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166回国会参議院2007/06/28

北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
94
登壇者
9
会派数
4
開催日
2007/06/28

会議録

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、下田敦子君、木庭健太郎君、岸宏一君、田中直紀君、内藤正光君及び工藤堅太郎君が委員を辞任され、その補欠として広野ただし君、谷合正明君、岩城光英君、山本順三君、小林正夫君及び富岡由紀夫君が選任されました。     ─────────────

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。  今日は拉致問題ということでございますけれども、特に麻生外務大臣におかれましては、今回、外交防衛委員会そしてこの拉致問題、多分今日が今国会での恐らく外務大臣との最後の質問、答弁という形になるかと思いますが、本当に長い時間帯私とお付き合いくださいましてありがとうございました。恐らく、奥様よりも私の方が長くお話をさせていただいたんじゃないかなと思っておるわけでございまして、まあそういう面では本当にいつも誠実にお答えくださって有り難いなというふうに思っております。  早速、質問に入らさせていただきたいと思います。  ヒル国務次官補がピョンヤンに入りまして、今回の訪問についてはいろいろマスコミでも、なぜまだ初期段階の措置の実施が確認もされていない時点で行ったのかと、そもそもこの初期段階といっても、韓国のマスコミによると、実際にはくず鉄の塊と大差ない原子炉を閉鎖するだけなんじゃないかみたいな、結構そういうようなことも言われているわけなんですが。施設も閉鎖されることもない、それを確認することもないままピョンヤンに行ってしまったことに対しては、もうちょっと見極めてから訪問してもいいんじゃないかみたいな声もあったわけなんですが、行って帰ってきてから、また、こんなことを大臣に聞いてもどうかとは思いますが、まずこの辺について大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃいましたように、去る二十一日の日にヒル国務次官補はピョンヤンに行っております。  この核問題に関して、初期段階の措置につき実質的な議論を行うということが主たる目的ということになって、行く前に連絡もあっておりましたので、私どもとしては、この非核化に向けた今後の措置についての段階で、これが初期段階の措置までは行くという確信がそれなりに、まあBDAの話が当時まだモスコーで止まっている状況にはありましたけれども、そういった段階で行こうということになったんだと存じます。  御存じのように、二十五日の日にBDAの話に関しましては、モスコーの発表があり、続いてピョンヤンからも発表があって、この問題について、資金の問題が解決したという公式な声明が出されておりますので、二月の六者協議から数えて四か月まあ遅延した形にはなっておりますけれども、成果文書の履行に入っていくんだという旨を正式に発表しておりますので、今IAEAのいわゆる査察官というものが、査察官じゃない、実務代表団が今ピョンヤン入りをしておりますということだと思います。  で、日本政府としては、これはもうやっと、別にそんな喜ぶべき話でもない、やっと四か月ぶりに元へ戻ったという話なんですから、これからの話なので、そんなよかったよかったという話では全然ないと、基本的にそう思っております。  また、この拉致問題に関して言わせていただくと、この拉致問題に関しましては、ヒル国務次官補の方から、この問題を解決しない限りは日朝問題は進展しませんよという話で、日朝関係が良くならないということは、これはおたくの将来にとっても余りいいことないからという話で米国の考え方を伝えたということも確かだというところまで来ております。  いずれにいたしましても、この話が今後いよいよ実務者、六者の実務者のレベルが最初に上がっていくんだと思いますけれども、一応初期段階ということですけど、問題は、非核化が最終目的ですから、そこに行くまでの第一歩が、やっと二月から数えて四か月ぶりにそこまで戻ってスタートできるところまでなったというところまで来たということだと思っておりまして、なかなかそんな簡単にこれからまた先に進むかといえば、ここまで大変だった、騒げばすっと進むかというような感じで見るのは、そんな甘い話じゃないと、私どもはそう思っておりますので、粘り強くやっていかねばならぬと、基本的にはそう思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 先日、東京でヒル国務次官補の記者会見を英文で見たら、クイック、クイックと連呼しているんですよね。また、ワシントンの会見では、今度、朝鮮半島の恒久的平和体制を目指す四か国の機構の創設をなんということまで、そこまで言及するのかみたいなところまで私としては考えていたわけで、何かやけに急いでいるような感じも受けなくはない。  そういう中で、麻生外務大臣は今もおっしゃいましたように、焦って行って足下見られるぐらいならあほらしい話はないみたいなことまで麻生大臣もおっしゃっていると、私もまあ同感なんですけれども。そういう中で、韓国も賛否両論はあるものの、四十万トンの食糧支援というものをこの六月三十日から送る方向と。そういう中で、韓国の宋外相はライス国務長官とも会談するという、こういういろいろな各国の連携がどんどん進んでいる中ですけれども、麻生大臣はこの件に関してどういうふうにお考えなんでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 四か国の……

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 全体の今の動きです。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 四か国の話は朝鮮事変にさかのぼりますので、昭和二十七年と六年、ここらぐらいまでにさかのぼって、休戦協定というものがずっとそのまま継続した状況になっていますので、あの当時、表向きは北朝鮮と韓国、裏は中国とアメリカというような形でしたので、その四者でという話を考えておられるのかなと。それが何でこの時期かなと、いろんなことを考えてはおりますけれども。  いずれにしても、韓国としては、北東アジアにおける安全保障問題として、この六者協議というものを今後とも何らかの形でこの北東アジア地域における安全保障の機構として考えていきたいという考え方があります。これはもう前からいろんな形のところがあるんですけれども、私どもはその中に、北朝鮮と一緒かよというのは、それはちょっと話が違うんじゃないかとかいろんな話をずっと言ってきたところではありますけれども、いずれにしても、そういった問題がありますので、今いろんな形で、二者でやろうとしたり、まずはこれでやってみて、こっちでやってみてといういろんな、六人おりますのでいろんな関係でなろうと思いますが。  七月の二日からヤン・ジエチー、楊外交部長、中国の外交部長は今電話しておりましたけれども、これ七月の二日からピョンヤンに行くという話をしております。私どもとしては、ピョンヤンに行くに当たって、向こうももうほとほとちょっと手焼いているところもありますので、いろいろ向こうに対して、おたくの立場で言うのに当たって、ちょっと悪いけど、おれたちの話もしてくれと。ここは日朝の間の問題が詰まっているけれども、この拉致問題が解決しない限りは前には進まない、進まないんですよという話をしておりますので、是非力をかしてもらいたい等々の話はしておりますけれども。  いずれにしても、日朝だけで解決するだけではありませんで、アメリカからとかロシアからとか、いろんなことを我々としては考えていかないとこの種の話は前に進まないものだと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 もちろん、各国とのいろいろな話合いあるいは働き掛けを通じた形で前に進めていくという考え方というのはそのとおりだというふうにも私も思うわけですけれども、そういう中で、この前ヒルさんの記者会見で、国交正常化交渉、アメリカとのですね、なんというようなことまで始めるようなことまで言い始めているという部分も、まあこれは一月の合意でそういうふうになっていたわけですから、これはそれでいいと思うんですけれども。そうすると、今後は六か国の外相会談というものも当然開かれる可能性が出てきているだろうと。ライス国務長官と北朝鮮との会談というものも開かれる、あるだろうか、あるかもしれない。あるいは、もしかしたらライス国務長官の訪朝ということもあるかもしれない。あるいは、もしかしたらブッシュ大統領のピョンヤン訪問というのもあるのかもしれない、今後ですね。  そういったことについて、ここでちょっと佐々江局長にお聞きしたいんですけれども、この前ヒルさんと実際直接会っているわけなんですが、その中で、例えば、八月初めにASEAN地域フォーラムの前に別途ライス国務長官が北朝鮮側と会うとか、あるいはライス国務長官が訪朝するとかブッシュ大統領の訪朝、こういったものというのは、話聞いていらっしゃいますか。

佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長

○政府参考人(佐々江賢一郎君) ヒル次官補からは、当面のこの初期の措置についてまず実施することが重要で、その関係で六者協議を当面どうするのかということを中心に話をしたわけでございますし、またその関係で、この初期の措置の次の段階の問題についてどうやってこれを実現していくべきかということを中心に話したわけでございます。  その関係で、先ほど大臣の方からお話がありましたこの六者の閣僚会合の可能性についても当然議論したわけでございますが、日程については、これは議長国中国が采配するということで、中国も含めて今後調整していこうということで現時点で確定的なことは決まっておらないというふうに思いますけれども、それを超えて、今先生が言われましたように、米朝間の閣僚レベルの協議、訪朝等については、特にこの訪朝問題については今、現時点で考えている様子はなかったというふうに申し上げておきます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ちょっと、ここで高濃縮ウランについてお聞きしたいなというふうに思います。  アメリカが設備を買い取るというようなことを国務省の報道官が記者会見で述べているわけですけれども、私としては、全部ちゃんと買い取るならいいんだけれども、買い取るだけじゃなくて、できたウランがどれぐらいあるのか、それも検証する必要があると私は思うんですけれども、外務大臣、その辺はどういうふうに思っていらっしゃいますでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これは、おっしゃるとおり、余りみんなが語っていませんけれども、これは非常に大きな問題だと、私は基本的にそう思っております。  これは御存じのように、六者会合の共同声明にももう書かれてありますとおりに、いわゆるすべての核兵器及び既存の核計画ということになっておりますんで、したがって、この高濃縮ウランの問題というものにつきましてはこの中に含まれておるということに考えるのは当然なんで、これは六者で適切に取り扱わなくちゃいかぬところなんですが、二月の成果文書の中においては、共同声明に言うすべての核計画の一覧表について五者と協議することということになっておりますんで、次の段階において、これはすべての核計画についての完全な申告の提出ということにやっていくことが明記されておりますんで、したがって、このウランの濃縮計画の話というものは今後のいわゆる焦点の非常に大きな問題の一つになるだろうと。もうおっしゃるとおり、私どももそう思っておりますんで、これは今後検討を五者、五者というか六者でしていかないかぬ大事な大事な部分の一つだと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ここでちょっと官房長官にお聞きしたいんですけれども、いわゆる従軍慰安婦問題についてアメリカの議会での採決が行われたことにつきまして官房長官はあえてコメントしないとのことですけれども、この決議案は日本政府に対して公式な謝罪というものを求めているわけですから、あえてコメントしないで済むんでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) これは繰り返し記者会見等で申し上げておりますけれども、我が国の政府としてのこの従軍慰安婦問題についての考え方というのは、安倍総理が四月に訪米をした際に、ブッシュ大統領はもとより議会関係者にもきっちり説明をしているところでございます。それ以上付け加えることはないということで、議会での動きでございますので、他国の議会の動きということで、政府としてそれを云々するということはすべきでないのではないかという考えでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 もちろんそうかもしれませんけど、決議は四月の総理の訪米の後に、今回、昨日だか何か行われているわけですよね。今まで一生懸命応対していたのは私も分かっていますけれども、でも、その後、決議した後に対してあえてコメントしないというのはちょっとおかしいと思いますけど、いかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) これはもう私ども、政府としての考え方を理解を求めてまいりましたし、今後も引き続いて地道にそれはやっていくということでございますので、あえてここで新しく付け加えることはないということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 安倍総理は、三月五日の予算委員会で、アメリカ下院の決議案は客観的な事実に基づいていないと、あるいは決議があったから謝罪するものではないというふうに発言されているわけですね。つまり、その決議の前には、決議があっても謝罪しませんよというふうに言っているわけですけれども、今回はコメントしないというのはおかしいんじゃないでしょうか。これは矛盾してませんでしょうか。  決議に対して、否定するなら否定するし、一部事実誤認がありますというならありますよというふうに言うべきだと思うし、真摯に受け止めるならそういうふうに言う。やはり、その決議の前にはいろいろ言って、決議が出たらノーコメントというのはちょっとおかしいと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げましたように、四月にも、訪米した際、安倍総理としての考え方、政府としての考え方はしっかり説明をしてまいりました。それからの新たに付け加えることはないということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、今回の決議については無視だということなんでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 新たに付け加えることは特にございませんということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 つまり、そうしますと、三月五日の予算委員会で、アメリカ下院の決議案は客観的事実に基づいていない、決議があったから謝罪するものではないということに対して付け加えることはないということでよろしゅうございますか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 安倍総理は、四月に訪米をいたしまして自らの考え方を述べたところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 総理は、昨日の記者会見で、相当たくさんの決議のうちの一つというふうなおっしゃり方をしたわけなんですね。私は、これちょっと問題だと思うんですね。民間の決議ならいざ知らず、最重要同盟国のアメリカの議会が日本政府に対して行われた決議に対してノーコメントというのはちょっと失礼ではないんでしょうか。  今の政府は日本の議会も軽視しているような私は感じがするんですけれども、アメリカの議会も軽視してしまうということなのかというのはちょっと余りにも鈍感過ぎるんじゃないかなというふうに私は思うんですが、これはノーコメントじゃなくて、のうてんきじゃないかなというふうにも思えるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) お互い議会は尊重するという精神でいかなければいけないと、こう思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 それは当たり前ですよ。ですから、どうすべきかということを聞いているわけです。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 繰り返し申し上げているように、政府としての考え方は、もう四月に訪米した際にも、それ以降にもテレビなどを通じて申し上げているところで、それ以上付け加えることはないということでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 この問題は、実は韓国のマスコミでもこう言っているんですね。北朝鮮の核問題で早期に目に見える成果を上げたいアメリカと韓国が、最近の対北朝鮮政策に不満を持つ日本を朝鮮半島に関する政策決定プロセスから締め出すのではないかという予測が出てきている。さらに、慰安婦問題でワシントン・ポストに広告を出したことについてアメリカの政界は激憤している、激憤ですね、憤っていることも、アメリカが朝鮮半島政策から日本を分離させる要因だと分析しているとの報道もある。  さらに、北朝鮮の労働新聞ちょっと読んでみましたら、この広告について二十六日付けの面で、面の皮が厚い破廉恥な日本みたいな言い方をしているわけで、まあこれは労働新聞について別にコメントを求めるつもりもないし、私個人も自分たちのやっていることはさておいてという感じがしますけれども。  要するに、この労働新聞について、労働新聞だけじゃなく、こういった広告が、このワシントン・ポストに出した広告が、いわゆるいろいろな影響がこの拉致問題にも出始めているんじゃないのかなと。つまり、北朝鮮側による日本排除の口実にされてしまっているという、何かそういったことも思えなくはないんですけれども、このタイミングで韓国のマスコミが指摘した例の広告を含めた一連の慰安婦問題と最近の米朝との急速な接近との関連性があるのかどうか。また、今回の決議とワシントン・ポストの安倍晋三の二枚舌という、三月の社説で出た、つまり拉致問題に熱心な安倍首相が慰安婦問題には目をつぶっているとの指摘がアメリカの対応に微妙な影響を与えて、今回このような米朝の急速な接近に影響を与えたのではないかというふうに思うんですけれども。  外務大臣、よろしいでしょうか。外務大臣、どうでしょうか。聞いていらっしゃいました。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 聞いてなかった。ごめん。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 聞いてなかった。もう一回言いましょうか。  じゃ、ちょっと。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 速記を起こしてください。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 済みません。  今の御指摘ですけれども、そういうことにならないように、いわゆるこちらに不利益にならないようにするためにいろいろしているんだと思いますけれども、少なくとも、今回の決議文というか、文書の中に御存じのように修正案が、修正文が加わっておりますので、日米同盟は米国の安全保障上利益の基礎であるアジア太平洋の安定、繁栄にとって不可欠であるというパラグラフが挿入されたりいろいろしておりますのは、そういったものの成果なんだと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 質問の内容とちょっと答えが違うような感じがしなくはないんですけれども。いわゆる拉致問題にこういった広告の、アメリカの対応というのも影響を与えているのではないのかなということをちょっと聞いてみたわけなんですけれども。  それで、その中で、時間もあれなんで官房長官にちょっとお聞きしたいと思います。  今後六か国会合がいよいよ動き出すという観測がある中で、日本が参加を留保しているエネルギー支援についてヒルさんは、日本も支援に加わることを楽しみにしているというふうにおっしゃっているわけですけれども、本来、拉致問題について進展がない場合には我々エネルギー支援はしないというふうに明言しているわけですから、この辺りの考えは変更ないということでよろしいですか。端的にお答えください。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 日本としては、先般の六者会合で、拉致問題の進展が見られない日朝関係の現状においてはエネルギー供与には参加しないという立場を取りましたけれども、この立場に何ら変更はございません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 今後、当然考えられるのが、初期段階の後の拉致問題の進展という私はキーワードが出てくるのではないかなというふうに思うんですけれども、その中で、EUの議員団が北朝鮮側にこの前訪問しまして、人権問題について議論する準備があるというふうに北朝鮮側が語ったと。この中の人権問題というのは、これはEUと日本が協力して作成した国連の北朝鮮の人権状況の決議案に沿ったもので仮にあるならば、当然この中に拉致問題というのが含まれるわけで、そうすると、今までの北朝鮮の攻撃的な対応ではないということを彼らも言っているわけなんですね。そういったことを考えますと、また、北朝鮮の労働新聞も二十六日に、日本はドイツを見習って反省し清算しなければならないという、これちょっと微妙な言い回しをして、北朝鮮の雰囲気もちょっと変わってきているんじゃないかなという感じもするんですけれども。  そういう中で、これはちょっと官房長官にお聞きしたいんですけれども、先日の拉致特で官房長官が、拉致問題については今後ああそうだったのかという内容のことが中国との間で出ると官房長官はおっしゃったんですよ。そういう思わせぶりっ子なお話し方されたんですが、あれからどうでしょう、具体的に出ましたでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生も御案内のように、外交努力というのはそんな短期間のうちに結実するようなものではないということが多いと思っております。ですから、したがって、今すぐどうのこうのというようなことが今表に現れているわけではございませんが、当然、今朝も麻生外務大臣は中国の外交部長とお話をされるというようなことを始め、様々なレベルで日本と中国との間の意見交換を行われているわけでございまして、そういう中でお互い、いい結論が導き出せるように努力をしているところでございます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ということは、そう遠くない将来に何かその辺の結論も出始めるということでよろしいでしょうか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げたように、外交努力というのはそんな簡単に結実するものではございませんし、表に出なくてもいろんな変化は起きるものでありますから、それはそれとして、着実な進展が私たちの外交においてもあるように、中国との間の話合いも含めて、五者間といいましょうか、六者協議の中で特に詰めなきゃいけないと思っておりますし、この六者協議の中に入っていない国々の中でも様々な協力をしてくれているところも拉致問題についてあるわけでありますから、これを含めて最大限の努力を我が国として拉致問題解決に向けてやっていきたいと、このように考えております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 当然、この辺りの中国との間の話合いというものについては外務省が対応されているというふうに思います。そういう中で、六月四日の拉致問題の委員会で外務大臣も、今拉致問題の解決につけていろいろ中国と連携をしていく考えということをおっしゃっているんですけれども、もうちょっと具体的にどんな連携があるのか教えていただければ、もう今国会もそろそろ最後でございますので、そろそろ言っていただいてもいいんじゃないかと思いますが。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 今我々としては、初期段階という話になってえらくアメリカは良かったみたいな話をするけど、こんなものは元々四か月遅れの話で、赤飯炊くような話じゃないんじゃないかというのがおれたちの考え方だという話を向こう側にして、やっとこれは元に、スタート台のところにやっと立ったという話なんだからという話をして、少なくとも今後六者の共同声明というものの中をよく読んでもらって、これはバランスよく、いろいろ問題がありますんで、これはバランスよくやっていかないかぬという話で。  いろいろ、韓国としては四十万トンはもうやるんだとかいろいろ話しているけれども、我々としては、日朝の間に残っている問題がきちんと何らかの進展が出てこない限りは、我々としては、今官房長官が答えられたとおりに、我々はエネルギーだ何だかんだいろいろ支援の、あれの話に我々は加担することはできないというのはもう全く変わってないから、だから、そちらもその分を、九十五万トンの石油の話がありますんで、あれ九十五万トンというと今バレル六十ドルぐらいとして計算しても三百二、三十億円になろうと思いますんで、そういったものに関しても、少なくとも進展が見られりゃそれに何らかの負担に応じる用意があるというのは前から言っているとおりなんで確認して、我々はこういったことだといって我々の立場をきちんともう一回、等との、ほかのロシアとの間、いろいろございますけれども、そういったことがきちんと双方で話合いができるようになったのは一年前に比べりゃ随分変わってきたなという感じはいたしております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 一年前に比べて随分変わってきたということ、ということは北朝鮮も少し前向きになってきているということだと思いますが、その辺の今後の展望について、大臣としては、もちろん相手がああいうところだからなかなか言いにくいというのはあると思いますが、いかがでしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 一年前一番難しかったのは日本と中国です。ここが、中国との日中最初の外相会談をやりましたのは去年の五月ですから、それから、その前、約一年ぐらい前まで一年間ほとんどありませんから、それから今日まで日中外相会談というのは十何回やったんだと思いますが、そういったことになってきてこの種の問題もいろいろ話がしやすくなったというところが一番大きく変わりましたし、中国側も、日本のこの問題に関する意見を聞けるようになったというのが大きな変化だと存じます。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 最後の質問ですけれども、そうすると北朝鮮……

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 時間が、済みません。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 はい。北朝鮮との関係においては、拉致問題の進展というのはどういう展望があるのか、最後にお聞きしたいと思います。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 麻生外務大臣、時間ですので簡潔に。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) それこそ、今御指摘のあったように、これこそ相手がよく分からぬというのでありまして、これをずっと持っているということに何の意味があるのかがちょっと正直私らにはよく分かりませんけれども、少なくとも、小泉訪朝以来いろんな形で、新たにこれが拉致としてきちんと認められたり、いろんな形で今まだ事は継続中でありますんで、少なくとも調査も何もなくてすべて解決済みなんという態度を今、少なくとも今のところは取っているわけなんで、その点に関しては表面的には、白先生、全く進展はないというのが現状だと思っておりますんで、これは日本だけでやるんではなくて、世界的な、世界の一致でいかないとなかなか難しいということなんだと思いますんで、国際的な圧力、そういったものが一番大事なんだと思っております。少なくとも、イランでも何でも、国連の全会一致になりそうになると必ずイランから電話掛かってきますんで、国際的な全会一致はみんな嫌なんだと、私はそう思っておりますんで、ここらのところは他国の連携が一番大事だと思っております。

白眞勲民主党・新緑風会

○白眞勲君 ありがとうございました。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 アメリカ下院外交委員会で採択されたばかりの従軍慰安婦問題決議について質問いたします。  この決議は、日本政府に対し、明確であいまいでない方法で謝罪し、歴史的な責任を公式に認めること、慰安婦はなかったという主張を明確にかつ公に否定することなど四点を求めております。  官房長官にお伺いしますけれども、日本政府として今回の決議をどう受け止められているんですか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、他国の議会のお決めになったことでございます。  慰安婦問題については、政府としての考え方は、先ほど白先生にもお答え申し上げましたけれども、四月に訪米をした際に安倍総理からブッシュ大統領を始め議会関係者等々に説明をさせていただき、また、その後も考え方を明らかにしているところでありまして、それに付け加えることは特にございません。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 日本政府の立場について、今、四月の安倍首相の訪米について答えられましたけれども、その日本政府の立場について、四月の日米首脳会談でブッシュ大統領から理解が得られていると、そう説明をされていますけれども、一体どういう理解を得られたんですか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 四月の訪米の際に、共同プレスの際に総理からは、自分は辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間としてまた総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況に置かれたことについて申し訳ないという気持ちで一杯である、二十世紀は人権侵害の多かった世紀であり、二十一世紀が人権侵害のないすばらしい世紀になるよう日本としても貢献したいと考えている、このように、ブッシュ大統領と並んで記者会見をやった総理自らが申し上げたことでございます。  このようなことで米国には御理解を賜っているというふうに理解をしております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 その共同プレス発表の場を私もテレビで何回か拝見いたしました。そのとき、ブッシュ大統領はたしか、アイ・アクセプト・プライムミニスターズ・アポロジーというそういう、だから、つまり首相の謝罪を受け入れると述べたことを明確に記憶しておりますし、ここにもその文書を持っております。  同時に、ブッシュ大統領はそう言う、しかし安倍総理は、日米首脳会談後の五月一日に行われた同行記者団との懇談で、慰安婦の方々に申し訳ないと表明したことに関連して、私は米国に謝罪したことは全くないと否定しているんですね。そうじゃありませんか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 仮にこれ、おわびをしているということになれば、当然、これは米国に対しておわびをするのではなくて、先ほども申し上げたように、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に、人間としてまた総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい状況に置かれたことについて申し訳ないという気持ちで一杯であると、こういうふうに申し上げているわけで、こういった方々に申し訳ないという気持ちを持っているということを総理は指摘をしたわけでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 その会見の記録を私手元に持っているんですけれども、安倍首相は、私は慰安婦の方々への気持ちが間違って伝えられたので率直に気持ちを伝えたんだと、謝罪したということでは全くないんだと。つまり、どう読んでも謝罪を自分はしていないんだと。同情と、今おっしゃられたように、申し訳ないという気持ちを述べたんだと。同情と申し訳ないという気持ちの表明は、謝罪とは違うと私は思うんですね。  そうすると、安倍首相は謝罪したんですか、それともしていないんですか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) さっき申し上げたように、これは、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に対する総理の気持ちを述べているわけでございます。  それをどう受け取るかは、それは人それぞれだと思いますが、少なくとも一つはっきりしていることは、アメリカの方々に謝る話ではないということであって、その申し訳ない気持ちを持つというのは、当然、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に対してそういう気持ちを持つということが大事なことではないかと思っています。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 当然です。元慰安婦に対して同情と申し訳ないという気持ちを述べられた、言葉のとおり、そうです。  私が聞いているのは、政府の認識として、それが謝罪なのかどうかということを伺っている。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) もう総理の言葉以上でも以下でもないということでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 要するに、官房長官、そこがあいまいさなんですよ、日本の。  ペロシ下院議長が二十六日に発出いたしました決議支持の声明、異例ですよ、一つの委員会の決議を議長が直ちに支持声明するということは。その中で、日本政府があいまいさのない謝罪を表明することによって責任を認めるよう求めると述べて、決議の下院採択に期待を表明しているわけです。あいまいにせずに責任を認めるかどうか、ここに問題の根幹がある。  官房長官は、やはりその点について答弁を避けられた。ということは、安倍首相は謝罪していないということになるんですよ。そうじゃありませんか。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生は、申し訳ないという気持ちを持つと、それが何を意味するかというのはお分かりだと思うんですね。そもそも河野談話にはこう書いてあります。「すべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」ということで、この河野談話については踏襲をするということは、繰り返し政府としても申し上げてきたところでございます。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 それをわざわざ自分は謝罪した覚えがないということを述べているわけですから、そこに訳の分からなくなるあいまいさがあるわけですよ。そのあいまいさをですね、あいまいですよ、そのあいまいさをはっきりと認めるということをした上で、やはり国際社会に対してきちっとした形で態度を表明するということを私は求められていると思います。  次に、麻生大臣にお伺いいたします。  この決議は冒頭で、日本政府は一九三〇年代から第二次世界大戦までの期間、慰安婦と言われる若い女性たちを帝国軍への性的サービスの目的に動員することを正式に委任した。日本政府により強制、軍隊売春制度である慰安婦は、集団強姦、強制流産、恥辱、身体切断、死亡、自殺を招いた性的暴行等の残虐性や規模の面でも前例のない二十世紀最大の人身売買の一つだと、決議はそう指摘しております。  これに関連して麻生大臣は、今年二月十九日の衆議院予算委員会で自民党の稲田議員が、決議の冒頭で、私が今読み上げた部分、これは案と決議と変わっておりません、それを取り上げて事実か否かと質問したときに、大臣は、基本的に、全くそのような事実を認めている立場にはないと否定されましたけれども、今でも同じ認識でしょうか。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる従軍慰安婦、私はいわゆるをやたらとこだわりますけど、従軍という言葉は軍属と意味が違いますんで、これはもう緒方先生の世代ならお分かりいただけると存じますんで。そこらのところを申し上げた上で、この日本の政府の立場について明らかにされて、今官房長官も言われていますが、これは河野談話というものが、あの中で書いてありますんで、いわゆる強制性については河野官房長官談話につきましての話をずっと申し上げてきたとおりだということをあのときも、こんな簡単に言わずにきちんと説明しただけだと記憶しますが。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 私、手元に議事録ありますけど、ずうっとその決議案の部分を、該当部分を引用して、すべて引用して、その後に重ねて、この決議案に書かれているような破廉恥な、つまり、日本帝国軍隊が若い女性を強制的に性奴隷にして、挙げ句の果てに自殺に追いやったなどという事実があったという御認識なのかという質問に対して、大臣は、基本的に、全くそのような事実を認める立場ではないと述べられたんですね。  私が聞いているのは、こういう、ここに述べた認識に、今大臣、お変わりありませんかと伺っているんです。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 度々申し上げておりますんで、もう私も、言う方も聞く方も飽きておられるとは思いますが、重ねて申し上げたいと思います。  この、これまでの政府の立場というものを踏襲して答弁をいたしておりますので、いわゆる強制性等々というものにつきましては、河野談話の記述のとおりであると申し上げてきておると記憶します。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 ここに答弁がはっきりある。しかし、それについて、大臣は今の時点ではお認めにならない。認識を変えたとは、また答弁されなかったと思います。  私やはり、そうすると、この答弁の立場から考えるのは、今月十四日付けのワシントン・ポスト紙に掲載された意見広告があるわけですね。この意見広告は事実という表題で、米下院の慰安婦決議案が、日本軍による若い女性への性奴隷の強要や二十世紀最大の人身売買事件の一つなどと指摘している、この点を故意の歪曲だと主張して、さらに、日本軍による強制を示す歴史的資料は見付かっていない、慰安婦は性奴隷ではなく公娼だなどと述べているわけですね。  結局、ここに述べられている認識というのは、大臣がこの予算委員会などで述べられた認識と一緒じゃありませんか。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 麻生外務大臣、時間ですので簡潔にお願いいたします。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) いろいろ余り生産的ではないという話がこの間の何て言ったっけ、どこかのあれにも出てましたけれども、今のお話というものに関しましては、それも先ほど申し上げてきましたとおりに、ワシントン・ポストの中で出されたという話ですけれども、そこの内容を出された方々は、それは私、政府が出したわけではありませんから、自由に意見広告できますのは、日本という国のまたアメリカという国の開かれた国の証明でもあろうと思いますので、そういう御意見もあるということだと思っております。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 私が述べたのは、結局、この広告の中身と大臣が二月の時点で予算委員会で述べたその内容というのは一致すると、そういうことを述べたわけですよ。私、この問題というのは非常に深刻だと思うんですね。やはり、この意見広告に対する米議会の受け止め、それがまあ火に油を注いだような結果になって今日に至っていると私は思うんですね。  その提案者に加わったラントス委員長は、二十六日の審議の中で……

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 時間が過ぎておりますので、質疑をまとめてください。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 この意見広告について、やはり、ここで述べられたことをすべて挙げながら、公娼制度等々をばかげた主張だと、全面的に事実に逆らうものだと断じているわけですね。  私は、やはりアメリカと日本というのは共通する価値観、人権を持って、そしてその中で同盟国としてあるわけで、そうした中で、そのアメリカから、しかもその議会から決議をもってこうした批判をされるということは今後の日本にとって非常に深刻だということをやはりきちっと自覚していただきたいと、このことを申し上げまして質問を終わります。

風間昶公明党

○風間昶君 官房長官、記者会見の前にちょっと三点ばかり伺います。  例の青森県に到着した四人の脱北者、一時庇護という形で韓国に移送されましたけれども、問題は、今後、定住希望の方が現れた場合、脱北者の方で、そういうことを想定した対応が必要だと私は思いますし、もう一つは、まあこれは起こり得ないかどうか分かりませんけれども、大量流入に対する対応が、これはやっぱり想定しておかなきゃならない話でございまして、その点について現時点で官房長官どういうお考えを持っているか、お聞きしたいと思いますけれども。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、これ前もこの場だったと思いますが、大量流入ということについては常時検討をしているところでございます。それは、一般的にそういうふうに検討をしていつも準備はしておくということでございます。  それから、定住を希望した場合というお尋ねでございますが、漂着をされたり脱北をしてこられたりした場合の日本への定住を希望されたケースがもし起きた場合、当然、外国人の生命、身体の安全に配慮をして、そして人道的な観点から、当然、関係する役所間で緊密に連絡を図っていかなければならないし、適切に対応することが大事だと思っています。  定住の是非というのは、やはり個別のケースで大分違うわけでありまして、その日本に来た外国人、その人の、どういう希望を持っているのか、申立て、あるいは入国に際してどういう形で入ってきたのかと、それからその人と日本人とどういう関係を持っているのかとか、つまり親族がいるのか、友達がいるのか、身元引受人的な人がいるのかとか、そういうようなことをいろいろ考えて総合的に判断をして、個々のケース・バイ・ケースで決めていかなきゃいけないと思っておりますが、基本的には、やはり人道的な観点から対応をしていくということだと思います。

風間昶公明党

○風間昶君 官房長官、済みません、もう一点。申し訳ない、時間のない中で。これは前の議員たちが時間をオーバーして質問したことが原因なんで、大変申し訳ないと思いますが、今回、初期段階の措置で韓国が十五万トンの支援をすることになっていくわけでありますけれども、我が国は拉致問題が進展しなければエネルギーの支援を行わないということについて、この立場を堅持していくのかどうか、きちっと言質をお願いしたいと思います。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げましたように、我が国は六者会合の際に明確にいたしましたように、拉致問題の進展が見られない限り、今、日朝関係はそういう現状でありますが、エネルギー供与には参加しないという立場で今も変わりはございません。

風間昶公明党

○風間昶君 官房長官、どうぞ記者会見おいでいただきたいと思います。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 官房長官は退席していただいて結構でございます。

風間昶公明党

○風間昶君 外務大臣、よろしいでしょうか。  先ほども議論になっておりました次の段階の措置の検討について、アメリカと日本ではやっぱりスピード感が違うなと、外から見ているとですよ、感じがします。そういう意味では、私はアメリカは非常に拙速だなという思いがあるんですけれども、どっちにしても、この北朝鮮の対応をしっかり見極めた上で、拉致問題が最重要課題として姿勢を堅持して、次の段階の措置という議論に私は進んでいくべきだと思いますけれども、この点確認ですけど、大臣、お願い申し上げます。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) スピード感が違うというのは、この問題に限らず大体スピード感がかなり違う国ではあります。それはもうはっきりいたしておるとは思っております、これまでのこの交渉以外のことでも。  ただ、今回のことに言わせていただければ、もう前、マデレーン・オルブライトがピョンヤンに行って、あのときの経験忘れたかと言いたくなるぐらい話がぽっぽっぽっと行こうとするんですけれども、ちょっと待てと、あのとき思い出したらというのが我々の話であって、二度もやったらほとんどもう、党が違うとはいえ、かなり問題なんじゃないのと言いたくなるぐらい速いんで、私どもとしては、もう少しきちんとステップを踏んだ方がいいのではないかというのが、風間先生、正直私どもの立場であります。  少なくとも今の段階で、これまでもう何回となく交渉してきている過去の経過を見るときに、我々としては、北朝鮮がやるといった話は、ああ良かったといってそのまま履行した例というのは余り記憶がありませんので、必ず何かハードルが上がってきたり何か先にずれたりということになりますので、今回もきちんと、まず初期段階の実施が終わったということをIAEAがきちんと確認した上で、その上で、まずは初期段階の実施をした後に実務者の会議をやって、それできちんと詰めて、はい、次に何をという次の段階の、最終的にはこれ朝鮮半島と核、この全半島の非核化ですから、その意味では、先ほど白先生からお話にあった濃縮ウランの話から含めて、この問題をきちんとやるに当たってはどうかという、一つ一つきちんとやっていった上で次に閣僚会議かなというところだと思っておりますけれども、何となくぽっぽっぽっと行くところが、私どもから見るとちょいと速過ぎやせぬかなという感じは率直な実感です。

風間昶公明党

○風間昶君 そういう意味で、だからここで日本外交のある意味では手腕が注目されるかなというふうに思いますので、しっかり腰だめでやっていただきたいというふうに思います。  次に、この北朝鮮人権法改正案、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律、昨年の六月施行されたわけでありますけれども、このことに関して国際的にきちっとやっぱり、国際機関に働き掛けが必要じゃないかと私は思っております。  そういう意味で、国連の去年の総会で、十二月でしたかね、北朝鮮非難決議が行われて、その翌日でしたか、強制的失踪防止条約が全会一致で採択されたわけでありますけれども、本当は私は、個人的には拉致事件の被害国である日本がこの失踪条約に一日も早くきちっとした形で署名、批准、締結という流れを日本がやはり先頭に立ってつくるべきだというふうに思うんですけれども、この部分について現時点でどこまで日本が行っているのか、そして今後どう対応するのか、このことについて御答弁を求めたいと思いますけれども。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) これは日本としては、この強制失踪条約というものに関しましては、拉致を含む、アブダクションというものを含んでおります強制失踪というのは犯罪として処罰されるべきものということで、これは国際社会でそれを確認してもらう、その上で、これは将来にわたって国際的な犯罪ということなんだということで、こういったものが抑止されるということを助けることになろうと思いますので、そういった意味では、これは極めて意義があると思っております。  したがって、私どもとしては、本年の二月の六日、パリで開かれた署名式でこの条約に署名したんですけれども、これ、今問題は、国内法との整合性というのはどこの国でも皆ありますので、規定内容の精査を今行っている最中であります。ただこれ、ちなみにG8の中で、これはたしかフランスと日本だけしかまだサインしていないと思いますので、その他の国に関しましては、まだ署名国数百九十二か国中六十か国ぐらいが今の現状だと思いますので、そういった意味では、これから先更に詰めていくためには、発効件数といたしましては、批准をしたのが二十か国を超えませんといわゆる発効いたしませんので、そういった意味では今後こういったものを積極的に加速させていく方向で進めていかねばならぬと、私どもとしてはそのように考えております。

風間昶公明党

○風間昶君 分かりました。努力を惜しまずやっていただきたいというふうに思います。  それから次に、これはワシントン・ポストの報道でしか私は知り得ないんですけれども、北朝鮮が国連開発計画から三百万ドル支援受けて海外不動産の購入に使われているという報道ありましたけれども、北朝鮮に対して我が国が行っている経済制裁と結果的には逆の方向に行っているわけでございます。そうすると、我が国の国連開発計画にたしか去年は九十億円ぐらい支援しているはずですし、今年の予算もやっぱり九十億円ぐらいだと思うんですけれども、このことを考えるならば、この国連開発計画に日本が出しているお金がどういうふうに多国間での人道支援にきちっと使われているのかということの検証をやっぱりしておくことが必要ですし、それをまた国民の皆さん方にきちっと理解していただかなきゃならない話じゃないかと思うんです。  被害国である日本が拉致被害者の方をまだ取り返せない状況でいる中で、一方ではこっちから国連を介してお金を上げていると、支援しているということは、やっぱりこれは問題なわけで、そういう意味では、こういう形で使われていますということのきちっとした調査をすべきだと思いますけれども、それを伺って質問を終わります。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 全くごもっともな御指摘だと存じます。  日本としては、今言われました国連開発機構、UNDPの中において、いわゆる国連機関、UNの機関が安保理決議を拒否をしておるというような加盟国の当局に対して社会開発的、ソーシャルディベロプメントという社会開発的な側面の強い支援というものを行うべきではないと。我々としてはそういったことをすべきじゃないと。しかも、このUNDPの北朝鮮プログラムというのをよく見ると、北朝鮮のいわゆる人民、人々に直接届く人道的なものにだけに限定してくれと、政府を通すのは駄目という主張を行ってきました、これまでも。  この結果ですけれども、一月のUNDPのいわゆる執行理事会というところにおいては全会一致で北朝鮮プログラムの人道的な内容への修正ということで、それに直接以外は駄目というように修正という決議を、措置を決めておりますけれども、北朝鮮は拒否をしております。したがって、その受入れを拒否ということですが、いずれにいたしましても、この結果、UNDP、開発機構としては、三月において北朝鮮における事業を全面的に停止、そして五月に現地事務所は閉鎖ということになっております。

風間昶公明党

○風間昶君 終わります。

沓掛哲男自由民主党

○沓掛哲男君 自由民主党の沓掛哲男であります。  既に三人の方から北朝鮮についてのホットな問題について質問がございましたので、私は、基本的なことについて質問又は要望を申し上げたいというふうに思います。  最初に、北朝鮮を知る上での私の体験を少し述べたいと思います。  私は、平成十年三月二十八日から三月三十一日まで中山調査団の一員といたしまして訪朝して、ピョンヤンで拉致及び食糧支援を交渉いたしました。当時、私は自民党の国際局長という立場でございました。同僚の今日来ておられます岡田議員も北國新聞社の記者として参加いただきました。言語に絶する厳しいものでした。  最初に、最近日本において行方不明者が増えています、この人たちの調査を貴国にもお願いしたく参りましたと丁重に申し上げたのですが、北朝鮮側は、金容淳書記を始め書記クラスの人が数人おりましたが、その一人が立ち、おまえたち日本人にそのようなことを言う資格はどこにあるのかと、おまえたちは我々同胞七十万人を連れていった、その人たちの行方を調査報告しているのかと声を張り上げ、どなる調子でございました。この一瞬、この交渉の難しさを痛感いたしました。  また先方は、一九九三年から洪水、干ばつにより食料生産が激減していることを強調しますが、支援の要請はいたしません。同席したWFPの人が、中国や韓国その他の国が一生懸命北朝鮮に対する食糧支援をしている、日本も相応の支援をすべきだということを主張いたします。その折衝の巧妙さといいますか、あるいはずるさすらをも感じました。ここでも激しいやり取りが終日続きました。ただ、終わり際に、今まで一度も発言したことのなかった金容淳さんが、しばしば名前の出た横田めぐみさんの名を再確認してテークノートしました。もしやの期待を持ったのですが、翌日以降、再び触れることはありませんでした。  もう一つの体験ですが、二〇〇一年、ブッシュ大統領が北朝鮮、イラン、イラクを悪の枢軸国と批判したときのことです。その数日後、朝鮮総連である祝賀会があり、私も出席したのですが、代表者のあいさつ、また顔見知りの方も専らこの話題でした。随分脅威を感じておりました。  北朝鮮の今の体制との交渉では、砂糖だけでは駄目です。塩、例えば経済制裁、軍事力が欠かせません。もちろん、日本は軍事力がありませんからそれができませんけれども、根気強く交渉していくことが大切だと思います。  そこで、二つお尋ねいたします。  北朝鮮は、昨年七月五日にテポドン二発、ノドン五発の弾道ミサイルを発射したのに続き、十月九日に地下核実験実施を発表いたしました。これに対する日本のマスメディア等の対応は、概して大したことはないというものでした。ある軍事評論家は、今回の核爆発力はキロトン程度です、まあ〇・八キロトンぐらいというふうに公表していますけれども、当時、キロトン程度ですよとあたかも大したことのないように言っていましたが、キロは千ですから、キロトンとは千トンのTNT火薬の爆発力があることです。  戦時中、神風特攻機は二百五十キロ爆弾二個を抱えて敵艦に体当たりしたのです。一機で五百キログラム、二機で一トンの爆弾を持っていったわけです。それですから、キロトンというのは二千機のゼロ戦で運ばなければならない量なんです。一発の核の威力は二千機の、当時の日本の全飛行機を集めてやれる二千機の飛行機の威力に相当するのです。昔、インカ帝国はわずか百八十人のスペイン人で滅ぼされました。それは、スペイン人は鉄砲を、インカ帝国は刀ややりしか持っていなかったからです。今や、刀と鉄砲の差以上に鉄砲と核の差があるのではないでしょうか。  北朝鮮は、既にプルトニウムを四十キログラム程度保有しているとも言われています。ノドンで八分程度でほぼ日本の全土に到着することになります。核弾頭を付けたミサイルが間もなくできるでしょう。これが北朝鮮の日本海側に数発並べられて、日本を火の海にすると脅迫されたらどうするのでしょうか。  日本では、核やミサイルについて議論することは悪いことをするように思われているのではないでしょうか。  そこで、大臣にお願いしたいんですが、やはり核やミサイルの知識を得たり、あるいは議論する場や環境をつくることを是非検討していただきたいな、そして講師に私を呼んでいただければと。  広島の核爆発が起きてどんな状況かを実際目で見た人というのは、今、日本で余りいないと思います。私は、すぐその場で現地を見させていただきました。当時私、十五歳でしたが、海軍の軍人でございました。そのすさまじさというのは、本当に言語に絶するものでございました。そのことを是非、そういうことを議論できるような場を是非つくっていただきたいと思います。  もう一つですけれども、政府は北朝鮮対策として、対話と圧力をバランスよく用いて北朝鮮に前向きな対応を促すこととしています。その手段として砂糖と塩が必要ですが、それを効果あらしめるためには的確な情報の収集が欠かせないと思います。それには、情報収集の専門家を私は養成していくことが必要だと思います。  キャリア組は二、三年大過なく過ごせば昇進していくので、一般に得られる情報は得るでしょうが、特殊なそういう情報はなかなか得られないと思います。情報収集の専門家を育て、そして長期滞在をしてもらう。その代わりと言ってはおかしいですが、給与は大使並み、機密費も十分使える、そういうふうな環境を是非つくっていただきたい。  今の公務員制度ではそういうことはできませんから、新しい制度で、公務員制度と一緒にしながら、新しい制度をつくって、そういういい情報を得られるように、これからの国際社会で非常に大事なことだと思いますので、大臣にお願い、質問兼ねたようなことですけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) 二ついただいたんだと存じますが、最初のいわゆる核の話でありますけれども、そういったものに関しまして、これは平成十四年からだと思いますが、「日本の軍縮・不拡散外交」というもの、これは英文等々で日本としては発行をいたしておりまして、本年も「核問題理解のための基礎知識」というパンフレット等々を英文、和文両方でやらしていただいておりますんで、いろいろなこの種の問題につきましての理解というものを得るようにしていかないといかぬということだと思って、それなりの努力はさせていただいております。  情報収集の話がございました。  これは先生、物すごく大事なところだと存じますが、情報収集というものは、これからの時代というものは表の情報というものでいろいろなものが情報飛び交っております。電波等々で収集する部門が一つ。もう一つは、個人的な情報で抜けるところが一つ。いろいろな形で情報の収集というものは、この日本におきまして非常に大事だと思います。  問題は、この情報収集をするということの価値ということをこれは認めていただかぬといかぬのですが、何となく日本というのは、この情報とかスパイとか諜報とかいうのは余り上等な人、立派な人がやる仕事と思ってませんでしょう、先生の世代なんかは。大体、情報将校って偉くなりませんから。長い長い歴史ですよ、この国の。僕は本当にそう思っているわけで、だから、何となく、昔から忍者というのは大体、大名のお目見え以下ということになっていますでしょう。  だから、日本でも今、陸上自衛隊で情報部が将官になったのはいつからです。ついこの間の話ですよ、それまでは一佐にしかなれませんから。情報上がりはなれなかったじゃないですか。そういったことは、先生たちの世代でもっとちゃんとやっておいていただかにゃいかぬところだったんだと私は思いますね。だから、そういったのが今将官になれるようになりましたよ、確かに。しかし、それまでは情報将校というのは、というふうなイメージがそもそも間違い。傍ら、向こうはMI5なりMI6になったら、みんなサーが付く、何々卿というタイトルが付くのがみんな出てきますので、そういった意味では、ここらのところに対する情報というもののインテリジェンスというものに関する価値観というものが基本的に僕はおかしいと思っております。  二つ目は、やっぱり得た情報をぺらぺらしゃべり過ぎますよ、何か得意そうに。こんな話はしちゃいかぬ話です。  だから、そういった話というのをする人がいらっしゃるというので、やっぱりこれは、守秘義務とかなんとかいうのでいくと、今度の話やら何やら、イージスの話を含めましても、やっぱりきちんとしたものが、守秘というものが保全されない限りは、これはなかなか私どもとしては、今度は他国が教えることはなくなる。日本に付けたらすぐ外に抜けるからということになる。そういった基本的なところからきちんとしないと、将来にわたってこれはなかなか難しいんじゃないかなというのがこの四、五年思っております実感であります。  いずれにしても、この情報収集というのは非常に大きな問題だと存じますので、今後とも努力をしていかねばならぬと考えております。

沓掛哲男自由民主党

○沓掛哲男君 終わります。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 本日の調査はこの程度にとどめます。     ─────────────

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長小島敏男君から趣旨説明を聴取いたします。小島敏男君。

小島敏男自由民主党

○衆議院議員(小島敏男君) 御紹介いただきました衆議院拉致特別委員会の委員長をしています小島敏男です。よろしくお願いいたします。  ただいま議題となりました拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及び概要を御説明申し上げます。  本案は、拉致問題の解決その他北朝鮮当局による人権侵害状況の改善に資するため、施策における留意等について定めるものであります。  その主な概要は次のとおりであります。  政府は、その施策を行うに当たっては、拉致問題の解決その他北朝鮮当局による人権侵害状況の改善に資するものとなるよう十分に留意するとともに、外国政府及び国際連合、国際開発金融機関等の国際機関に対する適切な働き掛けを行わなければならないものとしております。  以上が、本案の提案の趣旨及び概要であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。  ありがとうございました。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

緒方靖夫日本共産党

○緒方靖夫君 私は、日本共産党を代表して、北朝鮮人権侵害対処法改正案に対する反対の討論を行います。  昨年の通常国会で成立した本法律の最大の特徴は、我が国の主権を侵害した国際的犯罪行為である拉致問題と脱北者問題など基本的には北朝鮮の内政にかかわる人権侵害問題を同列に扱い、この性格の全く異なる問題を北朝鮮当局による人権侵害問題として政府による施策の実施に定めていることであります。  我が党は、法案の審議に当たり、相手がどのような国であれ、その国の内政にかかわる問題を日本の国内法で明記し、国としての対処を定めることは、内政干渉となるばかりか拉致問題の解決にとっても役に立たないことを指摘し、反対の立場を表明しました。  今回の改正案は、政府が北朝鮮への施策を行う前提条件について、拉致問題の進展だけでなく、脱北者問題など北朝鮮の内政にかかわる人権侵害問題の進展までも含む規定となっています。したがって、これは本法律の本質を何ら変えないばかりか、外交交渉による拉致問題の解決に新たな問題を持ち込むものと言わざるを得ません。  以上の理由から改正案に反対であることを表明し、討論といたします。

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森ゆうこ民主党・新緑風会

○委員長(森ゆうこ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十分散会

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