総務委員会 第13号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/05/08
会議録
○委員長(山内俊夫君) ただいまより総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本委員会の委員は一名欠員となっておりましたが、去る四月二十七日、増子輝彦君が選任されました。 また、本日、長谷川憲正君、高橋千秋君及び芝博一君が委員を辞任され、その補欠として亀井郁夫君、尾立源幸君及び木俣佳丈君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案外三案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進本部事務局次長株丹達也君、人事院事務総局職員福祉局長吉田耕三君、人事院事務総局給与局長出合均君、総務大臣官房長荒木慶司君、総務大臣官房審議官綱木雅敏君、総務省人事・恩給局長戸谷好秀君、総務省自治行政局公務員部長上田紘士君及び特許庁総務部長村田光司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(山内俊夫君) 国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員の自己啓発等休業に関する法律案、地方公務員法の一部を改正する法律案、以上四案を一括して議題といたします。 四案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○木村仁君 自民党の木村仁でございます。 まず、育児休業制度に関する法律の改正について御質問申し上げます。 人事院は非常に適時適切な意見の申出をなさいまして、そして、それに対応して政府もまた適切な法案を準備されたと思いますので、私はこれに全面的に賛成でありますが、念のために一、二質問をしておきたいと思います。 平成四年の四月一日に育児休業に関する国家公務員、地方公務員の制度ができまして、同時に民間企業についても育児休業法が施行されたわけであります。その後、国家公務員、地方公務員についても次第に制度も整備され、育児休業手当の創設も行われましたし、年齢引上げ等も行われております。 現在、十七年度で国家公務員の育児休業取得率が九三・四%、男子は一%と低いようでありますが、なお努力が必要かと思いますけれども。これに対して、民間の中小企業、五人以上ぐらいの、大企業は別として、中小企業でいいますと、大企業も含めた普及率が事業規模五人以上の企業では六一・六%、それから取得期間が大体一歳六か月までというような短い、それから取得率も女性七〇%、男性〇・五%と大変低い、それから非正規職員での埋め合わせというのが行われているということで、全体として見れば、この育児休業に関する制度とその実施については、民間に対して国家・地方公務員の方が幾らか先に進んでいるように私には思えますけれども、人事院はどのように認識していらっしゃいますでしょうか。
○政府特別補佐人(谷公士君) 昨今の個人の意識、価値観の多様化でございますとか、急速に進行する少子化への対応を進めますために、職員が職業生活と家庭生活を両立させつつ働けるような環境の整備を早急に行うことが求められていると認識いたしております。 人事院といたしましては、このような状況にかんがみまして、平成十五年の十月に多様な勤務形態に関する研究会を設けまして御検討をお願いし、平成十七年七月に最終報告をいただきました後、育児のための短時間勤務について検討をし、昨年の八月の人事院勧告に合わせて意見の申出を行ったところでございます。 民間企業における導入状況につきましては、今御指摘にもございましたように、私どもの平成十七年の調査結果によりますと、育児を行う従業員のための短時間勤務制を導入しております企業の割合は、企業規模五百人以上の事業所で五八・三%、企業規模百人以上の事業所でも四三・四%となっております。 ただ、短時間勤務の勤務時間につきましては、一日当たり約六時間から八時間未満としております企業は七三%でございますが、一日当たり四時間から六時間未満の本格的な短時間勤務制となっておりますところは約二五%にとどまっているわけでございまして、御指摘のとおり、今回、国家公務員について本格的な育児のための短時間勤務制を導入いたしますと、公務が先行するということになろうかと思います。 ただ、この公務が先行するということにつきましては、平成十七年の六月に閣議決定されました経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇五におきまして、短時間勤務等の多様な働き方の選択肢を拡大するため国家公務員がモデルとなるとされているところでございまして、人事院といたしましても先導的な役割を果たしていくことは適当であると考えているところでございます。 ただ、確かにこの点については国民の皆様の御理解をいただく必要がございますので、この法案をお認めいただきましたならば、毎年各地で行っております有識者との懇談会や中小企業経営者等との意見交換の場その他機会をとらえまして、その趣旨等を十分に御説明していきたいと考えております。
○木村仁君 できるだけ短くお答えをお願いしたいと思います。 これは通告外かもしれませんけれども、総務大臣にお尋ねいたしますが、この育児休業に関する限りは、これは少子化問題からも、また男女均等参画社会をつくる上からも、むしろ公務が先行するんだということが国の最初からの方針だったと思います。今、公務員バッシングでありますから、それを決めた時代と今の時代では公務員に対する風当たりがかなり違っておりますので、やっぱり公務員が先行してでもこの制度をやるよということをしっかりPRしていただく必要があると思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 木村委員のおっしゃるとおりであるというように私も考えておりますので、こうしたことを公務員そのものが先導的役割を果たして行っていきたいと思います。
○木村仁君 この短時間勤務の制度を導入して並立任用制度を導入すると。そうすると、二十時間ずつ一週間勤める人が同じ職に二人就くことになります。そうすると、午前中はAさんが課長で午後はBさんが課長ということがなきにしもあらずということかと思います。それから、不測の場合には、短期間の任期付短時間勤務の職員を採用すると、こういうことになると思います。 それで、一番世間的に心配されるのは、そんなことで一体本当にいいサービスができるのか、公務能率が落ちやしないかということであります。その点について、総務大臣、どのような対策をお考えになっていらっしゃいますか。
○国務大臣(菅義偉君) 能力・実績主義に基づく職員の採用、それと業務の明確な割当てなど、公務能率が阻害されないようにこれは是非努めていきたいというふうに思います。
○木村仁君 一昨年の冬だったと思いますが、私は院の派遣でヨーロッパに雇用状況について調査に参りました。オランダに参りましたら、女性の部長さんですけれども、この方が、自分はパートタイムであると、週に四日働いて、あと二日はほかの人が部長になっていただいておると、こういうことでありましたので、それでうまく部内が統括できるんですかといったら、もう我が国民はちゃんと慣れているから大丈夫だというような答えをされておりました。 この育児休業制度の短時間勤務あるいは部分休業というようなものを推し進めていきますと、日本でも、パートタイムの方々の勤務条件が全日勤務、つまり正規職員とパートタイムの差がだんだんなくなっていって、最後にはパートタイムでもあれ正規職員であれ働く単位時間当たりの勤務条件は同じだという時代が来るのではなかろうか、あるいは来る方がいいのではないかと私どもは考えておりますが、その辺りの見通しというか展望をお持ちになっていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員御承知のとおり、今回の制度というのは少子化対策として育児のために特に設ける制度であります。御指摘のようなこのパートタイムの職員、つまり育児等の事由に限定しない一般的な短時間勤務制度の導入については、行政の在り方だとか公務員の身分の在り方など、公務員制度全般にわたって、民間の状況を見ながら総合的に検討していく課題だというふうに思います。 しかし、やはりこの人口減少、労働力不足の中で、今委員の御指摘がありましたそうしたことも重要な課題であると私は考えさしていただいております。
○木村仁君 短時間勤務制度、これを地方公共団体がやる場合には、恐らくこの地方公務員法の一部改正に対応して各都道府県、市町村がそれぞれの細部を定める条例を制定して実施することになると思います。その条例の制定が少なくとも一〇〇%すぐに行われることが必要であろうと思いますが、この促進についてどのようなお考えをお持ちかという点、一つ。 それから、逆の方向で申しますと、その条例化に際して、国の国家公務員についてはない特典等が与えられるおそれがなしとはいたしません。余りそういうものがたくさんできるとまた非難を受けて、地方公共団体の育児休業制度そのものの進捗が遅れるということになると大変問題であると私は考えますが、その点、総務大臣、どのように御指導になるおつもりでいらっしゃいますか。
○国務大臣(菅義偉君) まず、この地方公共団体におきましては、本法案が成立をし施行された後、本制度導入に係る条例などを制定するために一定の期間というのが必要になると考えております。総務省としては、できるだけ早くすべての地方公共団体において育児短時間勤務制度が導入されるよう説明会を開催をしたり、法施行通知を速やかに出すなどして、円滑な制度導入に向けてスピード感を持って対応していきたいというふうに思います。 また、地方公共団体においては、条例を制定をしてこの育児短時間勤務制度導入に当たっては、国及び地方公共団体との間に均衡を失しないように適切に助言をしてまいりたいというふうに思います。
○木村仁君 育児休業に関する質疑はこれで終わりますけれども、この円滑かつ迅速な普及、実施を心から祈念を申し上げております。 次に、国家公務員の自己啓発に関する法律案に関する質問を二、三申し上げたいと思います。 この制度についても私は大賛成でございますので、念のための質問とお考えいただきたいと思います。 あわせて、国家公務員制度の改革の目的で、今国家公務員法等の改正法案が提出されております。その中で私が注目いたしておりますのは、戦後ずっとこの六十年にわたって法律の中にあって、しかし日本の風土に合わないということで実際には十分に適用されてこなかった職階制度、これを完全に廃止をいたしております。そして、それに代わって、しかし標準職務遂行能力と適性についてしかるべき基準を設けまして、そしてそれに適合する遂行能力、経験、知識のある職員を採用時期に関係なく任用していくんだと、こういうような意気込みが示されているわけでございます。 私は、この自己啓発のために外国に一年、二年という形で大学に勉強に行く、あるいは国内の大学で勉強すると、こういうのは職階制がきちっとしている世界では非常に普及されていると思うんです。 もう随分以前の話でありますけれども、EROPAという東南アジアの行政機関でやりました人事に関するシンポジウムに行きましたときに、フィリピンの人事委員会を訪問したことがございます。そうしますと、彼らはどこの大学のどういう学部を出た人がどれくらいの能力を持っているかということを非常に気にしておりまして、東京大学のバチェラーというけれども、大学四年卒業したのはどれくらい能力があるかというのを熱心に聞くわけです。私は、いや日本のバチェラーはアメリカのドクターぐらい偉いというようなことを勝手なことを言ってまいりましたけれども、しかし彼らはそういう形で留学をして、そしてマスターからドクターというディグリーを取ると職階制の上のところへ採用されるわけです。ですから、非常なインセンティブがあります。 そういう意味で、この職階制は廃止、それはまあ日本の実情に即してよろしいと思うんですけれども、ある程度そういう形で、無給で二年あるいは例外的には三年という形で勉強する人が、あいつは勉強好きで変わり者だという評価だけで終わってきたのが実は今までの国家・地方公務員の例なんですよ。 そうでなくて、やっぱりそういう自分の将来、より大きないい仕事ができるというために留学するというインセンティブをつくっていく必要があると思いますけれども、これについて、これは人事院の方からお答えいただけますでしょうか。
○政府特別補佐人(谷公士君) 現在の公務員の人事制度におきましては、職員の昇任や昇格はそれまでの職務遂行によって示されました職員の能力や実績を基に上位役職にふさわしい能力、適性があるか否かを判断して行われているところでございまして、新しい標準職務遂行能力につきましては、その具体的内容がいまだ明らかではございませんけれども、現在行われておりますこうした昇進管理を基本的には維持しつつ、標準職務遂行能力によりまして役職ごとの能力基準を示していくものであり、学歴や資格が直接的な昇進基準になるものではないというふうに考えております。 そういう意味で、今回職員がこの制度を利用することによりまして、学位等を取得いたしたといたしましても、そのことが直ちに昇任や昇格に影響することはないと考えます。とは申しましても、もちろん職員が希望する教育施設それから分野で修学することによりまして、深い知識や幅広い経験を得ましたことが復帰後の勤務成績に反映いたしまして、その結果が評価され昇進につながりますことや、将来的にそうした経歴が求められるポストへ配置換えされるということも十分考えられるところだと思います。 ただ、直ちにその資格をもって昇進等に結び付くという制度ではないと考えております。
○木村仁君 制度の趣旨、その方針については十分分かりました。 ところで、自己啓発休業というのはもちろん無給でありますが、海外出張を命ぜられて行きますとこれは有給で行くことができるわけです。私も実は国連給費生で参りましたときにはちょうど行った一年分の給料、ボーナスも含めて全部日本にたまっておりましたので非常に得をしたことがございます。 今アンケートを取ると、有給なら行くという人はたくさんいらっしゃる。無給でも行くかといったらほとんどいないというのが実情であります。したがって、そういう差をこれからどう考えていくか。それから、国際貢献の休業にいたしましてもこれは無給であると。ところが、外国の地方団体の機関に派遣される一般職員の地方公務員の処遇等に関する法律とか、あるいは国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇に関する法律等に適用になれば有給になるわけであります。こういうところの不平等というか、不平等感をなくすためにはやっぱりおれの勉強は昇進につながるんだと、そして我々が若いころと違って今は大学における政策科学とかなんとか非常に進んでおります。だから、よく勉強してきた人はやっぱりそれなりのメリットがあるのではないかと思いますので、まあ消極的ではないお答えだったと今思いますけれども、そういう点を考えながら地方公共団体に普及する場合、また国の行政官庁として行われる場合にどのようなお考えをお持ちか総務大臣にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 職員のこの大学院等への派遣研修というのは任命権者の職務命令に基づき職務として行うものであることから給与が支給されるものでありますけれども、自己啓発等の休業は職員自らの意思によって職務から離れ、そして希望した教育施設、修学期間で修学できる制度となっていることから、ノーワーク・ノーペイというこの原則に基づき無給となることはまあ妥当なことであるというふうに考えています。 また、制度活用の見通しについては自己啓発等の休業が公務員に初めて導入される制度であって類似の休業制度がないこと、職員からの自発的な請求に基づく制度であること、それから現時点で取得者数を予測することは困難でありますけれども、職員団体から本制度導入の要望が出されることや人事院が実施した職員の意識調査、こうしたことを踏まえて一定のニーズというのはあるだろうというふうに考えています。 いずれにしろ、職員が自己啓発休業等を活用することができるよう、制度の周知徹底というものを図っていきたいと思います。
○木村仁君 この制度もまた条例等によって地方公共団体に普及していくわけでありますが、この制度、この今の法案でまいりますと、国の公務員と地方の公務員との場合には少しずつ違いがございます。 例えば、休業の事由でございますが、国の場合には、大学における修学、国内外の大学、大学院等と、それから国際貢献休業についてはJICAがスポンサーである業務に限られております。これに対して地方公共団体の場合は、大学等の課程を履修ということで、国内外の大学その他の条例で定める教育施設と、こういうことになっております。 それから、休業の期間でありますが、国は二年、例外的に三年、これに対して地方は三年を超えない範囲で条例で定める期間と、こういうことになっております。 それから、対象職員は、国の場合は二年以上勤務した以後の人となっておりますが、地方にはこのような条件がありません。 なぜ地方の方を少し有利にしてあるのかということと、これから地方に対してどのような指導方針でいかれるかということについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(上田紘士君) 地方におきます自己啓発休業制度の運用でございますけれども、先生御案内のように、地方公務員法は基本的には枠法の性格がございます。休業制度を認めるという、例えばその職員が自分の能力を高める、ひいては公共団体への貢献度を高めるというような善い活動のためにメリットを与えてあげようということなんですが、そういう制度の趣旨に反しない限りでいろいろな細かな制度設計はできるだけ自治体に選択の余地を与えるということが好ましいというふうに考えておりまして、したがいまして、国の場合は法律が直接規制するわけですけれども、地方の場合には法律を踏まえて自治立法がありますので、若干そういう幅を認めているというのがその理由でございます。 例えば大学についていうと、自治体によっては必ずしも大学で、短大でも役に立つというようなところがあるかもしれない、あるいは国際貢献でいうと、JICA以外でも、例えば長い姉妹提携とかいう付き合いがあって安定的なそういう活動が確保されると認められるものがあるかもしれない、そういう場合には、各自治体で法の趣旨にのっとって適正に定めていただければ、そういうものも認められてよろしいのではないかと、こういうふうに考えている次第でございます。
○木村仁君 簡明な御答弁をいただきましたので、私の質問を終わりますが、この自己啓発についても、これは無給でありますから、おれは舞台芸術を勉強に行くんだと言って行く人も可能だと私は思います。そういう場合に、やっぱり一般的には、あいつは国家公務員のくせに演劇を勉強しに行くのかと、こういう言い方になるかもしれません。しかし、それはやっぱり、演劇をしっかり勉強した人が行政をやると何がしかのまたいい面があるに違いないのでありますから、そういう、少しおおらかに、余り公務員バッシングに気を取られないで運用していただきたいことを希望いたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○那谷屋正義君 民主党・新緑風会の那谷屋正義でございます。 今日は公務員関連四法案ということでありますけれども、先ほども木村委員の方から話が出ましたけれども、過日、国会に提出されました公務員制度改革の部分について、若干、冒頭、御質問をしたいというふうに思います。 今回出された改革案は、戦後レジームからの脱却の中核的な改革の一つだというふうに言われているわけでありますけれども、公務員制度に関する戦後の体制というものは、昭和二十三年のいわゆるマッカーサー書簡に基づいて行われた国家公務員法の改正によりつくられたと言っても過言ではないのではないかと。この改正は、国家公務員が憲法の全体の奉仕者であるとの観点から、国家公務員の労働基本権を制約し、そして政治的行為を大幅に制限するとともに、民間企業からの隔離を強化するため、天下りに関する事前規制を導入をしているわけであります。その一方で、高度の独立性と強力な権限を有する中央人事行政機関である人事院を設け、人事行政を厳正、公平に行わせることを内容としています。 これらの歴史的経緯及び意義について改めて確認する必要もないというふうに思いますので、質問はここのところはしませんけれども、現代の民主制国家において、公務員の地位の特殊性や職務の公共性を根拠としてこのような労働基本権の制約、政治的行為の大幅制限、そして民間企業からの隔離という、こうした規制を行っていることをどのように大臣は評価をされているのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 労働基本権の制約だとか政治的行為の制限、さらに私企業からの隔離については、国民全体の奉仕者であります公務員の地位の特殊性あるいは職務の公平性の確保等にかんがみ行われてきたものであるというふうに思っていますし、このことは広く国民からも支持されてきているというふうに考えております。
○那谷屋正義君 冒頭お話しさしていただきましたように、戦後レジームからの脱却ということであるならば、改革案を出される際に、改革案というものの中にこれらの規制をセットで見直していくということが本来ある姿ではないかというふうに思います。 今回の国公法改正案は能力・実績主義と再就職規制がテーマになっていまして、そのために人事院の役割を縮小する内容となっていますけれども、これでは戦後レジームからの脱却という大きなテーマにはそぐわないのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 公務員制度の具体的な在り方については、公務員を取り巻く経済社会状況の変化やあるいは国民意識の変化などを踏まえつつ、維持するものは維持し見直すべきものは見直していくというのが、これ当然のことだというふうに思っています。 いずれにしろ、公務員制度改革については、現在、国会に提出する法案に加えて、採用から退職まで、正に公務員の人事制度全般の課題について総合的、整合的な検討を進めていくことが重要であると考えています。 いずれにしろ、公務員として誇りを持って働くことのできる、そうした仕組みを是非つくっていきたいと思います。
○那谷屋正義君 今、最後に言われた公務員として誇りを持って働くことができるということは、もう本当に大事なことではないかというふうに思いますし、それを改革するということであるならば、やはり何はさておいても労働基本権の付与についてしっかりと検討していただいて答えを出していかなければいけないというふうに思いますが、専門調査会で議論されてはいますけれども、いまだ明確な方向性が示されておりません。政治的行為の制限については議題にすらなっておりません。国民投票法案の中で少し入っているような部分もありますけれども。 民主制国家が基本的人権を保障するために存在することは、ここは議論の余地のないところでありますけれども、労働基本権の制限はもちろんのこと、政治的行為の制限、公務員制度の問題である以前にこれは重大な人権問題ではないかというふうに思うわけであります。 戦後レジームからの脱却のために官民の垣根をできるだけ低くしようとするのであれば、まず政治的行為の大幅制限をなくし労働基本権を付与することから始めるべきだと、こう考えるわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 公務員の労働基本権等の在り方については、労働組合の関係者を始め各界の有識者から構成されておられます行政改革推進本部専門調査会において検討が行われてきているところであります。専門調査会においては、去る四月の二十四日に、労働基本権を含む公務員の労使関係の問題についても改革の方向で見直すべきである、そういうことで議論の整理が行われたというふうに思っています。 いずれにしても、この専門調査会において引き続き精力的な検討が行われると思っておりますので、その検討をまずは見守っていきたいというふうに思います。
○那谷屋正義君 今申し上げました三つの部分についても是非精力的に御検討いただきたいというふうに思いますけれども、この問題について、国土交通省あるいは防衛施設庁等の官製談合事件、あるいはタミフルに関する厚生労働省の天下りの問題等から明らかなように、やはり天下りの害悪というものは官民癒着であるというふうに思うわけであります。そして、その天下りが生ずる最大の原因というものを考えたときに、これは国家公務員の早期退職勧奨制度にあるというふうに思うわけであります。さらに、早期退職勧奨は官僚のキャリアシステムが原因であるというふうに思っているところであります。 したがいまして、本来の公務員制度改革とは、官民癒着の防止とキャリアシステムの廃止を内容とするものでなければならないというふうに思うわけであります。ところが、今のところ、政府の行為規制とそれから人材バンクに関する議論には、その視点が残念ながら欠落しているところであります。 再就職に関する公務員個人の不正行為を罰則で禁止し、再就職のあっせんを各省から切り離して内閣一括の人材バンクで行うという政府法案のやり方で官民癒着がすっかりなくなるというふうに思っていらっしゃるのかどうか、この部分についてもお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この天下り問題につきましては、各省庁による予算や権限を背景とした押し付け的なものには官民癒着の原因になっているのではないかなという強い批判があります。このため、各省庁による再就職あっせんを禁止して、官民人材交流センターを一元化するほか、厳格な行為規制の導入と監視体制を整備すること等に、内容とする国家公務員法の改正法案を今国会に提出させていただいたところであります。 改正法案については今後御審議をいただくものでありますけれども、政府としては、こうした制度改正によって国民の公務員に対する信頼の回復というものを図っていきたいと考えております。
○那谷屋正義君 官民癒着の防止という部分については何となく共通のところがあるかなと思いますが、もう少し、その基になっておりますキャリアシステムについても踏み込んで検討していただくことが大事ではないかなというふうに思います。 また、政府は今後、専門スタッフ職の実現や公募制の導入等をいわゆるパッケージとしての改革というふうに呼んで公務員制度改革を進める考えのようでありますけれども、改革のパッケージとして求められている本来の中身というのは、まず政治との関係の中で公務員にどのような役割を果たさせるのかをきちっと議論し、それで、その上でキャリア制度の廃止や労使関係制度の改革、天下り規制の強化などに特化されるべきだというふうに思うわけであります。 議論の出発点からして少しずれているんではないかというふうに思いますけれども、その点について御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 去る四月二十四日に閣議決定をされました公務員制度改革においては、総理の下に有識者から成る公務員制度に関する検討の場を設けて、公務員制度の総合的な改革を推進するための基本方針を盛り込んだ法案を次期通常国会に向けて立案し、また提出することになっております。この検討の場において、専門スタッフ職の実現や公募制の導入などを含め、採用から退職まで公務員の人事制度全般の課題について、正にパッケージとしての総合的、整合的な検討が行われるものというふうに考えております。
○那谷屋正義君 今お答えいただいたものと相変わらず視点の部分が、私の趣旨、申し上げた部分と少し違っているというか、ずれているかなというふうに思っているんですが、そもそも公務員制度改革というのは行政改革の一部であろうというふうに思います。そして、市民、生活者の視点から憲法の原則を踏まえて考えなければ本質的な解決策は得られないのではないかというふうに思います。官民癒着防止は、憲法十五条、公務員は一部の奉仕者ではないという、そうした要請の下に、その実現こそ最大の改革とされるべきであるというふうに思うわけであります。 行為規制も人材バンクも否定はしませんけれども、政府案は実効性の上で大いに疑問が残ると言わざるを得ません。一方で、現行の営利企業への天下り事前規制をやめたいのであれば、せめて人材バンクに官民癒着を完全に防止する制度を組み込まなければならないのではないかと思っているところであります。つまり、国家公務員法による天下り規制の緩和ではなくて、徹底的な強化が必要であると。つまり、矢印の方向がちょっと違う、全く違うんではないかなというふうに思っているわけであります。 さらに、天下りの温床であるキャリアシステムの廃止、そのための国家公務員採用試験でありますⅠ種、Ⅱ種のその一本化、これこそが公務員制度改革の本丸というふうに思うわけでありますけれども、答弁をよろしくお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 国家公務員の天下りについては、国民の皆さんから非常に厳しい批判があることを私どもは真摯に受け止めておるところであります。 国家公務員の再就職規制の在り方については、退職した職員の職業選択の自由と公務の公正性の確保の要請とのバランスを考慮するとともに、官民の濶達な交流を促進をして、職員が様々な機会にその能力を積極的に生かせる仕組みを構築することが重要であると考えております。一方、予算、権限を背景とした押し付け的なあっせんによる再就職については、総理も何回も申し上げておりますように、根絶をするということであります。こうした観点から、各省庁による再就職あっせんを禁止をして官民人材交流センターへ一元化することなどを内容とするこの国家公務員法の改正法案を今国会に提出さしていただいたところであります。 また、先ほど来言及されておりますいわゆるキャリアの問題でありますけれども、この同期横並び人事等についても非常に批判があります。このため、今回の改正法案については、任用、給与その他の国家公務員の人事管理については、採用試験の種類や採用年次にとらわれず、新たに導入する人事評価によって適切に行いたいというふうに思います。 総務省としても、公務員制度全般を所管する立場から、引き続き行政改革推進本部と連携協力しながら改革の早期の具体化というものに努めてまいりたいというふうに思います。
○那谷屋正義君 この問題は、今日はこれがメーンじゃありませんので、またこれからいろいろと議論をさしていただきたいというふうに思いますけれども、やはり今この天下りの問題、そして官民癒着の問題というのが非常に大きな問題であることを共通の認識として私としてはそのように理解をさしていただきますけれども、それをどういうふうに打破していくのかということについて、これからまた議論をよろしくお願いしたいというふうに思います。 それでは、四法の部分でありますけれども、今般、育児休業関連法案と自己啓発関連法案が国と地方でそれぞれ二本、計四本出されているところでありますけれども、すべて休業に関するということで一括審査ということになったわけであります。ところで、これら四本の休業について質的な差というものがあるのかどうか、まずお尋ねをいたします。
○政府参考人(戸谷好秀君) 実務的な話でございます。私の方から答弁させていただきます。 まず、自己啓発等休業でございます。職員の自発的な請求に基づき職員としての身分を保有しつつ職務に従事しないことを認める制度ということでございます。結果として、休業期間中は職務に従事しないということから、ノーワーク・ノーペイということで給与は支給されないと。また、育児休業につきましても同様の性格を有するものと考えています。 また、今回の提案の中で育児短時間勤務というのを出しております。育児短時間勤務は、長期間にわたりまして例えば職員の一週間当たりの勤務時間を半分にするなど職員の勤務形態を変更する制度であり、短くなった勤務時間に応じた給与が支給される、そのような形になっております。
○那谷屋正義君 国に関して言うと、勤務時間、休暇法のほか休業については育児休業法が存在しているわけであります。今回、これらに自己啓発等休業が別に法律で定められ追加されることになるわけでありますけれども、非常に制度が複雑といいますか、似たような休暇制度あるいは休業制度、そういったものがある中で非常に理解が難しいなというふうにも思うところであります。休暇と休業の違い、権利性の差異等に特化してもう一度お伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田耕三君) 今先生御質問の休暇と休業の違いでございますが、まず制度の面については次のような違いがあるというふうに考えております。すなわち、休暇は、法的には割り振られた正規の勤務時間を勤務しないということが認められる、いわゆる職務専念義務の免除というふうに整理されております。このため、職員は休暇中も勤務の割り振りを受けておりますので、他の職員がそれに代わって勤務するということはできないという仕組みになっております。 これに対しまして休業でございますが、休暇のような一般的な規定はございません。ですから、現在あるのは育児休業というそういう制度でございますが、この制度は、法的には職員としての身分を保有するが、職務に従事しないというふうにされております。これは、その休業期間中は休業している職員は職務が割り振られておりませんで、業務遂行上支障が生ずるおそれがあることから、他の職員をもって補充することができるという仕組みになっておりまして、この点が大きく休暇と休業では異なっております。 次に、承認に係る際、今先生から権利性ということがございましたので、じゃ承認はどういうふうに違ってくるのかということでございますが、休暇には年次休暇、病気休暇、特別休暇、介護休暇の四種類がございまして、それぞれ承認において考慮すべき事由が定められております。 例えば、年次休暇の場合には、公務の運営に支障がある場合を除き、これを承認しなければならないというふうに法律で定められております。職員が年次休暇のために勤務しないことになれば、職員が勤務しないわけでございますので、大なり小なり業務運営に影響が生ずることになります。したがいまして、承認権者といたしましては、職員の年次休暇の請求があった場合には、業務運営の支障とならないよう適切な配慮を行うことが求められております。そういう配慮を十分尽くしてもなお業務遂行上支障が生ずると、著しい支障が生ずるという場合を除いて、請求があれば承認しなければならないというふうに理解されております。 また、育児休業につきましても、法律で、請求した職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除き、これを承認しなければならないというふうに規定されております。 具体的には、通常、育児休業というのは長期にわたることが多うございますので、育児休業の取得が業務運営上決定的な支障とならないよう任命権者は業務分担の見直し、職員の配置換えあるいは外部からの任期付採用等の措置を講ずることが求められます。こうした措置によっても育児休業中の業務遂行体制が著しく不十分で、育児休業をする職員の業務を処理することが困難な場合を除きまして、育児休業の申請があれば承認しなければならないというふうに扱われております。 したがいまして、こういう意味では年次休暇と育児休業とは基本的に差はないというふうに考えております。 しかしながら、今回御審議いただきます自己啓発休業につきましては、長期にわたって休業する事情は育児休業と同様でございますが、職員の自発的な能力開発ということが契機でございますので、業務分担の見直しあるいは職員の配置換えなどに当たりまして、他の職員の職員感情等にも配慮する必要がございます。また、育児休業と比べますと緊要性が必ずしも認められないというようなこと、あるいはその職員の勤務成績等を考慮した上で判断するというようなことにされておりますので、こうした諸条件を総合的に勘案して承認することができるという規定になってございます。 したがいまして、承認しなければならないとされている育児休業とは質的な違いがそこにあるというふうに考えております。
○那谷屋正義君 権利性についての違いを明確にいただきまして、ありがとうございました。 一昨年、〇五年ですけれども、その勧告時の報告において、今回はありませんけれども、介護にも短時間勤務制度を措置するというふうにしていたわけであります。今回それがされていないんですけれども、何か理由があるのかどうか。また、介護のための短時間勤務制度の導入実現へ今後どのような対応を考えていらっしゃるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 短時間勤務制度を検討する過程におきまして、介護を支援する仕組みでございます介護休暇制度の実態を見てみたわけでございます。 現行の制度におきましては、最長六月までは一日単位又は一日ごとに四時間以内の休暇取得が可能であるわけでございますが、その利用実態を見てみますと、上限の六月取得した職員は約二割にとどまっております。また、時間型の介護休暇の利用者は少のうございまして、全日型の利用者がほとんどでございます。さらに、昨年の四月にアンケートを実施いたしましたその結果を見ましても、時間型の取得期間の延長を求める声は比較的小そうございました。 こうした調査結果を踏まえまして今回は対象としなかったわけでございますが、今後とも、更に実態を調査いたしまして、介護の利用状況、それから職員の要望、他の施策との連携の在り方や民間の状況等も見定めつつ、必要な検討を継続してまいりたいと考えております。
○那谷屋正義君 是非、介護についても多様な選択ができるように、早急に検討して結論を出していただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。 さて、育児休業に絞って幾つかお尋ねをしたいと思いますが、国家公務員及び地方公務員の最新の男性職員の育児休業取得率についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(吉田耕三君) 国家公務員についてお答え申し上げます。 男性の育児休業取得率は平成十七年度で一・〇%となっております。
○政府参考人(上田紘士君) 地方公務員について申し上げますと、同じ基準で、平成十七年度でございますけれども、新たに育児取得が可能になった男性職員のうち育児休業を取得した者の率、〇・六%でございます。
○那谷屋正義君 次世代育成支援対策推進法では、国の各府省や地方公共団体を特定事業主と定めて、自らの職員の子供たちの健やかな育成のための計画を作成することとされております。その計画の中では、子供の出生時における父親の休暇の取得促進の目標も設定することになっています。 そこで、国を代表して総務省はその目標をどのように設定をされているのか、また地方公共団体はどうかということでお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) 次世代育成支援対策推進法の制定を受けまして、総務省におきましては、職員が仕事と子育ての両立を図ることができるように、職場を挙げて次世代育成を支援する環境を整備するために、特定事業主行動計画を平成十七年三月に策定をいたしております。 その中で、妻が出産した場合の男性職員の育児参加を促進するため、特別休暇及び年次休暇の取得促進を図ることとしまして、具体的には平成十九年までに最低二日間以上の休暇取得目標率を一〇〇%とすることを計画に盛り込みまして、子供の出生時において父親が休暇を取得しやすい職場環境づくりに努めているところであります。
○政府参考人(上田紘士君) 特定事業主行動計画の関係でございますが、地方公共団体におきますこれの策定状況、これ厚生労働省の調べでございますけれども、都道府県は当然全部済んでおるようでございますし、市町村も大半は行っているようですが、数百まだ行っていないところもあるというふうな状況のようでございます。 これの中で、どの定め方をしているかといいますと、非常に多々いろいろあるんですが、例えばインターネットから引用してきたところでちょっと御紹介申し上げますと、これは愛知県の例ですけれども、子どもの出生時における父親の休暇の取得の促進という項目の中で、いろいろありまして、かくかくの取組を通じて、男性職員の子どもの生まれる前後の五日以上の育児に係る休暇等(育児休業を含む)の取得率を平成二十一年度までに七〇%にします、これは愛知県の例です。ほかの都道府県ですと、これが八〇%とか五五%とか、それから何年度まで、いろいろ様々ありますが、大体はこういった事柄を定めているように認識しております。
○那谷屋正義君 今お聞きをして分かりましたように、やっぱり国と地方でも随分違っている部分があるなということと、十九年度までに二日間を一〇〇%ということですから、今年度末にはそうすると一定出てくるということで、是非一〇〇%、一つの突破口として重要ではないかと思いますので、達成していただくことを努力をお願いしたいというふうに思います。 国家公務員の仕事と家庭の両立支援策として様々な枠組みが用意されてきました。今回の法案も正にその一環でありますから、そのことは評価をできるわけであります。しかし、男性職員の育児休業の取得状況等を見ると、今お聞きしましたけれども、国では一%、地方では〇・六%というような状況、余り活用されていないのではないかというふうに思うわけであります。育児休業や育児参加休暇を取得すると処遇上の不利益感が非常に強くなってしまうのではないかというふうに私は思うわけであります。 例えば本省の三十五歳の係長が五日間、十日間あるいは一か月間、それぞれのケースでフルタイムの育児休業を取得した場合に給与や退職手当の算定の上でどのようなマイナスの影響が出るのか、お尋ねをいたします。
○政府参考人(出合均君) まず、給与への影響についてお答え申し上げます。 育児休業をした職員の給与の取扱いは、この間勤務をしておりませんので、育児休業をした期間に応じて給与月額が減額をされます。また、期末勤勉手当につきましても、在職期間等から一定の期間が除算されるということになります。 具体的に本府省に勤務する三十五歳の係長で、共働き、子一人を扶養している例について申し上げますと、俸給、地域手当、扶養手当に係る年間給与は約五百四十八万四千円になります。この職員が育児休業を例えば今月取得したとした場合で試算をしてみますと、土日を除き五日間の育児休業を取得した場合には年間で約十八万一千円、十日間の育児休業を取得した場合には約二十五万三千円の影響が出てまいります。また、一か月すべて育児休業を取得した場合には約四十五万一千円の給与上の影響が出ることになります。
○政府参考人(戸谷好秀君) 退職手当の関係でございます。 退職手当でございますが、これは長い期間の計算でございます年計算をすると。その基礎に月計算をするということになっていますので、基礎の月計算としては、職員となった日の属する月から退職した日の属する月までの月数によることとなります。ただ、三十五歳で、かなり若くして入られれば上限の率に張り付くというようなこともありますので、長期的には、かなりこの短い期間ですと、影響は余りないのではないかというふうにも思っています。 もう少し詳しく申し上げますと、まず、育児休業の期間について、職員が現実に職務を執ることを要しない月でございまして、子供が一歳に達した日の属する月まで、今回、その期間の三分の一に相当する月数、それ以降につきましては、その期間の二分の一に相当する月数を休職月等として勤続期間の計算上除算するというふうになっています。 ただ、現実に職務を執ることを要する日のあった月はこの休職月等には該当しませんので、お尋ねの五日間、十日間、一か月間については、その月中に職務を執っていた日がある限りは勤続期間の計算上除算されるということはなく、退職手当の算定上、基本的に不利益となることはないというふうに考えております。
○那谷屋正義君 今回のような短縮の勤務の形態では余り退職手当には影響がないのではないかというお答えでしたけれども、給与の部分あるいは一時金の部分では年収の一〇%弱の額が減額をされるというふうになるわけであります。そういう意味では、そのことを計算はもちろんされるだろうと思うんですけれども、そういうふうになると、育児休業を取りたいという意欲があっても、年休で取った方がよいのかなというような判断から、年休取得によって事を済ませようというふうになっていくんではないかというふうに思うわけであります。 今年の人事管理運営方針によると、男女双方が働きやすい勤務環境の整備を推進するとともに、職業生活と家庭生活との両立のための意識啓発を図る、次世代育成支援のための取組を積極的に推進することとするというふうにあります。特定事業主行動計画における男性職員の育児休業取得目標を達成するためにも、短期間の休業取得によって生じる不利益の是正措置等は必須の要件になってきているのではないかというふうに思うわけでありますけれども、そうした準備がおありかどうか、また、決意をお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 育児休業期間中の給与というのは、休業期間中は職務に従事していないことから、ノーワーク・ノーペイの原則にのっとって支給をしないものであります。そういう中で、不利益な取扱いをしているということではないということを御理解をいただきたいと思います。 なお、休業期間中は子供が原則一歳に達するまでは共済から育児休業手当等が支給されるところであり、先般、民間においても給付率が引き上げられることに併せ、公務員においても給付率の引上げを行うことといたしているところであります。
○那谷屋正義君 不利益という言葉の理解がいろいろあるかというふうに思いますけれども、要するに減額をされるわけでありますね。そうすると、生活には非常にやっぱり大きな問題があって、先ほど申し上げましたように、年休を消化をすることによってそれに代えてしまうような状況があると。 そうすると、せっかくあるこの制度というものがなかなか生かされてこない、またこの制度が出されてきた趣旨というものがなかなか生きてこないんじゃないかなというふうなこともありまして、是非その部分について、大分改良されてきているなというふうには思います。とりわけ、退職手当の計算の中では除算期間の在り方がこれまでと若干違ってきているかなというふうにも思いますし、そういう意味では少しずつ前進してきているんではないかと思いますけれども、やはり更にこの部分について検討していただけたらというふうに思っています。 次に、自己啓発の部分でありますけれども、自己啓発等休業による大学等における修学のための休業と海外の大学等へ派遣される行政官長期在外研究員制度等との違い、それから国際貢献活動への参加職員と国際機関派遣法に基づいて派遣される職員との違い、国際貢献活動の参加のための休業とボランティア休暇等々、その差異が本来あるべきものなのかという観点から幾つかお尋ねをしたいと思います。 休業を取られた後、復帰されるわけでありますけれども、その復帰後、公務の能率的な運営に資するという観点からすれば、自発的に大学等で学んだ職員と職務命令で大学等へ派遣された職員とでは質的な差はそうはないのではないかというように思うわけであります。にもかかわらず、自発的な休業が無給であって、派遣されれば給料のほか授業料あるいは渡航費用まで支給されるというのは余りにも差が付き過ぎているのではないかというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田耕三君) 今お尋ねの行政官長期在外研究員等の研修あるいはそれに基づく派遣でございますが、任命権者の職務命令に基づきまして職務としてそういったものが行われてございます。もちろん、対象となる教育施設や修学期間というのも人材育成の方針によりまして当局側から規制を受けているという状況がございます。 これに対しまして、自己啓発等休業は、職員の申出により職務から離れて希望した教育施設あるいは修学期間において修学できる制度になっておりまして、公務運営に支障がなく、かつ任命権者が承認することが適当と判断した場合に休業できるという制度でございます。 したがいまして、両制度はその趣旨、目的が異なっておりまして、その結果、給与等の処遇上の相違が生じているわけですが、そのことが具体的な問題になるというふうにはならないというふうに考えております。
○那谷屋正義君 じゃ、少し視点を変えて、行政官長期在外研究員制度の場合は、これは昨年のこの総務委員会でもたしか審議をしたと思いますけれども、復帰後五年以内に辞職すれば一定の割合で留学費用を返還しなければならないと。自己啓発等休業について復帰後辞職した場合はどうなるのかということでありますが、これはまあ給与等が支給されていないわけでありますから、返還に値するものは何もないのではないかなというふうに思うわけでありますけれども、そういう意味では元々実費弁償の考えすら成り立たないかなと。 だからこそ、休業や研修という枠組みにとらわれるのではなくて、復帰後の貢献というそういう観点から、命令であれ自発的であれ、今言われましたように一定の拘束的なものを受けるものであれ自発的なものであれ、大学等で学ぶ職員に対し何らかの援助を行うための措置が必要ではないかというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(戸谷好秀君) 先生御案内のとおり、自己啓発等休業期間中は給与も支給されない、また旅費その他の費用もないということでございますので、復帰後辞職した場合であっても何らかの費用を国に償還しなければならないということはないというのはおっしゃるとおりのところでございます。 また、ただ大学等において修学のための休業というのは、職員の自らの意思というもので職務から離れて希望した教育施設、修学期間で修学できる制度というのを新たに設けさせていただきたいというふうに考えているものでございます。 こういう職員に対しまして、この休業というのに加えて、にわかに何らかの援助を行うということにつきましては、ちょっと私どもといたしましてはいろんな公務を取り巻く社会情勢等々を考えるとなかなか現時点では難しいのではないかというふうに思っております。
○那谷屋正義君 これは後ほどまたお示ししたいと思いますけれども、やはり先ほども指摘がありましたけれども、有給でこうした自発的な自己啓発の研修を行おうとする、もしそういう制度があった場合と、やはり無給でという場合では公務員の方々の、国家公務員の方々、地方公務員の方々のニーズというか、要するにそうした思いが随分異なってくる数字が出てくるわけでありまして、そうなったときに、やはりこの制度そのものを実効あるものにするといったときに、どこか工夫が必要だなというふうに思うところであります。 海外におけるJICAによる国際貢献活動に参加する職員というものが公務員身分を有するものの無給であり、片や国際機関派遣法に基づいて派遣される職員は公務員身分を有しつつも派遣給が支給をされている。休業は無給であるというふうな単純な位置付けというのは、今申し上げましたように、単純な位置付けというのはやはり問題ではないかなというふうに思うわけであります。また、公務員が公務員としての身分のままJICAの国際貢献活動に参加するのであれば、国際機関派遣法に基づき派遣される職員と同じような、似たような処遇をすべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田耕三君) 国際機関等への職員の派遣は、国際社会において我が国が果たすべき協力を行うことを目的といたしております。 我が国といたしまして、派遣の義務あるいは必要性が認められる場合におきまして、任命権者が業務に関連して国際機関や外国政府からの要請に応じて職員の同意を得て派遣するものとなっております。このため、派遣職員に対しましては、国として派遣給を支給することといたしております。 一方、国際貢献活動のための自己啓発等休業は、先ほど来御説明しておりますとおり、職員の請求に基づきまして、職員の申出を尊重した形で、身分を保有したまま職務を離れて活動することを可能とするということですので、ノーワーク・ノーペイの原則にのっとっているところでございます。 自己啓発等休業による国際貢献活動というのは、そういう意味では、命令によって行われているわけではございませんので、民間人の行っている国際ボランティアと同様のものであるというふうに考えることもできまして、国際機関派遣法に基づく派遣職員のように、公務員が命令によって派遣されているということで給与を支給するということとおのずと扱いが違わざるを得ないというふうに考えております。
○那谷屋正義君 扱いが違うということの理由が、どうも答弁していただいている側の方は、この休業に入る前の入口の部分での在り方が問題だというふうに言われていると思いますけれども、しかし、実際のその終わった後を考えたときに、これは谷人事院総裁が先般の衆議院の質疑の際に述べられたわけでありますけれども、公務員としての意識の涵養を図るという、そういう目的あるいは観点からすれば、休業によりJICAの国際貢献活動に参加することと、休暇を取得しボランティア活動に参加することとは質的な差がそれほどないのではないかなというふうに思うわけであります。 また、JICAによる国際貢献活動に参加する休業では、職務から三年離れることになる一方で、ボランティア休暇は一年で五日までというふうに今なっています。休業と休暇と制度が異なるということでもってこれほどの差がまた生じる合理性があるのかどうか、この辺についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(吉田耕三君) いわゆるJICAにおきます活動も、それから今先生御指摘のボランティア休暇を取得して行うボランティア活動も、いずれも援助を必要とする人々に対して奉仕を行うというものでございまして、公務員としての意識の涵養を図るという点では共通しているというふうに考えております。 国際貢献活動のための自己啓発等休業は、国際協力の機会を提供することを目的といたしまして、海外における奉仕活動を対象といたしております。このため、JICAが行う青年海外協力隊等は、活動期間あるいは活動のための事前訓練等を考慮すると相当長期間の休業期間が必要となりまして、そのため最長三年の休業期間を設定しているところでございます。 これに対しまして、従来あります特別休暇としてのボランティア休暇は、職務に従事しつつも必要に応じてボランティア活動を可能とするという制度でございまして、職務に支障が生じない程度の活動内容及び活動期間とするため、取得可能日数も五日としております。 国内におけるボランティア活動についても、今先生御指摘のような必要性ということについては十分認識しておりますが、現実のボランティア活動は週休日や勤務時間終了後の活動が中心になっているようでございまして、既にボランティア休暇が制度として存在していること、このボランティア休暇の年間の利用者一人当たりの平均利用日数は一・五日でありまして、現行の利用可能日数である五日間で十分対応できていること、現状において新たに長期間にわたる休業制度の創設の要望がなかったことなどから、今回は対象としていないところでございます。
○那谷屋正義君 今、ボランティア休暇の平均取得日数についてお話がありましたけれども、一・五日ということで、五日ある中の一・五日ですから、これが多いのか少ないのかという問題は出てくるかと思いますけれども、やはりこうした制度というものをもっともっと広く公務員の方たちが認識をし、またそれぞれの職場でそれを取るだけの、あるいはそれを考えるだけの一定のゆとりみたいなものも本当は必要なんではないかなというふうに思うわけでありますけれども。 自発的な休業であるにもかかわらず、国際貢献活動がJICAに限定を今回されているわけであります。自発的というのであれば、対象を別に一つに絞るということではなくて、もう少し幅広くしていってはどうなのかなという思いもあるわけであります。同じ法律の同じ休業である自己啓発のための大学等への修学については、何を学ぶかについて文字どおり自発的にゆだねられているわけであります。自発的であるということに尽きる同じ制度目的等を有するのに、このような根本的なところでまた少し差を感じるわけでありますけれども、この制度矛盾を来すことは合理性がなく、問題ではないかなというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田耕三君) 国際貢献活動の期間中にも職員は職員としての身分を保有したままそうした活動を行うことになりますので、休業期間中の活動内容が公務員として活動するものとして適当であることが明確であり、かつ活動中に活動の趣旨、目的、内容等の大枠が変化しないということが制度上担保されていることが必要だというふうに考えております。 さらに、安全かつ円滑に活動に従事できるよう事前訓練を実施している、あるいは活動先での必要な設備、受入体制が整っているというような点を考慮いたしまして、当面は独立行政法人国際協力機構が自ら行う派遣業務の目的となる開発途上地域における奉仕活動を対象としたところでございます。 今後、NPO、NGO等の奉仕活動を行う組織において、この独立行政法人国際協力機構を選定した際と同様の事前訓練あるいは受入れ体制などの条件を満たす組織が出てきた場合には人事院規則でこれを指定することができるように、法律上整備されているところでございます。
○那谷屋正義君 新たなニーズが出てきた場合には人事院規則でというふうなことでございますけれども、是非その辺は柔軟な対応を、趣旨と反しない限り柔軟な対応をしていただく必要があるんではないかなというふうに思います。 それでもやっぱり、先ほど一番初めに質問させていただきましたように、本当に似たような制度等々がある中で、それはそれぞれの趣旨が、さっき言われたんですけど、どこがどう違うのかなというのは若干難しいなというのが相変わらず抜けない疑問でありまして、そういう意味では、今回の制度は新たに休業制度を設け自己啓発や国際貢献活動に参加できるようにすること、それはいいわけでありますけれども、制度を複雑にしてしまうがゆえに質的に類似したものと差があるようなそんなような、まあ感じるというか、そういう誤解といいますか、今の答弁いただくと誤解かもしれませんけれども、私の方ではまだなかなかこの理解が難しい。そして、それぞれの制度が何をねらいとしているのかはっきりしない状況になっていると。このままではやはり運用等に、実際に運用する段階になったときに問題が生じるんではないかなというふうなことを懸念せざるを得ません。 そこで一つ提案なんですけれども、これまでのような休業、休暇それから研修などのような制度的な仕分ではなくて、例えば、公務の能率的な運営に資するもの、そしてもう一方で、公務員としての意識の涵養を図るものというような、いわゆる質的な違いでもって区分をし整理する方法を採用するということを非常にここで提案してみたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田耕三君) 今の先生の御指摘でございますが、これまで御答弁申し上げましたとおり、研修による留学とあるいはその自己啓発休業等による留学との間にその質的な違い、留学そのものの質的な違いというのはないというふうに考えておりますし、それから先ほども申し上げましたように、国内のボランティア休暇によるボランティア活動とそれからこの休業に基づきまして行う国際的な貢献活動との間にその質的な違いがあるというふうには考えておりません。 ただ、公務員制度としてこういうものを制度化する場合には、身分との関係とかあるいはその権利性等の関係を十分整理していくことが必要になってくるだろうというふうに考えられますので、当面はと申しますか、今回新しい休業制度を自己啓発休業という形でつくりますので、これがどういうふうになっていくかということを見守りながら是非うまく育てたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 ちょっと先ほども申し上げましたけれども、人事院が実施した修学及び国際貢献活動に対する職員ニーズ調査結果というのを見ますと、修学については、利用したいという方が七六・五%、無給であっても利用したいという方が六・二%。国際貢献については、利用したいという方が四九・七%、無給でも利用したいという方は一・〇%というふうな形で、やはりこの経済的な問題というのが非常に大きいわけであります。 ところで、今回提案された公務員関連四法案の趣旨、目的等からしても、少なくとも無給であっても利用したいというその六・二%あるいは一・〇%の職員から休業の請求が予測され得ます。これら潜在的ニーズに見合った実績が本来上がってくるべきではないかというふうに思うわけであります。そして、またこの六・二%とか一・〇%というこの利用率は大きく職務に支障が来すものとも思えないわけであります。つまり、制度運用後、余りに実績が少なかった場合、恣意的に公務の運用に支障があると判断し休業の承認をしなかったのではないかと疑われてしまう可能性もあるわけであります。そうならないためにも、休業の承認ができるよう任命権者が、ここは本当に大事なところでありますけれども、適切な人員配置というものが大事ではないかと、そこに配慮する必要があるというふうに思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 自己啓発等休業の承認は、任命権者が公務の運営に支障がないと認めるときに勤務成績、修学等の内容を考慮した上で行うものといたしております。その場合、職員の人事管理責任を有する任命権者が適切な人員配置に配慮するものと考えております。 総務省としましても、この自己啓発等休業制度の周知の徹底、また本制度が適切に運用され、有効に活用されるように努力してまいりたいと考えております。
○那谷屋正義君 これはもう言うまでもなきことですけれども、この制度というものは、こうした広く様々な研修を深めていく中で、あるいはいろんな経験を通じて国民への、あるいは県民、市民への公共サービスをより良くしていこうという、そういうふうなものだというふうに思いますから、その部分がないがしろにされてしまっては本末転倒ですから、今のような形で人の配置というものについては是非お願いをしたいところであります。 これはちょっと当面の個別課題になりますけれども、例えばJICAによる国際貢献活動に参加する職員が、無事行って帰ってこれれば一番いいわけでありますけれども、万が一重いけが等をされた場合に、その扱いというものはどんなふうになるのか、また自己啓発目的のため大学等で学んだ職員に対する授業料、これは民間企業ではその授業料の部分については手当てをされている部分もかなりあるようでありますけれども、その辺の扱いについてはやはり早急な検討が求められているんではないかと思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田耕三君) お答えいたします。 青年海外協力隊等のJICAによる国際貢献活動に起因した業務災害に遭った場合には、労災保険の海外派遣者特別加入によるいわゆる海外における労災に該当いたしまして、労災保険の適用があるというふうに承知しております。 また、後段の方の大学等における修学の場合の授業料等でございますが、公務に対する様々な御意見がある状況の下でこの自己啓発休業の場合の授業料等に補助をするということは難しいと考えておりますが、修学している職員が学業と並行しながら収入を補てんできるように、総務省において兼業制度の弾力的運用等の所要の措置を講じていただけるというふうに承知しております。
○那谷屋正義君 今、兼業制度の許可のあれだと思いますけれども、そういうことは非常に大事かなと思いますが、しかし一方、その兼業に励み過ぎてしまいまして本来の自己啓発の方がおろそかになってしまう可能性もなくはないわけでありますから、その辺のところを是非いろいろ検討していただいて、どうしたらばより良い制度になっていくのかということについてもまた検討をお願いしたいというふうに思います。 以上、幾つかお尋ねをしてまいりましたけれども、この新制度の運用について、法律の執行状況をやはりしっかりと調査をして、先ほどもお話ありましたけれども、しっかりと調査をしていく必要があるというふうに考えますけれども、その点についてお伺いをしたいということと、また、調査の結果にかかわらず、休暇、休業、研修制度全般にわたる見直し、先ほどは私の方から一つ提起をさせていただきましたけれども、そうしたことを踏まえて、もう少し分かりやすく、複雑に今なってしまっているこの制度を整理していくということが必要ではないかと思うわけですけれども、併せて答弁をよろしくお願いしたいと思います。
○政府特別補佐人(谷公士君) 自己啓発等休業制度が施行されました場合におきましては、自己啓発等休業が十分に活用されておりますかどうか、またどのように活用されておりますか、それからもしも活用されていないということでありました場合には何が原因でありますかなど、各府省における運用状況を把握、分析いたしまして、本制度の利用促進のために役立ててまいらなければならないと考えております。 それから、先ほど先生から御提案のございましたような内容の見直しの問題でございますけれども、これは先ほど局長からも御答弁申し上げましたが、基本的に職務命令か本人の申出か、職務として従事するのかしないのかなど、現行制度の基本にかかわる点が含まれておりますために、直ちにということは困難であるわけでございますけれども、しかし、今後各制度の運用状況等を見つつ、将来制度全般の見直しを行う場合の課題の一つとさせていただきたいと考えております。
○那谷屋正義君 是非、今の課題を踏まえて、より良い、また利用しやすい制度にしていただきたいというふうに思うところであります。 もう少しお時間ありますので、少し違った観点の御質問を、せっかく菅大臣おいでいただいておりますので、いろいろとお尋ねしたいことは山ほどあるんですが、今回は一つの方面からまたお願いをしたいと思いますけれども、いわゆる平和祈念事業特別基金関係であります。 これまでの慰藉事業において、そもそも対象者であるにもかかわらず申請していない方が数多く存在するといった不幸な状況等がありました。しかし、残念ながら、その解消に本当にこれだったらばいけるという有効策がなかなか講じられてこなかったのも事実であります。このような事態を招いた大きな原因に、この告知にかかわる手法あるいはその内容に問題があったんではないかというふうに思うところもあるわけでありますけれども、認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(綱木雅敏君) お答え申し上げます。 本年三月まで実施してきました慰藉事業でございます書状等の贈呈事業につきましては、この事業が開始された昭和六十三年当時、戦後半世紀近くが経過しておりまして関係資料が非常に乏しかった時代でございますけれども、恩給欠格者あるいは戦後強制抑留者、引揚者、いずれにつきましても個々人の特定をすること自体が非常に難しく、また現住所等も把握できなかったという事情がありまして、まず対象者の総数を把握するに当たりましても、既存の資料を活用して事業の遂行に支障が生ずることのないよう、言わばマクロ的に総数を推計いたしました。そして、事業を実施していくに当たりましては、関係者御本人から、御本人自ら申請していただくという、言わば申請主義を取らざるを得なかったところでございます。 したがいまして、広報ということが非常に重要になりましたので、この慰藉事業を広く関係者の方々に周知して申請をいただくというために、中央紙、地方紙、全部を使った、マスメディアを使った掲載、あるいはフォーラム、地方展示会を使って事業の実施主体であるこの平和基金が主催するイベントでのPR活動や窓口の相談、都道府県や市町村へのポスター、パンフレットを配布したり、あるいは広報誌への掲載の要請、依頼をしたと。あるいは都道府県の担当者会議の場をかりて、そこで周知徹底に努めるという形で、全国規模の広報を継続的に周知活動に努めてきたところでございます。
○那谷屋正義君 そのように大変努力をされているなという思いはあるんですけれども、しかしその結果が、かなりの多くの方が申請できない状況になっていたという部分もあるわけでありますから、やはりここはもう一工夫も二工夫も必要なんではないかなと思うところであります。 とりわけ、これも昨年この委員会で審議をされましたけれども、今年の四月から開始されている新たな慰藉事業を行うに当たっては、すべての対象者に贈呈ができるよう努力を行うということが本当にもう政府の当然の役割だろうと思うわけであります。慰労品の贈呈対象者を特定し、その対象者向け完全周知というものの達成は決して最終目標ではなく、政府としての最低限の責務ではないかというふうに思うわけであります。 従来と同様の周知の仕方では効果が上がらないというのは、今お話しいただいたように、その過去の実績が如実に物語っているわけであります。新たな慰藉事業の周知手法、内容等に関連して、その熱意のほども含めて、これまでの方策、対応などとの相違について明快な答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(綱木雅敏君) お答え申し上げます。 御指摘ございました四月開始しております新たな慰藉事業でございますが、先生おっしゃられるとおり、この事業は期間も限られておりますので、これまで以上の積極的かつ効率的な取組が必要であるというふうに考えております。 新たな慰藉事業であるこの贈呈事業を周知するために、では今度どういったもので新しい機軸を打ち出しているかということだと思いますけれども、一点は、これ先ほどのマスメディアを使った広報というのを更に周知徹底するという意味で、これまで年三回程度でありました全国紙を使った、つまり全国紙、地方紙すべてを使った新聞広報を、当面、政府広報等の協力も得ながら毎月これを行っていくという意味で頻度も増やしていきたいと考えております。 また、贈呈事業の対象となる方々が構成員となっている関係団体がございますけれども、この関係団体との連携がより一層必要不可欠というふうに考えておりますので、この団体に新事業の周知徹底について協力を求めていくと。それに加えて、関係団体の広報誌を例えば私どもとしても積極的に活用させていただく、それから、これら団体が実施している様々なイベントがあるわけでございますけど、そこにおきます横のつながり、関係者の横のつながりを通じて、これまで以上に取組を強化していきたいというふうに考えております。 さらに、都道府県、市区町村との連携を更に強化いたしまして、敬老の日とかあるいは各種の記念式典がございますけれども、そういったイベントの機会を活用して広く訴え掛けを行っていきまして、御本人だけではなくて身内の方やあるいは御近所、周りの方々から御本人にそういった情報が伝わるような機会を増やしていくという観点からも、よりきめ細かな対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 よりきめ細やかな対応というのは私も大事なことだというふうに思いますが、ただ、今お話を伺っておりますと、全国紙での広告をもう少し頻度を上げるとか、あるいは関係団体との連携というのはこれは非常に大事な部分だろうというふうに思います。個人的になかなかそれができないような状況の中にあって、関係団体から呼び掛け等をしていただくということ、この協力、連携というのは非常に大事だというふうに思いますけれども、しかし、本当にそれで十分なのかどうかということについてやはりまだまだ疑問を持たざるを得ない状況であります。 何しろ、対象者の多くが八十半ばという現実、このことを踏まえたときに、慰藉事業に関連する告知が認識、認知できないこと自体、結果的には周知の不徹底に終わったことを指すわけであります。それはそのまま政府の対応が不十分だったということになってしまうわけでありますから。これが最後の慰藉事業であるというふうに言い張られているわけでありますから、この告知で済むというふうにはどうも思えないところがございます。慰藉の念を示す事業であれば、あらゆる手だてを駆使して未申請者の存在を極少とするための誠心誠意の対応策が講じられるべきではないかと思うわけであります。 繰り返しになるわけでありますけれども、その具体策の明示も含めた決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 今、審議官が答弁をしましたけれども、新聞等の広告等の頻度を増やす、あるいは関係団体との連携強化、さらに地方で開催をされる団体主催のイベントでの周知、さらには市町村の高齢者向け事業の連携など、きめ細かな方策について検討してまいりたいというふうに考えております。 対象となる方々に対する周知徹底、まずこれが何よりも重要であり、今後とも、全力でありとあらゆることを駆使しながら取り組んでいきたいと思います。
○那谷屋正義君 今回の慰藉事業が最後だというふうに本当に主張されているわけでありますから、是非、漏れないということが一番、そこを目指して、先ほど言いましたように、目指してとは言ったものの、それが最高のあれではなくて、それが最低限のレベルであるというふうに御理解をいただいて、全力で取り組んでいただけたらというふうに思うわけでありますが。 前回の慰藉事業のときと同様に固まりとして未申請者が出た場合、さらにはその内実として自分が対象者だと気付かず申請しなかったことが明らかになった場合、どなたがどのように責任を取られるのか、お聞かせいただけたらと思います。
○政府参考人(綱木雅敏君) ただいま大臣から御答弁ございましたとおり、これまで以上にきめ細やかな対応を行うという意味で、仕組みを強化して広く周知徹底を行っていくということを考えております。 ただ、その前回の、旧事業につきまして先生から御指摘ございましたが、例えばこれは対象者において若干申請にばらつきがあったということも事実でございます。 シベリア抑留の関係につきましては九五%以上の方々が申請ございました。あるいは引揚者の方につきましては、実はその前に特別交付金というのを出しておりますが、それについては六〇%以上の方が応募されましたが、その引揚げの特別交付金に続いて書状を差し上げるという事業については、必ずしも賛同というか、手を挙げてきた方が少なかったということがございまして、率としてはそれがカウントされております。 あるいは恩給欠格者の方につきましては、非常に長く勤務された方の方の申請率が非常に高く、短く勤務されている方の方が少ないというのが割とかなり統計的に有意に出ているということもございまして、恐らく制度がちょっときめ細かくやろうとしたがために若干複雑になったということで、申請しにくかったという部分もあったのかもしれません。 ただ、今回については非常にシンプルな構造で一括して申請することになっておりますし、私どもとしてはこれを、先ほど申しました広報の機会を最大限利用いたしまして、とにかく漏れのないように行っていきたいというふうに考えております。
○那谷屋正義君 きめ細やかな対応ということでありますけれども、今核家族化ということがずっと言われておりますけれども、その一方で、その結果といいますか、お年寄りが一人で住んでいる方、あるいはそうしたこれに該当する方が一人で住んでいる方なんかがやっぱり多くいらっしゃると思うんですね。そのときに、今言われたようなことが直接顔と顔でもってそういうお話を伺わないと、広告を見ただけだとかそういうふうな話だとなかなか伝わっていかない部分があるというふうに思いますので、全力でやられるというその言葉に期待をしながら、いろいろと取り組まれていただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○澤雄二君 公明党の澤雄二でございます。 今回の育児休業それから自己啓発休業に関する公務員関係四法案の改正につきましては、少子対策、それからワーク・ライフ・バランスという新しい働き方の考え方、両立支援、それに公務員の資質、能力の開発ということに非常に有効だというふうに考えておりまして、賛成の立場から質問をさせていただきますが、最初に育児休業についてお尋ねをいたします。 先ほどからずっと議論がされておりますけれども、この公務員の育児休業制度というのは平成四年に導入されて、当初七〇%台でありました女性の取得率、現在は九〇%を超えております。ですから、非常に少子対策、両立支援としては制度として定着をしてきたというふうに評価をしたいというふうに思いますが、先ほどからいろいろ質問しようとしていることが次から次へと質問をされておりまして悩んでいるんですが、これは質問通告をしておりませんが、一つお尋ねをしたいと思います。 先ほど質問がありました平成十七年度における育児休業の男女別実績の数字は幾つかという質問があって、たしか女性の職員は国では九二%であったと思います。急遽お尋ねをいたしますが、この九二%という数字を聞いていると非常に高い取得率だという気もいたしますが、逆転して考えると、八%の人が実は子供を産んでも育児休業を取っていないという数字ですよね。先ほどの議論を聞いていると、これは育児休業を取らないで有給休暇で済ませているのかなということが原因かなと、推測でございますが。八%の女性職員が子供を産んでも育児休業を取っていないというのはどういうふうに認識をされていますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 先生御指摘のように、女性職員の場合、平成十七年度、フルタイムの育児休業を取得した職員は九二・四%でございます。これ以外の七、八%の職員がいるわけですけれども、一つ考えられますのは、部分休業という制度がございまして、この同じ年度で部分休業を取得した女性職員というのは一一・三%おります。ですから、例えば半年間育児休業を取得してそれから部分休業に変わった人も当然いると思いますし、最初から部分休業を取ったという人もいるのではないかと思います。 いずれにいたしましても、産前産後の休暇というのはこれは取れますので、その産前産後の休暇、産後の休暇が明けた段階で部分休業を取っているというようなことも十分想定できるのではないかというふうに考えております。
○澤雄二君 九二・四%というのはフルタイムですか。
○政府参考人(吉田耕三君) 現在の育児休業制度でございますので、全日育児休業をした場合ということでございます。
○澤雄二君 部分休業を取得した女性職員が十何%とおっしゃいました。
○政府参考人(吉田耕三君) 一一・三%です。
○澤雄二君 そんなにいます。手元にある資料では、部分休業、これ何%か分かりませんが、育児休業を国で──それぐらいいますね、失礼しました。申し訳ありません。そういうことですか、部分休業。分かりました。 では、本題の質問に入らせていただきたいと思いますが、男性の職員の取得率というのが国の場合、一%であります。この一%というのをどのように認識をされているか。 それから、先ほど少しありましたけれども、今後の目標ということについて、次世代育成支援対策推進法に基づいて、総務省で結構でございます、特定事業主としての行動計画というのが策定されていると思いますけれども、総務省の場合、今後の目標をどれぐらいに想定されていますか。
○政府参考人(戸谷好秀君) 男性職員、育児休業の取得率低いということについては、もうおっしゃるとおりでございます。総務省におきまして平成十七年三月に策定した計画でございますが、妻が出産した場合の男性職員の育児参加を促進するため、特別休暇及び年次休暇の取得促進の取組を通じて、平成十九年までに、最低二日間以上の休暇取得目標率を一〇〇%としますというふうに計画をしておるというふうに聞いております。
○澤雄二君 もう一つ目標ございますよね。連続二週間以上の長期休暇の育児休業の目標取得率は何%ですか。
○政府参考人(戸谷好秀君) 連続二週間以上の子育てのための長期休暇を含んだ育児休業その他を合わせまして、五%という目標にしております。
○澤雄二君 十九年度達成が五%ですよね。どれぐらい達成できる見込みでしょうか。
○政府参考人(戸谷好秀君) ちょっと官房長の所掌でございますが、現時点で、やはりちょっとここの数年間の数字を見ますと、十七年度の実績が二・六、その前年十六年度は三・九ほどありますので、これから頑張ればいい成績が出せるのではないかというふうに考えられます。
○澤雄二君 その数字は少し違うと思うんですが、有給休暇を含めて二・六%、十六年度ですかね。ですから、純粋に育児休業でいくと、もっと低い数字、かなり低い数字になるんだと思います。これをぎりぎり詰めるつもりはありません。だけど、ワーク・ライフ・バランスとか少子対策とか、それから両立支援ということを考えていくと、これからやっぱり男性の取得率というのをどうしても上げていくことを考えていかなければいけないんだというふうに思います。 それで、その対応についてどのように考えていらっしゃるかということを大臣にお伺いしたいのと、それからもう一つ大臣に併せてお尋ねしたいのは、質の問題といいますか、わずか一%の間の問題でございますけれども、育児休業を取る期間も男性は非常に女性に比べて短い、ここも併せて改善をしていかなければいけない。そうしなければ、男女共同参画の中で、やっぱり女性にばっかり子育てを任せているという結果をそのまま国として残していってしまうということになると思いますので、併せて今後これをどういうふうに改善していくおつもりなのか、御所見をお聞かせください。
○国務大臣(菅義偉君) 男性職員の育児休業についても、男女共同参画社会の実現に向けて男性も女性もともに家族としての責任を担っていく上で、その積極的な取得を図ることというのは極めて大事だというふうに私どもは考えています。また、その取得については、職場の環境に加え、男性職員自身の意識等にも深くかかわる問題であるというふうに思います。 総務省としては、職場や男性職員の意識改革を図るとともに、育児休業制度の周知徹底を図るよう人事管理運営方針等により各府省に要請を行うなどしながら、男性職員の育児休業の取得促進に努めてまいりたいというふうに思います。 ただ、男女共同社会を形成をし、向上させる上では、この取得率の向上だけでなくて、委員から指摘がありました、この質を確保すると、このことも大事だというふうに思います。私どもとしては、職場や男性職員の意識改革を図るなど、男性職員が必要となる育児休業期間を確保しやすい職場環境というものを率先して整備に努めてまいりたいというふうに思います。
○澤雄二君 私も、前職は言ってみれば、こう言うと怒られますね、男の職場と言うと怒られますが、おりましたし、公務員の皆さんが非常に忙しい仕事をされているということはふだん目の当たりに見てよく分かっておりますので、すごく難しいとは思いますが、まず公務員の皆さんが育児休業を取るということを実践しないと、これはなかなか世間に広まっていかないというふうに思いますので、こういう制度を新しく設けられたことでございますので、是非大臣、それを進めていかれるようにお願いをしたいというふうに思います。 次の質問に移りますが、先ほども少し議論をされておりましたけれども、これまでも一日二時間休めるという部分休業制度というのはございますですね。ところが、先ほど局長言われましたが、この部分休業制度というのの取得率は非常に少ないですよね。なぜこの部分休業の取得率が少ないかという理由はいろいろ言われておりますけれども、二時間だけ休むと要するに代わりの人を雇うことはできないということで、その二時間、自分が休んだ分を必然的に残された人たちがカバーしなければいけないということになると、残った人たちの仕事量が増える。それが分かっているとなかなか心苦しくて休みが取れないというようなことで、一日二時間という部分休業がなかなか取得されなかったというようなこともあって今度の法律改正が行われたと思いますけど、その辺の趣旨をちょっと説明していただけますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 先生御指摘のとおり、現行の部分休業制度につきましては、割り振られた一日の八時間の勤務時間のうち二時間以内について職務専念義務を免除するという仕組みでございます。したがいまして、後補充の職員を任用するということを予定しておりません。他方、急な取得や断続的な取得というようなことに対しまして柔軟に利用できるというメリットも有しております。 ただ、余り活用されていないという御指摘のとおりでございまして、今回、育児のための短時間勤務制度につきましては、長期にわたって計画的に、例えば一日四時間、週二十時間であるとか、週三日間勤務、これは週二十四時間勤務であるとかなど、職員の勤務時間を短くいたしまして、常勤職員の身分を持ったまま勤務の形態を変更するという制度でございます。 さらに、公務サービスの低下を招かないよう、後補充のために一つの常勤官職に二人の職員を占めさせる並立任用を可能といたしましたほか、常勤職員と同様の勤務を行わせるため、処遇についても俸給表を適用する任期付短時間勤務職員の制度を創設したというところでございます。 したがいまして、こういうことで職員の多様なニーズに応ずることが可能になって、職員の仕事と家庭生活の両立支援に寄与できるのではないかと考えております。
○澤雄二君 正にそうだと思います。職員の方の多様なニーズに対応する制度をつくられた。しかも、余り定員増をしなくても、余りといいますか、今のこの制度だと定員増をしなくても済むというようなことの制度でありますから、大変それは評価したいと思うんですが、一つお尋ねをいたしますが、この新しい制度、もし法律改正ができたら一体どれぐらいの人が取得されるというシミュレーションをされていますか。
○政府参考人(吉田耕三君) お答えいたします。 正確なシミュレーションというものはございませんが、この短時間勤務制度検討の際に、配偶者が出産休暇を取得した男性職員、それから産後休暇を取得した女性職員それぞれ五千人、合計一万人を対象にアンケート調査を行いました。 その内容を見ますと、女性職員からは、フルタイムの、つまり現行の育児休業制度を一度も取ったことがない人というのは一・八%にとどまっております。ですから、大体実態を反映して九割以上の人は取ったことがあるというふうに答えていただきまして、そういう女性職員が、新たな育児のための短時間勤務制度が導入された場合、利用する予定はないと答えた方は五・五%にとどまっておりまして、育児短時間勤務制度は、女性職員に関する限り、フルタイムの育児休業と同等の関心を持たれているといいますか、利用をされる見込みがあるのではないかと考えております。 また、男性職員につきましては、育児休業を一度も取ったことがないという職員が八九・五%、約九割に達しております。これらの同じ対象の方に、この短時間勤務制度を導入した場合、利用しないと答えた方は二九・五%ということでございますので、育児休業以上に利用したいという希望を持っている方が多いということがうかがえております。 実際に育児短時間勤務制度を取得しようとする場合には、現下の状況でございますので、具体的な職場での状況、あるいは給与が減額するというような影響なども想定されますので、今申し上げた数字がそのまま適用されるということにはならない可能性もありますが、いずれにしても、ある程度の利用者がいるというふうに想定されております。
○澤雄二君 深く追及するつもりはないんですが、今の局長の御答弁の最後の言葉に、ある程度の取得者はいらっしゃるというところに象徴されているのかなというふうに思うんですが、事前の打合せのときに、そういうシミュレーションはきちっとしたことはありませんでしたというふうに正直におっしゃいました。そうなんだろうと思いますが、ただ、こういう制度をつくるときというのはそのシミュレーションが実は一番大事で、そのシミュレーションに基づいて、どういう短時間休業を取らせるかとか、どれだけの人を用意しておかなければいけないかとか、場合によっては予算措置みたいなものもそこで考えなければいけない。だから、そのシミュレーション、一番大事なシミュレーションをされていなかったということが、実は今後、成立した後のこの制度運用上、一番問題ではないのかなという気がしますので、その点よく含んでいただいて、施行までの間に運用上の問題点、いろいろ対応していただきたいというふうに思います。 その中の一つに、短時間休業を取られた場合に、臨時で非常勤の人を雇うことができるというのは今度の制度でも持たれています。並立で働かせるということもあります。先ほど自民党の先生が質問されましたけれども、ということは、半日営業課長をやって半日人事課長をやる人が現れるのかという、そういう問題も実は残っているわけでありますが、もう一つは、非常勤で雇い入れる人についても、実はどれだけの能力を実証した人を雇い入れるのかという大きな問題があると思うんです。 公務員の方って非常に能力高いし、スキルも持っていらっしゃいます。そういう専門的な技術や能力を持った人の代わりを非常勤で、臨時のパートで雇い入れるということですから、その人たちの能力次第では国、地方としての自治体の仕事の力が落ちていくというのは当然だと思うんですけど、どういう形でリクルートされるというのは考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 任期付短時間勤務職員の採用に当たりましては、育児短時間勤務職員と同等の職務や責任を果たすことができる職員を確保するという必要がございますので、その能力の実証については、人事院が、例えば教養試験でありますとか適性試験などの具体的な方法を任命権者にお示ししまして、適切な選考方法により実施されるようになるというふうに考えているところでございます。 〔委員長退席、理事森元恒雄君着席〕
○澤雄二君 スキルのある人、能力のある人を雇い入れるためにそういう試験とかということを考えたとしても、今度、次の問題は、そういう能力のある人が半年とか一年間とかという臨時雇いで来るだろうかという問題がもう一方であると思うんですけれども、その辺はどうお考えですか。
○政府参考人(吉田耕三君) 常勤職員と同等の能力を有する者ということで現在考えられている具体的な要員といたしましては、かつて公務員として働いていて、結婚や育児、あるいは介護その他の理由を機に退職した人、あるいは定年退職した人などの公務経験を有する人というのがあるのではないかと考えております。さらに、公務においてそういう短時間勤務のニーズがあるということが明らかになれば、再チャレンジも推進されている状況の下で、民間からも官職が必要とするような専門的能力を持っている方の応募が広がってくるのではないかというふうに期待しております。
○澤雄二君 是非そのように、その後の広がりも持つような制度運用をされたらこれはもっとすばらしいものになるというふうに思います。十分検討を進めていただきたいというふうに思います。 それから、次に自己啓発休業の方に移りますが、これもずっと議論をされておりますけれども、もう一度確認をします。この自己啓発休業を取った公務員の方は、一切給与は支払われませんね。
○政府参考人(吉田耕三君) お答えいたします。 先ほどから答弁いたしましているとおり、ノーワーク・ノーペイの原則にのっとりまして手当を含めた給与を支給しないことといたしておりますし、またその他の金銭の給付の措置も考えておりません。 〔理事森元恒雄君退席、委員長着席〕
○澤雄二君 先ほどから議論がされているわけでございますが、それは本当に制度として現実的なのかというちょっと議論をしてみたいというふうに思うんですが、局長にお伺いしますが、全く給与が支払われなかったときに、例えばモデルケースとして夫婦、子供一人の職員の方、男性職員の方が自己啓発休業を取って一年間ないし二年間休むと。で、自己啓発に励むといったときにどれだけの費用が掛かるとお思いですか、考えられますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 夫婦二人で子供がいる世帯の生計費といいますか、そういうものが幾らかというのは、ちょっと今手元に数字はございませんが、給与の水準等を考えますと、恐らく、少なくとも数百万という単位のお金が年間では掛かるのではないかと思います。
○澤雄二君 毎月の給料から引かれているものが一杯ありますよね。例えば、公務員の方だと共済金というのがありますよね。公務員ですから失業保険はないんでしょうけれども、年金それから健康保険が共済金で引かれますか。それから、例えば住民税がありますよね。住民税は前年度に対して掛かってきますから、働いていない部分についても住民税は支払が出てきますよね。どれぐらいか分かりませんが、十万か二十万かという額だと思います。それから、残された家族の方の生活費がもちろん掛かりますよね。その子供が例えば学校に行っていればその学校の教育費掛かりますね。私立に行っていれば授業料が掛かりますよね。家を公務員宿舎ではなくて自分で買われてローンを組んでいれば住宅ローンを毎月払わなきゃいけないですね。 そういうお金は、この制度を利用して休んだ方はどのように工面をすればいいというふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 給与として、あるいは何らかの手当金という形では支給を想定しておりません。従来、これに類する制度といたしまして、今教員というのは全部地方公務員になってしまいましたけれども、教員が無給で大学院に修学するという制度がございます。これなども、そういう意味では給与も出ませんし手当も出ません。恐らく何らかの蓄え、それを目的にして何らかの蓄えを作って、それを原資にして一年間、二年間修学する、あるいは共働きの場合もう一方の方がそれを支えるというような実態があるのではないかと想定いたしております。
○澤雄二君 共働きはいいですけれども、そうじゃなければ、例えば年間五百万、六百万を出費していたお金を、例えば二年間留学するとなると千二百万円蓄えておかなければいけないと。多分、それは三十前半の方で公務員をやっている方は無理ですよね。ということは、これは制度的に多分そんなことできる人はほとんどいない。ぼんぼんとか親がすごいお金を持っているとか、たまたま親が死んで相続がたくさん入ったとか、非常に希有な方しかこの制度を利用することができないということですので、先ほどから議論がありますように、時間がありますから少しあれですけれども、この法律の参考資料に、いただいた中に法律案提出の経緯というのがあって、なぜこの自己啓発制度がつくられたかという説明が少し書いてあるんです。 自発的に職務を離れて一定の能力開発、社会貢献等の活動に従事することが、職員の幅広い能力開発を促進し、職務復帰後、その能力を発揮することを通じて、長期的に公務能率の向上に寄与することが考えられる。この観点からすれば、職員の自発性や自主性を積極的に生かす勤務時間制度上の柔軟な仕組みを用意することも有用であると書いてあって、その後に、今こういう制度はありませんと。ですから、例えば公務員制度改革大綱であるとか公務員制度調査会の答申等でこういう制度をつくらなければいけないという意見をいただいていると、だから今回こういう制度改正をしたんだというようなことが書いてある。つまり、目的はすごく大きくてすばらしい目的なんですが、実際にそれを取得できる人がいないというのが多分大きな問題であります。 先ほど人事院総裁が言われましたけれども、長期的な観点で構わないと思います。これ、大臣にお伺いしたいと思いますが、例えば奨学金制度みたいなことを考えることはできないのか。それから、この自己啓発休暇制度でも幾つかのパターンって考えられませんかと。全くノーペイでもいいという人の対応、それから幾らかもらえなければ困ると。そういう人は非常に数が絞られるかもしれないけど、何か制度的にその人たちを選抜していくような制度とか、それから限られているけれども、例えば総務省であったらこういう学問のこういう学科の大学院に行く場合にはある程度業務として認めますよという制度であるとか、それから貸付金制度、例えば二年間行って一千万要るんだったら五百万は貸してやるから後で返せよとか、つまり、実際この制度が活用されるように、そして公務員の皆様が、例えば三十二、三ぐらいで結婚して子供一人ぐらいというような、何か行き詰まってこれから新しい視点を持ちたいとかと思っている人、その人たちがこの制度でもって生き返ってくるようなことが実際にできるような運用方法みたいなものを考えていただけないかなということですけれども、大臣、どうですか。
○国務大臣(菅義偉君) 自己啓発休業というのは、職員が自らの意思によって、職務から離れて希望した教育施設だとか修学期間で修学したり、国際貢献活動をすることもある、そういう制度になっています。そういう制度でありますから、ノーワーク・ノーペイの原則にのっとり無給としているところであります。 今委員から様々な御指摘をいただきました。確かに私も気持ちというのはよく分かります。しかし、今公務員を取り巻いている環境の中でそうした仕組みをつくるということについては、やはり慎重に検討することは必要じゃないかなというふうに思います。
○澤雄二君 分かりました。 それから、最後に大臣にお尋ねしますけれども、この二つの制度は大変すばらしい制度だというふうに思いますが、でも、今言われました、少し。社会的に、世間的に言うと、こういう制度を導入できる企業というのは実は非常に限られています。すべてコストが掛かってきます。自己啓発制度といって、これは給料払わないんだからコスト掛からないんじゃないかと、実は掛かります。人がいなくなるわけですから、その分人を用意しておかなければいけないと、全部コストが掛かることであります。ですから、こういう制度が持てるというのは大企業の中でも限られた企業でありますし、中小企業はほとんどこんなことは考えることはできません。そういう中で国ならできるという、それは非常に恵まれた立場でも一つあると思うんですが、それを率先してこういう制度を導入するということは、やっぱりそれに対して範を示すという、先ほど言われました、制度はつくったけれどもノーワーク・ノーペイで、自分が希望するやつだけだからそれは勝手に行けばいいじゃないかということではなくて、こういう制度をつくったらそういうことができるようになるんだと、それが会社の発展につながるんだと、だから少し苦しくてもこういう制度をつくってごらんというような言葉で範を示せるようなことをやっていただきたいなと思いますけど、最後に御所見を。
○国務大臣(菅義偉君) 私も全く委員と同じ考え方であります。こうした二つの制度をつくることによって、今までできなかった様々なことが可能になるわけでありますから、そういう意味で私どもは率先してこの制度を活用して、実際に行うことができるように是非積極的に取り組んでいきたいと思いますし、そのことによって多くの皆さんがこの制度を活用していただければ有り難いと思います。
○澤雄二君 どうぞ大臣、よろしくお願いを申し上げます。 以上で質問を終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 本日は、公務員の育児休業と自己啓発休業法四法一括質疑で、私の質問時間は二十分ですので、質問は育児休業二法に絞らざるを得ません。 子供を産み育てる家庭的責任において、とりわけ働く女性に大きな負担をもたらしていることは現状でも大きな問題です。結婚退職の強要や子育て中の女性が様々な嫌がらせを受け退職に追い込まれる、どんなに頑張っても昇進、昇格は遅れて、賃金、退職金、年金までも男性の半分と、女性差別の裁判闘争の歴史を見ればこういうことは明らかです。労働力不足が現実の段階になって、ようやく女性の就労環境の整備促進が図られるということは前進であると思います。 国家公務員育児休業法第九条で育児休業をした職員の復職後の給与調整は具体的にどのように改善されるのか、伺います。
○政府参考人(出合均君) お答えいたします。 育児休業から職務に復帰した場合の給与の調整につきましては、法律の委任を受けまして、人事院規則において最大で育児休業した期間をすべて勤務したものとみなして給与の調整を行うことができるよう措置することを考えております。これによりこの期間を良好に勤務した場合と同じ号俸までの調整が可能となります。
○吉川春子君 総務省にお伺いしますけれども、新たに導入された育児短時間勤務職員の場合の退職手当はどうなるでしょうか。
○政府参考人(戸谷好秀君) まず、一般原則でございますと、休職等をした職員に関する退職手当につきましては、国家公務員退職手当法の七条に基づきまして、その期間の二分の一に相当する期間を勤続期間の計算上除算することになっています。 今回の短時間勤務職員につきましては、次世代育成支援体制の重要性、あるいはフルタイムではないものの勤務をしていること等を踏まえまして、育児短時間勤務をした期間については除算の割合を三分の一とする特例を設けております。
○吉川春子君 地方公務員育児休業法では、育休取得について期末手当は七条、給与については八条、また育児短時間勤務職員については十四条で国家公務員の水準を基準として地方自治の点からそれぞれ条例に委任されています。 総務大臣にお伺いしますけれども、地方自治体の財政破綻をにらんだといいますか、あるいは予防する法律を政府が準備しているほどに自治体の財政は逼迫しておりまして、夕張に準ずる自治体も少なくない数があります。職員のリストラは限界を超える状態まで徹底されて、全く人的な余裕を失っています。育休制度の活用自体が非常に困難になっている、こういう自治体もあります。自治体によっては国からの財政的な支援も必要になってくるんじゃないか。 育休に関して国家公務員と同水準の保障が地方自治体の職員にも行われるためにはどういう手だてが必要と考えていますか、お伺いします。
○国務大臣(菅義偉君) 少子化対策というのが行われる中で、公務員においても、長期間にわたって育児と仕事の両立が可能となるようなこの短時間勤務制度を導入することは極めて重要なことであるというふうに思います。 そういう中で、この厳しい公共団体の中でそれぞれの団体においては、新たにこの制度の導入が行われるということに十分留意した上で、創意工夫を凝らしながらこの育児短時間勤務制度の導入を進めていただきたい、こう考えております。
○吉川春子君 悪い言葉ですが、絵にかいたもちにならないように、自治体の職員にも十分これが保障できるような環境整備、財政面を含めて行う必要があると思います。 総務大臣、もう一つ伺いますけれども、今日にあっても、家事、育児、介護は女性の仕事と考える考え方が非常に根強くあります。これを、こういう家庭的責任を男女がともに担うという認識を定着させるためには、意識変革、職場環境の整備が極めて重要です。 職員が不足する中で短時間勤務を取得することができるのか、不安の声が非常に大きいわけです。そして、保健師や看護師等の職場では、現在でも育休すら取れないという実態があります、代替職員の問題がありますので。これを、そのフォローアップをきちんとやり、問題点を改善すべきだと思います。 大臣の責任においてこういうことをきちっと保障していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 男女共同参画社会の中で、やはり男性も女性と同じような形で育児休業できるように行うというのは、これは当然のことだというふうに思っています。そのためには上司の意識改革というのも、これ当然私は大事だというふうに思います。 総務省としては、国家公務員と同様に、男性職員の育児参加のための休暇だとか、あるいは育児又は介護を行う職員の早出遅出勤務制度の導入などを地方公共団体に助言をしたり、実際に育児休業を取得した男性職員の先進的な体験をそれぞれの地方団体に紹介するなど、男性職員も育児休業等を取得しやすい職場環境というものの整備が行われるようにこれからも努めていきたいというふうに思っています。更にこうした環境整備が行われるよう、地方公共団体にも助言をしていきたいと思います。
○吉川春子君 大臣、もう一つお伺いしたいんですけれども、保育行政というのは厚労省だということは承知しておりますけれども、現在、都市部にあっては詰め込み保育というのは限界に達して、なお待機児童は減少せずに、保育所不足というのが非常に深刻な問題になっています。 短時間勤務職員の子供が引き続き保育所の入所が可能なのかどうか、こういう不安もあるわけですけれども、是非、厚生労働大臣と調整をしていただいて、こういう不安がないように取り除いていただきたいと思います。その点、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) この育児短時間勤務を理由に不当な扱いを受けないように、そのことについては当然のことであるというふうに思っております。
○吉川春子君 是非、せっかく導入されたこういう女性の育児休業を更に前進させる施策が、多くの女性たち、男性たちに活用できるような条件整備を総務大臣においても積極的にやっていただきたいということを重ねて申し上げておきます。 それで、その次に、非常勤国家公務員、地方公務員の格差問題についてお伺いしますが、私は資料を二枚配らせていただきました。 今回、育児短時間勤務制度が導入されまして、小学校入学前の子供を持つ常勤職員が短時間パート勤務を選択できるという、国家・地方公務員で初めての制度だというふうに思います。 資料の一は、今回の法改正によって導入される短時間勤務について、モデルを三十五歳、子供が一人いる公務員という、これは正規ですが、を例に、その勤務パターン別に支払月額、年額を人事院に計算してもらったものです。 そこで、週三日、一日八時間働いて、その場合の月給、給与月額が幾らになるでしょうか、人事院にお伺いします。
○政府参考人(出合均君) お答えいたします。 育児短時間勤務職員の俸給月額につきましては、その者の勤務時間に比例して定めることとなっております。 ここにモデルがございますが、東京特別区に勤務する三十五歳の係長、共働きで子を一人扶養している職員の場合でございます。給与月額が、俸給、地域手当、扶養手当の合計で約三十三万円、年間給与が五百四十八万四千円となります。 この職員が一日八時間、三日、週二十四時間の育児短時間勤務をした場合の給与について試算してみますと、月額二十万一千円、年間給与が三百三十二万六千円となります。
○吉川春子君 正規の職員がこういう時間で働くとこういう給与になりますよという計算ですが、特許庁にお伺いいたします。 私が今年三月、当委員会の委嘱審査で特許庁の非常勤職員の社会保険料未払問題について質問をいたしまして、今その処理に当たっている最中だと思います。資料の二はその際に特許庁が発表いたしました非常勤職員の勤務形態別の表なんですけれども、今回それに月収と時間給を計算してもらいましたけれども、八時間勤務、二十時間、今の例ですね、今と全く同じ例で幾らになるでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(村田光司君) お答え申し上げます。 先生御指摘の週三日、一日八時間のケースでございますが、月収で十万四千円、時給にいたしますと千円でございます。 以上でございます。
○吉川春子君 同じ時間全く働いて、公務員であると、こういう前提の中で、しかし常勤と非常勤では、さっき答弁がありましたように、片や半額になるわけですよね。二十万一千円対十万、そして、一時間働いて千円、時給千円と。こういう非常に同じ公務員でありながらこれだけの格差があると。 特許庁に伺いますけれども、この人たちは社会保険も適用されていないわけですね。どうしてこんな、生活ができないようなこういう賃金を決めているんですか。
○政府参考人(村田光司君) 特許庁におきましては、臨時事務職員の業務内容が非常に定型的な業務内容であるということ、それから、中小企業、個人を含む出願人の手数料で歳入を賄う特許特別会計を中長期にわたりまして健全に運営する必要があること、こういったことなども総合的に踏まえまして、臨時事務補助員、アルバイトにつきましては非常用的な短時間勤務形態を原則としているところでございます。 なお、他方、非常勤職員の中でも専門性、継続性が必要な諸業務、看護師等につきましては、従来より被用者社会保険加入を伴う常用的な勤務形態での雇用を行っているところでございます。
○吉川春子君 そういう人たちにとっても時給千円台ですよ。それもそちらに計算していただいていますよね。 それで、人事院総裁、お伺いいたしますけれども、今、資料一と資料二をお配りしました。それを参照してほしいんですけれども、特許庁の非常勤の場合、週三日、一日八時間、週二十四時間働いて十万四千円と、今度導入された短時間勤務では、人事院資料で二十万一千円と倍になるわけですよね。そして加えて、そのほかにいろいろな手当、扶養手当とか通勤手当とか付くし年金もあるしと、こういうことであるわけです。 私は、今回、常勤職員が育児休業を取りやすくする法改正、この短時間勤務制度を歓迎しておりますが、同時に、こんなに同じ公務員の中で非常勤と常勤の格差をつくるべきではないと。このことについて、やはりその格差を埋めるべきではないかと。人事院総裁、どうお考えですか。
○政府特別補佐人(谷公士君) 今回のこの後補充の職員につきましては、係長クラスとして計算をしておりますし、また、それなりの職務遂行の能力を求めるものとして考えております。 しかし、そのことは別といたしまして、各府省は、これは前にも申し上げたことかもしれませんが、それぞれの行政上の必要性に基づきまして非常勤職員を採用しておりまして、その雇用期間、勤務形態、処遇につきましては予算の範囲内でそれぞれの御判断で決めるということが基本とされておりまして、そのため、各府省の実態については相当なばらつきがあると考えております。 そこで、公務部内における非常勤職員の実態については、これまで、毎年、総務省の人事・恩給局におかれまして、在職状況等の統計表で六月以上とそれ以外別の人員は集計されておられるところでございますけれども、雇用期間、雇用形態等までは明らかになっておりません。 人事院といたしましても、今後の検討を進めます上では何らかの実態把握が必要だと考えております。ただ、その場合に、非常勤職員の任用実態は各府省ごとに区々でございますので、一律的な調査になじむかどうかという問題もございますので、まずは、問題点の整理と申しますか、つまり調査すべき内容等について洗い出していくということが先決であろうと今考えているところでございます。
○吉川春子君 調査は是非していただきたいと思います。そして、その調査をする視点ですけれども、こんなに格差があっていいのかどうかという点なんですよ。 総務大臣、ちょっと通告していないかもしれませんが、お伺いしますけれども、同じ公務員でありながら常勤か非常勤かであって半分も、給料の額だけでも半分も違うと。そのほかいろんなことを合わせれば恐らく三分の一とかそういう程度になるんじゃないかと思いますけれども、こういう格差をやっぱり是正していかなきゃならないんじゃないか、民間の格差是正はもちろんですが、隗より始めよで、公務員のこういう格差をやっぱり是正していくべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 非常勤職員というのは、勤務時間帯や勤務形態、様々な態様がありますので、その給与水準を常勤職員と単純に比較するというのは私は困難であるというふうに思います。 いずれにしろ、それぞれの府省が、常勤職員との中で、予算の範囲内で支給することとされており、その趣旨に従って適切に運用されるべきものと考えております。
○吉川春子君 事務局に伺います。 公務員の中で非常勤が常勤に占める比率はどうなっていますか。推移を端的にお示しください。
○政府参考人(戸谷好秀君) 推移でございます。 平成十八年七月一日現在での国における非常勤職員の数は十四万九千人余でございます。常勤職員及び非常勤職員の合計に占める非常勤職員の比率、全体分の非常勤職員でございますが、約三三%となっております。また、平成十二年七月一日現在の数字がございますが、人数で二十二万五千人余ということで、比率は三一%。そのまた十年前、平成二年七月一日現在の数字は二十万六千人余で、比率は二九%となっております。
○吉川春子君 総務大臣、公務員の非常勤が三分の一に達しているわけですよね。その三分の一に達している職員が、単純に比較はできないとおっしゃいますけれども、月額給与が九万円だとか十万だとか十一万だとか、こういう中で、しかもその社会保険の適用の率すらつかんでいないんですよね。だから、単純な比較はできないとおっしゃるならば、細かい比較を、やっぱり調査して比較して、こういう金額で一か月間国民を働かせていいのかと、そういうことを調査していただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 各府省に勤務する一般職の非現業の国家公務員のうち、非常勤職員の給与については、一般職の職員の給与に関する法律の規定に基づき、各府省の長が常勤職員の給与と権衡を考慮して予算の範囲内で支給されるということになっております。これらの非常勤職員には、事務補助職員のほか、統計調査職員だとか、あるいは審議会の委員だとか顧問、参与等の職員、あるいは医療職員、保護司等、多種多様な職務内容、勤務形態の職員が含まれておるところでありますので、給与を始めとする処遇の実態について統一的に調査をし、そして把握をすることは困難なことであるから、従来より調査を行っていないところであります。
○吉川春子君 菅大臣、私はその答弁納得できません。調査が困難だからっていって、いわゆるワーキングプアと目されるそのラインに三分の一近い非常勤の国家公務員がいると。調査をこれはやっぱりいかなる形であれ行うべきですよ。そして、こんなところに放置しておいては日本の格差社会って是正できないんじゃないですか。どういう方法でもいいからやっぱり実態をつかんで、そこからすべてが始まるんじゃないでしょうか。もう一度答弁をお願いします。
○委員長(山内俊夫君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、余りにも多種多様な職務内容、勤務形態の職員でありますので、なかなかその処遇の実態について調査をし把握することは難しいということであります。
○吉川春子君 納得できません。
○又市征治君 社民党の又市です。 どうもこの種の法案になりますと、一番終わりごろに質問すると大体ほとんどダブってしまって大変なんですね。大変苦慮していますが。 今一番最後に同僚議員からありました非正規労働者との格差をなくしていくということは、これは公務職場においても率先してやられるべきことだろうと、こんなふうに私は思います。 そこで、人事院にお伺いしますけれども、育児休業は非常勤職員や臨時的任用職員には適用除外とされておるわけですが、じゃ一定期間以上雇用されている、予定される非常勤職員、一年以上とか二年とか、そういう非常勤職員などがいるわけですよね。こういう人々にもこれはむしろ適用を拡大をされるべきではないかと思うんですが、この点についての考え方、人事院の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田耕三君) お答えいたします。 非常勤職員の官職につきましては、基本的には臨時又は緊急の場合に設定され、長期にわたってその官職の継続を保障されるものではないということから、当該官職に占める非常勤職員については継続的な雇用が保障されるものではないというふうに理解しております。 このことは、国家公務員につきまして、閣議決定によって、継続して日々雇い入れられることを予定する職員については、必ず発令日の属する会計年度の範囲内で任用予定期間を定めることとされておりまして、常用化につながらないように適正な運用がされているものと考えております。 非常勤職員などを育児休業の対象から除外する理由といたしましては、今申し上げましたように、その非常勤職員が臨時又は緊急の必要に応じて任用されておりまして、民間の一部の有期雇用者のように相当長期にわたって雇用の継続を前提として任用されている者はないということがあるということが背景でございます。
○又市征治君 深く言いませんけど、それ、あなた、一年以内の人たちのことを考えるからそんなことを言うんであって、現実に地方自治体なんかでも二年、三年、四年、いや十年もいる人たちがいるじゃないですか。そういう人々に、言ってみれば、ただでさえ差別をされて、さっき出たような賃金も差別されていると。そこへもってきて、こういう制度はつくったけれども、現実問題としては、政策として育児と家庭の両立を図ると、こういうふうにきれい事を言うけれども、現実にそうした非常勤の、一定期間勤務が見通される、もう相当期間たっている、こういう人たちにもやはり拡大していくべき、このことを、適用をそういう人々にも広げていく努力はやっぱりすべきだと思う。この点は研究してもらいたい。その点は率直に申し上げておきたいと思うんです。 そこで大臣、さっき休業期間は退職金も三分の一に削減とかという答弁がございましたけれども、ノーワーク・ノーペイだと、これは分かるんですね。そのときの賃金は払われない。 それが今度は、最後行ったら、ボーナスにも跳ね返って減額になります、おまけに退職金も減額になります、最後行ったら年金にまで跳ね返ってまいります。これはもう仏作って魂入らずみたいなもんで、さあ、やんなさいやんなさい、だけれども、退職金まで、いや年金にまで響いていくということで、これは本当の意味で意味を成すのかどうか。いや、それは局長はわずかなんですという話だけれども、わずかであれ何であれ、年金だとか退職金にまで響いていくというのはどうか。月給に響くというのは、これは私は一定理解はできるんですよ。 ここのところは大臣、もう少し御検討なさる余地はございませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 先ほど、局長から退職金に対しての影響という話もありました。しかし、今この公務員を取り巻く環境というのは非常に私は国民の皆さんから厳しい環境にあるというふうに思っておりますので、そうした中で、やはり私どもとすれば、できる限りのことを行っていくべきだろうというふうに思います。
○又市征治君 もう一つ大臣に。今も申し上げたけれども、今回の育児休業の改善が活用されるには、制度はできたけど利用されていない男性の実態は先ほどから随分議論になりました。そうならないように、任命権者や職場の理解等、促進、利用しやすい環境なんだと、こう一般的にはおっしゃるんだが、さて、そういう意味では、これは国家公務員の一定のまとまった集団というか、こういうところはそうなんだけれども、これは地方公務員にも広げていきましょうと、ちっちゃな町役場なんかでこんなことはなかなか、もう一方でこういう人を雇うということも出てくるわけであって、なかなか大変なんですね。 ここのところはどのように本当に進めていこうというのか。制度はいいけれども、現実にまたそれはもう形だけで何も進まなかったということになっちゃいかぬわけでありまして、私は、さっきから申し上げているように、これは賛成なんです。全体的に賛成なんですが、さあそれをもっと拡大をしていくための具体策をもう少しお聞かせをいただきたい。
○国務大臣(菅義偉君) 確かに、今御指摘のように、男性職員の取得率というのは非常に恥ずかしいというぐらいの実は正直言って状況であるというふうに思っております。 男女共同参画社会の実現に向けて、これは男性も女性もともに家族としての責任を担っていく上で積極的にこれを導入しなきゃならない。そのためには、やはり職場での環境整備に努めることというのが物すごく大事だというふうに思っております。 総務省としては、そういう意味で、意識改革、それと育児休業制度の周知徹底、それと、やはり私は一つの目標を立てるのが必要かなと今思っています。
○又市征治君 それじゃ、次に、自己啓発休業の問題について人事院に幾つかお伺いしておきたいと思うんです。 休業の事由を大学等の修学かJICAの国際貢献活動に限定をされているんですが、海外で活躍しているNPOであるとか国内ボランティアも対象にする、これは難しいという今の現在の判断の理由をお聞かせください。
○政府参考人(吉田耕三君) 制度創設時におきましては、活動内容が公務員として適当なものであること、あるいは必要な事前訓練や受入れ体制が整っていることというようなことを考慮いたしまして、独立行政法人国際協力機構のみを当面対象といたしております。 今後、これと同様に、公務員として適当な活動であって事前訓練等の条件を満たす組織が出てきた場合には、人事院規則で指定することができるという仕組みになっております。
○又市征治君 昨年、在外投票に関する公選法改正の際に自衛隊員などは特別扱いをする改正がなされて、その際私は、民間のNGO活動を官より一段下に位置付けるというのは問題だというふうに指摘したんですが、現実問題としては、このNGOなど本当に今苦労していろんなところで派遣をされて、それは安全はそこの地元できちっと確保されているわけですが、こういったものについても自己啓発の範囲についてもボランティアの時代に即して改善をすべきだろう、こう思いますから、今お話あったように、この後そこらのところは研究をしていただいて広げていただくなど努力をお願いしておきたいと思うんです。 それから、大学等における修学というのは学校教育法第五十二条に規定をする大学の課程又はこれに相当する外国の大学とありますが、そうするとこれは職務に直接関係ないコースでも対象となるということですか。この点はどうですか。
○政府参考人(吉田耕三君) 狭義の意味で、今自分が行っている職務に直接関係がなくても対象にはなると考えております。
○又市征治君 関連して、昨年、エリート候補の公務員が公費で留学しながら帰国したら退職してそのキャリアを使って企業などに転職するということが問題になって、弁済することが義務付けられたわけですが、それとはもちろんのこと、これは今仕組みが違うということですが、改めてその点の違いの確認をしてください。
○政府参考人(吉田耕三君) 先生御指摘のとおり、行政官長期在外研究員制度につきまして、この制度は、国際化する行政に対応するために国際活動に必要な行政官の育成を図るという趣旨で任命権者の職務命令として行われる研修制度でございます。国費から留学費用を負担しているにもかかわらず、帰国後短期間で離職した場合には留学制度の趣旨が損なわれるということだけではなくて、国民からの信頼を失うということもございますので、留学費用償還法によって償還の対象としております。 これに対しまして、自己啓発休業は、職員が自らの意思により職務から離れて修学できる制度でございまして、その期間中は無給であることに加えて、大学等における修学の費用も職員が負担するということになっておりまして、返還の対象となるような費用は発生しないというふうに考えております。 ただ、御指摘のとおり、無給とはいえ、仮に早期に離職するというようなことになりますと、制度の趣旨に反することになりますので、職員が休業中の修学によって培った幅広い能力開発を公務に生かしていただくように、承認に際して、復帰後の継続勤務の意思確認を行うよう各府省に指導をしていくとともに、職員に対してもその趣旨を周知徹底していきたいというふうに考えております。
○又市征治君 それじゃ次に、公務員制度改革の問題を関連して大臣に幾つかお伺いをしておきたいと思うんです。 まず一つは、高級官僚の営利企業や公益法人への天下りの弊害は言うまでもありませんけれども、役所ぐるみで天下りを確保しようとする理由の一つに、やはり定年前退職の慣行があるということも言われております。 そこで、改善策の一つとして、スタッフ職として在職延長案が言われているわけですが、私はもう一つ、退職後の生活安定という視点もあるんではないかと、こう思うんですが、欧米諸国では年金が手厚いために早期のハッピーリタイアが普通だと言われているわけですが、この点、人事院は欧米諸国のこんな実態というものについてどのように掌握されていますか。
○政府参考人(吉田耕三君) 先進主要諸国につきまして、英米独仏各国の公務員年金制度担当者などからの調査及び関連する資料の分析結果によりますと、例えば本省局長クラスについて年金額で比較いたしますと、日本については退職手当も年金換算してこれを年金と合算した額でございますが、日本につきましては六百二十二万円となっております。購買力平価換算でアメリカでは千三百九十四万、イギリスでは千六百十八万、ドイツでは千百二十万、フランスでは七百七十五万円となっております。 こうした退職給付の水準をそれぞれの国の最終年収に対する割合で見ますと、日本では三四%と三分の一程度の水準にとどまっているのに対しまして、アメリカでは七二%、イギリスで五七%、ドイツでは七〇%、フランスでは七三%となって、年金だけでも退職時の生活水準をそれなりに維持できるようになっております。こうした傾向は課長以下のクラスにおいてもほぼ同じでございます。
○又市征治君 公務員だけ年金を優遇しろという意味ではなくて、年金給付全体が引き下げられて公務員も低い方に統合されようとしているわけですが、こういう現状を抜本的に改めて、だれもがやっぱり年金で暮らしていける、こういう制度の確立がないと、一方で天下り問題のどうもやっぱり根っこのところが解決していかない、こういう問題もあるんではないのかということを今日は指摘しておきたいと思うんです。 そこで、次に大臣にお伺いをしたいと思いますが、この公務員制度改革の中で、労働基本権を含む労使関係の在り方について、行革推進本部の専門調査会佐々木座長が四月の二十四日に中間報告を出されておりますが、ここでは渡辺行革担当大臣がこの労働基本権の問題について、その同じ日に公務労協の皆さんと交渉を持った席上で、私としては、労働基本権を制限している状態は正常ではないと思う。今回の能力・実績主義は非現業一般職に対して導入するもので、非現業一般職に基本権を付与すべきだと考える。基本権については専門調査会で検討をいただいているので、団結権、団体交渉権に加えて協約締結権、争議権を付与する方向で議論されることを期待している。パッケージの改革課題は、総理の下に有識者会議を設置して検討してもらうことになる云々と、こういうふうに渡辺大臣も述べて、これまた先般のNHKの日曜討論の中でも明言をされているわけですが、総務大臣ですから、今後のスケジュールの中で公務員組合とも当然いろんな話合いをされると思うんですけれども、今申し上げた非現業公務員の労働基本権の問題について、そういう意味では行革推進本部の副本部長でもございますから、総務大臣の見解をお伺いしておきたいと思うんです。
○国務大臣(菅義偉君) 公務員の労働基本権につきましては、公務員の地位の特殊性だとか職務の公平性ですか、公共性にかんがみて、国民全体の共同利益の見地から一定の制約を免れないものと私は考えております。 その具体的な在り方については、労働組合の関係者を始め各界の有識者で構成される行政改革推進本部専門調査会で検討されてきました。そして、四月二十四日、委員御指摘のとおり、この労働基本権を含む労使関係についても改革の方向で見直すべきである、こういう方向性が、こういう議論の整理が行われたというふうに伺っています。 いずれにしろ、この調査会で引き続き精力的に検討を行うということになっておりますので、私はこの検討状況を見守っていきたいと思います。
○又市征治君 今の段階では渡辺さんほど踏み込んだことは言わぬと、こういうことですな。 是非、そこのところは、担当大臣、副本部長でもございますから、しっかりと、閣内不統一なんて言われないように、是非しっかりと対応願いたいと、こう思います。 そこで、人事院総裁にこの点でもう一つお伺いをしておきますが、労働基本権を付与してもいいけれども、その場合、上級者と一般公務員に階層区分をして一定層以上には基本権は与えない、一般公務員には基本権を与える代わりに身分保障をなくして分限免職もできるんだ、雇用保険も納めてもらわにゃいかぬと、こういう考え方が聞こえてきそうなわけでありますが、本来的に身分保障というのは、公務員の身分保障というのは政治的中立や守秘義務、これを課す見返りとしてこのことがやられているのであって、労働基本権とは全くリンクしない話なんだろうと思うんですね。 これは主な先進国では身分保障も労働基本権もみんな両面保障されているということがあるわけですけれども。 これは同時に、それはともあれ、同時に、人事管理一元化の名前の下で中立公正な公務員の人事管理機関たる人事院を縮小、解体をすることにもつながりかねない。そして、そのことが権利侵害や各府省の労使関係の悪化をもたらす、そういう危険性もなしとしない、こう私は一面危惧をいたします。 また、官民人材交流センター、えらい大騒ぎになっていますが、この案も、人事院による天下り監視をなし崩しに内閣主導で骨抜きにしていくことになるのではないのか、こういう危惧もそういう意味では国民の中に聞こえてまいります、新聞などでも投書は随分ございます。 人事院は、少なくとも中立公正な、そしてやはり憲法を守る公務員をしっかりと育てていく、こういう立場で人事管理を行ってきた。そうしたわけですから、使用者の側に吸収されてはならないのであって、第三者機関としての役割を堅持すべきだろうと、こう思うんですが、現時点における人事院総裁の姿勢というか決意というものを伺っておきたい。
○政府特別補佐人(谷公士君) この公務員の労働基本権につきましては、ただいま政府の専門調査会において御議論をなされていると承知いたしておりますが、そこでは、現時点では具体的な内容についての方向性が出ているというふうには承知しておりません。いろいろな御意見があるんだろうと思います。したがって、私どもとしては当面その検討状況を注視していきたいと思っておりますが、ただ、この問題は公務員の在り方や公務員制度の基本にかかわる極めて重要な問題でございますので、そもそも国家公務員に期待される役割、機能は何かといった本質的な問題も含めて、様々な観点から幅広い議論が行われることを期待いたしております。 それから、私どもの役割につきましても、御指摘のとおり労働基本権制約の代償機能ということももちろんございますが、近代的な公務員制度の原則でございますメリットシステムを確立するために与えられました人事行政の公正の確保の機能という非常に重要な機能を中立の専門機関として担っておりますので、そういうことも含めて幅広い御議論をいただくことを期待しているところでございます。
○又市征治君 終わります。
○委員長(山内俊夫君) 他に御発言もないようですから、四案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより四案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。
○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案及び地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国家公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案及び地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び人事院は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、育児休業制度及び育児短時間勤務制度の運用に当たっては、代替要員の確保など、育児休業等の取得しやすい職場環境を整えるとともに、男性職員の取得率向上に努めること。 二、職業生活と家庭生活の両立支援という法の趣旨にかんがみ、民間企業における実態等を踏まえ、育児休業を取得する職員に対する経済的援助の在り方について、引き続き検討を行うこと。 三、育児短時間勤務を理由として、職員が不利益な取扱いを受けることのないよう、制度の周知徹底を図ること。 四、いわゆる常勤的非常勤職員の職務内容、勤務条件等の勤務実態について早急に調査すること。 五、育児短時間勤務制度の趣旨に則り、地方公共団体における育児短時間勤務制度の運用について、必要な助言及び情報提供に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山内俊夫君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、菅総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。菅総務大臣。
○国務大臣(菅義偉君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(山内俊夫君) 次に、国家公務員の自己啓発等休業に関する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、地方公務員法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、那谷屋君から発言を求められておりますので、これを許します。那谷屋正義君。
○那谷屋正義君 私は、ただいま可決されました国家公務員の自己啓発等休業に関する法律案及び地方公務員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 国家公務員の自己啓発等休業に関する法律案及び地方公務員法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び人事院は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、自己啓発等休業制度の趣旨に基づき、職員が休業を請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、承認するよう努めること。 二、職員が自己啓発等休業から復帰した際には、休業による公務能力の向上を職務に反映できるよう、適切な人事管理を行うこと。 三、自己啓発等休業の対象範囲など休業制度の在り方については、休暇制度等の運用の実態を把握し、検討を行うこと。 四、自己啓発等休業制度の趣旨に則り、地方公共団体における自己啓発等休業制度の運用について、必要な助言及び情報提供に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山内俊夫君) ただいま那谷屋君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山内俊夫君) 全会一致と認めます。よって、那谷屋君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、菅総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。菅総務大臣。
○国務大臣(菅義偉君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(山内俊夫君) なお、四案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山内俊夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十九分散会