増員する予定でございます。
○古川俊治君 あと時間がわずかでございますんで、ここから立たしてやらせていただきます。ありがとうございます。更に審査体制を充実させていただきたいと思います。 私自身、手術用ロボットの研究開発というものに従事してまいりました。二〇〇二年に、NEDOのプロジェクトとしまして国内企業と提携して進めていた画期的な手術用機器、これを学内の倫理委員会で承認を得まして、学内としては手続をすべて適法に進めまして、これを臨床使用を開始しようとしましたところ、厚生労働省から突然止められるというような事態が発展して、そのために開発が大幅に遅れてしまったという経験をいたしました。この手術用機器は実は世界初の画期的な機器を備えたものでございまして、朝日新聞でも一面で報道されたというもので、私も大変期待しておりました。そして、この開発の過程におきましてはNEDOの委員会にも繰り返し御報告をいたしまして経済産業省の方でも十分に把握していただいていたと考えておりますけれども、それがなぜ厚生労働省によって止められるということになるのか、この縦割り行政の対応には大変に怒りを感じたという経験がございます。 この問題は未承認医療機器の提供に関する見解の相違というものが原因になっている、こういうふうに理解しておりますけれども、この段階の医療機器、未承認の段階の医療機器の開発を進めるということこそ画期的な医療機器開発を国内から生むためのかぎと言えるものでございまして、この点は医療技術産業戦略コンソーシアム、これの共通課題委員会、この答申の中でも明確に指摘されているところでございます。 この問題に対する政府の今後の対応を是非お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。 薬事法では、医療機器の製造販売に際して、リスクの低いものを除き、事前に厚生労働大臣の承認等を取得することとしております。これによって、その有効性、安全性及び品質の確保を図っているところでございます。この承認を取得するために臨床試験のデータが必要となる場合がございまして、開発中の医療機器を人に使用することについては、薬事法上治験として位置付け、未承認のものを使用できることとされております。 平成十四年には、それまでの企業による治験に加えまして、医療機器の開発を医師主導で行う場合について、医師主導治験として開発中の医療機器を人に使用できる、そのように薬事法等の改正を行ったところでございます。 革新的な医療機器の創出のためには、患者を保護するという倫理性、データの信頼性という科学性、これらを確保しつつ、その臨床開発を阻害するような規制の見直しを進めることが必要であると考えておりまして、厚生労働省としては医師主導治験を含めた治験の円滑化などの取組につき検討を進めてまいりたいと考えております。
○古川俊治君 厚生労働省の方では、この医師主導の治験というものでやっていくという御方針を私も伺っておりますけれども、実際、この日本初の医師主導の治験というのを今実験的に始めておりますけれども、私はその推進している某東京女子医大の教授とは懇意の仲でございまして、毎日、これは不可能であるというメールが届いております。 また、この医薬品に関しましても申し上げておきますけれども、この医師主導治験を積極的に推進されている国立がんセンター中央病院では、転移、すなわち既に承認された医薬品の適応外使用、この治験ならまだ使用できるけれども、新しい本当に革新的なものは無理であるということを聞いております。 そうしますと、やはりこの制度というものは早々に見直しを行わないと、この革新的な医薬品や医療機器とうたっていても全く進まないという状況になりまして、ここは審査体制の問題というふうに考えておりますので、是非前向きに御考慮いただきたいというふうに思います。 また、私はこの七月に議員になる直前まで政府の次世代医療機器評価指標策定事業ですね、これの委員をやってまいりました。この委員会には、厚生労働省側の審査チームというのと経済産業省側の開発チームというのがございまして、実は私は両方の委員をやってまいりまして、複数の会場で同じような議論をいつもいつも繰り返しやらされておりました。 こういった、しきりに言われる不合理、縦割り行政のやはりしきりに言われる不合理というのは、やはり研究開発という場にとっては非常に障害になります。是非省庁間の壁を取り払って、皆さんが一体となって本当に革新的な医薬品及び医療機器の開発に臨んでいただきたいというふうに考えております。 特に、医薬品医療機器総合機構、この閉鎖的な審査体制に対しましては、産業界はもちろんのことといたしまして、他の省庁、複数の省庁でございますが、批判があるようでございます。審査に関する情報公開、少なくとも米国と同様なレベルで医療機器の種別ごとの審査中の件数あるいは審査に要する期間などの概要などについては情報公開を進めていくべきというように考えておりますけれども、この点について厚生労働省のお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。 審査に関する期間の情報としては、承認された医療機器の審査に掛かった期間の中央値、これを公表しており、更に新医療機器については専門家との協議までに掛かった期間など、承認審査のプロセスごとに件数及び掛かった期間の中央値、これを公表しております。 審査とプロセスの透明性と審査に掛かる期間の予見可能性を高めることは重要であると考えておりまして、審査の進捗状況が把握できるような情報や、審査に掛かった時間などについて、どのような情報をどのように公開できるか、検討を進めてまいりたいと考えております。
○古川俊治君 特に、この審査の在り方というのは、現在、産業界からもいろいろな研究者からも大変批判の多いところでございますので、もう一度前向きに私の意見を聞いていただきたいというふうに考えております。特に、未承認医療機器の問題に関しましては、我が国から革新的な医療機器を創出するためのかぎとなる問題でございますので、これは研究の実態というものを是非真摯に見ていただきまして、早急な問題の解決を図っていただきたいと考えております。 以上で私の質問を終わらせていただきます。
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎でございます。古川委員に引き続きまして御質問をさせていただきます。 今日は、資源外交、そしてまた原油価格の高騰、また、先日、当委員会におきまして視察をいたしました柏崎刈羽の原子力発電所の中越沖地震以降の復旧状況等について御質問をさせていただきたいというふうに思っております。午前中にも資源外交、原油価格高騰について幾つかの御質疑がありましたので、できる限り重複しないようにと思っておりますが、御了承いただきたいというふうに思います。 まず、甘利大臣におかれましては、このたびの南アフリカ、ボツワナへの御訪問、大変お疲れさまでございました。先ほどのお話にもあったとおり、大変に成果のある御訪問だったというふうに認識をしておりますし、日本の閣僚としてボツワナに初めて行かれたという点も含めて、今後大変に成果が期待できるというふうに思っております。 先ほどの大臣からの御所見の中にも、日本のやはり目指すのは、そうした資源国の自立を目指していく、それを助けていくんだと、これが日本のやはりこうした資源国に向けての外交の特徴だというようなお話がありました。大変に重要なポイントだと思うんですね。 そうした点を踏まえて、例えばODAとか、あるいはその探査の御協力とか、いろんなポイントがあると思うんですが、今後、そういった、今回の外交も含めて、どのようにフォローを行って、こうした成果をより具体的に着実に実現をしていくか、その点についてまず御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 南アの大統領ともボツワナの大統領とも会見をいたしましたし、両国の重要閣僚と突っ込んだ話合いもバイ会談でしてまいりました。 そのときに私が申し上げたのは、戦後六十年で世界がアフリカに投じたODAの総額とアジアに投じたODAの総額は一緒ですと。ただし、結果から見ると、アジアは今日の発展を見て、アフリカはいまだ植民地経済から完全に自立したとは言えない、貧困にあえいでいると。額が同じでありながらこの差は何だと思いますかというお話をいたしました。それは、自立へ導くためのスキームができているかいないかの違いだと思うと。我々日本はアジアを担当しましたと、アフリカは別なところが、具体的国名は挙げませんでしたけれども、担当したと。同じ額を投じていながらこの差は何だというところにちゃんと着目をするべきだと思うと。それは、片や、自立に向けてのインフラ整備から始まって、民間投資を呼び込んで、自国産業が次第に育つようになって、そこに雇用が生まれると。片や、ある資源を売るだけ、あるいは来るODAというのは、言ってみれば社会保障的ODAといいますか、現場の救済を救うだけという形になりがちと。そこの差を見極めないと、自立という方向に向かうのは難しいですよというお話をいたしました。 私どもの方は、南部アフリカ十四か国、なぜボツワナに行ったかといいますと、あそこにはSADCという南部アフリカ十四か国の経済統合に向けての事務局があるんですね、本部が。だから行ったんですが、そこで、彼らが持っている資源をまず原材料にすると、発展のですね。そのためにはどこにあるかを、正確なデータを持ってなきゃならない。そこで、資源探査衛星を使って、二つの探査衛星を使って分布状況のデータを解析をする、それを具体的な分析をするノウハウもお渡しをしましょうと。そうすると、どこに自分たちの宝が眠っているかが正確に把握できますと。次はそれをどう活用するかと。売ってしまって終わりじゃなくて、それを原資にして、あるいはそれと組み合わせて何ができるかと、そういう点で産業立地政策というのが重要になってくると思います。 具体的案件は、例えば石炭火力のような話は、事務的にはいろいろ来ているわけであります。電力というのもインフラですから、産業が行くにも、電気がない、水がない、道がない、港がない、空港がないでは行きようがありませんから、そのインフラに資するようなODAと絡んでいくと。なおかつ、資源を発掘したままの状態で売るだけではなくて、周辺に加工産業ができないかとかいろんな産業政策のオファーをしながらウイン・ウインの関係に持っていくということが大事だと思いますし、そういう提案をしてきたつもりであります。
○塚田一郎君 大変ありがとうございます。 正に、日本の国際貢献を含めてそうした資源外交にこれからも全力で取り組んでいただきたいというふうに思っております。本当にありがとうございます。 次に、レアメタルの市場動向について一つ御質問をさせていただきたいと思います。 後ほど、また原油価格の高騰についてのお話があるわけですけれども、やはり資源市場というのは非常に今高値になっているのかなという認識もありますし、特にレアメタルの消費は世界規模で拡大をして国際需要が逼迫をしているというような認識を持っています。 こうした状況を踏まえて、国際レアメタル市場の状況あるいは最近の価格動向について、どのような状況なのか、御説明をいただきたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) お答え申し上げます。 今先生お話ありました、やはり原油価格の高騰などによりまして資源市場が注視をされている、これは言うまでもないと思っております。レアメタルにおきましては、インジウムであるとかプラチナ、あるいはタングステン、こういったものが我が国産業あるいは先端的な物づくりに不可欠であるというふうに思っておりまして、これらの安定的な供給が損なわれれば我が国の物づくりの土台を大きく揺るがすという懸念を持っているところでございます。 一方、レアメタルの供給につきましては、レアアースやタングステンなどは中国がおよそ九割、またプラチナにおいては南アフリカでおよそ八割のシェアを占めておりまして、大変一部の国に偏在をしていると。いずれにしても、供給の安定確保が大きな課題になっております。 また、価格につきましては、近年は産業の高度化の中におきまして、やはり価格の高騰、しております。例えば、インジウムにおいてはこの五年間でおよそ価格は八倍、また、レアアースにおいては四倍から六倍になっているのが現状であります。 以上でございます。
○塚田一郎君 ありがとうございます。 先日、あるレアメタルを原料としている製品を作っている会社に訪問させていただく機会があったときにお話を伺ったんですが、資源を獲得するために相手国に工場進出をしてくれないかというような条件を言われることが結構あるんだというようなお話なんですね。したがって、その会社としては安定した資源を供給することは当然望んでいるわけですけど、結果として、海外に工場を造るとなると、日本の産業にとってはこれは空洞化を招く状況にもありますし、やはり国としてもしっかりそうした資源の獲得にこれからも御尽力をいただくということが大事なことだというふうに改めて認識をした次第であります。 そこで、お伺いをしたいんですけれども、こうした状況を踏まえて、総合エネルギー調査会鉱業分科会でレアメタル対策部会、ここで、いわゆるレアメタルの安定供給対策として、中長期的な観点からリサイクルの推進や代替材料の開発を掲げ、短期的な供給途絶リスクに備えてレアメタルの備蓄を行うべきだというようなことを提言をされているというふうに伺っていますが、実際にこのリサイクルの推進、あるいは代替の材料開発への取組、またレアメタル備蓄の現状について、どのようになっているのか御説明いただきたいと思います。
○大臣政務官(荻原健司君) お答え申し上げます。 私どもといたしましては、四つの柱で取り組んでまいりたいと考えております。まず一つ目は戦略的な資源外交を通じた探鉱開発、二つ目が今お話ありました備蓄、三つ目がリサイクルの推進、そして四つ目は代替材料の開発、これら四つの柱にして取り組んでまいっております。 中でも、リサイクルの推進につきましては、本年度から四年計画で、回収が難しいインジウム、タングステン、またレアアースなどのレアメタルにつきまして、小型電子・電気機器等から効率的に回収をし再利用するための技術の開発を実施をしているところでございます。また、代替材料の開発につきましては、五年計画で、埋蔵量が多い亜鉛を用いてインジウムを代替する技術開発のほか、タングステン、ジスプロシウムの代替等を目指した技術開発プロジェクトを実施をしております。また、備蓄につきましては、現在、ニッケル、クロム、マンガン、タングステン、コバルト、モリブデン、バナジウム、この七項目を対象としまして備蓄制度を運用しております。六十日分を確保しようと今努力をしております。 いずれにしましても、引き続き総合的な対策を実施いたしまして、レアメタル資源の安定供給確保に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
○塚田一郎君 大変に細かい詳細な説明をいただきましてありがとうございました。引き続き、是非そうしたレアメタルの安定的な供給に向けて国としても御尽力をいただきたいというふうに思います。 次に、原油価格の高騰について御質問をさせていただきます。 午前中の質疑でも、この原油価格の高騰が日本経済に与える影響が大変に深刻だという御指摘もあり、また大臣からもそういう御答弁をいただいたというふうに了解をしております。 今回の原油価格高騰の特徴の一つに、通常の世界における需要が大きくなってきていることに併せて、いわゆる金融市場から大量な資金が、いわゆる資本がいわゆる原油市場に流入をしていると。最近でいえば、例えばアメリカのサブプライムの問題が発生すると、そこから資金が今度逃げて、こういった資本、いわゆる石油の市場に流入をしているとか、そんなような話も聞こえるわけでありますけれども、こうした状況下を踏まえて、今政府として、この原油価格高騰の背景のうち、どれぐらいの割合がこの金融市場からの資金流入による影響だというふうに分析をされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(望月晴文君) お答え申し上げます。 先生がおっしゃるとおり、原油価格高騰の要因では、ベースにはもちろん需給バランスなどのファンダメンタルズがタイトになっているということは見逃せない点でございますけれども、加えまして、中東地域の地政学的なリスクが非常に高まっているということ、そうした上に、こういった需給動向などの材料に金融市場から原油市場に資金が大変流入しているというのは一因だと思います。 こうした資金流入については、言われておりますことに二つの大きな流れがあるということだと思います。一つは、長期的なリターンをねらった資産運用を目的とした投資的資金でございます。これは、二年ほど前から世界に約二十兆ドル近くあると言われている年金資金などの各種資産の運用の一手段として株式なんかとちょっと違う動きをする商品市場にリスク分散をしていくという動きが強まっているようでございまして、商品インデックス投資などというものが特にリスク分散の観点から活用されてきたということだと思います。 俗に千億ドル以上、まあ千二百億ドルぐらいの残高とも言われておりますこの商品インデックス投資残高の一部というものは約三割ぐらいだろうと思いますが、原油投資に回っているというふうに指摘されております。こうしますと、例えばアメリカの典型的な市場でありますWTIのマーケットでは、このマーケットの取引残高が千四百億ドルぐらいでございますので、かなりなインパクトでそこに投資的な資金がまず回っていると。 それから、もう一つの資金は、第二に、短期的な利ざやをねらった投機的資金というのはもちろんあるわけでございまして、これは、二兆ドルあるとも言われておりますヘッジファンドの一部がこういったベースに値を底支えしている投機的資金の上にそれを見て原油先物市場に参入していると、開発力として参入していると、こういうふうに言われております。 いずれも正確な数字はなかなか分かりにくいところでございますけれども、原油価格の上昇期待から相当程度の資金が原油市場に流入して価格を押し上げているというふうに感じておるところでございます。
○塚田一郎君 今の御説明にあるとおり、具体的にどの程度のインパクトかというのは難しいポイントなのかもしれませんが、相当な影響があるというふうにやっぱり考えられるわけであります。 そうした状況を踏まえて、やはり為替の場合もそうですけれども、行き過ぎた市場に関してはある程度それに警告を発する。例えば、為替の場合は介入等の措置を行ったりするということも、これ適切に行われることがあるわけですが、なかなか原油の市場に関してはそういうことを、介入をするということは難しいというふうに認識はしておりますけれども、やはり何らかの形できちっとした市場安定化に向けたメッセージを発信をしていく必要があると思うんですね。特に資源外交という位置付けの中でもそうしたことが重要だと私は思っております。 そういう観点からして、例えば国際機関、産油国への働き掛け、これもやっていただいていると思いますし、それに加えて、いわゆる消費国として連携をしてこうしたマーケットに対して明確なメッセージを発信をしていっていただく必要があると思うんですが、そのような対策、どのように御検討いただいているのか、大臣からちょっと御所見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 原油の異常な高値を付けている原因については、先ほど長官からも説明があったとおりであります。実需がタイトになっているということと、それから、いわゆる投機のお金が石油市場に流れ込んできている、あるいは地政学的なリスクが高まっているというような原因が言われているわけであります。 ただこれも、例えば産油国が、実需を超えるようないわゆるバブルの価格付けについては国際経済の安定運営上好ましくないと、我々はそれに対処する姿勢があるというようなメッセージが出るだけで、何というか実需を、取引を超えている部分の鎮静化はそのメッセージだけですぐするわけであります。 そのメッセージを出してくれるようにいろんな大臣に私は働き掛けをいたしました。その大臣の中には、OPECの会議でその議論をしようという発言をした大臣も、産油国の大臣もいます。また、それが報じられた途端に油価が下がるという現象、つまり投機資金が若干引くと、そうすればすぐ下がるわけでありますが、そういう現象も起きております。 ただ、ここで私が非常に心配しておりますのは、増産の可能性ありというメッセージが出て下がったのはいいんですけれども、九十ドルを切りました。八十ドル台になりました。そうすると今度は、産油国は、あんまり下がり過ぎると国家経済上うれしくはないということになって増産はやっぱりやめたというメッセージを出す。そうするとまた上がっていくわけであります。 ですから、九十ドルを切るのが、安いほどいい、この異常な高値というのはちっともいいことではないし是正しなきゃならないんですが、九十ドルを切るのがOPEC総会の直前であったというのはちょっとタイミングが悪かったかなと、始まるところまで、OPEC側がこれは何とかしなきゃいかぬという意識が続く方がよかったかなという、そういう心配、変な心配ですけれども、しております。 消費する側としては、IEAのようなところで事務局長談話は出ましたけれども、まだこれではちょっと弱いと。理事国がみんな結束して、今の油価は世界経済に対して極めて悪影響を及ぼすというようなことを共同で発信する必要があるというふうに考えておりまして、その働き掛けも行っております。 また、先般も、みんなが、IEAのメンバー、みんながというか、IEAのメンバーである、ではないんですけれども、ASEANプラス6の場でも、この問題はみんな放置していいのかということを昼食会の場で私から発言をさせていただきました。
○塚田一郎君 ありがとうございます。 マーケットというのは、なかなか生き物ですから、大臣おっしゃるとおり、一つのメッセージを発すればまたそれが一つの下落につながるということも当然あると思いますが、引き続きそうした注視をしていっていただいて適切な発信を行っていただきたいというふうに思います。 時間が限られておりますので、国内の原油対策については先ほども御質疑がありましたので、私からは御要望ということで、自由民主党としてもプロジェクトチームで取りまとめを行っておりますし、また民主党さんからも御提案があるということですので、それを踏まえて引き続きこの原油の高騰対策を行っていただきたいというふうに思います。 続きまして、原子力発電所の問題について御質問をさせていただきます。 二十七日の日に、渡辺委員長を団長としまして地元新潟の方の原子力発電所を視察をさせていただきました。今回、本当に丁寧に原子力の中を御説明をいただいて大変に参考になりましたし、地震発生当時も、いわゆる止める、冷やす、閉じ込めるという基本的に重要な機能はきちっと働いたということは改めて私も理解をさせていただきました。しかしながら、やはり地震当初、三号機所内の変圧器の火災の鎮火の遅れの問題ですとか、あるいは発電所から自治体への第一報が遅れたことによって地元住民が非常に情報がない中で困惑をされたというようなお話は、引き続きそういったお話の御指摘があります。 こうしたことも踏まえて、地震直後にも、七月二十日の日ですか、経済産業大臣から、今後速やかに厳格な事故報告体制の構築が行われるようにという御指示があったというふうに伺っておりますが、その後、東京電力を含め各社はこうした問題にどのように対応されてきているのか、その点について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(薦田康久君) お答えいたします。 今先生から御指摘ございましたように、大臣からの指示があった後、七月二十六日に、まず電力各社から夜間、休日の対応体制の強化等の改善計画が提出をされたところでございます。そのほかにも、今また先生から御指摘ございましたように、地震によります発電所の影響に関します国及び事業者から住民への情報提供に円滑さあるいは迅速さを欠いたといった課題もあったわけでございまして、こうした課題につきましては、現在、原子力安全・保安院におきまして調査・対策委員会を設置し、地元への迅速かつ分かりやすい情報提供のための、例えば携帯メール等を利用した多様な情報提供、あるいはこういう地震があった直後から現地において国のプレス会見などの改善策を行うといったような検討を今行っているところでございます。 当院といたしましては、この委員会の調査結果を踏まえまして、事業者からの迅速かつ的確な情報連絡であるとかあるいは自治体との情報共有であるとか、また地元住民に対します適切な情報提供といったものに取り組んでまいりたいと、かように考えているところでございます。
○塚田一郎君 ありがとうございます。引き続き、とにかく地元のいわゆる理解を得るということがとにかくこれからの原子力安全行政にとって大変重要なポイントだと思いますので、引き続きお願いをしていきたいというふうに思います。 また、今回の地震を踏まえて、設置許可時のこの地域の断層が過小評価をされていたんではないかというような指摘があります。このため、今東京電力が柏崎刈羽発電所の地質調査を自主的に行っているというふうに伺っておりますけれども、こうした調査について、国としてどのようにきちっと検証をされるのか、あるいはまた地元からは、こういう東電さんだけではなくて国がきちっと前面に出て国自らも調査を行ってもらいたいというような要望の声も大変多く出ているわけでありまして、その点、もう少し国も直接的にこうした調査を自主的に行っていただく必要があるのかなと。 こういった点についてどのような御認識か、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(薦田康久君) お答えいたします。 今先生から御指摘ございましたように、現在東京電力は地質調査といったものを行っているところでございますが、まず原子力安全・保安院といたしましては、この調査結果につきまして専門家から成ります委員会等の意見を聴きながら、まず厳格に確認をしていくと、これが大事であろうと思っております。 ただ、今先生御指摘ございましたように、当院といたしましても前に出てやはりチェックをしていく必要があるということから、まず今回の地震を踏まえまして、既に専門家によります現地調査、陸域でございますが、これにつきまして実施をしております。また、今後更に耐震安全性につきまして厳格に検証を行うために、今回の地震の震源周辺海域におきまして海上音波探査を我々自らが実施していくと、こういうふうに考えているところでございます。
○塚田一郎君 ありがとうございます。是非、国としても主体的にそうした調査を前向きに行っていただきたい。これが非常に地元にとっては重要なポイントになってくるんだろうというふうに思っております。 時間が限られておりますので少し急ぎますが、今回の地震でもう一つ大きな問題が、地元として今影響を及ぼしているのは風評被害であります。 いわゆる三年前の中越地震のときもそうなんですけれども、地震直後、様々な風評被害が出ます。特に、今回は残念ながら原子力発電所がこの地震の地内にあったということで、いわゆる放射能が漏れたという、これは実際には過大に解釈をされている部分が多いんですが、しかしながらそのことによって観光客が激減をした。例えば、夏場の海水浴客がもう四割以上の前年比のマイナスになったりとか、秋以降の夏場から入ってくる旅館の予約が全部軒並みキャンセルされた、はるか離れている佐渡島のようなところでも観光客が減っているというような、もう様々な影響が出ているわけです。こうした点を踏まえて、やはり地元としては本当に経済の大きなダメージでありまして、何とかこうした風評被害から立ち直るために国からも積極的な御支援をいただきたいという声をたくさん伺っております。 この点を踏まえて、大臣、是非前向きに対応いただきたいと思っているんですが、風評被害対策について御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○副大臣(中野正志君) 委員お話しのとおりに、地元経済で大変ダメージがあったことも承知をいたしております。 ちなみに、私ども経済産業省では、七月十六日以降本省において、七月二十四日以降は新潟県知事の要請を受けて地元にて災害の状況などについてプレスレクを実施しました。 流れだけずっと説明を取りあえずさせていただきます。八月十三日以降は原則週一回の頻度で公表することとしておりまして、さらに七月三十一日、メッセージ広告を首都圏向け全国紙等に甘利大臣、知事、市長、刈羽村長連名ということで出させていただいておりまして、また八月一、二十四、三十日には新潟県中越沖地震の現状について地元紙で新聞広告を掲載しました。そういったことどもなどと一緒に、内閣府等関係省庁とも連携をし、政府広報の雑誌やテレビ媒体を活用するなど、必要な情報提供に努めるとともに、地元を支援するため、首都圏で柏崎市の産品の物産展を開催をいたしました。 しかしながら、原子力施設の安全性に関する情報を速やかに提供するべきだった等の課題も見られ、現在、先ほどお話がありましたように、原子力安全・保安院において、中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委員会を設置をして、改善策についての報告書を取りまとめ、行っているところであります。 また、風評被害を受けている中小企業対策として、政府系中小企業金融機関等に設置した特別相談窓口に対し、風評被害にかかわる相談についても積極的に対応するよう指示するとともに、新潟県が設置した四百億円規模の被災中小企業復興支援ファンドに対し、独立行政法人中小企業基盤整備機構から基金の八割を原資として無利子で貸し付け、被災中小企業に対して風評被害対策を含む幅広い復旧復興支援を実施をいたしております。 なお、塚田委員からも御心配をいただいておりましたけれども、以上の取組とは別に、地震によって被災した原子力発電所が立地する柏崎市及び刈羽村が一刻も早く復興することを支援するため、電源立地地域対策交付金の特例措置として、柏崎市に二十六億円、刈羽村に十五億円の追加交付を行うことを決定をいたしております。十一月二十七日であります。 これらの施策を活用しまして、被災地が一日も早く復旧復興されることを願っております。一生懸命お手伝いをさせていただきます。
○塚田一郎君 大変ありがとうございます。 時間になってしまいましたので私の質問はこれで終わらせていただきますが、最後に大臣を含め国の皆様にもう一度併せてお願いをしたいことは、やはりこれからの原子力発電所の安全、これをきちっと地元とのコンセンサスを踏まえて、コミュニケーションを図っていっていただいて、是非国の安全な原子力行政の推進に向けてこれからも御尽力をいただきたい、そのことをお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 皆様大分お疲れだと思いますけれども、もう一息でございますので、よろしくお願い申し上げます。それから、お伺いしようと思っていたことがいろいろ重なっておりますので、足したり引いたり、あるいはできない問題もあるかもしれません。それをまず冒頭におわびを申し上げておきたいというふうに思います。 これは申し上げるまでもなく、我が国は石油や金属資源がほとんど国内では産出できないという厳しい制約条件の下で戦後目覚ましい経済発展を遂げてきたわけでございます。これは、ひとえに優れた人的資源の力によるものであると私は思っております。額に汗をして一生懸命働いて、そして優れた物を作ると、それが海外の市場で評価もされて、外貨を獲得して、その外貨で資源を購入するという、こういう好循環が維持をされてきたからこそ今日の我が国があるのだというふうに思っている次第でございます。 しかし、この好循環を脅かすもう一つの大きな変化、資源ナショナリズムの高まりと激化する資源獲得競争であります。物づくりで得た富が高騰をする資源コストの支払で我が国から流出をしてしまう、こういう事態が既に現実の問題となっております。さらには、物づくりにとって不可欠の資源を確保できなくなるおそれすら高まってきているわけでございます。 本日、冒頭に正に大臣から、経済産業大臣として初めて南アフリカ共和国あるいはボツワナ共和国にお出ましになった、その御報告をいただきました。これはもうすばらしい、私は、大臣が優先的に取り組みたい課題、今お話ししたような様々なこういう条件の下で、特にレアメタル外交を取り上げられて、ここに出掛けられたということは本当にすばらしいことであるというふうに思っております。 先ほど来、種々午前中からその御答弁をいただきました。私は、このレアメタルというのがもう今ないとほとんど何も作れない状況です。これはニッケル、タングステン、プラチナ、コバルト、チタン、インジウム、マンガンなど三十一鉱種と、こう言われておりますけれども、例えば携帯電話だって十種類も入っていますね。ですから、自動車から何から、もうパソコンから、何にも作れないということで、もう本当に、先ほど御答弁もいただきましたけれども、世界の中でこれを産出する少ない国に目掛けてみんな行っていると。中国などは、はっきり言って、自分の国では取れるものもあるのに更にまた買いに行っているという、こういう厳しい状況でございます。 ちょっと私、これ御通告したことと違うんですけれど、資源外交の成果とかあるいは安定供給についてはもう塚田先生からも増子先生からもお話が出ましたので、私は、今このエネルギー政策、つまり、例えばレアメタル資源外交もエネルギー政策の範疇にとどまらないと思うんですね。これは諸外国だってインフラ整備あるいは防衛整備のためにもうありとあらゆるものを駆使して権益確保を図ってきているんですよ。もう大変な状況なんです。 ですから、私は、大臣が先頭に立っていただいているのは本当にすばらしいこと、これ頑張っていただきたいんですけど、国を挙げてやらなければ、私はとてもこれに太刀打ちできない。国あるいは総理を引っ張っていただきたいということで、御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃるように、各国とも国を挙げて、正に国益を懸けて争奪戦に参画をしております。まだレアメタルほど偏在ではない石油の権益確保ですら、石油メジャーがどうしているかといえば、規模でいえば、日本の例えば純利益でいえば十倍、数十倍の規模のものと戦わなきゃいけない。あるいは資源メジャーでもやっぱり十数倍だと思います。それらの資源メジャーですらその国が持っている貿易保険を使って乗り込んでくると。あなた方、そんなの自分の体力でできるんじゃないですかというところですら、そういう国の機関とタイアップをしてくる。あるいは交渉先の国に大統領からいきなり電話が入る。そういうところと我々は争奪戦をやらなきゃならない。 あるいは、お話に出た中国。中国自身がレアアース大国でありますし、日本は中国とのレアアース協議会というのを働き掛けて、なかなか乗ってきてくれなかったんですけど、ようやく何とか開こうという方向になっていますけれども、その持っている国ですら、もう国家元首から始まって、国を挙げて総掛かりで資源確保に向かうと。そこと戦って、なおかつあるシェアを取らなきゃならないということがいかに大変かというのは、資源争奪最前線に出てみると痛感することであります。 でありますから、私も、民間任せにしないで、日本国が持っている機関、政府系のツールを最大限使って、国を挙げて我々だって取り組んでいくんだという熱意と誠意と、それと、相手が持っていないノウハウ、ノウハウは、資源途上国を発展させることができるのは我々だけだぞという自信を持って交渉に臨んできたつもりでありますし、これからもそうしていくつもりであります。
○松あきら君 ありがとうございます。大臣の御決意のほどが伝わってまいりました。 私は、正に日本は技術で勝っていくしかないと。ちょっと詳しくないんですけど、ITOというんですか、このパネルは何かレアメタルを薄く流すんですか、何かこの技術は日本にしかないそうで、例えば。ですから、売ってあげるけどって変なんですけれど、技術も欲しいと、あるいは技術そのものよりも、そういうものを駆使した製品を自分の国でも作りたいからと、そういう意味で技術と、行ったり来たりという、こういうことがあると思います。ですから、正にそうしたことを駆使して、是非資源外交に取り組んでいただきたいと思います。 それではまた、もう一か国、シンガポールにお出ましになりました。先ほど力強い東アジア経済統合に向けてのやはりお話を伺わせていただきました。大臣は面と日本という非常に分かりやすい発言をされまして、点と点で結ぶんじゃないと、これからは面と日本なんだということでASEANプラス6のお話もされております。 ちょっと、もうお考え、いろいろ積極的なイニシアチブのお話とか伺おうと思ったんですけど、それも先ほど出ましたので、私は、日本・ASEAN・EPAの交渉が妥結されたということですけれど、その意義の中で、今後の東アジア経済統合の重要な土台となる、お話がありました日・ASEAN・EPAの次は、それは日本と近くにあり、経済的なつながりも深い中国、韓国とのEPA、これを進めるのが重要ではないかというふうに思っております。 中国に関しましては、世界の工場というのはもう常識でありまして、もう次は世界の市場ということで、正に世界じゅうがこの市場をねらっているというか、大きな魅力があると言ってもいいと思いますけれども、この中国であります。ですから、日本とまた経済関係も緊密であります上に地理的にも非常に近接をしているわけであります。しかし、現在のところ、EPAに関しては交渉も開始もされていないのが現実であります。 隣国でもあります先進国の韓国、これも現在、日本との間、二国間のEPA、残念ながら交渉は中断されたままになっているんですね。これも是非私は再開をさせるように努力をすべきだと考えております。韓国はこの十九日に大統領選もありまして、政権どうなるか、新体制による政権になるのか、これは分かりませんけれど、そういう問題もございます。 これらの国々とEPA、今後どのように取り組んでいかれるのか、その姿勢をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) ただいまの冒頭のお話で極めて適切な御指摘があったと思います。つまり、中国は今までは世界の工場と言われた、確かにこれからも工場であるでしょうけれども、世界の今度は市場という点が強く加味されてくると。であるから、余計世界じゅうが競って向こうに行くのであります。 ただ、その世界の市場はもう一つ厄介な市場でもありまして、模倣品、海賊版のメッカみたいなところでありまして、それから、現場の声を聞くと、行政が極めて不透明であると。こういう技術をよこせとか、あるいは技術協力をすると設計図面を渡せとか、いろんな要求があると。それから、この地域はもう別な工業団地にするんで立ち退け、補償料も日本の常識からするとほとんどないに等しいとか、そういう不透明な面もたくさんあるというのも事実なんです。 中国は、もちろん解決しようという意思はあることは事実ですが、中央がそういう意思を持っていても、地方政府は我関せずというような部分もあると。これ、現場の企業から聞こえてくるかなり悲鳴なんですね。 そういうまず地ならしをして、そして向こうも、中国も日本も、もちろん韓国もそうですけれども、同じようなやっぱり痛みは痛みとして受け取ると、利益は利益として取るだけ、利益は取るけれども痛みは取らないというんじゃEPAになりませんからですね。そういうふうに持っていく前段階の地ならしが必要ですから、まず民間が投資する際のいろいろな不透明な部分、不合理な部分の是正というものをやらなきゃいけないと思うんですね。 そういう点で、今、日本と中国と韓国、日中韓三国の投資協定、これを締結することを先にやるべきではないかと。そうやって、その投資環境が、ルールがちゃんと整備されてEPA、もちろんEPAも農業の問題がありますから、まあ、この委員会ではそうおしかりは受けないんでしょうけれども、ほかの委員会へ行くといろいろ大変心配事が出てくるということも、国としてもありますから、そういうところを少しずつその心配を除去しながら、双方にとってプラスになるための経済連携協定に発展していくという手順を踏んでいくべきだというふうに思っています。
○松あきら君 ありがとうございました。 正に投資環境を整えてということでございますけれども、何とぞ一刻も早い開始ができますように御努力いただきたいというふうに思っております。 次に、やはり原油高騰の問題を取り上げたいと思います。 私ども公明党は、昨日お昼、官房長官にお会いをいたしまして、原油高騰問題の緊急対策を求める申入れをさせていただきました、これは福田総理に対して。今大変な状況であります。もちろん、これには種々の問題がありまして、それを今ここで論ずるつもりはないですけれども、日本国じゅうが悲鳴を上げている状況は、もうこれは本当に大変な状況であるというふうに思っております。そこで、私どもは幾つか申入れをさせていただきましたけれども、まずその中で少し取り上げさせていただきたいというふうに思います。 これは国交省にお伺いをしたいと思います。来ていただいているでしょうか。 運送業における問題であります。このサーチャージ制、これは割増金とか割増し制度ということだそうでありますけれども、これは、実は長距離のフェリーですとかあるいは航空業界ではこれは、制度は取り入れているけれども、例えば日本のトラック等々の運送業等ではこれがないんですね。今もう本当に大変な状況で苦労をしているわけであります。つまり、本当に消費者に転嫁できないわけでございます。 ですから、是非このサーチャージ制導入の環境整備を支援すべきだというふうに思っております、運送業に対して。これに対する御答弁、よろしくお願い申し上げます。
○政府参考人(北村隆志君) お答えさせていただきます。 原油価格の高騰によりまして運輸業界に対して大きな影響が出ていることは、先生御指摘のとおりでございます。今お話がございましたトラック業界を例に取って申し上げますと、油の価格が一円上がりますと、トラック業界全体としては年間百六十億円の負担増となるということでございまして、しかも、我々が九月に調査した時点によりますと、原油価格の高騰が運賃に転嫁しているかどうかにつきましては、転嫁しているのは、きちんと転嫁できているのはわずか一%でございまして、全く転嫁ができていないというのは六割でございます。 これらトラック事業を始めとします貨物輸送の分野につきましては、運賃というのは当事者間の相対取引によって決まることが多いものでございますから、運送事業者と荷主との間で適切なコストの分担がなされるということが必要でございまして、その意味では、先生御指摘のように、燃油のサーチャージ制度というのは極めて有用な制度であると我々も考えております。 サーチャージ制度の導入につきましては、先生から御紹介ございましたように、現在では航空業界と長距離フェリー、これにつきましては導入が進んでおりまして、原油の、油の運賃への価格転嫁というのは進んでおりますが、トラックにおきましては、昨年の二月に全日本トラック協会というところにおきまして、燃料サーチャージ制度のガイドラインというものを策定はしておりますが、個々の事業者レベルでは、御指摘のとおりまだサーチャージ制度の導入が進んでおりません。 我々も、今先生から言われましたとおり、国土交通省としても、関係者の理解を得て環境整備に努めていく必要があると思っておりまして、特に、御指摘のトラック事業につきましては、荷主との間の適正な取引を推進するためのガイドラインを策定しようだとか、それから荷主等への緊急協力要請を今行っておりまして、その中でサーチャージ制度の導入につきまして、我々も促進を図ってまいりたいと思っております。 よろしくお願いいたします。
○松あきら君 ありがとうございました。 とにかく、荷主の言い値で運ばなければならないような現実があるということでございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 十一月三十日の終わり値で、これさっきもちょっと出ましたWTI価格八十八・七一ドルということで、ちょっと少し気持ち下がりましたけれども、やはり相変わらずの高値である。 こういう中で、とりわけ国民生活に直結しているのは灯油の問題です。やはり、寒冷地などでは大変な状況です。この前もテレビでごらんになった方いらっしゃると思うんですけれども、灯油が上がってしまってなかなかどんどん暖房ができないということで、零下何度とかと言っていましたけれども、の生活をして、どうやって寝るかという、高齢者の御婦人が寝ていらっしゃるところをテレビでやりましたけれども、布団十枚ぐらい掛けて、ほっかぶりをして、マスクみたいにして、ビニールも掛けてと、それでも足がしびれるのはやっと慣れてきたと、これが今の現実なんですね。 私もテレビを見て、本当に胸が痛くなりました。こういう状況は、特に寒冷地の方あるいは低所得の方、本当に厳しい状況でやっていかなければならない、これから更に寒い冬を迎えなければならないということでございます。ですから、寒冷地の生活困窮者への生活福祉資金あるいは特別生活資金の活用、これもございますけれども、地域政策補助金あるいは寒冷地暖房費支援基金、こういうような創設も考えていただいて、更なる支援を、これは厚生労働省に是非お尋ねをしたいと思います。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(木内喜美男君) 灯油の値上がりに伴います低所得者対策についての御質問にお答え申し上げます。 まず、生活保護の受給世帯に対しましては、生活保護基準額の中に、暖房等の費用といたしまして冬季加算を設けております。例えば、札幌市で四人世帯の場合、十一月から三月まで月額四万七百五十円を加算いたしておるところでございます。また、それ以外の低所得者世帯に対しましては、各都道府県の社会福祉協議会におきまして、生活福祉資金制度による貸付けが行われておりまして、この中で、暖房用燃料の購入費用など日常生活上一時的に必要な経費につきましても貸付けの対象といたしておるところでございます。 御指摘の点につきましては、厚生労働省といたしまして、今後とも生活保護の適正な運用や生活福祉資金制度の周知徹底などに努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○松あきら君 生活保護の方には今それだけ、四万三千七百円ですか、ですけれども、生活保護でない方も一杯いらっしゃるわけで、貸付けというとどうしても返さなきゃいけないわけですね。ですから、是非私は、額はそんなに、たくさんもちろんいただけたら有り難いですけれども、それはそうはいかないというふうに思っておりますけれども、せめて貸付けではない、そして生活保護とはちょっと別に、そうした苦労なさっている方に、年収幾ら以下でも、それはもちろん考えていただきたいんですけれども、是非そうした補助をしていただきたい、支援をしていただきたいということを申し上げさせていただきます。 もう一点、やはりこれは政府系金融機関、例えばお金を借りているというときに、今まで借りた既往貸付金の返済条件の緩和を是非この原油高騰によっていろいろ苦労している中小零細企業の方たちにしていただきたいということが一点と、これちょっとお答え難しいかも分かんないんですけど、信用保証協会のやはり既往債務についても、返済繰延べなどの返済条件の緩和も、これも併せてお願いしたい。あと三分なので、よろしくお願い申し上げます。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 原油価格の高騰問題につきましては、公明党の方からこの前、下請対策ということで既往債務の返済条件の緩和ということを申し入れいただきまして、私ども、先月の二十七日に政府系金融機関におきます借入金に係ります既往債務の返済条件の緩和というのを発表いたしております。 もう一点、先生の方から、答えは難しいかも分かりませんとおっしゃいましたが、昨日の総理あての申入れ書、公明党さんの方から原油高騰問題への緊急対策を求める申入れ、その中で信用保証協会の債務につきましても何とかするようにというふうな話をいただいておるというのは十分承知いたしております。 私ども中小企業庁といたしましては、中小企業にとりまして金融というのは命綱というふうに考えております。申入れを踏まえまして、今後の中小企業の資金繰りの円滑化のためにいかなることができるか十分検討していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○松あきら君 ありがとうございます。力強い御答弁をいただいたというふうに思っております。 たくさん通告をしておりまして、他省庁からも来ていただいたんですけれども、もうあと、もう一、二分で終わりますので、申し訳ないと思います。 一点だけ、私はエンジェル税制について、先ほども古川先生がベンチャー企業の育成が大事とおっしゃっていたんですけれども、正に私は、今までの大きな大企業あるいは既存の企業とベンチャー企業が車の両輪となって私は新規産業を開いていく必要があるというふうに思っております。 やはり、イギリス、フランスなどでは投資時点の税額控除制度があるんですね。イギリスでは二〇%、フランスでは二五%、この税額控除制度があります。やはりベンチャー企業にとってスタートアップのときが非常に大事。大きな企業だったらぼんぼん投資してもらえますけれども、やはり知人あるいは友人が、やる気があるな、あるいは先行きうまくいくかもしれないという、こういうことで小口で投資をしてくださる方が多いんですね。ですから、やはり私は、創業期の友人、知人の出資がしやすくなるようなベンチャービジネスの研究を是非していただきたいということを申し上げて、時間となりましたので終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○松下新平君 無所属の松下新平です。 最後の質問者です。お付き合いをよろしくお願いいたします。 冒頭に、私の立場からも、原油高、そして住宅着工件数の減少の問題、このことに触れさせていただきたいと思っております。 今ほども御答弁いただきましたが、トラック業界、地元でも声を聞いております。ただでさえ厳しい経済状況の中で、この原油高の高騰は特にトラックの長距離を担当している会社には相当なダメージであります。お話がありましたように、運賃に転嫁できるのは一%と。ということは、その会社がすべてコスト高になるわけでありまして、会社によりますと年間のコストが一千万円以上の負担になっていると、大変深刻でございます。また、年末にかけまして生活関連用品の値上げの話が取りざたされております。これから冬に向かいまして更に油を使う機会が多いわけですが、それぞれの立場の方からも要望をいただいております。 お話がありましたとおり、世界金融、投機的な要素もあり大変難しい問題でありますが、この委員会でも出ましたように、超党派でこの問題にしっかり取り組むべきだと思います。また、大臣におかれましては、引き続き資源外交にも積極的に力を入れていただきたいということを要望したいと思います。 続きまして、住宅着工の減少の問題ですが、これは大変裾野の広い、関連産業の多い分野でありまして、地方経済にも大変影響が大きいわけであります。 先ほどの答弁の中で、甘利大臣はいち早くこの問題を閣僚の中でも取り上げられたということでありました。その中で、法律が予定していない分野、これを実際の現場では運用しているという指摘がありましたが、これは行政裁量権の濫用でありますから、しっかり正していかなければならないというふうに思います。また、この委員会でも機会がありましたら、何らかの決議なり要望なり取りまとめていただきたいと思っております。 それでは、私は今回、特許庁の問題を取り上げさせていただきたいと思います。前国会の会期末に、この経済産業委員会で特許庁を視察されたということをお伺いしました。私はそのとき委員のメンバーでなかったので視察できなかったんですが、先週の金曜日に特許庁を視察させていただきました。そのことを取り上げさせていただきたいと思います。 私は初めて訪問させていただいたんですが、日本の経済を支えてきた正に陰の立役者だということを評価したいと思っております。歴代の発明のパネルが飾ってありまして、この日本の経済成長を、日本の技術力、支えていただいたということ、そしてまたそれをきちっと保管し、また運用をしていただいた特許庁を高く評価しております。 そこで、まず大臣に御答弁いただきたいんですが、今日の質疑の中でもありました農商工連携についてなんですが、北京で甘利大臣と若林農水大臣がはっぴ姿で日本食のPRをされているというのは、もう世界での連携というのは初めてだと思いますが、大変いいことだと思っております。大都市と地方のコラボレーションあるいは大企業と中小企業のコラボレーションの話もありましたが、いま一度、この農商工連携に対する大臣のお考えをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 地域経済の活性化ということが現在の、現下の我が国政府の大きな課題だと思います。そのためには幾つかの手法がありますけれども、企業が来ないと元気が出ないというだけの処方せんではいけないと思うんですね。そうすると、農地を減らして工場を増やせば増やすほど地域は元気になるのだという論法になってしまいますから、企業立地政策はそれはそれで大事、それから地方の産品を使って業を起こすのも大事、大事なんですけれども、農業それ自身を元気にするということは、同等以上に地域にとっては大事だというふうに思います。 いいものが一杯できるんです、世界に誇れるものが一杯作られているんですね。ところが、売り方が下手というか、売り込み方が下手というか、PRが下手というか、マーケティングという発想はないというか、農家にそれを求める方が無理だよとおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、農家の中にはもうITを使って生産管理から売り込みからホームページからいろんなことをやってうまくいっている人がいるんですね。ですから、うまくやって、うまく成功している人がいるんだから、その成功体験をみんなが共有して国内外に打って出ようじゃないかという思いなんです。 今までは、市場で勝負したらやっぱり価格じゃ負けるしなと。価格で負けてもうちは高くて当然と、ほかにこんなにいい点があるんだからと、そういうPRをすると。あるいはそういうマーケティングとブランド戦略、マーケティングの中でブランド戦略を結び付けていくということが大事だと思うんです。 北京で売られていたリンゴはたしか千何百円です、一個、千二百円。千二百円、高いですよね。それを売ろうということなんですね。ナシは四百円です。またこれが好評なんです。米は日本の五、六倍で、もう完売です。店に並んでいるのは非売品と書いてありました。見本なんですよ、もう。これから交渉で入ってくれば売りますという。 ですから、世界を見れば、お金持ちを相手にする市場だけだってもう日本で生産し切れないぐらいの市場になっていると思うんですね。そことつなげていくという努力をいろいろとしなきゃならない、国内外でですね。そうやって、農業は実は地域を引っ張るリーディングインダストリーなんだということを、視点で見てもらいたいという思いでこの農商工連携というのを始めた次第であります。
○松下新平君 ありがとうございました。商と農、それぞれ相乗効果も期待しながら、是非またPRしていただきたいと思います。 それでは、特許庁からお越しいただいておりますが、今の大臣の取組を受けまして、特許庁、知的財産権に関してどのように取り組まれているか、お示しください。
○政府参考人(肥塚雅博君) 農商工連携ということで、知財分野におきましても、十月三十日に甘利大臣と農水大臣との間で、知的財産分野でも両省が連携して政策を進めていくという合意がなされました。これを受けまして、両省の事務方で連絡会議を設けまして、一つは地域における知財制度の活用、普及、相談といった分野、二つ目は諸外国における知的財産の保護強化、三つ目に両省持っておりますいろんな制度についての改善点といった三つの分野でそれぞれワーキンググループを設けまして、現在、具体的な協力を進めているところでございます。 具体的な連携内容としては次のような内容を考えておりまして、一つは、今、製造業における知的財産流通に関する業務経験を持っておられるような人材のネットワークを私ども持っておりますので、農水省と協力をいたしまして、農林水産分野における知的財産の専門人材の育成に協力をするというようなアイデアが一つでございます。 それから二つ目は、知財の流通を促進するということで、特許庁の持っておりますデータベース、あるいは流通をアドバイスするためのネットワークがございますので、このネットワークと農林水産省が持っておられる知財のネットワークを結び付けるということで何かできないかと。 それから三つ目に、私どもは両省とも地方局でいろんな相談をやっております。それぞれ得意分野がございますので、それぞれの制度を相互に流すといいますか、補完するようなシステムをつくりたい。 それからその次に、先ほど大臣からお話ございましたけれども、海外で知的財産をどうやって守るか。私どもも模倣品の被害調査あるいは被害企業をサポートするようなシステムを持っておりますので、農林水産分野の案件についても御活用いただくと。あるいは海外の駐在員ネットワークを持っておりますので、そこでの模倣品対策で協力をするといったようなことを考えております。 いずれにいたしましても、今後とも両省密接に連携をして、具体的な成果が出るように頑張っていきたいというふうに考えております。
○松下新平君 ありがとうございました。 最後の質問になりますけれども、視察の中で世界特許ということを説明をいただきました。特許は、申請をして、それで審査が行われるわけですけれども、それぞれ国によってルールが違うということがありまして、それは発明した方にそれが権利があるのか、それとも出願した人に権利があるかといった世界のルールが違うようであります。 日本はグローバルスタンダードとして出願、先願と言うそうですけれども、に権利を与えるということで、世界のリーダーシップを取られているという話もお伺いしました。日本の企業も今はそれぞれ国ごとに申請をしているというコスト面、また手間も掛かる作業なんですけれども、特許長官におかれましては精力的に二国間交渉において世界特許の実現に向けて御尽力をいただいているということですが、そのことについて御答弁をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(肥塚雅博君) 今お話がございましたように、一つの発明について世界じゅうで同じような特許の保護を円滑に受けられるという世界特許を実現するということは、企業の側から見ましてもその負担を軽減するということで、非常に重要な課題だというふうに思っています。 それからまた、企業活動がグローバル化して各国でイノベーションが進展する中で、世界じゅうの特許出願の件数が飛躍的に増加しております。これは十年ぐらい前は百万件ぐらいでございましたけれども、今百七十万件近くになっておりまして、加えて、各国間で重複して出願する、グローバル企業がいろんな国で特許を出願するということも増えてきております。 したがいまして、私どもは二つ、一つは各特許庁間でのワークシェアリングをどうやって進めるか、それから、今先生がお話ございましたように、制度調和をどうやって進めるかという課題に直面しております。 まず、ワークシェアリングの方でございますけれども、私ども、外国特許庁との間で審査の結果をお互い利用すると。日本で特許審査を受けますと、その結果に基づいて相手国で早期に審査を受けて特許化していくという特許審査ハイウェイということを米国、韓国、英国、イギリスとの間で既に開始しておりまして、ドイツとの間でも来年三月に開始するということで合意しております。 それから、もう一方、制度調和でございますけれども、進出先の国でも同じようなルールで特許保護が得られるということのために、先進国間で特許法の国際調和のための条約草案の合意に向けた交渉を行っております。今先生お話がありましたように、アメリカで先発明主義から先願主義への移行を含みます特許法の改正案が正に議会で審議中でございまして、大きく動こうとしておりますので、そういう機会をとらえまして国際的な制度調和を進めていきたいというふうに考えております。 それから、もう一つは実務的な面でございますけれども、審査基準、もう少し手近なところで審査基準を比較したり審査実務を調和していくということで、実質的な特許の判断が統一されるようにと、あるいは出願様式が統一されるようにといったような取組も進めております。 いずれにしましても、一つの発明が世界じゅうでグローバルに保護が受けられるような世界特許を目指しまして、いろんな努力を続けていきたいというふうに考えております。
○松下新平君 最後に、特許庁に今御答弁いただきましたけれども、世界特許に向けて日本がリーダーシップを取って実現すること、エールを送りまして、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(渡辺秀央君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたしたいと思います。 午後二時五十二分散会