行政監視委員会 第2号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2007/04/11
会議録
○委員長(草川昭三君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、鈴木寛君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に福島啓史郎君及び山崎力君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官荒木二郎君外二十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、前回、説明を聴取いたしております政策評価の現状に関する件、行政評価・監視活動実績の概要に関する件及び政府開発援助に対する検査状況に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○山崎力君 ちょっとスタートが遅れた関係で、てきぱきとやりたいと思いますので、御答弁の方もよろしくお願いいたします。 まず、夕張問題についてお伺いしますが、一つの財政再建に乗り出してスタートしたと、こういう状況にあるわけですが、いろいろなことを言われておりますけれども、その夕張の再建について国や道の責任といいますか、行政はどう関与するのかというところをまず教えていただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) 夕張の財政再建に関します国や道の責任についてのお尋ねでございます。 もちろん、地方団体の財政運営はそれぞれの地方団体の責任において行われるものでございます。特に、夕張市の今回の再建に至ったような経緯をかんがみますと、一時借入金の悪用をするといったことを自らの再建計画の中でも記述されておられますが、そういうような形によって多額の赤字を見えなくするというような不適正な財務処理を行われてきたことが、三百億を超えるような多額の赤字を抱えるに至った原因だというふうに考えております。 道や国といたしましては、これらの夕張がやってまいりました不適正な財務処理による一時借入金を中心としたそういう問題をチェックできなかったということについての責任はあると存じますが、累次にわたりまして市当局に対しまして道あるいは国から早期の財政の健全化といったものを行うべきであるということを指導もしてまいったのもまたこれまでの経緯でございます。最終的には夕張の当局において今回の再建計画に沿って早期の再建に取り組んでいただきたいというふうに思いますし、またその中で、特に北海道が全体として、夕張始め夕張の周辺の地域も含めまして、地域の再建といったことへの総合的な取組を行われるということを表明されておられますので、国といたしましては、この北海道の行われる総合的な支援といったものについて支援を行うという形で夕張の早期の再建に努めてまいりたいというふうに考えております。
○山崎力君 言葉遣いの問題でいえば、不適当、不適正、不適法、いろいろ言葉があると思うんです。 それで、いわゆる借金飛ばしといいますか、そういったものが不適法じゃなかったのか、行政処罰の対象にならないのはどうなのかなというような気持ちも、正直、一般の方々にもあろうと思うんですが、この辺のところの議論をやっていくと本当の法律論になってしまいますので、特に今回の問題で分かりづらいのは、どこまで道が関与するんだ、どこまで国が関与するんだというところが分からない。これは責任の問題と表裏一体になっている。これは法律上の問題も、あるいは行政の一つの在り方の、受け止め方としての主体という国、道の問題もあろうかと思うんですが、そういった今度の具体的な夕張の特に財政面の再建について、支援の在り方というものについて国とどう役割分担するのか、その考え方の基本にあるところをこの際教えていただきたいと思います。
○政府参考人(岡本保君) 夕張の今回の財政再建計画の策定の過程にありまして、行政全般につきまして、全国で最も効率的に運営している市町村を参考にするなど、聖域なき徹底した歳入歳出の見直しを図っていただきたい。一方で、その中で高齢者や子供に配慮するというようなことを考えながら、一定水準の行政サービスの提供を続けるという形での再建計画を策定していただきたいというふうに私どもから、道も通じ、夕張市の再建に当たってお話をさせていただいたところでございます。 また、そういう中で、北海道とされましては、夕張の再建計画が確実、早期に進められるように、低利資金の貸付けを中心として市民生活、地域経済への影響を緩和するという形での総合的な支援を行われるというふうに知事も表明をされているところでございますので、総務省といたしましては、一義的にどのような部分にそういう直接的な支援を行うかということにつきましては、北海道、道庁の行っていく支援といったものをまず最大限尊重してその取組を支援する、あるいはこれと連携して必要に応じ支援を行っていくという形で進めてまいりたいというふうに考えております。
○山崎力君 具体的にはそういうやり方でやらざるを得ないというのも分かりますし、それからまた、ある意味でいえば夕張の新しい当局者も市民生活のことを考えれば少し財政再建よりもという、これはもう当然当事者として見ればそういう気持ちになるのは理解できるわけでして、そこを道がどのようにコントロールし、それを国としてチェックしていくか、我々国民とすればその辺のところをどうやって見るかというところがポイントになると思いますので、その辺の随時にわたる報告を適正に、的確にしていただきたいと要望をさせていただきます。 続いて放送法関係で、一連大きな問題になって、今度の放送法の改正の問題、政府案が決まったということでございますけれども、ポイントの一つに番組の捏造という問題がございます。この捏造という言葉が出てきますと、その定義何ぞやというのがまずやらないといけない。少し罰則も何か強くなるような報道もされているわけでございますが、その辺についてまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘のとおり、先週金曜日に政府案が閣議決定いたしまして、国会に提出させていただきました。今後、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。 今御指摘のございました捏造というものの定義ということでございますが、放送法等の改正案の中に捏造という言葉は使っておりませんで、具体的には再発防止計画の提出を求めるという規定になっておりますが、どういう場合かと申しますと、虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送を対象としております。これが今先生御指摘の捏造ということだと思いますが、現在の放送法等改正案ではそのような表現をさせていただいておりまして、現行放送法三条の二第一項に規定いたしております、報道は事実を曲げないですることという内容を、範囲としては全く同じものをより明確に表現し直したものだというふうに考えております。 なお、罰則というお話でございましたが、罰則の方は改正法案条文の中でも考えておりません。 以上でございます。
○山崎力君 そうすると、今度の場合、この関係でいえば、この間の、まあ関西のテレビ会社と言っておきましょうか、そういったところの捏造問題と報じられていたことに関しては、直接今度の放送法改正については何も新たなものはないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 本年一月に放送されました関西の某テレビ局の番組の中では、今申し上げました虚偽の説明によって事実でないことを事実であるかのごとく放送したという構成要件には当たると考えております。しかしながら、当然のことながらまだ現在ではそういう法律はございませんので、行政指導によって私どもの処置をさせていただきましたが、今後同様の事案がもし発生したといたしますと、新放送法によって再発防止計画の提出を求めるという構成要件には該当することになります。 以上でございます。
○山崎力君 ということでスタートしようというわけですが、この誤解させるというのが、言葉として、いわゆる何と言うんでしょうか、そこの誤解させる故意がその放送業者に、放送者にあったのか、それとも、なくてもその誤解させる結果を招くものであればそこに該当するのか、その辺はちょっと説明していただきたいんですが。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今の御指摘でございますが、事実であると誤解させるような故意があった場合及び重過失があった場合が相当すると考えておりまして、これは先ほど申し上げました現行法の放送法三条の二にございます事実を曲げないということの解釈としては、従来から故意又は重過失によって同様の事態が発生した場合ということを申し上げておりますが、その解釈と全く同様でございます。
○山崎力君 ということで、故意、重過失までたどり着いたんですが、この重過失というのも非常に難しい問題でして、いわゆる刑事裁判における重過失というものと、それから今度の場合の行政措置における重過失というのをどうとらえるかという問題あるわけです。 ですから、刑法においてはこれ完全にもう故意と重過失というのの場合は非常に明確にある程度分かれていて、それが故意に近い重過失をどうするかという問題が今問題になっている。 要するに、殺人罪と過失致死罪の間にどういう形をするのか。それを重過失があれば殺人の故意があったと認められるケースをどうするかというのはこれはもう昔からの話と同じことがあるわけで、今回の場合、何をもって重過失とするのかというのが改めてこういうふうにクローズアップされてくるかと思うんですが、その辺の御説明いただけますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) ただいま先生御指摘のとおり、重過失というのは刑事裁判上の重過失も何度か議論になったこともございますし、あるいは民事裁判上でも錯誤あるいは善管注意義務に絡んで重過失という条項がございまして、それもまた裁判になったことがございます。 一般的に重過失というものをどういった態様のものを重過失と評価するかというのにつきましては、一般論ではなかなか決め難いところがございますが、今先生御指摘のとおり、故意と同一視できる程度の重大な過失というふうに、言わば刑事裁判上で判断するようなより厳格な判断が必要かと考えております。 繰り返しますが、具体的にどのような態様になった場合に重過失に当たるかというものは、その個別具体的な事案によって判断されることになると考えております。
○山崎力君 この問題というのは本当に難しい問題があって、特に報道の問題なんかでは難しいケースが出てくると思うんですよね。 例えば一つのことを報じたと。報じたということは、ある事実を伝えるという故意は当然あるわけです。それが明らかに事実と違っていたと。これが事実と違っていることを分かって違ったことを言えば故意だと。ところが、事実と違っていることについて、事実と思い込んでいたのに物すごい重大な過失があったと、この場合どうするんだと。特に、報道の現場でいえば裏の取り方が問題になると。簡単に取れる裏を取らなかったら重過失、そうでなければ単なる過失と、こうなるのかねということになろうかと思うんですが、その辺のところの検討というのはなされているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今委員の方から重過失の具体的な表現がございましたが、通常の過失に比べて注意義務の違反の程度が特に著しいという場合、すなわち極めて容易に予見し得ると、あるいはしたがって回避することができる結果を軽率にも発生させた場合というのが重過失のより厳しい解釈だろうと思いますが、そういった場合が今回でも重過失に当たると考えておりまして、今個別の具体的な内容としまして報道の場合の裏を取るという表現がございましたが、そういう意味で、思い込んでしまったあるいはそれによって放送した内容の確認が取れていないということのみをもって重過失となるものとは考えておりません。
○山崎力君 これ非常に、具体例考えていきますと、余りそういうことは言いたくないんですが、こういう場ですから、難しいところあるんですよ。 例えば竹島の問題について、韓国領である竹島と言えばこれはどうなんだと。韓国が自国領で主張している竹島、あるいは独島という表現であればこれは全然問題ないと。ところが、そこを抜きに韓国領の竹島にということを言ったら、これは我々からすりゃ捏造といいますか、違ったことになるわけですね。韓国側からすると当然だと。だけど、そういうふうなことがあるときに、それをある種の思想的というか価値観の問題で、日本においても韓国領の竹島の問題でどうのこうのと言ったときに、さあそれはどうなるのかねと。そういうふうな報道姿勢の番組があったときにどう対処したらいいのかねというのは、これは非常に難しいケースに当たると思うんですよね。 ここで局長から今こういったケースについて答弁求めようと思いませんけれども、そういったことで、これに近いことで、我々からするとこれはもう明らかにおかしいと思っても、放送事業者側が、いや絶対そういうことはないんだと、これはこれで我々の考えで正しいんだと。だから、菅大臣は放送事業者がこの捏造とか、まあでっち上げという言葉は悪いですけれども、そういうものだと認めたことをやるんだとおっしゃっているけれども、本当にそれはもう処分の対象とされたらかなわぬから、絶対微妙なところで逃げ切れるはずだから、もう抗弁して認めないと、こういうことになったらどういうことになるんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 幾つかの御質問がございましたが、最初の竹島云々の話については答弁を求めないということでございますので私どもあえて申し上げるつもりはございませんが、この再発防止計画に至る前に、そもそも放送の番組準則、先ほど申し上げた事実を曲げないと同様に多角的な論点の解明というのが放送番組準則で出ておりますので、一方的な放送というのはあり得ないものだと考えております。 また、後の方でおっしゃいました放送事業者が認めない場合はどうするのかということでございますが、法律の上では、放送事業者が認める場合、認めぬ場合ということはございませんが、適用の方針といたしまして、私どもの菅大臣は、自ら認めた場合に限って適用するというふうに申し上げております。 この理由は、実態的に言いましても、日本の場合多数のマスメディアがございまして、一つの放送、あるいは放送のみではなくて週刊誌あるいは新聞といった多数のマスメディアがございますので、そういったところから、先ほどの先生のお言葉をかりて言えば、捏造された番組が放送されたという場合であれば、あくまでそれをしらを切り通すということは実態上ないと、また過去もそういうことはなかったというふうに言えると思います。現実に、今回話題になりました関西地方の放送局の番組についても、当初は捏造ではないと言っていたものが、各種の事実をマスメディアに提示されることによりまして自らが認めたという経緯もございます。こういったことからしまして、あくまでしらを切り通すというふうなことはないものと考えております。 以上でございます。
○山崎力君 今御答弁の中にあったんですが、電波絡みのところという、テレビ、ラジオが中心といいますかほとんどですが、報道機関という立場から見ますと、ほかのところと大分違うのは、場合によっては停波という行政処分の対象になるわけですね。ところが、新聞とかそういったその他のメディアはそこに対しての行政罰も含めて、まあ名誉毀損とかそういう司法罰の方は別とすれば、行政罰の対象にはなってないわけなんですよ。このバランスをどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今御指摘のとおり、多数のマスメディアの中で放送についてのみ行政上の処分があり得ることになっておりますが、それは、放送というのは特に高い公共性を持っているということと、それに基づきます社会的な役割を果たすということから、放送法あるいは電波法において必要最小限の規律が設けられているものだと考えておりまして、過去の歴史的経緯ももちろんございますし、あるいは諸外国においてもほぼこれと同様な考えによって、放送以外のものと放送とに対する規律が異なっているのだというふうに考えております。
○山崎力君 ちょっと申し訳ないんだけど奥歯に物の挟まったような表現かなと思うんですが、まあ難しいところはよく分かるんですよ。ただ、諸外国のということを言えば、行政罰として刊行物、新聞その他を、まあ民主的な国家ではほとんどないんですが、止めることもできるところもないわけじゃないんで、そういうところ、諸外国の例という、電波に関してそういうところはほかにもあるよということでは答弁にならないわけでございまして、それで、影響力があるといって、確かにかつてに比べれば影響力はもう莫大に大きくなって、恐らくテレビの方が新聞等よりは一般の国民の方々に対する影響力が大きいだろうという、これは数字があるわけじゃありませんけれども、持っているわけじゃありませんけれども、そういうことはあろうかと思うんですが、そんなことを言えば、新聞がそれじゃ影響力ないのか、週刊誌が影響力ないのかと、こういうことになるわけで、今の質問の趣旨というのはそうではないはずなんですよね。お答えになっている。影響力の同じようにある新聞と、そしてテレビ、ラジオと放送と、そのうちの一方は行政罰の対象にはならなくて一方はなり得るよと、この違いをどういうふうに考えていますかという質問のはずなんです。そうすれば恐らく、公共といっても、いわゆる公共物といっても、電波は限られた時間、何というんですか、公共財産というか共有財産というか、そこのところでその限られたものを国民全体から理解を得てというか、承認を得て使っているものなんだから、そこにはある程度、多少の制約があってもよろしいんではないかという感覚であろうと思っている、僕自身はそう思っているわけです。 ところが、そこのところに報道という形の問題で捏造という問題、これはほかの委員会、総務委員会でも出ましたけれども、その捏造がいわゆる報道番組以外の捏造というところまで入るのか入らないのかという問題はもちろんあります。織田信長は生きていたという劇をやったらこれは捏造番組だと言えるのかという問題も当然あるわけですし、じゃ問題は、それじゃ報道番組に関する問題だけをということになれば、またそれはそれで問題点は出てくるであろうと。ですから、非常にやり方によっては難しい問題がある。 確かに目に余る報道があるわけです。これは特に一番問題なのは、全体でのバランスを取るということが放送の場合、非常に新聞その他に比べて影響力が大きいと。要するに、ある日はAの主張をぼんとやって、翌日Bの主張をぼんとやって、AとBのバランス取ったというのはマスコミでよく使う方法なんですが、そのときの片っ方の立場からして、それがAが捏造に近いような故意の、ある偏った見方からしている問題だということになれば、先ほどの竹島の表現しましたけれども、歴史問題なんか絡んでくると特にそういう問題出てくるわけで、ですから、それと質が違うということがおっしゃりたいんだろうけれども、本当にそこは難しい問題だということで、是非、審議の前までにしっかりとした統一見解を持ちながら、いわゆる行政の施行に当たってはしっかりやるということがないと、ここで問題になるともう根底から狂っちゃうということだけ御指摘させていただいて、次の問題に行きたいと思います。 これは、次の問題というのは、総務省とこれは厚労省の中間にある一番厄介な問題の一つですが、いわゆる自治体病院の赤字問題でございます。多くの自治体が赤字の自治体病院を抱え込んでその穴埋めに非常に苦労していると。 まず、総務省から伺いますが、その赤字の原因というのは何なんだと。そして、自治体病院をどうすれば、余りその抱えた自治体に負担のないような形の医療環境というか、病院経営できるのかと、その辺のところをどうお考えでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。 自治体病院の経営は、十七年度決算で見てみますと、九百八十二総病院ございますが、このうち六百二十六の病院で純損失を発生しているという、六割を超えるような病院が損失を出しているという非常に厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。 その原因といたしましては、これは官民共通でございます診療報酬の問題でございますとか患者の減少でございますとか、そういう問題はございますが、特に自治体病院、へき地、救急医療、高度など採算性の確保の上で難しい医療を担っているということも非常に大きな要素であるというふうに考えております。 このため、採算性を向上させる取組といたしまして、全体の病院の費用の半分近くを占めております人件費につきましては、地方団体に対しまして、いろいろ議論のございます手当の見直しを始めとします給与の適正化、あるいは定員の管理といったものの合理化を図っていただくということを始めといたしまして、ほかの医療機関との連携、医薬品の共同購入、アウトソーシングといったようなことによります経費の節減合理化など、経営形態の見直しも含めまして、そういう意味での採算性向上の取組というものもお願いをいたしておるところでございます。 もとより、先ほど申し上げましたように、採算性の面で、あるいは地域の医療の基本的な最終的なセーフティーネットという意味も大きな役割でございますので、そういう意味で一般会計からきちんとルール的に繰り出すべきものを繰り出すということは必要でございますが、やはり病院の基本的な採算性を向上する取組といったものに取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
○山崎力君 同様の質問になろうかと思いますが、厚労省の方、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(白石順一君) 自治体病院に限らない問題でございますけれども、特に今総務省の方から御説明がありましたように、自治体関係の病院というのは、特にへき地あるいは離島、あるいはそういう地域医療というものを担うという目的のために設立されたことが多うございます。そういうところで、地域で安心して必要な医療を受けられるということは極めて大事なことでございますので、厚生労働省も都道府県と協力いたしまして、いろいろお医者様が集まりやすいような拠点病院をつくる、あるいはそのためのいろいろな支援措置というものを行うこととしておるわけでございます。 また、これに併せまして、近年特に医師の確保に支障を生じるという声が高くなっておるのを踏まえまして、そういう自治体の病院の代表の方も入っていただきまして、地域医療支援中央会議というものを設けまして、いろいろな先駆的な事例を集めて紹介をしたりというふうなこともやらせていただいております。 また、お医者様の確保という観点、厚生労働省、総務省、文部科学省協力いたしまして、例えば大学の医学部におきまして、いわゆる地域枠、例えば県内の高校を卒業した者を、面接で地域医療に取り組みたいという考えの方を別枠で採用するというふうな取組等々を行わせていただいているところでございます。
○山崎力君 従来からお聞きしていたような御答弁なんですが、行政という立場からすれば、これからちょっと問題点を言わせていただきますが、へき地へき地、地域のと言っていますけれども、それでは、これ質問通告していないから、もしあればでいいんですが、六百二十六あるという赤字の公立病院でへき地指定の地域にある病院は幾つあるんですか、ということもあるわけですよ。県庁所在地にある県立病院がそれじゃ全部黒字なんですかと、赤字のところもあるんじゃないんですかと。 それからもう一つ言えば、この公立病院というのは税制上の優遇措置を受けていませんか、受けていますかという問題もあります。一般の病院だったら、その財産といいますか、そういった土地であるとか建物であるとかの固定資産税、そういったものは、医療法人としての優遇はされている可能性はあるけれども、払っているはずですよ。それで、そのお金がなければつぶれているわけですよね、民間の場合。 公立病院、つぶれそうな赤字になったら、地方自治体の一般会計から繰入れをやったり、借金を積み上げたりするところも結構あるわけです。しかも、それが病院が成り立たないということで、統合して診療所化する、救急外来をやめる、そういったところも現実に出ているわけです。 それから、もう一つだけ言わせていただければ、この問題というのは今に始まった問題じゃないんでして、公立病院の赤字というのは、もうさかのぼれるだけさかのぼるほどあったんじゃないんですか。一時ずっと黒字で来ていて、十年前とか二十年前から赤字になって、それがどんどん悪くなってきているという問題じゃないはずで、もう十年前からこの問題というのは出ていて、いろんな手打っているんだけれども、しかも今度はお医者さんが地方にますます行かなくなった、確保ができなくなった。だから、公立病院で産婦人科医が全くいなくなって、ある地域から人たちはどこへ行きゃいいんだと。ですから、その辺のところをトータルとして地域医療をどうするんだと、へき地がへき地だったら、そこのところにへき地医療の、この部分はへき地医療でペイしないところだから補助するとか、あるいは高度医療の部分のこの部分は補助するとか、ここは一般のところだからやるとか、そういった何らかの方策が出ないと、この問題というのは今のお話で解決する方向に行っているとは思いにくいんですが、もう一回ずつ御答弁願えませんでしょうか。
○政府参考人(岡本保君) 委員御指摘のように、幾つかお尋ねの点がございましたが、手元に数字がある観点からだけお答えさせていただきますと、例えば平成十三年の決算でございますと、総病院千六のうち純損失を生じている病院は四百九十四でございますので、先ほど申し上げましたように現十七年度決算、九百八十二のうち六百二十六の病院が純損失を生じているということで、自治体病院の経営としては非常に悪化をしている状況が進んでいるという意味で問題であるという認識を持っております。 取組としましては、先ほど申し上げましたような点にまず取り組むということが何より肝心であるというふうに考えておりますが、今委員御指摘のように、例えば、言わばどういう部分に重点的に、言わば一般会計がすべて最後を抱えてしまうということになりますれば、その自治体病院の経営の効率性、あるいは効率化を求める意識あるいは努力といったもののインセンティブがなくなってしまうわけでございますので、税負担と言わば公営企業会計で持つべきものとのやっぱり責任分担といったものを明確にした上で、きちんと入れるべきものを入れるということと相まって図っていくということであろうかと思っております。
○政府参考人(白石順一君) 二つのことを申し上げたいと思っております。 一つは、へき地医療に関してでございますけれども、いわゆる三位一体のいろんな改革ございましたけれども、その上で、引き続きへき地医療については設立主体を問わず、つまり公的病院であっても国からの財源の支援措置というのは継続をしようというふうに考えて、現在もしているということ。 それから、先ほど地域医療支援の中央会議のことを申し上げましたけれども、例えば青森におきます地域医療のあるいは医師の支援機構というふうな取組ございます。そういうふうに、例えば都道府県ごとにいろいろな、お医者さんの確保であるとか、そういうことに新たなあるいは独自の取組をしているわけでございますが、そういうものに関しまして、私どもの方もお医者さんの紹介であるとかいろいろな形で支援をすると、そういうことを今やっておるところでございます。
○山崎力君 だから、ちょっと僕の性格もあるのかもしれないけれども、今の説明されるとむっとくるところあるんですよ。 というのは、地域医療で赤字がいろいろあると思いますと言っておいて、指摘されたら、地域医療は今もちゃんと面倒見ていますという答弁。面倒見ているなら赤字の自治体病院、地域医療でつくるなよという話になるわけですよ。そういう答弁になっているんです、今の言い方は。地域医療の部分についてはぴしっとやる。それだったら、その地域医療以外のところで赤字だから地方の公立病院は赤字なんだということになるわけでしょう。地域医療の手当てが不十分だから地域の部分のところでは赤字の病院が多い。どっちかなんですよ。 という説明で分かるように、基本的な問題、要するに公立病院、いわゆる公に属している、組織によっている病院が赤字だということは、正に厚生省が決めている診療報酬体系、それが不適切じゃないのかという基本的な問題あるわけですよ、それが正しいかどうかは別として。だから、そこのところでいえば、今の診療報酬体系、これはいろんな問題点あるのは十分承知していますが、要するに、厚生省としては、医療費が上がり過ぎているからそれを抑えるだけ、あとは地域の方で、赤字出たら地方自治体で面倒見てよと、自分たちの命の問題でしょうと、こういうふうに言っているにしかすぎないというふうな見方を、地方に住む、病院の実態を知っている者としては言いたくなるという部分なんですよ。そのことについて厚生省が堂々と、それは誤解です、違いますと言えるんならばそれでいいんだけど、僕も議員になってから十年以上たつし、ここ数年その話もないわけじゃないんですけれども、いろいろ問題になっているけど聞いたことがない、全くこういうことだということを、納得する説明を。 ここでこれ以上議論しても、問題、もっといろいろな複雑なところが絡んでいるということがあるんで、医師会の問題もあれば、そういった問題の、全体の、ないそでは振れないということもないわけじゃないし、高度医療の問題の金の掛かり方とか終末期医療とか、いろんなところあるのは分かった上で言えば、今の地方の時代に立って、地方自治体が自分たちのやり方のところのいわゆる自治体行政、そういった中で公立病院を抱えているか抱えていないかでもう財政的に全然違っていると。総務省もこれどうしようもないと。このことについて、国民の医療について一応責任を持つという役所だったら、もう少し何らか説得力のあるような、そういった政策を出せないんですかと、こういうことをこの際申し上げておきたいと思います。 それで、次のことで、薬に絡んでくるんですが、せんだって、あのタミフルの問題でいろいろありました。それで厚生省の方針が変わったと。ある程度分かるんですけれどもね。いろいろな情報が入ってきて、それである程度、インフルエンザになるとああいうふうな子供さんたちが暴れることがあると。これはタミフルを飲んでいない人もそういうことがあった。だから、タミフルを飲んだからそうなったとも、蓋然性が高いかどうかも分からぬと。そのうちには悪者にできないと。だけれどもということで、まあ注意、念のための注意という形で十代の方々とは言ったと。 この辺の、何というんですかね、情報の取り方、それから権威ある学会なのか個人なのかは分かりませんが、そういった人たちとの厚生省の情報の取り方と判断の仕方というのはどうなっているか、その辺をまず教えていただけますか。
○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。 タミフルを含めまして医薬品の副作用情報については、薬事法の規定に基づき、医薬品の製造販売業者や医師等の医薬関係者から厚生労働大臣に報告がなされる仕組みとなっております。厚生労働省及び医薬品医療機器総合機構においては、これらの副作用報告に加えて、関連する医学文献や海外における情報なども収集の上、得られた情報を精査し、小児科など関係分野の専門家の意見を伺いつつ、必要な安全対策を取るとともに、医薬関係者への情報提供に努めてきたところでございます。 先生御指摘のタミフル服用後の精神・神経症状の発現についてでございますけれども、平成十六年に複数の症例が見られたことから、添付文書に記載し、企業より医薬関係者への情報提供を行わせたところでございます。しかし、今年に入り新たな事故の発生を受けまして、タミフルとの因果関係はいまだ不明であるものの、予防的な観点から厚生労働省の判断として二月二十八日と三月二十日に順次必要な緊急措置を講じたところでございます。 厚生労働省といたしましては、収集された情報を基に的確な判断に努めるとともに、内容の軽重により医薬関係者への伝達についても工夫してまいりましたところでございますが、今後とも、現場に無用の混乱を生じさせないよう特に留意してまいりたいと考えております。
○山崎力君 まあ、この問題はまだ結論出ていない現在進行形の問題ですので、これ以上ただしませんけれども、要するに、あれで何だったんだという気持ちが国民に広まったのは事実なんです。お医者さんも困っていたのも事実なんですね。 ですから、まあ遅ればせながら、あれの判断が良かったのかなというのがあれだけど、その割には、前に何か全然関係ないということを言ったのも、まあある程度割り引くとしても、問題のあった判断なのかなと、結果を見ればですね。あのときに、いや、確証はないけれども、こういう事例もあるんで、厚生省としては、十代の人の服用については十分考慮しなさいとか、あるいは原則としてやめることをお勧めします、最終的には現場のお医者さんの判断ですけれども、というのを最初の時点で言っていればあんな騒ぎにはならなかったというのは事実だろうと思うんです。それは、証拠というか、情報の判断を間違えたから後の訂正につながったということは紛れもない事実だと思いますんで、その辺のところは今後のいわゆる教訓にしていただきたいと思いますが。 古い話になってきて、どうなっているかなと思ったのが、昔、平成八年というふうに記憶、聞いておりますけれども、錠剤とかカプセルをシートにして、PTPシートというんでしょうか、入れて、それで一個ずつ破れるように割線というか割り線が入っていたんですね、割れるように。それが、一錠ずつの袋にするとそのまま飲み込んでしまう事故が増えたということで、大きく二錠とか三錠の割るような形に変えたことがあったんですが、その後の誤飲事故の状況とかその結果とかいうのは調べて出ているんでしょうか。
○政府参考人(黒川達夫君) 御指摘のように、患者が錠剤やカプセル剤をその包装シートから取り出さずにシートごと飲み込んでしまう誤飲事故、これを防止するため、平成八年以降、関係団体において自主的な取組が行われてきております。 具体的には、シートの形状を変更いたしまして、先生お話しのとおり、一錠単位で切り離すことができないようにする、また、錠剤等を取り出してから服用するよう注意を促すマークを分かりやすく統一化しシートに表示する等の対策を行いまして、さらに、その対策についてポスターを作成し医療機関に配付するなどにより周知に努めたところでございます。 これらの対策による効果を数量的に示すことは難しいところはございますが、平成十三年にまとめられた日本気道食道科学会による医療機関に対するアンケート調査、これによれば、回答した九十施設のうち六三%に相当する五十七施設で誤飲事故が減少したとの結果が得られております。また、最近では、財団法人日本医療機能評価機構において収集された約二年間のヒヤリ・ハット記述事例、四万二千百七十一件でございます、及び、二年間の医療事故事例、二千六百三十四件でございます、これらのうち、PTPシートの誤飲事例はそれぞれ一件ずつ報告されているのみでございます。対策の効果がある程度発揮されているのではないかと考えております。
○山崎力君 あのときは鳴り物入りで、まあ熱心な大学の先生おられて誤飲事故、誤飲事故とやったわけですが、それで、製造、薬を作るところからすれば、ある程度の資本投下して機械変えてやったわけですよ。それで、現場でははさみで切り取ったりなんかして、実際に奇数の錠剤なんかそうやらざるを得ない。現場の負担もできたわけです。一錠ずつ飲む人は、家に帰ってから朝、昼、晩のところに入れる作業もしている。そういうふうなことをさせておいてということなんですよ。 その結果が、八年からやって二、三年で良くなりましたって、だから良かったですねというのを全然出さないというか聞いていないというのが、で、データも、今お聞きしたら八年の次が十三年ですか、というのは、やっちゃえばもういいやということの、アフターフォローをちょっと欠いているんじゃないのかなという気がするんで、その辺のところを是非反省して今後の参考にしていただきたいと思います。 続いて、ちょっと時間のあれが押して恐縮ですが、そういったことでいえば、気象庁さんのあれだと思うんですが、降水確率という予報出ていますけれども、これ確率についての、あれ大分前からやり始めているんですが、検証というのはどうなっているんでしょう。
○政府参考人(平木哲君) 気象庁が発表しております降水確率予報につきましては、アメダスの観測データを用いて実際に降った雨や雪の割合と比較する方法で三か月ごとに検証してございます。 具体的には、それぞれの降水確率につきまして、アメダス観測点ごとに一ミリ以上の降水が観測された事例の割合を計算し、全国及び地方ごとに平均して検証しております。その結果は、気象庁のホームページで公表するとともに、報道参考資料として報道機関にも提供してございます。 気象庁は、検証結果について分かりやすく公表できるように努めるとともに、今後も予報精度の向上に努めます。
○山崎力君 データがなけりゃ結構ですけれども、降水確率の発表をし始めたのがいつで、この検証を始めたのはいつだというデータ、そちらに手元にありますか。
○政府参考人(平木哲君) 降水確率の発表をいつ始めたかというのは、ちょっと今手元にないんですが、この検証を始めたのは平成十七年九月からでございます。
○山崎力君 似たようなものなんですよ。僕の記憶によれば、もうかれこれ二十年くらい前から降水確率の、二十年以上かもしれない、発表していたはずですよ。だから、その辺のところが、このやったのは、良くなったから言ったわけじゃなくて、随分離れて、つい最近検証が始まったなということで質問させていただいたんですが、その姿勢というのはやっぱり先ほどの薬の割線じゃないけど必要じゃないかという気がするんです。 それで、次に、これ今、国交省にあれなんですが、これは総務省も若干絡むんですけど、地方の時代になっていろいろな形で自分たちの町づくりをさせようということがあるんですが、そこのところで大規模開発をストップ掛けたいという自治体並びに考え方から、今度大きなところは駄目よと言い出しているところが全国何か所かあると。ただ、そうなってくると、予定していたところとの、進出を希望していたところの、何というか、トラブルが当然出てくるわけですし、どちらがいいともなかなかこの問題言えない部分があります。 そういったときに、どの法律でどういうことでどうなんだという予見可能性からいくとなかなかそれが見えない部分があるもんですから、ここは進出できるのかできないのか、できないとしたらどの法律でどういうことでできないんだと。じゃ、自治体はどこまでどうやっていいのかと。その辺のところの今ちょっと過渡期になってきて、せんだって中心市街地再活性化法ですか、改正になって、施行はまだのようですけど、この時点でちょっと今の国交省の考え方と現状認識をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(中島正弘君) 今お話しございましたように、昨年、都市計画法などを改正していただきまして、中心市街地の活性化に絡みまして大規模な商業施設の立地について制限が加わることになったということでございます。 従来、立地が自由であった用途地域、あと、未線引きの白地と言っておりますが、そういう地域で、原則を駄目にして、その上で、提案制度など活用して、必要があったら変更して可能にしようと、こういう御案内のとおりそういう枠組みにしてあります。 都市計画でございますから、これも原則論を言うとまた、長い話はしませんけれども、公共団体が周辺の住環境だとか都市の将来像だとか交通体系を見て総合的、合理的に判断するという、そういう技術的、専門的識見を生かすという側面と、あと、都市計画法の手続として、民主的な手続といいますか、地権者や市民の意見を聴くと、具体的に言うと公聴会だとか縦覧して意見を聴いて都計審に掛けるとか、そういう手続があって、その結果適正なことが行われることを期待しているという、そういう法律の枠組みでございます。 大きな改正でございますので、今後どのようなことがあるか私どもも注意して見守りたいと思いますが、法律としては都市計画法で、あるいはそれを裏付ける建築基準法がおおよそのことを決めている、ほとんどのことを決めていると思って間違いないと思います。 あと、法律はそれはそれとして、私ども、ガイドラインといいますか、技術的助言というのを、これも都計法の改正に応じて既に通知しておりますが、何らかの必要があればそういったガイドラインみたいなものをちょっときめ細かく決めるとか、そういう工夫の余地はあろうかと思います。 いずれにしましても、今先生からも御指摘があったように、法施行前でございますので、もうちょっと様子を見て、必要な措置があれば検討するということだろうと思います。 ただ、現時点で私どもが思いますのは、やはり予見可能性と今委員もおっしゃいましたけれども、市としてどういう方針で臨むのかと、自分の町づくりをどう考えるのかということを幅広に、前広に市としてはアナウンスして、こういう考え方なんだということを広報をして住民の理解を求めるという努力は最低必要なことだろうと、こういうふうに考えております。
○山崎力君 終わります。
○松下新平君 私は、民主党・新緑風会の松下新平です。本委員会での質問は初めてとなります。どうぞよろしくお願いいたします。 初めての質問でしたので、この委員会の沿革を調べました。この委員会は本院の先輩方の相当な肝いりで設置されたということをお伺いして、今この重みを感じているところであります。この参議院、衆議院は決算と行政監視が一緒になっておりますけれども、参議院は決算は決算、そして新たに行政監視委員会というのが設けられております。平成十年、百四十二国会で設置されたということで、一番新しい第二の委員会になるそうであります。当時の時代背景もございました。行政の暴走をチェックすべきという国民からの強い要請もありました。さらには、国会にこういった委員会を設置してチェック機能を強化すべきだということもありましたし、また参議院の独自性の観点からこの委員会が設置されたということを推察いたしております。 設置されて九年経過したわけであります。議事録などを見ましても、その内容、役割、解決をしているところもありますけれども、たくさんの部分で未解決のまま課題が山積しているという状況に、そういう実態に愕然といたしました。確かに、こういった行政に関する分析であるとか対策是正の困難さは理解することであります。また、限界も推察いたしておりますが、国民の期待は少なくございません。この委員会の利活用、委員の皆様の御理解もいただきながら、より効果のある行政、施策の実現を促してまいりたいと存じます。 さて本日は、所管事項三つ、行政監視、行政監察、行政に対する苦情のうちに二つ、行政監察と苦情、二件について質問をさせていただきます。私は、地元宮崎で県職員として七年弱ですけれども行政経験を持っております。また、当時から国の行政監察の在り方について大変関心を持っておりましたので、その観点からも質問をさせていただきます。 まず、皆様の下にお配りをしていただきましたこの資料をごらんいただきたいと思っております。これは、総務省がまとめられた少年非行対策に関する政策評価についてであります。これ、一月三十日に報道機関に対する資料として作成された十枚のうち三枚を抜粋してお配りをいたしました。元々はこういった、二百八十一ページにわたって報告書をまとめられていらっしゃいます。このことは、前回の委員会、菅総務大臣もお触れになりましたし、政府参考人からこの詳細について説明をいただいたところであります。 ただ、その説明をお聞きしながら、あるいは議事録も読み返してまいりましたけれども、なかなか表現、あるいはあいまいといいますか、行政用語がたくさんちりばめられていて、なかなか理解に苦しむところでありました。この三枚目に評価の結果、意見というのがなされているわけですけれども、この資料が一番分かりやすいということで皆様にお配りしたんですけれども、これでもなかなか一目で理解するのは困難じゃないかなと思っております。 調査結果を平たく私なりに分析しますと、国や自治体の少年非行防止やいじめ対策がうまくいったかどうか、過去五年間の政策を評価し、国全体として効果を上げているとは言えないという内容であったと思います。 これを受けて、一月三十日の閣議で菅総務大臣は、内閣府、国家公安委員会・警察庁、法務省、文部科学省、厚生労働省の五府省の大臣にこの結果を通知されていらっしゃいます。そして、政策に生かすよう要請したということでございます。 まず、近年の少年非行の動向と、政府のこれまでの取組についてお伺いしたいと思っております。 この評価は平成十二年以降の少年非行の動向を対象としておりますけれども、その以前、中長期的に見た少年非行の動向についてお伺いしたいと思います。また、これまでの政府の青少年対策、どのように行われてきたか、各省庁の連携はうまく機能していたのかについてお伺いいたします。
○政府参考人(片桐裕君) 私の方からは、今お尋ねのございました戦後の少年非行の推移についてお答え申し上げたいと思います。通例、刑法犯少年の検挙状況で我々御説明しておりますので、その数値を用いて御説明をいたしたいと思います。 戦後の刑法犯少年の検挙人員を見ますと、大きく分けて三つの大きな山がございました。一つは、昭和三十年代後半から四十年代初めにかけてでございます。二つは、昭和五十年代後半から六十年代初めにかけて、三つは、平成八年以降の山ということになります。 このうち最も大きな山は二つ目の山でございまして、昭和五十八年にピークを迎えまして、十九万六千七百八十三人の少年を検挙したということでございます。 この時期の特徴でございますけれども、一つは低年齢化という傾向がございまして、このほかに、万引き等のいわゆる初発型非行が増えたという傾向がございます。またさらに、校内暴力とか暴走族等、粗暴性の強い非行が著しく増えたという傾向が見られるわけでございます。 そこで、最近の三つ目の山でございますが、平成十年の十五万七千三百八十五人の検挙がピークでございまして、その後若干の増減はございましたが、平成十六年以降は減少傾向で推移をしておりまして、昨年平成十八年には十一万二千八百十七人まで減少しているという状況でございます。 他方、これを同年齢人口千人当たりで見てまいりますと、いわゆる非行率でございますけれども、最も高かったのは、昭和五十七年、八年の千人当たり十八・八人というのが最も多かったわけでございますが、昨年は十四・八人でございまして、まだまだ、検挙件数は減ったけれども非行率で見ると高い水準にあるということが言えます。これを成人と比べますと、成人の約五・七倍になっているということでございます。 それから、年齢層別で見てまいりますと、依然として十四歳、十五歳の年少少年の占める比率が高いのでございますが、その比率は年々下がっておりまして、したがって、現在、低年齢化という傾向は見て取れない状況でございます。 それから、凶悪化という観点について見てみますと、昨年は一千百七十人を検挙しておりますが、凶悪犯でございますけれども検挙しておりますが、年々これも減少傾向にありまして、したがって、凶悪化ということは一概には言えないという状況でございます。 ただ、問題なのは少年の再非行率、これが年々高まっておりまして、昨年は三〇%でございます。十年前の平成九年と比較しますと、八・八ポイントの増加ということになっております。 また、さらにこのほかに世間を震撼させる凶悪な少年事件が後を絶たないということもございまして、いまだ予断を許さない情勢にあるというふうに考えております。
○政府参考人(荒木二郎君) 各省庁の連携を中心とする政府の少年非行対策につきましてお答えを申し上げたいと存じます。 内閣府が平成十三年一月に設置されまして、その直後の十三年二月、青少年施策を総合的かつ効果的に推進するために青少年育成推進会議というものを設置をいたしました。この会議は、関係省庁の局長クラスから成っておるものでございます。 平成十五年六月、より高いレベルでの省庁間の連携を図りますとともに、青少年の育成施策を一層強力に推進するという決意の下に、内閣総理大臣を本部長といたしまして全閣僚を構成員といたします青少年育成推進本部が設置されたところであります。この推進本部におきまして、十五年十二月、青少年の育成に係ります政府の基本理念、それから中長期的な施策の方向性を示します青少年育成施策大綱が決定されました。この推進本部の下には、関係六閣僚から成ります副本部長会議というものが設置されております。また、非行対策のための関係府省の課長から成ります少年非行対策課長会議も設置されておりまして、これらの会議を機動的に開催をいたしまして関係府省の青少年施策の連携を図りますとともに、政府を挙げての施策に取り組んでいるところであります。 昨年の六月には、特に子供の非行防止、それから子供の犯罪被害が相次ぎましたことから、地域の力で子供を非行や犯罪被害から守る、あるいは地域の力で子供が非行や犯罪被害に巻き込まれない力をはぐくんでいく、あるいは地域の力で非行に陥ったりそういう困難を抱える子供の立ち直りを支援していこうと、この三つを柱といたします子ども安全・安心加速化プランというものを策定をいたしまして、現在同プランに基づきまして政府を挙げての非行防止対策に努めているところでございます。
○松下新平君 ありがとうございました。 それでは、総務省にお伺いいたしますけれども、行政評価等プログラムでこの少年非行対策に関する政策評価を選ばれたわけですけれども、その経緯についてお伺いいたします。
○政府参考人(熊谷敏君) 御案内のとおり、近年、非行少年の検挙・補導人員が高水準で推移している中、特異重大な少年事件が発生しております。少年の非行対策は、次代を担う青少年の健全な育成と社会の安定のために政府が取り組むべき重要な課題とされているところでございます。このため、政府は平成十五年に全閣僚で構成される青少年育成推進本部を発足させ、また青少年育成施策大綱を策定するなどの取組を行ってきたところでございます。 このように、少年の非行対策が政府を挙げて重要な政策課題として取り組まれていることを踏まえまして、関係行政機関の各種施策がどのような効果を上げているかなど総合的な観点から評価するため、政策評価のテーマとして選定いたしたところでございます。
○松下新平君 後ほど申し上げますけれども、今政府を挙げて取り組んだと、その結果が、成果が上がっていないということが大変重要でありますので、これは後ほど詳しく触れてまいりたいと思います。 この資料に戻りますけれども、この二枚目に、そういった背景の中で調査をしていくと、それで、評価の対象等ということでごらんいただきたいと思いますが、左の方に評価の対象、評価の観点、調査対象とございまして、右の方に、ちょっと大きな枠の中に政策効果の把握手法というのがございます。大変、この調査に当たってはどういった手法でとらえるかというのが当然重要なわけであります。それが、その評価によっては大きな、全く違う結果ももたらすこともあるわけですから、まずこの把握手法、どのような観点からこういった手法を取り入れられたのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(熊谷敏君) 本評価におきましては、非行少年の減少という効果に着目いたしまして評価いたしたところでございます。その際、一つは、非行を犯した少年の実人員、実人数につきましては、検挙、補導を行えなかった者があるため正確に把握できないこと。二つ目といたしましては、少年の非行対策の実施とその効果の発現についての因果関係を立証する手法がいまだ確立されていないこと。三つ目といたしまして、非行少年の増減には社会経済環境の変化、言わば外部要因が影響していると考えられるわけでございますが、その度合いを測定できないという種々の制約がある中で、把握可能で非行少年の増減の傾向を示すものに最も近いと考えられる少年人口千人当たりの検挙・補導人員等を政策効果を表す指標として使用し、その増減を分析いたしたところでございます。
○松下新平君 今の答弁をお聞きしておりましても、大変苦労されたというのがうかがえます。 その中で、検挙、補導を強化すると検挙人員は増加すると一般的に言われております。検挙人員等の動向で政策効果を把握することの妥当性について疑問があるわけでありますけれども、一般に、多く取り締まれば検挙人員は上がるわけで、逆に手を抜けば検挙人員が下がると、実態はそうではないと思いますけれども、そういったことも単純に考えると考えられるわけであります。 そういった意味で、この把握手法については専門的な立場からもこの手法でいいのかという指摘もされておりますけれども、この点に関して特に御所見をお願いしたいと思います。
○政府参考人(片桐裕君) 警察庁としての考えを申し上げたいと思います。 一般的に、少年非行の問題に限らず、治安対策を我々はいろいろ講じるわけでございますけれども、その上で、対策の効果をどういった指標で見ていくのかということは非常に難しい実は問題がございまして、これという確定的な指標がなかなか見いだせないという部分がございます。例えば犯罪全体でいえば、我々はよく認知件数というものを使うわけでございますけれども、少年について申し上げますと、犯罪の認知の段階ではだれが犯罪を犯したのか分からないという状況がございまして、検挙して初めて少年の事件であるということが分かるという問題がございます。ですから、認知件数をこれをストレートに用いるわけにはなかなかいかないということになります。 そこで我々は、検挙した数、またそれからいろいろ補導した数とか、そういった数を用いながら傾向を見ていくということにやっぱりならざるを得ないわけでございますけれども、御指摘のように、このいわゆる検挙の数というのは様々な要因で変化し得るものであろうかと思います。ただ、他方で、そういった要因が構造的とも言えるような大きな変化がない限りは一定の傾向を示しているということもこれはまた間違いないことなんだろうというふうに思っております。 したがって、今回総務省がこういった指標を用いられたということについては、それは当然一定の、何といいますか、理屈と申しますか、あるというふうに我々は思っておりますし、当然総務省としてはそういった制約、一定の変動する要因があるという制約も頭に入れながらこの指標を用いられたというふうに理解をいたしております。
○松下新平君 現場の警察の方もいろんな言い分があるんじゃないかなと思っております。答弁はそのようなことでありますが、ただ重要なのは、この少年非行の効果が、様々な分析から、反省すべきは反省して、また有効に効果が出るように取り組むということですので、その観点から御答弁もお願いしたいと思います。 同じくこの問題について財務省にお伺いいたします。 財務省は予算の査定をされていらっしゃいます。当然、各省庁からいろんな事業をやりたいということで持ってこられて、それを予算を付けられるわけですけれども、結果として、総務省の方から、申し上げましたように、国全体として効果を上げているとは言えないという厳しい指摘になったわけですけれども、少年非行に対する一体どれぐらいの予算が掛かっているのか、この予算が無駄に使われたという言い方もできるわけであります。また、二次的には財務省の責任でもあろうかと思うんですけれども、その二点について財務省の見解をお願いしたいと思います。
○政府参考人(真砂靖君) まず予算額でございますが、少年の非行対策関係予算につきましては、財務省におきましては取りまとめを行っておりませんけれども、内閣府の集計によりますれば、平成十九年度において五百四十七億円となっているところでございます。 それで、私ども査定当局としましては、各省庁からできるだけ効果的な政策を優先して査定をしていくという方針で査定に臨んでいるところでございます。今先生るるおっしゃいました今回の政策評価におきましては、特に取組を強化すべき課題としまして幾つかの課題が挙げられているところでございまして、今後、私どもとしましても、こうした政策評価の指摘も踏まえまして、各省庁の要望もよくお聞きした上で適切に対処してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○松下新平君 新年度がスタートいたしまして、この報告が上がったのは一月ということで、新年度には残念ながら反映されなかったというふうに伺っておりますが、やはり、五百七十四億円ですかね、今答弁いただきましたけれども、大変厳しい国の財政の中で、もう本当に予算を付けるのも大変だと、それぞれ要望が上がっているのを削りながら予算が付いているわけですから、有効に使っていただくのは当然のことですので、まあ今年度には反映されてないことかもしれませんけれども、報告が出て速やかに反映していくということもお願いしたいと思っております。 次に、この報告の調査の段階で、様々なアンケートとか、あるいは専門家の意見とか、あるいはそれぞれ都道府県の担当の方が聞き取りの調査とかされているわけですけれども、肝心な少年非行その当人へのアンケート実施が必要ではなかったかな、そのように思っております。先ほど中長期的なこの少年非行の状況を説明していただきましたけれども、少年非行者本人へのアンケートの必要性を私は考えております。非行に至った事情とかその原因、そのことについてこの報告書にはなかったわけですけれども、その点についてコメントをお願いしたいと思います。
○政府参考人(熊谷敏君) 今回の政策評価におきましては、内閣府の世論調査等各種の実態調査等の分析に加えまして、少年非行対策の現場に従事していらっしゃる方、約実務者一万人に対して、少年非行の実態あるいは要因、必要な対策についてアンケート調査を実施したところでございます。 委員御指摘の非行少年自身を対象とするアンケート、これにつきましても、検討はしたわけでありますけれども、アンケートにその実態が正しく反映されるためには非行少年との信頼関係、これが構築される上でそういうアンケートを行う必要があるということで、今回の評価におきましてはその見通しが十分立たなかったということで、このたびは見合わせたものでございます。 委員御指摘の件につきましては、今後の検討課題として勉強させていただきたいというふうに考えております。
○松下新平君 検討はされたけれども、今回は採用されなかったという答弁でした。 答弁の中にもるる出てきましたけれども、この調査、完璧なのはないわけですから、またいろんな、これ一回きりじゃないと思いますけれども、またより良い調査、あるいはそれを施策に反映していくための手法をみんなで考えていくべきだと思っております。 いろいろ質問して答弁をいただきましたけれども、これはもう前段でありまして、これからが大変重要であります。申し上げるまでもありませんけれども、この評価を、じゃ、どのように反映していくかということでございます。 もう一度三枚目を見ていただきますと、総務省から関係五府省に意見として述べられております。これはちょっと分かりにくいので、申し上げましたように、とにかく実際その効果が上がっていないということが書かれているわけですね。特に、意見の中の上の、課題の中の①、②、③であります。 それでは、この総務省の要請というか指摘を、それぞれ関係府省がどのように持ち帰って、どのように反省しあるいは受け止めてこれからの少年非行対策に取り組んでいくかということが重要でありますけれども、今回は文部科学省、そして警察庁、そして厚生労働省、この総務省からの要請に関してどのように受け止め、そしてこれから是正されていかれるおつもりか、御答弁お願いします。
○政府参考人(西阪昇君) お答えいたします。 先生御指摘のございました、今回の政策評価におきまして効果が発現していると推測できる状況にないという三施策の課題がございます。 まず一点目の不良行為少年への対応についてでございますが、これにつきましては、スポーツや音楽、ボランティア活動などの社会奉仕体験活動等に打ち込める機会の提供など、青少年の居場所の確保により不良行為の段階で的確に対応することということが課題としてございます。 また、二番目の初期型非行の防止対策といたしましては、中学生や高校生に対して規範意識を身に付けさせることがございます。 また、三点目の再非行の防止対策といたしまして、審判不開始、不処分となった非行少年や保護観察等が終了した少年に対する学習などの機会提供など、地域社会における立ち直り支援を的確に行うことという、こういう指摘の部分が私ども文部科学省の施策としても受け止めていかないといけない点であるというふうに考えております。 これらを踏まえまして、文部科学省といたしましては、子供たちに豊かな人間性や社会性をはぐくむため、長期宿泊活動や社会奉仕活動などの体験活動を積極的に推進していくこと、また学校におきます道徳教育などの心の教育を充実させていくこと、さらには、放課後子どもプランや非行等の立ち直り支援のための活動の場づくり、子供たちの居場所づくりの推進、こういう点についてより力を入れていきたいというふうに考えております。
○政府参考人(片桐裕君) 今御指摘のありました政策評価書の意見の中には、必ずしも効果が上がっていないという分野として、一つは不良行為少年への対応、二つ目には初発型非行防止対策、三つ目には再非行防止対策の三つの分野が挙げられておりまして、これに対する取組を強化するように求められているというふうに承知をいたしております。 警察庁におきましても、このような課題は重要であるという認識の下に従来から取組を進めてまいったところでございますが、一つ目の不良行為少年への対応につきましては、積極的な街頭補導に努めるとともに、関係機関、ボランティアとも連携しながら、社会参加活動とかスポーツ教室等を通じた少年の居場所づくりを進めてきたところでございます。 二つ目の初発型非行防止対策では、学校に私どもの担当官が赴きまして、非行防止教室を開催するなどによって少年の規範意識の向上に努めますとともに、また、関係機関、団体と連携しまして万引き対策等を進めてまいったところでございます。 三つ目の再非行防止対策につきましても、非行を犯した少年について継続的に指導、助言を行ったり、また、関係機関、団体と連携して少年サポートチーム等を立ち上げて、これによる立ち直り支援等を進めてまいったところでございます。 こういった施策は少年の非行防止と健全育成を進めていく上で極めて重要でございますので、今後とも更にその推進強化に努めてまいりたいと考えております。 このほかに効果を上げている施策としていじめ問題が挙げられておりますけれども、ただ、最近このいじめ問題、いじめで検挙される少年が増えているという傾向ございますので、これについては、学校、地域とも連携をしながら一層対策を強化してまいらなければいけないと考えております。 それから、薬物乱用問題、これも大変効果が実は上がっておりまして、覚せい剤の乱用少年は大幅に減ってはいるんでございますけれども、他方で、合成麻薬でありますが、MDMAとかと言っていますけれども、そういった合成麻薬を使用する事犯はこれは増えておりますので、こういった事犯の危険性を更にまた薬物乱用教室等を通じて広報していく等の対策を強めてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(荒井和夫君) 非行少年の再非行防止を図るためには、就労意欲のある者に対してしっかりとした就労機会の確保をしていくことが一つの有効な対策だというふうに考えられるところでありますし、また、総務省から公表されました今回の政策評価書においても、このような観点から就労機会の提供など支援の推進を図りつつやれということとなったものと考えております。 私ども厚生労働省としましては、実は平成十八年度より、少年院を出院したり、また、保護観察処分の対象となった少年のうちで就労意欲のある者に対しまして、ハローワークとそれから少年院、それから更生保護機関が連携いたしまして就労支援チームをつくり、その中でハローワークの担当者が担当制によってきめ細かい職業相談、職業紹介を行っていく、それからあと、事業主の協力を得て、仕事の経験のない若しくは少ない若年者のための体験講習、体験の場をつくってもらう職場体験講習、それからあと、仮に雇ってもらって三か月ほど試しの仕事をしてもらうというトライアル雇用、こういったことを実施いたしております。 昨年度から立ち上げておりまして、徐々に月を追うに従って成果が上がってございます。これを今年度またしっかり前に進めて実績を出していきたいと思っております。
○松下新平君 それぞれ御答弁いただいたんですけれども、大変分かりにくいことでした。これは、恐らく堂々巡りということになるんじゃないかなと思います。 そこで、菅総務大臣に最後コメントいただきたいんですけれども、確かに総務省が調査をされる、そしてそれぞれに投げ掛けると。総務省にはそれで権限はないということになろうかと思うんですけれども、じゃ、それをどのように是正したかというのをチェックするか。当然この委員会でもありますし、国民の目であろうと思うんですけれども、ただ、今のような答弁、説明では評価もなかなか難しいわけであります。 報道機関にこういった報告をなされているわけですけれども、なかなかそれも大きく取り上げられることはなかったと思います。もうちょっと総務省としてできることとしてはPRですね、こういったことをやったんだと。そして国民の皆さんとか、それぞれ関係される皆さんを喚起して、やってもらうんだという姿勢が総務省として必要じゃないかと思うんですけれども、そのことについてお願いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 今の松下委員の質問を聞いておりまして、それぞれの役所の人たちが自分の役所のことを評価するのはこれ当然難しいなというふうに実は思いながら聞いておりました。 私ども、この行政監視の評価でありますけれども、この評価というのは、総理を本部長としてすべての閣僚の構成する青少年育成推進本部の下で、関係府省、これと連携をして、今議論のありました少年非行対策を総合的、効果的に推進すること、このことを私の方から求めました。そして、当然、今後とも、今それぞれの省庁から意見がありましたけれども、関係府省連携して行わなければこれはできないものでありますから、そうしたことは改善が図られていくだろうに私ども思っていますけれども、それと同時に、私どもの立場としてフォローアップというものをこれ是非していきたいというふうに思っております。 そして、こうした評価を結果に結び付けられる、そういう仕組みにしっかりとしたものを構築していきたいというふうに思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
○松下新平君 フォローアップ、是非よろしくお願いします。また、この委員会でも注視してまいりたいと思います。 それでは、残りの時間で行政に対する苦情、二件ほど取り上げたいと思います。ちょっと急ぎになりますけれども、まず国家公安委員会規則第二号、犯罪捜査規範及び交通事故に係る簡易特例書式の運用要領についてお伺いいたします。 これは平成十一年五月十三日に大阪府で発生した交通事故事案であります。あらかじめその資料はお渡ししておりますので、概略の概略で御容赦いただきたいと思いますが、これは同僚の尾立源幸議員の下に相談が寄せられたものであります。 この交通事故は、平成十一年五月十三日に発生しました。信号のない交差点で横断中の歩行者に一時停止標識のある横の道路から急に左折してきた自動車が衝突したというものですが、歩行者、この被害者ですけれども、幸いにも軽傷であったということであります。これを後日、加害者と一緒に所轄の大阪府警西警察署に出向きまして事故を届けたようでございますが、実況見分調書、見取図作成に際して、被害者が現場検証への立会いを求めたんですけれども、担当の巡査から立会いを拒否されたということであります。 さらに、検察官の再捜査指示によって被害者が平成十三年十月十五日に再び西警察署に出頭したところ、二度目の現場検証においても立ち会えず、被害者が立ち会わなかった一回目に作成された現場見取図も見せてもらえず、供述調書のみを取られたということであります。 その後、この件で被害者は後遺障害に苦しむようになりまして、損害賠償請求訴訟を起こすことになります。その裁判は被害者である原告が結果的に敗訴しておりますが、それは今申し上げたような、立ち会いたかったと、それがかなわなかったということであります。 この被害者が立ち会わずに作成された実況見分調書、被疑者の言い分のみが反映される可能性が高くて、果たして証拠能力があるかどうか疑問であります。これは全国の交通事故でも度々起きているということであります。今、犯罪被害者保護の観点からいろんな施策が講じられておりますけれども、まずこの交通事故の実況見分、どのような法令にのっとって行われているのでしょうか。お願いします。
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。 交通事故は、これは刑法上、業務上過失致死傷罪ということになりますが、警察官は、犯罪に対しまして刑事訴訟法の規定に基づきまして捜査することになります。実況見分はその捜査活動の一手段でございます。 また、警察官が犯罪の捜査をするに当たりまして守るべき心構え、捜査の方法、手続その他捜査に関し必要な事項を定めた国家公安委員会規則がございますが、これは犯罪捜査規範でございますが、この中で実況見分について第百四条に規定されております。「犯罪の現場その他の場所、身体または物について事実発見のため必要があるときは、実況見分を行わなければならない。」とされておりまして、これら刑事訴訟法及び犯罪捜査規範に基づきまして行っておるわけでございます。
○松下新平君 今御答弁のありました実況見分ですけれども、同百四条第二項では「実況見分は、居住者、管理者その他関係者の立会を得て行い、」と記されています。関係者の立会いが必要と明記されているのであれば、当然その関係者には立会い可能な交通事故被害者も含まれるのではないかと思います。しかし、本件の当の被害者は実況見分への立会いを拒否されました。それはどのような理由かとの質問に対する大阪府公安委員会の回答は、捜査書類の簡略化に対応して作成された交通事故に係る簡約特例書式の運用要領によるものであるということだったそうです。 問題は、立会い可能な被害者が立ち会えずに、被疑者のみの証言のみで調書が作成されたことです。そこで、こうした疑念を抱かれることや被害者が泣きを見ることがないように法令を改正すべきではないかと思います。その他の関係者として含まれるように、犯罪捜査規範第百四条二項の文言を被疑者、被害者及びその他関係者と具体的な表記に変えるべきだと思いますけれども、警察庁の見解をお尋ねいたします。
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。 御指摘ありましたように、犯罪捜査規範第百四条第二項ですが、「実況見分は、居住者、管理者その他関係者の立会を得て行い、その結果を実況見分調書に正確に記載しておかなければならない。」と規定しております。 御指摘の被害者でございますが、これはこの同項に規定しております「その他関係者」に該当いたします。実況見分の際、だれを立ち会わせるか、だれの立会いを求めるかというのは、どのような実況見分を行うかという内容によるわけでございますけれども、交通事故の場合には、通常、事故の当事者でありまして、すなわち加害者と被害者ということになります。また、このほか目撃者の立会いを求めて実況見分する場合もあるわけでございますが、したがいまして、この「その他関係者」に被害者が含まれていることはこれは明らかでございますし、そのようにしておりますので、あえて犯罪捜査規範を改正して同項に被害者を加え、明示的に規定するまでの必要はなかろうかというふうに考えるところでございます。
○松下新平君 この件についてはこれから請願等も上がってくるかと思いますので、その場でもまた取り上げたいと思いますけれども、そういった犯罪被害者の保護の観点から様々な問題も出ておりますので、再考をお願いしたいと思います。 最後に、トンネルじん肺訴訟について、厚生労働省の今後の取組についてお伺いいたします。 先月三十日にも、国発注のトンネル工事に従事したことによってじん肺になった元建設作業員の方たちが国に対して損害賠償を求めていた訴訟の判決が松山地裁で出されました。原告十六名に一律二百二十万円、総額三千五百二十万円を国に支払を命じた判決が出されました。 全国で十一地裁で起こされておりますトンネルじん肺訴訟は、これまで東京、熊本、仙台、徳島、この各地裁でも判決が出されております。いずれの判決においても、じん肺対策を怠ったとして国の責任を認めております。国が五連敗であります。国は、これらの司法の判断を重く受け止めて、じん肺防止対策の抜本的な見直しに早期に着手すべきであると考えます。 国、厚生労働省は、抜本的な対策として労働安全衛生法を始めとする関係法令上の施策について交渉をするよう求めている原告団の方たちと面会することをかたくなに拒否しておりますが、まずこうした対応から変えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) まず、訴訟につきましては、私どもの立場としましては、これまでトンネル工事におきますじん肺対策について、それぞれの時代の科学的知見あるいは技術の状況を踏まえまして随時必要な対策を講じてきておりまして、じん肺防止の効果も上がってきているというふうに考えておりまして、地裁判決で言われるような省令制定権限の不行使はなかったというふうに考えておりまして、そのため、地裁で出ました判決につきましては控訴をさせていただいたところでございます。既に高裁での審理も始まっておりますので、国としては主張をしっかりこれからも行っていきたいと思っております。 なお、裁判とは別に、将来に向かっての対策につきましては、最新の技術、知見を踏まえまして、じん肺をより一層効果的に防止するための対策の在り方は当然検討してまいりたいというふうに考えております。 また、原告の方との面会の問題、今委員御指摘になりましたけれども、以前にも対策の在り方についてはいろいろお話合いをさしていただいてまいりました。ただ、この訴訟の中身についての問題につきましては、今裁判が進行中でございますので、その点についてはお話をすることは難しいということで申し上げているわけでございます。一般対策の在り方ついては担当部局においていつでもお話合いに応じますよと、こういう対応をしているところでございます。
○松下新平君 何か冷たい答弁で残念なんですけれども、原告の方たちは国会に賛同議員を募っております。四月十日現在で超党派五百二十二名だそうです。実に全国会議員の七二・三%に及んでおります。また、全国の都道府県、政令指定都市、市町村からもこのようなじん肺根絶の抜本的な対策を求める意見書が国に対しても出されているようですけれども、厚生労働省はその数を把握されているでしょうか。
○政府参考人(小野晃君) お答えを申し上げます。 地方議会から地方自治法九十九条の規定に基づきまして平成十八年に提出がございましたこのトンネルじん肺に関する意見書の数は百二十七件でございまして、全体の地方自治体の数に占める割合は約七%というふうに承知をしております。
○松下新平君 ちょうど三月議会で意見書が採択されて今どんどん上がっているということでありまして、その数字もまた教えていただきたいと思います。 今日は衆議院の方の委員会の関係で大臣の出席はかないませんでしたけれども、やはり政治判断、これを強く求めていきたいと思っておりますので、引き続き取り上げてまいりたいと思います。 以上で質問を終わります。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。 行政監視、行政評価及び行政に関する苦情に関する調査に関連しまして質問をさせていただきます。 まず最初に、地方支分局等における指導監督行政、立入検査でございますが、これに関する調査結果について質問をさせていただきます。 立入検査の実施主体は、国が八百七十四検査、地方公共団体が百五十一の検査でございましたが、国の検査のうち三百九十五の検査は地方支分局等の長に権限が委任されておるわけでございます。 今回初めて国の地方支分局等の立入検査の調査が行われたわけでありますけれども、この調査の成果について総務省に簡潔に御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(熊谷敏君) お尋ねの調査でございますが、国の地方支分部局が法律に基づきまして事業者等への立入検査、これを行っておりますのが十省庁二十一地方支分部局等で、三百九十五種類の立入検査が実施されておるところでございます。これに従事している職員が約二万八千人ということで、こういう実態が今回初めて明らかにされたところでございます。 また、個別の立入検査につきまして幾つか問題事例がございました。幾つか事業者負担の軽減という観点から指摘をいたしておるところでございます。
○渡辺孝男君 今回の調査結果に基づく局長通知が行われたわけでありますけれども、これは事業者等に関してどのような波及効果といいますかメリット等があるのか、この点について総務省にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) この結果、同一事業者などに対して行政上密接に関連する複数の行政機関が立入検査をした。そのたびごとに立ち会わなきゃまずいとか、あるいは書類がまた別々だったとか、そういうことが分かりましたので、それはそれぞれが連携を取って、立入検査についてはやはりまあ一回、あるいは様式についても共通化するだとか、そうしたことについて指摘をいたしました。 こうしたことによって、効率化とかあるいは効果的な立入検査というのがこれから実施されることになると思いますし、事業者においては立入検査の回数、これ立ち会わなくてもよくなりますから、あるいは書類の作成というのも結構負担が掛かると、こういうものも軽減されることになってくるだろうと思っています。
○渡辺孝男君 そういう意味では、立入検査をされる側の方もまあいろいろそういう適正化がされればメリットがあるのかなというふうに思うわけであります。 次に、先ほども松下委員の方からも質問がございましたが、少年の非行対策に関する政策評価について質問をさせていただきたいと思います。 今回の政策評価で効果を発現していると推測できる状況にない施策群の一つとされました不良行為少年への対応の評価指標でございますが、刑法犯少年、触法少年の検挙・補導人員のデータを採用したわけでございます。このデータの分析結果について、また、検挙・補導人員の減少を示した地域の特徴について総務省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(熊谷敏君) お尋ねのまず刑法犯少年あるいは触法少年の検挙・補導人員、これにつきましては、少年人口千人当たりで見ますと、全国的には平成十三年から十七年までは十二年よりも高い水準で推移しているところでございます。ただし、十六年以降減少し、十七年には十二年と同水準まで改善されているところでございます。 これを地域別に見ますと、調査いたしました二十六都道府県におきます平成十二年から十七年の状況を同じく少年人口千人当たりで見ますと、十二年よりも十七年の方が増加している都県が十二ございます。減少しているものが十二都府県でございます。横ばいが二という状況でございます。 このうち顕著に減少いたしております三都道府県、ここにおきまして共通して見られるのは、県あるいは警察が中心となりまして、関係機関あるいは地域との連携の下に総合的かつ集中的な取組が実施され、このことが全体として非行少年を減少させている要因であることがうかがえるところでございます。 これらの結果に基づきまして、少年の居場所の確保など課題につきまして、地域社会と一体となって総合的かつ集中的に施策が実施されるよう、必要な支援を行うこと等の指摘を行ったところでございます。
○渡辺孝男君 今御報告ありましたけれども、三都道府県、減少が著明な三都道府県では、知事部局や警察が中心となりまして、あるいは関係機関や地域と連携して、県単位で総合的かつ集中的な取組をしているということでございました。そういう取組を全国展開していけば少年犯罪等も少なくなっていくんではないかと思いますが、こういうことを踏まえた上での警察庁としての取組についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(片桐裕君) 今御指摘ございましたように、三つの県では関係機関が連携をして大きな成果を上げているということでございます。 私どもとしましても、各都道府県が独自の考え方、発想で対策を進めて意欲的にやっていただくということは大変大事だというふうに思っております。警察庁としましても、そういった施策を的確に評価をしまして、成果の上がっている施策については全国に紹介、普及させていくことが必要だというふうに考えております。 このため、警察庁としましては、都道府県警察が独自に進めている対策のうち、先進的な取組であるとか、また大きな成果を上げているといった取組につきましては表彰を行うといった形で評価をするとか、また、全国の会議とかまた各種資料を用いて各都道府県警察にそういった施策を紹介をし、また推奨して、普及促進を図ってきたところでございます。 今総務省からもお話がありましたように、成果を上げている施策というのは、いずれも関係機関、団体とか地域が力を合わせて行っていく、また総合力を発揮して重点的に対策を推進していくというところに特徴がございますので、こういった点を我々も評価をいたしまして、更にこういった対策が進むように努めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 不良行為の防止のためには、先ほども答弁あったんですけれども、スポーツ、音楽あるいはボランティア活動に少年がかかわる、そういう居場所づくりが大変大事だということでありまして、この点で文部科学省としてはどのような取組をしているのか、また今後どのような対応をしていくのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中田徹君) 子供を取り巻く社会経済環境の変化、あるいは家庭、地域の教育力の低下が指摘されている中で、放課後の子供たちの安全で健やかな活動場所の確保をするため、文部科学省といたしましては、厚生労働省と連携いたしまして、本年度より放課後子どもプランを開始することといたしてございます。 具体的には、全国の小学校区で文部科学省の放課後子ども教室推進事業、これ一万か所でございますが、と厚生労働省の放課後児童健全育成事業二万か所、この両事業を一体的又は連携して実施いたします。 このプランにおきましては、放課後や週末における子供の安全で健やかな活動場所を確保し、学習やスポーツ、文化活動等の取組を提供いたします。地域の大人の協力を得まして、学習やスポーツ、文化活動等を通じて、異なる学年の子供たちあるいは保護者を含む多様な地域の方々との交流活動を行うことにより、子供たちに対して幅広い活動の場を提供することを目的としてございます。 なお、文部科学省では過去三年間、地域子ども教室というものを実施してまいりましたけれども、この事業効果分析をしたところ、子供が地域の大人とあいさつをしたり話をするようになったとか、保護者が地域の行事に積極的にかかわるようになったとか、地域の住民一般が子供に対してより高い関心を払うようになった等、地域の教育力向上に高い効果をもたらしているという評価を得てございまして、今年度からの放課後子ども教室においても引き続きこのような効果が現れるものと期待しておるところでございます。
○渡辺孝男君 放課後子どもプランですけれども、我々も、公明党としても大変期待をしておりますので、地域で力を合わせながら子育てを応援をしていくということ、あるいはこういう犯罪防止にも有効であろうというふうに期待をしておりますので、しっかり取り組んでいただきたいと、そのように考えております。 それから、いじめ、校内暴力に起因する非行の防止について文部科学省に質問をしたいと思いますが、文部科学省の調査では、いじめの発見のきっかけになるのは児童生徒あるいは保護者からの訴えが六八%、学校側の発見が三〇%と、児童生徒や保護者からの情報が多数を占めているわけであります。 そこで、全校的な実態調査あるいは家庭、地域と協力して取り組む協議の場の設定などが重要だと、そのように指摘をされておりますけれども、なかなかこれが進んでいないということであります。いじめを防止するためのこれらの取組を今後どのように進めていくのか。また、平成十八年度の補正予算でスクールカウンセラー等の拡充による小中学生へのいじめに関するカウンセリングを進めるということでございましたが、その進捗状況についてもお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 本年一月に総務省が公表されました少年の非行対策に関する政策評価書におきましては、今先生御指摘のとおり、いじめの問題に対する主な対応として、全校的な実態調査を実施した学校が三六%余り、また家庭や地域と協力して取り組むための協議の場を設けた学校が二六%ということで、実態としてまだまだ少ないというのが平成十七年度の実施状況の調査結果でございますが、そういう結果が出てございます。 いじめや校内暴力などの児童生徒の問題行動に対しましては、先生の御指摘のあるとおり、子供の状況をきめ細やかに把握するとともに、地域、家庭との緊密な連携の下で対応することが肝要であると考えており、こうした施策の一層の充実に努めることが大事な課題であると認識しております。 昨年の秋以来、いじめを起因とした自殺が多く生じました。それ以来、文部科学省におきましては、具体的に各都道府県の教育委員会に通知をさせていただき、指導を重ねております。 例えば、いじめの定義を見直すという際にも、子供の視点に立っていじめが把握できるように見直したところでございますし、また、いじめの状況を把握する際にも、子供たちに対してアンケート調査の実施などによりまして、各教育委員会、学校において適切な実態把握ができるよう指導しているところでございます。また、全国の生徒指導担当の者を集めた会議におきましても、いじめの問題については包み隠さずに家庭、地域にも学校としての情報を速やかに提供し、家庭、地域の、地域ぐるみにいじめを取り組むという体制が取れるように協議の場を設けるという工夫を図るように取組の徹底を図らせていただいているところでございます。 また、もう一点のお尋ねのスクールカウンセラーにつきましても、昨年のいじめの自殺の問題を契機として昨年度の補正予算をお認めいただきまして、全国の小中学校を中心として集中的に教育相談の体制が組めるように取り組んだところでございます。 既にスクールカウンセラーの配置されている学校においては相談時間を上乗せするという対応を取りまして、すべての子供たちが相談の機会が得られるようにという体制を組んでおります。また、これまで未配置であった学校には緊急に配置するような取組を促しているところでございます。 今、その配置状況については集計中でございまして、具体的な数字を申し述べることはできませんけれども、今年度の予算におきましてもすべての公立中学校にスクールカウンセラーを配置して、子供たちに必要なときに相談が受けられる体制をしっかり組めるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○渡辺孝男君 カウンセリングですけれども、やはりスクールカウンセラー等の人材ですね、必要でございますので、この確保に努力していただきたいと思います。 あと、先ほども、いじめとか非行を行った子供自身にアンケート調査等をしたらどうかというようなお話も既に松下委員の方からございましたので、回答いただきましたので、この点は質問を割愛させていただきたいと思いますが、非行とかいじめ等から立ち直った子供さんが、逆にこういうことはいけないんだというようなことで非行防止活動に参加するというような取組というのはどの程度進んでいるのか、この点を文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(西阪昇君) 私どもの事業といたしまして、問題を抱える青少年のための継続的活動の場づくり事業というのがございます。非行等の問題を抱える青少年の立ち直りの支援策といたしまして、地域のボランティア団体、青少年団体、スポーツクラブ等と連携協力をいたしまして、社会奉仕活動、体験活動、スポーツ活動などを行う、そういう場を提供するというところでございます。 こういう事業に参加した問題を抱えていた青少年が、こういう事業の結果、自分を見詰め直して立ち直りを図り、その後、このような事業、あるいは社会の地域のいろんな活動に協力をしたというような事例を聞いているところでございまして、こういう具体的な事業の推進に当たりまして、より積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○渡辺孝男君 次に、鉄道交通の安全対策に関する行政評価・監視結果及び勧告に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 今回の調査結果では、鉄道事業者に対する事後チェック型の行政手法の実施の面で重大な問題点も様々指摘されているというふうに感じております。その中でも特に安全対策上重要であると思われる何点かについて質問をさせていただきます。 まず、初めの質問でございますが、鉄道運転事故等の再発防止対策の届出について質問させていただきます。 今回の調査結果では再発防止対策の届出の状況はどのようなものであったか、この点についてお伺いをしたいと思います。総務省ですね。
○政府参考人(熊谷敏君) 鉄道事業者の責任による鉄道運転事故等、これは平成十四年度に千四百六十一件、十五年度に千四百十六件、十六年度に千五百四十九件発生しているところでございます。このうち、十六年度末までに国土交通省に対する再発防止対策の届出がないものは、十四年度分で五百九十三件、十五年度分で三百九十八件、十六年度分で百十三件見られたところでございます。特に、十四年度の分の五百九十三件につきましては、二年以上にわたり再発防止対策の届出がなかったということでございます。 このため、国土交通省に対しまして、鉄道事業者による再発防止対策の届出を徹底させるべく勧告いたしたところでございます。
○渡辺孝男君 そういう届出がないということは大変大きな問題ではないかと思うんですね。これが事後チェック型行政の機能不全ではないかというふうに私は考えるわけでありますが、この改善策ですね、どのようにされていくのか、国土交通省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(山下廣行君) お答えを申し上げます。 事故の再発防止対策でございますが、鉄道の事故や輸送障害が起こりました場合には、鉄道事故等報告規則によりまして、鉄道事業者が国土交通省に事故の概要や原因、再発防止対策を届け出ることになってございます。この届出につきましては、事故の軽重によりまして届け出する期限が少しずつ違ってございますが、その期限までに、普通の事故ですと二週間以内に届け出ろということになってございまして、その期限までに原因の究明がなされていない場合、とりあえず事故の概要を報告するという形にしておきまして、原因が究明次第、分かり次第、それを改めて地方運輸局に届け出るという仕組みになってございます。 これまでも、私どもは再発防止対策が確立した場合には遅滞なく届け出るようにという指導をしてまいりましたけれども、一部このフォローアップができていない地域があったという今回の勧告であったということでございます。 この勧告を踏まえまして、再発防止対策が決定した際には遅滞なく届け出るよう鉄道事業者を指導するとともに、この旨適切なフォローアップを地方運輸局が行うよう、勧告をいただきました後、直ちに文書で地方運輸局に指示をしたところでございます。今後とも、このようなことがないよう頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
○渡辺孝男君 時間の関係上、数問省かせていただきますが、鉄道事故の発生時の対応体制の整備についても調査の結果では不備が指摘されているわけでございます。この点、どのように対応されるのか、国土交通省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(山下廣行君) お答え申し上げます。 事故が起こった際に、初動といいますか、機敏な行動が必要でございますし、それから、平素から準備を整えておくということも大変重要だと認識してございます。従来より私ども、鉄道事業者に対しまして具体的な通報や救急出動体制を明確にした規程を作らせておりまして、これを鉄道の全従業員に徹底するように指導をしてまいったところでございます。ただこれも、先ほどの行政評価の際に、一部不十分な点があったことを御指摘いただいてございます。 昨年の十月に、改正された鉄道事業法が施行されたわけでございますが、この中には、安全統括管理者を置けとか、具体的には、安全に関する取組の基本方針や組織体制を定めた安全管理規程の作成を義務付けたところでございまして、御指摘の緊急体制についてもこの規程の中に書くというような指導もやらせていただいているところでございます。 こんな形で、私ども、事故の発生時における応急復旧体制の整備、消防機関と鉄道事業者との連携協力体制の整備は極めて重要なものと考えてございまして、これも先ほど申し上げましたと同じことでございますが、勧告をいただいて直ちに指導を徹底したところでございます。
○渡辺孝男君 時間ないんで最後の質問になりますけれども、ドイツでは大規模な超高速列車の事故がございまして、そのときにドクターヘリが大変活躍をしまして、本来亡くならないで済むような被災者を十分な対応をしたということでございます。日本でも、今ドクターヘリの整備を進めていこうという機運にございますが、こういう鉄道事故等に際しても災害救助という意味でヘリコプターを使った救急というのは大事だと思っておりますが、消防庁を所管しておられる菅総務大臣に、こういうヘリコプターあるいはドクターヘリを使った救急医療についてどのようなお考えで進めていこうとされているのか、御所見を賜れば幸いでございます。
○国務大臣(菅義偉君) 総務省には、大規模な鉄道事故等に対応するための特別高度救助隊など、こういうものを実は創設しておりまして、緊急消防援助隊による広域的な応援体制も実はできております。 今委員から御指摘のありましたヘリでありますけれども、実は私も大臣になる前にこの勉強会、医療のことの勉強会させていただきました。それによって多くの命が救われたということも聞いておりますので、そうしたことも参考にさせていただきながら私ども検討させていただきたいと思っています。
○渡辺孝男君 私も一年半ぐらい前の羽越本線の脱線転覆事故のときに現場の方に行きまして、そのときもDMATと言われる災害派遣医療チーム等も活躍をされておりましたんで、こういう大規模災害のときに、特に緊急を要するようなときにはヘリコプターを使った救急医療というのも大変大事でございまして、ドクターヘリでふだんからそういう救急医療をやっている経験のあるチームが参加するということはより効果を現すというふうに思っておりますので、こういう推進も併せてしていただければと思います。 以上で質問を終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 まず、厚労副大臣にお伺いいたします。 労基法にあった十八歳以上の女性労働者の深夜業禁止規定が廃止されて、母性保護や子育てなど家族的責任を果たすことが困難になるのではないかとの懸念から大きな反対運動が起きました。しかし、政府は育児・介護休業法で必要な、深夜業は規制されると説明してきました。同法十九条は、子供を養育している労働者が請求した場合は深夜業を免除しなくてはならないとしています。家族的責任を負う男女労働者の差別扱いを禁じるILO百五十六号条約の締約国の義務も日本は負っています。子供を産み育てる労働者にとって、深夜業はとても困難が多いわけです。 政府は、子育て支援を重要政策として掲げていますが、深夜業規制が適切に行えるように環境を整備する義務があると思いますけれども、まず最初に厚労副大臣にお伺いします。
○副大臣(武見敬三君) 今委員御指摘のとおり、この深夜業の制限の制度というものは、これ小学校就学前の子供を養育する男女労働者が子の養育のために請求した場合には、事業主はその労働者を深夜に労働させてはならないこととする制度でございます。労働者が子育てしながら働き続けることを可能にするための制度として極めて重要な制度だというまず認識を私どもしております。 〔委員長退席、理事風間昶君着席〕 その上で、厚生労働省としては、労働者からの相談への対応、それから事業主への助言、指導などによりまして、職場において深夜業の制限の制度が適切に運営され、子育てしながら安心して働き続けることができるようにするという法制度の趣旨を実現していくこと、これが私どもの責務だと、このように考えております。
○吉川春子君 具体的に日本航空、JALの事例で伺います。ママさん客室乗務員が子育てのために育児・介護休業法の十九条により深夜勤務の免除申請をしておりますけれども、二〇〇三年にJALとJASが合併して以降、会社は月、本来は二十日勤務日があるところ、客室乗務員組合のスチュワーデスに対しては一日か最大で二日の就労日しか指示せずに他の日は休職扱いとして無給としてきました。このため、税金、社会保険料を差し引くと賃金はマイナスになります。これでは生活が成り立たず、失業同然です。スチュワーデスさんたちはアルバイトでマイナス賃金の補てんをしながら最低の生活をしています。これでは育介法の趣旨、目的、理念に照らして反するとして裁判で争ってきました。 〔理事風間昶君退席、委員長着席〕 三月二十六日、東京地裁の判決は、一日、二日の乗務指示は不当として、特段の努力をしなくても十日前後の乗務の割当てはできるものだという立場から賃金の支払を命じています。この判決を厚労省はどのように受け止めておられますか。
○副大臣(武見敬三君) 今回の判決は、JALに対して原告が請求した金額のうちの一部を支払うよう命じたものでございまして、また原告側、被告側双方とも控訴しなかったというふうに聞いております。 この判決については司法機関の判断でございまして、判決自体への論評というのは私どもの立場としてはやはり差し控えるということが必要かと思っておりますが、労使双方がこの判決を受け入れたという経緯を踏まえて、厚生労働省としてもこれを尊重して、今後、会社側の対応も注視しながらこれに適切に対応してまいりたいと考えております。
○吉川春子君 まず、夜勤免除は法的にいえば形成権であるというふうに言われているわけで、私もそう思うんですけれども、会社は女性労働者の請求によって深夜業の免除を認めなければならない、女性というか労働者の申請によってですね。会社は所定労働日が二十日である場合に昼間の仕事を二十日与えるようにやっぱりそれ相当の努力をする、こういう義務が、義務というかそういうことをしなくてはならないのではないか。 まず、基本的な考え方についてお伺いします。
○副大臣(武見敬三君) この点は、深夜業の制限の制度というものについては、あくまでも深夜に労働しないことを請求できる権利を労働者に与えるものでございまして、深夜業が免除された労働者について、代わりに同等の昼間の勤務時間を確保する義務までも事業主に対し生じさせている、そういった趣旨の法律では実はございません。 しかしながら、一般的に、この深夜業が免除された労働者については、労働日数や賃金ができるだけ減少しないように事業主が合理的な範囲で努力していただくことが必要だというふうに考えておりまして、そうした考え方に沿って実はガイドラインというものも策定しておりますし、また、この法律、運用するに当たって周知徹底させるためのパンフレットにもこうした趣旨の内容のものが実は書き込まれております。
○吉川春子君 JALは二十日、それ以上の勤務日について、一日か二日しか仕事を与えずに、その他を無給日として、債務不履行などといって賃金を大幅ダウンさせて勤務手当もカットしてしまいました。これでは税金とか社会保険を払えば赤字になってしまうんですけれども、こういう不利益扱いというのは基本的には許されていないんじゃないでしょうか、いかがですか。
○副大臣(武見敬三君) 御指摘ではございますけれども、事業主は労働しなかった日について賃金を支払うことまでは義務付けられておりません。そして、合理的な努力をしても同等の昼間の勤務に就けられない場合に、結果として賃金や労働日数が減少しても、これを不利益取扱いというふうには実は言えません。 しかし、例えば労働者本人が昼間の勤務での就業を希望しており、かつ、代わりに就業させることができる同職種の昼間の勤務が十分あるにもかかわらず、深夜業の制限を請求した労働者を昼間の勤務に就けさせず、懲罰的に無給で休業させるといった取扱いをした場合には不利益取扱いに当たる場合もあるというふうに考えます。
○吉川春子君 それで、厚労省は、この不利益取扱いの問題等について告示とか通達とかいろいろなものを出されていますよね。このJALのとにかく二十日のうち一日か二日しか一つの労働組合の客室乗務員については就労日を指定しないというやり方が、この厚労省のいろいろ出されている物差し、時間の関係で言いませんけれども、幾つかきめ細かく実に出されているんですけれども、こういうことに照らしてどうなのかという御検討はされたことありますか。事務局で結構ですけど。
○政府参考人(村木厚子君) 委員よく御承知のとおり、JALの従業員の方々からは、私どもの東京労働局に平成十五年からいろいろな御相談が寄せられております。 私ども、当初御相談を受けたときには、会社の方の深夜業の制限に対するやり方でございますが、それまで希望者全員に認められていた深夜業の制限について、十五年四月以降は抽せんで選抜をするというものでございました。その際、私どもは、この法律の趣旨に沿いまして、抽せんとかいうやり方では非常に問題があるということで指導を行ったところでございます。 その後、いろいろな経緯があり、一定の労働組合とは労使の間で労使協定が結ばれ、また一定の方々については、委員が先ほど御指摘をされた裁判に訴えられたということでございましたので、私どもとしてはその推移を見守っていたというところでございます。 実は、委員の御指導もありまして、せんだって、三月にまた改めて、この裁判を起こされた方々以外の従業員の方々が私どもの出先でございます東京労働局に御相談をいただきましたので、改めて今の制度の中身等々について会社から事情聴取を行っているところでございますので、よく今の実態を聴いて、これが不利益取扱いに当たるかどうかといったようなことをこれから判断をしていくということになろうかと存じます。
○吉川春子君 副大臣、お伺いしますけれども、今言われた経過としては私も承知しております。それで、裁判を見守るという姿勢があったわけですけれども、判決も出て労使双方控訴しなかったということで確定しているわけなんです。それで、厚労省がせっかくいろいろ育児と家族的責任の両立のために深夜業の問題についても細かい行政指導の基準を設けていますね、告示とか通達とか。こういうものに照らして、JALのやってきたことがどうなのか、今やっていることがどうなのかということもいま少し、まあ検討中だというふうに今事務局は言われましたけれども、是非詳しく検討していただきたいと、その点については副大臣いかがでしょうか。
○副大臣(武見敬三君) 今回の判決を受けて、労使双方がこの判決を受け入れたということで、判決に従って会社においても必要な措置がしっかりとられるものというふうにまず私どもは考えております。また、その裁判の当事者以外の労働者から深夜業制限制度の運用に関する相談をいただいておりまして、これについて会社側から報告徴収を行ったところでもございます。 今後とも、判決を踏まえた会社の対応を、これをしっかりと注視をしながら、相談や報告徴収の内容も踏まえて、必要があれば会社に対する指導をしていくと、こういう立場であります。
○吉川春子君 ちょっと時間の関係で、国土交通大臣おいでいただきましたので、ちょっと質問させていただきたいんですけれども。 無給日に例えば有給休暇を申請しても、これは勤務日ではないからと有給休暇を与えないとか、あるいは有給休暇を申請してもその日に乗務を命じてくるとか、法事のための忌引休暇申請にもたった一日の乗務日をぶつけてくるとか、JALによる深夜免除申請に対するいじめそのものではないかと思われることがいろいろあるわけなんです。こういうふうにされますと退職に追い込まれるほか方法はないということにもなるわけです。 こういう指導は厚労省にきちっと対応していただきたいわけですけれども、やっぱりこういう扱いをされますと、客室乗務員として、本当に航空機の安全の運航のためにも、もうひどいストレスと、それからいろいろな問題でもって、十分な力量を発揮して働いているんですけれども、大変苦痛も味わっているわけです。 激しい競争があっても、みんなそのILOの百五十六号条約は批准して、そういう条件の下でやっているわけでございまして、やっぱり日本もこの条約の締約国にふさわしい、航空機の客室乗務員の対応も含めて、運用を行うべきだと思うんですけれども、こういう管理、飛行機を飛ばす上でのいろいろな管理について、もう少し国土交通省といたしましても実態を踏まえて、私は、国土交通省は航空安全という観点だと思うんですけれども、そういうところから是非ちょっと踏み込んだ調査検討もしていただきたいと思います。その点いかがですか。
○国務大臣(冬柴鐵三君) おっしゃるように、我が省は航空運送事業者に対して、安全を確保するためにいろいろな指導をしたり、あるいは法律上届け出られたものについての許可を与えたり認可をしたりするような仕組みになっております。航空法百四条では、運航規程というものを定めて国土交通大臣の認可を受けなければならないという規定があります。その中で、客室乗務員の勤務時間、これについては労働基準法の最低の基準よりも上のところで定めてもらいたいということで、そういうふうに、例えば一週間七日、連続した七日の間には一日休暇を取らせなさいとか、そういうようなことは規定しております。 しかし、育児休業中の人に対する有給か無給かということになってきますと、これは正に労働契約の内容そのものでして、使用者と労働者との間の協議によって決めるべきものであり、また、それが妥当性を欠くとか、違法ではなくても妥当性を欠くという場合には、やはり厚生労働省がそれについては所管をされるんではないかと。国土交通省としては航空機の安全運航という観点から、そのように民民の契約ではあるけれども、労働基準法を超えて、七日連続して働かす場合には一日の休暇を与えなきゃならないという規定、それ以上のことを規定してもらわなければ我々は認可を与えないと、こういう基準を決めているところでございます。
○吉川春子君 国土交通大臣、もう一点なんですけど、今のことをちょっと反論する時間的余裕はありませんので。 運航本部乗務サポート部スケジュール運用室の担当者であった方が裁判で陳述して、それが判決にも取り入れられているんですけれども、JAL労組の組合員については九から十一日、地上も含めれば十三日を割り当てて、客室乗務員組合員には一日か二日アサインしろと会社から指示されていた。ただでさえ人手不足で困っているのに、深夜免除申請をマンパワー外としたのでスケジュール運用に支障が出たと。私たちは、会社がそう決めていたから深夜業免除申請者にフルに勤務をアサインしなかっただけだと。日帰りパターンが不足していたからそうしたわけではないと。こういうふうに陳述しているわけです。日帰りパターンはたくさんあり、フル勤務が可能だったけれども、深夜免除者については会社が先に組合別に枠を決めて、枠どおりに割り振った後で通常乗務者に日帰りパターンを割り振っていた。これは正に差別的扱いそのもので、仕事をさせずという、一つの組合員に対しては、そういう方針が先にあったと言わざるを得ないんですけれども、こういうことは、スケジュール、時間割は国土交通省と伺っておりますけれども、国土交通省においてこういうことを十分調査されたい、こういうことが行われていたわけですから。制度を没却させるような行為は断じて許さない、こういう立場で少し調査をしていただけないかということなんです。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 航空機の運用について、運航路線とか発着スケジュールとかそういう運航計画ですね、これはやはり会社の経営判断であって、そこまで我々が踏み込むということはできないと思います。 それから、先ほどの、運用室の担当者であった人が裁判所に出した陳述書というものについて私が論及するというのは、これは適当ではない、私はそのように思います。
○吉川春子君 それが判決で認定されているということですので、私は大臣にちょっと今質問したわけです。 もう時間がないので、最後に厚労副大臣にお願いしますけれども、物すごく行政指導を求めて、相談もいろいろお願いしたんですけれども、なかなか厚生労働省の対応が冷たかったと。先ほど審議官の方から、いや、対応したんだというお話もありましたけれども、もう泣いて訴えられているんだけれども、なかなか厚労省が動かなかったという事実があります。 こういう判決を踏まえて、是非、相談者から相談されたら積極的にやるし、JALについても、本当に深夜業の免除という制度が没却されないように、そういう立場で強力なる指導を厚生労働省、是非やっていただきたいと思います。 それを最後に副大臣にお伺いいたしまして、終わりたいと思います。
○副大臣(武見敬三君) 事務方担当の者には、もし相談等があれば温かく対応するように私の方からも指示をいたします。
○吉川春子君 時間ですので、終わります。
○近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。 先ごろ、特別会計に関する法律が成立をいたしました。しかし、これで特別会計改革が終わったわけでは断じてないわけでありまして、私は、今日、特別改革を更に進めるという観点から、ちょっと地味で細かい質問でありますが、何点か質問をさせていただきたいと思います。 昨年の十月に会計検査院が「特別会計の状況に関する会計検査の結果について」というそういう報告書を出しました。その中で、特別会計でよく議論になっておりました積立金の問題についてこのように言及をしております。「積立金等の保有量については、設置目的、使途、特別会計の事業規模等に応じ、それぞれ適正規模があると考えられるが、ほとんどの資金においては、そのような基準を具体的に定めていない。このため、積立金等の残高が適正な水準であるかどうかを判断できず、資金の有効活用を図る上での財政統制が機能しにくい状況となっている。」と、こういうふうに言っているわけでございます。 それで、財務省にまずお尋ねをいたしますが、昨年の十月の話でありますが、財務省は会計検査院のこの積立金に対する指摘をどう受け止めておられますか。
○政府参考人(鈴木正規君) 今お話がございましたような報告書の内容につきまして、会計検査院から御指摘がございました。 こうした御指摘も踏まえまして、先般成立させていただきました特別会計に関する法律、あるいは十九年度予算編成におきまして、まず特別会計に関する法律の中で、積立金を有する各特別会計について、積立金として積み立てる必要のある金額を積み立てるということといたしました上で、予算の添付書類として歳入歳出予定計算書等や決算の添付書類として歳入歳出決定計算書に積立金明細表を添付するということにいたしまして、その中でその必要性や必要な水準等について記載を設けることとしたところでございます。 いずれにいたしましても、財務省としては会計検査院の御指摘も踏まえつつ、また今回制定されました特別会計に関する法律の趣旨を踏まえて、積立金についてきちっとその必要性や必要な水準について精査をいたしますとともに、各特別会計につきましてしっかりとした情報開示ができるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○近藤正道君 今ほど財務省の指摘に対する見解表明がございましたが、今度は指摘をいたしました会計検査院の方にお尋ねをしたいと思います。 会計検査院は、成立した特別会計法や十九年度予算に添付されております積立金明細書にある記述等、これをどういうふうに見ておられますでしょうか。 今ほど財務省は、法律あるいは積立金明細書で今度はきちっと言われたことを踏まえて対応したと、こういうふうに言っておりますが、会計検査院はどういうふうに見ておられるのか。積立金について報告書で指摘した点はきちっとクリアされたというふうに見ておられますでしょうか。
○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。 特別会計の積立金等につきましては、先ほども御指摘がありましたが、私どもが昨年十月に取りまとめました「特別会計の状況に関する会計検査の結果について」の報告書の中で、特別会計を所管している各府省において積立金等の適正な保有規模について検討することが重要であるという旨の所見を述べたところでございます。 政府におきましては、ただいまも御答弁ございましたが、この点に関して検討を行いました結果、先般成立した特別会計に関する法律に積立金等の積立ての水準等に係る規定を設けたり、十九年度特別会計予算書の積立金明細表等に積立ての水準等を記載したりなどの対応がなされたというふうに承知しております。 私ども会計検査院といたしましては、今般成立いたしました法律の下で執行されます各特別会計の決算について今後検査を実施する過程で、積立金等の実際の保有額を確認いたしますとともに、法律あるいは積立金明細表等に示されました積立ての水準の考え方等について、よく各所管府省から説明を求めたり、あるいは保有額がその水準に対してどのような水準になっているかといったようなことにつきまして改めてしっかりと検査をしてまいる所存でございます。
○近藤正道君 積立金の必要性の規定の整備、これが特別会計に関する法律で整ったということについては一歩前進というふうに私も思っております。 ただ、問題は中身でありまして、添付資料の中でもありますとおり、昨年の十二月に財務省が「特別会計改革の取組み状況について」という資料を出しておりまして、その中で、剰余金の処理、積立金については、その必要性、必要な水準等を予算の積立金明細書において公表すべき旨の規定を整備しますと、こういうふうに書いておりまして、まあ予告をしておりまして、そしてその積立金明細書の中で積立金の必要性だとか、あるいは積立水準について言及をするということで具体的にやっているんですが、実際、そのなされた積立金明細書の中身をいろいろ見てみますと、これはこれでいいのかという私は疑問がもうわいてしようがないんです。 例えば外為特会については、百分の三十を乗じて得た金額とすると、具体的な金額は書いてあります。この百分の三十というものが多いか少ないかについてはこれは衆議院の財金でもいろいろ議論がありまして、こんなに大きく積み立てる必要ないんではないかという議論がありまして、私も同感なんですが、それでもこの場合は具体的な数値を示していると。ところが、それ以外のものをいろいろ見ますと、具体的な数値なんというのは全く書いていない。 例えば、財政融資資金特会ではこういうふうになっています。同特別会計の財務の健全性を確保するために必要な金額まで積立金として積み立てる、こういうふうにしか書いていない。また、自動車損害賠償保障事業特別会計に至っては、将来において必要となる金額を積み立てるというふうに書いてある。さらに、船員保険特別会計では、船員保険事業に必要な金額を積み立てると。これでは、必要だから積み立てますと、こういうふうにしか言っていない。 会計検査院の報告は、こういうやり方ではまずいよと、積立金の適正規模の基準を具体的に客観的に分かるようにちゃんとしなさいと、こういうふうに指摘をしているのに、今回の積立金明細書を見ますと、そういう客観的な基準が何もない。ただ必要だから積み立てる、必要なものについて積み立てると。これでは何ら基準にはなっていない。適正規模を客観的に示す基準を示して、それに基づいて積み立てていけと、それが積立金改革の正に核心だったはずなのに、そういう客観的な基準が何も書いていない。必要なものについては積み立てて構わない、必要なものを積み立てる。これでは基準にはならない。 ここはやっぱりもっと報告の趣旨を踏まえて、より客観的な基準になるように、後で会計検査院がまた検査ができるように、意見が言えるようにやっぱりしなければこれは私はおかしいんではないか。もっとだれが見ても分かるような、本当にこれ財政統制の積立金のコントロールとして出てきた、改革として出てきたわけですから、より分かりやすい、だれが見ても、ああこのぐらいのものを積み立てるんだなというのが分かるようにもっとやっぱり工夫をすべきなんではないか。 私は駄目だというふうに全否定するつもりはありませんが、これでは会計検査院の報告の指摘をしっかりと踏まえた積立金明細表の中身になっていないと私は思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木正規君) 積立金明細表におきます記述の仕方についての御指摘を今いただいたところなんですが、確かに特別会計のやっております事務とか事業の性格、具体的に例えば申し上げますと、原資になっているのが税金なのか、それとも保険料で元々利用者の方から集めている保険料がたまっているものなのかというようなことでも若干性格が異なってくるという部分がございます。そうした経理されております事務事業の性格等を踏まえて記載するということになろうかと思っておりますけれども、ただ、御指摘ございましたように、それぞれの特別会計で積立金をなぜ保有しているのかとか、それからそういう保有水準についてどう考えるべきなのかについて今後とも十分な説明責任を果たすということは大変重要な課題だと思っておりますので、今後とも引き続き努力してまいりたいと考えております。
○近藤正道君 努力というか、私は会計検査院の指摘からいきますと、やっぱりなぜ必要なのかとか今おっしゃいましたけれども、適正な保有水準、合理的な客観的な水準というのはやっぱり限りなくそれに向けて努力すべきだと思うんですよ。 今回のような必要なものを必要なだけ積み立てるみたいなやり方、記載の仕方は、私はこれは改めるべきだ、私はそう思いますが、更に踏み込んでいかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木正規君) 先ほど申し上げましたように、どういうことで、例えば保険事業のような場合ですとなかなか将来の保険事故の規模というのが明確にできない場合もあるかと思いますけれども、いずれにしましても、今御指摘いただいたような話につきましては、それぞれ特会の性格を踏まえながら、できるだけ御理解いただけるように説明をしていく必要があるという点は正に御指摘のとおりだと思っておりますので、それぞれの特会の性格に応じて何ができるか、今後とも努力していきたいということでございます。
○近藤正道君 分かりました。大体質問の趣旨はお分かりいただいておられるようなんで、是非御努力をいただきたいというふうに思っています。 特別会計における財政統制、コントロールをどうするのか、様々な制度があるわけでありまして、その一つとして積立金の明細書を予算書に添付する、これを義務付けると、これが一つ今回行われました。 しかしもう一つ、予算書に資産とか負債の貸借対照表、バランスシートを添付するという問題も一つ大きな私は柱だというふうに思っておるんですが。しかし、今回の法律では、資産、負債の貸借対照表は決算への添付は義務付けられた、そういうふうにはなりましたけれども、予算書についてはすべての特別会計が添付を義務付けた、そういう形にはなっていないと。義務付けているところもあれば、例えば産業投資特別会計のように義務付けているところもあれば義務付けていないところもある。なぜこういうばらつきがあるのかと。やっぱりすべて特別会計で貸借対照表を予算書に添付すべきだ、私はそういう方向で是非整理すべきではないかと、それがやっぱり特別会計に対する財政コントロールの大きな私は柱ではないかと、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。 それがないために、例えばエネルギー特別会計などについてはこれじゃよう分からないと。一体、今幾つかの会計が統合されたわけですけれども、どこからどういうふうにやってきてどうなったのかがさっぱり分からない。そういう疑問、今日は時間がありませんので聞きませんけれども、そういう問題がいろいろ出ています。 やっぱり、国会で十分審議するためには、決算ではもちろん必要ですけれども、予算の段階でもやっぱりしっかりと必要なものは出すと。だって、銀行からお金借りるときに、これは決算で出すから今は出す必要がないみたいな形はそれはあり得ないわけで、国会から要求があれば全部出す、これがやっぱり私は本来の姿ではないかというふうに思っているんですよ。 予算書に貸借対照表を付けろという話は国会でもしばしば議論になっている。皆さんはそれは決算で出すから今いいと、こういう言い方は私はやっぱりないと思うんです。全部出すべきだと。ましてや、特別会計についていろんな議論があるんだから、今度は予算書の中にもやっぱりそれをきちっと添付をする、それが説明責任の上からいっても私は当然ではないかというふうに思えてならないんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木正規君) 財務諸表につきましては、企業会計慣行を使ってきちっと財務諸表を作るべきではないかという御議論、これまで随分いただいてまいりました。企業会計慣行というのは発生主義で財務諸表を作ると、こういうことになっております。 他方で、国の予算あるいは決算というのは、現金ベースを基準にしながら、出納整理期間等々を活用しながら、少し修正した形での管理が行われているということでございます。 そこで、皆様方から御指摘いただいています発生ベースの財務諸表を作るということで、今全特会についてはそういう作業をしているわけですけれども、そういうものについてはやはり、これは民間も同じなんですけれども、発生主義というのは、ある事象が発生したという事実を確認した上でその将来の支払なりそれから受取なりの見込みを付けていくということになるものですから、どうしても民間でも決算の段階で財務諸表を作るという姿になっております。 そういうことを踏まえまして、今回の特会法におきましても決算時点での発生主義における財務諸表を作成することを義務付けまして、それを会計検査院を経由して国会に御提出すると。これについては全特会を同じようにこういうふうな書類を作って提出するというふうにしたところでございます。
○近藤正道君 皆さんはいつもそういうふうにおっしゃるんですが、しかし、予算を審議する国会が審議の必要性から予算書の添付書類に資産、負債の貸借対照表を是非付けてくれと、こういうふうに言っているのに、審議をお願いする、つまり審議される側の立場の皆さんが、あるいは財務省が、それは決算のときにやるので予算のときには必要ないというふうな言い方をするのは、これ基本的におかしいじゃないですか。民間だってお金を貸してくださいとか何か銀行に行くときには要求されたものみんな出すでしょう。どうして世間一般で行われたことが国会では行われないんですか。そこが私不思議でならない、これは。極めて常識的なことを言っているつもりですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木正規君) 発生主義での会計を作るということは、ある時点での事象を踏まえて将来の見込みを予測するといいますか推計するといいますか、そういうふうな作業を行うということでございます。したがいまして、まだ事象が起こっていない将来時点、例えばこれから、予算でいきますと十九年度が終わった時点での事象をどういうことが起こるかというのを見込んだ上で、更にまたそれから先のことをやるというのはなかなか民間でも行われていない手法でございますので、現時点では私どもの考え方としては事象が終わった時点、決算の時点で、その時点で将来に起こる受取、支払の見込みを修正した上でいわゆる発生ベースの財務諸表を作るということが適当ではないかと考えて今こういう取扱いをしているということでございますので、御理解いただければ大変有り難いんですが。
○近藤正道君 理解はできませんが、時間が来ましたので、このことについてはこれからもまだ議論させていただくということを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○亀井郁夫君 国民新党の亀井でございますけれども、最後になりましたけど、時間わずか二十分ですので、教育問題、青少年健全育成について特に聞きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず最初に聞きたいのは、今度の青少年育成施策大綱に基づく今回の調査が、五府省、二十六都道府県が選ばれておりますけれども、その県だけやっているんだけれども、実際には兵庫県だとか神奈川県という非常に日教組が強くて非常に問題のあった県が落ちているわけですけれども、どういう基準でこの五府省、二十六都道府県を選ばれたのか、教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(河合常則君) 今、亀井先生言われました少年の非行対策の政策評価につきましては、五つの府省と二十六の都道府県で評価したわけでございます。 これ、施策は非常に多岐にわたっていまして、内閣府、それから国家公安委員会・警察庁、法務省、文部科学省、厚生労働省、この五つの府と省、ここが中心的な役割を果たしていますので、これは所管するところとして評価の対象にしました。 二十六都道府県につきましては、この効果の出方、政策の効果の出方、それから状況を把握して指標の増減で、そして分析をするということに、これ全国的にするわけでございますが、総務省の管区局と支局の動員可能性も勘案しまして、全国を八つのブロックに大体分けて三県ないし四県、それで二十六になるということでございます。それで、地域的な偏りをなくするということが一つと、そしてもう一つ、そしてさっきの、先ほど申し上げた評価をするのでございますが、もう一つは、地域における効果的な取組というものがまた見付からないだろうかということで二十六にしたと、こういうふうに考えていただきたい。特別な基準は八つのブロックでと、こういうことでよろしくお願いします。
○亀井郁夫君 いろいろな事情からこれだけ絞ったということですから、次回はまた今回落ちた県を対象にして必ずやっていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 それから次に聞きたいのは、中学の一年生になるといじめの問題や校内暴力事件が多発するわけでありまして、これに対する取組が大変重要であって、保護者との協議の場を設定するというようなことが非常に重要でございますけど、こういうことを推進しなきゃいけないのに、これをやっている学校は少数だというふうな報告になっておりますけれども、こういうようなことではどうかと思いますが、文部科学省としてはどのようにお考えですか。
○大臣政務官(小渕優子君) 委員が御指摘ありましたように、本年の一月に総務省が公表いたしました少年の非行対策に関する政策評価書におきまして、いじめの問題に対する主な対応につきまして、家庭や地域と協力して取り組むための協議の場を設けた学校が二六・二%、また、御指摘ありましたように、中学校一年生のときにいじめや校内暴力の数というものは文部科学省の調査によりましても大変激増しておりまして、いじめにつきましては中学一年生が最大という結果が出ております。 やはりこうした児童生徒の問題行為につきましては、学校と地域と家庭とがしっかり連携して対応していくことが大事であると思っておりまして、文部科学省といたしましては、ちょうど昨年の秋以降、いじめの問題が大変表面化してまいりましたので、十八年の十月十九日に全国の都道府県、指定都市教育委員会の生徒指導担当を緊急に集めまして、いじめの問題を隠さず、学校、教育委員会と家庭、地域が連携して対応すべきこと等につきまして通知をいたしましたところであります。また、その通知に関しましては、取組のチェックポイントなどの項目を設けまして、各教育委員会や学校での取組を点検するように求めております。 文部科学省といたしましては、こうした各種会議の場を通じましてこれらの指導の徹底を引き続き図りまして、教育現場を安心できるものとするように取り組んでまいりたいと考えております。
○亀井郁夫君 今政務官が言われたように、非常にパーセントが低いんですよね。だから、これをやっぱり上げていくのが大きな仕事だと私は思いますから、そのためには相当きめの細かい通達を出して見ていくということが大事だと思いますし、是非よろしくお願いしたいと思います。 それから、初発型非行の問題については、十七年は増加の傾向がこれは指摘されておるわけでありますけれども、特に規範意識の問題が重要で、これが薄れてきていることだとか、店舗の防犯対策等がいろいろ指摘されておりますけれども、規範意識の向上のための施策は最も必要だと思いますね。 特に、こう考えますと、三十三年だったですかね、以降の学習指導要領については道徳の時間を週一時間設けるようにと言われましたけれども、実際には設けられてなくて、そして広島なんかでは人権の時間になっておって、そしてその他の地域でもほかのことについて補習するという時間に使われておったというのが実態でございますし、そういう意味で、心を作ったのが十三年ごろだったかね、心という副読本を作って、小学校、中学校、指導するようにしたんですけれども、なかなか道徳の問題は皆さんしっかりやっていないという状況でございますし、教科書もないわけですから、何を頼りに教えていくかということも非常に問題で、先生が迷っているという状況でございますけれども、この道徳の問題、倫理観の問題についてはどのように今後やっていくつもりなのか、文科省にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 先生御指摘の、子供たちの規範意識あるいは倫理観、公共心というのをしっかり身に付けてもらうことは、いつの時代でも極めて重要でございます。そういった観点から、小中学校におきましては、先生も昭和三十三年からと御指摘いただきましたけれども、道徳の時間を週一回設けて実施しているところでございます。 道徳の時間の教材についてのお尋ねでございますが、ほとんどの小中学校では、これまで読み物資料あるいは映像資料というものを用いまして、道徳的な価値について考えさせる授業を教員の方々ができるだけ形骸化しないように工夫を凝らしてきているところでございます。そういった中で、できるだけ体験的な活動、奉仕体験活動などを通じて考えるきっかけをつくったり、行動するきっかけをつくったり工夫をしている、そういう優れたモデル授業の学校の事例も紹介しながら、道徳の授業が充実するように努めてきております。 そして、平成十四年の四月からは、先生御指摘いただきました心のノートというものを小学校の低学年、中学年、高学年用と、これは中学校向けでございますが、心のノートという教材を全小中学生に配付をし、この心のノートを道徳の授業を始めとして他の教科の時間、それから家庭においても活用いただいて、子供たちが道徳的な価値、規範の問題などについて自ら考えたり行動するきっかけになるようにと、そういう教材を作成したところでございます。 この教材の中では、例えば規範意識につきまして、小学校の高学年のページでは、社会のマナーを守ることという問題提起をしながら、ルールを守らないとどういう社会になるんだろうかということで、最終的にはルールをしっかり守ってお互いに支え合うということが大事だということを身に付けてもらう、実感として理解してもらうと、そういう工夫を教材の中でもしているところでございます。 さきの国会でも教育基本法の改正をお認めいただいております。教育基本法の改正の中でも、公共の精神、個と公のバランスといったところ、それから規範意識という問題が今後の教育の重要な目標というふうに規定してございますので、その点も踏まえまして、今後とも道徳教育の充実につながりますように取り組んでまいりたいと考えてございます。
○亀井郁夫君 一般的にはあなたが今言われたとおりで通るんだけれども、実際には学校によっていろいろ違って、例えば今の心のノートだけれども、このノートは家庭も一緒になって作るような仕組みになっていますよね。ところが、子供に持って帰っちゃいかぬと言って学校に置いて帰らせる学校多いんですよね。これじゃ全然心のノートは意味がないわけですから、そういう意味では、やっぱり学校を具体的によく指導してもらわないと私はいけないと思いますね。特に日教組の強いところはよく考えてください。心のノートに従ってやらないことを自慢しながらやっている学校は多いんですから、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 ちょっとごめんなさいね、街頭演説でのどを痛めているもんだから、声帯痛めているもんですから、申し訳ありませんけれども。 次に、再非行防止対策について、十七年度が前年度と比べて増えてきているということが指摘されておるわけでございますけれども、特に居場所づくりが必要で、これについていろいろ頑張っておられるわけだし、私の地元でも子供の里をつくったりなんかしていろいろ努力しておりますけれども、これについて、その居場所づくり等について文科省とそれから厚生労働省と、どのように考えておられるか、それぞれにお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(中田徹君) 家庭や地域の教育力の低下が指摘されている中で、子供たちが地域社会の中で心豊かで健やかにはぐくまれる環境、すなわち安全、安心な居場所づくりが求められているというのは先生御指摘のとおりでございます。 こういう観点から、文部科学省としては従来もそういう居場所づくりを努めてまいりましたが、本年度より厚生労働省と連携いたしまして、放課後の子供たちの活動場所を確保する放課後子どもプランを開始することといたしたところでございます。 具体的には、各市町村において教育委員会が福祉部局と連携を図りつつ、全国の小学校区で、文部科学省の放課後子ども教室推進事業一万か所と厚生労働省の放課後児童健全育成事業二万か所、この両事業を一体的又は連携して実施することといたしてございます。このプランにおきましては、放課後や週末において学習やスポーツ、文化活動、あるいは地域住民との交流活動など、子供たちに対しまして幅広い活動の場を提供してまいります。 文部科学省といたしましては、厚生労働省と十分連携しつつ、事業主体となる地方公共団体に対しましてこのプランの趣旨の徹底を図り、社会全体、地域全体で子供の健全な育成を取り組む環境を整えてまいりたいというふうに考えてございます。
○大臣政務官(松野博一君) 昨今の深刻な少年非行の状況を踏まえまして、非行予防に向けた取組としては、子供たちの健全育成が重要であるというふうに認識をしております。 厚生労働省では、児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、情操を豊かにする健全育成の拠点として児童館の推進を図っているところであります。この中で、中高生の自主的な活動や居場所づくりについて支援事業を行っております。また、親の気持ちや命の尊さ、人とのかかわり方への理解を深める契機とするため、中高生と乳幼児の触れ合い事業を実施するとともに、要保護児童対策地域協議会により関係機関との連携の強化を図りまして、子供の育ちを地域全体で支える仕組みづくりを実施をしているところであります。 今後とも、こうした様々な取組を通じて青少年の健全育成を図ってまいりたいと思っております。
○亀井郁夫君 この問題は文科省と厚労省の両方ですから、なかなか縦割り社会なもんだから末端では難しい点がたくさんあろうと思うけれども、私の見た感じでは、厚労省よりは文科省の方がちょっと遅れているなという感じがしますね。だから、政務官、頑張ってほしいと思いますね、負けないようにね。そういうことで、こういう問題は両省とも力を合わして頑張ってほしいと思います。 それから、もう一つ、保護者の問題意識ですけれども、これを呼び掛けてはおるけれども、非常に問題意識が低くて非協力的で支援活動が円滑にできていないというふうな指摘もございます。特にPTAとの会合なんかも情報の支援だけで具体的な対策の実施までは至ってないというふうなことが指摘されておりますけれども、これについてはどのようにお考えか、文科省と厚労省にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(布村幸彦君) 先生御指摘の、いじめや校内暴力などの児童生徒の問題行動に際して学校が家庭としっかりと連携を取ることが極めて重要な課題であると認識しております。 先ほど小渕政務官の方から御説明申し上げましたチェックポイントにおきましても、いじめの訴えがあったときには問題を軽視することなく、保護者や友人関係等から情報収集を通じて事実関係の把握を正確かつ迅速に行うこと、あるいはまた、PTAの会合などを通じまして学校としての取組をしっかり保護者の方々にお伝えをして御協力をいただくと、そういう取組が重要な課題だろうと思います。 また、昨年の十一月には、いじめが社会問題化した際にも、大臣からのメッセージを通じまして、保護者あるいは教員に向けて、そして地域住民など子供を取り巻く大人全体に対しまして、子供と対話をし、ともに子供を守り育てていこうというメッセージを発しさせていただいたところでございます。 また、この二月には、いじめの有識者会議において提言をまとめていただきました。その際、五つのメッセージを出していただいておりますが、学校に向けては、学校は地域の人材を活用して斜めの関係をつくろうと。親と子、あるいは教師と生徒という関係ではない、第三者の大人と子供の関係を学校を拠点としてつくって、その中で、地域、大人が一丸となって子供たちを守っていこうという取組を具体的に御提言をいただき、今後全国の学校で取組を進めていただきたいというふうに考えているところでございます。 こういった点は厚生労働省ともよく連携をして取組を深めさせていただきたいと考えております。
○大臣政務官(松野博一君) 厚生労働省では、市町村において地域の関係機関が連携して児童虐待や非行の問題に取り組むために、平成十六年度の児童福祉法の改正により、要保護児童対策地域協議会、通称子どもを守る地域ネットワークと称しておりますけれども、を法定化いたしまして、その設置を進めているところでございます。平成二十一年度末までに全市町村における設置を目指しておりますが、昨年度の補正予算によりまして設置が前倒しで進められており、先月末の段階で約八五%の市町村に設置をいたしました。 この協議会において、単に地域内の要保護児童の施策に関する情報交換のみならず、具体的な支援についても協議することとしており、協議会の運営方法などを定めた指針等において、児童虐待、非行、障害などの分野別に分科会を設け、代表者会議のみならず、実務者会議、個別ケース会議といった形で、会議の目的に応じた運営を進めるよう求めているところであります。 しかしながら、急速に設置が進められる中、その運営方法等については十分なノウハウがない自治体も見受けられますので、先進事例等を参考として、マニュアルの作成、都道府県による運営支援などを進めてまいりたいと考えております。
○亀井郁夫君 今のお話のように、いろいろやってはもらっていますが、もう一〇〇%、もう少しですかね、八五%、だから一〇〇%目指して頑張ってほしいと思いますし、同じようなことが文科省にも言えると思います。 もう時間がありませんから、最後、お願いだけしてやめようと思いますけれども、特にいじめの問題については自殺の問題なんか深刻化してきているということで、いろいろこういった問題は大変だと思いますけれども、これを率直に教育委員会の方に申し入れて文科省が分かるようにしなきゃいけないのに、隠そうとする傾向が出てきております。 私の地元の広島でも、ひどかったのが少し良くなったと。少し良くなったといったら、良くなったことを維持するために悪いことは報告しないというふうな格好で変な傾向が出てきておりますから、だから、率直に悪いことは悪いという形で報告して、教育の改善に努力するように指導してほしいと思います。 これはもうお願いで結構ですから、どうも済みません、どうも。
○委員長(草川昭三君) いいですか。
○亀井郁夫君 これで結構です。
○委員長(草川昭三君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 次に、行政評価等プログラムに関する件について総務省から説明を聴取いたします。菅総務大臣。
○国務大臣(菅義偉君) 行政評価等プログラムについて御説明申し上げます。 本プログラムは、政策評価、行政評価・監視、独立行政法人評価及び行政相談の各業務について、向こう三年間の取組方針を定めたものであります。 まず、政策評価につきましては、その機能が一層発揮されるよう、評価と予算、決算との連携強化、規制の事前評価の円滑な実施に向けた取組を進めてまいります。 また、総務省が行う各府省の政策の統一性、総合性を確保するための政策評価については、外国人が快適に観光できる環境の整備等の重要課題の評価に取り組みます。 行政評価・監視につきましては、国民の安全、安心の確保等の観点から、原子力の防災業務、矯正・更生保護業務を始めとしたテーマに重点的かつ機動的に取り組みます。 独立行政法人評価につきましては、中期目標期間終了時における事務事業の見直し等の政策評価・独立行政法人評価委員会の機能が最大限発揮されるよう努めてまいります。 行政相談につきましては、相談事案の的確な処理とともに、相談窓口及び広報活動の充実に取り組んでまいります。 これら行政評価等の業務の実施に当たり、引き続き、委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。 なお、詳細につきましては行政評価局長から説明いたします。
○委員長(草川昭三君) 次に、補足説明を聴取いたします。熊谷行政評価局長。
○政府参考人(熊谷敏君) 行政評価等プログラムの概要を御説明申し上げます。 お手元の説明資料の三ページをごらんください。 政策評価につきましては、一昨年末に行った評価法施行三年後の見直しを踏まえ、評価結果が政策や予算に的確に反映され、有効に活用されるよう、政策体系の整備、評価と予算、決算との連携強化等を進めてまいります。また、規制の事前評価の義務付けについて、本年十月からの円滑な実施に向けた取組を進めてまいります。 次に、四ページをごらんください。 評価専担組織としての総務省が行う政策評価につきましては、政府として統一的、総合的な対応を要する重要課題に関し評価を実施することとしております。具体的には、本年度以降の三年間に、外国人が快適に観光できる環境の整備のほか、児童虐待の防止等に関する政策評価など六件の実施を予定しております。 さらに、各府省が実施した政策評価について、評価の実効性の向上を図る観点から、そのやり方を点検するとともに、評価の妥当性に疑問が生じたものについて内容に踏み込んだ点検を行ってまいります。 続いて、五ページをごらんください。 行政評価・監視につきましては、国民の安全、安心の確保、魅力ある地方の創出、成長力、競争力の強化、再チャレンジ等、行政運営の合理化、効率化、適正化等といった観点から、本年度以降の三年間に、原子力の防災業務、矯正・更生保護業務のほか、悪質住宅リフォーム、農業振興地域、公共事業の需要予測等、国の研修施設など二十一件の実施を予定しております。 なお、このほか早急に改善を要するものについては、機動的に取り組むことといたしております。 続いて、六ページをごらんください。 独立行政法人評価につきましては、中期目標期間終了時における主要な事務事業の見直しや、人件費削減の取組状況等を含む毎年度の業務実績に関する二次評価など、政策評価・独立行政法人評価委員会による活動が円滑かつ効果的に行われるよう、事務局として的確に補佐してまいります。 行政相談につきましては、国民にとってより身近なものとして一層利用されるよう、相談事案の迅速的確な処理に努めるとともに、国、地方の機関等が一体となってワンストップで相談を受け付ける総合窓口の充実、広報活動の効果的な実施等に取り組んでまいります。 説明は以上でございます。 詳細につきましては、お手元に配付の冊子を御参照いただければと存じます。
○委員長(草川昭三君) 以上で説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十分散会