国土交通委員会 第3号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/03/20
会議録
○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官増田優一君、内閣府大臣官房中心市街地活性化担当室次長松葉佳文君、外務大臣官房参事官水上正史君、水産庁次長中前明君、資源エネルギー庁次長平工奉文君、国土交通大臣官房長竹歳誠君、国土交通大臣官房運輸安全政策審議官杉山篤史君、国土交通大臣官房技術審議官佐藤直良君、国土交通省総合政策局長宿利正史君、国土交通省都市・地域整備局長中島正弘君、国土交通省都市・地域整備局下水道部長江藤隆君、国土交通省河川局長門松武君、国土交通省道路局長宮田年耕君、国土交通省住宅局長榊正剛君、国土交通省自動車交通局長岩崎貞二君、国土交通省航空局長鈴木久泰君、海上保安庁長官石川裕己君及び環境大臣官房審議官谷津龍太郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の概要について政府から説明を聴取いたします。冬柴国土交通大臣。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 国土交通省関係の平成十九年度予算について、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計予算につきましては、所要の国土交通省関係予算を計上し、その歳出予算額は六兆六百二十六億円です。 また、都市開発資金融通特別会計、治水特別会計、道路整備特別会計、港湾整備特別会計、空港整備特別会計、自動車損害賠償保障事業特別会計、自動車検査登録特別会計及び特定国有財産整備特別会計に所要の予算を計上しております。 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要の額の一括計上を行っております。 次に、財政投融資計画については、当省関係の独立行政法人等分として三兆九千八百八億円を予定しております。 国土交通省におきましては、厳しい財政状況の下、限られた予算で最大限の効果の発現を図る観点から、国際競争力の強化、地域の活性化、都市再生、国民の安全、安心の確保、快適で豊かな国民生活の実現といった当面する課題に対応するための事業、施策を重点的に推進してまいります。 また、政策評価等の結果を踏まえ、コストの縮減を図りつつ、ハード、ソフトの連携、PFI手法の活用等により、成果目標の達成に向けて効率的な政策展開を図ります。 次に、主要事項につきまして御説明申し上げます。 第一に、国際競争力の強化です。 国際物流に対応した道路網の整備やスーパー中枢港湾プロジェクトを推進するとともに、東アジア物流の準国内化への対応に取り組みます。また、都市機能の強化に向け、羽田空港の再拡張及びその関連事業、三大都市圏環状道路の整備を進めます。さらに、観光立国の推進のため、外国人観光客の訪日促進と魅力ある観光地、観光産業の創出、観光地へのアクセスの改善等を図ります。加えて、海洋権益の保全のため、海上保安庁の巡視船艇、航空機の緊急整備等を推進します。 第二に、地域の活性化、都市再生です。 民間と連携した地域の発意による広域的な地域活性化を推進するため、基盤整備や地域づくりをソフト・ハード一体で総合的に支援する制度等を創設します。また、円滑な地域間移動を実現する高規格幹線道路、新幹線鉄道といった幹線交通体系の整備や、弾力的な高速道路の料金設定に関する社会実験を実施します。さらに、都市、地域における総合交通戦略の推進や地域公共交通活性化・再生事業の創設等による公共交通の活性化に取り組みます。あわせて、民間都市開発を進めるとともに、まちづくり交付金等により、町のにぎわいを創出します。 第三に、国民の安全、安心の確保です。 大規模地震、竜巻、豪雨、津波、高潮などの自然災害に対し、浸水被害対策や観測体制の強化に取り組むなど、防災・減災対策を推進します。また、タクシーの安全性、質の向上や踏切対策のスピードアップ等を図り、公共交通の安全、安心対策を強化します。加えて、構造計算書偽装問題を踏まえ、住宅の生産・供給システムにおける信頼の確保を図ります。 第四に、快適で豊かな国民生活の実現です。 少子化、高齢化等への対応として、地域優良賃貸住宅制度の創設など安心して子育てができる巣づくり支援を充実させるとともに、総合的なバリアフリー施策を推進します。また、石油に代替する次世代運輸エネルギーの活用等環境対策を推進します。 国土交通省としては、これらを始め、社会資本整備や総合的な交通政策を着実に推進するために必要な事業、施策を推進してまいる所存です。 以上をもちまして、国土交通省関係の平成十九年度予算につきましての説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○委員長(大江康弘君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○末松信介君 おはようございます。自民党の末松信介です。早速質問に入ります。 最初の質問は、低価格入札、いわゆる低入札問題であります。 当局の皆さん方はもう我々よりもはるかに詳しい実態を把握なさっていると思うんですけれども、この低入札、低価格での落札というのは、発注者側にとりましては確かに経費の節減につながるということで評価できるんですけれども、しかし、事業者がむやみやたらコストを削減しようとするため、例えば資材の非常に品質の余り良くないものを使ったりするということで品質管理の問題も出てきておりますし、同時に、当然安く落としたわけでありますから、下請業者に対しては非常に厳しい指導をするという、ひいては下請業者が大変厳しい労働環境に置かれてしまうといったような様々な問題を引き起こしているわけなんですけれども。 そこで、この予定価格に対する落札額の割合を示す落札率ですけれども、これ国土交通省からいただきました資料なんですが、毎月の平均落札率は二〇〇五年、平成十七年度はおおむね九三%で大体推移をしてきたんですけれども、二〇〇六年、十八年の十月末ごろ、大体九〇%を落札率は切っておると、まあ正確には八八%ぐらいになっているという資料をちょうだいをいたしております。 この低価格入札の背景には、いろいろと原因があると思うんですけれども、一つは公共事業が大きく後退をしたと。〇五年度、平成十七年度の公共事業予算は約七・六兆円です、まあ皆さんも頭の中に入っていると思うんですけれども。九八年度は約十四兆円ということで、半分の水準になってしまっているということも一つあります。それともう一つは、ここ数年で、国もそうですけれども、また地方もそうなんですが、公共団体、指名競争入札から一般競争入札へ拡大をしているということも一つの背景にあろうかと思います。特に、公共工事への依存度が地方の中小事業者は強いわけでありまして、赤字覚悟でも仕事を取りたい、落札をしたいという、そういう行動を取られる方が大変多いという状況が続いております。 政府では、昨年十二月八日、緊急公共工事品質確保対策を打ち出されました。自民党の政策審議会にも、冬柴大臣また渡辺副大臣等々もお見えいただきまして、いろんな意見もちょうだいをいたしました。それで、総合評価落札方式で技術提案加算点のウエートを大きくすると同時に、新たに施工体制評価点を設けるとともに調査基準価格の下に特別重点調査を行うという、そういうことが設定されたわけなんです。特に総合評価方式は、何だかんだということで技術を評価するといっても、実際、価格がやっぱり八割ぐらい占めていたということは確かでありまして、それを何とか五〇%ぐらいには持っていくということを冬柴大臣もあのときお話をなさっておられたことをよく覚えておりまして、大変評価できると思うんですけれども。 そこで、本年一月より採用されております特別重点調査というのは、これは自治体が実施している資格判定基準のようなものでありますが、低入札の排除へ大きな効果が期待されているわけなんですけれども、実際その効果が上がっているのかどうか、改善されてきているのかどうかということにつきまして所見を伺います。
○政府参考人(佐藤直良君) 委員御指摘のとおり、公共工事において極端な低価格による受注が行われた場合、工事の品質確保への支障、下請へのしわ寄せ、あるいは労働条件の悪化、安全対策の不徹底など弊害が懸念されることから、先生おっしゃられたように、国土交通省では、昨年十二月八日に緊急公共工事品質確保対策を取りまとめさせていただきました。 このうち、特別重点調査制度は、工事が適正に履行されるかを調査する、それまでの低入札価格調査、この中で、極端な低価格入札を行った参加者に対して、工事の品質確保が確実に実行されることについて具体的な資料をちょうだいして説明を求めると。そして、工事の品質確保がなされないと発注者が判断した場合には契約の相手方としないと、このようにした制度でございます。 この制度を含めた緊急対策の効果について、その対策の実施前と実施後の状況を、私どもの直轄工事、八地方整備局における特別重点調査の対象、これが二億円以上の工事を対象にさせていただいておりますが、その工事での低入札調査の実施状況、これについて比較をさせていただきました。 対策前、昨年の十一月、これは低入札がピークであったころでございます。このころ、入札案件に対して約四〇%が低入札調査を実施した案件でございます。これに対して対策後、一、二月の合計、これは速報値で恐縮でございますが、約一六%と、去年の十一月が四〇%低入札の実施率でございましたのが、一、二月の合計では一六%と低下しております。特別重点調査を含めた施策の効果が一定程度発現しつつあると理解しております。 私どもとしては、今後とも低価格による入札の状況の推移を注視しまして、特別重点調査や施工体制確認型総合評価方式などの緊急公共工事品質確保対策の効果を検証していくとともに、これらをしっかりと運用し、公共工事の品質確保に引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○末松信介君 まあ一応の成果を得られつつあるということのお話かと思いますんですけれども、確かに、今私もちょっと調べてみて、まあ効果が上がりつつあるということは確かなんですけれども、実際、低入札でもって契約が無効になったということは余り聞きませんですよね、これは。いろんなことを聞いたら、近隣で工事をやっていてそういった職員もいるとか、資材もこっちが運びやすいとか、いろんな理屈を言われてここはクリアなっていくということが実態なわけなんですよね。 私はただ、今おっしゃったように、会計法第二十九条六の一項に、原則としては最低価格の方が契約相手方になると。しかしながら、この会計法二十九条六の第一項のただし書にはこういうことがありますよね。つまり、契約内容の履行ができないおそれがあるときは次順位の方と契約をできるということになっておるわけなんですけれども、しかし、なかなか実際落札してからは現実契約が無効になったというケースもないと。今、低いところでは落札率五〇から六〇の間で取っているというところあるんですよね、これは。我々、こういう中では本当に工事ができるのかどうかと。国交省の資料を見ましても、落札率の低いところの工事ほど品質が結果的には良くないというデータももらっておるわけですからね。私は、その辺をどういうように今後更に厳しく調査していくかということに懸かってくると、そのように思っているわけなんですけれども。 それで、次に伺いたいのは、地方の自治体が発注者となる事業では総合評価方式の採用率が非常に低いわけです。低入札対策の遅れが目立っているという話を聞いております。地方での低入札の増加は非常に深刻な状況であるわけなんですけれども、国交省では、簡易型総合評価入札方式を編み出すなど、市町村に導入しやすい方式などの研究がなされているということを伺っております。 国交省としては、今後、この地方の取組の遅れというものをどのようにしてこれを改善していくのかということ、その方策を伺いたいと思います。
○政府参考人(宿利正史君) お答え申し上げます。 今、末松委員御指摘のように、建設投資、特に公共投資の急速な減少などによりまして、建設業の市場環境は大変厳しい状況にありますし、また一方で、一般競争入札の拡大などの入札契約制度の改革の中で価格競争が激化しているということもありまして、御指摘のとおり、地方の低入札価格調査制度の対象となる案件、件数が増加しておる状況にあります。国土交通省におきましては、地方公共団体の発注におきまして、低入札価格調査制度、最低制限価格制度、この両制度を適切に導入、活用することによって、いわゆるダンピング受注の排除を徹底することが重要であると、このように考えております。 このため、私どもは、昨年の十二月に、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づきまして、総務省と連名で、各地方公共団体に対しまして、低入札価格調査制度の運用に当たって、具体的な判断基準の設定に努め、当該基準を満たさない入札を失格とするなど厳格な運用を図ることといった要請を行ったところでありまして、このような低価格調査制度、最低制限価格制度を適切に導入、活用していただきたいと考えておるところであります。 また、公共工事の品質確保を図るという観点からは総合評価方式の導入、拡大が重要でありますけれども、残念ながら、小規模の地方公共団体におきましてはまだこの総合評価方式の普及が進んでいないというのが現状であります。このようなことから、私どもとしては、施工実績であるとか工事成績、あるいはその事業者の地域における貢献などを重視する、より簡易な総合評価方式の活用を図るためのマニュアルの策定を今進めているところでありまして、これを速やかに地方公共団体に周知を図りましてその導入を図ってまいりたいと、このようなことを通じて低価格を排除してまいりたいと考えております。
○末松信介君 いろいろと簡易マニュアルをお作りいただいたりとかいうことで、改善策を講じておられるわけなんですけれども、要するに、私は、この低入札を解決できる立場というのはだれかといったら、これ発注者側、当局なんですよね。なぜかといったら、適正価格であるかどうかという価格を一番知っているのは発注者側なわけなんですよ。だから、それを適正価格で取ってもらう、品質に問題ないようなものを取ってもらうということをできる、それをできるというのは、私はもうだれよりも発注者側、当局にあるということ、それを常々思っております。 低入札は、もう当然のことですけれども、結局、建設業界そのものの体力を奪ってしまうという、体質をやめてしまうということなんですよ。健全な会社までも、建設会社までも悪影響を与えてしまうという、そういう状況にあります。コスト削減につながるという見方もあるんですけれども。しかし、私はあえて、いいものをつくっていけば、安けりゃええというこの発想というものはどこかでやっぱり限界があるわけですから、きちっと天下に向かって、国家に向かって、国民に向かって申し上げていっても僕はいいと思っていますよ、それは。この辺りのことを十分お考えを、御検討をいただきたいと。とにかく、今の状況、まだ推移しておけば、積算とか公共事業への執行体制への信頼感というのはやっぱり薄れてしまうと思うんですよね。 くどくなりますけれども、先ほど審議官お話がありましたけれども、平成十八年十月末でこの総合評価方式、これはまあいろいろとやり方はありますよね、形が。高度技術提案型がこれ一件ですよね。標準型が四百二十件、簡易型が三千七百三十二件、計四千四百二件ということで、九割はやっぱり簡易型でやっているということであります。 もう一つは、技術が一番、一位ですよね、から価格も一位というのはこの中で千五百四十一件あったそうなんです。一番ここを注目せないかぬのは、価格は二番目であったけれども、しかし技術点によって価格差を逆転したという例が四百五件出てきているということ、そこには確かに改善してきているという努力がうかがえるわけなんですけれども。 私は、何度も申し上げますように、この低入札の問題を解決する決め手は発注者側ですよ。これを精一杯お考えをいただきまして、あらゆる策を講じていただきたいと、つくってしまう社会資本、立派なものにしていただきたいと、そのことをお願い申し上げたいと思います。 それと、この応札事業者のコスト削減について質問を昨日しようと思っておりましたんですけれども、国交省は実は、このBQ方式につきましては、我々きちっとやっているんです、今進めているんですというお答えが返ってまいりました、事前通告をいたしましたら。私、建設会社の方に、一般競争入札でどんどん皆さん参加されますけれども、実際、図面とか図書を預かりまして、その箇所箇所を結局拾い上げて、そこを積算していきますから、もう一般競争入札に参加するだけで、小さな物件でも五十万、六十万要ると、ちょっとしたものやったら二百万、三百万円のお金が掛かってしまって結局取れないと、経費ばっかりかさんでいって一般競争入札の意味がなくなってしまうということを聞かされていたんですけれども。しかし、最近の発注にとりましてはかなり丁寧な図書をお渡しになっているということでございまして、もう少しこの辺り勉強して質問さしていただきたいと思うんですけれども、審議官の部署の方からそういうお話が返ってきましたので、この質問は今日のところは取り下げさせていただきたいと思います。 イギリスなんかはとにかく、取ったところが取れなかった方々の積算した費用というものを払ってあげるということになってきて、それが発展して結局発注者側がその費用を払うということになったというように伺っております。そういった歴史的な経緯があるということを伺っているわけなんですが。 その次、質問をさしていただきたいのは、被災者生活再建支援法の拡充についてでございます。 私は冬柴大臣と同じ兵庫県出身でありますから、阪神・淡路大震災というのを経験をいたしました。あれから半年もたたないうちに、私、県議会におりましたんで、兵庫県議会が一丸となって四十六都道府県議会を回りまして、何らかの生活再建とか住宅再建とかいったような共同制度をつくらないと駄目だということを言いました。約二年掛かって四十六都道府県議会は何らかの意見書なりを提出するなり、あるいは決議をするなりをしていただいたわけなんです。私は担当で和歌山県議会に行ったんですけれども、和歌山も対応いただいたと。もちろんこれは南海大地震もあるということで、和歌山の方々も非常に注目して聞いていただいたわけなんです。で、被災者生活再建支援法ができたと。 実は、平成十六年、この被災者生活再建支援法を一時改正したときに、附帯決議として、居住安定支援制度の充実を図るため、施行後四年をめどに制度の見直しを行うなどの総合的な検討を行うということになっております。間もなく三年を経過するため、先日、第一回の検討会が開催されました。内容もちょっと拝見をいたしたわけなんです。今後、議論が深まっていくと思います。 かねてより、被災者生活再建支援法につきましては、その拡充、被災者のニーズに即した実効性の高いものへ改善していくべきだという意見が大変強かったわけであります。現行の制度ではカバーできない部分が余りにも多い点がございます。さきの中越地震でも、そのすき間を埋めるために、新潟県が独自施策として県中越大震災復興基金を創設してその対応がなされたわけなんです。 兵庫県でも実は、もう三年前になりますけれども、二〇〇四年の台風二十三号の被害で、被災者生活再建支援法の支援金、これは最高三百万円ですけれども、これにつきまして、年齢や収入などの制限で支給対象外となった世帯が実は多いんです。県内の全壊、大規模半壊の計二千六百四十一世帯に対して実際に支給されたのは、本年一月時点で一千百八十六世帯、七億八百九十二万五千八百四十四円なんです。七億八百九十二万五千八百四十四円ということなんです。残りの千三百二十七世帯はどうかといったら、県独自の制度でもって十億七千二百万五千五百七十九円を支給されているという現状なんです。 これは結局、全員に当たらないというのは、いろいろな制約があるわけなんですよね。特に大きなネックとなっているのが、これはもう公的な援助は個人資産に充当できないということでありまして、これはもう弁護士の大臣というのは一番詳しいと思うんですけれども、こういうことになっていると。住宅の再建、修繕、宅地復旧への直接的な補助はこれ認めておりませんけれども、利子補給であるとかローンとかいったものについて、これにつきましてのみ認めておられると。実際、高齢者の方なんかはローンが組めない状況なんですよね。被災者は住宅の再建を実際あきらめてしまうしかないという実態がございます。政府の見解では、私有財産の下では、個人資産は公費で補助すべきでないとされておりますんですけれども、しかし現実に、この耐震改修補助などの個人資産の形成につながるものも少なくないわけなんですけれども、建築費本体への助成について再検討していく御用意があるのかどうかということにつきまして伺います。
○政府参考人(増田優一君) お答えを申し上げます。 今先生からお話ありましたように、この被災者生活再建支援制度をめぐりましては、平成十六年の一部改正の際に大議論がございました。お話しのように、居住安定支援制度をこの改正で導入したわけでございますけれども、様々な議論を経て、結果的には住宅本体には投入しないと、住宅管理経費のみを二百万円限度と、家財道具合わせまして最高額三百万の制度として十六年改正で施行さしていただいたわけでございます。 様々な議論がございまして、この委員会でも附帯決議をいただきまして、施行後四年を目途として制度の総合的な検討を行うんだということで附帯決議いただいておりまして、そういうことを受けまして、ちょうど三年を経過したものですから、先ごろ私ども、学識経験者でありますとか自治体の関係者を入れた検討会を発足をさしていただいたわけでございます。 この制度につきましては、被災者の方々、それから被災された公共団体の皆さん、さらには各界各層の方々からも様々な意見がございますし、第一回の検討会におきましても様々な面からの御意見が披露されました。先生御指摘のように、住宅本体の建設補修にも当然入れるべきだという御意見も多数ございましたし、また一方では、この制度そのものの、先生からも御指摘ありましたけれども、典型的な個人資産である住宅の再建はやはり自助努力が基本ではないかと。他に融資でありますとか保険という制度もあるわけですから、そういった生活再建、住宅再建全体としての中でやはり慎重に検討すべきじゃないかといった御意見でありますとか、あるいはまた、本体かどうかというような議論を超えて、今の制度そのものが非常に、支給要件でありますとか支給手続が煩雑になっておりまして、なかなか被災者の皆様が使い勝手が悪いと。事実、制度を御存じない方もいらっしゃる、あるいは知っていてもなかなか手間があって申請されない方も多数いらっしゃるということを踏まえまして、むしろそういった講学的な御議論よりももっともっと使いやすい制度にしてほしいという御意見もございました。 そういったことを踏まえまして、いずれにしても検討会スタートしたばかりでございますので、これからこの検討会の場でしっかりと御議論をしていただきたいというふうに考えております。
○末松信介君 おっしゃる意味よく分かるんですよ。使い勝手が悪いということ、それと制度を知らないということ。我々も実際、この国土交通関係の助成とか、あるいは災害援護資金貸付金とか、弔慰法に基づくいろんな施策と、これは厚労省関係ですよね、一体こういう震災があったときにどういう施策があるかということについてつぶさに言えと言われたら、ちゅうちょするときあるんですよ、それほど難しいと。しかも、年齢とか年収とかいろんな要件が重なっておりますので。私は、もうその辺のことについてこの検討会でどういう話が進められるかということを大変期待しているわけなんですよね。 確かに、住宅本体へ補助ができるようなものを対象にしてほしいということを言っているわけなんですけれども、それは一つは、これはやっぱり社会資本ですよ、やっぱり住宅ということについては。これはもうここの議論とはちょっと重ならないのかもしれませんけれども、住宅倒れちゃったら結局、仮設住宅造らなきゃならないという、もちろん耐震の話と重なってきますけれども。そうしたら、それだけで大きなまた税金を投下せなきゃならぬということですから、住宅はやっぱりあくまで社会資本であるという私は位置付けをしております。 公費の助成ができないということを言っていますけれども、実際はじゃ住宅ローン減税で、これ所得税ですね、これ所得税の住宅取得控除というのもやっていますし、それと農業用の災害復旧補助につきましてもそうですし、あるいは耐震改修のさっきの補助もそうですし、支援法による家具とか調度品の購入なんかにつきましては、補助につきましては、これはもう個人の資産の形成に税金を使っているということは確かなんですよ。だから、一度これ全部整理をせなきゃならぬと思うんですよ、どこかの時点で。これ、本当に分かりにくい話なんですよね。 兵庫県の言い分、国の言い分等も見ましたんですけれども、これはもうどちらの言い分も何か正しいように書かれておられるということなんで、是非ともその辺のことにつきまして一度整理をきちっとして、双方がきちっとした理解ができるような方向へ持っていっていただきたいということ、このことを是非要望申し上げたいと思います。 時間をオーバーしたら承知せぬぞえと脇先生から言われてますんで、はい、ありました。じゃ、先にちょっと道路特定財源の方を聞いておきます。済みません、急に局長の方へという。実は、ちょっと河川の方は後ほどになるかもしれません。 まあ、もう単純にちょっとお聞きをしたいと思うんですけれども、昨年の十二月の八日、自民党、各党もそうでしょうけれども、自民党の政調会でも道路特定財源の見直しについては、もうかんかんがくがく、いろんな議論がございました。道路特定財源の見直しにつきましての具体策を閣議決定しまして、四項目の見直し策をこれまとめておられます。これはもう皆さんも承知のとおり、国民の理解であるとか道路歳出で余った部分については一般財源化するとかいったような、いろんなことを決めておられるわけなんですけれども、その中に、国民の要望の強い高速道路料金の引下げなどによる既存高速ネットワークの効率的活用、機能強化のための新たな措置を講ずることとして、二十年の通常国会に所要の法案を提出されるということになっております。これを受ける形で平成十九年度の道路局の予算において、引下げに伴う効果と影響を把握する社会実験を実施するために三百六十億もの国費が計上されておりますが、その社会実験というものは一体どういうものを想定されているのかということを伺いたいんです。 で、あっ、まだです。これについては、恐らく十九年度の予算が可決されてから個別のことはいろんなお話なさると思うんですけれども、現段階のお話を聞きたいということと、もう一つは、高速道路料金の引下げのための財源はどこから調達するかということについて、どういう方向でこれを調達するのかということにつきましての検討のほど、所見を伺いたいと思います。
○政府参考人(宮田年耕君) 委員御指摘のように、昨年の十二月八日、具体策がまとまりました。そこの中で、国民の要望の強い高速道路の料金値下げ、二十年の通常国会に向けて法案を提出するようにということが決められております。そういうものを具体的に決めるためには、値下げをした場合のいろんな影響、そういうものを把握してセットする必要がございます。そのために三百六十億円の予算が社会実験として十九年度計上されておるわけでございます。 まだ委員御指摘のようにコンクリートにその内容が固まっておるわけではありませんが、今考えております内容を御説明申し上げますと、一つは、大都市圏の高速ネットワークを有効活用するための割引導入、そういうことが一つ目でございます。二つ目は、地方部の国道が込んでいて並行する高速道路がすいているというような場合、想定されます。そういう高速道路を有効活用して現道の課題、そういうものを解消していくための料金の引下げ。それから三つ目は、物流の効率化を促進するための割引導入。 今こういう三つの枠組みで検討を進めておりますが、私ども、社会資本整備審議会道路分科会で具体化に当たっては御議論をいただこうと思っております。今そういう分科会が開かれておりますので、そこの御審議をいただいて、それをもって実際の料金割引実験、そういうものをやってまいりたいと考えております。
○末松信介君 精力的にその検討を加えていただきたいと思います。社会資本整備審議会ですね、ここでの答申を待っておられるということなんですけれども。 それで、今局長がおっしゃられた三つの目的があるということをおっしゃいました。最初に大都市圏の交通ネットワークということの話が出たわけなんですけれども、いろいろと道路のことについては、余り地元のことばっかり言っちゃいかぬわけなんですけれども、しかしながら、やはりもう地元の発想から全体はどうかというとらえ方しなきゃならぬということで、当然この前の視察に行ったとき大江委員長も、もうさんざん和歌山県の道路を拝見しまして、いやもうかなり詳しくなりましたですね。山下先生からも恵那山トンネルの話も聞いて、ここも一つ賢くなったということでありますし、谷合先生からは、この前の本四の瀬戸大橋の料金の話も聞いたということなんです。 私は実は、それこそ赤羽先生なんかもこの問題をよく取り上げられたことは大臣も御存じのとおりなんですけれども、実は、去年の三月の二十四日ですかね、予算委員会でいろいろと質問していた中で、最後に新神戸トンネル、この図面をちょっと委員の先生方にお配りしていますのですけれども、この問題について実は質問をさせていただいたわけでございます。 実は、知っている先生はよく御存じだと、知らない方は全然知らないということで、図面をごらんいただきたいと思うんですけれども。 要するに、姫路とか加古川というところがある、これは御存じだと思うんですけれども。これを、例えば東を向いてあの道路をずっと進んでいったら、須磨料金所で第二神明道路、二百円払うと。と同時に、阪神高速神戸線は、これは均一料金で五百円払うから、七百円払うわけなんです。ところが、ここはよく渋滞をするんですね、この阪神高速神戸線というのは。実は、その第二神明の途中から北神戸線、阪神高速北神戸線という道路がありまして、そして、この箕谷インターでいったん降りて乗り換えるわけなんです。乗り換えるときに使う道路が阪神高速だったらいいんですけれども、神戸市道路公社の経営する新神戸トンネルということなんです。 だから、渋滞を緩和しようと思ってこれを、北神戸線と新神戸トンネルを使ったら千百円、しかし、真っすぐ行ったら七百円なんですよね、真っすぐ行ったら。だから、渋滞をしているから避けようと思って使いたいんですけれども、これはやっぱり余分に四百円掛かってしまうから、渋滞している道路へ更に車が突っ込んでいくという状態になってしまって、新神戸トンネルは、それはすうすうにいつでも通れると。だから、社会資本というものが有効に活用されていないという、これがまず発想の原点にございます。 この質問をいたしまして、何とかこの新神戸トンネルというものを、神戸市道路公社が持っているんですけれども、阪神高速道路株式会社のネットワークの中に入れてほしいという、移管してほしいというこの要望を出しておりまして、冬柴大臣や宮田局長は一番詳しくこの話は知っておられるわけなんですよね。 去年の谷口当時道路局長のお答えというのは、委員お尋ねの新神戸トンネル有料道路の阪神高速道路株式会社への移管につきましては、神戸市、阪神高速道路株式会社及び近畿地建等において、新神戸トンネル有料道路、阪神高速道路とのネットワーク化に関する検討会を設置して、その可能性を探るべく種々の検討を行っているところでございますということでありまして、おおよそ社会資本につきましては、これは有効に活用しなきゃいかぬということもおっしゃっておられますし、利用しやすい料金体系の実現が重要な問題であるということも聞いています。ただし、返済の、今回の民営化の主要な趣旨が四十五年以内の確実な償還であることを考えてみれば、これは独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構及び阪神高速道路株式会社の償還、経営に、償還とか経営に悪影響を与えないことが原則であるということを言っておられるわけなんです。 あれからちょうど一年たったんですよ、一年たったんです。当然、この一年に大きくあった変化というのは、道路特定財源の問題なんですよね。これについての使い道というのは軽々に我々がどうこうということを言えませんし、大臣でも非常に慎重にお答えになっておられます。住民の方々の要望というのは、もう引き続きこの一年も変わることがありません。 私も、実際、利用者なんですよね。だから、急いでいるときはもう絶対にこの千百円、五百円と六百円、千百円使って神戸へ行っているわけなんですけれども、本当にこれ、何とかネットワークの中に入れてもらえないだろうかということを思うわけなんです。 もう実際、神戸市の持っている、道路公社の持っている新神戸トンネルは、もう阪神高速道路と一体的に機能しているわけなんですよね。この事実というのが実際あるわけですよ。いろいろと覚書のお話も伺ってはおります。 このネットワークの検討会につきましては、十二回開かれたということを聞いているわけです。兵庫県、神戸市、近畿地建に阪神高速と一緒になって、とにかくいい結論を出そうということで頑張ってこられておるわけなんですけれども、今回、新たなスキームをつくって、神戸市としても移管が実現してもらえるように精一杯、三百八十億円程度負担をするということで、残る三百八十億円を阪神高速の投資限度額と合わせて、あとは国の積極的な対応を求めたいということで御要望なさっておられます。 もう隠す話でもありませんし、みんなこの要望、地元の方々、我々は受けておりますので、是非、このことにつきまして、社会資本の有効活用という点が一つと、阪神高速神戸線の渋滞を少しでも緩和してほしいということと、それと、先ほど宮田局長がおっしゃった大都市圏の交通ネットワーク、正にこの道路のネットワークというものをより強固なものにしてほしいという点で、是非、この移管のことについて前を向いた御発言をお願い申し上げたいと思うんですけれども、御見解をお伺いをいたします。
○政府参考人(宮田年耕君) 先ほど、答弁漏れがございまして済みません。財源の、高速道路料金の引下げの財源はどうするのかという御質問に答えておりませんでした。 具体策に基づきまして、当然、主体であります高速道路株式会社あるいは出資団体でもあります地方公共団体、そういうところと御相談し、協力を得る、そういうことも前提にございますが、道路特定財源を活用してそういうことを考えていくということだろうと思います。 新神戸トンネルでございますが、もう委員御指摘のように、新神戸トンネルが独立した道路ではなくて、阪神高速、それから西日本高速道路株式会社が管理されている道路、それから公社が活用されている道路、そういうものが一体でこの地域のネットワーク、高速ネットワークを形成しております。 そういう中で、お触れになりました検討会、神戸市、兵庫県、それから阪神高速株式会社、近畿地方整備局、これは平成十七年の五月からやっておりまして、利用しやすい料金体系どうあるべきかという検討がなされておるわけでありますが、これに併せて、料金の引下げによる交通量やあるいは料金収入に与える影響、そういうものも調査をする必要があるだろうと考えております。先ほど申し上げました社会実験の中でどう取り組むかはまだ決めておりませんが、そういうことも必要だろうと思っております。 いずれにしましても、高速道路料金、国民が非常に要望が強いということで、既存高速ネットワークの効率的活用、機能強化のために新たな措置を講ずるということが具体策にも書かれておりますので、こういう基本線に沿って全体どうやっていくか、考えていきたいと思います。その中で、移管でありますとかあるいは料金どうあるべきか、検討してまいりたいと考えております。
○末松信介君 答弁漏れのことは、決して忘れていたわけじゃなくて、局長に大変気を遣って見逃したわけなんですけれども、今ちょっと話を聞きました。 とにかく、個別の、自分のところの地元の道路のことだけということでこれを造れとかあれを造れということについては言いづらいんですけれども、これはちょっとイレギュラーなケースでございます。 ですから本当に、長年にわたって、これはもう十年近い悲願の話でございまして、冬柴大臣なんかは、もう神戸市の矢田さんとも非常に親しいので、いろんなお話を聞いておられると思いますので、とにかく、これは一つのいい契機だと思うんです。道路特定財源の一般財源見直しについては、これはもういろんな意見がありましたけれども、しかし、一つの契機としてとらえて、この問題の解決に当たっていただきたいということを強く要望いたしたいと思います。よろしくどうぞお願い申し上げます、この点につきまして。ありがとうございます。 続きまして、もうほとんど時間がなくなりつつございます。榊局長来られていますので、耐震改修促進につきましてちょっとお伺いをしたいと思います。 東海とか南海地震の発生が大変心配されているわけです。大江委員長の御地元も南海地震の影響があるということで、いろんな対策を講じられておられまして、この前、一月に調査をして、勉強させていただいたんです。 実は、阪神・淡路大震災のときには六千四百三十四人の死者を出しておられます。直接死は、約五千五百人のうち倒壊家屋の下敷きになって亡くなった方が実は八割を超えたわけなんです。幾ら防災体制を整えましても、建物の耐震化を進めなければ、国民の生命、財産を守ることは不可能であります。 平成十七年秋の第百六十三回国会におきまして、建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律が成立をしました。関係省令や国土交通大臣が定める耐震改修促進基本方針とともに、翌十八年の一月二十六日に施行されております。 基本方針の要諦は、住宅及び特定建築物につきましては、耐震化を今後十年間でそれぞれ現行の七五%から九〇%に上げようとするものでありますけれども、各都道府県におきまして、この都道府県耐震改修促進計画の策定状況と全国の耐震化の進捗状況につきましてお伺いをいたします。
○政府参考人(榊正剛君) 委員御指摘のように、住宅建築物の耐震化というのは非常に重要だというふうに考えております。 昨年一月に実は改正耐震改修促進法が施行されまして、耐震化の目標、耐震診断、耐震改修に対する助成方針などを内容とする耐震改修計画の策定が義務付けられたところでございます。現在、都道府県において策定作業を進めておるところでございますが、今年の一月末現在で十二道府県が策定済みでございますが、今年度末までには四十四都道府県で策定する予定ということで、残りの三県についても数か月、まあ二、三か月遅れで策定を完了する見込みでございます。ちなみに、兵庫県は三月の末、あと一週、二十七日辺りだと思いますが、ぐらいに予定されておるということでございます。 なお、この県の耐震改修促進計画が策定をされると、市町村についてもなるべく作ってくれと、こういうお願いをしておりまして、それについては約五割の八百七十九市町村が作りたいという意向を表明しているという状態でございます。 私ども、全国の耐震化の進捗状況ということでございますが、耐震改修促進法を改正する前の状況を調べますと、平成十五年ベースで推計をいたしますと七五%程度でございましたので、平成十七年に耐震改修促進法を改正いたしましたので、その十年後、平成二十七年までに少なくとも九割を耐震化するのだという目標を定めて行っているところでございます。 それで、実は現在、耐震診断とか耐震改修に対する市町村の補助制度の整備状況というのを見ますと、大体一戸建て、耐震診断について戸建てで六割程度、マンションですと一割程度、耐震改修というベースで見て、戸建て住宅で三割、マンションでいくと五%といったような補助制度の整備状況になっております。 実は、平成十八年度というのが、耐震改修促進法は一月施行ということでございますので、耐震改修の実質元年というのが実は平成十八年度なんです。したがって、全国的な耐震化のこの一年間の実績がまだよく分かってないんですけれども、実は平成十四年度からいろんな補助制度をつくってまいりましたので、それから十七年度までの実績をちょっと戸建てだけで申しますと、戸建ての耐震診断は十四年二万一千戸出したんですが、十七年度は九万二千戸に増えているということがございまして、戸建ての耐震改修も平成十四年度ゼロだったんですが、十七年度は約二千七百戸というふうに増加をいたしまして、着実に実際増えておりますので、十八年度についても、これをもっと加速した数字の実績が上がってくるのではないかというふうに期待をしているところでございます。
○末松信介君 そうしたら、数字上上がっておるんですけれども、どうなんでしょうね、これ。実際的には目標にはこれ到達していくというのはどれぐらい掛かるんですかね、これは。
○政府参考人(榊正剛君) 先ほど申し上げましたように、平成二十七年度までに九〇%にしようということを目途にしたいというふうに思っておるところでございます。 いわゆる建て替えをされますと全部新耐震になりますので、そこの部分は大丈夫だと、じゃ建て替えされないそのまま残っている住宅について耐震改修をしていただくと、こういうのが趣旨でございます。 その耐震化の改修ということなんですが、先ほど申し上げましたように、平成十八年度が耐震改修元年ということで、実績はちょっと分かっていないというところもあるんですが、実は、私どもからすれば、平成十八年度に十七年度までの補助金が二十億円を百三十億円に大幅増額したと、十九年度予算案でも百三十六億五千万というようなことでございますし、税制につきましても耐震化の税制をまた新たに創設をして始めたということでございますので、こういったようなところで増えていくだろうということを想定いたしておりますが、実は、先ほど申し上げましたように、補助制度の整備状況を見ますと、耐震診断ですら六割、耐震改修についてで戸建てで三割という状況でございます。 これをちょっと申し上げますと、いわゆるこの耐震改修促進計画で書きますと耐震診断と耐震の補助が出ると。ところが、耐震の補助はちょっと若干低いと。で、地域住宅交付金という制度があるので、地域住宅交付金を活用をした方が耐震改修の方にはちょっと効くというようなことがございまして、耐震診断の方はどちらかというと耐震改修促進法に基づくような方向で、具体の耐震自体は地域住宅交付金の活用というのが一つの流れになるようなところがございます。 ただ、そういうようなところでも先ほど申し上げたような率でございますので、マンションでいくと耐震改修について補助制度を持っているところが、市町村が五%ぐらいしかないと、こういうことになっておりますので、これについて海溝型地震は切迫しておるということでございますし、大規模地震はいつどこでもおかしくないというようなことを前任におりましたときに一生懸命言ってきた経緯もございますので、そういったような取組の強化要請をどんどんやっていきたいということと同時に、地震防災マップの整備ですとか、町内会、各種メディアを活用したような啓発及び知識の普及といったような施策の充実を求めて、地域住民と関係者一丸となりまして、この九〇%を少しでも上回るという目標の達成に着実に実現できるように努力をしてまいりたいと思っております。
○末松信介君 しっかり、分かりました。 とにかく、耐震化を図ったら、東海地震はこれ死者の想定で九千二百人が四千四百人になると、減災効果としてとか、うち建物倒壊でも六千七百人の方が三千二百人の亡くなり方で済むというような話も聞いていますんで、とにかく積極的に実施をしていただきたいと思います。 せっかく耐震改修税制なんかでも、あれ二十万円ですよね、税額から引くということについて、固定資産税も二分の一に一定期間やるということが決まりまして、何年も掛かってあれだけ積み上げたものですから、使っていただけるような体制整えて頑張っていただきたいと思います。 最後の質問にします。 激甚災害対策特別緊急事業ということで、これ河川局になろうかと思うんですけれども、ちょっとお伺いします。 台風二十三号被害におきまして、豊岡の円山川流域の河川激甚災害対策特別緊急事業では五年間に計六百五十億円投入していただくことになっておりまして、大変感謝をいたしております。また、その減災効果に大きな期待を寄せているわけなんですけれども、しかし一点残念なことは、その下流地域の一部で実施される事業計画の中身に大きな格差を生じてしまっているということなんです。 具体的には、住宅の周囲に擁壁を設置するなどの地区がある反面、避難支援などのみが示された地区があるということです。もちろん、立地的な状況などによって一律の事業を実施する、できるはずがないことは理解しているわけなんですけれども、しかし、長年水害に苦しんでこられた下流住民の方々にとって、この事業に大きな期待を寄せていただけにその落胆は大きくて、事業の再検討を強く求められておりますので、そこでお伺いしたいのは、下流域で河床掘削など状況に応じて適切な施行がなされるとお聞きしておりますが、すべての地域で一定の基準以上の防災効果は確保されるのかどうかということを一点お聞きしたいということ。 それと、二つ目が、国土交通省が新たに堤防の建設を断念した一部の地域では、その理由の中に、関係地権者の理解を得るなど時間的に五年の制約がある激特では無理という、こういうことを実は聞いているわけなんです。ただ、激特というのは、これはとにかくスピードを求められますんで、再発をとにかく防止せないかぬということで、当然制約があって当たり前なんですけれども、ただ、この激特事業の五年間というものは災害の再発生リスクをできるだけ少なくするために、迅速に行うために今言ったようにつくられたんですけれども、五年ということの規定がかえって逆にネックになってしまっているという、そういう部分があるわけなんですけれども、これは一体どのように我々解釈していって、これ改善していっていいのかということを、考えていっていいのかということについて、最後に局長にお伺いして終わります。
○政府参考人(門松武君) お答えいたします。 委員から、激特事業の中身でございますが、おおむね五年間で再度災害防止を図るというのがこの事業の目的でございます。 円山川の、平成十六年に台風二十三号で大変な被害を受けたわけでございますが、下流、豊岡市の下流でございますが、非常に山が迫っておりまして、そこを県道とか鉄道とか家屋が連檐しておるところがございまして、それを、先ほど委員が申されました五年間で六百五十億を超えて必要な用地を取得し、鉄道を移動し等々のことが物理的に不可能でございました。 そういうことで、取りあえず当面、河道の掘削、しゅんせつを行うことによりまして疎通能力、洪水が流れる能力を高めるということで対応をしておるところでございますが、五年という枠にこだわらずに、現在、既に十七年に地元の方々も交えまして、五年後の対策をどうしたらいいかというような協議会も立ち上げておりまして、そこでもってどうしたらいいかというのを早急に出して、激特事業とできるだけ切れ目のないような下流対策をやっていきたいと思っております。 それで、一番最初の問いでございますが、上下流での安全度、一定の安全度は確保できているのかということでございますが、特に激特の再度災害防止という観点からは下流は満足できません、されておりません。同じ規模の台風、降雨があった場合にやはり浸水いたします。ただ、水位は下がります。ということで、被害は軽減されますが、上流に比べて安全度は下がりますが、少し、五年というタームではなくて、もう少し長いタームで、一連区間として御評価していただければというふうに思います。できるだけ早く下流対策をやってまいりたいと思っています。
○末松信介君 時間が参りましたので、これで終わります。どうぞ善処策、よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○前田武志君 民主党の前田武志でございます。 委嘱審査ということで、私は、主に公共事業をどんどん進めていって、これが社会資本のストックとして積み上がってくるわけですが、それが時代時代に応じて各地域で最大の効果を発揮するようにどういうふうに国土交通大臣としてお考えになり、取り組み、指揮されているか、そんなことを中心にお伺いしたいと思うんですね。 先ほどの御説明だと、約、今年度の国土交通省関係が六兆一千億近くですか、公共事業費全体では約七兆円だと承知しているわけですが、ピークに比べると半減していますよね、十五兆円ぐらいあったわけですから。そういう中で、逆に今度は維持管理ということになってくると、どんどんどんどんその比率は高まってきているんだろうと思うんですね。 〔委員長退席、理事山下八洲夫君着席〕 大臣がたしか決算委員長をやられた、そのころ私が筆頭理事やっていたのを御記憶になっていると思うんですが、あの当時よく議論していたのは、大体、国の財政の厳しさということにも同じ共通認識を持っていたんですが、大臣は特に専門家でいらっしゃるから、どうしても国の会計、公共会計というのは言わば家計簿の延長みたいなもので、ちゃんとした複式簿記というか、そういった企業会計的な考え方もない、資産がいかに最大の利益を生み出していくかという、そういう考え方もないというようなことを随分と指摘もされ、私も議論をしていたのを思い出すんですね。 そんなことを念頭に置きながら、この社会資本というのもストックなんですよね。だから、その時代時代にどれだけの効果を発揮していくかというようなことになっていく、管理の時代というのはそういうことなんだろうと思うんですね。 そこで、まず最初に具体的な問題。私の地元になるんですが、国道百六十九号線というのがございます。奈良県知事管理の国道でありますが、多少延長しまして、今は奈良、それから桜井、橿原市、そして吉野に入って大台ヶ原のふもとを通って熊野に至るという道路でございます。 一月三十日にこの国道百六十九号線でがけ崩れが起きて、大崩落事故があった。車の三人が、熟年層の夫婦、それからその友達、三人が押しつぶされて即死したという事件がありましたね。テレビ等でどんどん流されて、お茶の間のニュースにもなったものですから、これは当時、国土交通省等もなかなか対応が大変だったんだろうと思うんですが。 皆様方に、ちょっとここに地図を持ってきていないものですから、頭の中にちょっと描いてほしいんですが、紀伊半島を思い浮かべていただくと、北の方に奈良があるんですね、奈良市が。そして、ずっと南に下ってきて、直に下っていくと大江委員長の和歌山県の新宮辺りに行くんですが、ちょっと右側、東の方に振れていくと熊野、尾鷲に至るんですね。紀伊半島のど真ん中というのは吉野山系がありまして、これは大峰山系といいますが、約二千メートル近い山が続いているわけです。役行者が修行した奥駈道、世界文化遺産になったところですね。そして、そのちょっと東側に熊野川、峠の北側は吉野川なんですが、峠を越えると熊野川。その東側に大台ヶ原、大台山系がある。ちょうどその大台山系と大峰山系の谷間にあるところの箇所、上北山村というところでこの事故が起きたんですね。 そして、一月三十日に起きたわけなんですが、その後、対応のしようがなくて、しようがなかったというよりも、余りに全国に喧伝されたものですから安全第一になってしまいまして、交通が途絶するような形で推移したわけであります。 ボンバルディアの方は、これは空の路線は、もちろん地域的にも土佐等これしかないとかいうところもあるでしょう、会社の関係もあるでしょう。危険を承知で何とか路線の確保をしている。しかし、公共の方、知事なり、あるいは究極的には国土交通大臣も指揮監督の多少は責任もあるんだろうと思いますが、こちらの方はあつものに懲りて安全第一ということで全面ストップして、随分放置されたんですね。やっとで多少のバイパスルートみたいなものは確保してきたようでございますが。 さて、この事故について道路局長から概要等をお聞かせください、その後の対応も含めて。
○政府参考人(宮田年耕君) 一月三十日に大規模な土砂崩落が発生いたしまして、三名の方がお亡くなりになりました。本当に痛ましい事故でございまして、謹んで哀悼の意を表したいと思います。 委員御指摘のように、少し時間が掛かりましたが、三月二日に普通車を対象として、当該道路でありませんが、県道、村道、林道を利用して迂回路が開設をされました。ただ、先導車が付いておりまして、二時間ごとに交互通行という実態でございまして、大型車の通行はまだ確保されておりません。大型車になりますと、通常一時間か一時間半掛かるところを四時間から五時間要する、本当に長時間掛かる迂回路をまだ通行されておりまして、社会経済活動に大きな支障になっているというふうに認識をしております。 国土交通省といたしましては、災害発生当日から専門家を現地派遣をいたしました。あるいは、現地における監視体制を強化するために、衛星通信装置、照明車を奈良県の方にお貸しをいたしました。 また、奈良県が設置されました検討委員会にも当方の職員が委員として参画をしておりまして、災害の原因究明あるいは応急対策工法、工事中の安全確保について技術的な助言を行っているところでございます。 ちょうど先週金曜でございますが、三月十六日に開かれました検討委員会におきまして、この国道の応急復旧工法というのが審議され、四月下旬を目標に片側交互通行により大型車の通行も可能となる応急復旧を完了させたいというふうに聞いております。 国土交通省といたしましては、引き続き人的、物的、技術的な面で奈良県を支援してまいりたいと考えております。
○前田武志君 私も実は二月の十九日、その事故から三週間ほどたって現地に入りました。百六十八号線の方を通りましてね。これもまたちょっと余談ですが、百六十八号は一年半ぐらい前ですかな、大これまた崩落事故がありましたね。これはビデオでたまたまその崩落していくところが写ったものですから、これまた割と全国的に知られたわけなんですが。ここはそういうその事前に危険が察知できたものですから、交通遮断して事故には至らなかったんですね。いずれにしろ、紀伊半島のあの辺りというのは、日本列島があそこで折れているわけでございますから、言わば中央構造線の近くですから、もめにもめているところで、あらゆる道路、同じような危険性を持っているわけですね。 私は、その百六十八号で十津川に入って一泊して、明くる日、下北、上北と回りました。直に行くとやっぱり六時間ぐらいは掛かる行程でしたね。行ってみますと、議会も村の方々も、本当に生活がもう成り立たない。あそこはやっぱり熊野街道沿いですから、あらゆる地元の商売であったり事業というのはその街道筋に依存しているわけですね。熊野からは海産物どんどんどんどん大阪等に向けてこの道路を利用しますし、それからまた週末なんかは釣り客を始め観光客が随分通るんです。これはやっぱり国土交通省さん、随分力を入れてくれましてね、百六十九号、ループ橋であったりトンネルであったり、ループ橋、トンネル、橋というような格好で非常に力を入れて改築をやってくれたんですね。その地先という感じなんですが。 そこで村の方々、まあ二十人近くそれぞれ会って状況を聞きましたところ、もう本当にその弱いところにすべてもろに影響が出ていました。お年寄り、病人、それから受験を控える高校生、高校入学を控える中学の受験生ですか、一体どういうふうにその受験日に対して交通を確保し、あるいは泊まるところを確保したらいいかだとか、それから薬一つもらうにしても一日掛かりで、老人独りでは行けないというようなところやら、いろんな問題が出ていました。本当に悲鳴上げておられた。議会の方々も、もう自分らでここはもう危ないというのは分かっていたものだから、監視を付けてでもいいからもうとにかく早く通してくれというようなことでした。土木部を始め随分と不眠不休で頑張っていただいている実態も承知をしております。 しかし、どうしても私自身が納得できないのは、ここはもう少しその道路管理、大体全国にこういう危険なところ一杯あるわけでございますから、それを地元の県なり村なりにそのすべて任せておいてもとても判断できない、安全性の確認は専門家に見てもらわにゃいかぬでしょうし。しかし、県の政治としては最小限の交通を直ちに確保するという、そういう動きがあってしかるべきなんですね。そういうことについて何らかのガイドラインというか指針というか、そういったものも国として示してやるべき時代になっているのではないかというような感じを得たわけでございまして、余りちょっとこのことについて今ここでお答えをいただくわけにはいかぬと思いますが。 ところで、こういった危険箇所等を含めて、防災体制としてどういうような今対応を考えておられるのか、その辺について道路局長から。
○政府参考人(宮田年耕君) 委員御指摘のように、非常に道路の災害、多うございます。全国に今高速自動車国道から市町村道まで百二十万キロございますが、豪雨等による道路災害が毎年頻発しております。一昨年は観測史上最多となります十個の台風が上陸をいたしまして、全国で二万五千か所災害が発生をしております。昨年も七月豪雨等によりまして全国で一万四千か所の道路災害が発生をしております。 更に申し上げますと、豪雨等に対する事前通行規制区間が直轄国道と都道府県道、都道府県管理の道路合計で全国に三千区間存在をいたします。平成十七年度の通行止めの延べ時間は計五十六万時間という長きにわたっております。 道路のネットワークというのは、国民の暮らしを支えるために、いつでも安全で安心して通行できるということが必要でございます。特に、道路災害により交通が寸断されますと、災害時の救助や救難活動はもとより、村落の孤立の発生、あるいは地域の生活に重大な影響を与えます。この点からも道路の防災対策を進めることは非常に重要だというふうに考えております。 このため、過去実施いたしました道路防災総点検におきまして対策が必要とされます道路斜面、約全国で十万か所ございます。こういう箇所について、のり枠工や吹き付け工、そういうものによって道路斜面に直接行う工法、対策でございますとか、危険な斜面を回避する道路の改良、そういうものを推進してきているところでございます。 今後とも、豪雨等異常気象時におきましても、災害に強く信頼性の高い道路ネットワークの形成に努めてまいりたいと考えております。
○前田武志君 最初にその管理の時代という言い方をしたわけですが、しかし、省自身としてはやはり公共施設が、社会資本が全く不足している時代にどんどん造るということでやってきたわけでありまして、認識としては管理の時代という認識はありながら、制度としては相変わらずどんどん造るという時代になってしまっている。先ほどの道路特定財源のお話も聞いていまして、要するにオーバーフローするのを何かほかの予算に使うというような話なんですが、実は今局長説明されたように、本当にこの道路が各地域地域に安全にその機能を発揮できるようになっているかというと、そうじゃないわけですね。 そうすると、どうもその事業の枠組み、立て方がまだ相変わらず旧体制でやっているのじゃないか。管理の時代に向けてということのその柱も立てていけば、何も切り替えろとかいうことは言いませんよ、まだまだ不足しているところもある。しかし、その維持管理、効果を発揮させる、ストックが効果を発揮するという方向に相当のこの国交省の資源を使っていかにゃいかぬ時代じゃないかということを言うわけです。 具体的にちょっと指摘をすると、補助の体系なんか見ていますと、維持修繕というのは、これは県管理あるいは地方公共団体管理の場合には、基本的には維持管理については補助体系ありますか。
○政府参考人(宮田年耕君) 基本的にはございません。
○前田武志君 今、基本的にはないと、こういうお答えでした。要するに、法律補助としてはないですよね。予算補助としていろんな、時々必要性に応じてやっておられるんだろうと思うんですね。これはやっぱりおかしいと私は思う。大臣もそういう御認識ではないかと思うんですね。 そこで、資料を配っておるんでございますが、これは国土交通白書から取った資料でございまして、ケース一、ケース二とかありますが、この一番上のぎざぎざがトータルの公共事業費のはずです。そして、赤が事業費、工事費でしょうか、黄色が災害復旧、青が更新費、緑が維持管理費ということになっておりまして、下の図の方は富士山のような形をしておりますが、対前年同期比マイナス三%、地方ではマイナス五%ということになると、二〇年度で、これは西暦で書いているんでしょうね、二〇二〇年ぐらいまで来ると、もうその維持管理・更新費だけ、もう事業ができなくなって、だけでも今度は出なくなってしまうというようなことになるようでございます。 そこで局長にちょっと、総合政策局長にお聞きしたいんですが、この管理の時代における社会資本の在り方というのをどういうふうにとらえておられますか。
○政府参考人(宿利正史君) 私ども、社会資本がその本来の役割を果たし続けていくためには、維持管理・更新を計画的かつ効率的にやっていくということが不可欠であると、このように認識しております。しかしながら、高度成長時代に大量に整備されてきた社会資本の老朽化が今正に目前に迫っていると、こういう時期であることは前田委員御指摘のとおりであります。 今、前田委員から昨年度の私どもの国土交通白書で試算されましたケースが紹介されましたけれども、このケースでも、仮に投資可能総額が横ばいとした試算でも、二〇三〇年度で維持管理・更新費の合計が投資可能総額に占める割合が三一%から六五%に増大するということでありますから、非常に厳しい認識で対応しなければならないと思っております。 そのため、日ごろから施設の状況に応じた修繕を講ずるといったことによりまして施設を延命化していくということが大切だと思っておりますし、このようなことを通じてライフサイクルコストができるだけ少なくなるよう計画的な維持管理を行いつつ、必要な更新を図るということに努力をしてまいることが重要だと思っております。 厳しい財政状況が今後とも見込まれますけれども、一層のコスト縮減を図りながら、今後ますます重要性を増すと思われる社会資本につきましてその維持管理・更新を適切に図ってまいりたいと、そのような努力をしてまいりたいと考えております。
○前田武志君 そこで、また大臣と議論をしたいわけなんですが、私は一九六九年に実は短期間フランスの公共事業省に留学させてもらったことがあるんですね。パリの下水道、びっくりしたですよ、これ。こんなすごいのがもうとっくにできていたんだなあ。そうか、ジャン・バルジャンが逃げたのはこれだなというようなことを思い出したりしてね。 そのころ、運河なんかも随分見たんですね。これはナポレオンが随分造ったようですな。皇太子がこの関係の大専門家だとお聞きをしているんですが。当時、その現場をこう見せてもらうと、優雅にそのかつてナポレオンが造った運河を今の、何というんでしょうか、バージシステムでどういうふうに活用をしていくかというようなことを盛んに計画をやっておりましたよ。まさしく先人たちが造ってきたその社会資本ストックをその時代にどう生かすかということに一生懸命やっているんですね。そしてまた見事にそれを使いこなしている。あのオルセー美術館というすばらしい印象派の美術館がありますが、あれは言わば上野駅みたいな国鉄の駅の跡を使っているんですよね。 そんなことも考えると、私は、国土交通省というのは本当にストックをどういうふうにその時代、地域に生かしていくかということについて、新しい発想でその施設を再編集していくというぐらいの取組をすべきだと思いますが、大臣いかがお考えですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 全く前田委員と同じ考え方でございます。 私も今年、去年ですかね、毎日新聞がアメリカのパット・チョートという人、パット・チョート氏、この人は「荒廃するアメリカ」という著者で、大変、アメリカの社会資本がどんどん造って、保守管理をほったらかしにしていたために、例えばニューヨークへ行くための橋がもう腐食によって脱落して事故を起こして、設置保存の瑕疵による損害賠償請求が山ほどニューヨーク州に起こってきたということをとらえて、いかに維持管理というのが必要かということに訴えられて、それで今アメリカはもうその維持管理費用というのを巨額に予算計上しておられるということも聞きました。 日本も公共事業投資をどんどんどんどん減らすというのはこれは誤りだと、これはツケを後世に残すことになるよと。今、それは新しいものというよりも、やはり保守管理というものにもっともっと力を入れるということが必要だということを言っておられまして、私も同調したわけでございますが、本当に今局長も、宿利局長も答弁しましたように、ライフサイクルコストができるだけ少なくできるような計画的な維持管理、これをパット・チョート氏は言っておられました。鉄の橋というものは適切に塗装等を施せば非常に延びるんだと、それをほっておくからそういうことになるんだということを、まあ本当に感銘を受けましたけれども、体験から言っておられました。 そういうことを考えますと、現在、一般道路で十四万橋、これは十五メートル以上の橋ですが、これがありますが、十八年度では築後五十年を経過した橋梁は八千九百橋、すなわち全体の六%なんですが、三十八年、すなわち今から三十年後にはこれが六万六千三百橋になって、実に四七%を占めることになります。すなわち七倍、今より七倍増えるということになります。 したがいまして、これは五十年で命数が切れるということになれば大変なことになってしまうわけでございます。先ほどの国土交通省のあれではありませんけれども、新しいものどころじゃないということになりかねないわけですから、今から私はやはり適切な保守管理というものをきちっとやっていくということが、まあ先人が造ってくれたこのような社会資本というものを後世に伝えていくというためには非常に大事な視点だと。前田委員の御指摘は誠に適切だし、我々もこういう面に、新しいものを造るということだけではなしに、削減された公共事業費ではありますけれども、本当に先人の造っていただいたものをきちっと管理して長く大切に使うという思想に切り替えなければならないのではないかというふうに思っております。
○前田武志君 もう一つの例といいますか、下水道事業についてちょっと若干触れたいと思うんですね。 ここに二枚目の資料として、下水道の処理人口普及率等が書いてあります。今、平成十七年度で六九%でしょうか、全国ね。赤の①、平成十七年度で二千四百万人の未普及人口が存在すると。二番目に、人口五万人未満では普及率約四〇%にすぎないと、こういうことが書いてありますね。そして日本の地図があって、これを見ていると、まあやっぱり大都市圏が整備が早い。そして、北海道は多分これは広い面積があって、札幌を始め、札幌、小樽と都市に人口が集中しているから整備率が高いんだろうと、こう思うんですが、四国、九州、東北、これはもう整備率五〇%以下といったような感じになっております。 〔理事山下八洲夫君退席、委員長着席〕 しかし、実際には、下水道事業というのは、もちろん受益者負担の原則で、それのランニングコストは全部受益者が払う、持つという原則になっているはずですが、実態はそうではない。したがって、下水道をやればやるほど借金が重なってくるというのが構造になっているんじゃないかと思います。 そこで、下水道部長来られていますね。 平成十六年十二月十六日付けの下水道部の管理室長から各自治体、都道府県と政令指定都市でしょうか、に発した、何と言うんですか、中身、考え方を御紹介ください。
○政府参考人(江藤隆君) お答え申し上げます。 今委員御質問の平成十六年の十二月に都道府県と政令市の下水道担当部局あてに下水道経営に関する留意事項という文書を出させていただいております。これは、今お話ございましたように、下水道財政を取り巻く状況が非常に厳しいと。とりわけ中小市町村において大変厳しい状況にあるという中で、公共団体に対しまして、下水道経営を行っていただく上で特に重要と思われる留意事項、あるいは住民の方々に経営の状況を公表するための指標等についてお示しをし、より一層の経営健全化に向けて取り組んでいただくように通知をしたものでございます。 具体的な内容といたしましては、経営健全化のための特に重要な事項といたしまして、一つは、明確な経営目標と経営見通しを持っていただくこと、それから二点目は、使用料の設定の適正化でございます。それから三点目に下水道の接続の促進、それから四点目に経営情報の公開、それから五点目に企業会計の導入等について公共団体に取組をお願いしたところでございます。
○前田武志君 今部長のお話、要するにその経営状況を積極的に公開、開示して、そして健全経営やれと、こういうことだと思うんですね。その問題意識としては、私も指摘したように、非常に経営が実は厳しい状況になっているということのようですね。 そこで、先ほど、今御指摘があったように、企業会計を導入しろと、下水道事業は公営企業なんだからと、こういうことなんでしょうが、この法適用というんですか、公営企業法というんでしょうか、それを適用している地方公共団体の割合というのはどのくらいになっているんですか、全体に対して。
○政府参考人(江藤隆君) 十七年度現在で地方公営企業法を適用している事業者数ですけれども、一部事務組合を含めまして百七十七団体でございます。全体の約八%という状況でございます。
○前田武志君 今の数字を見ても、そういう通達を出さざるを得ない非常に厳しい状況が如実に表れているわけですね。全国で、都道府県、これは流域下水道だとかそういうことでしょう、市町村ですね、主に。市町村のこの下水道事業、公営企業としてやるのが建前になっているけれども、法適用しているところはまだ一〇%にも満たないということになってくると、これはそれこそその経営状況がどうなっているかということも開示もされないし、議会でも余り分からない。したがって、夕張みたいなケースになっていくと、こういうふうに考えるのも多いわけです。 今日は、総務省も来ていませんので、夕張のことについてはお聞きいたしませんけれども、ちょっと下水道部に聞いてみたら、いや、実は夕張の場合には下水道というのはそれほど大きな問題になっていない。何か二百七十億ぐらいの借金が、短期の借金がある。ほとんどがあの派手ないろんな事業をやったその借金ということになっていて、下水道は市役所なんかを中心に、それこそもう既にコンパクトシティーをやっておられるようで、余り周辺まで余計な、効率の悪いところまではやっていないから被害はないと、こういうことでした。 ただ、ちょっと調べていきますと、私の記憶では、民主党が去年の暮れに入って、その結果をレポートをもらったものですから、それを見ているとなかなかおもしろい結果が出てくるんですね。 いわゆるおかしな会計処理をやり始めた年度、実は下水道会計が一番早いんですよ。平成四年度からそのおかしな会計処理をやり始めているんですね。その後、ほかの、何ですか、観光事業だとかそういったものが平成七年とか十年だとかいうようなことで、結局ずっとおかしな会計が積もり積もっているわけです。そういう中で、これは数字は後で確認してもらえばいいんですが、実際に下水道の受益者が維持管理費どれだけの割合で払っているかというと、多分二、三〇%ぐらいのようですね、二〇%に満たなかったでしょうか。そういったことも余り、会計はおかしくやる、そしてもちろんこの夕張の場合には法適用されていませんから、しっかりとした情報が出てこない、そんなことで見過ごされていたというところもあるように思うんですね。 そこで、全国の下水道事業において、今建設費、維持管理・更新費、その割合がどうなっているかということをちょっと教えてください。
○政府参考人(江藤隆君) 現在の建設費、総事業費ベースで約二兆四千億でございまして、管理費、管理費と申しますのは、供用開始をした後管理に要する費用ということで、建設時の起債の元利償還金と維持管理費、それを合計したものですけれども、下水道の管理費もおおむね同じ二兆四千億という状況でございます。
○前田武志君 その維持管理費における支出の方なんですけれども、起債償還費の割合というのはどのくらいになっていますか。
○政府参考人(江藤隆君) 下水道管理費に占める起債償還の割合は七二%でございます。
○前田武志君 今聞いても、一般にはなかなかそんなに借金返しに金が掛かっているのかということは余り気が付かないんですね。 一方、収入の方からいうと、その維持管理費の中で、本来、本来受益者が負担せねばいかぬその維持管理費の中で実際に受益者が支出しているというか、負担しているその財源というのはどのくらいの割合になっていますか。
○政府参考人(江藤隆君) 実際に公共団体の方で下水道の使用料というものを条例に基づいて設定されるわけですけれども、基本的な考え方といたしましては、先ほど申しました管理費の中で、公費で負担すべき部分を除いて料金を設定するということになっておりまして、それ、基本的に公共団体において判断をされるという形になっております。 この公費で持つべき部分については、十八年度、総務省の方から繰り出し基準という形で考え方をお示しされておりますので、その基準も公共団体の人口密度等によって差はございますから、それぞれの自治体でそういう総務省の基準等を参考にしていただきながら料金水準を設定いただいているという状況でございます。
○前田武志君 なかなか割合は出せないんだろうと思うんですけれども、大体ずっと見ていると、もちろん規模によっても違いますし、減価償却終わったような東京だとか大阪市だとか、政令市ですね、都市なんというところにおける負担の割合なんかとはもう全然違うわけですね。しかし、後発の地方都市なんというのは逆にここが非常にきついわけですね。コストは、維持管理費も随分高く掛かる、当然水道水を使う、その水道の原価というのは、要するに新しく水を使うわけですから、水源手当というので新しく造るダムに乗せるだとかいうようなことになっていて、水道料金だって地方都市の方が東京、大阪に比べて物すごく高いわけですよ。下水道をつなぐと、その水道費がどっと上がるわけですね。もうあらゆることを考えると、地方都市なんかで下水道事業をやると地方団体の負担というのは大変なことになってくる。なぜ負担かというと、そんな高い水道費取れないものだから一般会計から下水道会計に繰り出す、その一般会計というのは、地方債であったりいろんな下水道債であったり、いろいろ借金で賄うという形になっておりますから、整備率が上がれば上がるほど借金がどんどん積み重なっていくという構造になっているわけです。 そこで、大臣にお聞きしたいんですが、もうこの下水道事業自体については、これはあくまでも地方自治体主体の事業でありますから、本来は多分その指揮監督は総務省なんでしょうね、この財政的な、健全財政の在り方とかいうことについては。だから、恐らく下水道部にしてみたら隔靴掻痒で、こういう通達は出すんだけれども本当に守られているかどうかというのは。もう一つ、自治体の分権の中で、自治体の責任であり、またそれを財政的に毎年国会に報告する義務のあるのは総務省ですからなかなか、間接的な感じがするんですね。そういうような仕組みになっている下水道事業の財政の在り方、このままだと本当にもう下水道手を出したらうちの町の財政はつぶれるとしり込みする、そういう首長が、分かっている首長ほどそういう首長がほとんどなんですね。 どういうふうにとらえておられますか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 今、下水に特化してお話がありますが、いわゆる汚水、汚水処理にはいろいろな処理が、手法があると思います。もちろん、家屋が密集した市街地というようなところでは面的に整備をしまして、生活排水だけではなしに営業排水とか事業所から出てくるものの排水、もちろん雨水もあるんだと思いますが、そういうものが適切だろうと思います。それは下水道です。 しかしながら、家屋がまばらな区域にまでやれば、先ほどちょっとお話がありましたけれども、これは大変なことになります。したがいまして、ここは合併処理浄化槽というような手法があると思います。それからまた、農村部では集落単位で農業集落排水施設を整備する。それぞれに国としての補助、助成措置があると思います。 我々としては、下水道については補助金とか下水道処理交付金というもので、これは最初に造るときの事業費の半額を国費で負担するという方法とか、あるいは技術指導という、これは非常に大きいと思うんですが、そういうものがありますが、その後の維持管理については国からのあれは、助成がありませんね。そういう点については、今御指摘もありまして、やっぱり考えなきゃいけないんじゃないかなと思います。 いずれにしましても、これは地方公共団体が、今言ったようなその汚水処理の施設の特色を勘案しながら、その整備区域を適切に設定していただくということが非常に大事だろうというふうに思います。 我々としましては、そういうものについて重点的、効率的な整備が進められるように、地方団体とも連携しながら、我々の補助金とか汚水処理交付金等、そしてまた技術指導等を通じて、そういうものがあまねく行き渡るようにしなけりゃならないというふうに思っております。
○前田武志君 それでは最後の質問なんですが、今大臣が御指摘のように、役割分担があるじゃないかと、こういうことですが、所信表明あるいは今日の予算の説明を見ましても、快適で安全な、安心な生活の確保、これは一番大きな国土交通大臣としての責任だと思います。 したがって、地方都市もやっぱり、少なくとも町の中心部の方々には、大半の方々にはやっぱり水洗便所、汚水処理は完璧に一〇〇%すぐやるというような下水道政策をちゃんと講じていく必要がある。同時に、そのまばらなところに、郊外部分に住んでおられる方々、これも、計画では、昔の計画では下水道で取りに行くぐらいの計画になっているんでしょうが、全く現実的でないようなところについてはやはり早く、大臣のおっしゃる合併浄化槽であったり集落排水であったり、そういうもので短期のうちにやはりいい環境にする責務があると思うんですよ。 そういう意味で、都道府県計画というのが、汚水処理の計画がありますね。何度か見直しもやっていると思いますが、それをこういう新しい管理の時代という考えを基に、大臣、ひとつ大胆に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 非常に大切な視点だと、今日の御質問そのように伺っておりますので、我々の方でも内部で十分に検討させていただきたいと思います。 ちょっと、委員長、済みません。先ほど、平成十八年と三十八年の間、三十年と言ってしまったようでございますが、二十年でございますので、ちょっと御了解を得て訂正させてください。よろしくお願いいたします。
○前田武志君 次に、海洋基本法を今議員立法で出そうという動きがほぼ煮詰まってきたようであります。海洋関係というと、やはり国土交通省関係というのは非常に幅広く受け持っているわけですから、当委員会にかかってくる可能性もあるわけなんですね。 そこで、若干この件についてお聞きをしたいと思うわけであります。 所信の中にも海上の保安体制を充実強化するというふうに御指摘がありましたが、海上保安庁さん、今日は来ておられるのかな、ああ、長官さん来ておられるんだ。海上保安庁の長官にお聞きしますが、具体的にはどういうような施策を打ち、そして海洋権益を守ろうとされているのか。
○政府参考人(石川裕己君) 海上保安庁では、御承知のとおり海における様々な行為をやっております。海難救助でありますとか監視、取締り、さらには海洋汚染の防止、さらには不審船への対応、尖閣諸島への領海警備、東京湾、大阪湾におけるテロ対策、海洋権益、様々なことをやってございます。 その中で、巡視船艇、航空機につきましては、全体で巡視船艇が約三百五十六隻、航空機が七十三機ほどございますけれども、これの老朽化、旧式化が実は進んでおります。そういう中で、業務にも差し障りが出ているということでございまして、これらの老朽化あるいは旧式化した船艇、航空機の早期解消ということで取り組まさせていただきたいと思っておりまして、平成十八年度から、先ほど申し上げましたような三百五十六隻のうちの約百二十隻、七十三機の航空機のうちの約三十機、これにつきまして、できるだけ早く新しい形で性能の高い船、飛行機に代替をしたいと、計画的に代替をしたいというふうに考えております。したがいまして、平成十九年度予算におきましても所要の予算額を計上させていただいております。 あわせまして、海上保安庁、現在職員が一万二千三百人ほどおります。一万二千三百人ほどおりまして、御案内のとおり、例えば日本の沿岸線というのは約三万キロでございまして、単純に言いますと、職員が一人当たり約三キロを沿岸線を担当しなければいけないというふうな状態でもございます。 こういう中で、三百六十五日、二十四時間の即応態勢をできるだけ維持するというためにも要員の増加ということも必要だろうと考えておりまして、これから巡視艇の複数クルー制の導入なども図ってまいりたいと考えております。 いずれにしましても、海上保安庁、海における様々な仕事をこれからも適切に行うためには、そのような船艇、航空機の老朽化対策あるいは必要な人員の確保ということに努めてまいりたいと考えております。
○前田武志君 本来ならば、海洋立国日本、これだけの広い、EEZも含めると非常に広い範囲を受け持っている。東シナ海もある。本来ならば担当大臣がいてもおかしくないコースタルガードを指揮しているわけでございますから、海上保安庁長官、しっかりやってくださいよ。 それでは、国連海洋法条約の採択が、これがあって、一九九四年だったでしょうか、そして締結され、日本も国内法がいろいろと整備が進んできているわけなんですが、その辺の経緯について外務省、よろしくお願いします。
○政府参考人(水上正史君) 国連海洋法条約の設立の経緯等について御説明いたします。 一九七三年……
○前田武志君 なるべく簡単でいいです。
○政府参考人(水上正史君) はい。七三年に海洋の法的秩序に関する包括的な国際約束成立することを目的として会議が開催されました。八二年に十二月に海洋法に関する国際連合条約、いわゆる国連海洋法条約が採択されて、九四年十一月に発効しております。海洋国家である我が国は、海洋権益を確保することは極めて重要であるということから、九六年六月に同条約を批准し、七月に効力が生じております。現在、同条約には百五十三か国・地域が締結しております。 以上でございます。
○前田武志君 日本の場合には、漁業大国で元々世界の海を漁場としてやってきたわけでありますから、この国連海洋法条約、これの方向に対してむしろ公海原則というものをずっと主張してきた経緯があると、こう承知をしているんですね。 むしろ世界の方は、領海、その先に経済水域というようなものも設定して囲い込みの方向に行った。日本はそれに対して、いやいや、世界の公海を守っていこうじゃないかという方向。しかし、結果的には、どうも世界の趨勢というのは、やっぱり漁業資源にも目覚める国々も多かったでしょうし、結果としてはこの方向に行った。 そこで、水産庁さんから、漁業大国の日本としてのここに至る取組というものを簡単に説明願えますか。
○政府参考人(中前明君) ただいまの委員御指摘のとおり、そういった経過を踏まえまして平成六年に海洋法条約が発効いたしました。 水産関係では、平成八年の我が国の条約批准に合わせまして、いわゆる漁業主権法及び資源管理法が制定されまして、排他的経済水域での漁業に関する主権的権利の確保と同水域内での水産資源の適切な保存、管理に努めてきたところです。 また、周辺諸国、中国とか韓国でございますが、国連海洋法条約の締約国になったことを踏まえまして、両国との漁業協定を国連海洋法条約の趣旨を踏まえたものとするよう改定交渉を行いまして、平成十一年に韓国、平成十二年に中国と新たな漁業協定を締結しました。その後、適切な漁業関係の構築を図るとともに取締りの強化等を進め、漁業秩序の維持に努めてきたところでございます。 なお、水産資源の持続的な利用の推進を含めた新たな水産基本計画というものが本日閣議決定されまして、同計画を今後の水産振興の指針としているということも付け加えさせていただきます。 以上でございます。
○前田武志君 水産庁の取組、よく分かりました。 ここに、三枚目の資料なんですが、「主要各国の海洋政策」という表がございます。これはあるシンクタンクがまとめた表なんですが、一番右端に日本と載っております。縦軸の方、左の端、一、二、三、四と来て、海洋基本法、海洋基本政策、この辺見ていただくと、日本はなし、なし、なしと、こうなっているんですね。ここに至ること、余り時間がないので議論はいたしませんが、やはり内閣において統合的にこの海洋権益を守ろう、日本は海洋立国だという意思の下に各省が連携してという体制になっていなかったところに問題があるわけですね。最近は海洋資源の問題なんというのは非常に大きくなってきたものですから、東シナ海の問題等、今非常に日中の間でもクルーシャルイシューになりつつあります。 そこで、経産省に海底資源あるいは海底エネルギーですか、ガスだとか、その辺のことについてどういう今対応になっているか、簡単に御説明ください。
○政府参考人(平工奉文君) お答え申し上げます。 我が国の周辺海域におきましては、マンガン団塊、コバルトリッチクラスト、海底熱水鉱床といった深海底鉱物資源が賦存しております。経済産業省といたしましては、資源の安定供給確保という観点から、国連海洋法条約の発効以前より、これら深海底鉱物資源につきまして公海上において調査を実施してきております。 このうち、マンガン団塊につきましては、国連海洋法条約に基づく開発ルール等が既に決められておりまして、このルールに基づきまして平成十三年の六月にハワイ南東沖の公海上に七万五千平方キロメートルに及ぶ排他的探査権を取得しております。 公海上におきますその他の深海底鉱物資源につきましては、鉱区の取得方法等につきまして国際海底機構におきまして審議中の段階でございます。 経済産業省といたしましては、コバルトリッチクラスト等マンガン団塊以外の深海底鉱物資源につきましても、同条約に基づく開発ルール等が定められた後、できるだけ早期に排他的探査権を取得するため、今後とも引き続き必要な調査に取り組んでまいる所存でございます。
○前田武志君 外務省にお聞きしますが、その後、東シナ海で日中のガス田をめぐる問題だとか国民も随分と関心事になっているわけですが、その後の国としての、日本の国としての対応、どのようになっているのか、御説明ください。
○政府参考人(水上正史君) 東シナ海の資源開発の問題につきましては、中国側の開発活動に関して、これまで累次にわたり一方的な作業の中止と情報提供を求めてきております。その上で、東シナ海を平和、協力、友好の海とすべく共同開発の方向で早期解決を目指すとの日中首脳間の共通認識に基づき、我が国の主権的権利を確保しつつ対話を通じた迅速な解決を目指してきています。 具体的には、これまで六回の局長級協議を行い、日中双方の立場を害さない具体的な共同開発の在り方も含め、様々な角度から掘り下げた議論を行ってきております。
○前田武志君 というような状況の中で、いよいよ、議員立法でこの時点でしっかりと対応せざるを得ないんじゃないかということになったんだろうと思います。大臣も党において幹事長として対応されてきたわけです。 そこで、最後に大臣にお伺いするわけでございますが、この議員立法で二〇〇四年の十月、百六十何国会だったですかな、民主党が秋の国会に出し、そして翌年の国会に自民党が出し、そして両者、与野党一緒になって議論を煮詰めてきて、いよいよ基本法ということになってきたわけであります。 しかし、その議論をしていた時点と今とで更に一つ大きく重要ファクターとして浮上してきているのが温暖化問題、地球環境問題なんだろうと思うんですね。やはり海洋というのは気象の変動を一番受けやすいし、またそれを緩和する装置でもあるわけですし、直接的には海水面が上がるというようなこともあるでしょうし、海流の変化、いろいろある。そんなことも含めて、やはり海洋基本法というのをこの時点で作るというのは、遅きに失したんでありますが、また新たな意味も踏まえて、非常に意義の深い重要なことだろうと思います。 そして、海洋基本法だけでいいかというと、それだけでは対応できないもろもろの、国土交通省なんか相当の対応を迫られると思いますが、そんなことも含めて、この海洋基本政策、基本法に関する大臣の御所見を聞いて終わりとします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 我が国は海洋国家であります。四面環海であります。領海及び経済水域、排他的経済水域は世界第六位、小さな島国と小さいころから言われていたけれども、実際は海の面積は世界第六位の広大な海を持っていて、昔から海とのかかわりで日本の国は生々発展してきたというふうに言って過言ではないと思います。そういう国柄でありますので、基本法がなかったということは、この今委員が示していただきました資料によれば、フランスと我が国だけだということが明らかになっておりますが、基本法はありませんでした。 しかしながら、海に対しては大変多くの部分の所管する国土交通省といたしましては、昨年の六月でございますが、国土交通省海洋・沿岸域政策大綱というものをとりまとめまして、そして七月には国土交通省海洋・沿岸域政策本部、本部長は事務次官でございますが、これを設置をいたしまして、大綱を指針として本部を中心として総合的かつ戦略的に現在まで推進してきたところでございます。先ほど発言をさせていただきました海上保安庁も我が省でありますし、たくさんの、海洋環境の保全、再生、国土保全、防災対策、あるいは海事産業の育成、振興、海上輸送の確保、あるいはEEZの開発、利用、海洋調査等々、みんなこの国土交通省の所管になっているわけでございます。 そういうところから、今回議員立法で海洋基本法というものが成立させていただくならば、本当に海洋政策が基本理念に基づいて総合的、体系的に、国土交通省だけじゃなしに、日本全体、政府、内閣一体になって行われる非常に意義深いことでありますし、委員は遅きに失したと言われますが、今からでも遅くないと思いますので、是非御提案をいただき、この委員会になるかどこの委員会になるかは分かりませんが、この委員会が適当だと私は思いますけれども、本当にこの成立を、皆さんの御努力によって成立をさせていただきたいなと熱望するものでございます。
○前田武志君 終わります。
○委員長(大江康弘君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(大江康弘君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○北澤俊美君 民主党の北澤でございます。 昨年もこの委嘱審査で質問をさせていただきましたが、引き続いて、今日、道路特定財源について重点的に質問をしてまいりたいと思っております。 さて、公共事業というのは、まず、昨年もその議論をしたんですが、私、文明をひもとけば、結果として公共事業は文明の創造の神であったというふうに固く信じておるわけでありますが、昨年は元河川局長の竹村公太郎さんの「日本文明の謎を解く」という本の記述を中心にしてそんなお話を申し上げまして、前大臣の北側さんも大いに共鳴をしていただいたわけでありますが。 しかし、日本の公共事業というのは、特に戦後は景気対策に重点を置いてこれを支出をしたり、あるいはまた、日本古来の談合体質というような面から、どうしても公共事業はそういう文明という世界からは懸け離れたイメージを国民の中に植え付けてきた、これは日本の悲劇だというふうに思っておるわけでありますが、そういうものを何とかそうではない方向に持っていかなきゃいけないということで、たまたま先ほど来議論があった、今後の日本の社会インフラの維持管理すら危なくなってくるんではないかというような議論がされておったわけでありますので、そういう意味でこれから質問をしてまいりますが。 まず最初に、ちょっと言葉じりをとらえるような話になりがちで大変恐縮ですが、大臣が所信表明あるいは本会議の答弁等で、不正を許さないというような意味合いでおやりになったんだろうというふうに思いますが、割に合わないと、こういう言葉を使われておるわけです。私は、ここで所信を聞いていささか、あれ、これでいいのかなというような気持ちを持ったんですが、先日、羽田委員の方からもそんな質問があって、大臣の答弁も詳細にお伺いをいたしました。 大臣の答弁の真意はよく分かるんです。自分の部下の職員に、あるいは所轄の業界に対して割に合わないよと、こういうことを言うことはいいんですが、少なくても、ここの委員会あるいは本会議で発言するということは国民に対して発信をしているということになるというふうに思います。 そうすると、日本の国で、割に合うとか合わないとかというのは、私たち学生時代もそうだったですけど、割り勘という言葉もあるし、それから中には割り込むという言葉もあるし、それから株の世界では割高というのも、割高、割安と。これ、すべて損得の世界なんですよ、損得のね。したがいまして、何というのかな、国民が談合ということに対して持っているイメージは、特定の人たちが税金に対して悪事を働いていると、こういうイメージを持っているわけですね。 そういう意味で、私はまず、割に合わないというのは、個人に対して諭す意味合いはある、それからもう一つは大臣が言われた法令遵守、コンプライアンス、これが社会一般に対して普遍的な意味を持つ。それから、それ以上に、それ以上に今回の不祥事の原因である公務員がこれにかかわっていたということになると、公僕としての自覚とか、そういうものをきちんと国民に対して示さなきゃいけないと、そんなふうに私は考えておりますので、大臣、この割に合うという発言をして何度も質問されて、えらい割に合わない話ですけれども、ちょっと私の意見もしんしゃくして、改めて心境をお聞かせください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 実は、参議院で答弁をしたとき、割に合わないと言ったときに民主党席辺りからわあっと声があったので、私何か言い間違いしたのかなという危惧を持ちながら次を読んでいたんですが、そのような感覚をお持ちの方がいらっしゃるということでちょっとびっくりしまして、今後はそれは改めたいと思うんですが。 私は、役所の人からコンプライアンスの徹底とかいう言葉を使われたんですけれども、私はもっと分かりやすい言葉にせぬと駄目やでということで私なりに、私大阪人なもんですからそれは直接的かも分かりませんけれども、コンプライアンスなんという言葉よりも、割に合わない、人生誤るでと、会社つぶしてしまうでという、そういう言い方の方がええんじゃないかなという、そういうことで使ってしまったわけでございます。 ただ、英語でもクライム・ダズント・ペイという言葉があって、犯罪は割に合わない、いわゆる引き合わない、勘定に合わない、ペイですからね、という言葉は辞典にも載っていますし、それから、日米の建設市場の開放交渉の中で、談合防止のためにペナルティー強化せいというときに、クライム・ダズント・ペイという言葉が再々いろんな外人から使われたというものが物の本に書いてあります。 それからもう一つ、総理が使うんですね。総理が、これは衆議院でしたけど、予算委員会、基本的質疑の中で、官製談合、談合を根絶させるためにできる限りのことをやる、そのためには談合がいかに割に合わないか、この考えを社会に徹底させる必要がありますと、こんな、これはまあ総理の言葉ですが、こんな言葉も耳に入っていたんだろうと思いますけれども、そういうことから使いました。 もし、それがやっぱり国民に対する発言として余り適当じゃないんじゃないかということであれば、私は今後は使わないようにしまして、ただ、そういうことをやれば人生は誤るよとか、実際、雇用契約上の懲戒免職を受けることがあるわけでして、それをやれば退職金はもうなくなるわけですから、ですから、そういうことを職員にも徹底するという趣旨であります。 それから、会社つぶれるよと、これは本当に公取委も、これ契約額の一〇%、上限でですね、大企業は、そういうことはあります。我々も、契約額の一〇%を損害賠償の予定として契約の中に盛り込んでおりますので、大変巨額になるわけですね。こういうことを分かっていただければ、こういうものに手を染めてはならないということを分かっていただきたいなという思いでございますので、よろしくお願いします。
○北澤俊美君 大阪人の感覚で分かりやすくお話ししようという気持ちはよく分かりますが、談合はやはり国民の税金を不正に享受すると、こういうことでありますからね。やはり大臣の発信あるいは総理の発信というのは、こういう問題については正義を国民に感じさせるようなものでなきゃならぬだろうと。 実は、この休みの間に私もちょっと地元で会合があって、建設業の皆さんとも一緒に一杯飲みまして、この話をしましたら、そんなこと言われりゃ、一般競争入札にされて七〇%、六〇%で落札してって、おれたちの方が更に割に合わないと、こう言っておりましたがね。そういうふうに波及していくことを私は恐れて、まあ余計なことかもしれませんが申し上げましたんで、よろしくお願いをいたします。 さてそこで、道路特定財源の見直しに関する具体策というものが閣議決定されました。これは、この具体策をつくるに当たっては、安倍総理もそれからまた冬柴大臣もあらゆる場所で、一般財源化を前提に納税者に十分説明をし、その納得を得つつ具体策をつくりますと、こういうふうにずっと言ってこられた。私もそのことを信じて、どういう説明をするのか、どういう内容で国民の理解を得るのか、納税者の理解を得るのかと、こう思っていましたら、そんなことが何にもないうちに具体策ができちゃったんですね。 これは一体今までどんな説明をしたのか、どんな内容でこの具体策をつくったのか。政府と与党で協議をして決めたということは分かります。それ以外のことは国民に伝わってきていない。我々もこの議会の中でそういうものを一切提示されないで、そのことについての議論もしないで具体策ができた。これからこの後、法制化の問題もお聞きをしてまいりますが、まず冒頭に、所管大臣と総理大臣が具体策をつくるに当たって、国民に向かって、きちんとした納税者の理解を得るというようなことを言われたこととの、我々に内緒で納税者に話をしたのかどうか知りませんよ、そういうことも含めて御説明をお願いします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も就任、日が浅かったんですけれども、毎日のようにこの問題については陳情がありました。そして、これに対して全国千八百四十市町村長を対象にこれはインタビューを実施し、それから直接訪問をした上で意見やその他提案を伺ったりもしましたし、それから各種団体からもこの問題についての御意向とかを全部拝受をいろいろしました。それから、大変ユーザーの中では一千万人を超える署名も集められました。 その趣旨を我々は十分検討した上で、これについて言わんとされることは、いわゆる負担と暫定税率という負担です。本則から比べれば負担が重いわけでございまして、その負担するについては、それによって行われる道路整備事業量、事業、受益というものがきっちり明確にされるべきであるということであったと総括をしたわけでございます。 したがいまして、私はこの皆様方の国民の御意思というのは負担、つまり税率を維持しつつという負担をするためには、この国民の御意思はこの受益を明確にすることだということで、話合いのときにはそこを強く主張し、そしてまとめたのは、いわゆる真に必要な道路はこれも今後も整備をしていく。で、それだけではこれは受益を明らかにしたことにはならないということで、十九年じゅう、今年じゅうにその中期計画を明らかにして、その整備すべき道路というものをきちっと、道路の整備量というものを明確に国民に示しますということで話を付けたわけでございます。したがいまして、その背景としてはこのような国民の広範な御意思というものを反映をさせるためにはそこが必要であろうということで、したわけでございます。 じゃ、総理とかあんた方は何か改めてアクションしたんかとおっしゃれば、それは今までの長い期間通じてのそのずっとやってきた結論をそこに集約をしたということでございます。ちなみに、こういう形で話を付けたことに対しては、その反対をされていた各種団体も一応の評価を、これは私に対してリップサービスかどうかは別として、評価をしていただいている、私は納得していただいたというふうに思います。
○北澤俊美君 まあ苦しい答弁のようには聞こえますが、しかし、一千万を超える署名を出した自動車関連業界、そこの人たちと我々の見ていないところで話合いをしたのかもしれませんが、これを負担しているのは国民なんですよね。言わば自動車業界というのはそういう自動車を利用する国民の上に乗っかっているだけの話なんで、そこと話をしたからということではなく、結局国民と話をするということは、国民の代表である国会の場で議論をしなきゃならぬ。それは、自由民主党は与党ですから、与党と内閣で協議することは、それはいいことです。その結果が悪ければ政権交代につながるだけな話ですからね。 そういう意味で、与党と内閣で協議をしたということになれば、じゃ、与党はその一千万に上る署名者を集めた代表たちときっと話はある程度したのかもしれません。しかし、それは国民に全く開示されていない。私は、不透明であるし、説明や理解の先送りだと、最初に具体策ありだと、こういうふうに理解をせざるを得ないんです。まあ今日は四十分ですから、たくさん質問を申し上げておりますが、この具体策は、私はやみの中でつくられた極めて不透明なものだというふうに断定をせざるを得ません。 さてそこで、次に十八年度の補正予算についてですが、就任早々の大臣にけちを付けるようで恐縮ですが、ここまででね、ここから先は少し違う質問をしてまいりますが、大臣は就任早々、十一月の閣僚懇の後の記者会見で、予算制度としては、単年度主義を取っておりますので、十九年度の歳入を十八年度の補正に使うということは、それは許されないのではないかと、公式的にそう思うと、はっきりともう言われている。ところが、そのすぐ後、この千四百八十億の補正を決めているわけですね。 大臣が非常に矜持を持って発言をされた。この発言は私は大変いい発言だというふうに評価をしますが、結果として千四百八十億が補正予算に入っている。これは、さっきのこの具体策をつくるというものがベースになっているんじゃないかと。揮発油税や石油ガス税あるいは自動車重量税からこの一般財源へ千八百億入っていますね。合わせて三千二百億が国債発行の減額に寄与したと、こうやって大蔵省のホームページだか何かに書いてあるんですよ。でも、どうも裏取引っぽいものがたくさんある。私は、道路特定財源は、そんな裏取引しないで正々堂々と、国民が払っている財源を自動車交通のために使うということは、もっと正々堂々とやったらいいと思うんですよ。 まず、そういう意味で、無念に思っているかどうか知りません、十一月に言ったものがすぐこうして予算の中に入っちゃったということについての大臣の心境を聞かせてください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 御指摘のとおりの発言をいたしておりますが、平成十九年度の道路関係予算につきましては、十二月八日の道路特定財源の見直しに関する具体策、閣議決定がありますが、を踏まえまして現行制度の枠内である今回の改革の精神を実現できるように取り組んだつもりでございます。 一方、十八年度補正予算におきましては、安全、安心の観点から、緊急に対応すべき防災対策として、道路の分野におきましても千四百八十億円というものを平成十九年度より前倒しして措置をしたわけでございます。いずれにしましても、議員御指摘のとおり、平成十九年度の歳入を十八年度補正予算に充てることはできないものと考えております。 この千四百八十というものの算定はまた道路局長からでも説明をしていただいたらいいんですけれども、これは災害等でつぶれた、例えば鹿児島県の川内川等、大はんらんを起こして周辺道路も堤防も壊れたわけですが、そういう道路整備というものが大宗を占めているわけでございます。したがいまして、これまでも補正というのは、シーリングも掛かっておりませんし、これまでの補正の歳出の中でもそういう道路整備のための支出というものがあるわけでございます。 したがいまして、そういうものをここで計上したということでございまして、北澤先生の御指摘は、それはそういう指摘の仕方は当然あると思うんですけれども、我々といたしましてはそういう真に必要な道路の整備という、今緊急にやらなければいけない道路整備というものを補正で計上したものをこれに充てたと、こういうことでございます。
○北澤俊美君 このことは去年も、去年は主計局の次長の勝さんに来てもらって、ここで延々議論したんですよ。もう何年もの長い歴史の中で、あのときは貸したとか、あのときは返したとか、まだ返し足りないとか、そんなことばかりやっているんですよ。だから、国民に見えない。さらに、国民が見えないだけじゃなくて、議会の我々が見えないところで官僚が税の使い方について勝手に貸し借りするなんてけしからぬことなんですよ。これは、予算はそれは国民の汗の結晶としての税金を再配分する作業なんですよね。それを貸し借りで、しかも白昼堂々、この委員会で大蔵省は平気で言うんですよ。まあ幾らか国交省のお役人さんの方が恥ずかしいような顔はしていましたがね。けしからぬ話なんですよ。 今、自公政権の中で実力者の冬柴大臣に、この際、こういう古きあしき慣例はきちんと終止符を打つような力を発揮してもらいたいなということで、この問題は了解はいたしませんが、次に移らさせていただきます。 それで、たくさん質問を申し上げておいて大変恐縮ですが、少し飛ばして、地方の道路整備が大変厳しいことになっているんですね。これは資料を出しておきましたので、皆さん方も見ながらお聞きをいただきたいというふうに思いますが、特に地方単独事業は前年比で五%も下がったり、この五年間で三兆七千八百億から二兆二千六百億円と四割も減っているんですよ。一般国道と地方道の補助事業も五年間で一兆二千五百七十億から九千三百四十億円と、これも四分の一減っております。 地方の道路整備の財源内容を見ますと、ここにございますが、特定財源は約二%減の一方、一般財源は前年度比九%減です。この五年間で地方の道路整備費に投入される一般財源は三兆六千億から一兆七千億と、その半分もなくなる。これは三位一体改革も含めて地方財政が極めて厳しくなっている。したがって、国交省のお付き合いができなくなっているということですね。そういう現状からは、それが一つあって、さらにマイナスシーリングをずっと掛けてこられて、骨太方針か何か知りませんが、そこで毎年三%でしょう。これは大変なことなんですよ。これいつまでやるんですか、このマイナスシーリングを。 そうすると、新規工事なんというのはもうとてもできない。先ほどの前田委員の質疑の中にもありましたが、維持管理費もできない。そういう現状について国土交通省は危機感を持っておられる。各都道府県に、先ほども答弁で言われていましたが、橋梁の耐用年数と合わせてどれぐらいのものがあるかと。どれほど事業をしなきゃいけないかということは言われましたけれども、このマイナスシーリングをずっと受けながら、国交省はそういうものをどうしようとしているのかということをまず冒頭にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 資料で見られるとおり、国の事業よりも地方の方が物すごく激減している。その平成十五年度から平成十九年度までの五年間で道路整備費は、直轄事業では二%の減少でとどまっていますが、地方公共団体の事業では、国庫補助事業については二一%減少、地方単独事業については四〇%の減少をしています。他方、地方道路特定財源収入は安定的に推移しているわけでございまして、国庫補助事業及び地方単独事業の減少は、これから見ますと、主に一般財源が削減されたことによるものと推察がされます。 これは、例えば直轄事業の場合は、我々三分の二負担しますので、地方は三分の一の負担で済みます。それから、国庫補助事業であれば二分の一ずつということであります。単独事業になりますと地方が全額を負担しなきゃならないという、そういうところから地方はできるだけ直轄事業でやり、単独事業はもうエスケープ、逃げようということになったんではないかと。これはやはり地方公共団体の財政全体の状況が非常に窮屈になってきていると。それから、道路予算と他の予算、例えば福祉というものとの相対的な関係など、地方公共団体における財政需要を踏まえた予算全体の重点投資の考え方が道路よりも福祉の方に傾かざるを得なかったということ。そして、先ほど言いましたように、その直轄事業、国庫補助事業、単独事業というものによって、それぞれ同じ事業量の中でも、自分が負担する部分が非常に大小あるということで、それを道路予算の中の重点化の考え方が地方にはそういうふうにあったんではないかと。 一概には申し上げることはできませんけれども、地方の道路整備を推進するためには、我々としては地方公共団体の要望というものを踏まえて今後も引き続きやっていかなきゃいけないものですから、できれば直轄事業をやってほしいとおっしゃる部分については、この予算の範囲内でございますけれども、できるだけその要望に沿って地方道路の整備が行われるように頑張っていきたいと、いかなければならないというふうに思っております。
○北澤俊美君 現状の認識はそういうことで私も共有するんですが、そこで補助事業にはもう付き合い切れないと、直轄になるべくと、こう言いますが、直轄はお付き合いしないとすべてにおいて国交省の機嫌が悪くなるから、これはやむなく付き合っているんですよ。 そこで、どうしてこんなことになっちゃったかというと、これは大臣も御案内のように、三位一体改革で交付税を削減していく中で、財務省というのはとんでもないことを最初説明したんですよ。地財計画の中で投資的経費は半分も使ってないじゃないかと、こんなに無駄な計画を立てたじゃないかということで削ってきたんですね。とんでもない話で、地方はその地財計画の中でやりたいと思っていた投資的経費が、さっきもお話のあったように、地方のいわゆる持ち出し分という表現されていますけども、福祉、保育園だとかあらゆる福祉の関係で義務的経費の方へ付け替えをせざるを得なくなって、使いたいけども使えなかった。それを、そんなことは百も承知の上で、それを説明をしないで省いて、地財計画の計画と実績だけをとらまえて、こんなに余しているじゃないかというような言い方でやって、もう信用ができないことおびただしいんですよ。 そういう現状は十分お分かりのことだというふうに思いますが、そこで、局長に今度はお聞きしますが、毎年三%、いいですか、これは具体策で「毎年度の予算において、道路歳出を上回る税収は一般財源とする。」と、こういうふうにうたわれていますね。それとこの三%の削減とを結び合わせて考えてみると、むしろ、道路事業の必要性ではなくて、必要性ではなくて、一般財源化の実績をつくることだけを目的にわざわざ剰余金をつくり出すためのマイナスシーリングじゃないかというふうに勘ぐらざるを得ない。普通の計算をしても、十年で三%の枠で削減し続けると、事業費は約三分の一になっちゃう、三分の一になっちゃう。どこかでこれ歯止めを掛けなかったら、先ほど来申し上げているように大変なことになる。 これは、政府の方は骨太方針だなんて言っているけど、道路と地方にとっちゃ、骨細りの政策ですよ。えらいことになる。今一番の責任者である局長はどういうふうに考えておりますか。
○政府参考人(宮田年耕君) シーリングの方は、政府の一員でありますので、決められた三%、一%の枠というのはそういうことだろうなという認識を持っておりますが、北澤委員御指摘のように、三%がずっと続けば半分になるというのは当然の理でございます。 今回、具体策で四項目書いてございますが、第一項目めは、真に必要な道路は整備するということと、そのために中期計画を策定するということで、必要な道路整備は中期計画を立てて担保しましょうというのが一項目めの趣旨だろうと思います。それから、三項目めの委員御指摘の道路歳出を上回るものは一般財源とするという三の括弧二がございますが、そこの趣旨は、道路整備費だけではなくて道路歳出と書いてありますんで、いろんなものを含めてそこを上回った場合に一般財源とするということでありますから、単純にそのシーリングと道路歳出の差額というのが生じてくるわけではないというふうに理解しております。
○北澤俊美君 道路局長が理解したってそのようにいかないんだよね。佐藤信秋局長のころから危機感を持つようにずっと私は言い続けてきた。言い続けて三代目だ。まだ同じようなこと言っているんですよ。私は、この道路特定財源と日本の道路整備とのかかわりは極めて深い歴史的な経過があるわけだ。そこのところを守り抜かなかったら、せっかく人柄のいい局長が後世に汚名を残すようになりますよ。しっかりしないといけない。 そこで、時間がなくなってきましたんで、私は今日は、去年も申し上げたんですけど、今年は少し丁寧に提案をしようかと思ったんですが、時間が押しておりますので簡潔に申し上げますが、先ほどのお話で極めて危機的な状況になってきているんですね。 そこで、国として、地方のことを考えれば、まず、地方の道路整備予算がこれ以上減らないように対策を打つ必要があるんですよ。そして、道路特定財源は一般財源化ではなくて、私は日ごろ申し上げているように、地方道路特定財源にどんどんシフトしていけばいいんですよ。ただ、シーリングが掛かっている部分を地方へ回したって三%の削減からは逃れることはできないけれども、そこのところは知恵を絞って、私は三つの提案を申し上げる。 まず一つは、揮発油税の四分の一を占める地方道路整備臨時交付金の割合を更に増やす。これはシーリングの外だから、シーリングの外だからこれは僕はよく言っているんだ、冗談半分にね。あの戦争が激化してきたとき、都会の子供たちや女房をみんなあんた、地方へ疎開させたじゃない。危ないときは地方へ疎開させりゃいい。これを思い切ってこの臨時交付金の割合を増やせば、地方もそれはもう道路に特定して使うわけだから。 それから二つ目は、これはなかなか難しいかもしれませんけれども、譲与三税の割合を高めること。これによって地方は非常に仕事がやりやすくなるんですよ。これは法律を改正していかなきゃいかぬ問題もあるが、たまたまこの後今度法律を改正するわけですからね、そこのところで踏ん張っていかなきゃいかぬ。 それから、一番これ国交省は嫌な話だと思うが、道路整備をやっていく上で、直轄事業、これはいろんな率があるけども、地方の受け止め方は直轄事業の負担金は、地方は負担金と言っていないんですよ、あれ裏負担と、こう言う。これが、ゼロにするんですよ。今大体六千億地方が負担しておるんですよ。これをゼロにすれば、それは事業量は減りますよ。事業量は減るけども、今度は、先ほどもお話のあったように、地方がこの部分が空けば、地方は今度は補助事業の方へそれをつぎ込めるんですよ。そうすると、日本の国の道路はもう、まだまだとこう言いますけども、高速道や直轄事業の部分はかなりもう進捗がしているんです。一番地域で道路要望の多いのは補助事業や単独事業ですよ。そういうところへこの六千億のお金が回れば、これは日本全体でいえば非常にいい環境になってくる。 この三つの提案を申し上げましたが、大臣、どうですか。その後、局長、また細かいことを言ってください。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 揮発油税、今現在四分の一になっている、特会からの分ですけども、それを例えばもっと大きく、三分の一とか二分の一とかしたらどうかという御提案ですが、これは私もいろいろこの交渉で考えた手法ですけども、そうしますと、これはいわゆる特会改革とバッティングしちゃうんです、まともにですね。特会改革の法律もありますが、それで、これとバッティングしてしまってそこはいかぬなということで、今日の答弁としては、そういうことがあって難しいということでございます。 二番目の譲与税の割合、譲与税の割合を引き上げろという話も、揮発油税とか自重税、自動車重量税、これを引き上げましてもね、先生、この行政需要の枠というのはもう金額が決まっておるわけです。その中から自分の自主財源と、それから国からのあれと、そして足らぬ分が交付税から入っておるわけですね。ですから、ここを広げますと、自動的に今度交付税の額が同額落ちてしまって、結局、地方に対する手取りは何にも変わらないという隘路がありまして、これも駄目かなと。 それから、最後の、裏負担ゼロにせいというのは、私も地方へ行ったらみんなに言われるんですね。これがあるから我々貧乏県は、もうこれ造りたいけどできないんやと。だからこれを、直轄でやっていただくのは有り難いけど、直轄でも三分の一は持たないかぬと言われるんですがね。これは国も地方も苦しい中で財政運営やっているもんで、むしろプライマリーバランスの中から見ると国の方がもうもっともっと厳しい中でまたここまでやってしまうということは、またこれは相当大きな論議があるんじゃないかと。 せっかくの先生の提案を余り前向きな発言できなくて申し訳ないんですけれども、私の現在の考え方はそういうところにありますので、よろしくお願いします。
○北澤俊美君 局長いい、中身は一緒だから。 質問通告をするときも全く同じことを職員の皆さんから言われましたよ。ところが、昔はそれで、その議論でよかったんだけど、今は小泉内閣から始まって、郵政民営化をして、それで地方の集配なんていうものは、決してそのサービスは怠りませんと言って、ものの一年半もたたないうちにあっちでもこっちでもみんなあんた、集配やめているじゃないですか。そういうことのできる内閣が日本に登場したんですね。蛮勇を振るうべきなんですよ。あれは、郵政の方は蛮勇じゃなくてだまし討ちですけどね。 そこで、ちょっと済みません、そこで申し上げますが、これ、ここのところを、もう相当言おうと思ったんですが、三百六十億を社会実験と称して、高速道路の料金を値下げのためにやっているでしょう。いろんな理屈を言うけども、国民が見ればそんなものは、ついこの間、道路公団の民営化をやるときに一切国費は投入しませんよと、こう言ってやった。私もその委員だからよく知っている。まさかここで、三百六十億といえども実験的に高速道路のところへ、それは確かに会社へは入れないですよ、しかし、その何とか機構ね、返済機構、ここへ入れるんでしょう。そうすると一般国民は、まあ私らが辛うじて分かる程度の話で、一般の国民はそんな、いや、会社へは入れないけどこの機構へ入れる、機構へ入れたって使途は同じじゃないですか。結局、その収入が減りますね、値下げするから。そうすると機構へ入る金が減りますね、その減った分を国費で賄うんでしょう。表から来るのと裏から来るのと、一緒に入ったこたつは同じですよ。そんなことで、ついこの間大改革だなんて言ったことから大いに反する。私は、こんなばかな話がまかり通っちゃいかぬ。 もし仮に国民の要望が多くて、高速料金を下げろと、この間、山下委員も非常に高いものをやっているじゃないかということを言っていましたが、それだったら、あのファミリー企業から何百億の利益が出ている、あれを毎年十億ずつだなんてけちなこと言わないで、あそこを総ざらいしてそれを投入したらいいんですよ。どうですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 民営化したときに、新たに国費はそこには投入しない、だから自立して、そして四十兆という借金、これを四十五年の年賦できっちり払っていくと、こういうスキームをきちっとしたわけですね。ですから、もうこれからはこれは入れませんと。 今回入れるのは何だということになりますと、そういう独立独歩しているわけですから、例えば今、高速道路の料金を値下げしたり、いろいろETCで割引したりしているのは、あれは道路会社が自主的、自律的に協議をしてやっていただいているわけです。今回我々は、政策的にこの既存の道路ネットワークをもっと活用しようと、あるいは国民の使い勝手のいいものにしようという政策判断で割引をしようというわけですから、それにはやはり裏付けを何らかの形でしなきゃならない。 これは、独立している民間の会社に押し付けるという権限はもう全くなくなっているわけですから、その裏付けをしなければできない。そのために、我々はこの十二月八日の道路特定財源に関する合意をするときに、このようなものは新たに措置をするという閣議決定もしてもらった上で、そして二十年の国会でこれは法律を提案して、国民のお許しもいただこうということで今処理しているわけでございまして、決して既存の道路会社に対して補助金とかなんとかいうことでお金を入れるわけでは決してありません。 それで、それは既にでき上がった高速道路をより活発に、より国民にとって便利なものとして使っていただくために、例えば延長によって料金をするとか合理化するとか、それから国民の要望の強い、もう少し値下げができないのかというような政策に資するために独立した道路会社に対して我々としてもそういうふうな形で何らかの、今から決めるわけですけれども、何らかの形で裏打ちをしないとこれは言えませんけれども、我々は新たな措置をとりますと、それは年末までにです、今年の年末までに決めて、そしてそれは来年の国会でその法案を提案をして国民の御同意をちょうだいしようということでございますので、よろしくお願いします。
○北澤俊美君 終わりますが、四十分が余りにも早く過ぎちゃったんで、思いのたけを申し上げられませんが、今のこの三百六十億も、一般財源化を防ぐ逃げ道つくっているということは薄々私も感ずるんですよ。だけど、これはちょっと方法としてこそくだ。私は、もっと真正面から道路特定財源を守るという姿勢を国交省が持つべきで、大臣も一生懸命になって説明してるけど、聞いている私からすれば、三分の一聞いたらあとは、あとの答弁は三分の二は退屈でしたよ。もっと正々堂々と特定財源を守るために、これ逃げ道一杯つくっていろいろやっているけれども、いつまでたったって財務省に追い掛けられますよ。 国民の貴重な税金である道路特定財源を国交省がどういうふうに守り抜くかということを大いに期待して、また次回に議論をさしていただきます。 済みません、終わります。
○魚住裕一郎君 五分遅れとなりましたけれども、早速質問をさせていただきたいと思います。 先月の八日、政府の中心市街地活性化本部、青森市と富山市から上がっておりました中心市街地活性化基本計画、これを認定をいたしまして、両市が計画に盛り込んだこの再生、活性化に向けた取組を重点的に支援するということを決定をいたしました。 富山市においては、私も森市長とお会いをして、いろいろるる説明を受けたところでございますが、人口減少や商業機能の衰退、また市街地の外延化と、要するに郊外に出ていくということでございますが、そのことによって世帯当たりの自動車保有台数も全国第二位の一・七台、そういうふうになるなど、公共の交通機能が低下するとともに行政コストの負担が大きくなってきているという状況にございます。 また、中心市街地の空洞化ということから活力が低下しており、今後さらに人口減少ということを考えますと、低密度化が一層進むということも予想されております。何よりも高齢化が加速することによって多くの交通弱者が出てくるだろうということになろうかと思っておりまして、中心市街地も駐車場と空き家というようなことになって、今、地価の下落も進んでいるというような状況にございます。 この問題についてどう対処するかということにつきましても公明党も熱心に取り組んでいるところでございますが、コンパクトな町づくりを実現することを目指して、鉄軌道を始めとした公共交通を活性化さして、停留所やあるいは駅周辺に居住や商業、業務、文化等の諸機能を集積させようと、そういうことによってLRT等の公共交通を軸とした拠点集中型の町づくりを富山市が目指しているということに注目をしてございます。 そこで、まず国土交通大臣に、人口減少時代に即した町づくりの在り方について、特に交通弱者という言葉がございますが、公共交通活性化を軸とした富山市の取組を例に、所見をお伺いをいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も富山へ行ってまいりました。それでLRT乗せてもらいましたが、大変快適で、そしてお年寄りの方がたくさん使ってらっしゃると。本当にすばらしいことだなと。それで、低床の電車でございまして、プラットホームというところから直接もう何の高低差もない電車に乗り込めるというもので、市街の中は線路を両側からゴムのようなものできっちりしてるために物すごく音が低いんですね。かえって自動車がそれを知らずにぶつかるんじゃないかと言われるぐらい、そういうことを気にしなきゃならないほど音が静かでですね、そして郊外へ出れば既存の路線を相当時速六十キロぐらいで走ると、本当にすごいなという感じがしました。そして、それを市民がたくさん使われるようになったということがすばらしいと思います。 それからまた、それと併せて、駅の立体化とかそういうものに併せて、また環状化すると、これをですね、そういうことも、そのときには上下分離を考えてくれとか、市長さんはもう次から次へそういうこと考えていらっしゃるんだなということを感じました。 御質問の、このように人口減少社会の中にあって、特に高齢社会の中にあって町はどうあるべきかということについては、この富山とともに青森市の問題もあります。ここは、郊外に住んでおられるお年寄りを、中心の市街に高齢者用のマンションのようなものを造られて、そこへ移住を勧められます。そこには、医療施設があります。そしてまた、買物もできるところある、図書館もあれば、本当に歩いて暮らせる町の範囲に集められた。その郊外にあったお年寄りの比較的広い家は市が借り上げて、そして子育て中の若い御夫婦と子供さんのために広いスペースを安い賃料で借りてもらう。特に雪が深いところなんでしょう、雪下ろし等も、お年寄りの方はその苦労を中心市街地へ来られることによって免れるわけでございます。私は、すばらしい工夫だと思います。 こういうことが日本全国で行われる場合には、我々のまちづくり交付金等が威力を発揮して、都市の再生、そしてまた活力を取り戻す。そしてまた、お年寄りにとっても暮らしやすい、自分の足で歩ける範囲で日常生活が送れるという、すばらしいことだと思います。富山にしても青森にしても、私は本当に敬意を表しながら、これはすばらしいことだというふうに思っています。
○魚住裕一郎君 今大臣がおっしゃった青森も含めて、富山もLRTだけではなくして、町中居住ということでいろんな方策を取っているわけでございまして、ある意味では本当、青森、富山の例はすばらしいといいますか、逆にあと、出しづらくなるんじゃないかなと思うぐらい立派なものだと思っております。 この活性化法では、商工会議所等で組織する中心市街地活性化協議会、この意見を参考にするように定めているところでございますが、これまで三十程度発足をしているようでございまして、ただその中で、二月の認定ではこの二か所のみというふうになっているわけでございます。国が相談という形で事前の審査を慎重に行っているためであるということだろうと思うわけでございますが、真に自治体が熱意を持って取り組んでいる場合には国も適切な指導、助言を行うべきであるというふうに考えるところでございます。 そこで、この中心市街地活性化基本計画の策定に関して、事前相談件数、また平成十九年度内の認定件数の見通し、青森、富山に続く認定に当たっての必須条件といいますか、これについて、これは内閣府の方から御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(松葉佳文君) 今、今ほど事前相談件数あるいは認定の見通し等につきましてお尋ねをちょうだいいたしました。 先生御指摘のように、昨年六月にまちづくり三法を改正をいただきまして、新しい枠組みにしていただいて、その下で中心市街地活性化に取り組むということで、昨年九月、基本方針も定めさせていただき、公表したところでございまして、そのような中で、個別の市町村から上がってまいります基本計画について認定の事務を担当させていただいております。御指摘のように、本年二月には青森と富山の認定をさせていただきました。 それで、現在の事前の相談の状況でございますけれども、人口規模はいろいろございますけれども、小さな町から政令指定市に至るまで三十を超える自治体、今のところ三十六程度でございますけれども、その自治体から御相談を受けているところでございます。 今後の認定の見通しでございますけれども、現在、御相談をいただいております基本計画の内容というのは熟度がやはり様々でございますので、そのうちおおむね十前後がこの三月末から四月にかけて申請をしてこられるのではないかというふうに私ども見込んでおるところでございます。私ども、申請がございましたら、そのことにつきまして所定の手続を経て、できるだけ早く認定をするかどうかを決めさせていただきたいというふうに考えております。 それから、認定の基準についてのお尋ねがございました。これは、中心市街地活性化法あるいはその中心市街地の活性化の基本方針に定めがあるところでございます。例えば、歩行者通行量でありますとか、小売販売額のようなその数値目標とか、あるいは計画期間などを適切に定めるというようなことが基本方針に定めておりますけれども、そのような基本方針に適合していることでありますとか、あるいは当該基本計画の実施が真に中心市街地の活性化の実現にある程度寄与するものになるのであるかどうかというようなこと、それからその基本計画が本当に円滑にかつ確実に実施されると見込まれるかどうかというような、その辺りのことが法定をされているわけでございますけれども、私どもとしてはこういうような基準に沿いまして、いずれにいたしましても、その地域ぐるみで非常に意欲的に取り組んでおられる、そういう計画をできるだけ認定をして、多くの中心市街地が活性化するように努めてまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 ところで、平成の大合併で市町村の数が減ったといいますか、統一選を前にして大変な状況になっているわけでありますが、これ改正のこの中活法では、一つの自治体に一つの計画というのが、まああのばらまき批判もあったことも含めて、大原則となっているようでございます。複数の市町村が、市が合併した場合には、対象となる中心市街とはどこなんやという、難しいという指摘もありますし、例えば島根の出雲では、この出雲、旧出雲市と旧平田市、この二つの中心市街地について申請しようという、そんな話もあるようでありますし、また一方で、岩手の奥州、これは五市町村が合併したようでございますが、そもそも合意形成に手間取っているという、そんなこともあるようでございます。 このような例は全国至る所で発生をする問題ではないかと思うわけでありますけれども、市町村合併による計画策定への影響について政府はどのような問題意識を持っているか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(松葉佳文君) 市町村合併をした場合の認定の問題についてお尋ねをいただきました。 先生今おっしゃられましたように、昨年九月に閣議決定をさせていただきました中心市街地の活性化を図るための基本的な方針、いわゆる基本方針では、中心市街地の数につきまして原則的に一市町村一区域というふうに定めておりますけれども、その一方で、合併市町村あるいは政令指定都市等の同一の市町村のうちにあっても地域によって異なる課題を持っているなど、地域の実情により中心市街地とすべき地域が複数存在する場合など存在する場合も考えられるというような規定になっておるところでございます。 したがいまして、この考え方に基づきまして、もちろん合併市町村等においても一市町村一区域という原則は原則でございますけれども、その地域の実情によって中心市街地とすべき地域が複数存在する場合、もちろんその場合、その通常の一市町村一基本計画の場合と同様にそれぞれ認定基準を満たすということは当然のことでございますけれども、そのような場合に複数の中心市街地でも基本計画を認定する余地があるというような制度になっているところでございます。 いずれにいたしましても、具体の事案が出てまいりましたらその事案に即して、基本方針に基づいて適切に判断してまいりたいと考えております。
○魚住裕一郎君 ところで、前の通常国会でまちづくり関連法が成立をいたしまして、その中の都市計画法、建築基準法、本年十一月末に施行されるということでございますが、この中心市街地活性化に資するための技術的な規制であります規定でございますけれども、これによって今まで大規模集客施設の立地可能であった箇所もその規制が強化されるというような事態が生じているようでございます。 また一方で、この二月、二市の中心市街地活性化が認定されて新たな活性化策がスタートするわけでありますが、一方で、依然として大型施設といいますか、その立地に活路を見いだしているという自治体もあるわけなんですね。一方で、大型集客施設ができなくなって損害賠償ものだというふうになっている場所もあるかもしれませんが、それ規制等をしていながら、今度隣では大きなショッピングモールみたいなのができるというような、そんなようなちょっとちぐはぐな状態もあるわけでございますが、そのような懸念の有無といいますか、また町づくりの在り方に関するこの自治体間の調整が必要になってくるんだろうと思っておりますが、その調整における都道府県の役割についてちょっと確認をしたいと思います。
○政府参考人(中島正弘君) 今お話ございましたように、今年の十一月の三十日に改正された都市計画法が施行されますと、広い範囲で大型店などのいわゆる大規模集客施設は原則として立地ができないというふうになります。そういう商業地域など以外で立地する場合には、市町村が、先生今お話しになったように、誘致したいということで立地しようとする場合には、用途地域を変更する、あるいは地区計画を定めて立地可能にするという手続を当該市町村が取るということになります。 ただし、その場合に、その市町村がそういう都市計画の変更手続を行うに当たっては、都道府県知事との協議、同意がこれは必ず必要でございます。知事はその協議、同意に当たりましては、一の市町村の区域を超える広域の見地から調整を図る観点で協議を受けるんだというふうに法律に書いておりまして、したがいまして、知事は、そういう広域的な都市圏の都市構造に与える影響でございますとか、その当該市町村以外の道路、インフラへの影響なども考慮して、同意の適否について適切に判断するということを法律も想定し、期待しているし、私もそういう期待をしております。 したがって、その線で知事によりより効果的な調整が図られるものと思っておりますが、加えまして、今般の改正で、都道府県知事は、その判断を行いますときに必要があると認めました場合は、周辺市町村、当該立地する市町村以外の周辺の市町村から意見聴取や必要な協力を求めることができるというふうにしたところでございます。
○魚住裕一郎君 全国どこでも町おこしといいますか、非常に関心あると思いますんで、本当にスムースにといいますか、しっかり将来を見据えたこの市街地活性化についてお願いをしておきたいと思います。 続きまして、海岸侵食等についてお聞きをしたいと思っております。 先週の土曜日に石川県へ行って、千里浜という八キロにも及ぶ長い、自動車も走れるという大変な海岸を見てきたわけでありますが、昔はこの海岸の幅が二倍あったとか、何か三列ぐらい自動車が止まれるぐらいあったんだけれども、もう今は二列というような、そんなような状況でありますし、また場所によっては堤防にごみの山がたまっているといいますか、要するに堤防のところまで、砂浜がなくなって堤防のところまで来ているという、そんなようなことが見てきたところでございます。 我が国の海岸侵食の状況を見ますと、明治時代から昭和五十三年までの七十年間、五千五十九ヘクタール、一年間で七十二ヘクタール侵食された。また、五十三年から平成四年までの十五年間は二千三百九十五ヘクタール、まあ品川区が二千二百七十二ヘクタールですから、品川区がなくなってくるような状況になっているわけなんですね。今でも、またここ数年、更に進んでいるというような、地域の人といいますか、そういうお話を伺っているわけでございますが、この近年、このなぎさ線の後退が大幅に進んでいるというような状況でございます。 こうした海岸侵食の現状認識、そしてその原因をどのようにごらんになっているかお伺いをいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 日本の海岸の延長線は三万五千キロ、世界で六番目に長い海岸線を持っているわけでございますが、その大事な白砂青松といわれた白砂がどんどん削られているというのが現状で、今委員がおっしゃったとおりでございます。 その理由については、土砂の収支バランスが崩れたと。山の中から流れている土砂というものが、そういうものが堰堤を造ったり、あるいはダムですね、というようなものを造ることによって流れてこなくなるということが一つ。それから、川砂を建築用材として採取したということで需給バランスが崩れてしまって、海の方へそのような砂が流れなくなったということが非常に大きな原因だと言われております。また、その海岸線に造られた構築物とかが、その漂砂といいますか、その砂をそこへとどめることできなくて流れてしまうということもあるようです。 したがいまして、これらが複雑に絡み合って生じている現象でありますので、それぞれについてこの原因を分析した上でその対策を取らなければならないわけでありまして、そのためには河川、海岸、港湾、漁港等各事業者が連携をして、同じ意思の下に土砂の収支に関する総合的、広域的な検討を進めて、山から海岸まで、山地から海岸までの一貫した取組が求められるわけでありまして、国土交通省の責めは非常に大きいというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 確かにそう思います。山に行ってみれば堰堤等私も要望を受けますし、それを国土交通省の方にお願いに参上しているわけで、土砂崩れ絶対起こさないでもらいたいと。一方で、海の方に行けば砂が補充されない、明らかにそうだなと思うような、だから、崩れるものは早めに崩してダンプで持っていった方がいいのかなみたいに思うぐらい海岸侵食が本当進んでいるなというふうに思うわけでありますが、この保全対策を見ますと、なぎさ線の回復が必要な海岸において、回復済みの延長というのがまあ五割強、未回復の延長が四五%というような状況のようでございます。なぎさ線の回復が必要な海岸において、実施に効果が上がっているのは半分強という今状況のようでございますが、その事業が進まない理由、また予算措置を含めた今後の対策について御説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(門松武君) お答えいたします。 委員の方からなぎさ線回復の進まない理由と、予算措置を含めた今後の対策についてお尋ねがありました。 なかなか要因が複雑に絡んでおりまして、どうしても対症療法的といいますか、局地的な対応にならざるを得ません。さらに、例えば離岸堤等施設整備をいたしました後、どのように漂砂といいますか、土砂が動くかというのが必ずしも一〇〇%予測できません。やりながら考えるというような側面が強うございまして、なかなか前に、思うどおり前に進まないというのが現状でございます。段階的に実施せざるを得ないというような状況でございます。また、当然のことながら財政的な制約も一方でございます。そういうことで、先ほど委員がおっしゃったような五〇%程度の回復状況になっているというところでございます。 今後でございますが、必要な予算の確保は当然でございますが、先ほど大臣が申しましたとおり、土砂収支全体を見て、山から海までの総合土砂管理というものの中で海岸保全をどうやっていくかということ、しっかり検討して進めてまいりたいというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 その際、是非、全部海岸線をコンクリート固めにしないで、とにかく養浜というんでしょうかね、砂浜が回復するように、サーファーだって本当にけがしてもしようがないし、カキの養殖場になってもしようがないですし、そんなふうな工夫を是非お願いをしたいなというふうに思っております。 そこで、この海岸見たところに、先ほども申し上げましたけれども、ごみがすごいなという状況になっておりまして、まあいろんなごみがあると思います。場合によっては医療用のごみまで流れ着いたりするわけでございますけれども、この漂流・漂着ゴミに係る国内削減方策モデル調査費というのが環境省の方でございますが今回あるようでございまして、その概要並びに選定基準を環境省の方からお述べください。
○政府参考人(谷津龍太郎君) 環境省が平成十九年度に予算要求をしておりますモデル調査費についてのお尋ねでございます。 漂流・漂着ごみにつきましては、より効果的な対策を進めるためには、漂着の状況と地域の特性を踏まえた取組が必要でございます。また、効率的な清掃方法の開発利用、関係者の参加、これが重要と認識しております。 この調査でございますが、漂着ごみの著しい一定範囲の海岸をモデルといたしまして対策の在り方を検討するという目的のものでございます。 具体的には、まずモデル地域におきまして漂着ごみの状況、地域特性などについて概況調査を行います。次に、この概況調査結果を基に環境保全上の価値が高い海浜を選定いたしましてクリーンアップ作業を定期的に実施をいたしまして、漂着したごみの分類、漂着経路などの推定、重機の利用なども含めて効率的、効果的な清掃運搬処理の方法を検討しようと。さらに、地方公共団体との密接な連携の下に、漂流・漂着問題に取り組みます地域のボランティアの団体の方々とも意見交換を定期的に行いまして、関係者間の連携の在り方を検討しようと、こういうものでございます。本調査につきましては全国七地域程度で実施するというふうに考えております。 基準でございますが、まず対象地域といたしましては、外国からの漂着が多い又は確認されているような地域、続きまして漂着ごみの処理また運搬に支障があるような離島、さらに二次災害が懸念されております医療廃棄物、この漂着が多い地域、こういう中から選定をする予定でございます。 この選定に当たりましては、漂流・漂着ごみの被害の状況などの地域の実情、また地元の地方公共団体からの協力の可能性など総合的に判断いたしまして調査の実施地域を選定したいと考えております。 環境省といたしましては、これらにより得られた知見が漂流・漂着ごみについての効果的な発生源対策、清掃運搬処理に活用されることを期待しているところでございます。
○魚住裕一郎君 政府の方は漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議というのがあるようでございますが、今、先ほども申し上げましたこの石川県の羽咋市にあるこの千里浜、過去にも大変な漂着ごみがあったようでございまして、ロシア・タンカーの重油とか、それから中国製カラーテレビでありますとか中国製医療廃棄物あるいはハングルとか漢字とか一杯書いたポリ容器とか、そんなのが流れ着いているようでございますが、やはりボランティアを含めて一生懸命取り組んでいる、あるいは自治体も一生懸命取り組んでいるようでありますが、いろんなこの基準の中で千立米というそういう基準はなかなか使い勝手が悪いというような声が地元首長からもいただいておるんですが、この漂流・漂着ごみ処理対策における国土交通省の姿勢についてお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(冬柴鐵三君) いろいろとこれまでもその問題意識の下に国土交通省取り組んできていまして、例えば今まで「大規模な「流木等」」になっていたのに「及び「漂着ゴミ」」というもので、そういうものも加えております。それから、今までは漂着量の一部に対して補助をしていたわけですが、漂着量全量、一〇〇%に対して補助対象とするというようなことでありますが、まあ漂着量が一千立米、これも一つの連続した海浜ということで、そこ一千立米というところが今言われるように使い勝手が悪いとおっしゃっておられるんだろうと思います。 その意味で、関係省庁等と連携しながら、より一層頑張ってまいります。
○魚住裕一郎君 終わります。
○小林美恵子君 日本共産党の小林美恵子です。 私は、予算委員会でバスの安全問題について取り上げさせていただきましたけれども、今日はバス車両の整備問題について質問をいたします。 今日、私、ここに持ってまいりましたのは、これは国交省がお取りになっております自動車事故報告書のバスの重大事故、それも火災の分でございます。こんな束になっているんですけれども、二〇〇三年度から二〇〇六年度の九月まで七十三件というこの束でございます。 その後、二〇〇六年度、いわゆる二〇〇六年度まででいきますと、国交省の報告でいきますと十三件増えて八十六件にまたなっているんですね。この中には、車両は爆発のような音とともにほぼ全焼と、車両後部からどおんという異音が発生したということもあります。 大変私は危険極まりないというふうに思うんですけれども、そこで国交省にお聞きしますけれども、この事故について国交省としてどういう分析をされているのでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生今御指摘のとおり、二〇〇六年までの四年間に発生した事業用バスの火災事故八十六件、これについて先月分析を行って公表いたしました。 分析の結果、幾つか申し上げますと、例えば排気管の腐食、こういった点検整備不十分によるものが二十八件、それから不適切なアンペア数のヒューズへの交換といった整備作業ミス十四件、こうしたことが多い等の結果が得られております。 それから、どれぐらいの車齢の車で発生しているかということも分析をいたしました。比較的新しい車でも発生をしておりますけれども、やっぱり車齢の高い車、これが多い傾向でございまして、十年以上の車が七割を占めております。 それから、バス事業者の規模、まあ大きい車両保有台数の事業者か小さい保有台数の規模事業者で多いのかということを調べましたら、物すごく顕著な差あるわけではございませんけれども、大きい事業者でも起こっておりますけれども、どちらかといいますと、やはり保有車両数十両以下、小さな事業者で発生件数が多いという傾向を分析しております。
○小林美恵子君 もう一つ確認したいんですけど、車齢の問題で十年以上の方が高いという話があったかと思いますけれども、この八十六件中どれぐらいの割合でなっているか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 七割でございます。
○小林美恵子君 今分析された、説明をしていただいたわけでございますけれども、一つは、いわゆる点検整備の問題を指摘をされているかというふうに思います。 そこで、改めてバスの点検整備についてお聞きしたいと思いますけれども、点検整備基準に基づきますその期間というものはどういうふうになっているのでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) バスの点検整備でございますけれども、日常点検整備と定期点検整備がございます。その定期点検整備の期間、これを道路運送車両法で決めておりますが、三か月ごとに実施をしてくださいというふうに決めております。 それから、十二か月目に当たる点検については、三か月点検よりもより多くの点検項目で点検整備をしてくださいというふうに法律で決められておるところでございます。
○小林美恵子君 さらに、三月十四日、国交省として「自動車点検基準」及び「自動車の点検及び整備に関する手引」というのを改正されて、間もなく施行とするというふうになっているかと思いますけれども、この問題で、バスの火災に対する対策として講じたというものはどういうものがあるでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 点検整備の仕方につきましては、三か月ごとの定期点検整備の項目を省令で決めております。ここで、燃料装置の燃料漏れというのを規定しております。さらに、それを具体的にどうするかということについては、告示、今先生おっしゃった「自動車の点検及び整備に関する手引」という告示でございますけれども、ここで決めているところでございます。 バスのこの燃料の関係については、具体的な点検実施方法、パイプの亀裂や損傷、クランプといいます、それから燃料配管を固定するような器具があるんですけれども、それの取付けの緩み、こういうことをチェックするよう従前から規定したところでございますけれども、昨年の六月と八月、これはいずれも山陽道でございましたけど、この燃料配管を固定する器具、クランプと配管との摩擦を避けるためにゴムがくるんであるんですけれども、これの摩耗劣化を見落として火災に至ったという事例が発生をいたしましたので、クランプを見るときには、ちゃんとクランプを含めた燃料ゴム等の劣化により、ホースとかパイプの固定に異常がないかということもちゃんと改めて点検しろという注意喚起を行うこととしておりまして、その旨告示を改正しようということで準備をしているところでございます。
○小林美恵子君 先ほどの、点検整備の期間の話がございました。そこで、三か月ごとと、そしてまた、更に念入りにということでいわゆる一年の車検ですよね、お話があったというふうに思いますけれども。 そこでお伺いしたいと思いますけれど、この三か月ごとの定期の整備といいますか、検査といいますのは、元々は何か月だったんでしょうか。それがいつ変更になって三か月になったんでしょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 従来は一か月ごとでございましたけれども、平成十二年の五月一日から制度を変更いたしまして、今の三か月ごとということにいたしたところでございます。 これは、バスのいろんな部品なんかが耐久性が向上しましたので、三か月ごとの点検で十分だろうといういろんな形での点検をした上、検討した上、三か月点検に延長することを可能と判断してそうしたものでございます。
○小林美恵子君 要するに二〇〇〇年ですね、二〇〇〇年の五月一日から、元々一か月の点検、一か月ごとの点検整備だったものを三か月に延期をしたというふうにおっしゃられました。 改めて、なぜ延期したのですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 繰り返しになりますけれども、点検整備につきましては、私ども、自動車の技術の進歩に応じまして、安全環境、環境保全に支障のない範囲内でいろんな見直しを行っているところでございます。 この平成十二年には、こうした問題の点検期間がどういうことが一番合理的なのか、今の車の技術、部品の耐久性等々から見てどういうことが合理的かというのを点検の上、三か月に延長したものでございます。
○小林美恵子君 先ほど、この八十六件のバスの火災の事故についての分析の中で、いわゆる整備に対する問題があるという御指摘があったというふうに思います。 それで、今、一か月になっていたものを三か月に変更したと。その理由が、いわゆる技術の進歩があり、安心、安全で必要な範囲だというふうに判断をされたということでございますけれども、私はここで冬柴大臣にお聞きをしたいというふうに思います。 そういうふうに判断をされて延期をしたというふうに言われますけれども、実際はそういう整備の問題等もありまして八十六件の火災事故が起こったということは事実でございます。念入りな点検整備というのは本当に必要なことだと私は思いますけれども、点検期間を延期しなければやっぱり安全がより保障されたと私は考えますけど、大臣の御認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) そのところは私も非常に問いただしたところでございますけれども、要するに、日常、毎日の点検と三か月点検をこちらが期待するとおりきっちりやってくれれば、くれておれば発生しなかった事故が大多数であります。 それで、それを一か月にしたらそれは防げるかといったらそうでもないというもので、この一か月というものを決めたときから今日までの自動車の性能なりいろんな機材の進歩、長足の進歩というものは、耐用年数も含めてですけれども、きっちり点検をして、そしてその結果を反映するように整備しておればそういうものは防げるという結論からこういうふうになったと。 そうしますと、我々は、この日常点検とか三か月点検のときにきちっとそれは遵守するように、我々はバス事業者に対して監督をしなきゃいけないということでございます。それに対して、我々としても、この整備事業者、バス事業者に対してそういうところを注意喚起をし、また監査やあるいは研修の機会において日々の出発するときの点検というものをきちっと励行するように今もずっと指導しているところでございます。 したがいまして、この整備がきちっとされておれば起こらなかったというのは、日々の点検、三か月点検で見付けられるものだということでありましたので、私はこれを一か月から三か月にしたのは合理的だと思います。 ちなみに、三か月点検では四十七項目にわたって点検するようにしておりますが、それまでの一か月点検の中の十九項目をそれに移し替えたりしておりまして、項目も増やし、そしてそれをきちっと守ってもらうということが大事だというふうに思います。
○小林美恵子君 私は、点検整備の中身がきっちりやるということは当然のことであると思います。その上に立って、期間もやっぱり、何といいますか、一か月なら一か月というふうにしていくというのが一番念入りな点検だというふうに思うんです。 改めて、この事故の発生の分析をされて、私はそのことも含めて考えていただきたいというふうに思いますけれども、改めて大臣、どうですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 相当大きな諮問機関等の諮問も得てこれは改正をして一か月を三か月というふうにしたわけで、その項目についてもそういうふうにしたものでございますので、すぐ朝令暮改するわけにはいかないだろうというふうに思います。
○小林美恵子君 では次に、車齢問題についてお聞きをします。 先ほどの御説明で、火災車両の七割が十年以上の車齢という報告がございました。火災事故の防止のためにも、十年以上のバスについての安全というのをやっぱり担保するようなことを考えるときではないかと私は思いますけど、この点いかがですか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 先生おっしゃるとおり、やっぱり車齢の高い車が増えているのは事実でございます。したがって、こういう車については一層本当にきっちりした点検をやっていただくということは重要だろうと思っております。 今大臣申しましたように、今回の火災事故、八十六件ございましたけれども、日常点検、それから三か月に実施すべき定期点検整備をきっちりやっていただけりゃ大変よかったわけですけど、それができなかったのは大変残念なことであると思っております。 私ども、今回こういうバスの火災を分析して公表いたしましたのは、こうした車齢十年以上の車にも多いということもバス事業者、整備事業者によく周知をしたいと思ってこういうこともやった一つの動機でございます。 これをよく見ていただいて、比較的高い、車齢の高い車を持っているバス事業者、それを整備する事業者についてはきっちりした点検整備をやってもらうよう期待しているところでございますし、またそうしたことを今後とも引き続ききっちり指導していきたいと、このように思っているところでございます。
○小林美恵子君 私は、せっかく国交省さんがこうやって八十六件を分析をされて、それで車齢が十年以上が七割も事故を起こしているという報告をされているわけでございます。そういう点検整備、注意喚起だけでいいのかなというふうに私は問うわけでございますけれども、例えば国交省さんの報告でいきますと、バスの平均車齢は二〇〇〇年の八・八年から二〇〇六年、九・一年となってまさしく老齢化しています。使用年数は、二〇〇〇年の十三年から二〇〇六年、十五年と、これもバスを相当酷使をしているということになります。 こうした中で、今やいわゆるインターネットで中古のバスが売買をされています。いつ火災事故が起こっても不思議ではないというバスが市場に出ているということでございますよね。私は改めて、十年以上のバスについては、せめて十年以上のバスについては毎月の点検整備をする、そういう規制の強化というのを検討することが必要ではないでしょうか。これは大臣、いかがですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 検討しますということを気前よく言ったらいいんですけれども、やっぱり一日一回、出庫するときに運転者が本当に真剣にそれをやっていただければ、これは一か月とか三か月、一年とかいうよりも、本当に大きな事故、こういう今の事故を防ぐことができる、そのような考えが国交省にあるもんですから、何しろこの一日一回の運行開始時に行う日常点検をきっちりやっていただくということを、監査や研修の機会、あるいは年末年始の輸送等に関する安全総点検というような国土交通省からの事業者に対する指導等を通じて、とにかくこれほど起こっているのは点検を怠っているからですよと、点検をしっかりやってくださいというところを力点を置いて、いましばらくやらせていただきたいというふうに思います。
○小林美恵子君 先ほどから、バス事業者がきっちり点検整備をしてもらうようにするというふうにすることがまず大事なんだというふうにおっしゃられました。例えば車検でも点検整備でも、それはそれでかなりお金が掛かっているというふうに思うんですけど、こうしたバスの車両の安全問題も、私は結局は、規制緩和による過当競争がもたらした低運賃ですね、低運賃になっていることがバス会社の収益を逆に低下させて、そこが要因になっているというふうに私は思うんです。このことは予算委員会でも、私の質問に対して大臣も、過当競争と低運賃ということは御答弁でもお認めになったところだというふうに思うんです。 埼玉のバス会社の方から一か月の収支をお伺いしてまいりました。収入はそちらは八百万円でございましたけれども、支出は、燃料代に百五十万円、これ軽油代が上がれば上がるほどもっと上がってくるんですけどね、百五十万円、人件費が二百三十万円、保険代が二十五万、車庫代が五十七万円、リース代が十七万円、埼玉ですから排ガス規制があって環境経費に二十五万円、修理費百三十万円、その他事務所経費、福利厚生費、排ガス規制に係る機材の取付けというのが一台百五十万掛かるそうですけど、そういう費用、そして消費税ですよね、支払うともう利益はぎりぎり、赤字になるというふうにお話ございました。昨年などは軽油がぐっと上がりましたので、まさしく赤字になったんだという話でございました。 収益低下は国交省の報告でも明らかなことだというふうに国交省自身もお認めになっていることだと思います。そうした中で、ネットの中古バスオークションに出しましたら一週間で売れたと、新車を買えないバス会社が安く買えるからだと。こちらとしても廃車するのに金が掛かるから売れると助かるという話があるというんですね。大変経営が困難になっているバス会社は、要するに中古のバスをネットでやっぱり買う、買わざるを得ないという話が実態なんですよね。 私は、こうした背景に、先ほども申しましたけれども、やっぱり二〇〇〇年の規制緩和、それでバス会社が一・六倍にも増えた。過当競争がもたらした、そのことがバス会社の低運賃をもたらして収益を低下させたということはもう紛れもない要因だというふうに思うんです。ですから、バスなどの運輸のやっぱり安全を担保するというふうに考えますと、いよいよこの規制緩和について改めて検証して、見直しをして、必要な規制を行う、ここにやっぱり大臣が踏み切るときだと私は思いますけど、この点、大臣どうですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 規制は、事前規制と事後規制がありますし、それから経済規制と社会規制というものもあります。社会規制というのはやはり国民の安全、安心にかかわる部分の問題でございますが、経済規制それから事前規制というようなものについては、国民の総意として、これは規制は緩和しなければ日本の国はもう事前規制でがんじがらめになる、そして、そこにそれを監視する役人とかがたくさんいるというようなところから、規制緩和という言葉から規制改革というところまで来たわけでありまして、この大きな流れは私はやはり逆戻りをしてはいけないし、国民の総意としてもそういう、また事前規制とかそういうものに、経済規制までするような、例えば運賃を経営が成り立つようなところまで、これ以下ではやってはいけないとか、そういうことは国民総体としては認められないだろうと、私もそうあるべきではないだろうと。 しかしながら、それは放置したらいいかといったらとんでもない話でありまして、やはり事後規制、我々が、こういうことはやってもらったら困りますよ、例えば一日一回の点検はきちっとやってくださいよというものを放置して事故を起こすような業者に対しては、やはりきちっとした厳正な処分がありますよということが必要だろうと思います。それによって、光と影という言葉がありますけれども、規制緩和することによって多くの人々がその企業に、今までだったら免許で、役所の免許がもらえなければできなかったそういう事業を許可でできるということで多くの人が参入をし、そしてそこに、競争を通じてやはり市民、消費者に対するサービスというものが行われる。例えば、これはタクシーでもそう、このバスの場合でも障害者のツアーバスというようなものまで出てきているわけですね。その中には、そういう人たちの、身体に障害がある人たちが使い勝手のいいようなものがその中にはつくられている。そういうことは規制時代はあり得なかったわけですよね。したがいまして、そういう競争の中で生き残っていく人が、サービスが良くてそして安くてといいますか、そういう人たちが生き残っていく世界というのが現在ではないのかなという感じがいたします。 したがって、事後規制をきっちりするという意味で、私どもは監査員というものを今年度の予算でも増やしていただくように今お願いしているわけでございまして、そういう方向で我々としても、一生懸命決められた基準はきちっと守っていただくという意味での事後規制を厳密に行っていきたいというふうに思います。
○小林美恵子君 私は、やっぱりこれまでの規制緩和そのものを抜本的に見直さなくてはいけないということを強調して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○渕上貞雄君 社民党の渕上でございます。 今も規制緩和の問題について同僚議員の方から質問がございましたが、国交省は事後チェック体制を強化をしていますが、監査員の数にも限界がありますし、必ずしも機能が有効に果たされていないようにも思うわけです。 特に、監査処分後のフォローアップについてはどのように行われているのか明らかになっておりません。監査処分後のフォローアップについてどのようにされているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(岩崎貞二君) 昨年の二月からでございますけれども、行政処分を行った事業者に対しまして、是正措置を確実にさせる、それからもう二度と事故を起こさないと、未然防止の観点からフォローアップ監査というのをやっております。行政処分を行った日から三か月以内に改善報告書等を出してくださいと、こういうことをしておりまして、それから改善報告を行わない事業者、あるいは改善報告の中身が不十分な事業者、こうした事業者に対しては再度監査を実施し、厳格に処分を行うと、こういうことをやっているわけでございます。 貸切りバスの例で申しますと、二百事業者に対して、去年の二月からでございますけれども、改善報告を命じました。そのうち半数強の事業者に対して今フォローアップ監査を実施しておりまして、改善報告をちゃんとやっているかどうかの報告を取っているところでございます。 フォローアップ監査をしました結果、改善が不十分、あるいはフォローアップ監査に応じないと、こういう事業者、二事業者ございましたので、これについては改めて特別監査をやっているところでございます。今後、こういうことをきっちり続けていきたいと思っているところでございます。
○渕上貞雄君 確かに、その事後チェックも大切なことはありますけれども、限られた監査員の現状ではやはり事業参入する事前でのチェックが、しっかり行うことは安全運行を担保するためにも更に大切なことであると思います。どのようなチェックを行えばよいのかということについては検討をする必要もありましょうが、参入時のチェックについてはやはり強めるべきだと考えますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(岩崎貞二君) 参入時のチェックでございますけれども、営業所の設置の状況でありますとか、車庫とか休憩、仮眠施設があります、どうであろうかとか、運行管理体制がどうであろうかと、こんなことをいろいろチェックしているところでございます。 参入時のチェック、これはやっぱり書類審査が中心になりますので、これだけではいかぬと思っておりまして、その新規参入者に対しまして、これも昨年の二月からでございますけれども、本当にその書類で言ってきたことがちゃんとされているかどうか、申請どおり事業が運営されているかどうか、参入後六か月以内に早期監査を実施するということでやっているわけでございます。こういう形で参入時のチェックというのを強化していきたいと、このように思っておるところでございます。
○渕上貞雄君 何か局長、衆議院の方に呼ばれているそうでございますので、どうぞ。あと質問いたしませんので。 それでは、ようやく正常に戻りましてよろしくお願いを申し上げますが、関係事業者を指導、監督する立場にある国交省が公取委から改善措置要求を受けるという前代未聞の事態が発生をいたしました。国民の信頼を大きく失墜させておりますし、国土交通省は自らが襟を正さなければなりません。失った信頼を回復するには大変困難なことであり、並大抵なことではないと思います。 国交省としては、再発防止と信頼回復に向けてどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 談合はあってはならないということで、我々は省を挙げて、例えば鉄の橋、鉄橋の談合のときにも厳しい、事業者に対しても、そしてまた我々の職員の、そういう企業に対する就職はしないとか、いろんな自制措置を、自粛措置を取ってきたところでありますが、そのような努力をしているにかかわらず、その我々、国の発注業務を非常に多く扱っている国土交通省の職員がその一部加担をしたということを公に顕名、名を挙げて報道され、追加して公正取引委員会からそのようなものについての要求を受けるという誠に恥ずかしいことが起こってしまいました。これは私にとってはもうざんきに堪えないところであります。国民に対しても心からおわびを申し上げなければならない恥ずかしい事態であるという私は自覚をいたしております。 したがいまして、省としてのけじめを付けるという意味で私始めここにいます副大臣とか、あるいは政務官も給与の自主返納ということを申し出ていただきまして、そのようにいたしました。まあ事務次官、あるいは官房長におきましても、事務次官は職員のトップとして、また官房長は発注業務についての法律上の最高責任者として給与の一部を返納したいという話で、そのように決したところでございます。 それから私は、今までの報道は、談合報道はあったわけでございますし、一部、国土交通省の中でそういうものに関係しているのがおるんじゃないかというような趣旨の報道はありましたけれども、名指しで、あるいはその態様、関与の態様を具体、まあある程度具体的に表明された報道というのはなかったわけでございますが、今年の一月の六日にはそのような報道がなされ、七日には顔写真付きの顕名の報道がなされました。私は大変ショックを受けまして、まあ八日は日曜日だったんですが、九日には朝、私の部屋に最高幹部全部集まっていただいて、これはもう許されない、もう省を挙げて取り組まなければならない、これについての入札談合防止対策検討委員会というものを直ちに立ち上げる、そして徹底的に調査しようということを申し上げたわけでございます。 そしてその際、私は身内だけで調査したというふうなことでは許されないだろう、ですから、国民がお聞きになってなるほどというふうに納得していただけるような方を入っていただこうじゃないかということも申しました。そういうことで、十一日にその委員会は発足いたしましたが、幸いなことに、高等裁判所の長官を経験した方、あるいは地方検察庁の特捜部に籍を置いたことのある検察官、あるいは公正取引委員会の事務局長を務められた方、あるいは弁護士、あるいはこのような問題の研究者で大学の教授、助教授というような方々が九人、これに参加していただくことになりました。 私は、この方たちを中心に調べるべきものであって、たくさんの方を調べるわけですからあれですけれども、その調査の方法の企画立案とか具体の調査も、名指しされた人とかそういう重要人物についてはこのような方々がその聞き取り調査の中に入ってやっていただきたいというような具体のことも申し上げて、そのとおり今日まで進めております。 で、私はこの委員会に期待するところは、まず事実の確定であります。したがいまして、この事実を確定していただいた上に、原因やあるいは動機や背景にまで踏み込んだ事実を認定をしていただき、そしてそういうものを踏まえた再発防止策というものを是非こういう先生方を中心に出してほしい、そして早く出してほしいということを申し上げているわけでございます。 調査の対象は、もちろん、名前を挙げられた人はもちろんのことでございますが、その人たちの周囲にいる人たち、そしてまた発注業務に携わった過去、現在を問わず十年間それに携わった人たちを対象にしようと、そしてまた、公正取引委員会の結論が出たときには、公正取引委員会がお調べになった調書等もちょうだいをして、そしてそれを手掛かりに調査を広げようと。そして、そうすればいわゆる談合した事業者も特定されますし、事業者の中の担当者の名前も特定するので、この人たちについても協力をいただいて聴取しようというようなことで、我々できるだけの努力をして、総勢約六百名以上の人になると思うんですが、まだ増えると思いますが、これを必死になって調査していますが、六十一名の体制で、ほかに二十名の事務を補佐する人たちも加えて、相当大規模な、事務次官を長とする大規模な調査体制をしいて今一生懸命やっているところでございます。
○渕上貞雄君 できるだけ早急に対案が出ますようによろしくお願い申し上げておきます。 現在各地においてタクシー運賃改定の申請がなされておるようでございますが、今回認可となれば十二年ぶりの改定となります。この間、タクシーの運転手さんの年収は全国平均で約百万円、率にして二五%も低下しており、地域の法定賃金にも抵触する事態が広がっております。今回の運賃改定は、タクシー運転手さんの賃金、労働条件の改善が眼目であるべきですし、それでこそ利用者の理解も得られると思うのでありますが、大臣の考え方はいかがでございましょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私もそのとおり思います。 タクシーの運転手さんの、その地域によって違いますが、年収が二百万円台という驚くべき低廉なものになっていることは、これはやはりこの事業が市民生活に直結する事業であるだけに許されないと思います。そういう意味で、今運賃についての申請が出ておりますが、その申請理由の一番には、やはりそういう人たちの待遇を改善するということが一番最初に挙げられているわけでございますから、本質的には事業者と運転手さんとの雇用契約、いわゆる民民の関係ではありますけれども、しかし、我々がそういう運賃を値上げを審査するという過程で、上げる理由としてそういうものを挙げていられる以上、私どもも、その点については守られるように、あらゆる制度あるいは法律、規則等を駆使して、運転手さんに正しく均てんするように指導ができればというふうに思っております。本質的には民民の話ですけれども、私はそのように思っておるところでございます。
○渕上貞雄君 基本的には民民で解決することが正しいと思っておりますけれども、値上げの理由には今も言われましたようにいろいろありましょうけれども、東京のタクシーを見ますと、一九九七年度では一日一車当たりの営業収入は五万六千十三円ありましたが、二〇〇四年度には四万七千百九十七円になり、八千八百十六円減少しています。同じ期間に一日一車当たりの人件費は四万三千八百二十九円から三万四千九百二十一円となり、八千九百八円減少しています。つまり、営業収入が下がった分そっくり賃金にしわ寄せが来ているわけでございまして、このことをかんがみれば、運賃改定による増収はすべてタクシー運転手の賃金に還元してもいいのではないかと考えますが、似たような質問でございますけれども、大臣の認識はいかがでございましょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 値上げにはもちろん人件費が非常に大きいわけですけれども、燃料代とかそういうものもあるわけでございまして、それ全部がどうかは別として、そういうものの大宗がそういうところに振り分けられて、先ほど私、二百万円台と言って失礼しましたけれども、全国は三百二万円ですか、済みません。三百二万円ということでございますので、ごめんなさい。 そういうことで、こういうところで朝から晩まで運転して走ってられるというのは大変ですから、私は、ある程度のものがそこへ均てんされなければいけない、私そのように思います。そういう意味で、値上げ申請書にもそう書いてあるわけですから、それを守っていただくようにできるだけの指導をしていきたいと思います。
○渕上貞雄君 今も申し上げましたように、運賃の減収が即タクシー労働者の賃金と労働条件になってきているわけですね。しかし、やっぱりタクシー経営者の中には、もう既に値上げを見込んで賃金体系の見直しや改悪を行い、労働条件の改善には回さないという動きが出ているわけでございまして、これらは今回の運賃改定の趣旨に全く私は無視するやり方ではないかと思うんです。社会的にはやはり許されない行為ではないかと思います。こうしたやはり、もうなりふり構わず、おれたちの利益はおれたちのものだというような考え方は、やはり私は今回のタクシー運賃に関する限りは駄目だと思うので、このような経営者が出ないように国交省としての対応、対策を考えていただきたいと思うんですが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 先ほどから申し上げているとおりで、私の心情はそういうことでございます。 したがいまして、運賃改定の際又はその後において、その趣旨に沿って国土交通省として具体的に行う事項については今後も検討して、そして申請されたような内容が実現できるように頑張っていきたいと思います。
○渕上貞雄君 しつこいようですけれども、運賃改定の結果、個別事業者、団体は、タクシー労働者の労働条件改善に充当した内容をやはり明確にすべきではないかと思うんですね。また、国交省としてはそのような指導をお願いしたいと思うんでありますが、その点いかがでございましょうか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私はこの趣旨が没却されないようにあらゆる観点から適切に対応してまいりたい、そのように決意をいたしております。
○渕上貞雄君 じゃ、よろしくお願いを申し上げておきます。 次に、現在日本航空は安全運航確立に向けた取組を進められているようですが、今回週刊誌で報じられた個人情報の集約行為は個人情報保護法に違反すると思われます。集約された内容には人権侵害に当たる部分も含まれているようでありますが、また個人情報がこのような形で漏えいするようなこと自体が問題あると思います。 報道された内容について事実かどうか、国交省としては事態をどのように把握されているのか、事実関係についてお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 JAL労働組合が客室乗務員の詳細な個人情報を記載したリストを作成、保有しているという報道があったことを受けまして、JALからは、確かにJAL労働組合にそういうリストは存在すると。それから、個人情報保護法が施行されました二〇〇五年四月まで、二〇〇五年三月までということでございますが、JALが労働組合に客室乗務員の名前とか住所等を記載した名簿を、客室乗務員の名簿を提供していた。その後、個人情報法の施行後はこれは取りやめている。それから、社員の個人情報の管理体制など、JALにおける個人情報の取扱いについて個人情報保護法に照らし問題がなかったか、社内調査を実施するという報告を受けております。 私どもといたしましても、JALの個人情報の取扱いについて個人情報保護法に照らして問題がなかったか、社内調査結果にかかわる報告を踏まえて適切に判断してまいりたいと考えております。
○渕上貞雄君 最後の質問になりますけれども、今日は、十二年前、地下鉄サリン事件が発生をした日であります。多くの皆さんが犠牲に遭われ、今なおその苦しみと闘っている方もおられます。また、昨今、航空機事故、鉄道事故、バス事故など、公共交通と言われる輸送機関における事故が多発をしております。今国土交通省において最も求められていることは、やはり国民の安全、安心のための取組を強めることではないでしょうか。 そこでお伺いをいたしますが、今年度の予算において公共交通における安全、安心のための予算措置はどのようになさっているのでしょうか、お伺いをいたします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) まず、私も今日はお参りに行こうと思っておりますが、本当にああいう言わば犯罪行為で多くの方が亡くなって、多くの方がいまだに苦しんでいられるということが再びあってはならない。それが公共交通機関の中で起こっただけに、本当に無差別で行ったこの犯罪行為に対して憎むとともに、犠牲になられた方の御冥福を祈りたいと思っております。 我々もそういう事故だけではなしに、これ列車自身のヒューマンエラーで起こしたあの福知山列車事故等を踏まえまして、その同じ年には羽越線で十二月二十五日にはまた五名の方が亡くなる脱線事故が生じました。我々はその反省に立って昨年十月から運輸安全マネジメント制度を行っておりまして、これには、各運輸事業者に対して管理者という人、安全管理者を選定していただくのですが、それは社長あるいは社長に次ぐ高位の人に入ってもらいまして、社長から、上は社長から末端の職員に至るまで、安全ということがいかに大事かということを徹底していただきたいと、その検証を定時に行うと、そういうような制度を取り入れ、今鋭意精力的に、たくさんの事業者ですが、行っているところであります。 そしてまた、悪質なタクシー、まあタクシーはそういうことはありますけれども、特に大都会、政令市辺りの流しの運転手の中には、まゆをしかめるような行動を取る方とか、あるいは事故を起こすというような人たちに対して、我々は放置できませんので、この国会にも提案をさせていただいておりますが、新たな登録ネットワークシステムを整備するというようなこともやっております。 また、監査体制、先ほどから言っている、事後規制を強化しますと言っていますけれども、監査する人が足らなければこれはできないわけでございます。そういう意味で、今まで百六名、過去には百六名しかいなかったものに対して二百名体制でできるように予算要求もこの本年度の予算ではお願いをしているところでございますし、航空につきましても、地方航空局における航空安全、航空事業安全監督官を新設するなど、こういう問題について、公共交通が安全であり、安心して利用していただける、また高度に利用される方の利便が図られるという、そういう面で我々としては努力を集中しなきゃならないというふうに思っておりますし、厳しい予算の中ですけれども、そういう問題については予算を要求させていただいております。
○渕上貞雄君 終わります。
○委員長(大江康弘君) 以上をもちまして、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、国土交通省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大江康弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大江康弘君) 次に、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。冬柴国土交通大臣。
○国務大臣(冬柴鐵三君) ただいま議題となりました都市再生特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 我が国の活力の源泉となる都市の魅力と国際競争力を高め、都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を実現し、全国の都市において地域の実情に応じたまちづくりを推進する観点から、民間に存在する資金やノウハウなどの民間の力を生かした都市開発を引き続き推進するとともに、地域のニーズを踏まえた道路等の公共施設の整備やまちづくりにおける多様な担い手の参画を促すことが重要となっております。また、地震等が発生すれば被害が甚大となるおそれのある密集市街地について、その安全性を早急に確保することが必要であることから、道路等の公共施設の整備及び老朽化した建築物の除却や建替えを一層推進するための更なる取組が必要となっております。 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、民間都市開発や市町村による基盤整備を通じた都市の再生を図るため、都市再生緊急整備地域において民間都市再生事業計画の認定を申請することができる期限の延長や、独立行政法人都市再生機構による都市再生整備計画の作成等に対する支援業務の適用期間の延長を行うほか、市町村や市町村長の指定法人等から組織される協議会制度の創設、市町村長が指定する特定非営利活動法人等に対する助成制度の創設を行うこととしております。 第二に、密集市街地において道路等の基盤整備を推進しつつ、老朽化した建築物の建替えを促進するため、防災街区整備地区計画の区域内において容積を配分できる制度の創設、第二種市街地再開発事業の面積要件の緩和、防災街区整備事業の地区要件の緩和等を行うこととしております。 第三に、市町村や地域住民等の地域のニーズに即した柔軟な道路管理を推進するため、市町村が国道や都道府県道の歩道等の管理を行うことができる特例制度の創設、道路管理者が沿道住民との協定により沿道の利便施設を管理することができる制度の創設、特定非営利活動法人等による道路占用の特例の創設等を行うこととしております。 その他、これに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(大江康弘君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時八分散会