総務委員会 第19号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2007/05/29
会議録
○委員長(山内俊夫君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、岩城光英君及び芝博一君が委員を辞任され、その補欠として河合常則君及び岡崎トミ子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 住民基本台帳法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務大臣官房総括審議官久保信保君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、総務省自治行政局長藤井昭夫君、総務省自治税務局長河野栄君、厚生労働大臣官房審議官村木厚子君、厚生労働省職業安定局次長鳥生隆君及び経済産業大臣官房審議官西川泰藏君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 住民基本台帳法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本郵政公社総裁西川善文君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 住民基本台帳法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本順三君 おはようございます。自由民主党山本順三でございます。 住民基本台帳法の一部を改正する法律案ということで、このことについて何点か質問さしていただきたいと思います。 まず、昨年の第百六十四国会におきまして、この当委員会において、住民基本台帳の閲覧について、何人でも請求できるそれまでの制度を廃止して、個人情報保護に十分これ留意をした新しい制度として再構築を図るその法改正が行われました。十一月の一日に施行されたところであります。その際に、住民票の写し等の交付制度についても附帯決議がなされたこともこれまた御案内のとおりであります。 そこで、まず冒頭ですけれども、今回の住民基本台帳法の一部を改正する法案が提出された背景とその趣旨と、それから、これがどのような効果を期待されているのか、その辺りについての御説明をよろしくお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 住民票の写し等の交付制度につきましては、何人でも請求が可能でありますけれども、今日の個人情報保護に対する意識の高まりというものを踏まえるときに、市町村長の交付できる場合の基準をより明確に規定をすることが望ましいというふうに思います。また、一部では、成り済ましによる住民票の写し等の不正請求や届出が発生しているのも現状であります。 正にそういう状況の中で、この住民基本台帳法案につきましては、今、山本委員から御指摘がありましたように、昨年当委員会で御審議をいただき、そしてその際に、住民票の写し等の交付制度については、個人情報保護の観点から更に厳格な運用を確保するように努めるとともに、制度の見直しを早急に検討すること、こういう附帯決議が付きました。 こうした状況を踏まえまして、今回の改正というのは、個人情報に対する意識の高まりへの的確な対応と住民基本台帳に対する信頼性の向上を図ろうとする観点から、住民票の写し等の交付制度を見直しをして、個人情報保護に十分留意した制度として再構築をするとともに、転出、転入等の届出の際の本人確認を厳格化し、成り済まし防止、そうしたものの対策を講じるという内容であります。
○山本順三君 この法案の内容については何点かまた後ほど質疑をしたいと思っていますけれども、その前に、先ほど大臣の方からお話があったとおり、個人情報をしっかり保護していくんだと、それも、より強い基準を掛けていくんだと、そんな形で今回の法案が提案されたわけでありますけれども、残念ながら、我が愛媛県愛南町というところでありますけれども、本年五月十六日に住民基本台帳データなど個人情報がインターネット上に大量に流出していたということが発覚をしたわけであります。 この流出した個人情報は、全住民票コードを含んでおります。十四万二千八百四十三件となっておって、これはもう町内全域に不安が広がっておりますし、愛南町側といたしましても、その不安を解消するために町職員が町内全戸を回っていって、そして経緯の説明なり、あるいはおわびなりをしておる、こういう今の状況であります。正に、個人情報保護という観点から法案の改正をしていこうというやさきに、全然違った観点から、もうどう説明していいか分からないような住民の不安を起こすような実は事件が起こったことを、大変私どもも憂慮をしておるところであります。 今回の件でありますけれども、二〇〇四年十月の市町村合併に伴う住民基本台帳や年金関係などのデータの一本化を行うその際に、情報処理業者に町がデータの統合作業を委託したと。その業者が契約に違反をして別の会社に再委託をしたと。その別の会社の元社員、女性従業員でありますけれども、これのパソコンがウイルスに感染をした結果、住民の個人情報や住民票コードがファイル交換ソフト、ウィニーを介して大量にインターネット上に流出したというのがその経緯であります。これは愛媛県だけのことかと思っておりましたら、秋田県、山口県、長崎県、そしてまた福岡県においても同様の問題が相次いで発覚をしておる、こういう状況であります。 今ほど申し上げたとおり、個人情報保護という観点から新たな制度を構築しようとしてこの委員会で議論するやさきに、そういったことを根底からもうひっくり返すような、そういうインパクトを有する事件が起こってしまったということを、私ども、先ほど申し上げたとおり、大変厳しく受け止めておりますし、また総務省側も当然厳しく受け止めておられるものというふうに思いますので、その点について何点かまずは質問さしていただきたいと思います。 第一点でありますけれども、まず総務省は今回の事件をどのようにして把握されたのかということ、そして今回のこのような深刻な事態をどのように受け止めていらっしゃるのか、まずはその見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 今回の愛南町などにおきます情報の漏えい事案でございますけれども、私ども総務省では、まず内閣官房情報セキュリティセンターから個人情報が漏えいしている模様であるという情報を受けまして、それに基づいて関係地方公共団体に連絡をいたしまして、各関係地方公共団体で事実確認を行っていただき、そして私どもに対して報告をしてもらったということでございます。 今回の情報漏えい事案は、愛南町だけではございませんが、すべて同一の原因で生じておりまして、愛南町の場合で申し上げますと、電算業務の再委託を受けた会社の従業員が愛南町などの個人情報データを無断で自宅に持ち帰り、自宅のパソコンに保存をしたところ、御指摘のございましたような当該パソコンからファイル交換ソフト、ウィニーを通じて情報が漏えいしたものと承知をしております。 地方公共団体、これは、もう当然でございますけれども、各種行政サービスを実施をいたしますために多数の個人情報を取り扱っておりまして、それらの個人情報を適切に管理をするということは、極めてこれは重要なことでございます。私どもは、今回のような事案といいますか、外部委託でありますとか、あるいは勝手にソフトを入れたことによって情報が流出するといったような事案にかんがみまして、これまでも何回となく注意を喚起をしてまいりましたし、昨年の九月にはセキュリティーポリシーのガイドラインということも全面的に改定をして、また助言をしてまいったわけでございまして、そういったさなかにこのような事案が生じたということでございまして、誠に遺憾であるというふうに受け止めております。
○山本順三君 これは誠に遺憾である、正にそのとおりだろうと思いますけれども、現場の住民の不安というのは、もうその遺憾どころではないような状態になっておる。何がどういうふうに実害があるのかが分からないという、特にお年寄りの皆さん方は、一体これをどう受け止めたらいいんだろうかと、そんな状態にさえなっておるようであります。 そこで、この住民票コード、これが悪用される懸念がないんだろうか、どのような実害が想定されるんだろうか、そしてこの住民票コード、変更手続は簡単にいくのだろうか、この辺りのところについて、まずは確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 今回の事案につきまして実害が生じたというようなことは聞いておりませんので、あくまでもこの可能性といいますか一般論として申し上げますと、漏えいした個人情報を用いて不当請求とか架空の請求ですね、こういったものが行われましたり、あるいは各種のダイレクトメールが送付をされるといったようなことが可能性としてはあり得ると考えております。 また、住民票コードでございますけれども、これも流出をいたしました。住民票コードにつきましては住民基本台帳法第三十条の三という規定がございまして、この規定に基づいて、住民は自らの住民票コードについて理由のいかんを問わず、またいつでも変更請求ができるということになってございます。 今回の事案を受けまして、私ども、先週の金曜日、五月の二十五日付けで、各種の措置を講じていただきたいとか、あるいはその点検をしていただきたいといった通知を出しましたけれども、全地方公共団体に通知を出しましたが、その中でも、今の点、いつでもこの住民票コードというのは変更できるんだという点につきましても住民への周知徹底を図るように地方公共団体に通知をいたしました。 そこで、この愛南町からお聞きをしたところによりますと、今回の事案の発生後、先週末、五月の二十五日までに、愛南町では二千九百八十一名の方から住民票コードの変更請求がなされたというふうにお聞きをしております。愛南町におきましては、先ほど委員御指摘のように、職員が各戸を回っておわびをして回るといったようなことも行っておられますけれども、その際に、情報漏えいに関する謝罪と併せまして、二次被害といいますか、先ほど御指摘のあった想定される事態ですね、そういったことについての対応の仕方とかいうことも各戸に御説明をして回られて、そして、なおかつ窓口も設置をされたというふうにお聞きをしております。
○山本順三君 この次の質問で当該自治体の愛南町を始め関係自治体の指導をどうするのかというような質問をしようと思いましたが、あらかた今のお話で答えが先に出ちゃったのかなという気もします。 ただ、少なくとも、委託元の愛南町を始め各自治体が業者に任せきりにした結果というふうに言われてもこれはしようがないんだろう。したがって、業者に対する管理あるいは監督が足りなかったと、こういうふうに言わざるを得ない面もあると思います。 そこで、自治体職員の情報保護教育、これの徹底、これを今後総務省としてどういうふうにしていくのか、その点についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 委員から御指摘もいただきましたように、今回のこの法案審議の中でこうした情報漏えいが出てきたことは、私も大変に遺憾であり、私どもは再発防止を徹底しなきゃならないという思いであります。 今回の漏えい事案の再発防止につきまして、総務省では五月二十五日に地方公共団体に通知文書を出しまして、再発防止に向けた緊急点検を行うとともに、個人情報漏えい防止策の徹底を要請をしました。特に、今回のこの漏えいの事案というのは、受託業者による無断の再委託、また再委託先の従業員によるデータの無断持ち出しなどの不正行為に起因するものでありますから、これらの不正行為がほかにないか、総点検をするとともに、個人情報保護条例の罰則の対象に受託業者を追加することも含めて、受託業者に対し厳正な対応をすることを要請をいたしております。 さらに、自治体職員へのこの情報セキュリティー研修については、これまでも地方公共団体自身による研修の実施と併せて総務省としても自治体職員向けの研修を開催してきたところでありますけれども、今回の事案を踏まえ、外部委託に伴う情報セキュリティー対策など情報保護教育の徹底、こうしたものを行っていきたいというふうに思っています。 さらに、早急に実効性のあるこうした対策を検討する予定でありまして、法律の専門家から成る検討会を開催をして、そして住民基本台帳情報の漏えい、取扱いの厳格化及びその担保方策等について専門的、技術的な観点から検討する、こうした委員会を六月にも立ち上げて、もう二度と再びこうしたことが起こらないように徹底して再発防止策に努めて信頼感を得たい、こう考えております。
○山本順三君 是非、そういった形で二度と起こらないように、といってもこの案件ですから、起こらないように努力してもまたどこかでそういうのが起こってくるという心配もありますが、どうぞよろしくお願いします。 それからもう一点。 今回の愛南町が委託した業者でありますけれども、実はこれ市町村合併の集中によって業務過多となった結果というのも、これも間違いない事実のようであります。そして、その結果として契約に違反して別の会社に再委託していたと。要は、その背景にはシステムエンジニア、これ地方における人手不足があるんだろうというふうに思いますし、またシステム業界としてエンジニアの人手確保と同時に資質の向上というものを当然図っていかなければならない。 経産省に今日来ていただいておりますけれども、本事案に対して経産省としてはどういうふうに今後対応していくのか、特に今申し上げた人手の確保と資質の向上についてどのような再発防止策を考えられておるのか、もう時間来ていますので、ごく手短に、ひとつよろしくお願いします。
○政府参考人(西川泰藏君) お答え申し上げます。 今回の個人情報の流出の事案は、これは正にその自治体から統合作業を受託した会社がその契約に反して業務の一部を再委託したといったようなこととか、あるいはその再委託先の従業員が個人パソコンに業務データをコピーして、それがウィニーをインストールしたパソコンだったといったような、あってはならないことが重なって起きた事案だと考えておりまして、まずはこういった個人情報を扱う情報処理サービス業及びその従業員の方々に安全管理措置の徹底を図ることが重要であろうというふうに考えております。 経産省といたしましては、昨年も実はこういった個人情報の流出の事案が頻発いたしました経緯もございまして、昨年の八月に、業界団体を通じて全国約千二百の情報サービス関連の事業者に対しまして業務用データの不用意な持ち出しをしないこと、それからウィニーがインストールされたような個人パソコンで個人情報を扱うデータを扱わないことといったような安全管理措置の周知徹底を文書で指導したところでございますが、今回またこういった事態が生じましたことを踏まえまして、改めて当該指導内容の周知徹底を図ってまいりたいと思っております。 また、委員御指摘のとおり、情報処理技術者の人材育成あるいは個人情報保護等のセキュリティー意識の向上を図る、これも御指摘のとおり非常に重要な点でございます。 私ども経産省といたしましては、人材育成に関しましてはこれまでにも全国の大学とか高専あるいは地元の企業との連携の下に実践的IT教育、こういった事業を進めております。これは既に延べ受講者二千六百人を出しておりますが、今後とも関係省庁や業界と連携しつつIT人材の育成に取り組む所存でございます。 また、個人情報保護等のセキュリティー意識の向上、これも非常に重要な点でございまして、私どもが実施いたしております情報処理技術者試験、これは年間四十万人以上の受験者が受験する試験でございますけれども、その十四ある試験区分のほぼすべての試験区分の中で個人情報保護を含むセキュリティーを出題範囲に含めておりまして、そういったことを通じてセキュリティー意識の向上を徹底してまいりたいと、そのように考えているところでございます。
○山本順三君 ありがとうございました。 ふるさと納税をちょっとお伺いしたかったんですが、もう時間なくなっちゃいましたので、また改めて質問させていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君が選任されました。 ─────────────
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会の内藤正光です。 本日は、私、七十五分間をいただきましたので、住民基本台帳法の改正案と、それに関連する幾つかについて質問をしてみたいと思います。 そこで、まず、ふるさと納税についてごく簡単に質問させていただきたいと思います。 大臣が提唱されておるふるさと納税制度、今本当にマスコミ等々でいろいろ議論されております。また、いろいろな委員会でも議論されているかと思います。本音を申し上げるならば、これまで東京一極集中という中でこの日本という国がつくられてきた、そして、やはり私も愛知県、地方出身ですから分かるんですが、人材を育てた地方に報いるべきだと、そういった主張はやはり多くの日本人の心情にマッチするんだろうとは思います。情緒的にも受け入れられやすいんだろうとは思います。 しかし、そう認めた上で、やはり私はなお申し上げなきゃいけないと思います。やはり今の都市と地方の格差というものは、そういったふるさと納税というもので小手先で繕うんではなくて、やはり抜本的に対処していくべきなんだろうと。 具体的に言えば、今の地域偏在性の大きな地方税の在り方を見直す、そんな中には当然、大臣も御主張されているように、地方消費税の充実等が大きな柱になってくるんだろうと思います。そして、その上で交付税、その財源の在り方も含めて見直していかなきゃいけない。それこそ交付税財源の決して少なくない部分が偏在性の大きくはない消費税が占めている、これも矛盾ですよね。そしてまた、法人二税、これも一部国税化といったことも含めて議論していかなきゃいけない。やはり都市と地方の格差というのはそういった税制の在り方の見直しで対処すべきだと私は思います。 そこで、大臣にお尋ねしたいのは、地方税及び交付税の在り方について、その財源の在り方も含めて、大臣に改めてそのお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 是非御理解をいただきたいんでありますけれども、どうも根本論議というんですかね、本筋の話を私させていただいていますけれども、それでなくてもふるさと納税の方が主流になっているようでありますけれども、私の是非基本的な考え方を非常にいい機会でありますので御理解をいただきたいというふうに思います。 私は、大臣に就任をさせていただいてから一貫して国と地方の税の在り方について主張している点は、現在、仕事は地方が六です、国が四です。しかし、税というのはこれ逆で、地方が四、国が六という、こういう状況の中で私は、五対五、一対一をまず目指したいと、このことを主張をし続けてきました。そして、この一対一を目指す税源として、それは今法人二税というのは非常に偏在度が大きいわけですから、その偏在度の小さい地方消費税というものを視野に入れてこの一対一を目指したい、このことを私は一貫して主張をし続けてきております。そして、先般の経済財政諮問会議でもこのことを主張しました。 従来は、私どもの考え方というのは、国と地方、この税の調整でありました。しかし、私は、これに加えること、地方と地方の間の税の調整も必要だということをこれも主張をし続けてきています。 それはなぜかと申しますと、法人二税が東京に一極集中をしてきているということであります。特に、ここ数年、景気が回復をしてきておりますから、そういう中で、例えば四年間の間に東京の地方税というのは一・四兆円実は増えています。財政力の弱い地方の県、八つの県を足して千四百億円の増です。ですから、八つ足しても東京の十分の一、こういう状況であります。 そして、こういうことが具体的にはどんなことになって現れているかといえば、例えば子供の医療費でありますけれども、全国は小学校に入るまで医療費を無料にしようという、こういうことに努めています。しかし、まだそこの段階まで行っていない地方も数多くあることも事実です。しかし、東京は中学校三年卒業するまでこれ全部、この九月からだということでありますけれども、医療費が無料になる、大体そういうことが起きています。ここもかなりの差がありますし、児童手当、これについて、東京のある区は十八歳まで所得無制限なんというところも実は出てきておるところであります。 ですから、私は、この従来の国と地方の税の比率、これと同時にやはり地方間の水平な税の調整も必要である、このことを実はもう諮問会議で述べていまして、この調整については、財務大臣とここについては一致をしています。そして、私ども事務方の会合も私どもと財務省の間に行っております。これがやはり私は基本だということで、このことを主張をしているところであります。 そして、このふるさと納税でありますけれども、これについて、実はこうしたことの基本があって、その中で、やはり多くの地方自治体の長の皆さんから、高校まで地方で、福祉だとか教育だとか多額のコストを投入して将来を担う子供たちを育てていると。しかし、いざ納税の段階になってしまうと都会に出ていってしまう。何らかの形で還元をする方法はないかという話もここ数年よく私は聞いておりました。 そしてまた、今の税そのもの、受益と負担という中で、生涯を通じて受益と負担という考え方も一つじゃないか、生涯を通じてのバランスを考えることも一つじゃないかなという実は意見もあることも事実であります。 そういう中で、私自身、多くの都会で生活している人たちも、自分を育ててくれたふるさとに貢献をしたいだとか、あるいは自分の両親の住んでいるところに貢献をしたい、そういう意見もたくさんあります。そしてまた、自分が深くかかわってきている地方、地域を何らかの形で応援をしたいと、そういう人たちもたくさん出ております。そして、私自身、総務大臣として、やはりこの地方自治全体を預かる立場として、やはり全国にそうしたふるさと意識、地域意識というものをやはり芽生えさせる必要が私はあるというふうに思っております。 そういう中で、地方に対しての思いというのはたくさんの人が今持っていることも事実でありますし、特に、スローライフだとか、そうした地方の志向というものも国民の中に芽生え始めていますから、そういう中で、やはりこうした国民の思いを実現することのできる税制というものは必要じゃないかなというふうに思いまして、この六月一日に、千葉商科大学の島田晴雄先生を座長とする、正にこの地方、地域おこしの責任者とか、あるいは財政の専門家の学者の方だとか、あるいは賛成、反対のいろんな行政の長の方もいらっしゃるでしょう、そうした人たちを、有識者の皆さんに十人で委員会を開いていただきまして、そして、ことごとについて私どもの秋以降の税制の中で実現をする、理論的構築をしていきたい、そのような状況であります。
○内藤正光君 大臣の考え方は分かりました。まず、大改革があって、その上でのふるさと納税制度の提唱だというのは理解できました。 この問題についてはこれ以上議論するつもりはありませんが、ただ、消費税の扱い、やはりこれは地域偏在性が少ないからということで地方税の柱に据えていくべきだという主張もある一方で、社会保障に使うべきだという議論もあります。正直申し上げまして、我が民主党でもまだまだその点は整理は付いていないというのが現状でございます。この辺りも大きな争点になろうかと思いますが、あるべき地方税制についてしっかりとこれからも議論をしていきたいというふうに思っております。 さて、次に住民基本台帳カードについて幾つか質問をしたいと思います。 大臣、唐突ですが、住基カードはお持ちでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 持っております。
○内藤正光君 総務省の方は大体、自慢げにこうやって見せるんですね。職務上持たざるを得ないのかなというふうには思っておりますが。 そこで、住基カードの普及状況なんですが、残念ながら、まだ多いとは言えないんですね。この三月の三十一日現在で百四十一万枚という普及状況でございます。 そこで、大臣に改めてお尋ねさせていただきたいのは、住基カードを普及させていくことの意義は一体何なのか。そして、一方で、一個人ですね、国としてではなく、大臣としてでもなく、また総務省としてでもなく、一個人が住基カードを持つことのメリットは一体何なのか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) この住民基本台帳カードは、市町村の条例で定める独自のサービスを利用できる多目的利用機能を有するとともに、日常生活での本人確認だとかあるいはインターネットを使った電子申請の本人確認に利用できるなど、本人確認機能というものを持っているというふうに思っています。このカードの普及というのは電子政府、電子自治体の推進をする観点からも極めて私は重要だというふうに思います。 また、一方、住民にとっては、写真付きのカードは公的な証明書として利用できる、あるいは印鑑登録証、図書館カード等、条例で定めることによって市町村の独自サービスにもこれ利用できることになります。また、公的個人認証サービスの電子証明書を保存する媒体として確定申告等のインターネット申請、届出に利用できるなど、このカードというのは様々なメリットがあるというふうに考えております。
○内藤正光君 私もそうだと思います。大きく言って本人確認、そしてもう一つが多目的利用、私もそう思います。しかし、残念ながら、周りを見回してみますと、なかなかそのメリットが国民の中に深く理解され切れてないのかなというふうに思わざるを得ません。 そこで、本人確認、そして多目的利用なんですが、今回の法改正のポイントを考えてみますと、二つあるんですね。一つは請求する主体と目的を限定をすること、そしてその上で請求する際の本人確認手続を整備をすること、この二つだと思うんですね、本人確認手続。更にまた言うと、本人証明というか、本人証明ですか、我々は大体免許証とかそういったもので済ませるんですが、ただ今は少子高齢化の時代です。ですから、免許証を持ってない人も多いでしょう。また、パスポートをふだん持ち歩く人っていないですよね。そうなったときに、やはり本人証明手段って一体何なのというところが問題になってくるかと思うんです。 ですから、私は、そういった状況を踏まえたならば、本人確認手段であるというメリットを柱に据えつつ住基カードの普及促進を図っていくべきじゃないのかなというふうに思っております。二つあるんですが、やっぱり私は、基本は本人確認だと思っているんです。本人確認というベースのメリットがあって、その上で多目的利用というのがあるんだろうというふうに思うんですが。 そこで、これ政府参考人で結構なんですが、幾つか確認をしたいと思います。本人確認手段として、法律を見てみますと、こう書いてあるんですね、十二条に。住基カードを提示する方法その他総務省令で定める方法によるというふうに書かれているんですが、ここで言う住基カードというのは、写真付きのもの、そして写真なしのもの、Aバージョン、Bバージョン二つあるんですが、両方を指すんでしょうか、お答えいただけますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 両方入るということでございます。
○内藤正光君 そこで、写真ありの住基カードはいいんですが、写真なしのカードがどうして本人確認手段となり得るんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) これは、顔写真がある方がその持参者が本人であるということを確認するという意味でいいことはいいわけですが、いずれにしても、その住基カードを発行した主体は市町村でありますし、そこが発行してなかなか改ざんがしにくいということ、それともう一つ、通例はやっぱり住基カードというものは本人以外に持つということは推定されていないわけですから、そういう意味では、写真がないということの欠点はあるんですが、写真入りの住基カードに準じて取り扱って構わないというふうに考えているところでございます。
○内藤正光君 写真なしのカードでも通用するということですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 一般的にカードを見るだけの手続の場合は、それは写真なしでも同様にやっぱり通用させる必要があると思いますが、ただ、もし市町村の方で、よりチェックしたいということであれば、ICチップの中に本人の暗証コードが入っておりますので、改めてそれで確認することも可能であるということで、そこは担保しているところでございます。
○内藤正光君 写真がある場合は顔を照らし合わせれば確認ができると。写真がない場合でもパスワード入力によって確認ができると。 ただ、これは市町村役場の中だけの話ですよね。じゃ、一歩その外を出るとどうなのかということなんですが、例えば、決して少なくない国民が訪れるであろうパスポート申請、あの際に、顔写真なしの住基カードというのは本人確認手段として認められるんでしょうか。有用なんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 現在の取扱いは、写真入りのみを利用できることにしているということでございます。
○内藤正光君 そうなんですよね。役場の中ではどちらでもいいんです。ただ、役場を一歩外へ出ると、やはり写真なしのカードというのは何の役にも立たないんです。私自身、正直申し上げまして、今住基カード持っていません。 ただ、いろいろな方に聞くと、役場の対応によっていろいろあるというんですが、基本的に写真付カードを作る場合は写真を用意してこなきゃいけない。写真がたまたま持ち合わせがなかった場合、中にはカメラを用意してくれている役場もあるんだけれども、そうでないところが多い。そういった場合は、面倒くさいから写真なしのカードを作ってしまうんですね。 私は、こういった現状を考えると、この二千幾つある役場が必ずしも写真付カードの発行に前向きであるというふうに思えないし、また総務省自体もそれに対して前向きであるというふうには考えられないんですね。 ですから、私は住基カードというのを本人確認手段であるということを、そのメリットをもっと前面に打ち出すべきだと思うんです。それをサポートする体制を整備していくべきだと思うんです。ですから、そんな写真なしでもいいですよというんじゃなくて、すべて基本的には写真ありのカードを発行しますよと、写真を持ってこなかった方は役場でカメラ、今デジタルカメラを使えば簡単なんですから撮ってあげますよというぐらいのサービスがあっていいんだと思います。そうすればもっと住基カードというのは普及すると思うんですが、いかがでしょう、大臣。
○国務大臣(菅義偉君) 内藤委員の今の考え方というのは、ある意味で私は当然のことだというふうに思っていますので、私もこれ前向きに検討させていただきたいと思います。
○内藤正光君 是非、住基カードの持つメリットの一つである本人確認手段であるということ、これをもっと前面に打ち出して取り組んでいただきたいと思います。また大臣、しっかり受け止めていただきましたので、よろしくお願いを申し上げます。 さて、次に、もう一つのメリットであります多目的利用についてお尋ねしたいんですが、今、多目的利用に取り組んでいる自治体は、増えてきているとはいえ百二十七団体なんですね。年々、数十団体ずつ増えているということなんですが。 ところで、その多目的利用、具体的にどういった利用があるのか、簡単で結構ですので、お答えいただけますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘のとおり、多目的利用実施団体数は百二十七となっておりますが、その内訳を見てみますと、証明書自動交付機に用いているもの、あるいは印鑑登録証に用いているもの、それから図書館カード、申請書自動作成、あるいは公共施設予約等、こういったものが主な利用となっております。
○内藤正光君 いろいろな多目的利用があるわけですね。そういった利用をする場合は、各自治体で条例を作ればできるわけですね。そういった多目的利用に際しては何の障害はないと思うんです。 そこで、各自治体の住基カードの発行枚数がランク付けされているというか公表されているんです。大臣の横浜も確かに多いんです。発行枚数でいうと四万一千枚ということで多いです。 ただ、ちょっと、上げておいてその後落とすようで大変恐縮なんですが、ただ人口が多いだけなんですね。だから、対人口比でいうと一%なんです。多くの自治体が、これが、こういうのが現状だと思うんです。 そんな中、幾つかの自治体はかなり人口当たりの発行枚数が多いところがあるんです。何と住民二人に一人が持っているところもあるんです。それはどこかというと、別にしゃれを言うつもりはないんですが、富山県の南砺市というところ。これ、どれぐらいかというと二万七千枚以上。決して小さな市じゃないんです、五万八千の人口を抱えている市なんです。その次はどこかというと宮崎市なんです。宮崎は人口三十七万の市で、対人口比二八%、ほぼ三人に一人が住民基本台帳カードを持っている。そのほか、この近くで市川市というのがありますね。市川市は、昨年住基カードの発行枚数の伸び率が一番多かったんです。 こういった自治体に共通して言えるのは何なのかというと、やはりいずれも多目的利用に取り組んでいるということなんです。その南砺市にしても宮崎市にしても、また市川市にしても、住民の立場に立った多目的利用に取り組んでいるという事実が見えてくるんです。 そこで、大臣にまた改めてお尋ねしたいんですが、今までの議論を踏まえて、住基カード普及に向けた今後の取組について大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもとしては、今後とも関係機関との連携による宣伝だとか、あるいはポスター、リーフレット、市町村窓口での指示など、住基カードのメリットの広報にこれまた努めてまいりたいと思いますし、みずからの創意工夫で住基カードの多目的利用に取り組む市町村、こういう市町村を支援をしていきたい、こう思っております。 住基カードの普及のために、そうした今、内藤委員から指摘がありましたけれども、普及率の高いところがなぜかという、そういうこともそれぞれの自治体に私どもが説明をしながら、そうした対策を行うところについては私どもとして何らかの支援策を講じていきたい、こう思っています。
○内藤正光君 地方分権の時代ですから、国があれやれこれやれと言う時代でもないのかもしれませんが、ただ、住基カード、かなりのお金を投じてつくり上げたシステムですから、これが利用されずに放置されているというのはやはり私は看過できないと思うんです。やはりもっと有効利用、住民の立場に立った有効利用が進められるように総務省としても各自治体に何らかの対応をしていただきたいというふうにお願いを申し上げます。 さて、三つ目の項目なんですが、今回の住基台帳法案の改正案について質問したいと思います。 この改正案の方向なんですが、私たち民主党も訴えてきたその方向性に沿ったものですから基本的には問題はないと考えております。ただ、その実際の運用面ですね、運用面で若干確認をしたいことがありますので、幾つか政府参考人に、ちょっと細かな話で恐縮ではありますが、何点か確認をしていきたいというふうに思っております。 まず最初なんですが、昨年、平成十八年なんですが、閲覧制度を既に改正していますよね、この総務委員会におきまして。その際、大きなポイントは、何人でも閲覧を請求できるという規定から大きく変わりまして、閲覧できる主体と目的を限定するようになったわけなんです。これによって各自治体、大きな変化が見られたというふうに聞いております。例えば、記事によれば、四国松山市では、何と改正前と改正後では五%にまで閲覧件数が下がったと。五%減じゃないんです、一〇〇あったものが五になったというぐらい落ちたということなんです。そのなくなった大半は商業利用だったということなんですが。 そこで、私が知るのはそういった松山市だけなんで、もう既に閲覧後の調査を総務省としてはされているとは思いますが、その調査結果、特に、現場でこれは閲覧を許可していいものかどうか迷うようなケースがあったかなかったか、そしてまた、本来この制度改正が意図するところではなかったんですが、学術調査へ支障を来すような事例があったかなかったか、そういった報告を受けているかどうか含めて概括的にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) まず、昨年改正された写しの閲覧制度の関連については、これは昨年の十一月一日に改正法が施行されたということもあり、まだ全体的な調査は行っておりません。 ただ、御案内のとおり、法律上、国、地方公共団体、あるいは個人、法人の閲覧の状況については毎年市町村が公表することになっております。その公表を受けて、私どもとしても調査、分析していきたいと思っております。 また、閲覧承認に関連するケースについては、これもあらかじめ質疑応答集を通知するとか、あと、閲覧関連情報共有システムというものを設けまして、市町村が相互に情報共有できるというシステムをつくっておりまして、現在のところはそういったところで対応しているところでございますが、またいろいろ市町村からの質疑、照会なんかも受けているところでございますが、そういう中では特段に御指摘のような問題点が生じているというほどの情報までは把握していないところでございます。
○内藤正光君 その調査結果が、調査をし、そしてその結果が集計されましたら、是非早急に持ってきていただきたい。お願いを申し上げます。 さて、今回の法改正、ちょっと具体的に幾つか述べて、そしてまた確認をしていきたいと思いますが、まず、今回新たに国、地方自治体による公用請求という項目が設けられたかと思います。これはどういうものかというと、国や地方自治体は、法令で定める事務の遂行に必要な場合、市町村長に住民票の写しの交付請求をできるというふうに書き込まれております。 具体的にどういうようなケースでの閲覧申請というか交付申請が行われると考えたらよろしいんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 私どもとしても網羅的に把握はしているわけではございませんが、市町村等からの話によれば、例えば警察からの捜査事項照会とか、あるいは税務署の税務調査の際に利用されているというふうに聞いているところでございます。
○内藤正光君 それでですが、現行は請求事由を明らかにする必要はないんですが、これが改正されると、原則明らかにしなきゃいけないというふうに変わるわけなんです。 そこで、具体的にどのように明らかにするようこれから省令で定めていくんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) ちょっと今後の省令の細かい話になって恐縮でございますが、公用請求に当たっても所定の請求書というものを設けまして、その請求書の中に、その請求者である当該機関の名称、それから請求の任に当たっている者の具体的な職名とか氏名、それから請求対象にしている者の氏名、住所、それから事務名、必要とする事務名ですね、それに加えて、根拠法令を含めた請求事由というものを請求書に明らかにするよう書いていただくということを求めております。 ただ、請求が犯罪捜査に関するようなものの場合、特別の事情によって請求事由が明らかにできない場合もあり得るわけでございまして、こういう事務の性質上明らかにすることが困難なものについては、請求事由に代えて、法令で定める事務の遂行のために必要である旨、その根拠となる法令の名称を明記するということとしているところでございます。 さらに、請求するに当たっては職員が参るわけですが、その職員は職員証などを提示するということで、国又は地方公共団体の職員であるということを明らかにするという、そういうような手続を定めようとしているところでございます。
○内藤正光君 かなり詳細にお述べいただきまして、ありがとうございます。 そこで、ちょっと一点確認なんですが、この請求書というのは公文書になるという理解でよろしいんですね。
○政府参考人(藤井昭夫君) そういうことになると思います。
○内藤正光君 はい、分かりました。 では次に、弁護士がその典型的なものだとは思いますが、第三者による職務上請求について何点か確認をさせていただきたいと思いますが、こういったいわゆる特定事務受任者というんですね、こういった方々が職務上請求する場合、法文上には明記されてないんですが、じゃ実際、請求に当たって窓口でどういう対応を求めていくのか確認をしたいと思いますが、例えば資格者証の提示を求めるのかどうか、あるいはまた依頼者からの委任状を求めるのかどうか、そういったことを含め具体的な、窓口で現場で対応に困らないように具体的にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) これもちょっと細かくなって恐縮ではございますが、省令等で定めようとしているものの内容について御説明させていただきたいと思います。 弁護士等の場合は所定のやっぱり請求書というものを作るようにしようとしておりまして、その中には、まず弁護士が必要とするといっても、その元となる依頼者ですね、依頼者が必要とするかどうかという判断が必要でございますので、その依頼者の氏名、住所、それから利用目的、それに加えて、実際に事務に当たっている弁護士等の氏名、それから資格を記載するとか、あと、実際市町村に来る人は弁護士本人が来るわけじゃなくて事務補助員なんかが来る場合がありますが、そういった事務補助員が来る場合は、その者の氏名、それから事務所の中での地位と、そういったものを明示して提出するということを求めております。その際、弁護士等が来られる場合はその資格証、又はこれに類する書類の提示というものを求めると、そういうようなことを考えているところでございます。 ただ、これも、特に弁護士さんなんかの場合は言わば訴訟等の法律事件の処理のためのその代理業務をなさっている場合もあるわけですが、こういう場合はその事柄の性質上、依頼者の氏名については明らかにできないという場合もあり得るわけでございまして、そういった場合は依頼者の氏名までは明らかにしなくていいという、そういうことを考えているところでございます。
○内藤正光君 先ほど、答弁の中で利用目的も明らかにするようにとおっしゃいました。今回の法改正で、今まではそれを明らかにする必要がなかったものが今回法改正によって利用目的を明らかにしなきゃいけなくなったということなんですが、具体的にどのように明らかにすればいいんでしょう。先ほどの国、地方自治体の場合は事務名だとか根拠法令を明記しなきゃいけないというふうにおっしゃったんですが、この弁護士だとか行政書士、司法書士、いろいろあろうかと思いますが、どういう形での明確化を求めていくんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) これは実は相当難しい御質問でございまして、やっぱり実際の利用目的というのは様々なものがあり得ると思っております。なかなか今の時点で一律に決めるということは難しいと思っております。 ただ、重要なのはやっぱり市町村の担当者が通常の常識と申しますか社会通念と申しますか、そういったもので判断していくわけですが、そういった判断に足りる程度のやっぱり具体性は必要だと思っております。非常に抽象的な言い方で恐縮でございますが、そこは、今申し上げましたように現場のケース・バイ・ケースの判断にゆだねざるを得ないんですが。 ただ、これも前回の閲覧制度のときにもいろいろ御議論があったと承知しておりますけれども、できるだけ私どもも最終的には類型化していく必要があるというようなことは認識しておりまして、その前段階としてはやっぱりいろいろな事例集ですね、これを集積していくということが肝要かと思っております。そういうような方向で的確な運営を確保していきたいと考えているところでございます。
○内藤正光君 私がなぜこんな細かなことを質問しているかといいますと、かつて、行政機関個人情報保護法、また一般の個人情報保護法のときもそうだったんですが、なかなか具体的な指針を示すことがなかったがために、特に役場では萎縮効果が働いてしまって、出さない方がいいんだと、出さなければ何にも問題が起こらないからということで、同じ役場の中であっても独り暮らしの老人に関する情報がほかの部門で活用されることを阻んでしまったりとか様々な問題が起こったんですね。ですから、今回の場合はそれとは異質なケースだとは思いますが、現場で混乱を来さないようにやはりできるだけ具体的なその辺の指針というか、それをちょっと浮き彫りにさせたい、そんな思いで質問させていただいておりますので、早急に類型化をして示していただきたい、お願いを申し上げます。 この項目では最後になろうと思いますが、もう一点、ちょっとややっこしいことなんですが、確認をさせていただきたいと思います。 今回、改正案によって請求主体を三つの分類、分けているわけですね。一つ目は本人等請求、二つ目は国、地方自治体による請求、三つ目は先ほど申し上げましたが弁護士等による第三者請求、この三分類。二番目と三番目は先ほどいろいろ議論をした結果、分かりました。 で、問題は本人等請求なんです。なぜここが問題かというと、三分類してそれぞれこの請求事由の要否だとか、提示する、交付する内容を区別している。当然本人等請求は一番要件が緩いわけです。そこで、本当に本人であればいいんです。本人等に含まれるのは本人とその同一世帯なんですが、ややっこしいのは本人等の代理人請求なんです。そこがちょっと私も法文を読み込んでもなかなか見えてこないところがありますので、何点か確認をさせていただきたいんですが、これ現場で迷わないようにできるだけ具体的にお答えいただきたいんですが、例えばこういう、特殊な例を私は申し上げるつもりはありません、一般にあるだろうなと想定される例を、事例を今から申し上げます。そういう場合、どこまで窓口で厳しめに対応するのか教えていただきたいんです。 例えば、寝たきりの親がいたと。で、同じ家には住んでいないけれどもスープの冷めない近い距離に住んでいる、息子や娘が。その息子や娘がその寝たきりの親に代わって請求する場合は一体どうなのか。あるいはまた、同じく高齢で寝たきりの方のためにその近くに住む親戚が請求する場合はどうなのか。あるいは親戚ではなくて民生委員だったらどうなのか。あるいはまた、まあ隣の親切な方が、じゃ私が代わりに取ってきてあげますよといった場合どうなのか。決して特異な例じゃないと思うんです。これらの考えられ得る代理人請求に対して窓口でどのように対応するよう総務省としては指導というか、求めていくんでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘のその代理人の場合は大きく二つ、分かれると思います。一つは法定代理人ということで、元々個別の委任状等がなくても代理権限が認められる場合と、あとそれ以外の代理人ということになります。それ以外の代理人につきましては、これは法律上だれがいいとかだれが悪いというような限定はしておりません。したがいまして、近隣の方々であろうが民生委員であろうが、まあ民生委員の場合職務上という形になるかどうか、そこはちょっと検討が要すると思いますけれども、いずれにしてもだれでもその代理関係があればいいと。だから、この場合、ポイントはむしろその委任状等によって代理関係があるのかどうかということを市町村が確認するということが必要になるというのが新たな事務として生じるということでございます。 したがいまして、まあどなたが代理人になられてもいいんですが、申請に当たってはその委任状等をお示しいただいて、本人から正当に代理権限が付与されているんだと、写しの交付についてですね、そういうことを明示していただくということが必要な手続になるということでございます。
○内藤正光君 済みません、ちょっと私がもしかしたら聞き漏らしたのかもしれませんが、法定代理人とそれ以外の代理人に区別されると。 委任状を求めていくのはそれ以外の代理人についてということですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘のとおりでございます。
○内藤正光君 じゃ、法定代理人については委任状までは求めないということでよろしいんですね。
○政府参考人(藤井昭夫君) 若干付け加えさせていただきますが、代理関係の場合は、その委任状プラス請求の実際に事務を行うために市町村の窓口に来られた方自体の本人を確認できる資料というものが必要になってきます。そういう資料を見て法定代理があるということが確認されれば、それはそれで構わないということであろうと思います。
○内藤正光君 済みません、そこでちょっと私、知らないから聞くんですが、法定代理人というのはどこら辺まで入るんでしょう。先ほど私が具体例を挙げたんですが、ちょっとその辺、教えていただけますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 親子関係までということであります。
○内藤正光君 ということは、私が先ほどいろいろな具体例を挙げましたが、親戚は違うと、民生委員も違うと、隣人も違うと。で、要は親族、いや、親族というか、まあ考えられ得る場面としては、息子かそのお嫁さんか、そういったところが法定代理人という理解でよろしいんですね。
○政府参考人(藤井昭夫君) ちょっと私もこれ民法の規定だったもので忘れちゃったんですが、通例は親と子、それから、たしか妻と夫も、子供は、子はないんだそうです。ただ、成年後見人ですか、そういうような制度もあるんで、もし意思・行為能力がないような場合はそういう制度を利用してそういう身分を取れば対応できるということになろうかと思います。
○内藤正光君 はい、分かりました。これで私自身の頭の中、クリアになりましたんで。 何度も言うように、やはりこの辺が不明確だとまた現場に混乱を来す原因にもなり得ますので、できる限りこの答弁を、やり取りを通じてその明確化を図ったつもりではありますが、まだ若干不明確な点も残されているようでございますので、できるだけ現場の混乱を来さないように対応をしっかりと進めていただきますよう強くお願いを申し上げます。 さて、次の項目、四つ目の項目、最後の項目でありますが、これ大臣にお尋ねしたいと思います。 今回、何というんですかね、わたりに関する情報開示ということでお尋ねしたいと思うんです。 政府のやっていること、評価すべきことは評価しなきゃいけないということで申し上げるならば、平成十三年度の公務員制度改革大綱で決まったことなんですが、公務員が退職して二年以内に民間だとかあるいはいろいろな組織に再就職をした場合は、それは、だれかの求めがなくてもしっかりと公表しなきゃいけない、インターネットで公表しなきゃいけないということで、実際に私の手元には総務省の方々のその再就職状況ありますが、これが平成十三年度以降行われていると。 私は、これは、国民監視の下、公正で民主的な行政の推進に資するものとして一定の評価はしたいと思っております。しかし、評価をする一方で、もう一つ大臣にお尋ねしたいのは、今、国民が大きな不信を抱いているのは、やはり高級官僚によるわたりなんですね。もう本当に二年か三年、何とか財団の理事長をやって退職して何千万の退職金もらって、そしてその次へ移ると、そしてまた移ると。このわたりですよね。しかし、この平成十三年度の改革大綱にのっとっての公表というのは、このわたりの問題について何ら適切な回答を与えてないんです。ここで公表しているのは、あくまで退職後二年以内に再就職した場合のことだけなんです。 そこで、私は、いわゆる高級官僚によるわたりの状況についても、国民の信頼を取り戻すためにもしていくべきではないかというふうに考えますが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) かつては、再就職の際、一つの部署、部門に行って、そこで数年勤めて次のまた違う部門に行くと、違う法人に行くと。そういう中で、そのたびに多額の退職金を得てということで、大きな批判がありました。そういう中で、退職金についてはかなり私は改善をしてきているというふうに思っていますけれども、しかし、そのわたりという世間一般で言われる状況について、やはり役所が関与しているのであれば当然私はオープンにすべきだというふうに思います。
○内藤正光君 そこで問題なのは、役所が関与しているのかどうかというところなんです。関与しているんですかといって聞けば、間違いなく、それを示す文書がありませんとか記録がありませんと、やっぱりそういう答えが返ってくるんです。ですから、役所のあっせんという事実があれば公表すべきだというのは、私は実質ノー回答に等しいと思うんです。技術的に難しいと思うんです。 しかしながら、常識で推し量ると、何とか理事長というポストを渡り歩くときに役所のあっせんがないはずがないんです。その人の個人の力で切り開けるかというと、そこは無理だと思うんです、常識的に考えて。やはり、記録があろうがなかろうが何らかの形で役所のあっせんがあったんだろうと、文書に残らない形での、そう考えるのが私は普通だと思うんです。自然だと思うんです。 そこで、これはもう今いろいろ問題点が指摘されている、わたりについて、公務員制度の信頼感も失墜している。そういった中、やっぱり公務員制度の信頼を取り戻すんだという、そういう大臣の強い政治の意思として、私は、とにかくこのわたりを公表、状況を公表するんだということを方針として示すべきだと。 ただ、正直に申し上げまして、じゃどこまで範囲を広げるのか難しいと思います。ただ、一つの政治的意思として、事務次官経験者についてはその職歴を追ってそれを公表するということぐらいしてもいいと思うんです。そこに一点の曇りもなければないで、それは国民が見ることですから、そういったことを通じて国民の信頼を私は取り戻すことができるんじゃないかなと思うんです。 ですから、私、局長、審議官まで最初からやれとは申し上げません。しかし、せめてまず事務次官経験者、そういった方々の退職後の職歴を公表していく。これプライバシー云々とおっしゃるかもしれませんが、今の不信感が増していく中、公務員制度の信頼を取り戻すんだという、そういう公益上の理由が私は勝るんだと思います。そういったことを踏まえて、政治の意思としてわたりについて公表していくべきだと、それもまずは事務次官についてということを私は強く申し上げたいんですが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(菅義偉君) 私も、例えばあるところの理事なり副理事長なりに行って、その人が違うところの独法とか何かそういう形の理事長だとか、そういうときにはこれは当然役所が関与していると思うのは、私は一般国民から見れば当然のことだと思いますね。そういうことについては当然やはりオープンにすべきだというふうに私はこれについては思います。 ただ、そこのいったん行った先から民間の会社に行った場合にそこをどう判断するかという、ここは私は非常に難しい問題だなというふうに実は思っていまして、一律に決めるべき問題じゃないのではないかなというふうに思いますけれども、ただ、明らかに、今言われましたように、記録があってもなくても、一つの例えば独法の理事に行って次のところに行ったとする、それはやはり役所が関与していると国民はこれすべて思っているわけでありますから、そうした問題について私はやはり公表する必要性というのはあると思っています。
○内藤正光君 私は、この姿勢というのは今後ますます重要になってくるんだと思います。というのは、今衆議院の方で国家公務員制度の改革、改正法案が議論されておりますが、これ参議院まで来るのかどうか分かりませんが、ただ、もし万々が一この法案が可決をしたらどうなるのかといったら、これ総理大臣がこの公務員の再就職に関する情報を管理するようになるわけですね。具体的には官房長官がその長になって管理するわけですが、その辺のしっかりした姿勢を示しておかないと、もう官邸を挙げてというか国を挙げて何かわたりを支援しているというような批判も私は十分な反論ができなくなっちゃうと思うんです。 そういった意味で、いろいろな問題があることは分かります。大臣がおっしゃったように、自分の力で切り開いて民間への再就職を果たした人、ここまで公表していいものかどうか、いろいろ問題があることは分かります。 ただ、今、その一方で、何度も申し上げるんですが、公務員のわたり、天下りもそうなんですが、天下りというのはそれ以上にやっぱり批判されているんです。あれはなぜわたりができるかといって、だれが考えてもこう言うと思います。やっぱり、高級官僚、そのポストを極めたからわたりの恩恵にあずかれるんでしょうと。これはもうだれも異論を挟む余地ないと思います。 だからこそ、私は、政治の意思として、そしてさらに国家公務員制度の信頼を一日も早く取り戻すために、わたりの公表を強く、そういう制度の改正の論議の場で大臣に強く訴えていただきたいと思いますが、最後にそれをまた、決意をお伺いします。
○国務大臣(菅義偉君) 今の状況というのはそれぞれの省庁が行っているわけでありますから、そういう中で予算とか権限を背景としたそうした天下りだとかそういうものは絶対これ根絶するというのが総理の基本姿勢でありまして、ましてそうしたものの、わたりというのは当然私は防ぐべきだというふうに思います。 そして、せっかく能力があって難しい試験を受けて国の役所に入った人たちがいわゆる誇りを持ってその役所の中で仕事をすることができるように、そういう仕組みを作るのが私も仕事だと思っていますし、そしてまたそのことが国家のためになるわけでありますので、そこは私どもも、今度私所管でありませんけれども、渡辺大臣の下で、そうした制度設計というものは総理の強い指導力の下に私どもはしっかり行っていきたいと、こう思っております。 やはり、私どもが見ていい悪いというのを国民から見て、今委員が指摘されましたように、次々と、いわゆるわたりというのは私どもが承知する承知しないは別にしても、明らかに国民から見られればそういうふうに見えるわけですから、そこへ十分私どもも配慮をする必要性があるというふうに私も思っています。
○内藤正光君 是非その辺、大臣しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 ちょっと時間は早いようではございますが、これで私の質問を終えます。どうもありがとうございます。
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。よろしくお願いを申し上げます。 私も最初に愛媛県愛南町を始めとする住民の個人情報漏えいについてお伺いをいたします。 これまでもいろいろ質疑が行われておりますのでダブらないように質問をさせていただきたいというふうに思いますが、今回の情報漏えいはいわゆる、何といいますか、住基ネット本体からの漏えいではなくて、地方自治体が持っているシステムからの漏えいであります。ですから、住基ネット本体のセキュリティー対策は万全なんだろうというふうに思います。御答弁いただこうと思いましたけれども、時間の関係があるので、万全だと今局長うなずいてくださいましたので万全だということで質問をさせていただきますが、そこで二つ質問をさせていただきます。 この住基ネット本体のセキュリティー対策でありますけれども、去年、私もこの住民基本台帳の法改正のときに質問をさせていただきました。日本の住基ネットのようなシステムを持っているのは世界に余り例がありません。韓国に似たようなものがあるというふうに聞いておりますが、基本的には世界の中で日本だけであります。 なぜかというと、それはセキュリティーを完全にするということはほぼ不可能であるという認識があったからであります。世界のいろんな国でこういう一元化のネットワークを持とうというふうに研究を始められて、準備も始められましたけれども、それを途中でみんなおやめになったのはそういう理由からであります。すべての個人情報を一元化するんではなくて、諸外国ではどうしているかというと、役所別でありますとかジャンル別であるとか、そういう機能別にネットワークをつくっていらっしゃいます。これもリスクマネジメントとして非常に大事な視点だというふうに思います。でも、日本はそのリスクを乗り越えられるということで住基ネットに踏み切られました。これを守るという政府の責任は大変重大であると思います。 ハッカーといいますかサイバーテロといいますか、彼らも常にその技術を向上させているわけですから、住基ネットも今のセキュリティー対策が万全だからといってそれをそのまま放置しておいていいわけではありません。常にそこのところも向上させていかなければいけないというふうに思います。去年の附帯決議でもそのことを求められております、政府の対策として。 このセキュリティーを不断に守っていくという決意を大臣にお願いをしたいというふうに思います。
○国務大臣(菅義偉君) 住基ネットにつきましては、平成十四年の八月の稼働以来、おかげさまで情報漏えいの事故などもなく現在まで安定的に稼働いたしております。 とはいえ、情報セキュリティーの世界というのは正に日進月歩でありますので、今委員から御指摘をいただきましたように、何があるか、どんなことが起きてくるか分かりませんので、住基ネットにおける個人情報の保護につきましては、その万全を期すためにセキュリティー対策については不断の見直しを行いながら信頼のあるものに私どもはしていきたいというふうに思っております。
○澤雄二君 二つ目でありますけれども、去年の北海道の斜里町もそうでございました、今回の事件といいますか、まだ事件になっておりません、漏えい問題もそうでありますけれども、要するに各自治体が持っているシステムからでございますよね。住民基本台帳を管理するための独自で持っていらっしゃる地方団体のシステム、場合によっては年金であるとか健康保険だとか、そういうものを管理するための自治体のシステム、そういうところから漏れています。漏れているといっても、住基コードその他、あらゆる個人情報が今回の場合も漏れてしまいましたので、これが非常に重大な問題であるというのは、ここにいらっしゃる委員の先生方皆さんが認識をしていらっしゃいます。 ですから、政府本体の住基ネットから漏れたんではないけれども、自治体から漏れるんだったら、やっぱりこれも今後守っていかなければいけない。それもある意味政府の責任であると思います。場合によっては、規制の強化であるとか罰則が必要なのか、そういうこともできれば検討していただきたいなというふうに思います。総務省として地方のネットワークを守る対応をどうされるのかということが一つであります。 それからもう一つは、世界各国がこういう住基ネットのような情報の一元化というのをあきらめた理由のもう一つの理由に人間の問題があります。どんなにシステムを、セキュリティーを万全にしても、それを操るのは人間でありますから、人間のミスというのは必ずあって、それを防ぐことは難しいというような認識もあったと思っております。今回の愛南町もそうであります。これも人間のミスであります。 ですから、住基ネット本体もそうでありますけれども、この人がミスをする若しくは人が犯罪を犯すという意識を持ったときに、どうやったらこれを防ぐことができるのか、こういう対応についてもどのようにお考えなのか、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(藤井昭夫君) 委員の御指摘になったことは誠に重要な事項と思っています。従来の電子政府なり電子自治体を推進するに当たっても、やっぱりセキュリティーの保持というものは一番大きな柱として推進してきていることで、セキュリティーというのは大きくはやっぱり法律制度面の整備とそれからシステム上の整備、そういう面があると思いますけれども、両面にわたって推進してきたところでございます。 加えて、今回の愛南町の事件なんかを見てみますと、やっぱりそこの原因になっているのは再委託とか、要は業者で転々と委託関係になっていくということと、あとは、委員も御指摘になったんですが、従業員が勝手に自分の家に持ち出して危険な、ウィニーが入っているようなパソコンに入れちゃったということでございます。そういう意味では、やっぱりそれもヒューマンエラーの一つかと思います。 そういう面が強いということで、これは大臣の先ほどの御答弁にもありましたけれども、私どもは大臣から緊急に指示をいただきまして、全体的なセキュリティーの緊急点検と併せて法制度面も含めた今後の検討ということをこれからやろうとしているところでございます。 ただ、この再委託と個人がパソコンに入れるという問題は、これは何も住民基本台帳法のデータとか市町村のデータに限るわけじゃなくて、多分国でもあるいは民間でもいろいろ漏えい事件が生じているのはそういったところが一つの大きな穴になっているようなところでございます。その辺りは、全般的な状況も認識しながらでございますが、私どもが、やっぱり保護しなきゃいかぬのはやっぱり市町村の持っている個人情報等の、特に住基データということでございますから、少なくともまずある住基データについて万全なシステム面、それから法制度面を含めた在り方検討みたいなものを進めていく必要があるというふうに認識しているところでございます。
○澤雄二君 もう少し具体的にお聞きしてよろしいでしょうか。 どのような検討会、何を検討されるのか、いつごろからなのか、どういうメンバーで始められるのか、御答弁いただけますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 時期については、先ほど大臣から六月からもというような御答弁があったかと思うんですが、構成等については正にこれからでございます。ただ、時期的にはできるだけやっぱり緊急を要するということで速やかにやりたいと思っています。 それから、構成員についてはまだ具体的な氏名までは申し上げられませんが、やはりこういう情報の取扱いに関連する法制面ということも視野に入れました、やっぱりそういったことに熟知した学者の方、法律専門家、あとシステムについてもある程度詳しい、特にセキュリティー技術についても詳しい方、そういった者で、できればフランクに濃密な議論ができるような組織、そういったものを考えていきたいと思っているところでございます。
○国務大臣(菅義偉君) この愛南町ですか、こうしたものの漏えいというのは、これ、そこの町だけでなくて私ども国全体に影響を及ぼすことでありますので、私はこの事件が発生してからすぐ役所にも指示をしまして、できる限り早い時期に今のような再発防止のための研究会を立ち上げよという指示をしました。 そして、また同時に、先ほど局長からも答弁がありましたけれども、これ人為的な簡単なミスなんですよね。これは絶対必要最低限守らなきゃ駄目なことを平気に次の下請、下請という形で、そしてまた家まで持っていっているという、こうしたことは通常指示されていることを守っていれば起きることがなかったわけでありますので、そうしたことの徹底もさしたところでありますし、やはり国民の皆さんの信頼のためにこうしたことは二度と再びあってはならないことであると、そういう観点からこのような対応をさせていただいているところであります。
○澤雄二君 この住基カードが多目的に使われれば使われるほど、例えば図書館もそれで借りられるということになったら何を読んでいるか分かってしまう、緊急的な治療を受けるときにそのカードで受けられるということになったら病歴その他すべて分かってしまう、買物がそのカードで使えるようになったらどういう嗜好性があるかということまで分かってしまう。つまり、今回、住基コードが漏れていますから、そういうすべてのことが分かってしまうということは大変やっぱり重要な問題が起きたんだろうというふうに思っております。総務大臣もそのような御認識でいらっしゃいますので、どうかよろしくお願いをしたいというふうに思います。 それから次に、住民基本台帳の閲覧について伺います。 この閲覧について少し質問させていただきますが、閲覧と今回の写しの交付というのはかなりダブってきておりますのでそういう趣旨で質問させてもらいますが、去年の質問の中で、住民基本台帳の閲覧は原則非公開になりました、法改正で。しかし、行政事務レベルの公用のための閲覧も、基本的には非公開でありますが、事由によっては事由を明らかにして閲覧ができます。しかし、それも場合によっては拒否されることもありますかという質問をさせていただいたときに、局長の御答弁で、あり得ますとおっしゃいました。十一月に施行されて、これまでに拒否された例ってありますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘の点について、幾つかの団体について確認したところでございます、まだ網羅、全数調査はしておりませんが。公用閲覧そのものを拒否した事例というのはまだないということでございます。ただ、書類が不備であるというようなことで、手続上の問題から請求をやり直していただいたと、そういう例はあるというふうに承知しております。
○澤雄二君 やっぱり、一般といいますか世間といいますか、そういうところでは公務員が開示要求をして、閲覧要求をして、公務員の方がそれを諾否を決められるということで、やはりそれは同じ公務員同士では心配だ、不安だ、懸念だということもありますので、何かそういうものを検証する制度みたいなものをこれから考える必要はありませんか、大臣。──局長で結構です。
○政府参考人(藤井昭夫君) 第三者機関の設置についての御意見でございますが、なかなかちょっと第三者機関というようなのは、率直に言って大ごとな話なのかなと思っております。 ただ、今回の改正で、従来はどちらかというと行政官の職員が、一人が勝手に自分の判断で請求していたというところがあるんですが、今回は機関からの請求ということになります。ということは、その機関の内部で当然上司も含めて本当に必要なのかどうかというチェックがなされて請求するという決定がなされるという意味で、そういう意味では少なくとも職員が濫用するというようなおそれは少なくなったのではないかというふうに考えているところでございます。
○澤雄二君 次も閲覧についてお伺いをいたしますけれども、これも去年も同じような質問をさせていただきました。 公共的団体による閲覧は認められていますよね。その中で、例えば町内会や自治会で七十五歳以上の方に敬老の日にお祝いの品を差し上げたいと。それで、例えば百世帯なら百世帯ある自分の町の町内会の住んでいる方のすべての住民基本台帳を閲覧をしたいというふうに町内会の役員の方が言われた場合に、これは認められますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 何が公共的団体かというようなのは、確かになかなか一般的に規律することは難しいかと思います。具体的なケース・バイ・ケースの判断ということになりますが、少なくとも今お聞きしているような話はやはり行政というか公共的な仕事なんだろうと思っております。そういった仕事に対する情報の提供というようなのは、これは住民基本台帳法上認めていいんではないかと。 特に、最近、言わば行政のスリム化の一方の流れの中で、むしろやっぱり地域コミュニティーと申しますか、そちらにおける行政サービスと申しますか公共サービスというか、そういったものをもっとボランティア等も含めて積極的に活用していかなきゃいかぬというような、これも一つの行政、大きな意味での行政の推進ということでありますので、もちろんそうはいっても濫用されるかどうかということのチェックはこれは重要でございますが、一般的にはそういったものもやはり法律の認める範囲内と言ってよろしいんじゃないかというふうに考えているところでございます。
○澤雄二君 今局長が言われましたように、行政のスリム化ということを考えると、NPOであるとか自治会だとかそういうところにどんどん委託できるものはしていった方がいいと。それは私もそう思いますが、ただ、今申し上げたように、自治会で、町内会で七十五歳以上の方に敬老の品をお渡しするんで調べさしてくれというのはやっぱり、今回質問さしてもらうんでもう一度考えましたが、これは必要ないんじゃないかと。つまり、七十五歳以上の方にプレゼントを差し上げるんだったら、それは町内会で告知をして、それを希望する方はそれを証明するものを自分で出されたらいい。そうではなくて、役員の方が一人か二人か分かりませんが、その目的だけで百世帯の町内会の居住の四条件を全部知ってしまうということの方が、個人情報の保護という観点から言ったら問題があるんじゃないだろうか。それでなくても、町内会というのは隣近所の人の集まりですから、いろんな微妙な問題があって、隠していることは一杯あるわけですから、それを役員の方が見てしまうと。今のようなケースですよ、敬老の日のプレゼントを上げるんで七十五歳以上を確認したいというようなことについては、もう見せる必要はないんじゃないかと私は思います。 ですから、こういう難しい問題というのは多分次から次へと出てくるんだと思うんです。それは基本的には自治体に任してありますんで、自治体の方でも悩まれることが多いと思うんですが、一つのガイドラインであるとか、それから、さっき先に答弁をされましたけど、第三者機関みたいなところで定期的にこれは合理性があるかどうかというようなことを審査されるというのはどうですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) この住基制度の運用に当たっては、本当に慎重にやるべきだという意味では御指摘のとおりだと思いますが、ちょっと今の段階では第三者機関まで設けなければいけないほどのものというふうには考えておりません。
○澤雄二君 第三者機関までではなくても結構でございますが、何かそういうものを検討する方法みたいなものをこれからちょっと考えていただきたいなというふうに思います。 最後の質問になりますが、やはり閲覧についてお伺いします。 閲覧システムについてでございますが、去年、こういう質問をさせてもらいました。我が家にも振り込め詐欺から電話があったと。それで、妻が出ました。妻ははっと気が付いて、うちの息子は営業をしていないから、その時間、外にいない。もう一回息子を出せと言ったときに相手は居直ったわけであります。我が家の住んでいる構成を次から次へと、名前と年齢を全部言い当てていった。おまえのうちのことは全部分かっているんだぞと、これから町を歩くとき、夜歩くときは気を付けろと言われて、妻はそこから一か月体がぶるぶる震えていた。 つまり何が言いたいかというと、我が家族構成を全部知っていたわけです。住んでいる人間の状況を知っていたというわけであります。つまり、今いろんな問題が起きています。振り込め詐欺だけではなくて、それから、独り身の女性がねらわれる。それから、今大変大きな問題になっているのは実は、独りで住んでいらっしゃる独居老人のところに訪問販売が出掛けていって、次から次へと品物を買わせる。それも、クレジット決済をしていますから、あっという間に五百万、一千万超えてしまうんですよね。そういう問題も起きている。 つまり、それは不思議なことに、ある一つの町で独りで住んでいらっしゃる老人のところから次から次へと撃破をされていく。これは一体どこから情報が出ているんだろうかということになると、やっぱり住民基本台帳というのはその一つのツールになっている可能性があるぞというふうに思います。 なぜそれが起きるかというと、これは住民基本台帳の基本的な役割でありますから、居住関係を公証する制度ですから、住所別にというのはやむを得ないと思います。ただし、統計調査であるとか世論調査の場合で住民基本台帳を閲覧する場合には、別のシステムをつくっておけば、居住関係の順番ではなくて必要なものだけを取り出してそのリストを作ることはできるわけですね。 実際そういうことをもう始められている自治体は二十何%あるわけですから、そういう犯罪から守る、それから、もっとこういうものを、高度な民主主義を発展させようとすると、やっぱり個人情報というのは守る方法も考えなきゃいけない。住民基本台帳みたいなシステムを持っているのは日本だけでありますから。ですから、そういうことでも閲覧システムというのを別途考えるというようなことは必要だと思うんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 実際、うちにも振り込め詐欺という電話があったんですね。私のやはり女房も受けて震えていたということを今思い浮かべました。 今委員から御指摘がありましたように、それぞれの市町村でそういう創意工夫しているところもあることも事実であります。そしてまた、御指摘のようなリストにするためにはシステム整備など必要がありますので、すぐ対応するということは困難かもしれませんけれども、しかし、個人情報というのはやはり最大限守らなきゃならないわけでありますので、そうした点を踏まえて、今後とも、私ども、技術的な面も含めて、市町村の意見も踏まえながら前向きに是非検討させていただきたい、こう思っています。
○澤雄二君 ありがとうございました。 これで終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 私は、この改正案に賛成をいたします。本案は、住民票の写し等について公開原則を見直し、当事者以外の第三者による交付請求を正当な理由がある場合に制限するなど、個人情報保護を進めるものです。 他人の住民票や戸籍謄本、抄本を不正に取得する事件が相次いで発生していることから、既に大半の市町村の窓口において運転免許証などによる本人確認や委任状の確認などを行っています。交付請求する者や届出を持参した者の本人確認を法的に規定し、徹底することは不正行為抑止に効果があると、こういうふうに考えております。 一方、政府は、官から民ということで、本来、公の手によって行うべきものまで立法によって民間委託を促進してきました。その結果、住民基本台帳の個人情報が大量に流出する事件が後を絶ちません。 そこで、私も、五月十八日の愛媛県愛南町の住民基本台帳データが大量にインターネット上に流出した事件について伺いますが、どんな情報が何件、トータルで何件流出したのでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 今回の愛南町の個人情報漏えい事案でございますけれども、同町に確認をいたしましたところ、まず住基情報、住民基本台帳情報六万八千四百二十六件、うち住民票コードが三万三千七百七十三件でございます。また国民年金情報、これが三万五千八百十六件、老人保健情報、これが一万三千九百五十九件、そして口座情報二百八十七件など、個人が特定可能な件数といたしましては五万四千八百五十人分の個人情報が漏えいしたものと聞いております。
○吉川春子君 合わせて十四万二千八百四十三と私把握しているんですけれども、この数字、違いますか。
○政府参考人(久保信保君) 延べの件数であると承知しております。
○吉川春子君 そして、この流出した個人情報は、また取り戻したり訂正したりすることは可能ですか。
○政府参考人(久保信保君) いったん漏えいしたものにつきましては、もうそれが周知のものになっているということでございましょうから、なかなかそれは難しいと考えております。 ただ、先ほども私答弁申し上げましたが、住民票コード、これについては変更が可能だということもございますし、また、そのほかの情報も変更は、例えば口座情報とかですね、先ほど言いました、変更が可能なものであればそれは変更されるということだと思います。
○吉川春子君 口座番号まで流出しちゃったわけですよ。もう大変重大なことだと思いますね。やっぱり安易な民間委託では個人情報が漏えいする危険が大変多いし、取り返しが付かない結果となります。 そこで、住基台帳法の第三十六条二項の規定が民間委託の場合に準用されています。住民票又は戸籍の附票に記載されている事項の漏えい、滅失及びき損の防止その他の住民票又は戸籍の附票に記載されている事項の適切な管理、こうなっているんですけれども、この規定自体があいまいです。適切な管理とはどういうことを言いますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 正に、漏えいすることのないようにきちんと管理するということかと思っております。 具体的には、これは次の御質問される御予定なのかもしれませんけれども、技術的な基準というものを告示で出しております。また、いろいろ通知を出しているところでございますので、そういった告示とか通知に従って管理をしていただくということになろうかと思っております。
○吉川春子君 その通知や告示の内容が非常にあいまいもことしているので今聞いたわけなんです。 総務省は外部委託原則禁止のマニュアルを示していますけれども、愛南町の場合はそれに反して再委託が行われ、庁舎外に住基データが持ち出されています。その他の事件もそうですけれども、適切な管理という規定の下で起こされているというのが実態なんですね。住基情報を始め、納税情報、口座番号など自治体の持つ個人情報は極めて重要なもので、民間委託によって住基情報を流出させない法的な縛りが不十分な結果、起きているんじゃないですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) そういう点は、実は先ほど大臣からも御指示あったというふうに申し上げましたが、今後本当に今の制度で個人情報の漏えいに対して十分かどうかと、そういったことは今後検討していく必要があるというふうに考えているところでございます。
○吉川春子君 こういう個人情報が漏れて損害賠償に至った件がありますよね。どの程度損害賠償を行ったのかお示しください。
○政府参考人(藤井昭夫君) 委員御指摘の件は、平成十年四月、宇治市からシステム開発業務を民間業者に委託したところ、これも当該業務の再々委託を受けた会社のアルバイト従業員が、宇治市の住民基本台帳等のデータを不正にコピーし、名簿販売業者に売っちゃったというものでございます。この事案においては約二十二万人の個人情報が漏えいしたということでございます。 また、この事案に関しては、同市を被告として裁判が起こされております。原告は三名だったんですが、これは結果として一人当たり慰謝料として一万円、それから弁護費用として五千円の損害賠償及び遅延損害金というものが認められているというふうに承知しております。
○吉川春子君 行政がコスト削減を理由として個人情報にかかわる業務まで民間委託して、委託によって住民の個人情報が流出するということでは、住基台帳制度の信頼性そのものを失うことになります。しかも、今のお話で、一件について一万五千円払うとなると十四万件の補償をすれば幾らになるかと、億単位のお金になると思うんですけれども、節約したはずの職員の人件費何人分も損害賠償で飛ぶわけですね。かつて、国営の郵便局に住民票交付の委託をするのと訳が違うんですよ。相手は住民の利益ではなくて利潤を上げることを目的とする株式会社なわけですから、そういうことを十分考えないといけないと思います。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 六月に検討会を立ち上げるといいますが、大臣、住民の個人情報に関する業務の民間委託の廃止も含めて検討していただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私どもとすれば、とにかくこうした情報漏えいというのは、二度と再びあってはならないことでありますので、その技術的な面からの検討と、そしてまた、今回は非常にこう人為的な問題がありましたので、そうしたことも含めて徹底をするようにいたしたところであります。 なお、この民間委託でありますけれども、平成十七年の三月のこの新地方行革指針等においても積極的に民間委託等を推進するよう、それぞれの私どもが地方公共団体に要請しました。民間委託によって民間能力だとかあるいはノウハウが活用され、コスト削減、サービス向上につながる、そういう観点からであります。 ただ、当然のことながら、民間委託をしたとはいえ、公共サービスの住民への提供について、最終的な責任というのはそれぞれの委託を行った地方公共団体にあるわけでありますので、この委託に当たっては、徹底した個人情報漏えい防止策だとか、監督などの措置を講ずることが必要である。このことは当然のことであるというふうに思っていますので、こうした中で民間委託を行ってほしいというふうに考えます。
○吉川春子君 市町村の業務の民間委託について伺いますけれども、愛知県高浜市では総合サービス株式会社を九五年三月に設立して、多種多様の業務を委託しています。市はこれによって歳出抑制、コストダウンを行い、市の正規職員を大幅に減らしています。 この会社は、正規社員七十三名、臨時社員百六十三名、市の職員三分の一以内の人件費で民間から雇用するなど、低賃金、不安定雇用を増大させています。市から窓口業務のほか、多種多様の業務を受託しています。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 そこで聞きますけれども、自治体が一〇〇%出資して、市の業務だけではなくて他の事業も行うために株式会社を設立するということは、私はおかしいんじゃないかと思いますが、この点について大臣いかがでしょうか。
○政府参考人(藤井昭夫君) まず、法令上はその市町村が一〇〇%出資して株式会社を設立するということは特段の制限はないというところでございます。また、当該株式会社において、法令上又は事務の性質上やっぱり行政機関が自ら実施すべきというものを除いては、これもそれ以外のものは特段市町村の業務を請け負わせるということは可能であると、制度上は可能であるというふうに認識しております。
○吉川春子君 制度上可能であるということと、当不当とはまた別だと思うんですよね。でも、私は制度上も、一〇〇%出資して市が株式会社をつくって、市の業務の委託だけではなくて民間の事業も委託してやると、こういうことが、当不当の問題で考えたらどうですか、法律的に問題ないだけで済む問題じゃないと、私は強くそこは指摘しておきたいと思います。 それで、厚労省においでいただきましたけれども、この会社は、この会社じゃなくてもいいんですけれども、市の業務を請負契約で行いますけれども、同時に認定を受けて労働者派遣事業も行っているわけですね。 厚労省、労働者派遣事業と請負事業との違いはどこにあるのか、端的に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(鳥生隆君) 請負事業と労働者派遣事業の違いということでございますが、請負とは、結果としての仕事の完成を約してするものというものでございまして、注文主と労働者の間には指揮命令関係は生じないものでございます。 労働者派遣とは、自己の雇用する労働者を他人の指揮命令を受けて当該他人のために労働に従事させることをいうものでございまして、具体的な事案では、労働者派遣と請負のいずれに該当するかということにつきましては、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準に基づいて実態に即して判断されるということでございます。
○吉川春子君 ちょっと早口で、私でさえよく聞き取れませんでした。 市の窓口を連想していただいて、窓口業務に、一つか、市ですから二つはないでしょう、一つの窓口に委託会社の民間の社員が座っております。そして、個人情報、例えば住基台帳のコピーを取りに来たと。今度は本人確認もしなきゃならないんですよ、法的な義務として。そういうときに、この人は吉川春子かどうか分からない、身分証明書も持っていない、その人に出せないというような判断を行えないときに、後ろに控えている自治体の職員にお伺いを立てて、この人に発行していいかどうか相談して指示を仰ぐことはできますか。
○政府参考人(鳥生隆君) 先ほど、請負というのは、注文主と労働者との間に指揮命令関係を生じないということである仕事を請け負って行うということでございます。 したがいまして、例えば自治体の指揮命令を受けて業務を行うということになりますと、それは労働者派遣に該当すると考えられますが、具体的には個々の事案に即して判断されるということでございます。
○吉川春子君 請負会社の社員、まあパート職員と聞いていますが、それが窓口に座っていて、判断がなかなかできない事案についてその後ろにいる市の職員に相談して指示を受けるということはできないわけですね。明確に。
○政府参考人(鳥生隆君) 請負ということであれば、契約のいかんを問わず、その指揮命令を受けながら仕事をするということになれば、それは労働者派遣ということに該当すると思われます。その場合には、労働者派遣契約を締結して行うといったことが必要になりますので、請負契約を結んだ上で指揮命令を受けて業務を行うということであれば問題があろうかと思います。
○吉川春子君 総務省にお伺いしますけれども、業務委託契約書に添付された窓口業務委託仕様書には、業務内容として住民票に関する証明書の作成及び交付業務などが明記されています。市民窓口業務として、社員が本人確認、住基台帳の端末の操作、手数料の収受、交付や異動の受理まで行っていますが、住民票に関する証明書の作成などは公務員が行われるとされている業務ですよね。委託業者に市役所の窓口でこういう業務を行わせているということは、民間労働者への指揮命令は民間の会社の上司が行うのであって、当該の市の職員はできないわけですね。 そして、竹中総務大臣のときにこの窓口業務について私、質問したときに、住民票を発行すると、コピーを発行するということは、この人に発行していいかどうかという行政処分も含むものだから、その部分についてはできないんだと答弁されておりますね。うなずいていらっしゃるから覚えているんですね。 それで、要するに今度の場合、本人確認、全部その端末までたたいて、端末までたたいてそのコピーを交付するというのはやっぱり行政処分も含む行為で、これは竹中大臣、すなわち菅大臣も同じ御意見だと思いますが、行政処分に当たる行為ではないですか。こういうことできないんじゃないですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) ちょっと、具体的なケースについては私も詳細承知しておりませんので、控えさせていただきたいと思います。 ただ、あえて申し上げますなら、確かに写しの交付とか証明書の交付というのは、これは一連の事務でありますが、やっぱり細かく分けていくといろいろ分解されまして、文書の引渡しとか受取とか、そういうような作業とか、あるいは、実際交付決定していい案件かどうかの審査それから判断、それから、最終には意思決定として交付決定というのをやるんですが、その中で交付決定、これはやっぱり行政機関の意思として決定していただきたいということで、行政長としてやると申しますか、あるいは首長さんかそれの補佐機関の職員自らがやっていただくべきだと考えております。その理由は、やっぱり個人情報というものを使った住居の公証制度であるということで、それはむやみにだれでもやってもいいということではなくて、やっぱり首長さんが責任を持つような形で決定していただくべきものであるという、こういう考え方です。 ただし、じゃそれ以外の単純な、まあ言い方は悪いですが、機械的な作業みたいなものについては、これは特段そういう意思決定に絡むものではございませんので、従来からも業務委託している例はあるというふうには承知しているところでございます。
○吉川春子君 その意思決定に掛かるというのは、その証明書を窓口に来ている人に発行していいかどうかという判断のことですよね。だから、そういう行政処分に掛かることについては、これは市町村長が行うべきことだというふうに受け止めていいですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 正にその一連の行為で、町のその役所に行って、どこからどこまでがその意思決定のための事務か、あるいは機械作業かというのは、それは実際見てみないと分からぬところがありますが、ただ、あくまで観念論的というか概念的には、やっぱりそこは審査、意思決定、判断というのに分けられるわけでございますので、そこの部分についてはやっぱり首長の言わば権限事務でございますので、少なくとも補佐機関である者が直接やるべきであるというふうにお答えしているところでございます。
○吉川春子君 最後の質問ですが、菅大臣、やっぱりなぜこんなデリケートでリスクも大きい、そして漏出したら大変な損害賠償もしなきゃならないような事例を民間委託するのかといえば、これは公務員削減ということが根っこにあるわけですよ。だから、市町村が好んで民間委託しているわけじゃなくて、公務員の数がどんどん削減されると、していかなくてはならないし、またそれも政府の方からも言われるということで、私は民間委託をせざるを得ないところに市町村自体が追い込まれているんじゃないかと思うんです。 それで、まとめて伺いますけれども、公務員を、地方公務員でも国家公務員でもどんどん減らせばいいと、もう全部できる限り民間にやらせろという姿勢じゃなくて、やっぱり、今日は窓口業務と個人情報ですけれども、そういうことをきちっとやれるために必要な人員を確保すると。安易な民間委託をしないように、公務員削減をしないでもらいたい、そういう面ではですね。そういう公務員削減はしないでもらいたい、そのことを最後に大臣にお願いしますけれども、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 国も地方もそうですけれども、この公務員に対して、やはり国民の信頼にこたえるものでなきゃならないというふうに思っております。そういう中で、地方公共団体においては平成十七年三月の新地方行革指針に基づいて、集中改革プランにおいてこの五年間の数値目標を定めておりまして、定員の純減に取り組んでおります。骨太二〇〇六におきましては、五年間で行政機関の国家公務員の定員を五・七%、地方公務員におきましてもそれと同じようなものが純減されているところであります。 ただ、こうした場合においても、地方公共団体が住民ニーズを的確に踏まえて、必要な行政サービスの低下を招かないように配慮することが重要であって、事務事業全般にわたる総点検だとか組織の見直し、そうしたことを進めながら住民のニーズに応じた形の施策の推進を適切に図っていただきたいと、このように考えております。
○吉川春子君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 この法案は、昨年の同法の改正のときの総務委員会の附帯決議を大変尊重していただいたということでありますから、改善点多々入れたことでありますので賛成を申し上げたいと思いますが、なお問題点や改善点があるんではないか、こういう観点から幾つか質問をしたいと思います。 まず、本人等の証明の方法として、住民基本台帳カードが代表的な方法であるかのように書き込んであるわけですが、どうも実情と違うんではないのかという点です。 現在、カードを保有している人は一体何%なのか、また住民票交付の際に身元確認をカードで行った件数は何件、何%に当たるのか。これに対比して、健康保険証であるとか年金証書であるとか社員証その他運転免許証とか、市区町村長が適当と認めるものによる住民票の発行は何%ぐらいあったというふうに掌握されているのか、まずこの点をお伺いします。
○政府参考人(藤井昭夫君) 住民基本台帳カードは、平成十九年三月末、百四十一万枚ということになっております。まだまだというところがありますが、着実に増加しているというふうに認識しているところでございます。 そこで、何割ぐらいか、何%ぐらいかという御質問ですが、これは分母を何にするかというのが実は難しいところがございまして、いかなる人がこのカードを保有すべきかというものが、これは実際はやっぱり、このカードは利便性を認めて希望する方が使っていただくという形なもので、なかなか決め難いというところがあります。 ただ、御参考までに、世帯数を分母とするということになりますと、現在世帯数は五千百万世帯ぐらいでございますが、二・七七%ということになります。また、住基人口ということで分母にさせていただきますならば、これは人口は一億二千七百万人ぐらいとなっておりますので、一・一一%ということになります。 加えて、実際の証明書として利用されている状況についてのお尋ねがございましたが、そこまでは私ども把握しておりません。
○又市征治君 把握されていないわけですね。しかし、むしろ住基カード以外のものが大半だということは分かっているわけですよね。 そこで、パブリックコメントの中にも、二つの市町村から、高齢者においては運転免許証や旅券では所有する割合が低いため、健康保険証や年金手帳も認めることが望ましい、こんなふうに言っていますね。健康保険証等は市町村が独自に認めてもよいという扱いなんですが、むしろ今申し上げたようなことの方が住基カードよりも多いんだから、むしろ法律の本則にこれは書き込むべきじゃないのか、こう思うんですが、この点のお考えはどうなんですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御指摘のように、原則的には住基カード等々、先ほど来も議論ありましたが、できますればやっぱり顔写真も付いた証明可能なものというのが原則としております。それは、やはり成り済ましによる不正取得みたいなものを防止するという観点からそういうことにしているわけでございます。 ただ、現実には、委員御指摘のように、そういったカードをお持ちでない方もいらっしゃるところでございます。そういった場合は、健康保険証や年金手帳とか、そういったものをお持ちいただいて、顔写真のあるものに準じた取扱いということで認めていこうと、そういう考え方でございます。
○又市征治君 まあそれを一生懸命広げたいのは分かるけれども、現実と実態と合わないと、もう少し実態に合わせてやってくださいよと、こう言っているんで、それは将来的に増えていくんでしょうよ。だけれども、まずそれが基本であるというのは、一・二%ぐらいしか持たないこんな状況で、問題だと思うんです。住基カードについて悪用された事件もあるんで、これは後ほど質問しますが。 次に、サラ金による非人道的な取立ては大変深刻な社会問題なんでありまして、検討委員会報告を見ますと、金融機関などの債権者が債務者の住民票を取得する場合は請求できる正当な理由とされています。もちろん、債権債務は守らにゃならぬというのは当たり前なんですが、この報告書の考えでは、住民票を取られる側の安全やプライバシーは全く考慮されていないように見えてしようがないんですね。債権者には住民票の請求を認める、しかし債務者側が隠したくても隠す権利はないと、こんな考え方、これ総務大臣、こんなことをまさか御支持なさるわけじゃないんだろうと思いますが、日本行政書士会連合会はパブリックコメントで、債権者のみならず債務者の権利も考慮すべきだ、こう述べているんですが、大臣、ここのところはどうお考えですか。
○国務大臣(菅義偉君) 債権者、債務者の間では契約が結ばれるなど法律関係が存在することから、交付の前提となります債権行使に当たって契約書の住所の確認等のために住民票の写しを交付しても、一般にはプライバシーや安全を侵害することはないというふうには思いますけれども、しかし、今委員から御指摘がありましたように、例外的にはそうした債権者、債務者の生命、身体に危害を及ぼすおそれもあるわけでありますので、当然のことから、そうしたことも私どもとしては相当と認められる申出を拒むことができると、そういうことにもなっているところであります。
○又市征治君 金融業者からの住民票の写し等の郵送請求については個人情報保護の観点から好ましくなく、別の方法で資金回収するよう制度化して現行の方法を廃止してほしい、こういうパブコメが二つの市町村から出ています。このように市町村が住民保護の観点から求めてくることにしっかりとこたえるべきじゃないか、このことはすぐにでもできるんだと思うんですが、これは局長、どう思いますか。
○政府参考人(藤井昭夫君) これも基本的には、その利用者の利便とあるいは個人情報の本体の権利利益の保護のバランスの問題かと思います。ただ、私どもは、やっぱり写しの交付というのは実際は遠距離から請求される場合が多うございますので、従来から例外的に郵送による請求についても認めているところでございます。このようなやっぱり利便性を考慮するということになれば、今後ともやっぱり存ぜざるを得ないというふうに考えております。 ただ、今回の法改正によっての郵送による請求の場合においても、実際に請求を行う者、こういった者の住民基本台帳カードなど本人確認ができるような資料の写しを提出させること、あるいは本人確認の手続等厳格化を図るとか、あるいは必要に応じて実際のその基となった契約書の添付なんかも求めることができるということで、やっぱり市町村窓口において危ないなと思う場合は実際に審査を深くできると、そういうような改正をやろうとしているところでございます。
○又市征治君 次に、ドメスティック・バイオレンス、夫婦間などの暴力であるとかストーカーから逃れて身を隠している人は住民票は当然隠したいと、こうなるわけですね。現行法でも、加害者側は請求事由を明らかにする必要があり、市町村は交付を拒否するとなっていますけれども、具体的に役所はどのような手続で被害者又は加害者として認定をして、住民票の窓口職員は何を根拠として相手を特定をし拒否をしているのか、またできるのか、この点教えてください。
○政府参考人(藤井昭夫君) ドメスティック・バイオレンスの被害者に係る住民票台帳の一部の写しの閲覧の制限の件につきましては、今委員御指摘ありましたように、DVセンターなんかからの認定があれば、それをやっぱりすぐ参考にして、また従来から、被害者からあらかじめ、私はDV被害者なので転居しますけど、これは教えないでくださいというような通知をいただくことがあるわけでして、そういった事実を基に、そういう加害者と思われる人から閲覧請求や交付請求があった場合は、これは相当と認めた場合はその請求を拒否するということができるということになるわけでございます。 住民票の写しの交付については、法改正後もこのような取扱いは引き続き行うこととしているところでございます。これまで何人でも請求できるとされていた住民票の写しの交付が、今回の改正ではむしろポジティブリストというか、請求できる理由を限定するとともに、プラスアルファの、市町村自身が相当な理由があるというふうに認めるという、そういう要件を課していることでございまして、これまで以上に市町村の現場では、こういう制度の運用が弾力的、的確にできるようになったんではないかというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(村木厚子君) 関連いたしまして、私ども厚生労働省では婦人相談所の関係を所管しております。 御質問に関する実務面でございますけれども、DVの被害者の方が婦人相談所において一時保護をされた場合、それから婦人相談所に来所をして御相談をされた場合につきましては、当該DV被害者の方の住民票等閲覧禁止の申請書に婦人相談所がDV被害者である旨等の証明を行っているところでございます。
○又市征治君 今述べてまいりました借金とかドメスティック・バイオレンスなどの特定の理由がない人でも、一般的なプライバシーの要求はあるし、今後も増えてくるんだろうと思うんですね。 電話局は、電話帳への掲載をプライバシーを理由に断ることを認めております。携帯電話も、つながったとしても着信拒否が可能になっていますね。住民登録はするが、他人に住所を知られたくないという人のプライバシーの権利は、この点でいうならばどういうふうに保障されるんですか。
○政府参考人(藤井昭夫君) 言わば住民票の、御本人の知られたくないというそういう立場、これをどう保護するかということでございますが、なかなか、自己情報コントロール権とかプライバシー権利というような議論の中ではそういう御意見があることは事実でございますが、実際制度をつくるという場合、この住民票制度というようなのは、言わばそういう個人情報そのものを使って住所、住居に対する公証制度をつくるという一つの社会的な有用性に立ってこういう制度を構築しているところでございます。 したがいまして、なかなか御本人が嫌だと言ったからといって、それはなるほどという形で制度をつくるという形にはなってございません。むしろ、やっぱり一般的に、どの程度の危険性あるいはどの程度の受忍義務と、ちょっと語弊あるかもしれませんけれども、そういうものがあるのかと。そういうものをいろいろ考慮した上で、こういう制度をつくっているところでございます。 そういう考え方からいったら、人それぞれだと思います。自分は見られたくないと思う方もいらっしゃるし、いや、見られて構わないという方もいらっしゃると思いますが、そこは本人の意思次第というような形での制度化はやっていないということでございます。
○又市征治君 見られたくないという人の、それは、この法律ではこれは規制できないんだと、こういうことでありますが、保障されないということですけど、今回までの改正の流れを見てくると、こうしたプライバシーの権利の問題というのは、今後更に変わっていくんだろうと思いますね。いろんな、そういう点では検討もこれからまたしてほしいと、こう思います。 さて、現在、住民票の交付の請求者は本人又は同一の世帯の者、これが六四・八%だと、公務員が六・二%などというふうになっています。ここまでについてはそれなりに人権尊重がなされているとは思いますが、次に、弁護士、司法書士が四・二%については、これは一方の側の代理人ですから、パブリックコメントを見ても、他方の側との論争があるわけですね、これは。 それよりも更に異質の請求者としては、金融機関が一八・六%というのは非常に多いわけですね。また、自動車販売店というのは一・五%というようにあります。この二つは実際どのような目的に使われているというふうにお考えになっていますか。また、新しい法案ではどのような条項に該当するのか。つまり、どの部分が制限をされるというふうに想定をされておるのか、伺います。
○政府参考人(藤井昭夫君) 御質問の中の金融機関が請求する場合でございますが、これは当然銀行に対して債務者がお金を借りているという場合であって、多分、本来であれば現在どこに住んでいるかということを銀行に登録しておかなければいけなかったのに、それをしていないということで現住所がどこか分からぬというような場合に、金融機関がその債権を回収するために、債務者の住所を知るために住民票の写しを取る場合とか、あるいは公的機関なんかに住民票を添付する場合という場面もあるかもしれません。そういった利用が多いかと思います。 また、自動車販売店が請求するのは、一般には、第三者というよりは御本人が車をお買いになって、車庫証明とかあるいは自動車の保有に必要な手続にこれは住民票を添付される、求められることがございますので、そういうものの本人に代わっての代行手続、代理手続というか、そういったもののために使われる場合が多いんではないかというふうに聞いているところでございます。 今回の条項との関係については、あくまでこれは第三者あるいは本人の代理人ということにもなるんですが、従来は不当な目的が明らかなときというような言い方をされていたんですが、むしろ積極的に、住民票の写しの利用目的に正当な理由があるかどうかということを市町村の窓口が判断するというところで判断されると。最終的には相当と認めるかどうかという、そういう蓋然的な判断で認めると、こういうことになろうかと思います。
○又市征治君 余りサラ金などから追っ掛けられるという、こういう問題の部分は、これはやっぱり慎重にやらないかぬということはあると思うんですね。時間の関係もありますから、次に行きますが。 虚偽による住民票の異動又は住民票の写しの請求あるいは交付という事件がたくさん起きているということはこの委員会でも随分出ました。総務委員会の調査室が拾ってくれただけでも、二〇〇五年と二〇〇六年で十件の報道が知られておりまして、他人の住民基本台帳情報が相当な金になる、また、そのために売買すら行われているというわけですね。また、十例のうち五例では、住民基本台帳カードが不正に取得されて、更なる悪用、被害に発展をしている。これら五つの例は住基法上の重大事故ですから総務省も把握しているはずでしょうから、簡単にここらのところは紹介してください。
○政府参考人(藤井昭夫君) 私ども、やはり新聞報道等で把握しているという程度のものでございますが、御指摘の中にもあったかと思いますが、例えば、破産宣告を受けた容疑者が別人に成り済まして新たに仕事をするために、やみ金業者から無職の者の転出証明書を購入し、その者に成り済まして転入届を提出したとか。さらに、その後、住基カードの交付を受け、消費者金融から融資金を結局詐取する、これが最終目的でございますけれども、銀行口座を開設したという、そういう例が知られているところでございます。 また、他人に成り済ましての転出、転入をした上で、住基カードの交付を受けて携帯電話契約をして、これもまあいろいろこういう携帯電話契約というのは悪用されるわけですが、そういうものを購入したという例とか。 あるいは、郵送請求によって転出証明書を取得して偽装の転入届をして、その者は就労の年齢を偽る目的、これ新聞ではちょっといかがわしい仕事だったかと思いますが、住基カードの交付を受けたという、そういう非常に残念な事例が報告されているところでございます。
○又市征治君 住基カード化することが手軽な証明方法なんですけれども、一方ではこれが悪用に拍車を掛けているという面もあるわけであって、この点はやはりかなり重視して見とかないかぬと思うんですね。 最後に、予防と保護のためにパブコメの中に非常にいい提案もあるわけですね。情報を取られた本人に向けて、だれが何のためにあなたの情報を取得しましたよということを、こういう事実をはがきによって通知をしなさいと、こういう意見が二十三の市町村、二つの都道府県、ほか人権団体からも出されています。同様な確認は銀行などでもカードの紛失、再発行の際などにやっているわけですね。これはもうすぐにでもできるんじゃないかと思うんです。そういう点など、もう時間が来ましたからこれは答弁求めませんが、こういう点などは改善点として今でもすぐにやれる中身ですから、その点は市町村などに是非相談をしながら改善をしてほしい、この点を申し上げて終わりたいと思います。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として富岡由紀夫君が選任されました。 ─────────────
○長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。 私は、今日議題になっております住民基本台帳法の一部を改正する法律案につきましては賛成をさせていただきます。先ほど又市委員からもお話ありましたけれども、今回の御提案は昨年のこの総務委員会での附帯決議を踏まえての御提案でございまして、適切なものだというふうに思いますし、この附帯決議が付されました昨年の委員会の後、直ちに検討会というようなものを立ち上げられて、その検討結果を踏まえての御提案でございまして、非常に速やかな御措置に敬意を表したいと、このように思っている次第でございます。 賛成でございますので、重箱の隅をつついたような細かなことをいろいろお聞きしても時間の無駄だと思いますので本当はこれでやめてもいいんですけれども、今日はせっかくの機会でございますので、大変お忙しい中を御無理を申し上げまして日本郵政公社の西川総裁においでをいただきました。 その趣旨は、西川総裁、四月一日に前生田総裁の後を受けられまして総務大臣の任命によりまして総裁に御就任になられたわけでございますけれども、その後、当委員会の審議のいろいろ都合がございましてなかなか郵政事業をテーマにすることがございませんで、今日までここで御決意などを伺ったことがないまま二か月近くが経過をしてきているわけでございます。これはもう見ようによっては何か国会が郵政事業の問題についてやや関心を失いつつあるというふうに見る人もおりまして、私は、何を言っているんですかと、こう申し上げているわけでございますが、そんなことはもう全くないわけでございます。 改めて申し上げるまでもなく、一昨年、この郵政の民営化、大変大きな問題になったわけでございまして、結果的には参議院で法案が一時否決をされ、そして衆議院が解散になるというような大騒動があったわけでございまして、いまだに世論は果たしてこれで民営化うまくいくんだろうかと大変な関心があるわけでございまして、私ども国会なかんずくこの総務委員会の委員が関心を失うなんてことはあり得ないわけでございますので、今回この忙しいときにわざわざ西川総裁においでをいただいて、少しお考えを聞かせていただこうということを考えたわけでございます。 そのような前置きをいたした上で、総裁にお尋ねを申し上げたいと思います。 四月に生田総裁の後を受けられまして日本郵政公社の総裁に御就任になられました。二か月近くたちまして、あと四か月、十月一日まであるわけでございますけれども、公社総裁としての御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 四月に日本郵政公社総裁を拝命し、今年十月の民営分社化開始まで日本郵政株式会社社長と兼務をさせていただくことになりました。既に民営分社化まで四か月となりまして、私どもは、システム開発、新しいビジネスモデルの構築、職員の業務研修など、本年十月一日の民営分社化のスタートを確実なものとするために、現在精力的に準備作業に取り組んでおるところでございます。 十月以降の経営課題を考えてみますと、課題は山積しておりますが、私は、その中で三点を基本として推進してまいりたいと考えております。 第一は、四事業会社がそれぞれに自立できる経営、経営体質をつくり上げ、その上で四社間の協力体制を築き、そしてシナジー効果、グループ全体最適を生んでいくということでございます。 第二は、お客様の視点を最優先し、お客様に評価される商品、サービスを提供し、もちろんユニバーサルサービスを維持し、その上で本当に民営化して良かったなとお客様に喜んでいただけるようにしていかなければならないということでございます。 第三は、私はこの一年半、郵便局の現場をあちこち拝見してまいりました。その中で、現場で働く皆さんは、大変まじめで、そしてひたむきに努力されておりまして、お客様に関するいろいろな情報や知恵、創意工夫というものを強く感じました。これは言わば現場力というものでございまして、この現場力を大切にし、経営に生かし、今までとかく縦割りで上意下達の一方通行に陥りがちでございましたが、これを双方向という方向に変換していくという必要があるというふうに考えております。 この民営分社化という壮大な国家プロジェクトを必ずやスピーディーに立派に成功させるという強い信念を持って、日本郵政公社、日本郵政株式会社の経営陣、職員が一丸となって力を合わせて成し遂げてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○長谷川憲正君 どうもありがとうございます。 西川総裁は、今お述べになりましたように、日本郵政株式会社の社長と兼任をしておられるわけでございます。私も、四月以前は公社の生田総裁と、それから日本郵政株式会社の西川総裁と、言ってみればこの民営化の準備に当たられるトップの体制が頭が二つあるというような状況でございましたので、連携はもちろん十分取られるでありましょうけれども、本当にうまくいくのかなということを心配をしていた一人でございますけれども、三月末の生田総裁の退任、そして新総裁に西川さんを総務大臣が御指名になりまして頭が一本化されたというのは、私はもう極めて適切なことであったと。これはもう司令塔は一つであるにこしたことはないわけでございまして、それは働く者にとっても私どもにとっても物事が非常に分かりやすいという意味でも歓迎を申し上げる次第でございます。 ただ、この民営化そのものに関しましては非常に多くの懸念がございます。今のお話を伺って、四会社それぞれが自立のできる経営体制を目指すとか、お客様に満足していただけるようなサービスを提供する、また現場を大事にして一方通行でない意思の疎通を図っていく、もう大変結構なことでございますし、是非そのようにお願いをしたいと思うわけでございますけれども、特に一番最初の四会社が自立できるような経営体制、それから二番目のお客様の満足のところでおっしゃいましたユニバーサルサービスの維持、非常に難しいテーマでございます。 私のように民営化そのものに反対をしてきた者の目から見ますと、あの混乱の中で修正なしに成立をしました民営化法というのは、やっぱり隅々まで神経が届いた形になっていないというふうに思っているわけでございます。 それを補う意味だと思いますけれども、一昨年の平成十七年の十月十四日、参議院の本会議でこの民営化法が可決成立をいたしましたときに、与党の皆さんの御提案で附帯決議が付されているわけでございます。これは今、十五項目ございますけれども、今読み直してみても非常に重要なことがたくさん並んでおります。本来であれば、私はこれらのことは法律の中で確保されておくべき事柄であろうと思うわけでございますけれども、それが法律が修正に至らなかったということで附帯決議という形で付されたんだというふうに思っておりますけれども、法律そのものと言ってみれば若干矛盾をするような中身も含んでおります。 例えば、郵便局のネットワークはこれを維持するんだということを言っておりますが、法律に従いますと私は大変難しいんじゃないかというふうに思いますし、それから、サービスにつきましても現行の水準を維持するんだというふうに言っております。しかし、現実にこの公社が民営化の準備を進めていく中で行われていることを見ますと、例えば、地方の学校だとか役場だとか病院なんかに置かれておりました郵便貯金のATMがどんどんと撤去をされるとか、あるいは集配郵便局が千局以上も無集配の郵便局に切り替えられるとか、朝一番の郵便の取り集めがなくなるとか、いろいろ出ております。 また、例えばレタックスの台紙の値段が一時に急に上がる、まあ西川総裁になられてからまた昔の台紙が復活をしたようでございますけれども、そういったようなことで、いろいろ心配事がたくさんあるわけでございまして、今日はせっかくおいでをいただいた機会でございますので、細かなことをお伺いするつもりはございませんけれども、この参議院での附帯決議につきまして西川総裁の御所見をお伺いしたいと思います。
○参考人(西川善文君) お答えいたします。 平成十七年十月の参議院郵政民営化に関する特別委員会におきまして、その審議の中で郵政民営化に当たり先生方が懸念されておられる事項につきまして附帯決議が付されたということは、私自身、十分承知をいたしております。また、郵政民営化に伴うお客様の皆様の御懸念や不安を払拭したいという御趣旨につきましても、私自身、重く受け止めております。したがいまして、先日総務大臣あてに提出をいたしました実施計画におきましても、この御趣旨をきっちりと尊重していくという前提で策定をさせていただいたものでございます。 民営分社化まで四か月となりました。日本郵政株式会社、そして日本郵政公社が一体となって準備作業を行っているところでございますが、国会における御審議、附帯決議等を尊重いたしまして、十月一日の民営分社化に向けて万全を期してまいる所存でございます。 以上でございます。
○長谷川憲正君 大変ありがとうございます。決意のほどを伺いまして大分安心をしているところでございますけれども、民営化そのものに私は今でも大きな疑問を感じておるものでありまして、できればあの法律も幾つか修正をしなければいけないなと、こう思っているところでございますけれども、いずれにしても十月一日から民営化になるということが決まっているわけでございますから、是非全員で力を合わせて御努力いただいて、いい形で西川丸として出発をされますように心からお祈りを申し上げる次第でございます。 そして、今日はもう時間がございませんのでこれ以上お尋ねをいたしませんが、この民営化の準備状況、そして今触れられましたその中での附帯決議の生かされ具合と申しましょうか、取扱い等につきましては、今後も折に触れてこの国会の場で、点検と申しましたら言葉がきついようでございますけれども、議論をさせていただきたいというふうに思っておりますので、そのことを申し上げまして質問を終わらせていただきます。
○委員長(山内俊夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 住民基本台帳法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会