予算委員会 第6号
- 発言数
- 433 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/03/08
会議録
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 公聴会開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 平成十九年度総予算三案審査のため、来る三月十五日午前十時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾辻秀久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 平成十九年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百四十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党二十九分、民主党・新緑風会七十六分、公明党十九分、日本共産党十分、社会民主党・護憲連合六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算、平成十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。白眞勲君。
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。 今日は、昨日から始まっております日朝の作業部会の件、それからイラクの自衛隊の派遣の件等についても御質問をしたいと思いますけれども、その前に、いわゆる政府が今頑張っている地方の情報格差解消という観点から、特に放送の分野についてまず御質問したいなというふうに思っております。 昨今、様々な放送メディアが現れてきておりまして、ちなみに我が家もBSとかCSとか地デジとかいろいろ出てきまして、以前でしたら、ビデオをつなぐときにも、結構、日曜大工じゃないですけれども、簡単にちゅっちゅっとつなげたんですけれども、最近はもう配線が非常に複雑になっておりましてよく分からないような状況になってきている。これだけ複雑怪奇な状況の中で、当然地方でも同じ現象が起きているとも言われているわけで、まあ以前は東京の人間が旅行で地方に行くと、地方のテレビ局の放送が少なくて、放送局の数が少なくて結構いらいらしたりしたんですけれども、最近はそのようなこともだんだん少なくなってきている。 そういう中で、チャンネル数が地方でも増えて、何で地方で増えているのかといいますと、衛星放送だから見れるということもあるけれども、有料のケーブルテレビで都会の放送局の番組がそのまま見れるということにもなっているようなんですね。まあ、もちろん視聴者にとってみたら、いろいろ番組が楽しめるという意味では非常にいいんでしょうけれども、逆に、お金を払っている人にはいいけれども、そうでない場合は見れないわけで、そういう場合には、これって新たな地域内の情報格差というものを生んでいるのではないかなという素朴な疑問もあるわけなんです。 ちなみに、生活保護世帯の場合はNHKの受信料というのは無料なわけですから、だからといって、ここでケーブルテレビなども生活保護世帯には無料にしろといっても、まあこれは民間企業のことですから、なかなか政府が指示するわけにもいかないかなとも思っているんですけれども、まず総務大臣にお聞きしますけれども、その点について総務大臣はどういうふうにお考えになっていますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 事業者の料金につきましては届出制となっておりまして、基本的には事業者の経営判断ということであります。しかしながら、ケーブルテレビ事業者が衛星放送だとか地上放送あるいはその他のメディアとの公正かつ有効な競争の下に低廉な価格で多様なサービスを視聴者に提供するというのは、これは地方にとっても、都会にとってもそうなんですけれども、極めて大事なことであるというふうに思っています。 総務省としては、これまで地域間格差を是正するという視点から、地域情報通信基盤施設推進交付金などによって条件不利地域における支援、あるいは競争環境の整備を図る観点から、有線テレビジョン放送事業の地元事業者要件の廃止、サービス区域制限の緩和など措置を講じてきております。低廉なサービスが提供されることができるようにこれからも支援をしていきたい、こう考えております。
○白眞勲君 是非そういういろんな振興策というのも今後取っていただきたいなというふうに思えるんですね。特に、地方でも、特にケーブルテレビ局の場合には地元のいろいろな、御当地のお祭りとかどこかの赤ちゃんが生まれたとか、そういったことまで放送しているわけですから、それを逆に言うと、所得水準の非常に低い方とか払えないで見れない方々にとってみると、逆に言うと、そこの中でまた格差というのが生まれていくんではないかなというふうにも思いますので、是非よろしくこれからもお願いしたいと思うんですけれども。 また逆に、ケーブルテレビ局がどんどん増えてくると、地元のテレビ局との競合関係ということもちょっと気になるんですけれども、その件に関してはどういうふうに総務大臣としてはお考えになっているんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 今委員御指摘されましたように、ケーブルテレビというのは、地元の正に生の情報というものを地域の皆さんに報道する、そういう意味で、ある意味では地域活性化だとかこれから地方の様々な魅力、そうしたものを報道するについて極めて大事なものであるというふうに思っています。 しかし、同時に、このCAテレビが再送信の同意を取らずに様々な問題もあることも事実でありまして、例えば同意の有無についてでありますけれども、有線テレビジョンと放送事業者の認識では差がありますけれども、約八百四十チャンネルというのは放送事業者の同意を取っていますけれども、しかしながら更新を忘れたり、あるいは更新期間があっても協議をしないで再送信をしているケースというのが今三百十チャンネルほど私ども調査したらありました。 そういうことで、地元とかあるいは県域を越えた放送事業者との間でそうしたトラブルがあるということも承知をしております。
○白眞勲君 正に今総務大臣が御指摘のとおりだと私は思うんですね。 以前、地方のケーブルテレビ局というのは地上波の電波が届きにくい地域、いわゆる難視聴地域を対象というのが主だったんじゃないかと思うんですが、やはりケーブルテレビ局といっても民間企業ですから、営業上、当然都市部、特に人口密集地域の、つまり、その地方の放送局の電波が届く地域に対して多チャンネルという営業をし出していると。 そこで、今正に総務大臣がおっしゃったように、この再送信、つまり、違法な再送信と言った方がいいんでしょうかね、地元の地上波の放送局の番組を無断で流していると、こういった違法なケースが今八百四十チャンネル中三百十チャンネルあるというのは、そういうことでよろしゅうございますか。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもの調査ではそのとおりでありますけれども、ただ、それが従来ですと、契約をしていて期限が切れたものを知らなかったという、知らなかったというか気が付かなかったとか、あるいは同意の更新を拒否されてもそのまま流しちゃうとか、そういうものが三百今十チャンネルあるということであります。
○白眞勲君 これっていわゆる法律違反ですよね。
○国務大臣(菅義偉君) そのとおりでありまして、総務省としては、今年の二月に法に基づいて再送信が適正に行われるように指導したところであります。
○白眞勲君 このいわゆる再送信、これはもちろんその地域の番組を、地域のテレビ局の番組をケーブルテレビ局が流している場合と、それから例えば東京とかそういう大都市部の番組を地方のケーブルテレビ局が無断で流しているケース、私は地域外送信というふうに聞いているんですけれども、このケースはこの三百十チャンネルの中にあるんですか、その辺はどうなんでしょうか、具体的に。
○国務大臣(菅義偉君) 申し訳ありません。後で精査してお届けさせていただきますけれども、三百十の中にその部分も入っているということでございます。
○白眞勲君 つまり、違法だということを今総務大臣も認めた、お認めになったんですけれども、違法と分かっていて何で放置していたんでしょうか。これ大分前から、当然、再送信という問題、これはチャンネルつけりゃだれだって見れるわけですから、その辺は、何で総務省としてほっぽり投げていたのかなというのがちょっと疑問なんですけれども、その辺どうなんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私ども、そのほっぽり投げたということというよりも、是非これは御理解をいただきたいんですけど、先ほど申し上げましたが、今まで放送していたと、契約期限が切れてもその更新をしなかった、それとか、放送事業者に同意の更新を拒否され、その後も協議が行われないで進めていたと。お互いの、放送事業者、ケーブルテレビも含めて、そこの中でそんなに問題になってきてなかったと思いますね。 そういうことでそのまま放置をしたというのがこれは現状でありまして、私どもが今年の二月に初めて、その点、このままじゃ非常に問題が将来起きてくる可能性があるということで調査をしてその三百十が明らかになったということでありまして、これからはしっかりと指導させていきたいと思います。
○白眞勲君 やっと総務省の方も少し、まあ失礼な言い方かもしれませんが重い腰を上げたということで、違法と分かっていればすぐにこれを是正するのが政府として当たり前なことだと思うんですけれども。 ここで文部大臣にお聞きしたいと思いますが、つまり、このケーブルテレビ会社が放送局の制作した番組を勝手に流した場合というのは、これは著作権法違反ということになるんでしょうか。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生御承知のように、著作権法の九十九条というのがございまして、ここには「放送事業者は、その放送を受信してこれを再放送し、又は有線放送する権利を専有する。」とございます。したがって、ケーブルテレビ局が放送事業者の専有をしている権利を対価を払わずに侵すということは、もうこれは明らかに法律違反でございます。
○白眞勲君 結構、私はこれ深刻だと思うんですよね。つまり、著作権法違反のまま、つまり、これは実は韓国でも同じようなことというのは起きているわけでして、ワールドカップなんですけれども、ワールドカップのときにケーブルテレビ会社が無断で試合を流しちゃいまして、それで、まあ韓国国民はワールドカップで大騒ぎしているんですけれども、いわゆる権利関係でも大騒ぎになっちゃったということがあるわけでして、私は、この問題を放置すると、例えば韓国では、今まではおおらかだったんですが、ヨン様が出てきてから、自分の顔を売る関係で、どうしても金払えという話になっちゃって、大分権利関係というのはうるさくなっちゃった。 そういうことを考えると、やはりきちんとするということ、これは当たり前のことですし、これは国際常識でもあるわけで、私は一番懸念しているのは、これは北京オリンピック、今度開かれるわけですけれども、この放映権、放映の問題で、このケーブルテレビ局が仮に、何かスター選手とかきれいな女性の何かが、何というんですか、出てきちゃったなんということになった場合に、やはりこれは知的所有権ですよね。それは結局、やはり注意しなければいけないのは、EPAの交渉で今海外といろいろやり合っている中で、日本側が、そういう著作権ちょっと守ってくれないと困ると言っている日本側が、あんたのところもやっているんじゃないかみたいなことを言われるわけですから、これ注意しなきゃいけないと思うんですけれども、国益を相当損ねていると思いますが、その辺は総務大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 基本的に、今の問題というのは文科大臣かなというふうに思いますけれども、私どもも、このテレビの、先ほど再送信の指摘がありました。そういう中で、当然、同意しなければ著作権の問題にもなるわけでありますので、その辺もしっかりと対応させていただきたいと思います。
○白眞勲君 私は別に総務大臣を責めているわけでも何でもございませんので、その辺は御理解いただきたいと思うんですけれども。 結局、総務省の方でもいろいろやったとしても、これは民間企業同士の、最終的には放送局とケーブルテレビ局との間の話合いということになっていくと思うんですけれども、なかなか、やはり無断で流すというのは、これは放送局にとってみたらこれは頭にくるわけでして、何らかの対価を払えとか、あるいは、どういう話合いになるか分かりませんけれども、当然話し合って何とかしてくださいよということになるんですが、そういったトラブルを解決する方法として、つまり民間のテレビ局とケーブルテレビ会社が円満に話し合うことが重要なんですけれども、その利害がなかなか調整できない場合に総務大臣の裁定という制度があるということを聞きまして、今まで二件下されているようですね。 それを見ますと、私、えっと思ったんですけれども、その裁定の経緯については私もよく分からないんですけど、結果だけ見ると、ケーブルテレビ会社にコンテンツをただで提供しなさいみたいな内容なんじゃないのかなと。でも、コンテンツというのはこれ、テレビ局、まあ最近いろいろ捏造などの問題もありますけれども、どうでしょう、やっぱりまじめに制作しているテレビ番組もあるわけですから、双方納得できるような公平な審判というのが裁定だと私は思うわけでして、最終的にはケーブルテレビ局が放送局に対して何らかの対価というのを払って円満に解決していくというのがこれはビジネス界の常識だというふうに思うんですけれども、総務大臣、その辺はいかがでございますか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御指摘のとおり、やはり当事者間で行うべきものであって、そしてそれを受けているのであればそのようにすべきだというふうに私も思います。
○白眞勲君 済みません、ちょっと、それとかそのようなという話をされたんで、もうちょっとその辺、具体的にお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 今委員御指摘のとおり、有線テレビが再送信を無断でするんであれば、当然そこが責任を負うというのが当然だろうというふうに思います。 ただ、これ民間同士の話合いがありますので、そのことを私どもは待たなきゃならないと思いますけれども、どちらかと、そういうことであれば、再送信のことであれば当然有線テレビがということに思います。
○白眞勲君 有線テレビがということになりますというとちょっと私もよく分からないんですけど、その辺はもう少し、ちょっと踏み込んで御発言をいただきたいというふうに思いますが。
○国務大臣(菅義偉君) 今の委員の御指摘というのは、同意を得ないで再送信の場合ということですよね。その場合は、やはり当然同意を得て行うのが当然のことであって、そこは話合いに、民間同士の話合いによるのがまず第一義的でありますけれども、同意を得ないで放送した場合はやはり責任があるということだと思います。
○白眞勲君 私は、裁定というのは最後の手段だというふうに思います。やはりこれは民間同士できちんと円満に話し合ってくださいよと、そうすれば私は解決できる問題だと思いますし、最終的にはそれで地方の皆様にも安心して良質なコンテンツを一杯提供できることが地方の格差にもつながっていくという部分においては、この裁定という伝家の宝刀を抜くのは極めて慎重にやっていただきたいなというふうに思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもも、裁定というのは最後の手段というふうに私どもも思っております。再信同意の問題については、この至る前の段階で当事者間が誠意を持って解決をするのがこれ当然のことだというふうに思います。 この協議を促進をしてきたところでありますけれども、自主的な解決をお互いにするようにという、そういうことをしてきたわけでありますけれども、しかし最終的にどうにもならないという形の中で、今まで二回裁定をしたということであります。
○白眞勲君 是非、そういう中でよろしく地方の皆様にも良好な番組を提供できるように総務省としても是非頑張っていただきたいというふうに思っております。 続きまして、日朝の作業部会の件について御質問をしたいと思います。 昨日の午後からベトナムのハノイで行われている日朝の作業部会が北朝鮮の反発で中断したとのことですけれども、今どういう状況になっているのでしょうか。ちょっとその辺について、外務大臣、御説明願いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨日スタートしておりますが、日本側の日朝関係に関する拉致の問題を含める問題は未解決という問題に対して、向こうが解決済みということで、その段階で、午前中の段階で協議継続というのをなしという形になっております。 それ以後、夕方等々いろいろ断続的にいろいろな連絡をいたしまして、今日、現地時間の十時過ぎですから、こっち時間で十二時過ぎぐらいに再開をすることになります。その段階でどういう出方になってくるか、大体想像の付くところではありますけれども、まあ余りいい加減な予想を言うのはいかがなものかと思いますんであれですけれども、今そういった段階で両方の言い分は平行線をたどっておるというように御理解いただければよろしいんではないかと存じます。
○白眞勲君 今正に交渉が始まろうとするこの段階において、今日の交渉が始まるというこの段階において、大臣があれやこれやと言うのも私としてもどうなのかなというふうには思うんですけれども。それにしても、やはり何でしょうね、自分の言い分とちょっと違うから席を立つというのは、これ、どう見てもやっぱりどうなんだろうかなというのを私ちょっと思うわけなんですけれども、外務大臣は率直にどう思われていますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本でも審議拒否とかいろいろありますけれども、(発言する者あり)ありますけれども、基本的にはやっぱり話し合うというのはすごく大事なところだと思いますんで、こういったときに、とにかくこっちの言い分は聞きたくないみたいな話は、ちょっとそれは大人の交渉としてはいかがなものかというのは、率直な実感としてはあります。 ただ、なかなかこの種の会合というのは、我々は長いこと北朝鮮との交渉をやってきておりますけれども、どうしても話は一方的になるという傾向はこれまでも多かったというのが事実だと思いますので、今回もそこは粘り強くやらなければならぬ大事なところだと思います。
○白眞勲君 今正に大臣がおっしゃいましたように、いわゆる拉致についての話が出たから、もうこれは解決済みなんだから話し合う必要はないんだということだという人に、つまり拉致に関しては自分たちはゼロ回答なんだという態度を取るならば、当然、日本政府としては、拉致がゼロならば国交正常化もゼロよというスタンスが、やはりこの辺はしっかりと強く出るべきなのかなというふうに私は思うんですけれども、その辺については大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 拉致の問題の解決が国交正常化の大前提という話はもう事あるごとに言っておりますんで、今回の問題、六者会議の中で少なくとも日朝協議というのが五つの部会の中に一つ立ち上げた、しかもこれは六者協議の中の一つとして立ち上げておるというのがみそだと思っておりますんで、そういう意味では、今回の問題では日朝国交化の話と拉致の話と二つ、一応部会を分けてやろうと思ったんですが、向こうはちょっと人がとてもそんなような感じでもありませんので、一日、一日でやることにさせていただいております。 したがって、今日、日朝国交の話になりましてもこの部会、昨日言ったとおりに、前々から言ったとおりに、拉致の問題が解決しないで何でこの話になんかできるんですかという話は、今度はこっち側から言うことになるということになろうと存じます。
○白眞勲君 アメリカと北朝鮮との協議は、何か我々が見ていると少なくとも今のところは比較的順調なんだというような報道もあるようなんですけれども、二回目の作業部会も開くことに合意しているということですが、何か日朝間とは大分対照的なようなイメージというのもあるんですけれども、外務大臣はどういうふうに思っていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 米朝の話は、これはバンコ・デルタ・アジアという金融機関の話が主たる話になっていると予想をされますけれども、ちょっと内容を全部詳しく知っているわけではありません。しかし、アメリカの北朝鮮敵視政策等々の話がいろんな別の話、というのは、政権の保護とか政権に関与しないとか、いろんな話が巷間うわさされております。そういった問題がそこそこ行っていると思うんで、こっち側とはかなり温度差があるというのは事実だと、我々もそう思っております。
○白眞勲君 官房長官にちょっとお聞きしたいんですけれども、先日の参議院予算委員会で安倍総理が、拉致問題については米朝の協議においても極めて重要な要素であるということを発言されているんですけれども、どんどん米朝の間でテロ支援国家の解除の問題とかが話し合われる、金融制裁の問題も話し合われると。そして、日朝の作業部会は今何かぎくしゃく状態という中で、何か様子が違うんですけれども、このままで行くと拉致問題が棚上げされていくという懸念というのは、政府ではどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) これ、繰り返し総理からも、そしてまた今、麻生外務大臣からもお話がありましたように、今回の作業部会というのは六者協議の中ででき上がったわけで、日朝もこの六者の枠組みの中でできたということが大変大事だと思うんですね。 その二月の十三日にできた合意文書、それを見ていただくと、作業部会がそれぞれのペースでやるけれども、最後は全体を調整してやるんだと、こういうことになっているわけでありまして、したがって拉致問題だけが取り残されて全体が進むということは最終的にはないということだと思うんですね。ただ、どこかが一か所引っ掛かっているから全体が止まるみたいなことはないようにしようねということを今回、知恵として六者は合意をしたんだろうと思うんです。 でも、いずれにしても、拉致問題が残っているがゆえに我々だけ残されるというようなことはないというふうに我々は理解をしております。
○白眞勲君 今官房長官、どこかが一つ残っているから全体が動かないことはないんだというちょっと御発言されたようなんですけれども、もう一回、ちょっとその辺、詳しく教えてください。
○国務大臣(塩崎恭久君) この二月十三日の合意文書の中で、原則として、ある作業部会における作業の進捗は、他の作業部会における作業の進捗に影響を及ぼしてはならないとまず書いてあるわけです。ですから、それは、作業部会五つありますが、それぞれがそれぞれのペースでどうぞやってくださいと。 一方で、五つの作業部会で策定された諸計画は、全体として、かつ、調整された方法で実施されると、こういうふうになっておりますので、全体として調整をされない限りは計画は実施されないということを今申し上げたわけであって、したがって拉致問題がどうしても解決しないのにほかの問題だけどんどこどんどこ進んで、全体が、計画が実施されるということはないというのが今回の六者の中でのこういう形ができ上がった、つまりバイの二国間協議が米朝、そして日朝もやっているということが最終的には調整をされるんだということで、拉致問題について日本だけが取り残されるというようなことはないというふうに我々は理解していると、こういう話であります。
○白眞勲君 是非その辺をアメリカ、中国、韓国とよく連携を取ってやっていただきたいと思うんですけれども、そういう中で、チェイニー副大統領が先日、来日されました。いろいろな問題について話し合われたというふうに聞いているんですけれども、防衛大臣、何でチェイニー副大統領やネグロポンテ副長官とはお会いにならなかったんですか。
○国務大臣(久間章生君) チェイニー副大統領はそもそも私の直接のカウンターパートでありませんで、また日程その他を聞いてみても大変込んでおるようだったので、私の方からは申入れは行いませんでした。 ネグロポンテさんとは会う予定しておったんですけれども、国会の審議で時間が取れなかったものですから、これもやむを得ずキャンセルしてしまいました。これ、私の方のむしろ時間の都合でございました。
○白眞勲君 今防衛大臣と話し合わなきゃならないことが一杯私はあると思うんですよね。そういう中で、外務大臣とはお会いになっていると。自分のカウンターパートではないというのは、ちょっと私としては、あるいは国民としても腑に落ちない部分が私はあるんじゃないかなというふうに思うんですよね。 正に、今まで防衛庁というのは、過去の防衛庁というのは、世界から若干、防衛省じゃない部分だけ少し下に見られている部分があったから防衛省になるんだというふうになっている、そういうふうに今までも大臣の方でも何かちょっと御答弁、そのようなニュアンスの御答弁をされていまして、防衛大臣になったから今度は逆に会えなくなっちゃったんじゃないかと、だったらかえって防衛庁の方がよかったじゃないかと、そういうふうに、いろいろな仕事がそのときの方がよっぽどできたんじゃないか、何のために防衛大臣になっちゃったんだろうかというふうな素朴な疑問というのがあるんです。その辺はどうでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 実は、そういうことじゃございませんで、前、防衛庁長官のときも国防長官とは何回も会いましたけれども、副大統領とお会いすることは一回も、二年間やっていましたけれども一度もございませんでした。 それで、今度もゲーツ国防長官とはお会いしたいというそういう気持ちはございまして、いろいろ日程調整をこれまたやっていたんですが、例えば今月中にも、向こうの時間帯がある日にちのこの時間じゃないと駄目だというような、そういうような話がございまして、長官ともまだお会いしていないわけですね。その前にチェイニー副大統領とそれを飛び越えて会うということも私としてはやっぱり失礼だという気持ちも内心ございまして、それほど、いろいろ面白く言われているほどの内容はございません。
○白眞勲君 いや、別に面白く言っているというよりも、非常にやはりこれは重要な問題だと私は思うんですよ。 特に、相手が日程が合わないといったって、私も実は、会いたくない人に対しては日程が合わないと言って断るときがありますよ、まあ恐らく大臣はそういうことはないとは思うんだけど。だから、やっぱりそういう日程のすり合わせがならないというのは、これは国民に対しては、余りそれは説得力は余りないんじゃないのかなというふうに私は思うんですね。 ですから、何というんでしょうかね、私の直接のカウンターパートじゃないからというと、ちょっと失礼な言い方をすると、やはりこれは大臣としての職責を、何というんでしょうかね、放棄したことにならないのかなと。かえって、一部報道のように相手が会ってくれなかったんだということを正直に大臣がおっしゃったらいいんじゃないかなと。その辺の率直な気持ち、よく大臣は、その辺率直な気持ちをお話しになりますから、お話を聞きたいと思いますけれども。
○国務大臣(久間章生君) いろんなマスコミとか雑誌等でそう言われておりますけれども、正直言って、私の方から申入れをしたわけでもありませんから、だから、そこのところは誤解のないようにしていただかないと相手に対しても失礼に当たると思いますよ、断ったというようなことになりますとですね。 しかし、先生がおっしゃられたように、私も会いたくないときは断るんだというようなことを言われたので、正に日程が合わないというような口実をつくって断ったかのような、そういうことにいたすと私は副大統領に対しても非常に失礼に当たると思いますので、そういうことはなかったということもまた御理解していただきたいと思うわけであります。
○白眞勲君 ちょっとイラクの問題について最後にお聞きしたいと思いますけれども、報道によりますと、取りあえず今回二年延長する旨の防衛大臣、お話を、御発言を、イラク特措法をですね、されているということなんですけれども、もしアメリカ軍がイラクから完全撤退を二年以内にした場合というのは、これ、航空自衛隊、今活動しているイラク、これは日本にもう当然そのときには帰ってくるということでよろしゅうございますね。
○国務大臣(久間章生君) これは、内閣官房の方でこれからどうするかまとめておられるわけでありまして、ただ、私の希望としては、一年というような年限で法律を延長されると大変慌ただしいことになるんじゃないかなという、そういうような気持ちを述べたわけでありまして、まだ延長するとかしないとか内閣として決めているわけではありませんし、また、今おっしゃいました二年にしておっても、その状況の中で一年で帰ってくる、これは内閣の決定でやれるわけでありますから。
○白眞勲君 そのときに、最後の質問ですけれども、今、増派されている現在二万人のアメリカ軍、これ、撤退をいずれすると思うんですけれども、その場合の撤退活動というのは、自衛隊、手伝うんでしょうか、空輸したりするんでしょうか。
○国務大臣(久間章生君) 現在のイラク特措法での業務内容、その業務内容に適合する場合はやれますけれども、適合しない場合はやれないわけでありまして、その辺は、どういう内容か、その時点にならないと、私は中身も見てみないと分からないんじゃないかと思っております。
○白眞勲君 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。主濱了君。
○主濱了君 民主党・新緑風会の主濱了でございます。私は、地球温暖化防止についてお伺いをいたしたいと思います。 早速質問に入らせていただきます。 京都議定書の約束期間開始まであと一年と、一年を切ってしまったわけであります。それで、速報を見ますと、二〇〇五年の温室効果ガスの総排出量、これは一九九〇年の排出量を八・一%上回っていると、こういうふうな状況になっております。結局、六%削減と八・一で一四%以上削減しなければいけないと、こういう状況になっております。 先日の安倍総理大臣の所信表明、京都議定書目的達成計画に基づき地球温暖化対策を加速しますといったような論調の施政方針演説があったわけでありますけれども、どうもその答弁からは達成への熱意が伝わってこないと、こういうことでございました。改めて、環境政策の根本であります、そして国際約束であります六%削減の達成をすることのその決意をお伺いいたしたいと。まずは塩崎官房長官、そして若林環境大臣、それぞれお願いをいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 総理から、繰り返しこの環境問題については御質問に答えているわけですが、いま一つ熱意が感じられないということでありますが、決してそんなことはないわけであって、京都議定書は何しろ京都という名前が冠されているように、当時の大木環境庁長官の議長の下で京都で合意が見られたもので、我が国としてはこの六%削減目標の達成というのはもう全力を挙げて取り組まなければならないというふうに思っております。 それは、特に来年サミットを日本で八か国が集まって議論するわけで、そのときのテーマにもこの環境問題は当然なってくるわけでありますから、そのおひざ元の日本がちゃんとしていないということではいけないわけでありまして、再生可能エネルギーの導入拡大とか徹底した省エネの推進、それから対策の加速化を、こういった対策の加速化を図るとともに、この目標達成計画というのがあって、これを総合的に評価をし、見直しを進めないといけないということになっておりますけれども、これをやはりしっかりと見直していくということを考えているところであります。 今年はドイツでサミットがあって、メルケルさんは元々環境大臣をおやりになったような方でありますから、またこれも大変重要な地球温暖化問題がテーマになると思いますけれども、先ほど申し上げたような、来年のG8の一年前にドイツでどういう話合いが行われるかというときに、日本としても貢献すべき役割というのはあるんだろうというふうに思います。 若林大臣が今中心となっております、やっていただいておりますけれども、二十一世紀のこの環境の立国戦略というものをつくろうということで今鋭意政府を挙げて頑張っているところでございますので、政府が一丸となった取組として、先生の御心配のこの地球環境問題について取り組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が御指摘のように、京都議定書の第一約束期間中、我が国はマイナス六%というのを国際約束しているわけでありますが、速報値によりますと、むしろ減らすというよりも八・一%の増になっていると、これは深刻な事態だと受け止めております。 昨年、ケニアで開かれましたCOP12の会議も、私は会議でスピーチするに先立ちまして、日本がこのマイナス六%の国際約束は必ず守ると、このことをまず申し上げた上で、日本としての二〇一三年以降の新しい枠組みに対して世界に協力、理解を求めたところでございまして、このマイナス六%が、日本が約束が守られないということになりますと、世界に対しまして日本が働き掛けをしていく、イニシアティブを取っていくというようなことが全く信用されなくなるわけでありますから、もう何としてもこのマイナス六%は達成しなければならない、大変な決意を持ってこれに今取り組んでいるところでございます。 今、その見直し、八年から、来年から始まるわけですけれども、スタートに当たって京都議定書の目標達成計画が閣議決定しておりますが、それがそのとおり実際に実行できるかどうかというのを再点検をいたしておりまして、これらの政策の拡充、強化を含めまして、施策の追加を含めまして六%約束達成の確実な達成を図ってまいりたい、このように考えております。
○主濱了君 はい、ありがとうございました。 それでは、どの程度深刻にお考えになっているのか、この点についてお伺いしたいんですが、まず予測、具体的な予測ですね、これをどうやっているのか、どう予測されているのかという点と、具体的なその影響ですね、これをどのように考えているのか、この点につきまして、環境大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(若林正俊君) それぞれのセクター別に、今中央環境審議会及び産業構造審議会、それぞれ関係業界あるいは関係省庁からのヒアリングを今している最中でございます。すべてのセクター、分野においてしっかりとした見直しをした上でスタートを切りたいと、こういうことでございまして、どの分野がどうだというようなことではございませんけれども、このマイナス六%の基礎として、森林吸収源で三・八%ということのマイナスを予定しております。これにつきましては、十八年度の補正予算及び十九年度の予算において新たに森林の整備二十三ヘクタールの追加の予算措置を講じておりまして、今後、まあ財源問題がいろいろございますけれども、六年間にわたって二十ヘクタール程度の整備を進めていきますと、この三・八%は達成できるんじゃないかと。 それから、京都メカニズムで、一・六%の京都メカニズムの活用というのが予定されております。これもCDM関係の努力によりまして達成できるということを念頭に置きまして、他の分野での具体的な削減見通しというものを立てることになると、こう思っております。
○主濱了君 ありがとうございました。 ただ、今私の質問は、どういったふうな予測を持っておられるか、どういうふうな影響が出るのかと、こういったようなところをお伺いしたつもりなんですが。 じゃ、ちょっと話題を変えまして、地球温暖化によりまして、これまでに日本にはなかった様々な疾病の蔓延が考えられるわけであります。どのような疾病の拡大が予想されますでしょうか。もし対策があれば、それも併せてお伺いいたしたいと思います。厚生労働大臣、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 地球温暖化によって新たな感染症が蔓延する可能性と、その対策はどうかと、こういうお尋ねでございますが、まず、SARSそれから鳥インフルエンザなど、近年新しい感染症が発生をいたしております。またさらに、既に克服がなされたと考えられてまいりました感染症が再び猛威を振るうなどの現象が起こっておりまして、地球規模での感染症対策の必要性が高まっていると、こういう状況と認識しております。 この背景には、一般的な世界的な人、物の移動の増加等、いろいろ関係していると思いますが、そしてまた、その要因について厳密な解明がなされている状況であるとは申せないと思っておりますけれども、今御指摘の地球温暖化による媒介動物の増加や分布の拡大を通じてマラリアやデング熱などの感染症がもたらされる可能性もあると考えております。今後の状況を注視する必要があるという認識でございます。 厚生労働省としては何をやっているかと申しますと、各関係の法律によって感染症対策の着実な実施、それから科研費によりまして新興・再興感染症研究事業の実施を行っておりまして、感染症発生のメカニズムや予防法、治療法の開発等に取り組んでいるところでございます。今後ともこうした対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(若林正俊君) 失礼をいたしました。 委員御承知のように、先般、IPCCが報告書を出しておりまして、世界的規模でこのような状況が推移すればどのような影響が地球全体に及んでくるかということについてのレポートが出され、大変世界に大きなショックを与えているわけでございます。この予測は、ベリーライクリーと言っていまして、大体確率として九〇%以上の確率でこれがそのような結果になるだろうと、こういうふうに言われているわけでございます。 このIPCCというのは国連の下に置かれた、世界の科学者によります予測でありますけれども、日本もこれに積極的に参加いたしておりまして、全体として、世界全体で五百八十名程度の科学者、研究者が執筆をしたわけですが、日本からも三十名ほどの有力な科学者がこれに参加いたしております。 また、一方、昨年、イギリスとの間で共同研究、脱温暖化二〇五〇プロジェクトというものを環境省発足をさせておりまして、ローカーボンソサエティーの実現のための道筋を今検討しているところでございます。 このような検討の過程でございますけれども、我が国の研究の代表的な例を挙げますと、東京大学、国立環境研究所、海洋研究開発機構の研究チームが地球シミュレーターという手法を活用いたしまして、シナリオを書いて予測をいたしております。これによりますと、今世紀末には我が国の夏の平均気温は最大で約四度C上昇すると、真夏日は現在に比べて倍増するというふうに予測しておりまして、さらに台風の強大化、大型化や、あるいは豪雨、洪水、熱波、干ばつなどの異常気象が増加するというようなこともその予測の中に入っているわけでございます。 これらの研究成果につきましては、IPCCの先般の第四次の評価報告書の第一作業部会の報告書でも高く評価されておりまして、このシナリオの予測結果もかなりその中に取り入れられているところでございます。 こういう温暖化による我が国の影響につきまして、我が国の各機関における研究が具体的に進められております。 そういう予測作業も、一方で国内の、我が国の場合は北海道から沖縄まで南北に長いわけでありますから、地域別にどういうようなまた影響の程度があるかといったような細部にわたる検討も今後の課題だというふうに受け止めております。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは端的に伺いたいと思うんですが、京都議定書が締結されて十年を迎えているわけであります。それで、京都議定書目標達成計画を作成するなど様々な活動を進めていると、これはもうそのとおりでございます。 ただ、結果として八%も、この十年間掛かって八%も上昇しているわけであります。端的にこの八%の増加の原因は何だろうかと、こういうことでございます。委員の皆様方のお手元には資料を差し上げております。二〇〇五年度の速報、これ資料として提供さしていただいておりますので、それをごらんいただきたい。八%増加していると、これトータル的にどうやって下げるんだと、これが第一番であります。 それから、日本の温室効果ガスの九割を占めるCO2、このCO2の部門別の排出量は、皆様のお手元の資料の下の方になるんですが、産業部門は基準年と比べて三・二%は減少していると、こういうことでございます。しかしながら、運輸部門が一八%、一八・一%、業務その他部門が四二・二%、家庭部門は三七・四%、大幅に上昇しております。このような上昇しているところを中心に、今後まず、まずはその分析ですね、何が原因でこういうふうに上昇しているんだろうか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が資料をもって御指摘されておられますように、その八・一%の増になった部門別の状況というのが資料の中にも示されております。 私の方は、この温室効果ガスの排出量の速報値の増のうち、実は二・三%は二〇〇二年度の長期停止をいたしました原発の稼働率の低下によるものというふうに考えております。原発が計画どおりに稼働していると仮定しますと、この八・一%は五・八%にとどまったであろうと、こう思います。今、原発の方の稼働も順調に回復をいたしているという今の状況について、まず御認識をいただきたいと思っております。 そして、排出される温室効果ガスの九割を占めるエネルギー起源のCO2を部門別に見ますと、先ほど委員がお話しになりましたとおり、運輸部門で一八・一%の増、業務その他の部門で四二・二%の増、家庭部門で三七・四%の増となっております。 運輸部門については、自動車の保有台数が増加するとともに総走行距離が増加したために自家用乗用車からの排出が増加いたしておりますが、燃費改善等によりまして二〇〇一年をピークに減少傾向に転じているという状況にございます。 また、業務部門、業務のその他の部門につきましては、事務所ビル、スーパー、コンビニエンス等の、コンビニ等の延べ床面積が大幅に実は増加しておりまして、その上業務用の電気機器の普及もありまして、床面積当たりの二酸化炭素排出量も改善されていないというようなことがあったというふうに分析いたしております。 家庭部門につきましては、大幅に世帯数が増加いたしておりまして、世帯当たりで見ましたテレビとかエアコンなどの家電製品の保有台数がかなり増加をいたしております。世帯当たりの二酸化炭素排出量も増加傾向にあるといったようなことの結果だというふうに見ております。 今後は、京都議定書目標達成計画の見直しを今いたしておりますが、こういう見直しを通じまして、排出量の見通しと対策、施策の進め具合を厳格に再評価いたしまして、最も排出量の多い産業部門を含めまして、各分野における対策、施策を必要に応じ追加することによりまして六%の削減約束を確実に達成していきたい、こんな状況にあるのでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは、京都議定書目標達成計画、六%削減ですね、この六%削減のうち、先ほど来お話のあった森林吸収率が三・八%あります。それから、京都メカニズム、これが一・六%あります。 現在までのこの達成率、これをお伺いいたします。
○国務大臣(若林正俊君) 委員御指摘のように、この六%の削減のうち、森林吸収源で三・八%、京都メカニズムの活用で一・六%を確保すると、こういう計画になっております。 森林吸収源としての三・八%でございますが、これは森林があればカウントできるというものではなくて、国際的な約束事に従いまして一定の水準の整備をして初めてカウントできるということになっております。つまり、森林が生き生きと成長していく過程で炭酸ガスを一杯吸収すると。成熟してくるともう炭酸ガスの吸収がなくなるわけでございますから、どうしても森林の整備に人為的な手を掛けるということが必要になってまいります。我が国がこの吸収量の上限として認められております年間千三百万炭素トンを確保するために約、平成十九年から二十四年の六年間で毎年二十万ヘクタールの追加的な森林整備が必要だというふうに見ておりまして、そのためにこれから森林整備に必要な予算上の措置を講じていかなければいけないわけであります。 民間自身の力にそう大きく期待ができませんので、どうしても公共事業を中心とした森林整備事業で予算上の措置をしなければこの二十万ヘクタールというのは達成が難しいという状況にございまして、十八年度の補正予算で五百三十億円、十九年度の当初予算で二百三十五億円を計上をいたしまして二十三万ヘクタールを初年度確保していくと。しかし、その後も二十万ヘクタールずつ整備していかなきゃいけませんので、この財源をどう手当てしていくかということはなかなか容易でないと思いますが、農林水産省も挙げてこの問題に取り組んでいただいているところでございます。 京都メカニズムの活用につきましては、今年度から必要な予算を確保しておりまして、新エネルギー・産業技術総合開発機構、いわゆるNEDOでございます、このNEDOを活用しまして京都メカニズムクレジットの取得事業を開始したところでありまして、来年度以降も着実に事業を実施してまいりたいと考えております。 排出削減対策においては、先ほどから議員御指摘なされておられますように、二〇〇五年度の速報値で八・一%の増加となっておりますので、マイナス六%までの八・七%分を削減すべく再生可能エネルギーや省エネルギー対策の促進などの削減対策を進めているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それで、結局今年度、今までの達成率はどうなっていますでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 今まで申し上げたとおりでございますけれども、達成率といいますか、今の森林整備については正にこれからの、予算は確保しましたけれども、間伐対策などが本当に実施されるかどうかということによってその効果が確定されるわけでございますし、京都メカニズムにつきましても、来年度からの事業としてNEDOがこれを買い上げましてカウントできるわけでありまして、一つ一つのプロジェクトについて精査しなきゃ出てこないということでございます。 さらに、それぞれの部門別に見ますと、スーパー、コンビニとか、あるいは官庁も含めてですけれども、事業所の照明とか暖房とか、そういう言わば業務用の需要の部分はこれから、今再検討をいたしておりますけれども、新たに相当きつい状況をお願いをしていかないといけないというふうに言われておりますけれども、今の時点では先ほど申し上げました以上に数字で明らかになっていることはありませんということでございます。
○主濱了君 ありがとうございます。 本当に何ですが、ただいまの御答弁は、実は私は極めて残念なわけであります。 先ほど例に出されましたIPCCの報告書、なぜ世界の温暖化防止が進まないか、これは各国政府が切迫感がないからだと、こういうふうにも言っております。日本は少なくても十年たっているわけですよね。京都議定書というものを結んで十年たっている。そして、総理自身、二十一世紀環境立国戦略、これを目指している、この策定を目指している。こういう日本であればなおさら、約束期間の中間ですね、中間、これ二〇一〇年になるわけですが、その二〇一〇年で目標を達成することが私は必要だと、こういうふうに思います。 その目標達成の六%のうちの三・八%と、それから京都メカニズムは一・六%です。合わせますと五・四%、九割になりますよ。この九割の途中経過を押さえていないというのは私は本当に残念であります。この点については更なる御努力をお願いをいたしたいと思います。 それから次に、また重ねて質問させていただきますが、今申し上げました六%のうち森林吸収が三・八%、それから京都メカニズムが一・六%なんですが、その残りの〇・六%、ここには様々な要素が入っています。家庭部門が入っていますし、産業部門が入っていますし、エネルギー転換部門、様々な部門が入っております。ここの中で伸ばすべき分野、それから現状のままでいい、あるいはここはどうしても下げなくちゃいけない、いろいろな分野が入って、結局、日本として実際に汗をかくのはこの〇・六%分しかないのではないかと、こういうふうに思っております。 この部分をどうやって削減していくのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 先ほど来申し上げておりますけれども、森林吸収源と京都メカニズムは、何か達成できたかのような前提でマイナス〇・六%というお話ありました。実はこれ大変なんですよ、それ自身も。これを達成するのは、正に来年度から始まります森林整備の実績というものは、果たしてそれだけの、二十三万ヘクタールが森林整備として、間伐などが本当に現場で行われるのかどうかというようなことをしっかりとやってもらわなければ見通しが立たないわけでありまして、今見通しがどうだといえば、いや、何とかしてこれを達成したいということ以上にないわけでございます。 また、京都メカニズムにつきましても、民間ベースで途上国などにおきます省エネ投資にかかわって、その省エネ投資部分の確認、認定を受けた上でこれを購入してくるわけでございますが、相手国のそういう事業を評価しなきゃいけないということがあります。これもこれから始まる話でございますので、その分は間違いないということは申し上げられないわけでございます。 それらを、一つ一つの努力がこれからなお必要になってまいりますが、その他の部門での削減計画も、先ほど申し上げましたように、自動車の台数が増えるとか世帯数が増えるとかいろいろな要素が、増の要素が出てまいりますから、その増の要素の分をのみ込んで更に削減しようとしますと、単位当たりの省エネ努力というものを強く求めていかないと達成できない。 さらに、産業部門といいましても、その企業の本社ビルとか事務所、オフィスとか、そういうオフィスの中の冷暖房の適正な管理とか、あるいは照明、電気器具の使用の節約とか、いろんな要素を入れていかなきゃいけません。どこまである意味では今までの生活パターンを変えて努力をしてもらえるかと、広く言えば国民の理解、国民運動というような展開をしていかなければなかなか達成が難しくなるかもしれない、そんな思いでおりまして、それをこれから来年、初年度が来年から始まるわけですが、初年度が始まるまでに再検討をし再評価した上で、新たな施策として必要な施策を追加し強化してやっていこうという今取組の段階にあるということでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。今の部分については改めて、機会を改めて質問をさせていただきたいと思います。 それでは、経済産業大臣にお伺いをいたします。 十九年度京都議定書目的達成計画関係予算の中で、六%削減に直接効果がある対策として電源立地地域対策交付金一千五十四億円、これが計上されています。この交付金の内容についてお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 電源立地交付金は、もちろん火力も一部ありますが、主は原子力であります。原子力の立地、そしてもちろんその維持について地元の理解をいただくと。協力していただいている地域に公共施設であるとかあるいは住民福祉の向上に資するような予算であります。 先ほど環境大臣から答弁ありましたように、東電の原発が一時十七基止まったために三%CO2が増えています。私の記憶が正しければ、たしか原発三百十五万キロ分で一%のCO2が下がります。ということは、いわゆる他の火力を原発に置き換えると、二、三基置き換えますと一%CO2が下がるという。原子力発電所というのはもう強大な威力が地球環境保全、CO2に関してはあるわけでありまして、そういう意味で大事な予算だと思っております。
○主濱了君 発電のエネルギーを化石燃料から原子力に替えるということは直接効果としてうなずける面があると、こういうことでございますが、そして、受入れ自治体というのは住民の理解を得るなど様々な御苦労をされているわけであります。この点については敬意を表するものであります。 それで、京都議定書の達成計画ですが、これは何をもってそのCO2削減約束に直接効果があると、こう言っているんでしょうか。はっきり言いますと、この交付金が本当に直接CO2削減効果があるのかと、こういう御認識があるかどうかと、これをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 国民、各地域がひとしく原発の意義を理解していただいて、何も国の政策がなくても受け入れると言っていただけるんであればそれはいいんですが、まだまだいわゆる迷惑施設という認識ですから、それを受け入れていただくという努力に対して国としていろいろ対応していくということでありますから、この交付金がなくて果たして原発立地がどう進むのかというのは、一概にこうであるということは言えませんけれども、少なくとも原発立地推進に関しての推進力には相当なっているというふうに思います。
○主濱了君 私もその点については納得をいたしますけれども、この交付金自体、使途、使い道ですね、この使い道がもし省エネイベントや省エネ施設、これに限定されていないとすれば、逆の効果が出てくるんじゃないですか。何か普通の施設を造ったらばそこでエネルギーを使う、こういう逆の効果が出てくるのではないか、こういうことを心配しているのであります。 ですから、これを六%削減の直接効果があると、これ額が大きいです、五千億円程度の中の一千億であります、ここに計上するべきなのだろうかと、こういう疑問であります。私は計上するべきでないと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 原子力発電所ができるかできないかということは、京都議定書の目標を達成することに極めて重大なかかわり合いがあります。 たしか京都会議のときにもそういう話がありまして、私はNGOの会議に出席をしました。そこで二つのことを言いました。一つは全員参加型じゃなけりゃ意味がないよと、どういうルールでもいいから全員参加するようにしてくれと、もう一つは原発の効用をしっかりと認識してくれということ、二つを主張しました。そのときに、当時の通産省と環境庁との話では、原発が将来二〇〇〇たしか一〇年までに十六基から十八基できると、それをカウントするんだという話でありました。 でありますから、これはもう原発立地というのは京都議定書の目標を達成をするということと極めて深くかかわっておりますし、その立地がスムーズに推進するということは、正に日本の目標が達成できるかできないかのかぎを握っているというふうに思っております。
○主濱了君 ありがとうございました。 正にそのとおりであります。私も、地域振興であるとかその地域の努力に報いること、これを否定するものではありません。ただ、これが本当に六%削減する直接的な予算であるかどうか、計上の仕方の問題ですね、そういうことについて疑問を呈しているわけであります。これについては環境大臣、ひとつ御検討をいただきたいと思います。 それでは、次に進ませていただきまして、産業界の取組としましては、京都議定書目標達成計画にも位置付けられておりますけれども、経団連の環境自主行動計画があります。この自主行動計画におけるCO2削減目標とそれから最近の達成状況について、まずお伺いいたしたいと思います。 それで、これかなりの厚さになっていますので、製造業とか百貨店につきましては産業経済大臣にお願いいたします。それから、陸送、鉄道それから海運、この関係につきましては国土交通省の方にお願いをいたします。
○国務大臣(甘利明君) 部門別に数字を挙げるんですか。
○主濱了君 ええ、製造業、百貨……
○委員長(尾辻秀久君) 主濱了君。御発言ください。
○主濱了君 失礼しました。製造業や百貨店を中心にお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 分かりました。 経団連の自主行動計画なんでありますけれども、産業・エネルギー転換部門三十五業種につきましては、二〇〇五年度の排出量が基準年度比、つまり一九九〇年比で〇・六%減少しております。経団連の目標であるものについては、これは達成をしているわけであります。 製造業三十二業種のうち、経済産業省所管の二十二業種につきましては、二〇〇五年度実績で十二業種が現時点で目標を達成をし、排出量は基準年度比、九〇年比でマイナス二・二%であります。 ただし、課題は流通部門でありまして、これは努力を要します。百貨店それからスーパー、コンビニの流通三業種については、二〇〇五年度の実績で基準年比で二倍に増加をしているということでありまして、したがって業務部門の対策が必要であります。
○副大臣(望月義夫君) それではお答えさせていただきたいと思います。 経団連の環境自主行動計画に参加している全六十団体のうち、運輸部門は十三団体でございます。これら十三団体は、それぞれ二酸化炭素排出量の削減や、それから単位輸送当たりの排出原単位などの独自の数値目標を設定しておりますが、昨年十二月の日本経団連によるフォローアップ結果において、貨物の輸送量の約九割を占める上位団体二団体を見ますと、トラック輸送関係団体では二〇一〇年度において一九九六年度比一〇%の排出減を目標としておりますけれども、現状では既に一九%の目標を達成しております。 一方、内航輸送関係団体では、二〇一〇年において一九九〇年度比一%の排出減を達成する目標でありますけれども、現状では四%の増になっていると、そういう状況でございます。 トラックにつきましては、大型化やトレーラー化等輸送の効率化によって同じ消費量でも多く貨物を輸送できるようになったことや、あるいはまたディーゼル重量車の燃費の向上、これは規制の強化等いろいろございまして、CO2の排出量の少ないCNG自動車などの導入などが進んだことにより一定の成果が出たものと思います。 一方で、先ほどお話ししました内航船舶についてでございますけれども、トラック輸送との競争を行う上でのやはり高速化、こういったニーズを踏まえまして、実はスピードを上げるというようなことで結局は燃料が多く掛かり、その結果としてCO2が増えてしまうという、ちょっとやむを得ないような事情がございますけれども、内航輸送につきましては、トラックに比べて単位貨物排出量当たりのCO2の排出が四分の一と非常にこれは低公害でございますので、内航輸送への転換を図るモーダルシフトの受皿として輸送部門全体のCO2対策に大きく貢献するものでございます。 国土交通省といたしましては、このように運輸部門全体の地球温暖化対策を進めるために、引き続き低公害車の普及のための補助、それからエネルギー効率の良い船舶の導入など、支援を通じて各業界団体の目標達成に向けたより積極的な取組を図っていきたいと思います。官民一体となって排出削減に取り組んでまいる所存でございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 今、経団連の自主行動計画、達成している部門もあると、こういうお話でございました。非常に喜ばしい限りでございます。ただ、もう一回先ほどお渡ししました資料に戻っていただきたいんですが、結果としてCO2は増えているんですよ、結果として増えている。これは、目標達成というのは要するに目標と実績の相対関係ですから、これやっぱり実績を見ないといけないと思います。実際に増えているわけです、CO2が。 ということで、今後どうするかと、こういうことなんですが、この経団連の環境自主行動計画を政府との協定化あるいは義務化、こういうことを考えたらいかがでしょうか。産業経済大臣、ひとつお願いいたします。
○国務大臣(甘利明君) 経団連の自主行動計画というのは目標を達成しているんであります。要は、それ以外のところがなかなか難しいというところでありまして、一九九八年度以降、つまり京都会議の翌年以降、経団連に任せっきりじゃなくて、進捗状況のフォローアップを経産省はやっております。そして、本年度からは経産省だけじゃなくて環境省と中央環境審議会とも合同で実施してよりきめ細かく評価を実施をしているわけでありまして、この自主行動計画は、目標を掲げて、それよりも更に上乗せをする努力をしているわけですね。 協定とすると、これだけ達成すればそれであと何もやることないということで終わっちゃうんですが、自主行動計画はできる部分は更に乗っけていこうという前向きな行動がありますから、それを大切にしていった方がいいと思っております。
○主濱了君 ありがとうございました。 方法とすれば、この経団連の自主行動計画、これだけではなくて、結果として、例えば表の下の方にあります運輸部門、それから業務その他の商業・サービス・事務所、これはすべて産業の問題ですよね、こういうところのCO2の排出量が現に増えていると、こういう問題、ここをとらえて活動しなくちゃいけないと思うわけです。 目標達成という、さっき言ったように、目標達成というのは非常に喜ばしいことなんですが、これは相対的なものでした、目標と実績の相対的なものだ、実際に減らさないと意味がないと、こういう意味から申し上げたつもりでございます。 最後になりましたけれども、事業者の削減目標を確実に達成するための仕組みといたしまして、キャップ・アンド・トレード型の国内排出量取引制度、これ京都議定書の中にも組み込まれております。これを早急に進めるべきであると、私こう思うんで、本当に進めないとこれがどんどんどんどん延びていってしまって、これ、結果として目標が達成できないことになってしまう可能性があります。 そういうことで、早くこの国内排出量取引制度、これが実現することを願っているものでありますけれども、その検討の状況、そして実施の目途、これについてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 国内排出量取引は、地球温暖化対策を推進する上で市場メカニズムを活用をした有効な政策手段の一つだというふうに見られておりまして、EUにおいては既に実施に入っているということでございます。しかし、我が国では、京都議定書目標達成計画におきまして、義務型の国内排出量取引制度については、他の手段との比較やその効果など幅広い論点について、なお総合的に検討していく課題だというふうに位置付けられているところでございます。 そこで、この排出量取引について、知識、経験などの蓄積を図るという目標で、平成十七年度から、自ら定めた削減目標を達成しようとする企業の参加を募りまして、自主参加型の国内排出量取引を実施しているところでございます。今後、自主参加型制度での経験蓄積を踏まえまして、確実な効果が得られ、費用対効果の高い排出量取引制度全般について関係者の理解を得ながら検討してまいりたいと思っております。 また、国際協力銀行が世界のカーボンマーケットについてのセミナーを先般、第一回開催したところでありまして、引き続きこのような努力を通じてこれらの理解を得るように努力をしてまいりたいと思っております。 ちなみに、自主参加型の排出量取引制度でございますが、目標を持って参加した企業は十七年度では三十一社でございます。十八年度の参加は五十八社と拡大をいたしております。実際、実施をしていく過程で様々な問題が、課題が出ておりまして、これらを納得ができるような言わば公平なそのキャップが掛けられなければみんなこれが機能しませんので、そういう意味で、こういう自主参加の各企業の経験を通じまして、その実施に当たっての課題を関係者で検討をしてまいりたいと、こう思っております。
○主濱了君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で白眞勲君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、下田敦子君の質疑を行います。下田敦子君。
○下田敦子君 民主党の下田敦子でございます。よろしくお願い申し上げます。 本日は、最重要課題であります少子化問題と、それに関連いたしますモデル年金、年金プランの試算についてお伺い申し上げますが、また、もう一つのテーマであります、安倍内閣の組閣にちなんで、昨今、喫緊の課題でもありますが、WTO、FTA、EPAに伴う、食品安全に伴う、特に放射線照射食品問題についてお伺いいたします。 昨年の安倍内閣組閣を拝見いたしまして、私は非常に驚きました。安倍内閣の政策の取り方、それから古さ、政治イコール生活という概念、時代錯誤が、非常にアナクロニズムだなと思いまして。特に、高市早苗沖縄北方担当大臣が、科学技術政策からイノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全と多岐にわたっておられます。先般、大変お熱を出されたようで、いかがでございましょうか。お大事にお願い申し上げます。 そこで、私は今日、総理、もちろんお出ましいただけるようなことではないかもしれませんが、官房長官が記者会見が終われば、時間が間に合えばということですので、是非少子化でお願いを申し上げなきゃならないことがありますが、でも、先ほど来、麻生外務大臣が後ろにずっとお待ちでいらっしゃいまして、むしろ麻生大臣にこの将来の重大問題をお願い申し上げた方が道は早いかなと、そうも思いますので、ちょっと問題の質問を前後させていただきまして、大変失礼ですが、お尋ねを申し上げます。 食品の安全の問題なんですが、食品の安全、それから消費者行政については、これ、アメリカのケネディ大統領は消費者の五つの権利を言い表しておられまして、最近これが八つの権利に膨らみました。大変私はこれはアメリカならではだなと思います。 お手元に今日、こういう、食品の安全行政、特に今我が国で非常に神経質に見詰められております、今日も消費者団体の方々おいででありますが、この放射線の照射食品のことについて資料をお願いしてございますが、このことについてお尋ねをいたしたいと思います。(資料提示) 結論から先に申し上げさせていただきます。 実は、内閣府の食品安全委員会で、十六年の三月です、三菱総研研究所で食品の放射線照射技術の安全性に関する欧米の取組状況調査報告書というのを出されました。これは大変いろんな意味で勉強になったものでありますが、昨今こういう事態が起きております。 三月六日、先々日です、原子力利用推進、食品の放射線照射についてという公開フォーラムを東京で開催しております。それで、同じ内閣府の中で、同じお役所でありますけれども、こういうふうに食品の安全そのものについてもちょっと食い違いが出てきているという状況がここで分かりました。食品に対する放射線の照射を推進するという立場のお考え方、これが原子力委員会の報告書によりまして、食品衛生の確保策としての食品照射の世界各国での利用拡大についてというフォーラムであります。 私は、このことの内容をよく知りたいので、この予算をどれぐらい持ってこのことを臨むのか、また近いうちに、三月二十九日に同じものが京都で開催されるということ分かりましたので、資料請求をいたしましたが、何にも出てきません。昨日、夜遅くなりましてから、一般会計歳出予算各明細書というのが出てきました。この中を見ましても、さっぱりこのフォーラムに関するものが明記されていません。それで、おかしいと、これはどう考えても私は納得ができないということで今朝再度申し上げましたところ、たった今、そこの私の席に秘書を通しまして、このうち幾ら幾らというのを何か所かにわたって今届けられました。大変大事な予算委員会の中でお騒がせいたしましたが、これは後ほど領収書その他で提示をしていただきたいと思っております。 まず、この問題が私の今回の大前提でありますことを高市早苗大臣に申し上げたいと思います。 それで、食品の安全についてお尋ねをしてまいりたいと思います。 まず第一に、照射食品というのは何であるかをお尋ねいたしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 照射食品というのは、殺菌や殺虫、発芽防止等を目的にいたしまして放射線を照射した食品をこう呼びます。
○下田敦子君 殺菌の効果はどのようにして把握されていますか。アメリカにおいてのこの実験結果、それから三菱が総合研究所でこれ出したものでありますが、大腸菌その他について、BSEその他でも盛んに使うアメリカがありますけれども、この結果データを見ておられますか。お尋ねします。
○国務大臣(高市早苗君) 日本では法律によりましてこの放射線照射については原則は禁止をされております。例外的にジャガイモが国内で認められております。そしてまた、世界各地から入ってくるもの、諸外国では随分この放射線照射というのを実施している国が多いんですけれども、これは別途リスク管理機関におきまして水際でチェックをされております。(発言する者あり)
○下田敦子君 そうです。 数字をもってきちっとお答えいただけるものと思いましたが、ありません。ですから、時間がありませんので、改めてまた委員会の方でお尋ねを申し上げたいと思います。 要するに、何のための照射であるかということが今日のまた結論として尋ねなければなりません。食品が海外からどんどん入ってきます。そのためには、一つの業者サイドでの照射であるということが今日のまた私申し上げなければならないことの一つでありますが、次に、まずこの放射線の照射を受けた食品の成分はどのような変化を受けますか。また、人体に与える影響はどのような危険性を有しますか。これをお尋ねします。
○国務大臣(高市早苗君) まず、食品の成分の変化からお答えいたします。 放射線照射によりまして食品中の成分の一部が化学反応を起こしまして、分解生成物ができます。この分解生成物は、食品の種類にもよるんですが、糖類、アミノ酸、炭化水素、有機酸などでございます。このほとんどは放射線照射以外に、例えば加熱処理を行った際にも生成されるものでございます。そして、放射線照射を行ったときのみ生成する化合物といたしましては、脂質、つまり脂肪でございますね、から生成される2アルキルシクロブタノンというものがございます。この照射食品中の2アルキルシクロブタノン類につきましては、世界保健機構や米国食品医薬品庁において、消費者に対して健康リスクをもたらすとは考えられないという見解を示しております。 食べたときに人体に与える影響ということなんですが、原子力委員会では、国内外の研究成果ですとか先ほども例示いたしました国際機関の報告書などの科学的な知見を踏まえまして、照射食品の発がん性や遺伝毒性などの安全性について検討を行ったところでございます。この結果、適正な線量を守り照射を行った場合には、照射食品の安全性については一定の見通しがあると結論しております。だから、現在までのところは食品として問題視すべき安全にかかわる事項は見いだされておりません。
○下田敦子君 ただいまおっしゃいましたシクロブタノン、これは新しい発がん性があるということで、毒性が平常の三・五倍の発がん性があることが今実証されています。しかし、これに対して私どもの、この原子力委員会の見地がですね、少量だと無害だということをおっしゃっておるものがあります。その根拠は何であるかをお尋ねいたします。
○委員長(尾辻秀久君) 内閣府丸山政策統括官。
○下田敦子君 いえ、私は大臣にお尋ねしています。
○委員長(尾辻秀久君) まず統括官に答えさせます。
○政府参考人(丸山剛司君) 大変技術的な事項でございますので、恐縮ですがお答えをさせていただきます。 今大臣から御説明がありましたように、原子力委員会におきまして様々な観点から検討してまいりました。安全性の問題につきましては、シクロブタノン類の毒性については、WHOの見解によりますと、2アルキルシクロブタノン類は消費者に対して健康リスクをもたらすようには見えないと。 その部分についてちょっと詳細に、じゃ読み上げて御説明をいたします。(発言する者あり)
○下田敦子君 いえ、それは要りません。
○政府参考人(丸山剛司君) 原子力委員会の検討の結果について御説明を申し上げます。 シクロブタノン類の毒性につきましては、放射線特有の生成物として中性脂肪の放射線分解で2アルキルシクロブタノン類が生成いたしますけれども、このうち、2ドデシルシクロブタノンはDNAに障害を起こしたという報告があります。しかしながら、WHOの見解では、長期間の動物実験とエームス試験というものが陰性という結果を含む現時点での科学的証拠に基づくと、この2アルキルシクロブタノン類は消費者に対して健康リスクをもたらすようには見えないというふうにされたところでございます。 WHOはこれまで、FAO、IAEA、WHOの専門家グループや各国各地域の専門家によって導き出されました、照射食品は安全で栄養学的にも適合性があるという結論に疑問を挟むようないかなる論拠も持ってはいないというふうにしております。 なお、WHOはこの見解を得るに当たりまして、この化合物の毒性、発がん性について残された不確定要素の解明のための研究を実施することを引き続き奨励をしていくということにしております。 また、アメリカの研究者の方々は、2ドデシルシクロブタノンによる変異原性はないという研究結果を報告しております。 それから、発がん促進作用についても同様の分析をしておりまして、こういう摂取ががんを促進すると信じるに足る理由を示す実質的な情報や信頼できる情報がないというふうにアメリカの食品医薬品庁はしているところでございます。
○下田敦子君 今お手元にこのカラーの資料を差し上げておりますが、二枚目のところにストアフルーツと書いてありますけど、ハワイで照射した果実の箱であります。様々なものに照射されている国々があります。日本ではジャガイモのみが認められているということですが、こういう箱に入って輸送されてきたものは個別に分けてスーパー等で並べられますが、その表示をしなければならない義務が、まあ日本では輸入できないことにはなっているんですけれども、海外の場合でも、例えばそれぞれのスーパーで、一番最後のマークですが、これが照射食品であるというマークを付けることになっている。こういうことの決まりも何も日本の中ではまだない。 そういう中で、実は今の御答弁の中で、いろいろ分かっていないという、もちろん疫学的な調査も何もしてない、そういうものではないということですが、アメリカの食品医薬局、FDAですが、これは照射食品に対しては一般的な否定的な見解を持っています。時間がないのでちょっと省きますが。 ところが、日本の、今までのこの原子力委員会あるいは内閣府に対して、あるいは厚生労働省に来て、スパイスに対してこの業界が照射食品の使用を要請いたしたことがあります。ところが、これが厚生労働省の段階でそのままになっている。これが内閣府に行き、また原子力委員会、IAEAが随分強いことをお話があっているようですけれども、そういう意味で、大変役所の中で食い違いがあるということを私はこのたび知りました。 ですから、どれを信じてもって何をしていけばいいのか。特にこういうスパイスの問題は、外食産業の中に既にロットとして入ってきているものがたくさんあります。使われています。これを検査するということの機関も日本では持ち合わせません、現在の中では。ですから、この点について、厚生労働省はどのようにお受け取りでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今御指摘の香辛料、スパイスへの放射線照射につきましては、有用性が認められるという報告が昨年十月の内閣府原子力委員会で行われまして、厚生労働省に対しまして、食品への照射について食品安全行政上の観点からの評価、検討を求めてきたところでございます。 これを受けまして、厚生労働省におきましては、原子力委員会の報告書の内容を精査した上で、専門家の意見も聴きながら、この食品健全影響評価に必要な科学的知見の整理、それから香辛料への放射線照射の必要性、それから消費者からの御意見等を踏まえて、食品の安全性確保を図る観点から今後の対応について検討をしていきたいと、このように考えております。 先生がお触れになりました放射線が照射された食品の検知法ですけれども、試験結果の再現性など問題がありまして、現在のところ確実な検知法は確立していないと、こういう段階でございます。したがいまして、現在、国立医薬品食品衛生研究所におきまして、海外における検知法の情報収集、それから香辛料を対象として放射線照射の有無を検知する方法の開発に係る研究を行っておりまして、引き続きその開発に努めていかなければいけないと、このように考えております。
○下田敦子君 多分、厚生労働大臣の手元には、各消費者団体、様々な団体があります。女性が主でありますけれども、食品の安全を一番求める家庭の主婦としても、まあ主婦という言葉は使われないんですが、そういう願いを込めたものが届けられているはずでございます。十分に御審議をいただきたいと思います。 さて、一九七八年の九月の十一日の日本経済新聞です。それから、二〇〇四年の朝日でありますが、離乳食の原料に放射線を照射したものが飼料として、えさとして偽って四年間も使われていた事実が分かりました。これはもう大変当時大きな問題になりました。それから、マルハのホッキガイにも放射線を、誤照射だと言っているんですけれども、こういうものも入ってきている。チェック機関がない。 ですから、成田の空港ではそれを輸入検疫でやっているということではありますが、例えば私どもが一つの食品に疑問を感じたときに、県の消費者センターに持っていって、これの添加物を調査してくださいというふうな作業が、この放射線の問題に関してはあちらこちらにあるという性質のものではありません。本当にそういう意味で様々な問題がこれから出てくる可能性があるし、現にあるかもしれない。慎重を期していかなければならない。 そこで、貿易の問題にちょっと絡んでお願いをしたいと思います。 私どもの生活の中にたくさんの貿易で食品なりを今買ったりいただいているわけでありますが、WTOあるいはFTA、EPA、これらのものの状況を見ますと、我が国の輸出型製造業の交換条件として食品の輸入量が増加しています。北朝鮮ではありませんけれども、日本の状況を不安定にさせるためには船を三日止めればいいと、四日目から餓死が出る、それほどに自給率が下がっている我が国であります。ですから、これに対して工業製品の国際分業化がこれから十年後には始まるんじゃないかということまで心配されています。 そこでお尋ねいたしますが、各業界から政治献金が集まっていると思います。それで、例えばトヨタ自動車、本田技研、マツダ、富士重工業、以下五社、それから、この企業から国民政治協会に対して、昨年、十七年ですね、十七年度どれぐらいの政治献金があったか、それから家電メーカー、東芝、日立製作所、松下産業、以下六社、これらの団体も併せて、この国民政治協会に対してどれぐらいの政治献金があったかをお尋ねいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 国民政治協会の平成十七年度分の収支報告書を確認をしましたところ、今通告にありました九社の自動車メーカーから受けている寄附の、九社ですね、九社の自動車メーカーから受けている寄附の総額は一億八千九百六十万円であります。また、通告のありました九社の家電メーカーから受けている寄附の総額は一億六千八百七十二万円であります。
○下田敦子君 私が育つ間には、人様から物をちょうだいしたならば片もらいしてはならないと、必ずお返ししなさいと、そういうことを言って育ちましたが、海外からたくさん、これだけ自動車なり家電メーカーのものを買っていただいているからには、食品の自給率が百十何%のアメリカ、フランス等々から買わざるを得ない。こういうことの貿易状況について外務大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、日本の場合は、御存じのように資源のある国ではありませんので、日本という国が貿易立国としてやっていくためには、FTAやらEPAやらいろいろございますけれども、基本的にはWTOという、多角的貿易交渉の中核にありますこのWTOというものといかに健全にやっていくかというのが避け難い現状だと存じます。
○下田敦子君 委員長。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っております。下田敦子君。
○下田敦子君 最後にお尋ねいたします。官房長官にお尋ねというよりもお願いであります。 フランスは、人口は力なりということで大変ベビーブームに沸いておって、合計特殊出生率が二・〇〇五まで回復いたしました。このことにいろんな問題を先般厚生労働大臣にもお答え、お聞きいただきましたけれども、今日はお伝えをいただきたいんです、総理大臣に。 家庭子供省でもいいし、子供家庭省でもいいです、総合的にやらないと私は日本の少子化ができないと、成功しないと思います。なぜならば、海外から一貫性がない、継続性がない、統合性がないということを常に指摘されています。また、あわせて、高市大臣がこれ以上健康を害しましたら大変です、余りにも様々なものを持って大臣の席にいらっしゃいますから。最後、お願いということと併せて、こういう御検討をしていただけるかどうか、それをお尋ねいたします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の先生の御意見はお伝えを総理にいたしたいと思います。 子供、少子化の問題が大変大事であることは、もう政府としても当然最重要課題の一つとして考えているわけでありまして、先般も子どもと家族を応援する日本重点戦略会議というのを私の下につくっているわけでございます。ですから、政府挙げてやらなきゃいけないと、この考えは全く同じだと思いますが、組織論でどうするかというのはまたいろいろ考え方もあろうかと思いますが、大事なことは、挙げてこの問題に取り組む、それも、働き方とか地域の在り方、家族の再生等々幅広い問題があると思いますので、こういったことで政府挙げて私どももやっていきたいと思っております。先生のお考えは伝えたいと思います。
○下田敦子君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で下田敦子君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後二時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十九分休憩 ─────・───── 午後二時十一分開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十九年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。蓮舫君。
○蓮舫君 民主党・新緑風会の蓮舫です。 今朝受信した安倍内閣メールマガジンで安倍総理は、平成十九年度予算案は、成長力強化、再チャレンジ支援、少子化対策、教育再生に重点を置いためり張りのある予算配分を行ったと書いてあります。 まず、柳澤大臣に確認します。少子化対策に重点を置いた自信のある予算案なんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 少子化対策と、あるいは少子化対策の源である私たちの国家社会の少子化というものがどういうところからきているかということ、これはもう非常に複合的な要因からきているということはかねてから重ねて御答弁申し上げているところでございます。しかし、そういって何もできないということではなくて、ありとあらゆること、できることを、あるいは気が付いていることをやっていこうじゃないかと、こういう考え方に立っているということが言えようかと思います。 まず第一に、やはり、迂遠なようなんですけれども、若い人たちが結婚し子供を持つというためには、やっぱり安定的な雇用ということが大事じゃないかと。こういうようなことから、今回、予算の裏付けもいただいているわけですけれども、法律の面でも、そうした非正規の方をできるだけ安定した正規の雇用の場に持っていこうと、移行させよう。それからまた、非正規の方々、これは選択してなっていらっしゃる方もいらっしゃるということで、しかし、なったとしてもそれが正規の社員と非常に懸け離れた処遇であるというようなことはやっぱり改めていかなければならないのではないかと。そういうようなことで、雇用面でもいろいろと手が打たれたということが言えるかと思います。 それから第二番目には、もう一つは、やはり子育てに携わる若い夫婦、こういうような方々には、やっぱり若いだけに十分な所得もない上に、育児というのには掛かり増しもすると。そういったことについて、これを少しでも助けていこうではないかと。こういうような考え方から児童手当というようなものの増額をさせていただいておりますし、また今度は、生まれた赤ちゃんを育てる場合の育児休業給付、こういうようなものの比率のアップも図っておるというようなことで、この雇用の安定、それから経済的支援といったようなことについて申し上げると以上のようなことでございまして、もちろんそのほかにもいろいろあろうかと思うんですけれども、主として、今私がここで申し上げられることとしては以上を挙げておきたいと、このように思います。
○蓮舫君 今大臣がお話しになられた育児休業についてお伺いしたいんですが、安倍内閣、平成十九年度予算案で育児休業給付金はどのように変えますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、育児休業給付金でございますけれども、もちろんこれは少子化対策にもなる、あるいは少子化対策も念頭に置きながらの措置でありますが、やはり雇用保険で、特別会計で手当てをしているということでございますので、そういった意味合いももちろん併せ持っている、そういう改革でございます。 現実にどうなるかというと、今四〇%の給付率が、これが五〇%に上がると、こういうことでございます。しかし、五〇%というのは、言わば復帰をするときの給付金という形で一〇%が上乗せになると、こういうことでございます。
○蓮舫君 この政策が少子化対策に資する効果を説明してください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 少子化対策としての効果ということになりますと、先ほど来申し上げますように、少子化というものが非常に複合的な要因になってきていると、そこからよって来っているということもありまして、一つ一つの施策について、これがどの程度というような具体的な数値でもってその効果を申し上げることは困難であるということでございます。
○蓮舫君 申し上げることが困難だけれども少子化対策に資するとするのはどうしてでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、少子化対策に資するというのは、少子化対策の助けになるというふうに、言葉の意味からいうとそういうことでございますけれども、これは実際に結婚をして子供を持ったという、しかし勤めを持っていらっしゃるという方が出産の一時休暇を取った後に育児休業に入ると、こういう場合に、スタートのころでしたか、二五%ぐらいだったかと思うんですが、それが今度倍増するということになれば、やはりその間、育児についてもやはり経済的には少しかもしれませんけれども楽になるというか、そういうことになりまして、それはひいては子育てに資することになるし、子育てがまた後輩から見ていて、先輩はああいうふうにできるんだというようなことで、新たな結婚とか、新たな子供を産んでくださるとかという事態につながる可能性もまた出てくるだろうと、常識的にそのように考えるわけでございます。
○蓮舫君 実際に子育てをする人の助けにもなって、後輩たちが結婚をしたいという効果も生むんではないか。すばらしい政策だと思います。どうして平成二十一年度までの暫定措置としているんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、子ども・子育て応援プランというのがございまして、それが平成二十一年度までの五年間における少子化対策に重点的に取り組む期間ということになっておりまして、それを踏まえまして、今回、緊急措置というか二十一年度末の措置というふうになっているということでございます。
○蓮舫君 つまり、二十二年度以降は重点的に取り組まないでいいということでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 決してそういうことではございません。これまでにもいろんな施策について区切りを持って、それからまた装いを新たに、またそれまでの経験を踏まえて更にこれを拡充していくとかというようなことはあったわけでございまして、そういう意味で、一応先ほどの計画の期限に合わせて今回はそういう措置をとらせていただいたというものでございます。
○蓮舫君 育児休業給付金が四〇から五〇%に増えるというのは、これは大変助けになるわけです。年代、世代にかかわらず、すべての夫婦がこの制度を見て、だったら産んでもいいかなと判断する、子育て、少子化対策に資すると私は思っているんですが、どうして二十一年度で終わって二十二年度以降はまた四〇%に戻すんでしょうか。そう伺っているんです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の暫定的な給付率の引上げが終了する平成二十二年度以降につきましては、今回の措置の効果であるとか、あるいはさらに、その時点での育児休業期間中の所得保障についての検討も行われると思われますので、そういったことを勘案して、今度のこの計画、重点期間というものに合わせて一応期限を設定したということでありまして、これがそこでもう途切れてしまうということを私ども当初から考えているわけではありません。この制度の中ではこうしたことにしておこうと、こういうことでございます。
○蓮舫君 育休給付金は労働保険特別会計、この会計では事業主負担で三事業というのが行われている。雇用安定事業として、事業主に育児休業制度を取り入れてもらうための助成金事業があるんですが、この助成金事業はどういった効果が出ているんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今度、育児休業を給付金としても五〇%に上げるわけでございますけれども、企業が、今度は個別の企業です、雇用保険ではなくて、個別の企業が自分の従業員の子育て支援のために新たな措置を給付金というような形でとってくれたときに、それに対して国がまた助成をしていこうと、こういうことでございまして、このような形で合わせて、限度としては前の収入の八割ぐらいまでは行くことも想定して、そうしたことに対しての助成をしていこうと、企業主の努力に対しての助成をしていこう、こういう考え方でございます。
○蓮舫君 十八年度から中小企業子育て支援助成金というのを始めておられますが、大企業に比べて中小企業というのは経済的に従業員の育児も仕事も応援するというのはなかなか難しい。公的助成というのは私は欠かせないいい助成金制度だと思うんですが、これは具体的にどういう助成金でしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは従業員百人以下の中小企業が対象でございます。育児休業であるとか短時間勤務制度の利用促進を図ることを目的といたしまして、育児休業取得者が初めて出たと、こういうときに、一人目、第一号に対しては百万円、それから第二号の方には六十万円を支給するというような制度でございまして、要は、この育児休業の取得者が出てくると、こういう一種の企業文化をスタートをさせる、その口火を切ってもらう、そういう促進措置だというふうにお受け止めいただいたらよろしいかと思います。
○蓮舫君 育休制度を事業者が取り入れて初めて対象者が出ると百万円、二人目だと六十万円、三人目以降は出ない、一事業者一回限りの助成金なんですが、十九年度予算案を教えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 十九年度の予算額といたしましては十八億八千九百万円を予定いたしております。支給件数は千八百八十九企業ということでございます。
○蓮舫君 私がいただいた資料の十九年度予算案は二十九億となっていますが。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 子育てのために育児休業を取る方のことを今委員との間で質疑応答をいたしまして、それについて今私はお答え申し上げたんですが、もう一つ、短時間勤務をされるということを選択される方もこれまた推進すべきことであるということでございまして、その方の、短時間勤務を適用される方の予算額がございまして、それを合わせると二十九億七千万と、こういうことでございます。
○蓮舫君 じゃ、育児休業に限ってなんですが、再度お答えいただきたいんですが、十九年度予算案の対象者はどれぐらいでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 件数は千八百八十九件ということでございます。
○蓮舫君 総務大臣にお伺いします。 育休制度を導入して中小企業子育て支援助成金を受け取れるのは百人以下の従業員の中小企業です。今、日本の民間のこの条件に当てはまる中小企業総数を教えてください。
○国務大臣(菅義偉君) 平成十六年事業所・企業統計調査の結果では、常用雇用者が百人以下の企業数、これは農林漁業を除きますけれども、約百四十八万であります。
○蓮舫君 対象となる約百四十八万社の中小企業の総数で子育て支援助成金の対象数は千八百八十九件。これは理想的な対象数なんでしょうか、柳澤大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもの積算根拠を申し上げたいと思います。 それによりますと、百人未満の中小企業におきまして常勤で働く女性労働者のうち出産をした者、これが年間で十三万九千八百六十人くらいになるというふうに見積もりまして、出産後も常勤で働き続ける割合を、今現状は三六・三%ということでございますが、これが公務員並みになると、八九%ぐらいになるということを目標といたしまして積算をいたしております。その結果、先ほど言ったような、平成十九年度におきます育児休業取得に係る支給対象者ということになるということで積算をいたしました。
○蓮舫君 一年間十四万の女性が出産をしている、そのうち働き続ける方が三六%、それにしても対象数が千八百八十九件というのは総数として私は絶対的に少ないと思うんですが、厚労省では、またあわせて、育休を取った社員の代わりに代替要員確保のための支援の助成金も行っていますが、これはどういうものでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 代替要員確保コースといいますのは、まず、育児休業取得者が休業に入った後に元の職に復帰させることを就業規則等に規定がしてあるということ、それから第二に、休業した者の代替要員を確保するということ、またかつ、休業した者を元の職に復帰させるということがある、そういう要件を満たした事業主に支給をされるものでございまして、この助成金の支給によりまして、事業主が代替要員の確保をしやすくなるとともに、労働者が育児休業を取得しやすく、また復帰しやすい環境の整備を図ることができると、そういうことを目的といたしましてこうした施策を講じているものでございます。
○蓮舫君 育児で休んでいる社員がいると、その間代替要員を雇った場合に助成をしていくというのは、中小企業にとっても、また働き続けながら育児をしたいと思っている社員にとっても大変いい制度なんですが、平成十六年度、十七年度、それぞれ対象者数と実績を教えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この代替要員確保コースの平成十六年度の予算上の件数は千七百三十六件、実績は五百五十八件でございます。 また、十七年度の予算上の件数は千九百七十四件、実績は九百五十三件でございます。
○蓮舫君 予算が付いていながら実績がかなり下回っている。十九年度の予算案では、更に人が減って六百十三人を対象にしていると。 総務大臣にお伺いします。 夫婦共働きで女性の年齢が二十五歳から三十四歳、子供のいない夫婦の世帯数というのはどれぐらいありますか。
○国務大臣(菅義偉君) 労働力調査の平成十八年の平均結果では、子供のいない夫婦のみの共働き世帯のうち妻の年齢が二十五から三十四歳のものは約七十二万世帯であります。
○蓮舫君 今、第一子を産む平均年齢、女性の平均年齢は二十九歳です。そう考えると、この世代で共働きで子供のいない夫婦だけで七十二万世帯いるとしたら、ここの人たちが産みたいと判断できる施策を講じていくのはとても大事だと思います。この方たちが育休が取れるんだと、仕事をしながら安心して子供が産めるんだというその助成金の対象者が六百十三人というのは、これは適切なんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今委員がおっしゃったようなそういう数からいうと、まだまだ我々の努力は足りないと、このように受け止めております。
○蓮舫君 七十二万世帯が、産むかもしれない、共働きの今産む世代の対象者です。で、六百十三人しか支援の対象者がいないというのは、努力が足りないというレベルではないと思います。 もっと丁寧な御説明をしていただけますか。十九年度予算案ですよ。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 予算を計上すれば、もちろん心意気は分かるわけですけれども、予算はやはり実績に基づいて、実績を勘案しながら予算化を図るということでございますので、今御批判になるような状況がこうした制度をしつらえてもなお現実として残っていると、こういうことでございます。
○蓮舫君 助成金っていろんな種類があって、私もほとんど知らなくて、今回初めて知ったものが多いんですが、育休を取った人が仕事に戻ったとき、元の職場に戻れるための六種類もの助成金もおやりになられているんですね。どういうものがありますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 子育てとそれから仕事を両立させるためのレベルアップ助成金というテーマの下で、今委員が御指摘のように六つのコースを用意しているところでございます。一つは、先ほど来御議論のあります代替要員確保コースであります。二つ目は休業中能力アップコース、三つ目は子育て期の柔軟な働き方支援コース、四つ目は事業所内託児施設設置・運営コース、五つ目はベビーシッター費用等補助コース、六つ目は男性労働者育児参加促進コースでございます。
○蓮舫君 その中で、子育て期の柔軟な働き方支援コース、これはどういったものでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 小学校就業前の子を養育する労働者が短時間勤務等の柔軟な働き方ができる制度を設けて、その制度の利用者が生じた場合に助成金を支給するというものでございます。
○蓮舫君 この助成金の対象者となる、三歳から小学校に入るまでのお子さんの御両親、それで働いている方が対象者なんですが、この対象のお子さんの数は今大体四百六十四万人日本にいます。十九年度予算案では百六十八件を対象にしている。少子化対策を進められる厚労省としては、総合的な推進で少子化の流れを変えるための働き方の見直しというのを大変大きな項目で掲げている。でも、こうやって細かく小さな助成金という制度を見ていくと、余りにも対象者数が私は少な過ぎるような気がするんですね。 つまり、安倍内閣としては、働きながら子育てをする人を全面的に応援していく。大臣、冒頭で言ったように安定雇用も確保していくんだという姿勢と、こういう助成金を見ていると対象者がどんどん減ってきている、これ逆行しているんじゃないですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど委員のお触れになられた六つのコースを備えた両立支援レベルアップ助成金でございますけれども、このうちの子育て期の柔軟な働き方支援コースでございますが、現在のところは百から二百台というんでしょうか、最近においては、そういう状況ですね。そういうようなことで、件数でございますが、そういうようなことでございますので、これはまあ確かに、予算化をしまして、それを実行に移すということの中で実績として出てきたものということでございますけれども、もう少しこれをPRをするとかいうようなことで、そういったことを利用してくださる方が増えることが望ましいというように思います。しかし、また同時に、そういうことを知っていても、これの利用に心が向かないというような方々もいらっしゃるのではないかというようなことで、要は、これからはいろいろの面でさらに我々は施策を工夫していく必要もある、現行制度のPRも必要だし、さらにまた新たな制度をいろいろ工夫していく必要もあるということであろうと思います。
○蓮舫君 大臣、働きながら子供を欲しいと思っていらっしゃるカップルにとって、女性の方が取得率は高いんですけれども、やっぱり子供を産んで育児休業が取れるのか、その後原職に復帰できるのか、これすごく大きな問題なんですね。 今はもう大学を出ても、女性はいきなりパート、アルバイト。正社員になれないというコースが本当に増えているんです。正社員に一度なったら、子供を産んだらもう戻れないんだという、だから子供は産めないんだ、仕事か子供かとあきらめなければいけない、こういう厳しい状況があるんです。だからこそ、少子化対策に本気で取り組んでいただけるのであれば、育児休業を本当に取りやすくするんだと、正社員になりたい人たちもそこになっていくような施策をつくるんだと、みんなが仕事とそして家庭、子育てを安心してできるような制度を取っていただきたい。残念ながら、その背中を押す助成金事業のこの数年間の流れ見ていると、予算が付いているにもかかわらず余らせている。 この両立支援レベルアップ助成金を厚労省は財団法人の二十一世紀職業財団に指定法人として全部委託をしているんですが、なぜこれ二十一世紀職業財団なんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 育児・介護休業法第三十六条に規定される指定法人でございますが、この法人は、国に代わって事業主に対する雇用管理に関する相談、援助、それから事業主に対する助成金の支給等の業務を行うこととされております。これらの業務の適切な遂行を担保するため、この第三十六条において業務の運営が適切かつ確実に行われること等の基準が設けられております。 二十一世紀職業財団は、民間企業における人事労務担当経験者や労働行政の経験者など、雇用管理の専門家を有しておりまして、この助成金の支給業務を行うのにふさわしい、こういう言わば基準を満たしているところからこの財団を指定法人として指定しているところでございます。
○蓮舫君 雇用管理の専門家を有していて大変ふさわしい財団であると、だから指定法人とされている。 助成金事業に限って見ますと、平成十五年度千五百七十一万円、十六年度一億千五百万円、十七年度三億円、実績が予算を下回っている。予算付けされているのに使い切っていない、余っているんです。これはどう評価されているんでしょうか。ふさわしい事業なんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 代替要員確保コースと子育て期の柔軟な働き方コースの支給の実績が予算と乖離していることについては様々な要因があるだろうとこう思いますが、概して申し上げますと、やはり制度がスタートをするときというのは割と皆さんの関心が深くて利用者が多くなる傾向が見られるわけですけれども、この制度が少し定着し始めると、少しその利用度が少なくなるというような傾向が見られるというところがございます。そういう意味で少し、今何というか、この制度について必ずしも活発な活用が行われていないということでございまして、私としては極めて不本意でございます。
○蓮舫君 財務大臣にお伺いします。 国は、行政改革として特別会計を今後整理していく方針なんですが、これ根拠と、それと労働特別会計の今議論をさせていただいている三事業はどのように整理をされていくんでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) 特別会計の見直しにつきましては、行革推進法に基づきまして、特別会計に経理されている事務及び事業の合理化及び効率化を図ること等により、平成二十二年度までの間に計画的に推進していくこととしております。 この中で、雇用保険三事業については、行革推進法等におきまして廃止を含めた見直しを行うということにされました。これを踏まえまして、十九年度予算において、雇用保険三事業の一つである雇用福祉事業を廃止する、そして既存の事業を大幅に見直すということにしております。 こういう見直しの中で、十九年度の雇用保険三事業予算につきましては、前年比六百四億円削減をして三千五百六十三億円計上しているところでございます。
○蓮舫君 柳澤大臣にお伺いしますが、その三事業というのは、行革の方向でもそのうちどんどんどんどん小さくなっていく。その中で大臣が頑張っておられるんだと思いますけれども、本当に必要とされている助成金事業の予算というのは年々上がってきている、ただ大臣が先ほど不本意と答えたように、それが本当に欲しい人になかなか配分をされていない。 これ、二十一世紀職業財団がどうしてされていないのか、実は私、お伺いをしたんですけれども、実績が予算を下回っている理由を聞きました。そうすると、育児休業制度、産休明けの原職復帰制度など、こうした制度を導入する企業が元々少ないんだと。あるいは、子育ての柔軟な働き方支援コースで三歳から小学校に上がるまでの子供を持っている労働者が対象なんですが、そうした、その年齢のお子さんを持っている労働者が少ないんだと。で、一回だけの助成金事業だというから使い勝手が余りよろしくないんじゃないかと。 この三つの理由で、なかなか助成金が予算以上の需要というのがないんだという説明だったんですが、対象労働者が少ないとする根拠、データについて私お伺いしました。ああ、じゃその制度を入れる企業少ないんですね、対象者の労働者にその世代のお子さんがいないデータ下さいと言ったら、ありませんと。じゃ、何を根拠にこういう理由を挙げたんですかと言ったら、感覚ですと答えられました。 予算付けられている助成金をすべてお配りできなかった理由を感覚と言ってしまうような財団は指定法人としてふさわしいんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 行政のプロであれば、やっぱりそれは、そういう言葉はやっぱりふさわしくないと思います。しかし、委員のような方がそういう調査だとして行ったときに、あるいは用意が十分整っていなかったのかもしれませんけれども、いずれにせよ、そういうようなことできちっと計数でもって答えるということが、それはもう推計値であってもやはりその方がよかったというふうに私は考えます。
○蓮舫君 さすが言葉には大変敏感な大臣の御答弁だったんですが、私が行ったときに用意していなかったじゃなくて、常に用意されているデータを根拠にして助成金という事業は私は進められていると思うんですが、これは感覚でいいんですね。こういう姿勢の財団の、助成金のお配りの方の、在り方でよろしいんですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) やはり感覚というのは望ましいことではない、これはもう言うまでもないことですけれども、どういう委員が前触れで御調査に出掛けられたか、これについてはよく、もう少し的確な対応を私としては望みたいと、このように思います。
○蓮舫君 二十一世紀職業財団、唯一常勤理事がいます。お給料をもらっている常勤理事。この方の前の職は何ですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 平成十九年三月現在、常勤の二十一世紀職業財団の理事は専務理事一名でございまして、この方の前職は埼玉労働局長ということでございます。平成十八年十二月二日に退職をして当財団の専務理事に就任したところというふうに承知をいたしております。
○蓮舫君 唯一の常勤理事は天下りです。 財団の職員は百六十九名います。このうち厚労省関係の天下りは何人いますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 二十一世紀職業財団の職員数は、総数、今委員が御指摘のとおり百六十九名でございます。うち所管官庁ということですので、この財団を所管している官庁でございますが、出身者数は五十四名でございます。
○蓮舫君 百六十九分の五十五、三人に一人が天下りの財団。 財団の収入に占める補助金年収割合は八五%。で、助成金支給実績は予算を下回っていても平気だと、その根拠は感覚で仕事をしているような人たちですよ。ここに、柳澤大臣が力を注ぐであろう少子化対策の大切な施策をすべて一任してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この財団が、たまたま今、先ほど来御議論をいただいておるコースについて、予算に対してかなりこれを下回る実績しか上げ得ていないということについては、私ども所管の官庁としてもっと努力をさせるということでなければならない、このように考えておりまして、現にいろんなPRの資料等を整えましてこれからはしっかり更にやっていくと、こういう体制にあるということでございます。 ただ、もう一つは、この役所のやっているほかのメニュー、コースでございますけれども、これは、現在もう既に予算を突破するようなそういう需要が現実のものになっております。そういう事業もあるというふうに聞いておりまして、それらについて、そういったものを総合的に判断して、一体企業がどういうものをニーズとして持っているかということについて、もっと現場第一線を含めて的確に把握していく努力も併せて必要だと、このように考えます。
○蓮舫君 今日私が労働特別会計にこだわったのは、安倍内閣になって少子化対策いろいろ力を注いでいくと言いながらも、一般会計の予算というのがなかなかいただけないという財布事情が見えているからなんですね。例えば、目玉とされているもう一つの施策、児童手当、乳幼児加算五千円アップ、この財源はどこから出るんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、私どもとしては財務大臣の方から、一般会計からいただくということになると思います。 ただ、財務大臣の方のバックファイナンスですね、つまり後ろ側がどこから来ているかということは、まあ別の話でございます。
○蓮舫君 柳澤大臣、財源については、これは厚労省からいただいた資料ですけれども、十九年度、国、地方の負担増分は、これ特別会計で廃止される事業項目の基金、本来、国庫に返納される部分を使うと書いてありますが違うんですか。(発言する者あり)
○国務大臣(柳澤伯夫君) この児童手当のお金につきましては、私ども本当に、すべてシーリング等でセットした後に、とにかく財源をどこかから持ってこない限りこれは実現できないという、そういう枠組みの中で仕事をしておりまして、その結果、緊急雇用創出特別基金というものが来年ですか、これが廃止をされるというようなことがおおむね決まっておりますことを見まして、これを事前に国庫に返納するという手だてを財務省との間で合意をいたしまして、財務省にそのような言わば前倒しの資金を返納したということでございます。財務省から、我々としてはそのお金かどうか、これはあれですけれども、一般会計を通じていただいたと、こういうことでございます。
○蓮舫君 二十年度以降は財源どうするんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは私が答えるべきことなのかどうか、本当に。いや、しかし責任ですからお答え申し上げますけれども、これはそういうことで基金でもうやったわけでございますから、この流れとして、ずっと資金が確保されているというものでないということはもう委員の仰せの、あるいは御懸念のとおりです。 その後の、二十年度以降の公費の財源というものを、この児童手当の乳幼児加算を継続していかなければ絶対いけません。であるとすると、それは恒久的な財源として手だてをしてもらわなければなりません。しかも、それは既定の厚労省予算のシーリングの中であっても困るわけでございます。ここが大事なんです。ここが大事でございますので、しからばどうするか。しからばどうするかということの中で、私どもは、与党の税制改正大綱に対して、少子化対策のための国、地方を通じて必要な財源の確保について、税制の抜本的、一体的改革の中で検討するということが記されておりますので、それを頼りに、これから政府・与党の間で折衝をしていくということでございますが、これはもう私どもとしては当然に、税制改革の中で、それから歳出面においてはシーリングの外枠で、しっかりとした手当てが行われるものと確信をいたしております。
○蓮舫君 厚労大臣としての答弁よりも今の財源についてお伺いした答弁の方が力強い内容でございましたが、ただ中身は全く力強くなくて、つまり、単年度だけを特別会計から捻出をしただけであって、それを二十年度以降は検討するというのを頼りにしている。つまり、どうして安定的な財源を一般会計で確保することが難しいのか。 安倍内閣も、安倍総理もメルマガで少子化対策に重点的な予算配分を行ったと自画自賛しているんですけれども、中身を見てみると、働きやすくして、子供も仕事も、そしてみんなが生活と仕事と育児を楽しめるような社会になると言いながら、助成金はどんどん対象者を減らし、そして一般財源からの安定的な財源確保はできてない。ある意味で、私は、企業が本当に育児休業とかを取り入れてくださらないと女性というのは辞めざるを得なくなる、産むときに。そうすると、再チャレンジするしかないんですよ。 つまり、安倍内閣の再チャレンジをしたいという女性を増やしたいがための少子化対策をしているんじゃないかと、こういうふうにも見えちゃうんですね。いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それはもう全く蓮舫委員の何というか誤解でございまして、私どもとしてはやはり女性の就業の継続というのが、それはもう何といったって、それが安定的な職場であったりあるいは自らが選択した職場である限りにおいては、それは継続就業がベストであると、このように思っております。 しかし、いろんな事情でそれを引いた場合にも、また再チャレンジというか、同じかあるいはそれ以上の就業をされることを応援していこうというのが我々の政策の姿勢でございます。
○蓮舫君 つまり、再チャレンジをする前にチャレンジする道を閉ざしてはいけないということを言わせていただいているんです。今大臣、いろいろな事情で安定的な職を辞したときにその方たちを応援すると言いましたけれども、まず第一回目は、その継続就業、ここを応援しなければいけなくて、育児休業という、育児休業給付金、こういう制度は本当に大切なんですよと私は指摘をさせていただいているんですが、本当にお分かりになっているのか。なかなか答弁からはその本気度が見えてこないんですが。せっかく去年の出生率が一・三で、微増したときでございます。ですから、どうぞここはもっと本気になってやらなければいけないんだということを再度強く申し上げさせていただき、また予算委員会で質問する機会もいただけると思うので、そのときにもまた柳澤大臣に御質問をさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。広田一君。
○広田一君 どうも、民主党・新緑風会の広田一でございます。私は、高レベル放射性廃棄物処分問題についてお伺いをしたいと思います。 実は、私はこの問題を大変複雑かつつらい心境で見ております。といいますのも、この問題の渦中の人物である東洋町長さん、実は私が県会議員のとき、東洋町と私の出身地土佐清水、これを結ぶフェリー航路の廃止問題がございました。このとき、二人でこの航路何とか残そうと一緒に頑張った仲でございます。その当時の町長さんの行動力、信念、大変すばらしく、私が本当に尊敬する政治家の一人でございます。そしてまた、今のこの文献調査に賛成される方、反対される方、それぞれのリーダー格には私のよく知っている方、大変お世話になっている方、たくさんいらっしゃいます。双方の皆さんにお話を聞きますと、それぞれがこれからの東洋町のために必要なんだということで、つまり先ほど蓮舫委員の方から少子化対策のお話がございましたけれども、東洋町の子供たちのためにこのことをしなくちゃいけない、いや、このことは絶対認めてはいけないということで、それぞれが頑張っているわけでございます。今まで仲よく東洋町のために頑張ってきた皆さんが、生活してきた皆さんが、この問題で心から対立している状況を見たときに、大変私はつらい思いがいたします。自分の身だけ考えれば、こういった問題、触れない方がいいのかもしれませんけれども、しかしながら、この問題というものが今、高知県、そしてお隣の徳島県にとっては最大の問題になっており、そして、我が国のエネルギー政策を考えたとき、現実として今現在大量の高レベル放射性廃棄物が存在している以上、この問題に正面から向き合うのが私たちの責務であると、このように考えている次第でございます。 その上で、まず甘利大臣のこの問題に対する基本認識を何点かお伺いいたします。 そもそも、東洋町長が今回応募した理由、背景は一体何であると御認識をされているのか。この問題でわずか三千四百人の東洋町を二分する大混乱に陥っております。この原因、理由、背景、一体何であると大臣は御認識をされているでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(甘利明君) 高知県東洋町におきましては、まず町として国のエネルギー政策に貢献できる可能性があること、また、交付金を活用した種々の事業展開により町の発展を図る絶好の機会であること等の理由から、最終処分事業に係る文献調査について町長を中心に関心を持っていただけたものと思っております。
○広田一君 二問目の私の質問にはお答えになってないんで、御答弁お願いします。
○国務大臣(甘利明君) 国の原子力政策として最終処分場は欠くべからざるものであります。そういう政策を御理解いただいて文献調査に応募をいただいたと高く評価をさせていただきたいと思います。
○広田一君 再度御質問いたします。 この問題で東洋町、随分、賛成、反対で大混乱に陥っております。この原因、理由、背景、大臣はどのような認識を持たれているでしょうか。お答えください。
○国務大臣(甘利明君) 原子力発電所を立地するときにも賛否両論があります。同様に、この最終処分場、一般的な意識からいえば迷惑施設になるわけであります。そこには誤解も随分あるかと思います。安全なものであるための万全の措置をしているわけでありますが、そうした危険な施設を造るかのような認識がいろいろと混乱を招いているんだと思います。明確に安全であるということを理解をいただいて誤解を解きたいと思っております。
○広田一君 あたかも住民の皆さんが誤解をされて反対をしているというふうな趣旨の御答弁でございましたけれども、私はそうは思わないと思います。実際、大臣、住民の六割、そして議会の過半数の方が今回の文献調査に反対をいたしております。 そこでお伺いしますけれども、今この文献調査に関する認可、大臣の方で可否を判断しなければならないんですけれども、今のこういった東洋町の混乱の状態といったものを判断材料とされるんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 申請をいただきまして、NUMOから提出を我が方にされているわけであります。最終処分法という法律に基づいてNUMOの業務の適正かつ確実な実施に支障がないかどうかを適切に判断をして結論を出したいと思っております。
○広田一君 それでは確認ですけれど、NUMOの仕事を進める上で支障があるかないかを考慮するのであって、今のこの町の状態というものは判断材料に入れないというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 先生も御承知で聞いていらっしゃると思いますが、文献調査なんですね。これで具体的に概要調査をするということではありません。文献上どうであるか、つまり地域の方や地域の首長さんが判断する材料を整えるということでありますから、これは法律にのっとって適切に判断したいと思います。
○広田一君 文献調査というふうなことだけだと単なる勉強というふうなイメージがありますけれども、実はそうではないんです。これを受け入れるかどうか、やるかどうかが大変重要な事柄です。ですから繰り返し聞いているわけでございます。 是非、大臣、今の東洋町の実情、可否の判断をされる前に是非見ていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 何度も申し上げておりますが、文献調査の後の概要調査に移る視点で、これ地元の反対、小さな反対があるのを強引に押し切って進めるということではないという仕組みでありますし、段階ごとにそういった地元の了解ということを前提として進めていくスキームになっております。
○広田一君 つまり、文献調査を進めていく上で地元の合意というものが本当に取れているかどうか、これは認可を判断するときには大変重要なテーマだというふうに思います。そういった意味で私は質問していますので、この辺を判断材料にされるか否か、ここは明確に御答弁を願います。
○国務大臣(甘利明君) 地元の事情を勘案するというのはきちんと節目節目にあるわけであります。これは地元やあるいは県が判断をする際の判断材料をそろえるということでありますから、法にのっとって適切な判断をするという以上のことではありません。
○広田一君 それでは、今の高知県知事、徳島県知事並びに高知県議会、徳島県議会、これが文献調査に入ることについて反対をしているのは大臣も御承知だろうと思います。こういった地元関係自治体の意思を十分踏まえて認可の可否を判断すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) これ、概要調査を決めたわけでもないし、ましてや設置を決めたわけじゃ全然ありません。概要、それから精密調査、その後で立地ということになる、設置ということになるわけでありまして、その一番最初に入る判断材料をそろえるというだけの話であります。これはやっぱり正確な知識をそれぞれがみんな持っていないと判断できないんじゃないかと思います。
○広田一君 今の大臣の御答弁聞いていますと、かつて北海道の幌延町の教訓というものが全く生かされていないんじゃないかなというふうな気がいたします。やはり、まず最初の一歩が大変重要だと私は考えます。県議会、また知事、それぞれがこのような表明をしている中でなぜ今しなければならないのか、県民の多くの方が大変疑問に思っているところでございます。 こういう中で東洋町の住民の皆さんが現在本請求しております放射性廃棄物拒否条例の制定、もしこれがなされた場合に、大臣、認可の可否の判断材料になるんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 放射性廃棄物の持込禁止条例制定の本請求が受理されたということは承知しておりますが、条例が成立した場合という仮定の御質問に対しては回答を差し控えたいと思っております。
○広田一君 その理由はどうしてでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 現時点でまだ条例が成立したということになっておらないからであります。
○広田一君 じゃ、成立した場合はどのようにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) した時点で検討し、お答えさせていただきます。
○広田一君 少なくとも可否の判断材料になるというふうな理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 予断を与える回答は控えさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(尾辻秀久君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
○広田一君 先ほど大臣は仮定のことには答えられないというお話でございましたけれども、こういった高レベル放射性廃棄物の問題、まあ安全性の問題も含めて様々な仮定の議論をしなければならないんじゃないでしょうか。そういったときに、やはり今回、この拒否条例が制定されたか否か、このことが大臣の認可の判断材料になるかどうか、ここだけぐらいは、せめて判断材料になるか否かぐらいは明確に御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 地元には賛成派の方もあれば反対派の方もあります。その方々がそれぞれ真摯にいろいろと情報を集めながら、双方とも自分たちの理解をしていただくための努力をされているんだと思います。それをやっぱり見守らなきゃいけないんであります。私自身が先に結論を出すということは、そういう努力を……(発言する者あり)いやいや、そう聞いていただけばいいんですけれどもね。 ということでございます。ですから、しっかり見守りたいと思っております。
○広田一君 この認可問題についてなんですけれども、一部報道によりますと、数週間後には必ず認可が下りるんじゃないかと、こういったような報道がありますけれども、大臣、いつごろを目途に認可の可否をお決めになるつもりでしょうか。仮定の話で済みませんけれども。
○国務大臣(甘利明君) 必要な審査を今行っているところであります。今、最初からいつごろという目途を決めて作業はしておりませんが、その必要な審査の後に適切に判断をしたいというふうに考えております。
○広田一君 それは適切に判断していただかなきゃならないんですけれども、それは数週間後なんでしょうか、数か月、なんですけれども、せめてそれぐらいは、それぐらいの期間は明確にしていただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) そんなに何か月も、五か月も六か月もということは掛からないとは思いますが、私もこの法にのっとった技術的なことも含めて詳細を承知しておりませんので、迅速にやりたいとは思いますが、迅速かつ慎重にやりたいと思います。
○広田一君 お言葉どおり慎重にお願いをしたいというふうに思います。 そういった中で、今回、公募方式が取られたわけなんですけれども、そこで一点お聞きします。そもそもなぜ四年間応募がなかったのか、その検証はなされているんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) こういう施設ですから、もろ手を挙げて皆さんが是非来てほしいという環境がなかなかできておりません。日本にとって必要なものですということと、それから安全なものですということをしっかりと理解していただかなきゃなりませんし、まだその途上にあると思いますから、私としては、次から次へ手を挙げてくださるというのが一番うれしい、有り難いんですが、なかなかそこまでの環境には至っていないということだと思います。
○広田一君 大臣も、なかなかこういった施設を理解されるのが大変難しいというふうなことを率直に述べていただきました。 しかし、本当にこれ、十分な検証がなされていないんじゃないかと私は思います。つまり、今こういったところで、東洋町しか手を挙げないということは、私は今のこの政府の進め方に制度的にもかなり問題があるんじゃないかというふうに思います。これは後でお聞きしたいと思いますけど。 その前に、私から言わせれば、十分な検証もせずに実はこの平成十九年度予算案では、文献調査に入った場合の電源立地交付金がこれまでの年二・一億円から一気に五倍の十億円に引き上げられることになります。先ほど蓮舫委員から少子化対策のいろんな予算のお話がございましたけれども、国の財政が厳しい中、大変な大盤振る舞いだなというふうに言わざるを得ないんですけれども。 そこで、財務大臣にこの積算根拠をお示し願いたいのと、そして甘利大臣にも、なぜ十億円に引き上げる必要があるのか、この点についてお伺いします。
○国務大臣(尾身幸次君) この交付金は、地元の合意形成あるいは理解促進に困難が予想されることを踏まえまして、従来から原子力発電所の場合の一・四億円よりも高い金額を限度額としてきたところでございますが、二〇〇二年の公募開始以来、実は四年を経ても応募が見られなかったところでございます。 他方、この高レベル放射性廃棄物の最終処分場候補地の選定というのは我が国の原子力発電を推進していく上で必要不可欠でございます。そういうことで、早期に応募自治体を獲得することが緊急の課題であるということで、そういう意味で今般引上げをしたわけでございまして、私どもとしては引上げは全く妥当なものであると考えております。
○国務大臣(甘利明君) 今までは年二億一千万でありまして、これを十億に引き上げました。具体的な詳細な積算をしたということはちょっと私まだ承知をしておりませんが、とにかくいろいろ、何といいますか、言わば迷惑施設を受け入れる政治的リスクも当然あると思います。それを乗り越えて、勇気を持ってやって手を挙げていただいたということについて国ができるだけのことをするということだと思います。 決して、誤解を住民の方が抱いていらっしゃるとしたらよく説明をしたいと思いますし、していると思いますが、危険な施設ではありませんし、日本の原子力政策にとって欠くべからざる施設なんであります。
○広田一君 大臣、確認なんですけれども、私もこの高レベル放射性廃棄物処分施設、これは我が国のエネルギー政策を進めるために必要不可欠な施設だと思います。しかし、それを大臣が迷惑施設というふうに言い切ってしまうと、これ、まさしく地元でこのことを推進していらっしゃる方々、そういうことを踏まえたことは非常に逆なでするんじゃないかなというふうに思いますけれども、この点についての御見解をお聞きします。
○国務大臣(甘利明君) その点は訂正させていただきます。訂正します。 世間でそう言われている人がいるということで、この施設は日本のエネルギー政策にとって必ず必要な大事な施設であります。
○広田一君 私は先ほど、今の国のこういったエネルギー政策の進め方は行き詰まっているというふうなお話をさせてもらいました。その一つの理由は、今まで国というものは、迷惑施設だから、交付金を多額に上げるから何とか受け入れてくれ、こういったようなやり方をずっと続けてきたんです。そして、今回、公募というのは、基本的には自主性、自発性というものを重んじるというふうなやり方をしております。しかしながら、自治体の自主的な誘致を引き出すために実際は多額の交付金、補助金というものを使っているわけです。 橋本知事が朝日新聞のインタビューで、交付金というつかみ金で釣るという昔ながらのやり方が原子力を極めていかがわしいものにしていると痛烈に批判しています。私はまあそこまで言うのかなというふうな感じもいたしますけれども、しかしながら、今の時代、是非考えていただきたいのは、多額の交付金や補助金だけで最終処分施設を受け入れるという自主性はなくなってきたんじゃないかと。だから四年間も公募がなかった。しかし、そこの検証をせずに安易に二億円から十億円引き上げることによって自主性を引き出そうとしている。こういったやり方を今こそ総括、検証し直さなければならないんじゃないかと私は思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) まあどういう方法を使った方が最終処分場の立地に資するという御提言があったら是非していただきたいと思います。 私どもは、世界じゅうを見て一番いい方法として地域から手を上げていただくと、やっぱり地域の理解が一番必要でありますから。国が科学的根拠でここが一番いいと、それも一つの方法であるかもしれません。しかし、それによってその地域から、自分たちのことをないがしろにして上から決めたと言われるもちろん御意見も出るかと思います。いろいろ考えまして、やっぱり地域の理解を積み上げながらやっていくという、こういう方式がベターではないかという結論に達したわけであります。
○広田一君 確かに、大臣が言うようにベターということで始まったんだろうというふうに思います。そして、海外のスウェーデンを始め公募方式を取っているところも私も承知をいたしております。 その上で御提言をさせていただきたいと思いますけれども、そもそもこの最終処分場というのは大変極めて公共性の高い施設でございまして、調査から建設、そして搬入、そして閉鎖までを含めますと約百年の大きな事業になります。多分ここにいらっしゃる方、だれも生きていないんだと思います。そして、閉鎖後この放射能がなくなるまでも何十万年も掛かるというふうにも言われているわけでございます。こうなってくると、人類が存続しているかどうかも分からないお話です。非常に壮大な事業なんです。 それを、原子力発電主要国として責任を持って国内で地層処理をするというふうになるのならば、私は国の責任で、地震が少なく国内で最も地層が安定し、固いところ、つまり科学的根拠に基づいた処分場として最もふさわしい場所を国が設定して、そして国の努力で理解を求めていく、私はこのことが一番大事じゃないか、それは四年間の公募ゼロということが私、示しているんじゃないかというふうに思いますけれども、こういった方法に改める気はないでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) それは先生個人の御意見でしょうか、それとも御党の御意見なんでありましょうか。
○広田一君 個人で。
○国務大臣(甘利明君) ああ、個人の御意見で。 かつて、動燃事業団は昭和五十二年から六十二年までの間に、衛星写真等によりまして国内各地について候補地選定の基礎的な調査を行ったということがあります。で、関係する地元の反発を招いたわけです。つまり、動燃が勝手にやるとは何事だというおしかりをいただきました。フランスを始めとする諸外国でも国等が、もちろん科学的にでありますけれども、一方的に選定、地点選定をしたと、で、厳しい反対運動があったという歴史もあります。そこで、我々としてはこういう手法に至ったわけであります。確実にもっといい手法があるということであれば、是非お申出をいただければ有り難いと思います。
○広田一君 是非、確実な手法というのを一緒に考えていきたいと思いますけれども、私は、申し上げたいのは、確かに交付金、地方にとって魅力的だと思います。しかし、今国がしなければならないことは、やはりこの高レベル放射性廃棄物の処分の必要性、これをもっと国民に広く深く理解してもらうことじゃないんでしょうか。私は、そのために最大限の努力をしなければならないと思います。 NUMOの皆さん、今回いろいろ議論しましたけれども、すばらしい方ばっかりです。本当に熱意を持ってやってくださっています。こういったことをまず理解してもらう。十億円つり上げるお金があるんだったら、そういった広報、普及活動に使うべきじゃないんでしょうか。そして、今本当にこの重要性を理解できないままこういったことになることについて私は非常に強い懸念を示して、是非とも考え直していただくことを強く訴えて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で蓮舫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、喜納昌吉君の質疑を行います。喜納昌吉君。
○喜納昌吉君 民主党・新緑風会の喜納昌吉です。質問をする前に、一言申し上げたいと思っております。 最近、格差のひずみからわき出てくるように、日本各地でマンホール、釣鐘、ガードレールなど、金属製の資材が盗まれる事件が多発しています。大切な社会資産や文化財ばかりです。盗まれれば、歩行や運転の安全が脅かされる資材もあります。閣僚の皆さん、とりわけ国家公安委員長に、厳しく捜査し取り締まるようお願いします。盗品を買う悪徳業者には特に厳罰を科すようお願いします。 まず、麻生大臣に質問します。 先月、沖縄の嘉手納基地に米空軍の最新鋭のステルス戦闘機、爆撃機、F22が十二機配備されました。日本の外務省は二月十一日に、二月十日から約三か月間配備されると発表しましたが、米空軍当局は九十日から百二十日間の一時的な移駐と言っています。 大臣、配備ないし移駐の期間は、外務省と米軍とどちらの発表が正しいのでしょうか、お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御質問のありましたF22戦闘機の嘉手納配置につきましては、一時的、暫定的に展開というように私どもも承知をいたしております。 なお、その期間につきましてはおおよそ三か月ないし五か月ぐらいということになっておりますんで、約、今、日数でいきましたら九十日、九十日ぐらいということになろうかと存じます。
○喜納昌吉君 三か月から五か月ということですか。三か月から五か月ということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 大体そんなもんだと思います。
○喜納昌吉君 だんだん増えていくんですね。 英国の放送、BBCや米国の雑誌などが先月相次いで報道していますが、米政府は核開発問題に敵対しているイランに対し爆撃計画を策定しているということです。また、先月末、参議院の国際問題調査会で、参考人の北沢洋子さんですね、米軍は、イラクに攻め込んだ地上軍が三千人も死んだため、イランには空軍と海軍の爆撃で攻撃することにしており、その場合、ステルス戦闘機も出撃する計画だという趣旨の発表、発言をしました。 麻生外務大臣、嘉手納基地に一時的に来ているF22戦闘爆撃機はどんな目的からだと思いますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、嘉手納基地に展開をしております米軍のF22は、基本的には極東におけるアメリカの、米軍の抑止力というものを維持するためというんで、特定の地域というようなものの脅威の増大に対処するものではないというように承知しております。
○喜納昌吉君 特定の地域ではないということですね。それは、私の考えでは、イラン空爆に備えた配備ではないかと思っていますけど、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 特定の地域ではないというのは、イラクと特定しているわけではないというように御理解いただいて結構だと存じます。
○喜納昌吉君 先月チェイニー米副大統領が来日して日本の首脳陣と会談しました。麻生大臣は、米軍がイランを攻撃する場合、日本は後方支援などを依頼されたことはないかと私は思っているんですけど、どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) チェイニー副大統領との個別の会談のときに、先方から、イラク、アフガニスタン等々、広くテロとの戦いに対して日本の貢献に感謝をしているという話はありました。また、北朝鮮についても、六者会合を含めて日本と協調をしていけることを極めて我々としても誇りに思っていると。また、拉致問題による悲劇の解決を図ることが日米共通の課題である等々を述べられたという記憶はありますけれども、特に今のF22等々の話について話があったという記憶はございません。
○喜納昌吉君 具体的に、後方支援に関してはどうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 話の内容を詳細に申し述べるというのはいかがなものかと思いますが、特定の後方支援等々の話ではなく、イラク、アフガニスタン等々の日本の貢献に感謝をしているという話があった以上の話はなかったと記憶しています。
○喜納昌吉君 沖縄返還交渉に重大な密約があったことが西山記者のスクープによって暴露されたことがありますね。日米政府間には、特に国民を欺く歴史があると私は思っています。 確認したいんですけど、米軍がイランを攻撃する場合、日本は支持と支援を依頼されて応諾した事実はないですか。ここからくどいですけど。
○国務大臣(麻生太郎君) イラク、イラン。(発言する者あり)
○喜納昌吉君 イラン、ごめんなさい、イランね。イラン、イランです。
○委員長(尾辻秀久君) 麻生外務大臣、お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと済みません、もう一回ちょっと、イラクとイランとちょっと全然意味が違いますので、もう一回お願いします。
○喜納昌吉君 西山さんの件がありますから、実際、後方支援の依頼を応諾したことがあるかないかを聞きたいんです、イランの後方支援。(発言する者あり)イランです、イラン。
○国務大臣(麻生太郎君) イランですね、重ねて伺いますが、ちょっと似ている名前ですけれども、全く状況が違いますんで。そのような話はありません。 それから、先ほど、三か月で九十日か、申し上げましたが、三か月、五か月じゃない、五月までです。済みません。五月までです。済みません。
○喜納昌吉君 繰り返しますけど、本当に日本側と副大統領との間にそういうイランの攻撃計画に対して何もなかったんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) なかったと記憶しますが。
○喜納昌吉君 西山さんの顔が浮かんでくるんですね、私。 繰り返しますけど、密約は絶対なかったということですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 話自体は密談ですけれども、密談はなかったかと言われると、密談はありました。しかし、今の話はなかったというように、正式な日本語だとそういうことになろうと存じます。
○喜納昌吉君 大体、密約を密談に替える癖がよくありますから、この辺は今後しっかり次の行動で監視していきますから、よろしくお願いします。 麻生大臣、日本が米軍のイラク侵攻を支持して重大な過ちを犯したと、私は、重大な失敗に加担したと思っているんですね。特にフセインやザルカウィ、ビンラディン、そして少数の反逆者たちを拘束し、殺害するために、罪のないイラクの子供や母親、そうして善良な人々を、少なくとも十万人以上の命を死に至らしめているんですね。まだその地獄が繰り広げられているという。 大臣は、その罪のない子供や母親、それから善良な市民の人々の血と涙をどう感じて、どういう思いを持っていらっしゃるんですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 戦争に伴います悲劇というのは、常に戦争が開始されれば、多くの無辜の人たちが巻き込まれる可能性は極めて高いものだというのが戦争の持っております大きな問題のところだということは、私も十分に理解をいたしております。
○喜納昌吉君 まあ戦争はそういう解釈はあると思いますけれどもね。しかし、この戦争が本当に正義に基づいているものなのか、それは考えたことありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) イラクに限った話で聞いておられるのか、戦争について全般的なのか、ちょっとよく分かりませんけれども、少なくともイラクに関して言わせていただければ、少なくともこれまでの間、国連において累次にわたるいわゆる決議がなされておって、それに対する対応はなされてこずにずっと来ていたという歴史があります。 したがって、日本の場合は、その国連決議に従っていわゆるイラクの復興支援、人道支援等々に、国連の決議に基づいてイラクの経済復興、社会復興、いろんな表現ありましょうけれども、イラクの人道的な支援と復興のために立ち上がったということに関しては、私はそれが日本の結論として実行に移っておる今の背景だと存じますんで、そのことを間違っているというような感じをしていることはございません。
○喜納昌吉君 私が、血と涙と、罪のない人たちの血と涙にどう思いますかと言うのは、人というのは本当に怒るときがありますね。いや、大臣は本当に怒ったことがあるか聞きたいですね。
○国務大臣(麻生太郎君) 主語がよく分からないです。私が怒ったことがあるかという意味ですか。
○喜納昌吉君 まずテロを、私はテロを、テロもよく考えてください。テロが起きたときに、九・一一ね、結局は死体の山しかつくってないのよ、死体ね。五千名という人が死んでしまったときね。しかし、それも彼らの理由があるかもしれないんです。いかなる理由があっても、それからその報復としていかなる正義があっても、結局は人々が死んでいくんです、罪のない人がね。それから、戦争にいかなる大義があっても、罪のない人が、そこに死体の山しか、積み重なるだけなんですね。 私は、そういう戦争の在り方、報復の在り方、テロの在り方はおかしいんではないかと思っているんですね、どっかでね。だから、日本がそういう道を選ぶのか、そういう道に加担するのか聞きたいんですね。よろしく。
○国務大臣(麻生太郎君) 人間というのは、戦わねばならぬことがあるというのは必ずあるものだと思っております。 したがって、戦わないでずっとその事態を避け続けていることによって更なる大きな悲劇が起こり得るということも長い経験で分からぬわけではありませんので、人間は戦うことによって、結果として、若しくは戦う決意が結果として戦争を抑止する可能性は大きいということも知っているつもりです。
○喜納昌吉君 私は、アメリカの民主主義と平和というのを、たまに、よくあると思うんですけれども、ストーカーを例に例えれば、ストーカー、だれかを愛して追い掛けるんですけれども、その愛された者はたまったものじゃないです、これは。私はイラクもたまったものではないと思っているんです、実際はね。もっと変わったやり方があるのではないかと、日本ならば、そう言いたいですね。 どうですか。もし、米国がイランに攻撃すると通告してきたら、反対を唱え支持もしないということを伝える意思はありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) イラクじゃなくてイランですね。
○喜納昌吉君 イラン。
○国務大臣(麻生太郎君) イラン。ちょっとよく語尾がよう聞き取れませんので、済みません。 イランに対する攻撃を日本に依頼された場合は、日本はそれに対して……
○喜納昌吉君 断ることができるか。
○国務大臣(麻生太郎君) 断ることができるか。 それはそのときの状況によると思います、国連とかいろんなものが出てくると思いますんで。アメリカ一国で、おれ攻撃するから、ちょっとおまえ一緒にやらないという話に乗ることはないと思います。
○喜納昌吉君 確かに、前回のイラクはアメリカがやったんじゃないですか。それに日本付いていったんではないですか。(発言する者あり)イラク、前回のイラク、前回のイラクは。
○国務大臣(麻生太郎君) 前回のイラクのときの話ですね。 イラクのときの話は御記憶かと思いますが、国連の制裁決議文というのが決まっておりますので、それに基づいて日本はそれに参加をしたというように御理解された方がいいと思いますが。
○喜納昌吉君 どうもこの辺はそうなのか、後でしっかり調べて、またお話しします。 では、高市沖縄担当大臣に質問します。 米軍基地を受け入れる段階ごとに地元の自治体に御褒美として交付金を渡すという出来高払方式を盛り込んだ米軍再編特措法案が二月に国会に提出されました。提案されているこの交付金制度は、沖縄に関していえばですが、米軍再編に反対が強いため、自治体を切り崩し分断統治しようというねらいではないかと言われています。 高市大臣、どう思われるか、答弁お願いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) 今回の特別措置法案におけます事業でございますけれども、これは在日米軍の再編によって影響が特に著しい地域において新たに生ずる社会資本等の整備需要に対応して着実な整備を行うということでございます。そういう意味では、今後、沖縄の振興に資するものになればいいなと思っております。これは防衛省の担当でございますけれども。 私の方は私の方で、沖縄振興計画に基づいてきっちりとこの持続的な経済発展を目指す、今取り組んでいるプランを着実にもう進めていくと、私の仕事はそれに尽きると思っております。
○喜納昌吉君 確かに、十七年ぐらい前に蓮舫さんと高市さんと私と、一緒に音楽番組に出たのを覚えていますけれどもね。今の時期に、蓮舫さんとね、高市さんと私、一度音楽番組でお会いしているんですよね、どこかでね。ちょうどこの三名が今こうしてそこにいるというのが不思議だなと思っていますんで。きっと日本も変わるだろうかと思っています。 今回の特措法案は内閣府が担当しています。従来からの沖縄振興策と異なり、防衛省が振興策を直接担う仕組みになっています。巨額の国家赤字を抱え財政が極めて厳しい折、防衛省が扱う出来高払の振興策が加われば、従来の振興策予算は減ると思います。つまり、新たな振興策は従来の振興策を合理化し削減するねらいを持つと言わねばなりません。 高市大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(高市早苗君) 既に私どもの方でやっております沖縄振興計画に基づいた事業、これはもう計画的に進んでおりますし、今回、防衛省が担当の特別措置法案に関する事業の話を聞きましたときにも、私どもが進めております県土全体の均衡ある発展を目指して、自立型経済を構築するという目的の下にやっておりますプランにつきましては、着実に進行できるように財源も含めて特段の配慮をお願いいたしております。
○喜納昌吉君 この自立型経済というのをもう簡単におっしゃるんですけれども、自立とは何ですか、ちょっと。
○国務大臣(高市早苗君) 自らの足で立つことだと思います。
○喜納昌吉君 自らの意思で立つ、有り難いですね、本当にね。そう立たせてほしいですね。 沖縄の施政権が米国から日本に返還された復帰以降の沖縄振興策は、沖縄と日本本土の格差を縮めるのが目的で、沖縄の全体的な発展を目指していたんですね。問題の交付金制度では、沖縄全土への発展という目的が果たせなくなるのではないかという危惧をするんですね、私たちは。 高市大臣、そういう危惧の中でこの自立というものはどういう解釈すればいいんでしょう。そこをよろしくお願いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) 私は、全く危惧をいたしておりません。 今回の防衛省の方でお進めになる制度、これは特に米軍再編によって住民生活の安定等に影響を受けるところに支援をしていくというものでございます。 なお、一方で私の仕事というのは、沖縄県全土、離島まで含めて、様々な提案をこちらも申し上げ、それぞれに地元の御意見もございますから、それを伺いながら、産業振興ですとか、今進めております沖縄の大学院大学の構想もそうですが、今後新しく人が沖縄に集まってくる、そしてまた新しい産業立地に結び付いていくようなことを私たちは着実に進めていくということでございまして、全く危惧はいたしておりません。
○喜納昌吉君 危惧というのは、あなたは言わば沖縄県よりも少しよそ者に近いんですね。これは私たちが危惧をしているのに、あなたが危惧してないということになるとこれは困るんです、はっきり言ってね。普通ならばどういう危惧ですかと聞くのが当然じゃないですか、普通に。まあいいでしょう。絶対にだまされぬようにしてくださいよ。いや、まじめさは分かっていますけれどもね、僕はね。 格差が進行しているのにそれを認めない安倍政権に懸念を抱いている国民も多くいます。交付金格差を付ければ、自治体間に開発、発展上の格差が起こりかねません。交付金格差を付ける政策では地域の発展がいびつになるおそれが強い、これを分かってほしいですね、私は高市さんに。この辺に、ちょっと答えてください。
○国務大臣(高市早苗君) 防衛省の取組は、米軍再編によってやはり生活の安定に著しい影響が出るところに手厚くしていると。それによって全く、基地による影響ですね、今回の再編による影響の小さいところに対して措置されるもの、その間の格差というのは出ると思います。しかし、それは格差というよりは、私はむしろ日本国全体の安全に貢献している、平和と安全に貢献されている地域の方々に、防衛省として米軍再編に御協力をいただいている方々に対して措置をされることであって、私の方の仕事は県土の均衡ある発展ということでできる限りの措置を別途していこうと、振興計画に従って着実に行っていこうというものでございます。 また、先生の方で危惧されていることがあったら具体的にお聞かせいただいたらと思います。アイデアはどんどん取り入れさせていただきたいと思っております。
○喜納昌吉君 私は、無念の涙をのみながら防衛省賛成に手を挙げたんですけれどもね。私は、久間さんは長崎出身ですから、どっかでは分かるんじゃないかと思っているんですけれどもね。 私は、今、高市大臣、日本の自衛隊というのは、防衛省というのはまだアメリカから自立できていないし、まだ信用はできないなと本音は思っているんですね。この辺はどう思いますか。──いや、あなたがその防衛省を非常に高く買っているからね、少し安全保障の面で。どうですか、この辺を伺います。
○国務大臣(高市早苗君) もう一度おっしゃっていただいていいですか。
○喜納昌吉君 ああ、ごめんなさい。もう一度ね。
○委員長(尾辻秀久君) 出てきて発言してください。高市大臣。
○喜納昌吉君 まだ日本の防衛省はアメリカから自立できていないと私は思っているんです。
○委員長(尾辻秀久君) 座ってください。 高市大臣に発言をさせます。
○国務大臣(高市早苗君) 済みません。 御趣旨は、御質問の御趣旨なんですが、私に対して、アメリカが信用できないかどうかということ……
○喜納昌吉君 自立できていないと。
○国務大臣(高市早苗君) 自立できていないと。 確かに、安全保障面で日本は単独で日本国土を守り切るだけの私は防衛能力は持っていないと思います。日米軍事同盟、日米の同盟の中で、補完的に同盟関係の中で守り抜ける体制を取っているということでございます。そういった意味では、完全に自立できているかといったら、安全保障の能力の面ではまだ一〇〇%自立しているとは思っておりません。
○喜納昌吉君 分かりました。 言うことを聞く自治体には褒美をやり、そうでなければ上げないというやり方は、沖縄の人の気持ちを逆なで、過去の歴史に追い込むことになると私は思っているんですね。その辺は気付きませんか、高市大臣。
○国務大臣(高市早苗君) 過去の経緯から沖縄の方々を傷付けるというのは、何がそうだということなんでしょうか。ちょっと御指摘の意味がよく聞き取れませんでした。申し訳ありません。
○喜納昌吉君 分かっているのではないかなと思ってしまいましてね。 結局、今の交付金制度では、ひたすら、はいはいと言うところには上げて、ちょっと反対するところには上げないというシステムがつくられているわけね。これは沖縄だけいびつになるし、そういうことになってしまうと、沖縄がこれだけ四百年間付き合ってきて日本とは同じかなと思ったのに、また過去に戻って、また独立運動が起こってしまうんじゃないかと、そこを心配しているんですよ、私はね。よろしく。
○国務大臣(高市早苗君) 現在の交付金制度、それは防衛省の今回出しておられます法案に係るものもあるんでしょうし、また私どもが沖縄振興計画に従って進めているいろいろな経済的な支援もあるのかもしれませんが、しかし、私たちは、予算案を作っていく段階でお地元の市町村長さんや県知事さん、つまり沖縄県の県民また市町村民を代表される方々からいろいろな御要望を伺って積み上げていっているわけでございます。 それは、沖縄県民の気持ちを傷付けるとか傷付けないとかそういうことではなくて、特に沖縄の場合は歴史的に日本の施政権の外にあった時期も長うございますし、また唯一地上戦が展開された地域でもございます。大変厳しい、つらい状況の中で頑張ってこられた、また米軍の基地の面積が非常に広いために、そこを宅地開発ですとか企業誘致にも使えない、そんな事情を勘案しながら、お地元の声に従って私は積み上げているつもりでございます。決して、過去の沖縄県の方々の気持ちを傷付けるために施策をやっているわけではございません。
○喜納昌吉君 いつか時間があったらまたお話しできると思っています。 久間大臣に。なぜ今回、チェイニーが来たときには久間大臣とお会いしなかったのか。
○国務大臣(久間章生君) 先ほどもお答えしましたけれども、私の直接のカウンターパートでないということと、また私の方からも申入れをしませんでしたが、日程の方を一応聞いてみましたら大変込んでいるという、そういうような話でございましたので、お会いをしませんでした。
○喜納昌吉君 私は個人的には、久間さんは長崎出身で、日本の心情をよく知っているし、癒着をすると困るんじゃないかなと思って避けてほかの方に当たったんではないかと思っているんですけど、それは間違いではないですか。
○国務大臣(久間章生君) 必ずしもそういうことではございませんで、部隊等はやっぱり、日米の双方の指揮官からいろんな話を聞いたようでございますけれども、私は部隊の直接の指揮官ではございませんから細かいことは説明できないわけであります。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っております。
○喜納昌吉君 どうもありがとう。たくさんあったんですけど、残ってしまいました。どうもありがとう。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で喜納昌吉君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、遠山清彦君の質疑を行います。遠山清彦君。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 まず、柳澤大臣、先ほどの蓮舫委員のときのように元気一杯に前向きの御答弁いただきたいと思いますが、私は、昨年の十二月四日の参議院の決算委員会で、安倍総理並びに柳澤大臣に、元気で働く意欲も能力もある高齢者の皆さんの雇用の促進のため、また再チャレンジの促進のために、欧米先進国に見習って定年制の廃止、また募集、採用における年齢差別の禁止、これを法律に明記していただきたいというふうに御要望申し上げました。その際の御答弁は若干納得がいかないものであったわけでございますが、年が明けまして、自公、与党で協議をして大臣の方に申入れをした後に、大臣が、今国会提出予定の雇用対策法の改正案の中で、今まで努力義務だったものを義務化するという、大変私にとってはうれしい記者発表があったわけでございますが。 大臣、確認したいんですが、この改正案が成立をすれば、いわゆるハローワークに来る求人とか求人広告の中から、年齢上限五十五歳までとか四十歳までとか、場合によっては三十歳までと付いている、これ、なくなると考えてよろしいですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 前段のいきさつについてはもう私より先生の方が御案内ということで、これについて私からちょうちょう申し上げることは差し控えたいと思います。 要するに、今国会に提出をいたしております雇用対策法の改正法案におきましては、正に年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けまして、労働者の募集、採用に係る年齢制限の禁止を義務付けることといたしております。その結果、ハローワークに申し込む求人だけではなくて、民間の求人広告に掲載する求人につきましても事業主が年齢制限を行うことが禁止されるわけでございます。 ただし、年齢制限の禁止を義務化するに当たっても年齢制限をすることに合理的な理由があるケースが当然ありまして、この点については厚生労働省令で除外事項として規定することといたしております。この除外事項につきましては、必要最小限の場合に限定することを考えておりますが、企業の雇用管理の実態も踏まえて検討してまいりたい、このように考えております。
○遠山清彦君 大臣、大変すばらしいです。もう是非野党の皆さんにも御賛同をいただいて、もう来年施行されたら求人から年齢上限の制限というのはなくなるという日本にしていかなきゃいけないと思います。 〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕 次に、大田大臣、お聞きをしますが、先般政府がまとめた成長力底上げ戦略の中のジョブ・カードの制度の概要について御説明ください。
○国務大臣(大田弘子君) ジョブ・カード制度というのは、フリーターですとか子育て後の女性ですとか、仕事を求める人が実際の企業の現場で職業訓練を受けることを支援する制度です。 まず、キャリアコンサルティングを受けまして、職種ごと、業種ごとに作られたプログラムに沿ってトレーナーに付いて職業訓練を企業の中で受けます。そして、その目標水準を達成した場合に実績評価がジョブ・カードと言われるものに書かれていくと。これは求職活動をするときに役立ちます。一方で、教育の場でも、大学とか専門学校に実践的な教育プログラムを作っていただき、それを受けた場合もジョブ・カードに書かれます。という制度になります。
○遠山清彦君 時計進めないでくださいね。 それで、今の御説明のあったジョブ・カードを成功させるためには、ジョブ・カードを取得したい方々を受け入れる民間企業の数が大事なわけですけれども、この参加企業を増やすためにどういうインセンティブを考えているか、お答えください。
○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、これは企業の方が御協力いただくというのは何より大事です。プログラムを作らなきゃいけない、訓練の場の提供も要りますので、企業との連携、企業との協力が大変重要です。 今考えておりますのは二つのタイプを考えておりまして、企業がもう自ら職業訓練を行おうとする場合は、これはこれで企業が例えば新卒の方ですとか職業訓練を受け入れると。一方で、例えばフリーターを長くやっておられたような方は企業が二の足を踏むかもしれないと、その場合は政府が委託する形で、職業訓練を委託するタイプを考えております。この場合は、例えば企業に対して何らかの訓練の助成を行うというようなことが必要になると考えております。 この実際の進め方は、底上げ戦略全体ですが、経営側、労働側、政府、三者で円卓会議をつくって検討をしていきます。ジョブ・カードにつきましては、円卓会議の下に構想委員会というものをつくりまして、十九年度は先行プロジェクトとして、準備の整った業界、準備の整った企業からスタートしていきたいと考えております。
○遠山清彦君 大田大臣、最後にこの関連でお聞きしたいんですが、イギリスでは、このモデルになったような制度でNVQ制度というのがあるわけですが、年間の利用者が四十五万人いるわけですね。日本は、契約社員、派遣労働者あるいはフリーター、すべて合わせれば四、五百万人若者だけでもいると言われているわけですが、何人ぐらいの利用者をとりあえずターゲットにされているのか、もし具体的数値目標あれば。
○国務大臣(大田弘子君) 遠山先生御指摘のように、イギリスのNVQでは、今もう既に四百二十八万人の方が資格を取得しておられると聞いています。日本とイギリスでは労働市場、雇用環境違いますので、日本でそれほど急速に普及するということはやや考えにくいかなと思っております。 具体的に今どれぐらいの数になるかというのはなかなかお答えしづらい面がございます。ただ、職業能力を身に付ける機会をだれでもどこでも得られるようにするという必要性が高まってきておりますので、この制度をしっかりと育てて定着させていきたいと考えます。
○遠山清彦君 是非、数値目標も考えていただいた方が政策評価、国会でも行政府内でもしやすいと思いますので、それは御検討いただければというふうに思います。 柳澤大臣、伺いますけれども、今ジョブ・カードの話をずっと聞いてきましたが、私、十二月四日の昨年の質問で、派遣労働をされている、長くされている方が正規雇用に移った際に、十年間働いていろんな能力あっても、高卒だっていうんで新卒の高卒のお給料になっちゃうということが問題で、なかなか常用雇用にしたくないと、インセンティブが働かないという話をさしていただいて、その上で厚生労働省で、そういうフリーターや派遣労働をやっていた方でも、その間の実績や能力を第三者的に評価するガイドラインみたいなものを厚労省作っていただきたいと要望したんですが、厚労省としては、官邸中心にジョブ・カードというのができて、このジョブ・カードでまずそういう方面に手当てするのか、それとも別枠で措置を考えるのか、そこをお答えいただけますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもも雇用対策法の改正法案におきまして、新卒者以外にも門戸を広げていただくために、若者の能力を正当に評価するための募集、採用方法の改善についての企業の努力義務を規定することといたしました。それからまた、人物本位の採用がなされますように事業主が適切に対処する、そういうこともお願いをするということになっておりまして、そしてそれを具体的に、事業主がいろいろ制度の運用を図っていただくためのガイドラインと申しますか、指針を我々の方が考えて示させていただくということを考えております。 こうした若者の能力の評価に基づく人物本位の採用を推進していく上では、ジョブ・カードの取組というのは私たちにとっても有効な方策だというふうに考えておりまして、元々、今度の戦略におきましても、我々の方も大田大臣あるいは塩崎官房長官のやられる仕事に参画をいたしておりますので、そこのところの調整はきちっと円滑にいくように心掛けて、そのような取組をいたしたいと考えております。
○遠山清彦君 是非、省庁の垣根を越えて政府総掛かりでやっていただきたいと思います。 大田大臣、伺いますが、私、以前も国会で申し上げたんですが、今景気回復がイザナギを超えるということで報道は頻繁にされているわけですけれども、大企業しかその恩恵受けてないと。中小企業あるいは個人の家計部門には及んでいない、だから国民の多くは実感してないじゃないかという声がいまだに続いているわけでありますけれども、経済財政担当大臣として、今後どういうふうな景気回復の状況になれば、この中小零細企業の方々とか普通の国民の庶民の方々が、ああ、日本も景気回復したんだなと実感できるレベルになるのか、見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、大変緩やかな波及でございます。波及ではありますが、今大企業から中堅企業へ、製造業から非製造業へと徐々に波及が進んでおります。まだ中小企業は収益面で厳しいですが、この波及のメカニズムはしっかりと続いていると考えております。それから、企業から家計へも、大変緩やかではありますが、例えば新卒採用の動向、それから初任給の状況など考えますと、少しずつ波及は進んできていると考えます。したがいまして、一番大事なことは、この回復の動きを息長く持続させることだというふうに考えます。 ただ、波及をより確かなものにするための方策も必要でして、中小企業に対しましては、先ほど先生が御質問してくださいました底上げ戦略の中でも、下請取引の適正化というものをまず図っていこうと考えておりまして、つい先日、三月一日も、経済産業大臣が日本経団連の常任委員会ですか、常任理事会の中で下請取引適正化のための取組を求めました。このようにして、大企業から中小企業への波及をより確かなものにしていかなきゃいけないと考えています。 家計に対しましても、同じときに甘利大臣の方から、非正規社員から正規社員へを促進するようにというような取組を要請しております。先ほど申し上げた職業訓練などの支援も通しまして、波及を確かなものにしていきたいと考えます。
○遠山清彦君 緩やかな、大田大臣、波及だということで、緩やか過ぎてなかなか実感ないので、できれば、もう一回質問しますから、例えば今の経済成長率のまま二、三年ぐらいいけば大体あらかたの国民の皆さん回復実感できるとか、目安がいただければいいんですが。 それと併せてお聞きしたいのは、日本の一部の経済学者の中には、この程度の景気回復が数年続いてもそんな日本人の給与増えませんよと言う方々もいらっしゃるわけですね。なぜかというと、十五年前には国際的な先進国の労働市場に入ってなかった旧共産圏、それからインド、中国も含むいわゆる新興経済国の労働市場が数億人単位で今入ってきて、彼らの給料というのは日本人の普通の給与レベルと比べると七分の一とか十分の一とか三十分の一で、その方々と同じバスケットの中で日本の労働者働いていると。そうすると、要素価格均衡作用というんですか、要するに給与を国際的に平準化させようというこの作用が起こりますので、日本人の給与というのは常に下げ圧力の下にさらされると。 だから、少々日本の景気が良くなっても、このグローバリゼーションが進んだ今日で、それからフリー・トレード・アグリーメントとかEPAが進んだ今日で、オープンエコノミーになってくると給与はなかなか上がらないんだという説を唱えている学者もいらっしゃるんですが、大臣の経済専門家としての御見解を聞きたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 先生御指摘のように、グローバル化が進む中で、輸入品と競合する分野、輸入と競合する分野については賃金の下押し圧力が働くという、これは理論的に否定できません。先生御指摘の要素価格均衡化定理というものがございます。が、実際はそれほど単純ではありませんで、グローバル化のプラスのメリットもありますので、これまでの実証分析を見ますと、グローバル化によって賃金の下落が明示的に出てきたという研究はまだそれほど明らかにはなっておりません。 やはりこれからの中で重要なことは、日本が少しでも付加価値の高いものを作っていけるようにするということ、そしてグローバル化のメリットをより多く享受できるようにするということで、そのための教育ですとか職業訓練の投資、人材投資をしっかり行っていくことが大事だと考えています。
○遠山清彦君 分かりました。 次に、甘利大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今、大田大臣の御答弁の中に出てきましたけれども、私も、大臣が三月一日に経団連へ行かれて、本当にいわゆる下請いじめの解消ということの立場でいろいろと中小企業の側に立って御意見言っていただいたことは大変すばらしいことだと思って、最高の敬意を持っております。 私も現場回りまして中小企業の経営者の方とお話をすると、やはり一番出てくるのは、どんなに景気良くなっても、発注元の親企業から買いたたかれて、ダンピングをされて、仕事もらって仕事をしても最後赤字になると。これ何とかしてくれというのは、もうどの業界に行っても、どの中小企業の社長さんと話しても、もう我々政治家みんな言われていると思うんですね。この下請いじめの解消というのは、本気でこの安倍内閣で取り組んで目に見える成果を上げないと、我々、これ中小企業の皆さん、国会で中小企業が日本の経済の柱ですとかとみんな言うんですけどね、与野党超えて。だけど、現場にいる人たちは何にも変わらないから白けてきているんじゃないかなと思っていまして、是非、もう取組を開始されている大臣として、この下請いじめの解消、具体的に来年度以降どうされるのか、教えていただきたいと思うんです。
○国務大臣(甘利明君) 下請取引の適正化に関しては法律があるんです。その法律がちゃんとまず守られるということが大事です。例えば、下請代金支払遅延防止法、これは公取の所管するものです。それから、中小企業庁では振興法というのがあります。この運用基準、そして振興法の振興基準、これに沿ってちゃんとやってもらっているかということが大事です。これは公取と我が方でやっていきます。 あわせて、先般経団連に行きましたときに具体的に申し上げましたのは、業界ごとにガイドラインを作ってくれと、それを徹底してくれと。それから、法律になくても慣行があるんですね、余りいい慣行ではない、鋳物は重量取引とか、あるいは金型はずっと持っていろとか、そういうのもやめろということも言いましたし、もちろん正規雇用化へ努力をしてくれということも言いました。 〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕 今日も夕刻から下請企業の方々に集まっていただくことになっております。で、その現状や課題について直接お話を伺いたいと思っております。で、それを具体的な施策に反映していきたいと思っております。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 それで、甘利大臣、一点だけお伺いしたいんですが、私が経産省からいただいた資料の中で、このガイドラインとか、それから公正取引委員会としっかり取締りを、下請いじめをやっている大企業を取り締まるということとか、非常にいいと思うんですけれども、一点だけ、取引価格の決定において下請事業者に対する十分な配慮を親事業者に要請をするということを強化するということを書かれていまして、その中で親業者と下請事業者が協議して取引価格を決定することが重要だと書かれているんです。 ただ、これはもう大臣、言わずもがなのことですけれども、下請企業から見たら、親企業というのはもう神様の次に偉いというか、対等な立場で取引価格決めさせてもらうなんていう状況は現場へ行くとどうやってできるのかなというのはあるんですが、ここは大臣としてどうやって担保しようとお考えですか。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃるとおりでありまして、これが難しいのは、きちんと話合いによって決めてくれというふうになっているんです。ところが、下請が、元請からこれでいきますよといった場合、いや、それじゃうちに都合が悪いからという議論をして協議ができるかというと、そううまくはできないと思います。優越的地位の濫用というのは独禁法上禁止であります。これは、そういう事例があれば公取がきちんと取り締まりますが、なかなか事例が把握できません。言ってこないと思います、言ってきたら仕事がなくなるわけでありますから。 そこで、私どもは今講習会を頻繁に開いております。元請、それから下請含めて、こういうのを徹底してくれということをやっております。直接、間接、直接開くのと委託して開くのとありますが、この直近の実績ですと、年間ベースで百四十回ぐらいやっています。これを徹底して、企業文化としてしっかりと植え付けさせたいと思っております。 今までのガイドラインというのは、法律の運用基準とか振興基準でありました。それを、先ほど申し上げましたが、業界ごとにブレークダウンして、具体的におたくの業界ではどういう取決めをしてくれますかというガイドラインを作る要請をしているところです。
○遠山清彦君 これ、是非大臣、ガイドラインを作って、それでも改善しなかったら、これ独禁法違反というのは下請業者、これ密告すると自分たちが親企業から後でやられて、その報復というのは、もう一切仕事そこに出さないということになって、自分たちが食えなくなるからだれも通報しない、告発しないということなんですね。 これはほかの分野でも多分やっていると思うんですけれども、匿名の内部告発とか、そういうことに基づいた取締りとかそういう、やや強権的と言われるかもしれませんけれども、これは本当に中小企業の皆さんがずっと長年買いたたかれて苦しんでいて、この間会った私の知り合いの方は、アメリカではダンピング防止法というのがちゃんとあって、不当に価格をたたいた場合は当局が入ってしっかりやってくれると、日本はそこまで公取やってくれないじゃないかという声がすごい強いんですね。 これは大臣の所管じゃない話が今入っているのを私よく知っていますので、是非ちょっと、今ある施策をやっても改善できなければ、もうちょっと強硬に下請いじめしている大きなところはやるんだという御意思を持っていただきたいと思いますけれども、一言。
○国務大臣(甘利明君) いろいろと内部告発文書が来ます。それについてはきちんと我が方もそれから公取も、もちろん真偽も含めてでありますが、調査をしたいと思っておりますし、公取には法に規定してあることを厳正に取り組んでもらうよう一緒に連携を取ってまいります。
○遠山清彦君 次に、外務大臣に、対中円借款というよりも、ポスト円借款の我が党が繰り返し申し上げている提案についてお聞きをしたいと思います。 お配りの資料を見ていただきますと一目瞭然でございますが、中国に対する円借款は二〇〇八年で円満終了するということになっているわけですが、余り日本国民に知られていないのは、この中国に日本が円借款で貸したお金を原資にして行われている事業で日本側にもいろんなメリットが実はある、あったということでございまして、資料の一枚目は、これは円借款事業として中国が日本に人材育成という名目で研修生を送ったんですが、三千七百人今まで送ってきておりますが、受け入れた大学や機関二百以上ここにリストアップされております。 また、三ページ以降には、最初はこの円借款を使って中国が環境整備とか人材育成をやった事業の例として、一枚目が安倍総理の地元の山口でやっております事業、それから二枚目が河北省と鳥取県並びに鳥取大学がやってきた事業、それから三番目がチワン族自治区という少数民族のところでございますが、大阪市とこの自治区が協力してやっている水環境の整備事業といったものがあるわけでございまして、実は私が知っている自治体の中には、これは日本側にもメリットあって日中交流が進んできているのに、円借款が終わってしまうとどうやってこういう事業やったらいいのという話がありまして、そこで我が党として太田代表も衆議院の方で言っておりますし、先日は参議院の方で木庭幹事長申し上げましたけれども、日中共同の環境基金みたいなものをつくって、こういった円借款でやってきた日中双方にメリットある事業を続けるべきではないかと申し上げているわけですが、外務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘がありましたように、二〇〇八年の北京オリンピックをもって、円借というものは双方納得の上でこれをもって円満終了とすることにいたしております。これは双方で納得をいたしておるというのはもう御存じのとおりだと思います。 そこで、ただ一方、今言われましたように、例えば感染症とか例えば環境とかいうような問題になりますと、これは中国だけの話じゃなくて日本にもかなり影響があります。特に、私のおります北九州なんというところはもろ影響を受けるんで、朝起きたら町が全部黄色になっているぐらい真っ黄色なときが時々最近ありますので、そういうような状況にあるというのは、これは向こうの環境が直接こっちに及ぼす影響ということもありますので、これはやっぱりこういった、今後もいろんな形で環境問題というのを主にやっていこうではないか。 加えて、その環境問題を理解する人材がいませんと、これはもう幾らやってももう全く広がりませんので、そういった意味では、この人材育成等々を中心に今後やっていくということで、過日の東アジア首脳会議で、十一月、総理の方から発言もやっておりますし、人の交流の面では、日本は今後人を六千人だったかな、というのをやりますという話をさせていただいた。これは中国に限ったわけではありませんけれども、これ人口比からいってもかなり中国の占める比率は高いと思っております。いずれにしても、未来志向のあれでいきませんと、大いな効果があるものだと思っております。 事実、過日、李肇星という外交部長が日本に何年ぶりかで東京で会談がありましたけれども、このときも我々の話として、少なくとも渤海湾の魚が食べられないなんていうのは、どう考えても国連で決めたような話になっておるほどひどいんではないのかと、我々もかつて東京湾じゃもう全くえらいことになったんだが、今ではボラが泳いでいるようなまでなっているんだと、だからそういったようなことは、完全に死の海は生き返らせることは可能なんだから、そういった我々の経験を一緒にやるのはどうという話はして、もうえらく向こうから感謝の意が表されておりますんで、こういう線を基本としてやっていかねばならぬと思っております。
○遠山清彦君 もう一つ外交問題で伺います。 日本は長年、軍縮取り組んできているわけでありますが、軍縮ですね、小型武器の問題に関しまして昨年国連総会で日本が共同提案した二つの決議が圧倒的多数で採択をされております。 一つは武器貿易条約の決議、それからもう一つは小型武器非合法取引に関する決議でございますけれども、小型武器による犠牲者というのは年間約五十万人全世界でありまして、事実上の大量破壊兵器は実は小型武器だと言われているわけでございまして、私は、まだ条文もできておらない条約でありますけれども、この武器貿易条約を早期に締結をした方がいいと思っておりますし、そこで日本がリーダーシップを取るべきだと思っておりますけれども、外務大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) アームス・トレード・トリーティー、通称ATTというんですが、この武器貿易条約、協定というものの構想というのは、これは二〇〇四年に、いわゆる何というんですか、NGOが条約も作り上げてスタートさせたのが最初なんですが、二〇〇五年にイギリスで開かれました、グレンイーグルズだったかな、G8サミットでこれは正式に取り上げられて、この条約に基づいていろいろ交渉が今行われているわけではございませんけれども、この通常兵器の移譲、渡すのの管理についてこれは強化をするということで認可制にするとか、いろんな形でした上で、人道上の問題があるというようなことになった場合には、移譲を認可しないように各国に義務付けるということにしようというのが素案の基です。 そこで、日本としては、これは武器輸出三原則というので我々は原則として武器を輸出しておりません。また、国連などの場においても小型武器に関しましては、これは通常兵器の問題について多分日本が一番積極的に取り組んでいる国であることはもう間違いないと思っております。この構想は日本の考え方に合致すると思っております。 したがって、昨年でしたか、イギリスと一緒に共同提案をさせていただいて、これは圧倒的多数で採択をされております。この決議に従ってこのATTの条約交渉というものを開始する前に、まずは今年、ATTのいわゆる実現可能性について、おたくできますっていう話をいろいろ、武器を作っている国というのは意外と我々の余り知られない国で物すごくいい武器作っているところが一杯ありますんで、そういったところには政府の専門家会合を開こうと、おたくも出せという話をしておりますんで、三月十何日でしたかね、小型武器東京ワークショップというのを開くことにしておりますんで、ここにおいて国際的な論議を盛り上げていくようなことにしていかねばならぬと思って、この小型武器というのは意外と、みんな原爆の話ばっかりしますけど、こっちの方がよほど問題だというのが私どもの基本的な考え方であります。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 是非リーダーシップを麻生大臣取っていただきたいと思いますが、武器貿易条約の決議案は圧倒的多数なんですけど、米国が棄権だか反対だかしておったと思いますので、また今後いろいろと議論する必要があるかと思います。 続きまして、渡辺大臣に伺いたいと思いますが、これから政府系の金融機関が整理統合されて株式会社日本政策金融公庫が新設されるわけでございますが、既に国会で議論されたり行政府内でも議論されていると思いますが、いわゆるJBICの国際金融部門がここに統合されるわけですけれども、統合された後に子会社化はないと私は理解しておりますけれども、確認を申し上げたい。 それから、尾身財務大臣にも同じ質問で確認したいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 国際金融部門の子会社化は法改正をしない限りできません。
○国務大臣(尾身幸次君) 全くそのとおりでございます。
○遠山清彦君 それで、渡辺大臣よく御存じだと思いますが、JBICが子会社化されるんではないかという疑念が起こった一つの背景に給与体系の話が若干あったんですね。 それで、いわゆる政府の行革推進本部が公表している資料で、JBIC含めてこの新しい政策金融公庫に参加する既存の公庫のラスパイレス指数ですね、対国家公務員指数とも呼ばれますが、国家公務員を一〇〇とした場合にどれぐらいの給与水準になるかなんですが、JBICが一四七・四、中小公庫が一三四・七、国民生活金融公庫が一三三・四、農林漁業金融公庫が一三五・四、公営企業金融公庫が一三四・七と。役員報酬もちなみにJBICが千九百五十万円で一番高いという状況なので。 それで、現状ではこういう給与体系がばらばらな機関が一つになって、どういう水準の給与体系目指しているのかちょっと私分からないんですが、大臣、方針があればお聞きしたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) たしか今のJBICができる前ですね、旧OECF、それから旧輸銀、これも給与水準違ったんですね。JBICになりましてから、どういう形だったかは詳しく存じませんが、さや寄せが行われて給与水準の是正が行われたと聞いております。 したがって、新しくできる公庫においてはその新公庫が決めることとなりますけれども、その際には、業務の内容、専門性、あるいは他の機関との比較などにおいて総合的に勘案して対外的にきちんと説明できる、そういうことが必要かと存じます。
○遠山清彦君 この関連で最後に、渡辺大臣、お伺いしたいんですけれども、このいわゆるJBICの国際金融部門が統合後に扱う業務の内容について具体的に御説明をいただきたいんですね。 その上で、一緒に言いますけれども、今年の二月十八日付けの日経新聞で、解釈の仕方によってはもう業務拡大と言われるような、今までのJBICの国金部門がやっていなかった、海外金融機関から日本企業が融資を受けた場合もJBICが保証業務をやると。これは私は業務の拡大なんじゃないかなと。ということは、肥大化した公的金融機関の機能を縮小するという方針にやや反するんじゃないかなという思いを持って読んだんですが、この点どうでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のこれは日経新聞でしょうか、実は私も同じ疑問を持ちました、この新聞読んでですね。それで、おい、どうなっているんだと聞きまして、この新聞がちょっと、失礼ですが、ミスリードだということが分かりました。 つまり、民業補完の観点から、今まで直貸しやっていたものを、直貸しでなくて保証にできるじゃないかと。もうとにかく全体としてのバランスシートを小さくしようという目標まで作っているわけですからね。ですから、直貸しから保証へ、あるいは、もう既に貸してあるものは証券化をしてバランスシートを小さくしていくと、こういうことが法の中に書いてあるわけでございまして、そういう中の一環として先ほど御指摘の業務があるとお考えをいただきたいと思います。
○遠山清彦君 渡辺大臣、実は通告していないので答えたくなければ答えなくてもいいんですが、もしJBICが保証業務をやるのであれば、既に独立行政法人石油天然ガス・金属資源機構もやっていますし、保証類似業務を日本貿易保険という機構もやっているんですね。そっちにやらせればいいという話にも成り立つし、つまり、政府の中で、政府系機関の中で重複業務になるんですよ。だから、これ効率化の議論にやっぱりそれでも反していると。 それから、資源開発のためにJBIC大事なんだと言って、名前も残して勘定も別に残すわけですけど、だったら今言った石天構とか、そういうところと再編して合併した方がよっぽど資源のために政府一体でやれるという話になるんですけど、そこどうですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) この議論は、私が自民党にいた、自民党行革本部でやっていた時代も自民党内にもございました。政府、私の担当としては、行政減量・効率化会議というのがございまして、こちらの中でワーキングチームをつくって、政府系金融機関の在り方をウオッチしながら、次の検討課題なども含めて議論をしていきたいと考えております。
○遠山清彦君 じゃ、最後にもう一回厚生労働大臣、それから池坊副大臣、文科省からお越しいただいておりますので、医師不足の問題でございます。 先日、私、静岡県に参りましたら、大臣の地元でございますけれども、地域医療でもう医者がどんどんいなくなっていると。もう静岡市の清水区の辺りの総合病院から北里大学から派遣されているお医者さん方が、循環器の先生方が引き揚げちゃって循環器がなくなったとか、いろんな話があって、やはり大学病院が今まで派遣していた医師をどんどん引き揚げて、地方医療がやっぱり崩壊しているというのが現実だと思うんですね。医師の総数増えていると幾ら言っても、現実はそうだと。 そこで、厚生労働省とそれから文科省と、この医師不足の問題にどう対応されようとされているか、ポイントをお話をいただければと思います。
○副大臣(池坊保子君) 遠山議員がおっしゃいますように、医師は総数としては担保されておりますけれども、へき地の地域医療並びに産科、小児科というのは足りないのが現状でございます。それに対しまして、文部科学省は様々なプログラムを作っております。 例えば、小中高段階において郷土への愛情をはぐくんで、郷土の学生たちを入学枠で特別に入れまして、そして地域で医療をしてもらう。十六年度は五つの医科大学でございましたが、今は十九の医科大学で百六十五人を入れておりますし、また、公共団体の奨学金制度などを入れまして、一定期間その地域で働いてくれたらもう奨学金を免除するというようなこともいたしております。 また、医学生の価値観の中に専門性を有する方がいいというような、そこに価値を置くというような気持ち、意識がございますので、そうではなくて、地域住民のために尽くすことが社会貢献であり、人類の発展に寄与するんだというような意識変革というのも必要かというふうに思っております。また、地域住民と触れ合いながら、地域住民の生活意識や医療ニーズを肌で感じる、そういうプログラムに支援をしたりもいたしております。 また、小児科とか産科が今足りないんだと、先ほどおっしゃいましたように。これに対しても支援をするプログラムというのを、十一大学で遠隔診断システム等の設備、それから人件費なども担保するように予算を組んでおります。また、国立大学における小児科や産科などの指導体制もきちんといたしておりませんとできませんので、これは十九年度で二十九億予算を計上しております。 それからまた、すべての医学生に地域医療の重要性や課題などを理解させること、これが必要だと思っておりますので、卒業までに最低履修すべき学習内容を昨年十一月に見直しました。そして、五つ作りまして、一つ目はへき地、離島での医療、二つ目に医師の偏在の現状、三つ目に保健、医療、福祉の連携、四つ目に初期診療、五つ目に在宅末期医療というふうにしてカリキュラムの改善に今取り組んでいるところでございます。 これによって、文部科学省としては、小児科、産科、そしてへき地医療の医師たちが増えるのではないかというふうに、大学においても地域枠というのをもっともっと増やしてほしいというふうに要請をしているところでもございます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま池坊副大臣からおっしゃられたように、中長期的には私どもの方も、特に医師不足であるというふうに認定した十県につきまして、毎年十人十年間、これを定員増をして、そして今文科省が言われたように、これに奨学金を与えて、そのことによって地域の定着を目指していくと、こういうことをやらせていただいております。それからもう一つは、通常の大学の定員の中で地域枠というものをこの定員を増やさないで設けさせてもらって、これにも奨学金でもってできるだけ地域に定着してもらうと、こういう施策を打たせていただいているところでございます。 しかし、これらはやっぱり、お医者さんを一人育てるにはやはり十年近くの年月が掛かるわけでございますので、急場の間に合うというわけにはまいりません。そこで急場の間はどうするんだということでございますが、基本的には拠点病院、今までの大学の医局に代わるような拠点病院というものと、それから診療所その他の病院というもののネットワークをつくりまして、そしてそこに県ごとの地域医療対策協議会というものを設置をしまして、できるだけこの医師不足の生じているそういう地域の病院なりに医師を派遣する、こういったようなことも考えているわけでございます。 そういうようなことで、十九年度予算案におきましてもそうした手だてを講じておりますが、同時に、臨床研修におきましては、その中に必ず医師不足地域や小児科、産婦人科に行くようにしむけていく、そういうしむけていくための重点的な支援を行っているということをいたしているわけでございます。 そういうことで地域医療対策協議会というのが機能することを我々期待しているわけですが、それに対して中央の会議が指針を与えるということをこれまで申してまいったわけですけれども、やはり私は、指針を与えてさあ地域医療対策協議会でやってくださいと言うだけではなかなかこの事態解決できないんではないかということで、厚労省の中、それからまた文科省さんにも加わってもらって、もっときめ細かに、地域ごとにそれぞれ個性があります。例えば医師会さんと大学病院、その他の病院との間も、まあ疎遠なところあるいは親密なところ、いろいろバラエティーありますから、本当の地域の実情に根差した、そうした具体的で実効のあるネットワークづくりというものを、むしろ国がいろいろ手伝って、とにかくそれをつくり上げていくしかないんではないかと、こんなことを考えまして、今その方面での努力をいたしているところでございます。 やはり、短期的、中長期的両面からまたいろいろお力添えを賜りたいと思います。
○遠山清彦君 池坊副大臣と柳澤大臣に、私がこれから聞こうと思っていた質問も含めて、非常に包括的に答えていただいたので、これはもう総務大臣に行くしかなくなりました。 私も、今、柳澤大臣、最後の方でおっしゃっていましたけれども、やんなきゃいけないことは、実は今までは大学の病院の医局が中心になって医師を地域に派遣するしないと決めていたんで、医局が研修医がいなくなっちゃって、全部引き揚げて、それでこうなっているわけですね。これを解決するにはどうするかといったら、正に厚労省とか総務省とか文科省が入って、関係省庁会議で言っているように、各都道府県で医師を派遣する体制というのをつくっていかなきゃいけないと。だから、ぶっちゃけて言えば、国会議員もそれぞれの地元の県に行って、そこの医師会と大学病院と都道府県知事が仲よくこの件について協議をして医師を地域に派遣する体制をつくんなきゃいけない。それがまともにできているのというのは、私が厚労省から聞いた限りでは長崎県ぐらいしかないわけです。 だから、総務省、これは総務省として、総務大臣、これを促進するために総務省としていろいろお考えだと思いますが、それをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 御指摘のとおり、厚労省、文部科学省、そして私ども総務省と、新医師確保総合対策というものに取り組んでおります。 現在、省独自の取組としまして、二十四県で医学部の学生に奨学金を支給しておりますけれども、総務省としましても、この対策を踏まえて、一定期間地元の医療機関で医療に従事することを条件とする都道府県の奨学金貸与事業に関する経費について十九年度から新たに地方交付税措置を講じることにいたしています。さらに、地域における医療対策会議の開催、さらに医師不足病院等における地域の開業医の活用等に関する経費についても十九年度から新たに地方交付税措置をとることにしています。さらに、自治医科大学において平成二十年度から十名の暫定的に入学定員増、これを認めることにいたしております。全国知事会及び自治医科大学において定数枠の配分について検討が進められている。 いずれにしろ、こうした支援措置をとることによって地域において安心して医療ができる、そういう体制づくりのために私ども全力で取り組んでまいります。
○遠山清彦君 最後に、厚生労働大臣、先ほど、今総務大臣がおっしゃっていた新医師確保総合対策の中にへき地・離島医療支援対策の強化というのがありまして、具体的に、ヘリコプターを活用した離島の巡回診療に対する支援、それから、離島の住民が、産婦人科が、産科が島にいなくて遠方に行くときにその宿泊を支援してくれるということを新たに打ち出しているんですが、これは十九年度予算でどこまで実現するか。これはもう私が担当している沖縄の離島の人にとっては非常に大事なプログラムなので、この点、最後にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) へき地の関連につきましては、もう昔からへき地の保健医療計画というものを策定いたしておりまして、へき地勤務の医師の確保等各種の措置を講じてきたというのが基本的な立場でございますが、さらに、平成十八年度補正予算におきまして、医療機関まで相当の時間を必要とする、あるいは容易に利用できない地域の患者及び家族を対象とした宿泊施設の整備というものを計上いたしました。これに必要な経費を計上いたしました。そして、平成十九年度予算におきましては、船では相当の時間が掛かる、また十分な巡回診療も難しい離島に対して民間のヘリコプターの活用も可能とするそういう措置を盛り込んだところでございまして、引き続きへき地医療の対策にはその充実に努めてまいりたいと、このように考えております。
○遠山清彦君 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で遠山清彦君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、小林美恵子君の質疑を行います。小林美恵子君。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子です。 バスの安全問題で質問をいたします。 二月十八日、スキーバスが大阪で事故を起こし、添乗員一人が亡くなり、二十六人が重軽傷を負いました。亡くなられた方の御冥福と負傷された皆さんにお見舞いを申し上げます。報道では、運転手は二月に入り休みは一日、事故当日の運行は交代要員がいなかった、運転手自身居眠りをしていたとあります。私は、二十一歳の若者が体を酷使をして運転をしていたと察します。 この事故について、国交大臣そして厚労大臣はどうお考えでしょうか、そしてまた両省は今どんな対応をされているでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) この御指摘の事故は、私の地元のすぐ近くでもありまして、よく通るところでもありますので本当に身近に感じるんですが、乗務員が一名亡くなったということにつきましては心から哀悼の意を表したいと思いますし、二十五名という多数の乗客が重軽傷を負われた、しかも、これは我々が所管をいたしております運輸事業者による運行の結果このようなことが起こったということについて、誠に残念で重大なものとして受け止めております。 したがいまして、事故後私は直ちに監査を行うべく、この事業者については、たしか二月五日だったかな、監査してるんですね。しかしながら、重ねて、この事故、運行状況とかもう少しはっきりするために、あずみ野観光バスに対して監査を二十日の日に実施させました。現在精査中であります。刑事事件の捜査も行われておりますので精査中でありますが、違反事実が認められれば直ちに厳正に対処するということでおります。 また、今回の事故を教訓といたしまして、監査の実施や行政処分の厳格な運用によって適切な運行計画の作成等を指導をして徹底してまいりたいと、このように思っているところでございます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) このたびの事故で亡くなられた方に哀悼の意を表しますし、また、おけがをされた方々に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。 いずれにいたしましても、本件、この当該の事案について所見を述べるということは、従来の考え方に沿って私差し控えさせていただきたいと思いますが、現在、こうした事故があれば、所轄の労働基準監督署におきまして、事故を発生させた事業場に対して労働時間管理の状況等について調査を行って、事実関係の把握に努めるということをいたしておるものと思います。 いずれにいたしましても、その調査結果を踏まえて厳正に、また適切に対応を図ってまいりたいと、このように考えます。
○小林美恵子君 私は、こうした事故がありました運転手の長時間運転といいますのは、このバス会社だけの問題ではないというふうに思っております。 お手元の配付資料では、大阪のバス運転手の実態を示したものでございます。ごらんください。 大阪からの志賀高原スキーツアーバスの場合、月曜日の十八時に自宅を出て十九時に会社出発、志賀高原到着は翌朝火曜日の九時から十時。その日の十七時に志賀高原を出発、その間七時間、実際の休息、睡眠は五、六時間ほどです。さらに、水曜日の朝八時に会社に到着、帰宅は九時。休憩、睡眠を五、六時間取り、またその日の十八時に自宅を出て志賀高原に向かうと。つまり、大阪—志賀高原の間を一週間で三往復してやっと休暇になるというんです。 東京ディズニーランドのツアーバスではどうか。金曜日十八時に自宅を出て十九時に会社から出発、翌朝の土曜日にディズニーランドに着き、休息、仮眠を取り、その日の二十時にディズニーランドを出発し、日曜日の十時に会社到着、帰宅は十一時。さらに、その日の十八時にまた自宅を出て、またディズニーランドに向かう。これを金曜から火曜日まで二往復してやっと休暇になる。 日帰りのカニツアーバスではどうかと。この場合はワンマンですけれども、朝五時半に自宅を出て六時半に会社から出発、ツアー目的地に着いて、帰路に向かうのは五時過ぎ。会社に着いて洗車などをして、帰宅は二十二時。翌朝再び乗務に就く。中にはワンマンで四十時間連続勤務をしたり、そして四十日間連続労働したという運転手もおられました。 私、こうした過酷な長時間運転で、運転手の皆さんのお話を聞きますと、体がとにかくくたくたになると、七割の運転手が居眠りは経験しているといいます。いつ事故が起こっても不思議ではないと。関係者の声でした。 ここで国交大臣、厚労大臣にお聞きしますけれども、バス運転手の長時間運転の実態についてどのように把握されておられますか。こういう事態が蔓延している下で安全な輸送が保障されると思われますか。どうでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 配付資料を見る限り、私も自動車を運転、昭和三十五、六年ぐらいから免許を持ってやっていますけれども、大変過酷だなという印象は受けました。 ただ、法を、これちょっと今いただいたので分析ができないんですけれども、旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用についてというものがありまして、これによれば、拘束時間が十六時間を超える場合、これは疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるときというのはどういうことかということについての解釈でございますが、拘束時間が十六時間を超える場合はこれに当たると。それから、運転時間が二日を平均して一日九時間を超える場合、これも過酷。それから、連続運転時間が四時間を超える場合。こういう場合はこのおそれがあるというふうなものでございまして、お配りに、いただいたこれを見ますと、それに当たるのかどうかを検討しなきゃならないわけですけれども、すべてそれに、その以内に収まっているみたいですね、以内。これはちょっと後でまた精査をして、この三つの事例ですけれども、今言ったものはすべてクリアしているように思われます。 私どもも、過労というものが非常に事故の原因になるというおそれがありますので、監査の機会をとらえて労働時間の実態を把握に努めているところでございまして、貸切りバス事業者については、平成十六年度に、六百十五事業者に対して監査を実施しましたところ、三十六件の過労防止違反を見いだしました。それから、平成十七年度には、四百九十四事業者に対して監査を実施したところ、五十件の過労防止違反を確認したところでございます。 これに対しましては、法制度としては道路運送法によりまして、二十七条の二ですが、安全運転確保命令というものを出しましてまず改善をさせると、そしてこれにも従わずに命令に違反しているということになりますと、同じ法律の九十八条で百万円以下の罰金ということになりますので、告発等を行うことになるわけでございますが、命令すれば改善をされるようでございます。 以上が実態です。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもの方の賃金構造基本統計調査によりますと、バス運転者の平成十七年の年間総実労働時間は二千四百八十四時間、全産業労働者の二千百四十八時間と比較して三百三十六時間長くなっておりまして、バス運転者の皆さんの勤務状況というのはかなり厳しいというふうに認識をいたしております。 厚生労働省といたしましては、バス運転者については長時間労働等の問題があると考えられる事業場の把握に努めまして、これに対して監督指導を実施しているところでございます。その結果、労働基準関係法令や改善基準告示違反が認められた場合には、その是正に向けて必要な指導を行っているところでございます。厚生労働省としては、引き続き国土交通省と連携しながら的確な監督指導の実施に努めてまいりたいと考えております。
○小林美恵子君 今国交大臣は、この資料をごらんになって、いわゆる労働時間の改善のための基準の範囲内であるというふうにおっしゃいました。 しかし、例えば、勤務終了後、継続八時間以上の休息期間を与えることということがございます。そういうことから照らしますと、私はこれ自身は決してそうではないというふうに思いますし、また実際、国交大臣も厚労大臣もこの資料をごらんになってバスの運転手が過酷な労働をしているという印象を受けると、そしてまた厚労大臣が厳しい労働実態だということが、お話がございました。 改めて国交大臣にお伺いしたいと思いますけれども、ではどうして、こうした大臣も過酷な印象だと思われるそういう労働、長時間運転になっているというふうに大臣は思われますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 答弁に先立ちまして、今、小林委員は休憩時間が八時間とおっしゃいましたけれども、この事案では運転手二名と書いてありますね。その場合には四時間というふうに法律上なっていますので、お含みいただきたいと思います。 それから、なぜそういうことになるのかと。やはり、規制緩和が行われました。その結果、貸切りバスの業者も一・六倍増えておるわけでございますが、もちろん過当な競争があるんだろうと思います。反面、規制緩和の結果、要介護者向けのバスツアー、今までなかったものが、そういうものが行われるようになったり、運賃の低廉化、バス運賃というのは上限と下限がありまして、その間でバス事業者が運賃を決めて届出をしているわけでございますが、下限の方に近づくような面があるわけでございますが、運賃の低廉化によって観光振興とかそういうものが図られているという評価がなされている面もありまして、我々としてはできるだけ、激しい競争社会の中ですけれども、法を遵守させるという意味で、先ほど言うような疲労がもとで事故を起こさないようにとかいろんな指導をしながら、フェアな競争の中で健全なそのような観光振興とか、あるいは要介護の方たちも喜んでバスツアーに出られるというようなものも我々は振興していかなければならないと、そのようにも思っております。
○小林美恵子君 先ほど大臣は運賃の低廉化があるとおっしゃいましたけれども、それがどうして起こってくるのかというふうに検討が必要だと思いますけど、私は、タクシーと同様にバスも二〇〇〇年の規制緩和でバス会社の新規参入が行われ、運賃も許可制から届出制になりました。これが影響しているかということをやっぱり検討する必要があると思います。 ここでお聞きしたいと思うんですけど、規制緩和以降、貸切りバス会社がどれほど増えて、営業収入はどうなったか、さらに重大事故件数についても御報告ください。
○政府参考人(岩崎貞二君) 貸切りバスの事業者数でございますけれども、平成十二年の三月は二千三百三十六事業者でございました。平成十七年の三月末で三千七百四十三社と増加をしております。 営業収入でございますが、平成十一年度、貸切りバス全体の営業収入、約五千四百億でございましたが、平成十六年度には四千五百億と、こうなっております。 事故の方でございますけれども、私どもの方に重大事故として報告があった件数でございます。車両故障を除きますと、バス全体では平成十二年四百三十六件が平成十七年七百三十八件でございますが、貸切りバスに限りますと、平成十二年百二十五件、平成十七年百二十三件と横ばいの状況を示しております。
○小林美恵子君 では、その運賃についてお聞きをします。 上限、下限のいわゆる告示運賃というのがありますよね。他社よりもお客を乗せようと思えば下限運賃の設定をする。実際にはそれにとどまっていません。 そこでお聞きしたいんですけど、近畿運輸局内で下限運賃を下回る運賃の届出を行っている貸切りバス会社がございますか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 現在までのところ、公示している運賃・料金の範囲を下回る届出の事実はないと近畿運輸局から報告を受けております。
○小林美恵子君 では、二枚目の配付資料をごらんください。 これは、人材派遣の最大手で偽装請負もしておりました元クリスタルグループのクリスタル観光バス会社の今年二月の事例でございます。この会社は運賃の七%を歩合給にしていまして、そこから運賃額を換算をしました。近畿運輸局の告示運賃、下限運賃に照らし算出したのが一番右側の運賃額です。 例えば、下段の大阪と信越方面の往復の場合、運賃が十九万円ですけれども、近畿運輸局告示運賃の試算でいきますと二十九万二千百円です。約十万円も低い。ほかも同様で、告示運賃試算よりも低い運賃です。つまり、変更届もなく運賃を下げているということになります。先ほど、運輸、近畿の管内では届出がないとおっしゃいましたので。 そしてまた、バス運転手は、おっしゃるには、大阪ではクリスタルの運賃は平均的で、もっともっと低いところがあると。こうした運賃を低下させて、結局バス業界の競争を生む。そのことが労働者の人件費を抑制し、過労運転をもたらす。 こうした点について、国交大臣はどのように御認識されますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 運賃届出をしているわけで、それよりも下限のものを実際に収受しているということになりますと、それは命令の前にまず改善を命じまして、それで、なおそれが改善されないというふうなことになりますと、我々は、先ほども言うように、罰則を適用をして告発をすることになりますが、そういう事態は我々としては、今、表、大変な資料をいただきましたので早速調査させていただきますけれども、そのような、局長から答弁いたしましたように、下限運賃を下回る届出は出てきてもこれは拒絶しますから、そういうことはないんですよ。 したがいまして、それよりも現実に収受する金額が安いのかどうかということはいろいろな面で、例えばそういう、今日のような情報をいただくとかいたしましたら、我々としては改善をすべく手続を取りたいというふうに思います。
○小林美恵子君 こうした運賃の低下が、人件費の抑制で過酷な長時間運転はもちろんなんですけど、雇用形態も問題になっているということを御紹介します。 クリスタルの場合は契約社員がいまして、観光バス運転一回につき一万一千円の契約です。正規社員でも基本給十五万円に年千円の年功給、それも二十年が上限です。それに乗務運賃の歩合給で、私がお聞きした二十六年勤務の運転手でも、昨年の年収は三百九十五万円でした。退職金も賞与もありません。他社では、労働時間関係なしに一日一万円だけの運転手もありました。 こうした形態がバスの運転手を人として扱っているかどうか、両大臣はどのように思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今お示しいただきましたケースにつきましては具体的に私ども承知をいたしておりませんけれども、バス運転者の賃金や労働時間等の労働条件につきましては、いかなる場合であっても、労働基準関係法令及び改善基準告示というものを私ども出しておりますが、それを遵守したものとなっている必要がございます。これらに違反している場合には是正をしなければならない、是正すべきだと、このように考えております。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほども答弁いたしましたけれども、人間として扱っているかと言われるとちょっと大変、その人によって違うわけですけれども。 ただ、労働時間とか、いろんな場面がありまして、一人で運転している場合と、あるいは二人で運転している場合で、拘束時間とか休憩時間につきましても、二人の場合には一人が四時間、八時間という制限が、一人の場合は四時間だけども二人にすれば八時間とか、いろいろ状況によりますから、我々が設定した拘束時間の中であれば、それを人間扱いしていないんじゃないかというふうなことは、私はそういう評価はすることができないと思います。そういうものに違反すれば、これは我々は厳正に対処しなきゃならないというふうに思います。
○小林美恵子君 私は今日資料をお示ししました。それで、こういうものは調べるというふうにお話がございましたけれども、私は、改めて規制緩和以降バスの運賃がどうなっているのか、そして運転手の労働時間などの実態を把握するための一斉調査を行うべきだというふうに思います。その上で、法令違反の是正はもちろんですけれども、過当競争を生み出す大本になっている規制緩和もやっぱり検証すべきだというふうに思います。 改めて、実態把握するための一斉調査、この点について国交大臣はどうですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 一斉にした方がいいとは思います。やろうと思いますが、ただ、業者がたくさんで、それから、我々の方も来年度の予算、今審議いただいている予算でもそういう監査官を増やしていただくように要求をしておりますけれども、大変厳しい査定の中で、順次増やしていただいておりますけれども、ただ、許される範囲で、今委員がおっしゃったようなあらゆる措置を投じて、そして、今御指摘のような過労によるこのような死亡事故が起こしたというのは事実ですから、これを教訓として我々としては誠心誠意対処しなきゃならないというふうに思います。 ただ、物理的に業者がたくさんだとかいうことがありますけれども、できるだけ工夫をしながら全国一斉調査等により実態の把握をするように努めようというふうに思います。
○小林美恵子君 国交大臣は一斉調査を行うよう努めるようにするという答弁をされました。 厚労大臣、改めてお伺いしたいというふうに思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 率直に申し上げまして、バスの運転者と自動車運転者の法定労働条件の履行確保というのは我々の労働基準行政における重点課題だというふうに位置付けて取り組んでいるところでございます。 今後とも、今、冬柴大臣もその点に触れられたわけですけれども、私どもの事業の能力は限られたものでありますけれども、この限られたものを最も効率的にバス運転者の労働条件の履行確保上運用していきたいと、こういうように思っておりまして、問題があるというふうに考えられるバス事業者の把握を積極的に進めまして、効果的な監督指導の実施に努めてまいりたいと、このように考えます。
○小林美恵子君 私、このバス会社の問題の背景にもう一つあるということを申し上げたいと思うんです。旅行会社によります安価なバスツアー競争によるバス会社への低運賃の押し付けです。 二枚目の資料をごらんください。例えば、これ三重の芸濃町への企画が、これは旅行業者が入っていません。走行二百七十三キロで運賃が十万円。一方、その下の福井越前町、そこでは五百十五キロ走行で、阪急トラピックスが入り、運賃は七万五千円です。明らかに旅行会社が入るということで運賃が下げられているということになります。さらに、サン太陽トラベル、この前のあずみ野観光バスの旅行を企画した旅行会社ですけれども、ここでは日本レジャー観光がブローカーになってバス会社への運賃を更に低下をするということになっています。しかも、運賃から一〇%旅行会社に支払うということです。 ここで私は国交大臣にお聞きしたいと思うんです。こういう安価なバスツアーはバス会社の運賃を低下させる仕組みがあると、ましてや、観光バスの大手のクリスタル観光が低運賃契約をすれば中小零細のバス会社にも低運賃が強いられていくと。こうした業界の仕組み、体質が問題の根源だという認識は国交大臣はお持ちでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 自由主義経済とはいえ、強い人が、強い立場にある人がその地位を利用して弱い人に無理強いをするということは許されないことだと思います。 したがいまして、そういうような実態があるのではないかとも考え、道路運送法等の関連法令に違反する行為を貸切りバス業者に強いるような行為は行わないことというようなことを、安全確保の観点から自動車交通局からいろいろな文書を出して、そして、旅行業者に対してもその規定を遵守することというような通知を出しております。募集広告、取引条件説明、契約書面の交付及び旅行代金の収受等に関しても旅行業法の規定を遵守しなさいということを出しているわけでありまして、その周知徹底を図るように、日本旅行業協会とか全国旅行業協会に対して文書も発出しているところでございます。 また、あわせて、旅行業法による登録制取っていますね。これは大阪府の知事とか、国際的な旅行業は国土交通大臣ですけれども、国内は各知事でありますので、都道府県知事に対しても関係旅行業者に同様の内容の周知徹底を行うように我々は文書を発出しているところでございます。 したがいまして、御指摘されたような点については調査をしてみますけれども、そういうことがないように頑張っていきたいと思います。
○小林美恵子君 先ほど大臣がおっしゃいましたいわゆるツアーバスによる適正化ですよね、これがバスの事業者に対してもそうですし、旅行業者に対しても通知を送っているということでございますけれども、通知をしていても結局は、何といいますかね、ペーパーだけになっていると思うんですよ。 やっぱりここを、私は、改めてこの通知の中にあります労働時間の改善基準告示をしっかり示す、そしてまた告示運賃もしっかり示すべきだというふうに思うんですね。そうしながら、まず旅行業者に対する実態調査もやっぱりすべきではないでしょうか。その点、どうですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) あずみ野観光につきましては、大阪の業者が旅行業者だったので、大阪府知事を通じて、我々の通知について守られているかどうかを調査をしていただくように申入れをいたしております。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っております。小林美恵子君。
○小林美恵子君 私は今、あずみ野観光だけを申し上げたわけじゃなくって、すべての旅行業者に対しての調査を行うべきだということを申し上げました。 それで、今後重大事故が続発する危惧はまだまだ私はあると思います。バス会社、旅行会社、市場任せでは大変な事態を招きかねないというふうに思います。早急の対策が必要でありまして、政府として責任は安全、安心が最優先と、危険を未然に防ぐあらゆる手だて、やっぱり考えていただきたい、規制緩和の見直し、必要な規制強化も行うと、こういう立場で臨んでいただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で小林美恵子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、近藤正道君の質疑を行います。近藤正道君。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 最初に、パート労働法の改正案のことについてお尋ねをしたいと思います。 今回の再チャレンジの言わば目玉の一つでありまして、割合はそんなに多くないけれども、パート労働者について差別禁止というこういう項目が設けられるということで、当初は期待していたわけでありますが、だんだん、その差別禁止の対象範囲がどんどん小さくなってきております。 私、最初に厚労の担当者から聞いたときには、十数%ぐらい対象あるんではないかと、こういう話を聞いたんですが、その後、衆議院での議論を聞きましたら四、五%だという話になりまして、今度は、最近は四、五%というのは過大だと、一%にも行かないんではないかという、こういう話さえ出ているわけでございます。 これはまあ正確には法案審議のところで議論になるんだろうと思いますけれども、これは正に再チャレンジの目玉の一つでありますんで、これだけ短時間に数字がころころ変わっては困るわけでありまして、是非、正直なところ一体どのぐらいのパート労働者をその対象に置けるのか、そして、なぜこんなに議論がこう錯綜してくるのか、ここを明確にひとつ御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 二月の十五日の参議院厚生労働委員会において、この点は既に私から説明をさせていただいたところです。 まず最初に、委員が仰せられた一五、六%ですか、というようなことを我々の役所が申し上げたこと、それからまた一%というような数字は、国会論議では出ていたかもしれませんけれども、政府側の答弁でそうした数字に触れたことはないと、このように思います。 そのいきさつをちょっと復習させていただきますが、今回、差別的な取扱いを禁止するに当たりましては、対象者の範囲を審議会において議論いたしたわけです。そして、その要件といたしまして職務と人材活用の仕組みと契約期間という三つではないかと、こういうことで三つに明確化をいたしまして、昨年末に新たにこれを定めました。これらの要件に沿った過去の統計が存在していたからそうしたということではなくて、先に要件が決まったというのが経緯でございます。その結果どういうことが起こっているかと申しますと、どんぴしゃりの統計は存在しないということでございます。 その結果、これから、その中で論議を進めたわけでございますが、厚生労働省が把握しているデータのうちで、まあ対象者数のめどというか推定値として最も近いものはないか、こういう観点でこれを求めたわけでございますが、それは前から申しているとおりですが、平成十三年、厚生労働省の外郭団体、二十一世紀職業財団が実施した多様な就業形態の在り方に関する調査と、この調査による数字がございまして、二月十三日の衆議院予算委員会における私の発言というものの根拠はこの調査結果を踏まえたものであったわけでございます。 これがまあ経緯でございます。
○近藤正道君 どんぴしゃりのものはないと、それで最も近いものから推計をしたと、それが二十一世紀財団の今御指摘の資料ということでありますが、しかし、この資料につきましては、その契約期間、つまり期間の定めがあるかないか、この極めて重要なポイントについて混在をしている、両方のものが一緒に入っていると、だからこれは信用ならない、データとしておかしいと、こういう具体的な指摘がきちっとなされている以上は、その指摘をきちっと受けて、しからば一体どのぐらいがこの差別的取扱い禁止の対象になるのか、それはやっぱり役所としてしっかり出すべきではないでしょうか。 とにかくこれがこの国会の大きな目玉の一つなんですから、しかもこの法案の文字どおりの大前提なんですから、この数字が途中でぐらついたらやっぱり困るわけで、これはもう早い段階からやっぱりきちっと示す、これが私は当然の態度だというふうに思うんですが、こうやって具体的な指摘がされている以上は、もう一度しっかりと見直しをして正確な数字をやっぱり私は出すべきだと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員の御質問は、先ほどの私が指摘をいたしました職務、人材活用の仕組み、それから契約期間と、こう申しましたので、その定めがあるというふうにお取りになって、それが定めがないものでなきゃいけないじゃないかという前提に立った御質問だったかと思いますが、今回、私どもの法律におきましては、契約期間の定めのないものは入ることはもちろんですが、それに加えまして、有期の契約が反復更新されて期間の定めのない場合と同視し得る場合というものを法律の中で取り込んでおります。取り込んでおります。ですから、そうやって期間の定めがなくてもいろんなことで反復して、結局は期間の定めのない場合とほとんど同じというものについては、これは差別禁止の対象になると、このような法律の定めになっておりますので、その意味でも、先ほど言った、私が根拠とした統計というのはこれにかなり近いということを推定できるのではないかということを申し上げているのでございます。
○近藤正道君 反復継続によって期間の定めのないものになる、あるいはそういう契約とみなすと。まあこれは判例がつくり上げてきた議論でありますけれども、しかしこれは正にケース・バイ・ケースで、判例がその具体的な事情の中でつくり上げてきたもので、かなりやっぱり幅がありますよ、これ。だから、これをやっぱり入れるんではなくて、文字どおりその狭い意味で、当初から期間の定めのないもの、これでまずベースをきちっとつくって、最低限これが対象であります、しかし、なおかつそれに加えて反復継続したものも加えます、そうすると、多少の期待値はあるけれどもこのぐらいになる可能性はありますと、こういう形できちっと示すのが私は親切なやり方ではないか、そういう科学的な冷静な数字を示しながら議論を始めるべきなんではないかと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員はむしろ差別禁止の対象を絞ろうとしていらっしゃるような、そういう御議論だと思うんですが、私どもは逆でございまして、できるだけ差別禁止の対象になるものを拾おうと、こういうように考えているわけでございまして、ですから法律の上でもそのように書こうと、こういうことでございます。 他方、統計はどういうことであったかというと、配転、転勤等の取扱いが正社員と同じだというものが申告されておりますので、それはほぼ私どもが今拾おうとしている範囲と、全く同じとは初めから言っていないんですが、まあかなり近似な状況にある労働者ではないか、このように思いまして、そのようなものを含めて私どもは差別禁止の中に取り込もうとしているわけでございます。
○近藤正道君 ただいまの大臣のお話は全く誤解でありまして、私は、そうではなくて、この法案の本当の姿をやっぱりきちっとまずとらまえて、それから議論をしようと。そういうためには、この差別取扱い禁止の正確な対象範囲をきちっと押さえることが大事ですよ、この四、五%というのは、そういう意味ではいろいろ誤解のあるかなりミスリードの数字ではないかと、こういうふうに申し上げているんです。 これはこれ以上やってもしようがありませんので、次の国民投票法案の話に移りたいと思います。 何でここで国民投票法案の話をするのかということでありますが、今衆議院でもかなり議論になっておりますが、この話の前に、官房長官来ていただきましたけれども、内閣と内閣法制局は憲法七十二条で言う内閣が国会に提出できる議案、この中に憲法改正原案も入る、こういう主張を以前やっておられました。したがって、内閣には憲法改正原案を国会に提出する権限があって、これを法律で否定する、こういうもし法律ができたとすればそれは憲法違反だと、そういうことを以前言っておられた。内閣法制局もそういうふうに言っておられたというふうに思いますが、今でもこの立場に立たれるんでしょうか。双方からお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘の点は、平成十三年の六月六日の内閣法制局第一部長の答弁の中で言っている認識を指しておられるんではないかと思いますけれども、国会において審議する憲法改正の原案としての議案の提出権を内閣が有しているか否か、この問題でありますけれども、憲法第九十六条の規定も含めて、これを否定する憲法上の明文の規定はないというのがまず第一点。 一方で、七十二条、今御指摘ありましたけれども、七十二条は内閣に対して議案を国会に提出する権能を認めているということで、これは一般的に、内閣を代表して、内閣総理大臣は、議案を国会に提出することができると書いてあるわけでありまして、そういうことを考えてみれば、政府として憲法改正の原案としての議案についても内閣はこれを提出することができるというふうに考えておりまして、法律でこれを否定することはできないと政府としてお答えをしているところであって、今御指摘の認識については変わっておらないということでございます。
○政府参考人(山本庸幸君) ただいまの官房長官のお話のとおりでございますけれども、私の方から、御指摘の平成十三年六月六日の法制局第一部長の答弁についてちょっと補足させていただきます。 これは、こういう問いに対するものでございまして、例えば国会法で憲法改正原案は内閣に提出権はないんだというふうに書けますか、それは憲法違反になりますかという問いでございまして、これに対して、違憲であるというふうに申し上げざるを得ないというふうに答弁したものでございます。 これにつきましては、ただいま官房長官が御答弁されたとおり、政府としては、憲法改正の原案としての議案についても内閣には憲法七十二条に基づいてこれを提出することができるというふうに考えておりますので、したがいまして、法律でこれを明確に否定することはできないという考えを持っておりまして、この認識には変わりございません。
○近藤正道君 分かりました。 ところでですね、今与党と……
○委員長(尾辻秀久君) 時間が参っておりますので。
○近藤正道君 はい、一つだけ。 民主党が提出をしております国民投票法案には、内閣に憲法改正原案の提出権、これがあるというふうな記載になっていない。私は、これは認めていない、提出権は否定しているんではないかと、こういうふうに思うわけでございますが、今ほどの官房長官と法制局は内閣の提出権があるということなんですけれども、官房長官として、この内閣に提出権を認めていない国民投票法案をどういうふうに見られていますか。皆さんの立場からいくと、これは違憲、憲法違反という結論になるんではないですか。 一方で、そういう憲法違反の、提出権の関係で違憲になる法案を総理大臣がとにかく早期成立を目指すというのはちょっと私はおかしいんではないかと思うんです。これ非常に私は疑問なんですが、お答えいただけますでしょうか。
○委員長(尾辻秀久君) 時間が過ぎております。 以上で近藤正道君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 次に、南野知惠子君の質疑を行います。南野知惠子君。
○南野知惠子君 自由民主党の南野でございます。 質問の前に少しお時間をいただきたいと思います。今日はハスキーボイスで申し訳ありません。 IPU女性議員会議が三月一日、ニューヨークの国連で行われました。我が国、参議院からは二名で、私は民主党の島田先生とともに参加させていただきました。女児に対する差別及び暴力に対する議会の視点に関する議員会合を国連女性の地位向上部と協力により開催されたものであります。世界じゅうから百五十名以上の国会議員が参加し、国連の第五十一回婦人の地位委員会の審議を補完するものでありました。我々ともにテーマに従い、発表させていただきました。その会の終わり、締めくくりに当たり、モニカ・サビエル委員長から、女児は男児に比べて精神的、肉体的ヘルスケア、教育へのアクセスが限られていると。女児は権利や機会を与えられることが少ない。男児に比べ自信に欠けるがサポートを得られない。暴力や搾取に脆弱である。地域性と移民される方々によってもたらされることが多いのではないかと私は思うのですが、報告の中には全く言い訳のしようがない女性性器切除のような有害な慣行がある。また、未成年の結婚、性的暴力、トラフィッキング及びHIV、エイズに堪え忍んでいるという報告がございました。これがつい最近の国際課題としての表現でございます。 我が国におきましても、リプロダクティブヘルス・ライツに最も重要であり、またDVについても殺人事件まで及んでいることなどは女性問題として大きな関心事でございます。DVは児童虐待であるというふうに児童虐待法にも示されております。また、親が子を、子が親を殺害するなど、静観できないものがございます。 我々は国際的にも、また人口問題、女性問題、UNHCR、IPPF等とは特に女性問題に関し密に我々も交流をしてきております。厚生労働省とも密接に関連する国際的作業でもありますので、ODAの資金については財務省にもお願いしたいところでございますし、また十分なる配慮をいただけますようにお願いしたいと思いますが、特に厚生労働行政の展開につきましては柳澤大臣に頑張っていただきたいと思っております。柳澤大臣の温かい思いやりのあるお人柄に対し、大臣の御活動に対しエールを送らせていただきまして、質問に入らせていただきます。 質問でございますが、参議院の経済・産業・雇用に関する調査会では、現在ワーク・ライフ・バランスについて調査を進めているところでございます。今までに参考人からいろいろな提言がございました。働く人にとっては突然の子供の病気が一番気になります。参考人からは、ニーズの高い支援策として、子供の看護休暇の日数増が挙げられました。現在、子供が何人いても五日とされておりますが、子供が多くなればそれだけ病気にかかることが多くなってまいりますので、そういった事情に配慮した制度とすべきと思いますが、柳澤大臣、いかがでございましょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 働くお父さん、お母さんにとりましては、子供が病気やけがをした場合の対応というのは、本当にもうせっぱ詰まった切実な問題であるということは御指摘のとおりでございます。子育てをしながら安心して働き続けられるためには、子供の看護休暇は重要な制度だと認識をいたしております。 このため、平成十六年の育児・介護休業法の改正によりまして、従来、努力義務であったこの看護休暇の制度が義務化されまして、年次有給休暇とは別に労働者に一人につき年五日という休暇が保障されることになったわけでございます。 今先生からこれは、どうも私、一人当たりの休暇の制度になっているので、これを子供の数に応じたものにしたらどうかということでございますが、私どもとしては、今この子供の看護休暇制度のそのものにつきまして、まず法制度をしっかりと周知徹底していくということが第一に必要なことではないか、このように考えておりまして、改正法の施行の状況をよく把握して、その上で先生の御提案なんかについてもこれを踏まえて検討をしてまいりたいと、このように思います。
○南野知惠子君 少しありがとうございます。その次にまたよろしくお願いいたします。 次に、正規労働者と非正規労働者の待遇の格差が問題になっております。政府もこの問題を十分認識され、パートタイム労働者の待遇の改善を目指すパートタイム労働法の一部改正案が今国会に提出されております。また、現在、パートタイム労働者の厚生年金の適用拡大につきましては、審議会での報告がまとまり、二日前でしたか、新聞に出たと思いますが、これを受けまして今後どのように検討を進めていかれるのか、今後の見通しを簡単にお願いいたします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 新聞の報道はともかくといたしまして、厚生労働省といたしましては、三月六日に社会保障審議会年金部会が行われまして、そこに提出されたワーキンググループの報告を受けまして、今後、与党とも十分相談しながら具体案の作成を進めてまいりたい、このように考えております。その上で、できる限り早期に成案を得て、今国会に提出予定の被用者年金一元化法案の中で年金の拡大についても必要な法的手当てを行うことにいたしたいと、このように考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。みんな年寄りになりますので、その分よろしくお願いいたします。 医療の安心、安全に関しまして、看護の質の向上も不可欠の要素と思います。看護基礎教育の充実に関する検討会では現行制度の枠内での検討が進んでいると聞いておりますけれども、看護基礎教育の充実のためには教育期間の延長が必要であると考えます。御見解をお伺いいたします。 そして、基礎教育に加えまして、保健師及び助産師の教育が積み上げられていくものと推察いたしますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 御指摘の看護基礎教育の充実に関する検討会を昨年三月より開催いたしまして、これまで検討会を重ねてまいったわけでございますが、先日行われた検討会では、現行の制度内での看護基礎教育のカリキュラムの改正案について議論がなされたところでございまして、今、南野先生の御指摘のとおりでございます。 現時点では、まずは検討会における御議論を私どもとして見守りたいと考えているところでございますが、基礎教育の充実のために更に教育期間の延長等の検討を行うべきであると。更にその上に助産師等の養成のためのカリキュラムはいかがかと、こういうようなことになりますれば、改めて具体的な課題について検討をしてまいりたいと、このように考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。お見守りいただいて、さらにお育ていただきたいというふうに思っております。 教育基本法の審議におきましても伊吹文科大臣にはいろいろ御指導をいただいたところでございますが、今日は一問だけ用意させていただきました。大変ヘビーだとは思いますが、今日は看護系大学についてでございます。 助産師養成課程を選択する学生が少ないと聞いております。また、助産師教育コースを廃止するなどの動きもあると聞いておりますが、そういったことではなく、大学教育においても助産師教育に積極的に取り組むべきと考えますが、昨今のこのような状況の中で、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(伊吹文明君) 先生にはもう正に専門中の御専門家でございますが、助産師養成は基本的には厚労大臣の御指定がある専修大学と各種学校、それから私どもの方が指定しております大学と短期大学によって行われております。国立大学においてすら国立大学法人というので自主性を尊重するということになっておりますから、どの教育課程を設けるかあるいは廃止するかというのは、やはり基本的には国というか文科省が介入するのではなくて、各その学校が自ら判断をすべきものだというのが現在のやはり行政の流れでございます。 しかし、大切な助産師の養成がどんどんどんどん先細りになっていくんじゃ、これはもう困るわけでございますので、強制はできませんけれども、できるだけこの助産師の履修の人数枠を拡大してもらえるような、まあインセンティブを与えるというんでしょうか、こういう要請や努力をしております。 特に、一番困っていることは、これは分娩数が非常に少なくなってきておりますので、助産師の国家試験の条件として、学生一人について十回の正常分娩の介護を経験することということになっておりますので、これはいろいろな病院その他とも連携を取りましてこの条件が満たせるように頑張っておりますし、各大学に対しましても、実習施設の確保、それから実習指導者を対象にした研修、こういうものを行いまして、強制はできませんけれども、できるだけ先生の御要望にこたえるように、各大学に、あるいは短期大学にその方向で動いていただくような条件づくり、これは一生懸命やらせていただきたいと思っております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 是非そのような方向でお願いしたいんですが、私のためでなく、これは今から生まれてくる子供のためでございますので、そこら辺、十分先生よろしくお願いしたいと思います。今までは、短大の専攻科などがありましたときには、一校で二十人ぐらい養成していただいていたんですが、今先生がおっしゃるような理由で今少なくなっているものかと思っております。よろしくお願いしたいと思います。 次でございますが、本年四月から、助産所に対して、嘱託医に加えまして連携医療機関の確保が義務付けられておりますが、その具体的な在り方は省令にゆだねられるというふうに承知しております。助産所に過重な負担が掛からないように検討されていると聞いておりますけれども、具体的に内容につきましてお伺いしたいと思います。 また、嘱託医や連携医療機関に対しては積極的に引き受けるよう御指導いただけるものと感じておりますので、今後の対応をよろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 御指摘の嘱託医及び連携医療機関の要件等に係る省令案でございますけれども、現在パブリックコメントで御意見を募集しているところでございます。一部には、嘱託医及び連携医療機関の確保が難しい、助産所の開設に支障が生じる、そのような指摘があることも承知をいたしておりまして、このような指摘も踏まえまして省令案を作成しているところでございます。 省令案では、出産の安全を確保しながら、助産所の開設者に過重な負担が生じないよう、この二つの要請にこたえる意味で、まず、嘱託医師及び連携医療機関を定める必要がある助産所は分娩を取り扱うものに限りまして、分娩を取り扱わない助産所につきましてはこれを不要とするということ、それから二つ目に、嘱託医師としては医師個人を特定せずともよろしいと、産科を有する医療機関に属する産科医師が言わば全体として対応するというような嘱託にすることもこれを可とするというようなことを定める予定でございまして、その運用につきましては、連携医療機関の医師を嘱託医師としても構わないこととしたいと考えているわけでございます。 また、ただいま申し上げた措置に加えまして、制度の施行に際し、今委員の御指摘のとおり、都道府県や関係団体に制度への協力を求めていくことによりまして、助産所が嘱託医及び連携医療機関を確保できるよう努めてまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。 助産師は社会において案外弱い立場の職種でございますので、是非そこら辺の御配慮をお願いしたいと思っております。 次は、これは周産期医療ネットワークの、患者さんが過去にたらい回しがありました。それらを予防することに関して、早急に全県整備が必要と考えております。この前も御質問させていただきましたが、そのときは八県が未整備と承知しておりますけれども、現在それがどのような整備状況になっているのか、今後またどのようにしていかれる御計画があるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 一般の産科病院等と高次の医療機関との連携体制を確保するところの周産期医療ネットワークの整備を現在進めているわけでございますけれども、まず委員の御指摘のとおり、現在でも実はまだ整備できていない県が八県ということで、その後の動きがないわけでございます。 私どもといたしましては、未整備県の早急な整備、それから整備されるまでの間の現行体制での迅速かつ適切な医療の提供、それから既整備県の現行体制の点検及びその充実を図る取組、これらを促してまいりたいと考えておりまして、それとともに各都道府県に対してその実態を把握するように今調査を実施しているところでございます。今後、周産期医療ネットワークが整備されていない八県の実情を踏まえまして、十九年度中には全県整備に向けて努力をしてまいりたいと、このように考えております。
○南野知惠子君 ありがとうございます。厚生労働省の頑張りと同時に、この予算委員会に出てる議員の先生方も、我が県にこういうネットワークがなければ、是非協力していただきたいと、このマイクを通してお訴え申し上げますが。 次は、産科医の不足が社会問題となっております。臨床の場におきましては、助産師がいるのに適切配置がされていないことも聞いておりましたが、また助産師に対し、その能力を十分に発揮してもらい、かつ産科医の負担の軽減にも資するように、また産科外来、院内助産所など医師と助産師が連携して業務を行えるような形式を進めていくべきであると私は強くお訴え申し上げたいんですが、厚生労働省の御認識をお伺いいたします。
○政府参考人(松谷有希雄君) 地域において安心、安全なお産ができる体制を確保する上で産科医師との適切な役割分担、連携の下、正常産を扱うことができます助産師を活用する体制の整備を進めるということは、先生御指摘のとおり、大変重要であると考えております。また、限られた医療資源を効率的に活用するという観点からも助産師さんの活用は大変重要であると考えております。 このため、厚生労働省といたしましては、例えば病院内で助産師が正常分娩を扱う院内助産システム、また助産師外来といったようなものを開設し、医師と役割分担しながら妊産婦健診や保健指導等を行う例などの新たな助産師活用策につきまして調査研究を進めておりまして、その成果を踏まえて有効な活用策を普及していきたいと考えております。
○南野知惠子君 是非、緊急にその方に力を回していただきたいと思っております。 私もふるさとに帰ったりしますと、よく病院と相談させていただいて、今医師がいないので閉鎖しなきゃならない、いや、それはちょっと待ってと言って、今厚生省とも御相談させていただいている件がございますので、本当につらい思いをいたしております。 次は、産科に関する無過失補償制度に関する議論が今進んでいると承知しておりますけれども、現在の検討状況はいかがなんでしょうか。また、当然助産所も対象になっているということは承知いたしておりますが、助産所だからといって不利益な扱いにならないような制度にすべきと考えますが、いかがなっておるか、教えてください。
○政府参考人(松谷有希雄君) 現在、検討されております産科の医療補償制度におきましては、安心して産科医療を受けられる環境整備の一環といたしまして、通常の妊娠、分娩にもかかわらず、脳性麻痺となった場合についての補償を行うことといたしております。 昨年十一月に与党の検討会で取りまとめをいただきました本補償制度の枠組みにおきましては、医療機関とともに助産所につきましても制度の加入者とされているところでございます。詳細な制度施行につきましては、財団法人日本医療機能評価機構に設置されました準備委員会において検討していくこととされておりますが、助産師の皆様方の御意見も十分反映されるよう配慮していきたいと考えております。
○南野知惠子君 よろしくお願いいたします。 次は、ドクターの件でございますけれども、特に産科では新卒ドクターのかなりの割合を女性医師が占めていると聞いております。男性が半数を占めることを前提とした職場環境ではなく、男性も女性も働きやすい職場環境に医師の世界も変えていかなければいけないと思っており、医師の過重労働の問題、ひいては医師不足の問題は解決しないと考えておりますので、厚生省の認識及び今後のお取組を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松谷有希雄君) 委員御指摘のとおり、近年、医師国家試験の合格者に占めます女性の割合が約三分の一にまで高まっておりますとともに、特に産婦人科におきましては、平成十八年三月に臨床研修を終えた医師に対する調査では、産婦人科を専門としたいと回答した医師のうち女性は六八・一%となっておるなど、今後は医療現場における女性の進出が進んでいくことが見込まれておるわけでございます。 女性医師の場合には、男性医師と比べまして、出産や育児により医療機関を休職、退職する割合が高いという指摘がございまして、各医療機関におきましても、国といたしましても、女性医師の家庭生活と診療の両立や退職後の診療現場への復帰支援など、女性医師の就業環境の整備を進めていくということは重要であると認識しております。 このため、国といたしましても、病院内の保育所の運営費の補助事業におきまして、平成十四年度に女性医師の児童も補助対象に追加するなど制度の充実を図りますとともに、退職いたしました女性医師等に対する支援といたしまして、今年度から女性医師のライフステージに応じた就労を支援するための女性医師バンクの設立などの施策を講じておりまして、今後ともこれらの取組を通じまして女性医師の就業環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○南野知惠子君 次は、中医協の建議についてでございますが、看護職員確保策を充実すべきとの指摘があったと承知しております。必要な看護職員を確保するためには、潜在看護師の掘り起こしや研修等の確保策だけではなく、妊娠、出産等を経ても看護職としてのキャリアが継続できるような政策的支援が必要であると考えますが、今後の取組についてお伺いいたします。
○政府参考人(松谷有希雄君) 委員御指摘のとおり、看護職員確保対策につきましては、従来より行っております潜在看護職員への就業あっせんや再就業を後押しするための講習だけではなくて、看護職としてのキャリアの継続を支援するような施策も重要と考えております。 このため、出産、育児、子供のためを理由に離職する看護職員が多いことにかんがみまして、病院内保育所の運営に対する補助を行っているところでございます。さらに、看護職員が業務を継続、あるいは復職しやすい勤務環境を広めるために、来年度予算におきましては、多様な勤務形態で看護職員を雇用する医療機関の事例を収集、分析をいたしまして、そのノウハウを普及することで看護職員の出産や育児等の生活環境に応じた就業の支援をすることといたしておりまして、引き続き看護職員確保対策を推進していきたいと考えております。
○南野知惠子君 よろしくお願いいたします。 これは最後の私の質問でございます。あとは西島先生がたっぷり御質問されると思いますが。 十分にはまだ遠いのですが、大臣がお替わりになられるたびに私はお聞きしている事柄がございます。 少しは患者さんのケアサービスが得られるようになったと喜んでいたところでありますと言えば何と申し上げたらいいのかすぐお分かりだと思いますが、いわゆる七対一看護に対して、中医協では看護の必要度を今後また検討すべきという建議が出されたということでございます。これは、ますます我々にとっては厳しい課題となってまいります。 看護環境を後退されることのないようにお願いしたいのでございますが、こうした看護に関する重要事項を検討する中医協、これは中医協で検討しようとしておられるんですが、看護職員の代表者が専門委員という形でしか参加しておりません。これは不適切であると私は常々言ってまいりましてもう十何年たっておりますが、変わっておりません。正規の委員とすべきであると思っております。 それにはいろいろな裏付けがあるということもお聞きいたしておりますけれども、現在、看護職が副院長に就任する率が増えてまいりました。就任できた病院では赤字が黒字になっているということを先生方御存じだと思います。 看護婦がどれだけ病院全体を知っているかということを御了承いただきたいと思っておるわけでございますが、赤字から黒字になる効果を上げていることの評価、これは既に経営に参加しているというわけでございます。さらに、病院の隅々を知っている看護職がどのようなケアをすれば、どのような笑顔をすれば病院が赤字から黒字になるかということも分かるわけで、衛生材料をどう使えばどうなるかということも分かるわけでございます。そういうもの、またさらに、中医協に入る意味としては、診療報酬がもらえるかどうかというような課題が一つございますが、介護、訪問看護等では直接保険、診療報酬とのかかわりを持っております。 そういうわけでございますので、これからも専門委員でいいじゃないのと、中医協で決めたら決めたことをあんたしなさい、するだけでいいのよというふうな形で看護職におっしゃっていこうとしておられるのかどうかも含めて、是非中医協に正規のメンバーとしてお決めいただきたい。この前の改正があったことは存じ上げております。これは議員立法であるということも承知しておりますが、この前は閣法で展開されたのかなというふうにも思っております。 そういうところで、是非、このことは念願でございますので、この期に及んで看護職の中医協への参加、よろしくお願いしたいんですが、よろしくお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 看護師さんたちの活動、機能、役割等々が重要性を増しているということは、もう南野委員の御指摘のとおりでございます。私もそのように認識をいたしているところでございます。 ただ、お尋ねの点につきましては、看護の専門家が専門委員として中医協の審議に御参加をいただいておりまして、看護師を始めとする医療提供に従事する方々の意見の中医協の審議への反映の在り方については、これは引き続いて我々の検討課題にしていただきたいということでございます。 先ほど委員の御指摘のとおり、最近委員の構成が変わりまして、なかなかまた更に難しさが増しているような受け止め方を私としてしておるということで、大変今後の課題にしていただければと思ってお願いを申し上げる次第でございます。
○南野知惠子君 今大臣がおっしゃってくださいましたこれからの検討課題というところで美しい笑顔をお出しいただきましたので、その笑顔を引き続き改正の方向に向けていっていただきたいと思います。 ありがとうございます。 次、西島先生にお願いします。
○委員長(尾辻秀久君) 関連質疑を許します。西島英利君。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。関連質問をさせていただきます。 まず、規制改革と公共交通機関ということで、先ほど小林委員の方からもあずみ野観光バスの様々な問題が質問をされたわけでございますが、これを詳しくお話ししようとは思っておりません。 ただ、やはり規制緩和の結果、様々な会社ができまして、特に免許制から許可制になったということで、先ほどの数字もお出しいただきましたけれども、大変な数が増えたわけでございます。競争ということになりますと、結果的には価格の競争がまず第一に来るだろうと。価格の競争ということになりますと、いかにコストを削減するかということになり、そのコストを削減する一番大きなものは何かといいますと、労働集約型産業でございますから人件費という形になるだろうと。そういうことで、人をたくさん雇うことができないというような状況もあって今回のような事故につながった可能性もあるのではないかなというふうに思うわけでございます。そういう意味では、この規制緩和の光と影という部分の影の部分ではないんだろうかというふうに思うところでもございます。 また、よく新聞とか週刊誌なんかにも出ますけれども、規制緩和によりましてタクシーの台数が非常に増加しているということでございまして、このタクシーの運転手さんなんかに聞きますと、もう収入が非常に減ってきたと。その減ってきた収入を何とか確保するためには長時間の乗車をせざるを得ないというようなこともよく聞くわけでもございます。私は余り行くことはないんですが、銀座とか新宿行きますと空車がずっと並んでいるんですね。本当にそれだけのタクシーが必要なのかどうかということもやっぱり含めて今後検討する必要性もあるのかなというふうに思っております。 この規制緩和をお決めになった方のお話をちょっとある本で読んだことがございますけれども、台数が増えればそれだけ利用者の利便性が増えるんだということをおっしゃいましたけれども、果たしてそうなのかなと。そういう意味で考えると、やはりこういうものの一つの検証というのはしていく必要性があるのかなというふうに思っています。 また、実は昨年の一月四日の毎日新聞の夕刊に、奥鬼怒川温泉の路線バスの問題が取り上げられておりました。ずっと鬼怒川から山奥の方へ行くバスでございまして、そこに一つの村があるわけでございますけれども、大きな企業のバス会社が不採算路線ということでその運行をやめてしまわれたということで、これは住民にとってみたら唯一の足だったわけでございますから、しようがないということで、実は村営バスを運行をされたということでございます。 ところが、ここにはある程度名の通った温泉があるということで、休日とかそれから週末にはそれなりの需要が見込まれるということで、実は地元のバス会社がその路線に参入をしてきたということでございまして、このバス会社は休日それから週末しか運行をしないと。しかも、その村営バスが運行する直前の五分前に時間を設定をして、さらには、値段的にも村営バスが二千百円のところを千六百円と設定をしていると。つまり、バス停は同じところに二つあると。そうしますと、どちらを選ぶかということはもう当然明白なことでございます。ですから、週日、休日でそれなりのお客さんがあったから何とかこの村営バスはやれてたわけでございますが、その一番いいところを取られてしまったということで、この村営バスは大変な赤字になってしまったというようなこの記事でございました。 そういう意味で考えますと、やはりこれもうほとんど許可制になって、そういうふうに自由に参入できるようになってきたということのいい面もあろうかもしれませんけれども、しかし影の部分もあるということでございまして、そういう意味では、この規制緩和がそのいいことの方がたくさんあったことは間違いございませんが、やはりどこかできちんと検証をして、見直すべきところは見直さなければいけないのではないかというふうに考えるところでもございますけれども、冬柴大臣、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 運輸事業における規制緩和につきましては、社会経済情勢の変革に的確に対応して国民生活の質を向上させようというところで、また経済の活性化を図ろうということから、事前規制から事後チェック、事後規制へという大きな流れの中で行われたわけでございます。 これの光と影っておっしゃっていただきました。その光の部分としまして、例えば今まで行われていなかった要介護者向けのバスツアー、今まで身体に障害がある方とかそういう障害のある方が家族共々旅行に出掛けるとか、そういう機会が非常に少なかったわけですけれども、そういう方々向けのバスツアーを企画してやっていただくとか、あるいは福祉タクシーという、例えばそういう障害のある子供さんが通学をするのにそういうタクシーをやっていただいたり、あるいはそういう人向けのタクシーが出てきたり、これは非常に光の部分だろうと思います。また、多様な運賃、サービスの導入が行われまして、これは利用者の利便の増進が図られていると、そういう評価をいただいている面もあるわけでございます。 しかしながら、影の部分が当然のことであります。その影の部分として、輸送の事業というのはもう安全が生命線でございます。したがいまして、我々そういうものを所管する国土交通省としましては、安全の確保が損なわれないようにということで、事前規制を緩めるということは、事後規制を強めるということでなければバランスが取れないわけでございますし、そういう観点から、大変厳しい予算の中ではありますけれども、監査体制の充実強化を図ってまいりました。 例えば、自動車運送事業者に対する監査要員というものは、平成十四年七月には百八名でございましたけれども、現在は百六十六名に増やしていただき、さらに、現在今審議をしていただいている平成十九年度予算におきましては、これを二百名としていただくということにしておりまして、十四年から比べればほぼ二倍弱まで伸ばしていただいているわけでございます。そういうことで、効率的かつ重点的な監査を実施をして、そして、影の部分と言われる部分をできるだけ低減をしたいというふうに考えているところでございます。 また、運輸安全マネジメント制度というものも新たに発足させまして、事業経営者から末端の、運転士はもちろんですけれども、職員に至るまで、安全ということが運輸事業にとって最も優先すべきものである、安全、安全、安全ということを強調していただく経営を取っていただくようにもいたしておりまして、我々としましては、今後とも責任を持って的確に対応していきたいと思っております。 その中にあって、あずみ野観光バス事故が起こったということは非常に象徴的でございまして、私どももこれについては是非対策を考えていきたいと思います。 ちょっと答弁が長くなりますので、今の言っていただきました村営バスのことはどうしましょう。
○西島英利君 いや、結構でございます。
○国務大臣(冬柴鐵三君) はい。
○西島英利君 ありがとうございます。 やはり村民にとってみたら唯一の足でございます。確かにバランスというのは、やはりある程度利益の上げる部分と上がらない部分と、そこにバランスを取って初めて成り立つわけでございまして、利益のある部分だけをうまくいいとこ取りをしてそれ以外は知らないよというのは、本当にその公共交通機関を経営をする会社の姿勢として非常に私は問題であろうというふうに思います。そういう意味での御指導を是非お願い申し上げたいというふうに思います。 もう一つは、二月六日に起きました本当に悲惨な事故でございましたけれども、板橋区常盤台の東武東上線での事故の問題でございます。 昨日質問取りのときにいろいろとお話をお伺いしましたので細かいことはちょっと避けさせていただきますが、この警官が本当に美談として語られたわけでございますけれども、この警官の方とその自殺をしようとした女性とがもみ合っているときに、ホームにはたくさんの方がいらっしゃったと、ところが、そこに駅員がいなかったと。もし駅員の方がそこにおられるんであれば、特急が通過する時間というのは分かるわけでございますから、もっと早く非常ベルを押せたんじゃないかと。 今まさしく利益を上げるためにいかにコストを下げるかという考えの中で、これもお聞きしましたが、ラッシュアワーの時間帯には駅員がいるけれども、そのラッシュアワーの時間帯を外れるともう駅員がいないんだというようなお話でもございました。 私は東武の会社を責めようとは全く思っておりません。しかし、そのコストをいかに少なくして利益を上げるかという流れの中で、実は安全という面が少し薄くなっているのではないかと。JR西日本も同じような状況の中で実はあれだけの大きな事故が起きたわけでございます。 助けられる人は助けなきゃいけない。どうしても駄目な人もいらっしゃいます。しかし、そういう面でやはり今後安全という面を考えたときに、やっぱり国土交通省としても何らかの検討といいますか、よければ指導といいますか、そういうことをやっぱりしていく必要性がこの一例で、やっぱり事故に学ぶということはよくありますけれども、この一例でお考えになる必要性あるんじゃないかと思いますが、簡単で結構でございますので、コメントいただければと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 殉職されました宮本巡査部長さんですか、本当に敬意を表しますし、心から哀悼の意を表したいと思います。 ただ、駅員がいなかったという御指摘、重く受け止めますが、東武東上線ときわ台駅には踏切に隣接したホーム上に四か所には非常停止ボタンが設置されておりまして、事故当時、現にどなたかが押していただいているんですね。しかしながら、間に合わなかった。ホームの下には待避スペースが設けられており、また踏切には遮断機がありということでございましてね、今回のような自殺の意図を持った方については、施設設備などの在り方を含めて鉄道側で万全の対策を講じても、おのずから一定の限度があるんじゃないかなというふうには思います。 ちなみに、毎年、過去三年間、五百件から六百件鉄道自殺事故、事件が起こっていますし、またホームからの転落というか、これは悲しい事件ですが、三十件から五十件程度発生して尊い命が失われているという痛ましい状況がございます。それに伴って多くの鉄道利用者にも御迷惑が掛かっているわけでございますので、我々としては、できるだけこういうものについて、命を守るという、あるいは安全運転あるいは乗客の利便という観点からも、このようなものを何とかやめていただくように、これは社会全体でも取り組まなければならない問題でございますが、鉄道事業者としても重ねて、これを教訓として、またどういう手があるのか、検討をさせていただきたいと思います。
○西島英利君 この事故につきましては、もみ合っている間の時間、結構あったそうでございます。ですから、特急の通過時間というのは分かっているわけでございますから、もし駅員がおられたら助かったのではないかなというふうなことも考えて、やはりこれから、それは確かにこれはしようがないよねといえばしようがないで終わるわけでございますけれども、やはり命は一つしかございませんので、是非そういう観点からの御検討をいただければというふうに思います。よろしくお願いをいたします。 続きまして、中国残留孤児の方々の課題を一つだけ御質問させていただきたいというふうに思いますけれども、おとといの公明党の松あきら委員の御質問に対しまして、総理も、夏までに何らかの支援の枠組みを取りまとめるということを御答弁されました。私は非常にこれに期待しているわけでございますが、何で今日これ取り上げるかといいますと、実は月曜日にこの残留孤児の方々が来られまして、いろいろとお話をして帰られました。そのときに、それはもっともだなと思うことが幾つかありました。 その中の一つを是非できないだろうかということでお話しさせていただきたいと思うんですが、やはり中国ではかなりいい生活をされていた方々が日本に帰ってこられた。学校の先生であり、外科の医者でもございました。その方々が帰ってこられて、日本ではそういう職が取れないということで、結果的に今は六十歳過ぎておられまして生活保護を受けておられるわけでございますが、この方々が、お墓参りに帰りたいんだと、養父母のために。ところが墓参りに帰るとなるとそこで生活保護がストップされると、これは何とかならないかということでございました。 厚労省に聞きましたら、一つだけストップしないことがあると。それは何かといったら、病気になられたときにお見舞いに行くのはこれは生活保護をストップしないということですが、墓参りというのは、我々小さいときからもう当然、先祖へお参りするのは当たり前でございまして、参らなきゃ罰が当たるというぐらいの状況で、これはもう日本人の私は心情であろうというふうに思います。 そういう意味で、やはりここの部分、夏までに取りまとめられて、実際的にそれを制度化されるのは来年になるんだろうと思うんですが、予算の問題等々もありますから。しかし、少なくとも何とか、本当に少ないお金を何とかためて、飛行機代をためて、そしてお墓参りに行こうというときに、それじゃ生活保護をストップするよと、やっぱりこれは問題があるんじゃないかなというふうに思います。 これは、今お考えいただいて御検討していただければすぐできる話でもあるだろうというふうに思いますので、何らかのコメントをいただければと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 中国残留邦人が訪中する際の支援につきましては、これまでにも、財団法人中国残留孤児援護基金におきまして、養父母のお見舞いのため、今委員が御指摘になったとおりですが、そのお見舞いのため訪中する際の旅費等について支援を行ってまいりました。 実は、今度の平成十九年度予算におきましても、いろいろと工夫をさせていただきまして、我々としては細かな配慮をさせていただいたと、そういう予算ができたと思っておるわけですが、その中の一つに、実は、今委員の御指摘になられた、生活保護を受給している方々が墓参等のため中国へ渡航する際には、渡航期間中の生活保護の扶助費の継続支給を、前は止めてしまっておったんですが、これを継続支給をするということ等の措置を実は講じておったところでございます。 したがいまして、その後総理から、法律問題、裁判の結果、こういったことを別として、中国残留邦人の方々への支援の在り方をよく検討するようにという御指示をいただきまして、私ども今検討をしております。これは、中国残留邦人の方々のお話を聴くこと、それからまた第三者の有識者の意見を聴くこと、それから与党のいろいろPTでもう既に御検討をされてきましたので、この意見も聴くことということで、これらをない交ぜにして、本当にベストで、よく総理がおっしゃられるように、日本に帰ってきて良かったと思っていただけるような措置をつくり上げたいと、こういうように思っておりますが、その際には、その措置と我々が今度予算化している措置とはうまく組み合わさって、総合されて、矛盾のないように両方が生かされるようなことを考えていきたいと、このように思っておりますので、十九年度予算における、今言った生活扶助費が止まってしまうというようなことを避ける継続の措置については、もう予算が成立すればこれが動き出すということに、今御指摘のとおりなり得ると思っております。
○西島英利君 先ほど申し上げました墓参ですね、墓参りのことも含めて、是非よろしく御検討をお願い申し上げたいというふうに思います。 実は私、土曜日に、月二回実は外来をいたしております。それはどうしてかといいますと、どうしても患者さんから診てくれという要望がありますので、時間のあるときは土曜に診ているんですが、先日、土曜日に認知症の患者さんが来られまして、実は御主人が連れてこられているんですけれども、その方がつくづく、今回、医療費、それから介護に対しての負担が非常に大変になったと、今までできていたことができなくなってきたというふうな悩みを訴えられました。 確かに、そういうような状況の中で、実は、ここに一つのデータがございまして、民間研究機関の日本医療政策機構というところがございますけれども、ここがアンケート調査を取りましたところ、やはり、ある程度の所得のある人と低所得の方では医療格差が二倍以上あると、つまり、負担感というのが非常に低所得者の方に重くなってきたというような実はアンケートの結果があるわけでございます。余りにも経済的な側面からだけで様々な制度改革が行われてきた結果ではないかなとちょっと苦言を呈するわけでございますけれども。 そのときに、同じような状況で、経済状況が悪い中で、実は、イギリスが医療制度の改革を行ったわけですね。 サッチャーさんが枠組みを作りまして、次のメジャーさん、メージャーさんですかね、首相が実際にそれを行われたわけでございますが、内部の市場経済システムを取り入れられて競争原理を入れられたりとか、それから医療費の伸び率管理制度を取り入れられまして、もうこれ以上医療費は伸びないよというようなやり方をされたわけでございます。 その結果、質が良くなったのかといいましたら、医療の質が完全に低下してしまって、もう院内感染が当たり前と。しかも、これじゃとてもやれないということで医師や看護師たちはヨーロッパや米国に全部行って、全部じゃありませんけれどもかなり行ってしまったということで、必要な医療が提供できなくなって、例えば、必要なときに手術を受けようと思ってもできないと。がんの診断を受けて、がんの手術をするのに一年以上待たなきゃいけないと。ですから、その後イギリスはどうしたのかといいますと、インドから医師をどんどん移入して、そして、急ぐときにはフランスとか、要するにヨーロッパの方へ手術をしに行くと、そういうような実は状況になって、これは失敗したわけですね。 そして、それを受けた形の中でブレア首相が、要するに政権交代になってブレアさんが出てまいりまして、そして必死になって医療費をどんどんとつぎ込んでこれを元に戻そうとするわけですけれども、これはもう、一度駄目になったものはそう簡単に元に戻るわけではございません。まだまだ入院待機という期間が非常に長いという状況が今イギリスに続いているわけでもございます。 そして、じゃ日本ではどうなのかといいますと、この数年、最初は伸び率管理からスタートしたんでございますけれども、その後は総枠管理と、医療費の総枠管理と、さらには混合診療の導入、さらには、去年の十月にもまた出ましたけど、保険の免責制という形の中で経済的に負担をどんどんどんどん患者さんに負わせようという、そういう政策的なものがどんどんどんどん今出てきている、これは間違いございません。 ですから、先ほどのような、そういう負担感が重くなったということが出てきたんであろうというふうに思いますけれども、このような状況の中で、もうもたないと思うんですね。医療機関ももうぎりぎりの状況の中で、要するに、医療費を抑制するということは、医療機関の人件費率は五〇%なんですよ。ということは、医療費を抑制するということは、看護師の給料も抑制しなければいけない。結果的に、ほかの職種へ行くというような流れも当然出てくるだろうというふうに思います。 そういう観点の中で、やはり別の財源、消費税ということを、やはり国民にもこういう形での状況を知らせて、やっぱり国民に考えていただく、そういうことも今後必要ではないかなと思うんですが、財務大臣、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君) この予算委員会で、私聞いておりますと、福祉の切り捨てがけしからぬ、介護の問題も負担が多い、そしてまたODAも必要である、中小企業対策も必要だ、中小企業切り捨ては困る、そして、減税はいいけど増税は困る、全部聞いていますと完全に日本の財政が破綻をする話になっています。 これから、今おっしゃったように、少子高齢化の中で高齢者が増えてくれば自動的にこの医療費が増える、そして年金も増える。そして、そういう中でどうするか。今、いわゆるこの進路と展望は、高齢化対策は入れておりますけれども、少子化対策については、先ほども議論がありましたように、その収支見通し、財政見通しの中に入れておりません。フランスはGDPの三%を少子化対策に使っている、日本は〇・八%であります。そういう中で、このままでいいのかと、日本はこのままでいいのかという問題を、私は与党、野党を問わず真剣に考えなければならない。皆さんがおっしゃることはみんなもっともであります。しかし、皆さんの言うことを聞いていれば借金が雪だるまになる、確実なんであります。 ですから、これは、この問題は是非、党派を超えて、財政を再建をして、出る方を締める方は徹底的にやっております。入る方も幾らか考えていただかないと、私は日本の財政も良くならないし、今、いろんなことで問題提起されましたすべての問題が全然解決できない、そういうふうに思っております。 ですから、私も実は質問を受ければそういうことを言いたいと思って、もっとシステマティックに説明する準備もしておりましたが、そういう質問は一切ありません。ですから、私もそういう意味で、今皆様のおっしゃったことは、もうここ三日、四日、特に参議院ではそういう非常に現場の問題の深刻な問題が出ております。しかし、それを解決するためにも、ないそでは振れないというのが今の実情でございまして、その辺を総合的に是非お考えをいただきたいと思います。
○西島英利君 ですから、消費税も考えられるということだろうというふうに思いますし、また、医療制度改革の中で後期高齢者医療制度が今回導入されまして、これは実は医療費適正化のための制度であることは間違いないことでもございますので、是非そういう観点の中での国民に対する御説明を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。 それでは、次に移らしていただきますけれども、不正アクセス防止法違反などのサイバー犯罪の現状ということで、警察庁からこの前報告書を出されましたので、ちょっとその点について御説明いただいて、本当にセキュリティー等々に関しまして防げるのかどうかと、情報が守れるのかどうかということをちょっと御説明いただければと思います。警察庁、よろしくお願いします。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 昨年中に警察が認知いたしました不正アクセス行為の件数でございますけれども、合計で九百四十六件でございまして、対前年比で一・六倍の増加でございます。平成十六年以降、年々増加する傾向にございます。これに対しまして、検挙の方でございますけれども、不正アクセス禁止法違反での検挙件数でございますが、合計七百三件でございまして、対前年比で二・五倍の増加ということで過去最高となっております。 そこで、不正アクセスの手口でございますけれども、検挙した事件のすべてがいわゆる、我々は識別符号窃用型と言っておりますけれども、平たく申し上げますと、ID、パスワードを不正に入手をしてこれを使うという形のものでございました。 では、このID、パスワードを一体どうやって入手したのかということでございますけれども、最も多いのは最近非常に増えておりますフィッシングサイトを使うというものが多うございます。次いで、スパイウエアという不正なプログラムを使うというものがございます。三つ目には、利用権者のパスワードの設定管理の甘さをついたというものが多いという形になっております。 状況は以上でございまして、したがって、対策もこれと同じように、疑わしいサイトには接近しないとか、またパスワードの管理を厳格にやっていただくとかいうことが必要ではないかというふうに考えております。
○西島英利君 昨日の御説明を受けますと、これはなかなか防げないという説明でございました。 そういう中で、先日、経済財政諮問会議に民間議員の方々が、ITによる生産性の加速を実現するためにという資料を出されました。この中に医療等のIT化ということが書いてありまして、かなり詳しくやれやれということが書いてあるんでございますが、じゃ実際に、国民の健康情報は絶対守らなきゃいけないという視点の中で、本当にセキュリティー環境はきちんとできているのかどうかというのを考えるんですけれども、取りまとめをされます大田大臣に御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 医療分野におきましても、レセプトのオンラインですとかIT化を進めて効率化できるところは効率化していくと、そして、サービスの質を維持しながら供給コストを低く抑えていくというのは重要なことだというふうに思います。 ただ、先生が御指摘のように、セキュリティー面を確保するというのはもう不可欠です。特にレセプト情報には、本人の受けた治療内容ですとか、極めてセンシティブな個人情報が含まれます。したがって、個人情報の保護を徹底するということはもう最重要なことだというふうに考えます。 したがいまして、内閣官房の情報セキュリティセンターですとか厚生労働省など関係省庁と連携を取りながら、セキュリティー面に最大限の配慮をして信頼性の高いシステムをつくっていくと、これが何より重要だと考えております。
○西島英利君 どうぞ慎重によろしくお願い申し上げます。 高市大臣来ていらっしゃいますので、この質問をさせていただいて最後にしたいと思うんですが、実は乳幼児の医療費の無料化の問題でもございます。 ゼロから四歳まではかなりの医療費掛かるんでございますけれども、それから十五歳まではそんなに掛からないんですね。ところが、やはり両親は若いものですから収入が少ないと、しかし病気に対する備えは必要だということで、かなりの不安が強いということで、これもやっぱり少子化の一つの原因になっているんではないかなと思います。 いろんな地方自治体が無料化をどんどんと推し進めてきているんですが、やはり少子化対策という観点の中で国もこれに真剣に考える必要性があるんじゃないかなというふうに思います。三割を二割にしたからという話ではないだろうというふうに思うんですが、是非御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 現在、三歳未満の乳幼児に関しましては自己負担二割ということになっておりますが、昨年六月の医療制度改革で、御承知のとおり、平成二十年度から義務教育就学前までということで対象を広げました。そしてまた、地方自治体で独自に上乗せ助成ということで、その市町村によって違いますけれども、まあそれでも、乳幼児に関しても自己負担をもう全額助成をしたり対象年齢を広げたり、いろんな取組をしていただいております。 確かに、更に上の年齢まで無料になったら親御さんの負担は軽くなると思いますが、これもまた、先ほど尾身大臣が答弁されましたとおり、財源の関係もございますし。で、私どもも今、やはり親の経済力がなかなか弱い世代ということで、そういった方々の多様なお声を反映しながら、できるだけ子育て支援をしていこうということで、例えば去年の十月からでしたら出産育児一時金ですね、三十万円から三十五万円に引き上げたり、そしてまた今御審議いただいております予算案の中でも様々な支援の拡大、例えば健診費用ですね、これも負担は軽減されますし、また去年、年末も大変話題になりましたけれども、児童手当の方も乳幼児加算という形で創設をいたしましたし。これも多様なお声があるんですね、出産のときの負担を何とかしてほしいとか、それからさらに奨学金のお話が出てきたり、いろんなお声がありますし、また医師の方からもたくさん私のところにメールが来ておりまして、あんまり安易にこの無料化を拡大されると、今度、とても軽い症状でも病院に気軽に来られて緊急対応ができないというようなお声もあったり、たくさんの方々のお声がありますので、財源との相談もしながら総合的に、できるだけ若い世代を応援できるように頑張ってまいりたいと思っております。御理解ください。
○西島英利君 もう時間が参りましたけれども、委員長、ようございますか。
○委員長(尾辻秀久君) 西島英利君。
○西島英利君 時間が参りましたので、これで質問は終わらしていただきますが、実は資料をお出ししたんですけれども、実は関係者、私の横に助産師の方いらっしゃいますんで、今日はこの質問は取りやめさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(尾辻秀久君) 以上で南野知惠子君の質疑は終了いたしました。(拍手) 明日は午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十八分散会