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166回国会参議院2007/06/05

経済産業委員会 第15号

発言数
76
登壇者
15
会派数
4
開催日
2007/06/05

会議録

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、山本孝史君、松あきら君及び若林秀樹君が委員を辞任され、その補欠として小林正夫君、加藤修一君及び松下新平君が選任されました。     ─────────────

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に財務省主計局次長松元崇君、文部科学大臣官房審議官村田貴司君、厚生労働大臣官房総括審議官宮島俊彦君、資源エネルギー庁長官望月晴文君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長舟木隆君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長広瀬研吉君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官薦田康久君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

加納時男自由民主党

○加納時男君 おはようございます。自由民主党の加納時男でございます。  初めに、甘利経済産業大臣にお伺いいたしたいと思います。  大臣は昨年の十一月三十日に、すべての電力会社に対し、あらゆる発電設備のデータの改ざんだとか手続の不備等があればこれを徹底的に総点検して報告せよといった指示をされました。電力の方では本年の三月三十日に報告を提出しました。これを原子力安全・保安院では分類をしまして、三百十六の事案がありましたけれども、そのうちの五十の事案を一番良くないもの、悪質なものということで認定をいたしました。そして、そのうち十一件が原子力であったと思います。  これらにつきまして、四月五日に自民党では党の会議を開き、関係の官庁並びに電気事業連合会会長ほかにおいでいただき、議論をいたしました。それ以降、各党でもいろんな議論がなされ、また衆議院、参議院で参考人質疑が行われました。つい先週でございますが、日本学術会議の講堂におきまして公開のシンポジウムが開かれ、自民、民主、公明の三党のエネルギー政策の責任担当者もそこに出席をしまして議論をしてまいりました。  これらの議論を通じまして、私の得た印象は次の三点でございます。  第一は、この件は誠に遺憾なものであるということであります。件数が多い、中にはかなり保安規定に反したもの、基準に反したもの等もあるということであります。そしてまた、この件数が多い、悪質なものがあるということによって地域の信頼を傷付けたこと、もう一つは、この件を隠ぺいすることによってほかの企業者が学習するその機会を逸してしまった、つまり学習の機会を奪ったという、この二点において極めて遺憾だというのがこれまでに議論されてきた第一の点だと思っています。  第二の点は、それにもかかわらず、これらの件を子細に検討すると、昨日今日起こったものではなくて、十年、二十年、物によっては三十年も前に起こったものを七万人の人を動員して徹底的に調べ上げた、自主的に調べ上げた結果が出てきたということもまた事実であること、そして、最近五年間では悪質なものはこれまで発見されていない、報告されていないこと、さらに、非常に大事なところでありますけれども、これによる放射線の影響は一切なかったということもまた事実であります。この当委員会におきましても、参考人質疑において、一部の報道機関がテレビで放送した水蒸気爆発のおそれというものは全くないということが専門の学者によって証言されたところでもあります。  三番目としまして、こういったことを踏まえて、今後の課題は何といっても再発防止にあるということで、既に原子力安全・保安院はいろいろな対策を打ち出しております。電力の方からも対策が報告されております。  こういったことを踏まえまして、一体これからこの問題をどのように考えていくのか、大臣、陣頭指揮でこの問題を正に掘り起こしてきたわけでございますが、大臣の所感を伺いたいと思います。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 私が昨年の九月に就任をしましてから以降、電力会社におけるデータ改ざん、隠ぺい案件がぽろぽろと、次から次と発覚をしまして、過去のものとはいえ、それによって現在の信頼がそのために揺らぐということに言わば私も業を煮やしまして、その徹底的な洗い出しをして現在の信頼を確固たるものにしたいという思いがありました。そこで、過去に例を見ない総ざらいを命じたわけであります。  申し上げたような趣旨でありますから、データの改ざんあるいは隠ぺいについて再発防止体制をきちんと整える、不正の連鎖という悪循環を断ち切って国民からの信頼を再構築したいということでありまして、小さいことを隠していますと、それがもとになって大きいことまで隠さなきゃならないという事態になる、そうすると、やがてそれが事故につながりかねないということを非常に心配をしました。ですから、体質改善をしていこうということでありまして、特に原子力安全に関しましては、どんな小さいことでもすべてを開示するという新しい体制を構築をする、そのための徹底的な洗い出しということでありました。  今回の総点検の結果でありますけれども、原子力について申し上げますと、九十八事案の改ざん等がありました。この中には重大なものも含まれておりまして、過去のものとはいえ極めて遺憾でありました。  経済産業省としては、その事案に客観的な評価で分類をしまして、三分類をいたしました。その最も厳しい評価区分とされた原子力発電所に対しましては、保安規定の変更命令であるとか特別な検査の実施等を始めとする今後の対応三十項目を策定をしまして、さらにその行動計画を五月七日に公表したところであります。また、五月の二十一日に電力会社から報告をされた再発防止対策に係る具体的な行動計画につきましては、その内容を精査したところ、当省からの指示事項が網羅されておりまして、基本的には妥当なものであるというふうに考えております。  今回の作業は、今までよりも更に安心、安全な体制を築いていくためのものでありまして、この点を地元を始めとする国民の皆様に丁寧に説明をするとともに、これらの対策を着実に進めて原子力に対する国民の信頼の向上に努めて、世界で一番安全で安心な原子力立国を構築してまいるという所存であります。  同時に、先生の御指摘もありました、よそで起きたことを起きていないところでもちゃんと共有するということが大事なんですね、先回りして防ぐと。このバルブを閉めるとこういうふうに制御棒が抜け落ちるということにつながりますよということは、そういう事案を起こしていない発電所でも経験を共有してもらうと。これは、国内に限らず世界じゅうで共有をしてもらいたいというのが私の思いでありまして、そこで、IAEAに人を派遣しまして、保安院から派遣しまして、日本の取組はこうですと、IAEAとしても是非世界じゅうでこういう情報の共有ができるようなより一層の計らいをしてもらいたいという申入れをさせたところであります。  原子力安全というのは、日本の外で何か起きても日本の信頼性にかかわってしまうという危険性がありますから、日本の中で事故が起きないということは当然のことでありますけれども、外国でも起こさせないと、そのために日本が協力をするということが大事だというふうに思っております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 大臣のただいまの御所見は非常に大事なところを突いておられると思います。  今回の体質改善の対策等を拝見いたしました。行政の指示も電力の回答書も読ませてもらいましたけれども、私の印象では、その中で特に力点を置いてほしいものは何といっても企業の体質改善、嫌な問題、例外事項をいち早くトップに伝えるような企業体質に直してもらいたいということは、これは直すというお約束を今回いただいております。  二つ目は、それがトップに伝わることが制度的に担保されるということが大事だろうと思っていますが、これもそういうように改めるということでございました。  それからまた、最も今大臣が強調されました原子力関係の情報公開のことでありますが、原子力施設情報公開ライブラリー、ニューシアと言っておりますが、これに登録することにはなっていたわけです。私も調べてみたんですが、今回の事例はニューシアに登録されていませんでした。誠に残念なことであります。ですから、こういったことを今後必ず載っけていくんだということを、それも日本のためだけではない、世界のためにもと今甘利大臣おっしゃいましたけれども、是非その方向で行政も進めていただきたいということをお願いいたしまして、この問題についての質問を終わりたいと思っております。  私の第二の質問は、今回提案されました法案についてでございます。  初めに経済産業省に伺いたいと思いますが、今なぜ最終処分法の改正なのでしょうか、副大臣に伺いたいと思います。

渡辺博道自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(渡辺博道君) お答えをいたします。  現在の最終処分法の中に規定されているのは、日本国由来の使用済燃料、いわゆる高レベル放射性廃棄物が規定をされているわけでありまして、実際には使用済燃料の再処理工程や、再処理より回収したプルトニウム、ウランを燃料に再加工する工程からはプルトニウム等の半減期の長い放射性核種により汚染されたTRU廃棄物が発生いたします。このTRUの廃棄物につきましては現行法上は規定をされておりませんでした。今年度以降、青森県六ケ所村の再処理施設の本格稼働や海外からのTRU廃棄物の返還が予定をされており、このTRU廃棄物の発生が本格化することになります。このTRU廃棄物のうち放射性核種の濃度が比較的高いものについては地層処分を行う必要があり、その濃度基準が本年五月に原子力安全委員会により示されたところであります。  また、英国へ再処理委託によって発生し、我が国に返還される予定のTRU廃棄物については、これを放射線影響が等価な少量の高レベル放射性廃棄物に交換して返還する代替取得が英国の再処理事業者から提案されているところであります。この提案を受けた場合には、返還される高レベル放射性廃棄物についても同様に地層処分を行う必要があります。  したがいまして、今回の最終処分法を改正し、TRU廃棄物及び代替取得により返還される高レベル放射性廃棄物を最終処分の対象に加えたものであります。

加納時男自由民主党

○加納時男君 今渡辺博道副大臣からお話があって、伺っておりましたが、その後段のところでイギリスからの返還TRU廃棄物を等価の高レベル廃棄物に代替して返還を受けるという御説明がありました。その返還を代替するメリット、デメリットというのはどういうことでございましょうか。

舟木隆資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(舟木隆君) お答え申し上げます。  代替取得につきましては、平成十七年十月に閣議決定をされております原子力政策大綱において示されました提言を受けまして、総合資源エネルギー調査会原子力部会におきまして交換方法の妥当性についての検討が行われ、その妥当性が確認をされているところでございます。  この代替取得を行うことによりまして、我が国に返還される廃棄物量が約四百分の一となります。このことから、その管理や処分に要する施設の規模が大幅に低減されるとともに、その返還に要します輸送の回数も三十七回から一回に削減されることとなりまして、輸送に係りますリスクも低減されるということになるところでございます。

加納時男自由民主党

○加納時男君 三つほど今メリットを挙げられたと思うんですけれども、代替することによって貯蔵の量が減る、それからそれによって貯蔵する場所も狭くなる、加えまして輸送の返還回数が三十七分の一になると。確かに非常に日本にとってはメリットだと思います。  そのメリットというのはお金にすると結構メリットが大きいんじゃないかと思いますが、イギリス側、我々が例えばイギリス人だとして、日本だけうまい思いをして、イギリスの方には何もいいことはないのかという疑問も出てくると思います。イギリスの方に対してはどのくらいそのメリットを与えるのか、支払うのか、この辺、分かっている範囲で教えてもらいたいと思います。

舟木隆資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(舟木隆君) お答え申し上げます。  代替取得を行うことによりますコストのメリットでございますが、日本側に関して申し上げますと、約二千億円程度費用が減少すると見積もられているところでございます。その内訳でございますが、まず輸送費用、これが七百億円減少する見込みでございます。また貯蔵費用、これが一千億円減少する見込みでございます。さらに、処分費用が二百五十億円程度低減するという見込みでございます。  一方、イギリスに対してどのようなメリットがあるのかという御質問でございます。これ、昨年、総合資源エネルギー調査会原子力部会におきまして電気事業者から報告が行われたところでございますが、我が国の電気事業者から英国側に支払われます手数料、これはこの代替取得に伴います手数料でございますが、その額は約六百五十億円程度になる見込みとのことでございます。  この六百五十億円という金額でございますが、これ、イギリスの貿易産業省が公表しておりますレポートによりますと、イギリスの再処理事業者が日本以外の国からも再処理を受託をしておるわけでございますが、日本を含めた各国との間で代替取得を提案をしているようでございまして、そのトータルで代替取得に伴います手数料収入が一千三百億円というふうにこのレポートに記されているところでございます。同時に、このレポートでは、イギリスが各国より受託しました再処理の中で五〇%程度が日本からの委託であるというふうにしておりますので、したがいまして、一千三百億円の半分ということで六百五十億円程度の手数料が我が国電気事業者からイギリス側に支払われるというふうに見込まれているところでございます。

加納時男自由民主党

○加納時男君 分かりました。  それでは、私の最後の質問に入りたいと思います。これは、高レベル廃棄物の最終処分場に関する質問でございます。  高知県の東洋町の前町長が、最終処分場選定手続、四段階あるんですが、その第一段階の文献調査を申し入れたところ、反対運動が沸き起こりまして、町長選挙が行われ、町長選挙で前町長が敗れ、新町長は申入れを撤回されました。この問題、衆議院の経済産業委員会でも実は取り上げられていたとき私もそれを見ておりましたけれども、五月十一日の日であります。経済産業委員会において民主党の大畠章宏委員の質問で、反対派で町長選に当選した候補の選挙用のビラについていかがなものかという御質問がありました。  非常に大事な点なのでちょっと引用させてもらいたいんですが、例えばどんなビラがこの町長選でまかれたのか。高温高圧でいつ爆発事故が起こるかもしれません、これは高レベル廃棄物のことなんですが、高温高圧で自然爆発、こんなことがあるのかどうかというのも非常に我々から見ると不思議な表現であります。それからまた、地球歴史上最大規模の核暴走事故が起きる可能性があると、こういうビラを書いたその人が町長に当選したわけであります。このビラを信用した人はみんな恐ろしいことだと思ったと思います。さらに、キャニスターは危険です、これを輸送するときは非常に危険です、どこに避難するのですかと。これを言われたらもう震え上がると思います。これが事実であるとすれば私は言論の自由でもちろんいいと思うんですが、この大畠先生が紹介されたものを私も見ましたけれどもこのとおりでございまして、これを信じて反対投票したということになりますと、これはいかがなものかと思います。こういうことが非常に問題だったと思います。  これが事実かどうかということについて、その委員会には参考人として、東大の前に先生やっていました近藤駿介さん、今は原子力委員長ですが、それから原子力安全委員長の鈴木篤之さん、お二人の方が明確にこの質問に対して、この表現は妥当ではない、正確ではない、間違っていると、簡単に言いますと、そういうことをはっきり言われましたことを私は前提に質問をしたいと思います。非常に鋭い質問でありましたけど、明確な回答がなされていることも前提にしたいと思います。  さて、このように考えますと、東洋町では、誤解とか曲解に基づいた一種のデマゴーグによって、せっかく前町長がまず文献だけでも調べようと言ったものをつぶしてしまったというのが客観的な事実でありますが、一体この町長選がこういう結果になった原因は何でございましょうか。そして、何か応援しにくいムードが生まれたんだということも現地から聞きました。これは一体どうしたらいいんだろうか。もっと言えば、今の公募方式でいいんだろうか。公募方式を改めるということの前に、公募方式に加えて何か工夫が要ると思うんですが、この辺についての見解を伺いたいと思います。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 高知県東洋町におきましての経緯は先生おっしゃるとおりでございます。  原子力政策に対して御理解をいただいていた前町長の要請を受けて、国やNUMOといたしましても、昨年の九月以来、様々な理解促進活動を行ってまいったところでございますけれども、この一連の経緯を顧みますと、最終処分に関する的確な情報提供、誤りは誤り、正しいことは正しいことということについての的確な情報提供や広報活動というものが町民の一人一人の方々に対して効果的に伝わらなかったということが、総ずれば最大の原因であったというふうに思っているわけでございます。  こういった東洋町での結果などを貴重な教訓といたしまして、処分候補地選定を促進するための取組というものを強化しなければいけないということを深く反省しているところであります。まずは、早急に総合資源エネルギー調査会の原子力部会の放射性廃棄物小委員会を開きまして、これらの課題に対する取組などの検討を開始したいというふうに思っているところでございます。  この小委員会におきましては、例えば、私どもとしては、国がもっと前面に立った形での全国各地における説明会の開催とか、あるいは関心を持っていただいている地域での広報活動を国自身がもっと強化をできないかということ、あるいはNUMOの体制というものやあるいは機能というものももっと強化できないものだろうかどうか。それから、電力会社自身の取組の強化というものをできないかどうか。処分技術や超長期の安全性の問題、大変ある意味では理解が難しい技術的な問題も含んでいるわけでございまして、こういったものを国民一般にどうしたら分かりやすく説明することができるか、御理解をいただけるかと、そういう手法の開発などなど、思いますればなすべきことはたくさんあろうかと思っておりまして、こういった点について、新たな具体的な取組につきましても深い議論を真剣にしていただきたいというふうに思っているところでございます。  余り先取りして答えを今すべて申し上げる話ではないと思いますけれども、こういった点について、意識を持ってこの議論をできるだけ早期にやりたいということを思っているところでございます。それで、その結果、このサイクルの最も大切なところについての課題を早急に解決をしたいというふうに考えているところでございます。

加納時男自由民主党

○加納時男君 国、NUMO、電力会社それぞれに重要な役割を再認識してもらい、それぞれの役割をしっかり果たしてもらいたいというふうに考えていますが、今の答弁を伺いまして、今日ここで結論を出す話ではございませんが、これからも引き続きこの委員会でも議論していきたいと思っております。  さて、その議論をするに当たりまして、実は、たらとかればとかというのがありますけど、私は、何々していたらとかいうことじゃなくて、現実に成功した物語があります。よくトイレなきマンションというけど、マンションにトイレを付けたのに成功した例であります。世界の成功物語から学ぶという観点も大事だろうと思います。  今日は時間がないので一例だけ挙げますと、例えば、フィンランドのオルキルオト、ユーラヨキ市にありますオルキルオトで最終処分場が決まりました。すばらしいことだと思います。  私はフィンランドには四回行っております。この現地にも二回入っておりますが、いろいろ成功物語、参考になるかと思って話も聞きましたけれども、こういうことを言うんですね。自分たちは原子力初めての話ではない。原子力発電を受け入れたときに反対派の人たちが来て危険だ危険だと大騒ぎをした。けれども、自分たちは原子力発電所を受け入れて何の心配もなかった。トラブルはあった。けれども、放射線事故はなかった。地域は過疎から繁栄に向かった。所得も増えた。雇用も増えた。いいことがあって悪いことはなかった。原子力についての信頼は我々持っていますと。その信頼している事業者が使用済燃料を置かしてくれと言うのでいいですよと言ったと。何の問題もなかった。今度は最終処分をしたい。今まで原子力に付き合ってきて、そのメリットとそれからリスク、それからリスクをコントロールすることを我々は体で理解してきている。したがって、我々は、この土地にウエルカムと言ったんだということであります。ちなみにここでは更なる発電所の増設もこのたび決まりました。これがオルキルオトの現状でございます。  こういったようなことから、幾つも教訓があるんじゃないかと思っています。お近くの韓国では、これは低レベルの話ですが、廃棄物の処分場は十年越しで決まらなかった。その猛烈な反対運動のあった慶州において正に逆転の民意の変更がありまして、去年の秋には八九・五%の賛成でこれを誘致しようということが正式に決まったわけであります。  こういった非常に苦労を世界じゅうでしている中でも成功している物語がありますが、これから学ぶところがあるんじゃないかと思っていますが、いかがでしょうか。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 御指摘のとおり、海外の原子力先進国におきましても困難な立地問題に取り組みながら、放射性廃棄物の処分地確保に向けて苦労しながら努力をしているところでございます。  御指摘のフィンランドでは、一九八三年に基本方針を決定をして、二〇一〇年までには建設許可をしようという大計画を八三年に立てまして、紆余曲折はございますけれども着実にその過程を進め、御指摘のそのオルキルオトに最終処分地として原則決定をしたわけでございます。これは、実施主体による段階的なサイト選定の結果、候補地が四地点に絞り込まれ、その中から最終処分地が決定されました。その選定に当たりましては、地方自治体の理解を得るために実施主体のみならず規制機関も参加して公聴会や住民との対話集会などが開催され、地域のコンセンサス形成を促進したというふうに聞いております。  また、韓国では、これは中低レベルの放射性廃棄物の最終処分地でございますけれども、地域支援措置などを規定した特別法を制定をし、その結果、四つの自治体から誘致申請がなされ、行政主体のシンポジウムや討論会の開催、又は市民団体が中心となった様々な広報活動が積極的に行われ、住民の強い関心と支持につながったというふうに聞いております。  こういった点を参考にしながらやっていきたいと思っております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 それでは最後に、これを踏まえまして、高レベル放射性廃棄物の処分場建設に向けての大臣のお考えを伺って、質問を終わりたいと思います。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 原子力発電というのは、エネルギー安全保障とそれから地球温暖化防止、同時に達成ができる魔法のツールであります。近年、環境学者の方々から、やはりいろいろ考えてみたけれども原子力しか地球を救える道はないという発言すら出ているわけであります。これの最終的な処分を安全にしっかりとやっていくということが核燃料サイクルを最終的に全部つなげていくことにとって極めて大事であります。  先ほど、東洋町の現町長から、高温、高圧力で爆発をするという全くの事実誤認のビラが出されていましたけれども、五十年間冷ましたものを置いておくだけでありますし、ガラスの固化体にして封じ込める、それを特殊金属二十センチの厚さの筒に入れて封じ込める、それをまた外側を粘土で固めて封じ込める、それを地下三百メーター岩盤の中に置くという何重もの防護でありまして、しかも、そのガラス固化体は別に可動物ではないわけでありますから、要するに置いておくだけの話でありますから極めて安全なんでありますけれども、恐怖感をあおるような宣伝がなされたことは極めて遺憾であります。  そういう不安を払拭をしてきちっと最終処分地の立地が進みますように、更になすべきことをしっかりなしていかなければならない、広報、広聴等の先頭にもっと国が立たなきゃならぬということも含めて、この総合エネルギー調査会の原子力部会放射性廃棄物小委員会においてこれらの取組の強化方策について御審議をいただくことといたしております。

加納時男自由民主党

○加納時男君 終わります。ありがとうございました。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 おはようございます。御苦労さまでございます。  まず冒頭に、この法案について私どもは賛成の意を表して、質疑をさしていただきたいと思います。  しかし、こういう機会でもあるし、また、先ほど来の同僚議員の質疑にありましたように、発電所その他の大臣の御下命で総点検が行われたことでもありますし、来々、話のように、東洋町の問題等もこれあり、なかなかこの原子力発電をめぐる環境条件等々を考えてみますと、やっぱり一つの節目といいましょうか、そういう段階に来ているように思いますね。  そういう意味で、私のいろんな思いを申し上げながら、この場でひとつ大臣の御意見も、そして役所の考え方も聞いておきたい。同時に、与党の皆さんにも聞いていただいて、私が今の時点ではすぐにやれない不可能な問題提起も若干承知をしていたしてみたいと思っていることがございます。是非、時間内に同僚議員の次の質問にバトンを渡したいと思っておりますので、どうぞひとつ、今まで衆議院で議論されたことも大体私は記録で読みましたので、もうそこは承知の上で質問していると、こう思っていただきますようにお願いをいたしたいと思うのであります。  それにいたしましても、原子力エネルギーという、あるいは原子力の平和利用ということを考えたときに、やっぱり何人かの今までの先輩たちのことを思い出すわけでありますが、去る五月二十二日に、最も原子力発電に当時先見性、そしてまた政治に対する協力の姿勢、あるいはまた大変な、ある意味における公益事業としての決断のいろんな場面での大きな存在として御尽力された、東電会長、そして電事連の会長、さらには経団連会長など数多くの役職を歴任された平岩外四さんが亡くなられました。私は、経営者としての優れたバランス感覚を持ち合わせるとともに、企業の社会的責任やいわゆる企業倫理などについて深い御見識を持っておられ、説得力のある的確な判断を下されて、かつ非常に静かなる強力なリーダーシップとでもいいましょうか、私自身もすばらしいこの経済指導者、財界の指導者に巡り合えることができたり、御指導いただく機会を多々いただいたなというふうに思いながら、尊敬する偉大な経済人の一人であったというふうに思い起こされるわけであります。恐らく甘利大臣も同じ思いであろうというふうに思うのであります。  平岩さんは、企業経営者としてのみならず、国の原子力、先ほど申し上げたこの政策にも大変な貢献をされた。私も、政治家になり始めたころから、本当にいろんな御指導、そしてまた御助言をいただいたのでありますが、今なお本当に追惜の、本当に心からの誠を尽くしたいという気持ち一杯であります。  この平岩さんの死を迎えて中曽根総理は、御一緒に当時おやりになられた思いを込めながら、原子力平和利用や原子力発電の推進を図っていたころ、当時盛んであった原発反対の世論を物ともせずに勇敢に協力してくださったと。これはどっちが協力したのか、政治の場における議員立法を制定していこうということに対する理解者の一人ということだったのか分かりませんが、恐らく平岩さんからすると、逆に政治家の一人であった青年将校時代の中曽根政治家に対する、むしろいろんな意味で協力をしてくださったお互いの相関関係だったんだろうと思うのですが、戦後日本の発展を支えた数少ない文化的財界人であった、こういうふうに追惜、追悼をしておられるわけであります。  言うまでもなく、昭和三十年に、政治家中曽根康弘、そして社会党の委員長となられた当時の青年政治家成田知巳先生などが超党派で原子力憲法ともいうべき原子力基本法を制定された。やっぱり、こういう思いを私どもはこういう段階で決して見過ごすのではなくて振り返って、そしてその基本的な、日本における原子力政策がどういう経過でなされてきたのか、当時の思いをしっかり踏み締めながら、かみしめながら議論をしたりあるいはまた政策遂行していかないと、どうも場当たりと、そしてまたそのときの時間が経過するのを待っているということに陥ってしまう。  そういう意味で、私は個人的にも御指導いただいた平岩さんをしのびながら、とにかくこの段階で原子力発電の開発に一層努力をしていかなければならないということを肝に銘じておる昨今なのでございますが、それにしても、もう一つは、先ほど来の議論のとおりで、やっぱりこの原子力、核というと、学校で教えることは広島、長崎なんですね。要するに、原子力ということが平和利用ということでなくて、その前に悪である、あるいは大変なこの日本に災いをもたらしたものであるというような恐ろしいものである、さっきのビラの話じゃありませんが、そういう教育がなされている。そこを根幹的に考えないと、我が国は永久にこの原子力エネルギーに対するアレルギー反応というのは取り除けないのではないかというふうに危惧するのであります。  是非、安倍内閣は日本の政治のもう一度原点を見直そうという戦後政治の見直しをやっておられるわけですが、有力なこの経済産業、そしてまた、それにまつわるすべての重大なこの時期に所管を担当していかれる甘利大臣の、しかも今までの長い間のこの分野において培ってきた見識と、そしてまた、一つの政治家としての御見識を何とかこういう場面で、根本から一回、日本国国務大臣としての立場で文部大臣やあるいは総理や、こういう人たちともやっぱり話合いをする、そういう基本的な日本人が日本人たろうという教育基本法のあるべき姿と同時に、こういう将来に持ち越していく根本的なところの解決のメスが入っていないというところも是非見逃すことなく、閣僚懇談会等でも話し合っていただく機会を是非お持ちいただきたい、また期待をいたしたいと思っておるのでございます。  期待を込めながら意見を申し上げましたが、後ほどもし御意見がありましたらお聞かせをいただきたいと思います。  次に、先ほども触れておられましたが、四月二十日に公表された原子力安全・保安院のこの発電施設の総点検に関する評価、この評価について私なりのまた意見も述べさせていただきたいと思うんです。  この報告書のポイントは、原子力に関して行政処分として、重大事故を経営責任者に直ちに報告する体制の整備を第一点として、第二点は原子炉主任技術者の保安、監督責任の強化、第三は想定外の制御棒引き抜けを異常発生扱いにすること、また特別な対応として一定期検査時に二ないし三週間掛けて特別な検査を実施する、あるいは第二点として原子力安全・保安院の特別原子力施設監督官が監視、監督を実施することなどであったと思うんです。  しかし、この原子力安全・保安院の報告に対してマスコミ各社は非常に厳しい評価をしている。これは私も切り抜き全部ここへ持ってきておるんですが、何ともオーバーだなという感じもいたしますけれども、これは前のことと比べてみて、例の東電の問題と比べての比較としてその処分が甘いとか、評価として、この福島一号原発の運転停止が課せられているけど、これは何でしないんだとか、そういったことが言われているわけであります。私はしかし評価をしているんですよ。私は評価をしているんですが、この検査の結果のことについては、しかしそういうことが言われているのであります。  これに対して、今回はまた北陸電力の志賀原発の一号機、東京電力の福島第一原発三号機の臨界事故隠しなどの原子炉等規制法に対する法令違反があったわけであるけれども、放射能漏れという大事故につながらなかったわけであって、甘利大臣も記者会見で述べているように、その後の定期検査で安全が確保されていることなどを勘案すると、電気事業者、原子炉メーカー、原子力安全・保安院など、それぞれの緊張感が欠けていたというところではないかと思う。このことも私は正しい御見解だと思うんですね。  であるとするならば、マスコミが書いてくれないということで終わっちゃわずに、いわゆるそういうエネルギー庁あるいは経済産業省あるいは政府のこの問題に対する見解は、もう一つ大臣の記者会見と同時に、これほどの国策の中でこれほどの大規模に、私は首をかしげたぐらいでしたが、しかしやり遂げられた、立派だったと思います。これは正直言って、お世辞でないが、やっぱり今までずっと培ってきた自信だと思いますね。だから、一つには、不安感は、その設置地域住民に与えていること、それによって全部払拭ということは不可能であっても、正に払拭できるスタートだろうと。  同時に、内閣としてこのことに対してのもう一つの突っ込みが私はどうも足りていない感じがするんです。是非そういう点も考えてみて、私も反省しているんですよ、長い間この問題に携わってきて大変反省をしているんですが、今までの私が申し述べた一つの考え方に対してもし御意見があったら、次の質問に入らしていただきたいと思うんです。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) まず、前段のエネルギー教育、なかんずく原子力に関する正確な情報を子供たちに提供するということが大事ではないかという御指摘からお答えをさしていただきます。  結論から申し上げれば全くそのとおりでありまして、原子力基本法を、加納先生もいらっしゃいますが、みんなで作りましたときに、エネルギーの教育、原子力の正確な理解、教育の現場での理解がまず大事であって、負の部分ばかりが取り上げているけれども、原子力というのはちゃんとコントロール下に置けばこんなにすばらしいエネルギーはないんだと。近年、環境にも資するという評価があると。しかも、最終処分の問題はもう既に原子力を動かし始めた時点からのふたをすることができない問題で、もう既に発生しているんだからこの処理はしなきゃならないと、そこにちゃんと目を向けなけりゃならないというふうなことを言ってきたわけであります。  今回、総点検を命じました。私なりに一大決意をして、大臣名で号令を掛けるということを宣言をしたわけであります。それは、多くの関係者が本当に血のにじむような努力で信頼を築き上げてくると。しかし、いいところまで来ると過去の事案で、積み木がその土台を揺さぶられるようにがらがらと全部崩れちゃって、また一からやり直しと。いいところまで積んでくるとまた揺らされて、またゼロからと。もうこういうのはたまらぬという思いでありました。しかも、過去の案件で今の信頼が揺らぐということは何とかしなきゃならないと。  平成十四年の東電の不正事案を受けて十五年に原子力の法改正をしまして、幸いなことに法改正以降の案件は一件もありませんでした。ありませんでしたけれども、過去の案件で今の信頼が揺らぐというのはもうたまらぬという思いで、そういう隠ぺいを全部開示せよと。それから、体質改善をして、都合の悪い数字になったとしても開示して、その原因をきちっと解明せよ、対処をちゃんと取れと、そういう体質に変えていくんだという宣言をしまして始めました。  実は、正直な話、こんなに多いと思わなかったものでありますから、三百案件を超えたときに正直ちょっと悩みまして、自分のやったことが正しかったのかどうかという思いがありましたけれども、いや、絶対間違いないはずだという思いでその不安を自分なりに払拭しながら進めてきました。  マスコミが一万案件とか何か言うのは、あれはちょっと正確な報道では私はないと思うのでありまして、一つの事案が十年間隠されていると十件に数えると。それは隠したら最後まで隠すに決まっているのでありまして、それを十年で十案件、じゃ、月に一案件と考えると、一年で十二案件かという話になっちゃいますから、正確に言えばずっと続いている案件を一つとして数えるべきだと思いますが、それにしても三百を超えたということは極めて遺憾なことであったというふうに思っております。  その後の、行政としての対処に甘い点があるんではないかという指摘も、マスコミからいただきました。私は法に照らして、情緒でやるべきではない、法の趣旨に照らしてちゃんと対処すべきだと思いますというお答えをしました。それは、原子炉等規制法では、危険な状態が回復をされないというのであるならば、ちゃんと回復をされるまでの間、原子炉を行政命令で止めるというのが趣旨でありまして、もうちゃんと再発防止処理が取られて、再発防止というか回復がなされていて、その評価がもう危険な状態ではないということが確認されていれば、その上止めるという趣旨は法律には書いていないんでありまして、その上止めろというのは、まあ言ってみれば情緒的なペナルティー論でありますし、見せしめ論であります。私のあの趣旨は、見せしめをするためにやったんではなくて、こういうことが起きないような再発防止体制を構築をしたいがためにやったのでありますから、法律の趣旨を超えて感情論でペナルティーを科するということは取らないということをしたわけであります。  ただ、それにしても、行政指導としてより丁寧な点検をせよということで、早めに前倒しで止めて掛かれということは、言ってみれば、安全ではあるけれどもまだ安心ではないという国民の気持ちがありますから、安全と同時に安心も培うという意味でいろいろ行ったわけであります。  それから、私は記者会見の場でもマスコミの皆さんにもあえて批判を覚悟で申し上げたことは、原発のいろいろな事案に関しては客観的な評価と報道をしてくださいということを申し上げたのであります。  例えば、温排水のデータが地元に届けているデータよりも〇・一上回ったと。技術者の視点からすれば何の影響もないと。何の影響もない、しかし、それを報告するとマスコミは大事故が起きたかのように一面トップにどんと書くと。大事故も小さなトラブルも同列扱いと。だとすると、隠しちゃった方がいいという心理が働くのは、その可能性はあると思うと。だから、マスコミがその事案の評価を客観的にして、それに基づいた報道をしてくださいと。そのところにも隠ぺい体質をつくってしまった原因の一つがあるかもしれませんよと。あえて批判を承知で会見でそういうことを申し上げました。マスコミからの反論はありませんでした。  そういうふうに、原発の事案、事象を客観的に評価して客観的に報道すると、そういうこともしっかり開示していくという体質をつくるために大事なことだというふうに思って申し上げた次第であります。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 大方同感であります。  結局、保安院と経済産業省、エネルギー庁と分割したらどうかとか何だとかというような意見まで、あるいは社説まで出るみたいなことでありますけれども、もちろん行政の執行とその管理、監視が別々であるから公平だなんということはあり得ないんで、全くむしろ逆だろうと。私は、現状の中における保安院の、保安院が設置されてから実際にはそういうあれが出ていないわけですから、だから、そこは保安院の院長始め諸君たちは自信を持ってこの業務に当たっていただく。そして、正に安全、安心を地域の人たちにしっかりと根強く植え付けていただくようにお願いを申し上げ、期待をいたしたいと思っているわけであります。  大臣が精査をされたそのことの実効が、今後、これは成果が上がるということは何もないということですよね。要するにそういうことが起こらぬということが成果ですよ。だから、恐らくそうであろうと。そういう意味では、非常に行政にしても政治にしても、一番大事なところを仕組まれたなというふうに思っております。なお一層の保安院のしっかりした業務遂行を期待しておきたいというふうに思います。  そこで、次の、時間がだんだん迫ってまいりまして半分に参りましたからちょっと先を急ぎますが、この原子力立地に関して、さっきの宣伝ビラの問題、東洋町のことは私若干また少し順序を変えて申し上げた方がいいかも分かりませんが、昨年の十二月の十四日に、私はこの委員会で、一般質問のときに、放射性廃棄物最終処分について国がもっと責任を持ったらどうかと質問したのに対して、甘利大臣は、民間事業者の後ろ盾で国がしっかりと見ているから安心してくださいという体制を今後とも取っていかないと、特に最終処分地というのはなかなか手を挙げていただけないと答えていただいているわけであります。正にそうだと思います。  そこで、今回の東洋町の問題を考えると、国の後ろ盾が十分だったのかなというのがさっきの話なんですね。その宣伝ビラもさることですけれども、恐らく一生懸命やったんだということなんでしょうが、東洋町の町長がそういう意向をいわゆる外に表明をする段階以前に、これはちょっと細かいことを言って悪いんだけれども、以前に必ず役所に問い合わせがあり、かつ公益事業である電力会社に研究、勉強の問い合わせがあり、あるいはまた地域の経済産業局にいろんな相談が事前にあったと思うんだね。  僕はやっぱりそこがスタートじゃないかと思うんですね。そのときに一応のアドバイスをした、だから、あとはもう町長さんのことだ、こういって、町長さんが一生懸命、今度はどういう交付金が入ってくるか、いや、自分の町の予算と比べてみるとこれは大きいなと、何としても財源確保をしたいし、地域の福祉のためにも、住民のためにやってみたいという気持ちに駆られて、どんどんどんどんそういう気持ちになっていく。そこが正に行政指導だったと思うんです、私は。これはもう選挙じゃないです、選挙以前の問題なんですね。こういうことで選挙やって勝てるはずがないですよ。私は、そんなものどこでも、柏崎だってそうですから、私のところの。  それは、人間というのは、恐怖感を与えられたときに、そんなことはないよと言っているのは半分強がりなんですよ。だから、そのときにやっぱり行政がもっと大量に入って、よし、町長をバックアップしよう、あるいは、ここでやってもらったら一つ歯車が動くなというような気持ちを今の、それは望月長官に言っているんではなくて、エネ庁全体、経済産業省全体のエネルギーがそういうエネルギーになっていないということを僕は非常に残念に思ったんです。これは、だから、私は当時の平岩さんや中曽根さんの話をここで申し上げているんですよ。  そういう段階で、この原子力発電というのは非常に大事な時期に入ってきている。せっかく大臣が一つのけじめとしてああいう方針を出して、まあ電力はぶったまげて、しかしまあ一生懸命やった。しかし、それはもうそこで終わったんじゃ何にもならぬ、これからのことだと。同じ、より以前の問題がありますねということを私は少し、まあ注意じゃないけれども、終わったことはしゃあないといっても、これから先、これは国が一体全体どういうふうにこの問題と取り組んでいくのかといっても、これ言葉でさっきからお聞きしても、いや、もう一生懸命次善の策として何としてもやる以外にないと、こういう話でしょう。しかも、知事が反対表明したんですよ。  大臣、これはやっぱり地方自治であっても、国策に沿って協力する知事であるかどうかということは、私は今野党にいるんですよ、野党ですよ。その立場で考えても、正にこれは地方自治の首長のわがまま、自分の地位保全、あるいは大衆迎合、そういうような感覚で、この人間の生存にかかわる、今正におっしゃっている環境問題までつながっていくこの問題をやっぱりもう少し全体像としてとらえていくということを、これは経済産業省のメンツでもない、エネ庁のメンツでも何でもないと思うんです。そういうとらえ方がなぜできなかったのか、あるいはやらなきゃいかぬのではないかという感じがするし、かつ、安倍内閣なら私はそこは期待していいのかなという感じがするんです。  そういう意味で、この原子力政策に対して、しかもこの特定放射性廃棄物の最終処分について、国が前面に出ると、まあちょっと言えないでしょうな、今日はそれは答弁としては言えないと思う。しかし、その検討しなきゃならない段階に来ていると。これ四十年に一回ずつやっていかなきゃならないんですよ。こっちはもうあと何年ですけど、しかし四十年ぐらい生きている人は、国会このごろ若返ったんですから一杯いる、半分以上いるんじゃないですか。  だから、そういうことを考えると、待ったなしの今日の状態だという意識に対して、どんなふうにお考えでありましょうか。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) この種のことをだれが責任を持って進めるかと。発生者による責任が第一主体ということであるわけですが、こういう国家的な案件について、じゃ国がどれくらいそのサポートをするかということは、御指摘のとおり極めて重大な課題だと思います。  広報広聴、つまり安全であるということと、それから安心ですよと、ちゃんと国が後ろ盾になっていますよということを地域の方々にお示しするということは極めて大事なことだと思います。民間事業者がやって、何かあっても国とは切り離されているんですかと思えば不安は募るんでありましょうし、このNUMOが何らかの事情で管理継続が不可能になった場合はちゃんと国がそれに代わってやっていきますよということも仕組みの中に入っているわけでありますが、NUMOと国が一体となって進めていきますから、そういう点では安心ですと。民間事業者、二百年も三百年もその企業が一体続いていくんですかというようなことに対して、もし続けられないような事情が発生しても国が代わっていきますとか、あるいは地元の町長さん任せの広報ではなくて、ちゃんと国がもっと前へ出て正確な情報を地域の方々にお伝えをすると、そういう努力がまだまだ足りなかったなという反省はございますし、その辺のところをどうしていくかということは、今、識者も交えて検討を始めるというところであります。  いずれにいたしましても、これができないと核燃料サイクルの輪はつながっていかないということでありますし、何としても実現させなければならない大事な仕事だというふうに思っております。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 是非、悩ましいことです。それから、なかなか歯切れのいい答弁ができないことです。よく分かるんです。しかし、政治は、もう私が大政治家である甘利大臣にそんなこと、誠に恐縮だけれども、やっぱり政治はあめとむちなんです。これはもうすべてそうですね。だから、やはり地方自治体が協力しないと、しかし国の世話にならぬよと、本当に、首長はそう言って当選しても、地域の住民がそんな気持ちで本当に一票入れたのか、そんなことないですよ。あるいは知事だって同じですよ。知事だって、真っ向から国の政策に反対をして県民の生命と財産の安全を確保できるなんということは考えている知事がいたら、およそのうてんきの知事ですね。  ですから、私は、あえてこういう問題について、これはやはり基地の問題になると沖縄の知事は官邸で話し合う。違うんではないですかね。それはもちろん当たり前、それはそれですけど、こういった問題も官邸で知事さんと、これは例えば高知県の場合には橋本知事だ。それ、官邸に来てもらって話し合う、経済産業省で話し合うぐらいのことがないと、私はちょっと政治として行政としていかがなことかと思いますが、またそれにこたえなかったら、それに対する正に政治としてのやりようがあるんじゃないですか。  それぐらい迫力と、それから将来の日本の国はおろか地球を保全するための今や政策遂行に対しての政治家としての責任と使命、決断というのは非常に大切だというふうに思うので、あえて苦言ではありませんけど、もう少しエネルギー庁を挙げて、経済産業省を挙げてということはよく分かりますけど、もう一歩、やはりこの問題は内閣の問題である、いや、強いて言えば与党の問題でもある、いや、強いて言えば政治全体の問題である、与野党を通じて。そういう問題であるだけに、あえてこの法案を提案されているこの時期に賛成の立場としながらも危惧を持って、余分なことばっかり申し上げているかも分かりませんけど、決意をひとつしっかり持ってやっていただきたいものだなと思っているのであります。  次に、時間がだんだん迫りましたが、私はそういう意味からいたしますと、ついやっぱり、さっきあめとむちと言いましたが、あめは何かと言ったら交付金ですよね。この電源立地交付金制度の在り方ということについて、私もこの問題、数十年、皆さんと一緒にやってきましたけれども、もうそろそろこの問題についての考え方を一回少し原点に戻ってみたらどうかという感じがするんです。あえて与党の諸君にも是非提案申したい、私は。  これは、電源立地交付金制度は、平成十五年十月に電源立地促進対策交付金や電源立地地域対策交付金など主要な交付金が統合されてその電源立地対策交付金が創設されたことはよく承知しています。新たに地域活性化事業を交付対象事業に付加されるなど、幅広い事業が実施可能となったことも一歩前進だと思います。  しかし、交付金の対象地域は、ここなんです、依然として、いまだに電源施設が立地する市町村及び隣接市町村に限られているんですね。このためさっきの市町村合併に対しても、正に合併しない地域が生じているんですよ、だって不交付団体だから。これは一体、経済産業省やエネ庁なんて当たり前だと思ってほくそ笑んで、だから原子力設置しろよというように考えたのか、あるいは、いやこれは待てよと、国として、正に地方の時代だ、あるいは又は道州制度だということまで入れようというこのときに、町村合併がスムーズにいかない原因をこの交付金によってもし地方の自治体が考えているとしたら、これは少し本末転倒の話ではないのかなと。  私どもは、かつては交付金制度、この電源立地交付金で地域のプラスになるように盛んにやってきた一人でありますが、しかし今日の段階を見ると、どうも弊害とは言いませんけれども、考える余地が出てきたのではないかと、政治としてという感じがしてならないのであります。  この合併の問題の弊害だけでなくて、すぐ隣で町が接近している、隣接している。しかし、例えば、半島がずっと入ってきている。距離からいったら隣の町の方が立地地域の山手の方よりも近いなんて、そんなばかみたいなことが実際あるわけでしょう。そういうものももう一片の法律、当時我々、だから責任を感じていますよ。一片の法律、平均法律だな、これはもう。そういうもので、今、すべて、その方が面倒がなくていいからね、それでやってきたんですよ。  だけれども、私は、そこら辺のいろんな現状を是非ひとつつぶさに精査をしていただきたい。今ここで、こんなもの、いや、質問者である渡辺議員の言うとおりですなんて言う人は一人もいないと思う。分かって言っているんですが、しかし、少なくとも、研究に値する事項になってきたのではないか。  ということは、もう一回言いますよ、町村合併はおろか、道州制まで今、政府は検討に入っておるわけでしょう。そんなときに、そこに原子力発電施設がありますと、そこの町だけに。例えば長細い町で、一番先端で、海のところですから、そこでやっています、しかし山奥の方の距離ははるかにあります、しかし隣の町の方がはるかに近いですと。それが隣接。隣々接というのもありますね。  しかし、要は、やっぱりこれは市町村単位というよりも、もうここまで来たら、三十四年、ああ三十五年かね、実際は、もっとたちますかな、その交付制度。ああそうだ、工事から始まるわけですから四十年になりますが、もう県単位でこれらの問題を、電力輸出県にかかわる交付金ではなくて、いわゆる電源立地の交付金として県単位ぐらいでそろそろ考えていかないと、結局、行政の方が後れて現状の方が先に進んで、矛盾と、そしてそこに正統性のない行政が行われていくという結果になりはしないかということを指摘したいんですよ。  是非この問題について、永久に固定資産税、これは入ってくる。永久交付税も、交付金の分野もあることを分かっているんですが、これをなかなか手放すということはできないのかも分かりません、市町村からすると、もう村はなくなったと思いますけれども。しかしながら、政治はこのことに当然として目を向けないでおいていいもんだろうかという気がいたします。少なくとも、地方自治、広域自治、そして地方分権、そういうような時代に入った今日の状態の中で、今私が申し上げたようなことは、いわゆる、とても想定できない議論でありましょうか、どうでしょうか。  許される範囲で、まあ大臣が先にお答えになるよりはエネルギー庁長官が答えたいようですから、先に答えさしてください。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 大変難しい課題でございますので、まず事務的にちょっと少しあれしたいと思います。  交付金自身は、原子力立地を進めていくために、当該地域が原子力とともに発展していくための資金として必要だということで、原子力立地地域の創意工夫を生かした地域振興を図るための交付金の交付というのを行っているというのが原則でございます。  ただ、そういう観点から、原子力立地に深く関与する地域の理解と協力を得るという趣旨から所属市町村に対して重点的に交付することとしておりますが、これに加えて、道府県や周辺市町村の理解と協力を得るため、道府県を対象とした交付金も用意をするようになってきておりまして、例えば平成十七年度におきましては全体の六割に当たる資金が、五百五十九億円でございますけれども、道府県に交付されているということでございますので、こういったものについての積極的な活用というものも、先生御指摘の趣旨にかなっていく方途ではないかと思っております。ただし、先ほど御指摘ありました町村合併に、ある意味ではこれを阻害するのではないかというような運用になってはいけないという新しい課題も出てきておりますので、私どもといたしましても、市町村合併によって従来立地市町村に交付された交付金が実質的に減額になることなどによってこの市町村合併が阻害することとならないように運用するということをしているわけでございます。  具体的には、合併後であってもこれまで受けていた交付金総額が確保されるよう措置した上で、合併前の立地市町村の地域に重点的な配分がなされるよう一定の配慮を関係地方自治体に具体的に要請をしているところでございます。各市町村の合併については、地方自治の尊重の観点から地元の自主性にゆだねられているところでございますけれども、交付金の活用について各立地市町村における実情を踏まえてきめ細かく対処をしていきたいということで対応をしているところでございます。  そういう意味では、先生の御指摘に一〇〇%おこたえできているとは必ずしも思いませんけれども、そういう視点の切り口が大事だということは私どもも自覚をして運用を行っているところでございます。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 細目については今長官がお答えさせていただいたとおりでありますが、県に一括して交付をして県の采配でいろいろと裁量権があればより効果的ではないか、確かにそのお考えも分かるのでありますが、結局立地市町村が立地を決定する際には、これは物理的には全く安心、安全な施設ではありますけれども、政治的にはやっぱりリスクを伴うわけであります。でありますから、その政治的なリスクを乗り越えて、きちんと地域の住民を正確な情報を基に説得していただいて、原子力とともに我が町、我が市は歩んでいくんだというその決意を示された方に対しては、原子力とともに町を発展させていくかというプランを作るお手伝いをしなきゃならないと思っておりますから、そこはやはり直接交付をさせていただくと。もちろん県として、その立地地域だけじゃなくて周辺の方々も精神的ないろいろな不安はあるでしょうから、それをどう理解を進めていくかという点で予算の確保が当然必要だと思います。そこで、今は四が直接と、六が県を通じということで、四対六の比率にしているわけであります。  いずれにしても、効果的に地域の方の理解をいただけるように、そして原子力関連の施設の立地がその理解の下にスムースに安全を大前提に確保されていくようにいろいろと知恵を絞っていきたいというふうに思っております。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 そういうことの答弁しか出ないでしょう。だけれども、私が提起したこの広域的な物の考え方、あるいは権限移譲、そういうものが、地方分権ですからそういうのが出てくることは間違いないんですよ。だから、出てきたときに、私が言っているのは、こういう国策に沿ってせっかく累々と努力してきたそのことが後追いになってはいけませんよと。  だから、今からでもエネ庁の若い諸君たちは、この広域あるいは道州制、そのときには原子力発電、この交付金あるいは交付制度あるいは立地その他のことがどうなるのかと。もちろん研究しておられると思うけれども、三年か四年たったらまた転勤になるんだから、替わるんだから決まっておるわけだ、そんなこと。だけれども、やっぱりエネ庁として新しい時代、経済産業省として新しい時代を迎えている今日は、人が替わろうが、少なくとも一つの太い骨というのは、僕はこれ、ほかの大臣のときなら言わないですよ。少なくとも経済産業で今日までの政治活動の一つの政治家としての柱を立ててきた甘利大臣だから、そのことを期待をいたしたいと思ってあえて申し上げているわけでありまして、どうぞ、そんなに今日明日できるなんていう話でないことも承知の上での検討に値することは、もし全く一%でもありましたら検討していただきたい。謙虚に申し上げておきたいと思います。  もう一つは、この原子力発電に生じる使用済燃料、全量再処理確保した場合に発生する高レベル廃棄物がガラス固化約四万本、地層処分する費用は約三兆円と言われる。その費用は平成十七年に制定され、再処理等積立金法により電力会社が原子力発電環境整備機構に対して毎年拠出するとして納付している、これはもう言うまでもないことであります。  しかし、その費用は元はと言えば全国の消費者の負担である。一家庭が三百キロワットアワーぐらい使うとして二十銭ぐらい負担するんですか、約七千円の電気料金を支払っていると仮定すると、二十円ぐらいの負担、月にですよ。そうすると、二百四、五十円、ごく普通の生活の家庭で負担をすると、こういうことになるわけですよね。これはこの法律ができるときにも議論をした。また、そうで仕方がない。  この廃棄物の処分の財源が、これも国が関係なくこの機構でやるということで三兆円を目指して今やっている、これも分かっているんです。分かっているんですが、一体全体、電源開発促進税制などで一般財源の繰り入れられるようになって留保される金ということが今度はできてきてしまった。どうもそこが何となく、先般この法律のときにすっと行っちゃってしようがないのかなと。現実に電力輸出県などで交付される金が消化されてない、それが数百億になった、何たることかと、こう思っていたんですが、しかし言うならばそこにさっとやられた、一般会計に一回持っていかれた。しかし、持っていかれて置いてある。何かあったときに出しましょうと、こういうことになっているんですが、それならば何も一般財源に持っていかないで、これ交付金の、これは機構に積み立ててやったらどうかね。これは一般家庭の負担が早くなくなることになりはしませんか。おかしいと思うんだ、それは。私は、今つらつら考えてみると。  いったん事故があって、大きな事故になったときには、それはとても一兆円や二兆円で代えられません。だから機構があるんです。だから、交付金の余剰金というか、それを一般会計に入れて担保してあるんだと。これは国が補償するための担保金だよ、言うなら。これを見合いにして、何か事故があったときに引き出そうというのは、まるで中小企業が貯金をしてやろうということと同じじゃない、定期預金を担保にして。  主計局、ちょっとこれ、小ざかしいやり方と違うかな。どうですか、主計局、今ちょっと呼んでいるので答えてください。

松元崇財務省主計局次長

○政府参考人(松元崇君) お答えいたします。  高レベル放射性廃棄物等の最終処分に必要な資金につきましては、処分の実施主体であります原子力発電環境整備機構が電力会社等から拠出金を徴収して確保する仕組みということでございますが、当該費用は原子力発電による電力供給を行う上で必ず発生する経費ということでございまして、政府といたしましては、電力サービスの受益者である電気利用者の負担の下、発生原因者である電力会社等が当該資金を確保することが適当というふうに考えております。  この一般財源としてのお話がございまして、今般、特別会計改革の一環といたしまして電源開発促進税の一般会計繰入方式への変更を行っております。これは同税の課税の目的を踏まえまして、電源開発促進対策に係る財政需要に照らし繰入れが必要となるまでの間、一般財源として効果的な活用を図る趣旨で行われたものということでございます。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 そんなことを聞いてるんじゃないでしょう。駄目ですよ、そんなの、あなた。質問の趣旨をちゃんと踏まえて答えなきゃ駄目です。だから責任者に来てくださいよと、もし都合が悪かったら、どうせ政治家は替わるんだから、局長かどなたか出てくるようにと言ったんだけど。そんな、あなた、それは、その電気事業者が負担するために機構でもって積立てをそれは主計局としては認めていますなんということで済むんだったら、そのことがつらつら考えてみてそれだけで済みますかということを言っているわけで、済まないときにはどうするんだと。  公益事業で、例えばある電力会社がそれで賄い切れなかったら、その電力会社はつぶすのかね。つぶしたって賄い切れなかったらどうするのかね、例えば。例えばどうするんだ。答えられないでしょう。国が持たなきゃならないでしょう。日本の国内で起こったことを、日本の国内の災害であれ事故であったら、国が最終的な責任があるんですよ。そんなあなた、通り一遍の法律に基づいた答弁のためにここへ来て答弁しなさいなんて、なめた話あるか、そんなもん。すべて分かって質問している者に対する回答ではないよ。  ちょっと、少なくともこの仕組みは、私は、もう今はそうなっているんだから仕方がないと思っているんですよ。思っているんですが、しかし、よくよく考えてみると、一般会計に入れてそこで効率的に運用しますというんなら、機構に積み立てて、その機構に財政余裕を与えて、いわゆる今問題になっている未処理の問題を、要するにその地域に対するいろんな交付金から何からもうそれは面倒から見なきゃならない。そのための施設だけでもそういう数兆円掛かるというのは、三兆円じゃ済まないでしょう、それは。そういうようなことであるならば、一般財源に入れるということと、このお金の性質が違うんじゃないの、同じ電力のことだからそれは機構で積んでおく、そういうことじゃないのと。金利でももらって、主計局はその金利の運用でも考えることが本当だということを言いたいんだよ、僕は。冗談じゃない。  時間が参りましたから私はやめますけれども、これはちょっと財務省の主計としては小ざかしい、本当にちまちました政策の一つだね。まあこれはしようがない、当時のことで我々もそこは見逃したことではあるけれども。  だけれども、もしそうならば、ここで集まったもの、原子力発電で集まってきた金、あるいは負担をしている一般消費者、国民だ、その金は普通の、あなた、一般財源とは違いまっせ、本質的には。よく、だけどこれが予算委員会で議論にならなかったなと思うんですが、まあ決算委員会であとはやる余地があるのかどうか知りませんけど。いずれにしても、もう少しこれはやっぱり原子力政策に対するまじめな取組方のバロメーターとしてはまあちょっと我々を含めてふがいなかったという感じがします。  反省を込めて、この機構の健全な、そして是非この積立ての効率的な運用と、そして一日も早い実施に移していただく環境をつくっていただくということが一番大事なことだろうと思いますけど、最後に大臣から一言、是非頑張っていただきたいことを期待をしながら決意を述べていただいて終わりにしたいと思います。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 先生からの問題提起、本来その使用目的が決まっていて、そのために掛けている税が一般会計経由で来ると。当面必要のないものは従来の特別会計のダイレクトに下りてくるお金と違って、その分がどこに行ってしまうんだと。必要なときに、つまり原発立地が進んできたときにちゃんと取り返すという約束にはなっているけれども、それは本来の法律で縛ってある趣旨からするとちょっと心もとないんではないかという御指摘は、よくしっかりとかみしめたいと思っております。  私も、この一般会計スルーのときには、課税趣旨に沿ってちゃんと使われるようにしないと納税者に対する信頼が失われるぞという議論は随分したわけでありまして、今一時的に全額が支出されないとしても、それは原発立地が進んでくるに従ってむしろ足りなくなってくるようなお金ではないんですかという話もした中で、会計の透明性ということからこういうふうに進んできたわけでありまして、課税の趣旨に沿ってちゃんと使われるようにしっかり取り組んでいきたいと思っております。  また、この最終処分場の建設にかかわる費用、余っている費用があったらそっちに回せばそれだけ国民負担が減るじゃないかという御指摘は御指摘として受け止めて、その余っている費用がちゃんと税の趣旨に従って使われるように、そこはしっかり監視をして取り組んでいきたいというふうに思っております。

渡辺秀央民主党・新緑風会

○渡辺秀央君 終わりますが、大臣、余ったというんじゃなくて、早く積立てが終わると軽くなるねということを言っているわけです。誤解のないようにね。そうでしょう。だって、一般会計へ入れるより機構に入れるようにしたら、早く三兆円なら三兆円の目的達するわけですね。  まあまあそれはそれとして、問題提起として、やっぱりこれは主計の方にその運用を任せるというんじゃなくて、それはエネ庁は、しっかりそれに対する行方を、あるいはどういうふうに使われているのか、せめてそれらしきものに使われるように管理あるいは監督というか、主計の方とも意見の交換をしていくということが私は大事だと思いますよ。これは国民の黙って懐に手を入れて別の懐に入れたと、右の人から懐へ手を入れて、それで左の人に突っ込んだという話ですからね。そんなの一番分かりやすい話でしょう。だから、是非気を付けて頑張ってもらいたいと思います。  以上ですが、大臣、是非この最終処分場の問題は、もう本当に時間、余裕がないことだと思います。いろんなことを申し上げましたが、これはある意味では内閣を挙げて取り組まないとしんどい話ですよ。幾ら東電でも、幾ら電力事業者連合会でも容易ならざることだと思います。是非そこら辺の話合いも、有力閣僚であられる、経済閣僚である、そして今まで経験があり、十分にストックを持っている甘利大臣の今後に期待したいというふうに思います。  ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末でございます。  私は、多くの質問が加納委員そして渡辺委員という先輩方にもうしていただきましたので、大きく二つのことを申し上げたいと思います。  一つは、私はこの原子力の問題、今回は放射性廃棄物の処理の問題の法律でございますけれど、大きく原子力というものをとらえた場合に三つの考え方があるんではないかと思っております。  一つは、我が国、もうエネルギーのほとんどすべてを輸入する我が国におけるエネルギーの安定供給、安全保障の問題。二つ目にございますのは、やはり環境問題。私は、やはり原子力がなければ環境問題、地球温暖化問題には対応できないんでないかと考えております。その環境問題への取組。そして三つ目が、これ非常にこれから重要になると思うんですが、原子力を産業としてとらえた場合の問題があるんではないかと思います。現在、日立はGE、そして東芝はウェスチングハウス、そして三菱重工はフランスの原子力プラントメーカーと組むというような形で、今我が国のその原子力メーカー、非常に国際展開をしつつ、また競争力を持っているという状況でございますので、この原子力産業をどう伸ばすかという三つの観点があるんではないかと思います。  まず一つ目の質問として申し上げたいのは、文部科学省にお聞きしたいんですけれど、今、経済産業大臣、甘利大臣のイニシアチブの下に過去の電力業界のデータの改ざんとかいろんな問題を洗い出していただき、そしてまた原子力の安全を安心まで高めるという行いを行っていただいているわけでございますが、私が実際に原子力研究開発機構などを伺っていまして、また大学などでも原子力の研究をしております。一つ心配なのが、文部科学省が所管されておられます研究としての原子力の放射性廃棄物の処理も含めた安全性というものがどうなっているかというのをここで確認させていただきたいんですが、水落政務官、いかがでございましょうか。

水落敏栄自由民主党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(水落敏栄君) お答えをいたします。  まず、原子力の研究開発におきましては、様々な種類の放射性廃棄物の発生は避けられないわけでございます。そのために、廃棄物の適切な取扱いを行い、研究開発自体に支障を来すことのないように慎重かつ十分に対応する必要があると、このように思っております。  藤末先生御質問の対象となる廃棄物につきましては、御存じのように、茨城県の東海村に日本原子力研究開発機構の再処理工場やあるいはプルトニウムを使用する燃料加工施設がございます。そこから発生する地層処分相当の低レベルの放射性廃棄物、いわゆるTRU廃棄物につきましては本法案の対象物質となるわけでございますので、必要な手続を経て処分されると、こういうことになると思います。  したがいまして、文部科学省といたしましても、原子力の研究開発から発生する放射性廃棄物の処分の重要性については十分に認識しておるところでございますので、処分が円滑に進むように必要な施策を講じていきたい、このように思っております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非、研究の方の原子力の安全、これを安心まで高めるという活動をやっていただきたいと思います。やはり、幾ら電力事業者の方々が頑張って問題を抑えても、もし研究の方でまた問題が起きましたら、原子力の安全性自体に対するまた疑念が沸き起こると思いますので、是非、文部科学省、引っ張っていただきたいと思います。  そして、これは質問ではないんですが、そしてまた同様にお願いがございますのは、是非、文部科学省は原子力の研究開発、科学技術を所管する省庁でございますので、一方の担当であります教育面においても原子力の教育をもっとやっていただけないかと思います。今まで議論がございましたように、やはり子供たちが原子力を理解しているかどうかというと、やはり理解は少ないんじゃないかと。私が子供の時代よりも少なくなっているんではないかと感じますし、また大学の問題、あとマスコミのやっぱり理解も私は低いと思います。  一つのアイデアとして私が思いますのは、私たちの世代は鉄腕アトムという漫画のロボットがいまして、あれ原子力で動いているんですね、実は十万馬力というのは。すごく原子力との距離感が近いような感じがします、正直申し上げて。あと、ドラえもんという漫画がございまして、私の子供ぐらいになると海底マンガン団という海底に眠る地下資源のことをよく知っているんですよ。なぜ知っているかというと、ドラえもんという漫画に出ているんですね、一回。それで知っているということでございまして、是非ともそういう、文部科学省の所管ではないと思う、これはエネ庁にもお願いしたいんですけれど、やはり広く子供たちとかに原子力というものを理解していただくようなことを是非検討していただきたいと思います。  ちなみに、鉄腕アトムにつきましては今復活していまして、もう漫画で連載が始まっているんですけれど、もしこの鉄腕アトムが原子力じゃなかったら大変なことになるなと、エネルギー源がですよ、ということをちょっと心配しているような状況でございまして、是非とも幅広く原子力というものに対して理解していただくということを文部科学省、そして経済産業省の方で進めていただきたいと思います。  もう一つ御質問申し上げたいのは、冒頭で申し上げましたように、今、原子力の産業としての役割、あと環境へ対する役割というのが非常に大きくなっていると思います。それを考えた場合に何かと申しますと、国際的に我が国の原子力というものをどう考えていくかということが非常に重要になってくるんではないかと思います。  今回の放射性廃棄物の処理につきましては、イギリスとか外国との連携ということはもう既に進んでいるわけでございますけれども、今後、我が国の原子力メーカーの方々が海外に進出するとき、アメリカ、中国、インド、そして東南アジアの国々に進出するときに、恐らく建てる、ものを入れるだけではなく、多分メンテナンス、そしてその後に出る廃棄物の処理というところまで含めた国際的な枠組みで、パッケージで私は提示し、そして進出していくということが必要となると思うんですが、そういう廃棄物処理の国際的な枠組みを是非とも日本が、我が国がイニシアチブを取って進めていただきたいと思います。それが恐らく我が国の原子力産業の力を付けていただくことにもなると思いますし、もう一つございますのは、原子力を国際的に展開し、そして環境問題、地球温暖化に対して我が国が貢献するということにもつながると思うんですが、その点につきまして、ちょっと考えを伺わさせていただけませんでしょうか。お願いいたします。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) GNEPその他、原子力協力の枠組みが国際的に展開をされつつありますし、そういう中で日本が極めて重要な役割を果たすということは、今日まで原子力を推進をしてきた努力の成果の裏返し、その評価の結果だというふうに思っております。  ただ、廃棄物の最終処分に関しましては、その発生地、発生者責任ということでそれぞれが自分のところのは自分のところでというのが国際ルールになっているわけであります。ただ、そこに至るまでの過程で、いろいろ原子力発電所の燃料供給の体制も含めて加工、処理にわたって世界じゅうが協力をし合うということは極めて大事であると思います。安定的に原子力政策を推進させるということと、それから安全に世界じゅうで管理をするという体制上も、各国の英知を結集をして安全を大前提に推進をしていくという政策上極めて重要なことだというふうに思っております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非お願いしたいと思います。  私は、甘利大臣が今年に入られましてアメリカのエネルギー省長官との議論をしていただいて、その結果も読まさせていただき、またカザフに行っていただき、原子力エネルギーのウランの議論をしていただき、そしてまた我が国に来られるいろんな様々な要人と議論をしていただき、このエネルギー外交を強力に展開していただいているということはもう非常に我が国にとっても有り難いことではないかと思っております。是非とも、今後ともそのエネルギー外交をもっと強く進めていただきたいと思いますし、またこの話が、廃棄物とは関係なくなってくるんですけれども、やはり幅広く、何と申しますか、原子力につきましても、エネルギーの調達、あと技術力の強化、そして国際的な展開、そしてやっぱり処理というところまで含めました一連の流れの中で国際的な連携をつくっていただければと思います。  そしてまた、もう一つお願いがございますのは、是非とも、私はエネ庁の国際部隊の強化を、これはまた、前にも申し上げましたけれども、是非お願いしたいと思います。やはり今のエネ庁の国際部隊は過去の組織をそのまま引きずっていますので、甘利大臣が進めていただいているエネルギー外交にまだ十分に、もう本当に皆さん努力していただいているとは思うんですけれども、まだ十分付いていくだけの体制になってないんじゃないかなということをはたから見ていて思いますので、その点ちょっと最後お願いして、質問を終わらさせていただきたいと思います。お願いいたします。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) 今回の一連のエネルギー外交、もちろん資源エネルギー庁が大中核となって進めていきましたし、長官の陣頭指揮で綿密な根回し、下打合せの下に進めていきましたし、もちろん通政局もサイドから協力をしてということでやったわけであります。    〔委員長退席、理事加納時男君着席〕  その結果、アメリカは、恐らく初めて日本の原子力政策を肯定的に受け止めたと。今までは日本が原子力をどんどん推進していくことについてもろ手を挙げてという体制じゃなかったと思いますけれども、今回初めて、全面的に了解をしてパートナーとして組んだという大転換がありました。  あわせて、ウズベキ、カザフ、あるいはサウジ、それからブルネイ、オーストラリア等々、日本が資源の供給国として大事なパートナーである国が積極的な対応をしてくれた。これは、エネルギー調達を民間任せにしない、官民一体でエネルギー外交として戦略的に進めていくということの成果が上がり始めたというふうに思っております。  行政の体制を更にしっかり構築をして、資源エネルギー外交万遺漏なきを図りたいと思っております。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 是非、甘利大臣、本当に頑張っていただきたいと思います。  また今、やっぱり中国なんかがどんどんどんどんエネルギー外交で確保に向かっていますけれども、是非とも、エネルギー外交の一つの項目として中国との調整みたいなこともお考えいただければと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  以上をもって質問を終わらさせていただきます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。  今、各委員からの話の中でも、学習の機会を失ってしまったという、学習の文化、これは非常に私も大事だと思っておりますし、あるいは今後の課題として再発防止をしなければいけないと、そういうことについても全く同じ考え方でございます。  また、それに対する大臣の答弁の中にも、要するに経験を共有すると、これは国内に限らず、決算委員会でも答弁がございましたが、世界じゅうに経験を共有するということについても全く同じ考え方でございますし、先ほど大臣からは、安全性を大前提にするという、これも非常に基本的なスタンスとして尊重していかなければいけないことでございます。  そういった意味では、私も同じレベルで質問するということになるわけでありますけれども、まず最初に、法案の関係でありますけれども、最終処分事業の関係で、これは調査から地上施設の撤去まで約百年間に及ぶ極めて長期の事業になるわけでありますけれども、ただ、この長い期間の中に、より安全で効率的な処分技術の探索あるいは確立、そういったものに向けてやはり積極的に取り組む必要があるんではないか、このように考えておりますけれども、大臣の御見解をお示ししていただきたいと思います。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) この高レベル放射性廃棄物処分の研究開発につきましては、昭和五十年代から長年にわたって取組がなされてきたわけでありまして、平成の十二年に原子力委員会において、我が国においても安全な地層処分が可能という判断がなされたわけであります。  今後、高レベル放射性廃棄物の処分事業をより一層安全かつ効率的に実施していくためには、なお引き続き、地下施設を用いた実際の深地層の中での処分技術の実証研究などを行っていく必要があるわけであります。このために、日本原子力研究開発機構が中心となりまして、岐阜県の瑞浪市及び北海道幌延町におきまして深地層研究施設の整備等を進めるなど、原子力政策大綱等の方針に沿って国として研究開発を着実に進めているところであります。  今後とも、地層処分技術の信頼性であるとか安全性の更なる向上及び国民理解の一層の促進を目指して研究開発に取り組んでまいる所存であります。  今まで申し上げておりますとおり、安全ということを大前提に国民の安心を培っていくと、それで技術的にもそれから心情的にも心配のないという環境整備をしっかりして、原子力を推進をしていきたいというふうに考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 よろしくお願いを申し上げる次第であります。  それから次の質問は、原発のいわゆる廃炉の関係ですね。取り壊すことでございますけれども、それと関連の施設についても当然これは処理、処分の事業という方向に行くわけでありますけれども、私は、最近議論になっています新しい会計基準の関係で、これは情報開示にもかかわってくる話でありますけれども、やはり企業の評価などをしやすくしていくためのいわゆる環境債務とか未来債務とか、言ってしまいますと、資産除去債務ということをバランスシートの上に両建てで載せると、そういう導入、そういう考え方を積極的にやっていくべきではないかなと、このように考えております。  アメリカはこれは義務化されておりまして、日系の企業も両建てでバランスシートに載せているという話でありますし、そういった意味で、これから国際化の中でこういった面についても国内でしっかりやっていかなければいけない、そういった意味では国際競争力の強化という観点からも見逃すことができない基準でないかなと思っておりますので、こういった面についてもしっかりと対応していただきたいと思っておりますが、どうでしょうか。

舟木隆資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(舟木隆君) お答え申し上げます。  原子力発電所の解体費用につきましては、第一に、費用が多額でございまして、発電時点と解体時点との間に相当のタイムラグがございます。また第二点に、発電を行うことによって生ずる費用であるわけでございます。それから第三点目として、専門的、技術的な検討によりまして標準工程が示されておりますので、合理的な見積りが可能となっております。こういった理由で、解体時点で費用計上をするのではなく平準化の観点から毎年引き当てを行っているところでございまして、原子力発電施設解体引当金という制度を設けているところでございます。  今先生御指摘のございました環境債務ですとか資産除去債務に関しまして、我が国におきましても、昨年十二月から企業会計基準委員会におきまして検討がなされていると承知をしております。ここでの検討につきましては、原子力の解体費用のように引当金の方式によるのか、それとも国際会計基準を踏まえて固定資産の取得価格に解体撤去等の費用を付加する、それと同時に対応する債務を負債として計上するといったような会計処理が議論されていると承知をしているところでございます。  経済産業省としましては、企業会計基準委員会の検討の動向を注視をしながら、その結果を踏まえて対処してまいりたいと考えております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 積極的な答弁、ありがとうございます。    〔理事加納時男君退席、委員長着席〕  現在の引当金の場合は総枠が計算はされていると思いますけれども、情報開示という点では、開示をすぐにするという話ではございません。要求されて初めて出るという話でありますので、そういった面ではまだ課題があるように私は思っておりますので、新しい会計基準、積極的に検討していただいて、導入の方向を目指して是非頑張っていただきたいと思います。  それで、次に内部告発者保護制度の関係でございますが、アメリカの原子力規制委員会におきます内部告発者保護制度、これは労働省とNRCの、原子力規制委員会でありますけれども、NRCの両規制機関の保護制度としていわゆる外部への情報伝達を制度的に保障したものでありますが、組織内での問題行為の隠ぺいは実質的に不可能となり、かつまた組織は緊張感を維持しながら問題行為の未然防止、先ほど再発防止という話がありましたが、そういった面については効果的に運用してきている制度ではないかなと私は理解しております。  そこで、事業者には、NRCに対して、内部告発する際の方法と連絡先を記した文書を原子力施設に掲示することが義務付けられていると。あるいは、NRCは告発者の特定につながる情報の提供を一切行わないことを基本姿勢としておりますし、そういった意味では、情報守秘及び差別是正の両面において告発者を保護するための具体的内容と手続が整備されていると。一方、我が国は、差別を受けた者に対する厚生労働省の関与も、聞いているところではないと。  そういった意味では、アメリカがベストという言い方をしているわけじゃありませんが、やはり告発者の保護ということを考えて、しっかりとこういった面での対応をやっていくべきではないかと、まだまだそういった意味では積極的な姿勢の中で充足をさせていかなければいけないというふうに私はとらえておりますけれども、この辺についてよろしくお願いいたします。

薦田康久資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官

○政府参考人(薦田康久君) お答えいたします。  今先生から御指摘がございましたように、アメリカにおきましては、内部通報者に対しまして解雇等の不利益な取扱いをした場合には、労働省が不利益処分を受けた者の申立てを受けて調査を行い、復職、バックペイ等を使用者に命ずるといったようないろんな様々な措置がなされているということは承知をしております。  当方におきましても、既に原子炉等規制法が改正されまして、この申告に当たりましては、現在、まず外部の有識者から構成されます申告委員会等の監督の下で調査を行っておりまして、その際には、原子力安全・保安院におきまして、まず申告者の氏名や住所等の個人情報が確実に保護されるように運営要領を定め調査をしているということで、こういうような形で、まず申告者の名前が表に出ないように措置をしているところでございます。  また、先ほど先生から、海外におきましては、アメリカにおきましてはこういう制度そのものが掲示板に張ってあるということがございましたけれども、日本におきましては、我々、ホームページ等で申告というものを真っ先に取り上げておりまして、そういうPRにこれ努めているところでございまして、大分浸透してきているんではないかということでございまして、そういう点で、この原子力発電におけます隠ぺい等の対策に大きな役割を果たしつつあるのではないかというふうに考えているところでございます。  ただ、他方、先生から先ほど御指摘ございましたように、対労働省との関係において少し関係が希薄ではないかということもございましたけれども、正に我が国におきましては、使用者と労働者の争いにつきましては、個別労働関係紛争の迅速な解決のために、現在、厚生労働省におきまして、都道府県労働局によります助言、指導であるとか、それから紛争調整委員会によるあっせんといったような整備がなされていると聞いておりますし、また、平成十八年四月からは地方裁判所におきまして労働審判制度が開始されたと聞いておるところでございます。  この申告制度におけます申告者の救済につきましては、原子炉等規制法に基づきます申告案件の処理の実態や公益通報者保護法の運用実態、こういうものを見ながら、さらに、今申し上げましたこれら労働紛争解決のための制度の運用状況を踏まえまして、厚生労働省とも連絡を取りながら、制度の充実に検討を行っていきたいと考えているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 その厚生労働省との連携をしていくという話でございますが、原子炉等の規制法の第六十六条の二に、内部通報者に対する解雇そのほかの不利益な取扱いをしてはならないという、そういう規定があることは私も十分知っておりますけれども。  ただ、今厚生労働省の話が出てまいりましたけれども、そこと連携して、例えばバックペイを含む補償の関係とか復職あるいは復位、元のポジションに戻る、そういったものの手続あるいは要件の整備、こういったことが考えられます。あるいは、告発者探しや告発者差別を禁止する規定の明記、これはないわけでありますので、そういった面の明記が必要であると思っておりますし、さらに、協力会社が自発的に社内の告発者に対する不利益処分の禁止を担保するための規定の明記、これもやっていく意味が十分あると考えております。  さらに、協力会社との間の取引関係を保護する規定の明記なども考えられるわけでありまして、そういった意味では、法改正とか運用上の整備を視野に入れまして、先ほど答弁がありましたように、厚生労働省との連携、そのための検討会の設置が必要であると、このように考えているわけでありますけれども、この辺についても是非よろしくお願いしたいと思います。

薦田康久資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官

○政府参考人(薦田康久君) お答えいたします。  今先生から御指摘ございましたように、我々といたしましても、現在のこの法制度の中でどこまでできるのかと、何をすべきかということにつきまして十分検討し、またその過程におきまして労働省とも連携を取りながら勉強をしていきたいと、かように考えているところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 今、経済産業省からそのような答弁があったわけでありますけれども、厚生労働省側としては、これについてはどのような見解をお持ちですか。

宮島俊彦厚生労働大臣官房総括審議官

○政府参考人(宮島俊彦君) 御質問の件ですが、厚生労働省の方では、一般的な個別労働紛争の処理制度というのは、これは平成十三年度に始めまして、始めてから五年ぐらいたって、各種の労働紛争、解雇ですとか賃下げとか、そういうものに対応しております。ただ、この対応は、助言、指導ですとかあっせんというような内容にとどまっておりまして、先ほどありましたように、地方裁判所における労働審判制度は十八年四月から開始されたというようなことでございます。  原子炉等の規制法では、今委員からありましたように、今の、現在の法律でも解雇その他不利益の取扱いをしてはならないという規定はございますが、さらにこれをどうしていくかということになるということだろうと思いますが、今、検討会などを設けてはというような御指摘ございました。経済産業省の方から具体的なお話があれば、どのようなことが可能であるか対応を検討してまいりたいというふうに思っております。

加藤修一公明党

○加藤修一君 極めて重要な問題でありますので、これは安全文化の醸成ということも含めて、それから労働者の身分をいかに保全するかという点からも非常に重要な課題であると思っておりますので、今の答弁をしっかりと考えて検討会の中でやっていただきたいと思います。  次に、独立性の問題に行こうと思いましたが、ただ一点申し上げたいのは、経済産業省の一機関であります原子力安全・保安院と、それから所管であります独立行政法人であります原子力安全基盤機構、これは原子力推進機関から分離しているとはいえ、人的交流及び予算の措置などを考えますと、必ずしもアメリカのように明確に分離されているとは言い難いと、そういうことも考えられますし、これは決算委員会でも質問したことになりますが、今年の二月に泉田新潟県知事、会田柏崎市長、刈羽の村長が甘利経済産業大臣を訪ねて、この独立性の関係で、公正取引委員会のように委員会方式にすれば透明性を高めることができると、こういうことで原子力安全・保安院を経済産業省から分離、独立させるように求めたというふうに報道ではなってございます。こういった点も含めて、より一層独立性の担保という観点では重要な視点でなかろうかと、このように考えているわけでありますけれども、この辺についての御見解を示していただきたいと思います。

広瀬研吉資源エネルギー庁原子力安全・保安院長

○政府参考人(広瀬研吉君) お答え申し上げます。  今先生御指摘の独立行政法人原子力安全基盤機構でございますが、原子力の安全の確保のための基盤の整備を図る目的で、特別の法律に基づき設立された組織でございます。原子力安全・保安院はこの機構に対しまして、検査業務等において一定の役割を分担させ、一体となって安全規制の業務を遂行しておるところでございます。  原子力安全・保安院は、安全規制の業務遂行に当たりましては、経済産業大臣に直接報告をし、直接指示を受けながら、安全規制に係る意思決定を行っておるところでございます。原子力安全・保安院は、その意味で、原子力の推進機関とは独立して安全規制の業務を進めておるところでございます。  また、原子力安全委員会による厳しい監視、監督も受けておるところでございまして、この安全規制の体制の下で、更に原子力安全の向上に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 時間がないですので、ちょっと質問をスキップしたいと思います。  安全文化の劣化をいかに回避するかと、安全文化をいかに醸成させるかということで、今日は皆さんのお手元の方に、電力中央研究所のニュース四百十五を配付させていただいているわけでありますけれども、やはり安全文化の醸成をいかに最大限進めていくかというのは極めて重要な話で、同僚の委員も、いわゆる学習するという機会が失われてしまったという話がございました。あるいは報告する文化とか柔軟な文化とか、あるいは今申し上げましたが学習する文化、そういったものを包括したいわゆる情報に立脚した文化というのは極めて重要であると思っておりますが。  今日お手元に配付しましたこういう、いわゆる組織におけます安全性をいかに向上させるかと、そういうシステムの導入というのも極めて私は重要だと思っておりまして、見開きの右の下の方にも、事業所ごとの経年変化、これは単に原子力だけの話じゃなくして、電力、鉄道、航空など幅広い分野における安全性向上ということでございます。  大規模なシステムとか、あるいは発電システムもそうでありますけれども、ある意味でマンマシンシステムであると。マンというのが絡まってくるわけでありますので、複雑な複合体であるということになるわけでありまして、マンという意味ではやはりヒューマンな要素が入っている。ヒューマンエラーの側面からいかにそれを乗り越えるかということが極めて重要でありますので、こういう安全性向上システムの構築など、これを導入する、こういうことも含めて、ヒューマンエラーへの取組、そういった面についての今後の事故防止対策、これについてどのような見解をお持ちであるのか、どのように今後取り組んでいくのか、これについて答弁お願いいたします。

広瀬研吉資源エネルギー庁原子力安全・保安院長

○政府参考人(広瀬研吉君) お答え申し上げます。  ヒューマンエラーの防止のためには、今先生からお示しをいただきました電力中央研究所など、民間における取組が重要でございます。しかし、国としても、ヒューマンエラー防止のために、品質保証体制の構築、中央制御室における誤操作防止のための設備面の整備などに取り組んできておるところでございます。さらに、現在、事業者のヒューマンエラーを防止するための取組の評価指針の整備を進めておるところでございます。  今後の事故防止対策につきましては、事故トラブル情報についての経験を事業者間で共有することなどにより再発防止に生かし、ヒューマンエラーを防止し、一層の安全性の向上に努めるよう指導していきたいと考えておるところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 時間が限定されてまいりましたけれども、新しい安全設計、それにより再審査されるということに当然なるわけでありますけれども、そういうバックフィット規制制度の導入、これについてどう考えているのか。あるいはさらに、今のヒューマンエラーの関係でありますけれども、いわゆる人間工学とかあるいは社会産業心理学、そういったものを適用した形で、いわゆるヒューマンファクター、それを重視した中央制御室の設計の在り方とかあるいは原発全体の設計、そういったことについてどのように今後対策を考えるのか。そういった点について、これはやはり国民の信頼を回復するという点ではこういった面についての努力も非常に私は重要であると思っておりますが、この辺についてお願いいたします。

広瀬研吉資源エネルギー庁原子力安全・保安院長

○政府参考人(広瀬研吉君) お答え申し上げます。  最初に、バックフィット規制の点でございますが、原子力発電所の設計につきましては、従来から最新の知見を踏まえた安全審査を行うとともに、既設の原子力発電所の設計に反映すべき新たな知見が得られた場合には技術基準を改正して設計に取り入れるなど、適切に対応しておるところでございます。例えばでございますが、昨年九月に改訂されました新しい耐震指針を踏まえました原子力発電所の耐震安全性の確認、これを各事業者において行っておるところでございまして、国がその評価を行うことといたしております。  また、第二点のヒューマンエラーの防止につきましては、まず先生御指摘のように、原子力施設等で発生した事故、事例等を収集し、人的要因や組織的要因の面から分析、評価をするということ、また海外の情報も収集、検討していくということが大事だと考えております。特に、中央制御室におきます誤操作防止のための設備面の整備につきましては、平成十八年の一月に、配置、作業空間、制御盤の盤面配置、表示システムなどにつきましてその基準を示したところでございます。  このように、ヒューマンエラー防止につきましては、これからも最善の努力をして取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。

加藤修一公明党

○加藤修一君 ありがとうございます。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 今日は、いつもどおりラストの質問をさせていただきたいと思います。  これまでの議論から、東洋町のケースというのは、今の原子力に対する日本の複雑な事情、これを物語っているんじゃないかと思いますが、いつまでも足踏みをしている状態ではいられません。先ほど大臣が申されました国民の皆さんの理解、これが最も重要なポイントかと思います。  そこで、本題に入ります前に、処分方法の技術的な部分について、その安全性という面から見て最初に質問させていただきたいと思います。  この地層処理なんですが、諸外国の例を見ますと、フィンランドは四百二十メートル、深度、それからドイツが八百四十、スイスが六百五十、外国はかなり深いんでありますが、今回は日本では三百メートル以深、三百メートル深いということなんですが、この三百メートル深さ以上とする基準、根拠、この辺について最初に聞きたいと思います。外国の例を見ますと、深いほど安全性増すのかなという感じも持つんですが、日本の技術的な面もあると思いますので、その辺はどういう基準、根拠なんでしょうか。

舟木隆資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(舟木隆君) お答え申し上げます。  現在、最終処分法におきましては、最終処分の定義としまして、地下三百メーター以上の政令で定める深さの地層において最終的に処分をすると定めているところでございます。  この三百メートルの根拠でございますが、まず、原子力委員会等におきまして地層処分につきまして地下数百メートルより深い地層に処分をすることが適当であるというふうに指摘をされている点、それから、この最終処分法制定当時のアメリカ等の諸外国の処分計画におきまして、処分を行う深さとして地下三百メーター以上の深さというのが諸外国の処分計画であったという点でございます。  現在、政令において三百メーター以上というふうに規定をしておるところでございますが、先生御指摘のとおり、諸外国におきましては、具体的な地点としましては、三百メートルではなくて、五百メートルになったり八百メートルになったりというふうな例もあるわけでございます。それは、個別具体的な地点において、その地点の地層の状況や土質の状況等々を考えて、地点ごとに何百メーターの深さの処分であれば安全かということを判断をしていくわけでございますので、そういう意味で、三百メーターというのは三百メーターよりも深い地層に処分をしなければいけないという基準である点を御理解いただければと思います。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 今のお話ですと、諸外国の例も相当参考にされたということでございます。  次に、処分地の選定について伺いたいと思います。  今お話の中に地層の話、地中深く掘っていくといろんな岩盤があると思いますが、これについて今お話触れましたので、これについて関連して伺いたいと思いますが、肝心の処分地の候補、なかなか進まない。東洋町のケースもあります。ただ、これまでいろいろアプローチはあったという話は伺っておりますけれども、なかなか今のままの待ちの状態が続くということは先が見えない、何とかしてその打開策見いださなきゃいけないんでございますけれども、ただ、これまで国の方でもかなり地層などのデータもちろんお持ちでしょうし、様々なボーリング調査とかなさっているはずなんですよね。活断層とか火山地帯、これを避けた、適地適作といいますけれども、適地、適した土地というのは国の方でもしっかりとそのポイントをつかんでいると思うんであります。  そういった地層処理が可能な適している地域に積極的なアプローチ、取組をしてはどうかと思うんです。これはただ、押し過ぎてもいけないし、また余り引き過ぎても進まなくなってしまう。ちょっと微妙で難しいんですが、国の働き掛け、こうした適地に対する選定と取組というのはどうお考えでしょうか。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 最終処分事業は、立地から事業終了まで百年以上の長期にわたる事業でございます。その円滑な事業の実施をするためには地域との信頼関係の醸成ということが強く求められるわけでございまして、また旧動燃事業団による国内各地についての基礎的な調査というものが反発を招いたということもございますし、フランスなどの諸外国においても国などの地点選定が厳しい反対運動を招いたということもございます。そういった経緯もございました。  文献調査地区の選定方式につきましては、以上のような基本的考え方や候補地選定をめぐる内外の経緯を踏まえて、平成十四年の十二月から公募方式で行われるということになったわけでございます。他方、最終処分候補地の選定について、これまでの経緯、あるいは先ほど来出ております高知県の例などを踏まえ、これを教訓といたしまして、国としてもより前面に出た取組が必要ではないかということを考えていることも事実でございます。  今後、処分候補地選定を進めるため、国としてより一層の理解促進活動に努めることが必要だというふうに考えておりますが、当面、資源エネルギー調査会の放射性廃棄物小委員会におきまして、こういった点も十分踏まえて、取組強化についての検討をまず行っていきたいというふうに思っているところでございます。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 これまでの議論の中でも、説明会、いろんな形で広報とか理解を深めていくというお話は出てまいりました。  今長官からお話がありましたけれども、市町村からの応募に関して教訓をというお話が出ましたので、これまで、こういう言い方はちょっと良くないんですが、触手を伸ばした市町村もあると聞きますが、決定打に、東洋町の場合もありますが、結び付かなかったその要因というのは一体何なのか。それから、県とか市町村によっては廃棄物を寄せ付けないという条例を制定しているところもありますし、多々複雑な面もあると思うんですが、これまでのアプローチしてきた市町村等々からどんなことが教訓として言えるのか、その辺はどうでしょうか。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 東洋町を含めまして、これまで検討の動きがあったと報道された地域などは十地域以上ございます。  地域ごとに事情はそれぞれ異なりますけれども、基本的には本事業の必要性とかあるいは安全性などに対して、一つは国民全般の理解が必ずしもまだ十分でないということ、それから、特に本事業を検討していただいた地域の方々に、最終処分候補地の選定手続の仕組みあるいはその安全性についての具体的な理解などについて十分に理解を浸透させることができなかったということが一般的に申し上げれば最大の要因であるわけでございます。  しかしながら、ただ一般的に理解と申しましてもいろいろな部分があるわけでございますので、今回の東洋町などでの結果を踏まえましてこの取組を強化していきたいというのは先ほど来申し上げているところでございますけれども、具体的には、今度開きます小委員会におきまして、まず国が前面に立った形での全国各地における説明会の開催とか、関心を持っていただいている地域での広報活動の強化、それを一体具体的にどういうふうにしていったら出過ぎもせず不十分にもならないということになるのかというようなことを具体的に専門家の方々に議論していただきたい。  あるいは、NUMOについても体制が不十分であるという御指摘も随分ございました。その機能の強化あるいは体制の強化、それから電力会社自身がどういうふうにその取組に絡んでいったらいいのかというようなことについても少しきちっと検討をしていかなきゃいけないと思っております。  それから、少しテクニカルになりますけれども、処分技術や超長期の安全性といったものを国民一般の方に分かりやすく説明するには一体どんな手法があるのかということについても有識者の皆様方の御意見をよく承ってみたいというふうに思っているところでございます。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 時間がなくなってまいりましたので、ちょっと一つ飛ばして、ただ注文だけ。一つの市町村じゃなくて広域的に考えた周辺町村というケースも、是非理解を深めるためにそういった説明も進めていかなくてはこれはおぼつかないと思いますので、それはちょっと注文させていただきます。  この後、採決が待ち構えているわけでございますが、この法案成立後、その後のスケジュールというのは一体どのように進められていくのか、これを是非聞かせていただきたい。今回の法案が今後の政策のスピードアップに果たしてつながるかどうかちょっと甚だ疑問の部分もあるので、スケジュールの具体的なめどというのを聞かせてください。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 本法律案が成立した場合に、この法改正に伴って最終処分の対象にTRU廃棄物などが追加されることから、改正法の施行までに現行の基本方針あるいは最終処分計画といったものを改定する必要がございます。こういったことを念頭に置いて、この法律自身は改正法の公布から一年以内に行うということになっておりますけれども、その中でできるだけ速やかにスケジュールを考えて施行していきたいというふうに考えているわけでございます。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 もう一つだけ聞いておきたい。  これもちょっと技術的な部分なんですが、廃棄物の処理方法の中で、処分方法の中で、低レベル放射性廃棄物の中にもウラン廃棄物、発電所廃棄物、TRUの廃棄物、まあTRUはまた別にしまして、これに高レベルの廃棄物、この処分方法があるわけで、TRUにつきましては濃度において区分されるということなんですが、原子力安全委員会から、高レベル放射性廃棄物とTRU廃棄物の併置処分、併せて処置する併置処分ができるとしているんですが、写真等で拝見いたしましたこの併置処分についてのメリットとデメリットというのはどうなんでしょうか。その辺をちょっと聞きたいんです。

望月晴文資源エネルギー庁長官

○政府参考人(望月晴文君) 併置処分を行った場合には、坑道や地上施設を共有することが非常に可能になるわけでございますので、建設費等の必要経費を大幅に削減することができるというメリットがございます。デメリットについては、若干その分で施設が大きくなるということがあり得ますけれども、基本的にはメリットの方が大きいというふうに思っております。  具体的に、例えば試算をしておりますけれども、電気事業者自身が試算したところでは、今回の六ケ所再処理工場が全般的に稼働をして終了するまでの間に二万八千立米のTRU廃棄物を処分可能とするような施設というものをやった場合に、八千百億円程度のTRU廃棄物についてのその費用が掛かるわけでございますけれども、高レベル放射性廃棄物の方に掛かる費用の削減と双方合わせまして約三千億円ぐらいの費用が軽減されるというふうに試算をしているところでございます。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 TRU廃棄物というのは国民の理解が横文字なんで難しくてなかなか深まらないんじゃないかと思うんですけれども、広報関係ではNUMOのCM等も見たことございますが、事態の進展には広報の重要性、これは加納委員からも出ましたけど、何回も出ていますが、広報の重要性というのは言うまでもないわけなんですが、TRU廃棄物といっても、国民がどの程度認識しているのか。ちょっと広報関係には慎重でユニークな工夫が必要だと思うんですが、今日、委員会で質問一杯出ていますが、この辺について、広報関係について最後に質問できればと思っていますが、いかがでしょうか。

渡辺博道自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(渡辺博道君) 確かにTRU廃棄物という表現は国民の皆様方には大変分かりにくいことだというふうに思っております。  現実的には、TRU廃棄物というのは具体的に申し上げますと様々な形態があります、例えばでありますけれども、濃縮廃液も含まれますし、また、例えば原子力発電の再処理に使ったときのゴム手袋とか不燃性廃棄物等、様々な範囲が広がっておりまして、こういった具体例を個別に説明した方が分かりやすいのかなというふうに思いますけれども、いずれにしましても、このような広報については大変重要でございますので、この問題につきましては、例えば人工バリアの安定性など実際に体験できるようなPR施設を造るとか、そしてまたシミュレーションソフトを利用したバーチャル処分場を造るとか、そういう形で国民の皆様方にそういったものが理解できるような広報活動を進めていきたい、そのように思っております。

鈴木陽悦各派に属しない議員

○鈴木陽悦君 時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきます。

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 多数。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、藤末健三君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。

藤末健三民主党・新緑風会

○藤末健三君 私は、ただいま可決されました特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び各派に属しない議員鈴木陽悦君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   原子力発電に伴う使用済燃料の再処理後に生ずる特定放射性廃棄物の最終処分は、原子力政策を着実に進めていく上での最重要課題の一つであることに鑑み、政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 特定放射性廃棄物の最終処分事業については、その重要性に鑑み、最終処分地が遅滞なく確実に選定されるよう、最終処分場の安全性や地域振興の効果などについて国民の十分な理解を得るため、国が主導的に取り組むこと。その際、国、原子力発電環境整備機構及び電気事業者等は、情報公開を徹底し透明性を確保すること。また、最終処分の責任を国が負うことを踏まえ、最終処分の具体的在り方について早急に検討すること。  二 特定放射性廃棄物の最終処分は極めて長期にわたる事業であるため、より安全な処分技術の確立に努めるとともに、安全規制について必要に応じて見直しを行うこと。また、諸外国と連携の下での処理・処分に関する技術開発等についても検討を行うこと。  三 原子力政策の遂行には安全の確保と国民の信頼が重要であるため、データ改ざんや隠ぺい等の不正行為が二度と起こることのないよう、より実効性の高い検査制度を構築するなど、原子力の安全対策に万全を期し、よって地元住民を始めとする国民の信頼回復に一層努めること。    右決議する。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) ただいま藤末君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 多数と認めます。よって、藤末健三君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの附帯決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。甘利経済産業大臣。

甘利明自由民主党経済産業大臣

○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊達忠一自由民主党

○委員長(伊達忠一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十二分散会

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