環境委員会 第9号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2007/05/22
会議録
○委員長(大石正光君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、神取忍君、犬塚直史君及び鰐淵洋子君が委員を辞任され、その補欠として真鍋賢二君、岡崎トミ子君及び荒木清寛君が選任されました。 また、本日、西田吉宏君及び山崎正昭君が委員を辞任され、その補欠として岡田広君及び松村祥史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁交通局長矢代隆義君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○愛知治郎君 自民党の愛知治郎でございます。 本日は、海洋汚染防止法改正案の審議に当たってなんですが、改めて冒頭確認をさせていただきたいんですけれども、法律改正の必要性、なぜ改正するのかという目的なんですが、私の認識では、御説明も受けましたけれども、廃棄物の海洋投棄に係る規制強化の国際的な流れを受けたロンドン条約、この議定書の締結に向けた対応というのが一つと、もう一つ、これが主要な目的だと思うんですけれども、地球温暖化対策のためCO2を封じ込める、そのための規制を変更するというのが目的、地球温暖化のためだということだと思うんですが、その点について改めてちょっと確認をさせていただきたかったんですけれども、お願いします。
○大臣政務官(北川知克君) ただいま愛知委員の方から御指摘がありましたように、今回のロンドン条約の議定書における廃棄物の海洋及び海底下への投棄に関する規制の概要等についてでありますけれども、地球温暖化対策としてのCCSと申しますか、そちらの部分と、元々このロンドン条約議定書では、陸上起因の廃棄物を船舶等から海洋に投棄すること及び海底の下に廃棄することが原則禁止をされているところでありまして、その上で、この議定書附属書Ⅰに記載された廃棄物については例外的に投棄を検討できることとされておりました。 この例外的に投棄を検討されるものにつきましては、例えばしゅんせつ物、そして不活性な地質学的無機物質、難しい言い方でありますけれども、建設汚泥等でありますが、それと同時に、天然起源の有機物質、しょうちゅうかす等々が海洋の中に投棄を検討できるものとして挙げられているところでありまして、そして海底下への投棄を検討できるものとしては、昨年十一月の同議定書の改正に伴いまして海底下貯留のために回収された二酸化炭素が新たに規定をされたところであります。 以上であります。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 分かりやすくもう一度というか、確認なんですけれども、海底下に原則は禁止ということですよね、廃棄をするのは。ただ、例外的に今回の改正でCO2を廃棄できるようにしたという理解でよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(北川知克君) ただいま愛知委員の御指摘のとおりであります。
○愛知治郎君 ということは、今回に関してもそうですけれども、CO2を封じ込める以外は駄目だと、すべて駄目だということでよろしいんですよね。それも確認させてください。
○政府参考人(南川秀樹君) 愛知委員御指摘のとおり、CO2だけを例外的に認めるということでございます。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 このCO2の話、温暖化の話、ちょっと本題というか、この法律を直接問うのではなくて、温暖化の話に関連をして、通告をしてないで申し訳ないんですが、私の意見と、できれば御意見をいただきたいと思うんですが、この温暖化の取組は本当に必要だということで、先日、私も申し上げさせていただきました。もはや安全保障の問題だと。しっかりと環境安全保障政策を打っていかなければいけない。これは何となくやっているだけではなくて、実効的に何をするか。例えば議定書の問題でもそうですけれども、いろんな各国が取決めをして条約等の下でそれぞれの取組、義務化を図っていくというのは必要なんですけれども、一番大事なことは、要は、目標を達成した云々というのも確かに国際的な、それから国の立場でありますが、実質的に温暖化止めなければ結果としていろんな問題が出てきてしまう。気候が変動して災害が発生するというのもありますし、疫病の問題もありますし、また食料危機が起きて、干ばつや災害等で食料不安に陥る、これが紛争のもとになる、結局戦争が起きてしまう。 人類の歴史からすると、戦争というのはほとんどの場合、最近ではエネルギーとかいろんな問題もありますけれども、基本的には食べ物の奪い合い、富の奪い合いで戦争が起こるというのは人類が繰り返してきた歴史ですから、それを引き起こす原因ともなる、非常に深刻な問題でもあるということで、私は安全保障等の視点でしっかりと政策を打っていくべきだという話をしたんですが。 いずれにせよ、もちろん意識の啓蒙活動というのは必要ですけれども、何となくやるのではなくて、しっかりとした施策を分かりやすく、またやるべきときはしっかりと規制なりいろんな施策を取って実効的にこの問題を解決しなくちゃいけないという認識を持っております。 ところで、もうすぐ、政府の方針というのもありまして、クールビズ、またどんどんやっていきましょうという話がありましたけれども、この点で是非お願いしたい。私は、この精神は非常に重要だと思いますし、やるべきだと思っておりますが、個人的な私の価値観もありますけれども、是非、定義付けを明確にしてほしいということであります。 このクールビズ、夏の軽装ということでありますけれども、是非、夏の正装をしっかり決めてほしいと。以前、違う委員会でありましたけれども、環境省さんと文科省さんお呼びしていろいろお話ししたんですけれども、なかなか、ちょっとうまく、考え方違う部分というか、整合性取れていないわけじゃないですけれども、しっかりとまとまっていないんじゃないかという印象を受けたので、是非お願いをしたいと思います。 なぜかといいますと、やはり堂々とみんなが、クールビズ、夏の正装という形を決めていただければみんなができるだろうと、いろんなところで迷わずにできるだろうということもあります。学校で、学生さんたち制服ありますけれども、夏服、冬服、しっかり決まっております。いい加減なラフな格好をしようという精神では決してないということもありますので、是非検討いただきたいと思います。 この点の考え方について、是非、あれば大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) クールビズの定義を明確にして、このことを国内に大いに広げて温暖化に資するようにという委員の御趣旨は全く同感でございます。 これを大いに進めていかなきゃいけないと思いますが、クールビズのねらいどころは何かといえば、夏の温度管理を低過ぎないようにしようという、それがクールビズなんですよ。それがたまたま服装というところにいっていますけれども、今なお冷え過ぎというふうなことが巷間言われますのは、例えばデパートでありますとかスーパーでありますとか、なかなか外から入って気持ちよくなるというサービス業なんかに多いんですけれども。オフィスビルの中にありましても、夏、冷やし過ぎというのはそれだけ電気を余計消費するわけで、エネルギー消費が多くなるわけですね。ですから温度管理として二十八度というのを目標にしまして、二十八度以下に冷やさないようにしようと。そうすると、二十八度ですとネクタイをしたり、いわゆる社会的な、フォーマルな形をしていますとどうしても暑苦しいというふうに感ずるわけですね。ネクタイを取っただけで体感温度二度ぐらい違うと言われておるわけです。 ですから、クールビズというのはいろんなその場その場に応じた、かりゆしウエアも結構ですし、言わば背広の夏服ということもあるでしょう。それはいろいろなものがあっていいと私は思うんです。それは、例えば議会でいえば衆議院と参議院で違うかもしれないんですね。本会議ではこうだ、委員会ではこうだというような決め方もあるかもしれません。 ですから、そういう場合に、気楽に、間違いなくどこに行っても着れるという意味で、フォーマルウエアとしての何かいいものはないかというお気持ちはよく分かるんですけれども、それを役所の方がこれがフォーマルウエアですよと言って決めるということは何か無理があるんじゃないかなと私は思うんです。ですから、それぞれのオフィスならオフィス、議会であれば議会、役所であれば役所、そこでその場に応じて適切なウエアを決めていただければいいんじゃないかなと私は思うんですけれども。
○愛知治郎君 ありがとうございました。 よくお考えは分かりました。なかなか難しい、決めるのは難しいということでありますけれども、もう私もそれは分かっております。そのとおりだと思います。 ただ、先ほどの二十八度一つに関してもこれは難しくて、意図がしっかりと正しく伝わるということがなかなかないもので、これも全く同じ質問を多分環境、この委員会だったと思うんですが、ほかの委員会かもしれませんけれども、六月からでしたっけ、その二十八度という話をしたときに、エアコンの設定温度二十八度にして、外気温が二十三度だった日になぜか二十八度という設定をしていたということが間々あるんです。 だから、この点は考え方を明確にしてだれでも分かるようなやり方をしないと、この取組、せっかくいいことを取り組んだとしてもどんどん目的がずれていっちゃう、手段、目的、だんだん分からなくなってうやむやになってしまうということがあるので、その点をはっきりさせなくちゃいけないということで私が御提言を申し上げたということであります。 是非、引き続き、難しい問題ではあると思いますけれども、どうか分かりやすく万人がしっかりとできるような考え方を打ち出していってほしいというふうに思います。 さて、それはお願いでありますけれども、本題に戻りたいと思いますが、今回温暖化対策に資するためにこの法律の改正を行うんですが、先ほどCO2を閉じ込めるという話をしていただきました、海底下に。このCO2というのもくせ者でありまして、やはり温暖化に影響があって、このCO2排出するのをしっかりと止めていかなければならないであろうというのはほとんどの人が今認識していることだと思いますし、そして今環境省も政府も取り組んでおると思うんですが、ただ、CO2というのは目に見えないものであります。分からない。何となくこれが出ているのか、これでしっかりと止められているのかよく分からないものでもあります。 そこで、私自身はここで心配だったことがあって確認をしたかったんですが、CO2をこの海底下に閉じ込める、外気に、大気中に放出をしないでしっかりと封じ込めるということなんですが、普通に考えてみると、本当に閉じ込めているかそれとも大気に出てしまっているのか分からないんですね。科学的な証明もしなくちゃいけないですし、技術的な担保もなくちゃいけない。 この点について現状どのような認識でおられるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 通常私ども、海底下に貯留する場合でございますけれども、水深とそれから海底下、土の部分合わせまして千メーター以上のところに埋め込むということを想定をしております。そうしますと、超臨界流体というんですけれども、気体よりも密度が高く液体よりも浸透しやすい、そういった流体となりまして、貯留がしやすくなるわけでございます。 その場合でございますけれども、もし漏れますとやはりその近辺のCO2濃度、当然ながら監視、測定をするわけでございますが、やはり上がってまいります。それから、特にそれが著しいと、海底下の、その海底の何というか一番下の方にいる生態系にも若干の変化が見られることがあり得べしということがございますので、現在の科学でもってしましてもそのCO2濃度の比較的コンスタントな水中のCO2の測定と海中監視ということを怠らなければ、漏れていないということについての確認は十分できるということでございます。
○愛知治郎君 確認はできるということでありましたけれども、技術的にだからしっかりと封じ込めをすることというのは可能だという認識ですよね。改めてお伺いします。
○政府参考人(南川秀樹君) はい、封じ込めは可能でございます。 ただ、おっしゃるとおり、私も実はCO2ってどんなぐらいの大きさだろうかと思っているんですが、やはり私どもが日常の例えば生活でCO2一キロといって全然イメージないんですけれども、いろいろ聞いてみますと、大体バランスボールが三個か四個分だとか、そんなことも実は聞いております。ちょっと私もそれ以上の知見はございませんが、封じ込めは十分に可能だと。なおかつ、できるだけ小さい形にして封じ込めることが可能だというふうに聞いております。
○愛知治郎君 ありがとうございます。 技術的には、日本は特にそういった技術を持っているんだろうというふうに私自身は考えておりますし、信じたいんですが、それは後ほど、もう一回技術的なことはお話をお伺いするとして、この条約についての確認をもう一つしたかったんですが、今問題となっている、この視点となっているのは海底下にCO2を貯留するということなんですが、では陸地はどうなんだろう。海底と陸地と今までどういうふうにしてきたのか、これからどういうふうにするのか、ちょっと整理をしたいと思いまして、その点について分かりやすく説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 通常、埋め込む場合には、当然ながら大量に埋め込めて、なおかつ安定的に貯留できるということが必要でございます。そうしますと、一番望ましいのがおわんのような形をした粘土層があって、そこから上に出てこないというところを探すわけでございますが、日本の場合でございますと、そういった貯留に適した帯水層というのが、大部分が沿岸の海底下の地層に存在をしております。それから、当然ながらCO2は非常に量は巨大でございまして、運搬が大変でございます。そうしますと、発生した地域から埋め込む地域が離れていては大変金も掛かるということでございますので、実際にこれが使われる可能性がありますのは、石炭火力とかそれから鉄鋼とか、そういう大量にCO2を発生する装置からでございます。これらは基本的には沿岸域に立地をしておりますので、こういった二つの理由から沿岸域ということで、ほぼそこで事業がなされるというふうに考えております。 もちろん陸地も可能でございまして、実際に唯一の日本における実験でございます埋立ては新潟県の長岡市の帯水層に埋め立てられましたけれども、これは極めて例外でございまして、今後行われる場合は事実上ほとんど大部分が海底下になるというふうに考えております。
○愛知治郎君 ありがとうございました。陸地でも今、現状はまだ改正されていないので海底下にはできていないということですよね。今、現状行われているのは陸地の一部でやっておられるということだと思いますが。 そこで、話をちょっと戻したかったんですが、先ほどのその結果というか、封じ込めに成功しているか否かということで確認をしなくちゃいけないということだったんですが、段階を追って質問をさせていただきたいと思います。 まず、そのしっかりと封じ込めができているか否か、それからできるだろうか否かについて、許可を与えてそれだけの技術を持っている方々にやっていただくということになると思うんですけれども、この許可を与えるに当たっての審査基準、どのような形で許可を与えて、いい加減な業者にやられてうやむやにされても、結果が、先ほど申し上げたとおりに、CO2ですから目に見えないものですから、いい加減にやられても結果は出ないということでありますので、どのような審査を行って許可をするのか、その概要を伺いたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 事業者が責任を負うわけでございますけれども、事業の実施計画、それから監視の計画、さらにその環境アセスメントを提出をいただくわけでございます。これらの申請書類に基づきまして、環境大臣が、その海底下廃棄の方法が具体的にその廃棄をします海域の環境保全に障害を及ぼすおそれがあるかどうかについて厳格な審査を行うことといたしております。 中身でございますけれども、まず実施計画につきましては、地層構造の安定性などといった観点からのその廃棄地点の選定方法がございます。それから、監視計画につきましては、具体的にどういった項目を監視するか、またどういった方法で監視するか、またその頻度をどうするかといったことについて具体的な審査を行います。また、環境アセスメントの中では海洋環境に対する影響について審査をいたすことにしております。 なお、こういった様々なこと、実は国際的にもまだ必ずしも定着していない部分ございます。今年の秋までには国際的にもこういった国際的な専門家が集まる場で検討が進むことになっておりまして、私ども、そういった会議につきましても私どもの担当あるいは研究機関の方にも実際に現地に行っていただいて、そういった世界最先端の知見を持った方との意見交換もしながら、どういった形で国際的なそのスタンダードが決まっていくかということもフォローしたいと思っております。そういった世界最先端の知見も含めて、私どもとしてはきちんとした審査ができるような目安をつくっていきたいと考えております。
○愛知治郎君 その点では非常に重要な話なんで、正に私が先ほどから問題提起をしているいい加減な形ではできないということを御理解いただきたいと思います。 多分、このCO2の封じ込めに関して、今回の件、これから出てくる件に関して言えば、相当な規模でやらなくては意味がないと思いますし、相当な技術が必要だと思うんで、できる方というのは相当限定されてくると思いますので、それほど心配しなくていい段階ではあると思います。いい加減な業者がいい加減にやっているということはなかなか考えにくいということではありますが、これから先、終わる話ではない、ずっと継続していかなければいけないということもありますので、是非その点の研究を進めていただいて、業者も参入しやすいようにしっかりと、いい加減な下で行われるのではなくて、信頼できる形でやっていただきたいと思います。 先ほど、また答弁の中にもありましたが、しっかりと今回許可を与えるに審査をして、その後に検証していくというお話ありましたが、そこも重要でありまして、先日ちょっと温泉法のお話ありましたけれども、一度許可を出して認めてもらった後、放置をしておいても意味がない、定期的にしっかりと検査をして、実質的にそれが担保されているのか、行われているのかということを継続的にやっていかなくてはいけない。この温暖化の問題、五年、十年の話ではなく、何十年、何百年の話でありますから、定期的にやっていかなければいけないと思うんですが、その点、今の考え方をお聞かせください。
○副大臣(土屋品子君) おっしゃるとおり、大変この事業は長期間の貯留を目的としておりますので、海洋環境を保全するためには相当期間にわたって監視を実施する必要があります。 この本法においては、許可の発給の後、貯留槽内の二酸化炭素の挙動、それから貯留槽付近の海域における二酸化炭素濃度などの監視が定期的に実施されますし、また当該監視結果を環境大臣に報告することが義務付けられております。それから、当該許可の期間は最長五年程度として、定期的な許可の更新を義務付けております。ですから、五年ごとに更新という形になると思います。長期間にわたる適切な監視を担保する仕組みを構築することを想定しているものであります。
○愛知治郎君 その点では是非しっかりと取り組んでいただきたい。それから制度的にもそれを担保していただきたい。 今問題となっている、先ほどの温泉の話もありますけれども、やはり長期的にやっていきますとだんだんだんだん慣れも出てきますし、ほころびが出てくるというのが常ですから、特に原発なんかの問題そうですけれども、だんだんだんだん、最初は慎重にやっていたんだけれども、時間がたつにつれ少しずつほころびが出てきてしまうということがありますので、これは今の段階で長期的にわたってしっかり管理するということを、そういった制度をつくっていただきたい。五年ごとに監視をするとおっしゃられましたけれども、その点でもしっかり取り組んでいただきますようにお願いを申し上げます。 次に、もう時間がないので移りたいと思いますが、先ほど技術についてお話をさせていただきました。改めて、局長からは、世界最先端の技術を持っている方々との意見交換をという話をされましたが、私自身は日本が最先端であるべきだと思っていますし、そうありたいなというふうに思っておるんですが、この技術に関して、各国がそれぞれ、特にこのCO2の封じ込めに関して各国がそれぞれの技術を持っておると思うんですが、日本はどのような方式を取ろうとしているのか、また国際的にどのようなレベルにあるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 技術という意味では大きく二つに分かれると思います。まずは、石炭火力なり製鉄から出てくるCO2をいかに分離回収するか、CO2だけ集めるかというのが一つでございます。もう一つは実際に地層に圧入するという、二つでございます。 前者の分離回収につきましては、日本の技術は世界最先端であることは間違いございません。三菱重工とか石川島とか、あるいは神戸製鋼ですか、そういったところがいろんな形の回収の方法を開発をしておりますし、これ自身が国際的にも非常に高い評価を受けております。ただ、その後の地層の圧入になりますと、実際に、BPとかそういったメジャー系で、世界のあちこちの深い油田を掘っておるというところが逆にその埋め込みについても高い技術を持っておるところでございます。 したがって、そういう意味では、やはり日本は、是非、分離回収という意味で高い技術を開発して、なおかつそれが低コストにできるようにしていくことが今後この分野で日本の力を見せていくことになるかと思います。
○愛知治郎君 ありがとうございます。特に分離においては世界最先端ということでありました。 先日、またちょっと忘れましたけれども、参考人をお呼びしてお尋ねしたときがありました。環境と経済の両立だということで政府は環境産業の育成に力を注いできた、この方針はどう考えますかと言ったら、全員がいい取組だと、その方向は間違っていないというお話をいただきました。私もそう思っております。 ところで、今のCO2の分離技術なんですが、民間の三菱重工さんとおっしゃいましたか、民間の方々が取り組んでその技術を開発されていると思いますが、では、環境省として、政府として、そういった取組、環境技術の育成に関して具体的にどのような取組をしてきたのか。ちょっと時間がないので細かい話は結構でありますけれども、是非大臣に、これからそういった技術を育成していくためにどのような具体的な取組をしていくのか、そのお考えをお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 経済成長と環境との調和というのは、これは世界全体が直面している最大の課題でございます。 温暖化を止めるには、どうしてもCO2など温室効果ガスの排出を吸収量以下に削減しなきゃなりません。しかし、これは、エネルギーを使わないようにするという意味での削減をしたんでは経済が停滞をしてしまいます、経済成長が止まってしまいます。その意味で、これからCO2など温室効果ガスの削減をしていくということにこたえていくためには、技術の開発によって、どこまで利用可能なエネルギーを拡大しながら温室効果ガスの排出を抑えていくか、これは正に技術そのものですから、世界じゅうが言ってみれば寄ってたかって開発をしていかなければならないわけですね。 それで、現在、アメリカ、日本などが中心になりまして、セクター別に技術開発についての研究、検討がもう民間レベルで非常に強く行われております。これは、鉄鋼あるいは電力、またセメント、石油化学といったような分野別にそれぞれ責任の国を決めまして、日本はセメントの部門を担当していますが、そういう業界挙げてそこに新しい技術開発を注入しているというようなことでありますから、国が支援をしなければできないようなものを超えて、非常に大きな今技術開発に民間資金が動いているということをまず御承知いただいた上で、しかしながら実用の面で、既にある技術ではあるけれども、これを実証的に実行していくには、関係者の自信を付けてもらう、あるいは理解を広げていくというような観点で、これらを、開発された技術をあるいは開発途上にある技術を完成させ、これを実用化するという意味でのビジネスモデルをどうつくるかというような、そういう実証的なことにも力を入れて助成をしていかなきゃならない場合もあると思います。 例えば大阪で、既にもう報道もされていますけれども、廃木材からエタノールを製造するという技術、建築廃材からエタノールを作って自動車の燃料にする、これは環境省が支援をいたしまして実用化のための実証試験をいたしておりますし、高性能のリチウムイオン電池を開発してこれを電気自動車のものに使っていく、こういう実用に至る橋渡しをするというような開発についても助成をしたりしております。具体的な成果も上がっております。 その意味で、この温暖化対策につきまして国内産業の育成につながるような形で支援をすることにも積極的に取り組み、一つのビジネスモデルをつくっていかなきゃいかぬと、こんなふうに思っております。
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。よろしくお願いいたします。 今月十五日、第十九回の経済財政諮問会議が行われまして、その議題の一つが地球環境問題でございまして、大変重要なことを取り上げたというふうに思っております。そしたら、その日の夜の報道で大変驚いたんですけれども、議事要旨、内容、資料、一切非公開であるということでございまして、実際に公表された議事要旨を見ましても大変驚いたんですけれども、大田弘子内閣府担当特命大臣がこういうふうに言っているんですね。議事録を作成して四年後に原則として公表することとしているが、その適否についても四年後に改めて判断することとしたい、さらに、本議題の議事内容については、他の方の発言はもとより、御自分の発言であっても対外的に明らかにすることがないようにお願いするというふうに付け加えるという念の入れようだったわけなんですが、この日の会議には若林大臣も臨時議員として出席されておりましたけれども、どうなんでしょうか、大臣はこのような件に関してどのようにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) この地球温暖化にどう対応するか、これからいろんなステージを踏みながら具体化していくことになると思いますが、当面は、六月に予定されておりますドイツのハイリゲンダム・サミットで各首脳がどういう対応をしてどこまでまとめられるかということが最大の今課題になっております。ドイツが議長国でありまして、ドイツの議長、首相は、各国首脳との間で事務的に整理をしてきた問題をどこまで対応可能かというのをもう直接お電話をされたりするなど、非常に緊迫した状況になっております。 日本は来年議長国でございますから、当然、今度のドイツのG8サミットでも日本がどのような考え方で臨んでいくかということは非常に注目されているところでございますが、もちろんドイツ、議長国、議長との間でのやり取りはいろいろとあるわけでございますけれども、それは他国にも伝えない、これはドイツの議長の責任において取りまとめを進めているというようなことでございますので、もう大変これは守秘の高い事案でございます。 そういう意味で、内閣が外交的なその課題を念頭に置きまして今委員がおっしゃられたような形を正式の手続を取りまして決定をされたことでございまして、今お話ありましたように、議事録なども一切公表はしない、そして四年後に、公表するかどうかというのを四年たった時点でその判断をした上で、なお公表しないということであればそのまままだ非公表が続けられるという、これは公的な議事規則についての手続を踏んでのことでございますので、私もそのようなこととして決定されたことには従うということでございます。
○岡崎トミ子君 環境省の関係でいえば、事務次官がその後すぐに発言されているものが載っておりましたけれども、やっぱり環境省としては、これまで議論の過程については透明性それから公表をしっかりとしていくという、そういう観点から、環境審の中で話し合われた問題については常時公開していく、今後とも公開していくんだというような、環境省自身の姿勢としてはそういうものを持っているわけなんですよね。本当に、これまででも経済財政諮問会議で二回ばかり非公開ということがございましたけれども、本当に非公開であってよかったのかどうなのかというふうに思うんです。 私は、やはり議論の過程を明らかにしていく、そしてそのことを他国に受け止めてもらえる、そしてそれを積極的に取り組んでもらうことを促していくのが日本としてのやはり働きではないかというふうに思いますので、やはり臨時議員として参加されていた、しかも地球温暖化の問題に資する環境問題については最もリーダーシップを発揮されなければならない若林大臣としては、むしろ、そういうことではなく、公表すべきではないかという、これまでの環境省の立場に立って進めるべきだというふうに思うんですけれども、再度その点についていかがですか。
○国務大臣(若林正俊君) せっかくのお言葉でございますけれども、ただいまのデリケートな国際関係、外交上の主要な課題になっている本テーマにつきまして主要関係閣僚が忌憚なく意見を交換している状況が外国に伝わるというようなことになりますとハイリゲンダム・サミットの取りまとめにも大変な影響を与えるおそれがあるという意味で、これは公表できないとする考え方に私も同意をいたしているところでございます。
○岡崎トミ子君 来月にサミットが迫っておりますので、その中身がどんなふうになっていくのか、それでは注目していきたいというふうに思っております。 今回の法の改正では、温暖化対策の一環でありますけれども、三月の段階で環境省が温暖化の影響資料集というものを発表されました。これは、温暖化の基礎知識というところで十項目、農業・漁業への影響というところで十二項目、海面上昇による影響が七項目、健康への影響というところが五項目ということで説明がなされているこういう薄いものではありますけれども、これまでにもかなり温暖化による被害という問題については具体的に示されてきたものなんですけれども。 私、宮城県選出の議員として切実に心配すべき例がこの中にございました。それは、米の品質の低下、スケトウダラの現在の漁場、特に産卵場が消滅するおそれがある。それから、漁港施設の対策費がどんどん高くなっていく。コシヒカリは、移植日を変えないと一〇%の減収になる、四日から十日早めるとむしろ収量が増えると書いてあるので喜んだら、そうではなくて、一方では病害虫の影響は増大というふうにありました。驚いたことに、この宮城県内には、まだ、リンゴというところありますけれども、温州ミカンの生産適地が、できるようになっておりました。オレンジで地図のところになっておりましたところは温州ミカンの生産地になるということがあります。だからといって、宮城県が米作りからミカンに変えていくんだという、こう簡単にはいかないというふうに思うんですね。 宮城県にも聞いてみましたけれども、農林水産省自身は二〇〇二年から気候変動による様々な影響というものを具体的に発表していて、そういう内容については分かっておりますが、宮城県としてはそれはまだ検討を始めているという段階ではありませんけれども、こういう心配なことが書かれております温暖化の影響資料集、どういうものなのか、改めて具体的にお聞きしておかなければいけないと思うんですけれども、相当の根拠があるもので、起こるものと思って対応が必要と考えているのかどうかについて、地球環境局長、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども、三月にその資料集出しました。これ作ったきっかけでございますけれども、従来から、温暖化の影響といいますとIPCCの報告書とかいろいろございますけれども、いかにしても専門的で、かなり読み込まないと難しいということで、やはり実際にどういう影響が出ているのか、あるいは近い将来出るのかについてある程度知見が固まっている範囲について是非まとめてほしい、分かりやすく示してほしいという声がたくさん寄せられました。 そういったことにこたえまして、そういった多くの方に理解を深めていただくということで、基本的には公表文献で相当信頼度が高いものを選んでおります。それを用いまして、先ほど御指摘ございました農業、漁業等に分野を分けました。そして、できるだけ図表にしようということで図表にしました。それから、当然ながら、いろいろ御疑問がある方も多うございますので、どこからそのデータを使ったかということもすべて出しております。そういう意味で、全体としまして私どもなりに確信があるものを出しておりますし、また御疑問があれば原典に当たっていただけるということも含めて編集をしたつもりでございます。ホームページからアクセスできますので、多くの方に現在も御意見をいただいているところでございます。
○岡崎トミ子君 そうしますと、これからそうして影響があるというふうな図を見たそれぞれの県において、それぞれの地元での温暖化対策というのもしているわけですけれども、そういうことを直接促すようなまだ連絡はなさってないようですね、三月の発表の割には。自由に勝手に見てくださいと、こういう感じでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) クラブの方を通じてお知らせは出しましたけれども、例えば何か通達ということでは出しておりません。少し種類が違うのかなと思っておりまして、あくまで情報としてお出しをしただけで、具体的にこれをもってアクションをしてくださいといったことでの連絡はしておりません。
○岡崎トミ子君 分かりました。それじゃ、それぞれ受け止めながら温暖化対策をしっかりしてくださいという強いメッセージというふうに考えてよろしいわけですね。 四月三十日から今月の四日にかけて行われましたIPCC第三作業部会第九回会合が行われて、その結果として第四次の評価報告書、第三作業部会の報告書が公表されたわけですが、これ政策決定者向けの要約の概要を見たところ、次のようなことが書かれてありました。このままだと温暖化が続くこと、しかしまだ対応可能であること、今後二十年から三十年間の緩和努力によって回避できる長期的な地球の平均気温の上昇、それに対応する気候変動の影響の大きさがほぼ決定されてしまうんだということ、より具体的には、気温上昇を二度C程度に抑えるためには、今後二〇五〇年において、二〇〇〇年比温室効果ガスの排出量を八五%から五〇%削減しなくてはならないこと、こういうことが明記されていたわけなんですが、日本政府はこの報告書の内容をどういうふうに受け止めているのかということでございます。 これは合理的な内容というふうに受けて考えておられるのか。また、IPCCの報告書を作成する作業には世界の科学者とさらに政府の担当者が集まっているわけなんですが、この報告書の内容は国際的なコンセンサスと考えてよろしいのでしょうか。
○副大臣(土屋品子君) この第三作業部会での内容は、温暖化の緩和対策についての分析を含めた報告を取りまとめて発表したものでございます。これは大変大きな意義があると評価しております。 それで、本作業部会報告は、エネルギー供給、運輸、建築、産業などの各分野について各種の対策要素を分析した結果を示しておりまして、これは各国が政策決定に生かすことのできるオプションを示したものであり、どのように受け止めるかは各国の政治にゆだねられたと考えているところでございます。 これらのオプションをどのように組み合わせ対策を講じるのか、本格的な検討に入る準備が整ってきたと考えておりまして、今後我が国も、ドイツでのG8サミット、それから今年十二月に行われますCOP13、さらには来年我が国で行われますG8サミットなどを通じて我が国としてリーダーシップを発揮してまいりたいと考えております。
○政府参考人(南川秀樹君) 若干、済みません、補足させていただきますが、岡崎委員御指摘のとおり、政策決定者向け要約というものがございます。この分野につきましては、これを政府の代表者、それから科学者が一行ごとに議論いたします。そして、全会一致で了解ということが決められるわけでございます。実際に会議に出た者に聞きますと、例えば中国辺りはかなりいつもしぶとく食い下がって、この部分が未確定じゃないかとかいう指摘も随分あるということで、一行に一時間も二時間も費やすことがあるということを聞いております。 それから、日本はもちろん政府の関係者も出ておりますけれども、国立環境研究所を始め大学の先生など研究者が随分出ておりまして、三十五名程度でございますけれども、科学者として参加をしておりまして、元の原案、調査の報告書、原案作りから参画をしております。非常に高い評価を受けておりますし、また実際に、その政策決定者が各国からクレーム、これは違うだろうという意見が出された場合には、議長さんはその分野の科学者が後ろにいてその人たちに相談して、この国はこう言っているけれどもこれはこれでいいのかとか聞いて、科学者がそれは違うと言うと、それはやっぱり駄目ですよということで切り返していると。そういう中でコンセンサスが生まれておりますので、かなりその信頼度が高いというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 五月九日の報道で一瞬ちょっと驚きましたが、政府が六月のサミットで国際社会が二〇五〇年までに温室効果ガスの排出量を半減させることを提案することを固めたというものだったんですね。私たちがこれまで主張してきて、政府がずっとこれについては一向に認めようとしなかったというものだったわけなんですけれども、直ちに塩崎官房長官は記者会見でそういうことは固まっていないと否定して、翌日、環境省の事務次官もやはり記者会見で否定していて、私はがっかりしたんですが、真相はこれどういうところにあるのか。 それから、二〇五〇年までに半減するという提案につきましては、米国のブッシュ大統領も賛成したという報道がございました。日米の首脳会談ではこの温暖化対策についてはどのような議論がされたのかについてもお知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 正に今委員がおっしゃられましたように、いろいろな報道が乱れ飛ぶわけでございます。非常にデリケートな状況でありまして、二〇五〇年に何に比してどれだけ減らすのかというようなことが主要な課題になってきておりまして、各国の見方というのは、考え方というのはかなり開きがございます。昨日、おととい辺りの新聞によりますと、議長国ドイツの考え方にアメリカが異論を述べてそれを削除しろと言っていたとかいったようなことが流れているわけですね。 そんな意味で、我が国が二〇五〇年に半減をするということを決めたとするその報道については、私もこの委員会においてそのような決めた事実はございませんというふうにお話を申し上げております。事実、いろいろな考え方、利害得失、情勢分析というようなことがございまして、政府としてそのようなことを決めたというようなことはまだございません。しかし、そこのところが非常に幾つかあるポイントの一つであることは間違いないわけでございます。
○岡崎トミ子君 日米首脳会談。
○国務大臣(若林正俊君) 失礼しました。 日米首脳会談で具体的に、その後共同声明を出したりしていますが、共同声明の上ではそのようなことにコミットするようなことはございません。お互いに温室効果ガスを止めるということに努力しようと、協力していこうということを確認し合ったということでございます。
○岡崎トミ子君 よく考えてみると、驚くこともびっくりすることもないと私は思っているんですが、二月のIPCCの第四次評価報告書の第一作業部会の報告で、いよいよ温暖化が人為的な要因によるものだということはもう国際的なコンセンサスになったことと言っていいだろうと思うんですが、この四月の第二作業部会の報告ではそのことによる影響が確認をされました。そして、今月採択された第三作業部会の報告で、二〇五〇年までの間に温室効果ガスの排出を少なくとも半減すれば気温上昇二度C程度に抑えることが可能であると。逆に言えば、これはどうしてもやらなければならないということを突き付けられたと私は思っておりますが、先ほど確認したように、日本でもこれは国際社会も高い評価をしてコンセンサスを得たものだということになっているわけで、日本も受け入れているわけですし、国際社会も受け入れているというふうになっているわけだとすれば、責任を持って取り組もうとすれば、日本が提案すると報道された内容というのは当然やらざるを得ないということにすぎないのだと私は思うんですね。六月のサミットではその責任を果たしてもらいたいなと思います。 その前提として、まず日本自身が自分の国の中長期計画を策定するんだと、この姿勢をきちっと打ち出していくべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(若林正俊君) まず、お答えする前に、先ほどの二度Cについてコンセンサスが得られたかのごときお話ございましたが、実はそういうふうになりませんで、カテゴリーは、カテゴリーⅠからカテゴリーⅥまで六段階に分けて、二度Cから六度Cまでの間、それがカテゴリー別にどういうような排出量との関係があるかという表を示しまして、そういうオプションの中で何を選ぶかということが課題なんだというふうにIPCCでは整理をされておりますということをまず申し上げておきたいと思います。 それから、日本自身が日本自身の温暖化対策として排出削減目標というようなものを決めるべきではないかという御趣旨だと思いますけれども、今我々が置かれている状況は、世界が世界全体でなければ、温室効果ガスを世界全体がどこまで抑制するかという合意の下に取り組んで削減計画を出していかないと、世界の気温ですから、日本だけ頑張ってもその効果が出ないわけですね。効果出ないわけです。 今京都議定書に参加している国は温室効果ガス、CO2換算で排出シェアは三〇%にとどまっているんですね。あと七〇%は規制を受けていないという。それでも一生懸命やっているわけですけれども、やろうとしているわけですけれども、しかし、地球の温暖化を止めていくということのためには、主要な排出国、米国でありますとか中国でありますとかインドでありますとか、そういうような国々が少なくとも参加していないと効果が出てこないわけであります。 そういう意味で、まずは今我々の取組は、日本がどれだけ削減するかという議論の前に、世界をどうやってまとめて、どこまで削減をすることに合意してもらえるかということの方に焦点が当たっておりまして、それを固めてから、それじゃ今度世界を眺めて、EUなりあるいは米国なり中国なり、それらとのバランスの中で日本はどこまでやったらいいのかというのはその次のステージの話と受け止めているわけでございます。
○岡崎トミ子君 それは何か私も一致するところなんですね。 削減量がどのぐらい日本がやるというときに、相手の国が、他国が削減量を目一杯やってくれるというのであれば日本としては削減量が少なくて済むかもしれないし、しかし他国が少ない場合には日本は必要量が増えるかもしれないと。ですから、相手の国がきちんとした削減見通しが出てきて日本の削減量というのを調整をすればいいので、本当にきちんと示した上で、調整は後でやればいいんだけれども、目標はやっぱりきっちりと示すべきだというふうに思うんですね。そのことを私は主張はしておきたいというふうに思います。 この三月の委員会での質疑の際にも指摘をいたしましたけれども、日本が自ら中長期目標を設定することは日本の議論の説得力を持たせることになるんじゃないかというふうに申し上げました。日本は次のG8の議長国として、ヨーロッパと、そしてアメリカ、中国の間で調整をする役割だから明確に主張できないというようなこともそのときにおっしゃったわけなんですけれども、国際的な目標設定について結論ありきでは議長の役割は果たせないという考え方、私自身はそういうことについては疑問を感じますけれども、そういう考え方があるということは理解できます。 しかし、国内の対策の面できちんとした姿勢を示した上でやはり議長役として真摯に取り組んでいくべきだというふうになるのは何の問題もないんじゃないかなと私は思うんですけれども、むしろ望ましいと考えますけれども、どうなんでしょうか。もう少しちょっと一歩進めてお答えをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(若林正俊君) この暖化問題について、来年議長国になる日本が世界の温暖化対策への取組に指導的立場を果たす責任があるというふうに思うのでございます。そういう責任ある立場で考えますと、世界全体が努力をして温暖化にストップを掛ける、ストップを掛けるにはどのような削減が必要かということについて日本としての考え方を示すということは、私は示すべきだと、必要だと、こう考えております。 それをどのような形でいつ示していくかというのは、国際関係、非常に先ほど申し上げましたような事情にございますので、最終的な決断は総理の決断によることになると、こう思っておりますけれども、少なくともその方向性を出すのは、ハイリゲンダム・サミットに出掛ける前に日本の立場というものは示した方がいいなと、こう考えております。
○岡崎トミ子君 中長期目標の設定につきましては、百六十四の国会で法案の審議、改正案のときに与党も共同提出しました附帯決議で早期設定を求めております。そのときの文章は、「気候変動枠組条約の究極の目標達成に向けては、温室効果ガスの大幅な排出削減が必要とされていることを踏まえ、国内における温室効果ガスの更なる長期的・継続的な排出削減に向けた対策の目安となる中長期目標を早期に定めること。」というものでございまして、当時の小池大臣はこのことについて、附帯決議は尊重して努力する所存だということをおっしゃったわけなんですが、若林大臣も同じでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) まず、世界全体がどういうような目標を達成するかということに日本がそれなりに貢献をした上で、それをめどを立てますと、長期の目標を立てた上で、短中期といいましょうか、当面のさらに目標というものを定めていく、それはできるだけ早く決めることが望ましいという考えは同じでございます。
○岡崎トミ子君 現在策定中の環境立国戦略にもこの中長期計画を当然盛り込むべきではないでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 実は、環境立国戦略につきましては、現在中央環境審議会で議論をお願いをしているところでございます。近々御提言があるというふうに期待をいたしておりますが、その御提言を受けたところで、私どもそれを尊重しながら決めていくという姿勢でございます。
○岡崎トミ子君 それでは、次の目標達成計画についてなんですけれども、温暖化対策として当面重要な課題はこの目標達成計画の見直しだというふうに思います。繰り返し私どもも言ってまいりました。環境省も十分に認識しておりますとおり、第一約束期間の六%削減が達成できなかったらこれはもう本当に話になりません。 先月十七日に開催されました中環審それから産構審の合同の会合で排出量及び取組の状況等に関する論点整理が出されまして、それに対するパブリックコメントが今月九日に締め切られたところでございます。目標達成計画の見直しに当たっての経団連の自主行動計画、この見直しの重要性が指摘されておりました。 そこで、この見直しの必要性と視点についてどう考えているのか、まず地球環境局長にお伺いして、さらに、昨年の地球温暖化対策推進法改正案の質疑の際にも指摘いたしましたけれども、この自主行動計画は、削減目標を産業部門とエネルギー転換部門で一九九〇年度レベル以下に抑制するように努力するというふうになっているわけですね。目標自体が低過ぎるというふうに思いますし、努力義務であるにすぎない。これでいいのかというふうに思うんですよ。この目標、努力義務、自主行動計画では間に合わない、ですから義務化すべきだという指摘はずっとあったわけなんですが。 今回、気候ネットワーク、それから「環境・持続社会」研究センター、このNGOの皆さんたちにもお聞きして、前からも出されているんですけれども、改めて政府との間に結ぶ協定についてこの二つのNGOは提言をしておりますが、この目標設定の水準の在り方、協定化の提案についてはどのようにお考えになりますでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、目標の設定でございます。 経団連の方で産業部門、エネルギー転換部門につきましてこの計画を提言して作っていただいているところでございます。特に産業・エネルギー転換部門におけるその排出量の九割を占めます鉄鋼業などの七業種について、かなり充実した計画を作っていただいているところでございます。七業種につきましては、御承知のとおり鉄鋼以下化学、石油、電気、製紙、セメントなどでございます。これにつきまして、私ども委員御指摘のとおりフォローアップをしておりまして、論点整理の中でも様々な意見をいただいているところでございます。 その結果でございますけれども、全体としまして、まずそのCO2総量を、まだ限界がございます。特に、例えばそのCO2総量を目標の指標としている業界というのは多くない、三分の一程度であるということがございます。それから、全体としまして、CO2排出量が、一九九〇年が約四億四千万トン、二〇〇五年度が約四億五千万トンということで、若干でございますが増加をしておるということでございます。こういった状況から、私ども、今後の課題としまして、審議会の方からは目標引上げの促進、あるいは目標達成の蓋然性の向上、未策定業種に対する策定の働き掛けの促進、そういったことも御指摘いただいて、今後進めていきたいと考えております。 ただ、全体としまして、私ども、国内的にもこの自主行動計画、いろいろ評価はございますけれども、外国の方と立場上お会いします。そういう方からもこの計画についての質問をたくさん受けます。批判的な方もおられますし、また肯定的な方もおられます。制度論として分からないということもよく聞きますし、片や、何で自主行動計画なのに一生懸命汗をかいているのかということが分からないという方も実はおられます。かなり努力をいただいていることは事実でございます。 私ども、いずれにしましても、この六%削減というのはきちんと守りたい、そういう中で当然産業界にも削減努力を確実にしてほしいと、そういう立場から引き続き必要な対策、施策を検討していきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 各業種ごとの取組の進捗状況というのを政府全体として、あるいは関係省庁として、省としてきちっと把握する必要があるというふうに思いますが、この合同会合の論点整理でも、今後の追加対策の論点として、政府による厳格なフォローアップの実施を挙げているわけですね。 この問題について気候ネットワークがまとめたペーパーは、公開の審議会等のプロセスで一定以上の情報が出されてフォローアップされているのは経済産業省所管の三十三業種のみであり、特に国土交通省は三年もフォローアップを行っておらず大きな問題というのが指摘されておりました。この問題についてどう考えるか、環境省とまた国土省に特にこれからどうしていくのかをお聞きしたいと思います。論点整理の案が議論されている段階だというふうに思いますけれども、現時点での考え方で結構ですから示してほしいと思います。 それから、済みません、先ほど協定化の提案について大臣にちょっとお聞きしておかなきゃいけなかったので、協定化のことについて大臣一言だけ言っていただいて、短めにお願いします。それから国土交通省の方にお願いしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 今、自主行動計画に基づく取組に真剣に業界を中心として取り組んでいるところでございますので、私の方からこれを、その努力を積極的に続け、更に強化をいただいて自主的に解決を図ると、こう言ってくれているわけですから、その成果を見たいと、こう思っております。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 日本経団連におきまして一九九七年に環境自主行動計画を策定されて以降、毎年その実施状況に関するフォローアップを私どもも実施をいたしておるところでございます。 国土交通省関係におきましては、経団連に参加をいたしております二十三の団体が自主行動計画を策定してございまして、その他に、経団連には加盟はいたしておりませんが、非参加の十の団体で自主行動計画を策定をしておるというところでございます。 今申し上げましたように、二〇〇二年度から私どもおおむね毎年度、運輸業界における地球温暖化防止ボランタリープランというものの策定あるいはその実施状況というものを逐次フォローアップを実施してございまして、その結果につきましては公表させていただいておるというところでございます。また、社会資本整備関係の団体につきましても、従来より社会資本整備審議会環境部会というものにおきまして、地球温暖化対策の審議の際にそのフォローアップを適宜行ってまいっておるところでございまして、本年度も関係業界団体へのヒアリングを実施することによりまして進捗状況のフォローアップを行うという予定でございます。 私どもといたしましては、国土交通関係の地球温暖化対策を官民一体となって強力に推進をしていくという必要性は十分認識をいたしておりますので、引き続きこれらの自主行動計画のフォローアップを着実に実施をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○岡崎トミ子君 二〇〇二年度から毎年行ってきたんだということなんですけれども、なかなかこの公表が、この問題に取り組んでいるNGOでもキャッチできない、公表したということがよく分からなかったということなんですけれども、これはいつ調査をしたのか、その点についてちょっと明らかにしていただきたいというのと、すべての業種について数値目標を持ってもらうということを前提に政府によるフォローアップ、殊に私は少なくとも経済産業省のフォローアップのレベルで、各府省共通のフォーマットで、なおかつ結果をしっかり公表するということも明らかにして、もっとPRもしていただいていくということが必要だと思いますけれども、まず前段で国土交通省にいつやったのかについて伺って、あと環境省について、各府省共通のフォーマットで、殊に経産省のフォーマットでというのは、そのレベルが必要じゃないかということについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(福本秀爾君) お答え申し上げます。 平成十年の六月に、運輸関係の団体につきまして地球温暖化防止ボランタリープランというものを作っていただきまして、その公表がなされたところでございます。続きまして、平成十二年の九月、フォローアップ第一回の公表、十三年の八月、第二回の公表、それから飛びまして十六年の二月に第三回、十七年の一月に第四回の公表ということで、先生御指摘のとおり、毎年というところについては必ずしも十分になされていないということは認識をいたしておるところでございます。
○政府参考人(南川秀樹君) お答え申し上げます。 私もあらゆる業界の自主行動計画のフォローを見ておりますけれども、実は様々でございまして、経産省所管でも非常に詳しいところありますし、もう少し詳しくできるのかなと、ございます。ただ、フォーマット自身をそろえることは業界の形が違いますので難しいと思いますけれども、是非全体としてレベルアップをして、第三者が見たときに、具体的にどういったことをやってどういう成果を上げているのかということがよく理解できるような形までは是非上げていきたいと、そういうふうに思います。
○岡崎トミ子君 再度、やはり共通のフォーマットでやるということがはたから見て大変分かりやすい形ですので、是非その努力についてお願いをしておきたいと思います。 いよいよ環境税とか排出権取引といった世界的に既に一般的になりつつあります経済的手法を加速すべきだというふうに思いますが、環境省は最近ヨーロッパに排出権取引についての調査団を出したというふうに聞いておりますが、その調査の目的、概要、成果について御報告をいただきたいと思います。 また、調査団には、環境省だけでなく、経産省、さらに排出権取引の導入に反対している経団連も参加したというふうに聞きました。その調査の結果の総括はどういう形で行うのか、合同で報告するのか、それとも個別的に、あるいは環境省の責任で報告書を作るのか、調査の成果は帰国後どのように合同で議論していくのかについて明らかにしておいていただきたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、私どもの職員、環境省の審議官が中心になりまして、四月の二十三日から一週間でございます。環境省と経産省さらに経団連から構成されます調査団をEUの本部がございますベルギーのブリュッセル、それからイギリス政府がございますイギリス、ロンドンに派遣をいたしたところでございます。 目的でございますけれども、二〇〇五年から開始されておりますEUの域内の排出量取引制度の導入に当たっての経緯、それから現状、また今後の展開、そういったことを中心に事実関係を的確に把握しようということでございます。 現地では、行政体でございます欧州委員会あるいは英国政府、それだけではなくて、産業界の方、それから環境NGO、また政策シンクタンク、市場関係者、そういった幅広い団体にインタビューを行っております。私どもメモとか向こうでもらった文献見ましたが、よくもこんなにたくさん会ったと。実質的に会っているのは四日、三日半程度なんですけれども、たしか何団体でしたでしょうか、十何団体ですか、随分会っております。それで、聞きましたら、夜中を徹してまとめたとか言っていましたので、そういう意味では大変頑張った調査をしてくれたと思っております。 その結果でございますけれども、まずは各主体、ヨーロッパの各主体がEU域内の排出量取引制度についてどういうふうにとらえているのかと。それから、二つ目でございますけれども、欧州の排出権取引の場合は、第一フェーズ、第二フェーズ、第三フェーズと分かれております。第一フェーズが二〇〇五年から二〇〇七年までということでございまして、導入をしたということで、とにかくやってみようということでやっているのが第一フェーズでございます。それから第二フェーズ、これは二〇〇八年から京都議定書の最後の年でございます二〇一二年まで。さらに第三フェーズということで、二〇一三年以降への展開の方向性、そういったことでヒアリングをしたところでございます。 この結果については今取りまとめ中でございますので、いましばらくお待ちいただきたいと思いますけれども、私どもとしましては、現地でいただいた資料も公開できるものは全部整理をいたします。その上で、環境省だけでなくて、環境省、経産省、経団連の、少なくとも実際に現地に行った人間が連名で一体として報告書をまとめるように是非したいと、そんなふうに考えて今作業をしているところでございます。
○岡崎トミ子君 この調査目的の一つに、現地の企業が排出権取引制度をどう受け止めているのかを把握することが挙げられていたわけなんですけれども、ヨーロッパでも日本と同じように企業は制度の導入に反対若しくは消極的であったわけなんですが、二〇〇五年一月にEUETSが正式に始まってから二年以上たつ今は企業の認識が随分変化があったのではないかというふうに思うんですが、この導入前企業が心配していたというその課題について実際に心配されるようなことが起こったのかどうか、それから第二フェーズに入っていくに当たっては、それらの点は改善されたのかどうか、こういう点についてはいかがでしたでしょうか。 そして、大臣が続いてでしたら、今後のスケジュールについても、排出権取引について、今後の検討、それについてももし触れていただければというふうに思います。
○国務大臣(若林正俊君) 今の前段のところでございますけれども、今局長が御説明申し上げましたように、調査に出掛けましたのは、一致してこの調査結果を報告できるように今調整中なんですね。非常にいろんな意見が出ていますし、こちらから行ったのが環境省と経済産業省と、この排出権取引については大変問題意識を持っております経団連の実務者、幹部ですが、三名行っております。そういう意味で、いろいろな評価に違いがあろうかと思います。 ただ、私は、調査に行った者からの話を聞いていて、今委員がお話しございました、やはり産業界の中にはかなりの人たちがいろいろ問題があるという問題意識を持っているというふうに受け止めております。それはやはり国際競争の面で不利だというのが一つあるんですね。つまり、これに参加して、つまり炭素について価格負担を持つということになりますと、ほかが持っていないと、それを実行したところだけが負担が大きくなりますからコストアップにつながっていくわけですね。そういう意味で、みんなで足並みそろえてやってもらわないと、自分たちだけでやってもそれは不利になるなという意見がやはりあるんですね。 それから、割り当てされた期間が三年とか五年とかと短いと、やはり省エネルギー投資をするというようなものはまた長期な見通しの下にエネルギー投資をしていくわけですね、産業構造の転換を伴うわけですから。そういう意味で、ちょっと期間はもっと長い方がいいんじゃないかと。しかし、長いことで合意が達するかというと、これまた先行きいろんな変化があるんで、長くすること自身にも難しさがあるという意味で、いろいろと議論がまだあるんだなということでございます。 それから、公平なキャップ、公平に配るということが非常に実は難しくて、不公平感がなお産業界の中に残っていると。国別に割った後、その国の中を今度、業界別に、事業所別に割っていくんですが、それは国に任せたんですね、それぞれの国に。ですから、国によってその同じ業種の中でやっても負担の程度が違うとか、そういうようなことで様々な問題点があり、不満もあると。しかし、EUでやると踏み切って言った以上、これについてはこれがうまくいくように協力していかなきゃいかぬなという意識でいるように、私はみんなの話を聞きながら感じたところでございます。 なお、日本はどうするかというのはまだ先の話でございまして、先ほど言いましたように、まず日本の国は自主参加型のもので知識、経験を積み上げているわけですね。そういう自主参加の企業が増えてきているという状況を踏まえまして、やはりこの排出権取引の知識、経験を積み重ね、問題点を、日本の問題点というふうなものをしっかり分析した上で具体的な進め方を詰めなければならぬと、こう思っております。
○岡崎トミ子君 課題はたくさんあって、ちょっと時間が足りなくなってしまったのでその議論が十分できないわけなんですけれども。 次は、林野庁にお伺いしたいと思います。 京都議定書で義務付けられております六%削減については、日本は三・八%を森林吸収源で確保することが認められておりますが、林野庁の試験では、この三・八%を達成するためには一千三百万炭素トン確保することが必要なわけです。そのために現在より更に百十万炭素トンの確保が必要ということでありました。そのためには百二十万ヘクタール、毎年二十万ヘクタール追加的な森林整備を行う必要があって、本来はそのためには千三百三十億円の事業費が必要だということなんです。ところが、予算確保が難しいので、緊急対策として間伐に限定して追加事業を行うことで事業費を九百六十億円に抑えたということでありました。 この林野庁のお金の使い方については民主党はこれまでも問題指摘をしてきておりまして、しっかりと見直してもらわなければいけないということで総額確保も必要だということを言ってきたわけなんですが、この大切な問題についてもっとしっかり議論をする時間も取りたいと思うんですが、今日はちょっと時間が、これが主要じゃないので、でも、どうしてもちょっと聞いておきたいんですが、この総合的な見直しと予算確保に十分努めるべきだということで見解を伺っておきたいと思います。
○政府参考人(針原寿朗君) お答えいたします。 今委員御指摘のとおり、森林吸収源三・八%の達成のためには千三百万炭素トンの確保が必要でございます。 昨年、最新の森林に関するデータに基づいて将来の吸収量を試算いたしました。その結果、これも委員御指摘のとおり、百十万炭素トンが不足する見込みとなっております。これを事業量に換算いたしますと、六年間で毎年二十万ヘクタールの追加的な森林整備を実施していくことが必要な状況、これを複層林といった多様な森林づくりで従来どおりのやり方でやると、委員御指摘のとおり、千三百三十億円の事業費、国費ではございますが、事業費が必要でございます。ただ、追加分について、やはり効率よくやるということで、間伐に限定するということで九百六十億円の事業費ということに試算しております。そのうちの国費が五百八十億円に相当するということでございまして、これを踏まえまして、平成十九年度予算におきましては、平成十八年度補正予算と合わせて、総額七百六十五億円、森林面積にして二十三万ヘクタールの追加的な整備に必要な予算を取りあえず計上させていただいております。 今後とも、林野庁といたしましては、適切な森林の整備、あるいは林業、山村の活性化のための施策の充実に努めていくこととしております。中でも、この追加的な森林整備を実施していくことが重要な問題と考えております。平成二十年から京都議定書の第一約束期間が始まることも踏まえまして、国民の皆様の理解を得ながら、幅広く安定的な財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 是非予算を総額確保して取組に積極的にお願いをしたいと思います。 それでは、CCS技術の活用の方針について伺っていきたいと思いますが、今回のこの改正案について、まずはその改正でロンドン条約九六年議定書との関係を調整しようとしているわけなんですが、この二酸化炭素の海底地中貯留技術、CCS技術の活用について、特に今回の目標達成計画、それからポスト京都の削減達成計画、中長期目標の中でどのように位置付けていくおつもりなのか、伺っておきたいと思います。その方針は決まっているんでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、当座の京都議定書の関係でございますが、このCCSにつきましては、京都議定書の達成ということにつきまして削減量としてのカウントはしておりません。国際的にも削減そのものの対策としては議論がございませんで、これからあるとすれば、CDMとしてこれが使えるかどうかということが今後検討されていくというふうに思います。したがって、当座の話としては、そのカウントは事実上できないということで考えておるところでございます。ただし、中長期的には非常に大事な技術だというふうに考えておるところでございます。 今後、いずれにしましても、IPCCの報告書を見ましても、程度問題は違いますけれども、相当の世界全体でのCO2の削減が必要でございます。そのときに、特に石炭を使った場合などにそれを分離回収してそれを埋め込むということによって相当程度の効果も見込める。実際に、例えば石炭から出ておりますCO2は全世界の三割でございますので、これが大きく減ることが随分削減に寄与するわけでございます。 そういう意味では、是非中長期的な観点から研究開発をしっかり進めてまいりますし、それから、そういったことが、環境影響があってはいけないわけでございますので、そういった環境影響評価のあるいは監視の観点からの技術というものもしっかり磨きまして、中長期的な一つの大きな対策になるように応援をしていきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 ちょっと質問を飛ばしまして、CCSは、二酸化炭素回収・貯留という名前のとおりに、二酸化炭素を消してしまう技術ではないわけですね。廃棄というわけですけれども、本当に捨ててしまうわけでもないようですね。 中環審の二月の答申で、CCS技術を、二酸化炭素を大気から長期間隔離する技術だというふうにしておりますけれども、この貯留した二酸化炭素を最終的にはどうするのか。温暖化が安定したところで少しずつ放出したり、あるいは破壊したりする、どういうものなんでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 地下の帯水層に貯留されますと、まずはキャップロックというんですか、上からおわんのふたをするような形のところに入れますので、地層内の上昇が物理的に抑えられます。それから、地層内には当然ながら瓦れきみたいなところの空間がございますので、空間に残る。それから、だんだん今度は地下水に溶解をしてまいります。そうしますと、長期的にはだんだんそれがカルシウムあるいはマグネシウム等の鉱物と化合いたしまして非常に安定したものになるということでございます。したがいまして、貯留すればこれが半永久的に地層の下に残るということを想定しております。
○岡崎トミ子君 そうすると、今の、いつまで貯留するのかをお聞きしようと思いましたが、それは十年単位でもない、百年単位でもない、永久という考え方でよろしいわけですか。 一番心配されておりますのはこの二酸化炭素が漏れ出すことだというふうに思いますが、IPCCでは、適切な場所で適切に管理された地中に二酸化炭素が百年後には九九%とどまっている確率を九〇ないし九九%だというふうにしているわけなんですね。漏れ出す確率というのは思ったより高いなというふうに私は思いました。 何か所でもやればどこかでは漏れ出すという考え方が私はいいのではないかというふうに思うんですが、二酸化炭素が漏れてしまってはそもそも温暖化対策として機能しませんし、例えば、海水の二酸化炭素濃度が上がりますと周辺の生態系などにも大変影響が出るという心配がありますし、二酸化炭素は案外怖くて、空気中の濃度三%以上になると健康に被害が現れるし、一〇%以上になりますと命にかかわるというふうに言われているわけですね。 地上でパイプから二酸化炭素が吹き出してしまったという事故が例えばなくても、海底、地中でそれが漏れたとして、人間の命にかかわるというようなことはないだろうと、私もさすがにそうは考えるんですけれども、この漏出の可能性、周辺の生態系への影響、これについては現在の段階ではどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のように、私どもが見ておりますのは、IPCCの報告書、あるいはそれにかかわった方からの話ということを中心に調べておるところでございます。 私ども、世界的なスタンダードに従ってきっちり審査して、それに合致したものだけ許可すれば、二酸化炭素が大量に漏えいするという可能性は非常に低いと考えております。ただ、当然ながら万が一ということもあるわけでございまして、その場合には、CO2が海中に漏れますれば海水中に一部が溶け出る、また局所的に海水中のCO2濃度が上昇して海洋生物に影響が出ることもあり得るというふうに考えております。 実際にいろいろ知見を見ますと、例えば海水中のCO2濃度が二〇〇ppm以上上がれば、表層に生息していますウニとかサザエ、そういった殻を持つ動物の成長力が落ちるとか、そういった知見もあるわけでございます。 したがいまして、私どもとしましては、こうした知見も集めながらでございますけれども、事業者の方にきっちり現地の海水中の二酸化炭素濃度の変動あるいは生物相、そういったことも考慮して評価を行ってほしいと思っておりますし、私どもも当然ながらきっちりした審査をしていきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 今のお話で可能性は低いとおっしゃいましたけれども、やっぱり漏出はあるという前提で考えていくべきだというふうに思いますし、二酸化炭素濃度が上昇した場合の海洋環境への影響というのは非常に分からないことが多過ぎるわけですね。実際問題、中環審の答申でも、結論こそ何々何々いろいろあっても、いろいろ書いてあるんですけれども、結局影響があるという可能性を示しながらもはっきりしたことを書いていないという状況なんですね。これからも研究という意味では大変必要だというふうに思いますけれども、その点に関していかがでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、私も検討会ずっと出ておりまして、専門家の方の中でもいろいろ知見にばらつきがあるように思います。もちろん専門家ですから、二酸化炭素全体じゃなくてある特定の分野の方に集まっていただきまして、各々の方は世界最先端の知見を持った日本のトップクラスの方ばかり実は集まっていただきました。 ただ、御指摘のとおり、当然ながらまだ実は分からないことが一杯ございます。世界的にも仕組みをつくってから具体的なその中身を今つくっているような状況でございまして、そういったことも併せて考えますと、私どもとしては、そのモニタリングの手法、それを含めまして環境影響の評価の仕方、様々なことについて是非研究を進めていく必要がございます。また、日本のみならず海外の専門家の方にもできるだけふだんからお会いをして、その方にお話を聞く、最先端の知見を集めていきたいと、そんなふうに思っているところでございます。
○岡崎トミ子君 法案では、事業者に海底下廃棄をした海域の汚染状況、それから海洋環境中の二酸化炭素濃度の監視を義務付けているわけなんですが、この許可の更新によって長期間にわたって監視を確保するということになるわけなんですが、先ほど貯留した二酸化炭素は永久に貯留するというお話でありました。監視はいつまで行うんでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 実際、大変実は長期の監視が必要になりますし、そもそも埋め込む行為自身がそう短い期間ではないと思います。まあ五年あるいはそれ以上に及ぶことがあるのかなというふうに思っております、圧入自身がです。したがいまして、埋立て、圧入する際も当然監視が必要でございますし、実際に圧入が終わって、いわゆる法律的に言えば廃棄が終わった後も相当の期間の監視が必要になるわけでございます。 そういった観点から様々な相談をいたしましたけれども、二酸化炭素の海底下廃棄についての許可期間を五年ということにして、それを更新していこうと。その中で具体的なその圧入のときの監視の状況、それから圧入が終わった後の監視の状況も聞きながら見ていく、必要があればまたその許可をもう一度取り直していただいて再延長する形で監視を続けていただこうと思っております。 ただし、何せまだ世界的にこれからの技術でございまして、この関係のロンドン議定書の関係の中でも専門家の間でいろいろ議論ございまして、今後こういった相場観が新しい知見によって変わっていくこともございます。したがいまして、常に新しい知見をフォローして、これについても本当に皆さんに安心していただけるような監視がどこまでできるのか、また必要なのか、そういったところもよく見極めていきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 次に、経済産業省にお伺いしたいと思いますが、現時点ではCCS技術はコスト的に見合わないという話なわけですね。IPCCの試算でもコストがかなり高いとされております上に、特に日本の場合には諸外国に比べて何倍ものコストが掛かるという数字も見ました。そこで、そのCCS技術にお金を掛けるならば他の方法にお金と努力を掛けた方がいいという指摘も説得力があるなというふうに私自身は思うんですけれども、このCCS技術の実用化には今後研究が必要だということを今お話もございました。経済産業省としては、この必要な研究、費用の見通しについてはどのように考えておりますでしょうか。
○政府参考人(伊藤元君) お答え申し上げます。 先ほど環境省の方からも御説明がございましたとおり、このCCSという技術は大変大きな二酸化炭素の削減のポテンシャルがあるということでございまして、我が国としても、その開発及び実用化に向けた努力を、ほかの施策を進めることは当然でございますけれども、そうした努力と併せて積極的に進めていくべきであるというふうに考えております。 ただ、御指摘のとおり、まだ実用化へ向けては幾つかのハードルがございます。第一は、まずどういう形で安定した形で貯留をするのかということでございますけれども、この点につきましては、平成十五年から長岡におきまして約一万トンの二酸化炭素を帯水層に貯留をするという実証実験を進めております。現在もモニタリングをしているわけでございますけれども、これまでのところ漏えい等はないという報告を受けているところでございます。 もう一つが、委員御指摘のとおりコストの問題でございます。CCSの実施に当たりましては、最大の課題はコストの削減でございまして、全体のコストの七割以上を占めるというふうに言われております。そのため、このコスト削減のために、高効率の吸収液の開発ですとか、その過程で出てきます未利用の廃熱を有効利用するための研究開発、さらには、大幅なコスト削減のための膜による二酸化炭素の分離というような研究開発も進めているわけでございます。こうした中で、これまで予算措置を伴いながら研究開発進めておるところでございます。これにつきましては、まだまだ実用化へ向けて時間の掛かるものでございまして、それまでに幾ら掛かるのかということについてはなかなか今の時点ではお答えしにくいものでございます。 ただ、いずれにいたしましても、貴重な予算というものを最大限有効に活用しながら、一日も早い実用化に向けて引き続き研究開発に取り組んでいきたいというふうに考えている次第でございます。
○岡崎トミ子君 さきに言いました第四次の評価報告書、第三作業部会の報告書も、この二十年から三十年、ここの取組が重要だということ、今日も明らかになったわけなんですが、果たしてこのCCS技術というものがこの二十年から三十年という重要な時期の取組にこの手段として間に合うのかどうなのか、こういう疑問もありますけれども、これは環境省はどうお考えになりますでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 正直言いますと、よく分かりませんというのが正直な答えでございます。ただし、この問題、先ほど経産省のお答えにもありましたけれども、この方法論は大変なポテンシャルを持っております。省エネルギー、代替エネルギー等々に努めるのは重要でございますけれども、それだけでどこまで下げられるか、難しい点もございます。そういったときに、もう一つの方法論としてのCCSということについて、是非これを実用化していきたいというふうに考えておるところでございますし、これは私どもだけでなくて、国際的にも多くの方がそういった考え方をしております。あのゴアの「不都合な真実」を見ましても、その一番下の方にCCSの図が載っておるところでございます。 是非、将来を見据えて、技術開発、調査研究を行っていく必要があると思います。そして、石炭火力発電などの大規模な二酸化炭素固定発生源の排出削減対策として重要なオプションだということでこれからも議論をし、また研究開発を続けていきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 今後の姿勢についてお伺いしたいと思いますが、九六年の議定書で予防的アプローチを適用すると明記されております。許可制度をつくるなどのルールの整備をすることでそれにこたえた認識のようでありますが、許可制度にすればいいのではなくて、許可の要件が重要だというふうに思います。 そもそもCCS技術の活用決定自体が、十分予防的なアプローチを適用して様々な懸念を払拭して、それから行うべきではないかと、普通ならこういうふうに考えるわけなんですが、その点はどうでしょうか。 また、二酸化炭素漏出の問題、他の取組、例えば省エネの妨げにならないかとか、そういう影響はないのかとか、十分に考慮してから判断すべきだというふうに私は思いますし、その上でルールを作るべきだと、運用にも万全を期すべきであるというふうに思いますが、そういうことが本来予防的アプローチというふうに私自身は思うんですけれども、どうでしょうか、そういう私の今の考え方、予防的アプローチというのはいろんなことを積み重ねていって、その上で、じゃこの技術をやってみようというふうに行う、そのようにしてほしいというふうに思いますが、この考えについてはいかがですか。
○副大臣(土屋品子君) 今、岡崎委員がおっしゃったように、ロンドン議定書の中に予防的アプローチを適用すべしということがしっかりと書き込まれておりますけれども、今回のこの二酸化炭素が漏えいする確率は百年を経過しても非常に低いと、千年でも六六から九〇ぐらいということで、私たちもううんと思いながら、学者がそこまではっきりと言っているということではある程度信じてという部分もあるんですけれども、やっぱりそれでもしっかりと予防的アプローチをしていくべきだということで、万一漏えいした場合を想定いたしまして、事前に事業者に環境影響評価を義務付ける、これは大変厳しいものだと思います。それから、国が適切に審査、許可する仕組みをつくっている、五年ごとに例えばチェックをして、もう一回場合によっては取り消す場合もあるというような方式も取っておりますし、そういう意味では、この法案はその予防的アプローチに沿って考えを踏襲したものであるということの認識を持っております。
○岡崎トミ子君 ありがとうございました。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 まず、海洋汚染防止法の改正の関係で環境省にお尋ねいたしますけれども、先ほど伊藤審議官の方から、長岡の方に一万トンを貯留、CCSの関係で実証実験をやっている、現在モニタリングをしているという最中であるという話でございますけれども、貯留したものが、いわゆるCO2が漏れることを懸念している国民の皆さんもいらっしゃるということでありますし、特に貯留地点付近で地震が発生した場合に漏れることが可能性としてあり得ると。そういった意味では、長岡のプロジェクトについて新潟県の中越地震によって影響がなかったというふうに言われているわけでありますけれども、具体的にどうやってこれは確認したんでしょうか。
○政府参考人(伊藤元君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、二酸化炭素の貯留につきまして、平成十五年七月から平成十七年一月にかけまして新潟県長岡市の南長岡のガス田の岩野原基地の地下一千メートルの帯水層に二酸化炭素一万トンを圧入いたして実験をいたしました。 御指摘のとおり、平成十六年の十月でございますけれども、新潟県の中越地震が発生をいたしまして、その際、地上圧入設備、それから地中導管、地中の貯蔵場所の三か所すべてにおいて二酸化炭素の漏えいがないかどうかについて検査を行った次第でございます。 このうち、地上圧入設備につきましては、気密試験によりまして亀裂等の異常がないことを確認しております。また、地中導管につきましては、超音波を発信する機械を導管内に通しましてその反射波を確認いたしましたが、変形や破損等の異常は認められなかったというふうに報告を受けております。さらに、地中に圧入された二酸化炭素の状況を確認するために、音波によりまして地中断面図を作成できる弾性波トモグラフィーという機械、技術を用いまして、地震前、地震後の二酸化炭素の貯留状況の確認を行った次第でございます。その結果、貯留されました二酸化炭素の移動はない、したがいまして貯留状況に特段の異常はなかったという結論が出ております。 これらの検査を実施することによりまして、新潟県の中越地震の際に二酸化炭素の漏えいはなかったということを確認している次第でございます。
○加藤修一君 それでは次に、この貯留容量は極めて大きいという話、一般論ですけれども、なっておりまして、二酸化炭素はあらゆる人間活動によって排出されているわけでありまして、すべての施設から二酸化炭素を回収して地下に廃棄するということは、技術的にもコスト的にも今まで様々な議論があったわけでありますけれども、課題が決してないわけではないということでありますけれども、ただ、CO2の処理、処分という観点からはオプションは持つべきであろうと、このように考えております。 そこで私は、二十一世紀のキーワードの一つは再生可能性であると、このように考えておりまして、温室効果ガス排出量の削減のためには、むしろ一層省エネルギーの推進、あるいは中長期的には食料とけんかをしないセルロース系のバイオ燃料の推進、例えば農業でいいますと未利用資源であります稲わらとか麦わらとかもみ殻、あるいは林業でいえば林地残材とか工場残材、そういったものを用いる、さらに水産業では海藻、海の藻ですね、そのホンダワラ、そういったものを利用してバイオマスの、バイオ燃料化などの推進を含めた再生可能エネルギー、これが非常に大事でないかなと、このように思っております。 ところで、過日、委員長、多くの委員の協力を得まして、環境配慮契約法、これが成立したわけでありますけれども、提案者の一人として感謝申し上げたいわけであります。 そこで、環境省にお願いでありますけれども、これは基本方針これから作成するということでありますけれども、その中に、建築物総合環境性能評価システム、CASBEE、キャスビーと言っておりますけれども、そういったものについても十分検討することを求めておきたいと思います。 これは建築から供用とか解体までの全期間にわたりまして人工排熱、温室効果ガス、騒音といった外部へ与える環境負荷をいかに抑え、その一方で快適性や使いやすさや耐久性などの性能をいかに高めていくかを評価する物差しでありまして、評価項目は約九十あり、環境への影響を数値化している、こういったものを採用し、基本方針の中に入れていくことによりまして民間に対する影響も極めて大きいように私は考えておりますので、是非これについてもしっかりと取り組んでほしいと思っておりますけれども、この辺についてよろしくお願いいたします。
○政府参考人(西尾哲茂君) 環境配慮契約法でございます。今月十七日に関係の先生方の御苦心によりまして成立をいただきました。 国等に対して温室効果ガスの排出の削減に配慮した契約の推進を求めるということでございまして、これから基本方針等の策定の作業に誠心当たっていかなきゃいけないと思っております。中でも、特に温暖化ガスの排出量の伸びが著しい民生部門、建築物におきまして、そういう契約におきまして、例えば契約者を選定をするといったような段階におきまして温室効果ガスの排出削減の配慮ということをしているかというようなことが盛り込まれていくことは非常に大事なことだと思っています。 今先生御指摘の建築物総合環境性能評価システム、CASBEEにつきましては、これは国土交通省が主導されまして、御指摘のように省エネ、省資源、リサイクル性能といったようなことにつきましても、室内の快適性や景観への配慮といったようなものに対して総合的に評価するということで浸透が図られているものだと思っておるわけでございまして、環境配慮契約法の基本方針を考えていくという場合に当たっても、こういうCASBEEの考え方、こういうものを念頭に置きながら、これは直接そのまま使えるものなのか、あるいはまたCO2の観点から何か更なるいろいろな工夫が要るかどうか、そういったことも広く有識者にも聴き、あるいは専門家にもきちんと見てもらいまして、関係者の意見もよく聴きまして、その基本方針の検討に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○加藤修一君 よろしくお願いいたします。 それでは次に、経済産業省にお願いでありますけれども、京都議定書目標達成計画、二〇一〇年でありますけれども、新エネルギーの数値目標、当然あるわけでありまして、ただ、これは現段階で私が見る限りにおいては極めて危ういと、その数値目標を達成するのは極めて危ういなと、そういうふうに思っておりまして、そういった意味では加速化すべきではないかと、これが第一点であります。 また、省エネルギーについても、世界に誇る省エネルギー技術が当然あるわけでありますけれども、これは国内導入、展開を改めて私は相当頑張ってやっていかなければいけないなというふうに考えておりまして、これは民生とか運輸も大事でありますけれども、特に私は経済産業省に申し上げたいことは、産業部門の省エネルギー、これ一層努力が必要であるというふうに考えております。これは先進諸国も非常に激しい追い上げをやっておりまして、二、三十年前の日本の省エネのGDPに対する効果というのはかなり当初よりは相対的に低くなってきている、効力がなくなってきているということでありますので、やはりここはもっともっと国内の方に導入、展開をしっかりとやっていくべきだと考えておりますので、この辺についての見解を示していただきたいと思います。
○政府参考人(上田隆之君) お答え申し上げます。 新エネルギーの導入を加速するべきではないか、また省エネルギーについて特に産業部門をもっとしっかりやっていくべきではないかというお尋ねかと思います。 御案内のとおり、地球温暖化問題、それからエネルギー政策というのは、裏腹の関係にあります。我が国におきましては、新エネルギーあるいは省エネルギーいずれも非常に世界の中でも高いレベルには達しておるとは考えております。しかしながら、新エネルギーに関しましては、その京都議定書の目標達成計画におきまして、二〇一〇年度に一次エネルギーの約三%に相当する、原油に換算いたしまして千九百十万キロリットルの導入を目指しております。 委員御指摘のとおり、この目標の達成に向けて私どもはいろんな努力を重ねているところであります。技術開発、導入支援、更にはRPS法といいます電気事業者による新エネルギーの買取りというのを義務付けた法律の運用、こういったものをいろんな形で改善をしながら、引き続きこの新エネルギーの導入の加速化というものを図ってまいりたいと考えてございます。 省エネルギーにつきましても同様であります。我が国の省エネルギー水準は世界の最先端にあるというのは、恐らく現在世界の常識になりつつあるのではないかと思います。だからといって国内の省エネ政策を放置しておけばいいというわけではないと思います。私どもも既に、例えば一昨年から、昨年の四月に施行いたしました改正省エネルギー法の中で、例えば産業部門の義務付けの対象範囲の拡大といったことも図ったところでございます。また、コンビナート等において複数の企業間でエネルギーの導入を行おうとする試みに対して補助金などの支援措置も講じております。 また、これは去年の五月でございますが、新・国家エネルギー戦略というものを策定いたしましたが、その中でも、日本自身の、我が国のエネルギーの消費の効率を二〇三〇年までに更に少なくとも三〇%改善するということを目標といたしまして、技術開発が非常に重要であるということで、今年の四月に省エネルギー技術戦略を策定いたしました。 こういった形で、産業部門の省エネルギーについても引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○加藤修一君 前回と余り答弁は変わらないんですけれども。 二〇一〇年に太陽光発電を五百万キロワット近くまでやるというのが数値目標で書かれておりまして、今百数十万キロワットだと思うんですよ。今二〇〇七年で、三年間でできるかと言っているんですよ。正直な質問はそういうことなんですよ。あるいは、風力発電は二〇一〇年で三百万キロワットでありますけれども、これも三年ぐらいでできるかと言っているんですよ。どうです。
○政府参考人(上田隆之君) この新エネルギーの導入促進というのは、コストの低減を図りながら導入の促進を進めていくということかと思います。太陽光でも、また風力におきましても、この十年間、例えば太陽光では三十三倍、風力でもこの十年間で非常に大きく伸びたわけでございます。
○加藤修一君 過去との比較を言っているんじゃない。二〇一〇年でどうなのかと。
○政府参考人(上田隆之君) はい。 それで、二〇一〇年に向けまして、先般、RPS法というものの義務量の拡大というのを実施することを決定いたしました。この中で、例えば太陽光につきましては、太陽光に関してのみRPSの価値を約二倍にカウントする措置というのを講じまして、こういう形で太陽光の推進を図ってまいりたいと思います。 また、風力発電につきましても、立地状況の調査を踏まえたり、また現在環境省とともに、現在風力発電と自然環境に関する研究会を実施しておりますが、こういった措置を通じて、新エネルギーの導入促進ということについて積極的に対応してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 RPS法の関係は、二〇一四年に百六十億キロワットアワーでしょう、それが太陽光の話もその二倍に相当するようにやっていくという話ですけれども、それはなってないですよ、計画どおりのその数字に合ってない形だから。そういうことも含めて私は言っているんですよ。余りこういうこと言いたくなかったんだけれども、言わざるを得ない、そういう答弁だと。どうです。
○政府参考人(上田隆之君) なかなか新エネルギーの導入促進について、二〇一〇年の目標に向かって非常に達成が難しいんじゃないか、もっと何とかすべきじゃないかという御質問だと思います。 やや繰り返しで恐縮でございますが、私どもはこの補助金、RPS、いろんな措置を通じて新エネルギーの導入促進ということを図っていかなければならないと考えておりまして、今後ともいろんなことを、政策を講じながら、バイオも含めまして、導入促進には技術開発、導入支援、いろんな形で最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 明らかに実態としては加速化というふうにはちょっと、言葉に対応した形にはなっていないと、そういうふうに私は認識せざるを得ないんですね。ですから、ここはもっと、平成二十年度予算も含めて、しっかりとこれは対応していただきたいと思います。我々も応援しますから、よろしくお願いいたします。 それで、次に、最後の方に質問しようと思いましたが、時間が大分押していますので、廃熱の関係ですね、これ原子力発電所の関係でありますけれども、これについてちょっとお尋ねしたいと思います。 原子力発電所の百万キロワットの設備能力のある場合でありますけれども、これは温排水でありますけれども、一秒間に大体七十トンの温排水が出ると、一秒間に。設備利用率を八〇・五%として考えていきますと、年間十八億トン出る。これは七度Cの差がありますから、温水塊ができるというふうに考えていいわけですよね。そうしますと、カロリーベースで考えると十二兆四千三百九十三億キロカロリーです、年間。これは百万キロワットの原子力発電所から出る熱量です。 現在、五千万キロワットの原子力発電所ありますから、それで最終的に計算していきますと、六百二十五兆キロカロリー、年間六百二十五兆キロカロリー。それで、東京がヒートアイランド現象で様々なことを言われておりますが、その東京の排熱量は年間約百六十五ペタカロリーと言っているんですけど、それ計算していきますと百六十五兆キロカロリーなんですよ、年間。そうしますと、原子力から六百二十五兆キロカロリー出ておりますから、東京の排熱量と比較しますと、原発から約四倍出ているんですね、約四倍。 これは非常にもったいない話で、廃熱がこれだけあるというのは。何とかこれは省エネを含めてやっていくべきだと思います、ほぼ七〇%ぐらいは環境中に捨てられているということでありますから。この辺の認識についてはどうお考えか、ちょっと見解示していただけますか。
○政府参考人(舟木隆君) お答え申し上げます。 ただいま原子力発電所からの温排水、この熱量をもっと有効に利用するべきではないかという御質問でございました。 温排水の場合は、日本の場合は海水によって冷却をしておりますので、海から取って海に出すということにしておるわけでございまして、その海に出すものを熱量としまして、非常に拡散をするものですから、なかなか集中的に利用するということは難しいかと思っておりますが、各原子力発電所等々でも、温水の利用の工夫とか地域振興に結び付くようなそういった使い方も含めて検討しておるところもあるやに聞いているところでございます。 この温排水の有効利用につきましても、今後の課題として検討してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 先ほど東京のヒートアイランドの関係を引き合いに出しましたけれども、東京は約百年間で三度C上昇しているんですよね。地球の平均的な温度はこの間に〇・七四度ですか、最近のデータでは。そうしますと、単純に言いますと二度ぐらいはヒートアイランド現象だと考えていいんですよ。それと先ほどの数字を比較してまいりますと、四倍でありますから、四倍で二、四が八度とは言いませんが、相当の、相当の熱量を海水に出しているという話なんですよ。これはある人の話によると地球を暖めているというふうに言う人もいるんですね。 ここは議論はしなければいけない。やはり情報開示も含めてしっかりとここは経済産業省に調査してほしいと思います。間違ったことで誤解を与えてもいけないわけですから、しっかりと調査してほしいということですね。 二点目は、これ今、省エネの関係で答弁いただいたわけでありますけれども、ゼービック効果というのがあるわけでありまして、温度帯に応じてカスケード的に廃熱を利用していかねばいけないというのはこれからの時代であると思っておりますけれども、体温で発電ができるという話でありますから、そういった意味では、七度Cの温度差をもって発電ができないことはない。そういった意味ではゼービック効果が求められている部分だと私は思っておりますけれども、この辺についてはどういう見解を持っていますか。
○政府参考人(舟木隆君) 二点のお尋ねのうちのまず第一点でございます温排水が地球温暖化に影響しているんじゃないかという御質問でございます。 温排水と温暖化の関係につきましては、平成十七年の原子力政策大綱の作成過程におきましてパブリックコメントを求めておりまして、それに対する対応としまして原子力委員会からコメントが出されているところでございます。 先生御指摘のところにつきましては、温排水が直接的に地球温暖化するかどうかにつきましては、原子力発電などによる人為的に発生させる熱量は太陽からの熱量に比べ無視できるほど小さく、地球温暖化は、太陽からの入熱量と大気圏外への放散熱量のバランスを崩す、二酸化炭素などの温室効果ガスの大気中への過剰蓄積の問題であるというふうに回答をされていると承知をしております。 経済産業省としましては、先生のただいまの御指摘も踏まえながら、原子力に関するより正確な情報を提供し、国民の理解を得ていくという観点からも、関係者を含めまして勉強する方向で検討してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 太陽エネルギーと比べて無視するほど小さいと言いましたけれども、太陽エネルギーは膨大なんです、物すごい膨大なんですよ。そういうものと比べたらどんなエネルギーだって無視するほど小さいんですよ、あなた。だから、もっと分かりやすいものと比較してほしいんですよ。もっと分かりやすい。私、比較する対象が違うと思うんですね。だから、それもやはり誤解を与えやすくなってきているなというふうに私は理解しているんです。ですから、こういったことについてもしっかりと調査をして、本当にどうなのか。 これは考えたらおかしな話なんですよ。まともに考えていくと、いやこれはやっぱり海水を温めているなと、これ連続的に、ずっと左から右に流れるかどうかは分かりませんが、どんどん新しい海水が入ってくるわけですから。熱はその中で拡散していくという話ですけれども。そういった意味では、その辺のことをちょっと調査してほしいということです。 それから、廃熱で海水の温度が上昇するということは、海水の中のCO2の溶解度が下がるということなんですよ。海水からCO2が出るということなんですよね。これもある。 それからもう一点は、水蒸気も出る、水蒸気も。飽和水蒸気圧の関係で水蒸気が空気中に出る。水蒸気は、皆さん御承知のように、温室効果ガスの一つなんですよ。京都議定書の対象にはなっていませんよ。温室効果ガスの一つなんですよ。これも、三つを言うと何らかの形の結論が出てくる可能性はある。だから、これは間違ってもいけないんで、誤解してもいけないんで、ここはやはりしっかりと情報開示という観点からも研究調査をして開示していただきたい、これが今回の質問です。お願いします。
○政府参考人(舟木隆君) 温排水によります海水からの二酸化炭素の溶出の問題につきましても、先ほど御答弁申し上げました平成十七年の原子力政策大綱の作成過程におきますパブリックコメントの対応におきまして原子力委員会から回答がなされております。その回答自体は、温排水は化石燃料による発電でも同様に排出され、学会等で議論が進む中でも問題視されていない状況にあるというふうにございます。 先生の御指摘でございますので、私ども今後勉強することを検討してまいりたいと考えております。
○加藤修一君 ある論文によりますと、ヘンリーの法則というのを高校時代にお互いに習ったと思いますけれども、この海水、海面の水温を二十度C程度とすると、一度Cの海水温の変化で二酸化炭素の溶解度は三%変動するというんですよ。だから、七度Cという海水温の変化があるということは、単純にこの例をもっていいますと三、七、二一%という話になっちゃうんですけれども、これもまた誤解を与える数字ですから、やはりこういったことを含めて、最後の答弁の方に言っていましたけれども、調査研究はやっぱりしっかりとやっていただきたい、これ確認の質問ですから、もう一度お願いします。
○政府参考人(舟木隆君) 関係者を含めまして勉強する方向で検討してまいりたいと思います。
○加藤修一君 それから、先ほどゼーベック効果で、要するに、体温で発電ができるというような話いたしましたけれども、この辺についてはどうですか。質問通告していると思いますけれども。
○政府参考人(上田隆之君) ゼーベック効果による熱電発電の技術の件でございます。 このゼーベック効果と申しますのは、導体があるときにその両端に温度差を付けますと、熱を加えられた方のところのその電子が活性化して拡散していく、そこで電流が生ずると、こういう効果で、もう先生御承知のとおりだと思います。これは、ボイラーなどを使わないで未利用の廃熱エネルギーを効率良く電気に変えていくという技術で、私どもとしても非常に注目をいたしております。 ただ、現時点ではまだ非常に容量が小さく、熱を電気に変換する材料、今のところ、産総研等々で調査をしておりますが、温度差五百度で約十ワット程度の電流が得られていると、まだ技術的には非常に小さなものでございます。かつ非常に温度が高いものでございますから、使う金属に腐食が生ずるといったいろんな問題もございます。 ただ、私ども、この技術は将来に関しては非常に期待が高まる技術でもございまして、現在例えば独立行政法人産業技術総合研究所において、先ほど高温で劣化しないような例えばセラミックスを使ったような形での熱電材料を用いた熱電発電器の研究というのを行っております。これはなかなか、将来の技術で、ただ、今すぐにこれを例えば原子力発電所の廃熱を用いた熱電発電の可能性といったことに応用できるというわけではないかと思いますが、産総研等の研究をしっかり続けてまいりたいと考えております。
○加藤修一君 今のは五百度Cの関係でありますけれども、私が申し上げましたように、体温でという話をしたわけですよね。これについても研究している段階でありますから、その七度Cの差というのは体温とかそういう関係筋につながる話ですから、是非こういった面についての調査もし、かつ開発を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それから次に、環境債務の会計基準の策定ということでありますけれども、これは、最近会計基準が相当議論されておりまして、資産除去債務の関係でありますけれども、企業が企業評価をやる場合においてもこういった面についてしっかりととらえていくというのは極めて重要なことで、やはり国際競争力を維持あるいは強化していく観点からも極めて重要な私は視点でないかなと。こういう資産除去債務という関係についても是非関係省庁で積極的な対応をしていただきたいということで、これは時間がございませんから、経済産業省、金融庁、環境省、三省にお願いいたします。
○政府参考人(伊藤元君) まず、経済産業省からお答え申し上げます。 環境債務につきましては、例えばこれを資産除去債務という形で将来的に発生する費用として明らかにするということは、環境に関連しまして企業活動の透明性を高めることを通じて企業の環境配慮経営を進めていく点で資するものであると考えております。 昨今、企業活動におきましても環境はキーワードになっておるわけでございます。企業も環境保全にかかわる法令遵守はもとより、広く環境に配慮した経営を行うことが期待されております。こうした取組が企業のイメージ向上だけではなく、企業の競争力強化や企業価値の向上にもつながっていくことを期待しております。
○政府参考人(細溝清史君) 資産除去債務に関してお答え申し上げます。 ヨーロッパやアメリカにおきましては、例えば将来的に工場を撤去する際、環境修復等の支払が必要と見込まれる場合には、その将来の支払時点に費用処理するのではなくて、その支払相当額をあらかじめ負債、これは米国では環境除去債務と、こう言っておるようでございますが、それを負債として認識し同額を資産計上すると、資産計上した上で工場等の耐用年数に応じて各年度で費用化していく、減価償却と同じように費用化していくといった会計処理をやっておられるというふうに承知しております。 他方、我が国におきましては、引き当て処理されるようなケースを除きまして、一般的には有形固定資産の取得原価に除去債務は上乗せをするということはしておりません。ただ、我が国の企業会計設定主体たる企業会計基準委員会というものがございますが、そこにおきまして、現在、資産除去債務に関する会計基準につきまして専門の委員会を設置しまして、本年末を目途に基準化することを目標として現在検討を進めているところであるというふうに承知しております。
○政府参考人(西尾哲茂君) 企業の環境保全などの取組の情報が開示され、またそういうものが積極的に評価されるというのは大変重要なことだと思っておりまして、その中で環境債務という御指摘でございますが、そこは土壌汚染のようなストックに関するようなものの対応など、それは将来のリスクも含めて開示されることはどうかと、こういうことではないかと思います。 私ども、企業の情報開示につきましては、大企業を中心に環境報告書の作成、公表、こういうのを進めさせていただいています。その環境報告書のガイドラインの中には、例えば土壌汚染の状況そのものは書くと、こうふうになっているわけですけれども、将来にわたるリスクをストックの面から見てどう評価していくかといったようなことについては十分な考え方は示していないところでございます。 したがいまして、今後でございますが、一つは、さきに御答弁のありましたように、これを資産除去債務という観点から企業会計基準委員会で御検討されていますから、それを一生懸命それについてきちんとしたフォローアップしていくと。もう一つは、私どもは環境と金融という面からも、企業の情報というものを投資家の面から見てもどういうような企業の情報の開示が必要か、これを今年度調査をしていこうと思っております。 御指摘のこういう環境債務といったような観点も含めまして、そういう企業が開示していく情報につきまして本年も調査をし、いろいろ検討していきたいというふうに思っております。
○加藤修一君 よろしくお願いしたいと思います。 それで、二十一世紀環境立国戦略を今策定中でありますけれども、環境金融ということについても議論されているというふうに伺っております。さらに、この環境債務の関係も極めて私も重要だと考えておりますので、是非これは二十一世紀環境立国戦略の中に入れるという検討を積極的にやっていただきたいと思いますけれども、これは環境大臣、何かこの辺について見解ございますか。
○国務大臣(若林正俊君) 中央環境審議会の審議、できるだけ私も出席をして各委員のお話を伺っているわけでございますが、ちょうど委員が御指摘のこの環境債務の問題、これはやはり環境を配慮した形で、社会的貢献も配慮した形で金融あるいは証券にそういうことが評価されていくという世界的な流れというのもございます。そういうことと同時に、一方、将来債務というようなものも表示していかないと正しい投資家の育成につながらないんじゃないかという、そういう議論も活発に行われておりました。 これをどうまとめていくかというのは審議会のまとめ方だと思いますけれども、私も何らかの形でこのことにも言及されたまとめがあるんではないかと期待をいたしているところでございます。
○加藤修一君 私も強く期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは次に、経済産業省にお願いでありますけれども、前回も質問してまいりましたが、低公害車の開発普及アクションプラン、それに絡んでクリーンエネルギー自動車の普及台数、これは目標達成を是非しっかりやっていくべきだと考えておりまして、二〇一〇年に二百三十三万台だということで、現在は一割前後という話でございますが、今後どういう道筋でこれをしっかりとやっていくかどうか。先ほどの新エネルギーと似たような質問かもしれませんが、是非これについて積極的な対応をお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。
○政府参考人(内山俊一君) 委員御指摘のように、クリーンエネルギー自動車の普及につきましては現時点では必ずしも十分ではないと認識をしてございます。現状は、京都議定書の目標達成計画で規定をしておりますクリーンエネルギー自動車のうち、ハイブリッド車、電気自動車、CNG自動車等の普及状況については、二〇一〇年度の目標二百三十三万台に対して平成十八年度末で約四十一万台の実績でございます。 経済産業省としては、クリーンエネルギー自動車の更なる普及を目指しまして、電気自動車、ハイブリッドトラックなどに対します補助を実施をしているところです。また、ハイブリッド自動車などの低公害車の普及につきましては、環境省、国土交通省と共同して自動車取得税、自動車税の軽減措置を講じてきているところでございます。 今後とも、こうした補助制度、税制優遇措置、これらの活用を通じまして引き続きクリーンエネルギー自動車の導入を促進して、二百三十三万台、目標を達成していきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 今の答弁の中にありましたけれども、従来様々な制度があって、懸命にやっているということについては私も認識しておりますけれども、従来の制度のままじゃなくてその制度を更に拡充させていくということも非常に大事だと思うんですけれども、この辺については言いづらいですか。積極的な対応をお願いいたします。
○政府参考人(内山俊一君) 委員御指摘のように、経済産業省としても、ハイブリッド自動車を始めとして本格普及に向けて今後も引き続き技術開発、そして普及促進の両面から民間事業者の対応を支援していきたいと考えております。 特に自動車税の軽減措置につきましては、本年の税制改正要望プロセスにおきましてもその充実強化についてしっかりと検討していきたいと考えております。
○加藤修一君 是非積極的な対応をよろしくお願いいたします。 それでは次に、経済産業省と警察庁にお願いしたいんですけれども、若者へのクリーンエネルギー自動車の普及対策として、小型車などの低価格車へのハイブリッド化の推進とそれから税制などの支援措置の拡充、これが第一点。それから、グリーン・サービサイジングとかカーシェアリング、そういった点について、これは経済産業省です。第三点目が、自動車教習所等へのハイブリッド車の積極的な導入。これは教習段階から普及啓発の工夫ということでございますけれども、BMWを使っているぐらいですからハイブリッドぐらい使ったっていいんじゃないかなと、そう思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
○委員長(大石正光君) もう一分しかありませんので、三十秒ずつ答弁をお願いいたします。
○政府参考人(伊藤元君) カーシェアリングを含めましたいわゆるサービサイジングということは、経済産業省にとりましても大変重要な政策課題であると思っております。そのため、平成十七年度から先導的な取組の支援や普及啓発を進めております。こうした取組を引き続き推進してまいりたいと考えております。
○政府参考人(矢代隆義君) お答え申し上げます。 御指摘のありました自動車教習所の、これも教習事業はあくまで企業活動でございますので、企業原理を無視して車両の調達を行うということになりますとおのずから限界があろうとは思いますが、このクリーンエネルギー自動車あるいは低公害車の導入は重要なことでございますので、自動車教習所業界団体において傘下教習所に対して低公害車の燃費あるいは優遇措置等必要な情報を提供していただくことはできないか検討してまいりたいと考えます。
○加藤修一君 終わります。
○市田忠義君 日本共産党の市田です。 今回の法改正はロンドン条約の改正を受けて行われて提出されているわけですが、九六年議定書附属書Ⅰ、この採決に当たって賛意を示さなかった国はありますか、環境省。
○政府参考人(南川秀樹君) 具体的には、十七か国参加いたしまして、そのうち五か国が棄権をしております。ベルギー、中国、デンマーク、エジプト、南アフリカでございます。
○市田忠義君 採決の際に賛成した国も含めて、様々な懸念や留意事項が示されました。中でも本来の温暖化対策との関係が重要な問題として指摘されたわけですが、そこで、初めに大臣の基本的な認識をお聞きしたいんですが、二酸化炭素を海底下に埋め込んだ場合、これが本来の排出量の削減であるというふうに大臣はお考えでしょうか。どのようにとらえておられますか。
○国務大臣(若林正俊君) 隔離をして埋め込むということ、そのこと自身が温暖化ガスの削減になるわけじゃありませんで、その埋め込むためのCO2、これは発電とかあるいは製鉄とか、そういう中で発生をいたします、石炭を使って熱源にしている場合に、そこからこのCO2を取り出すというところで削減になるわけでございまして、今、将来、未来の技術の最たるものとして今言われていますのはフューチャーゲンというのが言われています。つまり、石炭は非常に埋蔵量も多いし、今後の熱源としてもこれを利用することが期待されているわけですが、しかしCO2の排出が多いと。そこでこの石炭を、クリーンコールというんですか、これアメリカも大変力を入れています。それで私も興味を持っておりますが、そこからこれを排出をゼロにするというそういう技術が、革新的技術が進みますれば一気に、このCO2の閉じ込めというのがないとこれ引っ張り出せないということになると思うのでございます。
○市田忠義君 大臣も本来の削減ではないということを事実上お認めになりました。 改正決議文では、二酸化炭素回収・貯留は二酸化炭素排出量の削減の他の対策の代替と考えられるべきではないと認識すると、こう明記しています。しかも、この技術は二酸化炭素がまとまって発生する石炭火力発電所での活用が想定されているわけです。 そこで、私、以下具体的に電力業界の排出削減の取組にかかわって幾つかお尋ねしたいと思います。 電力業界のCO2排出量、基準年比、一九九〇年比でどのように変化しているか、数字だけお答えください。
○政府参考人(南川秀樹君) 九〇年の、電力業界、これは電事連傘下企業でございますけれども、排出されます一九九〇年のCO2排出量が二・七七億トン、そして二〇〇五年度が三・七五億トンということでございまして、約一億トン増加しております。
○市田忠義君 同じ期間の我が国全体の排出量の増加が約一億三千万トン、CO2換算で、そういう数ですから、増減トータルの数字ですから単純な比較はできないけれども、電力業界の排出量の増加分というのが全体の中でかなりの比重を占めるというのは今のお答えでも明らかだと思うんです。 次に、電源構成比の推移、これを確認したいんですが、一九九〇年と二〇〇五年、二〇一一年における全体の発電量の中に占める石炭火力発電量の割合について、実績と見込みについてお述べいただけますか。これは経産省ですね。
○政府参考人(平工奉文君) お答え申し上げます。 我が国の一般電気事業者の全発電量のうち石炭火力発電の占める割合は、一九九〇年度の実績で九・七%、二〇〇五年度の実績は二五・七%となっております。また、電気事業法に基づく平成十九年度電力供給計画における二〇一一年度の計画では二一・四%となっております。
○市田忠義君 今お答えになりましたように、最も二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電なんですけれども、全発電量に占める割合が九〇年から大きく伸びているというのは今の御答弁でも明らかだと思うんです。 二〇一一年の見込みでも高い水準を占める予測になっているわけですが、さらに、二〇三〇年のエネルギー需給展望では、二〇三〇年の全発電量に占める石炭火力発電量の割合について、原子力発電の導入が進まなかった場合の想定でどのぐらいのウエートを占める、どういう予測をしていますか。
○政府参考人(平工奉文君) 二〇〇五年三月の総合資源エネルギー調査会需給部会の答申であります二〇三〇年エネルギー需給展望におきましては、標準ケースに加えまして、技術進展、原子力、マクロ要因の三つの要素に関するケース分析を行っております。特に原子力につきましては、進展したケースとしなかったケースの見通しを策定しております。 御質問の原子力が進展しなかったケースにおきましては、発電電力量に占める石炭火力発電のシェアを一七・一%と置いております。
○市田忠義君 様々なケースがあって、ほかにも、例えば原油価格が低い場合はどうかとか、省エネ進展と高成長、原子力の稼働率が低いという想定ではどうかということも明らかにされているわけですが、原油価格が高い場合は二四・七%という予測も出ています。 今、この二〇三〇年のエネルギー需給展望は見直し作業中ですが、〇五年三月にまとめられた段階では、二〇一〇年の石炭火力発電の全発電量に占める割合、これを一七%と想定すると。しかし、最新の予測によれば、二〇一一年は、先ほど確認したように二一・四%、二〇一六年が二〇%、二年前の予測よりも高い比率を占める修正がされていると。これを見ても、〇五年の予測より高い比率になる可能性、これは十分に考えられるわけです。 そこで私はお聞きしたいんですが、電力業界の京都メカニズム、この活用の予定はどのようになっているんでしょうか。これは環境省。
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども、審議会でヒアリングをいたしたところでございます。それによりますと、電力業界としては二〇一〇年度までに全部で約三千万トンCO2分のクレジットを取得したいと、そういうふうに承知をしております。
○市田忠義君 政府の目標達成計画において、産業部門の自主行動計画に基づく削減見込みとしているのがたしか四千二百四十万トンだったと思うんですが。ですから、電力業界が活用を予定するこの京都メカニズムというのは相当な量だということが分かると思うんですが、この間、電力業界は、原子力発電の稼働率低下とか水不足による水力発電量の低下などの穴埋めとして火力発電量をどんどん増やしてきた。今後も同様の理由で石炭火力発電をますます増やして、最終的に、あくまでも補完的であるべきと、そう確認している京都メカニズムの大量活用で帳じりを合わせようとしていると言われても私は仕方がないと思うんです。 また、二〇三〇年においても高い比率を占めることが予測されている石炭火力発電ですが、増え続ける二酸化炭素を一体どうするのかと。大臣は、たしか衆議院の質疑の答弁で、CCSは中長期的に見て大規模固定発生源の排出削減対策として非常に重要なオプションの一つと認識していると、たしかそう述べられたと思うわけですが、我が国における貯留可能量、大体どれぐらいだと考えておられますか。これは環境省で結構です。
○政府参考人(南川秀樹君) いろんな推定ございますが、その中で、ボーリングによる地質調査、基礎止水をしたものを評価しますと約五十二億トンという試算がございます。
○市田忠義君 それは我が国の排出量水準で考えると何年分ぐらいですか。
○政府参考人(南川秀樹君) 全体としまして約四年分になります。
○市田忠義君 それは控え目に見積もったたしか貯留可能量ですよね。電力業界の年間排出量全体、これは二〇〇五年規模でいうと大体何年分ぐらいになるんですかね、およそでいいですけど。
○政府参考人(南川秀樹君) 単純な割り算でございますが、五十二を三・七五で割りますと、およそ十六年か十七年だと思います。
○市田忠義君 そういう数字であります。 先ほどの需給展望では、石炭などの化石燃料について、環境面では、将来炭素隔離技術などが実現されれば、少なくともCO2排出量に係る制約は大きく緩和される、例えば石炭の評価は全く異なるものになる可能性があると、こう述べているわけです。すなわち、CCSが実用化されれば、更に石炭火力発電量が増える危険性が非常に高いということは私明らかだと思うんです。 ところで、石炭火力発電の将来像を考える研究会、これは経済産業省の資源エネルギー庁で作られている研究会ですけれども、今年の四月に中間取りまとめを行っています。その中で、CCSの活用に際しての留意点として幾つか挙げておられると思いますが、それについて内容をお述べいただけますか。
○政府参考人(平工奉文君) 御指摘の石炭火力発電の将来像を考える研究会の中間取りまとめによれば、CO2の回収、貯留、いわゆるCCSは、CO2排出量を短期間で大幅に削減するには有効である、しかしながら、CO2の分離回収、輸送、貯留のために発電したエネルギーの一部を消費し効率が低下すること及びコストが増加すること並びに資源開発にCO2を利用できる原油増進回収法などの適地が限定されることなどの留意点があるとされております。したがいまして、今後、国内外におきますCCSの実現性を検討するためには技術開発や貯留ポテンシャルの調査が必要であるとされております。
○市田忠義君 コストが大変高く付くとおっしゃいましたが、発電したエネルギー量の約三〇%を消費して、発電コストはたしかおよそ二倍ぐらいになると、そう言われているわけですが、この技術はかなりのエネルギー消費をするということですから、本来の削減からの全く私逆行だというふうに思うんです。 しかも、これ大きな企業がほとんどやるわけですけれども、コスト重視の企業において、発電コストが二倍になっても、エネルギーを浪費してでも活用せざるを得ないというのは、それほど必要性が切迫しているか、CO2をそれほど排出しているということの逆の証明だと思うんですけれども。 これまで御質問してきて確認してきたように、電力業界は今後も排出量を大幅に増やし続けると、そのことを前提にしていると思うんですね。今回の法改正は、大幅に増えることを想定した二酸化炭素を、ちょっと言葉は悪いかもしれませんが、一時的に目に見えない海底下の地層に埋め込むための私は仕組みづくりだと。本来の排出削減の方向に逆行するやり方だというふうに言われても仕方がないと思うんです。これは私が勝手に言っているだけじゃなくて、例えば日経新聞、社説でこう書いています。この手法は排出されるCO2を取りあえず地中に押し込むだけだから、本当の意味での排出削減にはならないと。これは五月十四日付けの社説であります。 ですから、私は、仕組みをつくると言うんだったら、我が国全体で大幅に排出量を増やしている実態を踏まえて、その主要な部分を占めている産業部門の取組について、実際の排出量を削減させる仕組みをつくることこそやるべきじゃないかと。政府の目標達成計画におけるマイナス八・六%の排出量削減を担保するためにも、これは私一貫して主張していることですが、政府と産業界の協定化など、総量での削減努力を促す仕組みこそ今私はつくるべきではないかと。これも私が言っているだけじゃなくて、多くの新聞が社説や解説で、経済界の自主行動計画任せでは排出総量の削減は進まないんじゃないかと、そういう指摘があるわけです。そういう指摘に大臣、どうお答えになるでしょう。
○国務大臣(若林正俊君) 確かに、企業の方の、特に経団連の自主行動計画は原単位方式を取っているところが多いと。したがいまして、経済規模が拡大をしてきますと、その目標どおりに原単位で削減をしていても数量としては多くなっていく、こういう意味合いで問題を抱えていると思うわけでございます。そういう意味では、見直しの段階で全体事業量がどう展開していくかをにらんだ上で更に深掘りをするといったようなことを我々は求めているわけでございます。 そういう意味で、量的に数量としての目標を決めますと、非常にそれ自身は分かりやすいわけでございますが、産業界がお互いにどのような仕組みでいけば産業への効率的な投資、企業活動の競争的条件が満たされていくかということを念頭に置きながら、業種別に違っているわけですね、当該業種はその方が効率を上げながら削減できるというふうに判断をしたということでございましょうから、今の段階では、今決めている第一約束期間中の自主行動計画に基づく削減手法というようなものにのっとりながら、それを深掘りをしてもらいたいというふうに思っておりまして、今の時点ですぐ協定化という御提案、先ほどもございましたけれども、今、協定化の方に我々は踏み込んでいくという段階と認識しておりません。
○市田忠義君 私は、自主的な行動計画に任せておれば排出量はもう減らないというのは事実が示しているわけで、企業の論理からいえば最大限の利潤の追求というのはこれは当たり前のことですから、今は企業の社会的責任という問題も大いに言われていますけれども、やはり一定の規制をして産業界と政府との協定を結ぶという方向、ヨーロッパなんかでやられているような方向にやはり一歩私は踏み出すべきだというふうに思います。 最後にお聞きしたいんですが、真剣に排出削減に取り組むというのであれば、エネルギー政策そのものの転換を私は図るべきじゃないかと。IPCCの最新報告を読みましても、化石燃料からの脱却、自然エネルギーへの転換を求めていると。そもそも、ヨーロッパに比べて自然エネルギーの導入実績、目標ともに日本の場合、私、低過ぎると思うんです。自然エネルギーについて、短期的に大幅導入は困難ということをよく言われますが、二酸化炭素の海底下地層貯留こそ技術的に未確立でコストも高い、短期的には実現可能性が低いとされておるわけですから、私は今取り組むべきは、本来の排出削減という本道にこそ予算も体制も掛けるべきだと思うんですが、大臣、改めていかがでしょう。
○国務大臣(若林正俊君) このCCSの今回の法律改正、そしてその可能性を確保しておくという手当てと自然エネルギーを更に進めるというのは、決して二者択一の問題ではないと私は思うのでございます。 当面、このCCSについての技法は、許可制を取ることによりまして、試験的な実施についてその道を開けておかないと試験的な実証が何もできないという意味で当面活用されるものだと思います。すぐさまこれを大規模に実用化していくというような段階にはないと、こう考えております。 自然エネルギーについては、できるだけ多くの自然エネルギーが開発されるということを望んでいる一人でございます。
○市田忠義君 時間が来ましたので終わりますが、そもそもCCS技術活用するというのは、大臣もお認めになったように実際の排出量総量の削減にはならないわけで、そういう意味では京都議定書の国際公約にも逆行すると。そういう方向に予算を付けるんじゃなくて、本来のやはり先ほど言った自然エネルギーの導入とかそういう方向に予算を付けるべきだということを述べて、終わります。
○荒井広幸君 荒井でございます。 私は、角度を変えて、市田先生からの御指摘のところ、スリーRからお話をさせていただきたいんですが、いわゆる排出削減、発生削減というところが本当のところです。今回の法律では、いわゆる廃棄物などを海底の下に廃棄することを原則禁止する、二つ目は特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄に係る許可制度を創設すると、こういう大きな柱になります。 そういたしますと、気体であるCO2を廃棄物ということにしているわけなんです。気体については廃棄物処理法では廃棄物とされていません。海洋汚染防止法、今回のこの法律だけの世界でいわゆる最終的な廃棄物と、こういうふうにしているわけなんですね。ここも先ほど来からの議論で見逃せないポイントだと思うんです。 そういたしますと、CO2の海底下廃棄は最終処分になりますので、これが第一の取組になっては困るわけなんです。まずは省エネ対策なども当然行います。リデュース、発生の抑制、そして、技術的可能性はちょっとおきますけれども、再使用そして再生利用、この順番で行っていくべきなんだと、これが本道だろうと、このように思いますが、スリーRと本法律との関係でお考えを確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、この廃棄物の定義でございます。委員おっしゃるとおりでございます。私も元、廃棄物の仕事をしておりましたけれども、これに限って気体を廃棄物ということで扱っているところでございます。 それで、スリーRでございますけれども、まず今回のそもそもの制度の仕組みからしまして、この海底下廃棄につきましては、できるだけ他の努力で補って、それでこれ以上廃棄ができないという場合に海底下廃棄を行うという精神の上でなされるということでございます。 したがいまして、この法律自身はCO2の埋立てが環境影響がないようにということをチェックするためだけでございますけれども、その根底には、議定書上はあくまで極力埋立てを減らすということの前提に立って、その上でのCCSだという位置付けがなされておるところでございます。 それから、ということは、当然、御存じだと思いますけれども、まずそのごみを減らすことにつきましては、当然ながら省エネ、再生可能エネルギー、そういった努力が必要でございます。それなしで何でも埋立てということではないと思います。 それから、再使用でございますけれども、例えばドライアイスとして使うとか、それから液化の炭酸ガスに使うということもございますけれども、これは既にプラントの副生物、すなわち不要物を有効利用ということで作られておりますので、現行でCO2の再利用は必要なだけはされているということかと思います。なかなかこれ以上は難しいというふうに聞いております。 それから、再生利用でございますけれども、CO2は当然ながら光合成の一つの要素でございまして、光合成を利用した有用物質の生産などに使うということもございますけれども、現時点ではまだ残念ながら研究開発の段階だということでございます。ただ、御指摘のとおり、まずは減量ということについては御指摘のとおりでございます。是非そのように努めていきたいと考えております。
○荒井広幸君 先ほど京都議定書上におけるところの話に若干触れられましたけれども、京都議定書においてCCSによるCO2の貯留量の取扱い、これについてはまだ国際的な議論の途上と、こういうことでございますけれど、我が国としての主張はどういったところにあるんでしょうか。この点をお聞かせください。
○政府参考人(南川秀樹君) まず、京都議定書の中でCCSの扱いは二つの場面で検討されるべきでございます。 まず第一が、第一約束期間におきます国ごとの排出量の計上に入るかどうかということでございます。これにつきましてはルールが既に決まっておりまして、CCSの取扱いはこの中では触れられておりません。したがいまして、第一約束期間におきましてはそのCCSを計上することとはされておりません。 ただ、そのCCSを途上国との取引といいますか、CDM、クリーン・ディベロプメント・メカニズムとして使うかということの扱いにつきましては、来年、ですから二〇〇八年の十一月から十二月にかけてポーランドで行われることが想定されておりますCOPMOP4というところで、そこでのガイダンスの採択に向けての検討が進められることになっております。 我が国としましては、このCCSがCDMとして使われることについては基本的には好ましいというふうに考えているところでございまして、そのCCSについてのIPCCの報告書の作成、あるいはそのCCSをCDMとして扱う際の問題点についての議論に積極的に参加しているところでございます。
○荒井広幸君 二次的にしても、このCCSを認めてそしてCDMとの連携も考えると、こういう我が国の姿勢ですが、報道等によれば、アメリカ議会では民主、共和の議員がいわゆる石炭火力発電所からの対策で、このCCSも含めた総合的な法案の準備に入っている、予算規模は三億ドルぐらいでやっていこうという、こういう動きがあるわけですね。民主が議会の多数を取ったということばかりでなくて、アメリカも動向が変わってきているのはこの委員会共通の皆さんの御意見だと思いますが。 一方で、日本、米国、中国、韓国、インド、五か国で次世代型、これは石炭ガス化複合火力発電所共同開発、こういったこともやろうじゃないかという動きもあると、このように聞いておりますが、これは排出量の削減という根本的なところとCCSを組み合わせると、こういったことだというふうに思うんです。そうしますと、やはり残念ながら意識だけの問題ではうまくいかない、そして、二次的な対応ではあっても、これも直下の問題としては効果があるということになりますと、アメリカ含めてやっぱり市場原理で動かしていきたいという国にとっては非常に魅力的なんですね。また、ある意味で環境経済に市場原理を取り入れるところもあっていいんだろうというふうに思います。 私もこのCDMとの関連は研究していいと思うんですが、そういうことになってまいりますと、排出量削減として計上するようになれば、アメリカが京都議定書、ポスト議定書、これらに復帰する、新たに加入すると、こういったことが非常に可能性高くなると思いますが、御見解をお聞かせください。
○政府参考人(南川秀樹君) アメリカでいろんな法案が出ております。その中で委員御指摘のような法案も出ておるとは承知しております。ちょっと私、今その方の名前は忘れましたけれども、お話を伺ったこともあるように記憶をしております。 ただ、少なくとも、現政権におきましては、元々、この京都議定書というのは致命的な欠陥があるんだということで、当初は三つ言っておりました。一つは、科学的に未解明な点が多いという点。それから二つ目は、その議定書の目標達成、七%減でございますけれども、これが、やろうとするとアメリカの経済に悪影響を及ぼすと。三つ目は、中国やインドが入っていないのは不公平だということでございました。一つ目の科学的知見につきましては、もう既に納得をして消えておりますけれども、あとの二つについては、引き続き現政権として特に見解が変わっていないと聞いておるところでございます。 是非、私どもとしては、CCSのことは、よく分かりません、どうアメリカに取られるか分かりませんけれども、先日の首脳会談のことも踏まえまして、結果も踏まえまして、是非、アメリカとの緊密な連絡の下に、アメリカが削減に参加するように働き掛けをしていきたいと思っております。
○荒井広幸君 首脳会談の話がありました。 アメリカに安倍総理が行かれましたし、今月十四日には、専ら、今朝の外交委員会の、今日は外交委員会でしょうかね、特別委員会でしょうか、基地問題の、この議論がテレビでも流れておりましたけれども、そういった話はしたということですが、今月十四日の日米首脳電話会談、行われました。地球温暖化問題については何らかの取上げがあったのでしょうか。内容を言えなければ、その取上げがあったかどうかだけお聞かせください。
○政府参考人(大江博君) 今御指摘のように、十四日に行われた日米の首脳電話会談では、気候変動問題について、先般の日米首脳会談を受けて、今後とも日米間で協議を深めて連携を強化していくということで一致しました。 ということで、この問題が取り上げられました。
○荒井広幸君 電話会談でも再度お話ししているということは、先ほど岡崎委員の質問とのやり取りで大臣が苦しい胸のうちをおっしゃいましたけれども、今非常に佳境に来ていると、このように読みますので、私は質問を四点ほど用意しておりましたけれども、この間の経済財政諮問会議で非公表とこの点なった点、それから、大臣が発言したことについては御説明いただきたいと思った点、そしてまた、ドイツのサミット、もうそろそろ取りまとめに来ているということで、その方向性をお聞かせいただきたい、方向性ぐらいは。そして、二十一世紀環境立国戦略、安倍イニシアチブというようなもの、これもまとめるということ、今日の話にもありましたけれども、その大体の内容を聞かせていただきたいということですが、前回の委員会でも、大臣の方から、非常に我々は責任を持っているんだと、そしてドイツであり、また今度は日本で行われるときの日本の責任を果たしていく意味でも、非常に責任を感じつつ慎重にならざるを得ないということで、なかなかお話しできないということですから、この点は大臣のお顔色を拝見しつつ積極的にやっていただくことを御期待申し上げまして、ここについては質問を避けさせていただきたいと思います。 そこで、こうした海洋条約というのは一杯あるんですね、この環境について。私も本当の斜め読みで、今日ちょっと資料を読んだぐらいでございますけれども、様々な海洋にかかわる環境の条約ですか、これ大変多うございます。 こういう多い中で、去年、私は五月二十九日の行政監視委員会と六月一日のこの環境委員会で取り上げたんですが、委員の皆様も御記憶におありと思いますが、去年の二月下旬に知床の海岸で海鳥が約五、六千羽、C重油にまみれて大量死しているわけです。そのとき、C重油によるものであるということは分かりましたけれども、だれがその原因者なのであるかと、これはちょうど南川さんが局長、担当局長でございましたが、しっかりそのときに調べてもらいたいと、額賀防衛庁長官、そして麻生外務大臣、安倍官房長官にもお話を申し上げたわけです。これがもし細菌兵器であったら、あるいは何らかの危険なものであったら、もちろん危険なんですよ、C重油は。生態系破壊します。いろんな問題あります。これ、ゆゆしき問題じゃないかということで。 その後一年たったわけです。これについての、だれがどうこうしたか、この原因者の特定について御説明ください。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、私、当時、自然環境局長をしておりまして、この問題で実際その当時の部下を現地にたくさん出張させました。また、現地に駐在員もおりますので、彼らが必死になって鳥の救助をしたり、あるいは国立環境研究所の先生の分析を手伝ったりいたしたところでございます。 C重油ということにつきましては国立環境研究所の分析ではっきりしたわけでございます。さらに、私どもは国立環境研究所にお願いをしまして、その衛星画像というものの解析をずっと行いました。複数の衛星画像を用いて解析を行いましたけれども、残念ながら原因が特定できなかったということでございます。 それで、その後でございますけれども、昨年十月でございます、東京で日ロ渡り鳥などの保護・研究会議というのを開きました。そこでロシアの同じような役所の方と情報交換を行いましたけれども、ロシアの政府、つまりモスクワではそういう、モスクワが把握する限りでは油流出事故というのはなかったというふうに言っております。したがって、だからなかったのかあったのか分かりません。分かりませんが、少なくとも中央政府はそういった事故はなかったというふうに言っておりました。したがって、具体的な情報が得られていないというのが正直なところでございます。 ただし、私どもとしてほうっておけませんので、全国を対象にしまして衛星画像のデータベースを活用した油流出事故などの効率的な解析手法、それから検出システムの構築に向けた検討を今行っているところでございます。
○荒井広幸君 大臣、ちょっとお聞きください。そして、外務省、防衛省も来てもらっていますけれども。 我が国は情報収集衛星を持っているんです。ところが、この情報収集衛星は二点の使用目的です。一点は外交防衛上、二点は大規模災害等に対するいわゆる危機管理の場合なんです。そして、環境省は、一年前にはその情報収集衛星を使うというその省になってないんですよ。ですから民間から画像を買ってやっている。こんな悠長な話じゃどうしようもないんです。 まず、防衛省、特定できませんか。これが正に生物兵器であったら、化学兵器であったらどうしますか。
○政府参考人(金澤博範君) 今先生のお示しになった大量の海鳥が油にまみれて死んで漂着するということ、これは、私ども国の防衛を預かる役所として、環境保全の問題ではあるけれども、国の防衛とか安全保障といったようなものとはちょっと違うんじゃないかという感じを持っております。 もとより、私どもも、自然災害等によって大量に何か動物が死ぬなどして、国民の健康、国民の財産に影響が及ぶような場合は防衛の問題に、防衛省の問題になってくることはあり得るわけでございますけど、この場合はそこまでの事態だというふうには思っておらない次第でございます。
○荒井広幸君 省になったらしようがないことを言うなあという感じですね。額賀大臣は、あらゆる情報について目配りをしてきっちり対応していくことが、これは重要だって答弁しているんです、五月二十九日、行政監視委員会。 今、C重油と分かったから今のような悠長な話ですよ。何が流れているのかって特定できないような、そんな情報収集衛星程度じゃどうしようもないじゃないですか。そして、外務省含めて連携しながらいまだに特定できない、こんなことで安全保障の議論できますか、そもそもが。これは私は内閣に厳しく言いたい。いまだに特定できないようなことで我が国を守るなどというようなことは政府として言えないでしょう、これは。徹底究明をお願いします。 以上で終わります。
○島尻安伊子君 沖縄県選出の島尻安伊子でございます。国会での初質問でかなり緊張しておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、今回質問のチャンスを与えていただきました委員長そして大野先生ほか理事の先生方に感謝を申し上げたいというふうに思っております。 冒頭から通告外ではございますが、是非お答えいただきたいというふうに思っております。 今朝の琉球新報、そして沖縄タイムスによりますと、沖縄の米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沖への代替施設建設に関しての海域の調査で、海底に設置された調査機器によってサンゴの一部に鉄の柱が突き刺されて、サンゴが割れている状態が確認されております。 ほとんどの沖縄県民は、もちろん基地は沖縄にない方がいいというふうに思っております。しかしながら、現実問題として、安全保障の観点や、そして普天間の危険性除去という観点からも名護市への移設という選択肢はやむを得ないと私は考えているわけでございますけれども、しかし、これは最大限の環境への配慮を行っていただくというのは当然のことであって、現況調査においてサンゴが無残に壊されているというのでは本末転倒と言わざるを得ません。 現地の人たちは美しい海を埋め立てることを泣く泣くのんでいるわけでございますから、環境大臣、この現地の人たちの思いをどうぞ忘れないでほしいと思っております。 そして、こういう意味で環境大臣の動向が非常に注目されるというふうに思っておりますけれども、サンゴへの影響が好ましくないと思われるのであれば、その旨の発言をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(若林正俊君) 御指摘がございました調査機器によりますサンゴの損傷、この確認でございますけれども、私自身は、防衛施設庁の方がこの調査のために、百十二か所というふうに聞いておりましたが、調査機器を設置をしたわけでございますが、その設置によります損傷が確認されたということについて私自身まだ報告を受けておりませんで、それは、その事実は防衛省、防衛施設庁を通じてというより、防衛施設庁が行うわけでありますから、事実を確認をするように指示をしているところでございます。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 今後、この代替施設の建設に当たっては、もちろんこの環境保護というものとのバランスが大変に重要になってまいりますので、是非この点の環境大臣の御配慮をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 時間がありませんので、質問を続けます。 今回のこの法案については、衆議院で附帯決議がなされております。この附帯決議の中に、「海洋への不法投棄対策、漂流・漂着ゴミ対策等、海洋環境の保全のための取組について、関係省庁が密接に連携し一丸となって推進すること。」という附帯項目がございます。 この漂流・漂着ごみについての資料を見せていただきました。沖縄県のみならず、海に面した自治体はこのごみ対策に頭を抱えているわけでございます。このような状況で、環境省が漂流・漂着ごみの調査に積極的に乗り出したということは私は評価できることだというふうに思っているわけでありますが、是非スピードアップして、この問題解決、具体的にはごみの収集、それから運搬、そして処分のための予算も含めたしっかりとしたバックアップ体制の確立をお願いしたいと思っておりますが、環境省の見解をお聞かせください。
○国務大臣(若林正俊君) 我が国に漂着するごみによる被害の深刻なことは各地で指摘をされておりまして、政府全体の対応として、昨年四月には関係省庁による局長級の対策会議を設置いたしまして、今御指摘ございました関係省庁の連絡を密にしながら、環境省の調整の下に施策を推進することとしているわけでございます。 本年の三月には当面の施策の取りまとめを行ったところでございまして、各省が実施します平成十九年度以降の施策に関しまして、新規事業の実施及び既存施策の拡充等が更に図られるように、そしてこれら施策の効果的な実施が行われるように、これまで以上の対策の進展、対策を拡充してまいりたいと考えております。 環境省では、平成十九年度からの関連施策として、海岸保全区域以外の漂着したごみを処理する市町村に対する支援、また被害の著しい海岸について効果的な処理方策を検討するモデル調査の実施などを行うことといたしておりまして、モデル調査につきましては、沖縄県においては石垣島及び西表島を対象にすることといたしております。 また、国際的な取組としては、日中韓三か国の大臣会合に私も出てまいりましたが、この会合におきます政策対話の場を通じて日中韓、そして、実はロシアも加わった四か国の枠組みであります北西太平洋地域海行動計画、NOWPAPというんですが、これにおけるプロジェクトなども通じまして近隣諸国との協力を進めていこうと、こういうことにしているところでございます。 こうした国際的な取組も含めまして、政府一丸となって、沖縄も含め、漂流・漂着ごみのより実効的な対策を推進してまいりたいと考えております。
○島尻安伊子君 ありがとうございます。 今大臣のお言葉の中に国際的な連携というお話もありましたけれども、正にこの漂着ごみ、漂流・漂着ごみに関しましては国際的な協議が大変に必要だというふうに思っているわけであります。 しかしながら、大臣、このNOWPAPは九州北部までの範囲でありまして、九州の中部以南、特に中国製の電球や蛍光灯まで流れてくるというような、八重山諸島までを網羅する多国間の緊密な協議というのが必要かというふうに思っているんでございますけれども、頼みの東南アジアの十一か国が参加するPEMSEAというものは、残念ながらこれまでにこのごみ問題、漂流・漂着ごみのことが議題にも上がったことがないということでございます。 大臣おっしゃるように、何しろこの問題は国際的な協議が必要かというふうに思う中で、是非、環境省、それからこのPEMSEAの国土交通省の今後の取組というものをお聞かせ願いたいというふうに思っております。
○政府参考人(福本秀爾君) お答えいたします。 島尻委員御指摘のとおり、沖縄県に漂着いたしております海洋ごみの多くは海外から流れ着いておるということでございます。そういう意味で国際的な対策が重要であるということは私どもも認識をいたしてございます。 今御指摘いただきましたように、既に東アジア、東南アジアの海域におきまして、それぞれの国の沿岸海域の開発とそれから環境保全、こういったものを調和をするということで、今、島尻委員御指摘いただきましたPEMSEAというものが、東アジア海域環境管理パートナーシップとちょっと長うございますが、そういうものが既に一九九四年に発足をいたしておりまして、我が国は二〇〇二年に参加をいたしたところでございます。 そのPEMSEAにおきまして二〇〇三年の十二月に合意されてございますが、今後の活動目標というものが決めておりまして、その中で、海洋ごみ問題を含めまして、陸域の人間活動による沿岸あるいは海洋域の劣化の防止のために、PEMSEAに参加いたします各国、各組織が適切に対応するべきだということが東アジア海域の持続可能な開発戦略というもので既にうたわれておるということでございます。 そういうことで、私どもといたしましては、このPEMSEAの場等を通じまして、各国が、それぞれが陸域からごみを出さないという取組を強力に呼び掛けてまいるというようなことをしてまいりたいと思っております。
○委員長(大石正光君) 島尻安伊子君、時間が過ぎておりますので、質問を終了していただきたいと思います。
○島尻安伊子君 残念ですが、それでは時間ですので、終了したいと思います。 ありがとうございます。
○委員長(大石正光君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(大石正光君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、平田健二君が委員を辞任され、その補欠として林久美子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大石正光君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○市田忠義君 私は、日本共産党を代表して、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、今回の法改正が、今後も二酸化炭素を大幅に増やし続けることを前提にして、その増加した分を海底下に埋め込むための仕組みづくりであるからであります。 我が国の二〇〇五年度排出量は基準年比でプラス八・一%と大幅な増加となっており、今求められていることは、実効性ある排出削減対策を速やかに実行に移すことです。CCSは、莫大な貯留可能量を見込んで排出量を増やし続けることになり、本来の削減努力を更に弱めることになります。このことは、温室効果ガスの排出量総量削減という国際公約、京都議定書に逆行するだけでなく、中長期を展望した場合にも、二酸化炭素の排出を可能な限り抑える低炭素社会の実現という世界的な流れに反するものです。 反対する第二の理由は、許可申請の審査に当たって、いまだ、海洋資源を保護し、海洋環境の保全が確保されていないためです。 CCS実施に伴い二酸化炭素が漏えいした場合、海洋生物、海洋環境に甚大な被害、影響を与えることが明らかになっています。現在のところ、海洋生物に関する慢性的影響評価について国際機関で承認された試験手法がないことや、不確実性に関するモニタリング検証報告の経験は限られています。また、専門家から漏えいの可能性についても指摘されています。このような危険なものを次の世代に負わせることは到底容認できるものではありません。 世界全体の温室効果ガスの排出を今後二十年で減少に転じさせるかどうかが明暗を分けると言われています。そうした下で今取り組むべきことは、産業界の総量削減を担保する施策や、太陽光、風力などの自然エネルギー、省エネルギーの開発普及など、本来の排出削減という本道にこそ力を入れるべきことを指摘して、反対討論といたします。
○委員長(大石正光君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 福山君から発言を求められておりますので、これを許します。福山哲郎君。
○福山哲郎君 私は、ただいま可決されました海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び国民新党の各派並びに各派に属しない議員荒井広幸君及び島尻安伊子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、二酸化炭素の回収・貯留技術の活用による貯留量を排出削減量に算入する場合は、それを踏まえた適切な削減目標を設定するよう努力すること。その際、気候変動枠組条約の究極目的の実現に向けて、中長期的には世界全体の温室効果ガス排出量を半減する必要があることを踏まえて適切に設定するよう努めること。 二、二酸化炭素の回収・貯留技術は中長期的な地球温暖化対策と位置付けられることから、二〇〇八年から約束期間が始まる京都議定書の目標を確実に達成するためにも、省エネルギーの一層の推進、再生可能エネルギーの加速度的な導入、その他都市構造の見直し等による社会経済構造の変革を強力に推進すること。また、京都議定書目標達成計画で検討課題とされた環境税及び国内排出量取引制度については、関係府省の参加の下、そのあるべき姿についての総合的な検討を行い、必要な場合は、措置を講ずること。 三、特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄の許可に当たっては、二酸化炭素の回収・貯留技術に関する最新の科学的知見を踏まえつつ、藻場、干潟、サンゴ群落等の海洋環境や海洋生物への影響等を個別的かつ慎重に検討した上で行うこと。なお、許可の審査に際しては、透明性の確保を図ること。 四、特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をした海域の状況の監視については、長期間にわたることが想定されることから、当該許可を受けた者から詳細かつ的確に報告を受けるとともに、政府自らも当該海域の状況を把握し、これらを適切に公表すること。なお、貯留地点からの二酸化炭素の漏洩により海洋環境への影響のおそれが生じた場合にも、速やかに公表すること。 五、二酸化炭素の回収・貯留技術に関する国際的な議論の場に積極的に参加すること等により、特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄に係る監視及び生態影響評価に関する知見を精力的に収集・分析すること。 六、特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄の適切な方法による実施を確保するため、予算措置を含む適切な措置を講ずることにより、モニタリングや海洋環境影響評価を含め、二酸化炭素の回収・貯留及びその安全性確保についての技術開発及び調査研究を推進すること。 七、二酸化炭素の回収・貯留は新しい地球温暖化対策の技術であることから、本技術についての国民の理解の促進を図ること。また、本技術に関する国際的な動向を十分に注視し、本法の施行後五年を待つことなく、必要に応じて制度の評価、見直しを行うこと。 八、海洋環境保全の重要性にかんがみ、二酸化炭素以外の廃棄物の海洋投入処分については、可能な限りその量を削減し、陸上処分への移行を進めること。また、廃棄物の海洋への不法投棄対策、漂流・漂着ゴミ対策等、海洋環境の保全のための取組について、関係省庁が密接に連携し一丸となって推進すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(大石正光君) ただいま福山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 全会一致と認めます。よって、福山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、若林環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。若林環境大臣。
○国務大臣(若林正俊君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(大石正光君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会