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168回国会参議院2007/11/20

環境委員会 第4号

発言数
160
登壇者
21
会派数
5
開催日
2007/11/20

会議録

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、大久保潔重君及び山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として平山幸司君及び米長晴信君が選任されました。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  温泉法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁刑事局長米田壯君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 温泉法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 皆さん、おはようございます。民主党のツルネンマルテイです。  温泉法の一部を改正する法律案について質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  温泉といえば、私も温泉が大好きです。私の家は神奈川県の湯河原にあります。湯河原も温泉町です。そして、湯河原の温泉にはメタンガスが含まれていないということも一つ有り難いことであります。  六年前に議員になってから専ら東京の宿舎の生活ですが、月に一回か二回、湯河原に戻られるときは必ず銭湯に入ります。ですから、温泉が人々に安らぎを与える存在であることが私にもよく分かります。日本の温泉がこれからも保護をされ、安全なくつろぎの場であり続けることが我々みんなの共通の願いであると思います。  しかし、残念ながら、今回の温泉法の改正はその願いに十分こたえるようなものではありません。特に、温泉の保護の面では抜本的な改正にはなっていません。本当は賛成の立場で質問をしたくありませんが、それでも今回の一部改正では、温泉施設における安全対策を義務付けることは一歩前進でありますので、そのことに関しては反対する理由はありません。しかし、この改正だけでは日本の温泉をめぐるほかの問題の解決には全くなりません。どのような根本的な改正が急務であるかについても幾つかの質問で指摘したいと思います。  最初には桜井副大臣の方に質問させていただきます。  私は、今日はこの法案のトップバッターでありますから、現行の温泉法と今回の改正案の内容と目的について、簡単に説明をお願いします。

桜井郁三自由民主党環境副大臣

○副大臣(桜井郁三君) おはようございます。  ツルネン委員にお答え申し上げます。  私も神奈川県でございますから、湯河原にはしょっちゅうお邪魔させていただいたり、あるいは箱根の方に大変な観光地として行かせていただいております。そういう中でも、今御質問ありましたように、温泉の安心、安全ということは大変重要なことではないだろうかというふうに思っております。  今の御質問のように、現行の温泉法は、温泉の保護と適正な利用を目的としております。温泉を掘ったりポンプを付けたりすることや、あるいは利用客のふろや飲物としての提供することを許可制としております。  今回の改正案は、本年六月の東京都渋谷区の死者三名、負傷者八名という重大な爆発事故の教訓を踏まえ、法の目的に、可燃性天然ガスによる災害の防止を加え、また新たに温泉のくみ上げを許可制とし、安全対策を義務付けること等により、あのような悲惨な事故が繰り返されないようにするためのものであります。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。今の答弁にもありましたように、現行の温泉法にも既にこの温泉の保護というのは含まれています。  そこで、私は、次に、これは櫻井局長の方に聞きますけれども、この温泉の保護という定義というか、保護という言葉は一般的にもそれにはどういうことが含まれていると思われますか。お願いします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 現行の温泉法の目的におきます温泉の保護の意味でございますけれども、温泉法の第一条において温泉の保護という言葉があるわけですが、これは温泉源を保護し、あるいは温泉の枯渇、湧出量の減少、あるいは成分の変化、こういったことを防止するということをいうものと解しているところでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 これも答弁のようには、温泉の枯渇しないようにというのも一応定義には入っていますが、後で私は指摘したいことは、これは今までのこの法律の中でも十分には実行されていないことじゃないかなと私は思っています。つまり、この保護という言葉に、一般的にも考えれば、今のままの状態でもち続けることということは一つの重要なことであります。本当にそうなっているかどうかは、ちょっとほかの質問でも指摘したいと思います。  次には、大深度掘削についての幾つかの質問をしたいと思います。大深度掘削というのは、つまり大変深いところまで掘り下げて温泉をくみ上げることの意味ですね、一千メーターとか千五百メーターまで掘り下げるということですね。  そこで、次の質問は、これは櫻井局長にお願いしたいんですが、東京都内の源泉の数、トータルで、あるいは過去十年間で増加した数も含めて、簡単な数字を教えてください。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 東京都内の源泉数でございますが、利用されている源泉につきまして、本年九月末時点で百三十四本という報告をいただいております。約十年前の平成八年度末の時点では七十四本でございました。六十本増加をしているということでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 わずか十年間では、東京では六十本も増えているということは、都内でも、都会でも温泉ブームが起きているということも言えるんじゃないかなと思っています。  そこに、さらにこの大深度掘削についての全国の情報をちょっと教えていただきたいんですね。つまり、温泉の数は、大深度の温泉の数は、あるいはその深さが全国ではどのくらいあるかということをまず教えてください。これも櫻井局長。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 全国の大深度の掘削の件数ということでございますけれども、温泉の年間の掘削許可件数は、年によって異なりますけれども、平成に入ってからはおおむね年三百件とか五百件、全国でございますが、そのくらいの数字で推移をしております。  平成八年度から平成十七年度までの十年間で掘削深度が千メートル以上のいわゆる大深度掘削は千七百六十七件ということでございまして、全体の約四七%を占めているということでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 そこでさらに、その大深度掘削と可燃性天然ガスの噴出の関係について、つまり、私は一般的に考えますと、深く掘り下げればそこには大体、天然ガスも出るということはあり得ると思いますけれども、そのすべてのところではそうあるかどうか、つまりその関係についてまず教えていただきたい。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) この掘削深度と可燃性天然ガスの湧出の有無、可燃性天然ガスが発生するかどうかということに関して厳密な調査は実施しておりませんが、都道府県から聞いておるところによれば、掘削深度が浅い井戸からでも可燃性天然ガスの発生が確認されている事例もございます。逆に、深いから必ず出るというものでもないとは思われます。  ただ、地質的には、堆積層における大深度にそういったガス田に当たるような場所が多いのではないかというふうに考えておるところでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 私の情報でも、特に都内の場合はその関係が非常に深いということは、ほとんどのところで、全国は別としては出るということですね。そして、今回のこの法案の改正のきっかけになったのは、言うまでもなく、さっきも触れましたけれども、この六月に起きた渋谷区のあの温泉施設の爆発事故ですね。その後は環境省の方では聞き取り調査が行われたと思いますが、あるいは暫定対策も行われました、まあ、できましたね。その際には、例えば聞き取り調査のときはこのガスが出ている源泉と深度の関係もその調査の対象になりましたか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 聞き取り調査あるいは暫定対策に当たりまして、その掘削の深度と可燃性天然ガスの湧出の関係という意味では、そういった調査を実施はしておりません。  ただ、先ほど申しましたように、大深度において地質的に堆積層に当たるような場合にその天然ガスの発生の可能性が高い、あるいは逆に、可燃性天然ガスはその掘削深度が浅いところからも発生が確認されている事例があるということで、今回の法改正による安全対策は、掘削深度のいかんにかかわらずガスが湧出するような有無、湧出しているかどうかということを確認して、湧出があれば対策を行うという考え方にしておるところでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 私は、このことをなぜ問題にしているかというと、この六月の事故の後はいろんな温泉の利用をする人たちの方では、やはり、私が行っている温泉ではこの天然ガスは出ているかどうかということを、やっぱりそういう不安が利用者の中にありますから、その聞き取り調査でもそういうことも触れたら良かったんじゃないかなと思います。  さらに、そこでもっと大きな問題をお聞きしたいと思います。  これはできれば桜井副大臣の方に質問したいんですけれども、この大深度掘削によって非常に恐れている一つのことは、地盤沈下が起きるんじゃないかなということ、これは専門家たちの中にもそういう指摘がたくさんあります。このことについては、環境省の見解をちょっと聞かせてください。

桜井郁三自由民主党環境副大臣

○副大臣(桜井郁三君) 本年二月の中央環境審議会の答申においても、千メートル以上という深い温泉は、温泉資源や地盤などへの影響がよく分からないというために、調査研究を推進する必要があるとの指摘を受けてございます。  環境省といたしましては、こうした指摘を踏まえ、大深度掘削泉による周辺地盤への影響等に関する調査研究を推進していきたいと考えておるところであります。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 是非それも、明らかになるためにはそういう研究を進めていただきたいと思います。  さらに、もう一つの大きな懸念というのは、さっきも触れましたけれども、過剰くみ上げ、例えば後で温泉学会の話を話しますけれども、そのくみ上げによる温泉の枯渇が起こり得るんじゃないかという心配がいろんなところから出てくるんですね。だから、もしそれは本当だったら、場所によっては違うと思いますけれども、それを防ぐためにもこの新規掘削を規制すべきという意見も専門家の中にも、温泉学会の方でもそうありますけれども、そして、いろんな情報を読みますと、今までの掘削申請のほとんどが許可されている、つまり新規掘削の場合でも規制が行われていないというふうな情報があります。こういうところで規制をすべきという意見がありますけれども、そのことに対して。

桜井郁三自由民主党環境副大臣

○副大臣(桜井郁三君) 温泉のくみ上げなどで枯渇を招くおそれのある場合は、現行の温泉法により不許可としたり、あるいはくみ上げを制限したりすることができる、枯渇を防ぐための法的な枠組みは整っていると考えております。この法的枠組みを活用して、都道府県が効果的な枯渇防止対策を実施できるよう、温泉資源についての調査研究を行い、その成果を都道府県に提供することなどにより技術的に支援をしてまいりたいと思っております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 これは、次に、今度は鴨下大臣に質問することに深く関係している問題でありますけれども、大臣の手元にも恐らく温泉学会の緊急決議があると思います。私もそれを持っていますし、それを読ませていただきました。  そして、この温泉学会というのは、四年前にできた、かなり幅広いいろんなメンバーが、温泉にかかわっている人とか、大学の先生とか、専門家とか、ジャーナリストとか入っている、役員の名簿を見ればかなり温泉のことをよく分かっている人たちの組織ですね。彼らは今年の九月には緊急決議を行いました。それを読みますと、その中に、今既に私はここで質問したところでは、温泉の枯渇の懸念というか、あるいは地盤沈下の問題とか、こういうこと、あるいは安全の情報を温泉で利用者にも何らかの形で掲示すべきではないかとか、こういうことを彼らはかなり厳しくこの中で要望しているという、提案しているということですね。  この緊急決議の名前も非常にそのことを表しているということ、その名前、題名はこういうふうになっていますね、スパ温泉爆発事故にかかわる可燃性天然ガス等安全対策の徹底並びに大深度掘削による温泉資源乱開発・環境破壊の抑止を求める緊急決議という名前が書いてあります。これを読んで、それに対する大臣のコメントを是非求めます。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生が御指摘をいただきました温泉学会、これは、おっしゃるように、それぞれの研究している学者さん、あるいは温泉を実際に運営している方々も含めた、ある意味で極めて権威のある学会というふうに考えるわけでありますけれども、その中で、これは九月の一日にその今お話しになったような緊急決議がされているわけでありまして、天然ガス安全対策や温泉資源の保護について専門的な観点から貴重な意見と、こういうようなことで、我々としてもしっかりと受け止めさせていただきたいというふうに思っておりますし、これ、項目からいうと、箇条書きには五項目ございますけれども、こういうようなこともこれから温泉行政にしっかりと生かしてまいりたいというふうに思っております。  ただ、今御質問いただきましたように、本法案によって技術的な基準をこれ遵守すれば、温泉施設の安全性と、こういうようなことについては、このたび改正をいただくわけでありますけれども、そういうようなことによって天然ガスに関する情報、こういうようなことはある意味で事が足りてくるんだろうというふうに思っております。したがって、法律上きっちりと義務付けると、こういうようなことについては、様々な利用の観点もございますので、現状では考えていません。  ただ、先生おっしゃるように、事業者が利用者のニーズにこたえて天然ガスに関する情報、こういうようなことをそれぞれの施設で提供するということは、これは必要なことだろうと思いますし、現実にその温泉を利用している方々にとってみれば、この温泉は天然ガスが出ているのかどうかと、こういうようなことについて関心あるのは当たり前でありますので、この自主的な情報提供、こういうようなことの普及をこの緊急決議を踏まえて更に我々としても普及してまいりたいと、こういうふうに思っております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 ありがとうございます。是非、こういう専門の組織ができたことですから、それを環境省の方でも彼らの意見を十分生かしながら、法整備も含めて検討していただきたいと思います。  さっきは大臣の方から今のところはそれを法律の中に義務付けられていないと、ガスの安全情報ですね。しかし、春に行われたこの温泉法の改正の中では、それをその中に含めることがもう既に可能じゃないかと私は考えています。その中では、この一つの改正のことは、温泉の成分の定期的な分析とか公表の義務付け、項目がありますね。その中では項目の掲示、項目の追加というところがありますね。その中では、温泉の成分とかを入れるべき、しかしこのガス安全情報の掲示が義務付けられてないんですね。しかし、その中ではこういうふうに書いてありますね。その他温泉利用の上で必要な情報で、これは環境省令で定めるというふうに書いてあるんですね。だから、今もそれを省令の中に入れることができるはずですけど、これはもう既に省令の中にガス安全情報の掲示が含まれているかどうか、これもちょっと大臣の方から、あるいは局長の方。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 掲示の関係でございますが、今御指摘のように、成分の掲示等ということで、法律においては温泉の成分、あるいは禁忌症、入浴又は飲用上の注意というようなことを掲示することが定められておりますけれども、あわせまして、必要な事項として環境省令で定めるものというものもその対象にし得るということになっております。  現行におきましては、現状におきましては、例えば温泉に加水をして、水を加えるというようなこと、あるいは加温すると、温めるというようなことをする、あるいは入浴剤を加えるというようなことについては、そういうことを行っているというような旨を掲示することを求めておりますけれども、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、今回の可燃性の天然ガスの有無というような点につきましては、まあ有無ということだけではなかなか安全性にかかわる話として、今回の法律の規制を守っていただけば、その利用の、利便とかそういった問題ではなくて、安全性は基本的に法律を守っていれば確保されるはずでございます、これは天然ガスが出ていようが出まいが。  したがいまして、それを、天然ガスに関する情報という意味では、むしろそういった天然ガスが出ている場合に、当該施設では、例えばこういうふうにセパレーターを設け、あるいは施設は屋外にありますとか、あるいはこういった防爆施設を設けておりますとか、屋内にあればですね、ガス検知器を設けておりますとか、そういった形のことを、利用者に対する情報提供を自主的に行っていただくという方がいいのではないかと。一律に項目として並んでいるだけではなかなか分かりにくいという面もあろうかと思いまして、今のところそういうふうに考えておるところでございます。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 これも、やはり法律には今はっきりそれは義務付けられていなくても、各温泉の経営者たちは、私も、ある新聞の情報ですけれども、自発的にうちの安全情報を掲示しているところもあると聞いていますけれども、やはりこれはさっき言ったように、環境省令でも定めることできたら、やはりそういう指示もあれば、もっと積極的に、これは利用者の人たちの安全のために今はそれは求められているということは確かだと思います。是非それもよろしくお願いします。  次には、メタンガスの有効利用に関することについて質問したいと思います。  メタンガスが出ているのと出ない温泉がもちろん全国にはありますけれども、まず、都内にある温泉施設から外気へ排出するメタンガスの量がどのくらいになっているか。あるいは、これは全国のレベルでは、温泉施設からは大気放散になっているメタンガスの量はどのくらいあるか。ついでに、もしそれ分かりましたら、これは今、日本の温室効果ガス排出量の中で、全体の中では大体何%くらいになっているか、それもちょっと続いて教えてください。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉から発生しておりますメタンの正確な量というのは、これは計測をしているわけではないので正確な量は不明ということではございますが、調査結果を基に一定の仮定を置いて計算を、推計をしてみたところでございます。その過程等々、計算過程をちょっとはしょって数字、結論的に出ました数字を申し上げさせていただきますが、東京都内の発生量は年間で二千ないし三千七百トン程度。二酸化炭素にこれを換算いたしますと、四万一千から七万七千トン程度ではないかと考えております。  全国の発生量でございますが、年間二万七千から五万一千トン程度。これを二酸化炭素に換算いたしますと、五十七万から百六万トン程度ということでございます。この全国の推計発生量五十七万ないし百六万トンというのは、我が国の温室効果ガス排出量の〇・〇四ないし〇・〇八%に相当するものであるというふうに考えております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 私もこういう情報を読んだときには、案外これは全体の中の温室効果ガスの中ではそれほど大きいものではありません。しかし、それでもメタンガスは、御存じのように、二酸化炭素の排出に比べると二十倍あるいは二十一倍の温室効果がありますから、これを利用することできれば、これもいろんなところで提案されているんですけれども、それを、何らかの形でその利用を義務付けるべきではないかという声もあります。それに対して、まず一つ。  そしてもう一つは、もしどこかの温泉がその有効利用を考えているんなら、言うまでもなくこれにはコストが掛かりますね、それをエネルギーに変えるときの設備とか。そんな場合は政府の方から何らかの支援策が検討されているかどうか。この二つの質問にお願いします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、メタンガスを利用して大気の放出を抑制するということは地球温暖化対策上も望ましいということでございます。ただし、他方、利用できるほど多量にはメタンが発生しない場合、あるいは発生したメタンを利用するほどのエネルギー需要がない場合というような場合には、メタンの利用が事業として成り立たない場合もあろうかと思います。こうしたことから、メタンの利用につきまして一律に義務付けるということは今回しておりませんが、今後、技術的なガイドラインを策定するなり、あるいは助成制度の活用を推進するということで、事業者による自主的な取組の普及を促してまいりたいというふうに考えておるところでございます。  なお、その支援制度といたしまして、例えばNEDOにおきまして、エネルギー使用合理化事業者支援制度というような形での補助制度、あるいは融資制度として、政策投資銀行あるいは中小企業金融公庫などからエネルギー対策としての融資のメニューが現在もあるところでございます。こういったものを活用しながら、事業者による自主的な取組を促してまいりたいというふうに思っております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 とにかく、メタンガスの量が多いときは是非こういうことはこれからも進めていただきたいと思っています。  もう一つは、これも私も今まで知らなかったけれども、調べてみて読みますと、もしメタンガスの量が少ない場合は、それをエネルギーまでできなくてもそれを燃焼させてこれはCO2に変換して、そうすると逆に二十分の一の温室効果ガスになるということ。それから、この燃焼も可能だということを聞いていますけれども、それは安全な燃焼方法も検討していますか、あるいはこういう考え方には環境省の方はどういうふうに考えていますか。お願いします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のエネルギーとして利用するということではなくて燃焼させるという、これもメタンの温室効果ガスの度合いを減らすという意味では効果はあろうかとは思いますが、ただ燃焼させるということになりますと、その温泉の立地場所との関係での安全性の問題ですとか、あるいは事業者にとりましてはエネルギー利用と違ってメリットというものが直接はございませんので、そういった意味からなかなか問題はあろうかとは思いますが、検討課題としてまいりたいというふうに思っております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 では、ここからはちょっと次の方に行きます。  さっきもちょっと触れましたけれども、この法律の改正のきっかけになったのは、言うまでもなく六月に起こったシエスパの事故であります。そして、本来ならば、その事故を生かしてどういう法律改正が必要かということは普通に考えていますけれども、調べてみますと、何が本当の原因であるかまだ明らかにはなっていないということですね。それは今は詳細調査中であるということで、これはもう四か月前に起きた事故ですから、警察の方で今もこれを調査中と聞いていますけれども、警察庁の方に聞きたいのは、この事故の原因の究明は一体いつになるか、その見通しについて是非お願いしたいと思います。

米田壯警察庁刑事局長

○政府参考人(米田壯君) 現在、この事故につきましては、警視庁におきまして業務上過失致死傷罪を視野に入れて今捜査中でございます。  一般に言いまして、この手の大規模な爆発事故につきましては大変現場の検証に時間を要するところでございまして、かつ、その検証結果を踏まえた鑑定、さらには責任関係の解明といったところで立件に至るまでは相当長期を要するというのが通常でございます。したがいまして、現時点におきまして、私どもの捜査の結果がいつ出るかということについてはちょっとお答えできるまだ現時点ではございません。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 究明されていない、原因も分かっていないうちには、この法律をどうしてこんなに急ぐかということは私だけの疑問ではないかと思います。その安全対策ももう一応暫定的な対策もできていますから、究明されてからでも遅くはないとは思っていますけれども。  あるいは、私たちは、これを新聞報道でも読みますと、いろんなことが推定されているというのは、例えば新聞にはこういう見出しが入っていますね。配管が詰まり、ガスが充満したりとか、吸気口が予定位置にはなかったとか、機械室の構造には欠陥があったとか、こういうことはマスコミが伝えていますけれども、こういうこともあって、究明がまだ、分からないときでは、この法律によって本当に十分な対策が取れるのか、これを櫻井局長の方はどう思っていますか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 今、警察庁の方から御答弁ありましたように、事故の原因の詳細というのは確定をしておらないわけでございますけれども、いずれにいたしましても温泉から分離をいたしました天然ガスが地下室に滞留して、何らかの着火源から引火、爆発したということであろうかと思っております。  こういった可燃性の天然ガスの爆発は、五%以上の濃度のメタンの滞留、それから、それに裸火あるいは火花等の着火源が存在するという二つの条件がそろったときに発生をするわけでございますので、事故原因の詳細が不明でありましても、これらの条件の発生を防止するということが安全対策となることは明らかであろうかと思います。安全対策の具体的な内容につきましては今後検討を進めるわけでございますけれども、事故原因の詳細が明らかになれば、必要に応じまして安全対策の内容に反映をしてまいりたいというふうに考えております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 だから、さっきから私が言いましたように、本当にこういうことが明らかになってからこの法律の改正案がもっと有効なものになるんじゃないかなと思います。  実は、私も十月には、衆議院の方ではこの審議が始まる前にはこのシエスパの事故現場を同僚の議員たちと視察しました。そのときは局長も同行してくださいました。いろんなことをそこでも説明を受けました。  しかし、残念ながら、今も警察の方もいらっしゃいますけれども、その爆発現場の温泉のくみ上げ施設の周りには高いフェンスが造られていて、そして、調査中であるので私たちも中まで入ることはできなかったんですね、これも残念ですけれども。あるいは、その道路のすぐ近くには警察の方もいて、いろんなことを説明をいただきましたけれども、もちろん彼らも、今の段階では本当の原因を説明することもできなかった。さっき言ったように、もう四か月もたっていて、そのままでまだ調査中ということは、ちょっと一つのことですね。  私はまだたくさん質問ありますけれども、あとは二分、三分しかありませんから、ちょっと飛ばしていきたいと思いますけれども。  もう一つは、ここでは是非これ桜井副大臣に聞きたいですけれども、過去二十年間ではもう多くの似ているような事故が、まあ死亡事故まではなかったんですけれども、少なくとも十四個くらいあるんですね。その中には、北区の事故とか、あるいは温泉施設ではないんですけれども、いわし博物館のメタンガスの事故とか、いろんな起きていますね。そのときは、例えば北区の方が、もう既に東京都の掘削ガイドラインを作っています。あるいは、いわし博物館の関係では、国土交通省の天然ガス対策ガイドブックもできているんですね。こういうのは地方の方でできているんですけれども、そのときは環境省は、こんな危険性もあるということになぜ至らなかったかということをちょっと意見、お伺いいたします。

桜井郁三自由民主党環境副大臣

○副大臣(桜井郁三君) 御指摘の事故のことは把握をしておりまして、東京都北区の事故は温泉のボーリング工事中のことでありましたし、いわし博物館は、温泉ではなく、自然に発生した天然ガスによる事故ということであります。  くみ上げている温泉に可燃性天然ガスが含まれている場合には、先ほどもお話ありましたように、事業者が自らの責任で必要な安全対策をしていると考え、特段の対応をしてこなかったものであります。今回の事故をきっかけに、温泉における事故の調査を行い、最近二十年間で十五件の事故があったことを確認をしております。今後は、これらの事故の教訓を踏まえて、改正法による安全対策を進めてまいりたい、また、温泉における事故情報を適時適切に把握するよう努めてまいりたいと思っております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 質問を飛ばします。最後に、大臣だけに一つだけお聞きしたいと思います。これも重要な問題だと思います。  このメタン放散や地盤沈下の危険性がある新規掘削の場合は、その掘削の前には周辺の住民への説明がどうしても必要だと思っています。あるいは、それをできれば書面での同意が得ることが理想だと思いますが、もし得られなかったら、これは温泉学会の方にも提起されていますから、もし得られなかったら、周辺住民の合意が得られなかったらもう許可しないという意見もありますけれども、このことに対して最後に大臣の方から見解を求めます。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 温泉に天然ガス爆発や地盤沈下など、こういうような危険がないかどうかというようなことは、これはもう周辺の住民の皆さんにとってみれば極めて関心の高い問題だというふうに思っています。  そういう意味では、地域で事業を営むこれは事業者には説明する一般的な責任があると、こういうふうには考えるところでありますが、ただ、温泉の掘削や採取に伴う危険について客観的な基準に基づいて防止する仕組みが、これが適当でありまして、重要な要素でありますけれども、周辺住民の意思だけがこの許可の可否を決定してしまうと、こういうようなことになると、今度は温泉の利用と、こういうようなことと相反する部分も出てくるかも分かりません。  そういう意味で、環境省としましては、温泉の掘削や採取に伴う危険に関する最新の知見、こういうようなものに基づきまして、必要な安全対策、こういうようなことを講じてまいりたいというふうに考えております。

ツルネンマルテイ民主党・新緑風会・日本

○ツルネンマルテイ君 終わります。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 民主党・新緑風会・日本の轟木利治でございます。よろしくお願いいたします。  私は、今回の参議院選で初当選させていただきました。したがいまして、本日の質問も初めてでございます。鴨下大臣を始め、本日御出席の皆様方の御指導をよろしくお願いいたします。  それでは、温泉法の一部を改正する法律案に関しまして質疑をさせていただきます。  今回の法律改正の直接の要因となりましたのは、三名もの尊い命が失われた本年六月に起きました渋谷の爆発事故であったと認識しておりますが、平成二年以降、温泉に付随する可燃性天然ガスによる爆発火災事故は今回を除きましても十四件も発生し、また、その中には命を落とされた方もいらっしゃるとのことでございます。したがいまして、渋谷の事故について考えてみますと、過去に例がなく防ぐ手だてがなかったのであればともかく、この十四件に上る過去の事例に基づいた対策を重ねていれば、そして政府がその役割を発揮していれば、今回のような惨事は防ぎ得たのではないかと、そのような思いがしてなりません。  以上の点を踏まえて、政府は過去の事故をどう判断し、これまで対策を講じてきたのか、そして今回の改正の目的、意義、背景についてどうお考えになっているのか、見解をお聞かせ願いたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、過去の事故というのは、今回把握して、この渋谷の事故を含めまして十五件ということでございますが、平成十七年の二月の東京都北区での事故を受けまして、温泉掘削工事中の天然ガス対策につきましては都道府県に注意喚起をしてきたところでございます。しかし、一方、温泉の採取中の可燃性の天然ガス対策、これは、そういった可燃性の天然ガスが発生するようなところでは、当然、事業者自らの責任で必要な安全対策を行っているというふうに考えているところもございまして、特段の対応をしてこなかったわけでございますが、一方、そういったことが課題としてあるという認識は持っていたところでございます。  今回、その重大な事故を受けまして法改正を提案させていただいているわけでございますが、今回の改正案では、この渋谷区の爆発事故の教訓を踏まえまして、法の目的に可燃性天然ガスによる災害の防止を加えるということとともに、新たに温泉の採取を許可制として安全対策を義務付けるということで、あのような悲惨な事故が繰り返されないようにするというものでございます。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 私は、安全対策というものは二本の柱から成り立つものであると考えております。一つの柱は、設備等の改善、設置、要はハード面の対策であります。もう一つの柱は、設備を使用する人、監視する人たちに対する教育訓練の対策、要はソフト面の対策であります。この二つの柱をともに対策として充実させることが重要であります。ハード面のみの対策では安全の向上に機能いたしません。これまでの事故例を見ましても、ライターやたばこ等の人的原因による事故が六件も起きております。このことからも、いかにそこに働く人たち、かかわる人たちに対する人的対策、ソフト面での対策が大切であるかを理解していただけるかと思います。  そして、今挙げました事故例は、人的安全対策として知識の教育、研修、訓練等が行われていれば防ぐことができたのではないかと思います。  なぜこのようなことを申し上げるかと申しますと、私はこれまで二十五年間、製造業、物づくりの企業で働いてまいりました。それも実際に物をつくる現場、工場で勤務してまいりました。そこで最も教育訓練されたことは安全に対する取組でありまして、一つの事例を挙げますと、私たちの勤務中のあいさつは二十四時間すべて御安全にでございます。人と擦れ違うときも、会議を行うときも御安全にでございます。これは安全に対する意識の向上策であり、このあいさつを繰り返すことによって、頭ではなく体に覚え込ませる訓練なのであります。  そして、安全対策として最も大切なのがトップの姿勢でございます。トップ自らが安全が第一であり、生産よりも安全が優先だと宣言することであります。具体的には、危険予知をしたときやトラブルが発生したときに設備やラインを止めることを周知徹底させることです。現場の第一線で働いている人たちは生産性、コスト意識が非常に高いために、設備やラインを止めることに強い抵抗感がございます。それでも止めることを優先させ、周知させることが大切であり、トップ自らが奨励することが大切であります。  このような思いから今回の法改正を見ますと、ハード面に関しましては対策は足りていると思いますが、ソフト面に関しては弱いというのが私の実感でございます。今回の法改正に至るまでのプロセスとして、安全対策検討会が設置され、中間報告がまとめられております。私は、この報告内容については、現場の状況をよく把握されており、ソフト面での提言もされていることから評価したいと思っております。しかし、これが七月二十四日に出された暫定対策になりますと、ソフト面での対策が中間報告の提言よりもトーンダウンしているように見受けられます。今後、この暫定対策の内容が省令として発令されるのであれば幾つかの疑問点がございますので、質問させていただきます。  まず、一点目でございますが、その暫定対策の中に安全担当者を指名することとありますが、この安全担当者の定義、権限、責任はどのようなものでしょうか。また、労働安全衛生法における安全管理者、安全衛生推進者との関係についてはどのようなものかについてお伺いいたします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 暫定対策におきます安全担当者につきましては、温泉施設で常時勤務する者から指名をするということ、それから、くみ上げ停止等を行う権限を付与すべきことを定めているところでございます。これは、温泉のくみ上げについてだれがどのような権限と責任を有するかは事業の形態ごとに様々であるのではないかということ、それから事業の規模も様々でございます。そういったことから、安全担当者の権限とか責任を一律に定めるということはせずに、実態に応じて適切な者を指名するということとしたものでございます。  この安全担当者は、労働安全衛生法により選任されます安全管理者あるいは安全管理推進者と同一である場合も、あるいは別人である場合もあるかとは思いますが、いずれにしても両者が連携して温泉くみ上げに関する安全対策を担当するということになろうかと考えております。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 一つまた関連して発言させていただきたいと思いますが、今その安全衛生推進者とも連携してというお話でございましたけれども、労働安全衛生法における安全衛生推進者の定義といいますか、決める業種の中には、温泉の中に旅館業は入りますけれども、今回のスパみたいな業種は保健衛生業として対象にはなっておりません。こういったところも矛盾もございますので、今後こういったところも是非調整をしていただきたいと思っております。  次に入ります。  安全担当者には、可燃性ガスに対する安全確保の緊急の必要性がある場合に温泉くみ上げの設備の運転停止等を行う権限を付与することとするとありますけれども、この文面を逆説的にとらえますと、安全担当者以外は運転を停止することができないとも読み取れます。運転を停止させることができる者は、その設備に配置されている者、若しくは従業員全員に対して奨励することとした方が万全かと思いますが、御意見をお伺いいたします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉のくみ上げ停止ということでございますけれども、温泉施設において温泉のくみ上げを止めるということは、その施設にとっては重大な判断であろうかと思います。現場の担当者が通常は経営者の了解なく行うということは現実的ではないという場合もあると考えられたところでございますので、そうはいっても緊急時の安全確保には現場担当者の即応というのがもちろん重要になるということから、そういった経営者の判断を求めることなく現場の担当者がくみ上げを停止できるということが必要と考えて、今回のような安全担当者にくみ上げの停止ということを、権限を付与するということを求めたものでございます。  そういった考え方で表現をしたものでございますが、一方、御指摘のように、特定の者以外はくみ上げを停止できないと、そういった誤解のないように運用上はやってまいりたいというふうに思っております。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 是非よろしくお願いいたします。  じゃ、次に行きます。  各要請事項ごとの技術的基準で、「管理者から助言を求められた場合には、」とございまして、より専門的な助言を得たい場合には、労働災害防止関係団体、可燃性天然ガスに関する専門知識を有する団体等、括弧で、追って、これらの団体等のリストを提示すると、そして、紹介していただきたいという文面がございますが、これは少し他人任せといいますか、消極的であると思います。  温泉業を営まれる方の中には零細企業の方もいらっしゃると思います。そういったことにも配慮すると、環境省自らが研修会等の開催を呼び掛けるなどの姿勢を見せるべきではないかと思いますが、この点についてのお考えをお伺いいたします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 可燃性天然ガスによる災害の防止のためには、事業者自らがその安全対策を確実に実施できるように可燃性天然ガスの特性とか危険性について理解を深める、あるいは日常の点検方法や安全対策の技術的内容について習得するということが重要であろうかと思います。  このため、環境省といたしましても、事業者が適切な研修の機会を得られるように、地方公共団体や温泉事業者団体とも協力をしながら、安全、安心への取組ということを推進してまいりたいというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 じゃ、次に行かせていただきます。  温泉法改正案の本文から質問させていただきます。  まず、改正案第三十四条の報告の徴収の中で、土地の掘削者や温泉採取者、そして温泉利用施設管理者に対して報告を求めることができるとありますが、可燃性天然ガスが検出された四百九十件の源泉からは定期的に報告を受けるようにしてはどうかと思いますが、この点についてお考えをお伺いします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 報告徴収に関して定期的な報告を受けるようにしてはどうかということでございますが、どの程度の頻度でどういう内容の報告を求めるべきかにつきましては、温泉源、あるいは温泉施設の実態、あるいは報告を求める行政側の人的な体制などによっても異なるものではないかと思っております。したがいまして、全国一律に定めるということではなく、地域の実情を把握している都道府県ごとの判断にゆだねることとしているところでございます。  この法律の施行に当たりましては、都道府県に対しまして、御指摘のような定期的に報告を徴収するということも含めて、安全を確保するために必要な報告を徴収を行うように促してまいりたいというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 是非、よろしくお願いしたいと思います。  各都道府県の暫定対策、省令見ていきますと、もう既にそういった報告を指示しているところもございますので、そういった点も踏まえて是非お願いしたいと思います。  それから、次に入ります。  改正案第三十五条の立入検査で、「関係者に質問させることができる。」とございますけれども、この関係者と安全担当者との関係についてお聞きします。  仮に、安全担当者が関係者の一部に含まれているのであれば、この条文のどの項目の部分について安全担当者として担当することになるのかについてお聞かせ願いたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 改正法三十五条の立入検査の規定による質問でございますけれども、この質問は、温泉の掘削、採取、利用にかかわるすべての者に対しまして、掘削や採取の実施の状況、天然ガスの発生状況など、法の施行のために把握する必要があるあらゆる事項について行うことが可能であるというふうに考えております。  したがいまして、事業者内部で安全対策の担当者として定められた者に対してもあらゆる質問が行われ得るわけでございますが、これは事業者内部でどういう責任と権限を持たせるかということにも係ってまいりますので、与えられた責任と権限に応じて現場で具体的な安全対策の実施状況についての質問に対応していただくことが一般的な対応になるのではないかというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 その事業者で自主的に判断して決めなさいということですが、実際、現場というのはいろんな法律を多種多用しておりますので、ある程度の指針を、こういった項目の、まあ厳密に決める必要はないと思いますけれども、そういうことをしてあげないと現場が逆に混乱するという可能性もあるかと思いますので、是非またそういった御指導もよろしくお願いしたいと思います。  それでは、次に入らしていただきます。  今回の改正案が適用される範囲についてお聞きしたいと思います。  昨今、温泉付きの個人住宅や分譲賃貸マンション等が多く販売されるようになっておりますが、こうした物件で温泉を使用している場合は温泉法の適用対象となるのかについて一点お聞きしたいのと、また、先日は足立区の分譲マンション等で国の基準値を大きく上回るレジオネラ菌が検出されたとの報道もございました。こういったマンション等の設備で今回のような爆発事故が発生した場合は、その責任の所在はどうなるのかについてお聞きしたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 可燃性天然ガスによる事故の危険というのは、ホテルや公衆浴場など外部の利用者に提供するという場合でも、あるいは温泉マンションなど関係者のみで利用する場合でも、その危険の可能性というのは変わりはございません。したがいまして、個人で使う、あるいはマンションで使うというような温泉の採取につきましても、今回の改正による安全対策の適用対象とすることとしているところでございます。  爆発事故に対する責任ということになりますと、温泉法による安全対策の実施を怠ったことによる責任というのもありましょうし、あるいはそのマンションの構造的な欠陥に伴う責任というようなこともあり得るかとは思います。そういったいろんな類型に応じてそれぞれ責任の性質、あるいは事故の原因に応じましてマンション管理組合あるいは管理会社あるいは建築主等によってその責任を、それぞれが責任を負うということがあり得るかとは思います。  今回の改正案によります安全対策につきましては、温泉を採取する者に責任があるということとしているわけでございまして、採取の許可をマンション管理組合が得ているという場合にはマンション管理組合がその責任に該当するということになろうかと思います。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 今の御回答いただきましたけれども、やっぱりどうも一般的に、私も個人的に考えましても、マンション等でそういった事故が発生した場合、どうもトラブルになるような、責任問題のトラブルになるような気がしております。こういったところをもう一度、今は事故がないからまだいいんでしょうけれども、これから発生する可能性というのはあるわけでございまして、そういったものを含んでしっかり、責任の所在含めての、せっかく入居者は高いお金を払ってそのマンションに自分の財産を含めて買われたわけですから、そこでそういった事故があり得るなんていうのは想定してない範囲だと思いますので、そういったところの御指導もよろしくお願いしたいと思います。  最後に、私から申し上げさせていただきます。  安全対策とは人命にかかわる重要な対策であります。そして、その対策は魂が入ったものでなければ機能いたしません。この法律案の起案者であり、またトップである大臣の姿勢は極めて重要であります。是非、魂の入った対策法となることをお願いいたしまして、私の質問を終わらしていただきます。よろしくお願いします。

川口順子自由民主党

○川口順子君 川口順子でございます。日ごろ、鴨下大臣を始め皆様には公務、大変にお疲れさまでございます。  質問を始めるに当たりまして、まず、去る六月の十九日、渋谷の温泉の施設での爆発事故において尊い命を失われた三人の方々に対しまして、心から御冥福をお祈りさせていただきます。  この事故の後を受けまして、環境省におかれては、まず事故の翌日に、可燃性天然ガスを含む可能性があると考えられる事業者に注意を促すように都道府県に緊急対策、対応を依頼をした。二番目に、六月二十九日には有識者会議を立ち上げられて、三番目に、さらに七月二十四日に暫定対策を取りまとめられたということでございまして、その結果として都道府県を通じまして緊急安全対策の実施を事業者に促したということでございますので、事故の再発防止に向けて取組を着々と行ってこられたというふうに理解をいたしております。これは評価すべきものと考えております。  また、そのような取組を行うとともに、恒久的な対策を取るために今回、国会に温泉法の一部改正案が提出をされたということでございますけれども、簡単で結構でございますが、まず大臣に、この法の趣旨、対策の内容、意義についてお願いをいたします。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 私も現場の方を見てまいりましたけれども、特に今回の改正案は、六月の東京都の渋谷区のいわゆるシエスパでの死者三名、そして負傷者八名という重大な爆発事故、こういうようなものを教訓に踏まえまして行わせていただくものでございます。  一つは、法の目的につきましては、可燃性天然ガスによる災害の防止を加えると、こういうようなことでありますし、二つには、新たに温泉の採取を許可制として安全対策を義務付ける、こういうようなことによりまして本当にあのような悲惨な事故が繰り返されないようにと、こういうような思いでさせていただく次第でございます。  具体的には、一つは、可燃性天然ガスを分離し屋外に排出すること、次に、周辺での火気の使用の禁止、さらには、十分な換気、ガス検知器の設置、こういうようなことを事業者に求めていることでございます。  少しでも早く国民が安心して温泉を利用できるようにするために、今臨時国会において成立を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。

川口順子自由民主党

○川口順子君 安全、安心という立場から、これは重要な法案であると私も思っておりますし、一日も早い成立が大切であると考えております。  他方で、改正法案の施行日でございますけれども、これは公布後一年以内とされているわけでございます。また、既存の事業者につきましては当該施行日から六か月の経過期間が設けられているということでございまして、ということは、温泉の施設での安全対策の実施がすべて完了するまでに最長で一年半掛かり得るということになるわけですけれども、それまでの間も安全の確保というのは重要な課題でございますので、そこをどのようになさるおつもりか、これは局長にお伺いをします。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) この六月十九日に発生をいたしました渋谷区での事故を受けまして、本年の七月の二十四日、法改正を含みます恒久的な対策が実施されるまでの当面の暫定的な対策ということで、それを事業者に要請するように都道府県知事に対して依頼をしたところでございます。これは法的な根拠はございませんけれども、あくまで事業者に対する要請というレベルのものでございます。  で、都道府県が暫定対策を要請をいたしました対象、これは全国で四百九十二件ございます。これは可燃性の天然ガスが湧出をしておる、なおかつ、そういった施設が屋内にあるといったものでございまして、九月末の時点でこの四百九十二件のうち対策が完了していないものが三百三十三件ということでございます。環境省といたしましては、できるだけ早くこの暫定対策が実施されるように都道府県を通じて事業者に促すとともに、随時その実施状況についても把握をしてまいりたいというふうに考えております。  また、こうした取組を含めまして、法が施行されるまでの間におきましても新法の趣旨を十分事業者に周知して安全対策の意識を高めるということなど、温泉に関する安全、安心の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 今、四百九十二とおっしゃいましたけれども、これは法改正によって安全対策を講ずることが必要とされる温泉と同じであると考えてよろしいんでしょうか。講ずる必要がある温泉というのはもっとあるのか、全体の中でどれぐらいなのかよく分かりませんが、教えていただきたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 暫定対策におきましては、現在、国内で利用されております源泉が約二万ということでございますけれども、都道府県におきまして可燃性の天然ガスが発生しないような地域、これを除きまして対象地域内の源泉を調査をいたしました。その中で、先ほど申しました四百九十二というのは、そういった施設が屋内あるいは地下にあるというようなもののうち、可燃性の天然ガスが検出があったものが四百九十二と。  これはこの法が施行された段階においても当然安全対策を講じていただくわけですが、この暫定対策におきましては、その施設が屋外にあるもの、これは比較的そういった滞留をするようなことはないだろうということでその暫定対策の対象にはしておりませんが、法が施行されますと、施設が屋外にある場合にも火気の使用禁止とかそういったことは安全対策としての、あるいは火気の使用禁止、あるいは温泉水から可燃性天然ガスの分離といったことは実施をしていただく必要があります。そういったものはこの法の対象になってまいります。  そういう意味で、屋内にある四百九十二及びそういう屋外にあるものを含めますと、これは推計でございますが、全国で約その源泉の一割程度がそういった対策の対象になってくるのかなというふうに考えておるところでございます。

川口順子自由民主党

○川口順子君 一割が安全対策を講ずる必要があるということだというお話でございましたけれども、やっぱりこれなかなか、安全対策を行うということは大事だということはもちろん温泉の皆さんはお分かりでいらっしゃるんですが、同時に温泉の施設を経営する立場から考えますと、なかなか大事ではあるけれども費用が掛かって大変だということなんだろうと思います。特に最近では、温泉が行く人が少なくなって非常に困っていらっしゃる旅館も多くあるということでございますけれども、この安全対策というのはどの程度費用が掛かって、そしてそれに対する旅館業者等への支援があるのかどうかということを副大臣にお伺いをいたしたいと思います。

桜井郁三自由民主党環境副大臣

○副大臣(桜井郁三君) 採取時の安全対策に要する費用でございますが、建物の構造あるいは場所などにより、大きく異なるところがあろうかと思います。井戸や源泉タンク等の採取設備がすべて屋外にある場合、十数万円から数十万円を見込んでおります。また、採取施設がすべて屋内にある場合、これは二百万から四百万ぐらい掛かるのではないだろうかというように見込んでございます。  こうした安全対策に関する設備投資については国民生活金融公庫による低利融資の制度がございます。その活用を促すことにより、事業者への支援を行ってまいりたいと思っております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 なかなかいろいろな融資の制度も旅館業者の方には分かりにくい、存在が分かりにくいということもあるかと思いますので、是非そういった措置があるということを徹底をしていただきたいと思います。  それからもう一つ、費用という点で考えますと、これは国、地方公共団体が連携して、例えば入湯税による収入を活用するということもあり得るのではないかなという気が私はいたしております。  前に環境大臣をしておりましたときに洞爺温泉に行きまして、そこは温泉は集中管理をしていたわけでございまして、そういう集中管理の施設とか、個別個別の旅館の事業者に入湯税を使えるような何らかの仕組みを考えるとか、そういうことが可能だといいなと私は思っております。  これは、入湯税の使途というのを調べてみますと、観光の振興とか環境衛生施設とか、そういったものに使われているわけでございまして、消防施設というのも入っておりますけれども、今日は担当をお呼びしておりませんので質問にはいたしませんけれども、そういった入湯税の活用ということもひとつ旅館業者あるいは温泉地の支援という意味で考えてもいいんじゃないかなという気がしますけれども、もし何かコメントがあれば言っていただけますか。なければ。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、入湯税というものが市町村税として徴収をされておるところでございますけれども、この入湯税の収入額、十七年度の手元にある数字で見ますと、全国で一回当たり標準的な税額として百五十円を徴収し、全国の収入額が二百四十三億というふうに聞いております。観光の振興ですとか、あるいは環境衛生施設、あるいは観光の施設費、あるいは消防施設等にその入湯税が使われているということでございますけれども、これは市町村の財源ではございますが、そういった観光振興あるいは消防等も含めて使われているところでございます。  今回の安全対策を新たに温泉法で規定するということも踏まえて、これは地方税の担当部局であります総務省の方ともよく相談をしながら、こういった安全対策にも意を払っていただけるようにお願いしてまいりたいというふうに考えております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 次に、環境と地域の活性化ということについてちょっと質問をさせていただきたいと思っております。大臣にお伺いをいたしたいと思います。  今、温泉ブームというのは引き続き続いていると思います。秘湯巡りについてのテレビの報道も随分ございます。また、ただ他方で、地方の温泉はまだ苦しい経営状況にあるということも事実でございます。  多様化、国民のニーズが多様化をしてくる中で、温泉、魅力ある温泉地づくりというのが同時に地域の活性化にも役立つということであってほしいというふうに思うわけですけれども、とりわけ湯治というのは日本の伝統でもございまして、それを始めとした温泉の伝統的な利用形態、また温泉地の情緒ある町並み、小説にもなっておりますけれども、そういったものは日本を特徴付ける一つの文化的な資源であると私は思っております。  以前、環境大臣を務めさせていただきましたときに、かおり風景百選というのを選びまして、その一つに草津温泉の湯畑といったものも入れさせていただいたわけですけれども、温泉の個性的な魅力というのを大事にしていくべきではないかと私は考えております。  地域、先ほど言いましたように、地域の活性化と環境という切り口から、温泉についても、また環境対策全般につきましても施策を進めるということが重要ではないかというふうに私は思っておりますけれども、大臣におかれましては、魅力ある温泉地をつくり、そしてはぐくんでいくということの施策をどのように進めていかれようとなさっていらっしゃるか、御所見をお伺いいたしたいと思います。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生お話しになったように、日本の温泉というのは極めて特徴的なところもあって、例えば伝統とか文化、こういうようなものの拠点にもなっているわけでありまして、そういう意味でいうと、環境省としても、これ魅力ある温泉地づくり、こういうようなものを進めると、こういうようなことについては我々も肯定的に特に推進していこうと、こういうふうに考えているわけでありますが、ただ、やはり一番の主体はそれぞれの温泉地、それぞれが創意工夫をしていただく、こういうようなことなんだろうというふうに思います。  ただ、これは中央環境審議会の答申の中にもございますけれども、魅力ある温泉地づくりの方向性と、こういうようなことでいただいておりますが、その中で、健康づくりの場としての体制、今お話しになったように、例えば湯治だとかというような伝統的なこともありますけれども、療養施設だとか福祉施設、こういうようなものとの連携だとか、それから健康づくりのためのウオーキングコースだとか森林浴だとか、こういうようなものとのセットだとか、あるいは食と健康を組み合わせたような温泉地の特色づくり、こういうようなこととか、それから、加えまして、先ほどのお話にありましたように、町並みの部分でいいますと、構造物や街路、こういうようなものの伝統的な景観を生かした町並みの創出、つくり出すと、こういうようなこととか、自然・文化資源を保全しつつ活用する体験活動の推進、こういうようなものとか、あるいは快適な環境の創出というようなことで、バリアフリー化とか、それから足湯など、ちょっと楽しめると、こういうようなものも必要だろうと思っておりますし、加えて、残念ながら、本当にいい温泉なんですけれども皆さん御存じないというようなこともございますので、各種メディアや、それからそれを盛り上げるようなイベント、こういうようなもの、あるいは、これはホームページ等の情報発信、こういうようなことを総合的にやりまして、環境省としても、地域の温泉地の活性化と、こういうようなものについては全面的に支援をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 ありがとうございました。  今おっしゃったことに加えまして、ようこそ日本では、外国人の観光客を増やそうということで今政府としてはやっていらっしゃるわけで、中国や東南アジアの国々の方々は日本の温泉というのを非常に興味津々で楽しみにしていらっしゃるということがありますので、温泉の入り方などはいろいろ違うのかもしれませんが、外国人も楽しめるような温泉づくりをお願いをしたいというふうに思います。  先ほどツルネンマルテイ議員からお話がございましたけれども、温泉の温暖化との関係についてちょっとお伺いをしたいと思いますけれども、まず、安全対策の対象になっている可燃性天然ガスというものは、これはメタンガスという理解でよろしいわけですね。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉湧出に伴いまして発生をいたしますガス、これは、特に今回の対策の対象にしておりますのはメタンガスということでございます。あわせて、二酸化炭素あるいは窒素も地中からは出てくることはございます。その割合は様々でございますけれども、いずれにいたしましても、今回の対策の可燃性の天然ガスとして考えておるものはメタンガスということでございます。

川口順子自由民主党

○川口順子君 このメタンガスというのは二酸化炭素に比べると温暖化効果が約二十一倍という途方もない、大変に大きな効果を持っているわけでして、今度の対策では、基本的に屋外に排出をするという考え方で行われているわけですけれども、是非、これはツルネン議員と私も全く同じ発想を持っていまして、このメタンガスを排出をしてしまうのではなくて、有効利用、有効活用をしていくという方向で、そして可能ならばこれを義務付けるという方向で考えていただきたいと思います。  小さな、小規模のところについては難しいこともある、また需要がたくさんない可能性もあるというふうにお話ございましたけれども、例えば私の知っている、ある長野県の軽井沢の温泉ですけれども、これはメタンガスではありませんが、地域内、その敷地内にあるすべての資源、例えば温泉ですから温泉のお湯も使って無駄にしないという考え方で、発想で経営を行っている。目標は外から石油といいますか灯油を買わないということだそうでございまして、それを今のところ確保できているというふうにも聞いております。  そういう発想の温泉もたくさんある、たくさんではないかもしれませんが、あるわけでございますから、技術面、いろいろ問題がまだ残っているのかもしれませんが、そういう小規模なところでもメタンガスの有効利用、有効活用ができるような方向で考えていただきたいと思いますが、これはよろしければ政務官からお伺いをしたいと思います。

並木正芳自由民主党環境大臣政務官

○大臣政務官(並木正芳君) 先生の質問のとおり、大変メタンというのは温室効果が高いということから、できるだけこれを有効に利用して大気へ放出しないと、そういうことは地球温暖化上大変望ましいと、このように認識しております。  しかし、今先生の御質問にもありましたとおり、小規模の事業者といいますか、利用できるほどメタンが発生しない場合とか、あるいは逆に発生したものを使い切れないと、こういうようなこともありますので、その事業のケース・バイ・ケースといいますか、そういうものに合ったように、一律に扱うのではなくて、技術ガイドラインの策定とか、あるいは助成制度、これはNEDO等は五億円が上限ということになっていますけど、実際に二千万円ぐらいでも三分の一の補助を受けたと、そんな事業もあります。あるいは、代替エネルギーとか省エネ、こういった点で政府系金融機関の融資制度とかも、こういうものもございますので、よく事業者に説明をして、こういうものを活用していただくように自主的な取組を促していきたいと、そのように考えております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 来年の夏には、日本でも有数の温泉地である洞爺湖でG8のサミットが開かれて日本が議長国というわけでございますけれども、そこに集まるG8の首脳を始め、中国やインドやそういった国々からもお呼びするんだろうと思いますけれども、そういった方々に日本の施策、ほかの分野の施策も、温暖化に対する対策と方向性が一致しているということをお見せするということは大事なことだろうと私は思っておりますので、是非、鴨下大臣を始め、皆様の御指導をこの方向で積極的に行っていただきたいというふうに思っております。  次に、ちょっと違った方向から御質問をさせていただきたいと思いますが、この温泉法の改正案につきまして、都道府県知事によります温泉の掘削、採取の許可の基準といたしまして、掘削のための設備や採取の方法などが可燃性天然ガスによる災害の防止に関する技術基準に適合しているということを追加をし、そして基準に適合していない場合、知事は許可の取消し又は災害防止措置の命令、これができることになっております。すなわち、許可の適否を通じてその具体的な制度の運用を地方自治体にゆだねているという構造になっているわけでございます。  国が制定した制度と地方自治体における運用が適切に機能しているかどうかということについて注意が必要であるというふうに思います。  地方自治体における運用が適切に機能しているかということを考える例といたしまして、廃棄物処理施設の設置の許可がございます。  私は、以前、環境大臣を務めさせていただいた折に、千葉県の産廃の不法投棄の現場を見せていただきました。その近くに最終処分場が予定をされているということでございました。そのとき思いましたのは、廃棄物の処分場につきましても地方が運用しやすい基準、これを国が示すということがなければ重大な問題が生ずるということがあるということを実感をいたしたわけでございます。温泉の安全基準ということを考える場合に参考になるかと思いますので、少しそのことについて触れさせていただきたいと思います。  まず、その産業廃棄物につきましては、最終処分量が減少して残余年数が増大をしていると聞いておりまして、これは産廃の政策として正しい方向であるということで、好ましいことだと私は思っておりますし、今後も必要な最終処分場を確保するということは大事なことだと考えております。しかし、廃棄物の処理施設というのは、どうしてもこれは嫌われ施設でもございますし、その設置で地域として、その地域で紛争になっている例も多々あるわけでございます。  私が先ほど申しましたその視察した千葉県の最終処分場につきましても、県による設置許可について住民から取消し請求が出て千葉地裁に提起をされまして、許可から六年以上たった今でも裁判で係争中であるということでございます。六年間というその過ぎ去った時間を考えますと、これは事業者にとっても、それから行政にとっても、ということは国民全体の利益ということからいっても、無駄なコストだというふうに言わざるを得ないと私は思います。  何でそういうことになるかということを考えてみますと、これは廃棄物の最終処分場のような施設につきまして都道府県知事が廃棄物処理法に基づいて許可すべきかどうかという判断を行うに際しまして、その判断の基準が現状では必ずしも明確になっていないということが一因であると考えられるわけでございます。  廃棄物処理法では、処理施設の許可の基準といたしまして、「周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであること。」という規定がございます。ただ、この「適正な配慮」の内容は具体的には示されていないし、明確ではないわけでございます。あるいは、都道府県知事のその施設の設置許可についての裁量が与えられているかというと、そうでもない。例えば、県土の土地利用計画の中で処分場の立地についてどこまで規定できるのかということも明らかでないわけでございます。  それで、質問に入りますけれども、これは廃棄物・リサイクル対策部長にお願いをいたしますけれども、今後、産業廃棄物の処理施設、これを整備するに際しまして、紛争等による無駄なコストを削減をするためには、都道府県知事が許可に際して適切な判断を下せるように国において明確な基準を策定すべきであるというふうに考えますけれども、どう思われるか、お答えをお聞きしたいと思います。

由田秀人環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長

○政府参考人(由田秀人君) 廃棄物処理法では、産業廃棄物処理施設の設置の許可に当たりまして、その産業廃棄物処理施設の設置に関する計画及び維持管理に関する計画が当該産業廃棄物処理施設に係る周辺地域の生活環境の保全及び環境省令で定める周辺の施設について適正な配慮がなされたものであることとの規定を置いているわけであります。  これは、産業廃棄物処理施設の設置によります生活環境への影響が、例えば立地予定地下流の水道水源が存在するかなど、計画ごとに異なりますことから、施設の種類、規模、立地場所、対策など、個々の計画ごとに科学的知見等を基にその影響を個別具体的に判断すべきものとしていることによるわけであります。したがいまして、審査に当たりましては、都道府県知事は、許可の申請書や生活環境影響調査を基に、環境基準の達成状況など地域の生活環境に係る情報に配慮して適切な判断を下すことが重要というふうに考えております。判断に基づきまして都道府県知事は許可、不許可の決定をいたしまして、許可する場合におきましては生活環境保全に必要な条件を付すこともできることとなっているところであります。  このような都道府県知事によります個々の施設ごとの判断におきましては、都道府県知事が判断する場合の考え方ができるだけ明確になっていることが望ましいことは御指摘のとおりであります。国の制度の運用でもありますので、今後、環境省としまして、判断の考え方の明確化に向けてどのような対応が可能か検討してまいりたいというふうに考えております。また、国の制度の下で知事が地域の実情を酌み取ることができる仕組みとなっておりますので、知事の裁量について、自らの方針を明らかにすることも円滑な許可、不許可の判断に当たっては有益ではないかというふうに考えております。

川口順子自由民主党

○川口順子君 この問題については、私、千葉県の例で申し上げましたけれども、私が伺ったところでは、ほかの県の知事さん方も同じようにいろいろ悩んでいらっしゃることが多いというふうに、そういう場所が多いというふうに聞いておりますけれども、是非よろしく御検討をいただきたいというふうに思います。  これは環境行政にかかわらず、すべからく日本の行政について言えることでもございますけれども、中央から地方へという権限の移譲が行われている中で、それから、国の事務が県で実際に運用という形で行われているということが多い中で、国がどのような基準を策定をするか、そして国の策定したその基準を地方がどう判断をしていくかという大きな問題が問われているというふうに私は思っております。これは、今産廃の例で申し上げましたけれども、改正をされた温泉法、これも安全にかかわる重要な法案でございますので、これを今後施行していく上でも大きな課題であるというふうに私は考えております。  そこで、大臣にお伺いをいたしたいと思いますけれども、環境行政というのは、環境に県境はない、環境に国境はないということでございますので、日本全体から考えても、全国的な、あるいは広域的な発想を持って課題に対応していかなければいけないということであると思います。ただ、その中で、地域はやっぱり独自の事情があり、独自の条件があるということでございまして、その地域の独自性、これを生かしていくために、国は基準を策定するに当たって地域の独自性との間でどのようにバランスを取っていくのか、大きな課題であるというふうに思います。  是非、どのような考え方に基づいてそのバランスを取っていくというふうにお考えなのか、大きなところでお話を伺いたいと思います。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) むしろ、川口先生、もう環境大臣までお務めでありますから、私の方が教えていただきたいような話でありますけれども、今先生がおっしゃったように、ある意味で産業廃棄物行政、これに代表されるように、これはそれぞれ廃棄物は全国的にも移動しますし、さりとて言わば地域的な問題でもあるという、こういうような両面を持っているわけでありまして、その中で我々、国としてやるべき規制と、それから県あるいは自治体がそれぞれ独自の言わば立場といいますか、そういうものを持ちつつ、このバランスをどう取っていくかというのはなかなか簡単のようであって難しい問題であります。  ただ、それはもう地域の住民のためになり、なおかつ様々なところで、ある意味では廃棄物が移動しない、こういうようなことも含めたトータルのことを考えなければいけないんだろうというふうに思っておりまして、国と地方が相互補完をしつつ進めていくと、こういうようなことが肝要なんだろうと、こういうふうに考えているわけでありまして、温泉法のこともございます、一律にがちっとしたものをつくってしまえば、今度は地域の独自性それから各施設の様々な特色、こういうようなものをある意味で損なってしまうことにもなりかねませんので、こういうようなことのバランスの中で地域の活性化、あるいは廃棄物に関して言えば地域住民のためになる、こういうようなことで国と地方、あるいは国と県、こういうようなことのバランスにつきましては、もうこれは常に行きつ戻りつ、あるいは議論をしながら、情報交換をしながら最もふさわしいものは何かというのはその時々で適宜適切に行っていくと、こういうようなことなんだろうというふうに思っておりまして、先輩である川口先生からの御質問でありますけれども、そのことを十分に考えつつ、私の任期においてはそういうような心構えでやらせていただきたいというふうに思います。

川口順子自由民主党

○川口順子君 是非、鴨下大臣のリーダーシップを期待させていただきまして、特に、その基準の明確化というのは具体的な日々の行政にかかわってくることですので、その点についてのリーダーシップを期待いたしまして、私、ちょっと時間を余らせておりますけれども、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  温泉法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に国土交通大臣官房官庁営繕部長藤田伊織君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定します。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 質疑を続けます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。  まず、この温泉法の改正の関係でございますけれども、温泉の採取時の技術基準の策定時期あるいは具体的な内容、さらに、住宅の密集地においてはやはりもっと厳しい技術基準の適用が必要だと思っております。実はこの事件が起こったときに、いち早く我が党の代表であります太田昭宏それから東京都の本部代表をしております山口那津男議員が現地に参りまして、近隣住民から様々な意見を伺っていると。近隣住民へ十分な説明もないまま繁華街に建設された同施設に関しましては、狭い土地に温泉くみ上げ設備も密閉された造りになっていると。かねてから周辺住民からは事故を懸念する声が上がっていたということでございました。緊急の申入れを前総理の安倍晋三氏に申入れいたしまして、そういった意味では技術基準の内容というのがどういうふうになっているかというのは極めて重要でございます。  この近隣住民の意見を伺うと、あるいは人口密集地における等を含めてどのように技術基準の方に反映されることになるのか、その辺について御見解を示していただきたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) まず、技術基準の策定時期でございますけれども、温泉の安全対策に関します技術基準につきましては今年度内に策定をして事業者等に周知をしたいと考えているところでございます。  この技術基準の具体的な内容は、住宅密集地での取扱いを含め今後検討することとしておりますけれども、可燃性天然ガスを温泉から分離させる方法、あるいは換気の方法、あるいはガス検知器の種類や設置方法などについて定めることとなろうかと思います。  その際、住宅密集地での温泉開発ということでございますけれども、これは環境省に設置しております有識者会議におきましても、この中間報告で、温泉井戸を住宅等から一定距離以上離すということの必要性が指摘されていることも踏まえまして、今後、具体的な検討を進めてまいりたいというふうに思っております。  なお、先ほどツルネン委員に大臣の方からも答弁をさせていただいたところでございますけれども、周辺住民に対する説明ということは、これは地域で事業を営む事業者には説明する一般的な責任があるというふうに考えておりますけれども、一方、こういった安全対策につきましては、客観的な基準に基づいて判断することが適当であろうということから、周辺住民の意思によって許可の可否を決めるということは適当ではないのではないかというふうに考えているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 本件の施行の関係でありますけれども、施行までの暫定対策、これは確実に実施あるいは安全対策の徹底を強く求めておきたいと思っておりますが、これは、温泉の採取に当たりましては都道府県が見ることになると、チェックといいますか、見ることになると思いますけれども、事安全にかかわることでありますので、そのチェックはどこが行うのか、また、許可を与えた施設を定期的に行政機関が点検すべきであると、このように考えておりますけれども、この辺についてはどのようにお考えですか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉の採取の許可に関しまして、これは許可権者は都道府県知事ということでございますが、都道府県知事のしかるべき部局において書面の審査を行うということは当然でございます。なお、必要な場合には工事完了後に実地での検査を行うという許可条件を付しまして、検査の結果、基準に適合していなかった場合には許可の取消しや措置命令を行うことにより、施設の構造などが技術基準に適合するということを確認することが重要であろうというふうに考えているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 定期的に点検するということについてはどう思われますか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 定期的な点検ということでございますが、施設の状況あるいは都道府県の人的体制によって異なる場合がございますけれども、そういった意味では一義的には都道府県の判断ということにはなろうかと思いますが、そういった定期的に点検をするということも含めて、今後、都道府県に対する指導、支援をしてまいりたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 安全点検は非常に大切なわけでありますけれども、今回の事故でも運営会社と管理会社の間で責任のなすり合いと言うとあれですけれども、そういうふうに報道がされておりました。  消防法第八条では、一定の基準以上の防火対象物においては、一定の資格を有する防火管理者、これを置くことが義務付けられておるわけでありますけれども、安全対策の徹底と責任の所在を明確にする上からも、例えばでありますけれども、可燃性天然ガス安全管理者、そういったような資格者を置くことも一つだと思いますけれども、兼任でもよろしいとは思いますけれども、研修を含めて防火管理者ということにプラスしてそういう在り方も考えていいんではないかなと、このように思いますけれども、この辺についてどのようにお考えですか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、安全対策の担当者をあらかじめ定めていくということは、温泉施設の経営主体あるいは設備の管理委託を受けた者など、複数の事業者間での責任の所在あるいは事業者内部での責任者を明確にすることによりまして、安全対策が確実に行われるようにする上で重要なものと考えております。したがいまして、採取の許可申請に当たりましては、安全対策の担当者を明らかにするということを事業者に義務付ける予定でございます。  なお、安全対策担当者という意味で一定の資格を有する者を求めてはどうかということでございますが、これにつきましては、今回の安全対策は施設の構造に関するものが中心でありまして、運転段階で特別の技能が必要というものではございませんし、また大規模な温泉施設から個人所有の温泉に至るまで事業形態が様々ということでございまして、一律に人的体制の整備を求めるということは困難な場合があるのではないかということから、資格、経験を要求するということまでは考えておりません。

加藤修一公明党

○加藤修一君 今までの質問はどちらかというと温泉施設の関係でありますけれども、可燃性天然ガス対策としてはこれ以外の施設についても考えることができると。  例えば、千葉県とか新潟県の一部の地域では、非常に自然に発生するガス、そういうところが非常に多いというふうに聞いているわけでありますけれども、平成十六年の七月に発生した九十九里のいわし博物館、この爆発事故があったわけでありますけれども、これは自然にわき出た天然ガスが原因であったと聞いているわけでありまして、建物全体に対する可燃性天然ガスへの危険を防止するための措置が必要ではないかと、そう思います。  また、これは土地利用を変えていく、すなわち更地の上に今度、建物を建てていくということにも、そういうことも想定されるわけでありますので、これは建築基準法が関係するかどうか分かりませんが、一つは消防庁にお聞きしたいということと、さらに、国土交通省、こういった面についてはどういう対処をしていかなければいけないか、この辺について御見解を示していただきたいと思います。

寺村映消防庁審議官

○政府参考人(寺村映君) お答え申し上げます。  可燃性ガスに対する対策といたしましては、消防法令上、一定規模以上の地下街や店舗等の地下施設につきましては、ガス漏れ、火災警報設備の設置対象となっているところでございます。また、本年六月十九日に東京都渋谷区の温泉施設で発生しました爆発火災を受けまして、消防庁では温泉採取設備等の実態調査を行うとともに、有識者などから成ります検討会を開催しまして、火災予防上の観点から安全対策の検討を行っているところでございます。  その中で、過去十年間の可燃性天然ガスによります火災を調査したところ、温泉施設以外の事例といたしまして九例ございましたけれども、これらは自家用の燃料に使用する際の不適切な取扱いが主な出火原因となっておりまして、可燃性天然ガスが湧出する地域におけます対策として、利用者への注意喚起等により、ガスの適切な取扱いを徹底することが重要と考えております。  一方、先ほど御指摘がございました、建築物内にガスが自然滞留したことにより爆発火災が生じた事例も見られますことから、今後更に実態把握に努めまして、関係省庁と連携を図りながら、消防庁といたしましても可燃性天然ガスの安全対策の確保を推進してまいりたいと考えております。

藤田伊織国土交通大臣官房官庁営繕部長

○政府参考人(藤田伊織君) お答え申し上げます。  国土交通省では、官庁施設を安全に活用していただくという観点から、関係自治体や専門家の皆様方と一緒に勉強をさせていただきまして、今年に「施設整備・管理のための天然ガス対策ガイドブック」というものを策定したところでございます。このガイドブックの内容につきましては、当然ですけれども、関係する施設管理者の皆さんに周知いたしておりますとともに、安全の確保のための参考にしていただくため、どなたでも見ていただけるようにインターネットによる公表を行ったところでございます。  今後も関係機関と連携を取りまして、広く皆様方へのこの技術的情報の提供に努めてまいりたいと思っております。  以上でございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 国土交通省の今答弁でございますが、消防法の関係はどっちかというと建物ができた後の関係で、それでガスが発生したことについて検知をするということだと思うんですね。今、国土交通省の関係については建物建築の計画段階からやっていくという話にかかわってくる話だと思います。  それで、そのガイドブックの関係については、それは公共施設に限定してガイドブックを作っているわけでありますけれども、民間企業に対しても、民間の施設に対してもどういう形でそれが更にアプライできるかどうか、そういった面についても考えていかねばいけないというふうに思っておりますけれども、その辺についてどうでしょうか。

藤田伊織国土交通大臣官房官庁営繕部長

○政府参考人(藤田伊織君) この技術的内容は、先生御指摘のとおり、整備の段階だけでなくて管理の段階でも活用していただけるものということでありますが、その技術的内容につきましては、これはインターネットで公表するというような形で、当然ですけれども、その地域の皆様方、それから関係する皆様方に技術的知見の活用をしていただくという段階でのガイドブックとして作成したものでありまして、今後のことにつきましてはよく関係機関と連携して検討するなりをお願いしていきたいと思っております。  以上でございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 管理の段階も大事なんですけれども、建物を造る過程ですよね、過程におけるガスに対する対応策をどう考えるかというのが大事だというふうに私は申し上げているわけなんですけれども。  それと、これは周知徹底をしっかりと図ることが極めて重要であると思っていますけれども、これについても答弁いただきたいと思います。

藤田伊織国土交通大臣官房官庁営繕部長

○政府参考人(藤田伊織君) 設計する段階でやはり地下に天然ガスが滞留しないような検討などをしていただけるようにガイドブックとしては作っております。  それから、この周知徹底につきましては、インターネットで公表ということで、今の、現時点でもどなたでも見ていただけますし、それからその内容も十分活用していただけるものと思っておりますけれども、これについての建築基準関係の取扱いについては今後の検討ということで、また関係機関と連携してまいりたいと思っております。  以上でございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 よろしくお願いいたします。  次に、環境省にお願いでありますけれども、温泉行政の諸課題に関する懇談会、これ、ここの中で様々な検討がされているわけでありますけれども、そのアウトプットによりますと、源泉総数と総湧出量が増加する中にありまして、自噴、自噴の湧出量が減少傾向にあると。先ほど来、ほかの委員からもこの点について話がありましたけれども、温泉資源の枯渇現象が拡大するおそれがある、こういう指摘がその懇談会でもなされております。温泉枯渇防止のために法改正をすべきだと、こういう県も存在しているわけでありまして、そういった意味では極めて深刻な状態でないかなと、このように考えております。  それで、この温泉の安全対策、これはこれで非常に重要でありますけれども、この温泉の資源をいかに守るかということも極めて重要なテーマであると思っております。防止するために、温泉の賦存量や水位などのデータの収集、あるいは大深度の掘削泉とそれから温泉源への影響についての調査研究、そういった科学的な知見をより一層これは充実させることも大事でありますし、あわせて、掘削許可等の科学的、具体的な基準の明確化、これを図るべきであると。しかし、その完全な科学的根拠を示すことには限界があると思われるわけでありますけれども、一定の範囲で予防的な対応を可能とするような内容を盛り込んだ言わば温泉資源アセスメントと、そういったものを考えていく必要があるんではないかなと、このように思います。  北海道とかそのほかの県でも、例えば北海道の阿寒湖温泉等は貯留層になっているということらしいんですね。ですから、貯留層モデルを構築してシミュレーションをやって、将来予測をやって、この程度が限界だと、そんなふうに予測をしているようでありますし、将来、六十年後には温泉がこのままだと枯渇する可能性もあると、そういうアウトプットを出して、警告を出しているというような状況でございます。  そういった意味では、そういうことができるような先ほど申し上げました温泉資源アセスメント、そういった面についても十分検討に値するんではないかなと、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、源泉の数が非常に増加をしている中で、自噴の湧出量が減少傾向を示しておるとか、あるいはそういった拡大している温泉利用が資源枯渇のおそれを増大させているのではないかという御指摘があるところは、これは審議会などでも議論をされてきたところでございます。  ただ、いずれにいたしましても、現行の温泉法では温泉の掘削やポンプの設置につきまして、他の温泉の湧出量あるいは温度、成分に影響を及ぼすという場合には不許可とすることができるということでございまして、都道府県が事前の影響予測を的確にできるようにするということがこの許可制度の適切な運用につながり、ひいては温泉資源の保護につながるということだろうと思います。  現在、環境省では、事前影響調査手法の在り方を含めまして、都道府県が許可の判断をするに当たっての参考となりますガイドライン作りを行っているところでございますが、いずれにしましても、温泉資源の形成あるいはそういった温泉水の湧出のメカニズムというものの科学的な知見というのは、これはまだまだ不十分でございます。そういった科学的知見の収集に努めると同時に、ガイドラインなどでそういった成果を生かしながら、温泉資源の保護ということを推進してまいりたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 この問題は先ほど来からもほかの委員から何回か出ている問題で、温泉行政を円滑にしていく、あるいは温泉を守っていく上では極めて重要であると思っておりまして、環境大臣にこの辺についてもちょっと御見解をお聞きしたいと思っておりますけれども、質問通告していたと思っておりますけれども、どうでしょうか。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 今お話がありましたように、私もこれ、どんどん温泉を掘削して採取していって資源は枯渇しないんだろうかというような先生の疑問といいますか、それと私も一にするところがございます。  そういう意味で、これは今局長からもお話し申し上げましたけれども、特に事前の影響評価、こういうようなものをできるだけ詳細にしまして、まだ十分に科学的な知見が積み上がっていない、こういうようなこともあるわけでありますけれども、それにしても、今お話しになったような懸念、こういうようなことについて、例えばこれから都道府県が影響予測、こういうことができるような、ある意味でガイドライン作り、こういうようなものを今行っているところでありますけれども。  その中には、具体的には、例えば温泉保護区域を設定して、過去に枯渇現象が発生したり地域の温泉利用量が限界に達しているような、こういうようなことについては温泉の保護区域と、こういうようなものを指定しまして、新規の温泉利用を原則的に行わないようにしようとか、それから既存の源泉からの距離規制、こういうようなものを設ける。  あるいは、事前の影響調査の実施につきましては、これはそういう許可申請においては影響調査書を添付させるというようなことでありますけれども、この影響調査はなかなか、言うはやすく現実的には科学的に知見を積み上げるというのは難しい部分ありますけれども、例えば試験的にポンプで温泉をくみ上げて、周辺の既存源泉の水位あるいは温度が様々なくみ上げによりまして影響があるのかどうかと、こういうようなことも調査すべきと、こういうようなこともガイドラインの中では書かせていただいております。  また、その後に、これはかなり重要な話だと思いますが、事後のモニタリング、これが必要だろうというふうに思っておりまして、温泉利用者に水位、温度等を定期的にモニタリングをしていただきまして都道府県に報告をしてもらうと。それから、加えまして、水質悪化等の周辺環境への影響や、有毒ガスが噴出等のおそれのある、こういうようなことについてもその防止対策を許可条件にすべしと、こういう言わばガイドラインを今議論をしているところでありますけれども、それにのっとって温泉の保護あるいは適切な利用、こういうようなことをしていただきたいと、こういうふうに今考えているところであります。

加藤修一公明党

○加藤修一君 丁寧な御説明、ありがとうございます。心意気が伝わってくるように思いましたので、よろしくお願いいたします。  それで、言うはやすし、行うは難しという話もございました。また、知見を積み重ねていくのは極めて難しいという、私も全くそのとおりでございまして、ですから、そういった意味では地方だけでやるというのはなかなか難しいところもございます。  そういった意味では、情報を共有する、あるいは様々な方法についても共有するということも含めて、これは環境省が少し音頭を更に取って、地方に対する支援も含めて考えていくべきではないかなと、このように思いますけれども、どうでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 先ほど答弁申し上げましたように、ガイドライン作りというのを今やっておるところでございます。大臣から詳しく御説明をさせていただいたところでございますが、こういったガイドライン作りの中で、具体的に都道府県がどういった手法をもって調査をする、あるいは判断をするかということをできるだけ具体的に示すことができればというふうに考えているところでございます。  したがいまして、そういった、国からは技術的な助言と申しましょうか、各都道府県が実効ある対策ができるようにそのガイドライン作り等々の支援をしてまいりたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 それでは次に、温泉付きマンション等の、いわゆる可燃性天然ガス対策とレジオネラ病の防止対策の関係でありますが、先ほどもレジオネラ症の関係について話がございました。最近は、温泉付きマンションや温泉付き住宅団地が増えていると。温泉の採取に伴う可燃性天然ガスに係る安全対策、こうした温泉付きマンションなどにも適用されるのかどうか、また、ガスセパレーターやガス検知器などの安全対策が施されているか、そういった面についての確認をしたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 今回、改正をしようとする可燃性天然ガスに係る安全対策でございますけれども、温泉付きのマンション、あるいは場合によっては個人で利用する温泉というのもあろうかと思います。そういった利用形態につきましても、可燃性天然ガスによる災害というのは不特定多数の人に被害が及ぶ可能性がございますので、その防止を図る必要性というのは公共の浴用や飲用に供する場合と個人で利用する場合とで異なるものではございません。  したがいまして、本改正案では、温泉付きマンションや個人住宅の場合であっても、採取の許可制度の対象として、採取を行う者の義務として安全基準に適合することを求めるということとしているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 今回の爆発の関係が起こって、いろいろ調査していく中で出てきた話でありますけれども、東京都足立区の温泉付きマンションで国の指針の八千九百倍ものレジオネラ菌が検出されたと、そういう報道が実はあったわけでありますけれども、この関係についてお聞きしたいわけでありますけれども、この温泉貯湯槽及び給湯の末端、ここから配湯されて末端に届くわけでありますけれども、調査したところによりますと、大量のレジオネラ菌が検出されたということでございますが、この温泉付きマンションや住宅団地は、各家庭の浴室、そういう位置付けでありますので、公衆浴場法や温泉法の適用外であると、現段階で適用できる法律はないと、こんなふうに聞いているわけでありますけれども、これは被害者が相当出た場合については大変な状態になっていた可能性があるわけでありまして、こういう被害が想定しないように最初の段階で未然防止という、そういう意味でありますけれども、衛生管理の観点からしっかりと対応していかなければいけない。そういった意味では、法律の改正とかあるいは政省令の対応とか、場合によっては新しい法律が作る必要があるのかどうなのか、そういったことについてもしっかりと対応していかなければいけないなというふうに思います。  この温泉付きマンションは首都圏で五千五百五十七戸、近畿圏では二千九百三十八戸と、極めて多いわけでありますけれども、この辺については厚生労働省にお尋ねしたいと思います。  マンションの管理についてはマンション管理法、ちょっと視点が違いますけれども、あるいは温泉は温泉法があって、こういった面についての管理が、ちょっと外れておりますけれども、いずれにいたしましても衛生管理は厚生労働省でありますから、こういった点について今後どういう具体的な対応をしていくかということについてお聞きしたいと思います。

宮坂亘厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(宮坂亘君) 大変御質問多岐にわたりますので、順番に御説明申し上げたいと思います。  まず、委員御指摘のレジオネラ属菌でございますが、これは土の中とか河川など自然界に生息する細菌でございまして、これに汚染をされました細かい水滴、エアロゾルと称しますが、エアロゾルを吸い込むことによりましてレジオネラ症というものを発症いたします。発症いたしますと、レジオネラ肺炎とポンティアック熱という二種類の症状がございますが、レジオネラ肺炎というのは、お子様とか高齢者など抵抗力の弱い方に多く発症いたしまして、一週間以内に死亡する劇症型から抗生物質により治癒するものまで種々の型がございます。それから、ポンティアック熱というのはインフルエンザに似た症状で、自然治癒することが多うございます。  この感染経路でございますが、今委員御指摘のように、実は空調設備とか加湿器とか入浴設備による感染例が、いわゆるじめじめしたところにアミーバー状の中、いわゆるぬめりでございます、あの中にアミーバーとして存在をするわけでございますが、こういったことから、従来から、今御指摘ございましたけれども、旅館とか、それから公衆浴場等、不特定多数の方が利用される施設につきましては公衆浴場法等に基づきまして規制を掛けているところでございます。それから、特定の建築物につきましても、一定の衛生管理基準を設定をいたしまして、そして規制を掛けているところでございます。  御指摘のこれらの規制対象とならない施設、具体的には御指摘にございました温泉付きのマンションというのは、現在では法的な規制というものの対象にはなってございません。我々といたしましては、このレジオネラ症に係ります知識の普及とか、それから感染防止対策ということにつきましてPRをしているところでございまして、また今回の事案というものも踏まえまして、マンションの関係を管理なさっておられます関係省庁に対しましても再度通知を申し上げまして、その指導の徹底というのをお願いをしたところでございます。  それで、これにつきまして法的規制をすべきではないかという御議論だというふうに思いますが、確かに今回のような事案というのが発生すること自体、非常に大きな問題であるというふうに考えております。ただ、今御指摘のように、特定の人が利用するということを前提といたしましたマンションとか一般住宅におきます入浴設備の衛生管理は、まず自らがきちっと行っていただくということが基本ではないかというふうに考えておりまして、そういう意味での周知とかPRというのを徹底をしたいというふうに考えております。現時点では、法的規制ということまで行うということにつきましては慎重に対応する必要があるのではないかというふうに考えております。  以上であります。

加藤修一公明党

○加藤修一君 いや、いずれにいたしましても、未然防止という観点から、関係省庁としての厚生労働省、しっかりと対応を考えていただきたいと思います。  次に、もう時間がなくなってまいりましたので、環境省にお願いでありますけれども、先ほども温泉と観光の関係のお話もございました。温泉法には国民保養温泉地の指定ということがございますけれども、こういった面についてのPRも当然必要でありますが、やはりインフラ整備にも力を入れていただきたいなと、このように考えておりますが、環境省の御見解をお伺いしたいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 国民保養温泉地についてでございますが、現行の温泉法第二十九条に基づきまして、適切な温泉利用のモデルとなる地域を現在、全国で九十一か所指定をしておるところでございます。このうち、国立・国定公園内に位置するものにつきましては、自然公園の整備事業といたしまして、遊歩道あるいは休憩所などのインフラ整備を進めているところでございます。  今後は、こうした整備を引き続き進めるほか、国民保養地、温泉地のPRなど活性化方策についても検討してまいりたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 それでは、国土交通省にお伺いします。  今年の二月には地域力発掘支援新戦略、これが閣議に報告されておりますけれども、閣僚会議ですね、地域力に着目しているわけであります。あるいは、国土交通省では所管の法として観光立国推進基本法がありまして、六月には国会に観光立国推進基本法というのが出されていると。さらに、最近は広域的地域活性化基盤整備法という法律ができたわけでありますけれども、やはりこういった中で、温泉の活性化についてどういうふうにアプローチするかということについてはどうお考えかということなんですけれども、それが第一点と。その場合に、やはり環境省とも連携することが考えられるんではないかなと、このように考えておりますけれども、どのような御見解をお持ちでしょうか。

西脇隆俊国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(西脇隆俊君) お答え申し上げます。  今先生御指摘の地域自立・活性化の法律、それに基づきます交付金につきましては、制度の趣旨といたしましては、民間と連携した地域の発意に基づきまして、広域的な人や物の動きを活発にすることを通じて地域の活性化を図るということで、その目的に合致する都道府県に計画を作成いただきまして、それに基づいて大臣が交付金を交付するということでございます。  そういう意味から、この交付金の趣旨から考えまして、地域の活性化ということでございますので、当然ながら温泉地の活性化、それを通じた観光振興というものもこの交付金の趣旨に十分合致すると思っております。実際、今年度交付した中にも正にそういう趣旨の、温泉地の活性化というような内容を含んだ計画もございます。  それから二点目の、環境省との施策の連携についてでございますけれども、私ども、法律に基づく趣旨に合致する必要があるということでございますので、完全に一致することではないんですけれども、今、地域活性化というのが非常に重要な課題の中でございますので、各省庁の施策を一体的に活用するということは非常に重要でございますので、私どもの交付金も環境省の施策と密接に連携して、温泉地の活性化のために十分活用いただけるんじゃないかというふうに思っております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 中小企業庁には中小企業地域資源活性プログラムというのがありますが、全体としてパッケージにして提供できるようにしていただきたいと思いますけれども、この辺についてどうでしょうか。

長尾尚人中小企業庁経営支援部長

○政府参考人(長尾尚人君) 地域経済の活性化のためには、産地の技術とか農林水産品とか観光資源などの地域資源を活用した対策と中小企業の取組というのが非常に重要であると認識しております。そういった観点から、先国会で制定いただきました中小企業地域資源活用促進法に基づきまして総合的な支援策を講じておるところでございます。  委員御指摘の温泉につきましても、地域の強みになる重要な資源だというふうに認識しております。八月十一日に関係六省庁と都道府県から出されました基本構想を認定いたしたところでございますけれども、全国で八千三百五十四の資源が出されたわけでございますけれども、その中でも四百一の温泉が登録されたところでございます。  こうした地域資源を活用した中小企業の具体的な取組に対して、既に関係六省庁とも一緒に百六十三件の事業計画を認定したところでございます。この百六十三件の中にも温泉のプロジェクト幾つかございまして、例えば温泉についての専門的な知識を持った人を中核として、温泉と食事や運動を融合させた健康促進サービスの開発といったものとか、温泉の効能と寺院巡りを組み合わせた心のいやしを重点としたツアーの開発、そういったような、地域で知恵を絞ったようなそういった多様な取組が挙がってまいっております。  私どもといたしましては、今後とも関係省庁と連携しながら、こういった温泉資源を活用した地域資源の活用というものについて鋭意取り組んでまいりたいと思っております。  以上でございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 パッケージにして現場の方に、事業者の方にしっかりと周知徹底できるようにお願いしたいと思います。  以上で終わります。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。  まず、可燃性天然ガスの安全対策が重要になっている大深度掘削問題についてお聞きしたいと思います。  大深度掘削による動力湧出が増えて、大変流動性の低い化石水をくみ上げている場合が多いわけですけれども、そのくみ上げによる温泉資源や周辺地盤などへの影響、これが大変懸念されています。しかし、大深度の地質と地下水に関するデータというのはほとんどよく分からないというのが実態であります。  今後、科学的・技術的データの集積、分析が課題となっていまして、これは中環審の答申でもそういうことが指摘されていますが、大深度掘削による温泉資源などへの影響について本格的な調査検討を進めるべきだというふうに考えますが、まず大臣の基本的認識をお伺いしたいと思います。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 大深度掘削泉につきましては、これは、地下水の流れが遅く、雨水などからの補給も少ない、あるいはくみ上げ量によっては枯渇のおそれがあると、こういうような意見もあるわけであります。また、利用の歴史も浅く、深い地下のことでもありますから、資源の状況など不明な点も多いと、こういうようなことであります。ですから、そういう意味では、先生御懸念のように、私も同様にこれをある意味で、今のような状況でどんどんくみ上げていけば枯渇してしまう、あるいは様々な自然環境にも影響が我々が予期せぬところで起こる可能性もあると、こういうようなことについてはまさしくそのとおりだというふうに思います。  ですから、これ、大深度掘削泉による温泉資源への影響、こういうようなことについては今調査研究を積極的にやっていきたいと、こういうふうに考えておりまして、二十年度予算の概算要求でもそれについての項目を立てさせていただいておりますので、引き続きしっかりとやってまいりたいというふうに思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 法の成立後に制定される技術基準の中に、温泉掘削中のガス濃度あるいは物質成分分析、地質資料などの記録を掘削データ報告書として施行者に提出を義務付ける必要が私はあるんじゃないかと思うんですが、環境省、いかがでしょう。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉の掘削に当たりましては、許可事項として湧出量等につきましての許可をいたしますけれども、一般的にどういったものを温泉としてくみ上げているかということを法施行者との間で情報を共有するという点につきましては、現在の法施行者であります都道府県において様々な情報を把握しているところでございますので、温泉事業者とそういった、直接には法施行者と、法施行者である都道府県知事との間で情報の共有が進むようにしてまいりたいというふうに考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 是非、省令で技術基準などの提出の義務付けを盛り込むような検討をお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。  神奈川県では、大深度温泉井掘削等許可申請指導基準という長い名前の基準があるわけですけれども、これ二〇〇三年十月に定められて、許可済みの大深度温泉井から一キロメートル以上距離を取るということと、深度二千メートルを限度とするということを指導基準にしています。  私は、可燃性ガスの湧出、温泉枯渇、地盤沈下等への予防原則措置として大深度掘削の下限深度を設定する必要があると考えますが、この点についての考えはいかがでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 下限深度ということでございますが、これはツルネン議員からの御質問にも、ツルネン議員も挙げておられました温泉学会の決議においても触れられているところでございます。  そういった方法について果たして妥当なものかということは、私ども、まだ直ちに判断するだけの材料を持ち合わせておりませんけれども、いずれにいたしましてもそういった大深度掘削についての影響等を今後解明していく中で、そういったことも検討の対象にしてまいりたいというふうに思っております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 現に、神奈川県では温泉地学研究所の知見に基づいてそういう指導基準を設けているわけですから、是非そういう方向で国の方でも大深度掘削の下限深度や総量規制、やっぱり設定すべきだということを指摘しておきたいと思います。  先月、環境省が公表されました暫定対策の実施状況の報告結果ですが、九月末時点で対策が完了していない件数は三百三十三件、その状況について神奈川県横浜市で実情を聞いてきました。神奈川県内で四十六件、そのうち二十七件が横浜市内です。その中には数軒の町の銭湯が含まれています。大変今経営が困難な町の銭湯で、多額のお負担ができないところもあります。  先ほども他の委員から質問がありましたが、検知器一機が数十万とか分離装置一機だけでも三百万円程度掛かると。それから、法に基づいてすべての事業者が事故防止対策を実施するためには、とりわけ中小零細業者、何らかの国の支援制度が私は必要だと思うんです。先ほど御答弁では国民金融公庫の融資制度があると。これで十分とお考えなんでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 国民生活金融公庫による低利融資の制度でございますが、これは生活衛生改善貸付けということで、常時使用する従業員が二人以下の公衆浴場あるいは旅館業でも適用になると、対象になるということでございますし、融資額が五百五十万円以内と。私ども、今回の対策で温泉施設が屋内にある場合で、換気装置あるいはガス検知器等々の対策を講じてもまあ数百万の範囲でできるのではないか。もちろんこれは個々の事情がございますので、併せていろんなところを改善をするということになればもっと費用が掛かるかもしれませんが、基本的にはその範囲ぐらいで収まるんではないかと思っております。したがいまして、融資額としても五百五十万円以内ということになっております。  また、この貸付けにつきましては保証人、担保が不要というふうに聞いておりますので、こういった国民金融公庫の制度の活用を促しながら、中小零細事業者の対策も進むように努めてまいりたいというふうに考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 実際の零細の方々にお聞きしますと、国民金融公庫の融資制度だけでは極めて不十分だという声が多くありました。  先ほど川口委員からも質問がありましたが、入湯税ですね、例えば横浜市ですと、〇六年度の入湯税の収入額一億四千六百五十七万円余りなんです。これを事故防止対策に充てるように私はするべきだというふうに思うんですけれども、ほとんどが消防施設等の整備とか観光振興に充てられているわけですけれども、そういう方向性について、大臣は基本的な考え方としてどういう考えをお持ちでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 中小零細事業者の経営状況が厳しいということはお聞きをしておりますけれども、一方で、今回の安全対策は人の生命にかかわるということでございますので、事業者の責任において最低限の対策を取っていただくということは、これは必要であろうというふうに考えております。  先ほど申しましたように、既存の支援制度もございます。環境省におきまして、現在、直接そういった中小の零細事業者に財政的支援を行うということは考えておりませんけれども、公共団体においてそういった入湯税収を活用して中小零細事業者に対する支援を行うかどうかというのは、これはまた地方、それぞれの公共団体でお考えになることだろうかと思います。  国といたしましては、今後その技術基準を定めるに当たって、安全確保を大前提とした上で必要な安全水準に比べて過剰な負担となることのないようには検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 入湯税は地方自治体の管理だからそこが考えるべきだと、ちょっと冷たい答弁だったと思うんですけれども。  例えば、公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律、これ第六条を見ますと、「国又は地方公共団体は、公衆浴場について、その確保を図るため必要と認める場合には、所要の助成その他必要な措置を講ずるように努めるものとする。」と、「助成等についての配慮」ということで第六条で定められているわけですけれども、そういう活用を図っていくという点についてはどうですか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 入湯税あるいは公衆浴場法に基づくところの施策という意味では、これはもちろん、今回発生しました、発生しましたといいますか、今回、法改正をしようとしているのは温泉に限ります。当然、公衆浴場には温泉もあればそうでないものもあるわけでございまして、この辺は事業者の間の公平の議論もまた一方ではあろうかと思います。それも含めまして、公衆浴場についてどういった支援をしていくのかということは、これまた各公共団体で十分御審議をされるべきことであろうかというふうに考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 時間の関係でもう深追いはやめますが。  今年四月にオープンした新横浜駅前の岩盤温泉ホテルを調査してきました。このホテルは、あの渋谷の爆発死傷事故を起こしたシエスパの温泉掘削施工と全く同じ会社が行ったところで、地下に温泉施設があって、その上に十五階もの客室が建っているというところであります。地下の温泉施設の最地下のピット内に千五百メートルの源泉井戸、ガスセパレーター、貯湯槽などが設置されていて、ガス通気管で屋外にメタンガスを放出していると。  こういう源泉などを地下室に設置しているような温泉施設を新規に建設しようとする場合、今度の法改正ではこれは認められますか、認められませんか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 環境省におきまして設置をいたしました有識者の検討会におきましても、新規の施設につきましては屋外に設けるということを原則とすべきではないかという議論がなされたところでございます。そういった議論を踏まえながら、ただ既存の業者とのバランスと申しますか、安全対策上の、最低限の安全対策を講ずれば安全ではないかという議論もまた一方でこれはございます。そういったことから、検討会の議論も踏まえながら今後十分検討してまいりたいというふうに思っております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 ちょっと、これ本当に、余り心のこもらない答弁だなと思うんですけれども。  じゃ、ちょっと大臣の認識聞きたいと思うんですけれども、この温泉ホテルは、横浜市の暫定対策の要請に基づいて検知器の設置、照明器具の防爆化を行っているんですけれども、営業本部長がこう言っているんですね。温泉施設の中で一番危険な施設だと承知しているので、三重、四重の安全監視対策を取っていると。しかし、安全対策が優良と言われているこの温泉ホテルでも、屋内にある通気管の対策はなかなか困難だと。  だから、可燃性天然ガスの災害防止の法規制がもっと早く成立していれば、渋谷区での爆発死傷事故などを防止できたんじゃないかと私は考えるんですが、その辺の大臣の御認識はいかがでしょうか。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 私も現場を見てまいりましたけれども、確かに先生がおっしゃるように、地下に源泉がありまして、換気塔が、これ今捜査中でありますから、軽々に私が判断を申し上げるわけにはいきませんけれども、様々な多分、換気の問題で不都合が起こったんだろうというふうに思います。ですから、そういう意味でいうと、それと同じような構造があれば何らかの形で同じような事態に、起こる可能性もあるわけですから、できれば、今局長が答弁申し上げましたように、外部に、あるいは屋外にそういう施設があるべきだというふうに思います。ですから、原則的にはそういうようなことでありますけれども、じゃ、既存の施設はどうするのかということについては、十分な言わば安全対策を行っていただきたいと、こういうふうに現時点では申し上げるしかないわけであります。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 やっぱり温泉活用ばかりに目が奪われて、消費者や周辺住民などへの安全対策や温泉情報の開示は怠ってきたといいますか、事故防止のための制度の不備がやはり事故を発生させてきたわけで、その教訓をきちんと生かしていく必要があると思います。  私、もう一か所、川崎市宮前平地区のスーパー銭湯を調査してきました。この温泉施設はメタンガスを放出する千メートルの源泉を持ち、飲食を提供する食堂、宴会場を併設して、とてもいわゆる一般に言う公衆浴場とは思えない大規模施設と、レジャーセンターと言ってもいいと思いますが、この建設地の周辺というのはマンション、一戸建て住宅、すぐそばには小学校、保育園があります。この建設で、計画変更を求める三万人を超える請願書が川崎市議会で全会一致で採択されています。周辺の小中学校、四つのPTAも大変心配をされています。  今年九月の中間報告で住宅等からの隔離距離の設定が示されていますけれども、こういう住宅地のど真ん中にある大規模なスーパー銭湯が果たして安全と言えるのかと、ちょっと時間余りありませんので、簡潔に、環境省、いかがでしょう。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 御指摘のように、検討会の中間報告では住宅からの離隔距離等についての検討も検討課題として掲げられております。今後、安全基準を定めるに当たって、こういったことも十分検討の課題として検討してまいりたいというふうに考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 この建設地は、第一種中高層住宅専用地域なんです。集客性の高い店舗等の建設は制限されているという、そういう場所なんですけれども、まあ公衆浴場とは名ばかりの大規模な商業施設、駐車場だけでも百七十台止められる、一日八百台から一千台、休日は二千人の人が恐らく利用するだろうと言われている、こういうスーパー銭湯などは、公衆浴場法で地域住民の健康、衛生保持のために不可欠な施設とは私はとても言えないと思うんです。  それで、この公衆浴場の範囲を超えた大深度掘削のスーパー銭湯などは、こういう住宅専用地域では私は抑制すべきだと思うんですが、国交省、いかがでしょう。

小川富由国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(小川富由君) お答えいたします。  いわゆる、スーパー銭湯と言われる建築物は、一般に銭湯としての機能のほかに、店舗あるいは飲食店等、様々な用途のものが併設をされていると。利用者の方々は、比較的長時間滞在して複数の施設を利用することが多いと。また、入浴目的以外の利用者も来訪する建築物であるというふうに考えております。  建築基準法におきましては、第一種中高層住居専用地域、こういったところにおきましては、公衆浴場は建築することは可能でございますが、店舗や飲食店につきましては、そういった部分の床面積が五百平方メートル以下であること、そういった部分が二階以下にあることといった一定の条件の下に限って建築できるということになっております。この基準に基づきまして、個別具体の事案につきましては適切にその立地の可否を判断されているものと考えております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 五百平米以上か以下か、よく調査なさっていただきたいと思います。  次に、温泉台帳の問題について一言聞きたいと思うんですけれども、温泉台帳は源泉の正に登記簿謄本と言われるもので、温泉の過去帳の意味もあると思うんですけれども、これは一九四八年の温泉法制定当初から、将来の温泉権設定に備えて温泉台帳を整備すると、国からそういう通知が出されているわけですけれども、残念ながら、法制定から六十年たった現在、各都道府県によっては温泉台帳の整備、一元化が全く放置されています。  私は、温泉の枯渇化、安全対策への監視、実効ある温泉行政、これを進めていくために全国的な温泉台帳の整備と一元化を図る時期に来ていると思うんですが、この機会に改めて整備促進の指示を出すべきではないかと思うんですが、大臣の決意、いかがでしょう。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉台帳についてでございますが、これは御指摘のように、温泉資源の状況を適切に把握するために昭和二十三年から都道府県において整備をされてきておるものでございます。源泉ごとに、所有者、湧出量、成分分析結果等のデータをまとめた貴重な資料であるというふうに認識をしております。  温泉台帳は都道府県における温泉の掘削や利用許可の際の基礎資料として活用をしてまいりましたし、今後ともそういった活用がされるべきものでございまして、都道府県において引き続き整備されることが望ましいというふうに考えておるところでございます。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 時間が来たので、もう一言で終わりますけれども。  先ほどツルネン議員からも指摘がありましたが、ガス安全情報を消費者により分かりやすく開示すると、この必要性の指摘がありましたが、その答弁の中で、たしか私の聞き間違いでなければ、それは業者の自主性に任せるかのような答弁でした。やはり、消費者の立場に立って、あるいは周辺住民の安全確保をしていくためにも、可燃性天然ガス、硫化水素、炭酸ガスなどの人体に及ぼすガスの、温泉浴場情報のガス情報も併せて掲示するということをやはり義務付けるという方向での検討を是非お願いして、質問を終わります。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、平山幸司君が委員を辞任され、その補欠として友近聡朗君が選任されました。     ─────────────

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 質疑を続けます。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 このたび渋谷区シエスパ天然ガス爆発事故の被害に遭われた方へお悔やみとお見舞い申し上げます。また、同様の施設の近隣住民の方の不安もいまだ計り知れません。二度とこのような同じような被害を繰り返さないためにも法案を意味のあるものにしていかなければなりません。  温泉法改正について既に多くの方からの質問があり、それぞれの視点からの質疑がありました。また、温泉法は今年四月に改正されたばかりです。問題が起こってからの対処ではなく、温泉について環境省としての積極的な姿勢を問いたいと思います。  私は、温泉を地熱利用という、もう少し総体的な観点からとらえたいと思います。温泉は観光資源であるとともに健康資源であり、さらにエネルギー資源、環境資源です。まず、資源エネルギー庁に質問です。  近年、地球温暖化への取組機運が高まり、地域分散型であり、自然エネルギー資源でもある地熱を活用した発電に大きな期待が寄せられています。昨年の五月に出された新エネルギー法、RPS法評価検討小委員会の報告書では、RPS法の設備認定要件を変更することにより、地熱発電の開発を促進すべきという意見があったと書かれています。新エネルギー法の下で地熱発電はどのように位置付けられているでしょうか。地熱発電は新エネルギーに入るのでしょうか、入らないのでしょうか。お聞かせください。

上田隆之資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(上田隆之君) RPS法に関するお問い合わせかと思います。  RPS法、御存じのとおり、電力会社等に毎年、一定量の新エネルギーの利用を義務付けるという法律でございまして、この中におきましては風力、太陽光と並んで地熱というものを新エネルギー等の一つとして位置付けております。  それで、地熱発電の施設の認定ということに当たりましては、その持続可能性の観点から熱水を著しく減少させない発電ということが要件になっておりますが、おっしゃるように、なかなか地熱発電に対する認識あるいは経済性の問題等々から十分まだ進んでいない状況にあります。  そういったことを踏まえまして、また審議会の御議論も踏まえまして、今年の五月に、私どもこのRPS法に基づく審査基準、まあ運用要領みたいなものでございます、これを改正いたしまして、従来、バイナリー方式というものが対象になったわけでございますが、これに加えまして、温泉水などの目的に用いられます地熱資源である熱水、この熱水を副次的に用いて利用する発電方式というものもこの地熱発電としてRPS法の対象にしていくということのその要件の緩和を実施さしていただきました。  また、従来から行っています新エネルギー等の補助事業に地熱発電を対象として加えるといった措置を講じておりまして、RPS法共々、その地熱発電という新エネルギーの導入を推進してまいりたいと考えております。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 環境省へ質問です。  一キロワットアワー当たりのCO2発生量を比べると、温泉の熱利用による発電、地熱発電のCO2発生量は十五グラム、石炭火力発電は九百七十五・二グラム、原子力発電は二十四・七グラム、風力発電は二十九・五グラム。つまり、発電から出るCO2を比べると、火力は地熱利用の六十五倍、原子力でも一・六倍、風力は二倍と段違いです。それだけ地球温暖化防止、CO2削減の側面からいうと地熱は優秀な発電方法です。ところが、一九九六年には百六十億円を超えていた日本の地熱予算は、八年後の二〇〇四年には四十億円と四分の一になってしまっています。  地球温暖化防止を担当する環境省として、地熱発電をどのように位置付けているのでしょうか。

南川秀樹環境省地球環境局長

○政府参考人(南川秀樹君) まず、温暖化という観点から申しますと、委員御指摘のとおり、石炭火力、石油火力、LNG等に比べまして数十分の一しかCO2が出ないという意味があるわけでございます。したがって、地熱発電が仮に設置されまして、その分、石炭火力等が減れば大きな削減になるという意味はございます。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 昨年の総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会RPS法評価委員会部会で、地熱発電に関しての積極的位置付けの発言、開発問題が提起がされています。私はこの地熱発電の分野はとても大きな可能性があるということだけ表明しておきます。  ここに、十一月十五日、つい最近ですが、鹿児島県の環境審議会が、新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOから申請されていた新日本科学、九電工、西日本技術開発三社による指宿市での地熱開発促進調査を容認したとの報道があります。また、青森県青森市下湯地区でも同じような計画があるとの報道です。  こうした事業は新エネルギー開発の中ではどのような位置付けになっているのでしょうか。これは経済産業省、お願いいたします。

上田隆之資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(上田隆之君) 地熱発電というのは大変重要なことでございます。委員御指摘のとおり、昨年の三月にまとめましたRPS法に関する報告書の中でも、今後の開発拡大が見込まれる地熱発電として、温泉水を活用するなどしながら、その低温領域での発電ということを考えてはどうかということで、こういった発電というのはコストを要する掘削が基本的に不要であること、既に湧出している温泉水を利用するものであるから関係者の理解を得やすいと、そういうことからこの普及が期待されているところでございます。  先ほど申し上げましたように、RPS法に基づく認定要件等少し緩和さしていただいておりまして、こういった観点から、なかなかその関係者の理解が得るのが難しい場面もあるわけでございますが、積極的に対応してまいりたいと考えております。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 地熱発電を新エネルギーとして有効性を認める立場の答弁をいただいて、進めていこうという立場であるかと思います。  ところで、この鹿児島県の環境審議会の結論は、温泉への影響があったら中止との条件が付いているようです。というのも、指宿市の地元の住民や温泉事業者らが強く反対しているからです。このようなケースについて、温泉法を所管する環境省、温泉保護の立場でどのような見解をお持ちでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 地熱発電に伴う温泉掘削の問題でございます。  資源保護の観点から地元からの反対などがあった場合ということではございますが、既存の温泉への影響、あるいはその湧出量、成分等への影響を理由に温泉の許可をしないということは現行法上でもできるわけでございますけれども、一般論といたしましては、目に見えない地中の温泉ということでございますので、その影響があるかないかということを客観的に立証できるデータを得ることが容易ではないというようなこと、あるいは有識者の意見、既存源泉からの距離、あるいは過去の経験則などを基に影響を判断するということになる場合も多いというふうに考えております。  また、事前には影響を完全には把握できないということから、事後のモニタリングを条件として許可する場合もあるというのが一般的な扱いではなかろうかというふうに考えております。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 この地熱発電をめぐる新エネルギー開発の側と温泉業界側の対立が全国各地で起きているようです。「温泉」という業界誌の今年の二月号には、日本温泉協会学術部員の甘露寺泰雄さんによるバイナリー発電実施に対する意見という反対論が示されています。  環境省は、地球温暖化防止のために自然エネルギーを積極的に推進する立場でもあり、温泉を保護する立場でもあります。この温熱と温泉の対立は日本の経済と環境の対立の縮図ではないでしょうか。これから日本が豊かな環境経済を創出し、自然の恵みあふれる暮らしを享受するためにも、この対立を放置していてはいけないと思います。  環境大臣は、この問題を大局的な立場でどのように受け止め、対立の解消を具体的に目指そうとしているのか、お伺いいたします。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 確かに、地熱の利用というのは地球温暖化防止には極めて有効な手段の一つであるわけでありますけれども、今お話しになったように、例えば温泉のくみ上げによっての資源の枯渇、こういうことを片や温泉を利用している方々は考えているわけですし、それからもう一つは、ある意味で地熱利用の適地というのは自然環境に恵まれているところでありますから、そこにそれなりの施設を造るということについてのいろんな抵抗感、こういうようなことも片やあると。こういうようなことの中で、私は、適切に利用ができればこれはこんなにいいことはないわけですけれども、そこのバランスを取るというのは極めて今のところ難しい部分もあるなというふうに思っています。  先生は今バイナリー発電についてのお話もありましたけれども、これについても、それぞれこれくみ上げて、その温泉の熱を利用してというようなことで、しかもある程度の発電量を常に要求されると、こういうようなことになると、そうすると今度は温泉の資源との間で競合するなと。こういうようなこともありますから、地熱発電そのものは私は可能性としては非常に日本特有の、あるいは言わば地産地消の発電になる可能性があるので、技術としては追求するべきだというふうに思いますが、残念ながら今のところはまだ現実の乗り越えないといけないハードルが幾つかあると、こういう認識であります。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 そうした対立の融和の必要があるとの認識であるということでお答えいただけたというふうに理解したいと思います。  この対立の解消のために、特に温泉事業者の不安を解消するためには、双方で議論の前提となる科学的・技術的データが必要であると考えます。例えば、このシエスパの事件をきっかけに、数ある温泉関係団体の一つである温泉学会が、温泉の水収支や大深度掘削に対して決議を上げました。この決議は、言わば温泉関係者の抱いている不安の表れです。  先ほど加藤委員からの質問に、この環境資源の枯渇、保護について、大臣からも、ガイドラインの準備、知見の積み上げは難しいことであったり、既存の源泉の水位を調査すべきという意見もありました。また、事後のモニタリングについて局長からもあったとおり、都道府県への技術的な助言、財源の支援をしていきたいという発言もありました。  そういった答弁をいただいたんですが、今後の調査は、可燃性ガスの湧出、温泉枯渇、地盤沈下などへの予防原則措置として地下水脈の広域かつ包括的な範囲で大深度掘削の下限深度の設定、それからストナー位置というものや揚水機の口径、一日の揚水量の規制、最大揚水量、温泉動向など、地方自治体、都道府県、環境省への報告義務と、地域と地質の水収支バランスの確立、また環境省による基礎データ集約と研究機関への温泉帯の研究推進と助成制度の確立、また、地熱発電など大深度掘削による弊害の指摘にこたえられる科学的なデータとなり得るのか、そういったこれからの調査のことについて質問したいと思います。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 温泉学会の決議におきまして、地下水脈の広域かつ包括的な範囲での大深度掘削の下限深度を設定するなど、地域や地層から見た水収支バランスを図るというような決議項目が掲げられております。この温泉学会の決議自体は、天然ガスの安全対策あるいは温泉資源の保護について、専門的な観点から貴重な御意見というふうに考えておるところでございます。  大深度掘削に関しましては、地下水の流れが遅い、あるいは雨水などからの補給も少ないということで、大深度掘削泉に特有の枯渇のおそれというのも指摘をされているところでございますし、温泉学会の決議にありますような掘削深度の下限の設定という、まあこの具体的な手段の是非はともかく、まずは大深度掘削泉の資源への影響に着目いたしました調査研究を推進していくべきであろうというふうに考えているところでございます。  そういった点において、この温泉学会の決議を受けて、大深度掘削泉の調査研究を進めてまいりたいというふうに考えております。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 この地熱と温泉の不要な対立を融和させるために、経済産業省と環境省の下にそれぞれ特命の担当者を設置して具体的に話を進めていくのがよいと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。

櫻井康好環境省自然環境局長

○政府参考人(櫻井康好君) 地熱発電と温泉掘削の関係という意味では、鹿児島の指宿の事例を始め、全国でそういった議論がなされておるということでございます。私どももそういった情報については各県から聞いたりしておるところでございますが、ただし、その個別の判断になりますと、これはやはり許可権者である県の御判断、あるいは地域の事情をよく御承知の県での議論というのを踏まえなければなりません。  一般的な温泉の資源保護ないしは大深度掘削泉の問題点等々、それから地熱発電を温暖化対策上推進するという観点から、経済産業省と、言わば国レベルで相談をするということは、これは必要なことだろうとは思いますが、なかなか個別の判断についてはやはり地方でしていただくということになろうかと思います。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 その点について大臣からも一言いただきたいと思います。そういった経済産業省と環境省が是非こうした国のレベルで、こうした地熱発電について積極的に地球温暖化防止の観点からも積極的に進めるということについて一言いただきたいと思います。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) 先ほど先生からもバランスを取れと、こういうような話でありますから、常に我々は、環境省と経済産業省というのはいろんな意味で連携を取って、地球温暖化あるいは経済、こういうようなものの両立、こういうことで相互に意見交換あるいは協議をさせていただいておりますので、そういう分野の一つとして先生御指摘のことも検討させていただきたいと思います。

川田龍平各派に属しない議員

○川田龍平君 ありがとうございます。  先日の質問において時間をオーバーしましたので、今日は質問、以内で終わらせていただきます。  ありがとうございました。

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  温泉法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  轟木君から発言を求められておりますので、これを許します。轟木利治君。

轟木利治民主党・新緑風会・日本

○轟木利治君 私は、ただいま可決されました温泉法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会・日本、自由民主党・無所属の会、公明党及び日本共産党の各派並びに各派に属しない議員川田龍平君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     温泉法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。  一、温泉の掘削・採取に伴う災害の防止に関する技術基準及び災害防止措置が必要ない旨の確認基準については、都道府県の取組状況も踏まえ、災害防止措置の実施が確実に行われるよう的確な基準を速やかに策定すること。  二、暫定対策が完了していない施設が相当数あることから、事業者による災害防止措置の円滑かつ確実な実施を図るため、可燃性天然ガスの危険性や取扱いについて周知徹底するとともに、事業者の費用負担を軽減するために必要な支援策を検討すること。  三、温泉に対する国民の信頼を確保するため、消防を始めとする関係省庁間及び都道府県との緊密な連携に努めるとともに、可燃性天然ガスに対する安全対策の取組状況についての事業者による国民への情報提供の促進を図ること。また、硫化水素ガスなどの安全対策についても万全を期すること。  四、近年、国民のニーズの変化を受け、特に都市部において多くの大深度掘削泉の開発が行われていることにかんがみ、大深度掘削に伴う可燃性天然ガスによる災害の発生、温泉資源や周辺地盤への影響等について、速やかに調査・研究を行い、その結果を公表すること。  五、温泉に付随する可燃性天然ガスの大部分を占めるメタンは、二酸化炭素よりはるかに温室効果が大きいことから、地球温暖化防止及び資源の有効利用のため、分離したメタンの利活用を推進すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) ただいま轟木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 全会一致と認めます。よって、轟木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、鴨下環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鴨下環境大臣。

鴨下一郎自由民主党環境大臣

○国務大臣(鴨下一郎君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、努力する所存でございます。

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松山政司自由民主党

○委員長(松山政司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十八分散会

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