農林水産委員会 第12号
- 発言数
- 114 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/05/22
会議録
○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、ツルネンマルテイ委員が委員を辞任され、その補欠として犬塚直史委員が選任されました。 ─────────────
○委員長(加治屋義人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 漁港漁場整備法及び後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬食品局食品安全部長藤崎清道君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(加治屋義人君) 漁港漁場整備法及び後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○常田享詳君 おはようございます。自民党の常田でございます。 今、六月上旬から中旬の閣議決定を目指して、第二次漁港漁場整備長期計画の骨子作りが進められているというふうに承知しております。そして、その大きな目的として、我が国周辺水域における水産資源の生産力の向上、国際競争力の強化と力強い産地づくりの推進、水産物の安定的な提供を支える安全で安心な漁村の形成ということがうたわれております。 そして、その我が国周辺水域における水産資源の生産力の向上ということの中で、つくり育てる漁業や資源管理との連携、排他的経済水域を含めた我が国周辺水域での事業展開、自然環境の変化等に適切に対応するためのモニタリング等を活用した事業実施方法の導入、そしてその成果目標として、水産基本計画における自給率目標の達成のため、おおむね五年後に漁場整備によりおおむね十四・五万トン、おおむね二百三十万人相当の水産物消費量を増産するということとなっております。そして、事業量としては、おおむね七万五千ヘクタールの魚礁や増殖場を整備するということになっております。 これらのことを受けてこのたびの法案提出になっていると思いますが、私は誠に時宜を得た法律案であるというふうに考えております。この提案理由の説明の中にも、沿岸漁業ですね、沿岸における育てる漁業につきましては従来地方公共団体を中心に進めてきた。しかしながら、沖合漁業の漁獲量がここに来て激減してきている。そういうことに併せて沖合海域における漁場整備の推進が喫緊の課題となっている。しかし、地方財政は極めて厳しい。これを地方に任せることはできない。国が国の力でこの水産国家日本の再生を図っていくんだと、そういう強い決意がにじみ出た法案であるというふうに私は理解しております。 そして、それと併せて財政窮乏、極めて財政の状況が悪い地域については四分の三が国が見て、四分の一が地方が見るということであるけれども、これを十分の一まで縮小してでも、地方の財政負担を少なくしてでも財政が弱いところについては支援していくということであります。これもまた私は非常に地方の実態を、特に魚価の低迷、そして漁獲量の低迷、燃油の高騰、大型クラゲ、もういろいろな苦しみを抱えている日本の水産の実態から考えるときに、私は本当によくその実態を把握し、地方の実情に配慮した法案だというふうに思っております。 さて、今一億二千万か三千万か掛けてその事業の調査費が付いていると思います、この十九年度予算にですね。それで、その中でこの計画をどういうふうに進めるかということの検討が進められているというふうに思うわけでありますが、この大型魚礁のどういうものを造ろうとしておられるのか、もし分かる範囲があれば大臣から御説明いただきたいと思います。このフロンティア計画のですね。いいですよ、じゃ長官。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員のお話のとおり、フロンティア漁場整備事業というふうなことでございまして、いわゆるこの排他的経済水域、ただいま委員からもるる御指摘ございましたが、大変に沖合域における資源の生産量、このところ沿岸と比べましても大幅な減少を見ているわけでございます。 したがいまして、私ども、ただいまお話しのとおり、現在想定いたしておりますこのフロンティア、十九年度におきまして漁場整備ということで、日本海の排他的経済水域におきまして、ズワイガニでございますとかあるいはアカガレイ、こういったものの保護育成礁というふうなことで、底引きが来ましてもなかなか引けないようなそういう大きな大型の魚礁、そしてそれがズワイガニ、アカガレイの産卵なり育成場を確保するための保護育成礁ということでございます。 そういうものを沖合の排他的経済水域におきまして設置をいたすことによりまして、このズワイガニなりアカガレイ、産卵・育成場が確保されるというふうなことで、当面この十九年度につきましては、いずれにしても必要となります海底地形の詳細把握のための測量といったことを実施をいたそうということを前提とした予算を組んでいるわけでございまして、平成十九年度の予算額としては、決定額としましては一億二千七百万円というふうなことを予定しているわけでございます。
○常田享詳君 そこで、大臣にお尋ねをしたいと思います。 私どもの山陰、島根、鳥取、兵庫、兵庫の但馬が中心でありますが、この三県、極めて厳しい状況に置かれております。ただでさえEEZ内に他国の船が入ってくるということもありますが、竹島の問題を抱えているその暫定水域で韓国との間の協定がきちんと守られていない。そして、海上保安庁等が韓国漁船を拿捕するけれども、拿捕しても拿捕しても入ってくる。そして、約束している休漁期間等にも、日本が出て行くと、休漁期間が済んで日本が出て行くと刺し網がごんごんしていて、また網を放置したまま逃げていて、もう漁にならないんです。最もいい漁場が暫定水域、お互いがここだけはお互い話合いでやっていきましょうという暫定水域、竹島周辺の暫定水域が、実質的にもう竹島が実効支配されていると同じように水域まで実効支配されているというのが現実であります。 私は、この今の漁場整備計画は、そういったことを考えるとまず真っ先に、今水産庁長官から日本海でということをお話しいただきましたが、まず真っ先にこの山陰沖で事業着手していただけるものと確信しておりますけれども、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、白須水産庁長官から御説明を申し上げましたフロンティア漁場整備事業、これは新規の国の直轄でやると、こういう事業でございますけれども、これにつきましてはもう正に今、常田先生がおっしゃいましたとおり、私どもは山陰三県、これは東から順番に言えば兵庫、それから鳥取、島根と、こういうことになるわけでございますが、三県の沖合におきましてこの事業を第一号として実施をすると、このように私どもも方針とこの決定をいたしておるところでございまして、是非地元の皆様方の御期待におこたえができますように、また先生始め関係者の方々の御要請におこたえができますようにしっかりと取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○常田享詳君 大変力強いお話をいただきました。明るい話題がない山陰漁業に一筋の光明が差す思いであります。しっかりとこの事業を直轄でやっていただく中で、育てる漁業、その中でまた山陰の漁業が復活していく、そういう姿を夢見て頑張っていきたいというふうに思っております。ありがとうございました。 それでは次に、漁船漁業構造改革総合対策でありますけれども、今地元をずっと歩いております中で、特に私の地元の境港等、日本でも有数の漁業基地でありますけれども、境港等の関係者の中から、是非ともこの機会に老朽した船の買換えを行いたいということの中で、このたびの漁船漁業構造改革総合対策事業に対する期待が大きいものがあります。 しかしながら、その中で心配されておりますのが、この十九年度予算額を見ますと五十億円しかないんですね。恐らくこれは私の地元の鳥取県だけじゃなくて全国からたくさんの手が挙がるんじゃないかと、この機会に、ということに大変心配をしておられまして、そういった場合に、五十億円で足切りをするのではなくて、この機会に思い切って日本の将来のために漁船の買換えをやろうというような積極的に取り組もうとしている船団とか漁業関係者に対して、五十億を超えてもしっかりこれを支援していくということをやるべきではないかと。五十億でもうここで終わりですよ、足切りにしますよというような話ではないんじゃないかと、この構造改革、漁業の構造改革を考えるときに。特にこれは新たな新しい水産基本計画の目玉でもあるわけでありますから、この目玉の事業がそういう予算額五十億で足切りになるようなことがあってはならないと思うんでありますが、このことに対しての御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今回の水産基本計画、新たな方向といたしまして、漁船漁業の構造改革、これを総合的に進めていこうと、こういうことでございます。そして、この漁船漁業をしっかりとしたものに構造を改革をしていくことによって、我が国漁業全体もまたそれによって発展を目指していこうと、こういう考え方でございます。平成十九年度から二十三年度までの五年間これはやろうということで、これはもう先生御指摘のとおりでございます。 そこで、今先生のお尋ねは、五十億円じゃ足りなかったときどうするのか、こういうことでございますが、これは私ども、今とにかく五十億という予算が枠を取っておりますので、どのような要望があって、じゃ、どういった地域にどのように配分するかと、こういうことでございますが、もしまたそれを上回るようなことがあるとすれば、これはまたそれに応じて当然のことながら私ども予算の確保ということに全力を尽くしてまいりたいと、このように思っております。予算の枠でもって全体の事業が進まないといったようなことにならないように、最大限の努力をしてまいりたいと、このように考えております。
○常田享詳君 ありがとうございます。 それに関連してもう一点でありますけれども、この事業を行うに際しましては、融資や保証というものが付いて回るわけでありますね。このことにつきましても極めて重要だというふうに考えておりますが、今の御配慮とともに、この融資、そして保証、こういった問題についてもしっかり取り組んでいただける、その大臣のお気持ちをお聞かせ願います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今先生が御指摘がございました、この事業を実施をする際に、融資や保証、そういった面からの施策も重要なんだと、一体となって相まってこの事業がスムーズに円滑に進むようにと、先生のこういう御指摘であると思います。 したがいまして、この漁船漁業構造改革に参加をされる漁業者の皆様につきましては、経営改善の認定を受けて農林漁業金融公庫から漁船の取得等に必要な資金を借り入れる場合には、その融資率を八〇だったものを一〇〇%に引き上げて、貸付限度額も引き上げる特例措置を講ずると、これが第一点であります。 それから、漁業者が漁船をリースで借り受けやすい環境づくりを図るために、リースを行う漁協等の漁船建造資金の調達を円滑化する。そのための漁業信用基金協会の補償を促進をする。こういう取組をすることにいたしております。先生御指摘のような形でしっかりとおこたえをしてまいりたいと、こう思っております。
○常田享詳君 今の御答弁をお聞きいたしまして、この機会にこの厳しい状況の中から脱却して、冒頭にも申し上げましたように、水産王国日本再生のために、その一翼を担いたいということで頑張っている境港を始めとする関係者は大変喜ぶと思います。是非とも、今の大臣の御答弁のとおり力強く支援をしていただきたいというふうに思います。大げさでなくて、このことの成否が日本の水産の将来を左右すると言っても私は過言ではないというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思っております。 さて、次でありますが、これもまた昨日なんですが、地元を歩いておりましたら、鳥取県のちょうど真ん中の辺り、倉吉というところがあるんですが、大臣はよく御存じでありますけれども、そこに東郷湖という大きな湖があります。そこが湖の黒ダイヤということで、ヤマトシジミの復活に懸けてきました。そして、やっと平成十八年度に二百一トン、一億七千万円の水揚げにまで持ってきてブランド化するやさき、黒ダイヤとしてこういう大きく紹介されてブランド化できるやさきにポジティブリスト、厚生労働省来ていただいておりますけれども、この関係で、クミルロンという水田で使う除草剤でありますけれども、その湖の周辺の農家で使っていたこの除草剤がオーバーフローして水田からこの湖に流れ込んだと、そしてその残留農薬の数値が〇・〇一を上回ったということでありますが、私の理解するところ、このクミルロンに対する数値というのはないと思うんですね、元々。そういうことで、国際基準というか、何か〇・〇一という基準を当てはめたんだと思うんだけれども。 これをその後聞いてみると、毎日御飯の茶わんに山盛りで二杯も三杯もシジミを食べて、三百六十五日食べなければ害のないような数値なんですよ、これ。それで初めて害があるというような数値なんですね。そんなこと常識的に考えられないわけですよ、毎日御飯の代わりにシジミを山盛り三百六十五日食べるというようなこと。そういう日本の基準ではない基準を持ち込んできて、それでいきなり出荷停止だということで、既に五か月間出荷が止められているわけですね。 だから、私はこういうことについてはやはり見直すべきだと思うんです。その見直しも遅いんだ、厚生労働省。私も厚生労働関係もかかわってきたけれども、やはりこういう生産者が本当に産地形成のために頑張っている、それが誠に、先ほど来申し上げたような奇想天外な数値を当てはめて、そしてそれをいまだに見直しもしないし遅々としてやっていると。 だから、厚生労働省は医薬品の開発許可なんかもずっと遅かったけれども、やっと今になってそれを短縮、だからやればできるんですよ。だから、やっぱりこういった厳しい生産者の実態というものをよく把握して、こういう実態に合わないような数値についてはやはりポジティブリストから削除するとか、早期に国内の状況に合ったような基準に改めるということが私は大切だと思っていますよ。〇・〇四ぐらいですか、今出ているのが。だけど、〇・〇一という基準があるから出荷できないんですよ。 だから、この辺り、厚生労働省どう考えておられますか。
○政府参考人(藤崎清道君) お答え申し上げます。 食品衛生法に基づきます残留農薬等のポジティブリスト制度では、個別に残留基準が設定されていない食品につきましては、人の健康を損なうおそれのない量として、いわゆる今先生御指摘の一律基準、〇・〇一ppmにより規制することとしております。 農薬は通常、農作物に使用されるものということでございますので、シジミ等の魚介類に関しては使用されることが基本的にないわけでございます。また、多くの農薬について参考となる国際基準や海外基準もやはり同様に設定されていないということでございまして、魚介類につきましては我が国でも残留基準を設定しておりませんので、一律基準が適用されると、こういうことになってございます。 御指摘の東郷池産のシジミにつきまして、昨年十二月に鳥取県が行った残留農薬検査で、先生御指摘のように一律基準を超えて農薬が検出されました。このことを受けまして、鳥取県から厚生労働省及び農林水産省等へ個別の基準の設定についての要請をいただいております。 先生今御指摘の大変に遅いのではないかということでございますが、まず一義的には、このような農薬の使用につきましては農薬の使用現場においてまず農薬の止水管理等の措置を適切に行っていただくということをまずお願いはしていかなければならないということでございます。しかしながら、適正な使用をされた場合、また、止水管理等がなされたにもかかわらず農薬が河川等に流出し、魚介類に残留する可能性も否定できないということから、このような場合の残留基準設定をどのような形でやっていったらいいのかということで、現在、専門家の方々にお願いをして、鋭意その在り方、設定の方法、設定に必要なデータ等に関し検討を行っていただいております。残留基準設定のための評価手法がこの夏ごろまでには策定される見通しだということでございます。 私ども、専門家の先生方に大変難しい御検討を実はお願いしておるわけでございますが、今先生御指摘の点なども十分に申し上げて、鋭意、早くこの考え方、手法の設定ができるようにという取組を進めておるところでございます。 今後、その手法の設定を受けまして、この検討結果を得て、魚介類にかかわる基準の設定が適当と判断される農薬につきましては、農林水産省等から必要なデータの提供をいただきながら、また内閣府の食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼しつつ、その評価を踏まえ、基準の設定の検討を行いたいと考えております。 いずれにいたしましても、本件につきましては国民の食の安全を前提にしつつ、関係省庁、関係自治体等と密接に連携を取りながら、迅速かつ適切に対応してまいりたいと考えております。
○常田享詳君 もう既に水田でこの除草剤を使わないようにはしているんです。すぐ全部もう止めて、JA等も話して、五か月前にもう使わないということで、このたびの、この今の時期も、田植えの時期等についても全部使わないと、使わない上に、水がオーバーフローしないようなきちんとした対応もしてもらっているんです、既に。農水省、だから農水関係はきちんとやっているんですよ。要はお宅の方なんですよ、ぐずぐずやっているのはね。 以前、私も党の水産部会長をやったときに、こういう内水面じゃないけれども、海の魚介類の基準を決めるときに、全く先ほど申し上げたように実態にそぐわないじゃないかと、そんなもの毎日食べるわけないじゃないかと、三百六十五日どんぶりに一杯ずつもですね。そういうような基準を、よその基準を当てはめてきて、せっかく産地で産地形成して頑張って黒いダイヤというようなところまでして、大変な評価、観光客の人たちも、ここは温泉地ですからね。そういうことに対して全く、何といいますか、国民の安全、安心という言葉は、これは大事ですよ、国民の安全、安心は大事ですけれども、こういう常識的に考えておかしいことはやはり常識的に早く改めていただきたいというふうに思っております。 食品安全委員会の名前を使えば何でもかんでもあれできるというものじゃないんです。食品安全委員会は、もう一方では迅速にこういう問題に対して常識的に判断をしていただくということも食品安全委員会を設立した、私もそのとき委員長でしたよ。だから、そういう変なところで食品安全委員会の名前なんかを盾にしないでくださいよ。むしろスピーディーに、そして現地が、現場の人たちがどれだけそのために、あなたたちが日延べ日延べしていくためにどれだけ苦しんでいるのか。いまだに操業できないんだから。観光客の人はそれを楽しみに来ておられるんだけれども、観光客の人たちにそれを食べていただくことさえできない。これがもう六か月近く今も続いてきているわけでしょう。こういったことについては、やはり実態にきちっと合わせた基準にしていただきたいと私は思います。 是非とも大急ぎで、県もこれは一生懸命お願いしていると思いますから、大急ぎで、もう一度申し上げますが、早期改定又はポジティブリストからの削除、このどちらかを早急にやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 最後に、いいですか、じゃ、もう一回確認します。
○政府参考人(藤崎清道君) 今先生おっしゃられたように、私どもも鋭意、専門家の先生方に御検討を依頼しておりますので、可能な限り迅速に対応してまいりたいと、このように考えております。
○常田享詳君 最後に、水産庁長官にお尋ねいたします。 また燃油が高騰しているということの中で、大変悲鳴が全国の漁業者の方々から聞こえてまいります。 平成十七年、私、水産部会長をさせていただいているときに、補正予算で大型クラゲ及び燃油高騰への対策の基金をつくっていただきました。そういうことの中で、またぞろこういった問題が大変苦しめられているわけでありますけれども、この当該基金の成果及び省エネ技術開発の状況はいかがなものか。あわせて、時間ももうあれですので、大型クラゲが今年はどういう状況になっているのか、このことも併せて御答弁いただけたらと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員からのお話のまず一つは、燃油の高騰の関係でございます。 お話のとおり、やはり依然として燃油高止まりの状況が続いてございまして、高騰前の十六年三月と比べましても現時点でやはり一・八倍というふうなことでございます。 そこで、今もお話のございましたとおり、十七年度に私どもは補正予算というふうなことで大型クラゲ対策と併せまして五十一億円の基金、設置をさせていただいたわけでございまして、このやはり取組としましては、何といいましても一つには流通の効率化というふうなことでございます。漁協系統の一つには、燃油タンクの統廃合ということで、流通の効率化、さらにはやはり漁業活動の燃油の消費を抑制していこうということで、漁業者の協業化の取組を促進していく。そしてまた、沿岸漁業では省エネ型の機器をどんどんどんどん導入をしていこうと。それから、沖合なり遠洋漁業では、それぞれがやっておりました漁場の探索を共同化していくというふうなことで、そういった取組が相当程度進んでございます。 したがいまして、設置をさせていただいた基金の成果としては、相当程度各地で効果が出始めているんではないかというふうに考えております。 また、省エネの技術につきましても、発光ダイオードによります集魚灯といったような省エネの技術導入ということも行っておりまして、これは相当なやはり燃油の消費量の削減効果が上がったというふうな報告も受けているわけでございます。こういった基本的にはやはり省エネ型漁業への転換ということが基本かというふうに考えておりまして、こういった取組を通じまして、今後とも供給コストを一方では下げるとともに、省エネ型の漁業への転換を図ってまいりたいと考えている次第でございます。 また、大型クラゲにつきましては、お話のとおり、十七年度から早期に大量出現というふうなことで、大きな漁業被害を引き起こしたわけでございます。 また、十八年度につきましては、昨年度でございます、これは出現開始は遅かったわけでございますが各地に出現しておりまして、地域によっては大きな被害が発生したと。現時点、今年につきましては、平成十九年度につきましては、まだ今のところ大型クラゲというものは確認はされておらないわけでございます。これにつきましても、ただいまお話の十七年度の補正予算によりまして、燃油と併せた基金というものを造成させていただきまして対応してまいったわけでございます。 十九年度につきましては、当初予算ということで、大型クラゲのこの被害の防止事業、これも計上させていただきまして、情報の提供、早急な出現状況の把握と情報の提供、そして大型クラゲを除去いたしますための改良漁具の導入、それから洋上駆除、陸上処理と、こういったようなことで広域的な観点から効率的、効果的に被害の防止、低減対策を推進していきたいと考えております。 また、あわせまして、この大型クラゲ、やはり中国なり東シナ海の方から出てくるということでございますので、日中韓で連携をいたしまして、国際的な枠組みの中でその解明の調査研究も進めているところでございます。 いずれにしても、今後ともしっかりと連携を図りながら、この大型クラゲによります被害防止、低減を進めてまいりたい、しっかりと対策を講じてまいりたいと考えている次第でございます。
○常田享詳君 時間来ましたのでもう質問は終わりますけれども、私は、やっぱりこの原油高騰の問題は将来とも続くと思うんです、海外の状況を見ても。そうすると、やっぱり循環型の漁業というものを考えていかないといけないということの中で、先般報道されておりましたオーシャン・サンライズ計画ですね、いわゆる海面に浮かべた網でアカモク、ホンダワラ科の海藻を大量に養殖し、洋上の工場などでバイオエタノールを年間四百万トン生産するというような計画ですね、日本の計画です。やはり、こういった計画をしっかり後押しして、こういう燃料を使って漁船が操業できる、いわゆる循環して完結できるような方向も目指していくべきだと思います。かなり、技術開発相当進んでいるようですので、是非御検討ください。 以上で終わります。
○岩永浩美君 おはようございます。自由民主党の岩永浩美でございます。 先ほど同僚議員の常田先生から本法律の一部改正する法律案について前段でいろいろ御質問がございました。この件について各論に入る前に、水産物自給率の動向と低迷の原因についてまず大臣にお伺いをしたいと思いますが。 ピーク時からもうだんだんだんだん生産量が半減していますね。この半減しているその一つの原因というのはどういうふうにお考えになっているのか。 今度の改定期前に、水産基本計画で、二十四年度時点の食用の自給率を六五%と設定をしてあります。ここ数年五〇%台で推移をしています。この五〇%台で推移をしているその需給のバランスは、六五%を目標にしなくても五〇%台で需給が成り立っているような今状況の中にございますね。ただ、やっぱり日本は、どちらかというと魚介類を中心にした食生活を今までやってきたわけですが、今後六五%にしていくためには、今の食育の在り方も併せて具体的に水産物の生産量を上げていかなきゃいけない、それと同時に、その需要というものをそれに増していかなければいけないと思うんだけれども、現実的には五〇%前後で間に合っているような状況の中にある。 この一つの原因、食の在り方、そしてピーク時から半減してきたことの原因はどこにあるとお考えになっているのか。閣法の議論をする前に大臣の御見解をちょっとお聞きをして、個々の質問に入らせていただきたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 岩永先生の今の御指摘といいますか御見解、大変重要なポイントをいただいたと思っております。 もう先生が今お話しされましたように、我が国の食用魚介類の自給率は、ピークは昭和三十九年、一一三%ということで一〇〇%を超えている、そういう水準にあったわけでありますが、しかしながら何で減ったかということでございますけれども、一つには、我が国の周辺水域での資源状況が悪化してきた、二百海里体制への移行に伴い、遠洋漁業や沖合漁業を中心に漁業生産量が減少をしてきた。また、その一方で、国民の水産物需要が、所得水準の向上等を背景にエビ、マグロ等の国内漁業では賄い切れないものへ変化してきた、こういった両面があったと思いますし、輸入が増加をした、そういったことを背景にいたしまして長期的に減少し、平成十二年には五三%まで低下をしてきた、これが今日までの経過とそうなった原因でございます。 その後、食用魚介類の国内生産量が下げ止まってきたということもございまして、自給率も平成十二年度以降は下げ止まり、若干上昇傾向にありますが、我が国周辺水域の水産資源がなお低位水準にとどまっていること等から、平成十七年度の概算値では五七%と、こういう今状況でございます。 このようなことを踏まえまして、この三月に策定した新たな水産基本計画におきましては、低位水準にある水産資源の回復や管理をしっかりと推進をしていこう、漁船漁業や水産物流通システムの構造改革もまたしっかりやっていこう、新たな経営安定対策の導入や新規参入の促進も進めると。それから、水産物の栄養特性等に関する消費者への情報提供の充実や食育の推進、先生がおっしゃいましたように、やっぱり食育の観点からの取組というのもこれは大変極めて重要なものであると、それはもう本当に先生御指摘のとおりだと、このように思っております。 そういったことを始めといたしまして、政策改革をしっかり位置付けた上で、平成二十九年の自給率目標を六五%と設定をし、その向上に向けて取り組んでまいると、国民の皆様に水産物の安定供給を図ってまいりたい、このようにとらえておりまして、先生御指摘の、何で減ったか、そしてまた今後どうやって目指していくか、食育というものがその中でも大きな役割を占めるぞということにつきましては、私どもも全く先生御指摘のとおりだと、それを受けながらしっかり進めていきたいと思っております。
○岩永浩美君 そこで、今様々な件について御答弁をいただきました。 水産庁長官にまず具体的にお話をお伺いをしたいと思いますが、こうした沖合水産資源の減少というのがなぜ起きたのか。今大臣はちょっと一部は触れられましたけれども、これは魚種の交代の、自然的な資源リサイクルの一環でこういうふうに減っているというふうにお考えなのか、例えば先ほど常田先生にお答えいただいたように、外国漁船による違法操業も含めた資源の乱獲が原因だったというふうに考えておられるのか、この二点をまずお伺いをしたい。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの沖合の水産資源の減少の理由というお尋ねでございます。 お話のとおり、沖合の資源、沿岸と比べましても相当に資源の減少度合い、このところ大きいわけでございます。そのやはり一つの理由としましては、イワシでございますとか、あるいはアジ、サンマ、サバ、ニシンと、こういったいわゆる浮魚と言っておりますけれども、こういう魚が長期的なやはり資源の変動を繰り返しているというふうなことが一つには言われているわけでございます。 具体的に、例えばイワシについて見ますと、昭和十年代には百五十万トンぐらいあったわけでございますが、これが昭和四十年には一万トンまで減ってしまいまして、またこれが昭和六十年代、六十三年がピークでございますけれども、これが四百五十万トンぐらいまで行ったわけでございます。これが先ほど来先生がおっしゃっておりますいわゆる漁業生産量のピークが一千万トンを超えるような、そういう時代のうちの正にこの四百五十万トンはイワシであったというふうなことも言われているわけでございまして、これが現在のところ五万トンを割るような非常に少ない量になっておると。 そこは、長期的な、イワシについては五十年とか四十年とか言われておりますけれども、そういうふうな長期的な、おっしゃるような周期的な変動というものも一つには考えられる。もう一つには、やはり全体としての水産動植物の生育環境の悪化ということもあるであろうし、あるいはまた、漁獲能力がいずれにしても向上いたしているわけでございまして、そういった意味では過剰な漁獲というものも考えられるわけでございますし、あるいはまた、今委員からもお話がございました違法操業といったようなこともその原因の一つということで、どれが、何といいましょうか、断定的にこれが、これのみが原因であるということはなかなか申し上げにくいところかというふうに考えているわけでございます。
○岩永浩美君 今長官から御答弁いただいたのは、原因の一つだと、私もそれは思います。 そこで、この法律案は、国による直轄の漁場整備を行うことのためにこの法律案を提案をされましたね。いわゆる底魚の育成のための魚礁整備、それが、先ほど常田委員から御指摘をいただいた、十九年度予算でフロンティア漁場整備事業として計上されたと私は聞いています。 そこで、私は、底魚だけではなくて、今長官も御答弁いただいたように、サバとかイワシとか、これも減少傾向にあるということを今御答弁いただきました。この法律案を提出をされることを契機にして、やっぱり底魚のための魚礁整備、それから回遊魚のための魚礁整備、これは片方にだけ偏ってしまったのではやっぱり漁家の皆さん方の所得にはつながっていかないと私は思うんですね。だから、底魚の魚礁整備と回遊魚の魚礁整備、これは併せてやっていくことによって相乗効果というのはできていくと思うので、それは地域的に限定したものにするのか、それぞれの都市あるいは市町村が申請をすればある程度その予算の枠は確保して魚礁整備に向かってやっていくというお考えをお持ちなのか、ここを確認をしておきたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) お話のとおり、資源が低位水準にございますのは決して底魚だけではございませんで、当然のことながら、お話のとおりのサバあるいはイワシといった回遊魚につきましても同様に資源が非常に低位水準にあると。 現在、我が国周辺水域の水産資源の半数以上が低位水準にあるというふうに承知をしているわけでございまして、いずれにしても、私どもとしては、底魚についても、あるいはそういった浮魚といいますか回遊魚につきましても、資源回復計画を作成しまして資源の積極的な回復を図るということにつきましては、全くこの二つについて差異、差を設けているということではございません。 今回の法改正によりまして国が行うこととしておりますこの漁場整備事業につきましても、いわゆる資源の保存なり管理に関する法律、いわゆるTAC法というのがございまして、これに基づいて資源管理を行っておる魚種、これは当然回遊魚も入っておりますし、底魚も入っているわけでございます。また、資源回復計画などの保護措置が講じられているものということを対象に実施することとしておるわけでございまして、したがいまして、こういった要件を満たすものであれば、底魚であろうが回遊魚であろうが本事業のこの対象には当然入ってくるわけでございます。 十九年度におきましては、先ほど来お話ございますとおり、現時点において技術も確立し、十分な整備効果が見込めるということで、ズワイガニなりアカガレイを対象とした保護育成礁の整備を想定しているわけでございますが、今後、やはりお話のような回遊魚につきましても、そこについては決して地域的に限定するというふうなことはございませんで、やはり二百海里の沖合の排他的経済水域における非常に深いところにおける魚礁整備、漁場整備ということでございますので、やはりそういった意味での技術的な面、整備による効果の面といったようなことがまだまだ未解決な点が多々あるわけでございますので、そういったところが今後どういうふうに開発をされ、確認がされてくるのか、そういうことを踏まえながら今後の事業の実施につきましては検討してまいりたいと考えておる次第でございます。
○岩永浩美君 そこで、今、排他的経済水域について御答弁がありましたね。中国、韓国などの周辺国の操業が我が国の一つの水産業に及ぼす影響というのは非常にやっぱり高いんですね。今御答弁いただいたように、排他的経済水域は、世界六位の水産資源大国である日本は、やっぱり中国、韓国等周辺国の操業が我が国水産業に深刻な影響を与えると言っていることは事実なんですね。特に、九州佐賀、玄界灘を境にして今、大変緊張した関係がずっとやっぱり折に触れて続いているんですね。拿捕数自体は減少しています。しかし、漁船装備や漁具が巧妙化するなどして違法操業の悪質さはもう目に余るほど目立ってきているんですね。 だから、こういう一つの資源管理を日本の国でやっていくとするならば、やっぱり拿捕数は減ってきたといっても、中間水域の資源管理が不十分で乱獲によって資源状態への悪影響が懸念されていることは事実なんですよ。私は、漁獲量の減少が、だんだんだんだん減っているというのはそういう客観的な一つの状況があることを十分に認識しておられると私は思いますが、沖合漁業の整備を国が主体的に行っていくという不退転の一つの思いが諸外国にもやっぱり伝わっていかない限り、本質的に国内対策だけで漁場整備をやっていったとしても漁獲量や生産量にはつながっていかないと私は思うんですね。 そこで私は、本法律案をここで提案をされる場合には、周辺諸国との漁業関係の改善や資源管理の強化に向けた協力関係の構築というのが本当に必要だと思うんです。これはいつも松岡農林水産大臣は、周辺諸国との外交による農業自立、そのことを常にやっぱりおっしゃっておられますけど、水産業においてもそうだと思うんですね。こういうときこそ諸外国との関係について緊密な連絡を取ってやっていくことが喫緊の私は政治課題だと思っていますが、そういう周辺諸国との関係について、この法律案を提案するに当たってどういうお考えでどういう外交交渉をして国内対策に生かそうとしておられるのか、伺っておきたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) お話のとおり、近年におけます資源の減少の要因としましては、先ほど来お話ございますとおり、資源の周期的な変動、そして水域環境の悪化に加えまして過剰漁獲、さらにはただいまお話しの違法操業ということにつきましてもその原因の一つというふうに考えられるわけでございます。 私どもも、この排他的経済水域におきましては、海上保安庁等とも連携を図りまして取締り船あるいは航空機によりまして、お話のとおり大変最近悪質化あるいは巧妙化しておるという違法操業、これの取締り、鋭意努めているわけでございますが、またさらに、中国なり韓国漁船、そういうものの違法操業の未然防止ということで、両国との間で取締り担当者間の協議というものも行っているわけでございます。 さらに、やはり基本は資源管理ということをきっちりと関係国と協力して進めるということがお話のように大事でございまして、私どもとしましては、この国連海洋法条約ということに基づきまして中国あるいは韓国との二国間漁業関係の構築というものをしっかりと取り組んでいるというところでございまして、それで、特にこの日中韓のただいまお話しの排他的経済水域、これにおけます資源の保存管理ということにつきましては、中国なり韓国との間で漁業協定というものは当然締結をいたしまして、国別の割当てなり総隻数の遵守、これを徹底させる、あるいはまた資源調査、資源管理につきましての協調的な取組も実施しているところでございます。 いずれにしても、委員からお話しのとおり、国内対策だけを幾ら連ねていってもやはりこの資源のなかなか具体的な回復にはそれだけではつながっていかない、お話のとおりかと思っておりまして、漁業取締りの強化と、もとよりでございますが、ただいまお話しの周辺諸国との連携協力の強化、そういうことを踏まえた強力な水産外交の展開ということによりまして、周辺海域の資源管理というものを今後とも適切に進めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○岩永浩美君 今まで漁港漁場整備のやつについての質問は、どちらかというと大規模漁港あるいは漁家の集約を中心にした議論をしてまいりました。 そこで、漁港には大規模漁港も必要だけど、今の漁港や漁村は大変にやっぱり零細なところが多いんですね。農林水産業における農村基本計画は、農地の集約を図って担い手に集約をすることを一つの基本としてやってきました。水産業も一面、そういう一つの方向に行くことを私は理解をいたします。ただ、沿岸漁業や中小漁村や漁村の位置付けというものを十分にそこは理解をしながらしていかなければいけないのが、水産業は特異な私は存在だと思うんですね。ただ規模を拡大しようと思っても、拡大できるようなことはできませんね。小さな漁村の、あるいは小さな漁港の集落がやっぱり重なって一つの漁場として、産地としてできているところは、もうここでいろいろ議論するまでもなく、皆さん方御理解のとおりだと思いますよ。 そこで、この法律案の改正内容を考えると、今後の漁業、漁港、漁村の在り方として、沖合漁業、漁場を重視していくこと、大規模漁港を重点的に整備して流通効率化や国際競争力を高めていくこと、中小漁村は生活や環境といった地域対策で対応していくことという方向性を政府側は目指しているように見られますね。そうだとすれば、農業構造改革の漁業版とも言って私はいいのではないかと思うんですね。 そこで、水産業の改革は私は必要だと思うんです。沿岸漁業にはやっぱり漁業就労者の約九〇%弱従事をしていますから、沿岸漁業の衰退は中小漁村の衰退につながっていきますね。だから、どうしても中小漁村の衰退につながらない施策をここで打ち出していかなければ私はいけないと思うんですね。 そうすると、中小漁村の衰退につながらない方法は、私は担い手対策の中でも、いつも中山間地域の農家の皆さん方の救済策を講じていくべきだということを申してきましたが、直接的には漁村の担い手としてではなくて、やっぱり経営支援、個々の経営支援、あるいは公共投資の対象としないで経営支援を個人の経営支援というふうな形の中で支援策を講じていくのか、地域全体の公共でという形で事を済まそうとするのか、そこは中小漁村の場合どっちが中心になるのかを教えてもらいたい。
○政府参考人(白須敏朗君) お話のとおり、まずはその漁港の整備につきましては、やはり一つには、この国際競争力の強化、そして国民に対する水産物の安定供給という観点からも、力強い産地づくりというふうなことでございまして、水産物のやはり流通の拠点となる漁港の整備というものに、当然、重点的なあるいは集中的な投資というものは一方では行っていくということが一つの方向であろうというふうに考えております。 ただ、他方、ただいま委員からもお話ございましたとおり、中小規模の漁港というものも、お話のとおり、やはり沿岸漁業を支える、あるいはまた沿岸漁民の大多数がそこに居住するといったような意味もございますし、やはり水産物の供給という面からいきましてもそれなりに重要な役割を果たしているということは事実でございまして、そういった活性化を図るということもまた重要な政策課題であろうというふうに考えているわけでございます。 したがいまして、私ども決して、この中小の漁港、漁村というものをどんどんどんどん統合し、あるいは淘汰していこうということでは決してございませんで、産地市場としては、今まで例えば大体千あります産地市場を五百ぐらいに統合していこうという動きはもちろんございます。これは流通の拠点としての産地市場でございます。ただ、ただいまのようなお話の中小規模の漁港につきましては、そういったところにつきましても、整備としての投資の集中化、重点化ということではございませんが、やはり個性的で豊かな漁村の再生の支援ということで、私どもとしても、政策的な支援の方法としまして、漁村の再生の交付金ということによります漁港や漁村の整備、あるいはまた漁村の活性化ということで都市の住民を呼び込んで体験学習の施設整備を行っていく、あるいはまたそういった意味でのモデル的な漁村づくり事業というふうなことで、漁村の活性化という方向で支援をしてまいりたいと考えているわけでございます。 またさらに、居住します沿岸漁業者につきましても、一律に、何といいますか、統合、拡大というものを志向するということだけではございませんで、新しい経営安定対策ということで、これを二十年度を目途に漁村に居住します沿岸漁業者につきましても経営安定対策も検討いたしておりますし、さらには漁村の有する多面的機能といったような面から、環境の保全ということについてどういったようなそういった集落について支援ができるかというふうなことも検討しているわけでございまして、委員がお話しのようなそういう中小の漁村あるいは漁業者につきましても、こういった方向で両々相まって沿岸漁業の振興という点につなげてまいりたいと考えている次第でございます。
○岩永浩美君 それでは、中小零細農家や中山間地域の集落と同じように直接的には担い手としての位置付けはしないということですね。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいま私が申し上げておりますのは、一つの経営安定対策という点につきましては、やはりそれなりの将来の担い手という点につきましての支援というものを考えているわけでございますが、もう一点、後段で申し上げました漁業、漁村の有する多面的機能の発揮という観点からの検討につきましては、これはその担い手であるないということにはかかわらず、漁村、そこに居住する集落の漁業者ということを対象として、そういうものが果たしております環境保全なり漁村の有する多面的機能の発揮ということについて、どういうふうな役割を発揮し、それをどういうふうに支援していけるのかということを検討してまいりたいと考えている次第でございます。
○岩永浩美君 私が心配するのは、農家の中山間地域と同じように漁港、漁村にも大小様々なんですね。だから、画一的な一つのやっぱり予算の執行で零細の漁村、漁港というのは守れないんです。だから、そういうところが結果的にやっぱり担い手あるいは公共投資という一つの枠の中に無理矢理にはめ込んでしまうようなことがないようにしていかないと、その漁村は守れないと私は思うんですね。だから、そういう点については、その一つの法律の趣旨は、やっぱり生産量を今後も増大をしていかなければいけないという一面を持っているわけですから、それに合わせて中小零細漁村、漁家の皆さん方が安心してその漁業を営むことができる一つの形をお示しいただくことが私は大切だと思うんです。 そういう点に十分に留意をしていただいて今後中小零細漁村、漁港を守っていただくことも併せてお願いして、私の質問を終わります。
○主濱了君 民主党・新緑風会の主濱了でございます。 早速質問に入らせていただきます。 二〇〇三年の漁業センサスの結果では、漁業経営体は全体的に縮小しております。ここ五年間で、最近の五年間のところでですね、一二%経営体が減少しているということ。そして、その前の五年間でも同様に一二%縮小しております。また、漁獲金額も全国共通して縮小傾向にあるということでございます。 農林水産省として、日本の漁業経営の現状と、それから漁業の根源であります漁業資源、この漁業資源の推定、非常に難しいと思いますが、沖合、沿岸あるいは養殖、それぞれの傾向をどのように御認識しているのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。松岡大臣にお願いいたします。
○国務大臣(松岡利勝君) 主濱先生のお尋ねにお答えしたいと思います。 我が国周辺の資源の状況につきましては、資源評価を実施している水産資源のうち、一部に回復の動きがあるものの、半数以上は低位水準にとどまっておりまして、その回復や管理の推進が必要だと、資源はそのような状況にあるということでございます。 また、我が国の漁業の経営状況でございますが、資源状況が悪化していることに加えまして、遠洋・沖合漁業につきましては漁船の更新が行われないまま老朽化が進んでいること、そしてまた、養殖業を含む沿岸漁業につきましては就業者の減少、高齢化が進んでいること、そういったことに加えまして、さらに昨今の燃油価格が大変な高騰を示していると、先ほど常田先生からもございましたが、そのことによりまして収益性が悪化しておりまして、生産構造の脆弱化が懸念されているというような厳しい状況にあるというふうに私ども受け止めております。 三月に策定いたしました新たな水産基本計画におきましては、こうした我が国の漁業を取り巻く厳しい情勢に対応いたしまして、低位水準にある水産資源の回復、管理の推進をまず図っていくと。そしてまた、二点目といたしまして、漁船漁業や水産物流通システムの構造改革を進めること。三点目といたしまして、新たな経営安定対策の導入や新規参入の促進を図っていきたいと。四点目といたしまして、漁港、漁場、漁村の総合的整備の推進等の水産政策の改革に取り組むことといたしております。 このような水産政策の改革を早急に進めまして、国民に対する水産物の安定供給を図るとともに、これを支える力強い水産業の確立を図ってまいりたいと、このような認識で取り組んでいきたいと思っております。
○主濱了君 今お話のありました水産基本計画についてでありますが、本年三月に基本計画が改定されたわけでございます。 主な内容としますと、先ほど来お話がありましたように、生産目標、これは持続的生産目標として平成二十九年には四百九十五万トン、これ平成十七年が四百四十五万トンですからプラス五十万トンということになりますか、こういったような一つの目標。それから、自給率目標。かつては一〇〇%以上あった自給率なんですが、平成十七年は五七%まで落ち込んでいると。それから、二十九年にはこれを六五まで引き上げましょうと、こういったような内容になっております。 ただ、これらを実現するためには様々な課題があると私は思っております。そして、種々の施策を講じていかなければいけないと、こういうふうに思っているところでございます。このうちの漁港、漁場、それから漁村の整備につきまして、それから水産業や漁村の多面的機能については、今上程されておりますこの漁港漁場整備法の改正をもって実現をしようとしているものだと、私はこういうふうに理解しているところでございます。このような視点から、具体的な質問をさせていただきたいと思っております。 まず最初に、漁港の整備についてお伺いをいたします。 まだ改正されない現行のままでは、国は第一種から第四種までの漁港の整備主体になることができるわけでありますが、そういうようなことになっております。少なくとも整備の対象にはならない、なれないということはないわけであります。ただ、現実には、第一種、第二種の実績は実際はない、それから第三種、第四種については北海道だけでしか実施していないと、こういったような実態にありますけれども、このたびの改正によって、国は第三種と第四種だけの整備主体になることが明記されます。実際にそういうふうに条文に入っております。一方、地方公共団体あるいは水産業協同組合は依然として第一種から第四種までの整備主体になることができるわけであります。国は三と四だけ、それから地方と漁協は一から四までと、こういうふうなことになるんですが、この国と地方との基本的な役割分担、これをどのように考えているのか、お伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 今先生御指摘のように、一種から四種までそれぞれ役割分担が不明確だったと、こういうふうなことでございますが、今回の改正で、御指摘のように、第三種、これは広く利用者が多岐にわたっている、広い範囲で利用される漁港、これはひとつ国がしっかり整備をしようじゃないかと。あるいは、離島等で避難港になるようなところ、これはまたやっぱりどこの県の漁船であっても避難してくるようなところ、こういうものは基本的に国で整備をすることにしようではないかというふうにしたわけでございます。 そして、三種、四種の漁港については、地方公共団体も事業主体になり得るわけでありますが、国だけではなくて、国は三種、四種に限られるわけですが、地方公共団体は三種も四種もやれるということでありますけれども、しかし、そのときの区分けとして、技術的に地方公共団体でできるものは地方公共団体、やはりこれは国が直接関与した方がいいんではないかと、こういうふうなことの場合には、両者協議の上、国が事業主体としてやると。あるいは、これまでその漁港がどういう形で整備をされてきたかということも参考に、これまでの経緯も一つは参考にさせてもらいたいと。あるいは、地域の実情等々、地方公共団体が施行可能な漁港については、その主体性を生かして地方公共団体が実施をして、特に地方公共団体が整備が困難だと、先ほど申し上げたように技術的な等々の部分も含めて、これについてはしっかり国がやっていこうではないかと、このように一応の区分けをさせていただいたわけでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 今お伺いしましたその技術的な問題といいますか、技術的に可能であるかどうかという部分と、それからこれまでの漁港の経緯と、こういったようなことを勘案してと、こういう御答弁でございました。 これまで三種、四種について国が整備主体となったのは、先ほど申し上げましたとおり、北海道の漁港しかなかったわけであります。今回あえてその三と四を法律に明示をしたと、こういうことなんですが、これは、国は北海道以外でも整備の主体になる、本州の方でも整備の主体になると、こういうふうに理解してよろしいかどうかということですね。これについて伺いたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) お話のとおり、現在、北海道のこの第三種、第四種の漁港につきましては、寒冷地であるといったようなことで自然条件が大変に厳しい、そして設計施工におきましても特に高度な技術を要するといった事情を有しておるわけでございまして、したがいまして国がそれらの整備を行っているというところでございます。 一方、この北海道以外の第三種、第四種漁港につきましては、ただいまもお話ございましたが、過去の実績、経緯等々から見まして、地方公共団体に実施体制あるいは技術力が備わっておるといったようなこともございまして、また実態上も地方公共団体が実施をしてきているわけでございます。 したがいまして、こういった形で北海道以外の第三種、第四種漁港につきましては、現時点におきまして、現在の状況に大きな変化が起こらない限りは、国があえて漁港整備を実施する必要性というものは乏しいのではないかというふうに考えておりまして、したがいまして、引き続きましてこの北海道以外の第三種、第四種漁港につきましては地方公共団体が実施していくということが適当であるというふうに考えている次第でございます。
○主濱了君 よくおっしゃっている意味は分かりました。経緯からいって、今まで実際に国が実施主体になったことはないわけですから、もちろんそれを延長すれば今後ともないと、こういうことになるんですが、しかしあえて法に三、四は国が実施主体になりますと、こういうことを明示したというのは、そしたらどういう意味があるんでしょうか。もう一回お願いいたします。
○政府参考人(白須敏朗君) これは、若干条文の整合性というふうなこともございまして、これまで、先ほど来お話ございました漁場の整備につきましての直轄の漁場整備というふうな規定が設けておりませんでしたので、漁場につきまして国が直轄で整備するというふうな規定を新たに設けたわけでございます。それとの並びの関係で、これまでそういった意味での三種、四種漁港につきまして国が直轄で行うことができるというふうな規定を規定上設けておりませんでしたので、それとの並びの上から、そういった大規模なものにつきましては形として国が事業主体となり得るというふうな規定を規定上設けたわけでございまして、実態の姿は現在までの整備の姿と何ら異なるものではないというふうに理解をしているわけでございます。
○主濱了君 事情はよく分かりました。 ただ、はっきり、この三種又は第四種漁港に係るものに限り、国が施行するものはと、こういうふうなことに明示しているんですよね。ちょっとここ、なかなか難しいんですが、分かりました。 次は、水産関係予算についてお伺いをいたしたいと思います。 水産関係予算を見ますと、近年もう増えることなく低減をしております。もうきれいにずっと下がってきていると、こういう状況でございます。このうち、漁港、漁場、漁村整備の水産基盤整備予算も大きく減少している、これ水産関係予算を上回って減少している状況にあります。見た目以上にお金の掛かる漁港整備など、水産基盤予算、今後いかにして確保していくかというのがこれ第一点目であります。 それから二つ目。先ほど申し上げました第一種、第二種のこの漁港ですね、これは地方だけが整備主体になるということになってしまうわけでございます。国の支援はどうなっていくのかというのが、これ第二点目であります。 それから第三点目。今年の二月に社団法人日本経済調査協議会というところから漁業の国際競争力の強化を図る観点から、当面、公共事業予算を構造改革の方、新設備とか、その構造改革の方にシフトするべきでないかと、こういったような提言がなされております。水産関係予算が低減している中で、漁業のその基盤整備と構造改革、どのように調整を図っていかれるお考えなのか、これは大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、主濱先生から三点のお尋ねがございました。 第一点、水産関係予算について、水産基盤予算を今後いかに確保していくのか、こういう観点でございますが、我が国の水産業をめぐりましては、国際化の進展、資源状況の悪化、消費流通構造の変化などのほか、漁村の活力の低下が進むなど、これまでにない情勢の変化に直面いたしておりまして、これらの課題に重点的に取り組みますために、現在新たな漁港漁場整備長期計画の検討を進めているところでございます。 これを基本といたしまして、水産基盤整備につきましては、新たな長期計画の下で、従来の枠組みにとらわれることなく水産基本計画に掲げられた重要課題に対応するために、一つといたしまして、整備地区の大幅な絞り込みや重点化を行うなどの改革を実施してまいります。また、二点目として、藻場、干潟の造成、保全による漁場環境の改善など、水産資源の生産力の向上に資する事業への転換を図る。 三点目といたしまして、拠点漁港における品質・衛生管理機能の強化、こういった選択と集中を強化しつつ、効率的かつ効果的に事業を実施することといたしておりまして、今後とも時代が求める真に必要な予算の確保に向けて努力をしてまいりたいと思っております。 それから二点目でございますが、一種、二種漁港に対する国の支援はどうなるのかというお尋ねでございます。 今般の改正案では、主として市町村又は都道府県の区域を範囲とする利用範囲が狭い第一種漁港及び第二種漁港につきましては、地方公共団体が地域のニーズに即応して適切に整備することが可能なこと等から、整備の主体を地方公共団体にゆだねまして、国の直轄整備の対象についてはその利用が全国にまたがる利用範囲が広い第三種漁港、及び離島等にあっては漁船の避難のために必要な第四種漁港に限定することといたしております。これまでも第一種漁港及び第二種漁港については、国の補助により地方公共団体が主体的に整備してきているところでございまして、国の支援自体はこれはもう変わりません。今後とも、地元の御要望をお聞きしながら、引き続き国の補助事業により支援をしていく、こういう考え方でおります。 それから、水産関係予算について、本年の二月、社団法人日本経済調査協議会からの提言、これは公共事業予算を構造改革にシフトすべきだと、当面、そういう提言でございますが、漁業の基盤整備と構造改善をどのように調整を図っていくのかというお尋ねでございます。 水産関係予算につきましては、政策ニーズの変化に的確にこたえる観点から、近年、公共事業について整備地区の大幅な絞り込みや重点化を行うなどの改革を実施いたしますとともに、公共予算から非公共予算へのシフトを実施してきているところでございます。 平成十九年度におきましても、水産庁公共予算の財源を活用いたしまして、国際競争力のある漁業経営の育成に向けた施策の集中的な実施を図ることといたしておりまして、収益性重視の経営への転換を促進する漁船漁業構造改革総合対策事業、これは先ほども議論になりましたが五十億円、を創設をいたしまして、もうかる漁業といいますか、そういったことを目指しまして、めり張りの付いた予算としたところでございます。 また、公共事業におきましても、水産資源の生産力の向上に資することができますように、資源管理措置と併せまして、排他的経済水域において国が実施する漁場整備や、いそ焼け対策の推進、ハードの整備のみに偏ることなく、例えば拠点漁港において品質・衛生管理機能を強化するための整備推進などに取り組んでいるところでございます。 今後とも、水産関係予算につきましては、ハード面とソフト面のバランスを取りながら、新たな基本計画の下で、従来の枠にとらわれず、水産行政の抱える諸課題に的確に対応できるように努めてまいりたい、このように考えております。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは先に進みたいと思うんですが、先ほど常田先生からもお話がございました、国による沖合漁場整備についてお伺いをいたしたいと思います。 既にフロンティア漁場整備事業として平成十九年度予算が決定されているところであります。様々な対象魚種が考えられる中で、まず、なぜズワイガニなのか、アカガレイなのか。それから海域につきましても、日本海、それから北海道西部とか太平洋北部とか、あるいはオホーツク海という様々な海域があります。なぜ日本海西部海域なのか。それから、今、広域の資源回復計画というのはもう十四ほどあるわけですよね、この中から今言ったフロンティア事業として選んでいるわけですが、これとの関係も含めてお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(永岡桂子君) 国は、これまで地方公共団体によります漁場整備がほとんどされていなかったところで、排他的経済水域におきまして広く分布して回遊する魚種について保護及び増殖、養殖が必要なものを対象といたしまして漁場整備をすることとしております。今年度におきましては日本海の西部海域、先生が御指摘になりましたところでございますが、ズワイガニとアカガレイを対象といたしまして、保護育成のための魚礁の整備を考えております。 その理由と申しますのは、これらの魚種につきましては現在国が資源回復計画を実施しておりまして、また、それが緊急で保護、増殖の措置が必要であること、また、以前より周辺の領海内で実施いたしました補助事業におきまして漁場周辺の漁獲量が増えているなどもございまして、大変効果が確認されているということもあり、ここに決まったということでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 じゃ、このズワイガニについてはまた後でお伺いをいたしたいと思います。 それで、国の漁場整備におきまして受益者負担の観点から地方公共団体にその事業費の一部を負担させることができると、こういうふうにされているところであります。一般的に、このたびの国による沖合漁場整備の事業費の一部負担を負担すべき県をどのようにして定めるのか。要するに、その海域と陸上の各県というのはもう一致することはないわけですよね、一般的には。これを、事業費の一部を負担させるべき県をどのようにしてまず定めるのか。それから、負担割合のかさ上げなど様々な措置があります。各県の負担は大体どの程度になるのか。四分の一そのままなのか、それよりも減っていくのか。この辺についてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまお話しの国の漁場整備におけます地方の負担どの程度かと、あるいはまた、負担すべき県の決定なりそれぞれの県の間の負担割合というふうなお尋ねでございます。 今回の国の漁場整備におきましては、国と都道府県の負担関係につきましては、国が原則として四分の三、都道府県は四分の一の負担、全体として都道府県は四分の一の負担ということを規定をいたす予定でございます。またさらに、今回のこの法改正と併せてお願いしております後進地域のかさ上げの特例ということの法律によりまして、財政力の弱い県におきましてはこの負担割合のかさ上げ特例の対象ということで、県の負担の軽減を図るというふうになっているわけでございます。したがいまして、県の負担は四分の一から最大十分の一まで軽減をされるというふうに考えているわけでございます。 また、その場合のそれぞれ県の、受益すべき県の関係でございます。まず、この漁場整備によりまして資源がいずれにしても増加をするわけでございますが、その増加しました資源というものは、魚は漁獲をされまして漁港には陸揚げをされるわけでございますが、しかる後にこの流通加工を通じまして地域に一定の受益を及ぼすというふうに考えられるわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、この漁場整備によって受益を受けます都道府県、これが一県であれば一県でございますし、あるいはまたその漁場整備によりまして二県に、あるいはまた三県にまたがって水揚げされるということであれば、それぞれの関係、受益を受ける県に事業の対象となります魚種の陸揚量、水揚げ量等の受益に応じまして費用の負担を求めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○主濱了君 ありがとうございました。大体分かりました。 それでは、続きまして、今、広域種あるいは地先種、それぞれ様々な資源回収計画が進められております。広域、それから各県のもの、それから包括的資源回収計画というんですか、これらを合わせると三十一ぐらいの計画が進んでいると、こういう状況にあるようでございます。 今後の国の漁場整備の展開の構想についてお伺いをしたいと思います。魚種と特に海域、今回はズワイガニ、それからアカガレイの日本海西部と、こういうことでしたが、今後どういうふうな展開を構想しているのか、これ大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 魚種や海域を決定していく、その際の考え方がどうなのかと、こういうことでございますが、今般の制度改正によりまして国が行います漁場整備事業の創設は、排他的経済水域におきまして資源管理措置と連携して水産資源を回復、増大させる、これを目的とするものでございます。 このため、国が施行いたします漁場整備につきましては、第一点といたしまして、我が国排他的経済水域において、まずそこを対象といたしますし、第二点といたしましては、漁獲可能量、TACでございますが、又は漁獲努力可能量、これはTAEによりまして資源管理がなされている魚種であること、そして第三点といたしまして、資源回復計画など保護措置が講じられているもの、これを対象といたしまして、事業による著しい効果があると認められる場合に実施をしていくと、こういうような考え方でございます。 平成十九年度におきましては、先ほどから議論にございますように、日本海西部海域におきましてズワイガニ、アカガレイを対象とした保護育成礁の整備を想定いたしておりますが、その後の展開につきましては、資源の保護及び増養殖の必要性や緊急性、その海域における整備効果等を踏まえまして漁場整備の必要性について検討してまいりたい、このような方針でございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 続きまして、先ほど岩永先生からも御質問がありましたけれども、養殖の推進についてお伺いをしたいと思います。 まず、世界の漁業の生産量に占める養殖の生産量ですが、これは世界全体では三二%あるんだそうです。それから、中国、これは高くて、中国は七二%が養殖であるということ。インドは四一%。しかし、日本はまだまだ足りなくて二二%と、世界を下回っていると、こういうことでございます。それから、国内では養殖漁業の漁獲量も減少してきております。しかしながら、私思うには、この沿岸の天然の漁業資源の状況がはっきりしない中で、つくり育てる漁業に大いに期待をしているところでございます。 このような状況を踏まえながら、今後の養殖漁場の振興についてどのように考えられているのか、漁場の整備とかあるいは規模拡大、これは構造改革になりますかね、こういったようなことへの支援、どのようにお考えになっておられるのか、松岡大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) 今後の養殖業の整備、振興についてどう考えているか、こういうことでございますが、我が国の海面養殖業につきましては、先生が今御指摘ございましたように漁業生産量で約二割、また生産金額では約三割を占めているところでございます。国民の需要が強いブリやマダイ等の魚介類の安定的な供給の確保、またそれから漁村地域の振興に重要な役割を果たしている、こういう位置付けにございます。また最近では、マグロの資源管理の強化等の観点から、国民の関心も高いわけでございますけれども、クロマグロの養殖、こういったことへの期待といいますか関心が非常に高まってきている、そういったことなど養殖業の振興は重要な課題である、このように私どもは認識をし、考えております。 そこで、私ども農林水産省といたしましては、新しい水産基本計画に基づきまして、人工種苗の難しいクロマグロ等の養殖技術の開発、これが一つでございますし、魚粉の含有率が低い配合飼料の開発によるコストダウン、それから水産用医薬品の適正使用、防疫体制の整備による環境に優しい養殖生産を通じた安全性や品質面で消費者に信頼される養殖生産などを推進いたしますとともに、漁港漁場整備事業におきましては、消波施設の設置など生産性の高い養殖漁場を造成するための整備を推進することとしておりまして、これらを通じまして養殖業の振興に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは、先に進みまして、漁港施設の民間への貸付けについて次はお伺いをいたしたいと思います。 このたびの行政財産の民間への貸付けの発端になりました山口県の下関漁港の特区ですね、この状況、概要について、まずお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいま委員からお尋ねございました漁港の特区制度の関係でございます。 この漁港の特区制度と申しますのは、衛生管理の改善あるいはそういったことによりまして漁港施設の機能の高度化というものを図ります場合に、民間事業者に対しまして漁港の管理者が行政財産でございます漁港施設の貸付けを可能にする制度というふうなことで平成十六年に創設をされたものでございます。 〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕 そこで、今お話ございますように、山口県の下関漁港におきましては、この制度を活用いたしまして、漁港内の荷さばき所の一部が十年間の契約によりまして民間事業者でございます卸売業者に貸し付けられておるというところでございます。 ここにつきましては、これまで短期間の使用許可でございますとか、あるいは占用の許可しか認められておりませんでした施設の貸付けというものがこの特区制度によりまして可能となったということでございまして、これによりまして長期間の安定した賃貸契約の下で卸売業者が自らの判断で活魚水槽、そういった市場の関連施設を整備することができまして、これによりまして水産物の付加価値を高めるといったようなことがなされているわけでございます。 そこで、その効果といたしましては、私どもが聞いておりますところでは、この特区制度の導入しました後に下関漁港におきましては他の地域からの水産物の搬入量というものが増加をしておるというふうに聞いているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それで、同様の特区、農林水産省で行っている特区、これは国土交通省でも行われているということでございます。特定埠頭経営効率化推進事業、こういうことで、行政財産であるコンテナターミナルを貸し付けることができる措置を講じているということでございますが、この状況についてもお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(林田博君) お答えを申し上げます。 国土交通省の特定埠頭運営効率化推進事業におきましては、現在、岡山県水島港、福岡県博多港、沖縄県那覇港におきましてコンテナターミナルの貸付けが実施されております。コンテナターミナルのような埠頭施設の貸付けが実施されますことにより、貸付けを受けました事業者の長期的視野に立った設備投資が可能となるとともに、一定額の貸付料の下で港湾管理者から比較的長期にわたりまして貸付けを受けることができるようになることから、安定的かつ効率的な埠頭経営が促進されるものと考えております。 以上、申し上げましたとおり、埠頭施設の貸付けは港湾の効率的な運営を実現する制度として大変効果のあるものと考えておりまして、全国展開後も特段の弊害もなく、いずれの事業も安定的に運営されているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございます。 一般的に、行政財産を民間に使用させるときというのは、これは使用許可という制度ございますよね。これを使っているわけですが、この使用許可ではどんな支障があるのか、こういう問題でございます。 各省庁、国会もそうなんですが、食堂があります、売店があります。これは多分、使用許可で行われているものと考えられております。食堂だって一年ごとの使用許可ではありますけれども、やっぱり十年とかそういうふうな長い、長期間安定してやっていけると思いますし、それから使用許可に伴う使用料ですね、それだってあるわけでございます。ですから、こういう原則を曲げるほどの支障があるのかどうかというのが第一点であります。 それから、逆に今回、行政財産を貸付けすることができるということについて道を開くことになりますけれども、ほかの財産、すべての国有財産が貸付けの対象になってしまう、こういうことになってしまうのではないか。そして、そのことについての支障はないのか、そういう御検討がなされたのか。 これは農林水産省の方にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまのお尋ねでございます。 一点、行政財産でございます漁港施設につきましては、原則貸付けが禁止されておる。あるいは、ただいまお話しのとおり、短期間の使用許可等しか認められておらないということでございましたので、また、許可の更新の保証もないといったようなことでございます。 したがいまして、民間事業者が長期的な見通しに立って、その当該漁港施設を活用して設備投資をする、あるいは衛生的な流通の高度化を図ろうとして本格的な設備投資をしようと思ってもなかなか二の足を踏んでしまうといったようなことで、民間事業者による本格的な設備投資が行われておらなかったというのが実態でございます。 こういった状況の下で、まずはこの漁港の特区制度によりまして、長期間の安定をした賃貸借契約の下で民間の資金なりノウハウといったものを活用いたしました高機能の施設の整備が可能となったというふうに考えております。そういうことで、今般、漁港特区の改正をお願いをいたしておりますが、これによりまして全国展開を図ろうというふうに考えているわけでございます。 また、ただいま委員からお話ございました行政財産の貸付け、一般的に道を開くことになるのではないかというふうなお尋ねでございます。 平成十八年度に、御案内のとおり、国有財産法と地方自治法の改正が行われまして、行政財産の貸付けがその用途又は目的を妨げない限度におきまして可能となったというところでございます。具体的には、行政財産でございます土地の供用目的を効果的に達成すると認められます建物等を所有する場合に限りまして、行政財産の管理を適正に行うと認められる者に当該土地を貸し付けるというふうな内容でございます。 一方、今回の私どもが考えております漁港漁場整備法の改正につきましては、まずこの貸付対象につきましては、漁港の処理なり加工施設、あるいはまたこれらの施設の敷地であるというふうな限定があるわけでございますし、またその目的につきましても、水産物に係る衛生管理の改善など、流通に係る業務の効率化に限られておるといったようなことでございまして、その目的でありますとかあるいはまた用途ということにつきましても限定をされておるというふうに考えておりますことから、ただいまのような御懸念はないのではないかと、そういった意味での特段の支障はないというふうに考えている次第でございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは先に進ませていただきます。 先ほど大臣の方からちょっとお話のありましたTACについてお伺いをしたいと思います。 漁業資源保護あるいは再生のためには、漁場の整備はもちろん大切です。今回ちゃんと話題になっていたその漁場の整備、これはもう本当に大切だというふうに思っております。それから、一方におきまして、漁業資源の漁獲を制限することによって直接、資源再生、資源保護を図ることも不可欠であるというふうに思っております。この観点から、TAC、これは漁獲可能量ですね、漁獲可能量が定められているその魚種の保護と漁獲に関する基本的な考え方についてお伺いをしていきたいというふうに思っております。 まず、ABC、生物学的許容漁獲量、生物学的にこれ以上ちょっと取ったらばいけないと、こういったような意味だというふうに思うわけですが、このABCを超えてTAC、漁獲可能量を定めている魚種もあります。まず、このABCの定義、これが第一番ですね。これを超えてTACを定めることはその魚種に壊滅的な打撃を与えることにはならないか、少なくても海洋生物資源保護の目的に反しないか。この二点について大臣にお伺いをいたしたいと。
○政府参考人(白須敏朗君) まず、ABCのただいま定義というふうなお尋ねがございました。 ABCは生物学的な許容漁獲量ということでございまして、生物学的に推奨される持続的な漁獲量の水準ということでございます。これは、調査によりまして得られました情報から資源をまず評価をするわけでございまして、長期的にその魚種が持続可能な最大生産量を始めとするそういった様々な考え方を基といたしまして、生物学的に最適と考えられる漁獲量ということで、持続可能な、持続的な漁獲量の水準ということで定められるわけでございます。 それを、TACの決定に当たりましては、まずそういった科学的な知見を基にいたしまして生物学的な許容の漁獲量を決定いたしまして、その上でさらに漁業経営といったような社会経済的な要因、当該漁業の経営状況といったようなことも勘案をいたしまして、それで私どもが原案を作成をいたしまして、それを審議会にお諮りをして、そこでいろんな御意見を聴取して大臣がTACを決定するというふうな運びになるわけでございます。 申し上げておりますように、やはりそこのところは、TACとABCにはおっしゃるとおり乖離があると、上回っておるというふうなものもあるわけでございますが、そこはやはり申し上げておりますように、一方では科学的な知見を基礎としてABCを定める、生物学的な許容量を定めるわけでございますが、他方、やはりこれは資源の回復計画を定めるという、資源の回復のための措置を定めるという場合には、漁獲可能量を定めるという場合には、やはり当該漁業者の経営というものが一方には大変大きなものがあるわけでございまして、漁業者の理解を得なければ、これはなかなか一方的にTACを定めるというわけにもまいらないわけでございます。 したがいまして、そういった漁業者の理解を得るという観点から、このTACを設定をいたしました。この平成九年からTAC制度は実はスタートしたわけでございます。その後に資源管理を行ってまいったわけでございますが、そういう意味からいきますと、厳しい漁業の経営環境というふうなこともございますので、TAC制度を定着させていくためには、漁業者が得られるTAC設定ということがまずスタート時には大変必要であったというふうなことがあるわけでございまして、やはり経営面への影響を勘案しながら、ABCを上回るTAC設定を行ってまいったということでございます。 しかしながら、近年におきましては、そういった予測の精度も高まってまいりましたし、また、そういった漁業者の理解というものも得られてまいっているわけでございまして、そういった面からいきますと、このTACとABCの差というものは年々縮まってまいってきておりまして、あるいはまた、当然のことながら、ABCを下回るTAC設定というものも当然行われているわけでございまして、そういった意味では、委員のお話のとおり、必ずしもABCを超えたからといって直ちに壊滅的な打撃を与えるということではございませんが、一方では科学的な知見を根拠としながら、他方、漁業者の経営状況も勘案してTACを設定しておるというふうな実態でございます。
○主濱了君 ありがとうございました。 それでは、先ほどちょっと置いておきましたズワイガニについてお伺いしたいんですが、ズワイガニ、富山県以西の漁獲が非常に多いということでございます。それで、このズワイガニについて見ますと、今お話のあった、ABCのリミットと同じ量でTACが設定されているということでございます。 〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕 先ほどお伺いしたところでありますが、漁獲量の確保は大事であります。しかし、将来を考えますと、ABCを少なくても下回るようにしていかないと資源を保護できないのではないか、保護することの方がもっともっと大事だと、こういうふうに思うわけですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 今、長官から、TACとABCの関係、またTACの決め方については、その仕組みといいますか、内容につきまして御説明をいたしたところでございます。 富山県以西のズワイガニのTACにつきましては、ABCを基礎といたしまして、漁業者の経営状況等を勘案をし、水産政策審議会の意見を聴いてこれは設定をいたしておるわけでございますが、近年、その数値はABCとほぼ同量となってきておると、こういう事実でございます。 ズワイガニ資源の回復を図るためにTACの数量を引き下げるべきではないかとの、先生はそのような御指摘なんだろうと思いますが、富山県以西のズワイガニ資源につきましては、魚礁の設置や漁業者の自主的な資源管理措置のほか、資源回復計画の円滑な実施などによりまして着実に資源の回復が見られていると考えております。このため、TACの引下げは現時点においては必要はないのではないかと、このように考えておりまして、いずれにいたしましても、これはやっぱり科学的な知見、そういったことに基づいて、専門家の意見も聴きながら、より適切なTAC設定が必要だし、そのような方向で努めてまいりたい、このように考えております。
○主濱了君 ありがとうございました。 今の件につきまして一点だけお話をさせていただきたいんですが、一方においてそのズワイガニの漁場を整備すると、これは国が整備をしようとしているわけであります。他方でABCリミットと同じ量でTACを設定すると、こういうことであります。漁場を整備して資源を増やすという政策と、それから、ABCぎりぎりまでTAC設定によって、要するに資源を増やさないというか、増やす方向でない施策と、これが両方、要するにアクセルとブレーキを一緒に踏んだ今は状況でないかと、私はこう思うんでありますよ。これは、ABCの方、TACの方を下げると、逆に言いますと漁場整備、必要なくなってくるのではないかと、こういうふうにも思われるわけでございます。 いずれにいたしましても、資源保護のため、このたびの漁場の整備はもちろんのことでありますけれども、先ほど申し上げました漁獲量の目標、あるいは底引き網という、これはもう、何といいますか、雌ガニであれ何であれ全部さらっていくわけですよね。こういうふうな漁法の見直しなどを総合的に考えていかなければいけないと、こういうふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまお話しのズワイガニの関係でございます。 ズワイガニにつきましては、その資源のやはり適切な管理を図るということで、法的に採捕の禁止期間の設定でございますとか、あるいは未成熟ガニの採捕禁止といったような規制がなされているわけでございます。またさらに、このズワイガニを漁獲をいたしております底引き網の漁業者、これは自主的に、法的に決められております、規制をされております操業期間、これを更に短縮をいたすということ、また、規制をされておりますよりも、より大きなカニの採捕規制といったようなことで自主的に積極的な資源管理というものに取り組んでいるわけでございます。 また、平成十四年度からは関係漁業者は、ズワイガニ資源保護のための改良網の導入でございますとか、あるいは休漁、あるいは減船、また保護礁の設置を内容といたしました日本海西部のアカガレイ、ズワイガニ資源回復計画というものも進めてございまして、こういった資源管理措置によりまして資源は全般として回復の傾向にあるというふうに考えているわけでございます。 ただいま委員からアクセルとブレーキというふうなお話もあったわけでございますが、今回整備しようとしておりますのは、これはやはり保護育成礁ということでございまして、カニはやはり小さいうちは保護礁の中にずっといるわけでございまして、大きくなってくればそこからしみ出してくる、それで全体として資源の増大に貢献するということでございまして、そういうふうな形でもって、一方、底引き網の方は、ただいま申し上げましたとおり根こそぎ漁獲する漁法であるというふうに言われておりますけれども、自主的に、あるいはまた法的にもしっかりとした規制と資源管理への取組というものもしっかりやっておりますし、また他方、こういった魚礁の整備というふうなことでもって資源の回復というものをしっかりと図ってまいりたいと考えている次第でございます。
○主濱了君 最後の質問になりますが、松岡大臣の後援会の光熱水費問題についてお伺いをいたしたいと思います。 改めて事実関係をお伺いしますが、松岡大臣の後援会の事務所にもなっている議員会館の事務所で、熊本県の一戸の平均年収に匹敵する光熱水費五百七万円を計上したことは、適正に処理された結果と説明されておりますけれども、これは間違いないでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 間違いないと、そのように私は報告を受けております。
○主濱了君 これ、計上は領収書に基づいて適正に計上されておりましたんでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 政治資金の取扱いにつきましては、私自身は全く直接タッチいたしておりませんので、これは事務所の方でスタッフがやっているところでございますが、いずれにいたしましても、領収書等というのは法令で決まりがあるということでございますから、私のところも法令で決まりのある必要なものにつきましては、当然それは保管がされていると聞いておりますし、必要な政治資金規正法の手続といいますか、それに基づいてなされていると、このように報告を受けております。
○主濱了君 そうすると、領収書は必要であれば法令に従って保管されていることもあると、こういうことでございますね。
○国務大臣(松岡利勝君) 法令上定められている必要なものについては保管がなされているというふうに報告を受けております。
○主濱了君 大臣は、制度に従うのが基本、法に従うのが基本と言っておられますが、法に規定のないことをする必要はないと、こういうお考えでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(松岡利勝君) 先生のお尋ねは、白か黒かと、イエスかノーかみたいなお尋ねなんですが、私は、いずれにいたしましても、政治資金につきましては政治資金規正法に基づいて取り扱うことが何よりも重要だと。したがって、まずはもう何よりも法律に従うことが一番これは重要なことなのではないかと、それが一番基本であろうと、このように認識をしていると、こういうことでございます。
○主濱了君 政治資金規正法には光熱水費の詳細を明らかにせよと、こういったような規定は当然ないわけであります。しかし、疑惑を招いている国民が間違いなくおられるわけであります。法の趣旨を考えれば、光熱水費の詳細を明らかにするべきであると思います。国民が間違いなくはっきり、疑惑を招いているんですよ。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) 政治資金規正法第一条は法の目的として、政治資金の収支の公開等により、政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発達に寄与することを法の目的としておりまして、第二条で基本理念として、政治資金の収支の状況の公開について、適切に運用されなければならない、その旨の規定がされているというふうに思っておりますが、法律の構成といたしましては、法の目的、基本理念に沿うようそれ以下の条文が規定されているわけでございます。 私は、こうした法律の目的、基本理念を踏まえた条文の規定に従って適切に御報告を申し上げていると、こういったことを申し上げているわけでございまして、政治資金につきましては、何度もお答えをいたしておりますが、法令に違反したことはございませんし、また、現行法制度に基づき既に適切に報告しているところでございますので、収支報告の内容の更なる開示ということにつきましては、これは国会の場において新たな法制度が議論され、制定されということになりますれば、その新たな法制度にのっとって対応してまいるというのは、これはすべての国会議員が当然のことだと思っております。
○主濱了君 もう一回基本的なこと、改めて初歩的なことといいますか、その点について伺います。 大臣は、御自身の後援会の光熱水費の計上が国民の疑惑を招いていると、こういう御認識はありますでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) いろいろお騒がせをしているということにつきましては、これは誠に申し訳ないと思っておりますが、しかし、私自身は、法律に基づき、法令に違反したそういった内容はないと報告受けておりますので、それ以上申し上げることはない、このように思っております。
○主濱了君 まあ余り多くは申し上げませんが、事務所経費の計上をめぐる大臣の後援会の不明朗なその対応について、納得していないという意見が圧倒的な多数であります。これは、私が今手元に持っているのは、三月三十一日、四月一日に実施した世論調査の結果ですが、九〇%近い方々が納得していないと、こういったような資料を持っておりますけれども、こういうふうに納得していないという意見が圧倒的な多数であるわけであります。 国会議員はまず国民の代表である、大臣はこの国会議員の更にそこから選ばれた人であるというふうに思っております。何よりも率先して法を守り、法の趣旨をちゃんと体して行動していく、いかなければいけない立場にあると、私はこう思っております。政治に対する信頼を、国会議員に対する信頼をこれ以上損なわないためにも、率先して詳細を明らかにする必要があると考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松岡利勝君) せっかくのお尋ねですが、もう既に申し上げたとおりであります。
○主濱了君 終わります。
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。 今日は、漁港漁場整備法の改正に伴う質疑でございますが、最初、今年の三月に閣議決定された新しい水産基本計画についてお伺いしたいと思うんですけれども。 その中で、水産物の安定供給と水産業の健全な発展の実現のために様々な改革を打ち出しておられます。先ほど質問ありましたけど、特に自給率の目標も設定しているところでございますが、この魚介類の自給率目標、当初は二〇一七年、平成二十九年度に六五%と設定しておるようでございますが、前回の計画、五年単位でやっておる、二〇一二年にも目標として六五%としておられたようでございます。実現できなかったから五年間先送りしたのかどうかということもお伺いしたいと思いますし、どういうことによってそういうふうに目標が実現できにくい状況が生まれているのかということもお伺いしたいと思います。 どういう具体的なそういう目標に対して対応策をしたか、これをお伺いします。
○大臣政務官(永岡桂子君) 水産物の自給率についての御質問でございました。 水産物の自給率の目標の設定に当たりましては、我が国の周辺海域では生産できないものを除きまして、国民に供給されます水産物の大宗を国内生産で賄うことを目指すこととしております。 この三月に策定されました新たな水産基本計画におきましては、周辺水域の水産資源の多くが低位水準にございまして、その回復に努めるべき状況にあるわけでございます。その中で、水産資源の持続的な利用を確保すること、そして漁業種類によりまして生産量の増大により需給バランスが崩れて魚価が低下しまして漁業経営者に悪影響を与える可能性があることなどにも配慮いたしまして、平成二十九年の食用魚介類の自給目標、自給率の目標を現在の五七%から六五%と設定いたしまして、その向上を目指すこととしております。 自給率六五%という目標達成のためには、生産、生産者、そして消費の両面からの対策が重要と考えております。 生産面におきましては、種苗の放流や休漁ですとか、また漁獲制限などによります水産資源の回復そして管理、また藻場、干潟の維持管理などによりまして漁場環境の改善整備というのが重要だと思いますし、また国際競争力のある経営体の育成確保といった取組を進めていきたいと思っております。 また、消費の面ではございますが、消費者には鮮度が良くてまた安全な水産物を安定的に供給するということが大切であるということから、市場を核といたしました流通経路の整備、また前浜と消費者をつなぎます多様な流通経路の構築によります産地の販売力の強化、また衛生・品質管理の徹底によります水産物の安全と消費者の信頼の確保、そしてまた水産物の栄養特性等に関します消費者への情報提供の充実、そしてまた食育の推進といったところに特化して取り組んでまいりたいと思っております。 こういう取組は、政府だけではなくて、地方公共団体、また漁業者又は漁業者の団体、そして加工流通業者、そして消費者、これらが一体となりまして行うことが重要と考えております。そのための環境整備等を行ってまいりたいと思っております。 ─────────────
○委員長(加治屋義人君) ここで委員の異動について御報告いたします。 本日、小川勝也委員及び犬塚直史委員が委員を辞任され、その補欠として木俣佳丈委員及びツルネンマルテイ委員が選任されました。 ─────────────
○福本潤一君 目標を先送りしたまた状況も含めてお伺いしましたけど、農業と漁業、比較してみますと、農村文化と漁村文化というのはかなり違いがあると。日本の農村と漁村を研究したあの地井先生という方がおられますけど、その方によると農村は農耕民族的で漁村は狩猟民族的であると。したがって、計画なかなか立てにくい分野ではございますけれど、農業の自給率目標もなかなか達成しにくい状況がある中、目標を立てる限りはそれに向かって邁進するような形で進んでいただくのが水産庁の役割ではないかと。もし、達成できないんだけど数字だけ挙げるという状況だったら目標を立てる意味が逆に余りないんではないかというふうに思いますので、その点、漁業の特性を踏まえた長期計画を立てていただければと思います。 その中で、もう一つこの計画の中に、平成二十四年を目標にして藻場、干潟の造成に相当する水産動植物の生育環境を新たに保全、創造すると、沿岸域の漁場環境を回復させるとともに漁業生産量をおおむね三十七万トン増産させるというふうに目標を定めておるわけでございますが、この増産の目標、これについてはどういうふうに進んでおられるか、お伺いします。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまのお尋ねは、現行の漁港漁場整備長期計画のお尋ねかというふうに考えております。 この漁港漁場整備長期計画の関係につきましては、現時点におきまして大体六割程度の進捗率というふうになっておりますが、一方、漁村におきます集落排水といった点につきましては、これはほぼ計画どおりの進捗というふうなことを現時点において分析をいたしておりまして、そういった意味におきましてはこの基本計画、いわゆる自給率の計画とはこちらの漁港漁場の方の計画の方が当初の計画に即した数字に近づいておるというふうには言えようかというふうに考えております。
○福本潤一君 こういう形で目標を立てられている、さらには新しい産業育成のようなところでは、バイオマス・ニッポン総合戦略との絡みで、海洋バイオマスを効率的に利活用する技術とかバイオディーゼルの導入、さらには最近は海藻からバイオエタノールまで生産等々を含めて振興していかれるというふうに書いておりますので、着実にこの新水産基本計画に基づいて目標達成に努力していただければと思います。 続いて、今度は、やはり水産というと離島の話との絡み、強いわけでございますので、まあEEZ関係の領域も離島によって支えられている部分ございます。今回の法改正におきまして、第三種、第四種漁港に限って整備事業を行うということが、国が行えるということが法律上明確になるわけでございますので、単なる一地域の漁港という以上に、漁場の開発、漁船の避難のために必要な漁港でございますし、国内供給力の増大を目指す上で重要な先端基地と位置付ける必要があるというふうに思います。 この国の関与が可能になったこの離島地域における漁港の整備について、今後どういうふうに対策を講じていかれるか、これをお伺いします。
○政府参考人(白須敏朗君) 離島の漁港漁場整備の関係でございます。 ただいま委員からお話ございました離島につきまして、この離島の水産業は我が国の漁業生産額の約一割を占めておるというふうなことでございまして、また産業別に就業者数で見てみましても、漁業が第一位でございます離島が全体の半数以上を占めておるといったようなことでございまして、正にこの水産業、離島の基幹産業というふうになっているわけでございます。 また、ただいまお話ございました離島の漁港というものは、漁船の避難でございますとかあるいは漁業の前進基地といったようなことでございまして、さらには定期船などの生活航路ということで、離島の水産業あるいは地域に大変重要な役割を果たしておるというふうに考えているわけでございます。 また、こういったことを理由といたしまして、離島振興法に基づきます離島の振興計画におきましても、地方公共団体が漁港の防波堤などの基本施設を整備いたします際には補助率のかさ上げ措置がなされるというふうになっておりまして、平成十九年度の当初予算におきましては漁港漁場整備事業のうち、離島分といたしまして全体の二〇%に相当いたします約二百八十九億円というものを計上をいたしているわけでございます。 私どもといたしましても、申し上げておりますようなそういう離島におけます水産業の重要性にかんがみまして、今後とも漁港漁場整備事業等を通じましてこの離島の振興を図ってまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○福本潤一君 やはり、私も離島、党の振興委員長をしておりまして、各地出歩いたときに、例えば対馬やなんか行きますと、今日は関係者おらぬからお話ししますと、いろいろ要望あって、最後のときに、今までの要望は水産の関係から来ておると、長崎におると非常に対馬、壱岐は良くないんだよななんてこと、福岡市と合併さしていただいたらこの問題全部解決しますというような話も現場で伺いますので、国の積極的な整備という意味で、この離島の漁港整備、また対応策も国として考えていただければと思います。 さらに、この離島の問題で、漁業再生支援交付金という、現実に平成十七年度から五年間の期限で実施されるようになりました。これは、農業でいう直接支払というものを離島には一つ制度として立ち上げられたということだと思いますので、これまでのこの制度に対する取組、具体的な成果についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいまのこの離島漁業の再生支援交付金についてでございます。 この交付金につきましては、離島が本土と比べまして輸送の面などにおきまして不利性を有しておると。そういった条件の不利性に着目をいたしまして、また漁業就業者の減少あるいは高齢化も一層進展しておる、そういう大変厳しい状況にあると。そういう離島の漁業集落を対象といたしまして、お話のとおり平成十七年度から実施をしておるわけでございます。 この交付金につきましては二つ目的がございまして、一つには漁業再生の基盤となります資源の増大あるいは漁獲量の向上を目指しました漁場の生産力の向上に関する取組でございますとか、あるいは二つ目といたしましては、流通や販売面での改善を目指しました集落の創意工夫を生かした新たな取組と、こういうものに対しまして支援をいたしているわけでございまして、離島漁業の再生を図り、あるいは水産業、漁村の有する多面的機能の発揮にも資するというものでございます。 具体的にその活動内容について若干申し上げますと、この漁場の生産力の向上に関する取組につきましては、海岸清掃でございますとかあるいは種苗の放流そして漁場の監視、藻場、干潟の管理改善といった取組が挙げられるわけでございます。また、集落の創意工夫を生かしました新たな取組につきましては、共同出荷や鮮度保持など流通体制の改善でございますとか、あるいは加工品の開発、あるいはブランド化などのそういった高付加価値化の取組、またさらに、新たな漁具でございますとか漁法の導入といったものにつきまして取り組まれたという例が多々あるわけでございます。 そこで、この事業の初年度でございました平成十七年度におきましては、十一道県の四十七の市町村、七百十二の漁業集落におきましてこの事業の実施がなされまして、合計十八億八千万円の交付金というものが交付をされたところでございます。また、平成十八年度におきましては、この交付額の実績については現在集計中でございますが、都道府県につきましては、先ほどの十一道県に加えまして更に六都県が加わりまして、十七の都道県において事業が実施されたというふうに年々拡大をいたしているところでございます。
○福本潤一君 これ大変期待が漁民の方又は漁業組合の方大きいようでございますので、この推進策、更に拡大発展図っていただければと思います。 離島の関係について、防災の関係とこの法律の絡みをお伺いしたいと思いますが、今回、能登で地震起こり、また各地でも災害起こっています。台風、地震等におきまして、漁業に対する影響、北海道の大風のときは更に大きな影響あったようでございますが、災害補償制度というものを積極的に活用する必要があると思います。 最近の漁業災害におきまして、この共済、これなかなか現実に起こったときには入っていないという漁民の方も多いようでございますので、加入率また支払状況、具体的にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) 漁業共済の加入率あるいはまた支払状況についてのお尋ねでございます。 まず、この漁業共済の支払状況についてでございますが、これは年によりまして災害の襲来といいますか、それによりまして大きく異なっているわけでございますが、平成十八年度の漁業共済金の支払金額について見ますと、昨年は三陸あるいは北海道を中心といたしました低気圧の被害あるいは瀬戸内海のノリの不作といったようなこともございまして約百十一億円というふうになっているわけでございます。 また、この漁業共済の加入率についてでございますが、これはなかなか低かったわけでございますが、徐々に上昇を示してきておりまして、しかしながら、なかなか全体としてやはり厳しい経営環境の下で個々の漁業者がその経営判断によりまして自主的に加入を決めておられるというふうなこともございまして、平成十六年度の加入者の生産金額ベースでの加入率見ますと約五〇%というふうに、半数の方々が金額ベースで見まして入っておられるというふうなことでございます。 また、この漁業共済、やはり今後とも加入促進をしてまいらなければならないわけでございますが、これにつきましては従来から共済掛金に対します国庫補助というものも行っているわけでございますし、また平成十八年度からは、経営上重要な事故に重点化をいたしました契約方式を選択をいたした漁業者に対しましては掛金補助の上乗せを行うと、そういった事業も行っているわけでございます。 そういった制度的な取組に加えまして、系統自らも共済団体を中心といたしまして、新たな加入推進運動ということで、浜を守る!ぎょさい総加入運動というものも平成十八年度から展開いたしているわけでございます。こういったことも通じまして更なる加入の増加に努めてまいりたいと考えている次第でございます。
○福本潤一君 自然にさらされているわけでございます漁港、災害起こると生活基盤全体にも多大な影響を与えるということでございますし、連休のはざまの一、二に私も能登半島、災害対策の委員長として行ってみましたところ、やはり輪島塗の倉庫の倒壊率、特に門前町は一一三%で、一〇〇%を超える倒壊率って何だろうというぐらいの話を聞いてきましたけれども、漁港関係も様々影響を与えているようでございます。ですので、漁港自体の防災対策、また経年劣化していくわけでございますのでそういう改修、こういったことに対してどういう対策講じておられるか、これもお伺いしておきたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) ただいま委員お話しの漁港、漁村の防災の関係でございます。 まず、最初にお話ございました三月に発生をいたしました能登半島大地震、これにつきましては、農林水産関係被害全体として百四十三億円のうち、水産関係の被害額は六十六億円というふうなことでございまして、漁港等におきましても大きな被害が発生しておるというふうに認識をいたしております。 お話のとおり、漁村はその立地条件などからいたしましても、地震でございますとか、あるいは津波、高潮、そういった自然災害に対しまして脆弱な面があるわけでございます。したがいまして、防災対策を強化していくということが急務になっておるわけでございまして、先ごろ策定をいたしました、先ほど委員からもお話ございました水産基本計画、ここにおきましても、安全で活力のある漁村づくりにおいて防災力の強化を強調いたしまして推進することとしているわけでございます。 そこで、私どもといたしましては、地震、津波等に対しますハード面、ソフト面の一体的な対応策、そういうことで、災害に強い漁業地域づくりガイドライン、こういうものを整理をいたしまして昨年三月に取りまとめ、その普及啓発を図っているわけでございます。また、漁港なり市場施設の耐震化、あるいは避難路、避難地の整備、堤防などの海岸保全施設の整備といったものも推進をしているわけでございます。 また、今回策定をしようといたしております新たな漁港漁場整備の長期計画におきましても、水産物の安定的な提供等を支える安全で安心な漁村の形成という観点から、漁村の防災力の強化ということにつきましても一つの柱として推進をしてまいりたいと考えている次第でございます。
○福本潤一君 あと、特区制度というものとの関係もお伺いしておきたいと思いますけれども、特区で全国展開する場合、水産物産地市場の再編ということが一つの申請ある場所がございました。現実にはなかなか再編が進まない市場、どういう投資をしていくかということもあると思いますけれども、今水産物の産地市場、これの再編統合、現状を若干御紹介いただけたらと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) 産地市場の再編統合の現状についてということでございます。 平成十三年に策定をいたしました産地市場の統合、経営合理化に関する方針というのがございまして、これで実は平成二十二年までに全国の産地市場を約五百に集約をしてまいるというのが方針になっているわけでございますが、現時点、平成十八年におきましてはなかなかまだ全体として進んでおりませんで、平成十八年で産地市場八百十五というふうになっているわけでございます。
○福本潤一君 様々な絡みを聞かせていただきましたけれども、大臣、今やはり水産業、熊本、林業の関係もありますけれども、水産業、有明海、またノリ、いろいろあると思いますし、愛媛県でも水産業が振興したことによって県の財政が非常に良くなった時期があるんですね。今まで真珠、日本一ということは世界一ですけれども、三重県の英虞湾のようなところだと思っておられる方多いと思いますが、現実には愛媛県の西海、そちらが一番、生産量ナンバーワンと。 それで、こういう産業にも影響を与えたりしておりますけれども、農協、漁協、林業組合、動いてみますと、やはり一番深刻なのは漁協だなというのが私の動いているときの実感でございますし、是非ともこの水産業、厳しいいろいろな問題あるにしても、これから水産業振興に、活性化に取り組む農水大臣の決意もお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(松岡利勝君) もうこれは福本先生御指摘のとおりでございまして、やはり地域にとってそこの基幹産業が良くなれば地域も良くなりますし、また基幹産業が衰えれば地域全体もこれは元気がなくなってくると、正にそのとおりだと思います。例えば、鯨で栄えた太地、それはもう本当にそういうもう直接の関係だと思いますし、農業にしても林業にしても漁業にしても地域との関係は密接不可分だと思っております。 そこで、先生、その中でも水産がという今御指摘でございますが、昔はもう世界に冠たる水産国日本でございまして、そういった意味では水産が日本を大きく支えてきた。今はしかし、一方で大変な厳しい現実にあると。そこで、私ども水産基本計画を新たに立てたわけでございますけど、一々中身は申し上げませんが、この基本計画を基にいたしまして、あらゆる各般の政策をまた有機的に合理的にしっかりと組み合わせまして、水産が振興をし、そのことによってまた地域全体も大きく元気を取り戻していく、活性化をしていく、そのような方向に向かいますように全力を尽くして水産行政に取り組んでまいりたいと思いますので、よろしく御指導をお願いしたいと思います。
○福本潤一君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 まず初めに、先月の四月十七日に宮城県と福島県のちょうど県境のところの沿岸で発生したロシアの貨物船の座礁の事故対策についてお聞きしたいと思います。 もう一か月以上になるわけです。依然として船体から油膜が流れて、漁業被害や環境汚染を引き起こしていると。それで、この後もし、まだ中に六十トン燃料の油があるわけですけど、この重油が流出した場合は大災害になるということになると思うんです。元々、波が非常に荒い地域でもありますけれども、早ければ七月には台風も来ると。もう早速台風が発生しているということでもありますから、そういう事態が心配されるわけです。やはり一刻も早い船体の撤去と、それからやはり燃料油の抜取りですね、これを急がなきゃいけないというふうに思うんです。ところが、船主側の作業会社選定が遅れて、この十九日にやっと決まると。海上保安庁は船体撤去の命令を出したんだけれども、この期限が一年後というのでは余りにも遅いと思うんです。 それで、海上保安庁に最初にお聞きするんですけれども、まず一つは、今週中にもサルベージ会社も来て会議が開かれるということなんですが、もうすぐ海水浴のシーズンにも入るし、シラスの漁も始まるということでありまして、大災害を防止するためにも台風の季節の前に作業の完了をさせなきゃいけないだろうと。少なくとも油の抜取りはもうどんなに遅くても七月までにはこれはもう完了してほしいんだということで現地の声もあって、そういう意味で、海上保安庁としてこうした遅くとも七月までという現地の切実な要求をやらせる立場で業者を指導するつもりがあるかどうかということがまず一点です。 それからもう一つなんですけど、業者にそれができないということであれば、海上汚染等防止法四十二条、できたばかりですけれども、二十五、二十六にありますが、緊急に防除措置が必要な場合、海上災害防止センターにやらせることができるというのがあるんですが、これを発動するというような強い姿勢で臨むべきではないかと思うんです。 この二点についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(石橋幹夫君) ただいま先生御指摘のありましたように、現在、原因者である船舶所有者において、ジェーン号の機関室内の油防除、あるいは浮流油の防除作業、これも実施しているところではありますけれども、さらに、今先生御指摘にありましたように、五月十九日にサルベージの業者が決定いたしまして、今後、その油の抜取り及び撤去作業に向けた作業が実施されることになります。保安庁としても引き続き、地元自治体あるいは漁業関係者等で構成されております連絡調整会議等を通じて、船体撤去等に関する情報の適切な共有を努めるとともに、船舶所有者等に対して必要な指導を行うなど、的確に対応をしていきたいと思います。 なお、その現場の気象、海象あるいはその乗り上げの状況等、これから調査が入りますので、その状況を受けてできるだけ迅速に、特に油の除去作業については進めていきたいと思っています。
○紙智子君 二点目。
○政府参考人(石橋幹夫君) その状況次第ですね。今後その、今後というか、もう今日、明日中にも打合せが行われますので、その状況を把握しながら対応していきたいと思っております。
○紙智子君 ということは、その状況によってはこの四十二条の発動も含めてということですね。
○政府参考人(石橋幹夫君) はい。
○紙智子君 ちょっと、大臣には通告していなかったんですけれども、大臣からも、今の状況お知りだと思いますけれども、これについて、関係の地域の漁民は今まともに漁にも出られないと、そして今後の被害、非常に心配しているという中で、大臣としても一刻も早い対応を業者に要請していくということで、是非一言お願いしたいと思います。
○政府参考人(白須敏朗君) 今委員からもお話ございました宮城県沖の座礁の関係でございますが、この流出した油の影響によりまして、特にコウナゴ漁、これが最盛期だということで、休漁し、あるいは福島県では四月二十日に漁期を終了したというふうに聞いているわけでございます。 また、座礁船付近にはシャコあるいはカレイ、ヒラメ、ナマコ、ウニ、ホッキガイ、そういった漁場もございまして、これら漁場への影響も、あるいは漁業者への影響も懸念されておるということは私どもも十分承知をいたしておるわけでございます。 したがいまして、水産庁といたしましても、引き続きまして関係機関としっかりと連携を図りまして、情報収集に努めるなど、適切に対応してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○国務大臣(松岡利勝君) 今長官が申し上げたとおりでございますが、いずれにいたしましても、農林水産省といたしましても、この問題の解決、また一日も早い漁民の皆様方の操業が実現できますように全力を尽くして取り組んでまいりたいと思います。
○紙智子君 それじゃ、法案について質問いたします。 国が直轄で漁場整備事業をできるようにしているわけですけれども、その場合に、著しい効果があるときというふうになっているわけですね。この著しい効果があるときという、この判断をだれがどういう手続でやるのかということなんですが、この調査研究を、成果を基に水産庁のしかるべき審議会で検討して提案するとか、そういうふうにするのか、知事や漁業調整委員会の意見を聴く前に、この著しい効果という判断、これをやっぱり判断をして提案をする手続を省令などで定める必要があるんじゃないだろうかというふうに思うんです。これについて、まず一つですね。 それから、もう一つ続けてちょっとお聞きしますけれども、漁港施設を民間に貸付け可能にする法案というのは、漁業者の利益になる方向で活用されるように期待をするわけですけれども、一方、途中で例えばトラブルが起こったと、それで当初の認定条件に合わなくなった場合に、この必要な措置の勧告、取消しができるというふうになっているわけですね。そういう場合に、あらかじめ農水省が定める貸付けの基準の中に勧告や取消しの措置に速やかに従う義務を明記すべきではないかというふうに思うんです。 この二点について、回答をお願いします。
○政府参考人(白須敏朗君) まず、第一点のお尋ねの、国による漁場整備におきまして著しい効果があるという判断をだれがどのようにして行うのかというお尋ねでございます。 今般、国が漁場整備を行うこととなります排他的経済水域につきましては、これまで整備がほとんど行われてこなかった海域ということでございます。この排他的経済水域におきましては、海流あるいは地形の状況というものが十分に把握されていないというふうなことで、これまで知見が十分にないということがあるわけでございます。また、もう一点、沿岸域と比較をいたしまして、いわゆる排他的経済水域でございますので、水深が深い場所で行うということになりますので、資源の増殖効果、そういったものの把握なり分析が必要であるということでございますので、施行に当たりましては、慎重に事業効果につきまして検討を行うことが必要であるというふうに考えております。 したがいまして、この事業の実施に当たりましては、国が都道府県の類似事業の効果の調査、あるいはまた水産総合研究センター、そういった研究機関の知見の収集を行いますとともに、必要に応じまして現地調査を実施をいたしまして、資源の増養殖効果、そういったものを分析をいたしまして、国が判断をするというふうにしているわけでございます。 それからもう一点、漁港施設を民間に貸付けをいたしまして、途中で認定条件に合わなくなった場合の措置というお尋ねでございます。 今回、この漁港法の改正によりまして、民間事業者に漁港施設の貸付けを行う場合には、認定要件といたしまして、まず事業につきましては、事業内容が漁港における衛生管理の方法の改善又は集出荷その他の流通業務の効率化に特に資するということ、また二点目として、当該漁港の利用を阻害しないことというふうな要件を一つ定めるわけでございます。また、民間事業者の要件といたしましては、事業を実施するために必要な資力及び信用を有しているということ、それから、貸付けを受けます漁港施設の機能の高度化に関する知識及び技術を有していることといったようなことを定めることにしているわけでございます。 したがいまして、認定を受けました事業者がただいま申し上げましたような基準に適合しなくなりました場合には、漁港管理者は当該認定者に対しまして基準を満たすように必要な措置をとることを勧告することができるわけでございます。またさらに、その勧告をした上で必要な措置がとられなかった場合にはその認定を取り消すことができると、そういう旨を規定をいたしているわけでございまして、したがいまして、こういった規定に基づきまして適正な運営がなされるように措置をとるというふうにしているわけでございます。
○紙智子君 途中でやめるという場合もあるかもしれないんですが、そのときにやっぱり放置されて結局は迷惑が掛かるようなことにならないようにしなきゃいけないというように思うので、そこをしっかりやっていただきたいということですね。 それから、関連して、カキやホタテの貝殻による漁場整備についてなんですけれども、増殖や海藻の育成で効果が確かめられていると。事業のガイドラインができたわけですけれども、この間、もう三陸地方の関係者から期待の声が出されています。循環型社会実現という点でもこれ重要だと、関係者からは、試験的な段階というふうにも言えるので、小規模でも国の財政的な支援を求めたいということですとか、関連して、貝殻にくっ付く海藻などの残渣とかくずの処理対策の研究なども出されているわけです。 これらの声を踏まえて、この貝殻による漁場整備事業をこの後どのように普及を図っていくのか、これについて、大臣、できるだけ短く、もう一点あるので、短くお願いします。
○国務大臣(松岡利勝君) カキ、ホタテガイなどの漁業、養殖業の生産活動に伴いまして、副産物として発生する貝殻の量が年間約五十万トンというふうに推定されております。これらの再利用ということでございますが、従来から土壌改良剤、また養鶏用飼料、その原料として利用されていますが、漁場整備への活用の要望も強い、このように聞いております。 そこで、魚礁事業で貝殻の活用が進められておりますが、それに加えて、今年の三月からは、貝殻を増殖場造成の材料として適切に利用するため、そのガイドラインを取りまとめたところでございまして、これに則して新たな活用に取り組んでいるところでございますし、循環型社会の構築に向けまして貝殻の活用もこれも十分に図ってまいる、地方公共団体等とも十分に連携をしながら進めてまいりたいと、このように思っております。
○紙智子君 最後にお伺いします。 漁港の衛生的な施設整備にも漁民の方が努力されているんですけれども、どこかでノロウイルスが発生するということになると、これは風評被害などを含めて、カキ業者は泣かされるわけです。生産段階でのノロウイルス対策ということでは漁民も努力をしていますし、国や県のプロジェクトの研究も進んできたわけです。同時に、下水処理の水からウイルスを出さないと、これをブロックするということで、これに一層の調査研究が必要だというふうに思うんですね。 水産庁として、平成十四年度から漁業集落排水施設からのノロウイルス不活化の調査検討をしているということなんですけれども、なかなかこれ難しい状況もあるということを聞いているんですけれども、この中で、紫外線を当てることで殺菌の効果がある程度有効じゃないかという方向も出されているというふうに聞いているわけです。一〇〇%不活化というのは困難であるとしても、一定の有効性が確認されているということであれば、やっぱりこれ、今後、これを糸口にして技術開発というのは期待されるというふうに思うんです。 それも含めて、排水中のノロウイルス不活化の研究をこの後どういうふうに強化していくのか、大臣、お願いします。
○国務大臣(松岡利勝君) これは、今お話があったとおりだろうと思っております。 現時点では、ノロウイルスを不活化、要は増加する機能を失わせることですが、させる方策として紫外線照射による方法が比較的有効ではないかと、こういったことの方向性が示されているというふうに聞いております。 しかしながら、ノロウイルスの基礎的性質についてはまだ明らかとなっていない部分も相当あると、こういうことでございますので、引き続き他の基礎研究の動向等を見据えながら私どもといたしましても調査研究を継続して進めてまいって、早い研究の成果を上げたいと、このように思っております。
○紙智子君 終わります。
○委員長(加治屋義人君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようでございますので、これより直ちに採決に入ります。 漁港漁場整備法及び後進地域の開発に関する公共事業に係る国の負担割合の特例に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(加治屋義人君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十二分散会