内閣委員会 第2号
- 発言数
- 192 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/03/15
会議録
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十三日、高橋千秋君及び松下新平君が委員を辞任され、その補欠として黒岩宇洋君及び松井孝治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官山中伸一君外二十六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤原正司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤原正司君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十三日に聴取いたしました国務大臣の所信に対し質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○秋元司君 自民党の秋元司でございます。 いよいよ通常国会の内閣委員会における審議の審査が始まった、期待が高まる思いでありますが、昨年、前国会も大変質疑の機会をたくさんいただきました。昨年もいただきましたし、今国会ではまた記録更新に向けて頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 さて、今日は大変お忙しい中、渡辺大臣又は各政務官の皆さんにもお越しいただきましたので、大変恐縮でございますけれども、端的にさせていただきたいと思いますので、どうぞお付き合いのほどよろしくお願いしたいと思います。 再三再四、私はこの委員会で規制緩和ということについて実は何度か議論をさせていただいたことがあります。基本的に私は規制緩和そのものは大いに賛成でありまして、当然、時代が進む中、又は世界間での様々な競争を繰り広げていかなくちゃいけない、そういったことの中に、もう古い規制はどんどんと緩和していかなくちゃいかぬ、私はそのとおりであると思いますし、現に、例えば通信分野であるだとか、いろんな様々な分野でこの規制緩和をしたことによって民間の需要が上がり、それによって新しいまた仕事も増えて、今後はそれぞれ国の仕事、また行政がやっていた仕事も市場化テストによってどんどんと民間にやってもらおうと、大いに私は結構なことであると思います。 ですからこそ、これから先もどんどん時代の要請又は変化に応じてそういった規制緩和はしていかなくちゃいけないというのは当然であると思うんですけれども、ただ私は、この規制緩和をする中で、規制緩和という裏腹には、実は弱者、経済活動においては中小零細企業を保護するといった意味合いのものも私は一つの規制という中にあったんじゃないのか。そしてまた、経済だけを優先するんじゃなくて、中小零細企業という観点からは、実は、地域社会、特に中小企業、零細企業を営んでいる人にとっては、この中小零細企業の社長さんが地域社会の担い手としての存在もあったということもあって、そういった人たちをある意味地域社会で頑張ってもらうために、経済活動を、ある意味大手とは違う、中小企業の難しい分野について頑張ってもらう、そういった私は側面もあったんじゃないのかなと思うわけであります。 それが、実はこの規制緩和によって、当然規制緩和というのは、経済活動に対して政府が余り口出しをしちゃいかぬという流れでありましょうけれども、しかしこれによって実は大きなひずみができてきて、それによって長く続いてきた日本の文化という意味で良かった面が相当壊れてきてしまったところもあるんじゃないかと、そういった思いの中で今日は何点か質問をさせていただきたいと思います。 よく言われる話でありますけれども、特に酒、酒類業の問題でありましょう。これは御存じのように、従来は距離基準というものがありまして、当然免許制というものもございましたから、むやみやたらにそういった酒屋さんを簡単につくるわけにいかないと、そういったルールがありました。しかし、当然これは規制緩和という一環の中で、酒の販売、小売業の販売につきましては事実上自由化されました。当然、人的要件での小売免許の保持というのはあるわけでありますけれども、これは特段、よっぽどひどいケース以外は基本的には許可が下りるということでございますから、そう難しくない。現実問題として免許を付与している数が年々増えてきた。これはある意味結構なことであるという見方もあるわけでありますけれども、しかしそれによって非常に、言ってみれば異常なる競争ということに強いられて、そして事実上、今まで営んでいた小売店がばたばたと音を立てて倒産をせざるを得なかった、そういった現状にもつながっております。 同時に、この規制緩和によって、ある意味では酒税というのがそれだけ上がってきたのかという話になれば、これは一概にこの規制緩和だけのせいじゃないかもしれませんけれども、結果的に酒の税に対する徴収の額が年々減りつつあるという現状もあって、果たして今のままの体制でいいのかという疑問視が出る中に、今日は財務省にもお越しいただいております。 いろんな様々な観点と、そして今申し上げたうちの何点かの要因によって非常にこの小売業が、酒販における小売業、特に中小の小売業が苦しめられているという現状があります。この経済行為ということに対して、何といいますか、政府が余り規制をしないわけでありますから、自由に活動する分にはいいわけでありますけれども、しかし私は、自由に経済活動する裏腹には、正しい公正なる取引慣行というのがある中でこういったことが行われないと、当然、いわゆる小売業の中でも大手の量販店と、そして中小の量販店にはこれはもう大きな格差、条件格差というのが出るわけでありますから、そういった面を私は議論していかなくちゃならないと思います。 その中で、実は国税の方で今回、この酒類に関する公正取引の指針ということで、私は非常にこれは立派なものであると思うんですけれども、出していただいていると思います。ちょっと、政府参考人の方で結構でございますから、この内容について簡単に説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(岡本佳郎君) 秋元委員の御質問にお答えさせていただきます。 昨年八月末に酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法による酒類小売業免許に係る緊急調整地域の指定が失効したところでございます。これによりまして酒類販売業への参入増加が見込まれますことから、酒類に関する公正取引の確保が一層重要と考えているところでございます。 このため、国税庁では、御指摘のように昨年八月に酒類に関する公正な取引のための指針を策定、公表いたしました。この指針では、合理的な価格の設定、取引先等の公正な取扱い、公正な取引条件の設定、透明かつ合理的なリベート類といった酒類に関する公正な取引の在り方を提示しますとともに、取引条件等実態調査の実施及び公正取引委員会との連携等を明らかにいたしましたところでございます。 これによりまして、酒類業者による公正な取引の確保に向けた自主的な取組を促進し、酒税の確保及び酒類の取引の安定を図ろうといたしているところでございます。
○秋元司君 今御説明いただきました。大変私は、こういったことを財務省又は国税庁が示していただいたということは、大変私は業界にとりましても、また酒類業を営む人にとってもすばらしい私は内容であると同時に、こういった公正取引というのは、実は酒類業だけじゃなくて一般のいろんな私は小売業にかかわってくる問題であると思うんです。 特に、大規模の量販店と小売業では、値段による格差というのはこれはもう広がっていきますと、当然小売業にとっては、一般の中小の小売店にとってはこれはもう太刀打ちできないことでありまして、我々といたしましては、じゃなぜこういった公正な取引が今行われないかというこの中身をちょっと話をさせていただきたい、また我々としても詰めていかなくちゃならないんじゃないかなと思うわけでありまして、当然、価格には仕入価格と、そして販売管理費ですか、それに利潤を乗っけて、これがいわゆる価格形成をしているわけであります。 しかし、現実問題として、今行われている実態として、メーカーから小売業者に物が流れてくる、これは当然、仕入価格というのは普通の価格で来るんでしょうけれども、しかし、メーカー側としてより多く意図的に買ってくれる小売業者に対してはリベートを発生したり、又は販売奨励金というものを出すことによって、結果的に普通の中小小売店では勝負できない値段になってしまった。それが私は、非常に今回のこの規制緩和によって弊害が出てきた、それが更に一層弊害が出てきてしまった部分じゃないかと思うんです。 今までは、ある意味、酒の小売に関しては先ほど申し上げたように距離基準がありましたから、ある程度消費者の方にとっては、余り遠いところへ行かずに身近なところで買うとか、そういったものがあったし、当然、小売業を営む業者としては、どこに大スーパーができようともこういった距離基準で免許が保たれたわけでありますから、酒に関しては余り価格というのがそんなに経済に影響を及ぼすということがなかったわけでありますけれども、今は御承知のようにこの距離基準がなくなってきたと、そういうこともあって、自由にどこでもある意味店ができてしまうと、そういった大手、大量の、何といいますか、小売業者にどんとメーカーからの安いものが行きますと、それもあちこちにできるわけでありますから、到底中小の小売業者は太刀打ちができない、そういったことが指摘されるわけであります。 ですからこそ、私は、この公正な取引ということに対しましては、今財務省ですばらしい指針を作っていただいたわけでありますから、指針を受けまして、やっぱり最終的には公正取引委員会に頑張ってもらうしかない、そう私は思うわけでありまして、公取、今新聞紙上で非常に見ますと活躍いただいていまして、談合事件等には非常に賢明な措置をやっていただいて、価格がつり上がっていく、価格がどんどんつり上がっていく、こういった面についてはすぱっと公取入っていただけるんですけども、いわゆる不当廉売、こういったダンピング競争についてはなかなか断定がしにくいということもあるんでしょうけれども、公取として取組が少し甘いんじゃないのかなという思いがするわけでありますけれども。 こういった酒類業に対する公取の、適正なルールについてどういうふうに考えているか、また強いて言えば、公取として、ある意味、業界に対して警告というものを当然最初は発していくんでしょうけれども、発していく観点の基準的なものがあればひとつお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(山田務君) 公正取引委員会といたしましては、中小業者等に不当な不利益を与える不当廉売等の不公正な取引方法に対しましては、独占禁止法に基づきまして厳正かつ積極的に対処していくことによりまして、規制緩和等に伴って生じます課題に対処するとともに、公正かつ自由な競争社会の推進に努めているところでございます。 具体的には、酒類の規制について申しますと、酒類の不当廉売や、先生御指摘がありました差別的なリベート等の問題につきましては、どのような行為が独占禁止法上問題になるかについての考え方を明らかにいたしましたガイドラインを公表いたしまして、違反行為の未然防止を図っているところでございます。 それからまた、酒類を含めた大規模小売業者の納入取引における優越的地位の濫用行為に対しましても、平成十七年に大規模小売業者と納入業者との取引における特定の不公正な取引方法を定めまして規制の明確化を図っているところでございます。 一方、そういう基準の明確化と併せまして、個別事案の処理についても積極的に取り組んでおりまして、違反の疑いがある情報に接しましたときには迅速かつ積極的に対処しているところでございます。具体的には、最近の事例としては、酒類の小売業者に対する不当廉売、それからビールメーカーによる差別的なリベートの提供、大規模小売業者による納入業者に対する優越的地位の濫用行為等に対しまして、法的措置や警告、公表等の措置を講じているところでございます。
○秋元司君 今ちょっと早口だったんでいまいち聞き取れなかったところもあるんですけどね。 整理をすると、要するに、何というんですか、元本割れをしているような状態であるだとか、それによって一定期間周知期間を置いて本当に影響出ているのかとか、そういったことを総合的に判断して警告を出されるということなんでしょうけども、もうお耳に入っているかと思うんですが、今ビール業界の話も出ましたけれども、実際、現場ではどうなっているか。 例えば缶チューハイということを考えると、普通どこの店で買っても大体百四十円なんですよね。それが大量の量販店に行けばもう百円を切っているというケースがあるわけです。果たしてこれが正常な私は価格と言えるのかと。酒につきましては、当然これは税も入っているわけでありますから、それを引いても百円以下、いわゆる清涼飲料水、ちまたで売っているのは、あれは最近百円じゃ買えないケースがあって、自販機だと百二十円、場合によっては、ペットボトルになりますともっと価格が高くなってくるわけでありますけれども、そういった清涼飲料水ですらそれだけの値段なのに、なぜ税金も入っている酒の飲み物が、チューハイが百円以下なのか。 もう本当にこれは、私としては信じられない様子が広がっているということが言えるわけでありまして、やっぱりこういったものに対して、公取の人たちの人数、人員考えますと大変なのかもしれませんが、やはり中小零細、そういった業界を我々国としていつもバックアップをする、そして、又は業界発展のために推進するということはいつも政治の場で言うわけでありますけれども、実はこういったきめ細かいことをやっていかなければ、本当は彼らの中小企業、零細企業を助けるということになかなかつながりづらいことがありまして、当然、中小企業、零細企業が頑張るためにはそれなりの努力も必要だということもありますけれども。 しかし、今申し上げたように、こういった価格で勝負できない、それはもう規模の勝負をした場合には彼らでは到底太刀打ちできない分野なんでしょうから、そういったところを実は最後、公取が公正な取引という観点からメスを入れてくれなければ、なかなかこの問題は民間だけの努力じゃ難しいということが現状であると思いますので、是非この実態を本当に踏まえていただいて、ここは丁寧に措置していただきたいと、そのようにお願いを申し上げるわけであります。 そういったことを含めまして、今日は財務省、椎名政務官にお越しいただきました。今日お越しいただきましたのは、政治家としての見解もいただきたいなと、そういった思いがあるわけでありますけれども、要は、財務省としては酒税保全という一つの目的の中で酒類業に対する監督権限を持っていらっしゃるわけでありますけれども、当然酒類保全をするためには、健全なる酒類業を営む人が業界としても発展をしてもらわなくちゃいけないし、広く、何というんですか、お酒というのが、国民が欲しいと思ったときにちゃんと適切な価格でいくということをしていかなきゃならないということが前提であると思います。 ただ、一つ、一点、後で渡辺大臣にもお話を伺いたいわけでありますけれども、この酒の問題というのは、実は致酔性がある、要するに飲んで酔っ払う、そのことによって非社会的行為も起こるかもしれない、そういった商品でありますし、当然、法律上、未成年者は原則、原則というか、未成年者はもう飲料は禁じられているわけでありますから、そういったことから考えますと、本当に酒の販売というものを利便性という点から考えて高めていいのかなという問題があるわけでありますね。だからこそ、我々が考えていかなくちゃいけないのは、従来この距離基準というのがあって、一つの地域に適切な場所にお酒を売るところがある、それにおいては一応国が管理をしていると。 アメリカにおいては、アルコール類について販売については非常に厳格でありまして、これも前回の質問でも言わせていただきましたけれども、日本人なんというと、特に少し年が実際の年齢より若く見られますから、普通にいわゆるリキュール店に行った瞬間に、二十歳を超えた人間であっても、若いと思われたら、ちょっと身分証明書見せてくれと言わなきゃ売ってくれない、いわゆる販売者責任というのを非常に問うているのがアメリカでありまして、日本も同じように、こういった酒に関する販売についてはそれなりのやっぱり見識と、そしてまたそれなりのルールを持っていかなければならないんじゃないかと思います。 ちょっと話がそれますけれども、そういったものと同時に、何といいますか、最終的に消費者というのは値段が一円でも安くなれば当然安い方を買いたいという心理があるんですけれども、それを繰り返されていったりするとどうなるかというと、結局は周りの小売がなくなって、小さい中小小売店がなくなって大手の量販店しかない、大手の量販店というのはそんなに、特に地方においてはあちこちにあるわけじゃないわけでありますので、結果的に消費者の利便性も損なわれるということにもつながるわけでありまして、以上の観点から、是非、財務省としては、今この酒問題、酒類業に対する管轄官庁というのは実は財務省しかないわけであります。 私は個人的には、国民の健康とかいうことを考えたとすれば、実は厚生労働省もこういったものを総合的に見ていただいて、二つの役所で総合的に見るということも私は将来的には必要じゃないんじゃないかなとは思うわけでありますけれども、今現在、財務省しか管轄をしている役所がないということでございますから、業界健全育成ということも含めまして、是非政務官のコメントをいただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(椎名一保君) 政治家としての答弁ということでございますけれども、財務大臣政務官でございますので、その範疇でお答えさせていただきます。 秋元委員が終始一貫して、この事の重大性をとらえて努力されて御主張されていることは重々理解をするところでございます。 酒税の確保とか、単なる、単なると言っては大変申し訳ありませんけれども、一業界の保護とかそういうことではなくて、著しい適正を欠いた取引によって生ずる廉価販売、今先生おっしゃられましたように、それからもたらされる社会不安、アルコール中毒症の増加とか、特に飲酒運転とか未成年の飲酒問題とか、そういったことにつながっていくわけでございまして、やはり酒税の、小売の適正化ということは大変重要なことではないかと私自身も国税庁も重く受け止めておるところでございます。 この指針に関しましては、ただいま参考人から御答弁申し上げましたけれども、とにかく実態を調査して公正取引委員会と連携をしていく。調査をするという単にそれだけにとどまらず、徹底して調査をする、そういうことが大切ではなかろうかと思っておりますので、このことを御答弁を申し上げたいと思います。 また、付け加えまして、小売業の健全運営のマニュアル等も作成いたしまして周知して、皆さん方にそういうようなことが有効に御利用いただけるようにやっておるところでございますので、そのことも併せて御報告を申し上げる次第でございます。 以上でございます。
○秋元司君 本当にありがとうございました。 政務官、もし次の委員会がございましたら、どうぞ離席していただいて結構でございます。 今本当に、ある意味、この業に対して管轄をしていただいている財務省の方から、それなりの思いでもって頑張っていただけると、そして又はちゃんと徹底するというお話ございました。国税の方は当然直接管轄をし、直接小売業者の皆さんと接する場がありますから、いろんな話を、全国それぞれの地域でいろんな話を聞く中で、今回こういう決断をしていただいて、酒類に関する公正な取引のための指針というのを出していただいたわけであります。 本当にこれは、私としては国税庁がよく現場で頑張っていただいたなと思うわけでありますけれども、このことを是非、公正取引委員会、連係プレーをもって、国税庁の方からしかるべき報告が来たときには直ちにやっていただかなければ、私は、これはスピードさを欠けばどんどんと、何といいますか、悪循環、ひずみは広がっていくと思いますので、是非今後ともしっかりとした目でこの光景を見守っていただきたいと思いますので、それで、見守るだけじゃなくてしっかりと、ある意味勧告を出すときは勧告を出す、このような形でやっていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いします。コメントは結構です。コメントありますか、どうぞ。
○政府参考人(山田務君) 今先生から御指摘いただきましたように、私どもとしましても、国税庁と連携を取りまして、酒類の公正取引の確保のために独禁法の規制に基づいて厳正に積極的に対処していきたいと思っております。
○秋元司君 ありがとうございました。 以上、少し酒類の小売に対する話をさせていただきましたけれども、今日、渡辺大臣にもお越しいただきまして、大臣は規制改革もそうでありましょうけれども、元気のある地域をつくっていく、そういった地域再生という立場の担当大臣でもございます。 実は、これは別に酒の問題だけじゃなくて、いわゆる中小小売業者も含めて、中小企業というのはそれぞれ地域における町づくりの担い手の一人でもあったわけであります。しかし、こういった日本全体の、何といいますか、過去においてはバブル崩壊、そういった経済の低迷時代に非常に中小企業、残念ながら結果的に苦しめられて倒産、廃業になってしまったところも多い。それと同時に、これは何も経済だけの問題じゃありませんけれども、いろんなことによって地域社会というのが都市化が進むことによって崩壊する場合もありますし、又は地域というのが地域社会という位置付けがだんだんとなくなってきてしまった。いろんな要因があると思うんですけれども、現在、非常にこの地域活力というものをもっともっと奨励していかなくちゃいけないという政策を掲げなくちゃいけないほど地域社会というのがだんだんなくなってきてしまったと。 そんな点もあって、私は、もう一度地域再生ということを考えれば、やはりこの中小企業、零細企業に元気になってもらうしかない。当然、最近の傾向として、地域社会、町づくりの担い手として様々なNPO法人ができて、そこに町づくりを考えるという、そういった動きもあるのも当然だと思う、そういった動きもあるのも承知しておりますけれども、やっぱり地に足を付けて商売をし、そこに生活をし、住んでいる、そういった人の中で、あと、地域社会ということを考える中で、余力を持って自分の町のことは町で考える、これはやっぱり何といいましても、中小零細企業の経営者の皆さんが、又は場合によっては会社を挙げての応援というのが私は必要なことであると思うわけであります。 ですからこそ、今後もあるかもしれませんが、この規制緩和、私はこれは先ほど冒頭申し上げましたように、非常に立派なものであると思うんですけれども、これもある意味、時代が進む中に、ちょっと行き過ぎだなという感があったときは、どこかで少し、ある部分においては立ち戻って見直しというものも考える必要性もあると、そのように思うわけでありまして、大臣としては規制緩和をどんどんする立場の大臣でありましょうから、なかなか見直しということに対して言及するのは難しい立場ということは理解しているわけでありますけれども、規制というものに関しますと、やはり大臣のところでこれをまとめていただかなくちゃいけないということでありますから。 そういったことを踏まえて、またもう一つは、これは直接の御担当じゃないかもしれませんが、仮に規制緩和をしたならば、今先ほどからずっと一連の話をさせていただきました。やっぱりそうした言わば公正なルールというのが約束されなければ、中小企業と大手とのこの格差はどんどん開く一方でありまして、特に価格というものに関しては、これはもう中小零細企業では勝負できないというところにあるのが現状でありますから、どんなに融資の話があれ、販路の拡大といういろんなことがあるにしろ、これはもう到底価格的な勝負になれば太刀打ちできないということもある。そういったことを踏まえまして、この公正なルールの厳格化ということは規制改革をした後には必要なんだよということを踏まえてのちょっと所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 一般的に、世の中のいろいろなシステムを自由化をしていく場合には、その自由化された後の事後チェックというのが極めて大事なことになります。例えば、金融ビッグバンというのがございました。これは大きな銀行がばあんとつぶれた印象しかございませんけれども、決してそういうことではないんですね。まさしく国民の利便性を高める、利用者にとっての自由化、規制緩和であったわけでございます。したがって、その中で悪いことをするのが出てくる、ルール違反が出てくる、そういう場合には厳正に事後チェックの中で取り締まっていくというのがこれが当たり前の道理なのであります。先ほど来、秋元委員の話の中にございますように、例えば規制緩和、自由化がなされて大変な競争激化が起きる、その中で不公正な取引があるんだったら、これはまさしく事後チェックで取り締まるということなんだろうと思います。公正取引委員会というのは、アンチトラスト規制と同時にアンチダンピング規制というのもあるわけですからね。 一方、規制改革一般で申しますと、経済的規制と社会的規制というのがあるのは御案内のとおりでございます。経済的規制というのは、これは原則自由化を基本としております。社会的規制については必要最小限の規制にとどめるということであります。酒類販売の分野にあっては、これは何年か前でしょうか、議員提案で、未成年者の飲酒は法律で禁止されているということを表示をする義務を設けたと思います。また、酒類販売管理者の選任、つまりこれは販売場ごとに酒類販売管理者を選任しなければいけないと。こういうことは正に、未成年者がお酒に、簡単に買えるような世の中になっちゃって世の中が乱れたりしないように、そういう趣旨でこういう制度が設けられたものと理解をいたしております。 こうした規制改革の中で、委員が問題にされておりました地域の担い手がどんどん少なくなってくるんじゃないかと、そういう問題認識は私も共有をしているつもりでございます。では、昔のように距離基準とか人口基準とか、そういう昔の規制に戻せば地域社会が同じように復活してくるのかといったら、それはちょっとないんじゃないかという気が一方においてするんですね。 ですから、こうした自由化の中でいろんなレベルの生き残り戦略があると思うんですね。お酒のように、値段は違うかもしれないけど中身はどこで買っても同じだというものであっても、例えばその地域のお客さんのことをよく知っているお酒小売店なんというのはあると思うんですね。例えば、私は最近痛風が出ちゃって大変なんだよというお客さんがいたら、それじゃビールよりもしょうちゅうの方がいいですよ、こういうことがやはりそれぞれの地域の中で、フェース・ツー・フェースのスモールビジネスの世界ではあり得る話なのではないんでしょうか。ですから、お酒だけでなくて、プリン体の少ないおつまみを同時に販売をするとかいろんなことがあり得るわけでございまして、そういう創意工夫、努力はあってしかるべきなのではないかと思うのでございます。
○秋元司君 大臣に御指摘いただいたように、当然そういうケースは本当に日々あるわけでありまして、それは私はごもっともな話だと思うんです。 ただ、実態としてこれだけは御認識いただきたいと思うんですけれども、決して中小の小売業者が、ただ単に距離基準がなくなって、だからただきゃあきゃあもう大変だ大変だと言っているわけじゃなくて、彼らも彼らなりにやっぱり努力をし、いかに量販店に対抗できるかということは日々、例えば組合において新しい新ブランドをつくるであるとか地域ブランドをつくるとかして、そういった努力は日々続けながらやっているわけでありますけれども、余りこの話をすると長くなっちゃうんですが。 実は、今回の酒類業に関する免許の関係で自由化されたのは小売業だけなんですね。あとは業務向けのやつだとか、あとは製造メーカー云々というやつは、これは事実上自由化されていないわけでありまして、小売業者から見ると果たしてこれでいいのかなと。例えば組合においても、一つの都道府県の組合だとしたら、他県にまたがってやることはなかなか難しいとか。というのは、一つの東京でつくった組合のブランドが他県にどんどん自由に出荷できるかというとそうでもないということもあって、非常にこれは小売業に対しての自由化だけであって、まだまだ実は酒だけの問題になればなかなか難しいハードルがあるということが現状であるわけでありまして。 もう一つ、大臣、これ今せっかくの機会ですから覚えておいていただきたいんですけど、一番販売する中でやりやすいのは実は自販機なんですよね。そして、今事実上地方にはないということもありますけれども、都市部には大体地方でもコンビニエンスストアがある。コンビニというのは大体今二十四時間が平均でありますから、言ってみれば販売管理者がいるいないにかかわらず、アルバイトの普通の売り子さんが、夜中酒を買いに来たら、身分証明書を提示する、今大臣おっしゃられたように議員立法で、必ず酒は二十歳未満は駄目ですよという表示は確かにコンビニに行きますときれいに紙が張ってあります。そこまでは大分周知徹底されました。しかし、実態、売るときに対して、あなた免許証見せなさいと言うことは、なかなかアルバイトの売り子さんであるとやっているとは思えないし、現に余りやっていないという声も聞こえるわけであります。 そうなると、コンビニエンス系は実は二十四時間売れるわけでありますね、酒は。それで、中小の小売業者はどうしているのかというと、一番売れ筋だった自販機、これは要するに二十四時間だれでも買える、身分チェックもできないということになりますと、いけないということの中で、自販機というのは勝手に売れちゃうわけですから、自主撤廃をしまして、普通の中小の小売業者はこの自販機というものをやめました。 実は自販機というのは一番売れ筋かもしれないんですよね、販売管理費も掛かりませんから。これは全部撤廃させた。しかし、大量の、店から考えると小さな小売店と言うかもしれませんが、コンビニは実は組織的にやっているわけでありまして、そういったところを考えますと、コンビニは二十四時間売れる。こういうこともあるということの中に、なかなか本当に競争条件が平等かというとそうではないということもありますから、当然フェース・ツー・フェースという話もありますけれども、実態上はなかなかそういったところに踏み込めないという現状もあるということを是非御認識をいただけたら有り難いと思うんです。 いずれにしましても、酒屋さんというのは、本当にそれぞれ町に帰ってみますと、商店会長さんだったりとか自治会長さんであったりとか、長年地域社会のために御貢献をいただいた方が本当に多いということもあって、そういった方が実は御自分の御商売が倒れることによって、町においても、そういう方が駄目になればまた違う担い手ができるというのは当然時代のさがとしてあるわけでありますけれども、しかし残念ながらそういった地域の担い手の数もだんだん減っていき、また酒屋さんにおいても、当然今事業継承ということを考えれば非常に現実的に難しくなってきているというのも現状でありましょうから、この点を考えながら政治としてどう最後は判断するかということの中で、推移を見守りながら是非どこかの時期での判断というのはいただきたいなと、そのように思っています。 ただ、事実上もう自由化されていましたので、今は逆に規制緩和を見直しして免許を出すのを止めますよと言ったって、もうこんなにできてしまいましたんで、実は距離基準が自由化された以上、規制緩和を今止めたからといって果たしてどうなのかということもあるんです。先ほど財務省の答弁もありましたけれども、緊急調整区域、これもなくなりましたから、もう今年から自由に免許が出ていきますので、非常に大変な状態であると思いますけれども、私も全国の人の声を聞きますと、政治冷たいよななんという声もあちこち聞こえてきますので、後で再チャレンジというふうなことにもつながっていきますが、いろんな面でこういった点踏まえて、地域社会との連携ということも踏まえた上でこの中小企業の対策というのを考えていただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。コメントは結構です。以上であります。 続きまして、話題を移らさせていただきたいと思います。 この委員会には、再チャレンジも我が委員会に入っておりまして、今日は山本大臣と思ったんですけれども、財金の方でやっているということで大村副大臣にお越しいただきました。 再チャレンジ、これ勉強すれば勉強するほど、この委員会でやるとなると大変なんですよね。といいますのが、再チャレンジという枠組みはこの委員会なんですけれども、個々に話していくと全部他の役所になってしまって、実は余り、大臣に話を聞くとなると一般的な話しかなくて、個々の話は他の役所に聞いてくださいという話になっちゃうんで、そうすると後ろがずらっと並んでもらわなくちゃいけないと思ったんで、あえて今日は副大臣だけにお願いをさせていただいたわけでありますけれども。 再チャレンジの支援総合プラン、これを私も拝見させていただきました。非常に分厚い冊子のものであって、改めてこの冊子を見させていただくと、なるほど、こんなことも国でやっていたのかということが勉強になりまして、非常に私も参考にさせていただきました。 今まで日本は縦割り行政の中で、それぞれの役所がそれぞれの政策的な意味を込めて、いわゆる弱者に対する、何というんですか、国としてのバックアップということをやってこられたんですけれども、それがなかなか見えないということもあったでしょうから、今回こういった再チャレンジという担当大臣をつくってまである意味機会均等ということを強調したのだろうなと想像するんですけれども、そういった今回のこのプランには当然過去からの継続ということも相当盛り込まれて、新しくこの再チャレンジということの中でなったのも当然あるんでしょうけれども、大多数私は継続のような気がするんですけどね。 改めて、なぜ今回、再チャレンジということで、担当大臣制をしいてまで再チャレンジ担当ということでもろもろまとめてメッセージを発しようとしているのか、そういった意味も含めて、今回、再チャレンジの支援総合プラン、副大臣なりの所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(大村秀章君) 再チャレンジ支援施策は、秋元委員も御案内のように、安倍内閣、安倍政権の一つの看板施策でございます。 一度失敗した、事業に失敗した方、人生のいろんな過程の中でこういう選択をしたけれども、自分はやっぱりこっちの選択をもう一回したいという方にいろんな意味でチャンスを与える、そういう施策をやっぱり日本としてやっていく、そのことがこの国を活力ある国、社会にしていくということで掲げているものでございます。 その中で具体的な施策は、委員も御案内のように、各府省庁でこれまでもやってきたこと、また更に新たにこれもやっていくということも加えて、効果的かつ効率的に推進するために総合的に全体像をまとめて、一つの政策パッケージとしてお示しをしたということでございます。これは、昨年年末の十二月二十五日、予算編成と併せましてこれを決定をさせていただきました。 そういう中で、特に、例えば具体的には、一つは、その支援の対象者を大きく三つに分けたということもございます。これは、例えば長期デフレ等による就職難とか経済的な困難に陥った方々の再チャレンジ、それが一つ。それからまた、例えば子育て女性だとかいろんな障害を持った方とか、そういった方々、いわゆるこれまで機会に恵まれなかった方々に対して機会を与える、そういった意味での再チャレンジ。それからまた、団塊の世代、退職された団塊の世代のような、時代の流れによって新たな生き方にもう一回挑戦したいといったような方々の再チャレンジ。そういった形で、大きく三つの分類に分けての施策を作らせていただきました。 また、もう一つ、できるだけ目標数値を掲げて分かりやすいようにするということもございます。例えば、二〇一〇年までにフリーター、ピーク時二百十七万人を二割減少させて、八割、百七十四万人にするということでありますとか、二〇一五年に女性の労働力を二〇〇五年比で二十五万人増加させるといったようなことも、これも入れさせていただいております。 また、例えば、予算だけではなくて具体的な行動計画でありますとか法律改正、今回この国会にも提案をさせていただくわけでございますが、労働契約法の制定でありますとかパートタイム労働法といった法律改正、そういったものも含めて、網羅的にこの再チャレンジ支援総合施策の中でこれを整理をさせていただいているわけでございます。そういう意味で、総合的に、そして分かりやすく作ったということで御理解をいただければというふうに思っております。 また、この再チャレンジ総合プランは、雇用慣行の変更だとか機会の均等、複線型社会の実現といったものを目指しているわけでございますが、これは政府だけでできるものではございません。したがいまして、このプランを現実のものにしていくためには、社会の意識でありますとか慣行の見直しに向けまして、社会全体でこういった再チャレンジを支援をしていく、盛り上げていく、そういう機運も是非盛り上げていけるように、これも併せて、私ども政府の施策だけでなくて、そういった社会の雰囲気、空気も盛り上げていけるように積極的に働き掛けていきたいというふうに思っております。
○秋元司君 ありがとうございました。 今副大臣がおっしゃった、私も正にそう思うわけでありまして、再チャレンジとか機会均等とか、言葉はあっちこっちに躍っているわけでありますけれども、現実問題として、特にこれまでは、本当に景気がバブル崩壊後低迷したということもあって、特に、正に我々の世代なんですけれども、就職氷河期でありまして、私が団塊の世代ジュニアそのものの世代でありますから、今思い起こしますと、生まれるときの病院も大変、そして小学校、幼稚園入学も大変、小学校もぱんぱんでしたね。そして、高校受験は大変、大学受験も大変。社会に出ようと思ったら、世の中は、何といいますか、不景気真っただ中で就職難という、毎年毎年、日を追うごとに来年は悪くなる、来年は悪くなるという、非常に物心が付いて社会に出ていくようになってから暗い話ばかりでございまして、政治の世界に入ってもだんだん縮小していくとか、本当寂しい話ばかりでありまして、なかなか明るい材料がなかったわけであります。 しかし、ここに来て、変な話でありますけど、人口減少社会に対応ということで、日本に存在をしているありとあらゆる労働力の駆使ということの中で、女性についても労働力で参加してもらったり、又はフリーター、ニート対策、そういうことを駆使して、総合的に日本の活力、成長力を上げていかなくちゃいかぬという、そういった方向の中で政府が取り組んでいただいているということに対しては、私は大変ここは評価さしていただいております。 ですから、再チャレンジの一番の政府としてのメッセージとしては、今副大臣がおっしゃられた社会意識、慣行の見直し、ここを民間に対してどう働き掛けをしていくか、ここが私は大きなポイントだと思いまして、直接の今の話じゃありませんでしたけれども、再チャレンジということの中には、いわゆる企業の再チャレンジということも、また事業家の再チャレンジということも含まれているわけでありましょうけど、ここについては、新しく事業を起こしたら、融資の話になりますと、政府系金融機関が一度倒産した会社でも出すようにするという、そういったことがほぼ決まりだということになって、今そういった方向であるのはうれしい話なんですけど。 しかし、国がそういった方向にもかかわらず、民間金融機関の調査をすると、やはりそういった、要するに再チャレンジをする事業家に対して民間銀行が融資をした実績、これはほぼゼロなんですよね。結局、民間はなかなかこういった実態に付いてこれないということもありますから、国がこういう雰囲気づくりしていただいて、担当大臣制にしていただいて、本当の機会均等ということをベースに議論していただき、アメリカのように、何度でも失敗した人間でもそれなりに起業できるという雰囲気づくりを本当していくことが、ある意味日本の今後の成長力をどうするかということに私はつながっていくと思いますので、是非今後の御健闘を心から御期待さしていただきたいと思います。 もし、大村副大臣、他委員会が重なっていれば結構でございますので、どうぞ。 続きまして、同じ話題の延長なんでありますけれども、今日、菅原政務官にわざわざ委員会に厚生労働の立場でお越しいただいて大変恐縮でございますけれども、実はなぜ今からする質問をしようと思ったかといいますと、再チャレンジ担当をする山本大臣の所信の中に、パート労働者への社会保険の適用拡大ということがあえて触れられていたんですね。ですからこそ、再チャレンジという観点からも、パート労働者への社会保険適用拡大というのが入っていらっしゃるのかと改めて私は認識をさせてもらったわけでありますけれども。 実はこのこと自体すべて私は否定をするわけじゃないんですけれども、パート労働者の方というのは幅が私は広いと思うんですね。というのは、当然、主婦の方で空き時間をちょこっとやるとか、そういう方もいらっしゃいますし、又は先ほど申し上げた、就職氷河期に本当は正社員になりたかったんだけれども、結果的に正社員の枠がなくてパート労働として長年働くようになってしまったとか、いろんな方がいらっしゃるんで、私は、このパート労働者への社会保険適用拡大というものにつきましては、これはより細かい私は制度設計が必要じゃないかと思うんです。 同時に、全部私が言っちゃうと大変失礼なんですけれども、中小企業に対しまして、これは企業負担との折半ということもありますから、今、現在景気がいかに回復してきたとはいえ、中小企業に果たしてそういった折半をする能力を有しているのかと、余裕があるのかということもありましょうし、特に、これは後々、大田大臣の質問にもつながっていく話であるんですけれども、パート労働者の多くは大体がサービス業に働いている方が多いわけでありまして、そうなりますと、非常にサービス業というのは実はそんなに景気としては上がっていないという現状がありましょうから、実は、余り業界の話をするわけじゃありませんけれども、様々なパート労働者を雇用している団体からは反対という意見がすごく濃いんですね。 今日、実は党でも何かあったらしいんですけれども、ちょうど私はずっと違う会に出ておりまして出れなかったんですけれども、いろんな事業者の話を聞くと、余りもろ手を挙げて賛成ということではないという話を伺っておりますので、これ是非、政治的な判断も含めて、当然、どうしても社会保険を適用してくれなくちゃ困るというものに対してはそれなりの間口を広げていくということは必要でありましょうけれども、その点の制度設計というのを細かくということの中で、政務官としての御答弁をいただければと思います。
○大臣政務官(菅原一秀君) 秋元先生が先ほどの質問の中で、再チャレンジ、いわゆる失敗したあるいはリストラに遭った方、そういった方々の再チャレンジと同時に、今頑張っている方々のいわゆる機会の均等、拡大、こういったことに大変心を砕いていただいていることに大変敬意を表したいと思います。 そうした中で、今厚生労働省の案として予定をいたしておりますこのパート労働者の社会保険適用の拡大のことでございますが、正社員に近いパート労働者に、労使折半の費用負担で適用するという、今既に行っております現行制度と同様の考え方の下にこの社会保険の適用範囲を拡大しようというふうに考えているところでございます。 具体的には幾つかの諸適用基準を考えておりまして、一つには、現在の基準であります通常の労働者の所定労働時間の四分の三以上という今の要件を週所定労働時間が二十時間以上というものに引き下げる、かつ国民年金の給付負担との均衡や既に厚生年金が適用されている他の労働者との関係等から考えまして、月額九万八千円以上の賃金を得ていること、さらには、頻繁に入職したりあるいは離職したりといったことがないように、基本的に一年以上の勤務期間があることといったような諸々の要件を組み合わせまして総合的に判断をするということを考えております。あわせまして、御懸念いただいております激変緩和のために、従業員三百人以下の中小零細の事業主に関しましては、当面この基準の適用を猶予しようというふうに考えているところでございます。 いずれにしましても、昨年から何度か幅広い関係者の意見の徴収をいただきまして、そうした結果の今回の提案でございまして、今後、パート労働者の多様な就労の実態等いろいろ把握をすることに努めながら、さらに事業主あるいはそれぞれパート労働者の現状に配慮した提案をしてまいりたい、このように考えております。
○秋元司君 ありがとうございました。 本当にきめ細かくいろんな業種、業態の、又は中小企業にも配慮していただいた、中身がまだ決まってないんでしょうけれども、そういった方向性で議論されているということの中で、大変厚生労働省としての頑張りを評価させていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事朝日俊弘君着席〕 是非、今お話しいただいた方向に従って議論していただきたいのと同時に、大分雇用情勢が変わってまいったと私は思うんですね。 といいますのは、私のところにも、今私はたまたま大学の方の理事も兼ね、兼務させていただいておりますから、すごいんですよね、企業からの就職確保の話が。今まで信じられなかった光景がごそっと出てきて、大学関係者に聞きますと、もう事前へのアプローチがすごいと。去年までゼロだったところが今年は急に百人欲しいとか、場合によっては、これは新聞等でありますけれども、大手においては非正規社員を正社員に三千人単位で替えていくとかいう話もあるというように、景気が上向いてきたということと同時に、これは団塊の世代期の方の退職期を迎えているということとこれはリンクするんでしょうけれども、いずれにしましても、企業が正社員獲得に向けて非常に今動きが活発になってきていると思うんで、今まで、これはよく格差とかいろんなことのされる中に正規社員、非正規社員ということで議論されてきましたけれども、ここ、これから先の一、二年とこれまでの一、二年とは大きく私は議論が変わってくるんじゃないかと思いまして、そういった観点からも見ながらこの社会保険の適用拡大というものをやっぱり私は見ていく必要性があると思うので、是非今後とも、御健闘に御期待したいと思いますので頑張ってください。 政務官も他の委員会ございましたら、どうぞ退席していただいて結構でございます。 〔理事朝日俊弘君退席、委員長着席〕 続きまして、残りが十五分でございますから、最後は大田大臣にちょっとお付き合いいただきまして、少し経済の話をさせていただきたいと思います。 大臣の答弁も、国会での所信もお伺いする中に、とにかくこれから先、日本の成長力を高めていくためには、何というんですか、人口減少社会の克服であるだとか、そういったもろもろの三つの分野をずっと言及されておりますから、私も、当然それは必要なことでありますし、そういったものをクリアしていかなければ今後日本の更なる成長は成し遂げない、ひいては日本の経済力は上がっていかないということになると、これは政府が目標としている財政再建ということも到底到達できないわけでありまして、そのためには、まず日本としては成長力を高めていく、これが私は必要不可欠であろうと思います。 そんな中、これも一般的に議論されておりますけれども、確かに今景気はいいんでありましょう、数字的には。しかし実態として、町に出ますとそういったものを感じられない。それは、イザナギ景気とよく比較されますけど、あれとは中身も全く違うし、当然、いわゆる個人消費というのが伸びていないという点も言われて、ちまたでは、テレビでは、政府も、いや、景気は回復した、好景気だと言うけれども、町に出ると冷ややかな声が返ってくるのが現状であるんですけれども、一つの見解として、個人消費の低迷が続いているというこの分析について、大臣としてどのように分析されていらっしゃるか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(大田弘子君) 景気回復、二〇〇二年一月からの景気回復全体を見ますと、個人消費は比較的堅調に推移はしてきたんですけれども、昨年の夏からどうも伸びが鈍化しております。その背景としまして、梅雨が長引いたとか暖冬であったという気候の要因も排除はできません。ただ、それだけではなくて、やはり昨年の中ごろからの動きを見ますと、所得の伸びが鈍化していると、賃金が伸び悩んでいるということが恐らく一番大きい要因だろうというふうに見ております。 その賃金の伸びの鈍化を見ますと、一方で、先生がさっき御指摘になりましたように、新卒の採用状況は比較的良い、それから初任給も高いということがありまして、雇用環境全般はそれほど悪くないということがございます。ですから、私どもも今、その背景をいろんな角度から見ながら賃金の動きを注意深く見ております。全体として雇用環境が悪くはありませんので、労働需給が引き締まっていけばこれが所得の伸びにつながっていくのではないかと、そしてそれが消費につながっていくだろうというふうに今見ております。
○秋元司君 恐らく、そういったもろもろの要因があっての私は低迷であるのかなと。特にやっぱりこの温暖ってすごいですよね。私も立場上全国回るわけでありますけれども、東北地区行っても雪がないんですよね。聞く話は、残念ながら今年は除雪の仕事がないんで土木屋さんとしては上がったりだとか、タイヤ屋倒産しましたとか、要するにスタッドレスに替えるんでしょうけど。 そんな話もあって、当然気候的なことも要因があると思いますし、それと同時に、私は、何といいますか、今おっしゃられた所得の伸び、これがやっぱり個人消費というものにもろに直結をする部分でありましょうから、そうなりますと、じゃなぜその所得の伸び、全体として低い位置に抑えられてしまったのか、そこを私は分析をしていく必要性があると思いますし、それによってやっぱり対策というのもそれなりに打っていかなくちゃいけないと思うわけでありますけれども。 これは厚労省ですよね。厚労省で産業別の所定内給与水準ということでデータが出ていらっしゃると思うんですけれども、この分析を見ながら、どういった分野に働いている人が多いのか、そして、どういった産業に多いのか、そしてまた、それぞれ産業においての所得水準の幅が広がっていますけれども、そういったデータを見ながらの所見の感想を含めて示していただければと思うんですけれども、よろしいですか。
○政府参考人(桑島靖夫君) 厚生労働省では様々な賃金統計を取っておりますけれども、今の秋元委員の御質問に一番ぴったりしているのは毎月勤労統計調査であろうかというふうに思います。その調査による平成十八年の主要産業別の一人平均月間所定内給与額というものを見ますと、まず、調査産業の全体では、全体の平均では二十五万二千八百九円というふうになっております。産業別に見て高い方は、例えば金融・保険業が三十五万三千九十八円、それから情報通信業が三十三万九千百六十七円という高い産業がある一方で、低い方を見ますと、飲食店、宿泊業というものが十二万一千二十六円、それから、その次が卸売・小売業が二十一万四千九百二円、他に分類されないサービス業というものが二十三万八千八百二十三円というふうになっております。 そういう中で、高い方の金融・保険とか情報通信というものは、全体の労働者数に占める割合がそれぞれ三・二%、三・三%というふうに小さいんですけれども、下の方の先ほど申し上げました三つの産業の合計を取りますと、全常用労働者数の四割を超えるというふうな結果というふうになっております。 以上でございます。
○秋元司君 当然、そのときの主流の、時代における非常に脚光を浴びる産業とそうじゃない産業、それは消費者の動向にもよるわけでありますから、所得格差が付くのは別にこれは当然のことでありまして、そのためにそれぞれもっと高い所得を取ろうと思えば自分なりに勉強してそういった業界に行こうと思う、そういったことが逆に言うと競争力の促進になりますから、このばらつきがあるのは私は当然であると思いますし、それ自体全く否定するわけじゃないんです。 ただ、国として消費を上げていかなくちゃいけないということを考えますと、今の話を総合すると、やっぱりサービス業、ここが余りにも低過ぎるんですね、所得水準が。平均値を出すと、結果的にサービス産業というのはどっちかというと、先ほどお話のあったパートとかアルバイトとか、そういった皆さんもこの統計の中に含まれているんで、そうすると、正社員とそういったパート、アルバイトの方とは当然所得水準が違うから、合計、合算すると低い数字になってしまうというのはあるかもしれませんけれども、しかし言ってみれば、その底上げをするのならば、このサービス産業全体の底上げを図っていかないと、結果的に賃金、いわゆる消費を上げるということにはつながっていかないし、当然今の話にあった、働いている労働者の人口が非常にサービス産業に多いわけですよね。 ですからこそ、やっぱりここの、大臣も所信で述べられていましたけれども、生産性を上げるという、ここに重点を置かなければ、いつまでたっても給与というものに対して、所得というものに対して流れていかないということになりましょうから、経済の担当の大臣としてその辺をどのように御認識されていらっしゃるかと同時に、このサービス産業の生産性向上ということについて、今度四月までに何か施策をつくられるという話もありましたけれども、そのことを絡めて所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) サービス産業は労働者の比率も高いですし、GDPで見ましても七割を占めております。サービス産業の生産性の伸びが低くとどまっているというのは何とか変えて、改革して生産性を伸ばしていくことが大きい課題だと考えています。 そのために、先ほど規制改革の話も出ておりましたけれども、やはり消費者の立場に立って規制改革を進めることで、まだ満たされないニーズを顕在化できるんじゃないかと。例えば健康分野、家事分野あるいは職業訓練の分野、保育の子育て分野ですね、こういう分野で消費者の満たされないニーズを満たしていくということが一つの大きい課題だろうと考えています。 それから、この分野はもう少しITを本格的に活用することで生産性を上げることができるのではないか。大分IT化は進んできてはおりますが、企業と企業の、中小企業間のネットワークがまだなかなかできていないということがございますので、IT化というのが大きい一つの柱だろうというふうに考えております。 四月にまとめます生産性加速プログラム、この重要な分野がサービス産業の生産性向上になります。その第一弾として出しました成長力底上げ戦略につきましては、中小企業の生産性を上げていくということを柱に掲げています。 この具体的内容としましては、下請取引の適正化ということが一つございます。それから、IT化、機械化を後押しする、あるいは経営改善の指導をする、サポートをするというような内容になっております。 このIT化と併せて、経営改善の指導というところでは、例えば製造業のノウハウをサービス産業に持ってくることはできないだろうかと。最近、製造業ではセル生産方式というのが取られておりまして、業種によって大きさは違いますが、テーブル一枚ぐらいの中にいろいろな部品があって、なるべく働く人の動線を小さくしながら組み立てていくと。今度はセルとセルを生み出す製品によって柔軟に作り替えていくというようなことが行われておりますが、これを例えば牛どんチェーンのような、牛どんのようなところに持ってくることで、働く人の動線を小さくしながら効率的に作る余地があるのではないかと。こういう製造業のノウハウをサービス産業に持ち込んでいくといったような工夫も行っていきたいというふうに考えております。 生産性加速プログラムの二つ目は、正にサービス産業の革新を行うということでございまして、この中でIT化の動きなども本格的に取り組んでいきたいと考えております。
○秋元司君 ありがとうございました。 今おっしゃっていただいたことがしっかり実現をされていけば、それは非常に頼もしい話でありまして、私は大いに期待をさせていただくわけでありますけれども。 今出た話の中に下請取引、これ非常に大事な話だと思うんです。確かに経済活動は自由でありましょうから、国がああだこうだと言うことははばかられることもあるんでしょうけれども、実際、今経済取引を見ている中で、何が一番中小企業が苦しまれているかというと、今まで大手であると手を出さなかった分野、しかしこの不景気な時代が長年続きましたから、大手も生き残るのに必死でありましょうから、中小が手を出さなかった分野まで全部大手が入ってきた。それで、大手に入ってこられると中小はこれはもう太刀打ちできないというところがありますから、もうバンザイせざるを得ない。 それで、生き残っていくところは、結果、やむを得ず傘下に入るとか、そういった下請取引を結んで、実際的に実務は中小がやるけれども、冠は大手だとか、それがいわゆる下請取引というものにつながっていくんでしょうけれども、そういった大手の傘下に入っていかなければ業が仕事としてできない。しかし、実際大手というのも安く受注していますから、結果的に下請に対してはぎゅっぎゅっ搾りまして、もうこれ以上搾るのかというほど搾って、よくゼネコンの世界で言われたのは、半値八掛けという言葉が出るわけですよね。半値で取って八掛けで出すと。 そういうことがずっと繰り広げられる中に中小が相当いじめられたということもありましょうから、こういったものを国として適正、これも価格の話になってしまいますけれども、それなりの適正価格というものを考えながら、どう経済の自由度を図っていくかということが非常に私は必要なことであるし、適正な利潤がなければ働く意欲もなくなるわけでありますから、そういったことを加味しながら、経済政策、是非力を入れていただいて、発展性のある、そして我々若手もしっかり期待が持てるような政策を打ち出していただいて、財政再建とそして景気浮上と。財政出動ができないということの中で、民間に頼るということの中での政府の呼び水政策の、政策の後押しでしょうから、是非頑張っていただいて、しかるべき日本経済の最高の形での復活と、そしてそれにおいては、中小零細企業もそれなりの果実を食べられるというようなところまで上げていただきたいと思います。 以上お願い申し上げまして、時間でありますので、よろしいですか、ちょっと一分残っていますけれども、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○工藤堅太郎君 民主党の工藤堅太郎でございます。 私からも若干の質問をさせていただきたいと存じますが、今日は主に大田大臣あるいは塩崎官房長官というようなことでお尋ねをしますけれども、一つ一つの部署といいますか、特命担当大臣といったようなことでいろいろありますけれども、今日は大田大臣に、国務大臣として、また経済財政担当をするいわゆる閣僚としてどういうお考えか、必ずしも大臣の所管じゃないものも出てくるかもしれませんが、それも大田大臣の立場でどのように認識をしておられるか、そういったようなことでお尋ねをしますので、よろしくどうぞお願いをいたします。 特に、ここ数年、地方の経済が非常に低迷をしている。先ほど来のお話にもありましたように、まず去年よりも今年が悪いといったような、先月よりも今月の方がまだ落ち込んでいると、もうどうしようもないというようなそういう地域が数多くあるわけなんですね。一方、新聞紙上等では史上最高の利益だとか創業以来最高の業績を上げたとかといったような、これは大企業とか銀行等が主に見えるんでありますけれども、そういうふうな状況になってきている。 かつて我が国の国民はほとんどと言っていいほど中流だというように思って生活をしてきたというように理解をしているわけでありますけれども、ここに来て、かつては聞いたことのないような勝ち組、負け組といったような非常に嫌な言葉が出てきて、横行して、格差が大変付いたような感じを抱くわけであります。特に地方の中小零細企業の仕事をしている方々は、とてもじゃないがこれ以上はもうやっていけないというような、そういうようなことで廃業をしたり、また商店街もくしの歯が抜けたように、建物もそのままにして仕事をやめて、あるいはいい人は、ちょっと何か余力のある人はその建物を壊して駐車場にするとか、それもできない人はそのままだといったようなそういうような状態になってきておりまして、ですから、こういう小泉内閣以来約六年近く特にそういうような状況になってきたというように感じるんですけれども、大田大臣、認識は、その辺をどのように思っておられるか、まずお伺いをしてみたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、景気回復、期間としては長くなっておりますけれども、地域間のばらつきがございます。企業規模間のばらつきもございます。 地方について現状を申し上げますと、大変ばらつきはありますが、景気の谷と比べますと、二〇〇二年一月と比べますと有効求人倍率ですとか失業率、あるいは生産の動向も少しずつは明るくなってきております。ここへ来ましてだんだん設備投資もいろいろな地方で活発化してきてはおりまして、特に自動車産業が好調なんですけれども、東海地域から北海道ですとか東北、九州に進出が見られるなど、全体としては少し明るい兆しは出てきているというところでございます。ただ、先生が御指摘のように、景気回復を実感できない地域がたくさんあることも事実です。ですから、まずは私は、今五年になります景気回復、これを息長く持続させるということは何より重要だというふうに考えます。 その上で申し上げますと、これから人口が減ってまいります。人口が減る中でそれぞれの地域の経済の力をどう付けていくのか、国と地方の関係をどうしていくのかというのが非常に私どもがみんなで考えなくてはいけない大きい課題なんだろうと思います。公共事業をするというそのこと、公共事業はもちろん必要な公共事業ございますが、事業をするということで、することそのもので雇用を生み出したりという、いわゆる景気回復の手段としての公共事業をこれから先いつまでも使えないというのは現実なんだろうと思います。したがいまして、今回の景気回復の中では、これまで公共事業の比重が高かったところほどなかなか回復できないということがございます。したがって、これからはどうしたらそれぞれの地域が成長できる強みをつくっていくかということが重要な課題だと考えております。 今やはり安倍内閣が取り組もうとしているのも、全国一律ではなくて、それぞれの地域の強みをどうしたら生かしていけるのか、それぞれの地域の工夫をどうしたら引き出していけるのかというところで政策が考えられているというふうに認識しております。
○工藤堅太郎君 今いろいろ御答弁いただいたんでありますけれども、私が今、大田大臣にお尋ねをしたいのは、小泉内閣以来六年近く、格差が拡大したと思いますか思いませんかというようなことを端的にお答え願えませんでしょうか。
○国務大臣(大田弘子君) 景気回復の度合いを見ますと、この回復期間であります五年間の間、かなりばらつきながら回復してきております。これはバブル崩壊後の二度の景気回復のときは見られなかった動きです。このバブル崩壊後、二度の景気回復のときはかなり公共事業で下支えしてきたというところがございまして、地域間のばらつきはそれほどございませんでした。しかし、今回は民間需要主導の回復であったために、産業構造によって地域間のばらつきが出てきていると、これは事実です。
○工藤堅太郎君 地域間のばらつきが出てきている、これは私はこう思うんですが、地方交付税等を五兆一千億ですか、五兆円以上の交付税を減額をしたといったようなことが私は一番大きな地方がのたうち回っているような状況になった原因じゃないかなというように思っているんですけれども、その点についてはいかがですか。
○国務大臣(大田弘子君) 大きい流れとしてやはり真の地方分権をつくっていくということは、長期的に見て大変重要なことだと考えております。小泉内閣で取り組まれました三位一体改革、これもやはり大きい地方分権のための貴重な突破口であったというふうに私は考えております。この地方分権を中途半端に終わらせずに本当の意味で進めていくということ、補助金をなるべく減らし税源という形で移していく、そしてその税源も余り地方の偏在がない形で税源を移していって、地方が自らの考えで歳出を決められるような形にしていくということが重要だと考えております。
○工藤堅太郎君 三位一体の改革といったようなことを打ち出して、私たちはこの政策は地方がますます困るような状況になるよというようなことで警鐘を鳴らして指摘をしておったわけですよ。ところが、ほとんどといいますか、大方の県知事とか首長さんたちとか経済界の人たちは、まず、批判せずに、やると言っているんだからやらしてみたらどうだと、その結果駄目だったら批判すればいいんだからと、そういうような雰囲気だったんですよね。 ところが、それをやっている間にどんどんどんどん落ち込んで、それこそやる気が起きないようなそういう状態まで落ち込んでしまったというような、そういう印象を私は持っておりまして、ですから、今再チャレンジなんていうふうなことも言っておりますけれども、地方を落ち込ませるだけ落ち込ませておいて、それで今更再チャレンジなんていっても、何を言っているんだといったような、そういうような空気が私は強いというように思っているんですよ。 我々は政治家ですから地方を歩きます。それでいろんな人の話を聞きますよ。もう肌で感じてそれを今申し上げている、国会に出てきているというようなことなんでありますが、失礼なことを言うようで恐縮ですけれども、大田大臣は民間の御出身で、それが駄目だとかなんとかと言っているんじゃなくて、いわゆる地方の生の声を直接どの程度聞いておられるのかといったような、そういうことがこれからの経済財政を担当する大臣として最も大事なことで、過去のやってきたことの反省の上に立たなければ、私はきちっとした前進につながっていかないだろうと、そう思うものですからお聞きしているんですけれども、その点はいかがでしょう。
○国務大臣(大田弘子君) 生の声を聞くというのはもう心して取り組みたいと思います。私も鹿児島の出身ですので、鹿児島も大変苦しい状況にあるのは事実です。 閣僚になる前にいろんな自治体の首長さんの御意見も聞いてまいりました。その中でも、三位一体については、首長さんの中でも本当にいろんな意見があったように思います。本当の意味での分権に向けてもっと自由にしたいという声もありましたし、県と市町村の関係をもっとしっかりやらなくてはいけないという御意見もありましたし、やはりこのままでは非常に厳しくなるという御意見もありました。 ただ、やはりこれからの日本を考えますと、地方分権をしてそれぞれの地域が自分たちで強みを生かしていけるような仕組みをつくっていくという大きい流れはやはり大事だろうと考えております。そして、日本全国どこにいても、満たされなくてはいけない行政サービスはしっかり提供できるようにするということが必要だろうと考えております。 それともう一点、どうも三位一体は、やはり国という政府と地方という政府の間の議論だったわけですけれども、もう少し国民に広がった国と地方の議論というものも必要であると私は考えております。 地方の住民の方は、地方の自治体であってもまだ歳出削減の努力は必要ではないかと、無駄があるのではないかと思っている住民がたくさんおられるのも事実で、そういう意味で、経済財政諮問会議としても心して取り組まなくてはいけないと思いますのは、国民のメッセージとして、地方分権あるいは国と地方の関係というものを議論する工夫をしていきたいと考えております。
○工藤堅太郎君 いろいろお話しの御答弁あったわけですけれども、端的に言って、いわゆる地方の経済が大臣は苦しくなっていると、落ち込んでいるというような、そういう認識でおられますか。
○国務大臣(大田弘子君) 地方で大変ばらついていることは事実ですけれども、かなり好調なところではなく非常に厳しいところがあるというのは、これは十分に認識しております。
○工藤堅太郎君 確かに、例えば一つの県で、この辺はいいがこっちの方の三分の二は駄目だとかといったようなことがありますよ。そのちょっとしたいいところだけを取って話をしたいんだろうと思うんですけれども、悪い方の方が地方は非常に多いと。 例えば、青森県一つ例に取ってみても、私も随分いろんなところへ行って歩きました。例えば、一つの例を言えば、青森県三沢市というところがありまして、そこの商店街を歩いてみれば、まず普通の日でもうがらがらと休んでいるんですよ。それで、聞いてみたら、大体六五%ぐらいが店を閉めているといったようなことを商店の人がそう言っているわけですよ、開いているところの商店がですね。 ですから、何か異様な感じがするような状態でして、私は、これが一つのこれにとどまらず、いろんなところでそういう現象が起きているということはもう目の当たりに見てきておりまして、だからそれを、いいところもある、ばらつきがあるなんというようなことでお茶を濁すようなことでは、私は大臣としてこれはよくないというような、そういう考えでいるんですよ。 ですから、そういうところに、どうしたら浮上していかせることができるか、それをやるのが政治なんで、いいところばかりを見てそれでやっているのが政治じゃないですよ。やっぱり強い者を助けるんじゃなくて弱い者を助けるのが政治だという、そういう根本的な考え方に立ってやってほしいと思うんですが、大臣、どうですか、本当にそういうところが相当広く、いわゆる困っている人たちがいるということの認識はお持ちですか。
○国務大臣(大田弘子君) お茶を濁しているつもりは全くございません。非常に厳しいところがあるということも十分に認識しております。 問題は、これから人口が減る中でどうやったらいいんだろうかと、どうやったら、これから人口が減りますといや応なく過疎のところも増えてまいります。そういう中でどうやったらいいんだろうかと。例えば、これから五年間の中で何をすれば地方の経済活力が本当に付いていくんだろうかと。これをしっかり議論していかなくてはいけないというふうに考えておりますし、私も常に考え続けております。 最近、地域活性化策というのを取りまとめましたけれども、これも正にどうしたらいいかと。それを全国一律に国が考えて押し付けるのではなくて、個々の地域のやる気や工夫を引っ張り上げる形でやっていきませんと本当の力の地域力になりませんので、どうしたら地域力を付けていくかというところで安倍内閣でも議論され、法案が取りまとめられて出されているというふうに考えております。 それぞれ政策は政府のほかの役所の方にお聞きいただければと思いますが、考え方としては、本当の意味の地域力を付けるためにそれぞれの地域の工夫ややる気をどうしたら引き出していけるのかということだというふうに認識しております。その意味では先生と同じような認識を持っております。
○工藤堅太郎君 やる気を引き出す、それはもう結構なことですし、また大企業が史上最高の利益を上げるのが駄目だと言っているわけじゃなくて、例えば、そういう中で、賃金の問題だとか、いわゆる社員、従業員を締めるといいますか、そっちの方に十分な配慮をしなかったり、いろんな下請を言葉ではいじめるような格好になるわけですが、そういうようなことをやって、それで史上最高の利益なんていうのは、私はそれはもう結構じゃないというように思うんですよ。 さっきは三位一体の改革の話もしましたけれども、今、法案を用意しているとか、九本の法案ということになりますが、これは予算ベースで総額でどのぐらいのことを、ちょっと教えてください。
○政府参考人(小滝晃君) この九本の法案でございますけれども、それぞれ予算関連法なわけでございますが、総額で幾らという数字は、まだそれは特に整理をしたものは持ち合わせておりません。 考え方といたしまして、地域の独自の取組を推進するという考え方に立っておりますので、そうした予算の総額でもって施策を議論しているというよりは、そうした取組をいかに支援するかということでそれぞれの政策が立案されてきたという経緯でございます。 以上でございます。
○工藤堅太郎君 これ、私の理解であれば、一千億足らずというような金額で見ているんですよ、計算すればですね。これが間違いなければ、そういうように私は思っているんですけれども、この一千億、何かやろうという、何かしなければならぬ、こういうことをして浮上させよう、地域の力を十分発揮させるようにしようとか、いろんなそういうことは結構なんですよ。結構というのはすばらしいことだと、いいことだというように思うんですが、それに伴って、例えばこれが、私が申し上げるように、計算したように一千億足らずということになれば、これはこの程度のことで浮上するとはとても思えない。いわゆる今までにないような金の使い方をしてそして浮上させるといったようなお気持ちは、それはそのとおりで結構だと思いますよ。しかし、金額的にいってそうだとすれば、一千億程度足らずだとすれば、これはもう今ここまで落ち込むということになれば、五兆一千億の地方交付税削って、それでめちゃくちゃになったような状況になっているのに、一千億程度の何かこうぽんとやったって、とてもじゃないが浮上できるような状況じゃないだろうと。 三位一体の改革を打ち出したときに、これはもう地方が本当に先ほども申し上げたように苦しくなるんだと、こういうのをやっちゃ駄目だというようなことを我々は申し上げてきたわけですけれども、結果的に今地方の首長さんたちは、知事も含めて、もうあれによってひどくなったと、ますます落ち込んだというふうなことを言っているわけなんで、今回のこの九本の再チャレンジの法案なんていったってそれ以下だろうというような気がしてならないんですが、御所見お伺いしたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 今回のこの今御説明のありました九本の法案を含むプログラム、地域再生のプログラムですが、これは地域の工夫を引っ張り出すてこのような働きをするものだと思いますので、あるいは、例えば工場立地法に基づく緑地面積規制の特例、課税の特例等による支援のためというような、金額ではない、引っ張り出すための政策ということなんだろうというふうに思います。 それとあわせて、やはり一番大きい流れは、地方分権一括法、新しい地方分権一括法を三年間の間に策定していく、そして道州制のビジョンをつくっていくという大きい流れの中で国と地方の在り方を考えていくと、このことは非常に私は大きい動きだろうというふうに思っております。
○工藤堅太郎君 いや、幾らいわゆる地方のやる気を引き出す、よく安倍内閣で美しい国づくりというような、これはいわゆる地方が活性化しなければ美しい国とは言えないんでというふうなことをしきりに話をしておりますよ。地方が活性化しなければといったら、どんどんどんどんこれまで落ち込ませるだけ落ち込ませておいて、地方が活性化しなければなんて今ごろ言うのはおかしいですよ。落ち込ませないようにセーフティーネットをきちっとやって、それでやるべきことをやらないでおいて、そしてここまで落ち込んでからそういうことを言ったって、もう本当にやる気といったって、もう全体が落ち込んでいるところが良くならなければ良くならないわけですから、そういうやり方、言葉だけで、もてあそぶと言えば失礼だけれども、やろうとしている方々に対して失礼だけれども、そういうようにしか見えないんですよ。しかも、その金額が一千億足らずということになれば、とてもこれは浮上させるぐらいのものにはならぬだろうと。 ですから、もう少しそういうことを考えた政策を打ち出さなければまだまだ格差が広がっていきますよというようなことを申し上げているんで、そう思いませんか、どうです。
○国務大臣(大田弘子君) 地方の政策は今お話し申し上げたとおりですが、一方で、地方の地元を支える企業の成長といったようなことも大変重要なことだと思っております。 成長力底上げ戦略を既にスタートさせておりますけれども、これも中小企業の生産性を上げていくということです。これはやはり地元の中小企業を支えていく、これも地域の活性化に役立つことになるだろうと思います。この底上げ戦略を進めるに当たりましては、政労使で円卓会議というものをつくってまいりますが、これは全国各地にもこの会議をつくって一緒に地域の経済を活性化させていく、中小企業の生産性を上げていくと、こういった取組も重要であると考えております。
○工藤堅太郎君 これは安倍内閣が初めて九つの法案ということで再チャレンジの方向でやっておられる。これは初めてのことなんですが、今後この金額を、一千億足らず、この程度でずっとやる考えなんですか、その先のことはまだ言えないということなのか、この辺は官房長官、どうでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) ちょっと記者会見で遅くなったことをまずもっておわびを申し上げたいと思います。 今、工藤先生からいろいろと地方、このままで大丈夫かと、こういう御指摘でございました。確かに地域的にいろいろなばらつきがあって格差があるということは私どももよく分かっていることで、なかんずく東北、北海道、あるいは私の四国とか、この辺は非常に景気回復の実感がないということであります。 したがって、その認識は恐らく共通のものがあると思うわけでありますけれども、一方で、今、大田大臣からもお話がありましたように、三位一体の改革でも、やはり税源移譲をしても、その税を生み出す力のない地域に税源だけを持っていっても、これは自らの自主財源が成り立たないということになってしまうわけでありますから、私どもとしては、やはり政府としては精一杯できる限りのいろいろな形でのサポート、これは必ずしも予算だけではないと思いますけれども、いろんな形でやる一方で、やはり基本はそれぞれの地域の力というか、民の力がどれだけ付いてくるかということが一番長い目で見るとその力につながってくるんではないかというふうに思っています。 したがって、今回、九本の法律がございますけれども、できる限り自らの力を出すことによって民を中心に元気になっていく、そういう政策を私どもとしても御用意をさせていただいているという気持ちでございまして、予算の問題だけにとどまらず幅広く、やはりどうやってそれぞれの地域が個性を生かしながら民の力で強くなっていくかということを考えていかないと、短期的な問題はそれはいろいろあるかも分かりませんが、やっぱり中長期的に考えて、本当にその地域が自立できるように、将来道州制にしても、この再配分機能がなければ全くやっていけないという道州が生まれても余りそれは意味がないことであって、本来、やはりその地域が完結して元気に独自の歩みを続けられるようにしていくということが大事なので、そういうサポートをできる限りやっていきたいなというふうに考えているところでございます。
○工藤堅太郎君 安倍総理が予算委員会等で御発言して、いわゆる地方のやる気があるところを、やる気がある人を、努力をする人をサポートしていくんだというふうなことを言われております。 意地悪なような言い方で恐縮なんですけれども、地方のそういうどんどんどんどん落ち込んだ、経済が落ち込んだ、みんな困っているような人たちはやる気がなかったというふうな見方をしておられるわけじゃないでしょうね。どうなんでしょう。
○国務大臣(塩崎恭久君) そういうようなことは決してないと思います。 むしろ、新たにこれから自らが自らの足で立って、例えば、先ほど少し景気回復が遅れていると言われている北海道、東北、あるいは四国、一部九州の南の方とか、こういうところの方々は、どちらかというとやはりかつては公共事業が多かった、あるいはその依存度が高かった、そういうところが多いんだろうと思います。ですから、そういう地域に、例えば、今非常に元気な東海地方の産業というのがやっぱり自動車でありあるいは工作機械であり、そういったところでありますけれども、仮に先生の岩手とか、そういうところにじゃでっかい自動車工場が来たらその地域がどうなるのかと、こういうことを考えてみると随分様子が変わってくると思うんです。 九州もかつては全般的になかなか厳しかったのが、北半分は最近は非常に元気になってきている、だけれども、やっぱり農林水産業が依存度が高い南の方はまだまだ十分ではないということで非常に景気回復感が感じられないというようなことになっていると思うので、どうやってその地域が言ってみれば所得を生み出せるような、そういうところになれるかという意味において、新たに皆さんがやる気のあるところに私どもとしてもできる限りサポートをして、それぞれの地域が個性ある発展を遂げられるようにできればなと、そんな思いで御支援を申し上げられればいいなというふうに思っているところでございます。
○工藤堅太郎君 今、地域間の格差の問題に触れていただいたわけでありますけれども、確かに二月二十七日に公表された地域経済動向、これを見ますと、景況判断が、東海地域とか、それから首都圏だとかこういうところが非常によろしいと、北海道、東北はといったような、そういうようなことに出ているわけでありますけれども、例えば東京都の一人当たりの県民所得といいますか、これは四百五十六万円、沖縄県が百九十九万円、そうすると二百五十万円近い差があるというようなことなわけでありますが、これがまた三年連続で拡大しているというようなことでありまして、この結果を地域間格差の観点から見てどういうように認識をされて、それでさっきのやる気なんということだけでこれを解決できるというようにお考えか、その辺も触れて御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 今先生御指摘のデータは県民所得のデータでして、先生御指摘のようにばらつき度合いが拡大しております。昨日、民主党の下田先生の御質問もいただきまして、そのときにお答えしたんですが、三年連続所得が上がっている県が四つ、三年連続所得が下がっている県が十二あるという状態で、正に先生御指摘のようにばらつきが大きくなっております。 この県民所得統計は大変出てくるのが遅くなりまして、今平成十六年の分までしかございません。これが足下までの動き、なかなか見れないわけですけれども、景気の指標でなるべく近いところまで見ていきますと、ばらつきながらではあっても少しずつじわりじわりと底上げはされてきているという状況がございますので、先生先ほど御指摘の、いろんな意味の地域を活性化させる政策を取りながら全体としての景気回復を持続させていきたいというふうに考えております。
○工藤堅太郎君 官房長官おいでにならない、出席される前に大田大臣に質問さしていただいたんですが、九本の再チャレンジのいわゆる予算といいますか、どのぐらいの金をこれにつぎ込むかという、そういう見方ではやってないといったような答弁があったんですけれども、私が計算するのに一千億弱だというふうに見ているんですが、計算がですね。 大体、五兆円を超える地方交付税を減額して、私はそれが一番の地方が疲弊した原因だというように、私はそのように見ているんですけれども。それを私の把握している数字、一千億弱の今のこの九つの法案でやろうとしている。とてもじゃないがこれできない、浮上させることはもう極めて難しいというように、金額だけではないと、やる気を起こさせれば何倍にもなるという、そういう考え方は分かりますよ。分かるけれども、実際問題としたら本当にできるのかという、疑問に思っているわけなんですよ。 官房長官、この辺が、どういうように見ておられますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の一千億程度というお話については、今ちょっと聞きましたけれども、特にそうやって一まとめにした九法案関連予算という形ではまとめてないようなので何とも申し上げようもないところでありますけれども、しかし、先生が御指摘の点は、非常に我が国の、今の日本の経済の現状あるいは経済社会と言ってもいいのかも分かりませんが、本質的な問題だと思います。 今回、この景気回復、イザナギ超えと言われていますが、特徴はやはり大企業中心、製造業中心、そして輸出関連産業中心の景気回復で、中小企業などは非常に収益の改善がまだぱっとしないということになっています。恐らく日本の産業構造が、現状の産業構造の下で、今申し上げたような好調を呈している産業の立地を見てみると、先ほどの地域別の景況感の違いというものにほぼ一致した形で出てきているんだろうと思います。だからこそ我々は、経済全体がやはり底上げをされて、そして経済全体が安定的に成長を続けていくようにしていかなければならないということで新成長戦略、そしてまたその一環ですけれども、成長力底上げ戦略ということで、中小企業には特に配慮をしながら経済政策、社会政策を打っていこうと、こういうことを今やっているわけであります。 ですから、やる気だけでどうなんだと、こういうお話でございます。正にそれは短期的にやる気だけですぐ問題が解決するようなことでは決してないわけであって、この産業構造、これは実は一次産業の問題、農林水産業の収益性をどうやって上げていくのかということも併せてやっていかなければいけないことでありますので、そう一朝一夕に解決する問題ではないことは我々も十分分かっております。しかし、時間は待つわけにはいかないので、できる限り我々もサポートできるところはサポートをする。 しかし、何をサポートするかというと、やはり財政支出をして経常経費的なものに支援をするという形ではなくて、正に自らが自らの足で立つための御努力にサポートをしていこう、それは地方公共団体もそうですし、それから中小企業やそれから働いていらっしゃる方々や、働こうと思ってもなかなか働けないで福祉の世界で御苦労されている方々についても、皆やっぱりできる限り自らの力で頑張れるような、御努力ができるようなサポートをしていこうと、こういうことで言っているので、やる気だけで問題解決するというようなことでは決してないというふうに思っていますし、産業構造、あるいは製造業、非製造業併せてこの立地の構造を変えていくというのはなかなか大変なことだと思いますけれども。 しかし、それがなければ税源を持っていっても所得がないところには税収は生まれないということでありますので、かつてのように税収がたくさんあって支出がたくさんできる時代は財政面からのサポートはしやすかったかも分かりませんけれども、我々は同時に、財政の再建と、それから将来の世代の負担の増加ということにも心を致して今の政策を決めていかなきゃいけないということで、何というか、今までの問題を全部ひっくり返すような逆転満塁ホームランみたいな政策というのはなかなかちょっと難しいけれども、できる限りのことは精一杯やっていこうと、そんな気持ちで取り組んでいるところでございます。
○工藤堅太郎君 いろいろお話、そのとおりだと思います。ない中で工夫してといったようなことなんだろうと思いますけれども、私は、率直に感じているのを申し上げれば、五兆円を超す地方交付税を減らして、落ち込むだけ落ち込んで、それを、じゃしからば五兆円つぎ込んだら元に戻るかといったら、それ以上つぎ込まなければ戻らない程度に落ち込んでおりますよというようなことを感じているんですよ。それだけ綿密に計算して何が幾らと言っているわけじゃないけれども、漠然と言って、見て、そういうようにすら思っておるわけなんですが。 それを、例えば、理念だけではないと、考え方だけではないとこうおっしゃっても、あなたもその計算なんかすぐできるわけですよ、幾ら幾らのあれでということは。私の計算でいえば一千億弱だというふうに見ているわけなんで、この九つの法案で再チャレンジ云々と言っている、こんなのでは、私は、またぞろ引き延ばしというか先送りというか、そういうので格差がもっともっと広がっていくなという、そういう思いがしてならないわけですよ。 ですから、もっとこれに対する、やる前から批判するなというようなこともあるのかもしれないけれども、三位一体の改革のときも批判してそう言われて、結果的に地方の、今では本当に地方の首長さんたちは、県知事も含めて、もうあれは困った、あれでおかしくなったなどと言っていますよ。だから、そういうふうにならないためにも本当に早く手を打たなきゃならぬなという、そういう思いでこう申し上げているわけであります。 これに対して何かコメントありますか。
○政府参考人(小滝晃君) 一つの事例といたしまして、既に先駆的に地域活性化応援隊の派遣相談会というのを始めさせていただいておりまして、これの様子をちょっと御紹介を御参考にさせていただきたいと思います。 去る二月九日に宮城県の仙台市、それから一月二十九日、熊本県の熊本市でこの地域活性化応援隊の派遣相談会を実験的に開催をさせていただきました。官民の関係の専門家が県庁の相談ブースにおいて個別の事例の相談に丁寧に応じまして、全国には実は非常に成功事例も出てきていると。現実に地方でも、手作りの地域づくりに取り組まれる中で、例えば人口が増加に転じたり、あるいは地域の産業活動が活性化して経済が活性化しているという事例が実際に出ているといったことを事例を紹介いたしましたり、またその地域の方々のいろいろな関心事項に丁寧に総合的に御相談をさせていただく中で、最終的にアンケートを取らせていただきましたところ、期待していた情報は十分得られたと、あるいは全員が引き続き相談員の対応に継続していただくことを大きく期待していると。そして、今後、引き続き地域活性化に取り組む意欲が七割の方が大きくわいてきたという手ごたえを私ども感じているわけでございます。 こういった手ごたえを感じながらそういった地域の手作りの創意工夫というものを丁寧に育てるということをいたしませんと、本物の地域活性化ということをやっていく上ではどうしてもそういうことが必要だというふうに強く感じておりまして、政府を挙げてそういった観点からの取組を関係省庁一体となって連携して進めさせていただきたいというふうに考えております。
○工藤堅太郎君 確かにおっしゃるとおりこれはもう大事なことですよ。こういうように取り組んでいただきたいと、そう思うんですけれども。 ただ、そこに出席できないというか、参加できないような人の方がずっと多いわけなんですね。そういう人、これはやる気をもうすっかり失ったような、落ち込んでもうどうしようもないと、それこそ何もできないような状況、考えられないような状況になっている人たちが数多くいるわけなんで、そっちの方が多いんですよ。そこに出てきて何かやろうとする人なんかは本当にまだまだすっかり落ち込んだと言えないような状況の人ばかりだと、私はこう理解しておりまして、そうじゃないような、いわゆる再チャレンジをしようと、それに乗っかってやっていきたい、やっていこうというような考え方になれないような人たちをどうするかということも考えなきゃならぬですよと、そっちの方が数が多いですよというふうなことを申し上げたいわけなんですね。 格差の問題ということになれば、もう時間もありませんので、最後に、男女間の賃金の格差ということもあります。これは今までの話とはまた全然違うんですけれども、男女の社会的な役割についての考え方とか働き方に対する考え方、これが大きく影響してくるわけでありますけれども、この賃金格差について格差問題の視点からどのように認識をしておられるのか。また、男女の賃金格差というのはあって当たり前だというように考えておられるのか。また、これを固定化させないための施策を考えて十分講じてきておられたのかどうか、この辺も併せて質問さしていただきます。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生今御指摘の男女間の賃金格差、私も改めて先生のこの御質問に際して数字を見てみましたけれども、少し恥ずかしくなるようなそんな状況かなというふうに思いました。国際的に見て、アメリカ、イギリス、フランスなどと比べてもかなり低いということでありまして、改善は確かにしてきているんですね、最近。しかし、やっぱり今申し上げたように各国比較してみてもかなり見劣りをするなというのが私の正直な感想でございます。 中身を見てみると、役職と勤続年数において、これは同一として見た場合の賃金の格差、ですから同じ年数あるいは同じランクにいてほかの国と比べてどうなんだと、こう比べてみると、相当年齢とか単なる学歴とかいうものと比べても大きな格差がございまして、やはりまだまだこの差があるなという感じがするわけであります。 したがって、今回、この四月から改正男女雇用機会均等法、これが施行になりますけれども、やはり企業の雇用管理における性差別の禁止を規定をいたしましたけれども、その履行を図るとともに、女性の職域の拡大、あるいは役職への登用など、ポジティブアクションとこう言っているようでありますが、こういった自主的、積極的な企業における取組というものを私たちとしても促進をしていかなければいかぬなというふうに思います。 一方で、やはり仕事と家庭というものはなかなか両立しないということも問題だろうと思いますので、この点についても政策をしっかりとやっていかなきゃいけないなと思っております。 安倍内閣として幾つかそういった点に配慮するような政策を具体策として言っておりますが、早くから言っているのは、例えばテレワークみたいなものは、お子さんをお産みになった後、あるいは産休の最中でもいいのかも分かりませんが、家庭においてテレワークで仕事を引き続きできるというようなことも、恐らく日本の技術をもってすればもっともっとやられてもおかしくないし、それがまた雇用慣行を変えて男女の差もなくなるようになってくる、できる限りブランクが少なくなる働き方というものを確保する政策というものを打っていかなきゃいけないんじゃないか。 そういうことで、先生御指摘のとおり、この男女間の賃金格差についても、よくこれやっていかなければいけない政策課題ではないかと思っております。
○工藤堅太郎君 時間が参りましたので、これで質問を終わります。 ありがとうございました。
○木俣佳丈君 民主党・新緑風会の木俣でございます。 今日は所信に対する質疑ということでございまして、大きく三点に分けて御質問をさせていただきたいと思います。 一点目は命の問題でございます。臓器移植関係のことでございます。二点目は同じ命でありますが、教育再生会議関連、教育の話。最後に車のリサイクルという観点から見た質問でございます。 まず初めの質問でございますけれども、臓器移植法が施行されて九年と五か月になるということでございますけれども、私も本当に人ごとではないなという思いでこの法案実は見ておるわけでございます。私の親友も実は移植をして天に召された者が一人あります。また、今移植を待っている別の親友も実はおりまして、非常に近い方々が移植について本当に待ち望む思いで今いるわけなんですね。 ですから、私も、本当に無二の親友と言っていい者が一人また一人というような形でございますので、何とか、譲っていただける方があり、そしてまた譲ってほしい方がある。ここをやはり法律の不作為で達成ができないというのは非常に悲しいなということを常に思っている次第でございます。 また、愛知県の春日井で、山下みらいちゃんという十か月のお子さんがフロリダで五臓器の移植を受けられました。 今、日本では、御案内のとおり、小さい子の移植は不可能でございます。同じ日本人でありながら、日本で臓器を提供したいという子供がいるかどうかはともかくとして、受けられないという事態、アメリカに助けていただくという事態を非常にある種、手術は成功したので非常に有り難いなとは思うんですけれども、残念に思う一人でございます。 実は、昨日、うちへ帰りましてテレビのスイッチを入れましたら、初めて実は、これ、与党の方というのは全部私の行動を読んでいるのかなと思うぐらいでございましたが、初めて臓器提供のCMを、公共広告機構ですか、が流したCMがちょうど入りまして驚きました。別に読んでいるわけではないと思うんですけれども。 ただ、私、昨日拝見して、これ何のCMだろうと初めは思ったんですね。最後に、ああ臓器のドナーカードを皆さん持ってくださいというCMだということが最後に分かったんです、何だこれはという思いがすごくしたんですが。 まず、ちょっと通告を昨日の夜なものですからしておりませんが、官房長官、このCMって見たことありますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 余りテレビを見ないものですから、見ておりません。
○木俣佳丈君 ちょっと本当に何のCMをやりたいのかと分からないCMなんです。 是非、この後見ていただきながら、つまり何が言いたいかというと、ドナーカードはどこで取れるんですかと、これはいつも持っておりますが、これですね、これがどこで取れるかということが分かりません。それからもう一つは、何を記入してどこに丸付けると提供できるかということも何にもないんです。だから、要するに、ドナーカードを取りましょうということだけのCMでございましたので、これは是非善処をいただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) 政府の広報の責任者であるので、私も、じゃ、しっかり見て、私自身もドナーカードを持って家内にサインをしてもらっていますが、よく注意をして、政府の広報としてきちっと分かるように、拝見をまずして、見てから考えたいと思います。
○木俣佳丈君 よろしくお願いします。 さらに、ドナーカードがコンビニエンスストアとか郵便局さんとかいろんなところでもらえるということだったんですよ。私、この間、あるコンビニ、二つぐらいの種類行きまして、言ったら、置いていないですよと言われたんですよ。 だからこの辺も、あわせて是非、これはもう御好意でもちろん置いていただくとは思うんですけれども、臓器移植の協議会の方々からすると、ここここでもらえますよという話だったので早速行ったんですが。善処を是非、善処というか、是非お願いを再度強くしていただきたいというふうに思っております。 改めて、私、いろいろ伺いました。 例えば、心臓移植で本来助かるべき方が年間三百から四百人亡くなる、年間ですね。それから、肝臓移植では年間二千人が亡くなっているというふうに推測されているということで、この九年半で約二万人の尊い命が、移植をすれば助かった尊い命が亡くなってしまっているということを伺いました。また、腎臓、肺、それからその他、膵臓などを合わせますとかなりの方々が、助かるべき人が亡くなってしまっているということを改めて知って、非常に愕然となった思いでございます。 これは、もちろん受けたい方又は臓器提供してもいいよという了解がある方同士の、もちろんお互いの心と心の問題でございまして、提供したくないという方はもちろん、統計等々、内閣府が今年一月に出していただいたこのアンケートでも、二十数%は、いや、したくないと。これはもちろんちゃんとしないといかぬと思うんですね。 それはもちろん思うんですが、ただ、提供していいという方が、初めて四一%ということで四〇%を超えたという状況の中で、いまだ非常に臓器移植が薄いということが非常に残念であると重ねて思っております。 また、医療費というものをどう抑制していくかという、これを挙げると非常に何か打算的に聞こえるかもしれませんが、これはもう内閣を挙げての課題だというふうに思っておりますけれども、このカットも、やはり腎移植を例えば受ければ、そこから先、医療費が相当抑制されるようでございますので、こういった面からも非常にいいことであると。 唯一、実はドナーカードの裏に、先ほども官房長官、サインをされたということでございますが、このサインが、自署のサインがないとこれが機能しない世界で唯一の国であるということも学びまして、改めて非常に残念な思いでおります。WHOも、この日本の在り方に対して若干非難めいたコメントも出しているということを聞いておる次第でございます。 昨年の国会ぐらいから、この臓器移植法改正案というのが幾つか、何種類か出ております。ただ、国会に上程されることなく、審議されることなくそのまま行き過ぎているというような状況でございまして、元々、この法律は三年を目途に、めどに見直すという条文があるわけなんですね。 ですから、三年はおろかもう九年半たっているわけでございまして、先ほど、二万人、例えば心臓と肝臓だけで二万人の方が亡くなっているということから考えて、これは早急に、議員立法で今いろんな方から出されておりますけれども、これは内閣としてしっかり、立法の不作為又は行政の不作為ということにならないようなリーダーシップを発揮していただけないかと思うんですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の臓器移植法は平成九年に施行にたしかなっているんではないかと思います。 私が初当選時分にかなり議論を活発に、各党間を含めて行った末に成立をした法律でございますが、その際も、人の生死にかかわる問題ということで、倫理観の問題でありますからやはり党議拘束を掛けるべきではないということで、最終的に党議拘束をたしか掛けないで自民党も採決をした記憶がございます。 そういうことで、今御指摘のように、臓器移植法が導入されながら、施行されながら期待したようなケースがまだないということは、私も実は個人的には非常に気になっておるところでございまして、今与党サイドから二つの法律が去年の通常国会に出ているようでございますけれども、衆議院の方で継続審議になっているということでございます。 今申し上げたように、今回のポイントは、御案内のように、小児、子供さんへの移植をどうするか、あるいは本人の署名がない場合の扱いをどうするのかというところで、これまた非常に倫理観にかかわる重大な問題だと思います。 したがって、政府として不作為ではないのかと、こういう御指摘でございますけれども、やはりこういった倫理観に深くかかわる問題については、是非国会で各党間、各会派間でしっかり議論していただいて、答えを出していただくということが大事なんではないかというふうに思っているわけでございまして、私どもとしてもそれを見守っているというところでございます。
○木俣佳丈君 塩崎さんらしくない御答弁かなと伺っておるわけでございまして、何かというと、やはり条文でその三年見直しというのが入っているということであるならば、いや、今までの内閣はともかくとして、いや、おれの内閣とは言いませんでしょうが、私の内閣の中では、とにかくこれを私が何とかしましょうということを是非言っていただけないんでしょうかね。 もちろん、これは倫理、個人個人の倫理に基づくような話ではございますけれども、再三申し上げておりますように、だれもかれも臓器を提供しなさいよ、それが普通の人間のやることですよという法律ではございません。つまりは、自分が是非、他界し天に召されたときには、やはり何とか使って命をつないでいただきたい、こういう方が提供し、そしてまた、私も、この友人がいつも言うように、もしいただけるものであるのならば是非させていただきたいと。 例えば、独り身でも大変でございますけれども、小さいお子さんを育てながら、まだ四十代なんですね、私の友人も。そこから先、人工透析を例えば週に今三日でございます。三日は簡単に言うと仕事はできません。ですから、塾の教師をされながら頑張っているということでございまして、金銭的には政府の方が全面的な支援をいただいておりますので、これは大変助かるわけでありますけれど、やはり上げてもいいよという方ともらいたいなという方をつなぐものが、その導線が細過ぎるわけなんですよね。 ですから、再度伺いたいのは、もちろん国会に任せる、任せていいものと、いや任せるだけでは駄目なものとあると思うんですが、是非リーダーシップを感じる御答弁をいただければと思うんですが。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生御案内のように、これは議員立法ででき上がった法律でございます。大変な経緯があって、私も議論に参加をしたのを記憶しているわけでありますが、この見直しでありますけれども、この附則の第二条というところに見直しが書いてございます。「この法律による臓器の移植については、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行の状況を勘案し、その全般について検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきものとする。」と、こうなっておりまして、政府ももちろん考えなければいけないことではございますが、経緯があって議員立法ででき上がったものでもございますので、この見直しというのもやはり国会も見直していただいて、政府ももちろんあらゆる努力はするべきだろうと思いますが、やはり院の、議院、国会の御意思が一つの方向にまとまっていただかないと法改正がなかなかできないわけでありますので、既に自民党の議員、公明党の議員から二つのこの法律案が出ているわけでございますので、是非、木俣先生も場合によっては賛成者に加わって、賛同者に加わっていただいて、これ衆議院のあれかも分かりませんからなかなか難しいんですが、場合によっては木俣案も出していただいて、院としても考えていただくことが大事なのかなということで、そういう意味で、見守っているという意味で私どもとしても、政府としてもよく考えていきたいと、このように思っております。
○木俣佳丈君 もう少し前向きに是非とらえていただければなと思います。 院としても、私個人としても精一杯働き掛けはさせていただきたいというふうに誓いたいと思いますので、官房長官も是非、先ほど個人的にはというお話がありましたように、個人的かどうかはともかくとして、精一杯努力を是非いただきたいというふうに思います。 そういう中で、先ほど申しましたように、提供したいという方が四〇%を初めて超えたそうでございまして、ただ、十分情報がないよという方が八〇%を超えていると、八〇・五%ということのようでございます。まずは持っていただくということがやはり大事であり、そしてまた、持っているだけではなくてしっかりと記入をしていただくということが大事でありますので、先ほど、これは繰り返しになりますけれども、是非、官房長官からこの広報の在り方、そしてまた、置いていただけるところにはしっかり置いていただくと、目立つところに置いていただきたいということを重ねてお願いを申し上げたいと思います。 もう一問だけこの臓器関係で御質問したいと思いますけれど、平成十九年度から政府管掌保険カードのこの裏に臓器提供意思の表示欄というものが設けられるようになっております。ただ、残念ながら、他の保険者にその運動が進んでないということでありまして、また、運転免許のこの裏にも、これは国家公安委員長の管轄ではございますけれども、シールを張ること、シールがあるんですね、シールを張るようにはなっておりますけど、しかし、例えば欧米ではあるというふうに、私見たことはないんですが、聞いておりますような、チェックをしていけばそのまま運転免許の裏側でドナーカードになるような仕組み、これは特に法律を変える必要ないというふうに思っておりますので、是非お二人、大臣からこの辺り、政府管掌保険で十九年からこれは始まるわけでございますので、そのほかのところにも広げるような是非運動を進めていただけないかと思っております。
○委員長(藤原正司君) どなたから。
○木俣佳丈君 まず官房長官じゃないのかな。まあ国家公安委員長から、それじゃ。
○国務大臣(溝手顕正君) 私の方から先に答えさせてもらいます。 運転免許証の問題でございますが、現在、運転免許証の裏面の備考欄に免許の保有者が自発的にその意思を表示できるドナーシールというのを張ることができるような取扱いを既にしておるところでございます。 このドナーシールというのは正にドナーカードと全く同じ効力を持つものというように定められておりまして、警察におきましては各都道府県の免許試験場等において窓口にこのシールを置いていたり、あるいはそれ以外にも交番とか警察本部とか警察署とかということで、全国で今千七百八十一か所の案内窓口を利用してこのカードにシールが張れるようにやっているところでございます。 今後とも、各都道府県の警察におきまして、その運転免許試験場において必要な協力ができるように警察を督励してまいりたいと、このように考えております。
○大臣政務官(菅原一秀君) 政府管掌健康保険のことについてもお尋ねがございましたので、補足をいたしたいと思っております。 平成十五年に健康保険法の施行規則等の省令を改正いたしまして、木俣先生御指摘のとおり、政府管掌の保険証については既に始まっております。 あわせまして、そのときから、健保組合並びに国保につきましても、この被保険者証への意思表示欄の記載を可能とするように省令を改正したところでございまして、現在、一部の健保組合や三十七の市あるいは町で国保に既に行われております。 移植医療につきましては、国民の理解を深めるということにおきましては大変重要なことでございますので、国及び地方公共団体の責務でありますので、今後とも意思表示の機会の普及に更に努めてまいりたい、このように考えております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、政府としてもしっかり広報せいという話がありました。 政府広報は広報でやっているんですが、先ほど先生がおっしゃったのはどうも公共広告機構という民間のテレビ局が集まってやっていただいているもののようでございますので、その内容についてはまた私どもも何ができるのか考えたいと思いますが、しかし、政府は既に新聞の広告とか確かにやってはおるんですけれども、先生からの御指摘を踏まえて、よりこれが理解が深まるような形に改善は進めていきたいと、このように思います。
○木俣佳丈君 分かりました。 是非、それが民間の団体であろうと、基本的には公共の電波の中なものですから、しっかり分かるように指導をいただきたいと思いますし、公安委員長の方から、シールは同等の効力であるということは分かるわけでございますが、手間暇、そのぐらいやれよという気持ちも分かるんですけれども、裏側にそういう表示があれば、そのままチェックできるようになっていればもっと非常に楽にできるわけなものですから、これは特に法律を変えなきゃそれができないというわけではないと思いますので、前向きに御検討いただきたいと御要望申し上げたいと思います。 次に教育関係のお話をしたいと思いますが、再生会議が、先ほども山谷補佐官と話をしていましたら、今週も四回か何回ですか、非常にたくさんの頻度でされている。私もインターネットで議事録等々、全部ではございませんけれども、拝読させていただきまして、精力的にされているのはよく分かるわけでございますが、私自身、四人子供がおりながら、本当に教育でいろいろ考えあぐねておるわけでございますけれども、この再生会議より前に、自分も教育観というものをしっかり持ちたいと思って、いろんな方と対話をしながら自分の哲学というのか、構築をしつつあるわけでございます。 その一環で、実は私が住んでいる愛知県の豊橋市というのがございますけれども、ここもやはり市長、教育長ほか非常に教育に熱心に頑張っておりまして、二十二の中学校、それから五十二の小学校がございます。七十四の小中学校がありますけれども、この際全部私も回らせてもらおうと思って、現在、実は三十四校ぐらい回らせていただきました。ただ行って見るだけではなくて、生徒さん、児童さんの様子を見るだけではなくて、先生と話をいろいろしようと。今日も実は同僚議員の先生がいらっしゃいますけれども、先生の生の声を伺おうと。 そうしましたら、ほとんどかなりの方が、私が中学のころに教わっていた先生がいるんですね。恥ずかしい思いをしながら回らせていただいたり、さすが校長先生だな、教頭先生だな、また先生だなと、改めて、ああ自分も先生によって変えられてきたな、変わることができたなと思いながら、昔のぼっくう小僧だったころの小学校、中学校時代を思い出しているというようなことでございまして、やはり現場から声がどれだけ上がっているのかなというのが今日の質問の骨になるところでございます。 私もこの再生会議のメンバーの方々、非常に親しい方も何人か実はいらっしゃいます。けれども、私はあえて申し上げなきゃいけないのは、現場の先生がどんな思いをしているかというと、もちろん先生も入っていただいています。非常に親しい私も方で、正論を述べられる方々でございます。ただ、愛知県豊橋市の中都市の先生からすると、我々の代表者なのかなというのが基本的な気持ちのようでありまして、東京や大都市で、この一次報告を改めて見ますと、公教育はもう機能不全だということを一番序文に書いてあるんですね。これは私は看過できない文章です。公教育が機能不全になっているところもある。だけれども、私が回ってきた愛知県の豊橋市では、又は私が知る範囲の範疇では、機能不全ではないと私は思います。 事実、今日も公立高校の入学試験があります。愛知県は、私学の方も頑張っておりますが、圧倒的に公立の高校が頑張っています。圧倒的です、これは。ですから、そういった現状を考えたときに、公教育は破綻している、または再構築しなきゃいけないというのは非常に私は当たらないというふうに思うんですが、主宰をされるお一人である官房長官からその御意見を伺いたいと思いますし、それから、メンバーについて、じゃだれを入れりゃいいかと、私は別にここで提案できるような方があるわけじゃないんです。ただ、現場の先生方が、うん、そうだなと、あの人らが入っているならおれたちの話は行っているなということを言えるような方が入るべきだと思うんですが、この二点、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 安倍内閣スタートする際から教育再生というのが重要課題の大きな柱だと、こういうことで教育再生会議をスタートさせていただいたところでございまして、今御案内のように、一月に一次報告というのが出ました。広範な問題について指摘をしていただいておりますけれども、特に公教育の再生というのに力を入れていただいて議論していただいたことは事実でございまして、その問題意識は引き続き持ち続けながら、今各グループに、今三つに分かれていますけれども、分科会が御努力をしていただいているわけでございます。 機能不全というのは、全部が機能不全じゃないんじゃないかと、こういう御指摘がございました。 それは先生がおっしゃるとおりであって、多くの先生方はそれぞれ頑張っていただいて、そしていい教育をやっていただいているというふうに我々も確信をしているわけでありますけれども、しかしながら、一方で様々な問題があって、去年の臨時国会の間に未履修の問題も出ましたが、これは主に高校の問題ではありましたけれども、一部義務教育のところにもありました。 それから何といってもいじめ、自殺、これが小学校から起きるという信じられないことが多く見られるということで、そういう意味で問題意識を持ちながらやっているわけでございまして、先生御指摘のように、全部が機能不全だというようなことを言っているわけではないけれども、一方で看過できない、機能がうまく回っていないというところもたくさんあるということも同時に真実であろうかということで、様々な提案をさせていただいたということでございまして、そのまとめ役として山谷補佐官が頑張ってくれていると、こういうことでございます。 今、現場の先生が入ってないじゃないかと、こういうお話でございました。 メンバー十七名でございますが、中で確かに教育関係者という意味においては、広い意味で、例えば資生堂の池田さんも東洋英和の理事長であるとか、それから教育委員会あるいは教育長、そういった方々、メンバーの方々もおられますけれども、現場の先生出身という意味では京都の立命館大学の今は小学校の副校長をやっていらっしゃる陰山先生、この先生は最も多くしゃべる先生の一人でありますが、現場の話を熱を込めていつもお話をいただいておりますけれども、あと高校という意味では、義家、カリスマ先生でありますが、先生でありまして、小中の先生という意味では確かに現場はお一人ではございますけれども、教育長あるいは教育委員、そういった方々にお入りをいただいている。 それともう一つは、やはり現場が大事だという先生の御指摘は全くそのとおりであって、今教育再生委員の先生方には現場に出向いてもらおうということで、全国にいろいろ回っていただいて現場を見ていただいて、そこからいろいろな御意見や御批判をちょうだいをして、それをまた再生会議での議論に反映していこうと、こういうことでやっているところでございます。
○木俣佳丈君 私も陰山先生は親しいんで、どんな御意見されているか、これも全部見ております。しっかり現場の意見をとらえておっしゃっているというように思います。また、池田さんも非常に個人的にも親しくさせていただいていますので、駄目だということではないんです。ただ、要するに、客観的に見て現場の代表であるというふうに、何というんでしょうか、田舎の先生というと、田舎の先生が思っていないですよということを私は言いたいんですよね。 京都の教育長は、もちろん京都の教育は、今日も京都の委員がいらっしゃいますが、すばらしい、やはりまた京都ならではの趣向を凝らした教育をされているのも私もよく存じ上げています。もちろん、そうでありながら、やっぱり首都圏とか大都市の話じゃないですかというような気持ちが、やっぱり先生方はみんな見ているんですよ、実はホームページ。ホームページ見て議事録全部読んでいるんです、実は。 そういう中で、ちょっとそれはねというような気持ちが先生方の中に起きていますよと、勘弁してくれというような気持ちがかなりあるということは、私、現場を歩いた者としてお伝えしたいと思いますし、たしかワタミの渡邉社長がおっしゃっていたように、えっ、今から現場の視察という声が議事録にも載っておりましたように、現場を知っている人がここへ入っているんじゃないですかと、今更現場へ行くというより、それを持ち寄った人が入っているんじゃないですかという意見があったように、私は今から現場視察というのはいかがなものかなという、まあ時間の無駄とは言いませんけれども、それはもちろん全部を知っている方が全部入っているわけではない。だけれども、それよりも、やはり五月という目途を定められながらまとめ上げていくならば、違う方法じゃないかなということを思いながら見たり聞いたりしている次第でございまして。 教育再生という言葉が、今週解散するんでしたっけ、今月解散、産業再生機構というのがたしか、あれですね、これで解散します。大変な斉藤社長がらつ腕を振るわれて、一定の成果がというか、非常に頑張られた方々が多かったと評価しておりますが、産業再生と教育再生って並ぶとすごく違和感が私はあるんですね。人間を再生又は教育を再生するというその言葉が非常に違和感がありまして、やはり、例えば学校文化の再生であるとか教育環境の再生であるとか。 だから、私が言っているのは、教育自体がもう死に絶えようとしているとは思っていないということなんです。ただ、片方で、官房長官が今おっしゃるような、現実に問題は噴出していると、戦後の教育はやはり私もいかがなものかということは同一の多分思いがあるんです。ただ、どこもかしこも壊れていると、こう言われると、私は、要はそれは違和感があるということを思っておるんですけれども、言葉も含めて変える思いはございませんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生がおっしゃったように、思いは同じではないかと、こういうことでありましたが、やはり危機感を持っているがゆえに教育再生という言葉を総理も使ったんだろうと思います。 さっき申し上げませんでしたけれども、やはり学力の低下であるとか、あるいは学級崩壊が小学校一年のクラスから起きるというのはちょっとかなり危機的なことで、これが全部ではあるわけではないんですけれども、やはりそういったことを考えてみると、やはり教育も再生をしないといけないという危機感から出てくる思いを込めた言葉というのはそれなりに意味があるのかなと。別に、産業と同じアナロジーで別に言っているわけではなくて、やはり危機感を感じるがゆえに何とかしたいと、それがこういった言葉になったということでありまして、先生がおっしゃったように、教育環境の改善であるとか、そういう言葉にしたらどうだということでございますが、思いは多分同じでありますが、言葉も大事でありますけれども、一方で中身も大事でありますので、今後、先生の御指摘を念頭に、中身を少し今まで以上にまた頑張って充実していければなというふうに思います。
○木俣佳丈君 それで、今中身というお話がありましたんで、中身の例えば一つでありますが、ちょっと質問順が変わるかもしれませんが、例えば再生会議で授業時間を一〇%アップ。私も、授業時間というか授業内容の三割削減のときに、とんでもない話だと私は思った口でございます。要は、教科書を三割削減してどんなんなるのかということを思ってずっとまいりました。 ですから、しかし、この授業時間、今一〇%アップというのが果たして現実的かということを是非お考えいただきたいというふうに思うんです。これは、小学校ではこれは確かに一〇%アップすることはできます。ただ、中学校では土曜を使う、又は今日新聞にちょっと出ていましたね、夏休みを使うということができなければ絶対にこれ一〇%アップはできません。もうぎちぎちになっているんですね。もちろん、七時間目なんという話もありますが、そういう非常にイレギュラーな方法しか一〇%アップはできないんですけれども、これは多分文科の政務官に伺った方がいいのかな。どうですか。
○大臣政務官(小渕優子君) ちょっと通告をいただいておりませんので……
○木俣佳丈君 いや、通告していますよ。いや、ちょっと待って。
○委員長(藤原正司君) 山中内閣審議官。
○木俣佳丈君 いやいや、じゃなくて。政務官に聞いたから政務官答えて。
○大臣政務官(小渕優子君) 教育再生会議の方で、基礎学力の向上のために十分な学習の時間を確保するということでこの授業時間の一〇%の提言がされたということでありますけれども、この授業数一〇%増加につきまして、一週間の授業時数の増加といった方針だけではなくて、例えば夏休みとかの長期休業の短縮、あるいは授業の一単位時間の弾力的な運用など、そうしたことを組み合わせることによりまして実現できるのではないかというふうに考えております。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、小渕政務官から御説明したとおりでありますけれども、私も見てびっくりしたんですけれども、小学校、中学校の授業時間、大体今五十分でやってきていますけれども、その単位時間数を、自らがそのくらいの年次だったかなというころと比べると相当減っているんですね。例えば国語の時間が、昭和四十七年に中学校だった人は五百二十五時間だったのが、今三百五十時間、五十単位といいましょうか、そんなふうになっている。小学校でやはり国語で、これ、平成四年ぐらいまでは大体横ばいで来ていました、千六百一単位時間だったのが、今千三百七十七というようなことで、かなりこれ減ってしまった。 もちろん、土曜日を休日にした、休みにしちゃったということもありますけれども、しかし何とかこれ工夫をしてやっていかなきゃいけないという思いは多分先生も同じだろうと思うので、いろいろ考え方があって、夏休みを減らすことをどう考えるかとか、いろんなことがあると思いますけれども、しかし、いずれにしてもちょっとこれは激しく減っているなと。これは今の国語だけじゃなくてほかの時間についても同じような傾向が見られますので、それについて何らかの形で対応しないといけないんじゃないかというのが今教育再生会議の中で出てきている意見でございます。
○木俣佳丈君 今政務官が、減っているのは確かだと思うんですね。確かに、授業時間をアップさせれば学習効果も上がるというのもあるかもしれませんけれども、例えば他国で、私が分かる範囲だとフィンランドが一番少ないかな。フィンランドなんかでは日本よりも授業時間は少ないのにああいう成績を上げることができるということで、特に絶対に授業時間を上げないと効果は上がりませんよということとは違うと。やはり、官房長官や我々の世代のときの学力観というものがもちろん違うというか、変えてきたというか、という中で、今のゆとり教育というか、ということになって、どんどん減っていったという事態になったと思うんですけれども。 いや、私が言いたいことは、だから授業時間を増やすなら増やすでいいけれども、いいけれどもというか、要するに、例えば小学校は一〇%増やせますよと。だけれども、中学校で一〇%は今の体制、週二日お休みというような体制で増えることはないです。 だから、今政務官が言ったように、例えば土曜半日を復活させるとか七時間にさせるとか、これは七時間は、これは僕は無理だと思うんですよ。物すごい進学優先の学校だったらいいと思うんですが、これ部活が削られるという話になりますので。七時間にさせるとか、あと夏休みをこれは削るんですけれども、夏はエアコンないとこれめちゃくちゃ暑いですよね。暑いなんてものじゃないと思うんですよ。さっきも、もう子供は湯たんぽだよと現場の先生がお隣にいらっしゃいますから言われまして、本当にそうです。本当に暑いんです。もうむんむんどころじゃない。そんな中でやるならば、エアコンを是非入れるべきだと私は思うんですよ。 だから、いずれにしても、小学校でも難しいのが、中学に行ったときに一〇%アップして夏も出てこいといったって、これは効果は上がらないんですね。 だから、やはりもうちょっと考え方を整理して、単純に一〇%ということだけではなくて、じゃ教科書の内容はどうか。特にこれ、小中学校もう断層がすごいですよね、これ。要するに、小学校は楽しいって子供たちは言うんです。うちの子もそうなんです。中学に入って、まあ今の中学は、実は愛教大の附属に行かせていただいていまして、非常に面白い教育をしています。だから、たまたま面白いって言いました。ただ、私が学校を回っていて、私は中学二年とか三年のときにちっとも学校なんて面白くなかったですね。だから、基本的には今は小学校のところでは楽しい、だけれども、楽しいということは相当教育内容が減っていてまあまあやれちゃうということで楽しい。だけれども、中学へ行ったら今度は高校受験がありますから、前と一緒なんですよね。だから、我々のころよりも断層がすごくあるんです。だから、そののり代をどう付けるとか、そういう話も余りないじゃないかなと私は見受けるんですよ。 それから、例えば、ついでにいろいろ言っちゃうと、小学校はなぜ担任が全教科見るんでしょうかということですよね。小学校だって教科担任である程度やっていけば、もっと先生は余裕が出て授業の研究ということに時間割けるんじゃないでしょうかね。 だから、その内容ということでお話があったので、幾つか御提案のようなお話もしましたけれども、何というのかな、今度三法を御用意されているわけでありますが、そのことで本当に画期的に教育現場が変わるのかな、又は子供たちの目がきらっと輝くような子供たちが増える、これをもちろん日本人ならだれでも求めるわけでありますが、そういうふうになるかなというと、これはなかなか難しいんじゃないかと、こういうふうに思うんですがって意見を聞いても、いやそうは思わないと言われるので、意見を聞くのをちょっとやめさせていただきます。 私が聞きたいのは、済みません、多分聞いても同じ、(発言する者あり)済みません、意見の方をちょっと。 私、一点、現場の教師がやはり大変だなと思っておりますのが、例えば給食費の未納又は免除というか、就学援助ですよね、要保護というんですか、又は準要保護という言葉で何か市からお金が出るらしいんですが、これびっくりしたのが、東京のどこぞのところだけがその補助を受けているのが二割とか三割とかっていう話がありましたが、それだけじゃないんですね、実は。我々の豊橋でもある地域、ある地域、いや、一つ二つではないんですよ、二割ぐらい行っているんですよ。これは私、異常だと思うんですよ、二割超えるということは。つまりまあ三千円、四千円、五千円ぐらいの給食費が払えなくてというのは、これは二割を超えるというのは異常だと官房長官、思いませんか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 給食費を払わない方が、父兄が二割おられるというんですか。 ちょっと私手元に持っていないんですが、全国ベースで見る限りはもっともっと少なかったような気がいたします。一%ぐらいだったと思うので、愛知県が二割だというお話なんですか。
○木俣佳丈君 それは未払の話ですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 未払。
○木俣佳丈君 未払、未払ね、はい。
○国務大臣(塩崎恭久君) ええ。未払は全国でたしか一%ぐらいだったと思いますので、今のちょっと二割というのが……
○木俣佳丈君 官房長官に通告していないので、多分あれだと思うんですが。 未払は多分一%ぐらいだと思うんですよ。これはもう未払になると大変ですよね、たしかね。もうとにかく先生が、担任の先生がとにかく電話して払ってくださいってお願いに行って集金するんですよね。これもう本当に僕は大変だと思う。町内会費を私集めたことありますけれども、これだってもうたまったものじゃないんですよ。十何軒集めるだけで、もう夜、朝全然いない人がいるんですよね。これを四十人いて、たとえ一%でもこれは大変なことだと私は、一%よりも、そういう地域では、地域ですね、あるエリアでは多いと思います。 私が言っているのは、そうではなくて、行政が所得水準に合わせて支援をするんですね、給食費出しましょうという支援。これが二割超えているところが結構あるんですよ。 そういった状況、例えば、じゃ仮にということでいいですよ、今データを持っていらっしゃらないからあれだけれども、仮に二割を超えていた地域があるとすれば、どういうふうに思われますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 手元にちょっとないので知っている範囲で申し上げれば、たしかあれ足立区だったか、都内でもそういう教育支援を受けている生徒数が増えているという話は私も聞いているところでございます。 それが、どういう原因でそうなっているのかというのはそれぞれ見てみないといけないことだと思いますが、恐らく昨今、この格差の議論を盛んに我々しているわけでありますけれども、それにつながるようなことではないかなというふうに思うわけであって、この格差の拡大と固定化を我々としては止めなければいけないということで底上げ戦略などをやっているわけでありますが。 なお、今の御指摘の点については中身をよく見て、なぜ支援をしなければいけない状態になっているのかということを分析をした上で政策を正しく打たないといけないんじゃないかなというふうに思っておりますし、恐らく文科省ではそれぞれ考えていることではないのかなというふうに思います。
○木俣佳丈君 来週も質問をする機会がありそうですので、来週にまた回したいというふうに思いますけれども、それと、実はその支援をされる場合にいったん親に入るんですね、お金が。そこから学校に払うんです。つまりは、市から直接要は学校には行かないということになっていて、実は親が月初めにもらうそうですが、そうするとそれを使っちゃって払えませんと、こういうふうになるらしいんですよ。 だから、こういった細かいところなんですが、やはり改善をしないと、これは先生が本当に借金取りになっていたらもうたまったものじゃないということのようです。 またいろいろ、いろんな教育観に従ってぶれる中で、いろんな調査を掛けると。この調査が本当に土石流のようにどおっとこう流れてきて、現場の先生が、特に教務ですかね、特に中心になってもう大変な思いでそれを記入するということらしいんですよね。 ですから、そういうのを全部、全部とは言いませんけれども、ある程度取り除いて、あとは授業で勝負してちょうだいよという環境をつくるというのが正に学校文化の再生に私はなるということを思いますので、済みません、余った質問は来週に回させていただくと。 それから、さらに、済みません、リサイクル関係の話は、政務官に来ていただきながらなんですが、来週に回していただくことにしまして、最後に意見を官房長官から、こういった調査とかいろんなものが一杯あり過ぎて、もう教師が疲弊しているということをどう思うかという御意見を伺って、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(塩崎恭久君) この問題も教育再生会議で大分出ている問題でございまして、確かに先生がいろんなことをやっているうちに、本来やらなきゃいけない子供、生徒との正面から向き合った対話をするのに、もう疲れちゃってできないというような話も間々聞くわけでありまして、それについて何とかそういう本業以外、本業といったらあれですけれども、教育の現場の生徒との向き合う時間を確保するために何ができるのかということを教育再生会議でも議論を深めるということになっていると私も理解をしておりますので、山谷補佐官にこの場でお願いをして、しっかり議論するようにお願いしたいと、こういうふうに思うところでございます。
○木俣佳丈君 おこたえできるようにしてください、是非。
○委員長(藤原正司君) 午後二時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時五十分休憩 ─────・───── 午後二時三十分開会
○委員長(藤原正司君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日です。 午前中の質疑とは少し観点を変えて、幾つか主として官房長官と高市担当大臣にお尋ねをしたいと思います。 まず最初に、第一の課題は、去年十二月の十三日に、国連の総会で障害者権利条約が採択をされました。もう長い経過は省略しますが、随分、数年前から専門委員会でいろいろ検討がなされてきて、一時期はかなり難しいのではないかという観測も流れましたけれども、何とか各国及び各国のNGOの皆さんの御協力で基本合意が得られて国連総会で採択をされた、こういうことであります。外務省もこの問題については日本の各NGO団体とも協力をして取り組んできていただいているというふうに承知をしております。 そこで、まずこの障害者権利条約の採択に至るまでの経緯、あるいはこれまで日本政府としてどのように対応、御努力をされてきたのかについて御説明を求めたいと思います。
○政府参考人(木寺昌人君) お答え申し上げます。 二〇〇一年十二月に、障害者の権利及び尊厳を保護・促進するための包括的総合的な国際条約を検討する委員会を設置する決議が国連総会でコンセンサス採択されまして、これを受けまして、二〇〇二年七月に障害者権利条約アドホック委員会第一回会合が開催されました。以降、八回にわたる会合により本条約案の検討が行われまして、その結果、先生御指摘のように、本条約は昨年十二月、第六十一回国連総会本会議におきまして採択されるに至りました。 我が国は、本条約が障害者の権利を保護、促進するための包括的かつ総合的な条約であるという重要性を踏まえまして、起草段階から交渉に積極的に参加してまいりましたという経緯がございます。また、我が国は本条約の作成交渉の早い段階からNGO等と協力してきております。 例えば、アドホック委員会第二回会合以降、障害のある当事者であり専門的知見をお持ちの弁護士の方に政府代表団顧問としてアドホック委員会の会合に参加していただいてきました。さらに、アドホック委員会が開催される際には、事前に障害者施設に携わる関係省庁とともに障害者の各種団体との間で意見交換会を開催し、政府としての対処方針を策定するに当たり参考とさせていただきました。
○朝日俊弘君 今、御報告、御説明があったように、大変障害者の問題、とりわけ障害者の差別をどう受け止めるかと、そしてそれをどう克服するかという観点から考えて、大変重要な条約であるというふうに思います。 ところが、なかなかそのことについての、余り知られていないというか、十分知っていただいていないということがありますので、今日はあえてこの問題から取り上げたわけですが、いろいろ御理解いただいていないことの一つの理由として、まだ日本語訳ができていないと。英文でもう私も手に入れているんですけれども、なかなか英文で読むのは少々つらいところがあって、日本語訳が早くできないのかなと思っているんですが、外務省さんの方では、仮訳でも結構なんですけれども、作られると思うんですが、いつごろまでに作られるのか、ちょっと参考までに聞かせてください。
○政府参考人(木寺昌人君) お答え申し上げます。 本条約の仮訳文につきましては、署名に向けまして、正文テキストの文言の意味をできるだけ正確に反映するように、また、我が国が既に締結しております他の条約や国内法令における用語との整合性などを勘案しながら慎重に検討の上作成しております。このように、仮訳文は署名の前提として作成するものでございますので、署名の時期的見通しが固まっていない現時点で仮訳文の完成のめどをお答えすることはなかなか難しゅうございますが、必要な検討を更に鋭意進めてまいりたいと考えております。 なお、我が国が多数国間条約の署名を行います際には、外務省ホームページに仮訳文を掲載するようにしております。
○朝日俊弘君 確かに、きちんと検討をしなければいけないというのは御指摘のとおりなんですけれども、慎重過ぎる余りにずるずる日にちがたってしまっても困るわけですね。 そこで、今御説明の中にもありましたが、これはちょっと官房長官にお尋ねしましょうか。この条約を国内で批准するといういろんな手続があると思うんですが、その最初の手続として、今お話があったように署名をするという段階があるんです。聞きますと、今月の三十日からその署名という手続を始めてもよろしいという、こういうことになっているようです。 私は、この間、日本政府がそれなりに努力をされてきて、ある意味では率先的な役割も果たされてこられたわけですから、まずは他国に先んじていち早く署名してほしいと期待をしているわけですけれども、この最初の手続となる署名についていつごろをお考えなのか、お聞かせください。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今外務省の方から御説明申し上げましたように、この条約については日本はかなり初めから深く関与をしながら今日を迎えているわけでございまして、特に自由権的な権利と社会権的な権利を広範に規定している、先生今おっしゃったように大変意味のある条約ではないかと、こう思っているわけであります。 確かに、御指摘のように三月三十日からこの条約の署名が可能になるという、開放されるということになるわけであります。現在、政府部内では、国内の関係省庁たくさんあるわけでありますけれども、関係各課を構成員といたします障害者権利条約に係る対応推進チームというところでこの条約の署名、さらには締結に向けて国内の法制度による実施措置、まあ担保措置ですね、こういったものを含めて必要な検討を行っているところでございます。 御案内のように、条約を批准していくためには、国内の条約に基づいて必要となる法改正があるならばそれはそれできっちりやっていかなきゃいけないということで、現在、この対応推進チームというところで検討を行っているところでございます。
○朝日俊弘君 それで、いつごろをめどに作業を進めておられますか。
○国務大臣(高市早苗君) 法制度の改正についての時期の、あっ、申し訳ございませんでした。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、国内の法制度でいろいろかかわってくるであろう法律がどこまであるのかということを今検討しておりまして、かかわる可能性があるのは、例えば障害者基本法であるとか、最近の施行になりました自立支援法あるいは学校教育法等々、広範にやはり検討をしていかなきゃいけないということで、先ほど、推進チームというところで署名、そしてまたその後の締結について検討をしているところでありまして、今まだ時期としていつというところまで至っておりませんが、どの程度の広がりのある国内担保措置をとらなければいけないのかということを調べているところでございまして、それを全くやらないで、ただ署名するというわけにはなかなかいかないのかなということで、今直ちにいつということは申し上げられないということでございます。
○朝日俊弘君 いや、だからいつと聞いていない、いつごろをめどに取りまとめの作業をしますかとわざわざ丁寧に聞いているんですよね。ですから、もちろんいろいろこれから後、続けて質問をいたしますけど、幾つかの段取りが要ると、だからそのためにチームをつくって一定の検討期間が要ると、それは分かります。分かりますけど、それが例えば何年も先になっちゃったら話にならないわけで、いつごろをめどにというのは言えませんの。いつとは聞いていない。いつごろをめどに作業を進めたいと思っていますか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げたように、担保法制をきちっとしないといけないということで今いろいろと鋭意検討をしているわけでございますが、先生がおっしゃるように、何年も先じゃ困るというのはもうそのとおりであって、これはもうさっき申し上げたように、日本は最初からかなりコミットしてまいりましたから、できる限りこれは早く署名をして、そして批准の手続に入りたいと、こう思っているわけでありまして、先生がおっしゃっているような、そんな先ということを念頭に置いていることは決してないということだけ申し上げたいと思います。
○朝日俊弘君 もうこの点だけでやり取りしているつもりもありませんので、できるだけ早く署名から批准に至る手続を進めるように努力をしていただきたい、強く要望しておきます。 そこで、署名の手続と同時に、あるいはその次にと言った方がいいんでしょうか、条約の批准をするという手続があると思います。 そこで、高市大臣にお尋ねしたいんですが、先ほど官房長官もお答えになったように、その批准に当たっては国内法をいろいろ整備しなければいけない、検討もしなければいけない、場合によっちゃ新たな法制度も考えなきゃいけないと、こういうことであります。そこで、批准に向けて政府としては今後どんな対応をしていこうとされているのか、基本的な考え方についてお尋ねしたいと思います。 ちなみに、この参議院の内閣委員会では、既に国連における障害者権利条約の採択を念頭に置いて、それに向けての制度の整備を早急に進めてほしいと、こういう決議もさせていただいているわけで、現時点では、いついつという話になるとまたさっきの議論に戻っちゃうかもしれませんので、基本的に政府としてどんな作業をどんなふうに取り組んでいこうとされているのか、方針をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 恐らく、署名と批准の間に法制度を整えるのか、署名と批准の間をできるだけ短く対応していこうと思うと、署名までにある程度この法制度の改正も含めて骨格を見いだしておかなきゃいけない、こういう状況だと思います。 現在、政府では、先ほど官房長官がお答えになりましたように、障害者権利条約に係る対応推進チームの方で検討いたしておりますが、現在、条約の内容につきまして、十分精査すべく、条文ごとに必要な検討を行っている段階でございますので、この法制度改正、実際に国会にお示しするというようなことにつきましても具体的なスケジュールを現段階で明確にするのは難しいのが現状ですが、条文ごとに丁寧に議論を進めて、できるだけ早く早期締結に向けて努力をしたいと思っております。
○朝日俊弘君 それで、是非着々と進めてほしいわけですが、今もちょっとお話があったように、その署名から批准にかけての作業をどういうふうに進めるかというのは結構微妙なところがあると思うんですが、私の希望は、さっき外務省からもお答えがあったように、署名という手続にはどうしても仮訳というか、訳が必要だと。多くの関係者の皆さんに知っていただかなきゃいけないわけだから、そうするとやっぱり日本語訳が欲しいと。だから、日本語訳は割と早く欲しいんですよね。で、皆さんに知っていただいて、皆さんからの意見もいただきながら、国内法整備をどう進めたらいいのかと、こういうステップになるんじゃないかと私は思うんですね。 ですから、これは要望としてお聞き留めいただきたいんですが、英文のままだけずっとあって作業が遅々として進まないということは避けたいので、ある時点でできるだけ早く多くの皆さんに日本語訳、仮訳で結構ですからお渡しできるようなステップを踏んでいただいて、その上で、法整備について何がどう必要かという検討に入るというふうなステップを踏んでいただきたいなと。これはお願いでありますので、是非よろしくお願いいたします。 さて、訳文がないので詳細な中身について入ることは今日は避けたいと思いますが、二点だけ、私なりにこの条約を読んで大変重要だなと思っている点があります。 この点について考え方だけでもお聞かせいただければと思うんですが、その第一点は、この条約の中で差別とは何かという定義があるんですね。まあいろんな考え方があると思うんですが、今回の条約の中で、ちょっと難しい表現になるんですが、合理的な配慮を行わなかった場合も差別に当たると、こういう定義があるんです。 少し具体的に例を挙げると、例えば障害を持った労働者が職場に行く。ところが、その職場が、車いすも通れないとか机の高さが非常に高いとかいうことで、労働環境そのものが整っていない。つまり、障害を持った労働者に対して合理的な配慮を欠く状態、そのままにしておくとそれは差別になると。あるいは、教育現場でいうと、これも障害を持ったお子さんが普通学校に入りたい。学校では、お母さん、一日じゅう付き添ってくださいと、こう言う。二十四時間ずっと付き添うなんてことはとてもじゃないができない。とすると、学校側としても何らかの形で配慮してそのお子さんが学校に来られるようにするということが求められる。その合理的配慮をしなかった場合は差別だと、こうなる。つまり、申し上げたいことは、この条約の中で差別の概念が非常にある意味では今まで以上に広く深く規定されたと私は思っているんですね。 そうすると、そうするとですよ、ここからが質問です。現在ある日本の障害者基本法の中身では十分対応し切れないのではないか、むしろ障害者基本法のその条項を国際条約に当てはめるような形で変えるのか、あるいはまた別に障害者差別禁止法というようなものでも作るのか、何らかの対応が必要になるのではないかというふうに私は考えているんですが、高市大臣はどうお思いですか。
○国務大臣(高市早苗君) 確かに、御指摘のとおり、国連の障害者権利条約の方は包括的に差別を禁止していて、この包括的に差別を禁止しているという意味では障害者基本法も共通する点があるんですが、条約の方では合理的配慮の否定というのを差別に含めることを明示している。日本の方では、基本法では合理的配慮の否定を含むかどうかということは明示していないということですね。 条約の方で、その合理的配慮の内容について条約で具体的に規定がないということと、それからその合理的配慮が免除される、過度な負担を伴う場合は免除されるということらしいんですが、じゃそれが具体的にどういうことなのかというのは定義されてない。 しかし、合理的配慮の否定というものが差別に含められるということが条約で明示されておりますので、日本でも今この条約の締結に向けた国内法制度の見直しの必要性についても含めてこの検討作業を行っておりますが、ここをある程度明確にしていく、今申し上げたような点について、条約では明示されてないんだけど、じゃ日本でこれをどう扱っていくのかということについて議論をしていく、検討していくというのは大変重要なポイントだと私は考えております。
○朝日俊弘君 幾つか検討すべき重要なポイントがあるんですが、ここは一つの重要な課題であるということをお述べいただきましたんで、是非これから大いに議論をしていきたい、させていただきたいと思っています。 もう一つの問題は、こういう障害者の権利条約、こういうものを批准し、あるいはそれに併せて国内法を整備する。そのことと関連して、その条約の中身がどの程度きちんと実施されているのかということを監視というか担保するために、そのための国内機関があるべきだと、こういう規定があるんですね。 やはり私はそのためにはいわゆる国内における、日本国における人権擁護に関する原則にのっとって、行政から独立した第三者機関的なものの設置が是非とも必要だというふうに思っているんです。これは、ただ単に障害者の問題だけではなくて、様々な差別の問題も含めてこれまでいろいろ検討をされてき、あるいは引っ込められたりし、してきた経緯があるわけですが、私は改めて、この条約の署名なり批准をするに当たって、そのような人権擁護機関を設置することが改めて必要だという課題になってきていると思うんですが、この点については、官房長官、どういうお考えですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、朝日先生から、行政から完全に独立した第三者機関を設けるべきではないのかと、こういうお尋ねがございました。 この条約の第三十三条二項には、確かに締約国が本条約の実施を促進するための枠組みを国内で設置するということ、それから、その設置に際しては人権の保護のための国内機構の地位及び機能に関する原則を考慮に入れることと、こういうふうに定めているわけでございます。 我が国でこの本条をどのような枠組みでどのように実施するかということに関しては、既に国内に存在する枠組みというのがあったりするわけでございまして、そういったものとの関係を含め、今、国内関係省庁関係各課を構成員とする先ほどの推進チームで鋭意検討をしているところでございます。いわゆるパリ原則というのが、国内の機構の地位に関する原則というのがございますけれども、これらとも照らし合わせながら今チームで検討をさせていただいて、どのような組織が必要なのかということを今考えているところでございます。
○朝日俊弘君 今日はちょっとそれ以上求めませんが、あえて私が行政から完全に独立した第三者機関の設置と申し上げたのは、従来ある機関では私は不十分だと考えているということの表現であります。そういう意味では課題としてはかなり大きな課題になりますから、これまでの経緯も踏まえながら、是非、今度の条約の署名なり批准に当たっても、改めてこの問題について一定の考え方を整理しておく必要があろうというふうに思います。つまり、重要な課題のもう一つの課題であるということを今日は確認をしておきたいと思います。是非、積極的な検討をお願いしたいと思います。 以上でまず障害者権利条約のことについて終わりますが、いずれにしてもまだまだ実は余り知られていないというか、十分に知られていないという感じがしまして、これは今御説明のあったチームで検討を進めますというだけでなくて、広く皆さんにこういう条約が国連で採択されましたよ、中身についてはこうですよ、できるだけ早く仮訳も出して大いに議論できるような条件整備をまずは整える必要があるだろうと思いますので、それも含めてよろしくお願いしたいと思います。 それでは、二つ目の大きな問題について触れたいと思います。自殺対策の問題であります。 去年、自殺対策基本法ができて、それに基づいて自殺総合対策会議という会議が設置されて、これには官房長官が長ということで、その会議の中で、まずは自殺総合対策大綱をまとめようということで、たしか今年の六月ぐらいまでにはその大綱をまとめるというお話だったというふうに記憶しています。 その大綱をまとめる作業の一環として自殺総合対策の在り方検討会というのが開催されたというニュースを聞きましたが、この在り方検討会でどんなことを検討されているのか、それから大綱の策定に向けての今後のスケジュールはどうなっているのか、この点について高市大臣にお尋ねします。
○国務大臣(高市早苗君) この自殺総合対策の在り方検討会でございますが、これは昨年十一月に開催されました自殺総合対策会議において、この大綱案の作成に資するために、内閣府において専門家及び国民各層の意見を幅広く聴取するということが決定されたのを受けて設置されております。 現在までに六回開催いたしております。内容は、自殺対策に関する現状の問題点と課題、それから青少年、中高年、高齢者ごと、世代別の自殺対策、それから民間団体の活動に対する支援、また自殺防止に関する調査研究の在り方、目標設定及び推進体制など主な議題だったんですけれども、こういった議論をいたしまして、委員から多くの御意見をいただきました。三月九日に直近の会議が開かれたんですが、ここでは、報告書を取りまとめるに当たりまして盛り込むべき事項についての議論を始めたところです。 今後、四月に検討会としての意見を取りまとめていただいて、大綱案に向けてこの検討会の御意見を踏まえたパブリックコメントを行いまして、国民からの御意見を聴取した後、大綱は六月までに作成する予定でございます。
○朝日俊弘君 そうすると、今検討会での議論を整理しつつ、大綱の策定作業を予定どおり六月にまとめたいと、こういうお話でありました。 そこで、その中身についていろいろ期待するところ大なんですが、ちょっと時間の関係もありますので次の質問を二つほど飛ばしまして、大綱ができると、さあその大綱を具体的にどうやって推進していくのかというところが一つの大きなポイントだと思うんですね。 なぜこんなことを改めてお尋ねするのかというと、結構今まで提言とかまとめられてきていて、しかしそれが必ずしも具体的な施策に十分結び付けられていなかった点があるんじゃないかと。えてして、ペーパーまとめられてそれで終わりみたいなところがなきにしもあらずだったので、今度まとめられる大綱もそんなことになっては困るなと。 そこで、高市大臣にお尋ねしたいのは、大綱が六月にまとめられますと、それに基づいて実際の具体的な施策がどう進められていくのか、それはどこが中心になって動いていくのか、その際、各省庁間の連携とか共同というのはどんなふうに図っていこうとされているのか、この具体的な大綱から推進に向けての考え方について大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(高市早苗君) 取りまとめられる大綱の内容によりまして恐らく参加していただく主体の数、種類というのも変わってくると思います。 ただ、一義的に国、地方公共団体、そして様々な民間団体も含めて、それから地域のお取組、それから職場のお取組、それから医療界のお取組、たくさんの取組が動き出すことになるかと思いますが、自殺対策基本法においてこの自殺総合対策の推進ですとか関係省庁の連携については内閣府にございます自殺総合対策会議が担うということが定められております。この大綱の策定後は、自殺総合対策会議の下、この諸施策については一義的に所管の省庁が責任を持って遂行をするということになります。 内閣府においては、これを総合的に推進するという観点から必要な総合調整を行いますし、フォローアップも行ってまいります。それから、自殺予防に関する啓発活動、これは内閣府が中心になって行っていくということになると思います。
○朝日俊弘君 そこのところがいろいろ心配しているんです。つまり、またしても絵にかいたもちになりはしないかと。私の問題意識はこの問題だけじゃなくて、前回の内閣委員会でも質問させていただいたんですけど、内閣府にいろいろ対策本部とか委員会とかつくって、実際、本当にどこまで動いているのかというのはどうもクエスチョンマークの付くところが幾つかあるものですから、そうなっちゃいけないなと思ってお尋ねしているんですが。 すごく具体的な話をちょっと聞きます。例えば、ある人が国の自殺対策についてどんなことをやっているのか知りたいと。文部科学省だけとか厚生労働省だけとかじゃなくて、国としては全体としてどんな取組をあるいは施策をしているのか、そういう情報を欲しいというふうに思ったときにはどこにアクセスしたらいいんですかね。ある人が国立精神・神経センターに設置されている自殺予防総合対策センターというところのホームページを開いてみた。結構、厚生労働省関係の情報は載っていた。だけど、国全体として何をやるのかというふうに見ようと思うとなかなか見づらかった。どこにアクセスしたら、国としてはこうやっています、あるいはこうやります、どこにアクセスしたらいいんですか。ちょっと説明してください。
○政府参考人(柴田雅人君) まず、自殺予防総合対策センター、ここのホームページにおきましていろんな情報を総合的に提供しているところでございます。そこにアクセスしていただくというのがまず一番だと思います。 もちろん、内閣府におきましてもホームページで自殺対策のサイトを設けて、自殺総合対策会議や自殺総合対策の在り方の検討会の開催状況等を掲載しておりますけれども、厚生労働省とかいろんなところの情報を総合的に載っけているところとしてこの自殺予防総合対策センターのホームページがございます。 実は、先生おっしゃるように、同じような御指摘というのが前回の検討会でもありました。そういうことを踏まえまして、実はどういう指摘だったかということをもう少し申し上げますと、確かにこの総合センターのホームページで内閣府のホームページにつながるようにリンク集ではあったわけですけれども、そのリンク集のところを見ないとなかなかつながらないということがありましたので、やっぱりそのホームページのトップのところに最近の状況を皆さんにお知らせするところとか、それから国の動きというようなところにちゃんと入れるというようなことで早速改めたところでございます。 そういうことで、少しでも国民の皆さんが総合的に分かるような形にするということで、もし不都合なところがあれば直ちに直すというようなことでやっていきたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 いや、早速に工夫されたというのは有り難いんですけど、ただ、やっぱり私ちょっと引っ掛かるんですよね。自殺予防総合対策センターというのは国立精神・神経センターに設置されたセンターですよね。国立精神・神経センターという厚生労働省所管のセンターに自殺予防総合対策センターというのを置かれていて、内閣府から文部科学省からすべて、国の問題をそこですべて情報提供しますという仕組みが本当にいいんだろうかと。私から言わせれば、もっと国立精神・神経センターには疫学的な調査とか研究とか具体的なケースレポートとかちゃんとやってほしいと。そういう国の全体の施策を皆さんに少しでも多く知ってもらうためには内閣府がちゃんとやらんかいと思うんですが、どうですか。
○政府参考人(柴田雅人君) 先ほど申し上げましたように、例えば自殺対策、総合対策を私ども担っているわけでありますから、その自殺の対策、いろんなところでやっていることをできるだけアクセスすればすぐ分かるような仕組みというのは私どもの方でもきちっと考えていきたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 ホームページを作るだけではなくて、じゃ例えば、これもまた具体的な質問をします。 ある民間の人々が、グループが、国の施策と一緒にというか共同して様々な取組をしたいと、こう思った。さて、どこに相談行ったらいいのか。いろいろ聞いてみたら、何か難しいどこどこ対策、何か内閣府の何とか統括官とかなんとかいう説明言うもんだから、もうちょっと分かりやすくしろと。私は、内閣府の中に例えば自殺対策推進室とか、あるいは民間と協力するチームの部屋とか、何でもいいです、そういうものをつくって、大いに来てくださいと、そこで大いに知恵を出し合って検討しながら一緒にやりましょうという部署があっていいんじゃないかと。それこそ、そのホームページの話も含めて、内閣府がちゃんとやらんかいと思うんですが、どうですか。
○政府参考人(柴田雅人君) まず、組織の方、組織というかそういう部署、どこに相談したらいいのかということでございますが、それは私のところ、要するに内閣府の、事務的には内閣府の共生社会政策担当の政策統括官のところに相談、いろいろあれば言っていただければ私の方できちっとさばこうというふうに思っております。だから、組織はあります。 それから、そこでどういう名前にするかということについてはもう少し考えさせていただきたいと思います。
○朝日俊弘君 いや、名前を考えりゃいいってもんじゃないですけど、名前も考えてほしいんですけど、要するに何とか統括官のところに来てくださいと言ったってぴんとこないわけさね。だから、内閣府が全体の総合的な窓口にもなるんだし、情報提供、発信もするんだし、もちろん民間の皆さんとの接点も担うんだしということであれば、それがそれに分かるような仕組みというか名前というか組織というか、というものを是非つくってほしいと思うんですよ。これはちょっと、あらかじめお伝えしていませんけど、今のやり取り聞いていて、高市大臣、どう思います。
○国務大臣(高市早苗君) 内閣府への熱いエールだと思って有り難く伺っておりました。 今、確かに私のように特命事項を幾つか抱えています大臣にとっての頭痛の種は、限られた人員の中で特別な部屋をつくるというのがなかなか難しいという状況にはあるんです。しかし、今先生が御指摘いただいたようなことは、これまでのその大綱策定に向けての検討会の議事録、これは私もすべて目を通しておりますが、同じような御指摘、特に民間団体との連携が非常に大事であると、その体制をつくるべきだというような御指摘もございまして、今後、大綱策定後の実際に政策を動かしたときに、民間団体とより緊密に連携できる形というのを内閣府の中でつくっていきたいと考えておりましたので、頑張ってまいります。ありがとうございます。
○朝日俊弘君 是非頑張ってください。 私は、そもそもこの自殺対策基本法を作る段階から、実は内閣府に本部を置くことについては余り賛成してなかった。なぜならば、置くだけで形だけに終わってしまう可能性が強いからということで心配していた。いろいろ議論があって、例えば厚生労働省に置くとどうしてもうつ病という病気の概念とダブっちゃって、それは良くないからあえて内閣府に置きましょうという経緯があって、そうかということで納得したんです。 だから、是非、内閣府に置かれたなら置かれたで、内閣府らしい機能を十分発揮できるように皆さんも努力してほしいし、そういう仕組みもつくってほしい。そうしないと、内閣府は何か束ねるだけで何もしないのかということになりかねないので、その一つの例として十分留意しながらやってほしいと思います。エールを送っておきます。 さて、時間があと足りなくなりましたから、宿題を三つこなして終わりたいと思います。 去年の十一月十四日、この委員会で幾つか自殺の統計に関する質問をさせていただきました。その統計のまず第一、警察庁が実施している自殺統計について、もう少し詳しいというか、もう少し実態をうまく適切に把握できるような統計の取り方、あるいは原票の作成の仕方考えられないかということをお尋ねしたら、いや、何とか今年の一月から新しい仕組みでやりたいと、こういう御答弁がありました。ですから、既にもう一月、二月、三月ですから、この一月から具体的にどのような点変更されたのか、その概要とその実施状況等について御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(片桐裕君) お答え申し上げます。 御指摘のように、警察庁では、自殺対策基本法の制定等の動きを踏まえまして、自殺統計がより自殺対策に資するものとなるように、関係府省また有識者から御意見もちょうだいしながら統計原票の見直しを行ったところでございます。今回の改正では、主に自殺の原因、動機の部分について見直しを行いました。 その内容でございますけれども、一つには、まず自殺の原因、動機の計上の仕方でございますけれども、遺書等の客観的資料から明らかに推定できる場合に限って計上するということで、正確性を期したということでございます。二点目には、従来、原因、動機として推定されるもの、主な動機として推定されるものを一つだけ計上しておりましたけれども、原因、動機が複合しているというふうな場合もございますので、三つまで複数計上できるようにして客観性を担保したということ。三つ目には、最近の社会情勢を踏まえまして、虐待とか、また仕事疲れとかいじめとか借金取立て苦とかいったような項目を追加いたしまして、対策に資するようデータの有効性の向上に努めたということでございます。 以上の改正は昨年十一月に各都道府県警察に通達いたしまして、本年一月一日から施行をいたしております。したがって、来年になってから集計をして公表するという運びになっております。
○朝日俊弘君 この一月からスタートをされたところですから、具体的にどういう数字がどういうふうになっていくのかというのはこれからの問題だと思いますが、それなりに改善、工夫されたということについては評価をしたいと思うんですが。 次に、そのとき、同じ日に文部科学省の方にも宿題を一つ担っていただきました。生徒指導上の諸問題に関する調査について、特にその中で問題になったのは、自殺の原因といじめとの関係について、あたかもいじめはゼロでその他の原因がすべてみたいな統計に、数字になっているということで、これは実態を的確に踏まえている調査とは言えないんではないかという指摘をしました。そういう指摘を受けて、検討し変更をしたいと、こういうお答えをいただいたと思います。 文部科学省の方としてはどういうお答えをされますか。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 文部科学省が毎年実施しております生徒指導上の諸問題の現状に関する調査につきましては、昨年の秋の御指摘を踏まえまして、児童生徒の問題行動等につきまして、より実態を正確に反映できるように、いじめの定義の見直し、調査方法の見直しを行いました。 自殺の状況に関する調査につきましては、児童生徒の自殺予防に向けた取組に関する検討会における専門家の方々の意見を踏まえまして、一点目として、調査対象に国立と私立の学校を加えました。また二点目として、自殺の理由につきまして、これまでは友人との不和、いじめ、進路問題、その他という項目から主たる理由を一つだけ選ぶという方法でございましたけれども、これを複数選択する方法に改め、よりいじめを起因とする自殺の把握が的確に反映できるように工夫をしたところでございます。 この見直しを行いまして、十八年度分の調査につきましては、既に二月の二十八日付けで各都道府県の教育委員会、知事部局などに依頼をしたところでございまして、この調査によりまして今までよりより実態を的確に反映できた調査結果を取りまとめることができるものと考えております。
○朝日俊弘君 それぞれ検討をいただいたわけですが、警察庁の方にも文部科学省の方にも具体的な資料等がありましたらお見せいただきたいと思うんですが、共通する問題としてちょっとあえて一つ質問を追加したいと思うんですけど、それぞれにお答えください。 つまり、複数回答にしますとたくさん付いちゃって、あれもこれもみたいな話に今度はなりかねないんですよ。一つというと何かまた絞り切れなくてその他が多くなったりするんだけど、複数回答にすると今度は三つも四つも付いてしまって、一体どこが主たるあるいは大きな問題だったのかという評価が物すごくしにくくなる可能性があるんですよ。 その点は、例えば二重丸付けるとかそういうことにしたんですか。それとも、ただ単に丸を付けるだけなんですか。ちょっと両方ともお答えください。
○政府参考人(布村幸彦君) 文部科学省の調査につきましては、複数回答ということでその比重は付けてございませんけれども、児童生徒の自殺でそれほど件数が多くございませんので、そういった際には再度確認をさせていただくということで、できるだけ原因が分かるように努めてまいりたいと思います。
○政府参考人(片桐裕君) 今も御指摘ありましたように、確かに複数回答で幾つでもいいという話になりますと散漫になって、調査が非常に散漫化するということもございますので、私どもは三つまでということで、三つ以内でよく調べて付けなさいということにしています。ただ、その中で二重丸とかいうふうな序列は付けることにはいたしておりません。
○朝日俊弘君 いずれにしても、統計表の取り方というのはメリット、デメリットがありますから、一度また詳しく資料を見せていただいて検討をしたいと思います。 じゃ最後に、今それぞれ警察庁の方、文部科学省の方、統計の取り方について工夫をいただいたんですけど、私は十一月のときにもう一つ宿題を出してたんですね。 それぞれがそれぞれの目的で統計を取るのは必要でしょうと。しかし、その統計が相変わらずばらばらのままではなかなか実態を把握することについて不十分な点があるのではないか。例えば、あるところでは手段を一生懸命詳しく調べているところもある、あるところでは動機を詳しく調べているところもある。もう少し総合的な自殺統計の在り方について多少時間掛かってもいいからきちんと検討すべきではないかということも、これはむしろ内閣府に投げ掛けたつもりであったんですが、この点についてはどんな検討をされましたか。
○国務大臣(高市早苗君) やはり効果的な自殺対策を組み上げていこうといたしますと、その実態を正確に把握するということは重要なことだと思います。警察庁でも厚生労働省でも統計は取っていただいておりますが、警察庁はやはり犯罪捜査の観点でありますし、厚生労働省は人口動態を把握するための死因調査、本来の目的はそうであります。この本来の目的に、やはりまたプラスアルファ、私どもの自殺対策にも資する内容も入れていただいたとは承知しているんですが、委員がおっしゃいますとおり、現在開催しております検討会の中でも同じような御意見、つまり正確な実態把握、これも自殺対策に資する正確な実態把握の方法として諸外国で実施されている心理学的剖検と言われる手法なんですけれども、こういった実態調査を我が国でも実施すべきじゃないかという御意見も出ておりますんで、この大綱案を検討する中でこの実態調査の在り方についても検討の議題にしてまいりたいと思っております。
○朝日俊弘君 結構難しい問題だと思いますけれども、是非専門家の意見も聴きながら研究を深めていただきたいと思います。 以上で終わります。 ありがとうございました。
○風間昶君 公明党の風間でございます。 官房長官、お忙しいところ済みません。記者会見の前までには終わりますので、よろしくお願いします。 まず、官房長官おいでになるときに。来年ホスト国になる、日本がホスト国になる主要国首脳会議、サミットの誘致について幾つか日本国内で候補挙がっておりますけれども、この数年間のサミットの一定程度の傾向というのが私は見られるんじゃないかというふうに思っておりまして、この部分についてまず基本的にちょっとどう把握しているのか、政府から教えてもらいたいと思いますけれども。
○政府参考人(草賀純男君) お答え申し上げます。 近年のG8サミットにつきましては、二〇〇二年にカナダで行われましたカナナスキス・サミットと申しますが、それ以後、首脳同士が率直に話し合えるような環境を確保するため、都会の言わば喧騒から少し離れたところで、静かなところで開催される傾向がございます。 ただ、具体的にその年々にどのような場所で開催するかにつきましては、そのときの主催国の判断にゆだねられることになってございます。
○風間昶君 報道資料によりますと、安倍総理は、落ち着いた雰囲気の中で議論のできる場所を選びたいという御発言があったわけでありますけれども、じゃ日本として、沖縄サミットもありましたけれども、今度のサミットを開催するときにその場所の選定に当たって重要なポイントがあると思うんです。総理がおっしゃっている落ち着いた雰囲気でできるところというだけじゃなくて、そこのところはどういうふうに考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思いますけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) 来年、夏前ぐらいが普通でありますけれども、G8サミットが日本で開催をされる順番になってまいりました。 今先生御指摘のように、私も時々聞かれますが、総理がもう既に考え方は若干述べられておりますけれども、やはり、一言で言ってしまえば、様々な要素を考慮しないといけないと、そして総合的に判断をしなければいけないということだろうと思います。 その際、特に何が重要なのかというと、やっぱりお客様においでをいただいて、記者団とかそういう人たちを入れると五千人とかそういうオーダーで来られるわけでありますので、やはり施設がどうなのか。これはG8そのものの会合をやるための施設が十分かとか、それから警備が大丈夫かとか、それからやはり日本に来ていただくわけでありますから、日本の良さをやっぱりうまく感じ取ってお帰りをいただくと。 こういうホスト国としてのやらなければいけないこと、考えなきゃいけないことがあろうかと思っておりますので、さらには、テーマは何なのか、この議論する中身にどうマッチするのかと、こんなこともあろうかと思いますが、今は大事な点の例示でありますので、繰り返し申し上げますけれども、やはり様々な点を考慮して総合的に判断をするというのが最終的な言い方かなというふうに思います。
○風間昶君 それでは、開催地、今それこそ横浜、新潟、京都、大阪、兵庫県、岡山県、瀬戸内サミットと言われていますけれども、香川県、手を挙げて、この間、実は北海道が三月七日に誘致を表明して、十二日に官房長官に強く要請に行ったわけでありますけれども、その決定までのプロセスとそしてその時期について、明らかにできる部分だけで結構ですから、基本的に教えていただければ有り難いと思います。そのためにこちらも頑張らなきゃならないわけですので。
○国務大臣(塩崎恭久君) 特に決まったプロセスがあるわけではございませんが、既に今まで手を挙げられた、立候補した都市につきましては調査をさせていただきました。北海道は、先般高橋知事を先頭に私のところにもおいでをいただいて熱のこもった御陳情をいただいたわけでございますが、まだ北海道については調査をしていないということでございます。 いろいろな考慮を、先ほど御指摘申し上げたようなことを数多く考える際にやはり少し時間も要りますので、私どもとしては、一番遅くても、今年は六月にドイツのハイリゲンダムというところでG8サミットがございます。そのときに当然来年日本のどこでやるのかということが分かっていないといけないので、そこまでのどこか適切な時期に私たちとしては最終的に一つに絞りたいと、こう思っておりますけれども、まだその時期がはっきりしているわけではございません。 プロセスということでは、先ほど申し上げたような考慮をちゃんとできるようなステップを踏んでいくということでございます。
○風間昶君 そこで、やるとなると相当なコストが掛かるわけでありますけれども、沖縄では八百億ぐらい掛かったというふうに聞いていますけれども、来年やるとなると二十年度予算で組まなきゃならないかと思いますけれども、来年、今度の十九年度予算にこれは当然、だから準備として組んでおかなきゃならないと私は思うんです、その前に。 今年度予算、つまり十九年度予算では組んでいないんですよね、きっとね。どうなんですか、ここは。
○国務大臣(塩崎恭久君) 当然本格的には来年度予算ということになるわけでありますが、今年度予算に特に明示的にサミット予算ということで組んでいるわけではございません。
○風間昶君 そうすると、やり方としては、その準備のための予測される金額を何とか工夫、工面しなきゃならないということが考えられると私は思っています。それはどういうやり方があるか、これからまた検討だと思いますけれども、分かりました。 それで、問題は、このサミット開催地が決定されると、今のお話ですと、六月のドイツ、ハイリンゲム、ドイツのサミットまでに、(発言する者あり)ハイリゲンダム、決めなきゃならないと、日本として。となりますと、本当に時間がない、余りないと、準備期間がですね。それを考えると、昨今のテロ対策、防止の観点からも極めて、開催に向けて国家公安委員会、警察、その他の機関での警備、万全にしなきゃならないというふうに私は思っております。当然のことだと思いますけれども、この件について国家公安委員長の現時点の見解を、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(溝手顕正君) サミットの開催地や行事の内容等が決定されていない現時点におきまして、どのような警備を行うかということにつきましては明らかにできないわけですが、開催地がどこになっても開催国としての責任を果たさなくてはならない、参加される首脳以下の身辺の安全を確保するためにすべての行事の安全かつ円滑な開催を確保するなど、警察に対しましては警備に万全を期するように督励をしてまいらなければならないと考えております。
○風間昶君 おっしゃるとおりで、僕は、開催地での警備は当然万全な警備をしていかなきゃならないと思うんですけど、気になっているのは、二年前でしたか、あそこで、イギリスでやったときに、ロンドンの地下鉄で爆破事件が起こって、そうすると、そのテロの本質から見れば、サミットそのものの会場よりもむしろそのほかの地域、国内の、ということにおけるテロの予測もしなきゃならないということからすると、総合的にテロ対策としてまた考えなきゃならない一面もあるんじゃないかと思うんです。ここも含めて総合対策していく必要があると思いますけれども、重ねて国家公安委員長に伺いたいと思います。
○国務大臣(溝手顕正君) 平成十七年の七月の話ですね。イギリスのグレンイーグルズ・サミットの開催中にロンドンにおいて発生した同時多発テロ事件のことだと思いますが、サミットはその国際テロの格好な攻撃材料、攻撃対象となっていると認識しております。 御指摘のとおり、平成二十年サミットの際に、日本がテロの標的になる可能性は否定できないところであると考えております。警察は、サミット主催国としての治安責任を果たさなくてはならないということから、テロの未然防止につき万全を期する必要があると考えております。 そのため、国内外の関係機関等からテロ関連情報の収集、集約と分析を行わなくてはいけない、入国管理局等の連携によりテロリストの発見や入国阻止をしなくてはならない、あるいは重要施設や公共交通機関の警戒警備と施設管理者への自主警備の強化等について指導もしていかなくてはならない等、様々な課題があると考えており、更に一層強力に警備体制を推進していくよう警察当局に督励してまいりたいと、このように考えております。
○風間昶君 官房長官、もう結構でございます。 それで、今国家公安委員長からお話がありましたが、一昨日の所信表明でも、国民が身近に不安を感じる犯罪防止、抑止の観点から、空き交番の解消を含めた交番機能の強化等により地域社会の安心、安全に取り組みますというふうにお話しされました。やはり警察の総合力を発揮していくためには、やはり交番の果たす役割は極めて大きいというふうに思っておりますので、ちょっと二点伺いたいんですけれども。 一点目は、その空き交番の解消なんですけれども、結構解消されつつあるんですけれども、実際にお巡りさんがパトロールに出ているときは空き交番になっているんです。それはそうですよね、人いないんだから。これを何とか解決していくために、それこそ警察官の増員、これはまたこれで、平成十七年度から三年掛けて一万人増員体制の中で、今度の予算でも三千人増員を考えた予算組まれていますけれども、私はこの三千人でもまだ人足らないと思っているんです。なので、もうちょっとやはりその空き交番解消のためには上回る人員の確保が必要じゃないかというふうに思っているので、その点が一点と、もう一つは、警察官OBの方々結構いらっしゃるんで、その方々が有償であろうが無償であろうが、どういう形で使命果たしていただけるかということが一つ大事じゃないかと思うんで、この点についてちょっとお伺いしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(溝手顕正君) 御指摘がありましたように、今回の予算の中で、三千人の増員、一万人計画の中に三千人の増員ということで計画を入れさせていただいておりますが、実は、これと並行しまして時限措置の立法がありましたので、三千名というのは実は実質千五百名という数字になるわけです。時限措置で増えていた定員が千五百名削減されるというのが実は背景にはあるわけでございます。表向きは一万人増えたということになっています、今度の提案は。しかしながら、実際、警察官の定員を厳密に見ておりますと、一千五百人程度が時限立法でいただいていたところがなくなると、これが今の現状でございます。 そういった中で、交番勤務の警察官を何とかしようということで、これは大変実は苦慮していることは事実なんですが、今春をめどに解消計画を取り組んでまいったわけでございます。その結果、平成十六年四月と比べると、交番勤務員の数を約四千四百名ですが増加させるという工夫をしてまいったということで、解消計画は順調に進んでいると、このように考えております。 それに加えまして、先ほどおっしゃったように、各都道府県警察におきましては、交番相談員の増員、活用とかパトカーの立ち寄りの励行とか、地域住民の不安を解消していくためにいろいろ取り組んでいるところでございます。これらの施策の更なる充実についても引き続き警察に頑張っていただきたいと、このように思っているところでございます。 風間さん御指摘の今後の交番勤務員の体制の在り方については、この空き交番の解消計画が一応達成された時点で、その後の状況を踏まえて更に検討を行ってまいりたいというように考えているところでございます。
○風間昶君 分かりました。 いずれにしましても、本当に安心して日々の生活が送ることができるように、しっかりとまた応援をしてまいりますので、大臣におかれましては、地域の安心、安全により一層取り組んでいただきますよう心からお願いを申し上げる次第であります。 それでは次に、道州制の問題について、まず最初に、去年の十二月でしたか、道州制特区推進法が成立して、いよいよ今年の一月末から一部施行されて四月一日から完全施行になる、八項目ではありますけれども、なっていますが、この四月一日から完全施行をしていく上で、法律が施行されてからの取組と、四月一日に向けた最終段階の今、あと何日かしかないので、どんなふうにこの法律が完全施行に向けていくのかをちょっと伺いたいと思いますけれども。
○政府参考人(河幹夫君) お答えいたします。 昨年の十二月十三日に道州制特区推進法を成立させていただきまして、この一月の二十六日に基本的な施行を行ったところでございます。 この法律、特定広域団体からの御提案を踏まえて広域行政を推進するという観点から、当該団体の区域において国から特定広域団体への事務事業の移譲等を推進するという法律でございまして、今、先生御指摘のとおり、一月の二十六日の施行後、推進本部を設置しまして、一月三十日にこの法律に基づきます道州制特別区域基本方針というものを閣議決定させていただきました。地方分権の推進とか行政改革の推進とか、地方の自立的な発展等々、目標等をこの基本方針で定めたわけでございますけれども、これ等を踏まえまして、北海道におきましては、去る三月七日に道州制特別区域計画、議会の御承認をされて計画を作成されたというふうに伺っております。今先生御指摘のように、四月一日から八つの事業のうち五つの事業につきましての事務事業の移譲等が始まるわけでございますので、それに向けて、政府あるいは北海道庁また一体となって準備を進めているところでございます。
○風間昶君 私もこれ、北海道から特別区域計画いただきました。もう役所には行っていると思いますけれども。 この中で、北海道が、この八項目に限らず、今後の取組として順次新しい提案、道民からの意見や提言を踏まえながら、この現在の特区推進法に基づく仕組みを活用して、多様な地域特性、資源を最大限に生かしつつ、産業の活性化や道民生活の向上につながる提案を積み重ねていって、北海道の自立的発展を目指していきますというふうにあるんですけれども、新たな提案状況などを含めて何か承知しておりますか。
○政府参考人(河幹夫君) 今先生御指摘のとおり、北海道におきましては、この三月九日、先ほどの道州制特区推進法案でいろいろ御提案をいただくということの前段階として、道内で第二弾の御提案に向けての道民からの意見募集を三月九日から始められたというふうに伺っております。 四月の九日まで幅広く道民から御意見をちょうだいしたいということを北海道庁として始められたと伺っておりまして、またあわせまして、これも道庁から伺っているところでは、その過程を道民、市町村、経済団体等幅広くオープンに議論したいということでございまして、そのための条例の制定も検討されているというふうに伺っております。 北海道庁から伺っているところによれば、年内のできるだけ早い時期に提案理由をまとめられまして、平成十九年度中にも、今先生御指摘のあった新たなる提案といいましょうか、次の提案というものをされるというふうに伺っておりまして、私どもも、速やかな御提案がなされ、またいろいろな形での御議論を進めさせていただきたいというふうに思っております。
○風間昶君 今御答弁ありましたように、渡辺大臣、この道州制特区推進法の議論のときに、道州制ということと特区との取組が正に行政単位で進んでいて、道民がある意味では置き去りにされているんではないかということであってはいけませんねという話もさせていただきましたし、また本当に定着していくためには、そこに住んでいる人たちにとって、そしてなおかつ、住んでいる人たちにとってそれに寄与するものでなきゃならないし、北海道は今取りあえずこの道州制特区推進法のあれになっていますけど、プラスアルファとして、広く広域的地域、広域地域ということがちゃんと法律に載っかっている以上は、その特定広域団体がほかにも出てくることを視野に入れた国民への啓発、これが物すごい大事だと思っておるんですが、それもそのときにお話をさせていただきました。 このことに関して、大臣としては、さらに特定広域団体を誕生していくためにも、これまでやってきた弘布、広宣活動というか、広報活動があるんですけれども、これから大臣としてどういうふうに更に取り組んでいくのかということの決意を含めてお考えを伺えれば有り難いと思いますけれども。
○国務大臣(渡辺喜美君) 委員御指摘のように、道州制が地域住民置き去りにしたままの議論ではいけないと思うんですね。何のために、じゃ道州制やるんだ。例えば北海道について言えば、いち早く特区がスタートをしております。北海道が作った資料などを私も拝見をしておりまして、例えば地方分権を推進していくためにやるんです、行政をもっと効率的にするためにやるんです、それから、何といったって北海道の自立的発展が大事ですよ、北海道民がもっと豊かにならなかったらこれは余り意味がなくなっちゃうんですね。 ですから、そういう道州制の意義についてのPRはもっともっとやっていかなければいけないと思っています。ついこの間も、私は大臣になりたてだったものですから林副大臣が北海道の方に出向きまして、シンポジウムをやらさせていただきました。こういう取組をこれから全国各地でやっていきたいと考えております。政府のPR、ホームページなども使いながらやってまいります。 北海道には是非、第二次提案、これを、あっと驚くようなものを是非提案をしていただけたら大変なPRになると思います。何といったってこれは、特区といっても北海道だけの特区じゃないわけですからね。もう三県が合併して申請してくればそれで州政府ができちゃうと、そういう仕切りになっておるわけでありますから、北海道には大いに期待をしております。
○風間昶君 有り難い御発言でございますが、道州制特区推進法はこのぐらいにして、大臣が先般の所信で、道州制については、国と地方の役割分担の体系的な見直しをする地方分権改革の総仕上げであるということをお話しなされ、なおかつこの道州制の導入に向けて有識者から成る道州制ビジョン懇談会を設置しましたということで、この十九年度中にも理念や大枠について論点を整理した中間報告を取りまとめというふうに、いよいよ動き出したなということなんですが、またこの第一回、二回とビジョン懇談会が開かれたと聞いていますけれども、このビジョン策定まで三年を目途というふうにおっしゃっていますので、大体のビジョン策定までのスケジュールはどういうふうに考えていられるのか、教えてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 道州制というのは大変壮大な国家のビジョンだと思うんですね。国と地方との在り方を根本的に見直していく、そういう代物であると考えています。したがって、二か月、三か月でできるような代物ではございませんで、三年ぐらい掛けて明確なビジョンを打ち出していきたいと思っております。ただ、私も三年も大臣やっている自信もないものですから、一年ぐらいで、平成十九年度中ぐらいには中間取りまとめを出していただきたいと考えております。 ビジョン懇談会と同時に、各地域でオピニオンリーダー的な方々にも集まっていただいて協議会も併せてつくっておりますので、この懇談会、協議会を頻繁に開催する、まあ月一ペースぐらいじゃちょっと一年間で十二回ぐらいしかできませんので、まあ月二ぐらいのペースでスピードアップできないかということを今事務方には指示をしておりまして、実は今日これから第二回目の懇談会、協議会を開く予定になっております。
○風間昶君 本当に大臣が進められている、これは天下りの問題もそうです、公務員制度改革の問題も、いろいろ激しい波に洗われながらやっている姿には本当に敬服する次第でありますけれども、これは今の議論と関係ない話ですけれども。 それで、同時に菅大臣からも昨日所信が表明されました。去年成立しました地方分権改革推進法、これはもちろん安倍内閣の重要な柱にもなっていると思いますけれども、そしてその中で、地方分権改革推進計画を策定、明示して、より具体的な方向性を出すということを菅大臣もおっしゃいました。 そこで、僕は気になるのは、さっきもちょっと議論ありましたけど、担当特命大臣がそれぞれ分かれてやっていて、私は、道州制の導入の部分と、もう一つは地方分権推進の部分と、これ切っても切っても切り離せない感じでございますので、直接大臣同士あるいは副大臣同士も含めて、それぞれの道州制導入、地方分権推進法のこのやり取りをきちっとお互いに連携してやっていくことが物すごい大事じゃないかと。そうしないと、結果的に、国と地方の役割分担をきちっと決めていく地方分権進まない。その進めた結果、道州が導入されるというふうに私は考えているわけでありますから、その部分の連携を大臣としてはまずどう考えていらっしゃるのか、教えてください。
○国務大臣(渡辺喜美君) 全く御指摘のとおりだと思います。道州制が実現しなければ分権が進まないんだなどという発想は全く我々は取りません。分権改革をもうとにかく先行して始める、その総仕上げとして道州制というのがあるんだという立場を取っております。 菅大臣が地方分権改革の特命大臣でございますが、菅大臣とはもうよく連携を取ってやっております。実は、私自身もついこの間までこの菅大臣の下で地方分権改革担当の副大臣をやっていたわけでございます。今私の後任はこちらの大村副大臣でございますが、菅大臣とはもう頻繁に連絡を取りながらやっておるところでございます。何といっても、安倍内閣の真骨頂は、戦略チームがもうネットワーク的な形態をつくりながらやっていくところにあるんですね。パイプの目詰まりなんていうのはこれっぽっちもございませんので、どうぞ御安心をいただきたいと思います。
○風間昶君 いや、仲よしグループだからさもありなんと思うけれども、時には本当に激論を闘わさないと、ちゃんとした実を上げることはできないと私は思うんですよ。 そこで、大村副大臣にもおいでになっていただきました。結局、市町村合併進めていって、基礎自治体の自立が可能になった場合は、結果的には現在の都道府県よりも広域のいわゆる行政組織である道州ということが必要になってくるわけであります、ずっと将来的にですね。しかし、現在の仕組みからいうと、都道府県単位の枠組みはもう百年以上もずっと来ているわけですから、実際にその伝統をぶっ壊して、なおかつ地域の住民の方々の生活はやっぱり都道府県単位なんですよ。したがって、実質的にはかなりこれは困難なことが予測されるわけでありまして、そういう意味で、今の力強い道州制担当大臣の渡辺大臣の気迫や声に負けることなく、地方分権担当の副大臣として、これはきっちりやってもらわなきゃならないと思うんですけど、大臣になったつもりで決意をきちっとお願いします。
○副大臣(大村秀章君) 道州制と地方分権に掛ける熱意はただいま渡辺大臣が答弁されたとおりでございまして、私も渡辺大臣の後任といたしましてこの地方分権改革はしっかりと進めていきたいというふうに思っております。 また、風間委員御案内のとおり、地方分権改革推進法が昨年成立をいたしまして、それに基づきまして、今般、この地方分権改革推進委員会というのが設置をされるわけでございます。これは先ほど委員御指摘のとおり、現行の都道府県制度の下であるべき国と地方の役割分担の在り方に照らしまして、権限移譲、法令による事務の義務付け、枠付けの見直しといったものを主要課題にするわけでございまして、こういった議論を積み重ねて着実に、現行制度を前提にしながら着実に地方分権改革を進めていく、それを更に進めていくこと、その具体化を進めていくことが次のステップとしての道州制につながっていくと、こういうふうに考えております。 したがいまして、道州制を担当される渡辺大臣の部署と私ども地方分権改革を進めていく部署とが相互にしっかり連携を取りまして、まずは私どもは足下のこの地方分権改革を、現行制度を前提にしながらも三年間で着実に、目に見える形で進めていきたいというふうに思っておりますので、また御指導のほどをよろしくお願いを申し上げます。
○風間昶君 ありがとうございました。きっちり連携を取って進めていただきたいというふうに思います。 次に、イノベーション25について担当の高市大臣にお伺いします。 一昨日の所信の第一端の、もう第一項目にイノベーション創出について大臣からお話がございました。二月の戦略会議の中間報告を踏まえて五月末までに策定していくという御方針が述べられたわけでありますけれども、まず、本当に、本当にそうなのかという、疑問を持っているわけじゃないんですけれども、本当にやるのかいという決意をまず述べてください。
○国務大臣(高市早苗君) 本当にやらせていただきます。 中間取りまとめに当たりまして、私も根性入れ過ぎまして、途中ダウンをしたりして委員の先生方には大変御迷惑をお掛けいたしましたけれども、中間取りまとめは第一段階でございますので、二〇二五年の日本の姿というものをお示ししました。それは、生涯健康な社会であり、安心、安全な社会であり、また多様な人生を送れる社会であり、そしてまた、国際的に開かれていて日本の強みを持って国際社会に貢献できる、そんな社会の姿であり、それを私は恐らく多くの国民の方も望んでおられる内容だと思うんですが、この姿を実現するために、技術革新だけじゃなくて社会制度の改革も、それから人材育成もやっていくわけでございます。 今後は、さらにここで幾つか緊急に取り組むべき課題もお示しをいたしましたけれども、更に政策を具体化いたしまして、当然、これまで政府の中で取り組んできたことと違う方向性で、全くそれに反するような内容を入れ込むというんじゃなくて、政府の中で研究を進められてきた将来像やイノベーション政策、こういったこととも整合性を図りながら、それでも技術革新のスピードというのは、またそのときそのときによって予想が当たったり外れたりもしますんで、幾らかリライトすべきものはしながら、きちっと再来年度以降、予算にも反映させていく、骨太の方針にも盛り込んでいく、早速もう来年から動き出す計画として本気で作ってまいりたいと思います。
○風間昶君 もう本当にお願いしますよ。 そこで、日本という国は、やっぱり優れた物づくりの技術を伴った、言わば日本古来のと言うとおかしいんですけれども、伝統技術があるわけでありますけれども、それがある意味では、世界の中で日本の物づくり、製造業というのは、国際競争力を支えてきたという事実は私はぬぐえないと思うんです。 そこで、イノベーション創出のためにそういうこれまでの物づくりの技術の継承というのは一方では必要だと思うんです。何でもかんでも新しいものばっかり目移っていたら駄目なんですよ。駄目なんですよ、済みません、大臣がそう言っているというんじゃなくて。そう思うので、そこの継承もどういう形で加味していくかということが私は極めて大事なポイントではないかと思っているんですが、そこはどうお考えでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 中間取りまとめの中でも、この物づくり技術というのは日本の強みの一つであると位置付けまして、国際競争力強化の観点から、この物づくり技術といった日本の強みを更に国際的に拡大していく視点が重要とされておりますので、イノベーション誘発のための環境整備の促進、これによりまして、技術の継承を含めて、この強みである物づくりの技術を更に強化していくと、で、国際競争力につなげていくといった取組、これを考えております。
○風間昶君 ちょっと見さしてもらって、イノベーション25の冊子、見さしてもらって、そういえば、高市大臣は食の安全あるいは食の担当でもあったなと思って、農業の農地、休耕地を、遊んでいる休耕地を新しく技術開発で有効に利用できるような、それも一つのイノベーションなんだと思うんですが、例としてそういうのが挙がっていました。もうちょっと僕は、今、日本の食料自給率が四〇%以下になっている中にあって、農に対するイノベーション、農業、農のイノベーションという視点をもう少し入れていくような私はことが必要でないかなって、こう思いましたので、お考えがあれば教えていただければ有り難いと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 中間取りまとめで挙げました技術例では、例えば耐塩性とか耐乾性、塩や乾燥に強いもの、そういったものを強化、付加した砂漠などでも大丈夫な作物の生産、緑化技術、それからアレルギーを起こさない食品の製造技術、バイオマス、それから不良環境下でも収穫量が多く、病気に抵抗性を有し農薬が要らない画期的な植物を開発するゲノム技術なども、これ一部の技術例でございますが、技術例の中に入れさせていただきました。 それから、中間取りまとめに当たりまして、ほぼすべての省庁からヒアリングをいたしております。農林水産省の方からも、例えば生産者の経営シミュレーターですとか、バーチャルファーミングシステム、IT技術の点でもう少し経営管理や営業を推進できる部分を入れてほしいですとか、あとロボット技術で重労働や単純作業の無人化、自動化、徹底的な省力化、コスト削減、こういったことも考えてほしいというようなことで、更に具体的な内容をちょうだいいたしております。 副大臣を務めております夫からも、ちょっと農業に対する記述がまだ少ないんじゃないかという……
○風間昶君 やっぱり。
○国務大臣(高市早苗君) はい。怒りの指摘も受けまして、今後十分に連携を更に取りながら具体化を進めてまいります。
○風間昶君 いや、是非お願いしたいと思います、ここは。農業分野におけるイノベーションて意外と大事なんです、これは、食料安保の観点からいっても。是非お願いしたいと思います。分かりました。 次に、再チャレンジ試験。 これは国家公務員の方々の中途採用者選考試験というふうに、これから来年四月の採用に向けて今年の秋に行われることと聞いていますが、この一次試験と二次試験、何と言いましたっけ、第一ステージ、第二ステージと言うようでありますけれども、第一ステージは大体高等学校卒業程度の方々が受けてもいける教養問題とか何かが行われるわけであると新聞で見ていますが、極めてだれでも応募が可能で、しかもより多くの人に政府が間口を広げたというか、門戸を広げていくということは物すごく私も、ああこれはいいなと思ったんですが、特にこの年長フリーターなどの方々にも広がっていくなという話だと思うのでいいと思ったんですが。 結果的に、第二ステージで、面接なんでしょうけれども、第二ステージというのは、まずはその第二ステージで選考することは一体どういう内容なのかということを一つ教えてもらいたいのと、結果的にこの第二ステージで通った人が、見たら、ああ何だ国家公務員の転出組かというふうになると、これは私は本当の意味で間口を広げたことにはならないんじゃないかというふうに思うんですが、具体的にこれから決められる話なんでしょうけど、第二ステージの選考基準について少し教えてもらえますか。
○政府参考人(原恒雄君) 御質問の再チャレンジ試験でございますが、お話ございましたように、国家公務員への就職機会を三十歳ないし四十歳の方にも提供しようということで、この秋に実施をするということで、お話ございましたように国家公務員中途採用者選考試験として実施することになってございます。 お話がございましたように、通常の国家公務員採用試験、一定の年齢で制限をしてございますが、そういった対象年齢を過ぎた方にも機会を広げようということで実施するものでございます。受験をされる方には、三十歳から四十歳ということになりますと、就職が困難な時期にやむを得ずフリーターになった方、こういった方々もおられますし、またそのほか子育てを一段落した方、あるいは現に子育て中の方、そういった様々な事情からの再チャレンジにも門戸を広げるという形になります。 第一ステージでは筆記試験をいたしまして、一定の選抜をさしていただくことになってございます。第二ステージにおきましては、採用を予定しております各省庁での面接試験という形になりますが、当然のことながら第一ステージでの結果も踏まえ、かつ面接を通じまして本人の意欲、能力、適性、そういった総合的な判断で各府省に最もふさわしい人間を採用するという形になろうかと考えてございます。 いずれにしましても、受験される方々が国家公務員として国民全体にいかに奉仕するかという強い意欲を各府省庁との面接等においてしっかりとアピールしていただくことが重要であろうかと思いますし、そういったことを通じまして新たな国家公務員が採用されまして、そういった実績が上がることによって再チャレンジの趣旨が生かされていくものというふうに期待している次第でございます。
○風間昶君 第二ステージについてもうちょっと、面接だけなのかどうかも、まあこれはこれから決めるんでしょうから、大体面接なんだろうなということは伝わってまいりましたので、分かりました。 どのぐらい今年の秋に新しく国家公務員になろうという三十歳から四十歳の方々が応募されるか、ちょっと全く見えないんですけれども、相当来るんではないかというふうに私は思っています。 そうなりますと、何ですか、百人ですか、今現在、採用予定数が百人でも、八つのところに配置というか行っていただくのにえらい大変かと思うんですけれども、これは今年一回、来年の四月採用一回で終わると、これは国民の人がえらい期待しているわけですから、是非、この門戸を広げたんだったらむしろ私は三年間ぐらいはやっぱり継続してこのことを、再チャレンジ試験をやるべきだというふうに私は思いますが、副大臣、決裁権ないかもしれないけれども、気持ちを伺いたいと思う。
○副大臣(大村秀章君) この国家公務員の採用につきましては各省ということでございますが、私からは再チャレンジ施策の一環ということで御答弁を申し上げたいというふうに思っております。 これは、今回の国家公務員中途採用者選考試験、いわゆる再チャレンジ試験というふうに呼んでおりますけれども、その趣旨等々につきましては先ほど人事院の人事官から答弁を申し上げたとおりでございます。この秋に実施する試験のその試験段階での対象年齢が二十九歳から三十九歳、採用段階が三十歳から四十歳と、こういうことでございまして、これはもう既に三月二日に発表しておりますが、その対象の職種も、いわゆる国家公務員のⅢ種に相当する方々ということで、職種が八つということは今委員が御指摘のとおりでございます。 そうした方々に対しまして、フリーターとか子育ての一段落した主婦、そしてまた再チャレンジを目指す方々等々にこの機会を与えるということで、百名程度の採用を予定しているというのも委員の御指摘のとおりでございます。 これはこれまでにない新しい取組でございまして、まず隗より始めよということで政府がまず率先をしてやるということでございます。そういう意味で初めての試みでもございますし、十九年度まずやってみるということでございます。そういう意味で、委員の御指摘を大変重く受け止めさせていただきたいと思います。 初めでございますので、今年十九年度まず実施をいたしまして、その実施状況を踏まえつつ、二十年度以降の実施につきましても引き続き検討をさせていただきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○風間昶君 次に、三月二日に閣議決定の後提出されております道路交通法の改正法案について、これは法案審議じゃありませんので、ちょっと前段階として知っておかなきゃならないかなと思って伺います。 何か調べたら、自動車と同じぐらい全国に自転車は八千六百万台あるんですね。自動車が九千万台なんですって。自動車の数ほどチャリがあるということなんですよ。 それで、意外とその自転車事故が物すごく多くなっているということを聞きましたので、当然、ですから、八千六百万台もあれば事故増えてくるのは当たり前なんですけれども、最近の自転車事故、対自動車、対人、自転車同士は余りないのかもしれないけれども、いろんな状況、それから相手が何によるかということを含めて、ポイントになる特徴的なことをちょっと教えてもらえませんかね。
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。 昨年、平成十八年中でございますが、自転車が関係いたします交通事故は全国で十七万四千二百六十二件でございまして、交通事故全体の約二割を占めているところでございます。これによりまして、自転車乗車中の方の死者数は八百十二人、負傷者数は十七万四千六百四十一人でございまして、確かに近年自転車が関係する事故が増えておりまして、この十八年の発生件数は十年前、平成八年の約一・二倍になっておるところでございます。 その特徴でございますが、まず自転車乗車中の死者でございますけれども、その約六割が六十五歳以上の方でございます。 それから、二つ目に、相手方でございますが、これは圧倒的に自動車が多うございまして、対自動車との事故がこの自転車事故全体の八割以上、八二・九%でございますが、を占めております。 それから、事故に至る状況ですが、実は自転車側に法令違反のある場合が多うございまして、約七割、六七・九%が実は自転車側の方に違反がございます。 また、自転車事故のうち対歩行者の事故ですが、これは件数自体はそう多くないわけですが、二千七百六十七件でございます。ただ、これは十年前、平成八年に比べますと四・八倍となっておりまして、大きく増加しているところでございます。
○風間昶君 この道路交通法を改正するというニュースになってから新聞がすごく、一月の毎日新聞、一月十七、二十一、二月の八日、そして昨日十四日には七十三歳の埼玉県狭山市の無職の方が投稿しています。 要は、何でかというと、自転車は車道を走らなきゃならないことになっているけど、現実には車道は車がもうとにかく走っているから危なくて、自転車乗る側はやむなく歩道に乗っていると。歩道は人が歩いているから、当然、今お話があったように、歩道を走っている自転車乗りの何というかマナーが悪いのか、人をけがさせているというのが四・八倍に今増えているというふうにお話がありましたが、要は、だから、自転車はどっちで乗らなきゃならないのかということがちゃんと明確になってないと私は思うんです。 麹町宿舎におりまして、時々お巡りさんも車道を乗っています。ほとんど歩道を走っています、お巡りさんも。あの白い麹町警察署の警察官の乗っている自転車、本当は車道を走らなきゃならないはずなのに、ほとんど歩道に乗っています、姿も見ます。私も、丸正に買物に行くのに歩道を走っていきます。 なので、ここはちゃんとどういう形でこの自転車による事故を防止していくかということを根本的に、この今回これから法律案出して審議になるときに議論しなきゃならない話ですけれども、大臣としては現状と、誤解がある、法律案に対する誤解があってこんなに新聞に投書がばんばん出ているんだと思うんですけれども、お考えを伺って質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(溝手顕正君) 御指摘の麹町の歩道の件は私も承知をしておりまして注意を喚起したところでございますが、全くおっしゃるとおりでございます。自転車が無秩序に歩道を通行していると、実態があるということは認めざるを得ないと思っております。さはさりながら、自転車の交通秩序を正常化してその安全な利用促進を図っていくというのは我々の責任であろうと考えております。 一つの方策としては、道路管理者と連携しながら歩道と車道両方の自転車の通行の環境を整備していくという努力もしなくちゃいけないだろうと思います。また、学校とも連携をした自転車安全教育、様々な媒体をフル活用して自転車の通行ルールの周知徹底を図っていくことも必要だと考えております。また、ボランティアの御協力を得ながら自転車利用者に対する街頭の指導もやらなくちゃいけない。悪質とか危険な違反に対しましては、これは断固として対処しなくてはいけないだろうと考えております。 今、こんなことをしながら総合的に推進していくしか今、現状は手がないのかなと考えております。今後、各省庁とも連携してこれらの対策を推進してまいりたいと思います。 今回の道路交通法の改正案として御提案をさせていただいておりますが、これは歩道の自転車交通のあるべき姿、現時点で我々が考えられるあるべき姿を御提案するとともに、子供や弱者には最大限の配慮をしなくちゃいけないという観点から、さらにその辺りを法文に明記をするという努力をしているところでございます。 自転車の安全利用というのは非常にこれから大きな課題になってまいると思いますが、全力を挙げて警察を督励し頑張ってまいりたいと考えております。
○風間昶君 終わります。
○亀井郁夫君 参議院国民新党の亀井でございますが、あともう少しでございますので、最後ですからお付き合いお願いしたいと思います。 最初に大田大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、大田大臣は今、盛んに経済の問題で日本の景気が良くなった良くなったと言っておられるわけでございますけれども、しかしながら、一向に良くなったという生活実感がないのがこれまた実態でございます。 かつては、景気が良くなったといえば所得も増えてくるというようなことがあったわけですけれども、今回はなかなかGDPも増えない、労働分配率も上がらない、そして国民の可処分所得も増えないということですから、当然のことながら生活実感が伴わないわけですね。 そういう中で、大田さんはどう考えておるかということですが、特に地方と東京との格差は大きくて、東京では次々に大型のビルが建っている、億ションも建っているわけですが、地方では一向にビルは建っていないというのが実態でございます。 そういう意味で、こういう問題で特に大企業と中小企業の問題についても非常に格差は大きいわけでございまして、大企業だけでも特別な企業だけがもうかっているんで、全部もうかっているわけじゃありませんけれども利益を出している、しかし中小企業は大体みんな苦しいということで困っておる状況ではないかと思います。だから、給料上げるといってもなかなか中小企業では上げることができないということですね。 また、労務費で何とか抑えようということですから、非正規社員がどんどん増えてきて三〇%を超えているとか、あるいはフリーターが四百万だとか、年収二百万円以下のワーキングプアは五百五十万とか、あるいはニートも七十五万と、派遣社員が二百三十万と、生活保護世帯が百万だということで実際に格差は大きいわけですね。 こういう実態について大臣はどのように受け止めておられるのか、またこの格差を是正するためにどういうことをやろうとしておられるのか、それについてお話し願いたいと思います。
○国務大臣(大田弘子君) 今回の景気回復は、企業がリストラをする過程での回復であったということ、それからデフレの中の回復であったということから、先生御指摘のように、なかなか実感が伴いにくいものですし、また企業規模間、地域間の格差がございます。 企業規模間で見ましても、中小企業の景況感も緩やかには改善はしているんですけれども、大企業に比べて非常に厳しい状態にあります。特に、原油価格ですとか仕入価格は上がっているのにそれをなかなか転嫁できないという収益圧迫要因も加わってきております。 地域につきましてもなかなか、バブル崩壊後二度の景気回復のときは公共事業で支えてきた回復でしたけれども、今回は民間需要主導ですので地域間のばらつきが大きいという点がございます。 それからもう一点、先生の御指摘の中で正規、非正規ということもございました。これも企業がリストラをする過程で、人を増やすときは正社員ではなくてパート、アルバイトで増やす、あるいは賃金も固定給ではなく一時金で増やすということをしてきましたので、やはりそこの格差、正規、非正規を中心に格差がございます。 ただ、ここへ来まして、例えば中小企業につきましても、少し原油価格が一時期よりは下がってきておりますので、これが収益の圧迫要因が少し和らいでくるかなと感じております。 それから、地域経済につきましても、じわりじわり広がっておりまして、工場建設などの設備投資が東海地方などからだんだん北海道、東北、九州へと少し広がっている気配もございます。 それから、雇用環境も、新卒の内定率あるいは初任給あるいは正社員の数が徐々にですが増えてきております。少し明るい兆しが出てきているなと思います。 したがいまして、一番大事なのは、この景気回復を更に息長く持続させることが一点です。それと、この息長く持続させるだけではなく、中小企業につきましては、底上げ戦略などで中小企業の生産性を上げる支援が必要ですし、地域につきましても、地域の工夫を引っ張り出していくような支援が必要であると思います。雇用につきましても、例えば最低賃金が生活保護を下回っているようなところはもう早急に変えなきゃいけませんし、そのような支援が必要であると考えております。
○亀井郁夫君 今大臣が言われたように、デフレの中、それからリストラの行われる中で景気が良くなってきたんだから生活実感がないのが当たり前だというお話だったんですけれども、そうしたら、生活実感を伴わないというところをもう少し強く説明していく必要があるんじゃないですかね。大臣のお話だと、景気が良くなった良くなったを中心に報道されるんでは、どうも生活実感はないなというのが多いんですね。 特に、公共事業については、公共事業は悪だというような格好で集中的に道路なんかも特定財源を一般財源化するというようなことをしておりますけれども、地方の場合には公共事業で支えられている人間が一番多いんですよね。その公共事業をどんどん切っていくと、道路じゃなくてもいいんですけれども、そういうことで非常に地方では困っているのが実態ですから、それについて十分な配慮をしてほしいと思うんですが、公共事業についてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(大田弘子君) 必要な公共事業というものはやはり引き続きやっていく必要があると考えております。ただ、これから人口が減っていく、それから財政制約も厳しいということを考えますと、公共事業そのもので、事業することそのものによって雇用が生まれたり資材の調達があったりという景気浮揚的な公共事業よりも、道路や橋ができることで企業の生産性が上がったり生活が豊かになったり、これストック効果と呼んだりいたしますが、それを重視した公共事業を、つまり将来につながる社会資本に重点化してやっていくことが必要であろうというふうに考えております。
○亀井郁夫君 日本の場合、よそに比べてGDPの増加が全然ない、減っておるわけですね。しかし、よその国は三〇%、二〇%どんどんGDPが増えてきている、ここ数年間ね。そうすると、やっぱりパイ自体が大きくならないのに、こういう景気が良くなったと言ってみてもなかなか難しいんだけれども、そういう点については大臣はどうお考えですか。GDPが減るのは当たり前だということですけれども、それじゃちょっと困ると思うんだけれども、GDPを増やすための方策はどう考えていますか。
○国務大臣(大田弘子君) 正に先生が今おっしゃった点は大変重要だと考えています。高齢化が進むからこそGDPをしっかりと増やしていく、伸び率を維持していくことが大事だと考えています。そこで、まずは潜在的な成長の力をしっかりと付けていく、そして実質成長率を高めていくということが必要だと考えています。そのために、企業の生産性を上げていく、あるいは人材に投資していくということが人口減少に取り組む日本の一番大きい課題だろうというふうに考えております。
○亀井郁夫君 成長率を維持して、そしてGDPを増やしていきたいんだという大臣の気持ち、よく分かりましたけれども、頑張っていただきたいと思います。 ちょっと街頭演説で声を痛めているもんですから、ちょっと済みません、どうも。 次に、官房長官が帰ってこられたから官房長官にお尋ねしようと思いますけれども、実は小さなことなんですけれども、サービサーの問題なんですけれども。サービサーが銀行の収益改善のために随分役立っていることは分かるんだけれども、しかし銀行が貸し付けた金を回収しないでそれをサービサーに安く売って、サービサーを回収役に使っているのが実態ですよね。 この間も私、実は地元の人から、連帯保証をやったんだけれどもひどいことになったという相談を受けて、わずかに、一千万ですけれども、一千万で連帯保証を外そうという話を付けたんですよね。それでやっておったら、九百万までは返した、あと百万足りないんで、それを一生懸命調達に走り回っておったら、全然通知しないでそれをサービサーに売っちゃったんですね。それで、サービサーが、おかしいと思ってサービサーに電話、私、しましたら、とてもサービサー、これ取立て屋だから全然冷たいんですね。サービサーを管轄しているのは私、金融庁かと思って金融庁に電話したら、あれは法務省ですねと言うわけですね。自分のところの管轄じゃないと言うわけです。で、法務省に電話しましたけど、法務省の方では、機関の名前が司法法制部という部を官房につくってやっているけれども、慣れていないからやり方が非常に冷たい言い方ですよね。 そういうことで、私が聞きたいのは、何でこういうことを切り離して法務省の仕事にするのかと。法務省の人間でもやりたくない仕事を押し付けたということじゃないかと僕は思うんだけれども、本来金融庁が貸した金なら取ると、一貫してやるべきだと思うんだけれども、それについてはどういうような理由で法務省の所管になっているんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) サービサーというこの仕事というのは比較的最近できた制度に基づく仕事であるわけでありますが、私も実はこれをつくるのに自民党にいたときに深くかかわっておりました。 それは何かというと、不良債権の処理をしなければいけないという。九八年前後に日本にはまだサービサーという仕事がなかったんですね、機能がなかった。債権を売却した際のいわゆるサービシングというか、要するに債務を、元本を回収するのと金利を、利子を集めるという、その仕事を専業でやるという、そういう仕事がないと例えば証券化とかそういうものができないということで、流通にとっては必ず必要なものでありながら日本になかったんですね。 それでつくったわけでありますけれども、実は、トラブルを起こしているいわゆる不良債権と呼ばれているものの債権の取立てというものは、弁護士法第七十二条で弁護士の業務独占という形になっているわけでございます。したがって、そのときには弁護士以外に不良債権の取立てを原債権者以外がやるということについてはできなかったわけですけれども、こういった業としてはですね。それをできるようにするために、この七十二条を踏まえながら、この法律事務ということで他人の不良債権の回収などができるようにするための、言ってみれば七十二条の特例というものを設けないとこれができないということで法律を作ったわけでございます。それが、弁護士法の所管が法務省ということになっておりまして、それがゆえに法務省に司法法制部というお話がございましたが、にお尋ねをされたことになったんだろうと思います。 確かに、原債権者は銀行であったりする場合、金融機関が原債権者である場合が多いわけでありますが、どういう値段で売るとかいうことはそれは銀行の方の、金融機関の方の決めることで、サービサーが何というか勝手に決めているわけではなくて、これは出合いの中で値段は決まっていることでございますので、サービサーだけの問題を指摘をいただいてもなかなかこれサービサーもつらいところがあると思いますので、まあそんなようなことで、必ずしもこれ金融庁の所管になっていないのは弁護士法の所管の法務省が所管をしているということでございます。
○亀井郁夫君 今弁護士法の関係だと言われましたけど、実際に金融公庫の方に話すと金融公庫の顧問弁護士が出てきて交渉したわけですよね。だから、これも弁護士じゃないですか。だから、弁護士がどうのこうのと言われるのはおかしいんで、やっぱり貸したところが回収まで、いろいろあるだろうけれども、それは回収役が大変なのは分かるけれども、法務省のような機械的なところじゃなくて金融庁が、貸したところがやはり弁護士を使いながらいろいろ取ってくると。それにサービサーが全部系列のサービサーですからね。金融機関の系列のサービサーに安く譲っているんですから。で、もうかったら、高く売ればサービサーの利益だということで一体になってやっているところが多分にありますから、僕は法務省で、今おっしゃったように弁護士の関係だから法務省でやるべきだというのはちょっとおかしいと私は思うんですよ。だから、そういう点はちょっと考え直してやるべきだと私は思いますけれども。
○国務大臣(塩崎恭久君) 先生のお気持ちはよく分かるところでございますが、金融機関が自らの債権をどういうふうに処分するのかという、そのところは恐らく金融庁ももちろん当然監督官庁として見ているところでありますが、いったん売却をされた債権がどこが持つかというのはいろんな可能性があるわけであります。 今は、先生おっしゃっているのは特に債務者のサイドのお気持ちを考えながら今お話しされているんではないかと思いますが、原債務者にとっては、この債権がどこに売却をされようとも流通されようとも同じ額だけの債務を負い続けるわけでございまして、そこは変わらないと。一方で、金融機関は自ら貸出しをしておきながら売却をするかどうかというのは、正にその銀行の経営そのもの、金融機関の経営そのものでありますので、それがまあ何というか、適切かどうかということはその経営方針で決められることであり、おかしなことをやっていれば、それは当然金融庁が何か言わなきゃいけないことは監督上あるかも分かりませんが、普通に売却をしたりすることに関してはなかなか言えないんだろうと思うんです。 ここは一点、債権回収という法律事務を業として行う場合にはやはり弁護士法をクリアしなければいけないということで、それをクリアするものを含めて作ったのがこのサービサー法と呼ばれているものなものですから、それで法務省が監督官庁になっているということで、もちろんサービサーの不当な取立てとかあるいは暴力団の関与とか、そういうものについては厳しくこれは取り締まることになっているわけでございますので、適切ではない債権取立てが行われることは許されないという法律立てになっているはずでございます。
○亀井郁夫君 移った事情は分かりましたけど、中小企業の場合は、担保債権、担保が随分下がっちゃったでしょう、十分の一ぐらいに。そういうことから、担保価値が下がったから貸さないということで、運転資金でうまく回っているのに倒産するというケースもたくさんあるんですね、中小企業。 だからそういうことで、取ったものをそんなふうに法務省の方でやることについては、確かに官房長官言われる理屈はありますけれども、十分貸した人間との関係もよくよく考えながら調達するように指導してほしいと思うわけです。ひとつよろしくお願いしたいと思います。 それからもう一つ、時間が短いものですから次から次へと飛びますが、渡辺大臣にお尋ねしたいと思います。 渡辺大臣、昨日の放送でも頑張っておられました。特に、天下り禁止の問題については自民党の中でも反対があるのを乗り越えていくんだと、反対があるのは当たり前だと、やるんだということを言っておられましたけれども、それは非常にいいことで大いに頑張ってほしいと思いますけど、しかし私がちょっと気になりましたのは、六十歳まで公務員についても働けるようにしてやるということを片方で用意しなきゃいかぬのじゃないかと。 六十歳までは善良な役人として勤めたいと思ってなった役人もおるわけですけど、そういう意味で、今の仕組みではなかなかおかしいと。だれかが次官になったときにはみんないなくなっているということで、どこかに天下っているということですし、天下ったら二回から三回ぐらい天下れるというような仕組みもこれもおかしいと思いますけど、これが各府省の秘書課の大きな仕事だと聞きますけど、実際はともかくとして、そういう問題。民間会社でも一緒にたくさん入るんだけれども六十まで勤めているんですから、役所についても六十まではちゃんと勤められるんだということをしないで、その制度やらないで天下りがいかぬよと言われたら、役人になる人間がいなくなってしまいますよね。 それについては、大変だろうと思うんですけれども、大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(渡辺喜美君) 小泉内閣の時代でございますが、平成十四年、小泉総理の指示がございました。それは、いわゆる肩たたきが、この年齢を引き上げることが大事ではないかということだったんですね。見てきたような口利いて申し訳ありませんけれども、能力主義を徹底すべきだと、そして、年次主義のピラミッド型人事構成も見直すことが大事だ、そういう観点から小泉総理の指示が出されたわけでございます。その結果、五年間で三歳以上引き上げることを目標とすると、こういうことだったわけでございます。 その後どうなったかというと、平成十三年に五十四・四歳だったのが、平成十七年に五十五・八歳と、これはⅠ種職員の肩たたき平均年齢なんですね。まあちょっとこれ、余り代わり映えしないなと、こういうことなんですね。 そこで、安倍内閣におきましては、昨年の十月何日だったですかね、十月十七日、これも見てきた口利いて申し訳ありませんけれども、給与構造改革の一環として専門スタッフ職というものをつくったらどうだと、こういうことを閣議決定したわけです。専門スタッフ職の俸給表の新設については、人事院において、複線型人事管理を実現するための政府における取組に呼応して、その環境を早急に整備する観点から、更にその具体化について検討を進めるよう要請する、まあちょっと役人の文書なものですからぐちゃぐちゃ書いてあるわけでございますけれども、まあ早い話が専門スタッフ職をつくるぞと、だから人事院は早くその給料表を作れと、こういう話なんですね。 専門スタッフ職といいますとちょっとイメージがわかないと、こう言われるんでありますが、今いろいろな方々からヒアリングをしてまして、ブレーンストーミングの段階なんですけれども、結構いろんな職種があると思うんですね。例えば、調査分析なんというのは相当高度の知識がないとこれできないわけですね。言っちゃなんですけれども、私、この間まで金融庁の副大臣やってたんですね。ああ、あの論文はないかとこう言うと、残念ながら金融庁にはそういう調査部門がないんですね。だからえらい苦労した記憶がございます。そういう調査分析とか、あるいは国際交渉なんというのはよっぽど専門的な知識と、それから交渉のノウハウ、それから向こうの人脈、こういうものがないとなかなかうまい具合にいきませんね。やっぱりこういうのも一種のスタープレーヤー的スタッフ、専門職になったっていいんじゃないかと思うんですね。 それから、国税不服審判所というのがあります。これはトップは検事、判事でございますが、次席は財務省のキャリアなんですね。こういうところは正に専門的な知識と判断能力がないと務まりませんね。今、国税不服審判所に持ち込むと、何と一六、七%はひっくり返るんですね。同じ仲間だからひっくり返んないんじゃないかなんて思ったら大間違いでございまして、ちゃんとひっくり返す、そういう裁判にかける前の機能があるわけでございます。こういうのも、私なんかはブレーンストーミングの段階だけれども、専門スタッフ職という位置付けをして、国税専門官でないキャリア組が入っていったっていいんじゃないかなと思うんですね。 それから、日本の予算の仕組みの中で、いわゆるPDCAサイクルと言われますが、どうもCのところがちょっと弱いんですね。例えば政策評価、これチェックが始まってはいるけれども、本格的に予算の方までフィードバックしてシンクしてやっているかというと、まだまだちょっと不十分な気がするんですね。ですから、政策評価なんというのは、これまたよっぽど知識のある人でないとできない代物なんですね。ですから、こういう具合に考えていきますと、専門スタッフ職というのは結構いろいろあるよなという気がするわけでございます。 この間、昨日なんですが、たまたま「朝ズバッ」というテレビに出ましたら、私の隣に文科省を退職した寺脇さんという方がいらっしゃったんですね。この方は、小坂文科大臣のときにいわゆる肩たたきに遭いまして、小坂大臣が、いや、寺脇さん、あんた広報マンとしては大変な能力あるんだから残ったらどうだと、でも一方において勧奨退職組になっちゃっていますからね。そこでどうなったかというと、審議官だったのかな、いわゆる指定職だったのが課長職に降格されて、で、残ったと、まあ最近お辞めになられたわけですけれども。こういうことも、広報なんというのも一種の専門スタッフ職としては大いにあり得るんじゃないかということなんですね。 ですから、私のプランが、六十歳まで働きたいのに働かせないなんということでは全くございませんで、私は元々、愛の構造改革と、こう言っているわけでございまして、抵抗勢力対改革派だということではないわけですね。ただ、愛のためには闘うこともあるよということで今やらさせていただいているわけでございます。
○亀井郁夫君 渡辺大臣の愛の構造改革ということでこれからもしっかり頑張ってほしいと思いますけれどもね。 さっき名前が出た寺脇さんは、実はあの人はゆとり教育の筆頭で頑張っておった人なんですよね。新しい道で頑張っておられますけれども、そういった広報マンとして優れているということで、そういったスタッフ職はどう役人なんかやっていくかと。意外とありませんよね、スタッフ職はね。ライン職だけで、ラインの中でずっと上がっていくという仕組みで考えているから、役人の場合は行き詰まっちゃって、ラインでありながらみんなスタッフかもしれないんだけれども、そういう意味では、これからその辺の処遇を併せて考えながら、いい複線をつくってもらわないといけないと思いますので、それが腕どころだと思いますから、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 それから、小さなところですから持ち時間少ないものだから申し訳ないんですけれども、高市早苗大臣にちょっと一言聞きたいと思ったのは、青少年の健全育成基本法ですが、あれについて、青少年の健全育成施策大綱か、あれはできているんですけれども、これ、大綱作るという、大綱じゃなくて、基本法を作ろうということで、十六年ですか議員立法に出して、それが当時の民主党の反対でできなかったわけだけれども、これについてはこれから基本法を作っていくお考えがあるのかどうなのか、閣法でですね、議員立法じゃなくて結構ですから。
○国務大臣(高市早苗君) 平成十六年の三月に亀井委員が発議者となって提出された議員立法の法案は、私はそのとき一年八か月ばかり選挙をしくじって落選中だったんですが、報道で知りまして大変期待を申し上げていた一人でございました。残念ながら、そちらは廃案になったということなんですけれども。 この基本法案の中で求められております青少年育成に係る本部の設置、これは平成十五年に青少年育成推進本部という推進体制は整備しましたし、あと大綱の策定、これも青少年育成施策大綱を策定いたしましたので、求められている基本的な部分については一部おこたえできていると思うんですね。 しかし、読み比べていきますと、青少年育成施策大綱には入ってなくて、そしてこちらの基本法案に入っている事項というのは幾つか見受けられます。ただ、この基本法案はこれまで立法府において検討を、熱心に御議論もあり検討されてきた経緯もございますので、私は青少年の健全な育成に寄与するものと考えておりますけれども、やはり立法府での検討の動向を今の時点では見守ってまいりたいと思っております。
○亀井郁夫君 この基本法の問題は、各県、四十七都道府県全部希望しているものですから、是非とも大臣のときに、党の方が駄目なら閣法でやるというぐらいの決意を持ってやってもらいたいと思うし、また大綱の方も読ましてもらいましたけど、いろいろいいこと書いてあるんだけれども、文科省やら厚労省多いけれども、だけどなかなか、書いてあるだけで、どのように実行していくのかというのが大変難しいと思うんで、この次また、その辺についてはお聞きしたいと思いますけど、よろしくお願いします。 時間が来ましたんで終わります。
○委員長(藤原正司君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会します。 午後四時五十一分散会