環境委員会 第1号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2007/03/13
会議録
○委員長(大石正光君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る一月二十五日、狩野安君が委員を辞任され、その補欠として荒井正吾君が選任されました。 また、去る三月九日、荒井正吾君は議員を辞職されました。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、環境及び公害問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大石正光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大石正光君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。 まず、環境行政の基本施策について、若林環境大臣から所信を聴取いたします。若林環境大臣。
○国務大臣(若林正俊君) 環境大臣及び地球環境問題担当大臣の若林正俊でございます。第百六十六回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境行政に対する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたしたいと存じます。 我々は、かつてない深刻な地球の危機とも言える状況に直面しております。 例えば、地球温暖化については、先日、気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第一作業部会の総会において最新の評価報告書が承認され、公表されました。この報告書では、温暖化が間違いなく起こっていることを明らかにするとともに、人為起源の温室効果ガスの増加が温暖化の原因であるとほぼ断定しています。また、二十一世紀末には、平均気温が一・一度Cから六・四度Cの幅の中で上昇し、台風やハリケーンなどの強大化や海水面の上昇、集中豪雨、熱波の増加などを予測しています。 地球温暖化は、今や人の健康、食糧、水資源、居住地、生態系、平和と安全などあらゆる分野に対する脅威として認識されるべきであり、気候安全保障の問題として対処していく必要があります。 地球温暖化への取組は国際社会共通の重要課題であり、我が国はリーダーシップを発揮していく必要があります。二〇〇八年は、京都議定書の第一約束期間が始まるとともに、日本で開催されるG8サミットにおいて、米国、中国、インドを含む主な国々が参加している気候変動対話、いわゆるG20対話の成果が報告されることになっています。したがいまして、本年は、これらの準備を行う極めて重要な年です。 地球温暖化問題に加え、アジアの経済成長に伴い深刻化する環境汚染や廃棄物リサイクル問題、自然環境の問題等各種の課題が山積しております。 こうした状況を踏まえ、先日、安倍総理から私に対し、二十一世紀環境立国戦略を六月までに策定するよう指示がありました。本戦略は、国内外挙げて取り組むべき環境政策の方向を明示し、今後の世界の枠組みづくりへ我が国として貢献する上での大きな指針となる、言わば環境政策の羅針盤です。本戦略が、世界の大きな流れである環境と経済と社会の統合的な向上に向けた動きを更に推進し、環境立国に向けた様々な主体の取組の輪を広げ、力強く後押しするものとなるよう、各界の御協力をいただき、環境省を中心に六月までに本戦略を取りまとめます。 二十一世紀環境立国戦略の下、各般の環境政策を一層のスピード感を持って展開し、自然と共生した新しい形の経済や社会に向けた取組を進めてまいります。特に、脱温暖化社会の構築と循環型社会の構築は政府の重要な課題であり、これら二大改革の実現に向けて懸命に取り組んでいきます。 まず、脱温暖化社会の構築について申し述べます。 京都議定書の六%削減約束に対し、我が国の温室効果ガスの総排出量は、二〇〇五年度の速報値によると、基準年に比べ約八・一%増加しており、正に待ったなしの状況です。 このため、我が国としては、京都議定書目標達成計画に盛り込まれた省エネルギー対策や太陽光など再生可能エネルギーの導入や、チーム・マイナス六%等の大規模な国民運動によるライフスタイルの見直しを始めとする各種対策を一層加速しなければなりません。そのため、聖域を設けない計画の見直しを行い、実効ある取組、とりわけバイオエタノールなどバイオ燃料については、本格的普及に向けて政府一体となって導入の加速化を進めます。 これらにより、我が国に課せられた六%削減約束を着実に達成する決意であります。 地球温暖化対策のための税制のグリーン化については、環境税の検討を含め、効果的な方策について総合的に検討してまいります。 さらに、地球温暖化対策の国際的な取組については、気候変動枠組条約の究極目的である大気中の温室効果ガス濃度の安定化の実現に向けたものでなければなりません。現在、温室効果ガスの排出量は地球の吸収量の約二倍であり、中長期的にはこれを半減させる必要があります。 昨年ナイロビで開催された気候変動枠組条約第十二回締約国会議及び京都議定書第二回締約国会合では、先進国の次期枠組みに関する作業や京都議定書の見直しに関する作業などについての合意が得られました。これら合意を踏まえて、すべての国が排出削減に取り組むことが重要であり、我が国としては、特に米国や中国などを含む主要排出国に最大限の削減努力を促してまいります。 昨今、EUは、二〇二〇年に向け、中長期の削減について議論しています。米国においても、先行して取り組む諸州に加え、今般、ブッシュ大統領が一般教書演説において気候変動を重要な課題として触れ、さらに連邦議会でも様々な議論が行われています。 こうした中、我が国は、G20対話の成果も活用し、世界的な課題である二〇一三年以降の実効ある枠組みの構築に向けて、国際交渉の場でイニシアティブを発揮してまいります。 また、温暖化対策の一つとして国際的に注目されている二酸化炭素の海底下地層貯留について、海洋生態系への悪影響を防ぐため、貯留に係る許可制度を新設する等の措置を盛り込んだ海洋汚染防止法の改正案を今国会に提出いたします。 次に、循環型社会の構築については、来年度に、循環資源をめぐる国際的な状況も踏まえながら、循環型社会形成推進基本計画を見直します。そして、循環型社会形成推進交付金の活用などにより、廃棄物エネルギー利用やバイオマス利活用を進め、温暖化対策との相乗効果の発揮も図りつつ、循環型の地域づくりを加速してまいります。 個別リサイクル法の充実強化については、まず、昨年の容器包装リサイクル法の改正を受け、レジ袋対策等の排出抑制に向けた取組の更なる展開を始めとして、容器包装廃棄物のリデュース、リユース、リサイクルのスリーRを一層推進します。食品リサイクルについては、食品小売業や外食産業といった食品流通の川下に位置する事業者の取組を促進するため、事業者に対する指導監督の強化とともに、事業者が食品廃棄物由来の肥料、飼料を用いて生産した農畜水産物を使用する場合に、廃棄物処理法の特例を拡大する等の措置を盛り込んだ食品リサイクル法の改正案を今国会に提出します。さらに、家電リサイクル法については、使用済み家電について、中古品としての輸出等の流通・処理の実態を把握し、不法投棄等の様々な課題に的確に対応できるよう、制度見直しの検討を進めます。 産業廃棄物等の不法投棄対策については、産業廃棄物処理業者の優良化、マニフェストの電子化を推進します。さらに、これまで進めてきた不法投棄撲滅アクションプランに基づく幅広い取組に加えて、五月三十日から六月五日までを全国ごみ不法投棄監視ウイークとし、地方公共団体と協力して監視活動や啓発活動を一斉に実施します。 石綿含有廃棄物については適正処理を推進します。また、本年一月に取りまとめられた浄化槽ビジョンに基づき、浄化槽の普及促進に取り組んでまいります。 経済活動の国際化やアジア各国の資源需要と廃棄物量の増大が進む中、循環型社会構築の取組を国際的に進めていく必要があります。我が国のもったいないの心や、生ごみ等のバイオマスからエネルギーを回収したり、電子部品から希少金属を回収するといった先進技術を生かしながら、アジア諸国を中心に政策対話や技術協力を進めます。さらに、循環資源の適正な越境移動の確保を図り、二〇〇八年のG8サミットに向けて、スリーRイニシアティブの推進にリーダーシップを発揮してまいります。 温暖化やスリーRのみならず、幅広い環境問題について、中国や韓国を始めとするアジア諸国との環境パートナーシップを強化し、各国の抱える大気、水などの深刻な環境汚染、国境を越えて広がる酸性雨、黄砂、漂流・漂着ごみなどの問題や環境人材の育成にこれら諸国と連携して取り組みます。 環境への取組が経済や地域社会の活性化にもつながるような環境、経済、社会の側面が統合的に向上する社会を実現するためには、環境を守るための知恵や労力が経済的にも社会的にも報われるような仕組みづくりが重要です。 このため、金融面に着目し、地域における環境保全活動の促進や環境ビジネスの育成を目指す取組を進めます。環境に優しい商品やサービスを購入する取組や契約に当たっての環境配慮などを国が率先して実施し、さらに、地方自治体や民間にも広げていきます。また、環境保全に取り組む人材の育成や活動の場の提供を通じた再チャレンジ機会の確保、地域における環境学習機会の充実を目指して、だれもが使える環境教育出前教材をエコ学習トランクとして全国に配布するなど、環境教育、学習の推進に力を入れていきます。さらに、地域において産学官連携による環境技術の開発に取り組むほか、持続可能な社会の構築に向けた超長期ビジョンを策定してまいります。 生物多様性の保全と自然との共生も重要なテーマです。日本には、世界自然遺産や国立公園を始め、世界に誇る優れた自然や独自の生態系があります。これらの保全、再生を更に進めるとともに、美しい日本の自然の魅力をアジア、世界に向けて広く発信してまいります。 同時に、来年度に生物多様性国家戦略を改定し、生物多様性保全に関する我が国の取組を一層強化するとともに、二〇一〇年に予定されている生物多様性条約第十回締約国会議の日本開催に向けた準備を進めます。 人と生き物のより良い関係の構築に向け、トキなどの希少な野生生物の保護、外来生物対策等を一層進めるとともに、野生鳥獣については、農林業被害の実態も踏まえ、適切な保護管理に努めます。高病原性鳥インフルエンザについては、野鳥のモニタリング調査等を行い、的確に対応します。 また、飼養動物について、愛護管理の推進に引き続き取り組みます。 国立公園の管理の質の向上、エコツーリズムのより一層の普及、定着などを通じて、多様な自然資源の賢明な利用を進めます。特に、温泉資源の保護及び適正な利用を進めるため、温泉成分等の情報提供の充実、温泉の掘削、利用等の許可に係る制度の見直し等を盛り込んだ温泉法の改正案を今国会に提出いたします。 都市においては、集中的な屋上緑化の推進等のヒートアイランド対策や自動車交通公害対策を進めます。特に、温暖化対策及び都市環境の改善の観点から、環境に優しい交通の実現に取り組みます。大気環境基準を達成していない一部の地域において、できる限り早期に基準を達成するため、地域の実態を踏まえた、関係機関の連携による計画作りや流入車対策などを盛り込んだ自動車NOx・PM法の改正案を今国会に提出いたします。 また、土壌汚染対策、湖沼や内湾などにおける豊かな水循環の回復、水や水生生物との触れ合いの場の確保を行うなど、水と緑あふれるまちづくりへの本格的な取組を開始します。 国民の生命、健康を脅かす環境汚染を未然に防止するため、予防的アプローチを踏まえ、化学物質対策を推進します。また、公害健康被害対策、石綿健康被害対策、被害の未然防止のための毒ガス対策にも着実に取り組みます。 特に、水俣病問題については、与党水俣病問題に関するプロジェクトチームと連携し、新たな救済への第一歩として、実態を把握するための調査を実施するとともに、すべての水俣病被害者が地域社会の中で安心して暮らしていけるように、地域環境福祉対策にもしっかりと取り組んでまいります。 地方環境事務所が発足してから一年余りが経過しました。地域の実情に応じた施策を展開するため、機動的できめ細かな現場部隊、地域環境力の活性化の支援拠点といった地方環境事務所が発揮すべき機能がより一層強化されるよう全力で取り組みます。 以上、当面の取組の一端を申し上げました。 委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(大石正光君) 次に、平成十九年度環境省予算及び環境保全経費等の概要について説明を聴取いたします。土屋環境副大臣。
○副大臣(土屋品子君) 平成十九年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計予算では総額二千百九十九億四千七百万円を計上しております。 以下、その主要施策について御説明申し上げます。 第一に、地球環境保全対策については、まず京都議定書の削減約束の達成に向けた地球温暖化対策に取り組んでまいります。あわせて、そのための税制のグリーン化については、環境税の検討を含め、来年から京都議定書の第一約束期間が始まることを踏まえ、効果的な方策について総合的に検討してまいります。また、アジアを中心とする環境協力を含む地球環境保全対策の推進を図ります。これらに必要な経費として三百五十一億八千五百万円を計上しております。 第二に、廃棄物・リサイクル対策については、リデュース、リユース、リサイクルのいわゆるスリーRの取組の推進、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として七十六億二千九百万円を計上しております。 また、循環型社会形成推進交付金などを活用した廃棄物処理・リサイクル施設や浄化槽の整備に必要な経費として八百四十五億二千七百万円を計上しております。 第三に、総合的な環境政策の推進については、環境に配慮した金融の推進などを通じた経済のグリーン化、環境教育の推進、環境政策の超長期ビジョン策定に向けた取組などに必要な経費として八十五億八千百万円を計上しております。 第四に、自然環境の保全対策については、国立公園などの優れた自然環境の保護と適正な利用、世界自然遺産地域などの重要生態系地域の保全と再生、外来生物対策などの推進に必要な経費として百四十五億三千万円を計上しております。 第五に、公害による健康被害者の補償等については、公害健康被害補償制度や石綿による健康被害に係る救済制度の適正かつ円滑な実施、水俣病対策や国内における旧軍毒ガス対策などの着実な推進に必要な経費として二百三十三億九百万円、大気汚染等の防止については、交通環境対策やヒートアイランド対策などの推進に必要な経費として二十億三千百万円、水質汚濁等の防止については、琵琶湖等の湖沼水質保全対策、豊かな沿岸環境回復のための中長期ビジョンの策定や土壌環境対策などを進めるために必要な経費として二十一億九千四百万円、環境保全に関する調査研究、技術開発については、環境汚染の監視と防止、地球環境の保全、廃棄物の適正な処理に関する調査研究、技術開発の推進に必要な経費として九十六億七千九百万円を計上しております。 第六に、国民のニーズ、地域の実情に応じた環境政策を展開するため、地方環境事務所における経費として五十六億四千百万円を計上しております。 次に、特別会計予算については、バイオマスエネルギーの導入加速化、太陽光発電システムの導入拡大を目指したソーラー大作戦の展開、大規模国民運動の推進、京都メカニズムクレジットの計画的かつ効率的な取得などに必要な経費として、仮称ではありますが、エネルギー対策特別会計に一般会計から三百二十一億円の繰入れを行い、総額三百三十六億六千二百万円を計上しております。 以上が、平成十九年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。 次に、各府省の平成十九年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。 まず、政府全体の環境政策を効果的に実施することを目的として取りまとめております環境保全経費については、平成十九年度におけるその総額は二兆九百四十九億円を計上しております。 これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために四千九百十二億円、大気環境の保全のために二千七百九十七億円、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために八千百九十五億円、廃棄物・リサイクル対策のために千三百二十一億円、化学物質対策のために九十八億円、自然環境の保全と自然との触れ合いの推進のために二千八百五十一億円、各種施策の基盤となる施策等のために七百七十六億円が計上されております。 次に、財政投融資計画については、環境関係の主なものとして、環境関連の投資を行おうとするファンドに対する日本政策投資銀行の出融資制度の創設、中小企業金融公庫等を通じた自動車NOx・PM法関連融資制度の拡充を行うこととしております。 以上、平成十九年度の各府省の環境保全経費等の概要について御説明を申し上げました。
○委員長(大石正光君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。加藤公害等調整委員会委員長。
○政府特別補佐人(加藤和夫君) 公害等調整委員会の委員長の加藤でございます。今国会におきましても、どうぞよろしくお願いいたします。 公害等調整委員会が平成十八年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 まず、公害紛争の処理に関する業務について申し上げます。 第一に、平成十八年に当委員会に係属した公害紛争事件は、富山地方裁判所に係属中の出し平ダム排砂差止め等請求事件に関し、同裁判所から嘱託のあった富山県黒部川河口海域における出し平ダム排砂漁業被害原因裁定嘱託事件、旧日本軍の毒ガス兵器に由来する砒素により地下水が汚染され健康被害等が生じたとして申請のあった茨城県神栖市における砒素による健康被害等責任裁定申請事件など合計十七件であって、従前に比して裁定申請事件の増加の傾向が顕著であります。 これらのうち、平成十八年中に終結した事件は、同年五月に申請却下となった奈良県大和郡山市における化学物質による健康被害原因裁定申請事件等四件であります。 以上のほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に申請人の症状に変化が生じたとして慰藉料額等の変更を求める申請が七件係属し、現在までのところ、このうち六件については手続が終了したところであります。 第二に、平成十八年に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は七十七件であり、工場、事業所、道路及び廃棄物処理場に係る事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は三十四件であります。 第三に、平成十七年度における全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた公害苦情は、昨年から一・四%増加し、約九万六千件となっております。 これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭など、いわゆる典型七公害に関する苦情は約六万七千件で、それ以外の苦情は約二万九千件であります。 以上の公害に係る業務は、公害紛争処理法に基づき、公害紛争処理については当委員会及び都道府県公害審査会が、公害苦情処理については都道府県及び市町村が行うこととされております。このような公害に係る業務の迅速かつ適正な遂行のため、当委員会としては、これらの公害業務全般にわたる担当職員の研修等を行うほか、審査会との間の情報の交換や事件の引継ぎ等における緊密な連携を図っているところであります。 さらに近年、当委員会における裁断型手続である裁定手続に係る事件の増加の趨勢等にかんがみ、当委員会及び都道府県公害審査会における裁断型手続である仲裁手続の活用を図るために、当委員会として、仲裁制度の調査研究を進めるとともに、公害審査会との間でその活用の実現に向けて協議を尽くして国民の要請にこたえたいと考えております。 また、司法制度改革審議会の意見書の要請に基づき、訴訟、ADRを含む紛争解決に関する総合的な相談窓口として近ごろ開設された日本司法支援センター、いわゆる法テラスについても、当委員会として、同センターとの間で公害紛争に関する的確な情報の交換と緊密な連絡に努めているところであります。 続きまして、平成十八年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する事務について申し上げます。 鉱物の掘採、岩石、砂利の採取の許認可処分等については、鉱業、採石業又は砂利採取業と一般公益又は農業、林業その他の産業との調整を図るため、当委員会に対して不服の裁定を申請することができるものとされております。 平成十八年に当委員会に係属した事件は五件であります。 これらのうち、徳島県阿南市柳島町地内の砂利採取計画不認可処分に対する取消裁定申請事件につきましては同年中に終結いたしました。 第二に、土地収用法に基づく意見の申出等に関する事務について申し上げます。 当委員会は、土地収用法、鉱業法、採石法等に基づき主務大臣が裁決等を行う場合には、意見の申出、承認等を行うものとされております。 平成十八年に当委員会に係属した事案は、土地収用法に基づく意見の申出が二十件であり、これらのうち、同年中に処理した事案は十五件であります。 以上が平成十八年における公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要であります。 続きまして、平成十九年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。 当委員会の歳出予算要求額は五億七千八百万円であり、これを前年度の当初予算額五億九千五百万円と比較いたしますと二・九%、千七百万円の減額となっております。 次に、その内訳でありますが、第一に、当委員会に係属する公害紛争事件の審理経費等として、先ほど申し上げました仲裁制度活用のための調査経費も含めまして五億六千四百万円を計上し、第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として千四百万円を計上しております。 以上が平成十九年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要であります。 公害等調整委員会といたしましては、今後ともこれらの事務を迅速かつ適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存であります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(大石正光君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十一分散会