財務金融委員会 第1号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2007/10/23
会議録
○原田委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、財務金融委員長の重責を担うことになりました原田義昭でございます。 もとより浅学非才でございますが、お役をいただいた以上は、しっかりとその任務に励みたいと思っております。 現在、言うまでもありませんが、我が国の財政及び税制のあり方はもとより、金融機能の強化、市場の活性化等、昨今の財政、金融、経済の情勢につきましては、国民から深い関心が寄せられているところでございます。当委員会に課せられた使命はまことに重大であると考えております。 私は、この委員会に与えられた任務、国民の期待、これは極めて大きいものがある、行政をしっかり監視しながら、また、議会として言うべきことは言う、こういうことに徹しなければならないと思っております。 委員各位におかれましては、みずから議員として堂々と所見を発表し、また、この委員会の運営に当たりましては、私も中立公正、こういう観点からこの運営に取り組みたいと思っております。 甚だ微力ではございますが、委員各位の御指導、御協力を心からお願いを申し上げます。 以上で、私のごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○原田委員長 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事林田彪君、池田元久君及び古本伸一郎君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任並びに委員異動に伴い、現在理事が八名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。 よって 大野 功統君 奥野 信亮君 後藤田正純君 田中 和徳君 野田 聖子君 中川 正春君 松野 頼久君 及び 石井 啓一君 を理事に指名いたします。 ————◇—————
○原田委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 財政に関する事項 税制に関する事項 関税に関する事項 外国為替に関する事項 国有財産に関する事項 たばこ事業及び塩事業に関する事項 印刷事業に関する事項 造幣事業に関する事項 金融に関する事項 証券取引に関する事項 以上の各事項につきまして、今会期中国政に関する調査を行うため、議長に対し、国政調査承認要求を行うこととし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○原田委員長 この際、額賀財務大臣、渡辺金融担当大臣、森山財務副大臣、山本内閣府副大臣、宮下財務大臣政務官、小泉財務大臣政務官及び戸井田内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。財務大臣額賀福志郎君。
○額賀国務大臣 このたび、財務大臣を拝命いたしました額賀福志郎であります。よろしくお願い申し上げます。 本委員会における御審議の開始に当たり、一言ごあいさつを申し上げますとともに、今後の財政政策等を運営するに当たりまして、基本的な考え方を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。 我が国経済は、構造改革の取り組みにより、長期停滞のトンネルを抜け出し、息の長い景気回復を続けております。政府としては、こうした回復の動きを持続可能なものとするため、引き続いて、日本銀行と一体となった取り組みを行い、物価安定のもとでの民間需要中心の持続的な成長を図ってまいります。同時に、格差と言われる問題にも目を向け、改革による成長の成果を国民に広く及ぼしていくという観点から、地域経済の活性化などの課題にも取り組んでまいります。 目を外に転じますと、経済がグローバル化する中で、成長の持続を図っていくためには、アジアを中心とする世界の成長と活力を取り込んでいくことが必要であり、アジアを含めた世界経済に貢献し、互いに発展していく関係を築いていくことが求められております。 私は、先般、ワシントンで開催されましたG7に出席をし、最近の世界経済・金融情勢等につき、主要国の財務大臣及び中央銀行総裁と意見交換をしてまいりました。今後とも、G7諸国、アジア諸国、国際機関等と協力を進めていくとともに、WTOを中核とする多角的自由貿易体制の強化及び経済連携協定の積極的な推進、租税条約ネットワークの拡充等を行い、我が国の経済社会を開かれたものにしてまいります。 次に、我が国財政の現状と、財政運営の基本的な考え方を申し述べます。 我が国財政は、国と地方を合わせた長期債務残高が今年度末で七百七十三兆円、対GDP比で一四八%になると見込まれ、主要先進国の中で最悪の水準になっておるなど、極めて厳しい状況にあります。また、少子高齢化に伴う社会保障費の増大などの難題に直面をしております。こうした中、国民が安心して生活できるよう、経済成長を維持しながら財政再建を図っていく必要があります。 このため、基本方針二〇〇七等において示された方針に沿って、社会保障や公共事業などの分野別の歳出改革を徹底し、無駄をなくすとともに、まずは二〇一一年度までに国と地方を合わせたプライマリーバランスを確実に黒字化し、さらに、二〇一〇年代半ばに向け債務残高対GDP比を安定的に引き下げることを目指し、歳出歳入一体改革に向けて最大限の努力を図ってまいりたいと思います。 平成二十年度予算については、歳出全般にわたって歳出改革の努力を行った上で、成長力の強化、地域活性化、生活の安全、安心などに資するよう、めり張りのきいた予算編成に取り組んでまいります。 このように歳出改革を徹底した上で、なお対応し切れない社会保障等に伴う負担増については、将来世代への負担の先送りとならないよう、安定的な財源を確保するため、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく、本格的な議論を進めてまいります。 以上、財政政策等に関する私の考えの一端を申し述べました。今後とも、与野党の皆様のお力添えを得て、政策運営に万全を尽くしてまいる所存でございます。 原田新委員長を初め委員各位におかれましては、御理解と御協力を心からお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)
○原田委員長 金融担当大臣渡辺喜美君。
○渡辺国務大臣 金融担当大臣の渡辺でございます。よろしくお願い申し上げます。 本日は、現下の金融行政について一言申し述べさせていただきます。 我が国の金融システムは、不良債権比率の低下に見られるように、全体として健全性が高まっております。こうした中、金融機関がみずからの責任と判断で適切にリスクをとって金融仲介を行い、資源の適正配分機能を果たしていくことがますます重要となっております。 金融仲介機能のさらなる充実に向けて、地域密着型金融の一層の推進等、金融機関の自主的、持続的な取り組みを促す枠組みを引き続き進めてまいります。 最近のサブプライムローン問題については、現時点において日本の金融システムに深刻な影響を与えるような状況にあるとは考えておりませんが、このような市場の動きに対しては、幅広い観点から、金融機関のリスク管理状況や金融市場の動向等について、内外の関係当局とも連携しつつ、十分注視してまいります。 次に、利用者保護、利用者利便の向上の観点からは、本年九月末に施行された金融商品取引法について、今後、円滑な定着を図るとともに、適切な運用に努めてまいります。 また、多重債務問題の解決に向けて、関係省庁等と連携し、多重債務問題改善プログラムを効果的に実施しつつ、貸金業制度改革を円滑に進めてまいります。 郵政民営化により今月からスタートしたゆうちょ銀行、かんぽ生命保険に対しても、法令にのっとり、適切に監督してまいります。 続いて、我が国金融資本市場の競争力強化に向けた取り組みについて御説明申し上げます。 貯蓄から投資への流れの中で、豊かさを実感できる社会を構築するためには、千五百五十兆円を超える、家計が保有する金融資産に多様な運用機会を提供することが重要であります。同時に、内外の企業等による資金調達の場として、我が国金融資本市場の魅力をさらに高めることも求められています。こうした魅力の向上を図ることは、我が国金融資本市場を活性化させ、ひいては我が国経済の持続的な成長にも資するものと考えております。 そのためには、取引所等の市場のインフラの整備、金融機関等の市場参加者の取り組み、よりよい規制環境の構築など総合的な取り組みが必要であり、今後、金融審議会での議論等を踏まえ、金融・資本市場競争力強化プランの年内の策定に全力で取り組んでまいります。 よりよい規制環境の構築に関しましては、金融機関の自助努力を促す仕組みを重視することや重要課題に優先的に行政対応を行っていくことなど、金融規制の質的向上、いわゆるベターレギュレーションの取り組みも進めてまいります。 こうした取り組みを通じ、引き続き、金融システムの安定、利用者保護、利用者利便の向上及び公正透明で活力ある市場の確立に全力を尽くしてまいる所存であります。 当委員会の原田委員長及び委員の皆様におかれましては、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○原田委員長 財務副大臣森山裕君。
○森山副大臣 このたび、財務副大臣を拝命いたしました森山裕でございます。 財務省の行政運営に国民の皆様の高い関心が集まる中、額賀大臣の御指示を仰ぎつつ、遠藤副大臣とともに、誠心誠意職務を遂行してまいる所存でございます。 原田委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○原田委員長 内閣府副大臣山本明彦君。
○山本副大臣 内閣府副大臣を仰せつかりました山本明彦です。金融を担当させていただきます。 渡辺大臣を補佐申し上げ、皆様方のためにしっかりと働く、そんなつもりで務めさせていただきたいと思っております。 原田委員長以下、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたしまして、あいさつとさせていただきます。よろしくお願いします。(拍手)
○原田委員長 財務大臣政務官宮下一郎君。
○宮下大臣政務官 このたび、財務大臣政務官を拝命いたしました宮下一郎でございます。 小泉大臣政務官とともに、大臣を補佐し、職務の遂行に全力を尽くしてまいる所存でございますので、原田新委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○原田委員長 財務大臣政務官小泉昭男君。
○小泉大臣政務官 このたび、財務大臣政務官を拝命いたしました小泉昭男でございます。 宮下政務官とともに、大臣を補佐しつつ、職務の遂行に全力を傾注してまいる所存でございます。 原田新委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたします。(拍手)
○原田委員長 内閣府大臣政務官戸井田とおる君。
○戸井田大臣政務官 このたび、内閣府大臣政務官を拝命いたしました戸井田とおるです。金融関係の政策を担当いたしております。 山本副大臣とともに、渡辺大臣を支え、職務の遂行に全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、原田委員長初め委員各位の先生方の御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○原田委員長 午前十時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前九時四十五分休憩 ————◇————— 午前十時三十分開議
○原田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行理事稲葉延雄君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総務企画局長三國谷勝範君、金融庁監督局長西原政雄君、法務省大臣官房審議官後藤博君、財務省主税局長加藤治彦君、中小企業庁事業環境部長高原一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○原田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川正春君。
○中川(正)委員 民主党の中川正春です。 最初の質問にバッターとして立たせていただいて時間をいただいたこと、まず感謝を申し上げたいというふうに思います。 この委員会というのは、来年の予算の審議をめぐって、私たちがこれまで掲げてきた、特に参議院の選挙で掲げてきたマニフェストを実現していくための予算の審議、我々野党民主党の立場からいうとそういうことになりますし、与党の立場からいうと、福田総理、それなりの経緯をもって総理大臣に就任されたわけでありますが、この、参議院がひっくり返っている、いわゆる我々が多数をとっているという状況の中で、どのような形で審議を進めていくのかということ、そんな課題を持った、そういう前提の中での予算審議ということになっていくわけであります。 そういう意味では、私は非常にこの委員会は重要な役割を果たしていくんだろうというふうに思っておりますし、両大臣におかれましては、そうした意味でぜひ前向きな、国民の意をしっかり酌み取っていただいた上の議論というのをお互いやっていきたい、そんな思いでおりますので、頑張っていただきたいというふうに思っております。 きょうは、もう端的に、時間も限られておりますので、先ほどの所信とも関連をするんですが、とも関連をするというより、所信の中の基本的な論点について詰めていきたい、はっきり表明をしていただけるところは意思を確認していきたいというふうに思っています。 まず消費税でありますが、今、さまざまな論議がなされています。前置きなしに端的に伺いますけれども、どうするんですか、ことしの税制を見直していく中で。政府として、この消費税、どういう対応をされていかれますか。大臣。
○額賀国務大臣 今、中川委員がおっしゃられましたように、政治状況が一変しておるわけであります。衆議院は与党が多数を持っておりますけれども、参議院は野党が多数を持っている。 そういう中で、予算を、あるいはまた予算に関連する政策をどういうふうに実現していくか。これは国民生活に密着する問題だけに、我々は、与党内できちっと議論をすると同時に、野党の皆さん方とも、国民の見える中で、透明性を持ってさまざまの議論をしていく中で国民に判断してもらう、そういう形がいいのではないかというふうに思っております。 委員御指摘の消費税ということでございます。消費税だけピックアップされて御質問でございますけれども、今、我々が直面をしておりますことは、所信でも申し述べましたけれども、長期債務残高がGDP比一・四八倍という状況の中で、この困難な問題をどうやって解決していくか。一方で、少子高齢化社会が急速に進んでいる、必ず負担が重くなってくるわけであります。そういう財源をどういうふうにしていくかということが問われているわけであります。 こういうことについて、短期的には、来年度の予算編成、そして、これまでの経過で、二〇〇九年度には、年金問題について、基礎年金の国庫負担を三分の一から二分の一にするということの解決を迫られている。この問題をどういうふうにしていくのかということ。二〇一一年にはプライマリーバランスを着実に黒字化するという中期的な目標をどういうふうにしていくのかということ。そういうことを短期的、中期的に考えながら財源問題を考えていかなければならない。 その中で、消費税、所得税、法人税、全体的な税体系の中でどういうふうに組み入れていくのか。それを皆さん方とともに議論する中で、国民の理解を得る、納得ができる形をつくっていきたい、そういうふうに思っているところであります。 消費税も含めて議論をしていくことが大事であるというふうに思っております。
○中川(正)委員 そういう一般論を話をしていたら、何のためにこの委員会があるのかわからない。 私が聞いたのは、大臣としての意思なんです。大臣はどうここのところを判断していられるかということをこの際ははっきりと言っておいてください、それに基づいて我々も議論できるわけですから。それが、いや、今検討の最中なんです、検討の最中なんですと言ってこの国会が終わってしまって、勝手にそっちだけが突っ走るという話ではないだろうというふうに思うんですよ。それを聞いているんです。
○額賀国務大臣 昨日、我々は、政府・与党の間で、安心できる社会保障あるいはまた税制改革をめぐる政府・与党会議というものをスタートいたしました。この中で、今申し上げました消費税とか法人税とか所得税とか、安定した財源をどういうふうに中長期的に確保していくのか、あるいはまた来年度予算編成、さらには基礎年金の財源をどうするのか、そういうことについて本格的な議論をスタートしたところであります。 そういう中できっちりと方向性と結論を得て、しかもなおかつ政治状況の変化に対応して、野党の皆さん方ともしっかりと議論をし、そして、国会の責任を果たす上で、この国会でしっかりと与野党の間で合意点を見つけることができれば国民の負託と信頼にこたえていくことができる、そういう思いで、窓口を広くしておくことが大事である。消費税の議論も皆さんとともにしていくことが大事である。あるいはまた税体系全般の議論もしていくことが大事である。 そういうことで、私どもは、まず、門を広く開放した上で皆さんと議論をしていきたいというふうに思っております。
○中川(正)委員 それだと議論にならないんですね。 もう一つ詳しく確認をしていきたいと思うんですが、参議院の選挙のときに、自民党はマニフェストの中で「十九年度を目途に、」「消費税を含む」と、わざわざ「消費税」という表示をして、「含む税体系の抜本的改革を実現する。」このときのニュアンスは、消費税を上げていくということについてもしっかり方向性を出していくんだろうという我々の受け取り方。 その前に、さっき御指摘があったように、基礎年金の国庫負担引き上げで二・五兆円、この財源はやはり消費税ですねという議論が自民党の中でしっかりとあるというふうに我々も理解をしておったものですから、そういう解釈。あるいはまた骨太でも、十九年度に消費税を含む抜本的税制改革。十九年度中に結論を出す、こういうことなんですね。 それで、一つ確認したいんですが、こういう前提で話が来ていたにもかかわらず、福田総理にかわってから、特にあの所信表明なんかでニュアンスが変わってきているんですね、何らかの方法を考えるしかないと。この十九年度中に結論を出すということについても、それを明言しないままに今終わっているんです。 これは大臣の解釈としては、この内閣では消費税の議論は先延ばしされたということなんですか。今年度中に結論を出そうと思ったら、この臨時国会の会期中に結論を出して、さっき、与野党話し合うということであるとすれば、これは机の下で話し合うんじゃなくて、この場で話し合うということだと思うんですよ。この場で、国民に見えるように。 だとすれば、もう今その結論を与党の方から出していただいて、それに対して、私たちは消費税を上げない、こう言っているわけですから、その論議を闘わせて初めてそこから糸口を見出せるという話になっていかないと、これはさっき大臣が言われたような前提にはなっていかないんですよ。 だから、もう一回確認しますが、変わったんですか、先送りするんですか、消費税の議論は。
○額賀国務大臣 先ほど来から言っておるように、短期的には、二〇〇九年度の社会保障、年金の基礎年金についての国庫負担をどうするか。これは法律で三分の一から二分の一にするということが決まっているわけでありますから、与党としては、議論をして結論を得ていかなければならないということは全く変わっておりません。その際の安定的な財源として、消費税を含めた税体系の抜本的な改革をしていくということでございます。 だから、それは、先ほど言っているように、消費税や所得税や法人税とか、全体的な問題を総合的に考えた中で結論を出していく。今、消費税だけを取り上げてこの問題をどうするかということではなくて、総合的に展望する中で、中長期的な目標、短期的な目標、それを実現していくということでありまして、全く今までの主張と考え方が変わっているわけではありません。消費税を含めた形で議論をしていく。 今、与党として本格的な議論にきのうから着手したところでありますから、その結論を得て、中川委員がおっしゃるように、堂々と、きちっとした財源を提示する中で議論を展開していくことが望ましい。どちらが国民の皆さん方に信頼のある政策となるのか、あるいはまた与野党が国民共通の課題にどうこたえていくのか、そういうふうに建設的な議論ができればいいというふうに思っております。
○中川(正)委員 その提示はいつあるんですか、我々に対して。我々も心の準備をしておかなきゃいけないし、国民にとってもそうです。これはやはり早く方向性を出して、国民も含めた議論が必要だ、こういうふうに思うんですよ。いつ結論が出るんですか。
○額賀国務大臣 先ほど言ったように、我々も真剣に議論をし、与党としても結論を出していきたい。 先ほど来言っておりますように、政治状況は変わっているわけでありますから、野党の皆さん方も、消費税についてのアップは、値上げはしないと言っているのであるならば、そういう社会保障制度あるいはまた基礎的な年金制度をどういうふうにしていくのか、その財源はどうしていくのか、そういうことを当然お持ち合わせだと思いますから、与党の考え方ができれば、それは皆さん方とお互いにきちっと率直に、国民の見える形で議論をしていく中でよりよい方向をつくっていくことが、国民の信頼にこたえる、国民の安心にこたえることになると思っております。
○中川(正)委員 いつまでという話についてははぐらかしになってしまいましたけれども、そういう状況を長く続けるわけにはいかないというふうに思うんです。 だから、この国会、この我々の委員会が開催をされている間に必ず与党としての結論を出して、ここで説明するという約束をしてください。
○額賀国務大臣 もちろん、政府としてこの一連の問題について解決をしていくためには、国会で解決ができなければ政策として実を結ばないわけでありますから、当然ここで御議論をしていただくことになると思っております。
○中川(正)委員 本当は詰めていきたいですけれども、これをやっていると、これで時間が全部終わってしまいそうな気がします。あとは大臣の力量を、いわゆる党内をしっかりまとめられるという力量を、党内をというより政府をと言う方がいいんですかね、それを信じていきたいというふうに私は思います。 さっきの答弁で、この臨時会期間中にちゃんとここで議論ができる環境をつくるというふうに解釈をさせていただきましたので、よろしくお願いしたいと思うんです。 同時に、もう一つ気になっていることがあります。それは、さっきの二・五兆円の年金の国庫負担の引き上げ、この財源もありますが、最近、参議院の選挙が終わってから、自民党のそれぞれの部会といいますか、党内で新たな議論が出てきました。 例えば農業政策でいくと、いわゆる品目横断的な経営安定化対策ですか、それに対して、これまで言っていた四ヘクタールという基準を取っ払おう、あるいは二十ヘクタールという集団営農の基準を取っ払って、民主党に近い形にしていこうという議論が出てくる、あるいは作物も広げよう、そんな議論が出ておるようであります。これはやるという話で報道では伝えられています。あるいは老人医療に関しても、これまでの法案を凍結してそれぞれの患者負担というのを軽減していこうという方向で、凍結の議論が出てきた。あるいはまた障害者の自立支援法も基本的には見直していくよと。 これは、選挙があってよかったと思うんです。やっとそういうことに対して自民党の中でも、気づいてきたというよりも、次の選挙に対してこれでは戦えないという危機感かもしれません、そういう形で議論が出てきているということがしきりに報道をされて、そんな結論で流れているということなんです。 これについて、財源が千五百億以上になるんですかね。地方自治体やあるいは保険者の負担を入れるともっと大きな負担になってくるんだろう。恐らくその部分というのは、国の方が、ただ一千億円前後の話じゃなくて、もっと大きな形で負担をしないとそうした凍結の話にもなってこないんだろうというふうに思うんです。 ここの点については、大臣は財源をどのように考えられますか。
○額賀国務大臣 今委員がおっしゃるように、農業問題、高齢者医療、後期高齢者医療の問題あるいはまた障害者自立支援の問題等々につきまして、与党の中で、あるいはまた自民党の中で、さまざまな意見交換がなされているということは承知をしております。あるいはまた、高齢者医療の問題について、これまでの経過について凍結をして、どういうふうに対応していくかという議論が行われていることも承知をしております。しかし、その根底に流れている基盤には、決して国家としての財政再建の基本的な路線を変えるものではない、その上に立ってどういう対応ができるのかということを議論しようではないかというふうに受けとめております。 これは、ある意味では、委員がおっしゃるように選挙の結果ということもありますけれども、我が党、政府というのは、国民のそういう思い、あるいはまた国民のつらさ、そういったことについて極めて敏感でなければならないという思いもありますので、そういうところに耳を傾けながら、しっかりと、無駄を省き、歳出改革を行い、財政再建の志も忘れずに、国民の思いにどうこたえていくかということも大事なことであるというふうに思っております。
○中川(正)委員 先ほどの話を具体的に解釈すると、この法案、恐らくまとめて国会に出されるんだろうと思うんですが、その時点では、予算的には今年度中の補正でやるということですか。 というのは、それぞれシーリングをかけて、さっきのプライマリーバランスに至る道筋というのを考えていったときに、これは数字的に見て、その中でやりくりするというのは難しい。皆さんの、与党の中の積み上げ方式で予算の調整をするというのは非常に難しいだろう。もっと違った切り口で考えていくということが必要なんだろうと思うんですが、それができないとすれば、昔やったように、本予算じゃなくて補正でごまかしたらどうだという話になるわけですよね。そのつもりなんですか。
○額賀国務大臣 今、例えば、高齢者医療の自己負担それから保険料の問題については議論がされている途中でございまして、具体的にどういう形で実現をしていくかということについて、まだ結論を得ておりません。したがって、どの程度の中身になるのか、そういうことも決まっていないうちに、まだ我々がどう対応するかということは決まっておらないわけでございます。 その一方で、やはり中長期的に見れば、これは今できるものは今の時点できちっと負担をしていかなければならない、財源を手当てしていかなければならない、若い世代に先送りしてはいけない、そういう基本的な考え方もあるわけでありますから、この中で、補正をどうするかという議論には至っておりません。まだ、税収等についても、ほんのわずかな程度しか我々は把握し切れていないわけでありますから、補正の議論をする段階ではありません。
○中川(正)委員 さっきの答弁では大臣の意図がわからない。補正で見なければならないのかなと言ってみたり、そうじゃなくて、いや、まだわからないから補正という議論もできないんだということだったら、何を言っているのかわからないという話なんですよ。ここは逆に、大臣としてはしっかり歯どめしておかなきゃいけないんだろうと思うんです。 小泉さんの前に、補正、補正で走って、地方自治体も、あのときは公共事業が中心だったわけですが、経済対策という名目の中で走って、非常に大きな赤字といいますか負債を残したという過去があるんです。だから、本体の方で規律を幾らつけていても、補正で底が抜けていたねというのが過去の教訓だったわけです。これは財務省としてはしっかり監督責任が問われる。そこのところの財政規律を崩してしまったという責任は財務省にもあったと思うんですよ。 それがあるだけに、今回の自民党の中からの議論も、それを補正に持っていくというような話は、さっきちらっと、そんな流れもあるのかなというふうなニュアンスの言葉が大臣から出てきた。これは私は意外だった。これはしっかり歯どめをつけて、本体の規律の中でやっていくということを大臣としては意思表示をしっかりするということだと思うんです。どうですか。
○額賀国務大臣 基本的には、高齢者医療についても、制度をつくった基本的な考え方は、公平感という視点から見れば間違っているとは思っていないわけでございまして、そういう中で、どういうふうに経過措置をつくっていくかについて今議論されているわけでございますから、私どもとしては、その結果を見た上で考えていくことが当然のことであると思っておりますし、しかも、おっしゃるように、補正のことは、そういうことを考えていることではないということであります。
○中川(正)委員 それでは次に、道路特定財源に話題を移していきたいというふうに思っています。 これも端的に確認したいんですが、道路特定財源に対する政府の姿勢は、現行の税率の水準は維持をする、その上で、道路歳出を上回る、それは政府の方が勝手につけたシーリングですが、道路歳出を上回る税収は一般財源化していく、その分だけを一般財源化していく。政府としては、来年度についてもその方針でいいんですか。
○額賀国務大臣 政府としては、まず、本当に必要な道路建設というのはどういうふうに考えるかということについて今国交省で整理をして、間もなく結論を出すことになっております。 その道路建設の中期計画をまず提示していただくということ、それから現行税率は変えないということ、そしてまた、おっしゃるように、道路整備を上回る予算については一般財源化をするということ、それから高速道路の料金を引き下げるなどのサービスを行っていくこと、そういうことを基本にして、これから来年度の予算編成に向かって、この道路特定財源についての考え方の結論を得ていくということにしたいと思っております。
○中川(正)委員 これについても、これまでそのあり方について、特に、骨太の二〇〇一年でしたか、平成十三年六月の閣議決定あたりでは道路特定財源の見直しというところまでうたっていたのが、今回の形に後退をしているんですね。 さっきの話だったら、何も変えない、もう現状維持で行きますよ、こういうことなんですよ。これも、財務大臣としては、しっかりとした意思といいますか、大臣としての心があってしかるべきだと思うんです、この時代に。それを、そのままさっきのような官僚答弁で終わってしまうというところに今の財務省の体質の問題があるんだろう。それをやっている限りは、やはり日本の今の危機的状況というのはなかなか克服されないな、何かすべてが昔に戻ってしまったなというふうな感じがつくづくしております。そのことを指摘しておきたいというふうに思うんです。 これについては、また、これからの予算編成の中で私たちなりの考えを提示しながら、一つの争点になっていくんだろうというふうに思います。それだけに、非常に残念なことだというふうに思います。そのことだけを指摘しておきたいというふうに思うんです。 次に、郵貯、簡保それから国債の管理について聞いていきたいというふうに思うんです。 見方によっていろいろあるんですが、三百兆円前後の資金を、これは別な形で、過去のものについては一時凍結ということでありますが、その資金が国債の今の価額、国債の価値を支えているということは、我々、肝に銘じておかなきゃいけないことなんだろうと思うんですよ。 それが、私がどうもわからないのは、民営化をしていく中で、民間の企業というのは利益を求めていく、これは当然であります。そうなると、国債の運用、これはどうしても限界があるね、だから、それを多様化していこう、もう少し、民間ですから、リスクということも前提にしながら、その中で利益を最大化していくような資金運用をしていく、これはもう当然なんだろうと思うんです。 そうやって考えていったときに、国民の方も、何のためにゆうちょに預け続けるんだと。これが一般の民営化ということになっていけば、リスクも背負い込んでいくんだなという話。同時に、それが例えばこれまでのように国債だけを運用しているんだったら、別に、ゆうちょ銀行を通じて国債に預けてもらうよりも、じかに国債運用する方がいいんじゃないか、あるいはほかの体系の中で資産運用を考えていく時代じゃないか、そういう、国営から民営化していく中での意識の変化というのは、今あらわれてきているんだろうと思うんです。だから、全体の資金量というのが下がってきているし、過去のものじゃなくて新しいものについては、恐らく違った運用が前提になってくる、こういうことなんですね。 それに対して、今度は財務省のサイドがこれを見てどのように判断したらいいのか。持っていきようによっては相当崩れていくという懸念が私は十分にあるんだろうというふうに思うんですが、その崩れていく中で、まあ仕方がないなというふうに見ていていいのか、それとも、何らかの形で連携をとりながら、民間には移したけれども、国債から乗りかえてもらっては困るんですよという歯どめをかけることができるのか、今の法の前提の中で。そこのところは、大臣、どういうふうに考ているんですか。
○額賀国務大臣 これはもう委員よく御承知でありますけれども、民営化するに当たりまして、旧勘定、既契約分に係る旧勘定においては、国債等の安全資産について運用をするということ、それからもう一つは、二〇一七年の完全民営化までの移行期においては、保有国債等の資産額を毎年度公表していくということ、そういうことで、一定の国債のこれからの管理、我々からすれば管理の上で、御理解をいただいているというふうに思っております。 と同時に、我々もやはり、ゆうちょ、かんぽとかにお願いするばかりではなくて、国債の保有者の多様化を考えるということで、個人の皆さん方に所有してもらっていく、そういう運動も展開してきましたし、あるいはまた海外の皆さん方にも保有してもらうような運動をしておりまして、それぞれ、国債保有割合というのが、二〇〇四年のころは、これは家計ですけれども、二・六%だったのが、今年度、十九年には五%前後。海外は、二〇〇四年は三・六%だったのが六・三%になっているとか、我々もこの国債の保有の多様化について努力をしてきておりまして、安定化を図ってまいりたいというふうに思っております。 もちろん新勘定については、これは民営化された、その経営側の自由な判断が出てくるわけでありますけれども、我々も、安定した運用先として、それは当然働きかけをしていくことはなされていくわけでございます。
○中川(正)委員 金融大臣、これは窓口に指導できるんですか、国債で運用しなさいよということを。
○渡辺国務大臣 今、額賀大臣が御答弁されたとおり、特別貯金というのが大体百三十二兆五千億円ぐらいございます。この分については安全運用をしなければいけないという法律の規定になっているわけでございます。 反対側の資産の部を見てみますと、国債、地方債で大体百五十八兆円ぐらいでしょうか、持っていまして、安全運用を行うことが義務づけられているという下限よりははるかに上の安全資産、国債、地方債を持っているわけでございます。 したがって、こういうルールにのっとってやっているわけでございますから、そのルール以上の保有分については、まさに、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の経営判断にゆだねられるということではないでしょうか。
○中川(正)委員 だから、直接的に国債を支えなさいという、そうした政府の意思というのは、今の法律の枠組みでいくと、働きかけることはできない。あとはビジネスとして、それは社長は採算を合わすということには責任をとっていくわけでありますから、そんな中でやっていく。これは矛盾なんですよ。それを、ただ、仕方ないから見ている。 さっき国債の個人保有の話をされましたけれども、本当に、パーセンテージから、その伸びから見て、アリの一穴といいますか、全体の巨大な資金量からいったら、何と異常なほど伸びないんだ、こういうことだから、そういう意味では、ここはやはり危機感を持って対応しなきゃいけないんだろうというふうに思うんです。 だから、今の民営化の手法の中に、新しいビジネスモデルもつくらずに、ただ民営化だということを前提にして、とおんと落としてしまった。落としてしまったあげく、完全にこちらの手を離れているという状況で、今、宙に浮いているんですよ。これを、例えば、大量引き出しとか、あるいは新しい資産運用の中でここまでしなければ採算が合いませんよというような結論がはっきりしてくる、これは目に見えてはっきりしてくると思うんですよ、将来。そんなことになったときに、全然それに介入していく手だてがないということ、これは間違っているというふうに私は思うんです。 だから、それだけに、今の特に株を保有していくということによって、実は政府はそこへ向いて介入をしていく、これが唯一の流れなんですよ。レバーですよ。それまで放してしまったら完全に手が放れてしまう、そういう状況に陥るわけですから、ここのところはしっかり考えていく必要があるというふうに思うんです。 恐らく、そのことを答弁してくださいと言っても、またわけのわからない答弁になるんだろうというふうに思うんですけれども、これはどういうふうに、政府として、安全弁といいますか、しっかりとしたレバレッジを持っていくつもりなんですか。
○渡辺国務大臣 ゆうちょ銀行、かんぽ生命ともに、これは民営化会社でございます。膨大な国債、地方債を保有している、マーケットの中では大変巨大なプレーヤーであります。したがって、この巨大なプレーヤー、中には鯨などと言う人もいらっしゃいますけれども、この銀行がいきなり、これは法律に規定されている分以上の資産であるから国債を手放そうなどという行動に出たら、それは委員御案内のとおり、債券価格の大幅な下落を招いてしまうわけですね。そうすると金利が上昇する、こういうことになってしまうわけでありますから、それはまさに自分で自分の首を絞めるような行動になるわけであります。 したがって、そういう意味で、きちんと、民間の主体というのはリスク管理を徹底してやるというところにガバナンスがきく場面があるわけでございますから、まさにそういう点で歯どめはかかっているものと信じております。
○中川(正)委員 それは歯どめと言うんじゃなくて、無責任で、おどしているだけの話ですよ。ちょうど、ドルの基軸通貨に対して、日本の外貨準備でドルで持ち続けなければ崩れるという議論と同じで、あれに対して、例えば日本の国民として満足している人はいない。それなりの新しい体系というのは必要だなと、それを模索するんですよ。 これは経営者の立場になったら、それで手足を縛られているということですから。逆に、それで手足を縛られていたら採算に乗らないんですよ、この会社は。だから、そんな矛盾したことをあなた方は強いているわけですよ。そこのところを、今度は政府の都合だけで大丈夫だろうというふうな議論は、やはり通じないというふうに思います。それを指摘しておきたいと思うんです。 これは恐らく、ここで詰めていったって、さっきの答弁しか返ってこないんだろう。それをさせられているというのも情けない話だと思うんですが、もっと弾力的な、本当に現実の危機感に沿った形の対策というのがやはり出てくるべきだろうということを指摘しておきたいというふうに思います。 当面は、株は凍結をさせることだ。しばらくの間、そういう話が全部解決するまでは、しっかりとした安定的な軌道に乗るというんだったらいいけれども、乗らないのであればまたもとへ戻す。一度この株の凍結をして、そういう議論をやっていく必要があるということ、このことを指摘しておきたいというふうに思います。 次に、地方の格差、それから補助金や負担金の問題についてちょっと議論をしていきたいというふうに思います。 お手元に資料を配付させていただきました。これはグラフなんですが、一ページ目の1というのは、左の方に地方税、これは東京都を一〇〇として百分率であらわした数字です。東京を一〇〇としたら、沖縄は地方税でいけば三一しかない、こういうことです。右の方は、公共事業費の補助負担金です。済みません、ちょっと申し忘れたんですが、一ページ目は、人口一人当たりです。 二ページ目は、地方税、これは人口一人当たりということじゃなくて、トータルの実額で示してあります。左の方は都道府県、市町村、総額です。右の方は、これは都道府県分だけなんですが、公共事業の補助金の実額です。一人分じゃなくてトータルの実額、こういうことなんです。 それで、これは国土交通大臣にもお尋ねをしたんですが、本来こういう予算の査定といいますか、主計局中心にチェックをしていく機関として、財務大臣、これはどういう基準で公共事業の補助金というのは交付をしているのか、決めているのか。そこのところは、財務省としてはどう理解しているんですか。私は、これを見ていって、どこに、整合性といいますか、一つの物差しがあるのかなというのがわからないんですよ。これはどのように財務省はここのところの整理を今しているんですか。
○額賀国務大臣 委員のおっしゃるように、確かにこれを見ると、地方税の税収は東京都が圧倒的に多い。しかし、一人当たりの公共事業の負担金はどうなっているかというと、これで見ますと、福井県、新潟県、沖縄県とか島根県とかが突出しているわけでありますけれども、私は、これは恐らく、公共事業については、日本みたいに災害の多い国はないわけですから、地震が起こったり、水害が起こったり、山崩れが起こったりするわけでして、そういう災害があった地域にはどうしても多くなっていくということがあると思いますね。 そのほか、やはり、北海道から沖縄まで全国歩いても、それぞれの社会資本の整備の度合いというのは若干違っているところがあります。それは例えば、下水道の整備だとか、あるいは湖があるところとか、山が多いところとか、川が多いところとか、さまざま地形とか状況が違っておるわけでありますから、そういうことの状況をよく見て、そして、ある意味では社会資本が全国的に平等に、公平に整備されていかなければならない。まして、これから地方の活性化とか、地域が元気を出していくためには、基本的なインフラというのはやはり整備をしていかなければ、生活水準にばらつきが出てくるわけでございますので、そういう意味でこういう格差が出ているのではないか。 人口とか、そういうことを機械的に配分したものではないというふうに思います。
○中川(正)委員 端的にはお答えをいただかなかったということは、恐らく配分基準なんてないんですよね、財務省には。ノーチェックなんです。国土交通省で積み上げてきたものをそのまま、そうですねと言って予算化している。財務省はトータルで見ているだけなんです。何のための主計局なんですか。そこが、税金の無駄遣いはよく言われますが、機能していないところなんですよ、最近の財務省というのは。 やはり、これは公共事業だけじゃなくて、傾向を見ていると、我々も地方議員をしていたのでよくわかるんですが、本当であれば自主財源でやる、それはきめの細かい優先順位をその中で議論してやるんだけれども、たまたまここに国の補助金がついてくる国補事業があるので、それに合わす方がうちの財源が二倍にも三倍にも膨れ上がるので、こんな大きなものは要らないだろうが、あるいはこんな企画なんというのはばかげているんだけれども、それに合わせた形で国補を引っ張ってこようじゃないかという傾向が、貧しい県、いわゆる所得の低い県には往々にして大きくあるんですよ。そういう積み重ねの中でこの傾向が一つは出てきているんだ、それがまた膨大な税金の無駄遣いにつながっているんだという、その流れを指摘したかったので、これを示したんです。 そんな意味からも、何らかの基準が要るんだろうと思うんです。同時に、できる限り、我々は、統括補助金、第二の交付税化ということを言っていますけれども、そんなようなものを新しい基準の中で再配分して、その地域に合ったような形で資金を使っていくということが必要なんだろうということ、こんなことも指摘をさせていただきます。 もう少しほかにも項目があったんですけれども、時間が来たようでありますので、きょうはこの辺で終わっておきたいというふうに思いますが、さらにいろいろな議論を深めて、我々が掲げるマニフェスト、それから、政府の方が早くいろいろな方策を出していただいて、一つずつはっきりした形でお互いが議論ができるような、そんな場をぜひ早くつくっていただきたいというふうに思います。 きょうのお話でいくと、ほとんどが、今話し合っています、これからどうなるかわかりません、私にも意思はありません、そういう答弁で終始をしたように思うんです。これからの議論はそういうことであってはならないというふうに思いまして、そのことを指摘させていただいて、きょうの質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○原田委員長 次に、大畠章宏君。
○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。 私は、民主党の次の内閣の金融担当大臣というものを命ぜられまして、そういうことから渡辺金融担当大臣の所感について質問をいたします。 まずは、見事に勘が外れて、大臣続投おめでとうございます。そのほかにも勘が外れているようなところがございますので、そういうものを含めて質問をさせていただきます。 まず、大臣には、幾つか、きのうできるだけ早く質問内容をお知らせした方がいいと思いまして、早目に質問内容の骨格を事務方に説明させていただきました。その質問に入る前に、この質疑は、これから私もこの財務金融委員会の中で活動をさせていただきますが、私は主に経済産業部門を中心に活動してまいりましたので、どちらかというと、お金を借りる方の立場での活動が多かったわけであります。渡辺金融大臣は見るからにお金を貸す側のようにお見受けいたしますが、やはり両方必要でありまして、そういうことから、市民の皆さんやあるいは中小企業、そういう方々からもいろいろな御意見をいただいていますので、そんなものを含めて、これからの委員会での質疑に資するための基本的な質問をさせていただきます。 まず最初に、金融担当大臣、日銀の目的というのは何だと思いますか。
○渡辺国務大臣 中央銀行は、まず、金融調節を通じて物価の安定に資するということが大変重要な仕事であろうかと思います。 旧日銀法におきましては、国家目的に奉仕するという、言ってみれば国家総動員体制の時代の目的規定が置かれていましたけれども、新しい改正法においてはそのような規定はなくなりまして、中央銀行としての独立性が担保をされたものと思います。 ただ、日本銀行といえども、これは糸の切れたたこのような存在ではございませんので、政府の経済政策と歩調を合わせて金融調節の仕事をやっていただくということではなかろうかと思います。
○大畠委員 実は、私も今、いろいろな勉強をさせていただいておるんですが、一番最初におっしゃった、日銀の目的は物価を安定させること、こういうお話をいただきました。 しかしながら、過去のこれまでの行動を見ていますと、狂乱物価もありましたし、バブル経済が起こったり、バブル破綻、経済が破綻することもありました。結果として国民生活には大変大きな影響を与えたことは事実でありまして、私たち民主党として、政治とは生活であるという観点からすると、日銀そのものも、これまでの過去の、一生懸命やったんでしょうけれども、結果的に大変な迷惑をかけたことも事実ですから、そういうものは大いに反省をしていただかなければならないと思います。 それでは次に、金融とは何か、このことについて金融大臣にお伺いします。
○渡辺国務大臣 金融政策もあれば金融システムもあれば金融行政もあれば、いろいろな切り口からの説明が可能であろうかと思いますが、一般的に、銀行がお金を預かってお金を貸し出すというのは、いわゆる信用創造と言われるものであろうと思います。お金の世界においてまさにこうした信用創造が行われるというところが、金融の持っている非常に大事でかつ厄介なところではないでしょうか。
○大畠委員 私も、この金融についてはそう深い見識を持っているわけではないんですが、結局は、すべては世のため人のため、これが私は金融の原点なんだと思うんです。ある方は、人様から預かったお金だから安全第一で運用しよう、そして、奉仕が第二、第三にはやはり収益なんだと。やはり、そういう基本をもってすれば、かつてのように、土地を買いあさって転がして巨額な益を得るという、いわゆる大手銀行がかなり走りましたよね。それが結局は金融不安を生んで国民の皆さんにも大きな負担を与えたことは事実です。ここら辺をどうやってコントロールして、国民のための金融あるいは中小企業のための金融という形にするかというのが原点なんだと私は思います。 けさテレビを見ていましたら、赤福の話が出ました。そして、もとの従業員の方がこんな話をしていました。まあ覆面の話でありますけれども、うちの会社ではトップの方が、もうかることだったら何でもやれという、そんな話も聞いていましたと言うんですね。いつからこういうことになっちゃったのかです。 私は、さきの参議院議員選挙も、結局、小泉改革、市場原理主義でいけば何でもうまくいくんだというけれども、多分自民党の皆さんの中でも、それでいくわけはないという思いがあったでしょう。これは郵政問題だって同じなんですよ。郵便局を民営化する、反対するのだったら刺客を出して殺すぞ、こういう強権政治といいますか、強引な政治をずっとやってきたんです。国民は、どうもその政治はおかしいんじゃないか、このままいったら日本はどうなるんだという不安感を持って、さきの参議院選挙では自民党が、大変残念ながら大敗をされたんでしょう。 福田内閣は、これまでの小泉改革の反省の上に立って、自立と共生という話をされました。私は、この大臣の所信を、所信といいますか、大まかな話を伺いましたけれども、この中に過去の小泉改革の反省というのが入っているのかどうか。どうも余りインパクトはないね。 そして、私も今まで十八年間国会議員をやってきましたが、所信というか大臣の話を聞いてすぐこうやって質問をやれというのは初めてなんですよ。だから、この二枚にわたる、中身が濃いのだと思いますが、本当はじっくり読んで大臣質疑をしたかった。しかし、話を聞いたらすぐ質問と。これでは、私は、中身が非常に形式的な大臣の意見に対する質問になってしまうんじゃないかと思うんですが、しかしながら、そういうことでやろうというんですから一応準備してきましたので、この問題については、それを含めながら、織り込みながら質問をさせていただきます。 そこで、大臣にお伺いします。 大臣は、続投をされましたけれども、小泉改革、これに大賛成してずっとこられましたよね。前回の選挙でもそうでありましょう。そして、安倍内閣でも大臣を務められました。安倍内閣から福田内閣になって、大臣の御心境というのはどう変化されたのか、あるいは政治的な方針はどう転換されようとしているのか、ここについてお伺いしたいと思います。
○渡辺国務大臣 私は、小泉内閣の時代は政府の中には一切入っておりませんでした。したがって、党にあって、相当言いたい放題物を言っていた方だと思います。 私が小泉改革の中で唱えた独自路線といいますか、私自身は第三の道と呼んでおったのでございますが、それは、抵抗勢力対改革派の対立という構図ではなくて、言ってみればそれをアウフヘーベンした改革の路線を目指すべきではないか、つまり、それは将来世代への愛である、愛の構造改革こそが正しい路線だということを申してきた人間でございます。 安倍内閣から福田内閣に移りましても、この愛の構造改革路線は貫かれているものと私は解釈をいたしております。もちろん、安倍総理も福田総理もそのような言葉は使いませんけれども、私なりに理解をしているところは、まさに愛の構造改革ではなかろうかと思います。
○大畠委員 愛の構造改革というのはどんなものか、私もよく理解することは難しいのでありますけれども。 いずれにしても、小泉さんの、いわゆる小泉改革という旗を掲げてがむしゃらに、地域の実態を見ることなくがむしゃらに押し通したんですよ。そして、結局、ふるさとの地域で本当にまじめに暮らしている人が非常に将来不安を持ち始めている。そして、青年層も、一生懸命頑張れば何とかいい暮らしができるんじゃないかという夢さえも奪うような状況ができてしまったということは事実だと私は思います。中小企業だってそうでありますし、もう地域の中小企業の皆さんも、これどうなんだという思いはたくさん持っていますよ。 そして、特に金融問題について言えば、金融に起因して自殺している人が、三万五千人のうち六、七千人はそういうところだというのですから、まさに金融担当大臣としては大変重い責任を持っているし、愛の改革だとおっしゃるならば、そういうところにメスを入れなければならない。 どうもそこら辺が、私は、このきょうの所信を伺ってみると、突然、勘が外れて続投するということになったから急遽これはつくられたかもしれないけれども、もうちょっと愛を入れた大臣の意見にしてほしかったですね。山本金融担当大臣はちょっと今おられなくなりましたけれども、山本さんのときにもいろいろ一生懸命頑張ってきた。ところが、渡辺大臣になってから、何かちょっと強引なところが見受けられるような感じですよ。愛は、愛の改革が本当にあるのかなというのですが。 ちょっと前後しますけれども、事務方に話した順番とはちょっと異なるかもしれませんが、きょうの新聞によると、ことし九月初旬、金融相の渡辺大臣は金融庁の事務方にこう指示した、粛々と進めろ。これが事実かどうかわかりませんよ。いわゆる生命保険の銀行での窓口販売でありますけれども、何かちょっと乱暴、このころはまだ福田総理に、もうちょっと抑えて仕事をしろと言われる前だったかもしれません。私は、何かかなり強引だったんじゃないかと。金融庁にとっては長年の悲願だった全面解禁というのだけれども、私は、なぜこれが金融庁の長年の悲願なのかよくわからない。 こういう話になってしまいましたから、ちょっと前後しますが、生保の解禁問題についてここでちょっとお伺いしたいと思うんですね。 それで、私も、公正取引委員会とかあるいは電気屋さんの小売店と量販店の闘いとかずっと見てまいりました。大きいものが余りにも力を持つと決してよくないね。消費者が一見喜びそうなんだけれども、地域社会を壊してしまうことがあるんですよ。 だから、渡辺大臣のこの所信の中に、こういう一言がありましたね。利用者保護、利用者の利便性という話もありましたけれども、私は、この生命保険の銀行での窓販問題については、まずは一つは疑念があるところは、金融機関が窓口の横の方で生命保険も売ると圧力販売になってしまうんじゃないかという疑念。それから、融資を受けるわけですから、どうしても何かそういうことを言われると、一緒にやらないとまずいのかなという思いになってしまう。しかし、そこのところは、融資担当者は生命保険の担当をしてはいけませんよという歯どめは一応かけてあるようですね。しかし、家族に対しては、奥さんが入ってくださいよというものに対してはどうやら規制がない。さらに、支店長なんかも規制対象外。そして、その販売した生命保険の金融機関の責任というのはどうなのか、そこら辺もあいまいだ。 こういうことがあって、これも含めて、大臣が粛々と進めろとおっしゃった愛の改革の原点をちょっと教えてもらいたいと思います。
○渡辺国務大臣 私が粛々と進めろという表現を使ったかどうかは定かではございませんが、いずれにしても、利用者のサービスの向上、利用者がより恩恵を受けるという視点は非常に大事であるという観点は持ち続けているつもりでございます。その点は、まさに私の申し上げる愛の改革と言ってよろしいのではないでしょうか。 そういった観点から、私が事務方に申しましたのは、いろいろな人の意見をよく聞いてそして調整を進めるようにという意味で、もし粛々という言葉を使ったのだとすれば、そういう意味で申し上げたところでございます。 大畠大臣からも直接御提言を承りました。したがって、あの御提言は、まさに事務方ががん首そろえているところでお受けをしたわけでございまして、まさにあの提言の中でいろいろな問題点を御指摘いただいたわけでございますから、そういった問題点について逐一精査をしてお諮りをしたと考えております。
○大畠委員 ここのところは、私は、全体的な流れとして、先ほど消費者というか市民の立場というお話もありましたが、市民の方からすれば、銀行に行くのはやはり融資を受けるためであって、生命保険に加入するためでもないんですよね。そういう意味では、預金口座とか何かは全部金融機関が掌握しておりますから、やはりそれをベースとして、こういうことではないですかというふうなことを言われると、非常に、それをしないといけないのかなという意味では、いわゆる優越的地位の濫用、これは金融庁内では大体それでいいんだと言うんだけれども、独禁法にも抵触する話ではないかと私は思うんです。 したがって、先ほど中川さんからもお話がありましたが、こういうさまざまな事例について、今よくお話を聞くというんですが、これは生命保険の方でいろいろアンケートといいますか、情報をとると、四千二百五十件も問題事例があるという話なんですから、金融庁の方には集まらないんですが。だから、私は、ここについては、福田総理も言っているんですから、余り強引なことをやるな、もっと皆さんの意見を聞きながらやりなさいというんですから、再度この問題、与党内では合意したという話でありますが、愛の改革を行うのであれば、大臣の方から、さらによく精査して、この問題については市民に、あるいは中小企業経営者とかそういうのに、問題を懸念がないような形にしなさいという検討をもう一度すべきだと私は思うんですが、大臣、どうですか。
○渡辺国務大臣 我々は、絶えざる見直しを進めております。したがって、今大畠大臣が御指摘のような優越的地位の濫用というようなことがあるとすれば、これはもう論外でございます。家族に対してであろうが支店長がやろうが、優越的地位を濫用して行ったということであればこれはアウトになるわけでございます。 もし、今の案に対してこういう不都合があるではないかということがありましたら、ぜひ私どもにそういった点を御指摘いただければ、まさにベターレギュレーションの取り組みの中で真剣に検討をしてまいりたいと思います。
○大畠委員 ぜひ、いわゆる小泉政権時代の強引な強権政治的なものから、やはりもっと穏やかに国民の声を聞いてやろうよという福田内閣にかわったんですから、その大臣になったわけですから、ぜひそこら辺は十分地域の実態を踏まえてやっていただきたいと思いますし、この委員会も、これを皮切りに一般質問等もやるというんですから、またこの問題については、ぜひ、仲間の同僚の議員からも質問があると思うんですが、十分考えていただきたいということを申し上げておきます。 それでは、予定していた質問に戻りますが、まず、過去において、なぜバブル経済が発生してしまったのか、その原因について、きょうは日銀の担当の方もおいでになっていますが、日銀の担当の方からそのお話は伺いたいと思うんです。 それから、大規模な税金投入も過去に行いました。私も、過去の新聞を振り返って、懐かしい金融機関の名前も目にしました。山一、それから北海道拓殖銀行、そして各地域での銀行での取りつけ騒ぎ報道という話もありましたが、日銀として、なぜこういう混乱を招いてしまったのか。いわゆる物価の安定ということを中心としてやってきたわけでありますが、ここら辺は金融監督庁の責任かもしれませんが、日銀と、それから大臣から、ここら辺の過去の金融政策、あるいは日銀政策のことを振り返りながら、現時点での所見を伺いたいと思います。
○稲葉参考人 バブル発生の原因についてのお尋ねでございますが、いわゆるバブル発生につきましては、現在もなお、いろいろ、さまざまな議論がございます。実際、さまざまな要因が作用したというふうに考えられますけれども、その中でも、長期にわたる金融緩和が、その一端があったということは否定できないんではないかというふうに考えております。 当時のバブル発生に至る金融政策を振り返ってみますと、国内経済、一九八五年のプラザ合意以降の急速な円高進行、そのもとで、デフレ効果が強く懸念された状況にございました。このため、日本銀行は、当時の政策金利であります公定歩合を二・五%まで引き下げて、その水準を一九八九年まで据え置いたというわけでございます。 このように、金融緩和が長期にわたって維持されたわけですが、その背景につきましては、第一に、当時は景気の回復傾向が次第に強まっていましたけれども、足元の物価の安定基調は維持されていたということがございます。そして第二に、何よりも、国際的に大幅な経常黒字の是正、あるいは円高の回避というのが優先的な課題として考えられていた、こういった事情が指摘できると思います。 それで、金融政策面での教訓を、こういった経緯からどう酌み取るかということでございますが、やはり第一に、経済が抱えるリスクがあれば、極力早期にこれを把握して、予防的に対応していくということが大事なことではないか。そして第二に、為替相場の安定とか黒字の是正といったことのために過度に金融政策に頼るというのはやはり好ましいことではなくて、やはり金融政策はあくまで物価の安定というものを目標にしていくことが重要ではないか。こうしたことが重要な教訓として挙げられるのではないかと考えております。
○渡辺国務大臣 バブルというのは崩壊してみないとわからないものだとグリーンスパン議長がおっしゃったそうでございますが、八〇年代後半のバブルの原因が一体どのあたりにあったんだろうか。いろいろな研究を今内閣府の研究所の方でしているそうでございます。 例えば、プラザ合意以後の急激な円高は、まさに日本にお金がじゃぶじゃぶと入ってまいりました。過剰流動性が発生をし、また、当時、短期金利の高目誘導という形で円高を加速してしまったことがございまして、その後、言ってみれば金融緩和が過度に続いてしまったということ、また、土地担保融資における土地神話というものが、さらに資産価格の上昇期待を増殖させるという効果もあったかと思います。金融機関においては、リスクをとるのが過度のリスクテークになってしまい、リスク管理に失敗をして大量の不良債権を発生させてしまったということでございます。 こうした問題に直面をした場合には、一たん歯車が逆回転をし始めたときには、まさに積極果敢に政策対応を行っていかなければならないんだと思います。しかし、残念ながら、失われた十年と言われるがごとく、大変長い時間をこの負の遺産の処理に費やしてしまったことは、政策対応が言ってみればツーリトル・ツーレートと言われる、後手後手に回ってしまったこともその大きな要因だったのではないでしょうか。 したがって、我々はこの歴史の教訓に学ぶことが極めて大事でございまして、バブルというものが破裂してみないとわからないと言うには余りにも手痛い教訓を我々は負ったわけでございますから、常に危機管理の先の先を読む、そういう行動が必要であろうかと思います。危機というのは、まず危機を認知する、それに巻き込まれないような行動をとる、不幸にして巻き込まれた場合には積極果敢に対応をする、そして、危機というものは未来永劫続くわけではございませんので、次の未来を考えた政策をとっていくということではなかろうかと思います。
○大畠委員 バブルというか、金融の危機も起こってみなければわからないような話を大臣はされましたが、確かにそういう側面もあるかもしれぬけれども、それでは、金融庁とは何なんだ、あるいは日銀とは何なんだ、政治とは何なんだという不信になりますよ。 私は、金融庁のこのパンフレットをいただきました。私も、先ほど言いましたように、金融の方は、お金を借りることはあってもなかなか貸す立場はやったことがありませんから、いろいろ調べさせていただきましたが、今の大臣の御認識では困るんですね。それだったら、私と同じような、借りる立場であればいいけれども。 私はあのとき、大臣も学生時代だったかもしれませんけれども、一九九〇年の前のころ、一九七〇年、八〇年、九〇年、あの当時、何かおかしいと思いましたよ。だって、朝八時から夕方五時まで一年間働いた人の年収よりも、土地を買って転がした方が何億も入るなんということがあの当時あちこちで散見されましたよね。そんなものが続くわけがないと思った。だから、そういうものは突然起こってみて初めてわかるんだという大臣の認識では困りますね。これは大臣、それはあちらさんはそうかもしれないけれども、日本の金融大臣がそんな見識では困りますよ。 では、金融庁の目的というのは何なんでしょう、大臣。
○渡辺国務大臣 金融庁設置法によりますと、金融庁の任務及びこれを達成するため必要となる明確な範囲というのは第三条において規定されてございますが、「我が国の金融の機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者その他これらに準ずる者の保護を図るとともに、金融の円滑を図ることを任務とする。」という規定がございます。
○大畠委員 これは、私は北関東出身の国会議員として、愛の改革まではいかないけれども、少し優しく言っているんですからね。 今のおっしゃった金融庁設置法第三条というのは、私は、ここのところに何かこれまでの金融庁の動きを見ていて抜け落ちているものがある。預金者、保険契約者、有価証券の投資者等の保護を図るということなんですが、これは預金者の保護なんだけれども、借り手というのが抜けているんですよ。これは金融の円滑化を図る。 だから、これまでの金融庁の発足以来の行動をずっと見ていると、金融機関に入っていって、あの事業者には貸すな、もう土地が下がって担保がだめだ、だからあれは不良債権だ、これも不良債権だ、あれも不良債権だ。借り手のところが抜け落ちているんですよ、この金融庁の第三条には。 私は、借り手の立場から幾つか質問をつなげますが、晴れたときに傘を無理やり貸し付けて、雨が降ってきたら傘を取り上げたという話がありましたね。これを誘導したのは金融庁だというんです。 私はその当時、中小企業の皆さんからもいろいろなお話を伺いました。何なんだ、これはと。要するに、金融庁というのが、金融機関を守る、金融機関をより大きくする、預金者を守るというんだけれども、借りている人のことを考えていない。私が一番最初に申し上げた、金融とは世のため人のためでなければならないと私は思うわけですよ。 ところが、金融庁が創設以来勝手にさまざまな行動をやった。これは、金融機関がだらしなかったから、そういうこともあったんでしょう。特に、大蔵省時代、口にしたくないようなしゃぶしゃぶ屋に行って、何やっているんだと国民から大変おしかりをいただいた。それで大蔵省が解体をされてこういうことになったのも事実ですが、私は、もうちょっと地域の中小企業とかそういう借り手の人の立場も考えた金融政策を、金融庁としての仕事をやってもらわないとならないと思うんです。 そこで、何点かちょっと具体的なお話を質問させていただきますが、まず、地域の人の、借り手の人から聞いているんですが、例えば、信用金庫、信用組合関係について、卒業生金融というのがあるらしいんですね。これは、信用金庫も信用組合も、それぞれ地域の人に融資をして中小企業を育てています。融資をすれば、金融機関がもうけるためじゃなくて、まさに世のため人のため、その貸し先の豆腐屋さんでも八百屋さんでも、ぜひしっかりと商売をやって地域の人のためになってほしいと言って融資するんだけれども、そこがだんだん融資の効果が上がって大きくなってきた。そうすると、いや、あなたにはもう融資できませんと言って、例えば信用組合は三億円以上の融資はできない、信用金庫も九億円以上の融資はできないという仕組みになっているそうなんですが、信用金庫の方は卒業しても融資していいということになっているんだけれども、信用組合の方はだめ、こういうルールになっていらっしゃるんですね。 融資を受け取る方としては、ずっとなじんで、小さい企業から一生懸命融資を受けてこつこつとまじめに仕事をしてきた。そうしたら、だんだん地域の人の信用が上がって商売も大きくなってきた。ある程度以上になると、今度は、あなたのところ、例えば信用組合とは取引してはいけませんという形になっているんだけれども、なぜ、信用金庫の方は卒業生金融を了として、信用組合では卒業生の金融をだめと言っているのか、ここら辺ももうちょっと借り手の立場からの政策を柔軟にやるべきだと私は思うんですが、この件について伺います。
○渡辺国務大臣 御指摘のように、卒業生金融というんでしょうか、立派に成長をして大きな企業になった、従業員も三百人以上になったとか、そういうところは、信用金庫においてはいわゆる卒業生金融として員外貸し付けができるわけでございます。一方、信用組合はそういうことができないじゃないか、こういう御指摘でございますが、信用組合においてもそういったニーズが非常に強いということであれば、これは大いに検討する必要があろうかと思います。 一方、員外貸し付けをどんどん認めていくということになりますと、では、協同組織というのは一体何なんだと。協同組織をやめて銀行になったところもあるようでございますが、銀行になりますと、御案内のように、法人税の優遇税率はなくなります、固定資産税の優遇税制もなくなっちゃうわけですね。したがって、それは、まさしく協同組織のままでそういった優遇措置を受けた方がいいのか、それはそれぞれの判断もあろうかと思います。 いずれにしても、協同組織の金融機関というのは、まさにこれは一番地域に密着をして金融仲介機能を果たしていただいているわけでございますから、そういった観点から、もしニーズが高いというのであれば、検討することはあろうかと思います。
○大畠委員 ここら辺は、愛の改革の一環かもしれません。そういうニーズがあれば、小さいときからというか小規模なときからずっと、やはり信用なんですよ。というのは、お金を借りればいいというんじゃなくて、やはりその事業者がじいさんの代からずっと、地域の金融の場合にはつき合いがあるわけですね。そして、そういう意味で融資をして育ててきた、そこが大きくなった、では、あなたのところはもうできませんという話じゃなくて、やはりそこのところは信頼関係のところでつなぎたいですから。ニーズがあればというお話がありましたが、ぜひそこら辺はよく御検討していただいて、その声を拾って柔軟に対応してもらいたいと私は思います。 それからもう一つ、これも借り手の方からの話でありますけれども、信用保証協会との関係ですが、ことしの十月から、保証協会の保証負担割合が従前の一〇〇%から原則八〇%になった。中小企業向けの融資が困難になるんじゃないかという声が届いてきています。特に今、渡辺大臣のふるさともそうだと思うんですが、決して、小泉さんが言っているように、よくなったよくなったというのは六本木ぐらいなもので、先生のところだって、地域の方はまだまだ大変だという声が多いでしょう。そういう状況の中で、零細とか中小企業者にとってはより厳しい融資環境になっているんじゃないかというような話が私のところに届いてきています。 この背景について、なぜこういうことになったのか、これは金融庁がやったんじゃないかと思ったら、中小企業庁が申し入れてきたというので、中小企業庁と金融庁の双方のお話をいただきたいと思います。
○高原政府参考人 お答えを申し上げます。 責任共有制度は、従前、融資額の一〇〇%保証ということで保証協会が保証させていただいていたわけでございますけれども、これを、制度を利用する金融機関にも融資に係る責任の一端を持っていただくということを目的とするものでございます。その結果、金融機関が責任ある貸し手といたしまして、借り手である中小企業の経営支援などに一層の力を尽くしていただくということが促されると考えております。このような制度は諸外国の信用保証制度でも広く行われておりまして、大体五〇%から八〇%ぐらいの保証割合ということになっております。 ただ、委員御指摘のとおり、借り手の中小企業の資金調達に支障があってはいけないということで、これに支障のないように万全を期してまいる次第でございます。 方針の決定から先般十月一日の実施までに二年三カ月の間、周知の徹底等に取り組んでまいりましたけれども、それに加えまして、制度導入による影響の緩和ということを目的といたしまして、いわゆる小規模企業でございますとかあるいは突発的な災害に見舞われた企業などに対しましては、当面一〇〇%の保証を継続ということにさせていただきたいというように考えております。 それから、加えて、ちょっと技術的なあれになりますけれども、単純に保証割合を八〇%に変更する、これは部分保証方式と呼んでおりますけれども、それに加えまして、一たん一〇〇%の保証をした上で事後的に二〇%相当部分を金融機関が負担する負担金方式というものも選択可能にいたしております。こういった結果、金融機関の与信行動に与える影響が小さくなるのではないかというふうに期待をいたしております。 現在、全国に五十二カ所の信用保証協会でございますとか、九カ所の経済産業局で設置をいたしております窓口で相談対応にきめ細やかに取り組んでおりますけれども、引き続き、借り手の皆様方に影響が及ばないように、円滑な導入ということに全力を尽くしていきたいと思っております。 委員におかれましても、現場の中小企業から具体的な問題点、指摘などございましたら、ぜひお教えいただきまして、私どもの方をよろしく御指導いただきたいというふうに考えております。 いずれにしても、導入後の状況に関するフォローアップが大変重要でございますので、金融庁とも連携を密接にさせていただいて、的確に対応させていただきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○渡辺国務大臣 御指摘の責任共有制度というのは、金融機関側にとってもリスクを共有するという点で、まさに責任分担を行うということだろうと思います。もし、今までのように一〇〇%保証だということになりますと、お金を貸す方が、これはどうせ間違いなく取れるんだから、まあ借り手のことなんかどうでもいいやなどと思ってしまったら、それは大変もったいない話ではないでしょうか。 ですから、お金を貸す方も、きちんとお金を貸した先の経営支援をやるとかいろいろなアドバイスをするとか、何がしかのリスクをとってお金を貸しているんだという認識のもとに、まさに自立と共生という関係でこういう金融仲介機能を高めていくことはとても大事なことだろうと思います。
○大畠委員 大臣のお話もわかるんですが、これは一言で言えば、私は、金融機関が非常に安易に信用保証協会にリスクを背負わせるということで、そういうところがどうも背景にあるようですから、これは金融庁の方も、いわゆる目きき、要するに、担保に貸すんじゃなくて、やはりその事業者、あるいはその八百屋さんとか魚屋さんとか肉屋さんの地域に対する貢献度、そんなことも考えて融資をするという姿勢に金融庁の方も指導していただきたいと思うんです。 もう一つ、私は前々からこの話を申し上げているんですが、金融の連帯保証人制度を廃止してほしい、こういう声をたくさん聞いています。というのは、今、若者の間でも、連帯保証人にはなるなというのを私は言っているんですよ、安易になるなと。簡単になると大変なんですよ、これは。知らないうちに債務が膨らんで倒産したら、またこれはかぶっちゃいますからね。だから私は、この連帯保証人制度とは一体何だろうと。だから、欧米並みに金利で差をつければいいんですよ、リスクがあるものは金利を高くすると。 私も地元の漁業組合なんかに行ったら、政府系金融だって二十人の連帯保証人が必要。一億円を借りるとき、五百万ずつ、二十人が判こを押す。こんな制度は、大臣、私はやめさせるべきだと思います。そして、金融庁にこの話をしたら、いや、法務省の方でそういう制度があるから使うんですと言うから、きょうは法務省と金融庁の両方の見解を伺いたいと思います。
○後藤政府参考人 保証制度につきましては、かねてから保証人が過大な責任を負いがちであるなどの問題が指摘されているところでございますが、例えば、個人が保証人となることを法律上一律に禁止したり、あるいは保証人が主債務者と同一の責任を負う連帯保証制度を廃止するというような強力な規制を行うとすれば、担保に供する財産を持っていない中小企業にとって円滑な資金調達を阻害するなどの弊害が生ずるおそれがあると考えております。 そこで、法務省におきましては、平成十六年に、基本的には今申し上げた考え方に立ちつつ、極度額の定めのない根保証契約を無効とすること、保証期間を五年以内に制限すること等を内容とする保証契約の内容を適正化するための民法の改正を行いました。これは平成十七年の四月から施行されております。 法務省としては、保証制度に関するこの法改正の効果を見定めつつ、制度のさらなる改善の要否について、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○渡辺国務大臣 個人保証に過度に依存する金融というのは、やはり再チャレンジを阻害することになる場面があろうかと思います。一方、保証があるとお金を借りやすいというのも事実でございまして、そういう間のバランスをどうとっていくかということが求められるんだろうと思います。 金融庁が行ってまいりました地域密着型金融、いわゆるリレバンのプログラムの中では、例えばスコアリングモデル融資、簡単審査のローン、これはもう無担保、無保証でございます、あるいは在庫を利用した金融とか、そういった取り組みを進めているところであります。監督指針としては、金融機関に対して保証契約に関する説明体制を整備するということ、特に経営に実質的に関与していない第三者との間での保証契約においては、この契約締結の合理的理由の説明を求めているところでございます。 いずれにしても、個人保証に過度に依存をしない金融手法の多様化というのは大事なことでございまして、金融機関が保証の徴求をすることについては、適切な業務運営を行っているかどうか厳正に検査監督をしてまいります。
○大畠委員 時間が参りましたのでこれで質問を終わりますが、茨城と栃木県は地続きでございまして、大体状況は同じだと思うんです。だからもっと、愛の改革をと言うんであれば、地域をもっと見て、大臣の力をもってすれば今の問題についてもやれるはずですから、ぜひやっていただきたいと思います。 最後になりますが、十月一日から郵政民営化が実施されましたけれども、これは金融庁の管轄下に入ったんですね。私は地域のお話をいろいろ聞いていますが、やはりふるさとと国民生活を守る立場からもこの郵政改革の実態というのを検証しないと、もうなっちゃったんだというんじゃなくて、検証して、問題があるところは改めるということが私は必要だと思うんです。そういうことからも、株式の売却、先ほど中川さんからもお話がありましたけれども、私はやはりやるべきじゃないと思うんです。 とにかく、どうなるかわからないという状態がまだ続いていますから、そういう意味では株式の売却は行うべきじゃないと思いますし、このことについてはぜひ大臣にも心にとめておいていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○原田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。 まず、両大臣に税の基本的考え方と当面の対応についてお聞きをしたいと思います。 最初に、渡辺大臣、証券優遇税制についてでありますが、現在、株の配当金あるいは譲渡益に対する課税が半分に減らされておりまして、私の試算では合わせて約一兆円程度の減税が行われていると思いますが、これを続けるのかどうかというのが現時点で問われております。 昨年の政府税調は、これはもう去年の段階でも廃止ということが出されておりましたし、与党税調は昨年末、一年延長した上で廃止、つまりもう廃止なんだということを言っていたわけです。渡辺大臣はこれをどうされるおつもりですか。
○渡辺国務大臣 私としては、ぜひこの優遇税制は存続をしていただきたいとお願いしているところでございます。 なぜならば、日本が残念ながら非常に長い長いデフレを通っていまだに出口にたどり着いていない現状がございます。利子所得が非常に減ってしまいました。しかし、日本は相当海外展開などで富を稼いで、それを蓄積してきております。個人の金融資産も一千五百五十兆円を超える水準にまで至りました。やはりこういう富を、より豊かさを実感できる、そういうお金の運用をやっていくことはとても大事だと思います。これは金持ち優遇という税制ではないと私どもは考えております。 例えば、投資信託をお買いになる人たちの所得階層を調べてみたところ、四百万円台とかが一番多いんですね。その次が五百万円台の方々。こういう人たちは果たして金持ちと言える所得階層なのだろうかということを考えれば、やはりこのデフレの時代の中にあってみんな豊かさをより実感できる運用を必死にお考えになっているのではないでしょうか。 そういった意味からも、この税制の存続は、私どもとしてはぜひ要望を続けてまいりたいと考えます。
○佐々木(憲)委員 渡辺大臣と金融庁は、全体の流れからいうと極めて特異な御意見をお持ちであると思います。 といいますのは、自民党も公明党も、昨年末は、ことしでもう廃止だと言っているわけです。与党も廃止です。これは野党も、民主党も廃止と言っている、我々も当然もうやるべきじゃないと言っている。一体だれがこれを要望しているんですか。
○渡辺国務大臣 我々のところには多くの存続の要望が寄せられています。まさに年金生活の方々などにとっては、こういう低金利の時代、とらの子の財産運用というのは大変大事なことなんですね。 そういたしますと、例えば、預金取扱金融機関に預けておいても百万円で二千円ぐらいしか戻ってきません。しかし、投資信託で運用していたら百万円で四万円ぐらい戻ってくる分配型のものもございますし、中には八万円戻ってくるものもあるんですね。したがって、そういうリスクをとりながらそういうお金の運用をしていくということは、まさに個人の豊かさを実感できると同時に経済の活性化にもつながるという形で、いろいろな方々から要望が寄せられております。
○佐々木(憲)委員 それは全く一方的な発言だと思いますね。 といいますのは、この減税の恩恵を受けている人というのは、配当金というのはもともと配当控除という制度がありまして、配当金を受け取っている人が減税の対象になるわけです。例えば、配当利回り五%としても、二億円以上の株を保有している人だけが減税の恩恵を受けるわけですよ。しかも、譲渡益の場合は、三・九%の階層に減税の六五%が集中する。こういうことで、全くこれは金持ち減税であるということであります。 それから、要望がいろいろ来ていると言いますけれども、大体、要望を出しているのは、日本経団連、税制改正の要望、二年連続してそういうことを言っておりますし、あるいは証券業界、ここが言っているわけですよ。それに金融庁が動かされて、これはもう恒久化だとかなんとかといろいろ言いますけれども、しかしこれは、この前も私、予算委員会で質問しましたが、国民の生活あるいは企業の状況、バランスを考えてやるんだということを福田総理もおっしゃったわけです。 額賀財務大臣にお聞きしますけれども、これは、全体の総合的な中で続けるのか続けないのかを決めるものであって、私は、今回はやめるべきだと思います。一つの業界や特定の階層の利益だけにつながるような減税というのはやめて全体の利益を図るべきだと思いますが、大臣はいかがですか。
○額賀国務大臣 今御議論を聞いておったわけでありますが、委員がおっしゃるように、これは、二〇〇三年に株価が低迷したときに時限立法として市場対策として行われたわけでございます。そして、与党としては、昨年、一年限り延長をして対応を考える、原則として廃止をするということであります。ただ、この間に、損益通算についていろいろ対応策を考えていかなければなりませんね、あるいは市場の混乱が起こるようなことがあってはなりませんねというようなことを条件に、そういう考え方を示されたわけでございます。 私としては、やはり、これは長年、バブル経済崩壊後、一般預金者、数百兆円の預貯金があるんだけれども、低金利に甘んじて、企業とかあるいはまた金融機関とかが健全化するために、国民総ぐるみで対応してきたという経緯もあるわけでございますから、そういったことを総合的に考えてこれから議論をし、市場の動向、あるいは経済全体のこと、あるいはまた国際社会の中でこういう金融税制がどうあるべきなのか、そしてまた、バランス上、金融所得が一体化した方がいいのではないか、そういうことを総合的に考えながら結論を出したいというふうに思います。
○佐々木(憲)委員 私は、一部の非常に莫大な資産を持っている方々、あるいは、大企業が今空前の利益が上がっておりますけれども、そういうところにばかりこの減税が行くのではなくて、適切な負担をしてもらうというのが当然の筋だと思っております。 そこで、続いてお伺いしますけれども、日本の税制は、法人税、所得税、消費税、大きく言いましてこの三つの大きな柱がございます。税制の抜本的改革というふうにおっしゃいましたけれども、これは、どれか一つというのではなくて、全体を含めて総合的に検討する、こう理解してよろしいですね。
○額賀国務大臣 これからは、先ほどもお話し申し上げたのでありますけれども、日本の財政の健全化を図ると同時に、日本の経済をきちんとした成長路線に乗せていかなければならないというのが課せられた課題でございます。そういう中で、少子高齢化社会が急ピッチでやってくるわけでありますから、社会保障費の増大が見込まれていくわけでございますので、その負担をどういうふうにしていくのかということが極めて大事な要素になってくるわけでありまして、その点については、おっしゃるように、消費税とか所得税とか法人税を見直す形で安定した財源を確保していきたいということであります。
○佐々木(憲)委員 そうしますと、先ほど所信で述べられましたように、安定的な財源を確保するため、消費税を含む税体系の抜本的改革、こういうふうにおっしゃいました。つまり、消費税を含む抜本改革と。なぜ消費税だけここで取り上げるんですか。税金は大きく三つある。全体的に考えてとおっしゃいましたから、それならば、法人税を含む税制の抜本的改革ということを言ってもこれはおかしくはないわけでありまして、そこに消費税を含むとわざわざ言う意味は何なんですか。
○額賀国務大臣 これは、やはり一番安定的な財源を考えるということでございますから、しかもなおかつ、中長期的にも、国民の皆さん方が社会保障の問題などについて安心感を持って日常の生活ができるようにするためには、経済の変動に左右されずに安定した財源を確保していくということを念頭に、消費税とか法人税だとか所得税を見直す中で考えていきたいということになっていくわけであります。 少子化時代、それから労働生産人口が減っていくということ、あるいはまた国際社会の景気に変動されないということ、さまざまなことを考える中で安定した財源を考えていくということであります。
○佐々木(憲)委員 税制のそれぞれの性格づけをされるのは自由ですけれども、しかし、法人税は法人税の特徴があり、利益が上がれば税金がふえる。今、減税しているから、私はもっとふやしなさいと言っているんですけれども。あるいは、所得税は所得税の特徴がある。何でわざわざ消費税だけここで強調するのか。何も言う必要はないんじゃないですか。税制の抜本改革と言うなら、それでよろしいんじゃないでしょうか。そこに何か私は、消費税だけ引き上げようという意図が隠されているのではないかと思わざるを得ないですね。 例えば、十七日でしたか、経済財政諮問会議で、二〇一一年度に国と地方のプライマリーバランスを黒字化する目標について議論が行われて、その資料が提出されたようですが、名目経済成長率を三%から二・二に下げて、そうしますと税収が必要になる、最大で六兆六千億円の増税が必要だというわけですね。このペーパーというのは、だれが出したんですか。
○額賀国務大臣 これは、経済財政諮問会議の民間議員が出されたというふうに聞いております。
○佐々木(憲)委員 結局、この民間議員というのは、その中に財界代表、日本経団連の御手洗さんを初めとして二人おられて、いわば財界グループなんですよ、学者も含めましてね。毎回それが提案するわけです。その中には、法人税を下げなさいということは言うけれども、法人税を上げなさいということは一言もありませんね。庶民に負わせる消費税増税あるいは所得税の増税、住民税の増税、しょっちゅうこういう提案をしているわけです。 その提案が今回も行われて、試算が出されました。幾ら増税が必要かという試算ですね。では、その試算は、どこに増税を負わせようとしているんですか。法人税を引き上げるという案はその中に入っているんですか。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の試算でございますが、先ほど大臣から御答弁ありましたように、有識者議員から提出されたものでございますので、私ども中身についてお答えする立場にはございませんが、ただ、この当該資料、事実関係だけ申し上げますと、その資料の注のところに、増税の必要額について、「消費税と所得税半々の増税を行い、」云々ということが注釈で書いてございます。これが事実関係でございます。
○佐々木(憲)委員 今、説明がありましたように、この中に書いてあるのは、増税は消費税と所得税で全部賄いなさいと書いているんですよ。おかしいんじゃないんですか。なぜ法人税がこの中に入っていかないんですか。 法人税というのは今までずっと減税されてまいりまして、バブル時代と比べて、今は経常利益は約二倍になっているわけです。法人税の税収はどうか。法人税だけではない、企業の税収、ほかの名目の税収もありますが、マイナスになっているんですよ。何でか。法人税の税率、最高四三%だったのが、今はどんどん下がって三〇%ですよ。それは表面税率ですが、ほかにもいろいろな形で減税が行われて、現実に、そういう減税がどこに回されているか。その負担は全部庶民にかぶさっていくわけですよ。その構造がおかしいんじゃないかと思うんです。何でもすべて消費税、消費税、何か税金は消費税しかないんじゃないかみたいな、その発想自体が私はおかしいと思うんですね。 それでは、そんなに日本は法人税が高過ぎるのか。財務省の資料などを見ましても、この法人税は決して日本は高くはありません。そういう現実を踏まえた場合、やはり一定の応分の負担は法人にもしていただくというのは、これは当然だと思うんです。やはりこの税制というものを考えるならば、法人税の一定の応分の負担ということも含めて考えるべきだと思いますが、財務大臣、いかがですか。
○額賀国務大臣 おっしゃるように、法人税は、国際社会の中でどういうふうに生き抜いていくか、日本の経済力を維持していくか、競争力を保っていくかという観点から、国際社会のイコールフッティング的な形で法人税を下げてきたことは事実でございます。 しかし、法人社会、法人企業といっても、やはりこれは、生産人口は、生産であると同時に消費者でもあるわけであります。だから、企業がきちっと利益を出して、雇用を維持し、そしてまた賃金を上げていく、それによって消費者も一定の安定した所得を得ていく、そういう中で日本経済が活性化をしていく。法人を目のかたきにすることもおかしな話であって、私は、やはりそこはバランスをとって考えていかなければならないと思います。
○佐々木(憲)委員 バランスが欠けていると言っているわけですよ。今は法人の、特に大企業の利益が史上空前になっている。ところが、その利益がどこに配分されているか。労働者の賃金は全然上がっていない、下がっているんですよ。結局、配当金と役員の給与、賞与が上がっているわけです。これは、二倍、四倍になっているわけですよ。そういうことを考えると、これはおかしいんじゃないか、そういう中で消費税ばかり上げよう、上げようというのはおかしいんじゃないかと言っているわけです。 自民党財政改革研究会の会長という肩書で、今度は与謝野さんが随分張り切っておられるようですけれども、消費税引き上げについて、一%ずつ上げて選挙に負けていたらしようがない、選挙で負けるんだったらどおんと上げなくてはいけない、二、三%程度を念頭に置く、こういう考えを示しているようですけれども、額賀大臣も同じ考えですか。
○額賀国務大臣 財政改革研究会の与謝野会長がそういう発言をなさったということを報道では知っておりますけれども、どういう文脈でその発言をなさったかということについては承知をしておりません。 私は、先ほど来申し上げておりますように、そういう基幹税である消費税だとか個人所得税だとか法人税とか、総合的に見直す中で安定した財源を確保していきたいということでございます。
○佐々木(憲)委員 時間が参りましたので終わります。 ありがとうございました。
○原田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十五分散会