予算委員会 第9号
- 発言数
- 405 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/03/13
会議録
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、まず、一般質疑を四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会二十六分、公明党八分、日本共産党四分、社会民主党・護憲連合二分とすること、また、午後一時から農業・食の安全等に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百四十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党八十五分、民主党・新緑風会百分、公明党三十分、日本共産党十五分、社会民主党・護憲連合十分とすること、質疑順位につきましてはそれぞれお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算、平成十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。広田一君。
○広田一君 おはようございます。民主党・新緑風会の広田一でございます。 まず、甘利大臣の方に御質問させていただきます。今日、ハワード・オーストラリア首相との会談があるということで、質問順位を変更させていただきたいと思います。 先週、私は、高レベル放射性廃棄物処分場は我が国のエネルギー政策上必要不可欠であり、この問題には正面から向き合うのが自分たち、私たちの世代の責務であるとした上で、今の国の公募を募るための多額の交付金政策の在り方、さらには公募方式の問題点について御指摘をさせてもらいました。甘利大臣は私の質問に対して、この公募方式はベターな方式だというふうにおっしゃっております。私も有効な手段の一つであるということは否定をいたしません。しかし、今進めている公募方式といったものは、その運用手続におきまして大変問題があるというふうに思います。 大臣は、私の、今現在、高知県東洋町が大混乱に陥っている原因、理由はどう思うのかというふうな問いに明確にお答えになっておりません。私は、東洋町の今回の大混乱の原因の一つは、議会の同意もなく首長の判断だけで極めて重要な文献調査の応募ができるという今の公募の仕組みに問題があるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) まず、外交案件に御配慮いただいて質問順位入れ替えていただいて感謝をいたします。ありがとうございます。 ただいまの御質問であります文献調査に関して市町村の長が単独で申請をするということに対してのお話であります。 私どもは、地方自治法上、市町村長がその市町村を統括をし、これを代表するということが規定されておりますので、その点に着目をしまして、市町村長の応募の判断をもって市町村の意向というふうに受け止めるということで対応させていただいておるというところでございます。
○広田一君 私も県議をやっておりましたので、首長の役割そしてまた議会の役割は多少踏まえているつもりでございます。確かに地方自治法上はそのように規定をされているわけでございますけれども、しかしながら私の問いは、そういうことを踏まえた上で、しかし、この今回の東洋町の混乱というものを思ったときに、その首長の判断だけで応募できるんだということで片付けられる問題ではないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) これをもってすべてが決まってしまうというようなことになると、確かに先生の御指摘のとおりであります。 これは何段にも手順がありまして、その最初の文献による調査に関して首長が立候補することができるということであります。先般申し上げましたが、この文献調査から次のステップに進む場合に、きちんとその地元の理解が得られているかということが極めて大事になってきますので、まず最初の段階は、その市町村を代表する首長さんの判断にゆだねるということとしたことでございます。
○広田一君 そうしますと、今回の東洋町の混乱というものは仕方がないことだというふうに思っていらっしゃるんでしょうか。それを改善するおつもりはないんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) この間に、NUMOもそうでありますし、それから我が省も含めまして、理解がしっかりと進むような努力は必要であるというふうに思っております。
○広田一君 もちろん理解を進めるということは当然だろうというふうに私は思います。その理解を進める上でも、なぜ理解を進めなければいけなかったのかという大前提がこの想定外の混乱にあったというふうに思います。 私自身、今回のNUMOの公募において、このような事態になることを想定してあのような公募方式にはしていないというふうに判断します。その上で、やはり今回東洋町の事態を見たときに、かなり反省すべき点があるのではないかというふうに思いますけれども、率直な御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 先生御自身も、原子力政策が日本にとって極めて大事な政策だということは御理解をいただいていると思います。しかも、昨今は世界じゅうで原子力の回帰といいますか、地球温暖化とのことを考え合わせれば、もう原子力をしっかり進めていく以外に地球を救える方法はないんではないかというふうに環境学者の中でも発言が進んでいるわけであります。どうしても、原子力の平和利用に関して、この最終的な処分場とどう向き合うかということはもう避けて通れない課題なんであります。もう既に使用済燃料が出てきて保管をされているわけでありますから、これをこのまま放置するわけにはいきません。 そこで、最大限国民の理解をいただいてこの設置を進めていくためにどうするかということについて今こういう方法を取っていると。その初期段階、一番最初の段階について市町村長さんにゆだねているということでありまして、これですべてが決まるということではないということを地域住民の方にも御理解をいただきたいというふうに思っております。これによって一気呵成にいってしまうということではありませんから。
○広田一君 一気呵成の話については、後ほどちょっと具体的に聞きたいというふうに思いますけれども。 大臣は、この前の私の文献調査認可に関する質問について、先ほど言いました東洋町の混乱の実態であるとか、高知県知事、徳島県知事の意見、また両県議会の決議、さらには放射性廃棄物拒否条例の制定を判断材料にするのか否かというふうな問いに対しても明確にお答えになっておりません。それと併せて、今回の首長だけの判断で応募ができるというふうな仕組みと併せて考えますと、地元の声、地元の実情、つまり民意を幅広く吸い上げて最重視するという姿勢が欠けているんでないか、こういうふうに言わざるを得ないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) これをもってすべて決めてしまうとするならば、御指摘はそのとおりだと思います。しかしながら、これから概要調査、詳細調査、その後に実際の設置ということになるわけであります。そのステップが進むごとに地元の理解が取れているかということが法律の中で、前回、たしか民主党さんからの提案だったと思いますが、それを入れて修正をしまして、それを民主党さんも賛成と投じられているわけでありますから、そういう手順を踏んでいく中できちっとその歯止めは掛かっているというふうに承知をいたしております。
○広田一君 その手順についてのお話はこれから聞きたいと思いますけれども、その大前提の文献調査については余りにも民主的な手続としては不十分じゃないか、こういうふうな反省、感想は持たれないでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 文献調査というのは、あらゆる文献を通じてどうであるかということを判断する、その資料を整えるということであります。何もデータがないところでその判断ができないということで、データを整え、資料を整えるということでありますから、この部分は、地方自治法上、地域住民を代表する首長さんに判断をしていただいてよろしいかと思います。
○広田一君 先ほどから大臣は繰り返し、強引に進めないというふうな趣旨の御発言があるんですけれども、具体的にお聞きをしたいと思います。 文献調査から概要調査に移る時点で、地元の反対があるのに強引に押し切って進めることはないと、地元の了解が大前提であるというふうなお答えを繰り返されているわけですけれども、これは法的にどのように担保されているんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律、この四条五項に、都道府県知事及び市町村長の意見を聴き、これを十分に尊重しなければならない、これはたしか、当初の原案を民主党さんの修正で、そして社民、共産を除く全党の賛成で修正をされた案が成立したと記憶をしております。
○広田一君 その意見を聴き、これを十分に尊重するとは、イコール各都道府県知事そして市町村長の同意を得るというふうに理解してもよろしいんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) この修正提案をなされたのは御党でいらっしゃいます。その趣旨にのっとって、社民、共産を除く全党で賛成をしたということでありますから、その御党の趣旨に従って手順が進んでいくと。地元の反対を無視して強引に突破していくことはないということであります。
○広田一君 民主党の趣旨に従ってということでありますけれども、私、個人的なことを言って申し訳ないんですけれども、私は民主党の党員ではございませんので、なかなかちょっと党を代表しての意見は述べれないんですけれども、しかしながら、意見を聴き、これを十分に尊重するということは、繰り返しになりますけれども、同意を得るということは意味をしていないという理解でよろしいんでしょうか。そこは明確にお答えをください。
○国務大臣(甘利明君) 済みません。先生は民主党所属でなかった、申し訳ありません。
○広田一君 新緑風会。
○国務大臣(甘利明君) 済みませんでした。 当時もこの旨を答弁しておりまして、その答弁は、反対の意見を示している状況においては、当該都道府県知事又は市町村長の意見に反しては概要調査地区等の選定が行われることはありませんということであります。
○広田一君 つまり、同意を得るということですね。
○国務大臣(甘利明君) そういうことでございます。
○広田一君 私は、真の自主的誘致を担保するためには、丁寧な民主的手続を踏む以外にないというふうに思っております。この精神は原子力基本法第二条にも明記をされております。私は、今こそ原子力基本法の原点に立ち返って、この公募の運用を改めるべきだというふうに強く主張をしたいというふうに思います。 是非、甘利大臣におかれましては、この原子力発電所のデータ改ざん事件、このときの対応で見せられたようなリーダーシップを発揮され、大変難しい方程式を解くことになろうかと思いますけれども、これ以上東洋町の混乱を引き起こさないように、先日、十九年度予算案も否決されたというふうなこともございました。そういったことの拍車を掛けることのないように、今回の文献調査の認可判断におかれましては、これまで二日間の議論を踏まえて慎重に、そして地元の実情を十分に判断されて取り組まれることを期待したいと思います。 その決意を最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 原子力政策を進めるに当たっては、地元の理解をしっかりと得ながら慎重に進めてまいります。
○広田一君 それでは、大臣は次の会談があるということでございますので、これにて結構でございます。 続きまして、尾身大臣、お待たせをいたしました。財政問題について御質問をさしてもらいたいというふうに思います。 谷垣前財務大臣は、財政再建が進んでいる理由といたしまして三つの改善というものを挙げられました。すなわち、前年度と比較をしてプライマリーバランスの赤字の縮小、国債の新規発行の減額、そして一般歳出の削減ということでございます。その視点に立ちますと、尾身大臣が編成されました来年度の予算案は、一般歳出が対前年度比で六千百二十四億円増加をいたしております。つまり、二つの改善にとどまっているわけです。その意味からいえば、財政再建路線が後退しているというふうに言えるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 一般歳出は、確かに名目上は六千億円、〇・六兆円と言っておりますが、増えております。ただ、この中には電源特会を一般会計の方に繰り替えたという極めて技術的な問題もございまして、それを除きますと〇・三兆円の増にとどまっているわけでございます。全体が、税収が七兆円以上増加したにもかかわらず、実はこの実質的な一般歳出の増が〇・三兆円で、約全体として六・三兆円の財政健全化を実現したということでございまして、十九年度予算も財政緊縮路線を極めて厳しく貫き通せたと思っております。
○広田一君 るる御説明がございましたけれども、結果としては、一般歳出といったものは増加をし、二つの改善にとどまっているということは指摘をさしていただきたいと思います。 その上でお伺いしますけれども、尾身大臣は、自ら携わられました十八年度の補正予算、これも含めまして、来年度予算案には、先ほど申し上げたように徹底した歳出の見直しをされたという御自負はございますか。
○国務大臣(尾身幸次君) ございます。
○広田一君 それではお伺いしますけれども、平成十八年度の予算の歳出面におきまして、既定経費の節減等で一兆一千三百七十一億円もの減額補正をされております。この主な中身をお示しください。
○国務大臣(尾身幸次君) 十八年度の補正予算の話ですね。 これは国債費につきまして、予算編成以降に発行された国債の金利が積算金利を下回っていたこと等によります利払い費の不用額が七千六百八十六億円、予備費減額千億円、人件費の不用等が五百九十二億円、その他経費の節減が二千九十四億円というふうになっております。
○広田一君 つまり、四分の三は国債の利払い費の減額であって、政府の経費の節減努力ではないんですね。
○国務大臣(尾身幸次君) 補正予算についての内訳は先ほど申し上げましたとおりで、今、広田委員のおっしゃるとおりです。
○広田一君 政府の節減努力でないことをお認めになりました。 そうしますと、既定経費の節減、節減というのは、読んで字のごとく、節約して減らすということでございます。政府が行革努力をしたかのような誤解をこのままでは、この表現では国民に与えますので、実態に即して、来年度からは国債利払い費の減額等に改めるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、十八年度につきましてはこれだけのお金が要るという見通しを立てて予算を組んだわけでございまして、基本的にはそういう意味の支出が減るというのは想定していないわけでございます。 ですから、十八年度の補正予算において大きな節減効果を持ったというのは、実は十八年度の補正予算における税収の見積りが当初予算をかなり上回った結果となりました。その税収の見積りに対して、歳出の方をそれに合わせてむやみに増やすことをしないで縮減を貫いたという意味で、大きく言いますと、そういう意味で縮減予算を、補正予算でですね、組んだというふうに私どもはお話をしているわけでございます。
○広田一君 あたかも十八年度補正予算に限られてのお話だというふうな言い方をしていますけど、そうじゃないんですね。 例えば、十七年度の補正においても、国債の利払い費の関係で一兆百九十六億円、巨額の減額補正をいたしております。そうなってきますと、今の大臣の御答弁と矛盾するんじゃないでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 国債の利払い費については、その予算編成当時において国債金利の見積りを出しまして、それに基づいて利払い費を計上しているということでございまして、結果として、当初想定をしていた金利よりも低くなった結果として利払い費が少なくなったということにはなっております。
○広田一君 平成十三年度以降の六年間を見ましても、政府の想定金利、余りにも高く私は見積もり過ぎだというふうに言わざるを得ません。先ほど申し上げたように、十七年度には一兆円を超える額、その他の年度でも五千億円を超える額の巨額の減額補正をし続けております。 こういった外れまくっている原因、理由というものをどのように分析して検証されているんでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 例えば、十九年度予算における国債費は、債務の償還が十一・四兆円、利払いが九・五兆円計上しているわけでございますが、この償還計画については、法令にのっとって、債務の償還のスケジュールに合わせて必要な減額を計上しております。 利払い費につきましては、金利は景気の動向とか市場における需給関係等々、様々な要因で変動するわけでございますが、的確に見通すことはなかなか難しい点もございます。このため、毎年度の予算編成に当たりましては、予算編成時点の経済・金融状況等を勘案しながら過去の金利の平均を用いてやる機械的な手法を設定しているわけでございます。 いずれにいたしましても、利払い費の計上に当たりましては、国債が我が国の信用を背景として発行されることであり、また我が国の金融市場の中核を成すものであることを踏まえますと、この利払いについて予算額の不足を来したり、あるいはそのような懸念をマーケットに持たれて不測の混乱を招くことがないよう十分な予算上の措置をとるべきであると考えておりまして、来年度の予算につきましても、そういう意味で適切に見積もっているものと考えております。
○広田一君 つまり、結論は適切ということでございますけれども、そうなってくると、本来財務省の皆さんが見積もられているものより、想定したものより高めに設定しているというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 高めという表現はちょっと語弊があるかとも思いますが、私どもとしては、金利の動向、経済の動向を見ながら、決して利払いができなくなるようなことが起こらないように、またそしてマーケットに不安感を持たせないようにという配慮はしているところでございます。
○広田一君 そうしますと、この十九年度予算案というものは、十八年度補正予算を踏まえて、見直すべきところは見直して適切に計上しているというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) そのように考えております。
○広田一君 先ほど来言いましたように、私はそもそも財務省の想定金利というものは高いというふうに思っております。 そこで、大田大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、昨日現在で我が国の長期金利は一・六%ぐらいでございます。平成十九年度、この長期金利、何%になるというふうに想定されていますでしょうか。その理由も併せてお答えください。
○国務大臣(大田弘子君) 平成十九年度の名目長期金利の水準は二・一%程度と見込んでおります。私どもがやっております参考試算は、経済の相互連関を考慮しました計量モデルで作成しております。このため名目長期金利は、経済成長率ですとか物価上昇率と併せて、あのモデルの中で決定されます。 具体的に申し上げますと、短期金利、物価上昇率、公債等残高の対GDP比、それからアメリカの長期金利によって名目長期金利を推計しております。平成十八年度の見通しは一・八%、これが十九年度には二・一%程度に上がっておりますが、これは物価上昇率が高まると見込んでいるところで説明されます。
○広田一君 特に十八年度から十九年度の動きにつきましては、先ほどおっしゃったように、対前年度比で物価上昇率は〇・五%上昇することが見込まれております。過去の傾向を見ましても、この物価と長期金利の関係という正の相関関係があるというふうに観察されるわけでございますけれども、そこで大田大臣、この平成十九年度、どのような時期にどのようなシナリオで物価が上昇して、それに伴って長期金利が上がるというふうにお考えになるでしょうか。
○国務大臣(大田弘子君) 物価上昇率は今徐々に右上がりのトレンドにありまして、今デフレ脱却が視野に入ってきているところです。したがいまして、どの時点ということは申し上げられませんけれども、十八年度から十九年度にかけて徐々に右上がりのトレンドに乗っているというふうに考えております。
○広田一君 いずれにいたしましても、先ほど御説明もございましたように、大田大臣のところでは最新の経済財政モデルを駆使されて想定をされているというふうに思います。 その上で、確認の意味でもお伺いしますけど、この二・一%という数字は、現時点で自信と責任のある数字なんでしょうか。
○国務大臣(大田弘子君) 長期金利はマーケットの中で決まりますので、私どもが責任を持つというたぐいの数字ではございませんが、私どもとしましては、可能な限りのデータを集めてモデルの中で推計しております。
○広田一君 そういった中で、尾身大臣にお伺いしますけれども、財務省の方は内閣府の二・一%から更に〇・二%上乗せして想定金利を設定されております。この理由はどういったものでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 予算の積算金利は、予算編成における事務的な必要性から、予算編成時点の経済・金融情勢を勘案しながら、過去の金利の平均を用いる機械的な手法で設定しているものでございます。その上で、この十九年度の予算積算金利二・三%でございますが、十八年五月、昨年の五月に十年物の長期国債金利が七年ぶりで一時二%を超えました。それから、過去十年間に限ってみても、例えば十一年度の予算編成時における直近の金利〇・九%であったのに対して、十一年度平均金利が一・七%と、〇・八%も上昇した事例もあるわけでございます。 そういうわけで、十九年度の予算編成時点での直近の金利一・八%程度に対しまして、二・三%と設定した十九年度予算の積算の金利は必ずしも高過ぎるものではないと考えております。
○広田一君 それは様々な情勢等、過去の事例等を分析をしてということなんですけれども、そこの中で、先ほど来私が指摘さしていただいているように、過去の乖離についての検証はなされていませんし、そして、実は財務省の皆さんは平成十四年から十八年まで想定金利を二%で据え置いているわけでございます。先ほど大臣がおっしゃったように、平成十一年等のことを考慮へ入れるんだったら、もう少し上振れ、下振れも含めてきちっとした想定をすべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、国債金利というものの私は性格もお考えいただきたいと思うんでございますが、私どもは景気の動向とか、あるいはマーケットにおける需給関係等を見て考えているわけでございますが、これを、先の予想でございますから絶対に責任を持って的確に予想するということは困難でございます。したがって、そういう中で過去の実績等を見て決めるわけでございます。 ただ、是非お考えをいただかなければなりませんのは、利払い費の計上は、国債が国の信用を背景として発行されるということ、それから我が国の金融市場の中核を成すものであるということでございまして、利払いについて予算の不足を来したり、あるいはそのような懸念をマーケットに持たれて不測の混乱を招くことはこれは絶対にあってはならないと、そういう考え方の下に十分な予算上の措置をとるべきだというふうに考えておりまして、そういう意味で今回このような数字を出していることは適切なものだと考えております。
○広田一君 先ほど、大田大臣のところより〇・二%高めに設定されるということを指摘させていただきました。〇・二%ぐらいだというふうにいいますと大した数字じゃないというふうに言われる方もいらっしゃると思いますけれども、国会図書館で試算をさせてもらったら、幾つかの前提はございますけれども、来年度〇・一%の長期金利の上昇で利払い費は千七百三十六億円増加をいたします。〇・二%だと三千四百七十三億円にもなるわけです。逆に言えば、大田大臣のところと並んでやれば約三千五百億円のお金が浮くわけでございます。 財政からいいますと、更に歳出を削減できて、もっと赤字国債の発行を縮減できて、財政再建がもっと進んだんじゃないかというふうな指摘もできますし、さらに、国民生活からいいますと、これまでも議論もされておりますように、格差の是正、子育て支援、高齢者対策など、もっと三千五百億円あればめり張りの利いた予算編成ができたのではないかなというふうに思うわけでございます。 そして、先ほど来から尾身大臣は、不足を来してマーケットに混乱をもたらすというふうなお話をされております。しかし、今政府が想定されているように、長期金利といったものが、中長期に物価が安定する中で持続的に経済が成長するという予想の下で上昇するとなると、たとえ長期金利が予想を上回って結果として増額補正になったとしても、税収の増加分で補えて、赤字国債を発行することには必ずしもいかないのではないか。その意味で、マーケットに動揺を来すということは私は考えにくいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) これは考え方の違いであると思っております。私どもは、何といいますか、私どもの言葉から見て超楽観的な見通しで金利を低く見通して、結果として金利が上がってしまってそれが払えなくなるということによるマーケットの不安感というのは絶対に避けなければならない。仮に、結果として長期金利というか国債金利が低ければ、それは決して無駄遣いをするわけではありませんで、補正予算のときにその分を修正をしていくと、こういうことでございまして、やはり長期金利の見通し、もちろん経済・金融情勢によって非常に違いますけれども、そういう考え方の下に予算編成を組むのが本当の意味での健全財政の方向だと思っております。 ちなみに申し上げますが、五百兆円余りの借金残高があるわけでございまして、金利が一%上がりますと、借換えをしていきますからすぐには上がらないんですけど、平均一%上がりますと五兆円の財政負担がかぶさってくると、こういうことでございまして、私どもは、現在の日本の金利の状況、それから世界の金利の状況等を見ると、そういう意味で、一%の上昇であっても全体の国債金利が一%上がれば五兆円もプラスの費用が掛かるということを極めて重大に考えておりまして、そういう点も含めまして財政をしっかりと立て直していかなければならないというふうに考えている次第でございます。
○広田一君 先ほど来から大臣は、財政再建、財政を立て直していかなければいけないというふうにおっしゃっておりますけれども、結局、巨額の想定以上の利払い費を計上するということは、財務省自らが財政の硬直化をもたらしているんじゃないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 利払い費の計算をしているからといって、それを、高い金利の利子を払うということではございません。マーケット金利でできるだけ低い金利の国債を発行していくという考え方でありますから、ここに見通しが、国債金利の見通しが甘過ぎるというか高過ぎると言われても、それは財政の健全性を増すことにはなっておりますが、見通しが高いからといって国債利払いを、高い金利を現実に払うわけではございませんで、マーケットでどのくらいの金利で国債を発行できるかという結果としての節約ができるかもしれません。しかし、逆に言うと、その辺りはきちっと利払いは大丈夫であるということを確保しておかないと、かえって国の財政あるいは国債に対する信頼感を失われてしまうということになりますので、この辺りは是非御理解をいただきたいと思います。
○広田一君 大臣の御認識がちょっと違うのは、長期金利がリスクプレミアムを伴って上がって、結果として税収が伸びずに赤字国債を発行すると、そういうことになれば大臣のおっしゃることも分かるんですけれども、しかも、今は予算案について質疑をしております。そういう中で、結果として予算として財政の硬直化が進んでいるということは、これは紛れもない事実でございますし、また、最後になりますけれども、根拠の乏しい国債の利払い費の増額といったものは、税の自然増収を安易な歳出増に振り向ける私は典型例だというふうに言わざるを得ないと思います。この点に、このことを強く御指摘を申し上げまして、あとは白眞勲君に質問をゆだねたいというふうに思いますので、どうもありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。白眞勲君。
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。 まず、冬柴大臣に、定住外国人の地方参政権についてお聞きしたいと思います。 民主党も結党時の基本政策には、定住外国人の地方参政権などを早期に実現すると掲げているわけですけれども、冬柴大臣の所属する党でも法案を提出しておると。この参政権について大臣は昨年、平成十八年十二月四日の決算委員会でもお話をされているわけなんですけれども、また現在継続審議ということですが、大臣も安倍内閣の一員として、またこの法案の提出者として熱い思いがあるんではないかなというふうに思います。 改めてお聞きいたしますけれども、内閣の一員としてどのようにお考えになっているのでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 日韓は一衣帯水でありますし、初めて日本に漢字を教えていただいた大恩ある国でございます。それは、全羅南道の霊岩の儒者でありました王仁という人が日本に論語十巻と千字文一巻を伝えた。これをもって日本人が漢字を知った嚆矢とするところである、これは記紀にも書かれている歴史的事実であります。 そういう大恩ある国でありますが、不幸な時代もありました。その間、一九一〇年から一九四五年までの三十六年間、植民地支配をし、そして半島の人たちは日本人とされました。その間には、徴兵制度も適用され、日本国のために外国で戦い、戦死された方もたくさんいます。そういう方々が自らの意思で、あるいは国家総動員法等で我が国に来られた人がたくさんいられたわけであります。その植民地時代は、その人たちは当然国政レベルも地方レベルも選挙権を有したわけでありまして、またそのときにはハングル文字で選挙を日本の国内で日本国民として行うことができたという歴史的事実もありますし、朴春琴という人は、東京の選挙区から二回、国会議員として当選され、国政のレベルで活躍をされた人もいます。 そういうことが、日本が敗戦になり、サンフランシスコ条約で今までの植民地というものを失ったときに、この方々の、日本で定住していられる人たちの一世、二世、三世がいられたと思うんですが、意思を確認することなく日本国籍を失うことになったわけでありまして、それとともに選挙権一般について、選挙権を失ってしまうというような事態が生じております。 ずっとそのような状態が続いたわけですけれど、私は、このような歴史的な重い事実を考えたときに、この方々に国政レベルの選挙権は与えるわけにはいきません。憲法十五条にも明記してあるところであります。しかしながら、地方において長く居住をし、その地域と特段に緊密な関係を有することになっている人たち、そういう人たちに対して、地方における選挙権をこの人たちに与えることは当然である。 いわゆる外国人の中には、そのように永住される外国人と通過外国人という人たちがいます。それは、留学とか就職とか一つの目的を持って日本に来られて、まあ長くて三年から五年の間には母国へ帰られる人たちです。しかしながら、今の永住されている人たちは、日本で生まれ、日本で育ち、そして日本で教育を受け、婚姻をし、事業を始め、そしてこの国で骨をうずめていく人たちなのでございます。日本語を流暢に話す人たちであります。 私は、そのような思いで過去十年以上この問題に取り組んできたところでありますが、現在も永住外国人に対する地方選挙権付与に関する法律案を衆議院へ提案をしている一人であります。が、閣僚になりましたので、これについて私が答弁をしたりするわけにはまいりませんが、同僚たちが、同じ提案をしている人たちがいられますので、国会において審議を進められ、そして一日も早く成立をさせるべきである。 このことについては、連立をいたしました平成十一年の十月四日付けの自公の連立政権政策合意の中には、これは相協力して成立させるという明文で公党間の合意が成立しているものでございますから、私は自由民主党とともにこの法律を一日も早く成立させるべきであると、このように確信をいたしておりますが、なかなかここまで進みませんでした。 ただし、十三時間以上の審議を私、答弁をいたしておりますし、五人の参考人質疑も終えておりまして、私は相当程度に採決に熟した状態にあるのではないかというふうにも考えております。
○白眞勲君 私も正に大臣と同じ考え方であるというふうに思います。在日の人たち、日本の社会で、特に地域社会の発展のために一翼を担ってきたということは間違いないわけでございますし、それは、ひいては日本の発展のためにも一生懸命、結果的には寄与しているというふうにも私は言えるというふうに思います。 今、正に冬柴大臣が言及されましたように、この法案は平成十年に初めて国会に提出されて既に九年がたっていると。また、九九年の連立与党の合意で、三党でこの法律を成立させようとしたにもかかわらず、もうそれからも既に八年がたっているわけで、ちょっと長過ぎないかなというふうに思うんですけれども、大臣いかがでございますか。もう一度御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) これは国会が決めることでありまして、それぞれにいろいろ理由があって、その間私は、解散等で廃案になりまして、五回目を提案しているわけであります。 その間に大きな一つの事実がありました。韓国におきましては、永住外国人に対する地方選挙権付与の法律が成立をいたしました。それは二年前の平成十七年の六月二十九日のことでありますが、成立をされ、そして昨年、平成十七年の六月に行われました韓国の統一地方選挙におきましては、日本人を含む永住外国人に対して地方選挙権が付与され、それが行使されて選挙が行われることになりました。これは新たな事実でありまして、従来、相互主義取ってないじゃないかというような主張がありましたけれども、私は相互主義、韓国も付与する、その国に対して、その国民に対して日本国において永住外国人に対する選挙権を付与することは相互主義にもかなうことであります。そういう新たな事実もそこに積み重ねられまして、私は一日も早くこういうものは成立させるべきだというふうに思っています。
○白眞勲君 今、連立与党の合意というものについてもお話しされましたけれども、そういう中で、一昨年の十一月には自民党の有志が、衆議院で審議入りしたこの法案に対して採決しないように働き掛けをすると、そういう強めたという動きもあったようですけれども、これって結局約束を無視したような形にはならないのかというふうに思うんですけれども、大臣としてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) これは公党間の合意ではありますけれども、それぞれの議員がどのような政治行動を取るか、そこまで拘束するものであるのかどうか、これは自由民主党が決められることでありまして、らち外の私が言及すべきことではないというふうに思います。
○白眞勲君 しかし、連立与党の合意という中でこういったものがあって、それに対してそういう自民党という別の党だというふうに言っても、中にそういうものがあるというのは内心じくじたる思いがあるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、その辺の気持ちについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) こういう問題は粛々と進めるのがいいのではないかと思っています。
○白眞勲君 今、もう一つ冬柴大臣、閣僚になったからあとは国会に任せ、あるいは同僚の議員が頑張っているんだということをおっしゃっているんですけれども、内閣の一員としてより積極的に行動していく必要性もあるというふうにはお考えになりませんか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) これは、閣僚は自民党と公明党で構成されておりますので、このような事案を知っていられる閣僚からそのような声を上げていただくことを期待いたしております。
○白眞勲君 期待も必要だと思いますけれども、閣議の前の雑談するときにでも、そういうところで話し掛けるとか、いろいろなことをしていろいろ根回しをする必要性というのは、どうでしょう、やってみたらいかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) もう八年も九年もやっておりますので、十分分かっていただいていると思います。
○白眞勲君 総務大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、今現在、多くの地方議会がこの参政権に関しまして決議をしているというふうに聞いておりますけれども、どれぐらいの数の自治体がこの決議をしたんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 本年の二月二十八日現在におきまして、永住外国人に対する地方参政権付与を求める地方自治体の意見書等の決議で総務省が受理した件数でありますけれども、都道府県分で三十二件、指定都市分で十二件、指定都市以外の市区町村分で千百九十三件、総数で千二百三十七件となっています。
○白眞勲君 これ、すごい数字だと私は思うんですよね。今もう、もちろんその何分の何というのはなかなか市町村の合併等があってこれ言えないんですけれども、例えば県単位というか、それでも三十二という県、あるいは市町村レベルでいうと千百九十三件と今おっしゃったと思うんですが、物すごい数だというふうに思うんですけれども。 と同時に、これは総務省が受理したということですよね。受理したということになると、やっぱりこれ、総務大臣としてどうこの数字というのをお考えになり、どういうふうにするおつもりなのか。そして、決して少ない数ではないということに対してどういうふうに思っていらっしゃいますでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) この問題は、我が国の制度の根幹にかかわる極めて重要な問題でありますので、やはりそれぞれの各党会派の御議論を待ちたいと、こう思います。
○白眞勲君 いや、それは当たり前だと思うんですよ、議論をするのは。重要性についても、私は認識しているからこうやって質問しているわけでして、この数字についてどういうふうに思うのか。多いか少ないかをまず、じゃ聞きましょう。
○国務大臣(菅義偉君) 総務省として、この数字についていろいろ判断をする立場にはないというふうにお答えをさせていただきます。
○白眞勲君 いや、総務省ってそういうのを、だから受理しているんじゃないんですか。 まず、じゃ受理というのはどういう意味なんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 地方自治体でそうした意見があるということを私どもは受けさせていただく、そういう立場であります。
○白眞勲君 ですから、受けさせていただいたというお立場であるならば、今おっしゃったように千二百三十七件という膨大な数の決議がなされているということに対して、総務省としてどういうふうにお考えになっているのかというのを聞いているんですが。
○国務大臣(菅義偉君) こうした総数で千二百三十七件という決議があったことについては、私どもは真摯に受け止めさせていただきます。
○白眞勲君 それでは、真摯に受けるということは当たり前だと思うんです。私、受理するというのは、真摯に受けたから受理するわけだと思うんですね。 ですから、もう一回お聞きしますけれども、その真摯に受けている、だからどうしたいんだとか、どう思っていらっしゃるのかというのを聞いているんですけれども。
○国務大臣(菅義偉君) この問題は、先ほど申し上げましたけれども、我が国制度の根幹にかかわる極めて重要な問題でありますので、やはりそれぞれの各党会派の議論にゆだねるべきだというふうに考えています。
○委員長(尾辻秀久君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
○白眞勲君 それでは、官房長官にちょっとお聞きいたしたいと思います。 今までの議論を聞いて、総務省ではどうも真摯に受け止めるんだということだということになると、これはやはり政府としてどういうふうに考えているのかというのも一度聞きたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘のこの地方議会での決議の総務省に来ている分ですけれども、確かに千二百三十七件という大変多いわけであります。 したがって、菅大臣から申し上げたように、これはやっぱり真摯に受け止めるということはもうそのとおりでありますが、先ほど冬柴大臣からお話がありましたように、極めて経緯のある、歴史のある重たい問題でもございます。そしてまた、今、菅大臣が申し上げたように、この制度の根幹にかかわる問題であって、最終的にはやはりこれは国会でこの各党各会派の皆様方に御議論をいただいた上で結論を出していくということが大事なんだろうと思うので、我々としてはこの各党会派での議論を注目していきたいと、このように考えているところでございまして、数が多いからすぐにアクションを取れと言われても、国会の中の御議論がまとまらなければ、我々としても何ともし難いわけでありまして、その動きを我々も注視をしているというところだと思います。
○白眞勲君 今官房長官からやっと多いという御発言は出ました。総務大臣ですと、なかなか真摯ということしか受け取れない。一件でも真摯は真摯じゃないかなと思うんですけれどもね、私は。その真摯に受理するのは当たり前であって、一件だから真摯じゃないということじゃないと思うんですけれども、多いということを官房長官もおっしゃっていただいたという中で、国会がやはり議論をしていただくということが重要だということまでおっしゃっていただいたと。 ところが、この国会で全然議論されていないんですね、この問題は。これは自民党さんにも私は申し上げたいんですけれども、やっぱりこれだけ自治体の皆さんが、今統一地方選挙もあって、今正に自治体というものに対して非常に関心が高まっている中で、やはり国会が、そういったものに対して真摯に受け止めると政府も言っているんだったらば、国会としてもやはりこれはやるべきではないかなというふうに思うんですが、もう一度、官房長官、お願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 何、質問がよく分からない。
○委員長(尾辻秀久君) 質問が分からないと言ってください。 塩崎内閣官房長官、答弁してください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 答弁って、いや、質問がよく分からなかったと言ったんですけれども。もう少し、どこを聞いていらっしゃるのか、もう一回お願いします。
○白眞勲君 ですから、国会がやはりもっとやってくれればというようなことを今官房長官おっしゃいましたよね。議論が進んでいけばということをおっしゃったというふうに思いますけれども、官房長官としてはその辺の期待感というのはあるんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、千二百三十七件というこういう議決がある。一方で、大変重たい歴史的な問題、経緯のある問題であって、そしてまた制度の根幹にかかわる問題だということですから、各党会派でというのは、国会議員の中で、どういう形かは別として、何しろ議論をしてもらわないと物事は進まないということにおいて、今我々としては注視をしているというところであるというふうに思います。
○白眞勲君 もう一度冬柴大臣にお聞きしたいんですけれども、今どうでしょうか、議論は進んでいると思いますか、止まっていると思いますか、どっちでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 継続しているわけであります。
○白眞勲君 外務大臣にお聞きいたしますけれども、今、先ほど冬柴大臣が、韓国でも地方参政権が今度付与されたわけで昨年の五月の地方選挙で初めて日本人も投票行動を起こせたということですけれども、外務大臣としては、相互主義という観点から考えると、そのままほっておいてもいいかなということを言う人もいるわけでして、その辺については外務大臣としてはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 相互主義の観点から一つ前に進んだことは確かだと存じますけれども、在日韓国人・朝鮮人の数と在韓の日本人の、邦人の数というのはもう決定的に違うんですよね、数の絶対量が。それがやっぱり非常に大きな問題だろうとは存じます。 それから一つは、やっぱりこれは先ほど総務大臣、私ちょっと一年半前、総務大臣やっていましたんで、同じような話を当時もございましたし、今もあるんで、この問題結構、冬柴先生の話含めて、結構詳しくこの経緯を知っている方だと思いますけれども、この問題は結構いろいろ御意見というのがもう実にたくさんある意見だと思いますんで、これはかなり、中途半端な話だけでなくて、白先生のようにお詳しい方、全然そうじゃない方、引っ張っといて、いいじゃないのなんという話と絶対駄目だという話と、物すごいたくさんありまして、総務相のときにはちょっと正直、この話はもう数がいろいろ、余りにも意見がいろいろ、御意見が、結論はどうされたいんですというぐらい、問題点だけ提起されてあとは何も答えを持っておられないなんという方がもう物すごく多いんですけれども、そういった意味で、ちょっと正直、これは議論をよっぽどやらないかぬなというのが当時の実感でありました。
○白眞勲君 正に、大臣今おっしゃいましたように、大臣は北九州だということで非常に朝鮮半島との関係も深いし、恐らく大臣の地元には多くの在日の人たちも住んでいらっしゃる。 そしてまた、安倍総理のところも山口県ということで、私の聞いている範囲ですと、在日の皆さんの中には山口県の安倍さんの、安倍総理のファンも一杯いらっしゃって、奥さんのファンも一杯いらっしゃるというふうにも聞いておるわけでして、その辺について官房長官、是非安倍総理にこの国会での論議、今のいろいろな議論というものをちょっと御報告願いたいと思いますが、ちょっとお願いいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今のやり取りにつきまして、総理には伝えておきたいと思います。
○白眞勲君 次に、ビジット・ジャパン・キャンペーンについて御質問いたします。 政府は、二〇一〇年までに訪日外国人観光客の数を一千万人にする目標を立てていますけれども、端的にお聞きしますけれども、これは達成できそうなんでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 必ず達成します。
○白眞勲君 今の訪日外国人の数、ちょっとお願いいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 訪日外国人旅行者の数は七百三十三万人でございます。
○白眞勲君 そうしますと、今年、二〇〇八、九、一〇というこの三年間ですね、約、三年間切っているわけですけれども。そうすると、毎年百万人ずつぐらい増やさないと、これ一千万にならぬわけでして、相当に厳しい数字じゃないかなというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 三年前には五百二十一万人でした。四〇・七%増やして、昨年実績です、それは、私が申し上げた七百三十三は。 したがいまして、まだ四年ありますね。前回、その三年間で四〇・七%増やしておりますし、何といいましてもビジット・ジャパン・キャンペーンによって、あるいは国土交通省も省を挙げてこれを頑張っておりますし、今年は、例えば中国との関係で見れば、日中国交正常化三十五周年の佳節を刻む年が今年であります。そういうことで、日中間におきましては、交流を盛んにしようということで、私も十二月に中国へ参りまして、上海の虹橋空港へ是非羽田から乗り入れをして、そしてチャーター便で、あたかも羽田—金浦間のようにやろうということで合意もしておりますし、一方、韓国は、昨年二百十二万人が来てくださいました。一か国として二百万人を超えるというのは韓国だけでございます。 日本は、徳川時代ずっと鎖国をしておりました。その間も半島との間では窓口を開けておりまして、一六〇七年から二百年の間に十二回、朝鮮通信使というのが日本へ来てくれたわけであります。これが外国の事情というものを、当時の外国の文化、文明というものを日本へ伝えてくれた窓口になっていたわけであります。そのような記念すべき日から今年はちょうど四百年の佳節を刻みます。 したがいまして、山口県では、ちんくという言葉があるそうです。古い友達。これは韓国でそのとおりちんくって使っているんですね。そういうこととか、大阪では夜鳴きそばにチャルメラが鳴ります。これは朝鮮通信使の先頭でチャルメラを吹いてずっと来たそうです。約四百名の人が、日本人もそれに六百名ほど続いて、約千人の人が朝鮮通信使の集団に交じって、そして日光東照宮、いわゆる徳川家康の菩提寺まで来られたわけですね。 私どもはそういう歴史を踏んでおりますので、その朝鮮通信使が通った都市におきましては、今年いろいろな催物が企画されております。 したがいまして、そういうもの。それから、朝鮮の中でも、例えば、もちろんソウルとか大邱とか釜山とか、そういうところは朝鮮通信使が通っておりまして、やはり向こうでもこの四百年を祝賀する行事をやろうじゃないかという雰囲気が物すごい盛り上がっているんですね。それで、私どもは相互通信使という仮称を付けて、私は今年の一月の初めに韓国へ参りまして金明坤という文化観光部長官と会談をしまして、これを大いに盛り上げようじゃないかという合意もしてきました。 したがいまして、今年は去年までとはまた一味違う外国人の旅行者がたくさん来ていただけるものと確信をいたしておりますので、二〇一〇年一千万、必ず達成させます。
○白眞勲君 物すごい決意をお示しいただいたんですけど、万が一、これ達成できなかったらどうするんでしょうか。ちょっとその辺お聞きします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 武士に二言はないわけでございます。
○白眞勲君 これ、仮に達成できなかった、万が一ですね。ただ、もちろんこれは通貨の問題とか為替の問題、それからいわゆる、何というんでしょうね、まあSARSみたいなことがあったりとか、何が起きるか分からない中で、そういうものがなければ是非達成してもらいたいと私も思っておるわけですが。 これ、達成できなくても達成できたとしても、大臣、これ一千万人で打ち止めということじゃないというふうに思います。その辺についてはどうでしょうか。今後についてどうでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 総理も、アジア・ゲートウエー構想ということで、人、物、金のアジアと世界の日本は中継をする、その拠点にするんだという強い意思を示しておられます。 そういう意味で、今後も、アジアの方々だけではなしに、世界じゅうからの人々が日本に来られ、そしてアジアに行かれる、アジアの方も日本に来られて、そしてまた世界に行かれる、こういう世界をつくっていく一つのワンステップが二〇一〇年一千万人だと思っておりますので、今後もこの政策は続けていかれるものと確信をいたしております。
○白眞勲君 つまり、もっと増やしていきたいということでよろしゅうございますね。
○国務大臣(冬柴鐵三君) そのとおりでございます。
○白眞勲君 そこで外務大臣に、今正に冬柴大臣がおっしゃったアジア・ゲートウエー構想ということについてちょっと一点お聞きしたいと思うんですけれども。 二〇一〇年十月末に羽田空港が国際化すると。また、それ以降も海外からのお客さんを増やしていくためには一層の努力が必要だということは間違いないと思うんですね。また、去年ですか閣議決定した、今おっしゃったアジア・ゲートウエー構想を見ると、アジアとの友好協力関係を一層強化するということを念頭に置いておって、私もこれについても大賛成と。で、その一番重要なのは、今国土交通大臣がおっしゃったように人と物との流通であるわけで、今中継の拠点にするというふうに決意をおっしゃったわけですけれども、そういう面では、やはり近隣諸国のビジネスマンとかがどんどん往来できる環境の整備というのも重要であると思います。日本がその中心となるように担えれば国益にも寄与するというふうに思いますけれども、外務大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今のアジア・ゲートウエー構想に限らず、今のような形で日本という国をセンターにしていろんな形で広まっていくというのは、これは物すごく大事なことだと思います。異論はありません。
○白眞勲君 ただ、羽田空港というのは国際化するという方針があるということなんですけれども、何か二千キロルールというのがある、国土交通省が作っているというんですけれども、これって別に大した意味ないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 羽田空港は国内拠点空港でございます。国際空港は関東においては成田空港です。そのすみ分けが必要であります。ただ、今回、四本目のD滑走路というものを造ろうということで、これが完成すれば相当、一・四倍ほど増えますので、そのうち三万回ほどの発着を国際空港に割り振ってもいいんではないかということが関係者の間で合意をされております。 したがいまして、その三万回はどうあるべきかということを考えたときに、成田との共存共栄ということを考えた場合には、やはり国内空港という立場から、日本の国内空港で一番遠距離にあるところ、羽田から一番遠距離にあるところは石垣空港でございます。二千キロ弱でございます。したがいまして、それを中心にして円を描いた範囲の中に外国の都市も入るわけでございまして、そういうところに対して、我々は航空協定を通じて、そしてそのところに飛ばしてもいいんではないかということが今合意をされ進められているというところでございまして、二千キロには根拠がないと今、白委員はおっしゃいましたけれども、これには関係都道府県の合意というものでそのようにしているわけでございます。
○白眞勲君 ただ、羽田を国際化するといって石垣島を対象として距離を決めるというのは、これ国際化というんだったら石垣島から離れたところでの国際化であるというふうに私は思うんですね。そういうふうに思うんですけれども、何かちょっとそういった面でいうと、私は石垣島というものに関して、東京から石垣島ということに関しての意味合いというのはそんなに多くないんじゃないかなというふうに思うんですけど、もう一度、冬柴大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) あくまで羽田は国内の拠点空港でございまして、その国際化、一部、一部ですよ、その一部を国際に割り振るというのは、成田の補完的な役割をそれに期待するということであります。したがいまして、成田のように全世界の外国へ飛び立つという思想はそこにはありません。
○白眞勲君 私が思うには、政府がアジア・ゲートウエー構想というのを提唱しているというのであるならば、当然そのゲートウエーというのは国のいわゆる玄関が便利でないといけない。別に成田が便利じゃないとは言えないかもしれないけれども、特にアジアの国々からすると、やはり非常に羽田というのは位置付けとして非常に重要であると。特にビジネスマンたちが往来できるんだったらばやはり羽田か成田かということで大分変わってくるんではないかというふうに思うんですけれども、官房長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ冬柴大臣の所管でございますが、今、四本目の滑走路を考え、いよいよ着工という報道もございますが、将来的に国土交通省として、今先生がおっしゃったような問題意識を持って、この国際線の拠点である成田とそして国内拠点空港である羽田とのすみ分けについてはこれから四本目の滑走路を展望しながら考えていただいているんではないのかなというふうに理解をしているところでございまして、先生がおっしゃるように、このアジア・ゲートウエー構想というのは人、物、金、文化、情報、あらゆるものをやっぱりこの日本を懸け橋として、ですから、単に通過されるだけでは困るわけですね。こっちからも発信もしないといけない。そして、多くの人が来てもらって、世界のこともアジアのことも日本に来ると分かるぜと、こういうふうになってもらわなきゃいかぬと思っておりますので、その際に、今御指摘のような役割を成田と羽田にどういうふうに担っていただくかということは、これから本当にみんなで一緒に考えなければいけないことだというふうに思います。
○白眞勲君 正に私、今官房長官おっしゃったとおりだと思うんですね。 つまり、国内拠点空港だとか国際線の拠点空港だというのはこれは日本の論理であって、ゲートウエー構想というのは正にアジアの人たちと一緒に仲間となってやっていこうじゃありませんかというときに、やはりそういった部分について国土交通省としても、まあ今はそれは二千キロルールというのはあるのかもしらぬけれども、今後のことを考えたら、その辺についてはより検討をしていくべきなんじゃないのかなというふうに私は思うんですね。 例えば二千キロではなくて、かといって全世界に広げるのは無理だったら、例えば六千キロぐらいにするとかね、どっと、ちょっと増やして。そうすれば、ASEAN諸国、これがインドまで届くわけなんですよ。そういう中で、私はアジア・ゲートウエー構想と、正にそういったところで国土交通省の今後の方針も変えられるんではないかなというふうにも思うんですけれども、冬柴大臣、今後の関係についての検討性の可否についてはいかがでございますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 平成十五年六月十二日に羽田空港再拡張事業に関する協議会というものが開かれ、これは何回も開かれているんですが、構成員は、国土交通大臣、埼玉県知事、千葉県知事、東京都知事、神奈川県知事、さいたま市長、千葉市長、横浜市長、川崎市長、こういう人たちが出まして、おおむね三万回程度とする、それから、羽田から一定の距離以内の路線とする、羽田発着の国内線の距離を一つの目安とするという合意がされております。このような話合いの中で今回の羽田の第四次というものについての合意がなされてきているわけでありまして、このような沿革も御理解をいただきたいと思います。
○白眞勲君 今その中に、合意の中に、一定距離ということであって、二千キロとは書いてないと思うんですけれども、その辺いかがでございますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほど言いましたけれども、羽田発着の国内線の距離を一つの目安とするということでございまして、発着の国内線の最長は石垣島でありまして、二千キロ弱ということになります。
○白眞勲君 ですから、今私が申し上げているのは、それは国内の論理であってということでございます。つまり、今正に政府が提唱するアジア・ゲートウエー構想とは逆に言うと相反する話になってくるんじゃないんでしょうか。その辺について、冬柴大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 相反するとは思いません。私どもは、成田空港という立派な国際空港を持っております。そういうことで、成田と、そして羽田が相協力しながらアジア・ゲートウエーの責めを果たしていったらそれでいいんではないかと、十分それでいけるというふうに思います。
○白眞勲君 外務大臣、その辺の話を聞いていて、じっと腕組みながら聞いているんですけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 所管外の話に口出すとろくな話になりませんのでね、いつも。 白先生、基本的には、今言われた、埼玉、東京、千葉、神奈川等々でヒンターランドとして三千三百万人ぐらいですかね、人口でいえば、三千五百万ぐらいかな、それでインターナショナル空港が一つしかないという都市というのは世界じゅうありますかねと、僕は、そちらの方から言われた方がいいんじゃないですか。
○白眞勲君 まあいろいろなスタンスがあるかと思います。 そういったところで、じゃ、国土交通大臣、いかがでございますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 日本には、私の地元の関西国際空港という、二十四時間発着できる二本の滑走路を、八月二日からですけれども、有する完全な国際空港がありますし、名古屋にも立派な国際空港があります。十分そういうところが、狭い国土ですから、兼ね合わせて、それを結ぶネットワークもきちっと整備をすれば十分果たしていけると思います。
○白眞勲君 いろいろな話があるわけで、官房長官、もう一度、じゃ、その辺について、この羽田の国際化というものについて、二千キロルールを私は外すべきだと思う、これは。ある程度の、もちろん一定のレベルの、あるいは国際化と、ということは羽田と、それはあると思いますよ。それはアメリカだって何だっていろいろなところでそういったルールがあるということを私は聞いていますけれども、その辺について、官房長官、やっぱり今後の将来の課題としてここら辺をどういうふうに考えているかお伺いしたい。
○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、所管は国土交通省でありますが、大きなアジア・ゲートウエー構想など、あるいは日本の世界における役割などを踏まえながら、さっき申し上げたように、これまでは成田が国際拠点空港、そして羽田が国内拠点空港ということでやってきて、新たに一本滑走路ができるという、そのことを踏まえながら、国土交通大臣の下で、今先生が御指摘いただいたような問題意識も踏まえながら検討をして、しかるべき日本の役割を果たす答えを出してくれるんではないかというふうに期待をしているところでございます。
○白眞勲君 非常に話の分かる官房長官でいらっしゃって有り難いなと私は思うんですけれども。 そういうことで、今の段階においてはということでございますけれども、最近報道されているように、今正に三万回という回数、これでトータルが十万回程度になるんではないかということを聞いておりますけれども、私、これもやっぱり国際関係、そして需要と供給、あるいは各国の航空交渉の結果によって弾力的に決めた方がいいんじゃないかなと思うんですね。今から何で三万回というふうに決めちゃうんでしょうか。その辺についてお答えください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) それは、再拡張した場合のキャパシティーからそれぐらいが必要であろうと。それは今の成田との兼ね合いで、成田が国際空港ですから、そしてまた羽田は国内拠点空港でございますから、国内便のこれからの伸長等考え、今、先ほど申し上げたメンバーが十分に協議をして三万回と決めたわけでございます。
○白眞勲君 ですから、申し上げているように、これも今から決めることないんじゃないかなというふうに思うんですね。もう少し弾力的に考えてもいいんじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 三月三十日に着工いたしまして、二〇一〇年十月に供用開始する予定でこれから進めるわけでございまして、それに先立って公有水面埋立法の関係あるいは漁業者に対する補償交渉等々、大変困難な問題がある中でこういうような合意は遂げられたわけでございます。したがいまして、これは誠実に守っていかなければならないことであります。 しかし、遠い将来は、いろんな事情が変更すれば、これはまたそういう人たちが集まって、この発着回数とかあるいは距離とかいうもの、それ以前に、どこへこの空港を選ぶかということは相手国と日本国との間における航空交渉、協定によって決まってくるわけでございますから、そういうところを通じて具体化していくんであろうと思います。 しかし、大枠は今言ったところでコンセンサスが得られておりますので、これは御理解いただきたいと思います。
○白眞勲君 冬柴大臣、非常にやっとその将来のことについてもお触れいただいて有り難いなというふうに思うわけですけれども。 このアジア・ゲートウエー構想の中には、当然、旅客だけではなくて貨物というのも重要な要素であるというふうに思います。ここで財務大臣にお聞きしますが、現時点における羽田空港における貨物の取扱量は、海外からのですよ、海外の国際貨物の取扱量は幾らぐらいでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 羽田空港と韓国・金浦空港との間の国際貨物、航空貨物の取扱量は二〇〇六年で九千五百トン、入港機数が五千八百機であると聞いております。
○白眞勲君 もう一度ちょっと、ちょっともう一度、聞き取れなかったんでお願いします。
○国務大臣(尾身幸次君) 国土交通省の所管だと思っておりますが、二〇〇六年貨物輸送実績九千五百トン、入出港機数は約五千八百機であり、一機当たりの平均貨物取扱数量は約一・六トンということでございました。
○白眞勲君 では、ちなみに成田それから韓国・仁川間の航空貨物取扱量はいかがですか。
○国務大臣(尾身幸次君) 同じく国土交通省に照会いたしましたところ、二〇〇六年の一月から十一月までの貨物輸送実績が約十六万トン、入出港機数約八千八百機でございまして、一機当たりの平均貨物取扱数量は約十九トンということでございました。
○白眞勲君 つまり、羽田は一・六トン、そして成田が十九トン、一機当たりですよ。こんなに差があるのはなぜだと思いますか。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、成田の方が貨物の航空便、貨物便があり、羽田の方がないということによるんじゃないかと思っております。 ちなみに、私も、先ほどからちょっと言いたいことが一つあって我慢しておりましたが、お許しをいただいて申し上げますと、日本の国のオープン化を実現するためには、空港も港も二十四時間体制にしなければならない。もう一つは、国内空港と国際空港を一緒にしなければならない。 長期的に見ると、この二つのことを我が国家としてやらなきゃいけないとかねがね思っておりまして、質問がないので残念でございましたが、そういうふうに思っておりますので、ひとつこれは、与党、野党を問わず、国のオープン化ということで、そういう方向に行っていけばいいなと思っております。
○白眞勲君 非常に、大臣、ありがとうございます。閣内一致していただきたいと思うんですね、是非これ。よろしくお願いします。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、いろいろ日本的慣行とか地域の問題とか、日本全体がまだ本当の意味の国際化になっていない、感覚的にですね。そういう点もあると思いますけれども、いずれにしても、二十四時間体制、韓国も中国も全部そういう体制であります。アジアの国々もほとんどそうであります。 それからもう一つは、国際線と国内線がこんなに離れている国は日本しかないと思っておりまして、この二つを一緒にするという大きな方向を進めていかなければ、本当の意味の日本の国家の国際化は実現できないと思っております。
○白眞勲君 その点については本当にうれしいんですけれども、もう一つの、羽田と成田にこれだけの貨物の違いがあるのは、貨物機がそんなにぼこぼこぼこぼこ成田に来るわけではなくて、元々、羽田に荷物を持っていっても受け付けられないで、実は市川の原木に一回通関手続のためにトラックを持っていって、また羽田に積み込まなきゃいけないという、その手間が掛かっているんですね。 つまり、財務省の税関が羽田にないというのが問題だと思うんですが、その辺の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、羽田空港には、金浦空港との便を中心としました国際旅客チャーター便が毎日八便程度就航しているところでございまして、これらの国際便を利用する出入国旅客に係る携帯品の輸出入通関手続につきましては東京税関から適切に対応しているところでございます。 むしろ、ニーズがあれば税関の体制はそれに合わせて万全の体制をつくりたいと考えておりまして、税関がないから荷物が少ないというのではなくて、荷物とかお客があればそれに合わせて私どもの方は税関のいわゆる体制は万全を期するようにしていきたいと考えております。
○白眞勲君 ニーズがないというよりも、そこになければ持っていかざるを得ないんですよ、航空貨物用の設備がなければ。その辺をどう考えているかということなんですね、私が聞いているのは。
○国務大臣(尾身幸次君) これは、今後、羽田空港の国際化が進展をいたしまして旅客定期便が就航した場合には、運航スケジュールとか出入国旅客数等の需要に応じた体制は私どもとして全力を挙げて整備をいたしまして、円滑な旅客の携帯品の通関がなされるよう適切に対応していきたいと思っております。
○白眞勲君 正にそこなんですね。迅速に急いでやっていただきたいと思うんですね。 もう今、八便飛んでいるにもかかわらず、一機当たり一・六トンといったら、本当に貨物室の片隅ですよ、これは、重さが。もちろん、発泡スチロールの場合は一杯になるかもしらぬけれども、そういうものですよ。 ですから、その辺について是非もう一度、もっと早くということでもう一度御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(尾身幸次君) 先ほど申し上げましたように、税関の体制ができていないから……
○白眞勲君 ないんです。
○国務大臣(尾身幸次君) いやいや、現にやっておりますから、通関手続を。やっておりますから、もし貨物が増えるということが現実のものになった場合には、我々としては全力で対応いたします。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っております。
○白眞勲君 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で広田一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、魚住裕一郎君の質疑を行います。魚住裕一郎君。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 まず、国土交通大臣から質問をさせていただきたいと思います。 ちょっとこれ通告できなかったんですが、先ほど、三十分ほど前に高知の飛行場で、全日空一六〇三便ボンバルディアDHC8型、乗客が五十六人、乗員四名、前輪が出ないまま緊急着陸をしたという情報が入ってきたところでございますが、幸い炎上はしなかったと。この間、ガルーダか何かで炎上事故があったと。本当に、多分乗客はもちろん、国民各層、肝を冷やしたと、そういうことだろうというふうに思っておりますが。 二年ほど前、航空機のいろんな細かいミスといいますか、最近もありました。滑走路じゃないところに着陸をしてみたり、いろんなそういう細かいことがあったんですけれども、一歩間違えれば大惨事になりかねない。参議院の国土交通委員会でも、飛行機会社の責任者の方に来ていただいて、その辺のヒューマンエラーといいますか、人為的ミスを含めて、あるいは社内の体制を含めて、あるいは整備体制はどうなっているんだ、そんなことまで含めて質問をさせていただいたところでありますが。前輪が出ないなんというのは本当に、まあ乗客にしてみれば本当に火の海に突っ込んでいくような、そんな思いをしたんだろうというふうに思っておりますが。 やはり、これは国民の命を守る、今飛行場の話が出ましたけれども、まず安全が最優先だというふうに思っているところでございますが、国土交通大臣の今後の対処方針あるいは決意をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 実は、この委員室へ入る前からその情報をずっと得ていまして、息をのんで見ていたわけでございますが、先ほど、十時五十四分に前輪が出ないまま胴体着陸をして、一部火花は出ましたけれど火災には至らず、それまでに積み込んでいたガソリンをほうるなどしたわけでございますが、乗員乗客にけが人はない模様という、まだ第一報ですから、私には、本当に胸をなで下ろすというか、ほっとした気持ちでございます。機体の損傷状態はまだもちろん分かりませんけれども、今後どうするのかということでございますけれども、航空機、鉄道事故調査委員会を直ちに現地に派遣してこれを詳細に調査をし、そして、それに対する対策を取らなければならない。 私どもは、福知山列車事故以降、運輸安全マネジメント制度というものを採用いたしまして、そして社長トップから末端の職員に至るまで、運輸の事業に携わる者は安全こそ最上の目的であり理念であるということを徹底しているさなかの事故であるだけに残念ですけれども、これについては、今後これからないように対策を取っていきたいというふうに思います。
○魚住裕一郎君 特に、航空機の場合は整備が一番大事だと思っておりますが、この整備も例えば外国の方で外注をする、あるいは熟練の整備士が、二〇〇七年問題といいますかね、定年退職される、新しい技術者もOJTで訓練しているというふうに承知をしておりますけれども、やはりその辺の技術の伝承というか、非常に大事になってくると思っておりますが、その辺はいかがでしょうか。外注をさせて安く整備するということと、国内における技術者養成といいますか、その点も含めて御答弁いただきたいと思いますが。
○国務大臣(冬柴鐵三君) もちろん、その点についても我々はきちっと今後も監督をしてまいりますが、これは外国の航空会社もすべてそういういろんなところで外注、これ飛行機は飛ぶものですから、そういうところで整備をするということは広く行われていることでありますけれども、今御指摘のような面ももちろんあります。 今後も、気を引き締めてその点は指導をしてまいりたいと思います。
○魚住裕一郎君 それでは、官製談合の問題につきましてお聞きしたいと思います。 三月八日の日に、公正取引委員会の方から改善措置要求が出ました。政治と金の問題で、私ども公明党、一生懸命取り組んでまいりましたし、冬柴大臣が幹事長の時代に、その御指導の下、私も担当させていただきまして、官製談合防止法に罰則を創設する等やらせていただいたところでございますが、今回は初めて国土交通省に対しましてこのような改善措置要求というのが出てきた。 ただ、いろいろ事案を見てみますと、防衛施設庁のいわゆる官製談合、これももうずっと長い間、役人、業者、癒着体制の下で慣行化されてきたということが見て取れるわけでありますが、この水門の工事につきましてもやはりそういうところがあるんではなかろうか。OBまで巻き込んでといいますか、OBまで関与しているという、そんな案件であります。 私も各所回らせていただいて、洪水現場でありますとか、一生懸命国土交通省の方で取り組んでいただいて、例えば三重県の伊勢の宮川とかすばらしい堤防を造っていただいて、本当にあの悲惨な三年前の台風のときの状況を思い起こすだけでも、地元住民の皆様はほっとしていただいている、そこまでやってくれるんだと感謝している一方で、こういう一つ一つに談合があるんじゃないかという、やはりその部分の信頼を回復することが非常に私大事だというふうに思っております。 当面の対策等発表されましたし、大臣の給料返上といいますか、そんなことも報道されているところでございますが、省内いろいろ温度差があるようにも報道されているところでございますが、やはりきちっとここはもう、せっかくの機会といいますか、根絶をするという、そのぐらいの意気込みでやっていただきたいと思っているわけでございますが、決意を含めて国土交通省の取組をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 談合はあってはならないことでありますし、加えて、特にそれに官が絡むなんということは言語道断だ、私はそのように思います。 そういう意味で、国の公共事業の本当に大部分を発注業務を担当させていただいている国土交通省が、談合というものをなくすためにこれまで、私が就任して日は浅いんですけれども、その間も一生懸命この問題に取り組んできただけに、我が省からそういうOBとか職員が関与したということを公正取引委員会から改善の措置要求を受けるということ、受けたことはもう誠にざんきに堪えないところでありまして、国民に対してもう心からおわびを申し上げなければならない、私はそのような気持ちでおります。 この問題につきましては、一月の六日、七日に新聞記事でそういう事態があるんではないかと、七日には実名報道までされましたので、八日は休みでしたけれども、九日、朝一番に事務次官始め全部集まっていただいて、これは省を挙げて取り組まなければならないということで、直ちに入札談合防止対策検討委員会を発足させるべきだと、事務次官を長としてですね。そして一番大事なことは、そこに国民から見て納得していただけるような職員以外の有識者に入ってもらわなきゃならないということを申し上げました。十一日にはその会合ができ上がりまして、総勢で八十一名の体制になりました。その中に九名、高裁長官とか経験者ですね、あるいは特捜部の検事経験者とか、あるいは公正取引委員会事務局長経験者とか、弁護士、学者等九人に入っていただきました。この人たちは、部外者ではなしに、委員会の委員として直接重要な人たちの事情聴取も担当してほしいということも申し上げているところでございます。 今日まで約、予定は六百人ぐらい調べなきゃならないと思いますけれども、七割程度までここでやりましたけれども、これを重く受け止め、私は即日、三月八日には私は大臣給与の三か月分を返納すると申し上げましたところ、副大臣二人、政務官三人も、我々も政治家だと、責任取るということで、一か月ずつを返上されました。そのほか事務次官とか、あるいは発注業務についての最高責任者である官房長も、それぞれ給与の返納を申し出られまして、そういうふうにいたしました。 そして、その日には私は、局長を始め最高幹部全部を集めて、いかにこんなことに手を染めれば人生を誤るかということをるる申し上げまして、そして民事、刑事、そして雇用契約上の懲戒、これを受ける、退職金は出ない、そしてまた年金も減額されるんだと、そして刑事訴追を受ければ人生はもう本当に取り返しの付かないことになるではないか、やめようじゃないかということを申し上げました。 そして、翌日には支分部局の長を集めて同じように、長時間、私の真情を吐露して、絶対こんなことをしてはならないということを申し上げました。 また、事業者に対しても私は本当に厳しい処分をさしていただきました。最高十八か月指名停止と、そして確定すれば私は業法上の処分を厳しくやるつもりでございます。こういうことを通じて、こういうことに手を染めれば会社をつぶしてしまう、割に合わないんだということを周知することが大事だというふうに思っております。 今後も、本当に申し訳ないという思いの中で、まず事実を確認いたしまして、そしてその背景、動機を踏まえた再発防止策をきっちり国民の前に示し、そして是非、信頼を、国民の失われた信頼を回復するために全力を尽くす所存でありますので、どうかよろしくお願いいたします。
○魚住裕一郎君 決意のほど、分かりました。しっかり取り組んでいただきたいと思いますし、私たちも何かできることがあればやっていきたいと思っております。 今大臣がおっしゃった、本当に会社がつぶれる、これは非常に大事な話だと思います。食品の安全でもつぶれた会社はあるわけでありまして、やはりそこの部分からやっていけば随分変わってくるんではないかなというふうに私も思っております。 さて、各地回らしていただきますと、いろんなことが気が付くんでありますが、一つは、中小企業の中で、下請いじめに遭っているんではないのかなと思われる事案がある。また、伝統工芸的に承継者、あるいはなりわいとして成り立つのか、それから、表を見れば非常に山が荒れているといいますか、そういうことを実際に感ずるところでございますが。 まず、公正取引委員会お見えでしょうか、非常に企業城下町的なところで、あと、親会社を選べないような状況の中で、いろんなたたきとか遭って大変な思いをしている、それでしかも、それでいながら頑張っている町の工場とかたくさんあるわけでございますけれども、その辺に対して公取としての取組はどういうふうになっているのか、お知らせください。
○政府特別補佐人(竹島一彦君) お答え申し上げます。 御指摘のように、下請事業者をめぐる環境というのは非常に厳しい、景気が回復してもコストダウンの圧力の下に苦労しておられるということでございまして、私どもも下請法の厳正な執行に努力してきているところでございます。 数字を申し上げますと、平成十六年度から昨年末まで三年弱の間に下請法違反であるということで二十二件の勧告をいたしまして、やめなさいと、で、それを公表して世の中の注意喚起を図っておりますし、八千八百件の警告をいたしております。それから、よくあるケースとして、下請代金の一方的な減額というようなことがあるわけでございますが、こういったケースについては原状回復を命ずるということで、減額した分又は支払が遅れている分、これらについてきちんと契約どおり払いなさいということで、この間、総額十五億円の金額を返還又は支払を勧告をして、それに沿っていただいているということでございます。 それからもう一つは、下請事業者の方々は立場が弱いということで、なかなか親事業者について公正取引委員会についてこういういじめを受けているということをおっしゃってこられないわけでございますが、それではせっかくの法律が生きませんので、私ども年に二回定期調査を掛けておりまして、これは親事業者とそれから下請事業者、両方でございますが、件数は、十七年度で申し上げますと約二十万事業者に対しまして書面調査を掛けております。そこで問題が発見された場合には注意をしたりいたしますし、事件に取り上げることもございます。それで、下請事業者の匿名性が保たれるような形で調査をしております。事件の発掘に努めておりますし、こういうことを毎年毎年やっておるものですから、これは同時に下請法に対して啓蒙すると、普及、その周知徹底するという機能も持っていると思っておりますが、中小企業庁とこの点は一緒にそういう定期調査をやっております。 これからも下請法の厳正な執行ということについては十分努力していきたいと思っております。
○魚住裕一郎君 経産省の方はどうですか、この点の取組は。今、公取が一生懸命やっているということでございますが。
○副大臣(山本幸三君) 経済産業省といたしましても、下請企業の声を大事にするということが非常に重要だということで認識しておりまして、公取と一緒に協力して同じような調査、そして改善指導等もしております。そういう意味では、セミナーも公取と共同で開催したりしております。 また、先般、成長力底上げ戦略で、中小企業底上げ戦略として下請取引の適正化を図るということにいたしておりまして、経済産業大臣から産業界に直接お願いをしておりますし、また関係閣僚に対しても要請しているところでございます。 また、法令遵守を要請する文書を今関係省庁と詰めておりまして、でき次第、できるだけ今月中に関係事業者団体に発出いたしたいと考えております。 それから、この四月からですけれども、下請と親事業者とのマッチングがうまくいくように一つの工夫ということで、全国中小企業取引振興協会においてインターネット等を活用してそれをうまくマッチングできるようなシステムを構築する予定でございます。 こうした取組を通じまして、公正取引委員会と、あるいは関係省庁とも十分に連携を取って、下請取引の適正化に努めてまいりたいと考えております。
○魚住裕一郎君 もう一点、あと地域回ると、伝統工芸といいますか、金沢も例えば職人学校みたいなのをつくって市として取り組んでいるところでございますけれども、いろんな支援事業がありますが、それでも大変厳しいという声たくさんいただくものですから、もう一度この辺についての決意含めてコメントいただきたいと思います。
○副大臣(山本幸三君) 先生御指摘のように、伝統的工芸品産業は近年、生活様式の変化あるいは需要の低迷、安価な輸入品の増加等によりまして環境が非常に厳しくなっております。このため、経済産業省といたしましては、伝統的工芸品産業の振興に関する法律に基づきまして、各種の課題への取組を支援しているところでございます。 具体的には、産地の現状を調査して具体的な解決策を提示する産地調査診断というのもやっております。あるいは、池袋に全国の伝統的工芸品センターの展示をやっておりまして、アンテナショップといいますか、そういう意味で普及啓発を図っております。 あるいは、各産地の組合が実施する伝統的工芸品の需要開拓のための展示会を行いますときに、その費用の一部を負担するということで支援しております。 そしてまた、これから伝統的工芸品の技術、技法を活用して、やっぱり需要者に合わしていかないといけませんので、現代の生活様式にマッチしたような商品の開発を例えばデザイナーと一緒になって仕組むようなフォーラムを立ち上げたりしております。例えば、成功しておりますのは、イタリアの自動車のデザインをやる奥山さんという方と山形の鉄瓶を新しくデザインしましてそれが非常に受けているということもございます。 そういういろんな施策を通じまして、今後とも是非、後継者の育成も含めて全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 だんだん時間がなくなってきましたけれども、山が荒れているというのが回っていて実感でございまして、クマが出てくるだけの話じゃなくて、本当に災害等も、土砂災害等も考えて、この森林の再生が非常に大事だなというふうに思っております。 そんなところ、森林環境税というのが出て採用する県が多くなってきましたし、この点についての環境省の評価をどう考えておられるのか、それから農水省としてこの森林再生にどうやって図っていくのか、ちょっとまとめてで恐縮でございますが、二大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員御指摘のとおりでございます。 我が国の国土の七割を占める森林、これは防災などの国土の保全とか水源の涵養、生物多様性の保全、地球温暖化防止など環境保全上も重要な役割を果たしております。こうした役割に対する関心が非常に高まってきておることを背景にして、企業や団体による森林づくりへの参加や地方自治体における森林環境税の導入などが進んでいるものと認識いたしております。一方で、林業の採算性の悪化や山村の活力低下に伴う人工林の間伐の遅れなどによりまして、特有の生物相を営んできた里山林の質の低下が懸念されております。 環境省としては、林野庁を始めとする関係省庁と連携をしながら、環境保全に責任を有する立場から日本の多様で豊かな森林を将来の世代に確実に引き継いでいく、そのような努力をしてまいりたいと、このように考えております。
○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。 先生がごらんになって御指摘のとおりでございまして、山が荒れていると。この原因は、やはり外材に押されまして木材の価格が低迷をし森林経営が大変な打撃を受けまして、その結果手入れがなかなかできなくなった、こういうことでございます。 そういう中で、しかし、今環境大臣から御答弁ございましたように国民生活にとっていろんな意味で森林は大変重要であります。したがって、どうやってこれを整備していくか。こういうことにつきましては、その重視すべき機能ごとに区分をいたしまして目標を立てまして、そして整備をしていこうということで、百年先を見通した上で広葉樹林化や複層林化、長伐期化、そういったことの多様な森林の整備を進めていきたいと、このように思っております。 特に、国土の三分の二を占める森林を整備することは安倍総理がおっしゃっております美しい国づくりのまた一番礎にもなる、こういうことで幅広く、美しい森づくり推進国民運動、これを展開をいたしているところでございまして、本年度は補正、当初を合わせまして七百六十五億円の予算措置をいたしまして、しっかり、地球温暖化防止や荒れた山の回復という意味でも、このような予算措置を通じて森林の整備に努めてまいりたい、このように思っております。
○魚住裕一郎君 是非しっかりやっていただきたいと思います。幸い国産の木材自給率も向上してきたようでございますので、間伐材等の利用も更に力を入れて森林整備をしっかりやっていただきたいと思っております。 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で魚住裕一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、仁比聡平君の質疑を行います。仁比聡平君。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今日は国民投票法案に関します安倍総理の御発言につきまして、盟友でもあり、官房長官を務めていらっしゃいます塩川、塩崎官房長官にお尋ねをしたいと思います。失礼いたしました。 総理は年頭の記者会見で、憲法を是非私の内閣として改正を目指していきたい、当然参議院選挙においても訴えてまいりたいと明言をされて、まずは手続法案でありますと述べておられます。この趣旨はその後も繰り返されているわけですけれども、これはつまり改憲で、そのために手続法ということなんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) まだ私も存在感がないなということをつくづく感じたわけであります。もうちょっと頑張りたいと思います。 総理は国会での答弁では、現在、憲法改正について与野党において積極的に議論が行われているところであります。新しい時代にふさわしい憲法の在り方について議論が一層深められ、方向性がしっかりと出てくることを願っておりますという、こういったようなラインの答弁をしているわけでございます。 この間もこの委員会でも議論がございましたけれども、政府において現在この憲法改正の検討を行っているということはございません。
○仁比聡平君 私がお尋ねをしているのは、まあ政府が検討をしていないのはそれは当然のことだろうと思いますけれども、総理がおっしゃる、まずは手続法とおっしゃっているんで、その言葉の意味は何でしょうと。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、施政方針でも、日本国憲法の改正手続に関する法律案の今国会での成立を強く期待しておりますと、こう述べているわけでありますが、要は、今憲法改正を仮に両院の発議が三分の二ずつあって発議ができたとしても手続がないということでありますから、この手続について整備をしましょうというのがこの法律の趣旨だと思います。 これはもう与野党がそれぞれ出している法律があって、それが今議論をされていると、こういうふうに理解をしております。
○仁比聡平君 ならば、なぜ総理は一連の発言でそんなに急がれるんでしょうか。五月三日までにというような発言も繰り返されまして、先週は衆議院の方で大分混乱もあったようですけれども、なぜそんなに急ぐのかというのはいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に急いでいるわけではなくて、まあ報道ではいろいろな情報が乱れ飛んでおりますけれども、特にそんなに急いでいるわけではありませんが、しかし何度か総理も申し上げているように、憲法ができて六十年、それが手続法として改正をすることができないままで来ているというのはおかしいのかなというのが、自民党のみならず民主党の皆さん方もそう思って法律案を出していると、こういうことだろうと思うんで、そういう意味で、整備だけはちゃんとやりましょうと、そして議論をまた深めましょうと、こういうことだろうと思いますね。
○仁比聡平君 今の、手続法で改正できないでいるというのはどういう意味ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) それは、国民投票を経ないといけないわけですから、その手続として国民投票をどうやるのか、それについての定めがないということでありますので、それを導入しましょうというのが今の法律の趣旨だというふうに理解をしております。
○仁比聡平君 先ほど手続法で改正できないでいるという御趣旨の答弁あったと思うんですが、それはつまり手続法がないから改正できないでいるという、そういう意味じゃないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生、憲法改正というのは、両院のそれぞれの三分の二が発議をしないといけないということで、なおかつ国民の承認を得ないといけないと。つまり、国民投票を経て、国民がやろうと、こういうふうに思わなければいけないという大変大きな話だと思います。 それをやるということについてはこれからの話でありますが、それにしても何らのこの手続の途中の国民の声を聞くというすべがないという、そのままではいけないのじゃないのかということで、この法案を議論しようということだろうというふうに思っております。
○仁比聡平君 どうも答弁をそらしておられるように思うんですけれども。 一月十七日に開かれたあの御党の、自民党の大会の演説で、総理、こうおっしゃっておられます。立党の精神に立ち返って、憲法の改正に取り組んでまいります、まずはこの通常国会におきまして、手続法である国民投票法案について、各党との協議が進んでいくことを期待します。まずは手続法と明言をされて、その後、これが五月三日までというような発言になって、この間はちょっと違う発言をされたようですが、これはどう見ても改憲、憲法改正、そのための手続法じゃないんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、その憲法改正というのは非常に大掛かりな政治的な判断であります。さっき申し上げたように、両院がそれぞれ三分の二、これでいこうというふうになるまでには大変な議論が多分必要だろうと思います。そして、国民の皆様方にも御承認をいただくという手続も大変なことだと思います。その手続がないからやろうと言っていますが、その憲法について二十一世紀にふさわしい憲法を作るべきではないのかというのは、自由民主党の総裁に立候補した際にそれは安倍候補はそういうことを明確に言っておりますし、また、憲法の改正については今まで国会においても調査会などで議論を深めてきたところであります。ですから、その議論をする際に実際に手続がないものを議論してみたところでもうしようがないじゃないかということで、まずは手続をちゃんと整えて、あと中身をしっかりみんなで議論しましょうと、こういうことだろうと思います。
○仁比聡平君 今もおっしゃったけれども、結局、憲法改正するためには手続法が必要だから、だから手続法ということですね。
○国務大臣(塩崎恭久君) 憲法を直すためには手続が整っていなければできないということだと思います。
○仁比聡平君 お認めになったと思うんですけれども。 冬柴大臣においでいただきました。先ほど御紹介したように、総理は演説あるいは会見をされているわけですけれども、まずは手続法とおっしゃるこの総理の御発言について御感想を伺いたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 憲法九十六条の中にはきっちりと、発議者は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で国会がこれを発議しと書かれてあって、そしてそれを国民に提案してその承認を経なければならないと書かれてあります。この承認は、特別の国民投票で過半数の賛成を必要とすると書いてあるわけです。 したがいまして、これは制定以後一言も変わっていないわけでありまして、制定当時からこのような手続法は附属法として当然に備えなければならなかったものだと私は思っております。そうじゃないと、その憲法改正は三分の二以上の多数の議員が発議しても改正できないわけです。したがって、これは根本的に改正するかどうかということとは別に、このような附属法は整備をしておくべきであるということは、私ども公明党もそのように一致して考えているところでございまして、何らそれは矛盾しないと思います。ただ、それを用いて改正するかどうかということは、各党各派によっていろんな考え方があるし、それが決まってもどの範囲をどういうふうにするかということも多くの議論があります。しかし、その土台としてこのような規定を、法律を整備することは必要だと思っております。
○仁比聡平君 大臣の御答弁のような御趣旨なんであれば、五月三日までとかあるいは与党単独だとかいうような話はなくていいんじゃないですか。国民的議論を待って、熟すのを待ってりゃいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) もう国民的議論はずっとやっていますよ。そして、私が幹事長をやっているときも、自民党、公明党、民主党の間で相当長期間この問題については党の協議を重ねてきたところでございます。
○仁比聡平君 よく分からないんですけれどもね。 先ほど御紹介した自民党の大会の日の午後に、中曽根元首相が会長になられたそうですけれども、衆参の憲法特の主要な議員も参加されておられます自主憲法期成議員同盟と自主憲法制定国民会議の研究会が開かれておられて、そこで有力な国会議員の方も、例えば国民投票法案が五月三日までに成立すれば今度は憲法の中身に踏み込んだ議論が始まるので国民運動化を一層進める必要があると、こうあいさつをしておられて、もう一人御紹介しますと、安倍首相が改憲を明言されただけに何としても国民投票法を成立させ、改憲への第一歩としたい、こういうふうに受け止めていらっしゃるわけですね。これはだれが聞いても、総理の発言は、つまり自民党の新憲法草案を掲げた任期中の改憲というビジョンを掲げて、その改憲スケジュールの第一歩として手続法の今国会での成立を図ろうとするものであることは明らかなんじゃないでしょうか。なぜそれを正面から堂々と今日もおっしゃらないのか。私はかえって理解ができないぐらいでございます。 改憲手続法は、そのねらいにおいても内容においても大変許されない法案だと私は思います。きっぱり廃案にすべきだということを強く主張して、時間参りましたので質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で仁比聡平君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 鹿児島の公職選挙法で無罪が確定したケースについてどのように反省をしていらっしゃるでしょうか。警察、検察、両方。警察と検察、両方です。
○国務大臣(長勢甚遠君) 今回の判決では、自白が客観的事実と矛盾することや変遷していることなどを理由として信用できないとされているところでありまして、自白の信用性の吟味や裏付け捜査が不十分であったと承知をしております。こういうことのないように今後十分に気を付けていかなきゃならぬし、またそのように指示をいたしております。
○福島みずほ君 警察はどのように反省していますか。また、どのような処分を行っていらっしゃいますか。
○政府参考人(縄田修君) 二月二十三日に無罪の判決が言い渡されました。鹿児島県警察におきましては、公判への対応の中あるいは捜査経過等につきまして随時検討を行ってきたところであります。私どもとも情報を交換しながら、今回の判決内容も十分吟味をいたしました。 その結果、供述の内容及び供述の変遷という点に関して、供述の信用性の吟味が十分でなかったということを受けて、供述内容を十分に吟味した捜査、供述の内容と裏付けの状況も十分照らしながら判断していくということが大事だろうということ、あるいは供与金の原資が全く解明されていないなど、客観的証拠等による供述の裏付けが十分でなかったこと、こういったことを受けまして、裏付け捜査の徹底による供述の信用性を十分吟味すること、あるいは長時間あるいは長期間にわたる追及的、強圧的な取調べ、あるいは取調官による不適切な言動の存在が強くうかがわれ、自白の信用性に疑問が残ると判断されたことを受けまして、自白の信用性の担保に配慮した取調べを実施する、こういったことが大事だろうということで認識をいたしております。 いずれにいたしましても、刑事裁判におきまして、事実の証明がないというふうなことにされたことは誠に重く受け止め、こういった事案、生かすべきは生かす、十分反省をしながら対応していきたいと、こういうふうに思っております。 先ほど、処分というお尋ねがございましたが、鹿児島県警察におきましては、こういったことも踏まえまして、当時の捜査主任官及び本部の捜査二課から派遣された班長等につきまして、現場での指揮が全般にわたって不十分であったと認められたということで、鹿児島県警察本部長から厳重に注意ということで処分が行われております。 また、警察庁におきましても、捜査全般の指揮監督が不十分であったということで警察庁長官自ら元鹿児島県警察本部長に対しまして注意を行ったということでございます。
○福島みずほ君 検察の処分はどのようなものでしょうか。
○国務大臣(長勢甚遠君) 本件については、先ほど申し上げたとおり、反省すべき点、今後の糧としなきゃならない教訓がたくさん含まれておるわけでありまして、それを十分今後吟味し、捜査に生かしていきたいと思っておりますが、ただ、検察官が職務上の義務に違反したとまでは認められないと思っておりますので、処分をする必要はないものと考えております。
○福島みずほ君 この買収事件は、全員無罪、否認の元県会議員は三百九十五日間拘留されています。先ほどあるように厳重処分、厳重注意のみです、警察は。検察の方は処分なしです。このようなものでよろしいんでしょうか。 警察、検察、両方お願いします。
○政府参考人(縄田修君) 私どもの先ほどの人事的な措置の関係で若干御説明申し上げますと、鹿児島県警察におきましては、当初、端緒の情報を得て、これは物品の買収等でございますけれども、そういったことから捜査を始め、それから現金の買収の供述が得られたということで捜査をしていったわけでありまして、そういった意味合いでは、情報に基づき法令にのっとって捜査をいたしているということでございまして、そういった中で、この大きな義務違反ということが見いだせないということで、今後捜査に生かすべきということから、先ほど申し上げましたように、警察本部長あるいは警察庁長官から担当の捜査責任者に対しまして注意ということで措置がなされたということでございます。
○福島みずほ君 強引な密室捜査をやりながら厳重注意だけというのは全く理解できません。 富山で三年間刑務所に服役していた冤罪事件、これはどのように反省していらっしゃるでしょうか。 警察、検察、両方、処分についてもお願いします。
○国務大臣(長勢甚遠君) 富山の事件におきましては、自白及び客観的証拠の吟味が十分ではなかった面があったということでございますので、深く反省をしなきゃならぬと思っておりますが、先ほど言いましたように、吟味が不十分であったという点はあるとしても、職務の義務に違反するというところまでは言えないと思いますので、処分は今考えておりません。
○福島みずほ君 警察の方はいかがでしょうか。これは冤罪で、刑務所に入った人はアリバイがあり、かつ現場の足跡が違っていたというケースです。いかがですか。
○政府参考人(縄田修君) お尋ねの事案、平成十四年の一月と三月、富山県下で発生した強姦事件等の捜査にかかわるものでございます。 当時の捜査で聞き込み捜査等を実施いたしまして容疑者が浮上し、それから写真面割りとか面通し等々もやり、容疑者が一応浮上したということで取調べを行って、概括的な自供を得て逮捕したものでありますが、委員御指摘のように、私どもの反省点といたしましては、大筋供述があるとはいえ、遺留足跡、これは若干一センチ程度ですが、本人の足の大きさと違う足跡等がございました。それから、アリバイについての裏付け等が不十分であった。これは、ちょうど被害者が供述をする、推定される犯行時間帯と、それからこの当該男性の自宅からの発信の状況等につきまして十分精査をすればといいますか、アリバイの存在についてそういう視点からの捜査をすればもう少し解明がなされた可能性があるというようなこと等々、裏付け捜査が必ずしも十分でなかったという点が大きな反省点であります。 この事案につきましては、供述と裏付け、これを十分吟味した上で事実の認定がなされるべきだろうと、こういうふうに考えておるところでございます。 この件につきましても、正にこのようなことがあってはならぬわけでありまして、担当職員に、当時の捜査幹部等につきまして、富山県の警察本部長から厳重注意をいたしたところでございます。
○福島みずほ君 甚大な被害を起こしながら厳重注意のみ、検察処分はなしです。 ところで、元ボクサーで死刑の確定判決を得ているいわゆる袴田事件について、担当だった元裁判官が無罪だったというふうに言っております。四十五通の自白調書のうち四十四通が任意性に疑いがあるとして排除されたケースですが、この点をどう考えていらっしゃるでしょうか。最高裁、お願いします。
○最高裁判所長官代理者(小川正持君) お答え申し上げます。 再審開始決定をするか否か、今その再審請求が係属しているわけでございますが、その点につきましては担当する裁判体が提出された資料に基づいて判断する事項でございまして、事務当局の方でこの点についてお答えすべき事柄ではないと考えております。
○福島みずほ君 重大な事実が出てきたと思っています。 「それでもボクはやってない」という痴漢冤罪の今映画がヒットをしております。 ところで、刑事訴訟法の一部改正法案、被害者が裁判に参加する制度が国会に出されると言われています。論告求刑を検察官と同時に被害者、遺族がやるということでよろしいですね。
○国務大臣(長勢甚遠君) 被害者が法廷で意見を述べるということができるようにしたいと考えております。
○福島みずほ君 論告求刑もやると聞いていますが、そうですか。
○政府参考人(小津博司君) 現在、検察官が行う事実及び法律の適用についての意見のことを論告求刑と呼び習わしているわけでございます。このたびの法律では、犯罪被害者の方が一定の要件の下でやはり意見を言えるようにしようということでございます。
○福島みずほ君 検察官は懲役十五年、被害者は死刑にしてくれと言った場合、裁判官はどちらを聞くんでしょうか。法務省刑事局。
○政府参考人(小津博司君) 訴追の責任を負っている者は検察官でございまして、その立場で検察官が行う意見のことを論告求刑と言い習わしているわけでございます。今度の制度で被害者の方も意見を言うということになります。ちなみに、現行法におきましても、犯罪被害者の方が御自分の心情について意見を述べるという制度は既にあるわけでございます。 いずれにいたしましても、裁判所はすべての証拠、そこで述べられた事柄を踏まえて御判断なされるものと承知しております。
○福島みずほ君 非常に危うくなると思います。 現行法でも被害者は意見陳述の機会はあります。しかし、今度は自分で質問をしたりするわけですね。有罪か無罪かを考える制度、そして裁判員制度が二年後に始まります。先ほどのように冤罪が、被害者がこの人が犯人だと思い込んでいて、法廷であんたが犯人だとか死刑になってくれと言って、それに太刀打ちできるのか。論告求刑が二通り出て一体どうするのか。被害者の遺族の人の中にも、導入に関しては裁判員制度が根付いた後じっくり時間を掛けて検討してほしいなどの意見が出ております。 刑事裁判の制度を大きく揺るがすこの案は極めて問題があるということを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十九年度総予算三案を一括して議題とし、農業・食の安全等に関する集中審議を行います。山東昭子君。
○山東昭子君 自民党の山東昭子でございます。 質問に入る前に、一言松岡大臣に申し上げます。 最近の大臣をめぐる報道にはうんざりしております。一部の野党議員のパフォーマンス的な言動もいかがかとは思いますが、いずれにしても、大臣は仕事のできる方なんですから、早く職務に専心できるよう、政治家として姿勢を正して頑張っていただきたいと思います。 本日は、私が手掛けてまいりました食育と農業について、関係大臣と安倍総理に質問いたします。 年々、食の安全に対する問題について真剣に議論が始まったことは、食の分野の情報公開が進んだあかしでとても喜ばしいことだと思います。同時に、和食を忘れた食文化の破壊は、子供たちから味覚だけではなく感性をも奪っております。 朝食を食べない子供が小学校で一六%、中学で二〇%、また二十代では男女とも三〇%が朝食を欠いています。また、中学生の七割が塾に通うため一人で食事を取ることが多く、昭和五十七年には孤食というものが非常に多かったんですが、またそれがこの二十五年後にもうんと増えております。 また、肥満も大変増えておりまして、三十代から六十代の間では三割が肥満ということになっておりまして、一千三百万人もの男性が肥満という状況になっております。食生活の乱れの中では、今後、どれだけ食べるのかではなくて、何を食べるかが問題になってきていると思います。 そこで、高市大臣にお尋ねしたいんでございますけれども、食育基本法施行から一年八か月たった現在の取組状況と各省庁との連携についてお聞かせ願いたいと存じます。
○国務大臣(高市早苗君) 食育基本法が平成十七年の六月に成立いたしまして、この法律に基づき、平成十八年三月に食育推進会議におきまして食育推進基本計画が決定されました。この計画に基づきまして、現在、政府では、家庭、学校、地域、それぞれの場で食育が国民的な広がりを持つようにという取組をいたしております。 私ども内閣府におきましては、この関係府省の食育関連予算ですとか食育白書の取りまとめなどを担当しているんですけれども、十八年の十一月に初めての食育白書を国会に御報告の上公表いたしましたし、それから、今年の一月から、これも内閣府でなんですが、食育推進会議の民間委員などを構成員とします食育推進有識者懇談会というのを開催いたしております。これは、国民運動を一層推進するために、重点事項それから具体的な方策について有識者から私が直接御意見を伺う会でございまして、ここには農水省、文部科学省を始め関係省庁にも参加をしていただいております。 今の文部科学省で行われております「早寝早起き朝ごはん」国民運動ですとか、栄養教諭の全都道府県配置ですとか、また、厚生労働省でメタボリックシンドロームなどへの対応もしていただいておりますし、医学教育なども進めていただいております。農水省では、教育ファームで体験活動を実施していただいたり、日本型食生活の普及もしていただいております。 ただ、こういった取組に当たりまして政府が一体となってやっていくために、厚生労働省と農水省が連携していただいて、食事バランスガイド普及、活用を促進いたしましたし、また文部科学省と農水省の連携によって、農山漁村における体験活動の推進ですとか、それから各府省のイベントにおける広報用パンフレットも相互に活用するなどの連携をしております。 いずれにいたしましても、私が総合調整役でございますので、しっかりと目配りをしながら連携体制を取っていきたいと思っております。
○山東昭子君 食育は、子供の食育、大人の食育、そして地域の食育と大きく三つに分類されると思います。今日まで食生活のボランティアの方々が親子の料理教室であるとか、あるいは独り暮らしの高齢者の方に食事を届けるなど、そうした活動をしてきたことによって法律として花開いたわけでございます。 子供たちの食育の現場も、幼稚園、保育所そして学校と、校庭で自ら作物を植えることによって生産者への感謝の心を養い、食物の大切さや収穫する喜びを知り、給食も残さなくなってきたようでございます。福井が生んだ医師であり軍人でもあった石塚左玄が、明治時代に、食育は子供の教育に最も大切だと本でも訴えております。 伊吹大臣にお伺いしたいんでございますけれども、切れやすい若者が増加することで、食育を通しての教育は家庭や学校においてどんな使命があるとお考えでしょうか。また、栄養教諭の役割は大変重要だと思いますけれども、ちょっと数が足りないといいましょうか、配置されていない部分がありますので、どのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 先ほど来先生がお話しになりましたように、日本食の大切さとか、あるいは産地のものを産地で消費するとか、生徒児童が直接農業を実感し、あるいは卵を手のひらで取るということを通じて、やはり命のあるもの、植物を含めて、命のあるものをいただいて自分の命をつないでいるということを自覚してもらうということが私は一番いいことだと思います。 したがって、栄養のバランスとかそういう科学的なことを教えるということも必要ですし、食べることによって集団のマナーを身に付けることも重要ですが、やっぱり一番の原点は、命のあるものをいただきながら自分の命をつないでいるということを食を通じて自覚してもらうと、これが私は、特に小さな子供には一番大切なことだと思います。 そういうことも含めて、いわゆる栄養職員を栄養教諭に替わっていただいて、先生も大変その面で御努力をなすっていることを承知いたしておりますが、できるだけすべての学校に配置をしていただきたいと。 ただ、これは非常に残念なことでございますが、栄養教諭の単価の方が御承知のように栄養職員より高うございますね。そして、従来は、三位一体の前はかなり文部科学省が補助金をもってこれを動かすことができましたけれども、三位一体という名の下にこの補助金が地方に行って、そして税目が動いて、その足らざるところを交付税で賄うと。だから、決定権は今地方自治体にあるわけですね。ですから、今文部科学省でできることは要請をするということ、そして地方自治体がお決めになった場合の栄養教諭と栄養職員の差額の三分の一を義務教育国庫負担金として差し上げるという立場に変わってしまったということです。 できるだけ要請を強めて、こういうことを、今私が申し上げるようなことを教えていただく先生を充実させていきたいと思っております。
○山東昭子君 「早寝早起き朝ごはん」ということは大分浸透してまいりましたけれども、このキャッチフレーズは非常に結構なんですけれども、実際にお米の使用量というのは給食現場で増えているんでございましょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 米飯給食というのは、一番最初の出だしはやはり食管の赤字問題があったと思いますが、その後はむしろ米の飯を食うということによって正しい食習慣を付けていく、そして地域の食文化を通じて自分たちの郷土への関心を高めていくという教育的な観点もこのごろは大きくそれに加わってきている。農水省は、この六十年以降、大体何とか週三回の米飯を実施してほしいという強い要請を文部科学省は受けておりますので、これも先ほどのお話に関連するんですが、どのような給食をやるかということは各教育委員会に任されております。任されておりますが、できるだけ今のような観点から米飯を使ってもらいたいというんで、今は全国平均で週二・九回の給食に米飯が供されていると。 ですから、何とかこれを三を上回る方向へ持っていく、更に進んで四になればもちろんいいわけですが、地方の教育委員会に、先生のお考えを含めて、できるだけやはり日本の伝統的な主食を使ってもらうということをお願いしてまいりたいと思っております。
○山東昭子君 いずれにしても、子供たちに、この食育というのはお説教ではなしに、やっぱりその食べる楽しみ、食文化、そういうものを植え付けるためにいろんなことを学んでもらうというのが一番の基本ではないかなと思っております。 地産地消と申しますけれども、今現在は、O157のときから食中毒のあおりで生野菜は学校給食では一切食べられないというような状況になっておりまして、全国歩いておりますと、生産者の人たちからも、私たちは一生懸命工夫して安全な野菜を作っているんだけれども、なかなか子供たちに食べてもらえないんだと、何とか子供たちに生野菜を食べてもらうことによって、日ごろから食習慣として生野菜を取るというようなことにつながっていくんではないかと、そういう声が多いんでございますけれども、これは文科省、いかがでございましょうか。大臣、何とかなりませんでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 私もだんだん年を取ってきたのか、やっぱり野菜を食べたいという気持ちはありますね。子供も、新鮮な野菜、生野菜を食べさせるということは非常にいいことだと思います。 ただ、O157のせいというわけではありませんが、事故が起こった場合には、もうとんでもないことをしたというマスコミ論調になって、大変な非難を学校の給食関係者は受けるわけですね。それに対する身構え感、身構える姿勢というようなものがありまして、各地方の教育委員会では、生野菜をお使いになっているということは先生がおっしゃったようにほとんどございません。 文部科学省の定めた学校給食衛生管理の基準においても、野菜類の使用については原則として加熱することということを言っております。しかし、すべての生野菜を使っちゃいけないという指導はしておりませんで、生野菜を使用する場合は、近隣市町村等での食中毒の発生状況、調理場の施設設備の状況、調理員への研修の実施などを踏まえて、安全を確認しつつ判断することというお役人的文書が付いているわけですね。これじゃ実際は非常にやっぱりやりにくいと思います。 ですから、昔のように生野菜を食べて腹が痛くなったなということが笑って済まされない社会になってきているということがございますので、できるだけ生野菜の使用に当たっては、十分洗浄して、必ずその日のうちに給食に供することということを言っておりますので、それを守って、問題が起きないような状態で調理をしていただけるのであれば、地方の教育委員会がその所管する学校に生野菜の給食をなさることについては、文部科学省は何ら止めているわけではございません。
○山東昭子君 十九年度における衛生管理に対する文部科学省の取組というような中で、衛生管理に関する予算案の中に学校給食の衛生管理等に関する調査研究という項目がございまして、一千三百三十九万一千円が計上されております。これで、今大臣がおっしゃられたように、シャットアウトということではなしに、安全な状況でありさえすれば解禁をするというような形で、そちらの方の調査も是非していただければとお願いをする次第でございます。 さて、我が国は四方を海に囲まれております。世界三大漁場と言われる恵まれた海もすぐ近くにございます。また、国土の七割を森林が占め、山の豊かな栄養分が川を通って海にもたらされたことから、沿岸のいそは昆布やワカメ、それから魚介類で満たされるようになりました。さらに、日本の排他的経済水域は世界第六位の広さでございまして、こうした恵まれた条件により、日本には三千五百もの漁村が形成されたわけです。そこで私たちの祖先は暮らしを営み、今日に至るまで、健康で長寿というすばらしい財産を私たちに残してくれました。 こうした海への感謝の念を抜きにしては、日本で子供たちの食育というものはとても語れないと思います。食料の自給率がもっと高い数字で維持できなければ机上の空論になってしまうのではないでしょうか。現在の魚の自給率五〇%、食料全般の自給率四〇%というようなことになりますと、どうも問題でございます。 食の安全という形で気になるのは、ちょっと魚の方にも目を向けてみますと、魚の養殖に使用する薬品というものが一体どうなっているのか、消費者から見ますと非常に不透明でございます。人体にどのくらいの量なら害がないのか、その薬品の分析はどのようにしているのでしょうか、是非お知らせいただきたいと存じます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 魚介類に残留する動物用の医薬品につきましては、食品衛生法第十一条に基づきまして残留基準を設定し、食品の安全確保を図っているところでございますが、輸入食品の増大や動物用医薬品等の食品中での残留に関する国民の不安の高まり、今まさしく委員の御指摘のとおりですが、そうした状況を受けまして、平成十五年五月、食品衛生法を改正いたしまして、動物用の医薬品等の規則に関し、いわゆるポジティブリストというものを導入することとして、昨年五月二十九日から施行をいたしているところでございます。本制度の導入によりまして、すべての動物用の医薬品、すべての食品について規制が行われております。したがって、その意味で安全が進んだということが言えるかと思います。 厚生労働省といたしましては、食品の製造、加工、輸入などの現状に即した行政による監視指導を行うため、食品衛生法に基づきまして指針を策定いたしておりまして、これに基づきまして、都道府県等におきます衛生監視指導計画、それからまた、輸入食品につきましても国が輸入食品の監視指導計画を定めて重点的、効率的、効果的な実施を図っているところでございます。 委員御指摘の養殖魚介類の動物用医薬品等の残留につきましても、検査の計画的な実施や事業者による出荷時検査の推進等によってこれについての確保を行っているところでございます。 養殖魚介類の検査結果につきましては、年度これを取りまとめて公表をいたしているところでございまして、昨年五月のポジティブリスト化の後の主眼は、国産食品については、厚生労働省において国内における動物用医薬品の使用状況等を踏まえたモニタリング検査の実施要領を策定して、都道府県等において地域の生産、流通などの実情に即した計画的な検査を実施してくださいということを申し上げておりますし、他方、輸入食品につきましては、動物用医薬品等の輸出国における使用状況、検査状況、これまでの輸入時検査の結果等を踏まえて、年度ごとに計画を策定して検査を行っているところでございます。 いずれにしましても、こうした取組によりまして安全確保対策について適切に推進し、その確保を図ってまいりたいと、このように考えております。
○山東昭子君 今や農林水産業は危機に瀕しております。農業に国家戦略が全くないと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。 先ほど申し上げたように、アメリカの一三〇%、フランス一四〇%、カナダ一六〇%と、給率も先進国の中で最低でございます。この辺で農業を、補助金や農協頼りではなくて、思い切って経営センスを持った一般の方たちの中からコンサルタントとして参入させ、そして食のルネッサンスを図るべきではないかと思っているのでございますが、今後の農業の未来について安倍総理の所見をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、この国会の施政方針演説で述べたとおり、農業を戦略産業として、世界に向かって日本のおいしくて安全な高品質の農産品を輸出ができる、そしてその額も一兆円を目指していく、そういう産業にしていくことを宣言をいたしています。 意欲と能力のある言わば担い手の皆さんに施策を、また支援を集中化し、重点化していくことによって構造改革を進めて、生産性や品質の向上などの課題の解決を図っていく必要があります。 このため、政府としては、経営感覚に優れ、やる気のある農業者の力が最大限に発揮をされるように、平成十九年度から導入する新たな経営安定対策において担い手に対して直接支援を行うことといたしております。 そして、それとまた、先ほど委員が御指摘になったような、いわゆる農協主導型、もちろん農協の主導も大切なんですが、言わば経営として、戦略産業として育てていくためには、言わば会社経営を行っていくようなセンスと感覚、また農産品を売っていくためには営業の感覚も必要でしょうし、経営者としては税務、財務の知識も必要なのではないかと思います。担い手の皆さんが税理士や中小企業診断士等による経営診断、指導を受けて自らの経営改善を図っていくことを支援をしていくなど、こうした正に戦略産業という側面からとらえた農業の支援を積極的に行ってまいることによって、日本のおいしい農産品を世界の人たちに味わっていただき、農業が未来型の、若い人たちが農村に行って農業に従事をしていこうと、このように思ってもらえるような農業に変えていかなければならないと思います。
○山東昭子君 是非、そういう形で臨んでいただければと思っております。 これから、市町村がいろいろ合併をされて、それぞれの地域が個性ある町づくりというものに邁進をしていっている時代でございます。そういう個性ある町づくりには、やはりいろんな感性が必要だと思っております。そして、そのために中央からもいろんな形で感性のある役人たちも投入をして、そして一緒になってその地域の人たちと町づくりをしていくということが重要ではないかと思っております。 中央では役人たたきが行われておりますけれども、私も国家観や使命感を持っているやる気のある役人はたくさん知っております。しかし、中央省庁の役人は、私は余りにも忙し過ぎるのではないかなと思っております。深夜まで働かせずに、もっといい音楽や芝居や映画やスポーツ、また食文化に触れて、感性を磨いてもらいたい。その中の何人かでプロジェクトチームをつくって、ブロックで地方をゆっくりと歩いて、そして地元の人とともに良い町づくりを進めてもらいたいと思うんですが、総理、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) やはり、日本という国は隅々まですばらしい美しさに満ちあふれていますから、特に農山漁村がその美しい景観を生かしながら、また代々引き継がれてきた麗しい伝統、またすばらしい文化もあるんだろうと、このように思います。そういうものを守っていくためにも、こうした地域を正に未来に夢が持てる地域に変えていかなければならないと思っています。その意味におきましても、そういう地域における大切な産業である農業や漁業をしっかりとこれは育成していく必要があるだろうと、こう思います。 その中において、今御指摘のように都市と農村が交流をしていくということも大変私は重要ではないかと、このように思います。全国の農山漁村の中には、優れた自然環境や農山漁村の景観を生かして都市住民との交流を図ったり、地域支援や伝統食材を活用した特産品作りなど、地域おこしに頑張って、魅力ある活力ある地域に変える動きが今進行中だと、このように思います。魅力ある地域に生まれ変わることが重要であり、農山漁村活性化法案を始め、様々な地域活性化策を盛り込んだ地域活性化政策体系を取りまとめたところでございます。 先般、各地域の代表の方々と首長さんたちとお話をさしていただきました。その中で、例えば島根県の海士町は株式会社ふるさと海士というのをつくって、この海士の、離島でありますが、この良さを全国に発信をしているそうでございます。その結果、島の外からこの島にやってきて永住をしようという、言わばIターンの人たちが何と平成十六年から十八年まで七十二世帯、百三十八人も増えたということであります。普通は、この離島というのは、非常に中では雰囲気がアトホームでいいんですが、外からは入りにくい、そしてまた、外からこっちに行って住もうという気がなかなか起こらないわけでありますが、積極的にそういう人たちを受け入れてきた結果、そういう外からたくさんの人たちが入ってきて定着をしたということでございます。 また、そういう人たちがそこに入ってくることによって新たな刺激があって、自分たちが当たり前と思ったことが、これはやっぱりすばらしいということで、例えばさざえカレーというのを作って、さざえカレーというのはなかなか普通発想しないんでありますが、これが大変な今評判を呼んでいるということでもあるそうであります。 このように、外からの知恵やアイデアを入れながら刺激を受けることによって、更に新たな地場産品が生まれてくるということでもないか。また、都会の人たちもそういうところに行って、新たな人生の道を探っていくこともできるのではないかと、こんなように思います。
○山東昭子君 さて、安倍総理は、美しい国日本をつくろうとしておられます。そこで、総理に思い切った改革をしていただきたいんです。 御承知のとおり、フランスの農家や農村は、色彩センスも良く、田園風景が実に美しいわけです。その中に存在する畑の中の、あるいは森の中のレストランは、観光地としてもすばらしいものがあります。それに比べまして、日本の風景は余りにも美的センスがなさ過ぎる町並みでございます。これから桜の時期になるともっと情けないのは、せっかく美しい本物の桜の横に、目を覆うばかりのけばけばしいちょうちんやプラスチックの桜が商店街に並んでいることでございます。 都市には都市の建築美、そしてリゾートはリゾートの自然美、そして農村の田園風景、そういうものの個性というものを生かして、これからは、自治体の長、先ほどもお話しになりましたけれども、地方条例もございますけれども、景観を大切にするためのリーダーシップを是非発揮していただきたいと思うんです。 ポイントは、電柱の地中化であるということ、あるいは緑化を推進することはもちろんでございますけれども、もっと大切なことは看板とのぼりの撤去ではないかと思います。うちだけ目立てばいいというような考えの企業エゴであるとか、あのあらゆる店のばらばらの形、色、場所、これらをみんなが理解して調整すれば、きっとどんな国からゲストを迎えても誇れる日本と美しい日本の風景がつくれることであろうと思っております。 食育によって心身ともにたくましくなっていく子供たちに支えられて、長寿社会を一緒につくっていかなければならないわけでございます。長寿社会と申しますと、私どもの日本も、昨年の九月には百歳以上の方が二万八千三百九十人にも増えたわけでございます。そうした方たちが生き生きと暮らしていけるような環境整備というものをするために、やはり健康人というものをつくっていかなければならないわけでございます。 今、先ほどから申し上げているように、やはり和食を中心に食べていくことが長寿につながっていくというようなこと、あるいは和食を取り入れた創作フレンチであるとかイタリアンとか、いろいろ今みんな料理人が工夫をしている日本でございますけれども、外務大臣、外国に出掛けられると、大臣も御承知のように、アジア人が握ったすしが日本食などと言われているのはちょっとどうかなという気がいたします。 そこで、是非大臣に、やる気のある料理人を何人か国で雇っていただきまして、定期的に海外で、日本の伝統ある陶磁器であるとか漆器を紹介しながら、それらを使っておいしい料理をPRする食文化外交というものに是非力を入れていただきたいと思うんでございますけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 食文化というのは、もうこれは山東先生おっしゃるように、影響はすごく大きいと思います。やっぱり、すしというものが健康食品だという、本当かどうか知りませんけど、いうことになって、これがえらくはやった。我々学生のときは、おまえ、魚生で食うのかなんて言われたもんでしたけれども、これはえらく受けた、はやっておると思います。 はやった結果何が起きているかというと、今マグロはトロと言うんじゃないですかね、アメリカじゃ。すし屋でチューナって言わないと思いますね。ウニも、シーオーチンと言わずにウニと言うようになっておりますし、この間来たフランス人が、日本に来て何が一番すしでうまいと言ったら、しゃりと言うから、シャコの間違いだと思って、それはシャコだろうと言ったら全然話が通じなくて、あれはフランス語、多分音が合うんだと思いますね、あのしゃりという音が。ああ、しゃりのことかと思って、おお、それは飯のことかと言っていろいろ話をしたぐらい、フランス人でもそういうことになってきているというのは、明らかに文化がそういう具合にして広まっていくんであって、これは、牛はオックスのはずなのがレストランに行ったらビーフになってみたり、豚がピッグのはずがレストランに行ったらポークになっておりますのは、あれ皆フランス語が基だからそうなっているんだと思いますが、そういった形で日本の文化が広まっていく、私は、これは第一歩としてはいいことだと思います。 しかし、これ、だんだんだんだんこれが広まっていくと、もうちょっとうまいものがある、何とかいうものがあるといって、だんだんクオリティーの高いものを求めるようになってきている段階に多分なってきつつあると思っておりますんで、そういったものの一助になるという意味においてはすごく大事なことなんだと思いますが、ただこれは、簡単にそういった何というの、大会を開いたからとか、それをやったからといって、どうかいくかなというのは、これはもうちょっといろいろ検討してみなければならぬところだと存じます。
○山東昭子君 やはりこれからはみんな健康志向に我が国の人間もなっているわけでございます。それで、元気な人たちができるだけ旅をしたい、おいしいものを食べたい、そういう形でやはり全国に出掛けていくわけでございます。そのために、それぞれの町もあるいは旅館もいろいろの工夫をしているわけでございますけれども、これは医療の現場からも、やはり世界的な趨勢の中で先端医療とかそういうことだけではなしに、やっぱり東洋の漢方であるとか、あるいは温泉、はり、きゅう、マッサージ、そういうものを取り入れたやはりホテル、旅館、そうした施設というものがこれからどんどん増えていくんではないかなと思っておりますし、効果も上がっているようでございます。 外国なんかも、ドイツのバーデンバーデンであるとか、あるいはフランス、あるいはイタリアのトリノなどでも、食の科学大学なんというような大学もあって、そこにまたホテルがあって、そこの地産地消で取れた野菜、そういうものを中心においしいレストランもできているというような話も聞いております。 ですから、日本もいろんな形で、それぞれの地域の美しい日本の自然というもの、その中で、伝統文化を生かしながら、その町で取れた野菜であるとか果物であるとかあるいはいろんな魚であるとか、そういうものを食べながらやはり健康管理をしていく、そういう姿勢というものをこれからみんなが考えていくときだろうと思っております。 そういう意味で、やはりこれから是非国でもいろんな形で、厚生労働大臣にもお願いをしたいんですけれども、それは民間活力でいろんな形でいろいろつくられると思うんですね。それをやっぱりチェックしていただいて、これは適切だと、これはなかなかいいぞというような形で、いい意味でお墨付きというものを是非与えていただいて、そして旅人たちが利用しやすいような環境というものを是非つくっていただきたいなと思うのでございますが、それに関しては大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、山東委員から、伝統的なはり、きゅう等の療法ですね、こういうものについてきちっとした位置付けを考えてもらいたいと、こういう御要望がありましたが、現在でも専門職として国家資格制度を設けておりまして、それから健康保険の療養費の支給対象ともしているところでございます。また、これらの療法につきましては、西洋医学だけでは得られない治療効果が期待できる、それから、場合によっては西洋医学とそうした我々の伝統医学というか療法との組合せによってより効果が上がるというような観点から、統合医療の考え方が広がりを見せておるようでございます。 このため、平成十八年度から、西洋医学に含まれない医療領域と西洋医学とを効果的に組み合わせるいわゆる統合医療ということに関しまして研究を実施いたしまして、統合医療の科学的な評価の土台づくりを進めているところでございます。 今後、こうした研究によって得られた成果等が統合医療の適切な普及に活用されるように、国民や医療関係者等の関係者に対して広くそうした情報も提供していきたい。場合によって、それが今、山東委員が言われるような町おこしあるいは温泉地等の一つの魅力のポイントとなりますように私どもとしても協力をしてまいりたいと、このように考えております。
○山東昭子君 どうぞ、その姿勢でサポートしていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。段本幸男君。
○段本幸男君 自由民主党の段本幸男でございます。山東議員の関連で御質問させていただきます。 まず最初に、農業や食の安全と大変関連深い安倍総理が提唱されます美しい日本について御質問をさせていただきたいと思います。 全国を回っていますと、今大変疲弊している農村においては、美しい日本が、これが活路を開いてくれるかもしれない、そういう期待が大変強い、こんなふうな感じを持っております。しかし、現実を見てみると、新聞報道なんかによると、再び大都市に人口が集中し始めた、こんなことが書いてありました。人口が全体として減少しているわけですから、当然農村はもう拍車が掛かっていると、こんな状況ではないかというふうに思っているんです。山手線内の高層マンションの建設ラッシュを見りゃ、もうこれは、ああ、さもあらぬなという感じが非常にするんです。 これは言い換えれば、恐らく現在の農村にはやっぱり非常に魅力が薄いとか、あるいは国の施策が十分に農村に、やっぱり思うところに行き渡っていない、こういう部分もあるんじゃないか、こんなふうに思うんです。そういうところから見れば、かつてこういう政策が取られたこともあるんですが、国土全体をやっぱり均衡あるような形で発展しなきゃいけない。もちろん、かつてのように列島改造とかこんなものが必要だとは思わないんです。二十一世紀がやっぱり真の豊かさと言われるものに近づいていくためには、農村と都市が調和、あるいはいい形で共生できる、こういうことが一番大事なことだ、こんなふうに私自身は感じ、このことを安倍総理が美しい国日本として提唱されているんだ、こんなふうに考えているんですが、そのようなお考えでいいのかどうか、総理のお考えをお聞かせ願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本において、例えば東京のような大都市だけに人が集中して、東京だけが発展していくという未来は、私は考えたくもないし、考えられないわけであって、やはり、例えば都市が発展していくためにも、その周りの田園や地方が美しい緑を涵養して、美しい空気をつくって水を涵養し、そして供給していく。そして、優れた人材を輩出をしていくことによって初めて都市が私は都市として成り立っていく、このように思います。 そして、その都市と農村が交流することによって、都市に生きている人も農村に生きている人も人生はより私は豊かになっていくだろうと。都市に住んでいる人たちが、その都市だけで暮らしていくことによって、これはやっぱり何となく息苦しくなっていきますよ。美しい自然に接することで人間らしい時間を過ごすことも私は可能になってくる。ですからこそ、やはり地域がしっかりと将来に向かって未来を描いていくことができるような、そういう日本にしていかなければならないと、このように考えています。 また、もちろん大都市だけがすべての機能が集中するという状況になってくれば、災害や危機管理の観点からいってもこれは大きな問題が生じてくるんだろうと、このように思います。 地域の活性化については、現在策定中の国土形成計画においては、広域ブロックを単位とする地方がその有する資源を最大限に生かして地域戦略を描き、特色ある独自の発展を目指すことといたしています。地域にはそれぞれが紡いできた伝統や歴史や文化がございます。そして、美しい景観や特色があるわけでありまして、そういう特色を生かしながら、地域資源を生かして活性化を図っていくことができることによって、日本国全体としてバランスの取れた発展が私は初めて可能になってくると、このように思います。 そのように、地域の特性を生かして地域が発展をしていくためには中央の押し付け的な活性化であってはならないわけでありまして、やはり地域独自に自分たち自身で未来を描いていって、それを応援をしていくということが大切ではないだろうかと、このように思います。
○段本幸男君 是非、安倍総理のそういうリーダーシップに御期待申し上げたいというふうに思います。 ところで、そうはいいながらも、農村がじゃ人口増えるかといったら、なかなかそう簡単に増えるものではない。人口だけではない、恐らく交流人口とか、都市と農村が行き来する、こういうようなことが非常に大事になってくる。そういうようなことで、都市と農村の共生・対流について、自民党の方でも調査会を五年ほど前につくって、関係省庁と一緒になりながらいろんな形で活動を進めてまいりました。「オーライ!ニッポン」ですか、こういったものが出てきたり、関係省庁もいろんな形で知恵を出してこられたというふうに思うんです。 でも、先ほど総理の方から山東議員の質問に海士の例を出されて、そういう成果も出ている部分もあるんですけれども、しかし全体として見れば、関係省庁は自分の権限内で知恵は出ているけどなかなかそれを超えて全体としての大きな流れをつくり切っていない。こういう国民運動がウエーブをつくるような状態にはなっていないと私は思っているんです。ここはやはり、美しい日本とおっしゃるからには総理がリーダーシップを発揮、更にしていただいて、この省庁間を超えて、むしろそういう大きい国民運動の流れをつくるんだというふうなところをやっていただきたいんですが、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう段本委員がこうした都市と農村の交流についてずっと御努力をされてこられたということは私もよく承知をいたしております。 私が官房副長官のときにこの「オーライ!ニッポン会議」を創設をいたしまして、私も責任者の一人でありました。養老先生に代表をお務めいただきまして、国民運動を展開をしようということで進めてまいったわけでございます。発想としてはすばらしい、しかし、更に委員がおっしゃるようにもっともっと国民運動として展開をしていくことが私も大切だろうと、こう思います。そういうことをやっているんだったら自分も参加してみたいという方は恐らくたくさんいらっしゃるんではないかな、このように思います。 あのときには、例えば都市にいる人たちが割と長期間にわたって農村に行って、農村での生活の中に入って時を過ごすことによって都会での疲れをいやし、明日への活力をこれは養っていくということにもつながっていきますし、また、もちろんそれによって人生は本当に豊かになっていく、このように思います。 そういう取組をしている市町村を紹介をするためのホームページも作ったわけでございますし、もっともっと我々は宣伝活動をしていきたいし、体験した人はみんなすばらしいと言っているんですね。当時の、私の官房副長官当時の秘書官が農家に短期間、奥さんと一緒に滞在しまして、リンゴの授粉を自分でやったんですね。で、その後、その授粉した成果としてできたリンゴは後で送ってこられた、これはもう一回行ってみたいと、このように思ったそうでございまして、やはりそのように経験をする。私も、当時この副大臣の方々と一緒に田植を経験をいたしました。その山梨県の町は東京の小学校の生徒がたくさんやってきて、廃校を利用していろんなことをやって大変な成功を収めているところもたくさんあります。もっともっと我々はこの仕組みを全国にこれは発信をしていきたい、その努力を更に私は高めていきたいと、このように思っております。
○段本幸男君 是非お願いいたしたいと思います。 ちょっと話は細かくなるんですが、先般、私が都市農村交流の関係の会議に出ていたら、そこで友人がこんな発想法を言っていたんでちょっと総理に御意見をお伺いしてみたいと思うんですが、一つは、自分のふるさとを登録する、第二住民票というのをつくってみたらどうだろう。東京はもはやふるさとを持たない子供たちばかりなんですね。是非こういう形を持ってみたらどうか。二つ目に、食農教育とか、アトリエとなるようなデュアルライフというんですか、二重生活、週末にはそういうところへ行ってやる。もう確かに既にクラインガルテンみたいなものが幾つかできているんですけれども、そういうものを楽しむために第二住宅をどんどん造る、それに優遇措置をしていくんだと、こんなふうなものを二番目に。そしてもう一つ、例えば自閉症の子が体験学習なんかすることによって、農村の、いろんな海浜の学校に行くことによって大変大きな成果を上げているというふうな話も伺っております。第二学校あるいは第二職場というものをつくって自由に行き来できるような社会的な雰囲気、こういうものをつくることが二十一世紀の新しいスタイルなんではないかというのを友人が提唱していました。私も感心いたしました。 とにかく、今までの古い発想ではなくて新しい視点で進めることが大事なんではないかと思うんですが、総理の御感想をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一つの考え方としては私は大変興味深いなと、こう思います。 例えば、都市と農村の交流が必要だというふうに考えておられる方々はアンケート調査によると七八%もおられるということでございまして、今この農村と都市、農山漁村と都市の二重、二地域居住については、団塊の世代を含む五十歳代では四六%が願望を持っておられる。ニーズは大変高いんだろうと、このように思います。東京で都市生活も楽しみながら、やっぱり週末を含め農村での、農山漁村での人間らしい自然の中での生活も楽しみたいと。そのためのアイデアをいろいろと我々も検討していくということは大切ではないかなと思います。国会議員の多くの方々は大体二重生活をみんな、エンジョイしているかどうかは別でございますが、経験はしておられるだろうと、このように思います。 武蔵野市の学校では、ふだんの学校生活で体験しにくい活動や学習を自然に恵まれた場所で長期に滞在して行う取組、セカンドスクールを実施をして大変好評だということでございますが、こうした試みも私も大変興味深いと思いますので、よく研究をしてみたいと思います。
○段本幸男君 次に、食料自給率について総理にちょっとお尋ねしたい。これは美しい国づくりから見ても非常に関連が深いことだと、こんな意識からお伺いしてみたいんですけれども。 現在の食料自給率は、御承知のようにカロリーベースで四〇%というふうに言われています。先進国の中でも群を抜いて低い状況にあります。今、国際的ないろんな危機管理、こんなものから見たら非常に独立国家として恥ずかしい状態にあるんではないか、こんなことも感じるんです。せめて最低五〇%、これが国民の多くの願いではないか。そこまで政策をやっても恐らく国民はすごく支持してくれる、こういうふうに思うんですね。 国は、平成十二年に食料・農業・農村基本法というのを作られました。今後十か年間で五%上げると基本計画にうたわれて、やってきて、いろんな形で努力はされてきたんだと思うんですよ。しかし、たったの一%も上がっていないというのが現状です。 この食料自給率の問題は、私も農業の専門家ですから、この温暖多雨な国であと残っている作目を作るというのは、大変難しい作目だけが残っている。あるいは、それを作ってもなかなかもうけにつながらない。もう要するに、非常にもうけの薄い部分の作目が残っている、農家も相当苦労要る、そういうふうな状況にあるとは思うんですが、しかし前半に言ったような状況から見れば、ここは行政も、そして政治も、そして農家も消費者もみんな入れて、ある一定のところまでもう不退転の決意でやる、こういうことが必要だ、このことがやっぱり美しい国のみならず、国家のやっぱり基本、根本になるんじゃないか、こんなふうに感じるんですが、総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自分たちが食べるものは自分たちで供給をしていく、これはやはり、いわゆる安全保障上の観点からいっても、まあ食料の安全保障という言葉がございますが、私は大変大切であろうし、根本ではないかなと、このように思います。もちろん、全部をこれは確保するのは、大変これは難しいわけでありますが、やはり半分ぐらいは自分たちでこれは供給できるという体制をつくっていかなければいけないと思います。そういう認識のある例えばヨーロッパの国々は、この食料自給率を高めるための大変な努力をしているというふうに思います。 食料の安定供給を確保するためには、国内の農業生産の増大を図っていくことが基本でありますが、これにプラスして輸入と備蓄とを組み合わせていくことが必要でありますが、やはりそれと同時に、将来的な食料自給率は供給熱量の五割以上を国内生産で賄うのが、これがやはり私たちの目標であり、それが適当であろうと、このように考えています。 これを前提として、政府としては、実現可能性を考慮いたしまして、平成二十七年度における食料自給率目標を四七%と御承知のように設定をしています。この達成に向けまして、食育の推進など消費者の意識の向上と、意欲と能力のある担い手が農業生産の相当部分を占める農業構造への転換など、消費、生産両面から取組を重点的に行っています。 今後、食料自給率向上の取組が迅速かつ着実に実施されるように、消費者、生産者、食品産業事業者などの関係者と一体となって取り組んでいく決意でございます。
○段本幸男君 確認したいんですが、食料自給率はたしか四五%で、(発言する者あり)はい、確認だけさせていただきます。 それでは、同じく、国づくり、美しい国づくりにとっては大変関連が深いと思われるオーストラリアとの経済連携協定、EPAの対処方針について外務大臣にお伺いしたいと思うんです。 このオーストラリアとのEPAが締結されると、日本農業はもう全部壊滅的になってしまうんじゃないか、こんな心配が農家で、もうどこ行っても、全国じゅう回って心配されているのが現状です。こういうのを受けて、衆議院でも参議院でも農水委員会では、農家に影響ないようにというふうな決議もなされました。 今まで総理にお伺いしてきましたが、美しい国日本をつくるには、やっぱり何といっても農村の元気、農村の元気が不可欠だろうというふうに思うんですね。この農村の元気を失わせないために、しかし、片っ方ではやっぱり世界の潮流というんですかね、流れ、やはりそういう中で日本がどう伍していくかという大変難しい問題もある。 その辺の中で、外務大臣がいろいろ御判断されるときに、難しい問題だと思いますが、その辺のところを、外交課題ですから答えられない部分はあると思いますが、答えられる範囲でお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘がありましたように、豪州、オーストラリアとの間では基本的な価値観というものを共有している国でもありますし、日本にとりましては、エネルギー換算でいきましたら、多分サウジアラビアの石油依存率は日本一五%ぐらいだと思いますが、どうでしょう、オーストラリア、石炭の輸入やらその他ウラニウムの輸入もやっていますから、それ入れますと多分エネルギーは二〇%を超えるぐらいオーストラリアとの関係は深い関係だと存じます。そういった意味では、基本的な価値観を共有している上に、日本にとりましては、輸入したり輸出したり、車を輸出したりいろいろございますんで、そういった意味で極めて関係が深いという国で、これは双方にメリットがあることは確かです。そこに今、食料の話というのが今EPAに関連して出てきておりますのはもう御案内のとおり。 したがって、昨日でしたか、ハワード総理、今来ておられますんで、ハワード総理と会談するに当たりましても、この点に関しましては、これは日本としては一番大きな、非常にセンシティブという言葉がやたら、十六か所出てくるんですけれども、このセンシティブという言葉があるんで、それはこんな簡単にいく話じゃないんですよという話で、これは向こうの方からも同じような見解が示されておりましたんで、これは我々としては、攻めるときは攻める、しかし、我々としては、これは断固守らないかぬところありますんで、守らなければならないところはきちんと守る、これは基本であろうと存じます。
○段本幸男君 是非、断固たる態度でお願いしたいというふうに思います。 それから、地方経済について経済財政担当大臣にお伺いしたいと思います。 地方を回っていると、東京で数字でとらえられている以上に地方の経済は大変だなというのを感じるんです。確かにプラスかもしれませんよ。あっぷあっぷしてやっと水面に顔を出してプラスになっている状態、そんなふうな状態。それはそのはずですよ。お金は東京のメガバンクに、人も全部東京集中になっていて、社長一生懸命頑張ろうと思ったって、お金のサポートも人のサポートもないというのがどうも地方の経済の実態じゃないかな、こんなふうに感じているんです。 しかし、一方では、歩いていると、例えば金沢のところで加賀野菜というのをやっておられます。加賀野菜やっている農家が、いや、野菜作るだけじゃなくて加工も販売も、農業クラスターつくるんだといって頑張っておられる。でも、そういう人たちは多くが制度も分からないし情報も分からない状態で、もう少しそこにいろんな形で支援してあげれば相当地方経済活力付くんじゃないかな、今やらなきゃいけないんじゃないかな、こんな印象を持っているんですが、大田大臣の今考えておられる対策をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 景気指標で見ますと、おおむね全地域で改善は見られますが、地域によってばらつきがあります。先生御指摘のように、なかなか景気回復の実感を持てない地方があるのは事実です。まずは、この景気回復を更に息長く持続させて全体を温かくしていくということが何より重要と考えます。 さらに、先生が御指摘のように、それぞれの地域の魅力をまだ十分に引き出せていない地域、自らの魅力に気付いていない地域があるのも事実だと思います。その地域のそれぞれの工夫を引き出して強みをつくっていけるように、それぞれの地域の独自の取組を支援していくことが大変重要だと考えております。 先ごろ政府が、二月六日ですが、全体像をまとめました地域活性化政策体系、これは関係法案九本の提出含みますが、これもこの方向に沿った支援だと思います。 このような支援を息長く続けることが重要だと考えております。
○段本幸男君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、食の安全、安心についてお伺いしたいと思います。 先ごろ、「あるある大事典」でデータ捏造事件がありました。これは、もちろん制作者がもう第一義の責任を問われなきゃいけない、こういう問題だと思うんですが、しかし、放送された途端、うちの女房も言っていましたが、スーパー行ったら、もう納豆一点だけに限りますよといってやるぐらい納豆が品不足になっちゃった。こういうのを見ていると、見方考えりゃ、国民にやっぱり正しい情報が、食の安全とか安心についてまだまだ伝わってないんじゃないかな、こんな思いがするんです。 あるいは、ダイエット食品なんか見たら、いろいろ問題を起こしておるじゃないですか。ついダイエットに走ってしまって、後で大変な請求来て何か問題起こしているとか、そういうのを見るにつけ、もう一段の食の安全、安心について、情報提供の仕方について、いろんな形でやっていただく必要があるんではないか。 食の安全担当の高市大臣に所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 「あるある大事典」のあの納豆ダイエットでございますが、これは食の安全そのものというよりは、食の効果というものの取り上げ方が余り適切じゃなかった事例だと思います。まあ幾ら体にいいものでも、たくさん食べ過ぎますとおなか壊しちゃったりしますし、今総理が私の顔をごらんになっていましたが、まあ私などもやせると聞いたらすぐに飛び付いてしまい、たくさん健康食品と呼ばれるものにお金を使ってしまいました。 さて、食の安全という点での正しい情報を国民に伝えるということは、これは非常に重要なことでございます。いわゆるリスクコミュニケーションというものの充実に政府は取り組んでおります。食品の安全に関しまして、リスク管理機関であります農水省、厚生労働省においてもそれぞれにリスクコミュニケーションをしていただいておりますが、特に私に関係いたします食品安全委員会では、まずはホームページによる様々な広報、それから広報誌、このほかにも食品安全委員の先生方に各地に出掛けていただいて食品安全に関する講演をしていただいたり、あと食品安全に関する地域の指導者を育成するための講座も行っております。それからまた、国民の皆様が何か不安を感じられたり問い合わせをされたい場合に、食の安全ダイヤルも対応をいたしております。 いずれにいたしましても、国民が正しい知識を持って、そして自ら食を選択していける、そういう体制の充実に努めてまいります。
○段本幸男君 もう一つ、食の安全について。 昨年ノロウイルスがはやったときに、厚生労働省がホームページで生カキの写真を付け、そして食中毒の原因の一つとして生カキ等というふうなことを言われたものですから、マスコミの情報源になってしまって消費者の誤解を招いたというふうなことがありました。食の安全というのは、確かに迅速という問題、もうとにかく早く国民に知らせなければいけないという問題と、片一方で正確という問題と二つあって大変相反しますから、正確を期するためにいつまでも時間たっていたらこれはまた問題なんですね。 この辺からいろんなことを厚生労働省は学ばれて、そして対策として考えておられるんだと思いますが、その辺の状況を厚生労働大臣にお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ノロウイルスがはやりまして、これはあのとき総理からも特別な指示を私いただきましてその予防というものに努めなきゃいけないと、こういうことになりましたが、主たる手段は、ホームページに掲載している、今委員御指摘のノロウイルスに関するQアンドAでございました。それの記述は、ノロウイルスには食品由来のものだけじゃなくて多様な感染経路がありますよということを記述はしておりましたけれども、一方、過去五年間のノロウイルスの食中毒事例の原因分析の結果についてもこれを記述しておりました。その中に、今委員の御指摘のようにカキの記述もあったわけでございます。 今シーズンのノロウイルス感染症及び食中毒の多発については、それらの原因のすべてがカキであるかのようなそういう受け止め方をされてしまったという、そういうてんまつがあったわけでございますが、私どもとしてもこれは大変遺憾であったと、このように考えたところでございます。 厚生労働省はこの事態を非常に、皆さんからまた御注意もいただきまして重く受け止めまして、いわゆる風評被害の観点から、主として中毒のこの行政に当たる都道府県に正確な原因を公表するようにというようなことを申し上げたし、またQアンドAの改訂等も行ったところでございます。 要は、厚生労働省は、委員もよく御案内のとおり、国民の健康の保護ということにはもう、これはもう免れることのできない基本的な私ども使命を負っているわけでございます。したがって、その責任をどこまでも全うしなければいけないわけでございまして、これは今後ともやってまいる所存でございますが、同時に、QアンドA等の広報に当たって、いたずらなる風評被害のような問題が生じないように配慮をしていくということが必要なんだということを今回の事案から私たちは学ばなければいけないなと、こういうことを感じておる次第でございます。 是非、よろしくまた御指導をお願いいたしたいと思います。
○段本幸男君 もう一つ、不二家の問題があるんですが、ちょっと時間の関係でむしろ要望だけにさしていただきたいと思うんですが。 これは、期限切れの原材料を使って加工に使ってしまわれると、消費者から見えないところでやられてしまうと、これは何ともしようがない問題になってしまうんですね。やはりこれはもう消費者不信を招いて、結果的には一体何を買っていいのか、日本全体の国産品に対しても信頼を失う。松岡大臣がいろんなそういうところで、食品産業に対してもきちっと指導していかなきゃいけないんだというのを、いつか新聞を見ておっしゃっているのをお伺いしました。是非、要望としてそういうことを厳しく食品産業にやっていただきたい。こんなこと、これは要望として申し上げておいて、次の課題に移らしていただきたいと思います。 農政大改革についてお伺いしたいと思います。 農政大改革、農林省の意気込みはもう大変評価されて、また農村も恐らくそういう期待を持って見ているというふうに思うんです。それで、私自身も、地方で農家の皆さんに、これから人口減少時代に、十年先には現在の七割の人で、十五年先には六割の人で今と同じ面積をきちっと耕作できるようにしていかなきゃいけないんだよ、あるいは活力持たすようにしていかなきゃいけないんだよ、とすれば、今からやはり絞って、担い手なりその経営体に合うような集落営農をつくったりしてやっていくしかないんじゃないか、でないと共倒れになってしまうではないかというのも言っていて、いろんな形で農家も共感を呼んでもらえているんじゃないかな、大分農水省の言い方も浸透してきたんではないかな、こんなふうに思っています。 しかし、実態を見ると、例えばこの前、滋賀県の彦根に行ったら、四十ヘクタール水田をやっている、しかし田んぼの数が百枚も、あちこち賃借してやっているものだから百枚にもなって、せめて四、五か所にまとめてもらえるとやっぱりもう少し効率が上がるんだけどな、こんなふうにもおっしゃっていました。 あるいは、この前、鳥取県の関金というところへ行ったら、集落営農をやりたいけれども、やっぱり本当に参加してくれた農家に配当できるかどうか、それを分かるまでもう一年よく精査してからやるんだといって慎重にやっている方もおられましたが、これはもうレアケースで、ほとんどは、取りあえず集落営農からまあみんな寄ってという、そんな格好でしかやられてないというのが実態じゃないかと思うんです。 是非、この農政大改革というのは更にもう一段、二段のいろんな対策が講じられる必要がある、農地制度の改正とかきちっとしたフォローであるとか、そういう対策が必要ではないかと考えるんですけれども、農林水産大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 段本先生にお答えいたします。 その前に、山東先生、冒頭、正に文字どおり叱咤激励いただきまして、心してまいりたいと思っております。 今、段本先生の御指摘でございますが、正に大改革なわけであります。現状のまま推移すれば、これはやっぱり衰退、そういう一途をたどってしまう。したがいまして、ここで、大変な困難は伴いますけれども、これを乗り越えていただいて、大きなひとつ改革を目指して、未来夢ある希望の持てる農業を目指すと、これが基本でございまして、そういう中で、今先生、大分浸透してきたと、こうおっしゃっていただいたんでありますが、まだまだ足らざるところはあると思っていますが、私ども、秋まきのこの結果につきましても、四十七都道府県中十県においてはもう一〇〇%目標を超えた、こういったところでもございますし、全国平均九〇%、こういったことから、もう一息でありますが、更なる努力をして、目標達成に向けてこれを何とか実現をしたい、こう思っております。 そこで、今先生おっしゃいましたように、四十ヘクタールやっているけど百枚の田に分かれている、もう正に機械をまた別に動かさないとやれない、それが一番の課題でありまして、これをどうやって面的に集約をしていくか、これが一番大きなやっぱり問題であり、またそこが一番目的、目標でございます。 したがいまして、検証しながら、集落の観点からも、また担い手農家の観点からも、いろんな角度で点検をしながら、検証しながら、そして進めていくことは、もう先生の御指摘のとおり、この改革を正に段階的、ステップ踏んで実現していく上でも重要だと、そのような取組をしっかりやって実効を上げてまいりたいと、このように思っております。 先生はそっちの専門家ですから、またいろんな点で御指摘いただいたり御指導いただいたりすることにつきましてはよろしくお願いをしたいと思っております。 以上であります。
○段本幸男君 是非、指導力を持って頑張っていただきたいと思います。 もう一つ、農政大改革について。 農地・水・環境保全向上対策というんですか、長ったらしい名前なんですけど、これについては、やっぱり地域管理、いろんな意味で農村弱っているところを管理していこう、してくれるんだ、こういう期待もあって、農家自身も非常にこれは期待しておるところがある。でも、国もそういうふうにおっしゃっている、農村もその気になってやっているというんですが、残念ながら、真ん中にいる地方財政が大変厳しいものだから、都府県によっては、やっぱり都府県の負担分が出せない。それで、その辺はいろんな形で地財措置なんか農林省の方でやられてかなり手助けは出ているようですけれども、まだまだやっぱり国、地方、農家、この一体感が一番必要なときに十分できていないところも見られる。是非その辺の御指導を大臣の方にお願いしたいと思うんですが、どのような手を考えておられるでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) お答えいたします。 段本先生御指摘の農地、水、環境のこの新しい政策は、我が国といたしましては環境という視点から光を当てた初めての取組でございます。ヨーロッパ等では既になされておるわけでありますが、そういった意味では初めてでございますから、どのように進めていくのか。特に、地方自治体にとって受け止め方にいろいろ思いもあるのも事実だと思っています。 そこで、中山間の所得補償制度がございまして、これは非常に効果を上げております、先生ももうよく御存じいただいていると思いますが。そして、これとダブるといけないとかそういった誤解もありまして、これはもうダブってもいいわけでありまして、別の政策ですから、一緒にこれが同じ市町村で重なってやられても実はいいわけでありまして、こういった誤解も解きながら、そして今問題は、やはり国の助成に加えたいわゆる裏負担、都道府県、地方自治体の裏負担でございますが、これが財政が厳しい折からなかなかいろいろ問題視するところがございました。 しかし、今回、今日は菅大臣お見えになっていませんが、総務省、菅大臣の方の大変御配慮もいただきまして、それは十分地方財政措置を講じると。今、予算のまだ途中でございますから、まだ結果としては予算が成立しないと講じられたとは言えないわけでありますが、講じることとして今御了解をいただいてこの予算で進められておりますので、ひとつその点は十分御安心をいただいて、予算が成立すれば御安心をいただいて、ひとつ地方自治体こぞって取り組んでいただきたい。 これ、農家だけではなくて、地域ぐるみ、そしてまた都市との交流も含めました、そしてまた子供さんたちも含めたもう全体でやっていこうという、ボランティアも含めた、そういう取組でございますので、是非成功させたいと、こう思っております。
○段本幸男君 是非頑張ってやっていただきたいというふうに思います。 あと、食の教育について伊吹大臣にお伺いしようと思ったんですが、時間がなくなりました。 先ほど安倍総理がおっしゃったように、武蔵野市の子供たちを農村に派遣する動きは、私も土屋さんに聞いて、大変いい形の運動だと思います。是非これを、土屋さんなんかと話しているのは、そんな市町村、お金あるからやるんではなくて、国レベルでとらえて、夏休みに農村に派遣して五、六人で農家に分宿してくると、もう感動を覚えたり、いろんな人の痛みを分かってきたり、大変効果が大きいようですから、是非、国レベルでも御検討願いたいというふうに思います。 次に、バイオエタノールについて総理の方にちょっとお伺いしたいんですけれども。 今、地球温暖化で、地球温暖化防止の観点で二酸化炭素排出量の少ないバイオエタノールというのが世界じゅうで注目されております。ブラジルやアメリカでは既に千六百万キロリットルまでその使用量がされている、ヨーロッパでも大体各国十五万から三十万キロリットルぐらいやられていると、こういうふうな状況にもかかわらず、日本は試験的にたった三十五キロリットルしかやられていない。環境立国日本と総理がおっしゃったその環境立国が恥ずかしいじゃないですか。京都議定書のホスト国がこれでは泣いちゃうと私は思うんですね。是非とも、ここはもう不退転の決意でこのバイオエタノールの推進を図らなきゃいけないと思うんですが。 特に私自身が思うのは、片一方で荒廃農地が一杯出てきて、農村歩いていると一杯荒廃農地ありますよ。あるいは、農家の方に転作作物をといったら、もうなかなか温暖多雨の国で、小麦も難しいし、水を嫌う大豆はなかなか難しいといって苦労されています。こういうものをうまく結び付けて何かその道すがらを付けることが大事だと思うんですが、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が正に御指摘になったように、このバイオエタノールの活用、バイオ燃料の活用、これは大変私は可能性を秘めていると、このように思います。 このバイオマスの利活用は地球温暖化ということはもちろん大変大切です。これは柱なんだろうと、このように思いますが、それと同時に、地域の活性化、活用、そしてまた雇用という面もあるんだろうと思います。また、農家にとっても、今まで食べる消費者だけがお客さんだったわけでありますが、今度は燃料にも使えるという、新たなこれ販路ももう一つ増えていくということになります。これは大変私は大きな意味があるんだろうと、こんなように思います。 こうした認識の下に、昨年、松岡農林大臣に対しまして、国産バイオ燃料の大幅な生産拡大に向けての工程表を作るように指示をいたしまして、先月の二十七日に報告を受けたところでございます。この報告によりますと、耕作放棄地への資源作物の作付けや、稲わら、木材などから効率的にバイオエタノールを生産できる技術の開発等により、国産バイオ燃料を大幅に生産拡大することを目指すこととしています。 今後、国産バイオ燃料の本格的実用プラントの整備を始め、バイオ燃料の利用率を高めるための施策に重点を置いて、関係府省の連携を図りながら積極的に取り組んでまいります。
○段本幸男君 是非、御期待申し上げたいと思います。 最後に、農業・食の安全に大変かかわり合う問題を総理にもう一度お伺いしたいと思うんですけれども。 近年、BSEとか鳥インフルエンザとか、今までなかったような病気がどんどん起こってくる。これは人の命と大変かかわり合い深い農業、こういうものを、ややもすると生産効率とか経済効果、こういうものだけで推し測って、非常に無理をした、自然の摂理に場合によっては反するとは言いませんけれども、それに近いようなところがあるんじゃないかなというのを感じているんです。例えばBSEで、本来、草食動物の牛に肉骨粉を食べさせて、それでより高いものを生産するという、そういう無理があったんではないかなと私は感じておるんです。 美しい国日本を安倍総理は標榜されているわけですから、ここは、農耕民族の農業、これ農耕民族の農業というのは千三百年連作して循環型で作ってきても大丈夫だったやっぱり自然の摂理を持っているんですね。こういう農業をもう一度きちんと見直して、そして国民と一緒になって、国民合意の下にこういうことをきちっとやっていくんだ、こういうことを進めることが非常に大事なんではないかなと思っているんですけれども、総理のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が迫っておりますので、短くお答えをください。安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正に段本委員が指摘されたように、日本は千年以上にわたってこのモンスーン気候の中で古来から言わば農業を営んできた、農作物を作ってくることによってこの日本の文化や伝統を培ってきたんだろうと、このように思います。こうしたことはしっかりと私たちは受け継ぎながら大切にしていく、おいしくて安全な食べ物を、そして高い品質の食べ物を私たちはこれから作っていく、守っていく、また消費者に提供していく、そういう国であらねばならないと思っております。 また、それと同時に、やはり改革も行いながら、担い手に集中することによって効率化も図っていくということも我々目指していかなければならないと、こう考えております。
○段本幸男君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) これにて段本幸男君の関連質疑は終了いたしました。 以上で山東昭子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、広野ただし君の質疑を行います。広野ただし君。
○広野ただし君 民主党・新緑風会の広野ただしでございます。 今日は、農業の問題、そして食の安全の問題等の集中審議でございます。昔から衣食住といって、やはり食は生活の大きなファクターだ、正に基本だと、こういうところだと思います。 私は富山県の出身で、地方へ行きましたりふるさとへ帰りましたら、正に農業は国の基本だと、農本主義という言葉もあるくらいで、正に農業をしっかりと位置付けてやっていかなきゃいけないと、こういう話をしているわけであります。 ところが、現実を見ますと、非常に現在の農林水産、山村あるいは農村、そして漁村と、こういうところが非常に荒れていると、こういうふうに思います。 まず農地の方を見ますと、二十年前ですね、二十年前ですと五百三十八万ヘクタールあった、それが現在四百七十万ヘクタールと一二%減っております。そして、産出額が十二兆弱だったものが九兆弱と二四%、四分の一ぐらい減っておると、こういうことです。また、就農者数、これが四百四十四万人だったのが二百五十七万人。勤労しておられる、就業しておられる人たち五千万ぐらいとしますと、もうそれの五%を割るようなところまで来て、これまでに、この二十年間の間に百九十万人の就農者が減っていると、もう四割ダウンになっているんですね。そして、食料自給率、これは後でまた説明いたしますが、五三%から四〇%に減っていると。そして、耕地放棄面積といいますか、これは埼玉県に匹敵する三十八万ヘクタールが放棄されていると、こういう惨々たる状況であります。 私は、これまでの農業政策、何か非常に問題があったんじゃないかと、じり貧状態に農家が追い詰められていると、こういうことについて、総理、どう思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、食料を安定的に供給をしていく、その確保を図っていくことは言わば我々の基本中の基本ではないかと、このように思います。国の最も基本的な責務であると認識をしているところでございます。国内の食料生産の増大を図ることを基本として、これに輸入と備蓄を組み合わせることが必要だろうと、こう思っているところでございます。そしてまた、この食料を供給をする地域、これは大体ほとんど地方でありますが、地方のこれは活力を維持また向上さしていくことも当然必要ではないかと、このように思います。 この国会におきましても、地域の活性化のための九本の法律を提出をしているところでございまして、将来的には供給熱量の五割以上を国内生産で賄うことを目指しまして、これを前提に、実現可能性を考慮いたしまして、平成二十七年度における食料自給率の目標を四五%と設定をして、消費、生産面からの取組を重点的に行っていかなければならないと、このように思いますし、また、そのためにも我が国の農林水産業を新世紀に、二十一世紀にふさわしい戦略産業に変えていかなければならないと、こう思っています。そのための体質強化を図っていくのは当然でございますが、意欲と能力のある担い手への施策の集中化、重点化を図っていくことが大切であります。 我が国の農林水産物の輸出の拡大など新たな分野を拡大し、そしてまたこの農林水産業に対して夢を持って多くの人たちが就業できる、そういう農林水産業に必ず変えていく決意でございます。
○広野ただし君 言葉は美しいんですが、現実を見ますと、食料自給率ですね。アメリカは一一九%、完全に自給、もっと、輸出もしていますから。フランスは一三〇%、ドイツは九一%、イギリスはひところ五〇%を切りましたけれど七四%、日本は四〇%です。世界の先進国と言われるところはすべて農業先進国だ、そして自給率が高いと、こういうことになっております。 こういうことについて総理はどう思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それぞれの今委員が例として挙げられた国々は、例えば米国は農業のそれぞれの規模が大変大きいわけでありまして、その大規模な農業を行っているところ、あるいはまた構造改革が進んだところ、そしてまた、この生産の条件、自然の条件等々が大分違いますから、一概にすべてこれを同じ土俵で比較することはできないだろうと、このように思います。 日本は与えられた条件の中で、先ほど申し上げましたように、目標達成のためにあらゆる施策を動員をして着実に実行させていくことが、私はそれが一番大切だろうと、このように思います。
○広野ただし君 今や日本は最大の食料輸入国になりまして、五兆円ぐらい輸入しております。水産国、海洋日本だったはずの日本が魚介類も半分以上輸入していると、こういうような状況になっております。そして、漁業者は、平成六年、十年前ですね、三十万人だったものが、平成十六年二十三万人、八万人、四分の一以上減っているんです。そして、林業を見ますと、昭和六十年十四万人だった就業者が七万人、半減しているんですよ。 そして、先ほど言いました自給率でしょう。こうしますと、二十年前は食料自給率五三%だったんですよ。何で今四〇%切るようになったんですか。何か政策間違ったんじゃないんですか。
○国務大臣(松岡利勝君) 広野先生にお答えいたしますが、今、自給率の問題がまず最初ございました。この点につきまして、なぜ日本は減ったのか。これは、まず食生活が大きく変わってまいりました。一つには、米の消費が減って、それから肉の消費が大幅に増えた。そういたしますと、どうしてもこのえさ、飼料というものが足りないもんですから、これが外国から輸入をされると、こういうことが一番大きな原因であります。それから油脂。 それで、じゃ何でアメリカやフランスやドイツは賄えるのか。行かれたこともあると思いますが、とにかく土地が広いわけであります。したがって、飼料、牧草、こういったものは全部そこで自賄いで生産ができるわけでありますから、これが一番大きいわけです。これが一番大きいわけであります。 そしてまた、今、人も減っていると、こういうことでありますが、これはもう日本も第二次産業、第三次産業と比べて第一次産業、これはずっと人が減ってきましたが、この傾向は、これはもうヨーロッパ等の先進国におきましても大体同じ。逆にフランス辺りはもっと日本よりも人は減っている。その分残った人に規模が集中して、規模拡大が進んで、そういう大規模経営ができていると、こういった点もございまして、正に総理が御答弁申し上げましたように、やっぱり条件の違い、事情の違い、こういったことから今はこういう結果になっているわけでありますが、最大限、この条件の中で最大限の努力をいたして、今後四五%、そしていずれは五割以上をということで最低五割は目指そうと、こういう方向で取り組んでいるところでございます。
○広野ただし君 五割、五割とおっしゃいますが、まだ計画で言っておられるのは二〇一五年、四五%という目標を私たちは聞いております。それより先の話はまだ希望的な観測ですよね。そんな状況です。 ところで、外務大臣、食料の安全保障、安全保障というのは軍事力あるいは外交ばっかりじゃないと思います。エネルギーの安全保障、あるいは食料の安全保障という考え方があろうと思います。ところが一方で、お金さえあればどこからでも買えるんだと、こういうことを言うとんでもない学者たちがいます。このことについて大臣、どう思っておられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 食料が間違いなくマーケットプライスで動いている間は、間違いなく一商品ですよ、基本的には。ただ、そういう状態が常に、平時がそういう状態が常にあるという保障はありません。有事になりました場合は食料というものが輸出止められるということは十分にあり得るんであって、平時であっても、大分前になりましたけれども、アンチョビーという魚が取れなかったために、御存じのように、アメリカでは大豆を日本に輸出するのを止めてアンチョビーの分だけアメリカ国内で輸出したら、翌々日から日本の豆腐の値段が二倍になったという事件が昭和四十何年だかに起きましたけれども、あれも正に最たる例だと思っております。 そんなことまで考えたこと一回もありませんから、そういった意味では、こういった食料というものはいわゆる戦略物資になり得るというものは、常にそういった危険性があるという心構えでいる必要があろうと存じます。
○広野ただし君 言葉じりを取るわけじゃありませんけれども、食料が一商品だという考え方は、私は大間違いだと思っています。現在でも、巨大な隣の中国が十三億の民を抱えて食料輸入国に転落いたしました。インドだってそうです。もう巨大なそういう国々が食料輸入国に転落しますと食料の奪い合いということが起こってくる。それは石油だってそうだったんですよ。 そういうことで、私は認識が甘いからこういう形でどんどん輸入比率が拡大をしてきたと、こういうことになっているんじゃないか。 そして、耕作放棄面積ですよ、埼玉県以上のものが何で放棄されているんですか。総理、どうですか。──総理でしょう。全体にかかわる安全保障の問題だから。
○国務大臣(松岡利勝君) 耕作放棄の面積につきましては、広野先生御指摘のとおりのような事情、状況になっております。 その最大の原因は何かといいますと、これはやっぱり高齢化、そういったようなことから零細規模のまんま、あと担い手がいなくなって放置をされていると、こういうことでございます。したがって、その事実は事実としてしっかりと私どもは認識をいたしまして、受け止めまして、そして、やはり地域全体なり、また担い手というものがそういった耕作放棄地を担っていけるような、そういう集約化、こういったことをやっぱりしっかり進めることが大事であると。そして、担い手の皆さんが、よし、それだけまとまっている、固まっているんなら自分が又は自分たちがひとつそこは耕作をしようと、経営をしようと、こういうような方向に向かっていただくように条件整備をしていただく。 今年は、特に十八億円の予算も付けまして、十九年度は、そういった取組を加速化する。だから、株式会社にも、入ってきた人にはどうぞということだったんですが、これからはそういう株式会社なんかでも、例えば、建設会社がここは自分たちが請け負ってやりたいというような意欲のある人にはこちらからそういった情報も提供して取り組んでいただく、このようなことを今積極的に進めようと、そして耕作放棄地を解消していこうと、このように思っているところであります。
○広野ただし君 お配りしてある二ページになりますが、この個別のものを取りましても、大豆は九七%輸入、油脂類だって、食料油とかそういうものでも八七、小麦は八六、果物が六一%、肉類が五五%、魚介類、先ほど言いました、水産国の日本が五一%も輸入する、乳製品は三三、野菜二〇%輸入していると、こういう状況です。 そして、この間、三月六日の本予算委員会で自民党の松村龍二さんと農水大臣の間で、民主党が何もしゃべれないところで、一〇〇%完全自給、民主党は考えていると、荒唐無稽だと、こういうようなことを誹謗中傷しました。しかし、これは、じゃ、自民党は自給率をそこまでもっと上げようと、イギリス並みに上げようなんて、そういう気持ちは全くないということなんですか。人のことを誹謗中傷して、そして自給率を上げる、これ荒唐無稽だと、とんでもないことじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々は現実的な目標を示さなければならないと、このように申し上げているのであって、一〇〇%は現実的な目標ではないでしょうと、こう申し上げているわけであります。ですから、平成二十七年にまず四五%まで上げて、その先の将来として五割は目指さなければならないと、このように私たちは段階的に、現実的に政策を立て、実施をしていきたいと考えています。
○広野ただし君 民主党は十年で五〇%に上げる、自民党は二〇一五年までに四五%に上げると、こういうことですね。ちょっとあるのかもしれませんが、二〇二〇年までに五〇%に上げる、こういうような考え方でありますけれども、今までの予算の使われ方、こういうものが、公共事業予算、十九年度は二兆七千億が予算ですけれども、四二%、公共事業に使っている。一般事業費も、これは生産調整等ですか、これ一兆円近くですね。それと、直接支払という形で私たちがやろうとしている、こういうところのものというのは本当に少なくて、もうこれはそれも含めても六千億円ぐらいにしかなっていない。 ちょっと次のものを出してください。民主党と政府案とを比べたものであります。価格補助、直接支払というところに千七百億円を掲げておられる。この間、六千億とか言っておりましたけれども、そうではなくて、千七百億円なんですね。我々は、一兆円を直接個別農家に支払う、こういう考え方でやっていくと、(発言する者あり)ばらまきじゃありませんよ。そして、じゃ対象農家、四ヘクタール以上と、こうなっているんですが、四ヘクタール以下はどうするんですか。全く切り捨てちゃうんですか。私たちは、すべての販売農家にやる気を出してもらうためにやっていく、これこそ底上げ戦略なんですよ。これこそ底上げ戦略、こういうふうに私たちは思っている。それによって自給率が向上をしていくと、こういうことでございます。 そういうことで、私たちのいないところで誹謗中傷するのは全く卑劣なやり方だということを申し上げたいと思います。 続きましてお話をさしていただきたいと思います。食の安全問題です。 現在は、BSEで明らかになりましたけれども、国内では全頭検査をしているのに、なぜかアメリカに対しては月齢二十一か月以上のものに限定して特別扱いをしています。そして、脊髄等の危険部位の付いた牛肉が見付かったりしていると、こういうことであります。 こういう食の安全、これは正に国民の健康と命にかかわる問題でありますけれども、水際作戦が本当に大丈夫なんでしょうか。総理に伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が今答弁する前に、先ほど我が党の今行っている施策と民主党の案を比較をされたわけでございますが、我々は、まず生産性を向上させるという、構造改革をしっかりと行っていかなければ、現状を認めぬままの、現状を認めてすべての農家に補助金を出すという仕組みは私は間違っていると思いますし、また、そもそもその一兆円はどこから持ってくるのかということも申し上げておきたいと思います。 その上で今の質問にお答えをいたしますと、食品の安全確保については、平成十五年に制定された食品安全基本法に基づいて、国民の健康の保護が最も重要であるという基本的認識の下に、科学に基づく食品安全行政を推進をしてまいりました。特に、輸入食品の安全確保については、従来から、検疫所における輸入時の検査体制の整備、そして輸出国における現地調査や海外の食品事故の情報収集などにより水際対策を実施をしてきました。 今後とも、関係省庁が密接に連携を図りながら、この食の安全、国民の正に命を守ると、そういう観点から、全力でその確保に取り組んでまいります
○広野ただし君 時間もないもんですからですが、一兆円はいろんなところの無駄遣い、先ほど申しました公共事業ね、公共事業に物すごく使っているでしょう。そういうことについてやっているからということでありまして、それよりもまず食の安全について移ってやっていきたい。ここですね。 ところで、食の安全の問題について移っております。遺伝子組み換えの問題、これもうトウモロコシでスターリンクが出たり、ジャガイモでニューリーフ・プラスというのが出たりしました。そして、同僚の下田議員も質問をいたしましたが、放射線照射の問題で、これは乾燥肉、ジャーキーですね、そういうものに当てていたり、あるいはスナック菓子に混入をしていたりということ、香辛料に、そういうもの等にやっている。そして、BSEの問題。また、残留農薬ですね、ポストハーベストの問題。また、発がん性物質、発がん性のおそれのあるダイフォルタンという無登録農薬が輸入されたり、そういうものがありましたり、またトラフグ養殖でホルマリンを不正使用したりということもありました。また、鳥インフルエンザ発生というようなことで、このことでも非常に食の安全も心配をしているわけであります。 そういう中で、このポストハーベストの問題で、例えば今、緑の野菜というのが入ってきます。あのベトナム戦争で枯れ葉作戦というのがありまして、除草といいますか枯れ葉にしちまうということでありますが、逆に軍事的に緑にするために葉っぱがいつまででも緑になるような、そういう薬があるんですね。そういうことを入れることによって、いろんな野菜類を入れましても、そういうときに緑のまま入ってくると、こういうようなことがあります。 そういうものの、本当に安全なのかということがあるわけですが、ところが先ほど、万全の検疫体制というのを総理はおっしゃいました。全国三十一か所検疫体制があるというところでありますけれども、そこに食品衛生監視官というのは三百人ぐらいしかいないんですね。そういうところで本当にしっかりとした検疫ができるのかと、私は非常に懸念を持つわけであります。 総理、何かありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま御指摘の検疫所における食品衛生監視員や、また動物検疫所における家畜防疫官等については、輸入動向等も踏まえながら、従来より増員等の体制の強化に努めてまいりました。これは予算等の関連もある中において、こうした食の安全を守るという観点からそうした努力を進めてきたところでございますが、今後とも国民の食の安全を確保していくと、そういう観点から、輸入食品の水際における検査体制ついて、検査施設の充実とともに、必要な人員の確保に努めてまいります。
○広野ただし君 例えば、この放射線の照射でも、実際そういうことが、放射線の検査をするところは一か所しかない、こういうような状況なんですね。だから、口ではやってまいりますと言っても、実際のところはもう誠に少ない状況になっております。 そしてまた、食品安全委員会が最終責任を持つんでしょうけれども、食の安全について、どう考えても、厚生労働省と農水省と、どう協力しているのかよく分からないんですね。このことについて、高市大臣、御検討いただきます。
○国務大臣(高市早苗君) 現在、JAS法に基づいてリスク管理をされている農林水産省、それからまた食品衛生法に基づいてリスク管理をされている厚生労働省、それぞれに直接、政策執行上の取組をしていただいていますし、リスクコミュニケーションも直接関係の深い対象をターゲットに行っていただいております。 私の方は、これは食品安全基本法に基づく今の体制で、それらのリスク管理機関とは独立した科学的知見に基づく評価を下す、リスク評価を下す食品安全委員会、こちらと関係が深うございます。ただ、大量の方が被害者になるような緊急事態、まあ食中毒の発生等、緊急事態が起こったときには、そのための総合調整、対策のための総合調整、この役を私が担うことになります。
○広野ただし君 食品安全委員会と厚労省との関係はどうなりますか、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、高市内閣府食品安全担当大臣がお答えになられたとおり、食品安全委員会はリスク評価を科学的知見に基づいてやっていらっしゃるわけです。つまり、いろんな基準を作っていただいておる、こういうことでございます。そして、それを実行するリスク管理の業務を私ども厚生労働省と農林水産省が行っているということでございまして、食品安全委員会の評価の結果を踏まえて、そして監視、指導等を行っていると、こういうことでございます。 厚生労働省といたしましては、リスク管理機関として、加工流通段階、例えば販売食品の安全性の確保や残留農薬の規制等を主として担当しているわけでございまして、農林水産省とともに、農場から食卓までのすべての段階で切れ目なく食品の安全の確保を図っているということでございます。 したがいまして、厚生労働省としては、引き続いてリスク管理機関として食品衛生法等関連法令に基づいて、基準の策定、監視、指導等必要な規制、取締りを実施しまして、この食品安全委員会、それから農水省等関係行政機関と連携をして国民の健康の確保に今後とも努めていくと、こういう立場でございます。
○広野ただし君 この間も、そのまんま東さんの宮崎県でも鳥インフルエンザの問題が出ました。この鳥インフルエンザのことについて、まず一つは、家畜伝染病に指定して補償をするということになっているのかどうかと、こういうことをお聞きしたいと思います。 それは、これ全部焼却処分に今していますね。だから、不安だからということで非常に過大に焼却にするということがありますが、それは分かるわけですけれども、そのときにちゃんとした補償がないと、またいろんな抜け道を考える人たちがいるということですので、その点、まず第一点、聞きたいと思います。 それと、二点目は、今から二年前ぐらいになりますが、衆議院の予算委員会で松岡大臣は鳥インフルエンザのワクチンの問題で質問をしておられます。当時、自民党の鳥インフルエンザ対策本部事務局長をしておられて、食品安全委員長に対して、ワクチンは是か非かと、こういうような問題を問いただしておられるわけです。当時の農相は亀井善之さんで、これは鳥ワクチンの現段階での使用は否定をしておられます。 ワクチンで鳥インフルエンザを防ぐということについて否定をしておられるんですが、対策本部ではワクチン業者等から話を聞かれて、それをもっと検討しろというような形で、ちょっと私もそこのところははっきり分かりませんけれども、何かお話をそこでやっておられるのではないかという気が私はするんですけれども、これは新聞報道等もそういうような話がなっております。そして、松岡大臣に二〇〇五年に関係業者、日本養鶏政治連盟、そういうところから、そしてまた関係業者の人たちから総計千五百万円近くの献金がなされております。 こういうことについて、この二点についてちょっとお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) まず、お答えいたしますが、補償の点でございますが、これは家畜伝染病予防法に基づきましてしっかりと一応補償の体系が今私どもの方ではできておるところでございます。 具体的に言いますと、今回、宮崎県、岡山県で発生をいたしたわけでございますけれども、この中で移動制限区域というものがございますが、移動制限区域、殺処分、今の私どもの鳥インフルエンザに対する対策の基本は、とにかく封じ込めと、これはもう徹底して封じ込めるということでございまして、それを一番基本にいたしております。したがって、出たところは殺処分をすると。そして、関連のところについてはすべて殺処分をすると、こういうことになっております。 そして、これにつきましては県が評価をいたしまして、その県の評価の、まあ簡単に言えば値段に基づいて国と県が二分の一ずつ出してすべてそれは補償をすると、こういうことになっております。 それからまた、殺処分した後、今度は経営が継続しなきゃなりませんから、それに対しましてはまた経営のための必要な助成がちゃんと措置されていると、こういうことに実はなっておるわけであります。 それから、移動制限区域内の卵、こういったものにつきましては、五分の四につきましてはその助成がなされると。残りの五分の一につきましては、都道府県等によりまして、これは特別交付税等によりましてその分を補てんをしていただければ十割の補てんが可能と、こういうような形で、とにかく一番何といっても基本は殺処分をして封じ込める。 なぜかといいますと、今ワクチンというものがございまして、ワクチンというものがございまして、普通ならワクチンを打ってこれを、蔓延を防ぐということになるんですが、鳥のインフルエンザのワクチンの場合は、発症は防ぎますけれども、感染を防ぐということになっておりません。したがいまして、私は、自民党の時代から今日に至るまで、今回、岡山県、宮崎県でもそういうことございました、ワクチンを打ってはどうかと。しかし、それは科学的にまだきちんと解明されていない、解決されていない。したがって、私どもはワクチンという対応は取らないということを基本にいたして今いるところでございます。 以上でありまして、それから、したがって、そういったことをずっと私は申してきましたので、自民党の委員会において業者の方から聞いてワクチンを打つようにという話は一切これはございません。これはいろいろ確かめていただければ分かると思いますが、それは全くございません。そのようにずっと大臣になりましてからも対応いたしてきておりますし、終始一貫、ワクチンは今の段階では使うべきではないと、こういう考え方でございます。
○広野ただし君 その点については、まあそういうふうにちょっと聞きおいておきたいと思います。 ところで、食品のトレーサビリティーについてお聞きしたいと思います。 原産地証明ですとか、加工食品もありますから、そういうことについての食品表示制度、こういうものの確立が非常に消費者にとっては大切だと。私も、漬物ですとかラッキョウだとか、そういうものを買いますときに、どこの原産地なのか、輸入はどうなんだと。特産品を売っているところに行っても、そういう表示が物すごく小さくなっていて見えないんですね。そういうことについて、消費者が選択をするためにも、選ぶためにも、トレーサビリティーの食品表示制度、こういうことをしっかりとやってもらいたいと思いますが、これはどなたでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) まず、トレーサビリティーは大変、食品の安全、こういったことを確保していく上で、また消費者の皆様方にそのことを情報としてしっかり御提供申し上げて安心して選択していただく上でも重要なものでございます。 特に、BSEが発生をいたしました以降、耳標といいまして耳に標識を付けまして、これによって小売の段階まですべて確認ができると、このような仕組みを今、私ども発生以来、早急にその取組をいたしまして確立をして、今はそれによって、日本のしたがいまして牛はすべて何月何日、どこで生まれ、どのようにした経過を通って消費者の元に届くというのが分かるような仕組みになっておるわけでありますが、食品のトレーサビリティーということにつきましては、これはいろんなものにそれを及ぼしていくと。したがって、原産地表示、原料、原産地も含めまして、加工地は加工地が原産地になりますので、これもさかのぼりまして、例えば中国から来たものは中国が原料で原産地であると、そのことを表示ができるような、そういうことをJAS法でしっかりと定めておるわけでございます。 それからまた、先ほどちょっと話が出ておりましたが、養殖の漁業につきましてもこういった食品のトレーサビリティー、そういったことで、今その検討事業を実施をいたしておるところでございまして、順次こういったことを全体に及ぼしていけるように取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○広野ただし君 ところで、やはり農村、山村あるいは漁村というのは日本人の正に心のふるさとで、伝統文化もあるし、先ほどその景観の問題も言われましたけれども、私たちがそこへ入るとほっとするというようなところがあるわけですね。正に心のふるさとだと。 これは、例えば帰去来の辞で、帰りなん、いざ、ふるさとへと、こういうようなことで、実際、何かいざというときにふるさとに帰る。そして正に、その田園正に荒れんとす、そういうところをてこ入れをしていく。私たちは、戦後も正にそういう思いでふるさとに帰り、田園に帰り、耕してということをやってきているわけですね。だから、国破れて山河あり、城春にして草木深し、やはりいろんなところに私たちのふるさとというものがある。 そういう中で、私は、昔、林間学校ですとか臨海教育というものがありました。そして、体験学習をして、みんな寝泊まりをして、そういう中から友情がはぐくまれ、また地域に対する非常な愛着心、郷土に対する愛着心と、そういうものが非常に培われてきたと、こう思いますけれども、そういう教育、人の育て方、今どうなっておりますか。
○国務大臣(伊吹文明君) 正に先生がおっしゃったように、自然や環境に親しんで、そしてその中での人間関係の中から仲間意識ができたりということは極めて大切なことでございます。 先ほど総理が申しましたセカンドスクールというのも一つのその試みだと思いますし、文科省でいえば独立行政法人国立青少年教育振興機構というものが全国各地に二十八の青少年の教育施設を造っておりまして、様々な自然体験の場を提供いたしております。これらの予算は、昨年約三十億でございましたけれども、十九年度予算では約三十三億にこれを増額をして、できるだけ自然に触れ合い、その中から我が国の郷土を愛する心をはぐくんでもらいたいと努力をいたしております。
○広野ただし君 ところで、地域にとって農林水産業というのは非常に重要な役割を果たしております。そういう中で、地域の、地域間格差の問題であります。(資料提示) 東京一極集中がどんどん進みまして、一人当たり県民所得というのを、このお配りしたものでは最後に出ておりますが、東京が四百五十六万円、トップであります。愛知、静岡、滋賀、神奈川と続いてまいります。ところが、ワーストファイブといいますか、低い方は、沖縄が百九十九万円、青森二百十五万円、高知、長崎、鹿児島と続いております。それが、東京と沖縄は二・二倍だったんですね。それが二〇〇四年には二・三倍に拡大をしている、こういうことであります。東京一極集中の問題、そして地域間格差の問題、こういうことについて総理、どう思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、地域によってそのような差があるのも事実でございます。私の内閣の基本的な姿勢は、地域の活力なくして国の活力はないと。地域の活性化を進めていきたい、そのためにこの国会におきましても九本の地域の活性化のための法案を提出をしているところでございます。この景気回復の中で、全体としては景気回復は続いているわけでございますし、また有効求人倍率も全体的には改善をしているのも事実であろうと思います。また、多くの地域において設備投資の活性化など全体としても明るい兆しが出てきているのも事実であろうと、このように思います。総じて、この景気回復において地域経済においても回復をしているという事実があるのも事実でございます。 私は、この景気回復の波を沖縄はもちろん地域の隅々まで行き渡らせるように、更にこの成長戦略を着実に実施をさせ、景気を拡大し成長していくことが大切だろうと、このように思うところでございます。 また、やる気のある地域が独自の取組を推進をして、知恵や工夫を生かして魅力あふれる地域に生まれ変わるための努力をしているところについては、国としても政府としても、政府を挙げて応援をしていかなければならないと、こう考えておりますが、その際、中央や政府が考え方を、一定の考え方を押し付けていくという今までありがちであったような地域の再生ではなくて、地域の意欲また地域の皆さんのやる気が生かされる形で、地域の皆さんに考えていただいてアイデアも出していただくという中で国が応援をしていくという新しい地域の再生を進めていかなければならないと思います。 こうした観点に立って、地域活性化策の全体像を地域活性化政策体系として取りまとめたところでございます。
○広野ただし君 成長戦略で地域バランスを取れるとは私は到底思えないわけであります。 この集落調査、全国に約六万二千余の集落があります。まあ集落とみなされるようなところですね。それが六十五歳以上の人たちが半数以上を占める、これを限界集落と言っておりますが、これが今七百九十もある。一割以上が高齢者の限界集落ということになっています。そしてまた、七年前の調査から百九十の集落が消滅をしているんですね。集落消滅ということが起こっております。正に廃墟と化す、あるいは廃村という状況になっているわけであります。 これから少子化、高齢化というものが進めば、これは七年ぐらいの話ではなくて、もっともっとひどい状況になっていくんじゃないか。そのことについて、十年以内にはその二千六百余の集落がなくなるんじゃないか、こういうふうに予測もされている。このことについて、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの答弁に若干付け加えますと、やはりこの地域間格差というのは言わば景気回復の局面においては常に現れてくる現象でございまして、さらに、この景気を拡大をしていくことによってこの地域にそういう恩恵が行き渡っていくようにすることによって、だんだん伸びの少ない小さい地域もだんだん上昇していくのではないかと、こんなように思っておるところでございます。 集落の人口減少、高齢化の進展により維持、存続が危ぶまれる集落への対策は、高齢者を始めとする住民の生活の維持のほかに、農用地の保全、森林の整備等に貢献するものであります。このような集落に対して、しっかりと目配りをしながら各省連携の下に対策を講じていく必要があると、このように思います。 また、現在検討中の国土形成計画の全国計画やその後の広域地方計画においても集落の維持、再生が重要であると、この認識の下に、医療、地域公共交通などの社会的サービスの確保の方法など、集落への必要な支援の在り方等について、それぞれの地域の特性を踏まえて検討を行うことにいたしております。 厳しい状況にある集落については、国土政策上の重要課題として今後とも取り組んでいく考えでございます。
○広野ただし君 美しい国といっても、そういう集落がなくなる、廃墟とする、廃村となるというのが実情ですから、果たしてそれでどういうことになるのかということであります。 そしてまた、地域の振興のためには、徹底的な地方分権。これは県ばっかりじゃありません、市町村に対して徹底的に分権をして、その実態に合ったことをやっていかなきゃいけないと思いますけれども、総務大臣、どうですか。
○国務大臣(菅義偉君) 私ども総務省としては、まず、日本全国どこに住んでも一定水準の行政サービスができるように、先ほど委員から御指摘のありました県民所得ワーストファイブのところでも、地方交付税という形で実はまず対応さしていただいているところであります。 そして、先ほども総理申し上げましたけれども、地方の活力なくして国の活力なし、これが総理の基本的な考え方であります。そうした考え方に基づいて、地方が独自に物事を考えてそして実行に移す、そうした仕組みをつくるということが極めて私大事であるというふうに思っています。 昨年の臨時国会で、おかげさまで地方分権の改革推進法案、成立をさしていただきました。この推進計画、さらにこの新分権一括法、こうしたものを三年以内に政治の正に指導力の下にしっかりと行っていきたいと思います。そして、それぞれの地方が自立して、そして魅力のある、そして責任ある地方自治を確立するために全力で取り組んでいきたいと思います。
○広野ただし君 地方の振興のために、かつては地方分散政策、企業の地方分散政策というのをやりました。新産都市あるいは第二次新産都市、そして角栄さんの日本列島改造計画、そしてまたテクノポリスというような大々的な分散政策をやったわけであります。ところが、今や海外展開、海外にばっかり出ていって地方に企業が行かない、又は地元中小企業に対する施策が不十分である。こういうことから、働く場所がなくなる、そしてまた仕事もなくなると。 本来であれば、地域分散をして、地域にまたいい企業さんが行けば地方に税収が上がると、こういうことになるんですけれども、そういうことについて、ちょっと今地方分散政策がおかしくなっているんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 企業が立地地点をどこにするかというのは企業の主体的判断ですが、その企業がどういうニーズを持っているか。海外に進出した企業もそれから国内にいる企業も、ほぼ共通している項目がございます。それは行政の透明性とかそれから即断性、つまりワンストップサービスができるかできないかというのが随分大きいと思います。 そこで、今回の企業立地政策としては、六省庁合わせて正に中央も地方もワンストップで迅速にその企業の相談にこたえることができるということを大きな柱といたしました。それ以外にも、地域の資源を活用してそれを企業化、産業化していく、そのための施策をやはり六省庁合同体制で取るということにいたしまして、地域の中小企業を活性化させると、それがすなわち地域の活性化に資するというふうに考えております。
○広野ただし君 三月五日の本予算委員会で事務所経費のことについて、民主党の小川敏夫議員、参議院の幹事長ですが、と松岡大臣の間にこういうやり取りがありました。 まず、事務所経費でないものを事務所経費に計上したら、これは違法ですねと、水道、光熱水道費でないものを光熱水道費にしたら、これは違法ですねと。これに対して総務大臣は、虚偽であれば違法ですと、こう答えられております。 そしてまた小川議員は、議員会館の部屋は、これ全議員平等ですから、すべて同じ条件で、水道も電気も暖房もすべて無償でございます、このすべて光熱水道費が無償の議員会館事務所費が、なぜ光熱水道費が計上されているんですか、お答えください、こういうことで、松岡大臣は、私のところは、水道水については今何とか還元水とかそういったようなものを付けております、そういったようなものもあると思いますし、それからまた、光熱費につきましても、暖房なりなんなり、これは別途そういったものの分が含まれていると思っておりますというようなことを言いまして、小川議員は、そういう蒸留水の装置で数万円、暖房、何か、電気暖房の何かを入れても、五百七万円というものはちょっとどうなんですか、もう一度説明してくださいと、こういうようなやり取りがありました。で、それはきちんと確認してからお答えしたいと思いますと、こういうことを松岡大臣がおっしゃっているわけです。浄水器は幾つあるんですかとか、暖房機はどうなんですかと、こういうやり取りもありましたけれども、確認をして必要ならばお答えをいたしますと、こうこの委員会でおっしゃっているわけです。 もう一週間たちました。確認をしてお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(松岡利勝君) 今おっしゃられたようなやり取りがあったと思います。そこで、最終的に私が申し上げましたのは、とにかく確認をいたしまして、必要な範囲において、必要であればお答えを申し上げますと、このように申し上げたと思っております。 そこで、その後も、それからどなたか、芝さんでしたか、芝委員でしたか、お答えをしたとおりでありますが、今日もそのお答えは同じでありまして、これは内容につきまして、今報告を申し上げておりますそれ以上のことにつきましては、法律で定められ、求められている以上のこれはお答えということになりますと、これは法律の運用なり在り方の問題と絡んでまいりますので、私は、各党各会派で、じゃどのような基準なりどのような内容において公表するのかというようなことが各党各会派で決まれば、それに応じて対応いたしたい、このように申し上げているところでありまして、何度も同じことと言われますけれども、そのような、恐縮でございますが、そのようなことでございます。
○広野ただし君 ある日刊紙の記者の人が農水相の事務所へ行ったんですね。そして、そうしますと、入口のわきに水道と流しが付いているが、あれれれ、松岡事務所には浄水器のかけらもないではないかと、こういうことです。実際に見せてもらいたいと思って来てみましたということで秘書とのやり取りをやっているんですが、いずれにしても、松岡大臣の潔白といいますか、このことについてしっかりとお答えする気は今全くないということですね。
○国務大臣(松岡利勝君) そういう内容に及ぶことにつきましては、法律の運用、在り方ともかかわるものでございますから、各党各会派でお決めをいただいて、その基準が決まれば、公表の扱いが決まれば、それに従って、それはもうしっかりお答えをしてまいりたいと、こういうことでありまして、決して答える気はないとか、そういったことを拒否しているわけじゃございません。 以上であります。
○広野ただし君 政治と金、これをしっかりとクリーンにしていくということは、政治倫理上、そしてまた、国民の皆さんの信頼と理解を得るためにも、そして、先ほどからいろいろとお話をしていました農林水産業の振興あるいは食の安全といった、国民の健康と命を守る、そういう行政にとって極めて大事なことなんですね。そういうことについて、何か今のお答えは全く国民の思いを無視した答弁であると、こう思わざるを得ません。 そしてまた、安倍総理は、美しい国をつくると、こういうふうにおっしゃっております。しかし、それをつくっていくためには、大臣がしっかりして、いなきゃ駄目なんですね。大臣が国民の信頼を得て理解を得て政策を動かしていくと、こういうことでなければならないのに、そして安倍総理はいつも凜とした気持ちでやらなきゃいけないと、こうおっしゃっているわけでしょう。佐田大臣はある意味で日本人の一つの責任の取り方をしました。そして、さっと辞められたわけですね。まあそのことについていい悪いは別にしまして、一つの日本人の責任の取り方です。松岡大臣、そういう思いはありませんか。責任の取り方ですね。
○国務大臣(松岡利勝君) 今の法律制度で定められた必要な報告はいたしております。したがいまして、そういう意味の責任は果たしていると思っております。 ただ、今御指摘の内容につきましてどうなのかということにつきましては、それは法制度で定められた、求められた以上のことでありますから、そのことにつきましては、それをどうするのかと、法律以上のことをどうするのかということにつきましては、各党各会派でお決めをいただければ、私はそのお決めいただいたその基準なり扱いに従って、そのときは率先してお答えをし御説明申し上げたいと、こういうことを申し上げているわけであります。
○広野ただし君 こういうことについて、私は安倍総理がしっかりとしたリーダーシップを持って対処してもらいたいと、こう思います。 やはり凜とした国、美しい国と御自身がおっしゃっているわけでしょう。こういう今のいろんなやり方を、やり取りを子供たちが見ているんですよ。何か全部うやむやにして逃げまくると、こういうことをやれば、何か、あっ、そういうことをやればいいんだというふうに教育上だって思われるんですね。やはり子供たちのためにも、凜とした国をつくるならば、美しい国をつくりたいならば、ちゃんとしたリーダーシップを取ってもらいたいということを述べまして、次の関連質疑に移らせていただきたいと思います。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。小川勝也君。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也でございます。 広野委員に引き続きまして、本日の集中審議の議題でございます農業あるいは農村、食料自給の問題など、続いて質問させていただきたいというふうに思います。 まず最初に、私の選挙区でございます北海道地域が大きな関心を寄せております、あるいは全国の農業関係者が大きな関心を持っていますオーストラリアとの自由貿易交渉、いわゆるEPA問題についてお尋ねをしたいというふうに思います。 昨日、オーストラリアのハワード首相と麻生外務大臣が会談をされました。その会談においての外務大臣の感触と、そして会談を終えられた後の新たな決意、御報告をいただければというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) お話がありましたように、昨日午後三時三十分から約三十四、五分だったと記憶しますけれども、ハワード首相と会談をさせていただいております。 安全保障協力、経済関係、いろいろございましたけれども、今御指摘のありましたEPAの交渉につきましては、ハワード首相の方から先に話がありまして、この話につきましては、EPAの交渉というのはこれはかなり難しいことになろうと思っていると、これは我々の方も理解をしていると。それから、日本からはセンシティビティーという言葉が十六か所使われておるということもよう読んでおられて知っておられましたんで、そういった意味では非常に重要な点だということはよく自分自身も認識している。 その上で、日本というのは、農産物に限らず、工業産品、鉱産物、鉄鉱石等々そういったもの、日本というのは豪州にとって最大の輸出相手先でもありますので、そういった意味で日本との関係というものがこれによってごちゃごちゃになるというのは我々としても避けねばならぬというような話で、かなりいろいろな面にわたっての交渉をしていかねばならぬだろう、まあ簡単に言えば時間が掛かるという話だったんで、私の方からはそれに対して、これは極めて難しい話だということはもう総理御自身でよく分かっておられると思いますと。私は、これは、外務省としては、これは窓口は農林省とか通産省とか、いろんな問題絡んでいるんですが、私どもとしてはエネルギーの供給等々大きな問題があるのは知っているが、この農産物というのは、これは最もタッチー、タッチーというのは日本語で何と言うか、センシティブ、センシティブは英語で、センシティブも英語ですな、済みません。難しい問題は問題、問題なんで、これを、そこらの点を十分踏まえて交渉しないと、これはほかのものも全部くちゃくちゃなことになりかねぬということでもありますので、これは我々としてはそういったところを申し上げております。それで、担当者、向こうも来てましたので、その担当者とよく話をして、かなり時間が掛かるだろうという話をしておられたのが一点。 それから、終わった後の決意やいかがというお話ですけれども、日本としては、これは守るべきところは守らないかぬし、これは攻めるべきところも幾つもありますので、向こうもいろいろ多くの問題を抱えていることは確かなんであって、自動車が仮に自由化されますと、今向こうで造っています工場が閉鎖なんてことになりますと、それは一挙に失業者につながりかねぬという、向こうは向こうの問題もいろいろありますので、それはお互いさま、いろいろ問題を抱えておりますので、そういったところも十分踏まえて、私どもとしてはこれは一体となって、政府一体となってやっていかねば、政府というのは日本の側の政府が一体となってやっていかねばならぬなと改めて決意を持った次第です。
○小川勝也君 外務大臣への質問は以上です。 総理にお尋ねをいたしたいと思いますけれども、昨日、北海道から二十五万人の署名を下村官房副長官を経由して総理に渡されたということでございますけれども、その気持ちは伝わっておりますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この北海道の皆様のお気持ちということは、我々も当然受け止めていかなければならないと考えております。
○小川勝也君 最近、どこに行きましてもこのオーストラリアとのEPA問題、しっかりやってくれと言われるわけであります。統一地方選挙が終わった後交渉入りするという日程までほぼ決まっておりますので、頑張りますとしか答えようがないわけでありますが、実は、なぜこんな交渉に入ったのかなというふうに甚だ疑問に思っています。 その疑問に答えるかのように、東洋大学の服部信司先生がこういう文章を残しております。要点だけですけれども、交渉に入る必要があるのか、必ずしも明確ではないと。日本はオーストラリアを大変重要な貿易相手国にしている。しかし、我々の国が最も必要な石炭、鉄鉱石、非鉄金属、液化天然ガス、これはほとんど関税がゼロなんですね。そして、自動車の問題は今外務大臣が言われました。例えば、日本の主要メーカーはほぼアメリカ合衆国内に工場があるわけであります。若干の違いが出たとしても、そんな大きな問題にはならないだろうと。 しかし、我々のこの北海道の経済的な打撃というのを北海道庁が試算をしておりますけれども、一兆三千七百億円という試算をしています。後でまた詳しくお話をしますけれども、これは単年度の話でありますので、その後いろんなことを考えますと、経済的に地域が崩壊をするような打撃を受けるということになろうかと思います。 そして、中国が台頭してきておりますので、オーストラリアとの関係を濃密にしたいという思いは分かりますけれども、相手は農産物の市場を開拓したい、こっちは農産物を守って交渉したいということになりますと、どうも交渉がアンバランスに見えて、あるいは交渉に入るその素地そのものがバランスが取れていないように考えるわけでございます。 その辺について、松岡大臣の方から何かお答えはあるでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 小川先生にお答えいたします。 小川先生が御指摘のとおり、特にこの北海道は大農業地帯でございますから、豪州とのEPAが、正にその重要品目について仮に関税がゼロになれば、これはもう大変な打撃を受けるということは私どもももう重々承知をいたしております。 これは仮にということでありまして、しかし、私どもにとりましても、日本にとりましてもこれはまた極めて重要なものでございまして、そう簡単にこれは分かりましたと言うわけにはまいらない。したがって、全体というものがあります。やっぱり、外交なり貿易全体なり、またもっと言えば政治、経済全体の戦略性といった点ではもう極めて大事な、重要な国だと、これはもう安倍総理のまずその思いの中にはそういったものがしっかりあると思いますが。 その全体の中で、じゃ個別にどうやっていくかと、こういうことでございますが、私どもはもう守るべきはしっかり守ると、また、もし攻めるべきところがもしあるのならばそれはまた攻めるけれども、まずは豪州との関係においては、これは守備を固めるということが基本になると思っております。 そこで、じゃその固めるに当たって具体的な方策はきちんと取っているのかと、こういうことだろうと思うんですが、これはもう今お帰りになりました麻生大臣とも重々協議の上、いまだかつてこのEPA交渉をやったときに、ほかの国のときはなかった、すべてのまあ言ってみれば武器といいますか柔軟な選択肢、これを網羅しておりまして、政府間の共同研究の最終報告書の中には、段階的削減、さらにまた除外、再協議といった、言ってみれば守るに当たっての必要な武器はすべて取りそろえたと、そしてそれを基にしてしっかり守っていくと、こういうような今腹構え、取組で臨もうといたしているところでございます。
○小川勝也君 最初から交渉に出ていくときに大きなものを懸けて、攻め手が何か分かりませんけれども、まず守りに終始するというのはおかしいんじゃないかと思うんですね。 で、このことが週刊東洋経済にうまく書いてありまして、後手に回った農水省のうかつ、こういうふうに書いてあるわけです。当然、目を通しておられるかというふうに思いますけれども。多分、こんな大きな問題だというふうに気付かなかったんじゃないでしょうか。それで、例えば、関税の撤廃による内外価格差を補てんするために毎年四千三百億円の財政負担が必要と、こう農水省が説明した、これは週刊誌ですから私は分かりません。というふうに代表されるように、昨年の段階で、スタート時点が誤ったんで今私たちの国の農業がこんなふうにさらされている。そして逆に、私たちも守りたいものは守る、しかしオーストラリア側はその守りたい部分をこじ開けたいがためにテーブルに着いてくるわけであります。 私が想像するに、オーストラリアという国は私たちの国にとってとても大切な国であって、そして友好関係がうまくいっている国であります。この交渉入りというものがもし、結果がどうなるか分かりませんけれども、交渉入りそのものが失敗だったという結論もあるんじゃないかと思います。 総理の御見解はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その考え方は私は間違っていると思う、そのことはまずはっきりと申し上げておかなければならないと、このように思います。 まず、今後我々、オーストラリアという新しい可能性、その国と外交関係を発展させていくことでいろんな可能性が外交上も可能になってくるわけでございます。安全保障上もそうであります。ですから、今日この後、首脳会談を行い、そして共同宣言に署名をします。言わば、安全保障上においてこれから日本とオーストラリアが連携していく、協力をしていくということでございます。そういう観点から、例えば国連の場において、あるいは東アジア・サミット等々の場において日豪は本当に連携をしているということはまず申し上げておかなければならないと、このように思います。 また、経済の分野においても既に委員が指摘されたような連携協力は進んでいる。これは、五十年前に日豪のこれは協定が結ばれたわけでございまして、言わばその延長線上に今あるわけでありますが、それを更に発展させていかなければならないと、これは日豪両方とも同じ考え方であると、こう言ってもいいんだろうと思います。 そこで、この安全保障の分野と経済の分野、両輪で前に進めていくことが重要であると。そこで初めてこの日豪間にある可能性が切り開かれていくのではないかと思います。そこで、やはりこのEPAについて交渉していこうと、それがやはり政治の面における、あるいは安全保障の分野における協力を後ろから押していくという、そういうことにもなっているんだろうと。正にその相互作用でどんどん両国の関係が緊密になっていくということでございます。そこはやはり、このEPAの交渉に入るという決断をしたことが私は極めて大きかったんだろうと、このように思うわけでございます。 この日本と豪州の関係を包括的な戦略的関係にしていく、このことで我々は合意をしているわけでありますし、そしてそのことでもって、例えば日本に対するエネルギーや資源や、あるいは食料の安定供給の確保にも私はつながっていくんだろうと、こう思います。しかし、交渉でありますから、我々は、農業の重要性、先ほどセンシティビティーという表現を使いましたが、農業というのは、日本の言わば産業面だけではなくて、文化であり伝統であり、地域や自然、国土を保全をしている、そういう多面的な機能があるんだということをしっかりと頭の中に入れながら、守るべきものはしっかりと守りながら、そして、それと同時に、EPAを結んでいくことによって私たちの利益が最大化されるように交渉をしていく考えでございます。
○小川勝也君 今お話しいただいたことは大体分かるわけです。経済、貿易についても大変重要な貿易相手国でありまして、いわゆる我々の工業が必要とする原材料、先ほど申し上げましたとおり、関税ゼロでたくさん輸入しております。そして、小麦を始めとする農産物もたくさん輸入しております。APECの枠組みでもともに活動しています。安全保障の枠組みもまだ更に濃い関係にしていこうということも分かります。 なぜ、そんな良好な関係を築いているにもかかわらず、私たちの国の農業を犠牲になるかも分からないその交渉の場所に行かなければならないのか、あるいはなぜオーストラリアが新しい国なのか、一言だけいただきたいというふうに思いますが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まで私が申し上げた新しいという意味は、今まで日本が外交のパートナーとして、あるいは安全保障上のパートナーとして豪州を考えていたか、意識していたかといえば、私はそうではなかったと思いますね。 正に現在、日米豪でのこの仕組みの中で、安全保障の戦略対話をして、安全保障も含めた戦略対話を行っています。そして、今日、正に日豪において、安全保障分野においての協力を強化をしていくということを決めます。これは今までやっていなかった。そういうメリットが日本にあるということは気付いていなかったという意味においては新しい発見であり、それを生かしていこうということになるわけであります。 経済においては、五十年前に日豪が通商協定に署名をして、そしてその署名によって正に鉱物等々の安定供給を確保しながら日本も発展をしてきたわけでございますが、更にやはり日豪間の新しい可能性、新しい分野を切り開いていく必要があると、私はこのように思っております。
○小川勝也君 釈然としませんし、国民も多分分かってくれなかったというふうに思いますが。いずれにしても、この農業は守っていただかなければいけないわけでございます。 先ほど申し上げましたとおり、北海道庁での試算は一兆三千七百億円というふうに言います。農業というのは、周辺産業も支えています。農産物加工、それにかかわる雇用あるいは運送、流通、様々な経済に波及効果が大きいわけでございます。北海道庁の農政の担当者が、もし仮に、松岡大臣、先ほど仮にという話でございましたけれども、万が一に全部がということになりますと北海道は開拓以前の原野に戻るだろう、こういう言い方もしているわけであります。 今日、首相とお会いになって、また大変な交渉に挑むわけでございますので、安倍総理にはしっかり挑んでいただきたいというふうに思います。 農業の問題でございますけれども、十九年度産から新しい法律によって施策が遂行されます。その準備が進められる年でありましたけれども、今回はこのFTA、EPAの問題で農家の方々も大変関心が高かったということでございますけれども、先ほど来、広野さんからもお話がありましたように、大変この農業が今厳しい状況であります。実は、今回のこの新たな品目横断経営安定対策の法律ができるときに、こういう言葉がはやりました。いや、この法律は北海道のための法律だ、いや、北海道の中でも十勝のための法律だ、こういう言い方をしているわけでありますけれども、北海道十勝の中でも大変苦しい立場に置かれている農家の方もおられますし、その北海道のためにと言われた北海道でも大変厳しいことが行われています。当然、先ほど広野委員からも話がありましたように、この国、日本という国での農業の在り方というのを一歩間違うと大変な事態になってしまうということも少しお話をさせていただきたいというふうに思います。 まず、農業という産業分野にどのぐらいの人が働いているのかということでございますけれども、ちょっとパネルを上げていただきたいというふうに思います、五番の。(資料提示) 私たちの国は、説明するまでもなく、大いなる農業国家でございました。アジア・モンスーンというふうに総理も言われておりましたけれども、特に水田というものを中心に農業がこの国の人口を支えてきたのも事実だろうというふうに思います。どんどんどんどん減少をして、今回のこの法律が施行されるか否かによらずに、後継者も少ないというふうに言われているところであります。 後継者の予測、どういう数字持っているか分かりませんけれども、農林水産省、ありますでしょうか。
○政府参考人(高橋博君) お答えいたします。 我が国の農業に従事する者の状況でございますけれども、平成十七年におきまして、自家農業に仕事として従事している者については二百二十万人、平成十六年の数字でございますが、二百二十万人でございます。 この数字の今後の見通しでございますけれども、平成十七年三月に、食料・農業・農村基本計画の策定と併せまして、農業の構造の展望というものを決定しております。その中で農業労働力の見通しについても展望しておりますけれども、これによりますと、平成二十七年の段階におきまして私どもが目指しております効率的かつ安定的な農業経営、これは大体、家族農業経営で三十三から三十七万戸程度、法人経営が約一万、集落営農経営が二万から約四万と展望した上で、農業労働力につきましては、近年の趨勢を踏まえた上で、先ほど申し上げました基幹的農業従事者数については百五十万人程度を見通しておるところでございます。
○小川勝也君 先ほど自給率の議論もございました。ちょっと一番のパネルも上げていただきたいんですけれども、自給率は先進国の中の最低でございます。そして、それぞれの国にそれぞれの特色がございます。 特に今日は、比較をさせていただく上で、イギリスという国がかつて食料自給率が大変低くて悩んでおりました。けれども、努力をして自給率を上げました。この資料を見てお話をさせていただきたいと思います。資料七番です。 私たちの国とイギリスと大きな違いは何か。それは、地形だというふうに思います。 私たちの国は中山間地が多いわけでございます。ですから、例えば北海道十勝というのは日本の中でもまれに見る大規模な畑作ができる地帯でありますけれども、それ以外の地帯はほぼ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスの一部のような農業ができない地域でございます。そのことを理解した上で、例えば規模拡大とかあるいは効率的な農業経営というふうに言っていただかなければいけないというふうに思うわけでございます。ですから、おのずから、自給率を保とうとすれば、あるいは耕作放棄地をなくそうとすれば、それなりに諸外国よりもたくさんの努力を払わなければならないというのがこの国の宿命だろうというふうに思います。 そのことについて、安倍総理は御理解をいただけるでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、農業は工業と違いまして、工業製品と農作物は違う。それはやはり土地、また天候という条件があるということではないかと思います。
○小川勝也君 そんな中で、耕作放棄地がどんどんどんどん増えています。これは四番を上げていただきたいんですけれども、三十八万ヘクタール、どれぐらいの面積かというのは広野委員から御説明がありました。私たちの国でもし自給率を上げようとすれば、この耕作放棄地に何かを植えていかなければならないわけでございます。 しかし、この新しい法律が施行される前、委員会で議論させていただきました。とりわけ私たちの国の自給率が低い品目に大豆、そして小麦あるいは飼料作物が挙げられるわけでありますけれども、どの分野をどのように増やしていくのかということが今回の法律の中には明確に示されておりません。そのことについては、松岡大臣、どういうふうにお答えになるでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) まずその前に、先生が御指摘のとおりだと思っています。地形が大きく違うと、このことがやっぱり自給率、こういったことに大きく影響してきた。 そこで、もし地形がイングランドみたいに広ければ、私は、北海道みたいなところがずっと日本にも一杯あって、そこで飼料の生産もできたんだろうと、こう思いますが、それは先生御指摘のとおり、正に地形が大きく影響していると、こういうことであります。 その中で、今先生が御指摘の品目についてどのようにするのかということでございますが、私どもは、重要品目である麦、大豆、飼料について自給率の向上を図るべきと、こういう観点で、平成十七年三月に策定いたしました食料・農業・農村基本計画におきまして、平成十五年度と平成二十七年度を比べた品目別の食料自給率というものを定めております。麦については一二%から一四%、食用の大豆につきましては二二から二四%、また飼料作物につきましては、これを一番力を入れようということで二四%から三五%、それぞれ引き上げて設定をしたところでございます。 そして、これらの目標実現に向けまして、いろいろな品種の開発も含めまして、新技術の導入、普及、それからまた飼料作物につきましては飼料生産基盤の整備とか、稲発酵用、これはホールクロップサイレージと言っておりますが、こういったものの生産や利用拡大、さらにまた水田や耕作放棄地、正に先生がおっしゃいました耕作放棄地をいかに活用していくか、こういう観点からも、放牧の推進も含めまして、粗飼料の生産拡大、こういったことで取り組んでまいりたい、こういうことで品目別にも目標を持っているところでございます。
○小川勝也君 民主党の農業政策では、麦あるいは菜種、大豆をしっかり植えていただこうと、耕作放棄地をなくしていこうという積極的な姿勢を政策に表しました。そうしましたところ、与党側あるいは政府側から様々な難癖だけ付けているわけであります。しかし、このままでいくと農家の農業従事者はどんどん減り、そして耕作放棄地は減らないのは火を見るよりも明らかでございます。そして、気付いたときには農村集落が立ち行かなくなるという状況を私は懸念をしています。 北海道は、先ほど大臣からも御答弁がありましたように、恵まれた地形という分野もあります。しかし、農業だけで農村集落は維持できません。農業と他産業とが絡み合ってコミュニティーというのが成り立っているわけであります。北海道は今、大変厳しい状況に置かれています。かつては、農業と林業と木材産業、こういうのがベースとなって、その後、自民党の政策による公共事業というのが相まって地域社会が存立し得たのでございます。木材を外材に頼るようになり、そして農家の一戸当たりの経営面積が広がっていき、そして公共事業が小泉政権誕生以降今のような扱いを受けるようになりました。地域は立ち行かない状況になっています。これは、今の自民党の農業政策があり続ける限り、私は、北海道の地域が全国の府県の、そういう地域のカナリアの役割を果たしているんだろうというふうに言いたいというふうに思います。 今、地域では、学校がなくなる、病院がなくなる、高等学校が通えるところにない、そのことによってまた人口減少が起因する、地域集落が崩壊していくという大変厳しい状況にあるわけでございます。北海道はたまたま一つの自治体当たりの面積が広いものですから、おおむね一つの町に一つの小学校というふうに定着しておりますけれども、先日、府県のある先生に聞きましたら、幾つかの町村で一つの小学校にしようかという動きまで今出ているようであります。 農業だけでは地域は支えられないわけであります。府県でよく行われていたのは、その兼業農家世帯の労働力を当てにして工場が進出している、ですから農業とその工場で地域が保たれてきているわけであります。もし、今よりどんどんどんどん農業人口が少なくなっていくと、そこに、地域に労働力がなくなり、工場が撤退していかなければならないというふうになってくるわけでございます。そのぐらい今、経済減速によって都市に人口が流出している、若者が流出しているという状況が正に激しい速度で進んでおりまして、特に今回の通過いたしました法律によってそのことが起きてきている、私は将来を予測させていただきたいわけでございます。 ですから、数々の批判はあるのかもしれませんけれども、イギリスよりも大変な努力を私たちの国はしなきゃいけないんだ、地域を守っていかなければならないということで我々の政策は出しているわけであります。地域社会をしっかり守りたいのかどうか、安倍総理のお考えをお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 再々申し上げておりますように、私の内閣の基本的な方針が、地域の活力なくして国の活力なしであります。日本の社会が、また正に国土が隅々まで活力に満ちて発展をしていくことが美しい日本に私はつながっていくと、このように思うわけでございます。そこで、この国会におきましても九本の法律を提出をいたしました。地域の活性化のための法律でございます。 確かに、地域にとって農業だけでは厳しいのも事実だろうと思います。しかし、もちろん、農業、漁業のための振興策、農業においては担い手に施策を集中をして、そういう担い手の方々に意欲を持って農業を背負っていただく、そういう政策を進めてまいりますが、またそれと同時に、地域に企業が進出をしやすいように、今まで、例えば三年間掛かっていたいろいろな、農地転用等々の許可等が下りてくるには随分時間が掛かったし、いろいろなこれは、そういう手続において役所役所が別々になった。それをワンストップ化して、もう少し裁量で判断ができるようにしていくことによって海外からも地域への投資も可能にしていくような、そういう仕組みもつくっていくし、そういう仕組みにトライしていく地域も支援をしていきたい、そういう様々な地域の自立的な頑張りに是非我々もこたえていきたいと考えております。
○小川勝也君 松岡大臣にお尋ねしたいんですけれども、今のその方向性で思い描く農家戸数というのはどのぐらいと想定されているんですか。
○国務大臣(松岡利勝君) 今の農家戸数ということにつきましては、私ども、先ほど経営局長が申し上げましたように、従事者として二百二十万人が百五十万人ぐらい、こういったような大体割合で農家も推移するんだろうと、このように見ております。まだ具体的に、じゃ戸数までどれくらいというふうには想定をいたしておりませんが。 いずれにいたしましても、これは今のままでは、現状のままということになりますと、これは北海道は広いですけれども、やはり中山間地という、いわゆる北海道からすれば内地という言葉でよく表現されるわけでありますが、北海道以外のいわゆる都府県、こういったところではどうしても中山間地の零細規模のもの、こういったものはある一定の大きな固まりにしていかないと、やはり経営体の単位としてまとまりということにならない。そうでないと、やっぱり担い手も経営という観点からそこには定着できないと。 こういうことで、私どもは、正に土台づくり、これをしっかりやることによって、その地域全体がそういうことで農業生産を軸にして展開していけると、維持発展をしていけると、そういうふうに認識いたしておりますし、またそんなふうに進めたいと思っております。
○小川勝也君 国土交通省からもアンケート調査が発表されました。集落の中で危機的なところがたくさん出ているということでございます。 後継者が不足しているのは私どもも承知していますけれども、できるだけ多くの方々が農業に従事できるようにしていこうという強い意欲の表れが私どもの民主党の農業政策でありました。自民党の農業政策は、ただでさえ後継者が減っていく、そのことに乗じて、農家を選別してどんどん効率的な経営をやっていこうというふうにしか映らないわけでございます。そんなことで集落が守れるはずもございませんし、特に申し上げたい点がございます。 先日、安倍総理が「不都合な真実」という映画をごらんになったそうでございます。私も見させていただきました。京都議定書、国際公約に対する我が国の態度もいろいろあるわけでありますけれども、森林吸収源をしっかり果たそうというふうにすれば、もっともっと森林に手を掛けていかなければならないわけであります。 国有林もありますけれども、民有林では、中山間地、山際で、とりわけ農業と林業を兼ねておられる方々がその担い手となってくれているわけであります。地域集落の崩壊は、相乗的に人口の都市流出を招くことになります。今のうちにしっかりとした手を打たないと、それこそ地球を守れない、森林を守れない、地域を守れないということになります。 もし思いがあるのでしたら、森林を守るための中山間地、そういったところに対する安倍総理の思いをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 森林を守るためには、それを取り巻く正に農村、漁村を守っていく必要があるんだろうと、これはそのように私も思います。 森林は、国土の保全、地球温暖化防止など多様な役割を担っております。その恩恵を持続的に発揮させていくためには、適切な森林の整備、保全を進めなければなりません。そしてまた、森林を守り育てる林業の担い手、近年この担い手が減少しているわけでありますが、農山村に定住することができるように地域の活性化を図ることが重要でございます。 このために、政府としては、多面的機能が発揮できる多様で健全な森林の整備、緑の雇用対策による人材の確保や農山村の生活環境の整備、そして国産材の利用拡大を軸とした林業、木材産業の再生など整備、推進をしていきたいと、このように思っております。予算措置についても、十八年度の補正予算と十九年度予算において七百六十五億円の追加予算を計上しているところでございまして、私もこの正に温暖化対策、地球環境を守っていくという観点からも、この森林を、美しい森を守っていく、政府一体となって美しい森づくりを推進していかなければならないと、こんな観点から昨年、農林水産大臣に指示をしたわけでございまして、国民の皆様とともに緑豊かな美しい国土を守っていく、そういう観点から施策を遂行して、実行していきたいと考えております。
○小川勝也君 小泉政権以降、経済効率優先主義という考え方が広がってきているように思います。 農村を守るとか食料の自給率を上げるというのは、その経済効率に反する部分もございますので、別途施策を実行していかなければならないわけでございます。それを放棄してきたから今のような状況になっていると私は感じています。とりわけ小泉政権以降厳しくなったわけでありますけれども、安倍政権は正にその部分はそっくり引き継いでいるように映るわけです。特に、今申し上げましたように、経済効率にあらがうための何か思い切った施策をしないと、今言ったような農村社会は守れないわけでございます。 安倍政権の中にそういう施策がおありになるのか、あるいは、御自身としては経済政策あるいは経済効率優先と農村とか食料を守るということの間にどういう関係としてとらえておられるのか、御答弁をいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国の政策の中には、経済効率だけでは割り切れない分野もしっかりと存在するわけであります。もちろん、経済全般については市場の原理を生かしながら効率化を図っていくことが結果として国民の利益にも結び付いていくわけでありますが、しかし、例えば食料とか環境、これは経済効率だけでは割り切れないということは、もうこれは明らかであろうと、このように思います。 だからこそ、先ほど申し上げましたように、言わば森林、美しい森を守っていく、これは美しい国日本を守っていくことにもつながっていくわけでありますし、地域の環境を守っていくことにもつながっていく。だからこそ、先ほど申し上げましたように、新たに七百六十五億円の予算措置を講じたところでございます。 そして、やはり日本が美しい国として発展をしていくためには、都市だけがそびえ立っていくという日本であってはならないわけでありまして、日本隅々まで存在する美しい景観やたたずまいを、これを今後とも私たちは次の世代に伝えていくという大きな責任も果たしてまいりたいと、このように思うわけでありまして、だからこそ、この国会におきまして地域の活性化のための法案を九本提出をしているところでございますし、またそのための予算も組んでいるところでございます。
○小川勝也君 先ほど総理からも御答弁がありましたバイオマス利用エネルギーについてお伺いしたいというふうに思います。 というよりも、いろいろ調べてみますと、御多分に漏れず役所間、省庁間の覇権争いがいろいろ行われているようであります。経済産業省そして農林水産省、環境省と、様々な形で独自の方式でということで我を張っているようであります。特に、農林水産省としては六百万キロリットル、目標から、現在の試験的な生産量からするとまだまだ遠い数字でありますけれども、これは地球環境あるいは国内の中でのエネルギーの自給という面で、様々な形で御検討をいただきたいというふうに思います。先ほど御答弁ありましたように、木質系建築廃材あるいはわら、トウモロコシそして米、いろいろ分野が分かれているようであります。 御答弁は要らないんですけれども、要望だけさせていただきます。様々実験というか、まだ試行段階でございますけれども、なるべくプラント建設が安くなるように様々な御努力をいただきたいということ。そして、省庁間のバランス、すみ分けの問題については、総理の方からしっかりと御留意をいただきたいということ。この点、総理の省庁間の調整のところだけ簡単に御答弁をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは主に農水省と経済産業省の間の調整ということもあるんだろうと思いますが、地球温暖化対策という観点からもバイオマスの活用は極めて重要であり、そういう観点からも各省庁縦割りの利害で考えてはならないと、このように思いますので、基本的には、我々内閣官房によりまして調整すべきところは調整しなければならないと思っております。
○小川勝也君 先ほど申し上げましたように、北海道地域も大変疲弊をしています。人口減少地域が増えています。これは、先ほど申し上げましたように、経済原則だけで人口が移動するという世の中が一番の原因だろうというふうに思いますし、そのことと、やはり北海道の基幹産業、最後のとりで、農業でございます。農業をしっかり守れるかどうかというのは大変大きな北海道の関心事でもございますし、全国の農業関係者も同じ思いだろうというふうに思います。 政府部内あるいは外とも戦っていかなければならない、その農業分野の代表者であります農林水産大臣がこのような形で注目を浴びているということは残念でならないわけでございます。大事なときでございますので、安倍総理、しっかりと新しい大臣に替えていただいてこのEPA交渉に臨んでいただきたいというふうに思いますけれども、松岡大臣を辞めさせるおつもりはないかどうかお伺いをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 豪州との交渉についても先ほど松岡大臣に対して質問をしていただいたのではないかと、このように思うわけでありますが、極めて明瞭に大臣の方からお答えをいたしたと思いますし、また、この政策分野については相当の見識があるということも証明してくれたのではないかと、このように思うわけでございまして、今後とも職責を果たすことによって国民の信頼を得る努力をしてもらいたいと、このように考えております。
○小川勝也君 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) これにて小川勝也君の関連質疑は終了いたしました。 以上で広野ただし君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、渡辺孝男君の質疑を行います。渡辺孝男君。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 本日の集中審議は、農業・食の安全等に関してのものでございますが、先ほども松岡農林水産大臣の事務所費、光熱費問題が取り上げられました。 これまで大臣は、本委員会でも繰り返し、適切に処理していると答弁されてこられましたが、国民の目線から見て更に十分な説明責任を果たすよう強く要望いたします。 この件に関しまして安倍総理にお伺いをいたします。 政治と金の問題について、お金の入りだけではなくて出の方も透明性を確保するような法律制定につきまして、改正となるわけでございますけれども、どのようにお考えなのか、その点に関してお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治とお金の問題については、今回、今委員が御指摘のように、言わば入りだけではなくて出についても透明性を高め、説明をしてもらわなければならないと、このような声があるわけでございまして、そういう観点から私も、自由民主党の党改革実行本部長に対して、政治資金規正法の改正も視野に入れて議論をするようにと、そして取りまとめを行うように指示をいたしております。 現在、自民党、公明党、与党において議論が進んでいると、このように聞いております。
○渡辺孝男君 しっかりやっていただきたいと思います。 それでは、集中審議の本題の方に入らせていただきます。 先ほどからもいろいろな農山漁村等の大変な状況について質問がございました。過疎化や少子化、そしてまた経営的に大変厳しい状況にある農山漁村の活性化、地域再生につきまして、関係大臣に質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、現在検討がなされている新しい国土形成計画では農山漁村がどのような位置付けになっているのか、この点に関しまして望月国土交通副大臣にお伺いをいたします。
○副大臣(望月義夫君) お答えさしていただきます。 国土形成計画につきましては、国土審議会に計画部会を設置いたしまして検討を行っているところでございます。 御指摘の件につきましては、昨年十一月に国土審議会に報告されました計画部会の中間とりまとめにおきまして、農山漁村は農林水産業の生産の場であると同時に地域住民の生活の場でもあり、そしてまた観光客が訪れるという非常に多面的な様々な側面を持っているわけでございます。そういう意味では、生産活動や土地利用の状況、住民の生活様式等が相まってその魅力を創出しているわけでございまして、食料や木材の供給、ゆとりある居住環境、豊かな自然環境、地域の特色ある景観や伝統文化など、都市との相互の機能分担、連携を図りながら地域を形成する、そういった必要があることなどを実は示していただいたところでございます。 今後、この中間とりまとめにつきましては、農山漁村を始めとする国土形成の考え方を踏まえまして、本年度中ごろの国土形成計画の閣議決定に向けて、国土審議会における調査、審議を進めてまいりたいと、このように思っております。
○渡辺孝男君 農山漁村も大切な役割を担っているということで重要な位置付けをいただくと、そのような報告かと思いますが、農林水産大臣として今後農山漁村の活性化をどのように図っていく方針か、大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(松岡利勝君) 農山漁村の活性化でございますが、まずそれには、何といっても農村では農業が基幹産業でありますし、また山村では林業、そして漁村では漁業と、こういうことでございます。したがいまして、農業をという観点から申し上げますと、農業をやっぱりしっかりしたものにしていく、このためには、高齢化、零細な規模のままという現状をやっぱり打破する必要がある。したがいまして、私どもは担い手経営安定制度と、こういったことで、品目横断という呼び方でも呼んでおりますが、集落営農、また担い手に集中する担い手中心、法人経営、あらゆるタイプの担い手が育成できますような、そういう取組を進めてまいりたいと思っております。 特に集落営農につきましては、たとえ〇・一ヘクタールしか所有していない方でも、参加することによって担い手になっていく、正に全体が担い手たり得る底上げ政策をしっかりとやっていくと、こういう形で農業をしっかりしたものにしていくと。漁業もそうでありますし、また林業もそうでございますが。 そしてもう一面、そういう中で、今度はどうやってこれは人を呼ぶかと、また人に定住してもらうかと、こういうことでございますが、これはもうにぎわい村、やっぱりにぎわいのある状態を実現をしようということで、例えば団塊の世代の方々が、お辞めになったこんな方々にも来ていただこう、定住していただく方、そういった方には新規就農も含めていろんなお世話をしよう、さらにまた、廃校とかいろんな空き家とかも利用いたしまして、これを整備して滞在ができるような、滞在してもらえるような、そういった受皿もつくっていこう、こういったことでございまして、あらゆるものを組み合わせて活性化を図ろうと思っております。 農地、水、環境もそうでございますし、都会の方との交流、またいろんな方々に来て入ってもらって全体としてボランティア的にも活動してもらう、こういった観点、そういったことで、私どもといたしましては、先般、福井政務官を本部長といたしまして農山漁村の活性化対策推進本部を農林水産省の中に立ち上げまして、今先生から御指摘、御質問いただきましたようなことにこたえていこうと、こういう体制もまたつくったところでございます。
○渡辺孝男君 農山漁村の活性化には、当然ながら経営安定対策、それから担い手となるような人に支援をしていくと、それは本当に大事だと思います。 それ以外に、やはり地域の活性化を図るためには都市部等の方々にも農山漁村に来ていただいて、すばらしい自然環境、あるいは担い手の方々がどのように努力をされているのか、そういうものを見ていただく、あるいはそれに参加をしていく、そういう共生・対流というものが大事だと、そのように私は考えております。 今後の都市と農山漁村との共生・対流につきまして、どのように対応されるのか、国井農林水産副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 委員おっしゃるように、美しい農山村、漁村というのは、都市住民だけではなくて、私たち国民に安らぎとゆとりをもたらしてくれるものだと、このように思っております。そういう意味で、都市と農村の、あるいは山村、漁村の交流というのは極めて重要な事業でございまして、今大臣からも答弁がありましたが、農山村、漁村の活性化のためにも都市住民の皆さんにいらしていただいて、そしてやはりお金を使ってもらうことも含めて経済効果があるというふうに思っております。 平成十六年の統計ですと、農山村、漁村の交流施設等の宿泊人員がおよそ六百六十万人と、こういうふうに言われておりますが、今後三年間に更に百十万人増やしまして八百八十万人にしたいと。そのためにはやはり交流施設等をしっかりと整備をする、あるいは各関係省庁と連携を取りながら規制緩和等を含めてしっかりとやっぱり受入れ体制ができるように更に努力を重ねていきたい、このように思っている次第でございます。
○渡辺孝男君 三年間で百十万人の交流人口を増やしていくと、大変すばらしいことだと思いますので、必ずそれを実現をしていただきたいと、そのように思います。 多くの国民は、山村の美しい風景や、そしてまた豊かな森に安らぎを感じております。そういう意味で、グリーンツーリズム、それから新たな分野としてはエコツーリズム、そして、私は大変関心を持っているんですけれども、ヘルスツーリズム、そういうものも推進をしていって交流人口を増やしていただきたいと思います。 また、漁村におきましてもこの活性化について対策を練っていかなければいけないわけですが、今、水産基本計画が検討されておりますが、その中でどのような取組をしていくことになるのか、国井副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 水産基本計画については、平成十四年に作りまして、現在見直し中でございます。 その中で、特に漁村の活性化という意味で、今お話ありましたように都市と漁村の交流、これをしっかり私どもも確立をしたいと。そういう意味で、都市と漁村の共生・対流、この事業をしっかりと水産基本計画の中にも織り込んでいきたいと、このように思っている次第でございます。
○渡辺孝男君 安倍総理は美しい国日本をつくろうと頑張っておられるわけでございますが、やはり美しい国をつくるためには地方も輝いていなければいけないということでございまして、この地方を輝かせる対策の一つとして頑張る地方応援プログラム、そういうものを進めていこうとされているわけでありますけれども、この頑張る地方応援プログラムについてその趣旨をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はこの美しい国づくりに向けて、美しい国は正に地域にこそ存在すると、こんなように思うところでありまして、地域の活性化なくして国の活性化はない、これが私の内閣の基本的な考え方であります。 そこで、地域を支援をしていくために、頑張っている地域を支援をしていくために、私の内閣におきまして頑張る地方応援プログラムを進めてまいります。 これは、やる気のある地域が独自に自由に施策を展開をして魅力ある地方に生まれ変われるように、例えば地方行革、そしてまた地域のブランドの産業化、地場ブランドを産業化していくという取組、そうした独自の前向きな取組を、我々、地方交付税等で支援をしていく仕組みであります。地方公共団体に対して地方交付税で支援をしていく。今までこうした、地方行革に取り組んでいくことによってかえって交付税が減っていく、あるいは地場産業を育て、そして税収が上がっていくと結果として国税が減っていくということがあったわけでありますから、こうした頑張りをすれば国もこうした交付税措置によって応援をしていきますよという、こういう新しい制度であります。 こういう制度を是非活用していただいて、地方が活力を持って新しい時代を切り開いていただきたいと、このように思います。
○渡辺孝男君 安倍総理は、このプログラムの推進に関連しまして全国の市町村長さんと頑張る地方応援懇談会というのを持っていると聞いております。 一月に行われたということを聞いておりますが、その中で市町村長さんの方からどういう御意見が出、それに対して安倍総理としてはどのような対応をされると、そのようにおっしゃられたのか、その点に関してお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一月の十六日に官邸に六名の市町村長さんたちにお越しをいただきまして懇談会を開催をいたしました。地場産業の振興あるいは企業誘致、都市農村交流、地方行革など多岐にわたって、それぞれの地域の特色を生かした独自の取組を紹介をしていただきました。今後とも地域の活性化に努力していくなど建設的な御意見もいただいて、大変私も勇気付けられたところでございます。 私からは、今頑張っている、あるいは頑張っていこうという市町村の村長さん、市町村長さんたちが勇気を持てるように、また勇気がわいてくるような施策を進めていかなければならないと、このように思いました。 そのときにお集まりをいただきました例えば佐渡市の高野市長さんからは、佐渡には美しい自然があるので、その自然を生かしたいろんな取組を行っていきたいので、そうした取組を支援をしてもらいたい。 あるいはまた、北海道の乙部町の寺島町長さんからは、農地を生かしていくためにはむしろ株式会社による農地の経営を活用していきたい、そうした取組がもっとできやすいように株式会社の参入についてもっと前向きに考えてもらいたいと、意外と地方からもそういう声が上がったわけでございます。 そしてまた、例えば青森県の南部町の町長さんからは、やはり政策の継続性が大切なのでころころ政策を変えないでもらいたいと、こんなお話もあったわけでございまして、やはり継続は力だと、このように再認識をいたしたような次第であります。 また、お年寄り、高齢化が増えている町においては、こういうお年寄りの方々に社会参加をしていただけるような取組を進めていきたいと、このようなお話もございました。 こうした貴重な御意見をしっかりと我々生かしながら政策を遂行し、そして地方の活性化を図っていきたいと、このように考えております。
○渡辺孝男君 菅総務大臣も市町村長さんたちと懇談を多く持たれているということでございまして、菅大臣の方からも、同じ質問になりますが、どういう御意見があってどういう対応をされているのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私も、地方に出向きまして現場の市町村長さんと懇談会というものを何回となく開催をさせていただきました。その中で、この応援プログラム、この説明をさせていただくと同時に、現在それぞれの市町村の首長の皆さんが持っている問題、そうしたものに対して国の考え方、そうした意見交換を実はさせていただいております。 具体的な内容につきましては、地方行革あるいは交付税など、多岐にわたっての活発な意見交換をされています。そのうち、この頑張る地方応援プログラムにつきましては、成果指標について条件不利な地域に配慮してほしい、あるいは、今までこんなに行政改革をやってきたんだと、過去の行革も認めてほしい、あるいは交付税のほかに補助金による支援もお願いしたい、様々な実は意見が出たところであります。 今総理からお話ありましたけれども、私、徳島の上勝という町に行きました。そこで懇談会をやりましたけれども、そこでは八十歳を超える人がいろどり事業ということでつまものを自ら栽培をしておりまして、年収五百万円前後稼いでいるという、そしてまた、そのことが健康に物すごく良くて、医療費が全国でも一番少ない、徳島県でも一番高齢医療が少ない、そういう事例もありました。 地方が元気がないということをよく言われるわけですけれども、全国各地においては様々な地方の魅力を出して頑張っている地方が数多くありますので、私どもも是非そうした地域の魅力を生かせる仕組みを応援をしていきたいということで、このプログラムを今行っているところであります。
○渡辺孝男君 農山漁村は豊かな自然の中にございますんで、その地域の中には温泉地を抱えているような地域もございます。 温泉地も今、景気が大変でございまして、また今までの団体客、そういうものが少なくなってまいりまして大変困っておられるということでございますが、農山漁村の温泉地の活性化等にもこのプログラムが活用できるのかどうか、この点について菅総務大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) このプログラムの趣旨というのは、それぞれの地域がその特徴、魅力を生かして頑張る者を応援をしたい、そういうことであります。そういう意味におきましては、御指摘の農山漁村地域にある温泉地の活性化、この取組についてもこの応援プログラムの対象になるものと考えております。
○渡辺孝男君 経済産業省の方も平成十六年に健康サービス産業創出支援事業というものを行っておりまして、今、高齢化で健康問題に関して関心が高まっておるわけでございますが、温泉や海洋やあるいは森林など、様々な地域の資源を健康増進に活用していこうということで新しい健康サービス提供を目指した試みでございますが、この事業の成果について松山経済産業大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(松山政司君) 先生おっしゃいますように、健康に対する国民の関心が高まる中、今後も様々な健康関連サービス市場が拡大していくことが予想されております。このため、経済産業省といたしましては、平成十六年度から三年間、サービス産業創出支援事業を通じて先進的な健康サービスを提供する事業に対する支援を行ってまいりました。 その中で、温泉を活用した健康づくりに関しましては、平成十六年度に、社団法人民間活力開発機構を中心に、箱根におきまして、旅館、医師そして観光協会や商工会議所の青年部の方々等々が連携を取って一人一人の体質に合った健康づくりプログラムを提供する温泉療養ネットワーク事業に対して支援を行いました。その成果を踏まえて民間活力開発機構では、本事業の終了後も健康づくり大学ネットワーク事業として実質的に継続をいたしておりまして、平成十七年度には二か所、十八年度には八か所、全国において同様の事業を支援していると聞いております。 経産省としましても、今後とも、健康関連サービス産業の発展のために施策を積極的に講じていきたいと思っておるところでございます。
○渡辺孝男君 農山漁村の温泉地には、周りの自然、豊かな自然がございますし、新鮮な伝統的な食材等もございます。そういうものも活用して健康づくりをする。あるいは、農業体験や森林セラピーとして注目されているそういう森林浴、そういうものも活用していく。あるいは、文化芸術、様々な地域にはこれまではぐくんできた伝統的な文化芸術活動等もございますので、そういうものも加えながら、温泉療法、私はいろいろ研究をしているわけでありますけれども、現代湯治と言われるものはそういうものも組み合わせて健康づくりをしていくということでございますが。 今、厚生労働省の方では、生活習慣病対策、特にメタボリックシンドローム、内臓脂肪症候群でございますが、この対策に一生懸命取り組もうとしているわけでありますが、やはり楽しく健康づくりをするということが長続きする秘訣でございますので、こういう健康づくり大学等の試みも勘案されながら進めていただきたいと思うんですが、柳澤厚生労働大臣として、このような活動を、事業等をどのように評価され、これから連携をしていくつもりなのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、先生は公明党に設置されております温泉活用・温泉地活性化プロジェクトチームの座長をお務めいただいておるということで、日ごろの御研さん、専門知識に対して心から敬意を表したいと思います。 生活習慣病対策を進めるに当たりましても、温泉の持つ保健的機能に着目して、温泉の利用を組み込んだ健康増進施設の普及を図っていくべきであろうと、このように考えております。 具体的には、健康増進のための温泉利用等を安全かつ適切に実施できる施設として、温泉利用型健康増進施設、それからまた温泉利用プログラム型健康増進施設の認定を厚労省として行っているところでございます。 私も、初めて今回の先生の御質疑を機に勉強させていただきましたけれども、温泉利用指導者というものがあるということで、この養成のためのプログラムも作られているわけでございまして、この温泉利用指導者というのは何かというと、温泉の持つ保健的機能を応用して健康増進及び疾病予防のためのいろんな指導を行える、そういうことをできる指導者ということでございまして、そういう方が置かれた施設というものが今申した認定対象になっているということでございます。 今後とも、地域におきます温泉を活用した健康づくりを私どもとしても支援をして、先ほど経産省の健康づくり大学校とも連携をして、生活習慣病対策なぞを進めるに当たって是非活用させていただきたいと、このように考えているところでございます。
○渡辺孝男君 農山漁村は高齢化、少子化も普通の地域よりも進んでおるということでございまして、やはり医療、介護、福祉のニーズが高まってくるわけでございますが、この農山漁村の保健、医療、福祉に関してどのように対応されていくのか、柳澤厚生労働大臣並びに松岡農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしては、地域医療あるいは福祉の問題、こういうようなものについて、今のお医者さんでありますと、全体的な医師不足と言われている地域がそこここに見られるぞというようなことを指摘をされておりまして、それに対処するために拠点病院を中心としたネットワークづくり、それもしっかりと厚生労働省も地域医療対策協議会なぞのその協議の場に参画した形でそういうことが未然に防げるように、そういうようなことで取り組んでまいりたいと、こう思っておりますが。 更に申しますと、へき地につきましては、かねてよりこれはへき地保健医療計画等を策定いたしておりまして、へき地診療所の整備であるとか巡回診療の実施であるとか、あるいはお医者さんの不在の場合の代理を務めるお医者さんの派遣であるとかというような、そういう特別な支援を行っているところでございます。これは今後とも継続して実施をしていかなければならないと、こういうように考えております。 それから、保健師等の配置につきましても、これは地方交付税措置を講じておりまして、これによりまして地域保健サービスの確保を図っているところでございます。 また、介護の担い手の確保についても、農山を含めて、介護労働者の雇用管理の改善等の施策を講じまして、それをしっかり確保してまいりたいと、このように思っております。
○委員長(尾辻秀久君) 残り時間がほとんどありませんので、おまとめください。渡辺孝男君。
○渡辺孝男君 時間がなくなってしまいましたが、今、農山漁村の地域での保健、医療、福祉の確保ということでお話を、質問をしましたけれども、岩手県の遠野市というところに、やはり在宅でもう病院の外来機能を出前でやっていこうと、レントゲンも撮れる、採血の検査もできる、そういうすばらしい試みをされているような方がおられます、チームがおられます。そういう在宅で、農山漁村でも在宅で頑張っておられる方もおられますけれども、しかし全体的にはやはりスタッフ不足ということがございますので、これから療養病床の再編等がございますけれども、あるいは介護保健施設の設立等も課題になっておりますが、そういう、特に寒冷地等ではなかなかそういうサービスを受けられない方もいらっしゃいますので、そこは十分配慮しながら、保健、医療、福祉が農山漁村でも確保できるように頑張っていただきたいと、そのように思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で渡辺孝男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 冒頭、松岡農水大臣の問題についてですが、私は、昨年の臨時国会で、大臣が最初に大臣になられたときの所信のときに政治と金の問題について質問をいたしました。 この通常国会に入りまして、さらにまた事務所費の問題、政治と金の問題が取りざたされているわけですけれども、その答弁を聞いていますと、極めて不誠実だというふうに思います。私はこのまま済ませられないというふうに思いますので、今日ここでやりますと、また同じ繰り返しになりますから、委員長にお願いします。是非、証人喚問を設けていただきたいということで、御検討お願いします。
○委員長(尾辻秀久君) 理事会で協議をいたします。
○紙智子君 それでは質問に入ります。 今地球温暖化の問題が国民の大変大きな関心事になっています。この問題が日本の食料に対してどういう影響を与えるのか、その温暖化の問題と食料の関係について総理のお考えを最初にお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地球のこの温暖化が進んでいく、進行した場合でありますが、そうなりますと、気候、気温、降水量の変化等によって農作物等の生育環境に影響を及ぼしていくということが考えられます。その結果、収量の変化、産地の移動など世界の食料生産は大きく影響を受けることが考えられます。 今後、地球温暖化の進行を始めとする不安定要因が影響を強めれば、世界の食料需給は中長期的に逼迫する可能性もあると認識をいたしております。食料の六割を海外に依存している我が国が将来にわたって国民に安定的に食料を供給していくためには、国内農業の食料供給力の強化に向けて、農地、担い手を確保していくほか、地球温暖化に適応した新品種の導入や栽培技術の向上等を図ることが重要と考えています。 また、そもそも地球温暖化問題自体への対処そのものが極めて重要な課題であると考えておりまして、我々、京都議定書の目標達成のために全力を尽くしていく考えでございます。
○紙智子君 食料の六割をカロリーで海外に依存している日本が、この地球温暖化の進行の中で国民の食料を確保できるのかどうかと。カロリーの大半は我々穀物や食肉などで取っているわけですけれども、食肉の生産にとっては、飼料ですね、このえさの生産というのは不可欠なわけです。 それで、ちょっと見ていただきたいんですけれども、(資料提示)これ、輸入量に占める米国の割合ということで、トウモロコシでいいますと、今、日本は米国から九四%依存しています。小麦は五六%、大豆で七五%ということで、大体このほとんどを米国に依存している。多いわけですよね。こういう状況になっていますから、この温暖化によってアメリカの食料がどうなるかということはとても気になるわけです。 それで、この中で研究報告が二つあるわけですけれども、国際農林水産業の研究センターによる、中身を見ますと、気温が〇・五度上がることを前提として、アメリカのコウリャンなど粗粒穀物やえさ用のトウモロコシですね、これが温暖化の影響を受けて大きく減少するというふうになっています。それから、環境省の影響評価の調査を見ましても、これは、気温上昇でアメリカの小麦生産が大きく変化する、減少するということが明らかにされているわけです。気温の上昇だけじゃなくて、それによる異常気象といいますか、頻発ということなんかを含めますと、更に一層深刻な事態になりかねないということなんですが、日本は農産物を米国から主に輸入しているだけに、直撃を受けることになるんじゃないのかと。 この点で、総理、この事態をどう受け止めていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この地球温暖化によって食料の生産に大きな影響があるというのは先ほど答弁したとおりでありますが、例えば、現在オーストラリアにおいては干ばつによる大きな影響が出ていると、このように思うわけでございます。 我々、こうした変化に対応して、先ほど申し上げましたように、この温暖化そのものが大きな問題であると、このように考えておりまして、この温暖化そのものを、気候変動そのものに対して取り組んでいく。京都議定書の目標達成のために努力もしてまいりますし、またポスト京都の枠組みづくりにおいて、米国や中国、インドといった主要排出国が参加するような枠組みをつくっていく上においてもリーダーシップを発揮をしていく考えでございます。
○紙智子君 温暖化防止策に全力を挙げると、このことが非常に大事ですけれども、同時に、やはり食料自給率の引上げ、これが待ったなしの課題になっているということは言うまでもないと思うんです。ところが、そういうときに、この食料自給率を引き上げるんじゃなくて、逆に引き下げる、北海道や日本の農業に大きな打撃を与えかねない日本とオーストラリアの自由貿易、EPAですね、この問題が今開始されようとしているわけです。 仮に日本の重要品目の関税が撤廃された場合の影響について農水省が計算されていますよね。小麦、砂糖、乳製品、牛肉で合計で七千九百億円と、これ農水省の計算したものもちょっとパネルにしてきましたけれども、こういうふうに、小麦でいうとマイナス九九%、砂糖、マイナス一〇〇%、乳製品、マイナス四四%、牛肉でマイナス五六%と、七千九百億円の減ということになるわけですけど、この計算、農水省、間違いないですよね。間違いかどうか、間違いないかどうかということだけお答え願います。
○国務大臣(松岡利勝君) 日豪EPAにより豪州産農産物の関税が撤廃された場合の影響につきましては、一定の前提を置いているわけでありますが、小麦、砂糖、乳製品、牛肉の四品目の直接的な影響として、今先生お示しのとおりのその表であることには間違いはないと、こういうことでございます。 それは、農林水産省として一定の前提を置いて、議論をしていただく上で一つの素材としてそのような試算をしたということでございます。
○紙智子君 それで、この影響は農業だけではないわけですね。 それで、もう一つお見せしたいんですけれども、これは北海道の道庁が計算したものです。 先ほども議論になっておりまして、パネルにしてきたわけですけれども、この豪州農産物の関税撤廃による北海道経済への影響ということでは、生産の減少、農業生産の減少で四千四百五十六億円、それから関連製造業、四千四百十四億円、地域経済への影響と、合わせて一兆三千七百十六億円と。 農家戸数見ますと、二万一千戸減となっています。北海道は一番多いときで二十三万戸の農家戸数があったんです。それがもうどんどん激減をしてきまして、今六万戸台ですよ。更にそこから二万一千戸減るということになるのは、これ本当に大変な打撃になるわけですね。 そして、関連する地域経済、関連産業にも大きな影響を及ぼして、雇用者数で見ると四万七千人が減ると、失業してしまうということになっていくわけですよ。この四万七千という数字は、以前北海道の拓殖銀行がつぶれたときに、そのときと匹敵するぐらいの影響なんだということで、本当に深刻な、それこそ北海道の壊滅的な打撃を受けざるを得ないという問題になっているわけです。 北海道の畑作の人たちは、北海道の農業というのは、畑作だと小麦とかビートとかですね、輪作体系ということで回しながらやってきたと。これが豪州との関係で、これ関税が撤廃ということになってしまうと、安い物が入ってくるとそこで価格が下がってやっていけなくなると。そうすると、輪作体系そのものがもう崩壊だということで、それこそ致命的な問題になるというふうに言っているわけです。 それから、乳製品が入ってきた場合には、今でも安い単価ですけれども、乳価がますます下がると。今チーズの増産ということで工場もできるという話になっているんだけれども、これ自身も大変な打撃を受けることになりますから、そうすると、乳業メーカーもこう言っているんですね。つり橋を渡る最中にロープを切られるようなものだと、こういうふうに言って批判をしているわけです。 やはりこういう大きな北海道経済についてのこの打撃を受けるということについて、総理の御感想、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 豪州とEPAの交渉をスタートすると、これはもう既に決定をしていることでございますが、豪州と関係を深めていく、安全保障、政治の分野、あるいは経済の面において連携をしていく、強化をしていくことは、日本の国益にとって私は極めて重要であろうと、こう考えています。 日豪の間に包括的な戦略的関係を築いていきたいと、こう考えているところでございますが、そして、このEPAの交渉をするに際しては、今委員が御指摘になったように、農業の分野、この豪州と日本とはもう規模も随分違うわけでございます。そしてまた、今御指摘のように、北海道においては、我が国の農業において大変重要な地位を占める北海道においては、北海道の主要農産物である小麦や砂糖、乳製品、牛乳、牛肉といった品目は豪州からの輸入品と競合関係にあるという認識はいたしています。このEPAの農業に与える影響、そして今申し上げましたように北海道の農業に与える影響も含めて様々な側面から検討をしていかなければならないと思っております。 ですから、日本と豪州、このEPA交渉をスタートする上においてセンシティブな問題がありますねと、言わば極めて両国それぞれにとって重要な、敏感な分野、そして大事な分野があるということは確認をいたしているわけでありまして、正に日本にとってはこの農業の分野がそういう分野になると、このように思います。 我々としては、もちろん私としても、守るべきものはしっかりと守っていくという姿勢の下において、国内農業の構造改革の進捗状況も留意をしながら、日本にとって最大限の利益を得ることができるように交渉をしてまいりたいと考えております。
○紙智子君 影響を受けないようにということをおっしゃるわけですけれども、果たして本当にできるのかというふうに思うわけですね。皆さんが願っていることはもうストップしてほしいと、そういうふうに思っているわけです。 そもそも、この経済財政諮問会議が議論した中でこういうことが言われてきたわけで、御手洗氏や伊藤氏などがこのグローバル改革に向けての議論を進める中でEPA交渉をもっと加速せよという話をされてきたわけです。国境措置に依存しない競争力のある農業の確立だというふうにもおっしゃっているわけです。これは要するに関税ゼロにしていこうという方向じゃないんですか。そして、農業に対しては、岩盤のように非常に改革が遅れている分野に対して取り組むといって、この総理大臣の強いリーダーシップが大事なんだという話を求めているわけです。 この経済財政諮問会議の提起を受けて、この間農水省は、実際にこの関税を撤廃した場合にどういう影響が出るかということで自給率の計算をされて発表したと。それが今の食料自給率四〇%から一二%まで下がるという話ですよね。だから、これがもし本当に妥協させられたりとか受けなきゃならない事態になったときには、これは当然ほかの国だって黙っていませんから、そうなると本当に日本は苦しいところに追い込まれることになるわけで、そうすると、もう北海道だけじゃなくて日本全体のそういう大きな打撃を受けることになることは明らかだと。そうならないようにするためにも、私はこのオーストラリアとのEPAは中止すべきだと。 今日、オーストラリアのハワード首相とお会いになるということですから、是非そのことをはっきりと言っていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
○委員長(尾辻秀久君) 時間がありませんので、短くお答えください。安倍内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日豪の先ほど申し上げましたような包括的な戦略的関係を構築をしていくことは、日本にとって、安全保障上においてもまた経済においても、そしてエネルギーや資源や食料の安定供給を確保するという意味においても私は大きなメリットがあると、このように考えています。そして、守るべきものはしっかりと守っていく。農業というのは多面的な機能を持っている大切な分野であると、こういう認識の下に豪州としっかりと私は交渉をしてまいる所存でございます。
○紙智子君 本当に食料を守り自給率引き上げるという気があるのであれば、私はやっぱり具体的なところで対策を取って、例えばえさ米を作っていく問題ですとか、財政負担も含めて引上げのために全力を挙げてほしいし、差別、選別をして小さい農家は切り捨てるようなことはやめてほしいということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 ゴア氏の「不都合な真実」には私もショックを受けました。林野庁の試算によれば、地球温暖化防止対策のマイナス六%のうち、森林吸収量で達成する目標、三・八%を確保するには、平成十九年度—二十四年度まで毎年、千から一千三百三十億円が必要とのことです。しかし、平成十九年度予算においては、十八年度補正予算含めて、国費として七百六十五億円しかありません。大臣、この点について、補正予算などを使わず、本来の予算の中できちっと安定財源を確保すべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(松岡利勝君) 福島先生にお答えいたしますが、御指摘のとおりでございまして、京都議定書の目標、約束ですね、これを達成していくためには、あと六年間で約百二十万ヘクタールの間伐を更に追加的に整備しなければならない、このような必要性がございます。 そこで、十九年度におきましては、これは総理の特段の大英断もございまして、また財務省、尾身大臣の御配慮もございまして、七百六十五億円という、正にいまだかつてない追加的な補正と当初合わせましてそういった予算措置をいただいたところでございます。 そこで、先生の、安定的にずっと当初でやってはどうかという意味の御質問なんだろうと思いますが、いずれにいたしましても、当初も補正も含めまして、百二十万ヘクタールが達成できますようなそういう努力を我々はしてまいりたいと、そしてまた、財務省の方にもそれはお願いを申し上げたいと、このように思っております。
○福島みずほ君 次に、水の安全についてです。 松岡大臣は、三月九日の定例記者会見で次のように発言しています、今、水道水を飲んでいる人は、ほとんどいないんじゃないですか。 しかし、これも水道水です。引き続き将来にわたって安心な水道水の供給をするために、所轄官庁である厚生労働省とともに水道関係者も皆懸命の努力をしているところです。食の安全、安心を所轄する農水大臣が、このように国民の生活に直結する水道水に対して愚弄するような発言をすることは問題です。食や水の安全を確保することこそ農水大臣の仕事ではないですか。 安倍総理にお聞きをいたします。本来、水道光熱費、光熱水費ゼロであるはずが多額の計上がされている松岡大臣の政治資金規正法のこの記載、全く理解ができませんし、不自然です。総理、国民がこれで納得するとお思いですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この事務所費等の扱いについての議論も既になされているところでございますが、この光熱費等については、松岡大臣から、この委員会の場においても法律にのっとって適切に報告をしていると、このように答弁をしていると思います。
○福島みずほ君 だからどうだというんですか。中身については一切明らかにしていません。つまり、本来ゼロだというはずのものが何百万円、累計すると四千四百七十四万円も計上されているわけです。これは国民は理解できないですよ。総理、総理はこの松岡大臣の説明に納得していらっしゃるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 法律の要求に従って松岡大臣は報告をしていると、このように答弁をしていると思います。
○福島みずほ君 納得しているかどうかについてお聞きをしています。記載があることは私たちも理解できます。それが政治資金規正法の要求によって松岡大臣が計上している、その客観的事実は分かります。問題は中身です。その中身について総理は納得していらっしゃるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この政治資金規正法というのは、これは言わば政治資金の入りや出について透明性を確保する、あるいはまた、それと同時に政治活動の自由という観点等々も含めて規定をしているわけであって、その法律の要求するところによって報告をしているということではないかと思います。
○福島みずほ君 納得しているかどうかについてお聞きをします。総理は納得していますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の申し上げておりますのは、ルールが要求するところに従って答弁を、お答えをしているということでございます。
○福島みずほ君 総理は私の問いに全く答えていません。 計上はしてある、それはもう事実です。しかし、納得しているかどうかですよ。国民は納得していません。私も納得していません。本来ゼロのはずが、なぜ計上されるのか。総理は納得しているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ルールにのっとって、言わば法律の求めるところに従って松岡大臣は報告をしているということでございます。
○福島みずほ君 納得できるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 松岡大臣はルールに従って答弁をしていると、そのように私は了解をいたしております。
○福島みずほ君 じゃ、これでいいんですか。 政治資金規正法上、透明性が求められると言いました。私たちもそれを求めています。中身が分からない、全く不自然、説明をすべきです。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 各議員が議員の責任において報告をしているわけであって、その報告に当たってルール違反があってはならないのは当然だろうと、このように思います。 その際、政治資金規正法が求めている手続に従って報告をしているということではないでしょうか。
○福島みずほ君 松岡大臣は、あなたの美しい内閣を担う閣僚ではないですか。 松岡大臣は、昨日、こう答えています、私の質問に。私個人だけに、私だけの判断でそれを求められましてもそれはお答えすることはできません。これは各党各派において協議の上、その上でどういう対応になるかというふうにおっしゃっています。 野党は全部、証人喚問要求、明らかにせよ、透明性を高めろと言っています。自民党が松岡大臣をかばっているんですか、安倍総理がかばっているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この国会におきましては、光熱費の問題だけではなくて、事務所費の問題等々についてもいろんな議論がありました。そうした議論を踏まえて、この中身は幾ら以上であればどこまで公表すべきかどうかということについて、これから正に法律の改正も踏まえて建設的な議論もしていかなければならないと思います。 ですから、私は党に対しまして、党の党改革実行本部に対しまして、この事務所費の在り方の問題やこの報告の仕方等々の問題、あるいは領収書を添付するかどうかという問題もあるでしょう。そしてまた、果たしてそれはどれぐらいの金額以上について、これは詳細について報告するべきかどうか、あるいは領収書の添付をどうするかどうかということも議論をしながら、そしてそのときに政治資金規正法の改正も必要となるのかどうか、私は、そうした政治資金規正法の改正も視野に入れながら自由民主党において議論をしていくように指示をいたしておる次第であります。 先ほども答弁をいたしましたように、現在、与党において議論が深められ、そして私もこれを取りまとめるように指示をしているということでございます。
○福島みずほ君 これから政治資金規正法の改革をすることは必要です。私たちは領収書を全部添付すべきだということを主張しています。それはこれからのことです。 今日、私が議論しているのは、松岡大臣が政治資金規正法上虚偽記載をしているのではないかという、刑事責任に発展するかもしれないという問題についてです。全くそのことについて説明責任を松岡大臣は尽くしていません。安倍総理の任命責任が明確にこれは問題となります。しかも、任命責任だけではありません。この期に及んで、説明責任を尽くせとなぜ言わないんですか。なぜ言えないんですか。それは言えないからなんですか。自民党がかばっている。安倍総理がかばっている。 安倍総理は、だれでも分かる、通常はゼロのはずが、なぜこれだけ計上されているか。だれもこれを不自然と思っていますよ。それについて、大臣、松岡大臣が一切明らかにしない。そのことをなぜかばい続けるのか。 結局、これは権力のおごりです。証人喚問も応じない、まあまだ、応じてほしいです。証人喚問を是非応じていただきたい。そして、権力のおごりとしてかばい続ける安倍内閣は政治とお金の問題にメスを入れることができないひどい内閣だということを申し上げ、私の質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて農業・食の安全等に関する集中審議は終了いたしました。 明日は午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会