厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 276 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/04/24
会議録
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、尾立源幸君が委員を辞任され、その補欠として山本孝史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長中村秀一君外八名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○阿部正俊君 おはようございます。自民党の阿部正俊でございます。 担当、まあ理事もさせていただいておりますので、私から質問というのは少しどうかなという気もあるのでございますけれども、ただ、この問題につきましては、私個人的に多少、役人のときからかかわったこともございますものですから、やらさせていただきたいということで、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、質問に入る前にちょっと個人的なお願いがございますけれども、一つは、一言で言いますと、ちょっと耳が良くなくなってきておりまして、よく聞き取れない場面が正直ございます。特に、こういう大勢の場面になりますと、やっぱり聞き取りということになりますと結構、苦労するものでございます。そもそもが、音響効果について日本の国会が果たして十分なのかどうなのかという大きな議論もあろうかと思いますけれども、その辺はおくとしまして、今日は、そんな事情ございますものですから、政府側の答弁も大きめの声で、しかもできれば明確な見解で、少なくとも玉虫色に取れるようなことでは私、聞き取れませんので、どうかその辺について御配慮をお願いしたいというふうに思います。 それから、二つ目のお願いでございますが、これは委員の皆さん方とも関係することであろうかと思いますけれども、この当委員会の運営の問題でございます。 私は、最初に委員になりましたときに、政府に対する質問ということでの審議というのは本当の審議だろうかというようなことを申し上げたことがございます。質疑というのを、部屋の疑問といいましょうか、言葉をもじって言えばね、委員間の意見交換ということも踏まえてやって本当の審議ではないのかなと。政府側に対するこちらの質問したことだけに答えるという質問という方式だけでは、本当の国民に納得させられる審議になるんだろうかというふうな議論をしたことございますけれども、残念ながら今日まで、私の力不足なんでしょう、なかなか実現できないでおりましたけれども、せめてと思って、私、時々不規則発言をさせていただいております。皆さんの失笑を買っておりますけれども、私、かなりまじめにやっております。 要するに、不規則で、あとは黙ってればいいということでは、やはり委員会なのかなという気もするわけです。やはり、中心は委員でございますので、政府側じゃございません。政府側が前向きの答弁するとかしないとか、これはまあ一つの問題でしょうけれども、それを願っての質疑というのは少し私、ううんというような感じちょっとするんですよね。やはり、我々が思いを持って、いろんな意見を交わしながら日本の未来を語るというのが本来の審議ではないかと、法案は一つの材料にすぎないと言っちゃなんですけれども、そんな感じもあるのではないかと思いますので、あえてしております。 委員会同士の見解のやり取りというのをできるだけ、まあ不規則発言ですから委員長から毎回注意されるのもかなわぬものですから、非常に、よしいいぞとか、政府側もっとしっかりしろよとかいうことにとどまりますけれども、やはりお互いの意思表明をし合うということも、この委員会の楽しく、しかも活発にやるための一つの方策ではないのかなと思っておりますので、今までやってきましたけれども、どうか御理解を願い、これからもそんな委員会の審議ということを念頭に置きながらやっていただきたいものだなというふうに思います。 当委員会は、特に国民生活に直結しというだけではなくて、逆に言いますと、選択の問題でもございます。個人個人のニーズということを考えると、いいことにどんどんどんどん行くだけ、それはあり得ます。でも、それで事は済みません。社会のシステムとしてどういうふうな仕組みをつくっていくのかというのが本来の社会保障の、システムとしての社会保障だと僕は思っていますけれども、両方合わせて、お金だけじゃなくて、整合性なり他の関連なり、大きな政策の中での一つの考え方なりを議論し合うというのが本来ではないのかなと思っておりますので、そういう意味での、この当委員会での伝統といいましょうか、事の性格からして賛成、反対というだけで簡単に決着を付けるということではなくて、できるだけ意見を交換しながら審議を十分尽くして何らかの結論を出していくというふうなことを、是非我が委員会の一つの方針にこれからもしてほしいなということをあえて申し上げさせていただきます。 それから、あと最後に申し上げます。 先ほど最初に言いました、耳が良くないということを申し上げましたが、それが主因で、きっかけと言ってもいいのかもしれませんけれども、主な原因で、やはり後からよく分からないままに正直言ってごまかして対応するというようなちょっと場面がないではございませんで、そうしますと、私流に言えば、人の先達になって行わなきゃいけない国会議員の仕事ということを考えますと、どうも二、三歩遅れてしまいかねないなという危惧がございます。これから先も参議院ですので、さらにまた続けるとすれば六年間ということに見通しなけりゃいけないわけでございますので、どうもそう考えますと少し無理が生ずるかなというふうに私なりに判断いたしまして、次の七月の選挙には出ないということにさせていただいております。 ということもございますので、したがって、事社会福祉という分野における質疑は多分、今日が私は最後になるのではないかと思います。十分なことはできないかもしれませんけれども、社会福祉の問題、特に今日の議題になっております社会福祉士、介護福祉士、二十年前に初めて作られた資格法でございます。資格法といいましても、医療とまた違いまして、後で質疑の中でも触れますが、名称独占、いわゆるですね、にすぎないものでございますけれども、これからの将来を考えますと非常に大事な仕事の分野ではないかと思いますので、こうした問題につきましては、できますれば、やはり賛成、反対というふうなことだけではなくて、できれば全会一致でみんなの見解を何とか取りまとめて、努力して将来への方向付けをきっちりして事を成し遂げていくということにしたいもんだなというふうなことで、自分なりの勝手な思いかもしれませんけれども、もって今日までやらせていただいておりました。 できますれば、委員各位の御理解を得、そんなふうな方向でこの法案の決着といいましょうか、法案の結論を出してみたいものだなということを申し上げたいと思いますし、皆さん方の御協力を切にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 さて、本論に入ります。 私なりに一枚の資料を作らせていただきました。「介護福祉士を巡る変化と対応」という横長の少し大きめの紙でございますけれども、やはり今回の法律改正のねらいというのははっきりさせておかなきゃいかぬのじゃなかろうかと思います。 こう言っちゃなんですけれども、私も昔、役人だったので同じ傾向だったかもしれませんけれども、お役所というのは、どちらかいいますと、やることだけを一生懸命宣伝するんですよ。でも、なぜそれをやるのか。逆に言いますと、事を変える、法律を改正するということは、今までではうまく対応できない、誤りとはあえて申しませんけれども、今まででは不十分なことがあるので左から右の方に移す、変えるんですよということをはっきりする必要があるんじゃないかと。 えてして、こうやりたい、こうやりたいとかいうような役所が少なくないんですよね。それについて、だから迫力ないんです。なぜそれをしなきゃいかぬのかということについてやはり問題を認識することで初めて本来の趣旨がはっきりするんじゃないかというふうに思いますが、そういう意味で、最初にこの参考、後で触れながら言いますけれども、まず二十年前に作られた社会福祉士・介護福祉士法、当時も私、あるセクションの課長でしたけれども、当時の社会局がこれを、法案を手掛けられまして、まだもちろん介護保険法もございませんし、私も担当として老人福祉関係の担当などをやっていましたけれども、いわゆる措置時代でございまして、まだまだ介護保険なんて夢のまた夢みたいな時代の中の作られた法律でございますが、それまで、これと比べますと、今日の状況というのは本当に冷静に考えますと随分違ったもんだなということではないかと思うんですね。 そういう意味で、その延長線上で当時の状況で創設したものとはまた違った状況の中で今回のこの資格法の制度改正があるのではないかと思いますけれども、この辺につきまして明確に、先ほど言いましたように、玉虫色じゃなくて明確に、基本方針はどこにあり、何をねらいとするのかということについて簡潔に御答弁お願いします。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 昭和六十三年度に介護福祉制度が施行されました当時は、その点では現在も変わらないわけでございますが、高齢化の進展による介護需要の増加が見込まれる一方、世帯規模の縮小、扶養意識の変化等により家族の介護能力の低下が進んでおり、家庭での介護を支援する仕組みの強化が当時も求められておりました。 しかしながら、当時は措置制度で、また権限の移譲も行われておらず、例えば町村部における特別養護老人ホームの入所というのは都道府県が決定するなど、そういう措置制度の下で、しかもその措置制度は権限移譲前の措置制度でございましたので、そういう中で老人福祉、介護の仕事が行われておりました。 そういった中で、民間部門による在宅サービスの提供、いわゆるシルバーサービスが広がりを見せ始めたころであり、こういった当時の社会状況の下で増大する介護需要に対応するとともに、それまでは公務員、せいぜい社会福祉協議会、ホームヘルパーについて言えば、等の方々がホームヘルプサービスをしていた、それが民間事業者にも拡大すると、そういった状況の中で、信頼して介護を受けられる専門能力を有する民間部門の人材養成確保をする必要があり、国家資格として介護福祉士が導入されたものと認識いたしております。 それに比べて今回どうかということでございますが、委員が提出されております資料にも記されておりますが、介護システムも介護福祉制度施行から現在まで大変大きく変化しております。介護保険制度の導入により、行政がサービス配分を行う措置制度から利用者の選択と自己決定に基づく契約にサービスを利用する仕組みということに根本的に、これは障害の分野もそうでございますが、転換が図られております。これに伴いまして利用者のサービス利用の支援も必要になっておりますし、情報の開示とか第三者評価等も一層重要になってきております。 サービス形態につきましても、施設入所サービスが大部分であったという時代から、在宅サービスもかなり充実してきております。施設でのケアも、個別ケアへの対応が進む、またユニットケアなどそういった新しいサービスも出てきております。認知症ケア等、新しいモデルに対応できるサービスの構築も進められております。障害者に対するケアも、地域生活支援、就労支援といった側面、一層重視したケアが求められるようになってきており、こういう状況の変化に対応し、また対象者の方々が更に長寿になり、状況も重度化している。要介護認定を受けられる方の半数が、ほぼ半数が認知症の症状もお持ちになっているという新しいニーズに対応し、また一方、この二十年間で五十四万人の方が介護福祉士として資格も取得されていると。 そういう状況を踏まえまして、近年の、一言で申し上げますと、介護福祉ニーズの多様化、高度化への対応を更に十分にしていくために今回改正をさせていただきたいということで御提案申し上げております。
○阿部正俊君 分かりました。 一つ一つこれごらんいただければ分かりますので指摘しませんが、ということを前提にしながら今回の法案を提案されたわけでございますが、大臣にちょっとお伺いしたいと思うんですが、ということの局長の背景説明を受けまして、今回の改正の柱はどこにあるのかということを御確認する意味で、もう一度数点にまとめまして、御説明と言っちゃ大変失礼ですな、考え方を御明示いただければ有り難いと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の社会福祉士及び介護福祉士両制度の改正でございますけれども、制度制定時以降の介護や福祉をめぐる状況の大きな変化がございました。これは委員御提供の介護福祉士を中心とした資料でございますけれども、この「介護福祉士を巡る変化と対応」というところにも記されておりますとおり、量及び質において非常に大きな変化を遂げているわけでございます。このような大きな変化に対応し、また今後、少子高齢化が一層進行するという展望の中で、そうした国民のニーズに的確に対応する福祉・介護サービスを支える福祉人材の確保を図っていく必要がある、このように考えることは当然であろうと思うわけでございます。 介護福祉士につきましては、従来の身体介護にとどまらず、今担当の局長から申し上げましたとおり、非常に高い率で認知症ケア等も必要になるというような新たなサービスの要請がありまして、こうした多様化、高度化する介護ニーズに対応できる介護福祉士を養成するためには、まず教育カリキュラムの見直しを行う必要があるということでございます。 そうしたことから、養成課程で学んだ知識、技能の修得を確認するということもありまして、すべての者が一定の教育プロセスを経た後に国家試験を受験するという形で資格取得方法を一元化して、高度化する介護ニーズに対応できる介護福祉士を確保したいということが今回の改正の大きな柱であるということで御理解を賜りたいと、このように考えます。
○阿部正俊君 ありがとうございました。試験ということを一つの、何ていうかな、手だてといたしまして、よりカリキュラムなり、あるいは質の向上、一言で言えば資質の向上と。これからの介護労働、労働といいましょうか、介護という仕事は大変ある意味では私自身もまだまだ未発達なところがあることではないかと、考えようによってはだれでもできるねということであると同時に、本当にそれでいいんだろうかと。 今大臣が言われたように、認知症のお話だとか、あるいは人間対人間というときに物を扱うような意味での、例えばおしめを替えるとか、おふろに入れるとかいうことの物的な部分ではなくて、もう少し何か私は発展していってほしいもんだなというふうに思いがございますし、それを願いとするのが介護保険であり、これからの成熟した社会のありようなのではないかというふうに思いますので。そういう一環としての今回のより質の高い介護福祉士、あるいは社会福祉士もそうかもしれませんけれども、特に介護福祉士というのは本当にまだまだ未発達なところではないかと思いますので、どうかひとつ、引き続き、よりしっかりした形を作り上げるように、まあ家族もやりますけれども、第三者が人間相手にどうするかというふうなサービスと考えれば、まだまだやることは多いんじゃないかなというふうに思いますことを申し添えたいと思います。 さて、それで、時間も余りありませんので、言いたいことはいろいろありますが省略いたしまして、一つは大臣、先ほど中村局長が言われましたけれども、民間事業者も入れてという話をされました。あと同時に、これは私の方から言いますが、介護福祉士の仕事といいますのは医療とまた違いまして、ある種の業務制限にはなっておりません。むしろ、法律的な用語を使いますと名称独占ということでございますが、一面、質は高めていこうということのために作ってある資格でございますので、そうしますと、民間でもやれるとなりますと、それはもう私も介護保険を何がしかかかわった者として願っておったところでございますし、全体がやっぱり良くならないと介護の問題は対応できないと、行政だけではうまくいかないという判断でやったわけでございますので、専門性をより高めて、あと同時に、独占ではありませんので、その人に絶対掛からなきゃいかぬということでないわけですね。つまり、ほかと比較して、あなたのやっていることは非常に意味があるねと。それはだから、介護保険の、何というかな、報酬が高いか低いかを一応ちょっとおいておいても、その方が自分でお金を払ってもお使いになる価値があるねということがやはり大事なことなんじゃないかと、あえて言います。 よく私ども、医療もそうかもしれませんけれども、処遇改善とかというとすぐ点数上げろと、こういう話になっちゃうんですけれども、やっぱり点数が決めるんじゃなくて利用する人が決めるんだと思うんですね。それが、利用方式であり、契約であり、選択だと思うんです。介護保険というのはそれの一つの、何というかな、げた履かせるといいましょうか、後押しにしかすぎないわけでございますので、介護保険で見てくれるからただだから使いましょうということじゃやっぱりまずいと思うんですね。 ということで、どうかひとつ、より実力としての専門性を高め、業務独占ではないんだけれども、質を高めて是非、介護福祉士なりを使いましょうと、自分で払ってでもね、というようなこともできるように御配慮いただき、かつ、そういう方針で政策を推し進めていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えいかがでございましょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、阿部委員、草創当時からの経緯を踏まえての介護福祉士の社会的な機能と申しますことにつきまして、御高見も伺ったわけでございます。 確かに、介護福祉士というのは業務独占ではなくて、今のところ名称独占ということで位置付けられていて、しかも、それはまあ民間の中にそういう人材が確保されている、また利用者との間は通常の契約というようなことで取り運びが行われているということでございます。 この介護福祉士を将来どのように考えていくかということでございますが、今委員が御指摘になられたとおり、やはり契約をする場合にだれに頼んだらいいかということが分からないときには、少なくとも言わばこの介護福祉士さんですよということは契約者にとっても安心の要素になるということもあろうと思います。しかし、それにとどまらないで、その方にお世話になったときにはそれにふさわしいサービスが受けられるということが同時に伴っていないといけないということは私は御指摘のとおりだろうと思うわけでございます。 そういう意味では、先ほど私も申し上げました、教育カリキュラムというものが充実されなければいけない。その充実されるというのはどういうものかというと、例えば、こういう状況のサービスの受け手に対してはこういうお世話の仕方、サービスの提供の仕方があるよというような、理論的でもあるけれども、かつ、非常に多くの経験が積み重なったノウハウの蓄積されたようなそういう形のものが体系化されてうまく教育されると、こういうようなかなり実践的なことも必要なのではないかと。つまり、体系的であり、かつ実践的なそういうノウハウがその介護福祉士さんに蓄積されていると、そういうような本当に実力のあるそういう介護福祉士さんを私どもとしては育成をいたしたい。それを確かめる手段として、世の中の人にこの介護福祉士さんの実力はこうですよということを知っていただくために、国家試験ということでその言わば認証をさせていただくと、こういうことが今回の私どものこの法律改正の趣旨でありまして、今まさしく委員が御指摘のように、本当にその資格にふさわしいサービスが提供されるような人材を是非提供をいたしていきたいと、このように考えております。
○阿部正俊君 それで、今回の法律改正の中に少し異質なものが含まれておるのではないかと。今までの大臣の御趣旨とはまたちょっと違ったといいましょうか、行政的に必要なんでしょうけども、実はフィリピンとのEPAというんですか、経済連携協定の関係で若干の例外的な規定が盛り込まれておりますが、先ほど来、大臣がおっしゃっているような国家試験で統一的にやろうというふうなのがこの法案の柱だと思いますけれども、これの例外にできてしまうことにならないのかなと、そごが出てこないかなという心配をしておりますけれども、この点いかがでございましょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 昨年の九月にフィリピンとの間で署名され、我が国の国会において既に締結についての御承認いただいている経済連携協定におきまして、現在、介護福祉士の養成方法といたしまして、国家試験を受けられる方と、養成施設を卒業されて国家試験受けなくても資格を取れるという現行制度を前提としてフィリピンの方で日本の介護福祉士の資格を取得された方について受入れをすると、こういうことが盛り込まれております。 そういう、現在、現行制度を前提とした協定で、しかもその協定につきましてフィリピン側の批准手続が終わっていない未締結の状態の中で今回の法案を提出させていただいたと、こういう状況の下で、現行システムでは介護福祉士の資格を与えられている養成校の卒業者の方に、当分の間、養成施設卒業者の方に介護福祉士に準ずる者として、具体的には准介護福祉士という名称を与えて業務を行っていただくという制度を導入したところでございまして、この点、委員から、すべての方に、大臣の答弁の言葉を使わせていただきますと、認証するという形で国家試験を課すということと矛盾するのではないか、そこの懸念があるのではないかということでございました。 介護福祉士の資格、これは、その認証制度としては、言わば完成形として介護福祉士の資格ということを考えておりますので、すべての介護福祉士の資格を取得するためには国家試験に合格していただくということで、その完成形であるということを認証をするという意味では、今回の基本的な考え方は完結しておりますので、そういった意味においては、今度の准介護福祉士という名称の制度はそれに矛盾するものではなく、またその完成を目指していただきたいと、そういう意味で、准介護福祉士の方には、法律上、介護福祉士の資格を取得するように努めていただくと、そういう規定も明定させていただいたと、こういうふうに考えております。
○阿部正俊君 外国との関係でございますので、どういう形が必要なのか、ぎりぎりどこまでが許されるのかとよく分からない点がありますので、あえてそれ以上触れませんけれども。 ただ、私の知る限りにおきましては、准というようなこと、せっかく資質の向上ということで一つの国家試験ということやるのに、フィリピンだけということもまだないみたいな感じでございますので、国内的にも制度的にもそういったふうなものが少しでも残るということについてどうなんだろうという意見もございます。 と同時に、明日予定されております参考人質疑でも出てまいろうかと思いますけれども、介護福祉士会の方々も必ずしも賛成ではないというふうな意見もあるようでございますので、その辺を十分踏まえた上で対応策をお考えいただきたいし、私どもも、できますことならば、その辺につきまして与野党ともできるだけの話合いをさせていただきまして、何がしかの将来の方向性につきまして意見をまとめられればまとめた形でこの法案の結論を出していきたいというふうに思っておりますので、政府の方もどうか御協力いただきたいということを申し上げさせていただきたいと思います。 さて、一律的に試験にするということになりますと、正直言いまして、入学既にしている人もおりまして、あるいは近々予定している人おりますし、あるいはカリキュラムの準備とか、相当の準備期間が掛かると思うんですね。これは、准介護福祉士という制度をどうするかは別にいたしまして、やっぱり必要な経過措置というのはきっちり要るんだろうと思うんでございますけど、そことその准介護福祉士とを、何というか、ごちゃごちゃにしてと言っちゃ大変失礼な言い方ですけれども、理解されている方もいないではないように思いますので、そのこととこれとは別なんだと、そちらの経過措置は経過措置としてきっちり、何というかな、整合性ある形を取っていますよということをちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 教育カリキュラムが非常に大事だということは大臣からもお答え申し上げているところでございます。できるだけ早く新しい教育カリキュラムを始めたいと考えておりまして、法律を成立させていただきましたら直ちに新教育カリキュラムについて決定をし、しかし教科書の問題とか学校側の準備とかいろいろ事情がございますので、準備がございますので、新しい教育カリキュラムは平成二十一年四月一日から施行したいと考えております。 その際、既に介護福祉士校に入学された方がおられます。養成施設、最長四年のものがございますので、そういった意味で、既に言わば現在の養成校に入られたという方の期待権、そういったことを配慮いたしまして、国家試験をすべての方に受けていただくと。その時期につきましては、二十四年四月一日から実施したいと。具体的には、現在、国家試験は一月に行われておりますので、平成二十五年一月実施の試験から一律に国家試験を受験していただくと、こういう形になると、そういう施行期日を盛り込んだ法案を提出させていただいております。
○阿部正俊君 少なくともこれはもう全員試験受けていただくというふうな基本方針といいましょうか、ということからしても、必要な経過措置を十分ちゃんとやっているというふうに理解させていただきたいと思います。 さて、それでいわゆる養成施設でございますが、この資料、私の出させていただきました資料でも真ん中辺、上から六つ目かな、欄に養成施設数ってございます。一九八七年に制度創設のときには二十四施設二十五課程にしかすぎなかったわけでございまして、けれども、今や、右の方にございますように、四百二十三施設五百課程もある。相当な入学定員の数ではないかと、こんなふうに思います。 聞くところによりますと、きちっとした養成課程もあれば、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、何となく介護というのは時代のある種の新しい仕事の分野であり、かつまた、バブル崩壊後、いろんな不景気の中でそこに活路を求めてお仕事をということで、せめて資格を、何かの仕事覚えて、そういったふうな仕事もできるスキルを付けておこうという方々も結構おられる中で、この養成についての養成校の創設というのは正直少し、乱立と言うのはなんですけれども、大変失礼ですけれども、どうなんだろうか、そういう傾向がないだろうかという少し心配しております。 学校には行ったけれども、さて仕事はないという方が相当数あるやに聞いていますし、少なくとも養成課程をしっかり教育をされようという方にはやはり教育そのものを目的なんでしょうけれども、あたかも、それはそう判断する方が悪いと言われればそうかもしれませんけれども、何とかそこの課程を終えれば就職にもつながるんではないかというふうに思って入学される方も相当あるような気がするわけでございますし、最近ではそれも一定時期が過ぎまして、少し冷静さをお互い取り戻されたのか、少し入学定員割れになっているとかということも、ある意味じゃ自由な設定の、先ほど官がやるんじゃなくて、民が参加してやるという仕事の中に介護保険も切り替わってきていますので、その辺も経営としてどうなのかということの判断で考えていただく部分があろうと思いますけれども、どうもそういう傾向があるように思いますが、少し養成施設の数、これからそれに就業する人との間のその意思疎通というのをきっちりされておるのかどうなのか、あとはそれで取れる資格というのは何なのかということ辺りを明示できるような形でもう少しはっきり、利用者との間の期待と現実とのそごがあって後でがっかりするようなことのないようにやっていただかにゃいかぬのじゃないかと思いますけども、この辺についての御見解を、どうでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 今回の介護福祉士制度の見直しに当たりまして、局長の私的検討会、それを半年やり、また審議会でも半年の審議をさしていただき、そういった中で、介護養成施設卒業者の方々の特色とか、あるいは実務経験経て国家試験受けられた方の特色などそれぞれの御指摘がありましたが、介護福祉士養成施設の卒業生の方は非常に、典型的には高校を卒業されて二年間の養成施設で実習もされ、介護福祉士の資格取得に向けて養成されるということで、体系的な知識なり、基本的な動作はなぜそういうことをしなければならないかと、そういったことについての理解は非常に高いというような評価を受けております。もちろん、実務経験をされた方に比べますと、その実務の面で即戦力という点ではどうかというお話ありますが、年齢も若く、非常にそういった意味での評価があるということでございます。 委員御指摘のとおり、特に平成七年から十二年にかけまして介護保険の施行を控えて大変養成校が急増をし、最近増加のテンポは落ち着いてきておりますが、多くの養成施設ができたというのは事実でございまして、これは、一面ではやはり介護福祉士の制度が定着し、それを目指す方々のニーズがあり、それをまた踏まえた養成施設の方々がそういったことでこの養成施設をつくられ、若い介護志望の方々に対し教育をしていると、こういうふうに認識いたしております。 養成施設につきましてはかなり詳細な、教育時間数やその内容、教える教員の御資格、そういったことについて厚生労働省の方で定めております。これはかなり厳しいという、厳しい、厳格に実施されているということを養成施設の当事者の方々からも検討の過程でお話があったので、そういった意味ではきちんとしているというふうに考えておりますが、他方、そういう条件が整えば養成施設というものは設置可能であり、そういった意味で今日の定員割れというようなことも、もう委員からお話ありましたように、需給の関係に絡んでおりますので、学校を建てられれば一〇〇%生徒さんが集まるということがだれかに保証されているわけではないということは御指摘のとおりだと考えております。 私どもといたしましては、先ほど来申し上げております、これからの介護ニーズに対応できる質の高い介護福祉士を養成していただくという基本に立って、養成校のカリキュラムも含め、養成校の要件なり先生方の要件も全面的に見直したいということで、今並行して検討チーム、作業班に作業していただいているところでございますが、最終的には、この養成校の方々の御努力を評価するということは国家試験という形でその生徒さんが合格していただくということで、言わばそのことを国家資格として明らかにしたいと、そういう観点で資格取得方法を、言わば試験を合格していただくということで一元化を図りたいというものでございます。
○阿部正俊君 さて、今回の法律改正の中で、資格としては介護福祉士がよく分かりやすく、かつまた急激に増えてきていると、増えているといいましょうか、必要性が高いということでよく分かるような気もするんですけども、一方の社会福祉士というのを、何か分かるようで、よく、どんな仕事なのか分からないなという感じ、私も長年、関係の仕事をしながらそういうこと言うと、大変自分でつばするようなことでございますけれども、もう少し認識が足らぬのか、よく分からない点がないではございません。 ましてや、全くそうしたふうな仕事の分野とは関係のない世界の方々が、例えばお年寄りとか、あるいは非常にいろんな意味で生活がいろんな不面倒があって大変だなというような方々が社会福祉士というのを思い付く方はほとんどいないんじゃないかなという気もするわけでございますんですけれども、社会福祉士というのをもう少し、一般論と抽象論じゃなくて具体的に、対人サービスだと思うんで、間違いないんで、ある人に対してどういうふうなことを、困ったことを何かサポートする役目なんだと思うんですね。どういうときに何をできるのかということを、できますれば素人言葉で分かりやすくちょっと説明してくれませんか。
○政府参考人(中村秀一君) 日々、生活していく上でいろんな困難に人は直面するわけで、自分で解決される方、御家族で解決される方、知人、友人で解決される方もあると思いますが、そういうレベルでは済まない深刻な課題を抱えている人がいると。そういう方々に対して、その人の相談を受け、悩みを聞き、どういうふうに解決したらよいのかと。そういったことについて、まず相談を受けることから始まって、その方に対する支援を組み立てる。これが、国際的な言い方ですとソーシャルワーカーという言葉があるようですが、ソーシャルワーカー、ソーシャルワークと言われておりますが、要は、困った方の相談に乗り、その方に対して最も適切な支援方法を、自ら支援する場合もありますが、支援方法を組み立ててサービスにつなげる橋渡しの役割をすると。 福祉の分野が多いわけですが、それで完結しない場合、福祉のサービスは専門でございますので、割に自分たちのネットワークで解決されるわけですが、そうでない場合、弁護士さんが必要だとか、成年後見制度が必要だとか、就労支援が必要だとか、そういった様々な社会支援に対して橋渡しをする役割。 それから、その地域にそういうサービスがないと、そういう悩む方に対してサービスが構造的に不足しているというような場合には、地域の方々に語らってそういう社会資源も組み立てる。あるいは、行政の人間であれば自らそれをやることになりますし、民間の方であれば行政にも働き掛けて、その地域におけるそういう支援のネットワークを組み立てるという。 三点、自らその方に相談支援により解決方法を提示する、自分でできない場合は橋渡しをする、また地域全体の問題として必要な地域に働き掛けて困った方々の支援をできる体制づくりをする、その三点が社会福祉士の仕事であると、こういう形で整理をし、そういった意味で定義の規定、それから社会福祉士さんの果たすべき義務規定を改正しておりますし、またその養成のための方法についても法改正をさせていただくという形を取っております。
○阿部正俊君 いろんなところでやはり社会福祉士ということの意味というのは、何か社会福祉という言葉自体が余り私は世界的にしっかり、資格として云々ということではないんでなくて、もうちょっと、今局長さんおっしゃったように、ソーシャルワーカーといいましょうか、個別的なケース、あるいは一人一人について具体的に何をサポートするのかというところがどうしてもメーンにもっとなって強調されてしかるべきではないかなという気がするわけです。何か社会福祉と、一般的な何かあって、それに取り組むのが何か社会福祉士のような形があるので、どうしてもやはりもうちょっと、具体的に人の役に立つんだというところをもう少しやはり強調していっていただければいいんではないかなと、こんなふうに思うんですね。大事な仕事だけに私はそう思うんです。 やっぱり社会福祉というのは、結論的に言えば、いろんな高齢者福祉も障害者福祉もみんなそうだと思うんですけれども、社会関係づくりといいましょうか、いろんなそのサポートを含めて、医療とか経済的な支援とかも含めてですけれども、生存をしていくときのその形をうまくどうやって円滑につくっていくのかねというところを支援することが社会福祉の基本なのかなという気もするわけでございますので、具体的にそういう役に立ち方ということももっともっと強調していってほしいものだなということを御要望申し上げさせていただきたいと思います。 さて、今日は老健局長さん、阿曽沼局長、来ていただいていますので、お待ち遠さまでございました。一つだけお聞きしたいと思います。 よく最近、新聞をにぎわしているのは、いわゆる介護事業者と称される、特に大手の事業者のある種の不正、ある種というか、明確なというかどうか、まあ程度なんでしょうけれども、東京などを中心に不正請求を新聞で報ぜられております。この辺、私も誤解をされては困るんでございますけれども、これは言ってみれば公的なお金、介護保険の蓄積されている資金というのはみんなで国民が出し合ったものでございます。本人が出した分もございます。これは言わば公金でございます。これをある種の欺罔ということでもし取ったとすれば、これは少なくとも、法律用語ではどう言うか知りませんけれども、私は構成要件としては詐欺罪に類することにもなりかねないというふうに言ってもいいのではないかと思うんですね。 その辺の、言わば東京都で不正受給で返還というふうなこともあるようでございますけれども、返還ということの前に、公的なお金の使い方としてどうなんだということについてのまず基本的な御認識を、ちょっと局長さん、一言おっしゃってください。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、介護保険の財源は税金と保険料でございますので、そういう公的な財源でございますので、今回のような事件が起きたことは大変私どもとしても遺憾に思っておりますので、厳正に対応していきたいと思っております。
○阿部正俊君 是非そうあってほしいと思うんですが、ただ、あえてここで申し上げたいことは、そうしたふうな、私、詐欺罪というふうな非常に刺激的な言葉で申し上げましたけれども、厳正ということではなくて、それくらいの心意気で私はやってもらいたいものだなと。都道府県に通知を出して厳正にやれよと言うことで終わるんだったら、私はどうなのかなという気もするわけです。 本来の介護保険というのは、公的な形でのいわゆる措置時代から民間も含めて全体でやりましょうということに切り替えたということを念頭に置いて考えれば、それなりの対応を県に厳正にやれよと言うだけではやはり事が済まないのではないのかなと正直思うんですね。そこは、基本的にはスタンスをきっちりしながら、ですが、一方で厳正にやれよと言うことだけで済む話なんだろうか。 そもそも高齢者といいますのは相当程度、先ほど契約に変わるとか選択とかということに変えたというふうな表現がございましたけれども、私もそう理解していますが、物すごく弱い消費者なんですね。あるいは、弱いというより、何というんだろう、普通の消費者の行動に欠けるところが多い方が少なくないということが前提だと思うんです。 そういう中で、契約、選択ということをきっちりやり、かつまた、そこにいささかでも先ほど言いましたような不正のようなものが入り込まないような方策を考える方法ないだろうかと。厳正に対処しろと、出た結果について取消しだ何だという監査をしてやるということの前に、契約というのは何なんだと。そのときに、例えばスーパーマーケットで物を買ってくるときに物を見て買ってくるのと違うわけですね。人と人との関係であり、かつまた片一方では、特に認知症辺りになりますと非常に弱い、通常の認識ができない方が多いわけでございますので、そのときのサービスの提供とお金の支払、あるいはそれらの確認等々について、通常の消費ということだけでの発想での、正か不正かということだけでいいのかなと、もっと工夫があってしかるべきじゃないかと。 具体的に申し上げます。例えば、領収書の問題一つにしても、余りきちっとした領収書を出せ、領収書を出せという通知は出していると思いますけれども、いわゆるその一金幾らの領収書じゃ駄目なんで、そこはやはりこういう領収書、公正に公的に担保されたお金のやり取り、契約書を是非用意して、そういう契約を前提にすると。つまり、事業者の方としても、県庁のお役人、あるいはそういったふうな、後で結果の目が怖いのもさることながら、数十万人の利用者の目の方が物すごく怖いんです、本当は。そちらの方で監視、監視といいましょうか、目に触れるということの方がよっぽど私は効き目があると思うんですよ。そのときにどういう工夫がしてるかなと考えますと、正直言って、時間がありませんので結論急ぎますが、余り詳しいこと言いませんけれども、ほとんど工夫をされてない。 例えば、事業所にしても、今度の不正と言われる事業所の中でも、必要な人員置いてなかったとかなんとかいう話も出てました。それが事実とすれば、その契約するときの、あるいは毎回の領収書、どちらでもいいですけど、その中に、この事業所でございます、その事業所は何とかという人が何人いてこうなっていますと書いてください。それで、最後に御本人か、あるいはどうしても駄目ならば御家族の、お金をお支払いのときにサインをもらってください。契約のときにもサインをもらってください。それが、いや、そんなこと言ったって書けない人もいるよっていうのなら丸でも三角でもいいんです。要するに、相手の目に触れさせるということにおいて自制が働くということの機能を考えないといけないのではないか。私はそれを提案します。 同時に、成年後見制度というのを私は介護保険と同時に、言わば自分でやったわけじゃありませんが、法務省さんなんですけれども、かなりせっつきまして、成年後見制度というのを併せて、意思表示が弱い人がいるんだから、絶対いるんだと、従来の禁治産、準禁治産とかいう妙などろどろしたものじゃなくてきちっとやっぱりいるんだということでやったんですけれども、何か例えばそれと類するようなこと、権利擁護制度ってありますよね。そのときに、本当に認知症の方なら必ず権利擁護のための連絡担当員といいましょうか、お金はともかく、わずかのことで結構ですけど、書いておいてもらえば、そんな不正なんというのは私はなかなかできないですよ。 そういう、お役人が監査して何とかということではなくて、サービスそのものにそうしたふうな消費形態というのをどうするのかということの発想があってこその今回の介護保険の対応ではないのかというふうに思いますので、そこの点は、もちろん厳正にやってもらって結構でございますけれども、あわせまして、制度として、少なくとも担当局長さんとしてそうしたふうな工夫がされないのかどうなのかということをお願いしたい。 つまり、後での、後ほどの登録事業者の、登録は県ですからそうはないとして、その目よりも利用者の目と気持ちというものでどう評価するかということこそが今度の新しい方式の私は基本ではないかなと思えてしようがないんですけれども、現在までのところ余りそうしたふうな工夫は見られないのではないかと思いますけれども、見られておるならばどうぞ自信持ってやるし、駄目ならば反省の弁も含めて一言お願いします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険のシステム自体についてのお尋ねだと思いますが、介護保険制度におきましては、一応、委員からも御指摘ございましたように、利用者から利用料の支払を受ける場合には、個別の費用ごとに区分して記載をし、領収書を交付するということになっております。一応は様式は定めておりますけれども、その領収書の内容が適切かどうかというふうなことではないかと思います。 したがいまして、御指摘ございましたように、利用者自身が介護保険のシステムに参加するということが大変重要だというふうに思っておりますので、利用者の利便の問題、あるいはまた事業者サイドの問題両方ございますので、その辺一番効果的な利用者の関与の仕方について、もう少し領収書の在り方を含めて研究、検討していきたいと思っております。
○阿部正俊君 ありがとうございます。 そのときに、領収書というと通常は自分が払った分だけ書くのが普通だということになるのかもしれませんけれども、是非私は、介護保険全体で払ってる分を書いてください。逆にいうと、利用する方もみんなの力で支えられておるんだなということも、別にお仕着せでないんですけれども、御認識いただくことが、連帯ということを考えると必要なことなのではないかと。一割の、千円払ったということの領収書じゃなくて、一割というか、一万円、金使われているわけですから、全体でどれだけ掛かってあなたがそのうちの何割払っているよということを明確になるような形をしてほしい。単なる領収書というのでなくて、社会保障というのは、まあ社会保険もそうですけれども、連帯ということが一番大事なことでございますので、連帯の上に成り立っているんだと。何かお役所の都合で何かしてあげるんじゃないんでございまして、社会全体でどうやってみんなで支え合っているのかということの精神というのをいつも意識してやってもらいたい。それがなければ、やはり昔の何かお役所に頼んでいいことをしてもらうという発想になってしまいますので、私は、少なくとも社会保険というのはそういう意味で一歩進んだ物の考え方なのではないかというふうに思います。ある種の自治だと思います。 どうか、そういう自負を持って、だから何でもかんでもやればいいじゃなくて、みんなで合意できたらやりましょうということなんでございますので、どうか公平性と両方の負担と給付、両方、まあ負担と給付と言うと、何かまたそんなこと、お金ばっかり言うと言われるかもしれませんけれども、非常に大事なことでございます。 そういうようなお金だけじゃなくて、連帯というのをどうつくるのかということの発想の中で介護保険というのは初めて成立するんだということを、私はまあお説教するわけじゃありませんけれども、局長さんの御自覚を促し、かつまた大臣も最後に一言、その辺についてお考えをお聞きして、私の質問を終わります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、阿部委員の方から、今回のこの大手介護サービス事業者三社の不正を反省してみたときに、この事業者と利用者との間のサービスの提供があった後の領収書の交換についても、もっと改善すべき点があるのではないかという貴重な御示唆をいただいたものと考えております。 今局長が答弁をいたしましたように、この様式等についてもなお検討をしてまいりたいと、このように考えておりますが、その際、単に本当に金銭の授受の一割負担の部分のみならず、全体のことが利用者にもそこで分かり、また自覚を促すような、そういう様式も取り入れたところで改善を考えたらどうかという御示唆をいただきました。 今後、領収書の様式を考えるに当たっては、今委員の御指摘も併せて検討をさせていただきたいと、このように申し上げたいと思います。
○阿部正俊君 終わります。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山本孝史君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君が選任されました。 ─────────────
○下田敦子君 民主党・新緑風会の下田敦子でございます。 それでは、質問に入らせていただきますが、先日、四月の十八日に代表質問の中で社会福祉士及び介護福祉士法の一部改正に関する法律案について質問させていただきましたので、それに引き続いてお願いを申し上げたいと思います。 ただいまの阿部委員の御質問は、本当にさすがだなと今伺っておりました。本当に要を得た御質問に対して敬意を表したいと思います。 第百八回通常国会において満場一致で、全会一致で採択されましたということを伺っておりますけれども、こういう介護、医療、生活、そしてまた社会保障にかかわる問題においては、きちっとしたやはり理念を持って全会一致であるという姿勢が先ほどの委員のお話の中で示されたのでありますけれども、一部気になる点もないわけではないのですが、突如として現れた文言が出てまいりますので、その辺の惑いはいろいろ説明不足であると私は思っております。ですから、そういうことも踏まえて質問に入らせていただきます。 まず、改善勧告についてお尋ねを申し上げたいんですが、このところNHK始め、それからこれは週刊誌であります。何とかという大手の介護会社は介護保険泥棒であると、福祉を装い税金を盗む悪徳業者たちというふうな表現がここにされているくらいに、このところ非常にマスメディアをいろいろとにぎわしております。いわゆる訪問介護の大手会社の全国展開なんでありますが、これについてお尋ねを申し上げたいと思います。 まず第一に、改善勧告についてでありますが、介護保険法の第七十条による介護サービス事業者の改善勧告及び指定取消し事業者に対する介護給付金の返還についてお尋ねをいたします。 介護保険がスタートいたしましてから今日まで、指定介護サービス事業者への改善勧告の件数をまずお尋ねをいたしたいと思います。年度別とその件数をお答えくださるようにお願いいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 改善勧告についてのお尋ねでございますけども、改善勧告という制度は、平成十七年の介護保険の改正によって十八年の四月から実施をできるということでスタートいたしました。したがいまして、十八年度分のデータでございますけれども、議員御質問の介護サービス事業者に対して都道府県、市町村が行いました改善勧告の件数でございますが、全国四十七都道府県からの報告によりますと、実はこれは昨日現在の報告でございますが、十八年度分として百三十件という報告を受けております。
○下田敦子君 指定取消しの事業所名と、現在までの、百三十件ということでありますが、未返還額の総額、そしてその責任の所在をお尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 指定取消しの事業所でありますとか、あるいは勧告した後にまた返還するという、返還の場合にはいろいろなケースがあろうかと思いますので、どういたしましょうか、その指定取消しの事業所についてもお話をしてよければお話をしたいと思います。
○下田敦子君 あわせて、その指定取消しの事業所名と、それから介護給付費の返還額、そしてまたその未返還額をお尋ねいたしたいと思いますので、併せて御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お尋ねの指定取消しの事業所、それから給付費の返還額、さらに未済の額というお話でございますが、平成十二年に介護保険がスタートしておりますので、平成十二年度から平成十七年度までの指定取消しの事業所数は全国で四百九件でございます。それに係ります介護給付費の返還額が総額で二十三億七千四百万円ということになっております。未済額ということでございますが、これは三十一億五千四百万ということでございます。 各年度別の返還額と未済額でございますけれども、平成十二年度におきましては返還額が三千万円、未済額がゼロということでございます。平成十三年度の返還額でございますが一億三千五百万円、未済額が九千二百万円ということでございます。それから、十四年度の返還額でございますが五億二千七百万円、未済額は十億八千万円ということでございます。それから、平成十五年度の返還額六億一千万円、未済額が十億三百万円ということでございます。それから、平成十六年度の返還額二億五千二百万円、未済額が五億八千八百万円ということでございます。それから、平成十七年度の返還額は八億二千万円、未済額が三億九千百万円と、こういうことになっております。 それから、指定事業所、四百九事業所のうち、これ四百九御紹介するのも大変でございますので、上位十件程度お話しすることはできますけれども、一応、例えば十四年度におきまして、上位でありますけれども、京都府の通所リハの施設でありますあさみ診療所というところで例えば返還請求額が三億五千万というふうなことでございます。
○下田敦子君 ただいまの御答弁に、いただけなかったのが、この未返還額の責任の所在、これをどこで責任をお持ちになるんでしょうか。ただいまの御答弁ではトータル三十一億五千四百万円、これが現在での未済額です。お尋ねをいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のように、平成十二年度から平成十七年度末までの全国におきます指定取消し事業所に係ります介護給付費の返還請求額の未返済金、未済額でございますが、三十一億五千四百万ということでございます。 これらの未返済金でございますけれども、介護保険法に規定がございまして、介護保険法第二十二条でございますが、市町村が不当利得を受けたサービス事業者に対し返還請求を行うということになっております。未返済額の回収につきましては、その市町村と当該事業所の間で協議をいたしまして返還方法とかその時期について取決めをし、確実な返還を求めるという形で私どもも指導をいたしております。それでもなお返還されない場合につきましては、民事上の執行手続を検討するように市町村に指導しているという現状でございます。 それから、もう一つお尋ねがございました未済金でどういうケースがあるのかというふうなお話でございますが、内訳として申し上げますと、分割したんだけれども、まだ返還予定のものが返ってきてないというようなケース、あるいは納入通知書をまだ通知していない、今返還手続中だというふうなケース、あるいは返還の協議がまだ中断しているといいますか、うまく動いてないというふうなケース等々、いろいろなケースがございます。
○下田敦子君 改めて伺いますが、この返還されてない未済額というものの原資は国民が納めた保険料並びに税金ではないですか。それをお尋ねいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 御指摘のとおり、介護保険の財源といいますのは国民の納めていただいた税金と保険料という形で構成されておりますので、そういう意味では公的な性格を持つものだというふうに認識をいたしております。
○下田敦子君 十二年はゼロということのお答えがありましたけれども、十七年にこういう金額がまだ残っているという状態でありますが、先般いろいろ私も聞き合わせ、また各県のそれぞれに参りましたけれども、ほとんどの市町村が介護保険財政がもう逼迫いたしましてやっていけないという状態の中で、こういう責任の所在は市町村にある、国で所管して指導するということでこの始末が付けられそうですか。それをお尋ねします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険の保険者は市町村でございますので、そういう意味では保険者が事業者に対して返還請求をするというのが法律上の仕組みでございまして、介護保険法の二十二条におきましても、市町村は一定の条件に当たるときには指定介護居宅サービス事業者等に対し支払った金額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を支払わせることができるという規定を置いておりまして、一義的には市町村がその返還請求をすると。もちろん、私ども、国としてもそういう市町村をサポートする立場にあり、必要な技術的助言、指導は行うようにいたしております。
○下田敦子君 それでは、次にお伺いしますが、平成十六年十月から介護給付適正化推進運動が実施されました。この事業を展開されましたことにおいて、この事業費は幾らでございましたか。そして、成果としてどれくらいの不正受給が見付かりましたか。それをまずお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護給付の適正化を推進するために平成十六年の十月から介護給付適正化推進運動の実施を展開しておりまして、平成十七年度まで介護費用適正化緊急対策事業を実施してまいりました。 お尋ねでございますけれども、介護費用の適正化緊急対策事業におきます事業費でございますが、平成十六年度におきましては約六億二千万円、平成十七年度におきましては約五億七千万円というふうになっております。 この効果のサイドの問題でございますが、要介護認定の調査を直営化することによる給付の抑制効果でありますとか、あるいは過誤請求によるものも含まれておりますので、いわゆる不正受給額だけというわけではございませんけれども、全体としての効果ということで各市町村が考えているものを合計したという観点で申し上げますと、平成十六年度におきましては約九億八千万円、それから平成十七年度におきましては九億二千万円というふうになっていると承知をいたしております。
○下田敦子君 成果といたしまして、この事業が展開されたことによって不正受給がどれぐらい見付かりましたか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) そういう意味で、給付費がそれだけ減ったんではないかということを市町村が認識しておりますので、そういう意味で成果があったんではないかと思っておりますが、例えば主な適正化事業による効果額ということで申し上げますと、適正化システム情報に基づいて事業所の調査なり指導をしたところで、例えば平成十六年度で申し上げますと約六億五千万円、それからケアプランチェックに基づいて事業所調査なり指導したケースで約四千万円等々、そういう意味ではそれなりに成果は上がっているのではないかという認識を持っております。
○下田敦子君 六億とそれから四千万円のこの費用を掛けて、そしてこの事業の不正を、それぞれの内容を適正化するということですが、改めて伺いますが、費用対効果をどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 何をもって費用対効果を判断するかというのは大変難しい問題があろうかと思いますけど、大変直截なお答えになろうかと思いますが、十六年度におきまして事業費として掛けたものが約六億二千万円でございます。それに対しまして、その同じ年度に一定の効果として給付費が下がったといいますか、というものが九億八千万円ということでございますので、掛けたお金に比べては効果としてはあったんではないかと、一定の効果はあったんではないかというふうに認識をいたしております。
○下田敦子君 大臣にお伺いいたします。 掛けたお金をそのままいけない方に使われてしまった穴埋めにした方がまだ素直じゃないかなと、そういうくらいに、多額のこういう対策費を事業として掛けていながら、ただいまの御答弁で、私はいささか民間サイドで考えますと、何もしないで、あるいはこのチェック機関の人員をもう少し充足させた方が、組織の問題がもっと大事なんではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど、費用対効果をどう考えるかという下田委員の御質問に対しまして、老健局長の方から、九億八千万の不正を含むこの報酬の減というものを六億二千万のコストでもって実現しました、あるいは十七年度においては九億二千万の給付金の減ですか、これを五億七千万のコストでもって実現しましたと、こういうことで、それなりに引き算をしてみれば分かることでございますけれども、そうしたことが答弁としてありましたけれども、私は、介護給付適正化推進運動というのは必ずしも当年度だけのことではないんだろうと、こう思うわけでございます。こうしたことが行われることによって、何というか、不正を働こうとした人にはこれはもうなかなか手ごわい相手だぞというようなことにもなりますし、実際いろんな制度の無知というか、そういうようなことで間違ったことをしていた人たちには啓蒙というか啓発の機会を与えるというようなこともあっただろうと思います。 そういうようなことをいろいろ考えますと、その効果というのは見合いの単年度だけで比較はできないのではないかと、このように考えるわけでございまして、これをどのように今後展開するかということに当たっては、確かに委員御指摘のように、費用対効果というものを考えなければなりませんけれども、効果については少し長い目で見ていただいて測るべき面もあるのではないかというふうに考えるわけでございます。
○下田敦子君 ありがとうございました。 先ほど申し上げましたように、全国の新聞、それから各地方の県紙、それから週刊誌等々もこのごろこの介護保険泥棒の話が尽きることがない。そういう状況で、例えば、せんだってNHKで、八千四百万円の不正請求があった、それはニチイ、コムスン、ジャパンケアサービスというふうなことで、実名が出ておりましたので申し上げます。実態としては、これは内部告発ですが、ヘルパー十人に対して一人の管理者を置かなきゃならない規定なのに、いない。それから、電話をしても会社が出ない。それから、無断欠勤をして、来ない、患者さんのところに来ない。 先ほど阿部委員が大変有り難いお話をしてくださいました。弱い消費者であると。契約とは、この場合、介護の契約とは何であるか、大変時宜を得た鋭い御指摘であったと私は思います。身体介護というふうにお願いしているのに、実際行ってみれば家事援助しかしていないと、させない等々、とにかく様々な、様々な実態がありますが、介護保険というのは地域社会でお互いに助け合うという、元来が性善説に立って始まったものであります、十二年度、先ほどのお話にありましたとおりで。ところが、その性善説を逆に営利企業化している、このことをやはりチェックする体制、組織、これは先ほどの御答弁にあったように、適正化緊急対策事業等々ではもはや追えないのではないかと。すべてこれは介護保険の事業そのものは各市町村だと言われても、市町村にそれだけチェックする法律があればまた別です。別ですけれども、何の法律も決まりもない。そこで国は云々と言われても、これも今野放しという状態が私はその言葉のとおりではないかと思います。 そこで、お尋ねをいたしたいと思います。 今回のコムスン、これは合併吸収後、会社名がグッドウィル・グループというふうになりました。これは大変有名なある大学を御卒業した大変なエリートが社長に収まり、会社を仕切っておられるようですが、吸収合併されたと。この介護サービスの事業者の指定取消処分を逃れるために、欠格事由に当たらないぎりぎりの線で、前の日若しくはその日の朝、事業の廃止届を出していると報道されています。こうした処分逃れをすることによって、向こう五年間の事業再開ができなくなることをあえて避けているというふうな悪質な行為だという声も聞かれます。これを改善するために、事業廃止届ではなくて許可制にする法改正をするお考えはございませんか。それをお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今回のケースでございますが、そういう意味では廃止届が出たということは大変遺憾に思っておりますけれども、平成十八年の四月に介護保険法が改正をされた新たな条文が実施をされまして、そういう意味では、今御指摘のように、悪質な介護サービス事業者に対します規制の強化というものが行われました。事業者の指定の更新制が導入されるということが一つ、それから指定取消し要件も広げるということが一つ、それから、事業所が指定取消しを受けた場合には、その事業者は取消しから五年以内は新規指定、あるいは指定の更新が受けられないという仕組みが導入されました。 その結果、例えばある法人が指定取消処分相当の不正又は著しい不当な行為をしたと判断されますと、これは十八年四月以降の話でございますけれども、十八年四月以降であれば、不正又は著しい不当ということであれば、その行為後五年間は新規指定や更新を行うことはできないということでございます。 そういう意味では、その十七年度の制度改正によりましてかなり悪質な事案に対応できることもあり得るのではないかと思っておりますので、私どもとしては、今のこの現在持っております法律の手段を基に、都道府県、市町村と連携をしてこの厳正な運用というものにまず取り組むことが重要ではないかというふうに考えております。
○下田敦子君 実は、この処分逃れ、廃止届にかかわるもう一つの部分を含めてお尋ねをしたいと思います。介護員、いわゆるホームヘルパーですが、その養成研修事業を含めてこの実態があるということを申し上げたいと思います。 介護員の養成研修事業者の指定基準を見ますと、研修を適正に実施する能力とありますけれども、これをまず具体的にお尋ねを申し上げたいと思います。 先日、本委員会におきまして、我が党の森ゆうこ委員の御質問で、介護サービス事業者として改善勧告を受けた事業者は、研修を適正に実施する能力がないとして指定を取り消すことができないのかという御質問がありました。それに対する御答弁が、慎重な検討を要すると、明確な答弁がなされておりません。厚生省の解釈をいま一度確認をいたしたいと思います。お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 訪問看護の業務に従事するためには、法律の世界でいいますと介護福祉士、それから介護員養成研修を修了している者が訪問看護の従事をできるという仕組みになっております。これは、訪問看護を提供するためには一定以上の質を確保する必要があるという観点から導入されたわけでございます。 このために、指定介護員の養成の研修事業でございますが、そういう意味で、今御指摘ございましたように、研修を適正に実施することができる者である必要がございます。そういう意味で、指定の要件に介護員養成研修を適正に実施できるということが規定されているわけでございまして、この点については、先日の委員会でも森ゆうこ議員から御質問があったところでございます。 この介護員の養成研修を適正に実施できるということでございますが、これは介護保険法施行規則で定められております研修等を指定介護養成研修事業者として適切にできるかどうかということでございますので、あくまでもその研修が適切に実施できるかどうかという点から判断をするということでございまして、介護サービス事業者としてどうかということで一律に適切な研修を実施することができる能力がないということを言うのはなかなか難しいのではないかと思っておりまして、したがって、仮の話でございますけれども、介護サービス事業者の指定の取消しを受けたからといって介護養成事業の方の指定を取り消すというのは、現在の法令から見て困難であろうというふうに考えております。
○下田敦子君 そこが現在の混乱を生んでいる法の影といいましょうか、欠落しているところといいましょうか、大変な部分をまたよく見抜いてこういう事業を展開されている人たちが出てくる。介護という問題は非常に精神性の高いものであるということをせんだって本会議場で申し上げさせていただきましたが、介護とか医療を基に営利を目的にしたならば、そういう哲学がもしあるならば、これはもう真っ向から否定していかなければならない一つの理念だと思います。そこにおいて申し上げたいと思います。 確かに、今局長おっしゃるように、法律上は介護保険法の第七十条に基づいた介護サービス事業です。それから、教育訓練給付制度における介護員、いわゆるホームヘルパー養成研修者、これに関するものはまた扱いが介護保険法の施行令の第三条に基づいての訓練、教育でありまして、それに伴う給付金もまた使われているということでありますが、たまたま、たまたま大手の介護会社が、この扱いが違う、所管が違う法律を二つとも、これを同一企業体の中における介護事業としてのものをホームヘルパー育成と連ねまして、系列会社、企業内同一企業体として営んでおります。このことを一つ念頭に置いてお答えをいただきたいと思います。 次に、介護員の養成研修事業者の指定基準を見ますと、研修を適正に実施する能力があると認められる事業者を指定するとありますが、教育訓練の指定基準、例えば組織、設備、指導者、指導者でありますが、適切に指導することができる指導者を有するというだけなんです。同じ介護に携わる人材を育成する厚生大臣指定のただいまの四百九校ということを阿部委員がおっしゃってくださいましたが、それはそれは大変厳正なものであります、局長の御答弁にありましたように。例えば、教授の経験が何年あるか、論文が十本以上あるか、著書が三冊以上あるか、臨床経験が、現場経験があるか、それらのことを全部チェックされ、常にそういうことをまた報告義務付けされての教授の選定であります。それがたった一行、このホームヘルパー、同じ介護に従事する人材を育成する者として、適正に実施する能力があるかということなんです。 ちなみに、その職業訓練法に基づきますと、職業訓練指導員、これは各職業別にいろいろございます。いろいろございますが、介護にかかわる、介護分野における職業訓練指導員というのは現在ございません。であれば、この適切に指導することができる指導者を有するということは何なんでありますか、これは。 全国に展開されております。例えば、本校が東京に所在し、各県各地区にそれぞれ分校扱いにあってやっております。そうしますと、これらの中で設備、指導者、これが教材、それからその他の備えがあるかどうか、これはだれがチェックするのだろうかということを私は非常に不思議になりました。実績の確認、それから明示書による公開、当該訓練の販売、募集、勧誘の基準に適合するものとまで書いてあるんです。そして、販売活動管理責任者が置かれていること、実態の把握、窓口業務の監督者、適正な審査、台帳の設備など、指定基準がすべてうかがわれております、書かれてあります。 私は、先日、土、日しか地元に戻れませんが、かつて県の能力開発に身を置かれました方にお会いをして昨今の現状を伺いました。 名前が変わりました。雇用・能力開発機構というものに名前が変わりました。そこに出向いてもまた調べましたけれども、こういうことへのチェックは一切地元の分校はしていないということなんです。していません。ただ、やっていらっしゃることは、地方の雇用・能力開発機構並びに安定所などでは払った教育訓練費のチェックなどはあっても、その他の一切のことはしていないと。 そうしますと、訓練生の出席状況、これは法の制度の範囲内ではできないということの地元のコメントでございました。結果として、だれもチェックしていない状況下でホームヘルパーとなって現場に就職するということの構図ができ上がります。 ちなみに、介護保険法に基づく訪問介護員、いわゆるホームヘルパーについては実務経験の有無が受講要件になっていない状況もまたこれ一つあります。ましてや、通信教育制度の中でホームヘルパーの訓練状況は全く実態がつかめない、チェック体制が全くない、これが地元のお話でもございました。 以上のような実態から、教育訓練を実施する者として著しく不適当であると認められる者に該当しないのか、御見解をお尋ねいたしたいと思います。
○政府参考人(奥田久美君) 私の方からは、教育訓練給付制度の下でのお話をちょっとさせていただこうかというふうに思います。 まず、この制度は、労働者の自発的な職業能力の開発及び向上の取組を支援し、雇用の安定及び就職の促進に資する講座を指定をするという制度でございます。そういう制度でございますので、講座の指定に当たりましては、公的職業資格等の取得を訓練目標としていること、それから適切な訓練期間を要していること、また、訓練効果の検証が可能であること、こういったことを内容としまして、要は、訓練の内容を重視して指定をしているという実態がございます。 ただいま委員御指摘のような事例で、介護員養成研修事業者として指定をされた方が教育訓練給付の対象として講座指定をされました場合には、私ども、それを受けまして書類をチェックをしまして、例えばホームヘルパー二級の取得ができる講座である、また訓練期間がこういう形で設定をされている等々のところをチェックをいたしまして、対象の講座として適切であるという認定をして講座対象としているという実態でございます。 ですから、仮に介護員養成研修事業者としての指定を都道府県知事が取り消すというようなことがありますれば、私どもといたしましても、これはもう自動的にと言うと変ですけれども、私どもといたしましても、こういった公的資格の訓練を行う事業者として適切ではないというふうに私どもの方といたしましても判断をいたしますので、そのときにはこの教育訓練給付制度の講座の指定を取り消すということになろうかというふうに思うわけでございます。
○下田敦子君 コムスン、それからグッドウィル、ニチイ学館、ジャパンケアサービス、今までに改善勧告を受けたことがありますか、お尋ねいたします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 各都道府県を通じまして、現在、私ども把握しているところでお答えを申し上げますと、今回、東京都が今の三事業所といいますか、大手の介護保険事業所のお尋ねでございましたけれども、改善勧告を行いましたけれども、それ以外のケースで申し上げますと、コムスンについて、群馬県で一訪問介護事業所について十九年四月二十日付けで改善勧告を受けたというふうに承知をいたしております。
○下田敦子君 次に、介護の現場にあって、介護職員の基礎知識、技術が十分でなかったために発生した事故に対して調査が必要ではないかと考えますけれども、局長のお考えをお尋ねいたします。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 介護職員の基礎知識や技術がないために発生した事故がどの程度あるか、そういった把握についてでございますが、その点について、残念ながら、私ども今のところ把握はしておりません。 そういった事故につきまして、例えば介護保険法あるいは障害者自立支援法に基づきますサービス事業者・施設の指定基準において、事故発生時の対応として、市町村、利用者の家族等に連絡を行うとともに必要な措置を講ずること、また事故の状況及び事故に際してとった措置について記録することが規定されておりまして、事故が発生した際に事業所として適切に対応することとされております。 また、こういった事業所につきましては、都道府県などが指導監査、定期的なそういった指導監査に入る際に、例えば記録などをチェックするというようなことで対応されております。国も共同指導ということで入る場合がございます。 また、こういった介護事故をなるべく発生しないよう、また発生した場合に適切に対応できるよう、介護職員の質の向上を図っていくことが必要であると考えておりますので、これからのカリキュラムの見直し等についても、こういった事項について配慮していく必要があると考えております。
○下田敦子君 まず、実務経験もない、ある一定の、一か月なら一か月の夜間部の講義を受けて、講習を修了したというふうなことから始まるこれらの介護の専門職と言っていいかどうか分かりませんが、この間、中央能力開発協会の情報公開をしているというお話に基づいて、厚生省の雇用保険課、職業安定局のこのお話から、コンピューターをいろいろひっくり返し、その他引っ張ってみました。クリックしました。すごい時間が掛かりました。これ、未熟だということなんじゃなくて、私どものスタッフにもいろいろとコンピューターに詳しい者も、熟練した者もいますが、やっとやっとやっとクリックして最後の最後のところに行き着きましたら、平成十七年度受講修了者二千四十一名、十七年度資格受験者二千四十一名、十七年度受験率一〇〇%、それから十七年度合格者数二千四十一名、合格率一〇〇%と。全部二千四十一、二千四十一、二千四十一なんです。一〇〇%、一〇〇%。非常に不思議に思いました。いかなる優秀な講座であれ何であれ、試験であれ、こういうことのチェックはだれがしているんだろうと。 じゃ、その前年度あるいはその次に続く十八年度の同じデータを出していただけませんかということを伺いましたら、八十の講座の資料倉庫に入っているので一、二週間掛かると、今すぐは無理ですという、こういう御答弁なんです。 これが、結論から申し上げますと、介護サービス事業者と介護員養成研修事業者とセットになっている現在の状況なんです。細かく申し上げまして、その指定基準から先ほど追っていってお話をいたしましたが、地方ではそれぞれ展開されている地方の分校を所管するということまでは行っていません、全然。局長がおっしゃるように、この教育訓練給付金のチェックの出入りだけです。何にも指導監督がない。 そういう状況の中で、例えばある例を挙げますと、夜間部に出て、一か月出て八万円受講料を納めた。それに対する給付金が約三万二千円ぐらい、あとの差額を自己負担とする。そのうち給料に入ってくるというふうなシステムの展開が、これは全くその介護サービス事業者と、これいわゆる介護保険法七十条に定めるところの者と、そしてこの介護員の養成研修事業者、これの給付金制度を活用しながらというか、すべてこのニチイ、例えばニチイ学館は百六十二億というのはせんだって大臣が本会議場でお答えくださいました。全部は申し上げる時間ありませんが、トータル一千九億円、これを給付を受けて使っているのはほとんどこのサービス事業者の協会の人たちです。しかも、全く設備もない、チェックもない、卒業までの指導監督もない、国家試験を受ける云々まで全然何の検査も受けていない、本校サイドでのその記録を持っていればいるということですが、尋ねれば、それらは倉庫に入って今の一、二週間では出せないと。 こういう現状について大臣、どう思われますか。これでも違う法律の下での問題だから、これに対して、一つの指導監督だけではなくて、これをやめなさいと、こういう養成であってはいけませんよということで、指定取消しをするということを森委員はお尋ねしましたけれども、慎重を要するというんです。こんないい加減なことをしているのに何を慎重にするべきなんですか。これをお尋ねします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 正確にちょっと認識を申し上げたいと思いますが、教育訓練給付の指定の話と、介護保険法における養成指定校の話とは一応別の話でございまして、私が答弁申し上げましたのは、本来の介護事業の指定取消しの話と、介護保険法における養成事業者の指定の話とは一応法律の根拠も違うので、養成事業者の指定は指定として適正に判断をしたいということで申し上げました。 介護保険法の世界でいいますと、介護員の養成の指定の問題につきましては研修を適正に実施する能力があるということが条件になっておりまして、その具体的な基準につきましては、省令で修業年限とか研修内容とか時間とか講師とか、実習施設あるいは実習指導者の確保とか、通信で行う場合等々のことを決めるということでございますので、そこはちょっと大臣の御答弁の前に制度を正確に御理解いただくまでに申し上げたわけでございます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、老健局長が御答弁申し上げたのは介護保険法における介護員養成研修事業についてでございます。 他方、教育訓練給付制度の方でございますけれども、これにつきましては、研修事業者としての指定というものにつきましては、教育訓練を実施する者として著しく不適当である者ということがございまして、言わば属人的な基準が定められているところでございまして、今度のような事案につきましては、教育訓練給付制度の指定基準に適合しないというような事実関係が明らかになれば、そうしたこととして厳正に対処されるということでございます。
○下田敦子君 大変恐縮ですが、お手元にお配りさせていただきましたこの資料のカラーのこのページをひとつお開きいただきとうございます。 今回の法見直しの枠が、範囲が及ぶものはこの赤ラインの引いた縦のライン、それから横のライン、これが社会・援護局の所管でございまして、介護福祉士のその養成に関するものはこの法の効力、網の中で行われるものであります。ところが、ただいま重ね重ね長々申し上げておりましたのは、実務経験二年以上、八百時間、そしてその前に介護職員研修五百時間ということで、全然この援護局所管の実務経験者と差異がある訪問介護員、言ってみればホームヘルパー、この人たちは全く、省令扱いですから、老健局の所管としてこの法律の効果が及びません。このことについて大変一つの今まで混乱を生んでいるということを私は申し上げたいんです。 縦割り行政という言葉がありますが、これであります。個人的に課長等にいろいろお話を伺ってみますと、この法律が成立した後にいろいろ研究させていただいて足並みをそろえますという御答弁なんですが、このことについてお尋ねをしたいと思います。 いわゆる介護に携わる職業人の育成、指導監督、これが二局、社会・援護局及び老健局、又は二課、福祉基盤課、振興課にわたっていることについて、まずこういう状況を大臣はどうお考えになりますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 介護に携わる人材の養成確保につきましては、介護福祉士制度については、これは高齢者介護だけではなくて障害者福祉も含むものであるために社会・援護局において所管されているということ、それから、ホームヘルパー等の高齢者に対する介護保険サービスに係る人材の養成研修については、介護保険制度を所管する老健局において所管されていると、こういうことになっているということでございます。 これは、沿革的にも、老健局は社会・援護局から生まれてきたというようなこともございまして、どちらかというと、社会・援護局の方が親というような立場もあって、特に制度的な面については所管をしているというのが恐らく背景にあるんだろうと。それからまた、老健局はもっと現場に対して責任をより強く持っているというようなことで、現実に介護サービスを行うには介護福祉士だけでは不足であるというようなことから、ホームヘルパー等について人材の養成研修に当たっているということであろうと思います。 ただ、委員が本会議でお尋ねいただいた、それではこのラインから、このルートから国家試験を受けるというようなことが制度化されるのかということについては、そういった意見もあったわけでございますけれども、当面それは見送りになっているということで、御心配の二局で同じような人材の養成確保を行うということは現実には行われていないと、こういうことを私としては申し上げたいのでございます。
○下田敦子君 いや、ちょっとこれは問題です、これは。(発言する者あり) これはちょっと、中村局長が今うなずいていらっしゃいますけれども、この実務経験二年以上、八百時間、いわゆる訪問介護員、ホームヘルパーもこれは将来的に国家試験を受ける、介護福祉士の試験を受けるという前提でありますね。老健局長がどのようにお答えか、先ほどからほほ笑んでいらっしゃるんですけれども、ちょっとこれは中村局長にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど大臣が御答弁申し上げたとおりでございまして、今回の法律では、この委員のお示しいただいた図によりますと、この縦の赤いラインの左側の部分が法律で提案しているところでありまして、大臣から御答弁申し上げましたとおり、ここについて今回の法律では盛り込まれていないということでございます。 こういうふうに赤い線で引いておりますので截然と分かれているように見えるかもしれませんが、例えばホームヘルパーの方、例えば二級の資格を取られて実務経験三年以上ある方は左側のラインに入りますので、そういった意味では、大臣から御答弁されましたように、ホームヘルパーさんも介護に従事していることには変わりはございませんので、例えば実務経験三年たたれ、国家試験受けたいということであれば、改正法では六百時間の養成課程を経て国家試験を受けるというようなことにはなりますが、今委員からお話ありましたように、介護職員基礎研修については今回の法律では盛り込まれておりません。 経過としては、委員から、この右側の方で緑の図に書いてありますように、社会保障審議会の福祉部会の意見書については、受験資格の取扱いについてこういう考え方もあるけれども、その基となる基礎研修の教育時間、教育内容等の在り方についても検討を行っていくべきであると、こういうふうにされております。 先ほど来御答弁申し上げておりますように、新しい介護福祉士の方の教育カリキュラムをまず固めなければなりません。そのカリキュラムが固まった暁に介護職員基礎研修の方のカリキュラムを変えられるのかどうか、そういった検討も必要になるということになりますので、とにかく、今回の法律で新しいカリキュラムができ、新しい介護福祉士ということを固めた上で、このラインで言えば右の方のことについては、この介護職員基礎研修の内容、五百時間と今書かれておりますが、その内容も含めて検討した上で改めて皆様の御判断をいただくと、こういうことになるんではないかと思います。
○下田敦子君 それでは、次の質問に入らせていただきます。 介護保険制度への介護福祉士の任用拡大について、平成十八年度の介護報酬改定で、訪問介護事業者の従業者のうち一定割合以上が介護福祉士であるということを要件として、介護報酬に加算評価する仕組みを創設したとの御答弁が先般ありました。一定割合というのはどういうことなのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 大臣が本会議場で御答弁をいたしました、訪問介護事業者のうちの一定割合以上でございますけれども、これは十八年度の介護報酬の改定時に創設いたしました。訪問介護事業者のホームヘルパーのうち、介護福祉士の割合が三〇%以上であるなどの要件を満たす場合に介護報酬に一〇から二〇の加算を行うということでございまして、御質問の一定割合と申しますのは三〇%ということでございます。
○下田敦子君 それから、もう一つ確認であります。 通信教育をこの介護福祉士の養成においては認めていません。ですが、NHK学園の通信制度はあの当時、ツルの一声で決まったという経緯を漏れ承っておりますが、これが現在まで続いている。ところが、これを、通信教育ということで伺いましたら、先般の御答弁は、NHKではなしに福祉系高校の中での通信制のお話で、二十五年度までの入学者に限り、一定の状況、条件下の下で経過的に受験資格を継続して承認することといたしておりますという大臣の御答弁でございました。 これについて納得がまいりませんので、NHK学園の通信制をやめるということなのかどうか、これをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 少し複雑でございますが、現在、いわゆる養成施設においては通信制は認められていない現状でございます。福祉系高校については、NHK学園も含め、通学制、通信制にかかわらず、一定の教科目、単位を修めた方について介護福祉士の受験資格を認めていると、こういうことでございます。一方では認められていない世界があり、福祉系高校については通信制も認められているというのが現行制度でございます。 今回の改正法案は、福祉系高校のカリキュラムを見直す中で、福祉系高校の通信課程は認めないと、原則として認めないと、こういうことでございますので、NHK学園さんが福祉系高校という形でもしされるということであれば、それはもう廃止されるということでございます。 ただ、現に通信課程を設けております福祉系高校さんがございますので、実際そういうことをやっている高校さんございますので、経過措置として、二十一年度から二十五年度までの間に福祉系高校に入学される方については、卒業後九か月以上の実務経験を経た後に経過的に国家試験の受験資格を認めると、そういうことでございますので、あくまでも、なくなるということを前提に、二十一年度から二十五年度までの方について救済措置と申しますか、そういったことで付けているということでございますので、委員の御質問のとおり、前の方で御指摘のあったとおり、そういう福祉系高校の通信制は原則として認めないと、こういうことでございます。
○下田敦子君 時間がなくなりましたので、大臣、そして局長の皆々様にこれは強い御要望を申し上げて、終わりたいと思います。 事ほどさように介護のニーズが高まりました。ですが、それに対する環境、組織づくり、行政が付いていっておりません。そのすき間を縫って営利を目的とするような事業体ができてきている。本当に私は、これは混然一体を通り過ごして、困ったときを迎えていると私は思います。 それで、特に申し上げますが、この教育訓練給付金、これについて、もっときちんとした考えをお示し願いたい。これは、将来とも職業として、技術的に専門分野として役立つための訓練でありました。ところが、実際そのために使われているのかどうか。 例えば、逆に、中村局長がおっしゃってくださいました、全国の養成施設が現在四百九校ございますが、親御さんが授業料の負担に対して、このところ格差社会で大変お困りです。様々な融資を研究しながら子弟を入学させざるを得ない状況があります。手っ取り早く別な道へ臨まざるを得ない、そういう状況があって、これではこの格差社会とアンバランスを是正することができません。 ですから、こういう、大変失礼ですけれども、LEC東京リーガルマインドという大いなる問題が出てきた。大学といいながら、特区の中で認められたとはいえ、実際にそういうことをしているとは思えない、そういう教育にも六十七億出している。一体何なんだろうと、教育訓練給付金というのは一体何なんだと。それもまず整理整とんしていただかなければならない。 そして、単純に考えて、国民にしてみれば、老健局も援護局も同じ厚生労働省であります。その中でいながら、介護にかかわる方々が二つも分かれていて存在する。ルートが違う、持っている勉強の内容も技術も違う、教える人も全く違う、設備もなし、こういうことで、片や非常に一生懸命厳しい状況の中で教育をしているのに、片やこういう状況があるということについて、私はとても日ごろから疑問に思ってまいりました。 ですから、今回を契機として、やはりこれは、このことを一つのチャンスとして、私は大臣にお願い申し上げたいんですが、この法案を手掛けられたのは斎藤十朗厚生大臣でいらっしゃいます。大変高邁な、御自分の大臣としての一つの方針を持っておられました。すべてのコメディカルスタッフの資格付けを諸外国並みにちゃんとしたいんだと。先般もお目に掛からせていただきましたが、たった一つできないことがあったんだよな、それは言語聴覚士であったと、でもその後にできたと大変喜んでおられました。 私は、柳澤厚生労働大臣があのときに介護の現場を整理整とんして終えられたという、一つの歴史に残るようなことをお示しを願いたいのです。是非、そしてお願いです、局長様にお願いです。お偉いので、お忙しいのでどうしても霞が関にとどまらざるを得ないとは思いますが、お忍びでそれぞれ地方のこういう現状をごらんいただきたい。少なくとも担当者は一週間滞在して見ていただきたい。そのことをこの席をおかりして切なるお願いをして、質問にとどめさせていただきたいと思います。要望を申し上げて、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(鶴保庸介君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時から再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。 ちょっと済みませんが、生協法の続きをちょっとやらせていただきたいんですが。というのは、僕、この間、中村局長が答弁されていて、何で生協法が社会・援護局なんだろうというのをちょっと調べてみたら、そこの組織図を見ると地域福祉課というところが生協法の所管であると。しかし、生協法を読んでみると、福祉という文字は少なくとも目的のところや事業の内容のところには一言も触れられていません。出てきている文言はほとんどが生活ということであって、組合員の生活の安定であるとか生活文化の向上であるとかいうことなわけですよ。 そうすると、もう一つは、私は今、引きこもりの子供たちのカウンセリングなどを行っていますが、全国で百万人はいるんじゃないかと。これ正確な数字も分かっておりません。今は御両親がいらっしゃって何とか生活ができていますが、御両親が亡くなった際にこの子供たちが一体どうなるのかということを実は親の方々が一番心配していることであって、最終的に生活保護になっていくようなことになるとすると、今でも百万世帯いて、もう大変なことになっているわけです。 そうすると、そろそろ本腰を入れて国としてこういった対策をやっていかなければいけない、厚生労働省とその点について話をすると、様々な部署でやっていますと言われるんですが、きちんとした形でやられていないがゆえに、みんな中途半端な形を取っていると。 そうすると、社会・援護局というところに生活に密着したまず課を置いて、そこの中で、例えば今申し上げたような引きこもりであるとか、特に引きこもりの僕は問題でもう一つ大きいと思うのは、虐待、児童虐待のところから始まっている場合もあって、それで不登校になって、不登校の時代はこれは文部科学省ですからね。そして、学校生活が終わるとまた厚生労働省になるとかいう形で、どうも一元的に対策が取れていないというところにも問題があると思うんですよ。 そうすると、どこがイニシアチブを取るべきかというと、私はやっぱり厚生労働省が取るべきだと思っていて、社会・援護局というところに国民生活に根差した課を一つ置かれた方がいいのではないのかなと。これはもう通告もしておりませんので、もし感想がおありでしたら、若しくは、あとは、これちょっと一応検討はしていただきたいと思いますけど、いかがでしょう。
○政府参考人(中村秀一君) まず、委員の御指摘は私どもも大事なことだと思っております。引きこもりの問題とか発達障害の問題とか、我々も一生懸命やっておりますが、それはやはり教育、福祉、労働とやらなければなりませんので、省内の対策本部にも文部省の課長さんもオブザーバーで来ていただくとか、そういうようなことをやっております。 二つ目でございますが、地域の福祉でございますとか生活についてきちんとアプローチをしていかなければならないんではないかというのは御指摘のとおりで、そういった意味で、我々も地域福祉についてもう少し前向きに取り組んでいきたいということで、局内でも検討をしているところでございます。 三点目、組織の在り方については、やはり前回の御審議の中でも、検査体制の問題も含め、生協の関係でも御指摘いただいているところでございますので、またここは組織の問題でございますので、省内でもよく検討させていただいていきたいと思っております。
○櫻井充君 よろしくお願いしたいと思います。 生協法のところの、何で社会・援護局なのかという根拠を聞いたときに、何か貧困対策でもないけど、何かそういうことが根拠になっているらしいんですよ。だから、それは五十九年ぶりに改正したからそういうことになっていて、まず時代と全然懸け離れていて、基本的に行政というのはスクラップ・アンド・ビルドだと思っていますので、その観点から体制を整備していただきたいなと、そう思います。 では、本題に入りますが、今回のこの法案をまず読んでみると、社会福祉士と介護福祉士というのは基本的に違う職種だと思っておりますが、なぜこれがその一つの法律にまとまっているんでしょうか。別建ての本来、法律にすべきではないんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 私どもも、委員からそういう御指摘をいただきましたので、法制定当時の会議録等も見させていただきましたが、そのときの御説明もそうでございますが、社会福祉士及び介護福祉士法につきましては、一つは、社会福祉士、介護福祉士ともに国民の日常生活にかかわる福祉の業務に従事する方であり、社会福祉の増進という点において共通性を有しているということ、基本的には心身に障害を有する方に対し、一連の介護サービスというシステムにおいて双方が連携を持って業務が展開されること、三点目は、それぞれの業務に必要な知識、技術は相談援助という側面と具体的な介護という側面で相違はあるものの、心身に障害を有する方に対する自立援助という社会福祉の基盤を形成において共通であることから、一つの法律で二つの資格を規定していると、こういうふうに説明されておりますし、そのとおりではないかと思っております。
○櫻井充君 その当時と状況が変わってきた場合に、これから、今後どう考えていくのかということになるんだろうと思うんですよ。 今回の法律の改正で、介護の質の向上ということは基本的にうたわれていますよね。そのために教育の時間をもっと増やさなきゃいけないとかそういう話になっているわけであって、そうなってくると、もし仮に、これ、もう一つ今日は業務規定もお伺いしますが、その業務の範囲そのもの自体や、それから対象者数そのもの自体がこれから増えていく中で、お互いに確かに連携してやらなきゃいけないことはよく分かりますが、それがその一つの法律になるべき根拠とは私はならないんじゃないだろうかと。 ですから、そういう点から考えてくると、まあこういう改正の時期に各々を一本ずつにできないかどうかという観点で精査される方がいいんじゃないかなと思います。というのは、法律、一々、例えばその社会福祉士とは何かとか、そして介護福祉士は何かと全部分けて書かれていることを考えてくると、どうも一本よりは私は二本にした方が自然なんじゃないのかなという感じがします。ちょっと今日は本論はそこではないので、もう少し詳しく、ちょっと内容を精査しながら行きたいと思います。 そうしますと、今回の法律の中での第二条一項のところに、福祉とか、それからその福祉サービスという言葉が使われておりますが、この法律で規定している福祉、それからこの法律で規定している福祉サービスとは一体何を指すんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の条文において、社会福祉士は福祉に関する相談に応じとか出てまいりますし、福祉サービスを提供する者又はその他の保健医療サービスを提供する者というような形で福祉サービスというような言葉が出てまいります。 ここで、例えば福祉と申します範囲は、社会福祉法に規定する社会福祉事業とか、社会福祉法の中でもいろんな事業が規定されておりますが、そういった意味で幅広い社会福祉事業あるいは社会福祉を目的とする事業、社会福祉に関する活動、様々な規定が社会福祉法に置いておられますが、そういったものを包含する広い概念ではないかと思っております。 福祉サービスの方は提供されるサービスを利用者の側からとらえた概念ではないかというふうに考えておりまして、これも法律が作られたときから入っているわけでございますが、福祉サービスに対して保健医療サービスという言葉が対の概念として出されていることから、いわゆるヘルスサービスに対するソーシャルサービシーズというような諸外国などでは言っているサービスを考えているというふうに認識いたしております。
○櫻井充君 局長の先ほどの御答弁ですと、要するに、介護福祉士と連携をしというお話がありました。そうすると、今回のこの福祉というのは、今の御答弁ですと社会全体の福祉だという話ですが、これは介護に限定された領域の福祉ではないんですね。要するに、そうすると、それだけ広い範囲のことをきちんとした、それらの業務がやれるということとこちら側としては考えてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 社会福祉士の方の任務ということについては、とにかくいろんなことでお困りになっている方の相談援助に応じて様々な解決策を自ら編み出す、また自ら解決策に参画することと、自分で解決されない部分について橋渡しをするという部分、それから地域の一員として地域に働き掛けてその解決の力を高めるという三つを考えておりますので、そういった意味で、福祉に関する相談というのは、お困りになっている方々という広い概念に含まれておりますので、いわゆる介護だけにとどまるものではないというふうに認識いたしております。
○櫻井充君 困っていることに相談に乗ることがすべて福祉だとすると、何でも福祉になりますよ。何でもこの人たちのところに相談持っていっていいことになりますよ。今の答弁でよろしいんですか。
○政府参考人(中村秀一君) まず、相談援助についての専門技術者でございますので、基本的にはまず自分のところにあらゆる相談が来るということはあると思います。しかし、それは例えば医療的な相談であれば、当然自分はできませんので、そういった場合にはメディカルドクターのところに行くとかナースのところに行くとか、そういう話になると思いますし、法律であれば弁護士さんなり家庭裁判所、そういったことにつなぐと。そういった意味では、自分はできないけれどもどういうところに行けばよいかということ、つまり関連領域について基礎知識を持っているということがもう一つの要件でございますので、ある意味では、何でも来た場合にそれなりに対応できるということが社会福祉士の基本であるというふうに考えております。
○櫻井充君 それでは、今度は第二条二項に介護という言葉が出てきていますが、その介護というのは一体何を指しているんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 身体上又は精神上に障害のある方について、日常生活上の行為に係る支援をするということが基本であるというふうに考えております。
○櫻井充君 看護と介護と何が違うんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 看護については看護師の規定がございまして、看護師さんは療養上の世話、診療上の補助を行うことが看護師さんの仕事でなっているということで、そういうことで、医療上の必要のある方に療養上の世話、あるいは診療上の補助を行うことが業務であるというふうにされております。 例えば、入浴のお世話をするということは、ある場合では療養上の世話ということで看護の仕事になる場合もあると思いますので、何が違うかという御質問に対しては、一つの行為が看護の場合もあるし介護の場合もあるということで、それはそのことをしてもらう方の個別的な状況によって判断をされるというふうに認識いたしております。 したがいまして、要は、介護というのは看護師さんでなければできないものをするということは含まれておりません。
○櫻井充君 そのこと、今局長が答弁されたのは、それはそのとおりだとは思いますよ。しかし、そのことによって現場で物すごく困っているということも御存じでしょうか。 一時期問題になりましたが、例えばたんの吸引の問題ですね。そのたんの吸引というのは、僕らが医者になった当初、まさかあそこまで在宅医療が進むとは思っていなかった。例えば、人工呼吸器を付けて帰られるともなかなか考えていませんでしたが、今はそういうのが当たり前になってきたから、だから新たにいろんな問題が起こってきているわけですよね。そうすると、あの当時は何と言われていたかというと、たんの吸引そのもの自体は医行為であって、反復継続をしない限りにおいては行っても構わないというような解釈でした。しかし、私から言わせると、その反復継続しないから、そしてそこでたんが詰まってしまったら死ぬ可能性があるから、そこでヘルパーさんなりなんなりがその行為をやるということそのもの自体の危険性というのは極めて高いものだと思うんですよ。つまり、ある程度の教育を受けたような、そういう手技をきちんと学んだ人たちがやられるのであった方が、やられた方が実は安全面ということでは確保できてくることなので、どこまでがその介護福祉士の方々が行為としてやれるのかということをきちんとした形で限定しないと現場での混乱というのはますます広がっていくような感じがしますが、いかがでしょう。
○政府参考人(中村秀一君) 今現場で様々なこの問題について議論があり、また現場が、委員のお言葉をおかりしますと困っていると、そういう状況があるということは私どもも承知いたしております。 先ほど御答弁申し上げましたように、医療と介護の線引きにつきましては、要介護者の個別的な、個別具体的な心身の状況によるものでございまして、一律の線引きは困難であると、こういうふうに考えております。 医行為というのは、正に委員から御指摘のあるとおり、医師の医学的判断及び技術をもってするものでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれがある行為でありますので、それについては一定の医療資格を持った人以外がやることは禁じられていると、こういうことであります。 しからば、それについてどの範囲が医行為であるかということについては常に問題になるものでございますので、一昨年の七月に医政局長の方からその範囲の解釈について通知も出したりしているということでございますが、なおその通知をもってしても議論も続くところもあり、たんの吸引などについては例外的な措置として、在宅で家族以外の方について吸引実施する場合について、ある条件を付けて例外的に許容している扱いなどしておりますが、そういったことも含めて、我々、医政局とも相談しながら、そういった現場でお困りになっていることに対して対応を明確にしていくということは我々に求められている役割ではないかと考えております。
○櫻井充君 例外的にやられるから問題なんだと私は思いますね。 そして、今回はその教育カリキュラムが変わるわけですね。教育時間も大幅に増えるわけですね。そういう機会だからこそ、きちんとした形で明確にしていただいて、そこで理論なり手技なりを学んでいくということの方が私は大事だと思っているんですよ。ですから、今のところは根本に当たるので、今度のカリキュラムに僕はこれ物すごく影響してくるところだと思うんですね。どこまでがカリキュラムとして組み込んで、その実際、現場に行かれた方がやられるのかと。これやっぱり学んだ人と学んでいない人と全然違いますからね。ですから、その点でどこで線を引かれるのか、若しくは教育カリキュラムをきちんと作るまでの間にそういったことを明確にしていただけるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 少なくとも、今この問題について我々、問題なしとしておりませんので、そういったことについて、医行為の範囲についてはまず医行為という定義があるわけでございますので、その定義を明確にしていくと、こういうこと。また、その定義を明確にするとともに、先ほど例外的に扱われているということが問題であるというお話ございましたが、そういった取扱いについても私ども検討をしようということで医政局長とも話をしておりますので、カリキュラムの問題も含め、こういった問題については医行為の問題でございますので、明確にしてまいりたいと考えております。
○櫻井充君 医療と言っていいのか、それとも国民の皆さんの生活と言った方がいいのか、ちょっと難しいところはありますが、少なくとも厚生労働省とすると、在宅に向かってほしいという方向性ですよね。そうすると、在宅に向かうんだとすれば、どういう形で様々な提供体制をつくっていくのかというのは極めて大事ですね。 二十年ぐらい前になるのかな、とにかく自分自身が医者になった時代と今の医療という環境は全然違っておりますし、それから、社会全体でいうと、その高齢化率というのも全く違っていて、あの当時想定されていたこと、そのもの自体をはるかに超えていることが今起こってきているんだと思うんですよ。だから、時代時代に機敏に対応しないと、現場では本当に困るんだと思っているんですよ。 ですから、その意味で改めてです、ここはちょっと大臣から強い決意を述べていただきたいと思いますが、そのあいまいなことをなるべくきちんとしていただきたい。これは助産師の問題も私は全く同じだと思っていて、その助産行為そのもの自体をいい加減にしてきた。そして、しかも行政側でそのことについて看護師さんたちがやられていることに目をつぶってきた。そのために、今度は明確にしようとしたところ、線引きをしようとしたところ、そういったスタッフが育っていないから、だから今現場では混乱しているわけですよね。それと僕は全く同じ流れだと思っているんですよ。 その点でいうと、こういうことをきちんとやらないというのは、私は行政の不作為につながっていくんではないのかなと、そう思いますので、是非この教育制度を変えるまでの間に、間に、ここのところの線引きをそれなりにきちんとしていただきたいと思いますけれども。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 時代の変遷、高齢化が進んでいること、さらには在宅でかなりの医療行為も現に行い得る技術の進歩もあること、これらの状況の変化によって、介護と医療の区分を明確にしなければならないという、そういう要請が社会的に出てきたと、これにしっかりこたえていくようにという御指摘でございます。 私ども、今、社会・援護局長から話がありましたように、今回、こういうことでこの教育のカリキュラムも見直すという機会をいただくものと、こう考えておりますので、その機会を活用しましてできるだけ明確にいたしていきたいと、このように考えております。
○櫻井充君 是非きちんと対応していただきたいと思います。 そこで、この教育カリキュラムの最終的な責任者というのは一体だれになるんでしょうか。これは、私は厚生労働大臣がきちんとした形で責任を持つべきだと。それはなぜかというと、厚生労働大臣からの名前で国家資格をいただくことになるわけですから、そういう点から考えると、ここの部分のカリキュラムの内容は文部科学省ではなくて厚生労働省とするべきだと思いますが、その点についていかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 介護福祉士として必要な知識、技能の水準、これは介護福祉士制度を所管する厚生労働省が責任を持って決定するものでございまして、養成施設の教育カリキュラム等について厚生労働大臣が定める仕組みになっております。
○櫻井充君 では、厚生省の中できちんともう一度議論していただきたいと、そう思います。 それから、今回の中で一番やはり問題になってくるのは、養成の在り方と、そしてそのいわゆる准介護福祉士という問題なんだろうなと思うんですが、まず一つ、なぜこういう養成コースを三つ設けてあるんでしょうか。例えば、我々であれば医学部を卒業しないと医師の国家試験が受けられないとか、これは歯医者さんも同じですし、薬剤師さんも同じだと思います。ところが、これ、看護師さんになると違いますよね。看護師さんの場合には三年制のいわゆる専門学校の方でもいいし、それから短大の方でもいいし、それから今はもう四年制の大学があって、四年制を卒業されている方もいらっしゃって、でもこの人たちは結局同じ国家試験を受けることになっていて、私はあそこの教育課程のところももうちょっときちんと整理すべきじゃないかなと思っているんですね。 今回も、せっかく見直したにもかかわらず、結果的には養成ルートが三つこのまま残ってしまっていると。なぜこういう形で三つ置かなきゃいけないんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 介護につきましては、肉親や知人が行う介護もございますし、有償、無償を問わずボランティアがやるもの、又は近隣の人が、やむにやまれずかもしれませんが、近隣の人が支えるというような形態もございます。また、介護の担い手、介護を事業と指定されている場で働いている人の担い手の状況を見ますと、高校、福祉系高校、言わば中学を卒業して福祉系高校に入り介護の方に進むという選択もされる方から、高校を出られて、様々な職業選択の中で福祉を選ばれて、そのために養成施設に入られるという、言わば自分の進路を決める際に福祉の道で介護というふうに進まれる方、そのほかの、子育てが終わって介護の方に入ってこられる方、中途で転職されて介護の方に入ってこられる方がありますし、今後を考えますと、例えば定年後のサラリーマンが、また介護の方の現場に手助けとして入り、やっているうちに更に専門性を高めたいというようなニーズもあるんではないかと。 そういう様々な介護の担い手になるルートがあることから、様々な人材を介護の事業の方に参画していただくと、こういう観点から制度創設当初も大きく分けて実務経験のルートと養成校のルートがございましたけれども、そういうルートの多様性は今回残しつつ、最終的に国家試験という形で得られた知識、技能を言わば検証していくと、こういう形にしたということでございます。
○櫻井充君 確かに、高校を卒業されてしばらくしてから、じゃ介護福祉士になりたいと思えば、おっしゃるとおり、福祉系の高校に行くというのはできない相談ですから、それはそれで、じゃ納得しますが、そうしてくると、いずれのルートを取っても、基本的に言えば、いずれのルートを取ってもその人たちのレベルがある程度一定にならなければいけないから基本的に言うと国家試験を課しているという認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) そういう、今申し上げましたとおり、質の担保を図る上で国家試験を課していると、こういう認識でございます。
○櫻井充君 そうすると、この三つの養成コースから来た人たちはすべて平等に取り扱われ、ちょっと言葉があれかもしれませんが、平等に権利を有していることになるという理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 介護福祉士と国家試験を受けてなっていただくと、介護福祉士という国家資格を与えられ、そういうことを名のって仕事をしていただく、またそういうことを目指すということによって、まず自分の技能を高めるということにつながりますし、また試験に受かっていただくということでなるとともに、法律では資格取得後も研さんに努めて技能の向上に努めていただくということも義務規定として要請しておりますので、そういった意味で介護を支える中核的な人材として機能していただくことを願っているわけでございます。
○櫻井充君 ちょっと答弁になってないんですが、もう一度お伺いしますけれども、この養成ルート三つを通ってきた人たちすべてが基本的に言うと同じ権利を有することになるわけですね。
○政府参考人(中村秀一君) 受験資格が与えられるという意味で同じ権利が与えられ、国家試験に受かっていただくと介護福祉士となるということでございます。
○櫻井充君 今のポイントはすごく大事なところなんですよ。受験資格が与えられると、ここのところは僕はそのとおりだと思っているんですよ。じゃ、その受験資格を与えられて試験を受けました、試験を受けました。しかし、落ちた後、落ちた後、若しくは受験資格があって何らかの理由で試験を受けなかった場合、今後のその後の資格の取扱いが違っていますね。これは平等でしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 委員がおっしゃっておられるのは、養成施設を出られて、国家試験を受けて、あるいは受けなくて介護福祉士にならない方について今回、法律の附則で准介護福祉士という名称を名のることを認め、その他については認めていないと。そういった点で差があるのではないかと、そういうことではないかと思い、その点について御答弁申し上げますと、今の制度的に申し上げますと、正に委員がそういうことでお聞きになっているとおり、今回の見直しで、従来、養成施設を出れば国家資格を直ちに受けられていたのが受けられなくなるという点では、平等という意味では現行からの変化について言わば差がありますので、そういった差も着目して、今回、養成施設のルートの方について経過的に、法律上は経過的に准介護福祉士の資格が名のれるようになっていると、こういうことでございますが、午前中も御答弁申し上げましたように、本件につきましては日本とフィリピンの経済連携協定との関係もございます。協定と法律との整合性を確保するという観点もございまして、このような扱いにさせていただいているということでございます。
○櫻井充君 長々と御答弁いただきましたが、要するに不平等ですよね。福祉系の高校のルートと実務経験ルートの方とそれから養成施設ルートの方とで、これは不公平だと私は思います。 私は、仮にこういう制度設計にしてしまえば公平だったのになぜそういうふうにしないのか、ちょっと不思議なところがあるんですが、結局、この三つのルートを通ってこられる方々は受験資格をみんな平等に持てるということと、それからこの時点で国家資格を、ある種の国家資格を与えてしまえば良かったはずなんですね。そして、その上でもう一度ちゃんと試験を受けてもらって、受けた人たちの中の合格者がその介護福祉士となって、そうでなかった人たちが准ということになるんであれば、そこは話はよく分かるんですよ。 ところが、そうではなくて、今回の要件は、養成ルートのところから、養成ルートを卒業というんでしょうか、ここを卒業されてから、そして更にその介護福祉士になっていないという要件が掛けられていますから、結果的には試験を受けても、それから試験を受けて落ちても、それから試験を受けなくても、この人たちは国家資格が与えられると。そういう形にしているから、僕はゆがんでいるんだと思っているんですよ。フィリピンとの協定については、それはそれで理解いたします。であったとすれば、もっと整合性を取るとすると、この三つのルートの人たちすべてにその受験資格を与えている。ここまで共通ですから。であったとすれば、その養成ルートの方々の特権みたいなものではなくて、ほかの人たちもそれと同じようにすれば、今のようなゆがみなりひずみというのはなくなるんじゃないかなと、そう思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 私は、議論として委員の議論もある意味で成り立ち得るし、一つの考え方の整理ではあるというふうに思います。ただ、私どもが今回目指しておりますのは、現在、現場で、介護の現場で働いている方の四割が介護福祉士におなりになり、またそういった意味で現在の介護を支えている中心的な存在になっていること、またその介護福祉士さんたちの質をこれからの介護に対応できるように引き上げていくと。そういった中で、三ルートを残しながら統一的な、一元的な、資格取得方法を一元的にして質を高めていくということで、ゴールは介護福祉士であるということを明確にするという観点から、経過的に、ですから恒常的な制度ではなく、経過的な性格のものとして准介護福祉士制度を位置付けるという考え方に立って御提案申し上げておりますので、制度論として委員のおっしゃるようなことが成り立たないわけでは、私は否定はいたしませんが、介護福祉士をこれからも介護を担う中心的な存在として高めていくという立場に立てば、私どもの御提案している方策が大変あれですが、一つの考え方ではないかと思い、御提案申し上げているわけでございます。
○櫻井充君 一つの考え方であることはよく分かっております。しかし、そこの考え方に立ったときに、何回も申し上げますが、三つのルートで来て、同じ権利ではないわけですよ。 それじゃ、ちょっとお伺いしますが、学校を卒業して国家試験を受けました。国家試験を受けてみたけども、その試験に落ちましたと。じゃ、落ちたら、あなたは落ちたので、じゃ別な資格を付与します、今までかつてそんなことがありましたか。
○政府参考人(中村秀一君) この准介護福祉士という位置付けは法律でも、したがって、介護福祉士を目指していただくということを書かしていただいているように、ゴールに向けての一つのステップだというふうに位置付けさしていただいております。 また、このルートにつきましては、今は言わばゴールに向かって直行していたものが、そこに国家試験という一つの言わば超えなければならないプロセスを、ほかのルートは今までありましたけれども、新たに入ったと。そういうことから、ここの部分の方々に対して経過的に准介護福祉士、しかもこれまでの方々よりも教育時間から申し上げても充実しているわけでございますので、准介護福祉士という名称を名のるということを御提案しているわけでございます。 そういった意味では、他の資格制度に、一般的な方法ではこの介護福祉士、これまで三ルートあって、試験を受けなくて済むルートがあったのが直されるという中で出てきたものですから、これは今回の介護福祉士制度特有のシステムであると御理解願いたいと思います。
○櫻井充君 それは論理破綻でしょう。それは、御理解いただきたいという、自分たちで論理構成して、だからこれを理解しろというのと、私が言っているのは違いますよ。客観的に、私はまずちゃんとお伺いしているのは、まず一点、これは端的にお答えいただきたいんですが、国家試験をおっこちて別な国家資格を付与されたことというのは今まで前例ありますか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど申し上げましたように、これは、こういう介護福祉士制度の経過の中で出てきたものであり、介護福祉士制度の独自のシステムであるということでお答えしたつもりでございました。
○櫻井充君 分かりやすく答えてください。独自のシステムということは、今までそういう前例はなかったということですね。
○政府参考人(中村秀一君) 言い方を換えれば、委員は試験に受からなかったということを強調されておりますが、ある意味では、ある教育課程を出たと、こういうことに対して言わば准介護福祉士を名のることができると、こういうことでございますので、教育課程を経たという意味では一つの考え方ではないかと思っております。(発言する者あり)
○委員長(鶴保庸介君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 委員からお話がございました、他の制度とのお話ございましたけれど、私が申し上げておりますのは、経過の中で出てきたということを御答弁申し上げました。 先ほど来申し上げていますとおり、外国との協定との整合性の問題もあり、先ほど私は、櫻井委員の考え方も一つあり得ると、あり得るというか、そういう考え方も成り立ち得ると御答弁申し上げましたけれども、そういった意味ではそういう経過の中で出てきた制度であり、様々御議論、この問題については御議論があるのではないかと思っております。私どもも、そういう意味では協定との関係もございますので、できるだけ早くこういう事態が解消されるような、客観的にも解消できるようなことになることに向けて最善の努力を払ってまいりたいというふうに思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。 また、この問題につきまして、准介護福祉士ということについての様々な御論議があるということは承知いたしておりますので、是非そういったことについては御意見を賜りたく思っております。
○櫻井充君 僕は、まず一つは、ちゃんと前例がないことは前例がないという形で認めていただきたいと思っているだけなんですよ。それで今回、だけれども、前例がない中でこういう形を取らなきゃいけないのは外交上の問題なんだと、だからもうこれで勘弁してくれと、それ言われればそれでおしまいですよ。それを持って回ったように、論理的にこれが正しいというふうに言ってくるから、じゃそれは論理的に破綻していませんかと言っているだけの話ですよ。 私は先ほど、局長、だから、論理破綻をしないようにするためにはこういう構成にした方が面倒くさいけどいいと思っているのは、全員に共通していることは何かというと、受験資格があるということなんですよ。受験資格があるということは全員共通していて、受験資格があって、なおかつその時点で准介護士というその資格も取れるんだと。つまり、卒業した時点でこういう国家資格を全員に付与しますということであれば、仮免許でもいいんです、これは。仮免許でもいいから、そういうものを付与しますと。そして、あとは皆さん試験を受けてくださいと。そして、試験を受けた人たちが合格すれば、仮免許からそれはちゃんとした免許になりますというふうになると、この三つのルートそのもの自体にそごがなくなるわけですよ。だから、暫定的にやられるんであるとすれば、そういう形にした方が僕はきれいじゃないのかなと。 もう一度申し上げますが、試験に落ちてしまって別な資格をだったらそこに差し上げますということ、そのもの自体がおかしいんですよ、今までないんだから。だけど、卒業したときに国家資格は付与されているわけですよ、現実、今までそうだったんですから。ですから、そういう形で、卒業された時点で、そこを修了された時点での国家資格はこれなんだと。そうすると、三つのルートとも全部公平になって平等になるから、私はその点の方がいいんじゃないかというふうに思っております。 一応、もうここは是非御検討いただきたい。その方が私はすっきりすると思いますよ。そうじゃないと、あるルートの人たちは試験を受けなくたって落ちたって何したって准介護福祉士で、現場に行っちゃ同じですからね。今、介護福祉士の方々の離職率は極めて高いわけですから。そうすると、だれもいなかったら、もうこの際、試験を落ちた人や受けなかった人でもいいかという話になってきてしまう。そういうことが起こらないようにしてくるためにも、ためにも、僕は、今のような位置付けの方が分かりやすいんじゃないのかなというふうに思います。 それからもう一つ、今回、これだけ勉強をされましたと。じゃここはちょっと、済みません、大臣、今の私の論理に、まあ理論に関してどう思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いつも高い御見識から御議論を展開される櫻井委員に敬意を表しておるわけですけれども、事ここについては私はちょっと違った考え方を持っております。 これはひとえに、現行の制度を前提にして国際的な協定を結んだということなんです。したがって、その現行の制度をできるだけ新しい次元に引き上げるわけですけれども、しかしそれに準ずるような形で維持をいたさないと、これは協定上、相手国に対して混乱を与えるというか、そういうことになると。 それで、どうしてそこの調整を取るかというときに、従前はこの養成施設ルートを取った人にもうフルの資格を与えていたものを、若干、まあフルではないけれども、准という形で資格を与えるということで、現行制度を前提にした相手国の期待に何とかこたえようと、こういうことでありますので、したがいまして、今資格を与えていない福祉系高校とか実務経験ルートのところの人たちに何か別の資格を与えるということは、今の協定からくる要請にこたえているんだということからすると少しはみ出した考え方になるわけでございますので、ひとえにこの養成施設ルートで現行制度との間で調整を取るにはどうしたらいいかということで、一つの知恵として出てきたことでございますので、御理解を願いたいということでございます。
○櫻井充君 分かりました。 そうであったとすれば、外国の方だけ別建てにすればよかった話じゃないですか。つまり、日本の人たちだけは皆同じような形にすると。これは外交上の問題なので、そこの時点で取決めをしたことをやらなきゃいけないから、例えばフィリピンならフィリピンの方々だけは暫定措置としてこういうものにします、その代わり、日本の人たちは全員横並びにするからこれはそうしますというふうにした方が、そうであればですよ、すっきりすると思いませんか、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 一つのお考えかとも思いますけれども、フィリピンの人だけの資格ということもやはりまた別途の問題をいろいろ生じ得るというようなことも、短い期間ではあろうけれども、懸念されるところでありまして、そういうことで、この養成施設ルートについては、一番のきっかけであったフィリピンとの協定で期待されるところにこたえるべく調整をさせていただいたということで御理解をいただければと思います。
○櫻井充君 もう一つ提案とすると、先ほど申し上げたとおり、じゃ、一番左の養成施設ルート、このルートだけは卒業した時点で准介護福祉士という、仮免許なら仮免許という形にした方が私はやっぱりなじむと思うんですよ。 何回も申し上げますが、試験を落ちたらここになりますじゃなくて、卒業したらこういう資格なんですと、卒業したらこういう資格なんです。(発言する者あり)いや、ところがそういうふうに読めないところがあるわけですよ。つまり、中身はそうかもしれないけれども、中身はそのとおりなんですよ。中身はそのとおりですが、基本的に言うと、試験を受かっていない人たちが前提でそういう書き方をされているので、それで違和感を感じるところがあります。要件として定められているところはそうなのかもしれませんが、説明からすると、やはりこういった形でやっていくべきなんだろうなと、そういうふうに思っています。 済みません、もう時間がないので。ここまでこういう形でカリキュラムなりなんなりが増えて、それで国家試験がどうなるのかよく分かりません、難しくなるのかどうかよく分かりませんが、これでこの介護福祉士の方々の給料は上がるんでしょうか、身分はちゃんと保障されるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今回の介護福祉士・社会福祉士制度の見直しについては、先ほど来申し上げておりますとおり、質の高いサービスを提供していくための改革でございまして、介護福祉士の方が現場でその能力を十分に発揮していただくためには、国家資格として質を高めるだけでなく、働いている労働環境の改善も図っていかなければならない。また、そういう実力のある介護福祉士さんでありますので、評価も高められて、そういった介護福祉士さんを有している事業所がまたメリットを受けると、そういう形でやっていかなければならないと思っております。 ですから、今回の改革、国家資格の改革だけでそういうことが実現するわけではございませんので、我々もう一つ、人材の確保なり、様々な場面で御指摘をいただいております介護で働いている人たちの待遇の改善、そういった面からも、まずそういう中で、特に力のある方々はそれなりに報いられるということを実現しなければなりませんので、そういった意味で資質の向上と待遇の改善ということの好循環が図れるようにやってまいりたいと考えております。
○櫻井充君 この間、高松に行ったときに、三十三歳の男性とお会いして、この方、介護の現場で働かれているんですが、とても給料が安くて生活ができなくて実は夜、運転代行もやっているんですね、運転代行の方が給料がいいと。三十三歳で、まあとても結婚できないし、子供を産むなんということを考えられないと。 介護の現場へ行っていただければよく分かりますが、四十歳ぐらいの人たち、男性でそれを主にして仕事で生計を立てられるかというと、そういうことになっていない。ここが僕はやはり一番大きな問題だと思っています。せっかく幾らこういう形で資格を自分たちが取ったとしても、最終的にはそれで生活ができないようなシステムを幾らつくっても、ほとんど離職率が高くてその介護の担い手がいないいないといいますが、そこに最大の問題があるので、是非こうやってきちんとした形になっていくのであれば、身分の保障をしていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○柳澤光美君 民主党・新緑風会の柳澤光美です。 ちょっと本題に入る前に、一点だけ大臣の御認識をお伺いしたいというふうに思うんですが。 四月の六日に経済財政諮問会議が開催されておりまして、この中で、尾身財務大臣が私からすれば大変だなという問題発言をされているんで、ちょっとお伺いしたいと思います。 これは、労働市場改革専門調査会の報告についての議論でして、ワークライフバランス憲章を作っていくべきだと。むしろその中では、具体的に完全週休二日制の一〇〇%実施、年次有給休暇の一〇〇%取得、残業時間の半減などというのが民間議員の方から提案をされています。 それに対して、尾身財務大臣が次のように発言されているんですね。自由主義とは、働いてお金を取りたい人は休みの日でも働いてお金を取ったらいい。休みの日に働いていけないとか、超過勤務は何時間以上やってはいけないとか、働きたい人は働いて、働きたくない人は働かなくてもいいという自由を認めていくのが基本的には国家社会の一番の活力の基であるという発言をされているんですが、この席に大臣も同席をされていたというふうに思うんですが、この発言を聞かれて大臣はどのような感想を持たれたか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私もその場に、今委員御指摘のように、在席をいたしておりました。この発言については、最初のころちょっとよく分からなかったんですけれども、大体御趣旨のことだということは発言が終わるときにはもう私も理解をいたしたわけでございます。 ただ、この議員の御自身の見解であると、自由な御発言であるということでございますから、私も思いがなかったわけじゃありませんけれども、コメントをすることは差し控えたいと、こういうように思います。 ただ、私の今の立場から申しますと、正に長時間労働が恒常化しているということは問題だというふうに認識をいたしておりまして、労働市場改革専門調査会報告書にあるようないろいろな指標を打ち出すというようなことも一つの御意見かと思いますけれども、いずれにいたしましても、私どもはここでのいろんな御意見が実現されるようなときには、それは厚生労働省の中にある労政審という公労使そろったところでの議論をした上で結論を出すということを基本といたしておりますので、いずれにしてもそれは一つの意見として承って、それからその後においては、もしそうした方向のことを具体の問題として取り扱う場合には労政審での審議を経た上で考えていかなければならないと、このように思っているわけでございます。
○柳澤光美君 あえて言わしていただいたのは、私は、やっぱり経済財政諮問会議というのは労働者の代表も入っていない、もちろんこれ自由討議ですから、このことをどうこう言うつもりはないんですが、全く離れたところで、いわゆる経済財政諮問会議というのはかなり大きな影響力を持っているところで、こういう議論が行われているということに大変じくじたる思いが私はあるんですが、例えば長時間勤務は何時間やってはいけないとかは個人の自由だというふうに尾身財務大臣が言われているんですが、これはもうあえて名前出させてもらいますが、株式会社ザ・アールの奥谷禮子社長が過労死は自己責任だという発言につながる発想だというふうに私は思っています。 我が国では今現在、大変長時間労働が蔓延しているというのはもう御承知のとおりだというふうに思いますし、サービス残業という賃金不払残業が大きな問題になっているのも事実です。しかも、九八年から自殺者が三万人を超えているんですが、その中に過労による自殺だったり過労死であったりという大変つらい事件がずっと起きてきている。これは国際的に見ても極めて異常な状態だというふうに私は思っているんですが、大臣の御認識をお聞かせいただけませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私も、先ほど申し上げましたように、労働時間の我が国の現状というものを見ますと、長時間労働の割合が子育て世代の男性を中心にして高止まりをしておるというふうに今認識をいたしておりまして、労働者の健康を確保すること、それからまた仕事と生活の調和が取れた社会を実現すること、こういうような観点から見て長時間労働の抑制を図ることが今必要になっていると、このように認識をいたしております。
○柳澤光美君 もうこれ以上この問題を言うつもりはございません。この後、労働とか雇用問題の関係法案が出てきますので、その中で真正面からまた議論をさせていただきたいというふうに思いますが、ただ、大臣にお願いしたいのは、私は初めて質問に立ったときに、大臣が所信表明で言われたこの言葉をもう一度読まさせてもらいたいんですが、厚生労働行政の使命は、国民一人一人が、この世に生を受けてから生を全うするまでの間、健やかに社会生活を送り就労などを通じて社会や経済に貢献することができるよう、年金、医療、福祉、雇用といった様々な政策を適切に実施することにありますというふうに力強く述べられております。 財務大臣とか、財務だとか経済産業とかという、私は組合長くやってきていますから、労使交渉でいえば向こうが経営側の立場なんだろうなと。でも一方で、働く労働者の立場となると、私は厚生労働省だというふうに思っています。そのヘッドが柳澤大臣であろうと。是非、もう少し国民一人一人を守るというこの決意を踏まえて、これからももっともっと積極的にその辺のリーダーシップを発揮していただきたいなということで、大変生意気ですが、お願いをしておきたいというふうに思います。 じゃ、いよいよ本題に入らせていただきたいと思います。 これは、今回の本題は介護保険制度とは直接は関係ないんですが、大変密接に関係しているというふうに思います。 私は、三年前に初当選させていただいて、初めて所属したのがこの厚生労働委員会でした。その第百六十二回の通常国会の一番大きなテーマがこの介護保険法の見直しの問題でございました。利用者本位の視点でもう一回見直そうというのが原点で、介護サービスの量的拡大とともに質的向上を図ることを、これを目的な論点をずっと進めてきました。 実は、私の出身組織にはホームヘルパーさんを中心にいわゆる介護クラフトユニオンと言うんですが、企業別ではなくて、職種別に企業の枠を超えて働いている皆さんが六万五千名を超えます。で、介護の職場の状況をその皆さんからいろいろ聞かせてもらいました。 ですから、そのときに私は三回質問に立たさせていただいて、本当に介護サービスというのは人が人に対するサービスだから、基本的にはもうすべてが、中心が人だと、マンパワー産業以外の何物でもないということを強く主張させてもらいました。そのときに附帯項目は二十四項目付いたんですが、その中にこういう附帯項目を付けさせてもらいました。介護労働者の魅力を高め、優秀な人材を介護の職場に確保していくために、介護労働者の雇用管理や労働条件の改善、研修体系や資格の在り方の見直しが何より大切だという項目が附帯決議に入りました。 そんな中で、介護の職場で働く皆さんの不満というのは、確かに賃金を中心にする労働条件あるんですが、でも、最も大きい不満は、仕事にやりがいがないというのが一番大きな不満なわけですね。魅力と働きがいのある職場にすることが何より大切だと。その流れの中で、今回、介護福祉士の資格の議論が出てきたと。元々、将来的には任用資格は介護福祉士を基本とすべきだというような提言もずっとされていました。それが今回のこの法改正によって、一定の教育プログラムの経過後に国家試験を受験するという介護福祉士の資格の取得方法というのが、さっき三ルートありましたが、一元化をされるというのは、これは現場の関係者にとっては大変念願でもあったわけで、私は大きな第一歩だというふうにとらえさせていただいています。 特に、今後ますます高齢化が進行していく介護の職場というのが大切になっていく中では必要な改正であるというふうに思っていますが、それを前提に、大変残念なのが、今回、フィリピンのことという理由があるとはいえ、唐突に准介護福祉士という新しい資格が取って付けたようにでき上がってしまったということに私はあるというふうに思います。 特に、介護保険制度というのは非常に新しい制度ですから、一つ一つあるべき形で進んできているわけですね。ですから、最初は量の拡大でいってそこから質の充実に入ってという今段階を踏んで入ってきているときに、この今御答弁聞いていても、本来、厚生労働省も欲しくないと、准介護福祉士は要らなかったというものが付いてしまった、このことが私は残念で残念でたまらないわけです。それがフィリピンとの問題だと。 実は、フィリピンの方では、まだこのことがフィリピンの国の中では決まっていないと。とすれば、それまでに再交渉というか、日本の国の事情を伝えるということは不可能なんですか。済みません、私、素人なんで、率直にお伺いします。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 フィリピンの方でまだ今回の協定について、二月にフィリピンの国会が開かれたんですが、この協定が批准されず、まだ先になっているという状況でございます。他方、この協定につきましては、昨年十二月に国会で締結について御承認いただいているということで、言わばその協定自体、介護福祉士について申し上げますと、現行制度を前提にできている協定でございますが、今協定締結の途上にあるという状況でございます。 そういった中で、フィリピン側と協議できないのかということでございますが、これは、この協定自体長い交渉を経てまず合意に至り、それぞれ今締結手続をしているという状況でございますので、外務省とも話をいたしましたけれども、現段階でそういうことについてフィリピンと相談できるような状態にはないということでございます。
○柳澤光美君 外務省の方に来ていただいておるわけじゃないんで、恐らく厚生労働省としても大変難しい問題だというふうなのは分かっているんですが、ただ、先ほどの御答弁聞いていると、厚生労働省とすれば准介護福祉士というのはあくまでも仮の姿であって、しかも「当分の間、」という表現もされているわけですが、これは、「当分の間、」というのは具体的に、簡単にちょっと教えていただけませんか。どういうことを意味しているのか。
○政府参考人(中村秀一君) 今回の改正法案、当分の間、養成施設の卒業生に介護福祉士に準ずる者として同様の業務を行えることのできる准介護福祉士の名称を与えるということでございます。 今度、法律を変えていただいた場合、介護福祉士になるためにはすべてのルートについて国家試験を受けていただくと、こういうことになるわけで、それを前提とする協定とするためにはフィリピン側と協議、調整を行っていく必要があるので、例えば何年というふうに期限を設定することは困難でございますが、この仕組みの問題については関係省庁とも緊密に協議して、精力的な協議、調整を行って、できるだけ早くこの仕組みがなくても済むような客観的な状況となるように最大限努力してまいりたいと考えております。
○柳澤光美君 分かりました。 要は、確認させていただきますが、できるだけ早く、何年という期限は切れないけれども、フィリピンとのいわゆる交渉のやり直しも含めて改正をするという確認でよろしいですか。イエスかノー。
○政府参考人(中村秀一君) そのとおりでございます。
○柳澤光美君 じゃ、これ、大臣も政府を挙げてやっていただけると、その中心に厚生労働省がなりますけれども、政府としてきちんとやっていただけるということでよろしいですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もとより、国内におきましては私はその方向で努力をいたしますけれども、外交という局面のことについては私、ここで御答弁を申し上げる立場にないものですから、国内的な努力をさせていただくということで御理解を賜りたいと思います。
○柳澤光美君 もちろん、相手があることですから、ただ、やるという確認だけ私は取らせていただければいいというふうに思ったんで、その確認でさせてもらいます。 そうすると、この准介護福祉士というのは、あくまでもフィリピンとの関係で非常に、何というんですかね、位置付けが不明確で、しかもこの資格を取った人も養成ルートから行かれて、試験がおっこった人で、受けなかった人でという非常にマイナスイメージの強い資格になります。できるだけ、だから早くなくしたいとすれば、もしフィリピンとの方も整理が付いてきてなくすというふうになったときに、どのような措置をとろうというふうに今思われています。例えば、准介護福祉士は、ずうっとそうなっても、与えたものはずうっと引きずるんですか。何年かたったらもうなくしますというような処理になっていくんですか。
○政府参考人(中村秀一君) 具体的に、まず准介護福祉士の者をどういうふうに扱うかということになるわけですが、そういう客観的な直せる状況になった場合は、まず法律の改正からしていただかなければならないわけですが、一つはそういった意味で、法律でその制度がなくなるということになろうかと思います。その間、では准介護福祉士になられた方どういうふうにするのかというのは、そのときのやはり国会での御審議にもなろうかと思いますが、通常はそういう名称を、与えられた名称をなくすという、その人から取り上げるということはできないんではないかと思いますが、いずれにしても、その制度がなくなればそういうことを名のって仕事をすることができるということですが、その名のる制度がなくなるわけですので、その際、そういう資格を持った方に対してどういう手当てをするかというのはまた御判断があるんではないかというふうに思います。 ただ、私どもは、再三申し上げておりますとおり、介護福祉士が言わばゴールでございますし、准介護福祉士の方も介護福祉士となるように努めなければならないと、こういうふうにお願いしているわけでございますので、まず政策として目指すことは、介護福祉士を基本に考え、准介護福祉士の方はできるだけ介護福祉士になっていただけるように関係者、関係者というのは雇っている方、それから養成校の方、御本人含めて関係者の方々が介護福祉士になっていただくように努力することが必要ではないかと考えている次第でございます。
○柳澤光美君 大変苦しい答弁だなというふうに思いながらお伺いしたんですが、基本的にフィリピンの方から来られる方で養成コースに行かれる方は私は非常に少ないだろうと。二年間も、しかも費用を掛けてという方はそうはいないだろうというふうに私は思うんですね。 だから、さっき櫻井委員が言われたように、この仕組みをもうちょっときちんと整理をしておかないとというふうにおっしゃられたのは、恐らく養成ルートから試験を受けて、言い方悪いですが、おっこった方と受けなかった方の受皿みたいな部分になってしまう。とすれば、先ほど答弁はいただきましたけど、具体的に動き出す五年後ぐらいまでに精力的に私はやはりフィリピンとの再交渉をしていただくべきだなと。たった、わずかな人たちのために、日本の介護の大きな枠組みのところに私は汚点を残して、画竜点睛を欠くじゃないですけど、せっかくのあるべき論で動いてきたのに現場の混乱も含めて非常に大きなものを残してしまうだろうと。是非、大至急、その辺の是正をしていただくようにお願いをしておきたいというふうに思います。 これに伴って、どっちにしても准介護福祉士というのが動き出してしまったとすれば、法案とか何かで、関連法案で直さなきゃいけないというような法案が出てきませんか。例えば、ホームヘルパーをやるとすると、准介護福祉士はホームヘルパーはできるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 例えば、介護保険の訪問介護においては、八条二項の定義で、その者の居宅において介護福祉士その他政令で定める者によってというふうになっておりますので、ある意味では、法律を変える必要があるのかということの点につきましては、サービスの提供に従事する人について法律上、介護福祉士に限定しているような規定はないため、今回の改正において特段の法律的な手当ては必要とされていないところでございます。それぞれ、例えば施設の職員についてどういう方を職員にするかというのはそれぞれの事業法の中の施設の基準で定められておりますので、そういった中で、例えば准介護福祉士という人たちをどういうふうに規定するかというのはそのレベルの話になり、多くは厚生労働省令などのレベルの話になるんではないかと考えております。
○柳澤光美君 分かりました。 どちらにしても、しばらく、当分の間というのもやってみなければ分からないということですから、現実に准介護福祉士という資格が動き始めるとすれば、職場に、いわゆる現場において仕事の範囲だとか資格の違いだとかあるいは賃金だとか、この辺のところがどうなっていくんだろうと。 逆に言えば、その准介護福祉士という資格は非常に安く使われる便利な資格になってしまうというようなことに対しては、今どのような対策を取られようというふうに思っていますか。
○政府参考人(中村秀一君) 介護福祉士と准介護福祉士では、介護現場において行うことができる業務の範囲、これは先ほど来議論になっておりますけれども、医療などの世界と違いまして、業務独占とかそういうことになっておりません。そもそも、介護福祉士の資格を持っていない方もいろいろなことができるという世界の中での介護福祉士、准介護福祉士でございますので、そういった意味では現場においてできる仕事の範囲が違いがあるということではございません。 また、処遇の面でございますが、これも介護福祉士についても、むしろ介護福祉士の資格を取っても余りメリットがないようでは困るんではないかという御指摘があるわけでございます。現在、介護福祉士とその他の方と明確に公的な制度で報酬上評価に違いを付けているというものは余り多くないということでございます。 そういった中で、今後、介護福祉士について、例えば様々な報酬上どういうふうに位置付けていくかということが課題になると思いますし、その際、准介護福祉士をどういう扱いにするのかということについては政策的な議論が必要ではないかと思いますが、再三申し上げておりますとおり、私ども目指すところは介護福祉士というふうに考えておりますので、様々な処遇策を講ずるとしても、まず介護福祉士についてきちんと位置付けていくということが政策的に最重要の課題ではないかと考えているところでございます。
○柳澤光美君 分かりました。できるだけ早く進めていただきたいなというふうに要望をしておきたいと思います。 私、今回、介護福祉士の資格を取るルートが三つできたというのは、櫻井委員とはちょっと違って非常にある意味でうれしく思っています。いろんなところからチャレンジをしていける。いろんな形で、今介護の職場で働いていらっしゃる、学校を出て若くして介護の場に入っていく方もいれば、子育てが終わって介護のところで技術を身に付けて上を目指していこうという方もいる、それから高校ルートもある。 ただ、問題は、出てきたところによっては何か差別があるようなことはないようにきちんとしていって、格差がないようにしていただきたいというふうには思うんですが、一番私の関係している実務経験ルートでいうと、もちろん今回は養成施設の方も千八百時間、それから、しかも今までそのまま介護福祉士の資格が取れたのを試験を受けなければいけない、それから今度は福祉高校の方も千八百時間になって、この辺、先ほど局長の答弁で、教育の在り方、カリキュラムを全部整理をしてきちんとしていきたいというお話がありました。そういう意味では大きなそれぞれの人たちが決断をされたんだなと。 一方で、実務経験ルートも非常に今度は重くなりまして、六か月以上の研修を受けなきゃいけない、あるいは六百時間。この辺が、学校へ行く勉強が一番やりやすいんですが、勤めながらやるとすると本当に費用の問題、それ以上に研修時間をどう確保できるのかという辺りが一番大きな課題になってくるだろうと。 今、皆さん一生懸命スキルアップをして上を目指そうということで頑張っている中で、この辺のところを厚生労働省としてはどんな対応をしてもらうような、あるいは事業者への要請等も含めて、考えがあればお聞かせいただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) 今委員からお話がございました実務経験ルートについて、三年の実務経験に加え、六か月以上の養成課程を経た上で国家試験を受験していただくと、こういうことにいたしておりますが、正に働きながら学ぶと、こういうことになりますので、十分そのことを配慮する必要があるということで、例えば養成していただく施設の側に通信課程等などについて取り組んでいただくというようなことで負担軽減に配慮を図るほか、働く方の主体的な能力開発の取組になるわけでございますので、教育訓練給付制度の対象となり得ると考えております。 今後、その担当部局ともよく連携を取るというようなことを図りながら、資格を取ろうとする、介護福祉士国家試験を受けようとする方が働きながらそういうことにチャレンジできるように努めてまいりたいと考えております。
○柳澤光美君 どちらにしても、かなりこの辺は事業者の協力も踏まえて、国、地方自治体、事業者、いろんな観点から対応していただきたいというふうに思っています。 ちょっと話が広がるかもしれませんが、この介護福祉士という資格ができたからといって介護の現場が急に良くなるということではないというふうに思うので、前から、昨年も質問させてもらいましたが、ちょっと介護労働者の確保と質の向上についてお伺いをしたいというふうに思います。 第百六十二回通常国会では、何せ介護予防を重視しようと、地域密着型サービスの創設をする、サービスの質の向上が大きなテーマになりました。 サービスの質の向上、すなわち介護労働者の技能等のスキルアップのために能力開発や研修等の充実をきちんとしていこうじゃないかという議論はしたんですが、一方で、今の現状を見ると、質の充実も大切なんですが、まだまだ量の確保も追い付いていない。 特に、ここしばらく景気が回復してくる中で雇用情勢が変わってくる。離職率が二〇パーを超えるぐらい高くなってきている。この辺が現実的に、今回の介護福祉士でも資格は五十四万人以上持たれているけれども、二十万台しか働いていない。あるいはホームヘルパーの資格も二百万人以上取られているんですが、一割ぐらいしか実際は働いていらっしゃらない。 この辺の潜在的資格取得者の活用を今後、取ってもらうのもそうなんですが、今持っている方をどう元に戻ってもらうかということも含めた有効活用について今どんな政策を考えていらっしゃるか、お聞かせいただけますか。
○政府参考人(中村秀一君) 今、介護で働く方々、あるいは介護で事業をされている方々の従事者の確保について置かれている状況は御指摘のとおりでございまして、景気の回復で一般的に求人が増えてきておりますが、特に一般に比べましても、介護の分野、求人が非常に増えているということで、都市部、特に都市部などでは深刻な人材確保難になっているというふうに承知いたしております。 私ども、今、法律を提案させていただいておりますが、これに加えまして、人材確保が、介護の分野の人材確保が非常に緊急の課題でございますし、先ほど委員から御指摘ございましたように、附帯決議でもその点について検討するようにという御指摘いただいておりますので、先月より、社会保障審議会福祉部会で福祉人材確保指針、これは社会福祉士法で、国は福祉人材の確保の指針を定めると、こういうことになっておりますので、万般にわたりまして福祉人材の確保を行うため指針の見直しの議論を始めたところであり、まずは介護の現場の方々の御意見を伺うということで先日、ヒアリングも行いましたが、大変求人難であると、こういう御指摘をいただいており、それらを踏まえながら指針の取りまとめに向けて努力をしてまいりたいと考えております。
○柳澤光美君 それをやらなければ、悪循環というか、資格をつくっても、もっと言えば、資格を取ろうとする人さえいなくなってくるだろうなという逆の心配をしています。実は今回、介護福祉士を目指して頑張っていたんですけど、実務ルートからいえば、もうあきらめたというような声も聞こえてくるぐらい、そろそろ辞めどきだったからちょうどいいチャンスだというような声が聞こえてくるぐらい、私は逆の心配もちょっとしています。質を高めるのもいいんですが、その辺のところをきちんとバランスを取っていかないと、量と質の部分を押さえていかないといけないだろうということも踏まえてお願いをしておきたいと。 そんな中で、ホームヘルパーの基礎研修において、介護員養成研修の取扱細則というのが出まして、今回の法改正により、現在ヘルパー二級の方々が養成等を受けている介護員養成研修というのに関してはどのような影響が出てくるのか、これをどのようなスケジュールでどう変えていくというように、変えるとすれば、変えようとされているのかということをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 介護員養成研修についてのお尋ねでございますけれども、ホームヘルパーの研修のほか、昨年度創設いたしました介護職員の基礎研修がございます。 ホームヘルパーの養成研修につきましては、三級課程の介護報酬上の評価を次期改定時に廃止をするということをした上で、将来的には一級、二級の課程を介護職員の基礎研修に一元化したいということで今進めております。認知症ケアあるいは医療、看護との連携強化といった介護従事者の質の確保を図るということで考えていきたいというふうに思っております。 今お尋ねの今回の介護福祉士法の改正を受けた対応でございますけれども、平成二十一年度から実施されます介護福祉士養成課程におきます教育カリキュラムの見直し作業が現在行われているというふうに承知をいたしておりまして、私どもとしては、介護職員基礎研修の教育内容の在り方等につきましては、その新たな介護福祉士養成課程の教育内容が明らかになった段階でできるだけ速やかにその検討に着手をしたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 ちょっと、質問がちょっと後先になってしまったな。 全体の流れとすれば、ヘルパーの三級はなくなりますよね。今回、介護福祉士を基本に考える。しかも、その先に専門介護福祉士ということも検討課題に入ってくる。将来は全部が介護福祉士になっていただくことが望ましいというふうなことがあったとしても、当面、ヘルパーがいて、それから介護福祉士、またちょっと余計な准介護福祉士ができましたけど、専門介護福祉士というふうに体系ができてくると思うんですが、その辺の人材確保だとか資質の向上だとか育成だとかというのは、もう一回簡単に、簡単にといっても難しいですかね、大枠ちょっと示してもらえますか。
○政府参考人(中村秀一君) 大枠ということでございますので全体をお話をさせていただきますと、まず介護福祉士につきましては、介護に従事する人に質の向上を目指す上で取っていただきたい資格というふうに考えております。 そこで、国家資格として目指すのは、言わば医療の世界でいいますと臨床研修の方がやっておられますように、言わば介護の世界で基礎的なことについてはきちんと対応できるということを目指し、もちろんそれだけでは足りませんので、それを職場の中で育てていただくということで、やはり資格を取った後、職場の中で仕事をしていく中で技量を高めていただくと、こういうことを考えているわけでございます。 処遇の改善につきましては、それを考えていかなければなりませんし、またもう一つ、働いていく中でやりがいがないというお話ございましたけれども、やはり技量を高めていく中で、また務めている中で、それぞれ責任のある仕事なり、やりがいのある仕事に就いていただくということが必要だと思いますので、これから検討を進めなければならないのは、施設や事業所の中で様々な任用ポストがございますが、施設長さんでございますとか生活指導員でございますとか、いろいろな職員配置がございますが、そういったものの中について、それぞれ介護福祉士さんたちが働いていく中でそういうことになれるような、言わばキャリアアップしていく制度をつくっていかなければならないと考えております。 そのためには、福祉の事業所、零細、非常に規模が小さいという問題もございますので、小さい事業所であれば、いろいろ共同事業をやる中で、例えば研修に従業員を派遣しにくいなど、様々な規模が小さいことから由来する問題もありますので、そういったことなども解決しながら職員の処遇の改善を図っていく必要があるんではないかと、そういうのが基本的な筋でございまして、そういった中で、ホームヘルパーさんについては従来、三級の資格制度がございましたけれども、その三級の資格制度と介護福祉士のレベルとはかなり差があるので、そういった状況を踏まえて基礎研修制度というようなものも構想され動いているということでございますが、大枠でいいますと、介護の分野については基礎的な資格として介護福祉士を位置付けているということでございます。
○柳澤光美君 分かりました。 どちらにしても、まだ介護の職場というのは三Kと言われるぐらい大変、賃金もそうですし、労働時間もそうですし、福利厚生もそうですし、あるいは、私の方から強く指摘さしていただいた、あの労働基準局の方から労働基準法の遵守のお願いの文書を出さしていただいたりしております。そんな中で、どちらにしてもその辺の環境を良くしなければ定着もしませんし、みんなが介護の職場に働いていただくことができないと。その辺のところの進捗状況というか、どんな状況になっているのか、ちょっとお聞かせいただけますか。
○政府参考人(高橋満君) お答え申し上げます。 今委員御指摘ございましたとおり、介護労働をめぐっては大変いろんな問題がある。特に労働条件めぐって、例えば賃金でありますとか、労働時間でありますとか、健康面といったような面で、介護労働者の不安あるいは不満というものが多く見られるわけでございます。また、こうしたこともございまして、定着率も他産業に比べますと大変低いといったようなことで、依然として解決すべき課題が非常に多々あると認識をいたしております。 こういう中で、今委員も御指摘ございましたとおり、労働基準関係法令の問題に関しまして、労働時間の把握等々の問題でいろいろ問題があるということで、平成十六年に労働基準局長名での通達をもって監督指導ということに努めておるわけでございますが、同時に、やはりこの介護労働というものが労働者にとって生き生きとその能力を発揮して働くことができる環境にしていくと、そういうことに向けて事業主に雇用管理の改善に積極的に取り組んでいただくことが必要であると私ども考えておるわけでございます。 こうした観点から、介護労働者の雇用管理改善に向けては介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律というものが制定をされ、これに基づきまして、私どもも相談援助事業を始めとして、事業主の自主的な取組ということを促しておるわけでございます。特に、やはり一般的な相談、指導だけではなくて、より具体的にその事業者が取り組んでいただけるような、参考となるような雇用管理モデルといったようなものを今現在、学識者、実務家等によります研究会におきまして御検討いただいております。改善を行うためのポイントであるとか好事例といったものを含めて収集、検討し、現在その最終的な取りまとめを行っておるところでございますので、これをできるだけ早くまとめまして、その成果を活用しながら具体的な取組につなげて実効を上げてまいりたいというふうに考えております。
○柳澤光美君 ありがとうございます。モデルをつくられているということなんで、また取りまとめが進んだら、また私にも是非いろいろ情報をいただきたいなと。特に、良さの拡大も含めて一歩一歩それを良くしていかなければ、幾ら資格制度をつくってやっても、机上論では全く動かないだろうというふうに思っていますんで、基準局も併せて対応をしていただきたいというふうに思います。 もう一つは、恐らく、資格をつくっただけでも、介護福祉士になりたいとすれば、そこにはもちろんプライドですとかロイヤリティーがあるとしても、具体的にやはり収入なりなんなりにメリットがある、あるいは先ほど櫻井委員からありましたように、若い人が結婚をして子供を産んで子供を育てるというような位置付けがなければなかなかそこを目指していけないと。 これは介護報酬の見直しのところへ来るというふうに思うんですが、現在、介護福祉士は三〇%以上確保すれば報酬を一〇から二〇%加算するということでやられているんですが、意外とこれが実態へ行くと、そのことが、料金が高くなりますから、負担する利用者の方もその分が高くなると。ところが、そのことが利用者にとっては、その高くなったのがメリット見えませんから、せっかく介護福祉士を採用をして加算を取っても、なかなかそれが利用者に分かってもらわないで、好循環につながりにくいというような声も聞こえているんですが、この辺のところというのは、今現在、加算の部分では具体的にどんな状況になっていますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護報酬についてのお尋ねですが、先ほどからも社会・援護局長からお話をしていますけれども、いわゆる好循環をつくっていくということのためには、介護報酬のサイドでも現実の実態をちゃんと着目して、それを調査をして、それをちゃんと介護報酬に反映させるというのがやはり基本原則であろうと思います。 それで、私ども介護報酬の設定に当たりましては、職員の給与などを含めました事業所の経営の実態を調査をしまして、その上で、その事業者が介護サービスに要する平均的な費用の額を算定をいたしまして、そしてそれを介護報酬で決めておるということでございます。 それで、今御指摘のヘルパーの、訪問介護事業所のホームヘルパーのうちで介護福祉士の割合が三〇%以上である場合には加算を行うという制度を私ども持っております。こういう加算の制度といいますのは、やはりある意味では奨励的といいますか、政策的に評価すべきものは加算という形で評価するということにしておりまして、そういう意味では私どもとしては事業所のサービスが質が高いということの証左であろうかと思いますので、結果としてその一部利用者負担も上がることになりますけれども、他の事業所と比べますと質が高いサービスを受けることができるわけでございますから、その点については十分御理解を賜りたいなというふうに思っております。
○柳澤光美君 事業者に対してもいろいろな御意見が今日ありましたけど、本当に不正等のことは許されないというふうに思いますし、一方で、その辺が本当に、介護福祉士をたくさん採用することによって非常に質の高いサービスをしている、その良さ、先ほど言われた良さの拡大も含めて全体の底上げを図っていくという努力を是非していただきたいなというふうに思っています。 最後、ここのところ、資格を介護福祉士に一元化をする、ヘルパーの三級もなくす、ただ准介護福祉士という変な資格はちょっとくっ付いちゃいましたけど、整理を全体をしようとしている中で、急に再チャレンジ支援総合プランの中で介護サポーター制度というのが何か大々的に新聞で報道されていますが、これは厚生労働省の方ではどのように把握をされていて、これはどのような扱いをされようとしているのか御説明いただけますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護サポーターについてのお尋ねでございますが、これは今御指摘ございましたように、平成十八年の十二月に「多様な機会のある社会」推進会議ということで決定をされまして、再チャレンジ支援総合プランという中に位置付けられております。 これは介護だけではございませんで、教育、育児など幅広い分野で新たなチャレンジを目指す高齢者あるいは団塊の世代などの活躍の場を拡大をするということで、簡易な資格制度の創設、拡充をするという方針が打ち出されたことでございまして、そういう中で介護サポーターについても、その取組の一つとして位置付けられているということでございます。 私どもとしては、そういう意味での高齢者、団塊世代等の社会参加を促進するということでございますので、いわゆる専門家の専門的な位置付けとは異なって役割分担をして対応をしていきたいというふうに思っております。
○柳澤光美君 今、下田委員も言われていますけれども、余りいろんな資格をつくってやっていただくと、現場は大変ある意味では混乱するんですね。私は、企業の資格制度をつくったときもそうなんですが、資格をつくるというのは机上論ではできないんですね。資格の基準というのをどうするのか、それが具体的作業レベルでどういう基準になるのか。その評価をする基準というのをどうつくるのか、この辺がとっても難しいテーマなんですね。ですから、本当に机上論ではなくて、現場の実態の中で一つ一つ精査をしていかないと、現場の混乱だけ起きてしまうという心配があるんで、そのことを十分注意していただくことをお願いをして、質問を終わります。
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。 恐らく、介護福祉士あるいは准介護福祉士に話題が集中するんじゃないかと思って、私は社会福祉士、介護福祉士に共通するこの法案の問題点からいきたいと思います。で、社会福祉士と介護福祉士というふうに、そこまで行ければいいかなと思っています。 で、本法案の目的は、近年の介護、福祉ニーズの多様化、高度化に対応し、人材の確保、資質の向上を図る、このことだと、このことに尽きると思うんですね。ところが、今までの議論も聞いておりまして、ほとんどがその資質の向上の方にいっていまして、人材の確保という観点がちょっと足りないような気がしております。 そこで、共通する問題点ですね、社会福祉士と介護福祉士に共通する点としてまずお聞きしたいのは、質問で一緒になったかもしれませんが、ちょっと分けて聞きます。直近の社会福祉士と介護福祉士のその国家試験の合格率を教えてください。
○政府参考人(中村秀一君) お答えをいたします。 直近の十八年度の、と申しますのは今年の一月に実施されました国家試験においてでございますが、社会福祉士は受験者四万五千二十二人のうち合格者が一万二千三百四十五人で、合格率は二七・四%でございます。 介護福祉士は、受験者十四万五千九百四十六人のうち、合格者が七万三千六百六人で、合格率は五〇・四%となっております。
○足立信也君 それで、今お聞きしただけでも非常に低い合格率だとまずは思います。 そこで、例えば私が関係していたところでは、医師の国家試験なんかは、まず分野別に合格ラインというのがありますね。で、トータルでも合格ラインがあって、そして禁忌項目というのがあって、これを踏んだら一発でアウトというのがありますね。 そこで、これだけ低い合格率というのはどういう合格の基準になっているのかなというのが私は疑問に思うんですが、そこを教えてください。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 合格基準につきましては、問題の総得点の六〇%程度を基準といたします。ただ、難易度がございますので、難易度で補整した点数になりますけれども、基本は総得点の六〇%程度を基準といたしております。
○足立信也君 参考までに、近いというか、職種が非常に似通っているといいますか、医師や歯科医師や看護師、薬剤師の合格率をちょっとお聞きしたいと思うんですが、その前に、トータルで六〇%ということでした。非常に正答率の低い項目、何というか、問題とかは通常カットされて、ある程度合格率というのはこちらが想定したラインに持っていけるんですよね。そのことを踏まえて、じゃ医師、歯科医師、看護師、薬剤師のこれまた直近の合格率、率だけで結構ですから、教えてください。
○政府参考人(松谷有希雄君) 平成十九年二月に実施されました直近の医師国家試験の合格率は八七・九%でございます。また、歯科医師国家試験の合格率は七四・二%、看護師国家試験の合格率は九〇・六%となっております。また、今年の三月に実施されました直近の薬剤師国家試験の合格率は七五・六%となっております。
○足立信也君 というように、社会福祉士に関しては三割に行かないわけですね。それから、介護福祉士は初めて五割超えたんですか、五〇・四%。ほかの資格と比較すると圧倒的に低いわけですね。今回の法案の改正、十八年ぶりということですが、社会のニーズが高まっているというのはもう皆さん自覚しているわけですね。普通、現政府の得意な市場原理でいくと、需要がこれだけ多いのに、なぜそんなに合格率低いんだろうということがまず頭に浮かぶわけですね。 これは、トータルとして六割の合格ラインまで行かないということは、その教育課程に問題があるというふうな認識なんでしょうか。それとも、私はやはりトータルの合格率ってある程度設定できると思っているんですが、そういう何か違う要素があるんでしょうか。
○副大臣(石田祝稔君) 今、医療関係資格と比較をして私も見まして、大変これは低い数字だなと正直実感いたします。 医療関係資格の場合には、資格の取得を目的として集中的に勉強した後に、国家試験により必要な知識、技能の獲得を確認する仕組みとなっておりますけれども、現在の社会福祉士、介護福祉士の場合にありましては、介護福祉士の実務経験ルートにおいては理論的、体系的な学習が課されておりません。また、社会福祉士の福祉系大学ルートにおきましては、必ずしも社会福祉士の資格の取得を目的として勉強している者ばかりでない等の状況、こういうものもあろうかと思います。こういった事情も社会福祉士、介護福祉士の国家試験の合格率が医療関係資格の合格率より低くなっている一因ではないかと、このように考えられます。 また、国家試験の在り方については、社会福祉士、介護福祉士として必要とされる知識、技術を総合的に評価できるような内容となっているかどうかについて検証を行っていく必要があると考えておりまして、今後、専門家、実践者により新たな作業チームを設け、検討を進めていくことといたしたいと思っております。
○足立信也君 そこで、非常に狭い門ながら、資格は取ったけれどもという話になってくるわけですね。 そこで、資料一をごらんいただきたいと思うんですが、ここに大体まとめてあるんです。これは後でまた話をしますが、要はどれだけの方が就労されていて、その不就労率というのがどれだけなのかということをお伺いしたいと思います。 それと一緒に、先ほどちょっと話がございましたが、福祉分野あるいは介護の分野の有効求人倍率ですね、この有効求人倍率と今現在の資格を持ちながらも就労されていない不就労率ですね、これを教えてください。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 社会福祉士及び介護福祉士の国家資格をお持ちになって実際に就労していない人についてでございますが、介護福祉士につきまして、平成十六年九月末の介護福祉士資格取得者四十一万人に対し、約四割の十八万人が実際に就労していないと、こういう状況でございます。 社会福祉士にあっては、十七年九月末の社会福祉士資格取得者七万人のうち、介護保険サービスや障害福祉サービス等の分野において一・八万人が従事されておりますが、このほか正確な数は把握できていない状況におります。ただ、社会福祉協議会などに就職されている方、また、非常に少ないわけではございますが、独立して社会福祉事務所を営んでおられる方もございます。 有効求人倍率でございますが、全職種、これは全産業平均一・〇二でございますが、介護関連職種の有効求人倍率はそれより高く、常用一・六八になっております。それから、パートタイムの方については、全職種平均が一・三五でございますが、介護関連職種については三・〇二になっております。先ほど常用と申し上げましたけれども、パートを除きます常用という概念がございまして、それでございますと、全職種〇・九一に対して一・一六でございます。いずれも全産業の平均として比較的高い水準でございますし、特にパートにつきましては三・〇二ということで非常に有効求人倍率が高くなっているという状況でございます。
○足立信也君 簡単に言いますと、非常に需要は多いわけですね。有効求人倍率がどちらも高いわけですよ。非常に求人はある、需要は多い。で、国家試験の合格率は非常に低い、物すごく狭き門を通ってきている。でも、働く人は非常に少ないと。非常に論理的に矛盾しているんですよね。 今の話ですと、介護福祉士は約四割が働いていないということですよね。それから、いろいろ、統一したある期日のデータがないのでおっしゃりにくいような感じでしたが、社会福祉士に関しては約七割が働いていないんですよね、今の数値からいきますと。そういう事態になるんです。 去年の医療制度改革でも、看護師さん、資格を持った方が百七十七万、で、潜在看護師が五十五万、約三割が潜在看護師として働いていない。大問題だと。これをどうしようかと言われましたよね。でも、それ以上の人が社会福祉士、介護福祉士の中では働いていないんですよ。明らかにおかしいことだと私は思うんですけれども。 そこで、看護師あるいは医師のように、年度を置いて定期的に需給見通しをしていますね。これは、介護の職員あるいは介護福祉士とかに関しては需給見通しというのはやられないんですか、あるいはやられておられるんですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 まず、介護関係につきましては、この委員会でしばしば各委員の御質問の中にも出てまいっておりますように、医療と違いまして、こういう職種の人でなければこの仕事ができないと、こういうことではないものでございますので、そういった意味で、社会福祉士あるいは介護福祉士の需給というような形のものはございません。 ただ、当然、例えば介護の事業所も増加しておりますし、六十五歳以上人口も増えている。また、要介護認定、その中で一定の割合の方が要介護認定で該当するというようなことを考えますと、当然、介護職員として将来的にどのくらいのものが必要かというような見通しについては計算されております。現在、百万人でございますが、二〇一四年の介護職員数は百四十万から百五十五万人の程度であり、今後十年間で年間四万人から五・五万人程度の増加が見込まれるのではないかと考えております。
○足立信也君 私は、資質の向上とそれから人材確保という、特に人材確保の面が足りないと冒頭申し上げました。資質の向上を図って国家資格も統一してという考えを持たれているわけですから、職員として全体としては把握しているけれども、それ以上にやはり国家資格を持った人の需給見通しというのは必ず私はやるべきだと思うんですね。この改正を契機にやっていくべきだと。このことについては大臣の所見も後で伺いたいと思いますが。 うがった見方をしますと、なぜ合格率が低いのかという話に戻るんですが、就労率が低いから合格率を下げているんじゃないかという見方も仮にできなくもないんですね。 そこで、人材の確保という話に行きます。 不就労の理由ですね、これは大臣は本会議の答弁で、仕事のやりがい、職場の人間関係そして給与水準と考えられるというふうにおっしゃいました。ただ私は、仕事のやりがいについては、やはり教育を受けて、あるいは実務コースもあるわけですから分かっていられる、大分私は理解されているはずだと思っているんですよ。職場の人間関係というのは、これは何も介護や社会福祉特有のものでもないわけですね。となると、残りは給与水準になるんですね、理由としては。 もう一つ、現場の社会に出て、例えば看護師さんも一年目に九%が辞められるということがございました。実際に自分が学んだことと現場とのギャップですね、これを感じられる。でも、これは、今回の改正のように実習時間を増やしていけばある程度私は解消される方向に働くんだと思いますし、当然、実習の中でやりがいも見付けられるんだと私は思います。 そこで、実習と現場に出たときの一番の違いは何かというと、私は責任感と給与だと思います。実際に自分が責任を持ってやらなきゃいけなくなったというのが、机上の空論ではない責任感がどれだけ重くのし掛かってきているかということだと思います。 そこで、不就労の理由、今私は大臣答弁を踏まえて申し上げましたが、その理由に関して更に踏み込んだ理由を考えられるでしょうか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほど来議論させていただいておりますように、やや医療と介護の方の制度的な構造が、だれでも入れる介護という部分と、医療は医師でなければ診断、治療ができないというようなこと。したがって、医師になろうとすると必ず国家試験に合格しなければならない、またそのために医学校があると。こういうようなところと、何と申しますか、社会福祉士さんにしても、文科系の大学でいろんな進路がある中で教育されているのとやや状況も違うような感じがします。 一つだけ申し上げさせていただきますと、例えば福祉系大学でも合格率、百を超える大学があるわけですが、合格率が〇%から八〇%まで分布しておりまして、福祉系大学で平均合格率は二四%でございますが、合格率五〇%を超えるのは大学の中で全体の一四%というような形で、かなり大学間に格差があるということも事実でございまして、今回の改革の中で、実は大学の教育内容についても、文科省だけじゃなく厚生労働省も関与させていただくというのはそういうことでございます。 それで、不就労の理由でございますが、我々、逆に転職の理由なども問いますと、やはり仕事にやりがいがない、先ほど委員からいろいろ御指摘がございましたけれども、それがございますし、社会福祉士についても、調査をいたしますと、賃金や各種手当、人材育成や研修機会、施設運営やサービスの方針等が挙げられているというふうに承知いたしております。
○足立信也君 先ほど私なりに集約したのは、恐らく実習とは違う責任感と給与だろうというふうに、まあ私なりの集約ですけどね。 例えば、介護に限って言うと、全産業の平均時給額が千八百三十円、施設介護は千二百十円、ホームヘルパーは千百四十二円と。給与の面からいくとやっぱり低いですね。それと、ホームヘルパーの五割の方が腰痛を訴えていると、で、三割弱が更にコルセットを使用しているという実態。それから、これ夜間勤務がございますから、施設の場合は、九割弱が夜間勤務のときに強いストレスを感じているということが、私はそこが更に突っ込んだ不就労の理由としてはあり得るのかなということは感じております。 そこで、責任感と給与というものに絞ってお伺いしたいと思うんですね。給与に関して、やはりこれは今日の議論でもそれほど表面には出てきませんが、明らかにここに問題があると私は思っていまして、この解決の方策というものは何か考えられているんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 給与について委員から御指摘がございました。 我々も、先ほど申し上げましたとおり、審議会でも人材確保について検討しているところで、様々なデータもお出ししております。介護の労働の現場では女性がかなり高い比率を占めているというようなこと、それから、各産業と比べる場合に、平均勤続年数などが短いと、こういうことなども想定する必要はありますけれども、確かに並べてみますと、全産業の労働者に比べて、施設介護職員は中では高いものの、それでも全産業に比べまして低いというような状況にございますので、賃金の問題は大きな問題ではないかと思っております。 また、比較する場合に、ヒアリングなどで承っている意見としては、産業規模、事業所規模ということも考える必要があるんではないかということがございますが、いずれにしても、そういった意味で賃金水準が高いとは言えないという状況でございます。 そういったことについて我々が考えておりますのは、やはり介護で働いている人の資質の向上を図るとともに、そういうふうに良い介護をしている事業所に対しては適切な、例えば介護保険でいえば介護報酬等を設定していくという形が基本ではないかと考えております。
○足立信也君 今、触れられそうになって、もう少し長く答えられるかなと思ったのは女性の問題なんですね、給与にこれ関連して。 潜在看護師も五十五万人で約三一%ですね。それから、この委員会でも何度か言っていますが、小児科の女性医師が三十代になってくると、結婚、妊娠、出産、育児で約半分が辞められると。この前も出しましたが、今度、産婦人科の女性医師が、大体五五%が十一年目で辞めていると、出産を取り扱わなくなってきていると。 これ、やっぱり就労率が非常に低いというのは、介護もそうですし、社会福祉士も、それから看護師もやはり女性が働きやすい環境になっていないということが、給与に関連してもう少しおっしゃられるかなと思ったんですが、ここをやらなきゃ駄目だということだと私は思いますよ。共通しているのは女性が多いということです。その点を、もうこれは何度も言っていることですから、辞めなくて済む環境ですよ。再チャレンジじゃないんですよ、辞めなくて済む環境が大事なんですよ。その点を申し上げたい。 それから、二番目が、責任感のことを先ほど申しましたが、これ資料二をごらんください。 本法案の第四章、義務、第四十四条の二に誠実義務というのがあるんですね。社会福祉士及び介護福祉士は、その担当する者が個人の尊厳を保持し、その有する能力及び適性に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、常にその立場に立って、誠実にその業務を行わなければならない。私は、常に、誠実にというこの義務規定というのがちょっと極めて異質な気がするんですね。そこで、ほかの資格法で、常に、誠実にという義務規定がある資格法ってあるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今類似の義務規定が設けられているものは、今他の類似例というお話でございましたので、介護保険法に規定する介護支援専門員が私ども、類似の規定ではないかというふうに考えております。
○足立信也君 そこはこれから資料をごらんになってください。詳しく言います。 よく、この常に、誠実にで思い浮かべられるのが医師法の応招義務のところだと皆さん思われるんですが、これはでも、診察治療の求めがあった場合なんですね。そういう条件付きなわけですよ。それから、今、中村局長から介護支援専門員、いわゆるケアマネですね、ケアマネのことがありましたが、これ二段目に書いております。でも、これは、この問題はどこから生じたかというと、ケアマネジャーの場合に所属する介護事業所等の利益を優先してしまう、要介護者に必要のない、あるいは適していないサービスを受けさせていたという問題があって、問題があって、この常にのところは「常に当該要介護者等の立場に立って、」、後に続くわけですね、「特定の種類又は特定の事業者若しくは施設に不当に偏ることのないよう、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。」、つまり、自分がやるわけじゃないんですよ。その事業者のことに偏って考えてはいけないと、そういう意味なんですね。ところが、社会福祉士、介護福祉士は、常にその立場に立って誠実にその業務を行わなければならないということなんですよ。 これ、例えば先ほど私、挙げたのは夜勤時のストレスのことを言ったんですが、当然のことながら、介護をしているときに行かないでと言われますね。相手の立場に立ったら、これはその場を離れられないですよ。自分の勤務時間が終わってもまた来てねと必ず言われますね。そういうのが、常に誠実に相手の立場に立ってやらなきゃいけないという規定をされてしまうと、これはどの時点で切れば、自分の職業と、あるいは業務時間として終わりになるのかと、非常に私はこれ縛りが強いんだと思うんですよ。これほど強い仕事の縛りを法律に求める必要があるのかなという気が私はしているんです。 一つその解釈として、この四十四条の二、常にその立場に立って、誠実にその業務を行わなければならない、これは時間制限を考えているんですか、あるいは職場にいるときだけということはどこかで担保されているんですか。
○政府参考人(中村秀一君) この誠実義務でございますが、今回の規定をしたところでございますが、これは社会福祉士、介護福祉士が私どもは業務を行う上での規定であるというふうに考えておりますので、そういった意味では業務上の任務だというふうに考えております。したがって、誠実にその業務を行わなければならないというふうに規定しているというふうに理解しております。
○足立信也君 いいですか、医師法で「診療に従事する医師は、」というのは、診療時間のことだけじゃないんですよ。それから、保助看法で「業務に従事する助産師は、」というのは、勤務時間だけの話じゃないんですよ。だとしたら、社会福祉士、介護福祉士は業務時間だけであるということは読めないですよ、この文章では。いつも考えていなきゃいけないということですよ。求めがあったら、あるいは要求されたら、いつもそのとおり行動しなきゃいけないと。これ、そういうことになっていますよ。 例えば、今問題点絞りますが、保助看法の「業務に従事する助産師」だと、「業務に従事する」というのは、これは時間が決まっているということですか。勤務時間だけということですか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 保助看法の助産師に関する「業務に従事する助産師」というのは、常にその時点において業務に、その時間を限って業務に従事するという意味ではなくて、常日ごろから助産の業務を行っている助産師はと、そういう意味でございます。
○足立信也君 そうですね、私もそう思いますよ。そのとおりです。 だとしたら、この社会福祉士、介護福祉士が誠実に業務を行わなければならないんです。それはいつかというと、常にその立場に立ってなんですよ。時間制限はどこにもないんですよ。これは物すごい責任感を生むことになりますし、すごく僕は制約が強いと思っていますから、ケアマネジャーのこの二段目にある常に当該要介護者等の立場に立ってと全然意味が違うんですよ。立場に立って、それは偏ったサービス提供をしてはいけないという、計画を立ててはいけないという意味ですからね。私はこれ強過ぎると思います。 で、これは先ほどの解釈からいくと、やはり医師法、保助看法に並んでそうならざるを得ないんだと私は思いますが、その解釈についてはいかがですか。
○政府参考人(中村秀一君) 委員の御指摘でございますが、例えば医師なり保健師なりは一種のこれ応招義務でございまして、正当な事由がなければ拒んではならないと、そういう医師なり、そういった医療職種としての義務を書いているというふうに私は理解しております。これに対しまして、社会福祉士、介護福祉士は、自分の任務を行う際に言わば利用者本位という立場に立って、施設の都合とか自分たち供給者側の立場ではなく、常にその立場に立って業務を誠実に行わなければならないと、それが言わば個人の尊厳を保持することにつながるという形で規定をしているものでございます。 例えば、介護保険法の指定介護老人福祉施設の開設者等に対しても、常に指定介護福祉サービスを受ける者の立場に立ってこれを提供するように努めなければならないと、こうされておりますので、この点、これらの点は近年の介護あるいは福祉立法の一つのパターンではないかと私どもは考えております。
○足立信也君 近年のパターンという、でも、医師法との違い、先ほど応招義務のことを言われましたが、これは法律的に見ますと、本法案と医師法を比べますと、本法案は、第四章、義務等なんですね。医師法は、第四章、業務。そして、その後の条文で、本法案は誠実義務、医師法は診療義務等、どこが違うんだということになるわけですよ。 ですから、ここに至りましては、やはり私はその勤務時間内において、労働基準法を当然守りながらこれはしっかり周知徹底していただきたいと、そう思っております。その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) この規定は、そういった意味で、介護している方々に対して言わば労働時間を超えてとか、そういったことを慫慂するために置いている規定ではございませんので、そういったことの誤解は、そうでなくても、今御指摘ございましたように、労働条件の問題とか、そういった点で改善すべき余地が多いと、こういうふうに指摘されているわけでございますので、ゆめゆめそういったふうに誤用されることがないようにきちんとやってまいりたいと思います。
○足立信也君 それでは、社会福祉士に移ります。 資料の三をごらんください。 私は、これ非常に理解が難しかったんです、今回の法案を見ましてですね。左下に書いてありますが、点線の矢印部分と網掛け部分が本法案による改正箇所です。ちょっとじっくり言いますね。都道府県並びに市町村には社会福祉主事という方がいらっしゃいます。これは実務経験二年たつと、社会福祉士ですね、児童福祉司、身体障害者福祉司、知的障害者福祉司になるわけですね、なれるわけですね。今回の法改正で、社会福祉士が身体障害者福祉司あるいは知的障害者福祉司の任用資格になったという点々々なんですが、この児童福祉司、身体・知的障害者福祉司が実務経験四年と六か月の養成課程を修了すれば国家試験、社会福祉士になるための国家試験を受験することができるわけですね。ぐるぐるぐるぐる回っているわけですね。 一体、その児童福祉司あるいは身体・知的障害者福祉司を持った方が四年経験して、なおかつ養成課程を修了して国家試験の受験資格が、やっと社会福祉士の国家試験の受験資格が得られて、合格率は非常に低いわけですよね。となった人が身体障害者福祉司あるいは知的障害者福祉司の任用資格を得るという、一体どっちが指導的あるいは立場になっていくのかと、全く分からないんですよ。 はっきり言って、社会福祉主事と司の児童、身体障害者、知的障害者の司の福祉司とこの社会福祉士、士の福祉士ですね、この関係がひどくコンフュージングですよね、間違いなく。この点はどういう方向性を今後持っておられるのかということをまずはお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 この図自体は本当にこういう構造になっておりまして、従来、行政で福祉の仕事をする方、例えば福祉事務所のケースワーカー、生活保護現業担当員のことでございます、あるいはスーパーバイザー、査察指導員は社会福祉主事であることを要請しておりますので、まず現行制度ではこの社会福祉主事というものが基本になっております。同じ行政のポストでございます司、司はそういった社会福祉主事さんが更に実務経験を積んでなると。ここのところが、旧来のと申し上げますか、社会福祉士が出てくる前の秩序でございます。 こういうことで、言わば行政の相談支援業務の担い手は社会福祉主事、それから司と、こういうことで行われていたと。こういう状況の中で相談支援全般にわたる専門職として昭和六十三年から社会福祉士がつくられてきたわけでございまして、こういう秩序の中から、既存の行政の世界に対しまして社会福祉士は民間の世界、行政の世界通じる国家資格でございますので、次元は、そういった意味で整理の次元は違いますが、言わば専門資格としては私どもは社会福祉士が最もそういった意味で一つの目指すべきものだと、こういうふうに考えているわけでございます。 社会福祉士の問題としては、なかなか相談支援業務、いろんなところで行われており、社会福祉士さんがそういったところで重要な仕事を担っているわけですが、なかなか見えにくいということで、近年、介護保険の方で包括支援センターとか、そういったところでようやく社会福祉士さんの活躍の場が定められてまいりましたけれども、まだまだ見えにくい状態にある。従来、司についても、児童福祉司の言わば任用資格として社会福祉士さんがなれますよということが明記されておりましたけれども、今回、身体障害者福祉司、知的障害者福祉司についてもそのことを明確にするというのが一点でございます。 ただ、逆の言い方をしますと、従来、社会福祉主事ルートで児童福祉司や司の仕事就かれていた方がおられますので、そういった言わば行政の場で相談援助されている方々も、言わば質の向上を目指して社会福祉士になるということを考えられた場合について、ここの委員の方で網掛けにしていただいたような道を創設したというのが今回の改正の趣旨でございます。 一番の問題点は、例えば行政機関、社会福祉士会のデータでは会員のうち行政機関で就労されている方はその会員の八%というようなこと、福祉事務所の職員の方でケースワーカーやスーパーバイザーで社会福祉士の資格を持っておられる方は三%ということで、極めて低い状況にあるということが挙げられておりますので、そういう社会福祉士の方々が行政機関等でも活躍できるようにしていくことが今回の社会福祉士制度の見直しの大きな目的の一つでございます。
○足立信也君 提案ですが、社会福祉士がやはりかなり資質の高い統一した国家資格として位置付けられる、ただし合格率は非常に低いし、不就労の方も非常に多いと。やっぱりこの社会福祉士をいかに活用していくかということについては、やっぱり行政の任用資格としてこの社会福祉主事のところが、どうもこれは私の感覚では社会福祉士になるべき方向性なのかなという気がしますし、現時点ではその社会福祉主事はいわゆる三科目主事、大学で社会福祉系の科目を三科目修めた方でもなれるわけで、そこに社会福祉士を活用するということに関しては、そこにまず一つの取り掛かりになるべきかなと思っておるんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(石田祝稔君) 近年、サービスの利用支援とか成年後見、権利擁護等の新しい相談援助の業務が拡大しておりますけれども、社会福祉士に求められる役割が必ずしも明確になっていないと。こういうことのために、現場で求められる高い実践力を有する社会福祉士の養成が進んでいない状況にあると考えております。 今回の改正におきましては、新たに社会福祉士が担っていくことが期待される地域を基盤とした相談援助やサービスの利用支援などの役割も踏まえた教育カリキュラムの見直しを行い、実践力の高い社会福祉士を養成することとしております。 これに合わせて、社会福祉士の任用、活用を一層進めるため、福祉行政や福祉現場における任用要件の見直しについても検討してまいりたいと考えております。
○足立信也君 じゃ、最後の時間は介護福祉士、特に准介護福祉士のことを聞かざるを得ませんので、そこへ行きます。 これは経済連携協定の原本ですけれども、介護福祉士のところはどう書かれているかというと、ア サーティファイド ケアワーカー アンダー ジャパニーズ ローなんですね。これが次からは括弧付きで介護福祉士と呼ぶという形でずっと引用されていくわけですけれども、これはサーティファイドですから、ジャパニーズロー、国の、この場合は法律にしていますが、そこで証明されたケアワーカーさんという意味ですよね。それを介護福祉士と、ローマ字表記で、介護福祉士と呼ぶと。ところが今回の法改正で、その括弧付きの介護福祉士という中に介護福祉士と准介護福祉士があるわけですね。これは、例えば仮にフィリピンの方が、私は介護福祉士だと思って来ていると、ところが日本では、あなたは准が付くんだよということですよね。全体の資格、法律で認められた国家資格を介護福祉士と呼んでいて、なおかつその中に介護福祉士と准介護福祉士があるというこの枠組み、どう考えても困ると私は思うんですけれども、解釈上。これは外務省のことかもしれませんが、私は厚生労働省として非常に困るんじゃないかと思うんですね、はっきり言って。 その点についてはいかがですか。困りませんか。
○政府参考人(中村秀一君) 協定の解釈を行う権限を有します外務省からは、日比経済連携協定は両国間の国際法上の権利義務関係を規定したものであり、この権利義務関係を変更しない限り、資格の名称までが一言一句同じものである必要はないと考えられ、准介護福祉士が行い得る業務の範囲は介護福祉士と同一であることから、協定上の介護福祉士に相当するものと解釈することができるとの見解が示されております。そういった見解の上に基づきまして、再三御説明申し上げております准介護福祉士について法案化し、御提出申し上げているところでございます。
○足立信也君 そこで、これ党派を超えて、准介護福祉士を何としてもそれが実行される前に何とか見直したいという思いは皆さん同じだと思いますね。 一つ気になるのが、フィリピンだけではない、修正を私たちも考えておりますが、フィリピンだけではない。現実、今タイでもこの経済連携協定が話合いがされているはずですね。となれば、今回この法案が成立した場合は、フィリピンとの関係上は見直すという強い思いがございますが、ほかの国と成立した場合はこの新しい改正案で、これはそれを前提に、准介護福祉士はその新しい別の国、例えばタイとの間でこれは確固たるものとして残るんだと私は思っているんです。 そのタイとの経済連携協定の進捗状況と、これはマッサージに関係した、スパ何とかとかいろいろあると思います。これ介護士の話も入っていたと思うんですが、その点についてちょっと教えてください。簡単で結構です。
○政府参考人(中村秀一君) 日本とタイの経済連携協定につきましては、平成十九年四月三日に署名がされ、介護福祉士の取扱いについては協定の発効後一年、遅くとも二年以内に受入れの可能性について交渉を開始すると、こういうふうにされておりまして、いわゆる継続協議とされておりまして、全く介護福祉士の取扱いについて今決まっていることはございません。
○足立信也君 分かりました。 最後に、大臣にお聞きしたいと思います。 看護師と准看護師の間は、これは看護師は国家資格で准看護師はこれは都道府県が認定するわけですね。それとは全く違う、今回は介護福祉士と准介護福祉士を国家資格、両方とも国家資格にしようという話になっている、これはフィリピンとの関係で。これはやはり大臣としては一本あるいは一元化が望ましいと考えておられるということだと思いますが、その点だけお聞かせいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 准介護福祉士の問題について、私どもとしても、これは現行の制度を前提にして結ばれた協定と、確かに今委員が御指摘のように、それはわざわざローマ字で介護福祉士と書いてあるところにもいみじくもはっきりしているわけですけれども、そういうようなことを前提にして協定が結ばれたということから、今回、法律改正において、もう本当にぎりぎりの調整の文言ということで准介護福祉士というものを創設した。しかし、これはあくまでも暫定的なものでありますので、もうできるだけ早い機会をとらえてこれを一元化していくという努力を我々は怠ることは許されないと、このように考えております。
○足立信也君 どうもありがとうございました。 質問を終わります。
○山本保君 公明党の山本保です。 私も二十年前、実は児童家庭局の方におりまして、この法律ができるときのことはよく覚えておりまして、いろいろ申し上げたわけですが、こういう立場に立たせていただきまして、これについて少し自分の意見を言えるということは非常にうれしく思っております。 まず最初に、大臣に社会福祉士の方からお聞きしたいわけでございます。 今の御質問、前の委員の御質問にもありましたように、正に今回の改正の目的というのは現場のニーズにこたえられない社会福祉士と、こういう厳しい言い方を私、私だけがしているわけではありません。実は、これは社会福祉教育学校連盟とか養成校協会などの検討委員会の報告書を見ましても、そういうことが書いてあると私は思っております。 それで、これをどのように直すのかと、変えていくのかと、これが一番大きな問題だと思うわけでございますけれども、大臣、この辺についてできれば少し踏み込んで、そうですね、あと細かいことはまた局長とお話をしようと思いますが、社会福祉士の改正のねらいについて大臣からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会福祉士、今委員も役人の現役時代にお手掛けになられたというお話ですけれども、施行をされてから二十年弱の時間が経過しているということでございます。当然、この期間には大きな社会的な変化があるわけでございまして、介護保険法あるいは障害者自立支援法などの施行ということがございますし、また、最近ではいろいろな、成年後見だとか権利擁護等、新しい相談援助の業務が拡大しているということでございます。 一方、福祉の現場において社会福祉士の任用、活用が進んでいるかと言われますと、先ほど来の御議論にあるように、必ずしもそうではないということがございまして、もっとニーズにぴしっと的確に対応するような実践力のある社会福祉士というものを確保していくためにはどうしたらよろしいかという問題が私どもの前に課題として浮上しておったということでございまして、今回の改正法案におきましては、今申したようなニーズと現状との乖離を埋めるべく社会福祉士の資質の確保、向上のための措置を講じたということが今回の改正の趣旨というふうに認識をいたしております。
○山本保君 正に、明確に答えられたと、お答えあったとおりだと思っております。 そこで、まず、もう少し、議論の前にちょっと具体的に数字のところだけ確認を局長にしたいんでございます。 大学のシラバス、カリキュラムについては、今日も話が出ていましたように、実は規定がない。大学の自主性ということもありますし、当然そのニーズに対して、この中でもいろいろ、これが足らないこれが足らない、ここだけ読んでいると一体何が足っているのかなというふうに言われても仕方がないぐらい、正に大臣がおっしゃったように、現実の方が変化しているということがあるでしょう。これはやはり早くやっていただかなくちゃいけないわけですが。 一年間の養成課程がございますね、四年制大学出た方に。今回、それを、千五十時間ですか、それを千二百時間にすると。一緒にやる介護福祉士の方が千八百時間とするとあり、しかも、今日お話いろいろ出ていますように、社会福祉士というのは様々な分野の、基礎的なとはおっしゃいましたが、しかし、できれば深い経験なり知識があればあるほどいいわけでして、そうしますと、それ全部やったらスーパーマンですから、それはできないにしましても、千二百時間という時間で、介護福祉士の時間よりも短い時間で専門性があるというふうにはまず言いにくいんじゃないかと、今の大臣のお話に引っ掛けて言いますとね。 これは、しかもこの各団体の方からもたしか私に千五百三十時間というような案が出ていたかと思うんですよ。これはどうして千二百時間にしてしまったのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) お答え申し上げます。 一つは実態でございます。社会福祉士の方、国家試験で合格されてなるわけでございますが、大学の中でも福祉を専門にやっておられる大学・学部から受験される方が六五%ございます。それから、一般の四年制大学を卒業されて、今委員からお話があった養成課程で一年間、社会福祉士を目指す勉強をされて受験される方が三五%と、これが構成になっております。 したがいまして、介護福祉士の方は二年間の養成施設で千八百時間でございますが、一般に大学教育を四年間受けられているということを基礎にして、社会福祉士に必要なことを千二百時間やっていただくということでこのような構成といたしております。 時間数を大幅に増やすべきだという御要請もたくさんいただきましたけれど、逆に申し上げますと、そうやって大学で勉強をされて養成校で勉強されるというような方々含めまして合格率が二八%という状況を考えますと、そちらの方の改革も、先ほど御議論ありましたように、国家試験の在り方も考えていかなければならないということで、まずは千二百時間ということで教育内容をより実践的なものにした上で、そういう改革をした上で、また今後必要がありましたら、委員から御指摘のあります教育時間の問題についても御議論していただいた方がよろしいんではないかと考えた次第でございます。
○山本保君 もちろん、私も今の現状より良くしていこうということでありますから、そのこと自体が悪いと言っているわけではありません。 ただ、ちょっとそう考えますと、素直に考えますと、まあこれはこれでもよろしいんですが、つまり専門的な力を付けるために中身を高めなくちゃいけないと言っているが、時間として大学出てからじゃきついという、何かこう反対の、方向が逆向いているような気がしないでもない。 私がここで一つ新しい提案をさせていただきますのは、これは先ほども出ましたが、児童福祉司等、本当に限定的な職種の方に受けられるようになっていますね。例えば、介護福祉士さんのベテランの方は社会福祉士を受けられないですね。よろしいですか。大臣、ここが一番問題なんです。私、つくったときから一番の問題なんですよ。 まず、日本の場合、教育にしても、それから保健師さんと看護師さんにしても、現場の力量というものを持った人が調整能力なりをするんですよ。教員なんて特にそうでして、指導主事とか校長というのは教員がなるんですよ。ところが、これはアメリカ型は元々教育などでも当初、校長免許状とか教育主事免許状というのを作っていましてね、考えたんです。大学出た途端に校長や教育主事になれる、指導主事になれると。ところが、実際それは日本では無理だと。 つまり、今の社会福祉士制度の一番の大きな問題点は、先ほど委員が、くるくる回る、これ正にここだけが全く矛盾なんですが、これは簡単なことでして、つまり社会福祉士と言っている中に二種類あるわけでしてね、非常に力を持っている方とそうでない方がおられるということを併せて書いたんでこういう矛盾になってくると。 ですから、私、提案は、そろそろ、正におっしゃったように、いろんな部門にこういう相談援助とかケースワーク、ソーシャルケースワークというこのアメリカ型の仕事というのが本当に必要になってきたんですよ。この前から私、例えば医療で言っていましたね。退院計画を作る、退院計画を作るというのはこれ医師にも看護師にも難しいんです、これ。これは正に医療面におけるソーシャルケースワーカーの仕事なんです。今度、今ちょうど衆議院でやっています学校教育法の改正で、これも私、一生懸命言ってきて、教育基本法を変えたんで、今度は学校教育法にもう変わったんです。教員の仕事に、今まで教員というのは学校の中だけの仕事が任務なんですよ。今度いよいよ家庭や社会における教育に対する支援や援助を教員のこれ仕事の、法律に書くんですよ。正に、教員という方も、特にこの分野でいえば特別支援教育、いわゆる養護の障害者の教育のことをイメージされればすぐ分かると思うんですが、そういうところで頑張っておって、家族にいろいろ応援したり就職のことをやっている方、これは正にソーシャルケースワーカーなんですよ。 つまり、この資格の問題点はそういう方に全く門戸を開いていないと、大学で、基本的に社会系大学で勉強された方だけが受けられると、ここに問題があるんだと私は思っておりまして、現状はまず努力されていくということで、私、それはもう可とします。よろしいと思うんです。 しかし、ここで一つ、そういう他分野の専門家についても受験資格をちゃんと与えるべきではないかと。ここで、これこそ社会福祉士という、中途半端だなと言われたりしていた、私もそう言っていたこともなかったわけではない。しかし、こうなってきますと応援しなくちゃいけない。この人たちが高い給料を取るためにはどうするか。これ、福祉の方のやり方は簡単でして、現実に高い給料を取っておればその平均値取って上がっていくんですよ。現実に高い給料を取らせるためにはどうしたらいいか。現実に能力を持っている方を社会福祉士にすればいいんですよ。 これは、今のはちょっと給料だけに関して言った、ちょっと極端な言い方ですけれども、しかし社会福祉士というこのソーシャルケースワークという仕事の今この現代社会における意義ということを考えたら、この社会福祉士資格というのを、今申し上げた教育関係者、医療関係者、その中でも特に例えばまた心理関係のスクールカウンセラーとかリハビリ関係の方とか、こういう今まで福祉という狭い目でしか考えていなかったものでない方の中にどんどんその受験資格を与えて、より高い資格としてこの資格を利用していただく、活用していただくということが必要ではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 今委員からは、社会福祉士の試験の受験資格の取得についての言わば問題提起がございました。 いろんな福祉のお仕事もあり、受験資格の際に実務経験などでカウントされる分野についても見直す必要があるというふうに思っておりますし、例えばある資格を取られる場合に勉強されていると、そういったことが、今度、社会福祉士取る場合に履修科目としてもう既に履修されているかどうかという、認めるという方法などもあろうかと思います。 いずれにしても、そういう教育カリキュラムの見直しも含めまして、今委員から御提案のあった問題について、教育カリキュラムを固めた上でその履修科目、既修得科目の単位認定でございますとか国家試験の在り方、実務経験の範囲などについて見直すことといたしておりますので、その中でよく検討をさせていただきたいと思います。
○山本保君 私、そのときに、今、単位履修についてお願いしようと思っておりましたが、正にそうなんです。 是非これは大臣、ここは短い時間ですので意を尽くさなかったかもしれませんけれども、例えば以前、医療面において、精神医療などでソーシャルケースワーカーの方が、関係された先生もおられますから論評は避けますが、作られる、そのとき社会福祉士会は余りいい対応をされなかったと思っているんです。結局、その当時はそれでも私、良かったかなと思うんです。 考えてみると、今はそうじゃなくて、社会福祉士の方々はもっとオープンになって、いや、その分野はもう我々の専門分野なんだという形でどんどん取り込んでいかれるような、そういう制度にした方がいいと。今、それは、いや、我々の仕事は違うんだと、こういう形でやっていたということも少し考えていただきたいということで、ちょっと今付け加えました。 それで、次の問題はもう今おっしゃったとおりなんで、もう一度そのことを言いたいんです。 つまり、これは介護も実は同じなんですけど、試験制度をつくって、履修しなければ、学校出てから履修して、しかも試験をつくるというのは私どうもね。お医者さんとか、今度いよいよ弁護士さんもロースクールでないといけないと。特にお医者さんなどは命にかかわりますし、また業務独占ですからほかの方がやってはいけません。弁護士業も当然でして、こういう場合に、社会的な、皆さんの、全体の今の社会の中で、こういう当然これだけの勉強をしていただいた上でまたそれを厳しくやるんだというのは、これは分からないでもないんですが、今日いろんなお話にもありましたように、福祉というのは正にそういう資格の方もいられれば、そうでない方もおられると。ですから、私は、これ半年間、今日は聞きませんけれども、半年勉強するとすると物すごいお金が要るんですよ、これ。まず間違いないと思います。私も当時、教科書作り、作れと言われたので手伝ったら、その作った教科書が高いのでびっくりしまして、もう何だこれはと。教科書買うだけでも大変なんですから。しかも、その時間を、今日も少し出たと思いますが、ほかの仕事に、やっている方にそれをやるというのはこれは大変なことですので、私は、まずこの法律はこれで結構なんですが、今局長がおっしゃったように、当然実務でやっておられるところのものについて、これは介護も社会福祉も同じだと思います。しかるべきちゃんとした認定の第三者機関などがちゃんと入って、当然やってこられたこと、又は実務でやってこられること、それについては単位認定をして、極力この履修という時間を、実質的な負担を減らすべきだと私は思っております。 局長は答えられたので、大臣、どうでしょうね、その辺。ちょっと突然で済みませんが。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、資質の向上ということを考えまして、最終的には国家試験を一元的に行わせていただくことによってそれを確保したいと、こういうことを考えておるわけでございます。 しかしながら、今委員の御指摘になられるように、介護福祉士のような福祉の現場でいろんな仕事をなさる方については、果たしてそういうことを、形式的に国家資格というようなことを余り重きに置いて考えることはいかがかという問題提起があったわけでございますが、そういう御意見も一つ念頭に置きながら、今回、私ども、この福祉の現場における、あるいは福祉全体の分野における人材の確保のためにどうしたらいいかということを現在、有識の皆さんに御議論もいただいておりますので、そういったことも参考にしながら人材確保に対して取り組んでいきますけれども、その際には、今委員が触れられたようなことも当然念頭に置いて検討をしていかなければならないと、このように考えます。
○山本保君 どうもありがとうございます。おっしゃったとおりで是非やっていただきたい。 局長がさっきおっしゃったように、正にこれは大学などでの今この養成課程の全体のカリキュラムといいますか、その必要なものは何かと、これと絡み合わせてやっていくと、そのとおりだと思います。できれば是非そこで、医療系、心理臨床系、そして、これもできれば本当は、臨床心理関係というのはもう長年の文部省系との対立というか、ございますね。ひとつ、ここはちょっと考えていけるんじゃないかという気もしないでもないんですね。それから教育系ですね、教育系のものと。さっき言った、学校教育自体が基本法が変わりまして、子供、来た子供だけやっているというのじゃなくなったわけですので、是非これは考えていただきたいと思っております。 次に、介護福祉士についてお聞きしますが、意義と、それから試験制度についてはもう今お話出ましたのでこれは省略しまして、副大臣の方に。 私、今回の改正は非常に評価できると思っておりますのは、正に第二条ですか、ここに、先ほどもちょっと申し上げましたが、今までは入浴、排せつ、食事と、その他とは書いてございますけれども、この三つが例示してありまして、正により高い専門家から指揮を受けてこのことだけをやればよろしいと、こういう制度にしてしまったというところに問題があるということだったと思っておるんですよ。それを今度、そういう「心身の状況に応じた」という言い方ですけれども、もっと後の方に、先ほども少し出ましたが、四十四条の誠実義務ですか、そして四十七条と、こういうところで、より介護福祉士さんにとってはもっと専門性の高い仕事であるということをきちんと書かれたということは、大変私はいいことだと思っておりますが、この辺について、石田副大臣の御認識をお聞かせいただきたいと思っております。
○副大臣(石田祝稔君) 今、山本委員のお話もるるお聞かせをいただきまして、やはり、何というんですか、レベルをアップしていくというんでしょうか、やはり要求される段階もだんだん高度なものになってきておりますので、それに合ったような形でやるというのが今回大きな目的の一つにもなっておりますので、是非そういう方向でもしっかりと進めていきたいというふうに考えております。
○山本保君 ありがとうございます。 あっ、それでちょっとうっかりしましてね、一つだけ忘れておりましたので確認で、これ局長ですかね。先ほどいろんな分野に広げるべきだということで、実は私、既に、十二月でしたか、ここの場で、例えばということで、保育士さん、保育士さんは当然、保母という資格から変わったこともあり、名前も変わっただけではないんですね、その仕事の本務に家族や地域における保育の専門家としての任務が入ったということであるから、これは社会福祉士の受験資格に当然入れるべきであると。先行して、先にまず保育士だけを取り上げて申し上げましたけれども、この辺については今回の改正でどういうふうに対応していただいたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) これは前にも委員から御指摘があったところでございまして、受験資格の取得に当たりまして実務経験というのはどう考えるかということで、ここも、先ほど来申し上げておりますとおり、教育カリキュラム等の見直しについて検討している専門家、実践者による作業チームにおいて、国家試験の在り方の見直しの一つとして受験資格について検討をさしていただきたいというふうに考えております。 当然、御指摘いただいておりますので、保育士について、相談援助の職種としてどういう位置付けになるのかと、そういったことを検討さしていただきたいと存じます。
○山本保君 それで、局長に、申し訳ない、ちょっと行ったり来たりで申し訳ないんですが、この介護福祉士と社会福祉士についての、四十七条ですね、一項、新しい条文がたくさん入ったわけですけれども、その一項と二項に分けて、社会福祉士、介護福祉士と、こういうふうに書かれました。 ちょっと心配しておりまして、老婆心ながらじゃないんですが、少し確認をしていきたいんです。つまり、さっき石田副大臣にもお答えいただきましたように、今まではその方の、特に外面的な、外に出たいろんなことを世話をするのが介護福祉士なんだと、そして社会的な、また背後にあるような問題について対応したり、それを変えていくのがソーシャルケースワーカーである社会福祉士であると、こういうふうになったんですけれども、四十七条の「連携」というところを見ますと、ほとんど同じ書き方がしてあるわけですが、一か所だけ、社会福祉士さんの方は「地域に即した創意と工夫を行いつつ、」と書いてある、介護福祉士さんの方は「心身の状況その他の状況に応じて、」と、こういう使い方、分けてあると。 これは本来、当然、特徴があるわけですが、私、心配していますのは、今までのように余りにもまたこれを厳格に両方分けちゃいまして、こっちはこの仕事、こっちはこの仕事じゃ、それでは連携という言葉が生きてこないんじゃないかと心配しておりますが、その辺は杞憂だと思いますけれども、局長、確認したいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 介護福祉士の業務と社会福祉士の業務、相重なるところと、それぞれ専門領域を別にするところがありますが、いずれも福祉の分野の専門職としてお仕事していただく。また、その際、保健、医療の関係者の方々、その他幅広い関連の方々と協働しなければなりませんので、そういった意味では、介護福祉士が狭く社会福祉士が広いというようなことではなく、それぞれの役割に応じて相互に連携し合うという形でございますので、何か介護福祉士さんについてはある特定の職場の中だけというようなふうに必ずしも解釈はしていないということでございます。
○山本保君 ありがとうございます。 私としては、今まで述べてきたことが何とか形として書いていただいたなという気がしております。 要するに、先ほども言いましたけれども、介護福祉士さん、頑張っていて、すごい力があってやっている人が社会福祉士には受験資格ないんですよと、これ、もう一回勉強し直してくださいと。教える方よりよほど実質できるんじゃないかというような、こういう制度というのは、ちょっとここに少し欠陥があったんじゃないか。できれば、保育については出ましたが、当然、何回も言いますけれども、介護福祉士も含めて、より高い専門性という社会福祉士の本当に立派な制度に、また、やっておられる方が本当に自信を持って進められて、専門家として認められるように応援していくべきだと思っております。 それで、これも実は介護福祉士の方で、これもやはり十二月ですか、ちょっと申し上げたことがありましたですね。つまり、今は精神障害とか、またグループホームなどの形で、今までの、この法律ができた当時には考えられなかったような地域型のいろんなサービス体系が出てきたと。そこに働いておられる方は、例えば、私、まだ詳しく知らないんですが、世話人という、グループホームの世話人というんだと。 私、これ聞くと本当にぞくっとしまして、なぜ保母さんが社会福祉士の資格にならなかったか。当時のちょうど元の課長いないんで安心して言いますが、なぜ保母さんはならなかったかと。保母というのは母という字が書いてあるでしょう。母という字は、これ、女性は子供を産むと母親になりますね。つまり、保母というのは専門資格じゃないんだと、だから保母を何年やったってこれは社会福祉士資格はないんだ、受験資格は、受験すらですよ、なれるんじゃなしに受験すらできないんだと、こういうことがありましたんですよ、当時。 もっとすごい、本当にブラックユーモアみたいなことがありましてね。当時、別のある子供の施設がありまして、それは、そこに働いている方は直前まで寮母という名前だったんですよ。寮母という正式名称だったんです。そして、この法律ができる直前に偶然、偶然というか、あるところで法律が変わりまして、その寮母という名前が何指導員という名前に変わったんですよ。名前が変わっただけなんですよ、実に、何か月前ですから。ところが、その指導員さんは受験資格があるというんですよ、指導だから。こういう、つくるときの混乱でそういうことがあったとしても、早くこれは直してほしいと思っていたんです。 そこで、この世話人というまず言葉も、これはやはり、そういう障害を持っている方、また精神障害の方やお年寄りのグループホームだから、単に御飯を作ったり、掃除したり、布団を干したりという、そういうもし仕事だというふうに思われているんだとすれば、これはちょっと現場の方を軽んずることになってしまうんじゃないかと思いますので、まずやはり名称から変え、そしてこの方たちを、まずこの部分でいえば、この分野の専門資格である、一番の専門資格である介護福祉士さんの受験資格を与えるべきだと、私、もう一度ここをお願いをしますが、局長、どうですか。
○政府参考人(中村秀一君) まず、グループホームに配置されている世話人という方の名称については、ただいま御指摘がございましたので、少し障害保健福祉部の方とも話をさせていただきたいと思います。 今の受験資格のお話につきましては、実務経験として認められる範囲について点検を行うことといたしております。そこの中で検討をさせていただきたいと思います。
○山本保君 この法案については以上ですが、関連して一つだけ局長に。 ケアホームという施設が今度できる、できたというか、非常に現場でニーズが高いように思われます。障害者が当然、自立したり又は皆さんの応援で社会の中で一人で生活をする、非常に理想ではありますが、しかしその親御さんなどに聞きますと、自分がいなくなったときにとても一人では生きていけないと、かといって、入れてくれる施設は今ないと。こうなりますと、やはり今度できるケアホームという名前の類型の施設が一番当たるんではないかということで、これを是非その性格付けをはっきりさせて、早くつくっていただくように展開していただきたいと思っておりますので、現状若しくは今後の方針について関連してお聞きしたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほどグループホームのお話があり、グループホームの方よりもより重度の方に利用していただく施設としてケアホームというものができたわけでございまして、平成二十三年度まで、グループホームとケアホーム合わせて現在約三万人の利用者の方がおられますけれども、利用者の方も三倍程度の九万人になるというのが今回の障害福祉計画の、国の計画でございます。 ケアホーム、そういった意味でこれから重要な施設だというふうに考えております。十九年四月から重度の障害の方について、これまでの対策ではちょっと手薄だというお話もございましたので、特別対策の中で、この四月から一定の要件を満たす重度の方についてホームヘルプサービスを利用できるようにするなど、ケアホームの実態に配慮した対策も取っているところでございますので、これらのことと併せて、ケアホームについても取り組んでまいりたいと考えております。
○山本保君 ありがとうございます。 それで、これは質問ではございませんが、質問しようと思いましたら、ちょっと現場の方で少し今調べてみますということだったんです。 ちょっと注意喚起だけをお願いしたいんですが、現場の方からの、専門家からの声でして、子供の障害者施設、障害児施設の入所が今までは県の措置であったのが今利用契約型になってきたと。そこで、施設の方は空いているものですから、お父さん、お母さんから来ればそのまますぐ入れているんじゃないか。 こういうことがもしあるとすると、これは児童福祉という考え方、また児童、子供の権利宣言にもありますように、親の下で育てられる権利を持つと、民法には居所指定権ですか、あると書いてありますが、あれは外へ出すものに対してそれはおかしいと、こういうふうに使うのが主でしてね、ちょっとそんなものではないと思っておりまして、そんなことは絶対ないと思いますが、もうこれは明治以来、子供のために専門家がきちんと応援をして、そしてその最善のサービスをするということが主なので、もし親同士、大人同士でそれが決められるようなことになっては、これは困りますよということを少し今提起しておきます。また改めてこれはお聞きしたいと思っております。 どうもありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 介護福祉士、社会福祉士の定義規定、義務規定の改正というのは、これは介護福祉ニーズの多様化、複雑化に伴うものであります。また、介護福祉士取得に国家試験を義務付けるなど、資格取得方法の見直しは専門性の向上につながるというふうに思います。しかし、准介護福祉士制度の創設というのは、これは資格ルートの一本化によって介護福祉士のレベルアップを図っていくという法改正の趣旨に反するものであって、これは大いに疑問があります。 今日は、この最大の理由がフィリピンとの経済連携協定だということなので、外務省においでいただいておりまして、お聞きをしたいと思うんです。 そもそも、介護福祉士の養成方法、免許取得方法の変更というのは、これはあくまで国内問題であります。EPAそのものにも、日本への入国の条件としては、わざわざ日本国の法律に基づく介護福祉士としての資格を取得というふうに書いてあるわけです。 外務省にお聞きしますが、介護福祉士の条件として国家試験が付与されたとしても、条約上の資格としては介護福祉士としか規定されていないわけですから、これは何の問題もないんじゃないか。条約の条文の一体どこにこれが抵触するというふうにおっしゃるんですか。
○副大臣(浅野勝人君) 准介護福祉士の制度は、日比EPAとの整合性の……
○委員長(鶴保庸介君) 御起立いただけますか。
○副大臣(浅野勝人君) ここは立って、失礼しました、失礼しました。外交防衛委員会が座ったまま答えることだったので、失礼しました。 准介護福祉士の制度は、日比EPAとの整合性の確保にも、確保にも配慮して所管官庁が法案に盛り込んだものと承知をしております。 日比EPAの取決めに当たって、日本政府は、養成施設を卒業すれば国家試験を受けなくても介護福祉士の国家資格が得られるという現行制度を前提にして、介護福祉士を目指すフィリピン人の方々の受入れを約束をしております。したがって、この制度を見直し、すべての者が国家試験に合格しなければ駄目だということでは日比EPAとの整合性が確保されているとは言えないと考えております。
○小池晃君 いや、ですから、条約の条文のどこにそういう規定があるんですかと。これ抵触する部分というのを私、一生懸命探したけど見付からないんです。
○政府参考人(田辺靖雄君) 具体的にフィリピンとの協定の条文のどの部分が問題となるかという御質問でございますが、一つ、ちょっと細かくなるわけでございますが、日本・フィリピン経済連携協定の附属書八の第六節第二項という部分に介護福祉士の国家資格を取得した者の滞在を認める規定がございまして、その八の第六節第二項(c)におきまして、養成施設を卒業した者はすべて国家資格を取得することを前提とした規定ぶりになってございます。少し細かくなっておりますけれども、協定の条文の記載の仕方の問題がございます。
○小池晃君 いや、この二項の(c)見ましたけど、別に国家試験に合格しなければいけないという規定にはなってないと思うんですが。
○政府参考人(田辺靖雄君) ちょっと細かくなって恐縮でございますが、その規定におきましては、読み上げますと、「1の規定に基づく滞在の間に介護福祉士としての資格を与えられず、1(b)に規定する滞在の後に介護福祉士の国家試験に合格することにより介護福祉士の資格を与えられた者」と書いてございまして、そこに1(b)と書いてございますのは、いわゆる実務経験コースのことでございまして、そこに1(c)と書いていないということは、1の(c)はいわゆる養成施設コースでございまして、養成施設を卒業しますと自動的に資格が与えられるという現行の制度を前提とした書きぶりになっているということでございます。
○小池晃君 前提としている議論でやったのかもしれませんが、これ、だからといって国家試験を合格しなければ資格は付与されないというふうにも読めない部分ではないかなというふうに思うんですね。 しかし、そもそもこの時間の経過を見ますと、条約に署名したのは二〇〇六年の九月です。今回の制度改正の基になった介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会が始まったのは二〇〇六年一月です。報告書は同年七月に出ているわけですね。衆議院の議論だったかと思いますが、法の中身がまだ明らかになっていなかったからって、そんな説明を答弁でされていますけれども、明らかに厚生労働省サイドの検討としては、既に条約の署名の時点で大きな方向性は決まっていたはずです。つまり、その条約に署名する前に、介護福祉士については国家試験の合格をすべからく必要とするという大きな政策的な方向は決まっていたはずなんですね。 外務省にちょっと加えてお聞きしたいんですが、国会でこの条約そのものを審議された際に、日本の制度については先方に説明しているというふうに答弁されています。ただ、日本が制度変更をこれからする可能性があるということはきちっと伝えたのか、制度変更した場合にはどうするのかということについては協議したのか、この点についてお答え願います。
○副大臣(浅野勝人君) 政治判断の問題だものですから、私から。 介護福祉士法の改正案が固まったのは今年に入ってからで、交渉中には制度改正の詳細は明らかでなかったため、現行制度を前提として交渉を行い、去年九月に署名をしております。フィリピン側との間では、この部分を中心に二〇〇四年の十一月には大筋の合意をしておりました。 小池先生御指摘の報告書というのは厚生労働省の内部の検討会の報告書で、去年の七月に出されていると承知をしておりますけれども、大筋合意はそれよりかなり以前でありまして、あくまでも厚生労働省内部の検討会の報告書であって、この法案の改正案の要旨であるとは理解をしておりませんでした。
○小池晃君 いや、しかし、そういう議論があって、一つの意見として出ていたわけじゃなくて、ちゃんと検討会の報告書という形で出された後に署名しているわけですね。ちょっと今の説明では納得いかないんですよ。 しかも、私の言ったことに答えていらっしゃらない。日本の制度について説明しているという答弁だけなんです、今まで。要するに、日本の制度がこれから変わる可能性があると、もうその時点で明らかに変わる可能性出てきていたわけですね。そのことについて説明したんですかと、変わった場合どうしますかということについて協議したんですかと、これをお答えいただきたい。
○副大臣(浅野勝人君) 一般的に制度改正があり得ることについては交渉中に言及した経緯があります。 それから、この日比EPAの中には将来協議をして何らかの問題点を改正するという改正条項も入っておりますので、将来この条約を一切手直しをしないということにはなっておりません。
○小池晃君 そんな将来の話をしているんじゃないんです。正に、その条約の協議しているさなかに厚生労働省の中では制度見直しの議論が進んでいたわけですよ。条約結んで十年たって制度を改正するという話じゃないんです。 そういう点でいうと、私は、国内での制度改正がほぼ厚生省内、内部といっても別に秘密でやっているわけじゃなくて、公開される議論の中でやっていたにもかかわらず、それなのに制度変更をした場合どうするかという協議もしないで条約の署名を進めたというのは、私、やっぱり余りに拙速だったんではないか。この日比EPAのやはりフィリピン側との協議の進め方がやはり余りに問題があったんではないかと思いますが、問題ないというふうにおっしゃいますか。
○政府参考人(田辺靖雄君) ただいま浅野副大臣から御答弁いたしましたように、昨年の九月にこのフィリピンとの協定を署名しておるわけでございますが、実はそれまでの間は細かな条文の調整等を行っておる段階でございまして、既にその前に大筋合意をいたしておりました。 そこで、昨年の七月に厚生労働省の検討会においてそういう方向が示されていたということでございますが、そのような可能性につきましてはフィリピン側にも説明をしておったところでございますが、さらに、その後、今年に入りましてから、この法案の条文案が固まってまいったということでございましたので、今年に入ってからでございますけれども、フィリピン側に今回の准介護福祉士制度を含む法改正案というものを説明をいたしまして、これはフィリピンとの協定の間でそごを来すものではないというふうに考えておりまして、フィリピン側ともそのような説明をして、フィリピン側の理解も得ておるというところでございます。
○小池晃君 いや、分からない、分かりません。納得できません、こういうやり方は。 日本のやっぱり介護、福祉にかかわる制度、資格、養成について、EPAが直前にその制約となるような協定を結んでしまうというのは、私はどう考えてもおかしいと思うんですね。 ちょっと確認したいんですが、これ介護福祉士だけじゃないわけで、フィリピンEPAには看護師の資格取得についても規定が含まれています。厚労省側にお聞きしたいんですが、例えば日本看護協会は看護師養成課程四年制化を求めております。私もこれは正しい方向だと思っているんですが、もしもこうした看護師の資格要件の変更が起こった場合に、今回のように条約が障害になっていくという可能性があるんですか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 日本・フィリピン経済連携協定に基づくフィリピン人看護師候補者の受入れにつきまして、協定上は、看護師候補者がフィリピンにおいてどのような資格等を有している必要があるか、また入国に際しての活動目的、また日本の看護師資格取得前及び取得後に許容される滞在期間について定められておるところでございます。 委員御指摘のように、今後、日本の看護教育課程の変更がなされた場合であっても、この協定上で定められている事項に直ちに抵触するものではないことから、特別な措置を必ず講じなければならないというものではないと認識しております。
○小池晃君 看護師についてはそういうことであれば安心ではあるんですが。 大臣、私、先ほど大臣の答弁で、現行の制度で協定を結んだと、その制度の変更がされたら相手国に混乱を与えてしまうから、これはこういうことをせざるを得ないんだとおっしゃったんだけど、条約を結んで十年後とか二十年後に制度を変えるという議論が出てきたんだったらばそういう議論成り立つと思うんですね。しかし、正に条約の締結過程の中で制度変更の議論がもう公式に厚生労働省の中ではやられていて、ほぼそういう方向固まってきつつある中でこういう議論がされていた。 例えば、国会のこの条約の審議の中でも、この制度を変更することが今後障害になるかということについて別に説明されてないわけですね。それで、今こういう法案の審議になってこういう大変な問題になってきているわけで、私は、大臣、政治家として、こういう議論の進め方、EPAの締結の進め方というのは問題があったというふうに思われませんか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もちろん、経済連携協定ということで、それぞれセンシティブな項目について、恐らく協定交渉でも真剣な両国の議論が行われただろうと思うわけでございます。そういう場合に、この看護師、それからこの介護福祉士の問題については、まだその改正の作業の中とは言い条、やはり協定の前提としては現行制度を前提とした交渉が行われていたに違いないわけでございまして、先ほどもそういう趣旨の答弁が外務省当局からもあったわけでございます。 そういうことを考えますと、これはもう私どもとしては、やはり現行制度を前提とした協定が締結されたということでございますので、私どもとしてはこの今回の改正とその協定との間で調整を図らなければならない、そういうことは私ども国際協調の国是に立つ日本としてはやはり避けて通れない問題であったと、このように考えます。
○小池晃君 国際協調は大事だと思いますが、どのような資格になるのかというのは、これは国民の安全、命にかかわる問題です。我が国の主権にかかわる問題です。それがこういう形で変更を迫られる、私はこれは日本の主権にもかかわる重大問題だというふうに思います。 中村局長は先ほどの議論の中で、当分の間ということなんだと、暫定なんだと言いつつ、期限を決めるのは困難だというふうに答弁をされている。これ、正にフィリピンEPA改定しなければ、変わらないのであれば、確かに期限決められないことになる。暫定措置といいながら、事実上、もうその国際交渉の行く末に懸かっているという、こういうことになっているわけですね。 これがどういうふうになっていくかということなんですが、老健局長にお聞きしたいんですけれども、この准介護福祉士という資格は介護保険制度上はどういう位置付けになってくるわけですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 介護保険法による訪問介護につきましては介護福祉士その他政令で定める者というふうにされておりまして、当該政令で定める者につきましては介護員の養成研修を修了した者とされているところでございます。 それで、准介護福祉士を訪問介護員として扱うかどうか、どう取り扱うかという問題でございますが、これは介護福祉士法におきます法令上の位置付けでございますとか、養成校における養成課程で修得した内容等を今後総合的に勘案しまして、今後検討したいというふうに考えております。
○小池晃君 今後検討したいというのは、介護保険制度の中にこれは位置付けられるわけですね、制度上はね。 先ほど言ったように、暫定措置といいながら、実際期限もなく続いていく。今回のその法改正の趣旨というのは正に介護職の資質向上のはずだったわけですが、一方でそうした趣旨掲げながら、それの抜け穴ができていくようなことになっていくわけです。 しかも、先ほどの質疑のやり取りの中で、介護福祉士と准介護福祉士の待遇については今後の政策判断だという答弁を中村局長されました。要するに、その介護報酬上も差別化されていくような可能性があるということですよね。そうなっていくと、結局、その安上がりの労働力を前提にした介護体制につながっていく。介護保険制度を預かる老健局長としてはそういう危険性感じませんか、こういう仕組みになっていけば。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 准介護福祉士の問題でございますけれども、今後、どちらにしても介護保険法上の位置付けを検討するということでございます。 それから、介護報酬の問題でございますけれども、介護福祉士であることに着目した介護報酬、介護報酬上どう評価するかということにつきましても、准看護師の問題も含めて、今後の状況をよくにらんで介護報酬改定などなんかの議論において検討されていくべき問題だというふうに考えております。
○小池晃君 これで准介護福祉士と介護福祉士の報酬上の格差も出てくる。私、介護保険上にもこういう身分上の格差が制度上こう位置付いていくというのは、これ大変問題だと。介護保険制度に対する国民の信頼にもかかわる問題にもなるんじゃないかというふうに思うんですね。 やっぱりこれは本当になくさなきゃいけないものだというふうに思うんですが、直ちにフィリピン側との協議して条約を改定する必要があると思うんですけれども、外務省としては、今回のその国内法制度との関係でこの条約が改定が必要であるという認識はお持ちなんですか。
○副大臣(浅野勝人君) 介護福祉士法の改正案、今回の改正案は准介護福祉士の制度を設けておりますので、日比EPA協定との整合性の観点から問題があるとは認識をしていません。 したがって、この協定を改正するための交渉が必要な条件にはなっていないと考えております。
○小池晃君 さっき厚生労働省は改定をしなければいけないと言ったじゃないですか。外務省は改定する必要はないと言っているじゃないですか。これでいいんですか。大臣、いいんですか、これで。こんな姿勢だったら、このままずっと続きますよ、准介護福祉士は。これでいいんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど来の、小池委員も十分お分かりの上で御質問になっているかと思いますけれども、これは、今こうした事態を避けるため、あるいは、こうした事態をすぐさま是正するためにこの再交渉が必要かということについて浅野副大臣が答弁になったと思います。 我々としては、今後の推移を見て、我が国国内法制の点からいっても、やはりこの当分の間ということの判断の下で、私どもとしてはできるだけ国内法制の整合性というものの観点から早くにこの改定の機会を持つように努めてまいりたい。しかし、これは私どもとしては外交交渉の衝に当たっているわけではありませんから、大局的には国内的な面からそういうことを考えますけれども、実際の外交交渉をいかがするかというのはまた外交当局の御判断によるんだろうと、このように思います。
○小池晃君 いや、その思っているだけじゃなくて、何も行動しないんですか。外務省に対して、これは直ちに改定すべきだという意見を厚生労働省として言わないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) せっかくこの前、先ほどの外務省の報告によれば、この説明をし、理解を得られたということでございますので、そのまたすぐさまに改定だというようなことはやっぱり国際交渉の在り方としてもやや性急に過ぎるということであろうと思います。 したがいまして、私どもとしては、当分の間というものをどう判断するかでございますけれども、我々としてはできる限り、国内の問題を仮に説明するにしても、しっかりとした説明ができるような状況を早くつかんで、そうしたことを外務当局にまたお願いをいたしたいと、このように考えるわけです。
○小池晃君 性急過ぎるんじゃないんですよ。国内制度の改定を議論しているさなかにこんな条約結んだのがいけないんですよ。原因つくったのはEPAじゃないですか。おかしいですよ、議論が。だから、その性急だから言えないなんというのはおかしい。 しかも、先ほどもちょっと議論ありましたが、現在、他国とEPA、FTA交渉でも医療や介護に関する人の受入れが行われているというふうに聞いております。現時点で、医療や介護、福祉にかかわる人材の受入れが合意されているものについて御紹介いただきたいと思います、外務省に。
○政府参考人(田辺靖雄君) 現在、関係のある協定といたしましては、日本・タイ経済連携協定、これはこの四月の三日に署名をいたしましたが、その中におきましては、この協定発効後二年以内に、タイの介護福祉士を受け入れるかどうかにつきまして結論に達することを目的とした交渉を開始するということにいたしております。 それから、現在、日本・インドネシア経済連携協定につきましては、昨年の十一月に大筋合意を見たところでございますが、まだ署名には至っておりませんが、その大筋合意の中におきましては、看護師、介護福祉士の受入れの枠組みを構築するという旨の大筋合意は行っておるところでございます。
○小池晃君 今のお話のとおりなんですね。 しかし、フィリピンEPAの状態をこのまま放置していたら、やっぱりこれタイやインドネシアと結んだ場合も准介護福祉士という制度を前提にした合意になっていく危険性があると思うんですね。だって、フィリピンでは准というのは認めてもタイやインドネシアでは認めないという議論に、これはならないと思うんですよ。これは、いろいろとそういう意味ではほかにも波及していく。そういうふうに結んでいけば、それこそすべての国と合意しなければ准介護福祉士というのをなくせないという、泥沼化していくというかね、そういう危険性だってあるじゃないですか。 大臣、私、こういう海外との今EPA、FTA進んでいる中であるということも含めて、やっぱりフィリピンと、先ほどはすぐにやれないとおっしゃったけれども、これ直ちにやっぱり再改定の交渉に入るように外務省に申し入れて、准介護福祉士という資格はなくすというふうにしなきゃいけないんじゃないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) お尋ねのタイやインドネシアなどとこの経済連携協定を交渉していくに当たりましては、今回の改正法案の審議の状況及び結果に十分配意をしていただくように求めていくことは当然であると考えております。
○小池晃君 いや、それは当然だと思いますけどね。でも、フィリピンですよ。これはそんなに、先ほど言ったように、すぐにやることはできないというんじゃなくて、やっぱり直ちに外務省に対して申入れをするべきだというふうに思います。 それから、ちょっと関連してお聞きをしたいことがあるんですけれども、介護にかかわって軽度者から福祉用具を貸与をやめるという問題が起こりまして、この四月から要支援一、二、要介護一の方に対する福祉用具の貸与基準が見直されています。昨年十一月から全国調査を行って、その結果が見直しに結び付いたということなんですが、ちょっと数字だけ最初にお聞きしたいのは、昨年四月にこの貸与基準を見直しを行って、軽度者に対する福祉用具の貸与がどれだけ減少したか。要支援、要介護一の軽度者に対する特殊寝台、それから車いすの提供件数が一昨年十一月と昨年十一月でどう変化したか。数字だけお答えください。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 介護給付費実態調査によりますと、要支援一、二及び要介護一の軽度者に対する特殊寝台の貸与件数でございますが、改正の前の平成十七年十一月サービス提供分においては約二十七万四千件でございました。それが改正後、平成十八年の十一月分におきましては一万件となりまして、二十六万四千件の減少ということでございます。 それから、同じように要支援一、二及び要介護一の軽度者に対する車いすの貸与件数でございますが、改正前の十七年十一月のサービス提供分におきましては十一万八千件でございましたが、その後、十八年十一月分におきましては五万件ということで、六万八千件減少したということでございます。
○小池晃君 その介護ベッドについては、二十七万四千人が利用していたのが一万人ですよね。二十六万四千人の人がベッドを奪われたわけですね。制度改悪前の四%にまで激減している。 私、この見直しの実施のときに申入れにも行って、局長にこれは貸しはがしだと言ったら、貸しはがしという言葉はひどいって局長おっしゃっていたけど、実態見たらこれ貸しはがしですよ、やっぱり。これだけ多くの人から奪って、すべて必要なかった人だって言うんですか。私は、これだけのことをやったら、こういう介護ベッドなどが必要な人からも奪われたっていうケースだってあったことは間違いない。結局、利用をあきらめる、あるいは自費で購入するということを強いられた人がたくさんいたに違いないと思うんです。 大臣、私、この数字見て、これ結局、給付費減先にありきでやってきた結果がこういうことになった。二十七万人中二十六万人のベッドを奪った。こういうやり方をやったことについて、大臣は責任を感じませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この福祉用具の貸与につきましては、一部に不適正な利用が認められた事実もございまして、平成十八年四月の介護報酬改定におきまして給付の適正化の見地から見直しを行いました。その際、利用者保護の観点から施行後六か月の経過措置を置くなど、厚生労働省といたしましても円滑な施行に努めてまいりました。 ただ、見直し後、例えばぜんそく発作などが起こるもの等、日常的に福祉用具を必要とする状態であるにもかかわらず対象とならないという一部の事例が認められました。そこで、本年四月一日より、この運用の見直しを、専門家による分析結果あるいは我が省としての調査を踏まえまして行ったところでございまして、今後とも、見直し後の制度を適切に運用することにより、福祉用具を真に必要とする方が適正に福祉用具貸与サービスを利用できるように努めてまいりたいと考えております。
○小池晃君 二十七万人中二十六万人が不適正だったと言うんですか。それは、そういうことでしょう。こういうことについて、やっぱり本当に重大な責任だと受け止めていただかないと困ります。 そのことを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今度の法案は、介護福祉士の資格要件取得を厳しくし、国家試験を必須にしていくことを求める改正を含んでおります。介護福祉士の質の向上を求めるのがねらいというふうに答弁がありました。しかし、資格取得の条件を厳しくしたのが、フィリピンとのEPAにおいて一定の研修を修了すれば資格が取得できるとの取決めが盛り込まれたと。つまり、介護福祉士の国家試験を受験し不合格になった人でも准介護福祉士となることが可能となっております。これが、今日も委員会でずっと出ておりますが、EPA関連で突然出現した救済策のため、関係者からも、あるいは制度の整合性という点からも極めて問題があります。 まず、お聞きをいたします。 社会保障審議会、在り方検討委員会での審議している際に、このEPAの問題が取り上げられなかったのはなぜですか。
○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。 今委員の方から経過の御紹介がありましたけれども、何といいますか、フィリピンとの協定では、今改正をお願いしておりますけれども、現行法制に基づいて協定が結ばれたことから、委員御承知のとおり、そういう協定になっていると。その協定と今度改正される国内法との整合性を取るという観点から、今御提案を申し上げている准介護福祉士という名称の制度を提案しているということでありまして、創設したというようなお話ございましたけれども、そうではなくて、現行制度の協定を前提とするため、改正法案と協定との整合性を取るためのものでございます。 それから、介護福祉士制度の在り方につきましては、昨年七月に局長の私的検討会において、またそれを踏まえ、昨年の十二月に社会保障審議会福祉部会においてそれぞれ意見書を取りまとめていただき、冒頭に委員からお話がございましたように、社会福祉士、介護福祉士の質を高め、これからの福祉ニーズに対応できる国家資格としていくということで御意見をいただいたところでございます。 今私どもが御提案している准介護福祉士の部分につきましては、そういった意見書を踏まえた法案作成段階において、国内法とそれから協定との整合性を図る必要があることから、これは厚生労働省の責任として、政府内の調整、また内閣から法案を、協定と整合性の取れた法案を提出するという責任の下に閣議決定をし、提案しているというものでございまして、基本的な政策を審議する審議会で有識者等の高度かつ専門的な意見を聞いた上で政策決定は内閣又は国務大臣の責任で行うと、こういう役割分担を踏まえまして提案をしているものでございます。 なお、審議会の方には、国会に提出させていただいた後、報告をいたしましたところ、様々な御意見をちょうだいいたしましたが、部会長の取りまとめとして、国際的な問題等にも配慮して准介護福祉士という経過的なものが挿入されたということであり、部会としてはしばらく見守っていくこととして、現場の様々な混乱を回避する方向での努力をお願いしたいと、こういう取りまとめと申しますか、その場の結論となっております。
○福島みずほ君 審議会は何のためにあるのでしょうか。EPA関連で准介護福祉士制度をつくらなければならなかったけれども、そのことを審議会に報告をしたのは、今局長答弁のとおり、法案ができてからです。議論があったにもかかわらず、審議会で全然そのことを説明しない。法案ができた後にEPA関連で准介護福祉士制度をつくった。審議会の意見は法案に反映されていないわけです。これは審議会軽視ではないですか。
○政府参考人(中村秀一君) 平成十三年一月の中央省庁の再編の際に、審議会の在り方については議論がなされ、政府と審議会との役割につきましては、基本的な政策を審議する審議会等は、つまり三者構成等特別な事情のある審議会を別として、専門的な意見を聞くために設置されるものであり、行政府としての最終的な責任決定はそれぞれ当該の省庁で行うというのが基本的には審議会と省庁との役割になっているというのが第一点でございますし、今回の法案につきましては、介護福祉士、社会福祉士の在り方につきまして審議会の意見を十分反映して提案しているところであり、准介護福祉士については、協定と国内法との整合性の確保の観点から私どもの責任で御提案をし、審議会にも御報告をし、先ほど申し上げましたような御意見を賜っているというところでございます。
○福島みずほ君 今おっしゃったとおり、審議会では種々の意見が出され、それで見守るとなったわけですよね。役所は審議会を都合のいいときは利用し、都合が悪いときはすっ飛ばすという実にいい例だと私は考えます。 審議会では全然議論してなくて、突然EPA関係で出てきて、法案ができた後に審議会に報告をする。審議会では、制度の整合性が取れないので、それは意見が出ますよ。だから、やっぱり納得してないんですよ、皆さん、専門家は。この点が今回のやはり、ごり押し准介護福祉士制度挿入事件と言ったらひどいかもしれませんが、それとやはりこの整合性が取れないというところが極めて問題です。 EPAを締結することでフィリピンからどの程度の規模の介護福祉士を導入することを想定しているのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 日比経済連携協定に基づいて受け入れるフィリピン人介護福祉士の人数につきましては、昨年九月の両国首脳間の署名に際し、当初二年間で六百人を上限とすることが決まったところでございます。三年目以降の受入れ人数枠については、当初二年間の受入れ実績等を踏まえ、日本政府がフィリピン政府に対して通知することとなっております。
○福島みずほ君 では、六百人の外国からの労働者受入れのために例外的な資格制度を設置するのは問題があるのではないですか。
○政府参考人(中村秀一君) そういう委員のおっしゃり方もあるかもしれませんが、そういうことで国と国との間で合意をして協定をし、まだフィリピン側の手続が済んでおりませんが、国会で昨年末にこの締結については承認していただいているということであります。そういう国際間の協定を踏まえました以上、その協定と整合をした国内法にする必要があるということでございまして、今のようなことではなく、フィリピンとの協定は様々な分野のことが盛り込まれた協定であり、そういったお約束を国と国との間でしているということでございます。
○福島みずほ君 正に、二つの資格を設けるということになって、今後問題が起こり得るというふうに思います。 三月二十九日、社会保障審議会福祉部会で中村局長は、将来的には准介護福祉士という仕組みを取らなくてもよい状況になるよう努力していくとおっしゃっています。今回も当分の間というふうにおっしゃっています。では、この資格を一度所有した人の処遇をどのようにしていくのか。同じ業務をする中、二つの資格を設けることでどのような問題が起きると想定をしていますか。
○政府参考人(中村秀一君) 先ほどの御議論もございましたが、こういう状況が解決できるような介護福祉士に、言わば一元化、一本化できるような客観的な状況ができるように私ども最大限に努力していくということを申し上げているところでございますが、直すにはどうしたらいいかということは、この法律がお認めいただけましたら法律として動くわけでございますので、それを直すとなるとこの准介護福祉士制度を将来直すときにはそこのところを削るというような手続になると認識いたしております。 そういった場合に、准介護福祉士の資格、名称を持たれてお仕事されている方が出てきた場合にどうするかということについては、そのときにまた国会の方で決めていただくわけでございますので、国会の判断を仰ぎたいと考えております。
○福島みずほ君 二つの資格があって、しかもなかなか准介護士の側から、准介護福祉士ができたらそれをどうやって一元化するか、これ難しいですよね。もう一回国家試験を受けてもらうのかどうか。じゃ、その間は一体どうなのか。二つの資格が併存するわけで、結局、国会の法律改正をしない限りその一元化はできないわけですよね。ですから、日本人は国家試験で、そういう国際的な関係では准介護福祉士というのを無理やり挿入していくことで、制度設計として全く無理であるというふうに考えます。 次に、養成施設ルート、福祉系高校ルート、実務経験ルートの三つがありますけれども、資格取得に対して、このうち実務経験ルートで資格を取得する人が七〇%に達しています。このルートを、今回の改正で、養成施設で六か月以上の研修が必要となります。先ほども他の委員からありましたけれども、そもそもこのルートの人たちが、実務経験をしながら、厳しい労働条件の中から費用を負担し、なおかつ六か月間の時間を研修に割り当てることは不可能だと考えますが、いかがでしょうか。費用はどの程度を想定していますか。費用負担、又はその間の賃金保障はどうなるのでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど来ずっと御議論をいただいておりますとおり、人材確保の面と資質の向上の面で、私ども、今回この介護福祉士の資格につきまして一定の教育水準を確保するということで、実務経験ルートにつきましても六か月以上の養成施設での課程をお願いするということをいたしておるわけでございます。この実務経験ルートについては、三年以上の実務経験に加えまして、六か月以上の養成課程を経た上で受験をお願いするという仕組みになっておりますので、この養成課程については、働きながら学ぶ方が多いというのは今委員が御指摘のとおりでございます。 私どもといたしましては、したがって、通信課程等を認めてその負担軽減に配慮するということのほか、また働く方の主体的な能力開発の取組を支援する雇用保険の給付としての教育訓練給付制度の活用も含めて適切に対応していきたいと、このように考えております。 費用は六か月で数十万円程度かと考えます。
○福島みずほ君 いや、過酷な労働というか、非常に神経を使う仕事を頑張ってやりながら六か月間研修が必要、しかも通信添削というのは物すごくやっぱり根気が要ることで、今の話でも数十万円ということですよね、費用が。これはすさまじい負担であるというふうに思っています。結局、その実務経験があって、しかも六か月研修受けろというのは実際非常に不可能な、逆に言うと本当過労死を招くような労働実態になり、制度そのものに問題があると考えています。 そして、それだけ苦労して資格を取って、じゃどういういいメリットがあるのかということなんですが、三月二十九日、社会保障審議会福祉部会で局長は、資質の向上を図り、評価を高め、それにふさわしい処遇確保をする好循環をつくると言っています。その好循環をどのようにつくっていかれるのでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) ただいま資格制度の見直しについて法案として御提案申し上げておりますが、法律以外の部分、つまり今委員から御指摘のありました処遇の改善、それから資格を取って就労している人たちの生涯を通じましたキャリアアップの問題、また今事業者の方は、有効求人倍率も上がっており、人材確保に大変御苦労されておりますので、そういったことを総合的に検討する人材確保指針の検討に向けまして、三月から審議会の方で検討を開始しているところでございます。 この問題につきましては、つまり介護に従事されている方の処遇の改善等につきましては、国会で介護保険の議論あるいは障害者自立支援の議論でもずうっと御指摘いただいているところでございます。その際、研修体系でございますとか資格の制度の見直し、そして今申し上げました処遇の改善の具体策ということを御提起いただいております。当委員会の附帯決議でもされておりますので、資格制度の在り方等、順次それに取り組んでいるところでございまして、今委員のお話しになりました処遇の充実、雇用管理、雇用条件の問題、経営基盤の強化等については、関係部局とも連携を取りながら、福祉関係部局一体となってこのことに取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 ここ何年間、今局長おっしゃっていただいたように、この国会で、あるいは行政交渉で、どうやって労働条件を上げていくかという質問をし続けてきました。結果、上がったんでしょうか。全く上がっていません。 平均年収は、介護福祉士、男性平均三百十五万、女性は二百八十一万、全労働者平均は四百五十二万円です。平均離職率は二二・六%。例えば現状は、従業員が九人以下の民間施設やNPOでは、正規の介護職員でも年間五割の人が退職していくような状態になっています。介護報酬の引上げなど適切な労働条件の下で働けるよう見直しが具体的に必要であると。資格条件を厳しくしたところで、その見返りとしての労働条件の改善には手を付けていないままでは人材確保は困難です。 附帯決議の話を局長されましたが、そんなこと、私たち国会議員は、自分たちが付けた側ですから承知をしています。ですから、逆に、厚生労働省が具体的にどういう施策で労働条件を上げるつもりなのか、それをお聞かせください。
○政府参考人(中村秀一君) 介護の流れでも申し上げますと、今介護職員の方は百十二万人、十七年十月でおられまして、平均勤続年数五・二年と。そういう中で、委員からお話ございましたように、二十二万六千人の方が大体一年間で離職され、入職される方が三十一万六千人ということで、かなり出入りの激しい分野、また資格を持っておられても、言わば潜在の介護福祉士さん、潜在の社会福祉士さんというような形で、職場に入っておられない、他の職場におられる方もいるというような状況でございます。 これらについては、賃金の問題、労働時間の問題、またその職場におけるやりがいの問題、また昇進できるかとか様々な問題が複合的に絡み合っているというふうに思いますし、この分野の言わばお金は大部分、一〇〇%近く保険料と税ということになっており、また事業者の方々はそういった中で公定価格に決められて、言わばそういう中でお仕事をしていただいているということになりますので、かなり政策的な要素も多い分野でございます。 そういったことを総合的に考えながら、また他方では、余り保険料が上がっては困るとか増税困るという国民の他の声もございますので、そういった中でやりくりしながら、とにかく全般にわたる改善策を検討してまいりたい、そして実施に移してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 済みません、時間がもったいないので。 現状の問題点は理解をしています。問題は、厚生労働省が具体的に、どういう施策を具体的に取るおつもりなのか、端的に答えてください。
○政府参考人(中村秀一君) 今申し上げましたように、今、人材確保指針、そういった意味で国のなすべきことを、事業者の、国、地方公共団体が行う支援、経営者が行うこと等を決めた指針の見直しをしようということで作業をしているところでございます。それが具体的な対策の一つ。 それから、機会機会に、そのときそのとき、そういった場面では、三年に一度の介護報酬の見直しでございますとか障害者自立支援法の障害報酬、なぜその二つを挙げるかと申し上げますと、対人福祉サービスの財源の八五%がそこでございますので、そういったものでどういう配分をしていくか、どういう手当てをしていくかということが実際問題、事業者の方、働いている方に及ぼす影響が大きいわけでございますので、そういう対人福祉サービスの財源の八五%を占める、それぞれの報酬の改定の際によく配慮していくということではないかと思います。
○福島みずほ君 処遇改善とは具体的に収入の増加などで、そのためには介護報酬の引上げが必要であると考えます。介護労働者の給与は政策方針で決められておりますので、その方針が重要だと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護報酬の関係は私どものところで所管しておりますので、ちょっと補足して申し上げますけれども、社会・援護局長が申し上げましたように、好循環をつくっていくというのが私どもの政策の目標であろうと思います。 そういう意味で、介護報酬を適切に設定するということが必要だと思いますが、再三御答弁申し上げていますとおり、介護報酬という財源も公的な財源でございますので、一方では非常に慎重に考えなきゃならない面もございます。 その中で、介護報酬の設定に当たりましては、事業所の経営実態というものを調査をしまして、その上で、各サービス種別ごとの利益率を勘案した上で報酬を設定しておりますので、そういう中で、今後とも関係者の御意見を聞きながら、適切な設定をお願いしていきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 この問題はずっと何年もというか、ずっと国会でテーマになっていますが、具体的な改善策が取られているとは思っていません。福祉で頑張る人たちが離職をするこの率の高さと労働条件の悪さ、収入の低さはやっぱり論外だと考えています。 厚労省が具体的な政策、介護報酬をどうするかなど具体的に早く踏み込んで、好循環を具体的に成果としてやってくださるようお願いをします。今日の答弁はまだちょっと抽象的なので、具体的に言ってくださるようお願いします。局長、少し具体的に言ってくださいますか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) この場で具体的に申し上げる立場にございませんけれども、いろいろ関係者の御意見も聞かなきゃなりませんし、審議会で御議論をしていかなければなりませんのであれですが、やはりキャリアパスといいますか、例えば、そういうものをどういうふうに位置付けていくかというのも例えば大事なことではないかというふうに思っております。
○福島みずほ君 審議会を通す場合と通さない場合と、冒頭の話ではありませんが、あるように思いますが、これは早急にお願いをいたします。具体的な政策転換がされることを期待をいたします。 次に、根本的に疑問なのは、今回、国家試験で資格要件とするんですが、施設には例えば介護職員が配置すればよく、その者は無資格者でも構わないわけです。つまり、資格を取るメリットがどこがあるのかという問題なんです。資格を取ってすごくその条件が良くなるとかだったらともかく、実際は介護職員が施設に配備されていればよく、その者は無資格者で構わなければ、一体どんなメリットがあるんでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君) 一つには、今の介護保険制度にしろ障害者の制度にしろ、利用者の方が選んでいただけるという制度になっております。二つ目は、そういった中で、事業所の情報の開示でございますとかあるいは第三者による評価、そういったことも進んできております。 一つには、そういう中で、やはり事業所の選択として介護福祉士という方々を評価し、そういった方々によるサービスの質を高めるということで利用者の方に評価していただくというのが一つの方向ではないかというふうに思っております。 それから、従来は介護福祉士、社会福祉士でなければならないというような、言わば任用資格について余り積極的に位置付けられてはきませんでしたけれども、介護福祉士の方が介護従事者の四割、施設の場合、在宅の場合二割というようにかなり一般的になってきましたので、そういった意味では、介護報酬の一部で、前回の改定で介護福祉士の配置に着目した加算が設けられているように、今後、政策の手法としてそういったことについて考えていく。 また、老健局長からお話がございましたように、キャリアパスということを考える際にも、そのパスの中で介護福祉士の資格を取った方、社会福祉士の資格を取った方について評価すると。そういうことを積極的に高い評価で遇するというようなことも政策の方向ではないかと考えております。
○福島みずほ君 介護の現場で必要なことは、よく言われることですが、介助者と介護を受ける人との信頼関係であると。第三者による評価、キャリアパスをやるのであれば、むしろ国家資格なんてやらない方がいいじゃないですか。そんな六か月も研修を受けて勉強してやるというよりも、実際、介護を受けている人の推薦とか第三者の評価で、それで評価をすればいいわけであって、国家試験が必ずしも介護の質を向上させることにつながるのかというそもそも疑問があります。 しかも、無資格の人が介護をすることを現行は禁止していません。私はその方が実はいいと思っています。実際、資格はなくてもすごく気持ちが明るい人や、いい人や、相性の問題もありますから、だから、結局何のための国家試験かよく分からない。どうですか。
○政府参考人(中村秀一君) もちろん、様々なスタッフの方がおられて、個別に取ると、資格や、ある意味では学校で勉強していなくてもというようなことはあるかと思います。しかし、今後、国民の三割、四割が六十五歳以上になり、高齢者介護一つ取りましても、十年後、二十年後には現在の倍の後期高齢者がいると。こういうようなことを考えますと、対応としてはやはりシステム的にやっていかなければならない。そうしますと、やはりそういう資格を目指す方が平均的に取れば、やはりそういう資格を持っていない方に比べて個々の利用者の方のニーズを深く酌み取ってきめ細かな対応ができる、そういうふうにしていくべきだと考えております。 そういうために、その資格を取ることを目指すことによってサービスの質が上がり、またその資格を取ったことによって社会的にも期待され、そういったことによってまたその人が高まると、そういう国家資格にしていくべきだと思っております。そういう立場から、国家資格の我々は向上を図りたいということで提案をさせていただいております。
○福島みずほ君 今回の改正で、介護福祉士の資質向上のために基準を強化していますが、施設における人員運営基準は設けられておりません。資格を取得の義務化というのであれば、その活用義務も検討されるべきではないですか。
○政府参考人(中村秀一君) いろんな場で、高齢者介護にしろ障害者介護にしろ、それぞれの場で利用される方の状況も、非常に重度になり、また重篤になっていたり、また期待される水準も高くなっている。費用も御負担いただいていると、保険料も御負担いただいていると、そういうようなこともありますし、人々の意識も豊かになってきておりますので、生活水準も上がっておりますので、介護に求められる水準も高くなっているということでございます。 そういった中で、そういうことに対応できる介護福祉士にしていかなければなりませんし、そういう現場の状況を踏まえて、それぞれの施設、サービスの種類ごとに、委員がおっしゃるように、職員の配置でありますとか、そういったことについては見直しをして、常に見直しをしていくということは我々の責務ではないかと考えております。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二分散会