日本国憲法に関する調査特別委員会 第10号
- 発言数
- 176 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2007/05/09
会議録
○委員長(関谷勝嗣君) ただいまから日本国憲法に関する調査特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、岸信夫君、大久保勉君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君、岩本司君が選任されました。 ─────────────
○委員長(関谷勝嗣君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国憲法の改正手続に関する法律案及び日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案につき、意見を聴取するため、明十日、埼玉県及び神奈川県に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(関谷勝嗣君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(関谷勝嗣君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(関谷勝嗣君) 日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案を議題といたします。 発議者千葉景子君から趣旨説明を聴取いたします。千葉景子君。
○委員以外の議員(千葉景子君) 日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案につきまして、提出者を代表してその趣旨を御説明いたします。 国民投票法制は、憲法制定権力の担い手である国民が、その権利を行使して憲法改正をすべきか否かを判断するための制度です。憲法制定権力の担い手である国民がその権利を行使する制度を早急に整備することは、立法府としての責任であり、改正に対する国民の主権を回復し、真の国民主権を具体化することは国民の代表者としての使命であると考えます。 また、国民投票法制は、憲法改正の中身をめぐる議論とは切り離し、憲法改正を標榜している政党も、憲法改正に反対している政党も、ともに賛同し得るような公正かつ中立的なルールとはいかなるものかという冷静な議論を通じて幅広いコンセンサスづくりを目指すべきものであると考えます。 しかしながら、本年年頭以来、安倍首相が自らの在任中に憲法改正を行うと公約し、また憲法改正を参議院選挙の争点にすると表明したことから、与党はこの国民投票法制についても期限を切って強引に成立を目指す姿勢に転じ、衆議院の特別委員会では十分に審議が尽くされないまま採決が強行されました。国民投票法制をめぐる議論が、幅広いコンセンサスに基づく公正中立なルール作りではなく、安倍首相の在任中の改憲実現のためのレール作りに変質してしまったことは残念でなりません。 与党案提出者は、与党案、民主党案の違いはもうほとんどなくなったと事あるごとに発言しておられますが、国政における重要な問題に係る案件の国民投票法制について、与党案ではその意義及び必要性の有無について検討を加えるとしているだけで、検討した結果、何もしない余地を残すものにすぎません。 投票権者を十八歳とする点についても、与党案では公職選挙法等の改正がなされない限り実施を幾らでも先送りできるまやかしの規定にすぎません。 また、与党案では国家公務員法、地方公務員法等に定められた公務員の政治的行為の制限規定の取扱いは附則で検討することとしていますが、与党案提出者や与党関係者からは、政治的目的の有無による線引きではなく、公務員の労働団体による組織的な国民投票運動を抑え込もうという別な意図があるのではないかと疑わざるを得ない答弁や発言もなされております。これでは、主権者による自由濶達な国民投票運動を萎縮させることのないよう規制を最小限にすべきであるという共通認識を葬り去ろうとするものと言わざるを得ません。 このように与党案は、これまでの衆参両院における議論の積み重ねを踏まえているとは到底言い難いものであり、民主党の考えと与党案の間には厳然たる相違点が存在しておりますので、民主党独自の対案を提出することとした次第です。 以下、本法律案の要点を、与党案との相違点に絞って申し上げます。 第一に、国民投票の対象については、憲法改正のほか、国政における重要な問題のうち憲法改正の対象となり得る問題、統治機構に関する問題、生命倫理に関する問題その他の国民投票の対象とするにふさわしい問題として別に法律で定める問題に係る案件とすることとしており、附則において、この法律が施行されるまでの間に、国政問題国民投票に関し、日本国憲法の採用する間接民主制との整合性の確保その他の観点から検討を加え、必要な法制上の措置を講ずることといたしております。 このように、国政問題国民投票については、対象を限定し、かつ間接民主制との整合性を欠くこととならないよう十分な配慮を行った上で導入することとしておりますので、与党の指摘する懸念は何ら根拠のないものと考えております。 第二に、国民投票の投票権者は、諸外国では、成人年齢である十八歳に合わせて十八歳以上の国民に投票権を与える例が非常に多いことから、投票権者の年齢を十八歳以上とすることとし、附則において、この法律が施行されるまでの間に公職選挙法、民法等の関連法令について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずることといたしております。 与党案とは異なり、三年後の施行時における十八歳投票権を明確に担保するものとなっております。 第三に、国民投票運動についてでありますが、公務員を含め多くの国民の皆さんがこれに主体的、積極的にかかわるであろうことを前提に、かつ、このことを期待し、国民投票運動は基本的に自由とし、投票の公正さを確保するための必要最小限度の規制のみを設けることといたしております。公務員法制上の公務員の政治的行為の制限については、本法案に規定する国民投票運動については適用しないこととし、公務員の労働団体による国民投票運動についても、国民投票運動に名をかりた特定政党や特定候補者への支持拡大運動でない限り当然に容認されるべきことを明確にしております。 テレビ、ラジオにおける有料広告については、発議後投票日までの全期間禁止すること、政党等は、テレビ、ラジオにおいて、賛否平等に無料で広告をすることができることとすることとしております。テレビ等の有料広告禁止期間を与党案の二週間と異なり全期間としたのは、期日前投票は既に投票期日の二週間前から始まっていることや、多額の資金を要するテレビの有料広告については財力の多寡による不平等が生じることなどの理由からであります。 第四に、この法律の規定のうち国民投票の実施に関する部分は、公布の日から起算して三年を経過した日から、また、国会法の一部改正の部分は、公布の日以後初めて召集される国会の召集の日から、それぞれ施行することといたしております。なお、憲法改正原案の提出及び審査に係る国会法の規定は、この法律が施行されるまでの間は適用しないものとしております。 この凍結期間は、これまでの各院の憲法調査会と同様に改正の要否も含めた基礎的な調査にとどめるべきであって、与党案提出者の答弁にあったような、凍結期間中であっても各院の憲法審査会で憲法改正原案要綱作りはどんどん進められるというような、初めから改正ありきの考え方は、提出者としては全く念頭に置いておりません。 その他、所要の規定を置くこととしております。 以上の点につきましては、民主党が衆議院で昨年五月に提出した法律案に本年四月に提出した修正案を加味した内容と基本的に同一の内容となっております。 なお、衆参両院でのこれまでの審議も踏まえ、国民投票において国民の承認がなかった改正案と同一内容の改正原案の発議について、当該国民投票の結果を十分に考慮するものとする規定を置くとともに、合同審査会について、その円滑な運用と活用が図られるよう、勧告の前の段階においても各議院の憲法審査会長が合同審査会の経過及び結果を審査会に報告しなければならないこととする規定を置くことといたしました。 以上が本法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(関谷勝嗣君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(関谷勝嗣君) 日本国憲法の改正手続に関する法律案及び日本国憲法の改正及び国政における重要な問題に係る案件の発議手続及び国民投票に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 民主党・新緑風会の白眞勲でございます。 今、与党案、野党案のそれぞれの違いについても今いろいろと説明がなされたわけでございますけれども、その中でも一つあるのが、国民投票に関するテレビ、ラジオの有料広告についてちょっとお聞きしたいなというふうに思います。 民主党案ですと、個人や団体がテレビやラジオで行う有料の意見広告は発議日から投票期日まで全期間禁止となっているわけですが、なぜこのようにしたかといえば、今も説明がありましたように、結局、お金のある人たちがどんどん広告を流してしまって、そこにはもしかしたら間違った広告もあるかもしれない、あるいは誤り、相手を誹謗中傷するような広告もあるかもしれない、そういったことでは本当の意味での公平性を担保できないということで禁止したということでよろしいんだと思うんですけれども、民主党の発議者にまずお聞きしたいと思います。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 委員の御指摘のとおりでございます。
○白眞勲君 私は、正にこの部分がちょっと疑問に思っているんですよね、この与党案について。与党にある案では、もう何度もこの辺は議論された部分でもあるんですけれども、やはり個人や団体がテレビやラジオで行う意見広告、投票日前十四日間は禁止だということですけれども、それ以外は流してもいいというふうになっているんですけれども、やはりこの辺での公平性の担保というのはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
○衆議院議員(保岡興治君) ただいまの御質問に対して答弁させていただく前に、まず私の方から、理事会での御協議、御指示に従って、去る二十五日の大久保委員からの御質疑に関連して問題となりました本法第百九条第二号の組織的多数人利害誘導罪につきまして補充の答弁をさせていただきたいと存じます。 本条項について大久保委員から御指摘があったのは、組織的多数人利害誘導罪の趣旨及びそこで用いられている小作という文言に関して、現在、小作など存在するのかという二点であったかと存じます。 また、これに関連して、理事会等におきまして簗瀬理事から、そもそも本条項の文章構造はどうなっているのか、特に報酬としてという文言はどこに掛かるのかとの御指摘もいただいていると伺っておりますので、以上三点について整理した形で改めて御答弁を申し上げる次第でございます。 まず、百九条第二号の利害誘導罪の趣旨でございますが、本法案においては、まず、金銭若しくは物品等による投票勧誘行為は投票の公正さを害する好ましくないものであるとの観点から、要件を限定した上でありますけれども、第一号に買収罪の規定を置いております。そして、利害誘導罪を定めた第二号は、投票人との間の特殊の直接利害関係を利用した投票勧誘行為もまた第一号の金銭若しくは物品等による投票勧誘行為と同視すべきであって、これと同様に規制する必要があるという趣旨で規定したものでございます。 そこで言う特殊の直接利害関係を利用した投票勧誘行為については、まず利害関係の及ぶ相手方、客体と利害関係の内容、手段とをどのように要件として記述するかが問題となるわけでありますが、本条項では、まず客体については投票人だけではなく投票人との関係あるものまで含むとして寺社、学校、会社、組合、市町村などをその例示として掲げております。また、手段についても特殊の直接利害関係の例示として用水、小作、債権、寄附などを掲げております。ちなみに、これらはあくまでも例示であって、例えば道路の改修、上下水道の施設事業による利便の供与、提供等もこれに該当するものと考えられます。なお、これらの例示は、法的安定性の観点から、同種の法分野である公職選挙法上の利害誘導罪の判例解釈を踏まえた運用がなされるよう同じ表現ぶりを用いているところです。 次に、百九条二号において述べられている小作の定義でございますが、これについては農地法第二条第二項において、小作地とは所有権以外の利用権、例えば賃借権、地上権等に基づいて事業に供している農地と明快に規定されている法令用語でございます。このような小作地の現状については、例えば平成十六年度の小作権の総設定件数は二十三万二千件、その総面積は約十二万五千ヘクタールのデータが公表されております。したがって、このような小作地を耕作している場合において、例えば小作料の引下げ等の小作条件に関する権原を利用して投票勧誘をするようなときは本条に該当し得るものと考えられます。 最後に、百九条第二号の文章構造についてでございますが、本条項はかなり長文の規定であり、御指摘のように一読してすぐに理解できるような文章になっていないかもしれません。しかしながら、今から申し述べますように、本条項は適用対象を限定すべく要件を重ねたことにより長文となったものでございますが、これを要件ごとに分解して丁寧に読めばその論理構造は明らかなものでございます。 まず、本条項は、その構成要件の観点から大きく五つの要件に分解することができると思います。すなわち、第一は組織によりという要件。第二に、多数の投票人に対してという要件。第三は、憲法改正案に対する賛成又は反対の投票をし又はしないようにその旨を明示して勧誘してという要件。第四は、その投票をし又はしないことの報酬としてから、特殊の直接利害関係を利用してまでの要件で、この部分はかなり長文になっております。最後は、憲法改正に対する賛成又は反対の投票をし又はしないことに影響を与えるに足る誘導をしたときという要件の五つでございます。 そして、ただいま述べました第一から第四までの要件は、すべて最後に述べました誘導をしたときという要件を限定する修飾語となっているものでございます。すなわち、組織により誘導したとき、あるいは多数の投票人に対して誘導したとき、さらには賛否を明示して勧誘して誘導したときといった具合でございます。このように、第一の要件から第三の要件のかかわり具合はすぐに理解できるところだと存じます。 問題は特に長文となっている第四の要件でございますが、まさしく御指摘の報酬としての文言を含む部分でございますが、そこで、ここは更に分かりやすくするためにこの部分を更に細かく三つの文字列に分けて御説明を申し上げます。 すなわち、第一は、報酬としてという対価性を規定する部分。第二は、その報酬が一定のものに対すること、言わば客体を規定する部分。第三は、その報酬が一定の関係を利用したものであること、言わば手段を規定した部分の三つでございます。 そして、一見複雑そうに見えるのは、今述べた第二の客体及び第三の手段について規定している部分が細かな例示を掲げているからだと存じます。したがって、この例示を飛ばして文章の骨格だけをたどれば、その構造自体は明らかなものになると思います。すなわち、投票行動の報酬として、その者又はその者と一定の関係のある者に対する一定の特殊の直接利害関係を利用してという構文になっているわけでございまして、これが最終的に誘導をしたときに掛かっていくわけでございます。 したがって、報酬としてはどこに掛かるのかというお尋ねに対しては、直接には利用してに掛かり、その構文全体が誘導をしたときに最終的に掛かっているとお答えすることとなると存じます。 以上のように、百九条第二号は要件を限定し子細に規定したことにより長文となったものでございますが、その論理構造は明確で、罪刑法定主義に照らしても問題がないと考えているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(関谷勝嗣君) ちょっと速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(関谷勝嗣君) 速記起こしてください。 先ほどの保岡さんの百九条二号の問題は、もちろんこれはこの法案に関する質疑の答弁ではありますけれども、白眞勲君の問題ではありませんので、七分掛かっておりますので、白眞勲君に七分余分にどうぞ御質疑をお願いいたします。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 テレビ等の有料広告の禁止の期間の問題、御質問ございました。私ども与党案、当初におきましては七日間禁止といたしておりましたが、その後、衆議院段階におけるこの問題についての議論を踏まえまして十四日間の禁止ということに、一週間から二週間、延ばしたわけでございます。 元々私どもも、やはりテレビ等の世論に対する影響力の大きさ、それから、場合によっては国民の皆様への感情に訴えるとかあるいは扇情的になるとか、いろんな表現がありますけれども、やはり刺激の大きいものがコンテンツとして選ばれる可能性もあるということで、一つは、投票日前のある一定期間はやはり禁止をして、そのことによって報道の公正さを担保するということが一つは必要だろうということであります。 それから、財政力の差によって有料広告を一杯買うあるいは買えないということの違いがないように、賛否がなるべく平等に近い形で報道されるようにと、こういったこともあるわけでございますが、これをやろうとしてもなかなか全期間でないと難しいという意見もありましたけれども、やはりそこは広告主あるいはこの広告を行う者の表現上の自由というものを保障する必要がまた一方である、こう考えました。 したがって、一つは報道の公正さを担保するという観点、あるいは財政力の差をなるべく少なくするようにするという観点、しかし一方では広告主の報道の自由あるいは表現の自由というものを保障するという観点、このような三つの観点などを総合的に勘案をして七日間から二週間に延長するといたしました。 ただ、御承知のように、私どもとしては放送法第三条の二の規定を全体に掛けておりまして、これは放送番組の制作だけではなくて、このCMの扱いについてもこの放送法第三条の二が当然及ぶものというふうに考えておりまして、その部分における担保というのは私は十分に行えるんじゃないかと、こう考えております。
○白眞勲君 先ほどの委員長の七分間の御配慮を本当にありがとうございます。 それに関係しまして、この百九条の二号の文言について、そもそも法律、もちろんそれは法律ですから文章的には非常に難解になる可能性というのは、それはあると思いますけれども、それにしても、その発案者が十分近く、七分間もこの百九条の二号だけで、それ説明しないと分からないような、そういう法律を我々に提示すること自体、非常に極めて不親切だなというふうに思っております。 ですから、そこは、やっぱり分かりにくい法律案というのはそこにうさん臭さがあるんじゃないかというふうに感じざるを得ないわけでして、それはやっぱり一読して分かるような法律案を作っていくというのが、特に議員立法ですから、官僚の皆さんだと、我々は、もうこんなことを言っちゃいけないんだろうけれども、我々議員同士でやっていくときにはやっぱりお互いに分かりやすい法律案を作って、それで議論をしていかないと、本当の意味での本質の部分が分かりにくくなっていくんじゃないかなという感じもしますので、是非この部分は御配慮いただきたいというふうに思いますし、できたらこの文章も変えていただきたいというのが我々の希望でございます。
○衆議院議員(保岡興治君) 基本的には民主党の提案も同じ文章になっているわけでございます。したがって、るる説明を申し上げてまいりましたが、要するに公選法の規定を前提として、長い間積み重ねられてきた解釈あるいは判例、そういったものを法的安定性を考えて、この法案にもつないでいくという法的安定性の観点から、そういう従来の法体系をそのまま利用していくという形を取らざるを得なかったわけでございますけれども。 将来は、公選法の規定自体が分かりにくくて、我々も、本当に法律の勉強をした者から見ても全く分かりにくい。したがって、これは新しい時代の政治、それを基礎付ける選挙という一番大事なルールをやっぱり議員がもう一度全体として見直して、その際に国民投票法制も整合性を持って分かりやすく見直すということができるのではないかと、そう思う次第でございます。
○白眞勲君 久しぶりにいいお話を保岡議員から聞いたような感じがいたします。 やっぱり今も、その国民投票法制についてもこれからも分かりやすくしていきましょうという御発言というのは、非常に我々としても勇気付けられるものがありまして、要するにこれからも変えていきたいということを発議者の方から言っていただいたというのは、私は非常に前向きな御発言だなというふうに評価をしております。 そういう中で、先ほど船田議員の方から、広告主のことを考えると表現の自由は保障しなければいけないんだということを、それはそうかもしれませんけれども、その前に我々がここでやっていかなきゃいけないのは、国民がどういう選択をしていくかという、国民に向かって、国民を保護していくということをまず考えなきゃいけないと思うんですよ、私は。広告主というのは、これはやはり利害関係を持ってやっていくわけですから。我々は元々、基本的には広告主があるんではなくて、国民があってからこそ広告主があるという観点からすると、やはりこの辺の公正性というのを十四日にしたというものについては私は極めて疑問がある、そういうふうに思えてならないんですけれども、何かありますか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 この問題につきましては、やはり国民の皆様の投票行動が客観的な説明により、これは広報協議会が客観的な部分をやるわけでございますが、加えまして、各政党がどのような意見を持っているのか、あるいはそのある団体がどのような意見を持っているかということについても、これはきちんとやはり報道し、また広告をする権利というのも同時に保障しなければいけない、こう思っております。 もちろん、どちらがどうのということでありますと、もちろんそれは国民が知る権利であるとか、そういったものを第一に考えるべきだと思いますけれども、やはりこの広告主等の権利というのも、これは同時に配慮をしなければいけない、このように思っておりますので、そのような観点から、正に総合的判断によって十四日というものを決めさせていただきました。
○白眞勲君 ですから、私が申し上げているのは、その広告主というものが、結局はお金がある人たちの配慮なんですよ、お金が一杯ある人たちがやはりそれを一杯出すわけですから。それはやはり一般国民に対して、やっぱりお金のある人たちが分量として多く出す。それによる影響力ということを考えていくという部分においては、やはりここは基本的に、この部分において、これは、例えば資本主義社会における商品を売るとかいう広告だったらそれはまた別だと思うんですけれども、それとこの広告主というのを一緒の形で私は考えるべきではないというふうに思うんですね。分かります、言っていること。 ですから、商品を売る広告とは違う中で、資本力のある人たちが自分の意見を通そうとするために出すのを表現の自由だということで、私は、表現は、それをすることはおかしいんではないかというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。それは矛盾がありますよ。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 テレビのCMなどで非常に扇情的な、影響力の大きいといいますか、あるいは刺激的な、そういうものを報ずるような場合、これはやはり放送事業者に対して放送法第三条の二第一項の規定というものが全体として掛かっていくと。もちろん配慮するということでありますが、掛かっているわけでございますので、その辺りはおのずから適正な方向に動いていくものというふうに思っております。 それから、実態の問題として、やはり投票日が近づけば近づくほどこの有料広告というものは多用される、頻度が高くなるという傾向にあります。ですから、投票日前の二週間という期間、この二週間の期間の禁止ということで相当なやはり私は制限というものが加えられると、このように思っております。それ以上ということになりますと、やはりだんだん、先ほど申し上げたような、何度も申し上げますけれども、広告主あるいはその広告主の一つである政党の表現の自由というものとの対応というものが非常に難しくなる、このこともやはり同時に考えていかなければいけない、こう思ったわけでございます。
○白眞勲君 それでは、ちょっとお聞きしますけれども、放送法、放送法ですね、放送事業法の第三条が適用された事例というのは今まで過去にありましたか。
○衆議院議員(船田元君) 詳しいことは理解しておりませんが、常に放送事業者はこの放送法第三条の二第一項の規定を遵守するということは常に掛かっていることでありまして、個別具体的なものというふうになりますと、それは特に指摘するものはないと思っております。
○白眞勲君 つまり、今までそれに逸脱したものはなかったということなんですか。そういうことで是正命令とか是正が行われたことというのは今までなかったということでよろしいんでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 その事例については今つまびらかにしておりませんけれども、必要であれば後ほどまた調べた上でお答えいたしたいと思いますが、特に私の印象としては大きなものはないというふうに理解をしております。 ただ、この規定を設けることによって、あるいはこの規定があるということによって、やはり放送事業者などが自主的に規制をしている、あるいは問題を起こさないように対応している、こういう効果があるものだと、それを私たちはこの法案においてもその効果というものに期待を掛けていると、こういうことでございます。
○白眞勲君 もう一つ私はポイントになっているのは、要するにマルかバツかというポイントですよね。要するに、賛成か反対かといった中で、賛成、何らかのあれですけれども、いいですけれども、憲法改正に賛成だという人たちが多額の資金を掛けて、お金を掛けて広告をじゃんじゃかじゃんじゃかやった場合に、その辺の効果ということを考えたら、私はそれは、幾ら広告主の裁量の範囲内だとか、あるいはもしそれが放送法に引っ掛からなかったとしてもいろいろなやはり国民に様々な私は影響があるというふうに、それはもちろんあるからこそ十四日前だというふうに船田議員は言っているんでしょうけれども、じゃ、十四日前までは影響がないと言い切れますか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 今、白先生おっしゃったように、もちろん影響がないとは言いません。しかし、十四日間という凍結期間といいましょうか冷却期間、このように思ってもいいと思いますが、その間において、やはり有権者の皆様がその他の様々な情報というものを入手をして、それによってやはり、この間のCMがあったけれども、それに対しては、いや、こういう意見もある、こういう考え方もあるなということで冷静に判断をする期間というのを当然これは設けてありますので、その部分の心配は私は余りないと思っております。
○白眞勲君 私は、心配はあると言いながらも心配はないというふうにおっしゃっているのは何となく私は論理的に矛盾があるんじゃないかなというふうに思います。 ところで、次に無料枠についてお聞きしたいと思います。 この場合、テレビ、ラジオのほかに新聞も設定されているのが今回の与党案の特徴であるということでありますけれども、この条文でいうと、第百七条の五号に、憲法改正案に対する賛成の政党等及び反対の政党等の双方に対して同一の寸法及び回数を与える等同等の利便を提供しなければならないというふうに言っているんですけれども、私も実は新聞社の人間でして、新聞社に勤務していたことがありまして、新聞の紙面でどうこの公平性を担保するのかというのが私も分からないです、これ。この辺りの公平性の担保がなかなか難しいということも一因して、私は野党案は新聞は止めておこうというふうに、部分にもなったのかなとも思うんですけれども、野党の発議者の方、この辺についてどういうふうにお考えでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 民主党の発議者でございますが、委員がただいま御指摘した御意見の全くそのとおりでございます。
○白眞勲君 これについて発議者はどういうふうにお考えですか。
○衆議院議員(船田元君) 私どもは、原案におきましても、また修正をした段階におきましても、現在お諮りをしておりますこの法案では、新聞の無料枠というのは存置したままでお願いをしているということでございます。 これは、確かにいろいろな議論ございましたけれども、やはり新聞というのが我々の生活にとりまして情報源の非常に大きな一つであるということが当然指摘されるわけでございますし、また、テレビあるいはラジオ、いわゆる電波メディアとは違いまして、活字メディアというのはその代表格が新聞でありますけれども、その活字メディアというものが非常に冷静に、つまり同じ記事を何回も読み返したり、あるいは他の記事と比較をしたりというような、非常に冷静であり客観的に物事を理解していただくには非常に良い私は手段であるというふうに思っておりまして、新聞の無料枠を設けるということは、極めて私は重要な広報の手段であると思います。 ただ、もちろんこの新聞の枠につきましていろいろな意見もございましたけれども、私どもはやはり広報協議会において各政党が十分に話合いをして、そしてその賛否平等というものの担保をきちんと行うということは私は決して不可能ではないというふうに思っております。もちろん、第何面に記載をするのか、あるいは全国版か地方版かということもありますし、それから何曜日に掲載をするのか、いろいろな方法があるわけでございますけれども、その様々な方法を駆使しながらも、やはり総体として平等であった、あるいは平等であるというような状況が私は新聞の場合にはつくれると、このように思っております。
○白眞勲君 新聞の重要性というのは、私も新聞社におった人間ですからこれはもう十分に分かっているつもりでおります。そういう中で、私が申し上げたいのは、同一の寸法及び回数を、同等の利便を提供しなければならないってこの法案に書いてあるんですよ。どうやってこれを担保するのかということなんですよ。 今、曜日によって違う、面数によって違う、そのとおりなんですよ。同じ紙面で、同じ日の同じ紙面だって見る人によっていろいろあるわけですね。一番効果があるのは新聞休刊日のラジオ、テレビ面ありますよね、後ろ面。あそこの全面広告、あそこは一番見られるんですよ。あれ、今日は番組ないなって思ったときにちらっと見れるんですよ。ところが、それは新聞休刊日で一面に一個だけですよね。どうやってそういうのを、どうやって担保するのか。具体的にちょっと挙げてください。
○衆議院議員(船田元君) これは、いろいろな方法があると思います。今私が私的な考えでこうあるべきだ、こうするということはなかなか言いにくいことだと思いますが、それこそ正に広報協議会でしっかりと議論をしていただいて、広報協議会がやはりこれは平等ですねと、賛否平等ですねというふうに判断をすることが私は大事だというふうに思っております。
○白眞勲君 ですから、私はこの広報協議会で協議する前に、ここに、条文に書いてあるのが、同一の寸法及び回数を与えるというふうに書いてあるわけですよ。これが問題じゃないですかというんだ、どうやって紙面に。 例えば、じゃ、後ろ面に、ラジオ、テレビ面、ラテ面というやつですよ、ラテ面に、じゃこの日は新聞休刊日だから広告を出しましょうと、賛否両論を同じ日に同じ面に出しましょうと。上か下か、左か右かによって違うんですよ、新聞というのは。基本的に、私が聞いている範囲内だと、人間って、題字ってありますよね、右の上から右の下に、左の下に向かって人間の目というのは行くようになっている。そういういろいろなテクニカルな問題もあるんですよ。どうやって二つ、右、左、左、右、それどうやってやるんですか。その辺についてはどういうふうにお考えですか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 かなり具体的な議論になっておりまして、あらかじめ私どもとしてこうだということはなかなか言いにくいんですが、例えば法案では、同一の紙面、同一の分量ということで書いてありますけれども、このことにつきましては、一回限りであったらばこれは確かに難しいことだと思います。しかし、これが複数回行われるという場合には、上と下を交互に出すとか、そのような工夫は私は可能であると思います。そういった工夫、それから曜日も、何曜日に出すかということも含めまして、総合的に勘案をして賛否平等ですねということが、これは私は努力をすれば十分に可能な広報になると思っておりますので、是非その点御理解いただきたいと思います。
○白眞勲君 これは今おっしゃったように、上と下を、下と上を、例えば日にちを変えて出したって、その日のニュースによって部数は変わってくるんですよ、発行部数とかね。 だから、私が申し上げているのはどういうことかというと、要するに、同一の紙面で同一の寸法で同等のことをやれというのは、これは不可能だということなんです、私が申し上げているのは。その不可能なことをこの条文に書いてあること自体が私は問題だということを申し上げているわけですよ。それを言っているんですね。 じゃ、それはそうとして、賛成、反対の両方の意見を出すということになると、これ一項目ずつ出すんですか、それを。項目、条文、それぞれの。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 それはいろいろなやり方があると思います。それは個別に一つずつ出す場合もあれば、それを総体として、賛成意見、反対意見ということで出す場合もあると思います。それはもうすべてやはり広報協議会において十分に各党の議論を経て、そして賛否平等になるという形にすべきだろうと思っております。
○白眞勲君 つまり、この条文の中にはそういうことが一切書いていないんです。まあいいや、広報協議会で、じゃ、協議しましょう、協議しましょうと。何でもこれから協議しましょう、協議しましょうだと、どうにでもなっちゃうということなんですね。条文に書いてあって、同等の寸法で同一の紙面でどうやってやるのかということについても広報協議で協議してくれといったって、これ協議しようがないですよ、不可能なことをやれということですから。 ですから、そういったことを考えると、やっぱり私は、今の回数の問題もそうですよね。じゃ、一つの媒体でどれぐらいの回数出すのかというのは、どのぐらいの回数を今考えていらっしゃるんですか。それも検討ですか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 どのぐらいの回数といいましても、これも正にこれ協議をしてもらうしかないわけですね。それは、発議の原案の条項の数とか分量とか、そういったことにも当然影響いたします。非常に多数の場所において改正が必要である、あるいは改正を問おうという場合には、それは回数は相当多くしなければいけないし、そうでない場合には、それはもう本当に一回、二回で済むのかもしれません。 そういったことも含めて、これはやはり発議の内容によるというふうにしか言えませんし、それから無料枠の総費用につきましては、これは衆参両院議長が協議をして決めて、それを広報協議会にゆだねると、こういうことになっておりますので、広報協議会における、大体どのぐらいの分量かということについては、あるいは費用総額をどうするかということについても、それはやはり今申し上げたような協議会の議論の中身によって決定をせざるを得ないと、こういうことでございます。
○白眞勲君 じゃ、この場合、賛成反対双方の広告については、第百三十六条に国庫の負担と書かれているわけですね。つまり、広告の賛成、反対については国の負担で広告料金は出しましょうということだというふうに理解しているんですけれども、原稿制作はどうしているんですか。原稿制作、結構高いですよ、原稿制作費って。原稿制作費はだれの負担なんですか。 ちょっと止めてください。止めてくださいよ。
○委員長(関谷勝嗣君) 速記止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(関谷勝嗣君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(船田元君) 済みません、ちょっと時間掛かりまして。 ここにおける無料広告の費用につきましては、これは広告の掲載の費用ということで限定をしておりまして、その原稿を作るときの費用につきましては、これはそれぞれの例えば政党が作るんであれば政党の負担ということになると思っております。
○白眞勲君 一番重要なのは、やっぱり私は、広告の内容なんですね。枠ももちろん重要ですよ、今、枠も問題があるということはもう御指摘申し上げましたけれども。それ以上に、広告の紙面ですね、紙。まあこれはもうもちろん宣伝もそうですけれども、広告の紙面の内容について注目するかしないか、すごく分かれるところなんですね。 そういう中で、例えば人気タレントさんをそこに使ったり、一番目立つのは女性なんだそうですよ。女性の顔を使うと男性は本能的にやっぱり女性の顔を見ようとする。女性も、実は女性の顔を見るんだそうですよ、男と女を並べると。そういう広告のテクニカルな問題があると。やっぱりそういうことを考えると、これ、本当の意味での公平性を保てると思いますか。 原稿制作が、片方はそれこそ一億ぐらい使っているかもしれない。もう一人の、それこそ、何ですか、うちの政党だったら小沢代表だったらただかもしれない。そういうやはり違いで、これ、公平性ってこれで担保できますか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 記事といいますか、広報の原稿の制作という点では確かにそれはいわゆる公的な費用というものは入らないだろうと、入らないというふうに思っておりますが、しかしそれを掲載するときの費用というものは、これは無料広告におきましてはこれは公費で賄うということで、その部分での公平性は担保できるというふうに思っておりますが、その制作においてどうかということについては、やはりこれは各政党の努力、そしてアイデアを出すということで対応せざるを得ない。 しかも、反対する、賛成する政党が一つとは限りません。これはそれぞれ賛成、反対に分かれて対応するわけでございますが、それは政党間の協議によってその分担を決めるなどのことをやればよいわけでありまして、その点において私は公平性が保てないということはこれはちょっと考えにくいと思います。
○白眞勲君 船田先生にこういう厳しい質問をするのは本当に恐縮でございますけれども、これはカタログハウスの斎藤さんが五月の四日の毎日新聞に出したんですね。あの方はやはりCMというものを非常に重要視している中で、こう言っているんですね。「CMはお金が掛かりすぎる。うちの会社の簡単なCMでも、セットを作って撮るだけで千五百万円。新聞なら一回広告を出せるが、放送するにはさらに億単位のお金が必要だ。うちがメジャーになったきっかけは、きんさん・ぎんさんを起用した九二年の正月CMだけど、あれだってブームになると思ってどんどんお金をかけたから、受けた。」と書いてあるんですよ。 つまり、お金を掛ける、掛けないというのは、単に無料枠だけじゃないんですよ。原稿という場合、新聞でいうと原稿、制作費ですね。この制作費というのは莫大に掛かるんですね、これは。新聞社にしても放送局にしても、まず企業に広告を依頼するときには、その原稿の制作というものをやはり考慮に入れてやっていくということはこれは当たり前なんです、この辺の業界では。ですから、そういったことを考えると、本当にこれ、公平性を保てるとは私は思えない、そういうふうに思います。 その中で今、広報協議会ということが度々出ていましたけれども、この公平性ということでいいますけれども、これ、反対と賛成でそれぞれ、政党がそれぞれ、まあ政党の数によってということだそうですけれども、そういう中で、これもし意見が食い違ったらどうするんですか。広報協議会での内部での意見が食い違ったらどうなるんですか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 広報協議会で意見がかみ合わなかった、あるいは対立状況が解消できないとした場合には、やはり三分の二の賛成によって最終的に議決をせざるを得ないということでございます。
○白眞勲君 そこがおかしいと私は思うんですね。 つまり、その三分の二の議決になるんですよ。そうすると、いやこれは不公平だ、不公平だと少数派が言ったところで、多数派が、いやこれ公平だよと言ったら、それが議決されちゃうんですね、最終的には。それが本当の意味での公平性と言えるんだろうか。つまり、私が思うには、広報協議会は賛成と反対がそれぞれ半分ずついなければ、本当の意味での私は広報協議会の公平性は担保ができない、そういうふうに思うんですけれども、いかがですか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 広報協議会は、御承知のように、憲法改正の発議があって、その後に発議をした国会自らが憲法改正案を国民に広報するために国会に設置をされるというものであります。その委員は、やはり国会において国会議員を委員として設けられる組織である以上、他の国会の中の組織と同様に会派所属議員数の比率によって配分することが私は適当であると、こう考えております。 しかし、このただし書きのところで、この広報におきまして、やはり賛成派、反対派、特に反対が一人もいなくなると、こういうような状況でありましたらば、そこは広報協議会に反対派からも選ばれるように、そのような配慮規定を設けて担保をしているということでございます。
○白眞勲君 結局一人いたって関係ないじゃないですか、もし反対派の人が一人いたって。それ公平性というのは反対と賛成は半分ずつというのは、これ当たり前ですよ。 それはそうとして、私も時間になりましたので、もっともっと私もまくし立てたいところなんですけれども、この辺で別の委員に交代させていただきます。 ありがとうございました。
○那谷屋正義君 民主党・新緑風会の那谷屋正義でございます。よろしくお願いいたします。 二つ質問に入る前にお願いをしておきたいと思うんですが、一つは、最初に保岡議員のあの答弁聞いて目玉飛び出したんですが、是非、質問時間が物すごく限られておりますので、私自身、四十五分じゃなくて一時間、二時間、三時間ぐらいの質問をいろいろさせていただきたいなと思っておるんですが、限られておりますので、是非御協力をお願いしたいということが一つあります。 それからもう一つは、先ほど民主党の方から提案がされたわけですけれども、憲法改正に賛成している人も反対している政党もともに賛同し得るような公正かつ中立的なルールとはいかなるものかという冷静な議論を通じてというふうなことがあるわけで、このことは非常に大事でありますから、どちらも共通の認識としてこうした話合いができるんじゃないかと思いますので、与党案、民主党案出ておりますけれども、さらに、この間様々、地方公聴会とかあるいは参考人質疑とか等々行っておりますので、そうしたことを踏まえる中でお答えをいただけるようにお願いをしたいというふうに思います。 そこで、一つ目なんですけれども、まず、国民投票運動の規制について百三条にあるわけでありますけれども、国民投票運動の要するに公務員に対する規制が一定されているふうにあるわけですけれども、その部分で、国家公務員法というのは、実は、国家公務員法の基になったアメリカのハッチ法というのがあるんですね。これが、このハッチ法が一九九三年にいわゆる政治的行為制限をしている部分について大改正を行って、その枠をほとんどおおむね外したというふうな状況になっております。 そういう意味では、様々な、これからの公務員制度等にかかわってくるんだろうと思いますけれども、この法案を成立というか、考えていく中でそうしたことを踏まえて、そのことを参考にするならば、やはり公務員のそうした特別な規制というものについてはこの国民投票運動においては外していくべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) お答えいたします。 私どもの法律においては、公務員法の世界における政治的行為の制限について私どもがどうこう言う立場ではないというふうに考えております。少なくとも国民として、公務員であっても、日本国民として行うような憲法の改正発議についての意見の表明だとかあるいは勧誘行為、これは自由にするような形で、各種のたくさんの法律ありますけれども、公務員法を整備していくべきじゃないかというふうに思っております。
○那谷屋正義君 そこで、公務員ということの中で、私は参議院議員になる前に学校の教員をしておりましたので、そういう立場から、この教育者の国民投票運動にかかわる地位利用という部分がまたこれ一応条文の中に触れてございます。 学校で、先ほど来から話がされていますように、テレビ等、新聞等でこの国民投票にかかわるものは子供たちも当然知り得るわけですけれども、そうした中で、学校の中で子供から、先生、先生はここの部分はどうなのというふうに聞かれることが必ずあると思います。中には、おまえの先生どう考えているか聞いてこいなんというふうに、家から本当に質問を持ったまま来る子もいると思うんですけれども、それに対して、その質問に対して、例えばその先生が自分の意見を堂々と仮に述べたとしたとしますね。このことはこの地位利用には私は入らないというふうに確信しているところでありますけれども、その理解でよろしいかどうか、お願いいたします。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 意見の表明自体は当たりません。 それで、前にちょっと新聞等で、もう短く申し上げますけれども、私の答弁と船田委員の答弁が違っているような報道がされたことがございますけれども、全然違っておりません。私、答弁に立つときに船田委員から、それは駄目だよねというような後押しを受けまして答弁をした覚えがあるんです、前川委員の御質問だったと思いますが。 影響力を利用しての勧誘で、必ずこれを投票するようにしなさいよというようなことを影響力を持って言えばそれは駄目だろうけれども、私はこういうふうに考えますよと、今回の改正発議案は余りよろしくないねというような意見の表明をすること自体が、この地位利用によって禁止されるというふうには私は考えておりません。
○那谷屋正義君 子供たちにそれを聞かれたときに、先生はこう考えるからお父さんにもそうするように言いなさいとか、そういうふうな答えをする人は余りいないと思いますけれども、そのときに、私はこう思いますよということを答えるということは、今言われたように地位利用には入らないんだろうというふうに思います。 多岐にわたってお聞きしたいので、ぽつぽつという途切れ途切れな質問になって申し訳ないかもしれませんけれども、よろしくお願いします。 先ほど話がありました広報協議会でありますけれども、先ほど来から中立公平に、そして客観的にということが大変重要であるというふうに言われているわけであります。この間、審議の中で、広報協議会の構成メンバーというものについて、これは各会派の、それに比例してというふうなお話がされているわけでありますけれども、それによると、先ほど同僚議員の方からも質問がありましたように、本当に公平性、中立性というものが担保できるのかどうかという問題は必ず残る部分だろうというふうに思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 先ほどの白先生にもお答えしたところでございますが、やはり国会に置かれる機関でございます。したがって、この広報協議会もその例に倣って、やはり所属会派の人数に応じて配分をするということが私は適当であるというふうに思っております。 そういう中で話合いが行われるわけでございますけれども、やはり賛否平等ということについては、この法案の中で平等に扱うということが各所に出てきておりますので、その歯止めがある限り、私はその構成メンバーのいかんにかかわらず、それは担保すべきものであるし、担保されるものであるというふうに思っております。 広報協議会の議論というのは、単に各政党のエゴといいますか、言い分というものだけが通るということではありませんし、ましてや一つの政党の言い分が通るわけでもございません。双方の話合いによりまして決定していくものでありますので、ここは公平性の担保というのは十分に効くと、私はそう理解しております。
○那谷屋正義君 これは私の考え方なんですけれども、その九十六条の部分でありますけれども、憲法九十六条の部分で、発議をするというところは、それはもう国会の仕事としてあるというふうに思いますし、それを国民に提示するわけですけれども、その提示する段階のときには既にもう中立の立場でなければいけないんだろうというふうに思うんですね。 そのときに、何というんですか、三分の二でもって発議が確立して、そしてその中でまたこういう協議会が設けられるというふうなことになったときに、賛成、反対というふうな形の中でいうならば、やっぱり多数の方が多いわけで発議が成るわけですから、そういう意味では、やっぱり一人よりも二人、二人よりも三人、三人よりも五人というふうにしてやっぱり様々な知恵が浮かんでくる。例えば、これは中立公平の問題だけでなしに、広告の方法ですとか、そういった問題にも様々、賛成派の広告はこうある、こういうふうにしていきたいというふうなことをやったときに、やっぱりいろんな知恵が出てくるんだろうというふうに思うんです。 確かに少数派には配慮するというふうに書いてありますけれども、しかし、やはり一人あるいは二人とかというふうなことになりますと、そこにはそのアイデアの部分で不平等な部分というのもやっぱり出てくることが懸念されるわけですけれども、その点についていかがでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 大きくは二つの御質問だと思いますが、最初は、やはり、なぜ国会議員がこの広報協議会をやるべきなのか、そうでない場合にはどうなのか、こういう話だと思いますが、やはり憲法改正原案というのは、これは突然出てくるものではありませんで、御承知のように国会での議論を経て、憲法審査会で三年後から実際に議論をするわけでございますけれども、そういう中ででき上がってくる憲法原案、改正原案でございますから、やはりその議論に加わった者、そして発議を行った者のこれは役割としてやはり国会議員がそれを適切に広報するということは、これは重要なことだと思っております。その役割を担うために国会議員による広報協議会が設置をされると、こう理解をしていただきたいと思っております。 それからもう一つの、担保できるのかと、こういうことでございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、この広報協議会の議員の配分の規定はもちろんありますけれども、やはり国会で議論をする、そして各政党から代表の人々が出てそして議論をするということにおいては、やはり公平性というものを考えながら対応することが肝心であります。やはり、各政党それぞれが独自の考え方を押し通そうとすると、やはりそれは大きな問題となり、それが議論によって抑制されるということは、これは当然これまでも我々の国会での議論で経験をしてきたことでございますので、その点は問題はないと思っております。 それから、第三者の意見を得るべきではないかという話もあると思いますけれども、これについては、広報協議会のメンバーがやはり第三者を呼ぶなりあるいはその協力を得ることにより、あるいは意見を聴くということを十分にやって、様々な外部からのいろんなアイデアを採用するということは、これは十分可能であるし、また私はやるべきであると思っておりまして、そのような柔軟な運用、運営というものを広報協議会に期待をしているわけでございます。
○那谷屋正義君 今答弁いただきましたけれども、発議をし、それを国民に提示するまでが国会議員の役目だというお話、それは私も理解できるところですけれども、しかし、国民に提示するその状態のときというのは、もう既に中立性、公平性が担保できる状況であるべきだというふうにこの間の審議の中で私は感じてきているところなんですね。それが、やはり今の、これまでの国会のいわゆる勢力比というか議員数の比でもってやられるというふうなことになったときには、そこにはもう中立性の担保というものが逆にもう危険極まりないものとして残ってしまうんではないかなというふうに私は感じるところなんですけれども、この辺は意見がどうしても割れるところなのかなというふうにも思いますけれども、是非やっぱりそこのところをこれから検討していかなければいけないんだろうというふうに思っています。 この広報協議会は、再三、中立性、公平性ということを言われているわけですから、そして、それが条文に十分に担保されていない部分の中で、様々いろいろな疑問だとか懸念だとかが出てくるわけですから、そういう意味では、そこのところはきっちりとやはりこれからも審議していかなきゃいけない部分だろうと、そして確認をしていかなきゃいけないんだろうというふうに思いますが、今のようなお答えになりますと、ちょっとやはりまだまだその中立性という部分で心配な部分が残ると言わざるを得ない、そういう状況だというふうに思います。 それから、国民投票の広報の部分でありますけれども、その広報の内容について、これも客観的、中立的にというふうにあるわけであります。そしてこれも、広報協議会の与党案のメンバーによりますと、要するに国会議員が行うというふうになっておりますけれども、はっきり言って、非常に国民に、分かりやすさあるいは取っ付きやすさ、そして理解をしてもらう、もらいやすさというふうな観点でいうならば、これは別に国会議員を軽視しているわけではないんですけれども、なかなかやはり難しい。 今、同僚の白委員から質問ありましたけれども、そのマスコミのいわゆる常識みたいなものもなかなか理解していない議員というのも、私なんかは全然理解していないんです。私がなるとは言っていませんけれども、しかしそういうふうな中で、例えばこうした広報を作るためのいわゆる作業部会というふうなものみたいなものが、その専門的な人たちを、やはりそこでやっていただく、そういったものが必要ではないかなというふうにも思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 先ほどもちょっと答弁させていただきましたが、広報協議会、これは国会議員で構成をするわけですけれども、この国会議員だけですべての作業をするというのはなかなか難しいことだと思います。 今、那谷屋先生おっしゃったように、やはりマスコミの現状とかあるいは広告代理店の現状とか、我々なかなか知り得ないところも多いわけでございますので、やはり専門家の意見を聴くあるいは専門家に委嘱をする、そういうようなことも場合によっては必要だと思います。ただ、もちろん最終的にその方法を決める、あるいは広報の中身、在り方を決めるのはこれは国会議員、広報協議会の国会議員が決めるわけでありますが、それに至るまでの様々なアイデアの提示、あるいはどういう方法でやっていくかということについてのいろんな意見を聴くと、こういったことは私は十分にこの広報協議会でできることであるし、むしろ私はやるべきであると、こう思っております。
○那谷屋正義君 何度かそういう話をいただくんですけれども、しかし、そのことが条文にやっぱり載っていないということはやはり致命的な部分だろうというふうに思うんですね。それがやはり担保されなければならない。それは時の政府によって本当に大きく変えられる可能性もあるわけですから、そういう意味では、やはり条文にそのことをしっかりと明記していくということが本当は必要なんではないかなということを指摘をさせていただきたいというふうに思います。 次に、憲法審査会についてちょっとお尋ねをしたいと思うんですけれども、この間、この憲法審査会というものの中で、その具体的な姿、その憲法審査会の中で、例えば定足数はどうなんだとか、あるいは議決要件はどうなんだとか、あるいは公聴会はやっぱりやる必要があるだろうと、義務化するだとか、そういったものなどが併せてこの法案となって出てくるべきではないかなというふうに思うんですけれども、その点についていかがでしょうか。
○衆議院議員(赤松正雄君) お答えします。 今、那谷屋議員がおっしゃったような問題につきましては、憲法審査会が開かれる冒頭の段階におきまして、衆参両院それぞれにおいて規定、どういうふうに運営をしていくかということにつきまして細かくは決めることになっております。 先ほど公聴会の開催云々とおっしゃいましたけれども、そういう問題、既に考えられることは、公聴会の義務付け、あるいはまた閉会中審査についての特例、あるいはまた、審査の段階から両院間の意思の疎通を図る必要性も考えられることから、合同審査会に関してその活性化と勧告権についての規定を設けることなど、こういったふうなことをしっかり取り決めていくと、こういうことになっております。
○那谷屋正義君 私は、この法案がやはり、この法案をもって様々なことの流れが一通り分かるということが本来あるべき姿ではないかなと思うんですが、いろいろと、その委員会によるとかその会によるとかというものが非常にちょっと多いんではないかなというふうに思っているところでありまして。 もう一つ憲法審査会についてお尋ねをしたいと思いますけれども、発議をする、そして発議がされました、そしてその発議後ですけれども、この憲法審査会というものがどのような役割を持つのかということについて、これもはっきりしていないんではないかなというふうに思います。 例えば、広報協議会で果たせなかったいわゆる説明的な機能というかそういった部分を、審査会自身による審査報告書の公表ですとかあるいは概要の説明というふうなものというのはその許容範囲になってくるのかなというふうにも思いますけれども、まあ具体的にそういうふうになっていないからなかなか難しいということになるかもしれませんけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(赤松正雄君) 那谷屋議員が今おっしゃったようなことは現時点で想定されておりません。
○那谷屋正義君 分かりました。 私は、やっぱりそうしたこともはっきりと見通しを持っていくことが必要だというふうに思います。そして、先ほどの答弁の中で合同審査会のお話がありましたので、ちょっとこれについても触れさせていただきたいと思います。 これももう幾つか議論がされたところでありますけれども、合同審査会のところで勧告という言葉が出てきます。勧告というと非常に、私たち、私のイメージからすると非常に強制力があるなというイメージがあるんですけれども、これは強制力があるということではなくて、それを前提として各院の審査会はそれぞれ独立の立場で審査を行うというふうに考えていいかどうか、お願いいたします。
○衆議院議員(赤松正雄君) 那谷屋委員がおっしゃったとおり、勧告という言葉が持つ非常に硬いイメージはありますが、おっしゃったとおり、両院それぞれの独自性にかんがみてのことでございます。
○那谷屋正義君 それから、三年間の凍結期間の中でのこの合同審査会の役目といいますか、そういったものなんですが、これも審議をされておりましたけれども、しかしこれ、答弁をされる方によって若干違いがあったりして、非常に分かりにくくなってきているんではないかなというふうに思うんですけれども、この三年間の凍結期間というものの中でこの合同審査会を開催するということがまず可能なのかどうかということをまず一つお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(赤松正雄君) 今、那谷屋委員から、答弁する人間によって違うじゃないかとおっしゃいましたけれども、そんなことはございませんで、法理論的に、いわゆる考えられるべき可能性というものを細かくおっしゃったのが保岡委員でありまして、私は原理的な、第一義的な物の考え方を、民主党が先ほど原案の説明をおっしゃったのと全く同じ考え方でこの憲法審査会は動くようになっておると。そういう意味で、若干の思いの違いというものがあって多少ニュアンスの違いはあったかもしれませんが、それは全然違わない、同じでございます。 そういうことでございまして、合同審査会が実際に三年間の中で行われるかどうかということにつきましては、凍結期間中であっても行われる可能性はなしとしません。あり得ます。
○那谷屋正義君 次に、投票権者の年齢の部分であります。 これも、先ほど民主党の提案趣旨の理由の中から、(発言する者あり)ありがとうございます、ありましたけれども、十八歳ということで、そして、与党案では向こう三年間の中でというふうなことで、様々な法案もそれを合わせていくようにするんだということですけれども、それが初回の国民投票というもののときに、投票権者が十八歳以上になっていない可能性があるわけですけれども、そのときはどういうふうにするのかなというふうに思うんですけれども。
○衆議院議員(葉梨康弘君) あれは附則で定めさしていただいておりまして、関係法令が施行になる前、これが二十歳という形で読み替えるということになっております。 ただ、最前からずっとこの委員会でも答弁さしていただいていますとおり、この三年間の間で確実に義務として法制の整備はしていくということでございます。
○那谷屋正義君 今、整備をしていくということですけれども、その何というんですか、前にというか、その間にそういうふうなことが起こった場合には当然十八歳になり切れない部分があるわけですから、そういうところは十八歳というふうな規定を設ける中でそれが実効あるものになっていかない可能性があるのではないかなというふうに思うんですけれども。
○衆議院議員(葉梨康弘君) これも、例えば公選法がこの三年の間に整備されたとしたら、その施行期日が半年後になります。あるいは、民法ですとあるいは施行期日というのが先になるかも分かりません。いろいろなことを整備しなければなりませんから。 ですから、法の整備は三年間に行うんですけれども、それから例えば施行までに二年ぐらい掛かるというような状態も想定されるわけでございます。そのときには、やはり成人年齢と合わせた形での投票権年齢というのを設定したいということで、私どもはその間は二十歳という形で経過規定を置かしていただいているというわけでございます。
○那谷屋正義君 やっぱりそういう意味では、民主党案の方の、もう十八歳というふうにきっちりと規定をした方が分かりやすいのではないかというふうに思うところであります。 それから、今度は国民への説明の機会の確保ということで、この間いろいろと、やらせ問題等、これは今回ではありませんけれども、昨年の暮れからそういった問題が出てきておりますけれども、こうした、何というのかな、国民は憲法改正について正確な知識を得なきゃいけないという、これはもう大前提でありますけれども、この説明の機会というふうな場合にどういう形でこれが行われることになるのか、その辺はどういうふうに想定されているのかお聞かせいただけたらと思うんですけれども。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 私ども、この広報協議会を通じまして、新聞、テレビの無料枠、それから有料広告の部分、先ほど来議論ありました、そういったことを通じてやる。それから、いわゆる広報協議会そのものが制作する広報パンフレット、これは新聞の折り込みのような形になるんだと思いますけれども、そういうものでの広報活動というのを、これをきっちりとやらせていただきたいと思っております。 なお、当初私どもの原案にありました説明会につきましては、その後、これは分野の違う、状況の違う話なんでありますが、いわゆる政府主催のタウンミーティングがかつてございましたけれども、今また別の形でスタートをしておりますけれども、以前の形のときにやはりいろいろな問題が発生をしまして、説明会の持ち方等々、非常に混乱をしたことがございます。私ども、その最中にこの議論をしてきたわけでございまして、このことをどうしても意識せざるを得ないということで、いわゆる広報協議会が主催をするような説明会というのは、ここはやはり相当これ議論をしていかなければいけないだろうということで当初の案から外さしていただいたと、こういった経緯がございました。 しかしながら、やはり各政党主催の説明会であるとか、あるいは各自治体が行うような説明会とか、そういうことについてはこれは決して禁止をしているものではございませんで、これはいろいろな形で、いろんなグループが、又はいろんな政党がそれを行うということを、これを私どもは一切禁止しておりません。これはむしろ盛んに行われることが望ましいというふうに理解しております。
○那谷屋正義君 もう時間ですので、一番聞きたかった部分がちょっと聞けないで残念なんですが、いずれにしましても、まだまだ審議をすればするほど、この部分はどうなっているんだろうか、あるいは確認しなきゃいけない、あるいはここのところが落ちているじゃないかとかいうものがたくさん出てきているなというふうに私は正直思っております。 そういう意味では、与野党を超えてその辺がしっかりと納得できる、そういうふうな形でもってもっともっと審議をしていく必要があるということを最後に意見として言わせていただいて、質問を終わりたいと思います。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 前回、発議者の皆さんに私の方で質問をいたしました法案百三条の地位利用の問題については、あの際の発議者の皆さんの答弁そのものにも重大な憲法上の疑義を私は感じております。ですが、その問題を再度たださせていただく前に、今日は、公務員の政治的行為の制限に関する検討と題されております附則第十一条、この問題についてお尋ねをしたいと思うんです。 まず、現行の公務員法上の制限の規定の上で、改憲案が発議をされた後の国民投票運動、これは公務員の行うということですが、これが制限の対象になるのかと、現行法上、国民投票運動は対象になるのかということについて確認をしたいんです。 これは公務員法で禁止をされているのは、法やあるいは規則で制限列挙をされた特定の政治的目的を持った特定の政治的行為でございます。これは全く争いのないところでありまして、これは発議者の皆さんには釈迦に説法のたぐいかと思いますけれども、例えば戦前の内務省時代から人事院などで要職を務めた中村博氏という方がお書きになられた、こんな分厚い特別法コンメンタール改訂国家公務員法という本がございますけれども、そこではこんなふうにあります。政治的目的を持った行為であっても、ここに言う政治的行為類型に該当しないものは禁止される政治的行為とはならず、また、ここに言う政治的行為に該当する行為類型であっても政治的目的を有しないものも同様であるというくだりですね。 地公法に関連して要説地方公務員制度という本がまたございますけれども、ここによれば、政治的活動のすべてが制限されるものでないことはもちろんであり、法律で制限されていない政治活動を行うことは職員の自由であると書いてあるわけです。 まず、国公法の関係についてお尋ねしたいんですが、国公法百二条と人事院規則一四—七ですね、これについて、国民投票運動が制限列挙をされた政治的目的に当たるでしょうか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) ここの元々の問題意識は、たくさんの法律があるわけですけれども、地方公務員法においては公の投票をする目的においての政治的行為というのが禁止をされておるわけでございます。それが国家公務員法においてはないと。ですから、元々は、国家公務員法について触るのではなくて、地方公務員法の適用を除外するというような形を考えてはいかがかというような議論が昨年にあったわけでございます。 そして、ただこの人事院の定める中で、これは今、人事院規則のお尋ねですけれども、他の法令においては、人事院規則あるいは自衛隊法なんかは政令とかでいろいろ定められておるわけですけれども、やはりそこで、例えば自衛隊法でいうと、政治的な目的を持って政策を遂行する形での署名運動、こういったものが政令で禁止をされている、あるいは国会職員法なんかではそれぞれの合同審査会において国会職員の規律というのが決められているというようなところをやはり精査して、少なくとも国民投票ですね、憲法改正に関しての意見の表明だとかあるいは勧誘については自由になるような形を検討していこうということで設けたものでございます。 ですから、明確に言えるのは、地方公務員法ではこれは明らかに禁止になるということです。
○仁比聡平君 私が今発議者にお尋ねをしたのは、地公法の問題ではなくて、国公法とその委任を受けた人事院規則で当たるのかということなんですね。そこを今、葉梨議員は正面からお答えになっておらないんですけれども。 政治的行為、あるいはこの政治的行為が制限をされるという場合は、特定の政治的目的ということが伴わなければなりません。これは日本語で政治的な行為というふうに述べたりあるいは政治目的というふうに述べたりしますと、政治にかかわることは広く当たり得るような言葉に聞こえますけれども、ですが、法律用語としての政治目的、政治的目的というのは極めて限定されたものなんですね。 今、葉梨議員が挙げられたそれぞれのいろんな法律がございます。だけれども、私が聞いているのは、国公法百二条とその委任を受けた人事院規則一四—七、ここに挙げられている特定の政治的目的の中に、公務員が国民投票運動、つまり国会による発議の後に、皆さんの法案の言葉で言うなら賛否の意思の表明、あるいは勧誘の行為ですね、これをやるという目的が政治的目的に当たりますかという御質問です。
○衆議院議員(葉梨康弘君) ただ、少なくともこの人事院規則の解釈であろうかと思います。 先ほど自衛隊法を引きましたけれども、人事院規則の中で政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれを反対するというところは、やはり私は国民投票についての意見の表明、勧誘、こういう目的はこれから除くみたいな形の手当てはしておかなければいけないんだろうというふうに思っています。
○仁比聡平君 今の葉梨議員の答弁は私は大変重大だと思います。 御指名をしますけれども、保岡議員も同じお考えですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 国家公務員法上、国民投票運動というのはいわゆる政治的目的を持った人事院規則に触れないだろうと、多分そういうふうに我々は考えましていろいろ場合を想定しましたけれども、それでそれを追認することも必要だし、地方公務員法が公の投票というのは政治活動ということでやはり公務員の禁止の対象になると、制限対象になるということで、これは改正をする必要があるか、今、葉梨議員が言われたとおりの考え方で整理しまして、それについては是非自由にできるようにしようという前提で検討もするつもりでおるところでございます。
○仁比聡平君 今の保岡議員の答弁の御趣旨と方向を私、今日きちんと確認したいと思っているんですね。 葉梨議員の先ほどの答弁の中で、もうすべて挙げませんが、例えば特定の政策に当たるのか否かというお話がございましたが、これは現在の国公法あるいは人事院規則の戦後の歴史の中での解釈として、これは憲法に定められた民主主義の根本原則を改変すると、例えば議会制そのものを否定するだとか、そういった事態のことを指しているわけでしょう。特定の政策という法律の文言があるからといって、憲法を語ると何か政治的なこと、政策的なことを言っていることになるかのような、そんな答弁をこの局面でですよ、この委員会のこの場でやるというのはおかしいじゃないですか。撤回してください。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 今申し上げましたのは、もちろん特定の政策の主張又は反対ということについては、コンメンタールによっても日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思を言うということはもう全く仁比先生のおっしゃるとおりだろうと思います。 しかしながら、ここで私申し上げたのは、この解釈がそういうことを言っているということではないんです。万々が一憲法改正についての意見の表明だとかあるいは勧誘行為がこの政治的目的には当たらないような形の手当てですね、それをやはりこの人事院規則の世界の中でも確認的にやはりしておいた方が、やはり国家公務員であっても自由な意見の表明、それから自由な勧誘行為、これができるだろうと、そういう趣旨で申し上げたわけでございまして、これが憲法について当たるということで言っているわけではございません。 冒頭の答弁で申し上げましたとおり、地方公務員法の世界の公の投票というのはこれがまず問題になったんだと、地方公務員法においては明確に禁止されているけれども、ほかの法律において明確に禁止されているかどうかということについては、私はまあ基本的には禁止はされていない部分が多いんだろうというふうに思いますけれども、確認的に書くという作業をやっていかなければならないということでございます。
○仁比聡平君 今、葉梨議員が万々が一とおっしゃったり、あるいは保岡議員が触れないだろうと想定をしたがというふうにおっしゃったりという、この今の時点で断定をし切れないという発議者の答弁に何か隠れた意図があるのかないのかということをはっきりさせておかないといけないんですよ、今。そこをはっきり私はさせたいと思っているんです。いえ、ちょっとそのはっきりさせるために幾つか聞いていきたいと思うんですね。 改憲案の発議がされる際に、この改憲原案をどの政党が賛成をし、どの政党が反対をしたかというのはこれはもう明らかなことですね。憲法改正がどういう性格のものかといえば、立憲主義の下で憲法という最高法規の規範を定立する作用であって、国民投票で問われているのは個別の施策や政策ではなくて、国の最高法規たる憲法の改変の是非であるんだということは、これ前回発議者の皆さんと確認をいたしました。 とするなら、改憲案についてどの政党が賛成をしている、この政党は反対をしているということははっきり明々白々の極めて政治的な状況の中だけれども、改憲案での附則十一条の言葉でいえば、賛否の勧誘その他の意見表明というのは国公法に言う政治的目的に現行法でいえば当たらないということは私明らかだと思うわけです。 そうすると、国民投票運動は、現行国公法上は禁止をされず全く自由だということなわけですね。地公法はどうなのかというお話なんです。三十六条が制限列挙をしている政治目的あるいは政治的行為のうち「公の選挙又は投票において」という条文があるのはそのとおりでございます。この公の投票に国民投票が当たるか否かということを余り議論しても仕方がないことだと思うんですね。字句の上では、公の投票なんだから当たるというお話があっても、それはそういうお話もあるでしょうねと私も思うんですが、だから整理する必要があると答弁をされてきたと私理解をいたしております。 その整理をするという意味を聞きたいわけですが、地公法も国公法と同様の特定の政治目的を持って特定の政治的行為を行うことを禁止をしております。国民投票で問われるのは、国家公務員においても地方公務員においても憲法を変えるかどうかの是非であるというのはこれは当たり前、同じでございまして、ここにおいて地方公務員だけがその運動の自由を禁じられるという憲法上の理由はこれは全くないというのがこれ当然のことわり、道理だと思うんです。としますと、この国会で衆議院でも参議院でもそうですが、発議者の皆さんが答弁をしておられる整理とか調整とかいう言葉は地公法三十六条の字句の上で、あるいは形式の上で当たり得るようにも読める条文を当たらないということを明確にするための整理としか理解をすることができないと思いますが、そのような理解でよろしいですか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 基本的には当たらないということを明確にするような整理なんでございます。 ただし、ここを、法律上の読み方としてなんですが、大体関係する法律が三十五本ぐらいございまして、今、仁比先生おっしゃられたように、地方公務員法、法律で規定しているもの、あるいは人事院規則で規定しているもの、政令で規定しているもの、あるいは合同審査会で議長が決めるもの、多種多様にあるし、またそれぞれ違っているんです。 ですから、例えば適用除外という形で国民投票運動、あるいは国民投票運動、それに必要な行為ということを丸々適用してしまいますと、国民投票運動に名をかりた形で特定の内閣を支持し、支持しない目的で示威行動をやるというようなことが、法文の条理上なんですけれども、法律でこの部分は適用除外しますよとぽんと書いただけですと、ほかの部分が政令だとか人事院規則で下りていますと、法律の方が強いですから、ほかの部分適用がなくなってしまう可能性があるんです。 ですから、その三十五本の法律それぞれについて、やはりどういう形の規制があって、この部分はちゃんと適用除外にしていこうという手当てをしていくことが必要じゃないかなというふうに考えています。
○仁比聡平君 今の葉梨議員の御答弁を整理をちょっとさせていただくと、地公法三十六条の公の投票のこの文言については、これは例えば地公法を少し修正をして、ここに言う公の投票には憲法改正の際の国民投票は含まれないということを明記すれば足るということなんでしょうか、ほかの法律は別としてです。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 基本的には、ここで公の投票から国民投票というのを除くというような形になろうかなというふうに考えております。
○仁比聡平君 そうすると、皆さんは切り分けに三年掛かるという趣旨の答弁を繰り返してこられたわけですが、地公法の三十六条の規定ぶりに関しては、これ今、葉梨議員が答弁になられた修正をすればいいというこの言わば基本的な決着といいますかね、これから皆さん法案を成立をさせた後にその作業に入るとおっしゃるんだと思うんですが、地公法三十六条については、公の投票には国民投票運動は含まれない、国民投票は含まれないということで決着が付いていると理解をしてよろしいんでしょうか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 済みません、ちょっと舌足らずなところございまして、三十六条の二項の柱書き、本文のところですけれども、公の選挙又は投票において特定の人又は事件を支持し、又はこれを反対する目的、ここの目的の部分がございます。そして、行為として、投票をするよう、又はしないよう勧誘運動をすることという形で、まずこの一号のところは抜いていくということになるんだろうというふうに思います。 そして、この目的のところで、投票する目的が純粋に投票する目的だけのものかどうかというところで、ほかの他の目的も併せたものという形で、例えば二号、三号、四号みたいな行為をしていくということは、なかなかちょっとそうなってくると抜き過ぎということになってきますので、そこの表現のしぶりをまたこれから詰めていくことが必要だろうというふうに思います。
○仁比聡平君 今の葉梨議員の御答弁は、法律、立法の問題と事実認定の問題を完全に混乱させておられませんか。 これちょっと保岡議員か船田議員にきちんと整理していただきたいと思うんですけれども、目的を、政治的目的を持っているのか持っていないのかというのは、これは事実認定の問題であって、その公務員が行っている行為、客観的な状況等々の中から判断をする、この場合は刑罰法規があるわけですから、最終的には裁判所がその目的を持っていたのか否かということを判断するわけですね。つまり、事実に基づく評価の問題。 しかし、法律でこのようなある特定の一定の事態があるときにこれを禁止する必要があるのか否かというその問題とはこれは別の話ですよね。ですから、これまでの、どこの委員会だったか忘れましたが、政府参考人からも、あれは選挙運動が問題になった答弁だったと思いますが、選挙運動と国民投票運動、これのどちらなのかの切り分けの問題ですという、そういう御答弁があっておりまして、それはつまり事実認定の問題だという趣旨だと私は聞いておったわけです。保岡議員、いかがでしょうか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) ちょっと法律上の整理の問題として御説明申し上げたいと思うんですが、今、仁比先生おっしゃられたように、政治的目的とそれから政治的行為とあるのはおっしゃるとおりでございます。これはもう各公務員法の世界それぞれにおいてそうです。 先ほど申し上げましたのは、国民投票についての運動に係るもろもろのもの、つまり国民投票運動に名をかりたものであれば、例えば特定の政治的目的として内閣を支持する目的あるいは選挙の目的といったものでやってもいいのかといったら、それはそうじゃないだろうということで申し上げたんです。 そして、立法技術上の問題、整理の問題として申し上げますと、ここで、例えば三十六条二項で国民投票運動に係るものは除くというような言い方をしますと、国民投票運動に係るものであれば、他の例えば特定の政党その他の政治団体を支持する、そういった目的であっても除かれてしまうということになるんで、簡単にこの条文上から国民投票運動に係るものは除くというような書き方はできないでしょうということを法律的に申し上げたんです。 ですから、国民投票運動に、純粋にそういう目的のものであればこれは当然除かれるような立法上の整理をしっかりしなければいけませんけれども、今事実認定とおっしゃられましたけれども、法律上の評価として、特定の政党その他の政治団体又は特定の内閣若しくは云々と、それを支持する、反対する目的といったものについては除かれませんよ、こういう行為は除かれませんよというのを、例えば立法技術上の話としてはいったん除いてまた除き返すか、そういったような整理が必要であるということを法律上の問題として申し上げたわけでございます。
○仁比聡平君 いや、もうさっぱり分からないんですよ。何を言っているのかが分からない。なぜ何を言っているのかが分からないかといいますと、現行の公務員法上のこの政治的行為の制限というのは広範なものではなくて、このような行為を禁止しますということが極めて類型化された制限規定なんですね。 今のかこつけてというお話を聞いていますと、そもそもがそのかこつけてという言葉ってどんな事例を言わんとされているのかも私はよく分かりませんけれども、今お話のあっている特定の政党、政治団体や内閣の支持又は不支持、あるいは国の機関で決定をした政策の実施を妨害すると、こういった政治目的を持った政治的行為ですね、これは現行法で禁止、制限の対象になっているわけです。何か葉梨議員のお話を聞いていると、改憲案が発議をされた後はこの公務員法の機能が何かもう働かなくなってしまうかのような印象も受けるんですけど、そういうことではないんでしょう。 ですから、公務員法の制限はある。となると、かこつけてというのは、皆さんがかこつけてというのをどんな事案の場合に言うのか分からないけれども、その事案の際に、かこつけているんだからこれは国民投票運動ではなくて、禁止をされる政治的行為あるいは政治的目的であるということの事実認定の問題ではないんですかと私は言っているんです。保岡議員、手挙がっていました。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 条文上ということで、ちょっと他党から出た案で誠に恐縮なんですが、本日見せていただきました。 例えば、国民投票運動、民主党の百一条でございますけれども、ここでは地方公務員法を引きまして、国民投票運動及び憲法改正に関する意見の表明並びにこれらに必要な行為については次に掲げる規定をそもそも適用しないという形で書いているわけです。 そういうような除き方をしますと、特定の政治的な目的を持って、他の政党を支持するような目的を持っていろんな行為をするという行為もこれでは禁止できなくなりますよと、ですからこういった行為を除いた後で個々の条文、この法律になるのかどうか分かりませんけれども、また除き返すというようなことが必要でしょうと。ですから、そういうことをこの三十五本の法律の中でそれぞれ検討していくということでございます。
○仁比聡平君 葉梨議員の話は本当にいつも分からない。 聞き方を変えて、時間がありませんから聞き方を変えて、保岡議員に方向をきちんと確認してもらいたいんですよ。 現行法で公務員がこの制限列挙をされている政治的な目的に基づく政治的行為をやること以外は、これは自由なわけです。にもかかわらず、改憲案が発議をされた後の国民投票運動の自由が問題になる場面で、現行法では自由な行為が国民投票の場面では、その行為の態様だとかあるいは主体だとか規制手段だとか、そういった面で現状より縛られるというような方向での検討はあり得るんでしょうか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生が言っておられるように、国家公務員法上、我々も憲法の国民投票運動というものが触れないようにしようという前提で立法をし、考えているわけです。 それで、今まで、先ほど公の投票ということで地方公務員法上の三十六条の例も挙げられましたが、そもそも、字句はともかく、国民投票運動みたいなものを想定していない時代の立法でございますので、その点をいずれにしても立法上明確にしたいと我々は思っておりまして、お考えは先生と全く同じなんです。 だけれども、それを立法上明確にする必要がある。例えば、当初我々が十二月の時点で民主党と一時、政治的活動除外というものを考えたとき、それでいくと確かに国民投票運動はきれいに除外されて禁止されない、それは自由ですよというお話にしっかりなるんですけれども、例えばさっき葉梨先生がるるお話しになっているように、政治的目的を持った署名活動の企画とか、政治的目的を持った庁舎等への掲示など許されないものもあるわけです、公務員の行為に。それと一緒に併せてやった場合に、国民投票運動が許されるからといってそっちも許されるような疑義を生じちゃいけないので、やはりそこは明確にしておく必要がある。そこまで我々は外すつもりはない。 一緒にやったからといって、じゃ、そこが許されるように、更に公務員の政治活動が拡大するというふうなことまでは我々は考えてないんで、そこの切り分けをしっかりしようというだけでございまして、いずれにしても、国民投票運動が国家公務員法、地方公務員法上許される、自由だということをきちっと整理しようということで附則に臨んでいるわけでございます。
○仁比聡平君 ならば、私は、その三十五本ですか、に上ると言われている法律の、発議者が問題とされている箇所をすべてこの委員会に出していただいて、どんな問題意識をどういう形で持っているのか、どこの条文について、そのことを明らかにしていただいて十分ここで審議をするべきだと思います。でなければ、あいまいな話になっていますから、私たちが聞いて分からないんですから、国民の皆さん分かりませんよ。 そういう中で、極めて萎縮的な効果が大きくなる。ですから、参考人からは、角を矯めて牛を殺す、そういうことになるんじゃないかということが厳しく批判をされているということを強く申し上げて、私の質問を終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 私も、公務員、教員の国民投票運動規制に絞って質問をさせていただきたいというふうに思います。 法案の百三条の問題でございますが、公務員、教員について地位利用という形で規制が行われるわけでございます。 〔委員長退席、理事中川雅治君着席〕 この法案の立法趣旨のときに必ず出るのが非常に悪質な事案、例えば教員の場合であれば、勧誘をやって言うことを聞かなければ単位を与えないとか、あるいは公務員については、言うことを聞かなければ不利益を課すと。こういうふうな事例をとにかく規制しなければならないと、こういう話がよく出るわけでありますが、こういう悪質な、言わば権限を濫用するようなケースについては、現在の公務員法あるいは教員関係法の懲戒規定事由で十分対応できるんではないか。私は、それ以外のケースがあるとはちょっと思えないわけでございますが、そういう個別の弊害のおそれを理由として一般的に規制するということは大変問題ではないかと。 これが参考人質疑でも度々出されているわけでございますが、このことについて発議者、どのようなお考えを持っておられますか、お聞かせいただきたいと思います。お願いします。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 申し訳ありません。ちょっと後で、国土交通委員会の理事をやっていまして、採決で少し中座をさせていただきますが。 それで、今お答えを申し上げます。 教育者と公務員の地位利用について今お尋ねでございますけれども、基本的には、憲法一条であります国民主権、これを真っ当に行使していただくというのが正にこの国民投票法の法制でございます。 その中で、その主権の行使に非常に影響を与えるような行為については類型化して、これを禁止というか、懲戒事由でありますけれども、禁止していこうと。そういう中で、公務員、それから教育者というのを切り分けたということでございます。考え方として、根っことしては公職選挙法と一緒なんでございますけれども、国民投票運動の自由を担保するという意味から要件を絞った上で、そしてさらには、懲戒事由ということで罰則は掛けていない。 ちなみに申し上げますと、よく民間企業、これですと五百万人ぐらいが規制されるだろうと。民間企業の例がいろいろと出されるかと思うんですけれども、民間企業については、例えば自分の部下に対して給与についての扱いで影響を与えるということを、信条、つまり国民投票に反対する、賛成するということで差別をいたしますと、労働基準法三条の規定でこれは禁止が掛かってきております。 ですから、公務員については公務員の中の部分、それから公務員、教育者が外に対して影響力を行使するという部分で類型化してこの条項を作らせていただいたというわけでございます。
○近藤正道君 公職選挙法でもこれだけ規制していいんだろうかと、こういう問題が、指摘がいろいろ出されているわけでありますが、今問題にしておりますのは国民投票運動でありまして、公職選挙法で言うところの選挙とはもう質的にも全然違うと。とにかく原則自由、投票の公正を担保する、必要最小限度の規制でいかなければならないと、これはもう共通の認識でございます。 そういうふうに考えたときに、とりわけ国民投票運動という概念が非常にあいまいであるし、さらに地位利用、これが非常にあいまいだと。何とかこれにやっぱり限定、歯止めを掛けなきゃならぬということで、皆さんが地位利用という概念に変えて、その地位にあるため特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用してと、こういうふうに言葉を変えたと。 しかし、これは公職選挙法で言うところの地位利用の解釈、ほぼ固まっております解釈を単にそのまま使っただけで、これでは何の限定にもならないんではないか、こういう批判が衆議院段階でも、私、繰り返しなされてきているというふうに思うんですが、このことに対する皆さんの明確な説得力のある私は答弁が全くないんではないかというふうに思うんです。 この地位利用を今の法案のように変えた、そのことによってどういう縛りが掛かったのか。もっと分かりやすく説明していただけませんでしょうか。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 私どもは、できる限り国民のいわゆる投票運動につきまして自由に行う、また制限を加えないということで考えておりますが、今、先ほど仁比議員の間のやり取りでは、公務員の職務の中立性という観点からの制限規定というものについて、これを切り分けていこうというのが一つの方向だと思います。 と同時に、もう一つは、やはり公務員あるいは教育者というのは、その地位にあるために影響力を行使する、その可能性があるわけでございまして、これは公選法の規定と同様に、この公務員、教育者等の地位利用については、やはり、これは罰則は付けないけれどもこれはよろしくないということをはっきりと表明させていただくことによって、これは国民投票運動そのもの、国民投票の公正さを担保すると、こういう目的で対応していきたいと思っております。 公務員の職務の中立性の部分と、それから投票の公正さを担保するという部分、これはそれぞれ目的の違うものであると、こういう中で、地位利用というものは投票の公正さを担保する、こういう法の趣旨に基づいて対応しようとしたものであります。
○近藤正道君 船田委員、私の質問に全く答えてないですよ。 罰則の適用を外したと、それはいいです。私が聞いているのは、公職選挙法、これも投票の公正を担保する。しかし、それをそのまま国民投票運動の方に持ってくる、これはやっぱりまずい、それは皆さんの認識でもあるわけでしょう。ですから、より絞りを皆さんは掛けたんですと、要件に絞りを掛けたと言うなら、一体どこでどういうふうに絞りを掛けたんですかと、分かるように説明してください。 地位利用という言葉を、単に今まで解説で、地位利用というのはこういうものですよといって解説をしていたその解説文をそのままただ置き換えただけじゃないか、構成要件の上で何にも縛りが掛けられていないじゃないか、極めて無限定で包括的ですよ、批判が度々なされていることについて、皆さん何の説得力のある答弁してないじゃないですか。今も私が聞いても何の説得力ある答えないですよ。 罰則ではなくて、構成要件の上で更にこういう形で絞りを掛けたんですと、分かるように説明してくださいよ。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生が御指摘のように、地位利用というものを公選法上の解釈でほぼ確定してきた内容を法文化するということは、これは単に判例等で、解釈で確定しているからといって、法規範と判例規範とは重さが違いますので、やっぱり法規範にそれをきちっと昇格してそれを明確にするということは、それ以外の解釈を許さないという意味で、法律として、法源として法律に規定し直すというか、移し替えるということは大変重要な原点だと思っております。
○近藤正道君 じゃ、新たに文言上縛りを掛けたと、そういうことは、じゃ、ないんですか。判例の言葉をそのまま持ち込んできた、それがある意味では縛りだ、今までそういう言い方してなかったでしょう。構成要件の上で更に縛りを掛けたと、本当に公正を担保するための最小限度のものに絞り込んだと、皆さんそう言っていたんじゃないですか。そういう発言は撤回されるんですか。
○衆議院議員(保岡興治君) したがって、百三条に言うところの地位利用を、要件を従来確定してきたとは言われているけど、ある解釈で定まってきたものではあるけれども、法にはなってない、必ずしも。それを法に移し替えることによって限定的効果がある、そういった意味で構成要件を更に限定したと、我々は従来そういう答弁をしてきているんで、事実を全く、先生が御指摘の事実は逸脱していないつもりでございます。
○近藤正道君 私は、従来の公選法の規定に更に絞りを掛けた、皆さんはそういうふうに言ってきた。しかし、具体的に聞いてみると、決して縛りは掛けていないと、そう言われてもやっぱりしようがない。そういうことになりますと、普通の選挙、人を選ぶ選挙と、国家の基本を決める、それに参加する国民投票運動は全然質的に違うんだと。したがって、公正を担保する規定も行為もより絞りに絞り込んだものにしましたという皆さんの今までの言い方は、全くこれは違ってくる、私はそういうふうに思いますよ。 さらに、意見表明はいいけれども、勧誘行為がいろいろ問題なんだけれども、この勧誘には明示の場合と黙示の場合とありますよ。ですから、同じことをしゃべっても状況いかんによっては単なる意見表明で理解できる場合と、これはもう勧誘まで行く場合とある。それほどやっぱり意見表明と勧誘の境界は不明確。さらに、今の地位利用の問題についても非常に私はあいまいだということからいきますと、どこが限定的な解釈になるのか、公職選挙法と一体どこが変わるのか、全く分からない。ほとんど実質的には公職選挙法と同じなんではないか、こういうふうに思えてしようがない。 ですから、度々出てきますけれども、運動期間中、発議後、教員が教室で改正案に言及すること、あるいは護憲に言及することが言わば法に触れるのか触れないのか、人によってみんなやっぱり微妙にそのニュアンスが違ってくる。やっぱり理由はそこにあると思うんですよ。これは、例えば教員について言えば、幼稚園の先生から大学あるいは大学院の先生までおしなべて対象になるわけですよ。もう少し、だれが見ても分かるような、こういうことは許されるけれどもこういうことは許されないよ、もし規制をするんならもっと分かりやすいような規制しないと、これでは発議後、教員は教壇で憲法を語ることができなくなる、もうおっかなくて触れなくなる、これは極めて常識的な発想として出てくるんじゃないですか。 これについて、もっと明確な客観的な基準をやっぱり設ける必要があるんじゃないですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 近藤先生は明確な客観的な基準と言われるんですけれども、先生も法律家でいらっしゃいますから当然お分かりだと思いますが、我々、国民投票運動というのはできるだけ自由にしたいという前提があるわけです。そして、それを、どこまでが自由かということをあんまりきめ細かく、あらゆる行為を想定して法律上規定していくということは、これはかえって国民投票運動というものをおかしくする、そういうおそれの方が私は強いと思います。 ですから、あくまでも解釈規定として、我々この本法を解釈するときには憲法上保障された人権を侵さない、特に表現の自由などは例示して、学問の自由も例示して、そしてそれを侵さないように運用するということまで置いといて、公選法上の地位利用という漠とした概念を判例で限定解釈して、一つの確立した解釈を法文上格上げしてそれを要件化して、さらに将来、解釈においていろいろと自由を前提としてあるべき姿を判例で積み重ねるなどと、まあ判例で積み重ねるというほどしょっちゅうあるようなケースでないとは思いますけれども、そういうふうにして解釈をより的確なものにしていくという、あるいは国会での議論とか、いろいろ国民の間に出てきた意見とか、そういうものを聞いて、またその運用、解釈というものをより自由を前提としてきちっと積み上げていくというのが正しい在り方ではないでしょうか。
○近藤正道君 私は、聞けば聞くほど非常にやっぱり分からなくなる。今言ったように、黙示の場合を考えると、国民投票運動という概念もそれなりにやっぱり広い概念、地位利用は非常にやっぱり境界、限界が分かりにくいと。 こういうことを考えますと、やっぱり教師が教壇で憲法を語る、あるいは大学の先生が講演で依頼を受けて憲法改正についてお話しになる、これについて、これは地位利用に当てはまらないんだよというふうに断定できる確たるものは、条文の上ではやっぱり見いだすことができない。常にやっぱりグレーゾーンの危険にさらされる余地があって、萎縮効果としてはやっぱり非常に大きなものが私はあるんではないかと、こういうふうに思っています。 結局、これは最終的には任命権者がそれに当たるか当たらないか判断するということになるわけでありまして、そういうことを考えると、大変やっぱり私は問題のある、国民投票運動を規制する制度設計としては非常にやっぱりまずい方法であるというふうに思いますんで、これはやっぱり削除するか、あるいは主体を限定するか、あるいは行為を、昨日も提起がありましたけれども、職務に関連して職権を濫用して行うというふうな相当な絞りを掛けない限り、やっぱりこういうものは私は設けるべきではない、こういうふうに強く思っているところであります。 そこでもう一つ、今ほどの仁比議員の話、国公法百二条、地公法三十六条、政治的行為の規制の適用除外の問題でありますが、これは民主党の発議者にお尋ねをしたいんです。 去年の十二月の段階では、いったん与党の皆さんも適用除外ということで了解をしておったんだけれども、土壇場でこの適用除外を排除した。このことについて、一緒に作業をやっておられた民主党の皆さんとしてはその背景だとか理由をどういうふうに考えておられるのか、この言わば撤回にどんな正当な理由があるというふうに皆さんお考えなのか、率直なお考えを聞かせてください。
○委員以外の議員(千葉景子君) 直接その経緯と、そこに私もかかわりはございませんものですから、ただ、今回改めてそういう適用除外をしようと言っていたそういう経緯もございます。そして、先ほどから御指摘のありますように、やはり意思表示の自由、そして国民投票に多くの公務員も含めて参加をできる、こういうことを担保しようということから、今回参議院にも適用除外を含めた法案を提案をさせていただいたと、こういう経緯でございます。 そういう意味では、是非、衆議院の段階での協議でも適用除外という方向がある意味では醸成されていたということでもございますので、是非これは私どもの案を尊重して与党の皆さんにもいただければというふうに思っております。
○近藤正道君 それで、先ほどの仁比さんの話に少し関連をして、時間が少ないわけでありますが、お聞きしたいというふうに思っています。 国公法の百二条の規定からいきますと、国民投票運動はそれは規制の対象にならないわけでありますんで、改めてこの三年間の論議の中では、国民投票運動は国公法上何の問題ありませんよと確認をすることになるというふうに思うんですよね。そして地公法については、このままいきますと規制の対象になりますから、刑事罰の対象になりますから、これを外すという、そういうこれから作業を行うんだろうというふうに思っています。 私がお聞きしたいのは、先ほど来の話とその続きでありますけれども、三年間の議論の中で投票運動と政治目的の政治的行為、この切り分けというのは簡単にいくんでしょうか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先ほど基本は申し上げましたとおり、国家公務員、地方公務員とも、国民投票運動の意思表明という点では、これはもう運動そのものの定義から自由になる。今度は、勧誘まで含めた運動ということになりますと、これは国家公務員法上も地方公務員法上も自由を明確にしようという前提はあります。 ただ、これがいわゆる制限されている政治的行為と重なって行われる場合には、それまで重なって行うからいいんだというような解釈になると、これは行き過ぎだなと。その辺りのことは、先ほどの提案理由の中でそういうことにならないように運用するという民主党の提案の趣旨がありました。今、千葉先生がお答えになりましたけれども、千葉先生のお答えの中にも、適用除外というものは、そういう一緒にやる場合、糊塗してやるようなケースはそれは適用除外から外しますよという趣旨が提案理由の中にも説明がされていましたが、我々もそういう趣旨を考えてその辺をきちっと検討して、そして三年後にはしっかりした答えを出そうと、こういうことでございます。
○近藤正道君 結局、概念としては三つあると思うんですよ。 いわゆる国民投票運動、それと皆さんがよく言う国民投票運動にかこつけた運動、国民投票運動に名をかりた政治的行為、それともう一つはお互い重なり合う行為、政治的行為と投票運動が重なり合う行為、両方の意味も持っている場合、これがあると思うんですよね。一番目と二番目はすっきりしていますからそれぞれの対象法で対処すればいい。問題は重なり合う場合なんだというふうに思うんですが、基本的にこの重なり合う場合については皆さんとしてはどういうことになると、どういうふうにこれは評価できるというふうに思っておられるんですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 先生が今おっしゃった全く重なる部分というのがどういうケースかということを、やっぱりそういうことも含めて、いろいろ糊塗する場合も含めてよく検討した上で、そういうものを必要以上に自由にするということは、これは我々はそれは意図していない、民主党も先ほどの提案理由の説明からいくと意図していない。その辺の切り分けを慎重にすると。全く重なるケースというものがどういうケースであるか、私も今ちょっとにわかにぱっと思い付きませんが、それについても、何というか、国民投票運動の自由の趣旨を殺さないということであれば制限すべきだし、それを生かすべきだという判断であれば、これは適用除外にすると、その辺の切り分けを慎重にしようということでございます。
○近藤正道君 非常に分かりにくいんですけれども、更に聞いてみたいというふうに思っています。 問題は、部分的に重なり合う場合。皆さんは国民投票運動の自由、原則自由という趣旨を大事にしていきたいということでありますが、部分的に重なり合う場合にどうなるのかということがさっぱり分からない。国民投票運動が中心的な場合と、政治的目的を持った政治的行為が中心の場合と、いろいろあるというふうに思いますが、その両者の場合、投票運動が中心の場合どうなるんですか、政治的行為が中心の場合どうなるんですか。あるいは、もっと端的に言えば、国民投票運動が中心のところに多少なりとも政治的目的を持った政治行為が入っている場合、場合によっては、これは最終的に判断するのは警察あるいは検察ということになるんですけれども、この人たちが自由に判断をして、これは国民投票運動をやっているように見えるけれども、部分的にあれ、政治的行為の要素がある、だからこれ規制するよという形で介入するということは可能なんですか。法文の上でその辺のところはどれだけ明確になるんですか。
○衆議院議員(保岡興治君) 基本的には、重なるといっても重なる行為をやっていたら許されない、国民投票運動をやっているからといって、そちらの重なっている部分がかなり大きく重なったり小さく重なったりするケースもあるでしょうけれども、それだからといってそれが許されることにはなりませんよと、そういうことを我々は頭に置いてその切り分けをしたいと思っているんです。要するに、したがって、こちらの方は処罰される可能性がありますからそれは分けてやってください、純然たる国民投票運動としてきちっと行ってくださいという立法をする必要があるんじゃないかということでございます。
○近藤正道君 これは簡単にいかないと思うんですよ。地位利用はそれは懲戒処分ですけれども、政治的行為の場合は刑事罰の対象になるわけですよ。一体だれがどんな基準、物差しで判断をするのか、それによって随分変わってくる。今ならそれは国民投票運動、国公法の場合自由なわけですよ。それがケースによって規制の対象になる、ならない、これでは正に萎縮効果としては、地位利用よりもはるかに数倍強烈なものをこの法的な規制によって握ることができる、これでいいんだろうか。 こういう問題は正にこの法の根幹にかかわる話ですよ、これは。こういう問題がこれから三年間先延ばしされる、取りあえずここでもってこの法を認めてくれという話は私はちょっといただけないと。ちょっとどころか相当いただけない。これは明確なやっぱり基準、どういう基準に従ってだれが判断する、判断するのは現場の警察ですけれども、よほど客観的なやっぱり基準がなければ、それは萎縮効果は物すごいものが出てきますよ。どういうふうに考えておられるんですか、これは。
○衆議院議員(保岡興治君) 何遍も同趣旨のことをお答えするようで恐縮でございますけれども、先生がおっしゃっているのはやっぱりルールを一義的に適用する、判断するのはその取り締まる当局だと思いますけれども、しかしながら、いずれは裁判で担保されるわけでございまして、そういう際、捜査当局にしても裁判官にしても、明確に判断できるように、できるだけ切り分けを明瞭にこの法案でもすべきだという点で三年間の期間を置いて、民主党でも提案理由の説明では外されていますが、私は提案理由の説明としてはそれでいいと思いますが、法解釈としてはなお疑義が残る。その辺りを明確にする。先ほど民主党の提案理由を聞いていますと、我々とほぼ考えは変わりないというふうに思いました。
○近藤正道君 結局、これで終わりますけれども、公務員、教員は、やっぱり地位利用と、そして政治的行為規制という非常に不明確な二つの規制でやっぱり縛られることになる、これが非常にはっきりした。一方で、公務員とか教員は憲法尊重の擁護義務を負うという、そういう立場にあるわけでありますが、こういう人たちが大量に萎縮効果という形で網かぶせられて国民投票運動の場から排除される危険性があると。これはもう正にこの法案の根幹にかかわる問題でありますので、これはやっぱり三年間先延ばしというのは私は基本的におかしい、こういうふうに申し上げて、さらに、時間が来ましたので、続けてまた質問をするということを申し上げて、私の質問これで終わります。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。 ただいま非常に掘り下げた詳細な議論が行われておりまして、正直感心しながら伺っておった次第でございますが、これ非常に大事な審議でございますので、引き続きこうした掘り下げた議論が行われることを期待をいたしますが、私は、ちょっと雰囲気を変えまして、せっかく今日は民主党から対案が出されておりますので、そのことに関連をして質問をさせていただきたいというふうに思っております。 今日の千葉先生の法案の提案理由をお聞きをしておりまして、途中でこう言っておられました。国民投票法制は、憲法改正の中身をめぐる議論とは切り離し、憲法改正を標榜している政党も、あるいは反対している政党も、ともに賛同し得るような公正かつ中立的なルールとはいかなるものかという冷静な議論を通じて幅広いコンセンサスづくりを目指すべきものであると考えますと、こうおっしゃいました。私は、もう全くそのとおりだろうというふうに思うわけです。 しかしながら、冷静な議論は既に行われているわけでありますけれども、この幅広いコンセンサスをつくるということが正直言って大変に難しい。何とか、私どもの立場からいたしますと、関係の皆さんに御努力をいただいてこの幅広いコンセンサスを何とかつくっていただきたい。やはり、国民各層の方々がもろ手を挙げて賛成とは言わないにしても、憲法改正を論じるための手続法としてはまあよくできたんじゃないかと皆さんがおっしゃるようなものを是非作っていただきたいと、そう思っておるわけでございます。 千葉先生、今いらっしゃらないんですけれども、よろしゅうございますか。 せっかく民主党これお出しになりまして、しかも、この対案の中で、与党は余り民主党との違いはもうほとんどなくなったというようなことを言っているけれども、厳然たる違いがあると、こういうことで四点を挙げていらっしゃるわけであります。この四点で結構でございますけれども、簡単に、与党案よりもこっちの方がはるかにいいんだというところの自信のほどをちょっと御説明をいただきたいんでございますが。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 四点のことについて具体的にというよりも、多少私のこの法案に対する思いというものを説明させていただきますと、この与党案の方は、もう端的に憲法改正手続法でございます。つまり、憲法改正をするための手続としての国民投票法制度をつくるんだということでございます。 ただ、私の思いは、そもそもの出発点が、憲法改正の手続法を作るというよりも、国民投票制度をつくるんだと。すなわち、国政の非常に重要な問題点、あるいは国民の関心が非常に高いような政治的な課題については広く国民から意見を聴くと、国民全体の客観的な公正な声を聴くという意味の国民投票制度をつくる必要があるんではないかというのが、私としてはその出発点でございます。そして、その国民投票の中で、その一つとして、憲法改正という最大に重要な案件についてもこの手続にのっとって承認する、しないを国民が決めるということもいいんではないかと。 しかし、そもそもの出発点が、申し上げましたように、国民投票制度の創設であるということの出発点がございます。そうしますと、与党案ですと、国民投票制度ではなくて、あくまでも憲法改正の手続だけの法案でございますので、どうも私どものその出発点の思いが全く達せられていないと。まあ与党案の立場で、憲法改正手続の法案なんだから憲法改正の手続だけに限定して、そのほかのことは別に考えればいいじゃないかというお考えかもしれませんが、私どもとしましては、出発点が、そもそも国民投票制度を創設したいと、創設したその国民投票制度の中で憲法改正手続ということについてもその一つの適用する場面だというふうにしていきたいというふうに考えておりますので、この国政の重要な課題について国民投票の部分が入らないという与党案ではそもそも当初の目的が達せられないというふうに思っておりまして、ですから、ここのところは、私どもが与党案の方に妥協するといいますか譲歩するのは、これは困難でございまして、むしろ与党の方が私どもの案に言わば賛成いただければ、それはそれでよろしいんじゃないかというふうに思っておるわけでございます。
○長谷川憲正君 続けさせていただきます。 今の御議論は分かりましたが、私は、せっかく野党を代表して民主党がこの対案をお出しになったその勇気を買いまして、もう少し掘り下げて御質問をしたいと思うんですけれども。 こういう対案を出されたということは、要するに、与党案ではなくて、参議院のこの憲法調査特別委員会の皆さん、こちらで賛成してくださいと、そういう趣旨ですね。当然そういうことだからお出しになっていると思うんですね。 そうなりますと、私は心配をしますのは、先ほどの提案理由説明の中で言っていただいておりますその幅広いコンセンサスづくりを目指すというところに行き着かないのではないかなと、現実論としてですね、そこを私は非常に心配するわけです。それは、正にその言っておられるコンセンサスづくりが必要なのでありますけれども、現在のこの国会の状況、特に今、参議院で議論をしておりますけれども、ここでは、野党が少数党、少数会派になっているわけであります。ですから、最終的にここで賛否を問うてみたら、与党の皆さんが、ああ、やっぱりこれは間違いだなと思われれば別ですよ。しかし、そうでなくて賛否を問うたら、これはもう与党案が通ってしまうということになると思うんです。 ですから、せっかく対案をお出しになった勇気は私はもう高く評価をいたしますけれども、こっちを取ってくださいと言うだけでなくて、いかにしてその与党との案との妥協を図るかという、それはこの間も提案者の仕事ではないというようなお話がありましたけれども、それはもう我々の仕事なのかもしれませんが、私はそういう意味で、何か歩み寄る余地がないのだろうかということをつくづく思うわけです。 そこで、国民投票制度につきましても、それは重要な問題について国民に直接意見を問うということがあってもいいと、それはそのとおりだろうと思います。しかし、そのことと今憲法の改正のための手続法を作るということが同時並行的に議論されなければならないかというと、そうではないのではないかと。 また、そこは与党の皆さんも、民主党の言っておられることに対してまた何か受けて立つ方法があるのではないかと。仮にこの四点が今与党とそして最大野党会派との違いだというふうにいたしますと、何か乗り越えられる方法があるんじゃないかと、そう思ってもう一度質問をさせていただきますが、与党案との妥協の余地という点に関してはどのようにお考えでございましょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) お答えします。 私どもとしましては、更にこの議論を重ねていただきまして、与党案、そして私どもの案というものを更に更に議論を重ねていただければいただくほど、やはり民主党案に賛成いただけるという方向になるんではないかというふうに思いますので、この審議も更に時間を掛けていただければと希望しております。
○長谷川憲正君 ありがとうございます。 与党の発議者にもお聞きをしたいわけでございますけれども、こういう具体的な民主党の対案が、もちろん衆議院の段階でも対案がありまして、いろいろ議論がなされ、話が相当に進展したということも承知をしているわけでありますが、今こうして改めて参議院でこういう民主党の対案が出てきまして、両党の間、もちろん公明党入っておられますから三党の間で更に議論をして、なるべく多くの一致点を作ると。もちろん、これ以外にも実は私どもその他の、その他の会派と言ったら申し訳ないんですけれども、小さいところからもいろんな意見が出ているわけで、例えば最低投票率とか最低得票率とかいう問題もあるわけでございますけれども、そういうことも含めて何かコンセンサスがつくられる余地はないものか、お尋ねを申し上げたいと思います。
○衆議院議員(保岡興治君) 衆議院の段階でも、提案する段階に至るプロセスにおいても、委員会の現場としては全く先生のおっしゃるような認識で調整を進めておりましたが、最終的に小沢党首が、それぞれ案を出して国会で違いを明確にした上議論を進めてほしいということでございましたので、やむを得ず我々は、一本化する直前まで行ったものを断念して、与党案、民主党案、それぞれ出る結果につながったのでございます。 また、最終段階で議決を最終的に付すときに、昨年の十二月に委員会の発言によって相当の歩み寄りをした上、最終的に協議して一致点を見いだす最後の努力をいたしました。しかし、一字一句変えるわけにいかないと、小沢党首のこれも御発言がございまして、それに沿った民主党の執行部の御対応もありまして、我々は協議を断念して、与党案を可決する委員会のお願いをしていったわけでございます。
○長谷川憲正君 経緯は私も承知をしているわけでございますけれども、今この参議院の委員会では参考人の意見をいろいろお聴きをしたり地方で公聴会を開いて地方からも御意見をいただいたりしているわけでございますけれども、そういう中でやはり、参議院は参議院らしさを示せと、特に再考の府、学者がリコンシダーと英語を使っておりましたけれども、再び考え直す、そういう役目を持っている院なんだから、そういう特色を大いに発揮しろというようなことを言っていただきまして、我々も発奮しているわけでありますけれども。 過去のことは過去のこととして、やはりもう一度、私は、与党とそして野党の間の歩み寄りというものが図られることが、各党の利害はともかくとして、やっぱり憲法ですから、法律の法律でございますので、小さな違いと言ったら失礼かもしれませんけれども、そこにこだわって私は国家の将来を危うくしてはいけないというふうに思いますので、何とか歩み寄りをお願いをしたいというふうに考えているものでございます。 今日はもっと個別の問題もいろいろやるべきだったのかもしれませんけれども、連日の議論でございまして、余りこの民主党の案についても深く私まだ勉強もできておりませんので、今日は私、これで質問は終わらせていただきたいと思います。
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。 昨日、民主党の対案が出されましたので、拝見をいたしました。この対案をお作りになるにはかなり御苦心をなさったのではないかと思います。二つの点で違いがなければいけない。一つは衆議院送付に係る与党案との違い、それからもう一つは一事不再議との関係で衆議院に提出された御党の対案そしてそれを修正された最終案、これとの違いがなければいけないということであります。 前者はまた議論するとして、後者の衆議院との違いでまいりますと、私の理解するところでは、国民投票が承認を受けなかった場合に再議について慎重な規定を設けられたことが一点、それから、憲法審査会が合同審査会をやったときに、その経過及び結果を会長が憲法審査会に報告しなければならないという規定を設けられたことが一点、その程度であろうと思いますが、その理解でよろしいでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) その二点でございます。
○木村仁君 一事不再議の原則というのは、幾つかミスプリントがあったからそれを直しても違いは違いだということかもしれませんけれども、やっぱり不再議のバリアを越えるためにはかなり実質的な違いがあってほしいなと思います。 これも実質的な違いといえば違いでありますけれども、まずこの二点について簡単にお尋ねをしておきたいと思います。 御党の対案の改正後の国会法六十八条の三に、国民の承認がなかった憲法改正に係る憲法改正案と同一の憲法改正原案の発議に当たっては、当該国民投票の結果を十分に考慮するものとすると書かれております。私はこれは、念のために、いい規定だと思いますけれども、逆にこれは再発議がやりやすくなるなという気持ちがするわけでありまして、どうも私どもの常識でいえば、一度三分の二の特別多数でもって両院の発議があった、それを国民投票にかけてみたら不承認になった。その場合だったら、常識としては、もう一度衆議院議員の総選挙があるとか、あるいは少なくとも参議院議員の通常選挙があるとかして国民の意図がまた代表制について問い直されて、それから、それでもなお三分の二を取る自信があるのならばもう一遍同じ内容で発議してみようかというのが常識であって、ちょっと、その結果を配慮すればやれるというのは随分国民を軽く見たものではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 確かに先生御指摘のように、一度国民投票で不承認になったものを、また同じものを更にすぐにまた出すということは、余り政治的な行為として起き難いんではないか、あるいはやりにくいんではないかというふうにも思います。 ただ一方で、全く規定がないということになりますと、しかしそれもできることになるのかなということにもなりますので、法律としましては、実際上そういうことが起こることが可能性が少ないといいましても、やはりそういうことも予測して規定する必要があるんではないかというふうにも考えた次第でございます。
○木村仁君 衆参両院、特に良識の府参議院があるのにそういうことが起こるであろうという想定をなさるのは、ちょっといかがかと思います。 第二の点でございますが、対案の改正後の国会法百二条の八第一項に、憲法審査会の会長が合同審査会の経過及び結果を憲法審査会に報告するという規定が設けられました。これは憲法審査会、とりわけその合同審査会の機能を強化して、そして憲法改正の発議ができやすくするという意図で書かれた条文でございましょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 特にできやすくするという結論の方向性を持った規定ではなくて、合同審査会の会議の状況が両院の各審査会に十分に伝わって、各審査会での意見が活発になるようにということが目的でございます。活発になった結果、それが賛成の方向に行くのか反対の方向に行くのかは、それはそれぞれの審査会の議論の上でのことでございます。
○木村仁君 どのような御答弁をいただいても、私は了承をいたすわけでございます。 私が申し上げたいのは、もうこれくらい問題が煮詰まってしまったではないかと、衆議院と参議院の一事不再議のバリアを越えるためにお考えになることとしては余りにも軽微ではないかということを申し上げたいんです。実に辛抱強く、実に丹念に衆議院の審議の前後に、前後ということはありませんが、前及び中において与野党の意見の調整が尽くされておりますし、与党の中でも自民党、公明党のいろんな議論があって、議論が尽くされているわけです。 今発議者がおっしゃられましたように、あんこを中に入れてまんじゅうを作るんでなくて、自分は外をあんこで巻いておはぎを作るんだとおっしゃるんならば、これはもうえらい違いでありますけれども、しかし、御党がずっと今まで与党と折衝された過程は決してそんなものではなかったと思うんです。そして、現に対案として出されましたものでも、憲法改正国民投票がほとんどの規定を占めておって、そして、そのおはぎのあんこに当たる部分は第三章で国政問題を含む投票として出てくるわけでありますから、それは御党の大きな意欲は理解いたしますけれども、現在の日本の状況の中で、現在の日本国憲法の環境の中で、それができないだろうということはもう皆さんが十分御承知であると、その結果こういう対案になっているんだろうと思うんですよ。 そして、私は、おやりになりたいこと、一般の国民投票というものをつくりたいというような考え方は十分にこの過程で議論をされて、そしてまあ妥協で御満足ではないのかもしれませんけれども、附則で将来そういった制度を一緒に考えようということになったのでありますから、私から言えば、殊更ここで対案をお出しになって議論をするほどもないのではないかなという気がいたしたわけでありますけれども、これは私の率直な感想でありますから、また反対をおっしゃっても結構でございますが、一言何かお願いいたします。
○委員以外の議員(小川敏夫君) まず、再発議の部分の追加部分でございますが、確かに不承認、発議した後国民投票で不承認になったと、そしたらまたもう一度やるということは考え難いとは思うんですが、ただ、不承認になったと、その直後に院の構成が変わる、衆議院でも参議院でも、選挙があればそこで議院の構成が変わるわけでございます。そうしますと、また新しい議員の方たちが議論して、その結果同じような内容の発議をするということもあり得ますので、それはしかし、院の構成が変わったといっても、国民から見れば同じ内容のものが出てくるということは、これは控えるといいますか、様々な点を考慮した上で行った方がいいんではないかというようなことも考えた上で、やはりこの規定が必要ではないかというふうに考えた次第でございます。 それから、国民投票の案、私どもが出しました対案の中で、国民投票とはいっても、しかし実際の条文が憲法改正の手続法案の部分が数が多いのではないかという御指摘もございました。これはやはり憲法改正手続という部分を含む内容の国民投票法案でございますので、そうしますと、当然のことながら憲法改正手続というものにつきましてより重要性が高いと、それから厳格な要件が必要である、様々な憲法上の要請がございますので、当然ながらそれに伴って規定しなければならない条文数も増えたということの結果だというふうに思っておりまして、条文の数が多いから、あるいは条文の数が少ないから、国政に関する国民投票の部分が、私どもは軽視しているということでは決してございません。
○木村仁君 まあ違いを四つほど挙げられておりますけれども、自余のものはいろんな審議の中の質疑、答弁の中で考え方が歩み寄っていく可能性があると思うんです。だから、やっぱり最後に残る一番大きな問題は国政問題、国民投票をこの際認めるかどうかという問題であったろうと思います。それは長い関係者の議論の中で、やっぱり今回はそれを認めることはできないと、しかし将来は考えていこうではないかという、そういう結論になった、まあ結論であったのか、私はもうほとんど結論だったと思うんですが、その後の政治情勢で変わっちゃったからあえて申しませんけれども、なったその理由は、やっぱり代議制と直接民主制の、そこのぎりぎりの憲法問題のところがまだどなたも自信がないと、こういうことだろうと思うんです。 ですから、そういう考え方でこの対案の中身を見てみますと、対案の百三十七条にはこう書いてありますね。国政問題国民投票の結果は、国及びその機関を拘束しないものとすると書いてあるんです。これは、地方公共団体で住民投票の条例を作られるときも、代議制と直接民主制の深刻な問題がある。しかし、それをあえてやるときの条文というのは、その結果を尊重するものとするとか、そういう条文になっているんです、地方公共団体でも。ですから、ここでもしそういう確信に基づいて書くとすれば、投票の結果は立法過程において配慮されなければならないというぐらいの条文にならなければ意気込みが見えないと私は思います。 やはり御党の中で直接民主制と代議制との確執があって、やっぱりまだ国民投票、一般の国民投票を設けるには時期が早いのではないかという賢明なる御判断があるからこういう案文になっているので、それは政治情勢がつくり出した不幸な対案だと私は思いますけれども、そういうことで、この問題については附則で一応処理されたのではないかと、そういうふうに思っておりますが、賛成なさいませんでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 結論的には賛成はとてもできないものでございまして、つまり、この私どもの案の百三十七条は、そもそもこの憲法が、法律の制定は国会にあるというふうに明確に規定しておりますので、国民投票がこの法案の、法律の成否に拘束力を与えるということは憲法上許されないことであると考えております。したがいまして、そのことを念のためにこの百三十七条で規定したものでございます。
○木村仁君 私は、この百三十七条の規定というのは民主党の良識の表れであるという意味で申し上げておりますので、余りお気持ちを悪くなさらないでいただきたいと思うのでありますが。 直接民主主義と代議制の問題というのは非常に重要な問題で、私自身も、あるいは一般的な国民投票制度をつくるとすれば、やっぱり憲法改正によって何らかの根拠をつくるべきかなと思います。 しかし、勇気付けられるのは、ないことはないんですね。憲法には代議制を規定していて、そして地方自治に関する憲法の規定の中では、地方公共団体に議会を置くと書いてありますけれども、地方自治法の中には、町村は議会を置かず住民総会を設けることができるといって、一〇〇%直接民主主義を認めた制度があるんです。だれもこれを違憲と言わないんですから、まあいろいろ議論をしていけば知恵はあると。そのいろいろ議論して知恵のあるところを御一緒に考えていったらどうかということが与党案の附則に化体されていると思いますので、もう答弁を求めるとまた反対になりますから申し上げません。よろしく御理解をお願いしたいと思います。 それからもう一つ、最低投票率の問題があります。これは、私どもの地方公聴会やあるいは参考人質疑の全体的な印象からいえば、野党の御推薦になるような方々はほとんど最低投票率というのを採用すべきだという議論をなさったわけであります。したがって、私は今度出てくる対案、そしてそれが一事不再議と明確にバリアを越すとすれば、民主党としてはこれを入れておいでになるのかなと、そのときいかにしてこれを撃破するかということを懸命に考えておったわけでありますが、しかしこれもまた民主党の良識で入っておらないんですけれども、いかなる経緯で入らないことになったんでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) やはり憲法改正というものが余りに少数の国民の意思で決定されるということは好ましくないと思っておりますので、そうした意味で最低投票率の導入というものはやはり必要な面があるんではないかというふうに思っております。 ただ、ではそれを導入したとした場合にどれだけの投票率にしたらいいのかと。余り高く設定しますと、いわゆる投票ボイコットによって実質的に承認が困難になってしまうというような弊害が生じます。しかし一方で、余り低いのでは何か余り意味がないよなという提案ございまして、そうすると、最低投票率の割合につきまして更に詳細な議論をするとともに、やはり何らかの統計的な調査とかあるいは諸外国の例とか、そういったものを十分に参考にしながらより適切な投票率を定めていくことが必要ではないかというふうに思っておりますが、何しろこの委員会も、そうした調査を終えるまでには、終えて提出するといいますと、今審議しているこの委員会には提出できませんので、その最低投票率の点につきましては、必要であるが、しかし今後の検討課題ということにしまして、今回はその点は規定しなかった次第でございます。
○木村仁君 御答弁を十分に理解をいたします。 そこで、同じ質問について今度は与党側の御意見を伺っておきたいのでございますが、この三分の二の議決、私、実は昨日参考人質疑で思い余って言ってしまって少し怒られたりいたしましたけれども、三分の二の議決というのは、これは非常に特殊な性格のものであります。私が悲しいのは、この憲法の原案を発議するときに、その採決をする瞬間において私の一票は反対する人たちの半分の値打ちしかない。これが三分の二でございます。こういうものが民主主義の多数決の原則の中で入ってくるべきではないんです。入ってくることもあります。例えば、この仲間を一人除名してやろうというようなときにはそれは三分の二でもいいでしょう。しかし、こういう政治的に命を懸けて、しのぎを削ってやるような問題について、それが半分になってしまうというのはおかしい。 我々は選挙によって選ばれてきます。その選挙には一人一人の有権者の一票の重みが大変問題になって、訴訟にまでなっているわけです。その選ばれてきた私どもがここで議論をするときに、反対派の半分の力をもって戦えとおっしゃるんですかと。これは私の悲しみの一つでございまして。 そのことを、実は参考人の方はこういうことをおっしゃっていました。三分の二というのは不合理である、しかしこれは主権者である国民が国会に課したバリアであるから、それは承認しなければならない、もちろん私は承認しております。これは憲法に書かれているわけでありますから、そのバリアを越えることなしに不服を言っておっては何もできないんでありますから、私は了承しているんです。しかし、その参考人がおっしゃるのは、それゆえに、これ以上のバリアを国会に対して課すことは憲法の承認するところではないと言われるわけでございます。 私も、この三分の二という非常に難しいバリア、これはもう、まあ自分の党のことを言ってはいけませんけれども、もう何十年にわたって、中曽根さん、佐藤さん、鳩山さん、いろんな方が議論をしてもついにできなかったこと、それは三分の二の障害ですよね。ですから、それだけの重い荷物を背負いながら我々は憲法を発議するわけでありますから、もうそれ以上のバリアを設けることは私は憲法が認めないと、そう思いますが、その点についてはどうでしょうか。 というのは、この問題があってどうも政府・与党はそれを避けているというような印象が一般の国民に芽生えつつあるとすれば大変問題なので、やっぱり憲法上問題があるということを私は心の中でははっきり言ってほしいという質問でございます。よろしくお願いします。
○衆議院議員(赤松正雄君) 木村委員の含蓄に富んだ御質問、聞かしていただきました。 今おっしゃったその今の憲法が決めている憲法九十六条の規定の更に加重なる条件を付けるというのは憲法上疑いがあるんじゃないかと、そういうことでございます。 過半数というものをどう見るかということについては、御承知のように有権者総数の過半数、あるいはまた投票者総数の過半数、そして有効投票数の過半数、こういうふうに三つに分かれているんですけれども、学説上、先生御承知のようにいろいろな意見が分かれている。そういう状況の中で、やはりその有権者総数の過半数と、こう解釈するということについてやはり解釈論上は否定し切れない。そういう意味で、立法政策上の是非はともかく、違憲であるというか、憲法上おかしいとまでは言い切れない、そんなふうに思う次第でございます。 それから、最低投票率の問題でありますけれども、これについてはこの委員会の冒頭以来いろんな議論が展開をされてきたわけでございますけれども、やはり先ほど木村委員おっしゃったように、この憲法九十六条の規定という観点から見て、やはりそれ以上の加重な要件を付け加えるということについては、その憲法上疑義があるとの疑いなしとしないというふうな位置付けをしている次第でございます。
○木村仁君 疑義あるという疑いなしとしないという、まあ疑義があるというふうに私は理解をいたしております。 私がこの三分の二ということに固執しますのは、これはその九十六条の規定について、例えばこれは何とおっしゃる方ですか、塩野七生様、この方は憲法九十六条の規定をまず改正して過半数にしたらどうかと、そういうことを言っておられますし、佐々木毅東京大学総長も、改正発議の実現可能性がほとんどないところで憲法論議を繰り返していると、政治全体のよどみがその分長続きするという言い方ができるかもしれないという。でありますから、私もこの考え方には賛成でございます。もしやるとすれば、改正するとすれば、その点も考えて、これは私の感想でありますからもう御答弁は要りません。 次の問題は、改正後の国会法の六十八条三でございます。内容において関連する事項ごとに区分して憲法改正の発議をするというふうになっております。そしてこれが、こういう案が決まったときに幾つかの新聞で、これでもう憲法の全面改正ということはなくなったという報道をしておりました。私は非常にびっくりいたしまして、私の勉強不足だろうかと思って、この案文等準備されたものをいろいろ読んでみましたけれども、そういうことはないと思います。そして、そのことについては質問があって、発議者のお答えがありました。しかし、私が満足しないのは、その発議者のお答えが少しあいまいである、全面改正ができないわけではないが難しいのではなかろうかというようなニュアンスではなかったかなと思うような気がします。そこのところをはっきりさせておきたいんです、全面改正は可能であると。 そもそも日本の法律というのは、改正した部分は、法律は括弧何条かに何と改めるといろいろ書きますけれども、それは本体の中へすっと入ってしまって完全な形の法律になるというのが外国の法律と違う、大陸法系でそうなると思いますけれども、違うわけです。イギリスの法律なんか、改正文が別にあって、それを本文とコディファイするのが非常に難しいというふうなシステムでありますが、日本のはすっきりと、議決すればすっと中に入って完全なものができると。 恐らく、全面改正をするとなれば、国会が三分の二の多数という権威を持ってこの憲法を次の憲法にしたいんだということを示して、国民がそれを承認するかしないかというのを議論するという形になるのが一番分かりやすくて、ここをこう改める、ここをかぎを何とかするというようなものが国民投票にかかるわけがないと思うんです。 したがって、この項目別というのは、ある完全な憲法体制があって、その一条、二条、三条をこう変えていくというときには非常によく分かるんでありますが、私どもは全体を変えたいと。そういう意味では、私は、最初の憲法改正は、まず今の日本国憲法をそのまま今の美しい日本語に変えることから始めて、こういう憲法はどうでしょうかと国民に問い掛けてみる。そして、まあついでと言うといけませんが、そのときに塩野七生さんや佐々木総長が言われるような三分の二条項についても考えるということではどうかなと思っておりますが、それはまあ、これも私の感想になりますので、一括全文改正が可能であるということのお答えをちょうだいしたいわけであります。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 木村先生の大変卓越した御意見に対しまして、私の方から御希望に沿える答弁になるかどうかちょっと自信がないのでございますが、個別発議か一括かということなんですが、これ言うまでもなく、発議の案文の内容にもよるのでございます。ただ、私どもは、やはりこの法案におきましては、憲法改正原案の発議に当たっては内容において関連する事項ごとに区分して行うと。これ要するに、個別発議をするという一つの要請があり、しかしまた一方で相互に矛盾のない憲法体系をつくるという要請がある。二つの要請をどう解決するかということで頭を悩ませたわけでありますが、結論とすればそういう文章になった次第でございます。 そこで、御指摘のような、憲法の全面改正においてそれが可能かどうかということですが、例えばそれがすべて相互に密接不可分である、つまり内容の上で分かち難いというものであれば一括して発議されるという場合も論理的にないことはないというふうに思います。しかしながら、やはり様々な内容の改正を含むということであれば、当然発議には両院の三分の二以上の賛成が必要である、こういうことを考えれば、一括して発議をするということは、現実問題として、あるいは政治論としてはなかなか難しいんではないか、このように答えざるを得ないので、そこを是非御理解いただきたいと思っております。 それから、先生の御指摘のあった法律の文章でございますが、これをもっと日本語として整合性が取れて分かりやすい表現にすべきではないか、そういう意味の一括の改正というのはいいんではないかと、こういう話がございましたけれども、これはあくまで想定ではございますけれども、あくまで形式的な改正ということであれば、それは全部を一体として発議するということがあってもこれはおかしくはない、このようには思っております。 それから九十六条、つまり改正の手続部分のことも一緒にやれということは、これはちょっと難しいことでありまして、やはり今申し上げたような形式的な部分とそれから正に改正の要件にかかわるような重大な問題というのはやはり当然これは切り離して発議をすべきものであると、こう思っております。
○木村仁君 理論的には可能であるという点を認識いたしておきたいと思います。恐らく、現実の改正原案を国民に示す段階では、国民は完全な形の憲法を見せてくれと言うだろうと思います。 次に、審議の仕方でございますけれども、改正後は国会法によって、この憲法発議についても先議、後議という概念がきちっとしております、参議院が先議するのか衆議院が先議するのか。すると、今までの常識であれば、先議をしている間は、例えば衆議院先議であれば参議院はじっとそれを見ているという形になります。 私は、憲法改正という大きな問題については、それは余り国民に分かりやすくないだろうと。どうも衆議院だけでやっているようだ、そしてそれができてしまうと、先議院だから、後議の参議院は根っこから議論するといってもおのずから制約があるなと、そういうことでありますから、これは憲法審査会そしてその合同審査会というものができるわけでありますから、同時並行的に審議することも理論的には可能であると私は考えております。 そのことをちょっと公述人にお尋ねいたしましたら、公述人は、先議、後議といっても、一緒に両方で審議するのは結構であるが、早く審議を終えて送り込めばそれが先議になるというようなことを言っておられましたが、これはもう全く国会の姿がお分かりにならない方の意見であろうと考えました。 この手続法案によっても、一緒に議論をしながら合同審査会で問題点をまとめ、そしてほぼ同じ時期に同じものが発議されていくと、そして国会の意思になるというような理解が私はできるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(赤松正雄君) 木村委員のお気持ちはよく分かりますけれども、結論的に申し上げますと、この具体的な改正原案につきまして、各議院が同一の原案を同時並行的に審査するということはできないという考え方でございます。 もう既に先刻御承知のように、同一の議案につきましては、各議院におきまして時間的、空間的に別個の議事手続を経て先議、後議の形式で独立した審議が行われるというのが確立された議会運営であり、それによって両院の自律性が保たれているという、こういうことでございます。 以上でございます。
○木村仁君 憲法には全くそういった両院の関係書いてないので一緒でもいいのかなと思いましたけれども、理論的にいけないというのであればそれでよろしいんですが、そこのところはひとつ憲法審査会そして合同審査会において十分情報が交換できるような状態で進めていただきたいなと思います。 それから、もう一つ確認しておきたいんですけれども、この国民投票広報協議会の議論の中で、中立公正ということが盛んに言われております。したがって、その委員についても配慮をすべきであると。このことは、三分の二の多数で議決された議案であれば、それから十人ずつの代表を選ぶと三分の一の方は恐らくゼロになるということは非常に考えられますので、その点をおもんばかって、こういう、法律案十二条の、協議会の委員は各議院における各派所属議員の比率により各会派に割り当てるように選任するけれども、一人も代表が出ないような場合にはそれを考慮しなさいということが書かれております。そのことは私は大変賢明な規定であると思います。 〔理事中川雅治君退席、委員長着席〕 ただ、基本は、三分の二の議決で方針が、衆議院の方針が決定し参議院の意思が決定され、それゆえ国会の意思が決定されたら、それは国会の意思が決定されたということでありますから、それを持ち出して国民投票にかける行為は、憲法にも承認を求めよと書いてあるように、承認というのは正しいと確信したものをよろしいですかと聞くのが承認であって、何か作ってみたけどどうでもいいですと、考えてくださいというのは承認を求める行為ではないんです。そういうことを言って、それゆえこの十二条のこの救済規定の方を余り大きく運用したら、これは国会の権威いずこにありやということになるわけでありますから、その点は、あくまで国会の意思はこの発議した憲法原案によって新しい憲法を作りたいんだということが基本であるということを是非御確認をいただきたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 広報協議会の構成メンバーということのお話でございましたが、先ほどもお話をしましたけれども、やはり国会において国会議員を委員として設けられる組織であるということから、やはりこれは他の組織と同様に、会派所属議員数の比率によって配分をすると、これを基本としております。さはさりながら、やはり公正中立、特に反対意見というのも、これについても、特に広報協議会が出す広報パンフレットなどにおきましては賛否両論を平等に扱う、こういう規定も別途設けております。これをやはり担保するためにも、この広報協議会の委員の中に結果として反対した会派から委員が一人も選ばれていない、こういう事態が生じるときには、憲法改正の発議に反対した会派にもできる限り配慮をする、そのことによって広報の賛否の平等の規定を担保するといいますか保障する、こういうことにもつながっていくものだと、このように考えました。 当初、私どもの与党原案におきましても、先生おっしゃるように、その配慮規定は特に余り考慮しないという状況がありましたけれども、やはりこれまでの各党との議論を踏まえた上でこのような規定を置くことが望ましい、このような結論に至ったわけであります。 このいわゆる行為的規定ということになりますけれども、このことについては余りそれを過大にならないよう、しかも過小にならないように、言葉で言えば正に適正に運用するということになろうかと思っております。
○木村仁君 御答弁が首尾一貫いたしてそういう御答弁でございますので、私はそれを了承いたしますが、参考までに申しますと、ある国会で参議院は菅直人氏を首相に指名をいたしました。衆議院は小渕恵三氏を首相に指名いたしました。そのとき両院協議会ができるわけでありますが、参議院は菅直人氏に投票した人だけが十人代表として出ていかれるわけであります。院の議決、そして院の意思が決定されたということはそういうことでありますから、院で決まったことの少数派の三分の一の方々が敗者復活戦を大いに政治的にやられるのはよろしいんでありますが、それを一緒になって、参議院、衆議院も応援しなければいけないという状態は私はおかしいと思いますので、中立公正というのはそういう基本の上に成り立つものだということを確認したいと思います。 最後に、ちょっと一つだけ私の私見を申し上げますけれども、これ三年間、憲法改正が事実上できなくなる。私にはその三年間の間、憲法発議の権限はなくなるのでありましょうか。私は、理論的にはあると、しかし、私が憲法草案を出して提案しても、そのときには百人でなくて今の制度で提案できる、しかし永久につるされて審議されないだろうというだけのことで、私には潜在的提案権が今もあると思っておりますが、いかがですか。
○衆議院議員(保岡興治君) それはあるんだろうと思います。ただ、この法律が成立しますと、やっぱり国会の意思で成立した法律にのっとって、ルールどおりに三年間は発議ができないということになるんだろうと思います。
○木村仁君 少し早くなりましたが、のどが渇きましたので終わります。
○鰐淵洋子君 公明党の鰐淵洋子でございます。 それでは、時間も限られておりますので、早速質問させていただきます。 まず初めに、そもそも論になりますが、この法案の意義についてもう一度確認をさせていただきたいと思います。 先ほどの民主党の法案に対しまして、民主党の提出者よりこの法案の意義が御説明がございました。国民投票法自体を作りたい、出発点が違う、そのようなお話だったと思いますが、改めまして与党提出者の方にこの法案の意義をお伺いしたいと思います。 といいますのも、この委員会におきまして様々審議は進められておりますが、いまだにこの法律、この法案が成立すること自体が憲法九条の改悪につながる、こういった意見もいまだに私の下にも、またほかの委員の皆様の下にも届いているかと思いますので、改めてこの声に対する御答弁も含めて、この法案の意義をお伺いしたいと思います。与党提出者に。
○衆議院議員(保岡興治君) 前からお答えを申し上げているとおりでございますが、憲法というものは、その性質上、国の最高法規で、国の形、姿を決めていく最も根幹にある、それは国民主権の一番最高の権力行使によって作られるべきものであると。そういった意味で、戦後六十年、憲法制定されましてから戦後六十年たっておるわけでございますけれども、いまだに国民がその主権行使、最大の権利行使の道がない、これはもう最大のこの憲法の欠陥になる法の不整備でございますので、一日も早く国民主権の具体化を図るこの法案の成立を期さなければならないというのが我々の考えでございます。
○鰐淵洋子君 そもそも論になりますが、憲法第九十六条には国民が憲法を改正できることが示されておりますが、具体的な手続の内容が書かれていないということで、憲法改正は主権者である国民の皆様の権利であって、そしてその権利を行使する手だてがこの国民投票法案であるということで今確認をさせていただきましたが、その法案の意義を、審議は進められておりますが、再度確認しながら、また委員会の中でも具体的な審議を引き続きさせていただきたいと思いました。 続きまして、具体的な中身について質問させていただきたいと思いますが、まず、国民投票広報協議会についてお伺いしたいと思います。これまでも様々質問が出ておりますが、確認も含めて質問させていただきたいと思っております。 私も地方公聴会に二回ほど行かせていただきまして、その中で公述人の皆様からもいただいた御意見の中で、この国民投票法自体、新聞やテレビ等で知ってはいたけれども、改めて今回自分が公述人になったということで勉強させていただいて、知らなかったことや、ああ、こういうことが書かれていたんだ、そういった勉強をする中で初めて知ったこともあったという、そのようなお話もございました。 今、国会でどのような審議が行われて、どのぐらい時間が掛けられているのか、そういったことも含めて、テレビ、新聞ではなかなかそれを知ることは限られておりますけれども、中にはインターネット等で関心のある方はごらんになっている方もいらっしゃいますが、これは国民投票法案に関する国民の皆様の状況であると思いますけれども、もしこれがこの憲法を改正するになったときに、この憲法改正案を国民の皆様にどう広報していくかということが、本当に中立公正に、またより広く多くの方に知っていただくという上で、この広報協議会の役割が大変に重要になってくると実感をしております。 そういう意味で、改めてこの広報協議会の広報の在り方について確認をさせていただきたいと思います。あわせまして、これもこれまでも御意見がございましたが、広報におきましては中立公正な、そういった広報が重要であるということで、第三者機関に行わせるべきではないかという御意見もございますので、この点も併せて、含めて確認をさせていただきたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 国民投票広報協議会、これを私ども国会議員で構成しようと、こういうふうに考えましたのは、やはり国会で憲法改正についての発議をする。発議はもうすぐに行われるわけではありませんで、相当、どこをどう変えるのか、あるいは変えないのかということも含めまして、各政党間、また議員個人間で様々な議論がなされる、そういう長い過程があるわけでございます。その結果として、ある時点においてその改正原案というものが形を成して、そして三分の二で発議をすると、こういうことになっていくわけでありまして、我々それに携わった国会議員がその内容、そしてその意義というものを一番よく理解をしていると、このように判断をできるわけでございます。 そういうものがやはりこの広報ということにおいても、お互いに議論をして、しかも公平公正に国民の皆様に分かりやすくその内容をお伝えをするということが必要である、そのために国会議員が広報協議会を構成するということにいたしました。 一部で、第三者機関に、国会議員でない者がやるべきであると、こういった議論もあるのでございますけれども、これも私どもいろいろと参考人質疑等でも議論を聞かせていただきました。ただ、やはり第三者といいましても、それはどういう基準でだれを選定するのかということにおいて相当これはまた議論が出てくると思います。まあ不平等が生じる可能性もないわけではないということで、やはりそこは第三者の意見を聴きたいときには、やはり広報協議会が自ら第三者をお招きをして、幅広い意見をそこで拾う、あるいは広報の在り方について専門家から御意見を伺う、そういったことは十分に可能でございますので、そういう手続などを使う柔軟な運営というものをやるべきであると、このように考えておるわけでございます。 そういうことを始めとして、広報協議会が作る広報パンフレット、これも賛否これを平等に扱うということ、それから無料枠につきましては、特に、これも広報協議会がきちんと議論した上で、賛成の意見、反対の意見を平等に扱うと、こういうことで対応していくべきものと、このように制度設計をさせていただきました。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 広報の在り方ということで、客観的、中立的に留意する、この点と併せまして、もう一つ是非お願いをしたい点といたしまして、老若男女すべての方にだれが見ても分かりやすい、こういった広報も求められているかと思いますので、質、量を含めて、繰り返しになりますが、国民のすべての皆様に理解していただけるようなそういった広報の在り方ということも是非検討の中に入れていただきたいとも思っております。 また、そういった広報ができることによりましてこの国民投票運動もそれが盛り上がる、またその原動力にもなるかとも思いますので、そういった意味でも、この広報協議会での広報の在り方も、是非、それだけ大きな使命といいますか大きな役割を持っているということも確認をさせていただきたいと思います。 続きまして、これも前回質問されている課題ではございますけれども、この広報協議会の事務から説明会の開催を削除したということで、改めてこの理由を簡潔にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 当初、私ども、原案におきましては、広報協議会が主催をする説明会というものを中に入れておりました。しかしながら、その後、これはもう先ほどもちょっと申し上げたんでありますが、全く別個のものではあるんですけれども、政府が主催をしたいわゆるタウンミーティングに関する不祥事を契機としまして、私どもの衆議院の委員会段階におきまして様々な議論がありました。そこで、当初開催を予定しておりました説明会は、広報協議会が公的に行うということを控え、各政党あるいは市民団体が自主的に開催するものにゆだねる、こういうことが適切ではないかと、このように結論付けたところでございました。
○鰐淵洋子君 この件に関しましても、これも以前から意見、要望が出ておりますので、発議者の皆様も御存じかと思いますが、私自身もこの憲法改正案につきまして客観的、中立的な説明を受ける機会は必要ではないかなと個人的には思っております。これも公述人の方含めて、是非地域でそういった機会を設けてほしい、こういった御意見もいただいておりまして、これも個人的な意見にもなりますけれども、要望として、是非、中立公正な説明を受けられる、そういった機会が必要であるということで意見を述べさせていただきたいと思っております。 また、この広報協議会の在り方ということで、これまでとは違った観点でちょっと質問させていただきたいと思っておりますが、先ほども申し上げましたが、中立公正という観点と、もう一つは、より多くの皆様にこの広報を通して憲法改正の案に当たってしっかりと周知をして、熟慮していただいて判断をしていただくということで、この広報の在り方ということで先ほどもお伺いしましたが、もう一つの観点といたしまして、一つは、地域によって、また障害のある方ない方、そういった区別によって情報量が違うとか、そういうことがあってはならないと思っております。 これは一つの例なんですけれども、さきの統一地方選挙でNHKの方で報道がありまして、これは都道府県知事選、十三地域でございました。その中で、選挙公報に載せる情報を視覚障害者の方に点字に訳した地域が六か所ということでございました。また、そのほかに朗読テープを起こしたのが二か所の地域ということで、全地域において一つの、視覚障害者の方に対する支援策ということで、全地域では行われていないというのがNHKの調査で分かっております。 これは選挙公報の話ではございますが、またこれが、もし憲法改正に関するこういった広報の在り方を検討するに当たりまして、地域によって、また障害の有無によって、こういった憲法に関する情報の格差があってはならないと思っております。 そういった意味で、この広報協議会の中で、こういった情報格差ということで、これをなくすような取組も必要だと思っておりますけれども、この点につきまして、参政権の保障という観点からも提案者にこの件に関する御認識といいますか、御見解をお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 憲法改正国民投票に当たりましては、憲法改正案の内容を国民にきちんと知らせる、そして判断の材料を十分に提供するということが必要であり、これは健常者はもちろんでありますが、視覚障害を持たれた方々、聴覚の障害を持たれた方々にもこれは当然投票するために必要な情報は平等に十分に提供されるべきことは、これは言うまでもないことであります。 先ほど都道府県の知事選挙で十三、この間ございましたけれども、そのうちで、もちろんそういうことに配慮した地域とそうでなかった地域というのが若干あったようでございまして、このことについてはやはり各選管、都道府県選管の判断によるというものがあると思いますけれども、特にこの国民投票におきましては、これは全国一律のものでございますので、やはりもちろん都道府県の各種選挙においても同様の配慮がされることは望ましいと思いますが、特に国民投票におきましては全国一律に対応するということがより望ましいというふうに思っております。 特に視覚障害者の方々に対する情報提供としては、これは音声コードですね、最近、何と言うんですか、SPコードと言われるような、今特許を取れているか取れていないか分かりませんけれども、そういう読み上げ用音声コードというものを記載したものが考えられております。そういったものを使うであるとか、あるいは聴覚障害の方々には、これはもう既に対応しておりますけれども、手話とか、あるいは字幕を活用するとか、そういったことを十二分に利用することによって情報の提供は可能になっていくものというふうに思っております。 これはできる限り多くの方々、すべての方々に平等に情報が伝わるということが、私ども、広報協議会がつくられるとすれば、その広報協議会の大きな目標であると、またやらなければいけない重要な仕事である、こう考えておりますので、是非提案者としてもこれらの方々に対して最大限の配慮がなされた広報活動が行われるようにしっかりと監視をしていきたいと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。今具体的な取組も含めて御答弁いただきました。 一つの例として、視覚障害者の方のお話をさせていただきましたが、私も、ちょっと個人的なことでございますが、予算委員会で視覚障害者の情報格差ということで質問させていただいたことがありまして、視覚障害者の方、全国に今約三十万人の方がいらっしゃって、その中で点字を読める方約一割ということでございます。ですので、この点字に訳するということと、今御紹介いただきました活字文書読み上げ装置、今御紹介いただきましたが、そういった情報支援の機器もございますので、こういったものを、障害者と一言で言いましても、個人個人も状況も違いますし、障害別によっても違いますので、そういった意味で、それぞれの状況を踏まえた上で今御答弁いただいたような、きめ細やかな情報提供、情報格差をなくす取組ということで、是非とも強力的に進めていただきたいと思っております。 あわせて、先ほども聴覚障害者の方の対応ということで、テレビ放送の際に、手話通訳また字幕の対応ということで御紹介していただきましたので、この点も私も今日お願いしたい点でございましたので、重ねてになりますが、要望として申し上げたいと思っております。 続きまして、国民投票の対象についてお伺いをしたいと思います。 これも、与党併合修正案と民主党案の違いの一つとして国民投票の対象が挙げられるかと思いますが、もう一度ここで確認をさせていただきたいと思いますが、与党案として、対象を広げないで憲法改正のために限定をされておりますので、この点に、憲法改正限定にしたという理由を改めてお伺いしたいと思います。 あわせまして、附則の十二条に、憲法改正に要する問題及び憲法改正の対象となり得る問題についての国民投票制度に関する検討事項、これが規定をされておりますので、これは衆議院の特別委員会でも議論になった予備的国民投票制度、これが指しているんだと思いますけれども、もしこれを実施する際に挙げられる課題、こういったことが課題になるのではないか、そういったことを、課題を含めてお伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 今の日本国憲法におきましては、国会が国の唯一の立法機関であると、そして基本的に議会制民主主義を採用しております。しかし、一方で、憲法には三つの点において、直接民主主義の制度がわずかでありますが認定されているものであります。それは、言うまでもなく、最高裁の裁判官の国民審査、それから地方自治特別法におけるいわゆる住民投票、そして憲法改正国民投票、この三つが直接民主主義の制度ということになるわけであります。 一般的国民投票制度、民主党が既に御提案になって修正案でもそのようになっておりますけれども、これが確かに民主党の御指摘のように諮問的であると、拘束されないということを書いてあるとしても、これまでの各地域における住民投票の結果を見ますと、これはいったん、一たび出た結果については、相当その行政府といいますか自治体の判断に影響を及ぼすと、拘束力がある、こういう部分が非常に多かったというふうに認識をしております。 もしこういうことでありますと、やはり憲法が定めている議会制民主主義の根幹にかかわる重大な問題でございますので、やはり間接民主制と直接民主制というものをもう一度よく議論をしなければ、安易にこの一般的国民投票制度を導入するというのはいかがであろうかと、こういう考え方から私どもとしては採用しなかったのでございます。 しかしながら、やはりこれまでの衆議院段階での各党の議論、特に民主党さんとの議論を通じまして、そうは言いながらもやっぱり憲法改正の国民投票制度が、これが、一発勝負という言葉はちょっとおかしいんですけれども、本当に一遍で行われると、こういうことになりますと、やはり初めての制度でございますので、国民の間にもいろいろと問題点が、あるいは慣れない部分が出てしまうんではないかということ。 あるいは、私どもとして、国会で十分に、憲法改正をするならばどこをどう変えるのか、あるいは変えないのかと、こういった議論をする上におきましても、やはり国民の皆さんの関心がどこにあるのか、どういう方向に向かって変えるべきだと思っておられるのか、そういうことを予備的に調査をする、こういった必要も当然あるんではないかということで、私どもとしては、いわゆる予備的国民投票制度という形としてやはり有権的に国民の皆さんに世論調査をする、こういうことがやはりある途中の段階では必要ではないだろうか、こういうふうに考えたわけでございます。 そこで、この予備的国民投票の在り方について、制度設計も含めましてこの三年間の猶予期間の間に十分に議論をして、できれば実際の憲法改正の原案が発せられる以前に、相当以前に、この世論調査も含めた予備的な国民投票を一回ないし数回行って、その国民の皆様の考え方、動向というものを測る、そういったことを踏まえて憲法改正の原案作りというものに対応していくと、こういったことが必要であろうと。 こういうことで、制度設計について大いに議論をしていこうということを附則に書かせていただいたというのが私どもの趣旨でございまして、是非このことも、一般的国民投票そのものではありませんけれども、それに近い形ということで我々は進めていきたいなと思っております。
○鰐淵洋子君 ありがとうございました。 時間になりましたので終わりたいと思いますが、先ほど最後に述べていただきました予備的国民投票法案ということで、是非とも、課題は様々あるかと思いますが、国民の皆さんがどういったところにこの憲法に対して御関心があられて、またどういう改正が、必要が求められているのか、そういったことも国民の皆様の民意を吸い上げるためにも一つの手段であるとも思いますので、是非とも審議を更に深めていく中で予備的国民投票、これの実施ができることも是非要望させていただきたいと思っております。 以上で終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○荒木清寛君 続いて質疑をさせていただきます。 私は、昨日提案をされました民主党の対案と与党の併合修正案の違いを中心にそれぞれお尋ねをいたします。私の問題意識としては、昨日の出された対案というのは併合修正案とそれほど大きな違いはないのではないかと、こういう問題意識が前提になっておりますので、よろしくお願いいたします。 それで、今の国民投票の対象について私も若干続けますが、名古屋で地方公聴会がありました折に名城大学の網中教授が公述人としてお述べになったんです。その中で、我が国は完全な民主主義国にランクされているけれども、その順位は二十番目であると。特に、政治参加の指数が低くて、先進民主主義国二十八か国の中で下から四番目だという分析です。これは、イギリスのエコノミストの調査部門が二〇〇七年版の年鑑で発表したものを紹介をしていただきました。 公述によりますと、いわゆるレファレンダム、諮問的国民投票ですか、これを国のレベルでやっていないのは、インド、イスラエル、日本、オランダ及びアメリカ合衆国と。アメリカは州レベルではありますけれども、国としてはないわけですね。そういうお話がありました。 私は、こういうお話を聞きながら、民主主義を、国民主権を形骸化させないためにはやはりこの重要な案件についての国民投票というのは早く実施した方がいいと。今でいえば、集団的自衛権ということが大きく、総理も研究をするというふうに言っていらっしゃいますし、いろいろ議論をされております。そういうことについてどういう意見なんだということを聴いてみるとか、こういうことは本当に積極的に我々はやるべきだと思いますが、まず与党の発議者の方にお尋ねいたします。
○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。 今、荒木先生から大変興味深いデータを御披瀝いただきまして、大変参考になりました。 一般的国民投票、いわゆるレファレンダムという制度、これが多くの先進国に置かれているということは承知をいたしておりますが、どちらかというと、やはりヨーロッパ型の民主主義の一つの根幹を成すものというふうに考えております。 また、一方では、大統領制を取っている国と、それから議院内閣制を取っている国でこれを導入している、していないの違いもあるのかなと考えたんですが、アメリカは大統領制でありながら連邦としては導入していないということもありますので、やはりそれぞれの国柄というんでしょうか、政治上のお国柄というものがそれぞれ反映されているかなというふうに思っております。 だから、一般的国民投票制度がないからといって我が国の民主主義が劣っているかというと、これはやはり議論が一杯残るところでございます。それはまた別の機会に時間を掛けて議論をしなきゃいけないと思いますが、少なくとも今回の私どものこの国民投票法案を制度設計をしたところにおきましては、やはり今回はどうしても憲法改正に限った国民投票ということでまず設計をさせていただき、また実施もさせていただくということを基本にしたいと考えました。理由は、先ほど申し上げたとおりでございます。 しかしながら、やはり一発でこの国民投票、憲法改正の原案に対する国民の皆さんのお考えを聴くというにはやはり慣れていないところもありますし、また非常に、私ども国会で、もちろん国民の皆様の判断によりまして我々国会議員として選ばれているわけでございますが、やはりどうしてもその時々の国民の世論というものを的確に把握をしなければいけないし、把握しない状況でもし憲法改正の原案というものが作られた場合にはやはり国民の意識との間に乖離ができてしまうと。こういったことをやはり避ける必要もあるということで、その民主党さんがおっしゃっている一般的国民投票制度と、それから我々の本来の憲法改正国民投票に限ったものとのその中間的な形ということで、予備的国民投票制度というものを一応考えさせていただきました。 先生の御指摘では、附則の十二条でその制度設計をきちんと行うということを書いてありますが、多分これはまだ不十分ではないかと、こういう御指摘でございますが、我々はこの附則の十二条を非常に重く受け止めておりまして、これは憲法改正発議をするまでのこの三年間という凍結期間の間に、これはできるだけ早い段階でこの制度設計を完了して、そして実際にこの国民投票が行われる相当以前の段階でこの予備的国民投票をきちんと行って、そして国民世論がどこにあるのかということを十分に把握する、そういう手続を我々は取っていきたいと、こういうことを目標にしていきたいと思っております。
○荒木清寛君 そこで、民主党の発議者に質問いたしますが、いわゆる国政問題国民投票案件と、こういう条項がございます。 それで、憲法改正国民投票と一般的国民投票というのはやはり全く異なる制度だと思いますね。憲法改正の国民投票は、もちろんこの法的拘束力があるそういう制度でありますし、第九十六条を具体化するものでございます。一般的国民投票というのは、もう諮問型といいますか、法的拘束力がないものでありますから、この一般的国民投票の一類型がこの憲法改正の投票だというものじゃないわけですよね。 そういう意味では、まずこの憲法に規定のある憲法改正国民投票について今回は詳細な制度設計をして、そして一般的な国民投票については更に詳細な制度設計、更には憲法との関係性の問題等、じっくり議論をしていくという、こういう問題の立て方というのは私は非常に合理的ではないかと思いますけれども、どうでしょうかね。
○委員以外の議員(小川敏夫君) まず初めに、一般的な国民投票制度の創設に積極的な荒木議員のお考え方に私も賛同しております。そして、この私どもの対案でございます。確かに、先生言われましたように、憲法改正のこの承認と一般の国民投票ではその効果は違います。確かに御指摘のとおりであると思いますが、ただ、投票の仕組みは同じであってもいいんではないかというふうに思っておりますので、やはりこの投票の仕組みというものはこの機会に成立させる方が望ましいと、むしろさせていただきたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 次に、投票権年齢のことについてお尋ねいたします。 まず、与党発議者に附則第三条の関係でお尋ねいたしますけれども、要するに、この法律が成立をしますと、法公布後三年内に公選法の投票年齢も十八歳になる、こういう理解でよろしいわけですね。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 法律の整備を三年以内にいたします。ですから、施行が三年というふうには書いてはいないんですけれども、我々としては施行も三年以内であることは望ましいだろうというふうに思います。
○荒木清寛君 次に、三条二項を読みますと、前項の法制上の措置が講ぜられ、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加すること等ができるまでの間、略しまして、国民投票の投票年齢は満二十年以上とすると、こういう規定になっているわけですね。 そこで、この等というところが私は気になるわけでありまして、関連する法律が二十八本あるということですか。それが全部十八歳に変わらなければ国民投票の方も変わらないということでは、これはなかなか実現がおぼつかないという感じがするんですが。 特に少年法ということをいいますと、二十歳未満を少年とするということで少年の健全育成に当たっているわけです。この少年法まで十八歳を成年にしないとこの国民投票もならないよということでは、私は大変な危惧を持つわけなんですけれども、この辺の関係はどうなっているんですか。
○衆議院議員(葉梨康弘君) 荒木先生おっしゃるとおり、少年法がこの関係法令に含まれるかどうか。関係する法令であることはあるんですけれども、整備をしなければならない法令になるかどうかということについては実は議論がございます。 といいますのは、やはり二十歳を十八にするということで、やっぱり責任を伴うんだから刑事法の世界でも直していくべきじゃないかという意見もある一方、やはり刑事法の世界と民事上の責任あるいは選挙の判断能力、これはまた別じゃないかというような議論もございます。 したがいまして、この法律ができて、できた暁にはですけれども、まず早期にやはり、ここの等というのの中にまず確実に入るのは民法上の成人年齢だと思いますけれども、ほかにどういった法律が入るのかというのは、確定する作業をいたします。多分、未成年者飲酒禁止法、喫煙禁止法などは果たして、これがこの中に入らないんじゃないかという意見が多いようでございますけれども、その法整備を確実に三年以内に行っていくということでございます。 ですから、少年法についても、それぞれの法律の趣旨がございますので、それに照らしてこの中に入るのか入らないかという議論を早期に行うことになるだろうと思います。
○荒木清寛君 次に、民主党の提案者、発議者にお尋ねしますが、結局私は、この附則の立て方を見ますと、与党案と民主党案で、どっちを原則にし例外にするという、この立て方は違うんですけれども、よく考えてみると書いてあることはそんなに変わらないというふうに思うんですね。要するに、原則十八歳以上とすると、法施行後三年で公選法や民法など必要な法制上の措置を講ずるという意味では、書きぶりは違うんですけれども意味しているところは同じじゃないんですか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 確かに十八歳から投票権を与えるという意味では同じでありますが、ただ、我が党案は無条件でこの国民投票の投票権を付与しておりまして、そして公職選挙法等の投票権をそれに合わせるようにやりなさいという規定でございます。 与党案ですと、ほかの法律がそろってから十八歳以上に投票権を与えなさいということですと、民法とかほかの法案が成立しなければ、結局ずるずると二十歳未満十八歳以上には投票権が実際上行使できないという状態が続きますので、観念的には目的としているところは同じでありますが、実際上の取扱いではかなり違いがあるんじゃないかと思っております。
○荒木清寛君 民主党発議者にお尋ねいたしますが、そうはいいましても、何らかの事情で、まあ万が一と言ってもいいかもしれませんが、法公布後三年以内にこの公選法や民法の規定の整備ができなかったと、公選法の十八歳は実現しなかったという場合にも国民投票だけ十八歳にするというわけにはやはりいかないと思うんですよね。だから、民主党案でも何らかの調整はその場合にしなければいけないと思いますから、やはりそういう意味では結果的には同じじゃないんですか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 私どもの案は、この法律によりまして国民投票につきましては十八歳以上に投票権を付与すると。これはもう既に確定しておるという案でございまして、その後三年以内に附則に定めた公職選挙法等が仮にできなくても、十八歳以上の国民投票権の行使がなくなるという意味ではございません。
○荒木清寛君 そういう意味では衆議院の民主党の発議者とは少しお考えが違うということが分かりましたが、私は、それはちょっと混乱が生ずることになって余りうまくないのではないかというふうに思います。 最後に、最低投票率の規定につきまして、与党側はこれは採用しない理由についてるる述べられていますから、今日は民主党発議者だけにお聞きをいたしますけれども、採用しない理由につきましては先ほどの自民党委員への質疑でお答えになりました。 九十六条というのは大変厳格な改正手続を定めているわけでありまして、それを称して講学上、硬性憲法というふうに言うわけですね。それにやはり更にハードルを加えるというのは、私は、もし最低投票率規定を採用するのであれば、これはもう第九十六条の改正を伴わなければ導入できないのではないか、私はこう思いますし、衆議院のことばかり言って申し訳ないんですが、衆議院の民主党の発議者もそのようにお考えなんですね。この点はどうなんでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 確かに、先生御指摘のような憲法九十六条の解釈が成り立ち得るというふうにも思いますし、また、我が党の衆議院の発議者がそのように述べておったことも事実でございます。 ただ、九十六条をよく見ますと、国民投票ということがございますが、国民投票の詳細につきましては一切規定がございません。ということは、やはり国民投票の在り方についてはある程度国会に裁量権があるのではないかというふうに思いますので、そうしますと、九十六条で要件が書いてないから直ちに憲法違反ということまでは考えなくていいのではないかというふうに私どもは考えております。 そうした上で、最低投票率の必要性というものにつきまして、やはり今後の検討課題として前向きな形で取り組んでいくということが必要ではないかというふうに思っております。
○荒木清寛君 憲法改正が必要かどうかはまあおくとしましても、私は、政策論としても最低投票率を直ちに採用するという考えには賛同しないわけなんです。もちろん、投票するかしないかは国民の自由ですけれども、国民投票あるいは公選法の選挙でもそうですけれども、投票率が低いということが望ましいわけではありませんから、我々はそれが上がるように様々な努力をしておるわけなんです。 ただ、現実問題を考えますと、例えば第九条の改正というふうなことが発議されれば、これは百家争鳴状態になりますし、これはマスコミも相当過熱した報道になりますから、投票率が上がらない、低いということはまず政治論的には考えられないのではないかと私思いますね。 逆に、例えば裁判官の報酬規定、任期中に下げてはいけない、こういう憲法の規定があります。しかし、近年、法務委員会で議論をしまして下げてきているわけなんですよね。そういうことを考えて少し現実に合わせたらどうかというような発議をした場合に、果たして国民の皆さんがどれほど関心をお持ちになるのか。場合によっては投票率は低いかもしれない。しかしその場合、投票に行かない人、関心のない人は、まあお任せしますよという、そういう意思表示だと解釈して私はそれほど間違いないのではないか。 そのように現実の政治論で考えていきますと、直ちにこの最低投票率を採用しなければならないようなそういう弊害といいますか、立法事実があるようには思えないんですけれども、この点、民主党の発議者、いかがでしょうか。
○委員以外の議員(小川敏夫君) 確かに、荒木先生がおっしゃられるような実情であるとは思います。 ただ、やはり法律案としましては、純理論的な裏付けもやはり必要ではないかというふうに思いますと、理論的に相当な少数でも憲法改正が成り立ち得るということではないような法的な手だても必要ではないかというふうに考えております。
○荒木清寛君 終わります。
○委員長(関谷勝嗣君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十分散会