経済産業委員会 第11号
- 発言数
- 214 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/04/26
会議録
○委員長(伊達忠一君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、富岡由紀夫君及び保坂三蔵君が委員を辞任され、その補欠として広野ただし君及び岩永浩美君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(伊達忠一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に内閣官房地域再生推進室長兼内閣府地域再生事業推進室長大前忠君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長鵜瀞恵子君、金融庁総務企画局審議官河野正道君、総務大臣官房審議官津曲俊英君、経済産業大臣官房地域経済産業審議官福水健文君、経済産業大臣官房商務流通審議官松井英生君、経済産業大臣官房審議官大辻義弘君、経済産業大臣官房審議官西川泰藏君、経済産業省経済産業政策局長鈴木隆史君、経済産業省貿易経済協力局長石田徹君、経済産業省産業技術環境局長小島康壽君、経済産業省商務情報政策局長肥塚雅博君、中小企業庁長官石毛博行君及び中小企業庁経営支援部長松井哲夫君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊達忠一君) 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊達忠一君) 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案、以上三案を一括して議題といたします。 三案の趣旨説明は既に聴取いたしました。また、ただいまから質疑を行います経済成長戦略三法案に関して、既に参考人から意見を聴取し、質疑を行いましたことを御承知願いたいと存じます。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林正夫君 おはようございます。民主党・新緑風会の小林正夫です。 今国会も既に後半に入っており、重要法案が幾つも審議されております。全産業や、特に中小企業においては、今回出されている三法案は大変大事な法案だと思っております。ただ、疑問点や解明をいただかないと分からない点も数多くありますので、四月二十日の本会議に引き続きまして、本日、質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案について、経済産業大臣にお尋ねいたします。 産業活力再生特別措置法は、一九九〇年代に我が国経済の生産性の伸び率が低下してきたことを背景に、産業の活力の再生に速やかに実現することを目的として平成十一年に制定されました。その後、産業における過剰供給構造と過剰債務問題の深刻化に対応するため、平成十五年に法律が改正をされました。これまで同法に基づく計画認定件数は、法改正前の四年間で二百四件、法改正後から今年の三月までの間で二百四十八件となっています。 平成十五年の法改正以降の四年間で、産業における過剰債務、過剰供給構造の解消、産業の再生、再編に大きな効果があったとは私は考えられませんが、経済産業大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(甘利明君) お話しのとおり、産業活力再生特別措置法は平成十一年にできまして、十五年に改正され今日に至ったわけであります。 平成十九年三月までの実績で申し上げますと、四百五十二件の計画を認定をしまして、生産性向上に向けた事業者の取組を支援をしてきたわけであります。このうち、我が省、経済産業省が認定をして計画が終了した百六十八件、これ実は、御承知のとおり八省庁体制でやっておりますから、我が省所管の分の百六十八件の結果で見ますと、百四十五件の計画で法定基準以上の生産性の向上を実現することができました。八六%の対象企業、対象案件で生産性の向上を見ることができたということであります。 また、中小企業再生支援協議会がありますが、この協議会では、平成十五年の設置以来、一万件以上の事業再生の相談に応じまして、約千七百件の再生計画の策定を支援をいたしました。この結果、八万二千人の雇用の確保ができまして、着実に成果を上げてきておると言えるんではないかと思います。同法はこうした成果を上げてきましたけれども、我が国人口減少下で経済成長を持続していくためには、一層の生産性の向上に取り組むことが重要であると考えております。 また、都市銀行等の不良債権比率は大きく低下をいたしましたが、中小企業を中心とする倒産の増加であるとか、地域金融機関の不良債権処理の遅れが見られます。産業再生機構というのはその使命を果たして解散をいたしました。都市銀行の不良債権比率も大きく低下をしまして、今一・五%を切るぐらいになったんでありましょうか。ただ、地方銀行の不良債権比率、あるいは信金、信組はまだかなり高いところにありますし、地域の中小企業の再生も大事でありますので、再生支援協議会はそのまま存続強化をすることにしまして、その中央組織というものをつくりまして、ネットワークで取り組んでいくこととしたわけでございます。 これまでの措置に加えまして、イノベーションによる生産性向上と地域の中小企業の早期事業再生により、今までより重点を置いて、本法を改正をして引き続き支援措置を講ずることとしたわけでございます。
○小林正夫君 次に、サービス産業の生産性向上に関する質問をさせていただきます。 我が国のサービス産業は、GDPの約七割、また雇用の約七割を占めるなど大変大きなウエートを占めております。しかしながら、諸外国と比較して生産性が低く、また製造業と比べても生産性が低いとされております。 サービス産業の生産性が低い原因についてどのように考えているのか、サービス産業の将来展望についてどのように考えているのか、お聞きをいたします。
○政府参考人(西川泰藏君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、我が国のサービス産業の生産性の伸びは非常に低くとどまっておりまして、一九九五年から二〇〇三年の我が国のサービス産業の生産性の伸び率は年率〇・八%、これは米国の二・三%と比べて半分以下でございますし、あるいは我が国の製造業の同期間の生産性の伸び率四・一%と比べましても五分の一以下にとどまっているということで、非常に低迷しているわけでございます。 サービス産業の生産性が低い原因についてのお尋ねでございますが、これは、私ども経済産業省におきまして、昨年末にサービス産業のイノベーションと生産性に関する研究会というのを設置いたしまして検討を進めてまいったわけでございます。その検討の一環でサービス産業の生産性が低い原因についても検討していただいたわけでございます。 サービス産業は非常に多様でございますので、したがってその原因も様々なわけでございますけれども、総じて言えることは、一つにはIT技術の活用の遅れと、あるいは研究開発投資が不十分であることと、あるいはサービス提供プロセスの効率化でございますとか、あるいは品質管理への取組などが遅れている、こういったことが指摘されたところでございます。 また、あるシンクタンクの分析によりますと、米国と比べて生産性が低い原因、特に対個人サービスについて見てみますと、やっぱり総じて展開規模が我が国の場合には小さいとか、あるいはそのチェーン化が進んでないといったようなことが背景にあるのではないかという指摘があったところでございます。 こういった背景には、やはりサービス産業全般について言えることでございますが、目に見えないとか、あるいは提供されると同時に消費しなければいけないと。さらには、サービス産業というのは比較的若い産業が多うございまして、したがってその中小企業比率も高いわけでございますが、そういった共通の特徴を有していると。その結果、グローバルな競争にさらされてない産業が多いとか、あるいは非常に市場のその地域が限られる、さらには消費者等に品質等の情報が行き渡りにくいといったような市場環境が影響しているのではないかというふうに考えられているところでございます。
○小林正夫君 将来展望についてどのような考え方をお持ちか、改めてお聞きいたします。
○政府参考人(西川泰藏君) お答え申し上げます。 将来展望についてのお尋ねでございます。 サービス産業は、現在におきましても委員御指摘のとおり我が国の経済の七割近くを占める重要な産業ということでございます。今後は少子高齢化などの社会構造の変化に対応した様々なサービス需要の高まりといったようなことが予想されますし、また、製造業を中心に業務がモジュール化されると、その結果としてアウトソーシングの需要が拡大していくんではなかろうかと。さらには、公的市場の民間開放と、あるいは規制改革による新たなサービス市場の創出、拡大といったようなことが予想されると考えておりまして、こういった背景からサービス産業の重要性は今まで以上に高まっていって、サービス産業の一層の市場拡大、経済のサービス経済化といいますか、そういったことが起こるのではないかというふうに展望しているところでございます。
○小林正夫君 そこで、具体的に質問をいたしますけど、サービス産業のどの業種について事業分野別指針を定めようとしているのか、また、生産性向上の指標として具体的にどのようなものを用いることを想定しているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。 産業活力再生特別措置法におきます事業分野別指針でございますが、生産性の向上が特に必要な分野につきましてそれぞれの事業を所管する主務大臣が策定することとなります。サービス産業につきましても、必ずしもすべての業種について指針を策定するのではなく、分野ごとにそれぞれの主務大臣が必要性を判断してお作りになることとなります。ちなみに、産業活力再生特別法の主務大臣は、先ほど大臣が申し上げましたように、経済産業大臣のほか、金融、警察、総務、財務等々の八省庁にまたがる大臣でございます。 経済産業省におきましては、例えばGDPに占めるウエート、それから他の産業への波及効果といいました経済全体に対する影響等を踏まえまして、今後、事業分野別指針を策定する分野を決めていきたいというふうに考えております。 当面は、経済成長戦略大綱の重点サービス六分野であります、健康・福祉、育児支援、観光・集客、コンテンツ、ビジネス支援、流通・物流、この六分野を念頭に置きまして、生産性の向上が特に必要な様々な分野について指針を検討していきたいと思っております。具体的には、例えば、流通・物流分野におきましては小売業でありますとか、ビジネス支援分野における情報サービス業につきまして指針の策定を予定しております。また、ゲーム産業など今後成長が期待されますコンテンツ産業分野につきましても検討を行っていきたいというふうに考えております。 それから、生産性向上のための指標として具体的にどのようなものを考えているかというお尋ねでございますが、この事業分野別指針の中では個々の産業ごとに生産性向上の指標を定めることができるようになります。この際には、個々の産業の実態とか特性などを踏まえまして、事業者にとって本当に利用しやすい基準となりますよう、例えば、小売業の指標としましては営業面積当たりの営業利益とかそういうものを検討しているところでございます。事業者の方々にとりまして分かりやすい指標を作っていきたいというふうに考えております。
○小林正夫君 我が国は非常に高い技術力を持っているんですけれども、それが必ずしも企業の利益率の向上に結び付いていない、このように思います。大手電機メーカーの利益率は欧米や韓国のメーカーを大きく下回っている、これが現状だと思います。 これから、高い技術が企業に、利益につながり、企業の体力を高めていくことが必要であると思います。それがひいては企業で働く労働者の利益にもつながると考えておりますけれども、そうでなければ利益を出すためにすぐ人員削減に走ってしまうと、このような状況が考えられます。したがって、我が国で技術が企業利益の向上につながらない理由、一体何なのか、その点について政府はどのように分析をしているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島康壽君) お答え申し上げます。 ただいま御質問がございました、技術開発の成果が必ずしも企業収益に結び付いていないと、特にこの十年ぐらいその傾向が出ているわけでございます。研究開発投資は非常に活発化する一方、企業収益は低下していると。これは、技術開発をして研究成果が上がるというのは知財の国際的な中でも一、二を争うように伸びているわけですけれども、それが必ずしも市場あるいは製品に結び付いてないということが原因だと思います。 それで、そのため、これからは研究開発を経営の中に位置付けて事業に持っていくという、研究開発の成果を社会、市場に持っていくというマネージする力が必要だということで、今回の産業技術力強化法の改正の中でも、そういう技術開発の成果を市場に生かしていく、マネージする技術経営力というのが重要だということで、その点を技術経営力の強化として位置付けて、国の方針として企業をそういう方向に持っていくということを打ち出すための改正をお願いしているところでございます。
○小林正夫君 次の法律である、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案について質問をいたします。 まず、経済産業大臣にお尋ねをしたいと思います。 地域の経済を活性化させるためには、まず、地域の産業を支えている中小企業の活力を回復することにあると思います。地域中小企業の新事業の展開に対してこれまでやってきた事業をちょっと振り返ってみますと、一つは、地場産業等活力強化事業補助金、これは一九八〇年度以降行っている事業です。二つ目に、ジャパン・ブランド育成支援事業、これは二〇〇四年度以降実施をしているものです。三つ目としては、新連携支援事業、これは二〇〇五年度以降実施をしております。さらに、小規模事業者新事業全国展開支援事業、これは二〇〇六年度以降行っている事業です。さらに、基盤技術を担う中小企業への支援ということで二〇〇六年度以降。 このように資金においてもいろいろ新事業展開に対して中小企業に支援をしているんですけれども、この様々な支援策を実施してきたけれども、こうした支援策は果たして本当に有効に機能してきたのかどうか、また、支援策を利用した中小企業は製品開発などを向上させて地域産業及び経済の活性化につながったのか、私は大いに疑問を持っているんです。本法律案を提案する前にまずこれらをきちんと検証することが不可欠ではなかったのか、検証しているということならばどのような総括をしたのか、お聞きをいたします。
○国務大臣(甘利明君) 我が国には四百三十万の中小企業があるわけでありますが、この中小企業の活力を高めるということがすなわち日本経済全体の活力を高める、特に地域経済の活力を高めるということになるわけでありまして、極めて中小企業の政策は大事であります。 今日まで御指摘のいろいろな施策を取ってまいりました。例えば、地域産業集積活性化法によります産地の中小企業への支援であるとか、あるいは地域に存在をする異分野の中小企業が連携して行う新規性の高い商品開発を支援するいわゆる新連携支援、こうしたものを行いまして、補助金やあるいは低利融資、そして税制措置等の各種の施策を講じてまいった次第であります。 地域産業集積活性化法によります中小企業の取組に対する支援につきましては、産地の中小企業の新分野の進出であるとか地域内外でのネットワークの構築などに効果を上げていると思っております。一方で、地域の強みとなる地域資源を核とした自律的な地域産業の形成を行う必要があるということも、これらの施策の進行過程で分かったことであります。 また、新連携支援におきましては、全国九か所の支援拠点に常駐する専門家のきめ細かいアドバイスなどによりまして、制度創設から二年間で認定を行った案件三百二十一件のうち百六十四件が既に売上げを上げていくなどの成果を上げているわけであります。 このような既存の施策の評価、検証に基づきまして、今回の中小企業地域資源活用促進法では、産地の技術であるとか、地域の特色ある農林水産品であるとか、あるいは観光資源等を活用した取組を支援対象といたしますとともに、とにかくいいものがあってもそれを市場につなげる力、マーケティングの力がどうしても中小企業には足りないものでありますから、マーケティングの専門家の支援拠点を設けるといった工夫を講ずることといたしております。 いずれにいたしましても、過去行ってきた、予算を投じてきた施策をしっかり検証して、新たな施策を組み上げてまいりたいというふうに思っております。
○小林正夫君 往々にして、今までいろんな施策はするけれども、それが十分検証されないまま何か少しの手直しをしてあたかも新しい法律を作り替えたと、あるいは政府はこれだけ一生懸命頑張ってやっているということを世の中に何か見せる方が先に出ちゃってしっかりした検証がされてないというのが、私、正直なところの印象なんです。是非、国民の税金を使いながら事業展開をしていくわけですから、その辺をきちっと明確に、反省すべきところは反省をしながら次の手を打っていくと、このことを強く要望しておきたいと思います。 そして、今般、従来の支援策に加えて新たな地域資源に着目して支援策を講じるねらいはどこにあるのか、また、それにより地域産業及び経済の活性化にどのような効果が期待できるのか、お伺いします。 また、本来、中小企業対策は全国の中小企業がみんな元気になるようにする政策だと私は思っております。今次の中小企業地域資源活用プログラムやこれに基づく中小企業地域資源活用促進法は、特産物や観光資源がある地域の中小企業を支援する内容のものではありますけれども、そのような地域の中小企業は元々事業機会に恵まれていると見ることもできると思います。その意味で、新たな施策が中小企業間の格差を拡大する方向に動く危惧はないのか。 また、元気な中小企業が増えること自体は否定するものではありませんけれども、二十日の本会議で、私の質問に対して甘利大臣は、地域資源がないところはないと思う、地域資源の掘り起こしをしっかりやっていくことが大事である、このように答弁をされましたが、特産物や観光資源に恵まれない地域も私はあるんだと思います。したがって、それらの地域の掘り起こしや中小企業支援策は具体的にどのように行っていくのか、質問をいたします。
○政府参考人(石毛博行君) お答えいたします。 今小林委員から、この地域資源法について本当にどういう効果があるんだというお尋ねだと思っております。 先ほどの答弁の中で、大臣から、地域資源について、産地の技術、それから地域の特色ある農林水産品、それから観光資源と、そういう地域の強みとなる地域資源と、そういうものを活用して中小企業の事業展開を支援していくんだということを申し上げたわけですけれども、今正にそういう地域資源が、ほかの市場での、何といいますか、いろんな産品出ているわけですけれども、そういう市場に出ている産品との差別化をする上での非常に重要な要素であるというふうに思っております。 そういう地域資源を活用した製品だとかサービス、そういうものがいったん取組として成功すれば知名度が上がっていく、あるいは地域ブランドの確立につながっていく、そういう形で地域の活性化というのは進んでいくんだろうというふうに思っております。そういうことで、こういう地域の強みであります地域資源を活用したそういう中小企業のいろんな取組を支援をしていくことにしているわけですけれども、私たちは具体的な目標として、この法律によりまして五年間で約千の事業、そういうものを創出したいという目標を立てております。 その一個一個の事業が創出されるということになれば、まず第一に、当然でございますけれども、関連産業を含めまして、その地域で新しい所得、新しい雇用、そういうものが生み出されるわけでありますし、それから成功するということになれば、その地域資源の周知性を高めてその地域のブランドの形成をしていくということで、更に地域資源を活用する循環、いい循環がつくり出されるんじゃないかというふうに思っております。 小林委員からは、そういう中で、こういう施策を活用した企業は伸びるけれども活用できなかったところと格差が出てしまうんじゃないかというお話でございました。私ども、こういう政策支援を使って伸びていく企業を多く増やすことで、むしろ一見するとちょっと機会がないかもしれないなと見えるような企業のところにも、そのいろんな取引の網が広がっていくというふうに思っております。全国で私ども千という目標を立てておりますけれども、そういった事業ができていけば、ここにはとても及ばないんじゃないかなと思っていたような地域にまで多分及んでいくというようなことはあり得ると思いますし、それから、隣の村でこういう成功をしたということになってくれば、自分のところで何も資源がないなと思っていらっしゃるところも、刺激を受けて何か考えようということが出てくるんじゃないかというふうに思っております。 よく例に出てまいります四国のある町の、葉っぱをきれいに磨いて料亭に届けて、何といいますか、いろいろなお魚だとかお刺身のつまにするという、飾りにすると、そういったようなビジネスが生まれたというのも、そういう工夫を何とかしようということで出てきたものではないかというふうに思っております。 いずれにしましても、今地域資源として認識できるというものがないような地域においても、何か工夫をするというような気持ちがある人々がいれば、私どもしっかり御相談に応じて新しい地域資源の掘り起こしに努めていきたいというふうに思っております。
○小林正夫君 繰り返しになりますけれども、元々そういうふうにやっていこうという地域は、既に今日的にはもうそういう問題については解決できている地域かなというふうに思うんです。今まで努力してきたけれどもやはりなかなか地域の活性化がなし得てないと、そういうところについて、今のお話で、希望的観測を持ちながらの私は答弁だというふうにお聞きをしましたけれども、やはりそれが現実になるようにしっかりこれは指導していただきたいし、また地域に対して本当の意味で掘り起こしをしていくことが大変必要だと思いますので、そういうことをしっかりやっていくということを強くお願いしておきたいと思います。 そこで、これまでの地域資源の活用の事例を見ますと、農林水産物を核にしたものが多いと、このように私は思っております。しかし、農林水産物の活用に当たっては、農家とか農業者団体など、あるいは製造事業者、販売事業者等の共同研究あるいは開発、販路開拓など様々な面で連携が不可欠だと思います。こうした連携を促進していくためにどのような課題があり、それをどう改善していくおつもりか、農林水産副大臣にお聞きをしたいと思います。
○副大臣(国井正幸君) 今の先生御指摘のように、確かにこれまで農林水産物を利用いただいて地域の産業の活性化を図ってきたと、こういう部分について、農林水産省としても鋭意取り組んできたところでございますが、さりとて課題がないわけではありません。 主に、私どもはこの課題として三つとらえておりまして、一つはやはり、先ほど甘利大臣の答弁にもありましたが、中小企業の皆さんがなかなかマーケティング対応が十分じゃないというふうなことも含めて、ましてや農業者等はそういう部分になかなか不得手な部分等々もこれまでありまして、したがって、消費者ニーズをいかにやっぱりしっかりつかまえるかということ。それから、そのニーズに基づいて開発した商品の販路をどういう形で広げていって、しっかり消費者の皆さんにその商品の良さというのを伝えながら売り込んでいくか、それが一つあるというふうに思います。 それから、せっかく開発をした商品の知的財産というんでしょうかブランドを、これを損なうことがないようにしっかりとやっぱり維持をして価値あるものにしていくという部分なんかにもこれ課題があるというふうに思っています。 そして、それ以上に加工事業など実需者のニーズに対応した原料農産物をやはり加工事業者が安定的に確保したいと、こう思っているわけでありますから、農林水産物はややもすると季節性があったり天候等に左右されてなかなか安定供給というのが困難な部分が特性としてあるわけでありますが、しかし、やっぱり業としてやる限りにおいてはこれらも重要なことでございますので、こういう三点が主に課題として私どもはとらえておるところでございます。 したがいまして、加工あるいは業務用需要に対応した農産物等の生産供給の促進をしっかり図っていくとともに、今次、この中小企業地域産業資源活用法に基づきまして、経済産業省等々としっかり連携を取りながら更なる努力を続けていきたいというふうに思っております。 特に、商品の開発あるいはブランドの管理等々については、専門家のひとつアドバイスなどもしっかりいただきますと同時に、中小企業基盤整備機構やあるいはジェトロなど関係機関による販路の拡大の支援等も是非御協力をいただきながらしっかり更なる努力を重ねていきたいと、このように思っている次第でございます。
○小林正夫君 よく分かりました。 国井副大臣、次の御予定があるとお聞きしていますので、委員長の御判断で国井副大臣の出欠席について判断してください。ありがとうございました。 それでは、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案についてお尋ねをいたします。 経済産業大臣にお聞きをいたします。 これまでの企業立地政策の評価についてでございます。これまでも地域経済政策の一環として、工業が集積している地域からの工業集積度が低い地域への工業の再配置を促進しようとした工業再配置政策、それと半導体を始めとする先端技術産業の集積を図ったテクノポリス政策やソフトウエア等の産業集積を図った頭脳立地政策など、様々な地方における拠点づくりの取組が行われてまいりました。 しかし、これらの企業立地政策は成功したのでしょうか。地域産業活性化法もこれまでの施策と同じような轍を踏むことになりはしないか懸念しておりますけれども、経済産業大臣の見解を求めたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 結論から申し上げますと、時代時代にその時代が要請することに対する法律を作って、その実効を上げてきたということだと思います。時代が要請する政策は時代ごとに変遷をしてくると。ですから、時代を先取りして政策を展開をして産業の活性化、国際競争力を付けることが大事だというふうに思っております。 経産省がこれまで取り組んできた企業立地政策は、御指摘のとおり、まず工業再配置法がありました。工場の大都市集中から地方への移転を促進をさせると。一極集中から多極分散、均衡ある国土形成に資するということでありますが、この結果、移転促進地域と誘導地域、つまり追い出す方と受け入れる方でありますが、工業出荷額の比率でいいますと、この法律を制定する前の昭和四十五年が三対二でありましたけれども、平成十二年には一対三というふうに大きく逆転をしたわけでありますから、政策効果は上がったというふうに思っております。 それから、テクノポリス政策では全国の二十六地域におきまして先端産業の拠点づくりに対する支援を行ったわけであります。この結果、支援対象地域の工業出荷額の変化でありますが、昭和五十八年から平成十年までを比較しますと、全国の平均がこの間に三〇%の伸びでありましたけれども、この政策地域については四八%になったわけであります。こういうふうに、これまでの企業立地政策については、それぞれその時代時代の要請に従って政策立案をされて、その政策効果は数字の上でも上げてきたというふうに承知をいたしております。 今般の企業立地促進法案につきましては、地域の強みと、地域の主体性、独自性を生かしてマニフェストづくり、マニフェストによる地域間競争、企業誘致競争ということになるわけでありますが、これもしっかりと効果を上げるようフォローしていきたいというふうに思っております。
○小林正夫君 環境問題についてお尋ねをします。 同意基本計画書において、特に重点的に企業立地を図るべき地域及び工場立地法の特例措置の実施により、期待される産業集積の形成、又は産業集積の活性化の効果を定めている市町村は、当該同意企業立地重点促進地域における製造業などに係る工場又は事業所の緑地及び環境施設のそれぞれの面積の敷地面積に対する割合に関する事項について、条例で、国が定める範囲において工場立地法に基づき公表され、又は定められた準則に代えて適用すべき準則を定めることができると、このようになっております。 私、本会議で、本法案により、市町村に権限が移譲され、緑地面積をゼロ%超えから一五%以下の範囲で認めることが可能となるが、企業立地を急ぐ余り、本来の目的である生活環境の保持がおろそかになるおそれはないか、こういう質問をいたしました。そのときに環境大臣は、この法律の施行に当たっては、こうした法律の趣旨が地方公共団体に周知され、生活環境の保全が図られることが必要と考えていると、このように答弁がされました。 具体的にどう緑地を確保して生活環境との調和を図っていくのか。これ、環境問題に大きな禍根を残すことにならないか心配しておりますけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(福水健文君) お答えいたします。 工場立地法の特例の扱いの件を具体的にということでございますが、まず私ども、最初に基本方針というのをこの法案に基づきまして作ることになっております。その法案におきましては、企業立地の促進と緑地を含めた環境保全をどうやっていくかというふうな考え方を明記する、そういう予定になっております。 この方針に基づきまして、今度、各都道府県、市町村が一緒になって基本計画というのを作ることになろうかと思いますが、そこで環境保全、生活との調和、これをどうやっていくかというのをこの基本計画に書いていただきまして、私どもの方でそれに対して同意をしていくというふうなことになる予定になっています。それを受けまして、具体的には市町村条例で、地元で、議会で議論いただきまして適正な運用が図られるものというふうに考えております。 また、こうした枠組みに加えまして、国交省の広域インフラ整備法案を活用しながら緑地を整備するというふうなことも今回可能になってくるというふうに考えてございます。 いずれにいたしましても、私ども経済産業省といたしましても、こういう国交省との連携も図りながら、地域の生活環境と調和した企業立地の促進というふうなものに努めていきたいというふうに考えております。
○小林正夫君 次に、公共事業依存度と工場立地の関係について経済産業大臣にお尋ねいたします。 工場の国内回帰の状況を地域別に見ると、公共事業に依存している地域における工場立地の状況が少ないと、こういう傾向が見られます。平成八年度、一九九六年度ですけれども、それと平成十二年度、平成十六年度、時系列的にこの推移を見てみますと、平成八年度では公共事業依存度と工場立地の間には相関関係が認められなかった。しかし、十二年度、十六年度を見てみると、公共投資の依存度が高い地域ほど工場立地件数が少なく、逆に公共投資依存の低い地域ほど立地件数が多くなるという傾向が強くなりつつあります。公共事業に頼らなくてもよい地域に工場が集まってきていると、こういうことが言えると思います。 近年、公共投資全体の抑制傾向が続いている中で、公共投資依存度が低い地域で工場立地が増加しているということは、結局のところ、日本全体では工場の回帰が進んでいったとしても、個別の地域ごとに見れば企業立地の地域偏在を強めて地域の経済力あるいは財政力の格差をますます増大させていくことになるのではないか、こういうおそれがあるのではないかと考えますけれども、経済産業大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 正に先生御指摘のとおり、公共投資依存度と工場立地件数との分布図を作ってみますと、公共投資依存地域ほど立地件数が少ないと、依存していない地域ほど高いという図が出てまいります。手をこまねいていればそれが加速をすると。工場集積、工業集積があるということはそれだけ製造ネットワークが組みやすいわけでありますから、それ自身が利点になりますから、そこに更に集積をすると、集積が集積を生むということになっていってしまうんだと思います。 ただ、一方で、だんだんだんだん人材の確保が難しくなってきたと。下請とか部品とか関連する企業があって便利だけれども、人の募集がなかなか思うに任せないということで、そういう点の困難性というのも指摘をされているわけであります。 そこで、今度は逆に、まだ立地が薄い地域は人材はありますよと。ただ、その人材、人がいるだけじゃなくて、企業を担う人材としてはぐくんでいく仕組みがありますよと。例えば高専とか工業高校と、県が主体で工場誘致と連携をして、そこのニーズに見合うような人材をカリキュラムの中で育てていくと。我々はあなた方が要求する人材に対応するだけの体制がありますよというのが逆に牽引力になっていくわけであります。 今回の企業立地促進法案は、従来のように、ただ場所を用意しました、工業用水も準備しました、電気もあります、安いですからどうぞ、税金まけますと言うだけじゃなくて、人材対応はこういうことで我々はやる用意がありますと、あるいは許認可についてはワンストップの窓口を設けましたと、時間短縮は全力で取り組めますよとか、あるいは農地の転用でもこの成否の判断は迅速にやりますとか、そういう企業が思わずそこに行きたくなるような、従来型とは違う、とは違うというか、にプラスして、いろんな魅力を地域的にプラスをして、それをマニフェストとして企業側にアピールできると、そういう仕組みをつくろうということで新企業立地促進法を組み立てたわけであります。 それから、財政力の弱いところには支援が行くような仕組みにいたしました。今までの企業誘致は要するに税金のダンピング合戦というところがありました。大手の工場を引っ張ってくるのに向こうの地域が、よし、税金十億まけた、じゃ、うちは二十億と言ったら、財政力の弱いところはますます対抗できなくなるということですから、そうしたことに対する施策、これは六省庁体制でやりますけれども、有効求人倍率等々に配慮した政策を六省庁で組んでおりますから、弱いところは最初からハンディを負って競争に負けるということじゃないような仕組みを組み立てたつもりであります。
○小林正夫君 今大臣もおっしゃいましたけど、自治体による誘致競争、これが過度に過熱すると異常な状態になっていくんじゃないか、このことを心配しているんですが。 現在、自治体において補助金も含めて様々な誘致策が講じられています。そのこと自体は、一義的には地方の自主的な取組として、それぞれの自治体における創意と工夫によって行われるべきだと、このように考えますけれども、一方、自治体間における誘致競争が過度に加速して、言わば企業側の言い値で補助金の額をつり上げていくという競争が起きているのではないか。そして、結果として補助金だけがつり上がり、自治体の財政がかえって疲弊してしまうおそれはないのか。この辺について、経済産業大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 正に先生御指摘のとおり、今までの策では正に補助金合戦、税引き合戦になってしまって、実は地方の自立には余り効果がないということになりかねない、あるいは財政力の強いところにどんどんどんどん牽引をされてしまうと。 私は、この法案を提出するときに何人かの知事さんと内々にお会いをしました。本音を話してほしいというときに、あるやっぱり財政力の弱いところの知事さんが、現状ではとにかく強いやつはどんどん強くなっていきますと、弱いのは勝てませんと、うちと大阪が競争して全然勝てませんと。まあ向こうの方の知事さんだったんですけどね。そういうことでない方策を考えてもらわないと地域振興はできませんというお話でありました。 そこで、企業が何を求めているか。もちろん税金が安けりゃ安いほどそれはいいんです。だけど、それ以外の要素も非常にあると。何といっても、いろんな手続が煩雑過ぎて時間が掛かるというのはもう絶対的なマイナスですよね。行政の不透明性というのがマイナス要因で働いて、海外に行っている企業の回帰現象というのは、外国政府の手続が不透明で訳が分からぬと、いつ結論が出るのかも分からないし、当初の話が途中で変わると、そういうことに嫌気を差して、やっぱり日本がいいという理由で戻ってくる企業もあるんですね。 ですから、行政が透明でスピード感がある決断が下せると、これが実は補助金、時として補助金以上に魅力的になるんですね。ですから、そういう利点をそろえて、これ行政のスピードアップなんというのは行政の長の決断で幾らでもできますし、ワンストップサービスなんというのも行政の長が決断すれば幾らでもできることでありますから、そういう補助金や税金の合戦以外の部分での勝負がちゃんとできるような仕組みをつくろうということでこの政策を組み立てたわけであります。 御指摘のとおり、過度な補助金競争によらない企業立地の取組にしていかなければならないというふうに思っております。
○小林正夫君 そこで、現在の各県の企業誘致政策の状況がどうなっているのか、各県の誘致のための補助金等の制度の状況を含めて、補助金の高い順に代表的な事例を示していただきたい。 時間の関係もありますので、代表的なもので結構ですけど、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(福水健文君) 補助金の件についてのお問い合わせでございますので、代表的な例は、この企業誘致、企業立地、今、各県で大体、課がありまして、十人から二十人おられまして、東京事務所にもそういう方がおられて全国競争しているわけですが、こういう仲間たちの中で一番有名になっている例を申し上げますと、シャープ株式会社が液晶を作ろうということで三重県の亀山市に立地をいたしております。既に第一工場、第二工場とでき上がっていますが、この際に三重県が九十億円、それから地元の亀山市が四十五億円、合計で百三十五億円の補助金を出したというのがありました。まあこれを契機、契機と言うと言葉悪いですが、これ以降、例えば最近では和歌山県が百億円を出すとか、神奈川県が八十億円とか、今四十七都道府県ありますが、東京都以外はほとんどこういう制度を持っていまして、企業誘致を努めているというところでございます。 ただ、この助成制度だけではなくて、地道に誘致活動をやって企業の信頼を得るとか、企業ニーズにマッチさせるとか、必要な人材確保をするとか、都道府県と市町村が密接に連携するとか、そういうことをやりながらうまくいっているところもあります。例えば、島根県では、小さな村ですが、そういうことができている、そういうところもあるようであります。 また、一方、立地された企業に我々アンケートというのをやっているわけですが、助成金で決めているんですかというふうなことを聞きますと、まあ助成金も確かに一つの考慮要因、その地元の熱意という意味での考慮要因ではあるという返事はあるわけですが、それよりも、いかに人材が確保できるか、あるいはその関連企業といかに近いかとか、市場との関係とか、そういうのを総合的に勘案して決めているんであって、必ずしもこの助成金で決めているというふうな回答にはなっていないというのが現状かと思います。
○小林正夫君 経済産業大臣にお尋ねしたいんですけれども、企業立地の果実を地元の住民とか雇用者に還元させていく筋道、これをどう考えるかということなんです。 今のお話のとおり、亀山工場の例も出ましたけれども、亀山工場におけるテレビの組立てラインは多数の労働者を擁している、こういう工場だと思いますけれども、液晶パネルの生産ラインについては設備集約的で人の手を余り必要としない生産工場もあります。 私、今年の二月に予算委員会の視察で兵庫県に行ってまいりました。そのときプラズマディスプレーの工場を見学させていただきましたけど、正に二十四時間機械は動いているんだけど、広いその工場の中でどこに人がいるんだろうと、人を探すのが大変だったぐらいのイメージの、本当に人手が少ない、でも大きい工場であると、こういうことを視察してまいりました。 つまり、皮肉ではありますけれども、日本で立地される工場は労働力を余り必要としない、こういうことから現地における雇用の改善効果は限定的なものになってしまう可能性もあります。さらに、採用された労働力についても、国際競争力の維持との理由であらゆる手段を用いてコストの切下げが図られている、その延長として請負労働者の増加なども位置付けられている。 また一方、企業誘致が多額の補助金や税金などの税制負担により行われていることを踏まえれば、誘致による果実が最終的には納税者である地元住民や雇用者に還元されることが必要であり、地元における雇用情勢の改善などに具体的に結び付くことが重要となると考えますけれども、それはどのように担保されるとお考えか、経済産業大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(甘利明君) この間、私の選挙区にサントリーの飲料水の大工場ができました。オープニングに私も行きましたけれども、太陽光や風力を使って電気を起こして、緑の地域は地元に開放して、大変自然環境となじんでいるすばらしい近代的な大工場であります。さぞかし雇用に貢献してくれると思いましたら、百人でありまして、こんな大工場が百人で動かすんですかという経験をしてまいりました。ただ、日用の調達品は地元から調達するとか、あるいは警備から清掃からいろいろ周辺の仕事はあるんですね。ですから、近代工場というのは人を余り使わない、その意味では雇用に大きく貢献するということはないのかもしれませんけれども、周辺経済効果があると。 それから、もちろん企業が立地しまして地方税収が増えるわけでありますから、財政力を強化をしてくれるわけでありますから、まあ直接雇用効果というのは最新鋭工場は確かに御指摘のとおり少ないと思いますが、二次、三次の波及効果ということも加味して地域振興に資するということも大事な視点かというふうに思っております。 大工場が立地することによって、直接ではなくても間接的な雇用効果、協力関係を立地企業に自治体から申し入れる等々、つまり地元調達ですね、そういう関係をしっかり構築していくことを努めていきたいというふうに思っております。
○小林正夫君 そこで、多額の財政資産を投じて誘致した企業が法令に違反するという行為を行ったとしたら、正に言語道断だと思います。しかしながら、現実には製造業の工場において偽装請負やあるいは労災飛ばしなどの違反行為がしばしば見られます、また報じられております。 これらの違反行為に対しては、労働基準監督署などにおいて厳正に対処していると思いますけれども、企業のコンプライアンスの涵養の観点から、法令違反企業に対して補助金や減税額の返納など、こういうことを視野に入れた一層の厳しい対応が必要ではないかと思いますけど、最近生じている事例、国がとるべき措置、自治体への徹底などについてどのように行っていくのか、お聞きをいたします。
○政府参考人(福水健文君) 法令違反を行った企業に対してどうやっているかという御質問だと思いますが、当該法令に基づき厳正な処分を行うというのが私どもの基本方針でございます。今回の法案の中にも、補助金等助成措置、支援措置が入っておりますけれども、例えばこういう補助金を執行した後で、その当該補助金の不正使用、そういうことが判明した場合には、補助金適化法に基づきまして交付決定の取消しでありますとか返還命令、こういうのを行うつもりでございますし、現にいろんな私どもから出している補助金もそういう対応をさせていただいております。 それから、私どもではこれ以外に経済産業省所管補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等の措置要領というのがあるわけですが、例えば独禁法等で違反事件があった場合なんかは、一定期間の補助金等の交付停止でありますとか、あるいは契約に係る指名停止の措置、こういうのを講じておりまして、厳正に対処していきたいというふうに考えております。
○小林正夫君 法令遵守の徹底と監視体制について、経済産業省及び公正取引委員会にお尋ねをいたします。 工場立地の増加に伴って、当該工場と下請中小企業との取引も増加することが見込まれますけれども、こうした中で独禁法や下請法で禁じられている大企業による下請中小企業に対する優越的地位の濫用に対しては厳正に対処する必要があると思いますけど、工場立地が増加していった場合の監視あるいは執行体制は万全であるのか、現在の体制の状況と併せてお伺いをいたします。
○政府参考人(石毛博行君) お答えいたします。 工場立地の際だけでなく、そのほかの大企業、中小企業の下請取引についても、同様に私どもきちんと対処する必要があるというふうに思っております。従来からそういう、とりわけ大企業、中小企業両方に対して、下請代金法の仕組みはこういうふうになっているということについては、何といいますか、セミナーだとか説明会だとか、そういうものを徹底して行ってきております。 そういう中で、二月の中旬でございますけれども、中小企業底上げ戦略、全体の成長力の、何といいますか、底上げ戦略の中で三本柱の一つに中小企業の底上げ戦略というのがあるわけでございますけれども、その中で下請取引の適正な環境を整備するため、独禁法及び下請法による取締り強化をやるんだということを明記をしております。そういうものを受けまして一連のアクションを取ってきております。 まず最初に、三月一日と十五日ですけれども、下請取引の一層の適正化あるいは元請企業の親企業のそういうことについて周知徹底すると、もちろん現場の職員はそういうようなことは承知をしているわけですけれども、こういったことについては経営トップがしっかりこういうことは重要なんだということを現場に流すことが必要でございます。そういうことから、甘利大臣が自らの、経団連とそれから日本商工会議所に出向きまして、そういう現在の法律のコンプライアンス、これは当然でございますけれども、それに加えまして下請取引のガイドラインというものが、何といいますか、素形材産業で既にそういう試みがされているわけですけれども、これが有効であることから、ほかの産業においてもそういうものをきちっとつくっていくべきであるということを要請をしているわけでございます。 さらに、その後、三月の二十三日でございますけれども、下請代金法の遵守を要請する文書を改めて親事業者の代表取締役約二万社、それから関係事業者団体約五百六十団体、そういうところに発出をしております。それと、同日でございますけれども、東芝ライテックという会社がございますけれども、そこの下請取引の違反行為につきまして、私ども、公正取引委員会へ措置請求を行いました。それで、四月六日付けで公正取引委員会から東芝ライテック社に対して勧告が行われております。こういうことを進めております。 私ども、今先生からのお尋ねは、大企業の立地に伴ってそういうことをより徹底すべきだというお話でございましたけれども、従来からこういうふうに今申し上げましたように取り組んでおります。そういう中で、現在の私どものこの下請代金の関係の体制でございますけれども、中小企業庁本庁の方に三十名、それから各経済産業局に二十九名ということで配置をして取り組んできているところでございます。 いずれにしましても、この下請取引の関係で優越的地位を濫用するというようなことがあってはならないことでありますので、私どもしっかりと監視をしていきたいというふうに思っております。
○政府参考人(鵜瀞恵子君) 大企業と地元下請企業との取引の監視体制について御質問がございました。公正取引委員会は親事業者による下請代金の不当な減額等の下請法違反行為が認められた場合には、減額した下請代金の返還等の原状回復や再発防止措置を勧告するとともに、その概要を公表するなど、下請法違反行為に厳正に対処してございます。 具体的には、改正下請法が施行されました平成十六年四月以降現在まで、先ほど中小企業庁からお話のございました東芝ライテックの件を含め二十六件の勧告、公表の措置をとっているところでございます。 執行体制につきましては、下請法運用部門の体制強化を図ってきておりまして、公正取引委員会の本局、地方事務所全体で過去五年間で二十四名の増員が認められております。平成十九年度末では全体で下請法運用部門の人員は六十九名となってございます。 公正取引委員会といたしましては、今後とも、下請法違反行為が行われないよう、監視、指導に努めるとともに、所要の執行体制の確保、機能充実に努めてまいりたいと思います。
○小林正夫君 しっかりやっていただきたいと思います。 今回の法律の第八条なんですけれども、国の助言という項目があります。この八条において国は、地方自治体に対して企業立地の動向に関する情報の収集、分析、提供を行うこととされているほか、必要な助言を行うとしていますけれども、この国のよる助言とはどのような位置付けがなされているんでしょうか。助言に名をかりて地方の自主性を損なうことがあってはならないと考えますけれども、この助言の見解についてお聞きをいたします。
○政府参考人(福水健文君) その助言につきまして御説明、お答えしたいというふうに思っています。 今回のこの企業立地促進法案におきましては、各地域で基本計画、これは大臣が御説明申し上げていますように、正に企業誘致のマニフェストのようなものを各地域で県と市町村一緒になってつくっていただくわけですが、その際には、それぞれの地域の強み、魅力、そういうのを最大限生かしてもらった事業環境整備をしていただこうというふうな考え方でおりまして、そういう前向きに取り組む地域を私ども国の方が支援していこう、あくまでも地域が主役になった法律だと思っております。 これは、最近の企業誘致を見てみますと、A県とB県でどっちにしようかという話ではなくて、A県とB県と中国とどうしようかとか、インドとどうしようかとか、ベトナムとどうしようかとか、正に大競争時代の中でこういう企業が立地をしていかなきゃいかぬというふうな状況になっているわけでございまして、そういう点からいきますと、その地域の強みを一番認識されている地域が主体的になっていくべきだというふうに考えております。 助言につきましても、こういう観点から我々が今考えていますのは、例えばほかの地域でこういうことをやられて非常にうまくいきましたよとか、先ほども少しお答えさせていただきましたが、立地後の企業にアンケートなんかして、こんな問題があるとか、こういうところを改善してもらったらいいとかという、そういう話があった場合にそれを提供していくとか、そういうふうな情報提供でありますとかアドバイス、そういうものを考えておりまして、冒頭申し上げましたように、地域の主体性というものを最大限に尊重して法の運用というのを行っていきたいというふうに考えております。
○小林正夫君 経済産業大臣にお聞きをいたします。 我が国経済は戦後で最も息の長い景気回復とされて今日までおりますけれども、二〇〇二年度から景気拡大局面に入っておりますけれども、そのとき大きく伸びたのは輸出で、対米、あるいは中国を始めとする対アジアを中心に対前年比一一%の高い伸びを記録いたしました。二〇〇三年度からは民間投資が増えて七%前後の高い伸びで推移をしています。これに対して、GDP全体の六割を占める個人消費が低迷であって、企業部門の好調さが家計部門に波及しないという状況、これは過去と比べて異様な姿になっています。その最大の理由が雇用者の所得の低迷だと私は考えております。 今回、提出された経済成長戦略大綱関連三法案が、ただ単に企業の成長を目指すのではなく、働く人や地域の環境保全の整合が図られたものでなければならないと思います。甘利大臣は労働大臣も歴任されている大臣でございます。是非、経済産業大臣の御決意をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、輸出と設備投資が牽引をしたこの持続景気拡大でありますが、肝心な消費にまだ転嫁していないというところが最大の問題。これは企業所得が伸びる中で雇用者所得が思うに任せないと。もちろんタイムラグはあると思います。いわゆる固定費というのはそう景気変動に乱高下するわけではなし、また、してもらっては困るんでありますが、徐々にそれに付いていくという形になりますけれども、企業収益が急激に伸びていると。これを適切に雇用者所得に反映をしていくということが大事だと思っております。もちろん内部留保であるとか株主還元も大事でありますし、時価総額を上げないと買収攻勢に遭うというような心配も確かにあるわけでありますが、企業収益をいわゆるこれらステークホルダーに満遍なく還元をしていくということが大事だというふうに思っております。 成長戦略では、パイを大きくして原資をまず増やすと。それから、その成長に貢献していただいたそれぞれの要素に還元できるようにしていかなければならないというふうに思っておりまして、そんな関係もあって、私は経団連や日商に各種要請もしたわけであります。また、環境との調和についてもこの基本方針の中に明記をさせていただいているわけであります。 成長の果実がそれに貢献した人たちにきちんと配分をされていくように、しっかりと産業政策を取り組んでいきたいと思っております。
○小林正夫君 我が国は技術立国であり、貿易立国としてこれからもやはり良い製品を作っていくことが何よりも大事なことだと思います。そのためには安全で安心して働ける環境が不可欠で、労働環境や生活環境が置き去りにされることがないように、強くこのことを要望して、時間が参りましたので、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○直嶋正行君 どうもおはようございます。小林委員に引き続きまして、私の方からも三法について質問させていただきたいというふうに思います。 まず、産業活力再生特別措置法の改正にかかわる部分でありますが、先ほど小林委員の質問の中にも産活法の成果について質問がございました。私もちょっと経済産業省の資料等も拝見をさせていただきました。この八年ぐらいの間に二百四十八件ですか、平成十五年以降ですね。さっき大臣の御答弁の中にもございましたが、その中で、計画終了したものの八六%が生産性の向上を果たしたというお話がございました。経産省の資料を拝見しますと、こういうコメント、これはちょっと情報古いんですけど、計画が終了した案件の約八五%が相当程度の生産性向上を達成と、こういうふうに書いています。 〔委員長退席、理事加納時男君着席〕 もうちょっとここを少し掘り下げて、例えば産業活力再生法の中にはいろんな施策がございました。商法の特例もあれば税制の問題もあったし、そういう支援策等も含めて、こういうものが成果が大きかったんだというようなこととか、あるいは、生産性ということなんですけれども、今度の経産省の方針でいいますと、企業について言えばROAを高めたいと、こういう目標もお持ちでございますが、例えばそういうものと比較してどうだとか、ちょっとその辺のことをもう少しお聞かせいただきたいというふうに思うんですが。
○国務大臣(甘利明君) 詳細な、どこの部分ということについては後で事務方に補足をさせますが、先ほど小林先生の御質問では、十一年の成立以降今日までということでありますが、例えば直近で申し上げますと、改正が十五年でありますから、それ以降の効果、先ほど八六パーという話がありましたが、直近ではどういうことになっているかといいますと、十五年の改正後に経産省が認定した百六十四件の計画のうちに計画が終了したものは四十件あります。これは、この成果はどうかというと、すべての計画で法定基準以上の生産性向上を実現しています。つまり、一〇〇%生産性が上がっておりますということであります。 この法案はこうした成果を上げてはきましたけれども、我が国の経済の生産性の伸び率を見ますと、やっぱり依然欧米諸国と比較して低い水準にあります。日本は今人口減少下で、そのマイナス要因を抱えながら、なおかつ経済成長を持続しなければならないということは、生産性の分野、つまり成長の三要素の生産性の向上の分野ではより多くの努力、引上げが必要だというふうに考えておりまして、そしてイノベーションに対する支援を充実するための改正を行ったわけであります。 この生産性、全要素生産性でいいますと、イギリスが一・五%、アメリカが一・三%、OECD平均一・二%、日本が〇・八%の伸び。これ、一九九〇年から二〇〇四年までの約十四年間、十四、五年間の間の伸びが日本がまだ低いということであります。 具体的な部分についての効果については事務方から報告をさせます。
○政府参考人(鈴木隆史君) 生産性向上のためのこの法律によります具体的な支援措置等でございますけれども、いろんな支援措置がございます。 一つは融資でございます。低利融資でございますけれども、計画の実施に必要な運転資金や設備投資資金の融資、これは日本政策投資銀行等々からございます。それから、中小企業投資育成会社の特例というのがございます。これは本法律の審議で御審議をただいまいただいておるものでございますが、事業革新設備を導入しようとする特に中小企業者に対しまして、東京中小企業投資育成会社が出資する際に出資後の資本金規模の制限を拡大する内容でございます。それから、独禁法の特例もございます。これは企業結合審査の迅速化でございまして、公正取引委員会による企業結合審査の期間の短縮でございまして、通常は三十日間でございますが、これを半分、大体十五日間でこういう審査ができるようになっております。そのほかにも、債務保証等、出資に関する特例、種々のものがございます。こういう特例を活用して、それぞれの事業者が生産性の向上のために努力しているところでございます。 結果につきましては、先ほど大臣から申し上げましたように、経済産業省におきましては、八六%の事業者の方々が認定を受けて、この自分の計画を一〇〇%達成しているところでございます。
○直嶋正行君 政策の内容はお聞きしていますので、そう長々御説明いただかなくても、これからまた中身も質問したいと思うんですが。要は、効果をきちっと測定してほしいということを申し上げたわけで、そのような背景もまた後でちょっとお話しさせていただきたいと思います。 それから、今回の法改正で、新しい類型といいますか、今お話の中にもございましたが、技術活用事業革新というものと経営資源融合という二つの類型を追加をされております。今の御答弁の中にもございましたように、これは事業再編だけではなくて、技術革新による生産性向上に取り組む事業者を支援しようと、こういうことだというふうに思うんですが、それで、法律の中にいろいろとその場合の、例えば具体的にどういう要件を満たした場合に計画が認定されるのであるかとか、またどのぐらいの計画認定を想定しているのかということをお伺いしたいんですが、法律の中にこの要件というのが幾つか書いてございます。マーケットの要件とかいろいろあるんですが、経済産業省として一番重視をされていく、例えば独禁法との関係なんか、ある意味での調和みたいなことだと思うんですけれども、この目標を達成していくために一番重視をしていくというようなところを教えていただければということです。お願いしたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。 計画の認定に際しましては種々の要件がございます。例えば、生産性向上の要件でありますとか財務健全性の向上の要件ですとか、いろんな要件がございまして、それぞれの要件に適合しているかどうかということを審査した上で認定するわけでございます。 一番重要な要件はどれかというお尋ねでございますけれども、どれが一番重要かというのは法律上は必ずしも明確ではございませんが、私どもといたしましては、やはり雇用の配慮というのは非常に重要な要件ではないかと思います。この産業活力再生特別措置法におきましては、雇用への配慮ということを法目的に示しておりまして、様々な規定を設けております。 具体的に少し申し上げさせていただきたいと思います。 まず、申請時におきましては、法律の規定に基づきまして労務に関する事項を記載していただくことになっております。具体的には、計画の開始時点と終了時点におきます従業員の数や新規採用、出向者数などを記載していただきます。これによりまして、計画に伴う雇用の変動の見通しを把握することでございます。 次に、審査の際には、法律に定められた認定要件といたしまして、計画が従業員の地位を不当に害するものではないことというのを確認をしているところでございます。具体的には告示で定めておりますが、労使間で十分に話合いを行うこと、雇用の安定に十分配慮するということを定めております。 その申請内容につきましては、認定をする前に、法の第七十四項第一項に基づきまして主務大臣から厚生労働大臣に協議をすることとなっております。さらに、計画の実施段階におきましても、認定事業者に対しまして、労使間の十分な話合いを行うなど、労働者の理解と協力を求めるよう努めることや、教育訓練、関係企業への出向など、雇用の安定を図るための必要な措置を講ずることを定めております。 こういうことによりまして、計画の実施状況につきましても事業者の事業年度ごとに実施状況報告を受ける中で把握しますし、必要があれば法第七十三条に基づく報告徴収等が定めてありまして、計画のとおりきちっと実行されているかどうかということもこういう形で報告徴収の中で確認をしているところでございます。 以上でございます。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 雇用に配慮していただくというのは、たしかこの法律を作ったときにも一番議論になった点だと思いますが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それで、続きまして、今回のこの新しい類型の追加もそうなんですが、計画が認定されますと商法の特例が適用されると、あるいは税制面での登録免許税等々の恩典があるといいますか、そういう制度になっているんですが、その中で、税制の部分なんですが、この登録免許税等のいわゆる税の軽減措置とか、あるいは減価償却の特別償却措置の期限というのは実はこれは税法上時限措置になっていまして、例えば登録免許税等でいいますと不動産取得税等も含めて平成二十年の三月末までの時限措置になっていると。あるいは、物によっては一年ぐらい差はありますが、いずれにしても非常に短期の対応になっているんですが、この法律は平成二十八年三月末までのものを受けて認可できるということでありますから、これは今後どういうふうに調整をされていくのか、突然なくなるということではないと思うんですけれども、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。 今回御審議いただいております産業活力再生特別措置法案におきましては、先生御指摘のとおり、平成二十八年三月末までで計画の認定を受けることができるものというふうにしております。一方、同法の認定を受けた場合の課税の特例につきましては、例えば租税特別措置法や地方税法等に定められておりますが、その適用期限は、先生御指摘のとおり、登録免許税の軽減につきましては平成二十年三月末、それから事業革新設備の特別償却制度と不動産取得税の軽減措置につきましては平成二十一年三月末というふうになっております。 課税の特例は、同法に関連する支援措置として非常に重要な支援措置であるというふうに考えております。したがいまして、税制の適用期限の満了時期を迎える際には、生産性の向上や事業再生の進捗状況を踏まえまして、適用期限の延長ということを強く要望していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○直嶋正行君 再生計画を作ってもらって、それを認可するのはいいんですけれども、国の方の政策もきちっと計画どおりいくようにしていただかないと再生計画にならないと思いますので、これはかなり継続してやっていくのか、ここまで法律で規定してやるわけですから、もうちょっと本当は恒久的な、期間の足の長いものにしていただくというのが多分政府の政策としては整合性の取れたものになるんじゃないかというふうに思います。そういう意味での今後の御尽力を指摘をさせていただきたいというふうに思います。 それから、続きまして、先ほどもサービス産業についての議論がございました。そのサービス産業についての今の認識とかこれからの重点についてはさっき小林委員への答弁でお答えがあったんで、私の方からは、今度その政策の中で平成十九年度にサービス産業生産性協議会なるものを設立をさせると、これも何か予算措置もされているようでありますが、ここはさっきお話あったようなサービス産業の問題点を解消していく上でどういう役割を果たしていかれるのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。 経済産業省で昨年十二月に設置をいたしましたサービスのイノベーションと生産性に関する研究会というところにおきましてサービス産業生産性協議会の基本構想を検討し、四月三日に報告書を取りまとめたところでございます。この研究会の議論を受けまして、五月十日に本協議会、サービス産業生産性協議会というものが発足する予定でございます。本協議会におきましては、サービスイノベーションと生産性向上に向けて産学官が連携する共通のプラットホームという役割を担うものと考えております。 具体的に協議会ではどういうことをするのかということでございますが、このサービス産業生産性協議会におきましては、科学的、工学的アプローチの適用、従来の普通の製造業に適用されておりまして製造業の生産性拡大に大きく寄与したような科学的な工学的アプローチをサービス産業においてもそれを適用するということとか、それから産学連携、これも製造業においては産学連携が生産性向上の一つの大きな柱でございましたわけですが、サービス産業は必ずしもうまくそこまで行っておりません。そういう前提を踏まえまして、サービス産業におきましても産学連携を積極的に進めていくとか、あるいはITの活用、人材の育成、それからサービス品質への信頼性向上を図るための市場環境の整備、こういうサービス産業におきます生産性向上を図るための幅広い取組が展開されることを期待しております。 経済産業省といたしましても、関係省庁と連携をしつつ、効率性の向上と付加価値の向上の両方の観点から本サービス産業生産性協議会の活動を支援してまいりたいというふうに考えております。
○直嶋正行君 ちょっと実は大臣に今のところをお答えいただきたかったんですが、実は、席外していらっしゃるときに税制の問題をちょっと御質問させていただきました。 〔理事加納時男君退席、委員長着席〕 それで、ちょっと私の個人的な思いというので、ちょっと大臣の、もし御所見があればお聞かせしていただきたいと思うんですが、この産業活力再生法は、元々、バブル崩壊後の不況の中で特に不良債権の処理と産業の再生を一体的にやるという仕組みの中で作ってこられて、さっきお話があったように平成十五年に新しい類型も付け加えて、今四類型になっていて、今回二つ追加して六類型になると、こういうことですよね。技術革新だとかいろいろ付け加えられてきて類型が拡大してきています。それと併せて、商法の特例とか税制面でのいろんな恩典を付けて、だから、そういう意味でいうと、これまでの中でいうと私はかなり役割は果たしてきたというふうには思っています。 ただ、ちょっと正直に私の見解ということで申し上げますと、これだけいろんな類型が拡大してきますと、本来これは、中小企業はちょっと別にして、普通のそこそこの企業であれば、経営者が自らきちっとリーダーシップを取って企業経営の中でやっていくものではあると思うんですよね、本来は。こうやっていろいろ類型を付け加えてくるということになると、ますますこれは、普通の経営者がちゃんとやるべきことを政府がいろいろ恩典を付けて実行させるということにもなるわけでありまして、そうしますと、私どもの政党はこれは賛成していませんが、むしろここまで来ると、ちゃんと思い切った経営をしなさいということも含めて、生産性を上げたら成果を還元させるよということも含めて、例えばもう法人税を思い切って減税するとか、そういう方が本来のもうぼちぼち政策ではないのかなと。 これはちょっと、私自身は、というより、今回は通告していませんけれども、実はそういう疑問を持ちながらこの法律も読まさせていただきました。読んだ中でいいますと、そういう疑問が逆にわいてきたといいますか、この辺、ですからこれからのことも含めて、大臣のもし御所見があればちょっとお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(甘利明君) まずおわびを申し上げます。私の質問まであと三問ぐらいありましたものでありますから、ジャンプしてくると思いませんでトイレに立っていまして、申し訳ありません。 この産活法が、従来型はどちらかというと再生、それもまだ大事なんですが、それに加えてイノベーションという観点からのをプラスして、バージョンアップした施策として提出をさせていただいたわけであります。 今の産業の再生状況を見ますと、いわゆる大企業を中心とした産業再生協議会はそれなりの使命を果たして解散したわけでありますけれども、まだ依然、中小企業の倒産は規模こそ小さくなっていますけれども件数は増えているんですね。これが中小企業と地域経済というのが密接に絡んでいるものでありますから、ここのところをちゃんとてこ入れをしていかないと地域の再生が難しいだろうということで、地域再生協議会をパワーアップしていこうと。この連携を取る中央組織というものをつくって、ここに人材もストックをして、産業再生機構ですね、協議会じゃない、機構が果たしてきた以上のことを地方版でやらせていこうということで今回提出をさせていただいておるんであります。 もちろん、法人税の実効税率を中小企業、思い切ってもっと下げるということ、そういうあれじゃなくて。
○直嶋正行君 私も、突然お帰りになったところで長々しゃべっちゃったものですから、ちょっと行き違いになっているかもしれません。 私が申し上げているのは、中小企業対策はまだ必要だろうと、中小企業に対する手当ては必要でしょうと。それはそれとしてやるとして、むしろこの産業活力再生法の中で言うと、中小企業との対比でいえば、大企業も含めてこういう政策をおやりになっていると、それがどんどん類型が拡大してきているわけですから、一般化してしまう方がむしろ望ましいんではないかと。 というのは、それぞれ見ると、本当は経営者が自ら考えてやるべきことが政策の中に入っていますから、そういう意味でいうと、思い切ってもうこういうものはなくして、中小企業に特化してしまって、逆に言うと、それで全体の生産性向上ということを考えるんであれば、さっきちょっと例えばということで申し上げたんですが、法人税をもっと減税するというようなことにした方が政策としては分かりやすいんではないかと。そろそろ経済的にも、金融機関の不良債権も地域は別にするとかなり整理もされてきたわけですから、そろそろそういうことを考えるべきタイミングではないのかなというのが実は私の思いだということでさっきちょっと申し上げたわけです。失礼しました。
○国務大臣(甘利明君) 御趣旨はよく分かりました。 それで、正に先生が御指摘をされた地域の金融機関の不良債権比率ともかかわってきまして、それと地域中小企業とのかかわり合いもあります。ですから、産業再生機構では金融機関と一体とした処理で不良債権比率を下げ、企業も再生させたということがあります。このまだ地方版が残っていると。それが地域経済の足を引っ張っているという点もありますので、金融再生とある意味やっぱりセットにして企業再生をしていく、そして地域再生をしていく、地域の金融機関の資金供給機能も回復させていくと、そういう思いがありまして、バージョンアップした形でコンビネーションを強化してやっていくということであります。 中小企業全般に対する抜本的な問題提起はよく理解をするところであります。
○直嶋正行君 また改めて、ちょっとこの辺のところは産業政策として議論させていただきたいと思います。 それで、今お話しになったその中小企業の特に再生の円滑化ということでいいますと、今度の法律の中でも、特に中小企業の事業再生を考えますと、一つは、私的整理から法的整理に移っていく流れの中で申し上げますと、やはり私的整理中の事業に対して必要な融資をきちっとしていくということ、なかなかこれがうまくできないというようなことがよく言われています。 今回の法律の中に、そういうつなぎ融資に対する債務保証制度が取り入れられています。それから、今年の四月から施行されていますADRに基づいて、認証ADRが関与した場合の今度は法的処理につながる調停なんかもやりやすくすると、こういう形になっているわけです。 それで、お伺いしたいのは、この債務保証制度をつくるということは、私はやっぱりプラス効果はあるというふうに思うんですが、一番問題は、やはりそのつなぎ融資も含めて、やはり債権者の合意がきちっと得られるかどうかというところが一番のポイントになってくるんで、その上で、プラスだと思うんですが、例えばそのつなぎ融資に関して債務保証の範囲がどれぐらいになるかとか、あるいは弁済率との関係でどういうふうにこれを組み合わせていくかといったところによって、やり方によって効果も大分変わってくると思うんですが、まずこの点について御所見をお伺いしたいと思うんです。
○副大臣(山本幸三君) 御指摘のように、債権者、債務者が話し合って合意を目指す私的整理によります事業再生は、簡易、迅速性、秘匿性などの特徴がありまして、風評被害等を最小限に抑えながら早期に事業再生ができるというメリットがございます。 一方で、その障害としては、御指摘のような、再生計画策定中の事業の継続に不可欠な資金の調達が困難であるということがございますので、これは、私どもアンケート調査しても、最大の問題点、約六割がつなぎ資金の確保が問題点だというふうに挙げております。そのために本法案で、私的整理中のつなぎ融資に後ろ向きになりがちな金融機関の融資を促進するために債務保証制度を創設することといたしたところであります。 具体的には、中小企業再生支援協議会や経済産業大臣が認定した認証ADRが再生計画の策定に関与した場合には、信用保証協会が行う債務保証の枠を二・八億の通常の枠から、これを倍にいたしまして五・六億まで拡大するということにしております。当該制度を含めて、当初予算で約三百億円の予算措置をしているところでございます。これは必要に応じてまた増額することも考えております。 中小企業再生支援協議会は、平成十五年の設立以降、千六百八十七社について再生計画の策定を支援しておりまして、今後も同様にこのつなぎ融資への支援措置を講ずることで、地域における事業再生が一層進むものと期待しているところでございます。
○直嶋正行君 是非、また運用していただく中で、例えばさっき申し上げた弁済率を考慮するとかいろんな仕組みがあると思いますので、是非工夫をしていただければというふうに思います。 それから、さっき大臣の方からもちょっとお答えがあったんですが、この中小企業再生支援協議会について、今数字もちょっとございましたけれども、平成十五年にできて以来、一万七百九十五社から相談があって千二百四十八社が再生計画を策定したと。これは直近データではありませんので、多少まだ数は変動があるかもしれません。 それで、経済産業省がおやりになっている中小企業再生支援協議会の評価、これは中小企業庁の資料の中にも出ているんですけれども、こういうものも拝見しますと、いろいろ問題がありまして、統一性がないんで今度全国組織をつくるというような話もお伺いしていますけれども、一番の問題はやはり人材の問題ではないかなというふうに思います。特に、例えばこういうものに必要な人材というと、すぐ挙がってくるのは弁護士とか公認会計士なんですが、人数の分布を見ましても、東京、大阪の大都市にいる人がほとんどで、なかなか地方にいざというときに間に合わないということもあるというふうに思いますし、実は、先日参考人で来ていただいた産業再生機構の高木委員長ですか、の書き物の中でも、やはりこの人材の問題に触れていまして、いわゆる弁護士、会計士あるいはバンカーというんですか、金融機関の方というのは、やはりコストを削減したりとか、こういうところのアドバイスはできるんだけれども、事業の再生ということになるとそれだけじゃ駄目なんで、業績をうんと伸ばすとか、そういうところのやはりプロがなかなかいないんだと、こういう話もされたりしまして、そういう意味でいうと、これからそういう再生、さっき大臣も再生が不十分だったと、こういうふうにおっしゃったんですけど、再生を一つのビジネスとしてもマーケットもできつつあるようですが、こういう人材をどうやって育成していくかということが非常にポイントになってくると思うんですが、この点について、またこれからの方針なりお聞かせいただければというふうに思います。
○国務大臣(甘利明君) 御案内のとおり、現状の常駐の専門家の内訳は、弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、そして銀行出身者が全体の半分を占めているわけであります。総勢で百九十五名が相談窓口を行っているわけでありますし、今地域に展開をする中小企業再生支援協議会は四十七であります。そこで、再生させる専門家、本当の専門家はまだ足りないんではないかということであります。 産業再生機構は、相当な専門スタッフが皆集まりまして、その人たちは解散した後どうなったかというと、就職心配ないかというと、もう引く手あまたでありまして、あの人をくれ、この人くれって、もうハローワークに行くような人はだれもいないで済んじゃうんですね。地域中小企業再生協議会も中央組織をつくりました。そこで、再生機構の人材を一部受け入れて、彼らがやってきたノウハウを地域展開することに資するようにしようということもやらしていただいております。 まだまだ絶対数が足りないという御指摘はそのとおりだと思いますし、本当の意味での再生人材がまだまだそれじゃ足らぬではないかということになろうかと思います。いろいろ今までやってきたノウハウをしっかり今のスタッフに伝授をしながら、中央事務局組織と地方四十七か所との連携を取りながら、しっかり地域中小企業の再生を図っていきたいというふうに思っております。 じゃ、これから、さらにその研修等はどういうふうにしていくんだという御指摘だと思います。経験を伝授するということと、それから個々に育成していくということと合わせ技でやらなければいけないと思っておりますが、中小企業大学校における再生支援研修を行うとか、あるいは全国十か所におきまして中小企業再生支援セミナーを開催をいたしまして、地域の金融機関担当者を始め弁護士、中小企業診断士等の方々が実践的なノウハウを習得するための支援を行っているというところであります。こうしたいろいろ合わせ技を使って専門家の育成をして、今度は地域版の企業再生育成支援をしていきたいというふうに思っております。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 何かこの間に、全国に十四、五の地域再生ファンドというのもできているようでありますから、またそういうものも今後育成していただいて、これは経済産業省の所管なのかどうかちょっと分かりませんが、うまく使って成果を上げていただきたいというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。 それからもう一つ、この産業技術力強化法というのが今回技術経営力という新しい言葉を定義されて、いわゆる研究開発の成果を経営に活用していこうということなんですが、これちょっと一点だけお尋ねしたいんですけれども、この産業技術力強化法に今回技術経営力の強化を新たに規定して、その研究開発の成果を経営に活用していくということで、この法律上、環境整備であるとかあるいはその他経営技術力強化促進のための施策を講じるというふうにされているんですが、この点について、今後、具体的にどういうことを考えていらっしゃるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、技術開発力を備えるだけでは駄目なんでありまして、要は、そうした研究成果が市場にどうやって結び付いていくか、新しい商品、新しい製品としてデビューをしていく道をしっかり付けなければいけない。ですから、技術開発力とそれからその成果を生かす、マネージしていく経営力が重要だという点でございます。 この本法案では、事業者の技術経営力の強化のための取組を促すことが国の役割であるとしていますが、具体的に申し上げますと、将来の事業の道しるべともなる目標を共有するための技術戦略マップの策定、それから研究開発プロジェクトを通じた異分野の融合、それから技術経営力を有する人材の育成、そして先進的な事例の紹介等々、多様な施策を推進することといたしております。
○直嶋正行君 続きまして、今度は企業立地の方について質問さしていただきたいというふうに思います。 先ほど、これまでの、例えば工業再配置政策であるとか様々な政策の評価について小林委員から質問さしていただきました。それで、同じ質問は繰り返しませんが、ちょっと一つだけ確認をして、確認といいますか、私の方からお尋ね申し上げたいのは、この工業再配置政策についてなんですが、これは〇六年四月に廃止されています。一九七二年から二〇〇六年まで、これは当時の公害問題とかいろいろあったんでしょうが、大都市周辺に集中していた工業を集積の低い地域へ誘導しようと、こういう政策だったと思うんですが、これで、二〇〇六年に廃止をされたわけですが、結局、そのころから今度は空洞化の問題が出てきたりしまして、都市圏の元々集積したところを引っ越しさせたら、ところが空洞化対策としてまたこの集積地域を再活性化しなきゃいかぬと、こういうことが出てきたりしまして、多少、三十年ですから、かなりやむを得ない面もあるのかもしれませんが、行ったり来たりといいますかね。 私なんかも、実はあちこち歩いていまして、東北だとか九州の南の方へ行きまして、工業団地の中にでかい何万平米という土地を買ったんだけれども、結局そのうちの二割ぐらい、一割か二割しか使っていないと。残りの土地の分はどこ行ったといったら外国へ行っちゃったと、元々予定していたものが。そういうことがやはり十年くらい前にはあちこちで聞かされたんですが。 そういう経過を見ると、行ったり来たりしているように感じるんですけれども、一つは、こういうものを踏まえて新しい政策をどういうふうに講じていくかということが大事だと思うんですけれども、新しい今回の立地政策を講じるに当たって、こういった過去の政策をどういうふうに振り返って反省点も取り入れておやりになったのか、その点をお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(甘利明君) 先ほども小林先生の御質問にお答えをさせていただきましたが、過去のそれぞれの産業政策に関する法律は、その時代の要請を踏まえて一定の効果は上げたんだと思います。ただ、時代の要請が随分変わってきたということと企業の競争環境が随分違ってきたという点があろうかと思います。 国内で大型工業都市に企業集積が行われていて、地方では全然立地が進まないと。一方では、集積による公害問題の指摘もされてきたと。そこで、追い出し政策と受入れ政策を併せて地方展開をさせてきたと。ところが、そういうことをやっているさなかに実は日本の大事なものづくりの基盤というのが散逸してしまって、日本の競争力の源泉が失われていくんではないかという警鐘を鳴らされたと。そこで、大田区等はものづくり基盤をきちっと集積を組み立て直さなきゃならないというニーズができたと。それは大田区だけの事情というよりも、日本の競争力の源泉ではないかという指摘もされたと。同時に、しかし、まだそれでも、地方からはもう工業団地も用意しているんだから早くどんどんどんどん追い出せという要望が重なったという時代はあったと思います。 現在はどうかといいますと、もう国内で地域での引っ張り合いどころか、国際的な引っ張り合いに入っているわけであります。国が企業を選ぶ時代から企業が国を選ぶ時代に入ってきた。国境を越えた競争に対してどう対処をしていくかということに直面しなければならない時代に入ったんだと思っております。 それぞれ地域には地域の特色がありますし、利点があります。それを地域自身がしっかりと見詰めて、県が中心になり、あるいは時には県境を越えて立地のための環境づくりをすると。物理的な土地とかインフラとかの整備だけにとどまらないでソフトの部分でのインフラの整備もしていく、あるいは地域の特徴を訴えていく。そうやって企業を国内での誘致合戦のみならず、海外から引き揚げてこようとする企業の受皿になっていくというための施策が今回の法案だというふうに思っております。 過去の政策の効果を検証した上で、何が今の時代の要請にこたえるかということを加味して提案をさせていただいたつもりでございます。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 それで、次の法律の内容に入っていく前に、一点だけちょっと確認させていただきたいんですが、ちょっと私の方も余り時間がなくなってしまったんで質問を一つ飛ばさせていただいて、ちょっと大臣に御確認というか、お願いといいますか御確認したいのは、今度六月をもってこの地域産業集積活性化法というのを廃止されるということになっています。これは新しい法律ができるということなんですが。 それで問題は、この中で中小企業の集積地の活性化等についてなんですが、今大臣おっしゃったように、国際的な広がりとかいろんなものがあるんですが、やはり中小企業が集まる中で、水平的にいろんな中小企業が、大田区なんかよく言われるところですけれども、そういう中でいろんな機能をお互いに持ち合ってその中で地域が活性化していくと、こういうことは非常に重要だというふうに思うんですが。 実は、この法律を廃止をすると、中小企業の集積を活性化する、図るための施策というのは途絶えてしまうんじゃないかというちょっと心配をしておりまして、元々、中小企業基本法の十七条だったと思うんですが、こういうふうに規定されています。「国は、自然的経済的社会的条件からみて一体である地域において、同種の事業又はこれと関連性が高い事業を相当数の中小企業者が有機的に連携しつつ行つている産業の集積の活性化を図るために必要な施策を講ずるものとする。」というのは、これ中小企業基本法の十七条の規定なんですが、そういう意味でいうと、これからの中小企業の集積地域の活性化をどういう枠組みでやっていかれることになるのか、その点ちょっとお聞かせをいただきたいと思うんですが。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、地域産業集積活性化法は十年間の時限立法でありますから、本年六月に廃止時期を迎えるということであります。 そこで、新たに施策の強化充実を図るためにこの法案を廃止し、新たに二つの法案を今提出をしているところであります。一つは企業立地促進法案であり、一つは中小企業地域資源活用促進法案、この二つの法案が両々相まって地域の再生、中小企業の活性化を図っていきたいというふうに思っております。 新企業立地促進法というのは、今までにも御説明したとおり、地域がハードそれからソフトのインフラを整備する、雇用者のスキルアップを図って企業ニーズに合致した能力開発ができるような対応を取って企業ニーズにこたえる、あるいは行政のワンストップサービス化によって企業誘致の魅力を高める等々を通じた新法案。 それから、地域の資源を活用した、地域の資源を企業化して、それをてこに地域の活性化を図っていくという地域資源活用促進法案であります。地域の資源というのは農林水産品やものづくりの技術だけじゃなくて、地域にある観光資源あるいは歴史文化遺産、そういうものをどう活用していくかと、観光に取り入れていくか、それらの施策を有効に活用できるような法案を提出をさせていただきました。それによりまして、従来の地域産業集積活性化法に代わる新しいバージョンアップをした仕組みとさせていただいたというところでございます。
○直嶋正行君 要するに、今回提案されている二つの法律で置き換わるので心配は要らないと、こういうことでいいわけですかね。 ちょっと私、少し違和感があるのは、例えば今農業の特産品だとか観光の話をされましたが、やはり従来からずっと日本が力を入れてきた部分でありまして、いわゆる、さっき申し上げたように、中小企業者が一つの地域の中で、まあある種の産地のようなところもあるかもしれませんが、そういうところのやはり活性化というのがこの法律でうまくいくのかどうか、ちょっと心配だったものですから申し上げたんですが。 そういう意味でいうと、今回のこの立地法、企業立地促進法において、特に今の大臣の御答弁の中にもあったと思うんですが、地域経済を活性化させていくということなんですが、政府の方は、今、特に格差が拡大、地域格差が拡大していると、こういうふうに言われていますけれども、こういう地域経済の現状を踏まえて、この法律において今後の地域経済の活性化について、どういうグランドデザインというんですかね、そういうものを描いて、その中で今回の法案というのはどういう位置付けになっているのか、その辺をもうちょっとお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(甘利明君) 地域間の格差というのは、厳として存在をすると思います。その格差の是正策としては、まず物理的に税の再配分で是正するという方法はあります。しかしこれは、ある一定、憲法で保障する文化的な生活を営むというところの水準はちゃんとカバーしなければいけない。 そういう中で、今総務省がこれを、国税の分野での是正措置と地方税の分野での是正措置、国税は交付税というのがありますけれども、地方税の中での偏在の拡大についてどうすべきかという検討は今していると思います。つまり、東京に一極集中で、東京だけ豊か、あとは大変という状況で、東京の区によっては児童手当をよそよりも相当な年数まで支給すると、財政力が豊かなゆえにという地域福祉の格差まであるではないかというような指摘があります。地方税レベルでどうするかというのは総務省が今検討しているところだと思います。 我々がやろうとしていることは、地域に雇用と税収を生み出す仕組みをつくるというところで、自立を促すと。つまり、再配分政策ではないけれども、自立政策を担当しているわけでありまして、それはやっぱり、活力ある企業がそこに立地をされる、あるいはそこに生まれるということを通じて、そこに雇用を確保し、その地域の税収を確保するという自立政策であります。しかも、その自立政策には、画一的なやり方ではない、つまり国が設計図を引いてこういうふうに全国一律やりなさいということではなくて、その地域にしかない魅力をどう企業立地に表現するか、あるいは企業を創出、生まれさせるためにつなげていくかという競争だというふうに思っております。 よく引き合いに出される、分かりやすいからまあ引き合いに出されるんですけれども、広島県の熊野町の熊野筆の話があります。ほうっておけば斜陽産業である筆作りを、視点を変えて、あれも経済産業省の助成が入っているのでありますが、視点を変えただけで、化粧筆、世界の一級品たる化粧筆の熊野筆に生まれ変わると。それは、そこにある筆作りという産地の技術があったからこそできるのであって、よその地域じゃできないわけであります。そういう産地の技術力をどう地域の経済に体現、具現化していくかという取組が大事なのであります。 あるいは温泉地域でも、日本じゅうにある温泉が、ただよそと同じPRをしていただけでは競争には勝てません。ある温泉地域では、健康づくりとタイアップをして、長期滞在、最低一週間いる間に健康にしてお帰ししますというキャンペーンをやっているんですね。そこでは、出される食事がすべて八百カロリー以下に、専門家と研究をしてそういうメニューにしているのであります。あるいは医師会と連携をしてデータをきちんと取って、温泉に来たとき、帰るときのデータがこんなに変わりましたと。それから、適度なエクササイズとか、その地域特有の砂ぶろ、蒸しぶろですか、それと全部合わせて、来ていただければ健康にしてお帰ししますというその温泉としてのアピールをする。そうすると、よその地域とは全く違う、その地域だからできるアピールになるわけであります。 あるいは大分の湯布院では、小さいことを武器にしようと。ですから、大きい旅館、ホテルは建設をしないようにお願いをして回ると。大きいのが建ってしまったら湯布院の魅力は失せてしまうと、せいぜい十室とか二十室。小さいこと、かゆいところに手が届くもてなしをもってうちの武器にしていこうというアピールをしているわけであります。 それはそこでしかできない力になっていくわけでありまして、そういう観光資源も、ただきれいな景観がありますねだけじゃなくて、うちでしかできないためにどういう工夫をするかという、何というんですか、戦略、プランニング、コンセプトが大事だと思っておりまして、そういうものをしっかりと支援をしていって地域おこしをしていきたいというふうに思っております。
○直嶋正行君 自立を促していって、自ら考えたものを支援していくという考え方はよく分かるんですけれども、一方で、やはりなかなかそうはいってもうまくそういうものが見付からないとか、あるいは仕組みができないと、こういう地域も結構あると思うんですね。 それで、大臣がそういうふうに、ある種の仕組みをつくって地方の創造性を生かして自立をさせようと、それをサポートしていくと。これは国としてもいいと思うんですが、一方で、今のような状況の中でかなり地域間で大きな差が開いてくると、一つの考え方として、問題のある地域に国が重点的にどんとてこ入れをすると。さっきもちょっと議論ありましたけど、今、企業の誘致合戦のようになっていて、どうも金のある都道府県はどんどんいろいろできるけれども、できないところはどうしようみたいな話がさっきも議論でございましたよね。 ですから、今、そういう観光資源だとか農業資源と併せて、例えば工業立地でいうと国内回帰の動きが、流れができていますから、そういうものを含めてうまく使いながら、国はもう思い切って、遅れているところといいますか非常に難しい地域にどんとてこ入れをして、やれるところは、さっき大臣がおっしゃったように自立をしてやっていこうと、こういう考え方もあると思うんですけれども、この法律は必ずしもそうじゃないと思うんですが、こういう方向で行くということについては、大臣、どのようにお考えになるでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおり、おれのところ意欲はあるよと、ファイトあるよと、だけどどうしていいか分からないというところは確かにあるんです。何かあればやっていきたいけれども、何から手付けていいか分からないと。 そこで、やっぱり一番いいのは、いい実例を体感している人たちのアドバイスをもらうということがいいことだと思うんですね。ベストプラクティスの水平展開と申し上げますか、そういう原体験をしている、どういう苦労があって、これをこうやって乗り越えましたというような人をアドバイザーにするということが大事だと思うんです。 私は、この法律を作るに当たって、全国で百数十名のサポーターの認定をいたしました。それはそういう成功体験を持っている人たちなんですね。大分に行き、山形に行き、広島に行って、そういう地域の地域リーダーの方々の話を積極的に聞くようにいたしております。これは、私はある程度自信がありますのは、どこの地域も捨てたものじゃないという思いを行くたびに感じるんです。どこの地域も物すごい斬新な発想というか奇抜な発想というか、あるいはとっぴな発想かもしれませんけれども、そういうところから出発して、こんなことができたんだという成功事例を持っている人が一杯いるんですね。 そういう人たちに力をかりまして、地域支援サポーターとして、意欲はあるけれども何から手付けていいか分からないよと、始めるとどういう困難があるのかも想定できないという人に、そういう困難を一つ一つ乗り越えて解決していった人たちがサポートをするという体制を、人の体制を取っておりまして、そういう人たちが、意欲があるけれどもどこから手付けていいか分からないというところに行ってもらって原体験を話していただいて、ああそうかと、こういう切り口かということを学んで頑張っていただくというサポート体制も今取っているところであります。
○直嶋正行君 ありがとうございました。 私の持ち時間も余りなくなってしまいましたんで、最後の方、一点だけまずちょっと確認をさせていただきたいんですが、先ほど小林委員の方から、工場立地法における緑地とか環境施設の規制について質問がございました。 それで、あのときの大臣の答弁で、あのときの答弁で大体分かったんですが、実は、今回の緑地面積を緩和するという、規制を緩和するという措置なんですが、これをある程度これから一般化しようとしているんじゃないかと、こういうちょっと心配も一部で出てまして、これはそもそも特区なんかで幾つかやられてますよね。そういうことも多分あるんじゃないかと思うんですが、そういう心配も出てますんで、これの将来の方向について、現時点での大臣の御所見をお伺いしておきたいと思うんですが。
○国務大臣(甘利明君) この緑地の制限の緩和を自治体にゆだねるということの話が出たときに、私は素朴な疑問として、工場、企業立地を要求しているような地域は、緑地があり過ぎてむしろそんなことを考えなくてもいいんじゃないのという素朴な疑問を呈したことがあるんですが、そうしましたら、やっぱり工業団地の中に、スペースはあるけれども周辺が農地で、これを拡大していくには農転の手続でとても大変で、ここの部分の緑地規制を緩和をして、全体としてよそに確保するということになると思うんでしょうけれども、そういうニーズもかなりあるんだという現地からの報告でありました。 国の基本方針の中には、企業立地と環境保全との調和の必要性というのが盛り込まれます。でありますから、なし崩し的に環境保全が今度の規制緩和でなくなってしまうということではないわけでありまして、地域がプランを作るときに、この部分についてはそういう規制の緩和をするけれども、全体像として環境との調和ということをきちんと念頭に置いた図式になるということだと承知をいたしておりますし、これを契機に環境調和型社会というのがなし崩し的に崩れ去ってしまうということではないということは申し上げておきます。
○直嶋正行君 ありがとうございました。ちょっと確認だけさせていただきたいと思いましたんで。 それで、最後に、この企業立地との関係で私はちょっと重要じゃないかなと思っているのは、対日投資促進プログラムというのがありますよね、政府が今おやりになっている。ですから、ややもするとこの立地の話は、国内の企業を地方へ誘致すると、こういう話が中心なんでしょうけれども、やはり海外からもっと日本に投資をしてもらうと、そのためにもこの制度を活用していくということができないものかなというふうに私は思いまして、というのは、もう御承知のとおりなんですが、諸外国からのこの直接投資のストックというのは日本は非常にまだ低いわけですよね。 それで、政府も力を入れてこられてこの間取り組んでこられているんですが、今外国企業誘致地域支援事業というのがございますが、大体この支援事業を積極的に取り入れているのは大都市周辺の地域に今のところまだ限定されていまして、例えばこういうものをもっと幅広く広げていくとか、あるいはそれを更に今回の企業立地と含めて一層促進していくとか、こういう、要は対象を、さっきおっしゃったように、企業がどこの国へ立地するかというのはこれは企業が選択する時代だと、こういうふうにおっしゃったんですが、正にそういうことから申し上げれば、やはり日本をもっと外国企業から見ても魅力のあるようなことに積極的に取り組んでいくべきだというふうに思うんですけれども、こういう対日投資の促進と今回のこの法律との関係とか、あるいはそれを組み合わせてやっていくということについて、どのように考えておられるのか、お伺いします。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘のとおりだと思います。 今回は、海外に進出している日本企業がいろんな意味で国内回帰の要素が一つあります。それは技術流出の問題もあろうかと思いますし、先ほど申し上げた行政の不透明性の問題からどうなのかなという思いを抱いていると。そこで、周辺技術集積もある日本で、技術の流出も防げる日本でということで帰ってくることも当然あります。ただ、同時に、対内投資の促進をしていかないと、対外、対内の投資比率は日本はまだバランスが取れていませんから、その政策と合わせる必要があると思います。 今回の企業立地促進法は、立地する企業の国旗の色は限定しておりませんから、日の丸企業じゃなくてももちろんいいわけでありますから、海外からの対内投資と連携をして産業集積をつくっていくということも、連携して図っていくということは極めて大事なポイントだというふうに思っております。
○直嶋正行君 これは対日直接投資の方は特にジェトロなんかがいろいろ窓口になっておやりになっているということでありますが、是非、経産省だとか、あるいはその関係する団体も含めてうまくこれをつなげていくようなことをお願いを申し上げておきたいというふうに思います。 以上で私の方の質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○藤末健三君 民主党・新緑風会の藤末でございます。 今回この三法、非常に分量が大きい法律を作られた方々のこの努力にまず敬意を表させていただきたいと思います。 しかしながら、私、質問としましては大きく枠組みとして二つのことをお話ししたいと思います。一つは、もう今までの同僚委員の話もございましたが、今この産業、経済、成長ということを考えた場合に、特に立地の問題、雇用の問題を考えますと、今私たち日本の相手はどこかというと、ヨーロッパやアメリカではなく、もう中国や韓国、台湾という近隣諸国に変わってきているんではないかということがまず一つございます。ですから、今後、中国や韓国、台湾などとの競争をどう考えるかというのが一つです。そして、二つ目にございますのは、先ほども議論ございましたけれど、税制といったような根本的な問題をもっと深く考えなきゃいけないんではないかということを申し上げたいと思います。また、時間がございましたら、来月から実施されます、会社法改正に伴って実施されます三角合併によるMアンドA、会社の合併などにつきましてどのような影響があるかということをお話ししたいと思います。 まず、アジア諸国との競争ということでございますが、私が非常に昨年関心を持ちましたのは、エルピーダという半導体メーカーがございます。これは日立とNECの半導体事業部が一つになりましてつくられた今DRAMなどに集中している半導体メーカーでございますが、この半導体メーカーが新しい工場を立地するときに我が国ではなく台湾を選んだという状況がございます。 実際に台湾に立地されて何があったかと申しますと、これは雑誌の記事でございますが、今後の投資の総額がたしか一兆六千億円、そして雇用が一万人を超えるというようなデータがございまして、国内の一兆六千億円の投資、そして一万人の雇用を台湾に持っていかれたんではないかなというふうに私は考えております。 実際に、なぜこのエルピーダという企業が台湾を選んだかということを調べてみますと、まず一つございますのが法人税率の話がございます。我が国の法人税率は四一%という中、台湾の法人税率は三〇%、一一%の開きがある。そしてまた、新しい工場を造ったとき、五年間は無税であるというような話がございます。一一%の法人税の差、そして五年間の無税という優遇措置。そしてまた、これは正式なデータではございませんが、幾つかの雑誌とかで調べてみますと、台湾政府の助成というのが一千億円ぐらい出ているんではないかという、これは公表されていませんので正式なデータではございませんが、というデータもございました。 ちなみに、先ほど地域経済産業審議官からのお話で、シャープの亀山の液晶工場は、県が九十億、市が、亀山市が四十五億、十五年間で百三十五億円の助成を行ったということをおっしゃっていただいたんですけど、けたが一つ違います。 ちなみに、ヨーロッパとアメリカの例を見ましても、AMDという、アドバンスド・マイクロ・デバイスという半導体メーカーのニューヨーク工場に対する州及び連邦政府の補助金が一千億円という話がございますし、また、ドイツが半導体工場の立地に関する補助金、助成を八百億円やったというデータもございました。 このような中、私が申し上げたいのは、今我が国で工場立地を進める中、均等ある国土の開発って非常に重要だと思うんですけど、一番大事なことは何かというと、一つありますのはもうライバルが欧米ではなくなったということ、中国、韓国、台湾、あとASEANに替わってしまったんではないかということでございます。 ですから、私が申し上げたいのは、経済産業省におかれましては、台湾や中国、韓国といった国の政策がどうなっているかということを是非きちんと見ていただきたいと。その国、それらの国にもし制度が負ければ、私はどんどんどんどん工場は取られてしまうんではないかと思います。 そしてまた、重要なのは表面的な制度ではなく、お願いしたいのは、例えば、韓国の法人税調べてみますと、制度的には大体二七・五%になっています、二七・五%。ところが、実際に、サムスン、今非常に液晶とか半導体で伸びている企業ですけど、サムスンなんかの実効税率を調べますと一六・四%、LG電子というテレビとかを作っておられる、携帯電話とかを作っている韓国のLG電子は七・九%ということでございまして、法律上の法人税よりも著しく低くなっています。 ですから、私が思いましたのは、何らかの運用で相当変えているんではないかなと、政策を。ということを考えておりまして、是非とも、そのアジア諸国、これからライバル、もう既にライバルだと思うんですが、アジア諸国のこの制度の分析などを進めていっていただきたいと思うんですが、その点につきまして大臣の所見を伺えますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) エルピーダメモリが、これは広島に工場がありますけれども、広島を選ばないで台湾を選んだと。おっしゃるように、投資額が一兆五、六千億であると、雇用効果も物すごいと。なぜ、台湾を選んだって、あの情報を聞いたときに私も衝撃を受けました。 そのときに、実は広島では隣接する農地の転用に手間が掛かってちっとも結論が出ないからというようなうわさを小耳にしましたので、真偽を確認しました。そうしましたら、それがあるかもしれないけれども、主要な理由はそうじゃなくて、先生がおっしゃったような話でありました。 補助金額は分かりませんけれども、税制のこのインセンティブは物すごいものでありまして、元々法人税が日本と比較して低い上に、当初から五年間免税と、五年間免税ですからね。それから、その後も税率について交渉できるというわけでありますから、もうこの利点は計り知れないものがあります。 それから、これ半導体工場でありますが、半導体装置ですね、製造装置の減価償却年数が三年であります。我が国は五年です。これ税制改正で償却年数を短縮したといっても勝てないのであります。それから、台湾では政府系の銀行からの融資が比較的簡単にできる、資金調達が簡単。こういう点で向こうを選んだと。もちろん、エルピーダメモリの連携する半導体の企業が台湾にあるということもあったようですけど。これを見まして、正直言って太刀打ちできないという思いなんですね。 じゃ、これだけのことを日本ができるかといったら、これはちょっと難しいです。藤末先生はこの委員会で産業政策についての理解というか寛容度が極めて高い方だと思いますけれども、我が党の中だってそんなに大企業を優遇してどうなんだという議論があるくらいですから、なかなか台湾並みということをやるということは、これは極めて難しいと思うんですね。 そこで、それ以外の、しかしイコールフィッティングというのはありますから、私はアジアのそういうところと一緒にしなくとも、せめて先進国とは並べなきゃ駄目よと、先進国。世界で一番法人税の高い国になっちゃったらこれはなかなか大変だから、アジア水準、競争相手はアジアなんだけれども、アジアまでいかないまでも少なくとも先進国とは並べてもらわなきゃならないというふうに主張しているんであります。 それから、これは研究開発の部分ですからね、研究開発に特化するのに税のインセンティブの深堀りをするということで、RアンドD税制というのを抜本的に何年か前に改変したわけであります。これも上乗せ加速税制、減税制度というのが乗っかっています。そういうものとか、あるいはどうしてもやっぱり人材、人がいなかったらどうしようもありませんから、高度な人材を提供できる体制、連携を持つと。 でありますから、今度の企業立地促進法の中には、人材養成と企業立地というのを絡める、あるいはインフラと企業立地を絡める、つまり港や空港からどうやってそこの工業団地までをアクセスをするか。つまり、公共事業もそういう地域振興の全体像の中でプライオリティーを付けていくということを考えたわけでありまして、そこでこの政策の中には国交省も入っているわけであります。 つまり、総合力で、人材も優秀な人材を、企業が欲する優秀な人材を安定的に供給できる体制がありますよと。道路も空港や港に接続することを優先して整備しますよと。あるいは、行政対応もスピード感じゃ負けませんよと。あっちへ出してこっちへ出し、書類がそのたびに違う課に出さなきゃならないということじゃなくて、一か所へ出せば済むようにしますよと。こういう体制を取れば、税金の面では劣後するかもしれないけれども、それ以外の総合力では勝てるぞという体制にしようと思って今回の法律を策定したわけであります。 とにかく、部分的には勝てないところがありますけれども、総合力で勝っていく政策にしたいと思っております。
○藤末健三君 どうも本当に正面から受け止めていただいてありがとうございます。 私が思いますのは、やっぱり欧米との比較はもうやめた方がいいと思っています、正直申し上げて。なぜかと申しますと、今、東アジア共同体という話をおっしゃっておられまして、中国や韓国、ASEANとのFTAを結ぶと。今、先にやられたヨーロッパがどうなっているかというと、もうことごとく、僕、一回ドイツに行ったときにお聞きしました。ドイツの工場はことごとく東ヨーロッパに流れているんですよ、怒濤のように。ほとんど立地はされないとおっしゃっていました、もうドイツ国内では。 それはなぜかというと、やっぱりドイツも税金は高いし人件費も高いんですね、優遇措置は打てないということ。ただ、ヨーロッパのデータを調べてみますと、ヨーロッパ、EUの十五か国は二〇〇〇年から二〇〇六年にかけて法人税を六%引き下げているんですよね、平均すると。ですから、もうどんどんどんどん法人税を下げて工場を呼び戻そうという努力をしているんですよ、ヨーロッパ諸国は。 そういう状況において我が国は、大企業優遇云々という話はやはり説明すれば分かると思うんですよ。エルピーダの技術、我が国のお金をどれだけ使ったか。超LSI研究所、それからどれだけの研究費をつくってDRAMの研究を成し遂げたか。結局、工場が台湾に行ってしまったら画竜点睛を欠くなんですよね。どんなに技術を育てても、工場が外国に行って、雇用が向こうに行ってしまったら、それは何のために税金使ったかということに私は行き着くんじゃないかと思いますので、ここは本当に我が国のこと全体を考え、その大企業優遇云々ではなく、やっぱりきちんとした立地の制度をつくっていただきたいと思います。 私は、ニューヨークが例えばこの半導体工場に一千億円出した、あと、ドイツが八百億円を半導体工場に出したというデータだけは手に入れて、どういう仕組みでやったかというのは分からなかったんですが、恐らくこの真水の税金でやっているとは思わないんですよね。ファンドを使ったり、てこ入れ効果を使ったりして、何か金融技術をつくって僕はやっていると思うんですよ、彼らは。 そういうものを是非、経済産業省の方には勉強をしていただきたいと思います。そこをやらなければ、多分このままどんどんどんどん工場は出ていくんではないかなと、雇用は失われるだけではないかなというふうに考えますので、ここはもう大上段から、ヨーロッパとの比較ではなくアジアでの競争、将来的な東アジア共同体というものを想定した上での制度設計を戦略的に行っていただきたいと思います。 僕は失礼なことを申し上げましたけれども、地域経済審議官福水さんがおっしゃった、地域が頑張るということは、これはもう国家が土俵をつくった上でですよ。地域頑張れと言っても無理ですよ、土俵がなければ、と私は思います、これは。それは経済産業省の仕事を放棄しているのと同じだと思うんですよ、地域頑張れというのは。国が国として闘った上で地域頑張ってくださいというのが、僕は本来ある経済産業省の仕事であるべきだと思いますので、是非とも深く研究していただきたいとお願い申し上げます。 特に私は、前、渡辺委員からもお話がありましたけれども、電特で、例えば原子力発電所がある周りには電力料金を半分にするとかいうのもアイデアだと思うんですよ。実際に、台湾との電気料金を調べると、もう数倍違うんです、台湾と。ですから、いや、本当に、調べました、私。もしかするとデータ違うかもしれませんけれども。そういうのも一つのアイデアとして是非やってはどうかと思います。 それと、もう一つございますのは、先ほどの国が基盤をつくった上での話でございますけれども、私はよく中国とかアジアの国々を訪問させていただくんですが、よく思いますのは、もうこれからの産業政策は国家間競争じゃなくて、もう都市間競争じゃないかなんということを思ったりします。 それは何かと申しますと、先ほど地方頑張れという話の延長でございますが、例えば上海に行きますと、もう上海は中国の上海というよりも、上海として企業立地、産業育成をしていますし、香港も同様。台湾もやはり台北、台中、台南でそれぞれ独自の産業育成をやっている。韓国も同様だと思います。仁川地区あるし、ソウルがあるし、釜山があるという形でやっていまして、私は均衡ある都市の発展も必要だという前提で、今後はやはりある地方都市全部ではなく、例えば今、道州の議論ございますけれども、九州であれば福岡とか、近畿地区であれば大阪とか、ある拠点都市を設けた上で、その拠点都市同士の競争みたいなものが起きてくるんではないかと、国家間競争から都市間競争になるんではないかということを思ったりしております。 そこで、私は大臣にお聞きしたいのは、昨年、道州特区法という法律ができまして、三つの県とか道、都が集まるとある程度の政策が打てる、これは産業政策はまだ入っていません、法律上は。入っていませんが、そういう法律ができました。その中で、もう県単位での政策ではなく、道州単位の政策を考慮していただけたらどうかと思います。 例えば、北海道ですと、ちょうどフィンランドと同じぐらいなんですよ、GDP規模、人口規模。ですから、フィンランドがやれることは北海道もやれるだろうし、また九州を見ますと、ちょうどGDPの規模は韓国と同じぐらいなんですね。 ですから、ある程度の産業という観点からユニットをつくっていただき、それで、そのユニットの中で産業政策をどうするかということを考えていただくということをこれから模索していただけないだろうかということをちょっとお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(甘利明君) 藤末先生と議論をしておりますと、自民党の経済産業部会で意見交換をしているような錯覚にとらわれるんですけれども、恐らく党内でその見解を展開するのはなかなか厳しい立場になるのではないかと思いますが。 確かに、国際的な競争という視点からしますと、先生の御指摘は本当にもっともなんであります。本当にもっともなんでありますが、いろいろな、日本はよそよりも賃金が高いですし、いろいろ社会保障費用もたくさん掛けなきゃならないと、財政的な制約もある中で税収をどう確保するかという点と向かい合わなきゃならないということでありますから、御指摘は正にそのとおりだと思いますが、制約要件の中でそれを最大どう実現していくかということに苦労しなければならないというふうに思っております。 都市間競争、もっと広域な都市間の闘いになっているということもそのとおりだと思います。 今回の企業立地法では、言わばマニフェストというのは県が中心に作ります。作りますけれども、その言わば指針の中で、県をまたぐ、複数県あるいは市町村をまたぐ広域連携ということが大事だということもうたっておりまして、正に地方における広域連携間の競争になってくるということは私もそのとおりだというふうに思っておりますし、そういう連携、例えば、この県には人材養成の工業高校とか高専とかいうのはないけど、県をまたいで隣の県にはあると。 すると、そことの連携ということも大事になってきますし、向こうの道路がここまで来ていると、隣の県の。それをこっちへつないでいくとこの集積が生きるとか、インフラ整備でも広域連携というのが大事でありますから、地域全体としての競争力を上げるために、単発的な政策じゃなくて、政策も連携するし地域も連携するという考え方が大事で、そういう政策を盛り込ませていただいたつもりであります。
○藤末健三君 是非、連携をお願いしたいと思います。 同僚議員の松村議員も九州出身ということなんですけれども、私は、九州でいろいろ工場を回って感じたことがございまして、それは何かと申しますと、まず、県ごとに工業試験場をつくっているんですよね。そして、同じようなことをやっているんですよ、同じようなことを。そして、同じように、県ごとにもう金太郎あめでございます、県が。だから、大きい金太郎あめを作ればいいんだけれども、小さい金太郎あめを一杯作るものだから余り機能していないんじゃないかなということを思いましたし、あと、半導体アイランド、シリコンアイランドということを九州はおっしゃっていたんですけれども、各県が連携できていないものですから、工場の立地がばらばらなんですよ。 本当だったら、一か所に集めたらすさまじいパワーを発揮するのに、この県はここ、この県はこっちということで全然統合取れないんですね。ですから、あれがもし意識を、ある程度全体的なプランを持ちながらやっていたら全然違う設計ができたんじゃないかなということを思ったりしました。 ちなみに、僕は亀山市を悪く言うわけじゃないんですが、比較論でいきますと、亀山がクリスタルバレーということで、液晶テレビのバレーだということをおっしゃっていますけど、データを見ると、もう台湾の中部の方がはるかに作っているんですよ、量は。全然違うんです、シェアが。向こうの方がクリスタルバレーなんですよ、本当を言うと。いや、実際そうなんですよ。 ですから、私がお願いしたいのは、きちんとやっぱりアジア諸国の状況なんかを分析した上で出していただかなきゃいけないと思うんですよ。ドイツと比較、アメリカの比較だけ見ていると、ああ、日本って頑張っているなと思われるかもしれませんけれども、やはり今、競争相手はもう死に物狂いで成長を目指している台湾であり韓国であり中国でありASEANカントリーなんで、それはちょっと明確にしてほしいと思います。 ちなみに、これ台湾の産業政策合意ということで、産業競争力の政策の合意事項というのが、省庁合意事項というのがございます。それを見てびっくりしましたのは、香港、シンガポールと競争できる水準の税制をつくるって書いてあるんですよ、わざわざ。ですから、明確にだれと競争しているかということを定義付けているという意味では、台湾のこの政策は異常といえば異常かもしれませんけれども、すばらしいといえばすばらしいなというふうに私は思わさせていただきました。 続きまして、私、大臣に、これ今日一番大事なところでございまして、一つお願いがございます。 私が調べましたら、実は、経済産業省の外国旅費、この十年ぐらいはほとんど増えておりません、ずっと横一線なんですよ。何を申し上げたいかというと、私が今回いろんな勉強させていただいて若い官僚の方々とお話をさせていただきますと、一番感じますのは、ほとんどの方がアジアの工場を見られていないということが一番印象に残っております。 私自身、割と海外に行くのは好きでございますので、工場に伺いますと、例えば中国の工場なんかに行きますと、もう最新鋭の工作機械が入っているんですね、ヨーロッパの。ただ、有り難いことに使われていませんでした。すごい日本の中小企業は古い機械、十年前なんかの古い機械を一生懸命加工して、工夫して使ってやって闘っているんですよ、改良して。ところが、中国に行ったら、最新鋭の機械がどんと入ってて、全然動いてなかったんでほっとしたんですけれども、ただ、あれが動き出したら怖いなと。あれが動いたらどうなるんだろうということはもう実感として感じたんですね。 私が本当に思うのは、私が好きな孫子の兵法の言葉に、己を知り敵を知れば百戦危うからずという言葉がございまして、敵と己を知れば勝てますよという当たり前の言葉があります。 私がまず一つ思うのは、敵と、敵と言ったら失礼ですけれども、ライバルとしてのアジアの国々の工場などを是非若い官僚に見ていただきたいと思うんですよ。もうはるかに想像を超す勢いで彼らはやっていると思います、私は。 そしてもう一つは、やはり国内の工場とかも見に行っていただきたいなと思います。実際に国内の工場など中小企業なんかに伺って話を聞いていますと、意外と地方経済産業局の方は行かれているんですよ、これ後でお聞きするんですけど、本省の方は行かれているかというと、余り行かれていないんじゃないかなというふうに、私のこれは感覚でございます。 ですから、是非とも若い方々が、己を知りという意味では国内の産業の現場を見ていただくこと、そして、敵を知りという意味では、私が想定するライバルであるアジアの国々の工場や現場を見ていただきたいというのがお願いでございまして、是非とも、今の数億円しかないような旅費を、外国旅費、国内旅費を倍増ぐらいして、いや、ちょっとした努力だと思うんですよ、僕、是非お願いしたいんですよ。旅費を倍増させて、若い方々がどんどんどんどん現場で学べるように変えていただきたいと思います。これ多分ボディーブローのように効いてくると思うんですよ。小さなことでございますが、(発言する者あり)小さくないですね、はい。いや、本当にお願いしたいです。 ですから、是非ともこれは小さな努力、改善で、財務省は何か言うか分からないですけれども、是非もう大臣が頭からどおんと落としていただいて、現場を見るということを是非陣頭指揮を取っていただけないでしょうか。これ、見ればもう危機感わきまくると思うんですよ、官僚の方々も。そして、海外を見てびっくりして、国内を見てここまで落ちぶれているかというのもやっぱり感じていただいた方がいいと思うんですよ、中小企業の方々の古い機械をどれだけ努力して使っていただいているかということも。ということをちょっとお願い申し上げたいと思いますが、大臣の所見をお聞かせください。
○国務大臣(甘利明君) 極めて重要な御指摘だと思います。 通商交渉や資源外交等でスタッフが出向いていく回数は増えているんでありますが、私が非常に困っておりますのは、旅費の規定の改定が不十分、これは財務省なんですけれども、下手に行かせて自己負担になるところがあるんですね。規定の中で泊まれる旅館がないということなんですね。で、一応実費弁済で後でちゃんとするよということにはなっているんです、規定上は。ところが、手続が大変で、もう一々、何でこういうところに泊まったんだ、もっと安いところはなかったのかとか、それは証明しろとか、もうしようがないからというんで自分でかぶっちゃうことになるんですね。 だから、これを私、財務大臣にも言わなきゃいけないと思っているんですけど、旅費規定をちゃんとしてやんないと、もう行く若い人が気の毒だというふうに思うんであります。海外の現場に行ってその目で体感するということは極めて重要だということはおっしゃるとおりです。
○藤末健三君 是非、私たちもこの委員会から援護射撃させていただきたいと思いますんで、その規定の見直しとともにあと金額、規定変えるの大変だと思うんですけれど、金額は意外と、こっちを譲ってこっちをもらうということはできるんではないかなということも思ったりしておりますんで、是非ともよろしくお願いしたいと思います。 やはり本当に、先ほど孫子の兵法のことを申し上げたんですけど、己を知り敵を知らば百戦危うからずなんですけど、己を知らず敵を知らずんばどうなるかというと、必ず負けるなんですよ、負けるんですよ。ですから、僕は経済産業省はそうなっているというふうには申し上げないんですけど、やはり倫理法ができ、そしていろいろ旅費とかの使いにくさがどんどん増し、あと外部の依頼出張もできなくなっているんですよね、昔に比べると。 どんどんどんどん若い方々が現場に出向いて情報を集め、その情報をまた発信するという機会がもう驚異的に減っているんじゃないかなという。もしこれからも、机上でのいろんな議論だけを繰り返していかれたら、私は、経済産業省の最大の強みである情報を集め、そして発信するということが僕はできなくなるんじゃないかなということをちょっと考えたりしますんで、是非とも大臣におかれましては、この経済産業省のインフラ、競争力のインフラでもある情報を集める力というのを是非とも強化していただきたいと思っております。 次に、私がお話ししたいのは税制の話でございます。あと、法律的には包括ライセンス契約登録制度というのをつくっていただきまして、これはすごい新しい制度でございますので、是非頑張って推進していただきたいと思います。 次にございます税制の話でございます。 大臣からも、先ほど台湾との比較で、半導体製造装置の償却期間が台湾は三年で我が国は五年という差があるということを教えていただいたわけでございますけれど、実際に先ほどの中国、韓国との競争という意味でお話ししますと、我が国の法人税率、二〇〇六年一月現在のやつを申し上げますと、大体四一%が我が国でございます。アメリカが三五%、ドイツが四〇%、フランスが三三%、イギリスが三〇%ということで、御指摘のように、先進国と比べるとそんなに異常に高くはない、高い方ですが高くないということでございます。 ただ一方で、中国を見ますと、二〇〇六年一月時点で法人税率は三三%で、日本より約八%低い状況です。ところが、大事なことは何かと申しますと、これはまだ正確なデータは把握してませんけど、年内に国内の企業の法人税率を二五%まで下げるということを決めたらしいですね。三三%を二五%に下げるという話。そしてまた、ここがポイントでございまして、政府が認めたハイテク企業に関しては何と一五%と、法人税率が、そこまで低くするということを、中国は動き出しているということを、これはまだ正確な原データは持っていません、うわさでこう聞いております。そしてまた、韓国を見ますと、韓国は二七・五%ということでございまして、ですから、ここはやはりきちんと考えていただきたいと思います。 ちなみに、日本と韓国、先ほど韓国の税率を二七・五%と申し上げましたが、実効税率というのを調べた資料がございまして、これを比較しますと、これは二〇〇三年から二〇〇五年会計の平均でございますが、例えば我が国のシャープの実効税率は三八・七%、約三九%でございます。ライバルであるサムスンはどうかというと、一六・四%ということでございまして、何と二〇%の法人税率の差がある。二〇%の法人税率の差というのはどれだけのものかというと、向こう五年すればすさまじい量の投資の差になってしまう。サムスン電子はもう異常な半導体投資を繰り返している。異常と言ったら失礼ですけれども、彼らにとっては異常じゃないかもしれませんが、我が国ができないような設備投資を繰り返しているというのが現状でございます。 また、自動車も比較しますと、トヨタ自動車は三八・一%でございます、二〇〇三年から二〇〇五年の会計の平均実効税率。一方、韓国の現代、ヒュンダイは二三・七%、これも一五%の差があると、法人税率に。 このような状況で、日本、我が国の企業に韓国企業と闘わせてもらうということをどうやっていくかということをやっていかなければならないんではないかと私は思います。 ですから、是非とも、前、研究開発促進税制というのがもう相当昔につくられていますけれども、あの税制は世界で初めてだったんですよ、あの制度は。アメリカがつくったやつをある程度まねたんですけれども、本当に実質的に動くようにしたのは日本が初めてで、それをまたアメリカがまねし直したというようなこともございまして、是非とも世界にまれなというか先端を走るような新しい税制をつくっていただければと思います。 幅広くすべての法人税を下げるということは僕は必要ないと思うんですよ。ただ、国際的に闘っている人たちがやっぱり手錠を付けて闘えと言われているんですよね、今。本当に足かせを受けながら。ですから、そういう人たちがやっぱり対等に闘える土俵を是非とも経済産業省は設計していただきたいと思います。それはもう、一律法人税を下げるという話じゃなくて、闘う企業がきちんと闘えるように設計をしていただかなければいけないんではないかということが私の申し上げたい点でございます。 そこで、今、研究開発税制、例えばIT投資税制、人材育成税制というのが今年度で切れる予定でございますが、その継続やまた新しい制度設計について大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。お願いいたします。
○国務大臣(甘利明君) 私も法人税自体まだまだ高いと正直思っています。ただ、インパクトのある下げ方はなかなか理解が得づらいかなということを思っておりまして、ならば、競争力の源泉になる部分の、言わば租税特別措置的な対応は大胆にやるべきだというふうに思っております。 私事で恐縮でありますが、先ほどの研究開発税制を抜本的に是正提案したのは私でありますが、もう随分前になりますけれども、デフレ脱却特命委員会というのが我が党にありまして、そこで甘利私案を出せという要請があって、私が出させていただいたのが、研究開発税制の増加型ではない根っこからの抜本的な案とそれからITの税制の二つを出しました。それ以外にも出したんですが、採用されたのがその二つでありました。それは今日まで、一つは恒久税制として生き、一つは租特として生きているわけであります。ただし、これもこのままで十分かといえば、競争力の源泉というところからいえば、まだまだ足りないという思いは先生と共通であります。 私自身の戦略としては、もちろん法人税自身をもう少し競争に耐え得るようにしていきたいという主張は大臣としてしていきますが、現実可能な選択としてそういう競争力に資する部分の深掘り税制をしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
○藤末健三君 是非、政策税制を実施していただきたいと思います。 先ほどのデータはまたアメリカの比較もございまして、アメリカは大体法人税率が、連邦の法人税率が大体三〇%強なんですよ。ところが、実際にインテルとかGEとかの実効税率を見ますと、インテルが二五%、GEが一九%という形でございまして、非常に収益が高い米国企業も、表面上の法人税率と実効税率を比べると差がすごく大きいんですよね。ですから、何らかの政策的なインセンティブ、税制の措置を何らか行っているはずなんですよ。ですから、そこら辺を是非研究していただければと思います。ですから、表面的な数字でもまだ直さなきゃいけないところもございます。と同時に、表面的な法人税率からいかにこの実効税率を下げていくかという、ほかの国と闘えるレベルまで下げるということを是非研究していただければ有り難いと思いますが、是非とも、本当に我が国の国際的に闘っている産業に資する、役立つ税制を甘利大臣の見識で是非打ち出していただければ有り難いと思います。 そしてまた、私が今度、次にお聞きしたいのは、税制の細かいところでございます、細かくはないですけど、運用の面でございますが、今会社法の改正等でいろんな会社をめぐる法制度は変更されつつあります。ところが、例えばストックオプションについての税制、初めは所得として繰り入れなかったものが突然所得として繰り入れ、ストックオプションで収入を得たベンチャーの経営者もぎゃあっと騒いだとか、いろんな面で会社法制度との不整合が出ている。私は実は、来月から解禁になるMアンドA法制も必ず税制上問題起きると私は思っております。ほとんど手当てしてませんので、聞いてみますと。 私は、やはり税制と会社法制度の連携をきちんと取らなければなかなか、例えばLLPという、リミテッド・リアビリティー・パートナーシップ、有限責任パートナーシップ、投資組合か何かだと思うんですが、とかのLLCとかいう制度ができても、なかなかやっぱり利用が思ったよりは進んでいないような状況でございますんで、そこの税制と企業法制度などの連携がこれからの経済成長、企業成長のかぎだと思うんですが、その点につきまして山本副大臣、お願いいたします。
○副大臣(山本幸三君) 御指摘のように、我が国においてもLLP、有限責任事業組合とLLC、合同会社というものが新しくできまして今少しずつ増えているわけでありますけれども、両者の違いは、法人格があるかどうか、あるいは組織としての存続期間の有無、株式会社等他の会社への組織変更の可否、そして御指摘の課税方法の違いが挙げられるわけであります。それぞれに特徴があってそれに応じた選択をするんだと思いますが、こうした制度はまた必要に応じてしっかりとやって、また多様な企業形態の導入は検討していきたいと思いますが、御指摘の税制についてはなかなか難しいというのが実際のところであります。 特に、法人格がある場合に、アメリカのように法人税掛けないでいけるかというと、これは法人税法の基本的な原理原則に抵触するということで、なかなか日本の税制度の下では難しいところがございます。それをどういうふうに、少しでもかわせるか、別途のやり方があるかどうかはまた検討していきたいと思います。
○藤末健三君 税制を是非、先ほども申し上げましたけど、法人税、政策税制も含めまして会社全体の設計段階に関する税制も是非経済産業省で議論いただければということをお願いして、御質問を終わらさしていただきます。 次に、私は、今非常に関心があることをちょっとお聞きしたいと思うんですが、来月から、先ほど申し上げましたように、三角合併が可能となります。私は一番心配していますのは、この三角合併の制度を用いて我が国の技術が流出するんじゃないかということを非常に懸念しております。 古くは特許を、勝手に日本の企業の特許をデータベースで閲覧してどんどんどんどん技術が流出したという時代があり、次に何が起きたかと申しますと、企業をリタイアされた、退職されたエンジニアの方々をアジア企業が雇い、人ごと技術が流出している、それを止める法制度をつくられたと。次に私は懸念するのは、企業が丸ごと買われて、ライバルの国の企業に買われて、企業丸ごと技術が流出する可能性があるんではないかということを懸念しています。 具体的な名前を挙げますと、私は三洋電機に非常に友人がおりまして、三洋電機がなぜこれだけ技術があるのに株価が安いのかということを懸念しています。今の株価であれば、ちょっとした企業であればすぐ買えます、これははっきり言って。このような三洋電機、例えば三洋電機が持っている蓄電池の技術は多分日本で一番、あと太陽電池の技術もあります。 そのようなすさまじく最先端な技術を持った企業がもし企業ごと海外の企業に買われ、そして技術が丸ごと企業ごと流出するということがあり得るんではないかということを危惧していまして、実際に経済産業省の方に外為法の、もう外為法しか止める手段はないと思いますので、外為法の御説明を受けましたけれども、恐らくあれでは今の外為法では止めれない。恐らく外為法を改正して国益条項みたいなものを、海外にありますような国益条項のようなものを入れることをしなければいけないんではないかなということを思った次第でございます。 これは何も電機系だけではなく、例えば鉄鋼メーカー、今インドのミタルという製鉄会社がヨーロッパのアルセロールという企業を買収して、また今後どんどんどんどん買収先を見付けようとしているというような動きもございますので、是非ともこの技術という観点から、企業の技術が企業ごと、丸ごと海外に買われるようなことがないようなふうにしていただきたいと思うんですけれども、その点につきまして御意見を伺えればと思います。お願いいたします。
○副大臣(山本幸三君) 御指摘のような技術流出によって我が国の安全が損なわれるというような場合は、国際ルールの枠内で外為法に基づいて、一部業種に限定しておりますが、対内直接投資規制を講じているところであります。 ただ、本規制は既に十五年以上見直しを行っておりませんでしたので、最近の安全保障環境や産業実態の変化に十分対応していないおそれがあると認識しております。このために、国際ルールとの整合性を重視しつつ、先進諸国の規制水準と比べて適切な規制とする観点から、現在見直しを検討しているところであります。 それが、日本の場合は安全保障上重要な技術というところの限定がありますので、アメリカみたいに全部ということにはなっておりませんけれども、しかし、できるだけ重要な技術が、安全保障上重要な技術が流出しないように見直しを行いたいというふうに考えておりまして、実は本日午後に中間取りまとめを、この研究会の取りまとめを公表する予定であります。それから財務省等と相談しながら、審議会あるいはパブリックコメントなどの所要の手続を踏んだ上で、この夏までに所要の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、見直しをやっていただきたいと思います。 少なくとも今の外為法では難しいと思いますし、あと、少なくともWTOに規定されているよりも僕は踏み込んでいただいた方がいいんじゃないかなと思います、正直申し上げて。今私の個人的な意見を申し上げますと、経済産業省の方々は割とWTOのルールをすごく重視されるような気がするんですよ。僕は、WTOは一回破って怒られたら変えるぐらいの気も、いや、本当に思っています。もうぎりぎり、外国からクレームが付くぎりぎりまで僕はWTOの枠をはみ出すぐらいのことをやるべきじゃないかなと。実際にほかの国を見ていると、僕はやっていると思います。怒られるまでやっちゃおうという感じのところは僕はあるような気がしますので、もうWTOに余りとらわれずに、国益という観点だけでも一回議論をやっていただけないかなということがお願いでございます。 少なくとも、先ほど電機系のメーカーなどでも挙げましたけれども、食品系でもいろんなほかのメーカーでももう危ないんじゃないかといううわさが流れている会社が幾つかございまして、それらの企業、本当に技術を持った企業をちゃんと国としてどうするかということを考えていただきたいと思います。 また、これもちょっとMアンドAの話の関係でございますが、今回の三角合併は、技術を持った大企業が海外に買われないかということを非常に懸念しているんですが、一方で、地方の技術力がある企業がMアンドAを、三角合併をうまく用いまして、お互いに寄り合って体力を増すことができるんではないかなというプラスの面もあると思っております。実際に幾つかの事例は調べてみたんですけれども、ある上場した企業なんかを中核に、ほかの似たような業種の企業が、中小企業が集まって企業連合体みたいなものをつくっている例がございまして、このような動きをどう見るかということにつきまして、山本副大臣からお話聞かせていただけますでしょうか。
○副大臣(山本幸三君) 昨年五月に策定されました素形材産業ビジョンにおいて、金型メーカーのような素形材企業が高性能の機械、ITの導入や大型技術開発を行って競争力を高め、収益を確保していくために、同業種あるいは異業種と連携して事業に取り組んでいく重要性を指摘をしております。 その連携の方策の中でもMアンドAについて取り上げておりまして、メリットを指摘しております。具体的には、MアンドAによって信用力が増す、顧客情報の共有化ができる、取引先の幅が広がる、最新技術を導入できると、余剰生産能力を活用できるといった声がMアンドAを経験した中小企業から上がっておるところであります。 我が経済産業省といたしましては、企業価値を高めて競争力が高まるようなMアンドAは企業の連携の有効な手段の一つであると考えておりまして、組合や新連携等の連携手法と併せMアンドAに関する情報提供を行っていくことで、企業の経営戦略の一環として前向きに取り組んでもらうようにしていきたいと思っております。
○藤末健三君 これはお願いでございますけれど、私は中国なんかの方々とお話ししていますと、何があるかといいますと、日本の中小企業のリストを作っている会社があるんですよ。中国の企業に日本企業を紹介すると。何で紹介するかというと、日本のこの企業はこういう技術を持っているから連携してくださいという話と、もう一つあるのは、恐らくMアンドAをかますぞという魂胆が透けて見えます、正直申し上げて。本当に、だから、これから中小企業も外国企業が技術を持った企業を買いに来る時代が僕は来ると思うんですよ。 先ほど申し上げた地域の企業のMアンドA連合ということをなぜ申し上げたかというと、もし中小企業単体であれば、自分を守るというのは非常に厳しいと思うんですよ。しかし、もし国内にそういうMアンドAをつくるような、MアンドAで連携できるような基盤があれば、技術を国内にとどめるということにすごく役立つんではないかなということを実際に話をお聞きしていて思っておりますので、日本の中小企業の技術を守っていく、また技術を何というか連携させていくという意味で、こういうMアンドAシステムを是非研究して使っていただければなと思います。もう実際に幾つか事例がございますので、そういう事例をうまく紹介すれば、いろんなノウハウもあるようでございますので、どんどん進むんではないかと思います。 次に、具体的な法律の中でひとつお聞きしたいことがございます。それは、今回、三法の中で技術経営力という定義が初めて作られたということでございます。 実は、私、大学の先生を三年前までやっておりまして、そのときに教えていた科目が技術経営論という科目でございまして、やや思い入れがございます。ただ、法律を読ませていただきますと、具体的な政策が、姿がちょっと見えないところがあるなということがございまして、産総研やNEDOでいろいろなことを行うということをちょっとおっしゃっておられます。また、私が思いますのは、具体的にやっぱり産業界の方々との連携を図っていただくべきではないかと思うんですが、その点につきまして小島局長からお話伺えますでしょうか、お願いいたします。
○政府参考人(小島康壽君) お答え申し上げます。 先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、今回の産業技術力強化法の改正の一番の根幹は、事業者が単に技術開発力を備えるだけでなくて、その成果を市場に生かすようにマネージしていくという、そういう経営力が必要。そういう技術開発力と経営力を備えて、研究成果を市場に結び付けていくというのを強化していかないかぬということでございまして、特に、先ほども御答弁申し上げましたけれども、最近、世界各国でイノベーションの促進をし、国際競争が激化する中で、最先端の研究開発の成果を他に先駆けて市場に結び付けていくということが必要になっています。先ほど申しましたように、我が国の研究開発投資、最近、企業収益に貢献してないという傾向が出ておりますので、ますます、研究開発成果だけじゃなくて、それを企業利益に結び付けるようなということが大きな課題になっております。 こうした課題に対応するために、先ほど申しましたように、成果を市場に結び付けるという観点から、事業者が将来市場を展望して計画的に研究開発を行う、あるいは市場のニーズに応じて科学にさかのぼった研究や異分野の技術の融合を行うということが重要になってきまして、このような形で研究開発を企業の経営戦略の一環として位置付けて計画的に行うと、これを先ほど来申しましている技術経営力と定義して強化するということでございます。 そのための具体的な施策は、将来展望を示すシナリオとしての技術戦略マップの策定、それによる産官学のシナリオの共有、それから国の行います先導的な研究開発プロジェクトにおきまして異分野融合やあるいは制度改革、国際化、国際標準化といった出口戦略も組み込んで行うというようなこと、さらに技術シーズを事業化に効果的に結び付ける研究マネジメント能力を有する人材育成というようなこと、あるいは先進企業で成功している実践手法を紹介、普及する等々のこともありますし、先ほど御指摘がございました、それに関連して産総研やNEDOの業務も拡充すると。 もちろん技術経営力というのは企業がやることでございますので、産総研やNEDOがそういう企業経営に直接携わっているわけじゃありませんので、そういう研究開発成果の事業化に向けた部分の一部分をお手伝いするということでございますが、例えば、産総研ではこの数年来独自の研究方法論と申しますか、産総研は学際的な研究者の融合ユニットを形成して、その中で基礎から産業化の応用技術までを一つのユニットでやるという研究をすると。 したがって、企業からのニーズに応じて、あるときは科学にさかのぼった研究をし、あるときはそれは産業化に結び付けるような製品化研究をすると。そしてそういったものをうまくマネージメントすると、そういうことを実践しておりまして、そういう共同研究の中でそういうマネージメント能力を有した人材を育成するということを行っておりますので、そういうリーダーとなるような人材の育成を今後とも引き続き行っていくということ。 それから、NEDOにおいては、これまでいろんな研究開発プロジェクトのフォーメーションをしたり、あるいは実用化支援をしているということで、いろんな研究から事業化までの一貫した流れについていろんな研究者の人脈、あるいは連携先の人脈、そういったもののノウハウを有しております。そういったノウハウを使って企業のニーズに応じた連携相手先を探すとか、あるいは知財のマッチングをするとか、それから共同研究のマッチングをすると、そういったものをNEDOの支援事業の一つとして今後行っていきたいと考えております。 いずれにしましても、この主体は産業界、企業でございますので、企業のニーズをよく聞きながら政策展開を図ってまいりたいと思います。
○藤末健三君 私は一つ、お願いをしておきたいことがございまして、それは何かと申しますと、ベストプラクティスということで、いろんな事例を集めて紹介するということを多分お考えだと思うんですが、是非とも事例紹介で終わらしちゃいかぬというのが私のお願いでございます。きちっと分析をして、何というか、モデル化して、だれもが応用できるようにやっていただきたいなというのがお願いです。 やはり今、技術経営ということで経済産業省の方でいろいろ大学などで教育を進めていただいていますけれど、ほとんどがアメリカのモデルの輸入です。私もそうでした、自分自身、恥ずかしながら。それではやっぱり日本の企業の力になりませんので、我が国の企業がどうやってうまくやったかということをきちっと分析した上で、ケーススタディーじゃなく、普遍化していただいて普及していただきたいと思います。エルピーダがなぜ成功したかと、やっぱりケースだけ見ていると分からないんで、実際にやっぱり奥が深い構造的なものがあると思うんですよ。そこをやはり分析していただき、それを広めるということを産総研、NEDOにお願いするかどうかは分かりませんが、やっていただきたいなと思います。 やはりこの技術経営の話も表面的だというと失礼ですけれど、今あるニーズにこたえるというよりも、どんどんどんどん奥深い根本にある我が国の製造業、技術力の力は何かというところから掘り下げていただき、上に上げていただくということをしなければ、多分やっても余り効果がないんではないかということを懸念します。 最後になりましたので、私の最後の御質問は、大臣の所見をお聞きしたいんですが、今日私が申し上げましたのは大きな枠組みでございます。今回この三法につきましては、我が民主党は賛成するという方向でまとめさせていただきましたけれど、やはり冒頭に申し上げましたように、我が国のこの産業政策、経済政策、地域産業政策、大きな枠組みの方針をやっぱり決めていただかなければいけないんではないかと思います。今日私が申し上げましたのは、やはりもう欧米との闘いではなく、アジア諸国との闘いであるということ、敵を知り己を知りということを是非やっていただきたいということ。 また、もう一つは、やっぱり税制というような大きな問題。あと今日は申し上げませんでしたけど、私はもう一つ金融があると思います。金融の仕組み、産業金融がどうするかという。これは商工中金のときに申し上げるので今日はやめたんですけれど、産業金融をどうするかという問題、そういう大きな枠組みで我が国の産業が世界でどう闘っていただけるかということを是非掘り下げて考えていただきたいと思いますが、その点につきまして甘利大臣の御所見を伺えますでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) アジアワイドでどう産業政策を設計するかという御質問であります。極めて大事な戦略的な課題だと思っています。 私は今、東アジアEPA構想を進めている当事者であります。これは、先ほど御懸念として、あのEUの統合の際にコストの安いところに全部企業立地が流れたという点はよく受け止めて、東アジアEPA構想の中で生かしたいと思っております。ここでは、サプライチェーンネットワークといいますか、それぞれ東アジアの中に立地している企業を日本の企業が全体を統括するというか取りまとめるようなネットワーク化をできれば、それはいいんだと思います。そこはやっぱり、常に日本の技術がヘッドクオーターとして必ず一歩、二歩先んじていなければならないと思います。 でありますから、高付加価値化する、高度化する、高技術化するための投資が促進していくような環境整備をしていかなければならないと。同時に、人材も、単純な作業の人材の供給は低廉に行うところに勝てないけれども、高度な人材とそれから日本の労働力のすばらしさは、連携といいますか協力といいますか、総合力という点なんですね。 ここで、企業経営者に話を伺いますと、ベトナムは日本と似ていますよと、中国は全然似ていないと。個人のノウハウを共有することは絶対しないところと、ベトナムみたいに、改善提案をみんなで出して、自分でわざわざそのラインを工夫したりすることをやると。日本の企業経営者にとっては物すごいシンパシーがわいてかわいくなっちゃうと。まるで日本の良さというか、失いつつある良さみたいな気がすると。 だから、日本の失われちゃいけないところをちゃんと補完をしていって、コンビネーションの力といいますか、従業員同士のコンビネーションもそうですし、企業間のコンビネーションもそうだと思うんですが、そういう連携する力というのをはぐくむような政策、環境整備をしっかりして、サプライチェーンネットワークの常にそのヘッドクオーターであるという政策にしていきたいというふうに思っております。
○藤末健三君 ありがとうございます。私も甘利大臣と同様でございまして、二十一世紀、我が国が生き残るためには、恐らく、情報とか金とか人、そして企業が我が国に集まるという環境をつくらなきゃいけないと思っております。 そのためにやはり経済産業省は、長期、十年後、二十年後の我が国というのを見通した上での政策を立案していただきたいと思います。特に情報につきましては、例えば商品取引所とかいろんな取引所がインフラとして日本にあるかどうか、特に金もそうですよね。あと、人についてはやっぱり大学の競争力とかも関係してくると思いますので、大学の競争力がどうかと。あと、企業については先ほど申し上げましたように、金融とあと税制だと私は思います。 そういう総合的なインフラを、十年後、二十年後を見通した上で経済産業省に設計していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 私の質問をこれで終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(伊達忠一君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時四十分まで休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後二時四十分開会
○委員長(伊達忠一君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、若林秀樹君及び松あきら君が委員を辞任され、その補欠として犬塚直史君及び風間昶君が選任されました。 ─────────────
○委員長(伊達忠一君) 休憩前に引き続き、産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。 午前中に引き続き、経済成長戦略関連三法について質疑をさしていただきたいと思います。 午前中に同僚議員三名の方から活発な御議論がございました。とりわけ藤末議員からも中小企業、産業政策についてお話がございましたが、私も同じような思いを持っております。やはり我が国の産業政策の中において、とりわけ中小企業というのは九九・七%、四百三十万社を有するわけですから、ここがやはり産業の基軸になっていく必要があると。そういう意味でも、やはり我が国の税制の問題、それから金融対策、そして販路の拡大、こういった三点セット物はしっかりと今後認識をして議論していく必要があると強く思っておる一人でございますので、冒頭、このことを申し上げさしていただきたいと思います。 今回、関連三法案を見させていただきまして、ようやく地域の中小企業や産業に対していろんな思いが形になったなと喜んでおる一人でもございます。 産業活力再生特別措置法についてまず御質問をさしていただきたいと思いますけれども、三名の方からいろいろ御質問もございましたが、改めて山本副大臣にお尋ねをしたいと思いますが、法改正の背景につきまして、これまでの評価及び今後の課題、これについていま一度御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(松山政司君) 産業活力再生特別措置法は、平成十一年の制定以来、平成十九年三月までに四百五十二件の計画を認定をしまして、生産性向上に向けた事業者の取組を支援してまいりました。このうち、経産省が認定をして計画が終了した百六十八件の結果を見ますと、約八六%の計画で法定基準以上の生産性の向上を実現をしております。 また、中小企業再生支援協議会でございますが、平成十五年の設置以来、一万件以上の事業再生の相談に応じております。このうち、約一千七百件の再生計画の策定を支援しまして、雇用では八万二千人を確保するという、着実に成果を上げております。 同法はこうした成果を上げてまいりましたけれども、我が国が人口減少下で経済成長を持続するためには、一層の生産性の向上に取り組むことが重要というふうに考えております。また、都市銀行等の不良債権比率は大きく低下をしておりますけれども、御承知のように、中小企業を中心とする倒産の増加あるいは地域金融機関の不良債権処理の遅れが見られる、こんなことから、地域企業の再生には引き続き正面から取り組むことが重要と考えます。 そこで、これまでの措置に加えて、イノベーションによる生産性向上と地域の中小企業の早期事業再生により重点を置いて本法を改正をいたしまして、存続することとしております。
○松村祥史君 今、松山政務官からお話をいただきましたけれども、私、三年前にこの委員会に配属さしていただいた冒頭の質問の中で、やはり中小企業の重要性をしゃべらしていただきました。 我が国経済においては、諸外国で国際競争力を持って闘う企業、これを一つのグループとすれば、地域に根差して頑張る企業、これが、二つの軸があるだろうと。それぞれの政策を具体的にやっぱりやっていく必要があると。政策的には今のお話のようにある程度の成果は出ていると。しかし、今日、地方を見ますと大変厳しい実情があると。 これはいかなる理由なのかと私なりに考えてみますと、今疲弊をしている地域というのは、やはり公共工事、これに依存する率が高い地域、それから港の利用率が低い地域、いわゆる輸出に携われない地域であるかなと、こういう二つの観点があるかなと思っております。特に建設産業関係の皆様方は大変な疲弊をしているというような実態があるかなと。ここが雇用、産業という位置付けの中で後退をしていると、このように理解をしております。 そんな中で、今回、産活法の認定を受けるといろんな支援を受けられるというふうに聞いておりますが、とりわけサービス産業に重点を置いてということになっております。 私、ここに来る前は企業家をやっておりましたから、建設産業関連に従事をしておりました。例えて言うなら生コンクリートの製造販売業をやっておりました。当時、十数年前に私はこんな提案をしたことがございます。地域で数社の協同組合がございますから、ここがやっぱり共同体系を取るべきだと。どういうことかといいますと、製造と輸送を分離をして、輸送は輸送の新会社、それで自前の会社は製造に徹するべきだと。こういう効率を図る意味でしっかりとやっていくべきじゃないかと。なかなか中小企業というのはこの土俵に乗りたがらないのが実情でございまして、先般も参考人においでいただきました再生機構の高木参考人から、大企業はこれはいろんな施策が打てるけれども、中小企業はなかなかその経営権を放棄しないからこういったものに取り組みにくいというような見解を示されたところでありました。そのとおりであると思います。 というのは、やはり企業体系として、上場をして間接金融をやって資本を集めている企業と、それから自己体力で同族系でやっている企業、この体系というのは全く違うと思うんですね。そういったものをしっかりと把握しながらやはり施策を打っていかなければ、おおよそ疲弊している地域での根差している企業というのは同族系、いわゆる非上場企業が多いわけですから、こういったものをどう再生していくかという観点が大事かと思います。 そういう意味では、具体的な認定を受けるとどのような支援策が受けられるのか、このことをお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) お答え申し上げます。 今回の改正案では、従来の計画に加えまして、合併や知的財産権の移転等を通じて取得いたしました技術やノウハウを自社の研究活動に活用する事業者を支援します技術活用事業革新計画というものと、異分野に属する企業同士がそれぞれの経営資源を組み合わせまして行う事業革新を伴う合併等を支援いたします経営資源融合計画、この二つの計画を追加しております。 これらの新計画を含めまして、従来の計画も、計画の認定を受けた場合の支援措置の主たるものとして、課税の特例、会社法の特例がございます。もちろん、これらの措置につきましては、先生御指摘のように、製造業だけではなくて種々のサービス産業についても適用されるものであります。 まず、課税の特例につきましては、増資や会社設立等の際の登録免許税について、通常〇・七%でありますものを〇・二五%に軽減をいたします。それから、事業譲渡の際の不動産取得税につきまして、通常三・〇%であるものを二・五%に軽減をいたします。それから、新計画であります技術活用事業革新計画、経営資源融合計画の認定を取得した上で事業革新設備を導入する場合におきまして、三〇%の特別償却が認められるというふうな支援措置がございます。 次に、会社法の特例につきましては、組織再編の特例といたしまして、子会社の議決権の三分の二以上を有する場合には、通常は株主総会の特別決議が必要なものを取締役会決議で可能とすること。それから、検査役調査の特例といたしまして、現物出資等に必要とされる検査役による財産価格調査を免除することなどの支援措置を用意しておりまして、企業再編ができやすくなっております。 以上でございます。
○松村祥史君 内容についてはよく分かりました。 しかしながら、中小企業というのは、冒頭申し上げたように、同族企業なんというのは経営権をなかなか放棄しないし、またその再生に向けた取組というものの意識がやはり低下をしていると、こう思っております。 そういう意味では、やはり我が国産業構造が大きく転換をしたんだということを、こういうことを経営者の方々に認識をしていただくこと、そのことによってやはりイノベーションが必要なんだと、いろんな形態をもって地場産業の育成を進めるべきなんだというような、企業文化といいますか、そういったものもやはりつくる努力をしていかなければならないと、このように思っておりますので、是非大いなる周知をしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。 次に、中小企業の地域資源活用促進法についてお尋ねをしたいと思います。 今回、この法案というのは、私、中小企業の昔の一人としても非常に有り難い法案だなと。特に、百億規模で経済産業省がこういった英断をして予算付けをしたというのは大きく評価ができるんではないかなと、地方に対する新たなメッセージだなというふうに感謝をしておるところでございます。 まず、そのスキーム、支援措置についてお尋ねをしたいんですが、これは国が基本方針を策定し、都道府県が基本構想を策定し地域資源を指定ということになっておりますが、まずこれ、県にこういう指定をさせる理由というのは何なのかをお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(松井哲夫君) お答えいたします。 今、地域資源の指定を都道府県が行うことの理由ということについてのお尋ねでございますけれども、地域資源は複数の市町村にまたがるケースが大変多いわけであります。また、都道府県がそういう意味で、そういったものを含めて当該地域全般の産業の実態に関する知見を持っていると、こういったことを踏まえたものでございます。 ちなみに、産地ということで見てみますと、一定の基準を満たす産地、四百八十六産地あるんですけれども、これが、複数市町村にまたがるものというのが約四分の三の三百六十産地となっております。熊本県でいいますと、球磨焼酎も人吉市と球磨郡にまたがっていると、こういうようなことでございます。 そういう意味で、都道府県に指定をしていただくということを考えているわけでございますけれども、こういった地域資源の指定に当たりましては、地域の中小企業が活用することによって地域経済が活性化されると見込まれます地域資源を広く指定するということが大変重要でございます。そういう意味で、市町村や商工会、商工会議所等の地域の関係機関からしっかりと意見聴取等を行っていただくことが重要でございまして、私どもといたしましても、その旨都道府県に周知していくことを考えているところでございます。
○松村祥史君 都道府県にやっていただくということは大変有り難いことだと思うんですが、それぞれの都道府県によって、それぞれの観点によってその地域資源の指定が狭まることを懸念をしておりますので、どうかそのようなことがないように、是非幅広く指定をしていただくような国としての基本策定をやっていただきたいと思います。 次に、地域資源を活用した取組に対してでございますが、今回アドバイザーとなる専門家の存在が大変重要であると私も認識をしておりますが、こういったアドバイザーを配備をしてしっかりと地域資源を掘り起こそうということをやられております。これは具体的にどんな方々を考えていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。
○大臣政務官(松山政司君) 中小企業による地域資源を活用した新商品、新サービスの開発、事業化を成功させるということにつきましては、消費者に評価されるものを開発をする、それをうまくまたマーケットにつなぐということが重要だと思います。 こうした観点から、この施策については専門家がきめ細かな支援を行うということにしております。具体的に、全国十か所に支援事務局を設置をいたします。約合計六十名の専門家を常駐させることとしております。その常駐専門家が外部専門家の協力を得つつ、市場調査や商品企画に対するアドバイス、販路開拓に係るマッチング支援など、ビジネスプランの構築から事業化までを一貫して支援をいたします。 新商品の開発成功には、テスト販売などを踏まえて消費者の声を反映した改良を加えるなど、粘り強い取組が重要であり、継続的にアドバイスを行っていく予定であります。 なお、専門家として流通や商社の出身者あるいは民間コンサルタントなどマーケティング、ブランド戦略等に係るノウハウを有する方、商工会や商工会議所などの中小企業支援機関や地域金融機関とのネットワークを持った方など、幅広くの方々を確保して効果的な支援ができるような体制を整えていきたいと思います。
○松村祥史君 幅広いアドバイザーを準備されているなという感がありますけれども、是非ひとつこれは検討していただきたいことでございますが、地域をよく知る方々というのをアドバイザーの中に入れていく必要があるのではないかと思います。 と申しますのが、やはり産業というのはその地域の中で歴史の下に成り立ってきたと、このように認識をしております。売り方やマーケティング、こういったものはさすがに専門家が必要でございましょうが、その企業の歴史や本当のその産業の起こり、こういったものをやはり商品化していく、このことが大事であろうと思いますので、例えて言うならば、井の中のカワズ大海を知らずとありますが、大海を知っている方々とそれから井の深さを知る方々、こういった方々をしっかりとマッチングさせてアドバイザーの幅を広げていただきたいと、このことは要望しておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、地域資源活用の認定をいただいた企業というのはその支援を受けることができるわけですが、今回五年間で千社の創出という具体的な目標を掲げていらっしゃいます。昨今、経済産業省はよくこういった数字をしっかりと出していただけるなと、これも高く評価できるところでございますけれども、四百三十万社の千社というのは多いのか少ないのか、これはまあ議論の対象外としても、やはりそれに続く予備群であったり、しっかりとした成長戦略が必要であるかと思います。千社をつくればいいということではなくて、やはり希望する方々にどのレベルまで達すればその認定を受けられてというような希望を持たせることが一番重要であると私は考えます。 そういう意味ではどのような見解をお持ちなのか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今、松山委員おっしゃいましたように、(発言する者あり)松村委員がおっしゃいましたように、失礼しました、松山政務官と混乱しまして申し訳ございません。御指摘のとおり、地域資源プログラムを実行する上で千件のものを目標に立てております。四百三十万のあれからすると、千件、まあ一件一企業とは必ずしも限りませんから、もう少し千企業よりは広がりはあると思います。 そういう中で、これに選ばれた企業だけではなくて、その予備群をつくるべきというのはおっしゃるとおりだと思います。そういうふうに、すぐ認定に至らなくても、こういうふうにやっていけば自分たちもこういう認定に至るんだなということが見えることが非常に重要だと思っております。したがいまして、私たちは、こういう法律の認定を目指している、まだもうちょっと時間が掛かるんだがと、そういうような企業についても適切な支援を行っていきたいというふうに思っております。 もうこれは松村委員には釈迦に説法でございますけれども、事業を起こしていく場合には、特に中小企業者の場合、その技術はどうするのか、販売はどうするのか、資金はどうするのか、人はどう採用するのか、本当にうまく経営できるのか、いろんな課題があるわけでありまして、そういう経営資源の非常に限られている中小企業の方々にとって、特にこれから認定を受けて進めようという方々にとっては、相談を気軽に受けられるような、そういうような場所は非常に重要だと思っております。 私たちもいろいろな地域に参って企業者の方々とお話をしますと、金融も重要だ、それから人材も重要だ、しかしやっぱりもう一つ重要なことは気軽に相談できる場所、経営者はやっぱり孤独な仕事でございますので、そういう方が必要なんだということをよく聞きます。 それで、そういうことから、私どもこのプログラムの中では、先ほどもちょっと出ておりました、ハンズオン支援事務局と私たち呼んでおりますけれども、全国に十か所設けられる事務局の中で、具体的に事業化にもう一歩手前ということだけではなくて、まだアイデアの段階のものについてもそのハンズオン事務局で広く専門家がアドバイスができると、そういう形にまずしていきたいというふうに思っております。 加えまして、都道府県などの地方自治体、商工会、商工会議所、そういうところの中小企業関係機関が幅広く連携して、例えばそういうところに相談があっても、じゃ、この人に相談に行った方がいいよということが言えるような、そういう体制を整えて、しっかりそういう次の認定予備群といいますか、そういう方々の支援をしていきたいというふうに思っております。
○松村祥史君 五年で千社ということでございますので、是非、年度年度のやっぱり検証をしっかりやっていただくこと、これはなお大切なことだと思いますので、それに追随する方々をたくさんつくっていただきたいと。そして、何よりやはり地域に根付き、雇用と税をしっかりやっていただく企業をつくっていただく、そのことで社会貢献をいただくと、こういったことが必要であると思いますので、しっかりとした検証の下にまたいろんな戦略を打っていただきますようにお願いをしたいと思います。 次に、関連施策として地域応援ファンドがつくられておりますが、これについて具体的支援内容をお尋ねをしたいと思います。 と申しますのが、先般、島根にお邪魔をいたしましたら、私、この関連三法が出ますよというお話をよくさせていただいておりました。地域の方々は大変喜んでおられて、一体どんな法案なんだというような話で食い付いてこられます。しかしながら、島根県というのは実に優秀な県でございまして、もう既に応援ファンド、これが成立をしたらば県から連携を組んで商工会が実施主体となっていろんなことを進めようというような話を、向こうから御相談があったところでございました。 私もこのことについてはまだ具体的な内容というのは熟知しておりませんので、是非お教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のとおり、私どもでは、中小企業地域資源活用プログラムの一環として地域経済に元気な中小企業が輩出される環境を整備をするということで、中小企業基盤機構におきまして、今後五年間で二千億円程度の資金枠を確保して、地域中小企業応援ファンドというものを創設することとしているわけであります。 具体的に二つのスキームといいますか、二つの方法でこういったファンドをつくっていくことを支援したいというふうに思っております。 まず、スタート・アップ応援型というふうに私ども呼んでおりますけれども、事業の対象としては、どちらかというと、先ほどちょっとアイデア段階のものというものを申し上げましたけれども、それに近い段階で、まだ事業化のめどは必ずしも立っていないと、しかしながらマーケットのリサーチ、リサーチといいますか市場調査をしたり、あるいは大規模な技術開発をするにはちょっとお金が足りないかもしれませんけれども、小さい規模の技術開発といいますか、技術的な調査であれば対応できるような、そういうような事業について助成を行う、そういうためのファンドを形成したいと。 ただし、このファンドは都道府県とそれから機構が一緒になってある種無利子融資をそのファンド、財団に対して行いまして、財団でその運用益をそういった市場調査だとかあるいは技術開発の小規模のものとか事業化のまだめどが立っていない、そういう意味でリスクが非常に高い、そういう事業に対して助成ができるような、そういうファンドを一つのタイプとして形成しようというふうに思っております。 それからもう一つは、チャレンジ企業応援型というタイプのものでございます。そういう名前で呼ぶものでございますけれども、比較的事業化の見通しが立っている、もう少し頑張ればこれ事業化できるよなと、そういうようなものでございまして、将来的には株式公開などで成長を志向するような地域中小企業に対して投資をしていくと。 その形態としては、投資事業有限責任組合という組合の方式がございますけれども、その方式を取りまして、地域の金融機関、地方自治体、そういうようなところの方々にそこに出資をしていただいて、それでファンドを運営していくと。その中でポイントになりますのは、その組合の、何といいますか、無限責任組合と言っておりますけれども、実質的なファンドの管理者になりますけれども、その方が投資先として有望なものを見いだすその力が非常に重要になってくる、目利き能力が重要になってくると思います。 そういう形で、二つのタイプのファンドを運用することによって、どちらかというと地域においては人、金、物、いずれも足りないんだということの中の少なくとも金の部分、これについてはしっかり手当てをするというのがこのファンドの趣旨でございます。もちろん、こういうようなファンドができますと、当然ですけれども、先ほど目利き等と申し上げましたけれども、当然人も一緒に付いてまいりますので、そういう意味で、何といいますか、この中小企業地域資源活用プログラムの、法律そのものとの直接のリンクのあるものではございませんけれども、これと併せて運用することで地域の産業の支援ができるのではないかというふうに思っております。 今お話がありました件も含めまして、今いろんな県から相談が来ていると、いろんな企業から、あるいは商工組合連合会から相談が来ているという状況でございます。
○松村祥史君 ありがとうございました。 ファンドについては、過去の経緯を見てみますと、やはり元気のある地域、都市圏に多うございます。これはやっぱり、地方の疲弊という部分では地方にも先んじてやっぱりこういうことをやっていただく必要があると思うんですが、それぞれの県によって県財政やいろんなものがございますから進みにくい観点もたくさんあると思いますので、是非そういったことも頭に置いていただいてやっていただきたいなと思います。 手前みそで恐縮なんですが、私の地元は熊本県でございまして、先般この委員会で、熊本県が中小企業振興基本条例というのを作ったというお話をいたしました。こういった県が今全国で七県ほどあると私は聞いておりますけれども、私は国のツール、こういう政策というのはとてもいいものが出ていると。しかしながら、県の連携、こういったものが非常に重要になってくるだろうと。 実際、現場におりましたころ、使う側の我々というのは、私どもというか経営者の方々はこういう情報を余り知らないという事実が多うございます。実は知らないのも罪なんですが、経営者において、やっぱりこういったものをしっかりと浸透させていく、こういう熊本県、条例を作ったところに、私は今度は、こういうファンドであるとかその方法論について少し県議会の皆さんとやる必要があるんじゃないかなというようなことも考えております。 そういう意味では県との連携が非常に重要になってくると。また、その出先であります商工会、商工会議所、JAの皆さんや県信連もあるかもしれません、それぞれに地域に密着した団体があると思います。こういった連携をしっかりと図っていただきたいと思いますが、それについての御所見を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(松井哲夫君) お答えいたします。 委員が御指摘いただきましたとおり、地方の中小企業の取組を効果的に支援するためには、国と都道府県とが適切に連携をいたしまして、中小企業に施策を浸透させていくということが極めて重要だと考えております。 こうしたことから、まず法案につきましては、先ほど来お話がありましたように、都道府県が基本構想を策定する中で地域資源の具体的な指定を行うということにいたしておりまして、その際に、地域資源活用についての活性化策についても定めることといたしております。また、中小企業が事業計画を国に申請する際には都道府県を経由して行うと。都道府県が当該事業計画を検討して意見を付すことができるというような形を取っておるわけでございます。 また、法案ということと直接リンクではございませんが、今長官から御説明申し上げたような地域中小企業応援ファンド、とりわけスタート・アップ応援型のファンドの組成につきましては、都道府県の取組が極めて重要でございます。そういう意味で、私ども年初、年の明けからブロック単位で各都道府県とも十分な意見交換を進めてきているところでございます。このように、この政策の効果を上げる上では国が都道府県と適切に連携をして支援を行うスキームといたしているわけでございまして、都道府県の施策と併せて地域の中小企業への浸透を図り、効果を上げてまいりたいと考えております。
○松村祥史君 どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、企業立地の促進に関する法案について質問させていただきたいと思いますが、午前中の議論の中で甘利大臣から、企業立地と人材育成というのはこれはもうとても大事なことなんだとおっしゃいました。私もそのように思います。これは私の県に限らず、今人口減少の中で高校の再編問題というのは大きな課題になっているんじゃないかなと思います。 実例を挙げますと、私の地元の水俣市というところにチッソという工場がございまして大変業績がいいと。その中に工業高校と普通高校があるわけですが、これの統合問題が出ております。そこで、地元からの御相談であり、企業の人材育成用のやっぱり科目も必要だなんていう、理工系の科をつくりたいなんていう地域からの要望を受けているところでございますけれども、こういった観点を基に、現在、経済産業省、厚労、それから文科省、スーパー専門学校なんてものをやられておられます。やはり企業の立地を促進するだけでなく人材の確保、そんなことで地域の活性、こういう連携が必要だと思いますが、このことについてどのような見解をお持ちか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(福水健文君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、今、企業のアンケートを見てみましても、どうしてここに来たんだというような話したときに、土地があるとかいろいろありますが、人材の確保ができると、そういう有能な人材の確保ができるんだというのが非常に大きな理由の一つになっております。 そういう意味で、地場には工業高校あるいは高等専門学校あるいは大学、あるいは公設試、いろんなところがあると思いますが、そういうところを産官学が連携いたしましてこの人材育成をやっていくというのは非常に重要であると思っていますし、企業立地を進めるためにも、あるいは産業集積を活性化させるためにも、今後不可欠になってくるんじゃないかというふうに考えております。我々も、この点から、地域の中小企業の技術力の強化、こういう観点で人材育成事業に取り組んでまいりたいというふうに思っております。 具体的にこの法案で申し上げますと、地域地域で地域産業活性化協議会、これは商工会議所でありますとか商工会とか、関係者が集まられて地域のグランドデザインをかいていただこうという、そういう協議会ですが、人材育成についてもこの協議会でいろいろ議論していただこうというふうなことになっています。 もう少し具体的に申しますと、私ども二つの支援策を準備させていただいております。 一つは、あらかじめ。例えば沖縄で今コールセンターというのが五十ぐらいできていまして一万人ぐらいの雇用が既に出ているんですが、コールセンターを誘致しようと思うと、地元の、これは普通校も含めてなんですが、パソコンとかそういうものにある程度習熟していないと、なかなかその企業が立地した場合にでも円滑な就職とか人材確保できないという問題があります。そういう意味で、それぞれの地域であらかじめその新しい立地につながるような人材を教育していこう。先ほど先生おっしゃいましたように、理工系のやつをやっていこうという、そういう観点でございます。それがあらかじめの方でございます。 もう一つは、事後って我々ちょっと呼んでいるんですが、具体的な企業が立地した場合、いや、実は金型の専門家がちょっと欲しいんですよねとか、あるいはプレスのこういう人たちが欲しいんですよね、いろんな、これは会社によって、産業の種類によって違うと思うんですが、事後にそういうことで地元の工業高校、高専等々が御協力できることができないかと、そういうふうなことで支援をしていきたいと、こういうふうなことを考えてございます。
○松村祥史君 是非、強力な推進をお願いしたいと思います。 大臣、お帰りになりましたので、最後の質問でございますけれども、大臣いらっしゃらなかったので繰り返しお話をさしていただきますが、冒頭、私も午前中の議論の中で、中小企業の重要性、それから我が国における産業政策において、やはり税制、金融対策、販路拡大、こういったものはもっともっと充実をしていくべきだという観点があるというお話をさしていただきました。 その議論は今後深めていくとしましても、今回、経済成長戦略を基にこの関連三法案、地域へのメッセージだと思っております。その中で、地域がどれだけ頑張れるか、また頑張る地域をつくっていく、地域力を上げていくということが大切であると認識をしておりますけれども、この三法案精査によりまして、大臣、今後、中小企業また地域の活力をどのような方向で再生されていかれるおつもりなのか、御決意を最後に聞いて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 遅参をして申し訳ありませんでした。 松村先生は正に中小企業団体の青年部の長をされていましたから、中小企業のポテンシャルといいますか可能性については相当御理解をされていると思います。私が全国を回りまして、勇気付けるつもりで回って勇気付けられて帰ってくるんですけれども、やっぱり日本ってすごいなと思うことが一杯あります。そこは中小企業が、産地にあるものづくりの技術だけじゃなくて地元の特産品、これは農産品だけじゃなくて水産品も含めて、それを活用している姿とか、伝統工芸を現代風にリモデルといいますか、そうやって成功している姿とか、地域から日本へというよりも、いきなり地域から世界へチャレンジしようとか、いろんな取組があるんですね。 世界で認知されて日本へ凱旋するという、何か黒船効果というのをねらったり、いきなり世界の展示会に殴り込みを掛けて、そこで評価をもらって、そこにはもちろんそこに至るまでの戦略が必要なんですけれども、向こうで評価されて、凱旋して日本に帰ってきて、どうだというようなチャレンジをしている人とか一杯あるんですね。中小企業のポテンシャルと産地の潜在能力というのをうまく組み合わせると結構すごいことができるなというふうに思っております。 今回は、地域資源とそれから企業立地新法、それから産業活力再生法、三つそろえて今御審議をいただいているところでございます。そのシーズから起業をしていくもの、それから企業立地から産業集積にしていくもの、あるいは地域の中小企業の再生を図っていくもの、いろんな組合せをしまして、地域の底を上げ、経済活性化、地域の活性化と、それから日本の活力へとつなげていきたいと思いますし、この法案の中では、地域が努力をして、交付団体であったものが不交付団体に近づいていくと、そうすると交付税が減るという、成果を上げると支援が減るという、何ともし難いこの仕組みも少し手を入れなきゃいけないと。 そういうことで、総務省の頑張る地域応援プログラムでしたっけ、何とかが地域の頑張りを支えていこうという、菅大臣のシステムですね、それと組み合わせて、税収が増えた場合にその四分の三は交付税で差っ引かれるという仕組みをもうちょっとマイルドなものにしようと。特別交付税で全部持っていくんじゃなくて、補てんをするという仕組みも併せてセットしましたし、地域の中小企業の頑張りや地域の行政の企業立地の頑張りが財政の健全化にもつながっていく。税収が増えたら交付税が四分の三減るという仕組みにメスを入れるということは恐らく初めての試みなんですけれども。そういうことも含めて実現をすることができるということでありまして、努力をすれば報われるというシステムにしてきたつもりでございます。 是非、地域支援を活用して五年間千社のもくろみがいい方にうんと外れるように期待をしておりますし、地域への企業立地が地域のプランに従って進んでいくように期待をしているところであります。
○松村祥史君 ありがとうございました。 終わりたいと思います。
○岩永浩美君 どうも、自由民主党の岩永浩美でございます。 今日、私自身、ほかの委員会に所属をしていますが、同僚議員の深い御理解をいただいて、差し替えで質問の機会を与えていただいた皆さん方にお礼を申し上げたいと思います。 大変大臣に申し訳ないんですが、少々与党として辛口な質問になったらお許しをいただきたいと思いますんで、是非御理解をいただきたいと思います。 まず、安倍内閣の中においてよく言われることは、格差の問題がよく議論されます。そんな中で、私自身は九州、佐賀が出身でありますが、地方と都市との間に経済格差が厳然としてあることは、やっぱり我々から見てもそういうふうな感じがする。格差はないと言われる方もおられますけれども、やっぱり地方と中央との間には経済格差は歴然としてあるという認識を私は持っているんですけど、大臣は経産行政を推進していく上において格差は存在しているというお考えなのか、そんなことはもう全然ないよというお感じでしょうか。まず、その件についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 経済指標で測れば、当然格差はあります。恐らく企業でも、東京に立地している企業と地方に立地している企業の従業員の平均給与を比べれば、それは差があるのは歴然としておりますし、恐らく東京都の職員と地方の県の職員との格差もあろうかと思います。あるいは有効求人倍率で測っても、恐らく、都道府県の単位になるか市町村の単位になるかでも違いますけれども、何倍かの有効求人倍率上の格差はあると思います。 要は、格差があるのは致し方ないとして、要するに、その格差が拡大をしたり永遠に取り返せないという社会であってはいけないというのが安倍内閣の方針でありまして、これは個人を例にとっても、再挑戦をして格差を縮める、あるいは逆に自分がもっと優位に立てる、あるいは自治体にとっても、財政力が厳しいところは永遠に厳しいままでなくて、豊かにするような手だて、ツール、チャンスがあるということが正しい競争社会だというふうに認識をいたしております。
○岩永浩美君 今大臣から御答弁いただいたように、私自身も、今は非常にやっぱり景気が良くて、産業が伸びている業態とそうでない業態分けると、新しい分野の業態、精密機械の分野というのは非常に伸びていると思うんですね。 私自身が佐賀県の有田町、磁器発祥の地、焼き物が主要産業である町です。約六百社ほど加入している組合の理事長の職を長年いただいておりますが、伝統産業は本当に最盛期の四分の一ぐらいまでにパイが小さくなっています。この産業を振興させていくという具体的な施策というのは何がそのカンフル剤になるのかと、少々私たちもいろいろな試みをしていますが、大変難しい面があります。機能性だけを追求するなら中国からの安い焼き物が入ってくる。長い年月を掛けて育ててきた技能、手作り、手がきのその一つの思いは、これだけ疲弊してくると後継者が途絶えてしまって再興するのに大変難しいような状況。 こういう伝統産業を抱えている町というのの地域の再生は、企業の立地や異業種との交流等々を含めていかない限り、本当に地域の活性化はあり得ない、できない。そんな状況の中にあることは、私が申すまでもなく、大臣は各地をお回りいただいて大変理解をいただいていると私は思いますが、伝統産業を更にやっぱり振興させていくという秘策みたいなものを、何か大臣、お持ちでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 私が大分にお邪魔しましたときに、地域資源を活用して頑張っていらっしゃる方、九州じゅうから集まっていただきました。たしか、陶器、陶磁器の関係者、佐賀県からだったと思いますが、それは有田焼の窯業の青年部の方でありました。 有田は作家物、有名作家物はそこそこ売れているわけですね。柿右衛門だとか今右衛門だとか何とかいうのは売れていると。しかし、一般の窯業は、日用品を供給しているのは、なかなか陶器類を日常生活で使う家庭がそう多くなくなって使用が減ってきたということで、どこも疲弊をしているんですね。 ところが、その窯元の、十五くらいの窯だったと思いますが、その二代目の方々が集まって研究会をつくって何をしたかといいますと、従来の食生活用の陶器類に新しい一味加えようと。一番最初に作ったのが、九州といえばしょうちゅうで、しょうちゅうが一番おいしく飲める陶器のグラスを作られたという。これは、うたい文句で一番おいしいじゃなくて、ちゃんとたしかあれ大学の研究室と研究しているんですね、形状を研究している。それで、これだという形を設計をして、それを十五の窯で自分とこの絵付けを全部して匠の蔵ということに命名してシリーズ物にして大ヒットしたと。 次の年には、今度は、家庭を守る比較的若い奥さん方に全部アンケートを取って、御主人晩酌していますかといったら、まあしている人も結構いらっしゃったと。ちゃんと熱かんをおなべに入れてやっていられますかといったら、そんな亭主に面倒くさいことすることないでしょう、もうレンジでチンですよ、ポンと電子レンジで、それが圧倒的。それだったら、それを逆手に取って、電子レンジでチンしたときに、お酒のとっくりですね、一番おいしくなるような形状を研究しようといって、研究して、実験も重ねて。 しかも、そのときに、とっくりで何が一番困りますかといったら、ついだときに、お酒の切れが悪くて、ぽたぽた落ちてべたべたするのがもう嫌だという回答があったと。そこで、形状を研究して、お酒をついで、ぱっと引き上げると、すぱっと切れて、ぽたつきがないという形状をつくって、それもやっぱり研究室と研究してつくったんですね。それをレンジで一番おいしく熱かんができて、しかも、垂れないシリーズというのでやって、また大ヒットしたと。毎年毎年そういうテーマをつくってやっていられるそうです。 ですから、地域の資源を従来どおりにつくっていったら限界があるかもしれませんけれども、何か一味加えて、九州はしょうちゅうだと、よし、だったら、しょうちゅうを売るときに、これが一番おいしく飲めますよというアピールをすれば売れると。そういうようなアイデアを若い人たちが集まって集めて、それを具体的に、うたい文句だけじゃなくて大学の研究室と研究をして、そのうたい文句にちゃんと科学的に合うようなものをつくって売り出したということをやっています。 その種のことは、私、あっちこっちへ行きました。みんな、なかなか、一工夫、二工夫しようという若い人たちが集まると、そういうのができ上がってきています。山形のあの鉄瓶の新しいデザインなんというのもやっぱりそうですね。外国の展示会で物すごく好評を受けて、そして日本でもう今生産が間に合いませんというところでありますから、地域の伝統工芸品でも、やりようによって幾らでもポテンシャルは私はあると思います。
○岩永浩美君 ただいま大臣から御答弁いただいた件については、私どもの町、組合でそのことを毎年毎年テーマを掲げて仕掛けをやっていること、ライフスタイルの変化に伴って食器の使用方法が変わってきていること、そういうことを試みは試みとしてやっていますが、業務用食器の生産高が最盛期に比べて四分の一近くまで落ちてしまったこと、そのことによって地域の経済活動が非常に疲弊してしまっている現状、これを打破していくためには、やっぱり異業種との交流並びに企業立地を更に進めていく必要があることは言うまでもありません。今回、地域活性化の政策体系として三法を御提案されたこと、私は時宜を得たことだと、その点については歓迎をいたしております。 昨日、たまたま担当者の皆さん方が御説明にお見えになり、質問取りに来られました。そこで私自身が非常に残念に思ったこと、これは、担当者の方が前例を踏襲することに非常に固執された。経済産業省の政策というのはいつもやっぱり柔軟性を持たなければ私はいけないと思う。それは、今朝、甘利大臣の御答弁の中で、いろいろ企業誘致を促進していく過程の中で、それぞれの時代背景があり、様々な要求にこたえていく政策を先駆的にその役割を担ってやってきたその成果が工業立国としてのその役割を果たしてきた御答弁があったこと、正にそのとおりだと私は思っています。 そういう中で、今回、安倍内閣の中の一番重要法案、いわゆる地域産業活性化法、これは安倍内閣にとって一番の重要課題と位置付けていただいています。今まで御説明をいただきましたが、地域産業活性化法の趣旨ですね、簡単にまず御説明をいただきたい。
○政府参考人(福水健文君) それじゃ、簡単にこの地域産業活性化法、企業立地促進法案について御説明させていただきたいと思います。 この法案は、意欲を持って企業立地に取り組むそういう地域、頑張る地域を応援していきたい、地域に雇用と所得を生み出すようなそういう目的とした事業について支援していきたいというふうな考え方によっております。 具体的に申し上げますと、地域の実情は、今大競争の中で一律に語れない状況になってきてございます。午前中も御説明申し上げましたが、地域が主体的に今後のグランドデザインを考えて、その考えでもって企業誘致、産業の活性化を進めていこうというふうな趣旨でこの仕組みをつくってございます。 それで、本法案に基づく具体的な支援措置といたしましては、一つ目が設備投資促進税制、あるいは先ほど御説明申し上げました人材育成の支援、こういうような点でございます。それから二点目は、工場立地法の特例措置でございますとか農地転用の迅速化、こういう手続を早めるようなそういう仕組みを二つ目に盛っております。三点目は、先ほど大臣が申し上げましたが、地方交付税の特例措置、こういうふうなものも支援措置の中に盛ってございます。 これらの措置によりまして、その地域におきます企業立地の促進あるいは産業集積の活性化、こういうものを図っていければというふうに考えてございます。
○岩永浩美君 今御説明をいただきましたが、新法の今回の産業政策は、ハード面の整備よりもソフト面の整備を重点的になされているような気がするんですね。その内容が非常に抽象的な部分もあって、もう少し具体的に御説明いただいた方が分かりやすいですね。
○政府参考人(福水健文君) 先生御指摘のとおり、私どもの法律はソフト支援、もちろん重点化していますが、企業のニーズに即して、あるいは道路とか港湾でございますとか、そういうインフラ整備も併せて行うというのが企業立地の促進のためには不可欠だというふうに思っております。 このインフラにつきましては、今国会に国土交通省の方から提出されております広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律という法律で、予算措置としては三百六十億円が予定されているというふうに承知いたしておりますが、この国土交通省のインフラ整備に関する施策と私どものこの企業立地の施策がうまく連携して進められればというふうに思っております。 また、私ども独自といたしましても、特に既存に産業集積があるようなところで海外との競争で非常に苦労されているような地域に、貸し工場を造るとかあるいは貸し事業場を造るとかあるいは物流施設を造るとか、二分の一の補助でございますが、二十・一億円の予算措置をハード予算として措置しているところでございます。これらのハード施設あるいはソフト支援、これらを組み合わせて、国土交通省とも十分連携を取りながら、企業立地促進が進むように努力してまいりたいというふうに考えてございます。
○岩永浩美君 三法の中では、今度の場合、国交省と連携を取って工場団地の誘導路、そういうものは整備するということを言ってあるけど、工業用水等々については何にもなされてませんね。 それで、関連の一つの施策で、地方税収が伸びた場合でも、実際の増収額は留保財源部分で二五%に留め置かれ、税収が増えても地方交付税が減ることになって実質的に得しない、地方自治体の地方税収の獲得ができるその一つの主導権、インセンティブが与えられてない。これでは余り努力するという気持ちにならないんじゃないんですかね。これはどうなんですか。
○政府参考人(福水健文君) 御指摘の地方税収の件でございますが、一生懸命企業誘致した場合に、その増えた分の四分の三が普通交付税が減額されてしまう、現状の制度、おっしゃるとおりでございます。 そこで、地方自治体へ何かインセンティブをつくれないかという御質問でございますが、先ほど大臣が申し上げましたように、大臣と菅大臣とトップ同士のお話をしていただきまして、総務省さんの頑張る地方応援プログラムの中で、こういう地方税収の減額分の一部につきまして、特別交付税の交付という格好で実質的にその減額される幅を引き下げるような、そういう措置を講じていただくというふうなことにいたしております。 具体的に申し上げますと、この法律に基づいて企業立地された場合、施設を造られるわけですが、その施設設置に係る地方税増収分の一部を特別交付税として地方自治体に戻すというふうなことを考えてございます。この措置は、先ほど大臣申し上げましたとおり、本邦初じゃないかと思っておりますが、こういう措置も積極的に使いながら企業立地の促進、それに努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○岩永浩美君 それでは、頑張るそういう自治体に対して、その特別交付税というのは大体どれくらいの額を想定してこの政策がつくられていますか。
○政府参考人(津曲俊英君) 頑張る地方応援プログラムの中で企業立地促進に係る地方交付税措置を用意しておりますが、減収補てん措置及び地方税増収分の一部を特別交付税において財政需要として算定するということで、約三百億円程度を考えております。
○岩永浩美君 これは新たな企業立地をしたものについて三百億。それは大体特別交付税で配分されるときに何%ぐらいになるんですか、新たな企業立地をされたところについては。
○政府参考人(津曲俊英君) これは個々に計算いたしますので、今これが幾らぐらいなのかという、個々についてはなかなか今私はお答えする材料を持っておりません。済みません。
○岩永浩美君 税が減った分については是非特別交付税で見るということだけははっきり、今回新たにこれ三法を作っていく過程の中で特別交付税で見るんだということを答弁、大臣はいただきましたけど、立地をした、それだけ努力をしたところの自治体というのは、それ非常にやっぱり期待しているんですね。一生懸命努力したけど税収は伸びなかったと、じゃ、特別交付税から必ずそれは見てもらえるという、そういう気持ちがあれば自治体としても非常に安心した財政運営が可能になるんで、そこら辺については十分な配慮をしていただいて、特別交付税で必ず見るというふうに理解していいですね。
○政府参考人(津曲俊英君) 特別交付税につきましては、この法案に定める企業立地計画等を策定した企業が行う企業立地又は事業高度化のための投資に係る固定資産税の増収分の一定割合について、企業立地などに伴いその周辺環境整備や人材育成など立地企業の支援に取り組む上で必要となる財政需要額として算定に反映させる方向で検討しております。この地方税増収額の反映割合など具体的な措置内容につきましては、現在、経済産業省とも連携して検討を進めているところであります。
○岩永浩美君 是非それは経済産業省と話をして推し進めていただきたいことを要望しておきたいと思います。 そこで、工業用水道整備についての支援についてもお尋ねをします。 十九年度の工業用水道事業関係予算要求の補助の理由の一つに、地域経済の活性化、地域産業の活力の増進を促すためには産業基盤の一環の一つとして工業用水道整備が不可欠であり、今後工場進出が見込まれる地域を中心にその建設を促進するという補助要綱が定められていますね。 そこで、ここ近年、工業用水の需要が少なくて、年々ずっとやっぱり工業用水の予算そのものが減っているということを私自身も漏れ聞いています。工業用水道の支援策については、今後どういうふうなお考えか、まずそこをお尋ねをします。
○政府参考人(福水健文君) 工業用水のお尋ねでございますが、私ども、工業用水道事業費補助金につきましては、工業用水施設の建設でありますとか改築でありますとか、そういう地方公共団体に対しまして交付をやっているというところでございます。 先生もお話しになりましたように、私どもの工業用水事業費補助金というのは公共事業費に分類されている関係上、毎年予算額が減ってきているのは事実でございます。平成十九年度で申し上げますと、三十事業に対しまして二十九・九億円の措置を講ずるというふうなことで、ほぼ一事業当たり一億円の措置というのが現状でございます。
○岩永浩美君 過去五年ぐらいの推移はどうなりますか。
○政府参考人(福水健文君) 失礼申し上げました。 五年間の推移を申し上げますと、平成十五年度は四十八事業に対しまして五十・六億円、次が四十四事業に対しまして四十四億八千万円、十七年度が四十五事業に対しまして四十二億三千万円、十八年度が三十一事業に対しまして三十億五千万円が五年間の推移でございます。
○岩永浩美君 それでは、工業用水道事業に対する需要、今から需要と、それから来年度の予算の見込みをするとどういうふうな状況になるかということが一つ。 それから、今審議官の方でお話しいただいたように、工業用水道が公共事業の枠の中に設定してあるので、シーリングの設定に伴って年々ずっとやっぱり減ってきている。そのことを理由の一つになされていますが、工業用水に対して最大の補助率は設定されていたとしても、実際に補助の対象となる事業範囲を絞り込むなどして実際にはそういうふうに補助ができていないですね、現在。だから、補助事業に対する実際の補助率というのは、要望と実際補助金を出している金額と差が非常にやっぱり大きいですね。それで非常にそれぞれの当該の自治体というのは苦慮しているわけですね。そこの補てんはどうやってやるんですかね。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 今、工業用水道事業は四十四都道府県で実施されて、百四十八事業者が工業用水道事業というのを全国で行っております。 昭和四十年代に、非常に工業用水の需要が旺盛になりまして、それで全国に造ってきたわけですが、オイルショック以降、企業の方がコスト削減のために非常に回収率というのを上げてきまして、今工業用水道全体で見ますと、日本全体の回収率が約八割、設備能力では、能力に対しまして実際に工業用水を供給している量といいますのは五八%、それぐらいの状況で日本全体は推移いたしております。ただ、これは百四十八全体の話でございますので、先生おっしゃいましたように、地域地域によって、例えば伊万里市とか千葉県とかいろんなところで、改修をしたいとか、新しいものを造りたいとか、こういう話があるのは事実でございます。 こういうふうな中で、私ども、先ほど申しましたように、ほぼ一事業に一億円ぐらいの予算を補助金として出していると、こういう現状にあるものですから、交付対象設備を絞るなりしてその補助率ができるだけ下がらないようにしているわけですが、先生御指摘ありましたように、全体の事業の中で我々の補助金を見ると、それが低くなっているというのは、現実そういう問題が起こっているというのは十分認識いたしております。
○岩永浩美君 工業用水道事業というのは非常にやっぱり需要が多くなっている、実際は縮小していく。今回、地域産業活性化の整備をするために、集積をするためにこの三法を出されているわけですね。その需要があるのに、今までの一つの実績に基づいて工業用水道の費用を削減していく過程では、乖離していくだけで、その要望にこたえていく一つの形は全然でき上がっていかないと思うんです。だから、それを拡大していく方向にしていかなければいけないと思うんだけれども、それはどういうお考えですか。
○政府参考人(福水健文君) 先ほど申し上げましたように、この工業用水道事業というのが公共事業費の中に入っているというふうな状況、それから、私ども経済産業省は公共事業費というのはこの工業用水道事業だけでございまして、融通するとかなんとかできておりませんで、そういう意味からいたしますと、ニーズがある地域に対して一〇〇%十分に対応できているかということにつきましては、遺憾ながらできていないというのが現状でございます。
○岩永浩美君 遺憾ながらそういう要望にこたえ切れていないということ、これで終わってしまったんでは、これは私は政治ではないと思うんですね。 今回、私が指摘をしたいのは、佐賀県にかつてない大規模な企業誘致をいたしました。それはSUMCOさん、半導体のメーカーですね。これは、かつて石炭、エネルギー革命で産炭地のボタ山を埋めて地域振興整備事業団が整備をした本当にもうどうしようもない、どうしようもないというのはおかしいですけれども、今まで売れ残っていた団地ですよ。これを一括して購入をしていただいてそこに立地をしていく過程の中で、水だけはどうしてもやっぱり確保しなければいけない。 今度のやつについては、国際競争力を高めていく、その企業の集積度を高めていく、今回のその一つの企業誘致合戦は、国内における企業誘致合戦ではなくて、台湾との企業誘致合戦だったんですね。その台湾と企業誘致合戦で国内でとどめていただくその一つの背景は、工業用水をやっぱり確保しなきゃいけない。 そういうときに、今のような御答弁で、その枠の設定があるからそれについてはもうどうしようもなくているんだと、それはもう自前で全部やってもらわなきゃということでは、私はやっぱり産業活性化を図っていく、産業の集積を図っていく、国際競争力を高めていく、雇用の創出をかなえてあげるということにはつながっていかないと思うんです。 そういう需要に対しては、私は、甘利大臣が午前中の答弁の中で、通産行政はいつもやっぱりそういう一つの時代の要請にこたえて柔軟な形で対応していかなければいけないという御答弁いただいたその一つの思いが、こういう喫緊の課題に対して即座に対応できる体制ができていかないと取り残されてしまうという思いがするんですが、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(甘利明君) 工業用水のニーズが、つまり我が省に上がってくるニーズがこのところずっと減ってきました。予算要求をするときにはこういうニーズがあるからということで出すわけでありますが、それが今三十億オーダーになってしまったわけでありまして、それと併せて、予算のシーリングが項目別に掛かってくるという歳出歳入一体改革の時期がちょうど重なっているわけであります。 我が省の公共事業予算はこの三十億以外に全くないわけでありまして、シーリングをプラスに向けたとしても、大した、母数が少ないですから増えていかないと。今後、企業立地新法を作って成立をさせた以降、どのくらい工業用水ニーズが出てくるのかどうか。 今現状で、伊万里はほうっておけば外国に逃げられちゃうと。引きとどめるために極めて大事なツールであるという御指摘をいただきました。御地元からは以前からそういうお話度々いただきました。 予算要求に際しても大分財務省と交渉をした経緯がありますが、正直なところ、今のところはね付けられているわけでありまして、公共事業には全体として厳しいシーリングが掛かっている中で、別建てのことが、何か取る方法がないかどうか、予算編成時にも大分財務省と交渉をしたんでありますが、いかんともし難かったというのが現状なんであります。 この問題については、引き続き、企業立地の新しい仕組みに対して工業用水ニーズがどうなっていくのか、その辺のことも兼ね合わせて、地域振興、企業立地の策の中でどういうニーズが起きてくるのか、それを踏まえて財務省とどういう交渉ができるかということだと思います。 現状では、私もこの伊万里の案件については財務省と大分やらせましたけれども、どうにもシーリングの枠の中で跳ね返されているという状況であります。
○岩永浩美君 財務省の公共の担当の主計の次長とも話をしました。第一義的には経産省がどういう一つの姿を持ってくるかということ、財務省がそうおっしゃいましたね。第一義的には経産省から出されたことについてというお話でした。 要するに、二十年度の需要が予算枠を超えている状況では、もう不足することは明白なんですね。しからば、地域産業活性化法の今回新たに三法を提案をされました。そのハード事業の中に今まで道路とかそういうもの、誘導路とかそういうものはハードの関連事業としてこの中に入れてありますね、国交省の整備の方。これは、工業用水道の整備事業をこの関連施策として取り入れていく検討を図っていくべきだと私は思いますが、それはいかがでしょうか、大臣。
○政府参考人(福水健文君) 国交省が先ほど三百六十億円で時期を同じくして今広域的なインフラ整備法案というのを出してございます。これも、各地域がどういう広域的なインフラ整備をされたいかと、そういう計画に基づいて、道路とか港湾、空港、いろんな分野に使えるような費用になってございます。 したがいまして、工業用水道ということに直接使えるかどうかというのは国交省さんに問い合わせする必要があろうかと思いますけれども、関連のところでそういう資金を使っていくということは可能じゃないかというふうに私期待しておりますので、国交省さんとも相談させていただきたいなというふうに思っております。
○国務大臣(甘利明君) 公共事業というのでは枠が縛りが掛けられちゃっているんです。歳出歳入一体改革で、これによって政府が何年間かの財政再建計画を立てていますから。だから、この枠自身をぼんと、ぼんと言ったって工業用水ですからそんなべらぼうな金額じゃないと思うんですけれども、増やすということが非常に難しいと。特にうちの枠だけ工業用水を例えば三十億から六十億にしてくれと言ったって、もう完全に予算査定で跳ね返されちゃうんですね。 今の話は、企業立地新法は六省庁連携でやりますから、企業集積をつくるときに周辺のインフラ整備を連動してやっていこうということですから、その連動する国交省のその枠にこれが入れることができるかどうかという、これも財務省の壁があると思いますけれども、そういうことをうちから要請をするということだと思います。 うちの枠内では、もうその母数が全然少ないですし、予算要求で、じゃ、工業用水道六十億ちょっと必要ですからお願いしますねといって財務省受けるかといったら絶対受けない。向こうは断るのが嫌なものだから、一義的に経済産業省の要求ですとおっしゃっているんでしょうけど、じゃ、我々が要求したら認めてくれますかというと、必ずこれも公共事業の枠の中ですと。今七兆円ぐらいですけど、これにはがっちりシーリングが掛かっていますよって必ず言われるんですね。ですから、この全体の枠内で工業用水道以外の部分からその関連整備ということで使えるかどうかということを福水審議官が国交省と交渉しているということだと思います。
○岩永浩美君 やっぱり公共事業の枠だけで考えるとそういう問題に直面するかもしれません。 今回、活性化法という一つの新しい法律を作っていくことによって地域の経済格差をなくし、かつまた活性化を図っていくという新しい法律ができた関連の一つの施策としてそのことを財務省と交渉することは一つの知恵だと私は思います。そういう点については、是非強く要望をしておきたいと思います。 大臣も御案内のとおりに、企業立地、数年前、数年前といえば喫緊ですが、十年あるいは十四、五年前は、計画を立てて五年ぐらいして団地ができればいい時代はございましたが、今はやっぱり企業を立地するということを決めたら、その年に調印をし、明くる年にはもうそれは操業をするというような非常にサイクルが早くなりました。それに対応をしていくためには、それぞれの自治体や関係者というのは、それだけのリスク、ある面においてはリスクを負いながら将来に対する一つの投資意欲を持って努力をしていただいています。 あえて重ねてお願いをしておきたいのは、特別交付税における一つの措置をまず講じていただくこと。それと同時に、そういう工業用水道事業というのは、私自身が、佐賀県の伊万里市でそういう問題があるということのみならず、各県でもそういうことが恐らく出てくるであろう、工業用水については。公共のとらえ方にとらわれず、それぞれの地域の企業の集積を今後も積極的に果たしていく上において欠かすことのできない用水道事業に対する予算の配分に特段の御配慮をお願いして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○弘友和夫君 公明党の弘友和夫でございます。 朝から長時間にわたって質疑を行われておりますので、重複する部分があるかもしれませんけれども、御容赦いただきたいと思いますけど。 まず、産業活力再生特別措置法等の改正案でございます。その中で、事業再生でございますけれども、去る十七日の参考人の質疑におきまして、高木参考人から、早期事業再生を図るためには、国、特に金融庁が地域金融機関を指導し、地域金融機関が中小企業の背中を押してあげると、中小企業の財務内容が悪化している場合に改善に取り組むよう指摘する必要があると、こう述べられておられましたけれども。 一方、内閣府が昨年の六月に取りまとめた「我が国の事業再生の実態について」という報告書を拝見させていただきましたら、これには、金融機関における事業再生支援の問題点が指摘をされております。これ見ましたら、結構、この間参考人の皆さんも言っておられましたようなこと、過去をちゅうちょなく否定できる体制をつくることだとか、事業再生に関する専門家を登用、活用すること、良識ある非常識を持った経営のプロパーを登用するとか云々とあります。 そういう中で、金融機関に対して述べられているところがあるんですけれども、前向きな部分とまた事業再生において金融機関が障害になっているケースというのがございます。その障害になっているケースは、メガバンクは地域のレピュテーションと無関係に活動し、中小企業の再生案件を手掛けるコストを嫌うために、メガバンクが介在する地域の再生案件では債権者調整が困難となることがあると。また、再生着手の一番の障害は金融機関、特に地域金融機関の体力、引き当ての有無ではないかと。また、債務者企業の格付に金融機関の間で差がある、支援の債権者間交渉を困難にすることがある。また、不十分な引き当てによって、抜本的な支援先のリストラに踏み込めず、結果として二次破綻を招くケースもあると。また、一部の地域金融機関は事業再生のノウハウが不足していると。 以上で見ましたとおり、金融機関において、事業再生支援の観点からまだまだ課題が残されているふうに考えられるわけでございますけれども、コスト削減が金融機関にとって重要な経営課題となっている中で、再生支援に大きなコストが掛かることは事実であります。 また、再生支援の進捗、内容が企業間のみならず、地域金融機関の体制や引き当ての程度、債務者区分の格差など金融機関の事情に左右されることがある。地域によっては、金融機関がいまだ十分な再生、先ほど言いましたように再生支援ノウハウを有しないケースも存在すると。 こういう指摘が、指摘というか報告がされているわけですけれども、事業再生、まあ一口で言いましても、いろいろな今のような一つの金融機関という観点から見てもかなり障害となる部分もあるわけでございますけれども、経済産業省また金融庁におきましては、あと具体的にはいろいろ後ほどからお聞きしますけれども、どのようにこの報告書を受け止められて対応されていくつもりかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(鈴木隆史君) 内閣府の報告書、「我が国の事業再生の実態について」におきましては、金融機関につきまして、先生御指摘のとおりの問題が指摘されており、我が省といたしましても同様の認識をしているところでございます。このような地域の金融機関のコストや体制面における弱みを補完するために、経済産業省といたしましては、地域中小企業再生ファンドの設立を支援することによりまして地域の金融機関の債権買取りを後押ししているところでございます。 また、先生御指摘ございました地域における再生支援のノウハウの不足、こういうものを補うために、全国に設置いたしました中小企業再生支援協議会によりまして、事業者が金融機関と相談しつつ作成いたします事業再生計画の相談、それから作成支援、こういうことを行っておるわけでございます。 加えまして、今回御審議いただいております法改正によりまして、事業再生計画の策定中の事業者へのつなぎ資金に後ろ向きになりがちな金融機関の融資を促進するため、債務保証制度を創設するほか、これまで培いました事業再生のノウハウを地域で活用するために中小企業再生支援協議会に全国組織を設けまして、事業再生に豊富な経験のある弁護士、会計士、産業再生機構のOBなどを地域に派遣する予定としております。 こうしたもろもろの措置を通じまして、当省といたしましては、引き続き金融庁を始め関係府省と連携を取りつつ、地域の金融再生の事業再生支援に寄与するなど、地域の事業再生の活性化、円滑化に努めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○政府参考人(河野正道君) 金融庁といたしましても、先ほど委員から御指摘のいただきましたような厳しい御指摘なり問題点が提示されているということを重く受け止めさせていただいております。 その上で、私どもこの四年間、いわゆるリレーションシップバンキング、地域密着型金融の推進ということを進めてまいりました。この四年間の結果といたしまして、ある程度事業再生の取組が地方で進捗をしたということは申せるとは思ってはおりますけれども、一方でやはり利用者の方々からお話を伺いますと、まだ不十分なところはたくさんあると、あるいは金融機関の取組も非常に二極化しておって、不十分なところはまだ取組が端緒にすら就いていないというふうな厳しい御指摘もあるところでございます。 そこで、これからの地域密着型金融の推進に当たりまして、私ども先般、金融審議会の方で今後における地域密着型金融の推進の在り方を御議論いただきまして、報告をいただいております。この報告の中で、実はこの事業再生というのは一番重要な柱ということになっておりまして、中からほんの数点御紹介いたしますと、この地域密着型金融の本質にかかわる一番の課題が事業再生であるということ、それから企業価値が保たれているうちにとにかく早期に再生をさせる、そしてその再生後の持続可能性ある事業再構築というものが最も重要であること、それから外部から地域金融機関がやはり経営者の意識改革を促す必要がある、そして、先ほど経済産業省さんの方から御紹介のありました様々な取組と十分連携を取って中小企業再生支援協議会あるいはファンドといったものを一層活用していくべきであると、こういった指摘をいただいておりますので、是非、私どもといたしましては、これから、今度はアクションプログラムという形ではございませんが、むしろ恒久的な枠組みの中で一層事業再生の取組をこの地域密着型金融の推進の中で一番の柱として位置付けをさせていただきたいと思っております。
○弘友和夫君 事業再生が一番重要な課題だと、こういうことなんですけれども、今お話がございました中小企業再生ファンドでございます。これは中小企業基盤整備機構が中心になって出資を行って平成十六年度からこれ設立されているわけですけれども、これまでの実績は全国で十三都道府県しかないんですね。先ほど九州ばかりなんという話がありましたけれども、九州は大分県、大分だけなんですよ、このファンドが。大分企業支援ファンドという、大分だけ。これは全国に、すべてにおいてこれを設立する必要があるんじゃないかなというふうに思うんですね。先ほど、元気な地域を応援する、五年間で二千億円用意して千社ぐらいやるという話が、これも同じですか、中小企業基盤整備機構というのがやると。これさっき二千億ぐらいと。こっちのファンドは、見ましたら、全体で四百五十三億ですよ。機構が出すのは半分の二百十三億。えらいけたが一けた違うんじゃないかなという。 私、もちろん元気なものをどんどん育てていくのは大事ですけれども、今実際に事業を再生をさせるという観点も今一番重要な課題だと、こうお話ありましたけれども、これにやはり力を入れるべきではないかなというふうに思いますけれども、この中小企業の再生支援について、そのファンドも、このファンドじゃなくて、別にもう既にやっているような部分も確かにあるかもしれません、進んでいる部分は。だけれども、遅れている部分も、全く手の付けてない部分もあると。両方あるんじゃないかと思うんですけれども、これに対するお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今御指摘のとおり、中小企業基盤機構が出資する地域中小企業再生ファンド、そういうものが用意をされております。これは事業再生を行う上での非常に重要なツールであるというふうに私どもも認識をしております。 今お話ございましたように、平成十六年の一月から十三のファンドが組成されておりまして、実績をもう少し更に言いますと、投資件数で七十八件、投資額で百五十三億円の実績になっているということでございます。委員が御指摘になられました出資総額あるいは機構出資分について二百億円を超える部分というのは、そういうことを機構として約束をしていると、そういう金額でございます。 先ほど地域応援ファンドの部分について二千億円と申しましたけれども、あれは機構としてある種の枠といいますか、そういうファンドの枠として用意をしているということでありまして、この四百億円あるいは既に出資をした百五十三億円、そういう数字とはちょっと性質が違うものであるということをまず御理解いただきたいというふうに思っております。 それから、十三ファンドということで、全国カバーしていないなという御指摘ございますけれども、実はこういうファンドを組成するに当たりまして私ども地域の金融機関に働き掛けをして、そういうファンドがあることによって事業再生が円滑にいくのであると。中小企業再生支援協議会で計画を策定の支援をするわけですけれども、その際に債権の買取りだとか、まあ新しいお金が必要だということで、銀行からは出しにくいけれどもファンドが出しやすいとか、いろんな性格のものがあるわけであります。そういうときにこのファンドがありますとやりやすいということで、地域の金融機関にも働き掛けを機構からしたりしているわけであります。 ただ、地域の金融機関、幾つかの金融機関の間で足並みがなかなかそろわなかったりというようなことで、そのファンドをつくるに当たって時間が掛かったり、今のところまだファンドができていないという実態はございます。ただ、委員にも御理解いただきたいのは、この十三のファンドというのはこれ機構が関係している部分のファンドでございますけれども、全国には民間の金融機関が中心になっているファンドも数多く最近はできてきております。ただ、全体をこうして見てみますと、そうはいっても民間のファンドがまだできていないような地域、そういう意味では空白の地域もあるものですから、私ども、基盤機構を通じまして、そういうところも含めましてしっかり働き掛けをするということが必要だということで話をしているところでございます。 委員も御指摘のとおり、中小企業の事業再生についてはこれから本格化するという部分もございますので、私たちしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。先ほど金融庁の方からもお話ありましたように、先日出た報告書の中でもこの事業再生が最重要項目であると、その中で、地域の中小企業再生ファンドの一層の活用が期待されると、そういうようなお話でございますので、そういう提言が出ていますので、地域の金融機関はそういったようなことに対応して、従来よりも積極的に取り組んでいただけるんではないかというふうに認識をしております。
○弘友和夫君 もう是非、事業再生、中小企業の、金融庁の方は一生懸命やっていただいて、それ金融機関が弊害になっているようなことのないようなことで是非やっていただきたい。そしてまた、ファンドも十三ですか十四ですか、じゃなくて、やはり空白の部分というのは埋めていかなければならないんじゃないかと思いますので。 また、こういう危惧もあるんですよ。この再生ファンドが金融機関の不良債権の塩漬けのために利用されるんじゃないかというような危惧もありますので、そういうことのないように、実際、中小企業の事業再生のために進めていただきたいというふうに思います。 その中で、中小企業再生、先ほど出ました、支援協議会でございますけれども、これ東京商工リサーチの調べで、企業の倒産件数というのは、平成十三年に一万九千百六十四件あったのが、その後ずっと減少し続けてきたわけですね。平成十七年には一万二千九百九十八件と四年間で減ったわけです。ところが、平成十八年では倒産件数が一万三千二百四十五と五年ぶりにこの倒産件数が増加したわけです。これはとりわけ地方の中小零細企業、統計見ましたら、の倒産が目立っていると。これどういうことでこうなるのか、何というか今、事業再生が進んでは来ているけれども、そういう中堅どころというか、それぞれ支援をしていく、その先の零細だとかそういうところに反対にしわ寄せが行って倒産件数が増えているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そういうことはないんですか。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 確かに倒産件数、小規模のところで増えているわけですけれども、業種別に見てまいりますと、ちょっと今手元に詳しい資料はございませんけれども、私の記憶では、建設業あるいはその地域にある卸売、小売といったサービス関係のところのそういう企業の数が多かったというふうに記憶をしております。それは取りも直さず地域の需要に依存している、公共事業を含めましてそういうような産業が大きな影響を受けているということだろうと思います。 したがいまして、中堅企業の事業再生の影響として起こってきているというよりも全般的な経済の動向によって影響を受けているのではないかというふうに認識をしております。ただ、そういった小規模企業の事業再生につきましては、先ほど来申し上げているような事業再生ファンドあるいは中小企業再生協議会、あるいは信用保証協会も最近はそういう小規模の企業の再生にも積極的に取り組んできておりますので、そういうところの連携をしながらしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
○弘友和夫君 私は、景気の動向で増えているという、これ感じで物を言って悪いんですけれども、じゃないんじゃないかなというふうに、やはり片一方でそういう整理がどんどんやられてきた中で、一番零細企業というかそういうところが増えているんじゃないかなと思うんで、これは注意して見ていただきたいと思いますが。 中小企業再生支援協議会との相談企業数というのは非常に平成十八年の十二月現在、末で一万七百九十五社ということで、景気回復基調の中にあっても経営の見直しや資金繰りの改善が必要とする中小企業が後を絶たないという状況であるわけですけれども、非常にこの地域における中小企業にとってこの協議会の果たす役割というのは私は大きいというふうに思うわけですけれども、協議会において再生支援に取り組むこの専門人材の不足というのもまあ一方では指摘されている。特に、人材が手薄な地域において中小企業再生支援協議会の体制機能をどのように今後強化されていくおつもりなのか。また、全国組織であります全国事務局を設置すると、こういうふうにお聞きしておりますけれども、どのような組織、体制等でいつからこれは活動されるのかというのをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(松山政司君) 現在、中小企業再生支援協議会でございますが、各都道府県に設置をしておりまして、きめ細かな支援を継続をいたしております。 現在、弁護士を始めとする専門家百九十五名が窓口、相談対応ということで実施をしながら支援をさせていただいております。特に、先生がおっしゃいますように再生支援の専門家が地方においては十分でないという地域があると御指摘もいただいております。こうしたことを踏まえて今年度からは各地の協議会をサポートする全国的な組織を設置をして、再生支援のノウハウを有する専門家等との全国的なネットワークを構築するといった、より効果的な再生人材の確保や育成を図っていくことといたしております。全国組織では、こうした業務のほかに、各協議会に対する助言、各種手続や対応に関するマニュアルの策定、再生人材の確保、育成、成功事例等のノウハウの共有など、業務を実施する予定でございます。 その体制面の詳細につきましては現在検討中でございますが、七月をめどとして業務の開始をいたします。現在、五、六名程度と考えておりますけれども、必要となる常駐専門家を確保し、万全の体制で発足できるよう準備を進めているところでございます。
○弘友和夫君 それと、サービス産業、これ朝から議論が出ておりましたけれども、サービス産業の生産性の向上、底上げというのは我が国経済成長のかぎとされておるわけでございますけれども、このサービス産業の実質GDPに占める割合は、一九九〇年、六一・七%から二〇〇二年に六七・九%と拡大してまいりましたけれども、一方、ほとんどの先進諸国においてサービス産業の生産性の伸びは製造業よりも劣っていると。中でも、我が国はこの製造業とサービス産業の生産性の伸びの差が大きいんですね。 例えば、アメリカであれば九五年から二〇〇三年の間では製造業は三・三%、サービス産業は二・三%。日本は製造業は四・一%伸びていますけれども、サービス産業は〇・八%。これ非常に、やはりほかの国に比べましてもサービス産業の生産性が低いと。これを向上させるためにどうしたらいいのかなというふうに、なかなか難しい部分があるわけなんですね。 先ほど御答弁で効率化を進めるべきだと、いろいろ見てみましたら、全国展開というかそういうのがなされていないみたいな答弁がございましたけれども、全国展開するところも中小企業あるかもしれませんけれども、一般的な商店だとかなんとか、そう全国展開なんかなかなか、やっぱり難しいんじゃないかなという気がするんですよ。 ですから、そういう効率化というのと、さっき答弁、米国と比べて規模が非常に小さいということも言われておりました。だけれども、これのポイントで、サービス産業の効率、あれを上げるのは、お家芸である製造業を念頭に置いたサービス産業政策、経験と勘から科学的、工学的手法へとかいうのを書いてあるわけです、これね。それから、生産性向上の事例。GPSを活用した優秀タクシー運転手の行動分析によるノウハウを共有するとかという事例が書いてある。 だけれども、実際、じゃ、例えば日本の経験と勘も、私は世界に誇る技術というのは、科学的、工学的じゃない、人間の経験と勘の、これはまねができないという部分だってあるわけなんですよ。それを全部そういうものを置き換えるということだとか、じゃ、タクシー運転手の行動分析するんだったって、今非常にタクシーの運転、多過ぎるというのが、もう二重にも三重にも並んで多過ぎるけれどもどうするんだというのがあるんで、その行動以前の問題、ずっと半分ぐらい止めて休んでいるというのがあるわけですよ。だから、そういう部分があるので、何か効率性、効率化を追求するというので、言うのは簡単だけれどもなかなかこれは難しいんじゃないかなと。 あと、品質の確保ですね。だから、これは分けて、私は、もちろん効率化も大事な部分あるかもしれないけれども、またその一方、品質確保というのが大事だというふうに思うんですけれども、その中でもやはり人が大事だと。サービス産業を担う人材の確保、育成というのは、やはり私は今後のかぎじゃないかということで、製造業の場合は工学部とか、農業では農学部とか、いろいろありますけれども、サービス産業については体系的な教育というのが整備されてないように思います。そういう部分で是非サービス産業の何かそういう人材育成。 それから、地域経済にこれはサービス産業というのは一番大きくウエートを占めているわけですから、今後は観光だとか集客関連など地域経済の活性化に結び付くようなサービス産業への支援策、これが非常に大事だというふうに思いますが、これに対してはどうなのか。 そしてまた、産学官の連携によってサービス産業生産性協議会を設立して取り組もうとされておりますけれども、これ、どの程度こういうものが起用されるのかというふうに思いますが、全部まとめてお尋ねいたします。
○副大臣(山本幸三君) 私、先生御指摘のとおりだと思いまして、大変難しいんですね。 私、個人的な経験で申し上げますが、アメリカのコーネル大学というところに役所から留学させていただいたことがあります。私はビジネススクールというところに行ったんですが、コーネル大学というのは、一番有名なのはホテルスクールなんですね。大学のキャンパスの中に一番立派なホテルがありまして、それはもう町の中で最高級ホテルなんですけれども、実際には学生がそこで実習しながら本当のホテル経営やっているわけですね。 そのホテルスクールの先生方に聞きましたら、まず、ホテルスクールでは、一年生が入ってきたら一時間目に教授がサービス業とは何なのかと、定義してみろと学生に聞くんですね。そうすると、ほとんどの学生はよく分からない。これ、私、こういう同じ質問を日本の方にすると、大体返ってくるのは、お客様に満足してもらうようにするとか、温かい心を持って接するとか、そういう情緒的な答えが返ってくるんですけれども、コーネル大学のホテルスクールで先生の答えは、ほかの、物を売る、自動車を売るとかコンピューターを売るとか、それとは全然違うというのは、サービス業とは在庫の利かない財を提供するのがサービス業であるという定義をするんですね。つまり、時間がすべて、タイミングがすべてなんです。レストランに行って、どんなにおいしいものでも十分以上許容時間を超えて出てきたら、みんなお客さん怒っちゃうわけですよね。欲しいものが欲しいときにちゃんと来るということができないとサービス業として成功しない。そういうことが基本にあって、これは非常に手間の掛かる、しかもタイミングがすべてということで追われる事業ですから、ある意味でいうと、もう人材教育がすべてだという気がするんですね。 ところが、日本の場合は実学教育が大変遅れておりまして、ホテルスクールなんてないんですね。昔は立教大学に唯一観光学科というのがあって、日本のホテルのホテルマンというのは立教大学出身の方が多いんですけれども、しかしそれもほんの一つの科であって、学部一つまだないと。そういうことで、是非ホテル学部なりホテルスクールをつくりたいなと思って、少し私もコーネル大学のホテルスクールの先生を呼んでセミナーやったりしたんですけれども、そういう意味では、おっしゃるように、工学的なアプローチ、そういうのをトライすることは非常に大事だと思いますけれども、やっぱりそういう人材をきちっと教えていく教育システムがどうしても要るんじゃないかなと思っています。専門学校はあるんですけれども、マネジメントも含めて全部教えていくというのは日本にはないもんですから、それは御指摘のとおりだと思います。 ただ、そんなことばっかり言っていても時間が、すぐできるわけではありませんので、そういう意味で、昨年十二月に経済産業省としてはサービス産業生産性協議会の基本構想を検討いたしまして報告書をまとめました。五月十日にこの協議会を発足する予定でございます。そこで、サービスについてのイノベーション、生産性向上に向けて、産学官共同で共通のプラットホームというものを何とかつくり上げたいと考えております。その際には、工学的、科学的アプローチとかITの活用とかサービス品質の信頼性向上とか、幅広い取組をやっていきますけれども、人材の育成を中心課題としてやっていかなきゃいかぬなと思っております。 日本の場合は、昔は正に旅館のおかみさんが経験と勘でほとんど完璧に、お客さんの今日の顔色を見て、疲れているからちょっと甘いような味付けがいいなとかいうことを完璧にやっていたわけですね。だけど、それはその人の個人的な能力だけに終わってしまって継承ができないと、そういうことがございましたので、そういうことを、いろんな手法を使って日本でしっかりとそういう教育システム、そしてそういう産業についてのノウハウを共有するようなものに持っていけるように頑張ってまいりたいと思っております。
○弘友和夫君 どうもありがとうございました。 是非、サービス産業、これはもう地域に密着した相当大きな影響力のあるものでございますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事加納時男君着席〕 次に、中小企業地域資源活用促進法でございますけれども、先ほど来出ております、非常に地場産業、我が国各地には中小企業が集中して立地して、歴史的に技術、技能などが蓄積されてきた地場産業が存在しているわけですけれども、この地場産業が御承知のように生産や雇用の面から地域経済を支えているんですが、これがだんだん減ってきている。近年では企業数や生産額が減少している産地というのは多いんです。 中小企業庁の平成十七年度産地概況調査によりますと、産地の企業数は四万一千六百五十六、生産額は六兆七千八百七十二億円と、最盛期に比べて企業数は三分の一、生産額は二分の一にそれぞれ減少しております。本当に、先ほど佐賀の有田の話もありました、福岡においては大川の家具だとか、様々とにかく地場産業と呼ばれるものが大変な今状況にあると。 ところが、イタリアを見ましたら、繊維、家具、食品産業といった産業分野で、これは貿易収支がイタリアは黒字になっているわけですよね。まあ、それもいろいろイタリアの地場産業だと思うんですけど。こういう高い競争力を保持しておる中で我が国がそういう国際競争力がないのかという、そういういろいろ難しい部分があるんだと思いますけれども、こういう点、一般的にどういうふうに考えられているか、ちょっとお尋ねします。
○政府参考人(石毛博行君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、日本の地場産業、産地の企業、非常に厳しい環境に置かれているのは事実でございます。そういう中で、外国のそういった、繊維だとか家具だとか食品といいますと恐らく外国でも同じような地場産業的なものであろうというふうに思うわけでありますけれども、今御指摘になられましたように、イタリアは日本の繊維産業の輸出額でいうと大体四倍、家具でいうと十二、三倍と、そういうようなオーダーになっております。 恐らくイタリアの中小企業、そういう産地にあるイタリアの中小企業が競争力を持っているのは、コストの面の勝負ではなくてブランドを形成すると、そういうことについて非常にこだわって努力をしてきたんではないかというふうに思っております。そういう企業の姿勢というのは、日本の中小企業、とりわけ産地の企業がもう一度再生をしていくという観点から見ますと、非常に参考になる例だと思っております。 先ほど大臣から、熊野町の化粧筆のケースだとかあるいは山形工房の鉄瓶のケースだとか申し上げましたけれども、正にこういったような企業のケースはイタリアの中小企業が世界で活躍をしているということと同じような、そういう行動を取ってきている結果ではないかというふうに認識をしております。
○弘友和夫君 それに関連しまして、方向性としては、コストではもうまず日本の場合は難しい部分があると思うので、そういう方向性に行かなければいけないんじゃないかとは思うんです。 それで、地域資源活用の事業への支援の在り方なんですけれども、これでは、地域の特産物として相当程度認識されている農林水産物又は鉱工業品、産地の技術、観光資源と規定をして、もう既に知名度のあるものを支援するというような感じ。これは知名度のあるのを支援するのは当然ですけれども、一方、現在は知名度はなくても将来性の高い地域支援、これを掘り起こしていくということも大事じゃないかなというふうに思うんですね。 ですから、その両方がやはりやっていかないといけないということと、それからもう一つ、これ一緒にお答えいただきたいんですが、地場産業、地域で新商品を開発する中小企業、これは支援すると、こう言っておられますけれども、一方では、中小企業というのは販路を、売り先、これがやはり自力で開拓していくことというのは非常に難しいということなんです。新商品を開拓はしたけれども、これどう売っていいか分からないというのもあるんですよね。そういうことをどう支援していくのか。 それから、販路を提供するなど、地域外の企業も、何か販路を見付けて支援していこうと、こういう企業が出てきた場合は、それも支援対象とするのかどうかというのをどう考えられているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(石毛博行君) 今、三点御質問があったわけでございますけれども、一番最初に、知名度のある地域資源、ここではそういうものを地域資源と定義をしているわけですけれども、そういうものを支援するのは当然だと、そうなっていないものも含めて考えるべきじゃないかという御指摘でございますけれども、先ほど正に松村委員からそういうことに近い御指摘をいただいたわけであります。今そういう形で明らかな助成対象になるようなものだけに焦点を当てて支援をしていくだけではなくて、その予備群をきちっとつくっていくべきであろうというふうに私ども思っております。 したがいまして、そういうことのために、そういうアイデアを形成するという意味から、商工会、商工会議所などが中心になりまして、交流会とかあるいは研究会とかそういうもの、あるいは中小企業が大学などと連携して調査研究を行っていくと。そういうようなものも次の予備群、認定予備群といいますか、そういうような形で支援をしていきたいというふうに思っております。 それから二点目の、物はできるけれどもその販路がなかなかというお話がございましたけれども、私ども正にそれが難しい点であろうと。 この前の法律についての評価が午前中議論ございましたけれども、その前の法律がいま一つミートしなかった点があるとすれば、正に人材の面でのそういったような努力が足りなかったのかなというふうに思っております。産地ではいろんな物をつくる力は割合あるわけですけれども、そういう物ができた、技術力はある。しかしながら、それをマーケットのニーズに合わせて改善をしていく、そういうときには、やはりそのマーケットについてはマーケティング力のあるそういう専門家のアドバイスも受けながら直していく必要がございまして、そういう人材を派遣するような、そういう仕組みをこの支援プログラムの中には入れてございます。 それから、三点目でございますけれども、地域外の企業についても支援対象になるのかということでございますけれども、これは全体のプログラムを支援しておりますから、仮にその企業がその地域の外にあった場合でも、そういうものを合わせて支援の対象にしていきたいというふうに、できるだけ弾力的にその辺は考えていくべきだろうというふうに思っております。
○弘友和夫君 それと、NPOなんですけれども、経済成長戦略大綱では、こういう中でNPO等の取組についても新たに支援の対象としていくと。地域経済活性化のため、NPOに対してどのような役割を期待し、またNPOに対してどのように支援を行おうとされているのか。また、先ほど、こういう法制度の周知徹底というのは商工会議所等を通じてずっとやっていかれると、こう言われましたので、それも結構ですけれども、NPOに対する支援と、どういう役割を期待しているのかというのをお尋ねします。
○政府参考人(松井哲夫君) お答えいたします。 NPO法人は、地域おこしあるいは福祉、教育、文化、町づくり、環境など各地域におきます様々な分野で社会の多様化したニーズにこたえる大変重要な役割を担っているということで、私どもも期待をいたしているところでございます。 各地域におきましては、そのNPO法人が中心となりまして地域の中小企業を巻き込んで地域資源の掘り起こしなどに取り組んでいる事例、数は必ずしも多くはございませんけれども、そういった事例は出てきているところでございまして、そうしたことで、中小企業の地域資源活用プログラムの中ではこのような取組に対しましても積極的に支援を行っていきたいと考えております。 具体的には、NPO法人等が地域の中小企業と外部人材とのネットワークを構築するというような形のための交流会や研究会などを開催する場合に対しまして、中小企業基盤整備機構を通じまして支援をするというようなことを現在考えているところでございます。
○弘友和夫君 次に、地域産業活性化法案についてでございますけれども、産業集積のイメージですけれども、基本方針におきましては、企業立地や産業集積の対象となる地域、業種については大枠が定められるようになっておりますけれども、地域の産業集積について政府が具体的にどのようなイメージをかいているのかちょっとよく分からない部分がありまして、先日、亀山市長さんもありましたけれども、成功したところの地理的条件、自治体の努力、様々な要因があるわけですね。ですから、企業立地と産業集積というこのイメージというのはどういうふうに。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 この企業立地促進法案につきましては、地域主導で、地域が主役になって、地域の強みとか魅力を生かしながら企業立地を進めていこう、個性豊かな地域をつくっていこうというのが法の趣旨でございまして、国がこうやれああやれというものではございません。 具体的なイメージで申し上げますと、例えば何もなかった亀山市にシャープが来て、今シャープの周りには七十社以上の関連産業ができて一大液晶集積地になってきております。例えばこういうふうなイメージが一つあろうかと思います。二つ目は、私途中でお話ししましたが、人材が非常に豊富、若年労働者が非常に豊富な沖縄地域におきましては、今コールセンターというのがたくさんできているというふうな話を申し上げました。これはサービス業でございますけれども、こういうふうな集積のイメージもあるというふうに考えております。 さらには、長野県の諏訪ですとか新潟県の燕三条でありますとか大田区、東大阪のように、昔、昔からと言うと語弊がありますが、元々地場産業、中小企業を中心としたものづくりの地場産業があったところ、ここをいかに高度化していくか、再活性化するか、こういうふうなイメージの計画もあろうと思います。また、今北九州は自動車王国になりつつあります。福岡県だけじゃなくて、大分県とか熊本県とか佐賀県を含めて、非常に広い範囲で自動車百万台、百五十万台、そういう話が出ております。非常に広域的なそういうふうなイメージもあろうかと思います。 そんなイメージでございますので、是非各地域の方でそういうふうなことを十分御検討、関係者の間で御検討いただいて、基本計画、グランドデザインをお作りいただければ非常に有り難いなというふうに思っております。
○弘友和夫君 それで、先ほどもありました、それには人材でございますけれども、中小企業金融公庫が二〇〇五年に実施しました中小企業動向調査によりますと、製造業が事業所の増設先を検討した理由として、国内では有能な人材の確保ができるかどうか、海外では労働コストの削減の比率が高くなっていると。ですから、高度かつ高付加価値的な事業展開を志向する国内と、コスト重視の事業展開、海外では求められる人材が違うわけですね。 〔理事加納時男君退席、委員長着席〕 地域の活性化にはインフラ整備とともに人材育成が重要であると、これも先日の田中参考人もお話がございましたけれども、本法律案では、関係省庁と連携して人材の育成を図ると、こうされておるわけですけれども、具体的にはどのような施策が検討されているのか。 それから、企業誘致を促すために、各自治体においては市場ニーズを把握し、企業が求める人材と教育機関が育成する人材とのマッチングを図る必要があると考えますけれども、どのようにこの人材育成というのを考えられているか、お尋ねします。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、地域活性化、人材がすべてであると言っても言い過ぎじゃないぐらい大事な案件でございます。私どもは、人材育成事業については、予算措置を講じまして支援をしていきたいというふうに考えております。 先ほどもちょっと御説明しましたが、二つのやり方を考えておりまして、一つは、あらかじめ、例えばここを自動車部品の集積にしたいという場合には、自動車部品関係の勉強あるいは能力、そういうのを高専とか工業高校、公設試でもって教育してもらおうと、あらかじめやっていく、そういう事業に支援をしていくというのが一つ目でございます。 二つ目は、既に企業を立地された後に、いや、こういう人材が不足しているので是非ここを育てたいんだというふうな話があった場合に、地域活性協議会の方で人材育成する、そういうのに支援していきたいと思っております。 また、人材、雇用といいますと、厚生労働省、文部科学省ということになりますが、例えば六省庁支援体制の中で、文部科学省さんでは大学とか専門高校で今新しい教育プログラムのようなものを作っておられます。例えば、このプログラムの成果が出た場合、私どもの法案に言います基本計画で活用したいというようなことがあれば、先ほど言いました予算採択の際に優先的に採択すると、そういう連携も取っていきたいというふうに考えております。
○弘友和夫君 山本副大臣も松山政務官も福岡でございますし、松村先生は熊本、それから岩永先生は佐賀、それから藤末先生、おられませんけれども、熊本ということで、九州は非常に調子がいいといいますか、自動車も、北部九州、百万台体制、それから福岡県は、県内のシステムLSI設計開発の産業集積で、九州、韓国、上海、香港、シンガポールとシリコンシーベルト構想というので取り組んでいるわけですけれども、これは携帯電話、情報家電を始め行政システムや医学分野など社会基盤としてあらゆる分野の展開が期待され、ベルト地帯には多くの半導体関連の企業、大学、研究機関が集積しておりまして、世界の半導体生産の約五割をこれが担っていると。九州では約六十の半導体生産工場が立地しておりまして、亀山もあれですけれども、九州シリコンアイランドとも呼ばれているわけでございます。これから付加価値の高い設計開発拠点を構築し、シリコンシーベルト地域の頭脳部分を担う研究機関、企業等の集積を図ることが必要であると。 今回の法案では、複数地域にまたがる広範的な取組も支援の対象となると、こうされておりますけれども、例えば研究機関や大学との連携等においてこのような海外との連携を行っているような取組も支援の対象となり得るのか、また、外国企業の誘致にも積極的に取り組む必要があるんではないかと思いますけれども、もう是非、こういう研究機関、大学との連携、海外との連携等も支援の対象とするべきじゃないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 北九州では、シリコンシーベルト福岡ということで、二〇〇〇年から二〇〇六年までに九十一社というような立地が進んで非常に活況を呈しているというのは承知いたしております。 私どもの法律では、その外国企業誘致はもちろん、外国の研究機関との共同研究なども支援の対象になるというふうに考えています。ただ、外国で研究をされると言われるとちょっと予算的には支援の対象にはなりませんが、連携を取りながら、情報交換しながら、北九州、福岡でおやりになられる場合にはもちろん支援の対象というふうに考えておりますし、是非とも、海外企業、対日投資促進のためにも、外国企業の誘致、企業立地の促進、これも対象にしたいというふうに当然のことのように思っております。 したがいまして、地域で策定いただきます基本計画の中にこういう事柄を書いていただいて、県の方でこういうのを是非やっていくんだということになれば、我々の方も支援措置等で対応させていただきたいというふうに考えております。
○弘友和夫君 その基本計画でございますけれども、自治体による基本計画、自治体が策定するわけですね。それで、例えば中心市街地活性化法によりますと基本計画は総理大臣が認定することになっていると。 それで、国が基本計画について審査する具体的な基準というのはどうなのか。産業集積に関する目標設定、多分、中心市街地と違ってこれは国がそんなに関与を私しないんではないかなとは思うんですけれども、それについてどういうふうに。地方自治体の策定する基本計画はどのくらいの数の計画が出てくると見込んでおられるのか。それから、地域産業活性化協議会の協議を経なければならないわけですけれども、その意義と役割、また、地域住民等も幅広くこれは参加させて意見を吸い上げる必要があるんではないかと思いますけれども、簡単にお尋ねします。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 三点御質問があったかと思いますが、まず基本計画、国がどういう同意をする基準があるんだということでございますが、御説明申し上げていますように、これはあくまでも地域の主体性、自主性を尊重してやっていきたいというふうに思っていまして、我々、同意の基準については、基本計画が基本方針に合致しているもの、地域の活性化に寄与するものであること、あるいは県の基本計画の目標に例えば五年で企業立地件数これぐらいというふうなことを書いてもらう予定、数値目標もある程度期待いたしておりますが、それが余りにも実現不可能なような話でないこととか、そういうことで同意をさせていただければというふうに思っておりまして、進捗状況等につきましてもしっかり状況を踏まえながら対応させていただきたいなというふうに思っております。 基本計画については、今から市町村と県の方でお作りいただくことになるわけですが、どれぐらい出てくるか、現時点で明確に申し上げられることはできませんが、一県で二つぐらいの基本計画を例えばお作りになられれば全国で百件程度ということになりますし、先ほど先生申されましたように、九州、北九州全域、四県、五県で計画を作られればそれも一つということになろうかと思っております。 協議会のお話でございますが、地域でのグランドデザインを作っていただくという関係から、地域関係者一丸となってその地域の今後の企業誘致マニフェストを作っていただきたいというふうに考えておりまして、県、市町村もちろんでございますが、大学、高専、そういう研究機関、教育機関あるいは商工会、商工会議所あるいは県の公設試等々、広く関係者のコンセンサスをいただいて、特色ある基本計画にしていただければ有り難いということで、計画を作るに当たっては協議会の議を経るというふうな仕組みにしているところでございます。
○弘友和夫君 企業立地と町づくりなんですけれども、実は先日大分へ行きましたら、あれキヤノンでしたかな、来て、山の上に相当大きな開発されている。それに伴って、その手前に橋が架かっているんですね。その前にずっと道路があるんですけれども、それ、山に上がる右折がもうまずできなくて、せっかくこっちの方は区画整理をしているのに、その一車線をつぶしてずっと、最初からもう一車線で行かないといけないようにして、右折させているわけ。 これなんか来る前から、国交省は来てもらってないけれども、一緒に最初から、今その橋が拡幅できないようなつくりになっているんですよ、何か。だから、これは来る前だったらいろいろなことができたのに、来てしまって実際になったらもう右折ができない、何でという大問題になっているんですよね。だから、何か、中心市街地活性化とはちょっと違うのかもしれませんけれども、そういう企業誘致と一体となって町づくりというのはやはり考えるべきじゃないかなというふうに思いますけれども。 それと、もう時間がありませんので、ちょっと違うかもしれませんけれども、地域再生総合プログラムでございますけれども、地域再生総合プログラムは様々な施策があるわけですね。それで、関係する省庁も、経産、農水、文科、国交、厚労、内閣と、もう様々あるわけですけれども、何といいますか、施策が乱立ぎみで、どの施策を活用するのか分からないとかいろいろあります。 関係省庁がばらばらじゃなくて、合同説明会だとかなんとかするような、その周知徹底というのは関係ばらばらじゃなくて一本でやっていくべきじゃないかなというふうに思いますけれども、今の二点についてお尋ねして、終わります。
○国務大臣(甘利明君) いろいろと地域再生のスキームができております。それがそれぞれ勝手にばらばらに連携もなしに進んでいくんでは効果が薄れます。 それぞれ他の政策との整合性が取れるように配慮規定を置いております。例えば、企業立地促進法案では、基本計画の策定に当たって他の法律に基づく地域振興に関する計画との調和が保たれなければならない旨規定をしているわけであります。 また、中心市街地活性化法に基づく基本方針及び基本計画との整合性を加味するということも、企業立地の促進法案に関して連携を取っていくということでありますし、それぞれの地域において必要に応じた企業立地の協議会それから中心市街地活性化協議会。企業立地の方は県が主導権を取ってやっていきますし、中心市街地活性化協議会というのは市町村自治体が中心であります。若干エリアが違うのでありますけれども、今回の中心市街地活性化方策は都市計画と連動しておりますから、市町村長がその行政のエリアを、都市計画で全部その絵図を、グランドデザインをかくということであります。 そういう中に企業集積をどう取り込んでいくかということと連動するわけでありますから、それぞれの計画が調和を保つということが規定をされていますし、またそれぞれの協議会が連携を取るという具体的な中身が規定されているわけでありますから、そういうそれぞれの連携を取りながら整合性を取ったものにしていっていただければというふうに思っております。
○政府参考人(大前忠君) 内閣官房でございます。一点だけよろしゅうございますでしょうか。 御指摘のように、各省庁の地域への支援策には様々なものがございますので、地域から見て分かりにくかったり、地域が混乱したりすることがないよう、必要な手だてを講じていく必要があるものと思っております。そうしたこともございますので、地域への支援策や取組事例に通じた国の職員や民間専門家によります地域活性化伝道師が地域に出向いて相談に応じます地域活性化応援隊派遣相談会を始めたところでございまして、六月までに全国三十二か所でこうした相談会を持つこととしております。 また、ワンストップで地域からの御相談に応じられますよう、地域活性化総合相談窓口をこの二月に設置いたしました。省庁連携によります情報提供体制の充実を図ったところでございまして、こうしたことを通じまして地域の方を支援してまいりたいと考えております。 ─────────────
○委員長(伊達忠一君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、岩永浩美君が委員を辞任され、その補欠として保坂三蔵君が選任されました。 ─────────────
○鈴木陽悦君 ちょうど八時間が経過いたしました。ようやくラストバッターの登場でございます。どうも今日は九州地域のお話が多いようでございますが、困惑するその他の地方にも是非焦点を当てながらお話をさしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。秋田県選出の議員でございます。 これまでもそうでございますが、地方の活性化策という点でいろいろとお話をさしていただいて、今日は中小企業による地域産業資源活用促進法案、企業立地促進法案中心に質問をさしていただきたいと思います。 ところで、本題に入ります前に、おととい、二十四日でございますが、中小企業の動向及び中小企業施策、いわゆる二〇〇七年度版の中小企業白書が発表されました。新聞にも、ここにありますが、いろいろと概要が出ておりますけれども、注目すべき点は中小企業の数が減り続けていることでありまして、見出しには中小企業廃業止まらずとか、初めて地域に焦点を当てるなどという見出しがございますが、初め、今回のこの白書を中小企業庁はどのように分析されているのか、この分析から長官に伺いたいんですが。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今年の中小企業白書は、今委員御指摘になられましたように、地域の経済、地域で中小企業がどういう活動をしているかということに一つ焦点を当てております。加えまして、そういう地域の中小企業のみならず、中小企業一般、人材の問題がやはり大きな課題でございますので、そういうところに焦点を当てております。もう一点は、午前中もちょっと議論になりましたけれども、下請取引、そういう取引構造の問題にも焦点を当てているところでございます。 今委員御指摘のありました開業率、廃業率、中小企業が減っているというところについても分析を置いております。そういう企業数がなぜ減ってきているのかということで、特に開業率に比べて廃業率が高い、そこに原因があるということで、とりわけ後継者がいないというようなことが原因だろうという分析をしているところでございます。
○鈴木陽悦君 キーワードが地域間のばらつきであり、企業規模間におけるばらつき、こんな、いろいろと新聞記事等も載っております。 今長官から後継者不足という話もありました。これも大変深刻で、次に伺いたいと思いますが。 日本のものづくりの原点というのは中小企業にあると言われておりまして、正にジャパン・ブランドと言われるたくみの技、それから卓越した技能から生まれる商品は、ものづくりの原点であると言われ続けてまいりました。その中小企業が今白書でも御紹介したとおりピンチを迎えております。大臣も、大企業に比べて中小企業では景気回復が実感されていないとする白書の分析を閣議に提出されております。 私の地方もそうなんですけれども、今地方で抱える大きな悩みというのは正にその後継者不足、廃業を余儀なくされる原因の一つに後継者問題が挙げられると思います。それも、企業の将来性という、生活を維持できるかできないかというその深刻な問題が絡んでおります。 そこで、問題解決に向けました大臣の御意思を伺えればと思いますが。
○国務大臣(甘利明君) 後継者がいなくて企業の存続が難しいと。これは、企業の業績はそこそこだけれども身内が継がないという場合と、企業に将来見通しがなくて息子が継ぐと言わない、もうよその大企業に勤めていて、今の地位を離れてやるだけの勇気がわかないと、今、二種類の問題に直面をしております。 そこそこの業績があるけれどもなかなか後継者が見当たらない、身内に見当たらない、そういう場合には、従業員の中から継がせるような、そういうマインドも経営者に持っていただくということで、そうした事例も紹介をしているところであります。 それから、業績見通しが立たなくて、息子にこれだけ見通しが悪いのを今の会社辞めて来いとはなかなか言えないと、あるいは息子も、ちょっとおやじさん、もうそこまで言わぬでくれという話の方も当然あるわけであります。そこはいろいろな施策を今投じているところでございます。 経営相談は従来から商工会、商工会議所等で、もちろん中央から人材を派遣をして、相談人材を派遣をして経営相談に乗るということもやっておりますし、それから下請取引の適正化、大企業の業績がなかなか下請企業に展開をしていかないということで、最近の中小企業の業績は、売上げは伸びたけれども利益が減ったという傾向があります。これは、仕事は増えたけれども、そしてそれをこなすために人は雇わなきゃならなくなった、しかし単価は上げてくれない、ですから利益を削るしかないという傾向がございます。 そこで、私は経団連と日商に出向きまして、下請取引の適正化に努力せよという要請をしてきました。法律違反はもちろん公取と我が省、中小企業庁できちんと取り締まりますけれども、そうでない部分でも、適正な、あらまほしき元請、下請の関係を築いてほしいということで、業種ごとにガイドラインを作ってもらうということも今要請をしているさなかでございます。 あるいはセーフティーネットのための金融面の支援、担保主義からの脱却、第三者保証なしの融資等々、いろいろな金融商品を積極的に政府系金融機関、商工中金は民営化されますが、先駆的に商品開発をしてくれています。それ以外の民間金融機関がそれに倣ってくれるように、この後でまた御審議をいただきますが、新しい流動資産担保の保険、保証ですね、保証を付けて、民間がそういう商工中金のような商品開発をしてくれるということも要請をしているわけであります。 あわせて、この今提出させていただいております法案では、中小企業の再生支援協議会、地域版のやつを強化しまして、そこにネットワークを取る中央本部もつくって支援をしていくということにしたわけでありますし、同時に、ここに提出をさせていただいております地域支援を活用した取組に対する支援等々、中小企業が何といいますかアイデアと努力を持っているとそれ以外の経営資源の応援部隊が来るように総合的に取り組んでいくつもりでございます。
○鈴木陽悦君 地元の商工関係者とちょっといろいろ連絡取ってみましたら、秋田の場合は特に、後継者難というのが相談件数の中で特に多かったということでこのお話はさせていただきましたので、是非とも大きな支援をお願いしたいと思っております。 まあ人材育成というのは今日はかなり各先生方おっしゃいましたので、この人材というのは本当に団塊のリタイア時代を迎えて非常に困難な部分があると思いますんですが、何とかひとつ活性化につなげていきたいと思っております。 さて、この地域の中小企業を活性化に導くために、今日、午前中は小林委員からもお話出ましたけれども、新連携支援事業、ジャパン・ブランド育成支援事業、中小企業ものづくり基盤技術高度化法など、各種の支援を行ってきております。プラン・ドゥー・チェックではありませんけれども、いずれの場合でも、大臣も今朝おっしゃいましたが、検証を重ねながら前進する姿勢というのは必要と思いますが、今挙げたこうした支援の実績、評価、これ成果というのはどうなんでしょうか、上がっているんでしょうか。経産省の方から、長官からお聞かせください。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今三点について御質問でございますけれども、これらはいずれも中小企業の何といいますか、いろんなチャレンジを支援する重要な施策でございます。 まず一点目の新連携の支援でございますけれども、制度創設から約二年で三百二十一件の認定を行っております。そのうち百六十四件が既に売上げを計上すると、新しい事業を起こしているわけですけれども、そういう段階になっております。中には十億円以上の売上げを上げているというものも二件ございます。この要因でございますけれども、政策面の支援として全国九か所に支援拠点を置きまして、そこに常駐する専門家のアドバイザーを置いてアドバイスをしてきているわけですけれども、それが割合効果があったということであります。 それから、ジャパン・ブランドの育成支援でございますけれども、六十八件のブランド確立を目指す取組を支援をしております。既に海外に数億円の売上げを出していると、そういう事例も出てきております。 それから三点目に、ものづくりの高度化法の関係でございますけれども、これは四月の二十四日の時点で五百九十件の研究開発計画を認定をしております。そのうち八十件に対して予算面での助成措置を講じてきております。 以上でございます。
○鈴木陽悦君 様々な支援事業の効果について伺ってまいりましたが、もう一つこれに絡めて伺いたいと思いますが、中小企業地域資源活用促進法案によるこの支援、大変期待度が高いということを今日出ておりますけれども、もう一つ、去年スタートいたしました地域団体商標制度、いわゆる地域ブランドでございますが、ちょっと、全国展開とまたちょっと目先が違うと思うんでありますが、これとのうまい組合せというのも考えられると思うんですけれども、どのような展開というのを期待できるのか、その辺について伺いたいと思います。
○政府参考人(石毛博行君) お答え申し上げます。 今度の地域資源の活用プログラム、この中で事業化を進めていくわけですけれども、恐らくその事業がうまくいくことのポイントとして、その地域資源を活用してブランド化していくということが非常に重要になってくるわけであります。そのブランド化した商品を今度はそれをさらに、何といいますか消費者に適切に提供されると。そのためにはブランドがしっかりと保護され管理されるということが重要になってまいります。そういう意味で、この両者は連結しているといいますか、つながっているといいますか、循環をつくり出す、そういう格好になると思っております。 平成十八年度から地域団体商標制度を実施をしておりますけれども、この四月二十四日現在で百九十一件の登録査定をしております。ちなみに、委員の関係の秋田県では、秋田由利牛という牛のブランドが登録されておりまして、出願中の案件も稲庭うどんなど六件あるというふうに聞いております。そういう形で、両者の連携を取る形で発展していけるんではないかというふうに思っております。
○鈴木陽悦君 今長官から連携という言葉が出ました。様々な連携というのは本当に地域を元気にするために必要だと思います。 地域産業資源の活用法では、お話、何回も今日も出ていますけれども、国であり、都道府県であり、中小企業のスキーム、これは説明出ておりますが、特に地方の中小企業の地域資源を活用した取組というのを効果的に支援していくためには、今の私が言いました連携ですね、国、都道府県、さらには市町村、この連携が、しっかりと連携して支援していくべきと考えるんですが、ちょっとかなり午前中の審議と重複する部分もあると思うんですが、中小企業庁としては具体的にどのようにこの連携という部分に対応していかれるのか、お考えをお聞かせください。
○政府参考人(石毛博行君) この地域資源のプログラムでございますけれども、国が全体的な基本的な方針を提示をいたしまして、それを受けて都道府県が地域資源の具体的な指定という形でその地域資源の活性化策を含みます基本構想を策定をすると、それを国がまた認定をするということであります。その中で、そういう地域資源の策定を受けて、各事業者が事業計画を国に提出するわけでございますけれども、これは都道府県を経由して提出すると。都道府県はその段階で意見を付して国の方へ送付をするということで、国、都道府県の連携、この事業計画の認定の段階でも生じているわけであります。 それから、市町村の関係でございますけれども、県がそういう基本構想を作る場合に、当然中小企業者の身近にあります市町村、さらには商工会、商工会議所、そういうところの協力も非常に重要でございますから、そういう地域資源の指定をする際に関係機関から十分意見を聞き取っていただくということが必要だということを私ども都道府県に周知していくことにしております。
○鈴木陽悦君 あえて御説明いただいたのは、ちょっと私の目線から見て、注文といいますか、スキームはよく分かっているんです、今御説明いただいたとおりだと思うんであります。地域資源のこの法案でございますが、地域資源と一口に言っても、この間の参考人質疑の中でも質問させてもらいましたが、大変幅が広い。それから定義付けが大変難しいし、目線次第というか取り上げ方次第では、こう行く方向が別の方向へ行ってしまう。地域資源のとらえ方というのは難しいと思います。資源というのはいろんな要素があります。守るべきものもありますし、残すべきものもありますし、掘り起こすべきものもありますし、それから誇るべきものもありますし、それからつくるべきもの、いろんな地域資源というのは要素があるわけでございますが。 そこで、地域資源を活用して新しい事業のアイデアを生み出すためには、まちづくり三法でもある商店主の方に言われたんですが、よそ者、若者、ばか者の目線。この目線の中でよそ者という部分にちょっと触れたいと思うんですが、よそ者というのは、いわゆる外から見た冷静な目線、視点というのが大変重要なポイントだと思います。 ハンズオンについてもちょっと出ていますが、ハンズオン支援事務局は、事業計画の策定や事業化の段階だけじゃなくて、このスキームによりますといろんな部分で、事業計画の作成とか試作品の開発、設備投資、いろんなところでハンズオン、アドバイザーが入ることになっておりますが。アイデア、いわゆる今私が言ったように、出だしの段階ですね、その地域をどうとらえるか、この段階からも専門家を派遣する、こういった支援を行うべきと私は考えるのでございますが、人数的にも質的にもしっかりした体制が必要だと思うんですが、この辺のお考えと、それから対応というのはどうでしょうか。これ、是非とも力を入れてほしいんですが。
○政府参考人(石毛博行君) ただいま委員から御指摘ありましたように、私どもも、今までのこういう地域資源を活用したいろんな成功例を勉強させていただいているわけですけれども、そういうものを見る中で、確かに、よそ者の視点といいますか外部の方、その地域の外の方の視点というのが非常に有効であるというのは、よくいろんなケースで承知をしております。やはり、地域にずっといらっしゃる方の目では当然と思っているものが、外から見ると、あっ、これは非常に面白いじゃないかと、むしろこれをちょっと磨けばこういうふうにマーケットにつながっていくぞと、そういうような視点でございます。午前中だったか午後だったか、ちょっとあれですけれども、大臣が温泉と健康プログラムというようなお話をしましたけれども、あれもいわゆるよそから嫁いだ女性が正に開発したものでございます。 そういうことで、私ども、そういったよそ者といいますか外部の目を入れるということで、専門家がきめ細かな支援をするということで、全国十か所に設ける支援事務局に合計六十名の専門家を常駐させて、そこからアドバイスをしていくと。もちろん、その六十名以外にもいろんな短期的にお願いをするというような人も出てくるでしょうから、もうちょっと人数も増えていくんではないかというふうに思います。 それから、御指摘の、まだ事業化に明確にはなってないと、ですけれども、掘り起こして、この地域をどういうふうにしていくのかというようなことについてもそのアドバイスをしてもらったらいいんじゃないかというのは、正に御指摘のとおりであると思っております。そういったような活動につきましては、現に、百三十八名の地域中小企業サポーターズということで大臣から委嘱をしているわけですけれども、そういう方々のアドバイスもそういう中に生かしていけるんではないかというふうに思っております。
○鈴木陽悦君 ちょっとしたヒントからその町が村が活性化するという例は、長官も今日午前中で、何ですか、刺身のつまの草を集めた事例も出しました。同じ四国では馬路村のゆず酢ですか、これは今や三十億円の、村が全体が活性化したという、たしかそういう数字が載っておりました。あと、豊後高田市の昭和レトロの町とか、いろんなヒントがあるわけですが、やっぱり冷静な目線というのが今につながっている部分が多いなという感じがいたしますので、是非ともサポートしてください。 そして、大臣もサポーターの方といろいろとお目に掛かったりそれから御自身で地域を回って、もしかしたら一番あちこちの情報を仕入れているアドバイザーというのは大臣かもしれませんので、本当にそう思います。是非ともいろんな形で地域を盛り上げていっていただきたいと思います。 それから、前にも述べましたが、いろんな支援事業が展開されておりまして、その成果についても伺いましたけれども、やはり、いろんな支援事業一杯あるんですが、のろし一杯打ち上げられていても、地方の現状というのは依然として厳しいわけであります。 集中と選択という手段が用いられておりますけれども、より効率的にという意味ととらえておりまして、今般の企業立地促進法、今度は企業立地促進法でございますが、直嶋委員からもお話ありました、疲弊している地域にもっと重点的に施策を講ずるべきじゃないかというお話ありました。これも私は同感でございますが、地域に厚くという部分についてはどう対応されるのか、そのお考えをちょっとお聞かせください。
○政府参考人(福水健文君) お答え申し上げます。 本法案に基づく施策につきましては、地域の特色を生かした企業立地を促進するというふうなことで支援していきたいと思うんですが、その際には、特に景況の厳しい地域、そういうところをしっかり支援してまいりたいというふうに考えております。 具体的に申し上げますと、基本計画に従って人材育成や貸し工場、そういう施設整備の支援を行うというふうに申し上げましたが、こういう場合にも地域の有効求人倍率なども考慮する、そういうことにして予算の採択を行っていきたいというふうに思っておりますし、地方税を減免した場合に、当該免税額の七五%相当分を地方交付税で補てんするというふうな話につきましても、財政力指数が低い地域に限って行うとか、そういうようなことも考えてございます。 また、関係六省庁との関係で申し上げますと、厚生労働省さんと連携するわけでございますが、雇用情勢が厳しい地域、こういう地域で私どもの法律の基本計画をお作りいただいた場合は厚労省の支援で一定の配慮を行っていただくというふうなことも厚労省さんと今お話をしているところであります。 いずれにいたしましても、このような取組によりまして、疲弊した地域をもちろん含めまして、前向きに取り組むすべての地域で企業立地が促進して地域の活性化が進むと、こういうことを期待しているところでございます。
○鈴木陽悦君 厚労省による円卓会議もいろいろと開かれているということを聞いております。地方版を何とか確立したいという話も聞いていますので、様々な是非支援を講じていただきたいと思います。 時間もございませんので、最後に大臣に伺います。 平成十一年、中小企業基本法が改正されました。改正以前というのは中小企業と大企業との間に生産性、賃金などにある様々な格差是正を政策理念としていましたけれども、改正によって中小企業の創意工夫による自助努力に対して支援していくという形に変わったことが特徴だったと思います。 以来、地域の中小企業の新事業展開への支援対策が打ち出されて今に至っているわけなんですけれども、御承知のように現在は、大企業と中小企業の格差とは別に、新たに地域間格差、都市と地方の格差、企業間格差、またもっと言うと同業間での格差という課題に直面しているわけでありまして、中小企業基本法の言わば競争原理を貫く性格のままで自律とか競争力を強調するのは、こうした格差是正解消には基本的な姿勢とちょっと違うんじゃないかと受け取られると思うんですけれども。 中小企業こそが地域と日本の強みでございますけれども、グローバル化の進展、少子高齢化など、中小企業を取り巻く環境大きく変化する中で、政府の中小企業支援策というのは、大企業と中小企業の格差や都市と地方の格差など、いわゆる格差解消を実現できるのかどうか、最後に大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 以前の中小企業基本法で格差の是正ということが明記されていて、今度、新中小企業基本法ではそれが削除されていると。それで、いわゆる大企業と中小企業、都市と地方の格差是正に取り組むという基本的な土台の考えは大丈夫かという御指摘だと思います。 大企業と中小企業には確かに格差があって、当時は中小企業の不利の是正ということで、例えば金融面でも、大企業が申し込めばすぐ融資は実現するけれども、中小企業が申し込んでも、大丈夫ですかということでちっとも実現しないと。そこで、組合金融なる手法をつくって、組合で引き受けてそれを傘下の構成員にお金が流れるようにすると。つまり、まとめて力にしていくという組織論というのが出てきたんだというふうに思っております。 それで、いわゆる中小企業の不利な点の是正というのは金融政策でも連綿と続いているわけであります。不動産担保や個人保証に過度に依存しない融資制度とか、あるいは無担保無保証の枠の拡大とか、そういう従来セーフティーネットとして担ってきたものは連綿としてしっかり続いていると。 一方で、中小企業の状況を見ますと、昔はどんどんどんどん中小企業が出てきて、数はどんどん増えていく、そっちの心配はしなくていいと。あとは、まとめて対抗できるようにどう力を付けていくかと。ところが、ピーク時からしますと中小企業の数がどんどん今減ってきちゃったわけですね。ピーク時の五百三十万からすると百万事業所が減って今四百三十万になったと。今何に気を付けなければいけないかというと、ほっとけばどんどん減っていっちゃうから、どんどん創業してくれと、あるいは新しい事業に挑戦してくれと。そういうことをやっていかないとパイ全体がどんどんどんどん小さくなってきてしまうと。 ですから、従来型はもう金融なりなんなりで連綿として政策としてつなげていくと。そこで、今何を重点にするかというと、このままどんどん数が減っていくんじゃもう正に活力が失われてしまうということで、新事業への挑戦あるいは創業の促進といったパイを大きくする仕組みを積極的に取り組んできているわけでございます。 今回の法案の提出でも、そういった素地の中で格差の是正に取り組めるような措置をする、これは大と中小企業との間の格差の是正を、再挑戦して是正を図れるようなそういうチャンスをたくさんつくると、あるいは都市と中小企業の格差の固定や格差の拡大にピリオドを打てるような自主的な策を提案するということでありまして、今までの中小企業基本法にあります格差の是正を放棄したというわけではありませんで、そこは連綿としてきちんとやっていきますし、その上で、今何が問題になっているかということにかなり焦点を当てて政策討議をしていくというふうに是非御理解をいただければというふうに思っております。
○鈴木陽悦君 その精神が生きているというのはしっかり理解さしていただきました。 今年一月にまとめられました産業構造審議会地域経済産業分科会の報告では、今日の三法案に関連するんですが、一律ではない地域の実情に触れておりまして、地域密着型の事業を発展させていく上でも研究者やマーケティング能力を持った人材の確保が不可欠である、さらには、地域活性化の担い手となる次世代リーダーの重要性などが指摘されております。地域の活性化イコール人材の活性化と言ってもいいくらいだと思うんですが、しかし、中央都市への人材が流入が進んで、人材確保に悩む都市が多いのが現状でございます。報告書のまとめでは、こうした地方の実情の目線に立った国の支援こそが必要であると結んでおります。 今回の関連三法案の目指す支援策が効果的に生かされないと、地方は本当に崩壊の危機にあると言っても過言ではないと思います。是非、地方の再生に有効に生かされることを願いまして、質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(伊達忠一君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより三案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、藤末健三君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び各派に属しない議員鈴木陽悦君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 産業活力の再生を図るとともにイノベーションの創出を目指す事業者の取組を支援するため、政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 我が国サービス産業の生産性は、諸外国と比較して、また、製造業と比べても低く、小規模事業者による非効率な経営が多いといったサービス産業が抱える課題に対応するため、産学官が連携して活動するサービス産業生産性協議会等による検討を急ぎ、ITの活用等による業務の効率化、質の向上、新事業の促進による雇用の創出等に重点的に取り組むこと。 二 中小企業の再生支援については、中小企業再生支援協議会の全国組織を早期に活動させ、専門人材の活用など機能強化を図るとともに、債務保証制度の活用等により、私的整理中の中小企業が十分な融資を確保することができるよう努めること。また、裁判外紛争解決事業者についての法務大臣の認証及び経済産業大臣の認定に当たっては、厳正な認定基準に基づき、中立公正な業務を行う事業者に限定すること。 三 いわゆる包括的ライセンス契約登録制度においては、具体的な特許番号が特定されず、通常実施権者の名称、実施権の内容、実施範囲が非公示であるなど第三者が登録内容を直ちに確認することができないことから、登録対象となる実施権の特定方法、取引における情報開示の在り方、実施権者保護の在り方について、知的財産権の取引実態を十分に考慮しつつ、ガイドラインを策定するなど引き続き検討すること。 右決議する。 以上でございます。
○委員長(伊達忠一君) ただいま藤末健三君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 多数と認めます。よって、藤末健三君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。甘利経済産業大臣。
○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(伊達忠一君) 次に、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、藤末健三君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派並びに各派に属しない議員鈴木陽悦君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案に対する附帯決議(案) 地域経済活性化のためには、各地域の強みとなる地域資源を活用した新たな商品・サービスを創出しようとする中小企業の事業活動の促進が重要であることに鑑み、新連携支援事業等との連携を図りつつ、政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 主務大臣による基本方針の策定に当たっては、基本構想を作成する都道府県及び地域資源活用事業を実施する中小企業者に混乱が生じることのないよう具体的内容を提示するとともに、都道府県による基本構想の作成過程において、市町村、商工会・商工会議所、産地の事業協同組合、農業協同組合等、地域関係者の意見が十分反映されるよう努めること。また、中小企業者が作成する事業計画の認定に当たっては、公正性が担保されるよう明確な認定基準を定めること。 二 地域資源活用事業を地域主導で行うことができるよう、農林水産業と製造業・サービス業等との連携や産学連携の推進、マーケティングや地域ブランド戦略に精通した人材の確保・育成支援の拡充を図ること。なお、地域中小企業の資金調達を円滑化するための地域中小企業応援ファンドにおいては、投融資を受ける機会に地域間格差が生じることのないよう努めること。 三 地域資源を活用した中小企業の事業活動を効果的に支援する観点から、関係省庁、地方公共団体、地域の試験研究機関、地域金融機関等の緊密な連携体制を構築すること。 右決議する。 以上でございます。
○委員長(伊達忠一君) ただいま藤末健三君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 全会一致と認めます。よって、藤末健三君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。甘利経済産業大臣。
○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(伊達忠一君) 次に、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、藤末健三君から発言を求められておりますので、これを許します。藤末健三君。
○藤末健三君 私は、ただいま可決されました企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び各派に属しない議員鈴木陽悦君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案に対する附帯決議(案) 地域経済の持続的な成長及び格差是正のためには、地域が自らの個性をいかして産業集積の形成及び活性化を図ることが重要であることに鑑み、これまでの企業立地政策の評価を踏まえて、政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 地方自治体が巨額の補助金や税制優遇措置によって企業誘致競争を過熱させることがないよう十分注意するとともに、地域の特性や人材をいかした真に地域経済の発展に資するものとなるよう、適切な助言・支援を行う体制を充実強化すること。また、労働者の雇用条件や生活環境が十全に確保されるよう関係省庁が連携して取り組むこと。 二 企業立地においてはスピードがますます重要になっていることから、その円滑化を図るため、関係省庁及び地方自治体は連携して、各種手続に対してワンストップで迅速な処理が行えるよう体制整備を図るとともに、工場立地法の緑地面積の緩和や農地転用の処分の迅速化に当たっては、制度本来の趣旨を損なうことがないよう十分配慮して適切に行うこと。 三 企業立地が国際競争となる中で、我が国がアジア諸国等と伍して競争していくため、法人税の実効税率の引下げ等の抜本的な措置を検討するとともに、対日投資促進策として、地方への外国企業誘致の促進にも積極的に取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(伊達忠一君) ただいま藤末健三君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(伊達忠一君) 多数と認めます。よって、藤末健三君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、甘利経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。甘利経済産業大臣。
○国務大臣(甘利明君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、本法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。
○委員長(伊達忠一君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊達忠一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(伊達忠一君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 北海道における地域経済、中小企業金融等の実情を調査し、もって本委員会に付託を予定される株式会社商工組合中央金庫法案及び中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の審査に資するため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊達忠一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊達忠一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十三分散会