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166回国会参議院2007/03/20

農林水産委員会 第3号

発言数
115
登壇者
21
会派数
4
開催日
2007/03/20

会議録

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房審議官津曲俊英君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  松岡農林水産大臣から説明を求めます。松岡農林水産大臣。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 平成十九年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。  平成十九年度一般会計予算における農林水産予算の額は、関係府省計上分を含めて二兆六千九百二十七億円となっております。その内訳は、公共事業費が一兆一千三百九十七億円、非公共事業費が一兆五千五百三十億円となっております。  平成十九年度の農林水産予算は、担い手への施策の集中化、重点化等による国内農業の体質強化、国産バイオ燃料の本格的導入、農林水産物、食品の輸出促進などの農林水産業、農山漁村の新たな可能性の追求、森林・林業再生や水産業の構造改革などを進める観点から、既存の予算を見直した上で大胆に予算の重点化を行うなど、新たな政策展開が図られるよう編成いたしました。  以下、予算の重点事項について御説明いたします。  第一に、農業の競争力強化や地域の力を生かした農山漁村づくり等に取り組みます。  まず、すべての農業者を一律に対象とした施策を見直し、担い手に対象を限定した品目横断的経営安定対策を導入するとともに、米政策改革を更に推進します。  また、農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図るため、地域ぐるみで行う農地、農業用水等の資源の適切な保全活動や、環境負荷を大幅に低減する先進的な営農活動等への支援を実施します。  さらに、意欲と能力のある担い手の育成確保に集中的に取り組むため、担い手への農地集積への支援、担い手向けのサポート活動を一元的に行う経営支援窓口の設置、スーパーL資金等の無利子化、融資主体型補助などの支援を実施します。  このほか、構造改革の基礎としての農業生産基盤整備を推進するとともに、野菜・果樹対策の見直し、企業の農外からの新規参入の促進などを着実に進めてまいります。  また、地域の力を生かした農山漁村づくりの推進に向け、定住、二地域居住、都市・農村交流等により居住者、滞在者を増やすことを通じて農山漁村の活性化を図るために、農・林・水の事業が一つの計画で一体的かつ弾力的に実施できる交付金を新たに創設します。加えて、鳥獣被害の深刻化に対応するため、鳥獣害対策を強化し、有害獣の捕獲体制の整備や被害地域の拡大防止を図ります。  さらに、高病原性鳥インフルエンザなどの伝染病の侵入、蔓延の防止に万全を期するとともに、食品安全に関するリスク管理の推進などにより、食の安全と消費者の信頼の確保を図ります。  このほか、食育の推進、地産地消の更なる展開、農山漁村の場での再チャレンジ支援、都市農業の振興など、食や地域に根差した国民生活の向上を図ります。  第二に、農林水産業、農山漁村の新たな可能性を追求します。  まず、国産バイオ燃料の本格的な導入を見据え、食料生産過程の副産物や規格外農産物等を活用したバイオ燃料の地域利用モデルの実証とともに、こうした未利用のバイオマスの発見、活用に対する支援を実施します。  また、農林水産物・食品の輸出促進を図るため、品目ごとにきめ細かな対策を講じるとともに、高品質な農林水産物等の安定的な供給の基礎となる施設の整備や日本食、日本食材の戦略的な広報活動など、関連施策を幅広く活用した支援を実施します。  さらに、農林水産業等の発展に直結する革新的な技術の開発と普及などを推進します。これらの技術を発展に具体的に結び付けるため、知的財産の創造、保護、活用等により新たな需要を創造し、新産業部門を開拓するための機能性食品や新素材の開発やその実用化のためのシステムづくりへの支援を実施します。  このほか、東アジア地域の活力を生かした国内食品産業の活性化のための投資促進に必要となる情報の共有化、人材育成等の支援を実施します。  第三に、森林・林業再生への新たな挑戦を開始します。  まず、多様で健全な森林の整備保全を通じた美しい森林づくりを推進するとともに、京都議定書に基づく第一約束期間を目前に控える中、森林吸収目標を達成するため、間伐等の森林整備を強力に推進いたします。  また、森林施業の集約化、原木需給のマッチングなどにより、低コスト、大ロットの安定的な木材供給体制の確立を図ります。  さらに、地域材の新たな分野への利用の促進、木質バイオマスの利用モデルの構築、国民の安全、安心の確保のための治山対策などを推進します。  第四に、水産業の構造改革に向けた挑戦を支援します。  まず、国際競争力ある漁業経営体の育成、確保に向け、収益性の向上に向けた操業体制への転換等の支援を実施します。  また、水産物の流通構造改革を推進するため、市場の統廃合や拠点となる漁港の加工・衛生管理機能の強化等の支援を実施します。  さらに、我が国排他的経済水域内の基礎生産力を向上させるため、沖合域での新たな漁場整備や沿岸域の環境、生態系の保全を推進するほか、漁場環境の保全や漁村の防災力、生活環境の向上などを図ります。  次に、特別会計については、平成十九年度から、食糧管理特別会計と農業経営基盤強化措置特別会計を廃止し、食料安定供給特別会計を設置するなど、必要な見直しを行った上で、それぞれ所要の予算を計上しております。  最後に、財政投融資計画については、農林漁業金融公庫等による財政融資資金の借入れなど、総額二千四十八億円を予定しております。  以上で、平成十九年度農林水産予算の概要の説明を終わります。よろしくお願い申し上げます。

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 自由民主党の野村哲郎でございます。  ただいま松岡大臣の方から十九年度の農林予算の御説明をいただきました。大変厳しい予算編成の中で、十九年度からスタートいたします農政改革を考慮した内容でございますし、さらに、重点的な施策を中心に傾斜的な配分が行われておる、こう認識いたしておりまして、敬意を表する次第でございます。  そこで、重点施策であります、まず米政策改革についてお伺いをいたしたいと思っております。  米政策改革につきましては、平成十六年度から取り組まれまして、十九年産からは改革の第二ステージとして需給調整のシステムを行政指導から農業者並びに農業団体が主体的に行うシステムに移行しておるわけであります。米価の安定、つまり米作農家の経営の安定を図るためには、この需給調整のシステムがどう機能していくのか、非常にここに懸かっているというふうに思うわけでございます。  しかしながら、現状を見ますと、ここ三年間、過剰作付面積が非常に増大をしてきている。ちなみに、平成十六年は三万九千ヘクタール、そして十七年は六万二千ヘクタール、十八年は八万ヘクタール、こういった過剰作付け、毎年大体二万ヘクタールずつ過剰作付けが行われてきておるのが現状であります。  ただ、この十六年、十八年につきましては、作況指数が九八あるいはまた九六、こういうふうに悪かったため、また十七年は、作況指数一〇〇を超えているわけでありますが、集荷円滑化対策への加入率の高い北海道を中心に豊作であったために市場から隔離した、そのことによって需給のバランスは取れてきた。言わば、ほかのこの要素を頼むというか、そういった形で、作況に頼んだ形での需給バランスだった、こういうふうに認識をいたしておるわけであります。  仮に、十九年産が作況指数一〇〇であると仮定した場合は、十八年よりも作付面積を九万ヘクタール減らさないと四十五万トンの米が過剰となる。そうなった場合は米の価格が暴落して、稲作の今年から始まります認定農業者を中心に非常に経営が困難となりまして、現在進めつつあるこの米政策、ひいては農政改革にもブレーキが掛かるのではないか、こういうことで危惧をいたしているわけであります。  そこで、この需給調整を機能させるためには、国におかれましても、品目横断の経営安定対策となる農家は、こういった生産調整に協力する認定農業者や集落営農組織、こういった形で政策的なインセンティブを働かせようという努力をいただいているわけでございます。しかしながら、この非協力農家を協力農家にすること、これが方策でありますけれども、なかなか現場にとっては難しい、そういう話を聞いておるわけであります。  そこで、各県では既に目標数量の仮配分も実は終わりまして、今現在調整をいたしておるわけでありますが、本年度の数量であります八百二十八万トンの目標達成についてどのような御認識をされているのか、お伺いをいたしたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 野村先生御指摘のことは農政の中でも一番の課題であり、また重要な問題であると、このように認識をいたしております。  私も自民党にありまして、ずっと長い間、農業基本政策小委員会の委員長、さらにまた米価委員長ということでこの米問題に取り組んでまいったところでございますが、何にいたしましても一番苦労いたしましたのは、生産調整の着実な確実な実行ということと、それからまたこの在庫がたまったときの対応、対策、どうしていくか、これが本当にもうずっとの、これはお互いもう政治にとってもそれからまた行政にとりましても、また生産現場、農家にとりましてもこの問題が一番の課題であったわけでございます。  そこで、いよいよ、いろんなこれまでのプロセスを経まして、十九年からは先生御指摘のとおり、これはもう団体が中心になって主体的にこの生産調整を実施していく、こういう仕組み、生産調整と言わずに今はポジティブな形での作付面積という形の割り振りになっているわけでございますけれども、これを実施していく、こういうことに今なっているわけであります。  もう今御指摘のとおりでありまして、十八年産米につきましても作況が九六であった。そのときの需要見通しというのは八百四十四万トンであったわけでございますが、作況九六ということでほぼ需給が均衡であった。これがおっしゃいますとおり一〇〇であったとすれば、これはやっぱり過剰生産になっておった。そういうことを考えますと非常に、十九年におきましても、これはいわゆる過剰作付けの是正ということが一番のこれはもう最大の課題でございます。  したがいまして、新たな形での実施の初年、初めての年ということも含めまして、いろいろと不安視する向きもあるわけでありますが、私どももここは最大限、今品目横断のいろいろ説明にも出向いておりますし、この定着に向けても大きな取組をいたしているところでございますが、その取組と併せまして、ひとつ一体的にこの過剰作付けの解消ということに私どもも全力を尽くして取り組み、それからまた、関係者はもとよりでございますが、生産者そしてまた生産者団体、関係機関一体となってこの定着に向けて、この十九年産米につきましては過剰作付けの是正ということにとにかく全力を尽くして取り組みたいと、こう思っているところでございます。  そして、おっしゃいましたように、昔から正直者がばかを見ないというようなことで、それをどういうふうにその正直者がばかを見ないような形でこのことの定着を図っていくか。これにつきましても、いろいろなそういう取組を過去もしてきたわけでございますが、今後とも更に理解を求めて取組を強化をしていきたい、とにかく今はそのような強い思いを持ってやろうと思っております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 松岡大臣の今大変力強い答弁をいただいたわけでありますが、やっぱり地元で聞きますと、あるいはまた全国的な動きとして、今回から農業団体が主体的な役割を担っておるわけでありますが、どうしてもこの行政が、市町村の行政でありますけれども、やっぱり一歩引いているということは否めない話でありまして、確かに農協そしてまた行政、一体的にやっているところもありますけれども、どうしてもやっぱり行政が今年から農業団体が主たる役割を果たすんだということで一歩引いているというところが出ておりまして、そういうところは農協としても非常にやりにくいという声を実は聞いております。  加えまして、やっぱり農協以外に出荷している生産者の皆さん方にはなかなかそこまで農協が入れ込めないと、こういうところも実はあるわけでありまして、もう集荷率も五割をJAは切っておりまして、そういう農家に対してはどうしても行政の方から強力な指導をしていただかないと、なかなか進んでこない。そういうところを、実態として今全国各地で起こっている話でございます。  ですから、五月にはこの本配分が行われるわけでありますので、あと二か月近くあるわけでありますので、どうか行政の皆さん方は、やっぱり行政、役所の方がやっぱり指導力があるわけでありますから、是非とも県なりあるいはまた市町村の行政に対する御指導を、協力を強力にお願いを申し上げたいと、かように思っているわけであります。  仮の議論はむなしいわけでありますので、結果を見てから、どういった結果が出てくるのか十分これは検証させていただきながらまた議論をさせていただきたい、かように思うところであります。  次に、担い手の問題につきまして御質問させていただきたいと思います。  特に、今回のその米政策改革と表裏一体であります担い手の対策でありますが、先ほど大臣の方からもいろいろ御説明がございました。品目横断的な経営安定対策、あるいはまた品目別の経営安定対策におきましても、担い手に対する施策の集中化、こういう形で図られているわけですが、そのために、先ほども少しお話がございましたように、十九年度から担い手育成・確保支援対策が新たに講じられました。スーパーL資金あるいは近代化資金の無利息化措置なり、あるいは無担保無保証によるクイック融資、あるいはまた地域担い手経営基盤強化総合対策事業、こういった新規の事業が六項目計画されまして、百七十六億円が計上されております。この新規事業は、担い手をつくる、もちろんそこに主眼が置かれておりますが、米の需給調整を進める上でも、つまり非協力農家を協力農家に変えていく上でも私は大変有意義な施策であると高く評価をしたいわけであります。  しかし、この先ほど申し上げました百七十六億円の予算額の範囲内でこれからの新規事業が本当に円滑にできるのかどうか、こういう点が少々不安でありまして、実は危惧を抱いているところであります。  例えて申し上げますと、一つの目玉でございますスーパーL資金、今農協の皆さん方の話を聞くと、もう九億円という話だったけれども、ほぼ現時点で満杯状態だよと、非常に問い合わせも物すごく多いんだそうであります。ですから、スーパーL資金なり近代化資金が担い手については無利息になるよということは非常にもう周知されておりまして、農協に対してどういうふうに借りればいいのか、どういう条件があるのかという、いろんなそういう問い合わせが非常に殺到している、殺到まではいかないんでしょうけれども大変多いと、こういうふうに聞いております。  そこで、こういったような目玉商品であります無利息化措置というのが九億円で本当に十分こたえられるのかどうか、そのところを是非ともお伺いをしたいと思います。

高橋博農林水産省経営局長

○政府参考人(高橋博君) 今お尋ねのスーパーL資金等の無利子化融資の件でございますけれども、お話ございましたとおり、農政改革の推進、十九年度からいよいよスタートするわけでございます。特に、十九年度から二十一年度までのこの三か年間を集中改革期間といたしまして、この間に力強い地域の農業構造をつくり上げていく、確固としたものとしていくということで、認定農業者あるいは集落営農組織も含めました担い手を早急に立ち上げていく、つくり上げていく、そのための集中的、重点的な支援措置を講ずるということで、今御指摘のございましたスーパーL資金等の無利息化ということも行われることとしたところでございます。  御指摘ございました、このための予算措置について九億円という予算措置で大丈夫かどうかということでございます。  これの私ども予算の積算をいたしました段階では、当然のことながら、過去におけますスーパーL資金等の融資実績、これは当然、年度によっても大きく動くわけでございますけれども、大体この辺を踏まえました上で、あと、今回例えば小口のクイック融資ということがございます。これは別な形で、クイックの融資対応ということで別な形で対応するということもございますし、また、今回担い手の育成確保でございますけれども、やはり土地利用型というところを前提といたしました。基本的には水田あるいは畑作農業を中心とします土地利用型の農業を念頭に置いておりますので、そういったような耕種型におけます資金需要、そういったもので一定の資金の上限ということも定めさせていただいております。  したがいまして、現在どの程度の融資要望があるか、これは今集計中でございますけれども、今のところ、こういう既存の予算でともかくきちんと適切に対応していくということで、おっしゃられましたような極端な不足の状態になるというようなところにはまだ至っていないのではないかなというふうに思っております。  ただ、いずれにしましても、これ新年度から、予算が成立した後、受付、それから適正な審査ということと、もう一つは、やはり地域において、おっしゃられましたように、どういう地域構造をつくり上げていくのか、水田農業協議会あるいは担い手育成協議会の中でどのようにつくり上げていくのかということが非常に重要でございます。融資の面でも、御承知のとおりこの融資協議会ございますので、そういったことの中できちんと対応してまいりたいと思っております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 今局長の方から、過去の推移を見ながらこのスーパーLの動きを見ておられるというようなお話もありましたけど、今回は無利息というところが非常に農家の皆さん方に、大変に関心を抱いておられまして、今までの推移というのは余り、当てにならないというのは失礼な言い方かもしれませんが、相当やっぱりそのニーズは高いと、こういうふうに思うわけであります。  それからもう一点、もう一つ、地域担い手経営基盤強化総合対策実験事業、いわゆる融資残に対する助成措置として三十五億の予算が計上されております。正に過去に例を見ない融資残、画期的な補助事業が私はできたと、つくっていただいたと、こういうふうに高く評価する次第でございます。  これは、役所の資料によりますと、三千五百万の農業機械を購入する際に、仮に二千三百万のスーパーL資金で手当てして一千二百万円が自己負担となった場合は、自己負担分を最大で百五十万まで軽減されるよう助成する仕組みになってございます。この助成措置というのは、先ほど申し上げましたように、大変魅力ある事業で、私は認定農業者なりあるいは集落営農組織からの利用希望者が非常に多くなってくるのではないかというふうに思います。  心配される点は、先ほど来申し上げております三十五億円で本当に足りるのかと、この点でありまして、無利息のスーパーL資金の問い合わせが多いということは、この融資残補助事業に対してもニーズが高いと、こういうふうに思うわけでありますが、そこのところについての積算の基礎を教えていただければ有り難いと思います。

高橋博農林水産省経営局長

○政府参考人(高橋博君) お尋ねの融資主体型の補助の関係でございます。これも、先ほど申し上げましたスーパーL資金等の無利息化と併せまして、担い手の育成確保のために今回措置をしようとする新たな手法でございます。  こちらにつきましては、先ほどのL資金、これは融資ということでございますから、当然のことながら個々の認定農業者等の対応ということになるわけでございますが、こちらの融資主体型の補助につきましては、土地利用型農業を中心といたしました認定農業者や集落営農組織の育成確保と、これがもうメーンの形でございまして、地域全体としてこれをつくり上げていく。したがいまして、これにつきましては、このような認定農業者等の育成確保あるいは農地の利用集積など、一定の水準を満たした地区を対象といたしまして、地域全体の取組として当該地域の構造をつくり上げていくということを前提に仕組んでいるところでございます。  御指摘の予算額につきましては、三十五億円というような予算を計上したところでございますけれども、これは融資主体型でございますので、従来のような補助率が二分の一以上とかそういうことではございません。上限でも三分の一という形になってまいりますので、融資率が高いような場合には、その残りの部分は少なくなるということがございます。まあ単純に、例えば補助率上限を十分の三というふうに仮定した場合には、単年度事業費ベースでまいりますと百億というような三けたのオーダーの事業費ベースになると。かなりの程度、相当高い水準。したがいまして、先ほど御指摘のございましたL等の個別融資と併せて、地域全体を底上げていくということでこれを活用していただくよう、現在地域に対しまして御説明等を行っているところでございます。  これについても、現在、どのような形で上がってくるか、各地から今集計上がっておりますけれども、ちょっと地域によってもまだまだ、凸凹というのもおかしいわけでございますけれども、出てきているところ、出てないところというようなところございますので、この辺も含めてもう一度きちんと説明に参りたいと思っております。  いずれにしましても、これ、それぞれの事業単独で行うというよりも、先ほど来申し上げておりますような融資でございますとか、あるいはこの事業、あるいはさらには面的集積の事業全体をこれは総合的に用いて、どのところの地域ではどういう形でやるのが一番いいのかということを、よく都道府県あるいは市町村、あるいは関係団体、担い手育成協議会含めて御議論いただいた上で私どもも対応してまいりたいというふうに思っておるところでございます。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 今局長の方から御説明がありましたように、じゃ市町村の皆さんやあるいは農家はそういう受け止め方をしているのかどうか、非常に、役所のこの資料で見ていきますと、そういったいろんな条件的なことは一切触れてありませんので、認定農業者あるいは集落営農を形づくったところは皆さん対象になる、こういう認識で私はおられるというふうに思うんです。  ですから、例えば日本農業機械工業の統計資料で計算していきますと、昨年の一月から十二月の、一つのこれは例ですよ、四十から七十馬力クラスのトラクター、これが五千四百台出ているんですね、五千四百台。ほとんどはやっぱり中核的な担い手だろうというふうに思います。その出荷額が二百二十五億です。一台当たり四百二十万円です。で、仮に今局長説明がありましたように、上限三分の一というのがあります。仮にこれを三分の一でいきますと百二十六万円であります。だから、百二十六万円は補助をもらえるのではないかというやっぱり私は農家の皆さんの気持ちが出てくるのではないかなと。そうしますと、単純計算しますと五千四百台、五千四百対象に補助をしたときには六十八億からになってくるわけです。ですから、先ほど申し上げましたように、三十五億というのが本当に足りるのかなというやっぱり危惧を持っているわけです。  今ほどおっしゃいましたように、いろんな今後、まだこれに対する内容の詰めというのをどこまでされているか分かりませんが、要は、こういうのが独り歩きしまして、認定農業者になった、今まで余り認定農業者なり集落営農のメリットはなかったけれども、今回はこうして六つも新しい事業をつくってもらったと。我々はその対象者になる、あるいは転作等々の非協力者はそういう対象者にはならないというめり張りを付けた施策を打っていただいたと。こういう形で、先ほど大臣おっしゃいましたように、正直者が報われてくるんだなという気持ちに私はなってくると思うんです。  もしそれをいろんな条件を付けて、いや、あなたは認定農業者だけどこの補助事業の対象にはなりませんよとなったときに、逆に私はそういったものに対する不信感というのが増幅されてくるのではないかと。おれたちは協力もしている、認定農業者でもある、それなのにかかわらずこの補助事業を使えなかったという、そういう話になってきやせぬのかなという大変危惧を持っているわけですが、その辺についてはどのようにお考えですか。

高橋博農林水産省経営局長

○政府参考人(高橋博君) 先ほども申し上げさせていただきましたけれども、今回様々な五つあるいは六つの対策を講じているわけでございます。それぞれごとに、いわゆる融資という個人のものを対象としているもの、それから融資主体型補助のように地域全体を底上げていこうというようなもの、それにつきましては、私ども、もう一度きちんと現場に御説明すると同時に、やはり我々としては、基本的に今のままの状況をどうやって一歩前にその担い手をつくり上げていただくかと、そこのところに常に視点を置いて、それで今委員言われましたような御懸念の問題についてもきちんと説明してまいれるようにしてまいりたいというふうに思っております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 いずれにしても、今日は時間の制約で以上でとどめたいと思いますが、要は、申し上げたいのは、この担い手経営安定基盤強化対策事業は、非常に大変担い手にとって、認定農業者、集落営農にとって魅力ある事業だと、このことはもう当初申し上げたとおりであります。だから、国が本気で我々を育てる姿勢を示してくれた、そういう実感できる内容になっているだけに、是非この内容を詰めていただいて、非協力農家を協力農家に変えていく強力な手段にもなりますので、周知徹底と同時に予算面での配慮も是非お願いしたいなと。  大臣、この辺について、新規事業で予算のどのぐらいの需要があるかというのはなかなか見込めないところもあると思うんですけれども、先ほど申し上げましたように、大変スーパーLの無利息化につきましても融資残補助についても農家の期待が大きいだけに、予算面での確保というのを、これだけの三十五億なり九億で足りるのかなと、百七十六億で足りるのかなという、やっぱり心配いたしておりますので、是非その辺の、予算面においては今後いろんな形で確保はできるから心配要らないよという力強い御答弁をいただければ有り難いと思うんですが。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) これは、今回は先生にも自民党でも御議論いただきました。私も農業基本政策小委員会の委員長としてこの議論はずっとやってきたわけでありますが、ひとつ目玉にしようと。正に今までは補助残融資というのが一つの姿だったんですが、融資残補助だという今までにない一つ形をつくってやろうと、そして皆様方に取り組んでもらおうということでやったわけであります。  無利子化、それからこの融資残補助、新たな一つの大きな目玉でございます。先生おっしゃるように、そこに殺到していただいて、そしてそれを活用していただいて大きく進んでいただくというのが我々もねらいでございますので、先生のそういった御指摘に対しましては私ども状況を見ながら適切に対応していきたいと思っております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 ありがとうございます。  次に、品目別の経営安定対策について、これは今回の予算とは少し離れるわけでありますが、ひとつこういう実態もあるということで、大臣、副大臣、政務官、御出席でございますので、是非とも今後御検討いただきたいというふうに思います。  といいますのは、担い手に対する各施策上の支援措置というのは品目横断でもあるいは品目別でも変わらないわけでありますが、これをサポートする税制面での措置として、品目横断対策の担い手に対しましては農業経営基盤強化準備金が新設されたわけでございます。  内容は、対象者に対しまして、交付金を農地や農業機械等の固定資産取得のため準備金として積み立てた場合、必要経費、損金として算入し、五年以内に固定資産を取得した場合は圧縮記帳ができるという、こういう特例をつくっていただきました。これも非常に画期的な私は税制上の措置であり、評価をいたしているわけであります。これによりまして、規模拡大のための土地取得なりあるいは機械の更新等々、計画的に取り組んでいける、こういうふうに思うわけであります。  しかし、一方の品目別の経営安定対策になってまいりますと、こうした税法上の特例というのが実はまだできておりません。といいますのは、まずは品目横断対策においてしっかりとした担い手対策の税制度をつくって、レールをつくって、そしてその後に品目別の対策もこのレールの上に乗せていく、こういう戦略的な意味合いもあっただろうと、こういうふうに思います。  したがいまして、今回こうして品目横断対策ではレールが敷かれたわけでありますので、次はこの品目別の対策の対象農家についても同様の税制上の特例措置を是非とも考えていただきたい、こういうふうに思うわけでありますが、お考えをいただきたいと思います。

山田修路農林水産省生産局長

○政府参考人(山田修路君) 十九年度税制改正において創設されます農業経営基盤強化準備金制度につきましては、今委員が言われましたような内容となっておりまして、正に担い手の農業経営の発展に向けた積極的な投資を後押しするという観点のものでございます。  一方、お話がありました様々な他の品目、例えば委員の地元でございますと、でん粉原料用のカンショなど品目別に対策を講じているものについても担い手の育成あるいは規模拡大が極めて重要であるということは先生御指摘のとおりでございます。  品目横断的経営安定対策の交付金につきましては、これも委員御案内のとおりですけれども、当年の作付けとリンクしない、言い換えればコスト見合いとならない支払がなされるものがあるといった点や、あるいは対象者の点で他の品目別対策とは異なる内容を含んでおります。これも御存じのとおりでございますが、そういった点からしますと、税制上の観点から全く同一に扱うというのはなかなか問題があるということも事実でございます。  しかしながら、先生のお話のように、でん粉原料用カンショ等の品目についても担い手育成が重要であるということからいたしまして、そのためにどのような税制が適当であるのか、農業団体とも連携し、現場のニーズを十分に把握しつつ、準備金以外の対応も含めて幅広い観点から検討してまいりたいというふうに考えております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 これは、もう是非ともそういう形で今局長お答えになりましたように取り組んでいただきたいんですが、大臣、一つの例を申し上げますと、実はもう御承知のように、十八年度まではカンショでん粉あるいはサトウキビも北海道のビート、バレイショでん粉と同じ扱いでございました。しかし、十九年産からは、これが一方は品目横断の対象品目、一方は品目別の対象になりまして、ここで区分をされました。  同じ甘味資源でありながら、一方はそういった税法上の特例を受けている、一方は受けていない、こういった、先ほど局長の方からいろんな交付の内容の、中身の問題もあるというお話もお伺いしましたけれども、従来甘味資源といえば北海道のビート、バレイショ、そして南西諸島のサトウキビ、あるいはまた私、鹿児島のカンショでん粉、一緒だったわけでありますが、たまたま政策の違いによってこういうふうに同じ甘味資源が二つに分かれた、税法上は一方は特例を設けていただいたけど一方はないと、こういう形になっておりますので、やはりこの税法上の取扱い、いろいろお知恵を出していただいて、まだ時間があるわけでありますので、是非とも今年の税制改正においては同じような取扱いを品目別もやっていただきたいなと。  これ、サトウキビ、カンショだけじゃなくていろんな、畜産もあるわけでありますから、品目横断はこういった形でのいろんな税法上の特例を設け、品目別はそのままということではなかなか農家の皆さんに説明もできませんので、そのことは、もうこれはお願いでございますので、是非ともお聞き届けいただきたいと、このように思います。  それから、最後の質問に入らさせていただきますが、最後に森林整備事業の問題でございます。  我が国の国土の七割を占めております森林の整備につきましては、これはもう御承知のように、国土保全なり、あるいはまた先ほど大臣の方から御説明ありました地球温暖化対策の面からもこれは喫緊の課題としてこれまでも議論されてきました。一方、木材価格を見てまいりますと、中国を始めとする国際的な木材需要の増大等によりまして価格が上昇傾向にあります。大変これは喜ばしいことだと、このように思っております。  そのような中で、間伐等の森林保育のため、十八年度補正予算で五百三十億が計上されました。そしてまた、十九年の予算で二百三十五億、合わせまして七百六十五億計上されたところでございます。非常に有り難いなということが、現場でも非常に評価されております。これによりまして、年五十五万の間伐を推進して、六年間で三百三十七万ヘクタールの間伐をその目標としておりまして、これは間伐対象森林の八割を定性な状況にするものでございますが、しかし、やっぱり一、二、いろいろ私の頭をよぎるものがございます。  一つは、まず、国の姿勢というのはそういう積極姿勢はもう評価できるわけですが、同時に、地方の負担があるわけでありまして、地方の財政が厳しい中でやらなければならないというのは、これはどの自治体も考えているわけであります。しかしながら、ないそでは振れないというか、そういった、結果的に使われないのではないのかという危惧を持っております。  そこで、山林も農地と同じようにこういう多面的な機能なりあるいは地球温暖化対策など公共的な機能を持っておりますので、農地・水・環境対策と同様に地財措置を私は講じる必要があるのではないかと、こういうふうに思うわけであります。当然、このことは農水省だけじゃなくて総務省あるいは財務省にも関連する問題だと思うんですが、まずは農水省の考え方、スタンスを、基本的な姿勢をお伺いしたいと思うわけであります。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 地財措置の関係でございますけれども、まず森林整備事業についての地財措置でございますけれども、公有林、私有林における間伐等をやる場合に、都道府県が国と一緒になりまして事業費の二〇%程度を助成をするということになってございまして、この都道府県が負担する経費につきましては、普通交付税の算定の基礎となる基準財政需要額に全額算入されているところでございます。  また、市町村等が所有者と協定等を締結して行う公的な森林整備に関しましては、本来森林所有者が負担すべき費用につきまして特別交付税が措置されているところでございます。  また、治山事業で行う保安林の整備につきましては、一般公共事業が適用されるとともに、その元利償還金の一部など、これは治山事業でございますので都道府県が五〇%負担しているわけでございますけれども、そのうちの二〇%、これにつきましては普通交付税の算定の基礎となる基準財政需要額に算入されているところでございます。  これらの地方財政措置につきましては、十八年度の補正予算、それから農林水産関係事業一体となった事業についても適用されるということになってございます。  ただ、先生のお話のように、地方財政措置、重要だと思ってございますんで、今後、総務省の理解を得つつ、森林整備に係る地方財政措置の充実と積極的な活用について努めてまいりたいと思います。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 あと一つ、二つあったんですが、時間の関係もありますので、最後に松岡大臣にお伺いしたいと思いますが、松岡大臣は違法伐採対策の座長として私どもいろいろ御指導もいただいておるし、森林対策の党の第一人者だというふうに私は尊敬を申し上げておるわけでありますが、そこで、安倍内閣が今進めております美しい森林づくり推進国民運動の、なかんずく、今申し上げました森林の整備、保全を通じた森林なりあるいは林業、山村の再生に向けての決意のほどを是非ともお伺いしたい。特にこの農地・水・環境対策では大変な御尽力をいただいたわけでありますので、この森林整備につきましても地財措置を是非とも大臣として決意をお聞かせいただければ有り難いと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 本当に山がずっとここのところ苦しんできたと。その原因は、もう外材に押されましての材価低迷、もう森林経営者は本当に大変な苦しみで、その中で山の手入れが滞って山が荒れてきた。一方で、京都議定書があると。どうしても約束を達成しなければならない。こういった背景があったわけでありますが、幸いなことに、先生がおっしゃいましたように、世界的な木材の需要というのが高まってまいりました。特に中国、インド、中東、こういったところで急激な木材需要の伸びだと。それに押されまして、国内の木材需給も、非常に国内の森林からすればいい状況になってきつつある、こんなような状況であります。  それに加えて、私ども、政策的に、これをもうしっかりとこのチャンスも生かしててこ入れをしていきたいと、こう思っておりますし、何といっても、国土の七割を占める森林、これをやっぱりしっかりしとした内容にしていくことが、国土の安全はもとより、景観の維持、またそして景観を良くしていくという上でも、正に安倍内閣が掲げております美しい国づくりの一番基本を占める美しい森林づくり、このように認識をいたしております。  したがって、これはもう国を挙げての取組でございますから、地方自治体におかれましても、必ずこの裏負担分、これは交付税の算定には基礎がちゃんとあるわけでありますので、そういった点をしっかりと対処していただくように、私どもも最大限の取組をして、お願いをして、この七百六十五億円といういまだかつてない予算措置を、先生方の後押しも、これはもう本当に党の後押しも、与党の後押しもしっかりいただいたところでございます。この点については超党派で御支援いただけると思っておりますので、私ども、政府として、先生の御指摘も受けまして、なお一層の取組をしてまいりたい、このように思っております。

野村哲郎自由民主党

○野村哲郎君 大変力強い御決意をお伺いしまして、安堵した次第であります。  以上をもって質問を終わります。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 民主党の和田ひろ子でございます。よろしくお願いします。  前回の水産のことからお伺いをしたいと思います。  前回は水産自給率の向上対策についてお伺いをいたしました。ピーク時の一一三%が現在では五〇%台になっている。もういろんな要件はあると思いますけれども、今月決定される水産基本計画では、十年後の平成二十九年までに食用魚介類の自給率を現在の五七%から六五%に高めるという目標を置いておられますが、その目標を達成するためにどういう御努力をされますか、お願いをいたします。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員の御指摘のとおり、自給率、現在五七%と、食用魚介類でございますが、なっているわけでございます。ただ、これは一時五三%まで下げ止まりましたのが、このところ下げ止まりということで、若干ではございますが上がってきつつあるというふうな状況でございます。  そこで、お話しございましたとおり、正に本日閣議決定をされまして、新たな水産基本計画が閣議決定されたわけでございますが、その中におきましては、平成二十九年、これから十年先に自給率目標六五%を目指しているわけでございます。そこで、この目標を達成いたしますためには、やはり何といいましても生産と消費、この両面からの対策が不可欠であるというふうに考えているわけでございます。  そこで、まず、生産面におきましては何といいましても水産資源の回復管理というのが最大のポイントでございまして、種苗の放流でございますとか、あるいは休漁、漁獲制限、そういった資源の回復管理をまずはやっていく必要があると考えております。  また、加えまして、漁場環境の改善整備ということで、藻場、干潟の維持管理も必要でございますし、また、さらには、そういったものに支えられます経営体、国際競争力のある経営体の育成確保といった取組が重要であるというふうに考えているわけでございます。  また、一方では、消費者の皆さん方を中心といたしまして、消費面の取組も必要でございまして、鮮度が良くて安全な水産物をやはり安定的に国民の皆様方に供給していくということでございまして、一つには、市場を核といたしました流通拠点の整備が必要でございます。また、加えて、前浜と消費者をつなぎます多様な流通経路を構築していくということも必要でございまして、そういったことによります産地の販売力の強化も必要でございます。  また、併せまして、やはり衛生とか品質管理と、こういうことを徹底をいたしまして、水産物の安全あるいは消費者の信頼の確保を図っていくということ、またこういったことも加えて、水産物の栄養特性あるわけでございますので、そういった点を消費者へ十分情報提供していくということで魚離れを何とか防いでいこうということでございます。  そういったことを含めた食育の推進が必要でございまして、こういった生産、消費両面の取組を、私ども政府のみならず、地方公共団体あるいは漁業者団体、さらには食品産業の関係の事業者の皆さん方、また消費者の方々とも一体となりまして行うということが必要でございます。こういうことによりまして、何とかこの自給率目標達成に向けて努力してまいりたいと考えております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 資源の回復とか漁場の整備なんていうふうにおっしゃいました。輸入の魚が多いと思います。今、中国なんかでも、経済発展とともに人口の増加を背景にして石油資源や穀物などと同様に漁業資源についても争奪戦が行われている、日本は買い負けているなんていうニュースも出ているわけでありますが、今ホットな話題は、マグロがどうなるんだろうかというふうにみんな思っているというふうに思います。  マグロは日本人にとって非常になじみ深い魚の一つです。世帯当たりの消費量を見ましても、マグロはサケとかイカとともに常に上位にランクをされております。海外でも最近は健康志向の高まりを背景にマグロの消費量が増加していると言われています。  そうした中で、昨年の秋以降、世界の各地域の漁業管理機関においてマグロの漁獲枠を減らすということが相次いで報道されております。これらの決定は、世界でマグロが乱獲されて資源状況が急速に悪化していることが原因ではないかと思われますけれども、マグロに深い関心のある日本人はマグロが大好きなこともあって、日本への影響が大変深刻だ、懸念をされておりますが、どういうふうにお考えですか。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの委員のお話のとおり、やはりまずは世界的なマグロを取り巻く状況につきましては、一つにはやはり資源の点が大変に問題になっているわけでございます。ただ、これはすべてのマグロが資源状況が悪いということじゃございませんで、やはり大西洋クロマグロでありますとか、そういった一部のマグロ類におきまして特に資源状況の悪化が指摘をされておるといったようなことでございまして、そういった意味からいきますと、委員が御指摘のとおり、国際的な面におきますこの資源管理の強化ということは想定をされるわけでございます。  また、一方、やはり外国におきましても、日本だけがマグロの刺身の市場だというふうにこれまでは考えられておったわけでございますが、お話しのとおり、健康志向等々ございまして外国におきましてもマグロの刺身が食べられるようになってきたといった意味では、国際的な需要の増加も見込まれているわけでございます。  そういうことで、私ども、昨年以降のマグロの価格なり消費動向を調べてみますと、価格面におきましては昨年の春から若干上昇いたしまして、本年の二月まで対前年同月比を見てまいりますと、約一割から二割高で推移をしているわけでございます。  また、一方、消費面につきまして見ますと、家庭のマグロの購入数量を見ますと、前年に比べますと約一割減ということでございまして、そういったことを重ね合わせて考えてみますと、現時点におきまして御心配のような即座に安定供給に支障を来すというふうな影響があるというふうには考えておらないわけでございます。  ただ、お話しのとおり、やはり資源の面、マグロも有限の天然資源でございますので、やはりこの水産資源の持続的な利用というものが大切でございまして、そういう意味では資源管理の徹底ということが今後とも必要不可欠であろうというふうに考えているわけでございます。  したがいまして、私ども、何といいましても日本は最大のマグロの漁業国であり消費国でございますので、世界の地域漁業管理機関、そういったところとも、あるいはまた関係各国とも連携協調しながら、今後とも消費者に対するマグロの安定的な供給に努めてまいりたいと考えている次第でございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 遠洋漁業が及ぼす影響とか国内の消費価格が値上がりするとか大変懸念をされております。今おっしゃいました一割から二割高になっているということなんですが、やっぱり消費面の影響についてもなかなか深刻だと思いますので、どうぞ対策をお願いしたいというふうに思います。  それで、今年の一月に神戸で開催された世界マグロの管理機関の合同会合についてお伺いをいたします。  世界のマグロ資源は五つの地域漁業管理機関の下で管理されているそうです。各機関では、マグロの魚種ごとに、資源の状態に応じて漁獲枠の設定とか漁船数の規制などが実施されております。しかしながら、各機関の機能や歴史が全部違うので、最近では管理機関に加盟しない国も乱獲をしているというふうに言われております。こうした中で、この世界マグロ機関の合同会合、五つの機関の合同会合が初めて開催されましたが、マグロの資源管理の実効を上げるためにも各機関の連携を図ることが大事だというふうに思いますので、我が国の呼び掛けで開催されたこのマグロ管理機関合同会合、そのねらいは何だったんでしょうか。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) お話しのとおり、マグロはやはり高度回遊性魚種と言われまして、海から海へ渡り歩くわけでございます。したがいまして、お話しのとおり、太平洋、大西洋、それぞれ大変広いわけでございまして、そういった意味では、今お話しのように、五つの、世界的に見ますと、各漁業地域的な管理機関がそれぞれ管理を、資源管理をやっているわけでございます。ただ、そこにはやはり、船の方も海から海に参りますし、あるいはマグロの方もただいまお話しのように海域から海域の方に行きますので、これを今回、この二月に私どもがリーダーシップを取りまして、初めての試みといたしまして、五つの地域漁業管理機関を一堂に集めまして、資源管理を今後とも強化していこうといった意味で国際的な会合を開いたわけでございます。  そのねらいは、正にただいま申し上げましたように、やはりこの各それぞれの五つの漁業管理機関が連携を強めていこうということでございまして、委員がお話しのとおり、そういったIUU、いわゆる違法な、あるいは報告のないそういう漁業によります乱獲を根絶していこうと、あるいはまた漁獲能力を抑制していくということで、それぞれの機関が一堂に会してお互いが連携を取りながら、そういった意味での資源の管理を強化していくということが最大のねらいでございまして、そういった意味では、我が国がリーダーシップを取ったという意味は、今回の会合で世界に向けて資源管理の重要性を発信することができたんではないかというふうに考えている次第でございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 残念ながら、漁船の削減とか巻き網漁業に対する規制の措置の導入など、具体的なルールを決めるまでには行かなかったということですが、各機関の連携強化というのは大事だというふうに思います。  平成十七年に日本のマグロ漁船が、みなみまぐろ保存委員会というところ、CCSBTというふうに言われるようですが、そこで定められた漁獲枠を超えてミナミマグロを漁獲していたことが明らかになりました。なぜこのような事態が起こったんでしょうか。水産庁はどういう監視を行っていたのか、お伺いをいたします。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) ただいま委員からもお話ございましたミナミマグロの漁獲枠の削減につきましては、それぞれのその当該海域におきまして漁獲をしております漁獲数量につきましては、私どもとしてもきちんとチェックをもちろんしておったわけでございます。ただ、その点について必ずしも十分なチェックが完璧になされておらなかったということは原因としてあろうかというふうに考えております。  ただ、今お話しのような、そういった過大な漁獲についての見方が必ずしもきちっとして、国際的にこれだけの量が違法に過大に漁獲されておったということが確定をしたということではございませんで、そういった点についてそれぞれ、我が方の言い分と他の国との言い分というものが食い違うということがあったわけでございます。  しかしながら、私どもはやはり最大のマグロの漁業国であり消費国でございますので、そういった意味で、今後ともマグロの資源の管理というものの重要性ということを認識をいたしまして、ただいま委員からお話のございましたとおり、漁獲枠の削減ということを我が方が率先して行ったわけでございまして、こういったことを通じまして、今後はしっかりとした、きっちりとした、そういう違法な漁獲、漁獲枠を超えた漁獲が決して起こらないように、今後ともそういった点での違法な漁獲の根絶ということには努めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 マグロについては完全養殖が可能になったというふうに言われております。実用の段階にも入っているのかと思います。作り育てる漁業を推進する観点から、栽培・養殖漁業を一層振興していくことが必要と考えます。また、新しい漁場の開拓なんというのもお考えなんでしょうか。予算面とか法制度面について大臣のお考えをお伺いします。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 和田ひろ子先生にお答えをいたします。  今一番やっぱり国民の関心も、このマグロの問題というのは本当に大きいと思います。  先生御指摘のとおりで、記者会見なんかいたしましても、本当にこのマグロの問題になりますといろんな質問が来ます。そういった意味から国民の関心も高いと思いますが、そういう中でマグロが減っていく。大事な日本の食卓を支えるマグロがどうなるのか、これは一番大きなこれからのやっぱり水産政策にとっても課題であると、こう認識しております。  そこで、今先生がおっしゃいましたように、じゃどうやって確保していくのか。まず漁場の、ひとつ新しい漁場の開発、これについてはインド洋。インド洋はやっぱり一つのこれからの対象ではないかなと思っておりますし、そういった意味では、調査等も含めてこれからインド洋に向けた取組というのをやっていく必要がある、このように思っております。  それからまた、再開発という意味では、太平洋の既存の漁場、既存の漁場につきましても再開発につながるようなそういう対応を、対策を取っていくことが重要であると、このように認識をいたしているところでございます。  いずれにいたしましても、いろいろなそういう対策を講じながら、国際的な漁業管理機関、先ほど長官も申し上げました五つの機関を通じて資源管理を推進し、そこに我が国も漁業国の中心的な立場でしっかりと役割を果たしていきながら、一方で漁船漁業の構造改革も含めまして、そしてこのマグロ漁というものをまた改めて再構築をしていく。そしてまた、さらにマグロの栽培・養殖漁業につきましても、クロマグロの優良な人工種苗の生産技術の開発や配合飼料の開発も進めているところでございますので、こういったような努力を更に重ねまして、先生御指摘のような課題にこたえてまいりたい、こう思っているところでございます。そして、国民の食卓に食料として非常に大切なマグロの確保を図ってまいりたいと思っております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 IWCの総会の見通しについてお伺いします。  一九八二年に商業捕鯨モラトリアムが採択されて以降、捕鯨中止による資源管理の結果、鯨類資源が回復しつつあることが調査捕鯨などによる科学的調査で明らかになってきております。四半世紀を経た今も商業捕鯨の再開の見通しが残念ながら立っていません。  去年の第五十八回の総会、私も出席をさせていただきましたが、捕鯨再開に向けたセントキッツ・ネービス宣言が僅差ではありますが過半数を占めました。商業捕鯨再開に向けた日本の主張がそろそろ理解されつつあるのかなという思いがし、大変意義があるものだったというふうに思います。  しかし、今年のアメリカの第五十九回アンカレジで行われるIWC総会に向けて、反捕鯨国が猛烈な巻き返しを図っているということも漏れ聞いております。去年の第五十八回のIWC総会の結果と、今年二月の十三日から十五日にかけて日本の呼び掛けで行われたIWCの正常化会合が開かれた、去年は僅差で勝った、今年は正常化会合がされた、そして今年の五月にはIWCの総会がある、しかしそれには猛烈な反撃があるというふうに予想されているわけですが、それをどういうふうな一連の考えとしてお持ちですか。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) ただいま委員からお話ございましたとおり、昨年の第五十八回のIWC総会におきましては一票差、委員からもお話ございましたとおり、一票差ではございましたが、私どもの鯨類の持続的利用、それから文化なり伝統の相互尊重、そういった重要性を盛り込みましたセントキッツ宣言が採択されるというふうなことで、委員にも大変御支援をいただきまして、御礼を申し上げる次第でございますが、大変大きな前進が、歴史的な前進が見られたのではないかというふうに考えているわけでございます。  さらに、今お話ございましたとおり、この二月には持続的な利用支持国とも連携を図りながら、IWCの会合ではございませんのですが、IWCをこれを正常化するための会合を開催するといったようなことで、正にこの二月に開催をしたわけでございます。ただ、この会合につきましては多くの反捕鯨国は出てまいりませんで、対話よりも対立といったようなことで、正常化会合はボイコットをするといったようなことで、遺憾なこともあったわけでございますが、この会議におきましては、一部の反捕鯨国、スイスなんかは出てまいりまして、そういったところを交えて冷静かつ建設的な議論が行われたというふうに考えているわけでございます。  正に委員からもお話ございましたが、今回の、今年のIWCの総会、アラスカ・アンカレジで行われるわけでございますが、お話しのとおり、やはり危機感を、反捕鯨国側は危機感を抱きまして、相当な激しい巻き返しの動きがございまして、現段階までにクロアチアを始めといたします三か国は反捕鯨国側に参加をすると。スロベニア、クロアチア、キプロスといったようなところが、三か国が反捕鯨国の方に加盟するといったようなことがございまして、今年のIWCでは非常に昨年よりも状況が厳しくなるというふうに予想をいたしているわけでございます。  五月ということでございますので、今年のIWCの総会まで残り時間も少なくなってきているわけでございますが、私どもとしては、鯨類の持続的利用を支持する国々とも連携を図りながら何とかこの状況の改善に努めまして、一日も早い商業捕鯨の再開に向けまして引き続いて努力をしてまいりたいと考えております。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 商業捕鯨モラトリアムの長期化で懸念されるのは、鯨を食べること、鯨を食べる習慣のない人たちが育ってきて、若い人は本当に鯨なんか食べたことない人がいるということが私は懸念をしています。  捕鯨再開後を展望すると、鯨食の習慣とか鯨を食べる食文化を維持していくことも大変必要だというふうに思います。ところが、今や鯨はすごい高い高級品ということで、なかなか庶民の口には入らないのが現状でございます。国民の鯨を食べる習慣の維持をどのように進めていくかもお尋ねをいたします。短くお願いします。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) ただいまの鯨の肉を食べる習慣、どういうふうに家庭の食卓に付けるかというふうなお尋ねでございます。  お話しのとおり、最終的に一九八八年に我が国で商業捕鯨のモラトリアムが適用されまして以来、鯨肉の供給量は大幅に減少したわけでございます。したがいまして、鯨肉の価格というものはもちろん値上がりをしたわけでございますが、近年、この鯨類の捕獲調査が拡充をされてまいったわけでございますので、それに応じまして鯨の肉の供給量というものは増加をいたしているわけでございます。  基本的には、やはり鯨類の捕獲調査の実施にはお金が、経費が掛かるわけでございますが、この経費は、鯨肉を販売することによりまして得た収入によりまして基本的には捕獲調査を実施しているわけでございます。したがいまして、鯨肉の供給量が増大をいたした場合には鯨肉の販売価格を引き下げるように、調査実施主体でございます日本鯨類研究所の方に私どもから指示をいたしまして、より多くの国民の皆さん方に鯨肉を食べていただけるように努めているわけでございます。  そこで、価格の点を考えてみますと、日本鯨類研究所の方から市場への鯨肉供給量はこの十年間で、十年前と比べてみますと二倍半ぐらい増加をいたしておりまして、そういった意味では販売価格につきましても平均価格で三分の二ぐらいまで低下をいたしているというふうに考えているわけでございまして、そういった意味では委員の御指摘のような、必ずしも、もちろん高いあれも、お肉もあるわけでございますが、全体としては価格は相当程度下がってきているんじゃないかと。  それからまた、最近におきましては、学校給食におきましてもそういう鯨肉を使用されるといったようなところも出てまいってきておりまして、そういう意味では家庭の、是非家庭の需要に何とか鯨の肉を私どもとしても提供しまして、その消費が定着するように引き続いて努力をしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 今度は、調査捕鯨の妨害行為についてお尋ねをいたします。  今年の二月九日及び十二日、調査母船の日新丸と目視専門船の海幸丸がアメリカの環境保護団体シーシェパード所属船が薬品の瓶を投げたりして、またプロペラに絡める網を投げたりして大変調査の妨害をいたしました。去年の五十八回のIWCの総会では、捕鯨及び鯨類調査関係の活動に従事する船舶の安全に関する決議というのが採択をされました。にもかかわらず、シーシェパードのような妨害活動が相次いでいることは大変残念です。  これ、みんな全部ちょっと取りまとめて言いますけれども、日本が、日本の国が民間の船に調査捕鯨を依頼しているわけですから、日本はきちんとそのことに対して、日本国が日新丸のような事故が起こらないように言うべきだというふうに思います。そして、今回、調査捕鯨船日新丸で火災が発生して、不幸にして乗組員の方が一名亡くなられました。火炎瓶、火炎瓶じゃない、そんな何か妨害の品が投げられての火災ではないというふうに思いますが、私は、手薄になったところから火事が起こったとすれば、これは原因ではないということではないというふうに思います。  そういうことに対して日本はどういうふうに抗議をされ、このお亡くなりになった方にどういう対処をされているか、そして、そういうことを日本の国が民間の船であろうとお願いしている以上は守っていくんだという姿勢をお示しをいただきたいと思います。

白須敏朗水産庁長官

○政府参考人(白須敏朗君) お話しのとおり、この鯨類捕獲調査は、国際捕鯨取締条約に基づきまして日本政府が発給いたしました許可の下で、日本鯨類研究所が共同船舶株式会社の船を用いて実施をいたします完全に合法的なもちろん調査活動でございます。  そういう中で、ただいまお話しのとおり、環境保護団体といいますか、非常に過激な団体が大変違法な行為をいたしまして、その結果、その結果といいますか、非常にそういった行為をいたしまして、その結果ではございませんが、どうか、その原因につきましてはこれから、現在母船は捕獲調査を中止をいたしまして日本に帰国の途上でございまして、帰国をいたしましてから海上保安庁を中心に調査をするということで、火災の原因につきましてはまだ分かっておりませんのですが、いずれにしてもそういったようなことがございまして、私どもとしては、これにつきまして、これはもう決して許されない犯罪行為でございますので、これにつきましては外務省なり法務省、海上保安庁そして警察庁とも協議をいたしまして、法的な手続の可能性につきまして現在協議をいたしているところでございます。さらにまた、外交ルートを通じまして、関係国に対する調査の協力ということも申入れをいたしているわけでございます。  引き続きまして、この点につきましては犯罪にかかわることでございますので、この点につきましては、私どもとしても慎重にかつしっかりと対処してまいりたいというふうに考えております。  また、お亡くなりになられた方につきましては、こちらの方に別の目視調査船にお乗せをしまして鹿児島に帰ってこられるということになってございまして、私どもとしても、この点につきましては、御葬儀にも担当課長も派遣をいたしまして大変な御苦労を悼むというふうに、その点につきましては大変に遺憾なことであるということで、そういうふうな対処をいたしているところでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 調査は途中でやめてこられたという異例のことだったわけでありますから、本当に日本の国としてきちんと調査船の皆様を守ってさしあげるという発信をしていただきたいというふうに思います。  次に、平成十七年度決算報告で不当事項として指摘されたことについてお伺いをいたします。  参議院は決算を重視する立場を明確にしておりますので、平成十七年度の決算が十九年度の予算にどのように反映されたかということが大切だというふうに思っています。  去年の十一月二十一日に会計検査院から国会に提出されました平成十七年度決算検査報告において、林野庁が行った、平成十四年、十五年に実施した森林資源モニタリング調査地理解析事業というのと、平成十六年度、十七年度に実施した森林資源調査データ解析事業が不当事項として指摘をされています。  私、これ本当に残念なんですが、これらの事業というのは様々な視点から森林の機能評価、森林資源の多面的な把握を可能にして、これらの解析された森林資源情報は地域森林計画などに反映させることが大変大切だ、森林経営レベルで有効活用が期待されていると私は思っています。この間の質問で主濱さんも指摘をされましたが、森林、林業、木材産業の活性化に向けて大変な必要な事業だというふうに思います。私もそういう質問を何回もいたしました。こういう国産材のロットをまとめるために、どういうような木材の木がどこにあるか、もう私は住民基本台帳みたいなのを木材にも作ったらいいというふうにも言いました。  来年度の予算におきましても、林野庁では、情報収集や提供、データベースなどの構築等の事業に関する予算が組まれております。農林水産省そして林野庁は、会計検査院から不当事項の指摘を受けてどのような対策を、対応を取られたか、また今後実施される同様の事業に対して再発防止をどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 昨年の会計検査院の実地検査が社団法人日本森林技術協会に対しまして行われまして、十一月の十日の平成十七年度決算検査報告におきまして、先生の御指摘の森林資源モニタリング調査データ地理解析事業、これは十四年、十五年度の事業でございます、それから森林資源調査データ解析事業、これは十六年、十七年度の事業でございまして、この委託事業につきましては、先生の御指摘のように我が国の森林の基礎データの充実を図るという意味で非常に重要な委託事業であるわけでございますけれども、残念なことに不当事項として指摘されたところでございます。  具体的には、平成十四年度から十七年度の四か年における林野庁から当該団体への委託事業において、電算機の使用料、これは電算機の時間当たりの単価の算出方法に誤りがあったということでございます。  それから、もう一つは人件費でございますけれども、これは、一人の者がいろんな事業に従事しているといったことから、従事していた日数の集計の誤りということでございまして、毎年同じように誤って金額が算出をされて、四年間で合計約三千六百万が過大に支払われているというものでございます。当該団体では、過大に受け取っていた金額につきまして、平成十八年十月十三日付けで全額を国庫に返還したところでございます。  本件につきましては、林野庁としても極めて遺憾と考えているところでございまして、当該団体に対しまして九月二十一日に立入検査を行い、経理事務処理や資産管理の方法の明確化、内部牽制機能が発揮できる体制の整備などを内容とする再発防止策を提出させ、これを実施させるとともに、それ以外の委託を受ける団体についても、財政法を遵守し、適切な会計処理を行うよう、林野庁について指導を強化したところでございます。

和田ひろ子民主党・新緑風会

○和田ひろ子君 京都議定書の、森林が担う面もあったり、また林業がなりわいとして成り立つために、私たちは林業の大切さはすごくいつもいつも申し上げております。林業の応援団でありますから、どうぞ鮮明にそういうことをされて、きちんとやっていっていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。  私、時間がなくなってしまうので、経営局長においでをいただいたんですが、いろいろ今回の担い手対策について質問たくさんあるんですが、今日は最後に私、ここにおいでになった参考人の村田武さんという愛媛大学の教授が言われた言葉を最後に言って、私は、質問ではありませんけれども、これで代えさせていただきたいと思います。  教授がいわく、現場で経営安定対策の対象になるには、特定農業団体その他の委託を受けて農作業を行う組織の設立法人化、タイムスケジュールに織り込んだ集落営農の組織化をともかく推進する以外にない現状にある。そのような強行的な集落営農の組織化が、戦後の社会主義国農業を研究したことのある私にとっては、かつて一九五〇年代半ばから六〇年代初めにおける旧東ドイツなどの東欧諸国での農民をして、事実上強制的に農業集団化運動に動員し、大きな抵抗と農業生産力の低下を招いた歴史をほうふつさせ、地域農業の自発性と合意の下にじっくり時間を掛けて組織されるのではなくて、政治が迫る集落営農が日本農業の足腰を強くさせ、農村社会の安定、定住条件の確保につながるとはとても、到底思えないことを強調したいというふうにおっしゃっていかれました。私も正にそのとおりだというふうに思います。  政府は、農家の集落営農の参加を実質的に強制して、組織化できない集落について選別政策を取りながら、農地、水、環境保全対策におけるわずかな支援で農業者以外の地域住民を巻き込み、農業生産基盤の保全や、また農山漁村活性化法案で、農山漁村に都市住民の移住、定住を進め、農山漁村の人口増を図ろうとしておられますけれども、団塊の世代に属する方々を始めとして、都市住民の方々が全国の農山漁村に目に見える形で活性化がもたらされるほど来ていただけるのか、大変疑問です。  農山漁村と都市の交流と活性化することは大変必要だというふうに私も認めますが、まずは農村、まずは現在現に農山漁村に生活している人々を大切にすることが重要だというふうに私は思っています。  今回、昨日、もう本当に偶然なんですが、我が県の新聞に、六年前の新規就農者二九%離農という記事が出ていました。平成十三年の県内新規就農者の二九%が離農していたことが県の調査で明らかになった。調査は昨年五月に行い、県に就農計画を提出した新規就農者が対象で行ったんですけれども、十三年には二十四人が就農し、うち七人が離農し、十五年の就農者の十六人のうち二人が離農していた。その理由は住宅とか農業施設の確保の困難などが理由となっていたそうであります。  十九年度を初年度として農林水産省が実施されようとしている諸施策の結果は数年後には明らかになるというふうに思います。そのとき、現時点で辛うじて機能している多くの農山漁村の諸機能が維持されているのかどうか、私は甚だ心配であります。農山漁村のそれぞれに、その地域の歴史に根差した伝統とか文化とか芸能がたくさんあります。お正月のどんど焼きとか初うまとか虫追いとか、歳時記にあるような季節の伝統行事、そういった習慣もこれら地域の荒廃により失われてしまうのではないかと懸念を表明して、私の質問を終わります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 小川敏夫です。  私は大体、質問の機会があれば年に一回は花粉症対策のことを尋ねておるんですけれども、私が議員になりました最初、今から八年前ですか、に質問しております。また、昨年も質問しました。いつも私は同じ言葉で質問して、大体同じ答弁が返ってきて、結局言葉ばかりで実質的な花粉症対策が進んでないことに毎回失望を覚えておるんですが、今日は林野庁長官来ておられますが、例えば昨年一年間でこの花粉症対策、その前の年に比べてどのくらい充実しているんでしょうか。少し具体的な状況を踏まえて、花粉症対策を説明いただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 林野庁では、花粉発生源対策といたしまして、花粉の少ない杉、それから無花粉杉の品種の開発等を行っているわけでございまして、十八年度までに花粉の少ない杉で百二十一品種を開発したところでございます。それと、無花粉杉につきましては、一品種を開発したところでございます。  これらの品種を使いまして苗木を生産するわけでございますけれども、これまでの方式というのは、採穂園を造成をして、そしてそこから挿し木のための穂木を取って、そして挿し木をすると、で、苗木を生産するという方式を取っていたわけでございますけれども、これでは苗木の生産に時間が掛かるということで、植物培養によりまして苗木の生産をやっていこうということで、今年度の予算で林木育種センターに新たに組織培養に必要な設備を整備いたしまして、組織培養による増殖に取り組んでおるところでございます。  それと、杉の人工林を、広葉樹だとかあるいは針広混交林に転換をしていこうといったような、特に都市近郊でそういう取組をしていこうということで、そのための予算というのも付けているところでございます。  あと、十九年度につきましては、この組織培養による苗木の生産だけではなくて、極小の穂を直接挿し木をするといったような取組をやってまいりたいというふうに思ってございまして、そういう予算を計上しているわけでございます。そうしますと、生産期間が、採穂園を造成して苗木を生産する場合は六年から七年掛かるわけでございますけれども、この極小の穂を使って直接挿し木をして山に苗木を出していくということになりますと二年から三年という生産期間になるわけでございまして、こういう取組をやっているところでございます。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 例えば、昨年でこの花粉が出ない杉、そして花粉が少ない杉の苗木をどのくらい植えた実績になるんでしょうか。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 花粉の少ない苗木の植林状況でございますけれども、平成十一年度から平成十七年度まで七年間で約四十一万本を植林用苗木として供給をいたしておるところでございまして、先生の御指摘のように、花粉症対策の重要性にかんがみれば、これらの苗木供給は非常に少ないというふうに思ってございまして、先ほど申し上げましたような方法を使って早急に苗木の供給拡大を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 四十一万本という数字を聞きましたけど、七年間ですか、その間に植林した苗木の総数は何本ですか。十億本ぐらいになるんじゃないですか。    〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 七年間の杉の供給量の総計でございますけれども、一億四千万本分くらいでございます。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 十億と少し一けた違っても、しかし一億から四十一万というと一%にも満たない、誤差の範囲です。  同じ質問は昨年も前林野庁長官から、お尋ねしまして、その指摘に対して前向きに取り組むという非常にいい答弁いただいたんですが、また一年たったら今回もまた同じような内容でございまして、取り組む、取り組むという約束を常々いただいているんですが、実際の具体的な数字となって表れてきていないわけでして、結局これはやはり本当に取り組む姿勢というものが欠けているんじゃないかと思うわけです。林野庁長官も取り組んでくれるというふうに約束をしていただけますけれども、何か一年たつごとに長官も替わられてしまって、毎回新しい方から同じ約束を聞くばっかりで大変残念で、この春の暖かい時期に、特に東京ではマスクをしている人がもう本当に少なくない数でいるというこの異常さをもっと深刻に受け止めてしっかりと取り組んでいただきたい。  今から花粉が少ない、あるいはない苗木を植えても我々中年にはもう間に合わないんで、若い世代に花粉が少なくなるだけだと思うんですが、しかしこの花粉症対策、やはり次の世代の人のためにもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思いますが、農水大臣も、この花粉症についてしっかり取り組むという約束をいただきたい。  それから、林野庁長官、是非、じゃ、この十九年度は苗木をこれまでの十倍植えるとか、具体的な数値目標も出していただいてこの姿勢を表していただきたいんですが、よろしくお願いします。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) これはもう小川先生、御指摘本当にそのとおりだと思っております。正に、今や国民的な課題といいますか、問題になってきておる。この前も衆議院でもこの議論がございまして、やっぱり多いところ少ないところがあって、愛知とかああいったところは非常に多いと、東京も多いと、こういうことなわけでありますが。  そこで、今、一億何千万本のうちの四十一万本ですから正に一%にも満たないと。先生の御指摘を受けて、全くそのとおりでありますが、ここはひとつ林野庁長官、まあ長官になって間もないわけでありますが、ひとつ衆参の御指摘を受けまして、最大限どこまでできるのか、ちょっと具体的な技術的な面もありますから、また物理的な、例えば苗畑がどのくらいあるとか、これいろいろありますから、物理的な制約もあると思うんですが、先生の御指摘を受けて、最大限どこまでやれるのか、ちょっとその可能性を徹底して追求して、そしてまた最大限のお答えができるようにしたいと思います。これは今日言って明日解決する問題じゃないんですが、だからこそ逆にしっかりと今取り組まないといつまでたっても解決しない、こういう問題だろうと思いますので。  九州なんかでは挿し木で、切った木をそのまま、枝をすっと切ってそのまま挿すと、だから直挿しというんですが、それでもずっと、もう切った木をすぐ、いい枝を切って挿す。だからクローンですから、もう正にそのとおりになる。ただ、問題は親が必要なわけで、そういった点で親の開発が必要なんでしょうけれども、いずれにしても、ちょっと最大限どの程度のことを本当に目指すのか、できるのか、早急に整理をしてお示しをするようにしたいと思います。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 今の目標では、平成二十八年度百万本ぐらい苗木供給をと思ってございますけれども、先ほどの極小の穂を使って挿し木をするというところは、これ、その挿し木技術そのものは確立をしてございますんで、あとは苗木の業者に技術を移転していくというところに懸かってきているわけでございまして、これらを早急にやりまして、この百万本を前倒しをしてできる限り供給できるように頑張ってまいりたいと思います。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 大臣からも積極的な答弁をいただきまして、ありがとうございます。私と大臣とでも意見が合うところがあるのかと思うと、多少ほっとしたような気持ちにもなります。  次に、経営安定対策についてですが、どうしても私はこの四ヘクタールの農地がなければ補助が受けられないという、この部分がどうも余りにも不公平ではないかという気持ちがぬぐい去ることができないんです。  今の日本の農家の方々、農地はほとんどが、もう全部と言っていいくらい、親から引き継いだ農地だと思うんですね。御自分が開墾されて畑を切り開いた方というのは今の農家の中ではほとんどいらっしゃらないと思うんです。  そうしますと、四ヘクタール持っている農家の人には補助を出すけど持っていない人には補助を出さないというと、親から四ヘクタールの大きい農地をもらった人には補助するけど小さな農家に生まれた人には補助をしないみたいな、何か差別のような雰囲気を私はぬぐい去ることができないんですが、どうでしょう、大臣、ここら辺の気持ちは。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) ちょっとそこは小川先生、まず最初の第一段階の御指摘は、それは四ヘクタールあり、十ヘクタールあり、二十ヘクタールがあると、それはそういう基準でやっていますと、それはそのとおりなんですが、しかし、じゃ〇・一ヘクタールの人でも対象にしないのか。しているわけです。  それはもうおっしゃるとおりでして、日本は元々零細構造ですから、土地は狭く、そういうことで零細構造ですから、これを何とか規模拡大ということで、他産業に負けないような生産性を上げようということで努力をしてきたんですが、なかなか、おっしゃいましたように、親から代々もらったものである、そういう意味で、また、農耕民族の思いとしても土地は手放したくない、こういったことがあって、それこそ先祖伝来の土地であるからということが強い意識の中にあってなかなか規模拡大というものが進まない、それはそのとおりだと思っているんです。    〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕  そこで、私どもは究極の策として、やはりこれはそういう所有というものは変えずに、しかし、やっぱり今度はそれを契約という、作業単位で契約をする、そういう形で集約をしていく、そして〇・一ヘクタールの人でもこの担い手というそういう集団の中に参加ができる、これが集落営農でございまして。  だから、日本のそういう土地の所有に対する思いや考え方や、また零細という特性、そういったことをすべて踏まえて今回つくったというのがこの集落営農という形でございまして、したがいまして、逆に言うと、これを個別にやっておったんでは対象たり得ないものを、集約して集落営農という形にすることによってみんなを対象たり得ると、そして助成の対象にしていこうと、こういうことでございます。  それで、例えば四ヘクタールも、都府県は認定農業者は四ヘクタールと言っているんですが、集落の農地が少ない場合の特例といたしまして、これは四ヘクタールの場合は二・六ヘクタールまではいいですよ、北海道の十ヘクタールも六・四ヘクタールまではいいですよ、こういうような形で、そういう緩和措置を講じておるわけでございます。  そしてまた、そこの集落営農の場合も、中山間の場合はこれは十ヘクタールまでいいですよ、そしてこれを生産調整、そういったものを実施しておる場合にはその状況に応じまして、十ヘクタールと言っているものを四ヘクタールまでいいですよ。ですから、もっと分かりやすく言えば、集落営農は二十が基本原則ですけれども、中山間という条件では十までいいと、さらにそれを四ヘクタールまでは最低限緩和いたしますということで、いろんな特例救済措置。  さらにまた、経営規模、こういった観点からも、経営規模に応じて、面積で見られないところは、少ないところは経営規模に応じて経営規模の特例というものもつくっておるわけでございまして、したがいまして、面積特例、経営規模特例、そして、先般もここで質問が出ましたが都道府県知事の特認と、こういったような場合には特例を認められておりますということで、随分実情に応じてきめ細かに対応している、そういうことでございまして、是非小川先生にもそこのところを御理解をいただければと思う次第であります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 例えば面積特例など特例があっても、それは数字が下がるだけであって、しょせんそこの数字で線切りされて、やはり要件を満たす人と、やはり面積が少ないがために要件を満たさない、補助を受けられないというところが出ることには変わりはないわけで、四ヘクタールの数字がもう少し少ない数字に線を引かれるというだけですから、基本の問題は変わらないと思うんですね。  それから、もう一つ大臣が言われたのは、小さな、〇・一ヘクタールの人でもだれでも集団として参加できるとおっしゃられますけれども、参加できるというよりも、参加しなければ補助を受けられないと、こういうふうに見る方が私は適切じゃないかと思うんですね。ですから、四ヘクタールを持っている農地を親から引き継いだ方はある意味無条件で補助を受けられる、しかし、そうした狭い農地しか持ってない人は周りの人と一緒にならなければこれは補助を受けられないということになるわけで、そうすると、やはりそこに重大な差があると思うんですね。  それから、周りの人と組まなけりゃいけないというところに、またこれは一つの人間社会を全く無視した机上の空論があると思うんですね。やはり人間それぞれ一緒になるならない、これは自由があるわけです。一緒になる権利もありますけれども、一緒にならない権利もあるわけで。例えば、私と松岡さんがそれぞれ小さな規模で農地を持っていたとします。これが単独じゃ補助は受けられない、じゃ私と松岡さんが一緒になれば補助を受けられるから一緒になりますかといったとき、どうも私の方からすると、松岡さんに水道光熱費ばかりどんどん使われちゃって、何かそのツケが私に回ってくるんじゃないかと思って、何か一緒に組みたくないなと思うし、あるいは松岡さんの方から見れば、あんな小川なんかと組んだら年じゅう文句ばかり言われてたまらぬわと、だから組みたくない、組みたくないけれども組まなきゃ補助金もらえないからどうするかと、こんなことになってしまうようなこともあると思うんですね。  やっぱり、ですから、中小零細に対して補助をしないというその構造、特例があったとしても、あるいは集団となれば補助を受けられるという道があったとしても、四ヘクタール以上持っている人は無条件で補助が受けられる、零細の人はそういう条件をクリアしなければ補助金がもらえないということにおいて私は差別があると思うんです。この差別の由来が、さっきも言ったように、親からもらった農地が広い方と狭い方での差別というふうに私は実際上思えてならないんですね。そうするとこれは、やはり大きな不平等、もう少し法律的に言えば、憲法上定めた法の下の平等原則に反する部分があるんじゃないかと私は思っておるわけです。いかがでしょう。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) これはちょっと小川先生と禅問答みたいになってしまうかもしれませんけれども、私、例えば今、小川先生がおっしゃった、小川先生と私が一緒になれるかどうか。これはもう田舎、農村に行けば、私も農家の息子でございますが、それはもう昔からあるんですよ。もうとにかくそれは、例えば選挙での反対とか、これはもうそういったことがありまして、もう根強いものがある。しかし、私今申し上げているのは、その感情を捨てて乗り越えて、やっぱり全体が良くなるためには、ひとつ感情は捨てて乗り越えていただきたい。そのことによって、子供の時代や孫の時代も含めて、地域の将来が良くなるという観点でひとつ考えていただきたい、こういったことを申し上げているわけであります。したがって、小川先生おっしゃいましたけれども、全体のためには小川先生も私も我を捨てて乗り越えるところは乗り越えると、これがやっぱり必要なんじゃないか。  何よりも、何よりも日本農業というものが、やっぱりグローバル化の中で、世界全体の中でやっぱりその存在を問われるといいますか、存在をしていかなければならない。そういうことになりますと、どうしても日本農業として特性がございます、規模が小さいという特性があります。零細構造という特性があります。その零細構造という特性を乗り越えて、これをしっかりと世界の中で競争できるようにしていくと、これもやっぱり必要なことでございまして、そして、日本農業というのは、物の良さにおいては正にもう熟練工と同じようにどこにも負けない技術を持っている、だれにも負けないやっぱりいい物を作れる、その物の良さを持っておる。それで勝負をしていくというときには、土台として、少しでもその良さで勝負ができるように、更なる競争力が付くことができるように土台をしっかりと強化したものにしていく。こういうようなことから、日本の農業の総合力をしっかり高めていく、こういう政策目標でございますので、これは禅問答みたいになって恐縮ですと申し上げましたが、なかなか基本のところで見解の相違はあるかもしれませんけれども、そういう観点からお願いを申し上げているということであります。  あと、ちょっと局長の方で補足しますので。

高橋博農林水産省経営局長

○政府参考人(高橋博君) 一点だけ補足させていただきたいと思いますけれども、今回の規模要件につきましてでございますが、これは単に所有権だけではございませんで、当然のことながら、人から借りて経営をするということ、あるいは農作業を受託をするということで、親から受け継いだ土地だけで経営をするということではなくて、今までの認定農業者の方々も都府県の場合はほとんどこのような賃借権あるいは経営受託という形で規模拡大をしてまいっておりますので、そういった意味で、不公平というような御指摘はちょっと当たらないのではないかなというふうに思っております。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 今の答弁聞いても私が抱いた不公平感については全く解消していませんが、同じ議論をしてもと思いますので、また別の観点から質問させてもらいます。  この補助ですが、過去の実績に基づいて、つまり過去実績がある農地についてだけ補助を認めておるわけです。そうすると、例えば食料自給率を高める、大豆や小麦の自給率を高めるという場合に、過去実績がある農地については補助金があるからその部分は維持されるかもしれない、しかし、過去実績がない農地、農家が大々的に小麦、大豆を増産しようと思って取り組んでも、そこは過去実績がないから補助は受けられないわけです。そうすると、過去実績がある部分だけ補助が受けられると。新規に食料自給率を上げよう、こういう掛け声の下で取り組んだ新規の農地、農家には補助金がないとなると、逆にこれは、大豆や小麦の現状維持には役立つかもしれないけれども、新規の増産には妨げになるんじゃないでしょうか。  大豆と小麦は非常に自給率が低い。例えば、政府の方はおっしゃる、集約すれば生産性が一割か二割上がるかもしれないと。しかし、じゃ例えばの数字、一〇%の自給率のものが一割上がったって一一%ですよ。二割上がったって一二%。生産性の向上じゃそこら辺が限界でしょうと。それ以外の農地、農家が新たに麦や大豆の増産を取ろうというときに、この過去実績にしか補助をしないというのは、結局は妨げになるんじゃないか、また食料自給率をこれから高めようという、国民が求めるこの要望には私はそぐわないんではないかと、今回の政策は、思うんですが、この点いかがでしょうか。

国井正幸自由民主党農林水産副大臣

○副大臣(国井正幸君) 先生御指摘のような危惧は、実はこれ、与党の中で議論をしたときも、率直のところ、これありました。たまたま当時、松岡大臣が自民党の基本政策小委員長であられて、こういう議論も確かに自民党の中でも議論がありました。  一つは、なぜこういうふうな政策を選択したかということでありますが、特にWTOの農業協定上、緑の政策、御案内のとおりでありますが、削減対象とならない部分と、それから黄色で削減対象となる部分と、こうあるわけでございまして、過去実績についてはその削減対象にならない部分なんですね。それで、これを一つやっぱり農業予算上位置付けをする必要があるという点で、一つしっかりとした位置付けにしたわけでございます。  しかし、相変わらず、それでありますと、今先生がおっしゃったように、じゃ、新たにこれから頑張ろうとする人をどうするんだという問題が必ず出てきます。したがって、この問題につきましては、今年度の予算においても担い手経営革新促進事業という形で、これは言うなら緑か黄色かといえば黄色の政策であることは承知の上でありますが、あえてこの事業をしっかりと付けることによって、これから、過去実績がなくても、同じ行為をして頑張ろうという人についてはしっかりとした支援をしてこれからも自給率を上げていくと、こういうふうな政策体系を取ったところでございます。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 まあ私の思いとしては、結局、食料自給率の向上ということではなくて、現状維持ということでしかないように思える政策で、しかし中小零細を切り捨てるというふうにしか思えないようなこの政策は是非方向転換していただいて、中小零細の農家の人にもしっかりと農業を支えてもらうという観点からの政策に取り組んでいただければという声にもしっかり耳を傾けていただければという私の意見を述べさせていただきまして、この部分の私の質問は終わります。  次に、松岡大臣に、いわゆる水道光熱費のことについてお尋ねしますが、松岡大臣、この三月五日、予算委員会で私が質問した際に、どうも松岡大臣、うそをつかれたんじゃないですか。うそをつかれたんじゃないですか。  というのは、ここに、私の質問に対して松岡大臣が、私のところは水道については今、何とか還元水とか、そういったようなものを付けておりますと。ですから、今現在、松岡大臣の議員会館のお部屋にはこの何とか還元水というこの装置が付いていると、このように答弁されたわけですよ。しかし、何か、すぐに、その当日か、まあ当日だったかどうか、すぐに、日刊現代か何かのマスコミの人が行ったり、いろいろ行ったりしたところ、大臣の部屋にはその何とか還元水なるものは付いてないということが確認されておるようです。まあ私は見ておりませんけど。  すると、この今、今ですよ、十七年度のこの収支報告のことについてお尋ねしたんですが、松岡大臣の答弁は、今付けているというふうに答弁されたんだけど、現実に今は付いてないとなると、この部分は、まあ善意に解釈すれば間違い、悪意であればうそだと思うんですが、ここ、どうなんですか、今付いているんですか、この何とか還元水のこの装置は。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) これは法令制度に基づいてどう対応するか、報告するかということがまず基本であります。  そこで、小川先生からあのときそういう御質問をいただいたわけでありますが、正直言いまして、私もとっさのことでしたから、これは何のことかなとまず思ったわけでありますが、そこで、やり取りの中で最終的に私が申し上げたのは、十分確認をいたしまして、まあ十分という言葉だったかどうだったか知りませんが、いずれにしても確認をいたしまして、必要であれば必要な範囲においてお答えをいたしたいと、このように申し上げました。  そこで、私は報告というものをしっかりと会計責任者から確認をいたしまして、確認、会計責任者に、正に法令制度に基づいて、今現在の法令制度で定められた必要なことについてはすべて対処いたしておりますと。こういうことでありますから、その中身がどうかこうかということにつきましては、これは個別のことでありますから、それは差し控えさしていただきたいと、そのように申し上げておるわけであります。  以上が私の申し上げることであります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 いや、その報告の中身を大臣が説明しないことは、これはこれで私は納得しませんけれども、今私が聞いているのは、その報告の中身じゃなくて、あの予算委員会で大臣が答弁された、その答弁されたことが、これは事実として正しいことですか、それとも間違いですかと聞いておるわけです。報告のことについて聞いているんじゃないんで、大臣が予算委員会で答弁されたそのことについて事実だったかどうか聞いているわけです。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) したがいまして、私は、そういった全体のやり取りをトータルとして、最終的な整理として、必要であれば必要な範囲において確認の上お答えをいたしますと、こう申し上げたわけであります。したがって、今先生御指摘の点については、正に報告の個別の内容に属することでありますから、それは差し控えさしていただきますと、こう申し上げておるわけであります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 いや、報告の中身じゃない、国会で答弁をしたんですよ、もう大臣は、もう。あれはたしかテレビが入っていて、国民の皆さんの前で答弁されたことについて、それが事実なのかどうか。どうも客観的には、だから大臣が、今、何とか還元水を付けておると言ったけれども、答弁をしたけれども、どうも付けていないようなんで、その事実を確認しているんです。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 私が申し上げておりますのは、したがって、法令制度においてすべて対応いたしておりますと、決められたとおり。現在の法令制度で決められたことはすべて対応いたしておりますと。したがって、それ以上の、まあ中身といいますか、それにつきましては、個別の内容に属することでありますから、それは法令制度上求められておりません。  したがって、私は昨日も申し上げましたのは、法令制度で決められた以上のことをもし対応するとすれば、じゃ、どういう、それは法の運用ともかかわる問題でありますから、どういうその基準や内容で対応していくのか、その在り方について各党各会派でルールを、ルールを決めていただければそれに従って対応いたしますと、こういうことを申し上げておるわけでありまして、正に扱いについて、やらないと言っているんじゃない、扱いについてルールを決めていただければそれに従って対応いたしますと、これをずっと申し上げておるわけであります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 適切に報告しているというわけですが、まあ法にのっとってですね。しかし、法そのものは、正しく報告しなくちゃいけないわけで、この資金規正法の趣旨は、いやしくも国民から疑いを持たれるようなことがあってはならないと、このように宣言しておるわけです。これについて、もう国民のだれもがおかしいと感じているこの議員会館、水道光熱費無償のところで五百七万円余りも掛かるということについて、正しければ、正しい報告なら適正だけど、事実でない報告をしていればこれは適正じゃないんで、私が質問しているところは、大臣、大臣が国会で答弁されたことについて、もう既に答弁されたんですよ、その答弁されたことが仮にうそででたらめだったら、これは大臣、政治家として責任を取るべきものがあるんじゃないですか。そこの責任感覚についてはどう思いますか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) もう先生に本当に何度も申し上げて恐縮ですが、現行の法令制度に基づいて求められている必要なものは全くすべてそのとおり報告をいたしております。そして、先生がおっしゃった御指摘の点につきましては、個別の内容に属することでありますから、法令が求めている以上のことでありますので、それは差し控えさせていただきますと、こう申し上げております。  そしてまた、先生が答弁したではないかとおっしゃることにつきましても、これは私はトータルとして最終的に確認をして、必要であれば必要な範囲、必要な範囲というのは法令制度に定められているその範囲においてという意味でありますから、そのようなことで申し上げたことであります。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 いやいや、もう大臣がこの議会で答弁したこと、その答弁が事実じゃなかったら、それはそれと、いいんですか、政治家、大臣としての、政治家としての責任があるんじゃないですかと、それで私は聞いているわけです。今、何とか還元水を、付いておると、使っておると、こう答弁したけど、どうもその事実がないようだから、じゃこれ間違いだったのか、それともうそをついちゃったのか、いや、それともやっぱり付いているというのか、大臣が答弁された、そのことについてお尋ねしているんです。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) したがって、そのことにつきましては、ルールを決めていただければ、そのルールの下でちゃんと対応をいたしたいと思っております。

小川敏夫民主党・新緑風会

○小川敏夫君 押し問答してもしようがありませんので、これで私の質疑は終わります。

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午後零時二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

福本潤一公明党

○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。  今回の予算、農水省見てみますと、公共土木事業関係が一・二兆円、非公共が一・五兆円、全体で二・七兆円ということで、農水省もやはり他省庁と同様、三兆円を割ってだんだん減ってきておるなという予算案の全体像でございます。今は縦割りですけど、横割りでいったときに、分野別で見たときに、前回質問、環境分野余りできませんでしたので、環境の予算絡みを少し質問さしていただければと思います。  これ全体、農水省の予算書見てみますと、バイオマス関係二百十二億円、さらに農地・水・環境関係三百三億円、さらには地球温暖化対策の森林、これが七百六十五億円という形で、ほぼ千二百億円ぐらいは環境関係の予算になっておると。地球温暖化に関しましては、削減目標の六%のうち森林で三・九%しようということで二十三万ヘクタールの森林を整備するという予算を組んでおられるようでございます。  こういう柱の予算、環境省の予算以上に建設省とか農水省の環境予算、非常に現場に実業官庁らしく役立っておるようでございますので、この予算、丁寧に大切に使っていただければと思いますし、今日はその中で特化して食品リサイクル法関係、これについて質問さしていただこうと思います。  二〇〇一年、与党に公明党初めて入ったときに、循環型社会元年ということで循環型社会形成推進基本法、これを与党で通さしていただいて、さらにはその関連リサイクル法五法、後ほどまた二法追加して、リサイクル関係の法律が出たときもいろいろ物議、また論議があったわけでございますが、あのときの循環型社会という法律作るときに、議員連盟つくったときに、吉川弘之元東大総長が来られてお話しされた中に、循環型社会を形成する、またCO2削減を目標とするというときに、今大きなテーマで物質レベルでの議論が中心になり過ぎている、原子レベルで、CO2とかCとかOとか、そういったレベルでいかにCO2を削減するかと、CO2の固定化という問題も含めて原子レベルで発想していただくと妙案が出てくるという中でバイオエタノール等々も出てきたわけでございますし、前回、バイオエタノールの質問をかなりさしていただきました。  今回の予算の中には直接には入っておりませんけれど、若干紹介さしていただきますと、バイオエタノール関係で、バイオエタノールをいったんまた水素に変えて、だから要するに炭素と水素の塊であるバイオエタノールをH2取り出してやるという水素発電、要するに燃料電池の原料として使うという方法も新たに開発されておるようでございますので、その点にも留意していただければと思います。  ということで、時間の半分使ってしまいましたけれど、短時間でございますが、リサイクル関係の法律に関して質問したいと思いますが、循環型社会の形成推進基本法を作られたときに、平成十八年度、二〇〇六年まで、この食品のリサイクルに関しては二〇%以上を目標にするというふうに定めておいた時点がありますけれど、今までこの目標に対してどういうふうな現状であるか、これをお伺いしたいと思います。

岡島正明農林水産省総合食料局長

○政府参考人(岡島正明君) 食品リサイクルの取組の現状についてのお尋ねだと思います。  食品廃棄物の再生利用等の実施率でございますけれども、食品リサイクル法が施行されました平成十三年度では食品産業全体で三七%でありましたけれども、平成十七年度には五二%となっておりまして、一定の向上が見られます。また、これを業種別に見ますと、食品製造業では八一%と高水準に達しているのに対しまして、食品小売業では三一%、外食産業では二一%と伸び悩んでおります。  また、食品リサイクル法に基づく基本方針で定められている目標値、これは事業者ごとでございますけれども、その二〇%という目標値に達している事業者の割合ですけれども、これは推計でおよそ二〇%弱ということで、低水準にとどまっているのが現状でございます。

福本潤一公明党

○福本潤一君 低水準にとどまっているというお話でございますが、これ各地でいろいろな現場でのモデルケース等々あるようでございます。リサイクルループを活用した取組事例もまた報告いただければと思いますし、今、東京都知事選でも築地というものの移転問題で、新たに移転するところ、元東京ガスの跡地が有害物質で大変だというようなことで議論になっておるようでございますし、食品リサイクルはかなり熱心にやろうとしておるようでございますけれど、安全に対する取組も必要だということで、事例を若干紹介いただければと思います。

岡島正明農林水産省総合食料局長

○政府参考人(岡島正明君) 委員御指摘のとおり、もとより安全、安心というのは極めて重要だと思います。そうした中で、いわゆるリサイクルループ、リサイクルの輪についての優良事例ということで、最近では、食品廃棄物由来の肥飼料から農産物を生産し、それを食品関連事業者が引き取る取組が見られております。  例えば、東海地方のある量販店では、そのお店から発生する生鮮食品の残渣などを堆肥化して、これを用いて農業者が生産した野菜を買い取って、また店頭で販売していると。この事例においては、年間を通じて多種の野菜を安定して販売できるように地元の経済連の協力を得て農業者と作付ける野菜の品目について調整するなどの工夫も行っております。  また、九州地方において、コンビニエンスチェーン店舗に納入するお弁当、お総菜を製造する食品工場から発生する食品残渣を飼料化、えさ化しまして、鹿児島県下の大規模養豚農家に提供し、さらに、この豚舎で発生する排せつ物を堆肥化して、これを用いて生産された大根をまたコンビニエンスチェーンでおでんの具として販売している、こういったいわゆるリサイクルループも優良事例として出てきております。

福本潤一公明党

○福本潤一君 そういう様々な事例を通して循環型社会形成に向けて取り組んでいただきたいと思いますし、マータイ教授、ノーベル平和賞を取られたアフリカの博士さんが言っておられたもったいない文化の勧めということの柱がこういう循環型社会、食品リサイクルでございますし、ごみ問題という問題とは、もっと大きなスケールで考えていただきたいと思いますし、午前中もありましたけれども、経営を新たに集団化してやるというときにも、ある意味では集団営農化で規模、特例でやれるとかいろいろ例外的な措置を言っておられましたけど、松岡農水大臣、大型の農水大臣なられたんですね。この直接支払の削減を目標としていったときに、イギリスやなんかが、農水省と環境省を一体化させまして環境・農村・食料省という形で、地球温暖化問題も取り組んだ形で新たな再編をしてきたということがあります。  だから、経営安定化対策もその次に大型プロジェクトが何かないと、こういう集団営農化も少人数でできますというようなことだけでは、また大きな農政の転換期に当たって能力を得るのはなかなか難しいと思いますので、そういった環境も含めた上で農政の今後の展望、これをお伺いしておきたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 福本先生には一番大事なポイントについて御指摘をいただきました。  循環型社会、土から生まれて土に返ると、こういった形が一番基本だと思っております。そうすることによって地球を汚していかない、地球をクリーンな状態で保っていく、こういった観点が大事だと思っていますが。  そこで、新たなプロジェクトといいますか、こういった観点に立脚いたしまして、私どもはバイオ燃料、いわゆるバイオマスの利活用の加速化ということを、安倍総理もこれを所信表明、施政方針演説で大きな柱として打ち立てられておられるわけでありまして、これに即しまして、私どもは、いわゆるいろんな農林産物がございます、これらを利用いたしまして、将来的には日本で今現在使用しております六千万キロリットルのガソリン、これの一割の六百万キロリットル、これを大きな目標として掲げまして、そしてバイオ燃料の生産をやっていこうと。これによって農業として、林業として新たな、大きな領域が広がっていく。そこに一つ大きく目標を立てて取り組んでいこう、こういうことでございます。それによって、農村や地方全体の活性化、そして地球の温暖化やそういう対策にも資しながらクリーンなエネルギーによって地球環境を守っていこう、そこに我々農政、林政が大きく役割を果たしていこうと、こういう観点で進めたいと思っておりますので、今後ともの御指導をよろしくお願いいたします。

福本潤一公明党

○福本潤一君 終わります。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。福本委員に引き続きまして質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、食育の推進に関しまして質問をさせていただきます。  食育基本法が成立しまして、その後、各省庁連携の下に食育が推進をされているわけでございますけれども、食育推進のこれまでの実績と今後の推進策につきまして、松岡農林水産大臣並びに文部科学省の方からお伺いをしたいと思います。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 渡辺先生にお答えいたします。  これまでの食育の取組状況と今後の推進策についてどうであるか、こういうお尋ねでございました。  もう先生御案内のとおりでございますけれども、近年の国民の食生活をめぐりましては、まず何といっても栄養の偏りや不規則な食事、それから肥満や生活習慣病の増加など様々な問題が生じておりまして、このような状況に対応するためには食育を国民運動として推進していくことが必要だ、これが重要だと、このように指摘をされております。  私どもの農林水産省といたしましては、食の生産、流通、消費といった一連の流れを担っているという特色を生かしまして、幅広い関係者と連携をしながら食育を推進しているところでございます。具体的には、食事バランスガイドを活用いたしました日本型食生活の実践、要はバランスの取れた食事の取り方ということでございますが、それから二つ目として、学校給食における地場産物の活用の促進などを通じた地産地消の推進、三つ目といたしまして、教育ファームなどを通じた子供たちの農林漁業体験活動の促進、こういったことに取り組んでいるところでございます。  今後とも関係府省と連携をいたしまして、今文部科学省の方からもとおっしゃったわけでございますが、特にこの教育体験等につきましては食育だけではなくていろんな意味の効果を持っていると思いますので、積極的に取り組んでいきたいと思っております。

西阪昇文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(西阪昇君) お答えいたします。  文部科学省におきます食育の推進でございますが、先ほどお話もございましたけれども、学校給食の実施を中心といたしまして、学校での食育の推進ということに取り組んでおります。具体的には、学校における食育推進の中心的な役割を果たす栄養教諭の配置の促進、学校給食における地場産物の活用の促進、あるいは学校関係者や保護者等に対する食育の普及啓発などを通じまして、学校における食育の推進に取り組んできたところでございます。  このような取組を更に推進していくために、私どもといたしましては、平成十九年度の予算案におきまして食育推進プランといたしまして約四億五千百万円の経費を計上しているところでございます。また、現在、学習指導要領の改訂の作業を行っておりまして、ここにおきましても食に関する指導の充実ということの検討をしていきたいというふうに考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 先ほども、文部科学省の方からは栄養教諭が重要な役割を果たすということでお話がございました。それでは、栄養教諭の確保の現状と今後の育成策についてお伺いをしたいと思います。

西阪昇文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(西阪昇君) 御指摘のとおり、私どもも学校における食育の推進につきましては栄養教諭が最も重要な役割を果たすというふうに考えておりまして、食育推進基本計画にも掲げられておりますけれども、全都道府県における早期配置が必要であるというふうに認識しております。  具体的には、栄養教諭を配置するためには、まず免許状を取得していただかなくてはいけませんので、そのための、免許状の取得のための講習会を平成十七年度から三か年計画で実施しているところでございます。その結果、現在のところ、二十五道府県におきまして三百五十八名の配置ということでございますが、来年度、平成十九年度には拡大をされまして、四十五道府県で九百名以上が配置される見込みでございます。  栄養教諭の配置につきましては各都道府県の教育委員会の任用ということになりますので、私どもといたしましては、栄養教諭の意義、重要性につきまして様々な機会をとらえまして各都道府県に対して積極的に取り組むように今後とも指導してまいりたいと考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 まだ全都道府県にそろっていない、配置されていないという現状があるということでありますので、早急に全都道府県に配置されるようにお願いをしたいと思います。しかも、やはりできれば学校に最低一人はそういう方がいらっしゃるというのが望ましいと思いますので、努力をしていただきたいと思います。  それから、食育に関しましてはやはり体験学習というものも大変重要だと私ども考えておりますので、文部科学省にお伺いをしたいんですが、幼稚園とか小学校、中学校、あるいは高校におきましてのそういう農林漁業の体験学習というものをどのように進めておられるのか、現状と今後の推進策についてお伺いをしたいと思います。

布村幸彦文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。  子供たちの自然体験活動は非常に重要な課題でございます。先般改正されました教育基本法におきましても、新たに「生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。」という新しい教育の目標が位置付けられたところでございます。  先生御指摘の食育に関する様々な体験活動といたしまして、例えば農家に宿泊をし、田植えや野菜作りを体験する、あるいは子供たちが自分たちで釣った魚を調理していただく、それぞれ特色を生かした取組を行っている学校が現在もございます。  学校教育におきましては、このような体験活動を通じまして食育の充実が図られるよう、農林水産省における取組との連携も図りながら、文部科学省としては豊かな体験活動推進事業という形で各学校の取組を支援しているところでございます。この予算につきましても、十九年度は約二億四千万円増の七億一千万円という予算を確保いたしまして、引き続き関係省庁とも連携をさせていただきながら、改正教育基本法の趣旨を十分踏まえて、食育に係る体験活動など、学校における特色ある体験活動推進に努めてまいりたいと考えてございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 修学旅行等でもこういう食育に絡むような農林漁業の体験学習をしていただければと思うんですが、これ確認なんですけれども、そういう修学旅行等に行く場合に、地域的に制限されているとか、日数的に制限されているとか、そういうものがあるのかどうか。もしそういうものがあれば、やはり農林漁業の体験をする場合は、都会の方々が行く場合にはやはりある程度の距離がありますし、時間的にも取らなければいけないということでありますので、なるべくそういう規制があればそれをなくしていただいて、現場にやはり行っていただけるようにしていただきたいと思うんですが、その点確認をさせていただきたいと思います。

布村幸彦文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(布村幸彦君) 今先生御指摘の修学旅行につきましては、学校の教育活動の一環として取り組まれておりますが、極めて教育的な意義、価値が高いものと考えてございます。  この修学旅行の実施に際しましては、文部科学省といたしましては、保護者の経済的な負担あるいは安全性との確保について十分配慮することが必要という形で指導はさしていただいております。  御指摘の、旅行期間やどのような方面に出掛けるか、費用等については、具体的には都道府県あるいは市町村の教育委員会におきまして、修学旅行や遠足の実施基準という形で定められているところでございます。  この体験活動につきましては、修学旅行あるいは学校行事といたしまして、特別活動という領域で、あるいは総合的な学習の時間に位置付けて実施がなされているところでございます。御案内の武蔵野市のセカンドスクールというところは、修学旅行あるいは遠足ではなくて、別の機会、特別活動という形で長期宿泊体験活動がなされているところでございます。  文部科学省といたしましては、このような体験活動を修学旅行として位置付けられているかあるいは否かを問わずに支援をさしていただいております。各教育委員会や学校におきましては、様々な教育活動の機会を活用して、児童生徒の豊かな人間性や社会性をはぐくむ農業あるいは漁業体験活動などの特色ある体験活動を引き続き積極的に取り組んでいただくよう支援をしていきたいと考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 次に、内水面漁業の振興と関係が深い河川の環境の保全、再生等について質問をさせていただきたいと思います。  内水面漁業の振興とその河川環境の保護、再生に関しまして、農林水産省としての取組をまずお聞きをしたいと思います。  農林水産大臣、よろしくお願いいたします。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 渡辺先生は大変河川環境にも非常に御関心を持って、御熱心だとお伺いをいたしております。  私ども、この内水面漁業というのは、アユやマスなどを供給すると同時に、国民の言ってみれば憩いの場、ゆとりの場、触れ合いの場としても大変大事な役割を果たしていると思っております。  そこで、端的に申し上げまして、本日閣議決定をいたしました水産基本計画、これにおきましても、魚道の整備、しゅんせつ等による生育環境の改善、それから産卵場の整備や種苗の放流等による資源の増殖、内水面漁業に大きな被害を及ぼしておりますアユ冷水病等に対する疾病対策や外来魚問題、さらにはカワウ、これも実は鳥獣の害になるわけでございますが、このカワウによる被害防止に向けた駆除、こういったことを積極的に取り組んでまいりたい、そして、内水面の環境と同時に漁業を守っていきたいと、このように思っております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 国土交通省も自然再生事業というのをやっておるわけでありますが、内水面漁業の関連事業との連携についてどのように対応されているのか、この点をお伺いをしたいと思いますが、時間の関係上、全国ではどのような対応をされているのか。  また、私の住んでおります山形県では、赤川というすばらしい川がございますけれども、そこでの自然再生の事業での取組について御紹介をいただければと思います。

日比文男国土交通省河川局次長

○政府参考人(日比文男君) お答えいたします。  国土交通省におきましては、現在、釧路川、円山川など全国三十一河川で、湿地の再生や河畔林の再生、河口部の干潟再生などの自然再生事業を実施しているところでございます。これらの自然再生事業の実施に当たりましては、各河川ごとに学識者、漁業関係者、NPOなどをメンバーといたします協議会を設置いたしまして計画を策定し、事業を実施しております。  国土交通省といたしましては、今後とも漁業関係者等地域の関係者と連携をいたしまして、生物にとって良好な生息、生育の場となりますよう、河川環境の保全、再生を推進してまいりたいと考えております。  また、今委員からお話ございました赤川についてでございますが、赤川におきます河川環境の課題といたしましては、外来種でありますハリエンジュが繁茂し赤川の原風景が失われている、床止め工によりましてサクラマスやアユなどの回遊魚が遡上しにくい、また、赤川を代表いたします魚類でございますサクラマスが減少すると、こういったことが挙げられております。  これらの課題に対応いたしますために、国土交通省におきましては、東北地方整備局酒田河川国道事務所において、平成十七年に赤川自然再生計画検討会を設立して、学識者、漁業関係者、NPO等の助言をいただきながら、赤川自然再生計画の策定を進めております。この中で、平成十八年、昨年より自然再生事業に着手いたしまして、サクラマスが遡上できる魚道の設置や、多様な生物が生息できる生育地の保全と創出などを実施しているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今、赤川の取組等についてお話をいただきました。NPOのお話もございました。私もNPOの方々、赤川には鶴岡の淡水魚夢童の会というのがございまして、そこの方々が一生懸命そういう淡水魚の生態を改善するために頑張っておられるということでありますので、そういうNPOの方々とも協力をしながら進めていただきたいと思います。  そういうときに、間伐材を使ったような、魚礁も河川にも使っているということでございますんで、そういう間伐材を使った魚礁等がどのように活用されているのか、この点をお伺いをしたいと思います。

辻健治林野庁長官

○政府参考人(辻健治君) 間伐材の利用促進は、森林を健全に育成し、その多面的機能を十全に発揮をすると、そのためには間伐が必要であるわけでございまして、それを着実に実施するためには間伐材の利用というのが必要不可欠というふうに考えてございます。  このため、関係省庁と連携をいたしまして、先生のお話の魚礁だとか、遮音壁だとか、土留め工だとか、こういった公共事業での間伐材の利用の促進、これを図るとともに、近年、木材加工技術が向上いたしまして、そして中国だとかインドだとか、こういうところの木材の需要が拡大をしているといったことで、外材の価格が高止まり、高騰いたしてございまして、かつ、外材は将来的にも安定的に入ってくるんだろうかと、こういうような状況になってきてございまして、径級の細い間伐材が合板だとか集成材のラミナの原料、原木として急激に使用され始めてございます。  例えば合板でいきますと、径級が十四センチ以上あれば合板の原料として使ってもらおうと。これはどちらかといったら東北がかなり中心的に今使われておるわけでございますけれども、そういうことで、間伐材を大ロットで安定的に供給することによりまして、この流れを太く確実なものにするような取組をいたしまして、間伐材の利用促進に努めてまいりたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 もう一つのテーマで、メタンガスをバイオガスの燃料としての利用している、そういうプラントを造っていらっしゃる方がいらっしゃるわけですが、この点で、どうしても採算性に厳しいということで、設備投資が大きいということでございまして、何とか複合型プラントをこれから建設する場合に、税制上での軽減策あるいは融資の面での、あるいは補助の面での支援策、そういうものをいただけないかというようなお話もよく聞くわけでありますけれども、この点、税制上の関係では財務省、それから融資、補助の関係では農林水産省、経産省の方からお話をお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

古谷一之財務大臣官房審議官

○政府参考人(古谷一之君) お答えをいたします。  税制の方でございますけれども、家畜排せつ物などの廃棄物を利用いたしましてメタンガスを製造いたします廃棄物利用メタンガス製造設備ということで、現在、エネルギー対策の促進に資する観点から講じられておりますエネルギー需給構造改革推進特別促進税制という、所得税、法人税を軽減する特別措置がございますが、それの対象設備とされてございまして、設備投資額の三〇%相当額の特別償却が認められる仕組みがございます。  また、設備投資をされる方が中小企業である場合におきましては、この特別償却と七%の税額控除の選択ができるという仕組みとなってございます。  以上でございます。

山田修路農林水産省生産局長

○政府参考人(山田修路君) 家畜排せつ物のメタン発酵施設整備に関する融資の件でございます。  農林水産の関係では、農林漁業金融公庫資金、これ、その中でも畜産経営環境調和推進資金あるいはスーパーL資金などがございますし、また、農業近代化資金などの制度融資につきましても利用をすることが可能となっております。  こういった資金の活用を推進をして、メタン発酵施設によるエネルギー利用を推進してまいりたいと考えております。

上田隆之資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(上田隆之君) 家畜排せつ物のバイオガスのエネルギーはエネルギー政策の観点からも大変重要であると思っておりまして、NEDOによる実証実験、あるいは導入支援の補助金、日本政策投資銀行による融資制度などを行っております。  例えば、現実に岩手県の二戸郡一戸町というところにおきまして、これは乳牛のふん尿からメタンガスを発生させます。その発生したメタンガスからガスのタービン発電機を回しまして電気と温水を採用すると、こういう事業をNEDOの実証実験という形で行っております。  農林水産省とも連携しながら、バイオマスの利用に引き続き取り組んでまいりたいと思います。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 バイオマスの発電では、電気を売る方、そして買う方でも支援をしていただければより以上に進むのではないかという声を聞いておりますので、この点も検討していただければと思います。  以上で終わります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  鳥インフルエンザの問題で質問をいたします。  一月十一日に宮崎県で鳥インフルエンザが発生して三か月以上が経過しました。それで、二月二十八日にはそれぞれの移動制限措置も終わって、課題は原因究明と補償措置及び制度改正ということに移っています。  そこで、それぞれについてお聞きしたいと思います。  まず原因究明ですけれども、現在の状況と感染経路の確定のめどについて明らかにしてください。

町田勝弘農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(町田勝弘君) 感染経路の究明についてでございます。  今般の一連の発生につきましては、一月十六日に専門家から成る究明チームを設置いたしまして、現地におけます情報収集やウイルスの遺伝子解析を実施するなど、感染経路の究明に当たっているところでございます。  これまでの検討でございますが、分離されたウイルスにつきましてはいずれも中国、モンゴル、韓国などで分離されたウイルスと同じ系統でありまして、国内への侵入は渡り鳥が関与していることが想定されること、また鶏舎内へのウイルスの持込みにつきましては人による可能性よりも野鳥、ネズミなどの野生生物が関与していることが想定される、こういった整理がなされたところでございます。  この感染経路の究明につきましては、引き続き専門家の意見も伺いながら、四事例の相互の疫学的な関連性、また野鳥のウイルスの保有状況、飛来範囲などの調査、分離ウイルスの鶏などに対する感受性試験、こういったことを実施することとしております。  農林水産省といたしましては、これらの調査結果も踏まえ、宮崎県、岡山県、環境省及び動物衛生研究所と連携して感染経路の早期究明に努めてまいりたいというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 次に補償措置ですけれども、発生農家及び移動制限区域内の農家に対する支援状況及び宮崎県、岡山県及び関係市町村の財政負担に対する特別交付税措置について、どのように進展をしているのか、残されている問題はないのか、明らかにしていただきたいと思います。

町田勝弘農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(町田勝弘君) まず、発生農場に対する手当金でございますが、宮崎県清武町、日向市及び岡山県高梁市の発生農場につきましては既に国から県に交付をいたしております。また、宮崎県新富町の発生農場につきましては現在県段階で申請作業中であると承知しております。  また、移動制限区域内にある周辺農場に対する助成金につきましては、現在、両県において売上減少額等を調査しているところであると聞いております。  農林水産省といたしましては、両県とも十分連携して、早期に交付できるよう適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

津曲俊英総務大臣官房審議官

○政府参考人(津曲俊英君) 鳥インフルエンザの発生に伴い、各関係県においては、移動制限区域内の農家に対して損失補償、感染した鶏の殺処分、風評被害対策等に多額の財政需要が生じているところであります。このうち、移動制限区域内の農家に対する損失補償など、蔓延防止対策に関する県の負担につきましては、その八割を特別交付税により措置しているところであります。  関係県から経費負担の実情などをお聞きした上で、これまで確定した負担分につきましては平成十八年度の特別交付税において措置することとし、本日決定し、財政運営に支障が生じないように対処したところであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それでは、今回の鳥インフルエンザの発生なんですけれども、これは全国一のブロイラー産地で発生したという点ではこれまでの日本で発生してきた鳥インフルエンザとはちょっと異なる様々な問題を提起しているというふうに思います。それで、それが現在の家畜伝染病予防法が予期しない課題も明らかにしたと言えるんじゃないかと思うわけです。  まず、移動制限区域内の農家に対する補償についてなんですが、今ブロイラーの平均的な経営規模というのは五万羽ぐらいまで大きくなっているわけですけど、この宮崎では更に規模が大きい経営が主流になっています。そのために、補償対象になっていない電気代ですとかガス代、暖房燃料代、薬剤費など、これ経営としては無視できない相当な持ち出しになっていると。九万羽を経営している農家では二十日間の出荷延長に伴うそれらの合計額ということで算出しているんですけれども、百三十万になるということですね、二十日間で百三十万持ち出しと。これだけ巨額な経費ということになると、これは経営にも与える打撃も大きいということで、鳥インフルエンザが発生しても、この移動制限区域内の大きな規模の経営農家が慌てないで済むためにはこうした経費も補償する体制を確立するべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

町田勝弘農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(町田勝弘君) 移動制限に起因いたします売上減少額、また飼料費の増加額の相当額を都道府県が交付する場合には、家畜伝染病予防法に基づきまして国が二分の一相当額を負担するということとなっているところでございます。  御指摘の光熱動力費でございますが、移動制限に起因する費用の増加額を明確に区分して把握するということは容易ではないということ、またブロイラー経営に占めます費用の割合も約四%であるということから、補償の対象とはしていないところでございます。  なお、この光熱動力費等の運転資金につきましては、低利資金融資でございます家畜疾病経営維持資金による支援の対象とされているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 現地の方が細かくちゃんと計算して、計算が困難というんですけど、計算して、これこれにこれだけ掛かってそれで大変なんだということを話をされているわけですから、やっぱりそこをちゃんと見ていただいて、すぐにもう無理ですということではなくして、検討いただきたいなと。現地で我が党の議員団が現地でやっぱりそういう具体的な話を聞いて寄せられているものでもありますので、是非検討していただきたいなというふうに思うわけです。  それからもう一つの問題ですけれども、移動制限区域内の食鳥処理場に対する補償の問題です。  これだけのブロイラー主産地になると、産地と食鳥処理場というのはこれ一体となって形成されているというふうに思うんですね。それで、今回、移動制限区域内に三か所この食鳥処理場が存在をして、操業停止状態になったわけです。億単位の大変大きな損害を受けたと。当然国として被害補償を考えなければ、食鳥処理場としては、これからいつ鳥インフルエンザが発生するか分からないという中で、これ一たび起こると移動制限が掛かって損害が発生すると。その被害も補償されないということになると、もう最初から、その産地から十キロ以上離れたところでやらなきゃいけなくなるという事態になりかねないわけですよね。そうなると、産地と一体に形成されている、この生産と処理との関係を壊すことになるんじゃないのかと思うわけです。その点で、この食鳥処理場の被害補償について、新たな検討課題だというふうに思われませんか。

山田修路農林水産省生産局長

○政府参考人(山田修路君) 委員のお話がありました食鳥処理場の関係でございますが、今回の発生事例のうちで二月一日に発生が確認されました宮崎県新富町では、委員からお話がありましたように、発生農場から半径十キロ以内の移動制限区域内に含まれる食鳥処理場が三か所ございました。これが一時的に操業停止状態になったわけでございます。二月八日には周辺五から十キロの区域が搬出制限区域となりまして、生きた鶏の搬入が可能となりましたので、この区域にあります一か所の処理場はこの時点で全面的に操業が再開されました。また、残る二か所の食鳥処理場につきましては、移動制限区域外の食鳥処理場で内蔵除去等の処理を行った鶏肉を搬入して加工作業を確保するといった取組が二月の上旬から実施されるとともに、移動制限が解除された三月一日以降は通常どおりの操業ということになっております。  食鳥処理場など関係業者の経営状態が悪化する場合につきましては、政府系の中小企業金融機関によります運転資金の融資や、その運転資金の貸付けの円滑化を図るための県の信用保証協会にある保証等がセーフティーネット措置として講ぜられております。これらが円滑に活用されるよう関係者に周知をしているという状況にございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 こういう大規模なところでというのは今まではなかなか直面してこなかったわけですけど、そういう事態ということでは是非この後の検討課題に入れていただきたいなというふうに思います。  それから、自治体の負担の問題なんですけれども、鳥インフルエンザは突発的に発生すると。それで、当該自治体にとっては財政負担がどうのこうのと言ってられないで、もうすぐに手だてというか対処しなきゃいけなくなるわけですよね。それで、しかしながら、この移動制限区域内の農家に対する助成措置ということでいうと、都道府県が二分の一の負担を持つということになるだけではなくて、防疫措置の経費も二分の一負担ということですよね。これに対して、今の、現在の対応は、特別交付税で地方自治体の負担分の一定割合を見ようということでなされているわけですけれども、特別交付税で見る場合は、割合なんかは事前に決められているわけじゃないわけです。ふたを開けてみないと分からないと。だから、自治体から見ると、あるんだけれども一体どれだけ出るのかというのは常に不安な状態なわけですよね。これについて、特別交付税の負担割合を省令に明記すべきではないかというふうに思うわけですけれども、これはいかがでしょうか。

津曲俊英総務大臣官房審議官

○政府参考人(津曲俊英君) 特別交付税は、今お話がございましたように、画一的な普通交付税の算定方法によって捕捉されなかった災害などの特別の財政需要を算定対象としているところでありますが、その算定に当たりましては、できるだけ特別交付税に関する省令に算定ルールを明記しているところでございます。  この鳥インフルエンザ対策につきましては、委員の御指摘のところもこれまでございましたけれども、この発生件数の推移に伴いましておおむね固まってきたということから、平成十八年度の特別交付税の算定におきましては、算定ルールを明確化する観点から省令を改正し、対象経費、今お話がありましたその八割、五割でございますけれども、対象経費及び措置割合を明記したところであります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それでは次ですけれども、本来、鳥インフルエンザの問題は人類にも脅威を与える国家的な問題だということで、本来国がきちんと責任を負うべき問題ではないかと。国民に惨禍をもたらしてはならないという考え方に立てば、今、国二分の一、都道府県二分の一という考え方なんですけど、これ自体ちょっと問題ではないかなと。もっとやっぱり国が責任持つべきじゃないかというふうに思うわけです。  それで、私たちの党として、これまでも国は三分の二を負担すべきじゃないかということで修正案を出したことがありましたけれども、このことについて是非真剣に検討すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

町田勝弘農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(町田勝弘君) 御指摘のとおり、今防疫に要する費用につきましては、国、県、それぞれ二分の一ずつの負担ということになっているわけでございます。この負担割合の考え方でございますが、家畜伝染病の防疫措置につきましては、全国的かつ統一的に行う必要があるということでございます。ただ、その一方で、同時に、地域の畜産振興の上からも重要であるということから、国と県で二分の一ずつ負担するとしているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そういうふうに言われるんですけど、実際に被害に遭った知事さんなんかも、前回ですかね、山口の知事さんなんかも、できたらやっぱり国の方でもうちょっとやってほしいということも出されていますし、それが現実の声だというふうに思うんですよ。そこは是非引き続き、やっぱり国の負担を増やしていく方向で検討していただきたいというふうに思います。  あと、この家畜伝染病予防法、作られているのが昭和二十六年にできているということで、非常に古い法律なわけですよね。当時でいえば、養鶏やブロイラーの現状は農家が庭先で本当に鶏を飼育するという零細の経営体が大部分だったわけです。それから、鳥インフルエンザのような人類に脅威を及ぼすような疾病も現在のように明確になってなかったという状況だったと思うんですね。それが前回、山口で発生し、その後、大分でも発生し、京都ですね、いうことで発生して、古い家畜伝染病予防法では対応できないという問題点が明らかになってきているということがあるわけです。やっぱり法改正が、そういう議論の末にというか、前回なんかも相当議論されて法改正が一定されたということがあるわけです。  今回、ブロイラー産地として全国一の主産地でこの鳥インフルエンザが発生したと。主産地というか、もう全国一というところでの発生ということが今回初めてなわけですけれども、これまで見てきたような問題点が明らかになってきたわけで、それらをやっぱり真剣に検討して、諸問題に対応できる家畜伝染病予防法に更に改正をしていくというのは農水省としてもやはり義務ではないかと、時代のそういう変化に合わせて改正していくというのはやっぱり農水省としての義務ではないかというふうに思うわけですけれども、これについていかがでしょうか。

松岡利勝自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(松岡利勝君) 紙先生の御指摘の家畜伝染病予防法につきましては、確かに昭和二十六年の制定でございます。それからいろいろとプロセスがございまして、平成十六年の高病原性鳥インフルエンザの発生を受けまして、またその時点でその状況を踏まえまして改正を行ったところでございまして、これまでも必要な見直しは行ってきたと、そして、その時代その時代、状況に対応してまいったと、このように思っております。  また、高病原性鳥インフルエンザの具体的な防疫対応につきましては、平成十六年の十一月に防疫指針を公表しまして、その後、茨城県における発生事例を踏まえまして必要な見直しを更に行ったところでもございます。  私どもの農林水産省といたしましては、今回の宮崎県や岡山県の発生事例を受けまして、直ちに家畜伝染病予防法の改正に着手すべき事項はないというふうに考えておりますが、今回の国や県の対応を十分検証いたしまして、専門家の御意見もお伺いしながら、必要があれば防疫指針等の見直しを行ってまいる、そのような考えでおります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 この間、鳥インフルエンザというこういう大変なことに直面して、議論もしてきているわけですけれども、やはり、鳥から人へと、人から人という、そういうことなんかも非常に心配されている中で、今回の対応で見ると、かなり素早く対応されているということはあったと思うんですけれども、引き続き、やっぱり緊張感を持って、手遅れにならないように手当てを尽くしていくということで、是非全力を挙げていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 以上をもちまして、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

加治屋義人自由民主党

○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時五十分散会

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