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166回国会参議院2007/03/19

予算委員会 第12号

発言数
365
登壇者
33
会派数
5
開催日
2007/03/19

会議録

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、まず、一般質疑を四十分行うこととし、質疑は片道方式で行い、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会二十六分、公明党八分、日本共産党四分、社会民主党・護憲連合二分とすること、また、午後一時から社会保障・雇用・格差等に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百四十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十五分、民主党・新緑風会百分、公明党三十分、日本共産党十五分、社会民主党・護憲連合十分とすること、質疑順位につきましてはそれぞれお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算、平成十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。芝博一君。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 民主党・新緑風会の芝博一でございます。  それでは、早速質問に入らせていただきたいと思いますが、その前に一点、松岡大臣に確認をさせていただきたいと、こう思います。  先々回の委員会のこの席だと、こう思うんですけれども、委員会の最中に、私から見れば、松岡大臣が私の方をこう指さして、そしてその指を自身に向けました。この部分というのは、私が見れば、質問してこいよ、質問しろよ、こういうふうに取ったわけでありますけれども、まずその真偽のほどはいかがだったんでしょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) いや、お答えいたします。どうも。  よく覚えていないんですけれども、たしか目がお合いしたんで、また私でしょうと、こういった意味で言ったんですけれども、決して質問してくれなんて、そんなつもりで言ったつもりじゃございません。できればしていただかない方が有り難いわけでして、それはそういう意味じゃございませんということをまず申し上げたいと思います。どうも。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 時が時でありますから、松岡大臣が是非質問を私自身はしろよと、こういうふうに解釈をさせていただいたところもございまして、改めて今日も質問をさせていただきたいと、こう思います。  ところで、松岡大臣、大臣はふだんどんなものを、例えば休憩時間であったり食事のときであったりするのに、飲物としてはどんなものをお飲みでございましょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) まあそれは様々ですから、にわかに言われましてもどんなものかなと。まあ行った場所にあったり、いろんなケースがあると思いますので、私もそのときそのときのものだと思いますから、急にこれとこれと、特定的なものじゃないと思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 そんなに難しい質問しているわけじゃないんですよ。私だったら例えば食事のときにお茶を飲みます。ふだんはコーヒー飲んだり、ジュース飲んだり、こうするんですが、その部分について、何をふだん、生活の中で飲まれているもの、飲料についてお尋ねしているので、もう一度だけちょっと少しお考えいただいて。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 私のその個人的なそういう趣味、嗜好的なものまでここの場でお答えしなきゃいけないのかどうか分かりませんが、まあそれは、一般的な水でもありましょうし、ジュースの場合もありましょうし、先生がおっしゃったようにコーヒーの場合もありましょうし、お茶の場合もありましょうし、いろいろ様々だと思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 それが普通だと、こう思います。  今のお話の中にも、答弁の中にも一般的な水と、こういう発言もございました。その水というのは、一般的に水道水でしょうか、例えば一般に売られている自然からのミネラルウオーターでしょうか、ちょっと記憶をたどっていただいてお答えください。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) そこに出ているものが何であるかという元まで確認しない、確認できない場合もありますから特に特定できませんが、今先ほど申し上げましたような様々な場合だと思っております。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 私は、この委員会の中で度々松岡大臣がそこに置いてある水を愛飲されていることは目撃をさせていただいております。  じゃ、水という中で、特に大臣、ミネラルウオーターと類するものはふだん飲用されていますでしょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) ええ、ミネラルウオーターも飲んでいると、飲んでおります。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 実は、大臣も御存じだと思うんですけれども、このミネラルウオーター、大変多くのいろんな種類が出回っております。その中で、森の水的に自然のものをろ過し浄化したもののごく自然に近いミネラルウオーター、それからもう一つは、人工的にいろんな効能を考えて作られている、まあ元は水でありますけれども、いろんなものが含有されている、そんなミネラルウオーターもございますけれども、どちらを御飲用されていますか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 先ほど言いましたように様々ですが、私の私的なこれはことでありますから、それ以上のことは差し控えさせていただきたいと思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 私的と言われれば私的なんですが、それを御答弁いただいたからどうこうという大きな問題でもないと私自身は思っているんですけれども、できれば大臣に、どんなものを飲んでいるのか、この場で教えていただけたらと。  なぜお聞きをしたかというと、毎日毎日、テレビ、新聞等々で、大臣は大変高価なミネラルウオーターを飲んでいると、それは一本五千円もすると、こういうことだそうであります。現実的に、ここに環健という会社からナノクラスターの有機ゲルマニウム水というのが出ているんですけれども、これを飲まれたことの経験は、記憶はございませんか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) これはもう私自身の全く私的な個人的なことでありますから、そういったことについてこういったところでどうこうということは差し控えさせていただきたいと思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 大臣が、これはなぜ聞いたかというと、三月五日の日に、還元水を飲んでいる、還元水を付けている、こういう発言があったものですから、私も是非その還元水を飲んでみたい、そんな思いをしてお聞きをしたわけでありますけれども、これ以上この件についてお聞きをしても答弁は一緒だろうと思いますから、次に移らせていただきます。  総務大臣、総務大臣は先日、この委員会で福島みずほ委員からの質問に、光熱水費の中の電気、ガス、水道以外のものが光熱水費に計上されることはあり得ると考えていると、こう答弁いただきました。そして、例えば冷暖房の燃料費だとかあるいはミネラルウオーターだと、こう答弁をいただいております。ミネラルウオーターは使用料には入らなくて、機器使用料等の等の中に入ると、こう答弁されておりますけれども、この答弁の確認です。よろしいでしょうか、それで。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 三月の十二日のこの予算委員会の福島委員の質問に対して、ミネラルウオーターなどをどこに計上するかは迷うところであると申し上げたところ、その上で、会計責任者が事実に即して光熱水費に記載するとすれば、記載要領上は等で読むことになるだろう、こういう趣旨で申し上げました。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 この等の解釈でありますけれども、私たち一般的に社会では、ミネラルウオーターであったりお茶であったりコーヒーやジュースの部分というのは消耗品費に計上をしているんです。で、菅大臣の報告書によると、五年間は光熱水費はゼロでありますし、事務所の方は費用の掛からない議員会館だから当然だと、こう言っております。これはもう当然だと、こう思いますが。  菅大臣、事務所では、大臣の見解によると、お茶とかコーヒーとかジュースとか、そういう消耗品費は使用されないんでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) それは当然使用していると思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 そうすると大臣、事務所で使ったそういうミネラルウオーターであったりお茶であったりコーヒーというものというのは、消耗品費になぜ計上されないんですか。  ああ、失礼、それなら、使っていれば普通は光熱水費に計上されるのが普通だと、じゃなしに消耗品費ですけれども、使っていないということでありますけれども、光熱水費等の中に、大臣の答弁はミネラルウオーターやそんなもの含まれる、しかし事務所では実際には光熱水費に上げていないと、この矛盾点、この矛盾点はどうお考えですか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) まあ基本的には、その会計責任者が事実に即して適切に支出を分類すべきものであるというふうに思っております。  例えば、今言われましたお茶とかコーヒー、オレンジジュースですかね、こういうのは例えば経常経費であれば消耗品でもあるでしょうし、あるいはまた、事務所費でも計上してもおかしくないものかなと、一般的にはですね、そう思っています。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 総務大臣、答弁では光熱水費等の中にも入られる、しかし事務所の、自身の事務所ではそこに上げていない。そこには整合性がないわけでありますし、この政治資金規正法の運用の部分についての総務省の大変重要な私は見解だと思うんです。私どもは、これから大臣のその答弁によって光熱水費に上げるか、いや消耗品に上げるかという大きな分かれ目になってくるわけなんですけれども、そこに非常に矛盾を感じております。  何か総務大臣として考えるところがあってか、若しくは何かの思惑があってお答えいただいたんですか。もう一度御答弁ください。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私、お茶とかジュースというのは、そういう意味において消耗品だとか事務所費、通常はそうじゃないかなということを実は申し上げたのであります。  ミネラルウオーターでありますけれども、私ども社会通念上、光熱水費に考えるものであれば光熱水費等に計上されることはあり得ると、こう考えておりまして、私はそのような意味で迷うところであるというふうに申し上げました。  今委員が言われましたそのお茶やジュースとは、これはやはり明らかに違うんではないかなというふうに思います。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 私の感覚、一般の感覚では、ミネラルウオーターもジュースもお茶も、これは一緒だと思っているんですよ、その人の嗜好で飲むか飲まないかの変わりはありますけれども。その品目によって上げるところの項目が違う、それが総務省の見解、大臣の見解となってくると、私どもは大変混乱を来します。  それじゃ、これからミネラルウオーター飲んだ事務所の分は光熱水費等の中に入れて、それ以外のものは消耗品なり事務所費に入れるという形でよろしいですか、その処理で、全国一般的に。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 私ども総務省は政治資金規正法を所管を当然いたしておりますので、この光熱水費に関しても、社会通念上、光熱水費と言えるものが記載要領の等に該当し、光熱水費に計上される、こういうことを実は一般的に申し上げたのでありまして、しかしながら、私ども総務省は、収支報告書の受理に当たっては、形式審査権のみを有しまして、実質的な調査権は有しておらず、個別の種のどの項目に当てはめるべきか、それを私どもは審査をし、判断する立場にないということであります。  先ほど委員が、ジュースだとかお茶の話をされました。これについても、消耗品に入れるのか、事務所費に入れるのか、あるいは政治活動の一環であればそれは組織対策費にこれは入れてもおかしくないわけでありますので、会計責任者が事実に即して私は適正に判断するものと考えています。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 私は聞けば聞くほどこれからの処理に困ってしまうんです。  総務大臣、この政治資金規正法の中で、光熱水費の中は、電気、水道、ガスの使用料及びこれらの計器使用料等とあるんです。この等は水道の使用料等には掛かってないんですよ。機器使用料等に掛かっている等なんですよ。いいですか。そこの部分を含めて、私は、この見解というのは、私たち国会議員も政治家もそして政治団体も、これからいろんな部分で報告しなければなりません。当然ながら国民への説明責任で適切に報告していかなきゃなりませんけれども、改めてしっかりとした方針をこの場でお述べいただけませんか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 等というのは具体的に何を示しているか、指すかについて今まで示したことはありませんが、地域の条件や事務所の形態によって、電気、ガス、水道以外のものについてもこの光熱水費に計上されることが私はあり得るということを申し上げました。  そして、その例えばという福島委員の質問でありましたので、冷暖房の燃料代だとかミネラルウオーター、こういうものは迷うところであるけれどもという話をさきの福島委員のところで私は申し上げたところであります。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 この問題も堂々巡りになってくると、こう思いますが、いずれにしても、私どもが実際に行動しなければならない、報告しなければならない立場でありますから、是非この委員会に総務大臣のきちっとした見解を、具体的に例を挙げているわけでありますから、お教えをいただきたい。この部分はまずは要望させていただきたいと、こう思います。  ところで、松岡大臣、毎日毎日、今日もこれからまだあるかも分かりません、この事務所費の中の光熱水費の問題について今国会で質問が出ておりますし、追及が出ております。このことについて、全体論で結構です、松岡大臣の感想がありましたらお聞かせください。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。  特別、感想ということでございますが、私から申し上げることはございませんが、私自身は、現行の法令、制度に定められているものにつきましてはその必要なことをすべてやっておるわけでございまして、したがって、現行の法令、制度に定められていない、それ以上の対応といいますか、説明や報告ということを求められるということになりますと、その特別な法令以上の形のものについて、一定の基準なり、では、どういう在り方なのかということについて、これは各党各会派で御整理をいただいて、それに基づいて、従って対応するということがやっぱり基本であるし、ということを申し上げておるわけでございます。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 大臣、そうしたら、同じく、もうこれから、三月五日から十日以上たつわけでありますけど、毎日、マスコミ、すなわちテレビや新聞、週刊誌等々でこの問題が大きく取り上げられております。で、松岡さんは大臣であります。その中で言われることは、大臣として大臣の資質を問われている、こんな表現もございますし、松岡さんの、大臣の答弁が大変不誠実で説明責任を果たしていない、よって政治不信を醸し出している、ひいては安倍内閣の不信を増幅させている、こんなコメントもマスコミから毎日流れているわけであります。  大臣として、このマスコミ等々の報道に対するコメント、ひとつ御感想をどうぞ。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) どのような感想を持っているかと、コメントを述べよということでございますが、特段私から申し上げることはございません。あくまでも定められた法律に基づいて対応していくということが基本であると、このように思っております。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 松岡大臣のこの国会での答弁、これは、私どもが今も質問をし追及をさせていただいている、そしてマスコミも連日連夜取り上げている。ところが、私どものみならず、与党内からもこの問題を指摘する声、批判する声が上がっていることも大臣の耳に届いているんじゃないかと、こう思っております。  例えば、十四日に安倍総理は新人の衆議院議員と昼食会をともにされました。その中で、一期目の新人四十四人が出席をしましたけれども、出たことは、今回の松岡大臣の問題、地元から不満の声が出ている、地元からこういうことに対して、出ていることに対して総理は御認識を持っているか、批判的な質問も出たわけであります。総理は、十分そういう状況は認識をしていますと、こう答えたわけでありますけれども、その中の一議員は、答弁では地元の人たちは納得できない、答弁のと言って、農相の答弁を批判をされております。  そして、十五日の日には、自民党の中川幹事長が当選四回の衆議院議員の皆さん方との意見交換会を開かれたそうであります。この中でも出席者の多くから、地元で批判が出ている、何とかしてくれ、それに対して中川幹事長は、しのいでくれと、しのいでくれ、こう発言をしておるんです。この実態を見て松岡大臣はどうお考えでしょうか。  そして、参議院では、自民党の片山参議院幹事長は、政治資金収支報告書への虚偽記載の可能性が極めて濃い、こう発言をされておりますし、同じく笹川党紀委員長も、だれが考えてもおかしい、この答弁、こう指摘をされていることも大臣の耳には届いているんではないかと、こう思います。事もあろうに、閣内の、例えば山本金融相もこんな発言、批判をしています。通常の常識の範囲内に収まるまで議論を尽くさないと説明責任は全うできない。もう既に党からも、閣内からもこんな発言が閣議後の会見で出ているんです。  このことについて松岡大臣、御感想、コメントをお出しください。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。  何度も同じことで恐縮でございますが、そういった御指摘は御指摘として、私の方から特段そのことについて感想を申し上げることはございません。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 それじゃ、高市大臣、少しお尋ねさせてください。  高市大臣も同じ閣内の大臣であります。閣議後の会見で、今の説明では私自身も分からない、具体的にこういう品目で幾ら掛かったと、ざっくりとなら出せるのではないかと、こういうふうに批判をされております。  この発言の真意、確認をさせていただきたいと思いますが、これでよろしいでしょうか。

高市早苗自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全)

○国務大臣(高市早苗君) 芝議員と同じ政治家の一人として感想を求められると、その思いというのは私は変わりませんが、ただ、この参議院の予算委員会という場は、全国民を代表する国会議員の皆様に対して内閣として政府として責任の持てる答弁を申し上げる場だと思っております。  閣内の一人としてコメント申し上げるとしたら、これは法令にのっとっているかどうかという観点になるかと思います。その点につきましては、政治資金規正法にのっとって正しく報告をしていると松岡大臣が答弁されているとおりでございます。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 今の高市大臣の発言は、この席で大臣として言う発言と、本来はそれぞれは一人一人の政治家であります、一政治家に戻ったときには発言が変わりますよというふうに私は取ったんですけれども、それでよろしいですか、高市大臣。

高市早苗自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全)

○国務大臣(高市早苗君) 私は、お答えすべき場について申し上げております。  そもそも、国会の委員会で閣僚として答弁する場合は、個人個人の考え方というのは人間ですから閣僚にも様々ございますし、政治家としてもいろんな考えがある。政策につきましても、そりゃ百政策があって百ぴったり一致する人間ばっかりで内閣を組織しているわけじゃありません。  ただ、内閣で方向性が決まったら、これは日本国株式会社の例えば経営陣だとしたら、国民に対して、これは日本国株式会社の納税者、つまり株主でございます。一致したやはり方針をお伝えするというのが内閣の責任ではないでしょうか。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 そのときそのときの立場とどんな場所で発言をするかによってある一つの事実も表現が変わってくるよ、私はそんなふうにとらえましたけれども、果たしてそれでいいんでしょうか。大臣である前に私は、一政治家として資質をたださなければならないと思いますし、国民にはより説明責任を取らなければならないと、こう思っております。  高市大臣、今回の松岡大臣の発言、一連の問題について、これはもうすぐ目の前に迫っている統一地方選挙、そして七月の参議院選挙にあなたは影響があると思いますか、思いませんか。

高市早苗自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全)

○国務大臣(高市早苗君) そういった選挙の問題について個人的な見解を申し上げるべき場ではないと思っております。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 今の発言は、その場その場、場所を考えての賢い答弁と、使い分けの答弁とお聞き取りをさせていただきたい、こう思います。  ところで、松岡大臣、大臣は、政治家としてそして農林水産大臣として、国民の声、この重要性についてどのように受け止めているんでしょうか、見解をお聞かせください。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。  政治家として、大臣としてとおっしゃいましたが、やはり私も、政治家になったときの目的、また責任、使命、また、なおさら大臣としての責任、使命、これは、与えられた職責をしっかりと全うしていくと、そして農林水産の政策においてしっかりとした責任を果たしてその求められることにこたえていく、成果を上げていくと、そのような形で使命を全うすることが責任だと、このように思っております。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 当然そのお考えは、だれでも大臣の皆さん方、政治家は一緒だろうと、こう思っております。  それはしかし、そうとして、こんなデータがあります。さきの各種世論調査が出ました。これは、当然、安倍内閣やいろんな問題を含めての調査の中で、一項目、松岡農林水産大臣の水道光熱費に対して、これについて国民の世論調査は、問題あり、責任、説明を果たしていない、この数字が実に八六・四%。世論調査が上がって初めての高率だそうであります。これがまさしく国民の今の思い、声なんですよ。この八六・四%とする異常な国民の声を松岡大臣はどのようにとらえているんでしょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) やっぱり、法治国家といいますか、法令に基づいて対処していくということが基本でありますから、それにつきましては法令に基づいて対処しているところでありますし、私は、一方、与えられたまたその職責、そしてまた使命というものをしっかり果たして、そのことによっておこたえをしてまいりたいと、こう思っております。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 国民の皆さん方は、今の言葉を聞いて、恐らく空々しい、白々しい、そんな思いを持っているんだろうと、こう思っております。大変日本の農業は曲がり角に来ている中、その大臣の政治姿勢が大変不信を持っている。すなわち、政策においてもそんな目で見られかねない。私は危惧をしているところであります。  大臣は、三月十六日の会見で、領収書ありと聞いているんだ、こう発言されています、会見後の後で。是非、改めてこの領収書があるんなら公開をしていただきたい。我が党の中井議員も、間違いがあったから、付け替えがあったからしっかり謝罪をして訂正をして、そして収支報告の訂正届も出させていただきました。是非同じように大臣として公開をすべき、こう思っておりますが、改めて、する気がないかどうか、もう一度だけお答えください。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 報告すべきは報告を申し上げているところでございます。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 松岡大臣、一連のこのことにつきまして大臣は、その不誠実さの部分を含めて、答弁も含め、態度も含めて、安倍内閣の一員として安倍総理に、そしてここに居並ぶ皆さん方、大臣の皆さん方に、あなたは、人として、政治家として迷惑を掛けているという御認識はありますか、ないですか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 今、芝先生の御指摘でございますが、それは私からお答えすることではないと思っておりますので、それ以上のお答えは控えさせていただきます。

芝博一民主党・新緑風会

○芝博一君 松岡大臣、あなたが答えなければだれも答えないんですよ、あなた自身の問題ですから。  私は、是非、もうそろそろこの問題、松岡大臣の重い荷物を下ろしていただいて、そして恐らく総理は、自発的な松岡大臣の責任の取り方を私は内心では希望しているんではないか、思っているんではないか、そのことを付け加えさせていただいて、私の質問を終わらしていただきます。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。喜納昌吉君。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。  まず、麻生大臣に質問します。  日本で発行されている月刊誌「軍事研究」の今年四月号に、「米太平洋空軍のトランスフォーメーション」という記事が載っています。これによると、ハワイにある米空軍ケニー戦闘司令部の分遣隊が今年一月初め、横田基地で活動を始めたとあります。  麻生大臣、ケニー司令部について御存じですか。御存じでしたら、どのようなものか話してください。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) ケニー司令部ジャパンと呼ばれる第一三軍第一分遣隊ということを承知しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 そのケニー司令部の分遣隊が横田基地に来て活動を始めたというのは事実ですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 本年の一月五日から横田飛行場に第一三空軍第一分遣隊が設置をされております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 この分遣隊の規模と目的について説明をお願いします、大臣。この分遣隊の規模と目的について説明をお願いします。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) この部隊の任務につきましては、米側より、米空軍の航空運用の指揮統制の強化、日米両国の相互運用性の向上を目的として、日本及び周辺における航空運用の計画や調整などを任務とするというように説明を受けております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 いつ横田基地に来たんですか。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) お尋ねの第一三空軍第一分遣隊は、本年一月五日より横田飛行場に設置されていると承知しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分遣隊の横田派遣の通知が日本政府にあったのはいつですか。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) 米側より通知があったものでございます。一月でございます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 何日ですか。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) 正確な日付は、私、手元にございませんが、一月だったと承知しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 私の情報では一月四日になっているんですけどね。このわずか一日の差で、これでは検討する時間も異議を申し立てる時間もないし、これじゃパートナーシップと言いながら言いなりになるということになりませんか、麻生大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 要員約五十名でありますけれども、新たに増員を派遣するわけでもなし、現在いる要員を充てるということだと聞いておりますので、今の通常の、今おります現状の中の人員の配置換えというように理解をしておりますので、一年も前にとかいうようなことを期待しておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 同じ記事によると、分遣隊の目的は、将来の有事の派遣に備えて、ハワイの空軍、在日米空軍、航空自衛隊の間の連携を強化させ、作戦計画立案と共同作戦の即応態勢の速度を上げるためということが書かれているんですね。  麻生大臣、航空自衛隊との連携強化というのは本当ですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 米軍が再編されるという目的は、度々御説明申し上げているように、抑止力の維持強化ということだろうというように申し上げておりますんで、これもその一環だと理解しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 連携強化の面では。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 米軍が再編されますと新しい配置になりますので、その意味で連携は極めて重要だと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 在日米空軍と航空自衛隊の平時の訓練や演習の際、有事に備えて航空自衛隊もケニー司令部の指揮下に置かれているという実態はないでしょうか、大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 日本の航空自衛隊がケニー司令部の指揮下に置かれるかというと、ありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 二〇〇六年六月だと思うんですけど、グアムの日米共同演習コープノースでケニー司令部が統制した事実がありますよね。これはどう思いますか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと手元に資料がありませんので、ちょっとそのことについて承知しておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 だれか、だれか知っている方いませんか。だれか知っている方。

山崎信之郎防衛省運用企画局長

○政府参考人(山崎信之郎君) 今先生お尋ねの個別の事案についてちょっと資料を今は持っておりませんが、日米共同訓練において米側の統制を受けるということはございませんで、訓練においても、日米、当然、戦技、技術の向上という範囲内においてすり合わせを行うということはございますが、統制はございません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 すり合わせですか。  記事に登場する元航空自衛隊幹部はケニー司令部について次のように語っています。米空軍は、湾岸戦争やイラク戦争で航空作戦の準備を整えるため随分手間取った、この経験から、戦域別、部門別の専門家を常駐させるためにつくられたのがケニー司令部だと語っています。また、ケニー司令部の司令官は、平時から有事にいつでも切り替えられるように備えているとも語っています。記事には、三沢基地は地球全体を監視し、どこにでも駆け付ける戦力、嘉手納基地は地域全体への即応展開の拠点という米空軍幹部の発言も紹介されています。  麻生大臣、三沢基地と嘉手納基地との役割は日米安保条約の規定をはるかに逸脱していると私は思っていますけれど、どういう思いですか。意見を聞かしてください。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 私どもといたしまして、今問題ではないかというお話なんだと思いますが、少なくとも在日米軍を構成しております部隊、飛行機に限りませんけど、艦船含めまして、これ日米安保条約の目的を達成するための役割というものを遂行しているという前提に立ちますと、それ以外の任務に関して、その任務を有してどこかへ移動するというようなことは、これは日米安保条約に問題があるとは考えておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分かりました。  日米軍事関係の実態が日米安保条約の規定を特に逸脱しているんではないかということなんですね。だから、最近は安保条約という言葉を使わず日米同盟という言葉をやたらに使うのはどういう意図があるのかを少し聞きたいですね。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 日米安保条約というものはそもそも日米同盟の基本を成している一つの条約だと存じますんで、その言葉が特に入るというようになったということを御指摘なんだと思いますが、日米安保条約というのは日米同盟の基本を成している条約なんだと私どもは理解しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 ケニー司令部は、日本が憲法を改正し、自衛隊がどこにでも米軍と展開できるようになるのを見越して戦略や戦争を決めてしまっているのではないかと。  どうですか、麻生大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 政府部内で特にそのようなのを前提として協議が行われていることはありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分かりました。  記事には、三沢基地の第一四戦闘飛行隊のF16十二機は一月半ばから四か月の予定でイラクに派遣された。イランによるイラクの民兵に対する秘密の軍事支援を偵察するのが目的に含まれていると書かれています。  麻生大臣、日本政府は三沢基地のF16がイラクに展開している事実を把握していますか。

西宮伸一外務省北米局長

○政府参考人(西宮伸一君) 米軍三沢飛行場のホームページに本年一月に三沢飛行場の第一四遠征戦闘飛行隊がイラクのバラッドに派遣された旨記載されており、その旨承知しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 麻生大臣はその事実を知っていなかったんですか。よろしく。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) F16の行動を細目承知しているわけではありません。しかし、イラクに派遣されているという事実に関しましては、いつからか、何機をというほど正確に知っているわけではありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 防衛省が知っているんですけど大臣が知らないということは安全保障上問題があると思うんですけど、どうですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 特に機数をどのように何機移動させたというところまで外務大臣として把握しておくという必要を感じているわけではありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 そのような事実は認めているということですよね。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 承知しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 正に、三沢基地の米軍機は地球のどこへでも展開する戦力という記述どおりだと思います。この実態は日米安保条約の規定をはるかに逸脱していると思いますけど、大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、少なくとも日米安全保障条約に基づいて日本という国の安全を保障、日米安保に基づいて防衛をしているという前提に立ちました場合に、その条約どおり履行してもらえているその分がどこへ移動する等々のことに関しましては、条約を逸脱しているという感じはございません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 今までの日米安保の枠組みの範囲を超えているということを私は言ってるんですね。そのことに関しては。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 度々お答えを、同じことになろうかと思いますが、施設・区域を使用する在日米軍が、抑止力を持っております米軍が日本の極東の平和と安全というものを維持するのに寄与しているという役割を果たしているその実態がそこにありますので、その実態が一番大事ですから、我々にとりましても。だから、それを部隊、その果たしております部隊の移動等々に関して、我々としては日米条約違反ということにはならぬと思っております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 それは、大臣の見解では、実態があれば法律の枠組みは超えてもいいということですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 法律の枠組みを超えているとは思っておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分かりました。  嘉手納基地に来ているF22が、向こう三か月ないし四か月以内にイランで有事が引き起こされればイラン爆撃のために出撃することは十分にあると思います。  麻生大臣、F22の嘉手納配備はイラン空爆をも潜在的目的とする配備ではないでしょうか。そのような認識はないでしょうか。よろしく。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) F22が二月より十二機嘉手納に一時的に、暫定的に展開をしておりますのは知っております。一時的に航空機を補う必要があるためでありまして、米軍の適切な、日本に対する若しくは極東に対する抑止力の維持するためであって、特定の地域のための脅威の増大に対応するというようには承知しておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 将来、そのような事態が起きれば、どういうお言葉になるんですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 仮定の問題に対してはちょっとお答えしにくいところですが、先ほどの答弁と同じことだと存じます。少なくとも日本の地域の抑止力というものをきちんと維持しているという前提に立った場合は、その航空機がどのような形で移動するということに関しては我々の承知しているところではありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 抑止力という言葉ですべて消化されると非常に困るなと思うんですけれども、その抑止力というものに少し疑問があって私は質問しているんですけどね。将来、そのF22が本当にイラクに対して派遣されるようなことがあれば、どういうことになるかと本当は聞きたいんですけどね。  麻生大臣、ちょっと質問変えます。  ジャーナリストの西山太吉さんが暴いた沖縄返還密約について、また最近新たな事実が明るみに出たんですね。琉球新報の三月十四日付け紙面に大きく報道されていますが、琉球大学の我部政明教授がワシントンのアメリカ公文書館で見付けた資料に、密約された裏金の約四億ドルのうち半分の二億ドルは使い道が全く不確かなつかみ金であった事実が書かれていると言っているんですね。日本政府はこの密約の存在いまだに否定していますが、となると、米国の公文書館に保存されている資料は偽物、偽物なんでしょうかね。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の文書に関しては承知しておりませんけれども、いずれにいたしましても、沖縄返還国会というのは昭和四十六年か、四十六年から四十七年にかけてあの歴代の外務大臣が一貫して答弁をしておると存じますけれども、この種の関しまして密約は一切存在していないというのが我々の基本的立場です。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 現在は基本的立場、現在は基本的立場だということですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 累次の歴代外務大臣が御答弁を申し上げてきたとおりだということです。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 累次の外務大臣もいいんですけど、現在の外務大臣はどうですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 私もその歴代の一番最後におります。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 本当は、麻生大臣は知っているんじゃないですか、事実、密約があったこと。よろしく。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど高市大臣の答弁と同じだと存じますが、この立場において、この場においてお答えできる答弁の範疇というのはおのずと限られておると存じております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 今は意外と本音を聞いたような感じがしますね。立場の範疇ということは、将来はいつかオープンにする時期が来るということですね。待っております。そうしたときに初めて私は、日本のこの軍事のアイデンティティーもしっかり備わっていくんではないかと思っています。  あの見付かった文書には、当時のジューリック財務長官が大蔵省の柏木雄介財務官と会談したと明記されているんですね。それでも、密約をまず認めないということは、公文書館の存在価値を否定することになると思いませんか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) お尋ねの文書につきましては、その性格というものにつきましては政府としては全く承知しておりませんから、その内容につきコメントする立場にはないということだと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 どうですか。この日本の安全保障にマイナスになるようなことをアメリカの公文書館が出すんですから、少しはアメリカに抗議をしたらどうですか、大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これは、基本的にはアメリカの規則なりルールなりに決められたとおりに履行しておるというように理解をしておりますので、そのことに関して抗議する立場にはないと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 少しぐらいはアメリカに物言えるような日本人になってほしいなと思っています。  麻生大臣、私が前回の質問で、イラクで米軍の攻撃によって十万人を超える罪のない市民が殺されていることを指摘したところ、麻生大臣は、戦争では多くの無辜の人々が巻き込まれる可能性は極めて高い、これが戦争に伴う悲劇であり、戦争の持つ大問題だという趣旨の答弁をしてくれたんですね。  ならば、その大問題を解決するためには戦争をしない外交努力が大切ではないかと思うんですけど、御見解をよろしくお願いします。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 外交は本来、危険を自国のためにとって極小化する、最小化するのをもって外交の本来の目的としておると存じますので、その努力は常に大事だと思っております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 具体的に、ちょっと済みません、ちょっと話がずれるんですけど、大臣は、沖縄で亡くなった、その戦争中亡くなった人たちとか、長崎で、本来ならもう負けることを知りながらまだ敗戦を認めずに、悲劇に遭った長崎の人とか広島の死んでいった人をどう思っていますか。仕方がないと思っているんですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 仕方がないという表現がちょっとよく分からないんですけれども。仕方がないというのは、戦争に巻き込まれて仕方がないという意味ですか。ちょっとよく、仕方がないという意味がちょっとよく理解できないんですが。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 結果、私が聞きたいのは、その大問題でも私、大問題であることとしてどういうアプローチをするか、個人的な意見を聞きたいですね、どこかでね。よろしく。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 広島、長崎に原子爆弾というものが落とされたというのは、事実としては我々落とされた側にとりましては極めて悲惨なことになったと理解をしております。  それに対して仕方がないというような表現というのがちょっとよく分からないんですけれども。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分かりました。  分かりました。そういう心はないということですね。努力してくれるということだと僕は解釈します。  先般、外務大臣が主催する第三回イスラエル・パレスチナ和平信頼醸成会議に私も案内されたんですけど、このことは、二〇〇六年七月に小泉首相が中東を訪問した際に平和と繁栄の回廊構想を提唱したのがこの会議の始まりと聞いております。  麻生大臣は、平和と繁栄の回廊に対して、経済援助以外のどのような構想をお持ちなのか、お聞かせください。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 私は、基本的にはシモン・ペレス、イスラエルの代表ですけれども、シモン・ペレスにも同様のことを言っております。基本的には、貧困と絶望がテロを大きく育てるという背景なのではないかと。したがって、パレスチナは今、たしか失業率四三%だと思いますんで、日本の約十倍ということになろうと存じます。そういう状況においては、いろいろなテロとか暴動とかいうのが惹起しやすい状況にあると。  したがって、日本が提案しているのは、イスラエルが今日成功した理由の大きな一つ、国として建国をされてから成功した理由の一つとして農業の成功があると。ほぼ同じ地域でパレスチナ人も、イスラエル人にできてパレスチナ人にできないなんてことはないのではないかと。だから、農業の大きな団地を成功させてみるのはどうだと。それを我々は農業の技術指導もするし、かんがい用水路等々も我々もできると。  それを、できるだけで、売って金を回収しない限りは商売にはならぬのだと、作るだけじゃ意味がないと。したがって、それを売るためには海外に出ていく。国外に出ていくためには、ヨルダン渓谷を通ってジョルダンに抜ける必要がある。だから、ジョルダンの国王を頼んで三者で会議をして、そこで農業団地を造り、これが成功するということになると、明らかにそこに職ができると、就職ができると。金もできるということになっていくと。我々がやっているのはこれだけですが、これはもっとほかの、今一緒にやろうというほかの国もありますので、そういった国々の資金も投入して大きくする。成功すれば、エジプトとの国境の方のガザの方にも行ける。いろんなことが将来は考えられると存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 貧困と絶望という言葉があるんですけど、今大臣が言っていることは私は悪いと思っていないんですね。ただしかし、貧困と絶望だけでは私は中東問題は解決できないと思っているんですね。人間には意思というものがありますからね。自分の生き方という信念もありますから。  その意味では、まあ確かにこの前のその三国の方々は友好的な国の代表だと思うんですけどね。しかし、背後にいるこのハマスとかヒズボラ、ムスリム同胞団とか、そういう一つの信念あるいは思想を異にする者、宗教を異にする者に対してはどういうアプローチをするのか、ちょっと聞きたいですね。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 思想、信念を異にするというのはなかなか難しい、そういう人たちとの交渉というのは極めて難しいのははっきりしております。  しかし、パレスチナというのを国家として承認するという方向で世論は動いておりますけれども、仮にそれができて、そういう中において繁栄し、経済的な繁栄によって生活水準が向上し、就職が増え、そういったもので将来に希望を持ち、自分の仕事というものに関して自信を持ち、そして、イスラエルとの間に信頼醸成というものがそれによって醸成されるということになると、結果としてそこが世論の大多数になっていくというのが我々の期待しているところでありますんで、そういったときにあっても、かなり、確実に、マジョリティーに対してマイノリティーって、その大多数に対して少数というのは常に存在するものだと思っておりますが、その大多数の人たちがどうやって、その少数の人たちをその自国の国家内でどうやって治めていくかというのは、かかってそこに統治機構、統治能力の問題だと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 ちょっと少し気になる部分があるんですけれどもね。大臣の言葉から見ると、イスラエルは成功したという言葉があるんですけど、私はまだ成功していないと思うんですね。この辺は。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) イスラエルが成功したというのは、建国した最初のときにあのところにおいて農業で成功したというのが、イスラエルが自信を持てた大きなものの一番はこの農業の成功だったというのは、これは歴史文書にも皆書いてあるところでもありますので、その点は我々は忘れてはならぬところだと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 確かに、バルフォア宣言によって、一九四八年に建国されたと思うんですけれども、その基盤は農業政策にあったかもしれませんけれども、ただ基本的な歴史的な背景というものがまだ解決できてはいないのではないかと私は思っているんですね。その歴史に関してはどうお思いですか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これは、歴史をさかのぼって二〇〇〇年の昔にわたって、いわゆるジェルサレムに対しての旧約聖書の昔にさかのぼって、これはなかなか歴史問題を語り始めてそれを解決できるというのは数十年でできるとはとても思っておりません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 しかし、確かにこのイスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒の中には二〇〇〇年の歴史が生きていますね、現在。そのことにはどう思いますか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 旧約聖書を基にして、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、いずれもその宗教の教典は旧約聖書、しかも聖地はジェルサレムということになっておりますので、話は難しいのは当然だと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 そのような歴史的な問題も勘案していきますか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 我々がお手伝いできるのは、旧約聖書の問題を解決するほどうぬぼれてはおりません。我々のお手伝いしておりますのは、経済的なものを我々ができる範囲で、日本の得意な分野でやるべきなんであって、宗教、ほとんどの人はイスラム教、ユダヤ教、何とかの教典が旧約聖書だったということも知らない人の方がほとんどだと存じます。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 分かりました。  久間大臣に次に質問します。  大臣は、昨年の十二月から今年の一月にかけてブッシュ政権批判ともとらえられるような発言をしてきました。その真意は。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) 記者クラブの講演をしました後に、記者団の中から質問がありましたので、それで、私が閣外にまだおった、党の役員をしたおった当時の感想を述べたわけであります。  その感想としては、とにかく核兵器があると思ってるようだけれども私はないと思っておったということが一つと、それから、あそこは戦争には勝つけれども、その後、クルドとシーア派とスンニ派、これをとにかくどうまとめていくか、これが難しいので、これはなかなか後の戦略が描けてないんじゃないかと、そう思ったという感想を述べたものであります。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 その二日後の二十五日には、安倍総理が、久間発言はイラク開戦前の段階の認識を紹介したもので問題ないと思うと擁護しました。しかし、二十三日の時点で久間大臣は、今もそう思う心境には変わりはないと発言されています。  総理の言葉は久間大臣の認識と矛盾していると思いませんか。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) 私は、こういった公式の場で政府の方針と違うことを述べたことはございません。私自身の内心がどうであるかというのはまたいろんな感想は述べることはこれから先もあるかもしれませんけれども、政府としては、イラクを米国が武力行使したということについては、それを支持するというのが政府の公式な見解でありますから、その公式の見解の枠内で行動しております。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 チェイニー副大統領が来たときに、だれが見ても久間大臣をちょっと無視したような態度が見受けられたんですけれども、どういう思いですか。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) この席でもたびたび申しておりますけれども、私のカウンターパートでもございませんし、それほどこちらから押し掛けるほどの厚かましさもございません。  それよりも、実を言いますと、ゲーツ国防長官とまだ会っていないんですよ。その会っていないときに、それを飛び越えてその上位の人と会っていろんな話をするということ自体が私自身は失礼に当たるんじゃないかという気持ちが、私は本当正直言って持っておりましたから、私からそういう働き掛けをしたことは一切ありません。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 まあ久間大臣の謙虚さを私は尊敬するんですね。自ら、位の高いと言っていいんですかね、チェイニーに対しての態度、言葉はよく選んでいると思うんですけれども、怒りませんか、ああいう。日本の大臣として私は怒るべきだと思うんですけれども、どうですか。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) いや、こっちから申し込んでそれをけられたとか、そういうふうなことはないわけですから、怒るも怒らないもないわけであります。ライスさんが来られたときも、私は直接はまだ会わないと言っていたけれども、外務大臣と一緒にならどうかと言われたのでお会いしたわけでありまして、私がカウンターパートでない人に私のカウンターパートと会う前に飛び越えて会うというのは、私は正直言ってそんなに積極的にやるべきでないという基本的な姿勢を私自身は持っております。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 時間が経過いたしました。

喜納昌吉民主党・新緑風会

○喜納昌吉君 久間大臣が非常に冷静さを持っておるもので、絶対に日本は戦争をしないという確信をしましたので、よろしくお願いします。  どうもありがとう。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で芝博一君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、高野博師君の質疑を行います。高野博師君。

高野博師公明党

○高野博師君 公明党の高野博師でございます。  今日は農業問題について幾つか松岡大臣にお伺いをしたいと思っております。  実は、我が党の埼玉県本部の中に農業活性化対策本部というのをつくりまして、私、本部長をやっておりますが、本格的に農業問題に取り組もうということで、現地調査をやったりアンケート調査も行いました。アンケート調査の結果を見ますと大体次のように集約されるのでありますが、問題は、後継者不足だ、それから収入が少ない、野菜の価格が不安定だ、そして重油の高騰や天候に左右されやすい、それからFTA、EPAによって安価な農産品が入ってくることに対する懸念、あるいは老後や健康に対する不安と、こういうことでありました。  安倍内閣は、地方の活力なくして国の活力なしと、こういうことを言っておられますが、地方の活力というのは農業だと思いますが、農業従事者というのは一九六〇年、一千百七十五万人ぐらいいた。今、二〇〇六年では二百十万人という、劇的に減少しているということでありまして、今の日本の農業が抱える問題というのは極めて深刻であろうと思います。これはやがて、このままにしておけば、国家の存立をも脅かしかねないような極めて重大な事態になるだろうという認識をしておりますが。  そこで、特にFTAとの関係でいいますと、国内農業、これを保護しながらも、しかしFTAは推進する必要があるというのは、これは政府の方針でありますが、その中で農業分野への影響は避けられないだろうと思いますが、しかし一方で、日本の農業も国際競争力を付ける必要がある、その国際競争力を付けるために構造改革を断行しなくてはいけないということだろうと思いますが、その構造改革のポイントについて、核心についてお伺いしたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 高野先生にお答えいたします。  先生の御指摘のとおりだと思っております。しかし、その一方で、我が国の農業は、総理の所信表明、施政方針の演説にもございますように、二十一世紀において戦略産業として大きな発展の可能性を持っておると、こういうふうに認識をいたしております。  そこで、発展の可能性のまた柱ですけれども、これは何かといいますと、やはり日本の農産物は世界のどの国の農産物よりも優れている、物の良さ、おいしさにおいてですね。物の良さという点ではもう断トツ、世界に冠たる農産物である、これが一つであります。このやっぱり大きな大きな特性を生かしまして、強い点を生かしまして、輸出としても大きく取り組んでいくと、これがこれからの大きな方向だと思っております。  それからもう一つは、現在、温暖化対策をいろんな観点から、バイオエタノール、いわゆるクリーンなエネルギー、地球をCO2で汚さないエネルギー、こういったことが言われておりますが、これはなかんずくやはり農業を、農産物、作物を原料として、緑の原料をもとにして作られるバイオエタノール、こういったことがこれから大きな領域だと言われております。今まで食料だけがお得意さんだったんですが、今度はやっぱりエネルギーという分野も大きな新たな領域になってくると。  そういったもろもろこれからの日本の農業にとって発展の可能性を持った大きな柱がございますが、一方でまた、先生御指摘のように、非常に脆弱化いたしてきております。高齢者、それから担い手が減ってきておる、これをどういうふうに体力を強くしていくか、これが大きなポイントでございます。  したがって、私どもといたしましては、十九年度から新たな施策を講じまして、この担い手に日本の農地が集約をし、担い手によって日本の農業が担われる、こういう仕組みをつくり上げていこう、こう思っておるわけでございまして、そういったような意味からも、この担い手に集約、重点化をし、それによって日本の農業の総合力が大きく発揮できるような、そういう構造改革を進めていく必要があると、このように認識をし、いよいよ十九年度からは品目横断、WTOの仕組みにも合致した形で、そしてまた、国内の納税者の皆様方の御理解もいただいてこの助成措置もできるような、そういう形でこの品目横断の担い手経営安定制度を進めていく、これが日本の農業の構造改革を進めていくポイントだと、このように思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 それでは、後継者問題、後継者不足についてお伺いしたいと思いますが、アンケートの一つに、八代続いた農業を息子が継がないのでもうやめることにしたと、農業を、こういうアンケートもありました。なぜ後継者がいないかということは割と単純でありまして、労多くして収入が少ないということ、だから農業に魅力がないと。仕事がきついと。朝から晩まで働いて休みも取れないと、有給休暇があるわけでもない。それから退職金があるわけでもない。けがをしても労災保険もない。  これは農水省の問題じゃないと言うかもしれませんが、これは厚労省の問題でもあるかもしれませんが、せめて収入が高ければ解決する部分が極めて多いということでありますが、この後継者問題についてはどういう対応をしているんでしょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 先生の御指摘のとおり、農業後継者というのが非常に減ってきていると。そしてまた、事情を、原因をずっと探っていけば、今先生御指摘のようなことがあるんだろうと思います。ちなみに、平成二年ごろが一番実は最低の状況でございまして、後継者というものが本当に減ってしまった、こういう状況でございます。  しかし、平成二年ぐらいを境にいたしまして、現在では新規就農、三十九歳以下の新規就農者の方で、平成二年に比べますと三倍程度には就農者が増えてきた、回復をしてきた。さらにまた、四十歳以上六十四歳までの、中高年と呼んでいますが、この人たちのところも随分回復をしてまいりまして、こちらの方は六倍から七倍程度にまで回復をしてきた。特に、四十歳から四十九歳、こういったところが回復具合が顕著であると、こういうことであります。  それから、六十五歳以上になりましても、これは実は平成二年に比べますと本当に三十倍ぐらい実は回復をしてきておりまして、私ども就農に当たっては、知事が認めれば、特認をすれば六十四歳までは新規就農者としていろんな就農のための助成をしていこうと、こういう仕組みも実はつくっております。  そこで、先生がおっしゃいました、どうやって確保していくか、二つあると思っています。  言ってみれば、やっぱり収入、こういったものをどう高めていくか。そのためにはどうしても経営としての基盤、これはやっぱりしっかりと成り立たせる必要がある。そういたしますと、零細で小規模な経営というものをある一定の形、まとまり、固まりにしまして、経営として成り立ち得るそういう規模をやっぱりつくっておく必要があると、これが一つだろうと思います。  それから、いろんな教育、これは高校における農業教育、それから大学ありますが、そういった人たちが出ていく都道府県の、都にはないんですけど、今全国四十道府県には農業者大学校が県単位にございます、県立として。それから、国としても現在までの農業者大学校を平成二十年度からは新たに先端技術も含めたそういう教育機関としての、これをつくばに新農業者大学校としてつくるということに今なっております。そういう教育面からのサポート。  それと、経営を、規模をしっかりしたものにいたしまして、経営基盤を強化して経営として成り立ち得る、収入が上げられ得る、そういうものをつくっていくと。そして、そこに日本の農産物としての優れた点を生かした世界でも競争で勝てるような、そういう輸出の面も力を入れていく、バイオの面も力を入れていく、そのことによって収入の増を図っていく。  こういった形で、したがいまして、どうしても、集落営農という形でまとまって農地が集約化されておれば、新しく、じゃ経営として成り立つんなら自分が新規就農でそこに入っていって農業をやってもいいと、こういう受皿づくりとしての面での経営基盤の強化、こういった点も必要だと思っております。両面からそういった形で取り組んでいって後継者の確保を図っていこうと、このように考えているところでございます。

高野博師公明党

○高野博師君 是非、後継者問題については政策を充実させていただきたいと思いますが、いずれにしましても、農業の担い手あるいは農業従事者が減少しているという現実があるわけでありますが、それとの関連でいいますと、外国人労働者を受け入れることについてお伺いしたいと思いますが、単純労働者は今の制度では受け入れられないということになっております。法務省、厚生労働省、文科省、いろいろ関係省庁もありますが、農水省としてはこの農業関係の外国人労働者を受け入れるということについてはどういう考えを持っておられるのか。例えば、技術研修員というふうなのを受け入れてかなり成功しているという例もあるようでありましたが、ここについてはどうお考えでしょうか。

国井正幸自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(国井正幸君) 今先生御指摘のように、外国人労働者については、専門的、技術的分野の方については、積極的に受入れを我が省でもやっていると。あわせて、単純労働者については今お話ありましたように慎重に対処をするという政府方針の下でありますので、そのように対処しているわけでありますが、農業の現場におきましてはやはりいろんなニーズがあります。現実には今御指摘もありましたように農業従事者が減少しているという状況もありまして、是非これを置き換えると言ってはなんでありますが、そういうふうなニーズも農業現場においてあるのも確かでございます。  しかし、それ以上にもろもろの問題があろうというふうに思いますので、是非農林水産省としては、そういうニーズにこたえながらも、是非政府全体で検討していただいて、その結果の中で行動していきたいと、このように考えておる次第でございます。

高野博師公明党

○高野博師君 食料自給率の大幅なアップということを考えますと、当然ながら人手が必要だと。これは、農業分野にかかわらず、これからの日本の社会の中で単純労働者も含めて外国人労働者を受け入れると。これはOECDの勧告にもありますように、ヨーロッパでは大体一〇%労働力は外国人でありますが、日本はまだ一%だと。これからの新しい国づくりのパートナーという位置付けをしながら、そして受入れのための社会保障等の、あるいは教育、こういう問題を充実させていく必要があるんだろうと思いますが、農業分野では特に私は必要かなというふうに思っております。  もう一つ、野菜価格の問題がありますが、丹精込めて作った野菜が市場価格等を維持するためにごみ同様に廃棄しなくちゃいかぬと、これもアンケートにありました。こんな悔しいことは、悲しいことはないということであります。あるいは重油が高騰したと、加温ハウスの経費がかさんで、もう野菜自体が値段が上がってないから利益が減少すると。また、一方では中国から安い野菜がどんどん入ってくると、地元の深谷のネギは、中国は十分の一の値段で入ってくる、太刀打ちできない。こういう野菜の問題についてはどう対処しているんでしょうか。

国井正幸自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(国井正幸君) 確かに、野菜の大豊作の中で産地廃棄されていくと、こういう状況を見て、丹精込めて作ったものがこういう在り方でいいのかというふうなことで、私どももそういう御批判も農林水産省の方にもいただいておりまして、この産地廃棄のありようというものについては、やっぱりもったいないということを含めて、何かもっといい方法がないのかということで、現在有識者会議を立ち上げて検討中でございます。  しかし、これまでの基本といたしましては、いかにやはり野菜を安定供給するかと、これは消費者の皆さんにもしっかりやっぱり安定供給をしていく必要があるわけでありまして、あわせて生産農家も経営の安定化というのを図っていく必要もあるということで、野菜の価格安定制度を現在運用しているわけでございますが、その前に、特に過剰になったり不足になったりしないよう、野菜の作付けのガイドラインというものを役所において調整をしまして、それを一応示した上で作っていただいているわけでございます。  しかし、さりとてやっぱり天候の影響を極めて大きく受けるものでありますから、特に豊作になりますと大変な豊作貧乏のようなことが起きちゃうわけでございまして、段ボール代にもならない、こういうことで、万やむを得ず産地廃棄等しているわけでありますが、しかし、それも見方によっては大変もったいないと、もっと有効活用ができるんではないかと、こういうお話もありますので、農家経営の安定を図りながらも有効に活用して、あわせて、やっぱりせっかく丹精を込めて作ったものがこういう無残な形でというのは教育上もよろしくないというふうにも思う点もありますので、何かいい方法ないかと今検討中でございます。

高野博師公明党

○高野博師君 これもしっかり対応してもらいたいと思います。  次に、農産物の輸出についてお伺いしたいと思いますが、農水省は、攻めの農政だということで、中国始め東アジアに日本の農産品を輸出するという戦略を持っているようでありますが、特に中国富裕層向けにリンゴ、ナシ、近々米の対中輸出もこれは合意されるという予定であると聞いておりますが、東アジア諸国の食文化の多様性、こういうことを考慮すると十分可能性があると思います。これは日本の農業にとってもプラスになると思いますが、しかし、食料自給率を上げるという観点からいいますと、こういう国家目標からしますと、国内市場、国内消費向けの生産を高めることにつながらないと、これは遺憾ではないかなという感じがあります。  いずれにしましても、これは重要な日本の農業政策になると思いますが、この点についてお伺いしたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 先生、この点ちょっと誤解もあるかもしれませんが、まず自給率の問題でありますが、輸出が増えると自給率は増えるんです。これは生産されたものが消費されるということで分子になりますので、これは輸出が増えれば自給率は上がります。  そういうことをまず一つ大前提としまして、そこで、今まで輸入にやられておった日本の農業、しかしこれは、私は大きくて強い外国から日本は小さくて弱いから守らなきゃいけないと思っておったんですが、物の良さだけで比べればそれは世界のどこにも負けない物のすばらしさを持っておると、そこで勝負をしようと、これが輸出ということが大きな可能性のあるそのもとなんですが。  そこで、もう先生御指摘のように、今、日本食ブームということで、世界は大変な日本食ブームでございます。それから、アジアの区域におきましても大変経済水準が高くなりまして、そして高級品が売れるようになってきた、そういったことの中から、コシヒカリ、それからまたリンゴとかナシとかナガイモ、こういったものが非常に今売られるようになってまいりました。そこで、今おっしゃいましたように、米につきましても今年の一月、事実上の決着を見まして、この十九年のある一定の時期からは輸出ができるようにということで今最大の、最後の努力を今やっておるところでございますが。  そういう中で、今後どのように進めていくかということでございますが、まず、これを一兆円をまず当面目標にしようということでございまして、この平成六年におきましても一三%の伸びを示しておりまして、ずっとここのところ前年比を上回ってきている、このようなことで伸びてきているところでございます。  じゃ、具体的にどう進めていくかということでございますが、やっぱりまだ検疫の問題がいろいろございまして、これはどうしても民間ではできない、やっぱり国と国の間で検疫の問題というのは解決をしていかなきゃならない、そういうふうに思っております。  それからまた、日本の食材、また和食という料理、これを抜本的な拡充を行って発信をしていくと、在外公館等の協力も得ながら進めていこうということでございまして、もう既に十か国で実施しております日本産農産物を海外へPRするワショク・トライ・ジャパンズ・グッド・フード、これを今後とも充実をしていこうと。  それと、先週末に御提言を、御答申をいただいたわけでございますけれども、海外日本食レストランの推奨計画、こういったことを進めることによりまして、今、日本食が広がっておりますこういう背景を大きな受皿としまして、日本の農産物を食材として海外に展開をしていきたい、こういうことでございまして、大きく期待をしておりますし、大きく進めていきたいと、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。

高野博師公明党

○高野博師君 次に、遊休農地について少しお伺いしたいと思いますが、遊休農地が年々増大し続けていると、これは離農者が増えているのは当然でありますので。しかし、今、都市と農村との交流とかあるいは団塊世代の農村志向、あるいはサラリーマンが農業をしてみたいというような希望者も増えている。あるいは、こういう遊休農地にバイオエタノールあるいはバイオディーゼル用の植物の栽培をしたらどうかと、いろんなアイデアがあると思いますが、この遊休農地についてはどういう政策をやっているんでしょうか。

国井正幸自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(国井正幸君) 今の先生御指摘のように、この遊休農地利活用、これは大変重要な課題だというふうに認識いたしております。  それで、今行っている主な内容でございますが、一つは担い手に、是非農地の利用集積を図ることによって担い手の方にひとつ頑張っていただこうということ。それからもう一つは、今先生から御指摘あったように、団塊の世代の方々が定年を迎えられると、是非農村に来ていただいてもう一頑張りしていただこうと、こういうことを是非推奨していきたい。それからもう一つは、やはりどうしても耕作放棄地が中山間地域に多いわけでございまして、条件不利なところでございますから、中山間地域の直接支払によって条件不利を補整をするというやり方ですね。それから、この十九年度から始める予定にしているわけでありますが、農地・水・環境保全対策ということで、地域ぐるみで是非この耕作放棄地を何とか解消しながら自然に優しい美しい景観を是非つくり上げていこうと、こういう取組。  それから、やはり未利用資源ということで、林地放牧等を含めて、耕作放棄地に対して、主に牛になるわけでありますが、放牧等を行って、この遊休農地の活用を図るということ等々、さらには都市部の近郊に多いわけでありますが、小区画の耕作放棄地等については是非市民の皆さんに開放して、市民農園のような形でこれを利用していただくというのもこれまた有効ではないかと。  ありとあらゆることを通じて、是非この耕作放棄地の解消に私ども努めていきたいと、このように考えている次第でございます。

高野博師公明党

○高野博師君 これもよろしくお願いしたいと思います。  もう一つ、農業従事者の健康問題でありますが、これはアンケートによりますと、先ほど言いましたように、病気になっても有給休暇が取れるわけではないということ、けががあっても労災があるわけじゃない、国民保険も三割負担だと、それから農薬をたくさん使っていると。しかし、一つの農薬については登録制によって使用方法等が決められております。そのとおり使っている。しかし、たくさん使っていると、そして長い間これをやっていると、やっぱり何か健康被害があるんではないかというふうな不安を持っているという意見がかなりありました。この点についてはどうでしょうか。

町田勝弘農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(町田勝弘君) お答え申し上げます。  農業従事者など農薬使用者の安全の確保を図りますため、農薬登録時におきまして、口、皮膚や空気中からの摂取によります毒性の試験結果に基づきましてハウス施設内での使用を規制する、こういった規制を行いますとともに、農薬容器等に添付するラベルに、農薬の散布時にマスク、手袋、眼鏡を着用することが必要である旨の使用上の注意事項、こういったことを記載することを求めているところでございます。  また、農薬散布によります農業従事者の事故を未然に防止するということで、毎年六月でございますが、厚生労働省や都道府県と連携して農薬の危害防止運動、これを全国レベルで実施しておりまして、農薬のラベルの記載事項の確認をきちっとした上で農薬の適正使用を図りましょうといったことにつきまして、ポスター等の広報活動も活用して周知徹底を図りますとともに、農薬使用者を対象とする研修会の開催、また農薬適正使用アドバイザーの養成、こういったことの取組を行っているところでございます。  今後とも、関係省庁や都道府県と連携を図りながら、農薬の使用現場におきまして農薬の安全かつ適正な使用の徹底を図れるよう努めてまいりたいというふうに考えております。

高野博師公明党

○高野博師君 時間がありませんので、最後に魅力ある農業ということで、日本の農業というのはなぜここまで衰退するまで対策を取ってこなかったのか。これはもう政治の責任だろうと思いますが、農水省の責任もないとは言えないと思いますが、地球全体として、各国で農業が衰退し、危機に瀕しているということも言えるかもしれません。戦争があり、紛争があり、あるいは地球温暖化の関係で砂漠化も相当進んでいる、干ばつという問題もある、こういう、世界の食糧不足というのは時間の問題かもしれない。これは世界全体で取り組む必要があると思いますが、一方で、日本も農業の再生を図る必要があると。  そういう中で、単純化すれば、農業に魅力がない、魅力ある農業にするにはどうしたらいいかということだと思いますが、私は、環境教育と同様に農業についても、義務教育の段階から、農業というのはすばらしいものだと、こういう考え方、楽しいものだと、そして、面白くて奥が深い、重要だと、こういうこと、そして豊かな自然の中で働くということの喜び、こういうものを教えるような、教育の中でもこういうことを積み重ねていくことが必要だと思いますし、農業にまつわる暗いイメージ、あるいはネガティブなイメージ、これも払拭、転換するような教育というのも必要ではないかと思っております。また、最先端のITとかバイオテクノロジー、こういうものを農業の中に取り込んでいくと、応用していくということも必要だろうと思います。  いずれにしても、労働条件が向上して収入が増えるような農業に転換していくということについて、是非農水省、農林大臣、一生懸命やってもらいたいと思います。  最後に、一言だけ決意をお伺いしたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。  先生、本当に最後は一番必要なことの御指摘をいただいたと思っております。なぜこれだけ農業弱くなってきたか。これは全体として、やっぱり世界全体の流れの中で、経済発展、工業化、都市化、こういった形の中で、どこの国においても、特にヨーロッパと日本似ておりますが、大体、農業者が減って、そして工業化、都市化が進んだ、こういう背景があったと思います。しかし、一方で、今になってみればエネルギーにいたしましても、化石燃料に頼っておったのではやっぱり地球環境は破壊されてしまう。やはり土から生まれて土に返る、クリーンなエネルギーによってやっぱりエネルギーも賄われることが地球にとってこれはやっぱり大きな意味を持つと。  そしてまた、日本の農業も、その農産物のすばらしさを生かして海外に大きく展開をしていく、そういったことによって夢も希望も持てると、やはりそういったようなもろもろの面を、プラスの面をしっかりと打ち出して、そして皆様に魅力も持っていただき、そしてしっかりとした希望も持っていただいて従事をしていただくような、こういう方向を目指して、条件も整備しながらしっかりと進めてまいりたいと思います。  今日は御指摘ありがとうございました。

高野博師公明党

○高野博師君 終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で高野博師君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  今、医療の現場では看護師不足の事態が深刻です。日勤で残業し、数時間の休息で寝る間もなくまた夜勤に入ると。月に三回も休日を出勤した、熱が出ても点滴を打って出勤したなど、医療の安全を脅かす勤務状況になっています。病棟閉鎖や訪問看護ステーションの休止など、地域医療への影響も大変深刻です。北海道の羅臼町の国保病院では、看護師不足で、夜間、休日の休止を、停止しました。一部の大病院が大量に看護師確保に乗り出して、そのしわ寄せで地方の中堅病院などで看護師不足に拍車が掛かっています。こうなった要因がどこにあるとお考えでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 看護師さんにつきましては、先般、七対一入院基本料というものを創設いたしました。これは、急性期医療の充実の点から、必要な看護配置を適切に評価するという目的で導入したものでございますけれども、先般、この状況につきまして、一月の末でございますけれども、中医協から建議をいただいたわけでございますが、その指摘にもございますとおり、非常に短期間で数多く七対一の基本料の適用病院になるんだという届出が行われたという事実がございます。それからまた、今春に向けまして国立大学病院等を中心として積極的な看護師さんの採用活動が行われていること、それからまた、改定の趣旨に必ずしも合致しているか疑問なしとしない病院におきましても七対一入院基本料の届出が行われていること、こういうようなことがあるという御指摘を受けまして、この中医協においても、この事態、状況については、看護職員という貴重な医療資源が限られていることを考慮すると深い憂慮を禁じざるを得ないと、こういう御指摘をいただきまして、この七対一入院基本料もこの地域医療における看護師確保に影響を与えた可能性があると、このように判断をいたしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この七対一の配置基準を設けたことは手厚い看護を求める国民の願いにこたえるものだと思いますけれども、問題は、看護師の絶対的な不足の下で看護師を増やすための何らの具体的な改善策もなく、総額で一兆円とも言われる診療報酬の大幅削減をしたことにあります。この診療報酬の引下げの中で、七対一の配置にすれば病院の受ける収入も増えるようにしたわけですから、収入が減って苦しい病院が看護師を増やそうとするのは当然だと思うんです。  しかし、競争ともなりますと、これは窮地に立たされるのは地方であり、中小の病院です。北海道では、患者十三人に看護師一人以上の基準を満たさない、そういう医療機関が四割あります。基準を満たさなければ病院の受け取る収入は更に減らされると。で、経営危機になるわけです。こういう形で地方や中小の病院を追い込んで、医療の空白、命の格差を広げる結果になっているわけです。  この七・一導入以前の厚生労働省の需給見通しでも四万人余りの不足が見込まれていたわけで、今回の今日の状況というのは当然予測できたはずではありませんか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 看護師さんの職員確保に関しましては、私どもとしても、従来、各般の施策について積極的な取組をいたしているわけでございます。従来から、養成力の確保ということを基本としまして、何といっても離職の防止と、一度看護師さんの養成所を卒業されまして医療現場に入られた方の中にかなりの率で離職をされる方も多いものですから、これを何とかとどめたいと、こういうようなことに今注力をいたしているところでございます。  それから、潜在的看護婦と言われている、一度看護師の業に就いていらっしゃる言わば経験者が離職をされている、そういうような方々の能力をもう一度発揮をしていただく、現場で発揮をしていただくということのために再就業の促進の働き掛けをいたしている等、総合的な支援を行っているところでございますけれども、今後更にこれを進めてまいりたい、このように考えるところでございます。  特に来年度予算におきましては、多様な勤務形態で働くという看護職員の方々を雇用する医療機関の事例を収集、分析いたしまして、そういう出産や育児等の看護職員の生活環境に応じた勤務形態、こういうようなものについても支援をいたしたい、このように考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この七対一の基準は、やはり行き届いた看護のためには後退させるべきではないというように思うわけです。  高齢化が進んで医療の技術が進展をする中で、安全、安心の医療、看護のために現場の看護師さんは本当に頑張っていると思うわけですね。しかし、医師、看護師不足の中で、現場は本当に過酷な状況にあると思うわけです。最近の傾向としては、平均の在院日数が急速に短縮していると、そして入院患者の入れ替わりが激しいと。患者の重症化が進んで、業務量は増えているわけです。過密労働、退職、そして看護師不足の悪循環ということが言えるわけですけれども、やはり安全、安心な医療確保のためにこの手厚い配置基準は前提であって、本当に多くの病院がこの基準を満たしてゆとりのある看護ができるように看護師を増やすべきだというふうに思うわけです。そのために、厚生労働省自身が実態を把握するという必要があるんじゃないでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 看護師さんの実態把握につきましてはかなりの程度私どもも日ごろからその掌握に努めておりまして、届出病床規模別、設置主体別の七対一入院基本料に関しては、そうした届出の状況も把握をいたしておりますし、設置主体別の今年の看護職員の募集、内定の状況等も明らかに既になっているところでございます。  これらの実態把握を踏まえまして、また平成二十年度の診療報酬改定におきまして、看護職員の配置数を満たした病院はすべて認めるという現在の基準を見直して、本当に入院患者が手厚い看護を必要としている病院に限り認めるというようなことでこの状況の改善を図っていくことも予定をいたしているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それじゃ逆行しちゃうんですよね。  そもそも需給見通しが余りにも現実と食い違っていたわけですから、それ自体見直すべきじゃないかと思うわけです。  我が党は、こういう問題解決のためには、今述べた実態調査をちゃんとやって、一つは、安全で行き届いた看護ができるように、すべての看護配置基準の病院について診療報酬を二〇〇七年度からでも緊急に引き上げるべきだと。それから、国民の願いはもっと看護師さんが増えてゆとりを持った仕事ができるようにしてほしいということですから、どの医療機関でも七対一の基準を継続、取得できるようにするべきだと。そして、さらに、看護師の絶対的不足を打開するために、養成数を増やすなどの抜本的な対策を緊急に講じることが必要だというふうに思います。  大臣、いかがですか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も現場の状況もいろんな先生方から聞いておるわけですけれども、一番大事なのは離職の防止ということでございます。それから再就職の促進と、こういうことでございます。  これには一体どういうことが必要なんだろうかと。やっぱり看護師さんの中の看護婦さん、昔の、こういう方々には結婚、出産というような重大な転機がありまして、それを機にいろいろと離職をされるというようなこともございますので、是非院内の保育所の充実を図りたい。この点についてはかなりの程度実は既に普及をいたしておりますが、まだまだこうした面を充実することによって、今申した離職の防止であるとかあるいは再就職の促進であるとかといったようなことで看護師さんの充実を図っていく、そういう道が我々は存在すると、このように思っておりまして、その方面の施策を今後とも進めてまいりたいと、このように考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 二〇〇六年に国は離職の防止と言うけれども、実際には公立、日赤などの院内保育所の運営費の補助金も廃止しているわけですよ。増やすというんだったら、やっぱりそこを復活させるとかいうことも含めてやらなきゃいけないと思いますし、やっぱり、そもそも医療費にお金を掛けな過ぎるという問題があると思うんです。看護師にしても配置基準そのものが少ないわけで、やはり国民の命を守るということでは最もここにお金を掛けなきゃいけない分野であって、財源を十分に配置すべきだということを主張しまして、私の質問を終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  三月十七日、私は、石川県志賀原子力発電所に行ってきました。  日本初の、商業炉で世界初の臨界事故についてどう思いますか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 極めて遺憾なことでありまして、断じて看過できません。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 八年間隠ぺいされていたことをどうお考えでしょうか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 平成十五年の十月に法改正をいたしました。そのときに、検査体制とかあるいは罰則とか厳しくしたわけであります。それ以降の事故隠しとかデータ改ざんの報告はありません。  それ以前の問題でありますが、実はそれ以前の問題についてぽろぽろ私が大臣に就任以来出るもんでありますから、そのたんびに過去の事故、過去の事件とはいえ、原子力の信頼性が薄れるということに私自身業を煮やしまして、過去を洗いざらい全部調べろという号令を期限を切っていたしました、三月三十一日までを期限とすると。すべての電力会社で洗いざらい調べろということでやっている中で出てきたわけであります。  問題は、臨界事故という重大な事故が報告をされていない、これは法定報告事項であります。それから、それがそのまま報告をされないがゆえに、そのときに報告されないがゆえに、ずっと隠してきたと。その対処の対応もきちんとなされていないということで、併せて極めて遺憾だというふうに思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 三か月後のジェー・シー・オーの事故も防げたのではないかという点についてはいかがですか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 根拠を問われると、これ、仮にそうであったならばそうではないかという私の思いでありますが、それは、臨界ということに対して関係者に啓蒙が相当行き届いて注意が払われたんではないかという思いが致すということであります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 引継日誌をいただいてきました。組織ぐるみです。所長は事故の直後に行っていて、この引継日誌は次長、課長、当直長、全部サインをし、運転状況は全部異常なしになっています。組織ぐるみで隠ぺいをしていたということについて、いかがですか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 現在調査中でありまして、組織ぐるみであるとするならば極めて悪質だと思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 国の検査官のシステムが無力であるということも明らかにしました。  八時半に引継ぎをするのに異常なし。十時に毎日検査官が来ます。四人検査官はいます。見抜けない。説明を聞いて、制御室に行って中性子の振り切れているデータも見ることはできない。で、帰って、何も知らなかった。  国の検査官システムが完全に無力であったことを明らかにしていると思いますが、いかがですか。

広瀬研吉資源エネルギー庁原子力安全・保安院長

○政府参考人(広瀬研吉君) 今回の事故は、平成十一年の六月十七日から十八日にかけての深夜に発生したことでございました。  平成十一年当時の通商産業省の運転管理専門官には、現在の保安検査官に与えられております検査の権限がございませんでした。そのために、詳細な記録の確認を行える状況ではなかったために、当時の体制では現在に比べまして事故を把握をすることは難しかったというふうに考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 電力会社の事故隠ぺいが続いていることを、大臣、どう思いますか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 最初に先生と認識を共有させていただきたいんですが、そのジェー・シー・オーの事故の後、検査官が常駐して常時どこでも見れるということにしました。それから、東電のシュラウドの傷の隠ぺい以降、法律を改正をして更に強化をいたしました。そういう体制を取って、隠ぺいができないように縛りを掛けているわけであります。  今回の事故は、その前の、要するに保安院検査官にそれだけの権限が与えられていないときのことであります。それを今、洗いざらいうみを出させているところなんであります。自然にぽろぽろ出てきているんではなくて、全部洗い出せということを、私、大臣名で号令を掛けているという最中でございまして、これは何を意味するかというと、隠ぺい体質から脱却させたいという思いがいたします。そういう企業文化体制を完全に定着させるということで、それ以降、データ改ざん等で、あるいは虚偽報告等で国民の信頼を失うことがないようにしたいという思いでやっているところでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 報告義務違反は三年で時効ですが、これも見直すべきではないでしょうか。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 甘利経済産業大臣。  指名を取り消します。広瀬院長。

広瀬研吉資源エネルギー庁原子力安全・保安院長

○政府参考人(広瀬研吉君) 現在、北陸電力に詳細な事実関係、原因究明、再発防止対策を報告をさせることを命じております。私ども原子力安全・保安院といたしましては、北陸電力のこれらの志賀一号機の臨界事故の報告、また先ほど大臣から説明のありました今月末までに出されます北陸電力からの総点検の結果の報告、これらを詳細に精査をしました上で今後の対応を検討していきたいというふうに考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 北陸電力に原子力を担当する資格があるのでしょうか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 今回きちんと検証いたしまして、現在の、つまり平成十五年十月以降行った法改正で足らざる部分が例えば仮にあるとするならば、それに対してきちんと対処をしていきます。その上で、しっかりと責任を持って原子力発電所の運営をさせていきたいと思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 貸切りバスの規制緩和から事業者が乱立し、低運賃化、労働条件の悪化が生じています。その結果、死傷者を出すという重大事故も発生しています。新たなルールづくり、例えば安全に運行できる運賃が必要ではないですか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 規制緩和後、例えば平成十二年のバス事業における賃金は、平成十二年は五百五十万円、十七年は四百四十万円と下がっておりますが、運転者の年間労働時間は、平成十二年は二千四百九十六時間、平成十七年は二千四百八十四時間とほぼ横ばいでございます。一般労働者に比べて大変長時間ではありますけれども、このバス事業者の場合、バス運転手の場合、時間待ち等があるからこういうことがあるのかも分かりませんが、そのようなものが実態でございます。  したがいまして、こういうことが事故を誘発してはいけないということから社会規制は強化の方法を取っております。例えば、本年の予算要求におきましては、監査担当要員を二百名に増強する等、安全に関する規制に必要な検証ができるように適切に対処したいと思います。  なお、私は、あのあずみ野観光バスの事故を受けまして、三月十三日、ツアーバスの一斉点検を全国十三都市十三か所で行いまして、私も新宿西口へ参りましてその実態を見てまいりました。こういうものを今精査中ですが、今後強化していきたいと、こう思っています。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 強化していきたいということですが、ツアーバスと高速バス路線運行は極めて類似をしています。ツアーバスの低運賃競争、労働条件の悪化です。  新たなルール作りが必要であり、ツアーバスに高速路線バス同様の基準を設けなければならないと考えますが、いかがですか。

岩崎貞二国土交通省自動車交通局長

○政府参考人(岩崎貞二君) 先生御指摘のとおり、高速バスは高速道路を利用する乗合バス事業の一形態でございますが、ツアーバスは一般的に旅行会社が介在いたしまして貸切りバスを使用すると。ただ、二地点間を運ぶということでほぼ同様の運行形態でございます。  私ども、高速バスとツアーバスにつきまして、特に安全面の規制において原則的に差は生ずることは適切でないと考えております。このため、例えば昨年の六月に、ツアーバスについて、着地で一時休憩仮眠施設を確保するようにといった指導をしておるところでございます。  今大臣お話がありましたツアーバスの街頭調査も、全国一斉の街頭調査も行っております。運行実態の把握に努めているところでございまして、今後、この結果も踏まえながら重点的な監査、指導を行うなど、適切な対応を考えてまいりたいと思ってところでおるところでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 規制をよろしくお願いします。  タクシーの規制緩和が導入されて丸五年が経過をしました。事故の増大、雇用条件の悪化が進んでいます。運転手の年収が二百万円以下の県は秋田、福島、徳島、沖縄、宮崎の五県に広がっています。  過剰台数の改善のための法改正が不可欠だと考えますが、いかがですか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 規制緩和によりまして、アンケート調査も行っているんですけれども、各種割引など、料金が多様化したことはいいという返事をした人がたくさんいらっしゃいますし、待ち時間が短くなった、運転手の接客態度が良くなったというのもあります。反面、運転手の運転技術が拙劣になった、運転手の道の詳しさが落ちているというような視点もあります。  いろいろな緩和につきましては、いい面、悪い面、すなわち光と影があるわけでございますが、実施後、例えば障害者に対してリフトだとか回転座席等を備えた福祉タクシーが出てきたとか、あるいはガイドができる観光タクシーが出てきた等の多様なサービスやそういうものも、いい面もございます。しかしながら悪い面もあります。  したがいまして、この国会に、私はタクシーの業務適正化特別措置法の一部改正案を提案をいたしまして、特に大都市部における流し運転手について登録制を取るなど、あるいは重大事故を起こした場合に免許取消し等を行うような規制を強化をいたしております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十八分休憩      ─────・─────    午後一時開会

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成十九年度総予算三案を一括して議題とし、社会保障・雇用・格差等に関する集中審議を行います。金田勝年君。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 今日は集中審議の雇用、そして社会保障、そして格差ということでテーマをいただいて質問を限られた時間ではありますがさせていただきたいと思います。  まず去る二月三日でございますが、総理は私の地元の秋田を訪ねていただきました。おいでいただいて、そして商店街、そして農家、酒屋さん、そういったところを実情を視察をしていただいたわけであります。その感想をまずお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般二月の三日に、金田委員の地元でございます秋田県に視察に行ってまいりました。  日本全体ではだんだんこの景気回復、長い間の景気回復基調の中にあるわけでありますが、地域によっては厳しいところもあると。商店街あるいは農業、中小企業、大変厳しい状況にあるという中において、秋田においても様々な試みをみんなで頑張って努力をしているところがあると、試みに挑戦しているところがあるということで、何か所か視察に行ってまいりました。  一つは、大曲の花火の、全国的に有名なこの花火大会を地域の商店街の活性化に生かせないかといういろんな試みに取り組んでいる商店街を訪問をいたしました。そこで、地域において女性の方々の取組についてお話を伺いました。また、商店街の取組についてお話を伺いました。  やはり地域によっては正に地域独特の名産があったり名物があったりすると、そういうものを本当に活用していこうという意気込みを本当に感じたようなところでございます。  そしてまた、農家によっては厳しい状況にあるわけでありますが、地域の特性を生かそうと。秋田においてはやはり雪があって寒い、これは大体農業においてはマイナスに作用するわけでありますが、ホウレンソウやアスパラガスを作っている農家をお邪魔をしたんですが、朝晩特に冷え込むというこの気候を利用して寒締めのホウレンソウを付加価値を付けて生産をしていると。そしてそれは大変甘さも味わいも深くなるということでございまして、私もそこでアスパラをごちそうになったわけでありますが、これを取ってすぐにそのままかじっても本当においしく、そんなように思いました。これはもう毎日食べてもいいなと、こんなような印象を持ったようなところでございますし、また金田委員の愛する秋田の日本酒、私は余り飲めないんですが、このメーカーを訪問をしたところでございますが、アジアや米国にも輸出をしている。そして、伝統を持ちながらも新しい商品のこれは試作にも挑戦をしているという、こういうやはり日本人のこの物づくりに対する本当に熱心な取組、すばらしさ、改めて感じたような次第でございます。  ただ、まだまだ厳しい状況にあるのも、私も現地でいろんな方々からお話を伺いましたが、こういう試みが成功していくように、そして次々とこういうチャレンジが生まれてくるように国としても政府としても応援をしていきたいと、このように改めて感じたような次第でございます。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 昨年の十月に、内閣が発足直後でございますけれども、予算委員会で私も地域格差について質問をさせていただきました。その中で総理はこのように答えていただいたわけであります。地方が水や食糧や、そして空気やすばらしい環境を都市に提供している、のみならず人材も提供しているのも事実であると、やはり都市は都市だけで成り立たないという認識を持つのは大切であって、活力のある地方があって初めて都市が栄えていくのではないかと。ここからいい言葉を言われました。地域が未来を見詰めることができる、そういう地域、地方をつくってまいりたいと、このようにおっしゃっていただいたわけであります。  一方で総理は、ただいまのお話にありましたように、週末に激務の中、秋田を皮切りに地方の視察を現在続けておられるわけであります。また、昨年の九月からですか、内閣ができて五か月もう過ぎましたが、ただいま審議している予算というのは内閣で初めてそういう思いを込めてつくった予算であるということなわけですね。ですから、そういう思いを今回今審議しておりますこの予算にどのように込められたのか、改めてお聞きをしたいと、こういうふうに思うわけであります。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、この十九年度予算、私の内閣で初めてつくった、編成した予算でございます。そういう意味においては、私の内閣が目指すべき方向をこの予算に込めたつもりでございます。  まずは、財政再建をしっかりと今後も力強く進めていく、そのメッセージを込めました。四兆五千億円、過去最大の額の新規国債の発行額の減額を行ったわけでございまして、六兆三千億円の財政再建を実施する予算にもしたわけでございます。そういう意味におきましては、今後とも財政規律を守って財政再建に向かって歩みを進めていくというメッセージを内外に示すことができたのではないかと、こう考えているところでございます。  そして、それと同時に、格差の議論が昨年から活発になされているところでございます。経済は構造改革を進める中において力強く回復をしているわけでございまして、しかしながら、残念ながらまだまだ地方によっては厳しいところがあるのも事実でありますし、そしてまた中小企業もなかなか厳しい状況にあります。そして、まだまだ家計にこの景気の暖かい波が行き渡っていないというのも事実でございます。そういう中にありまして、やはり格差を固定化しないための再チャレンジのための予算を組みました。千七百二十億円の再チャレンジのための支援の予算も入っているわけでございます。  そしてまた、やはり地方の、地域の活性化、地域の活力なくして日本の活力がないというのが私の内閣の基本的な姿勢でございます。その観点から、地域再生、地域活性化のための予算も組んでいるわけでございます。  そして、教育の再生、私の内閣の最重点課題でございますが、この教育の再生という意味におきまして、教育に係る政策的な経費は伸ばしたわけでございます。  そしてさらには、未来への投資、日本が力強く成長をしていくためにはイノベーションが大切であります。科学技術の予算は、この厳しい財政状況にある中においては伸ばしたところでございます。  そして、もちろん社会保障は極めて国民にとって大切なセーフティーネットでございますから、この質が落ちないようにこの予算の中でいろいろな配慮をしているところでございます。特に、中でも障害者自立支援法に対する更なる追加的な処置も盛り込んでいるところでございます。  そういう意味におきまして、我々は、私の政府としてこの予算に今後の政府の基本的な姿勢を盛り込んだところでございます。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 そういう中で、特に格差については、地域活性化政策体系ということで、地域の活力なくして、地方の活力なくして国の活力はないというふうに今総理がおっしゃった、それを込めた施策として地域活性化政策体系、何度かこの委員会でも取り上げられてはおるわけですけれども、これがまだまだ国民に知られていないという面があると思うんですね。  今日はテレビも入っていますから、官民問わず頑張っていこうとしている皆さんに対してその中身のポイントを、今日は関係する大臣の方に御出席いただいていますので、端的に説明してもらいたいなというふうに思うわけです。  まず、雇用についてであります。  雇用情勢の改善という観点からいきますと、我が秋田を見ますと、昨年末の数字で五%台にまた戻ってしまった、失業率が上昇した。一方で、有効求人倍率を見ますと、全国平均は一倍台に回復しているんですけれども、秋田は依然として〇・六の台であります、〇・六。ほかに秋田県を含めていわゆる七道県と言われている地域があるんですけれども、その七道県の中でも沖縄県なんかでは〇・五倍以下で推移している。二人に一つしか仕事がないんであります。  こういう状況で、例えば七道県などのこういう雇用情勢が厳しい地域に対して今後どういう施策を、対策を講じていくのか。特に私は即効性が大事だというように思うんですけれども、その点も含めて厚労大臣からまず端的に言ってください。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 雇用情勢が全体的には好転している中で、今、金田議員がおっしゃったとおり、秋田の情勢等を含めて非常に厳しいところがある、こういう状況でございます。  私ども、今委員の御指摘のように、政府全体としては、地域産業活性化のための法案ということで地域産業活性化の言わば政策体系というものを組み上げているわけですけれども、その中で雇用についてはどういう取組方をしているかと、こういう御質問でございます。  私ども、かねてから地域雇用開発促進法という法律をもってこれを運用してきたのでございますが、十九年度におきましてはこれを再編成いたしまして、従来の雇用の厳しい地域に対する施策、例えば事業所の設備投資が行われるときに人員が、雇用が増える、それに対して助成しようということ、これは従来の形で大体続けていくわけですが、加えまして、雇用を創造するということ、意欲の高い地域で市町村が中心になって県ともよく協議をして、そして新しい発想の下で雇用の機会をつくり出していこうと、こういうような創造的な事業を行うことに対しては思い切ったスキームの下、つまりどういうことをやるかというと、国の政策なんだけど、それを市町村を中心として、事業者も一緒になった協議会に委託をするというような形で思い切った支援をすることにいたしました。平均で五千万ぐらいの予算を組んでおりますが、最高には二億円ぐらいのことも考えておりまして、それを三年度間ぐらいで構想すると。  こういう中で、思い切った知恵を使った雇用の創造に向けては大きな支援をしていこうと、こういうような施策を準備したところでございます。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 ただいま大臣が言われました施策というのは、これ私が書き込みしてありますので非常に見にくいかもしれませんが、こういうたくさんの施策の体系ができている。これは、関係する大臣が多いということですけれども。  ただいまのその雇用の確保につきましては、やっぱり産業の振興とか企業立地、そういうふうな地域活性化のためのそういう施策と密接不可分だという面もあるわけでありまして、企業立地には非常に多大な努力を既にしておるんですけれども、ただ、やっぱり頑張ってもなかなか企業が来てくれないというような条件不利地域、そうした地域における産業とか企業の活性化といいますか、そういうことは即効性のある形で、配慮するような形でないとなかなかできないというふうに思うんですけれども、経産大臣の御所見を伺いたいと思います。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 今国会に地域振興の二法案を出しております。地域の中小企業の再生ということまで含めると三法案になるわけでありますが、その中で企業立地の新しいスキームを提案をいたしております。  企業が立地するには、工業団地を用意する、税金をまけるというんじゃ実は駄目なんでありまして、極めて大事なことは、ワンストップで行政サービスが行われるということが極めて大事であります。各省連携、六省庁の連携体制を取りまして企業立地のプランを地域ごとに作っていただいて、企業立地マニフェストとでもいうんでしょうか、それでその地の魅力をアピールをしていただきたい。そして、企業が求めるその行政手続がいかにスピーディーになされるかと、体制を組んでもらってそのPRをしていただきたいと思います。そういうことによって、抜本的な企業立地の新しい施策を提案をすることといたしております。  あわせて、地域の資源を企業化をしていく。先ほど総理から、大曲の花火は言わば地域資源ですねというお話がありました。正にこれは大変な地域資源であります。農林水産品、名物もそうですし、地域のイベントもそうですし、自然景観や歴史遺産もそうです。もちろん、産地の技術、大事です。それらを企業化をしていくためのあの広大なスキームを組んだわけでありまして、これを大いに活用していただいて地域振興を図っていただきたいと思います。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 ただいま出ましたその施策をワンストップサービスで対応していく今回の取組というのは、組閣に当たりまして、この経済財政担当大臣のほかに地域活性化担当大臣というポストを置かれたと、これは非常に心がこもったそういう大臣ポストということだと思います、思いがこもったですね。そして、省庁の縦割りを超えて横断的な取組を大切にしていかなければいけないというところを非常に考えておる、そういうふうな政策体系だろうというふうに思います。  ただ、この担当として、何といいますか、新しい取組について、やはり渡辺大臣、得意の分かりやすさでその決意を国民の皆さんに分かるように簡潔に教えていただければ有り難い。

渡辺喜美自由民主党内閣府特命担当大臣

○国務大臣(渡辺喜美君) 初代地域活性化担当大臣を拝命した渡辺喜美でございます。  私の役回りは、昔だったら領空侵犯大臣と言われかねないようないろいろな横断的な施策を、今はもう領空侵犯じゃございませんので、政府挙げて地域活性化、取り組んでいく。やる気のある地域のやる気を喚起をして、埋もれてしまっている宝物を掘り起こしていこうということで、もう既に、熊本と宮城で地域活性化応援隊というものを組織をしてどんと大デリゲーションで行っております。各地域の自治体やらNPOやら商店街やらいろんな方々が御相談に来られまして、中には、目からうろこの、こんな話があったのかという喜びの声もいただいております。  是非、秋田県でも、この地域活性化応援隊を呼んでいただければ、いつでも参上をいたします。地域活性化伝道師というカリスマも用意しておりますので、どうぞお呼びをいただきたいと思います。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 渡辺大臣、初代ということで思い切り頑張っていただきたいのですが、いろいろ注目もされておりますけれども、この分野が正に内閣の最重要課題として最も大切な分野だということを是非忘れないで頑張っていただきたいなというふうに思います。  地域活性化担当ということですね。そのときに今領空侵犯という言葉も出ましたが、領空侵犯というよりも軒先を貸した形の経済財政担当大臣、大田大臣一言、これをフォローするのは、進めるのは渡辺大臣の方ですけれど、どうなっているかをフォローするのは大田大臣のお仕事だと思いますので、一言。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) ただいま渡辺初代大臣からお話がありましたように、全国一律ではなくて、地域それぞれの魅力を引き出していく、地域の強みをつくっていくという政策は、その地域の持続的な力を付けるという意味で、地域間格差是正にも大変役立つと考えております。  金田先生からは、昨年十月の予算委員会でも地域間格差について御質問いただきました。そのときに、この景気回復のばらつきをもたらしている要因として、製造業比率、それから公共事業への依存度という要因を挙げました。この要因はまだ続いてはおりますが、一方で、今、渡辺大臣、あるいは先ほど総理からお話がありましたように、地域独自の取組で、例えば観光客を増やしているというような事例も多々出ております。  私どもとしましては、データで把握し切れないものはヒアリングあるいは事例調査を通して地域の実態をしっかりとつかまえていきたいと考えています。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 やはりその地域別、業種別の経済を、私常々申し上げていることですけれども、やはり地域別、業種別のミクロでしっかりきめ細やかにフォローしていくという、そういう経済財政担当大臣の御努力をこれからも期待をしたいと、こういうふうに思います。  そして、各大臣にすべてお聞きしたいんですが、時間がかなり限られておりますので、農林水産関係は、非常にこの地域活性化政策には重要なポイントを持っているわけです。この前、集中審議を農業と食の安全についてやらせていただきましたので、今日は農林水産大臣にいろいろお聞きしたかったんですが、ちょっと押してますので私の方から申し上げますが、定住や二地域居住あるいは地域間交流を通じてその農山漁村の活性化を図ろうという施策が非常にアイデアを出した形で盛り込まれているということを私どもからも、まあ大臣のお気持ちの代わりに話をしたということで、実はやはり国交省の立場からも、この政策体系の中で法律もたくさん出していますね、そして積極的に取り組んでおられるわけです。  私から言わせてもらえば、地域格差の是正のためのポイントというのは三つあると、柱が三つあるというふうに思っております。一つは、今この質疑で申し上げております、そして内閣の目玉としてこの予算の中に組み込んでおられます、新しい大臣もできた、地域活性化の政策体系、これであるというふうに思います。  もう一つは、やはり総務省の地方交付税、この地方交付税の在り方、地方税と地方交付税で一般財源を確保するという考え方の中で、税収が伸びる地域とそうでない地域の差がある中で、やはりその地方交付税がどうなるのか、そこのところは非常に大きいわけですけれども、これも昨年十月に菅大臣に質問を申し上げたところでありますから、限られた時間でありますので、この後の関連質疑者にそれは譲りたいというふうに思います。  そしてもう一つの柱は、やはり公共事業の重点配分だというふうに私は思うんであります。基礎的なインフラの整備がまだ整っていない地域というのはまだ厳然として数多くあるんですよね。競争の前提条件となる基礎的なインフラの整備が進んでいない地域が地方に多いわけです。であるならば、これを、限られた予算なんですから、そういった地方に対してやはり重点配分をしてやる、そして即効性を図ってやる、即効性を持ってそういう努力をするということが私は非常に重要なんじゃないかと、きめ細やかにそういう対応をしていただきたいなと思うんですが、国土交通大臣のお考えをお教えいただきたい。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) お説のとおりでございまして、例えば、日本海沿岸東北自動車道等はもう一部できてますけど、大部分できてないところがあります。そういうところは重点的に急がなければならない、社会整備をしなければならないというふうに思います。  また、今回はまちづくり交付金等も交付額二千四百三十億円というものを計上いたしておりまして、こういうものを利用いたしまして、地域で民間と連携しながら発意された戦略的な再生戦略というものを出していただければ、我々はこういうもので重点的に早急にこれを整備していきたいと、このように思っております。この国会にもそのように地域の再生のための法律を提案をいたしておりますので、どうかよろしくお願いします。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 今までるるお話がありましたように、やはり地域活性化、そして地域格差の是正というのは各省にわたる課題であります。したがって、きめ細やかに見ていかなければならない政策だということで、したがいまして、安倍内閣といたしまして、全力を挙げて連携を取りつつ頑張っていただきたいと、こういうふうにお願いをしたいと思います。  もう関連質疑者が隣に来ておりますので、もう一問だけお願いをしたいと思います。  それで、最後に一つだけなんですが、本日は社会保障もテーマであります。やっぱり医療の観点からの格差ということにもなるんですけれども、医師の偏在の問題についてであります。  今国会では与野党を問わず多くの議員がこの問題を取り上げてこられたわけであります。そして、地方を中心に本当に深刻な状況にあるということであります。そこで、厚労大臣あるいは総務大臣に今努力してきたその医師確保対策というものについてお聞かせいただきたいと思ったんですが、それは今まで数多くお答えになっていますので、そこから一歩進めまして、総理にひとつお考えを教えていただきたい。  こういうことを私に、お話が地元でありました。この際、是非とも聞いていただきたいお話です。  秋田県の大館市には二つの市立病院があります。昨年の九月から、大学から派遣されておりました産科医の引揚げによりまして一つの病院で分娩ができなくなりました。その結果、もう一つの病院の産科に分娩が集中するということになったわけです。病院側は分娩を市民に限定する、つまり里帰り出産を断る措置をとるということになった。病院側の判断も、限られたスタッフの負担を考えた場合には理解できることであります。でも、しわ寄せはひとえに市民が負わなければいけないということになるわけですね。里帰り出産を待っていた両親にとって、お孫さんを待ちわびていたのに、里帰り出産はお断りというふうに言うんでは、余りにも冷たい現実ということになります。お産のときに、特に初産では若い母親が自分自身の母親から育児を手に取って教わるということはとても大事なことだというふうに思うわけであります。また、里帰り出産ができないことで出産をあきらめる夫婦も出てくるかもしれません。この結果、地方における産科医不足というのは少子化問題に拍車を掛けることにもなるわけであります。政府全体として少子化、子育て支援というものを重要施策として位置付けるのであるならば、特に産科、小児科医師の充実というものについてもう一段の対策を講じるべきだというふうに思うんですけれども、総理のお考えをお聞かせいただきたい。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少子化対策を進めている私の内閣において、この産科医、小児科医の現状に対しては大変懸念を持っているわけでございまして、産科医、小児科医が不足している地域に対してこの産科医、小児科を何とか確保すべく政策を進めていきたいと、このように思っています。短期的、中期的な政策を進めていくことが大事だろうと、このように思います。  お医者様の数は、全体としては毎年三千五百人から四千人近く増えているわけでございますが、しかし地域によって、あるいは今委員が御指摘になった産科医、小児科医といった診療科においては不足しているところも事実でございます。そして、少子化が進む中で、この小児科、産科医を何とか確保、充足していくことが喫緊の課題であると、私はこのように認識をしておりますが。  短期的な対策としては、医師が集まる拠点病院を整備をしていく、そして医師が不足する病院への医師派遣の仕組みを構築をする、そしてまた、産科や小児科に多い女性医師の就労を支援する。すぐに、即戦力であるが、しかし今活動していない女性の医師の就労を支援をしなければいけませんし、なかなか厳しい状況に職場状況等々、子育てをしながらという状況があるわけでありますが、そういう女性医師を支援をしていく女性医師バンクを設立をいたします。そしてまた、初期の小児救急における当番制による開業医等の活用も行っていきます。そして、産科医療のリスクや訴訟の増加に対応するための産科医療補償制度の創設に向けて検討をいたします。  こうしたことを進めていくと同時に、中期的な対策として、医師不足が深刻な県については大学医学部の暫定的な定員増を行っていくことを検討しています。また、やはり地元出身の方々がそうした大学の医学部に入るということを進めていくことによって地域に定着をしていく先生が増えていくということになりますので、地域枠を設定するなどの総合的な取組を進めてまいります。また、平成二十年度の診療報酬改定においても、産科、小児科への対応を含めた診療報酬の在り方について検討をすることが必要と、このように認識をしています。  いま一度、それぞれの地域の実情をしっかりと把握をしながら、秋田県なら秋田県、それぞれの状況があるんだろうと、このように思います。都道府県と協力をしながら、地域ごとに具体的で実効性ある医師確保対策を講じていきたいと、このように考えているところでございまして、こうしたことに我々はしっかりと取り組んでまいりますし、厚生労働大臣も正に指導力を発揮していくことになると、このように思います。

金田勝年自由民主党

○金田勝年君 医療の格差というものは非常に過酷でありますし、子供も産めない、地方の病院の診療科目が減ってしまう、身近なところで診療が受けられないんで高齢者にとっては通院の足も確保することがままならなくなってしまう。今、正に勇断を持った思い切った医師の偏在対策を強く望むところでありますので、よろしくお願いいたします。  それでは、時間が参りましたので関連に入らせていただきます。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。山崎力君。

山崎力自由民主党

○山崎力君 山崎力でございます。  今、いろいろ地域の問題、地方の問題で格差があるということで秋田選出の金田議員からございましたけれども、恐らく格差の面からいけば、ほとんどの面で秋田より下のレベルにある私は青森県の出身でございますので、その辺のところからもう一歩進んだお話を伺えたらと思うんです。  総理としてみれば、格差、格差とずっとこの予算委員会、耳たこという言葉があるくらい聞かれていると思うんですが、格差と普通の差はどこにあるのかなというふうなことを考えてみたところ、元々は中立的な言葉だったと思うんですけれども、今多くの人が使っている、あるいは新聞その他マスコミ等で使われている格差といいますと、この差はない方がいい、できるだけ縮めた方がいい、裏を言えば広げてもらいたくない、そういった数値の問題を格差問題として言っているんではないのかなというふうに私思っております。  そして、今も話にありましたけれども、この自治体間の格差、これはもう非常に膨大な格差の問題の集大成があるわけでございますけれども、そういった自治体の責任者である首長さん方がこの現状、格差は縮まっているのか広がっているのかということに関して、かなりの多くの方、ある調査では七割以上の方が広がっていると、こういうふうに答えているようでございます。という意識が地方にある、首長さん方にあるということは、これはやっぱり何とかしなくちゃいかぬのじゃないかというのは当然のことでございますけれども、この辺のところの総理のまず認識と御見解を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この格差については、言わば格差がなくなることは残念ながらないわけでありますが、この格差がやはり余りにも広がらないように政治としては目配りをしながら配慮をしていかなければならないと、こう思うわけでございます。  いいところを引き下げるよりも、なかなか調子が出てこない地域を底上げをしていくことが私は大切ではないかと、このように思います。全国金太郎あめみたいな地域をつくるよりも、やはりそれぞれの地域においては地域の良さがあるわけでございまして、この地域の資源をいかに活用していくことができるかどうか、そこに地域の再生が私は懸かっているのだろうと思います。  もちろん、そうはいったって、このスタートラインに着くべく頑張っているけれども、スタートラインに着くためにはそれなりのインフラが必要だと、そういう御意見もあることも私も十分に承知をしているわけでございまして、その地域がいろんな試みをするための基礎的な基盤を構築をしていくことは当然重要であろうし、その試みに対しましては、政府としては今後とも支援をしていくわけでありますが、それと同時に、やはり国が押し付けていく、メニューを決めて、こういうやり方でやっていけというメニューを決めていくという方法から、地域が、皆さんが考えて地域の良さを引き出していく、自分たちで引き出していくという試みの中において、国が応援をしていくという新しい地域再生に取り組んでいかなければならないと、このように考えているわけでありまして、その観点から、我々この地域活性化については地域活性化の政策体系として取りまとめを行いまして、九本の法律も提出をしているところでございます。  今後とも、頑張っている地域がもっともっと力を出せるように我々は支援をしていきたいと思います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 その点で、担当大臣である大田大臣にお伺いしたいんですが、こういった総理の下で、どのようなやっぱり、特に都市部と地方の間の格差どこが深刻だと、どこに注意、注意といいますか、注目して対策を練らなければいけないのかというふうな点でお話を伺えたらと思いますが。

大田弘子内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(大田弘子君) 今回の回復は民間企業が牽引しただけに、産業構造あるいは人口構造で地域間のばらつきがございます。このようなばらつきはその地域間だけではなくて、先生が今おっしゃったように、地域の中でもまた見ていかなくてはいけません。例えば、有効求人倍率で見ますと、青森県全体は〇・四四ですけれども、弘前市が〇・六五倍である一方で、五所川原は〇・二三と、このような開きがございます。  ただその一方で、小さい地域でも独自の取組で伸びているところもあります。例えば、過疎地で苦しんでいる大分県の九重町では、人が通るつり橋としては日本一長い夢大つり橋というのを造りましたところ、十月三十日のオープン以来、毎日一万人を超える観光客が来ているといって話題になりました。それから、青森の田子町の田子ニンニクも今やもう地域ブランドの認定取って、全国で知られるブランドになりました。  このように、それぞれの地域独自の住民が知っている魅力を引き出していくということは大変重要だと思います。政府としても、それを引き出すことが重要だと思いますし、私どもも、先ほど金田先生からも御指摘がありましたように、業種別、それから地域別、都市と地方という観点でなるべくきめ細かくデータを取っていきたいというふうに考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 そういった中で、先ほど総理自らおっしゃりましたけれども、地方の活力なくして国の活力なしと、こういうことで、そうはいってもそれぞれの地域の所与の条件と言うと言葉変ですけれども、与えられた条件、そこにやっぱりハンディキャップというか、差があるじゃないかと。そういった中で何とかしなきゃいかぬという、そういったことと、それから同時に、だけどやはりある程度スタートラインはそろえてもらわなかったら同じ努力で結果が違ってくるじゃないかという、地方からの当然の気持ちあろうかと思うんですが、その辺について、活性化担当、先ほど初代と言われておりました第一号の大臣の御見解を伺えたらと思います。

渡辺喜美自由民主党内閣府特命担当大臣

○国務大臣(渡辺喜美君) 格差が拡大しつつあるという御認識は、多分、地域経済がまだデフレが終わっていないというところから来るんだろうと思うんですね。つまり、需要と供給のアンバランス、まあ供給が過剰で需要が少ないものですから物の値段がどんどん下がっていくと、元気が出ない、そういう現象がいまだに続いているんだと思うんですね。したがって、これは供給サイドを改革するのと同時に、需要の方もくっ付けてやる。こっちの方は、昔だったら公共事業でやったんだと思いますけれども、まあ我々は埋もれた需要の掘り起こし、そういうことを考えてやっているわけでございます。  したがって、この需要の掘り起こしはそれぞれの地域のそれぞれの創意工夫というのがあるんですね。例えば、青森市、何か年間雪かき費用が三十億円も掛かると。この間、佐々木市長さんの話聞いて驚いたんですよ。でも、青森市はちゃんとコンパクトシティーというのをつくって、そういうコンセプトを持って周辺の方々に、高齢者には是非町中居住をしてもらう。その空いた空き家の方は市が借り上げて、定期借家権で若い御夫婦に格安の家賃で提供して子育て支援もやっちゃう。こういうワンパッケージの地域活性化があるんだなと思って、青森市は私、初代大臣のときの初代中心市街地活性化認定をさせていただいたところでございます。  そういう創意工夫が山のようにありまして、是非そういう御相談をワンストップサービスでやっておりますので、永田町の合同庁舎か虎ノ門の二十三森ビルにお越しをいただければと思います。電話、ファクス、メールでも結構でございます。

山崎力自由民主党

○山崎力君 今、私の地元の方の頑張っているところの御紹介を願って本当にうれしい思いですけれども、ただ、やっぱり青森県も青森市だけじゃないわけでございまして、先ほどの弘前の話は恐らくキヤノンの大きな工場が来て数千人、何千人でしたかな、千人規模で就業者が増えたと。この結果があの有効求人倍率がほかのところに比べて大きくなっているんだろうという。五所川原にも千人規模の工場が行くと少し上がるかなと。だけど、これっていうのは昔ながらの工場誘致と同じスタイルだなと。これでもう一回やるのかなという、まあそこはここのと違いますけれども。  そういった今の渡辺大臣のことで言えば、格差が広がっているというのは、下がっている部分というのもこれはないとは言えませんけれども、恐らく今までと同じところなのにいいところがどんどんどんどんよくなっていっている、そこで差が開いているという感じが私はこういう調査のデータに出ていると思っているんです。ですから、頑張らないところは今のままでいいよということになるとこれはやはり問題だなという、そういう気持ちがあるものですから、できるだけ頑張って上げてもらう、そしてその地域の人たちにサジェスチョンして、そして、まあほっといたら上がれないかもしれないけれども少しの手助けで上がってもらうと、これはできるだけやるということはこれいいことだと思うんですが。  ただ、そこで具体的な例で言えば、総務省の方で頑張る地方応援プログラムというのを作られました。非常にアイデアとしてはいいと思うんです。ところが、そのお金の出どころが地方交付税。それで九項目そういうふうに頑張っている指標を作って、それの算定率を少しほかのところと差を付けて配ろうと、こういうアイデアのようですが、それはそれで今の経済状況からいけばやむを得ないかもしれないけど、そういうのっていうのはやっぱり別枠で予算持ってきて、あんたよく頑張ったねと、御褒美でこれだけのお金プラスするからもう一歩頑張ってよというのが私は筋じゃないのかなと。  この今まである予算の中で工面して頑張ったところにちょっと多くやるという、ちょっともう少し一歩出れないのかなと、こういう感じがするんですが、総務大臣、いかがでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) まあ、委員も御承知のとおり、地方財政も非常に今厳しい状況にあります。そういう中で、二〇〇六に沿いましてこの歳出削減というのを実は、歳出の抑制ですか、これに今取り組んでおりまして、そこから生み出して地方の活性化に取り組む、このことというのは私は基本的なことだというふうに思っています。したがって、今御指摘のありました頑張る地方応援プログラムでありますけれども、これは既存歳出に上乗せするのではなくて、この方針に基づく中で効率化努力を行って地域の活力を高める施策を展開をしていきたい、そういう実は方向であります。  ただ、十九年度におきましては、地方税、地方交付税、一般財源の総額、昨年と比べて五千億円上回っておることも是非御理解をいただきたいと思います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 今そういった形で地方交付税絡みの問題出てきましたけれども、やはり地方財政ということ、地方自治体の財政、これは国から地方へという言葉もございましたけれども、その流れの中で地方公共団体の財政をどうやって確保していくか。言葉を換えれば、少なくてもどこに日本国じゅう住んでいても一定の、最低限一定の公共サービスが受けられると。財力が少ない町、村に住んでいるからあなたのサービスはほかのところに比べてダウンしますよというのはなるべく避けたい、これが正に格差の問題だろうと思うんですが。その意味で、今おっしゃっていただいた地方交付税、いわゆる税収と、地方税との、税収と合わせた総額、このことについて地方自治体の責任者といいますか財政当局は物すごく神経質になっている。非常に交付税がどんどんどんどん減っている、そして人口減もあれば、人口と面積中心だというんだったら、ますます減るであろうと。税収はそれについて伸びるのか伸びないのか。  正に、先ほどの活性化の問題というのは、そういった中で地方の自治体が自分たちの税収、収入を確保するめどが付いているのか、それとも付かないのかと、そこで気持ちが大きく違ってくる。そのめどを付けるためのいろんな施策、自分たちで頑張るけれども、国の方もそのサポートをしっかりやっていただけるのかと、その気持ちが非常に強いわけです。その点について、総務大臣、お考え、いかがでございましょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のように、日本じゅうどこに住んでも一定水準の行政サービス、このことを保障するのは、これは私どもの基本の姿勢であります。そういう中で、今申し上げましたけれども、十九年度においてはこの地方税と交付税の総額を昨年比、比べて五千億円上回って確保させていただいています。そして、これからもやはりこの地方交付税の現行法定率、このことをしっかりと堅持をする、そして地方団体の財政運営に安定的なものを与えるために総額も確保していく、このことについて私はしっかりと対応して、地方の人が安心をして生活をできるように、これは全力で頑張っていきたいと思います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 この問題でいいますと、総務省と財務省のいわゆる国と地方の借金をどっちがどう負担して返すかという政府内での大きな問題がございます。しかし、やはり今一番国民が望んでいるのは、せっかく明るいいい方向の経済の状況が出てきた、そのときに取り残されるんじゃないのかと、このことの、どうやってくっ付いていったらいいのかと、そこのところに今一番地方の活力の問題があろうかと思います。  地方税収は確かに上がりました。だけど、上がっているところは偏在していませんかという問題があるわけです。我が町は元のまんま、ほかのところは税収が上がった。そうすると、我が町の元のまんまの税収のところに交付税のところがどう算定されて、今までの町の行政が、財政運営ができるのかと。ここが本当に個々それぞれの自治体、特に先ほど金田委員から言われたとおり、財政窮乏県といいますか、そういったところの方が本当に困っている。また、意識として、本来は困ってないはずの数字が出ている知事、都道府県の知事も、かなりの部分、格差というものが深刻な問題だというふうに言っているわけでございます。  そして、その中である程度具体的な話、先ほど来お話がございましたけれども、具体的な話でいえば、まず命の問題でございます。  非常に先ほどは医師不足の問題がございました。この自治体関係の問題でいえば、地方自治体立、公立病院の財政が非常に悪い、その赤字補てんで非常に困っている自治体、財政的にですね、そういったものもある。あるいは、それこそ医師確保で、先ほど大館病院は二人の人が一人になっちゃったと言いましたけれども、私の青森県の十和田市立病院はゼロでございます、分散しなきゃいけない、人口約七万くらいの市でございます。そういう、ゼロになってどこへ持っていくんだ、一時間、二時間余計に掛けて別のところに行かにゃいかぬと、こういうのもあるわけでございます。  そういった意味で、このいわゆる公立病院を含めた地方の医療体制どうするか。これから地方へ団塊の世代が行って、余生をいい環境の下で暮らしてもらおう、こういう調査をしたところ、二番目くらいの項目で、そういったところに行ってもいいけれども、必要なのは安心できる医療機関があるところだと、こういうふうなデータも出ております。  医療格差というものが正に地域間格差に大きな影響力を大きく持つということ、そういうことは事実だろうと思いますので、その辺のところを含めて、柳澤厚生大臣から対応というか考え方をお聞かせ願えればと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 医師の地域間格差あるいは診療科目間格差というものが存在しているということは、私どもも非常に厳しく認識をいたしております。  今、山崎委員の御指摘は、地域間格差、特に公立病院を中心とした問題についてどのように考えるかということでございますが、先ほど総理も御答弁申し上げたところでございますけれども、やはりこれ中期的な問題と、それから短期的に今すぐどうするかという問題に分けられると思います。  中期的には、やはりお医者さんの数が非常に目立って少ないというところ、あるいは地理的な条件からいっても分布が厳しいというようなところにつきましては、私どもこれ暫定的な医科大学の定員の増を行うという方針を立てまして、これを取り組もうということで考えているところでございます。しかし、これはあくまでも、お医者さん一人立派に育てるには十年ぐらいの年数が掛かるということで、当座の間には合わないわけでございます。  じゃ、当座どうするかということで、私ども地域の医療対策協議会というのを県を中心にしてつくっていただきまして、そこで、言わばもう少し診療所の先生方に全体としてその地域の医療に対して責任を持ってもらう体制にしたい。したがいまして、拠点病院というものを設けて、そこに言わばネットワーク、クモの巣状のネットワークを張って、連絡を良くしていつでも対応できるような、そういうものをつくり上げたいということで今考えているところでございますが、これもまあ中央に会議を来年度置いて、そこで指針を示して、地域にはもうその医療対策協議会の論議に任せるんだ、これは私はもう許されないというふうに考えまして、省内で担当のチームをつくりまして、地域別の担当チームをつくりまして、それでもって本当にその地域医療対策協議会に参画する、必要であれば参画する形で責任を持ってそのネットワークづくりをするということにいたしましたが、今回、文科省それから総務省、その方々もこのチームに参加していただきまして、厚労省と三者一体になってこの問題にきめ細かく、正に具体的でそして実効性のある、そういう対策を取るべく体制をつくろうとしているところでございます。  必ず当座の地域の方々が困らないような体制はこの下でつくり上げていきたいと、このように考えております。

山崎力自由民主党

○山崎力君 まあそういった御答弁だと思うんですが、これからはそれが地域の方々に実感として改善したという、格差問題も当然なんですが、ところが大事だろうと思うんです。  そこで、最後に総理にお伺いしたいんですが、今の、東京中心の意見だと思いますが、この世の中、地方に金を使うというのは効率が悪いと、これからの日本、これ厳しい競争の中で世界で相手しなきゃいかぬと、そのために世界に対しての日本の立場を良くするために集中、選択投資すべきではないかと。  一つは、当然空港のところもありますし、コンテナターミナルのところも重点化する、公共事業は特にそうだと、こういうことがあります。それから、もう一つ言えば、都市部が繁栄して順番に周辺部に行く、それで、今までもそうしたからそれでいいんじゃないかと、こういう考え方も出ているのは事実だと思っております。  地方にとって、そこの意見で今一番不安に思っているのは、その波及効果が今までのように雁行的に景気回復その他出てきたんではなくて、途中でそれが止まってしまうんではないか、ある一定のレベルのところだけ景気回復がどんどん進み、あるいは指標が良くなり、その下のところ、遅れていくところの部分、これはもちろん相対としての評価ですけれども、差が上がっていかない。かつてのように工場がだんだん地方に行った、それが撤退して海外に展開した、そういったことが工場誘致の問題、もちろん個々の例外はあるかもしれないけれども、そういったことが今後もあるんだろうかという不安というものが地方の方々に多くて、そのことについてやっぱりオールジャパンで考えていただかなくちゃいかぬのじゃないかと。  地方にもう少し、条件不利地域のところにもう少し新しいそして親切なメッセージを安倍内閣として発信してもらえないかと、このことが一番今問われているんではないかと私は思うわけでございますが、さあ、この格差はどうやって是正していく、その方向性と、それからそのことに懸ける総理の決意を伺って、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が御指摘になったポイントが正に重要なんだろうと、このように思います。日本全体としては確かに景気は回復をしておりますが、地域は厳しいところがあると、青森県もその代表例であるというのはよく私も承知をしております。  そこで、地域を活性化させるためには、二つの基本姿勢が私は必要であると思います。  一つは、何といってもやはりこの息の長い景気回復をしているこの経済を更に景気回復軌道に乗せたまま成長させていくことが私は大切だろうと思います。この息の長い景気回復をしてきていることによって、最初はなかなか東京と東海だけに限られていたわけでありますが、それが関西や中国地方、そういうところにだんだん広がってきているのも事実でございますから、そのようにこの新経済成長戦略を着実に前に進めていくことによってだんだん波及させていく、この流れは変えてはならないと、こう思います。  しかし、確かにその流れでだんだん波及していくことを待っていてはならないと、このように思うわけでございまして、地域が更に活性化していくことができるように、こういう流れの中でなかなか恩恵を被りにくい地域が何とか未来を見詰めて成長していくことができるようにするのもこれは正に政治の役割であって、そのために渡辺大臣を初代の地方の活性化のための大臣に任命をしたところでございまして、今般、地域が地域のやる気や工夫を生かしていく地域再生に取り組んでいくための法律を九本、この国会にも提出をしているところでございまして、各省がばらばらにやるのではなくてまとめて、地域活性化政策体系として取りまとめて、まとめて地域の皆さんがどのようにやれば自分の町を活性化させていくことができるかどうか。国のプランを全部ワンストップでそうしたプランをフリーアクセスができて、そして活用することができるというそういう仕組みもつくったわけでございますし、成功例もたくさんありますから、その成功例を全国に波及させていかなければならないと、このように思います。  そして、それと同時に、やはりみんなが同じようにスタートラインに立って前に進んでいけるようにする基礎的な、基盤的な整備は当然我々考えていかなければならないと、このように思います。

山崎力自由民主党

○山崎力君 終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。常田享詳君。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 私は、自民党の常田享詳でございます。私も地域間格差についてお尋ねをしたいと思います。  秋田の次は青森、どんと落ちて鳥取ということでございまして、ただ安倍総理も同じ山陰の御出身でございますので、そういった大きな大きな期待を掛けて質問をさせていただきたいと思います。  まず、国会の決議の重みについてであります。  先般、三月九日の当予算委員会で大変興味深いやり取りがありました。小泉内閣は劇薬である、安倍内閣は漢方薬であるというお話でありました。私も薬剤師でありますから、大変こういう話になると分かりやすいんでありますけれども、あわせて、そのときに麻生外務大臣から、アメリカの下院の国会決議は年間一万を超すと、それに比べて日本の国会の決議、委員会の決議も含めてでありますけれども、非常に重いんだというお話がございました。  そこで、総理にまずお伺いいたします。  安倍総理は、この安倍内閣は、両院における内閣の決議ですね、委員会の決議も含めてでありますけれども、この重みというものは麻生外務大臣と同じように感じていらっしゃいますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会決議は、立法とは異なりまして、法的な拘束力はないというのはもう委員の御承知のとおりだろうと、このように思いますが、国権の最高機関である国会の決議は、それはもう大変重いものでございまして、その趣旨を尊重し、その実現のために努力するということは私どもの努めであろうと、このように思います。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 大変分かりやすく心強い御発言をいただきました。  それでは、具体的に二点だけ大変気になっている決議についてお尋ねをしたいと思います。  まず一点目は、平成十七年十月十四日、郵政民営化特別委員会における十五項目の決議であります。この決議、参議院の特別委員会におきましては、郵便局のネットワークが維持され、郵便、貯金、保険のサービスがどこでも一定水準確保されるよう決議するというのがその十五項目の中心的な決議であります。  私の地元鳥取は、ひまわりサービスの発祥地であります。非常に郵便局が、特定郵便局にしろ簡易郵便局にしろ、福祉をも含めて大変大変地域の住民の人たちに信頼され、大きな役割を果たしてきた地域であります。その地域の中で今、集配システムの再編、山村の郵便局のATM機の廃棄、それから年賀状の遅配等々、正にこの十月からの民営化を前にして、既にその副作用ですね、これは劇薬、劇薬ですから当然副作用があるのはこれ当然のことでありますけれども、その副作用が出てきているんではないかなと思っております。やはりその副作用を最小限に止めなさいよというのが国会における決議だと思うんですね。  そこで、このことについて、十月の民営化を前にして、安倍総理はこの十五項目の決議、それまでにきちんと精査していただけるかどうか、お尋ねをするところであります。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員は薬剤師でいらっしゃいますから、薬の使い方については十分によく御承知のとおりだろうと思いますが、時には劇薬を使わなければなかなか体質改善ができないということもあるんだろうと思いますが、しかし、使う際には細心の注意を払う、なるべく副作用の起こらないようにしていくことも大切だろうと、このように私ども考えているところでございますが、十月のこの郵政の民営化の実施に向けまして、郵政民営化関連法にのっとって、またこれまでの国会における議論、審議において御指摘をされたこと、また御指摘の附帯決議を十分に踏まえまして郵政民営化を進めてまいりたいと、このように思います。  しかし、もちろん私も、今までこの郵便事業、郵政の事業が担ってきた役割、特に地域において担ってきた役割の重要性を十分に承知をしております。こうした民営化を行っていく際には、特に郵便局ネットワークが維持をされるとともに、郵便局において郵便、貯金、保険のサービスが確実に提供され、地方においても十分なサービス水準が維持、確保されるように取り組んでいかなければならないと考えております。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 渡辺大臣は最初の大臣ということで、私、格落ちでありますけれども最後の郵政政務次官をやらせていただきました。そういうことの思いからいって、私はこの民営化法案、賛成いたしましたけれども、この十五項目を重く受け止めて賛成したということを重ねて申し上げておきたいと思います。  次に、これはこれからのことでありますけれども、大変な正に致死量というべき処方が出てきております。これは絶対処方してはならないということで、既に何回もこの委員会では示されておりますけれども、日本とオーストラリアとの間のFTA、EPAの問題であります。  もしこの国境措置を、関税を全部この交渉の中で取っ払われる、特に米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖等の関税を取っ払われるということになり、そしてその後、じっと見ているアメリカ、カナダが同じようにそれを求めてきたときにどうなるか。先般、経済財政諮問会議に農林水産省が試算として出した公にされている数字ですけれども、是非国民の皆さん方にもこの数字を見ていただいて、ただ日本の農業を守るというために我々が言っているんではない。日本の農業は国の基でありますから、もしこういうようなことになれば、正に国家の基本である土台が崩れるということを国民の皆様に知っていただき、総理からしっかりやるという決意をお聞きしたいんであります。  まず、国内農業生産の約三兆六千億円、これは今申し上げました五品目を中心にがたんと落ちます。そして、国内総生産、GDPは約九兆円だあんと落ちます。約GDPの一・八%であります。そして、就業機会の喪失、約三百七十五万人の人たちが失業すると言われております。これは農業生産者だけじゃなくていろんな食品関係、あらゆる分野にわたっていきますから、これは二十人に一人の人が失業するということであります。そして、食料自給率、四〇%で世界の非常識だと言われておりますけれども、これが何と何と一二%まで落ちてしまうと。  こういう状況で、もしオーストラリアとの交渉が進んでいく、統一地方選挙の後にオーストラリアで第一回目の会議を持たれるということでありますけれども、これは正に先ほど申し上げましたように致死量であります。総理が目指す美しい国日本、その土台である、土台である日本の農林水産業が崩れる可能性が極めて高い、というよりも、明らかにこれは処方してはならないということだろうと思っております。したがいまして、このたび衆参で、そういう重要品目の交渉に入ってきたら、席を立ってでも出てこいという決議をしているわけであります。  このことについてどういうふうに受け止められておられるか、お聞きいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員がお示しになったこの数値、国内農業生産の減少三兆六千億円という数値は、言わばすべての国境措置を廃止をして、これはすべての国に対して廃止をする、例えばWTOにおいてそういうことが決まったということの仮定でございますが、そういうことには絶対に私ども同意をするということはあり得ないわけでございまして、こういうことは起こり得ない、基本的には起こり得ないことであるわけでありますし、我々もそうならないように努力をしていきますし、またそういうことは現実としては私は起こり得ないと申し上げてもいいんだろうと、このように思います。  一方、豪州とのEPAの交渉につきましては、豪州の戦略的な重要性にかんがみ、日本にとっても私はプラスであろうと、このように考え、豪州とのEPA交渉をスタートするという決断をしたわけでございます。  しかし、それと同時に、この豪州というのは言わば日本と農業の規模も全く大きく違うわけでございまして、そうしたこと、また国内の農業への影響等も十分に留意をしなければならないと、こう考えているところでございます。農業というのは、生産という側面だけではなくて、地域の環境や国土の保全、そしてまたあるいは地域のというか、もう日本の文化、私はそのものと言ってもいいんだろうと、このように思うわけでございまして、そうした多面的な価値を十分に配慮した上でこの交渉は行っていく、守るべきものはしっかりと守っていく。これは当然のことであろうと、このように思うわけでございまして、こうした農業の重要性を十分に認識をしまして、また昨年の十二月の本院の農林水産委員会における日豪EPAの交渉開始に関する決議を重く受け止めて交渉に当たってまいる考えでございます。  先般来日をされたハワード首相との会談におきましても、農業というのはもう日本の文化そのものであると、だから我々は、農業というのは日本のセンシティビティーであり、十分にそれを配慮してもらいたいということを首相にも説明を申し上げたところでございます。  このEPAにおいては、日本のこの利益、国益を最大限に確保することができるように鋭意交渉をしてまいる決意でございます。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 もう御承知のとおり、オーストラリアは極めて交渉上手であるということ、そして、総理もおっしゃられた、私もよく分かっています、これだけ、オーストラリアだけで今の数字にならないと。しかし、過去、オーストラリアとの交渉で関税撤廃を取り戻すことができたのはアメリカの砂糖だけだということも聞いております。  そういうようなことで、オーストラリアが突破口になってどんどんどんどんアメリカ、カナダというふうに崩れていくということを恐れているわけでありますので、重ねて、質問いたしませんけれども、総理が目指しておられる美しい国日本、その土台をそういうようなことで崩すことのないように、毅然とした態度で、譲るべきではないところは譲らないということでお願いしたいと思います。  次に、総務大臣にお尋ねいたします。山崎委員からもお話がありましたんで、もうはしょって核心のところだけ二点質問させていただきます。  私も、市議会議員一期、県議会議員三期やって、今国会議員二期やらしていただいています。そういうことの中で、おかしいなと、地方を回っていまして、地方の財政を聞きましてね、財政状況。おかしいなと思うのは、地方交付税というのは、あれは本来地方固有の財産なんですね。それから、併せて調整機能というのが一番地方交付税に求められている役割なんです。それが本当に今機能しているのかといったら機能していない。いわゆる地方税で、税制が変わって地方税でどんどんどんどん多くのお金が入ってくる東京とか一部の地域はそれでどんどんどんどん膨らんでいくけれども、一方は、地方税は入らない、幾ら税源移譲してもらったってほとんどそういう税源が入ってこない。一方で、今申し上げた財政調整機能が地方交付税で機能しないということになれば、どんどんどんどん減っていくんですよ。だから、どんどん開くんです、これは当たり前のことなんです。開かないようにするために、地方交付税というのは本来その中心的役割が財政調整機能ということにあるわけであります。  そこで、お尋ねいたします。  地方交付税は元々地方固有の財産であり、その使命は財政調整機能のはずであります。一層の充実を求めます。また、偏在性の小さな税目に着眼した税源移譲ですね、今申し上げたこと、これをやっていただきたい。  もう一点、新型交付税でありますけれども、これも微調整していただいて大変助かりましたけれども、個々の地方団体の財政需要をもっと的確に把握してやっていただきたいというふうに思います。  要は、今地方はまたこういう状況がいつまで続くんだろうか、自立しよう、競争力を付けようと思っても財政の見通しが立たないんですよ。だれも今までみたいにじゃぶじゃぶ来るとは思っていないんですよ。どうやって頑張ろうか、どうやって自立しようかと。うちなんかも片山知事を先頭にそうやって行くけれども、結果的にはどんどんどんどん財政が、あれだけ一生懸命自立、競争だという知事を先頭にしてやってきてもそういう結果なんですよ。  そこのところを二点お尋ねいたします。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) まず、経済の回復によって東京を中心とするところと地方でかなりの格差が出てきているということは、私は事実だというふうに思っています。  そういう中で、地方税を税収の隔たりだけということで措置するようなことはできない。そこで、今委員から御指摘のありました交付税、これが保障機能、そして調整機能としてあるわけであります。私どもの仕事は、全国どこに行っても一定水準の行政サービスを行うことができるように、この地方税と交付税の総額を確保することが一番のことであります。ちなみに、今年は昨年を上回ること五千億円確保させていただきました。  さらに、これは財務大臣の配慮にもよりましたけれども、いわゆる地方公共団体が借りています高金利のお金、五%を超える金額が全国で今十兆円あります。そのうち五兆円を補償金なしで繰上償還できる制度をこの三年間で行うことができるようにいたしました。特に、財政力指数の低い〇・六以下のところが約二兆五千億ぐらい、半分ぐらいありますので、できればそうしたところを、財政再建策というものをしっかり行革やってもらうと、そういう仕組みの中で全額できるようにしたいなというふうに、地方にはしっかりと配慮をさせていただきたいというふうに思っています。そしてまた、やはり偏在度の小さい地方消費税、こうしたものを最終的にはこの税収に、税としていくその必要性というものを私は強く感じております。  また、新型交付税についてお話がありました。これにつきましても、昨年の実績なども踏まえながら、地方で将来の予見可能性を高めるための私は一歩だというふうに思っておりますので、これについても十分財政力の低いところには配慮をする中でこの新型交付税が導入をされると、このことはしっかり申し上げたいと思います。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 私は総務大臣買っているんです。というのは、いつかこの委員会で、偏在性はできるだけなくしなきゃいけない、東京にでも手を入れるんだと、税制がおかしければ。そういうところに集中している所得を、財源を地方に回すことも含めて考えていくんだという非常に積極的なことを言われました。是非、私は期待しておりますんで、そういう偏在性をやっぱりなくするような税制に改めていただきたい。そして、地方が計画を立ててしっかり自立へ向かって頑張っていけるような足場、財源を確保していただきたいと思います。  さて、安倍総理、私は安倍総理と同じ山陰だと申し上げ、安倍総理は山口県ですから太平洋側も日本海側も抱えておられますけど、御出身は日本海側でありますから山陰、そういう気持ちを私は共有しております。  ところが、例えば北朝鮮、ミサイル、核、覚せい剤。中国、大型クラゲ、黄砂、環境問題。韓国、竹島の領土問題、それから不法操業ですね、漁船の。それから鳥インフルエンザ。そしてロシア、漂流漂着物、医療廃棄物等がどんと来ています、この日本海側に。それからタンカーの油の汚濁の問題。そして原発があります。自衛隊、空、陸あります。レーダーサイトがありますから、テロの危険性についても北朝鮮の工作員等の問題に対しても非常に我々は敏感になっております。だから、国民保護法なんかも全国に先駆けて片山知事が地方版を作ったのは、これはもうそういうことがあるからやっているんです。これだけ頑張っているんです、日本海側が、そして山陰が。  私が言っている山陰というのは、単に鳥取、島根だけを言っているんじゃなくて、総理の地元の美祢まで、それから宮津まで。ここが一番遅れたんですよ。これだけ国家のために頑張っているのに、そして国家のリスクを一気に背負っているのに一番インフラが遅れてきている。それが本当に美しい国家と言えるのかどうかということなんです。  国土交通大臣、お伺いいたします。  山陰自動車道であります。これは鳥取から総理の地元の美祢までであります。これ日本で今一番遅れている大事な道路であります。一番大切な道路から先にやる、真に大切な道路から先にやるという先般の道路財源の問題のときのことからいえば、私はこの山陰自動車道はイの一番にやらなきゃならない。アジアのことを考え、対外諸国のことを考え、今申し上げました多くのリスクのことを考えたときに、一番急ぐ道路は山陰自動車道だと思いますけれども、このことについてどう思われるか。  次に、フリーゲージトレーンであります。新幹線から直接に乗り入れる特急ですけれども、あと十年、十五年たったら、県庁所在地で新幹線から直接入らない県庁所在地は島根県の松江と鳥取県の鳥取であります。道路も最後でした、道路も。四十七都道府県で一番最後ですよ、県庁所在地にまだ入っていません、まだできていませんよ、今度できるということですけど。  そういうことの中で、この間、この予算委員会で神戸を視察しました。そして、日本最大の車両工場も見ました、先生方と。そして、フリーゲージトレーンですね。相互乗り入れができる、新幹線から在来線へ入ることができる車両が今九州で実験しておりますけれども、かなりのところまでもうでき上がっているという話を聞きました。これを是非、これを是非イの一番で伯備線、いわゆる岡山から松江、それから岡山から鳥取、これに入れていただきたい。そうすることによって、十年後には全国と同じように島根、鳥取にも新幹線から即入れるということであります。  道路だけでは駄目なんです。これからは、高齢化しているわけですから、お年寄りの人たちが観光なんかで動くといったら、やはり便利な新幹線からすっと行けるかどうかということが決め手なんですね。ですから、ここのところを、フリーゲージトレーンをまず真っ先に岡山から松江、岡山から鳥取に入れていただくということ。  それから三点目です。米子空港の滑走路の問題です。  米子空港の滑走路は、米子空港は山陰で唯一海外と定期便を持っています、定期便を持っております。その中で、この間、高知空港で事故がありました。あれ、田村公平議員とか、いろいろ聞いてみました。そうしたら、あれは二千五百メートルあったからよかったんだと、あれが二千メートルだったらああいう最小限のことで食い止めれたかどうか、パイロットの心理問題も含めて大変だという話聞きました。是非とも、この米子空港の二千五百メートルへの滑走路の延長、今考えていただいておりますけれども、最短距離でやり遂げていただきたい。  以上、三点併せてお伺いいたします。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 山陰自動車道が重要な道路であることは、もう全く同じ意見でございますし、ここが整備が遅れていることも、先ほど金田議員にも答弁いたしましたけれども、日本海沿岸東北自動車道もやっぱり整備が遅れているわけで、急がなければならない部分だと私は認識をいたしております。現在、三百九十八キロの高速道路のうち、百十三キロしかまだ供用が開始されておりませんので、頑張ってまいります。  それから、フリーゲージトレーンでございますが、これは視察をいただきましてありがとうございます。これ、新型車両等はできておるわけではございますが、各種走行実験を実施するなど、引き続き技術開発を今進めているところであります。  ところで、これをどこへいつ導入するかということにつきましては、これは鉄道事業者による需要の動向、収支採算性等を勘案した上での経営判断になるわけであります。ですから、地元におきまして鉄道事業者との間で十分検討されて、それから費用負担を含めて案件の成熟度を高めていただくということが肝要ではないかと。私どもとしては、一日も早く使えるような技術開発を進めたいと思います。  最後に米子空港の滑走路の問題でございますが、二千五百メートル延長事業につきまして、昨年の六月三日、起工式が行われました。当初は二十年度には供用開始ということの計画をしてたんですけれども、JRの境線の付け替え等で用地取得がちょっと非常に困難な部分がありまして、この部分を早期に解決するといたしまして工期を短縮をしようとしましても、約二年ちょっと遅れてしまうと、二十二年には供用したいと。しかし、一生懸命短縮するために頑張ってまいります。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 農林水産大臣にもお聞きしようと思いましたけれども、時間がありませんのでお願いをしておきます。  日本海側の漁業は大変な状況にあります。大変苦しんでおります。魚価の低迷、大型クラゲの来襲等々、もうあらゆるものをかぶって大変苦悩しております。そういうことの中で、初めてこの国会で法律を変えて、初の国直轄による漁場整備を、フロンティア計画をやるということになっております。是非とも、山陰沖にこのフロンティア計画を入れていただきたい。  それから二点目は、BSEで大変な苦労をいたしました。今日もこれは和牛共進会のネクタイでありますが、岐阜から五年目です、今年鳥取県で五年に一回の牛のオリンピックがあります。BSEで本当、私も、BSEが初めて出たときは参議院の農林水産委員会の委員長をさしていただいておりました。以来、ずっと今日までこのBSEの問題に取り組んで、みんなで取り組んできて、今、世界で一番安全な安心な牛肉は日本の牛であります。ここまで来た。そういうことで、日本の牛の元は、やはり島根と鳥取と但馬なんです。そこの場所で今回開かれるということは、これはまた誠に記念すべきことであって、これを是非御支援をいただきたいというふうに思っております。  最後に総理にお尋ねいたします。  もう一つ、総理は中国、韓国行かれました、先般ですが。で、韓国で首脳会談で、韓国の漁船の不法操業について首脳会談で取り上げていただいたということを聞きました。大変私はうれしく思いました。是非とも、今後ともこの韓国との間に漁業問題で大変深刻な問題があるということを首脳会談の折ごとにおっしゃっていただきたい、今後ともお願いしたい。  そして最後に、鳥取の米子の松本京子さんが北朝鮮の拉致の認定を受けました。お母さん、お兄さん含め御家族の御心中を考えると本当に一日も早く帰ってきていただきたい。まあ、松本京子さんだけじゃなく横田めぐみさんも含めて皆さんそうですけれども、殊更、鳥取の米子で今回そういうことがありましたので、この二つのことについての御決意を伺って、終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 時間がありませんので、一言でお答えください。安倍内閣総理大臣。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年十月の日韓の首脳会談において、私より、漁業管理に関する政府間協議を更に進めて具体的な成果を出すことが重要であると、このように指摘をしたわけでございますが、盧武鉉大統領からは、誠意を持って対応したいと、こういう答えがございました。今後とも、韓国政府に対して違法操業撲滅のための措置をとるようしっかりと働き掛けをしていきたいと思います。  また、松本京子さんを始め拉致被害者全員の早期帰国を求めて、日朝の作業部会において成果を出すべく努力をしてまいります。

常田享詳自由民主党

○常田享詳君 終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) これにて常田享詳君の関連質疑は終了いたしました。  以上で金田勝年君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、山根隆治君の質疑を行います。山根隆治君。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 今朝の朝刊で誠に残念なニュースが出ておりまして、魚住議員が国土交通省の幹部を恫喝したという新聞記事が躍りました。同じ院の議員として非常につらいといいましょうか残念な報道でございましたけれども、これらの報道につきましては、事実関係をお答えを大臣の方からいただけますか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も、今朝のその朝刊の記事を見て書かれていることは承知いたしておりますので、直ちに海事局長に調査を申しまして、先ほど来聞いているところでございます。  概括的には、本件の問題について、当時の北側大臣とかあるいは海事局長、もうこれ二代前の局長です、あるいは整備機構の理事長等に対して、対応が悪いと、政府のですね、その趣旨の発言があったという事実は認めておりますが、しかしそれについて、具体の事案につきましては、魚住議員にはそれだけの申し分もあるんでしょうから、私が事実が、一方的に調べただけのことで論評するのは差し控えたいと思います。  しかしながら、そういう魚住議員のそのようなクレームと申しますか、あったことは事実のようですけれども、債権債務関係については一切影響なく、現在の社長、すなわち先代はもう亡くなっているようですけれども、その息子さんが社長をやっていらっしゃいますが、その方がリスケジュールに基づきまして、要するに債務の支払の支払条件変えてやっているわけですけれども、順調に支払を今月もずっとやっていらっしゃるということでございまして、結果的には何の影響もなかったと、こういうことでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 この問題につきましては、事実関係だけ今確認させていただきましたので、質疑に移らさせていただきたいと思います。  一九六〇年、昭和三十五年にある政党が結党をいたしまして、その政党は、これからの日本の国のあるべき姿というのは福祉国家だということを明確に打ち出したことがございました。当時の福祉という概念が非常に狭義なものとして受け取られている時代でございまして、極貧にある方とやらとか大きなハンディキャップを負っておられる方、そういう方々をサポートする、それが社会保障、福祉というふうな概念が一般的でございましたけれども、しかしその後、福祉とは何なのかという論議が国会でも活発になるに従いまして、福祉はもう国民がひとしく、年金、医療という当時の二つの社会保障の概念だけではなくて、雇用であるとかあるいは教育、そうした各般の分野にわたる福祉というものを国が保障すべきだと、そういうふうな感覚というものが国民の間にも定着をしたんだと思うんです。  私は今こそ、今、格差社会というふうにいろいろと論じられているわけでありますけれども、今こそ福祉というものが改めて脚光を浴びる、見直されなくてはいけない、国民が求めているものだと思うんですが、この点につきまして総理の御見解お聞かせをいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 社会福祉を含めてこの社会保障制度というのは私どもにとっては正にセーフティーネットであって、普通に生活をしていても病気になるというリスクもございますし、頑張っても生活の基盤が崩れてしまうという不幸に見舞われることもあるわけでございまして、そうした際に最低限の生活が保障されるというこのセーフティーネット、社会保障の仕組みをしっかりと我々、維持また堅固な構築をしていかなければならないと、このように思います。年金の仕組みもそうでありますが。それは今世界がグローバル化を、経済がグローバル化をしている中で競争が激しい時代になったからこそ私はその重要性も高まっていると、このように思います。  私は、今後ともこの社会保障制度の仕組みを堅持をし、またさらに安心なものとして発展させていきたいと考えております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 今、総理からまずお話ございました言葉として、分野として年金の問題が今、お話ございました。年金の問題について担当大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。  年金の制度は五年に一遍、財政再計算を行っているわけでございます。それに伴って大きな制度の改正というのが毎回行われてきているんですけれども、その制度の改正をするたびに保険料が、保険料率が上がってきている、これはなぜでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 山根委員今おっしゃられましたように、年金は一番最近、国民の関心の深い福祉の分野あるいは社会保障の分野ということでございます。五年に一回、財政について検討するわけですが、最近、平成十六年度の改正以後は、いわゆる財政の再計算をしてそれで給付と負担をどうするかという観点からの検討をするという制度は改められたわけでございます。  で、従来はそういうことで財政再計算ということを五年ごとに行うという制度でございましたが、十六年度改正でこれを改めまして、そして上限を決めた保険料を徐々に上げていくということと、それから給付につきましては、マクロ経済スライドということで、被保険者の数であるとか、あるいは賃金の上昇率であるとかというようなことで、マクロ的にその給付を調整していく、それで結果においては給付と負担とのバランスを常に維持できるようにすると、こういう制度になりました。  しかし、そういう制度の下でも、本当に予定どおりうまくいっているのかという検証はしなきゃいけないということで、財政再計算ということに代えまして五年ごとに財政の検証をする、財政検証をすると、こういう制度に変わっているわけでございます。一番直近では平成二十一年度に財政検証を行うという、そういうスケジュールになっているわけでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 長期の年金はどのようにあるべきかということを政府の方で試算されるときに、人口の推計というものを行っていらっしゃると思うんですね。ところが、この人口推計というのは、政府の推計がいつも外れてきているということが一つございます。民間の、日本大学であるとか民間の会社でやっている推計、これが結構当たる、当たっているということは事実あります。一昔前の天気予報みたいに、外れていても、しっかりとした論理的に説明をされたとしても、やはり外れは外れでございます。  この人口推計、外れるということが、非常に年金の保険料の国民が負担するについて大きな私は不安というもの、不信というものを生んでいるのではないかというふうに思えてなりません。  これはまあ年金ばかりではなく、人口推計によって、例えば公共事業でも、人口が増えるからこのように道路整備をしなくてはいけない、あるいは橋を、ダムをと、いろんなふうな公共事業に出てくる、影響してくるわけでありますけれども、これなぜ人口推計というのが、政府のやつ、毎回のように違っているのか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 前回、平成の十六年度の財政の改革、年金の改革におきましては、二〇五〇年度の合計特殊出生率が一・三九になるだろうと、こういうふうに想定、予想をしたわけでございますが、それが今回、二〇五五年度に向けての、向けてというか二〇五五年度時点での合計特殊出生率を、これはまあ正式の財政検証ではありませんが、まあ暫定的な財政試算と、こういうことで、失礼しました、試算として推計をしたところ、これが一・二六になったと。やはり、これ中位の推計ですけれども、やや合計特殊出生率は予定よりも低下をしたと、こういうことでございます。  これはなぜであるかと、こういうことでございますが、この人口推計と申しますのは、国民の結婚や出生行動につきまして推計をするわけですが、これは国際的にも確立した人口学の手法というものがあるということでございます。それに基づきまして、これはまあそういう手法だということなんですが、過去のトレンドを将来に延ばすという手法、これはかなり厳格な手法だそうでございまして、これでもって作成している。ところが、過去の将来人口推計を私どもの国の実勢と比較をいたしますと、御指摘のとおりと申しますか、今私が申したとおり、合計特殊出生率は見通しを下回った。それはどうしてかと。このような少子化の進行の要因としては、晩婚化、それから非婚化の進行と夫婦の間の子供の数の低下ということがあるということで、いずれも過去のトレンドを越えて加速度的に推移してきたために実勢と推計のずれが生じたものだと、このように考えております。  以上です。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 やはり政治家でございますので、やっぱり結果責任ということですよね。国際的にも通用する手法を取っているからということであれば、やはり日本がもっと国際的にリーダーシップを発揮して、このような推計というものを取れば、方式を取れば現実に当たるんだということを示す、そういう必要性あるのではないか、そういうふうにも感じます。  とにかく、推計が外れることによって国民の負担、不安というものを増大させるようなことがあってはいけないということを、この点について一言申し上げておきたいと思います。  さて、この四月から年金の分割制度が実施をされます。つまり、御夫婦が訳あって離婚をされたりするというふうな場合に、夫婦で話合いをされて最大五割の分割ということが奥様の方にされると、こういうことでございます。  それで、今この数年間の数値を厚生労働省の方からいただいて見てみますと、離婚率というのは低下をしております。いろいろな識者の見解が発表されておりますけれども、それによりますと、この四月からのそういう分割制度というものがあるから少し低下しているのではないかというふうな意見もあるように聞きますけど、大臣はどのような御見解を持っていらっしゃいますか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 御指摘のとおり、平成十八年の人口動態統計というものを見ますと、確かに離婚の件数というものが平成十四年をピークとしてずっとトレンド的に下がっておるわけでございます。  この理由をどのように考えるかということでございますけれども、私としてこれを論評するだけの用意はございませんが、今委員の御指摘のような年金制度の離婚の際の改正というようなものも、まあ本当に一つの要因としてもしあるとすればあるのかなあという感じで見ております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 具体的に、大臣、お尋ねをいたします。  標準的な御夫婦が熟年離婚をされた場合、夫の厚生年金を半分という上限いったとしまして、夫婦それぞれどれぐらいの収入となるのか、お尋ねをしたいと思います。これ単純に二で割るということではなくて、基礎年金の部分が引かれたり、いろいろと複雑な要因もありますけれども、これの試算についてお尋ねをしたいと思います。

石田祝稔公明党厚生労働副大臣

○副大臣(石田祝稔君) お答えをいたしたいと思います。  この四月から離婚時の厚生年金の分割制度が施行されるわけでありますけれども、基本的な仕組みにつきましては、今委員もあらかた御説明になりましたので省略さしていただきたいと思いますが、基本的には、一概にはこれはもちろんいろんなケースがありますけれども、仮に夫が四十年間平均的な賃金で働き、その期間すべて専業主婦であった夫婦について見れば、その厚生年金額は、これは基礎年金を除きますけれども、月約十万円となると。そして、分割割合の上限が五割でありますため、分割後の厚生年金額は最大で月約五万円となります。  なお、これは夫婦という形でともに稼得したという前提でありますので、婚姻期間が四十年の場合、十万円で、半額の五万円と。これは、例えば二十年ということでありましたら、おのずと金額は半分になって二・五万円になると、こういうことでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 企業年金入れてないですね、全然。

石田祝稔公明党厚生労働副大臣

○副大臣(石田祝稔君) これ、入れておりません。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 団塊の世代が今年から定年を迎える。私、今、団塊の世代の真っただ中にいる人間ではございますけれども、やっぱりこの年金に対しての非常に関心といいましょうか、御自身の生活設計の中で問い合わせが殺到して、それになかなか出先の機関が答えられていないというふうな状態があるというふうに今報道もされているわけでございます。特にこの今の年金の夫婦の分割の問題につきまして非常に誤解をされている方もたくさん国民の間であるような気がしてなりませんので、この点、是非周知徹底されるように、役所としても政府としてもひとつ責任持ってPR活動といいましょうか、実際はこうなんだということを御説明されるような工夫を是非この際お願いをしておきたいと思います。  さて、少しまた戻りますけれども、人口推計のことでございますけれども、先ほど未婚化というものを一つの原因だというふうなことで大臣の方からもお話がございました。その未婚の背景には雇用の問題というのもあります。非正規社員化ということが、これも大きな問題としてございます。  実は、大きく今、社会が変動をしているというふうに私は思うんですけれども、例えば、ある学者の推計ですと、二十歳になる青年が結婚される割合が、細かな数字は忘れましたけれども、結婚しない方が四分の一くらい、そして結婚するけれども離婚をされるという方がこれまた四分の一ぐらいいる。つまり、結婚をして生涯添い遂げるといいましょうか、女の方ですと、男の人ですと一緒に御夫婦仲よくされて一生を終わるという方が大体半分ぐらいになるだろうと、こういう一つの推計があるんですね。あるいはまた、結婚式場に行きますと、できちゃった結婚という、今、四分の一ぐらいのペアがあるんだそうですけれども、その結婚式場にはもうマタニティードレスが全部どこでもやっぱり用意されている。  そういう、一時代前ではもう考えられないような社会状況が今現出しつつあるということでございまして、私は、社会のいろいろな仕組みをつくっていくのにも、私はもうそうした現実というもの、善しあしではなくて、そうした現実というものもしっかりと受け止めて社会の制度設計というものも考えていかなくてはいけない、そういう時代に一面なっていると思いますが、こういう点について、総理の方、御見解ありましたらお聞かせいただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 社会の在り方については、あるべき姿というのも当然あるわけでありまして、そうしたあるべき姿を我々追い求めていきたいとは思うわけでありますが、現実の変化に対しては、政治がその現実の変化の中において諸制度等については常に現実の変化をよく見ながら検討していく、あるいはもう一度よく見直しをしていくという姿勢は大切ではないかと思います。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 総理のおっしゃるように、私自身もあるべき姿というものをやはり追うということが大事だと思います。それを根本として現実に対してどう対応するか、それが政治の行うべき道だろうと思っております。  そこで、厚生労働大臣にお伺いをさせていただきますけれども、私は、現実にどう対応するかということについては、具体的に例えば、一定の企業には、企業の一定の規模のあるところについては託児所というものを義務化するであるとか、あるいはまた端的に言うと、母子家庭でも食べていける、そして教育も十分に施せる、そうしたシステムといいましょうか、制度の設計ということ、あるいはまた少子化の問題がございますけれども、独身でいるよりも結婚をして子供をもうけていくということの方が生きやすい、生活しやすい、そういうふうな制度設計というのは私はあり得るんだろうと思うんですけれども、こうした点について厚生労働省としてのお考え、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、働き方の問題でもあるわけですけれども、働く場合の仕事と生活とのバランス、こういうものについても真剣に考えていかなければ、なかなか、今委員が最初に取り上げられた人口の動向に対しても私どもなかなか的確な手だてを講じていけないということだろうと思います。  そういう場合に、事業所において託児所を設けるということを今委員は御提案なられましたけれども、私も実は非常に大きな要素だというふうに考えております。  もちろん、託児所あるいは保育所というものを地域に置くというような考え方もあるわけですけれども、特に母親が勤めている場合なぞについて、自分の勤め場に近いところに自分の子供がいるということの親子双方への安心感、これはもう非常に大事な点だと思います。ただ、ネックは何かというと、東京のような場合には通勤をどういうふうに確保するかということだろうと思いますけれども、いずれにせよ、私どもこれからはワーク・ライフ・バランスというのをトータルに変えていくぐらいの気構えで臨んでいくということを考えたときに、この事業所における託児所の問題というのは非常に大きなファクターだろうと、私はそのように考えております。  それから、母子家庭の問題でございますけれども、今回、私ども、母子家庭というか、その家庭における、特に生活保護費における母子加算というものを縮減させていただく方向で改正を考えておるわけでございますが、これは生活保護以外の母子家庭、受けていらっしゃらない方の母子家庭の皆さんとのバランス上、そうしたことを考えさせていただくということでございまして、これはこれで御理解を賜りたいわけでございますが、私どもやはり母子家庭における子供さんの健やかな成長ということを常に頭に置いて考えていかなければならない問題である、このように考えます。  それから、結婚でございますけれども、結婚につきましては、実は今独身の男女を取って調査をいたしますと、ほぼ九割の男性女性が、いずれ結婚をするつもりだというふうに非常に前向きに考えてくれております。一生結婚するつもりはないというのはかなり例外的な比率の方々ということになっておりまして、私どもとしては、こうした若い独身の男女の生涯の結婚の意思というものをできるだけ実現するようにこの環境の整備に努めてまいりたいと、このように考えております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 私は、中期的な施策も大事ですけれども、長期的あるいは超長期的な施策というものを具体的にやはりこれから考えていかなくてはいけないだろうというふうに思っております。  例えば、私、議員であればだれしもいろいろな相談を国民の皆さん、地域の皆さんから受けるかと思うんですけれども、やはりだんなさんで暴力的なだんなさん、あるいはまた働かない、お金を家に入れない、そういうだんなさんと一緒に、結婚が縁があってしたという方も結構いらっしゃって、なかなかしかし経済や生活を考えると踏み切れないというふうな御相談もたくさんあるわけでございます。  そうした方々が、最低限度というよりも人並みな生活がどうできるかということをやはり政治は考えていかなくてはいけない。そういうことは長期的あるいは超長期的かも分かりませんけれども、是非具体的に、今大臣が就任されている間にそれを御指示なさっていただければというふうに思います。  それでは、次に移らせていただきます。  若年者の雇用問題についてお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、厚生労働省のホームページによりますと、ホームレスの数の調査というものは目視による、つまり目で確認をするということとなっております。そうなりますと、漫画喫茶やネットカフェを寝床にして狭い個室に入っている若者ですね、そういう方々は恐らくこのホームレスの中にカウントされないんだろうと、つまり見えるわけがありませんから、だろうというふうに思っております。そういう方々はインターネットや携帯で日雇の仕事を探して、そして翌朝働きに出て、またそこに帰ってくると、こういう生活をされている方がかなりおられるというふうに見受けられるわけです。そういうふうな報道もあります。  これらの状況ということで、例えばホームレスの特別措置法の十四条では調査義務というのが政府に課せられているわけでございますけれども、直ちにこの調査というものを行うべきだと思いますが、どのようになっているのかお尋ねをいたします。

武見敬三自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(武見敬三君) 現状についてどう把握しているかという点についての御説明をさせていただきたいと思います。  お尋ねの漫画喫茶及びインターネットカフェの数や利用人数というものについては把握はできておりません。そして、この食品衛生法という法律に基づいて、公衆衛生に与える影響が著しい営業については、条例で定められた施設基準を満たし、許可を受けなければ営業をしてはならないと、こういうことになっているわけでありまして、この食品衛生法の観点からは、インターネットカフェであるか漫画喫茶であるかなど営業の形態によってこの公衆衛生の見地から施設基準が変わるものではないために形態別に分類する必要がなく、それぞれの許可件数を把握していないというのが実態でございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 こういう若者は、派遣会社に登録しておきますと、携帯に仕事の日雇の内容であるとか時間、集合場所等が送られてきて、そして働きに出るということですけれども、こういう雇用の形態というのもモバイル派遣あるいはスポット派遣というふうに言っているそうでございます。しかし、過酷な肉体労働でありますし、保険も適用を恐らくされておりません。交通費もないということで、最低賃金以下の仕事になっているやに聞くわけでございます。いわゆるワーキングプアというふうなことになっております。  先ほど私申し上げましたように、ホームレス特別措置法の十四条には調査義務というものがはっきりと明記されているわけですけれども、それは人数どれぐらいいるかという調査だけではなくて、実際の雇用の形態がどうなっているのか、あるいは保険の適用はどうなっているのか、賃金がどうなっていくのか、そうしたことも私は義務として課されていると思うんですけれどもね。是非、そういう点についても調査をしていただきたいというふうに思います。  そして、私は、今政府がなすべきことは、こういうふうな若者、こういった若者に貧困の連鎖を断ち切るために、住居を提供したり、丁寧にやはりカウンセリングをする、職業訓練を施す、そういう私は施策が是非必要だというふうに思うわけですけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま山根委員がおっしゃられたように、正に、そうしたところに今寝泊まりをしている若者が携帯電話の連絡でもって派遣労働に出掛けていくという、そういうことであれば、私どもといたしましても、やはりこれは全く望ましいと思えない仕事のやり方でございますので、この派遣元ですね、派遣元を調査することによってできるだけその実態を明らかにして、もっとこうした若者が正規雇用と申しますか、そういったところに働きに出掛けられるような、そうした職業訓練なりあるいは就業のあっせんというものをしなければいけない。また、そのための、そうした若者がしっかり把握できれば、そうしたところにいざなうことのできる制度的な措置を私どもはいろいろと今持っているということでございますので、一番そうした若者に適合した施策を結び付けるように努めてまいりたいと、このように考えます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 総理も、今の若者の雇用の実情というものをお聞きになっていて心を痛めていらっしゃると思うんですけれども、そういう若者の雇用についてのこうした実情についての御見解、お聞かせいただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の若い人たちの働き方は、かつての日本人の平均的な働き方とは随分変わってきているのも事実だろうと、このように思います。  そういう働き方の変化に対応した働き方の仕組み、ルールを構築をしていくことが重要ではないかと、こう思っているわけでありますが、しかし、若い人たちが将来に向かって働くことに生きがいを持てるように、働くことに誇りを持てるようにしていくことも大切だろうと思いますし、また、若いですから、将来自分の収入が増えていくように、自分の技術や能力を向上さしていくことができるように、そういう仕組みもつくっていかなければならないと。今あるこの格差、置かれている状況を変えることができない、そういう絶望の中に若者を置いてはならないと、このように思います。  そういう意味におきまして、我々、再チャレンジの支援のための総合プランを二百三十七施策、今つくっているわけでありますが、その中でも、若い人たちのための再チャレンジの道を開いていく施策、予算を付けて実施をしていきたいと、こう思うわけでございますが、言わばフリーアルバイターと言われる方々やニートと言われる人たちがこれからなるべく正規の職業に就いていくことができるように、二十五万人の常用化プラン等も推進をしていきたいと思っております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 次に、介護の問題について、大臣、お尋ねをさせていただきたいと思います。  今、介護の現場というのは大変なことになっているというのは、大臣もあるいは御認識あるかと思うんです。非常に重労働であって、そして低賃金ということで非常に苦しんでおられる方が多いということでございます。  ある調査によりますと、職員の方の腰痛で悩んでいらっしゃる方の数というのは、自覚症状を持っている方だけで五割、そしてコルセットを使用している方が三割というふうなことでございます。恐らく、こうした方々が逆に御自分が老後、将来は必ずこうした介護を受けなくてはいけないという、非常に矛盾といいましょうか、というものも散見ができるわけでございますけれども、こうした介護の現場の状況について大臣の御見解をお聞かせください。どのような御認識を持っていますか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 高齢化が進む中で、介護の需要と申しますか、そういうことを必要とする高齢者の方々がいやが上にも多くなってくるという状況でありまして、だれかがその介護を担うということが必要になります。その人材の確保というのは、その意味で極めて重要な課題だというふうな認識を持っております。  そして、介護に当たる職員ですけれども、これは元々この制度がスタートをしてからまだ間もないというようなこともありまして、いろいろと多くの問題を抱えているというのが実情であろうかと思います。勤続年数が比較的短いとか、あるいは離職率が比較的高いとかいうことがあるほかに、今この意識調査をいたしますと、介護の従業員の方々にはやっぱり賃金が安いという回答をされることも比較的多いことも事実でございます。そういう状況のほかに、今委員がおっしゃるとおり、なかなか労働というのも正直言って厳しいものがあるだろうと思いますし、私が聞くところでは人間関係の取扱いもなかなか難しいと、こういったことも聞かせていただいております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 私は、実際に今介護の現場で働いておられる方の実態というもの、数字的なものではなくて御意向、これを是非ひとつ聞いていただきたいと思うんですね。  例えば、女性で四十代、五十代の方が非常に多くお勤めになっている方がいらっしゃいます。そういう方々に、さらに、今度は資格をレベル高く取りなさいというのが今政府の方針になっておりますけれども、しかし資格を取ろうとすると、時間がない、そして研修を受けるお金がない、そういうふうな実態があるわけで、それを無視して、単なる現実というものを見ないで理想にばかり走ると、介護に働いている方がどんどんどんどん離れていく。例の看護師さんの問題でもそういう失敗を厚生労働省はしたと思うんですが、そういうことではあってはいけない。私は、現場の方々の意見をしっかり聞くということが必要と思います。  そしてもう一つ、給与というものについて、大臣はどの程度の給与をこういった方々に保障をするというのが現実に合う、そして理想だというふうに考えますか。今、賃金が低いということを自らおっしゃいましたので、どの程度のことをお考えですか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 賃金につきましては、平成十七年の調査によって試算をいたしますと、ホームヘルパーの平均年収が約二百六十万、福祉施設介護員が二百九十一万ということでございます。ただ、私が申し上げたのは、先ほども申しましたとおり、意識調査によりますと賃金が安いという回答をされる方がいらっしゃる、比較的多くいらっしゃるということでございます。  この点に関しまして、職員の賃金等の財源となるのはもちろん介護報酬でございまして、昨年の改定におきましても、実はサービスの質を確保するということから、サービスの種類ごとの利益率、施設の利益率等を勘案した上で報酬等の設定を行いました。また、現場のかなめとなる介護福祉士の配置を評価するというようなことで、その加算を訪問介護において設けたところでございます。  二十一年度に、次回の改定になるわけですけれども、事業所の経営や従事者の処遇の実態等を十分に把握して、また国民が負担している介護保険料の水準にも当然片方で留意しなければなりませんけれども、いずれにいたしましても、社会保障審議会の介護給付費分科会におきまして十分御議論をいただいて、介護に当たる人材の確保ができるように適切な報酬を設定してまいりたいと、このように考えております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 その大臣の適切なというのは、生活が十分に立ち行く、そしてこうした介護を目指されている方々、就いておられる方は、非常に純粋な気持ちで人のために尽くしたいというふうな思いがあるわけですから、それを裏切るような給料ではないということだけは是非この際お願いをしておきたいと思います。  医療問題に移させていただきます。  医療保険制度の目的というのは何でしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもう国民がひとしくいつでも自分の体の具合の悪いときにお医者さんにアクセスできるということが基本で、国民皆保険制度というのは私ども世界に誇る制度と考えておりまして、これを維持するということが私どもの最も大事だと考えているところでございます。  そして、中身ですけれども、やはり国民が安心して良質な医療を受けられるということが大事だというふうに考えておりまして、先般の医療法の改正等におきましても、情報の公開、あるいは医療の安全を確保するための職員の配置、あるいは機能の分化、病院と診療所の機能の分化とその連携、こういったようなことで安心して良質な医療が確保されるということを今着々と実現しようという方向にあるということでございます。  最後にちょっと申し上げたいのは、そうは言い条、やはりこれ保険制度の下で行っております関係で、重複であるとかあるいは過剰であるとかということに対しては、一定の留意をしながらその改善に努めていかなければならないと、このように考えております。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 冒頭といいましょうか、前半の部分のお話、全くそのとおりでございますけれども、しかし、実際の結果といいましょうか、やっておられること、言っていることとやっていることは違ってきているという実情があると思うんです。つまり、医療費の抑制が自己目的化してしまって、経済、財政というものを中心としていろいろな施策というものを打ち出してきてしまっている。ですから、現場でいろんな混乱が起きているということだと思うんですね。看護師さんの問題もいろいろな社会問題にもなっておりますし、介護の現場でも私はそうだと思うんです。  例えば、今病院の数が全国で百六十三万床あるというふうに言われていますけれども、医療制度改革で計算上では四分の一が不要になってくる、不要にするという、そういうふうなことを厚生労働省の幹部の方も言っておられますね。そうすると、病院が減るということはどういうことかといいますと、今のを私なりに計算しますと、大体四万人から五万人の地域で病院がなくなるということですね。全国レベルで見ると大変なことですね。  例えば、地方では、今まで公の病院、市立の病院だとかそういったところがどんどんどんどん民間に売却したりというふうな事態が起きている。それでは、都会は大丈夫なのか。私は今埼玉県ですけれども、埼玉県、首都圏、大都会でも、例えば病院の廊下が一・五メートル以上なくちゃいけない、それを二メートル以上にしなさいというふうな指導があったりする。そうすると、病院を建て替えなくてはいけないけれども、廊下を広げなくてはいけない。廊下を広げるということはどういうことかというと、病床を減らさなくてはいけない。病床は二百床以上ないとなかなか経営が成り立たないという実態というものもあるということで、大都市の病院というものもどんどんどんどん廃業したりしていってしまっているわけですね。そうして、大病院にどんどんどんどん、医大であるとか大きい公立の病院であるとか、そういうところに大都市の場合には逆に集中をしているということで、様々な矛盾が出ております。  ですから、病院がそういうふうに追い詰められてくると、患者さんにもいろいろな負担というものが強いられてきている。例えば、私の方にインターネットでいろいろと情報が、いただきましたけれども、これも非常に悲惨なことがたくさんあります。同じ病院の中で、外科に掛かっていたけど内科に行ってくださいと、内科のそれでは紹介状を書きますからといって紹介料を取られるとか、例えば薬の説明書がある、説明書を七十円取られるけれども、もうその説明書は二回目はいいですと言っても、今度は一括してそれを取られる。  これも病院ばかり責められませんけれども、そういう負担というのが実は逆に国民の間に押し付けられてくる、こういうふうな実態があるわけでございまして、この辺のところについて是非ひとつ大臣としても現実の御認識をいただきまして、どのようにいろんな支障が現場で出ているかということをつぶさに私は調査をして、今からでも遅くはない、対応策を是非練っていただきたいというふうに思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 医療保険を制度として持続可能なものにするということのためには、その内容を、利用者あるいは国民あるいは患者の皆さんに安心、安全であると同時に、非常に質の良いものを保障するということが必要である一方、やはりいろいろ制度を運用していく上で見落としがちな重複であるとかあるいは過剰であるとかというようなことの適正化も図っていかなければならない、これはもうお認めいただけるだろうと思うわけでございます。  しかし、私どもがその医療費の適正化を図るということのためにいろいろと、例えば在院日数を短縮するとか病床数を、療養病床について一定の再編をさせていただくとかというような施策をしていく場合に、やはり非常に利用者に思ってもみないような御負担を掛けるというようなことも我々全く否定しているわけではないわけでございまして、そうしたものが見付かった場合にはその是正のためにいろいろとまた検証の上に改善をしていく、こういうような姿勢でいるわけでございます。

山根隆治民主党・新緑風会

○山根隆治君 私、最後の質問をさせていただきたいと思います。  私、昨年の予算委員会でも小泉総理にお尋ねをしまして、統合医療の問題というものを質問をさせていただきました。西洋医学だけでは国民の健康を守り切れない、そこで伝統医療たるはり、きゅう、マッサージ、指圧、そうした柔道整復、そうした日本の伝統医療というものをもっと生かすべきだということを御質問させていただきました。  そして、今年度予算では一億円の予算が付いておりますけれども、来年度、お伺いするところによると、一億円を若干欠けるような予算だというふうに聞いて、非常にこの点は残念でありますけれども、是非これからの統合医療というものを評価して、この点についての措置というものを是非していただきたい、前向きにしていただきたいと、今後というふうに思います。  そして、そうした実は平成二十年の四月に施行されます後期医療保険制度、ここに私は鍼灸、あんま、マッサージ、指圧の積極的な活用がその第一歩となるんではないかと、こういうふうに考えておりますけれども、この当事者の方々のお話を聞かせていただきますと、一番深刻なお訴えが、被保険者が一部負担金のみで受療できるような措置をとってもらいたい、あるいはまた柔道整復師さんのように受領委任制度というものを是非導入してもらいたいと、こういう声が非常に強いんでございますけれども、統合医療推進という観点から、この点についての御見解、前向きな御見解、今資料がお役所から渡されたようですけれども、それを超えて、ひとつ大臣の御見解、前向きな御見解、お示しをいただきたいと思います。  そしてまた、総理からもこの統合医療の推進についての御見解、お聞かせいただきたいと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 西洋医学に対して我々の伝統的な東洋医学と申しますか、そういうものを統合して適用していくということの意義は非常に大きなものがあろうというふうに思います。ただ、現実に私どもの医療保険制度におきましてはやや扱いを異にしておるのは、今委員の御指摘のとおりでございます。  一つは、これは現物給付ということで、通常の、西洋医学の通常のお医者さんに掛かればそういうことになるわけでございますけれども、この東洋医学の方、あんま、はり、きゅうなどの支払についてはそういうことになっていませんで、実際、現金でお払いする、患者さんにお払いする。したがって、患者さんとしてはその医療機関に対しては自分でお支払いされると、こういうことになっておるわけですが、ただ唯一例外は柔道整復師の関係でございます。  この関係をほかのあんま、はり、きゅうにも適用したらどうかというのが委員の御意見でございますけれども、この柔道整復師にかかわるいわゆる受領委任払いというものにつきましてはかなり経緯的なものを背景といたしておりまして、なかなか私どもの今の健康保険法や老人保健法の法の体系の下ではこれ以上にこの特例的な受領委任払いを拡大するということは極めて困難であると、このように申し上げざるを得ないと思います。(発言する者あり)長期的にはいろいろ勉強させていただきます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、はり、きゅう、あんま、マッサージ、大体よくみんな試してみるわけでありますが、例えば腰が痛いときとかには確実に効能があるんだろうと、このように思いますし、また、長期的に、慢性的に胃腸が弱いという方にとっては、はりやきゅうが言わば西洋医学よりも効能が顕著だという人もおりますが、しかし、科学的な根拠、個人においての科学的な根拠等々をまた検討をしながら、この柔道整復と同じ扱いという委員の御指摘でございますが、結果としてこれがうまくいけば医療費全体についてはいい効果が出てくるかもしれないということもあるのではないかと、このように思いますが、こうした科学的な根拠等をよく検討を見ながら考えていきたいと、このように思います。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。小林正夫君。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 民主党・新緑風会の小林正夫です。  私は、今日のテーマである格差、雇用問題を中心にまず質問をさせていただきたいと思います。  安倍総理にお伺いをいたします。  地域間の所得格差が広がった、こういうことが内閣府からの発表で分かりました。(資料提示)これは内閣府が、二〇〇四年度の都道府県ごとの県民所得を示す県民経済計算書、これが三月の五日の日に発表になったわけですけれども、東京は四百五十五万九千円、沖縄の百九十八万七千円の二・三倍になっている。前年度は二・二倍ということでしたから、これは格差が広がっているということになります。まして、三年連続格差が広がったということになります。  この格差固定どころか広がっている状況をつくり出している、私は自民党政権の政策の誤りじゃないかと思いますけれども、この地域間格差の広がりを安倍総理はどのように認識しているのか、お伺いをいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員が御指摘になったように、先日公表されました県民経済計算によりますと、一人当たりの県民所得の変動係数、これは格差を表す係数でございますが、八〇年代は拡大をして九〇年代以降は低下傾向にあり、そして二〇〇一年度を底に上昇をしていると、こういうことでございます。  なお、一人当たり県民所得の格差を変動係数で見ると、景気回復局面において上昇する傾向がある。つまり、現在は正に、今は正に、二〇〇一年以降はこの景気回復傾向の中にあることによって格差が拡大する、言わば変動係数が大きくなってきているという因果関係にあるのも私は事実だろうと、このように思います。  地域間格差の指標の取り方によって様々な解釈が可能となる上に、それぞれの人によっての感じ方も異なるのではないか、こう思うわけでございます。例えば、一人当たりの県民所得の水準は、一位の東京都と四十七位の沖縄県では、今御指摘があったように二・三倍の違いがあるわけでありますが、民間の調査ではございますが、その地域に住み続けたいかという質問においては沖縄は第六位と、こういうことにもなっているわけでありまして、正にこの所得だけでは測り得ない部分もあるのではないかと、こんなように思うわけでございます。  しかし、まずはこの九〇年代は、長い間これは失われた十年と言われて景気は低迷にあった、みんな本当に厳しい状況にあったのは事実でございます。そういう中において、構造改革を進めてくることによって景気が日本全体としては回復をしているというのも、これは数字が示している事実でございます。そして、この景気回復の波がだんだんだんだんと、だんだんだんだんと雇用で見てもまた設備投資に見ても広がっているのも事実でございまして、我々は、更にこの景気回復を続けていくことによって、全国隅々まで広がっていくように新経済成長戦略を続けていきたい、着実に進めていきたいと思うわけでありますが、それのみならず、地域が伸び伸びとその地域の良さを生かして活性化するような、地域活性化のために九本の法律を提出をしておりますが、この地域活性化も進めていきたい、このように考えているところでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 いずれにしても、内閣府が発表した数字が、県民所得の格差がこれだけ広がっていることは事実なんですから。そのことに対して、私は今まで小泉政権、安倍政権、この政権のかじ取りが誤っているんだと思います。そのことを指摘して、次の私は教育の格差について質問に移ります。  私は、あってはならないのは教育の格差だと思います。実は、私は小中高、学校へ行きまして、その先生に大変あこがれたんです。いい先生に恵まれまして、私は将来学校の先生になりたいなというのが自分の夢だったんです、まあそれが実現できませんでしたけどね。先日も、高校の恩師が九十歳のお誕生日を迎えられたということで、お祝いの会に行ってきました。そのときにやっぱり先生だなと思ったのは、おい小林、何しろ健康維持は一日一回しっかりいい汗をかけと、それが健康の秘訣だよということを教えていただきました。本当に私は温かい教えをまた受けたなと、このように思って本当にうれしくなりました。  そこで、教員の関係ですけれども、教職員の免許制度更新などの大変教員にとっては厳しく当たる話が非常に多いんですけれども、先生方が子供たちの指導に日々黙々と熱心に取り組んでいることを私たちは忘れてはいけないというふうに思います。  最近、文部科学省が実施した教員の勤務実態調査によれば、学校の教諭の残業時間が一日当たり平均二時間にもなるという実態が明らかになりました。その内訳を見ると、教育現場が会議や報告書作成に忙殺され、子供たちと向き合う時間を取るのに大変苦労しているという、こういう実態が浮き彫りになっております。教育現場が魅力的でなければ、教育の熱意にあふれた優秀な若者を教師として安定的、継続的に迎え入れることができなくなると私は思います。これは、結果として優秀な教師を減らして、子供たちの健やかな人間形成を危うくしてしまうことにつながっていくんではないか。  そこで、文部大臣にお聞きをしますけど、教員はいわゆる人材確保法に基づいて給与が優遇されていると言われていますけれども、本当に教員の給与は一般の公務員よりか高いんでしょうか。それと、勤務実態調査の結果を踏まえれば、頑張っている教師には頑張りにふさわしい給与を支給できるようにすることなど、教員にとって元気が出るような手だてを講じるべきだと私は思いますけど、文部科学大臣はどのようにお考えですか。(発言する者あり)

伊吹文明自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(伊吹文明君) いや、そのとおりでしょう。  先生がおっしゃるように、学校教育はもう良き教師に懸かっていると思います。良き教師の定義というのは非常に難しいと思いますが、組織を動かしていく上で大切なことは、厳しくすること、しかること、これも時には大切です。しかし同時に、褒めてあげること、そしてしっかりやったことに対しては報いてあげること、これ両方相またないと組織というものはやっぱり動かない、これは御指摘のとおりだと思います。  そこで、教師の現状がどうなっているかといいますと、これはもう先生の良き教師の時代と違って、家族が実質的に崩壊を始めて、残念なことに三世代あるいは一緒に住んでいるという家族はほとんどございません。共働きでございますから、お父さんお母さんがそろって子供を迎えるということも非常に時間的には制約されております。そういう中で、学校の先生がかつて家族、地域社会が担っていたお仕事を担いながら、そして今おっしゃったように書類その他の報告が非常に増えているということも事実です。そういう中で、どうこれを評価してあげるかということと、今御指摘の免許制その他とを組み合わせてやっていくと、これはもう当然の私はことだと思います。  そこで、教員の給与は計算上は二・七六%一般の地方公務員より高いと言われておりますけれども、実態調査をしますと、一か月当たり大体三十時間程度の超勤をしておられるんですよね、教師の方は。そして、一方で、交付税の算定上、地方公務員の超勤の数字として入っているのは十時間程度と。これは実態はどれぐらいあるか分かりません。そして、東京のように単費で出せるところはどうしておられるか、これはなかなか実態調査がございませんので分かりませんが、この数字を見ますと、一概にやはり教師が優遇されているかどうかということは、少し細かく私は詰めていかないといけないんだろうと思うんですね。  十九年度予算は、御承知のように、安倍内閣が成立をいたしましたときは、既に小泉内閣で概算要求のすべての作業が終わっておりました。その中でも、安倍総理はやはり教育を最重要の課題とするという内閣としての決意を持っておられましたので、二・七六%のカットというのは十九年度予算では取りやめになっております。二十年度予算でこのことは決着を付けねばなりません。  その際に、今先生がおっしゃったことも考えながら、どうしていくんだろうという議論は広く国民の間でもやっていただかなければいけないし、安倍内閣としての姿勢もしっかりとやはり見極めて概算要求を私はさせていただきたいなというのが教育を担当しておる大臣としての私の立場でございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 最近は、家庭で教えるべきしつけまでもが学校が教えるべきだ、こんなような雰囲気もあると思います。先生は大変だなと、私つくづくそのように思います。  学校の先生は、当然学力向上、こういうことを目的として頑張っているわけですけれども、軽度発達障害のある児童に対する指導とかあるいは不登校の児童生徒への対応、さらにはいじめの防止、先日の予算委員会でも私の方から指摘しました給食費未納の問題など、こういう問題に対して先生方は対応しなきゃいけないという大変大きな課題も本当に山積していると思います。これらの課題に的確に対処し、もっと教員が子供たちと接する時間、こういうものを確保していかなきゃ私はいけないんだと思うんです。  そのためには、教員のほかに専門的な人材とか事務職員の増員を図ることが必要だと思いますけれども、ところが、平成十七年に第七次定数改善計画が作られた、でも、そこでそれはストップしちゃったんですね。新たに二年連続、続けて新たな定数改善計画の策定が見送られている、こういう実態にあります。  私は、子供たち一人一人に応じたきめ細かな教育を実践するとともに、教員が安心して教育に取り組める環境を整備することは、国が行うべき重要な私は責務だと思います。速やかに新たな定数改善計画を策定すべきだと思いますけれども、文部科学大臣、いかがですか。(発言する者あり)

伊吹文明自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(伊吹文明君) いや、これはなかなか簡潔にはいかないですよね、大切なことですから。  ですから、現在の行政改革推進法の下では、残念ながら五十五条というものがありまして、教職員その他の職員の総数について、児童及び生徒の減少に見合う数を上回る数の純減をさせるため必要な措置を講ずるものとするというのはこれは法律として決まっておるわけです。この中で、しかし、今先生がおっしゃったような事務職員それから教員の改善をやっぱり考えていかなければなりませんので、二年間、その間の押し合いへし合いがあって改善計画はできていないというのが率直なところだと思います。  したがって、平成二十年以降このことについてどうするかは、法律についてもこれは少しずつ法律改正ということはあったって私は構わないんだと思いますし、安倍総理の教育再生に懸ける熱意を踏まえて、二十年度予算編成以降で検討すべき課題だというふうに受け止めております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 三位一体改革の中で、子供たちにかかわる経費である義務教育費国庫負担金の国庫負担率が削減された、これは二分の一から三分の一になった、その結果、税収不足や地方交付税の削減によって教員の配置に必要な財政措置が困難となっており、教育の地域間格差が拡大をしております。  私は、自治体の財政の良しあしでこの教育に格差が生じるなんということは断じて許せないことだと思います。このような心配や格差を解消するためには、義務教育費国庫負担金について国の負担率を二分の一に戻すべきじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

伊吹文明自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(伊吹文明君) 文部科学省は二分の一を堅持すべきという主張でずっと来たんですよね。いろいろ大きな立場があっていろいろなことは考えたと思います。しかし、現在の仕組みの上では交付税の算定基準の中にきちっと三分の二の部分は入っているはずなんです。ですから、これを他の費用に回すというような首長がいれば、それをチェックをするのが本来地方議会の役割なんですよ、教育を最優先の課題と考える首長であれば。そして、そうじゃないような首長がいれば、それは選挙で決着を付けるべきなんですよ。それが地方自治のあるべき姿なんです。  ただ、私に十分の十の補助金を返してくださるというのであれば、先生のおっしゃるようなことは一切いたしませんよ。しかし、どちらかといえば、民でできることは民、地方でできることは地方ということを推進されて、そして自民党政治を官主導の中央集権型と批判しておられたのは民主党なんですよ。この点が私はこのごろ主張がころっと変わっちゃったなと思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 いずれにしても、教育は日本にとって一番大きな私は課題だと思います。そこにしっかりした財政を投入していかないと、今大臣おっしゃったように、各自治体は本当に疲弊して自治体そのものがつぶれてしまうような自治体もあるわけですから、そういうところで一般財源で使っていいというふうに増やしたわけですから、そこに教育予算がなかなか回ってこないという心配があるからこそこういう指摘をしたんです。  そこで、総理にお伺いしますけれども、資源の乏しいこの日本では人こそが最も大事な資源だと思います。私は、教育は未来への先行投資、このように思います。教育再生を安倍内閣の最重要課題であると位置付けられているのであれば、教員の給与や教職員の定数増を含め、未来への先行投資として教育予算を充実、拡充することが重要と考えますが、総理のお考えをお聞きをします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 教育再生におきましては、正に人材への投資が私も極めて重要であろうと、このように思います。子供たちにとってすばらしい先生と巡り合うことができるかどうか、それはその人の人生にとって大きな影響があると、こう思うわけでございまして、そういう観点から我々も人材への投資は行っていきたいと。  十九年度予算案におきましても、教員の養成、免許制度の改革などの教員の資質、能力の向上のための予算も組んでいるわけでございますし、また、教育水準の維持向上と優れた教員の確保という観点から、めり張りを付けた給与体系も検討していかなければならないと、こう考えている次第でございまして、頑張っているまた優秀な教員に対してはそれに報いる仕組みをつくっていくことも重要であろうと、こう考えている次第でございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 次に、雇用問題について質問をいたします。  安倍総理にお伺いをしたいんですけれども、これから我が国、しばらくの間は少子高齢化という状況が続くと思います。当然労働人口が減少していく中で、国力、国の力ですね、これをつくり出す、こういうことが必要だと思いますけれども、この国力をつくり出す源は何か、これをお聞きをしたいんです。  私は、この国力、国の力を付けていくのには、私たちが安定した、安心した雇用の下で働いて、額に汗をかいて生産を上げ、収入を得て家族を、あるいは生活をしていく、こういうことが日本の国力をつくる大きな源だと思いますけれども、総理大臣はどのようにお考えでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国力の源といえば、正にこれは今議論を行いました教育によって人材をつくっていくということだろうと、このように思うわけでありますが、その人材が正にこの世の中において働きがいを持って、自分の仕事に誇りを持って、汗を流して頑張って仕事をしていくと。そして、それによって正に自分の未来をつくっていく、そういう気持ちになっていくことが大切だろうと、このように思うわけでございまして、だれもが自分の仕事に生きがいや誇りを持てるようにしていくためにも、我々、今回、労働法制について六本の法制を、新たな法改正をこの国会で行おうと、このように考えているところではありますが、働きがいのあるそういう仕事ができる、そしてまた安心して仕事ができる、そういう仕組みをつくっていきたいと思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 雇用労働者の人たちは、高齢者雇用安定法によって平成二十五年以降六十五歳までの雇用を確保する、こういうことが決まっておりまして、これはそれで順調にやっていく必要があると思います。  そこで、農業の関係ですけれども、中高年の農業への就労について松岡大臣にお聞きをしたいと思います。  食料の安全保障の観点から見て、食料の自給率の向上は国の責務であると思います。しかし、就農年齢は年々高齢化しております。年金の受給年齢の引上げなどにより、他産業からのUターンとかのんびり田舎暮らし、こういう考え方で都会の住民にも共感を呼んでおります。中高年の農業への就農システムは、再チャレンジの一環でもあると思います。具体的な施策等、予算の推移についてお聞きをいたします。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。  先生御指摘のとおりだと思っています、一言で言いますと。  そこで、最近の動向でございますが、大体平成二年ごろが一番この新規就農者が減った、底になった年でございまして、それからずっと最近はこれがまた回復をしてまいりました。この五年ぐらいは大体一定の傾向で横ばいを示していると、こんな状況であります。  そこで、もうちょっと詳しく中身を見てみますと、今大体八万人ぐらいが新規就農、そのうちの実は八五%が実は四十歳から六十五歳とかそういう年代の、いわゆる中高年の新規就農、したがって今の農業の新規就農は中高年が担っておると、こんな状況になっております。そしてまた、全くの若い、三十九歳未満という方々は、これは一万人を超えてきまして、一万一千人程度ですが、この方々が一五%。  そういうことを考えてみますと、やっぱり先生御指摘のように、八五%を占める四十歳以上の中高年の方々、この方々にどうやって新規就農をしていただくか、また第二の人生としても、どうやって生きがいといいますかやりがいといいますか、そういった形でこちらはおこたえをしていくか、こういうことだろうと思います。  そこで、特に団塊の世代の、先生も団塊の世代かもしれませんが、こういった方々が今後大量にリタイアされる、そこで、それをどう受け入れるかということでございますが、私どもの農林水産省の予算といたしましても、これは農山漁村の活性化法案、今国会にお願いいたしておりますが、こういった制度をつくりまして、そしてそこで、団塊の世代の方々はいろんな職業、いろんな産業で経験をお持ちですから、こういった方々に新しく農業にも知識や経験を生かしていただく、こういう受皿づくりをしようということでございまして、そしてまた、再チャレンジ支援の一環としてもこれを大きく位置付けようと、こういう十九年度の予算は編成をいたしておるところでございます。  したがいまして、今先生がおっしゃいましたが、十五年度は四億三百万、十六年度は四億三千五百万、十七年度は四億八千二百万、十八年度は四億九千万、これを就農支援の直接の対策として講じておったんですが、平成十九年度はこれを大幅に増額をいたしまして十一億円を計上いたしておるところでありまして、ほぼ、三倍まで行きませんが、三倍近い予算を措置をいたして就農支援をやっていこうと、こういうことでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 私は松岡大臣の答弁は正しいと受け止めております。しかし、正直言って、どうしても私は光熱水費の問題が引っ掛かって、一〇〇%素直に聞けないという状況なんです。  そこで、松岡大臣に改めてお聞きをしたいと思います。  残念なことに、我が党においても付け替えがあることが発覚をして、直ちに記者会見を開いて事実関係を説明をいたしました。今国民の目には、何党ではなく、全国会議員に不信を抱き、政治そのものへの不信を募らせているんじゃないかと思います。ましてや、閣僚、大臣は率先して説明責任を果たすべきではないでしょうか。  松岡大臣、国民の皆さんは、議員事務所の水道、電気、暖房はすべて無償なのに、なぜ光熱水費が年間五百七万も掛かるのかという疑問を持っている方が非常に多いと思います。今まで大臣は答弁で、虚偽記載は一切ない、法に求められた責任は果たしている、このように述べておりますが、多くの国民の方は、おかしい、このように疑問を持っていると私は思うんです。  私は、説明責任を果たされたらどうか、このように思いますけど、何か説明ができないような事情でもあるんですか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 小林先生にお答え申し上げますが、もうこれまでも申し上げてまいりましたけれども、現行の、現在の法令の制度に従って定められたそのことはすべて尽くしておるわけでございます。そして、その現在の法令で定められたそれ以外、それ以上の説明なり報告ということになれば、私は、一定の基準とか、その形とか、ルールを、ルールをやっぱり整理していただいて、そのルールに基づいて対応するというのが基本ではないか、このことを申し上げているわけでございまして、そして趣旨とおっしゃいましたが、趣旨があって法律の体系ができておりますから、法の趣旨というのは、大体どこも法の趣旨、目的というのは一条にあると思いますが、それはその趣旨を、目的を受けてその法の制度の中身が決まっているわけでありますから、私はその趣旨、中身に基づいて御報告を申し上げ対応いたしておる、こういうことでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 総理、与党からも松岡大臣に対する批判が上がっています。この予算委員会でも、自民党の議員から、早く職務に専念できるよう姿勢を正して頑張っていただきたいという発言がありました。また、公明党の議員からも、国民の目線から見て更に十分な説明責任を果たすよう強く要望すると、この予算委員会でも言われているんです。昨日のNHKの「日曜討論」でも両党の幹部の皆さんが同様のことを訴える、これは私は至極もっともなことだと思います。私は国民の声を代弁したものだと受け止めております。  総理大臣はどういうお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま松岡大臣が答弁いたしましたように、法の求めるところに従って適切に対応していると、このように私も報告を受けております。  こうした光熱費の問題も含めまして、事務所費の在り方等全体について、今までのこの法律のままでいいのかどうか、この政治資金規正法の改正も視野に入れながら、国民から、皆様から信頼を得ることができるように見直しを検討を指示をしているところでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 安倍総理は直接、松岡大臣からいろんな事情をお聞きになったんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 適切に報告をしているというように、私にその旨、報告がございました。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 総理は、三月の十四日、先週の水曜日になりますけれども、自民党の当選一回の衆議院議員約四十名の人と懇談をして、松岡農水大臣の資金管理団体が高額な光熱水費を計上した問題について、皆さんに迷惑を掛けていることは分かっている、このように語ったという報道がされておりますけれども、それはそのとおりでしょうか。もしそうだとすれば、なおさら任命責任者としてリーダーシップを発揮して説明責任を果たすよう松岡大臣を指導すべきじゃないでしょうか。もしそれも聞き入れないというならば、罷免すべきじゃないでしょうか。明確に答弁をいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が当選一回の方々とお話をいたしましたときにはいろんなことについての意見が出たわけでございまして、正に政策の分野等々も含めていろいろな意見がございました。  そういう中において、私の内閣において、皆様が地元でいろいろと活動している上においていろんな御質問もあるでしょうし、そういう面においてはいろいろと御迷惑を掛けているかもしれないけれども、政策においてはしっかりと我々の主張すべき点は主張してまいりたいと、このようなことを申し上げたわけでございます。  今後とも、松岡大臣においては、農業政策、農林水産政策、極めて重要であるわけでございまして、その重要性を肝に銘じながら職務を遂行することによってその職責を果たしてもらいたいと、こう思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 総理は教育を御自身の重点政策に据えられております。今回の一連の松岡大臣の答弁ぶりは余りにも不誠実で、虚偽答弁の疑いさえ濃厚と国民の皆さんに私は印象を与えているんだと思います。これらが将来ある子供たちに深刻な影響を与えているんではないかと私は心配しております。  今日も春休みになったお子さんたちもいらっしゃって、多分多くの方がテレビを見ていると思いますけど、やはり自分が正しいにもかかわらずおかしいと疑われたら、きちんと説明するのが自然じゃないでしょうか。まして、閣僚、大臣ならば、説明責任があるのは私は当然だと思います。  私には総理が松岡大臣をかばっているように見えるんです。なぜかばうのですか、お聞きをいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に今私が申し上げたとおりでございまして、この問題については法の求めるところによって報告をしていると、このように松岡大臣から私は聞いているわけでございますし、本人が何回もこの委員会において答弁をしているところでございます。  事務所費も含めまして、そうした政治資金の在り方について議論をし今後ルールを定めていくことが私は役割ではないか、政治の使命ではないかと、このように思います。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 政府は十六日の閣議で、松岡大臣の光熱費の詳細を求める質問主意書に対して、政治資金規正法では個別の支出についての報告は求められないとする答弁書を決めたとされております。これでは、国民の皆さんがおかしいと思って質問をしても、答えなくていいということになります。これはないんじゃないでしょうか。  私たち民主党は、参議院予算委員会の理事懇で、松岡大臣の光熱費の領収書の開示を求めてます。民主党は、松岡大臣の不十分な対応を今後とも更に厳しく追及していきたいと思います。  雇用問題の質問に戻します。  私は、日本の労働問題の課題は幾つかあると思いますけれども、最大の課題は、まず一つは長時間労働であること、二つは非正規雇用が増大していること、三つ目に希望しても職に就けない、このことではないかと思います。日本は有数の長時間労働国家なんです。(資料提示)  長時間労働によって過労死や過労自殺、それと精神障害になる人が非常に多い現実があります。労働組合の連合のシンクタンクである連合総研のアンケートでは、男性、三十歳代後半の男性の三五%の人が在社時間十二時間以上という結果が出ているんです。労働基準法では、一日八時間、週四十時間労働を決めている現行の労働基準法の下でも既に過労死だとか過労自殺あるいは精神障害が生まれている実態にあります。私は、明確な対策を打ち出すことが政府あるいは国の責任だと思うんです。  長時間労働を解消する方策として、私たちは、仕事が終わった後、次の仕事へ就くまで十一時間の休息時間を設けろ、これをむしろ労働基準法の中で明確にしなさい、こういう考え方を持って今皆さんの前に提起をしております。これは、既にヨーロッパの国々でも実証されていることなんです。今の労働基準法があっても長時間労働がやまない、過労死が生まれる、ならば対策を打たなきゃ駄目なんですよ。これが一つです。  もう一つですけども、非正規雇用労働の問題ですけども、私は、この非正規雇用は不安定な雇用だと思います。いつ首を切られるか分からない不安定雇用の下では、人生設計が描けないんです。結局、社会全体が活力のない不安定な社会になっていくんです。また、地域間格差の関係で先ほどお話も出ましたけども、有効求人倍率を見ても依然として地域間格差が広がっておりまして、長時間労働、非正規雇用の増、希望しても職に就けない、このような現実を総理はどのように受け止められているのか、お聞きをいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、この国会に労働法制の整備のために六本の法案を提出をいたしているところでございまして、その中におきまして、割増し賃金率を上げる法律も出しております。そしてまた、パートタイマーの方々が均衡処遇を受けることができるようにするための法律も出しているわけでございます。  全体としては、景気回復が続く中において、言わばフリーターと言われる方々も二百万人を切ったわけでありまして、一番多かったときよりも三十万人減っております。昨年一年間だけで十四万人減っているわけでありますから、こうした形で景気回復のこの軌道に乗りながら経済が成長していくことによってこうした方々が正規に移っていくという流れを強いものにしていくことは私はできると、このように思っております。  そしてまた、いろいろな企業で言わばパートタイマーあるいは派遣といった方々を正規雇用に変える企業も出てまいりました。ある衣料品メーカーは、六千人の言わばパートタイマー雇用、派遣の方々を正規、五千名、希望者は正規に変えたという取組を行っている企業も出てまいりました。ということは、つまり、このように待遇を良くしていかないと人が集まらない状況がだんだん私は生まれつつあると。しかし、それを黙って見ているだけではなくて、その流れを一層強いものにするための我々仕組みをつくっていくことも重要であろうと思います。  働き方については、人それぞれいろいろな働き方をしたいという人が近年増えてきているのも事実だろうと、このように思うわけでありますが、正規に移りたいという人にとって、正規に移っていく道をしっかりとつくっていくことも必要であろうし、また、そのために職業訓練等を受けたいという意欲のある人たちが受けられるような仕組みもつくっていきたいと、このように考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 柳澤厚生労働大臣にお尋ねをいたします。  私は、非正規雇用を生み出している原因の、大きな原因の一つに、労働者派遣法があると思います。  これは、昭和六十年に施行されて二十年以上経過しましたけども、当初の派遣法は、ソフトウエアの開発など十三の専門業務に限定して、社内では養成できない専門能力のある社外の人材を短期利用する例外的な雇用として労働者派遣法を位置付けたんです。  しかし、平成七年、旧日経連から、成果主義賃金、グローバル化を先取りする内容で、新時代の日本的経営、こういう施策が出され、派遣、パート、契約社員を増やすことを提言をされました。また、アメリカからも規制緩和を求められたんです。平成八年十一月の日本における規制緩和、行政改革及び競争政策に関する日本政府に対する米国政府の要望書、対日要望書ですけども、この中に、派遣業の従業員を直接経験を持つ職種だけに制限される規制は撤廃されるべきであると書いてあったと私は記憶しております。自民党政権は、この経営者団体の提言やアメリカからの要求を実現してきたと言っても過言ではないと思います。  現に、平成十一年に、除外業務以外は派遣を認めることとして、さらに平成十五年の改正では、派遣対象業務を拡大して製造業への派遣を解禁をいたしました。この二十年間、適用範囲を拡大する方向で改正が繰り返されて、平成十六年三月一日からは港湾運送業務などの四職種を除いてすべてこの労働者を派遣できるようになってしまいました。私は、このことが非正規雇用労働者を大きく増加させた要因じゃないかと考えております。  使用者にとって使い勝手の良い、いつでも雇用調整できる労働者を生み出している今の労働者派遣法を、もう一度例外的な雇用、この位置付けに戻す必要があると思いますけど、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、小林委員、いろいろ派遣労働法の改正につきまして経緯にお触れいただきました。私も当時、自民党の行政改革本部におりまして、そこで同時に規制緩和の問題も扱っている、そういう場所でございましたので、この労働法制の規制の緩和といったことについても若干知っていたわけですけれども、当時の議論というのはやはり日本の労働法制というのがきつ過ぎるんじゃないかということでございまして、これが、アメリカからの何か圧力があるからそれにどうこたえていこうかなどというような議論というのはもう私の記憶する限り全くなかったということでございますので、そこはもうまず御理解をいただいておきたいと、このように思います。  それから、非正規雇用増大の理由の一つが労働者派遣法の規制緩和ではないかというようなことでございますけれども、これはもう何回も何回もお答え申し上げておりますけれども、経済産業構造の変化が他方ある、これは企業側、経営者側の理由としてあるということと同時に、今度は労働者側にも働き方の多様化を求める、そういう気持ちがあるということの中で、今回の、今回というか、そういう派遣法の制定なり、さらにその拡大が行われたということでございます。  現に、現在、派遣労働者の意識でございますけれども、できるだけ早い時期に正社員として働きたいという者全体が二七・三%、今後も派遣労働者として働きたいと希望する者二七・二%と、まるで何というかつくった数字のようにも見えますけれども、そういうのが状況でございまして、やっぱり若者あるいはその他年齢を問わずいろんな理由からこうした派遣労働を選択したいという、そういう考え方も背景にあるわけでございまして、あながちこれが一方的に経営者側だけの意向を酌んだものであるというふうに断ずることは行き過ぎではないかと私は思います。  もちろん、私どもといたしましても、正規雇用、特に希望しながら非正規にとどまっていらっしゃる方々、こういう方々について正規雇用にこれをできるだけ移行していこう、移行させていこう、こういうような考え方の下での法制の整備というものを進めているのは今総理がお答えしたとおりでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 私の手元に厚生労働省の資料があるんですけどね、正社員として働ける会社がなかったから、派遣労働者の皆さんにいろいろ調査をしたところ、その派遣労働者の皆さんの四〇%の人が正社員として働ける会社がなかったから、こう答えているんですよ。ですから、やはりこの派遣労働法の、今すべての業種に拡大してしまった、経営者にとっても、これは労働コストが安いからというふうに言われている経営者が圧倒的に多いんですよ。やっぱりこういうことの実態をきちんと踏まえて、この労働者派遣法については元に戻すと、このことを私は必要だということを強く指摘したいと思います。  次に、今回政府から出されている法案について一、二点お聞きをしたいと思います。  まず、残業代の割増し率についてですけれども、政府の提案では、一か月の残業が八十時間を超えたところの人たちに対して、この時間外割増し率を今の二五%から五〇%にするというんです。なぜ、八十時間という線にしたんでしょうか。労働者の人たちは、自分のプライベートな時間、本当にそこに業務命令が出されるわけですから、当然、時間外労働が発生した段階から国際基準的みたいな五〇%に上げるべきなんです。なぜ、八十時間、ここで線を切ったんでしょうか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、週四十時間が労働基準法の基準の労働時間でございまして、八十時間というのは、これは週ではなくて月間ということでございますので、まずそこのところを押さえておかないと非常に議論が混乱するかと思うんです。  それから、我々の今回の法定割増し賃金率の引上げにつきましては、その八十時間の前に限度基準というのを設けております。これは、これも月間ですけれども、月間四十五時間ということになるわけですけれども、その四十五時間以上の割増し賃金率については、これはもう労使の協議に任せておりますけれども、できるだけこれは高い率にして、そうして、しかもその四十五時間を超えるような時間外の労働というものについてはできるだけこれを少なくするように、そういうことを義務化をしているわけでございまして、実は八十時間というところに主なねらいがあるというよりも、むしろ私どもとしては四十五時間以上のところの努力義務、ここのところに大きなウエートを置いてこの長時間労働の抑制に資していこうと、こういう考え方をしているということを是非御理解をお願いしたいと思います。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 今のこの時代において企業に努力義務といっても、本当にそれを実施できる企業は少ないと思いますよ。  私は、八十時間、一か月の労働時間が八十時間を超えたところに線引きしたということは、実は、平成十七年十一月に労働安全衛生法を改正したんです。そのときの論議は、一か月当たり八十時間を超える場合には医師による面接指導を実施するということの内容だったんです、改正内容は。どうしてそうなったかというと、労働時間が一か月八十時間を超える状態が数か月続くと過労死や過労自殺、精神障害になることが明らかになったから、この間、労働安全法を改正したんですよ。ですから、八十時間をもって時間外の割増し率を五〇%に上げるなんということは、私から言わせれば過労死手当、過労死手当ですよ、これは。だから、とんでもないということだけ指摘をしておきたいと思います。  もう一つ、最低賃金の話をしたいと思います。  これは、私は、これだけ非正規雇用が多くなって、時間給で働いている人たちも自分たちの生活のための生計費、このようになっている人が非常に多いんだと思うんですね。十八歳の単身という人じゃなくて、やはりこの最低賃金は労働者とその家族の生計費、これをベースに置いて考える時代に来ているんだと思うんですよ。  これが、実は表がありますけれども、日本の最低賃金というのは、ここに書きましたけれども、大変、アメリカ、フランス、イギリスと比べて低いんです。アメリカはこれから、日本が一〇〇とするならば一四五の位置まで上げようということが既に決まっておりますから、これを見ていただいただけでも本当に最低賃金というのが低いのが分かると思います。  そこで、総理は成長力底上げ戦略、こういう施策を打ち出していますけれども、私は、最低賃金こそ底上げしないと、働いても働いても生活保護以下にとどまってしまう。仮にですよ、仮に一時間千円として年間二千時間働いたとしても、その方の年収というのは二百万ですよ。総理は、日本の最低賃金は幾らぐらいが適当だとお思いでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最低賃金について申し上げれば、近年、最低賃金制度が言わば生活保護と比べても、ある意味セーフティーネットとしての機能を十分に果たしていないと、こういう観点から見直しを行うことにいたしたわけでございます。  そしてさらに、我々としては、この成長力底上げ戦略を進めていくことによって、将来、中小企業等々においても生産性を引き上げていくという中において、当然それに倣ってこの最低賃金も上がっていくような仕組みをつくっていきたいという中において、円卓会議をつくって、その議論を各地域における最低賃金の審議会における議論のこれは正にベースにしていきたいと、このように考えているところでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 今回政府が出された中身と、私たち民主党が考えている労働政策の違いについて一覧表にまとめてみました。時間の関係で逐一説明ができませんけれども、やはり長時間労働の是正には、残業の割増し率を労働時間、時間外が発生した段階から五〇%に上げる、そして十一時間の休息時間という制度を設ける、これが必要だと思います。さらに私たちは、最低賃金の関係も、労働者とその家族が生活ができるような最低賃金を目指すべきだと思います。  是非、自民党の私この案では、今私たちは国際競争に勝てるような国になったかもしれませんけれども、本当にそこに働いている労働者が過酷な労働をしてきて今日に至ったわけですから、今の時代、これからの時代はその過酷に働かした労働者の労働条件を回復する、この私は時代に入っているんだと思います。今の政府の提案を見ていても、全くそういうものが改善できるとは私は思えません。そのことを指摘して、私の質問を終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) これにて小林正夫君の関連質疑は終了いたしました。  以上で山根隆治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、白浜一良君の質疑を行います。白浜一良君。

白浜一良公明党

○白浜一良君 公明党の白浜一良でございます。  持ち時間は三十分でございまして、今日は雇用・社会保障・格差という集中審議でございますが、テーマとは関係ないんですが、一点だけ総理に確認したいことがございまして、今朝からいわゆる北京で六か国協議が、北朝鮮問題、再開されたということでございます。  朝一番のニュースでマカオのいわゆる北朝鮮の銀行口座の凍結が全面解除と、全面ということでニュースが流れておりましたが、これは当然、北朝鮮の核施設の停止、それから濃縮ウランを含む核廃絶のプロセスと、これにつながることを期待するわけでございますけれども、一方で、総理がよくおっしゃいますけれども、核、ミサイル、拉致と、こういう問題があるんですが、核廃絶のためにはまあ日本は協力するけれども、拉致問題が進展しない限り経済支援しないと。この原則は大変分かりやすい原則なんですが、一方で、米朝は大変進んでいるんですが、日朝の交渉が進まないと、こういうことで取り残されるんじゃないかと、こういう懸念も一部声があるわけでございますが、そういうことも含めて今日の事態どのようにお考えか、まず述べていただきたいと思いますが。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米国政府は、本日、バンコ・デルタ・アジア内の北朝鮮関連資金の最終的な処理について発表を行ったと、このように承知をしております。この処置自体は、本来、六者会合と直接関係するものではないわけでございますが、北朝鮮はこうした処置に対してどういう対応を取っていくか、よくこれから注意深く見ていきたいと、こう思うわけでありますが、日本としての姿勢というのは、拉致問題について前進がなければ、いわゆるエネルギー支援については私たちは、日本としては行わないという決断をいたしておりまして、各国の了解もいただいているところでございます。この姿勢について我々は変わりがないわけでございます。  そしてまた、六者会合自体も、全体の作業部会がバランス良く進んでいくことが大切だと。この全体のバランスを見ながら、そして最終的には、全体が進んでいき解決をされていくという姿が一番望ましいということについては各国はよく了解をしていると、このように思うわけでございます。恐らく日本と米国の間を離間させようという、そういう動きもまああるかもしれませんが、そうしたことにならないように我々はしっかりと連携を取りながら情勢等を分析をしてまいりたいと思っております。  いずれにせよ、この核の問題について、北朝鮮が具体的な核廃棄に向けて処置を約束にのっとってとっていくことが重要であり、最終的には北朝鮮の核の全面廃棄が実現されるように我々は見ていかなければならないし、六か国が、六か国の会合において参加国がきっちりと連携を取っていくことが大切であり、そしてさらに、その中で我々は拉致問題の解決というこの私たちの大事な課題において前進するように努力をしていきたいと考えております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 特に北朝鮮以外の四か国ともしっかり連携取って着実な前進をお願い申し上げたいと、このように思います。  今日のテーマでございますが、今もございましたけれども、話題がございましたけれども、グローバリズムが進み過ぎて日本の雇用の実態にも大変ひずみができていると、もうこれは当然でございまして、そこで、この国会で先日、労働三法が改正、閣議決定されたということでございまして、今も民主党の立場で批判的な御意見もございましたけれども、私はまあ一歩前進と、時間外労働の割増し賃金も一歩前進でございますし、最低賃金も一歩前進と私どもはそのように受け止めているわけでございまして、特に、総理もおっしゃっておりましたけれども、最賃法によりますと、県民所得と違いますから、一番高いのは東京が時間給で七百十九円と、低いのが青森、沖縄、岩手ですか、時間給で六百十円と、こうなっているわけでございますが、都道府県によりましては生活保護のレベルよりも低いと、先ほど総理もおっしゃっていました。それじゃもうまじめに働こうという意欲をなくするわけで、そういうレベルだったということがむしろ問題であるわけで今回法改正するんだということでございますが、そういう現状に対して総理はどのようにお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、私ども、最低賃金のこの仕組みが言わば生活保護と比べても、今委員がおっしゃったように、バランスを欠いている状況になっておりますから、それをまずいち早く是正をしていかなければならないと、こう考えているところでございます。  このため、今国会に提出をいたしました改正法案においては、最低賃金制度がセーフティーネットとして十分に機能するように、地域別最低賃金について生活保護との整合性も考慮することを法文上明確にしたところでございます。  今回の法案が成立した暁には、各都道府県の地方最低賃金審議会において法改正の趣旨に沿った議論が行われ、その結果に沿って現下の雇用経済状況を踏まえた適切な引上げ等の措置を講ずることとしているわけでございます。  そしてさらに、成長力底上げ戦略推進円卓会議において、生産性の向上を考慮した最低賃金の中長期的な引上げ方針について、政労使の合意形成を図り、その合意を踏まえて生産性の向上に見合った引上げを実現したいと考えております。  まずは、生活保護以上にしていくという改正を視野に入れて検討していく、そしてその上にさらに、成長力底上げ戦略を進めていく中において、生産性、中小企業も、労働者の生産性も上がっていく中において、それを考えながら、そしてこの最低賃金も上がっていくという仕組み、言わば二段構えの仕組みでこれは最低賃金を上げていきたいと、このように思っております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 それで、柳澤大臣にお伺いしたいんですけど、いわゆる今総理からもお話ございました生活保護に係る施策との整合性に配慮すると、この文言が法律に入っているわけでございますが、これが、まあうがった見方だと思うんですが、いわゆる生活保護の方は下げるんじゃないかと、今の最賃はレベルにしてですね、そういううがった見方もございまして、この辺に対するしっかりした見解を述べておいていただきたいと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 最低賃金は、労働者の生計費、それから労働者の他の労働者の賃金との比較考量、それから通常の事業の賃金支払能力、この三要素を考慮して決定するものというふうになっております。  今回の私ども今提案している改正法案につきまして総理からも御説明をいただいたわけですけれども、この労働者の生計費というところにつきまして生活保護との整合性に配慮すると、こういうことを考えていると、こういうことでございます。  そもそも私考えますときに、この最低賃金制というのは非常に、雇用の形態が一定であれば、それはまたそれで一つの役割をもう当然演じてきたわけですけれども、雇用形態が多様化する中で最低賃金制度というものの重要性というものが私は増してきていると、そういう形で変化をしてきているというふうにとらえなければならないというふうに考えているわけでございます。  そういう観点で、今回、まず第一歩として生活保護との関係というものを打ち出しまして、これを法文上明確にしたわけでありますが、今、白浜委員がおっしゃったような、生活保護を逆に減らして、それよりは上だからこれでいいんだなどというような、そういう考え方というのは全く今初めてお聞きしたようなことで、毫もございません。ないのみならず、生活保護に係る施策との整合性に配慮するということは、最低賃金を生活保護を下回らない水準にするということをむしろはっきりさせたということでございまして、私どもとしては今回のこの法文上の趣旨に沿って、現実の最低賃金もこれを引き上げるという方向で検討しているということはここにもはっきり申し上げておきます。

白浜一良公明党

○白浜一良君 これ大臣、具体的なレベルというか目標値とかそんなのはあるんですかね。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、やはり私どもとしてはこの法律が決められた、成立した後でまたこの三者構成の審議会の議論を中央、地方ともに行っていくということでございまして、したがって、今ここで私が何か一つのレベルについて申し上げるというようなそういう状況にはないということを是非御理解賜りたいと思います。

白浜一良公明党

○白浜一良君 それで総理に聞きたいんですけど、当然働いている側から見れば、もうそれは給与は高いにこしたことないです、それは当たり前でございますし、もうけている企業は当然従業員に給与として還元すべきだと、これもまた当たり前な話なんですけれども。  一応、千円にというお話がございますが、これ、今のレベルから見れば、東京で比べて四割以上と、青森とか沖縄のレベルから見ると六割以上なんですね。これが高いか低いかといろいろ議論はあろうかと思いますが、少なくとも、読売新聞の社説の論評見ますと、理想論過ぎるのではないかと、こういうふうに書いてございます。それから朝日新聞の社説には、雇用するのは、もうかっている大企業はいいですが、大半の雇用は中小企業なんで、中小企業の皆さんの反発を招くのではないかと、こういう論評をしているんですが、そういう一つの全体の受け止め方に関して所感をいただきたいと思いますが。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この最低賃金制度を決めていくということは、正に労働者の皆さんが最低限の給与を確保して生活が維持できるようにしていくためでございますが、しかし、そこで言わばある種の理想論的に高い最低賃金の水準を設定をいたしますと、それは当然コスト、言わば労働コストを大幅に引き上げることになりまして、経営環境を圧迫をしていることになると。そういう中で、それに対応し得る企業はいいわけでありますが、中小零細にとっては、そうなりましたらむしろ雇用の数を減らさなければいけないということになってしまうわけでありますし、また、そもそもこの海外と競争している中においては仕事自体が成り立たなくなってくるという危険性もあるわけでありまして、そういう意味におきましては、現実的な額ということを常に我々念頭に置かなければならないと思います。例えば、千円一律というような考え方は、私は非現実的ではなかろうかと、このように思うわけでございます。

白浜一良公明党

○白浜一良君 よく分かりました。  それから、柳澤大臣に少しお伺いしたいんですが、雇用対策法の改正がございますね。それで、これ、二〇〇一年の改正時には就職時のいわゆる年齢制限ですね、それが努力義務として規定された。今度はもう駄目ですよと、義務規定になるわけでございますが。その場合、いわゆる除外規定があるんですね。  これ、私も初めて見ましたけれども、十項目規定されているんです。これ、特に四番、五番、要するに社内の就労規則にのっとらないようなのは駄目ですよとか、それから対象の年齢、サービスする対象の年齢が規定されている場合はそういうのはいいんですよとか、こういうことを言えばもうどんどん例外規定、除外規定になってしまうんで、少なくともこの十項目あるうちの、特に四番、五番目含めて、ここはもう精査しますよということぐらいははっきりお述べいただきたいんですけれども。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回、雇対法の改正におきまして、今、白浜委員御指摘のように年齢制限の禁止規定というものをはっきり義務化をいたしたわけでございます。  他方、今委員御指摘のように例外があるのではないか、こういうことでございまして、これは現在は例外が十項目認められているということは御指摘のとおりでございますけれども、今回の改正では、年齢制限をすることに合理的な理由がある場合を厚生省令で除外事項として規定することといたしておりますが、この除外事項につきましては、もう本当の必要最小限の場合に限定することを考えておる次第でございます。  企業の雇用管理の実態も踏まえてこれは検討してまいるわけでございますが、四だとか五だとかというようなことについては、これを再び掲げるというようなことは避けるという方向で検討してまいります。

白浜一良公明党

○白浜一良君 この法改正が生きるようにするためにはここを厳格にしていただく以外にないということで、私が申し上げたわけでございます。  それから、これ衆議院の議論の続きなんですけれども、介護保険が住民税、課税非課税で物すごい差が出るんですね。ここを段階的にという、うちの斉藤政調会長が御質問いたしまして、検討するということでございましたが、その後の進捗状況はどうなっておりますか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員御指摘のように、介護保険料については地方住民税の課否によって非常に、言わば倍率と申しましょうか、基本の負担に対する倍率が非常に異なってくると、こういうことでございまして、それに段差があるということで、元々が基本料が低かったものですから、それを低めるにしても高めるにしてもそれほどの差はなかったんですが、基本料が上がってきますと、その開差というものが非常に金額が大きくなってくる。  これはやはりこのままにほうっておけないということで検討をお約束したわけですが、実は、その検討会の第一回の有識者会議、有識者による会が本日第一回がスタートしたということでございまして、今後鋭意これ検討していただくことになりますが、前に斉藤政調会長への御答弁でも申し上げましたように、非常に多岐にわたっていろいろ関連するところもありますので、そう容易な問題ではないというのが実情でございます。しかしながら、できるだけ早くに結論を出すように努めてまいりたいと、このように考えております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 今日、専門家の検討会の会議が始まったということでございますが、これいつまでもやっても意味がないわけで、やっぱり介護保険を払っていらっしゃる立場から見れば、もういったん、もう住民税、控除が下がって住民税が課税されてどんと来たという、そういうショックを受けていらっしゃる方はたくさんあるわけで、そういう意味では、方向性をやっぱり大臣から示していただくというのが大事だと思うんです。  そういう面でどうでしょう、来年度、今年中ぐらいには何らかの方向性を示されて、来年度予算に生かしたいというぐらいは言っていただくと私はいいと思うんですが。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) そのつもりで頑張らせていただきたいと思います。

白浜一良公明党

○白浜一良君 よろしくお願いしたいと思います。  それからもう一つ、これ厚生労働大臣、要請なんですけれどもね。来年度予算で、いわゆる妊娠されている女性の方の健康診断、公費の負担を二回から五回にということで、交付税も十八年度の三百三十億から来年度は七百億と、倍以上に増やされたわけでございます。でも、これ一般交付税なんで、実際実施するのは市町村になるわけで、それで今、国会でも予算、来年度予算これ審議していますけれども、地方議会は二月、三月でもう終わってしまうんですね。それで、実際、厚生労働省の思いどおりに実施されるかどうか分からないわけです。  ですから、これ厚生労働大臣、全国の市町村、新年度早急に調べて、厚生労働省の思いどおりに実施されたかどうかという厳しいチェックと調査をやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 妊婦の健診の費用につきましては、現在おおむね二回というのを今回拡充をして、地方財政措置でこの拡充を図るということをやっておりますが、具体的には、最低限必要な妊婦の健診が五回程度と考えられるところから、五回を基準として公費負担を拡充するよう、厚生労働省としては自治体に今理解を求めているところでございます。  御案内のとおりなんですが、しからば、それを自治体側がどう受け止めてどう実施してくれるかということでございますが、これにつきましては、十九年度の取組状況につきまして速やかに調査をして実態把握をして、必要ならばまたいろんな措置を考えていかなきゃいけないと、このように考えております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 適切にお願いを申し上げたいと思うんです。一般交付税ですから、どう使われても分からない、それぞれ自治体も財政逼迫していますから。そういう面で、調べた上で今大臣おっしゃったように適切な措置をとっていただきたい、このことを要請しておきたいと思います。  それから、最近、来年度の就職ですね、高卒、大卒、大変就職状況がいいという、もう結構なことなんですが、逆に言いますと、この氷河期の十数年、大卒新卒の、高卒の新卒の方は大変就職が厳しかったと。そういう背景がフリーターの数が多いということになっているわけでございまして。平成二十二年までにフリーターの数を減らそうという取組を今政府もされているわけでございますが、最近の傾向を見ましても、若年層の方は減ってきているんですね、十五歳から二十四歳は。ところが、二十五歳から三十五歳の方は減りが少ないと。こちらが年長フリーターという、こちらにどう対処するかと。  これは、時代状況の中でそういう正規の就職が少なかったと、そのためにやむを得ずフリーターになっている方も随分いらっしゃるわけでございます。この辺の対策をしっかりすべきだということでございまして、それで、来年度の施策として、いわゆるこの支援事業あるんですね。企業で研修受ける方が五千人ですか、職業訓練所で受ける方が五千人と。特に今回いいのは、雇用保険に従前入っていた人はいろんな制度があるんですね。入っていない人が何もないと。  だから、今回のこの制度、来年度の制度はこれが救われるということでいいんですけれども、重ねて私が要請したいのは、例えば三か月訓練受けるということでありましたら、何かアルバイトをして生計立てることもできますけれども、できたらその間、いわゆる生活費の足しにでも貸付制度でもあればいいと私は思うんで、いろいろ調べたんですけれども、雇用・能力開発機構の貸付金制度というのがあるらしいんですが、この辺を少し、厚生労働大臣ですか、山本大臣ですか、どちらか分かりませんが、拡充されて応援してあげていただきたいと、このように思うわけでございます。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 先生おっしゃるとおり、これからフリーターの方々にもっと職業現場で主人公となって頑張っていただかなきゃなりません。そのために、現在、経済的支援策として二つのことが既に制度化されております。それは、職業訓練受講者に対するものでございまして、訓練費用を無料とすることや教材費等を支援することでございます。もう一つは、この訓練中の生活費を支援すると。言わば、最初の方は訓練に関するものでございまして、次は訓練中の生活費ということ、両方を支えるものでございます。  そのうち、生活費の方につきましては二つに分かれておりまして、母子家庭の母親等の就職困難者に対する訓練手当の支給で、月に平均十三万円という手当がございます。また、生活福祉資金の貸付けといたしましては、低所得者世帯には百十万、障害者世帯には百三十万というような貸付け上限額を設けてやっておるわけでございます。  ただ、ここで、御指摘の先生のその趣旨からしますと、予算額は、最初の技能者の育成資金、職業訓練に関して言わば貸し付けますよというときに、予算として三千三百七十五人を予定しておりますけれども、現実は二千八百七十六人しか借りておられない、もう少し利用していただければと思っておりますし、また、母子家庭の母親等に対しては六千人の予定しておるところを約四千人でございまして、まだまだ余裕がございまして、そういった点からしますと、この制度を周知徹底いたしまして、さらに御指摘のように、課題を見詰めながら関係省庁ともよく相談し合って検討してまいりたいと考えておるところでございます。

白浜一良公明党

○白浜一良君 利用が少ないというのは余り周知されていないと思うんですね。ですから、厚生労働省のお仕事ですか、私どもが随分働き掛けまして若者向きのジョブカフェ制度というのが全国に展開していただいていますから、山本大臣、そういうところとよく連携取っていただいて、本当に技能を身に付けて正社員の道を目指そうとされている年長フリーターの人たちに希望が見えるようにしっかり体制を整えて頑張っていただきたいと、このように要請をしておきたいと思います。  続いて、これ難しいんですけれども、よく平等ということをよく語られますが、結果の平等を求めるのは、ある意味ではこれは社会主義。社会主義経済というのは、もうこれ世界の歴史としてはこれは破綻をしたわけでございますから。じゃ、市場原理主義で機会の平等性と、これは一方で言われる。これは大変当たり前のことなんですけれども、大変弱肉強食になりやすいと、一遍失敗したらなかなか立ち上がりにくいと、こういうふうになりやすいわけですね。  私が大変尊敬している佐和隆光先生というか、京都大学の経済研究所の所長もされていた、今は立命館大学の教授をされておりますが。佐和先生が、結果の平等、それから機会の平等性、可能性の平等と、こういうことを新しい理念としておっしゃっているわけでございまして、要するに可能性、要するに政府の掲げている再チャレンジもそうでしょうけど、やっぱり意欲のある人、それがやっぱり伸びれる社会にすると。一遍失敗したらもうなかなか立ち上がれないという社会じゃ駄目だ。そういう面で可能性の平等性を確保するためには公のいわゆる関与というのが大事なんですよね。  そういう意味で、来年度、年長フリーター対策として、いわゆる国家公務員の採用を三百人ですか、百人ですか、百人程度やろうということを決まっておりますけれども、これ、山本大臣の担当ですか。来年度はよろしい。でも、当面、特にこのフリーターの削減計画というのは平成二十二年までの計画なんで、来年度だけじゃなしに当面はやるんだと、やっぱり民間のそういう先導的役割をやっぱり官が示すという意味からも、たとえ少ない人数でもそういう採用の道を続けますよということが私は大変大事だと思うんですが、いかがでしょう。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 大変大事な御指摘をちょうだいしました。  今回の中途採用者選考試験は、二十九歳から三十九歳までの、正に議員御指摘の就職氷河期にうまくいかなかったという、たまたま時代に恵まれないという方々に対する再チャレンジ支援策でございます。この支援策を今年だけでなくて来年もというお話でございます。  これまでにない新しい取組でもございまして、まずは今回、まだ試験もしておりませんので、いったん試験、採用を政府全体として確実に実施するということを経まして、その実施状況を踏まえつつ、二十年度以降の実施についてしっかりと検討していきたいというように思っております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 今の話なんですけど、総理ね、もうこれが最後なんで、一遍実施してから検討するということなんですが、ちょっと前向きなお話をちょっとしていただくことはいいと思うので、最後によろしくお願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このいわゆる年長フリーターの人たちがなぜ年長フリーターになっているかといえば、新卒一括採用という仕組みから外れてしまうとなかなかもうチャレンジが難しいという、そういう状況に日本はあるわけでありまして、それを変えていこうというのが私どもの再チャレンジ、人生において複線化をしていく、何度でもチャレンジできるチャンスのある社会にしていこうということでございまして、まずは隗より始めよということで、まず役所において百名程度の言わば三十代の方々をターゲットにしたこの雇用を今年の秋からスタートするわけでございますが。  この結果、大体どの程度ぐらい年長フリーターの方々、あるいは年長フリーターだけではなくて、子育てを終えて一段落した方々、女性の方々ももちろん是非応募してもらいたいと思っているわけでございますが、その応募状況等々を見ながら決めていきたいと思っているわけでありますが、これがやはりある意味では私は定着をしていくように目指していきたいと、こう考えております。

白浜一良公明党

○白浜一良君 終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で白浜一良君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  北海道の夕張市が破綻いたしました。夕張市の破綻は一自治体の問題にとどまらないと思います。そして同時に、格差ということでいいますと、今一番困難に直面しているのがこの夕張市の市民だと思います。政府はこの財政再建計画を承認し、夕張市は、国の管理の下でこの後財政再建団体として歩むことになりました。私は昨年から二回現地に調査に入りました。大きな産業もなく、年金で暮らしておられるお年寄りが多い町です。今回の計画は余りにも厳しいものだと実感をしています。  もちろん市民の皆さんは住み続けられる夕張にしたいということで頑張っていることは確かですけれども、しかし標準世帯で段階的に年に十六万円の負担増になっていくわけです。月に千円の負担増でも生活がやりくりできないという人が多いわけです。そういうところに容赦なく市民税や使用料の値上げが行われていくわけです。  一方で、この住民生活の関係した事業が五十六廃止されるわけですね。そして、多くの公共施設が廃止になっていくわけです。夕張という町は端から端まで三十数キロですね。細長い町なわけですけれども、そういうところに小学校と中学校を一校ずつに統合しようということになるわけですね。夜間の診療や救急診療もこれはなくなると。ですから、何かあったらこれはもう本当に命にかかわる問題だということで市民の不安の声が広がっているわけです。人工透析の患者さんは、既にほかの病院に転院させられています。若い人たちも、もう現実問題としては夕張に住めなくなる、ここで子育てするというのはなかなか大変だというふうにも言っているわけです。  政府が承認したこの過酷な再建計画の下では、夕張市民は、憲法の二十五条でうたわれている健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、こういう生活さえ保障されないことになってしまうと思うわけです。  そこで、総理にお聞きしたいんですけれども、先月、我が党は政府に質問主意書を出しました。この中で政府は、行政サービスの維持などを北海道が支援する場合、国も交付税措置などで支援を検討するというふうに回答しているわけです。  市民の負担が過大にならないように支援をするということで、改めて総理の言葉で明言をしていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 夕張市の財政再建計画では、約三百五十三億円というこれ大変多額な赤字を十八年で解消していこうという計画でございますが、徹底した歳出歳入の見直しを図っていかなければならない、これはある意味では当然のことだろうと、このように思うわけでありますが、その中にあっても、高齢者と子供には特段の配慮をすべきであると、私もこのように指示をしておりましたし、また総務大臣からもそのような指示があったと思いますが、そういう中においてもそうした配慮がなされてきたと、このように思います。  政府としては、この計画が着実に実行されまして財政再建が進んでいくことを期待をしたいと、こう思っています。それによって地域の皆さんが本当に安心して住んでいくことができる地域になっていくことを希望したいと思います。今後、北海道とも緊密に連携をして、地域の再生に向けて必要な支援を行ってまいりたいと考えております

紙智子日本共産党

○紙智子君 市民に過酷な負担を押し付けることになったのは、市や道の責任もありますけれども、私は国の責任も大きいと思うわけです。  国のエネルギーの政策転換でこの炭鉱が閉鎖をされたと。当時、夕張市は、撤退する北炭から膨大な土地や住宅や病院、施設などを借金して買い上げたわけです。このことに対する政府の支援というのは極めて不十分だったと思います。さらに、この間の三位一体改革、これによる交付税の削減で五年前よりも二十一億円減収になっているわけですね。これが夕張市の自主再建を断念させる要因にもなったわけです。市民だけに責任を押し付けて、国や道も責任を押し付けずに、国や道も責任を取ってほしいというのが多くの市民の皆さんの声なわけです。  しかも、三百五十三億円というこの膨大な財政赤字がそもそも何が原因でここまで膨らんできたのかと、いまだにこれ詳細が市民の前に明らかにされていないんです。我が党は、国や道、市の責任と同時に、夕張市の破綻に手をかしてきた金融機関、特に大銀行の責任も問われるべきではないかというふうに思うわけです。夕張市当局は、銀行との関係をひた隠しにして一切市民に明らかにしません。市民に対して説明責任を果たすべきだというふうに思います。  それで、我が党が独自に入手した資料に基づいてこの後質問をいたします。  ちょっとパネルを見ていただきたいんですが、(資料提示)夕張破綻の直接的な原因は、これ過大な観光投資にあったわけです。その中心が市の観光事業会計と土地開発公社による借金です。このパネルはその二つの会計にどこの銀行が幾ら貸しているかということを示す資料です。夕張市の過大な観光投資にいかに大銀行が手をかしてきたかということを示すものです。  もう一つちょっと見ていただきたいと思います。これはその中でも大きな位置を占めるみずほ銀行と三菱UFJ信託銀行の資料です。この夕張市の借金が急速に増えた九八年から〇七年の二月までのこのみずほと三菱UFJ信託のそれぞれ年度末の残高の推移です。よろしいですか。  なぜこの二つの銀行を取り上げたのかということですけれども、夕張市がホテルシューパロとマウントレースイ、スキー場ですね、これを民間企業から買おうとしたときに、地元の金融機関は、これ買っても採算が取れない、取れる見込みがないと、やめた方がいいと言ってお金を貸さなかったんです。北海道も同じ理由で地方債の発行をオーケーしなかった。そこに、貸してあげますよと出てきたのがこの二つの銀行だったわけです。  UFJ信託は、当時、ホテルシューパロの購入に十五億円ですね、それからみずほはマウントレースイの購入のために二十億円をぽんと貸しているわけです。この二つの施設の借金返済が後々夕張市の財政を大きく狂わせるということになるわけです。北海道の破綻の原因の調査の中でも、このときの二つの借金を不適切な債務負担行為、すなわち借金してまで買ったのは間違いだったんだということで厳しく指摘をしています。  その背景に何があったのかと。地方自治体に貸し出すお金は、その自治体がどんなに赤字でも、これリスクゼロ、すなわち優良債権として扱われるわけですよね。今回の夕張市のように、たとえ破綻しても貸したお金は必ず返ってくるわけです。取りっぱぐれがないということですよね。だから、みずほやこのUFJ信託は、市の赤字が膨らむのが分かっていながらこの貸出しを増やしたと、言わば確信犯と言っても過言ではないと思うわけです。  特に、もう一度ちょっと見てほしいと思うんです。みずほは、九八年の六億六千万円から九九年の九十一億円と一気に貸し込んでいるわけですね。このお金が、赤字を隠すための一時借入金や、そのときの、その後の観光投資にも使われていくわけです。しかも、これらの銀行は、夕張が破綻したのに、北海道に一時借入金を肩代わりしてもらうと、土地開発公社などからも前倒しで返済してもらえることになっているわけです。  そこで、菅総務大臣にお聞きします。  大臣も銀行の貸手責任に言及されたことがあると思うんです。地元の金融機関が慎重姿勢でむしろ夕張市をいさめていたと、それなのに赤字が拡大するということを百も承知で貸し込んだ大銀行の責任について、一体どのようにお考えでしょうか。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 委員からいろんな今御指摘がありましたけれども、まず夕張があのような状況になったというのは国の責任という言及されましたけれども、夕張と同じようにこの産炭政策の転換とかそうした市町村というのは、北海道にもあるいは福岡にもたくさんあるわけですね。そうしたところが、それぞれ頑張りながら今健全な市政運営をやっていることについては是非御理解をいただきたいというふうに思います。  で、どこの金融機関からこのお金を借りるかということは、これはあくまでも夕張市の責任によって私は財政運営をすべきことであると思いますし、夕張市が不適切なこの財務処理、これによって赤字を隠して決算が実態と懸け離れたものを一時借入れによってやってきたというやはり責任というのは、私は免れることができないというふうに思っています。  更に言いますと、今指摘のありました例えばこのマウントレースイですか、ホテル、スキー場、ここも起債について北海道にも相談があった、私どもの方にも相談があった、しかし国としてもこれは非常に難しいということを実は言っているわけでありますから、それはあくまでも夕張市と銀行の間の関係であるというふうに私は思っています。

紙智子日本共産党

○紙智子君 市の責任を否定しているわけではないのです。その責任は当然あるわけです。ただ、こういう不自然な融資を行った金融機関に対しての社会的、道義的責任がどうなんだということをお聞きしたわけですよね。やはり、大臣は衆議院の方の答弁の中でも触れられているし、記者会見でも貸手責任というのは言われているわけで、それを否定されるわけではないですよね。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) 夕張市がそうした銀行からお金を借りる場合、市がその土地開発公社とかそういうものに聞いて、やはり私は市の責任でこれ、借用したというふうに実は思っています。  ただ、これからの在り方については、それぞれ借り手と貸手でありますから、それはいろんなお互いの相談があって私はしかるべきだと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 後退する発言をしてもらっては困るわけですけれども。  それで、じゃ一体夕張市はこれらの大銀行に幾ら利息を払ったのかと。これも実は市当局が口を閉ざして答えないわけですけれども、仮に地方債で最も多い利息である二%で計算すると、これ、みずほとUFJ信託の二つの銀行だけでこの九年間で利息は二十六億円になるわけですよ。市民にはこの過酷な負担が押し付けられているのに、何食わぬ顔で大銀行が莫大な利息をもうけて、もう後はこの元金も先に返してもらって逃げ出してしまうと。こういうことで本当にいいのかということなんですね。  総理にこういう事態を許しておいていいのかということをお聞きしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま総務大臣がお答えをいたしましたように、まずはやはり夕張市がしっかりこの市を経営をしていくという感覚を持っていなければならなかったわけでございますが、赤字を隠していたという不適切な対応もあったわけでございますが、その中において銀行がこうして貸していった。しかし、基本的には、総務大臣が答えたように、これはまずは夕張の責任であると、そしてその中で当然これは夕張市と銀行との間の問題ではないだろうかと、このように思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 大企業が破綻したら銀行は債権放棄をするわけですよね。大銀行とこの自治体との問題というのは夕張だけの問題にとどまらないことですよ。それで、この借金の拡大の真相が明らかにならない中で、負担だけが市民は負わなきゃいけないと。私、これやっぱりおかしいと思います。せめて借金拡大のその真相が明らかになるまでは、少なくとも金融機関への元利の返済は凍結すべきだということを強く申し上げて、質問を終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  先日、十七日、石川県の志賀原子力発電所に私は視察に行きました。臨界事故が起きて、これが八年間隠ぺいされて、だれにも分からなかったということに強く抗議をします。日本の原子力行政に根本的に疑問がわくと。信頼を揺るがしたケースであり、今後国会で追及をしていきます。  まず、非正規雇用問題です。二〇〇六年度都道府県別正社員有効求人倍率、実に各都道府県でばらばらですが、一を超えているのが愛知県しかありません。ですから、求人倍率があるとしても、沖縄など物すごく低い。つまり、みんなが正社員になって安定したいと思っても、実は非正規社員の求人が多いという、この実態があります。  総理、ずっとこの委員会でも質問してきました労働者派遣法、これは例えば医療やそして製造業に関しては派遣をなくすべきだということについてどうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この労働者派遣法については、言わば働く人たちの意識、認識も随分この十年ぐらいで変わってきたのも事実だろうと、このように思うわけでございまして、近年、変わってきたのも事実だろうと、こう思うわけであります。それに対応していくこの法の仕組みをつくっていく必要があるわけであります。  そしてまた、さらには、経済のグローバル化の中で、競争に勝ち抜いていかなければ日本でも企業は生き残ることはできませんし、また雇用を守ることもできないという現実がある中においてのことも考えていかなければならないと、こう考えているところでございます。  現在のところ、我々は今回、働き方についての見直しをするために労働法制の整備のための法案六本提出をしているわけでございます。そうした中におきまして、非正規から正規に移りたいという方々が望みをかなえることができるようなそういう道をつくっていくこと、そしてまた、あるいはまた待遇の、この均衡待遇を確保していく、またルール作りも行っていきたいと、このように考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 法律によってできた格差は法律によって解決、是正するしかありません。派遣法をきちっと元に戻すこと、それから、今回パート法が出ておりますが、期間の定めがなくて正社員類似の人にだけ差別禁止の規定を設けています。これではほとんどのパートの人は差別禁止が及びません。ですから、社民党は、パート派遣有期契約の人についての均等待遇の立法こそすべきであると主張しております。  また、最低賃金法案も政府は提出しておられますが、実効性について疑問があります。社民党は、他の野党と同じように最低賃金千円、どこでどのような働き方をしようとも千円以上は確保するということを主張しております。  総理はグローバル化というふうに言いました。しかし、グローバル化よりも、国民の雇用の劣化がひどく、こういうふうに進んでいることこそ問題です。国民の命を、国民の生活を守ることこそ政府は政策転換をすべきです。  次に、国民投票法案について御質問いたします。  三月十五日、衆議院の憲法調査特別委員会で、公聴会の日程を入れることについて与党は強行採決をしました。憲法は国民のものです。国民投票法案も国民のものです。国民投票法案が、もしこれが成立すれば、単なる手続法ではなく、臨時国会に憲法審査会が設置をされ、衆参で憲法の改正案作りが始まります。憲法はまさしく主権在民である国民のもの、これを与党が強行採決したことに強く抗議をします。  総理、総裁としていかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま福島委員からは、社民党を代表して、この国民投票法案について私が自由民主党総裁としてどう考えるかという御質問がありましたが、先般、本会議において、福島委員の同僚の社民党の議員からは、私が国民投票法案についてどう考えているかを述べることは越権行為だという御指摘があったわけでありまして、社民党において全く異なる二つの御意見があるということは紹介をさしていただきたいと、このように思うわけでありますが、せっかくの質問でございますからお答えをさしていただきますと、既に一昨年の九月から一年以上にわたって、二度の海外調査に加えて、合計で八十六時間にも及ぶ慎重かつ丁寧な議論、丁寧な調査、審議が行われてきたものと、このように認識をしております。その結果として、当初案では意見が異なっていた多岐にわたる論点のほとんどについて違いを乗り越えることができたと、与党と民主党との間では合意が調ってきたというふうに私は聞いているところでございます。  そういう中におきまして、国会において機が熟したと、そういう御判断があったんだろうと私は思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 この強行採決は極めて問題です。また、最低投票率それから広報の在り方、教師や公務員に関して活動を制限するなど、たくさんこの法案には問題があります。最も強行採決で公聴会を決めてはいけない法案だと思います。  これに関して、首相は自分のやりたいことについて手段を選ばない。国民投票法案に関して、初め五月三日までに成立をさせたいと、そんなことをおっしゃっていました。その強引な手法、自分のやりたいことのために手段を選ばないということについて強く抗議をいたします。  次に、いわゆる従軍慰安婦問題についてお聞きをいたします。  河野官房長官談話を踏襲するとおっしゃっています。河野官房長官談話には次のようなものがあります。これも踏襲されるという意味でよろしいですね。  慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、さらに、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。  これも踏襲されるということでよろしいですね。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年来、国会においても述べてきたとおり、河野官房長官談話を踏襲していくということはもう既に方針として申し上げているとおりでございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 河野官房長官談話ははっきり、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった、また最後に、非常に強制の下にあったというふうなことを言っております。  だとすれば、総理が、狭義だ広義だ、狭義の強制性がということを言うことは、この官房長官談話に明確に反しています。重要なことは本人たちの意思に反して行われたことで、軍がこの発案、設置、管理した慰安所制度自体が強制的なものであったと、痛ましいものであったことは確かなわけですから、これについて広義、狭義と言うこと自身、河野官房長官談話を本当に踏襲されているのかどうか疑問に感じます。  総理がそのような発言、あるいは答弁書でそういう発言をされることは、この河野官房長官談話をおとしめることであり、また国際社会に向けて誤ったメッセージを発すると考えます。やめてくださるよう強く要請をいたします。  次に、イラク戦争について御質問をいたします。  アメリカ議会では、イラクからの撤退を決める決議案の審議開始について、八十九対九の賛成多数で決定をいたしました。日本はどうするのでしょうか。どのタイミングで撤退をするのでしょうか。  また、米国国防総省が議会に提出した報告書によると、イラクの一部は内戦と表現することが妥当な状況であるとしています。日本は戦闘地域に自衛隊を派遣しないということでありますので、すぐに空自を撤退させるべきと考えますが、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) イラクにおけるこの政治状況あるいは治安の状況、国連や多国籍軍の取組、国際社会の取組等々を、また構成もあるでしょう。そうしたものを勘案しながら総合的に適切に判断をしたいと、こう考えております。  いずれにせよ、イラクにおける、サマワにおける陸上自衛隊の活動、そして現在は航空自衛隊が活動を行っておりますが、イラク政府からは非常に高く、イラクの国民からも高く評価をされているところでございまして、こうした活動は是非継続をしてもらいたいという声も強くイラクの政府の中にもあるということは申し上げておきたいと、このように思うわけでございます。  最初に申し上げましたように、総合的な判断をして適切に決めていきたいと、このように考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 日本国民の世論調査で、イラク戦争は間違いだった、イラクから撤退すべきだという率が高くなっております。今の安倍内閣は国民の意思ともアメリカの議員の考え方とも大きく懸け離れている内閣であるということを申し上げ、私の質問を終わります。

尾辻秀久自由民主党

○委員長(尾辻秀久君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて社会保障・雇用・格差等に関する集中審議は終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四分散会

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