環境委員会 第7号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/05/10
会議録
○委員長(大石正光君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房地球規模課題審議官鶴岡公二君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林元君 民主党・新緑風会の小林元でございます。 委員会でトップバッターで質問するのは初めてのことでございます。大体は自民党の委員から始まるというのが通例でございますが。 若林大臣には、もう既に五年以上前だと思いますが、ちょうど二〇〇〇年でしたか、韓国ソウルで国際農林水産議員連盟を立ち上げまして、日本の立場を主張するというようなことでWTO問題に取り組んで、私も一緒に同行をさせていただきました。また、スイス・ジュネーブの本部、フランスなどにも同行をさせていただきまして、大変な活躍ぶりを目の当たりにさせていただきました。そのときには、御承知のように、WTO問題というのは日本の農業にとって大変な問題であると。そして、日本の農業は環境保全機能というものを、これはまあ日本に限らないと思いますけれども、大変重要な機能を持っているんだと。したがって、農業を今後とも、食料問題もあり、大切に育てていかなければならないというようなお話をされたように記憶をしております。 したがいまして、今回の、今回のといいますか、昨年、環境大臣に就任されたということは、大変環境問題にも理解の深い大臣ということで、私も大変に期待をしている一人でございます。今後の御活躍を期待しております。 そこで、大臣になられてから大変多忙な日程の中で、海外出張といいますか、ナイロビで気候変動枠組条約の第十二回会合等にも出席をされ、まあ大変遠いところだったと思いますが、そして年末には日中韓の三国環境大臣会議というようなのもこなされ、そしてまたドイツ・サミットに向けてのG8環境大臣会議でございますか、そういうものにも出席をされ、連休、私ども少し一休みしていたわけでございますが、連休の中でジャカルタ、インドネシアにも訪問されると、大変な日程を御活躍のようでございまして。 そこで、国連の、これは六日の新聞だったと思いますけれども、気候変動に関する政府間パネル、IPCC、大臣はジャカルタの方へ行っていたわけでございますが、バンコクで第三作業部会が開かれました。そして、報告書が出されました。温室ガス二〇五〇年半減というような内容というふうにも伺っております。そして、産業革命以前の、温度上昇二度前半に抑えるというようなことの報告書を採択をしたということでございます。一三年以降、まだ京都議定書の以降については決まっていないわけでございますが、これに関連して大臣のコメントを、御感想があればお願いしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 小林委員が御指摘になられましたように、IPCCでは第三の作業部会をバンコクで開きまして、この気候変動というものがどのような地球上、影響を及ぼすか、そしてまた、その影響に対してどのような対策が講じ得るかといったようなことを科学者が寄って知恵を出し合って取りまとめ、報告書が出されたところでございます。 委員も御承知のとおりでありますが、地球の温暖化の進行というのは急速に、加速的に進んでおりまして、この影響は地球の人類を危機におとしめる、そういう大変深刻な問題として世界じゅうが受け止めているところでございまして、そういう認識の下に国連が世界の知恵を結集をしまして、この温暖化の要因、これが何であるのか、そしてまた、このまま推移すれば温暖化はどこまで進行していくのか、その影響はどうであるかといったようなことを詰めてきた結果として、それらを念頭に置いて、いかなる対策が講じ得るのかということを第三作業部会で分析をして、報告がなされたわけでございます。 委員とは、とりわけWTOの交渉いかんによっては我が国の農林漁業、さらには世界の食料問題に大変深刻な状況を生み出しかねないという認識の下に、ともに韓国に、そしてまたヨーロッパに御一緒いたしまして議論を積み重ねてきたわけでございます。大変御指導をいただいてまいりましたことを、この席でありますが、私も大変感謝申し上げております。そういう、この食料問題というのは一つの食料安全保障としてとらえられてきたと思うのでございます。 同時に、エネルギー源をめぐっての国際的な激しい獲得競争というのがございます。特に、化石燃料は限りがあるわけでございまして、この化石燃料を、限りある化石燃料をどのように確保するかということをめぐって、エネルギーの安全保障ということも世界の中で注目をされ、大きな課題になっているわけでありますが、実はこの気候変動の問題、温暖化の進行に伴う気候変動の問題は、それらを包括した形の新たな気候変動の安全保障という観点からこれをとらえなければいけないんではないか、こういう認識が今広がっているところだと思うのでございます。 そういう中で、気候変動によっていろいろな産業活動や生活に影響が及んでいくわけですけれども、その中の大きな問題として、やはり食料問題ということがございます。気候の安定が害されますと、世界の食料生産の基盤が大きく変化していくわけでございまして、その意味で気候変動の問題は委員と共々に取り組んできました食料の安全保障という問題に深くかかわりがあるものと理解をいたしております。 先ほど報告されました第三作業部会の報告によりますと、温室効果ガスの排出量は委員が御指摘になりました産業革命以降急に増えてきているわけでありまして、一九七〇年から二〇〇四年までの間にその排出量は七〇%も増加しているということでございまして、近年加速度的に排出が増えてきております。現状のままいきますと、世界の温室効果ガスの排出量は次の数十年の間も引き続きこれが増加をいたしてまいります。ですから、どうしてもここで温暖化にストップを掛けなきゃいけない、こういう基本的な認識でございます。 二〇三〇年を見通してみますと、なおなおいろいろな打つ手があるわけでありまして、ハイブリッド車を普及させるとか、あるいは再生可能なエネルギーといったようなもの、既存の技術を活用をしてエネルギーの転換を図るとか、またそのころまでには実用化されるでありましょう高度の電気自動車でありますとか、これも農業にかかわるわけでありますけれども、バイオ燃料などの対策といったようなことが必要になってくると思いますし、有効な手段としては、炭素の価格付けなどによります政策を導入するというようなことなどをいろいろ組み合わせ効果的な対策を講ずることによりまして、この排出量の伸びを相殺をし現状レベル以下にしていかなきゃいけない。この先ほどのIPCCの第三作業部会の報告でも、それらの努力によりまして現状レベル以下にできる可能性があるということを指摘しているものと受け止めております。 このように、第三作業部会の報告は、いろいろな対策要素を分析をいたしましてその効果が発表されているわけでありますが、これを政治の場面で政策的にどのように選択をして決定をしていくのか、そういう選択オプションを第三作業部会が示したものと、このように受け止めておりまして、これをどのように受け止めて政策を組み立てるかということはそれぞれの国の政治にゆだねられているものと、こう思うのでございます。 以上のことから、私は政治がこれらのオプションをどのように組み合わせて対策を講じていくか、いよいよ本格的な検討に入るための準備が整ったというふうに考えているわけでございまして、委員が御指摘になりましたように今年はドイツでのG8サミットが開かれるわけでございます。サミットにおきます重要な課題の一つとなるものと考えておりますし、今年の十二月はCOP13がインドネシアで開催をされます。私もこの連休中、インドネシアに伺いまして、COP13の議長国になるわけでありますが、インドネシアの環境大臣ともこのCOP13の課題などについて協議をさせていただいたわけでございます。 それらの結果を受けまして、来年のG8サミットは我が国で行われるということになるわけでございまして、この我が国で行われるG8サミットで温室効果ガスの削減について世界が足並みをそろえて一定の方向を打ち出せるかどうか、これは是非方向を打ち出すという必要があるわけでございますが、そのことにつきまして我が国がリーダーシップを発揮していけるように、関係各国と緊密な連携を取りながら進めていかなきゃいけないと、こんな認識でいるところでございます。
○小林元君 さすが環境大臣、農業問題への認識も含めてこの気候温暖化問題は大変重大なものだというふうに受け止めておられるようでございまして、この問題に対応する我々としては大変力強い感じをいただきました。本当にありがとうございました。 今もお触れになりましたけれども、ドイツで六月に開催されますハイリゲンダム・サミットというんでしょうか、ドイツ・サミットですね、につきまして、昨日の新聞では、六日の新聞ですか、ドイツのメルケル首相案といいますか、地球温暖化に関する声明原案の内容が明らかになったというような報道がされております。 そして、これは今大臣がおっしゃいましたように、十二月、インドネシアでCOP13ですか、条約国会議で包括的な対策の合意に向けた交渉を立ち上げることを呼び掛けるというふうに言われております。 そして、昨日九日の新聞では、日本政府は深刻化する地球温暖化を食い止めるために、二〇五〇年までに世界全体の排出量を半減させる長期目標をドイツ・サミットで日本も提案をすると、ドイツと同じ考えだというふうに出ていたわけでございます。 日本政府が固めたというのは、官房長官が発表したのか環境大臣が発表したのか存じませんけれども、そのようなことにつきまして大臣のお考えを率直に聞かせていただければと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が今御指摘になりました今年の六月のドイツのハイリゲンダム・サミットにおきまして、この気候変動枠組みの取扱い、いわゆる温暖化問題に対する対応ということが大きな課題になるだろうというふうに私どもも考えているわけでございます。 ドイツがホスト国になるわけでございます。どのようにこのG8サミットを運営をしていくのか、これはまだドイツの側からアジェンダも出てまいっておりませんので確たることは分かりませんけれども、御承知のようにドイツの首相メルケルさんは環境大臣も経験をされた方でありまして、環境問題には殊のほか造詣も深くまた熱心に取り組んでおられた政治家でございますので、当然のことながらメルケル首相の下で行われるハイリゲンダム・サミットでは、この環境問題について何らかの方向付け、前進が図られるような協議がなされていくものと考えておりまして、日本もその翌年、来年は日本が議長国を引き受けるという関係にもございますので、このドイツのハイリゲンダム・サミットに対しては日本も十分な貢献ができるようにしていかなければならないと、こういう認識でございます。 そこで、お尋ねの、政府として、このハイリゲンダム・サミットに向けて、報道されますように、二〇五〇年をめどに世界の温室効果ガスの排出量を半減をするという方針を固めたというふうに報道をされました。このことにつきましては、実は政府としてこのような方向を固めたという事実はございません。いろいろな効果的な貢献をするためにどのような日本が対応をしたらいいかということは関係省庁との協議を重ねておりますけれども、そしてまた積極的な貢献をしなければならないという認識はございますけれども、今、日本がこの段階で、先ほど御指摘になりましたような、二〇五〇年に半減をするんだという、そういう目標を決めたというようなことはございません。
○小林元君 大方の新聞がそのようなふうに書いておりますので、あるいはそういう考えが強いのかなというふうに期待をしたわけでございます。 いずれにしましても、マスコミ報道でございますが、将来の枠組みの議論、つまり十二月のインドネシアでのCOP13の会議でいろいろ議論されるであろう数値目標といいますか、今二〇五〇年の半減というような数値目標をこの首脳会議で枠組みをはめてしまうということについては、日本やアメリカが反対だというような記事もございました。 一方で、日本としては二十一世紀の環境立国戦略というものを、今大至急、議論中だということでございまして、六月のサミットにはこれを持って安倍総理がサミットに臨むというふうにも言われておりますが、その辺の状況について、もしよろしければコメントをいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 私は、当委員会で、あるいは衆議院の委員会などでも申し上げたことがございますけれども、温暖化の進行を止めなきゃいかぬということは、世界人類共通のこれは課題でございます。 ドイツで過日行われましたG8プラス5の環境大臣会合で、ハイリゲンダム・サミットを念頭に置きながら、温暖化を止めるということについてそれぞれの国がどのような対応をするか協議をしたわけであります。そのときに、実はEUが非常に積極的な数値目標を出しながらリードをする意欲を示していたわけでございますけれども、途上国のブラジルでありますとか中国でありますとか南アフリカ、インドといった国々の代表は、そもそもこういう温暖化の進行によって気候変動が、変化してくると、そういう危機的な状況を迎えているということのもとをつくったのは先進国じゃないかと。産業革命以来、化石燃料を大量に使用して経済発展を続けて豊かな生活を実現をしたと。その裏側に、これらの温室効果ガスの排出が増えて地球の温暖化が進んでいく、その被害は実は途上国が受けているじゃないかと。特に、途上国の農林漁業というのは直接的な影響を受けるわけでございまして、そういう途上国の側からは、先進国の責任においてこれは解決をすべきであるという強い主張があって、対立をいたしました。 なかなか議論が先に進まない状況がございましたので、私は、その議事を進め、何か一定の方向性を出さなければ責任が果たせないという観点から、EUの主張は主張として受け止めながらも、我が国は来年議長国を務めるという立場もございまして、まずは共通の土俵に乗ってもらわなきゃいけない。特に、先進国の中ではアメリカでございます。そして、豪州もこの京都議定書から離脱をして入っていないわけですね。さらに、そもそも途上国でありますから、京都議定書の義務を負う国に中国やインド、ブラジルなどはその中には入っていないんですね。 そして、今京都議定書に入っている国でお互いに排出規制をしておりますが、CO2の排出量でいうと全体で三〇%ぐらいしか地球全体の中で排出していないんですね。アメリカと中国を合わせたらもう四五%ぐらいですから、どうしても地球の温暖化を止めるためにはアメリカ、中国、インドといった大量に温室効果ガスを排出する国も一緒の土俵に乗ってもらって、一緒にこの排出に努力をするということを決めてもらわないと、一部の先進国だけでこれを止めることはできないということを念頭に置きながら、一つ共通の問題は何だろうかと。 それは、温暖化を止めるためには、地球が吸収している吸収量と今排出している排出量とがバランスを取る、あるいは吸収量以下に排出をするようなことをしないと地球全体としては温暖化を止めることができない、そのことはみんな途上国も含めお分かりいただけますねということを問題提起をいたしまして、そのことをお互いに理解をし合えば、次はいつまでにそれを実行するかという時期の問題になると。それは、二〇五〇年あるいは二〇三〇年、もっとも今世紀末と、いろいろな考えがあるでしょう、そういう考えはこれから関係国の間で協議して決めていくことなんで、いつまでというのをここで決めることは難しいけれども、我が国としては、中長期の中でできるだけ早い時期にバランスできるようにするのが適当だと、こう考えているという考えを述べたのでございます。 そのことが、受け止め方として、日本はEUのように積極的でないと、日本は腰を引いているというふうに受け止めて報道をしたところもございます。 しかし、これは日本がこれをまとめる責任があるということ、特にアメリカと中国を次の枠組みの中に乗ってもらうには、日本が役割を果たして米国と中国を納得させながら同じ土俵の上に乗ってもらうようにする努力をする立場にあるという思いがございまして、その意味で、私はドイツでの環境大臣会合では、EU側が意図した形で、目標としたような形での議事進行にやや問題を投げ掛けたところでございます。 しかしながら、温暖化にストップを掛けるというためには、どうしても主要な排出国みんなが協力し合う関係をつくることと同時に、その目標としては吸収量と排出量との間の言わばプライマリーバランスのようなものを早く回復をして排出量を吸収量以下に抑えていくと、このことを実現しない限りは温暖化は止められない、その思いは変わっておりませんで、そういう観点で、安倍総理は過日の温家宝首相との首脳会談におきましてもこの問題を取り上げ、またブッシュ大統領との首脳の会談におきましても温暖化問題への積極的な取組を促しながら、両国をこの土俵に乗ってもらえるような努力をしているところでございます。
○小林元君 日本は京都議定書の議長国ということで、大変責任といいますか、ある立場にあるということで、今の環境大臣のいろいろな会議での、あるいは安倍総理のアメリカあるいは中国との関係におきましてもこのような問題が議論をされているということでございますので、どうぞやはりこれは地球の存亡に係る、人類の存亡に係っている問題でございますので、どうぞそのような考え方は私も間違っていない、そういう方向であるべきだと。いずれにしましても、全人類が全部、すべての各国が参加をして取り組むという方向に持っていくのが、これは理想かもしれませんが、そういう方向に向かうべきだというふうに考えているところでございます。 中米の問題もお聞きしようと思いましたが、今答弁が既にありました。法案についての質問に入りたいと思います。ありがとうございました。 端的に申し上げますが、この自動車NOx法、できたのは平成四年でございまして、平成四年のときは、二〇〇〇年ですか、に何とか環境基準を達成しようと。なかなかそれがかなわなかった。そこで、今度は二十二年に向けて十三年の改正ということですが、これについてもなかなかうまくいかぬということでございます。 全体としては大変改善が進んでいるという御認識のようでありますが、しかし、そうはいいましても、この間の委員会で、今加藤委員おりませんが、ほかの環境基準と違いまして、大気の環境基準といいますが、大気というものは、これは人間が生活する上で、あるいは動物が、生物が生きるためには、それを呼吸を通じて取り込むということになりまして、水なんかとはちょっと違う点があるんではないか。ですから、やはり厳しく受け止める必要があるんではないか。ましてや、十年以上、それは小さな地域かもしれませんが、二十九局あるいはPMでは二局というようなことが継続をしているということが大変な問題だというふうに思いますが、そういう未達成の状況について、趣旨説明でも十分伺ってはおりますが、改めて大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が御指摘のように、空気、大気というのは水と違いまして、人の側からこれを選択する余地が極めて乏しいといいますか、ほとんどないわけでありまして、空気を吸って人間その他動物も生きていく。そのときにどのような空気を選ぶかという選ぶ道がないわけでありますから、そういう意味で、公共財としてのこの空気というものを人間の健康に害が及ばないようにしていくということは世界の課題、人類の課題の一つだと思います。 世界のそれぞれの先進諸国では、かねてよりこの大気汚染、しかも汚染源としての工場あるいは移動体としての車からの汚染の大気への排出というものに対して重大な関心を持ち、そしてこれらについて規制、指導の措置を講じてきているところでございます。 我が国も委員が御指摘になりましたような経過でございまして、この大気汚染問題に取り組んでまいったわけでございますが、大気汚染防止法に基づく排出ガス規制あるいは自動車NOx・PM法に基づく大気対策などにつきまして、本当に自治体と一体になりまして、自治体の御協力、努力をいただいて、全体としては改善の傾向にあると申し上げていいと思うのでございます。しかし、正に委員が御指摘になられましたように、自動車交通量の多い一部の局地におきましては、十年以上にわたって環境基準が達成されないという状況がいまだに続いているわけでございます。 このような状況にかんがみまして、大都市地域における大気環境基準のできるだけ早期の確保を目指しましてこのたび法律の改正をお願いをいたしまして、局地汚染対策とそこの地域に流入してくる流入車対策を二本の柱といたしまして、自動車NOx・PM法の改正を必要であるというふうに判断をし、法案の提出をしたところでございます。
○小林元君 先ほど来大臣からもお話がありましたように、大気は選択できないんだということでございます。 環境基本法には環境基準についての規定がございますが、やはりこれを超えたといいますか、大気の環境基準というものについて、改めてどういうふうに考えているのか、考えたらいいのかということがございましたら、副大臣、お願いをしたいと思います。
○副大臣(土屋品子君) 今、大臣がおっしゃいましたように、空気は選択できないという中で、この環境基準、環境基本法というのは大変大事だと思っておりますが、この規定に基づきまして、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染及び騒音について、それぞれ人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準として定められておりまして、環境保全対策を総合的に実施するための目標となるものであります。 大気汚染物質に関する環境基準は、人の健康を保護する観点から、大気汚染と人の健康影響との関係に関する科学的知見を基礎として設定しておりまして、人の健康を保護する上で極めて重要な役割を担ってきていると認識をしております。
○小林元君 今、副大臣が述べられたように、法的にはそのような考えだというふうに思っておりますが、こういう基準が未達成だということにつきましては、やっぱり総合的な対策を立て、有効な対策を立て、そういうことによって基準を達成をするということでございまして、やっぱり行政の目標というか、特に汚染地域ではこの基準まで引き下げると。先ほど来おっしゃいましたように、二十二年には何とか達成するんだと。つまり、行政の目標として年次まで決めているわけでございますが、今後の汚染を防止する、引き下げていく行政の目標だというふうに私は思っているんですが、それで、そういう考えでよろしゅうございますか。
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま小林委員が御指摘のとおり、この環境基準、環境基本法の第十六条の第四項にも、政府においては、この法律に基づく公害の防止に関する施策を総合的かつ有効適切に講ずることによりまして環境基準が確保されるように努めなければならないという規定がございまして、先ほど副大臣の方からも御答弁申し上げたとおり、行政としての最大の眼目といいましょうか、この達成に向けて努めなければならないということで臨むべきものと考えておるところでございます。
○小林元君 そのような環境基準として是非達成に向かって頑張っていただきたいなというふうに思います。 通告の質問がたくさんしてあるんですが、時間的になかなかクリアできないんじゃないかと思いまして、ちょっと大事な問題といいますか、大事な順番に並べたつもりなんですが、少し飛ばさせていただきまして、今回の自動車NOx・PM法の対象地域でございました首都圏あるいは兵庫県、大阪等々におきまして、条例によりまして流入車対策規制、走行規制とか走行禁止とか言われております。一般的な大気排出の許容限度を超えて、これらの条例につきましては、その使用の本拠地にかかわらず、一定の排出基準に満たない自動車を走行することを禁止しております。その結果として、首都圏等で流入する排出基準に満たない車が減少をしたと、こういうふうに言われているわけでございます。 私は、八都府県の条例について、汚染対策としては高く評価すべきものと。先ほども大臣から局地汚染対策について都府県も頑張っているんだということがあったと思いましたけれども、まず、この汚染地域といいますか、この自動車NOx・PMに限らず、大気汚染防止法なり水質汚濁防止法では、いわゆる汚染地域に対して上乗せ基準、あるいは昔は横出し基準とかいろいろ言っていましたけれども、さらに総量規制というような形で、工場排水とかばいじんとか粉じんとか、発生施設に対して地方自治体が上乗せ、より厳しい、国の一般基準よりも厳しい基準を定めるということができるようになっております。 この現状につきまして、それぞれ、大気汚染防止法によってこういう状況で各県でやられている、あるいは水質汚濁防止法でいろいろ上乗せ条例がありますよというふうなことについて御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま委員御指摘のございました上乗せ条例による都道府県の対応でございます。 大気汚染防止法第四条及び水質汚濁防止法第三条では、いわゆる上乗せ基準を都道府県が条例によりまして定めることができるとなってございます。現在の状況でございますが、この規定に基づきまして上乗せ基準を定めているのは、大気汚染防止法で申し上げますと十九都県、それから水質汚濁防止法ではすべての都道府県におきましてこの上乗せ基準が定められておるところでございます。 もう少し子細に眺めてみますと、その中でどういう区域になっているかというのはこの汚染の項目ごとに違ってきまして、県域全域を指定している場合、また特定の市町村、こういったところを指定している場合、非常に多岐にわたっております。 ちなみに、大気汚染防止法におきます上乗せ基準の設定状況、一つ二つ事例を申し上げますと、例えば茨城県でございますと、有害物質に係る大気汚染物質については鹿島コンビナート周辺地域について上乗せ基準が掛かっております。また、栃木、埼玉、これ例でございますけれども、県域全域にわたって先ほど申し上げました有害物質に係る大気汚染物質の上乗せ排出基準が設定されておるところでございます。 水質の方は大変、項目ごとなものですから、非常に多岐にわたるものですから、取りあえず大気汚染防止上の事例の御紹介にとどめさせていただきたいと思います。
○小林元君 ありがとうございました。 実は、自動車関係は大気汚染防止法の中に排出の許容限度というような定めがあって、そこにいわゆる排出基準がそれぞれの生産、製造年次に従ってあるというのが一般的な定めになっているわけでございますが、この自動車排出ガスについては、大気汚染防止法の中で上乗せ規制というようなことの規定は地方団体がそれぞれやるみたいなことはないと。正に自動車は移動発生源でございますので、国全体として、それぞれの生産年次に従ってこういう規制で製造しなさいと、それで出荷しろというようなことで、上乗せができないといいますか、規定はないんだと思いますが、まあしかし、そういう中で八都府県は条例を作って走行規制をしているわけでございます。 そういうことで、八都府県の条例についてどういうふうに考えているのか。先ほど局長さんの御答弁では、大気保全法、水質汚濁防止法で三条とか四条の根拠に基づいて上乗せがやっていると。ところが、これは昭和四十何年でしょうか、改正がありまして、追加された規定なんですよね。 私、たまたま昭和四十五年に公害行政を担当していまして、四十七年だったと思いますが、今お話がありました鹿島で有害物質の、多分、確認はしていないんですが、ホスゲンか何かですね、の排出があるかもしれない、最悪の場合ですね、予想されるというふうなこともあって、どういう基準を掛けたらいいのかみたいなことを議論したことがございます。それで上乗せ条例を作った。ですけれども、そのときには法的には根拠がありませんでした。 そして、その直後にまた霞ケ浦で大変環境基準が達成できないという深刻な問題を現在も抱えておりますけれども、これについても相当厳しい規制をしなければ駄目だというようなことで、いわゆる富栄養化している霞ケ浦に対して排出規制を掛ける。そして、工場の規模なども、いわゆる横出しという、一般法で、水質汚濁防止法で決められていない規模の事業場についても規制を掛けますよというふうなことをやって上乗せ条例を作った記憶がございます。 今どうなっているかあれですが、先日聞いたところ、現在もそのような条例があると、それでやっていますと。今はもちろん正々堂々、天下晴れて大気汚染防止法あるいは水質汚濁防止法の上乗せ条例として大手を振って歩いておりますと、こういうふうになっているわけです。 何となく肩身が狭い思いをしたんですが、汚染地域対策のためにはやむを得ないんだということで、その当時、環境庁だったと思いますが、からも何の御意見も、駄目だというような否定的な見解はいただきませんで、むしろそのような各県の対応について、是認と言っては大変失礼でございますが、そういう対策も必要だという必要性を認めてくれて今のそれぞれの法文が、規定ができたんだというふうに思っております。 したがいまして、このことについて、私は、できれば大気汚染防止法なりあるいはこの自動車NOx、こっちは地域対策法ですからどうか分かりませんが、大気汚染防止法の方の本法の方で、そのようなことが、もし、やむを得ないんだと、必要なんだということであれば根拠を与えてほしいなというふうに思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(竹本和彦君) お尋ねの大都市圏で申し上げますと、東京を中心とします一都三県の条例対応、関西方面では兵庫県の条例対応ということで、流入の規制、走行規制についての条例対応が進行といいましょうか、実施されておるところでございます。 この自動車NOx・PM法は、国の法律としまして、大都市におきます二酸化窒素でございますとか浮遊粒子状物質による大気汚染を防止するために、国、地方が連携して総合的な対策を展開するその枠組みづくりを定めたものでございます。 また、条例の方で申し上げますと、地域によって大気の状況様々に異なるということもございます。また、地域の公害防止に責任を有します地方公共団体が各地域の社会的、自然的条件に応じまして独自に条例を制定をして積極的に対策を行うということについては、自動車NOx法の趣旨に反するものではないというように考えております。 これは、小林先生も御専門の分野でございますので釈迦に説法かと思いますけれども、条例と法律の関係につきましては、憲法九十四条また地方自治法第十四条におきまして、地方公共団体は、法律の範囲内で又は法律に違反しない限りにおきまして、地域における事務につきまして条例を制定することができるというような規定がございます。そういう意味で、この都道府県といいましょうか、地方公共団体が中心となって展開する対策と、また国が三地域共通して行っている対策両々相まって、この大気保全の対策の充実に努めていくというように考えておるところでございます。
○小林元君 はっきりしたところをちょっと聞き漏らしたのかもしれませんが、大変難しい問題だと思うんですね。憲法なり地方自治法なり、やっぱり法律を超えて規制を掛けるということについて問題があると。 ましてや、これは徳川時代、江戸時代の幕藩体制ではないので、ほかの県から東京の重点地区のある指定地区内へ緩い規制の車が入ってきたと。通行を禁止をする、走行を制限をする、規制をする、禁止をするということになりますと、これは昔よく鹿児島藩がうちの藩には入れないんだと、関所できちんとチェックをして入ってはいかぬと、入国禁止というようなことが幕藩体制ではできたと思うんですが、この日本で現在そのようなことができるのか。そして、東京都の条例で茨城県の車を入っちゃいかぬと。動物園で有料で、おまえはピストル持っているから入っちゃいかぬというのはできるかもしれませんが、そういう一般的な移動する車についていいとか悪いとかというのはいささか越権行為ではないか。 しかし、それでも私は賛成なんでありますけれども、やむを得ないと。やっぱり本当に議論をすると大変難しい議論ではないかというふうに思いますのでこれ以上の答弁は求めませんが、何とかならないものかなと。責任者から直接答弁はいただけないかもしれませんが、ございましたらよろしく。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が茨城県におきます水質保全など具体的な事例を挙げながら、それぞれの地域が地域の環境保全、公害防止につきまして独自の立場で大変御苦労をいただいて対処しているお話を伺いました。 基本的には、局長が先ほど答弁をいたしておりますけれども、憲法では法律の範囲内で条例が制定できるということ、また地方自治法におきましては、法令に違反しない限りにおいてはその趣旨の範囲で条例制定できるというのを根拠にいたしまして、それぞれの地域が大変御苦労いただいているわけでございます。 都道府県が現在実施しています条例による走行規制などの取組につきましては、自動車NOx・PM法に基づく各種対策を始めとして、国が取り組んでいますその国の取組と併せまして、大気環境全体としての改善も促進するということに大きく寄与してきたものと評価をいたしておりまして、その点、いろんな悩みは感じながらも委員と同じ認識に立っているものでございます。 二酸化窒素及び浮遊粒子状物質における大気汚染の状況は、委員も御承知のとおり、地域によって非常に状況が違うわけでございます。そういう地域におきます公害防止ということに責任を持っております地方自治体が、そのように地域の社会的、自然的な条件に応じて積極的に対応を行うということは、やはり地域の事情を知悉している自治体として行う措置として私は大変重要でありますし、これは尊重すべきものだと考えているわけでございます。 そういう意味では、引き続き東京都などの関係自治体の取組につきましてそのような評価をいたしますと同時に、更に効果的に大気環境の改善が進められますように対策の実施については関係の自治体と連携を更に一層密にしてまいりたいと、このように考えております。
○小林元君 大臣からの御答弁ありがとうございました。でき得れば、法的な解決というのは難しいのかもしれませんけれども、研究を重ねていただきたいなというふうにも思っているところでございます。 もう時間がございません、最後でございますが、八都府県、大変御苦労をされているわけでございますが、その要望書などを拝見しますと、まだまだやりたいことがありますと、国にも期待をしているところがありますというようなことを言っておりますが、特にやはり今の車両規制というか、そういう問題については積極的に取り組んでもらいたいというような要望があると思いますので、もう時間がございませんから答弁は必要ありませんが、十分にそのような連携を重ねながら二十二年の達成に向けて努力をされることを大いに期待して、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。小林委員に引き続きまして質問をさしていただきます。 まず、NOx・PM法の改正案についてでございますが、東京大気汚染訴訟の和解協議について、裁判所が異例の和解をして早期な解決を図りたいとしたことに対しまして、東京都やメーカー側は医療費の助成について前向きな姿勢を示しているにもかかわらず、国がこの問題について拒否をしていると。本当に十数年続いたこの状況について、最後の最後まで国が拒否をしているような状況が本当にいいのかどうか、大変悩ましいところでございます。 そんな折、本会議の質問でもさしていただきましたが、総理が誠意を持って対応しなければいけないと答えられ、また環境大臣も次の日に、金銭的な負担を伴うことも含め和解に向けた追加策を用意する考えを示されています。 現実問題として、この医療費助成について今どのようにお考えなのか、大臣の率直なお気持ちをいただきたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 委員がお話がございましたような経過を踏みまして、現在、裁判所側からの話合いによる決着の可能性を求めるという趣旨で和解を勧められたことでございました。 この和解の話合いでございますけれども、今原告側とどういうような事柄につきまして話をしているかは、いよいよ和解の協議も私自身は大詰めになってきているというふうに認識をいたしておりますので、中身についてお話は申し上げられませんけれども、総理が言われておりますように、この訴訟の解決に向けて原告の方々の意見をよく聞いて、国としてできること、できないことがありますが、できるだけ誠意を持ってできることを織り込んで和解を進めていきたいと、このように考えているところでございます。 特に、大気汚染に係る健康被害についての助成については、因果関係などの問題ございますけれども、自動車排ガス対策の一層の推進を図るとか、あるいは健康相談など、被害者、原告側のニーズがいろいろございますニーズを踏まえて、それらを充実させて、できるだけ幅広く対応策が取れますように東京都とも協議をいたしておりますが、和解でお互い解決を図ろうという機運が今盛り上がっておりますので、何とかここで決着を付けたいと、こんな思いでございます。
○福山哲郎君 大臣もなかなか難しい答弁の仕方をされておられまして、それだけ和解の中身が厳しい状況なんだろうなというのは推察いたしますが、最後の方におっしゃられました医療相談とかそういう話に持っていくことなく、やはり医療助成制度のことについても前向きに考えていただきたいと思いますし、やっぱり肉体的にぜんそくでしんどいことも含めて、前回の参考人質疑でも被害者の生活の様子、失業、そして転職、そして実はもう動けなくなる、人生後半、非常に厳しい状況になるような例も参考人から披瀝もありまして、長年この問題、時間も掛かっていることも含めて、是非、若林大臣におかれましては安倍総理を説得をして、若林大臣主導で和解に向けて、医療費助成制度創設に向けて御尽力をいただきたいことを重ねてお願いをさしていただきます。 さらには、これもずっと懸案になっておりますPM二・五の環境基準の設定でございますが、一体いつできるんだと。この間も私、実は参考人の審議で申し上げたんですけれども、私、実は平成十三年の審議もこれかかわっているんですね。そのときも同じ議論をしているんです。あれからもう何年たっているんだ、六年たっているのか、要は、一体いつになったらできるんだと。そして、ようやく環境基準が設定してから、その後、いわゆる規制の政策の議論になるわけでございまして、これはやっぱりスピード感としては遅過ぎると思っておりまして、そのことについて、一体いつをめどにしているのかということについてお答えをいただければと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 環境省としてはいつごろまでに結論を出すかというお話でございます。 確かに、基準の設定に時間が掛かっていることは委員御指摘のとおりでございますけれども、その理由としてあります長期にわたる疫学調査が必要であるというようなことから、検討に着手をいたしましたのは平成十一年の調査研究の開始以来でございます。今までどのような検討で時間が掛かってきたかということについては私からはるる申し上げませんけれども、私は既にその気持ちを明らかにしたところですけれども、このPM二・五の基準設定に関しまして近く検討会を立ち上げるという腹構えでございまして、学識経験者から構成されます検討会を立ち上げまして、その調査結果、さらに諸外国の知見も踏まえながら、微小粒子状物質に係る健康影響についての評価の専門的な検討を進めたいと、このように考えているところでございまして、現時点で直ちに今いつまでに設定するというふうに申し上げる状況ではございませんけれども、まずはPM二・五に係る健康影響評価の検討の作業を急ぎたいと、そのように考えているところでございます。
○福山哲郎君 竹本大気環境局長、何かありますか。
○政府参考人(竹本和彦君) 先ほど大臣の方から御答弁申し上げましたとおり、このPM二・五に係る調査につきましては、平成十一年度より開始をしてきたところでございます。とりわけ、福山委員御指摘がありましたとおり、十三年度の、前回のこの法律改正の議論の中でも御指摘があったところでございます。ちょうどこの平成十三年から、また新たに長期疫学調査、五年間の計画で取り組んできておるところでございます。ちょうど十八年度までの継続的に実施をする必要がありまして、この調査結果の早期の取りまとめに向けて鋭意作業を現在行っておるところでございます。 先ほど大臣の方からも申し上げましたとおり、こういった内外の成果、知見の集約をこの検討会、専門家から成る検討会にも御報告をして、専門的な立場からの検討を進めていただきたいと思っているところでございます。
○福山哲郎君 もう何度もこの間議論がありましたので、もうしつこく申し上げませんが、欧米はもう環境基準作っているわけです。要は、何でできないんだという話なわけですよ。欧米ができて、それに対する措置もできているのに、平成十三年から今年にかけていつまでも調査をやって、環境基準すら設定できないと。措置についてはその次の段階にあると。要は、分からないわけですよね。明確な説明になってないわけです、調査をしている、調査をしていると。いつまでの調査かというのを区切って、それはある種、大臣、政治決断も含めて、ここまでにやれと言ったら私はできるものだというふうに思っておりまして、そこは環境省としては、やっぱり環境省の信頼も含めて、しっかりとやっていただきたいと本当に切にお願いを申し上げたいと思います。 私、あと実は十分しかないので、次に行きます。 小林委員からもお話がありました。昨日、新聞報道の、削減目標を二〇五〇年までに半減という話がありまして、これは政府はということが各新聞の主語になっているわけですが、先ほど、大臣の答弁によりますと、政府として方向を固めた事実はありませんと。また、塩崎官房長官もそのような発言をされています。 ということは、これは一体どこから出て、どういう経路でこういう報道がなされたと大臣はお考えですか。
○国務大臣(若林正俊君) さっぱり分かりません。
○福山哲郎君 では、大臣としてはこの方向性についてはよしとお考えなのかどうか、お答えください。
○国務大臣(若林正俊君) 先ほど小林委員にお答えを申し上げておりますが、基本的には、温暖化をストップするためには、今の排出量を半減をすると、そのことによって吸収量とバランスを取るということがなければストップ掛けられないという認識でおります。そのことをいろいろの場で私は説得に努めてきているわけでございますが、問題は、いつまでにそれを達成するかということに懸かっていると思います。延ばせば延ばすほど温暖化は進んでいくわけでございます。 どの辺までが耐えられる温度上昇であるのかといったようなことについてはいろいろな考え方がございまして、さきの国連のIPCCの第三委員会における報告も幅広く問題を出しておられるわけですね。ですから、私どもは、アメリカも、そして中国、インドも納得の上で削減に一緒になって努力をするという基盤をつくっていくためには、EUが言うような早い時期での目標達成ということだと、うまく説得ができないおそれもございます。 そんなことを考慮しながら、中国あるいはアメリカとの関係も、いろいろ意見交換をしている段階でございますので、私ども日本国の政府として、報道されるように、二〇五〇年ということをここで政府として決めることが適当であるのかどうか、効果的であるのかどうか、目的を達成することになるのかどうか、その辺については今慎重に検討しているところでございまして、今私として申し上げる段階にないと、こういうことでございます。
○福山哲郎君 そうすると、この報道は一体どこが、だれがどういう意図で出したか、非常に不可思議な問題でございまして、私は方向性としてはいいというふうに思っております。 実はもう一点あります。 今日の新聞でございまして、日本は、日本のエネルギー効率の高いシステムを各国が採用すれば世界じゅうでCO2を年間二十億トン削減できると、このような文書を国連気候変動枠組条約事務局に政府が提出していたことが分かったという報道がありますが、こういった内容の文書を提出していた事実は本当にあったのかなかったのか、お答えいただけますか。
○政府参考人(南川秀樹君) 私、今日の新聞紙は見ておりませんので、今の福山委員の質問にぴったり当てはまるかどうか分かりませんが、私の承知する限りで答えさしていただきます。 日本は、国連の気候変動枠組条約の中にAWGというグループがございます。これは、具体的に京都議定書による削減の義務をかぶっている国の集まりでございます。その国に対しまして、国連事務局の方から、今後の、何年先とは言わないけれども、今後どんな削減のポテンシャルがあるだろうかと、それについて日本政府としての、各国政府としての見解を出してほしい、そういった依頼がございました。 それにつきまして、我が国としまして、例えばでございますけれども、仮に日本並みのエネルギー効率というものをもし多くの国が採用すれば相当程度の削減ができるということを幾つか試算をしまして、それを付けて提出をしております。恐らくそれが引用されたと思います。
○福山哲郎君 アドホックグループの中でその議論が出たんだというふうに思いますが、この文書、提出されたものをもし出せるんだったら出していただきたいと思います。 私は、温暖化の議論がいろいろ出てきておるのはいいことだと思っています。こういう政府が削減目標提案へという話が出たのも悪いことではないと思いますが、問題は、例えば選挙向けやサミット向けのプロパガンダであったりパフォーマンスであれば意味がないわけで、現実に削減目標を大きくするなら、二〇五〇年、五〇%削減するんだったら、ちゃんとロードマップを示さなければ説得力がありませんし、現実に、我が国は第一約束期間の約束が守れるかどうかまだ危ういところなわけですね。 今後、やっぱり国際的な中で主導的な役割を果たしていくために、やはり具体的な政策のメニューの中でこうやって削減をするんだというロードマップを私は示していくべきだというふうに思いますし、大臣が全くあずかり知らないところでこういう報道が出ること自身、環境省としては実は問題意識を持っていただきたいと私は思っておりますし、安倍総理は環境を争点にしたいとおっしゃっておられるみたいですので、そのことも含めて、本当に温暖化については積極的な対応を環境省としては、大臣、頑張っていただいておりますが、若干最近元気もないし、前は排出権取引については前向きに考えていただいていますと言っていただいていたと思ったんですが、最近ちょっと元気もないし、消極的な発言も目立つようなので、よろしくお願いしたいと思います。 ちなみに、民主党は昨日、脱地球温暖化戦略というのを党でまとめました。これには二〇五〇年に五〇%削減の方向性だということも明記をいたしましたし、更に言えば、木の文化の再評価を含め、脱炭素社会へ向けたライフスタイルの転換を地域や学校やいろんな分野でやっていくということもまとめました。いろんな御批判もあるかもしれませんが、国内排出権取引制度の導入についても早期に導入をするべきだと、そして国際炭素市場に向けて、ルール作りに向けて、日本は主導権を果たすべきだということもまとめさしていただきました。 我々は残念ながら今野党でございますので、なかなかそこがすぐに実現というわけではありませんが、多分、恐らくですが、温暖化に対して日本が積極的に対応しなければいけないとか、それから地球上の生態系の問題を考えても、温暖化に対応、日本が主導的な役割を果たさなければいけないとか、国際マーケットの中でEU、アメリカに日本が乗り遅れてはいけないし、技術のある日本の企業がちゃんと国際競争力も保つようにしなければいけないというような問題は、恐らくそんなに環境大臣と私は見解が違わないと思っておりますし、そのことも含めて積極的に、大臣、頑張っていただきたいと。 御感想を、私もエールも送らしていただきましたので、お答えも含めてちょっと御答弁いただいて、私の質問、今日は終わりたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 今、福山委員から、民主党としてこの法案を策定をされたというお話を伺って……
○福山哲郎君 基本方針です。
○国務大臣(若林正俊君) 基本方針ですか、大変心強く思っておりますので、我々もそのことをよく御説明もまた伺って、参考にできることは参考にしながら、この地球温暖化、気候変動枠組みの安全保障につきまして、日本として世界に貢献できるようにしてまいりたいと思います。 ただ、私が、先ほど大変腰を引いてきているんではないかという御心配のお話がございました。それは、日本が本当に精一杯汗をかき、国民の皆さんの御理解をいただいて、日本としてこの削減をいたしましても、あるいはまたEUも一緒になってやるといいましても、地球の温暖化を進めていくこの排出量の中で二割程度のものにすぎないわけですから、そういう意味では、日本が用意があるという意味でしっかりとした準備をしていくことは、お互い議論をし、検討して進めなきゃなりませんけれども、それを外に発表して、日本はこれでいくんだということを言うことについては、先ほど来るるお話し申し上げていますけれども、やはり大きな排出国でありますアメリカや中国、インドなどの主要排出国も抱き込んで、巻き込んでいけると、それぞれの国にはそれぞれの国の事情がございますので、それらの国の皆さん方も納得をさせていくための責任もやはり日本はあると、こう考えているわけでございます。 そういう意味で、いろいろな意見をいただきながら、そういう工夫を凝らして我々も対応をしていきたい、このように考えているところでございます。
○福山哲郎君 終わります。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 まず、改正案の流入対策と局地汚染対策についてお聞きします。 大学の研究者の皆さんが関西地域を対象にして自動車NOx・PM法の車種規制による影響調査報告というのを発表しておられます。それを読みますと、規制地域外の周辺地域に移転した未適合車が再び規制地域を走行する、いわゆる車庫飛ばし、不適切使用ですね、これが四割も行われて、排ガス規制の効果が得られていないと、こういう調査結果を発表しておられます。これは関東地域も同じ状況だという報告でした。 中環審の中間報告にありました対策地域内での非適合車の走行を禁止すると、この案が否定されているわけですが、既に首都圏や兵庫県では規制が実施されて、首都圏では先ほどもお話があったように非適合車の流入割合が低下していると、約四%ほど低下していて、一定の効果が現れています。首都圏の、東京都と七つの県市、八つの都県市ですね、ここは国による広域的な環境対策の構築は不可欠だと、こういう立場から、国に対して対策の強化などを要請しています。やはり対策地域内での未適合車の運行規制を実施すべきだと私は思うんですが、環境省、いかがですか。
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま先生から御指摘がございました流入車の走行規制の関連でございます。 このNOx・PM法で実施する場合に、三大都市圏の対策地域全域におきまして確実に違反の車両を取り締まる、そういうような仕組み、公平性を確保しながら実効性を担保するということが求められてくるわけでございます。そういう意味で、この法律に基づいて三地域全域についてそのような走行規制やる場合について、具体的には道路を常に監視をして、その流入の走行の規制に当たると、そういう意味では、この担保措置、また担保に係る財政的な費用、また人手等々、そういう意味では、残念ながら路上取締りのための十分な体制の構築というのが困難でございます。 また、今回検討しております対象としておりますのは、地域全体としてはおかげさまで改善の傾向にあるということでございますが、まだ依然として一部の地域にこの未達成の測定局が限られているということで、そういうようなことにかんがみますれば、今回提案しております対策をまず対応さしていただいて、効果を上げてまいりたいと思っておるところでございます。
○市田忠義君 要するに人手が掛かるし金が掛かるからなかなか難しいと、簡単に言えばそういう答弁だったと思うんですけれども、私、そういう姿勢ではやっぱりまずい。例えばステッカー制度の導入など、費用負担を軽減することは可能ですし、やはり未適合車への運行規制、厳しくやらなかったら局地への流入規制できないと思うんです。 私、関西出身なんですが、鉄道・運輸機構が大阪の梅田貨物駅を移転をして、これは住民の大変な反対運動が起こっていますが、住民の合意が得られないままに吹田貨物ターミナル駅と百済貨物ターミナル駅、これを建設しようとしています。この吹田地域というのは今でも中央環状、名神高速、新御堂筋、十三高槻線、庄内新庄線の幹線道路に言わば囲まれた地域です。そこで一日一千台以上のディーゼルトラックが住宅密集地のど真ん中を走り回ると。アクセス道路出入口の小学校、保育園等への大気汚染、騒音、振動、こういう環境悪化が大変心配をされています。 現在でもこの周辺地域の中には吹田市が決めている二酸化窒素の環境基準目標値、吹田市は〇・〇四ppmですけれども、これを超えているところ、あるいは国の環境基準を超えている地域もあると。こういうところに貨物ターミナル駅が建設されれば大気汚染が局地的に悪化する、明らかだと思うんですが、環境省、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(竹本和彦君) ただいま御指摘のございました吹田操車場への移転に伴う大気環境への影響、これにつきまして、吹田市の環境影響評価条例に基づく手続が実施されたと承知をしておるところでございます。その結果、貨物関連自動車の走行に伴う排出ガスにつきましては、二酸化窒素及び浮遊粒子状物質につきまして環境基準の達成及び維持に支障を来さないという結論が得られて、そのように評価をされておるところでございまして、吹田市長が事業実施者に対しましてこれを踏まえて意見を提出をしたというふうに聞いております。また、この市長の意見の中には、先ほど委員から御指摘ありましたとおり、大型の貨物車、大変多く増加をするということも踏まえまして、大型貨物自動車については最新排出ガス規制に適合した低公害車等とするというようなことも明記をされたところでございます。 鉄道建設・運輸施設整備支援機構におきまして、この市長意見を十分尊重して、事業者において適切な対応がなされるものというように私ども考えておるところでございます。
○市田忠義君 質問時間が限られているので、できるだけ端的に御答弁をお願いします。 一日一千台のディーゼルトラックというのは、乗用車に換算しますと約四万台に相当すると。環境アセスの予測でも沿道の一部の箇所で環境基準を四万台オーバーするところが出ていると。こういう環境悪化に対して三万通を超える意見書が出されているんですね。やっぱりこういう声にしっかり耳を傾けるべきだというふうに思います。 次に、環境問題、跡地の開発費に巨額の税金が使われるこの問題で、これ住民の合意が得られないまま梅田貨物駅移転をやるというのは、私は容認されないと思うんです。しかし、本法を改正するというんだったら、こういう自動車が集中するトラックターミナルあるいは卸売市場等の施設の設置管理者などに排出抑制計画の提出を求めて今以上の局地汚染を引き起こさないようにするのが当然だと思いますが、この点について端的にお答えください。
○政府参考人(竹本和彦君) 今回御提案申し上げているこの改正案の中では、重点対策地域を設けまして、その中に、新たに建物を設置する者については一定の届出を義務付けようとするものでございます。 この対象となる建物の用途の詳細につきましては今後政令で定めることとしておるわけでございますが、交通需要を生じさせる程度が大きく、また新設によりまして大きな影響を与えるというものにつきまして今後検討をしていきたいと思っているところでございます。
○市田忠義君 既に東京都では、東京都の施設への未適合車の乗り入れ制限実施していますし、首都圏や兵庫県の条例では荷主などに対しても一定の規制が設けられています。たとえ荷主が直接自動車を保有して運行していないとしても、自動車輸送を利用しているということには違いないわけですから、抑制計画を提出させて自動車運行事業者に排出を抑制させると、これは私は当然のことだと思うんです。 そこで、大臣にお聞きしたいんですけれども、この改正案の流入対策や局地汚染対策は、今私がただしてきましたように、二〇一〇年に大気環境基準を達成してこれ以上の大気汚染による健康被害の増悪を回避できる十分な対策とは私言えないと思うんです。これまでも、九二年の自動車NOx法制定の際に総量削減目標として二〇〇〇年おおむね達成を約束した、しかし実現できませんでした。二〇〇一年の法改正の際には二〇一〇年おおむね達成を約束した、しかし局地汚染地域の達成は困難な状況に陥っていると。言わば今回の法改正は、そういう意味では二〇一〇年、あと三年ですけれども、達成に向けた最後のチャンスになるわけですね。 今回の法改正で、大臣は二〇一〇年の達成、そして自動車排ガスによる健康被害の悪化の回避が約束できると、そうお考えなんでしょうか。どうでしょう。
○国務大臣(若林正俊君) 大気環境の状況は、委員御承知のように、全体としては改善傾向にあるという認識は御理解いただいていると思っております。 中央環境審議会の意見具申をいただいたわけですが、平成二十二年度までの対策地域全体について、おおむね環境基準達成ということでの評価も得られているところでございますが、自動車交通量の多い一部局地については未達成の測定局が残っていることも事実でございます。 このために今回の改正をお願いをしているところでございますが、この局地汚染対策を講ずることによりまして、環境省としては、これらを着実に実施することにより、自動車排出ガスの単体規制の強化とか低公害車の一層の導入などの対策を引き続き総合的に展開をすることと相まちまして、環境基準の確保を達成できるように全力を尽くしてまいる所存でございますし、またそのようにしなければならないと考えております。
○市田忠義君 私は、大臣の認識は大変甘いということを指摘しておきたいと思うんです。やっぱりこれ以上健康被害を増悪させないと、そういう認識での抜本的な対策が必要だということを指摘しておきたいと思います。 次に、自動車排ガスのPM規制と被害者救済についてお聞きいたします。 私は、さきの委嘱審査の質疑でも、日本の排ガスのPM規制がアメリカから十年以上決定的な立ち遅れとなっていて、日本の環境行政の大きな汚点となっているということを指摘しました。ディーゼル車が七〇年代の後半から八〇年代前半にかけて急増する中で、NOx規制が一九七四年から始まったのに対して、PM規制は九三年、九四年の規制まで言わば野放し状態、無規制状態でした。一昨日の参考人の陳述にもありましたが、八三年当時の環境庁の文献調査でも、この七〇年代から八〇年代にかけて既にPMの大気汚染と健康影響の知見が蓄積されていると、そして、国と自動車メーカーはPM大気汚染と健康被害に対する危険性と対策の必要性の認識があったということをこの文献調査でも明らかにしているわけです。 そこで私はお聞きしたいんですが、八一年五月に公表された環境庁自動車公害防止技術評価検討会の自動車公害防止技術に関する第三次報告、これはこれぐらいの分厚いものですから全部を紹介しろとは言いませんが、その中のいわゆるパティキュレート、粒子状物質についてこの第三次報告はどんなふうに指摘しているかごく簡単に、ポイントだけ、よろしく。
○政府参考人(竹本和彦君) この報告書の作成されました当時、NOxの低減に対する社会的要請が非常に高く、報告書におきまして、ディーゼル排ガス中のNOx削減技術について調査し、また規制の実施可能性について評価をしております。 このパティキュレート、粒子状物質に関するお尋ねでございますが、この報告書におきましては、NOxと粒子状物質の排出量はトレードオフの関係にあるということから、当時は、黒鉛を悪化させないということを前提にできる限りNOx対策を進める、低減を図るということを主な目標として各種の技術について記載をされているというところでございます。
○市田忠義君 じゃ、翌年の第四次報告ではいわゆる粒子状物質の対策について書かれているか書かれていないか、それだけ答えてください。
○政府参考人(竹本和彦君) 先ほどの第三次報告書と同じでございます。
○市田忠義君 それは違うんですよ。第三次報告には、例えばパティキュレートが増加するのに対して、確かに実用化のめどは立っていないけれども、パティキュレート低減装置の開発を挙げて、八二年から始まったアメリカのパティキュレートの規制値や測定法など紹介しているんですよ。ところが第四次の、翌年に出された報告書には一切これは記載されていないと、明確に違いがある。そういうことをおっしゃったら私駄目だと思うんです。 さらに、日本のPM規制、九三年、九四年規制から始まったわけですが、一九九七年—一九九九年からの長期規制で欧米と肩を並べるようになりました。今審議されている自動車NOx法によるPM対策も、二〇〇一年法改正で二〇〇二年十月施行となった。もうアメリカでは一九九七年にPM二・五環境基準を設定して、さらに昨年、大幅な基準強化提案しています。 先ほど福山委員からも質問がありましたが、日本でのPM二・五の環境基準設定、一体いつまでにやるのかと。先ほどの大臣の答弁は、近く検討会を発足させる。近くはいつですか。
○国務大臣(若林正俊君) できれば今月末か来月早々にでもスタートをしたいと、こんなふうに考えております。
○市田忠義君 じゃ、PM二・五の環境基準設定、これは先ほどの答弁では今直ちにいつとは言えないと。おおよそのめど、今年度中あるいは来年度中、その点についてはいかがでしょう。はっきり何月何日かというのは、それは言いにくいでしょう。可及的速やかとか、できるだけ早くって、結局、先送りをするというときに可及的速やかという言葉を使うんですよね。したがって、少なくとも、大体いつごろをめどにということぐらいは大臣おっしゃれるでしょう。
○国務大臣(若林正俊君) PM二・五に関する健康影響評価を行うわけでございますけれども、これやはり専門的な知見、学識経験者などによる検討会を、委員をお願いし検討会をスタートをさせるわけでありまして、私の方からいつまでにという期限を切ってお願いをするということではございません。できるだけ早く、外国の情報を収集を一方いたしますので、それぞれの基礎調査結果なども分析いただいて、できるだけ早く結論を出してくださいというお願いをすると、こういう立場でございまして、それ以上ちょっと今の段階では申し上げられないということでございます。
○市田忠義君 検討会は来月中にでもというのは前向きの答弁と受け止めたいと思いますが、やはり私は、前回の附帯決議からもう六年もたつわけですから、事実上の先送りにならないように一刻も早くということを申し上げておきたいと思うんです。 国と自動車メーカーが七〇年代後半から八〇年代の前半にかけての期間に、PM大気汚染と健康被害に対する危険性と対策の必要性の認識がありながらPM規制見送りしたと。これは、三十年前の二酸化窒素環境基準の緩和、そして公害は終わったということで一九八八年に施行された公健法の指定地域の解除、新規認定打切り、私はこれらと表裏一体のものだというふうに思うんです。 この時期の増加がディーゼル車でなくてガソリン車であった場合どうなっていたかと。これは研究者の研究シミュレーションもありますが、これは参考人の陳述の中でもありましたが、一九八〇年で五四%、一九九〇年で七四%、一九九九年では七五%の削減となっているということが紹介されていました。 ですから、この時期に、ディーゼル車の増加を野放しにするんじゃなくてPM規制を行っていれば、深刻な健康被害回避できたと思うんですが、環境省、この点についていかがですか。
○政府参考人(竹本和彦君) PMの規制につきましては、先ほど来委員が御指摘がありましたところでございます。 私ども環境省におきましては、WHO、世界保健機構からの科学的な知見、またディーゼル排ガスのリスクに関する知見等々を踏まえまして、中央環境審議会での議論を踏まえて、また平成元年にこの答申をいただいたところでございまして、この平成元年の答申では、今後五、六年掛けてこの規制を始めるというそういう内容の答申でございました。これに基づきまして、平成六年、一九九四年、粒子状物質の規制を開始をしたところでございます。そういう意味で、そのときそのときの必要な規制を、私ども内外の知見を踏まえて実施をしてきておると。 そしてまた、今後の話でございますが、二〇〇九年実施予定の規制の導入ということも計画をしておりまして、NOx、PMともに大幅な削減を図りまして、重量車につきましては世界で最も厳しい基準が導入されるということでございますので、そういったことも踏まえながら、自動車排ガス規制、今後ともしっかりとやっていきたいと思っております。
○市田忠義君 私、先ほども言いましたけれども、二〇〇一年の当委員会で「できるだけ早期に環境基準を設定すること。」、こういう附帯決議が上がっています。それから六年間がたったと。 ところが、検討会の発足すら、私前向きとは言ったけれども、来月ぐらいに発足と。六年間一体何をやってきたのかと。この附帯決議を受けて、その実施のために頑張りますと大臣はいつも言う、あれ儀式じゃないと思うんですね。附帯決議しっかりと受け止めてやると言いながら検討会すらまだ発足していない、これからだと。 私は、ディーゼル車の野放し状態とPM二・五の規制対策の遅れ、これが健康被害の増悪をもたらしたわけで、正に国と自動車メーカーの責任は重大だと思うんですが、大臣、その責任についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 委員が御指摘になられましたが、国としては、この健康被害を解消をできるようにという立場で積極的な調査に取り組んでまいったところでございます。 平成十一年には、局長が申しましたように疫学調査、動物実験、暴露調査などを開始をしたところでございまして、この附帯決議の前でございますけれども。それらの調査は、調査の性格上、当初五年を要するという設計で調査を始めたところでございます。その後、平成十二年に測定方法などのマニュアルを策定すると、平成十三年には更に長期の疫学調査を開始をいたします。その結果が平成十八年度に結果が出るということでございますので、本調査の結果を踏まえまして、先ほど申しましたように検討会を立ち上げることにしたわけでございます。 国としても、精一杯努力をしてきたということを御理解いただきたいと思います。
○市田忠義君 国と自動車メーカーの責任はどうかということについて、それについては触れずに、いろんなことをおっしゃって最大限の努力をしてきたと、結局国には責任なかったということをおっしゃっているのと私一緒だと思うんです。 私、三月のこの委員会で東京高裁の解決勧告の一番の中心点を大臣にお聞きしました。大臣はこうおっしゃいました。この東京高裁の解決勧告の中心点の一つは、東京都が提案している医療費制度について国も対応する可能性がないか、もう一つは、一時金の拠出あるいは謝罪をすることに掛かっていると、こう答弁されました。 大臣が和解勧告に基づいて原告患者の意見に耳を傾けて最大限に努力すると、そう言われるんだったら、自らこの解決勧告の中心点と説明されたこの中心点に一歩でも踏み出す努力が必要だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(若林正俊君) まず、法的な責任という立場で、医療費負担を東京都が提案をしておりますような幅広く全体を対象にするということは、自動車からの排気ガスとの因果関係というのは説明ができないというようなものも含まれているわけでありますし、そういう因果関係がはっきりしないものについて国が法的責任を取るという立場で和解に応じていくということは難しいということを申し上げているところでございまして、そのことにつきましては今もそのような考え方に立っているわけでございます。 また、一時金の問題につきましては、そういう因果関係等は抜きにして、何か収めるために一時金というようなお話は、かつての公害訴訟などにおいてもよく要求があるわけでございますけれども、今までもこの大気汚染公害訴訟関係については、いずれも一時金の支払というような形での対応ではなくて、環境対策を推進していくということについて協議をし、和解をしてきているというのが今までの和解の進め方でございます。そこで、この一時金の支払ということは、今私どもとしては考えておりません。 今原告側がいろいろな主張、要望をいたしておりまして、過日、四月十九日には総理あてに、東京大気汚染の公害裁判の原告団を代表して団長の方からも要望書が出されております。 これらの要望に耳を傾けながら、直接的に都の医療費助成制度に、国が直接これに拠出をするということについては慎重にならざるを得ないということで今お話を進めているところでございますが、前から申し上げましたように、やはり健康相談あるいは予防というような観点から、東京都が行っている幅広い助成の枠組みの中で国として何ができるのか、それは実施主体としての東京都への国の立場からの支援の在り方ということについて私は検討をし、解決の道を探りたいと、このような考えでおります。
○市田忠義君 原告の要望に耳を傾けながら、ニーズに応じながらとおっしゃっているんですけども、原告の要望書に健康相談と書いてありますか。一時金、医療費助成、謝罪でしょう。それが原告の要望なのに、それに真摯に耳を傾けなどと言いながら、書いていないことにこたえるなんというのは。しかも、因果関係、因果関係とずっとおっしゃるんですけども、おとといのここの参考人質疑で、除本さんだったと思いますが、自分は因果関係があると思うと、しかしたとえ因果関係が一〇〇%明らかになっていなくても、これまでの裁判所が国の責任を認めた判決あるいは被害者の深刻な生活実態を組み合わせれば被害者救済は当然だと、こういう意見を述べておられました。これは除本参考人だけじゃなくて、大江参考人もそういう意見でした。 私は、これまでの国の不作為、これ以上の国の不作為は到底やっぱり容認できないと思うんですね。因果関係に固執して被害者を放置する国の姿勢を今こそ私改めるべきだと。 もう時間がなくなりましたから終わりますが、安倍総理もこうおっしゃっているんですね。被害者は大変長い間苦しんできた、私も誠意を持って対応しないといけないと思っていると、そう報じられています。 この被害者が大変長い間苦しんできたというのは、自然現象ではないと思うんです。原因があると。それは国と自動車メーカーが長い間対策を怠ってきたから大変苦しい思いをさしてきたわけですから、やっぱり原告は国と自動車メーカーの謝罪と補償を求めているわけで、国が誠意を持って対応するというんだったら、言葉だけ誠意を持ってとか原告の要望に耳を傾けてということで済まさないで、医療費助成に財源拠出すると、こういう方向に一歩踏み出すべきだと思いますが、端的にもう一度、もう時間がありませんから、一言でいいです。
○国務大臣(若林正俊君) 委員のかねての御主張はよく承っておりますし、原告団の代表からの要望書もしっかり受け止めているところでございますが、今、先ほども申し上げましたけれども、和解による解決を目指して両当事者で、東京都も入れましてかなり大詰めを迎えている段階でございますので、その和解に直接かかわり、影響を与えるようなことについては、今答弁を差し控えさしていただきたいと思います。
○市田忠義君 終わります。
○荒井広幸君 私の質問、先ほど先生方と重複しているところがありますので、中身を飛ばしたりあるいは順番が逆転することをお許しいただきまして、早速お尋ねして、御提案をさしていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事福山哲郎君着席〕 まず、本法律案でございますが、荷主対策の在り方について中環審の意見具申では、流入車対策の一つとして、運送事業者と荷主やトラックターミナルなど自動車の集中施設管理者などによる、これらの連携を促す仕組みが必要だと、中環審が言っているんですね。しかし、貨物運送を依頼する荷主、この荷主というのは法律で言う四十条、例えばこの二項にあるわけですが、周辺地内の自動車を使用した貨物の運送を継続して行わせる事業者は、これ荷主のことなんです。大体これ荷主でさえ分からないんですから、これ、やりようないですね。 今回の法律というのは、言ってみれば貨物運送を依頼する荷主と請け負う運送事業者の関係、これすごく大切ですね。運送事業者に対策を求めれば非常にコストがかさみます。しかし、荷主は安くしてもらいたいという経済圧力を掛けるのは、これはやっぱり市場原理のやむを得ない状況ですね。ここに意識改革は必要なんですが、そうした主従的なものがあれば、連携をしましょうというような気持ちを当事者間に求めていくというのは難しいと思います。第四十条は、努めなければならないと、こう言っているんですね、いわゆる荷主に対して。 ですから、改正案のように、一定規模の運送事業者と荷主に対してそれぞれ独自に義務や努力を課していくのではなくて、当事者たちが同じモデルで、それぞれのケースではなくて、もうこちらで枠を一つ作って、そして進めていった方が効果が上がると、このように私は考えているわけです。モデル事業の例えば実施をしてみるとか、あるいは行政が運送事業者や荷主などの間に入って一つのルール、枠組みを作るべきと考えますが、具体的に御見解をお聞かせください。 〔理事福山哲郎君退席、委員長着席〕
○国務大臣(若林正俊君) 荒井委員が今御指摘になりましたように、荷主と運送を行う運送事業者との相互の関係というのは密接でございまして、大変大事な要素と私の方も受け止めているところでございます。 この連携については、NOx・PM法に基づく基本方針でこの連携について述べておりますが、そのほか、先般の中央環境審議会の意見具申においても、両者が連携して排出抑制に取り組むということが重要だという点を指摘しているわけでございます。 例えばの話ですが、自動車NOx・PM法上の車種規制に適合した車両か否か、これは容易に識別可能になるわけでございますが、それが可能になるようにステッカー制度を構築をいたしまして、貨物自動車運送事業者と荷主との連携の下でこういう規制適合車の使用を進めてもらうというようなことを荷主側が要望をすると。ただ、運送事業者の方も長年のお互いの信頼による輸送上の関係を持っていますから、すぐさま言われても難しいと、それじゃこういう計画でこういうふうにやりましょうといったようなことを話し合って、適合車の使用の割合を増やしていくというようなことが考えられると思います。 環境省としては、このような取組を積極的に推進をしていきたい、いくべきだと、こう考えておりまして、貨物自動車運送事業者と荷主の間の連携を更に一層促すような方策について関係省庁と相談をしてまいりたいと、このように思います。
○荒井広幸君 ステッカーの識別などについてはまた委員会としての附帯決議等で御協議があろうと思いますが、やっぱりもう一つ、そういう車を使うという事業者を使うだけではなくて、もう一つ意識的に、コストに跳ね返ってきたときに荷主さんの方もやっぱりそうしたものを理解して、あるいは価格に反映していくということも必要なんだと思いますので、私は少し踏み込んだモデル事業とか一つのルール作りみたいなものも御検討いただきたいというふうに思うわけでございます。 さて、先ほど大臣が、私は非常にいいお話を聞かせていただいたわけです、小林先生とのお話の中で。私も質問申し上げようと思いましたけど、米国あるいは中国との、温暖化について、ぐっと引っ張ってきていただきました。これは総理もそして大臣もいろいろと御苦労されたことであり、また安倍外交としての一つの私は成果だろうと、このように思います。 そのときに、大臣の、米国の参加、そして中国にはまた、これは努力程度でございますから、応分の負担をきちんと取ってもらうように努力することだと。同時に、今年のサミット、そして来年は我が国が議長国ですから、まとめる責任があるんだと、私、非常に重い深い言葉をいただきました。ですから、そういう意味において、私もがんがんと強くいろいろと申し上げたいところですが、非常に含蓄のある意味で積極的だなと、このように思いました。まとめる責任というのは非常に重要だと思いますので、引き続き大臣には御活躍いただきたいと思うんですが。 対中ODA、ここでこれに代わる新たな中国への支援協力というのは私は環境分野であろうと、このように思います。三月の委員会でも申し上げていますが、対中ODAに代わるものは環境共生の枠組みだと、日中環境共生枠組みだというような私は言い方で申し上げているんですが、安倍・温会談では、何かこの間文書がまとまりましたが、もっとその辺りのやりとりがあったのではないかと思いますけれども、この辺の協議があったか、また、何らかの、文書にはなりませんが、前進、結果はあったのか、お尋ねいたします。
○国務大臣(若林正俊君) 温家宝首相と安倍総理との首脳会談の中にありまして、環境問題というのは重要な協議課題の一つでございました。その会談の中にありまして、環境協力というものが両国の戦略的互恵関係を構築していくことにも資することだという意味で、環境協力を一層強化するということで共通認識が得られたところでございまして、会談後に環境保護協力の一層の強化に関する共同声明というものを発することとし、署名が行われております。 その中では、水質汚濁防止、大変深刻な中国の中で問題になっております水質の汚濁防止でありますとか、循環型社会の構築、大気汚染の防止、気候変動対策、酸性雨、黄砂対策、さらに海洋漂着ごみの防止といったような幅広い分野で、項目別に十項目にわたって協定を署名をすると、共同声明を発すると同時に、このような十項目の署名をしたところでございます。 そういう中にありまして、気候変動問題の解決につきましても、二〇一三年以降の実効的な枠組みの構築につきまして、その過程で中国も積極的に参加するという趣旨のことが述べられております。 ただ、そのこととポスト京都議定書の中で国別のキャップ、国別の削減量を設定するということに同意をしたわけではないわけでありまして、そこは中国側も大変慎重な言いっぷりでございました。我が方もこの第四項目の理解として国別キャップを中国が容認をしたというふうに受け止めているわけではございませんが、これからの話合いを進めていく過程で、世界の主要国がみんなで知恵を出し合い努力をしていくという中で、中国側も中国としていかなる貢献が可能であるか、そういう中国側のお考え、積極的な提案を我々は期待をしているところでございます。
○荒井広幸君 そうした関係をつくるにも、一つは、新たな中国に対してのみならず世界に対しての環境の支援というのが必要ですが、必ず裏付けとしてあるものは予算ということになってくるわけです。 この間、内閣に対して質問主意書を出しまして、外務省のすべての中で環境省からのいわゆる大使館員がいるかというふうなことを申し上げましたら、本当に少ない。それで、もう機動的にどんどんと日本の世界に対する役割が変わってくる中で、大使館の流れというのはどんどんやっぱり私は機動的に変えるべきだと思うんですね。そういう意味では、外務省も来てもらっていますが、よくその辺を戦略的に考えていただきたいと。各大使館の数字を出してもらったこと、大変勉強になっています。その中で、そういう提言を申し上げます。 さて、財務省に来ていただきました。そうした意味で、ODAというのは非常に重要だと。この間、途中で質問が切れてしまいましたので、前回のお話を要約させていただくと、財務省に対して、世界各国に対する円借款、ODAはどの程度財投資金で賄っているのか、こういう質問をいたしましたところ、十七年度はODA予算六千五百七十七億円のうち三千四百三十八億円が財投資金なんです。 御案内のとおり、郵政改革あるいは年金改革によりまして、直接に財投というような形やらない場合も出てまいりました。財投改革で財投債、こういったものも発行するようになりましたけれども、トータルで百兆以上の国債を発行しなくちゃその分も賄えないわけなんですね。国債という形で全部今賄っていくわけです。結局、郵貯、簡保、年金も全部国債を買うことによってODAの金が出てきたということです。 私は、ここでもう一回財務省にお聞かせいただきたいんですが、果たして十五年間、百兆円の借換え含めて、ずうっと百兆以上ですよ。小泉改革で、プライマリーバランスは安倍さんで何とかなったけれども、百兆以上どんどんと国債発行せざるを得ない。本当に郵貯、簡保、年金、自由にしてしまったんですかね、特に、郵貯、簡保は。もうこれだけ有利なところがあったら別なところに投資しますよ。運用しますよ。本当にこれ、国債引き受けるところありますか。なければ今度は国債に金利をうんと高く付けなくちゃならないから、更に利払いが膨らみます。国債管理政策上やっていけるんですか、改めてお尋ねします。
○政府参考人(中村明雄君) お答え申し上げます。 先生御存じのように、郵政民営化関連法におきましては、旧勘定について国債等の安全資産により運用すること、それから移行期における保有国債等の安全資産額の見通しを公表することといった仕組みが盛り込まれているところでございまして、これにより、現在大量の国債を保有しております郵政公社の民営化に伴いまして、国債市場に不測の事態が起こることのないよう、市場関係者の予測可能性等に十分配慮した制度設計を行っているところでございます。 いずれにしましても、相応の時間を掛けて完全民営化に至ることを踏まえれば、国債管理政策により民営化による国債消化への影響に対しては十分対応可能だと考えております。
○荒井広幸君 対応可能じゃないんですよね。 そういうこと今回の本題ではありませんが、そうしたODA予算のもう六割近いものはこうした郵貯、簡保、年金の国債を買うことによって賄っていたということの現実を知れば、もう財政赤字で、自然増で景気が良くなって税収が増えて対策を講じようといっても、ODAは右肩下がりですよ、どんどん。本当に日本のショー・ザ・フラッグ、武力によらない国際貢献といった場合に、世界に対して、平和で、そして環境で、すべての分野で紛争を起こさないための対策を含めてやっていく日本の国柄というのは表せないじゃないですか。そうなれば、最終的にはSRI、市場原理でいうところの社会的責任を果たしている企業に対して株を買うんだというSRIの発想を入れるしかない。それは、環境対策国債というのを発行して、それを買ってもらうことです。財務省、御見解聞かせてください。
○政府参考人(松元崇君) お答えいたします。 先生御指摘のような環境対策国債を新たに目的公債として発行することにつきましては、環境対策のうち消費的支出につきましては、国の資産を形成するものではないということから、その他の経費と同様なんでございますが、将来世代への負担の先送りにほかならないということになってしまうという問題がございます。また、さらにはこれが国債の増発につながることになりますと、将来的には財政の硬直化につながるものと解されるといったこともございまして、毎年大量の特例公債を発行している現状におきまして、様々な問題があると考えております。 なお、環境対策のうち、消費的支出ではなく、国の資産を形成し、その資産からの受益も長期にわたるものにつきましては公債発行対象経費とされておりまして、現在でも建設公債の発行が行われているというところでございます。
○荒井広幸君 まあお金を返す前に人類が地球とともに破滅するんですから、悠長な話にも一見取れるわけで、後ほどまた議論させてください。 結びになりますけれども、環境という視点を入れますと、大臣、本当にこれいろいろ、世界の問題あるいは紛争というのを解決する一助になると思うんです。それだけ環境というのは共通して重い問題だと。 そこで、私は五月一日に韓国の中央大学校に招聘されまして、そこで講演をしてまいりました。小渕総理以来、政治家としては二人目だそうでございますけれど、環境と人間の在り方を考えると、いわゆる韓国と日本の間に横たわる領有権、これらの解決の一助になると思うんです。竹島、独島、この領有権を両国が一時棚上げするわけです。これは南極条約も同じように棚上げしているんです、七か国が。棚上げ一時して、UNEPのNOWPAP、北西太平洋行動計画というのがありまして、既に釜山とそして富山で環境対策のための一つの拠点を設けております。これらを、実際はもう黄砂が出てくる、温暖化で海流は変わる、そして水も汚れ空気も汚れているわけですから、竹島、独島が非常にいいんです、その拠点として。 それで、私は、そのための東アジア地域国際環境監視及び保護センター、仮称でありますが、これを設置して共有財にすればいい。そうすれば、結果的にですよ、結果的に世界の人々は竹島、独島を平和の島と呼んで、結果的に世界が日本海、東海を平和の海というふうに呼んでいくんです。本当に自然というのは我々に教唆を与えてくれております。 外務省、御見解いただきたいと思います。
○委員長(大石正光君) 時間がありませんので、端的にお願いいたします。
○政府参考人(鶴岡公二君) ただいま御指摘の竹島に関しましては、政府といたしましては竹島の領有権について一貫した立場をこれまでも維持してきておりまして、韓国側にもその立場を累次にわたって伝えてきております。 ただいま御提案のセンターでございますが、北西太平洋地域海行動計画、NOWPAPでございますが、この計画の下では既に四つの地域活動センターが海洋に流入する汚染物質のモニタリングやリモートセンシングを活用したモニタリング技術の開発などの事業を分担して行うこととなっておりまして、ただいま御提案の環境センターを追加的に新たに設置する必要は現時点ではないものと考えております。 ただし、いずれにいたしましても、日韓関係の大局的な見地から、我が国といたしましても、主張すべきは主張しつつ、竹島問題の解決のためには今後とも粘り強く努力してまいりたいと思います。
○委員長(大石正光君) 時間が過ぎております。
○荒井広幸君 大局的というところの発想がないんですよ。そんなこと言っていたら永遠にそれはお互い主張するだけに終わるんです。助け合うということで考えてもらいたい。 荒井、以上で終わります。
○委員長(大石正光君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について市田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。市田忠義君。
○市田忠義君 私は、日本共産党を代表して、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 第一に、健康被害の防止と環境基準を達成するためには、今回の重点対策地区の指定による施策の実施や新設建物への届出の義務付けだけでは不十分であり、対策地域内で一定台数以上の自動車を使用する事業者に対して、使用する自動車NOx及びPM排出総量を規制するため、総量規制制度を創設し、総量規制基準の設定、事業者による基準達成計画の提出、特定事業者に対する勧告、命令等を規定するものです。 第二に、大都市部での自動車排ガスによる深刻な大気汚染を改善するためには、今回の周辺地域内事業者に対する計画作成等の義務付けだけでは不十分であり、使用過程車に対して、二〇〇八年末までにディーゼル微粒子除去装置を義務付け、対策地域内の運行を禁止するため車種規制基準に基づく運行規制制度を創設し、ステッカー方式による基準に適合しない自動車の運行規制、PM除去装置の装着等を規定するものです。 第三に、対策地域内における流入車対策として、今回の荷主等への排出抑制の努力義務だけでは不十分であり、対策地域内で一定量以上の自動車が集中する卸売市場やトラックターミナルなどの施設の設置及び管理者や、一定量以上の貨物量を発生させる荷主や一定量以上の貨物を受け取る荷主に排出抑制計画の提出を求め、荷主等に対する勧告、命令等を規定するものです。 第四に、自動車排出ガスの削減と低公害車の普及を大幅に促進するためには、自動車製造事業者等への一般的な社会的責任を期待するだけでは全く不十分であり、種別ごとの排出ガス総量削減や、低公害車の販売促進を実施するため、低公害車への転換目標も含めた自動車製造事業者等に係る総量削減の措置を設け、自動車製造事業者等に対する勧告、命令等を規定するものです。 以上、委員の皆さんの御賛同をお願いして、趣旨の説明を終わります。
○委員長(大石正光君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、市田君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 少数と認めます。よって、市田君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 福山君から発言を求められておりますので、これを許します。福山哲郎君。
○福山哲郎君 私は、ただいま可決されました自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党及び国民新党の各派並びに各派に属しない議員荒井広幸君及び島尻安伊子君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、法律の基本方針の目標である平成二十二年度までに対策地域内の環境基準を達成するよう最善を尽くすこと。また、局地的大気汚染の状況にもかんがみ、必要に応じて本法に基づく対策の見直しを行うとともに、平成二十二年度以降も引き続き自動車排出ガス対策を着実に実施していくこと。 二、大都市地域における局地的な大気汚染については、本法に基づく対策に加えて、自動車交通量そのものを抑制する施策が重要であることから、そのための有効な施策の早期導入を検討すること。 三、重点対策地区の指定に当たっては、社会・経済情勢の変化等により環境基準の達成が危ぶまれる地域を幅広く積極的に指定していくよう都道府県知事に対し適切に助言を行うこと。また、重点対策計画の策定・実施に当たっては、都道府県知事により地域の実情に応じて総合的かつ主体的に行われるよう、関係行政機関等との連携を十分図るよう、都道府県知事に対し適切に助言すること。 四、特定建物の新設に係る届出については、自動車排出窒素酸化物等の排出抑制のための意見等が確実に行われるよう、都道府県知事に対し適切に助言を行うこと。 五、流入車対策については、排出基準適合車を識別可能なステッカー制度等の早期導入を検討するとともに、その導入に当たっては、都道府県との連携の下、制度の効果が十分いかされるよう事業者や荷主、国民等へ周知を徹底すること。また、いわゆる車庫飛ばしの問題は非適合車の流入につながることから、関係各省の連携の下で取締りをより一層強化するとともに、地方公共団体が独自に実施している排出基準非適合車の流入規制等の取組については十分尊重すること。 六、浮遊粒子状物質の中でも特に健康影響が懸念されているPM二・五については、既に諸外国において環境基準が設定されていること等の状況を踏まえ、国内の健康影響に関する知見を早期に取りまとめ、環境基準の設定を行うとともに、その対策の在り方についても検討を行うこと。 七、局地的な大気汚染による健康影響に関する疫学調査については、本委員会の附帯決議などを受けて平成十七年度より実施しているが、調査結果の速やかな評価・解明を図ること。 八、東京大気汚染公害訴訟の早期和解に向けて、健康被害対策等の措置を早急に検討する等誠意をもって対応すること。 九、自動車排出ガスの問題については、大気汚染に加えて、地球温暖化やエネルギーの問題等にも関わることから、道路、鉄道等を一体に考えた総合交通体系の構築に向けて、関係各省の連携を強化し、総合的かつ抜本的な対策の実施に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(大石正光君) ただいま福山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大石正光君) 全会一致と認めます。よって、福山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、若林環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。若林環境大臣。
○国務大臣(若林正俊君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(大石正光君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十二分散会