国土交通委員会 第5号
- 発言数
- 165 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/03/27
会議録
○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、亀井郁夫君が委員を辞任され、その補欠として後藤博子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、東京大学先端科学技術研究センター教授大西隆君、川口市長岡村幸四郎君及び株式会社計画工房主宰村上美奈子君、以上三名の参考人に御出席をいただき、御意見を聴取し、質疑を行います。 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。 おはようございます。今日は、先生方には大変お忙しい中、参考人としてお願いを申し上げましたところ、快くお引き受けをいただきまして、大変お忙しい時間にもかかわらず、こうしてお越しをいただきましたこと、まずお礼を申し上げたいと思います。 どうか、忌憚のない御意見を賜りまして、私どももこの法案の参考にさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、本日の議事の進め方について申し上げます。 まず、大西参考人、岡村参考人、村上参考人の順序でお一人十五分ずつ御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人の方々の御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず大西参考人にお願いいたします。大西参考人。
○参考人(大西隆君) 御紹介いただきました東京大学先端科学技術研究センターに勤務しております大西といいます。どうぞよろしくお願いいたします。御指示でございますので、着席のまま発言させていただきます。 当委員会には、今日のテーマである都市再生について非常にお詳しい専門の方がたくさん委員としていらっしゃっておりますので、私がこれから述べることがどれぐらい参考になるか心もとないところもございますけれども、せっかくの機会を与えていただきましたので、皆さんの審議の参考に供するため、意見を述べさせていただきたいと思います。 お手元にパワーポイントのプリントアウトしたA4の横使いの資料が九枚物がございます。ちょっとうっかりしましてページを振るのを忘れておりました。委員の皆さんに、大変恐縮ですが、最初のページを一として、話を聞きながら適宜番号を振っていただきますと参照しやすいかと思います。 それで、一枚目は表紙でありますので、一枚めくっていただきまして、これが二ページ目ということにさせていただきます。 初めに、私が考える現代における都市再生というのがどういう環境の下で行われようとしているのか、行われてきたのかということについて、やや一般論でございますが述べた上で、都市再生の今日の課題に触れて、最後に今回の都市再生の一部改正について意見を述べさせていただきたいというふうに思います。 私は、人口減少時代を迎える都市再生、都市再生という言葉はかなり広く使われておりますので、いわゆるまちづくりとか都市づくりということとほぼ同義にも使われているというふうに私は広くとらえております。そうしたまちづくりというのが、御承知の人口減少、私はこれを逆都市化というふうに呼んでおります。都市が都市化をして大きくなっていくわけではなくて、むしろ小さくなっていく、そういう時代に入ったという時代認識の下でとらえております。 右側の上にグラフがあります。これは一九六〇年から四十五年間の日本の都市の動きを総括的にとらえたものでありますが、人口集中地区、DIDという国勢調査の統計がございます。 一番上に急速に立ち上がってきているグラフは、そのDID、人口集中地区の面積が全国でどういうふうに拡大してきたかという指数であります。一九六〇年を一〇〇としておりますが、非常に急速に立ち上がってきていると。次のやや濃い線がそこに住む人口の推移のグラフであります。一番下の白っぽい線が人口密度、つまり真ん中のグラフを一番上のグラフで割った値、これが人口密度ということになりますが、そのグラフであります。一九八〇年ぐらいにかけて面積の拡大が著しくて、都市の人口密度が低下してきたと、それから最近では、人口あるいは面積ともに頭打ちになって、いわゆる都市の成熟化というのが全国的に確認できるというわけであります。 その下に表がありますが、これは一九九五年から二〇〇五年の十年間について都道府県別にそのDIDの変化を整理してみたものでありますが、ちょっと分かりにくいんですが、左の上の四角に都市化とありますが、これは、都市の人口、DIDの人口もDIDの面積も広がっている、まだ都市化の旺盛なそういう都市の多い都道府県ということになります。 その下は、都市の人口は増えているけれども、面積はもう大体目一杯であるということで、むしろ人口密度が高くなっている、いわゆるコンパクト化の様相を呈している都道府県、いわゆる大都市圏に多いということであります。 右側が、それに対して右の上は、都市の面積は拡大しているけれども、人口がそれに応じて付いていっておらずに、都市の人口密度、DIDの人口密度が減少している都道府県、これは拡散しているというふうに私は表現いたしております。 右の下が、都市のDIDの面積も人口も減少傾向にあるということで、都市がやや厳しい言い方ですが衰退しているという、そういうふうに日本の都道府県を分類してみますと、特徴的な県、都道府県だけを挙げたものがこの表でありますけれども、おおむね大都市はコンパクト化し、大都市周辺でまだ都市化の勢いが続いている県があり、それに対して、地方圏では拡散傾向あるいは衰退傾向の都市が多いということが最近の特徴として言えると。まあ、ある意味で二極分化しているということが言えると思います。 そういうことを踏まえると、左側の記述に戻りますが、都市のこれからの政策というのは、都市空間の量的拡張より、むしろ全国的には質的改善が重要であるということが言えると思います。しかし、今見たように、二極化しているという様相もありますので、中心市街地の活性化等、地方の都市においては都市空間の再編ということが課題になっていると。一方で大都市では、都市の再生プロジェクトを展開する、あるいは密集市街地の改善ということで、都市空間の機能向上あるいは環境改善ということがテーマになるということで、地方都市を考える場合と大都市を考える場合でややスタンスの違う視点が必要ではないかということであります。 総じて、どんなことがこれから、あるいはごく最近都市の中で行われて、あるいはこれから行われていくべきかということをかいま見るために、三枚ほど写真を添えてございます。三ページから五ページまでということであります。 三ページで申し上げたいことは、これから都市が人口減少の時代を迎える中で、日本の都市で不足しているオープンスペースをいかに確保していくかということがテーマになるのではないかと。 左の上の写真は、都下国立市の写真でございますが、生産緑地が残ったり、あるいは河岸段丘の斜面緑地が残っていると。従来であれば、特に生産緑地については宅地候補地という見方を多くされていたわけでありますが、今日ではむしろ貴重なオープンスペースとして保存の対象になっていると。 あるいは、右の上の写真、左の下の写真は、住宅地開発においてかなりふんだんにオープンスペースを取っている例であります。右はアメリカの例でありますが、左の下は埼玉県の越谷で進行しているニュータウンの例でございます。ちょっと写真ではっきりしませんけれども、越谷の左の下の例では真ん中のところが水面でありまして、ニュータウン開発の中にかなりたっぷりと水面、水辺を取って、これを中心とした住宅地開発を行っていると。 右の下の写真は、東京湾の千葉、市川地先の三番瀬の写真であります。ちょうど見えている潮干狩りをしている場面の場所というのは埋立て計画があったところでありますが、これが埋立てが中止になって保全されようとしているというわけでございます。 次のページはドイツの写真でありまして、ちょうど上の段二枚と下の段二枚が対になっております。左側の写真が右のように改善されたということで、東ドイツでは人口が減るということで建物を除却してオープンスペースにするというようなある意味での都市の再生が行われてきているというわけであります。 次のページは韓国ソウルの例で、清渓川というソウル市内を流れる河川を回復するために高架道路を撤去したということで、左の上の高架道路がある昔の写真から、右の下のような川面が外から眺められる状態に変わったというように、もちろん後で触れますように近代的なビルで新しい都市空間を物理的に造るという再生もあれば、今のようにオープンスペースを回復するという観点からの再生も大都市でも行われてきて、都市でも行われてきているということも確認しておく必要があるのではないかと思います。 次のページ、六ページ目ということになりますが、少し今日の主題に近づいてまいりますと、都市再生特別措置法についての改正が当委員会の議論であるというふうに承知しておりますが、都市再生特別措置法の意義と課題は何かということであります。 右の上には、一九九四年から日本国の総理大臣が国会での演説の中で都市をどういうふうに扱ってきたかというのを整理したグラフでありまして、これから見ると、小泉内閣のときに非常に都市政策が活発に展開されたということが言えるのではないかというふうに思っております。そのキーワードは都市再生でございましたが、都市再生という言葉自体はその前の時代から使われてきて、かなり幅の広い内容を持っているというふうに認識しております。しかし、近年では規制緩和型の都市再生が行われてきたと。特に、容積率等を緩和することによって民間の事業が活発に展開されるということが都市再生の一つのねらいになってきたのではないかというふうに思います。 ちょっと七ページをごらんいただきますと、そうした成果として、例えば今月三十日にオープンする六本木のミッドタウンとか、あるいは地方都市でも、高松の丸亀商店街とか、こうした再開発が展開されてきたということであります。これ自体、いろいろな手法を使って行われた結果、七ページの左の下にありますように、単に都市空間が更新されるというだけではなくて、新しい価値、芸術文化施設の集積とか、安心、安全の地域活動とか、あるいは省エネ、緑化といった、そうした新しい価値が創出されたという効果を生んだというふうに思っております。 ちょっと六ページに戻っていただきますと、前のページの下のところに、しかし、大都市では成果を上げたわけですが、地方都市では規制緩和だけでは十分な効果が見込めないということも明らかになってきたんではないかと。表の二のところでこれまで都市再生政策がどういうふうに行われてきたか、実績をまとめておりますが、やはり実例が大都市に多いというのは否めないということでございます。 そこで、二つ飛びまして、後ろから二枚目、八ページということになりますが、これから特に我々日本として重視していく必要があるのが地方都市における都市再生ではないかということであります。 都市再生の中でモデル調査というのがあって、地方都市でも多くのアイデアが出されておりますが、しかし地方都市の再生には規制緩和型の政策だけではなかなか民間投資を誘導できないというのも明らかになったところでありまして、規制緩和と官民協力を行いつつ、さらに効果的な公共投資をすることによって民間の投資を誘発する、誘導するという政策が不可欠ではないかというふうに考えています。最小限の公共投資でいかに民間の投資を誘うかということが政策のキーポイントになるんではないかというふうに考えるわけです。 最後のページに行っていただきますと、私は、こういう観点から都市再生特別措置法の一部改正案を拝見したときに、この中で地方都市、特に地方都市を対象とした、注目した民間都市再生事業を延長して活発化させようとか、あるいは地域振興の担い手に対する支援を充実させようとかいう政策は時宜にかなった非常に重要な政策ではないかということで、この改正が正に必要な改正ではないかというふうに考えるわけでございます。 また、大都市では、特にこの中で密集市街地の改善促進に着目して種々の新しい方策を盛り込んでありますが、密集市街地の改善は大都市の中にあって喫緊の課題だというふうに考えますので、是非この点も改正を行って密集市街地の改善を促進していくべきだと。あわせて、柔軟な道路管理制度ということで、安全な歩行空間あるいはにぎわいのある道路を創出するということも盛り込まれております。これも全国に適用できる非常に有用な制度ではないかというふうに思います。 以上、意見を述べさせていただきました。 どうもありがとうございます。
○委員長(大江康弘君) ありがとうございました。 次に、岡村参考人にお願いいたします。岡村参考人。
○参考人(岡村幸四郎君) 皆さんおはようございます。埼玉県川口市長の岡村幸四郎です。どうぞよろしくお願いいたします。 今日はお手元に、この資料一から五までの資料と、それから「川口駅周辺のまちづくり」というパンフレット、この二つを配付させていただきましたので、御参考にごらんいただければ有り難いというふうに思います。 私ども川口市におきましては、今般の法改正がなされます都市再生特別措置法等に関する事項といたしまして、このお手元の資料の二にありますとおり、これちょっと分かりにくい図面ではありますが、青の帯の都市再生緊急整備地域の指定、そして緑の帯のまちづくり交付金を活用した事業地域、そして、まだ事業化には至っておりませんが、赤い帯の重点密集市街地が存在すること等がありますので、こうしたまちづくりに直接携わる地方自治体の現場という立場からお話をさせていただきたいと、このように存じます。 初めに、この資料一、意見メモの一と二、本市と本市のまちづくりにつきまして若干御説明をさせていただきたいと存じます。 私ども川口市は、この地図、これもちょっと分かりづらいですが、埼玉県の最南部に位置しておりまして、荒川を挟んで東京都北区と隣接したところにあります。いわゆる首都圏二十キロ圏内に位置しておりまして、東京駅まではJR京浜東北線一本で三十分の距離であります。面積的には約五十五・七十五平方キロ、人口は昨年十月に五十万人を超えまして、埼玉県では政令市であるさいたま市に次ぐ県下第二位ということになります。合併はしておりません。 そして、川口といえば皆さん御案内のことと思いますが、昭和三十七年にあの吉永小百合さんが主演した映画「キューポラのある街」の舞台となりましたが、その映画にも象徴されておりますように、本市は古くから、江戸、東京の大消費地の至近という好立地を生かして、鋳物工業、機械工業を中心に植木、織物、釣りざお等の産業とともに飛躍的な発展を遂げてきた町であります。 しかし、その反面、東京に隣接しておりますことから、昭和三十年代には十三万人であった人口が二十年後の昭和五十年には三十四万人と急増したことに見られるように、急激な都市化現象と、産業構造の変化の影響によりまして鋳物工業が次第に衰退し、その工場の跡地にマンションが次々と建設されるなど、正にこの住工商の混在が一段と激しさを増したために、土地利用の合理的再編、高度化を図り、都市機能を充実する必要性が非常に高まったところであります。 そして、そのような中で、この二にありますとおり、昭和五十四年に、私ども川口駅の西口の駅前にありました国の公害資源研究所というのがあるんですが、これがつくばに移転することになりましたのをきっかけといたしまして、昭和五十八年に川口駅周辺市街地整備構想を策定、公表し、今日に至るまでの本市の顔とも言うべき川口駅周辺の新たなまちづくりを本格的にスタートをさせたところであります。 そして、この構想を基に、事業手法として、そこにも記載のとおり、市街地再開発事業、住宅市街地総合整備事業、優良建築物等整備事業等々の国庫補助事業を最大限かつ機動的に活用した結果、特に建築物整備に関しましては、本年度末にはおおむね計画されたすべての事業が完了するという運びになり、二十数年前にスタートした川口駅周辺のまちづくりが今ようやく完成するということになるわけであります。後ほどこのパンフレットをごらんいただければ有り難いというふうに思います。 振り返りますと、この二十年の間にこれらの事業だけで合計三十地区、総事業費約二千二百億円もの事業を実施してまいりました。特に、最近この五年間で総事業費の四割強の事業を集中的に実施した結果、今、正に川口の顔づくりが一応の終結を迎えるに至ったところであります。是非皆さんも一度川口駅前をごらんいただければ有り難いなというふうに思っております。 そして次に、資料一の三、いよいよ本題でありますが、こうした中で、平成十四年九月に、これも川口の顔でありましたサッポロビール埼玉工場が閉鎖されるとの発表がありました。 大正十二年以来、約八十年にわたって市民に親しまれてきたビール工場だけに、川口からまた産業の灯が消えるのかと、そのときは大変ショックを受けました。しかし、考えてみれば、この資料三にもありますとおり、駅から七、八分のところに巨大な空間ができるわけでありまして、これは正に地域資源でありますので、この面積約十二ヘクタールをどうやって開発するかによって随分川口の町の将来が変わってくると考え、サッポロビールさんには、地域の活性化そして地域経済に貢献でき得るような開発を是非やってほしいと、そのようなお願いをいたしました。 そうしたところ、当時はまだ都市基盤整備公団でありましたが、サッポロビールさんが都市再生機構にコーディネート役を依頼されたということで、私どもは、この都市再生機構とは川口駅西口の再開発などで前からいろいろとお付き合いがありましたので、私どもの町の状況もよく承知をしていただいておりますし、まちづくりにノウハウを持つ公的機関がしっかりかかわっていただくということで、利益第一主義というふうになりがちな通常の民間開発とは異なり、安心した記憶があります。 本市といたしましても、この地域資源を有効に生かすために基本構想の策定段階から積極的に参画をし、平成十五年十月には都市再生機構とサッポロビール、そして本市がそれぞれの役割分担をしながら協力するという覚書を結びまして、関係者協議会を設置し、綿密な連絡調整と円滑な事業推進を図ることになりました。 そして、平成十六年五月には、この資料三の赤枠の部分になりますが、この赤枠の部分ですね、駅前再開発等の事業地区を含む約六十八ヘクタールが都市再生緊急整備地域の指定を受けたところであります。この指定は、主にこのサッポロビール埼玉工場跡地の再開発をターゲットとしてなされたものであります。 その後、この協議会の場などを通じ、本市として必要な意見、要望をしっかりと言わせていただきながら事業が進められた結果、約三・八ヘクタールの大規模なショッピングセンター、九百九十二戸の住宅、スポーツクラブ、レストランとともに、緑豊かで町歩きが楽しい都市空間を実現する約一・三ヘクタールの公園が整備された新たな町が平成十四年四月に誕生したところであります。これがリボンシティであります。このリボンシティのリボンは、サッポロビールさんのあのリボンシトロンという商品名と、それから正にリボーンですね、リボーン、生まれ変わる、再生、この二つの意味を込めてリボンシティと命名をしておりますが、この資料四をごらんいただければ有り難いと思いますが、正に同じアングルでありますけれども、サッポロビール埼玉工場の絵とリボンシティ、現在とで正にこのように町が生まれ変わったということ、よく分かると思います。資料五はこの上空写真であります。ちょっとアングルが九十度ぐらい違いますが、このように生まれ変わったということを御理解いただければ有り難いなというふうに思います。 そして、この事業は平成十四年九月の工場閉鎖からわずか三年半で完了いたしました。一方、駅前再開発の場合には、非常に対照的でありますが、実に二十一年余りもの歳月を経て完成に至っているということであります。もちろん、複数の地権者のある土地と大規模工場跡地という違いや、事業手法等、失礼、新たな平成十八年四月に誕生したということです、ごめんなさい。 で、この三年半と二十一年というようなことでありますが、複数の地権者のある土地と大規模工場跡地という違いや、事業手法等による違いが大変大きいということはありますが、しかし、これだけの短期間に民間活力を生かしながら一つの町が生まれ変わったということは、正に都市再生緊急整備地域の指定による効果というべきものであると、これらの再開発に直接携わってまいりました地元の市長の実感として、私は大変高く評価をしたいというふうに思っております。併せて都市再生機構のコーディネート効果も大きく、時間的な短さだけではなく、内容的にも、サッポロビールを始めとする地権者の意向はもとより、私ども川口市の意見、要望もしっかり踏まえた大変良いまちづくりを進めていただけたものと考えております。 今般の法改正におきましては、民間都市再生事業計画の認定申請期限の延長が盛り込まれておりますが、このリボンシティにおきましても、平成十七年三月に関係民間事業者が認定を受けておりまして、このような制度による特例も十分に生かしながら円滑な事業推進が図られたと考えておりますので、今後の全国における都市再生に関する事業の推進上、重要な法改正と考えているところであります。 次に、資料一の四、まちづくり交付金について申し上げます。 本市には、現在、まちづくり交付金の事業地区が二地区あります。一つは青木・並木という地区で、公営住宅の建て替え事業を中心に、子育て環境の改善、コミュニティー道路の整備、駅周辺の路上環境整備により安心、安全なまちづくりを行い、町中居住の促進を図ることとしております。また、もう一つは戸塚南部という地区で、川口市の郊外エリアにおける土地区画整理事業を中心として公園や調節池の整備を行い、市北部の市街地のにぎわいを再生するとともに、文化財を基に地域交流を深め、緑豊かで安心して快適に暮らせるまちづくりを行う地区であります。 区画整理事業はまちづくりの一手法ではありますが、実際のまちづくりでは一つの事業だけ行えばそれで済むというものではなく、周辺地区を含め、やはりいろいろな事業を行う必要があります。そういう意味で、これまで単独費で実施せざるを得なかった事業を、提案事業として補助メニューに含めることができるまちづくりに対してパッケージで支援いただけるという点で、このまちづくり交付金制度は地元自治体にとりましては自由度が高く、大変使い勝手のいい制度と評価をしているところであります。 そして、最後になりますが、密集市街地整備法の関係について申し上げます。 本市には重点密集市街地が二地区あります。この二地区は、都心に三十分前後という利便性から、昭和三十年代の人口増加によりまして都市基盤の未整備なままスプロール的に市街地化が進んだ結果、おおむね八〇%以上が木造住宅の密集市街地が形成された経過があり、本市といたしましては、従来から区画整理事業の実施により重点密集市街地の解消を図っていくこととしておりました。しかしながら、高密な密集市街地であることなどに起因して様々な課題を抱えている状況にあり、なかなか事業化に至らないのが現状であります。 この二地区で面積約五十四ヘクタールあるわけでありまして、元々このような広いエリアを一気に改善することは正に不可能に近いわけでありまして、合意形成ができた地区から事業化して、小さな地区を積み重ねることによって段階的に整備を進めていくことが今回の改正で可能となるようでありますので、今後の本市の重点密集市街地の整備におきましても有効と考えられ、今回の制度改正による効果に大いに期待をしているところであります。 また、今回の法改正におきましても、地方公共団体の要請によりまして、都市再生機構が受皿住宅を整備するというものがありますが、都市再生機構の持つノウハウを活用することは、私はこれまでの経験からも大変重要と考えておりますので、今後における都市再生機構の積極的な事業参画や様々な面での技術提供を期待する次第であります。 以上で私の意見を終わりにいたします。ありがとうございました。
○委員長(大江康弘君) ありがとうございました。 次に、村上参考人にお願いいたします。村上参考人。
○参考人(村上美奈子君) それでは、計画工房を主宰しております村上美奈子と申します。 私は、ちょっと肩書からしてもなかなか分かりにくい人物像だと思いますが、日本建築士会連合会が言っておりますまちづくり専攻建築士というか、イギリス流に言うとコミュニティーアーキテクトという言葉がございますが、地域に入り込んで建築や地域計画を作っているという職業でございます。 最初に提出しております三枚紙の説明で、これでやっていきたいと思いますが、二枚目のところの最後の部分に、これまで三十年間にわたり私がやってきました仕事のプロジェクト名を御紹介しつつ、経験の中から今回の密集法の改正に対する希望等を述べてみたいと思っております。 二ページ目の最後の部分をまず見ていただきますと、最初に出ております、現在までかかわった密集市街地の住宅というところの最後の五行でございます。 杉並区蚕糸試験場跡地周辺まちづくりというのは、これは筑波学園に移転いたしました町を防災公園とし、周辺を防火地域にして密集を掛けたまちづくりでございまして、この二つは、昭和五十八年当時、都内では一番最初に地区計画を掛けたところでございまして、密集事業と不燃化促進事業とを併せた事業展開をいたしました。 その次に、新宿区の若葉町というところ、これは四谷の東宮御所の近くの場所でございますが、江戸時代から続いておりまして、当時は鮫洲橋とかそういう呼び名で知られておりますが、そこでは平成六年に再開発地区計画というのを既成市街地で日影規制の緩和等をやりながら小規模連鎖型のまちづくり計画を確立いたしました。 これは、一番最後のページに少し写真が載っておりますが、ちょっと見ていただいても分かると思うんですが、これまでの道路が全くないような、昔の長屋の連続だったところですが、そこに南北軸に二棟の建物を小規模連鎖型しながら建てていくというもので、これは住民参加でつくったものでございまして、これを都市計画決定したのが阪神・淡路大震災前の平成六年でございまして、それ以後、町並み誘導型地区計画という緩和型の地区計画がこれを機会に作っていただくようになりました。この再開発地区計画というのは、現在では地区計画の中に統合されておりまして、旧再開発地区計画を使っております。 現在では、世田谷区の上馬野沢三軒茶屋地区で地区計画を作りつつあったり、それから墨田区の京島地区で、これは密集市街地としては大変有名なものでございますが、都市再生のモデル調査を行いながら、本年、先般報告書を完成したばかりでございますが、密集市街地における協調的な耐震・室内安全化モデルの検討というのを行いました。これは、個々の建物の耐震化はなかなか進みませんので、面的に取り組んで簡易耐火をしつつ、それで命の安全とかそれから周辺道路の閉塞を防いでいくという、道路が機能しなくなったら都市火災になっていきますので、そういったことに取り組む、完全な耐火でなくてまちづくりとしての協調的な耐震、耐火という試みがどのぐらい効果があるかというのを試みて、先般終了したところでございます。 こういったところを通して御意見を申し上げたいと思います。 最初に戻っていただければと思います。 事業がスタートいたしました三十年前の杉並区で取り組みましたころは、密集の整備というのは、修復型まちづくりという言葉を誕生させたように居住者の居住改善という色が濃かったと思います。町の部分を修復することで全体の町の質、機能等を上げることを目的としました。しかし、木造賃貸住宅をターゲットとしていたがゆえに、採算が合わないとか敷地規模が小さいなど、耐火建築への建て替えは進まないということで事業が進まないような状況があったと思います。これは規模や工事費、あるいは償却年数といったことで採算に合わなかったと思います。固定資産税等も影響していたと思います。 しかし、先ほど申し上げた杉並区の事例で、個人住宅の建て替えに不燃化促進事業の助成金を出して、区画街路、道路の部分は密集事業を使って道路確保をしていくという合わせ技をしたところではかなり効果が上がりまして、十年で不燃化促進事業の助成金を終了、十五年で密集事業を終了して、事業入った当初はほとんどが消防活動困難区域で、それから不燃化率も六%しかなかったんですが、ただいまでは、不燃領域率という計算の仕方になっておりますが、それも四〇%を超え、やや五〇%近い数字になっておりますし、区画街路三本も六五%以上の拡幅を完了しております。こういった個人住宅への助成というところがかなりキーポイントになっているのではないかという感想を持っております。 それから、現在では成果が上がらないということで、次の二番目の丸ですが、次第に面整備や道路事業が重視されてきたというのが今日の密集事業の方向ではないかと思います。 つまり、居住者の更新ということですね。更新事業というか建て替え事業というか、居住事業を念頭に入れた事業ではなくて、ディベロッパーの面開発事業になっていったと思います。かなり種地のあったりするようなやりやすいところで事業化していっていると思います。都市再生の観点からいうと、それは経済上も優れているのかもしれませんが、地域の居住者の居住継続とか生活実態という点ではかなり問題があるということで、地域性とか地域力の欠ける町になりつつあるという問題点があるように思います。 今日、高齢化社会、それから子供の地域での教育などの問題解決には地域力が非常に大事だと、地域力を高めることが効果的ということがあちらこちらで言えていたり、例えばNHKのテレビ見ても「ご近所の底力」などという番組がございますが、そういった中、逆に密集事業は、今日、地域力がだんだんダウンしていくところに更にダメージを与えているのではないかという印象を持ちます。といいますのは、面開発をしますと全く居住者が変わってしまいまして、元々住んでいた方はなかなか高い家賃、固定資産税を払ってそこに住み続けることができないということなので、地域の文化が壊れていくようなところがございます。 まちづくりとそれから面整備とは担い手が違うということで、私の仕事の領域のお話をしますと、まちづくりコンサルタントとディベロッパーの違いは、阪神・淡路大震災でもこれは非常に如実に出た傾向でございますが、まちづくりコンサルタントとかコミュニティーアーキテクトといった立場には公的な地位がないもんですから、なかなか報酬に結び付く仕事ができません。後者の方の面整備の方は、再開発ということで法的に担保された事業でございますので、きちっとした報酬がもらえるという傾向がございます。 それで、やはりなかなか修復型のまちづくりが進まないという傾向がございました。今回、市町村都市再生協議会というのを自治体で創設しまして、都市再生整備推進法人等を、法人を設置することで、地域性を踏まえた、一律でないまちづくり事業の位置付けがされております。こうした中で、地域特性を生かしたまちづくりコンサルタントの活動が位置付けを得て展開できることを期待しております。 それからその次に、今回の密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律の中で特にお願いしたいことが一点ございまして、独立行政法人都市再生機構及び地方住宅供給公社の行う受託業務の中に従前居住者用賃貸住宅の建設というのがございます。 これにつきまして、今日では、自治体は財政負担が大きくまた長く続くということでややこれには後退ぎみであるところですし、人材不足という点からもこういった方向は歓迎なことなんですが、なかなかこれが進まない点がございます。というのは、これは団地を造ったりするということではないという認識を持っていただきたいということなんでございます。 それで、これで一番の問題は、これまで、先ほど申し上げたように、地域の人たちの住まい方ということで、一番下の丸のところをちょっと申し上げますが、密集市街地の高齢者の居住形態というところへちょっと書いてあります。負の資産として位置付けられているが、都市居住としては学ぶべきことが多いということでございます。 これは、密集市街地では家族単位ということでなくてむしろ独り暮らしの人が多いということで、助け合いの生活というのがございます。これは安否確認といったことで、例えば朝起きたらラジオを掛けるとか夜寝るときは電気を消すということでお互いに安否確認をし合っているとか、ごみ出し、買物、そういったことで非常に一緒の生活というのがそれぞれにございます。そういったことが分解されてしまう、破壊されてしまうということで、先般の阪神・淡路大震災のときに、災害者住宅にどんと入れてしまうと、隣同士の付き合いとか、そういったものが希薄になって孤独死がたくさん出たような状況がございましたが、こういったことに対する対策が今の従前居住者用住宅の居住水準の維持ではできないような形になっております。 といいますのは、ここに福祉事業との連携というのが非常に密集事業の中では容易でないと思うんですが、これがなかなか、福祉事業としてのグループホームとかコレクティブハウジングのような建物、施設型の建物を建設するということがなかなか補助対象になっておりません。したがって、密集市街地では福祉との連携ということが非常に重要だと思います。 補助金等にかかわりましてまちづくり用地を取得しております。それを転がし、ネタ用地として造って、そこに高齢者を入れていったらどうだという声はあるんですが、補助金等に係る予算の執行の適正化にかかわる法律目的外使用となりまして、福祉施設をここに建てるということができないという欠点がございます。したがって、今回の法改正に伴って、是非ともそういった福祉との連係プレーができるような政令等での配慮をお願いしたいというふうに思っております。 もうすぐ時間ですが、例えば今、京島の長屋で木造の長屋を改装、耐震化しまして、元の姿のとおりなんですが、特別養護老人ホームのはなみずきというところが逆デイサービスというのをやっております。デイサービスというのは普通、地域の人が特養にデイ、短時間預けに行くところなんですが、これは逆に特別養護老人ホームの人が地域に出てきて、来るということで逆デイサービスと言うんですね。 それはなぜかというと、施設に入っていると認知症がどんどん進行していく、しかし、地域に戻って長屋で生活したりすると認知症の進行が少し抑制できる、それから表情がすごく良くなるというようなことがございましたり、あるいはその長屋を基点にさらにその周辺の高齢者の方々の介護やそれから福祉の手助けができるといったような、地域の福祉の拠点になるというような状況もございまして、非常にそういったものの利用価値もあります。逆に、福祉の関係の方が空間力があるという言い方をされております。 地域に溶け合うような、そういった住まいの形というのがこれまでの地域が一体になって生活してきた状況を表しておりまして、そういった地域との関係で住まいを考えるという視点と災害に強い防災まちづくりとの関係で、できる限り居住継続という視点で、居住という、人が生活するという視点からこの密集市街地の再生に取り組むということが今欠けているので、その辺を是非ともお願いしたいと思っているところでございます。 以上です。
○委員長(大江康弘君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑に入ります。 なお、大変恐縮でございますが、時間が限られておりますので、参考人の先生方には簡潔に御発言くださいますようお願い申し上げます。 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
○中島啓雄君 おはようございます。 自由民主党の中島啓雄でございますが、本日は、参考人の先生方には大変お忙しい中を貴重な御意見をお聞かせいただきまして大変ありがとうございました。 大西先生のおっしゃった、人口減少時代に都市をどうやっていくかというのは非常に重要な視点だと思いますんで、お三人の先生方にお伺いしたいと思うんですが。 人口減少といっても、年齢別に見ると非常に違いがあって、高齢者の方はむしろ増えると、それから十五歳から六十五歳といったような生産年齢人口というのは全体のペースより速いペースで減少をしていくというようなことで、ほっておくと都市の活力がなくなるのではないかというような心配もありますし、都市別に見ると、大都市の方は大体人口増加が止まりつつあるのかなと、逆に、中小都市以下ですと場合によってはかなり減っていくというようなことで、今後の都市の在り方というのはなかなか難しいんだと思うんですね。 外延化というのを進めるべきか進めるべきでないかとか、青森のようにコンパクトシティー化していくのがいいかとか、いろんな考え方があると思うんですが、今後の都市の在り方、人口減少時代の都市の在り方といったものについて、御意見があればお聞かせをいただければと思います。
○委員長(大江康弘君) それでは、順番に、大西参考人から。
○参考人(大西隆君) 私は、先ほども申し上げましたけれども、大都市においては今委員御指摘のように増加が頭打ちになるということですので、ここ数十年の間というのは余り都市の過密を心配せずに都市の再生を進めることができる時期になるんではないかということで、私の意見では、先ほど申し上げたようなオープンスペースの確保とか、そういうことを通じて居住環境全体をレベルアップしていくという政策にじっくり取り組んでいくことが必要ではないかというふうに思っています。 ところが、中小都市、特に地方の中小都市では、一体都市がどうなってしまうんだと、衰退の一途をたどっていくんではないかという非常に大きな心配があると思うんですね。これは都市政策だけでは食い止められなくて、産業政策と一体とした都市政策が必要だというふうに思いますが、とにかくこれについて何らかのきっかけをつかんで、すべての都市が人口回復といいますか、再生するというのはこれ大変ですが、地方圏の拠点的な都市に着目してそこで一定の活力が新たに生み出されていくような仕組みをつくっていかないと、また一極集中問題というのが再燃するおそれがあるんではないかということで、私は、特に今回の都市再生特別措置法の一部改正では地方都市にいかに焦点を当てられるかということに非常に大きな期待を持っています。 以上でございます。
○参考人(岡村幸四郎君) 中島先生の御質問にお答えしたいと思いますが、私どもは、先ほど御説明申し上げたとおり人口が増えているんですね。ここ十年で、前半の五年は約四千人ずつ増えていますし、後半の五年では五千人ずつ実は増えておりまして、私どものマスタープランでいきますと二〇一〇年に人口五十万というのを想定していたんですが、それが、何年でしょうか、三年早くクリアしてしまったということで、これは正に一つには、こうした駅周辺の再開発事業が着実にこの成果を生んでいるということではないかというふうに思っています。 しかし、我々の行政面積五十五平方キロ以上で五十万という人口というのは、ある意味では今、大西先生おっしゃったように、逆に過密ではないかというふうに私は思います、高齢化率も一六%を私ども超えていますので。 ですから、やはりこの都市再生という観点からいえば、先ほども大西先生からも御指摘がありましたが、やっぱり都市空間というのをいかに多くつくって、お年寄りとか子供たちが一緒にそこで遊んで、そして、やはり人と人とのコミュニティーといいますか、信頼社会というのをいかに築けるようにしていくかというのが、私どもいわゆる首都圏の人口移入が激しい町の大きな課題ではないかなというふうに思っています。
○参考人(村上美奈子君) 私は、都市再生とか密集事業を効果的に進めるにはということで容積の緩和等がよく話題になります。超高層住宅や容積の緩和ということが人口の減少時代でどのぐらい必要なのかということのトータルな視点がないというところが非常に問題ではないかと思っております。 超高層住宅や高容積の住宅ももちろんいいところはあるわけですが、先ほど申し上げたように低層住宅が持っている力というものもありますので、そのトータルな東京の中でのバランスがどの辺りにあるかというのをはっきりした視点を持たないと、実は超高層に住んでいるというか、墨田区の中で不燃化促進事業をやった経緯がございますが、ビル化して上に高齢者が住んでしまいますと、その高齢者の手当てのしようがないということがございます。むしろ、密集市街地にいる方が相互扶助とかお互いに助け合うとかいう中で行政の手も出しやすいというところがございまして、そういった高層住宅の高齢者問題をどのように始末するか大問題になっておりまして、その辺も含めますと、適度なバランスというものを是非考えて視点として持っていただきたいというふうに思います。
○中島啓雄君 ありがとうございました。 では、村上参考人にお伺いしたいと思いますが、密集市街地の整備というのは非常に重要な課題ではありますが、おっしゃったように、高齢者が居住する環境を保ちながら整備をしていくというのは非常に難しい課題だと思うんですが、そういった視点から今一番重要なポイント、あるいは地域住民を説得する上での重要なポイントといったようなものをお聞かせいただければと思います。
○参考人(村上美奈子君) たくさんございますので、ポイントというと難しいですが、先ほど申し上げたまちづくりとそれから福祉の連携ということは非常に重要なポイントではないかと思います。というのは、高齢者は地域から出ていきたがらないですから、その地域のいろんな頭の中に覚えている動き方というのが非常に重要ですし、人間関係も重要なので、そういった福祉との連携が可能なまちづくり、それから逆に町を活性させるような地域ビジネスとかスモールビジネスというのがございますが、そういうまちづくりを事業にさせてやると、活性化するために事業にさせてやるという視点も重要ではないかと思います。 例えば、まちづくり用地を取得しているんですが、そこは塀を囲んで一切使用させないわけですが、例えばそれに駐車場とか、あるいはそういった少しお金を生むようなことをして、そのお金でまた地域の何かまちづくり事業に使えるとか、そういう回すような思想がないと、地域の中でそれを責任持ってみんながやっていくというような考え方が必要ではないかなと思いますので、是非是非まちづくり用地等の運用についても緩和していただけるとか、そういったことが重要ではないかというふうに思っております。
○中島啓雄君 ありがとうございました。 岡村参考人、それからほかの先生方にもお時間があればお聞かせいただければと思いますが、まちづくりの中で交通問題をどうしていくか。特に、今マイカー時代になりますと、バスとか電車とかそういうのがお客さんが減ってきて非常に疲弊をするわけですね。ですから、過疎地においてはどうやって公共交通を維持するかというのが重要な視点だと思いますし、川口市のようなところは再開発に伴ってうまくその辺の、道路混雑を緩和しながらうまく公共交通の維持というのができているのかどうか、その辺、岡村参考人からちょっと順次お聞かせいただければと思いますけれども。
○参考人(岡村幸四郎君) 公共交通が確保できているかどうかというと、ほかとの比較でちょっと余りよく言えませんけれども、しかし、私どもはちょうどこの駅周辺の再開発をぐるりと取り巻くようにリング道路構想というのを持っていまして、これを主体に整備をまた進めているわけですね。車が駅周辺に集中しないようにここでうまく回流させようと、そういうような政策は一つ取っています。それから、二〇〇三年ですから、地下鉄が開通したんですね、今は大門という浦和のところまでなんですが。この各駅で実験的にいわゆるパーク・アンド・ライドといいまして、駅周辺に車を集中しないように周辺の駐車場に止めて、そこから公共交通で駅まで行くという、こういったことも実験的に行っています。 ですから、やはりマイカー時代とはいいましても大気汚染とかそういったこともありますので、できる限り公共交通というのはしっかり確保して、それを市民の皆さんに利用してもらうという、そういうことをやっぱりしっかり考えていかなきゃいけないだろうというふうに思っています。
○中島啓雄君 じゃ、大西参考人に。
○参考人(大西隆君) 私が今のテーマでよく引き合いに出すのが、日本の路面電車とアメリカのLRTといいますか、路面電車の比較です。 日本では路面電車を復活させようという声強いんですが、実態としては最盛期千二百キロぐらい総延長があったものが今二百キロ強ぐらいに、減少の一途をたどっていると思います。一方で、アメリカのポートランドという西海岸の都市ですが、八〇年代の終わりから今までLRTを延伸して、ゼロから出発して延伸しまして、恐らく七十キロぐらい三線にわたって造っていると。 なぜ自動車王国のアメリカで路面電車が増えて、比較的公共交通強いと言われた日本で減っているのかということなんですが、日本では一定の補助制度はありますけれども、基本的には採算ベースで公共交通、路面電車を営業しろという制度になっているわけです。これがなかなか苦しくて、例えば新交通第一号と言われていた桃花台、愛知県のあの新交通も廃止されたと。一方で、アメリカでは、最初から採算は取れないと。で、運賃の収入は二割程度だと。それを補うために特定の税金、これは賃金税といって受益者に対する、要するにダウンタウンが受益があるので、そこで事業を営む人たちから賃金に対して課税をするということで、受益者負担の税金で五割の収入を得ると。あと補助金を入れて全体を賄うということで、その成立、公共交通の運営の仕組みを最初から、ある意味で余り公共交通というのはお客さんだけでは支えられないので、いかに公共的に支えていくのかということを織り込んだ制度になっているということです。 少子化時代あるいは人口減少時代、日本も公共交通、日本は強いんだということだけではなくて、新しい時代にいかに公共交通を支えていくかということを都市の中で考えていく必要があるのかなというふうに思っています。
○中島啓雄君 時間も参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○加藤敏幸君 民主党・新緑風会の加藤でございます。 本日は、お三方の参考人のお話を聞かせていただきまして、大変参考になるといいましょうか、なるほどと思うこともたくさんございました。全般的に本改正案について、前に向かっての御発言、御意見が多かったというふうに受け止めております。 そこで、まず最初に村上参考人にお伺いをいたしますけれども、御指摘の点は非常に実践家という大変な御経験の上に立って、非常に私は現実的な問題提起をされているというふうに受け止めました。特に、密集市街地における居住実態が高齢者ということで、これが負の遺産と位置付けられてはいけないんだと、こういうふうな御指摘はなるほどと、このように思っております。 そこで、参考人の方が特に福祉事業との連携ということを非常に強く御指摘されておりまして、これも、単に防災用の建物を建て替えていくんだということだけではなくて、そこに住む人々の暮らしと、そういう生活者という視点から、私は、いろいろ問題提起をされておりまして、それはそのまま理解できるというふうに思っております。 ただ、ここで言われている福祉事業との連携ということが果たして今、政治、行政、国が用意している政策のツールですよね、いろいろな交付金だとかいろんな支援だとか、そういうふうなもので賄い切れるのかと。むしろ、この福祉事業の方が本体として行政を動員しなければ達成できないのではないかという受け止め方もございますけれども。その辺のところは、本委員会に対して期待されるとか法律に期待されるということはそのとおりだと思うんですけれども、むしろ福祉事業との連携ということからいくと、もっと多方面にわたっていわゆる法律上あるいは行政上努力をしていかなきゃならないところも多々あるような思いもある、考えます。 その辺のところで、経験上、更に今ここで言われている、御提起されている点以外にもございましたら、少し述べていただきたいと思います。
○参考人(村上美奈子君) 従前居住者用住宅が現在かなり空き室がございます。高齢者でかなり入れば住宅改善や更新やあるいは大家さんの建て替えにつながるような状況があっても、なかなか入りたがらないところがございます。それは先ほど申しましたように、生活実態が合わないということがあるわけですね。 それで、空き室を改修するということもできると思っております。グループホーム的な居住者用住宅に低層、一、二階を改装するとか、そういったこともかなり可能になると思いますので、今回、都市機構が修繕、改築もできるというふうになっておりますので、若しくはできればそういった低層部を高齢者用のグループホームに建て替える。 で、福祉とちょっと違うのは、痴呆の人だけを入居させるのではなくて、高齢によって生活支援が必要な人たちが共同居住するようなイメージですから、そんなに福祉といっても手厚い福祉という、特別養護老人ホームのような考え方でなくていいと思いますので、それはかなり介護保険と共同で使えば可能に、回るのではないかというふうに考えております。
○加藤敏幸君 少しはっきりしてきたと思います。ありがとうございました。 そこで、今言われた都市再生機構さんの活動に期待されるという面も参考人はお持ちなんですね。そこのところを少しお話をしていただきたいと思います。
○参考人(村上美奈子君) それはですね、自治体には、まあ縮小で技術者が減っているということもございますし、それから動いていきますので、住宅の維持管理とか、それからそういった建物を改装するというノウハウのある人がだんだん減っております。その事例というのはそんなに度々訪れる事例ではないので、やはり都市機構にそういうノウハウを集約してやっていく必要があるというふうに思いますし、例えば小さな設計事務所とか我々のようなコンサルをうまく使いながら都市機構がやっていただければ動くんではないかというふうに思っております。
○加藤敏幸君 よく分かりました。 そこで、あと福祉事業も、狭義の福祉事業ではなくて広い意味での暮らし方全体という福祉だととらえろということですね。じゃ、そのことをまとめていくというんですか、そのことをまたプロモートしていくという、そういう役割はどういうレベルの方が取ればいいと思いますか。
○参考人(村上美奈子君) それは、NPO法人とか、あるいは地域でまちづくり公社というのがございますので、そういったところがプロモートすればよろしいのではないかと思っております。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 そこで、今の村上参考人の御意見を受け止めていただくわけで、岡村参考人の方に質問したいんですけれども。 参考人は、行政責任者として、やっぱり現実、多々ある問題に直面しながらここまで、御紹介していただいたような形で推進されてきたと、こういうふうに思い、敬意を表したいというふうに思います。 そこで、参考人のお話の中で、リボンシティの開発に当たって、これは元々の所有者であったサッポロビールさんとそれから都市再生機構さんとそれから市が、三者が結構いいスクラムを組めたということを一つの成功要因に挙げられたと、このように受け止めましたけれども、じゃその三者の本質的な役割の違い、それはそれぞれ特徴があるし、やっぱり強みがあるしということで、うまくその三者の特徴が組み合わさったということだと思うんですけれども、そこで、特に都市再生機構の役割とそれから御市の行政の持つ役割、ここの違いとか、顕著にどう違ったのかと、それは市では全部やれないのかとか、そういう辺りはどうですか。
○参考人(岡村幸四郎君) まず、サッポロビールさんはとにかく所有者ですよね。所有者ではありますけれども、いわゆる都市開発のノウハウというのは、名古屋とかあちこちでやってはおりますけれども、専門的なものは持っていないと。私ども川口市としては、正に地元でありますから、地元に対して、先ほど申し上げたとおり、都市空間をつくり、町歩きが楽しい都市空間というのが一つのコンセプトだったんですが、そういう思いの中で、あれやってほしい、これやってほしいということをサッポロビールさんにお願いをしていた。 そこで、やはり全国的にも様々な実績、経験を持つ都市再生機構がその取り持ち役といいますか、仲介役となってコーディネートしてくれたと、そういう、基本的にはそういう構図かなというふうに思っています。それからさらに、イトーヨーカ堂でありますとかリクルートでありますとか、そういう民間の業者が進出してきているわけですが、そういったところのいわゆる連絡調整といいますか、そういった点でも大いに都市再生機構が役割を果たしてくれたというふうに思っています。 それから、今のやり取りから一つ申し上げたいのは、民間供給支援型賃貸住宅制度という長ったらしい名前なんですが、要は都市再生機構の土地を定期借地権で民間の業者に賃貸住宅させるわけですが、今回それが完成したんですが、その中にも保育所を整備していただいたり、あるいは有料の老人ホームを整備していただいたりと、そういったこともきちんと都市再生機構の方からの一つの条件といいますか、そういった中で整備をしてくれたと。そういったことも大変大きな役割を果たしてくれたんじゃないかというふうに思っています。
○加藤敏幸君 都市再生機構に対する非常に評価をされているということで、それはそのまま受け止めるといたしまして、一つ、逆に都市再生機構に対して、もうちょっとこうやってほしいとか、こうしてもらった方がずっと良くなるんだとか、そういう点がありましたら、一言。
○参考人(岡村幸四郎君) 今、政府の、何ですか、行政改革の一端で、都市再生機構の役割というのがどんどん縮小化されているわけですよね。ですから、そういった面で、民間にやれることは民間にということで、いわゆる住宅・都市整備公団から始まって都市再生機構になってその役割が小さくなっているんでしょうけれども、私は、むしろそういう公的な考え方というのをかなり導入していただいて都市開発に携わっていただけるという点では逆にもっと都市再生機構の役割というのは大きくしてもいいんじゃないかなというふうには思います。 しかし、民間の育成ということから考えれば、都市再生機構が直接手を下すんではなくて、あくまでもそういう裏方役のコーディネーター役とか、いろんな考え方をやっぱり入れていくというか、そういったところでやっぱりいいんじゃないのかなというふうにも思いますけれどもね。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 それでは、大西参考人にお伺いをいたします。 いただきましたこの最後のシート、課題への対応というところで、参考人の提案とも申しましょうか、中身、いろいろ御指摘をしていただいています。私は特に、時間もございますので、この中で、安全な歩行空間、にぎわいのある道路を創出という最後に書かれている言葉についてちょっとお伺いをしたいというふうに思います。 地方都市再生については、規制緩和だけではまあ限界もあるねと、ありますなということも言われましたし、また産業政策との一体化ということの必要性も強く御指摘をされておりました。 そこで、私は、このにぎわいのある道路というのが、単に物流を支える道路としての効率性だとかあるいはその性能だとか安全性ということに加えて、にぎわいのあるというお言葉を使われているということについて非常に着目をしたいというふうに思います。 それは、私も今までいろんな思いがあったわけでありますけれども、生活空間であり物づくり空間、いろいろあるわけですけれども、にぎわいがあるという視点から道路の特性をとらえられているというふうに思います。特に、美しい道とは言いませんけれども、快適な道、いい道、多くの人が歩きたい、歩く中で出会いがある、あるいはそこである程度産業的な付加価値のある企業活動もでき得るという意味で、私ども昔から道というのは単に通行の物理的なハードウエアと、こういうことではなくて、いろんなものを支えてきたというふうな思いがあるわけであります。 そういうような意味で、近年、この道を単に道路と、物流の一施設と、こういうとらえ方が余りにも多くて、文化的な、あるいはここで言われているにぎわいという言葉を使われたということについて、さらに考えなどお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(大西隆君) 日本は、道路整備、非常に重要な政策の柱として展開してきたわけですけれども、改めて今の時点で考えると、もちろんまだ足りない道路というのはあるけれども随分道路整備も進んできたと、あるいはこれからの正に少子高齢社会というようなことを考えると、建設するだけではなくてもう少し使い方を工夫することで随分快適な町になるという面もあるということだと思うんです。 それで、むしろ新しい道路を造るということだけに焦点を当てるんではなくて、既存の道路をいかにうまく使っていくのかとか、あるいはセットバックをしたりして民地で少し空間が前に空いているような、そういう建て方もしているので、そういう民間所有の部分と道路とを一体的に使うことによって、一般の人にとっては広々とした公的空間が生まれたというようなケースもあり得ると思うんですね。 そういうことを含めて、私は市街地の中心部では歩行者を優先にした道路というのを、いろんな実験が行われていますが、定着させていくということが非常に大事ではないかと。しかし、そこまで来る人は自動車で来たり自転車で来るので、この結節点がなかなかうまくいかないわけですね。特に、最近では自転車が歩道を走ることによって高齢者に危険だという事例も報告されておりまして、自動車の駐車場もさることながら自転車の駐輪施設をうまく造って、自転車で来て降りて町を歩いて楽しんでまた自転車で帰ると、そういう流れを工夫してつくるということも非常に大きなテーマだと思います。 中心市街地の活性化は意外にそういうところに一つの糸口があるのかなというふうに感じているわけです。
○加藤敏幸君 ありがとうございました。 終わります。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。 三人の参考人の先生方、貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。 早速、本法律案に関連して質問を若干させていただきたいと思います。 まず、村上参考人にお願いしたいところでございますが、長年この密集住宅地の市街化、まちづくりに携わってこられた経験、まず敬意を表するものでございますし、また蚕糸試験場とか若葉とか聞くと、何となく毎日のように通っているというか目の前を通っているものですから、ああそうなんだなと思いながらお話をお伺いさせていただきました。 私、密集市街地というのは、ある意味では庶民が寄り集まって町がつくられてきて、町独特の文化といいますか、あると思うんですね。そういえば、阿佐谷南の方であれば、昔、文士さんもいたんでしょう。そういうような町の、何といいますか、誇りにもなっているような部分もありますし、また下町であれば江戸のような雰囲気もあるんだろうと思うんですね。一方で、やはり木造であったり、災害に弱い。 私は、この間、日曜日、輪島の門前町、旧門前町に行ってきましたけれども、やっぱり古い建物がべしゃっとなっているわけですね。だから、この密集地の木造の古い建物が、いざというときには本当に恐ろしい状況になるなというふうにありますが、この密集住宅地の対応に、市街地の改善促進について、それでもやはり町独自の文化をどう守っていくかという、今までに携わってこられた事例の中で、どういうような着目点を持ってその町の文化の維持といいますか、図ってこられたのか、教えていただきたいと思います。
○参考人(村上美奈子君) これは、やはりまちづくりの計画をつくるときの住民参加ということが非常に重要でございまして、やはり私どももコンサルとしては落下傘のように地域に降りるわけですが、よく住民の人たちの意思とか生活実態を見て、この町に何が大事かというのを見抜いて、それを生かして、かつ皆さんの意見を聞いてやっていくというのが非常に重要でございます。 例えば、蚕糸試験場のとき、不燃化したらこれじゃ町が駄目になるんじゃないかというのは、実は当時墨田区の不燃化促進事業を見に行ってみんなが言った言葉なんですね。それで、建築制限とか容積制限を小さくして、でもそれで居住環境を維持するのであれば耐火を建てなければならない防火地域を受け入れてもいいよというような総意で、今一種住専と同じような最高高さ十メーターで切っておるものですからディベロッパーが一切入らないで、住民の個々の人が小さな事業をやることの積み重ねの中で町が更新しております。 そういう小さい更新がやりやすくなるような手法を提案してあげるということも非常に重要ではないかというふうに思っておりますし、若葉町の場合も住民参加で、新しい建築ルールでないともう自分たちは本当にごみためになっちゃうというふうに言っていまして、ダイヤも磨かないと宝石にならないというようなことを一生懸命住民が言って今のルールをつくったという経緯がございますので、その辺、住民参加ということが非常に重要ではないかというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。 続いて岡村市長にお願いしたいんでございますけれども、村上参考人の方からも人材というのが御指摘があったところでございますが、やはりまちづくりにおいてはマンパワーが欠かせないことは言うまでもないと思いますが、長年といいますか、本当に刮目すべきまちづくりだなというふうに敬意を表しますが、川口市役所におけるまちづくり分野における人材育成の現状あるいは課題というものをどのようにとらまえて、また対応策取っておられるのか、御紹介いただければと思います。
○参考人(岡村幸四郎君) 国の関係省庁へ出向して国の考え方を学んでくるとか、そんなこともやっていますが、私、今回のこのリボンシティで本当に有り難かったなと思うのは、役所の若い職員をチームを組ませまして、あなたたちだったらこの十二ヘクタールをどういうふうに開発するということを実際にやらせてみたんですよ。三か月、四か月ぐらい掛かりましたかね。でも、かなりいい案が出まして、それを都市再生機構にぶつけ、さらにサッポロビールさんにもぶつけて、そういうのが一つのたたき台になったかどうか分かりませんが、生の勉強ができたというのは非常にこのリボンシティで良かったかなというふうに思っていまして、私どもは単に都市計画課の職員とかそうではなくて、やっぱりいろんな場面を経験すること大事ですから、余計その横の各課から若い連中を募って、そこでチームをつくらせて常に勉強させると。そういったことを手掛けてやってきました。うちの職員のこと言うのもなんですが、なかなか優秀なのもいまして、ですからこういういいまちづくりもできたんだろうと思っていますがね。あらゆる場面でそういう研修というのはやらせております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。 それでは、大西先生にお願いをしたいと思いますが、先ほど、岡村市長さんからはまちづくり交付金について、パッケージで使えるし、また非常に使い勝手が良いという評価がございました。これは平成十六年に創設されたまちづくり交付金でございますけれども、稚内から石垣までというスローガンで地方都市再生の施策が進められているところでありますが、その手段としてのこのまちづくり交付金、大西先生としてのこのまちづくり交付金への評価をお伺いしたいと思いますし、地方都市再生の秘訣というものがありましたら御披露していただければ有り難いなと思っております。
○参考人(大西隆君) 非常に難しい御質問でございますけれども、まちづくり交付金の評価については、これは従来の国交省の都市関係の補助金なんかを束ねたものという性格もありますので、従来いろんな名目で使われてきたものがこのまちづくり交付金という格好で新たな制度になったという面もあって、その具体的な中身については従来のを踏襲しているところもあると思うんですね。 ただ、新しい柔軟な使い方ができるという仕組みに変わりましたので、それをうまく生かしているところも出てきているという意味で評価できるんではないか。特に、都市再生に関連しては、都市再生で様々な地域指定が行われているものとまちづくり交付金を一体として、さっき申し上げたけれども、都市再生はどちらかというと規制緩和型の政策ですが、それに交付金ということで税金を投入する、そういう事業を組み合わせることによって民間の投資を誘導するとか、そういう仕組みが取られているケースも出てきていると思うんですね。私は、特にそういう使い方をされている例について高く評価したいというふうに思っています。 地方都市の再生の秘訣というのはこれはなかなか難しい点でありますけれども、さっきもちょっと触れましたけれども、産業政策、やっぱり地方で雇用をどうやって確保していくのかというのが非常に大きな点でありますので、産業政策とまちづくりというのはやっぱり一体化していく必要があるんではないかと。 例えば、中心市街地活性化ということについても、中心市街地というその物的な空間の再生ということと、やっぱりそこで商業者が活動しているわけですから、その商業の更新というようなこととうまくリンクさせていかないと、町はきれいになったけれども住む人がいないということになりかねないということで、もちろん福祉政策との連携ということも必要だと思いますが、そこに住む人が何を必要としているのか、あるいはどういう能力があるのかということを十分踏まえて、それを生かすような格好でソフトを織り込んだ再生というのを図っていく必要があるんではないかと。 その解、答えは地域様々だと思います。だから、それをいかに自分の地域に合った解答を見付けるかということが地域にとっては真に再生できるかのかぎを握ることになるんではないかというふうに思います。
○魚住裕一郎君 終わります。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 今日は、三人の参考人の皆さん、大変貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。 私は、まず大西参考人にお伺いしたいと思います。 都市計画の主体といいますのは、私はやはり自治体であるかと思います。この都市再生特別措置法では、国が緊急整備地域を指定をし、また民間都市再生事業計画の認定も国が行うものでございます。正に国主導で都市再生が行われていくというものであるというふうに私は理解をしております。そうなりますと、本来の都市計画の主体である自治体というものの主体性というものからいくと、この国主導の都市再生というのは逆行するものじゃないかというふうに考えるわけでございますけれども、その点、大西参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
○参考人(大西隆君) 一般論としては私も今の御意見に共感するところ多いわけです。 御承知のように、特に都市計画の分野はかなり分権化が進んできて、現場を持っている自治体主導でいろんな事業を行っていくということが基本になっていると思います。ただ、一方で、いろんな制度が人口増加の時代につくられてきて、言わば都市化に対応した制度の中でそれぞれ仕事をしてきたという面があって、大きな転換期に当たったときに、やはり転換期を全体に知らしめて方向転換を図るということは制度を担当する国の役割でもあるのかなということで、私は、節目節目で国がそういう意味で全体の意見を結集してある方向を示すということは、一つの国をみんなが構成している以上は必要なことではないかと。都市再生については、私はそうした面があったと思うんですね。 例えば、容積率を緩和するというのが都市再生政策の一つのツール、道具であったわけですけれども、これも、従来は、容積というのはそこから発生する交通に関係があるので、その都市の混雑ということと容積ということを注目しなきゃいけないというふうに言われてきて、言わば混雑しない範囲というのが容積率の上限と言われてきたわけですけれども、次第に都市にそう過密な状態がなくなってきたという、緩和されてきて、将来についてもそういう見通しが出てくる中で、むしろ容積というのが与える建物の形態とか景観ということがむしろ重要ではないかというふうに論点が変わってきたという面があると思うんですね。 そうなってくると容積に対する考え方も変わってきて、容積を規制するんではなくて、むしろ全体のデザインをどういうふうに考えるのかとか、あるいは一定の容積の下で造られる施設の構成をどういうふうに考えるのかということがむしろ都市開発において重要なことになってきたと、私はそんなふうに考えているんですが。 そうした転換期でこの都市再生、おっしゃるように国主導ですが、そういうことを全体に知らしめたという意味では役割があったんではないかというふうに思います。 ただ、実際の仕事は現場で消化されていくというのか、担われていくべきなので、こうした方向が定着する中で、地方での仕事の量、あるいは条例によって方向を決めていく範囲というのが増えていくべきだというふうに思っています。
○小林美恵子君 それでは、岡村川口市長にお伺いしたいと思います。 先ほど、市長は、サッポロビールの工場跡地の開発に当たりましてこのようにおっしゃっていたかなと思うんです。利益第一主義とは違う、民間開発とは違う側面があるというふうにおっしゃっておられました。 そこで、逆の質問なんでございますけれども、いわゆる利益第一主義、そして利益第一主義の民間の開発が行われるとするならば、それが自治体に与える影響、また住民の皆さんに与える影響というものを、市長の立場として感じているものがございましたら、御意見いただけるでしょうか。
○参考人(岡村幸四郎君) 今回のリボンシティの開発に当たりまして、実はサッポロビールさんが千五百坪、市に寄附してくれたんですね。ただです。金額に換算すると幾らになるか分かりませんが。ですから、私どもは、それではその千五百坪、同じ面積を買いましょうということで、三千坪のアートパークという、さっきの写真見ていただければ分かりますが、あれだけの都市空間をつくりました。 そこで、十年後、二十年後、三十年後には本当に市民の森のような都市空間ができるというふうに期待をしておるんですが。 ですから、そういったことが、都市再生機構とのやはりコーディネーターの中でそういうものが実現したということも事実なんですね。ですからこれが、やはり都市再生機構がそういったコーディネーター役ではなくて単なる民間開発になってしまうと、あれだけの三千坪の、正に住宅密集地の中ですから、ができたかどうかというと、それは疑問だと私は思っています。だから、そこに三千坪の都市空間ではなくてマンションやら何やらが建ってしまうと、やはりそれは中心市街地の過密化にもつながるし、交通問題にもつながってくるし、教育問題にもつながってくるしというような影響というのはやっぱり少なからず出てくるんではないかなというふうに思っています。
○小林美恵子君 それで、岡村川口市長にもう一度お伺いしたいんですけれども、市長は今のお話の中でも、民間都市再生事業計画の延長も期待をするようなお話がございましたけれども、改めてちょっとお聞きしたいんですけれども、この間のこの認定でいきますと、二十四件中十三件が東京ばかりなんですね、市長さんのところは一件だと思うんですけれども。こうして結局東京一極集中を招いてきたというふうに思うんですけれども、この点についてはどのようにごらんになっておられますか。
○参考人(岡村幸四郎君) その前に言っておきたいんですが、民間開発が悪いというふうには言っていませんので、そこは誤解のないようにお願いしたいんですが。 その東京に今集中しているという、この都市再生緊急整備地域がですね、でも、それは逆に東京がそういう都市再生緊急整備地域として再開発をしていかなきゃならないという事情があるからそういうふうに集中しているんであって、この緊急整備地域の指定が東京集中を招いているんではないだろうというふうに私は思います。
○小林美恵子君 私は東京集中を招いたんだというふうに思っておりますけれども、そこは意見の違うところでございました。 そこで、改めて大西参考人と村上参考人に住民参加についてお伺いをしたいというふうに思うんです。 都市計画法にのっとった計画でいきますと、例えば公告縦覧、意見聴取など、自治体が軸になって、それこそ地権者、関係住民、一般住民など広く公開されて審議、決定していく諸手続が決められているというふうに私は理解をしています。国主導のいわゆる都市再生、つまり特別措置法でいきますとそうした道が私はないように思います。 改めて、開発計画においてはやはり住民の参画というのは大変必要ではないかというふうに考えるところでございますけれども、この点につきまして両参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
○参考人(大西隆君) 都市再生のいろいろな制度においても、都市計画にかかわるところでは都市計画の手続が適用されるというふうに思っていますので、例えば都市再生にかかわる事業がその地域の例えば都市計画マスタープランに適合しているかどうかとかいうことは、当然、都市計画マスタープランは一定の住民参加の手続によって作られることになっていますので、地域において議論されることではないかと。したがって、全く地域の意向と反する開発が行われるということはあり得ないんではないかと思うんです。 ただ、その発意が、民間からも発意される仕組みが現れてきたと、あるいは国がある制度を設けて発意を促すような仕組みが出てきたということはあると思いますので、これは、非常に繁華な場所で、非常に可能性の高い場所で、地域の住民が考えている以上の新しいアイデアを民間が持つ場合にその発意が行われるということはあり得ると思うんですね。ただ、それを地域がどう受け止めていくのかという議論のプロセスというのは、そういうケースにおいても重視されるべきだというふうに思っています。
○参考人(村上美奈子君) 今御質問で、手がないのではないかと、手法がないのではないかとお話しでしたが、都市計画法の中に手続条例を自治体が定めれば住民発意型の地区計画もできるようになっておりまして、各地で独自のまちづくり条例といったような名前の、呼び名のものができております。事実、私も杉並区の中でまちづくり条例を作りまして、これで五年たちますが、住民発意型の地区計画とか参加、あるいは行政と住民とが意見を闘い合わせる、行政側が作った地区計画に対して住民側がカウンタープランを作って出して議論をするというようなことができるような制度をつくっております。そういったまちづくり条例は各地ででき始めておりますので、その手続条例さえできれば住民参加の道は開けますし、かつ、今住民参加なしではまちづくりはなかなかできませんので、そういったことはかなり進んでいるというふうに思っております。 ただ、逆に、自治体も財政がだんだん縮小してくる中で、どうしてもまちづくりを避けたいような雰囲気がある中で、やはり国とかそういったところが制度改革とかそういう基本的な道を示していくということの中で元気付けを行わないと、まちづくりを本気に、たとえ住民が一生懸命参加しても行政側がそれに向かうという姿勢がなければ物事は進みませんので、そういった中でやはり国の方から自治体に応援歌を送っていただくというのは非常に重要ではないかというふうに思っております。
○小林美恵子君 いずれにしましても、両参考人の御意見をお伺いしますと、民間の発意の場合であったとしても住民の意見の反映、参画は必要だ、重視をしていくべきだということが強調されたというふうに私は理解をいたしました。その点は私も本当に大事だなというふうに痛感をしておる次第でございます。 最後になりますけれども、密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律について村上参考人にお伺いいたします。 私の地元は大阪市西成区でございまして、正に戦災を免れた地域で、木造住宅の密集地でございまして、大阪府の重点密集市街地でもございます。そうした地域の防災整備事業というのは、当然私も必要で緊急なことだというふうに思っておるんです。しかし、防災機能の強化は、単に建築物の不燃化や防災ロードだけではなくって、住民の防災意識の向上と地域の連帯の確保がやはり不可欠だというふうに考えます。 密集市街地の再生事業の円滑な実施は住民の信頼なくして不可能であって、あくまでも地権者や住民の合意の下に進めなければならないというふうにも思います。その点で改めて村上参考人の御意見をお伺いしたいのと同時に、今回の改正案は、建て替えの促進を図るために、容積移転の制度や整備要件の緩和がございます。このことが住民の追い出しにつながらないようにするべきだというふうに思うんですけれども、この点での御意見も伺って、質問を終わります。
○参考人(村上美奈子君) 容積移転に答えるんでしょうか。そうではなくて、住民参加の形ですか。
○小林美恵子君 両方です。
○参考人(村上美奈子君) はい。先ほどちょっと申し上げた都市再生モデル調査で、今年度、京島地区で住民参加型でどんなふうに耐震とか防災を考えたらいいかという話の中で、起震車が大きな車なので路地の中に入っていけない、だけれども、お年寄りとかに起震車をやはり見せて、自分の住んでいるところは危険だよと、自分のうちはもうこのまま死んでしまうからいいよといっても、その家が倒れたことで道路がふさがったら地域の火災につながるんだから、自分のことじゃないよというのを分からせるためにどうしようかという話がありましたら、小型の、一・五メーターの幅、長さ二メーターの起震車を地域で造りました。その起震車を動かして、街角街角でその起震車を動かしてみせるようなものを造ったりとか、ぐららん一号とか言っています、名前を付けて、取り組むとか、そういうまちづくりを懇切丁寧にやっぱり歴史を積んでいくと、住民のやっぱりそういう地域力というものも増してくるので、そういう住民参加もかなり可能な雰囲気も出ております。 先ほど申し上げた、命だけでも助かって、家は壊れるかもしれない、完全な耐震化はできないよというときも、京島地区には戦前に建った建物は同じような構造をした建物があるので、似たような構造の耐震化や補強をすればうまくいくということを分かってもらうために、実際に大工さんが一軒モデル的に補修して、それをみんなで見てこういうふうにやったらいいとか、家具転倒防止についてもこういうふうにやったらいいということを地域の人が地域の人に話し掛けるというやり方で普及策を考えております。ですから、住民参加は仕掛け次第でうまくいくと思います。 それから、容積率の移転等は、これは対象地区によっては非常に有効な場合もありますので、容積移転が、例えばお寺とか神社とかそういう、あるいは古い建物残したい場合とかというときに、その容積を別に譲ることで補修費用にそのお金を使うということもできますので、地域によって生かし方があると思うんです。容積移転が必ず悪いということではないと思うんですが、容積だけを上げることだけがまちづくりではないということは大きな認識として必要なんではないかというふうに思っております。
○小林美恵子君 ありがとうございます。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 三名の参考人の方々、私が最後でございますので、もうしばらく。今日は御苦労さんでございました。 私自身は、都市再生といいましょうか都市計画といいましょうか、これは余り急いでやらなくてもいいんじゃないかと、その代わり、息長く確実にきちっとやっていけということの方が大事ではないかと、このように実は思っているわけですね。それはやはり、一つは、人口減少化社会に対して今住んでいる住宅のことを考えると、もう広い家に年寄りだけしかいない、狭かったけれども一人しかいないというような形になってきているわけですね。そうすると、人口減少化社会において物を考えていく場合に、今までのような発想では駄目ではないかというふうに一つは思っております。 人口減少化社会と高齢化社会が一緒にずうっと進んでいるわけですから、もう少したつと多少落ち着いてくるかもしれないということなどを考えてみますと、余り慌てて、都市再生というのを短い期間の間に計画を立ててやってしまうということは余りやらない方がいいのではないかというふうに一つは考えております。 もう一つは、やはり土地に対する権利意識というものが我が国の場合非常に強いと思うんですね。今のような権利状況の中で、この都市開発、都市計画というのはなかなか進まないのではないかと。道路計画一つ取ってみても、道の真ん中に相変わらず家がぽつんと一軒あるというような状況というのは全国各地で見えるところでございますので、そういうことを考えたときに、私はやはり後藤新平さんのように、当時は大ぶろしきと言われたかもしれないけれども、今になってみると非常に良かったというようなことを考えると、もう少しやっぱり息の長い、先の都市計画、都市再生というものを考えるべきではないかと、このように思っているところでございます。 そこで、大西参考人の方にお伺いをしたいと思うんですが、人口減少、高齢化社会の中における都市の在り方という問題について、私はやはり、先ほども同僚の議員の方がお話あって、質問あっておったように、都市はやはり一つは公共交通できちっとどこにでも移動自由な形というものをつくり上げていくということが大事なことではないかと。そうすると、基本的には道路をどうしていくのか、大量輸送機関をどうしていくのかということがやはり都市の場合先に出てこなきゃならないと思うんですね。先に住宅が建って、後からそこに道路ができてみたり鉄道を造ろうというとなかなか先に進まないことでございまして、これから先のやはり都市開発の在り方といいましょうか、そのときにやはり最低限を押さえておかなければならないような施設というものはどういうふうにお考えになられておるのか。私は、やはり道路を中心にしながら、公共交通中心にしながらまちづくりというものを考えることは大事ではないかと思っているんですが、その点いかがでございましょうか。
○参考人(大西隆君) 都市計画では重要な柱が三つあるというふうに言われておりまして、一つは土地利用で、どういう建物を造るとかどういう人が住むかという、それから、もう一つが交通であります、今御指摘の道路を含めた交通で、もう一つが都市施設の立地で、都市施設には上下水道というようなものもあるし、あるいは役所のような施設もあるし、いろんな施設がございます。その三つの領域がバランスよく配置されるというのは都市にとっては大事だということであります。 特に道路という、あるいは交通施設というのは線的につながっていなければいけないので、今先生がおっしゃるように、先行的に整備しておかないとなかなかうまくつながらないということで、道路をまず造るというのが大事だというのはそういう理由もあるんだろうと思います。 都市再生でいろいろやられているところについては、ある意味で、都心である程度交通施設が整っているところでこういうプロジェクトが起こっている、あるいは事業が起こっているんだろうというふうに理解しておりまして、その意味では、そういうところで、工場が移転したとかいうことで新たにいろいろな可能性が生まれたところについて都市再生の種々の事業が展開されてきたという面があると思うんですね。したがって、そこではある程度の交通施設は整っていると。 一方で、密集市街地というのは、そういう施設、道路等が整ってないままに土地利用が先行してべたっと建ってしまったと。それをいかに修復していくのかということがテーマで、今先生おっしゃるように、正に非常に長期を要するんだろうと思うんですが、長期を要するからといって何もしないというわけにはいかないと思いますので、合意を図りつつ、いかに危険を除いていくという意味で事業に取り組んでいくのかと。特に、火災あるいは地震の際の倒壊等の危険があるわけですから、そういうテーマがあるんだろうと思います。 したがって、その中で新たに道路を造っていくということも必要になってくるので、言わば手順が逆になっているケースで、これは難しいと思いますけれども、時間を掛けて一歩一歩進める以外にない、そういうテーマでもあるのかなというふうに思います。
○渕上貞雄君 ありがとうございました。 続いて村上参考人にお伺いいたしますが、住民参加という言葉は大変一般化されているとは思いますが、さて、具体的にどのような形で、どのような手法で、どのような住民参加型を求めていくかというのは大変私は難しい問題、だれがリーダーになっていくのか、どこが主体になっていくのか、どのようなことを、何をしようとするのかということになると大変私難しい問題だと。 そこで、村上参考人は、条例をまず作って、そこを取っ掛かりにして住民と行政とのまず窓口をつくって、そこで話合いをしながら進めていくというようなこと、それをできている自治体は私はいいと思うんですね。しかし、やはりそうないところでいろんな計画が進むと、住民との間でトラブルが起きていると私は思いますね。 ですから、その点、このまちづくり条例というものを作っているだけで事足りるのかどうなのか。これだけでもあれば、かなり住民の意識が通るというふうにお考えなのか。 それと、やはりまち条例作った上で住民が参加した、住民の参加をした場合に、住民の責任といいましょうかね、そういうものはどのようにお考え、責任というか、そこらでみんなで決めて相手と交渉した結果、嫌いな人も、賛成もあり反対もまたそこで出てくると、大変難しい問題が出てくると思うんですね。取りあえず土地の問題だとか住んでいる地域の問題だとかということを考えると大変難しいと思うんですが、やはり都市再生をやろうとすれば、そこは避けて通れないところだというふうに考えるのですが、どういう参加の仕方、それは入口なのか出口なのか、どういうふうに考えればいいのか、もう少し先生の経験の中からこういうことが参考になるのではないかというお話があればお伺いしたいと思います。
○参考人(村上美奈子君) まず最初にお尋ねの、まちづくり条例だけ作ったら参加が進むのかというお話でございますが、条例だけ作っても確かに駄目でございます。それを作る前に、やはり住民参加を推し進めるというか育てるような仕組みとしてまちづくり活動助成金を出して活動を育成するとか、あるいはプラットホームという言われ方しておりますが、それぞれのいろんな活動がお互いに切磋琢磨し合うようなそういう、プラットホームという言い方ですが、情報交換をする場所とか、まちづくりセンターのようなものをつくって意識を高めていくということと並行しながら、提案型のできるまちづくり条例を作っていくと。もちろん、そういう助成金を出したりコンサルタントを派遣したりすることも、まちづくり条例の中で定める形を取っているところが多いということはございますので、トータルにそういった形を推進するような条例の形を取っているということでございます。 それから、住民参加のときに難しい問題ということで、多分利益が相反するような状況をおっしゃっているんではないかというふうに思うので、その同じ近隣に居住者が考え方が違って、この人は損を受けてこの人は得を受けるというような権利のぶつかり合いの話だと思います。それを、私もそういうことは確かにございまして、非常にこれは難しいんですが、よく話し合いますとその解決策はやっぱりその地元にあるんですね、解決の手法というのは。こういう、コンサルタントが最初から持っている手法で解決しようと思っても駄目で、住民の中の重ねた話合いの中で、その土地特有のやっぱり解決策というのに到達できるような状況をつくることが、そういうあつれきを生むとかその地域に変な状況を残さないということでは非常に重要ではないかというふうに思っております。 ほかにも質問ありましたかね。このぐらいでいいですか。
○渕上貞雄君 それでは、川口市長にお伺いいたしますけど、私は、大変条件というか、物すごく良かったのではないか。サッポロビールがあり、都市再生機構があり、そして川口市の若い人たちの情熱的な行動があったと。そこを非常に市長のリーダーシップでうまくでき上がってきて、ここは私は最も、土地も非常に広い土地があったし、また駅前という非常に地の利のあったところで、ここは開発するにはもってこいのところではなかったかと。もちろんサッポロからのそういう申出がなければできなかったことであろうとは思いますけれども、その点では大変私は川口市にとっては光の部分ではなかったのか、都市開発をしていく場合にですね。 そこで、報告書の中の一番最後でしたか、密集市街地の問題、重点地区、二つの地区が重点になっているというように報告をいただきました。そこで、密集市街地で何をどう解決をしていこうとしているのか。そこは住民からの要望が出てきたのかどうなのか。例えば、それは市としてここら辺りは防災のために考えなければならないというのか、道路を広くしないと駄目だというのか。例えば住宅が問題だというふうに考えられてその密集市街地と位置付けたことが一つ、どのようにして密集市街地を位置付けたのか。位置付けた上で何をどう解決しようと、川口市はしようとしているのか。そのときに、恐らく駅前開発のようにはうまくいっていないのではないか、いかないのではないか。その点はどの辺にあるのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(岡村幸四郎君) まず、密集市街地の要件というのがあるんですね。これ住宅密度、延焼危険性、それから避難、消火等の困難性と。この三つの条件に該当するとこの重点密集市街地に指定されちゃうんですね。私どもは、先ほど申し上げたとおり、これが五十四ヘクタール。埼玉県全体ですと百二十ヘクタールですから、あと埼玉県の密集市街地の半分が我が町の地域だという実態なんですね。 先ほど先生御発言のとおり、先に住宅、後から住宅という正にこの典型なわけですね。ですから、例えばいわゆる防火という観点からいいましても、どこかで火が付けばもうわっと延焼しちゃう。あるいは、いざ地震でも来ればもう壊滅的な状況になるだろうというようなことなんですね。ですから、何とかそういう状況を、まずやっぱり住環境を改善しようということが第一なんですね。 やはり地域のそこに住んでいる方からの要望もあれば、そんなことしなくてもいいよという人もいるわけです。基本的には戸建てになっていますから、その戸建て志向というのはまた強いんですよね。だから、そういう点では非常にやっぱり難しい地域でありまして、ですから、まだ事業化に至っていないということなんです。だから、これを何とか、今の住環境を向上させるための今回の法改正だと思っていますので、期待をしているということなんですね。 それから、先ほど住民参加というお話がありましたが、やはり住民参加って確かに聞こえはいいんですけど、これ我が、その実際に行政をやっているとこれ大変なんですよ、実は。今の人というのは、自分に利害関係のあることは物すごい興味があっていろいろやってくるんですよ。でも、利害関係のないことについてはもう全く無関心という、今そういう人がやっぱりどんどん増えているんですね。だから、そこをどうやって町に愛着を持たせて、関心を持っていただくかというのは、物すごい我々自治体にとっては重要な課題なんですね。 だから、市民との協働とかいろんないい言葉ありますよ。そういうことをやっていますけれども、実態はやっぱりかなり難しい部分あります。利害関係があるからそこに関心持って集まってくるんで、その利害がいろいろ反するわけだから、だからその合意形成が難しいということがありますよね。
○渕上貞雄君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(大江康弘君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の先生方に一言お礼を申し上げます。 長時間、限られた時間でありましたけれども、本当に貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございました。今後、法案のこの委員会での審議に参考にさせていただきたいと思います。 先生方の今後の更なる御活躍をお祈りを申し上げまして、お礼に代えさせていただきたいと思います。今日はどうも本当にありがとうございました。(拍手) それでは、午後一時三十分まで休憩といたします。 午前十一時五十七分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、後藤博子君及び田名部匡省君が委員を辞任され、その補欠として長谷川憲正君及び広田一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として内閣官房都市再生本部事務局次長松葉佳文君、国土交通省総合政策局長宿利正史君、国土交通省都市・地域整備局長中島正弘君、国土交通省河川局長門松武君、国土交通省道路局長宮田年耕君、国土交通省住宅局長榊正剛君及び国土交通省鉄道局長平田憲一郎君の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として独立行政法人都市再生機構理事松野仁君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○前田武志君 民主党の前田武志でございます。 初めに、能登半島で大きな地震がありました。マグニチュード六・九ということですから、新潟のあの地震よりも規模は地震としては大きかったんだろうと思うんです。 そこで、被害状況、今の現時点における被害状況と政府の対応を簡単に御紹介ください。
○政府参考人(門松武君) お答えいたします。 国土交通省の所管の施設に係ります主な被害状況を申し上げます。 まず、道路でございますが、石川県の道路公社管理の能登有料道路及び能越自動車道、この路面の崩壊が各所でございまして、現在も交通止めとなっております。その他県道等でございますが、落石それから陥没などによりまして一部通行止めが発生しているところでございます。 鉄道でございますが、現在運転中止となっておりますのはのと鉄道のみとなっておりまして、レールの浮き上がりなどの被害が発生したため、現在復旧作業を行っていると聞いております。 次いで、土砂災害でございます。二級河川でのり面が崩れて河道が一部閉塞している箇所が二か所ございます。河原田川と富木川という二級河川、二河川でございますが、完全な閉塞状態になっておりませんで、川の水は脇を流れておりまして、大きな問題にはならないと思っておりますが、専門家等を派遣しまして現在現場で協議しているところでございます。 港湾でございますが、石川県の重要港湾、七尾港でございますが、水深十メーターの岸壁が被害を受けまして、現在利用ができなくなっております。石川県、富山県内の重要港湾二港、地方港湾五港、海岸一海岸、合わせて十八か所で被害が生じております。 これらの被害に対しまして、国土交通省といたしましては、専門家及び担当官を派遣しまして、被害状況の把握、技術的な支援、これらを行って早期に所管施設の災害復旧ができるよう全力を注いでまいりたいと思っております。
○前田武志君 亡くなられた方もおられるようでございます。御家庭、亡くなられた方に哀悼の意を表するとともに、けが人とあるいは不自由な避難生活を送っておられる被害者の方々、たくさんおられるわけで、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。 そこで、今当委員会では都市再生と密集市街地の議論をしているわけでございますが、この地震に遭った輪島市であったり、この地震の影響を受けた中に密集市街地あるいはそれに似たような性格の地域があったのかどうか。あるいは先ほどの局長の答弁にもありましたが、その他ライフライン的なもの、水道であったりその他いろいろ、そういったシビルミニマム的なものの確保というものがどのようになされているのか、その辺のところ、概要で結構でございますから、聞かせてくれますか。
○政府参考人(榊正剛君) 石川県の場合、重点密集地区というのは金沢市だけという形で指定をされておりますので、現在、制度上、密集市街地というような形で整備されているところは能登の方にはなかったということでございますが、漁村地区ですと当然漁港の周りに張り付いて町があると、大抵その場合は道路が非常に狭く、火災が起きやすい構造になっているかと思います。 今回の地震につきましては、午前九時四十二分というようなことがございまして、実は地震による火災がどこも発生していないと、こういうことでございますので、時間帯、気象状況によって更に大きな被害が出ていたおそれがあったけれども、今回の場合は、時間帯もあって人的被害とか建物の被害も少なかったのかなという感じがいたしております。 ただ、こういうふうに震度六強クラスということですと、首都圏の中央防災会議の推計でいきますと、これは冬の夕方で風速が十五メートルから十八メートルぐらいの推定ですけれども、死者が一万一千人とか焼失する建築物が八十五万棟と予測されるということでございますので、やはりこういう密集市街地における火災というものが相当程度おそれがありますので、やっぱり早期解消が必要かなというふうな気がいたしております。 それと、今回は言わば地震の予測はなされていない地域で起きたということでございますので、このクラスの地震がやっぱり日本どこでも起きる可能性があるなというのを改めて認識させていただいたところでございます。したがって、こういう大規模な地震が予測される地域は当然でございますけれども、その他の地域でもやはりできるだけ早くこうした密集市街地の整備を進めて、国民の生活の安全、安心の確保をやっていかにゃいかぬなということを感じたところでございます。
○前田武志君 そこで大臣の受け止め方といいますか、そういったことをちょっとお聞きしたいわけでございますが、テレビで見ておりましても、随分とお互いに助け合ったりして、お年寄りの方々もみんなが励ましてというようなところが映っておりました。新潟の場合もそうでしょうけれど、伝統的なコミュニティーのあるところでございますから、いわゆる自助、共助というところが働いている、機能しているということの現れだったのかなという感じがしますね。 それから、今両局長の答弁を聞きながら、国土交通省は言わば危機管理を常日ごろ、四六時中やっている役所なんだろうと思うんですね。予期せぬような、今回は、あの地域というのは余り予期しなかった地域に起こったわけでございますが、多分現場は、国土交通省あるいは県、市等のそれぞれの組織が直ちに不眠不休の対応をしているんだろうと思います。そういう意味では、現場に行くと地味な役所ではありますが、国土交通省というのは、常に危機管理をやり、瞬時に対応するということをもって評価をされているんだろうと思いますね。地域づくり、まちづくりとともにその危機管理をやっているというところで、ひとつ大臣、どういうような受け止め方でおられるか、お聞かせください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 気象庁というのが私の方のまた所管でございますから、九時五十分、気象庁から連絡がありまして、能登沖で震度六、マグニチュード七という、六強、マグニチュード七という地震が発生したということで、私は当日、海上保安大学校の卒業式に呉へ行っておりました。 まだ始まる前でございまして、マグニチュード七といえば大変なことなので、私は直ちにこれは帰らなきゃいけないというふうな思いとともに、大学を卒業する卒業生がぴしっとした、やっぱり海上保安大学校というのはちょっと普通の大学と違ってすごいんですよ。それで私は、やはり祝辞だけは述べて帰りたいということで祝辞は述べさせていただきまして、それ終わったときに、御案内だと思うけれどもこういうことが起こっていると、それで私は危機管理官庁の長として今から直ちに帰らなきゃならない、お許しを得て中座させてほしいということで、それまでに海上保安庁長官も一緒でしたので、すぐ帰れるように手配してもらえるかなということで、大学のグラウンドにヘリを飛ばしてくれまして、ヘリコプターで広島空港へ飛んで、そこに固定翼の海上保安の飛行機が待っていてくれまして、それですぐに東京へ帰ってきたと。帰りは、大変追い風もあって一時間半ほどで羽田へ着きました。 そういうことで、その間も何とか現場へ、副大臣あるいは政務官、近くにいられる方はすぐ派遣してもらいたいということも指示をいたしました。それで、吉田政務官がちょうど新潟におられたものですから、すぐに行ってもらいたいということで、国土交通省からも、その整備局の人たちも七人付いて、これもヘリで現場へ直行してくれまして、夕刻までに視察とか現場をすぐ見て、そして、我々の国土交通省には防災センターというこの部屋ぐらいのところがありまして、大きなパネルに刻々とそのときの状況が、いろんな情景が映し出されるような大きな部屋がありまして、各局長も全部、休みのときですけれどもそこへ参集して、河川局長がその責任者でやってられましたけれども、中心に、住宅、河川、道路、鉄道全部寄って対策を講じてきたということでございます。 したがって、おっしゃっていただきましたように、我々の、空港を早く開けてほしいということで、空港もひび割れとか相当傷んでいたんですけれども、夜の中それを直していただきまして、技術指導もして、そして一番機が飛べるようになったということでございまして、みんなで力を合わせて頑張っているというのが現状でございます。
○前田武志君 海上保安庁はもちろんのこと、気象庁も含めて、まさしく国土交通省を挙げて、危機管理官庁でありますから、大臣の初動のそのお話を聞いて敬意を表する次第であります。 前回の、一週間前のこの私の質疑で、国土の社会資本の施設というものがいかに維持され、そしてその時代、地域に応じて機能を発揮するかというような議論をしたつもりなんですが、まさしくこうやって諸般の社会資本が破壊されているわけでございますから、是非、大臣自ら指揮を執って一刻も早く機能を発揮して、地域にサービスが提供できるように回復をしていただきたいと思います。 そこで、実は私は、こういう委員会、できれば機会を見て常に木の文化の振興ということを言っておるわけでございますが、多少この災害に関連付けてと言うと若干語弊があるんですが、テレビを見ておりますと、木造住宅が随分と破壊されていますね。まあ田舎、田舎と言っちゃ失礼ですが、地方都市を含めて伝統的な日本の和風建築が多いわけですから当然そういうことになるわけです。 しかし、最近のあれを報道する記者だとかテレビのディレクターだとかいうのは本当の日本の木の文化というのを余り身に付けておりませんので、時々不用意な発言をするんですね。あれを聞いていると、築三十年か四十年の古い木造住宅がぺしゃんこになって、木造は弱いだとかいうような、いかにもそういうような報道をしているわけですね。こういうのは本当に困ったことだなと思いながらね。 ところが、早速、何でしょうか、金沢大学の教授が現地に入って調べていると、大体ああやって大きくひっくり返ったところは、液状化現象ですか、元々軟弱地盤、そういうところを埋め立てて、そして家を建てた、そこが液状化して家ごとそっくりがたんと行ったというような説明になっていましたね。その現場も映しておりました。それからもう一つ、木造住宅でも、間口が非常に広い、柱と柱の間隔が広いというような住宅については二階建てがばしゃんととつぶれているというような説明もあったように思うんですね。 そこで、阪神震災のときもそうだったんですね。あのときに木造悪者論みたいな議論がはびこって、結局はもう木造は震災に弱い、そして駄目だというようなレッテルを張られて、あのとき以来木造住宅というのは随分と低下したという経緯もあるんですね。大臣のお地元だったから、その辺のことはよく御存じのとおりです。 私も、あのとき現場に入りまして尼崎も行ったんですよ。それは古い集落の伝統的な、いわゆる田舎建ての日本住宅というのはばちっと、むしろ鉄筋コンクリートや鉄骨造りがひっくり返っているのに、大きなビルがひっくり返っているにもかかわらず、ちゃんと全然毀損せずに残っているわけですね。それは、もちろん町ができてくる過程からその当時の方々はちゃんとその土地がどういうことであるかということをよく分かっておりますから、そんな軟弱地盤の上に家を建てるなんということはしないわけですよ。今日びのディベロッパーはあるいはそういうところを埋め立てて売り出したりするかも分かりませんが、当時はそういうことはやらない。それから、上に建っている住宅も非常に太い柱を使い、それから壁なんかも土壁で何重にも重ねて何年か放置して、あれは発酵するんですよね、そして何年かたって壁が落ち着いてくると、壁と柱と一体となっての構造で、まあ多分力学的にどの程度解析されているか知りませんが、一つの、何といいますか、まとまった固体として非常に大きな抵抗力を示すと、こう言われております。 そこで、住宅局は来ていますかな。私が申し上げたいのは、この木造住宅というのは確かに、いわゆる手抜きですよね、本来そういう建て方をしちゃいかぬのに今様に便利に木造の本来のあるべき姿じゃないような建て方をして災害に遭う。火災の場合もそうです。しかし、本来はそういう伝統的な木造住宅というのは、申し上げたように結構強いものですし、そこに住み続ければ残るものなんです。私事になるんですが、私の母方の家はこれは七百年ぐらいずっと木造で残っているんですね。人が住み続けるから残るわけですよ。この間、まあまあ余り余談になるのでそれはやめておきますが。しかし、今その木造の本来あるべき建築というものが体系的に伝わってないというのが現状でないかと思います。 まあ簡単に申しますと、木造の構造設計がどうなっているかだとか、木造技術をきちっと体系化して学校等で教えているのかどうか、業界でどういうふうになっているのか、工務店でどうなっているのか、更に言えば国土交通省において木造、木の文化というのを振興すると言っているわけですから、建築基準法の中でも、いやいや、住環境整備法ですか、したがって、この木造に対して今現状どのような体制になっているのか、率直に現状を教えていただきたい。それに対して問題意識をどう持っておられるか。
○政府参考人(榊正剛君) 実は住宅性能表示制度というのがございまして、その中で鉄骨とか鉄筋についての工法ごとの評価基準を設けているわけですが、在来木造につきましても同様に評価が可能な仕組みにいたしております。この評価実績が大体、いわゆる戸建て住宅の四五%ぐらいが在来木造の評価という感じに上がってきております。 伝統工法の中にも、現在使用されているような簡易な計算方法が適用できないものが実はございまして、これに関して構造計算をやらないと建築確認が下りないと、こうなっているものですから、それにつきましても、構造計算をやっていただければ性能評価できると、こういう感じにいたしております。 ただ、この構造計算というのは、いわゆる宮大工さんみたいな人が構造計算するかというと、これはなかなか難しいので、こういったような計算の前提となりますデータにつきましては、本年度から来年十九年度、二十年度という三か年計画でデータベースの開発整備を進めておりまして、それができ上がりますれば、伝統工法でもいわゆる構造計算が簡単にできるような仕組みになっていくというふうに考えておるところでございます。 あと、現行の評価基準で包含されてはいないんですが、十分な性能があるというふうに個別に証明できるといったような工法につきましても、試験を実施いたしまして、大臣認定が受けることができるような仕組みを取っております。 加えて、実は今、参議院先議という形で出さしていただいている特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保に関する法律案を提出さしていただいておりますが、この仕組みによりまして、消費者が安心して住宅を購入できるような仕組みになるということになると思いますので、こういった、そういう安心して住宅購入できる環境を整えることが木造住宅の振興という意味でも、戸建ての半分近くを占めるわけでございますので、重要かなというふうに考えているところでございます。
○前田武志君 十年ぐらい前なんですか、住宅の性能表示、あれはまさしくアメリカ政府の年次改革要望書ですか、あれをそのままのみ込んでやったというところがあるということも私は承知をしておるんですが、性能表示をやる以上は、木造については今言われたようなことをとっくにきちっとやっておかなければならないはずなんですね。それを、アメリカにしりたたかれて、急がされて、その手当てもせずにというのは、これは、やはりいささか当時の建設省住宅局の怠慢であったと。それ以上に、ここに来ておりませんが、農林省何を考えているんだと、私はあのとき言っていたわけであります。 そこで、これから、もうまさしく来年の日本に来るサミットはポスト京都議定書ということになって、温暖化、森林、木の文化ということになってくるはずですよ。そんなことを踏まえて大臣から、木の文化振興、国土交通省、非常に大きな、やっぱり森林を生かすということはやっぱり木造建築をどれだけ生かすかということにすべて懸かっているわけですから、ひとつ御見解をお願いします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 国土交通委員会の委員長は紀の国の人でございまして、私も関西の人間として、本当に木の文化というものはもっと見直されるべきだと思います。 ただ、木造住宅についてアンケートしますと、国民の八割の人がやはり木造住宅を好んでいらっしゃるという結論が出るわけでありまして、これはやはり、国土の七割が森林で、緑の滴るような森林に覆われているこの我が国であるからそのようになると思うわけであります。 ただ、今まで外材に追われまして、安い外材に追われて内地材が非常に、出しといいますか山から製材所まで運ぶその運賃が物すごく高くついて外材に押されてしまって、林業、それから日本の木材業というものが大変押された時期がありますが、今ようやくちょっと回復しつつあるんじゃないでしょうか。私はそう思いますし、また、環境保全の意味から見ても、間伐とか山の手入れというものをきっちりしていかなければ国土は守れないし、また、CO2の排出基準をクリアするためにも、こういう政策が必要になってくる。ひっきょう木造住宅というものがまた見直されることになると私は思います。 したがいまして、住生活基本法の中でも、非常に美しい言葉がありまして、地域の自然、歴史、文化その他の特性に応じて、住民が誇りと愛着を持つことのできる良好な居住環境の形成を図るということが書かれておりまして、私はこれは、木造という言葉はないけれども、日本の状態から見て、これは本当にそういうものが基本理念として掲げられている。それから、責務としても、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術の継承、向上を図るため必要な措置を講ずるという規定があることは、正に前田委員がおっしゃいましたように、日本の優れた自然と、それによってはぐくまれた優れた技術というものがあるわけですから。 私は、阪神・淡路大震災のときも古いきちっとしたところは倒れなかった。ただ、残念ながら、私の尼崎では、三百年前に建てられた神社、これが倒壊しました。それは建物の構造じゃなしに液状化なんです。完全に、先ほど言われたように、地面自身が物すごくなりまして、その町全体が、築地というところですが、町全体が壊れました。したがいまして、建物の構造が悪くて壊れたわけではなしに、液状化という大変恐ろしい現象ですが、それによって壊れたということを思うわけであります。裏返せば、三百年間そこに建っていたということが重要だと思うんですね。 今回、五百年に一回もないというような阪神・淡路によって液状化現象が生じ、それによって、それまできちっと建っていた神社が壊れてしまったと、そういうことを体験するにおいても、木造家屋というのは強いんだなということを私は肌で感じております。
○前田武志君 そこで、木造から都市再生に行くわけでございますが、橋渡しは、多分都市再生プロジェクトの中に入っていたと思いますが、丸の内のあの丸ビルですね、今は新丸ビルがどうやらできるようですが、今既にできている丸ビル、あそこに一度、私は三菱地所の社長さんを訪ねたことがあるんですね。社長さんがいわく、この丸ビルは、前田さん、あなたの地元の法隆寺のあの構造を参考にし、イメージして建てたんですよと。五重塔なんというのは心柱が通っているわけですね。で、柔構造になっている。それをイメージして、どう解析されたか知りませんが、参考にして建てたと、こう言ってくださっておりました。そのぐらいの木造というのは優れ物でありまして、都市再生に大いに利用をする必要があると、こう思います。 そこで、先週ですか、地価、公示地価が発表されましたですね。都市再生というのは、これからお聞きするわけでございますが、この地価の動向と表裏一体というところがあります。そこで、この関係はどなたになるのか知りませんが、地価の動向、それの分析評価をお聞かせください。
○政府参考人(中島正弘君) 今回の地価公示の概要をまず申し上げたいと思います。 全国平均で、住宅地、商業地ともに十六年ぶりだそうでございますが、十六年ぶりの上昇と。三大都市圏及び地方ブロックの中心都市の都心部を中心に地価の上昇が一層顕著であると。地方ブロック、地方圏では、一部の地方中心都市で上昇が目立つ地点もございましたが、平均すれば下落傾向が続いております。 しかしながら、下落幅は縮小と、こういう状況でございまして、総じて見れば、景気回復の影響もあって、さらに、若干手前みそかもしれませんが、都市再生などのまちづくりの取組もありまして、収益性、利便性が高くなった地域を中心に土地の価格が上昇に転じていると、こういうふうに受け止めております。
○前田武志君 御説明のように、二極化するというか、土地自体が、その土地そのものの投機性ではなしにどれだけの価値を生ずるか。まあよく言われる、その土地から上がる、将来見込まれる収益を今の時点に引き戻して評価される時代になってきたということなんだろうと思うんですね。したがって、都市再生の成果というのがその中に入っているというか、表れているんではないかと私は考える次第でございます。 そこで、午前中の参考人、大西先生のお話なんか聞きながら面白いなと思って見ていたんですが、ここにあるのは、何か今までの内閣、首相演説の中の都市というのをデータに取ったのがありまして、小泉内閣になって、もちろん都市再生本部ができたのも小泉内閣ですし、小泉内閣になってから都市再生本部についてはすごく発言も多く、内閣に本部をつくりいろんな施策を打ってやってこられた。それは、あの当時、もうどうしようもない不況の中で、都市再生からまず経済再生というのをやろうじゃないかというようなことになったんだろうと思うんですね。 多少自己宣伝させていただくと、私は民主党ができた平成十年に当時の民主党のまちづくりの座長をやりまして、にぎわいの街再生プランというのを、あの金融改革、民主党案丸のみの直後にそれを党として景気対策の中心に据えて発表したところ、大変評価が高かったということを自負しておるわけでございますが、そういうものもつながっていっているんだろうと、こう思うんですけれど。社会資本整備審議会、いや、都市再生本部は、あれ、緊急経済対策本部ですかな、ですよね、そこで景気対策として出てきた面があります。それが都市再生本部となって今に至っているわけでございますが。 そこで、内閣から来ておられると思いますが、今のこの安倍内閣では都市再生という言葉は全くなかったですね、所信表明で。だから、景気対策だとかそういう安倍内閣で重点的にやった都市再生というのは、先ほどの地価動向にも表れているごとく、ほぼ市場で、民の力でかなりのところ動くようになった、だからいよいよ地方都市を始めとして地域再生なのかなと、こう思ったりもするわけですが、都市局長なのか、まずはその都市再生の評価について、今までの。内閣来ているんですか。
○政府参考人(松葉佳文君) 委員御指摘のように、都市再生につきましては、平成十三年五月の都市再生本部の発足以来、大都市、地方都市を問わず都市再生を推進してきたというところでございます。 大きく幾つかの政策の柱がありますが、例えば都市再生プロジェクトということで、国でありますとか地方公共団体、あるいは民間団体等も連携して総力を組んで取り組むということでございまして、例えばごみゼロ型の都市を目指すでございますとか、あるいは基幹的な広域防災拠点を整備するとか等々、いろいろ具体化に向けて進捗しているものもございます。 それで、民間都市開発投資につきましても、緊急整備地域で六千六百ヘクタールほど指定しておりますけれども、これについても新たな流れも出てきております。それから、そういう新たな流れ、例えばプロジェクトの実施に伴って新たな人の流れが出てまいりますので、そういうものをまちづくりのエネルギーとして使っていくというのは新たな取組でございます。 今後、こういうようなものも応援していくということも大切であろうと思いますし、他方で、都市再生における各分野の取組がまだ十分でない部分もございます。様々な隘路が未着手となっている事業への対応でございますとか、本法案にもございますような密集市街地の緊急整備でございますとか、いろいろ取組を強化すべき分野もございます。 こういうことを踏まえまして、正に本年の一月十六日でございますが、都市再生本部を開催をいたしまして、都市再生の一層の推進ということで本法案に掲げてございますような内容を決定をいただいたわけでございまして、引き続き都市再生の取組を一層推進していくということを決定いただいたわけでございます。
○前田武志君 そこで、その都市再生本部ができたときに、おおよそ何か十二兆円ぐらいの民間の投資、アッパーですね、そのぐらいは投入されるだろうというようなことがどこかに書いてあったような気がするんですが、都市再生緊急整備地域内で既に民間投資随分なされて、多分この三年以内にはトータル八兆円ぐらいまで行くのではないか、既に十八年三月時点で六兆円だと、こういうふうになっているんでしょうか、その辺が先ほどの地価動向と結び付いてくるんだろうと、こう思うんですね。 ところで、これは、ちょっともう時間が押しておりますんで、あと大臣にちょっと感想を聞きたいんですが、要するに都市再生のプロジェクトというものが、中身が良ければそこに民間のお金がどんどん入ってくる時代になってきた。それは、多分不動産の証券化手法等を通じてREITというようなものが今随分拡大してきた。そういう意味では、いいものがあればすぐ証券化してREITに乗せる。そのREITに投資するのは、グローバル市場化してしまって、何も日本の投資家だけじゃなしに海外の投資家も相当日本に来ているということが、この地価のこの間の新聞を見ていると載っていましたね。どうもアメリカやヨーロッパは長期国債の利率と、それとREITの利率のスプレッドというんですか、その差がもうほとんどない、要するにうまみがなくなってきたと。ところが、日本の場合には、税やらいろいろ抜いても、引いたとしても、まだREITと長期国債の差があるものだから、日本のこのまちづくり投資というものはいいよと、おいしいよということになっているんだというような解説がどこかになされていたように思うんですね。 そういうことで、どんどんどんどん資金は入ってくる余地がある。これはバブルになったら大変だという心配も片一方であるのかも分かりませんが、私は、あくまでもそういうまちづくりの中身について評価されて、それできちっとデューデリジェンスなんかもはっきりさせてということだから余りその心配はないのかも分かりませんが、一方でそういうものがあるだけに、都市再生そのものについては、今ここに御提案のいろんな隘路を乗り越えるような手を打って、どんどん元気のいいやる気のあるところ、そこにはコンサルティングをやるのも出てくれば、コーディネーターをやる、そういう期待をしているURだとか民都機構だとかそういうことも含めて、どんどん集中的に地元の活力をうまく引き出すような装置をつくってやっていけばこの状況にこたえられるのではないかと思うわけですが、いかがですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) もう前田議員がおっしゃっているとおり、それに尽きると思うわけであります。 平成十三年四月二十六日に小泉内閣発足いたしましたが、その当時は本当にもう日本の経済最低でありまして、地価は下がりっ放しと、今まで右肩上がりであった地価が下がりっ放しであったわけでありまして、この地価の下がるデフレーションというものをどうして止めたらいいかという緊急の中で、このような都市再生本部というのは法律を作る前に総理主導でつくられてきたわけで、翌年にはこの法律が整備される。 私は、そういう意味で、この法律が裨益をして、そしていわゆる三大都市圏とかあるいは地方中心都市の都心部というところが牽引車となって、先ほど発表があったように、地価が十六年ぶりに住宅地も商業地も併せて両方とも値上がりに転じたと。地方ではまだベースとしてはマイナスのところはあるわけですけれども、しかし、いや、前年度比ではマイナスのところは非常に少なくなって、住宅地ではごく一部の県である程度で、非常に回復基調に入った。ただ、これが過熱して前のような投資目的で土地が取引されるかというと、私はそうじゃないと。もう本当に賢くなって、先ほど前田委員もおっしゃいましたように、これが投資が十分の利益を生むという部分について大きな民間の資金、これがまた証券化されておりまして、外資も含む多くの投資がそこに向いているということで、私は非常に、小泉内閣のこれの面については私は正しかったと思います。 ただ、それだけにとどまるんではなしに、まちづくり交付金、今回も二千四百三十億を確保しておりますけれども、事業量としては大変なものでございます。そういうものが地方の稚内から石垣までということでございますが、地方のブロックの中心都市の都心部以外でもいろんな工夫をすることによってまちづくりというものが行われるということがこれで、この法律によって端緒を開いて今そういうことが始まっていると、これは本当に私は成功しているんではないかと。 ただ、一部では何かもうかっているところをどんどん後押ししているような法律じゃないかという話もありますけれども、しかし、あの苦しかった七年、八年前のことを考えれば、地価がこのように下落を止めたということは大きなこの法律の裨益したところであろうというふうに思います。
○前田武志君 そこで、密集市街地に行くわけですが、八千ヘクタールですか、そのうち東京、大阪がたしか二千ヘクタールずつだとかいうことで、今まで随分注力してやってきているわけでございますが、なかなか進捗状況、当初の期待どおりにはいかない。そこで今回改正になったわけですが、どこが一番のネックになっているか、いかがですか。
○政府参考人(榊正剛君) 実は、重点密集市街地の隘路ということでいえば三点挙げられるかと思います。 一つは、建て替えですとか道路整備に際して老朽建築物を除却していくということになりますが、この場合、家賃負担能力の低い居住者とか高齢者の方が多いものですから、当該地区に移転の受皿住宅が少なくて老朽建築物の除却をやろうと思ってもなかなか進まないという点がございます。 それから、先ほど申し上げましたように関係権利者が多うございますので、権利関係も複雑だということで、公共施設用地の確保が困難で公共施設の整備も遅々として進まないと。かつ、建築物自体が非常に密集市街地ということでございますので、狭小敷地ですとか道路法の道路に面していないといったような接道の条件を満たさない住宅が多うございまして、自主的に建て替えするといっても建て替えも困難だと、こういったような隘路がございます。 こういった隘路があるものですから、なかなか東京、大阪といったようなところでも実施の進捗率が三割とか二割とか、こういったような状況になっておるところでございます。
○前田武志君 そこで、実は私は隘路として一つは街路があると思うんですよね。我が奈良県なんかも街路の整備率でいうと全国で多分ワーストファイブの中に入っておるんでしょうな、四十何番目というようなところだろうと思います。やっぱり古いところだけに、なかなか街路というのは、既成市街地を通したりする場合には大変な難儀を伴います。 しかし、この密集市街地にしろ都心にしろ、この街路をいかに計画どおりに、この街路を中心にいろんな公共施設というのもそこに配置されるわけですから、やっていくかということが非常に大きなメルクマールになるんだろうと思うんですね。 そのほか、ソフトの関係が確かに足らざるところが多いと。午前中の参考人のお話でも、密集市街地のあのコミュニティーというのは高齢化したところにはかえっていいんだというようなお話もあったように思うんですね。それをよっこしてUR機構なんかに、高層といいますか何層かのものにしようと。それはそれでUR機構が持っているノウハウなんかを使って、高齢者なんかにも優しい中低層のそういった施設を造っていけばいいと思うんですね。そこに地元の都市再生整備推進法人というようなものも入ってくるのかなとイメージしているわけですが。 そこで、ちょっとお聞きするんですが、防災街区整備推進機構というのもありますよね、各自治体につくる、今既に幾つどこでやっているのか知りませんが、それとこの都市再生整備推進法人というのは、まあ起点に差がありますし、元々出てきたちょっとスタートが若干違うんだろうと思うんですが、地元にとってみれば同じことなんで、総合力を発揮するようなやり方でやっていこうとされているのかどうか、お答えください。
○政府参考人(中島正弘君) 今御指摘にございましたように、時点は違うんですけど発想は似ているところがございまして、公共団体が仕事をしますときに、住民と直接向き合うだけではなくて、その間に中間的な存在として公益法人とかNPOとかに入っていただいて、そういう方に、例えば防災街区整備推進機構の場合でございますと、密集市街地の整備のための情報の提供とか、いろんな事業の施行の助成とか、そういうことをやっていただこうという趣旨でございます。 今回の都市再生整備推進法人も全く同様でございまして、都市再生を進める中でこういった新たな担い手の動きが随所で見られるので、こういう担い手をなるべくそのいろんな立法過程を通じて位置付けることを考えようという、そういう方針がございまして、今回もそういう立法をしているわけでございますけれども、まあ趣旨は似ている。 ただ、目的とするところが、防災街区整備推進機構は専門に密集をターゲットとしますし、都市再生整備推進法人の方はまちづくり全般と、ちょっと範囲も違いますし、あと、これまたできた時点の差がちょっと反映しているわけでありますけれども、防災街区整備推進機構の場合はいろんなコーディネーター役を務めながら自ら実施するという色彩をちょっと持っている。都市再生整備推進法人の場合は、もちろんそういう面もございますけれども、ちょっと私どもが意識しましたのはそういうほかのNPOを助成するという、そういった面もちょっと気持ちとして込めておりまして、若干そのそれぞれの成立の経緯を反映して趣は異なるわけでございますけれども、いずれもその地域が取り組むべき課題に公共団体と補完的な役割を持ってまちづくりを担っていただく団体という意味では共通しておりますので、それぞれの法人の枠組みを有効に活用されて、地元で適切な組合せができればというふうに思います。
○前田武志君 そこで、そのコーディネーター役ということでございましたが、もう一つあるのは、その住み替えのときに空き家に、一般の住宅の空き家にそれを定期借家権を前提にして住み替えを図ろうというような中間法人ができたというふうに承知をしておるんですが、ちょっと時間の関係でごく短く説明してください。
○政府参考人(榊正剛君) 実は、昨年の十月から高齢者の住み替え支援制度という形でモデル事業という形で実施しております。委員御指摘のように、中間法人で移住・住みかえ支援機構というのがございまして、そこで耐震性のあるような住宅について賃料を、高齢化の方から借り上げて、長期的に継続して借り上げまして、子育て世帯等へ定期借家を活用してお貸しすると、こういう仕組みになっております。
○前田武志君 そこで、最後に大臣に総括して大臣の御所見を伺うわけなんですが、要は密集市街地というのをその場だけで考えると、その範囲だけでどうすればいいかということに余りとらわれ過ぎるとなかなかうまくいかないんだろうと思うんですね。しかし、午前中の川口の市長さんのお話を聞いてみても、町の中に密集市街地もあれば、あるいはまだ郊外の広大な住宅地もあれば、駅前の再開発が進んですばらしいオフィス街もあるというような、まあ地方の中都市なんかでもそういうケースが多いんだろうと思います。 特に、東京、大阪なんかのこの密集市街地のケース、高齢者を優しくそういうところに入れる、あるいはまたその町の中にある住宅団地に移っていただく、定期借家権等を前提にしてですね、そうすればその家のオーナーは年金にその家賃をオンできる、入ってくる子育て世帯であったり高齢者であったり、特に団地なんかだと子育て世帯に一番適したフルセットの施設が整っていますから、そういうものを支援するような制度をちょっと市も一緒になってやっていけば、非常にいい回り方がして、ライフステージごとに住み替えていくというのも可能でしょう。 そういうことを、豊富なノウハウを持ったUR機構みたいなところが、大体全国どこでも大きな団地開発したような市というのはURがかんでいるんですよ。そういうところにノウハウを発揮すべきであるし、また都市再生の金融面の支援ということについては民都機構みたいなところがリスクの大きいところを取っていくだとか、そういう総合力を発揮すればかなりのことができるんではないかと、こういうふうに思うわけでございます。 そこで、最後に大臣にお聞きしたいのは、そういった都市再生というのは非常に統合的な、複合的な取組でなければ成果が上がってこないだけに、先ほどの、ちょっとそれますが街路の話も答えてほしいんですが、片一方で道路特定財源、今日は道路局長来てないようだけれども、その道路特定財源、私は特定財源を何も出資せいとか、そういう意味で言っているんじゃないんですよ。国民のために一番いい使い方をすればいいわけなんだけれども、片一方で街路なんていうのは全然進まないのに、どんどんどんどんその特定財源はどっちか行ってしまうというのもおかしいんじゃないのかなという感じもするんですね。 そんなことも含めて、やはりこのまちづくり交付金、中心市街地に至るまでその地方都市の再生というものが中心になって、その周辺にまたちょっとした町の中枢機能があってそこが中心市街地であり、そしてその先に農山村が控えているというのが地域の成り立ちでしょうし、その地元の人たちもともにまちづくりに参加していける。まあ、まちづくり自体が言わば人生の舞台であるし、そこで歴史が重なってきているんだし、地域の活動があるんだし、将来があるわけですから、やっぱりすべてまちづくりに尽きると思います。そういった意味で、大臣のこのまちづくりに取り組む意気込みを最後に聞いて、終わりとします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 今おっしゃいましたように、青森とか富山、富山はこの間見せてもらいましたけれども、郊外に住んでいられるお年寄りの方に、中心市街地に近いところに共同の住宅を建てて引っ越しをしていただくというようなことで、雪深い土地です、両方ともですね、それで雪下ろしとかそういうものに解放され、独居の御老人も安心してこの都市の都心でお住まいになる。そしてそこは、自分の足で歩いて行ける病院があり、そして市役所があり、あるいは福祉施設もあると。そういうものを志向したまちづくりをやっておられるのに本当に私は感心しました。 そして、それに対してLRTという新しい交通機関なども走らせ、本当に、考えればここまでできるのかと、我々としてはこれは力一杯応援をしようという気持ちにもなりますし、こういうことが地方の中心の都市で歩いて暮らせるまちづくりがつくられることによって、非常に豊かな生活を高齢者の方も送っていただけるようになるんじゃないかと。そして、その人たちが住んでいた住宅については借り上げて、そしてそれは広い広い建物なんですね。そういう建物には子育て中の人たち、あるいはそれにふさわしい人たちに定期借家で住んでいただけるという、そういうことは非常にいろいろな工夫して地方の活性化に役立つ、私はそのように思っておりますので、これを進めていきたいというふうな決意でございます。
○前田武志君 終わります。
○谷合正明君 公明党の谷合正明です。私の方から都市再生法について、まず質問をさせていただきます。 午前中の参考人の質疑の中でも、参考人の川口市長の方から、大変まちづくり交付金につきましては使い勝手のいい制度であると、おおむねどの参考人の方もそういうような評価だったとは思います。 私の住んでいます岡山県におきましても、倉敷が平成十七年度から二十一年度までの計画期間で今、倉敷駅周辺地区整備というものが行われております。倉敷も全国的な観光ブランドの美観地区というようなものがあるんですけれども、駅周辺におきましては密集市街地を多く抱えておりまして、高齢化だとか空洞化によりまして人口が減少して、空き家あるいは低未利用地が増えております。そんな中で倉敷も、伝統的な建造物と調和する都市空間の確保でありますとか美しい都市景観の整備、そういったことを目指してこの交付金を受けているわけでございます。 しかしながら、おおむね評価がいいわけでありますが、都道府県別に例えば平成十八年度の交付金の交付額を見てみますとやはりいろいろな差がありまして、鳥取県なんかは交付額が三千六百万円ほどだったと思いますが、東京都は百四十八億円ということで、必要以上に大きな差があるのかなと思いました。 今後、まちづくり交付金を自治体にとってより使い勝手のよい制度とするために充実強化を図っていくべきだと思うんですが、今回どのような措置をとられているのか、まずお伺いいたします。
○政府参考人(中島正弘君) まちづくり交付金、現時点で全国六百六十四市町村、千百二地区で活用いただいております。従来から制度の充実強化を図ってきたつもりでございますが、今回、平成十九年度予算案におきましても所要の国費の額二千四百三十億円を計上しますとともに、制度改正としまして、地場産品の開発、情報発信のセンターとしてのまちおこしセンター、さらに子育て世代の活動を支援する子育て世代活動支援センター、この二つの施設を基幹事業として追加をしたところでございます。 また、小規模の自治体においてはまちづくりに関する情報やノウハウが不足するという面もあることから、平成十六年度に創設されました都市再生機構による都市再生整備計画、つまりまち交の計画の策定支援業務、今回法律でこの延長もお願いしているところでございます。さらに、今後の展開でございますけれども、ちょうどまち交も早いところは三年を迎えまして、ちょうど二十九地区でございますが、十八年度事業完了地区ではその事後評価が行われます。 そのような評価も踏まえまして、またまちづくり交付金を使っている自治体の自主的な相互情報交換のネットワークがございまして、まちづくり交付金情報交流協議会というのでございますが、ネット上でいろんな情報交換をしていらっしゃいまして、こういった枠組みを活用いたしまして私どもとしても十分に交付団体の情報を取りまして、意欲のある市町村が地域の実情に応じてより的確に事業を実施できますように環境整備になお努めていきたいと、このように思います。
○谷合正明君 では、今の質問と関連します。 いかに地方の開発というか地方の再生を図っていくかということなんですけれども、今、国土交通大臣の認定を受けました民間都市再生事業計画の件数というのが全国で二十四件ということでありますけれども、半数以上が東京都で占められておりまして、そのほかの地域も大体大都市を含んだ地域でございまして、唯一香川県であるとか、丸亀のところはちょっと違うのかなと思ったんですが。 いずれにしましても、この大都市部におけます民間の都市開発の効果を地方にも波及させていく必要があるわけでありますけれども、地方におけます民間都市開発事業のその立ち上げ、支援についてはどう考えていらっしゃるのかお伺いいたします。
○政府参考人(中島正弘君) 東京などを中心に大都市圏は、この法律でも緊急整備地域の民間都市再生事業認定などのスキームあるいは都市計画の特例などを使いまして、民間活力を中心にして都市再生を図るという手法が割とうまくいっていると思います。地方都市部についてはそれだけでは不足だろうということで、先ほどお尋ねのありましたまちづくり交付金などの制度をやや遅れて導入して、それをまた活発に使われているということだと思います。 残る課題は、今委員から御指摘のあったように、地方都市においてその民間の活力をどう開放していくのかということだと思います。これはやはり規制緩和だけではなかなか難しい面があると思いまして、そのやはりまちづくり交付金の事業と連携を取って民間の都市プロジェクトを立ち上げると、こういった方向が必要なんではないかと思っています。 その意味で、二年前から、緊急都市整備地域と別に、まちづくり交付金の事業区域内でも民間のプロジェクトを認定するという仕組みを導入していただきまして、これ、まだ日が浅いといいますか二年弱でございますので、実績も五件と少のうございますが、このような事業についての問い合わせなども結構来ておりますので、今後こういう制度を活用して、是非とも、地方都市でも広範な都市再生が行われるように支援を継続してまいりたいと思います。
○谷合正明君 そういうどんどんいい制度ができております。また、問い合わせも多くあるということで聞いて安心したわけでありますが、どんどん、地方によってはなかなか知られていなかったりしますので、そういう周知のほどをよろしくお願いしたいと思います。 次に、密集市街地に関して質問をさせていただきますが、まず、能登半島の今回の、このたび起きました地震について質問させていただきたいと思います。 今回、やはりどこでも地震が起こり得るということがもう本当に分かった地震だったと私自身も思っております。先ほどの質疑の中でもありましたが、今回、その密集地であるとか、密集市街地、重点密集市街地なんかが該当してはいなかったということではあるんですが、だからといって、まあ良かったとかいうことでもなく、本当、どこでも備えをしなけりゃいけないなと思ったわけであります。 今回、その大きな地震は、冬柴大臣も大臣になって恐らく初めてのその大規模地震ということもあると思います。是非、大臣にも現場を訪れていただきたいと思うわけでございます。同僚議員の魚住議員もその日のうちに輪島市の門前町、一番被害の大きかった地域に足を運んでおります。 特に、その中で道路の復旧が要望が多くございます。特に能登有料道路、先ほどの質問の中にも被害の状況なんかがございましたが、これはもう金沢市と能登半島を結ぶ大動脈であると。さらに、生活産業道路でもあるかもしれませんが、観光を基盤にして、地域もございますので、そういった面からも早期復旧が待たれるわけでございます。 その能登有料道路の北側半分のルートにおきましてはゴールデンウイークをめどに何とか部分開通したいというようなことをちょっと報道でも聞きましたけれども、よりもっと、もちろん第一には、安全確保が第一ではございますが、この点につきまして、まず現状とこの回復のめどについて確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(宮田年耕君) 今般の地震で能登有料道路、十四か所で被災をしております。全長、金沢から穴水まで八十三キロの、県公社の管理の有料道路、自動車専用道路でございますが、そのうち四十八キロが今の被災で通行止めになっております。特に北半分、震源地に近い北半分で十四か所のうちの十二か所の大きな被害が受けておりまして、南半分は二か所ということでございます。 南半分の方は被害が二か所ということで軽微でございますので、今月中に仮復旧、通行止め解除、これは二車線で行います。五月のゴールデンウイーク前に本格的な復旧をこの南部分、具体的に申し上げますと、七尾市に通じる柳田インターチェンジから徳田大津インターチェンジの間二十一キロ、これは、今申し上げたように、本格復旧をゴールデンウイーク前に行います。 被害の甚大でありました北半分、徳田大津インターチェンジ、七尾市にございますが、そこから穴水町の穴水インターチェンジまでの間、二十七キロございます。これは、五月のゴールデンウイーク前までに仮復旧、通行止め解除、これは片側一車線になります。大きな盛土の滑り、崩壊が起きております。そういうことで大規模な復旧になりますので、仮復旧も五月の連休までに一車線ということでございます。 本格的な復旧につきましては、県の方で三月二十六日に検討委員会を設置されておりまして、学識経験者の意見を聴きながら検討を進めて、できるだけ早い本格的な復旧を目指す予定というふうに聞いておりますが、今申し上げましたように被害が甚大でありますので、検討委員会の御指導を得ながら復旧工法を決めて早急な開通を目指すということでございます。 引き続き、県、公社と密接に連携を取りまして、早期復旧に向けて適切な支援をしてまいりたいと考えております。
○谷合正明君 是非、早急な回復をしていただくように重ねて要望させていただきます。 次に、密集市街地の高齢者対策といいましょうか、いわゆる居住確保ということについて質問させていただきます。 今回の密集市街地整備法改正案の中で、いわゆる受皿住宅の整備に関する内容が大きく二点あるかと思います。その目玉とも言うべき新たな地区計画制度を創設するということがうたわれてございます。 午前中の参考人質疑の中で参考人の方が、これからは居住確保とともに福祉政策ともしっかり連携してやっていくことが大事でありますと、住宅政策、福祉政策をしっかり連携してやっていくことが、高齢者にとっての安心して住み続けることのできるようなまちづくりの配慮が必要であるということがございました。 今回、密集市街地におきまして新たに創設する地区計画制度の内容というのはどのようなものであり、また具体的にどのような効果が見込まれるのかといった点について、福祉との連携という点ももしございましたらお聞かせいただきたいんですが、なければ、これは通告しておりませんので結構ですが、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(中島正弘君) 最初に私から、容積を移転する地区のことを御説明申し上げます。 何度も議論が出ておりますように、密集市街地の整備のためには、受皿住宅を円滑に整備するということが非常に重要でございます。種地があるような場合は非常にうまくいくわけでございますが、そこにまず造って順番に動かせばいいということでございますが。 そういうのがない場合、あるいはあってもその量が十分でないような場合に、そこに容積率を、将来とも容積率を使わないようなことが見込まれる地域、典型的には、神社とかそういうのが典型的な例でございますが、そこまででなくても、低層の住宅を保存すべきところとか、そういう地区の容積を若干これから整備しようとする種地、あるいは話がまとまってアパートを建てる地区に移転をしまして、その前提としてやっぱりインフラが要るんでありますが、インフラの整備を連動して容積を移転するのが通常のルールなんですが、今回の地区の特徴は、インフラの整備が確実だということを見込んで、その前にまず移転をして人を移動させて、容積を移転した先に高容積の住宅を造ってそこに収容して、それ以降、道路の整備などをしていこうということでございます。 すべての地区でこれが使えるということではございませんけれども、条件の合ったところでは、この制度も使って少しでも密集地区の整備が進めばと、このように思っております。
○政府参考人(榊正剛君) 従前居住者用の賃貸住宅の整備を行うというのが法律上の事柄でございますけれども、当然のことながら、従前居住者用ですから、今現在住んでおられる方がそこへ移っていくための住宅を整備するということで、ここの地区については高齢者が大変多いということでございますので、こういった受皿住宅の整備については福祉施設と合築も可能だということでございます。したがいまして、地域におけるニーズに合わせまして柔軟に施設整備をやっていくことができるのではないかと考えております。 私ども、介護がしやすい良質な高齢者向けの賃貸住宅の整備に対する補助制度というのを持っておりまして、今年度から厚生労働省と国土交通省の連携をいたしまして、高齢者専用賃貸住宅、これは介護保険制度の特定施設の対象とすることができますよと、こうなっております。したがいまして、こういった制度をうまく活用しながら、従前居住者用の賃貸住宅の整備と一緒にそういったものも整備していくことが可能でございますので、それは地域の実情に応じて、そういうことをきめ細かい配慮をしていけばというふうに思っておるところでございます。
○谷合正明君 分かりました。 もう一つの、いわゆる受皿住宅の整備に関する内容のもう一点目でございますが、都市再生機構の従前居住者用賃貸住宅に関する業務特例というものが今回盛り込まれているわけでございますが、実際に、具体的にどういう効果を見込んでいるのかということをよろしくお願いいたします。
○政府参考人(榊正剛君) 実は、現行法では公共団体が委託すれば都市再生機構ができるというふうになっておりまして、委託をするということは、お金といいますか資金面の負担は公共団体がやるよという大前提で委託になっているわけです。ところが、公共団体が財政事情があって資金余力が十分でないというような場合には委託できかねると、こういう状態になります。したがって、密集市街地の整備を早くやろうとか円滑に実施しようと思いましても、公共団体の財政事情が悪いと都市再生機構の出番がないと、こういう状態になるわけです。 今回の場合は、都市再生機構が要請があれば出ていけるということになりました。従前から、こういったような密集市街地について都市再生機構が豊富なノウハウを持っておりましたので、いわゆるコンサルタント業務をやってはおりましたが、自ら事業実施はしていないというような感じに実はなっていたと。そういう意味で、今回の法律改正ができれば、そういうコンサルタント機能と事業の実施機能を言わばセットでもって現地に入れると、こういうことになろうかと思います。
○谷合正明君 今、都市再生機構の、これ従来は委託だったけれどもこれからは要請で従前居住者用賃貸住宅の整備を行うということができるとあったわけでありますが、実際にその整備を行います都市再生機構さん、今日お越しいただいておりますけれども、実際に地方公共団体から要請があった場合にどのような方針で整備を行っていくのかということを、まず決意を含めて聞かせていただきたいと思います。 今日、参考人の方もこれは大きな制度転換ですと、その意味でURさんには是非積極的に行っていただきたいというお話がございました。
○参考人(松野仁君) お答えいたします。 私ども都市再生機構は、密集市街地の整備改善につきまして、これまで五十六地区において取り組んできております。具体的な中身でございますが、地元の合意形成あるいは計画策定等のコーディネート業務、これを十三地区、それから大規模種地を活用した道路、公園等の整備あるいは建物の不燃化促進事業、これを十六地区、それから木造賃貸住宅の建て替え支援、あるいは公団賃貸住宅を供給するという、公団時代にも実施しております、これが四十八地区ございます。また、防災街区整備事業の事業化に向けました権利者調整、これも今二地区実施してきているところでございます。 こうした取組をしてきておりますが、今お話がございましたとおり、この法律におきまして、地方公共団体からの要請に基づいて、従前居住者用賃貸住宅の建設等の業務が新たに機構の業務として位置付けられようとしております。 機構としては、要請を行う地方公共団体と緊密な連携を図りながら、それぞれの密集市街地の実態あるいはその整備方針に応じて、必要な従前居住者用賃貸住宅について国庫補助制度を活用いたしましてその整備を図ってまいりたいと思います。これまで養ってきました私どもの権利調整あるいは計画策定、公共施設整備等のノウハウも活用して密集市街地の整備改善に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○谷合正明君 是非よろしくお願いいたします。 最後に、冬柴大臣にお伺いいたします。 重点密集市街地が全国で八千ヘクタールあると。しかしながら、これまでの最低限の安全性確保に向けた進捗状況というのは三割でしかないということで今回の法改正に至ったわけでございます。 図らずも、今回、能登半島の大規模な地震もございました。やはり地震というのは場所を選んで起こるものではないなと、どこで起きてもおかしくないということを改めて思ったわけでございます。さはさりとて、やはり八千ヘクタールのこの重点密集市街地、これを平成二十三年度までの解消、これが大きな目標であるかと思いますが、それに向けての取組、決意いかんということと、併せて今回の地震に対する大臣の取組の決意を聞かせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) まず、おっしゃいましたように、今までの隘路を今回の改正で、今までるる述べてまいりましたけれども、相当程度解消できると思いますので、更に事業を加速させて地区地域の特性に応じた対策を最大限に講ずることで、平成二十三年度までに重点密集市街地の八千ヘクタールについては最低限の安全性を確保できるように努めてまいるという決意でございます。 それから、今回の地震につきまして、私も一日も一刻も早く地元へ駆け付けたいわけでございますが、今日もこのように国会が、日程がありますし、しかしながら何としても今週の中には行きたいと、そして現場も見せていただき、そしてまた、国土交通省の職員もたくさん行っておりますので激励もし、そしてまた被災者の方にも直接お会いして激励をさせていただきたい、お見舞いも申し上げたいと、こんな気持ちでおります。何とかしても行きたいというふうに思っております。
○谷合正明君 今日も明日もあさっても我が委員会あるわけでありますが、時間をこじ開けていただいて、是非現地で苦しむ方を激励していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 質問を終わります。ありがとうございます。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子でございます。 質問に入る前に、二十五日に発生をいたしました能登半島での震度六強の地震により被害に遭われた皆さんに、私も心よりお見舞いを申し上げます。 先ほど被害状況の御説明もございましたけれども、家屋の全半壊また道路の陥没、また現地に行った者の話を聞きますと、断水などなどの被害は広がっているということでございます。 改めまして、被害状況の更なる把握、そしてまた被災者の衣食住の確保、被災者の皆さんへの情報の提供、そしてまた医療と健康を守るため医師などの適切な配置、そして住宅の確保、またライフラインの復旧等に政府として全力を挙げていただくことを私も心から強く要望するものでございます。 では、質問に移りますけれども、前回に続きまして、最初に私は梅田北ヤード開発について質問をいたします。 先行開発区域の地権者は、A、Cブロックは鉄道・運輸機構、そしてまたBブロックはUR機構でございまして、元は鉄道・運輸機構の土地でございました。今度は、Bブロックをオリックス、そしてA、Cブロックを三菱地所と、それぞれ土地売買契約を交わされておりますけれども、その売却額を示していただけるでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 売却価格につきましては相手方、オリックス、三菱地所、それぞれの同意が得られた場合に発表するということのようでございまして、Bブロックにつきましては同意が得られておりまして、売却価格は三百十億円というふうに聞いております。 A、Cブロックの開発事業者からは同意が得られていないようでございまして、答えることができないというふうに聞いております。
○小林美恵子君 Bブロックのオリックスへは三百十億円という御説明がございました。元々、鉄道・運輸機構からいわゆるUR機構へ土地が譲渡されたものでございますけど、その額と比べてこれは低いのか高いのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 恐縮でございますけれども、鉄道・運輸機構から都市再生機構への売却価格も、これも公表されておりません。 都市再生機構に聞いたところといいますか、都市再生機構の立場としては、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律というのがございまして、その法律の中で、財産上の利益又は当事者としての地位、ビジネス、事業としてやっているという面がございますので、その情報を公開することによってその地位が不当に害されるおそれがあるとか、あるいは、同趣旨だと思いますが、企業の経営上の正当な利害を害するおそれがある場合には情報を不開示とすることができるという規定がございまして、土地の取得価格等については原則公開しないということだそうでございます。
○小林美恵子君 では、三菱地所についてですけれども、なぜ答えられないのですか。これは転売もあり得るということですか。
○政府参考人(中島正弘君) 直接三菱地所から私聞いておりませんので、恐らく三菱からのビジネス上の理由で、これから事業をされて、その原価を構成するものでございますから、不開示にしてほしいということだと思います。 転売ということでございますが、まあ開発した後に何か分譲する物件があるかどうか分かりませんが、土地のまま売るというようなことはおよそ考えられないと思います。
○小林美恵子君 なぜ私がこのことをお聞きするかといいますと、そもそもこの土地は旧国鉄跡地でございまして、正に国民の財産でございます。それが幾らで売却されたのか、国民への説明責任が私はあると思うんです。この点、大臣はいかがでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 取りあえず法律上の関係を申し上げますと、独立行政法人、都市再生機構も独立行政法人でございますし、鉄道・運輸機構もそうでございまして、法律の恐らく言うところは、独法としての事業の必要上、経営上の利害があるときは公表しなくてもいいということで、独法としての企業体の利益を守ることに公益性があるということだと思います。 片や、それを上回る何か公益性といいますか、独法としての事業を守る、事業がしやすいということ以上の比較考量すべき公益性があれば、例えば犯罪の捜査でありますとか、そういうときにはそれが優先してその関係者の範囲で公表されるということだろうと思います。 したがって、法律の求めるところは、取りあえず独法としての事業体の経営上の都合があると思われるときには開示しなくてもいいよというふうに書いた上で、後はそれと比較考量されるべき公益性との判断で個別に判断すると、そういう考え方であろうと思います。
○小林美恵子君 私は、国民への説明責任がなされないで、事業の利益のためにそれを価格は公表しないというのは、国民に私は納得ができないというふうに思うわけでございます。 なぜこの質問をしたのかと申し上げますと、要するに国民の財産である土地を価格も公表しないで売却をして、取得した民間事業者が住民の意見の反映もなく開発をし、その支援を国として進める、全く国民不在の開発促進だということを指摘したいからでございました。改めてこのことを指摘を、強調しておきたいというふうに思います。 次に、質問に入りますけれども、都市再生特別地区に関する審査体制について、日本建設団体連合会が二〇〇六年三月、都市再生に関する提言ということで述べているところがございました。 都市再生特別地区の申請は、民間からの都市計画提案とはいえ自治体窓口となる都市計画部局に受け入れることが前提となるが、一部の自治体において、従来からの都市計画の継続性、整合性を重視する都市計画審議会や地域住民に対する過度な説明責任を負わされていることなどに起因して、申請段階での窓口において容積率アップなどの緩和措置に非常に慎重になっているようにうかがえる。都市再生特別地区に関する都市計画案審査に当たっては、都市再生本部を中心とする審査組織をつくるなど、従来からの都市計画の枠組みにとらわれない制度にすべきであると、こういう提言がされています。 私は、この提言というのは自治体の審査も取りはるとんでもないものだというふうに思うんです。更なる容積率緩和で超高層ビルの林立も促進するものになると思います。大臣はこうした業界団体の要望も受け取っておられると思いますけど、どのように対応されたのでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 提言は、今先生お話しのとおり、都市再生特別地区という都市計画に関するものでございますが、事業者からの提案制度が認められているわけでございますが、提案があったにせよ、それを決めるときは都市計画としてその責任ある公共団体が責任を持って決めるということでございまして、都市計画上必要な手続、都市計画の案を作成して、住民の意見を反映させるために必要に応じて公聴会を開催する、あるいは案を公告縦覧して都市計画審議会にかけて決めると、この手続を変える余地はないと思います。 したがいまして、その御提言のようなことを国において採用するという考え方はございません。
○小林美恵子君 では、この二〇〇六年、日建連が提言をしたこういう要望というのは断固として受け止めないということで理解していいですね。
○政府参考人(中島正弘君) 全体を見ていないんですが、その今議論になっている部分につきましては国として御提案を採用する余地はないというふうに考えます。
○小林美恵子君 私、改めて住民参加の重要性について大臣にお伺いしたいと思います。 午前中の参考人の方々からのお話にもございましたけれども、民間の発意にせよ、やはり住民の意見の反映、参画は重視すべきだという貴重な御意見がございました。私も同様だと思いますけど、この住民の意見の反映、参画の重要性、大臣の見解を伺います。
○政府参考人(中島正弘君) 都市計画に関することは、今申しましたように発意権を与えてそれで民意を酌み取ろうという、そういう趣旨でございます。そこのところ、制度の趣旨はそうでございますが、手続に入った以上は後は都市計画としてちゃんとやるべきことはやると、そこは不変だということでございます。 また、民間の都市再生事業につきましても、認定の際にも、国が認定するわけでございますけれども、住民の意向を踏まえるために認定の申請書、申請には都市再生事業の区域内の土地及び付近の住民に関する説明会の開催状況及び当該住民から出された意見の概要を添付していただいておりますし、また大臣が計画認定しようとするときには関係地方公共団体の意見を聴かなければならないという規定になっておりまして、住民の声を十分、近いところにいる公共団体の意見を聴くことによって配慮していきたいというふうに考えております。
○小林美恵子君 この民間都市再生事業計画の認定といいますのは三か月以内というふうにございました。そういう短期間の間でしっかりと住民の意見を聴く、そういうことがきちっと担保されるというのでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 申請が出てきてから認定するのは三か月ということでございまして、それまでの期間にいろんな手続が取られるんだと思います。仮にそこのところが不十分でよく分からないのであれば、認定するに足る情報がないということで認定が難しくなると、そういうことだと思います。
○小林美恵子君 では、別の質問に移りたいと思います。 都市再生特別措置法の趣旨の一つに居住環境の向上が趣旨というふうになっております。では、この間、五年間を経過してまいりましたけれども、果たしてその趣旨どおりのことが行われているのかどうか、私は検証する必要があるというふうに思います。 そこで、お聞きをしたいと思いますけれども、民間都市再生事業に基づいての住宅建設は、この間、何か所で何戸あるでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 緊急整備地域で国土交通大臣の認定を受けた民間都市再生事業、これは二十四件ございますが、このうち住宅の建設がなされたものは九件でございまして、その戸数の合計は七千百二十八戸となっております。 また、都市再生整備計画の区域内、いわゆる市町村が定めますまちづくり交付金の計画の区域内において国土交通大臣の認定を受けた民間の都市再生事業は現在五件でございまして、うち三件は住宅の建設が予定されております。その戸数は合計で三百三戸でございます。
○小林美恵子君 今御説明をいただきました住宅の建設の中に、いわゆる公営住宅はあるのでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 国土交通大臣が認定しました緊急整備地域における民間都市再生事業計画二十四件のうち、公営住宅が整備されるものが一件ございまして、南青山一丁目団地建て替えプロジェクト、青山一丁目交差点のすぐ近くのプロジェクトでございます。百五十戸の公営住宅が入っているというふうに聞いております。
○小林美恵子君 今、いわゆる認定都市再生事業での七千百二十八戸に対して、南青山の都営住宅、戸数百五十戸があるという話でございました。また、認定都市再生整備事業の三百三戸を入れますと、いわゆる公営住宅といいますのは全体の一・七%だというふうになります。 極めて私は低いというふうに思いますけれども、そこで改めてお聞きしたいと思いますが、この民間都市再生事業計画、また、この認定都市再生整備事業の中での建設住宅のいわゆる公営住宅以外での住宅の分譲での価格、賃貸での家賃、最高と最低額をお答えいただけるでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 誠に恐縮でございますけれども、私どもで調べ切っていない部分とか、あるいはお聞きしたところ非公表と言われたもの等がございまして、全体を把握しておりません。たまたま二件ぐらい分かっておりますが、いずれもまあ余り最高、長野県の飯田市のプロジェクト、これとか、篠崎駅西口のプロジェクトだと思いますが、分譲で篠崎駅西口のプロジェクトは四千九百万とか、あるいは飯田市の事例では分譲物件で二千七百万とかいうのがたまたま分かっておりますが、全体をちょっと価格としてはつかんでおりません。
○小林美恵子君 篠崎というんでしょうか、ここでの賃貸料は幾らですか。
○政府参考人(中島正弘君) 済みません、言い忘れました。 これは五十八平米の物件だそうなんですが、賃料十四万八千円と聞いております。
○小林美恵子君 私はなぜそういうことをお聞きしたかといいますと、今教えていただきましたのは、もうわずか二件のことでございますけれども、賃料は十四万八千円というのがございました。果たしてこれが多くの住民の皆さんにとってどういう賃料になるかというのは推し測れる問題ではないかというふうに思いますけれども、同時に、なかなか公表できないというふうにおっしゃっておられます。 例えば、東京ミッドタウンですね、この住宅を、これはネットから見ました。確かに価格は公表されていませんけれども、中長期滞在型賃貸住宅というふうにございまして、最高級ブランドとかいうふうにございます。まあ見るからにどなたがお住みになるのかなというのは推測に値するところだというふうに思いますけれども、そういう状態でございました。つまり、一定のかなりの所得がない限りは、今御説明あった住宅にはなかなか住めないんじゃないかということを私は申し上げたいんです。それでいわゆる都市再生特別措置法の居住環境の向上と言えるのかというふうに思うんですけれども、ここで大臣にお伺いをしていきたいと思うんですけども、今日なかなか大臣御答弁にお立ちにならないので是非とも立っていただきたいと思いますが。 今、国民の住宅のニーズはどうかというふうに考えますと、先日も私はこの委員会で公営住宅問題で質問させていただきました。改めて強調したいと思いますけれども、公営住宅への応募者数は二〇〇四年度で九十八万七千十五人もいると。正に良質で低家賃の住宅入居がニーズであるということがその数字は示しているというふうに私は思います。倍率は同年度で全国平均九・七倍、東京都では二十八・五倍、大阪府では十三・二倍です。 で、大臣合意もされました。今、いわゆる住生活基本法に基づきます都道府県計画の公営住宅の供給目標ですね、先日、十五日に質問したときには、大阪や東京はまだ大臣合意されておられませんでしたけど、この間一週間ぐらい余りで大臣合意をされたというふうに私はお聞きしました。その数が大阪府で十か年で十二万六千戸です。これは供給目標ですけれども、二〇〇四年度、応募者比でいくと九八・九%、東京都では何と十一万三千戸で四六・一%です、応募者比でいきますと。本当に低いです。神奈川では五万六千二百八十七戸の目標で応募者比七八%です。いずれも戸数は少ないと私は思うんです。 本来、居住環境の向上というなら、やはりこうした公営住宅の供給にこそ力を注いでいくべきではないかと思うんですけど、大臣、この点いかがですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) もちろん一〇〇%を目指したいのが地方公共団体の真意だと思いますけれども、ただ、供給目標量は地域の住宅事情や財政状況を勘案して、市場において自力では適正な水準の住宅を適正な負担で確保することは困難と見込まれる方々に対して、居住の安定の確保を図るべき世帯の数を把握した上で、その目標量を設定したところであるというふうに思います。もちろん、厳しい財政事情の中で公営住宅を地方が順調に建てていくということ、大変困難な状況もあると思います。 したがいまして、十九年度の予算案におきましては、地域優良賃貸住宅制度というものを導入いたしまして、これによって、例えば高齢者であるとか障害者であるとか子育て中の人であるとか、あるいはドメスティック・バイオレンスによって住を追われて緊急に入らなきゃいけないような人、いわゆるその地域において住居を確保するのに特段の配慮が必要とする世帯等について、入っていただく建物が少ない、公営住宅だけで足らないというものについて、民間の賃貸住宅業者さんにそういう人たち向けの住宅を建てていただこうと、それに対しては地方と国が財政的な支援をさしていただこうという制度が発足しているわけでございまして、そういうものも併せて、今おっしゃっているような住宅の取得について特に配慮を要する人たちについて早急に安い住宅に入っていただけるような配慮をしたいと思います。 まず、そういうところについては家賃というものが高く設定される可能性があります。したがいまして、それについては家賃補助制度、あるいはその人たちが高齢で、高齢の場合ですね、これは悲しいことですけれども事業者において入居を抑制するということもあるわけです。したがいまして、それは、その抑制理由は家賃の不払とか、あるいは賃貸借が終了したときの原状回復義務に心配がある、すなわち元に戻してもらえるのかどうか、そういう点について保証をしようという制度まで考えているわけでございまして、そういうものを併せてこの公営住宅供給について責任を持って履行をしたいと、こういうふうに思うところでございます。
○委員長(大江康弘君) 小林美恵子君、時間が参っておりますので、質疑をまとめてください。
○小林美恵子君 はい、分かりました。 今大臣はそういうふうにおっしゃいましたけれども、私は、やっぱり公営住宅の供給をしっかり確保することの方が重要だということを強調して、質問を終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 能登半島地震で災害に遭われた方に対してお悔やみを申し上げると同時に、一日も早い御回復を祈ると同時に、国土交通省として早急に万全の体制を取っていただくよう御要望申し上げておきたいと思います。 質問に入ります。 大臣は、さきの質疑において、都市再生の在り方について、地域コミュニティーや歴史を大切にすると答弁をされておりました。密集市街地の整備を理由に、その地域におけるコミュニティーや歴史、居住者の生活の安定などを破壊されるのではないか、住民の追い出しになるのではないかという疑念があるわけでございますが、このような疑念に対してどのように払拭されようとしておるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 密集市街地では、大地震の際に、延焼とか倒壊により甚大な被害を生ずることが指摘されているわけであります。早急にその安全性を確保する必要がある、まずそれが第一点でございます。 このためには、密集市街地の整備におきましては、最低限の安全性を確保するために、道路や公園及び耐火建築物の敷地等の不燃化された領域を地域全体面積の四割以上確保する、避難路となる幅六メートル程度の道路の整備、それから沿道の建物の不燃化等の小規模な事業を積み重ねることとしているわけでございます。こういうことによって延焼を防止する帯というものをつくっていこうということでございます。 一方、地区を全面的に更新するものではありません。したがいまして、従前のまま残る木造市街地も相当程度予想されるわけでございます。その整備に当たっては、従来の町並みの良さや、あるいは今、渕上委員もおっしゃいましたように、コミュニティーというものを残しながら、居住環境の向上と安全性の確保ということを図る工夫が必要だと考えております。 さらに、今回の法改正では、必要な公共施設の整備、一体的な建て替えを促進するとともに、このために移転を余儀なくされた住民には権利変換等により地区内で権利を取得していただく、従前居住者用住宅の建設により同じ生活圏で住み続けることが可能となるように配慮し、住民の追い出しというようなことがもちろん起こらないようにしなければならないという制度にしてあります。 今後とも、密集市街地の整備に当たりましては、コミュニティーの維持に配慮した事業の推進がなされるように努めてまいります。
○渕上貞雄君 民間都市開発推進機構の出資又は社債の取得業務は、同機構が出資する都市再生ファンド投資法人や都市再生ファンド運用株式会社を通じて行っているようですが、なぜ推進機構自らも行わないのでしょうか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(中島正弘君) 一言で申しますと、民間都市開発推進機構からの資金だけではなくて、市中の資金も併せて出資、社債取得を行おうとするためでございます。今委員御指摘のように、この出資、社債取得だけが、いったん外の投資会社にファンドをつくりまして、そこに民都機構からのお金と民間からのお金をブレンドして出資するというスキームを取っています。そのほかは全部民都機構から直接出すようになっています。 いわゆる想定しますプロジェクトはかなり大型で、メザニンと言ったりしますが、優先株ないしは劣後債と言われる部分でございますけれども、こういう大型のプロジェクトの場合にはそういったミドルリスク・ミドルリターンの部分が必要だろうということを想定しまして、そこを国の金ではなくて民間の資金を広く集めて共同で出資するスキームということで、民都機構の外にいったん出してそこで民間と交ぜて出すと、そういうスキームをつくったと、こういうことでございます。
○渕上貞雄君 市町村は、都市再生整備計画を作成、県への計画決定のときには、市町村都市再生整備協議会の意見を聴かなければならないとありますが、整備協議会はどのような任務があるのでしょうか。また、整備協議会が組織できない市町村の場合はどのような意見を聴かれるんでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) この協議会は、広くまちづくりの担い手に御参加いただく機会をつくって、それをなるべく法律上きちっとして位置付けた形で御参加いただけるような機会としてつくりました。したがいまして、法人の業務は、都市再生整備計画の作成や、都道府県に対して一定の都市計画に関する要請を市町村が行おうとする際に意見を聴くということだけでございますけれども、幅広くいろんなことに、都市再生、まちづくりのために必要なことがございましたら広く意見を聴いていただければいいと思います。 もう一つ御質問ございました、そういう十分な担い手NPOが見当たらなくて、つくりたいんだけれどもつくれないというような場合どうするかということでございますが、実例で申しますと、今まで、現時点までで、まち交の計画作る場合になるべく民間の意見を聴いた方がいいということで、任意の協議会をつくっている市町村もたくさんございます。我々もそういうところからヒントを得てこの制度を作ったわけでございますけれども、そういうことができない場合には、例えば広報を活用した意見募集あるいは住民へのアンケート、そういう方法を取って地域の意見を把握に努められているようでございます。
○渕上貞雄君 法案では、市町村長が都市再生整備推進法人を指定することができるとされていますが、現在、まちづくり活動を行う公益法人、特定非営利活動法人はどのくらいありますか。どのような活動をされているのかお伺いいたします。
○政府参考人(中島正弘君) 現在、内閣府のデータベースによりますと、NPO法人のうちまちづくりの推進を図る活動を目的としておりますものは、平成十九年一月一日現在、一万一千三百八十四法人が登録されております。活動は様々でございまして、公共施設の管理のようなものから清掃のようなものから、あるいは、何といいますか、人的な交流支援、様々な活動が行われていると思います。 ここで想定します都市再生整備推進法人について申しますと、例えば私どもが参考にしましたのは、公共団体と協定をしまして地元の駅前広場とかの維持管理を実施しているような法人がございます。あるいは、ほかのNPOを支援するといいますか、いろんな活動をしておられる方がいらっしゃいますし、またそういう方をサポートしたいという、できれば寄附をしたいという方がたくさんいらっしゃいます。その寄附の受皿として活動していて、そういうほかのNPO支援をするNPOといいますか、そういった法人もございます。そういった法人がここで言う都市再生整備推進法人として指定していただければいいかなと、そんなイメージを持って法律作っております。
○渕上貞雄君 市町村長が公益法人や特定非営利活動法人を都市再生整備推進法人として指定することになりますが、指定の判断基準はどのようなものでしょうか。また、現在どのようなところが指定されるとお考えでしょうか。
○政府参考人(中島正弘君) 指定の基準は、七十三条に基づき申請がありました場合に、同法七十四条、改正案七十四条に掲げます業務を適正かつ確実に行うことができるか否かで判断いたします。情報提供業務でありますとか、ちょっと今申しましたNPO法人等への助成でありますとか、都市開発の業務などなどでございます。 現在、私どもでここが指定されるだろうという見込みを確実に持っておるわけじゃございませんけれども、先ほど申しましたように、この制度をつくりますときに参考にしました、NPO法人として国有施設の管理に当たっているようなところでありますとか、あるいはほかのNPOの支援をやって広く寄附を集めているような団体、こういったところが指定されるんじゃないかと思っております。
○渕上貞雄君 地方団体が都市再生機構に従前居住者用賃貸住宅の建設を要請するときはどのような場合なのでしょうか。また、大臣の許可を必要としていますが、その基準はどのようなものか、教えていただけますか。
○政府参考人(榊正剛君) 地方公共団体の方で自ら住宅建設を行うことが難しいとか、自ら住宅建設を行うときはその不足があるといったような場合で、既存の住宅の借り上げですとか民間賃貸住宅の借り上げが可能かどうかというのを検討した上で、必要がある場合に都市再生機構に対して要請を行うということになります。 大臣の判断は、密集市街地における防災街区の整備の促進に資するかどうかという点と、都市再生機構の経営上著しく支障のあるものではないかと、この二点でございます。
○渕上貞雄君 提出法案では、指定都市以外の市町村が国道、都道府県道の歩道等の整備を都道府県に代わって行うことができることになりますが、この処置によってどのような効果があるかどうか、お知らせ願いたいと思います。
○政府参考人(宮田年耕君) 都市の再生でありますとか地域活性化、そういうものを図っていく際に、地域のことを最もよく御存じの市町村、市町村の方々が中心になっていろんな課題解決をするということが重要なのではないかと思っておりますが、今回の道路法の一部改正、地元市町村が都道府県に代わって国道や都道府県道の歩道等の整備を代行できる、あるいは要請できるという改正でございます。 特例の適用を想定しているケース、例を挙げますと、ある市町村の駅前を通る都道府県道、そういうものについて、地元の住民の方々の利便を高める観点から、市町村が自ら歩道の拡幅、バリアフリー、あるいは電線の地中化、そういうものをやる、あるいは市町村道と都道府県道が交差する、そういう地点の改良を歩行者の安全の観点からまとめて市町村が一体で行う、あるいは市町村のイメージアップ、そういうものの観点から、市町村道、都道府県道、国道で統一取れた並木を整備する、そういったことを考えております。 今回の特例措置の創設によりまして、バリアフリー化、地域のにぎわいの創出、良好な道路景観の形成、そういったものが整備、管理可能になるというふうに考えております。
○渕上貞雄君 法案では、都市再生の名目で、ディベロッパーの参入拡大、民間資本主導の開発の自由、それから建設の自由を推進するものであり、都市住民の生活向上につながるか大変疑問であります。今求められている都市再生の在り方は、規制、誘導、計画によって望ましい人間的な都市を形成することではないでしょうか。この点は参考人の方々も強調をされておられました。 住民主体のまちづくりのヒートアイランド対策、それから環境に優しい持続可能な都市づくりに支援していくことではないかというふうに思いますが、その見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 都市再生の意義につきまして、この都市再生の今回改正をお願いをいたしております都市再生特別措置法第一条には、都市機能の高度化と都市の居住環境の向上を併せて行うものであると、そういうような定義付けがされております。 したがいまして、今お尋ねのヒートアイランド対策あるいは環境に優しいまちづくりなどは、持続可能なまちづくりを推進するために都市再生の目標の一つであるというふうに考えております。このようなまちづくりにおける地域住民やあるいはNPO等の役割が高まっているわけでございます。そういうことから、まちづくりの担い手のすそ野を拡大して多様な主体の参画を図るために、今回特別措置法の改正をお願いしているところでございます。 国土交通省としては、今後とも、まちづくり交付金等の様々な支援措置を活用し、安心して暮らせる美しい都市の形成、そしてまた持続可能な社会の実現、自然と共生した社会の形成といった観点から、都市の再生の実現に向けて地域一体となって取り組むことを推進してまいりたい、このように決意をいたしております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(大江康弘君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小林美恵子君 私は、日本共産党を代表して、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対して反対の討論を行います。 本法案は三法をまとめて改正する内容となっていますが、その中心は都市再生特別措置法における民間都市再生事業計画の認定申請の期限延長を図るものです。 反対理由の第一は、認定の申請期限が延長される民間都市再生事業計画が大手不動産業界を始めとした大企業に対する優遇策となっている一方で、住民不在、住民無視となっているからです。 私が本委員会で取り上げた大阪駅梅田北ヤードは、十年間の時限立法である都市再生特別措置法に基づく都市再生緊急整備地域の指定となっている地区であり、容積率が八〇〇%や六〇〇%にも緩和され、大手不動産業者などが開発主体となって、超高層ビルが林立する計画事例です。この計画においては、地域住民の声である防災に役立つ空間をという視点が反映されないものでもございます。こうした開発計画が今回の法改正により促進されるものであり、認めることはできません。 反対する第二の理由は、今後とも民間都市再生事業を進めることで東京一極集中が進むことになり、地域間格差を拡大することになるからです。 認定された二十四件の民間都市再生事業計画のうち十三件が東京二十三区内の案件であり、東京への民間投資が加速されるのは明らかです。また、民間都市再生事業に基づくこの間の住宅建設は高額所得者向けが圧倒的です。国民のニーズは、公営住宅の倍率が全国平均で九・七倍、東京都で二十八・五倍、大阪府では十三・二倍などに示されているとおり、良質で低家賃の公営住宅の供給にあることは明白です。本改正案は居住環境における格差もより拡大させることにつながると指摘せざるを得ません。 以上、反対の理由を申し述べ、討論といたします。
○委員長(大江康弘君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大江康弘君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、藤本君から発言を求められておりますので、これを許します。藤本祐司君。
○藤本祐司君 私は、ただいま可決されました都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び国民新党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、都市再生事業の推進に当たっては、良好な都市環境の形成や伝統的な文化の継承、景観の保全等にも十分配慮するとともに、都市再生本部の体制も含め、事業の効果や影響について、適宜その把握・検証に努め、必要に応じ適切な対策を講ずること。 二、現行制度の下では、都市再生が円滑に進ちょくしない地域があることから、関係省庁は緊密な連携により、地域が主体となって行う取組を積極的に支援し、その活力が発揮されるようにすること。 三、想定されている地震発生の危険性等を踏まえ、密集市街地の整備については、地権者住民等の意向を尊重しつつ、当該区域における最適な手法・施策を講じ、平成十三年の都市再生本部決定により定められている「平成二十三年度までに重点密集市街地八千ヘクタールにおける最低限の安全性の確保」が実現されるよう努めること。 四、密集市街地整備の一層の進展を図るため、市街地整備における様々なノウハウを有する独立行政法人都市再生機構は、密集市街地整備に必要な調整及び技術の提供の充実・強化に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(大江康弘君) ただいま藤本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大江康弘君) 多数と認めます。よって、藤本君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、冬柴国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。冬柴国土交通大臣。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 大変にありがとうございました。
○委員長(大江康弘君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 次に、自動車検査独立行政法人法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。冬柴国土交通大臣。
○国務大臣(冬柴鐵三君) ただいま議題となりました自動車検査独立行政法人法及び道路運送車両法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 政府においては、これまで、簡素で効率的な政府を実現する観点から、必要な行政改革を積極的に推進してきたところです。この法律案は、この行政改革の一環として、独立行政法人に係る改革を推進するため、平成十八年度末に中期目標期間が終了する自動車検査独立行政法人について、特定独立行政法人を特定独立行政法人以外の独立行政法人とするとともに、自動車検査独立行政法人の行う基準適合性審査を受けようとする者は、その手数料を同法人に直接納付することとする等の措置を講ずるものです。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、自動車検査独立行政法人の役職員の非公務員化を行うこととしております。 第二に、自動車検査独立行政法人が行う基準適合性審査を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を同法人に直接納付することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(大江康弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十五分散会