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166回国会参議院2007/06/11

決算委員会 第11号

発言数
187
登壇者
28
会派数
5
開催日
2007/06/11

会議録

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、大久保勉君、松下新平君、紙智子君、水岡俊一君、峰崎直樹君、鰐淵洋子君、松村祥史君、神取忍君、末松信介君、岩井國臣君及び神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として津田弥太郎君、犬塚直史君、吉田博美君、西銘順志郎君、魚住裕一郎君、三浦一水君、中川雅治君、小池晃君、谷博之君、大塚耕平君及び那谷屋正義君が選任されました。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に吉田博美君を指名いたします。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 平成十七年度決算外二件を議題とし、本日は締めくくり総括質疑を行います。  まず、私が決算委員長として若干の質疑をいたします。  平成十七年度決算審査の議論の中から、委員長として三点に絞って、総理及び国土交通大臣にお伺いいたします。  まず、ナショナルミニマムの確保についてでございます。  教育や医療、生活保護の水準に地域によって差が生じているとの疑念がしばしば取り上げられました。例えば、就学援助に係る補助金を一般財源化したところ、支給基準の引上げなどを行った自治体の事例であります。都市、地方を問わず、全国どこに居住しようともこれらの分野で一定水準のサービスが受けられることは国民に安心感を与えるものであり、国民生活発展の大きな礎であったのではないかと思います。  地方分権の理念や地方の独自性を尊重することは当然でありますが、すべての国民がある水準の医療や教育などを享受できるよう保障することは国の責務であると考えます。今後、更に地方分権を進めるといたしましても、これらの分野で一定の水準を確保するための国の役割はなお重要であると思います。総理の御所見を伺います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方分権は私の内閣の最重要課題の一つであります。  国のやるべき仕事、そして地方のやるべき仕事の仕分を行い、国は国がやるべき仕事に専念する必要があるだろうと、このように思っております。と同時に、やはりただいま委員長が御指摘になられました、その中において国が果たしていくべき仕事についてはきっちりと果たしていく必要があると、このように思います。  御指摘のように、教育につきましては、憲法及び教育基本法におきまして、すべての国民に対して一定水準の教育を提供することが国の責務として定められているところであります。また、医療につきましても、国民皆保険制度を維持をし、全国どこにおいても国民が安心して安全な医療を受けられる体制を整備、維持をしていくことが重要であろうと思います。それは国の重要な役割であると認識をしています。そしてまた、さらには、生活保護につきましては、これは憲法あるいは生活保護法におきまして、健康で文化的な最低限度の生活を国民に保障する制度でございます。  今後とも、地方自治の主体性を生かしながらも、こうした国の責務を十分に果たしていくことが重要であると認識をいたしております。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 次に、相次ぐ談合事件を受けた公共調達の在り方についてお伺いいたします。  昨年度の決算審査においては、官製談合の再発防止策を講じるよう政府へ警告決議を発したところでありますが、国土交通省や緑資源機構で同様の談合が相次いだことは極めて遺憾であります。政府には、公共調達における談合の再発を防止し、根絶を図るべく更なる対応を強く求めるものであります。  ところで、一般競争入札の拡大など談合の再発防止策が取られる中で、幾つかの問題点が浮かび上がってきています。  まず、過度の価格競争の弊害として、品質の低下、中小零細下請企業への不当なしわ寄せが現実の問題となっておるほか、企業の研究開発費が抑制され、我が国の技術力の維持、開発が憂慮される事態に至っています。また、入札に関する役所の事務量が増加し、行政事務の滞りさえも懸念されてきています。さらに、利益が少ない、あるいは出ないと想定される案件では、業者が入札を辞退する入札不調が多発しています。  談合の根絶を図るべきことは申すまでもありません。しかし、一方で、申し上げましたような懸念や建設業界の疲弊が地域の経済や雇用に与える深刻な影響を考えますと、ダンピングなどによる異常な価格競争に陥ることのない公共調達の仕組みを早急に構築する必要があると考えます。  公共調達の在り方、またその取組状況について、総理及び国土交通大臣にお伺いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国民の皆様は、談合にはもう既に辟易をしておられるんだろうと、このように思います。談合は決して許される行為ではありません。必ず根絶をしなければならないと、このように決意をいたしております。  政府におきましても、既に今年の三月から官製談合防止法の改正を実施をし、また一般競争入札の拡大、指名停止措置の拡大、再就職の自粛など、様々な談合防止措置を講じてきているところであります。引き続き公共調達の適正化に向けまして、入札契約の改善に全力で取り組んでいかなければならないと思っておりますし、また、談合の温床となる言わば天下りの問題等々についても、公務員制度の改革を行うことによって取り組んでいきたいと、このように思います。  一方、ただいま委員長が御指摘になったいわゆるダンピング受注については、工事の手抜き、また下請へのしわ寄せ、そして労働条件の悪化、安全対策の不徹底など、公共工事の品質確保に支障が生じかねないということに加えまして、公正な取引秩序をゆがめて建設業の健全な発達を阻害するおそれがあると、私もこのように認識をしています。  このため、公共工事の品質確保の促進に関する法律に基づきまして、価格だけではなく、価格以外の要素も考慮した総合評価方式の普及拡大を図ることが重要であると認識をしています。そして、価格と品質で総合的に優れた調達を実現していくことを通じて、ダンピング受注の排除の徹底を図ってまいる考えでございます。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 公共調達、中でも公共工事につきましては、競争性を確保しつつ、価格と品質が総合的に優れた調達を行うことが重要であり、これまでも一般競争入札の対象拡大や総合評価落札方式の拡充による条件整備等に努めてきたところでございます。  このような入札制度改革を進める中で、その先頭に立つ国土交通省が発注する水門設備工事におきまして公正取引委員会から官の関与があったことを指摘されたことは極めて遺憾であり、心からおわびを申し上げなければなりません。国民の信頼の回復に向けまして、再発防止のための対策として、職員に対するコンプライアンスの徹底、あるいは一般競争方式の対象拡大、これは十八年度では二億円以上でございましたけれども、十九年度、今年は一億円以上、そしてまた来年、平成二十年からは六千万円以上の発注につき一般競争入札を行うことといたしております。競争性、透明性の向上のための入札方式の改善など、取組を全力で進めてまいります。  こうした中、いわゆるダンピング受注は工事の手抜き、下請へのしわ寄せ、労働条件の悪化、安全対策の不徹底、そしてまた品質の確保ということが期待されません。いろんな弊害につながりやすいという問題がございます。  そういうことから、この弊害に対応するために、昨年十二月には施工体制を確認する総合評価方式の導入や、あるいは低入札価格調査制度に特別重点調査を導入するなど、入札段階を中心とした緊急対策を取りまとめ、実行いたしております。この結果、本年の一—三月の低価格入札の発生は前年に比べて半減いたしております。前年、平成十八年一—三月は四百四十三件が認められましたが、本年の平成十九年一—三月は二百四十六件、四四%が減となりました。  我々は、引き続き低価格の入札が公共工事の品質確保に悪影響を及ぼすことがないよう、厳正に対処してまいります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 最後に、都道府県労働局における不正経理問題です。  決算検査報告によれば、物品の納入に当たり虚偽の内容の書類が作成されていたほか、庁費、謝金、超過勤務手当等の不正支出など、全国四十七都道府県労働局すべてにおいて不正経理が組織的に行われ、合計七十八億五千万円もの公金が不正、不適正に支出されていたとのことです。この不祥事に対し、厚生労働省は関係者の処分を行ってはいますが、懲戒処分の対象者はその一部にとどまっています。事の重大性からして、これでは処分が軽過ぎるのではないかというのが多くの委員に共通した認識でございます。  政府としては、このことを単に厚生労働省の問題とすることなく、政府全体として万全の措置を講じる必要があると考えます。このためには、監査体制の強化なども重要でありますが、不正経理を行った者や管理監督責任者を厳格に処分することが必要ではないでしょうか。任命権者による現行の処分方法には限界もありますことから、懲戒処分等における人事院や会計検査院などの関与の在り方、不正経理に対する刑事責任の問い方などの検討を含め、再発防止に取り組むべきだと考えますが、総理の御所見をお伺いいたします。  なお、国民の信頼を回復するためには、政府の対応を待つだけではなく、立法府として法改正も視野に入れ、不正経理防止機能が働くような仕組みについて検討すべきとの強い意見が本委員会にありましたことを申し添えます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員長の御説にございました都道府県労働局の不正経理につきましては、誠に遺憾でございます。私から全閣僚に対しまして、会計検査院の検査報告を踏まえ、適正な会計処理の徹底等に率先して取り組むように指示をいたしたところでございます。  今回の事案については、会計検査院の検査の結果も踏まえ、厚生労働省において事実関係の調査の上、関係者の行為の内容と責任に応じて十四名の懲戒免職を始め、二千八百九十名の職員に対して処分を行うとともに、四名の刑事告発を行ったと承知をいたしております。  こうした不正経理に対する対応としては、会計検査院法や国家公務員法等において必要な法的枠組みが設けられており、これらの仕組みが適切に運用されることが重要であることから、関係機関が十分連携を図って対処をすべきものであると考えています。  いずれにせよ、こうした不正経理はあってはならないことであります。二度とこうしたことが生じないように、再発防止に万全を期してまいります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 以上で私の質疑を終わります。  質疑のある方は順次御発言願います。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 自民党の三浦一水でございます。  出口を務め、そして決算重視の参議院におきまして、期間内の十七年度決算に対します審議が誠に精力的に進められてきておりますことに心から敬意を表したい、委員長を始め敬意を表したいというふうに思います。  私は、今日は差し替えで質問をさせていただきます。  冒頭、総理にお尋ねをしたいと思いますが、土曜日にG8からお帰りになったと、御苦労さまでございました。今回のサミットにおける総理としての手ごたえ、成果を簡潔に御報告いただければと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回のサミットにおいての最大のテーマは温暖化問題、気候変動問題であったと、このように思います。EUの考え方、そして米国の考え方に乖離がある中、しかし、この温暖化の問題、気候変動対策は、みんな同じ地球に住む者として共通の責任の中で、みんなが責任感を持って、特にこのG8の責任は重いという中で何とか合意を目指したいと、こう考えておりました。  先月、私は日本の提案として美しい星50を提案をしたわけでございますが、この二つのポイントでございます主要な排出国が参加をする枠組みをつくっていくということ、そして二〇五〇年までに五〇%排出量を削減する、五〇%排出量を削減しますと、吸収源が吸収するCO2と合わせてこれ以上温暖化は進んでいかないという、そういう数値でございますが、それを何とか合意としたいと、こう考えていたところでありますが、結果として、G8においての合意は日本案が軸となりましてこの二つのことが盛り込まれたわけであります。そして、EU案、日本案、そしてカナダの案を真剣に検討するという文章が盛り込まれたわけでございまして、合意づくりに日本としても大いに貢献することができたと、このように思っております。  また、このG8の機会に、EUとの定期協議、そしてまたメルケル首相との日独首脳会談、またブッシュ大統領との日米首脳会談、サルコジ大統領との日仏首脳会談、そしてプーチン大統領との日ロ首脳会談、そしてまた胡錦濤主席との日中首脳会談、そしてまた潘基文国連事務総長との会談も行うことができたわけでございまして、日本の主張する外交を展開できたのではないかと、このように考えております。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 温暖化に基づく気候変動対策についてG8の一つの合意ができた、アメリカも含む形でできた、大変高く評価をしたいと思います。是非、今後もこの国際間の調整ということに心掛けをいただければと思います。  農業問題についてお尋ねをします。  去る五月二十八日に松岡利勝農林水産大臣が急逝をされました。大臣就任以前から、そのたぐいまれな行動力は私も同郷の士として目の当たりにしてきたところであります。謹んで御冥福をお祈り申し上げたいというふうに思います。  後任となられました赤城農林水産大臣におかれましては、対外的にはWTOあるいはFTA、EPAの協議、国内的には高齢化が本当にもう急進をする中で、農業と農地の受皿をいかにつくっていくかという喫緊の課題が迫っております。そのような中、農林水産業の展望をたくましく切り開いていただくように、また国民の期待にも大きいものがあります。是非、心から期待を申し上げたいというふうに思います。  WTO交渉の行方は、URの農業合意に基づいて今輸入をされておりますミニマムアクセス、この在庫が増加をしまして、保管料も莫大になっていることが十七年度の決算報告に記載をされております。この交渉の結果次第では日本の財政にも大きく影響をするなと感じております。  また、農業本来が持っております環境、水資源の保全など多面的機能を有し、そしてまた我が国有史以来、我が国の発展の基として、企業活動にも、あるいは社会全般にも通ずる精神風土を築いてきた我が国の瑞穂の国としての農業ではないかと感じております。甚大なこの農業に与える影響が懸念をされておりますが、このような事態は絶対に避けていかなければならないと強く感じる次第であります。  農林水産大臣にお尋ねをしたいと思います。  WTO交渉におきまして、高関税を維持できる重要品目の数を、全関税化品目数、我が国におきましては千三百三十二と聞いておりますが、その一%から五%と極めて少数とする案がファルコナー農業交渉議長から提案をされました。我が国のその要求が一〇から一五%であることを考えますときに、我が国の立場からは到底受入れができない話ではないかと感じております。  しかし、状況は困難を極めるというふうに伺っております。この際、赤城大臣におかれましては、本当に長年培われてきた御経験と、そしてこの方面に対する御見識と、また鋭い舌鋒もお持ちであります。是非、それらのことを駆使してこの局面打開を図っていただければと思いますが、御見識と決意を賜りたいと思います。

赤城徳彦自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(赤城徳彦君) 三浦委員にお答えいたします。  三浦先生はこれまでも農林水産政策、精力的に取り組んでこられて、また常々御指導をいただいております。是非、今後ともよろしくお願いをいたしたいと思います。  内外の農政の課題、大変多いわけでございますが、わけてもこのWTO交渉、いよいよ重大な局面を今迎えていると思っております。WTO交渉は、御指摘のように、四月の末にファルコナー議長のペーパーが出されまして、このファルコナー農業交渉議長のペーパー、大変これまでの我が国の主張からしてみますと厳しい内容となっております。一定の議論の幅を示すということで出ておりますけれども、御指摘のように、特にこの重要品目の数、一%から五%という、これは我が国にとって非常に厳しい整理がなされております。  一方で、G4というアメリカ、EU、ブラジル、インド、この四か国が精力的に会合を重ねておりまして、正に山場を迎えているこの交渉に我が国としても直ちに万全の体制で臨まなければいけないと考えております。  以上のような認識でございますが、特にこの農業交渉、貿易のルールを決めるわけでありますから、輸出と輸入があって貿易というのは成り立つわけで、一部の国、輸出側だけで物事が決まるわけではありません。特に、世界最大の食料輸入国である日本の立場、これをしっかり交渉の場に反映をしていかなければいけないと考えております。  G6という六か国の枠組み、日本を含む枠組みがございますが、是非ともこのG6の会合を開くべく働き掛けております。また、その場においてまたバイの会談もございますが、我が国の立場がしっかり反映されるように全力で努めてまいりたいと考えております。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 G4とG6、土俵がなければ我々は意見の主張もできないということであります。是非お言葉どおり頑張っていただきたいというふうに思います。  次に、安倍総理にお尋ねをしたいと思います。一方の豪州とのEPA協議についてであります。  豪州とのEPA交渉の進展は、豪州が我が国の一千八百倍を上回る経営面積を誇っております。その一国でも我が国農業を崩壊する力を持つということができるわけでありまして、豪州の農畜産物が無関税になれば、肥育農家あるいは酪農家、国内農家のみならず地方経済が壊滅的な打撃を受けるんだろうと大変懸念をいたしております。我が国の農家、多数あります。しかし、この面だけは農家が自ら開拓することができない、政府の姿勢にまつしかない、本当にいかんともし難い思いでこの交渉の行方をかたずをのんで見守っております。  総理は先般、三月六日、予算委員会で私の質問に対しても答えていただきましたが、その後の状況を見まして、さらに、この日豪EPA協議に関する自民党、連立与党としての政府申入れもあります。また両院の決議もあります。中心的なものは、一点挙げますならば、万一我が国の重要品目の柔軟性について十分な配慮が得られないときは、政府は交渉の継続について中断も含め判断を持って臨むことという内容になっております。あくまでこの申入れの線に沿って政府としての御努力いただくことが非常に大事だというふうに感じております。総理のお考えを賜りたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 豪州とのEPAにつきましては、第一回の交渉が四月の二十三日にキャンベラにおいて開催をされました。そして、今後の交渉において農業分野等に対するセンシティビティー、つまり配慮の重要性ですね、配慮の必要性、配慮の必要性に関し議論を尽くしていくことが必要であるということが共通認識となった。そういう共通認識が得られたわけでございます。この共通認識の下に我々交渉をしていかなければならないと、こう思っています。つまり、農業等の分野に対する配慮の必要性ということだと私は思うわけでありますが、その配慮の必要性について共通認識が得られたということではないかと思います。  農業というのは、生産面で見るだけではなくて、やはり地域のこれは環境を守り、地域を守り、そしてまた文化や伝統でもあるんだろうと、そういう多面的な機能を持っているし、この農業というのはやはり掛け替えのないこれは言わば基幹的な産業であり、地域にとって必要な文化でもあると、このように私は認識をしているわけであって、農村の景観は美しい日本にとっては欠かすことができないものであると思っております。  今後の交渉に当たっても、このような農業の重要性に十分にこれは留意をしながら、認識をしながら、守るべきものは守る、そしてその方針の下に、国内の農業の構造改革の進捗状況にも留意をしながら、日本として最大限の利益を得られるように政府一丸となって交渉に当たってまいる考えでございます。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 次に、年金問題について数点お伺いをしたいと思います。  まず、総理にお尋ねをいたします。  社会保険庁の年金データ管理のずさんさには全くもう私も言葉を失います。国民は社保庁と聞いただけで嫌悪感を感じる、そこまで状況が行っているのではないかというふうに思います。何を言っても信用がされない状況であります。正にこれは不信の極みと言わざるを得ません。支払われるべき年金が支払われないということは、もう断じて許されるべきことではありません。公的年金に対します国民の信頼を失墜させたこと自体、極めて遺憾と言わざるを得ない状況にあります。  私も、与党の一員ではありますが、政府には猛省を持って対処いただき、まずは、年金の記録照合を来年五月までにするということでありますが、完全な形で国民に担保していくことを求めたいというふうに思います。安倍総理の強い御決意を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金の保険料を毎年まじめに払ってきたにもかかわらず給付を受けることができない、これは極めて理不尽なことであって、そのような理不尽なことはさせないという決意で臨んでいきたいと、こう考えているところであります。  具体的な方策につきましては既に明らかにしているわけでありますが、まずはこの五千万件の言わば所属が不明の記録、年金記録でございますが、基礎年金番号に統合されていない五千万件の年金記録については、国の側で今後一年間で確実にチェックを行うということにいたしております。そしてお知らせを行うということでございます。  そして、現在既に自分の記録に不安や疑問のある方々に対しましては、直ちに対処するため、相談体制の拡充に着手をいたしました。本日よりフリーダイヤルの電話相談も開始をしたところでございます。なかなか電話がつながりにくいというそういう苦情が殺到していることも承知をしております。マンパワーを増やして対応する電話も増やしていきたいと、このように思います。  また、領収書等の証拠がない方のための第三者委員会を設置をいたしまして、申し立てた方のお気持ちに立ちながら公正に判断する仕組みを設けていきます。言わばこれ、二十年、三十年前の領収書を持ってきてくださいと言われても、なかなかないのが実情なんだろうと、このように思うわけでございます。国民の側に立って一緒に考え、そして言わば、この第三者委員会においてこの方々が言っておられることが筋道が立っておられるということであれば対応していくという、そういう仕組みをつくっていきたいと考えております。  なお、第三者委員会については、総務省に設置をいたしまして、今月中にスタートをいたします。  そしてまた、マイクロフィルムの記録や市町村の記録についても、オンライン記録との計画的なチェックを行ってまいります。  また、御指摘の年金時効特例法案につきましては、記録の訂正に伴って年金額が増額されたにもかかわらず時効により全額もらえないということがあってはならないということでございますので、この特別立法に基づき、すべての方に正しい年金額を全額速やかにお支払をしてまいりたいと考えています。  こうした取組を始めとして、直ちに様々な対策に着手をし、順次速やかに対応を完了するなど、新組織への移行までに道筋を付けることといたしております。  さらに、新組織への移行後においても国が年金記録に責任を持つということについては何ら変わりがないわけでありまして、実績主義を重視した組織の下で正確、公平、丁寧な対応が徹底されるものであり、最後のお一方まで解決をするという固い決意を持って最善を尽くしてまいる考えでございます。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 村瀬長官にお尋ねをしたいと思います。  基礎年金の合体時に三億の口数が一億の、大ざっぱに、加入者に対して出てきたと。私も自分の年金、資料を見ましたら三口ありました、平成十七年の十一月まで。ちょうど私が平均かなというふうに感じたところであります。  二億五千万のその後の統合は進められたこと、これはそれなりに進捗はしたということでありましょうが、五千万現状残っているということは、本当に国民として、この年金の重要性を考えるときに、一体業務はどうだったんだという思いを持たざるを得ない感じがいたします。  今日から記録相談用のフリーダイヤルも始まって、何かロウゴナヤミナシとか大変ごろのいい番号であると。ただ、つながらないということもあるようであります。しっかりその辺は目標に向けて頑張っていただきたいと思うんです。  ただ、これまで、今できることなら、なぜ社会保険庁自身が、自身の課題意識として早く取り組むことができたんではないかと、これは国民としてまた感じるところであります。  加入者不在の中で、いわゆる国民不在の中で社保庁内部で労使間で協議をされ、覚書やら確認事項がたくさんあったように聞いております。窓口のパソコン業務は一日三時間以内とか、あるいは、キーパンチをするとき、これは民間のテレビでやっておりましたが、一万回以上はしないと。プロのキーパンチャーが実演して目の前で見せてくれたら、三十九分でそれは終わったというようなことを実演をしておりました。  私は、労働環境それ自体を守ることは非常に重要なことだと考えております。しかし、ちょっと国民の感覚とずれ過ぎてたんじゃないかなと。これは社会保険庁としてしっかり認識をされるべきところだろうというふうに思います。  昭和五十四年以降、二十六年間ですね、おおむね、九十八回にわたるそういう協定がなされていたと。項目はもう挙げるに及びません。そして、十七年の一月二十七日には、世論を受けて一転これを全部破棄したと。一体妥当性がどこにあったのかなという感じが、国民としてこの点の不信もぬぐい去れないわけであります。  長官に、この点どういう御認識か、御説明いただきたいと思います。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) 委員のお尋ね、三点にまとめられているんではなかろうかと思います。  まず一点は、現在、五千万件に及ぶ行方不明といいますか行き先不明の基礎年金番号へ統合しなければならない件数が、なぜこれがずっと放置されてきたのかということだと思います。  本件につきましては、平成九年に基礎年金番号を導入いたしまして、一人一人の年金記録を届出漏れを防止するために導入をさせていただいたわけでございます。しかしながら、十年たった段階で五千万件に及ぶ未統合の記録が存在しているということでございます。  この未統合の理由でございますけれども、統合方法や進捗状況管理手法、これが当初の設計段階で不十分であったというのがやはり一つの反省事だろうというふうに思っております。  じゃ、これから一年間どうするのかということでございますけれども、この五千万件の記録と年金受給者、被保険者の方々、すべての記録等の名寄せを行いまして、その上で、該当する可能性のある方々に対しては各人の加入履歴をお送り申し上げて確認をお願いし、記録の統合を進め、本来受け取るべき年金を確実に受け取っていただけるよう全力を傾けていきたいというふうに考えております。これが一点目でございます。  次に、二点目。現在、お電話それから窓口で御相談いただきまして、大変お待たせしたり電話が掛からないということに対しまして、誠に申し訳なく、おわびを申し上げたいと思います。  じゃ、従来これに対してどういうことをやってきたのかということで若干お話し申し上げますと、まず、電話相談は約全国で五百ブースの部分を持っておりました。また、窓口は全国で千八百ブース持っておりまして、ここで国民の皆さんからの御相談を受けていたということでございます。  また、昨年八月からは年金記録の特別強化体制を取りまして、三月末までに二百十五万人の方々と相談をさせていただいております。また、五十八歳通知、それから本年からはねんきん定期便ということで三十五歳通知をやらせていただいておりまして、こちらから御本人に対してお知らせを申し上げるということもやらせていただいております。  しかしながら、この年金問題について、先ほど委員が御指摘にございましたように、国民の目線に立ってやっていたんだろうかということで今回反省をいたしまして、先ほどお話ありましたねんきんダイヤル、それから二十四時間対応、すべてできることはやるという方向で現在臨んでおりまして、早期に国民の皆さんにおこたえできるような体制に持っていきたいというふうに考えております。  一方、先ほどの組合との……

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 長官、簡潔にお願いします。答弁は簡潔にお願いします。

村瀬清司社会保険庁長官

○政府参考人(村瀬清司君) はい。組合との覚書でございますけど、先ほどございましたように、平成十六年三月までに社会保険庁、職員団体との間で数多くの覚書、確認事項がございました。本件については平成十七年一月二十七日にすべて破棄をしております。  中身を、先ほど委員御指摘のように、事務処理のオンライン化をめぐって、組織人員の縮小、見直しに歯止めを掛ける、また非効率な業務執行や内向きな硬質な体制を残したままと、こういうようなことでございまして、大いに反省すべきところだというふうに考えております。  以上でございます。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 最後の質問を総理にしたかったわけでありますが、いずれにしても国民が期待をしておりますことは、もう年金制度を信じてこのままきちんと払えば必ず将来負担分に見合った給付が受けることができるんだと、これがもう第一であります。もう一点は、あるいは今既に年金を受けている方々が万一受給漏れがあっても、政府がしっかり調査して、遡及をしてでも支払っていくんだと、もうこの点に尽きると思います。  是非よろしくお願い申し上げたいと思います。もう答え要りません。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正に私の責任は、すべての方々、年金を払ってこられた方々がしっかりと年金が支給される、その仕組みをちゃんと構築することであろうと、このように思います。すべてチェックをし、そしてまた過去の記録にもさかのぼって受給ができるように、これは必ずお約束を申し上げる次第でございます。

三浦一水自由民主党

○三浦一水君 ありがとうございました。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 関連質疑を許します。西銘順志郎君。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 自由民主党の西銘順志郎でございます。  今日は私もかりゆしウエアで質問をさせていただきますが、総理が六月一日に閣議でもって、全閣僚かりゆしウエアで閣議をしていただきました。そしてまた委員会におきましても、総理自ら御答弁の際にもかりゆしを着用していただきまして、本当に県民を代表して御礼を申し上げたいと思います。  クールビズも、二〇〇五年から行われて三年目でございますが、これももう大分定着をしてきたなというふうに思います。しかし、まだまだしっかりネクタイを締めておられる大臣もおられますので、どうぞしっかり徹底をしていただいて、温暖化に向けて努力をしていただきたいなというふうに思いますが、まず、かりゆしについて、総理、御感想をお聞きしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 閣僚の服装でございますが、基本的には温暖化対策としては、二十八度よりも下げないということが我慢ができる方は別に構わないわけでありますが、しかし基本的には、見た目が暑そうということもありますので、なるべく見た目も涼しそうな姿がいいのではないかということにおいては、やはりかりゆしウエアというのは大変涼しそうですし、清涼感もあるなと、こんなように思います。  かりゆしウエアの生産枚数を見てみますと、やはり沖縄のサミットでぐんと増えまして、そしてこのクールビズの三年間で相当売上枚数が増えていると、このように聞いております。沖縄の振興ということもあって、また選挙でのお約束もございまして、六月一日はかりゆしの日という気持ちで、我々閣僚全員かりゆしで閣議に臨んだところでございます。  今後とも、私もこのクールビズの期間中にかりゆしを着させていただきたいと、このように思っております。また御指導のほどよろしくお願いいたします。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 総理、大変ありがとうございます。六月一日と言わずに、もう九月三十日まで是非かりゆしで通していただきたいなというふうにお願いを申し上げたいと思います。  先月の十五日をもちまして、沖縄県が祖国復帰をいたしまして三十五年目を迎えることになりました。本土に追い付け追い越せということを合い言葉にいたしまして、県民も大変な努力をしてきたわけでございます。現在、おかげさまで、全国平均を上回るものも出てまいりましたけれども、まだまだ厳しい状況にあるのもあるということでございます。その間、本当に政府を始め国民の皆さんに大変な御支援をいただいたことを感謝を申し上げるわけでございます。  しかしながら、先ほど申し上げましたように、依然として県民所得が全国平均の七〇%、あるいは失業率にいたしますと七・七%、約全国平均の二倍だというような状況は変わっておりません。財政依存度も非常に高いというようなことでございますけれども、沖縄振興特別措置法がいよいよ残り五年を残すだけになってまいりました。  大変厳しい状況の中で、沖縄振興のビジョンについて総理にお伺いをしたいと思いますし、復帰三十五年の感想も総理にお伺いをしたいというふうに思います。高市沖縄担当大臣にもその点についてお伺いをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま西銘委員がおっしゃったように、復帰三十五年を迎えたわけでございます。この三十五年の歩み、沖縄の県民の皆様の大変な御努力、そしてまた沖縄県、政府による地域の振興開発の結果、社会資本整備面を中心に言わば整備水準は向上してきたのは事実であろうと、このように思うわけでございまして、沖縄の経済社会は着実に進展はしてきてはいます。  しかしながら、現状、沖縄の一人当たりの県民所得や失業率は依然として全国最下位にあるのも事実でありまして、課題を多く抱えています。また、言わば基地が、沖縄に米軍の基地が集中をしているという側面もあるわけでございます。こういう状況を踏まえまして、平成十四年度に開始をした新たな沖縄振興計画に基づき、各種産業の振興などによる自立型経済の構築を図ってきたわけでございます。その結果、観光とかあるいは情報通信関連産業は好調に推移をし、成果を上げてきていると、このように思います。そしてまた明るい面では、出生率は沖縄は日本一でございます。正にそういう意味においては、沖縄には日本の未来があると、このように私は思うところであります。  そしてまた、日本においては沖縄は一番南の端に位置をするわけでありますが、アジア全体を見ますと、沖縄は正に中心に位置するわけでございます。私はアジア・ゲートウェイ構想を打ち出しておりまして、正に日本を世界とアジアを結ぶ懸け橋にしていこうという構想を出しているわけでありますが、その構想においては正に沖縄こそこのアジア・ゲートウェイの中心となっていく可能性は十分にあるなと、こんなように思うところでございます。  国際感覚豊かな方々が沖縄にはたくさんおられるわけでございます。今後とも、沖縄の若者とアジアの若者が交流を図っていく、それをまた私は推進をしていきたいと思います。アジア青年の家構想を推進するように沖縄担当大臣に指示をしたところでございまして、将来の沖縄を担う国際感覚豊かな人材を育成していくためにも全力で取り組んでまいりたいと、このように考えております。

高市早苗自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全)

○国務大臣(高市早苗君) 沖縄の本土復帰三十五周年のまずは感想ですけれども、確実に、沖縄県民の御努力とそれから沖縄県、国による様々な支援策が功を奏しつつあると思います。  ただ、先ほど総理からも御答弁ございましたように、まだまだ失業率も高い、県民所得も一人当たり非常に低いということで、今後、後期、特に計画期間の後半五年におきましては、さらに、これまでに増して沖縄のまず独自性を生かすこと、それからもう一つは、今の様々な産業の高付加価値化、ブランド化、ここに力を入れてまいりたいと思っております。  そして、特にやはり自立型経済ということを考えますと、それを支えるのは人でございます。ちょうどアジア・ゲートウェイ構想も、そして私の担当するイノベーション25もまとまりましたので、沖縄県の若者にイノベーティブな心を持っていただいて、そして英語能力も含めて今後国際的に活躍していただける人材になっていただくということで、総理から御指示をいただきまして、アジア青年の家構想を推進することといたしました。沖縄県から五十人、そして沖縄県以外の日本全国から五十人、そしてアジア十五か国から五十人、この若者たちが一か月ともに生活をし、ともに科学技術にも触れながら、イノベーティブなマインド、そして科学技術への知識、こういったものも深めていただける構想にしてまいりますので、よろしく御指導をお願いいたします。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 総理には、アジア・ゲートウェイ構想、後でゆっくりお聞きをしようと思っておりましたら先に御答弁いただきまして、困ったなと思っておりますが。  それでは、少し久間大臣、耳の痛い話になろうかと思いますが、お聞きをしたいというふうに思います。  五月の十八日、普天間飛行場移設に向けて環境現況調査が行われました。その調査に海上自衛隊掃海母艦が派遣をされたわけでございます。  私は、調査を行うための機械等の装備や人員を配置することは十分理解をいたすことができます。しかしながら、果たして今回の環境現況調査に海上自衛隊の派遣が必要だったのかどうか、これは私は本当に疑問に思います。  沖縄県の仲井眞知事も、海上自衛隊が参加するような状況にあるとは考えられない、また海上自衛隊が関与すべき事態かどうか疑問に思うし、反自衛隊感情を助長するようなことは避けるべきだというふうなコメントをしているわけでございます。県内では県民感情を刺激する荒っぽいやり方に批判が集中をいたしておりますが、やはり沖縄戦の過去を振り返るときに、沖縄の本質的な政治状況と申しますか、そういうものを理解していないと言わざるを私は得ないというふうに思うのであります。  久間大臣、なぜ自衛隊だったのか、なぜ海上保安庁じゃなかったのか、なぜ警察が先に出なかったのか、この辺を分かりやすく沖縄県民に説明をしていただきたいというふうに思います。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) まず、警備上の問題あるいは遭難からの救助というのは警察であり海上保安庁でありますから、当然そちらには防衛施設庁からもお願いしておったわけであります。しかしながら、数年前のあの海上の調査をしようとしたときに、とにかくやぐらから引きずり下ろす、海の中に引っ張り下ろす、ああいうような状況のときに、万一のことがあったらいけないということで、私の場合は自衛艦に万全を期して遠くから見守ってでもおってもらいたいという気持ちがございまして、派遣そのものについて命令を出したわけであります。  その後、具体的に、海上自衛隊の潜水夫、非常に能力的に優れているというんで、それを使うかどうかにつきましては、これは防衛施設庁から海上自衛隊の方に直接依頼がございまして、そして省庁間の協力という、そういう趣旨を踏まえて海上自衛隊の方で協力したわけでございまして、「ぶんご」そのものが行ったのは、今言いましたように万一何かあったときにはいつでも対応できるということによって出ていったわけでございまして、最初から海上自衛隊がそういう威力を行使しようとしたわけではございませんで、そういう場合だったらもう具体的な法的手続が全部要るわけでございますけれども、そういうことじゃなくて、遭難とかいろんなことも踏まえて万全の配備状況を取っておったということでございますので、どうかその辺については、力を行使したとかそういうことじゃございませんので、御理解賜りたいと思うわけであります。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 久間大臣のおっしゃることはよく理解はできるんですが、もうあの海上自衛隊の掃海母艦がそこにいるっていうだけでかなりの威圧になっている。これは何も反対派だけじゃないんですね。県民にとっても、こんな表現をする方々がおられる。県民に銃口を向けたんじゃないかと言うような方々もおられるんです。そういう心情というものをしっかりと理解をしていただかなければ、先ほど申し上げたような、沖縄県民の政治的な感情を全く理解していないと言わざるを得ないと言ったのはそういうところなんです。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) この際、沖縄の人にも理解していただきたいのは、戦後できました日本の自衛隊というのは、民主国家にとって必要最小限の実力の保持をする組織としてあるわけでありまして、これは国民に銃口を向けるためのものじゃないわけでありますから、戦前の軍隊と一緒に見られるというのは自衛官にとっても大変気の毒なことでありますし、そういう間違った考え方を是非沖縄の人にもやめていただきたいという思いもあります。  それは、戦前のいろんな、あるいは戦後の長い占領期間もありましたから本土の人とは気持ちは違うかもしれませんけれども、本土の中でも一部そういうことがございました。阪神・淡路のときも、自衛隊が来て手伝ってくれることについて反感を持っておりましたけれども、一緒になってあの災害を乗り越えたときにみんなが拍手をもって送り出したわけであります。うちの長崎で普賢岳が噴火したときも自衛隊が来てくれました。もうずっと島原半島の出口まで列をつくって自衛隊に拍手を送ったわけでありまして、戦後の自衛隊は国民のためにある、みんなのためにあるということをこの際理解していただきたいと心からお願いしたいわけであります。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 大臣のおっしゃることはよく分かります。本当に災害とかいろんなところで今自衛隊が沖縄県内の中でもかなり評価されているんです。これは大臣がおっしゃるように私も十分分かっていますが、そういう意味であえて申し上げさせていただいたということでございまして、御理解をしていただきたいと思います。  次に移らせていただきます。  歴史教科書検定問題について、これも余り面白くない話かもしれませんが、お聞きをしなければなりませんので、お願いを申し上げたいと思います。  沖縄戦の集団自決の記述に対する検定意見の撤回について、これまで那覇市、沖縄市、座間味村、その他数多くの市町村が、集団自決は日本軍による命令、強制、誘導等なしに起こり得なかったということは紛れもない事実とする意見書を採択いたしております。国内で唯一悲惨な地上戦を体験し、筆舌に尽くし難い犠牲を強いられた沖縄県民にとって、今回の検定結果は歴史的事実を直視していないものと言わざるを得ません。  沖縄戦の歴史の事実を後世に正しく伝え、悲惨な戦争が再び起こらないようにするためにも、沖縄戦の集団自決について軍が関与していたことを歴史教科書にしっかりと記述すべきだと思います。戦争体験者による多くの証言等からも軍の関与は明らかであり、歴史的事実を後世に正しく語り継ぐことが正に教育の使命であるというふうに考えます。  私は、文部科学省は今回の検定意見書を速やかに見直すべきだと考えますが、総理の御見解を賜りたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 沖縄戦が住民を巻き込んだ極めて悲惨な戦いであった、そしてその中で集団自決という悲劇が起こったわけでございます。こうした事柄につきましては、多くの人々が犠牲になったという、こうしたことにつきましてはこれからも学校教育においてしっかりと教えていくことになると、このように思っています。  それと同時に、教科書検定につきましては、教科用図書検定調査審議会において専門家が集まって専門的な調査審議を行うわけでございまして、その調査審議に基づいて教科書の検定が行われるところでございまして、個別の検定意見について私が言わば内閣の長として意見を申し上げることは差し控えたいと、このように思います。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 今、県内の数多くの市町村でそういうことが採決をされている。やはりいろんな証言等を集めてみると、軍の関与があった、手りゅう弾を手渡された住民がいるというような話もございます。そういうような歴史的な事実をしっかりと後世に伝えることも本当に私は大変重要な一つの教育の一環だということを申し述べさせていただきたいというふうに思うのであります。  総理、先ほど御答弁いただきました、アジア・ゲートウェイ構想について少し質問をさせていただきたいと思います。  先ほど申し上げましたように、もう振興開発計画がいよいよ残り五か年となりまして、沖縄県は、計画終了後を見据えて、政府が進めるアジア・ゲートウェイ構想に対して沖縄の地理的、歴史的特性を生かした拠点づくりに向けたアプローチを展開いたしております。  同構想を推進していくに当たって、沖縄が担うべき役割あるいは受けるメリット等について、総理、例えばせんだっての補選のときにも、今日はあそこに島尻安伊子さんお見えでございますが、沖縄の平行滑走路をもう一本早期にやろうじゃないかというような街頭演説もございまして、県民、大変心強く感じておるところでございますが、そういうものも含めて、メリットと申しますか、県のメリットと申しますか、受ける役割はどういうようなものをやればいいのかということをまずお伺いをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このグローバル化の時代にありまして、世界を人、物、金、情報が行き交うわけでありまして、日本を正にその拠点にしたいと考えています。そして、その拠点として、アジアと世界を結ぶ懸け橋としての拠点という考え方で拠点づくりをしていかなければならないと、こう考えているところであります。その観点から、先ほども申し上げましたように、沖縄は正にアジアの中心に位置をするという、そういう極めて有利な点がございます。  そこで、まずは人の交流ということになっていけば、やはり飛行場が、空港が整備されていることがこれはやはり必須条件なんだろうと、こう思います。グローバル化の時代においては空港がいかに整備されているかということで競争をしていかなければいけないと、こう考えるところでございまして、ただいまおっしゃられた那覇空港につきましては、現在、国と沖縄県が連携をして滑走路増設を含む抜本的な空港能力向上方策等について総合的な調査を実施をしております。今年度から調査段階の最終的なステップとして、将来の対応策及び対応策の評価について検討を行う予定でございます。  沖縄の発展には那覇空港の能力の増強は必要であると、私はこのように認識をしております。今後、幅広い合意形成を図りながら、できるだけ早期に結論を得て、その実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 仲井眞県知事が、観光客一千万人誘致しようということで、今一生懸命頑張っておられます。現在、沖縄に入ってこられる観光客の数は約五百六十万人、約これの倍ですから、現在の空港、滑走路一本ではなかなかもう限界に来ているんだということでございまして、できるだけもう一本平行滑走路を早く造ることによって一千万人が可能になるというふうに思います。  と同時に、やはり新石垣空港等も今早めに供用開始をしていくということも大変大事なことだろうというふうに思います。それができることによって、やはり近くの台湾であったり韓国であったり中国であったり、今富裕層の方々が、沖縄へ行きたいという方々が、新婚旅行で行きたいという方々がかなり多いというふうに私は聞いております。  そういう意味でも、早めのひとつ予算措置とかそういうものをお願いを申し上げたいと思いますが、冬柴大臣、せんだって沖縄に来られたときにそういう空港の沖合展開の話もなさっておられましたので、是非そこで御答弁、ひとつお願いを申し上げたい。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 突然のお尋ねでございますが、現在滑走路は一本しかないわけです。これは福岡空港に次いで、日本たくさん空港ありますけれども、乗降客の多い空港が那覇空港であります。そして、調査によれば二〇一〇年から一五年の間に、特に夏の八月、ピークのときには処理ができなくなるということが調査の結果明らかになっております。  したがいまして、今総理から答弁がありましたように、今最終段階の調査を進めているところでございまして、その調査の結果を踏まえて、もしゴーということになれば、我々は総力を挙げて頑張っていきたいというふうに思っています。

西銘順志郎自由民主党

○西銘順志郎君 ありがとうございます。早期に着工していただくことを要望いたしまして、終わります。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。  今日は、年金問題を中心にして、集中的に総理、厚生労働大臣にお伺いをしたいと思っております。  その前に、総理に一言、私、ある言葉を贈りたいんです。それは、昔の言葉に、民衆にパンとサーカスを与えよ、されば市民は幸せであろう、こういう言葉なんですね。これは古いローマ時代の支配者が言った言葉です。それからもう一つ、大衆はあらゆる能力が落ちるが、忘却の能力だけは優れている、これはヒトラーが言った言葉です。  この二つの言葉をよく考えていただきたいんですが、最近の安倍内閣のいわゆる支持率の低下、これについてこの言葉を裏付けているような気がしてなりません。そして、どうも一過性に終わらせようとしているようでありますけれども、国民の皆さん方は決してこれは忘れません。国民は特に年金問題をきちっと見ています。そういう意味で、是非とも国民は忘却の能力にだけ優れているわけではないことを忘れないで、このことをあえて申し上げて早速年金の問題についての質問に入りたいと、このように思っております。  まず、冒頭ですけれども、総理、今五千九十五万件のいわゆる消えた年金、宙に浮いた年金と言われておりますが、この事実をいつごろ総理は認識されましたですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いわゆるこの五千万件の年金の記録の問題であります。よく消えた年金と、こういうふうに言われるんですが、記録があるわけですから、記録がある。元々は、元々三億件あったものを二億五千万件これは突合してきた結果、残っているのが五千万件で、これからこれを所属先を決めていくために我々は努力をしているわけでございます。  そこで、年金のこの五千万件の言わば所属先がまだ決まっていない年金については、これは、いつそれは私が承知をしたかという御質問でございますが、それはいつでしたかね、それは昨年か今年に入ってから、民主党の御指摘等もあって、説明を受けたことを覚えております。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 消えた年金の今議論がありましたけれども、言い換えれば、年金受給に結び付かないデータ、これが正にいうところの消えているわけです、これは。どこにその年金が給付されるかについての行きどころがないわけですよ、行きどころが消えているわけです。ですから、そういう意味で、私たちは別に宙に浮いたとも言っていますけれども、こういう問題があるということですね。  ちょっと説明をさせてください。(資料提示)「「消えた年金」 後手に回った対応」ということで、今も総理がちょっと触れましたけれども、私たち民主党は、昨年の六月の十六日、衆議院の厚生労働委員会で初めて宙に浮いた年金の存在を長妻昭衆議院議員が追及しています。ちょうど一年前です。そして、そのときに、村瀬社会保険庁長官、早急に把握させていただきたい、こういうふうに答弁をしておりますけれども、残念ながら結果としてほとんど対応らしいことをやっていない。  そしてその後、十二月の十四日、民主党が消えた年金に関する予備的調査を実施して、初めてこの時点で五千九十五万件の消えた年金の存在を指摘したんです。これに基づいて民主党は、松本政調会長ほか四十三名の衆議院議員の連名で国会に予備的調査を要求しました。そして、今年の二月に衆議院の調査局からこの調査書が出ています、報告書が。(資料提示)この中に五千九十五万件の数字がはっきり出ているんですよ、これ。もうこの時点で五千九十五万件の事実は明らかなんです。  そして、その後、二月の十四日、同じく長妻議員が衆議院予算委員会で、緊急事態宣言をして被保険者と受給権者の皆様全員に納付記録を郵送、抜けがあるかどうか緊急に点検をということで、緊急事態宣言を発するように指摘しているんです。それに対して安倍総理の答弁、この公表を含めたこの問題は年金そのものに対する不安をあおる結果になる危険性があるのではないか。つまり、この事実を総理知っているわけですね、もう。この五千九十五万件が公になれば国民の中に相当不安がよぎる、こういうことを言わんがために、不安をあおる結果になる危険性があるのではないか、このように答弁していると思うんです。  この点については、その真意はどういうことですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この年金というのは、国民の信頼の上に初めて公的年金は成り立つわけでございます。ですから、信頼が最も大切であろう。そういう観点からいえば、社会保険庁がこの問題を今まで放置をしてきたことは大きな問題であったと、このように思うわけでございます。そして、もちろん私も当然責任を現在の政府の責任者として感じているわけでありまして、この責任の上に、国民の皆様が払った年金が必ず給付として返ってくる、このことは確保していかなければならない、こう思うところでございます。  そこで、今委員がおっしゃったように、例えば消えた年金という表現を使われること自体がやはり私はそれは問題なんだろうと、こう思うわけでありまして、そこは正確な言葉をやはり使っていただきたいと、こう思うわけでございまして、五千万件について言えば、やはりそこはこれから、最初に三億件あったものの中で、一億件については基礎年金と統合され、しかし二億件が残ったわけでありますが、その二億件のうち一億五千万件について統合をどんどん進めてきたわけでありまして、残っているのが五千万件でありまして、今現在その五千万件について、私は、あと一年間においてそれを政府の側においてチェックをするということを申し上げているわけでございます。  そしてさらに、更に申し上げれば、やはり今まで労働慣行にいろいろ問題があった、いろいろ問題があったわけであります。今度は全力を尽くして、この一年間で言わば政府の側においての統合、突合を、突き合わせを終わるように、職員の皆様にも頑張っていただかなければいけないし、そしてまた、今回私どもが出している法案、社保庁の改革によっては、新たにやはりこの全く非公務員型の日本年金機構ができるわけであります。今回やっぱりしっかりと実績を上げた人しか残れない、そういう仕組みになっているということも申し上げておきたいと、このように思います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私はそこまでを答弁を求めていません。私が聞きたいのは、二月の十四日の時点でこの五千九十五万件の数字が明らかになって、それに対して安倍総理も、これについては数字を出すとかなり国民の中に不安をあおる結果になる、こういうことで答弁しているわけでしょう。  私が言いたいのは、そういう事実を知っていて、何でその時点でこの数字を公表して対応をしなかったんですか、それを私は聞いているんですよ。五月に入ってマスコミがこの問題を大きく取り上げて、そして急にこの問題を、対応を政府は考えてきたとしか我々は考えようがないんですよ。しかし、この事実はもう二月の時点で分かっているわけですから、その時点で何で対応しなかったんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は数字を知っていて隠したなんということはありませんよ、全く。数字を伏せていたということがありますか、ないじゃないですか。それは、その数字がいつどの段階で社会保険庁あるいは厚生省が把握したということは、私は今つまびらかには……(発言する者あり)

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御静粛にお願いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 申し上げることはできませんが、それは事実関係でありますから、厚生労働大臣からお答えをさせていただきたいと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 年金の記録の問題というのにつきましては、社会保険庁、それからまた私たち厚生労働省としても非常に責任を感じております。  問題の発端はどこにあるか。まあいきなり五千万件といっても国民の皆さんなかなか分かりにくいと思いますので、ちょっとだけ申し上げますと、まず第一に、コンピューターに入れるときに人手が入力ミスをしているという問題が一つあります。それともう一つは、今委員が御質問なさっているように、基礎年金番号を付番するときに、本来その基礎年金番号で全部統合すべき問題が……(発言する者あり)

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御静粛に願います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 残っちゃってるという問題があるわけです。  それで、この残っちゃってる問題を、要するに目的は統合することですから、そこで社会保険庁が取った手段というのは、具体的に実際のその受給権者あるいは被保険者の皆さんから申出をいただいて、そうして具体的に給付に結び付けていこう、統合していこうと、こういう個別対応の対策を取ったということで、それ以後、昨年八月から取って、今日まで二百十五万の皆さんがこれで統合を終えているという事実もあるということを御存じいただきたいと思います。  そうして、その後において、私どもはこの国会の論議やなんかで資料を提出をするということ、あるいは五千万件の分析を進めるということの中で、私は本当に驚いたことがあるんです。それは何か。それは、六十歳、六十五歳以上の方々が、本来我々はそれはこの裁定のときに統合されていたというふうに思っていたのに、依然として未統合の方々が非常に多いということが分かりました。  そこで、私たちは、これはもうまず第一にこの統合の問題から、特に受給権者の統合の問題からこれに手を付けなければならないということで、二千八百八十万件の方々、五千万件のうちの二千八百五十万プラス三十万の方々と今の三千万の受給権者の方々の記録の統合を真っ先にやろうということで、総理の御指示によってこれを一年以内にやり遂げる、こういうことを決定した、これが五月の二十五日でございます。  そういうことで、私どもこのデータが、今の社会保険庁のデータというのは途中からいろんな管理のための資料を取ろうとしてもなかなか取り得ないということが実は欠陥としてありますので、その意味では私ども限界を感じていますけれども、今言ったようなことで着々とこの手順を踏んでやっているということを国民の皆さんに是非御理解を賜りたいと思います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私は何度も言っていますけれども、今の答弁までは求めていないんですよ。私の質問は極めて簡潔ですよ。二月の、譲って、十四日の日にこういうふうな質問と答弁をしていて、この時点で、三月、四月、五月、六月と四か月ですよ。何やってたんですかということを私は聞いているんですよ。今申し上げたような説明を何でその時点からしなかったかと言っているんですよ。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもは、この年金の裁定というのをどういう手続で行っているかということをまず御理解いただきたいんです。それは、実際の受給権者の申請に基づいて、そのときにはいろんな資料もお出しいただくんです。そうして、こちらの記録と照合して、これでいいですねという形で裁定をさせていただくというのが裁定の手続なんです。  ですから、私どもといたしましては、今の五千万件の中にこの未統合の記録というものがそんなにたくさんあるということは、今の裁定手続からいったら、ちょっとなかなか想定できなかった。私ども、その管理のためにそういう数字を途中から我々が引き抜いて析出できるんだったら我々の考え方というのもあれなんですけれども、私たちは明確にデータに基づいて、客観的なデータに基づいて対策を、最も適切な対策を選択しているということでございまして、これは御理解を賜りたいのでございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私は基本的に総理に聞いていますからね。  もう一回確認します。  この私が今指摘していることについて、総理は、行政府のこれ不作為と思いませんか。この間の、具体的に言うと、去年の六月からですよ、もうこれ。具体的に、ずっと一年掛かってきて、やっとですよ、これ最近、こういう対応が出てきたのが。その間のこの放置していた、まあ放置とは言わないけれども、十分な取組ができていなかったというのは、これは私、やっぱり行政あるいは内閣、政府にとっては非常にこれは不作為だと思いますよ。総理、どう思いますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まで社会保険庁の対応の仕方には大きな問題があったと、私はこのように思います。国民の皆様に対しての対応は親切さを欠いていた、そして、そういう情報等についての把握も私は極めてやはり甘かったと、これは率直に認めなければいけないと、このように思うわけでございます。  そこで、我々、検証委員会をつくりまして、そこで徹底的にこの責任の所在を明らかにいたします。どうしてこうなっているか。  そして、それと同時に、今なぜ柳澤大臣があのように答弁をしたかといえば、国民の皆様に私たちが今どういう対応を取っているか、そして今までどこにどういう問題があったかということをやはりきっちりと国民の皆様に御説明をしていかなければならないわけでございます。  そういう観点から、私どもは誠意を持って説明をしながら、まずは今私どもが対応している、やるべきことはすべて、今すぐできることはすべてやっているということを詳しく申し上げさせていただいたところでございます。(発言する者あり)

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御静粛に願います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私ずっと今まで一年間を振り返って、この問題の時系的な流れについて質問してまいりました。それについて、総理の答弁、厚生労働大臣の答弁は、いろいろその経過についての説明はありました。ですけれども、私が一番指摘しているのは、この問題が、何も民主党の得点稼ぎのことを言っているわけじゃありません。しかし、我々がもう既に一年も前から指摘を始めていることについて、それは社保庁の内部のこととかいろいろ御答弁ありました。ですけれども、これは政府として、内閣として、やはりこの問題は不作為的なそういう部分があったというふうに私は考えざるを得ないんですよ、これ。  そういうふうに思いませんか、総理。そこのところは私、率直に認めてもらいたいんですよ。今それは一生懸命やっているという説明ありますけれども、しかし現実にこういう時系的な経過があったということをやっぱり踏まえて、そして対応の遅れ、対応のまずさがあったということをやっぱり認めるところはしっかり認めてもらいたいんですよ。この辺はどうですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、私が今申し上げておりますように、今まで、これは十年前の基礎年金の番号の統合以来、言わば設計のときからと言ってもいいんだろうと思いますが、今日に至るまでやはりこれは問題があったと言わざるを得ないわけでありますし、また社保庁のやはり親方日の丸体質というのは問題があるんですよ。先ほど関係ないという議論がありましたが、それは全くそんなことはない。やはり、それは大きな問題があるんです。ですから、これは、やはり私の内閣でそれは根本的に変えていくために今法案を出しているわけでございます。そこを避けてはならない、これは絶対にやらなければいけない問題であります。  そして、当然、今私の内閣はこの問題を解決をしなければいけないという重大な責任がある、このように思っておりますし、そしてまた国民の皆様が今一番望んでいるのはしっかりとした対策を取ることでございます。その対策については、今我々はやるべきことはすべてやっているということを申し上げておきたいと思います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 今総理は、この問題について重大な責任があるという、そういう発言もございました。つまり、その重大な責任があるということは、過去のこういう問題も含めて重大な責任があるというふうに私は考えております。したがって、この問題については、これ以上話をするとますますお互いの立場を主張し合うということになると思いますが、いずれにしても、私はこの事実だけは是非指摘しておきたいし、国民の皆さん方にも分かってもらいたい、こういうことをやっぱり私はあえて申し上げておきたいと思うんです。  もう一つ、実はこれは昨日の朝日新聞でしょうか、特例納付制度という問題についてまた一つの新しい事実が出てまいりました。  これは簡単に申し上げますと、一九七〇年から八〇年までの間の三回にわたって、その当時未納のお金を抱えていた方々がまとめてそれを納付できるという、そういう仕組みを特例的に行ったわけですけれども、それが直接支払を社会保険事務所にやるべきところを市町村の窓口にそのお金を支払をしてしまった、そういうことで相当この件数があると。この問題が非常に大きな問題としてまたこれ出てまいりましたけれども、これ、具体的にその辺の事実を説明してください。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 報道では、当該特例納付、これはさかのぼって、本当は年金というのはそのとききちきちと納めていただくことが前提ですけれども、それでないとみんな納付がどんどん遅れちゃうということになりますから、それが前提になっているんですが、まあ、今までに三回、過去の未納の分をさかのぼって納めることを特例として認めようと、こういう制度が施行された。そのときに、市町村が受付ということは私どもは考えておりませんでした。制度的に社会保険事務所に受け付けるということでした。このくだんの報道に係る、龍ケ崎市役所の領収印が押されているとされて報道がなされたわけですが、今朝ほど真っ先に事実を確認いたしましたところ、これは龍ケ崎の郵便局の印鑑であったということが判明いたしました。  そういたしますと、この社会保険事務所に納めるお金を郵便局であるとかそういう金融機関に納めるということは、これは当然想定の中に入っている適正な手続でございますから、そういうことで、私どもとしては、これは社会保険事務所が受け付けたものであって龍ケ崎の市役所が受け付けたものでないということが判明したと思っております。  ただ、私どもは、今の委員の御主張などもございますように、本当にそのときに市役所と社会保険事務所の協力関係といいましょうか、そういったことで例外的に市役所が本当に我々が想定したとおり受付を一切していなかったかどうかということは今後もう少し調査をしてみたいと、このように思います。しかし、具体のこの案件は社会保険事務所への納付でございました。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 それでは、重ねてお伺いしますが、もしもこれから調査して、間違って市町村の窓口に納付された場合には、その場合は具体的にその金額はどうなりますか。社保庁としてはそれを認めるんですか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) それはそういうことで、社会保険事務所への納付とみなされて、しかるべき手続で特別会計に納付されているということが確かめられれば、これはもうちゃんとした納付が行われたという前提で手続が進められるということになります。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 更にこの議論を進めますと、そうすると、市町村の窓口に納付されたと、その金額が具体的に社会保険庁に入っていないわけですよ。ですよね。それは、少なくともその辺の納めたお金がどういうふうな処理をされているかについての、具体的にこれは市町村との関係も出てきますよ。その辺はどうなんですか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、市町村へ納付されたということを、社会保険事務所が全く関知しないでそういうことを行うということは、これは我々はあり得ないことだと思っているんです。  しかし、あの報道でもありましたように、その当該地域の社会保険事務所と市町村とがやっぱり協力し合って市町村の窓口でもというようなことの場合に、その後の手続がどういうふうに進んだか。これは先ほど、私、この前の御答弁で申し上げましたように、本当に社会保険の、厚生年金なら厚生年金の特会に保険料として納付されたという事実が何らか確かめられませんと、私どもはそれは納付というわけにはいかないと思いますけれども、それを確かめた上でこれが納付されているということであれば、これは納付としてしっかり認めていくということでなければならない、このように考えています。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 それはじゃ、大臣、いつごろまでにそれは結論を出しますか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、要するにそういう事実、つまりそれぞれの地域の社会保険事務所と市町村がそういう協力関係、了解の下にそういうことをやった、しかも、手続はかくかくしかじかでちゃんとそれぞれの年金特会に納付されるというようなことがこういうふうに確保されましたということをきちっと調査しなければなりません。今のところ、我々は、そういうものはないという想定で、前提で考えているわけですが、ひょっとしてそういうこともあるかもしれないということで、これを調査いたしたいということでございます。これはできる限り早く調査をいたしたいと考えております。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 それじゃ、総理、お伺いしますが、今そういうふうな問題があります。総理がいつも言っているように、今月中に第三者の評価委員会をつくると言っていますが、こういう問題もそこで議論するんですか、そのいわゆる判断基準とか、あるいはそういうところについてこういうような新たなまた問題が出てきたわけですけれども。総理。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、今度の具体的な事案ということは、そうでなかったということがはっきりしたわけです。しかし、我々は、念には念を入れて、あの報道にもあったように、実際に特例納付を市町村で、社会保険事務所のかくかくしかじかの協力体制のものであった可能性を今何も調査をしてない段階で私どもが断じるわけにはいかない。これだけ国民の皆様に御迷惑を掛けている、御心配を掛けているわけですから、その点についても我々は確認的な調査をしようと、こういうことを申し上げております。  したがって、検証委員会のことについては私の所掌ではございませんけれども、当然、こうしたことももしありとすれば、どういう手続の下でそういう選択が行われたかということはやっぱり検証されるべきであると、担当大臣としてそのように考えます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 この問題、更に追及したいところなんですが、もう一点だけどうしても聞かなきゃならぬことがあるので、ちょっと話題を変えますけれども。  いわゆる今回の、今国会で年金時効特例法案、これが国会に政府・与党として提出して、五年間の時効の壁を破ろうとしているわけですけれども、そういう中で、戦没者等の妻に対する特別給付金という制度があります。これは昭和三十八年に創設をされて、要するに戦没者等の妻の方々に慰藉をするということでつくられたいわゆる給付金制度の話なんですけれども、これ昭和六十年に電算化をするときに、データの入力は申し出た人にだけデータ入力をしたということで、その結果、申出しなかった多くの対象者が外されてしまって、三年間の時効をもってその受給権は消滅してしまっているんです。相当これは人数いると言われています。  このことについて、三月七日の参議院の予算委員会で浅尾慶一郎議員が厚生労働大臣に質問しています。それに対して大臣は、この時効消滅を救済する法的措置はできないというふうに答弁しています。ですけれども、今回のいわゆる年金時効特例法案を五年間の時効の壁をもう無制限にしようとしている状況の中で、このいわゆる特別給付金は何でこれは時効が破れないんですか。これは総理に聞きます、私。総理。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 柳澤厚生労働大臣。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 じゃ、後で総理、答えてください。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) この特別給付金につきましては、これは今委員が言われたとおりの手続規定で、私どもの個別案内というのは、コンピューターに登録されたその前の、前回の受給者というようなことで、それ以外の方々には個別の御案内というものが申し上げていない、そういうことで給付漏れになった方々が時効でそれを支給されなくなったことをどう考えるかということでございますが、私どもは、今回の年金の消滅時効の停止と申しますか、それを不適用にするという今度の法案というのは、やっぱり年金が、保険料を納めながら本来もらえるべき年金をもらえない、消滅時効でもらえないということについて一定の配慮をすべきだという考え方からきておるものでございまして、その戦没者の妻の特別給付金は一時的、一時金であるという考え方から、これが即、何の立法措置もなしに適用されなくなるというようなことは考えられないと。立法政策の問題とは考えますけれども、私どもは、これはちょっと質の違う問題ではないか、非常に難しいのではないかと、このように考えているという次第でございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 正にそれは説明にならない説明だと思いますが。同じ条件で戦没者等の妻がそういう特別給付金を一時金として受け取っているわけですよ。しかし、それが入力されているかされていないかによってそれが該当する該当しないというのは、これは正に不公平だと思いませんか。そういう意味で私は指摘しているんですよ。  それで、これも、しかもこれは時限立法ですから、国会でこれを、言うならばこの法律を提出されればそれを国会で承認をしてきているわけですけれども、私は考えるんですけれども、今度のいわゆる年金時効の特例法案、これ議員立法で出されましたよね。ですから、この特別給付金なんかについてもこれ議員立法で出して、そういう法律、時効は要するに特例的に外すことができるようなそういう議員立法を出せば、これは法律としてできると思うんですよ、これ、国会側の話ですけれどもね。(発言する者あり)ですから、そういう意味では、性格が違うと言いますけど、結果的には同じなんですよ。そう思いませんか。  だって、少なくとも、申請をして、そして入力されている人だけが該当を受けて、そうじゃない人はその給付金を受けられないというのは、これ正に本人の問題じゃなくて国の行政全体の問題でしょう、これは。そう思いませんか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これはかなり性格が違うものだと思います。  まず第一に、特別給付金の方は周知手続の問題なんですね。それに対して年金の方は、これは保険料を納めているということも全部明らかになっている。そういう実態の問題でありまして、そこにはかなり私どもは懸隔があるというふうに考えております。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 時間が来ましたので、大変、この後、あと二、三質問したいところあったんですが、これで終わりますけれども。  いずれにしましても、冒頭申し上げましたように、この年金の問題については、もう民主党が指摘した一年も前からこういう問題が具体的にあって、それに対する政府の対応は極めて遅れて問題があったということを私は改めて指摘をさせていただきまして、質問を終わりたいと思います。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、三浦一水君及び西島英利君が委員を辞任され、その補欠として二之湯智君及び坂本由紀子君が選任されました。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 関連質疑を許します。大塚耕平君。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚耕平でございます。  今日は決算委員会でございますので、この今起きております年金の問題が国の決算にも大変大きな影響を与える深刻な問題だという観点から、是非、総理に一緒になってお考えをいただきたいなと思いまして、そういうスタンスで質問をさせていただきたいと思います。  これが、先ほど谷さんもごらんに入れましたが、五千九十五万件という社会保険庁の調査結果を記載しました民主党の要請に基づく予備的調査についての報告書でございます。(資料提示)  私も丹念に読ませていただきました。五千九十五万件の年金手帳記号番号のこれは件数なんですね。柳澤大臣、私の発言で間違いがないところは是非うなずいていただければそれで確認ができますので。  この件数ということは、手帳一冊ごとに、ひょっとしたら三か月とか長い人では二十四か月とか納めていた保険料がそれにひも付いているということなんですが、他の委員会でも質問が出ているようでありますが、改めて確認をさせていただきたいんですが。  この五千九十五万件の年金手帳記号番号にひも付いて納付をされた保険料の総額というのは、ここには分からないというふうに書いてあるんですが、それでよろしいですか。いや、よろしければ結構です。  その上で、他の委員会で、それはいずれ調べて御回答いただくというような御答弁をされたやにも伺っておるんですが、そこの事実関係だけ教えてください。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 大塚委員も御専門でございますので、もう私の申し上げることもお分かりいただけると思うんですが、我が社会保険庁の持つコンピューターというのが、レガシーシステムという誠に古い形のコンピューターでございます。したがって、現在これを革新をするべく予算措置を講じているわけです。  ところで、そういうものでございますので、要するに、今委員が指摘をされたような、この方々が納めた保険料の累計は幾らなんだということは、新たにプログラムを組んでコマンド、命令をしない限り出てこないということでございます。したがって、私どもは、今回統合をするという作業の中で、余り手間を掛けないでこういう基本的な他の事項についても析出できるように命令をしたいと、こういうふうに考えているということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  総理、是非一緒にお考えいただきたいんですが、今日これお手元にお持ちいただくようにお願いをしてあるんですが、よろしいですか。ちょっと是非開いていただきたいんですが。これの十二ページ、十三ページというところを是非開いてください。今日お持ちいただくようにお願いをしていたんですけれども、あります。これ、予備的調査、十二ページから十三ページです。是非開いてみてください。  十二ページの下から十三ページにかけてちょっと読み上げさせていただきます。委員の皆さんも是非聞いていただきたいんですが。  「これらの記録に係る保険料総額は、基礎年金番号に付番されていない、又は基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号の記録ごとの保険料納付金額を集計しなければ算出できない。年金受給権は、加入期間等法律に基づく一定の支給要件を確認することにより決定するものであるが、保険料納付金額は支給要件ではなく、保険料納付金額についてすべてを管理する必要がないため、データとして保有していない。したがってお答えすることができない。」という、これは社会保険庁が作った回答で、政府の出してきた文書なんですね、政府というか、これは衆議院の調査局が作った文書ですが。  総理、総理、本当に一緒にお考えいただきたいんですが、この十三ページの上から二行目は「集計しなければ算出できない。」と書いてあるんですよ。その三行下には「管理する必要がないため、データとして保有していない。」と書いてあるんですよ。これ、どっちが正しいんですか。いや、これは御答弁要らないんです。これは矛盾した文章なので、一国の長として、これだけ大きな問題になっているんですから、これ、二行目と五行目は完全に矛盾していますよね。片方は、集計しなければ算出できないということは集計できるということを言っているわけですよ。ところが、その三行下では、管理する必要がないためデータとして保有していない。データとして保有していないのにどうして集計できるんですか。これは、まあすぐここで総理がお答えができる話じゃないと思うんですが、矛盾しているということはお分かりいただけますよね。その上で、柳澤大臣、御答弁いただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、この文脈、その後段の部分だけ読まさせていただいたんですが、しかし、これはどういう文脈でこういう表現が使われているかどうか。ですから、これは、これはこれを書いた、これを書いたまず厚労省側から説明しないと、私の、それを聞いた上でないと答弁のしようがないと思います。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、データとしては保有していなくても、これは標準報酬に一定のそのときそのときの料率を掛ければ算出できますと、こういうことでございます。しかし、一義的に大事なのは、この給付額という方であります。  しかし、今度、私どもは、ねんきん定期便の中に、あなたの今まで払った保険料の額は幾らですということをお知らせしようとしていますので、これについてはまた新たにそうした作業をすれば可能になると、こういうことです。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 やはり国民から信頼を得る政策、制度をつくったり政治を運営していただくためには正しい表現で真実をお伝えいただくということが必要で、今の大臣の御説明は僕は分かりますよ。つまり、標準報酬等から推計をすれば出るということを言っておられるわけですね。だから、それが集計しなければ算出できないということではやっぱりちょっと違うなと思いますね。  それは分かりました。じゃ、是非推計して出してくださいよ。これ五千九十五万件の年金手帳記号番号にひも付けられた保険料の金額は、後で安倍総理にまた一緒に計算してもらいますけれども、大変な金額ですよ、これ。つまり、この制度に入金をしてくれる、保険料を納付してくれる人たちのその保険料が言わば記録をされていないわけですね。  谷垣大臣が財務大臣であられたころに、ちょうど社会保険庁の皆さんの人件費を保険料から特例で賄っていた時代があって、なぜそんなことをするんですかとお伺いしたら、保険は事業ですからと、こうおっしゃったんですよ。事業体として、年金ですね、年金保険は事業ですから、運営している。その事業として運営している加入者が入金した入金金額は記録がない、しかし払う方は払っている。なぜそんなずさんな管理で心配でなかったかと言ったら、加入者がどんどん増えるから入ってくるお金で出る方は払えばいいという、これネズミ講じゃないですか。  この、これ決算委員会ですから、いいですか、国の財政の非常に大きなウエートを占める年金会計において入金の記録がないということの深刻さは、総理は共有はしていただけますか。  いや、総理、ここは総理ですよ、ここは総理。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、大塚委員もちょっと、先ほど来、御一緒に考えましょうということですから、また御一緒に考えていただきたいわけですが、要するに、厚生年金一つ取ってみますと、厚生年金というのは、その事業体、企業に対して標準報酬月額をざっとはじいてもらいまして、それで料率を掛けて一まとまりで出てくるということなんです。個々の被保険者ごとにこの人は保険料が幾らですということにはまず当面の事務処理としてなっていないということもございまして、もう本当に効率的にやっていると言うこともできますけれども、私は、これは大塚委員なぞとは御一緒に考えていただきたい点だと、このように考えます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いずれにしても、まず保険料総額、推計でいいからお出しいただくということは先ほどお約束いただきました。そして、これまでは個々の加入者の金額、納付された保険料が幾らかということと年金を運営することとは直接関係がないから、現在の事務処理としてはそれでやっているというお話がありましたので、しかし私はそれではやはり良くないと思いますから、個々の加入者の納付記録がデータとして残るようにしていただきたい、これもよろしいですね。  その上で、さっき申し上げた文章の中に、総理、是非目を通してください、こういう記述があるんですよ、さっき読みましたけれども。保険料納付金額は支給要件ではないと書いてあるんですよ。保険料納付金額は支給要件ではないのに、これまで訂正申請をしてきた個々の加入者になぜ領収書の提示を求めていたんですか。矛盾しているじゃないですか。(発言する者あり)いやいや、だから、違いますよ。下から三行目、上から四行目。「保険料納付金額は支給要件ではなく、保険料納付金額についてすべてを管理する必要がないため、データとして保有していない。したがってお答えすることができない。」と書いてあるんですよ。  だから、加入記録があって、幾ら納めているかという個々の金額は関係なく運営していたと今厚生労働大臣はおっしゃったんですよ。まさしくそのことがここに書いてあるわけですよ。だから、訂正申請を加入者の方が、高齢者の方がしてきたときに、領収書を見せてくださいとやっていた対応は間違いだということですよ、これは。いかがですか、これは。これは社会保険庁が作った文書ですよ。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 支給の要件というのは、加入月数ということが一義的に大事なわけです。したがいまして、金額については、支給に当たっては重要な条件ということにならないと、こういうふうに書かれていると私は解します。  そうして、にもかかわらず、今、大塚委員が言うように、領収書がございますかと社会保険庁の窓口で尋ねたのは、要するに納付の実績、その金額に別に多大の関心を寄せるということではなくて、実際にその月についての保険料をお支払いいただきましたかというその事実、ですから、加入の月数をある意味で確認できればということでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 よく分かりました。  以降は、社会保険庁の窓口に領収書を提示する必要はなく、この方は我が社にいたということ、在籍さえ証明してくれればいいということですね。いや、今までもそういう議論になっているとは思いますが、ここでテレビを見ている皆さんにそれをちゃんと言ってください、領収書を持っていく必要ないと。  何しゃべっているんですか、そこで。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほども申したように、厚生年金の場合には厚生年金被保険者に対して個々に領収書を発給そのものをいたしていない、こういうことです。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 分かりました。  しかし、総理、是非この十二ページから十三ページ目にかけて、本当にこれよく読むと、この数行だけで何時間も議論できそうなことが書いてありますので、是非、柳澤大臣も御一緒にこの文章について御確認をいただきたいと思うんですが。  その上で、総理、五千九十五万件というと、例えば一件の保険料が二万円だとしても、これ面倒くさいですから五千万件にしましょうか、五千万件に二万円掛けてみてくださいよ、これ一兆円ですよ、一兆円。いいですか、一兆円。  さっき、冒頭、柳澤大臣とお話しさせていただいたように、年金手帳記号番号一件について一月分ということはないですわね、大体三年入っていたとか五年入っていたとか。じゃ平均して、短く加入をやめられた方とか早くお亡くなりになった方とかいろんな方がいらっしゃいますので、平均して十二か月としましょうか。一兆円に十二掛けてみてくださいよ、十二兆ですよ。この十二か月でも私は控え目に多分平均値を置いていますので、これ二十か月とすると二十兆ですよ。三十か月、三年弱ですね、三十兆ですよ。  これは入りの方で、まずこの三十兆という財源が決算上、年金特別会計の決算上、浮いているとは言いませんが、取りあえずだれのものかひも付かないから、ここで、入りで何十兆円ものお金があるわけですね。今度、出の方ですよ。この三十兆円にひも付いて給付をされる金額があるわけですよ。例えば、仮に支払った保険料とほぼ同程度の給付が平均してあると考えた場合、平均三十か月と置いて三十兆としたら、出る方も三十兆、合計六十兆が年金財政会計上余力になっちゃっているわけですよ。  私は、これ皆さんにお配りしていると思いますけれども、これ三年前のパネルなんですよ。(資料提示)  三年前の年金国会のときに指摘をさせていただいたんですが、その年金、まず、百年安心ですよというその年金財政の計算自体がどうやっているか分からないから、その中身を明らかにしてくださいと。これ、厚生労働省の方はよく御存じのとおり、年金数理計算といいますが、そのことがブラックボックスになっていて全然分からないので明らかにしてくださいといって申し上げたところ、随分いろんな議論がありましたが。  御記憶をいただいている方がいらっしゃれば幸いですが、最後の本会議のときに登壇して、私がそのプログラムの打ち出しを本会議場の壇上に持ち込ませていただきましたけれども。おかげさまで、その翌年から政府のつくる年金の財政再計算結果の中に、どうやって計算しているかというこの計算式が出てきました。これ一歩前進です。これはいいです。  ただ、そのとき既に申し上げたように、仮に百年安心という計算に信頼が置けたとしても、その下です、それに基づいて社会保険庁が業務計算を、保険料、給付金の計算は正しくやっているかどうかということは分かりませんよということを申し上げました。これは書いてありますけど、平成十六年十月二十日の参議院予算委員会で使わせていただいたパネルですから。もちろんその前の、参議院選挙前の年金国会のときにも同じことをずっとやっていたんですけれども、まさしく上流である年金財政計算も不透明だった上に、社会保険庁の業務計算そのものもいい加減だったということが、今正に明らかになってきたわけですね。  これは大変深刻な事態で、私が申し上げたいのは、先ほどの何十兆円という入りと出の双方の金額が、この年金財政計算、この段階でどうカウントされていたかということが大変興味深いんですけれども、そういうものがあったから百年安心だということですか。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 結論的に言いますと、その保険料というのも足下の保険料ですから、一人一人に結び付いていなくても保険料収入ということでそれは算定の中に組み入れられていると、こういうことがございます。  給付は給付でまた別途いろいろと推計をこの数理計算において行われるということでございますから、私どもとしては今度のこの件について、長期的な給付と負担の均衡を図るということで直接何か影響が与えられるというふうには考えていないところでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 総理、はばかりながら私も数字いじるのが仕事でしたから、別に、ここでそのことについて総理に細かく御説明をして、それで何か議論を吹っ掛けようなんという気はないんですよ。  ただ、私が申し上げている事の深刻さというのはお分かりいただけますよね。この業務計算のところで何十兆円も浮いているのが今回分かってきたと。しかし、財政計算上、その上の段階の、こういうふうに計算するから年金は大丈夫なんですというときには、その何十兆円という金額は暗黙のうちに計算の中に入っちゃっているわけですよ。これは、これは決算委員会ですから、ここ、これは年金会計でたまたまこういうことが明らかになっていますけれども、ほかの特別会計でも似たようなことがあるかもしれないし、まあこの年金ほどのことはないと思いますけれども、これが大変深刻な事態だということを共有していただけるかどうかだけ、是非お答えいただきたいんですが。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、もちろん委員が御指摘になったように、この五千万件分の言わば納付においては、これは収入の方に入っているわけでありますから、例えば、言わば将来、期間が十分に足りない方々、掛け捨てになった方々の分も踏まえて、それは全部収入の中に入っている。しかし、それが将来、給付に結び付いていけば、それは支出として出ていきますから、その瞬間を取れば、その瞬間を取れば一時的にはこれは保険料に対しては低くなるということになってくるわけでありますが、しかし、先ほどおっしゃった三十兆円、六十兆円というお話も、それは一年のうちに一気に来る話ではないわけでありまして、その年その年については、これはひも付きとおっしゃったけれども、基本的には賦課方式でやっているということになるわけでございます。  いずれにせよ、この五千万件についても、言わば基礎年金に統合したときからまだ行き先が明らかになっていない、つまり、統合を、突き合わせを一年以内に行うことによって整理をしなければいけないと、このように考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 深刻にお感じいただけたかどうかちょっと今の御答弁では分からなかったんですが、今、賦課方式という重要なお言葉をおっしゃいました。  なぜ個々の加入者が納付された保険料の記録がデータとして必要ないというふうに言い切ってこれまで運営してきたかというと、まさしく今総理がおっしゃった賦課方式だと考えているからです。税金とほぼ同じような形で、後から入ってくる人に賦課をして、入ってきたお金で払う人に払うという。しかし、しかしですよ、払った人たちに約束どおりに還付できない。これはさっき申し上げたようにネズミ講と同じなんですよ。私は、これ、よろしいでしょうか。(資料提示)  二〇〇四年のとき、今申し上げました不透明な年金財政の将来計算、それは一応中身はこれで明らかになりましたが、本当にこの計算結果どおりになっているかどうか、それは分かりません。まあ、でも一歩前進です。そして、グリーンピアに代表される積立金の目的外の流用、ありましたね、すごい話が一杯。これは両方とも三年前の年金国会のときですよ。そして今回、保険料納付記録の消失という新しい問題が生じた。この年金問題のあえて三点セットと言わせていただきますけれども、これは本当にゆゆしき事態だということを今日は是非総理に認識を共有していただきたいと思ってこういう質疑をさせていただいているんですけれども。  これはだから、まさしくさっき賦課方式とおっしゃったんですから、この際、国民の皆さんは自分の保険料は自分の元に返ってくるから積立金だという感覚で受け止めていらっしゃるんですよね。それは人情としては分かるんです。でも、賦課方式だとまさしくおっしゃったんだから、だったらこの際、私たち民主党が申し上げているように税方式にされたらいかがですか、税方式に。税方式であれば徴収漏れ、ないですよ、これは。徴収漏れ、ないですよ。  この税方式でやるかどうかということも含めて、実は六月九日の新聞に、政府税調が納税者番号制度を本格検討と、社会保障番号とも関連付けて検討したいというふうに出ていましたが、私は決して悪いことじゃないと思うんですが、それについて総理の見解をちょっと聞かせてください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど大塚委員が、今の年金の仕組みがネズミ講方式で、将来もらえるかどうか分からないというふうにおっしゃったんですが、それは全く私は違うということは申し上げておかなければいけないと、このように思います。  年金は正に給付と負担でありますから、我々はこの給付を確保するために、ただいま我々、言わば保険料についても上げていくということを十六年の改正でお願いをしたわけであります。一八・三%まで刻みながら上げていくことによって、そして五一%、二〇二六年、二〇二六年の言わば代替率を五一%を確保する。これは、大体今年の暫定的な計算ではできそうであると、こういうことでございます。その中で、我々は別に決してそのような言わばネズミ講的ないい加減なことはやっていないということをはっきりと申し上げておきたいと、このように思います。  そこで、御質問の中で、今までの方式を、では税方式に改めろと、こういうことでございます。しかし、税方式にすべて改めるということになりますと、では、そこで基礎年金の部分でしょうか、民主党はかつて最低保障年金ということをおっしゃっていたけれども、そのときは七万円ということをおっしゃっていましたね。しかし、その言わば財源を一体どうするかという問題でございます。この財源を、では例えば、では消費税でいきましょうということになります。消費税でいこうということになれば、例えば相当のパーセンテージを上げなくてはならないということになっていくわけであります。他方、例えば今六十歳になろうという方においては、今までずっと四十年間保険料を払ってこられた方であって、これから年金を受給しようということになってくる、この方々も課せられた消費税を払わなければいけないということになってきまして、これはその方々にとって堪えられるかどうか、私はやはりこれは堪えられないだろうと、このように思いますよ。  ですから、その方々が、言わば保険料も払ってきたし、しかし、さらに全くそれは払わなくていいという人たちのために高くなった消費税を払うことになっていくわけでございます。そういう大きな不公平が生じるということも当然考えなければならないということではないでしょうか。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 財源は、消費税の二、三%分の不足分は、歳出効率化によって私は十分捻出できると思います。(発言する者あり)いやいや、例えば、例えばですよ、私は愛知県ですけれども、この間名古屋市で名古屋の地下鉄の談合事件の摘発があって、これが摘発後の再入札をやったら、落札率が大体九五%から五五%ぐらいになったんですよ。この一工区だけで二百五十億円ぐらいの金額が浮いたんですが、国と地方の毎会計年度のトータルの予算は、重複分を除いても三百二十兆円あるんですよ、三百二十兆円。三百二十兆円に何がしかの効率化率を掛けると、それはかなりの金額が出てくると私は思います。そこは、でも分かりますよ、立場が違うんですから、首をひねられるのは分かりますけれども、そこは我々は我々の意見として今申し上げているだけですから。どうぞ。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、二%程度では私は収まらないのではないだろうかと思います。  今の基礎年金はどれぐらいでしょうか、十七兆円か、それぐらいでしょうかね。だんだんこの基礎年金部分はこれ増えていくわけですね、年々年々、当然受給者の対象が増えていきますから。これ、二十兆、二十三兆円と増えていくわけであります。現在は三分の一しか国費を入れていないとなりますと、そうなりますと、残りのところはすべて消費税で補わなければならないということになっていくわけでございます。そうしますと、これ十兆円、十数兆円になってくるわけでありますから、その分の、言わば消費税でこれは国民の皆様にお願いをしなければいけない。そうなりますと、それまでこつこつとずっと保険料を払ってきた人たちにとって、これは堪えられない、これは不公平ではないだろうかと、このように思うわけであります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、分かります、議論としては理解できます。でも、さっき私が申し上げたように、国と地方のトータルの予算は三百二十兆ですよ。仮に、計算しやすいところで十六兆円を捻出するとした場合に、これは五%分の効率化、さっき申し上げたように、落札率が九五から五五に落ちた例があるわけですから、私は何がしかの捻出はできるというふうに考えております。  その上で、総理、総理、私たちはこの民主案、総理喜んでいただけると思っていたんですよ。というのは、総理、去年総裁選挙に立候補されたときの、総裁選挙の総理のこの「美しい国、日本」の公約の中に、社会保障番号の導入や、うん、これはいいですね、今検討の俎上に出てきましたんで、徴収一元化についての検討を行うと、社会保険庁の徹底的改革を行うということを発表され、その直後に、当時の幹事長であった中川秀直幹事長が歳入庁構想を発表されたんですね。いや、それは何か我々の考え方と一緒でいいなと当時思ったんですけれども、いつから変わられたんですか。まだ、総裁選挙は、六月ですから九か月しかたってないですけれども、この日本年金機構の話が出てきたのはもう二月からですから、総裁選挙からわずか四か月か五か月後には考え方が変わられたんですけれども、どういう根拠でお変わりになったんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私と中川幹事長は別人でございますから、それは別に考えていただかなければならないと、このように思います。  今回の社会保険庁改革においても、確かに検討としては国税庁と統合するという検討もいたしました。しかし、その過程において、やはり例えば国民年金の被保険者の方々が二千二百万人ぐらいですか、この方々の中で言わば申告納税をしておられる方々については三百五十万人程度であるということもあります。そしてまた、言わば年金の徴収の額についても、最高においても、この納付をしていない方々の最高額についても大体三十万円程度でございます。言わば、少額の多数のこれ言わば債務についてこれは徴収をしていくということになるわけでございまして、それはやはり大分この仕事の中身が違うということになってきたわけでございまして、その中で悪質な人たちに対しては国税庁が当たると、こういうことにしたわけでございます。(発言する者あり)

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、おっしゃるとおりですね、今そういう御意見も場内から飛んでいますが、税方式にすれば今おっしゃったようなこともなくなるということなんですが、もう時間もなくなってまいりましたので、ひとつ、その与党の皆さんがこれから通そうとしていらっしゃる年金時効特例法案についても意見を申し上げて終わりにさせていただきますが。  これは何度も衆議院でも議論が出ておりますが、加入者のミスでこうなったわけじゃないですから、全員お認めになるのが筋であって、この年金時効特例法案が通ってしまうと、時効を適用しない対象者をむしろ絞り込むことになってしまって、これは国民にとって実は不利な法案になる可能性があるということが一点。  それと同時に、五日の参議院厚生労働委員会で、今日もいらっしゃる共産党の小池委員がどうも指摘をいただいたようでありますが、実は過去に八十五歳の女性の方から再審査の申立てを受けた社会保険審査会が、二十四年前までさかのぼって受給漏れ年金一千万円をもう既に給付している例もあるんですよね。  そういうことを考えますと、やはりこの今回の納付記録のなくなっている、ひも付いていらっしゃらない方々の救済に向けては更に一段の御努力をお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  これは決算委員会でございまして、何か年金特別委員会のような様相を呈してございますが、ただ、私もあちらこちら行かせていただいているわけでございますが、やはり国民の怒りというのは本当に強いなというのが実感でございます。自分たちの本当に、総理のお言葉をかりればこつこつと納めてきたこの年金も、本当に自分の今いただいている年金に反映しているんだろうか、あるいはこれから将来もらう年金もしっかりもらえるんだろうか。それにしても、社会保険事務所の対応も非常に冷たいといいますか、お役所仕事そのものだ。また、新聞報道等によれば、社会保険庁の長官も天下りやわたりとかいって、二億円も三億円も、そういうような金額の退職金もらっていると。  国民の立場からすれば、社会保険庁の労使挙げて、本当に国民に対するサービス業というんでしょうかね、年金業務は国民に対するサービスだと私は思っておるんですが、憲法は全体の奉仕者という表現になっておりますけれども、そういう精神が公務員の中で本当になくなってしまっているんではないのか。これはもうエリート官僚もそうかもしれないし、現場のお役人の皆さんもそうかもしれない。だから、この窓口業務を本当、受付も短くするような話になってくる。私、そこを本当に変えていく必要があるんではないのか。  また、新聞ずうっとこう見ていくと、官製談合であるとか、次から次へ出てくる。昨年の官製談合防止法の改正案につきまして、私は、この官製談合防止法に罰則を創設する、これは与党のプロジェクトとして担当をさせていただいたわけでありますけれども、やはり官製談合、そして総理もおっしゃるようなこの天下り、社会保険庁の長官でも天下りでこんなことやっていたのか、これは年金の問題も公務員改革の問題も、国民の立場からすれば、本当に国民のためにやってもらっているのかと、こういう怒りになっているんではないのかなと。  ですから、今総理は公務員制度改革もしっかりやるんだというようなお話で承っているわけでございますけれども、そこのところの、本当に抜本的な公務員の、全体の奉仕者、サーバントといいますかね、それをしっかりこの国で打ち立てていくことが今一番大事ではないのかな、そんなふうに思うところでございますが。  一つは年金、この新対応策、打ち出しをされました。党首討論でもしっかり聞かせていただきました。これで私は、国民の皆様は安心してもらえると私は思っておりますけれども、再度、この年金は大丈夫なんだということと、それからこのような体質を大きく今変えていくんだという、そういう総理の、公務員制度改革も含めて、併せて決意をお述べいただきたいと思っております。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずは、年金をずっとこつこつまじめに払ってこられた方々が年金を払ってもらえないという理不尽なことは絶対にさせないということは、まずお約束を申し上げておきたいと思います。  そして、もう一つの問題は、年金というのはやはり、勤め先を変わったり、あるいは今まで国民年金から厚生年金に変わってまた元に戻ったり、いろいろと複雑です。その方々に対してやはり親切に対応していくということが最も私は大切なんだろうと思います。その年金を受給される方々、時には不安に思っている方々の立場に立って、果たして更に加入履歴はないかということを一緒に考えていくという、そういう姿勢が私は残念ながら今までの社会保険庁には全く欠けていたと言わざるを得ないと、こう思うわけでございます。だからこそ、与党また政府は、社会保険庁を抜本的に変えていく、廃止をして解体をしていくという、そういう決意をしたわけであります。  今、もちろん社会保険庁の皆様には一生懸命頑張っていただいている。頑張っていただいて、国民の皆様の不安を払拭しなければいけない。そして、頑張って、我々も、一年以内に必ずこの五千万件の件数の行き先をはっきりするために、既に年金を受給されている方々あるいはこれから受給される方々について、国の側においてすべて突き合わせを行っていく。その上において、まずは年金受給者から優先をしてお知らせをしていくということをお約束を申し上げたい。その中で、やはり一生懸命頑張ってもらわなければ、二年半後には新しく誕生していく日本年金機構において、今度はやはり国民の皆様が、そういう方々はやはりそこで働いてもらうわけにはいかないということになっていくのではないか。  かつて国鉄にはいろんな問題があった、それが民営化して、本当にサービス、国民の側のサービスということになって大きく私は変わったと思います。必ずこの社保庁の改革法案によって社会保険庁は大きく姿を変えることになっていく、そしてまた今やらなければいけないことはすべてやっていく、そして親切に対応をしていくということで、我々は全力を尽くしてまいる決意でございます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 国鉄の話、出ましたけれども、やはり公務員というのは、どの分野であれ、やはり主人公は国民なんだ、保険でいえば被保険者と受給権者、これが主人公なんだという立場でしっかり取り組んでいく必要があるなというふうに思っております。  話題を変えますけれども、先般のハイリゲンダム・サミット、本当に御苦労さまでございました。温暖化ガスの問題等を含めて総理の御活躍を評価するものでございますが。  私はこの土日、能登半島をずっと回ってきました。三月二十五日、大きな地震があったわけでございますが、元気一杯能登半島という、そういうキャッチで地元の皆さん、非常に頑張っているわけでございますけれども。  総理、例えば、やはり能登半島といえば輪島、輪島塗というのが、ジャパンといえば漆器のことを言うわけであって、その中でやっぱり輪島塗、例えばサミットとか国際的な会議等のお土産にそういうものを採用する、そうすればかなり地元的にも元気一杯になるんではないのかなというふうに思うところでございますが、いろんなところでしっかり応援しているよというその姿勢が地元の人たちにも伝わっていくと思いますが、その点、総理いかがでございましょう。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も四月の十三日に現地を視察をしてまいりました。この被災地の本格的な復興のために、地域のコミュニティーを維持しながら住民の方々が安心して住み続けることができる環境を再生をしていかなければいけないと、このように思ったような次第でございます。  そしてまた、今委員が御指摘になった能登半島には輪島塗という優れた伝統文化があるわけでありまして、私もその輪島塗の工房に行ってまいりました。ここも大きな被害を受けていました。やはり、正にこれは日本の文化ですから、何とか我々守っていくという大きなこれは責任もあるのではないかと、こんなように感じたような次第でございます。  ニューヨーク等においてこの輪島塗のすばらしさ等も発信しているということも聞いているわけでございますが、今委員が御指摘になったように、サミットの場を使って発信してはどうかと、これは私も一つのアイデアだろうと、このように思うわけでございまして、来年の洞爺湖のサミット、日本のすばらしさ、美しさを発信する場にしていきたい、自然の美しさだけではなくて、こうしたすばらしい文化があるんだということも私も紹介をしていきたいと、こう思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 それで、その能登半島地震において本当に私感じたことでございますが、過疎地における大きな災害ということでございますが、特に高齢者の方々のお宅がぺしゃんこになってしまっていたりする、やはりそれが大きな問題となっているわけでありますが、やはりこれらの人たちの住まいを確保することが本当に大事だな。だから、能登半島から近くの、じゃ娘さんや御子息が住んでいる金沢に引っ越せといったってそれはなかなか難しいわけですよね。やっぱり住み慣れた土地に住むということが大事だと思いますし、また地元の自治体においても公営住宅の整備等が検討されていると思っておりますけれども、じゃ、高齢者にとって住宅ローンを組んで家を建てるということはこれはかなり厳しい。今は無理であっても、いつかは自分の家に住みたいというのが率直な気持ちではないのかなというふうに思っております。  地元自治体でもきめの細かい対応策を考えておられると思いますけれども、国土交通省としても積極的な支援をすべきだと思っておりますが、国土交通大臣の御所見はいかがでございましょうか。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も発災直後に現場へ参りました。全壊六百三十二棟、半壊千五百四十五棟ということで、高齢者率も非常に高くて、ただ、その後、仮設住宅には入っていただいているわけでございますが、恒久的にどうお住まいを造っていかれるかということは、高齢者だけにこれから住宅ローン云々というようなことは非常に難しいと認識をいたしております。  そういう意味から、きめ細かく高齢者の方々が集まり助け合って住むことができるような公営住宅、例えばグループホームとか、あるいは阪神・淡路のときに大変人気がありましたけれどもコレクティブハウス、要するに数名のお年寄りの方がそれぞれの専用の部屋を持って、共通の居間とか、あるいはおふろとか、あるいは炊事場というものを持って一緒にお住まいになる、そういうようなものも非常に人気があったわけです。したがいまして、そういうふうなことも考えていかなけりゃならぬ。  それからまた、住み慣れた土地に再び暮らしていきたいというのは人情でございますので、その人の土地を、公営住宅であれば市なり県が借りまして、そしてその上に公営住宅を建てて、そこへ入っていただくように配慮する。もし力あれば、それをその人がまた買い取ると、地主さんでございますので。そういうことも考えていったらいいというふうに考え、今やっております。  いずれにしましても、きめ細かな方策を地元の地方公共団体の方々と密接に連携しながらいろいろな工夫をし、そして皆様方の御要望にできるだけこたえられるような柔軟な対応で対処したい。そのためには、可能な限り地域住宅交付金等を活用して被災者の方々の気持ちにこたえられるようなきめ細かな対応をしていきたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 住宅セーフティーネットということも言われている折でございますし、是非きめの細かい対応をお願いをしたいと思います。  そういう住宅の問題と、その前にやはり全壊、半壊という問題があるんだろうと、それを片付けなきゃいけない。膨大な、要するに建築廃材というんでしょうか、出てくるんだろうというふうに思っておりますが、災害等廃棄物処理について補助金とか特例交付金とか手当てされているというふうに思いますけれども、それでもその地域の、これは何も能登半島だけではないと思います。将来、いろんなところにあり得て、やはりそういうところは財政力厳しいだろうと思っておりますけれども、その地域の財政力が大丈夫かというような意見もあるわけでございまして、国として更なる支援策はどういうふうにお考えなのか、環境大臣、お答えいただきます。

若林正俊自由民主党環境大臣

○国務大臣(若林正俊君) 魚住委員が御指摘のように、この石川県の能登半島の地震というのは、多くの家屋が全壊、半壊あるいはかなりの損壊を受けたわけでございまして、その結果として、大量の災害廃棄物が発生をいたしました。六月八日現在で、石川県内では約四十三万トンという膨大な量の災害廃棄物が排出されたというふうに報告を受けております。被災地の復旧を進める上で、こうした災害廃棄物が円滑に処理されるということは本当に委員のおっしゃるように大切なことで、必要なことであります。  これは市町村の責任において処理をするわけでございますが、市町村がその災害のために実施しました生活環境の保全上必要とされます廃棄物やし尿の収集、運搬、処分に係る費用は二分の一が国が補助するということになっておりますが、その補助残については八割までは特別交付金の対象にするという仕組みになっております。  国としても、万全の対応を講じまして、市町村が廃棄物の処理をいたしまして早く復興していくように対応をしてまいりたい、こう考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 先ほど申しましたように、地元では元気一杯の能登半島だということでやっておるんですけれども、この先月のゴールデンウイーク、一生懸命能登としてお客さん来てもらえるように取り組んでいたことは間違いないわけでございますが、ただ統計を取ってみると、やはり大体四分の三ぐらいなんでしょうか、風評被害といいますか、県挙げて一生懸命、いいところです、大丈夫ですということでアピールされているけれども、やはり国としても何か考えてあげないといかぬのではないかなと思いますが、国土交通大臣、いかがでしょう。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 和倉温泉等我が国を代表する温泉場があり、また大変外国人にも著名な、有名な旅館があって、韓国の人あるいは台湾の人は一回はあそこへ行きたいという人があるようです。そういう意味で、私も行きましたときに、風評被害というようなことでお客様が来られなくなることのないようにということで、我々の方の観光を担当している部署に対しても、この風評被害の防止に努めてほしいという旨を指示をしたところでございます。  特に、外国人の旅行者の中では、お見えになる九五%が台湾で、そしてまたそれが飛行機で、チャーター便で来られるわけです。したがいまして、私の方も七十五人の技術者をそこへ翌日から投入しまして、まず空港は翌日一番から飛べるように整備をいたしました。そして、道路は、連休が書き入れ時でございますから、連休前には何とかしようじゃないかということで努力をいたしまして、地元もびっくりされるほど、二十七日には全部、道路相当壊れていましたけど、しました。それで、二十八日から旅館は営業をやっておりますということで、私の方は台湾にも韓国にもこのことはPRをしました。  それから、我々の方も、観光の業者の方々を、地元へ行きまして、そしてまたビジット・ジャパン・キャンペーンについても、被災地域に関する事業の予算を拡充し、そしてまた韓国、台湾にもプロモーション事業を行うなどやっております。昨日も、私の方の藤野大臣政務官を現地に派遣して、そこで会合を観光業者とともにやり、風評被害というものを少なくしよう、ただ、遠慮被害がある、遠慮で、仮設にまだいらっしゃるのにという人が多いようです。しかし場所が違うんです、全然。ですから、そういうこともきめ細かくして、お客様が元に戻るように努力をしてまいりたいと思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 土日に能登半島行かしてもらったと申し上げましたけれども、能登の真ん中に能登の有料道路通っていますけれども、崩壊したりして迂回路みたいなものを造って今通れるようになっているわけでありますが、全国で高速道路網がずっと進展されていますが、しかしその高速道路だって大雨降って崩れたことがございました。これは中国道がそういうことがありましたが、やはりそういう場合の、災害等で通行できないときに代替路というのが大事だというふうに思っておりますが、その代替路も含めて道路のネットワークの整備の考え方について簡潔にお答えいただきたいと思います。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) 私も視察させていただいたときはヘリコプターでずっと行きました。そうしますと、高速道路は水平にするために土盛りをするんですね、谷のところ。そこがことごとくやられていました。これは復旧できるのかなと思ったけれども、実際頑張っていただいたわけですけれども。  ところが、国道二百四十九号というのがあるんです。これは細いけど、もうアップダウンもあるし曲がりくねっているけれども、これ全部生きていたんですね、壊れてないんですよ。したがいまして、それが代替路となっていろいろな物資の輸送とかができました。頑張って二十七日までに復旧はさせましたけれども、おっしゃるとおり、私は高速道路だけがそのものではない、そのような旧来の国道とか県道が大きな役割を果たすということを認識をしておりますので、そのような立場で道路を今考えていますから、よく考えていきたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 代替路そのものではありませんけれども、この間、砺波からずっと岐阜の方に走ってみたんでございますけれども、東海北陸道が大分できてきている。ただ、全部できていないから、下の一般国道を通りますね、百五十六号線というんですが。イチコロと言うそうでございまして、確かにそうだなと、御母衣ダムの曲がりくねったところ、物すごく狭くて、トンネル抜けたら大型車がもう目の前に待っているみたいな、そういうふうに擦れ違えないような状況になっているんですね。  今、福島バイパスというのが事業をやっているようでございますが、この進捗状況と今後の見通しについてお尋ねいたします。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) 今御指摘の国道百五十六号、福島バイパスでございますが、委員御指摘のように、東海北陸道と並行しております。東海北陸道、今年度供用の予定でございますが、併せて国道の方の強化も必要だと思っております。白川村におきまして福島バイパス二・五キロ整備をしておりまして、岐阜県と合わせて一緒になって頑張ってやってまいりたいと思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 また、これはまだこれから一生懸命やっていただいている最中なんだけれども、三重県、また全然違うところでございますが、東紀州地方で、いわゆる尾鷲とか、水害、大雨が降るところでございますけれども、国道四十二号線がある意味じゃ唯一の生命線になっているわけですね。ところが、この四十二号線自体が、ちょっと大雨降る、あるいは台風が来る、もう規制で通れなくなってしまっておりまして、そうすると、いざというときに救急自動車も当然通れなくなってしまう。私たち、ドクターヘリ一生懸命やろうということでやっていますが、台風のときはやっぱりドクターヘリ厳しいんじゃないのかな。そうなると、やはりしっかりした高規格な道路が必要ではないのかな。  だから、地元の人たちも、ある意味じゃ命を守る道路、そんなふうなとらえ方をしているわけでございまして、近畿自動車道の紀勢線、また尾鷲—熊野の方の道路もしっかりやっていただかなきゃいけないと思っておりますが、今の進捗状況と今後の見通しをお聞かせをいただきたいと思います。

宮田年耕国土交通省道路局長

○政府参考人(宮田年耕君) 近畿自動車道紀勢線の進捗状況、今後の見通しでございますが、三重県内約百キロ整備が残されております。そのうちの六十一キロにつきましては、会社、有料道路事業とそれから国の直轄事業、新直轄で整備を進めております。  松阪からつながる十・三キロにつきましては平成二十年に開通する予定でございますし、尾鷲市内の五キロにつきましては今年度開通する予定でございます。その他の区間につきましても、用地取得、工事等を進めてまいりまして、引き続き早期供用に努めてまいりたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 どちらに行っても、今代表的な例を挙げさせていただきましたけれども、道路も本当に命を守るという観点あるいは地域の発展という観点からもしっかりやっていただきたいと思っております。  終わります。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として松下新平君が選任されました。     ─────────────

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  年金というのは、国の歳出、支出の中でも大きな部分を占めます。その年金の問題に今国民の怒りが沸騰しているわけです。こんなに急速に怒りが広がった原因は、私はやはり土壌があると思うんですね。百年安心だと言って、保険料をどんどん引き上げ、給付はどんどんカットするという改悪をやり、しかもその年金の口実に増税まで押し付けて、今全国で住民税増税に対する怨嗟の声が上がっています。その中で、支払ったはずの保険料に対しての給付すら行われない。これがやっぱり怒りの本当に火に油を注いでいるんだと思うんです。絶対にあってはならないことだと思います。  総理にまず最初に確認をしたいんですが、この問題については国民の側には一かけらの責任もない、これは正に、社会保険庁、厚生労働省はもちろんですが、ひとえにやっぱり政府の責任である、このことはお認めになりますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この責任につきましては、すべて政府、社会保険庁に責任があると、このように認識をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 やはりこの問題が一体なぜ起こったのかということもしっかり解明する必要があると思うんです。  その点で、やはり九七年に基礎年金番号を導入した、このことがきっかけになったことはこれは間違いない。それまで一人が幾つも年金番号を持っておられた。それを一つに統合するという作業を九七年にやったわけであります。これ、三億件ある納付記録を一億件にするという、これ大変な作業です。当然、周到な準備が必要だったはずだし、やはり政府の側で責任を持って統合する仕組みをつくらなければ、これは絶対にうまくいくはずがないと。それは政府の側では恐らく、恐らくというか、間違いなくよく分かっていたはずだと私は思うんです。  ところが、実際にはどういうやり方をしたかというと、国民の側の申請があって初めて受け付ける、申請主義ですね、そういう手続を取った。しかも、国民に対してその当時一体どういう説明をしていたのか。  これは実は、当時、ほとんど全国民に送られた基礎年金番号のお知らせに入っていたQアンドA、こういう説明文書を配っているんです。これだとちょっと見えないので抜粋をしてまいりました。(資料提示)こんな説明なんです。これ、いろんな問いと答えが書いてあるんですが、この中に、このお知らせが来たことにより何か手続が必要ですかという質問があって、手続の必要はありませんと書いてあるんですよ、太字で。しかも、将来の年金額などには何ら影響はありませんと書いてあるんですね。その後にもちろん説明はありますよ。しかし、これを受け取った人は、何の手続も必要ないんだと。  基礎年金番号の統合、もちろん基礎年金番号を作ることによって年金額には違いはないでしょう。しかし、年金記録の統合ができなければ大きな違いが出てくるのに、将来の年金額には影響がない、こういう通知を送られれば、多くの人は、ああ、自分は大丈夫だな、こう見過ごすに違いないと私思うんです。私、これ最悪の周知、広報の仕方ではないかとこれを見て思います。  総理にお聞きしたいんですが、私は、こんなやり方が正に今回、今日の事態を生んだもう大きな原因であることは間違いない。しかも、それから十年、正に事態を放置して傷口をどんどんどんどん広げてきた。その点では、基礎年金番号導入時のやはり政府の責任、これ極めて重大だと思いますし、私はしっかりその問題をこの場で国民に謝罪していただきたい。そこからやっぱりすべての議論は始まるのではないかというふうに思うんですが、総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この基礎年金番号の導入、この基礎年金番号の導入は必要であったわけであります。この基礎年金番号を導入をし、そしてその際、ただいま今委員がお示しをしていただいたように、国民一人一人に通知を行ったわけでございます。導入前には約三億件の記録があったわけでありますが、導入直後には未統合の記録が約二億件存在をしておりました。その後、他の制度等の加入歴の有無を照会する統合作業によって基礎年金番号に統合されていない記録の件数は漸次減少をしてまいりましたが、いまだに五千万件存在するということでございます。  こうした統合方法の企画が番号導入前に十分に検討されたのか、またその後の進捗状況を管理する対応は十分に行われていたかといった点では十分に反省しなければならない点があると考えています。  こうした問題の発生の原因や責任の所在につきましては、総務大臣の下に有識者から成る検証委員会を設置をいたしまして、しっかりと調査をし、そして検証をしていただき、その結果を明らかにしてまいりたいと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これからの対策で権利、取り戻す方もいらっしゃるかもしれませんが、既に亡くなられた方もいるわけで、私、本当に責任、これ重大だと思うんです。  問題は、この解決であります。基礎年金番号に統合できていない五千万件を超える記録について、総理は先ほど最後のお一方まで解決すると、これは本当、当然だと思うんです。しかし、同時に急いでやる必要がある。その点で、やるべきことをすべてやっているんだと先ほど答弁されましたが、果たしてそうか。  三つ私は問題点を、この五千万件の記録の解決に関して申し上げたい。  一つは、これは基礎年金番号というのは、いわゆる名寄せに当たって、今基本的な考え方としては、氏名、性別、生年月日の三条件一致、これを名寄せの条件にしようとしています。これだと、例えば結婚で名字が変わった場合、こういったことは最初から調査対象になってこない。しかも、この三条件での名寄せというのは、実は基礎年金番号導入のときに加入者については一通りやっていることなんです。その結果、五千万件が生まれているんだから、それでは意味がないじゃないか、もっともっと工夫をして広い調査対象にする必要があるんではないか、これが一点です。  それから二つ目に、一致した場合に今やろうとしていることは、同一人物のものと思われる記録があったという旨を伝える。要するに、あなたのものと思われるものがありましたよということだけ伝えて、その中身は言わない。私が委員会で質問したらば、記憶を呼び起こしていただくと言うんです。これはひどいじゃないですか。だってその人の持ち物なんだから、きちんと中身も示して、もちろん工夫の仕方はあると思います。しかし、やっぱり中身を示して、被害者に思い出す努力をさせるのではなくて、記録の中身を基本的に工夫して示していく、これが筋ではないだろうか、基本ではないだろうか。  三つ目。五千万件のほかにもコンピューターに入力のない千四百三十万件があるということが明らかになりました。この千四百三十万件の中には、もちろん基礎年金番号に統合できてない記録もある。すべてがそうではない、しかしその中にはそういう記録があると。だとすれば、これも一刻も争う問題なんです。  これをどうするか。今、名寄せのためのコンピューターソフトを作るのにかなり掛かる。報道では来年三月まで掛かるということも言われています。だとすれば、それまでの間やることないわけです。だったらば、そのコンピューターに入力できてないものを、その時期徹底して政府の総力を挙げてコンピューターに入力する、そしてでき上がったデータをコンピューターに掛けて名寄せをする、これが必要ではないか。不完全なデータのまま名寄せしても、それが終わったらまだ一千万件残っているということになるわけだから、これ合理性ない。  総理、私は、これ国民が本当に不安に思っていますから、建設的、前向きな立場で私は今日お話をしているつもりです。是非こういう方向でこの問題の解決を図る、このことについてどう思われるか、御答弁をいただきたい。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、ただいま御質問のあった三点でございますが、まずこの名寄せについての御質問でございますが、平成九年に行った突き合わせについては、当時は、当時五十五歳未満のこれから年金を受け取る方々に対して行ったわけでございます。言わば、氏名、性、生年月日が完全に一致をして、他の年金手帳の記号番号を有すると思われる方を対象に、御本人の基礎年金番号で管理している記録の加入制度と加入期間のみをお知らせをして照合を行ったわけでございますが、今回は、これから年金を受ける方、現在年金を受けている方など、すべての方々について突き合わせを行うわけでありますが、先ほど御指摘のあった三条件はどうなんだというお話でございますが、三条件による突き合わせだけではなくて、生年月日が特定できない約三十万件については氏名と性別の二情報により突き合わせを行うなど、様々な可能性を考慮に入れて、具体的方策をただいま検討をしております。  また、基礎年金番号で管理している記録については、勤務していた事業所名等を含む詳細な加入履歴をお知らせをし、その方法にも工夫を図るなど、前回と比較して記憶を呼び起こしやすいものとすることを考えているわけでありまして、ただ履歴をお送りをして、あとは考えてくださいということではなくて、これはすべてをお知らせをすると万が一違っているということも、やはりそれを排除できないということもあります。しかし、基本的には非常に記憶をこれは呼び起こしやすいものを今工夫してお送りしたいと、このように考えているところでございます。  そして、いわゆる一千四百万件の記録についてであります。これは昭和十七年から昭和二十九年までの記録でございますが、この旧台帳、この一千四百万件を含む社会保険庁のマイクロフィルムや市町村が保有する台帳の記録と社会保険庁のオンライン記録とのチェックはこれはもうすぐに行いまして、この進捗状況を公表させながら計画的かつ徹底的に行わせていきたいと、こう思っています。そして、特にこの旧台帳一千四百万件については、もう相当お年を召されておられるでしょうから優先して対応させていきたいと、このように思っているところでございます。  そしてさらに、この記録を訂正したいけれども領収書等の証拠がないという方々については、第三者委員会をつくってその方々の気持ちに立って対応したいと、このように思っているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 その今ちょっと早まって答弁されたことなんですが、文字どおり消えた部分どうするかという話で、今お話、消えた部分の話をしているんです、完全に消えたのもあるんですよ。記録なくなった場合、それどうするのか。これは、今までは証拠持ってこいってやっていたわけですね。これ本当にとんでもない話で、証拠をなくしたのは国なんですから、被害者の側に証拠を持ってこいというのは本当に本末転倒な話なんです。この問題で、やはり専ら国民に立証責任を負わせるというやり方改めるというのであれば、やはりどういう考え方で臨むのかということをはっきりさせるべきだと思います。  やはり何らかの手掛かりがあれば支給をする。例えば、厚生年金であれば当時の同僚の証言が得られる。あるいは、もっと深刻なのは国民年金なんですよ、これは何の証拠もない。だとすれば、やはり本人の記憶などに一貫性があるような場合、これは本当にしっかり救ってきちっと支給対象にしていく。  私、総理に基本的な考え方をお聞きしたい。この間、党首討論では全部払えと言うんですかというようなお答えされたけど、私はあれじゃ余り冷たいと思う。やはり基本的に被害者、国民なんですから、被害者の側に立って可能な限り何らかの手掛かりがあれば、文字どおり消えた記録の方についてはきちんと支給をするという考え方で臨むべきじゃないかと思いますが、総理いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) あの党首討論の私の発言の一部だけをとらえたからそういう印象を与えるかもしれませんが、私が申し上げたのは、しかし自動的にその申請をされたらお支払をするわけには、これは責任ある立場としてはいけませんよと。質問、当時小沢さんに、小沢さんもそういうことをおっしゃっているんじゃないんでしょうということを申し上げて、一緒に考えていきましょうと、こういう姿勢で申し上げたわけでございます。  そして、あのときにもはっきりと申し上げましたが、国民の側に立って対応していくということははっきりと申し上げておきたい。そして、第三者委員会をつくって、社会保険庁ではなくて第三者委員会をつくって、この領収書等の証拠がなくても、台帳やオンラインにも記録がない方については、この総務省の第三者委員会で、社会保険庁だけの判断に任せるのではなくて、申し立てた方のお気持ちに立ちながら公正に判断する仕組みを設けることといたしているわけでございます。  先ほど、時間がなくなるとこのことが説明できないと思いまして、追加的に御説明をさせていただいたところであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 最後に、こういう時期に社保庁を解体するというのは余りにやはり無責任だということを申し上げたい。やっぱり、三年後になくなってしまう、これだけ重大問題になっているときに、その責任一体だれが負うんですか。社会保険庁、年金部門だけでも四分割する、国の責任も分割・民営化か、国の責任も消えた年金のように消すのか、このことについては断じて許されないということを申し上げて、私の質問は終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  さながら何か年金特別委員会みたいな様相になっているわけですが、ここは二〇〇五年度の決算を論議をする場所ということでありますが、ただ、年金問題、ちょっと今も最後小池さんからありましたけれども、私もこの年金のここのずっと議論を聞いていますと、初めはみんな国民の皆さん証拠を持ってきなさい、こういう話から、第三者委員会で客観的にそれが証明されれば、こういう話など出ているわけですが、もしこれ、五千万件問題の話がここまで広がってこなかったら一体どういうことになっているのか。こういうことを引き起こした厚生労働省や保険庁がこの法案を出しているわけでしょう、二法案を。むしろ、五千万件あることをほおかむりして日本年金機構に移っていく、そんなことをむしろ考えていたんじゃないのか。そうとしか思いようがない。  だから、これはまあ今日ここではこれ以上触れません。それは厚生労働委員会でしっかりもっと、我が党の同僚議員もしっかり追及をしていく、こういうことでありますが、むしろ慌てるんじゃなくて、総理が言っている検証委員会をしっかりやっぱりやって、そしてまた、その原因をつかむだけではなくて、本当に言っているみたいに一年以内にこれが全部できるのかどうか。やるやるとおっしゃるけれども、どうもいろんな話を聞いてみるとそれは無理だと。やってみたけれども、また一千五百万件ぐらいどうも不明なものが残ってしまうんじゃないかなどなど、そういういろんな声がある。そうすると、そういうことをやっぱり待って、今慌ててその法案だけを押し通していく、元々こんなずさんなことをやっている厚生労働省などが出してきた法案をそのまま押し通すことが政治の責任だとは思わない。その点だけきちっとこの場でも御指摘申し上げておきたい、こう思うんです。  そこで、まず甘利経産大臣にお伺いをしますが、特別会計の一つの電源開発特別会計の潤沢な金を使って民意の買収が行われている事例というものについて私は触れていきたい。  青森県が六ケ所村の核燃料再処理施設のPRのために、農協や漁協、商工団体などから毎年七人のオピニオンリーダーを一人当たり約百万円掛けてフランス、ドイツ、イギリスに出しているわけですね。これを委託しているのが国の電源特会で、このような大名旅行に使われている。つまり、地域ボスの買収、供応なわけですけれども、これは青森県が勝手に決めた使い道なのか、それとも経済産業省がこう使え、こういうふうに指定しているのか、この点、まずお聞かせください。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 原子力施設の立地地域には、まず地元の皆さんの理解の促進が必要不可欠であります。そのために、国の広報事業の一環としてこれは青森に委託しているわけであります。何よりも核燃料サイクルの先進国とも言えるフランス等を、現場を実際に視察していただいて、現地で意見交換をしていただくというのが、百聞は一見にしかずでありますから、素朴な疑問もぶつけていただければいいんだと思います。  この参加者というのは、それぞれオピニオンリーダー、ちゃんと理解してもらわなければならない方々を厳選をしておるわけでありますから、消費者団体とか婦人団体とか報道機関とか、漁協の役員等であります。  それから、大名旅行というお話がありましたけれども……

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 そんなこといいんだよ。経産省がこう使えと指定しているのかどうかと聞いているんですから、余分なことを言わぬでください。青森が勝手にやっているのか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 県にですね、青森県に委託して行っていることでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 これほどさようにこの特別会計の支出はルーズなわけで、これは十八年前から毎年やられているわけですね。したがって、これに県の職員が付いて九人ぐらいで毎年行っているわけですが、手段を選ばずにこういう格好で金がばらまかれている。それでも電源特会は毎年剰余金を出して、二〇〇五年度も一千八百八十七億円に上ります。この結果、積立金は千百二十五億円にもなるわけでありまして、まあ核燃料サイクルというのか、利権サイクルというふうに言った方がいいんじゃないかと、こう言いたくなりますが。  だから、私は、この二〇〇五年度の決算の質疑でも、今度の決算決議でも、すべての質疑でも、すべての特別会計から無駄をなくして、とりわけ二百十兆円の積立金であるとか五十一兆円の剰余金などについては透明化するということと同時に、不用の分を国民に還元をするべきだということをずっと申し上げてきた。  これは、甘利大臣、十八年もこんなことを理解を得るためにって、前からやっているわけですから、こんな無駄なことを。この間これは実は、何年前でしたかね、十七年度はこれ一遍やめたんですよ、国会で問題になったから。取りやめたのに、また今度は十八年、十九年、今度も九月にやろうとしている。こんなものをやめることをここでは勧告をしておきたいと思うんです。  そこで総理に伺いますが、昨年は六月の特別会計に関する警告決議、あるいは十月の検査院の報告というのはここでは殊更触れません、もうお分かりのとおりでありますから。そして、今日も後ほど、措置要求決議案でも、更に特別会計財源の活用が求められる、こういう決議を今日上げる予定になっておりますけれども。  総理は今年の施政方針演説の中で、どうも七月の参議院選挙が終われば、秋にも消費税の増税を打ち出すおつもりのようですけれども、そういう庶民いじめをしなくても、この特別会計の不用な資金を引き出せば様々財源がつくれる、これずっと私一貫して申し上げてきた。その上で、小泉内閣は任期の最後に特別会計から二十兆円の活用を決めた。去年の当初予算でこれやったわけですね。ただ、その中で国民生活に直結する一般会計への還元というのは四年間で八兆円足らずなんですよね。残りは全部借金返しに入れました、こういうことなんで、だからこの八兆円弱というのは従来ベースと何も変わってないわけで、向こう四年間の。そうすると、改革とは私は言えないんじゃないかと。  そこで総理に伺いたいというのは、この特別会計改革について国民ややっぱり有識者が望んでいるのは、そうした剰余金だとか資金だとか積立金だとか莫大なものがある、こういうものをもっと透明にして、しっかり国民のために使えよと、こういうことが財政制度審議会やああいうところでも随分何度も言われている、会計検査院からも言われていることなんですが、さて一体、安倍総理としてはこの二十兆円の後どのような特別会計改革の構想をお持ちなのか、お示しをいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が御指摘になったように、行革推進法におきまして、特別会計の剰余金の、剰余金の縮減等によりまして、五年間で、平成二十二年までですか、平成二十二年までの五年間で総額二十兆円、財政健全化への寄与を目標としています。こうした状況を踏まえまして、先般成立をした特別会計に関する法律においては、特別会計の剰余金の処理に関し財政健全化に向けた各特別会計共通の一般的ルールとして、剰余金の一般会計への繰入れ規定を新設をいたしました。平成十九年度予算におきましても、このルールに基づきまして、これまで剰余金を一般会計に繰り入れたことのない五会計を含めた七会計から合計一・八兆円の一般会計への繰入れを行うことといたしております。  この行革推進法に規定する二十兆円の財政貢献は、あくまでもこれは目標を示したものであって、財政貢献がこれにとどまるものではないということでございます。当然これより上を、我々は当然できる限り多くの財政再建のための貢献が行えるように見直しをしっかりと行っていきたいと、このように考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 いや、そこを本当は聞いたんで、総理はその後をどういうふうに構想をお持ちなのかと聞いたんですが、そこは説明だけで終わってしまっているんですが、じゃ、財務大臣にちょっとお聞きします。  私、三年前にこの特別会計の剰余金、積立金、資金などから毎年六兆五千億円、向こう十年間六十五兆円出せる、こういうことを提起をしました。そうしたら、その当時、そんなもの一兆円も出るわけないなんてえらいやじられたんですが、去年、実際上は二十兆お出しになったということなんですが。  さてそこで、財務大臣、あなたの所管である財政融資特別会計の積立金は、一年間で一九・六%も増えて今二十二兆四千四百九十三億円に上っていますね。これは二〇〇五年度決算ですよ。資産の一〇%をためておかなければならぬと、こう言いますけれども、そもそも財政融資の規模、つまり分母が著しく縮小してきたわけですし、また一〇%必要だという根拠は想定長期金利が八%という、そんな時代もうあり得もせぬことを想定をしているということですし、ましてこれはほとんど取り崩されたことがない。これは御承知のとおり過去二回しかない、それもわずか、こういうことですよね。  したがって、余剰は一般会計に繰り入れて、もし不足になったらその年はこれは逆に戻せばいいわけであって、こういう説もこれは有力なものとして、私もその説ですけれども、申し上げてきたわけですが、これを所管する財務大臣はまず自ら、それこそ他の省庁に模範を示すべきではないかと思いますし、現実に可能ではないのか、この点について御見解を伺っておきます。

尾身幸次自由民主党財務大臣

○国務大臣(尾身幸次君) この財政融資資金特別会計の準備金でございますが、これは将来の金利変動のリスクに備えるために、利益が発生したときに積み立てるということにしているわけでございます。二〇〇六年度におきまして、今お話しのとおり、特別会計の剰余金、積立金を国の財政の健全化に活用するという観点から、これは正に臨時緊急の措置として、金利変動準備金約二十四兆円ありましたうちの半分の十二兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れることにいたしたわけでございます。  このたびの国会で成立した特別会計に関する法律におきましても同様の考え方に基づきまして、財政融資資金特別会計の金利変動準備金がこの会計の財政の健全性を確保するために必要な水準を超える場合には、その超過額のうち予算で定める額を国債整理基金に繰り入れることとしているわけでございます。現在の水準、十九年度末の予想は金利変動準備金十八兆円という水準でございますが、これは総資産の二百四十六兆円の千分の七十一にとどまっている見込みでございまして、この会計の財務の健全性を確保するために必要であるというふうに私どもが考えております千分の百を下回っていることから、これを直ちに国債整理基金特別会計に繰り入れるということはできないと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 何か自分のところで一生懸命こんな方針出して、自分のところは一生懸命抱え込んで持っていますと、こういう話じゃないですか。外国為替特会も積立金十四兆二千億円についても同じですよ。何も切り崩したこと一つもない、たまる一方。だから、これをやっぱり国民に還元をすべきだと、こう申し上げているのに、何か言い訳ばかりなさって、何年かたったらようやくそれが出ていく。もうちょっと積極性を持ってほしい。このことを注文としては申し上げておきたいと思います。  もう一つ、新しい大臣にお伺いしておきたいと思うんです。  特別会計のうちでも、全く逆に一般会計の支援がもっともっと必要なケースというのはどうも国有林事業じゃないのかと、こう思うんですね。伐採販売型から国土保全あるいは環境対応型への転換が図られてきたのですけれども、輸入材中心による木材価格の低迷から見て、最近はちょっと復活しているようですが、収入増の見込みはない、こういう格好です。  新大臣は攻めの農政だそうですけれども、林野事業をどう環境対応に転換をしていくのか。安易な一部独法化ではじり貧を招くだけ、こういう気がするんですね。現在、国有林の資産価値は七兆円余りだそうですけれども、仮にこれが実は環境CO2削減の観点から二倍の価値があることになれば、それを資金繰りに活用して事業を起こし、国民のために森林を活用できるんではないか、こう思うんですが、赤城さん、どんなふうにお考えですか。

赤城徳彦自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(赤城徳彦君) お答えいたします。  日本の国土の三分の二は森林でありまして、そのうちの三割が国有林、しかもその国有林というのは非常に大事なところを担っているわけでございまして、御指摘のように、この国有林を公益的機能を増進するという、そういう観点から経営をやっていこうということで、天然林の保全プロジェクトとか長伐期の施業とか育成複層林、そういったものをやっておりまして、正に国民の財産、国民の森として適切に管理、経営に努めてまいりたいと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 最後に総理にお伺いしますが、一九四七年、古い話ですけれども、一般会計から特別会計にこれを切り替えた際、理由はこう書かれていますね。従来のごとくに一般会計の下では国有林の使命は没却せられて、資源は枯渇し、国土は荒廃に帰する、こういうふうに言っているわけですね。  どうですか総理、総理はサミットで大変そういう意味では温暖化防止対策でイニシアチブを発揮をされた、こういうふうに新聞も報道しています。あるいはまた、来年に向かってそのリードするんだと、こう言われております。国内の森林の価値についても、林野特別会計を活用してやっぱり国民の意識を高めていく、そういう政策を取る必要があるんではないかと思いますが、この点ホットなそれこそ話でありますから、是非総理からお答えいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の内閣におきましても、美しい森づくりを重要政策にこれは据えているわけでありまして、先般も全国推進会議を開催をいたしたところでございます。美しい日本をつくっていくためにも、美しい森を守っていきたいと、そしてまた、これは将来の温暖化の五〇%削減、排出量を削減するわけでありますが、と同時に、それは吸収源があって初めてこれはプライマリーバランスが取れるという観点からも森づくりに積極的に力を入れていきたいと、このように考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 終わります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御異議ないと認めます。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 速記を起こしてください。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として小林美恵子君が選任されました。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) これより討論に入ります。  各党の討論に入るに先立ち、この際御報告いたします。  平成十七年度決算審査措置要求決議案及び内閣に対する警告については、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたような案文とすることに意見が一致いたしました。  それでは、警告の案文を朗読いたします。     内閣に対し、次のとおり警告する。     内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。  1 国民との双方向の重要な対話の場として政府が行うタウンミーティングにおいて、コスト意識を欠いた不適切な運営が行われていたことに加え、内閣の重要課題について広く国民から意見を聞くという趣旨を逸脱し、事前に発言の依頼が行われていたことは、看過できない。    政府は、新たな方式による出直しに当たり、国民との直接対話の意義及び広く民意を政策形成に反映させることの重要性を認識し、関係者全員に対してコスト意識を徹底させるとともに、テーマや発言者の選定、契約、会計経理などについて、透明かつ公正適切な運営への改善を図り、効果的な国民との直接対話の場の実現に尽力すべきである。  2 全国の四十七都道府県労働局すべてにおいて、物品の購入に当たり、納入されていない物品を納入されたこととして虚偽の内容の書類が作成されていたほか、多くの労働局において、庁費、謝金、旅費、超過勤務手当等の不正支出が組織的かつ恒常的に行われ、加えて国庫金の領得などの事態が引き起こされ、使途についても不明な部分があったことは、極めて遺憾である。    政府は、この大規模な不正行為を厚生労働省の特定監査で確認できなかったこと、並びに発見された不正経理の範囲が年々拡大し、三年続けて警告等を受ける事態を引き起こしたことの責任を重く受け止め、都道府県労働局に対する監査体制の一層の充実を図るとともに、他機関においてもこのような事態が二度と起こることのないよう、会計経理の適正化、倫理の徹底及び綱紀の粛正に万全を期し、不正経理の根絶を図るべきである。  3 社会保険庁において、国民年金、厚生年金の支給漏れにより年金給付額を訂正した件数が平成十三年度からの六年間で約二十二万件に達していることに加え、該当者不明の年金保険料納付記録の件数が約五千万件に達しているなどのずさんな記録管理が明らかになり、公的年金に対する国民の信頼を大きく失墜させたことは、極めて遺憾である。    政府は、年金給付額の誤りを防止するため、年金受給開始手続時における厳格なチェック体制の構築に努めるとともに、該当者不明の保険料納付記録の早急かつ徹底的な調査、これまでの支給漏れ実態の把握、救済策の検討等に真摯に取り組み、公的年金に対する国民の信頼回復に万全を期すべきである。  4 国土交通省発注の水門設備工事の入札に関して、談合撲滅の先頭に立つべき同省が中央省庁として初めて官製談合防止法に基づく改善措置要求を受け、さらに、緑資源機構発注の林道整備調査の入札に関して、同機構及び農林水産省所管公益法人の役員等が独占禁止法違反容疑で逮捕されるという官製談合事件が相次いで発生したことは、極めて遺憾である。    政府は、官製談合の排除等に関する度重なる本院の警告にもかかわらず、このような事態に至ったことを真摯に受け止め、これら事案の徹底解明は当然のこと、談合情報を得たときは談合の存否の確認に努めるとともに、公共工事に係る入札契約方式の改善、天下りの自粛、職員の意識改革などの方策を講じ、官製談合の根絶に尽力すべきである。  5 電力各社の原子力発電所における総点検の結果、北陸電力株式会社志賀原子力発電所一号機の臨界事故隠ぺいなど、悪質な法令違反十一事案を含む多数のトラブル隠しやデータ改ざん等の実態が明らかになったことは、遺憾である。    政府は、安全の確保よりも原子力発電所の稼働を優先させてきた電力業界の体質を根本的に改めさせ、電力各社に対して、不正を許さない仕組みの構築、事故やトラブルに関する情報の業界内での共有等を徹底させるとともに、現在の検査制度の実効性をより高め、この種事案の再発防止と安全確保に万全を期し、原子力発電に対する国民の信頼確保に一層尽力すべきである。  6 基地周辺対策の実施に当たり、一部の防衛施設局において、職員の不適切な業務処理に基づく申請により操業実態のない漁業者に対する損失の補償が行われ、公金が不適正に支出されていたことは、遺憾である。また、一部の防衛施設局において、防衛施設庁本庁の通達では対象とならない住宅に対して独自の処理方針に基づき防音工事の助成が行われるなど、公金の適正支出に疑念を抱かせる事案が明らかになったことは、看過できない。    政府は、この種事案の有無等について早急に調査し、不適正に支出された公金の返還を求めるなど適切な対応を行うとともに、再発防止のため、防衛施設局における審査体制等について所要の見直しを行うべきである。  以上であります。  なお、議決案はお手元に配付のとおりでございます。  それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

藤本祐司民主党・新緑風会

○藤本祐司君 民主党の藤本祐司でございます。  私は、民主党・新緑風会を代表し、平成十七年度決算外二件に対し、その是認に反対する旨の討論を行います。またあわせて、委員長提案の内閣に対する警告案並びに措置要求決議案に賛成する旨の討論を行います。  まず、平成十七年度決算の是認に反対する理由を述べます。  反対の第一の理由は、平成十年度以降、政府は八年連続で三十兆円を超える国債を発行し続け、国の借金を一段と膨らませたことであります。  平成十七年度末における国と地方とを合わせた長期債務残高は約七百七十兆円に膨らみ、GDPの一・五倍を超えるなど、主要先進国の中でも最も重い債務を抱えるに至り、政府は我が国の財政を危機的な状況に陥らせました。  反対する第二の理由は、このような危機的状況にもかかわらず、政府には無駄遣いをしてはいけないという意識が皆無であると思わざるを得ないことであります。  今国会で政府が無駄遣いをしたと指摘された多くの事象から代表的な事例を挙げます。  一つ目の例は、随意契約と天下りについてです。  平成十六年度決算でも警告されているにもかかわらず、十八年度になっても中央省庁OB等を受け入れている公益法人などに対する事業発注の九八%もが随意契約によるものでした。天下り先の法人に随意契約で業務を発注するという構図の中で国費が垂れ流されました。  それに加え、指名競争入札の結果発注した支出の中にも、国土交通省や独立行政法人水資源機構あるいは林野庁所管の独立行政法人緑資源機構の官製談合事件などがあります。このような状況を放置し、国に対する国民の信頼を失墜させたことは決して容認できません。  また、社会保険料の流用による無駄遣いもあります。民主党の調査で、六兆円もの年金保険料が年金支給以外に使われ、しかも職員の福利厚生に浪費されたことが分かっていますが、極め付けは、今大問題になっているように、これまで支払ってきた国民の皆さんの年金記録が消えてしまったことです。政府が、国民から預かった年金保険料や税金を一円たりとも無駄には使わないぞと、大事にかつ効果的に使おうと考えていたら決して起こらなかった問題であります。  このほか、外務省のパスポート申請システムや警察庁の偽造クレジットカード解析システムのように、電子システム等へ多額の投資をしたにもかかわらず全く利用されないままシステムを廃止するなど、政府の無駄遣いは枚挙にいとまがありません。  反対する第三の理由は、こうした多額の借金と無駄遣いにより生じた負担を国民に押し付けたということです。  平成十六年度からの社会保険料の引上げ等による国民負担の増加に追い打ちを掛けるかのように定率減税の縮減、廃止が決まりました。これは、税金を取りやすいところから取ってしまえという政府の姿勢を映し出した施策であり、正に中所得者層をねらい撃ちしたものです。その結果、格差社会は深刻化してしまいました。政府の確信犯的失政のツケを国民に押し付けたことは断じて許すことができません。  以上が平成十七年度決算の是認に反対する主な理由です。  なお、国有財産関係二件についても、財政再建に不可欠な国有財産売却の努力が不十分であることなどから是認に反対いたします。  さて、冒頭申し上げましたとおり、内閣に対する警告及び措置要求決議については、適切な内容であり、賛成いたします。これらの決議の内容が政府の施策に反映され、また依然として深刻な状況にある我が国の財政を改善の方向へと導くことを強く要望して、私の討論を終わります。

中島眞人自由民主党

○中島眞人君 私は、自由民主党及び公明党を代表して、平成十七年度決算外二件に対し、是認することに賛成するとともに、委員長提案の内閣に対する警告案並びに内閣及び最高裁判所に対する措置要求決議案に賛成の意を表するものであります。  是認に賛成する理由の第一は、我が国の厳しい財政状況等を踏まえ、引き続き適切な経済財政の運営が行われたことであります。  平成十七年度当初予算は、歳出全体にわたる徹底した見直しを行い、歳出改革路線を堅持、強化する一方、科学技術、少子高齢化対策等、活力ある社会経済の実現に向けた四分野へのめり張りある予算配分を行い、一般歳出を前年度水準以下に抑制しました。  是認に賛成する理由の第二は、改革なくして成長なし、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にとの方針の下、構造改革の取組強化に掛かられたことであります。規制、金融、税制、歳出の四分野に加え、郵政民営化、三位一体改革など、日本経済の再生に向けた積極的な取組が推進されたことであります。  是認に賛成する理由の第三は、経済運営を始めとする適時適切な諸施策実施の成果として、民間需要中心の景気回復が見られたことであります。  平成十七年度の国内総生産は実質では五百四十・四兆円となり、経済成長率も年率二・四%と堅調に推移しております。また、完全失業率も四・三%と前年より〇・三ポイントの改善を見せるなど、明るい兆しが見られたことは、平成十七年度の経済財政運営がいかに適切であったかを証明するものであります。  以上、是認に対する賛成理由を述べてまいりました。しかし、依然厳しい財政状況に基本的な変化はなく、政府には引き続き規律ある財政運営と予算の適正な執行が求められています。  このような状況にあって、平成十七年度の決算検査報告には、不適切な経理を始め三百九十件もの不当事項が指摘され、またその内容には従来と同様の指摘が繰り返し多く含まれており、極めて遺憾であると言わざるを得ません。政府に対して、改めて真摯な反省と、より徹底した改善措置の実施を強く求めるものであります。  こうした観点から、今回の内閣に対する警告案並びに内閣及び最高裁判所に対する措置要求決議案に対して賛成の意を表するものであります。  当委員会は、昨年秋の決算提出を受け、その概要説明聴取に続き質疑を行い、その内容を予算編成に反映させたほか、前年度決算に関し当委員会が行った警告決議及び措置要求決議に対する政府の講じた措置についてのフォローアップ質疑を新たに開始するなど、決算審議の充実に努めてまいりました。  私ども参議院は、今後とも決算審査の一層の充実に努力することをお誓い申し上げ、私の賛成討論といたします。

小林美恵子日本共産党

○小林美恵子君 私は、日本共産党を代表して、平成十七年度決算外二件について、平成十七年度決算の是認に反対、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、内閣に対する警告案、措置要求決議案に賛成することを表明して、討論を行います。  まず、平成十七年度決算の是認に反対する理由を述べます。  第一は、小泉内閣による二〇〇五年度予算執行の結果としての決算結果は、庶民増税など国民に新たな負担増をもたらしたものだからです。負担増の影響のある範囲は広く、国民生活に甚大な影響が及びました。年金保険料の値上げ、配偶者特別控除の廃止、消費税の免税点の引下げなどに加えて、定率減税の縮小、廃止は、所得税、住民税を納税している人々とその家族すべてに影響するという結果になり、昨年から今年にかけて年金が減額されているのになぜ増税になるのかと、国民の怒りが大きく広がっています。  これまで住民税非課税の高齢者やフリーターへの新たな課税もされ、さらに介護保険のホテルコストの導入、生活保護の老齢加算や母子加算の廃止、障害者の福祉サービスの自己負担増加など、およそ負担能力のないところにまで負担を求めるといった情け容赦もない冷たい仕打ちとなったことです。その一方で大企業や高額所得者向けの減税が温存されるのは到底国民の理解を得られるものではありません。  反対する第二の理由は、財政状況が深刻といいながら、公共事業関係費が漸減傾向にあるにもかかわらず、相変わらず無駄と浪費の大型開発公共事業や軍事費がそのまま執行されていることです。  採算と需要の見通しが立たない関西国際空港二期工事や、地元合意も取られていない整備新幹線などの無駄な公共事業、さらには、五兆円近い枠を維持している軍事費は、ミサイル防衛システムを始めとした計画において自衛隊がアメリカを補完する軍隊へとますます変貌させるものとなっています。よって、本決算について是認することはできません。  次に、国有財産増減及び現在額総計算書についてですけれども、二〇〇五年度予算の執行結果を国有財産の増減として集約したものであり、その反対の理由は、国有財産の増加分のうち自衛隊の艦船、航空機の新造や購入が突出しているからです。よって、是認することはできません。  なお、国有財産無償貸付状況総計算書は、国有財産を公園、緑地等に使用する目的で地方公共団体に無償で貸し付ける制度の意義を認め、是認に賛成することを申し上げて、討論を終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇〇五年度各会計決算の是認に反対、後ほどの警告決議に賛成、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、その他に賛成の立場から討論を行います。  まず、二〇〇五年度予算は、小泉改革政治の進展で格差社会が叫ばれ始めた中にもかかわらず、定率減税の縮小、個人住民税の均等割の対象拡大などの増税と、国民年金、厚生年金、雇用保険の各保険料の値上げ、介護施設の食住費への自己負担導入など、一兆八千億円の国民負担増を組み込みました。  その一方で、防衛費は、海外派兵の恒常化、対米協力の世界化を意識し、ミサイル防衛に一千百九十八億円や、イージス艦システムの高度化など質的強化を図り、専守防衛から更に逸脱したものです。  また、都市圏の環状道路や大都市空港など大型土木事業への集中、諫早湾の干拓、川辺川ダムなど批判の強い事業を予算化する内容でありました。  地方財政計画は四年連続で減と設定し、地方交付税では、前年度に地方に交付すべき国税増収分を不当に繰り越し、臨時財政対策債というタコの足食いで地方一般財源維持の体裁を繕いました。  いわゆる三位一体改革は、二年目にして早くも税源移譲が補助金削減に追い付かないギャップが露呈し、就学援助の準要保護児童生徒を始め、子供や公営住宅などに係る国費を打ち切り、格差を拡大する削減がこのとき組み込まれたわけです。  予算審議は、橋本元総理ら自民党最高幹部の一億円受領という日歯連事件の疑惑にふたをしたまま、拙速な審議により、三月二十二日に戦後四番目のスピード成立となりました。  この決算は、昨二〇〇六年十一月に提出され、十二月から当委員会での審査が開始できたことは、参議院における決算重視、二〇〇七年度予算への反映という努力が実ったものとして歓迎できます。しかし、法人税が大企業を中心とするリストラ増益で一六%増の十三兆二千七百億円となったにもかかわらず、その利益は補正予算においても国民に還元されなかったのです。特別会計においては、剰余金が五十兆円と歳入決算額の一一%に上り、うち一般会計に繰り入れられたのはその三%にすぎず、積立金資金の残高が二百十二兆円とまたも増大しました。  そして、決算審査の中では、会計検査院の指摘内容の確認や、本日、当委員会の総意として議決する予定の警告決議、措置要求決議に加えて、私からは、財政融資特会を始め特別会計の不要不急の積立金資金また剰余金について、一般会計への繰入れにより減税など国民の暮らしへの還元を一層進めるべきこと、原子力関係の多数の事故隠しや検査偽装の政府責任を明確にし、また住民懐柔のための支出は取りやめるとともに、電源特会の剰余金は資金とせず一般会計に繰り入れること、厚生年金における企業の加入義務逃れを許さず、労働者の加入権を擁護拡大すること、国民年金については、納付事務を市町村に戻して被保険者とのつながりを強化すること、また、五千万件を超える未統合の掛金について、職員による万全の体制を組んで受給権を積極的に回復すること、IT調達は、一件が高額であるにもかかわらず随意契約が大半を占めており、入札への切替えやそのための仕様書の明確化など条件整備が遅れていること、また、利用度の非常に低い不要なシステムを抱き合わせ調達させられているが、整理縮小すべきこと、草の根無償協力が換骨奪胎され、イラクなど特定国への政治性の強い大規模土木工事や治安装備などに拡大されているが、本来のNGOによる小規模協力に整理すべきことなどを指摘したところであり、これが生かされることを強く要望します。  以上、二〇〇五年度決算を是認できない理由を申し上げました。  最後に、国有財産の増減については、船舶、航空機の増加二千九百七十三億円の大半が自衛隊の武器であること、石油公団への出資など六千五百十億円が特殊法人の独法化によって回収不能となったことは重大な制度上の欠陥であり、是認できないことを付け加え、私の討論といたします。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御異議ないと認めます。  これより採決に入ります。  まず、お手元に配付の平成十七年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  次に、平成十七年度一般会計歳入歳出決算、平成十七年度特別会計歳入歳出決算、平成十七年度国税収納金整理資金受払計算書及び平成十七年度政府関係機関決算書の採決を行います。  第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 多数と認めます。  第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 全会一致と認めます。よって、平成十七年度決算につきましては、多数をもってこれを是認することとし、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。  次に、平成十七年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。  本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  次に、平成十七年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。  本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立を願います。    〔賛成者起立〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際、平成十七年度決算審査措置要求決議及び内閣に対する警告について関係国務大臣等から発言を求められておりますので、順次これを許します。尾身財務大臣。

尾身幸次自由民主党財務大臣

○国務大臣(尾身幸次君) ただいまの特殊法人の独立行政法人化等に係る会計処理の透明性の向上について、特別会計の剰余金及び積立金の財政健全化のための更なる活用について及び公会計の整備についての審査措置要求決議につきましては、適切に対処いたします。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 塩崎内閣官房長官。

塩崎恭久自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま、タウンミーティング開催におけるコスト意識の欠如した不適切な運営についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 渡辺国務大臣。

渡辺喜美自由民主党内閣府特命担当大臣

○国務大臣(渡辺喜美君) ただいまの独立行政法人の業務発注に係る契約方式及び事務事業の見直しについての審査措置要求決議につきましては、適切に対処をいたします。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 高市国務大臣。

高市早苗自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全)

○国務大臣(高市早苗君) ただいまの電子申請等のIT利用促進について、科学技術関係補助金等の不正使用防止についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後一層努力してまいる所存でございます。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 山本内閣府特命担当大臣。

山本有二自由民主党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(山本有二君) ただいまの保険金不払等の再発防止と利用者保護についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 菅総務大臣。

菅義偉自由民主党総務大臣

○国務大臣(菅義偉君) ただいまの地方自治体の裏金、官製談合に関する指導監督についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 麻生外務大臣。

麻生太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま議決をされました無償資金協力に係る入札及び案件監理体制についての審査措置要求決議につきましては、適切に処理をさせていただきます。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 柳澤厚生労働大臣。

柳澤伯夫自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいまの都道府県労働局における不正経理について、社会保険庁における多数の年金給付及び年金記録管理の誤り等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 赤城農林水産大臣。

赤城徳彦自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(赤城徳彦君) ただいまの緑資源機構発注の林道整備調査をめぐる官製談合についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、官製談合の根絶に向け努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 甘利経済産業大臣。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) ただいまの原子力発電所の臨界事故等トラブル隠しについての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 冬柴国土交通大臣。

冬柴鐵三公明党国土交通大臣

○国務大臣(冬柴鐵三君) ただいまの国土交通省発注の水門工事をめぐる官製談合事件についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 久間防衛大臣。

久間章生自由民主党防衛大臣

○国務大臣(久間章生君) ただいまの基地周辺対策における公金の不適正な支出等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 大谷最高裁判所事務総長。

大谷剛彦最高裁判所長官代理者最高裁判所事務総長

○最高裁判所長官代理者(大谷剛彦君) ただいまの裁判員フォーラム開催に係る不適正経理についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえまして、適切に対処してまいる所存であります。

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 以上をもちまして関係国務大臣等の発言は終了いたしました。     ─────────────

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 会計検査の要請に関する件についてお諮りいたします。  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、会計検査院に対し、お手元に配付のとおり、独立行政法人の業務、財務、入札、契約の状況について及び独立行政法人日本スポーツ振興センターにおけるスポーツ振興くじの実施状況について会計検査を行い、その結果を本委員会に報告するよう議長を経由して要請いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉信也自由民主党

○委員長(泉信也君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十六分散会

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