P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
166回国会参議院2007/04/26

財政金融委員会 第10号

発言数
82
登壇者
14
会派数
4
開催日
2007/04/26

会議録

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁監督局長佐藤隆文君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として国際協力銀行総裁篠沢恭助君、日本政策投資銀行総裁小村武君及び預金保険機構理事長永田俊一君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 財政及び金融等に関する調査を議題といたします。  まず、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。山本内閣府特命担当大臣。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 昨年六月九日及び十二月十二日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、それぞれ平成十七年十月一日以降平成十八年三月三十一日まで、平成十八年四月一日以降九月三十日までを報告対象期間として、その間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出申し上げました。  これらの報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。  初めに、特別危機管理銀行である足利銀行について申し上げます。  足利銀行につきましては、平成十五年十一月二十九日に特別危機管理開始決定がなされて以来、預金保険法に基づき所要の措置が講じられてきたところであります。  今回の報告対象期間中には、平成十七年九月期及び平成十八年三月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されております。  また、昨年二月六日に、預金保険機構の委託に基づき、整理回収機構により二百三十五億円の資産の買取りが実行されております。  さらに、昨年九月一日に、同行の受皿につきまして具体的な検討を開始することとし、受皿の検討に当たりましての基本的な視点、受皿選定作業の進め方等につきまして公表いたしました。  次に、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容について申し上げます。  金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は、今回の報告対象期間中には行われておりません。  続いて、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証付き借入れ等の残高について申し上げます。  破綻金融機関の救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十八兆六千七十億円となっております。  また、預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買取りは、今回の報告対象期間中には足利銀行からの二百三十五億円、これまでの累計で六兆四千五百十三億円となっております。  これらの資金援助等に係る政府保証付き借入れ等の残高は、昨年九月三十日現在、一般勘定等の各勘定合計で十兆九千八百五十二億円となっております。  ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しましては、これまでも適時適切に所要の措置を講ずることに努めてきたところでございます。金融庁といたしましては、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定の確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。  御審議のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。  以上でございます。

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 以上で説明の聴取は終わりました。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 おはようございます。民主党の峰崎でございます。  今日は政策投資銀行並びに国際協力銀行、預金保険機構からもお見えいただきまして、ありがとうございました。  ただ、ちょっと、私と尾立委員が今日質問に立つことになっているんですが、ダブっているところがございますので、私の場合はできる限りそれ以外のところに入って、あと公認会計士であります尾立さんの方にお任せしたいと思いますが、少しそれについても後で触れさしていただきたいと思います。  そこで、実は昨年の十二月のFRC報告の中で、旧長期信用銀行のいわゆる譲渡に当たって、預金保険機構が新生銀行に対して、この報告によれば二百二十六億円支払ったと、こうあるわけでありますが、これはどんな理由によって支払われたのか明らかにしていただきたいと思います。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 旧長銀の株式譲渡に際しまして、平成十二年二月、預金保険機構、旧長銀及びその受皿でございますニュー・LTCB・パートナーズ社の間で締結されました株式売買契約等におきまして、株式譲渡実行日時点で未確定でございました債務又は損害等が、その後に契約の履行や訴訟の終了等によりまして確定した場合に、預金保険機構がその補てんを行う旨規定されている条項がございます。これを偶発債務等の補償条項と申しますが、この規定及び金融再生法第六十二条に基づきまして、預金保険機構は、新生銀行、旧長銀から請求がありました場合、内閣総理大臣の承認を得まして損失補てんのための支払を行うこととなっております。FRC報告に記載されている二百二十六億円の支払は、これらの法令契約により支払われたものでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 これは瑕疵担保条項とは違うわけですか。そこら辺がどうも、今のお話聞いていると偶発債務とかという話なんですが、これは金融再生法第六十二条の中にその規定が入っているわけですか。ちょっと私確認していなかったんですけれども、金融再生法第六十二条の規定の中にその未確定、ちょっと表現は忘れましたけれども、そういうものが入っているという理解でよろしいんでしょうか。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 瑕疵担保条項は、受皿にお渡しした後発生した事実で支払うわけでございますが、この二百二十六億円というのは、契約時の売買契約書の補償対象となる偶発債務等の補償条項という位置付けでございます。  本件支払は、新生銀行から請求を受けたもののうち、預金保険機構による審査の結果、補償対象として認められた複数の案件について行われるものでございまして、もう少し具体的に申し上げれば、件数にして五件、類型別に見た支払の内容といたしましては三つ分類されておりまして、契約の履行に伴うもの、すなわち百四十九・七億円、次に訴訟の終了、判決、和解、こうしたものに伴うものが百二十五・七億円、課税処分を受けたもので〇・七億円、これら合計が株式売買契約に基づく支払免責額五十億円を控除した二百二十六億円となったわけでございます。  以上、そういう瑕疵担保条項とは性質の違う支払となっております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 ありがとうございました。  ちょっとここは非常に中身がよく分からぬねと、これは少し国会の場で明らかにした方がいいんじゃないかというような意見ございましたのでこの機会に聞かせていただきましたけれども。  もう一つ。この間、かつて公的資金、いわゆる税金を投入していた大手の銀行で公的資金の返済が随分されてきていますけれども、これによるキャピタルゲインとか配当額というのはそれぞれの銀行ごとに幾ら返ってきたのか、この点、明らかにできる点明らかにしてもらいたいと思うんですが。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 旧安定化法、早期健全化法、預金保険法に基づきまして注入されました公的資金の返済に伴ういわゆるキャピタルゲインは、銀行ごとに申し上げれば、みずほファイナンシャルグループが約九百八十億円、三菱UFJファイナンシャルグループが約四千五百億円、三井住友ファイナンシャルグループが約四千四百億円、りそなホールディングスが約四百五十億円、三井トラストホールディングスが約六百五十億円、住友信託銀行が約四百億円となっております。  また、返済までの間に支払われた配当額についても申し上げますと、みずほファイナンシャルグループが約二千百億円、三菱UFJファイナンシャルグループが約八百八十億円、三井住友ファイナンシャルグループが約一千百億円、りそなホールディングスが約一千百億円、三井トラストホールディングスが約七百十億円、住友信託銀行が約百八十億円になっております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうすると、このキャピタルゲインで約一兆、これで一兆円超しますね。それから配当ありますが、まだこれすべて返し終わっていないと思いますが、残りはどのぐらい、今簿価と、それから今もしキャピタルゲインを得られるとすればどのぐらい出てくるか、これは見通しは立っておりますでしょうか。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 現在、資本増強のために十二・三兆円が支出されておりますが、回収済みが八・七兆円、その回収の中での利益が一・二兆円でございます。今後、回収予定額としましては三・六兆円でございますが、その中でどのくらい利益が上がるかにつきましては予測は立っておりません。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 どうもありがとうございました。  一応、まだまだ残っている、それがどのぐらいになるかということについてまた次回お聞きしたいと思います。  そこで、三月二十三日付けの預金保険機構のこれはいわゆる資料、ホームページを見たら、大変、「不適切な業務処理に関する対応」ということで、ちょっとこの中身が、例えば「事案の概要」というところを読んでみますと、これは多分金融機関に立入検査が入ったんだと思うんですが、入ったその検査において、預金保険機構の検査担当職員が機構の信用を著しく失墜させるような威圧行為や、機構の実施している名寄せ検査に必要な範囲を過度に超える作業を被検査金融機関の職員に強いるなど不適切な行為を行い、当該被検査金融機関の職員に心身ともに大きな苦痛を与え、当該職員が著しく体調を崩し、緊急に通院加療を余儀なくされる事態を招いたことが判明しましたと。  これは事態なんですけれども、一体全体どんなことが行われたのかこれだけではちょっとよく分からないんです。もちろん処分とかそういうことは進められているんですけれども、この書かれていることを見ると、これ何だか暴力団かやくざの皆さん方が威圧して心身ともに健康上にまで被害を与えるというようなことがあった。これ一体どんなことが行われたのか、ちょっと具体的に明らかにしていただけますか。

永田俊一預金保険機構理事長

○参考人(永田俊一君) お答え申し上げます。  ただいま御指摘のありましたような事態が生じてしまいましたことに、まずもってこの場をおかりしまして、誠に遺憾でございまして、改めておわびを申し上げたいと思っております。  ただいま御指摘いただきましたように、公表のホームページで述べておりますとおり、この本件事案につきましては、当機構が実施しております預金保険法に基づく金融機関への立入検査において生じたものでございまして、当機構の検査担当職員が、先ほど言われましたような威圧行為、これは相手先を畏怖させ、議論を一切封じてしまいかねないような冷静さを著しく欠いた行為といったことや、機構の実施しております名寄せ検査に必要な範囲を過度に超える作業を被検査金融機関の職員に強いるなどの不適切な行為がございまして、先ほど御指摘いただきましたように、当該職員が著しく体調を崩すといった事態を招いたものでございまして、これにつきましては、内部調査の結果、この検査担当職員が実施した他の金融機関への検査に関しましても幾つか問題が出てまいりまして、そういうものも含めて私ども検討をいたしまして、国家公務員の場合におきます「懲戒処分の指針について」という人事院事務総長通知をも参酌しながら、被検査金融機関に対する照会及び本人への確認等の調査を実施いたしまして、その結果明らかになった不適切な業務処理内容に係る動機、対応及び結果、故意又は過失の度合い、職員の職責、他の職員に与える影響といったことを検討しました結果、今回の当該担当職員の行為が当機構内外に及ぼす影響は極めて大だということでございましたので、預金保険機構就業規程に基づき厳正なる懲戒処分を行い、併せて公表もいたしましたが、再発防止策ということを緊急に講じたところでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 これ預金保険機構の検査においてこういう事態が生じているんですけれども、実は私ども最近は金融庁のことを金融処分庁とかよく聞くわけですが、金融庁の検査においてもそういった点、こういうことが起きないようにこれは是非、ある意味ではきちんと検査はしなきゃいけないけれども、こういう形で威圧的、相手に大きな苦痛を与えるとか、特に緊急に通院加療を余儀なくされる事態を招いたり、あるいはこの後にも書いてあるんですけれども、何か検査担当、この人がまた資料を持ち出ししたとかですね、この停職二か月で本当に大丈夫かいなというぐらいな、もっと厳しくこの点はやられてしかるべきじゃないかなと思われるような、そんなことも起きていますので、この点は今、金融機関の方々が非常に抱いている不安といいますか不信といいますか、そういうものに毅然と対応していただきたいなと思っております。  さて、それを余り追及すると時間もありませんので、あともう少ししかありません。  今日実は新たに追加して、私も新聞記事をちょっとフォローしていなかったので分からなかったんですが、昨年の五月だったと思いますけれども、この委員会で大分県にある豊和銀行という銀行について随分と追及をさせていただいたわけでありますが、この豊和銀行に対して昨年十月、金融機能強化法に基づいて九十億円の公的資金を注入された豊和銀行が、この七年三月期の決算で七十七億円の赤字になることを発表したと。整理回収機構が引き受けた優先株の九十億円は無配となると。  これは、実は去年もお聞きになった方々はおられると思うんですけれども、この銀行は本当に不良債権がずっと継続していて、特に不動産とかいわゆる不況三業種と言われているものが一番圧倒的に多かったんですけれども、こういったところにお金を貸し込んでいて、どうもこの会社は相当危ないんじゃないんですかということで厳しく指摘をしました。にもかかわらず、九十億円の公的資金を注入されて、その結果、また再び二〇〇七年三月期決算で赤字になったと。こういうところに引き受けている、このいわゆる九十億円のお金は結果的に無配になっちゃったわけですね。  もちろん、まだ会社は生きているわけでありますから、当然それは全く紙くずになったとは言いませんけれども、こういうことに対する金融庁の責任というのは一体どのように考えておられるのか、明らかにしていただければと思います。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 豊和銀行につきましては、御指摘のとおり、四月二十日に公表した十九年三月期決算の業績予想修正につきまして、当行が企業価値を高め、同時に取引先の再生支援を強力に推進するためには、新たなスキームの活用等による抜本的な不良債権処理が急務であります、その認識の下、大口問題先を前倒し処理し、企業再生ファンドの活用に必要な引き当ての強化を行った結果と説明されておるわけでございます。  こうした当行の判断で、また同時に、当行では真に過去との決別を図るべく、第三者機関の調査報告を踏まえ、旧経営陣八名に対して民事訴訟、損害賠償請求を提起しております、また、今後の収益力強化を図るべく、西日本シティ銀行との業務提携により一層これを強化していくこと、さらに、今般の下方修正は経営強化計画に織り込んだ向こう三年間の処理コストを一気に前倒しをするものでございまして、経営強化計画、二十一年三月期の数値目標は確実に履行することを約束しているというような説明をしております。  当局といたしましては、不良債権問題との早期の決別に向けました同行の新経営陣の決意をより一層経営健全化に向けた積極的な姿勢と受け止めているところでございまして、引き続き経営強化計画が着実に実行されることによりまして同行の経営基盤の強化が図られ、地域経済の活性化と発展に貢献していくことを期待しております。同時に、監督当局といたしまして、同行に対しては経営強化計画を適切にフォローアップしていくなど、引き続き適切な監督に努めていく所存でございまして、もう少しこの経営努力を見ていきたいというように考えるところでございます。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうすると、赤字になることはもう織り込み済みだったと。たしか、去年も私、この銀行の決算をここで説明をして、もう前の年のいわゆるアニュアルレポートの中で、もう七十億円だったでしょうか、七十億円はもうこれは赤字になるんだよということを言っていたのは、じゃ、その時点でもうそれは引き当てなさいよと、赤字がもう出るということがはっきりしているんだったら発生主義の原則に基づいてやったらいいじゃないですかということを指摘をしたこともあるんですよね。ですから、そういう意味で、いわゆる金融庁がある意味では無配になることがはっきり分かっていて、そしてそういうものを優先株を九十億円購入するというのは、どう見ても私はちょっと理解できないなというふうに思っています。  この点、もう今日は時間ありませんから、これ以上のところについてはよろしゅうございます。また詳しくこの銀行の、本当に将来的に立ち直るかどうか見極めていきたいなというふうに思っています。  それでは、私、JALの今日問題について、後で尾立委員が質問していただきますので、一点だけ、今日は政策投資銀行と国際協力銀行の両総裁お見えになっておりますので、その中で質問させていただきますが。  実は、最近になって、JALの飛行機、ジャンボ機だとかそういった飛行機に担保を設定したと、JALの保有する航空機に対して担保を設定されたと。これは、政策投資銀行もたしか四千億だったでしょうか、それから国際協力銀行も何千億かですね。そういう意味で、急遽そういう担保を設定されたというふうな報道がなされていますけれども、この点だけまずお聞きして、あとは尾立委員の方にお譲りしたいと思いますんで、その点、そういったことが事実かどうか、とすればなぜそういうものを担保設定されたのか、今回JALに対して引き当てが、これは債権の引き当てが破綻懸念先に落とされたとか落とされないとか、後でまた議論になると思いますけれども、そういうこととの関係があるのかどうか、こういった辺りについてお聞きしたいと思います。

小村武日本政策投資銀行総裁

○参考人(小村武君) 私どもの銀行は、長期の設備性資金をお貸しする銀行でございます。したがいまして、通常の場合、所要の債権保全策を取っております。JALにおいても例外ではございません。ただ、それは契約時において一定の契約を結び、担保を取るなりといったことをやっておるということでございます。

篠沢恭助国際協力銀行総裁

○参考人(篠沢恭助君) お答え申し上げます。  一般的に、当行におきましては、本邦の航空会社が航空機の機体を輸入いたします際に必要な資金の借入れに対しまして保証を供与しております。その際、原則として、当該保証供与の都度、当該航空機を担保として徴求するという形で、担保契約はいつも付いているわけでございます。  なお、個別企業との取引内容につきましてはコメントをお許しいただきたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうすると、確認だけさせていただきたいんですが、そうであれば、要するに急遽担保を設定したんじゃなくて、まあリースかどうかは別にして、購入したときには、必ずそのときには担保はその物権に対して担保していると、それはもう契約の都度やっているんだと、こういう理解でよろしいんですか。

篠沢恭助国際協力銀行総裁

○参考人(篠沢恭助君) 担保は徴求しておりますが、担保の登録留保をしている場合もございますし、仮登録する場合もございます。これは、その時々の時宜に応じて経営判断として適切に対処させていただいております。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 そうすると、契約したら必ず担保を設定しているんじゃなくて、今お話しになっておられる、時期を見て、あっ、これは担保を設定した方がいいとか、それは経営判断だということになると、最近の報道によりますと、急遽この三月末に担保が設定されたんではないかと、こういうようなうわさがあるんですけれども、そういう事実はあるんでしょうか。

篠沢恭助国際協力銀行総裁

○参考人(篠沢恭助君) 私どもの金融機関は、JAL全体の、経営全体の問題ではなくて、機体輸入に関する問題でございますが、いずれにしましても、JALは今年の二月に再生中期プランを発表しておりまして、これの着実な実行というものが現段階で非常に重要であると、JALも努力をしているというふうに考えておりまして、私どもとしてはそのようにJALを見ているわけでございますが、個別企業の経営の見通しについてはコメントをお許しいただきたいと思います。

峰崎直樹民主党・新緑風会

○峰崎直樹君 それでは、あとはお任せしたいと思います。  終わります。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 民主党の尾立でございます。  今日は、FRC報告、そして今、峰崎議員が若干質問されました日本航空関連の質問、そしてさらには生保、損保の不払問題、そして旧さくら銀行の利息過剰請求と、幾つも質問予定をさせていただいておりますが、ちょっと時間の関係で全部行けるか分かりませんが、今日は両総裁にも来ていただいておるということも含めまして、質問を進めさせていただきたいと思っております。  まずFRC報告についてでございますが、特に足利銀行、この平成十五年十一月に一時国有化され、その後、新しい経営陣の下で経営計画などについて着実に成果を上げていると、こういうふうに金融庁の報告では述べられておりますが、まず、この足利銀行の一時国有化に伴ってどの程度の公的資金が投入されたのかを御説明いただきたいと思います。大臣、お願いします。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 足利銀行につきましては、十五年十一月二十九日の特別危機管理開始決定以降、これまで三回にわたりましてRCCによる不良債権の買取りが行われております。その金額、合計八百五十億円となっております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 ありがとうございます。  そこで、昨年から新たな動きが出ておりまして、いよいよ足利銀行の受皿をこれから決定していくということになっておりますが、金融庁は受皿会社としての候補に対し平成二十年度から二十二年度までの事業計画書の提出を求めていることから、おおむね本年度中にその受皿会社が決まるのではないかと思われます。  その際、預金保険機構から資金援助が行われることになると思いますが、過去に旧長銀と旧日債銀の際はどの程度の資金援助を行ったのか、また足利銀行の場合はどの程度の額が見込まれるのか、御説明いただきたいと思います。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 旧長銀に対する受皿への株式譲渡の際に預金保険機構が行いました資金援助等の額は、まず預金者保護のための金銭贈与として三・二兆円、不良債権等の資産の買取りとして二・六兆円、特別公的管理期間中に生じた損失の補てんとして〇・四兆円、これであったというように承知しております。  また、旧日債銀に対する受皿への株式譲渡の際に預金保険機構が行った資金援助等の額は、先ほどのように申し上げますと、金銭贈与で三・一兆円、資産買取りで〇・八兆円、損失補てんで〇・一兆円でありました。  一方、御指摘の足利銀行に対する資金援助の額につきましてでございます。受皿への譲渡の際に、足利銀行の債務超過を解消するために実施される金銭贈与の額や受皿等の申込みにより実施される可能性のある不良債権の買取りの額、これによりまして左右されることでございます。現時点で確たることを申し上げることは大変困難であることを御理解いただければと思っておりますので、その際になりますと明らかにさせていただきたいと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 お聞きになっていただいたように、もう十兆円を超える、そのぐらいの公的資金が、正に我々の貴重な税金が投入されておるわけでございますので、是非この足利銀行の際にも公的負担をできる限り少なくするように努めていただきたいと思いますが、いかがですか。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 国民負担の最小化、正にそのとおりであると考えておりますし、受皿選定における基準の中にも明確にそれをうたっておりますので、しっかりとやっていきたいと思っております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 よろしくお願いいたします。  それでは、おさらいということでちょっと改めてお聞きしたいんですが、この旧長銀と旧日債銀を譲渡する際に、両行の買手に預金保険機構との契約の中で瑕疵担保特約が付けられました。改めてこの瑕疵担保特約を簡単に御説明ください。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 金融再生法におきまして、金融再生委員会が特別公的管理銀行の資産判定を行う仕組みになっておりまして、譲渡し候補先自身、つまり譲り渡す相手方による資産内容の調査、いわゆるデューデリジェンスはその場合やっていなかったし、予定されていなかったわけでございます。  いわゆる、こうした状況の中で瑕疵担保条項というものが結ばれました。この枠組みの下で、売手と買手の立場を公平にする観点から、買手でございます譲渡し先が承継しました貸出し関連資産のうち、売手でございます預金保険機構の責めに期する事由で減価したものを買い戻す仕組みとして設けられたものであると考えております。  具体的に申し上げれば、新生銀行及びあおぞら銀行は、預金保険機構が譲り渡した貸出し関連資産につきまして、株式譲渡時から三年以内に、瑕疵と二割以上の減価、この二つの要件を満たすことになった場合は、当該資産の譲渡につきまして解除する権利を与えられておりました。そして、両行から解除権が行使された場合、預金保険機構はこの二つの要件の該当性を精査して解除に同意するか否かを決定し、同意した場合には、当該貸出し関連資産を引き取るとともに、両行に対して当該資産の譲渡時における価値に相当する金額を支払うというようにされた契約を、この際、瑕疵担保条項というように言っておったわけでございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 分かりました。  それで、実際に、じゃ、この瑕疵担保特約で新生銀行とあおぞら銀行がどの程度の不良債権を預金保険機構に買い取らせたのか、お聞きしたいと思います。また、それによって預金保険機構はどの程度の損害を受けたのかも改めて御説明をいただきたいと思います。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) いわゆる瑕疵担保条項が終了するまでの間に預金保険機構が新生銀行とあおぞら銀行から引き取った案件でございますが、まずその累計額は、新生銀行が三百三十一件で、債権額にいたしまして一兆二千百三十二億円、実際の支払額は八千九百四十一億円ということでございます。また、あおぞら銀行につきましては百五十五億円、債権額四千四百五十四億円、支払額で三千二百八十六億円というふうになっております。この両行を合わせました支払額の合計は一兆二千二百二十六億円となっておりますが、このうち平成十八年九月末までに六千百六十七億円が回収されております。  残余の債権につきましては引き続き回収に取り組んでいる途上でありまして、現時点においてこの瑕疵担保にかかわる預金保険機構の損失がどの程度となるかにつきましては確たることを申し上げることはできないわけですが、いずれにいたしましても、預金保険機構及び整理回収機構におきましては、今後とも引き続き国民負担の極小化を図るという観点から最大限の回収が行われるよう努めていくということかと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今お聞きになっていただいたように、相当高額、金額が国民負担になるわけでございますので、是非この点、今回、足利銀行の受皿会社との契約の中でまたこの瑕疵担保条約が付くのかどうか、また付くこともあり得るのか、その点、まず担当大臣にお聞きしたいと思います。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 足利銀行につきましては、現在、受皿候補から提出されました事業計画書の審査を鋭意進めているところでございます。同行を引き継ぐ際に受皿と預金保険機構等との間で締結される契約の具体的な中身につきまして、現時点で申し上げることは非常に困難でございます。  なお、金融庁といたしましては、足利銀行の受皿選定に当たりましては、金融機関としての持続可能性、公的負担の極小化、地域における金融仲介機能の発揮という観点が重要であると考えているところでございます。  足利銀行が受皿への移行後におきましても地域において金融仲介機能を持続可能な形で発揮できますように、適切な受皿の選定に向かって努力してまいりたいと思いますが、なお、その中身につきまして、瑕疵担保条項、特約を付けるかどうかにつきましては、現時点で申し上げることが困難であることを御理解いただきたいと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 この瑕疵担保特約、当然買手にとっては非常に有利なものなんですけども、過去何が起こったかといいますと、これを利用して新生銀行、あおぞら銀行は貸出債権の回収、債権放棄の拒否、債権者としての会社更生法、民事再生法の適用申請などで多くの会社の破綻処理を行い、貸しはがしとして社会的非難が行われた、浴びたということなんですね。  今回また同じようなことがこの足利銀行に起こらないか非常に危惧しておりますし、特に足利銀行は地方銀行でございます。是非、今度の受皿会社選定の際には、地域における役割というのを重視をしていただきまして、長銀や日債銀のときのように貸しはがしと言われるような事態が起こらないように、避けられるように是非注意をしていただきたいと思いますが、大臣の御見解、お願いいたします。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) まず、瑕疵担保条項の特徴といたしまして、御指摘のように、買手が承継した貸出し関連資産のうち売手の責めに帰する事由で減価したものを買い戻すという仕組みになっておりまして、一見これは買手が有利になるわけでございます。したがいまして、買手である新生銀行の責めに帰すべき事由により発生したロスは瑕疵には該当せず、売手である預金保険機構は瑕疵担保責任を負わないというようになるわけでございます。  新生銀行が解除権を行使してきた場合、預金保険機構はこのような点も含めて要件該当性を精査し、要件に該当しないと認められる場合には解除に同意しないということも選択肢の中にあるわけでございますが、いずれにしましても、国民負担を最小化、極小化するという観点からは慎重に考えるべきであるということは委員の御指摘のとおりでございます。これを十分参考にしながら検討してまいりたいと思っております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 よろしくお願いいたします。  それでは、峰崎委員から引き継ぎましたJALの問題に入らしていただきたいと思います。  これ、なぜ我々が取り上げているかといいますと、結局はナショナルフラッグの、どっちが今ナショナルフラッグなのかよく分かりませんが、一つである日本航空、しっかり立ち直ってもらいたいという、そういう思いがございます。  私も企業再生をやっておりましたけれども、例えて言うなら、病気にかかった段階で早く適切な処置をすれば大事に至らないというのはこれは当たり前のことでございまして、法人も同じだと思っております。今正に病気にかかっておる状況、そしてひょっとするともう入院が必要な状況なのかなとも私は思っておるんですけども、過去にもイギリスではBAやアメリカではUA等々航空会社が、一流と言われた航空会社が経営危機に陥って、適切な処置をすることによって今現在いい会社としてまた再生しておるわけでございますから、後手後手に回らないように、しかも名医による診断を受けてもらって治療を受けていただくというのが本旨でございますので、是非そういう観点から建設的な議論をさせていただきたいと思います。  そこで、JALの経営状況等についてお聞きをさせていただきたいと思います。  私、いろんな海外のプロフェッショナルとも話をするんですけれども、今JALの経営状況を例え話で言うと、サッカーなりラグビーでもいいんですが、もう試合が終わっているのにまだ試合をやらせてくれと、笛が吹かれているのに、そういうふうに若干駄々をこねているというふうに海外のプロフェッショナルは見ております。  そこで、お聞きいたします。  経営再建中の日本航空向け債権について、三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行の二行が債務者区分を見直し、破綻懸念先に引き下げる方向で最終調整に入っていることが分かったと、こう雑誌に報道されておるわけでございますが、年明けから行われていた金融庁検査の指摘によるものと言われておりますけれども、個別の事案についてはなかなかお答えいただけないかもしれませんが、事実関係を御説明ください。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) そのような報道がございましたことは承知しております。  個別金融機関の個別の貸出し先に対する債権の評価についてはコメントができませんので、御理解いただきたいと思いますが、金融機関や取引先の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあること、金融機関や取引先を風評被害にさらすおそれがあること等から差し控えております。  また、個別貸出し先の債務者区分等を含め個別金融機関に対する検査の具体的内容について言及することも同様の理由から差し控えさしていただいておりますが、あえて申し上げれば、三井住友銀行に対する検査実施につきましては大体検査終了しておりまして、これについては未通知でございます。また、三菱UFJにつきまして検査は終了しておりますが、未通知でございます。みずほコーポレート銀行につきましては現在検査中でございますし、また日本政策投資銀行に対する直近の検査につきましては、これは通知もしておる、終了しておるわけでございます。  以上でございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 なかなか個別のことはお答えできないのは了解しておりますが、ちょっとおさらいをいたしますと、破綻懸念先ということでございますが、定義は、経営難の状態にあり、経営改善計画等の進捗が芳しくなく、今後経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者ということで、特に注意すべきことが、事業の継続性と収益性の見通し、キャッシュフローによる債務償還能力、経営改善計画等の妥当性、金融機関等の支援状況等を総合的に勘案してこの判定を行うということでございますが、そこで、今回、二月の六日に日本航空が出しましたJALグループ再生中期プランの一つを取って、特にキャッシュフローの問題を指摘をさせていただきたいと思います。  お配りいたしました資料の一ページ目でございます。これはこのプランの中に織り込まれております肝とも言うべき部分でございますけれども、まずこの表を見ていただきますと、ゼロの上側にキャッシュインということで、キャッシュが入ってくる額がそれぞれの年度で書いてございます。下段の方がキャッシュアウトということで、出ていくお金がそれぞれの年度で書いてございます。  この再生プランの対象はFY〇七E、ファイナンシャルイヤー七年のエンドということですが、ここから四年間をまず見ていただきたいのでございますが、実は、全体的に説明いたしますと、この再生中期プラン中におけるキャッシュアウトの総額は一兆二千八百七十億円、これは内訳は設備投資や社債・借入金返済等ということでございまして、ほぼこれは確定をしておりますものでございます。固定的なもので、もうこれは必ず出ていくというものでございますね。  一方、上ですね、キャッシュインの方はどうかといいますと、三つに分けておりまして、営業キャッシュフロー、資産売却等によるキャッシュイン、外部調達によるキャッシュインということで、営業キャッシュフローは七千百十億円、必要資金の六割ぐらいしかないわけですね。そのほかを資産売却や新規外部調達で賄うと。新規外部調達に至っては四千八百五十億円、この四年間に調達をしなければいけないということになっております。これが四年間のトータルでございます。  そして、もう一つ見方があります。それぞれの年度ごとでどうかといいますと、FY〇七はキャッシュインが二千八百六十億で、キャッシュアウトが二千九百四十。ここで八十億円もう既にショートするわけですね。そういうふうに見ていただきますと、次の年は十億円のプラス、次の年は九十億円のまたマイナス、そして最終年度が十億円のプラスということで、非常にこれ、かつかつの資金繰り、もうすれすれで、ちょっとでも何かが変動があればすぐ、保守的な方から見ますとマイナスになってしまうという可能性があるわけでございます。  そこで、こういうふうに毎年一千億以上資金調達をしなければいけないという前提でこの再生プランは作られておりますし、営業キャッシュフローも順調に伸びていくという状況で作られております。まず、こういう前提だということ。  そして、もう一つ、今JALには十近くの労働組合があります。この再生プランの中でもその合理化計画というのが盛り込まれておりますが、本当にそういう状況の中で大胆なリストラができるのかどうかというのも私は実は疑問に思っております。  そういった意味で、非常にこの再生中期プランというのは、私は見通しが甘いんじゃないかなと思っております。恐らく、そういう観点で、今回、各融資をしている銀行も破綻懸念先への格付の変更を私はしていったのではないかなと思います。  一般論で結構でございますが、他行の債務者区分が変更されると政策投資銀行による債務者区分も私は変えざるを得ないと思うんですけれども、その銀行間の債務者区分の在り方について、大臣、財務省、政策投資銀行、それぞれに御意見を、考えをお聞かせいただきたいと思います。

西原政雄金融庁検査局長

○政府参考人(西原政雄君) 金融機関の債務者区分の関係でございますので、まず私の方から答弁させていただきたいと思います。  金融機関が自己査定で行います債務者区分、この判定ですが、その判定の基となります債務者に関する財務情報ですとかあるいは貸出金の返済の履行状況、こういったものは金融機関ごとにそれぞれ異なっております。したがいまして、同一の融資先におきましてもすべての金融機関で同一の区分になるかというと、そうは限らないということでございます。すなわち、異なることに正当な理由がある場合は、私ども、検査においてもそれを容認しているということでございます。  しかしながらですが、しかしながら、一般にその金融機関において債務者についての実態把握が不十分であるということに起因して、すなわち財務情報が不完全なためにそういう債務者区分になっているとすれば、これはやはり金融機関というのは適切な信用リスクの管理体制を確保しなければいけませんので、債務者の財務情報等の十分な把握を通じて、それで正確な自己査定をやっていただくということが重要でございます。  そういうことが期待されるわけですので、私どもとしましては、仮にそういう実態把握が不十分なケースがあるとすれば、金融機関との双方向の議論を通じまして、より実態を反映した債務者区分が行われるよう指摘をしているということでございます。  それから、ただもう一点、先ほどの報道の関係で若干述べさせていただきますと、私ども、先ほど検査に入っていると、主要行について今現在三つについて進行中ということでございますが、これは十八年の九月期を見ているものでございまして、先ほどの二月の再生プラン、これは我々の検証の条件には入ってございません。その点だけは念頭に置いていただきたいと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今の御答弁ですと、各行の信用リスクというのは基本的には横ぐしが通っているのが、それなりの情報を持って判断すれば当然だろうと、そういうことだと思います。  特に、政投銀さんやみずほ、東京三菱、三井、これはメガバンクで、大手行で、日本のトップ銀行でございます。そこでばらばらということは私あり得ないんじゃないかなと思っておりますが、いかがですか。

西原政雄金融庁検査局長

○政府参考人(西原政雄君) お答えを申し上げます。  財務情報という意味では、的確な財務情報をつかんでいただきたいということは、私どもそう念じているわけですが、一方で、もう一つ貸出金の返済の履行状況、これがどういう状況にあるか、すなわちその契約の態様といった問題もございます。  すなわち、融資契約の内容によりましては、返済原資を特定した形での性格の融資契約といったものもございます。すなわち、プロジェクトローンですとかノンリコースローンといったたぐいの契約、そういうようなことになりますと、そういった返済原資等が将来にわたって十分確保されているかどうか、そういった債務者の状況とはまた別の観点からの検証も行わなければいけないという意味で、融資契約の内容によってもその辺は違いが生じる可能性がございます。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 おおむね横ぐしだという理解をさせていただいておりますけれども、そこで、破綻懸念先ということになれば、担保やそれぞれの金融機関、過去の毀損等の実績によって異なりますけれども、おおむね七割の引当金を積まなければならないという可能性、これが六割なのか七割なのかはケース・バイ・ケースでしょうが、おおむね七割ということでございます。そして、そのような企業に対する貸付けは、今後、新規のはなかなか行われないのではないかと、行うことができないのではないかと、このように思うわけでございますが、これは政投銀、財務省にお聞きしたいんですが、破綻懸念先に対する政投銀の融資の在り方について、一般論で結構ですのでお答えをいただきたいと思います。

勝栄二郎財務大臣官房総括審議官

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。  まず、日本政策投資銀行が行います個別の融資等につきましては、日本政策投資銀行法上、融資審査等につきましては主務大臣が直接関与しないということになっております。  監督につきまして申し上げますと、この法律に基づきますと、主務大臣は、同行、日本政策投資銀行を監督することになっていますけれども、それは具体的に申しますと、同行が行っております貸付け等が法律、又は主務大臣が定めます三年間の中期政策方針がございますけれども、それにのっとって適切に行われるかどうかということを含めまして同行の業務が健全かつ適切に運営されているかどうか、それについて監督を行っているというわけでございます。

小村武日本政策投資銀行総裁

○参考人(小村武君) あくまでも一般論として申し上げます。  先ほどの破綻懸念先云々の議論も、これは私どもが自らの判断において金融検査マニュアルに従い、自らのデータに基づいて監査法人の監査を受け金融庁の検査を受ける、こういう関係でございまして、他行のことについては私どもは知る由もございません。また、そういうことを言う金融機関があれば、これは大変問題であろうと思っております。  それから、一般的に破綻懸念先に対する融資ということでございますが、これはケース・バイ・ケースであろうと思います。債務者区分だけで一律に判断するのではなくて、政策的意義のほか、債務者リスクの程度に応じて融資後の収益状況等々を総合的に判断してなされるべき問題であろうと思っております。これは何も私どもだけではございませんで、一般に信用リスク検査マニュアルについてのハンドブック等においても、あくまでも経済合理性を中心にして考えろということになっておりますので、一律にどうこうということは言えないと思います。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 そこで大事になってくるのが、今総裁もおっしゃいましたけれども、この三月決算に対する監査報告書というものがまた大きな大きな責任を持つのではないかなというのも一つ私は思っております。  今、日本航空は新日本監査法人が監査をしておりますけれども、仮に破綻懸念先ということになれば、これは当然融資を受けている方は自分のところが破綻懸念先かどうかは明確には分からないわけでございますが、やはり銀行のよそよそしい態度とか、貸してくれと言ってもなかなかこたえてくれないというようなことを勘案いたしますと、何となく自分のところの格付が、信用リスクがどのぐらいになるのかなというのもある程度推測されるわけですし、会計士に関して言いますと、こういう同じようなやっぱり評価をさせていただく中で、銀行さんがリスク評価をされるのと同じような手法をもってある程度推測をしていくことは可能だということなんですけれども、ここで万が一その監査報告書に継続企業の前提に関する重大な疑義が生じているという、こういう追記みたいなものがなされた場合、これは大変なことになってくるわけでございます。  それで、奥山前会長も、これいいことをおっしゃっておるんです。平成十三年の企業会計審議会で継続企業の前提というところで議論をされていまして、債務者区分で一番問題になっているのは、要注意先の中から破綻懸念先があるのではないかと、要注意先が破綻懸念先に仮に区分が変わったとすると、やはりかなりの危険度を持って継続性の問題が発生してくると、一要素ではございますけれども、かなりの危険度を持って継続性の問題が発生してくると、こういうふうにおっしゃっておるわけです。  ですから、破綻懸念先への変更というのは、本当、この命綱を外されるような部分もありますもので、私はそういったことも含めて今後の監査報告書の出方というのを、これは大きな意味を持っているということで大変注目しておりますし、多分総裁の方もその監査報告書も注視をされていると思うんですけれども、いかがでしょうか。

小村武日本政策投資銀行総裁

○参考人(小村武君) 私ども、お取引先についても、そのお取引先がどういう債務者区分になっているか、あるいはどういう格付であるか、そういうことは一切申し上げておりません。監査法人が当該企業に監査をする、これはもう当然大変重要な事項であろうと思うんですが、例えば、これはもうあくまでも一般論としてお聞きいただきたいんですが、破綻先であっても、私どもはDIPファイナンスということで、新潟鉄工を始めいろんなものを手掛けてまいりました。これは、一定の事業継続性あるいは再生が可能であるかどうか、新しい金融技法でまた開発したものでございます。  したがいまして、一律にこうだからこうというような取引関係ということは割り切れないものがあると、こう存じております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 これまで政投銀は日本航空に三千億円を超える融資を行っていらっしゃると思いますし、また五月上旬には五十億を融資されるというふうに聞いています。  しかしながら、よく考えてみますと、今新潟鉄工の例も社会的な意義があるということだと思うんですが、この原資は財投や政府保証債など国民の信用を背景に資金調達をしたお金でございますので、万が一のことがあったときにやはりこのツケは国民に回されてくるので、是非その点は慎重に検討していただきたいと、しかも早め早めに手を打っていただきたいというのが希望でございます。  経営状況が悪化するとどうなるかということなんですけれども、尾身大臣も四月三日冷やりとされたということでございますが、こんなことをおっしゃっています。天がもう少し生きて働けとお助けになったと、こんなことを。よっぽど怖かったのかなと思うんですけれども、こういうことが実際に起こってきておるわけです。それで、我々議員仲間も、いや、ちょっと控えるようにしたよというような声が出ておりまして、そういう意味では、この営業キャッシュフローが苦しく私なっていっているんじゃないかなと、これは国民全体の中にじわじわっと今広がっておりますよ。  そういったことがこの中期プランの中にきちっとリスクとして反映されているかというと、少し私はこれは甘いんじゃないかなと思っておりまして、一滴の墨汁がばあっと広がるように、その信用不安に、リスク不安にならないようにしていかなきゃいけない。そのためにも早め早めの抜本的な対策が必要だと思いますが、この点に関して、財務省、国土交通省、改めて経営状況を含めた、このトラブルも含めた見解をお聞きしたいと思います。

勝栄二郎財務大臣官房総括審議官

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。  繰り返しになりますけれども、財務省としましては、日本政策投資銀行法の定めるところによりまして、日本政策投資銀行の業務の健全かつ適切な運営が確保されるよう監督してまいりたいと思っております。

小村武日本政策投資銀行総裁

○参考人(小村武君) 私どもは、政策金融機関として、まず収支相償の原則で経営をいたしております。それから、償還確実性ということも大きな柱でございます。私どもが大きな損失を出して、税金で穴埋めをしてもらうと、そういう関係にはございません。過去においても、開発銀行設立以来、約七千億弱の国庫納付もいたしております。そういう意味において、経営においてはつつがなきよう努めてまいっております。  今後とも、そういう経営姿勢は変わっておりませんし、御心配のないように努めてまいりたいと、こう考えております。

鈴木久泰国土交通省航空局長

○政府参考人(鈴木久泰君) 日本航空におきましては二月六日に中期経営計画を定めまして、この人件費の削減、あるいは機材の新しい機材の更新、それから総合的な商品競争力の強化、関連事業の見直しによります本業への集中といったことを柱として、もちろん安全にも十分気を付けながら、事業の再構築を図っていくものと理解しております。  これを、今希望退職の募集だとかあるいは臨時手当の見直し等、直ちに始めておるところでございまして、私どもとしては、この日本航空がこの中期経営計画を着実に実施をして、それによって利用者に安全で利便性の高いサービスを提供するということを期待しておるところであります。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 それでは、一つ提言といいますか、意見を言わせていただきたいんですけれども、皆様方、しっかりやるということですが、先ほど申し上げましたように、これを病人に例えるならば、自分でしっかり健康を取り戻そうというような考えでやっていらっしゃるという状態なんですけれども、果たして本当にそれでいいのかということが私の最初に申し上げた疑問点でございます。  まず、この役員を見ますと、皆さんプロパーの方ですね、内部からの方です。ずっと日本航空に勤められてきた方々でございます。やはり、なかなか中からの改革というのは難しいというのは皆さんも御承知のとおりでございますし、一方、一人運輸省から縄野さんですか、入られております。しかし、そういうふうに総裁もしっかり負担が出ないようにということであれば、例えば政策投資銀行から役員を得るというようなことは考えられないのかということが一点。  そしてまた、大口の債権者として、例えば内部でこの改革、今申し上げましたように、非常に甘々の再生プランでございますので、もっときちっと外部の専門家を入れて企業再生をきちっと、つぶれてから企業再生するんじゃなくて、つぶれる前に企業再生のノウハウや手法を持った人を活用して、もっと経営改善努力をするというふうなことが考えられないのか、もう少し積極的に関与いただけないのかということでございます。  それでいよいよ駄目なら、また法的整理ということになろうかと思いますが、総裁、どのようにその辺はお考えですか。ただじっと見守っているだけなんですか。

小村武日本政策投資銀行総裁

○参考人(小村武君) 日本航空の再生計画、中期再生計画におきましても、作成の段階で私どもは、例えば人件費の削減、リストラ、五百億以上やってほしいとか、個々にわたっていろんな注文を付けております。また、安全に対する確保ももう一方で求めてきております。この中身においては、金融団全体としていろんな意見を申し上げました。これが順調に実行されれば、お客様のイメージも良くなり、回復過程に歩むものと思っております。  ただ、先生御指摘のように、おまえさんたちもきちっとウオッチをしろと、これは大変貴重な御意見でございます。かつて日本興業銀行の頭取をされていました西村さんは社外役員でおられましたが、お亡くなりになりました。外部の目がないんじゃないかという御指摘もございます。  私どもとしても、金融団全体としても、やはりきちっと物を申し上げ、またウオッチできる体制が望ましいと御指摘のとおり考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 余り私が強く言うと、天下りを勧めているようなことになっちゃいけませんのであれですが、そうならないために、外部のプロフェッショナル、専門家を活用されるとか、そういう手もあろうかと思いますので、是非検討していただきたいと思います。  それでは最後に、まあJALの件はまだまだ続きますので今後に譲るといたしまして、最後に三井住友銀行の利息過剰請求についてお話をさせていただければと思います。  まず資料の二ページ目、この三井住友が発表いたしました旧さくら銀行時代に行った融資の貸出し金利について、契約よりも高い金利を借り手に払わせていたという事実が明らかになりました。なぜこのようなことが起こったのか、またどのような対処が行われたのか、大臣、御説明ください。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) お答えの前に、先ほど私が瑕疵担保特約についてのお答えの中で、あおぞら銀行の件数につきまして百五十五億円というふうにお答え申し上げたようでございますが、これ百五十五件の誤りでございます。申し訳ございません、訂正させていただきます。  お尋ねの三井住友銀行の件でございますけれども、御指摘いただきましたとおり、三井住友銀行、旧さくら銀行において行った貸出しについて、一部に貸出し金利の不一致、利息の過大徴求あるいは過小徴求が生じていたということを四月十日に公表したところでございます。  問題となった貸出し商品でございますけれども、短期プライムレートの変更に併せて自動的に貸出し金利が変更されるという、こういう貸出し商品でございました。  この不一致についての発生原因でございますけれども、一つには、短期プライムレートの変更に併せて貸出し金利をシステム上で自動連動させるために必要な情報の入力、これがうまくいかなかった。もう一つは、信用保証協会保証付き貸出金などの一部につきまして、システム上の不備により貸出し金利が短期プライムレートの変動に自動連動されないものがあって、それらについて個々に手作業でやったわけですけれども、その手作業の中で漏れがあったと、こういったことが発生原因であるというふうにされております。  そして、顧客への対応でございますけれども、当行は、貸出し利息を過大に徴求している事態が確認できました顧客に対しまして、個別に説明をした上で、過大に徴求した利息について損害金、民事法定利率五%を加えまして精算することとしているというふうに承知をいたしております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 今、過去十年にわたってさかのぼって調査をしているということでございますが、実は私が把握している最も古いものは、約十六年前、平成三年から同様の被害を受けたという例があります。ここにあります。過去十年さかのぼるだけでは、私は足りないんじゃないかと思います。まず一点。質問時間がないのでもう全部まとめちゃいますけれども。  そして、平成十年、実はこの借り手さんが、今から八年前ですね、あっ、自分はたくさん利息を払ってるなということを御自分で気付かれたんですね。薬局をこの方は経営されて、偉いなと思うんです、私こんなの計算したことないんですけれども。それで、銀行と交渉して過払い利息を返還してもらったわけなんですね。この方は、もう一つ偉いなと思ったのは、当時のさくら銀行岡田明重頭取殿ということで、こういう事態が全行で蔓延しているんじゃないですかということで、配達証明付きで送られているんですよ。しかしながら、ナシのつぶてでございますし、担当者も、いや、もうお客様だけですということで、全く真摯にこの問題に取り組まなかったという事例。で、今更出てきたということで、非常に激怒されているわけなんです、この方は。  大臣、当時やっていれば被害は拡大しなかったわけです。その大臣の御見解もお聞きいたしたいと思いますし、そしてもう一つ悲劇が起こったのは、この方の弟さん、やはり同じパターンで借りていたんですが、資金繰りがうまくいきませんで、結局自己破産、お店をさせてしまったと、自分も含めてですね。このときの過払いが二百万円以上なんですけれども、サラ金から借りたんですね、それもやはりそのぐらいの金額だということなんですけれども。もしこんな過払い、過剰請求がなければ、サラ金から借りなくてよかったわけですし、自己破産までしなくてもよかったわけなんですよ。これは、それが直接的な原因かどうかは分かりません。しかしながら、実際にこういうことも起こっております。  一連の私の問いに対して、金融大臣にお聞きしたいと思います。そして、他の行にはないのか、他の銀行にはこういうことはないのか、しっかり把握されているのか、その点も併せてお聞きしたいと思います。  以上で質問を終わらせていただきます。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) まず、約十六年前の事案からこういう事例があったという御指摘でございます。  大変遺憾な事案でございまして、この点につきまして、三井住友銀行のこうした動き、平成十八年八月の短期プライムレート引上げに際しまして、一部の営業店におきまして貸出し金利確認作業を行っていたところ、貸出し金利が相違している貸出金が発見されまして、また他の営業店の顧客からも貸出し金利に関する問い合わせがあったことから、同様の事態が他の営業店でも生じている可能性があると判断して、旧さくら銀行の貸出金百十七万件を対象に全行的な調査を実施しました。その際、法令で定める帳簿類の保存期間や債権の消滅時効が十年でありますことから、平成八年九月にさかのぼって調査をしたというように聞いております。しかしながら、先生御指摘のとおり、三井住友銀行におきましては、平成八年九月以前の貸出金につきましても利息の過大徴求が確認できておりまして、十年の期限を超えて個別に対応を行うのが私ども理想と考えております。そういったことからして、当局としましても、顧客の信頼を損なうことがないようにしていただきたいというようにまず考えております。  そしてまた、こうした利息の過剰請求が他の銀行でも起こっているのではないか、他の銀行への対応の必要性についてという御指摘でございました。  本事案のような貸出し金利の不一致は他行でも発生する可能性のある事務事故でございますが、このような事故の発生原因としましては、従業員による事務過誤からシステム不備等まで、様々なものがあると考えられております。こうしたことに対応して、監督指針におきましては、すべての業務に事務リスクが所在していることを理解して適切な事務リスク管理体制が整備されていること等を求めているところでございます。各金融機関におきましては、監督指針も踏まえて適切な事務リスク管理体制を整備するとともに、事務リスクが顕在化した場合には、自ら問題の所在を明らかにした上で一層の事務リスク管理体制の高度化を図っていくことが何より重要と考えております。  当庁といたしましては、事務リスクの多様性を踏まえつつ、監督指針等により、各金融機関の事務リスク管理体制につきまして平素より検査監督の中でフォローアップを行っているところでございまして、今後ともこうした取組を進めて、このようなことがないようにしたいと考えております。  そして、発覚したとき、単なる一事故ではなくて全行的な対応が行われておりましたらこんなようなことがなかったのではないかという点につきましては、正にそのとおりであると思いますし、やっぱり機敏な対応が必要だろうと思います。  また過剰利息支払がなかりせば経営がうまくいっておったその弟さんというような存在を考えましたときに、こうした点が公共的な観点からすれば、もとより単なる経営の不備ではなく、事務の不備ではなく、広く社会の影響という意味におきましてもやっていただきたい重要な点だろうというように考えております。

尾立源幸民主党・新緑風会

○尾立源幸君 ありがとうございました。

西田実仁公明党

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。  今日は、FRC報告ということで、まず総論的に大臣にお聞きしたいと思っております。  このFRC報告が国会で報告される根拠となっている金融機能の再生のための緊急措置に関する法律ということで、その法律自体は金融機能の再生ということがもちろんテーマになっている、そういう法律に基づいてのFRC報告でございます。  もう私が言うまでもないことではございますけれども、そうした金融機能の再生ということをテーマにしながら、では一体今、金融機関の経営がどういうふうになっているのか、またその下での地域での事業再生というものがどういう方向に進んでいるのかということについて幾つかお聞きしたいと思っております。  今、御承知のとおり、預金金利は実質ゼロ状態まだ続いているわけでございますけれども、貸出し金利、長期で見ますと、今年に入りまして都銀で一・八%台、地銀で二%台に乗せております。長期貸出し金利と預金金利を比較した単純な預貸金利ざやは二%近いわけでございまして、そういう意味では過去に比べて大変大きな利ざやになっているというのが現状でございます。一方、この長期貸出し金利は国債利回りを上回っておりまして、リスク回避のための国債保有増から、これまではそういう傾向がございましたけれども、リスク、リターンの見合いで貸出しを増やしていくという方向に銀行行動がシフトしていってもおかしくない状況にあろうかと思います。  しかしながら、日銀の貸出・資金吸収動向等を見ますと、都銀の貸出し、平残ですけれども、前年比ゼロから一%程度の増加であると。また、地銀の方は二%後半から三%近い伸びというふうになっているわけでありまして、流動性が非常に潤沢である、また超低金利の資金調達コスト、また経済活動が活性化してきていると、こうした経済的な背景から考えますと、銀行貸出しは過去にない非常に低い水準ではないかというふうに私自身は見ているわけでございます。  こうしたことを今お手元に配らせていただきました数字で確認をちょっとさせていただきますと、細かい数字が一杯出ておりますけれども、鳥瞰図的に見た銀行経営ということで、私が得々と言うまでもないことなんですけれども、一応確認させていただきますと、この表は日銀の民間金融機関全体での銀行勘定から幾つかの指標を取り出したものでございます。一九九五年の一月から月次ベースで月末ごとに、直近は二〇〇七年の二月末までの数字をざっと書いてございます。  一番左にある総資産を見ていただきますと、この十二年ぐらい余りの間でピークはどこだったのかといいますと、太い字で書いてございます九七年の十二月末、七百八十七・八兆円、これが民間金融機関の総資産のピークでございました。その後、銀行の大型倒産などを経て、二〇〇七年の直近二月末には七百四十四・四兆円まで縮小してきているということが分かるわけでございます。  この総資産のうち、では貸出金はどこがピークかと申しますと、やはり九七年十二月の四百九十三兆円、これが最高になってございまして、直近の二月末では四百九兆円に縮小しておりまして、総資産に占める貸出しの割合、このピークは実は九五年の一月で、一番表の上になりますけれども、六五%が最高でございまして、直近はではどうなっているかというと、五五%になっていると。この十二年ぐらいの間に民間金融機関、鳥瞰図的に全部見ますと、貸出しの総資産に占める比率は一〇%ポイント下がってきているということでございます。  この間隙を埋めたのが正にその隣にございます国債の保有でございまして、国債の保有はどんどん増えていく中で、二〇〇四年の四月、太い字で書かせていただきましたけれども、百兆円を超えまして、百八兆三千億円になりました。総資産の比率は当時一五%まで高まったわけでございます。若干最近下がってきておりますが、一二%ぐらいを総資産の中で国債保有残高が占めている。  これが資産面でございまして、一方、資金調達面を見ますと、その右側に更に作らしていただきましたけれども、いろいろとございますけれども、顕著なのは定期預金が大変に減ってきているということでございまして、一九九五年の六月末がピークだと思いますが、定期預金、右側に太い字で三百十四兆円、この負債・自己資本合計に占める比率は四三%でございましたが、直近では二百二十六兆円、その負債・自己資本比率に占める比率は三〇%。ピーク時は四三%あった定期預金が今や三〇%になってきていると。この資産、負債両面でのこの十二年間での数字をたどってまいりますと、このように概略言えるんではないかというふうに思います。  その上で、三点ほどこの十二年間の銀行経営の変化ということについて、特に金融機能の再生ということがテーマであることから私なりにまとめてみますと、一つはやはり銀行は萎縮しているということだと思います。不良債権問題に懲りて貸出しなど積極的な信用創造活動ができていない。そのため、貸出しはかつての最高水準を大幅に下回っている。昨今、貸出しが増えてきたといっても、恐る恐る増えてきている程度にすぎませんで、新規事業や新規顧客の開拓がおろそかになっているのではないかという点が一つ。  二つ目には、資産を切り離しているということでございます。定期預金の急激な減少というのは、ゼロ金利あるいはたんす預金の増加など金融不安時代の後遺症もあろうかと思いますけれども、今銀行は積極的に預金、銀行にとっては有利子の負債ということになりますけれども、これを切り離して身軽になろうとしているということがうかがえるんではないかと思います。  そして三点目には、今この十二年間の変化では、手数料ということを稼ぐという意味での非常に銀行が代理店化しているんではないかという点でございます。預金を切り離すに際して、他の金融資産への乗換えを奨励をしてきておりまして、典型は投信でございます。投資信託への乗換えということを大変に奨励をしている。これは、顧客の資産が銀行預金から投信に乗り換えれば、銀行にとっては自己の負債圧縮ができる。一方で、投資信託の委託会社から手数料収入も期待できるということであります。ある意味でのリスクで手数料収入が入るということでありまして、損保の代理店よりも非常にいいんじゃないかと、楽じゃないかというような批判も聞かれてきているわけでございます。  るる三点、今申し上げさしていただきましたけれども、結局、本来の銀行とは一体何なのかというところに問題は帰着するんだと思いますし、また金融機能の再生ということがテーマになってきている以上、今このいろんな変化を見ていただきましたけれども、そもそも日本の銀行の基本的な欠陥と言われていたのは審査機能に欠けているんではないか、またそれゆえにリスク見合いでリターンの良い融資活動が余りできてないんじゃないかというところに本来問題点があったんだろうと思っております。  金融庁などの非常に厳格な審査で不良債権が大変に縮小して、金融機関としての倒産を免れた銀行も数多いというふうに思うわけでありますけれども、その後、せっかくそうやったにもかかわらず、銀行経営は何か代理店業務ばかりに専念しているかのように私には映るわけでございまして、もっと銀行としての積極的な活動、すなわち新規顧客の開拓、また融資、こうしたことをやっていかなければ、何のために救済をしたのかと、銀行を救済したのか。また、銀行が健全化したその恩恵に一般の庶民やまた中小企業が浴していないんではないかというような問題意識を大変に私は持ってございまして、長々と申し上げましたけれども、これは大変に大きなテーマです。総論的ですけれども、大臣にこのいろんな数値を追いながら御所見をお伺いできればと思います。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 西田委員御指摘のとおり、良い意味でのリスクテーク、これが行われることを期待して公的資金を注入し、また銀行を支援してきたという国民の理解であったろうと思います。にもかかわりませず、まだ納得ができるだけの目利きの方々による融資基準の変化、そういったものがない。また、大手企業におきましては、更にコストの安い社債等に流れて、貸出しというものも新しいジャンルが見いだせない。金融機関にとりましては、期待を背に受けながらも切歯扼腕、なかなかうまくいかない状況であろうと思いますし、我々それを見ておりましてもいら立ちがあろうというように思っております。  そこで、金融庁としましては、中小企業に対する円滑な金融は金融機関の最も重要な役割であると認識しておりますが、他方、金融機関が金融仲介機能を十全に発揮するためにはその財務の健全性の確保も極めて重要でございます。このため、地域金融機関につきましては、地域密着型金融の一層の推進を図ることにより、中小企業の再生と地域経済の活性化に貢献することを通じて、自らの経営の健全性確保も併せて目指すこととしております。  他方、主要行等向けの監督指針におきましては、各行の経営に与えるリスク、地域経済に与える影響等に基づき債権のオフバランス化を行う必要があること、債務者の再建可能性を的確に見極め、再建可能な債務者につきましては極力再生の方向で取り組むこと、中小企業につきましては、中小企業の特性や各企業の実態等を十分に考慮し、再生可能性、再建化の見通しにつき、きめ細かく的確な判断を行うこと等の着眼点を明らかにしておりまして、これに沿った取組として、企業再生ファンドの立ち上げや地域再生ファンドへの出資等、事業再生の取組が進んでいるものと承知しております。  金融庁といたしましては、主要行、地域金融機関双方のこうした取組を通じて、地元企業の再生を含めた中小企業金融の円滑化が金融機関の経営の健全性維持と両立する形で図られていくことを期待しているところでございます。

西田実仁公明党

○西田実仁君 正にそうした細かいいろいろな施策を打ちながら、もう救済ということではなくて、やっぱり独り立ちをしていくという段階だと思いますし、まあいわゆる銀行弱者論みたいなものはもうそれは虚構であろうと思いますので、こうしたものは捨て去って本当に地元の企業に役に立つような金融機関というものに生まれ変わっていかなければ、本当に無用論みたいなものがまた出てきてしまうんじゃないかということを思いますので、是非ともお願い申し上げたいと思います。  その上で、このFRC報告の中に足利銀行に係るいろんな特別危機管理のことが書いてございまして、足利銀行の再建と中小企業の再生ということで、今日はお忙しい中、松山政務官にもお越しいただきましたので、御答弁いただければと思います。  私、地元が埼玉でございますけれども、県北地域には足利銀行をメーンとする中小企業も数多くございまして、その中で、再生支援協議会による再建計画を経てこの春に見事に立ち直った中小企業がございました。その意味では、支援協議会の機能、また足利銀行に係る特別危機管理というものが非常にうまくいったケースでございます。  しかしながら、そのケースは、ほかの、そのうまくいったケース以外にも何社か存じているわけでございますけれども、その中で浮かび上がってきた一つの問題は、やはり中小企業を再生していく際には事業価値というものをどう見極めていくのかということが大変に重要になってくる。営業キャッシュフローが黒字であったとしても、資産を厳格に査定していくと債務超過に陥ることもあり、それによって営業キャッシュフローは黒字なのにだんだん苦しくなって、やがて倒産してしまうというような中小企業も正直言ってある。  その際に、その事業価値を見極めていくことによって再生できる中小企業がしっかりと再生していく、その事業価値を見極めるには当然デューデリジェンスが必要になってくるわけであります。そうしたデューデリの費用を金融機関からはなかなか面倒見てもらえない。これを、デューデリをやらない限りは事業価値を見極められない、事業価値を見極められない限りは再生に向かっていかない。むしろ、せっかく営業キャッシュフローが黒字でも、資産査定によって債務者区分を下げられ、そして本当の意味での破綻に向かってしまうと、こういうような悪循環があるんじゃないかというふうに思うんですね。  そこで、このデューデリ費用をやはりしっかりと、支援協議会の計画策定というものをもちろん条件として、中小企業が再生するためにも、こうしたデューデリ費用に対する支援というものも場合によってはもうちょっと拡充してもいいんじゃないかと、こういうふうに思うわけでありますけれども、松山政務官、いかがでございましょうか。

松山政司自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(松山政司君) これまでに、先ほど先生言われました中小企業再生支援協議会、全国四十七都道府県に設置をいたしておりまして、中小企業の再生を支援をしてまいりました。現在、その結果、平成十五年の二月の設立以降、一万社以上の企業から相談に応じております。昨年十二月末のデータですが、そのうち千二百四十八社が再生計画の策定支援を完了して八万二千人の雇用が確保されたということで、着実に成果が上がっております。  一方で、事業再生ニーズに的確に対応するために、人材の確保や体制の整備も急務と考えておりますが、先生御指摘のデューデリ費用の拡充でございますが、今後、地域における中小企業再生が本格化することが見込まれる中で、中小企業再生支援協議会の体制強化という意味で、平成十九年度においては三億円の増となる予算措置をいたしております。約三十三億の予算でございます。  具体的には、各地の協議会活動の更なる促進を図るために全国組織を設置をいたしまして、全国組織の支援による再生支援協議会の対応能力の向上、再生支援人材の全国的なネットワークの構築などを図りつつ、この再生計画の基礎となる財務や事業のデューデリジェンスの強化を図ってまいりたいと考えております。  今後とも、再生ニーズに的確に対応するための十分な予算確保を努めますとともに、中小企業者や地域金融機関からの声もしっかりと踏まえて、この金融機関を始めとする関係者とも協力をして中小企業再生支援に取り組んでまいりたいと思います。

西田実仁公明党

○西田実仁君 私の知っているケースでは、もう四千万ぐらい掛かっているところも中小企業でありまして、なぜそんなに掛かるかというと、複数の金融機関のいろんな債権を調整しなきゃいけないわけですけれども、それぞれの金融機関からそれぞれこの財務デューデリというものを求められるわけであります。一回やってみたら、いや、これじゃ足りないってもう一回やれみたいな話になったり、そうやって時間が掛かり、費用がかさんでいくうちに営業キャッシュフローがいつの間にか黒字から赤字になってしまうと、こういうケースも実際にはございますので、是非、今御決意いただきましたけれども、更なる拡充をお願いしたいというふうに思います。  続いて、預金保険機構の財務状況ということについて、これも基本的な話でございますので、確認でございますけれども、お手元に貸借対照表と年度別収支状況、一般勘定についてでございますけれども、預金保険機構についてお配りをさしていただいております。今公表されているものでは、平成十七年度末現在の預金保険機構の財務状況でございます。  この一般勘定を見ますと、線を引かせていただいておりますけれども、負債及び資本の部のところに欠損金がございまして、繰越欠損金は二兆九千七百七十億円、当期利益は五千二百二十一億円と、差引き二兆四千五百四十九億円の繰越損失を抱えていると。  総資産は、左側、資産合計、一番下ですけれども、八千百八十九億円ということでございますので、この破綻金融機関の再生などでいかに預金保険機構の資産が毀損されてきたかということがよく分かるわけでございます。保険機構のそもそもの役割ということからしますと、保険金の支払準備である責任準備金が二兆四千五百四十九億円の赤字であるということを、言い換えればそういうことが言えるんじゃないかと思います。  また、企業経営という観点からこの数字を見直しますと、資本金は、右側にございますけれども、四億五千五百万円、そのうち政府出資金が一億五千、日本銀行出資金が一億五千、民間出資金が一億五千五百万ということで、債務超過は先ほどと数字が同じになるわけでございます。  これらの債務超過分に関しましてはどう賄っているかというと、上にございますとおり、預金保険機構の債券が二兆一千八百億円、協定銀行保証債務が三千億円ということで賄われているわけでありまして、このように巨額の超過債務、借金を抱えながら、預金保険機構何やっているかといえば、私たちのこの預金の元本保証を行っているということになるわけであります。金融機関の大型倒産があり、倒産金融機関の預金者に元本一千万円を上限として支払うにはどうするか、これだけ巨額債務、借金がありながらじゃどうするのかというと、再び預保機構の債券発行額を増やして賄うと、こういうことになるんじゃないかというように思うんですね。  では、こうした二兆円以上に上る繰損があるこの預保機構の年度別収支状況をフローで見てみましたのがもう一枚目でございまして、期間損益の赤字計上はいつから始まったのかといいますと、平成七年から始まってございます、四千八百九十四億円。そして、繰越損失は翌八年度から続いておりまして、いったん平成九年度には期間損益は黒字化しておりますけれども、それ以降、平成十四年度まで赤字が継続をしております。そして、平成十五年度から期間損益が黒字化をしておりますが、年間利益は約五千億円前後と、前後というか五千億円ちょっとですけれども、こういうふうになってございますので、こうした期間損益、過去三年五千億を超えていますので、この期間黒字が仮に続くと仮定しても、期間損益で繰損を一掃するには五年が必要になってくる。さらに、正常水準の責任準備金に立ち戻るにはまた二年ぐらい掛かるとするならば、平成二十六年度ぐらいまでこの預保機構の財務を健全に保っていく。  それは裏返せば、その元本を保証する保険機構ですから、保険の役割をするその機構の財務状況がこれだけ悪化している、倒産金融機関の預金者に支払う資金がない預金保険機構というのでは、かえって社会が不安になってしまうんじゃないかと、こういうふうに思うわけでございますけれども、大臣、いかがでございましょう。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 預金保険機構は、預金保険法等の関係法令に基づきまして各業務ごとに勘定を設けて区分経理を行っております。  財務の大宗を占めます一般勘定は、破綻金融機関に対する金銭贈与、破綻金融機関からの資産買取り等の業務を経理する勘定でございます。現在、御指摘のとおり、多額の欠損金二兆四千五百四十九億円、これ十八年三月末でございますが、抱えております。  また、一般勘定以外では早期健全化勘定や金融再生勘定等の勘定が設けられておりまして、勘定ごとに財務内容は区々でございます。  一般勘定の欠損金の解消には、金融機関から徴収する預金保険料、十七年度の実績では五千三百七十七億円でございますが、これが充てられることとなると承知しております。  また、その他の勘定におきましては、資本増強に係る株式等の処分や破綻金融機関及び存続金融機関から買い取った資産の回収が進められていると承知しております。  こうした取組を通じまして、預金保険機構の財務の健全化、ひいては国民負担の最小化が図られていくことを期待しておるところでございます。おっしゃるとおり、早く健全化してほしいという気持ちは同様でございます。

西田実仁公明党

○西田実仁君 預金者に一千万円までということで自己責任を今求めている政策を取っているわけであります。しかし、そういう政策を取りながら、一方でそれを保証する機構が、預保機構が過去の資産毀損を自力で回復できないというのであると、自己責任ということの代償である最低限の保証機関としての信頼感というものは失われてしまうんじゃないかということを大変危惧しておりますので、今大臣の御答弁をいただきましたけれども、できる限り早いこの財務の健全化ということに是非とも尽力をしていただきたいというふうに思いまして、私の質問は終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 大門でございます。  破綻報告については足利銀行問題をフォローしてきましたけども、既にもう何回も取り上げておりますので、今日ももう議論がありましたので、とにかく地元の中小企業、経済活性化のために、受皿問題も含めて、金融庁、御尽力をいただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。  この間、大問題になっています生命保険の不払問題について質問をしたいと思います。  ちょうど二年前になりますか、四月だったと思いますが、この委員会で明治安田生命について、当時は伊藤大臣でございましたと思いますが、取り上げました。そして、そのときにほかの生保も不払の可能性があるということを御指摘して、調査に入っていただきたいということを申し上げて、その後、金融庁努力されて、不払問題だけではなくて今回の大規模な、支払漏れという言い方もどうなのかとありますが、とにかく顧客にとっては不払というものを摘発されたということで、金融庁の御努力には敬意を表したいと思っているところでございます。大変毅然とした対応をされていると思います。  ただ、この根底にあるのが、明治安田からやってきまして、やり口としてはいろいろあるんですけども、根底にあるものはやっぱり、何といいますかね、利用者、顧客不在のもうけ主義といいますか、そういうものが根底にあるので次々といろんなことが起こるんではないかというふうに思っているところです。そういう点で、不払問題そのものよりも経営構造、業界の体質そのものについて今日は質問したいと思います。  お手元に「大手生保八社の二〇〇六年度上半期の業績」というものをお配りをいたしました。いわゆる三利源というのがこの間公開されるようになりまして、それを数字として入れてございます。  三利源、もう御存じの方いらっしゃると思いますが、簡潔に申し上げますと、危険差益というのは想定していた死亡率と実際の死亡率の差と、それで予定した保険金と実際の保険金支払額との差が生んだ利益ということでございます。利差益というのは、予定利率と実際の運用利回りとの差になります。費差益というのはコスト、事業上の差益ということでございます。  問題はこの危険差益、死差益という言い方を従来しておりますけども、この部分ですが、異常にここが大きくなって、利差益、つまりマイナスになっていますから逆ざやですね、逆ざやの損をこの死差益が埋めているという構造になっております。異常な姿だと私は思いますけども、金融庁として、なぜこの危険差益がこれだけ膨らんでいるというふうに把握されているのか、この原因は何があるのか、どうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 御指摘いただきましたように、生命保険会社におきまして一般的に死差益が利差損を補っているという、こういう構図になっているのは現状、事実であると思います。  これが正常な姿かどうかについては御議論のあるところであろうかと思いますが、保険会社が財務の健全性を維持しながら保険金の確実な支払を行っていくということ、契約を履行していくこと、これはトータルとして採算が取れているということも重要であろうかと思います。したがいまして、死差益が利差益を補っているという現状も、財務の健全性、保険会社としての財務の健全性を維持し、確実な保険金の支払を行うと、この根本に照らした場合に一定の役割も担っているかなという気もするわけでございます。  また、そもそも死差損益でございますけれども、これは御指摘いただきましたように実際の死亡率と予定死亡率との乖離によって生じるわけでございますが、予定死亡率は、御案内のとおり保険数理に基づいて一定の安全率を見込んで算出されているということでございますので、ある程度の死差益が生じるということは元々不自然なことではないのではないかというふうに思っております。  なお、死差益、利差損、費差益を合わせまして保険会社全体として剰余金が生じていれば、契約者配当といった形で契約者に還元される仕組みになっているということも委員御案内のとおりでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 そのある程度の死差益、当然なんですけれども、ちょっともうある程度を超えているというふうに見られるんじゃないかと思います。朝日生命なんか異常ですよね。利ざやの損を死差益で埋めて利益の二七四%になっていると。これはもう異常な姿で、ほかのところも異常でございます。医療保険で言えば、死差益というよりも危険差益という言い方の方に該当すると思いますけれども、いわゆる第三分野、この間問題になっております医療の部分ですが、これがこの危険差益を膨らませる原因の一つになったと私は思っておりますが、その点の認識はいかがでしょうか。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 一般的にはこの死差益あるいは危険差益というのは様々な要因で決まってくる面もございますけれども、やはり大きいのは死亡率について乖離が大きかったということであろうかと思います。したがいまして、医療保険のようなところでこれが大きくなる方向で貢献しているということについてはちょっと確認できておりませんが、一つの見方といたしましては、例えばこの乖離が大きくなって死亡率が下がるということの場合には、例えば医療保険の場合ですと保証期間が長くなるというふうに作用いたしますので、むしろこの危険差益というのは小さくなるような方向に働くと、そういう面もあるかと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 それはならないですよ。今回、各生保が保険料を引き下げていますけれども、それを見てもそういうふうにはなりません。  私はこれ大きな影響とは言いませんが、この間個人の保険契約の全体の契約数は横ばいですよね。その中で医療保険、第三分野が増えております。もう一つは、医療保険の部分というのは予定した入院給付と実際の差額ですから、これいわゆる予定死亡率とか何か客観的なデータがないものですから、各社がそれぞれ自分でリスクマージンをやると。だから多めに、新しく始めたところはそれを多めに想定したりすると。もう一つは、今回これだけの不払が起きたのはこの部分が多いわけですから、当然この部分が膨らんでいるんではないかと思います。大きな影響を与えているんではないかというふうに、それを是非認識してほしいなというふうに思います。  いずれにせよ、この三利源、死差益が膨らんでいる実態というのは金融庁としては検査のときに把握されていたというふうに当然思います。そうすると、今までは公表されていなかったわけですね、これね。明治安田生命の事件以来公表するようになったわけですけど、各社も。金融庁としては公表される前からこの危険差益が膨らんでいるのは恐らく検査のときに当然御存じだったと思います。そうすると、先ほど佐藤さん言われたとおり、配当に回すとか、責任準備金に回すとか、あるいは保険料も金融庁が認可するわけですから、下げるべきではないかとか、こういう指導があってしかるべきだったというふうに思うんですが、いかがですか。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 保険料の認可についてのお尋ねでございますけれども、金融庁におきましては、保険会社各社からの申請を受けて保険料の算出方法を保険業法上の審査基準に基づいて審査し認可を行っているということでございます。  保険業法上の審査基準といたしましては、保険数理に基づき保険料が合理的かつ妥当なものとなっているかどうか、あるいは不当に顧客に対して差別的な取扱いになっていないかどうか、こういったものが主要なチェック項目となっているわけでございます。  そこで、標準生命表を踏まえた予定死亡率を用いているという保険商品につきましては、死差益の発生原因となる死亡率等を合理的に見積もっているというふうに認められるために、死差益の発生状況といったものがこの保険商品の認可の過程でチェックする項目にはなっていないということでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 今おっしゃったその標準生命表に関していえば、この死差益を膨らませた原因の大きなもう一つの理由が標準生命表の問題だというふうに思います。この点は金融庁もきちっと指導すべきじゃなかったかなという点があるわけですけれども、その点をお話ししたいと思いますけれども。  これが標準生命表の改定されて出たやつですけれども、これは予定死亡率の、各社が責任準備金とかあるいは保険料の物差しにする予定死亡率の一つの基準になるものでございます。これは寿命と死亡率の推計が載っているやつでございますけれども、これは日本アクチュアリー会で公表して、金融庁が検証するという仕組みになっております。  昔からこの生命表というのはほぼ五年ごとに改定されてまいりました。しかし、どういうわけか九六年から十年間改定がされませんでした。その間も平均寿命は延びておりまして、例えば男性ですと一・五歳、女性が二歳、この十年間で延びております。これは標準死亡率全体でいくと、一二%死亡率が男性の場合低下した、女性だと一八%低下したというふうに換算されます。したがって、それに基づいて保険料が下げられてしかるべきだったわけでございますけれども、やっと十一年ぶりにこれが改定されて、この四月から各社が値下げをするというふうになっております。  もし五年前に、過去ずっと五年ごとに改定していたわけですから、五年前に改定されていれば保険料をもっと早く下げることができたはずだというふうに思いますが、なぜ十年間もこれが改定されなかったのか。金融庁は毎年この報告そのものは受けておられたと思いますが、なぜ十年間も改定されなかったんでしょうか。

佐藤隆文金融庁監督局長

○政府参考人(佐藤隆文君) 標準生命表の改定についてでございますけれども、予定死亡率、御案内のとおり、保険業法第百二十二条の二に規定された指定法人である日本アクチュアリー会が作成することになっておりまして、当局がこれを検証すると、こういう制度になっておるわけでございます。  具体的には、日本アクチュアリー会が各生保会社における毎年の経験死亡率、実際の死亡率の動向等に基づいて予定死亡率の見直しの必要性について審議を行い、その結果を当局に報告すると、こういう流れになっております。  これを受けまして、当局といたしましては、日本アクチュアリー会からの報告内容を毎年確認しているわけでございますが、平成十七年度までは生保標準生命表一九一六と経験死亡率の乖離幅が比較的小さかったために改定は必要ないというふうに判断されてきたわけでございます。他方、平成十八年度におきましては、この生保標準生命表一九一六との、あっ、ごめんなさい、一九九六と経験死亡率の乖離幅が大きくなったということで、当局及び日本アクチュアリー会において改定を要するというふうに判断をしたものでございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 途中は余り変わらなかったから、その後変わったからというのは成り立たないと、この数字を見てもらえれば思うんですね。  このアクチュアリー会というのは、二枚目の資料に付けてありますけれども、どういう構成かというと、要するに生保の団体でやっているんですよ。自分たちで改定するかどうか決めているわけですよね。つまり、改定しなければ死亡率を変える必要はありませんから、高い保険料のままいただけるという関係になっているわけです。したがって、この死差益がこれだけ膨らんできたというのは、この改定を行わない、死亡率の改定を行わない。死亡推定率下がっているわけですけれども、高いままの保険料で取れるわけですね、改定しなければですね。それ、お手盛りなんですよね。そういう仕組みでこの死差益がここまで膨らんでいると。これはもう、冒頭申し上げましたけど、不払は具体的な、まあ事件的なものですけれども、業界の体質そのものが、こういう自らお手盛りで改定をしないという中で、それを続けて死差益をこれだけ膨らませて利益を膨らませるということになっているわけでございます。  私は、この業界全体の経営の体質といいますか、こういう経営の方向といいますか、なおかつ金融庁がこういう指定団体に、身内の指定団体に任せていると。この辺はもうメスを入れるべきときに来ているんじゃないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) 御指摘のアクチュアリー会についてのお話につきましては、今後また検討も必要かもしれません。また、生保全体としての経営体質、こうしたものは、不払事実につきまして我々も懸念を覚えているところでございます。  そういった点含めて、今後議論を重ねていきたいと思っております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 今も大臣の御答弁いただきましたように、業界の体質そのものにメスを入れるような金融庁の指導監督をお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

家西悟民主党・新緑風会

○委員長(家西悟君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗