内閣委員会 第21号
- 発言数
- 265 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/06/27
会議録
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十九日、高嶋良充君が委員を辞任され、その補欠として黒岩宇洋君が選任されました。 また、昨二十六日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として高嶋良充君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国家公務員法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局次長株丹達也君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) 国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋元司君 おはようございます。自民党の秋元司でございます。 この委員会のこの今回我々参議院に付託された法案、国家公務員法を改正する法案、三時間目の質問でありますので、大分私もいろんな角度でこの法案を勉強させていただきました。最初、一番最初の質問の中ではこの法案に対するメリットの面、そして二回目の質問では心配されるデメリットの面を質問させていただきました。衆参でそれぞれ議論がされている中で大分この法案についての国民の理解というのも深まってきたのかなと、そんな気がいたしているところでありますけれども、しかし、まだまだ、マスコミ報道を取ってみると国民はまだいまいち理解をしていないという声もありますので、今日は大臣に、この法案における、何といいますか、メリットといいますか利点ですね、これによってどういうふうにこの公務員の制度というのは変わっていくのか、そういったことを分かりやすく説明をいただくための質問ということで今日は何時間か当てさせていただきたいと思います。 では、まず冒頭に、今回、この法案を何とか、何としても成立をさせていかなくちゃいかぬ、そういった思いの中で、安倍総理を始め内閣の皆さんの思いで参議院におけるこの審議のために国会を延長するという形になりました。今日まで定例日何回かあったわけでありますけれども、その間、結果的には委員会が開かれませんでした。大変私としては残念に思うこともありますけれども、しかし、今日委員会がこうやって開かれたことに対して野党の皆さんの御協力に対して私も感謝を申し上げたいな、そのように冒頭申し上げさせていただきたいと思います。しかし、せっかくここまで審議したものでありますから、我々としてはしっかり結果を出していきたいなということを改めて同時に思うところであります。 それじゃ、ちょっと本題に移らさせていただきたいと思います。 今回のこの法律案は、元々、押し付け的あっせんを禁止して、そして官民交流センター、いわゆる新人材バンクで一元化での再就職をやっていく。もう一つは、この公務員の世界にも能力・実績主義を設けて、公務員の皆さんに対してももっともっとやる気になって働いてもらう。今現在全くやる気がないのか、そういった話につきましては、私も、今現在、公務員の皆さんもそれぞれの立場で頑張っていただいている、それは大変理解しておりますけれども、今日クローズアップされ問題視されている社会保険庁の問題を始め、国民の皆さんから見るともうちょっと公務員の皆さん考えた方がいいんじゃないか、そういったことを言われる局面が多々ある中に今回こういった議論になったものだと理解しておりますが。 いずれにしましても、もう先ほども申し上げさせていただきましたように、この法案に懸ける思いとして国会を延長してまでこの法案を何とかしていかなくちゃならないと、これを通していかなくちゃならないと、そういった思いで今こういった場で審議をしているわけでありますけれども、今、現時点で大臣としてこの法案に懸ける思いと、そしてまた、この法案がしっかり法律化されたならばどのような形の公務員の制度改革になるのか、そのことを改めてお伺いをしたいと思います。大臣にはよろしくお願いします。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御案内のように、社保庁問題が大変な国民的関心と不信感を同時に巻き起こしているような状況であります。 よく指摘されますように、社保庁の組織の構造というのがいわゆる四層構造になっていると言われます。厚生省のキャリアが三十人ほどいて、その下に社保庁プロパー職員が一千人、そして地方の職員として、正規職員一万六千人、その下に非正規の職員がいるということが言われております。この組織がもっとガバナンスが利いておればこんなことにはなっていなかったのでありましょう。非常に残念なことでございますが、組織としてのずさんさ、無責任体制、そういったものが根底にあることが指摘をされております。今回は、社保庁を公務員の制度の外側に切り出しをしてしまう、そういう改革案が別途議論をされております。 一方、公務員の世界においても似たような構造があるのではないでしょうか。Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種、そして任期付きの職員、こういった四層構造がございます。一方、法律のどこにもⅠ種とⅡ種、キャリアとノンキャリアを区別をして人事をせよ、そういう規定は書いてないわけであります。しかし、厳然としてそういった人事慣行が行われております。やはり、二十一世紀にふさわしい公務の在り方を探るのであれば、やる気と能力があってびしばし仕事をする、そういう公務員は出世も早くできる、給料も高くなる、そういうことがあってしかるべきではないでしょうか。キャリアだから早く出世をする、ノンキャリだから出世のスピードが遅い、そういうことがこれからも続いてはいけないと私どもは考えているのでございます。 したがって、もうまさしくそういった能力・実績主義によって年功序列を打破をする、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種、そういった身分制度を打破をしていく、そういうことが大事なことでございます。こういうことによって、やる気のある公務員がもっとやる気と情熱を持って、誇りを持って公務と取り組んでいくことができるようになるというのが今回の改正の大きな眼目でございます。 そして、今の人事制度の延長線、すなわち年功序列のなれの果てが肩たたきシステムであり、天下りネットワークでございます。今回の法案においては、まさしくこういった天下りネットワークにメスを入れ、公務の世界に活を入れるということであります。 今回、天下りあっせんを各省庁の人事当局がやっておりますのを全面的に禁止をするわけでございます。したがって、一回目のあっせんどころか、二回目、三回目のわたりあっせんについても全面禁止をされるわけでございますから、これはもうまさしく今の天下りネットワークの司令塔をたたいてしまう、壊滅をしてしまうということにつながっていくわけでございます。 一方、公務員は再就職をするな、そういう考えを我々は取りません。まさしく官と民との垣根をできるだけ低くしていく、官民交流を進めていくというのが我々の基本的な発想でございます。そのために官民人材交流センターをつくります。ここは天下りあっせんをするわけでは全くありません。すなわち、ガラス張りのろ過装置のようなものでございまして、今天下りあっせんというのは各省人事当局がブラックボックスのやみの世界でやっている話なんですね。一方、官民人材交流センターはまさしくこれを透明なろ過装置にしてしまうわけであります。予算とか権限とかそういったしがらみを全部ろ過して、中立的な透明な再就職を支援をしていくということでございますから、まさしくこの官民人材交流センターを通して再就職をしていく職員は、能力と実績が正当に評価をされて、言わば市場価格で再就職をするということになるわけでございます。正に、今行われておりますようなやみのブラックボックスの世界の天下りあっせんというものを一掃をして、根絶をして、国民の目から見て全く透明な機関をつくっていこうということでございまして、まさしくこういった一連の改革によって国民の信頼を回復することが可能であると考えるところであります。
○秋元司君 大変熱弁を振るっていただきました。その思いをそれぞれの公務員の皆さんが本当に受けていただいて、そしてまた国民も納得するような形でこの新しい公務員制度が再スタートするのが本当に望ましい姿じゃないかと思っているわけであります。 一般的に世間で言われている話で、天下りの元凶は何なのかといった議論に対して、やはり退職勧奨、これがあるからこそ天下りというのはなくならないんですよということが言われるわけであります。当然、いわゆる肩たたき、これが今の公務員制度においてはあうんの呼吸としてあり、それがゆえに、ある意味組織の若返り又は新規採用、そういったものに役立っているということも我々としては理解をしているわけでありますけれども、しかし天下りという問題がクローズアップされると、このいわゆる肩たたきというのがなかなか国民の皆さんから見ると非常に分かりにくいということが言われるわけでありまして、天下りをなくすためにはこのいわゆる肩たたきというものを全面禁止をしていかなけりゃならないんじゃないかというのがちまたで言われている意見でありますが、これについて大臣の考えというものをひとつ改めてお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 小泉内閣の時代から退職年齢の引上げの取組が行われてきたのは御案内のとおりでございます。今回、我々の提案でいきますと、年功序列システムを打破をしていくわけでありますから、年功序列に基づくいわゆる肩たたきシステムというのは自然消滅をしていくわけでございます。まさしく同期横並びのなれの果てが肩たたきシステムと天下りネットワークでありますから、こういったことを根絶をしていくという局面に今回の法律が成立をすれば入っていくものと考えられます。 一方、公務員は全員例外なく定年まで勤め上げさせるんだというのも、これも現実離れした考えでございまして、公務にふさわしくない、公務の外側に行った方がその職員のためにもいいではないかと、こういうケースもあり得るのでございます。恐らく、この法案が成立をし施行されて新しい公務員システムが確立をするようになりますと、今行われております肩たたきシステムは消滅をし、別途、公務にふさわしくない公務員を公務の外側に出ていってもらう、そういうリストラ型の制度が確立をしていくものと考えております。
○秋元司君 正に大臣が御指摘になりました年功序列、これがなくなっていくというのが非常に大きな私もポイントかなと思うわけであります。 当然、これも前回の質問でも触れさせてもらいましたが、公務の世界でありますから、余り、そこに競争、競争ということで、ある意味能力・実績主義を求めるがゆえに余り公務員の皆さんがパフォーマンス主義に陥っちゃって、それがゆえに、もっともっと本来、公務の本質という観点から大事なことをしなくちゃいけない、それがどこかに追いやられて取り残されてしまうという危険性は当然大いにあるわけでありますけれども、しかし、年功序列というものを打破して能力・実績主義を設けることによって、これも同僚委員からも質問出ましたが、いわゆる公務員の世界にも、何といいますか、若いうちの中でも場合によっては大出世をするチャンスが到来した、それによって公務員も魅力ある職業だという位置付けになり、それによって多くの新規に入ってくる皆さんの求人の倍率も上がっていく、それが望ましい一部の私は姿であるという気もいたしますから、やはり年功序列を打破する、そして、それがゆえに能力・実績主義を設けていくんだ、それが最終的にはこの天下りの問題にも解決にもなっていく、私はこれは一つの案だと思うんです。 ただ、これをもっともっと私はある意味少し裏付けをしていかなくちゃいけない面があると思って、といいますのも、いわゆる肩たたきというものを全面禁止をするならば、今言ったそういった理念というのは当然あるわけでありますが、裏側にやはり我々は、前国会でも議論したいわゆる行政改革法、政府の行政システムを簡素で効率的なものにしていく、そしてまた公務員のコストの削減、行政コストの削減、こういったことも同時にうたったわけであって、肩たたきというものが全面禁止になるとすれば、ある意味人材の若返りという点もあるかもしれませんが、同時に私は給与という面で、ある程度これまでの慣行の中で年功序列で来た慣行体制はいきなりばさっと切れないという状況から、ある意味高額所得の方がごろごろと役所の中にいる結果になってしまうんじゃないかな、そんな気もいたしまして、そういったコスト面から見て肩たたき、この退職勧奨、これを全面禁止とした場合のコストについてどのような考え方を持っていらっしゃるか、それをまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(戸谷好秀君) お答えいたします。 コストということでございますが、先生おっしゃられましたように、退職勧奨を直ちに全面禁止するということになりますと、勧奨による退職するはずであった職員が引き続き公務にとどまるということで、やはり総人件費改革に基づく定員の縮減という状況では採用が新規、中途ともに大幅に抑制する、人事の停滞等の問題が急激に生ずるという、こういう、私ども考えると、目に見えないコストというのが一つあるかと思います。 それから、お話ございました人件費でございますが、なかなか、前提あるいは範囲等々ございまして、算定ということになると難しくなるわけでございますが、一般的に考えてみますと、高齢あるいは経験年数の長い職員の割合が増加していくということになりますので、これは現行制度をイメージすれば人件費の増要因となるのは避けられないのではないかというふうに考えております。
○秋元司君 分かりました。 ついでの話で大変恐縮なんですけれども、今回のこの法案の中に、法案といいますか出された改革案の中で、いわゆるパッケージ改革としてうたわれている中で定年延長の話も言及をされているわけです。これはこれから先の議論であると思いますけれども、これも同じようにコストという面から考えて、定年延長とした場合に対する行政コスト、どのようなことが予想されるか。これ、予想の世界でありましょうから何とも言えないでしょうけれども、答えられる範囲で結構でございますから、お願いします。
○政府参考人(戸谷好秀君) お答え申し上げます。 先生おっしゃられたとおり、定年延長につきましては、四月二十四日に閣議決定されました公務員制度改革において、パッケージとしての改革の一つとして検討項目に挙げられているところでございます。 どういうコストかということで数字をお示しするというのは、もうとても、まだ現段階で申し上げるような状況にございませんというふうに思いますが、一般的に申し上げますと、現行制度を前提に一律に定年延長を行うということになりますと、先ほども申し上げたように、それぞれ高齢あるいは経験年数の高い職員が増えていくという、それを現行制度の下で考えるということになりますと、人件費の増要因というふうにもなり得るというふうに思っています。 したがいまして、定年延長を検討するということになりますと、国家公務員の人事管理の在り方全体の中で検討していただく必要があるというふうに考えております。また、先ほど申し上げましたように、定年延長された方にうまく効率よく働いてもらうということについても当然配慮していかなきゃならないということであろうと思っております。 今後は、総理の下に、有識者から成る検討の場ということで総合的、整合的な検討が進められていくものというふうに考えております。
○秋元司君 ありがとうございました。 それで、非常に、公務員の場合の、公務員の皆さんにおける肩たたきが大変クローズアップされがちなんですけど、これは実は民間においてもよくある話なんですよね。特に大手上場企業、特に商社系においても、いわゆる肩たたきによって関連会社へ行ったり、又は子会社の社長として出ていったりなんということはよく話でありまして、何もこれは公務員だけの世界じゃなくて日本の労働慣行の中でどこの企業でも行われている話でありますから、公務員がどうしてもクローズアップされがちでありますけれども、どこの、民であれ同じことが行われているというのが私はこれはある意味現状の姿であると思うんで、本当は余りここをクローズアップしてほしくないというものがありますが、どうしてもこの辺が議論されますもので、今日は改めて大臣に明快なる御答弁をお願いしたわけでありますので、御理解いただきたいと思います。 続きまして、新人材バンクについてちょっと触れさせていただきたいと思いますが、これも再三再四この委員会でも、新人材バンクについて、どういったものなのか、そして設けた意義というのはどうなのかということを問いたださせていただきました。 ただ、実際、できる形としては、有識者懇談会ですかね、会議の決定と、そしてその中で最終的にできた後は官房長官が責任者となって運営をしていくという話でありますから、ここで議論しても有識者会議の皆さんの結論を待ってなんという話になっちゃうんで、余り一歩進んだ話がされないわけでありますけれども、しかし、形として、どうしても国民の皆さんから見ると、なぜ公務員だけ特別扱いをして人材バンクをつくるのかという声は根強いものがまだまだあるんですね。といいますのも、現在、御承知のようにハローワークというものがあって、民間はみんなハローワークを使っている。何で公務員だけ特別扱いをして新人材バンクをつくるんだ、それは許せないという一部の声もあるもので、これについて大臣、明快なる答弁をもう一度改めてお願いしたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほども申し上げましたように、今回の法案においては、公務員に密接関連先への求職活動を禁止をするという大変厳しい規制を掛けているわけであります。したがって、そういう規制を掛けておきながら、おまえはハローワークに行けというのは、これは筋の通らない話であります。 一方、公務員だけを特別扱いしている官尊民卑の法案だという御批判がありますが、これは全く当たらないものでございます。今回は各省によりますあっせんを全面禁止をいたします。それはもうまさしく予算や権限を背景に人事の一環としてはめ込んでいく、それが国民サイドから見ればこれは押し付けに見えるわけでありますから、こういうものを一掃してしまうわけであります。 したがって、公務員が全く再就職の道が閉ざされる、これも全く非現実的なことでございまして、今回は透明なろ過装置、ガラス張りのろ過装置を通して再就職をしていく、そういう道をつくるわけであります。これが天下り機関だなどというのも全くこれも当たらない批判でございます。こういう官民人材センターというのは、まさしくそれぞれの職員が、各省の予算や権限を背景にせず、自分の能力と実績、これを正当に評価をされて再就職していくわけでございますから、全く今の天下りシステムとは別の種類のものでございます。したがって、まさしく公務の中立性を確保しながら、在職中の求職活動の制限もしながら、これらに対して厳しい罰則という制約も課しながら、まさしく官民人材交流センターを通して再就職をしていくということになるわけでございます。 もし、こういった官民人材交流センターというガラス張りのろ過装置も全部否定をしてしまう、公務員はハローワークに行けということになりますと、これはもうまさしく例外なく全員定年まで勤めさせる、こういう路線とは一致するかもしれませんけれども、我々のように行政の減量化を行っていこう、行政のスリム化を図っていこう、行政のメタボリック化を食い止めよう、そういう立場からは合わない理屈になるのではないでしょうか。したがって、まさしくこういった官民人材交流センターをつくらないという世界においては役所に残ろうという公務員が続出をするのは避けられないことでありまして、減量化、効率化とは懸け離れたメカニズムが働いていくものと考えます。
○秋元司君 メタボリックにならないように頑張らなくちゃいけないわけでありますけれども、いずれにしましても、そういった理念の中でこの人材バンクをつくる、これは理解をさせていただくわけでありますけれども、これも再三再四申し上げてまいりましたが、これはしっかり本当運用されないと絵にかいたもちになりますし、本当に人材が右から左に流れていかない、そういった可能性を、ある意味押し付け的あっせんがなくなれば滞留してしまうという可能性は大いにあるわけでありますので、これは前回も申し上げましたが、言いませんが、キャリアコンサルタントの育成も含めてしっかりとした営業活動も人材バンクセンターに行っていただいて、同時に監視というものをしっかり行う中で、公正中立な、今おっしゃったガラス張りのすばらしい制度としてしっかり運営されることを願いたいと思うわけであります。 次にテーマを移させていただきますが、公務員改革の話になりますと、いつも議論されるのが、昔は特殊法人でありました。近年では、特殊法人改革を行う中に、独立行政法人、これが数多く存在しているわけでありますけれども、これについていろんな御意見をいただくわけであります。いわゆる天下りの問題として出てくる対照的な話として、結局、肩たたきに遭った後でも行き着く先は独立行政法人に行って、そこで最終的にはぬくぬくされてしまうんじゃないか、それが公務員の皆さんの行き着く姿だと。国民から見て、独立法人なるものは本当に機能しているのか、無駄なコストはないのか、そういったことが議論されるわけでありまして。 この特殊法人改革を数年前から議論する中で、独立行政法人にして、その目的としては、当然行政コストの効率化とコストの削減、これを目標でしてきたわけでありますけれども、つい最近、どういうわけか、なぜこの時期にああいう新聞の書き方しましたかは知りませんが、某新聞においてこのことを大分指摘されたようでありますので、せっかくの委員会の機会でありますから少し触れさせていただいて、一番、何というんですか、ラスパイレスの指数が高いと言われた高速道路保有・債務返済機構、これについてちょっと少しお伺いをしたいと思っています。 国民の希望としては、やっぱり何といいますか、日本の高速道路、高いというイメージが非常に多いんです。そのためにいかに料金を下げるかということを議論してまいりました。しかし、いろんなことを考え、努力の中に、この高速道路の今現在民営化された会社においても様々な努力をしていただいているのはよく分かるわけでありますけれども、それはさておいて、まずこの高速道路保有・債務返済機構、これどういった仕事をされているところか、簡単で結構でございますからお答え願えますか。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。 日本高速道路保有・債務返済機構は、十七年十月、道路関係四公団の民営化に伴いまして六つの高速道路会社と併せて設立をされた独立行政法人でございます。 主な業務は、高速道路資産の保有とそれを六つの高速道路会社に貸し付けること、それから高速道路の建設に関連しました債務の返済を行うこと、それから道路占用許可等道路管理者の権限の一部を代行することなどでございます。 ちなみに、職員数は八十五名でございます。
○秋元司君 仕事内容は分かります。 大体、これは道路公団の民営化のときにも再三議論になりましたが、議論した上に今の形になったということも非常に理解できるわけでありますが、道路というのは公道ですから、これは国が所有しなくちゃいかぬということの中で、道路の所有については機構が持つ形になった。そういった中で今現在あるということは非常に理解するわけでありますけれども、現在職員が八十五名いるわけでありますが、この皆さんに対して、非常に比較的、まあこう言っちゃ、言い方をすると失礼かもしれませんけれども、公務員の皆さんと比べると非常に給料が高いんだということが指摘されているんですけれども、この指摘に対してどのような感想がおありか、もう一つは現況についてちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。 既に公表されております平成十七年度の機構のラスパイレス指数は一四〇・五ということでございます。このように国家公務員と比較して数値が高い理由としましては、一つは、ラスパイレス指数は年齢階層別の平均給与を国家公務員と比較しているものでございまして、勤務地であるとか、あるいは学歴構成などの違いが反映されていないということが一つございます。例えばということで申し上げますと、機構の職員はすべて手当の支給割合の高い東京、大阪でございますが、国家公務員につきましてはそういった大都市の勤務の者は約四割ということでございます。そういったことで高くなっているということが一つでございます。 それから、先ほど職員数八十五名と申し上げましたけれども、国からの出向等を除きましたそのうちの七十二名が高速道路会社からの出向職員でございます。機構は時限的な組織でございますのでプロパー職員を雇っておりません。全部出向職員でございまして、そうした高速道路会社の給与水準の影響を受けざるを得ないということがございます。その他、機構は少数で業務をせざるを得ないということがございまして、そういう機構の組織的な事情等もございます。 というようなことで指数が高くなっているというような説明を機構から聞いております。 それで、機構につきましては、既に既往の閣議決定に基づきまして、平成十八年度から平成二十二年度までの間に人件費を五%以上削減をするということで取り組んでいただいております。国土交通省としましては、引き続き国の取組を踏まえた見直しが行われるように指導をしてまいりたいというふうに考えております。 また、関連しまして、高速道路会社につきましても、民間会社とはいえ高速道路という公益性の高い事業をしておるわけでございますので、国の方針を参考にしながら人件費の見直しをしていただくよう既に要請をしてきているところでございます。
○秋元司君 公の仕事をしていただいている、それで道路という特殊事情がある、それは非常に我々も理解をするところでありますけれども。 これはだれがコメントしたことか分かりませんが、新聞記事だけを見ますと、いわゆる民間会社からの出向の方が多いんでその方の給料水準に合わせたと。じゃ民間はどこなんだ。先ほどおっしゃられていた、それは高速道路の民間会社のことでありまして、そこの水準に給料を合わせたんだということが、これはだれがコメントしたか分かりませんが、事実かどうか分かりませんが、そういったことが出る中に非常に誤解を生むような、またこれを読んだ、感じた多くの皆さんは結局何か、国は何か知らないけれどもいいことをやっているんだななんてまた思われがちになるわけでありますよね。ですからこそ、あえて今日は答弁をしていただいて、別にそんなにぬくぬくしているわけじゃありませんよということを弁解してもらうためにこういう機会を設けたわけでありますけれども、しかし、私も今ちょっと話を聞いて、やっぱり高いなというそんな気もいたしますよね。 いずれにしましても、全体的にはやっぱり我々は高速道路をどう下げていくかという、こういった問題についてやっていくわけでありますし、これは公の部分と、そして利益を出していかなくちゃならない民間企業の立場、こういったことを勘案しますと、これは郵政でもさんざん議論しましたけれども、本来公共的な役割をするところは、稼いだものは本当は、何といいますか、国民に還元されるべきであって、民間会社であれば株主が当然いるわけであって、株主のために還元するんじゃなくて国民に還元する。そういったならば、やっぱり最終的には料金をどう下げるかということに、我々も当然努力していかなくちゃいけないことでありますが、是非引き続きの努力をしていただいて、日本における安い、何といいますか、高速道路、そういったものを目指して引き続き頑張っていただきたいと思います。 触れる点は以上でございますから、もし、今日、他委員会ありませんけれども、ほかに事情があれば退席してもらっても結構でございますから。
○委員長(藤原正司君) 原田次長、退席してもらって結構です。
○秋元司君 それでは、テーマを変えさせていただいて、この委員会でも再三これも議論になってきたことでありますけれども、いわゆる官製談合の社会の問題。 天下りがあるから官製談合が起きるんだということ、これは確かに一部ある話であるかもしれませんが、しかし、これは天下りがいるから官製談合が起きるわけじゃなくて、私が思いますに、やはりこれは公共調達のシステムの問題又はオーダーの仕方の問題、これは当然私はあると思うわけでありますね。当然、今我が党でも独禁法の問題でやっておりますけれども、単純に入札をしますと、今度はこれはダンピング競争につながって、ある意味これで市場の価格を壊していくという、本当の意味での公正な中立な市場確保ということに関すれば逆に反してしまう行為にもなる。そういった両方の面があって、本当に公共における発注体系というのは本当はどうあるべきかということは、もっともっとこれは議論していかなくちゃならない面があると思うわけでありますけれども。 天下りとの関連で考えれば、まずはその押し付け的あっせんをなくすことによっていわゆる国の圧力が直接民間会社に行かないようにする、これが一つの方法でありましょう。しかし、もう一つこれは公務員制度改革というよりは、公共機関におけるオーダーというものをもう一つこれは一歩先に進んで考えていかなくちゃいけない問題でもあると思うんですね。これはあっせんとか天下りの問題とは別な観点です。 そういったことから、今日はまた社会保険庁に御登場いただきましたけれども、一つお伺いしてみたい点があるわけでありまして、今社会保険庁の方で年金問題で大変国民的議論が飛んでいるわけでありますけれども、いわゆる社保庁におけるシステム、いろんなことが議論されてきますよね。ここは厚労委員会じゃありませんから、余り細かいことを申し上げるつもりはありませんけれども。 現在、このいわゆる約五千万件の人が宙に浮いちゃっている、確認ができない、所在が確認できない。これを早いところ名寄せして、一つ一つ解明していかなくちゃいけないんだ。このことに対して日々努力していただいて、我が党の総裁、総理も一年でしっかり終わらせるということを明言をさせていただいているところでありますが、この名寄せへ行くまでのシステムの流れとして、何かタイムテーブルを聞きますと、来春ごろに何とか固めて、そしてシステムができ上がって、そしてその結果、五月ごろには何とかなるという話でありますよね。そうなると、その間、国民の皆さんから見ると、社保庁何もしないんじゃないのという見方にもなってしまって、何か社保庁は結局他人任せで、最終的には外部にお金でもってシステムを発注して、そのソフトができた段階でシステム的に統合して、最終的に名寄せをしてくる。これじゃ全然汗流さないじゃないかなんてことも国民から言われているわけでありますよ。 それはそれとして、一部の、私が言っている、正しい面がありますけれども、しかし、確かに五千万件という数を一個一個ペーパーでチェックしていくわけにはいかないわけであって、それはそれなりのシステムを私は導入していかなくちゃいけないとは思いますけれども、結果的にその約五千万件という名簿が宙に浮いてしまった、それなりに名寄せができなかったということを考えますと、なぜそのシステムが、何というんですかね、名寄せできるようなシステムが今日までつくれなかったのか。もう一つは、もうそれがつくれなかったとすれば、遅れてしまった原因というのがあるならば、その辺をちょっとお伺いしたいなと思って今日はお呼びしましたんで、その点ちょっとお答えいただけますか。
○政府参考人(皆川尚史君) お答え申し上げます。 私どものオンラインシステムでは、昭和十五年の船員保険、それから昭和十七年の厚生年金保険、昭和三十六年の国民年金創設以来のすべての記録をオンラインシステム上で管理をしている、こういうことでございます。その件数が今日までに約三億件になっております。一方で、平成九年一月に基礎年金番号を導入いたしました。今日まで三億件の記録をその基礎年金番号に統合を進め、残っている記録の件数が五千万件、こういうことでございます。 五千万件を少し分析しますと、そのうち二千八百八十万人が六十歳以上、それから二千二百十五万人が六十歳未満でございます。六十歳以上の方につきましては、平成九年一月、基礎年金番号導入以前に亡くなった方もおられますし、また、それ以前に受給者となって、さらに亡くなった方もおられます。そういう意味では、基礎年金番号導入前の世界の方が数多く含まれていますが、一方で、やはり我々としては、六十歳以上の方にも、今現在生きている方にも基礎年金番号に統合されるべき記録が存在するというふうに認識しております。また、六十歳未満の方も二千二百十五万人いるわけですが、そうした方の記録の多くは基礎年金番号に統合すべき記録だというふうに認識しております。 私どもとしては、これまでも、番号導入以来、すべての方にはがきをお送りし、確認をし、統合を進めてまいりました。その結果、約一千万人の方がこれまで統合されているわけですが、ただ、基本的には、これまでは年金の裁定請求時に、六十歳なり六十五歳になったときによく御相談して、そして統合しようという待ちの姿勢でありました。そういう意味で、今日までに特に若い方を中心にこれだけの数が残っているということでございます。今般、厚生労働大臣のイニシアチブの下に、こうした待ちの姿勢を改めて、こちらから再度名寄せを行い、昔も名寄せしたことがありますが、再度名寄せを行って、改めて対象者に通知を送り、できるだけ、先生今御指摘のように、早く積極的に私どもから働き掛けを行って名寄せするということが決定されましたので、来年の半ばごろまでにはシステム開発を行い、速やかに名寄せができるように全力を挙げてまいりたい、かように考えております。
○秋元司君 この点につきましては、もう本当に社会保険庁の皆さん、本当に頑張っていただきたい、もうその一点でありますけれども。 一つ、そのオーダーということにつきまして一点お伺いしたいんですが、いわゆる今回こういうような、本当は緊急に、こんなことが起きなければ起きないで、日ごろのしっかりした業務をそれなりにやっていただければ今回こういうことが起きなかった可能性もあるわけでありますけれども、しかし、結果的に起きてしまった。そうした場合において、私は、直観的に思いますのは、例えば今五千万という、今山盛りになってしまった、こういった名簿がある。そうした瞬間、まあ何といいますか、大きな山をどういうふうにして分類をするのか。大きな山を場合によってはある一つのキーワードで検索すれば、ちょっと山が減っていく可能性もある。いろんな可能性があるわけであって、そうすれば、私、何を申し上げたいかというと、今後とも、社会保険庁の中にいわゆるシステムを開発できる人間、もう一つはプログラマーみたいな人間が常時いさえすれば、あるこういった事態が発生したときに一部のプログラムを組んで、例えば今議論されているような漢字が似たような、類似するような漢字、生年月日の類似、そういったものを端的に取り出して、その瞬間プログラムを組んで、どういうふうに五千万件なるかなということをまずぱっと入れさえすれば、それが実はそんな不明部分はもっともっと整理されてこれだけの数字になりましたよということも可能かもしれない。 しかし、今の公共におけるオーダーの形だと、一応全部ありとあらゆる可能性を議論していって、そして一つのオーダー、発注するオーダーの形として体制を整えて、それから仕様書を書いて発注する。これはえらい時間掛かるわけですよね。 ですからこそ、今後はこのシステムというのは、法律が変わったり、もう一つは時代のいろんなことが変化起きると、臨機応変に対応していかないと、もうこのシステムが対応できなければ、それからすべて、すべての対応は遅れるという時代になってきているわけでありますから、そういうことからすると、プロパーとしてそういったシステムを、プログラムを打てるような人間を随時置くような体制にするか、もう一つは、これは随意契約というのは余り私も好きな言葉じゃありませんけれども、しかし、ある意味、緊急性があるものについては瞬時に、そんな高額な金額じゃなければ、対応するための発注を瞬時やってみるとか、そういった形に持っていくことがいろんな意味での私は危機対応ということに、対応できる形になっていくんじゃないかと思うんですけれども、その辺、今現場を携わっている皆さんの意見としてどのような意見をお持ちか、ちょっと聞いてみたいと思いますので、お答えできる範囲で結構でございますから、お願いします。
○政府参考人(皆川尚史君) お答えを申し上げます。 まず、システム全体については、御案内のように、今いわゆるレガシーシステムを二十二年度までにオープン化しまして、先生御指摘のような小回りの利くような汎用性のある新体系に変える、これは決定しておりまして、それを精力的に進めたいと思います。 一方で、私どものところの専門家でございますが、これも正に御指摘のように、これまではどちらかというと、システム開発とか運用そのものよりもシステム開発管理あるいは運用管理に重点を置いた人員配置をしておりまして、専門家は極めて少ないということも事実でございました。 このため、近年、私どもといたしましては、民間出身のITに係る専門的な知識あるいは経験を有するプロジェクトリーダーを数人配置をいたしております。また、ここ二、三年でございますが、専門性の高いSEの資格を持つような実務経験者を中途採用している、こういう状況でございます。さらに、私ども職員のレベルアップのためにスキル研修等も民間の力をかりて精力的に行っております。 いずれにしても、ただ、そういう少ないという認識で、私どもそういう認識を持っておりますので、計画的あるいは精力的にシステムのオープン化と併せてそういうスキル育成を今後とも続けていきたいと思います。
○秋元司君 皆さんの現場での限界があるんだったら是非政治にも要求を出していただいて、政治的判断が必要な面があれば我々もしっかり考えていきたいと思いますので、どうぞ遠慮なく提案はいただきたいと思います。 現場の話を聞くと、どうしても今のレベルだと、何といいますか、九時―五時、これ以降はもうシステムがダウンしちゃって入力もできないという話もありましたので、この件については今一生懸命改良していただいて、突貫作業でやっていただいていると思いますから、引き続き、これだけ国民の皆さんから不平不満を言われた、これはもう我々の責任もありますけれども、社会保険庁の現場の対応の責任というのはこれはもう非というのは否めない点でありますから、これからしっかり頑張っていただきたいと思います。 もう時間でございますけれども、どうぞ用事がありましたら退席していただいても結構です。 最後残り二分だけ質問をさせていただきたいと思いますが、今回、社会保険庁がこういうふうになったことも含めて、今回、公務員改革とこの社会保険庁改革がセットだという議論が結構なされているわけでありますけれども、大臣として、最後に、この改革をどのような関係付けとしてとらえていらっしゃるのか、その辺を最後にお伺いをしていきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のように、社保庁問題というのは根底に公務員制度問題があったと思います。先ほども申し上げましたように、社保庁の三層、四層構造というのが国家公務員の世界の三層、四層構造と非常に似通ったものであるのは非常にシンボリックだと思います。この構造の下で、残念ながら、ガバナンスの利いていない無責任な体制がずさんな結果を生み出してきた、緊張感のない、なれ合い的な構造の中で様々な不祥事を起こしてきてしまっているということであります。 今回の国家公務員制度の改正においては、正にガバナンスを利かせた、やる気と能力がある職員は出世もできる、給料も高くなる、一方、サボる公務員は給料も安くなる、降格もあり得る、キャリアだから出世が早くなるということはあり得なくなるわけでございます。 社保庁のそういった体質の中で、ベンダーへの天下りが行われ、随意契約の癒着関係があった、正にこれも国家公務員制度のシンボリックな問題だったのではないでしょうか。我々は、こういった問題にメスを入れ、活を入れるために、天下り規制を掛け、公務員の再就職は人材センターというガラス張りのろ過装置を通して予算、権限を全部剥奪をしてしまうということでございます。 まさしく、この公務員制度と社保庁問題は表裏一体、二つの問題を関連付けて改革を行っていくということでございます。
○秋元司君 終わります。
○風間昶君 公明党の風間でございます。 官房長官、大変お忙しいときに来ていただきまして恐縮でございます。心の準備はよろしいでしょうか。 まず、公務員制度改革の検討の在り方について。 公務員制度改革大綱というのがもう大分前に出されまして、そして中馬大臣が担当されて中馬プラン作られたと。このときもそうですけれども、内閣官房の行政改革推進本部事務局が事務を担当していたわけであります。 私は、改革の矛先がこれでずれていきやしないのかなという懸念を持った、印象を持ったわけでありますけれども、これまでの閣議決定で、再就職規制の問題に関しまして行為規制を導入するとしたけれども、しかし、あくまでもそれは現行の再就職規制の存続を前提とするものであったというふうに私は思います、これまでの閣議決定ではですね。ところが、この中馬プランになって、現行の事前規制の廃止が盛り込まれて、したがいまして新たにまた加わったわけでありますから、公務員制度改革大綱から中馬プラン、この一連の流れというのは外から見て非常に分かりづらいという面をどうもぬぐい切れないんです。言っていること、分かりますか。 公務員制度改革大綱から中馬プランへの一連の流れは、外から見るとどうも透明性に、私は若干不十分ではなかったのかなというふうに思っておるんですけれども、そのことについてどう思われるのか、官房長官に伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生おっしゃったように、平成十三年にこの公務員制度改革大綱というのがまとめられたわけでございます。それから、十六年に与党の今後の公務員制度改革についてという申入れもございました。そして、更に今お話ございました中馬プラン、「新たな公務員人事の方向性について」というのが平成十八年に報告をされたわけでございます。 十三年から十八年へのプロセスが不透明じゃないかというお話がございましたが、これはもうずっと一貫して信賞必罰という橋本大臣当時の考え方から、いろんな議論があって、能力等級制度というのも、このたしか十六年のときだったかと思いますけれどもございました。つまり、この能力・実績主義と今回申し上げていることについては最初からずっと一貫して議論があったわけでございます。すなわち、よく渡辺大臣が言っている、護送船団的な人事から脱しないとやる気のある優秀な公務員の人たちが頑張る、誇りを持って頑張るということにならないんじゃないかと。 こういうことで、議論は私は大きな流れとして続いてきたものだというふうに理解をしておりますし、私も、この政府の動きに呼応する、あるいは先行して、自民党の中で公務員制度については、私も議論に一貫してかかわってまいりましたけれども、その点についてはかなり激しく議論を交わした、そういう記憶がございまして、その不透明だというお話がございましたが、必ずしもそういうことでもなく、かなり根っこからの議論をやらせていただいてきたというふうに思っています。また、もちろん今回の法案にもそのような流れは反映されているものだというふうに考えております。
○風間昶君 いや、私が言いたいのは、だから公務員制度改革の大綱で、これは再就職規制の問題に関しては、行為規制は導入したけれども、あくまでもそれは現行の再就職規制の存続を前提とするものであったというふうに理解しているわけです。それは誤りなんでしょうか。そういう思いでいるものだから、中馬プランでは事前規制の廃止ということが盛り込まれているので転換されているんでないかという思いがあるから不透明感がぬぐえないんだけど、どうかと聞いているんですけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) 私の記憶違いでなければ、十三年の公務員制度改革大綱の際の行為規制はそれほど詰まったものではなくて、一応触れられていたことは触れられていたのは先生御指摘のとおりだと思います。退職後の行為規制の導入ということで入っておりますが、実際にこの行為規制の中身、すなわち対象を営利企業だけにするとか、その当時は、公益法人は対象にしないというのがたしか十六年の当時の議論のときに具体化をしてきたというふうに私は記憶しております。 私自身は、それはもう公益法人も当然対象にすべきだという議論を党内でやり、また政府ともやり合って、かなりひんしゅくを買ったのを覚えております、みんなは大反対、役所はですね、ということでありましたが。今回はもうそれも全部対象にするということにいたしましたが。そういうことでありまして、具体化をしてきたのは、たしか十六年の議論の際に具体化をしてきたということで、取りあえず営利企業だけでいこうということになりました。 私は、実は個人的にはクーリングオフも今言っている事前規制もやめるべきだという意見で、刑罰を科して行為規制を導入すべきだということを私は個人的にはずっと言っていたんですが、それはなかなか受け入れられるところとならずに、中馬プランで初めて、小泉総理からのこの天下りの問題に対する新たな施策として中馬プランというものをまとめるようにということで指示があって中馬プランをまとめられたと、そのときに刑事罰も含めた行為規制が初めて入ってきたと。 こういうことで、私が言って通らなかったのに何で通ることになったのかと記憶をしておりますけれども、今回こうして刑事罰を伴う行為規制が導入されるということは私は大変良かったと思いますし、この長い間の議論の経過を経て今日を迎えているんだなというふうに思っております。
○風間昶君 それで、今、官房長官お話ありましたこの中馬プランを基にして今回の要するに公務員制度改革法案になったものと理解していますけれども、この法案では、更に今度は、再就職規制の廃止のほかに、官民人材交流センターの設置ということがある意味では政治主導によって法案に盛り込まれたと私は理解しています。 この官民人材交流センターも、そもそも当初人材バンクというふうにこれは経済財政諮問会議で議論されていたわけでありまして、この変化も実は私は非常に、いや、経済財政諮問会議で人材バンクいいんだよ、いいんですけれども、なぜあえてこの経済財政諮問会議の意見に引っ張られるような形で官民人材交流センターという名前変えてきたのかということが私は非常に理解し難い部分があるわけです。 つまり、中立性をきちっと保つなら、経済財政諮問会議や、財政諮問会議の意見であって、きちっと公務員のあるべき姿を今までもずっと、平成十三年以降大綱が出されてずっと来たわけですから、むしろ、ですから中立性をきちっと保った形でやるべきではなかったのかなという、経過について、そう思うわけであります。だから、そういう意味で、政治主導もかえってこれ政策決定に本当に見えない部分が出てきて、中立性に疑問符が付いてしまうような感じを私は否めないんです。否めないんです。 そこのことについての感じを官房長官としてはどうとらえているのか、承りたいと思いますが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 経済財政諮問会議の今回の公務員制度改革に果たした役割は、先生御指摘のほどあることではないと私は思っております。 実際、この人材バンクの構想は様々なところから出てまいりました。例えば自民党の中からも出てまいりましたし、また渡辺大臣からも出てきて今のような形に最終的になっているわけでありますけれども、そもそも一番のポイントは何かというと、それは再就職に際して各省のあっせんが行われるという、このことが実は押し付け的な天下りにつながり、そしてまた官製談合の温床になっている。この各省によるあっせんをやめるということが一番実は本質的な大事なことだろうというのが今回の私たちの考え方でありまして、今ある人材バンクが何で機能しないのか、これは各省のあっせんがあるから、みんな人材バンクなんかやらなくたって各省のあっせんで十分押し付けをできるわけですからやってきたという事実があります。 もう一つ、中馬プランも実は、お読みになったら分かりますけれども、あの中馬プラン自体は、実は人事当局、その役所の人事当局があっせんをする形でいくという形になっているんです。私はやっぱりそれはおかしいということで、当初から、刑事罰を伴う行為規制は大変すばらしいと思いますが、人事当局に申し出てあっせんをしてもらっていくときのルールとしての中馬プランでは、もう少し本質的な問題である、各省によるあっせんによっていろんな問題が起きているということの根絶にはならないということを申し上げてきたわけでありまして、そういうような中で今回の案の取りまとめが行われたということで、何度か諮問会議で御意見が出たことは間違いありませんけれども、むしろこれは政治主導で、渡辺大臣中心に党とも議論をしながら、特に自民党と議論しながらやってきたものでございますので。 中立性というお話でございますけれども、特に経済界に偏ったとかいうようなことでも今回はなくて、何よりも大事なのは、国民が一番不信感を抱いている押し付け的な天下り、それは基本的にはあっせんによって行われてきた、そして結果として談合や官製談合が起きる、こういうような、あるいはまた、契約も随契になってみたり、そういうような問題があるということを国民は厳しく指弾をしているということで、それにこたえるためにどういう制度が必要なのかということで今回の法案にたどり着いたということだと私どもは理解をしております。
○風間昶君 だからこそ透明性と中立性が確保しなければならない、そういう公務員制度改革の在り方の議論、検討の場にしていく必要があるので、何回も、前回も前々回も、憲法十五条の第一項、第二項、全体の奉仕者、それから国民固有の権利だと、公務員を選んだり罷免することはということを私は言っているので、これは正に民主制国家における公務員の本質を表しているものと私は理解しているわけでありますけれども、多くの人はそう思っているわけで、だから、国民主権の理念からこの憲法十五条というのが導かれているということからすると、全体として国民各層の意見をきちっと公務員制度改革に反映されなければならないというふうに私は思うのであります。 だから、本当は民主制国家における公務員制度改革というのは、政治からもある意味では一定の距離を置く必要があるんではないかというふうに思っているんです。そしてまた、政府は任命権者として当事者であるということもこれは考慮する必要があるというふうに思っていまして、そういう意味では、例えば公務員制度調査会というのがありますね、こういうような形式がある意味では中立的な機関として私は必要でないかというふうに思っているんです。ちょっと新しい言葉を出しちゃって恐縮です、質問通告のときにはこういう言葉を出していませんでしたので。かつての公務員制度調査会、出ていないから余りうろたえないでください、こういうような形も私は参考になるんではないかというふうに思っているんですけれども、あくまでもだから国民にとっての透明性、中立性をキープした検討の場という意味で、このことについてはどういうふうに思っていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御指摘のように、日本国憲法の第十五条第二項に公務員は全体の奉仕者であるというふうに規定をされております。したがって、正に透明性、中立性、これを大事にしていかなければいけないのはもう先生の御指摘のとおりであって、我々もこれまでもそれを心掛けてきたつもりではございますが、今後、何といっても、この間もちょっと申し上げましたけれども、今回の法律、ここで御審議をいただいている法律自体の対象は三十数万人が対象でありますけれども、地方公務員、国立大学の先生等々を含めると三百数十万人の公務員の方々に影響を与えるというか、今までの考え方と違う制度で人事も運用されるようになってくると。 こういうことで、言ってみれば日本の文化、よくお上という言葉が使われますけれども、どうしても長い間のこのお上意識というのがお上にもあるし、国民にも何となくあったりするわけでありますけれども、こういう文化を変えるほど大きなやっぱり制度改正だと私は思っております。そういう意味では透明性と中立性というのはますます大事であって、今回私どもとしては、既に閣議決定をしておりますけれども、総理の下にこの公務員制度全体の制度設計について議論をする有識者の会議を設けようということで、そこで、今回は先行的に能力・実績主義と再就職の仕組みというものを新たに御提案をさせていただいておりますけれども、この総理の下につくられる有識者会議、ここの場をひとつ、透明性と中立性を確保する、そして高らかに公務員制度のあるべき姿というものをうたい上げられるような、そういう場にしていきたいなとこう思っておりますので、また先生にもひとついろいろな御指導をいただければと、こう思っておるところでございます。
○風間昶君 ありがとうございました。記者会見の時間があると思いますので、大変恐縮でございます。
○委員長(藤原正司君) 官房長官、御苦労さまでした。
○風間昶君 ここから本当は官房長官に聞いてもらいたいんだけれども、しようがないから。いや、どうぞ。 平成十五年に人事院が給与勧告時に、公務員制度改革の具体化に向けてという報告を行っております。これは公務員制度が抱える諸問題について率直に語っているというふうに、私はこの文章から、私、直接聞いていませんので文章からでしか判断できませんが、正に本質的な問題点を率直に語っているというふうに評価したいというふうに思います。この中に、公務員制度改革の出発点は国民の公務員に対する批判にこたえることだというふうにきちっと書いてございます。国民からセクショナリズム、キャリアシステム、天下り、幹部公務員不祥事、年功的人事等について様々な批判があるというふうに指摘をされております。じゃ、人事院の考えていらっしゃる国民が求める公務員制度改革って一体どんなもんなのか、教えてもらいたいというふうに思います。そしてなおかつ、その認識が、いや、まずじゃ伺います、認識をどんなふうに思っていらっしゃるのか。
○政府特別補佐人(谷公士君) 御指摘の公務員の中立性の確保、そのために設けられた役所であるというふうに私ども人事院のことを思っておりまして、この国民の皆さんの御期待にこたえられるような公務員制度をどのように運営していくかということについて私どもの責任は大変重いと思っておりまして、累次の勧告時の報告におきましてもそのような観点からいろいろなことを申し上げてまいりました。また、この間いろいろな御意見も国民各層、各界の間で交わされたと思っております。 現段階におきましては、具体的な公務員制度改革案が、正にその国民を代表されますこの国会において様々な角度から御審議になっておられる最中でございますし、ただいまはまた官房長官からも御見解が述べられましたところでございまして、私から重ねて申し上げるのは大変僣越だと思うわけでございますけれども、一番現段階における基本的なことについての私の存念を申し上げますと、今までいろいろ申し上げてきましたけれども、現段階において一番基本的なことは、国家公務員が憲法の定める全体の奉仕者として国民のためにしっかりと働くという使命感に欠けているのではないかという、そういう御疑念を国民の皆様が抱いていらっしゃるということにあるのではないかと。国民は、国家公務員が国民のため、国家社会のために誠心誠意公務に従事することを求めておられると考えます。もちろん、それに加えまして、同時に、複雑高度化する行政課題を高い専門能力で解決するということも求めておられると思うわけでございますけれども、やはり基本は、使命感と申しますか、正に憲法に書いてございますように奉仕者であるわけでございますので、そのことの意味をしっかりと受け止めて職務の遂行に当たらなければならないという、そのことが一番重要な問題ではないかというふうに思っております。 私ども、公務員制度の一環について所掌させていただいておりますけれども、公務員制度はそのような公務員を実現するための制度であるわけでございますので、私どもとしましては、高い志と能力を持った有為の人材を確保し、それから、その人たちが公務員としての自覚を維持、涵養していくこと、それから、意欲を持って高い服務規律の下で国家国民のために生き生きと働くことができますように能力、実績に応じた適切な適正な処遇を行っていくこと、そういうことにより一層努めていかなければならないと考えております。 具体的な制度の改正の問題につきましては、ただいま国会で御議論をなされていらっしゃるところでございますので、私としては具体的な問題につきましての発言は差し控えさせていただきたいと思います。
○風間昶君 ありがとうございます。 公務員制度改革の問題点については、これを正すことに反対する人はだれもいないというふうに思うんですよね。だから、改革しなければならないということについてはもうだれしも認めるところだと思っているわけでありますが。 この人事院の勧告の中に、報告にあるんですけれども、国民不在の行政、公務員と国民との意識の乖離を生んでいるという厳しい指摘もなされているが、こういった問題は、公務員制度だけですべて解決できるものでないと。政治、行政など多方面からのアプローチが必要であるが、公務員制度改革において避けて通ることのできない課題であると考えるというふうに述べられております。 今この話に出した人事院が指摘したセクショナリズムあるいはキャリアシステムなどの改革はまだなされていないわけで、そういう意味では、国民の危惧にこたえていないということから、今回のこの公務員制度改革法案としてまず第一歩という位置付けだというふうに思いますけれども、まだいずれにしても改革はなされていなく、期待にこたえてないというのがあるわけですから、公務員制度改革の必要性については大臣からも何回もお話をいただいております。じゃ、歴代大臣がずっといらっしゃるわけでありまして、これまでの対応について、大臣としてはどのような認識を持っているのか、これを伺いたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど官房長官も述べられましたように、公務員制度改革については積み重ねの歴史がございます。風間委員も御指摘のように、平成十三年の公務員制度改革大綱から数えましても、今回で主なものだけでも四回目でございます。 まさしくそういう中で、今回、能力・実績主義の導入と天下り規制を表裏一体のものとして第一弾の改革を行おうという決意を安倍内閣としてしたわけであります。そして、政府・与党一体となってこの法案を提出することができ、衆議院においては可決をしていただきました。参議院において、会期を延長してでも議論をしようという御決意をいただいたことは、私にとってはこの上ない喜びでございます。かくなる上は、是非御審議の上、成立をさせていただきますよう、改めてお願いを申し上げる次第でございます。
○風間昶君 そんな早とちりの意見聞いているんじゃなくて、どのようにだからこれまでの大臣が対応してきたのか、どのように認識されているのかを伺っているわけでありますけれども、御答弁がちょっと違うかなというふうに思いますが。 じゃ、私はもうちょっとさかのぼって、平成九年のときに、行政改革会議最終報告というのが出されているんですよね。平成九年ですよ。これ随分、もう十年も前です。ここから私は公務員制度改革が本当に議論スタートしたんじゃないかなというふうに思っております。ここには三つありまして、行政改革は内閣機能強化だと、それから省庁再編だと、そして組織をつくる人、人の問題、人の改革によって達成できるというふうにこの平成九年の暮れの行政改革会議最終報告出されているんです。それはもう大臣も御存じだと思います。そして、翌平成十年に中央省庁等改革基本法というのが成立している流れになっているわけであります。 私は、この内閣機能強化、いろんなテーマはあるにしても進んできた。省庁の再編も実際に行われた。問題は、この組織を支える人の確保、人の改革、ここが実は大変大事であって、そこに、省庁の再編成は新たな人材の一括管理システムの導入に向けて踏み出すチャンスとすべきであるという、ちゃんと二項目めにあるんです。新たな人材の一括管理システムの導入に向けて踏み出すチャンスとすべきであると。そのときに、平成九年ですよ、平成九年の時点で新たな人材の一括管理システムの導入を検討していた、ずっとしてこなきゃならなかったわけで、検討はしてきたんでしょうけれども、この一括管理が十年たってもまだ実現してないというふうに思うわけですけれども、どういうことがネックになっていたのかなということを考えてほしいなというふうに思うんです。 このことについて、何がハードルになっていたのか、大臣としての認識を伺いたいと思いますけれども。
○国務大臣(渡辺喜美君) やはり、縦割り行政の弊害というのが大きな岩盤になっていたのではないでしょうか。人材の一括管理につきましては、御指摘のように中央省庁等改革基本法においても指摘がなされているところでございます。専門化、高度化する個別行政分野に対応できる人材を確保し、育成をして、こういうことが効率的に行えるかどうか、また個々の職員の能力、実績の一元的な把握が可能かどうか、大臣の業務の執行責任と任命権の乖離についてどう考えるかといった論点が指摘されているところであります。 残念ながら、縦割り行政の弊害是正というのが大きな課題になっておりますが、この岩盤を突破できたという状況にはございません。しかし、これまでにも、局長級以上の幹部人事については、内閣の承認といった政府全体の立場から試みが行われております。幹部候補職員については、省庁間の垣根を越えた人事交流を積極的に推進をしていくことについても取組がなされているところでございます。公務員の採用から退職までの人事制度全般の課題につきましては、今国会においてこの法案が成立を見ました暁には、総理の下に置かれる有識者会議において総合的、整合的に検討が進められる手はずになっております。
○風間昶君 そうしますと、今大臣が最後にお話がありましたけれども、中央省庁等改革で示された人材の一括管理の導入についてこの法律案では対応しているという自信でしょうか。そういうふうに考えていいんでしょうか。
○副大臣(林芳正君) 今風間先生がおっしゃられましたように、一括管理というのは、省庁の壁を越えてやっていこうと、こういうことでございまして、今大臣から御答弁がありましたように、いろんな仕組みをつくりまして、特に平成十二年に閣議決定をいたしまして、事務次官、局長その他の幹部職員の任免に際し内閣の承認を得ると、こういうことを累次積み重ねてきておるわけでございまして、その上に立って、今回の法律で能力・実績主義というのを入れていく、採用や昇進等の基本的な基準といったものを内閣として横ぐしで定めていくと。これが、横ぐしが一本入りますと、そもそもそこできちっと基準をつくってやっていくと。当然、任免権者、各省におるわけでございますけれども、その大本の基準を内閣として統一的につくっていくということが、先ほど申し上げた、大臣から御答弁があったような累次の積み重ねに相まって、かなり徹底をしていくんではないか、こういうふうに思っておるわけでございまして、そういう意味では、個別の人事をこういうふうにやってきたものに加えて、制度的に採用、承認等の基本的な基準をつくっていくということで、先生が御指摘になった一括管理というものが更に徹底をしていくんではないかというふうに考えておるところでございます。
○風間昶君 何度も言うように、公務員制度改革に、やるやるやるやる言って、ここまで時間が掛かっているにもかかわらず対応がまず進まないのは、省庁縦割りがあるというふうにおっしゃいました。能力・実績主義と再就職規制というのは非常に大事な問題でありますから。むしろ、だけど私は、人事院が指摘した、改革の順位としては、セクショナリズムやあるいはキャリアシステムや人材の一括管理の方が優先すべき課題じゃないかなと、すごく大きな問題ではあるものの、優先すべき課題ではないかなというふうに思っているんです。 そこで、今、林副大臣も大臣の答弁を補佐する形で、累次の積み重ねをしていくことで対応していきたいという話を今若干されたような気がします。若干でなくて、されたような気がします。本当に進めていくための、決意やなんかよりも、実効性どう担保できるかという話だと私は思っているんです。 だから、もう一回、そこで大臣としては、私のこの意見、再就職規制の問題も重要なんだけれども、むしろセクショナリズムや、あるいはキャリアシステムや、あるいは人材の一括管理という問題の方により優先順位を高めるべきだと思いますけれども、そのシナリオをどういうふうに描いておられるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほども申し上げましたように、縦割り行政の弊害、各省割拠主義をどう突破をしていくかというのは、官邸主導型の政治体制を確立する上では避けて通れない課題であると考えます。今回の法案においては、まず再就職規制、天下り規制、各省によるあっせんを全面禁止をして、これを内閣の下に一元化をするという提案を行ったところでございます。こうしたことを突破口にして、一点突破全面展開のシナリオというのがあり得るのではないでしょうか。 いずれにしても、採用から退職に至るまでの人事制度の総合的、整合的な見直しを総理の下において行っていくことが必要でございます。
○風間昶君 ちょっと私は、だから、とらえ方の問題が大臣と若干違うのかなというふうに思うんです。むしろ、このセクショナリズムや、あるいはキャリアシステムや人材一括管理というのは極めて大きくて、どこからどういうふうに総合的にシステマチックに切り込んでいくかということが非常に難しいから、公務員の再就職の問題を逆にクローズアップさせているんじゃないかと。まあ、嫌みに聞こえるかもしれないけれども、私にはそのように見えるわけであります。 さっき話ちょっと出しました公務員制度調査会と並行して、あえてこの行政改革推進本部を設置して検討を重ねてきたことと何か関連があるのかなという気がするんですけれども。つまり、既存のものがあるにもかかわらず、既存のものの働きが十分でないという認識の下に、別の屋上屋を重ねる本部をつくって、それで進めていこうという手法が、それでいいのかなという私は感じがするんですけれども、そのことについてはどう思いますか。そのままぐいぐい行くかどうかだという話だと思うんですけれども。
○副大臣(林芳正君) 公務員制度調査会はいわゆる審議会でございまして、正に先生がおっしゃるように累次御検討を重ねていただいておりまして、今度は行政改革推進本部の方は、累次の閣議決定等に基づいて政府の実際に検討する部隊として置かれているということでございますので、その公務員制度調査会が、こちらが検討するのでなくさなきゃいけないということは特にないわけでございますが、一定の期間に検討していただいて、その検討期間が終わればなくなるというたぐいのものであろうかと、こういうふうに認識をしておりますが、総務省の方が従来は持っておられましたので、詳しいところは補完していただければと思いますけれども。そういう意味では、そういうところの検討も踏まえながら、大きな閣議決定というのが公務員制度改革大綱、先ほどあったような御議論がありまして、それに基づいて実際に作業をする部隊としてできてきたということでございます。 そういう法案のもう検討自体をやって、正にこうやって法案を御審議いただいている段階になりましたので、逆に言うと、今度総理の下に置かれる有識者というものが、昔の公制調に近いものになるのかなという感じを今御質問を聞いていて思ったわけでございます。いろんな総合的な論点をすべてそこでやろうと、こういうことでございますから、法律上どういう立て付けにするのかというのはこの有識者でございますので、必ずしも公制調と同じような法律の立て付けになるかどうかというのはちょっとあれでございますけれども、正に検討をいただく内容としては、この公制調でずっとやっていただいてきたことを踏まえながらも、さらにこの法案、もし可決成立させていただければ、それを前提にして、またもう一つは行革推進本部に専門調査会というのがあって基本権を中心に御議論をしていただいておりますので、いろんなことをあそこで全部まとめていただくという意味では、今委員がおっしゃっている昔の公制調のイメージにかなり検討内容は近づくんではないかなというふうに我々も思っておるところでございます。
○風間昶君 安心しました。同意していただける。かつてのやっぱり公制調、公務員制度調査会のような形式って私は本当に参考にすべきだと思っております。先ほど官房長官はそこまで触れなかったですけれども。是非そのようにしていただければ有り難いというふうに思っています。 非常に概念的な話ばっかりであれですんで、次に、わたりについて大臣に伺いたいと思います。渡辺大臣の渡ですよ、これは、わたりという字は。 今月の初めに、厚生労働省の社保庁歴代七人の長官、八五年以降十二人いらっしゃるけれども、七人の長官が再就職を繰り返し、いわゆるわたりで得た退職金、報酬の合計が九億二千八百六十一万円、一人平均すると一億三千二百万円に上るとの推計を新聞が述べておりました。これは業績に応じて収入を得る能力給は全然含まれていません。同時にまた社保庁からの退職金も含まれていないため、再就職をすることを繰り返してやることで得たのは、実際の収入はもうちょっと増えるんではないかという予測もあるわけでありますけれども、いわゆるこの社保庁の歴代長官の再就職を繰り返したわたりについて、渡辺大臣はどのようにとらえているのかを伺いたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 社保庁問題がここまで大きく取り上げられ国民の不信が増幅をしている現状を顧みますと、こうしたわたりの天下りが行われているというのはゆゆしき問題であると考えます。 こういったわたりが恐らく一般的には各省の人事当局のあっせんによって行われているとすれば、まさしく今回の法案はこの司令塔機能にメスを入れるものであります。各省のあっせんを全面禁止をするというのはまさしく一回目だけではなく二回目、三回目のわたりあっせんについても禁止をされるわけでありまして、この法案が成立をし、官民人材センターにあっせん機能が一元されましたならば、まさしく天下りというのは根絶をされていくことになるわけでございます。したがって、まさしくこのようなわたりあっせんによる天下りネットワークの根絶というものが意味するものは、そこに予算や権限を背景にして行われてきた税金の無駄遣いというものがあるとするならば、こういったものも一掃をしていくということになるわけでございます。社保庁問題がシンボリックに取り上げられた正にそういう背景を我々は根絶をする法案を今回準備をさせていただいたところであります。
○風間昶君 社保庁関係に関しては、この社会保険事務所長若しくは幹部と、国費協議会と称して、正にその自分たちの仕事が安易にできるように様々な交渉事を何項目もわたってやった問題も問題でありますけれども、私はこの社保庁長官のいわゆるわたりについて、今正に大臣はゆゆしき問題だとおっしゃった、なおかつ根絶していきたいということでありますけれども、この実際に官民人材交流センターや、あるいは再就職監視委員会の下で天下りを根絶、本当にするのかということは、まだ国民の皆さん方から疑念を持たれているわけです。そういう報道があるからだけではないと思いますけれども、報道も報道だから、きちっと真摯にやっぱり検証した上で報道すればいいのに、もう常にネガティブな意見を書くマスコミもマスコミだと思いますけれども。 で、私は、この口利き規制は離職後二年となっていますけれども、私は今般の公務員制度改革法案で、言葉上はないですけれども、いわゆるわたりに関して何らかの防止機能というか、防止措置をとるべきではないかというふうに思っているんです。どういう形になるか、法律案には書いてないからあれだけれども。その部分について、政省令で落とすとか、あるいは様々な形も含めて、いわゆるわたりについての防止措置を講じるべきだと思いますが、大臣はどのように考えますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 政府案においては、御案内のように、各省によるわたりあっせんは全面禁止をされます。と同時に、官民交流人材センターにおける再就職支援というのは離職に際しての一回こっきりでございますから、当然、わたりあっせんというものはセンターにおいてはできない仕組みになっております。一回目の再就職支援も、先ほど来申し上げておりますように、ガラス張りの透明ろ過装置を通すようなものでございまして、まさしくこの点が今行われている天下りあっせんとは根本的に違うものでございます。 いずれにしましても、わたりあっせんというのが各省人事当局が絡んでいないでできているというのは考えにくいことでありますから、今回、その司令塔機能にメスを入れるということでございますから、わたりあっせんというのは消滅をしていくわけでございます。
○風間昶君 分かりました。 次に、ちょっとこの公務員制度改革法と直接的な関係はないわけでありますけれども、平成十七年度市場化テストモデル事業を厚生労働省が全国十五か所で進めている中で、実際に進めて就職率や、あるいはその何ですか、定着率を評価するのを、北海道、埼玉、東京、愛知、京都、五か所でいわゆるキャリア交流プラザ事業、評価したわけでありますけれども、このことについて厚生労働省としての評価結果の概要報告を伺いたいと思いますけれども。
○政府参考人(鳥生隆君) 市場化テストの関係でございますが、厚生労働省におきましては、中高年の管理職経験者や壮年技術者を対象として、セミナーや経験交流、キャリアコンサルティング等を行うキャリア交流プラザ事業、あるいは求人開拓事業などのハローワーク関連事業についても、平成十七年度に市場化テストのモデル事業として実施したところでございます。 これらのモデル事業につきまして、有識者や関係団体の代表等による市場化テスト評価委員会におきまして官民比較による実績評価を行いまして、ハローワーク関連事業のいずれの事業におきましても、キャリア交流プラザ事業について申し上げれば、就職率あるいは定着率につきましてはおおむね国が民間を上回っているといった傾向が出ております。また、求人開拓事業について申し上げますと、充足数等の実績においておおむね国が民間を上回るということで、コストについても国が民間に比べ割安になっているといった結果が得られているというところでございます。
○風間昶君 これは、本当に国の方は民間よりもコストが低い、なおかつ高い就職率を実現できたとする、評価結果の今のお話では、なんです。渡辺大臣、聞いていますか。それで、民間の平均就職率五二%に対して地方の労働局は平均五五%。高いんです、若干、二・八%ぐらい就職率が、民間よりも国の方が。コストも、就職一件当たりの方も、国が十四万五千円で、民間の十五万三千円に対して八千円ぐらい低いんです。つまり、国の方が給料安いけれども就職率は高いという結果が出たわけでありまして、いろんな状況がありますし、なおかつ五か所ぐらいのピックアップですから、それにしても私は、一概には言えないんだけれども、市場化テストを導入して幾つかはこの厚労省の事例のように民間よりも官が好結果になったという事業もあるわけだから、これは是非、評価結果をどうとらえていくのかにもよりますけれどもね、大臣。 そこで、この法案に盛り込まれている人事評価についてですが、結果として公務の効率化を求めていくことになると思うんだけれども、こういうような民間より好結果の出るような事業に対してはきちっと、市場化テストの導入はすべての省庁で進んでいませんけれども、進んでいませんが、共有できるところはこの市場化テスト導入を進めている部署で取り入れていくようなフィードバックが、還元が必要ではないかというふうに思っておりますが、大臣は、回りくどくなりましたけど、どう思いますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 委員が御指摘のように、就職率が民間実施地域では五二・二%、定着率が七五・七%、国実施地域では就職率が五五・〇%、定着率が八〇・六%という結果が出ております。 今回、政府案における新たな人事評価というものは個々の職員の能力と実績を評価をするものであり、組織としての業績を評価するものではございません。組織として高いパフォーマンスを発揮しているという場合においては、一般的に高い人事評価がなされる職員が多くなるということもあり得るのではないかと考えております。職員の能力と業績が適切に評価をされ、それに応じた処遇がなされていくことは職員の勤労意欲の向上につながっていくものであります。それはまさしく公務の能率の一層の増進に資するものと考えます。
○風間昶君 個々の部分と組織の部分ね。分かりました。 この公務員制度改革法で官民交流の拡大というのは一つの柱になっているわけでありますけれども、民間からの専門能力を取り入れることも非常に大事だと思いますが、ただ、何でもかんでも野方図に交流といって考えるだけでは私は駄目だと思っていまして、そういう意味では今の厚労省の、官の方がノウハウを持っているような事業も私は潜在的にあるんではないかというふうに思うんですよね。そのだからノウハウを各省庁間で共有できればまた違った展開になるのかなというふうに思っていまして、いわゆる官官交流も視点としては大事じゃないかと思っておりますが、このことについては、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) よく柳澤厚労大臣が持ち出される例え話でございますが、ドイツでは、社会保障の大改革を行う際に、厚生省の生え抜きの次官ではなく他省から事務次官を持ってきたと、それによってドイツにおける社会保障制度の大改革が進んだということがあったそうでございます。 やはり、同じ組織から年功序列で、しかも終身雇用で、そういう慣行の下で抜本的な制度改革を行うというのは相当至難の業ではないでしょうか。やはり、そういった思い切った制度の見直しという問題に対処するためには、官民の人材交流と同時に、官から官への人材交流というものも大変これは重要なツールであると考えます。まさしく今こういったことを、少しずつではございますが、行ってきているのは御案内のとおりであります。 採用から退職に至るまでの公務員制度、人事全般の問題についても真剣に取り組んでまいる所存でございます。
○風間昶君 分かりました。 次に、公務員の試験の問題についてちょっと人事院の方に伺います。 今年の六月の十九日に、第Ⅰ種の合格者の方々の発表行われました。これによりますと、採用予定者数が合格者数に比べてえらい低いんですね。乖離しているんです。全体で採用予定者数は六百二十人に対して合格者数は千五百八十一人、約二・五五倍の開きであるということでございます。 合格して、採用を希望しながら採用されない理由というのはどんなものがあるのか、伺いたいと思います、人事院さんに。
○政府参考人(鈴木明裕君) お答えいたします。 おっしゃるように、約六百二十名の採用予定に対して合格者を千五百八十一名出しているところでございます。 何でこういう乖離が出てくるかということでございますけれども、合格した方の中で進学等のために来年度以降の採用を希望することにするという方もいらっしゃいます、私ども提示延期と言っておりますけれども。それから、民間企業等の他の就職先が決定したり、あるいは大学院の進学が決定したことによって採用辞退をされたりする方もいらっしゃいます。それから、採用を実際に希望されて官庁訪問をしたんですけれども、官庁側と本人の双方の希望や要望が一致せずに採用に至らなかったというような場合もあるということでございます。
○風間昶君 この採用されない方々が約半分いらっしゃるわけでありますけど、この採用されない理由は、じゃ、本人に通知するんでしょうか。通知していないとするならば、なぜ通知しないのかを伺いたいと思います。
○政府参考人(鈴木明裕君) 人事院の採用試験から各省による採用までにつきましては、人事院が実施をしました採用試験に合格した者が各府省へ官庁訪問を行いまして、それぞれの採用面接の結果として、実際の任命権者であります各府省が採用する者を決定をしているところでございます。 各府省が採用するか否かの意思を受験者本人に伝える際に、不採用とした理由を通知するかどうかにつきましては、これは各府省における採用面接の結果の部分でございますので、各府省において判断されているというふうに考えております。
○風間昶君 それは、人事院さんが合格させるかどうかだけ決めて後は知らぬよという言い方と似ている感じがしますけれども。 いずれにしましても、合格者数と採用者数の乖離について、それは合理性があると思っているんですか。各府省に後はもう投げているから各府省判断だという話でありますけれども、それについては人事院としては何も疑問が起こっていないんでしょうか。
○政府参考人(鈴木明裕君) 申し上げましたように、現在、Ⅰ種試験につきましては、各府省における採用予定数の二・五倍を最終合格数としているところでございまして、この最終合格数を決めるときの基本的な考え方でございますけれども、これは各府省における採用予定数をまずベースにいたしまして、そこから、さっき申し上げましたような次年度以降の採用を希望するいわゆる提示延期者、それから、民間企業の就職等によって採用を辞退する者等のいわゆる広い意味での辞退の見込み数等を考慮して、さらに、各府省の選択の幅を確保しながら、他方で、合格したのに採用されないという者が過度に発生しないようにするということを総合的に勘案して決定しているところでございます。 実は、この二・五倍とされたことにつきましてはちょっと若干の経緯がございまして、平成十三年度までは、最終合格者数は大体採用予定数の一・八倍から一・九倍程度、まあ二倍程度としていたところでございますけれども、これは、各府省がより多くの候補者の中から採用面接を行って多様な人材を十分確保できるよう、最終合格者を大幅に増加させることにつきまして人事院に対して内閣より要望がございました。 具体的に申し上げますと、平成十三年の十二月に閣議決定をされました公務員制度改革大綱におきまして、人事管理権者が多くの候補者の中から人物本位で採用できるよう、現在、採用予定数のおおむね二倍程度となっている合格者を、平成十四年度の試験においておおむね二・五倍程度に増加させる、また、平成十五年度のⅠ種試験から、合格者数を採用予定数のおおむね四倍程度を目途に増加させるというふうにされまして、これを踏まえたものでございます。 この点につきまして人事院といたしましては、採用予定数に対しまして合格者数を余り大幅に増やす場合には、先生おっしゃいますように、合格しても採用されないというリスクが大きくなるわけでございますので、受験生にとってですね、そうすると、受験生の受験意欲を阻害するおそれがあるんじゃないかとか、あるいは、合格者数が多い中で採用者が決まるということになってくると、例えば大学の名前にこだわって地方大学よりも有名大学が採用される傾向が出てくるんじゃないだろうかとか、いろんな心配もございまして、こうした理由から私どもとしては、採用試験の公開平等、成績主義の原則に照らして慎重な検討を要するというふうに考え方をお示しをしたところでございます。 その結果、平成十四年度につきましては二・五倍ということで、要請どおり採用予定数の二・五倍に増加させた上で、どのように多様な人材確保につながっているかを分析をさせていただきました。その結果、若干の効果はあったということでございますけれども、これを更に四倍まで増やすことはいかがかなということで、四倍まで増やすということはせず、二・五倍で、その後も各府省や大学の先生方、大学関係者とも相談をしながら引き続きおおむね二・五倍を基本として実施をしているという、そういう経緯でございます。
○風間昶君 くどくど説明受けましたけど、だったら、このⅠ種試験、一次試験に六時間半も掛けてですよ、教養三時間、専門三時間半、で、二次試験に専門が四時間で総合二時間で人物評価といって、こんな長ったらしい厳格な試験をやって合格しても採用しないというのは、非常に私は不合理だと思っているんです。 今のお話ですと、内閣からの要請によるからということでありますけど、だったら人事院としては、人を見る目をもう少し養ってもらうという観点から、もう少し試験の時間を少し知恵を出すべきだと私は思いますけれども。これはあなたの意見を聞くんでなくて、人事院総裁の基本的な考え方を聞きたいと思う。
○政府特別補佐人(谷公士君) その倍数がどの程度がということはまた別といたしましても、先ほど局長からも御答弁申し上げましたように、一定数の辞退者等はあるわけでございまして、それは当然見込まなければなりません。その上で、さらに、これはやはり本人の希望省庁、御希望、それから省庁側がやはり望む人材を確保するためにある程度の判断の余裕といいますか幅を確保する、これもそれなりの理由があることだというふうに私は思っております。ただし、御指摘のように、せっかく合格しながら、特にこの省庁でなければならないとこだわられないにもかかわらず、いずれの省庁にも採用されないという方が出てくるということについては、それはそれでやっぱり問題であると私も考えております。 したがいまして、この試験合格者の規模の問題、それから御指摘の試験の内容の問題、このことにつきましては、現在もそうしておるところでございますけれども、今後とも関係者の御意見を聴きながら、在り方につきまして常に研究、検討を怠らず、改善すべきは改善してまいりたいと考えております。
○風間昶君 渡辺大臣、採用に当たって、不採用の理由が本人に通知されないということは、私は、これは大学試験でも通知されないね、確かにね。でも、これは事、大学の入試と違うんですよ、これは。ニーズがあるからこそ受験したわけで、資格取るためだけに受験する人なんて極めて少ないと思っているんです。 したがって、この公務員制度改革法案で、そういうことがあるんだったら、通知されないということがあるんだったら、能力・実績主義にも私は反してくるんでないかという印象すら持っているんですけれども、大臣はどう思われますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今の採用制度が、それぞれの任命権者が適性を判断をして任命をしていくと、その結果、あぶれちゃう合格者も出てくるということでございます。恐らく、今の制度を前提に考えますと、官職に必要な標準職務遂行能力をまず採用試験によって判定をする、その上で各任命権者が採用後の職務経験を通じて能力の研さんを行っていける人材であるかどうかも含めて判断をするということであろうかと思います。 したがって、そのような見極めの上での判断でありますから、不採用の理由を明らかにしないことが必ずしも能力・実績主義に反するということにはならないのではないでしょうか。 いずれにしても、東大卒が何人、京大卒が何人とか、特定の大学や学部出身者に偏る、男女の別に偏るということがあってはいけないと思います。公務の能率的な運営を確保するための適切な採用を行っていくことが必要であります。採用から退職に至るまでの人事制度について総理の下に有識者懇談会をつくる予定でございますので、その中でこうした問題についても国会の議論を踏まえて議論をしていくことになるわけであります。
○風間昶君 非常に大事な御答弁をされたというふうに思います。 公正な人事行政のためにやはり、今人事院総裁は、合格の問題と採用の問題についての内閣からの要請であるものの、合格者の規模あるいは内容、試験内容について研究、精査をしていく必要があるというふうにおっしゃいました。 私は、そういうことからすると、現行よりも合格者数を減らすこととか、あるいは、合格しても採用されない者については、主要人事行政機関である人事院とそれから内閣と責任持って、ある意味では各省に採用をあっせんするというようなことも、こともですよ、視野に入れて人材確保をきちっとやっぱり図るべきだと思っておりますので、これは今、渡辺大臣がそのようなことを視野に入れて進める話がありましたけれども、人事院としても是非そういう検討結果、研究をきちっと内閣と連動して取ってもらいたいと思いますけれども、人事院総裁に伺います。
○政府特別補佐人(谷公士君) お答えいたします前に、少し先ほど答弁で不十分でございましたけれども、現在も私どもといたしまして、特定の省庁ではなくいずれの省庁でも採用されたいという御希望の方で決まらない方につきましては、できる限り私どもの方で省庁を探しまして、ごあっせんをいたしまして、採用されるような努力はいたしておるところでございます。全く御本人に任せきりということではございませんで、現在も相談窓口を玄関に開いておりまして、何人もの学生の方がいらっしゃっておられます。 それはそれといたしまして、今後の問題につきましては、当然、使用者として採用全体を取りまとめておられます政府と十分意思疎通をしながら取り組んでいかなければならないと考えております。
○風間昶君 終わります。
○委員長(藤原正司君) 午後零時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時三十三分休憩 ─────・───── 午後零時三十分開会
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川敏夫君 民主党・新緑風会の小川敏夫です。 まず官房長官にお尋ねいたしますが、参議院選挙、事実上予定されている参議院の選挙日程も一週間ずらすということも伴って会期延長をしたわけでございます。また、午前中の大臣の答弁も聞いておりますと、総理のこの法案の成立に懸ける強い意気込みだというふうにもお尋ねしました。 ただ、この法律を見てみますと、この法律の施行日は来年の十二月末までとなっております。そんなにこの国会会期延長をしてまで急がなくても、秋の臨時国会でも十分間に合う法律を、なぜわざわざ審議日程も時間も余り取れないこの時期に送ってきたのか、その緊急性についてお尋ねしたいんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、公務員制度改革は、言わば戦後六十年余りたちましたけれども、初めての大掛かりな改革ということでありますが、午前中の答弁でも申し上げましたけれども、これはもう平成十三年の公務員制度改革大綱から始まってずっと議論を続けてきたことでございます。 そして、一方でいろいろな問題がこれ、公務員制度に起因するとも思えるようなことが起きてきている。例えば、いわゆる押し付け的な天下りによる問題点というのが例えば緑資源の問題、そしてまた、今回年金の問題で大変国民の皆様方に御心配をお掛けしております社保庁、この問題も、やはり根っこはいずれも公務員制度改革がなければ解決できないような問題があるということで、国民の皆様方に、昨年の防衛施設庁の問題から始まって、もう国民から見ればうんざりな天下り、そしてまた談合、官製談合、そういうようなものが立て続きに起きているという中にあって、立法府の考え方が法律によって示されるということを念頭に、今回法律を政府提案で出さしていただいたわけでございます。 今も取り上げたような問題を国民の皆様方が非常に心配をし、また怒りも感じながら何とかせいと、こういう声がある中で、政府として考え方を示さないということもあり得ないし、そして一刻も早くこの制度を直すことによっていろいろな問題が起きないようにしていくということも大変大事だというふうに考えて、今回これを出さしていただいたわけでございます。 延長までしてということでありますが、それはもう今申し上げたとおり、この目の前に横たわっている様々な、国民から見れば不愉快な問題を解決するための方途というものを示すというのがこれ政治の責任でもございますので、今回年金の問題と公務員制度改革の問題と併せて、そしてまた両方は言ってみれば車の両輪とも言えるような極めて密接な問題でもありますので、今回延長の国会の中で答えを出していきたいと、このように考えているところでございます。
○小川敏夫君 まず、官房長官は緑資源機構などの例を挙げて、天下り、これに対する対応が必要であるということが中心だというふうに今私の方では聞き取ったわけですが、これまでも既にいわゆる天下りは二年間禁止されておるわけです、全く放置されているわけではなくて禁止されている。ですから、禁止という意味で言わば天下りは禁止されているわけですから、非常なそれなりの措置がとられていると。今回は、その禁止されているものを禁止を解いて人材バンクなるものに一つのパイプを作るということで、何もないものについて対応を取るという緊急性がどこまであったのか。さらに、私が先ほど言いましたように、この法案の施行日は今年の年末じゃなくて来年の年末でございます。 そうした点を踏まえて、あえて選挙日程までずらして会期延長をして、しかも公務員制度、ある意味ではこの国の行政の在り方の根本にかかわる大きな問題です。これを、審議時間がやれ三十時間あればいいんだとか何だとかで、そんな薄っぺらな議論で行うことがどれだけ合理性があるのか。もう一度その法律の施行日の関係、既に二年間天下りが禁止されているということを踏まえて、もう一度答弁をいただきたいと。お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、施行日の関係でございますけれども、これ法律が成立をさせていただいたとしても中身を詰めていかなきゃいけない問題というのはたくさんある、そのぐらい大きなパラダイムシフトをする制度改正であるわけでございます。官民交流センターの設計にしても有識者会議で詰めていかなければならない、そしてまた、これを本当に機能するためには緻密にいろいろなルールを作っていかなければいけないわけでございますので、早くその実際の細部の詰めをしていく作業を始めるためにも、私は、今国会で何とか成立をさせていただいて作業に取り掛かっていきたいと思っているところでございます。 二年間のクーリングオフがあるじゃないかというお話でございますけれども、今回御提示をさせていただいている法律は、大きな体系としてこの再就職の在り方を変える。その根っこは、一番大事なことは、やはり各省によるあっせんというものをやめさせるということが最大のポイントであって、天下りと称することがもたらす様々な問題は、根っこはやっぱりこの各省のあっせん、つまり予算や権限を持って、そして直取引で再就職先に話をして人を送り込んでいく、これにいろいろな問題が一緒にくっ付いていって、そして行為規制、罰則付きの行為規制もないままにやっている。そのことが問題の言ってみれば原因になっているわけでございますので、このクーリングオフのことだけ取るんではなくて、やはり今回御提示させていただいている法律体系全体の中での制度運営がどうなるのかということをひとつ御一緒に御検討いただいて御判断をいただければ大変有り難いなというふうに思います。
○小川敏夫君 それだけ詰めなくてはいけない大きな問題があれば、なおさら審議時間、衆議院でも余りにも不十分、四十時間という短い審議時間で強行採決と。しかも、参議院はその七掛けとかなんとかで三十時間でいいんだなんということを与党の幹事長が言ったらそれで物事が進んでいるということがそもそもおかしいんで、大きな問題なんだから徹底的な議論を時間を掛けてやって、与野党、国民全体が納得できる、推進できる、そうした真の公務員改革を目指すべきではないかというふうに思います。答弁は要りません。 そして、これからいかにこの法律が天下りの根絶という対策について全くのざる法であるかということについて、これからお尋ねします。 官房長官も今おっしゃりましたこの省庁による再就職のあっせんを禁止すると、これが体系だというふうに述べておられました。大臣も言っております。政府のこの法案の説明書でも、あっせんを禁止すると、あっせんをしないというふうに書いてあります。 しかし、大臣、どうでしょう。そのあっせんをしないという法律はこの条文のどこに書いてあるんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条に書いてございます。
○小川敏夫君 百六条の二じゃないですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 失礼しました。百六条の二に書いてございます。
○小川敏夫君 この百六条の二は、条文、大臣読んでください、末尾をね。最後、その地位に就かせることを要求し、若しくは依頼してならないと。つまり、省庁が職員の再就職を企業に要求をする、あるいはお願いしちゃいけないと書いてあるだけなんですよ。あっせんしちゃいけないとは書いてないんですよ。要求、依頼とあっせんというのは、これは全く違うことですよ。この委員会の始まる前に、一応国語辞典であっせんという言葉の意味を確認してまいりました。両者の間を取り持つことをあっせんというんですよ。この法律はあっせんは禁止していないですよ。禁止しているのは要求若しくは依頼でしょう。大臣、これをなぜあっせん禁止と言うんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど官房長官も答弁されたように、直取引を禁止しているわけですね。したがって、当局が当該職員の情報について提供することも禁止をしているわけでございます。したがって、一般的にはあっせん禁止と言って何ら差し支えございません。
○小川敏夫君 冗談じゃないですよ。あっせんという言葉と要求、依頼という言葉は完全に別の意味を表す言葉ですから。 じゃ、一つ問題を分かりやすくするために例を出して大臣にお尋ねします。 省庁の方が言わば押し付け的に要求やお願いしちゃいかぬというわけで、企業の方からお願いに来たときはどうでありますか。別に省庁は何にも要求もしていない、お願いもしない、情報の提供もしないと。ただ、省庁の方が、こういう方を是非うちに再就職させてくださいと言ってきたときにそれを禁止する規定はあるんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) そういうお願いを受けて情報を提供したらアウトです。
○小川敏夫君 情報を提供しなくてもいいですよ。職員をうちに再就職させてくださいというお願いが来たときに、そのお願いに応じることはどうなんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 直取引は禁止されております。
○小川敏夫君 質問に答えてくださいよ。百六条の二で、要求し、依頼しちゃいかぬと書いてあるわけですよ。だから、私は聞いているのは、要求はしていないと、向こうがお願いに来たときにそれにこたえることはどうなんですかと聞いているわけです。
○国務大臣(渡辺喜美君) 一般的に情報提供なしに相手の依頼に応ずるということはあり得ないことでございます。
○小川敏夫君 あり得ないことですか。例えば、省庁のOBがいて、別に省庁が情報を提供しなくたって、どこにだれがいる、すべて分かっている。あるいは、そんなことじゃなくたって、具体的にその役所の部署と密接な関係がある企業は、役所から情報なんかもらわなくたって分かりますよ、自分のその業務に関する権限を持っている人はだれだ、その事務を行っている人間はだれだって分かりますよ、聞かなくたって、情報なんか。それを企業が、ああ、あの方を是非うちに再就職させてくださいとお願いに来たときに、それは許されるんですか、禁止されるんですか、それに応じることは。
○国務大臣(渡辺喜美君) そういうケースは裏で情報提供をやっているケースが一般的なんですね。ですから、そういうことを想定をして今回はこのような書き方にしてあるわけでございます。
○小川敏夫君 大臣、法律の解釈を聞いているんですよ。つまり、仲介をしちゃいかぬ、あっせんをしちゃいかぬと。いいですか、他の職員の再就職を仲介しちゃいかぬ、あっせんしちゃいかぬというのがあったら、企業から頼まれてこっちを紹介することはいかぬということになるわけですよ。しかし、ここには仲介とかあっせんという言葉は使われていないんですよ。大臣、見たでしょう。役所の方が要求し、依頼することだけやっちゃいかぬと書いてあるわけで、法律というのは書いてあることだけが効果生じるんですよ。だから、企業の方からお願いに来たときに、はい、分かりましたとその要求に受諾することは、役所の要求じゃないんですよ。役所の依頼でもないんですよ。じゃ、それはこの法律では禁止されてないですね。法律の解釈を聞いているんです。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の法案では、当該職員を離職後に、若しくは役職員であった者を、要求し、若しくは依頼してはならないということだけではございません。つまり、その当該職員に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報提供を依頼する、このこともアウトにしてございます。
○小川敏夫君 だから、情報の提供なんか要らぬというわけですよ。企業の方はもう分かっているわけですよ、そんな情報なんかもらわなくたって。だから、情報の提供なんか要らない。ただ単に、あの職員をうちに再就職させてくださいと企業がお願いに来たと。情報の提供なんか要らないですよ、分かっているんだから。それはこの法律で禁止されているんですか。禁止されてないでしょう、これ、大臣、法律で禁止してないんだから。 つまり、大臣があるいは政府が、職員の再就職のあっせんを禁止しますと。本当にあっせんを禁止するんならアウトですよ。自らお願いすることもアウトだけど、企業の側が再就職を是非うちに下さいと言ってきたときも、それを取り次ぐことはアウトですよ。どっちから頼まれようと、取り持つことがあっせんであり仲介なんだから、アウトですよ。しかし、政府はあっせんを禁止する、あっせんを禁止すると言うけど、この法律はあっせんを禁止してないじゃないですか。ただ禁止しているのは、役所の側が要求し、依頼することだけを禁止しているんですよ。 説明と法律の内容が違うから私は聞いているので、だから、企業の側が、別に情報の提供も要らない、ただあの職員の再就職を是非うちに下さいと言ってきたときにそれに応じることは、この法律に禁止されていることにはならないですね。答えてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 情報を提供するというのは、一般的にそのあっせんという概念をもっと広く考えて情報提供まで禁止ということにしたわけでございます。
○小川敏夫君 情報の提供を禁止した法の趣旨を聞いているんじゃないんです。 情報の提供なんか要らぬ、企業はもう情報は分かっているから。だから、あの職員をうちに再就職をさせてくださいと依頼してきたときにそれに応じることは、これは禁止されているんですか。それとも、それは別に禁止されてないことなんですか。どちらですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 禁止されていると整理をしております。
○小川敏夫君 じゃ、この条文上の法律の根拠をもう一度示してください。これは大事なことですよ、法律なんですから。禁止していると言う以上は、それは国民の権利を制限するわけですから、法律に明確な規定があって禁止できるわけですから、この法律のどこの条文のどの規定が禁止することになるんですか、明示してくださいよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど指摘をいたしました百六条の二でございます。
○小川敏夫君 百六条の二のどこですか。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先方の依頼に応じるということが正に百六条の二、一項に違反するということでございます。
○小川敏夫君 だから、一項のそこの、どこの部分にそのことが読み取れる条項があるんだって聞いているんですよ。百六条の二の一項は、一項って、一項について質問しているんだから、一項は当たり前じゃないですか。その記載がどこにあるか、どの部分を読んだらそのことが出るのかと聞いているんですよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 一項の解釈においてそういうことになります。
○小川敏夫君 どの条文をどういうふうに解釈したらそうなるんですか。どの記載部分をどのように解釈したらそういうことが導かれるんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 依頼してはならないと書いてございます。依頼に応じるということは、まさしく禁止されていることになるわけでございます。
○小川敏夫君 依頼するということとほかからの依頼に応じるということは全然違う言葉でしょう。そんなんで法律の解釈、法律の責任者が、そんな、言葉を無視したそんな説明でよろしいんですか。 まあ、大臣が全くそのことについて分かっていない、少なくとも私の質問に答えられないということが明らかになりましたから、次に、さらに質問移りますがね。 ここで禁止されているのは、職員はだから現職の職員ですね。するとOBが、役所のことはすべて知り尽くしている方、あるいはある分野において非常にその状況を知り尽くしている方、OBが再就職のことについて要求、依頼、仲介その他関与することは、これは禁止されていませんですね。
○国務大臣(渡辺喜美君) OBが現職職員と共謀の上やればアウトでございます。
○小川敏夫君 私が聞いているのは、OBがと言っているわけですよ。別に現職の職員と共謀してなんて聞いていないわけで。 OBがそうした再就職のあっせんをすること、要求すること、お願いすることは禁止されていませんですねと聞いているわけです。
○国務大臣(渡辺喜美君) OBが単独であっせんを行うというのはちょっと想定しにくい話でございます。恐らく人事当局とOBが何らかの打合せの上で、OBを隠れみのにして情報提供などを行うことが想定されるわけでございまして、この場合は規制の対象になります。
○小川敏夫君 OBを隠れみのにする。OBが現職と共謀すれば、それは禁止されるのは当たり前ですよ、それは主体が職員だから。 だから、しつこいようだけど、正面から答えてくださいよ。 OBがOB御自身で再就職のあっせんをすること、これは禁止されていないですね。禁止されていないんですよ、要するに。ただ、大臣の言葉から禁止されていないということを一言いただきたいから、分かり切っていることを聞いているだけなんですよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) OB自身は予算権限を持っているわけではございませんので、OB純粋単独行動の場合は御指摘のとおりであります。
○小川敏夫君 まあ、緑資源機構の談合事件でも、官製談合、必ずしもその現職の職員が談合を仕切らなくても、主導しなくても、OBが正にその談合を仕切る中心となってやるというようなことがありました。 別にこの法律で現職が禁止されているんだったら、じゃ役所のことをすべて知り尽くしている、そういう体質の中で育ってきたOBの方が、じゃ自分がそうした現職の人、後輩の面倒をおれが全部見てやろうと言って再就職をやれば、そこで一つの太いパイプができて、結局再就職は自由にできるようなことになるんじゃないですか。 OBが天下りの再就職のそのあっせんをすることはあり得ないという、そういう認識自体がとんでもない、正に天下りを根絶しようというその意欲と認識に欠けると思いますがね。しかし、そうしたOBがやれば何の規制の対象でもないという、正にこの迂回路が用意されているわけですよ。だから私はこの法律の実効性がないと思うんですがね。 どうです、大臣。大臣も答えましたよね、OBが独自でやる場合には規制の対象外だと。じゃ、幾ら官民交流センターをつくったってOBを使えば、OBが再就職のことをやればというパイプがあるんだったら、これまでと余り変わらないんじゃないですか。これまでだって、そういう機関があっても、役所があっせんすることが禁止されていなかったから利用している人がなかった。今度は、現職じゃなくてOBがそういう役割を自ら担ってそういうことをやれば、正にこの法律では禁止されていないんだから自由にできるわけですよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど申し上げましたように、OBというのは予算も権限も持っていないわけですね。そして、各省において行われております天下りあっせんというのは、よく冗談半分に語られる話でございますが、大体畳三畳分ぐらいの、人事の一環として玉突きではめ込んでいくわけですよ。したがって、こういうことを人事当局の了解なしにOBが単独でやっているという事態は全く想定できない話でございまして、もしそんなことをOBが人事当局と全く無関係に行うとすれば、これはちょっと今のやり方としては考えにくいことではないでしょうか。
○小川敏夫君 全く想定できないと、OBがやることが全く想定できないという大臣の御認識、御答弁いただいて、全く大臣にはこの天下り問題を根絶する資格がないと私は思います。 今の構造が、大臣も言いましたですね、役所と、それから天下ったOBの人が玉突きのようにずっとつながって一連の構造を成している。正に、現職と既にもう天下っているOB、この方たちが一つの、大臣に言わせれば玉突きと言いましたか、玉突きのような一つのでき上がった構造の中に今現在あるから、これをメスを入れて解体しなくちゃいけないわけですよ。この現職も、その玉突きでずるずるずるずる上がっていくOBも、一蓮託生のこの大きな天下りという構造体の中にいるときに、現職が駄目だったら既にOBの人がやりゃいいんで、そのOBが天下りのあっせんすることなんか想定できないと言うこと自体、全く問題のこの本質を見失っている。正に、言葉だけの責任逃れの答弁でしかないですよ。 大臣が本当に天下りについて根絶したいという、そういう意欲を示すんだったら、もっと前向きにきちんとした事実認識を持ってきちんとした対応を示したらどうですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来申し上げておりますように、この天下りあっせんの正当性の根拠、これはもう正に人事当局が、現職がやっているから正当性の根拠があるんですよ。法律上の根拠はないですよ、単なるこれは人事、事実行為として行っているわけでありますから。これを現職と切り離して、OBだけが勝手にできるなんというのはマフィアシステムみたいなもので、そんなことは正当性を持ち得るわけがないですよ。
○小川敏夫君 OBが再就職のあっせんをすることをこの法案では禁止していないということはよろしいわけですね。 それで、次の質問に行きますが、この百六条の二に違反した場合の罰、罰則ですか、あるいはペナルティー、刑罰じゃなくてもですね、これはどのようになっているんでしょう。
○国務大臣(渡辺喜美君) 三年以下の懲役でございます。
○小川敏夫君 三年以下の懲役、それは何条ですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百十二条であります。
○小川敏夫君 百十二条のどこですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百十二条第一号であります。
○小川敏夫君 これは、条文を読んでみると、不正な行為をすることが条件ですね。そうすると、この百六条の二に違反したから三年以下の懲役という大臣の答弁は甚だしく不正確ですね。私は百六条の二に違反をした場合のことを聞いているんです。これ要件が違うじゃないですか、百十二条の一号は。なぜそんなでたらめな答弁するんですか。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条の二に違反した場合は懲戒処分でございますが、不正な行為をした場合には百十二条第一号によって処断されるということであります。
○小川敏夫君 だから、大臣のさっきの答弁は間違いですね。百六条の二に違反したら懲役三年というのは、これは間違いですね。うそだと断定しないけど、間違いですね。 それで、要するに、今答えましたですね、百六条の二に違反したら懲戒処分だと。すなわち、罰則はないんですね、百六条の二に違反したからといって。
○国務大臣(渡辺喜美君) 懲戒処分というのは現職公務員にとっては大変なサンクションではないでしょうか。こういうサンクションを受けることが分かっておって違反行為をする公務員というのはちょっと想定しにくいのであります。
○小川敏夫君 いや、驚きますよ、大臣の答弁には。 例えば、官製談合と言われる。談合はしちゃいけないんですよ、これは、犯罪なんですから。じゃ、何で官製談合があるんですか。そんなことは考えられない。考えられないと言ったら、それに対応する法律も要らないじゃないですか。そういうことが現に行われるから、それに対応する法律が必要なんでしょう。
○国務大臣(渡辺喜美君) 官製談合は行政サイドの職員に対して刑事罰を科していなかったんですね。これはたしか議員立法だったと記憶をいたしておりますが、これでは甘過ぎるということで刑事罰も科すようになったのではないでしょうか。 いずれにしても、官製談合のようななれ合い、談合を根絶をするためには、国家公務員法改正だけではなく、入札制度の改革あるいは独禁法の改革、そういったことが必要であります。
○小川敏夫君 官製談合という言葉の定義が問題ですけれども、官製談合が、談合が処罰されなかったなんて冗談じゃないですよ。談合に、公務員が関与すれば談合じゃないですか。 いずれにしろ、この百六条の二について、大臣自身が、これに違反したら三年以下の懲役だなんという間違った答弁をして、それであたかも何か厳しい行為規制、処罰をもって行為規制も、処罰を盛り込んだ厳しい対応をすると言うけど、実際にはこれ、正に懲戒というのはあれでしょう、別にこの百六条の二にかかわらず、公務員として正に服務に問題があれば懲戒の対象になるという一般論としてのお話ですね。この法律が特に新たなそうした処分を定めた規定というものはないわけですね。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条の二の違反のうち不正行為には、先ほど申し上げましたように、刑罰を科します。外形的行為の違反には懲戒処分を付すると、こういう整理であります。
○小川敏夫君 大臣の答弁もおかしいな。 ちょっと、じゃ聞きますが、百十二条の一号、さっき大臣言いましたね。ここ読んでくださいよ。この一号始まって、職務上不正な行為、括弧して、百六条の二、一項云々に違反する行為を除くと書いてありますよ。私は今百六条の二について聞いているんですよ。百六条の二について、三年以下の懲役、三年以下の懲役と言うけど、百十二条にわざわざ書いてあるじゃないですか、百六条の二第一号を除くって。 大臣、でたらめな答弁するのもいい加減にしてくださいよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) でたらめな答弁はしておりません。
○小川敏夫君 じゃ、答えてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条の二違反のうち、不正な行為には刑罰を科するんです。あっせん規制の違反のような外形行為の違反には懲戒処分を付すると、こういう整理であります。
○小川敏夫君 大臣、百十二条の一号で、職務上不正な行為、括弧百六条の二第一項又は、ちょっと途中省略しますけど、の規定に違反するもの、行為を除くとわざわざして、この職務上不正な行為をすることを云々かんぬんは懲役三年と書いてある。括弧して百六条の二を除くと書いてあるこの意味は、じゃ、どういう意味ですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来申し上げておりますように、百六条の二の違反のうち、不正なものについては刑事罰を科する、外形的行為の違反には懲戒処分に付する、こういう整理であります。
○小川敏夫君 だって、不正な行為、不正な行為と言って、不正な行為をすれば三年以下の懲役と言っているその不正な行為でわざわざ百六条の二の違反は除くって書いてあるんですよ。百十二条に言う不正行為に百六条の二は入らないってこうわざわざ書いてあるのに、なぜまた大臣はそういうふうに言うんですか。もう、だから審議止めて統一的な見解を下さいよ、それなら。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条の二、あっせん規制の違反に対して、情報提供をした場合、これも違反行為に当たるわけでございます。この違反行為が、百十二条において先ほど御指摘の括弧書きがないとこれが不正の行為としてその刑事罰対象になってしまうという点から、この括弧書きを書いてあるわけであります。
○小川敏夫君 だから、刑事罰から除外するということを書いてあるわけでしょう、わざわざこれ百十二条は。大臣はさっき刑事罰に当たると言って、当たるような趣旨で答弁したから私が確認しているわけじゃないですか。大臣、答弁間違いでしょうと、いい加減なでたらめな答弁しないでくださいと。だから、百六条の二に違反した、これは刑事罰がないということでしょう。それから百十二条、これに言うこの、質問聞いてなくて答えられるのか、だって。質問聞いてないで答弁できるのか、だって、そんな横向いて。 じゃ、統一的な見解を言ってくださいよ。この百六条の二に違反した、に対する刑事罰はどうなんですかと。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来答弁しておりますように、不正な行為には刑事罰が掛かります。外形的行為の違反には懲戒処分という整理であります。
○小川敏夫君 だから、答えてないじゃないですか。不正な行為に、だから百十二条だけ読めば、不正な行為があればそれに対してのこの三年以下の懲役がありますよ。 私は、だから、大臣の答弁も、この百六条の二についての違反について、百六条の二に関しても不正な行為があれば三年以下の懲役になりますと大臣が答弁するから、だから聞いているわけですよ。百十二条でわざわざ百六条の二を除外していると。つまり、百六条の二に関しては不正な行為云々かんぬん一切関係なく、処罰規定はないんでしょう。あるんですか。どっちなんですか。
○委員長(藤原正司君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤原正司君) 速記を起こしてください。 暫時休憩します。 午後一時十二分休憩 ─────・───── 午後一時十八分開会
○委員長(藤原正司君) 内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き質疑を行います。
○小川敏夫君 だから大臣ね、私は別に難しいことを聞いているんじゃないんですよ。百六条の二に違反した職員に関して処罰規定がありますかと。懲戒という人事上の問題ではないんです、刑事罰の処罰ですよ。処罰規定はありますかということから入っているわけで、ないって、ありませんって一言言えばそれで済む話をいろいろ大臣が何か断片的におかしなことを言うからおかしなことになっちゃったわけで、だから、百六条の二に違反した行為についての処罰規定はないんじゃないですかと聞いているわけです。
○副大臣(林芳正君) もう条文の細かい部分でございますので、大変大事なところでございますが、テクニカルなところでございます。 十二条一号では括弧書きで百六条の二を不正の行為から除外をしております、委員が御指摘になったようにですね。これは、百六条の二が不正な行為に該当するとした場合にはあっせんそのものの行為、先ほどの条文の御議論随分ありましたけれども、そのものの行為が不正であるということになりますと、そもそも行政罰と刑罰を分けている趣旨が、この百十二条のところに来て全部不正な行為と、こういうことになってはいけませんので、わざわざ注意的にここで括弧書きで抜かせていただいたということでございますので、委員の最初の御質問に答えるとすれば、行政罰のところはこの刑罰の規定にはないということで、先生が最初におっしゃった行政罰のところの処罰規定というのは改めてここには置いていないということでございます。
○小川敏夫君 また混乱してきちゃったんで。 行政罰の処罰を聞いているんじゃないんですよ。処罰、つまり懲役三年とかいう刑罰のことを聞いているんですよ。それから、行政罰というと過ち料の過料のこと、これでいうと百十三条になりますけれども、そこについて聞いているんじゃないんで。人事処分上の懲戒規定のことを副大臣は言われただけでしょう。 だから、私が聞いているのは、処罰というのは普通はこれは刑事罰ですよ。懲役、罰金、おとがめの科料、この刑事罰に関しては百六条の二に違反してもないんですねと、これを聞いているわけです。
○副大臣(林芳正君) 委員がおっしゃるとおりでございます。今ちょっと私の言葉の使い方が、処罰と言いました、正式には懲戒処分等の行政の方の話でございまして、正に今刑罰の方の規定はここにはないと、委員がおっしゃるとおりでございます。
○小川敏夫君 ですから、大臣が何か刑事罰があるかのような答弁をされたので大分時間がロスしちゃいましたけれども。 それで、次の質問に移りますが、これに違反して職員が天下ってしまったという場合にどういう対応が取れるんでしょうか。すなわち、百六条の二に違反して職員が他の職員の再就職を要求、あっせんして、つまり、この百六条の二に違反して再就職を要求して再就職をしちゃったという場合、その再就職をしちゃった者に対して、再就職の要求をした職員は懲戒の対象になり得ますけれども、そうじゃなくて、現実に再就職をしたその当の本人、これに対してはどういう対応ができるんでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の規制は、天下りの司令塔であります各省人事当局のあっせん行為を禁止をするわけでございますから、当該職員についてのサンクションはございません。
○小川敏夫君 だから大分、政府の説明ですと、天下りを厳しく規制して、そして処罰規定も設けて、かなり厳しく天下りに対応しているような説明を聞くんですが、どうもそうじゃないと。正に私が一番に言ったざる法だと思うんですが。 それからまた、別の質問をしますが、いわゆる官民人材センター、官民交流センターですか、これをつくって、そこでは言わば正々堂々といいますか、再就職のあっせんをするわけです。一つ基本的なことをお尋ねしますが、この官民交流センターを通さないで公務員が再就職すること、いわゆる天下りすること、これ自体は別に禁止されていないんですね。
○国務大臣(渡辺喜美君) そういうのは天下りとは通常言わないと思いますが、禁止されておりません。
○小川敏夫君 いやいや、そういうのは天下りとは言わないと言うけれども、天下りに該当する例についてはどうですか、じゃ。いわゆる大臣が考えている天下りに該当する例について、この官民交流センターを通さないで直接天下ってしまったと、天下ってしまうと、こういう行為を禁止しているんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 天下りというのは法律用語ではございませんが、各省が人事の一環としてあっせんをする行為が天下りの基本的な要件でありますから、そういう天下りに該当するようなものは今回の政府案で禁止をされることになります。
○小川敏夫君 まあ、天下りの定義で各省がそうして取り扱うのが天下りだと言うんじゃ、よく分かりましたよ。天下りを根絶する、つまり本当の天下りの実態じゃなくて、わずかその一部の政府があっせんする、役所があっせんするものだけを天下りというふうに殊更言葉を狭く定義して、その狭く定義した部分だけ禁止しているということで、それ以外のところは野放しになっている。 つまり、天下りというのは、違うんじゃないですか。役所の許認可権限あるいは工事の発注、こうした権限を持っている、あるいはそうした部署に携わっていた人がその権限や工事の発注というその職分上の地位を生かす形で再就職するのを天下りと言うんじゃないですか。別にそれを、役所が押し付ける、あっせんする、それだけが天下りなんですか。それだけを禁止すれば、この天下り問題は解決するということなんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の政府案におきましては、密接な関連先への求職活動も禁止をいたしております。
○小川敏夫君 だから、そんなほかのことを答えないでくださいよ。私が聞いているのは、だからこの官民交流センター、ここを通さないで天下りすることは禁止しているんですかと私は聞いているんですよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 繰り返しになりますが、求職活動が禁止されているということであります。
○小川敏夫君 本人が求職する活動は禁止されていますよ、この条文においてね。しかし、天下るというのは、別に本人が求職活動しなくたって再就職ができるんですよ。企業の方から是非来てくださいと言われりゃ、本人が求職したわけじゃないでしょう。 だから、私は、本人が、職員が求職する活動を禁止しますかどうかということを聞いているんじゃないんで、職員がそもそも天下るということ、これは官民人材交流センター、ここを通さなければいけないというふうにこの法律では規制していなくて、交流センターなるものはつくりましたよと、だけれども、つくったって、そこを通さない天下りはこの法律のどこでも禁止していない。職員が求職活動することは禁止していますよ。だけれども、求職活動しなくたって就職することはできるでしょう。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど委員が御指摘のように、請われてオッケーをする場合も求職活動に入ります。
○小川敏夫君 だって、その請われて職に就くこと、これ求職活動と言うんですか。別に自分が何にもしないでいるところを、あなた、いらっしゃいよと言われて、それに応じることを求職と言うんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) まあ、求職というのは、学校給食の給食ではございませんで、条文上はこう書いてあります。百六条の三の一項でございますが、当該地位に就くことを要求し、若しくは約束してはならないと書いてありますので、先ほど申し上げましたように、請われて、ヘッドハンティングのような形で請われて、分かりましたというのも当該地位に就くことに当たるわけでございます。
○小川敏夫君 大臣、日本語がもう支離滅裂ですよ。この百六条の三、同じですよね。要するに、地位に就くことを要求しとあるんですよ。つまり、その前を見てください。自己に関する情報を提供しと、それから情報の提供を依頼して地位に就くことを要求し、若しくは約束してはならないと。だから、別に情報の提供もしない、依頼もしない、ただその地位にいたら、その関連する企業が是非うちに来てくださいと、はい、じゃいいですよ、行きますといった場合、情報の提供もしていない、お願いもしていない、ただ誘いがあったから、はい分かりましたという行為、これは要求に当たるんですか、情報の提供に当たるんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) そのケースは約束に当たりますので、禁止されております。
○小川敏夫君 百六条の三をちょっと読んでくださいよ。 その前段の部分ですね。離職後に当該利害関係企業等若しくはその子法人の地位に就くことを目的として、自己に関する情報を提供し、若しくは、その後ですね、情報の提供を依頼しとある。これはどこに掛かるわけですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百六条の三第一項において、情報提供それから要求、約束は並列的に禁止をいたしております。
○小川敏夫君 これ百六条の三で、これに違反した場合の処罰、これはどうなんでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど申し上げましたように、百六条の三違反であれば懲戒処分となります。
○小川敏夫君 これ懲戒処分って言ったってね、天下っていっちゃった人を懲戒処分にできるんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 職員の身分がある間は懲戒処分の対象になります。
○小川敏夫君 まず、だから刑事罰、これはないということですね。懲戒処分の対象になると答えましたけれども、刑事罰はない、しかし懲戒の対象にはなるということですね。まあいいですよ。 だけどね、じゃ再就職で、要するに公務員の身分でいる間は懲戒の処分できると言うけれども、やったその日に分かりゃいいですけれども、まあそういうことはほとんどないでしょう。あるいは、誘われてわずかの、短期間のうちに天下ってしまえば、もう手の打ちようがないということですな。
○国務大臣(渡辺喜美君) 不正な行為があれば刑罰の対象になります。
○小川敏夫君 また同じ議論になっちゃったよ。不正な行為があれば対象になるというのは、じゃ、どこの条文ですか。 大臣が答弁したんだから大臣が説明しなさいよ。どこの条文ですよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百十二条であります。
○小川敏夫君 また同じ議論ですよ。百十二条読んでくださいよ。百六条の三、違反する行為を除くと書いてありますよ。何を言っているんだ。どうなんですか、これ。きちっと答弁しなさいよ。また同じ問題だよ。分かっていないんだよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほどと同じように、不正な行為があれば刑罰の対象になります。
○小川敏夫君 どういうことをもって不正というんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 不正な行為というのは、職務に違反する行為を一般的に言います。
○小川敏夫君 あなた、国民をばかにするんじゃないですよ。今、百六条の二あるいは百六条の三について質問しているんですよ。一般に不正なことをすれば不正なことと言うのは当たり前じゃないですか。百六条の三に違反したらどういうことになるんですかと聞いているわけで、刑事罰があると言うからどこだと、百十二条。百十二条には百六条の三を除くと書いてあるじゃないですか。それでもなおかつ不正な行為があればと言うんじゃ、だから聞いているわけですよ。 じゃ、百六条の三に違反して、これ百十二条で不正な行為には当たらない、この百六条の三は当たらないと書いてある。なおかつ、なおかつですよ、百六条の三に違反する不正な行為って何ですか。 求めてないですよ、答えたのは大臣なんだから。
○委員長(藤原正司君) 委員会、暫時休憩します。 午後一時三十六分休憩 ─────・───── 午後一時四十一分開会
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 質疑を続けます。
○小川敏夫君 ですからね、百六条の二も百六条の三もまあ同じような問題ですけどね、百六条の三について聞いているんですよ。一般論を聞いているんじゃないんです。百六条の三に違反した場合の刑事罰はありますかと聞いたわけで、で、大臣は、不正な行為があれば百十二条によって三年以下の懲役だと答えられた。しかし、百十二条には、百六条の三を除くと書いてある、不正な行為の中に。しかし、それでも大臣は、自分の答弁が間違っていないとおっしゃるからね。 じゃ、百六条の三に違反して、百十二条で言う不正な行為からは除外されて、なおかつ処罰される不正な行為というものを具体的にどういう場合か説明してくださいと聞いているわけです。
○国務大臣(渡辺喜美君) 例えば、許可を出せないものを許可を出してやったんだから就職させろとか、あるいは、一般競争入札にすべきものを随契にして仕事を取らせたその先に就職させろとか、そういったことは不正なことに当たります。
○小川敏夫君 それは、百六条の三あるいは百十二条が、新たにこの規定を設けて処罰することにしたことなんですか。それとも、この法律がなくても本来元々処罰されることなんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の政府案において新たに刑事罰が科されるようになったものであります。
○小川敏夫君 それでは、違反して、百六条の三ですよ、違反して、いわゆる天下りの再就職をしてしまったと。そうすると、再就職してしまった後は、これはもう公務員じゃないんだから懲罰の対象にはならないわけですね。懲戒の対象にはもちろんならないわけです。それから、百六条の三に違反した、そのことだけでは刑事罰にはならないと。 そうすると、じゃ、違反して天下っちまえばもうそれでどうにも手が打てないと、こういうことになるんじゃないですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の政府案は、先ほども申し上げましたように、人事当局の司令塔機能に規制を掛けているわけでございます。したがって、今御指摘のようなところを集中的に規制を掛けるというのではなくて、人事当局の行為に主に着目をした規制の体系になっているということであります。
○小川敏夫君 いかにこの法律が天下りを防止するという意味においてざる法かということが質疑を行う上においてかなり明らかになったというふうに思いますが。 次に、大臣、先ほど午前中の質問で、この法律ができたことによって、再就職者が更にまた再就職する、何か社保庁の例を挙げて、たしかわたりあっせんとかいうような言葉を使いましたか、そうしたこともしっかりと規制して処罰するんだというふうに説明しましたが、この、大臣、わたりあっせんという言葉でよかったですかね。これもこの法案でしっかりと禁止することも対処しているんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) わたりあっせんは当然のことながら禁止されます。
○小川敏夫君 百六条の三は職員は、と書いてあります。いったん天下っちゃった人は、この百六条の三の対象ではないと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) わたりあっせんを禁止をしているわけであります。
○小川敏夫君 そうすると、この百六条の三は、職員が自ら求職活動を行っちゃいけないと、しかし、いったん天下った後はどんな求職活動を行っても、もうこの法律で言う規制の対象にはならぬわけですね。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来申し上げておりますように、今回の政府案は各省の人事当局の人事の一環としての天下りあっせんに着目をした規制の体系となっております。したがって、今行われておりますわたり、天下りというのは、各省人事当局が絡んで行われるのが普通のことでありまして、そういうことは根絶をされると申し上げているのであります。
○小川敏夫君 各省の人事担当者をそういうふうに拘束するということは、このこと自体は私はいいことだと思いますよ。だけど、それだけじゃ全く不十分。ですから、なぜOBも何らかの抑止策といいますか、公務員じゃないんだから禁止は難しいかもしれないけど、それを抑止、防止する方法も必要なんじゃないかと。大臣は、そんなこと考えられないよ、考えられないからそれでいいんだというんじゃ、正に抜け道をそのまま公然と公認するような話であります。 例えば、このわたりあっせんにしても、本省の省庁の人間があっせんしちゃいかぬと、じゃ、いったん渡った先では本人がどういう求職活動やろうと自由、それから、渡った先のそこの関係者がどんなにあっせん活動をやろうとそれも自由なんですね。そういうことになるわけですね。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど来申し上げておりますように、我々の政府案におきましては、各省の人事の一環としてのあっせんを禁止をしているわけであります。公務員が再就職をするということまで規制をしているのではございません。我々は、官と民の垣根をできるだけ低くして、官民交流を進めていこうという立場に立っておりますので、公務員がその能力と実績に応じて、その能力、実績が正当に評価をされて再就職をすることを禁じているのではございません。
○小川敏夫君 全く私の質問とは関係ないことを答弁していますね。公務員がその能力を生かして再就職すること、大いに結構ですよ。どうぞ民間と交流してください、大いに結構ですよ。私が今議論しているのは、いや、大臣とここで議論しているのは、天下りでしょう。 大臣がさっき言ったじゃないですか、この法案ができたことによってわたりあっせんも根絶できると。社保庁の例を挙げて、社保庁から幾つも渡り歩いて高額な給与、退職金をもらっていると。このわたりあっせんもこの法案が成立すれば根絶できるとおっしゃったから、わたりあっせんについて聞いているわけで。ですから、わたり、聞いているわけですよね。いったん天下っちゃった人が、もう職員じゃないから自由に求職活動できるでしょうと。できるわけですよ。それから、天下っちゃった先のそこの組織があっせんすることも、これは自由にできるわけですね、本省の職員じゃ、ここに言う職員じゃないから。じゃ、わたりあっせんの禁止、根絶なんかできないんじゃないですかと私は疑問を呈しているわけで。どうですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 今回の政府案におきましては、人事当局の人事の一環としてのあっせんに着目をして規制を掛けているわけであります。今広く行われている慣行は、正に人事当局が絡んで二回目、三回目のあっせんも行っているわけでございまして、まさしくそういったOBについてもあっせん規制は掛かっております。
○小川敏夫君 大臣の最後の言葉がちょっと不可解だったんですがね。OBに関してもあっせん禁止の規定は掛かっていますと今言いましたね。OBにあっせん禁止の規定が掛かっているんですか。さっき、大臣、私が質問してはっきり答えたじゃないですか。OBは対象外で、そんな権限も何も持っていないOBがあっせんすることなんて考えられないと言ったじゃないですか。もう一度ちょっと分かりやすく、その整合性を考えて答弁してください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 一回目のあっせんも禁止、二回目、三回目、つまりOBになった後のあっせんも禁止と申し上げているのであります。
○小川敏夫君 だから、それは現職の職員が、現職の職員もOBも対象にあっせんすることを禁止していると言っているんでしょう。私の質問はそうじゃないんです。あっせんそのものを現職の職員じゃなくてOBがやること、それから、いったん天下った、一時天下りといいますかね、わたりというんだから、一時天下った天下り先のそこの組織の人がやることは禁止されていないでしょうと、こういうふうに聞いているわけで、質問に真っすぐ答えてくださいよ。
○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のようなことが今広範囲に行われているということでは恐らくないんだろうと思います。つまり、今行われておりますことは、現職、要するに親元である各省のそれぞれのセクションにおいてあっせんが行われている、それが二回目、三回目にも及んでいると、そういう実態に着目をして我々は規制を掛けているわけでございまして、御指摘のようなことが広範に行われているという認識には立っておりません。
○小川敏夫君 まあ、官僚の方は皆さん非常に頭がいいですから、こういう法律ができれば、じゃ、法律で規制していないところはどこにあるんだろうと、法律で規制していない形態を取ればそれはいいんだと、こういう話になるわけで、だから私が言っているわけですよ。 私は、大臣が言うように、人事権を持っている本省がそういうあっせんをすることを禁止すること、これが間違いだと言っているんじゃないですよ。そのことはもちろん禁止しなくちゃいけない、当然ですよ。だから、百六条の二も百六条の三も、これが間違えていると言っている議論じゃないんです。これはこれで当然のことだと、だけれども、これだけじゃ足らないでしょうと、そういう観点から聞いているんですよ。 だから、一つの例として私が言ったわけで、OBがあっせんすることは禁止されていない、あるいは職員が求職する活動を禁止にするといったって、しかし、実際にそれに違反して天下って就職しちゃえば、再就職、天下りしちゃえばもう手の打ちようがないと。大臣はこの法律ができれば、わたり、天下りがこれで完全に防止できると言うけれども、そうじゃないでしょうという観点から議論しているわけで、正にそうした抜け穴、大きな抜け穴というか、もうバイパス的なものをちゃんと用意して、それで本体のことだけ言っているから、これじゃ実効性がないでしょうと聞いているわけです。 それから、行為規制、要するに再就職者が今度、元いた自分の役所の職場に働き掛けるという意味の行為規制があります。これ、いわゆる天下ってから二年間だけ禁止しているわけで、そうすると、二年と一日後はもう自由にできるわけですね。
○委員長(藤原正司君) 大臣にですか。
○小川敏夫君 ええ、大臣に。
○国務大臣(渡辺喜美君) 二年間は禁止をいたしております。
○小川敏夫君 だから、当たり前のこととして、二年間を過ぎた二年一日後からは自由にできるわけですねと聞いているわけです。少なくともこの法律は禁止していないんだから、そういうことでしょう。
○国務大臣(渡辺喜美君) そういうことであります。
○小川敏夫君 それから、この行為規制、要するに二年間は役所にそういった、働き掛けちゃいけないと、これについての処罰はどうなっていますか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 不正な行為をした場合には百九条によって刑罰の対象になります。
○小川敏夫君 それで、不正な行為をすれば刑罰の対象になると、そこはよく分かりました。 しかし、不正な行為をしないで役所に働き掛ける、すなわち、天下った人が、済みません、この工事は当社に受注させてくださいとお願いする行為、これは不正な行為に当たるんでしょうか、天下った先の企業の普通の営業活動だと思うんですがね。どうですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 個々のよろしくお願いしますという行為が規制の対象になるかどうかは個別の事実認定によります。 例えば、補助金申請書の提出に当たってよろしくお願いしますという行為は、一般的には、行政手続法第二条第三号に規定する申請に当たり、働き掛け規制の適用除外に該当するものであります。他方、行政手続法上の申請とは別に、自らの再就職先への補助金交付決定あるいは処分を要求、依頼するものという事実認定がなされれば働き掛けの規制対象になります。
○小川敏夫君 いや、働き掛けの規制対象について聞いているのではなくて、働き掛けの規制に違反した場合の刑事罰について聞いているわけです。
○国務大臣(渡辺喜美君) 百十三条によりまして過料の対象になるものがございます。第百六条の四第一項から第四項までの規定に違反して、役職員又はこれらの規定に規定する役職員に類する者として政令で定めるものに対し、契約等事務に関し、職務上の行為をするよう、又はしないように要求、又は依頼した者を対象にいたしております。
○小川敏夫君 ですから、この法律はそうした行為規制、行為規制で厳罰で臨むと言っているけれども、不正なことをしなさいという形で元いた職場に働き掛ければそれは刑事罰があると。しかし、そういう不正なことをするんじゃないと、正に企業として工事の受注をお願いしますという程度じゃ刑事罰の対象にはならないと。強いて言えば、刑事罰ではない単なる過ち料の十万円を納めればそれで済むと、その程度の、正に大甘の法律じゃないですか。 ここをもっとしっかりと、しかも二年過ぎたらもう自由なんだから。正に実効性が本当に乏しい、ひどい天下り防止策だと。今、そもそも二年間は天下りしちゃいかぬと禁止しているんですよ。禁止しているものをオープンにしてただ交流センターをつくりましたよと、違反した場合にはごくごく限られた場合にだけ処罰するようなこんな法律でもって天下りの根絶法案だと、国民を欺くにも余りにも甚だしいひどい法案だということを述べて、私の質問を終わります。
○高嶋良充君 民主党・新緑風会の高嶋良充でございます。久しぶりに内閣委員会で任用していただきまして緊張しておりますけれども、お手柔らかにお願いをしておきたいというふうに思っております。 私は、能力・実績主義を中心に質問をさせていただく予定でございますが、先ほど小川委員からの天下り問題での厳しい追及もございました。是非大臣にお願いをしておきたいんですけれども、この委員会というのは政治家同士の議論を深めていくということが趣旨でございますから、是非大臣に、余り後ろと調整をしないで大臣の言葉で御回答をいただくということでお願いをしておきたいというふうに思っています。 ただ、私は先ほどの議論を聞いていて、やっぱり心配になるというか危惧をする部分というのは、大臣が罰則規定をきちっとやっているとかどうということを含めてかなり厳しい対応で臨もうとされている意気込みは、それは理解できるんですけれども、しかし先ほど小川委員が指摘をしましたように、法案を読んでみると、読めば読むほどどうも抜け道だらけではないかと、欠陥商品だなと、そういうことになってくるわけですね。これは拙速にこういう法案を作られたから自然にそういうことになったのか、それとも、天下り問題を軸にして、官僚にとってはこういうことが規制されれば大変だということで意識的にそういう法案に抜け道を作られたのか、これは私は定かではないと思っていますが、もし意識的に作られているんだったら、私は非常に大きな問題だというふうに思っています。 そういうこともあるから、やっぱりこの場で法案の審議を逐条的にもきちっとやってそういう抜け道をなくしていくように、政府が気付けばそれはやっぱり修正をしていくと、そういう態度というのは、やっぱり渡辺大臣、必要なんではないかなというふうに思っています。 私は、一点指摘だけしておきますけれども、これは衆議院でのこの問題での審議の中で、こういうことが衆議院でも指摘をされました。今、小川先生からも指摘がありましたけれども、この法案が通れば、官民人材交流センターのあっせんを受ければ、密接な関係にある企業への天下りも可能になるということになるわけですね。そのことを危惧して衆議院でそれらを追及すると、渡辺大臣こういうふうに答弁をされています。補助金交付の仕事をやっている人がその交付先に再就職するというのは、余りにも露骨な話であって、これは私が決めるわけではありませんが、有識者懇談会においてきちんとした自主ルールは作っていただけるものと思います。これは五月三十日、衆議院の松野委員に対する答弁であります。 あるいは、もう一つ、金融庁の人が金融検査をやっておる銀行に天下ったらどうするんだと、こういう質問に対して、例えば、金融検査をやっている方がその検査先の金融機関に再就職するなんというのはいかがなものかということは常識で分かるわけですねと、これは六月六日の寺田委員に対する答弁でございます。そうであるなら、補助金交付の仕事や金融検査をやっていた職員は離職後すぐに補助金交付先や検査先の企業に行ってはならないんだという、それを大臣の言葉で言うんではなしに、そういうあっせんをしてはならないということを法律になぜ規定しないんだというのが私たちの立場なんですね。 だから、そういうことを、幾らそういうことがないと言ったところで、常識で考えられないと言っても、先ほどの談合事件ですけれども、談合なんかしてはならないとなってもやるわけですから、そういうことが起こり得るということを想定して法律で規制をしておくのがこれはやっぱり立法を目指す者の立場だというふうに思っていますので、そういうふうに規定ができないということであればそれはやっぱり制度として欠陥だと、こういうふうに私は指摘をせざるを得ないというふうに思っていますので、この天下り問題と法律の欠陥の問題については、また明日も審議をされるようでございますから、是非、今の小川委員の答弁も含めて、やっぱり政府側も真摯に受け止めて改めるべきところは改める、そういう方向で是非対応をお願いをしたいと、まずそのことを冒頭にお願いをしておきたいというふうに思っております。 そこで、私は能力・実績主義問題を中心に質問をしてまいりたいというふうに思っているわけですけれども、私が国会議員になってちょうど九年になります。この間、公務員制度改革を正にライフワークとして活動してまいりました。私がこの問題で常々申し上げてまいりましたことは、公務員制度改革というのは、今日午前中の意見でも出ていましたけれども、基盤行政の改革であって、一党一派の利害を超えた国民的課題であるんだと、だから党利党略や政争の具にすべきではないということを口を酸っぱくして言ってまいりました。だから、広く国民的な議論を行うべきだと、そして関係者間の協議というものを重視をすべきだと、こういうふうに言ってきたわけであります。 これは小泉前総理との予算委員会等での国会論戦でも何度となく申し上げてまいりました。そのとき小泉総理は明快に答弁をされているんです。私は対決好きではないんだと、よく話し合うことが大事だと、こう答弁をされました。衆議院選挙のときに刺客まで送って対決好きの小泉さんが、公務員制度改革だけは対決すべきでないと、よく話し合うべきだと。これは、与野党もそうでしょうし、政府も人事院も関係する職員も、あるいは職員団体も、そういうところもきちっと話し合えと、こういうことだというふうに私は理解をして、さすが小泉さんだなと思ったんですけれども。 しかし、今回、残念なことに、この法案審議では政争の具になっているというのは非常に残念でなりません。とりわけ政府・与党、当初は廃案覚悟だといって参院に送付をされてきた。そして、事実かどうか分かりませんが、マスコミ報道を見ると、廃案になれば公務員労組の肩を持つ民主党の責任だと、そう宣伝できるじゃないかと、そうなれば参議院選挙を有利に戦えるんではないかと。もしこういうことをもくろんでおられるとしたら、私はけしからぬことだというふうに思っているわけでございます。まあそんなことはないと思いますけれども。 私は、公務員にかかわる問題というのは行政の在り方の問題なんですね。そして、それは国民生活に直結する問題なんです。これは今回の社保庁の問題を見ても分かるんですね。社保庁の仕事ぶりが年金を通じて国民生活に大きな影響を与えたというのは御承知のとおりなんです。だから、政争の具にしてはならない、国民の視点に立って改革をどう実行するかというところに与野党ともにやっぱりきちっと視点を置いて審議を尽くしていくべきではないかというふうに思っているわけであります。 そこで、官房長官、是非決意を伺っておきたいんですが、この延長国会の審議に当たっては、政争の具としないで、余り参議院選挙も意識をされないで、国民本位の行政を実現をするんだと、そういう立場で審議に応じていただきたいし、私どもも野党として建設的な意見を具申をしてまいりたいというふうに思っておりますから、真摯に耳を傾けていただいて、これから改革のパッケージの中で基本方針や基本法を作っていかれると、こういうことですから、そういうところに取り入れていくんだと、そういうやっぱり前向きな対応を是非お願いをしておきたいと思いますが、まずその決意を伺っておきます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 高嶋先生から今、公務員制度改革、正にライフワークとして先生も取り組んでこられたというお話を承りました。 公務員制度は、先ほども申し上げましたけれども、国家公務員だけではなくて、地方公務員もおられれば国立大学の先生もおられる、公立学校の先生もおられる、こういうところにすべて波及していく大変大事な問題だと思います。そういう意味で、先生今おっしゃったように、一会派とか一党派で済ませるような問題では全くないというふうに私も感じているわけでございます。 衆議院においては、民主党からも対案が出ておりました。大分御議論もさせていただきましたが、参議院の方では今対案が出ておらないものですから、先生方の御意見を聞きながら、これからの公務員制度の再構築といいましょうか、それに臨んでいかなきゃいけないなと思いますし、今御指摘をいただきましたように、総理の下に有識者会議をつくって、言ってみれば公務員制度のグランドデザインを考えようと。今回、先行的に能力・実績主義、そしてまた再就職の在り方というものについての新しい考え方をお示しをいたしましたが、民主党の皆様方の衆議院での案によれば、例えばクーリングオフを、我々はやめるという考え方で罰則付きの行為規制と、しかし、先生方は、民主党の衆議院での案では、逆に今度五年に延ばすというような案だったと思うわけでありますが、それが果たしてどちらが本当にこれからの元気のある公務員として霞が関や日本じゅうの現場で頑張っていただくためにいいのかということについては、大いにこれ議論をしていくべきことだろうと思います。 我々は我々としての考え方をお示しをしておりますけれども、先生方のまた御意見をしっかりと聞きながら、一党派あるいは一会派で済ませるような話ではない大きな議論をしていただいて、それを今後の公務員制度改革、そしてまた再構築に向けていきたいと思っているところでございます。
○高嶋良充君 官房長官の決意は伺いました。 この法案、延長国会の中でどういう形になるかは別にして、いずれにしても、成立をしてもあるいは駄目になっても、この後、まだ全体のパッケージで全体像の改革を図られるということですから、今回の私どもの意見等については是非お酌み取りをいただきたいなというふうに思っているところであります。 公務員制度改革というのは、御承知のように長い経過を持つ改革でございます。今日も、朝の質疑で風間委員の方から公務員制度調査会のお話も出ました。一九九七年ですから橋本内閣時代、公務員制度調査会のときから私は始まっているというふうに思っていまして、小渕さん、森さん、小泉さん、そして今の安倍さん、五代の内閣で検討されてきたんですね。ちょうど、だから十年になります。 この間、行革大綱あるいは公務員制度改革大綱が閣議決定をされる。あるいは、その公務員制度改革大綱が一定見直しもされる。さらに、ILOからも勧告が出る。与党からも労働基本権の見直し発言、これは昔の野中幹事長時代ですけれども、そういう発言も出る。正に今日まで紆余曲折あったことはもう官房長官も御承知のとおりだというふうに思っています。そして今日、十年目にして、ようやくですけれど、一部分だけが法案化をされるということになりました。 官房長官、この十年間、なぜ法案化ができなかったのか、そして今回、なぜ一部分だけしか改正をされないのか、その理由について、簡単にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今のお話にあったとおり、様々な議論、そしてまた試みもなされて、公務員制度改革は議論されども結論が出ないという状況が長らく続いてまいりました。 先ほども御答弁申し上げましたけれども、私自身も、党のサイドではありましたが、一貫してこの公務員制度改革の重要性、そして民を変えるためにも官を変えると、そういうことでずっと議論にかかわってまいりましたが、なかなかうまくいかなかった理由は何だというお尋ねでございます。 幾つかあるんだろうなというふうに思いますけれども、基本的には、私は個人的に、出入り自由の公務員制度にしなければ、世の中の速い動き、世界の速い動きに付いていけないというふうに思っています。もちろん、ずっと公務員のままでおられる方がいることも大事なことでありますけれども、例えば金融なんかも一番いい例かも分かりません、あるいはエネルギーにしてもあるいは環境にしても、最先端の動きを知っていないで行政を担うということもなかなか難しくなってきている。そういう中で、出入り自由で誇りを持って元気のいい、そして活力のある公務員の働きぶりが日本を変えていくということで考えておりましたけれども、恐らくそれぞれのお一人お一人の公務員の立場に立ってみれば、やっぱり一生のことであり、また家族のいることでもあり、どこかをいじるということは、どこかでまたつっかえてしまって、自分の人生設計は一体どうなるんだろうかと、恐らくそういうことをいろいろ考えたのがあって、一挙に変えるというところに意思が政府として統一することがなかったというような感じを私は持っていました。 もう一つは、具体的に、前回、能力等級制度などの問題をしたときに、今回、能力・実績主義になってはおりますけれども、基本的なこの考えのときに出てきたのは、やっぱり労働基本権の扱いの問題があって、これまた働く人たちにとってみれば極めて大事な問題で、それと自分の人生設計との関係はどうなんだということに整理が付かないままに公務員制度に踏み切るということについてちゅうちょがあった、あるいは連合と組合とのお話合いもなかなか結論が出ないということもやはりあったんだろうと思います。 今回、そこを少し知恵を出して、労働基本権の問題とは一対一のリンクではない形で能力・実績主義というものを御提案を申し上げて、そこのところは、労働基本権については、今、佐々木調査会で鋭意お詰めをいただいて、基本法のときには何とかこの基本権に関する考え方を入れ込んだ形でパッケージとしての法案を作って皆様方にまた御議論を賜りたいと、こう思っているわけでございますが、そういうような大きな、言ってみれば生きていくことに対する、生き方を変えられることについてのなかなか意思統一が図り得なかったというところが大きかったんではないのかなというふうに感じているところでございます。
○高嶋良充君 官房長官からの一定の理由を伺いました。私も大筋そういうことかなというふうに思っています。 ただ、私が、官房長官が今言われなかったもので一番指摘をしておきたいのは、公務員制度調査会から、さらにこの公務員制度改革大綱が閣議決定された段階で、これは専門家もあるいは世論もかなり厳しい目を向けたということがあるんですが、私は、基本的には公務員制度改革というのは、国民のためにも、そして当該の公務員のためにもやっぱり必要であるし、是非実現されなければならないというそういう立場をずっと取ってまいりました。だから、あのときにも、拙著ですけれども、こういう本まで発行させていただいて広く国民の理解を求めてきたところなんですけれども、私は、あの閣議決定の大綱の問題点として指摘したのは、総論はいいけれども、どうも各論になると、先ほどの人材バンク法案と一緒ですね、天下り法案と一緒なんですが、総論はいいけれども、各論になるとどうも国民の方を向いていないなと。 私はそのとき、この本でも指摘をさせていただきましたけれども、一体だれのための公務員制度改革なのかと。官僚の官僚による官僚のための改革案ではないかと、こういうことを指摘をした。それからかなり、その後、小泉総理になられてから、その辺は見直しをされて徐々に良くなってきておりますけれども、そういう国民不在の改革案であったということが私はやっぱり一番問題だったと。 〔委員長退席、理事朝日俊弘君着席〕 じゃ、今度の改革案は、理念、目的ともに真に国民本位の行政の実現を図ることを基本理念にしているかどうか。行革大綱ではそう書いてあるんですね、一番最後に。真に国民本位の行政の実現を図ることを基本理念に公務員制度を抜本的に改革すると。だから私は、総論はいいと、だけれども各論は全くそのとおりになっていないじゃないかということで、以前からもう九年間追及してきたんですけれども、じゃ今回の分はそういう行革大綱の部分の総論と同じような考え方に立たれてこの法案を出されてきたのかどうかという、その理念、目的、意義について、これは渡辺担当大臣にお伺いします。
○国務大臣(渡辺喜美君) 公務員制度改革が官僚の官僚による官僚のための改革であってはならないわけであります。やはり公務員が今の時代にふさわしい気概と情熱を持って働ける、そういうことを目指していくべきであると考えます。 公務員の政策企画立案能力を高めていく必要もあります。また、公務員が真にやる気を出して働くことにおいて、国民の信頼というのは大変に重要なことであります。せっかく公務員がやる気を持っていても、国民の方がまるっきり公務員を信用していない、不信感を持ち続けているということがあったら、やる気も出せなくなってしまうのではないでしょうか。したがって、正にその点では相乗効果を発揮をしていく必要があろうかと思います。 今回の政府案におきましては、能力・実績主義を導入することによって、試験区分にこだわらない、年次にこだわらない、そういう人事制度を実現をしようと考えております。キャリアだから昇進が早い、ノンキャリだからキャリアのような昇進ができないということがあってはならないと考えております。したがって、正に今の時代にふさわしい制度を実現をしていくのが今回の政府案であります。 また、天下り問題について国民の厳しい声がたくさんあることを我々は認識をしなければなりません。天下りが各省人事当局の予算や権限を背景に人事の一環として行われている、この現実をかんがみるときに、こうした法律に書いていない事実行為を禁止をしていくことが大事でございます。正に今回の公務員制度改革は、国民のそのような声にこたえるという点で、国民の方向を向いた改革であると考えます。 〔理事朝日俊弘君退席、委員長着席〕
○高嶋良充君 大臣の決意は伺いました。その決意をどう実現するかということがこれから非常に大事なことだというふうに思うんですけれども、それは私はなかなか大変ではないかなというふうに思っております。 あの当時、国民が期待をしていた本来の改革というのは何だったのかという、私は三点ほどいつも挙げているんですけれども、ちょっと古い話になりますけれども、あの当時ノーパンしゃぶしゃぶという言葉がはやりましたけれども、大蔵省などの役人が過剰接待を受けると。接待を受けることが当たり前だと思っている特権意識そのものも問題なんですけれども、そういうものがあった。薬害エイズ問題が起こった。あるいはその後ではBSE問題。今も起こっていますけれども、厚生省や防衛省や農水省、緑資源機構もそうですけれども、汚職や談合事件が頻繁に起こっていたという時代、正に数え切れないほどの公務員不祥事をなくしてほしいと、そういうのがまず第一に国民の声としてあったのは事実ですね。 もう一つが、先ほども小川委員が追及いたしましたけれども、省庁の関係する業界や特殊法人へストレートに天下りをしていくということ。そして、それも渡り鳥と言われるように退職金の二重取りや三重取りや四重取りが行われるという、これに対する国民の強い批判がありました。 三つ目には、これは能力・実績主義とも関連するんでしょうけれども、キャリアシステムを始めとして公務員の特権、それに基づいてお役所仕事と言われる非効率な仕事がなされてきている、こういうことを何とかしてほしいという、そういうことが国民の切なる願いだったんではないでしょうか。 しかし、あのとき出された大綱では、各論ではそのことが明確になっていなかった。天下り問題にしても、人事院の規制、事前規制を取っ払って、これは午前中に風間委員の方からも出ていましたけれども、取っ払って、そして各省の大臣が認めるという条件を持っている。これなら正に大臣のところに全部各省庁の利害関係が、民間との絡みも出てくるわけですから、あるいは特殊法人もそういうことなんですから、大臣の命で幾らでも天下りができるんだと。これに二十一世紀臨調を始めとして、批判ごうごう起こったのも御承知のとおりでありまして、そのことの改革よりは今回はちょっとはましですよ。今回のはちょっとはましだと思いますけれども、しかしその域をまだ出ていないというような部分がある。 そういうことで、基本的には各論が問題になって法案化されなかったということがあると思うんですけれども、私は、大臣がそこまでの、先ほど言われたような国民に信頼されるための公務員制度にするんだというたんかを切られるんであれば、やっぱりそういうことも含めてきちっと自信を、確信を持って、そのルール作りというか法案作りを明快に政治家主導でやっていただく必要があるんではないかなというふうに思っているわけであります。 今回の一部改正では、私は国民のための改革だとはとても言えないというふうに思っております。これはやっぱり全体の改革パッケージを明確に示していただいて、それによってどうですかということをこの委員会で各立法に携わる国会議員に聞いていただくということでなければ、私は、入れ物だけ見せられて、じゃ、これに賛成だ、反対だとなかなか言えないというふうに思うんですね、今のままでは。先ほどのようなこともあります。 この間、私の所属する総務委員会でこんな議論がございました。 大臣が、いや、これは政令で決めるんだ、省令だと、こういうふうに言われたんで、それだったらあんパンと一緒じゃないかという議論になりました。パン屋さんが新しいあんパンを作ったと。これどうぞ、先生方試食してくれませんか、おいしいですよと。こうして持ってきて、あっと見たら、ああ、なかなか今回のあんパンよくできているじゃないかと、外から見たらですよ。じゃ、これ一回試食してみようと、ぱっとかぶったら、中にはあんこが入っていないと。生地だけ食べさせて、立法を審議するところにはパンの生地だけ食べさせておいて、あんは、いやいや立派な職人がおりますから、それ全部作るんですと。後ろの方におられる官僚の皆さん方にそれを、あんをすべてお任せすると。だから先生賛成してくださいよと。絶対に専門家が作るんですからまずいあんなんて作りません、おいしいあんなんです、間違いありませんよと、そう大臣に答弁をされても、先ほどのことと一緒ですよ。談合なんてしませんよ、そんな悪いことしませんよという、そういうことを言われてもそれは信用できませんよということになるわけです。 だから、私どもは審議のときに、あんパンを試食してくれと言うなら、生地だけでなしに中のちゃんとあんこも入れて試食をさせてくださいよと、そうしたらおいしいかまずいか、これは即座に判定しますよと。そういうやっぱり法案審議をやってもらわないと、なかなかこれは前へ進まないんではないか。 ただ、今回の場合は、全体のパッケージをきちっとつくって、来年の通常国会には公務員基本法というものもやるんだと、その中で定年制の問題から何から何まで全部やっていきますよと、そのための有識者会議を設けるんですと。それはすべて官僚に政令や省令を作らせるということでなしに、そういうところでということですからある程度は信用できないこともないですけれども。しかし、そういうことであるなら、そういうことを検討するに当たってこの委員会で、その法案を担当される責任者である官房長官や渡辺担当大臣、林副大臣は、この場でこういうふうにするんですと、法案にはまだ書いてないけれども私どもはこうしていこうとしているんですということをやっぱり明快に答弁をしてもらわないと、これは賛否を問われても、いやどっちにしようか、どっちにしようかというか、そんなもの賛成できないよというふうになるのは当たり前のことですから。 私は、与党の皆さん方も困っておられるなと思いますよ。幾ら信用していても、あんこを食べさせてもらわないで生地だけでおいしいと言えというのは、これはよっぽど理解のある先生方でないとできない。だから、公明党も与党ですけれども、午前中の話を聞いていればやっぱり問題点はきちっと指摘をされる、それはやっぱりあんこの中を見てないからだというふうに風間さん思うんですけれども。だから、そういうことも含めて私は是非お願いをしておきたいというふうに思っています。 そこで、政府の決意を順次伺ってまいりたいというふうに思いますが、公務員制度改革、この間とんざした原因は、先ほども官房長官から言われました労働基本権の取扱いに関する意見の相違で、これも一つの大きな原因だったというふうに思っています。今回は全体パッケージを含めて労働基本権問題検討していくと、こういうことに衆議院でも答弁をいただいているようでありますけれども、私は、この労働基本権問題にとりわけ能力・実績主義の問題というのは懸かっていると言っても過言ではないというふうに思いますので、まず渡辺大臣に伺いたいと思いますけれども。 今のこういう経済情勢あるいは社会情勢、あるいはこういう政府の行政の状況の中では、労働基本権の制約を続けていくということはもはやできなくなってきているのではないかなというふうに私は思っているんです。というのは、労働基本権の制約を続けていこうと思えば、その代償措置である人勧制度を守らなければなりませんね。そして、職員の労働条件や身分保障もきちっとしていかなければならない。そうでなければ労働基本権を制約することができないわけですから。 ということは、裏を返せば、今のように、総人件費削減だということを含めて、行革の下にどんどんどんどん公務員のリストラをやっていくとか、あるいは人員削減を行っているとか、あるいは地方公務員ではもう独自に給与カットが行われていますね。さらには、今回の法案でも分限処分制度の的確な運用ということが出されている。ということは、労働基本権が一方的に制約されて、そして一方では職員が一方的に不利益を被るような状況になってきている。さらに、昨年、一昨年ですか、政府は人事院に対して、人勧の報告の関係で、民間との比較をする規模の問題についても一定の介入をされたという事態もありました。 こういう状況を考えていくと、公務員にも民間並みの労働基本権というものを与えて公務員も民間並みにしていくという、民間の垣根を取っ払うんだということをよく言っておられますけれども、そういう方向にどう持っていくんだと、そのためには公務員に対して労働基本権を付与するという、そういう方向を明確にやっぱり示していく必要があるんではないか。 そういう意味では、先ほど小川先生のときの渡辺大臣の答弁ではちょっとちぐはぐな面もありましたけれども、渡辺大臣、この問題では非常に明快な意見表明をされているわけですね。これは、行革推進本部専門調査会の四月二十四日の会議で渡辺大臣があいさつの中で言っておられます。安倍政権としては、戦後レジームの改革の中で、この労働基本権の問題はその重要な構成要素であります。今後、本日の議論を踏まえ、協約締結権、争議権を一定の範囲で付与する方向で検討いただければと。これは非常に私は評価しておりまして、前向きなあれだと思っていますが、これは意気込みだけでなしにやっぱり実現をしていくということが重要だというふうに思うんですけれども、今もその考え方は変わっていないですよね。渡辺大臣、どうでしょう。
○国務大臣(渡辺喜美君) 私が大臣に着任をしましたときに、佐々木座長の専門調査会の議論はどうも出口が見えないように思えました。そこで、私は佐々木座長にお願いをしたのでございます。まず、四月末ぐらいまでに中間取りまとめを行っていただけないでしょうかと。そして、最近その中間取りまとめが行われたのは御案内のとおりでございます。それを踏まえて秋ごろ、十月くらいを目途に最終的な結論を出していただきたいと私の方からはお願いをいたしておるところでございます。 出口のない議論だったように思えたのが、やはりこれは私の方から方向性を打ち出しておく必要があろうと考えまして、先ほど御指摘いただきましたように、専門調査会において、協約締結権、争議権を一定の範囲で付与する方向で検討をしていただきたいということを申し上げたところでございます。
○高嶋良充君 専門調査会で、とりわけ労働基本権問題を議論される有識者の皆さん方の前で政府を代表してそれだけのことを言っていただくというのは私は評価をしたいというふうに思います。 ただ、それはあくまでも専門調査会の結果によると、こういうことになるわけですから、一応明るい光は見えたかなと。じゃ、それをどう産み育て大きくしていくんだということが、これは私は、安倍総理を含めて、戦後レジームからの脱却だと言われる以上は、そこのところはやっぱり実現をしてもらう必要があるのではないかなというふうに思っておりまして、そこで官房長官に政府の見解を伺っておきます。 先ほど申し上げましたように、能力・実績主義の人事管理を行っていくためには、労働基本権の制約政策はこれはもう見直すことが必須の条件だというふうに思っておりまして、渡辺大臣の明快な意思表明もされているわけでございますが、政府としては是非、専門調査会のこれからの審議を理由にして、それを先送りをしたり、あるいは切り離して議論するというようなことのないように、やはり真摯な態度でこの専門調査会の渡辺大臣が表明されたような方向で出口が見えるように努力をしていただきたいということと同時に、ILO勧告も出ているわけでございますから、公務員の労働基本権を付与するという、そういう方向で政府としては考えているんだと、そういう方向で労使関係というのは改革をしていくんだと、そういうことについて明確な意思を表明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来御議論いただいているように、公務員の労働基本権を含む労使関係の在り方については、行政改革推進本部専門調査会、佐々木調査会で御議論を賜っているところでございます。 政府としては、労使関係の改革が必要であるとの議論の整理が出ておるわけで、その方向性に沿った形でできるだけ早期に結論をいただきたいというふうに考えておるところでございます。また、政府として、専門調査会の結論を尊重し、速やかに労働基本権を含む公務員の労使関係を改革の方向で見直すべく取り組んでいきたいと、このように考えておるところでございます。
○高嶋良充君 政府としての基本権問題に対する見解は承りました。 先ほども言っていますけれども、これは中馬プランの中でも出されました。私は総務委員会で林副大臣とも議論をさせていただきましたけれども、官民の垣根を低くするということは一体どういうことなんだと、こういう議論をさせていただきました。 官民の垣根を低くするということは、私からすれば、基本的な公務員制度全般にかかわる問題を抜本的に見直すことなんだと。例えば、先ほどから出ていますように、任用制度、これを基本的な官民の垣根を低くするということになれば、労働契約関係に変えなければならないということに当然なるでしょうし、服務規程も身分保障の在り方も見直さないと垣根は低くならない。当然のこととして労働関係制度、これも抜本的に見直さなければならない。 そういうことを見直していこうとすれば、当然のこととして、労働基本権を付与する方向で民間並みにしていくというのはこれはもう当然のことだというふうに思っておりまして、政府の今の考え方については評価をしたいと思いますけれども、しかし、専門調査会を含めて、これからそういう前向きの方向で一層の努力をいただくことを要請をしておきたいというふうに思っております。 次に、能力・実績主義の具体的な問題について若干伺ってまいりたいというふうに思いますけれども、これも総務委員会でもいろいろ議論をさせていただきましたけれども、総務省来ていただいていますね。現在、総務省、評価制度の試行を行っておられるというふうに思うんですけれども、この試行はあくまでも現行の国家公務員制度の下での試行だというふうに私どもは聞いておりまして、また委員会でもそういう発言をされているわけですけれども、ということは、今回この法案が通れば実施をされるであろう新しい評価システムの構築のための試行の前提にしないと、こういうことだというふうに私としては理解をしているわけですけれども、ということになれば、今の活用を前提としない試行は試行としてやられて、この法案が通ってそういう方向で活用を前提とする試行をもう一度新たに行う必要性が出てくるんではないかなというふうに私は思っているんですけれども、その点、総務省としてはどのように考えられておられるのか。 そして、第一次試行はもうやられて、第二次試行を今やっておられるんですが、これ六月に終了、もうすぐ終了しますよね。その後の試行はこの場合、第三次やられるのかどうなのか、いや、それはもうやらないで新しい試行に切り替えるんだと、こういうことなのかどうなのか。そのことについてもお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(戸谷好秀君) お答えいたします。 ただいま私ども人事評価の試行ということで、能力・実績主義の人事管理の基盤となる職員の職務遂行能力及び勤務実績をできる限り客観的に把握する仕組みの構築を目指しておるところでございます。この試行は、先ほど先生おっしゃいましたが、累次の閣議決定の中でツールとしてこれは進めていこうということで進めているところでございます。 法案が成立した場合どうかということでございますが、なかなか言いにくい問題でございますけれども、私どもとしては、人事評価制度の詳細設計は試行により得られた実証的知見も踏まえて検討されていくということだろうというふうに考えています。 私ども今やっている試行といたしましては、現在、第二次試行までの対象職員、本府省の職員のみということでございますので、地方機関、専門職種へも対象範囲を拡大して評価項目、評価基準等の検証を行う、そういうための試行というのが必要であろうというふうに思っております。
○高嶋良充君 試行の関係は、是非、後の問題も含めて、私、質問するものも含めて聞いていただいて対処をお願いしたいと思いますけれども、まず先に、人事院総裁来ていただいておりますから、人事評価の関係についてお尋ねをしたいというふうに思っています。 私は、人事評価を昇進や給与に反映させるためには、やっぱりどう公平、公正性を保つかということが重要だというふうに思うんですね。先週ですか、先々週ですか、同僚議員の加藤議員がこの委員会でも民間の人事評価、能力主義の状況についていろいろ例を出しながら質問をしていましたけれども、民間企業でもいろいろ今試行錯誤しながら検討されているという状況が非常に多いと思うんですね。最初は華々しくやられたけれども、どうも公正公平になってこない、逆にそういう能力主義をやったことによって職員の士気に影響するんだと、こういうことが出てきているようでございます。 そういう意味では、やはり職員とそれから評価をする側の意思疎通というか、そういうものが非常に重要になってくる。そういう意思疎通を重要にしようと思えば、民間がやっているように労働組合が基準作りに、あるいはこの苦情処理などにきちっと参画をしていくということが重要ではないかと、こういうふうに言われているわけでありますし、また評価結果、本人にきちっと開示をして、本人が納得をするという、そういう状況が十分に確保されなければならない、これは透明性の問題とも関連しますけれども、納得性という問題ですね。 人事院もいろいろ研究をされているということは聞いております。民間企業の位置付け等も含めて検討されているというふうに思うんですが、公務における勤務評定制度に代わって今度新たな人事評価を設けるということですから、人事院としてはどのようにすべきだというふうに考えておられるのかお伺いをしたい。そのときに、とりわけ評価結果の開示や苦情処理システムをどのように整備したらいいのかという、その辺の見解についてもお尋ねをしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 人事評価制度の整備の必要性、その基本的な考え方につきましては、十八年の人事院勧告時の報告にも述べさせていただいたところでございますけれども、今御指摘のありましたことにつきまして簡単に触れさせていただきますと、実効性のある人事評価制度を整備いたしますためには、まずその評価基準でございますけれども、これは職員の職務遂行能力や勤務実績を的確に把握できるように客観的で公正な基準を設定するということがまず出発点であろうと思います。 それから、その評価結果の開示ということにつきましては、評価の公正性や納得性を高めると、これは非常に重要なことでございますので、そのために職員自らの職務遂行能力や実績を客観的に認識させ、職員自身に、そして主体的な能力開発や業務遂行を促す観点から評価結果を適切に開示、フィードバックするということが重要であろうと考えております。 また、評価に関する苦情につきましては、評価の公正性でございますとか納得性を確保いたしますために、適切に苦情に対応、対処する仕組みが必要なわけでございまして、評価の制度を実施していく過程におきましては、その制度の仕組みを今申し上げたようなことでつくり上げていくと同時に、職員その他関係者の理解と納得を得ながら進めていくということが非常に重要であるというふうに考えております。
○高嶋良充君 人事院から、基本的な第三者機関という立場から見解をいただきました。私もそういう方向性かなというふうに思うんです。 そこで、林副大臣に政府の見解をお願いしたいというふうに思うんですが、林副大臣とは、副大臣になられる前、行革推進本部の事務局長として活動されている時代からこの問題についてはよくけんかをさせていただきましたので、もうベテラン中のベテランですから、その経験を生かして、今後の改革パッケージをつくり上げていくときに是非意見を尊重いただきたいなというふうに思っているんですが、今の人事院の見解が述べられておりますけれども、いずれにしても、公正、公平、透明で信頼性があって納得できる、そういう新たな評価制度というのは構築することが必要だというのは林副大臣も御承知のとおりだというふうに思っています。 この新たな評価制度を構築していく上で、それを活用していくために一体どのような方法でやっていくのか。とりわけ評価基準、結果の開示と職員代表等が参加する苦情処理制度をどのように整備することが必要なのか。その辺の政府の見解について、決意も含めて明確な考え方を示していただきたいと思います。
○副大臣(林芳正君) もう高嶋先生には長い間御指導いただいておりましたので、よもやけんかをしようなんていう大それたことは考えたこともなかったわけでございますが、こうして答弁をさせていただくこと、大変光栄に思っておるところでございます。 大変大事なところでございまして、能力・実績主義の人事管理、これをやっぱり実施するためには、勤務評定制度に代わる信頼性の高い新たな評価制度、これを構築していかなければならないということはもう不可欠の課題であるというふうに認識をしておるところでございます。したがって、評価結果等のフィードバック、また苦情処理の仕組みなどの検討が必要であり、信頼性の高い新たな評価制度を構築して、それを活用するに当たっては避けて通れない課題であると、こういうふうに考えておるところでございます。 今後の、今総務省から御説明がありましたような試行などの結果を踏まえて、関係者の皆様等の意見も聞きつつ最大限努力をしてまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○高嶋良充君 見解は分かりました。 ということは、あとは人事評価制度、具体的には政令等で定めていくことになるというふうに思うんですけれども、先ほどのあんパンの話じゃありませんけれども、まだ私どもは政令は全く見せていただいていないし、これから作られるんでしょうけれども、どのような形で定めていくのか、この辺について御説明いただけませんか。
○副大臣(林芳正君) 政令は法律が通りますと作っていく、こういうことになろうかと思いますが、新たに導入するこの人事評価制度は、任用、給与等の人事管理の基礎と、こういうふうになるものでございます。 この人事評価の基準や方法に関する事項、また、その他人事評価に関し必要な事項は政令で定めると、こういうふうに今委員が御指摘になられましたように規定をしておるところでございますが、まず、この政令は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日までに制定すると、こういうふうにしております。その制定に当たっては、職員に関する人事行政の公正の確保に関する事務、これを所管しておられます人事院の意見を聴くということにしておるところでございますので、定められた方式に従ってきちっとやってまいりたいと思っておるところでございます。
○高嶋良充君 今の関係で林副大臣に是非お願いしておきたいと。今御答弁ありましたように、人事院の意見も踏まえてやっていくということは、私はこれは当然だというふうに思っていまして、是非そのことはお願いをしておきたいというふうに思いますけれども、問題は、やっぱり当事者である職員側といいますか、労使間でも十分に協議を行う必要があるのではないか。そして、その合意の上で納得できる方法で行っていくべきであるというふうに思っておりまして、この点について政府としてどのような努力をいただけるのか、答弁をお願いをしたい。 また、人事評価制度にかかわって労使協議制度というものを整備する必要があるというふうに思っているんですけれども、これは先ほどの行革推進本部の専門調査会で審議をされると、こういうことに聞いておりますけれども、その制度化に向けても取り組んでいただく必要があるのではないかと。 その二点について、政府の見解を伺っておきます。
○副大臣(林芳正君) 大変大事なポイントでございまして、人事評価制度にかかわる政令を今から定めていくに当たりましては、職員団体等の皆様と十分に話合いを行いまして理解と納得を得るよう最大限努力をしてまいりたいと、こういうふうに考えておるところでございます。 また、人事評価にかかわる労使協議につきましては、今御指摘のありました行政改革推進本部の専門調査会の審議も踏まえまして速やかに取り組んでいきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
○高嶋良充君 政府として前向きに対応されようとしていることについては理解をいたしました。 そこで、官房長官、全体のパッケージについてお尋ねをしておきたいというふうに思っています。 この全体のパッケージはこれからの出てくる法案とのかかわりにもなるわけですけれども、総理の下に有識者会議を置いて採用から退職まで検討すると、こういうことのようであります。ということは、いずれにしても、政府の責任においてキャリア制度の廃止の問題であるとか労働基本権の確立を含めた公務員制度の抜本改革に向けた全体像をつくられるということですから、本来ならこの法案審議のときに一緒に出していただくのが、全体像を提示していただくのが審議が前に進むことになるんでしょうけれども、それは今、これからつくる有識者会議で検討ということですから、こういう全体像というのはやっぱり早急に提示をしていただきたいということと、そしてそれをつくっていく上で、前から言っておりますように、官僚のための官僚による改革になってはこれは何にもならないわけですから、やっぱり政治家だけではなしに、あるいは有識者だけではなしに、国民の声をどう意見反映させるかと。そういう意味では広く国民的な議論を行っていく必要があるんではないか、そういうことも思っておりまして、そういう意味で、改革の課題とプロセスを明示をした公務員制度改革の成案を早急に得るべく努力をいただきたいというふうに思っています。 そこで、その総理の下に設置される有識者による検討の場には、当然のことでしょうけれども、国民各層の代表はやっぱり参加をさせるべきではないかと。とりわけ能力・実績主義、あるいはそこの職員にかかわる労働条件に係る問題の議論であるわけですから、労働界代表の参加も不可欠だというふうに思っておりますけれども、その点について官房長官の明快な答弁をしていただきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 総理の下に設置をいたします有識者による懇談会、検討の場、これにつきましては、今御指摘ございましたように、採用から退職に至る公務員制度全般にわたる課題をパッケージとしてお示しをし、来年の通常国会に公務員制度の基本法としてお出しをしていきたいと、こう考えているところでございます。総合的な、そしてまた整合的な検討を行って、その審議結果を踏まえた法案の提出ができるように努力をしていきたいと思っているわけでございます。 当然のことながら、この公務員制度の大きなグランドデザインを考えるわけでありますから、いろいろな方に御参加をいただこうと思っています。これから人選は具体的に今後進めることになるわけでございますけれども、広く国民的な議論を行えと、こういう先生からの御指摘もあり、御指摘の点を踏まえて今後検討をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。
○高嶋良充君 官房長官の方からの御指摘の点も踏まえと、こういうことでございました。今の答弁というのは、私が指摘をした労働者代表の参加を前向きに検討してほしいと、こういうことについてそういう方向で検討すると、こういう考え方が示されたものだというふうに理解をしておきたいというふうに思っております。 能力・実績主義の関係は以上のようなことなんでございますけれども、この議論だけですと、民主党、能力・実績主義、労働基本権問題、かなり前進をしているんで、これは法案に賛成してくれるのかなと、こういうふうに思われると困るんですが、能力・実績主義というのは、私どもは前から衆議院でもそんなに批判してこなかった部分ですし、労働基本権問題が一定前進すれば、それはそれで、民間がやっておられる部分ですから、当然のことかなという意識を持っています。あの法案の一本だけでしたら賛成をすることもやぶさかではないんですけれども、先ほどから大議論になっております、もう一本に付いているこの天下り法案、やっぱりこれはいただけない法案だと、こういうふうに言わざるを得ないというふうに思っています。 先ほど小川委員の方から、その法案の条文の欠陥を含めて指摘をされましたけれども、私は、時間あと十三分ほどでございますから、時間の許す限り、総論といいますか、天下りを根絶をしていくためにはまず何をやっていかなければならないのかという、そういう視点で若干政府の考え方をお尋ねをしておきたいというふうに思っているところであります。 私は、もう以前から言っているんですけれども、これも今日の午前中には自民党からも話が、秋元さんですか、からも質問が出ていましたけれども、早期退職勧奨、これは何とかやはりやめていく必要があるんではないかという、私はもう即やめていただきたいと、こういうふうに思っているんですけれども、一挙にやめると人件費がかさばるであるとかあるいは人材の新陳代謝ができないと、こういうことがこれは弊害としてありますので、その辺のことも含めて質問していきたいというふうに思うんですが。 私は、これは二〇〇〇何年でしたか、二〇〇一年だったですか、小泉総理に質問をいたしました。その前に、二十一世紀臨調からこの問題について廃止をすべきだという提言が小泉総理に、二〇〇二年ですか、二〇〇二年の五月に出された。二〇〇二年の五月に出されて、その後、多分五月二十七日だったと思いますけれども、予算委員会で私はこの問題を取り上げて小泉総理に質問をいたしました。もうすぐにやめるべきではないかと、こういう質問をしたんですが、小泉総理、なかなかいい答弁されているんですよ。ちょっと読み上げてみたいと思います。 五十代そこそこでどんどん早期退職を勧めていくと、そのために特別な就職口を作らなきゃならないという点について見直したらどうかと、何もトップに立つ人が一人でなきゃいかぬ、二人でなきゃいかぬというのじゃないと、同期がたくさんいたっていいじゃないか、今の時代、六十なんというのはみんな元気だと、六十まで働いてもらえる人は働くようにしてもらった方がいい。そうたんかを切られる答弁をされたんですね。私は、さすが改革総理だなというふうに拍手を送りました。それをできてなかったら、私は小泉さんにもっと文句を言うつもりだったんですが、ある程度はやられたんですね。 そして、その五月の後、その年の二〇〇二年の十二月、閣僚懇談会で五年間で三歳引き上げようじゃないかと、こういう提案をされて、それが申し合わされたと。あれからもう、ちょうど二〇〇二年、今二〇〇七年ですから五年たっているんですね。五年間で三歳上げるという小泉さんの閣僚懇談会の申合せ、これは総務省ですかね、どのような方法でそれを引き上げてこられて、現在の引上げ年齢というのは一体どうなっているのか、説明してください。
○政府参考人(戸谷好秀君) 平成十四年十二月の閣僚懇談会申合せに基づきまして、政府一体となって勧奨退職年齢の段階的、計画的な引上げということでございます。この閣僚懇談会申合せでございますが、具体的には各府省の幹部職員の勧奨退職年齢を平成二十年度には原則として三歳以上高くすることを目標としているということで、これまで昇進年次の延伸とか同一ポストで在職期間を長くやっていただくというようなことなど行いまして、申合せを行った当時に比べまして、平成十七年から十八年の八月の一年間の平均勧奨退職年齢を見ますと、平均勧奨退職年齢が一・四歳上昇しておるという状況にございます。
○高嶋良充君 そういう形でやられてもまだ一・四歳、まだ二十年、来年ですからもう少し時間があるんですけれども、三歳引上げ難しい部分もあるようですが、私、そのとき二十一世紀臨調が解決策として次のような提言を小泉さんに具体的にしているんですね。当面、全省庁で毎年一度定期的に実施している人事異動を一年半の周期で実施する方式に改めるべきだと、これを数回繰り返せば在職年限を五十八歳まで引き上げることができると、そして、その後六十歳まで働けるようにして、さらに定年年齢を六十五歳まで引き上げるべきだと、こういう具体的な提言を二十一世紀臨調がされたわけであります。 私は、その提言に基づいて小泉総理が、当面は五年で三歳だと、こういうことの決断されたのは、これは評価をしたいし、またその方向で今やられているということについても評価をしたいというふうに思っていますが。 じゃ一体、この法案との絡み、とりわけ天下り法案との絡みで、安倍総理はこの退職勧奨の問題を小泉さんと同じようにスケジュール、計画をきちっと立てて六十歳まで働けるようにしていこうとされているのかどうなのか、もしそうであるならばどういう年限でやられようとしているのか、官房長官に伺っておきたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話がございましたように、小泉前総理が早期退職慣行、これについては年齢を三歳、平成十五年から十九年度、五年間掛けて上げようということでございます。先ほど数字が出ておりましたが、これ自体は取り組んでいくということだと思います。 ただ、今回の法案について申し上げると、能力・実績主義というのを導入をするということになるわけでございまして、正に年功序列を打破するということでございます。同期とか後輩が自分の上に来るというようなこともこれは起きることがあり得るわけですが、以前も、あれは加藤先生だったでしょうか、そういうようなお話をされておりました。同期で横並びで昇進をしてきたがゆえに、いろいろないびつなことが起きて早期勧奨退職のようなことが起きるわけでありますけれども、幹部クラスのいわゆるポストがなくなると退職を勧奨するという、いわゆる早期勧奨の退職という慣行そのものが私どもの今御提案を申し上げている法案ではなくなる筋合いにあるものであって、六十まであるいは定年まで全員が残ることが本当にいいことなのかどうかということも含めて、これは先ほど申し上げた総理の下に設けます有識者会議で議論していかなければいけないんじゃないかと思うわけでございます。 民間の会社でも全員がそのまま上まで、六十まで残るというようなことは多分ない。それはポストが当然少なかったり、いろいろやり方をそれぞれの会社がやっておりますけれども、大事なことは、やはりその組織全体が活力があって、そしてみんなやる気があって誇りを持って働けるということであろうかと思いますので、どういうやり方にすることがいいのかということは総合的にやっぱり考えていかなければいけないんではないのかな。六十の定年まで全員が残ることが本当に国家国民のためにいいかどうかということは、全体として制度を再構築する中でやっぱり考えていかなければいけないというふうに私は思っております。
○高嶋良充君 今官房長官が言われていることは分からなくもないんですけれども、私は、能力・実績主義を導入をして、それをきちっと機能させただけで早期退職勧奨が自然になくなっていくということは到底無理ではないかなと、こういうふうに思っています。 問題は、この早期退職勧奨がなぜ行われなければならないのかというと、基本的にはキャリアシステムというのが厳然と存在をしているということになるわけですよね、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種含め、とりわけⅠ種とⅡ種の関係が問題ですけれども、そういうキャリアシステムを廃止をしないで能力・実績主義の人事管理を行って人事評価を行うということが果たして有効に機能するのかどうかという問題がある。そういう観点では、キャリアシステムそのものをやはり一挙に変える必要があるんではないか。 私は、郵政省から、郵便事業庁ですか、から郵政公社に変わるときに、まだキャリア制度を続けるんですかと質問したときに、いやいやもうこれからは民間と同じように総合職で採用していきたいと思いますよと、ただ、総務省から出向されておるキャリアの人もいますからと、その辺は調整をしながらと、こう言って、総合職だと。今は男性も女性も含めて民間では基本的に総合職採用でやっていくという状況ですね。最初からあなたはⅠ種ですよということで、最初の一回の、今日も人事院の採用試験の問題が出ていますけれども、最初の一回の試験でそれをパスすれば永久にエスカレーターに乗って上がっていって、そして一定のところで次官になる人のために先に辞めて、そして次官になる人がその人の面倒を見なきゃならぬということで特殊法人をつくったり、あるいは関連団体をつくったり、あるいは利害関係のあるところに就職をさせて、そして次官になるよりもたくさんの給料や退職金をもらえるようにしてあげて、自分一人が生き残っていくというこのシステムを変えなきゃならない。それはやっぱりキャリアのシステムというものを変えなきゃならぬというのが一番の、それをやらないとやっぱり本当の人材活用という面での能力・実績主義というのは私はできないと思うんですね。 先ほども言いましたけれども、キャリアということだけで特権意識がもう芽生えているわけですよ。そこのやっぱり意識改革をどう図るのかというのも非常に重要な課題だというふうに思っていまして、この退職勧奨という問題と天下りという問題もあるけれども、それの一番の根っこのキャリアシステムというものを、きちっと問題点を把握をして、やっぱりこれはやめていこうという。総合職で採用したらいいじゃないですか、大卒ということで、そこで能力・実績主義を導入するわけですから。だから、Ⅰ種もⅡ種も関係ないと。総合職で大卒で採用されて、そしてそれによって、その能力評価によって上に行く人、あるいはちょっとスピードが遅い人、あるいは降格する人が出たっていいじゃないですか。そういう状況にしないと、あの人はもう初めからエスカレーターに乗っていて、能力・実績主義があってもやっぱりキャリアは別なんだと、こういうことでは絶対に活性化というか能力活用というのはできないし、公務員の多くの人のⅡ種の皆さん方のやっぱり士気なんて上がらないというふうに思いますよ。そこを抜本的に変えるということがなければ話にならないんではないか。 そういうことをやり遂げるんだという官房長官や渡辺大臣や林副大臣の強い決意があるなら、私は、この人材バンクの関係も、じゃ暫定的なものですねと、それならと、こういうふうになるけれども、このまま行くと永久になくならないという状況になって、私どもは、六十歳までの定年制でみんな働かせてあげるようにまずするんだと、そしてそのことによって天下りというのはなくなっていくんだという民主党の衆議院で出した法案の方がこれはやっぱり世間的に言っても正しいなということになるんじゃないですか。 そこの部分をやっぱりきちっとしていただくということを最後に申し上げて、官房長官、特に御発言ありましたら、お願いします。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘いただいた様々な問題は、当然のことながら総理の下につくられる有識者会議で議論されることであります。それは今のキャリア制度の在り方についても当然議論になると思っております。 私は、個人的には先生の今お話しになった考え方と極めて近いような感じがいたします。二十歳そこそこの人物評価が一生続いていくようなことはやっぱり民間ではあり得ない話であって、三十歳で課長にだれでもなれる、有能であれば。そして、四十歳ぐらいで局長にもなれると。かつて岸信介さんは四十三歳で商工次官をやったということでありますから、どんな方でも能力を認められればそれがきちっと評価されるということになることが公務員の中でも大事なんだろうと。これは民間では当たり前のように行われていることだと思います。 先生、先ほどあんこと生地とおっしゃいましたが、我々は今回あんこを出したつもりでございまして、生地ではないわけで、あんこを、一番大事なあんこを先に出して、これから足りないあんこと生地を一緒にセットで出していこうというのがこの基本法のつもりでございますので、是非賛成をしていただきたいと思います。
○高嶋良充君 終わります。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、亀井郁夫君が委員を辞任され、その補欠として長谷川憲正君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) 引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。 この委員会では、本来、亀井郁夫委員が質問をさせていただく予定でございましたけれども、急遽私に替えさせていただきまして、委員長始め理事の皆様方、そして政府の皆様にも御迷惑をお掛けすること、冒頭おわびを申し上げたいと思います。 私の方から幾つか本件について、短い時間ではございますけれども、御質問をさせていただきたいと思っております。 私は、役人の経験のある人間でございます。郵政省という役所に三十三年間勤務をさせていただいた人間でございまして、今回のこの問題とても人ごととは思っておりませんし、こうして政府が挙げて公務員というもののシステムをより効果的にしていこうと、そのためにいろいろ御工夫をなさるということは非常に結構なことだというふうに一方で思いますが、同時に非常に根の深い問題を一杯持っているというふうに思うものですから、是非いろいろな角度からの意見というものを十分聞いていただきまして、そしてより良きものをつくっていただきたい。特に、これからパッケージをお出しになるというふうにお聞きをしているわけでございまして、これに期待するところ大でございますので、これはまずは激励を申し上げたいと思います。 しかしながら、その中で、今回ここで提出をされております法案を見させていただきますと、先ほど官房長官は、もうおいでにならなくなりましたけれども、あんこを出したというふうにおっしゃいました。皮かあんこかは別にいたしまして、まんじゅうが出ているという実感はないわけでございまして、やっぱり一部だけを取り出して今回議論になっているな。見ようによっては、これはおかしな比較で、おまえの言っていることは当たらないよとおっしゃるかもしれませんが、車を造る場合に、最初にブレーキの部分だけを先に作って、これでどうだと言われているような気もしなくはないわけでございまして、本来であるならばやはり一体としてパッケージの中で今回のことも議論されるべきではないのかなという強い印象を持っております。 そこで、お尋ねを申し上げたいんでありますけれども、これは事務方にお聞きをしたいんですが、外国の例でございます。いわゆる高級官僚が早期退職をするので、その就職を役所が何か機関をつくって、そこであっせんをするというような話は余り国際的には聞かないわけでございます。 私も、役所を辞めさせていただきましてからは大使として北ヨーロッパのフィンランドという国で三年間仕事をさせていただいた経験を持っておりますけれども、そこからヨーロッパの動きなどを見ておりましても余りそういう事実を耳にしなかったわけでございまして、これはもしかすると、こういう問題というのは日本独特のものなのかなという気がするわけでございまして、その辺についてのデータ等がございましたら、まず事務方にお聞きをしたいというふうに思っております。 あわせて、一体、今回のこの再就職ということについて新たな機関が設けられるということでございますけれども、霞が関のその対象となるいわゆる高級官僚と言われる人たちはどういうふうに受け止めているんだろうかなということが大変気になるわけでございまして、この辺についても何かデータがございましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(株丹達也君) ただいまの御指摘、御質問ちょうだいをいたしましたのは、海外との比較はどうかということかと存じます。特に御指摘の部分は、公務員の退職管理と申しますか、公務員であった者が退職後、極端な話をすればどのようにして生計を立てているのか、再就職をするのか、こういうこと、あるいはその際に公的な機関等が何かほかの国の場合ですと事例があるかと、こういうことを含めてのお尋ねかと思います。 実は、私どもも海外のこと、気になってございますし、調べもしたところでございますけれども、再就職の関係、必ずしも公務の中と言い切れない部分もございまして、いろいろな文献当たりましても必ずしも詳しいところまで分かっておらないこと、是非御容赦いただきたいというふうに存じます。 国によりましては、例えばアメリカのように大統領が交代をいたしますと非常に多くの方が入れ替わると、そういう形での再就職というのもあるようでございますけれども、全体的に申しますと、官民人材交流センターに類似をするというような機関というのは、私どもが調べた範囲の中では必ずしもほかの国には同様のものはないようでございます。 ただ、あえて申しますと、これはほかの国との比較というのはいろいろ制度も違いますので難しい面があると思うんですけれども、例えばアメリカですとかドイツですとかフランス、私、アメリカは非常に多くの方が大統領交代の際に入れ替わるんだと申しましたけれども、そういうところでも職業公務員、かなり長く公務員でいらっしゃる方というのはそれなりにいらっしゃって、こういうところではどうも、その職業公務員が辞めて後、年金をちょうだいできると。その水準というのが、我が国の場合は、かなり上回っておるといいましょうか、相当異なっていると。それぞれの国の実情、必ずしもよく分かりませんけれども、必ずしも再就職をしなくともいいというようなこともあるいはあるのかもしれないと。そういう場合には、公務員の再就職、ひいては官民人材交流センターの必要性というものにも影響があるんではないかと。我が国の場合は、実態からいたしますと、年金の水準なども含めてでございますけれども、再就職の必要性というのは、いわゆる霞が関におると言われる官僚だけではなくて、全体的にそれなりに必要性というのが高くあるんではないかと、こういうふうにも思うところでございます。 これについて正に今、国会で御審議をいただいておりまして、それに対する公務員の受け止めという御指摘ございました。私が代表してということもできませんし、必ずしも直接的なものもないわけでございますが、今回の法案につきましては、我が国のある意味で特有と言っていいのかもしれませんが、いわゆる押し付け的な天下りを根絶をして、そこから生ずるいろんな問題を解消すべきだという国民の強い声にこたえなければいけないというところから出たものというふうに認識をしてございます。
○長谷川憲正君 今御説明をいただいたわけでございますけれども、どうもやはり政府そのものが高級官僚の就職をあっせんをするというのは余り例がないというふうに多分理解していいんだろうと思うんです。 私も外国にも友達がたくさんおりますが、役人をしておった連中もおりますけれども、みんな自分で努力をして就職先は見付けているわけであります。それはやはり自分の能力を買われて、専門知識等も買われて、確かにああなるほどなというようなところに辞めても就職をしておりますし、ずっと年齢の高いところまで勤めた人はもう後は悠々と暮らして、年金暮らしをしているという人もおられますけれども、私はそういう点から考えますと、今回のこの再就職のあっせん問題、確かに非常に重要な問題でありまして、何か答えは見付けなければいけないと思うんですけれども、それを省庁から切り離して、そして一体としてあっせんをするというような形で本当にうまくいくんだろうかと。そこはいろいろ知恵を出すよということなんだろうとは思いますけれども、依然として私は疑問に思うんです。 国民の皆さんが公務員というものに対して、あるいは役所というものに対して非常に不信感を持つような時代になっておりますだけに、そこのところはよほど工夫をしないと私は信頼がかち得られないのではないかと。何でそのごく少数の高級公務員だけがそうやって就職のあっせんを受けるのかという疑問はやっぱり解けないんだろうと思うんです。 これは、恐らく大臣にお尋ねをすれば、そうは言ったって、いったん採用した者を捨てるわけにいかないわけだから、それは早く辞めてもらうということと引き換えに、若い人たちがそこへ上がってきて意欲を持って仕事をするという公務員の仕組みを維持するためだというふうにおっしゃるんでしょうけれども、私は、そのツケみたいなところを民間に負ってもらうと。要するに、役所ではなかなか面倒見れないから民間で引き受けてくれよということで、本当に国民の皆さんがそういうことでいいよとおっしゃるのか。その辺が、これは私、役人出身者でございますけれども、自分でしっかり考えてみても、なかなか御納得はいただけないんじゃないかという気がして仕方がないわけでございます。 そこで、もう一つ事務方にお尋ねを申し上げたいと思いますけれども、この早期退職勧奨という仕組み、国家公務員Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種とございますけれども、大半はⅠ種の職員、要するに将来幹部候補生として約束をされて採用される人たちについての扱いかというふうに思うんですけれども、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種について、早期退職の人数等が分かりましたら、あるいはまた、採用されたときの全体の人員に対する割合なども分かりましたら教えていただきたいと思いますが。
○政府参考人(戸谷好秀君) せっかくのお話でございますが、採用試験種別ごとに勧奨退職者数及びその採用者数に対する割合といいますと、ちょっと把握しておらないわけでございます。 ちょっと手持ちの数字の中で、先生のおっしゃられるようなものに、こういうことかなということで申し上げますと、課長相当職以上、行政職俸給表(一)の適用者で課長相当職十級以上の退職者数、これはⅠ種の方がかなり多くを占めるということでございます。この退職者数が四百三十一人でございまして、勧奨退職者と私どもが把握しているのが三百六十六人、八四・九%という、旧十級課長相当職以上の場合は八五%の方が勧奨扱いとなっています。一方、課長相当職未満で退職される方でございますと四千九百八十一人いらっしゃいまして、うち勧奨退職者数は千九百三十一人、三八・八%ということでございますので、やはり先生おっしゃるように、課長相当職以上はⅠ種採用者が多くを占めるということで、Ⅰ種採用者の相当数が勧奨により退職しているというのは認められるんじゃないかというふうに思います。
○長谷川憲正君 この数字を見ましても、やっぱり今の公務員全体の人事の仕組みに少し問題があるのかなと。かつては本当に優秀な人材が役所に集まって、そしてその人たちが民間でも本当に重用されるという形のものであったのかなとは思いますけれども、今のような、民間で本当に優秀な人たちがたくさんいるところに、さあどうですかと、役所の方から、これはもう政府一体としてあっせんをされるにしても、さあどうですかといったときに、本当に喜んでこの人は役に立つからうちに来てほしいんだということで、今、例えば十級以上の方々が三百六十六人いらっしゃるという話でございましたけれども、それぞれの人たちがそれなりの満足のできる就職ができるようになるのか、それを前提にしてこれらの人たちが勧奨退職に応じるということになるのか、そこは私は非常に疑問に思うところでございます。 一方では、やはり政府の各省のトップになられて、トップといっても一人という意味じゃありませんけれども、上層部の仕事を担われて、そして内閣と一体になって重要な国家の政策の遂行に当たると。そのための人というのはどうしてもこれは養成をしなければいけないんだろうというふうに思いますので、そこのギャップをどう埋めるかですね。これはやっぱりもう一度最初の話に戻りますけれども、パッケージでお示しをいただかなければいけないというふうに思いますが。 今日はその話は別にいたしまして、これお尋ね申し上げたいんですけれども、先ほども話が出ておりましたこのⅠ種公務員の早期退職勧奨、直ちにこれが解消できるかどうかは別にしまして、近い将来これを一気にもうやめてしまうと。再就職であるならば本人の努力と、そして民間でも就職のあっせんをする機関があるわけでございますから、そこに一切を任せるというお考えはございませんでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほど官房長官もお話しされておられましたが、今回の法案が国会でお認めいただければ、いわゆる早期退職勧奨慣行はなくなっていくものと考えます。 年功序列秩序が岩盤のようにあるわけでございます。能力・実績主義が徹底していけば当然この岩盤が壊れてまいります。また、スタッフ職制の導入というのはもう既に小泉内閣のときに決めているわけであります。安倍内閣においては俸給表を早く作ってほしい、閣議決定をして人事院に要請をしているところであります。 こういった改革が進んでいけば、こうした早期退職勧奨慣行というものをなくしていく、そういう方向で公務員制度が動いていくことは当然だと考えます。なかなか小泉内閣において退職年齢の引上げというものが進まなかったのでございますが、正に今回の政府案をきっかけとしてこうした従来型の法律に書いていない事実的な慣行が崩れていくものと考えます。
○長谷川憲正君 どうもありがとうございます。 もう一つお尋ねをしたいんですけれども、その早期退職勧奨ということが行われるのも、結局のところはⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種という採用のときに区別があって、そして将来の幹部候補生というのはⅠ種という形で言わば若いときから囲い込むと。そして、それぞれの省庁の物の考え方とか、そういうことをさんざん教育をいたしまして、そして最後は一番使える人間だけを何人か残して、なかなかその風になじまないとか家風になじまないとか、あるいは確かに若いときの成績、特に学校での成績と実社会での能力というのは全然別問題でございますから、成績が非常に良かったけれども、訓練しても一向に能力が開発されないという人はそれは当然たくさんいるわけでございまして、変な話ですけれども、国会議員の先生方もそんなに昔学校で成績が良かった方がそろっていらっしゃるわけではないと思いますけれども、それは本当に世の中では関係ないわけですよね。本人のやる気でございますとか視野の広さですとか調整能力ですとか、そういうことがとっても大事なわけでございますから、どうしてもやはり最初に見込んだ人間でも外れる人間というのは出てくるわけです。 しかし、Ⅰ種という、言わば約束付き、お墨付きを付けて採用してしまったものだから最後はどこかへ持っていかなきゃならぬ、最後まで面倒見なきゃポストが空かないという、そういう実態があるように思うわけでございまして、私はこれはもう賛否両論あると思いますけれども、一つの考え方として、Ⅰ種という仕組みはもう全くやめてしまうという御意見が一方ではありまして、それも一つの方法かな。あるいはⅠ種として採用しても、一定のところから上は本当に実力主義だと、民間では全部そうなっているわけでございますけれども、というような形にするとか、ここはもう抜本的な対策を講じなければいけない部分だと思うわけでございますけれども、お考えをお聞かせいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 正に採用の試験区分や採用の在り方をどうするかというのは次の課題でございます。 今回の政府案においては、御指摘のように能力・実績主義の導入を図るわけでありますから、試験区分や年次にとらわれない人事が行われてまいります。キャリアだから昇進が早くなる、ノンキャリだから昇進が遅い、こういうことはなくなるわけでございます。したがって、こうした新しい制度がしんを食って機能してまいりますと、今の試験区分というのは意味を成さなくなると考えます。
○長谷川憲正君 どうもありがとうございます。是非その採用、そして昇進に係る部分につきまして、思い切った見直しを進めていただきたいと思う次第でございます。 私の質問時間はまだ若干残っているわけでございますけれども、当初の予定時間を過ぎてもおりますので、代役は代役らしく、この辺で終わらせていただきたいと思っております。ありがとうございました。
○委員長(藤原正司君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時三十六分散会