厚生労働委員会 第5号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2007/03/20
会議録
○委員長(鶴保庸介君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長松谷有希雄君外十二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 去る十五日、予算委員会から、本日一日間、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取いたしておりますので、これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西島英利君 自由民主党の西島でございます。 本当に柳澤大臣、本当お疲れさまでございます。 聞くところによりますと、今日も朝九時から衆議院厚生労働委員会、そして衆議院の本会議ということで、全く時間がない状況の中で今度は参議院の厚生労働委員会ということで、大変お疲れのところだろうというふうに思いますが、私も国会議員でございますので、今日は少々厳しい御質問になろうかというふうに思いますけれども、御理解いただきまして、御答弁をいただければというふうに思います。 先ほど、一時過ぎでございましたけれども、仙台地裁で遠距離被爆に関しての原爆症の健康被害についての一つの判断が出ました。不認定を取り消すというどうも判断だったようでございますけれども、いろんな同僚の議員からもこの件についてはいろいろとお話をお聞かせいただいてきたわけでもございますが、やはりこういう判断が一つ出たときには、やっぱり何らかの判断基準の見直しといいますか、何らかの見直しを検討するということも私は必要ではないかなと。控訴する、されないということは別問題といたしましても、そういうやっぱり検討をするということは僕は必要ではないかなというふうに思うんですが、大臣の御見解をお聞かせいただければというふうに思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 本日、三月の二十日でございますけれども、十三時十分に仙台の地裁におきまして、原告波多野さん、新沼さん、このお二方による原爆症認定訴訟について判決がございました。判決の内容は、国側の主張が残念ながら認められなかったということでございます。 ただ、私どもとしては、この判決結果を今知っただけでございますので、今後内容を精査して適切に対処してまいりたいということが現時点での私どもの考えでございます。 そこで、今委員の方から、こうした判決が出た以上、今までの国の審査の基準等を見直す必要があるのではないか、こういう御指摘をいただいたわけでございますけれども、私といたしましては、原爆症の認定訴訟は放射線と疾病の関係に関する科学的な知見が争点となっているところでございまして、そういうことをめぐる争いであるということ、それを積み重ねてきているわけでございまして、今ここですぐにどうこうということは考えておらないところでございます。 この原爆症の認定は、申請者の個別の事情に基づきまして、医学、放射線学の専門家から成る審査会において必要な審査を行っていただいているところでありまして、こうした原爆症の認定については科学的知見に基づいて公平、公正に行う必要があると、このように考えているところでございます。 被爆者の方々に対しては、別途、医療費の自己負担を無料化していることとか、あるいは各種の手当の支給をいたしていることとか等、援護施策を行っているところでありまして、今後とも保健、医療、福祉全般にわたり被爆者援護施策の適切な運用に努めてまいる、こういったことで対処してまいりたいと考えております。
○西島英利君 聞くところによりますと、もう戦後六十年でございます。被爆をなされた方々も年齢的には八十歳ぐらいになっているというふうにお聞きをいたしております。しかも、医学がどんどんどんどん発達していく中で、やはり判断基準というものも、私も臨床医でございますので、臨床医もやっぱり判断基準は即変わっていくわけですね、時代とともに。そういう意味も含めて何らかの検討を是非お願いできればというふうに私自身考えているところでございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 それでは、質問を移らせていただきまして、三月の十二日に中医協に提出されましたリハビリテーションに係る調査結果の概要等々についての御質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、私も資料をいただきまして、この内容を実は読ませていただきました。 概要だけで読みますと、なるほどなと思う内容でございましたが、その実際のデータを読ませていただきますと、余りにも少ない症例でこういう結果分析をなされているということは、これはちょっと問題じゃないかなと。つまり、統計学的にこのデータの分析、判断が意味があるものなのかどうかというちょっと疑念を抱いたところでもございます。是非その件についての御見解をお教えいただければと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 御指摘の調査結果についてでございますけれども、中にはデータ数が少ないものが確かに御指摘のとおりございます。そういった、数は少ないものの、算定日数上限をもってリハビリテーションをした患者におきまして、身体機能の改善の見込みがある患者さん、あるいは、状態維持のためにリハビリテーションの継続が必要であるにもかかわらず、年齢等の理由により介護保険の対象外となる患者さんが存在するということは示されているわけでございます。 この結果、おっしゃるとおり統計学的な検証を行ったものではないわけでございませんけれども、リハビリテーションを受けることができていない患者さんが存在するということ自体を重く受け止めまして、速やかな対応を行ったものでございます。
○西島英利君 この件に関しましても、中医協の会長からこういうことがコメントとして出されているんですね。介護保険の状況が改定前に分かっていたら混乱は避けられたと、事務局は関係部局と情報交換を密に行い、中医協にも介護の状況を提示してほしいと苦言を呈したというのが、ある報道として実は書かれているところでもございます。 そして、先ほど申し上げましたように、今局長がおっしゃった内容は、これは最初から我々は実は指摘をしていた部分でもございます。そういう意味で、今回、さもこの日数制限が正しかったというようなことも実はこの中医協の文書の中にそういう形で書かれているわけでございまして、やはりリハビリというものに対してこれだけ国民が大変な不満を述べてきたという、そういう経緯の中で、やはりもう一度しっかりとした私は検証をすべきじゃないかなと。やはり、余りにも少ない数字の中で、つまり、また改定の年が、来年の四月一日改定でございますので、やはりもう一度しっかりとした検証をするための調査をすべきじゃないかなというふうに私自身思います。これは答弁は結構でございますので、是非よろしくお願いを申し上げます。 それでは、次に質問を移らせていただきたいというふうに思いますけれども、実は、これは私が十一月の二日に質問をした内容でもございます。それは何なのかといいますと、療養型病床の削減の問題でございました。介護療養型病床は十三万床廃止ということになりまして、それから医療療養型病床も二十五万を十五万にすると、そういう数字をお示しになったわけでございますが、そのときに私はその根拠をお聞きをいたしました。その根拠として、その内容を読ませていただきますと、こういう内容でございました。 これは、水田局長でございますけれども、医療区分一に該当する方が全体の約五割、その調査結果でおられますと、そして御存じのとおり常勤医師が配置されておりますので、医療区分二の該当者の中にも一部対応が可能な患者もおられるというふうに考えて、具体的に申しますと、うつ状態、それから褥瘡などの状態を想定してございます、こうしたケースが全体の一割を占めておると考えてございまして、合計いたしまして六割、三十八万床のうち六割が介護保険に移行すると、そういうような積算の中で十五万床という数字を出したんだということをこのときに答弁をなさったわけでございます。 ところが、今回の療養病床のアンケートの調査、平成十九年三月に厚生労働省が出されましたこの結果を見ますと、医療療養病床における医療区分、これは三六・八%でございます。 さらに、先日、中医協の調査の検討をするところがございますけれども、診療報酬調査専門組織、慢性期入院医療の包括評価調査分科会、ここから平成十八年度の慢性期入院医療の包括評価に関する調査の結果についてというのが出てまいりました。この中で、一番最後にこういうことが書いてございました。なお、当分科会に対して要請された事項は、患者に係るコストに着目して医療区分、ADL区分を設定することであったと、しかし医療区分一に関して入院医療を必要としないという政策判断がなされ、診療報酬についてもコストに見合わない点数が設定されていることについては、当分科会として大きな疑問を呈さざるを得ないというのが、この前のこの調査会で実は出されてきたわけでございますね。つまり、これは私も十一月の二日に質問した中でも、実は私はこの部分を指摘したわけでございます。 そこで、もう一度お聞きをいたします。医療療養型病床二十五万床を十五万床にする根拠は何でしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 十五万床に減らすという根拠でございますけれども、その根拠そのものは、当時お示しした推計値に基づいて療養病床全体三十八万床のうち六割の入院者が介護保険に移行し、療養病床は四割、十五万床になると推計値をお示ししたものでございます。 まず、その出発点としては、医療区分一につきまして、医療療養、介護療養を通して全体五割ということをまず言ったわけでございます。今委員からそれより下がった数値というものがお示しになったわけでありますけれども、これは最近出てきた、いろんな数字が出ているんでありますけれども、その中で調査対象の母数が大きいデータを基にいたしまして、昨年十月時点での介護療養を含めた療養病床全体の医療区分の分布状況というものを推計いたしますと、区分一が四六%、区分二が四一%、区分三が一三%ということでございまして、当時、用いました十七年調査のときに、区分一、二、三の比率が五対四対一と言っておりましたけれども、それと若干区分が高い方に変化してございますけれども、大きな傾向としてはそう変わらないというふうにとらえることができると考えております。 と申しますのは、医療療養におきましては、これは点数設定の問題もありまして、医療区分二、三の比率が大変高まっているわけでございまして、その反面として医療区分一は下がっているわけでありますが、もう一方で、介護療養の方の調査によりますと医療区分一が大変増えていると。両者を足し合わせますと、先ほど申し上げましたような四六対四一対一三ということで、大体足下の出発点としては、当時と総体として見れば変わってないんじゃないかということがあるわけでございます。 その上で、今度は、医療区分二のうちどの程度がその老健施設で見ることができるかということになるわけでありますけれども、やはりこれは老健施設には常勤医師一人がいらっしゃるわけでありますので、そこで扱える範囲というものを考えていきますと、その五割に一割程度を足すというのはそれなりの正当性を持っているんじゃないかと考えているわけでありますけれども、こういった療養病床の目標値の設定につきましては、最近の医療区分の動向、それから地域の事情の、地域での取扱い含めまして現在検討中でございまして、医療費適正化基本方針におきましてできる限り速やかにお示ししたいと、このように考えております。
○西島英利君 先ほど申しましたこの分科会の考え方、これは要するに、医療を必要としないという、そういうことでこの分科会がこの医療区分一、二、三を判断したわけではないと、決めたわけではないということを言っているわけですよね。これは真摯に受け止める必要性あるだろうと思うんですよ。 ですから、勝手に医療区分一は医療が必要ないんだというような判断が本当にそれでいいのかどうか。さらに、これから、私も含めてでございますけれども、団塊の世代がばあんと、言わばまさしく高齢者として入っていくわけですよ。そのときに、確かにパーセントで示せばそういうことが起きるかもしれません。しかし、実数が一番大事なんでありまして、何人分を用意するのかというときに、本当は今おっしゃったような数字のマジックだけで物事が語れるのかどうか。一度駄目にした病床はもう元に戻らないというのは、これはもうイギリスでこれ実証済みでございますから、そういう意味でのやっぱり慎重な検討というのが私は必要だろうというふうに思っております。 やはり、この専門家の分科会がこういう形で出してきた考え方でございます。やはり、これを私は尊重する必要性があるのではないかなというふうに思っています。 さらに、今回のこの療養病床のアンケート調査によりますと、将来、療養病床をどうしたいのかという結果もこの中に出ておりまして、本当に介護老人保健施設等々に移りたいというのは少ないですね。それは何なのかといいますと、やはり一つには、明確な考え方が示されていないということに対する不安が非常に強いだろうというのが一つあるだろうというふうに思います。そして、もう一つの問題は、今ようやく建て替えて六・四平米にしたのに、今度は八・〇平米にしろと、つまりこれは壁を壊せという話なんですよ。 私が去年の初めに、たしか福井県だったと思いますけれども、災害対策特別委員会で災害の視察に参りました。そのときにバスに乗っていたら途中に、今年の四月から介護療養型病床をオープンしますということで、まだ建築中でございました。私はそれを見て、ああ、かわいそうになと。だって、建て替えたときにもうはしごを外されるわけでございますから。 ですから、そういう意味で、やはりいろんなことをやっぱり余りにもスピード的に速い状況の中で決めてこられたということの混乱が今様々な形で起きているんじゃないかなというふうに私自身は思うわけでもございます。是非この点についての、老人保健施設等々に転換する際の今お考えになっているお考えがあればお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答えを申し上げます。 療養病床の再編でございますけれども、保険局長からも御答弁いたしましたように、医療と介護の必要性に応じたサービスを提供するといったような観点から行おうとしておるわけでございます。 今御指摘のございました六・四平米の問題でございますけれども、老人保健施設、いわゆる老健施設の療養の部屋につきましては、基本的には入っておられる高齢者の方々の療養の場であると、かつまた生活の場であるという考え方がございます。それからまた、どちらかといえば医療の必要性の低い方を受皿として対応するということがございまして、老健施設の場合には本来の基準は一人当たり八平米という基準になっております。したがいまして、居住環境に見合ったそういう配慮がされた中で介護が行われるのが適当だろうという考え方の下に八平米という基準が設定されているということだろうと思います。 しかし、今御指摘ございましたように、私どもも転換を進めるという考え方でございますので、今入院されている患者さんの方々が転換後も引き続き入所できるようにするという考え方で段階的に対応する必要があるだろうと考えておりまして、療養病床が老健施設に転換する場合につきましては、平成二十三年度までの措置といたしまして、経過措置として六・四平米でもいいよという形の経過措置を設定しているということでございます。
○西島英利君 ということは、平成二十四年からは建て替えろということになるんですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 私どもといたしましては、老健施設の本来の在り方というのはやはり八平米ということであるべきだと思っておりまして、段階的に今この後、二十三年末までの間に段階的に展開していただければというふうに考えております。
○西島英利君 ですから、建て替えたばかりで、銀行から借金をして、さあその借金を返していかなきゃいけない。そういう中で、さあ今度はこれを建て替えろと。ですから、そういう状況があるから、医療療養病床に残ろうとか一般病床に移ろうとか、そういう希望がこの結果出ているんじゃないですか。やはり、余りにも経営を無視した私は誘導だというふうに考えざるを得ないんですね。 ですから、是非そういうことも含めて、確かに公的なところだったらいいですよ。民間というのは資金は自分で調達して自分で返済をしていかなきゃいけない状況の中で、建て替えてはしごを外されました、さあ、あなたたちはもう勝手に考えなさいでは、それは余りにも冷たい考え方じゃないかなと。しかも、これは急速に来たこういう制度の大きな改革でございますので、その辺りもしっかりと念頭に入れて、本当にそれなりのお考え方をできれば速やかにお出しいただいて、こういう療養病床、介護療養病床等々を持っている経営者たちに対しての情報を提供していただければというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 もう一つは七対一看護の問題でもございます。 七対一の看護につきましては、私はやはり同じように十一月の二日にこれは質問をいたしました。大混乱が起きていると。しかも、看護師の引き抜き等々も起きている中で、地域医療が崩壊しようとしているという、私はそういう御質問をいたしました。そのときの答弁でございますが、この前提といたしましては、既に一定数の保険医療機関におきまして看護職員が手厚く配置されていた、こういった状況を踏まえ実施したものでございますと。さらには、従来より看護配置が手薄な保険医療機関の数も減少しているということが見られまして、現在のところ看護職員の大幅な移動あるいは引き抜きというようなものが発生しているとは考えてございませんという答弁でございました。今のお考えはいかがでございますでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) この七対一入院基本料による影響に関してでございますけれども、御指摘の点を踏まえまして、私ども制度導入直後から、病床規模別、設置主体別の届出状況、あるいは設置主体別の今春の看護職員募集、内定状況等様々な形で実態把握に努めるとともに、中医協において慎重な御議論をいただいてきたところでございます。 中医協におきまして、この問題、この状況の推移を踏まえた上での議論を行った結果といたしまして、平成二十年度改定において急性期等手厚い看護が必要な入院患者が多い病院等に限って届出が可能となるような、そういった基準に見直すこと等を内容とする建議をいただいたところでございます。私どもといたしましては、この建議を踏まえまして、基準の見直しに向けて必要な研究を行うとともに、平成十九年度の入院基本料の届出状況の動き、その推移の把握に引き続き努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 看護師不足に影響を与えたということでございますけど、これも先ほどの中医協の指摘で、短期間に数多くの届出が行われたということ、それから二点目に、今春に向けまして国立大学病院等を中心として積極的な採用活動が行われているということ、それから三点目に、改定の趣旨に必ずしも合致しているか疑問なしとしない病院においても七対一入院基本料の届出が行われているということによりまして地域医療における看護師確保に影響を与えた可能性があるものと、このような指摘もあり、私どもそのように認識しているわけでありますけれども、ただ、現状何をなすべきかという点につきましては、この事態の推移を見守りつつ、基本的にはその二十年度に向けて研究し準備をするようにと、こういう御指示をいただいたものでございます。
○西島英利君 これは日本医師会が二〇〇六年十月調査行いまして、先日発表したやつでございます。対象数は病院が二千九十一、看護学校が千十四、非常に多くの数字で、こういう施設でやった実は結果でございます。 この中で見ますと、当然、これは七対一看護を取ってきた病院は多いわけでございますけれども、さらに今後どうしていくのかというその予定を聞いておりますと、もう三百床以上になりますと実に六〇%ぐらいが取ろうとしていると。しかも、来年に向けてそういう今動きをしていると。二百床以上もこれは五〇%、百から百九十九床でも三六%。要するに次から次に今後取ろうとしているわけですね。そうしたときに、じゃこの看護師をどうするのか、どういう形で確保していくのかというときに、今回のこの看護学校から出てきたデータによりますと、東京を除く地域では都市部からの求人や県外からの求人が増えたという回答が出てきているわけですよ。つまり、地方でようやく養成した看護師が都会へ実はまあ取られているといいますか、そうしますと、私が十一月の二日に申し上げたように、まさしく地域の医療が成り立たなくなってしまうという、そういう結果が今出ているわけですね。先ほどの水田局長もやっぱりそういうような認識は持っているということをおっしゃいました。 私も実は看護学校を持っておりまして、先日、卒業式が行われまして、行き先を見ましたら、まさしく七対一を取ろうとしている病院にほとんど行っちゃってしまっているというような状況が実際実は私の目の前でも起きているわけでございます。 そうしますと、あと一年このままやっていきますと、来年はもっと大変なことが起きてしまう。じゃ、それが起きた後にどうするのか。今考えておりますでは私は済まない状況が起きてしまうだろうというふうに思っております。これはやはり早急な私は対応が必要であろうというふうに思うところでもございます。 ある大きな病院にお聞きしました。そこの病院の院長先生がこう言われました。いや、うちのところは今ある看護師でベッド数を減らして七対一看護を取ったと。実に五億円の増収であったと。楽になって増収って、こんないいことはないということも言われておりました。やはり、七対一看護を取ろうとする動機の一つにそれが大きくあるだろうというふうに私自身思っているところでもございます。 そういう意味で、早急に何らかの対応をしないことには、地域医療が崩壊してしまってからではどうしようもない状況が起きてくることは間違いないことだろうというふうに思います。今日の読売新聞を見ていますと、四百以上の救急指定病院がもうやめたと。つまり、医師がいないからというようなことも今言われているところでもございます。そういう意味で、やはり早急な対応をしていかないと、もう一度申し上げますが、一度駄目になった医療提供体制は元へ戻らない、そういうことも是非御理解をいただいて、何らかの対応を早急にしていただければというふうに思います。 今、先ほど水田局長がおっしゃいましたように、いや、これからは必要な病院に七対一をやるんだということでございましたが、実際に、じゃ今病院に、取ろうとしている病院に職員がたくさんもう採用内定になっているんですね。じゃ、この人たちが、もしその病院が取れないような状況になったらば、この人たちはどうするのか。採用取消しにするのかというような問題もやっぱり起きてくるわけですよ。そういう意味では、悠長に考えているときではないと私自身は考えているところでもございます。 何かコメントあったらお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) これは委員も御指摘のとおり、中医協におきましても、その改定の趣旨ですね、急性期入院医療の実態に即した看護配置を評価するという、この趣旨に合致しているか疑問なしとしない病院においてもこの届出は行われていると。これにつきましては、手厚い看護が必要なところに限って届出が認められるようにするという、言わばメッセージを中医協がそういった病院に対して発したものと私どもは考えておりまして、こういったメッセージを的確に受け止められることを願うものでございます。
○西島英利君 何かあると必ず駆け込みというのがあるんですよ。恐らく、一度それを取得したところの病院を、じゃそれを剥奪することができるのかと。過去そういうことはないでしょう。ですから、早く何らかのやっぱり対応が必要だということを私は申し上げているわけでございます。是非、御検討をいただければというふうに思います。 それでは、次の質問に移らせていただきますけれども、看護師不足について実は医政局長に聞こうと思いましたけれども、簡単に、何かございましたらお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(松谷有希雄君) 中医協での御議論はそちらで今鋭意行われているということだと思いますけれども、看護職員確保全般について申し上げますと、従来から養成力の確保、再就業等の総合的支援を行ってきているところでございます。 委員御案内のとおり、具体的には、各都道府県のナースセンターにおける未就業の看護職員への就業あっせんに加えまして、看護職員の確保が困難な医療機関への再就業を促すために研修体制等が充実した病院において研修を行うモデル事業などを行っているところでございます。このモデル事業は、再就業を希望する看護職員に対して臨床実務研修を行うものでございまして、現行の医療水準に見合う看護技術等の習得を目指すということとしているところでございます。 また、現場で働く看護職員が離職をせずに長く業務を継続できるように、出産、育児、子供のためを理由に離職する看護職員が多いことにかんがみまして、病院内保育所の運営に対する補助を行っているところでございます。 また、来年度予算におきましても、看護職員が業務を継続あるいは復職しやすい勤務環境を広めるために、多様な勤務形態で看護職員を雇用する医療機関の事例を収集、分析をいたしまして、そのノウハウを普及する事業を行い、いろいろな生活環境に応じた勤務形態での就業を支援するということといたしてございまして、引き続き確保対策の推進に努めていきたいと思っております。
○西島英利君 一方、七対一等々で看護基準を上げていって、そしてそれが看護不足に拍車を掛けていることはこれは間違いないことだろうというふうに思うんですけれども、しかし一方では、需給計画は決めたばかりだから、それを今変えるという、そういう考え方は今のところないというようなことでございます。やはり、縦割りといいますか、縦割りの中で実はこういうことが決められてきた結果がこの混乱を起こしたんじゃないかなと。やはり、省内での横の連携、連絡というのは非常に大事なんじゃないかなというふうに思っております。 是非、国民の一番の関心事は健康でございます。今回の東京都知事選の一番の関心事は何なのか。医療と福祉だということは明確なんですね。もう全然、もう断トツに違うパーセントが出ているわけでございまして、まさしくこの国民の一番の関心事に対してのもう少し慎重な対応を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。 もう一つは、先ほど救急指定病院が少なくなるというお話をちょっといたしました。その中での医師不足というのが盛んに今言われているわけでございますが、もう一つ、勤務医になり手がどんどんどんどん少なくなってきていると。これは、私はいろんな状況があるだろうというふうに思うんですけれども、やはりこの平均在院日数をどんどんどんどん短縮してきた結果、これがやっぱり一番大きいんじゃないかなと、臨床の現場におった人間としてはそう思います。 私も三日間ぐらい完全徹夜したことがございます。しかし、それは持っている患者さんが悪かったから徹夜したんですが、ところが、ほかの患者さん、回復傾向の患者さん等々もいらっしゃいましたので、結構余裕のある中での実は徹夜だったんですね。ところが、今は次から次に重症の患者さんが入ってきて、そしてある程度回復するとどんどんどんどん出ていってしまう。ということは、常に医師は緊張を強いられてくる中での実は仕事をしているという中で、燃え尽き症候群的なそういう状況の中で勤務医からの離れというのが僕は起きているんじゃないかなという気がしないわけでもないわけでございます。是非、この視点も念頭に置いていただければというふうに思いますけれども。 もう一つ、この医師不足の中で、新しい考え方として地域枠の考え方が出てまいりました。さらには、奨学金を出してできるだけ地域に残っていただくという考え方もございましたけれども、データを見てみますと、一県だけが二十人の地域枠でございまして、それ以外はせいぜい五人前後の地域枠のデータが、先ほどの日本医師会が行ったこのアンケートの中で出ております。これでは、とてもとても地域での医師不足というのは私は解消されないだろうというふうに思います。 ですから、そういう意味で、地域枠を増やし、そしてそれに奨学金を付けて、そしてこれをもらう人、つまり地域枠として入学する人は地域に定着してもらうということが前提だということで、やはり今後の大学教育の中で教育をしていくという必要性が私は重要だろうというふうに思っています。 先日、大臣の御答弁の中で、いろんな状況があるけれどもというようなお話がございましたけれども、やはり一番手っ取り早い、しかも十年掛かるんですね、これは大臣もおっしゃいましたけれども。十年掛かるということは、早くやっぱりそういう対応をしていかなきゃいけないというふうに思うんですけれども、何か御感想ありましたらいただければと思いますが。
○政府参考人(松谷有希雄君) 御指摘のございました大学医学部の地域枠の拡充、あるいは卒後一定期間、地元で医療に従事することを条件といたします奨学金の活用といったようなことは、医学部卒業生の地域定着を促し、地域的な偏在を始めとした課題の改善を図るという観点からも大変有効な方策であるというふうに考えてございます。 これらの施策は、昨年八月末に関係省庁で取りまとめました新医師確保総合対策にも盛り込んでいるところでございまして、厚生労働省といたしましては、今後とも関係省庁と十分な連携を図りながらこれらの施策を一層推進して、都道府県と大学とが協力して地域医療の確保に取り組んでいただけるよう努めていきたいというふうに考えておるところでございます。 調査で一部少ないということでございましたけれども、今、十六大学、百二十一人の地域枠、そして奨学金については二十四県が今設けているというふうに聞いてございますが、私どもとしては、関係省庁とも連携しながら、ここについては大幅な拡大を図っていきたいというふうに思っておるところでございます。
○西島英利君 田中角栄元総理が一県一医大ということでお考えを示されて、一県一医大がずっとできてきたわけでございますが、その目的は何なのかといいますと、まさしく地域医療の確保でございました。 ところが、最初の入学生たちは結構、地域の人たちが多かったんですけれども、いつの間にか都会の人たちがそういう地方の大学に来るようになって、卒業したらまた都会に帰っていくと。こういう状況の中で、地元に残る卒業生たちが非常に少なくなってきている中でのこの不足だろうというふうに思います。 そういう意味では、地域枠の拡大それから奨学金等々、やはり積極的な対応をしていかなければこの問題はなかなか解決しないだろうというふうに思いますので、是非、大臣、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 もう一つ、実は私、資料を一枚お出しをいたしました。 まさしく今、産婦人科医の不足、それから小児科医の不足ということが言われているわけでございますが、分娩をやめてしまった地域の産婦人科医が今非常に多いということが実は現状だろうというふうに思っています。 その中で、いろんな方策を国がされているわけでございますね。拠点病院をつくって、そこに産婦人科医、小児科医を集めて、そこでやろうというふうな考え方等々もお示しになっているわけでございますが、しかし実際、妊産婦の方々にとってみたらば、やはり一番身近なところで出産したいというのが、実はこれ、一番大きな希望なわけですね。やはり、この希望は満たしていかなきゃいけないだろうと。 私は、ちょうど補欠選挙があったときに福島に行きましたらば、そこのある女性の方が、私ども、もし陣痛が来たら一時間掛けて車に乗っていかなきゃいけないんですよと、途中で破水したらどうしますかということでございました。 確かに、拠点病院構想というのも悪くはないんですけれども、やはり地域の中でということになったときに、じゃもう分娩はやめたと言われている先生方のお話を聞きますと、例えば助産師の問題がそこで出てくるわけですね。つまり、助産師以外にはもうさせてはいけないというような通達が二回出た結果が、こういう形で、じゃもう分娩はやめたという先生方非常に多くなってきた、そういう経緯があるわけでございます。 この表を見ていただきますとお分かりになりますように、最初は助産所、それから自宅での出産が非常に多かったわけでございますが、どんどんどんどんそれが病院、診療所の方へシフトしてまいりまして、それと同時に乳児の死亡率が非常に減ってきたという、この結果が明快に出ているわけでございます。 そういう意味で、今もう喫緊の課題であろうというふうに思いますが、助産師の方々が今二万数千人しかいらっしゃらないと。こういう中で、本当にそういう出産体制が地域で取れるのかといったときに、チーム医療的な考え方の中でやはり看護師の、診療の補助という形の中に例えば内診等々をお考えいただくということもやっぱり一つの考え方としてあっていいんだろうと、私自身はそう思うわけでもございます。そういう意味での何か御検討を是非いただければというふうに思います。
○政府参考人(松谷有希雄君) 産科の関係でございますけれども、先生おっしゃるとおり、アクセスの問題、それから安全の問題、両面から考えていかなければならない課題でございます。その中で、助産師の役割というのは非常に大きなところがあろうかと思っております。 看護師さんによる内診には違法性はなく、認めるべきであるという意見があることは承知しておりますけれども、厚生労働省といたしましては、助産師又は医師以外の者が内診を行うということは、現行法上問題があるのではないかと認識しておるところでございます。 また、この間の内診をめぐる議論の中で、内診を認めるべきではないとする意見の背景には、内診という行為を看護師等が行う危険性に加えまして、医療安全の観点から、医師又は助産師でない看護師等が内診も含め分娩の進行管理を行うことに対する懸念があると、そういうものが存在しているものと認識しておりまして、こうした点も踏まえますと、看護師等に内診に従事させるという方向は必ずしも適当ではないんではないかと考えております。 分娩は、医師、助産師、看護師等が母子の安全、安心を第一義に、お互いの資格を尊重した上で、適切な役割分担と連携の下で行われることが望ましいというふうに考えておりまして、厚生労働省といたしましては、院内助産所や助産師外来等の新たな助産師と医師の連携方策を進めていきたいというふうに考えております。 なお、各医療機関におかれましては必要な数の助産師の確保に御尽力願えていると考えておりますけれども、厚生労働省といたしましても助産師確保のため、産科の病院や診療所に勤務する看護師を助産師に養成するための定時制を始めとした助産師養成コースの設置、あるいは、現在、助産師の資格を有している方々の確保策として、潜在助産師を対象とした就業のあっせん、就業の再開に向けた研修等を進めていきたいと考えております。
○西島英利君 その保助看法が最初できたころは、助産師の方々が中心になってまさしく一から十まで全部やられていた時代、それがチームの中でやるようになってきた時代に変わってきたわけですね。当然、そういう中では、制度もやはり見直す必要性が当然あるだろうというふうに思います。一度決めたことは、それは変えてはならないということはどこにもないわけでございますから、やはりそういう視点での御検討を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。 と同時に、こういう助産師の不足を何とか解消しようということで、全国で幾つかの、まあ医師会等を含めて幾つかのところで助産師学校をつくろうという動きが出ているわけでございます。しかし、これははっきり言って不採算部門でございまして、これをつくるときにも大変なお金が掛かるわけでございますが、運営的なものについての経済的な支援というのは、当然これあってしかるべきだろうというふうに思いますけれども、それをつくるときの準備段階での何らかの補助が、やはりこれだけ少子化等々の問題で言われているわけでございますから、何らかの補助ができないだろうかということで、何かお考えをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(松谷有希雄君) 委員御指摘の医師会等が助産師養成所の開設を進めているということは私どもも承知しておりまして、助産師の確保のため養成に積極的に取り組む姿勢には敬意を表したいと思います。 助産師の養成所を始めといたしました民間立の看護師等養成所につきましては、従来より施設設備に関する整備や運営に対して補助を行っているところでございまして、今御指摘の医師会立の看護師等養成所につきましてもその対象といたしているところでございます。 さらに、平成十九年度より、助産師の養成をより一層促進するため、開校前の定時制の助産師養成所について、教育カリキュラムを作成するために必要な教員の人件費の一部を助成する事業を創設したところでございます。 今後とも、養成の促進など、助産師の確保のために前向きに取り組んでいきたいと思っております。
○西島英利君 もう時間が近づいてまいりましたので一つだけ、たくさんの局長の方々においでいただいて大変申し訳ございませんけれども、もう一つだけ質問させていただきたいと思うんですが、新型インフルエンザに対するタミフルの問題でございます。 今、新聞報道等で、例えば何階か上から落ちたとか、そういうことが報道されているわけでございますが、一方では、厚生労働省は、因果関係がはっきりしないということもおっしゃっているわけでございます。しかし、今のところ、この新型のインフルエンザに対しての治療薬というのはこれタミフルしかないというのは、これはだれもが分かっているわけでございまして、やはり何らかの、国民に対してあやふやな見解ではなくて、何らかのやはりある程度今分かっている、知見という段階でも結構でございますけれども、それを示す必要性があるのだろうというふうに思っております。 私も医者でございますから、例えばインフルエンザで四十度近い熱が出た場合には、当然、脳症的なそういう状況になりまして、もうろう状態等々が発生するわけでございまして、それも一つの原因かなと、そういうふうに思うわけでもございますけれども、今の状況での何らかのお考えがあればお教えいただければと思います。
○政府参考人(高橋直人君) タミフルについての報道されている、転落死などのその関係につきましては、今先生からお話ございましたように、私どもの方で検討して、個別症例の検討では因果関係については否定的と。それから、疫学的調査の中でもそのタミフルの未使用群と使用群比べて、統計的にはそう有意な差はないということでございますけれども、そうは言っても、現実に最近も二例の大変痛ましい事故がありましたんで、私どもの方からは、原因が別にタミフルということではないんですけれども、ただインフルエンザの脳症でもそういった異常な行動というのはよく見られるというような医学的知見もございますんで、二月に起きたようなそういった事故を防ぐために、現段階で考えられる可能な限りの対応ということで、二月二十八日にインフルエンザ治療開始後の注意事項を医療関係者の方々に周知をいたしたところでございます。 インフルエンザ脳症そのものにかかわるいろんな症状経過とかそういうものについては、また一般的な医療でのまた知見を蓄積していくと、そういうことでまた対応していくことだろうというふうに考えております。
○西島英利君 この新型インフルエンザに関しましては、発症しないための予防という意味でのタミフルの使用ということも実は考え方としてあるわけでございまして、やはりしっかりとした情報を国民に早くお示しになられませんと、そういう不安がどんどんどんどん増長して、実際的には大発生をしてしまうということにもなりかねないわけでございますから、これについてもやはり早急な、しかもこの横の連携の中でしっかりとした情報提供を国民にお示しいただければというふうに思います。 本当に大変、たくさんの局長の方々にもおいでいただきまして、大変質問が、時間が足りなくて申し訳ございませんでした。 これで終わります。ありがとうございました。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井でございます。 今の西島先生のやり取りを聞いていて、大臣、僕はやっぱりこれ厚生労働省の不作為だったんじゃないのかなと。つまり、現実を多分把握していたはずなんですよ。つまり、内診という行為が、もし厚生労働省がおっしゃるとおりの法の解釈をお続けになるとすれば、現場で助産師さん以外が内診の行為をやっていたということを厚生労働省は僕は把握していたはずだと思うんですね。若しくは、把握していなかったとしても、これは厚生労働省としては、はっきり言うと職務怠慢といいますか、現実のところを理解していないという点で、どちらにしても僕は問題があったんじゃないかと。そして、その問題が顕在化したときに、今現場の、これは多くの方々が苦労されている。一番苦労されているのは、僕は出産を控えている方々だろうと思うんですね。 そういう点でいうと、僕、厚生労働省として原理原則論を唱えるのは、これ勝手ですけど、ただ、原理原則論だけ唱え続けると、これ出産できなくなりますよ。ですから、僕は、きちんとした形が整えばそれがベストだとは思いますが、整わない間に対して何らかの暫定的な措置をとるべきだとこの間も予算委員会で申し上げましたけど、ちょっとこれ通告しておりませんが、そのようなもう少し柔軟に対応していただかないといけないんじゃないかなと、私はそう感じます。 これはこの問題だけじゃないんですよ。例えば、看護師さんは点滴しちゃいけないことになっていますね。つまり、人の体の、今ちょっと制度変わったのかどうか分かりませんが、少なくとも私が国立病院に勤務していたときは、たしか看護師さんは点滴をしちゃいけないことになっていたはずなんですよ。ですが、その国立病院ですら、国立病院ですら看護師さんが点滴をしていたという実態があるわけです。これは、医者にやれと言われても、私が勤務していた病院は圧倒的に医者が足りなかった病院でして、そのこと自体を医者がやるということがまた無理だったわけですよ。そうすると、その部分のことに関して看護師さんが対応してくださっていたと。これも実は制度上いうと違反行為になるんだろうと思うんです。しかし、国立病院でそういう違反行為がまかり通っていて、それがそのまま放置されているわけですね。つまり、現実と実際の理念というんでしょうか、制度が食い違っている点が多々ある。これを早いところ整理していただかないと、こういう問題は今後次々起こるんじゃないでしょうか。大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 看護師さんによる内診の行為を明確に厚生労働省が否定をしたわけです。それに対して、今それがゆえに、長く言わば黙認されてきたのかどうか、その事実は私は知りませんけれども、そういうようなことが行われてきた、その看護師さんによる介助というものが、お産への介助がもう全然できなくなったことにより、助産師さんの不足というものが顕在化して、そういう助産師さんというか看護師さんの助力を必要とする、している産科のお医者さんまで辞めてしまうということの中で、産科のお医者さんがどんどん減ってしまっていると、こういう状況になっているんじゃないかと、こういう御指摘だと思います。 私は、今、助産師さん不足というものを、看護師さんを養成コースに入っていただいて、一定の履修をした後、助産師さんになってもらうと、こういうようなこととか、潜在助産師さんみたいな方をまた掘り起こして、その方々に復帰してもらうというようなことをやって、今の現実、不足が起こっている部分に補充をしていこうというようなことでやらせていただいているわけですけれども、率直に言って、それで本当に今の、間に合うのかという気持ちも私もかなりの程度持っておりまして、気をもんでいるというのが実態です。 しかし、さればといって、今度はこの内診を認めるという場合に、私は先般もこの産科で死亡事故を起こした父親の方にもお会いしているわけですが、その人によれば、これはもう明らかに看護師さんの内診等、要するに内診だけじゃなくて分娩の進行管理ということの一環なんですよと、それができないんですと、そういうことを言わば看護師さんの手でやられたことによって自分の子供は命をなくしてしまったんだというもう悲痛なお話も聞くわけでございます。 つまり、アクセスと安全という、先ほど医政局長の指摘した二つの点のどの辺に一体均衡点を見いだしていくかという問題だと思うんですけれども、今はもうとにかく安全の方にぐっと偏ったことをやっているわけですけれども、この問題、非常に場合によっては命にかかわるような話でございますので、私も、何というか、ここで簡単にいろいろなことを言うことは差し控えたいと思いますけれども、いずれにしても、医政局を中心として、識者の方々にもう一度早急に検討をしてもらう機会があるのかどうか、また帰庁をして医政局長とまた話をしてみたいと、このように思います。
○櫻井充君 私が申し上げたい点はそういうことではありません。私は、今僕は大臣が今の発言の中で一番重要だと思ったのは、黙認していたかどうか分かりませんがという発言をされた。ですから、そこが僕は一番大きな問題だと思っているわけです。つまり、行政として本来対応すべき点を対応してこなかったことに対して問題があるんじゃないかということを申し上げているんです。 そして、それはこの問題だけではなくて、様々多くの問題がこういうことをはらんでいるわけですよ。最近少しは整理されたんでしょうが、医行為とは一体何なのかという定義が全くなされてなかったですよね。そのために、たんの吸引そのもの自体が現場の看護の方々がやられていいのかどうかとか、あの当時決められた医行為と今の医行為というのはもう、医行為といいますか、その処置というのが全然違うわけですよね。在宅を進めるという点でいったときには、それを現実的に、毎回来て、看護師さんがたんの吸引をしなきゃいけないんだとか、家族であれば多分訴えられないからなんでしょうけれども、それは家族だったら何となくやっていいとか、そういうすごくあいまいにしている行為が一杯あり過ぎて、実はこれを本当に原理原則に戻してしまったときには、その論だけを論じてしまうと現実で全く対応できなくなっているということは多々あるということなんですよ、問題は。 ですから、私は、改めて、厚生労働省として今まできちんと対策を取ってこられたのかどうか、そのことを知っていたのかどうか。知っていたとしてやらなかったら、これは行政としてのまた問題点はあると思うし、それから知らなかったということであれば、それはそれでまた私は問題だと思うので、今後、今後これはこれとして前向きに議論をするとしても、こういう問題を生まないような体制をきちんとつくっていただきたいなと、そう思っているんです。その点について大臣、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、私も、これはこれで前向きに検討してくれるということを櫻井委員がおっしゃられたんですが、前向きか後ろ向きかは分かりません、これ私は。 とにかく、もう一度本当に助産師の不足に、一つは養成コースで早急に看護師さんにその資格を得ていただくということであるとか、あるいは、これは主として看護師さんですけれども、とにかく助産師さんにも、リタイアした助産師さんにもう一度復活をして、復帰していただくということが可能かどうかと、もうありとあらゆることをやらなきゃいけないと、こう思うんですけれども、それで間に合うのかという問題がやっぱりありますので、その一環として私はこの問題について、進行管理というか、そういうことができるとは、全体的にできるということではないんだけれども、先ほど西島先生おっしゃったように、今の医療というのはみんなチーム医療になっているんだから、もう万般にわたって全部を一から十まで一人の人の責任ということじゃない。お医者さんの監督の目もある、同僚のまた目もあるというようなそういうことの中で医療行為というのが行われている中で、少しでも看護師さんに力をかりる余地がないのかどうか、これを医政局長と話をして、専門の人に検討していただくというような可能性があるのかないのか、それはやらせていただきますということを、駄目ですよという答えも十分あり得るわけでございまして、そこは全くニュートラルなことだということで御理解いただきたいと思います。 その他、万般にわたりましていろんな、厚生労働省、あるいは医療行為というものについてあいまいにしてきた面があるぞと、こういう御指摘をいただきましたけれども、これは、聞いている医政局長の方が私よりはるかにいろんな例をそういうお言葉から思い浮かべることが多いと思いますので、それはそういうものとしてまたこちらは受け止めさせていただいて、より勉強をするように私としては促してまいりたいと、このように思います。
○櫻井充君 よろしく御検討いただきたいと思います。 それは、これからもう一度医師不足の話をさせていただきますが、これも現実的にきちんととらえられていないところが今の状況を招いてきているんだろうと思っているんですよ。 それで、まず一つ、ここはもうそろそろはっきりしなきゃいけないと思っているのは、医者の当直というのがこれ勤務なのかそれとも勤務でないのかということは、まずこれもうそろそろ結論を出していただかないといけないんじゃないか。 それは何かというと、今、勤務医が不足してきている中で、その理由の中の一つは当直の激務に耐えられないと、これもあるわけですよ。 私が大学に入局した当時、大学での当直は、八時にぐるりと一周して、どうですかといってお伺いしてきて、終わってあと寝るような、たまに病棟の中で急変する、それから病院内で循環器の方で急変された方に対しての処置をすることはありましたが、ほとんど寝ていることは可能な時代でした。 ところが、大学にいた当時、例えば救急病院などで当直をすると、その晩ほとんど寝れません。これは、我々代わりに行っていて、その激務に耐えられないから自分たちが代わりに来てくれといってやっているわけであって、そういう人材の確保できているところはそれなりにいいと思うんですけれども、中の人間でそのことをやり続けるとどういうことが起こるかというと、一晩寝ないでずっと三十何時間労働することになるわけですよ。 ですから、病院ごとによってもう全然当直という仕事の内容が違うわけです、一口に当直と言っても。そこをそろそろ、こういう人たちはやっぱりもう勤務に組み入れるとか、そこを考えていただかないと、これ勤務医どんどん辞めるんじゃないかなと、私はそう感じているんですが、厚生労働省としての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松谷有希雄君) 当直の考え方については労働基準法上のきちっとした考え方があろうかと思っておりますけれども、それはその労働の実態に基づいてこれが行われるというふうに承知をしております。医師の当直は、今委員おっしゃられたとおり、ただ見回ってあとは寝てられるというようなのどかな時代から、今多くの勤務医が直面しているように夜中じゅうずっと勤務をするというような、こういう場合には多分、労働基準法上の当直ではなくて、勤務、超過勤務に当たるということなんだろうというふうに思います。そういう実態それぞれごとに対応するということになろうかと思います。 今先生御指摘の勤務医の当直の状況いかんということでございますけれども、宿直、夜勤後に継続して日中勤務されるというようなこともございまして、大変厳しい状況にあるということでございます。こうした厳しい環境を改善していくということは大変大事なことだと私ども考えてございまして、今私どもが行っているのは、一人の医師に業務が集中しないように拠点病院をつくってネットワークを構築をしていくといったようなこと、あるいは、病院に、患者さんが行くと……
○櫻井充君 もういい。そんなことは。
○政府参考人(松谷有希雄君) あっ、じゃそこは、前にも何回か申し上げた……
○櫻井充君 話が違う。
○政府参考人(松谷有希雄君) そういう対策を取ってございますけれども、勤務そのものについては、場合によっては交代勤務というようなアイデアも出てございますけれども、これについてはこれでまた、それまでの医療の分化あるいは支払といったようなこととも大きく関係するところでございまして、今後の議論を待たなければならない面もあろうかと思います。
○櫻井充君 今後の議論なんか待っていたら遅いから言っているんですよ。もういい加減にしてほしいですよ。これね、前々からこの議論をしていて、一向に進んでいませんよ。 これは今日の読売新聞ですけどね、そこの中で、四百三十病院救急指定返上しましたと。これは何かというと、勤務医不足深刻だと。そこの中で、勤務医不足で夜間当直体制が確保できず、撤回するケースも相次いでいると、こういうふうに書いてあるわけですよ。 大体こんなこといつも指摘されていて、そして我々だってここの中で何回も指摘していて、何もしないなんというのは、これがおかしいんじゃないですか。いつまで結論を出してくれるんですか。我々が、我々というか医者がやっている当直そのもの自体は勤務なのか勤務でないのかということについて、いつまで答えを出してもらえるんですか。
○政府参考人(青木豊君) ちょっと私の方から労働時間との関係で申しますと、勤務か勤務でないかというのはちょっと労働基準法上の言葉ではないので、労働時間かどうかということでありますが、労働時間というのは一般的に使用者の指揮監督の下にある時間を言うということで、必ずしも精神活動、肉体活動をしているという時間であることは要件としておりません。 したがって、当直は、正に委員がお触れになりましたように、大変実態様々でありますけれども、そういう様々な中で、とりわけ休憩時間や仮眠時間として労働者の時間の自由利用が認められているという、そういう場合には使用者の指揮監督下にはないということで、労働時間とはならないというふうに考えているわけであります。 そうではなくて、例えば、実際に診療だとか電話応対だとか、そういうことがなくても、そういうことがあらかじめ極めて想定をされておって、そしてその自由利用が制限をされているというような場合には、それはその実態に応じて労働時間になるということで考えて、従来から取り扱っているところであります。
○櫻井充君 何言っているんでしょうね。よく分かりません。ペーパーにまとめて出してください。 今の考え方が、そしてもう一つ申し上げておきたいのは、現状に合っているかどうかということですよ。例えば、我々は、受け入れられるかどうか取りあえず電話掛かってきますよ、一般的に言うと。電話が掛かってきて、じゃこの間、一時間なら一時間ぐらい間があったとすると、これは労働時間じゃなくなるんですか。つまり、そういう電話を受けて準備し、それから、もう一つ申し上げておきますが、患者さんを診たからさあ寝ようかといってすぐなんか寝れませんよ、一般的に言うと。言っておきますけどね。二時間おきに患者さんが来られたら、僕らはほとんど寝れませんよ、こんなもん。 だから、そういう実態ちゃんと分かった上でやってもらわないと、いや大臣ね、これ何でこんなこと申し上げているのかといったら、こんなことやったら本当、勤務医いなくなりますよ。これでいいんですか。このことを解決しないと、勤務医はまたどんどんどんどん減っていきますよ。それでいいんですか。ちょっと大臣、ここは大事なことなので、大臣から御答弁いただきたいけれども、ここの整理はいつになったらやってくれるんですか。柳澤大臣が大臣の間にきちんとやってくださいよ。そのことをお約束いただけないですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 医師の当直は勤務時間に該当するかしないのかと、これを決めろと、こういうことでございますけれども、櫻井委員がいみじくも御自身のあるときとそのまた違うときの当直が随分違ったということをおっしゃられておりましたけれども、やはり当直という言葉でどちらかにするということが可能かどうか。ほとんどこの労働基準局の書いているものによると、これはもう最高裁の判例からきているわけですけれども、やはり個別の判断によらざるを得ないと、こういうふうになっているわけでございます。 そこで、問題はですね、問題は、ですから現在の当直あるいは救急医療をしている箇所の当直というものを一つ特定して、これはどうかと、あるいはというようなことは場合によって可能かと思いますけれども、とにかく今のこの判例からきた労働基準局の解釈では、今言ったように個別の状況によって判断をするということになっております。 少し、しかしながら、現実のお医者さんの状況というものを、私どももこれはたまたま厚生系統と労働系統が一緒になった役所にもなりましたので、研究をさせていただきます。(発言する者あり)いや、検討させていただきます。
○櫻井充君 まあ、よろしくお願いしますと言うしかないんでしょうね。でも、早急にやってください。これは勤務医が不足しているということそのもの自体、それからここのところは何とかしなきゃいけないというのは、これは厚生労働省として認識はお持ちなんですよね。まず、そこだけ確認しておきたいんですが、厚生労働省として勤務医不足は何とかしなきゃいけないと、そう思われているんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もう言うまでもなく、それは厳しく認識しております。
○櫻井充君 もう一点、その勤務医が辞めていっている原因が何であるかは、これはもうちゃんと検討されているんですね。そこの中に、労働条件が余りに厳し過ぎるからということが挙げられているということも、これは厚生労働省は認識しているんですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それは十分認識していると言わせていただけると思います。私ども、現実に労働時間、それも労働時間というか、このことについては小池委員などから厳しく批判をされたこともありますけれども、しかしそういう批判はありつつも、やはり明らかに現在の労働時間は長いし、それから、何というか、診療所のお医者さんに比べて明らかにもう長くなっているということでございます。 いずれにしても、勤務医の先生方の勤務条件というのが非常に厳しいという認識は十分持っております。
○櫻井充君 そうすると、それに対しての対策を次々打っていかないと改善しないということですよね。だけど、ここ何年間か見たときに、少なくとも私が国会議員になってからずっと見ていて、良くなったとは一つも思えませんよ。悪くなる一方ですよ。つまり、それだけのことを認識されていたとすれば、そして正しい対策が取られれば、もっと改善してしかるであるのに、それが改善してこなくて更にどんどんどんどん勤務医が辞めていっているということは、厚生労働省としての分析が不十分か、若しくは対応がきちんと取られていないということなんだろうと、そう思います。 何を申し上げたいかというと、別に医者だから医者の条件を良くしてくれと言っているわけではなくて、地域医療が崩壊してしまうという、その危機感を持っているからこそ申し上げているだけの話。そして、この激務によって、余りこういうことを申し上げたくはありませんが、医療事故につながっていくこともあり得る。ですから、そういうことを考えてくると、もう少し労働者の、医者を労働者としてちゃんと見ていただいて、その労働条件が変わってこないと何ともならないと思っているんですよ。 その上で、これは平成十六年度の医師の充足状況というの、これ厚生労働省におまとめいただいた資料があります。これは、常勤の医者で適合している割合がどのぐらいあるのかということをまず調べてもらったデータなんです。全国平均で三五・五%でしかないんです、これは。非常勤の換算ですね、非常勤の医者を入れてもどうなっているのかというと、適合している施設は八三・五%でしかないと。つまり、バイトの人たちやパートの人たちを入れても、実はすべての病院が医師定数を満たしているわけではないということなんです。特に、我々が住んでいる東北の地区はかなり厳しくて、下田先生、隣にいらっしゃいますが、青森県は非常勤の医者を入れても適合率は四三・四%でしかないんですよ。岩手県は五五・一%と。つまり、東北全体が相当悪い状況にあります。ましてや、これが常勤になると岩手県は二一・五%、青森県は二六・四%、秋田県は二一・八%と、このぐらいの病院しか常勤では満たしていないということなんです。 私は常勤の経験もありますし、それから医局から派遣されて一週間のトランクでバイトで行ったこともありますが、常勤の医者の重みと非常勤の医者の重みというのは全く違います。つまり、常勤でもっともっと数を満たして適合率を上げていただかないと、やはりそこでの労働というのはすごく大変になるし、それからもう一つは、患者さんたちにきちんと向かい合っていけるのかというと、そういうことにならないんですよ。田舎であればあるほど実は常勤率が落ちてきます。これはもう東北のこの数字を見ていただければよく分かっていただけると思うんですね。 この問題を、じゃどうやって解決するのか。今申し上げましたが、医者の非常勤を入れてもですね、医者の非常勤を入れても適合率は実は全国平均で八三・五%でしかないと。一番多いところで一〇〇%という県はこれないんですよ、一つも。そうすると、厚生労働省は絶えず医者の数は足りているけれども、だけど、それがその分布によって違ってきていてという話をずっとされてきているけど、そんなことないんですよ、これは。これだけ、しかもこの医師定数は、前々からお話ししていますが、何年前かにつくられた、何十年前かにつくられた医師定数でして、入院患者数が十六人に医者一人、外来が四十人に医者一人、この定数ですらこうやって満たしてないんですね。 済みませんが、ちょっと質問通告しておりませんが、この定数というのは何年前につくられたこれ制度ですか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 委員御指摘の医師の配置標準のことだと思いますが、医療法の医師の配置標準のことだと思いますけれども、医療法の医師の配置標準は昭和二十三年、医療法が設置されたときに省令で定められているものでございます。
○櫻井充君 昭和二十三年の医師の仕事量と、それからその後の仕事量というのは全然違うんだと思うんですよ。厚生労働省にお願いして、例えば心カテなら心カテの件数が何件なのかということの調査をしていただいたら、月に四万件ぐらいやっていると。それから、胃カメラの件数がたしか七十万弱ぐらいだったかと思いますが、月にそのぐらい、例えば心臓のカテーテル検査や胃カメラだけで申し上げてもそのぐらいだと。その当時、心臓のカテーテル検査なんてなかったはずなんですね。胃カメラもなかったと思いますよ。つまり、そういうような検査そのもの自体がどんどんどんどん普及してきていて、それにも医者は検査として駆り出されるわけですよ。手術の件数だって全然違うはずです。少なくとも私が医局に入った当時は、六十歳ぐらいの方で心臓の手術をするかしないかという議論をしていましたが、今は八十歳ぐらいの方でも開胸して心臓を止めないで手術しているはずです、バイパスの手術をですね。 つまり、そのぐらい件数から何から増えてきているにもかかわらず、医師定数は昭和二十三年の当時なんですね。ですから、この医師定数そのものを満たしていたとしても、本当に医者の数が十分かというと、決してそうでないんですよ。 救急もまさしくそうなんですよ。昔の救急で受けられたものと、今の救急で受けているものの質は全然違っていますよ。それにもかかわらず、いつまでたってもその労働というんでしょうか、定数も含めて、それから先ほど何回も申し上げましたが、当直に関して言っても、いつまでたっても昭和二十三年のまま議論している。だから、まともな医療提供体制ができないんだと私は思いますよ。 この点について、これら今までのことについて、大臣、どうお考えですか、医者が本当に足りていますか、これで。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私ども、中期的には医師の数も増やさなければいけないではないかということで、暫定的な大学医学部の定員増も図っているところでございます。しかし、それはまた十年内外は掛かる話だということになりまして、とにかく現在の各地域から出ている医師不足の声に対応するために、まず我々はネットワーク化ということで、病院と診療所のネットワーク化を図って、それで機能をそれぞれできるだけ分担していっていただくように、そういうような方向に進んでいくことで注力をしているところでございます。 そういうようなことで、何もやっていないという事態の切迫感からおっしゃられるお気持ちは分かりますけれども、我々は我々なりの努力をしておるということは是非御理解をいただきたいと思います。 それから、医療法に定める医師の配置基準ですけれども、これはその標準として定められているということでございますけれども、この医師の配置標準につきましては、現在は提供する医療内容にかかわりなく一律に定められているところでございますが、今後は、医療計画制度の見直し等を通じまして、疾病、事業ごとに医療機関の機能分化と連携を進めていく中で、必要がある場合には配置標準についても医療施設体系のあり方に関する検討会という場を持ちまして、ここにおいて検討を行ってまいりたいと、このように考えております。
○櫻井充君 やられていることはやられていることで、じゃ、それはそれでお認めするとしても、じゃ十分かというと、これは失礼ですけど、これはもう十分じゃないと思っているんですよ。それから、何回も申し上げますが、今の少ない医師定数ですら適合しているところが全国で三五・五%しかないんですよ。 それからもう一つは、今、ネットワーク、ネットワークって随分おっしゃいますが、例えば研修医制度が始まって、僕は研修医制度はちゃんとやった方がいいと思いますよ。ですから、ちゃんとやるために医師を集約化していくというのは、これはこれでいいですよ。ですが、その結果どういうことが起こっているかというと、地域の病院でまた医師不足が起こっているわけです。つまり、あるところに医者を寄せたらどうなるかというと、医師の絶対数が足りないんですから、だからほかのところに穴ができてくるということはもうこれ至極当然のことですよ。それから、厳しいところの診療科に行かなくなりますから、小児科なんかがどんどんどんどん減ってくる。産科も同じですね。 そういう形で集約されていってもそれはそれでいいですよ、ある部分、理論的にはね。だけど、田舎の人たちと話をしてみると、何でここで子供を産まないんですかと聞くと、もちろん、今は産科の問題顕在化されていますが、小児科がなくて安心して子供が育てられないと。僕は教育の問題だと思っていたら、そうじゃないんですよ。つまり、実は過疎の対策をどうするかと、田舎のところでのその少子化の問題をどうするかという議論のときには、やはり安心してこの地域でちゃんと医療が受けられるんだという提供体制を取らないと、この手の問題は絶対に解決しないんですよ。 ですから、何回も申し上げているんですが、抜本改革が取られてきていない。医者は足りないと分かっていながら、今まで強弁されてきて、医師定数を増やさない。じゃ、一方で歯医者はどうかというと、需給問題で厚生労働省はもう何十年も前にこれは余るんだということがよく分かっていながら、ほとんど手が付けられてこなかった。ここのところの乖離をちゃんと何とかしていただきたいなと。答弁はもう時間がないので結構ですが、そこは要望させていただきたいと思います。 その上で、あと何点かちょっと質問をしたいと思いますが、一つは、国立病院の件について、本来どうも国立病院とそれから国際医療センターとの会計がごっちゃになっているんじゃないかという、そういう指摘がありました。 国立病院機構のときに、移行する際に、国立国際医療センター看護大学校と使用していた敷地までが国立病院機構の財産として承継されていて、その結果、毎年約二億円ぐらいの土地の借地料というんですか、これが国の機構本部に支払っているというんですが、何でこういうような、承継をされていて、なぜこういうようなお金のやり取りが生じるんでしょうか。
○政府参考人(松谷有希雄君) 国立病院機構が現在、国立看護大学校の所在する土地を承継しておりますのは御指摘のとおりでございます。 独立行政法人化前につきまして、この土地は国立療養所東京病院の所管でございましたけれども、土地の有効活用のため、当時は国立看護大学校に使用させていたところでございます。 平成十六年四月に旧国立病院・療養所が独立行政法人化をしたわけでございますけれども、その独法化に当たりましては、国立療養所東京病院を含めまして国立病院・療養所を承継いたしました際、その管轄であった土地も国立病院機構法の規定に従いまして同時に承継したというものでございます。 なお、現在、国立病院機構が承継した当該土地には、引き続き国立看護大学校がございますけれども、契約上、貸付けということになってございます。
○櫻井充君 いや、だから、何でそういうやり取りになるんですか。元々、国際医療センターそのもの自体が持ち続けていれば、こんなことは起こらないんじゃないですか。ましてや、結果として、財務省のOBの天下りを理事として一人雇い入れていて、こういう問題があるんじゃないかということが指摘されていますけれども、なぜ。 それからもう一つ、人件費のところも、人件費のところも、どうも不透明なところがあって、独立行政法人のその国立病院の定数そのものは百人以内だと言っているけれども、人件費そのものは、まああんまり多い数ではありませんが、こちらの国際医療センターに負担をさせている分もあると、そういう指摘もありますが、これは、まず、実際本当でしょうか。
○政府参考人(松谷有希雄君) まず、前段の方でございますけれども、平成十六年四月に国立病院機構へ出資した財産は百五十四病院と多岐にわたりますけれども、国立病院・療養所が所有していた土地のうち、遊休地を除きまして、従前より国立高度専門医療センター及び国立ハンセン病療養所の管轄でなかったものはすべて国から出資したところでございまして、統一的な考え方で法律に基づいて承継されたというものでございます。 また、後段の人件費の件でございますが、現在、国立国際医療センターに在籍している職員のうち、国立病院機構の本部と併任している職員の人件費につきましては、国立高度専門医療センターの特別会計より支出しているところでございます。 これは、平成十六年度に国立病院機構を設立するに当たりまして、その過渡期の業務といたしまして、国の承継業務など、国と国立病院機構との間で整理すべき業務があったわけでございます。例えば、国の時代に譲渡された病院に係る業務、医療廃棄物の処理等でございますが、また、円滑に国から国立病院機構へ業務を引き継ぐ業務といたしまして、裁判の引継ぎであるとか、旧国立病院等の再編成の推進であるとか、また国の業務でありながら国立病院機構に協力をしてもらう業務として平成十五年度の特別会計の決算業務等、種々ございますが、こういうものの整理のためにこのような措置をしているものでございます。そのため、平成十六年四月から、国の職員を国立病院機構の本部に派遣して作業をしていたものでございます。 なお、このような業務につきましては、独立行政法人化がされて一定期間が経過したということによって整理が付きましたので、平成十九年三月、今月には併任を解除して本籍に戻すということといたしているところでございます。
○櫻井充君 あとは、もう一つ、ちょっと雇用のお話に移りたいと思うんですが、その前に、柳澤大臣、僕は経済財政諮問会議とか規制改革会議の在り方というのに対してある種、憤りを感じているところがあるわけです。 それは何かというと、規制改革会議の今民間委員の方々、ああ、ごめんなさい、まず最初に、経済財政諮問会議の民間委員の方々が四人連名でよく意見書を出されるんですが、僕ら政治家というのは選挙を経てきていますし、それから官僚というのは試験を受けて合格するし、そしてしかも国家公務員法というそういう規定を置いて行政を預かっていると、何か問題があれば国会に来て我々はそこでただすことができるけれど、この方々というのは、国会にも来ないし、もう自分たちで好き放題言っている。しかも、物すごいねじ曲げていますよ。具体的な名前挙げてもいいんですが、もう少ししてから、ある時期が来たら、ちょっとこの人はひど過ぎる人がいるので、今後、国会にも証人喚問しなきゃいけないと思っているんですけどね。 今の政治の在り方、その政策決定のプロセスというのは、大臣としてこれ適切だと思われますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 経済財政諮問会議というものが橋本行革でスタートをしまして、最初はこれは小渕内閣からスタートをしたでしょうか、民間委員も任命をして今日に至っているわけでございますが、非常に形としては難しい形を取っているということは私も当時から感じておりました。 それはどういうことかと申しますと、諮問会議といいながら、議長が内閣総理大臣なんですね。ですから、内閣総理大臣は、ですから諮問をされているところの長をやってらっしゃるのかなと思いますし、しかし、そうはいっても、しかし現実に最後に行政権として決定をするのはやっぱり内閣、行政権は内閣に属しますから内閣、つまり閣議でしかこれは決定できません。そういう意味では、議長をやっていらっしゃっても、それは諮問会議のたまたま座長ということかなというふうにも思いますけれども。 いずれにしましても、国家の行政組織としてはもうそういうふうに法律で規定されていますし、それから、じゃ、その国家の法律に、上位にいる憲法に照らしても何かおかしいかといえば、やっぱり行政権は内閣に属し、内閣は閣議で一体としてやりますから、閣議決定しか最後の決定権はないわけで、そういう意味では、経済財政諮問会議もああいうような形で動いているということは、別段、形の上で、あるいは法の形式の上でおかしいということはやはりないんではないかと、このように考えています。
○櫻井充君 ちょっと時間がないので、おかしい点を述べておきますが、総合技術会議というのも内閣府設置法で同じように会議として、経済財政諮問会議と同じように並列で置かれていますね。総合技術会議の方は、そこのメンバーは国会の承認が必要です。罷免権もあります。それから、もう一つは守秘義務も課せられていますけれども、経済財政諮問会議にはそういったものは一切ありません。その差が一体どこで生じてきているのか、私は極めて不自然だと、そういうふうに思っております。 それから、システムとしてというお話がありました。じゃ、仮にシステムはそれとして認めるとしても、例えばキヤノンの御手洗さんのように、何というか、偽装請負というんですか、そういう不正行為をやっている方が有識者ですか、有識者と呼べるんでしょうか。別な方は、特区の評価委員会の委員長をやられていましたが、LEC大学で問題があった際に全く伏せて、そしてこういう株式会社立大学でも私学助成金を入れろとひたすら言い続けている人ですよ。(発言する者あり)いや、違うんです。その人が本当に有識者と呼べるのかどうか。そういう迷惑な人たちが、ある種、行政をねじ曲げているんじゃないか。 これは、今教育の部分は伊吹大臣が担当されていますが、市場原理に合わないところに対しても、教育であるとか医療であるとか、特に、それからもう一つ労働も含めてですがね、そこのところにすべてに市場原理を押し込んでくるのはおかしいんじゃないかと。だから、柳澤大臣は相当御苦労されているはずだから、そこのところを改善するようにした方がいいよねという、そういう話をいただいておりますよ、私は。 ですから、大臣、ここは本当にこの国がすべてが市場原理でいいのかどうかということを、僕はもう一度考えていただきたい。私は、特に医療制度の中で公的皆保険制度を絶対的に守っていかなければいけないと思っている立場の人間からすると、ああいう形で混合診療を認めろの一点張りの人たちが有識者とはとても思えないですよ。自分たちの利益のためだけにしかやってないんじゃないかと。そこといかに我々が闘っていくのかということが大事なことなんじゃないのかなと、そう思っていますけど、大臣、いつも御苦労されているんじゃないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大変温かいお言葉を久しぶりにお聞きさせていただきまして、随分、何というか、気持ちが穏やかにならせていただいたことは大変うれしいわけですけれども。 私は、どういうふうなスタンスで経済財政諮問会議に臨むかということについては、苦労している苦労してないという次元、まあ委員がそういうお言葉を使っていただいたんでそういう言葉を使ってもいいんですけれども、いずれにしても、どういうスタンスで臨むんだということについてはかなり考えさせられて、そういう一応のそれぞれのときの考えに基づいて臨んでいるというのは正直なところです。
○櫻井充君 是非頑張っていただきたいなと、そう思います。 そこの中で、もう一つ、昨日、予算委員会の中で小林正夫議員の方から、いわゆる労働者派遣法ですか、あれの改正の際にアメリカからの要求があったんじゃないかという指摘があった際に、大臣は決してそうでないんだというような御答弁をされたかと思っております。 ところが、これは九六年の十一月十五日に日本政府に対する米国政府の要望書というのがありまして、確かにそこの中に明確に、ネガティブリストとすべきであるんだと、これはもううたわれております。それで、何もなかったということですが、しかし、これ九八年の外国貿易障壁報告書への日本政府のコメント、つまりこれはアメリカに対してコメントを出しているわけです。これは平成十年の四月の三日ですが、そのときの投資障壁の中で、労働者派遣事業についても対象業務の範囲のネガティブリスト化、派遣期間、労働者保護のための云々、これは今国会に提出してその施行時に実施に移すこととなっている、まあとにかく、こうやって報告しているわけですよ、アメリカにね。 ですから、昨日、大臣がおっしゃっていたように、アメリカからの要請はほとんどなかったようなお話をされていますが、決してそうではないんじゃないのかなと思います。いかがでしょう。
○政府参考人(高橋満君) 若干、事実関係の経過だけ御説明させていただきますが、確かに一九九六年、平成八年の十一月に米国政府からの要望書が提出をされており、その中に今委員の御指摘のような文言があるわけでございますが、実はそれに先立つ平成八年、一九九六年の三月の閣議決定でございます規制緩和推進計画におきまして、ネガティブリスト化を含めた制度の在り方の検討をするということが既に政府の意思として閣議決定をされておったところでございます。 また、一九九八年の、平成十年の日本政府のコメント、まあ報告でございますが、それに先立つ外国貿易障壁にかかわるアメリカからの問題提起でございますが、これ全体、労働法制についての具体的な言及というものがあったわけではございませんが、その日本政府のコメントは、これもやはりそれに先立つ平成十年、一九九八年三月の閣議決定でございます規制緩和推進計画の中でネガティブリスト化についての法的措置を含めその具体化を図るということが既に先行して決定をされておったということでございまして、言わば閣議決定事項を報告をされたというふうに私どもは理解をいたしております。
○櫻井充君 日本政府は、この対日要望書のことに関していうと、かなり隠したがるといいますか、そうではないということを随分強弁されています。ところが、アメリカはどうなのかというと、日本にこういう要求をして、そしてどこまでのませたかということを、これは国会でちゃんと報告しているんですよ。ですから、私はそこのところのスタンスの差であって、様々な点で、様々な点で、何というんでしょうか、アメリカから言われたからやっているわけではないということを強弁されているんではないのかなと、そう思っています。済みません、ちょっともう時間がないので。その上で、規制緩和、規制緩和と言っていくその規制の中で規制改革会議というのが随分関与していたんじゃないのかなと思う節があるわけですよ。 それは何かというと、オリックスが二〇〇二年に人材派遣会社をつくっているんですね、これ労働者派遣法を変えている最中に。そして、しかもここの許し難いところは、もちろん、ここの、その当時の規制改革会議の議長は宮内さんであって、派遣労働者、こういう会社をつくったらどういうことが起こってくるのかということは物すごいよく理解されてこういう会社をつくられたと思っています。 しかも、ここはオリックスグループを始めとする企業へ派遣をしますと。要するに何かというと、本来オリックスが雇い入れれば、雇い入れれば済むはずのものを一回この会社をつくってそこでやって、労働者から、僕は、ある種、本来、労働者に賃金が渡るべきものをこういう派遣会社が一部搾取している、若しくは企業が安く雇えると、そういう形で、労働者そのもの自体を商品化するって言ったら怒られるかもしれませんが、そういうこともやられてきているんじゃないのかなと、そう思っています。 いずれにしても、その規制改革会議の議長をやられている方が、派遣労働法を変えていく中で、規制緩和の中でこういうことをやられるから、僕は利害の抵触に当たるという指摘をする人たちが数多くいるんじゃないのかなと、そういうふうに思っていますが、柳澤大臣はいかがお考えでしょう。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、この前の国会でのお話は、そういう御指摘いただきましたので、そういうというのは、アメリカが要求をして、それをのんだ形で労働法制の改革が進んだんじゃないかと、こういう御指摘でありました。 私、知る限り、実は労働法制の規制緩和というものは進めなきゃいけないということは非常に行革、自民党で行革を担当しておる人たちの間で何回も議論が行われておりましたけれども、その中に一度といえども、アメリカもこう言っているんだよなというような形でアメリカに言及するような話題というのは私は聞いた覚えがありませんということを申しただけでございます。 もう一つ、規制改革会議の委員の中に利益相反のような動きをした方がいらっしゃるじゃないかという御指摘でございますが、私は、そういうことについては私自身が関与したこともありませんので、直接的にはこの具体の案件について何も申すことはできませんけれども、いずれにせよ、そういう利益相反的なことがあるということであれば、一時その議席を離れるとかというような気遣いというものがそうした場合には必要になってくるのかなと、一般論としてそんなふうに感じます。
○櫻井充君 おっしゃるとおりだと思うんですよ。自分の企業で何かそういうことをやられるようなことであったとすればそこに参画するべきでないというのが、僕はこれ、こういうその良識のある方であれば、それこそ規制改革会議の議長をやられてもいいと思うし、それから経済財政諮問会議のメンバーになっていただいてもいいんですが、結局、何というか、そういうことを変えることによって自分たちが利益を得ようとする人たちがそこの中に入っているような気がして、ですから問題があるんじゃないのかなというふうに思っているんです。 済みません、最後に一点、財務省の方が来ていただいているので。民間保険、いわゆる第三分野に入って何でこれ優遇税制が受けられるんでしょうか。元々の優遇税制受けられる根拠と違っていると私は思うんですけれどもね、いかがですか。
○政府参考人(佐々木豊成君) 生命保険料控除のお話だと存じますけれども、御指摘のように、生命保険料控除が創設されました昭和二十六年には長期貯蓄を奨励するために創設したということが言われております。 その後、現在に至りますまでの間に、例えば昭和五十九年度の税制改正などにおきまして、一般の生命保険料とは別に個人年金保険料も別枠で控除するというような制度が加えられるなど、現在におきましては、年金とか医療の関連する分野もカバーするということで社会保障制度を補完するような役割も持ってきているというところでございます。 民間の医療保険などのいわゆる第三分野の保険につきましても、公的医療保険制度を補完して疾病等の場合に給付金が支払われる保険ということで、その保険料も生命保険料控除の対象とされております。 現状、この生命保険料控除につきましては様々な御議論ございます。一つは、制度創設後、長期間が経過しまして、保険加入率も相当水準に達して変化も見られず、制度創設の目的は既に達成されているという御議論がございます。他方で、社会保障制度を補完する新たな商品開発の進展等を踏まえ、保険契約者の自助努力を支援すべきであるとの御議論もございます。 いずれにしましても、生命保険料控除の在り方につきましては、このような様々な御議論を踏まえつつ今後とも制度の在り方につきまして検討していく必要があると考えております。
○櫻井充君 公的な部分の補完とおっしゃっていますが、公的な部分が相当危うくなってきているんですよ、今。ですから、公的な部分にもう少し税金を投入していただきたいなと。これは後で、今度、最後、予算委員会で申し上げますが、例えば、今の優遇税制をやめただけでたしか二千六百億ぐらいの増収になるはずですから、そういったものそのもの自体を本来は厚生労働の予算の方に回していただいて、根幹をきちんとするような努力をしていただきたい。 そうでないと、何だか毎年二千億ずつ、社会保障負担ですか、そこの部分を減額されていって、今後どうやって捻出しようかってもう相当困っていますからね、厚生労働省は。そこら辺のところを、国民の安全、安心という担保するためにもう少し税制の在り方も考えていただきたいということを指摘して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。今日は予算委員会の委嘱審査ということでございますので、来年度予算、また当面する重要政策課題について大臣の御所見をお伺いしたいと、このように思っております。 まず、予算の基本のことにかかわりますけれども、昨年の骨太の方針のときに、七月七日でございますけれども、骨太の方針のときに、国の一般会計予算ベースで一兆一千億円の伸びの抑制というものを社会保障給付で行っていくという一つの枠組みが、これは閣議決定になっているわけでございますけれども。今回の予算というものも、シーリングの中で、自然増七千七百億に対して二千二百億円をカットして五千五百億円の増ということで概算要求基準が考えられ、それをベースにしてその中にとどめるようにということでの御対応があったと、このように理解しているわけですけれども。 この一兆一千億割る五ということで二千二百億でございますけれども、この一つの枠組みというのは今後五年間、内閣が続く限りそれは一つの所与の、与えられた前提となると、こういった理解でおられるかどうか、大臣にまずお伺いしたい。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 骨太方針二〇〇六では、社会保障における歳出削減について、本文の別紙で、過去五年間の改革を踏まえと、今後五年間においても改革努力を継続することとした上で、別表で、今後の国、地方合わせた社会保障の削減額はマイナスの一・六兆程度とされております。 なお、今私が読み上げたくだりで、過去五年間の改革というところは括弧書きがありまして、国の一般会計予算ベースでマイナスの一・一兆円の伸びの抑制と、こういうのが、今委員の御指摘のとおりでございますが、書かれているわけでございます。 これを、この方針を受けまして、平成十九年度予算案では、雇用保険及び生活保護の見直しにより二千二百億円の削減を行ったことはもう既に委員の御指摘のとおりでございますが、平成二十年度以降の具体的な削減額につきましては、私どもといたしましてその時々の経済財政状況などを踏まえながら毎年度決めていくことになるわけでございます。 いずれにせよ、骨太の方針二〇〇六で示された方針を踏まえて、社会保障費の伸びの抑制に努めていかなければならないと、このように考えております。
○辻泰弘君 すなわち、来々年度に今からなりますけれども、二十年度予算編成に当たっての概算要求基準のときには必ずしもこの二千二百億というものが前提になるものでないと、こういうことでいいんですね。簡単に。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういうことで、毎年度二千二百億円ずつ削減するということが決まっているわけではないということでございます。
○辻泰弘君 三月十六日の経済財政諮問会議がございまして、その折に、安倍総理の方から柳澤厚生労働大臣に、社会保障分野のコスト削減について具体的な改革項目と数値目標を織り込んでほしい、盛り込んでほしいと、こういった指示があったやに言われておりますけれども、それを受け止められてどうされようとしているか、お示しください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) あれは、要するにコストの削減というか、そういうことにつきまして、前々回の私が臨時議員になりました経済財政諮問会議で、高コスト構造の是正ということでございます。そういうことで、議員の間の議論がそこに集約化されていきました。その際、私は、これは現実を預かっている行政庁の長として、これはいろいろな審議会とかそういうようなところの議を経ていろいろ積み上げていくというのが私たちの行政の手法なんで、そういうことをここで数字を挙げて論ずるということは、私はそういうことは、何というか、適切でないということを申し上げました。 そうしたら、そのときの議論では、じゃ、その高コスト構造の是正の項目というものは考えて提出をしてもらえるかというものですから、それはそれで準備をするということは考えても結構ですよということで終えました。そして、前回の経済財政諮問会議になりましたので、そして私どもが、それだけではありませんけれども、特に医療分野を中心として、高コスト構造の是正というか、いろんな改革の項目を、これはお約束でございますので、提出をいたしたと、こういうことでございます。 そして、ちょっと申し訳ありません、そして、その後のてんまつですけれども、私は発言をしまして、このことにお金を入れて、お金を入れるというか、数字を入れてもらえるかというものですから、それは前回の発言を私、繰り返しまして、私の立場でそういうことをやることは適切でないと思いますということを発言したのでございます。いろいろその後議論が行われまして、最後に総理の発言、正確にはちょっとここで再現はできませんけれども、何というか、何となく数字を入れるとか入れないとかというようなお話があったようにお聞きいたしました。それは随行した薄井さんもいらっしゃいますから、メモを取っているかもしれませんが、いずれにせよ、それは別に削減額というような感じで私は受け止めませんでしたので、この二千二百億とか一兆二千億とかということとはさしずめ取りあえず関係のない、そういう話であったというふうに私は受け止めておるわけです。
○辻泰弘君 経済財政諮問会議の議事概要がまた出ますので、それを見てまた御質問したいと思いますけれども。 もう一点、これも骨太の方針のときに社会保障番号の導入ということを、検討をうたっておられたわけでございます。先般も資料を出されているんでしょうか、その中で社会保障番号の導入についてということでの方向性も示しておられるところがあるんですけれども、私どもも納税者番号制ということを言っておるわけですけれども、このことについてどう取り組んでいかれるのか、もう簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先週の金曜日、先ほど来触れております経済財政諮問会議におきまして、医療・介護サービスの「質向上・効率化」メニューにつきまして、その基盤としてのIT化の推進の一つの柱として希望者を対象とする健康ITカードの導入に向けた検討を行うこととさせていただいたところでございます。 社会保障番号についても、この検討の中で導入した場合のメリットや問題点、費用対効果等を踏まえつつ、国民的なコンセンサスを得ながら取り組んでまいりたいと、こういうことでございます。 しかし、私は、社会保障番号ということを触れた際に、これはもう住基ネット、住民基本台帳の番号、あるいは基礎年金の番号、あるいは納税者番号と、それは現実に実現していませんけれども、番号についてはいろんな番号があって、そのどの番号にも実は一長一短があるので、この問題はもう極めて難しい問題ですということを付言をしておきました。
○辻泰弘君 一応その中では三、四年後を目途に完了と、検討をですね、で、五年程度に時間を一応めどとして持っていらっしゃいますけれども、一つのめどとしてそういった中で考えていこうと、こういうことでお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 社会保障番号というものを想定もできるという可能性の一つとして申し上げたということでございまして、先ほども申したように、いろんな議論をした上でどういうシステムにするかということ、すべてまだ白紙段階と言ってよろしいかと思います。
○辻泰弘君 このことについては私どもはやるべきだと思っておりますので、是非、前向きに取り組んでいただきたいと思います。 それで、中国残留孤児の問題についてお伺いしておきたいと思います。 私も昨年、神戸地裁判決を受けてお伺いをいたしました。その後、東京地裁の判決等もございまして、一月三十日の総理の指示事項ということで、法律問題や裁判の結果は別として、中国残留邦人の方々への支援の在り方について誠意を持って対応するように厚生労働大臣に指示すると、こういうことがあったわけでございます。その後の答弁もあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、この指示を受けての取組状況、今後の方針、お示しください。簡潔に。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、まず第一に中国残留邦人の方々の実情をよく聴くこと、それから第二番目に、有識者、第三者である有識者の方々の意見もよく聴くこと、それから第三に、与党にPTがあって、相当程度いろいろなことを検討してきたので、そういうような方々のお話もよく聴くこと、というようなことを大体全部統合していい結論を出すということで今進んでいるところでございまして、これまでに私は中国残留邦人の方々に二回会いましたし、事務当局も何かほかに機会を設けてお会いしているようでございます。 そういうようなことで、着々といろいろな方々の意見を徴しながら、今どういうことが一番いいか、それからまた可能であるかといったことについて担当の部局で検討をしているというふうに承知をいたしております。
○辻泰弘君 そのこと、総理の指示を受けて、二月の一日に、これは大臣の答弁ですけれども、検討に当たっては、まず残留孤児の方々のお話を聴き、また与党の話も聴く、そしてこれは総理の御指示であって、ある意味で残念ではあるが、厚生労働省だけではなく、他の方の意見も聴いた上で今度こそ良い案を練り上げていこうと、こういうことをおっしゃっているんです。 ここで、ある意味で残念ではあるがとおっしゃっているんですけど、これはどういう意味でしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、私はもう全部任せられても、厚生労働省で検討しろと言われても、第三者の有識者の意見は聴いたかとも思いますけれども、どうも私の記憶では、総理から第三者の意見を聴くようにと言われたように記憶しておりますけれども、どうも厚生労働省だけの検討ということではなく、第三者の意見も聴けよというのは、ちょっと私の立場からすると残念だったなと、それはただそういう単純な私の気持ちでございます。
○辻泰弘君 要は厚生省で終始したいけれども、それじゃ許されなかったということが残念だったと、こういうことですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういう物の言い方をされるとちょっと何か引っ掛かるものありますけれども、大筋においてそういうことです。
○辻泰弘君 こっちが引っ掛かるというより、大臣の発言に私が引っ掛かったわけでございますけれども。 それから、このことを夏までに答えを出すという一つの方針です。ということは、今から言えば来々年度、二十年度予算で一応措置しようと、こういう御方針だということでいいですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) できるだけそういう方向で結論を早めたいという気持ちでございます。
○辻泰弘君 この問題は、給付金制度の創設等々、私どもも申し上げているわけですけれども、是非早急に取り組んでいただけるように申し上げておきたいと思います。 次の問題で、平成十六年度税制改正における年金課税強化に関係してのことでございます。 ちょうど十六年三月、年金改革の前段を成す税制改正において公的年金等控除の縮小と老年者控除の廃止ということがあったわけでございます。それに連動しての国保の保険料負担、介護の保険料負担の急増ということが当初から予見されておりましたので、私は三年前のこの委員会あるいは予算委員会等でずっとこのことについても追っ掛けて質問してきたところでございます。 介護保険法の改正のときも附帯決議で盛り込んでいただいて、「年金課税の強化に伴う保険料負担の増加に対しては、激変緩和を図るため、課税層に対する保険料賦課において、多段階で弾力的な段階設定が可能となるよう措置すること。」ということでの答弁もいただき、また附帯決議も付けさせていただいたと、こういうことだったわけでございます。 これを受けて、去年の、ちょうど一年前のこの委員会でも私は質問をして、まだ詳細については把握をできていないということをおっしゃっておったところがあるんですけれども、以後、今日までの集計の結果で、段階設定についての現状、どういうふうに把握されているか、まずお聞かせください。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) お答え申し上げます。 税制改正の経緯については辻委員御指摘のとおりでございますが、介護保険料につきまして、段階別の保険料を取っておりますけれども、段階別の保険者数を申し上げますと、標準の六段階の保険者が大体八一%程度でございます。それから、七段階以上、十段階までございますけれども、大体一九%程度が多段階を取っているという現状にございます。
○辻泰弘君 これについて、多段階に従前よりはしていただいているわけですけれども、やはりそれでも刻みがありますので、少し超えたところですぐ急激に上がるという状況はまだ残っているわけでございます。これについてはお取組もいただきつつあるように聞いておりますけれども、そのことについての方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) この点につきましては、大臣からまた強い指示がございまして、介護保険料の所得段階別の賦課制度をどう考えるかということを検討せよということでございまして、実は昨日、有識者の会議を設けまして、介護保険料の在り方等に関する検討会を開催したところでございます。 その中で、これまでの高齢化の進展に伴いまして保険料が上がってまいっていますので、段階ごとの保険料の差がかなり拡大をしてきております。それでいいかどうかという問題もございますし、さらには世帯構成も大分変化をしてきておりますので、そういう中でこういう現行制度のままの課税標準でいいかどうかということを含めて今回御検討いただきたいということにいたしております。
○辻泰弘君 これは五年に一回の改正があるのかと思うんですけれども、そこに向けてですか、それとも答えが出たら早くやるということはあるということですか。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 制度の根幹に触れる部分もあろうかと思いますし、あるいは当面すぐできることも場合によってはあるかもしれませんし、そこは極めて柔軟に考えたいというふうに考えております。
○辻泰弘君 このことは国保の方の保険料にもかかわってきますけれども、いずれにいたしましても、私が申し上げておりましたように、昨年六月、正に集中した、そして今年の六月もまたその余波があるんだろうと思いますけれども、今の年金生活の方々が非常に急激な負担ということで、生活、非常に大きく声を上げておられるということがあるわけでございます。そして、昨年の健康保険法においての高齢者の負担ということもあるもんですから、高齢者の方々からすると非常に冷たい対応じゃないかと、こういうことになっているわけでございます。 私どもといたしましてはこのことをまた今後、重点的に質問もしたいと思いますけれども、衆議院において今私ども格差是正の法案を出させていただいているけれども、その中には、老年者控除の廃止ということがあった、ここから出発したわけですけれども、それを元に戻せという主張をしております。ただ、老年者の適用対象が従前は一千万でございましたけれども三百万にしろと、こういうことで民主党として案を出しているということで申し上げておきたいと思います。 さて、次の問題でございますが、タクシーの規制緩和についてでございます。厚労省にもお聞きしたいところではございますけれども、これはまた後日お聞きするとして、今日は予算案の委嘱審査ということもございますので国土交通省にお伺いしておきたいと、このように思っております。 この問題もかねがね私、取り組んできた課題でございますけれども、国土交通省並びに厚生労働省とのいろいろの協議会を持っていただいたりする中でいろいろ合同監査などのお取組もしてきていただいたわけですけれども、国土交通省としては昨年の七月に将来ビジョン小委員会報告書というのを出されて、タクシー問題についての一つの見解を示されているわけです。 その中で、タクシー事業の経営環境は大変厳しい状況にある、過労運転やサービスの低下等を招いている、長時間労働、低賃金という厳しい労働環境にある、こういった指摘を出されていて、そして市場の失敗が生じていると、こうした状況は最終的には輸送の安全と利用者利便の確保に支障を来し、利用者にしわ寄せが行くこととなってしまうと、こういったことをおっしゃっているわけです。 そこで、規制緩和、私はやっぱり事後チェックがしっかりしているという前提で規制緩和をするんだという論理だったと思うんですけれども、事後チェックが全く体制がないままにやってきたということ、これはタクシーもバスも同じだと思いますけれども、こういった報告書を出されたことを踏まえて、現状認識と今後どうしていこうとされているのか、簡潔にお示しください。
○政府参考人(桝野龍二君) 先生おっしゃいますように、昨年来そういうような報告書を取りまとめさせていただきました。 現在、私ども、平成十四年の規制緩和以降どのような変化が生じたかにつきまして、非常に車両数がかなり増えてきていると思っております。これ数字が出ておりまして、現在、大体全国で、個人タクシーを入れまして大体二十七万台ぐらいに及びます。平成十六年度と比べますれば八・六%の増になっております。 この結果として、いい面とすれば、新しい意欲のある事業者の参入が見られることや、観光タクシーとか福祉タクシーと呼ばれるような新しいサービス、また運賃につきましてもいろいろな工夫が施されてきているというような面が見られるかと思います。 ただ一方で、輸送需要が停滞をする、余り全体のパイとして広がっていない中で車両数が伸びておりますもんですから、一台当たりの運送収入、そういう意味では一人の運転手の皆さんに対する賃金という意味でも伸び悩む、一般産業との間でいえばその差が広がっているということが生じていると認識をしております。 国交省といたしましては、こういう中で、タクシー事業の適正な運営と輸送の安全を図る観点からは、タクシー運転手も含めた適切な労働環境の確保、大変重要だと考えておりまして、今後とも重点的な監査や実効性のある手続などをしながら問題のない対応をしてまいりたいと、こう思っておるところでございます。
○辻泰弘君 今度はタクシー業務適正化特別措置法の一部改正案を出されますが、それは一つの、その一環だということですか。
○政府参考人(桝野龍二君) 先生おっしゃるとおりでございます。 ただいまタクシー業務適正化特別措置法の一部改正を出させていただいております。これは、先ほどちょっと先生がお触れになりました市場の失敗という言葉ございますが、タクシーにおきましては、流し営業が中心である大都市におきましてはなかなか、いいタクシーだから選ぶ、悪いタクシーだから選ばないというような選択が働きづらいところがあるもんですから、こういう中においては運転手につきまして一定の資格、一定の登録という形で措置をさせていただきたいということを骨子とする法律案でございます。
○辻泰弘君 規制緩和をして、ある意味では若干の軌道修正的な意味合いを持っているんですけれども、やはり私は根本的に考えるべきときだと思います。最低賃金さえ守れないような状況が出ているというこの実態を踏まえて、市場の失敗じゃなくて政策の失敗と言いたいと思いますけれども、自分がやっていたことを自分で訂正するというのはなかなか難しいということなのかもしれませんけれども、しかしやっぱり事は重要でございまして、例えば大阪の地域などは緊急調整区域にはもちろん入っていませんけど、特別監視区域にも入ってないという、そういった非常に厳しいという声がありながら、そのことが、枠が掛かってないという、規制緩和のときの対象が違っていることによっているんでしょうけれども、しかし、いずれにしても対応が後手後手だし、結果としてバスのようなこともあったわけですけれども、やはりそのことについては根本的に見直しに取り組んでいただきたい。冬柴国土交通大臣は、自由競争で悪質業者などの自然淘汰を待つのが安心、安全面でいいのか、反省があることは事実だと、よく考えていきたいと、こういうふうにおっしゃっているようですけれども、私は大事なところだと思います。 だから、そういう意味で、自分がやってきたことを変えるのはなかなか難しいというのは、それはあるかもしれませんけれども、しかし、事はそういうことじゃないわけで、やはりそのことについて根本的にしっかり取り組んでいただきたいと、このように要請しておきたいと思います。ひとつ決意をお願いしたいと思います。
○政府参考人(桝野龍二君) 先生よくお分かりかとは思いますが、いわゆる規制につきましてはその事業の振興を図る経済規制と言われる分野と、それから安全などを確保する社会規制の分野があります。 私ども、ここ数年来、いわゆる経済規制につきまして、いわゆる免許制とか需給調整という観点ではこれを緩和してまいりました。その経済規制なるものが結果として安全に寄与していた分野はないわけではないわけでございますが、安全を確保するために経済規制を復活させるべきかどうかについては、私どもは慎重に考えていかなければならないと思っております。 ただ、安全上は非常に大切だと思っておりまして、私どもは今後タクシー事業であれ、貸切りバス事業でありましても、いわゆるきちんとした監査を行う、あるいは監査につきましても非常に実効性のある監査を行っていく、そういう観点などを精一杯やりながら、また厚生労働省とも合同監査とか相互通報制度等ございますので、そういうものも使いながら適切な監査制度を運営してまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 今の考え方は、タクシーの規制緩和は経済的規制の緩和であるという割り切りを持っていらっしゃるわけですけれども、それはやはり社会的規制にも絡むものであったという、そこが抜け落ちていると思うんです。だから、今の御答弁にもある意味では明らかになっているというか、そういう社会的規制であるという側面が忘れられた規制緩和になっていたと、こういうことだと私は思っています。 そういった意味で、そういうことについて今後ともまた意見も申し上げていきたいし、厚生労働省にはまた後日聞きたいと思いますけれども、国土交通省としてもしっかりとお取り組みいただくように申し上げておきたいと思います。 さて、次の問題でございますけれども、これまた規制緩和全体についてでございます。 今年のいわゆる進路と戦略、一月二十五日閣議決定がございました。この中で規制改革のことが出ております。「公的関与の強いいわゆる官製市場の分野を始めとする規制改革を進める」と、こういうことが出ていたわけでございます。また、安倍総理の施政方針演説でも、医療など将来有望な分野で残る規制の改革と、こういうことをおっしゃっておられました。 このことは総理に聞くべきでしょうけれども、将来有望な分野ということでやっぱり医療を産業としてとらえていらっしゃると、こういうことだろうと思うんで、その点については私は問題だと思っていますけれども、まあ厚生労働大臣にはちょっと別で聞いておきますが。「公的関与の強いいわゆる官製市場の分野を始めとする規制改革を進める」と、これはまあ閣議決定ですから大臣も拘束されるといいますか、大臣の合意でもあるわけです。 そして、片や昨年の十二月二十五日の規制改革・民間開放推進会議の第三次答申におきましては、当会議では医療分野を主要な官製市場ととらえると、こういうふうに言っているわけでございます。すなわち、規制改革会議ではあるけれども、官製市場はその主たるものは医療分野だと、こういうふうな見解を出している。で、閣議決定による文書では公的関与の強いいわゆる官製市場の分野の規制改革を進めると、こうなっているわけです。 ということは、そこで聞きたいのは、大臣は医療分野というのが官製市場の分野であって、それの規制改革を進めると、そういうふうにとらえていらっしゃるかどうか、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この点は、私、先般の経済財政諮問会議でも申し上げたんですけれども、医療の分野というのが国民皆保険という制度の下で、これはもう我々の国が誇るべき制度になっておりますということです。ということを申し上げて、そういう中で、おのずとその中でマーケットメカニズムによってプライシングを付けていくということと、その国民皆保険制度というものがどう折り合うのかということで、これは極めて難しい問題ではないかということを一言申し上げた場面がありますけれども、基本的に、官製とかあるいは公的関与が強いとかということとある意味で、まあそれは我々の国民皆保険制度を概括的に指すという言葉になるかもしれませんが、私は国民皆保険制度というのを今非常に大事なものだと思っておりますということは常に思っておりまして、その立場から物事を考えてまいりたいと、このように考えております。
○辻泰弘君 皆保険を守るというのは、それはそれで、私もそう思いますし、それでいいんですけど、それと両立するかもしれない形での官製分野の規制改革というのは、まあ論理的にはあるんでしょう。だから、そのことについて聞いているわけです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そういうことであれば、国民皆保険を守って、そして、どれが、どういうところがそういうこととして現れるかというのは私、具体的に今頭の中にはありませんけれども、まあそういう規制改革というようなことが両立する面であり得るというようなことであればそれはそれで検討をすればいい問題になろうかと、このように思います。
○辻泰弘君 具体的に言いますと、十二月二十五日の第三次答申においては、医療分野が主要な官製市場であるととらえて規制改革を言っていると。その一つが混合診療であり、もう一つはかねがねの株式会社の解禁ということなんですね。この二つについてじゃ具体的にどうお考えか。規制改革推進会議は今後も議論して前向きにやっていくべきだと、こういうことになっているわけですが、そのことについてどうか、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 株式会社による医業経営の解禁につきましては、これは公定価格というか、そういう診療報酬の中でどういうビヘービアが想定されるかということになります。そういうことも非常に難しい問題を提供するだろうと思いますし、公定価格の中で株式会社をやるということがどういう、プライシングを自分で付けられないわけですから、そういう中で株式会社をやるということが、そういうことが成り立ち得るのか、なかなかちょっと私は難しいと思います。 そのほかに、実は医療そのものの問題としては、利益が上がらない場合に撤退を勝手にするというようなことが地域医療等にとって支障が生じないかというような数々の問題があるのではないかと、このように思います。 混合診療の問題につきましては、昨年の通常国会におきまして成立した医療制度改革法の中で、保険診療と保険外診療との併用について明確なルールが設けられておりまして、患者の要請にこたえる見直しを行ったことによりまして、いわゆる混合診療論者の方が言うことのうちで、基本的にはその多くの点についても対応できているというふうに今考えております。
○辻泰弘君 それは結局、株式会社については問題があるので慎重にやるべきだと。やるべきだというか、まあ本当はやるべきじゃないと言いたいけれども、そうは言えないから、慎重にやると。それから混合診療については一区切りしたと、こういう理解でいいですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私としては基本的にそういうふうに考えています。
○辻泰弘君 それで、通告していませんけれども、大事なことなんで一つ許されるでしょうけど、公定給付の内容、範囲について見直しを行うということで骨太の方針が出されていて、それに連動して保険免責のことを私も聞いて大臣が御答弁いただいた去年がございました。そして、その後また答弁もあったんですけど。 振り返りますと、そのときに、保険免責制度の提案なりがあったら、それなりに受ける気持ちがあるよということですねという私の質問に対して、「要は、検討するということです。」と、また我が省の検討に参画するということですと、これが昨年の十月の答弁だったですが、保険免責について今の段階での御所見、お聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は今委員のお読みになられたままでいたいというふうに思います。
○辻泰弘君 昨年の六月の当委員会においての川崎当時大臣に対する私の質問の答弁は、「保険免責制度の議論が出てくれば、私の立場としては反対と申し上げます。」と、こういうことだったんですが、そこは違うということになりますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、そのときに申し上げましたけれども、限りない共感を覚えておりますということを申し上げたと思います。ですから、まあほとんど、何というか、ただ辻委員は同じことを言え同じことを言えと、こういって言われまして、当時はかなりあまのじゃくでございましたので、私は、限りない共感を覚えていますということで、基本的には同じスタンスで臨みたいということを申し上げたということでございます。
○辻泰弘君 あまのじゃくでなくなられた大臣にお伺いしたいと思いますけれども、その後、これは西島委員に対しての答弁で、基本的には川崎大臣のおっしゃっていることと同じような話じゃないかと思っていると、こういうことだったんですね。 だから、どっちなんですかね。検討していく、すなわち、保険免責制度を検討していくということに共感を覚えているという、いや、そういう方向なのか、川崎大臣のその反対だという方なのか、どっちなんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 共感を覚えているというのは川崎発言に対して言ったわけでございます。
○辻泰弘君 いやいや、だから、私に対する答弁は保険免責制度は検討すると、我が省に検討に参画すると、こうおっしゃっているわけです、私の答弁は。それで、そのときもおっしゃったように、共感を覚えるとか川崎大臣のおっしゃったとおりだと、こういうふうにおっしゃっているわけです。 だから、川崎大臣は反対だとおっしゃっているわけですから、反対だったら反対だというのに共感して反対の方向だというんなら分かるんだけれども、検討するということは反対とは限らないということじゃないですか。そこの部分をはっきりしてくれということです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 反対の立場に立ちながら検討をするというか、検討の、検討というか、そういう、検討というと何か自分が積極的に検討するようですが、検討をむしろ持ち掛けられることもありますからね。そういうときにはもう反対の姿勢で検討に参画するということでしょうね。
○辻泰弘君 これは非常に問題がありますから私どもも反対でございますけれども、そのトーンで厚生労働省としては取り組んでいただきたいと申し上げておきたいと思います。 それで、病院の未収金問題について一つお伺いしておきたいと思います。 これは、昨年の厚生労働委員会、健康保険法の審議の中でも議論になったことでございます。とりわけ、五月十七日の最終盤で、衆議院ですけれども、小泉総理が、当時、小泉総理がおっしゃったことで、未収金に対してはどうやって改善策を講じていいかということを今検討している最中だと、どのような改善策を講じるか、これは今後、各医療機関も、また厚生労働省としても、よく意見を聞いて対応していかなきゃならない問題だと思っておりますと、こういうふうに明言をしておられたわけです。 お伺いしたいのは、この改善策を講じていいかということで今検討している最中だということなんで、検討の現状はどうかと、このことをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 事実関係について御報告申し上げますと、まず、健康保険法等におきまして、保険医療機関は一部負担金の支払を受けるべきものとされておりまして、まずは、医療機関におきまして未収金を発生させないよう、クレジットカードによる支払など一部負担金を納めやすくする工夫、それから支払の督促などの徴収の努力をしていただくことが必要であると考えております。 その上で、厚生労働省としても、引き続きこの医療保険制度の仕組みに関する国民の理解を求めていくとともに、未収金の大部分は入院に伴うものであると考えられますので、この四月から、七十歳未満の方につきましても、入院して高額な医療費が掛かった場合に、医療機関の窓口での支払を高額療養費制度における自己負担限度額にとどめることとしておりまして、こうした取組によりまして、未収金について一定の改善が期待されるのではないかと考えております。 さらに、基本的に私どもの立場は、その保険医療機関が一部負担金の支払を受けるべきものであると、受領責任は医療機関が負っているものでございますけれども、ただ、厚生労働省といたしましても、関係者がそれぞれの立場でできることは協力していくことが大切であると考えておりまして、そのために検討会等の場を設けることも検討しているところでございます。
○辻泰弘君 今の何ですか、検討会を設けることを検討しているとおっしゃったんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 検討の場を設けることも検討しているということでございます。
○辻泰弘君 しかしこれは、総理が昨年検討している最中だとおっしゃっているんだから、今から検討をする場をつくるというのは、これはおかしな話じゃないですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 実態面におきましては、先ほど申し上げましたように、この四月から、七十歳未満の方につきましても入院費につきましては高額療養費を現物給付にするということで、これは事実上かなりの未収金問題の改善につながると、これは病院団体も評価をしているところでございます。それに加えて更に何をなすべきか、それは検討していきたいと、こういうふうに、検討の場を考えていきたいということでございます。
○辻泰弘君 病院からすると、診療義務を果たしているにもかかわらず未収金を背負うのは道理に合わないというか、そういうお気持ちになるのは当然だと思うわけです。どこかである程度、強制徴収的なことの機能がなければ、やはり成り立たないという部分だと思うんですね。だけど、病院が果たしてそれができるのかということになると、なかなかそうはいかないと思うわけです。どこかで公的な部分が機能しなければということになろうと思うわけですね。 ですから、病院からしたときに、医療機関が相当の徴収努力をしたにもかかわらず患者から支払を受けられない場合は、保険者が医療機関への、請求に基づいて患者から徴収できるという、そういった規定を援用して支払の肩代わりを保険者に求めるというふうな動きがあるやに聞きますけれども、その動きというか、その心情はやっぱり理解できるところがあって、そういうものも踏まえてやはり政府として、厚生労働省としてですよ、そんな検討会を持つかどうかを検討するというんじゃなくて、先取りしてやるべきじゃないでしょうか。そこを申し上げておきたい。いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 検討というのも、これも何と申しましょうか、今私ども考えておりますのは、当事者も含めました正に実務的関係者、当事者を含めた実務的なものでございまして、正に解決のための工夫を考えていこうと、こういうものでございます。
○辻泰弘君 これから質問したいと思うリハビリの方は何か状況もしっかり把握できないままどんどんやっていくわけですけれども、未収金の方は何か状況を把握することばっかり時間掛かって何もしないという、こういったちょっとずれた対応だと思いますが、とにかく未収金の問題も大事な問題だと思いますから、しっかり取り組んでいただきたいと、このように申し上げておきたいと思います。 それで、リハビリのことについてでございますけれども、お伺いしておきたいと思います。 これも昨年の四月からですか、それで百八十日ですから、実際は十月一日からというのが大きく現実になってきたということがあったんでしょう、それで調査結果も出て、変えるよということで、財政中立ということで診療報酬は考えておられるわけですけれども。 そこで、私、実は委員会でも質問してまいりましたけれども、同時に、大変重要な問題だと思いましたので、昨年の十一月十三日に質問主意書を、「維持期リハビリテーションの日数制限に関する質問主意書」というのを出させていただきました。 この中で、私としては、「政府は、医療保険で受けられるリハビリの日数制限が過ぎた場合には、介護保険の通所リハビリテーション等で対応できると判断している。」と、政府がですね。しかし、「個々の疾患と回復状況に応じた個別性の高いメニューを提供することは、介護報酬上無理がある。また、介護保険の対象についても、」「若年者はその対象から除外されている。」と。そういったことで、「政府が、介護保険の通所リハビリテーション等で対応できると判断している理由を明らかにされたい。」と、こういうことを私、質問主意書で出したんでございます。 それに対する答えは、全部は読みませんけれども、「平成十八年度の診療報酬改定及び介護報酬改定において、急性期及び回復期のリハビリテーションについては医療保険から給付を行い、維持期のリハビリテーションについては介護保険から給付を行うこととしたところである。」と。そこから出発してるるあって、要は結論的には、「政府としては、これらにより、維持期のリハビリテーションについても、個々の必要性に応じ、個別性の高いリハビリテーション及び介護保険の適用対象ではない若者に対する必要なリハビリテーションを行うことができる仕組みとなっていると考える。」ということで、介護での受皿もあるし、若年者のものをしっかりと対応できる仕組みがあるというふうに、これは昨年の十一月ですからね、答弁は十一月の二十一日ですから、三、四か月前のことでしかないという。 にもかかわらず、今回のリハビリテーションの見直し。ある意味で、私が言っていたとおり見直していただいたという意味でよかったんじゃないかというふうに言われる部分があるかもしれないが、事の本質はそういうことじゃなくて、その中の見直しの中で、維持期のリハビリテーションについては、一、少数ながら介護保険の対象とならない若年患者が存在すること、二、介護保険において必ずしもニーズに合った適切なリハビリテーションが実施されていないことが検証結果より推測されると、そして、二については、介護保険のサービスが対応するまで当分の間の措置とすると、こういうことが書いてあるわけです。 ですから、私が質問主意書で言っていたとおりのことがあって、そのことができていなかったから変えるって話なんですけれども、しかし、これは根本的に内閣決定に基づく政府の答弁書の認識と全く違ったことを結論して変えようとしているということで、私は極めて責任が大きいことだと思うんです。 保険局長はこれを指導してこられたと思いますけれども、このことをどう御説明になりますか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今御指摘になりました質問主意書に対する答えというのは、実は国会答弁で行ってきたものと同趣でございまして、私ども、基本的な形としては、介護保険との役割分担あるいは障害者のリハビリテーションを設けることによって事態に対応できるということを考えてきたわけであります。 ただ、調査をし検証した結果によりますと、事実として、年齢等の理由により介護保険を受けられないとされつつ、状態の維持のためにリハビリが継続な方、それから医療機関から介護サービスを紹介されたものの介護保険によるリハビリを受ける予定がない方などが現実に今おられるということでございます。 私どもずっと申し上げましたのは、正にこういった必要なリハビリを確保するということは前提であるということを申し上げましたので、今回こうした調査によりましてデータとして判明したことに対応いたしまして制度をよりきめの細かいものとするために速やかな対応を行ったものでございます。
○辻泰弘君 やっぱりそれは詭弁といいますか強弁ですけれども。十一月二十一日の答弁は、政府としては、介護の受皿もあるし若者に対する手当てもできている、そういう仕組みになっていると考えるというふうに言っているわけですよ。しかし、実際調査してみればそうじゃなかったから変えるということなんですよね。だから、根本的にこれは政府答弁がまあ間違っているということになるわけですけれどもね。 このことは極めて重大な責任問題だと私は思います。かねてより御指摘もあったと思いますけれども、やはりこの間、少なくともこのことによって確実に受けられなかった方が発生したわけですから、それは、そのことについての責任って極めて重大であって、私は去年の健康保険法の改正のときから申し上げてきましたけど、保険局長の責任は私は極めて重大だと指摘せざるを得ないと思います。 ですから、やっぱりこういうことについては、朝令暮改の最たるもので、実質十月から出発して、十一月でこう答弁していて、そして二月の調査でこうだったからこう変えますという。こんな、人間を、何というか、実験場にするような、そういう生身の人間を実験の場にするような、そういった対応というのは非常に本当に考えられないようなことだと私は思っています。 そういった意味で、時間がありませんけれども、私は、保険局長の責任、まあ保険局長のみならずですよ、別に個人的に恨みはございませんけれども、しかし、やはりこういったことをやったという結果について、責任をやはり果たしていただきたい、責任を取っていただきたいと私は申し上げておきたいと思います。 最後になりますけれども、難病に関連してお伺いしておきたいと思います。たくさん通告しておりますけど、全部はお聞きできませんので、就労支援のことについてお伺いしておきたいと思います。 これは、実は一月三十一日に参議院本会議におきまして我が会派の谷博之議員が質問されておりまして、難病の方々に対する就労支援のことをお聞きされておりまして、それに対して総理が、障害者の就労支援策においては、障害手帳の有無にかかわらず、それぞれの方の障害の状況に応じて様々な支援を実施し、また強化していると、こういうふうに答弁されております。また、柳澤大臣も、難病患者や発達障害者につきましては、障害手帳をお持ちにならない方の場合でも、障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーションの措置の支援対象となっておりますと、こういうことをおっしゃっていて、何かかなりやっていただいているというふうに一見思えるんですけど、実は調べてみればそんなことはないと、こういうことになっているわけでございます。 それで、私といたしましては、今は障害手帳がなければ法定雇用率の対象にならない、特定就職困難者雇用開発助成金の対象にもならないと、障害手帳を持っていることが要件となっているわけですけれども、しかし難病の方々、これは特定疾患医療受給者証というのをお持ちになっているわけですから、この考え方ですね。総理もおっしゃっている、また柳澤大臣も障害手帳の有無にかかわらずできるだけのことをしようと、こういうことをおっしゃっているわけですから、その延長線上に、今は職業リハビリテーション機関では障害手帳を持っていらっしゃる以外の難病の方、発達障害者の方も対象となっていると、こういうことになっているわけですが、それをもうちょっと広げて、例えば特定疾患医療受給者証を持っていらっしゃるいわゆる難病患者の方々については法定雇用率の対象とする、また特定就職困難者雇用開発助成金の対象とすると、こういうことは運用上あってしかるべきだと思っていますけど、この点について御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋満君) 障害者雇用率制度並びに特定求職者雇用開発助成金制度にかかわって難病患者、障害手帳をお持ちでない難病患者の方も適用できないだろうかと、こういうお尋ねかと思いますが、障害者雇用率制度でございますが、これは御案内のとおり、社会連帯の理念に基づいて広く事業主に対して障害者の雇用義務を課すものであると。こういうことから、対象となります障害者の範囲につきましては、就労支援や雇用管理のノウハウについて十分な蓄積があるということ、それから障害の特性に配慮した職務の開発がなされているということ、それから障害の認定方法、手続が確立されており、その範囲が明確であることといったような条件というものが満たされていると、こういうことが前提となると考えておるわけでございまして、このことは特定求職者雇用開発助成金制度におきましても同様でございます。 こうした観点から見ますと、難病患者の方々についても雇用率の対象にできないだろうかということについては、現状においてはなかなか難しいというふうにお答えせざるを得ないわけでございますが、私ども、この難病患者の皆様方の雇用の実態でありますとか、あるいは雇用管理の在り方等々についていろいろ今、調査研究を進めて、そのノウハウ、実情の情報の収集とか蓄積等を図ってきてまいってきておりますので、そうした成果を近日中にも事業主向けの雇用管理マニュアルということに盛り込みまして、事業主への普及啓発に広く活用して少しでも就労支援に役立てていきたいというふうに思っております。 また、言うまでもございませんが、参議院本会議での総理並びに厚生労働大臣の答弁にもありましたとおり、障害手帳をお持ちでない難病患者の皆様方も、これは当然、障害者雇用促進法に基づきます職業リハビリテーションの措置の支援の対象として対応しておるわけでございまして、ハローワークにおきますきめ細かな職業相談、紹介、また、専門の機関でございます障害者職業センターにおきます専門的な職業リハビリテーションといったような就労支援については、今後とも、より実効性が上がるように取り組んでまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 これはかねて御指摘申し上げておりますけれども、障害認定が非常に、症状固定という原則があって、障害が永続し固定しているということがなければ障害認定しないということになっておりますので、難病の方々が障害認定にはならないというケースがあるというところから出発していることだと思うんで、まず私はもっとその辺の弾力的な運用というのはないのかということを申し上げておりますけれども、まずそこに一つあると思いますが。 いずれにいたしましても、今、事務方からは御説明ありましたけれども、障害者雇用促進法に基づく職業リハビリテーションの措置等の支援対象となっていると大臣はお答えになっていて、それは間違っているわけじゃないんですけれども、しかし、その精神は障害者雇用促進法のことで位置付けていこうというのが本来の思いだろうと思うわけでございます。そういった意味では、やはり障害者雇用促進法の中の雇用率にもカウントする、あるいはそれの延長線上としてその助成金の対象にもするということは、私は今の大臣がおっしゃっていることの延長線上、しかも総理が、障害手帳の有無にかかわらず障害の状況に応じて様々な支援を実施し、また強化しているということにつながっていくことだと思いますので、現状は事務方がおっしゃったことがそのとおりかもしれませんけれども、これはやはり政治の思いとして、大臣、是非この点について前向きに御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 事務方も一定の困難な状況については御説明させていただいたかと思いますけれども、そうした困難を克服して今、障害者雇用促進法の精神に即した方向で検討できないかという御提案でございますので、御提案を受け止めまして検討をさせていただきたいと思います。
○辻泰弘君 是非、お取り組みいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 なお、FOP等の難治性疾患克服研究事業の指定についてはお取り組みをいただきましたけれども、まだまだ残っている疾患もあるわけでございますし、また超過負担の問題も残っているわけでございます。そういった意味で、難病対策についてはやはり政治がもっともっと手を尽くすべきだと、このように思っておりますので、今のことも含めてお取り組みいただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○浮島とも子君 公明党の浮島とも子です。よろしくお願いいたします。 本日は、まず初めに療養病床の転換についてお伺いをさせていただきたいと思います。 医療制度改革の一環として、いわゆる社会的入院を解消するために、療養病床を在宅や老人保健施設に転換し移行させていくという改革が進められておりますけれども、この改革の内容について十分理解がされていないのではないか。そして、政治的に利用して患者の方々に不安を与えて宣伝活動をしているということも今伺っているところでございます。 そこで、本日は、この改革の必要性、制度の趣旨、目的、制度の移行に伴う経過措置などについて質問をさせていただきたいと思います。政府の皆様におかれましては、大臣を始め副大臣、そして政府参考人の方々に、国民に分かりやすく、かつ丁寧な御答弁で国民の不安を解消し、国民のために持続可能な社会保険制度、社会保障制度の確立に資するようお願いをさせていただきたいと思います。 まず、この療養病床の転換の背景についてお伺いをさせていただきたいと思いますけれども、日本は、言うまでもなく、先ほど大臣のお話もございました国民皆保険制を取っております。この制度は、低負担で国民の健康を守ることができる非常にすばらしい制度だと私は考えております。 私もアメリカに住んでおりましたけれども、アメリカでは、公的医療保険は低所得者の一部のみで、ほかの民間の保険に加入しなくてはなりません。救急車は有料で、病院に着いても、加入している保険によってできる治療が異なってくるために治療の内容にも差が出てきてしまいます。それに対して日本は、救急車は無料であり、治療の内容も、どの保険に加入しても同一であります。当然、このような充実したサービスを得るためには相応のコストが必要になってきます。 平成十八年度の国民医療費の総額は約三十四兆円。この医療費は、平成三十七年には現在の倍の六十五兆円にもなると言われております。少子高齢化が進み、現役世代の負担が非常に大きくなってきて、このままいくと制度が破綻してしまうんではないかという懸念の声もたくさんあるところでございますけれども、この負担が過重なものにならないようにするためにはどのようにしたらよいのか。負担を将来世代、つまり私たちの子供たち、そして孫の世代の負担を減らしていくために昨年、医療制度改革が行われたところでございます。 今回のこの療養病床の転換はその一環と伺っているところでございますが、まず初めに、この療養病床の転換について、確認の意味を含めまして、昨年の医療制度改革の枠組みの中での位置付け、またその内容についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○副大臣(石田祝稔君) 今般の医療制度改革につきましては、生活習慣病予防、また長期入院の是正などを計画的に実施をいたしまして、その結果として、中長期的に医療費の伸びを抑制することをねらいといたしました。医療費適正化の総合的な推進を柱の一つとして位置付けたところであり、その中の長期入院の是正の具体的方策が療養病床の再編であると思っております。 療養病床につきましては、昭和四十八年の老人医療費の無料化以降、病院が高齢者介護の受皿となってきた老人病院問題として三十年来の懸案となっており、介護保険施行後六年を経て介護基盤の整備も一定進みましたので、積年の課題を整理しようとするものであり、いわゆる社会的入院の解消を目指すと、こういうものでございます。 療養病床の再編成に当たりましては、患者の状態に応じた施設の適切な機能分担を推進することといたしまして、具体的には、療養病床については医療の必要性の高い患者を受け入れるものに限定し医療保険で対応するとともに、医療の必要性の低い患者については、より居住環境の良い老健施設等の介護施設、居住系サービス又は在宅で受け止めることといたしております。
○浮島とも子君 この療養病床の転換希望についての調査が先日発表されたところでございますけれども、この調査の結果の内容と、そこで明らかにされた課題について御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 昨年の十月一日時点の医療機関の意向あるいは入院患者さんの状況を把握すべく、各都道府県におきまして療養病床のアンケート調査を実施をいたしました。これは、計画的な療養病床の転換を図るための基礎資料ということでお願いをしたものでございます。 その結果、おおむね次のようなことが課題といいますか、分かったわけでございますけれども、かいつまんで申し上げますと、まず医療区分の分布状況が一昨年の中央社会保険医療協議会における見通しと比べて変化しておりまして、そういう中で今後の医療療養病床の目標をどう策定をするかという問題が一つでございます。 それから二つ目に、この秋ぐらいを予定しておりますけれども、地域ケア整備構想の策定に向けまして、療養病床の転換の意向等、それから、本人の医療や介護の必要性を踏まえて対応が望ましいと考えられる施設との間にあるギャップがございまして、これらの点について医療機関の適切な経営判断をどのように促していくかという問題があります。 それから、三つ目でございますけれども、医療区分の一の患者さんでございますけれども、経管栄養や喀たん吸引の処置が行われている患者さんに対して、どういうふうな必要な医療サービスを、転換した後の老健施設等においてどう提供するかといったような課題が挙がってきております。
○浮島とも子君 そこで、ここで明らかになった課題について厚生労働省としてはどう対処するおつもりか、対策についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 今申し上げましたような三つの課題でございますけれども、まず最初の医療療養病床の目標の問題につきましては、中医協に提出をされましたレセプトのデータなども踏まえまして、医療費適正化計画の基本指針において療養病床の目標数を検討するということにいたしております。 それから、二つ目の問題でございますけれども、これは医療機関の適切な経営判断をどう促すかということでございますけれども、これは今後、各都道府県から各医療機関に対しまして、今回の療養病床アンケート調査で明らかになりました地域の患者さんのニーズ、あるいは、私ども今検討しておりますけれども、介護施設等の在り方に関する委員会における御議論の状況などを十分情報提供した上で、転換に向けて改めて御検討いただきたいというふうに考えております。 それから、三つ目のポイントでございますが、療養病床に入院している患者さんへの医療提供につきましては、老人保健施設等におけるみとりの問題を含めた医療提供の在り方につきまして、入所者の状態に応じてふさわしいサービスを提供する観点から検討を行うという旨の規定が昨年の健康保険法等の一部改正法の附則に盛り込まれているところでございまして、それを踏まえまして、昨年九月に設置をされました介護施設等の在り方に関する委員会において現在御議論を行っているところでございます。
○浮島とも子君 特にこの報道の、転換の予定を見せていただきますと、この報道では受皿としての老健施設等への転換の割合が非常に少ないとされておりますけれども、この療養病床のいわゆる受皿となる老健施設などの整備並びに在宅でのサービスの充実などの療養病床の円滑な移行のための措置についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○副大臣(石田祝稔君) 療養病床の円滑な転換に向けてということだろうと思いますけれども、この支援につきましては、特にこの再編成に当たっては、療養病床の老人保健施設等への円滑な転換を促進する観点から、一つは、医療保険、介護保険の双方におきまして、医師、看護職員の配置等を緩和した療養病床の類型を創設をいたします。また、これは平成二十三年度末ということになっておりますけれども、そういう形で一つ新しい類型を創設をいたします。 また、二つ目には、既存の建物をそのまま活用して老人保健施設に転換できるよう、床面積の基準を経過的に緩和をする、このような転換支援の措置を講じております。 また、今後、各都道府県におきましては、仮称ではありますけれども、地域ケア整備構想を策定していただく中で、老健施設等の整備や在宅サービスの充実などにつきまして、地域での将来的なニーズ、社会資源の状況等に即して検討を進め、円滑な転換に向けて、地域における必要な医療・介護サービス基盤の整備を計画的に進めることといたしております。
○浮島とも子君 次にお伺いさせていただきたいんですけど、これは現場から出ている話でございますけれども、今回の療養病床の転換でこれは病院から追い出されることになってしまうということを吹聴し、それを政治活動に利用している団体があるとのことを伺っております。 今回の改革は、持続可能な社会保障制度を構築するためのものであり、転換がスムーズにいくよう政府としても経過措置をとっているところだと私は確認をしているところでございますけれども、それを、自身の政治の目的のために事実でないことを吹聴して患者の皆様の不安をあおっているということは断じて許すことのできないことだと私は考えております。 このような団体が言っているような、病院を追い出されるということは実際に起こり得る仕組みになっているのか、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今回の療養病床の再編成ですけれども、これは、療養病床の患者を在宅へ追い出すというものではなく、引き続き入所しながら老人保健施設等の介護施設への転換を図ることを想定いたしているものでございます。 したがいまして、病院以外の在宅、施設の受皿がないから医療難民や介護難民が発生するということではなく、医療の必要性の低い患者を抱える医療機関がそのまま老人保健施設等に転換することで介護難民を発生させずに受皿となるものと考えておるところでございます。 また、老人保健施設等におけるみとりを含めた医療提供の在り方については、入所者の状態にふさわしいサービスを提供する観点から検討を行う旨の規定が健康保険法等の一部を改正する法律の附則に盛り込まれているところでございまして、それを踏まえて、昨年九月に設置された介護施設等の在り方に関する委員会において議論が進められているところでございます。 いずれにいたしましても、療養病床の再編成に当たっては、入院されている方々が追い出されるとの不安を招かないように適切な対応を図ってまいります。
○浮島とも子君 それでは、入院している方が追い出されるという心配がないということで確認をさせていただいてよろしいでしょうか。──じゃ、確認をさせていただいたということで。 本当に現場に出ているデマというのは、皆さん、地元にいる方々が本当に不安に思っているところでございます。この療養病床の転換については、その円滑な移行と受皿の整備が非常に重要であると考えておりますので、現場からの要望をしっかりと吸い上げた予算の運用をお願いしたいと思います。 次に、リハビリテーションの見直しについてお伺いをさせていただきたいと思います。 厚生労働省は、先日、リハビリテーションに係る調査結果を発表されました。この結果では、改善の見込みがあるにもかかわらず、治療日数の上限となったためリハビリが打ち切られたケースが心筋梗塞や狭心症、関節炎などの患者の一割もいたことが分かりました。また、維持期のリハビリについては介護保険を受皿とするということですけれども、介護保険が使えないという四十歳未満の患者さんが心大血管疾患では一・二%、脳血管疾患では〇・九%、運動器では二・一%にも上りました。この調査結果について、厚生労働省の説明を求めたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) リハビリテーションの見直しについてでございますけれども、これは、委員御指摘のとおり、三月十二日に中医協の診療報酬改定結果検証部会が行われまして、そこで調査の速報が報告され、議論をいただいたところでございます。 この速報によりますと、患者の大半が算定日数上限の前に必要なリハビリを終えているなど、昨年行われた診療報酬改定はおおむね妥当であったことが明らかになる、これは今委員がデータでお示しになったわけでありますが、その一方で、算定日数上限後も引き続き医療保険のリハビリが必要とされる方々もわずかながらいたということも、これも今委員が御指摘になった数字でございますけれども、明らかになったわけでございます。 私どもは、今回、この調査結果を踏まえまして、私どもというよりは中医協におきまして三月十四日に御議論いただきまして、リハビリテーションの見直しについて答申をいただいたところでございます。私どもといたしましては、この答申を受け、来月からその内容を実施すべく速やかに見直しを行っていきたいと、このように考えてございます。
○浮島とも子君 そもそもこのリハビリテーションの見直しは医療と介護の役割分担を明確にするという趣旨で行われたものですけれども、現場の声を伺っておりますと、厚労省の考えた制度設計どおりにはいっていないという部分がございます。 例えば、脳血管疾患の患者さんですけれども、まだ若くて介護保険の対象とならない患者さんが脳血管疾患ということで障害児・障害者リハビリテーション料を使えると知って伺ってみたところ、この障害児・障害者リハビリテーション料が使えるのは重度心身障害者施設、また国立大学病院機構の病院などに限られておりまして、一般の病院で使うことができなかったと。 そこで、これらの施設や病院に受け入れてもらえるように行ってみても、受け入れられる能力が一杯で対応してもらえなかったという現場からのお話を伺いました。 今回の見直しでこのような患者さんはリハビリを受けることができるようになるのでしょうか。今回の見直しを含めてお伺いをさしていただきたいと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回のリハビリテーションの見直しにおきましては、大きく分けて三つほどの対応をしてございます。 一つは、算定日数上限を超えても医療保険によるリハビリを継続できるケース、これを追加するということでございまして、適用除外となる疾患を拡大することでございます。 それから二点目は、ただいま委員が御指摘になった事例と関係するわけでございますけれども、年齢等の理由により介護保険の対象とならないケースにつきましても、これは医療保険によるリハビリを受ける場合を拡大するということでございます。 それから三点目は、介護サービスが必ずしも現実に対応できないということが事実としてございましたので、当分の間、維持期の患者に対しましても、医療保険から一定の医学的管理の下に必要に応じたリハビリを実施することを可能にするということを内容としておりまして、これによりまして、算定日数上限を超えた後であっても患者の状態像に応じましたリハビリテーションが可能となるようなきめ細かな対応を図ろうとしているものでございます。
○浮島とも子君 今、上限を超えても利用できるという御答弁だったと思いますけれども、それを聞いて少し安心はいたしましたけれども、このリハビリの問題については今後とも本当に状況をしっかりと把握して、今回の対策で本当に十分かどうか、実情を継続的に調査していただけますよう、まずお願いをさしていただきたいと思います。 そして次に、医療品の審査体制についてお伺いをさせていただきたいと思います。 患者の団体の方とお話をしていますと、既に承認はされているけれども、承認された効果効能と異なっていて使うことができないというお話を伺うことがございます。 既に承認されている薬に対して、効果効能の追加はどのような手続で行われているのか、お伺いをさしていただきたいと思います。
○政府参考人(高橋直人君) 我が国では、既に承認をされております医薬品に新たな効能効果を追加する場合には、まずその製造販売企業が臨床試験などによりまして新たな効能効果に係る当該医薬品の有効性、安全性を示すデータを収集した上で、大臣あてに当該効能効果の追加に係る一部変更承認申請を行うことが必要となります。まあ、既に出ておりますので、ただ新たな効能効果を追加するという一部変更承認申請と、これを出す、こういうことでございます。 この承認申請を行った場合には、独立行政法人の医薬品医療機器総合機構におきましてまず審査を行いまして、私どもにおきまして、その審査結果の通知を受理した後、審議会への諮問、答申などをいただいて最終的に大臣の承認ということにつながります。
○浮島とも子君 この効果効能の追加ですけれども、患者団体からの皆様の御意見については御要望を受けられているのでしょうか。お伺いをさしていただきたいと思います。
○政府参考人(高橋直人君) 既に承認いたしました医薬品への新たな効能効果の追加に関しましては、これはふだんからもよくお話ございます。学会や患者団体の方々から要望をいただいた場合には、私どもから関係する製薬企業に対しまして、この効能効果の追加に係る承認申請について検討を要請をいたしているところでございます。また、学会や患者団体から要望があったものにつきまして、国内外で有用性が確認されているものにつきましては、新たな治験を行うことなく承認審査を行うというプロセスもございまして、早期の承認に努めており、このプロセスによりまして、平成十一年以降これまでに六十三成分の医薬品を承認を、効能効果の追加の承認を行っているところでございます。 今後とも、こういった要望があった場合には、効能追加に係る承認申請あるいは審査を適正に行うということで的確に対処をいたしていきたいというふうに考えております。
○浮島とも子君 今は、本当に患者さんの皆様が御自分でいろいろインターネットを使ったりとか調べられることも多くございます。どうか患者の皆様の現場の声、現場の御意見も聞いていただけるように御検討をお願いしたいと思います。 次に、身体障害者の補助犬法についてお伺いをさしていただきたいと思います。 昨年、平成十八年六月に身体障害者補助犬法の施行状況に関する検討会報告書というのがまとめられております。この報告書では、検討課題として大きく補助犬の普及啓発、そして補助犬の社会での受入れの二つを挙げておられます。この検討課題でも、いまだ補助犬の認知度がとても低く、受入れを拒否される事例が見られるなど、社会に補助犬というものが定着していないことが課題として挙げられているところでございます。 私も視覚障害者の方とメールでやり取りをさせていただいているところでございますけれども、その方と補助犬の間には本当に温かい友情を感じ、生活の中では離すことができない、なくてはならないものと、この普及を全力で進めていかなければならないなということを実感しているところでございます。 この報告書によりますと、補助犬の普及啓発について、補助犬使用者、受入れ側双方から苦情、相談に関する相談対応マニュアルの作成、周知や、自治体関係部局の職員などや学校における児童に対する啓発、研修など、七つほどの具体案が挙げられておりますけれども、このような普及の啓発活動について厚生労働省としてどのように取り組んでおられるのか、現在の取組をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。 身体障害者補助犬法につきましては、先ほど委員の方からお話がございましたように、昨年、身体障害者補助犬法の施行状況に関する検討会を設置いたしまして、法の施行状況について検討を行ったところでございます。報告書におきましては、補助犬の受入れ拒否事例が多いなど、いまだ補助犬に関する社会的認識の定着が不十分であり、まず実効性のある普及啓発活動を行うことが最優先課題であるとの指摘をいただいたところでございます。 この報告を受けまして、厚生労働省といたしましては、補助犬に関する国民の理解をより一層促進するため、一つはポスター及びパンフレットを作成しておりまして、今後各自治体を始め関係団体等に幅広く配付をしたいというふうに思っております。また、昨年十二月には政府広報を活用いたしまして、テレビ、ラジオによる広報活動を実施いたしましたし、障害者週間において身体障害者補助犬法をテーマとするセミナーを開催したところでございます。 今後とも、報告書で指摘されておりますような普及啓発活動について一層努めてまいりたいというふうに考えております。
○浮島とも子君 補助犬使用者の方々からの御要望として、公共施設での受入れ義務だけではなくて、民間住宅や民間事業所での受入れを義務化するように求めていらっしゃいます。また、十万人の署名を集められたところでございますけれども、しかしこの検討会の報告書では、社会での補助犬の定着度が不十分であることから、義務化は将来の課題とされているところでございます。 ここで、本当に様々な問題はあるにしろ、課題はたくさんあると思いますけれども、社会の認知度を高める手段としても義務化というのは一つの方法ではないかと私は考えております。これは議連で議論をしていくことになると思いますけれども、厚生労働省としても、この補助犬の認知度を高めるためにより効果的な普及啓発活動をお願いしたい。本当に皆様にとっては生活していく上で欠かせない大切な補助犬であります。全力で普及啓発をお願いさしていただきたいと思います。 次に、原爆症認定問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。 先ほども西島委員の方からもございましたけれども、本日、この二十日、仙台地裁において不認定を取り消すという判決が下されました。原爆症認定訴訟では、平成十五年四月以降に原爆症の認定申請を却下された被爆者二百二十九人が却下取消しなどを求めて提訴をして、これまでに大阪、そして広島、名古屋で一審判決が出ております。昨年五月の大阪地裁判決では原告の九人全員の却下取消し、同八月、広島地裁判決では原告四十一人全員の却下取消し、今年の、平成十九年一月の名古屋地裁判決では原告四人のうち二人を原爆症と認定し却下処分の取消しを命じる判決が下されているところでございます。しかし、残念ながら、いずれも国側は控訴をしております。 私は、先日、原爆症認定問題について被団協の方々にお話を伺ったところでございます。被爆者の方々は平均年齢七十五歳と高齢化し、がんや白血病などでとても苦しんでおられるのが現状でございます。裁判を重ねている時間はありません。被爆者救済は人道の問題であり、この問題は政治が解決するほかはないと私は考えております。正に政治の力と知恵が今問われていると思いますけれども、今こそ政治判断が求められているときと思いますけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 原爆症の認定訴訟につきまして、本日の仙台地裁の判決を含めての御指摘をいただきました。放射線と疾病に関係する科学的な知見がこの訴訟では争点になっております。これまでの各地裁におきます判決は、この医学、放射線学の上での一般的な理解と異なるそうした見地に立っておりますことから、国といたしましてはそれぞれ控訴をし、上級審の判断を仰いでいるところでございます。 原告の方々が高齢化されていることは私どもも承知をしておりますけれども、他方、原爆症の認定そのものにつきましては科学的知見に基づいて公平公正に行う必要があるというふうに考えております。私どもとしては、被爆者の方々に対しては、医療費の自己負担の無料化、各種の手当の支給等の援護施策を行っているところでございまして、今後とも保健、医療、福祉全般にわたりまして被爆者援護施策の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。
○浮島とも子君 認定基準について科学性に基づいてしっかりとした見直しをしていただきたい、強く要望させていただきたいと思います。 また、我々は一九九四年、原爆被爆者援護法の制定や在外被爆者支援などを積極的に推進をしてきました党としても、原爆症認定制度の改革にこれからも全力で取り組んでまいりたいと思っているところでございます。先ほども申し上げさせていただきましたけれども、この被爆者救済の問題は人道の問題であると考えます。大臣の御決断を本当に強く、本当に強く要望させていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。 そこで今回は、前回の委員会でも先週も質問させていただきましたけれども、視覚障害者の情報バリアフリーについてお伺いをさせていただきたいと思います。本日はちょっと角度を変えて質問させていただきたいと思います。 まず、平成十九年度の予算の中で、視覚障害者情報バリアフリーの促進についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。 視覚障害者に対する情報バリアフリーの促進につきましては、障害者自立支援法の地域生活支援事業におきまして、都道府県等が障害者IT総合推進事業などを実施できることになっております。また、市町村においては日常生活用具の給付等事業を実施できることになっております。平成十九年度の予算案におきましては、地域生活支援事業に必要な経費として全体で四百億円が計上されておるところでございまして、その中で実施できることとなっております。 また、視覚障害者が自宅で点字図書等の検索や貸出し予約等ができる点字図書情報ネットワーク事業等につきましては、高度情報通信福祉事業費といたしまして、平成十九年度予算案として約一億三千万円が計上されておるところでございます。
○浮島とも子君 先日も質問させていただいたんですけれども、約三十万人と言われる視覚障害者の方々の情報バリアフリー体制の整備に当たっては、本当にそのニーズに合った体制整備が必要であると考えているところでございます。人によっては拡大鏡、そしてほかの別の人によっては活字文書読み上げ装置などの多様なニーズがあるものと思われます。 そこで、この情報バリアフリー体制の整備に当たってニーズの把握の方法についてどのような形で行っているのか、厚生労働省の取組についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。 視覚障害者を含めました障害者の自立支援と社会参加を促進するためには、障害者自立支援法をきちんと運用していくことが大切であろうというふうに思っております。これを実現するために、市町村、都道府県におきましては、障害者のニーズや地域におけるサービスの提供状況を踏まえまして、障害福祉計画を十八年度中に策定するということになっておりまして、それを踏まえまして必要なサービスを計画的に実施するという取組を進めておるところでございます。このため、視覚障害者に対する情報バリアフリーの促進を図る障害者、先ほど申し上げました障害者IT総合推進事業などの事業につきましても、障害福祉計画を策定する都道府県あるいは市町村におきまして利用者のニーズの把握が適切に行われているというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、情報バリアフリーを更に推進するため、関係省庁、関係団体等の連携を図るとともに、市町村、都道府県に対しまして必要な情報の提供に努めてまいりたいというふうに考えております。
○浮島とも子君 この情報バリアフリー体制の整備に当たって本当に忘れてならないのは、インターネットでの情報バリアフリーの体制の整備であると考えております。インターネットのもたらす情報量は本当に莫大でございますけれども、その多くは活字の情報になっております。これを視覚障害者の方が利用するためには拡大、そして音声による読み上げなどが必要になってくると思います。 このような部分で厚生労働省がどのような対策を行っているのか、また厚生労働省自身の取組について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(中村吉夫君) お答え申し上げます。 厚生労働省といたしましては、視覚障害者がインターネットを幅広くできるようになるために、一つはパソコンの使用方法や基本的なITの知識の習得などのサポートを行うパソコンボランティアの養成や派遣を行っております。二つ目といたしまして、先ほど申し上げました地域におけるIT施策の総合サービスの拠点である障害者ITサポートセンターの設置を進めております。三つ目といたしまして、障害者がインターネットを利用して自宅から点字図書や録音図書の検索や貸出し予約等を行うことができます点字図書情報ネットワーク事業の推進に努めておるところでございます。 また、御指摘がありました厚生労働省のホームページにおきましても、情報バリアフリーの観点から、音声読み上げや文字拡大サービス、さらには点字ファイルダウンロードサービスなどの提供に努めておるところでございます。さらに、音声読み上げや文字拡大機能への対応等を考慮いたしまして、厚生労働省のホームページにおきましては、原則PDF等のみではなく、HTMLで掲載できるように努めておるところでございます。 今後とも、視覚障害者のインターネットの利用が促進できますように情報バリアフリー等の推進に努めてまいりたいと思っております。
○浮島とも子君 視覚障害者の方々から本当に自分自身にかかわることを自分自身で知りたいということを強く要望を受けております。自分自身にかかわることについて正確に知るためにも、本当に今後ともしっかり厚生労働省を挙げて取り組んでいただきたいと思います。 若干、ちょっと時間が早く終わりになったんですけれども、これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 二十三日に東京地裁で薬害C型肝炎訴訟の判決が出されます。フィブリノゲン製剤あるいは第Ⅸ因子製剤といった血液製剤によるC型肝炎蔓延の責任を国と製薬企業に問う裁判であります。これらの血液製剤は止血剤として使用されました。とりわけ、フィブリノゲン製剤は出産や手術の際に大量に使用されています。しかし、この中にC型肝炎ウイルスが混入しており、その結果、多くの母親あるいは手術を受けた方がC型肝炎になった。肝硬変あるいは肝がんにまで行った方がたくさんいらっしゃいます。 今日は、こうした被害がなぜ拡大したのか、国はもっと早くこの危険性を見抜けなかったのかという点についてお伺いしたい。 フィブリノゲン製剤が製造承認されるのは一九六四年の六月のことであります。この日時は後でまた出てくるので覚えておいていただきたいんですが、その後一九六七年の十月から医薬品の承認審査が厳格化されます。そして、七一年の十二月から第一次再評価が始まるわけです。 局長、これは、第一次再評価の目的は一体何だったんでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 医薬品の再評価とは、厚生大臣、当時の厚生大臣が医薬品として既に承認したものにつきまして、承認後の医学、薬学の進歩などに応じまして、その有効性、安全性などの再確認を行うものでございます。 第一次再評価は昭和四十年代前半、戦後の大衆保健薬の隆盛とともに、当時販売されておりました活性ビタミン剤や強肝剤について、その標榜する効能効果に疑義があるとの意見が発表されたことなどに伴い、昭和四十六年の薬効問題懇談会の答申を踏まえまして、行政指導として行われたものでございます。 第一次再評価の対象は、医薬品製造承認について基本方針が明確化された昭和四十二年十月以前に承認された医薬品でございまして、昭和四十六年十二月から昭和五十二年度末までの指定及び昭和五十三年の追加指定により対象品目が定められております。
○小池晃君 そうすると、本来ならば昭和三十九年、一九六四年に承認されたフィブリノーゲンはこの第一次再評価の対象となるべきものだと思うんですが、これは最後までならなかった。なぜでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 第一次再評価は昭和四十二年十月以前に承認された医薬品を対象として行われたものでございますけれども、五十一年三月の段階でフィブリノゲン製剤を含む血液製剤はすべて有用性に問題がないと判断されまして、再評価の必要性はないと認められております。 その後、昭和五十三年に血液製剤も再評価の指定対象とすることとされたところでございますけれども、昭和五十一年四月に名称変更のため新規承認された形となっておりましたフィブリノゲン製剤につきましては、昭和四十二年十月以前に承認された医薬品という範疇から外れていたことから再評価の対象外とされたものでございます。
○小池晃君 配付資料を配らせていただいております。そこの最初にあるんですが、フィブリノーゲンのこの名称変更の資料なんですね。一ページ目と二ページ目にございます。これは、今御説明あったように、一九七六年にフィブリノーゲンの製造、販売名の変更が承認されたその当時の書類なんです。これ見ますと、要するにフィブリノーゲン―ミドリからフィブリノゲン―ミドリに名称が変更されたということなんですね。この結果、第一次再評価の対象から外れたということで間違いないでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) ちょっと詳細申し上げますと、これは生物学的製剤基準を変更した際に、これが、国の元々の生物製剤関係の基準がございますけれども、その中でフィブリノーゲンという言葉がフィブリノゲンに変わったと、これに伴って医薬品のそういった製品についてのその名称変更が行われたということでございます。
○小池晃君 要するに、薬は何も変わってないんですよ。フィブリノーゲンという名前がフィブリノゲンに変わった。その結果、昭和三十九年に承認、審査、承認された薬が昭和五十一年に新薬として登録されたことになって、その結果、再評価の対象から外れたということなわけですね。一文字というか、伸ばしたところだけなくなっただけなんです。 この当時、政府は一体その薬害の問題で何と言っていたかというと、サリドマイドの和解で一九七四年に国はこう言っています。医薬品安全性強化の実効を上げるんだ、国民の健康保持のため必要な場合、承認許可の取消し、販売の中止、市場からの回収等の措置を速やかに講じ、サリドマイド事件に見られるごとき悲惨な薬害が再び生じないように最善の努力をするんだと、確約するんだと、こう言っているわけですね。 大臣ね、こういう時期ですよ、ちょうど。こうした時期にたった一文字、フィブリノーゲンをフィブリノゲンに変えたというだけで、これ結果としてこれは再評価すり抜けたんですよ。それ結果として、この後大きな被害が広がったんですね。私、この点で厚生省の責任というのはあると思うんですが、大臣、この責任どう考えていますか。大臣、大臣に。もういいですよ。
○政府参考人(高橋直人君) ちょっと、すり抜けたというお話がございましたが、これは昭和五十一年に名称変更のため新規承認されたという形になっております。 これは、第一次再評価について、これは行政指導で行われておりますので、すべて強制的に全部やるというような時代ではなかったわけでございますけれども、その対象となる医薬品を特定するに当たりまして、その承認日をもって、まあこういった行政指導の下ですから、対象医薬品について特定するに当たりまして機械的、画一的に処理をすると、その承認日をもってそういうことになったという扱いだったというふうに聞いております。
○小池晃君 そんなこと聞いてないじゃない。 大臣ね、これおかしいと思いませんか。だって、薬はそのままなんですよ。本来であればこれは非常にその審査がずさんだった、ある意味で。そういう時期に承認されているからもう一回再評価しましょうという対象になるべきものだったのが、一文字変えただけで新しい薬の扱いになって、再評価されなかったんですよ。これおかしいと思いませんか、大臣。大臣、答えられないの。
○委員長(鶴保庸介君) 高橋医薬食品局長。
○小池晃君 いいです、もう。じゃ、いいです、はい。
○委員長(鶴保庸介君) 一言言ってください、何か。いいですか。
○小池晃君 私ね、これは本当に一つの、いろんな局面でこのフィブリノゲンの拡大については国の責任があると思っておりますが、ただ、このたった一文字の名称変更で第一次再評価の対象から外れた。この当時、有効性を証明するデータってなかったわけですよ、当時も、今もですけれどもね。しかも、有効性が確認されなかったからこそ、八七年の第二次再評価のときに先天性の疾患に限定されている。安全性についても、当時既に血液製剤による非A非B型の肝炎というのは症例報告あります。やはり、このときに名称変更によるすり抜けというのを許さずにきちっと再評価の対象にしていれば有効性も安全性も問い直されていた可能性あるわけで、私は厚労省の責任はこの点でも重大だと思っております。 もう一つのこの問題の背景についてお伺いしたいんですが、フィブリノゲンという薬がどういう経過で世に出てきたのかということです。ミドリ十字の前身というのは一九五一年に創立された日本ブラッドバンク社です。これは売血を集めて輸血用に販売する血液銀行であります。一九六四年にライシャワー事件が起きた。輸血によって肝炎になった。そのとき、黄色い血ということが大問題になりました。輸血後肝炎による黄疸、あるいは売血を繰り返すために血液自体が赤血球が少なくなって黄色く見えるということから付けられた名前であります。で、非常に社会的な批判を浴びた。その結果、ミドリ十字は、当時、日本ブラッドバンクですが、生き残りのために方向転換を図るわけです。その経過が、今日持ってまいりましたが、ミドリ十字の三十年史という本や、あるいはこのミドリ十字の創始者である内藤良一氏のこれは個人の出している本です。「老SLの騒音」という文集です。ここに出てまいります。 今日お配りしておりますが、四ページの二百八十一ページの下の方にこう書いてあるんです。昭和三十九年の保存血液の採血供給は日赤の献血でやるという閣議決定を導いて、我々民営血液銀行は後退のやむなきに至りました。法律上の理論はともあれ、法律よりも幅を利かす行政指導が強く、許認可権が握られているお役所からの要請に対して、当時生まれたばかりの血漿分画製剤の維持を交換条件的な約束事として従わざるを得ませんでした。こう言っている。 それから次のページ見ていただいて、三百三十四ページの上の方ですが、こう言っているんです。我々に対して好意のあった厚生省の課長や献血事業団の山口専務理事から、声静かに、保存血から手を引きなさい、そうすれば血漿分画製剤の事業は生き残れるという忠告がありましたと、こう言っているんですね。 正にここにあるように、一九六四年の八月二十一日に保存血の献血化が閣議決定されます。しかし、そのときに血液製剤は献血化の対象から外された。 そして、内藤氏は、ここに書いているように、国と血液銀行が保存血を献血化することと、一方で血液製剤の材料として売血を温存することについて、交換条件と言っておりますが、取引したんだ、厚生省の方からそういう働き掛けがあったんだということを個人文集の中で書いてある。 局長、お伺いしたいんですが、当時、厚生省から当時の日本ブラッドバンク社に対してそうした働き掛けを行ったという事実はあるんでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 今御指摘の件、私どもの内部では、血漿分画製剤の維持を交換条件として行政指導したという事実は私どもでは承知をいたしておりません。
○小池晃君 ここのところでもやはり国の責任を私、問われると思うんです。 血液製剤の材料をもうこのとき献血にしておけば被害は広がらなかったわけですね。ところが、売血が温存され、日本ブラッドバンクはミドリ十字と社名を変えます。沈没し掛かっていた状態から脱出する。 その次、六ページ、七ページにミドリ十字の三十年史を資料で入れておりますが、ミドリ十字の三十年史で何と言っているかというと、アンダーライン引いた部分ですが、血漿たんぱく分画の分野においては既に積極的な製品化が行われ、他社の追随を許さぬものがあった。そこで、血液製剤を中心として医薬品メーカーとして大きく脱皮し、この当面の苦難を乗り切ることになったと、こう言っているわけです。正にミドリ十字の命運を握ったのが血液製剤、その最大の目玉が、先ほど御紹介したように、一九六四年の六月に承認、認可されたフィブリノゲンだったわけですね。 大臣、以上のことについて私、指摘をさせていただいた上で、二十三日には判決も出るわけです。私は、被害者というのは本当に闘病生活の苦しみ、それだけじゃなくて、やっぱり医療費の負担、社会的差別に苦しめられてきた。国がやっぱり控訴を繰り返して、こうした方々の苦しみを長引かせる、争いを長引かせるということは私はすべきではないというふうに思うんです。 やはり、今求められているのは、感染の経緯の立証ということを抜きにして、やはりすべてのウイルス性肝炎患者に対する救済をこの際行うことだと。具体的にはやはり医療費や生活費の支援が必要でしょう。インターフェロン治療あるいは肝硬変、肝がんに対する治療について特定疾病制度の対象にしていく、月々の窓口負担上限を一万円にしていく、あるいは呼吸器、心臓、腎臓病などと同じように、肝機能障害も身体障害者福祉法の対象としていく、それから障害年金の認定基準も緩和していくということが必要ではないかと思っています。あるいは、薬害肝炎の被害者についてはきちっと国として謝罪をし、補償していくということも必要でしょう。再発防止のために、この間何が起こったのかということについて、やはりきちっと検証していくことも必要だと思う。 大臣、具体的なそれぞれについてお答えいただきたいとは申しませんが、しかし、やはりこうしたC型肝炎、まあB型肝炎の最高裁の判決もありましたが、ウイルス性肝炎の患者の願いにこたえるという姿勢で臨んでいくべきだというふうに考えますが、大臣の所見をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 肝炎を病んでいらっしゃる患者の方々に対しては本当に心からお気の毒と思いまして、お見舞いを申し上げたいと、こう思いますけれども、国の立場としては、やはりフィブリノーゲン製剤は出血、出産時の大量出血の際の救命のための医薬品として当時大変有効であったというふうに承知をいたしております。 患者を救うための医薬品において生じた問題についての裁判におきましては、やっぱりその時代その時代の医学的知見に照らして厳正な司法判断を求めざるを得ないというふうに考えます。 ただ、この訴訟の問題とは別に、肝炎対策を推進することは極めて重要であると私どもも認識をいたしておりまして、前から言うことの繰り返しですけれども、具体的には早期発見、早期治療の促進、治療水準の向上という観点から、検査体制の強化、診療体制の整備、それから治療方法等の研究開発等、総合的な取組を推進しているところでございまして、今後ともこのような取組を一層強力に推進してまいる所存でございます。
○小池晃君 あのね、大臣、やっぱり原爆の先ほどの議論もありましたけれども、大臣の周りの官僚の言っていることだけ聞いていたら解決しないと思いますよ。やっぱりそれは責任問われるわけですから、実際に現場でやっている官僚は。だから、そういう説明するんでしょう、大臣に。しかし、やはり政治的に判断するべきなんですよ。そうすることによって逆に厚生行政だっていろんなくびきから解き放たれていくと私は思うんです。だって、こういうやり方でずっと失敗続けているわけじゃないですか、あらゆる問題で。様々な裁判が今係って。 私、この問題、まあ先ほど原爆の問題もありましたけれども、科学的にこうなんですとか、過去こうだったんですといろいろ説明されるかもしれないけれども、大臣はやはり政治家としてしっかりと見て判断していくと。やっぱり一番苦しんでいる国民をどうするのかという視点で政治的な判断をする、それが行政を変えていくわけですから、私そのことを求めたいというふうに思います。ちょっとこの間、大臣は余りにもその点で御自分の言葉でもっと語っていただきたいというふうに思うんですね。それがなさ過ぎるんじゃないかというふうに言いたいと思います。 それに重ねて、ちょっとイレッサの問題についても、以前私は何度かこの委員会で取り上げたんですが、取り上げたいと思います。 大きな副作用被害を出したわけですが、イレッサ承認の際に承認条件というのが付されております。今日、資料の八ページに載せておりますが、こういう試験をやるということを条件に承認されたわけです。その一の方にあるように、有効性、安全性の更なる明確化を目的とした十分なサンプルサイズを持つ無作為化比較試験を国内で実施すると、これが条件だと。イレッサの延命効果については既にISEL試験で否定をされております。その問題、私、指摘をしましたが、この間、厚労省は、いや、それは欧米の試験だから日本人とは違うんだと、東洋人では結果違うんだと言って、日本人患者における生存期間に対するイレッサの有効性判断することはできないということで、この承認条件であるここにある第三相試験を継続してきたわけです。 ところが、その次の九ページ目を見ていただきたいんですが、先日の薬食審の安全対策調査会にアストラゼネカからこの第三相試験の概要が示されました。その結果は、ゲフィチニブ、イレッサですが、イレッサのドセタキセルに対する非劣性を示すという主要目的は達成されなかったと。すなわち、ほかの薬に比べてイレッサが有効であるということが証明できなかったという結論が出ているわけです。 局長ね、承認条件である第三相試験によって有効性が証明されなかった、否定されたにもかかわらず、その後、イレッサがこれまでと同様に承認されているのはなぜなんでしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 今、ただいま委員御指摘のその資料の九ページの正にその下の方に、有効性のまとめでございますけれども、最初に、試験実施計画書で事前に決められた全生存期間におけるゲフィチニブのドセタキセルに対する非劣性と、こういうことでございます。これは全生存期間ということでございましたが、これを、このアストラゼネカ社からのそのデータに基づきまして、二月一日の薬事・食品衛生審議会でこの報告書について、アストラ社の報告書について検討いたしました。 この中で、そのデータから見ますと、ドセタキセルとそれからイレッサ、二つの薬を、これは二百四十五名と二百四十四名の患者さん二群に分けまして投与をしていくわけですけれども……
○小池晃君 簡単に。
○政府参考人(高橋直人君) 済みません。それで、投与の当初一年ぐらいは確かにドセタキセルの方がイレッサよりも優れていると。これは間違いないわけです。それから、ただ、投与二十四か月時点前後からの生存率についてはイレッサの方が優れている、こういうデータ、見掛け上のデータになっております。ただ、二十四か月ぐらいになりますと、逆に残っていらっしゃる方が少ないんで、サンプル数の制約からイレッサの方がドセタキセルよりも優れているということは統計的には、確定的には言い難いということでございます。 そういうことで、全生存期間について両方比べるとちょっと非常に判断は付きにくいと。ただ、それを比べて最初の一年、当初、初期における生存率についてはドセタキセルがいいけれども、長い方はイレッサの方が優れているようにも見えるということで、その辺はもう少し検討してみなければならないと、こういうことになりました。 それからもう一つは、これは二つの、最初にドセタキセルとイレッサの薬をそれぞれ投与を開始しますが、がんが増悪した場合、あるいは患者さんが副作用がひどくて薬を替えてほしいと言った場合には、例えばゲフィチニブでもドセタキセルに替える、あるいはドセタキセルを投与された患者の方についてもイレッサの方に移行するということは認めております。これが実際には、これは例えばドセタキセルから、最初ドセタキセルから入った方が途中からゲフィチニブ、イレッサの方に替えた、イレッサを含む化学療法に替えたケースが五三%ございます。それから、ゲフィチニブの方から入ったケースも、ドセタキセルの方に替えたケースが約三分の一ぐらいということで、その辺の後治療の方の効果もあるということで、その辺はまだイレッサについて承認は、その完全に根拠がないというわけではないということでございます。
○小池晃君 いろいろと、いろいろとおっしゃったけれども、ほとんど聞いていて分からないと思いますけれども、いずれにしても結論としては有効性証明されていないんですよ、ここは有意な差はないわけですからね。 二〇〇五年一月以降の新規処方患者数は今までで何人なのか。昨年九月以降、直近までの副作用の発生数、死者数は何人でしょうか。
○政府参考人(高橋直人君) 使用数の方は、二〇〇五年の一月以降、三か月ごとに集計いたしましたそのイレッサの新規処方患者数について、これは二〇〇五年及び二〇〇六年におけるイレッサの新規処方患者数は、それぞれ約七千六百人及び約九千三百人でございます。 それから、イレッサについての間質性肺炎などの副作用に関する報告件数とそれから死亡件数の数字でございますが、販売開始の平成十四年七月十五日から平成十八年九月三十日までに報告されたイレッサの急性肺障害、間質性肺炎などに関する副作用の報告件数は一千七百八件、このうち死亡につながった件数が六百七十六件ということでございます。
○小池晃君 この間、承認の迅速化ということを背景にして条件付の承認という薬が増えているんですよ。医薬品工業協会、医薬産業政策研究所の研究によりますと、大体四割ぐらいの薬が承認条件を付けて承認されている。サンプル数がそもそも少ないオーファンドラッグ以外の新承認薬だけ見ても三五%。これ、二〇〇三年から二〇〇五年の数字ですが、二〇〇〇年から二〇〇二年に承認された状況と比べると二倍以上になっている。要するに、迅速に承認するものだから、完全に検証できないので条件付で承認するという仕組みになっている。 ところが、今回のように、しかも一般的な薬じゃなくて副作用の被害があれだけ社会問題になった薬であるにもかかわらず、条件付の審査の結果、有効性を承認するためにやるための結果が有効性が証明されないということで出たわけですね。にもかかわらず、そのまま承認され続けるというのは、私はこれは納得できないし、こういうやり方では、正に何のための条件なのかということになってしまうではないかというふうに思います。やはり、承認条件に対しては厳格な対応が必要だということを申し上げたいと思います。 最後、タミフルの問題についてお伺いしたいんですが、タミフルの異常行動や突然死が報道されています。厚労省としてこの間、医療関係者に情報提供するということをやっているようですが、厚労省の文書を見てもタミフルと死亡との関係は否定的だというふうに言っていますし、先ほど西島議員の質問に対して局長は、異常行動などの原因はタミフルでないというふうに答弁されました。これ断定できないんじゃないですか。根拠はあるんですか。簡単にね。
○政府参考人(高橋直人君) タミフルの服用と異常行動との関係では、それは個別症例の検討では専門家の検討では否定的、それから疫学調査の結果では、タミフルを飲んだ方々と飲んでいない方々の、インフルエンザかかった方々の異常行動の発現率は統計的に有意な差はないということを申し上げております。
○小池晃君 だからといって、そうではないって断定ができるんですかと。しかも、その研究自体が非常に問題があるということがこの間報道もされているわけですね。 私は、そういう意味では、きちっと安全性担保するための添付文書の改定は必要だと思っていますし、やはりその因果関係証明されない限りいくんだというのはこれはやはり問題で、インフルエンザというのは本来自然治癒する病気なんですから、やっぱりハイリスクグループに限定するようなことも必要だというふうに思っています。 それから、医薬品医療機器総合機構でタミフル服用後に亡くなられた方の救済も必要だし、中外製薬から多額の寄附を受けていた、そういう研究者というのはこれは厚労省の研究班からは外すべきだというふうに思います。 ところで、お伺いしたいんですが、安倍道治氏という方、厚生省在職時の直近の役職名を言ってください。
○政府参考人(高橋直人君) お尋ねのその安倍道治氏の退官前の、課長職就任以降の経歴といたしましては、平成九年七月より厚生省医薬安全局安全対策課長、平成十一年八月より医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構審議役、平成十四年八月より厚生労働省医薬局審査管理課長を歴任いたしまして、平成十五年八月に退職いたしております。
○小池晃君 この人、今何やっていますか。
○政府参考人(高橋直人君) 現時点でございますか。
○小池晃君 退官後。
○政府参考人(高橋直人君) 退官後、退官後はこれは、この方は国家公務員法百三条の規定に基づきまして、人事院の承認を得ての就職だったと思いますけれども、財団法人日本公定書協会に平成十五年八月の三十日にいらっしゃっております。
○小池晃君 その後、どうしていますか。
○政府参考人(高橋直人君) この公定書協会には平成十七年の九月十二日まで在籍をしていらっしゃるというふうに聞いております。
○小池晃君 その後、どこにいるんですか。
○政府参考人(高橋直人君) これは私は個人的に単に知っているというふうに申し上げるしかありませんが、現在は中外製薬にいらっしゃるというふうに聞いております。
○小池晃君 要するに、安全対策課長、安全審査課長、被害、副作用の担当にいた、そういう人が今、中外製薬にいるわけですね。しかも、二年間と一月ぐらい公益法人にいて、すぐ中外製薬に行っているんですよ。 大臣ね、これ薬害エイズのときもそうだった、それからフィブリノーゲンもそうですよ、ミドリ十字に薬務局長天下りして社長までなっている。それで、今このタミフルの問題が問われているときに、厚生省の正に担当の課長が中外製薬に天下りしているわけですよ。しかも、本当わずか二年間だけいて、法の網かいくぐって天下りをする。私、こういう形で薬事行政が公正中立に行われているというふうに国民から見てとても見えないんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。どういう御所見ですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この方も、国家公務員の在職時と関係のあるところに就職するに当たっては、公務員法の定めるクーリングオフの時期をしっかり確保した後にこういうところに行っていらっしゃるということで、これはこれとして法律的に何か問題があるということではないというふうに私は見ておりますけれども、この方がいらっしゃって、私どもの薬事行政がこの方だけのために何かゆがめられるというようなことは私はないというふうに考えます。
○小池晃君 法律違反でないからといって許されるのかと。 やっぱり、研究者には製薬企業からもうそれこそ一千万単位で金が行っている。で、厚生労働省の担当者が正に製薬企業にね、もう二年間のクーリングオフったって、その後すぐ行っているわけですよ。こんな在り方で薬事行政に対する私は信頼得られない。やはり、厚生行政で薬務行政に携わった人はもう製薬企業には絶対行かないと、このくらいの決意でやらないと、薬害エイズだってHIVだってみんな、フィブリノーゲンだって、ミドリ十字の問題だって、あるいは様々なこの間の問題だって、こういう天下りの癒着あるいは補助金でのつながり、政治献金、こういった構造の中で生まれてきた問題が何にも解決されないでまだ温存されているということじゃないですか。 私は、こういう天下りの構造はもう断じて認められないし、特に薬害の問題で厚生労働省というのは様々な指弾を受けてきたわけですから、やっぱり担当した人はこれは製薬企業には行かないというぐらいの決意を持って臨まなければ駄目だというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず、労働法制についてお聞きをいたします。 労働者派遣法については今までも質問してきました。二〇〇三年に労働者派遣法を改正をして、改悪をして、医療と製造業についても派遣を可能にし、この分野で規制緩和が行われて、大企業においても製造業派遣の人たちが非常に増えたと。今、非正規雇用の人たちが、特に若い人たちで拡大をしています。これについてはもう一度製造業の派遣をやめるということをすべきではないかと改めてお聞きしますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 派遣対象業務につきましては、平成十一年の労働者派遣法の改正によりまして、産業の側の産業構造の変化への対応、それからまた労働者側の価値観の多様化などを背景といたしまして多様な働き方が求められるという状況の下で今これが行われているわけで、ネガティブリスト化の下で行われているわけでございます。 それに加えまして、実は平成九年に労働者派遣事業を含む民間の労働力需給調整事業の運営を原則すべての業務で認めること等を目的とするILO百八十一号条約が採択されたことももう一つ背景としてありまして、そういう労働者の派遣法改正でこうしたネガティブリスト化が行われたということでございます。 今委員が御指摘の物の製造業務への労働者派遣につきましては、平成十五年の派遣法改正におきまして行われたわけでございますけれども、これは産業構造の転換や国際化が進展する中で日々変動する業務量に応じて労働力需給に適応していくと、対応していくというニーズにこたえるために解禁したものでございます。 したがいまして、今後もこの枠組み自体は必要な仕組みであると考えますが、しかし他面また、この派遣期間の制限の違反や、いわゆる偽装請負等の法令違反に対しては厳正に対処していきたいと、このように考えております。
○福島みずほ君 ヨーロッパは有期契約についても制限をしておりますし、パートなどについても均等待遇の立法、EU指令などたくさんあります。 日本がほとんどの業種にすべて解禁としたことで、非正規雇用を拡大し、雇用の劣化、不安定化をまさしく起こしています。これは、格差拡大や非正規雇用の拡大に結び付いていると。多様な働き方は多様な働き方で結構です、それはそれでいい。しかし、多様な働き方の中で労働条件をどう守っていくかという視点がなければ、結局、雇用の劣化を、多様な働き方といいながら、雇用の劣化と雇用の破壊を生んでいる、それが今、日本で正に進行していることです。後者の観点からの規制がなされていないということが問題です。 先日、宇都宮のキヤノンの工場に行きました。偽装請負があるということで、二〇〇五年にいったん派遣にいたします。当時、製造業は契約期間が一年、一年たつと直接雇用義務が発生する。それで、驚くべきことに、キヤノンはそこで偽装請負、請負から一年間だけ派遣にして、一年たったらまた請負に戻しました。完全請負、偽装請負ではありません、これが会社の説明です。 同じように、同じ会社の同じ工場の中で同じように働き続け、同じようにというか、労働者として働き続けながら、ころころと請負から派遣、派遣から請負、これは結局、直接雇用義務を発生させない、あるいは派遣のままではいさせられないので、派遣から今度は請負にもう一回戻したんですね。こういうふうにころころと変えながら、結局、正社員にしていかない、これが実は現場で広がっていくことです。 じゃ、完全請負というふうにすればいいのか、一切指示命令しない、一切口利かない、線を引いて正社員と口を利かせない、このようなことをすればそれでいいのかというふうに思っております。 御手洗会長、経済財政諮問会議のメンバーであり、経団連の会長は、直接雇用義務は廃止をすべきである、あるいは、労働者派遣と法律は現実と法律が合致していないという発言をしています。私はその言葉を宇都宮の工場の中で聞きながら、もちろん総資本の立場で言っている面と自分の会社の都合で言っている面と両方あるというふうに思いました。法律をそういうふうに私物化して大企業がやっていっていいのかと、正社員の道をブロックしていいのかと、非常に怒りを感じました。 労働者派遣法の中に直接雇用義務が規定があります。派遣期間制限違反で指導した件数と、直接雇用となった人数について教えてください。
○政府参考人(高橋満君) この派遣並びに請負につきまして、私ども、るるこれまで指導を各労働局におきましてやってきておるわけでございますが、十八年四月から十二月、今年度におきます十二月までのデータでございますけれども、派遣にかかわっての派遣元指導件数、細かくあれでございますので、派遣等から請負全体を合わせて合計、私ども四月から十二月で六千九百三十件の指導を行ったところでございますが、このうち何らかの形で派遣法の違反等が認められて文書指導をいたしましたものが五千七百六十五件ということでございます。 このうち、今委員お尋ねは正規雇用になった者がどれくらいかというお尋ねでございますが、これにつきましては、例えば偽装請負の場合に私どもこれを是正していただく上で、まず雇用の安定を前提に是正をしていただく。その場合の雇用の安定のやり方として、直接雇用もその一つでございますが、それ以外に適正な派遣若しくは請負という形で事業を継続する、あるいは事業を継続できない場合は他の事業所にまた配置転換するなり、あるいは関連の企業等へのあっせんという形等々、様々な形が考えられるわけでございまして、そうした様々な中で当事者間で十分話し合っていただくというふうに指導をさせていただいているところでございまして、したがいまして直接雇用がどれくらい指導の結果あったかということについては、その実態については把握はいたしておりません。
○福島みずほ君 厚生労働省にずっと聞いているんですが、教えてもらえない。あるいは、データを取っていないんでしょうか。つまり、派遣の人たちで、三年たつと本人の申出によって直接雇用義務が発生すると、これに関して直接雇用義務を発生させてほしいと思っているわけです。本人が望めば正社員への道が派遣法の中に入っているわけですから、そうしてほしいと。で、五千七百六十五件派遣違反が見付かった。では、直接雇用義務、なぜ直接雇用になった人の人数を把握していないんですか。だって指導されたわけでしょう。
○政府参考人(高橋満君) 派遣法に基づきます、派遣契約を結んで派遣が行われている場合につきましては、御指摘のとおり、派遣法上、一定の要件の下でいわゆる雇用制限期間を超えてなお使い続けたいという場合に雇入れ義務というものがいわゆる二十六業務以外の業務についてはあるわけでございますが、そのほか、請負の場合についてはこうした規定というものがないわけでございまして、したがいまして、先ほどお答えしましたとおり、様々な手法の中での雇用の安定を図っていただくべく、そういうことを踏まえた指導ということをやっておるところでございます。
○福島みずほ君 厚労省は各都道府県に労働局がありますよね。で、五千七百六十五件指導されたと。派遣法違反だったとすれば、その後、それがどうなったかというのは、データとして行政だからあるわけじゃないですか。直接雇用義務がそのうち何件あって、何人が直接雇用されたかというデータは取っていないんですか。取っていないとすれば、なぜそういうデータを取っていないんですか。現に行政指導で入っているわけでしょう。
○政府参考人(高橋満君) 違反事案については極めて多岐にわたるものがございまして、私どもその指導した結果としては、ほとんどおおむね指導の結果として是正をされた、あるいは一定の期間を設定をして是正に向けた努力をされておるということで、そのもちろん取組状況もフォローしながらやっておるところでございまして、結論的に言えば、ほぼ是正をされたということでございます。
○福島みずほ君 是正をされた結果をお聞きしたいんです。派遣のままなのか、ほかに振り分けたのか、直接雇用義務が発生して正社員になったのか。正社員への道というのがどの程度、厚労省が頑張ってそれを指導してくださっているのか、それをやっぱり聞きたいと思います。実際、五千七百六十五件とあるわけですから、その結果、どれだけ直接雇用義務が発生したか、教えてください。
○政府参考人(高橋満君) 今るるお答え申し上げているとおりでございまして、具体的にどれくらい直接雇用になったのかということについての数値は把握をいたしておりません。
○福島みずほ君 いや、日本の優秀な役人が、それはおかしいですよ。 そうしたら、改めてお願いします。直接雇用義務がどの程度五千七百六十五件のうち発生したかについて、精査をした上、数字を教えてください。いかがですか。
○政府参考人(高橋満君) ちょっと今、手元には違反事項の詳細についてございませんので、また今、十八年度の数値についてはなおまだ把握、各労働局からの報告を受けておりませんので、十七年度の状況について改めてちょっと精査した上で、また御報告をさせていただきます。
○福島みずほ君 今、格差拡大や格差是正や正社員化への道をどうするか。安倍総理は毎回毎回、正社員への道を開く、開く、開くと言っていて、直接雇用のデータも取っていないんだったら、それは説得力がないですよ。これ、ずっと資料要求して出てこないので、きちっと、どれだけ直接雇用になったか、データを教えてください。 例えば、キヤノンのケースも、じゃ、完全請負、これでオーケーですという形で問題が決着をすることをやはり望みません。それは、派遣、請負じゃなくてやはり正社員化への道を、できるだけ厚労省としては雇用の安定のために努力をしていただくということで決意をしていただきたいというふうに考えています。いかがですか。
○政府参考人(高橋満君) いわゆる非正規の方々の正規雇用への移行と申しますか、拡大というのは大変大事なことであるわけでございまして、私どもも、この非正規労働者の方のうち正規雇用を望まれる方についての正規雇用化に向けた取組ということをるる取り組んできておるところでございます。 ただ、一般論として申し上げますが、各企業が労働者派遣あるいは請負等々も含めましてどのような形で労働力を活用していくのか、直接雇用なり外部労働力の活用なり等々あるわけでございますけれども、それらはやっぱり各企業の経営方針、経営状況等に応じて判断されるべきものだと考えますが、ただ、私どもも、企業が安易に人件費削減の観点からのみで外部労働力の活用を行うということは、技能の継承あるいは産業自体の競争力の問題、また労働者の側に立ってみましても、雇用の安定でありますとか能力向上の両面から決して望ましいものではないというふうに考えておるわけでございまして、そういう意味で、派遣法に規定をされております直接雇用義務等の問題も含めまして、法令違反に対しては適正なものになるよう徹底した指導を行っていきたいと考えていますし、また、請負事業の問題につきましても、その適正化のためのガイドラインというものを現在、策定を急いでおるところでございまして、こうしたことも使いながら、良好な雇用環境の整備を図るべく、もう一段の取組を進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 安易な人件費削減のために請負や派遣が大企業でも使われているという実態があります。 厚労省がどこまで踏み込んで頑張ってくれるのか、直接雇用義務を含めてどこまで頑張るのか、本当に注視して見ておりますし、期待をしている人も大変多いと思います。是非頑張ってくださるようお願いいたします。この委員会でもずっと引き続き質問していきます。 次に、労働契約法案について質問をいたします。 これは、法案の中で就業規則の不利益変更の問題ですが、これについては判例を踏襲しただけだというふうに答弁があります。 しかし、最高裁の判例は、これは衆議院の委員会でも聞かれておりますが、変更の必要性ではなく高度な必要性と最高裁は言っているものがあります。また、経過措置を設けたかどうかということも判断基準にしているものがあります。 判例の基準と条文の法案がずれておりますが、これは極めて問題ではないですか。
○政府参考人(青木豊君) 今委員お触れになりましたように、労働契約法については、様々な局面について広範に議論を労働政策審議会でしていただきました。その中で、この就業規則の変更による労働条件の変更について相当議論をしていただきました。これについては、様々な立場はあるわけでありますけれども、現在の最高裁の判例の考え方、そういったものを踏襲してルール化をしていこうということで議論が収束をしたというふうに考えております。 そういうことで、私どもといたしましては、最高裁の判例の考え方、それをできるだけ忠実に条文化したいというふうに思っておりました。これにつきましては、確かに個々の判例については、裁判の判決の文言についてはいろいろ違う点もございますけれども、今申し上げましたような最高裁の判例の考え方、とりわけ、例えば今お触れになりました高度の必要性ということについては、大曲市農協事件の最高裁判決以来、特に賃金、退職金など重要な権利、労働条件に関して実質的に不利益を及ぼす、そういう就業規則の作成、変更については、そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容できるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合に、就業規則が労働契約の内容を規律する効力を生ずるというふうに判例法理が存在しているということも承知をいたしております。 そこで、私どもの今度の労働契約法におきましては、労働条件の変更にどの程度の必要性が求められるかということについては、「労働条件の変更の必要性」ということにおいて考慮がされるということで、そういったことを条文化いたしまして、個別の事案に応じ、総合的に考慮されるというふうに考えております。
○福島みずほ君 今局長おっしゃったとおり、高度な必要性と最高裁で言っているケースがあるのに、「労働条件の変更の必要性」と条文ではなっている。また、経過措置を設けたかどうかが条文の案に入っていないなど、判例よりも後退した部分があると思います。 改めてお聞きしますが、就業規則の不利益変更かどうか、合理性があるかどうかなどについて、今は主張立証責任は企業側が持っております。この法案が仮に成立した暁には、この立証責任、主張立証責任は使用者にある、企業にあるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(青木豊君) まず、高度の必要性の文言ですけれども、これは今申し上げましたように、その考え方を踏襲しているということでございまして、基本的に後退しているということは私ども思っておりません。後退しているとは思っておりません。 それから、主張立証責任でございますけれども、これについては従来、従来といいますか、判例法理で行われているものを踏襲したわけでございますので、主張立証責任が転換しているということにはなっていないというふうに考えております。
○福島みずほ君 個々のケースで、判例で就業規則の不利益変更を認める、認めないとケース・バイ・ケースでやってくる場合と、法案に書いて一律的に、一応就業規則の不利益変更は許されるか、許されないかの基準を一律に書くのでは、やはり性格が異なるというふうに考えますので、この点についてはまた今後も質問していきます。 次に、最低賃金法案についてお聞きをいたします。 今、年収三百万円以下の割合、世帯が四割というすさまじい事態になっております。今回、今国会で最低賃金法の改正が審議をされますが、十分に具体的実効性のあるものとして機能するものかどうかというふうに疑問を感じます。中央の審議会で一定の目安を提示し、それに基づき地方の審議会が議論するとしていますけれども、もっと全国的に引き上げるプロセスを策定できないか。これは野党も、それから連合も全労連も、例えばどんな人もどこで働いても最低時給千円以上ということで、やはりワーキングプアと言われる人をなくすべきだという主張では一致をしております。 もう少し最低賃金、外国に比べて日本は低いですから、これを上げるということについていかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今、福島委員の方から全国どこでも一律に時給千円という最低賃金を設定したらどうかと、こういうお話でございますけれども、これはやっぱり現実の経済を考えて私ども取り組ませていただかざるを得ないということで、そういう観点からすると、これは総理も度々予算委員会でも申し上げておりますけれども、いかにもそれは非現実的であるということでございます。 私どもが今回考えておりますのは、今もう委員がおっしゃられたとおり、法律が制定されました暁には中央最低賃金審議会から引上げ額の目安を提示すると、こういうことを考えております。そして、各都道府県の地方最低賃金審議会において、この目安を参考にしつつ、また地域の実情等も踏まえた上で審議が行われ、その結果として現下の雇用経済情勢を踏まえた適切なそれぞれの地方の賃上げが行われると、こういうことを想定しているわけでございます。 そして、その引上げの場合に、今考えておりますのは、生活保護との整合性も考慮するということを賃金の、最低賃金の生計費の部分について考えておりまして、このことを明確にすることを法律の上で明らかにしておりますが、そういうことを先ほど言った目安を提示するときには十分勘案して私どもとしてはこの引上げを実現したいと、このように考えているところでございます。
○福島みずほ君 地方や中小企業に関しては、私は経過規定を設けるというのでも構わないと思います。なぜ中小企業が厳しいと言われるかといえば、例えば大企業から下請で下りてくる際にダンピングが行われたり、コスト削減で厳しくたたかれるという現状が確かにあります。しかし、それはむしろ公契約法や公契約条例といった形で中小企業における労働条件も保護するというようなことも厚生労働省としては是非やっていただきたい。そういうことを、中小企業自身を応援することで、どこで働いても時給千円以上、二千時間働いても年収二百万円なわけですね、ですからどこで働いても時給千円以上は保障していくと、それに向かって厚労省は努力をしていただきたいということを強く申し上げたいというふうに思います。 割増し賃金のことも聞こうと思っていたんですが、じゃ一言。 割増し賃金が昨日も予算委員会で小林委員が質問されましたけれど、これはやっぱり驚いて、八十時間以上が五割というのは一体何なのかというふうに思っています。むしろ、本当に割増し賃金であればなぜ八十時間なのか。過労死ラインのデッドラインから上が五割となっているのは全く理解できないのですが、いかがですか。
○政府参考人(青木豊君) これは、昨日の大臣からも御答弁ありましたように、まずもって、これは長時間労働を縮減するための対策もいろいろ考えたわけでありますけれども、その中でまずもって、まずは私どもとしては現行法においても、月四十五時間までの残業、通常の残業というのはそこまでにしてくださいという限度基準を設けて、これで全国の労働局、労働基準監督署で指導もしているわけであります。そこで、四十五時間を超えるようなものについてはこれは労使で、これはもちろん労使の協定によってそういうことが可能なわけでありますから、労使の協定で、労使でお話合いをして、そしてできるだけ少なくすると、長時間労働を少なくするとともに、仮にそういうことをする場合であっても割増し賃金の率を法定の割増し賃金率よりも高くするようにということを今回、努力義務として位置付けようということで、今回の法案の中にもそういったものの契機となる改正条文をお願いしているわけであります。 そしてさらに、それでも、そうはいっても更にもっと非常に長い長時間労働をするというようなものについては、それは法定して割増し賃金の率を高くして抑制的に考えていこうということを今回の改正の条文の中でお願いをしようというふうに思っているわけであります。 そういうことで、それと同時に、この法律と同時に、予算におきましてもそういったものは、基本的には労使の意識でありますとかに加えまして、仕事のやり方あるいは配分の仕方、そういったものに大きくかかわるわけでありますので、そういったものについて例えばコンサルタントにお願いをして少し見直すとか、あるいはそういったものを現実に省力化投資のための機械を導入したとか、そういったようなことをして体制として長時間労働を少なくするようなそういった企業体質になってもらいたいということで、そういうことを応援する予算も今回お願いしているわけであります。 そういったことを通じて、総合的にそういった対策を講じて長時間労働の抑制に取り組んでいきたいということでございます。
○福島みずほ君 月に八十時間以上の設定に私たち国会議員が賛成できるでしょうか。八十時間は過労死デッドラインですよ。八十時間以上働いたら五割増しなんて、死にに行けというようなもんで、そういうものを私たちが是認するのではなく、やはり労働時間の規制をやることこそ仕事と家庭の両立と言っている国会にふさわしいというふうに思っています。 この、いや本当に百二十年前にメーデーで、人間らしい暮らしでメーデーが起きると。で、なぜ今八十時間以上で五割なんということの法案が出てくるのか、私は全く理解ができません。 次に、リハビリについてお聞きをいたします。 これはもう、今日もいろんな委員から出ましたし、私もずっと言ってきたところです。リハビリを打ち切って最大の混乱は、医療リハビリが打切りだけが進んで、厚労省が受皿と想定していた介護保険の通所リハビリがほとんど使えないことだというふうに指摘をされています。 これは実際、厚労省が取られたアンケート結果でも、何もしていないとかいうのが非常に増えています。これは大変問題です。心臓リハビリの施設基準を厳しくしたため、全国二百十五の病院のうち六十三病院が、昨年の改定以降、現実に撤退をしています。介護保険を使って介護施設でリハビリを受けろと言われても、人手不足で期待されるリハビリの提供が不可能な施設が大半です。これではリハビリ制度は残っても、現実にそれを提供する医療機関はなくなるという悲惨な結果となりかねません。この実態をどう見ているのか。それから、この問題はずうっとこの委員会でやってきました。この間の責任をどう取られるのか。それを最後にお聞きします。
○政府参考人(阿曽沼慎司君) 介護保険の通所のリハビリの関係でございますけれども、全国的に見ますと大体六千か所ございます。それから、訪問リハビリ事業所で二千か所ということで、そういう意味では、医療機関数あるいは老人保健施設数から見ますと、全国的にはおおむね必要な数が整備されているものと考えております。
○福島みずほ君 終わります。
○委員長(鶴保庸介君) 以上をもちまして、平成十九年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生労働省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴保庸介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(鶴保庸介君) 児童手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。柳澤厚生労働大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま議題となりました児童手当法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、総合的な少子化対策を推進する一環として、子育てを行う家庭を経済的に支援することが喫緊の課題となっております。 このため、三歳に満たない児童に係る児童手当等の額を引き上げることにより、これらの児童の子育てを行う家庭の経済的負担の軽減等を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。 三歳に満たない児童に係る児童手当及び附則第六条第一項の特例給付の額を、一月につき、一万円に三歳に満たない児童の数を乗じて得た額に引き上げることとしております。 なお、この法律は、平成十九年四月一日から施行することとしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(鶴保庸介君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時六分散会