予算委員会第七分科会 第1号
- 発言数
- 240 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/02/28
会議録
○杉浦主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、よろしくお願いいたします。 本分科会は、経済産業省所管について審査を行うことになっております。 平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算及び平成十九年度政府関係機関予算中経済産業省所管について審査を進めます。 政府から説明を聴取いたします。甘利経済産業大臣。
○甘利国務大臣 平成十九年度の経済産業省関係予算等について御説明申し上げます。 我が国経済は、総じて見れば、堅調な景気回復を続けている一方、消費に弱さが見られます。企業部門の好調さが家計部門に波及することにより、バランスのよい景気回復が実現されることが必要です。また、我が国は、人口の減少、巨額の財政赤字、国際競争の激化など、構造的な対応が迫られる課題を数多く抱えております。 こうした状況の中、昨年七月に取りまとめた経済成長戦略大綱の施策を一層充実強化し、その実行と新しい政策の実現に向けて全力で取り組むべく、以下の六つの柱を中心にめり張りのある予算編成を行っております。 第一の柱は、新たな市場を開拓するイノベーションの創出であります。 科学技術の振興によるイノベーションの創出は、豊かで強く魅力ある日本経済の実現に向け不可欠な取り組みであります。このため、次世代知能ロボットやがん対策等先進医療技術の開発など、成長の起爆剤となるようなテーマを中心に革新的な研究開発を重点的に推進します。また、研究開発プロジェクトの実践とあわせて、国際標準化の推進や、イノベーション促進のための特許審査改革加速プラン二〇〇七に基づく特許審査の迅速化、効率化、一つの発明が世界じゅうで円滑に保護される世界特許の実現といった、イノベーションを加速化させる研究開発活動の環境整備等にも積極的に取り組み、研究と市場の間に好循環を構築するイノベーション・スーパーハイウェイ構想を推進してまいります。 第二の柱は、アジアとの共生、発展であります。 アジア等の成長や活力を我が国経済に取り込むことは、将来の持続的な成長にとって不可欠であります。そのため、戦略的な経済連携交渉の強化、東アジアEPAの構築に向けた研究を進めるとともに、アジアの頭脳を集めた国際研究機関を創設し、その域内格差の是正に向けた協調を進め、東アジア経済統合の推進力とします。また、アジアとの協働を支える人材の育成、アジア域内の物流コストの半減を目指す国際物流競争力パートナーシップの推進など東アジア共通の産業基盤整備に取り組んでまいります。 また、コンテンツ産業の競争力強化を図るため、映画、アニメ、ゲームなど多様なコンテンツを取り扱う国際的なフェスティバルの創設等に取り組んでまいります。 第三の柱は、IT革新及びサービス産業の生産性向上であります。 IT革新による我が国経済全体の生産性向上とその産業基盤の強化を図るため、IT関連の研究開発に取り組むとともに、ソフトウエアの共通化や中小企業のIT活用の促進を支援してまいります。あわせて、情報セキュリティー対策の強化に取り組み、安全、安心なIT利用環境の構築を進めてまいります。 また、日本経済の約七割を占めながら、欧米に比べて低いサービス産業の生産性を向上させるため、産学官によるサービス産業生産性協議会の創設や民間の実践的な取り組み等を支援してまいります。 第四の柱は、地域、中小企業の活性化であります。 地方の活力や中小企業の技術力は、我が国経済の基盤であり、産業競争力の源泉でもあります。地域固有の技術、農林水産品、観光資源を活用して、創意工夫あふれる商品・サービスの開発や販売等を行う中小企業の取り組みを支援するための中小企業地域資源活用促進法案、地域が主体的に描く戦略的なグランドデザインに基づく企業立地を促進するための地域産業活性化法案を提出し、予算、法律、税制によって、中小企業の新たなビジネスづくりや地域産業の活性化を支援してまいります。 そのほか、高度部材・基盤産業を支えるものづくり中小企業への支援、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりのための中心市街地活性化の支援等を通じ、地域、中小企業の活性化に取り組んでまいります。 だれでも再チャレンジ可能な社会を実現することも大きな課題です。予算面からは、再生局面にある中小企業者や再起業を目指す方々への資金供給の円滑化を図るとともに、在庫等の流動資産を活用し、不動産担保や個人保証に過度に依存しない融資を推進してまいります。 また、成長戦略の一環として、中小企業の生産性向上等を通じて、成長力底上げ戦略を推進してまいります。 第五の柱は、人財立国の実現であります。 成長力の強化には、それを担う産業人材の育成が不可欠であります。そのため、アジア等からの優秀な留学生の日本企業での活躍を促進するアジア人財資金構想の推進、大学等を活用した産学連携による実践的教育や地域産業の協力によるキャリア教育、理科授業づくり等に取り組みます。 第六の柱は、資源・エネルギー政策の戦略的展開であります。 世界的にエネルギーの需給が逼迫している中、天然資源の少ない我が国としては、エネルギー・環境問題は極めて重要な課題です。省エネルギー・新エネルギーの推進、バイオエタノールの導入促進を含む次世代自動車燃料イニシアティブの推進、安全確保を大前提とした核燃料サイクルを含む原子力発電の推進を図るとともに、石油自主開発の推進等による資源の安定供給確保や、我が国のすぐれたエネルギー・環境技術の活用によるアジアへのエネルギー・環境協力を進めるなど、総合的なエネルギー政策に取り組んでまいります。また、京都議定書の目標達成に向けて最大限努力し、地球規模での温暖化防止に積極的に貢献するとともに、循環型社会の構築に取り組みます。 以上の施策を中心に、平成十九年度の経済産業政策の実施に向け、当省予算として、一般会計で総額一兆二百七十三億円を計上しております。このうち、中小企業対策費は対前年三・四%増となる千二百四十五億円、科学技術振興費は対前年一・四%増となる千四百六十一億円を計上しております。また、平成十九年度予算概算要求において新たに設けられた経済成長戦略推進要望を活用し、三百六十一億円を計上しております。 特別会計につきましては、エネルギー対策特別会計に七千六百二十一億円、特許特別会計に千百九十億円、貿易再保険特別会計に二千百三十一億円を計上しております。 なお、一昨年に閣議決定した行政改革の重要方針に従い、石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計と電源開発促進対策特別会計を統合したエネルギー対策特別会計の創設を含む特別会計に関する法律案を提出し、あわせて、歳出全体を大幅に削減するなど特別会計改革を行っております。 なお、経済産業省の平成十九年度予算及び財政投融資計画の詳細につきましては、お手元に資料をお配りしてありますので、説明を省略させていただきたいと存じます。 何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○杉浦主査 この際、お諮りいたします。 ただいま甘利経済産業大臣から申し出がございました経済産業省の平成十九年度予算及び財政投融資計画の詳細な説明につきましては、これを省略して、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○杉浦主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○杉浦主査 以上をもちまして経済産業省所管の予算案の説明は終わりました。 —————————————
○杉浦主査 この際、質疑に入るに先立ちまして、分科員各位にお願いを申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川内博史君。
○川内分科員 おはようございます。民主党の川内です。 甘利大臣、ありがとうございます。それでは、早速質疑に入らせていただきたいと思います。 ただいま御説明のありました経済成長戦略大綱の中の四番目にも中小企業の活性化という言葉がございましたし、さらには、二月十五日に取りまとめをされた成長力底上げ戦略の中の三つの柱の一つとしても、中小企業対策というものが柱の一つに立っております。 先週の金曜日、二月二十三日の予算委員会で、私は、安倍内閣総理大臣に対して、成長力底上げ戦略の中の三つの矢のうちの一つである中小企業底上げ戦略について、中小企業基本法に基づく官公需法、すなわち、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律の第四条の方針の作成と閣議決定において、現在四七・九%である公共調達の中小企業の受注機会の確保に係る目標を五五から六〇%ぐらいに引き上げることが、政府が今すぐできる中小企業対策ではないのかという提案をいたしました。これに対して安倍総理は、直ちに六〇%を目標として掲げても、これは非現実的になってしまうのではないか、何をもって非現実的とおっしゃっていらっしゃるのか、ちょっとその論理が私にはよくわからないのですが、このようにおっしゃり、ただし、中小企業の受注機会の増大に最大限努力をしてまいりますというふうに御答弁をされております。 この予算委員会は、テレビ中継で多くの中小企業の経営者の皆さんも見ていらっしゃったと思いますが、内閣総理大臣が最大限努力をすると明確に答弁をされたことの意味というのは非常に大きいと受けとめております。 そこで、きょうは、この最大限努力をするという言葉が何を意味するのかということを議論させていただきたいというふうに思います。 甘利大臣、総理がおっしゃられた最大限努力するという言葉の意味は、一体だれが、いつ、何をどのようにすることが最大限の努力であるのかということを、担当大臣として御答弁をまずいただきたいと存じます。
○甘利国務大臣 総理が最大限努力をされるという決意を述べられた以上、内閣として最大限努力する。特に、中小企業担当大臣の私は同等以上の努力をするということになろうかと思います。 中小企業者の官公需の受注機会の増大につきましては、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律に基づいて、毎年度、中小企業者に関する国等の契約の方針を閣議決定するわけであります。そして、中小企業者の受注の機会に努めていくわけであります。 この契約の方針の中の中小企業者向け契約目標を定めるに当たりましては、その実効性を高めるために、各府省及び独立行政法人等から、前年度実績や、これを踏まえた目標金額についてのまず情報提供を受けることが必要であります。その情報提供を受けた上で、十八年度の中小企業者向け契約目標を前年度比の一%増の四七・九%と今しているところであります。 十八年度の契約の方針につきましては、主に三点、まず、国等の発注機関がきめ細やかな発注情報等の提供を行うこと、二点として、官公需適格組合等の活用による中小企業者の受注機会の拡大を図ること、三点として、中小企業者が発注しやすくするために、分離分割発注についての事例を示しまして、その活用を図る等の措置を講じることを定めまして、中小企業者の受注機会の増大に努めているところであります。 さらに、本年度は、技術力のある中小企業者に対する入札機会の拡大を図るために、従来ですと、電気通信用機器類、それから精密機器類等の五つの分野に限定した入札参加資格制度の特例、技術力があるところはランクを超えて応札できる、つまりDランク業者がAにも応札できる、そういう特例枠、今まで五つあったんですが、これをすべての物品の製造、役務の提供等に拡大する決定を行ったというところでありまして、先日総理が御答弁をされました。 これを踏まえて、今後とも、各府省等に積極的に働きかける。こういう前向きな取り組みを実行していくことで、中小企業者の受注機会の増大に最大限努めてまいるというところでございます。
○川内分科員 今経済産業大臣から総括的な御答弁をいただきましたが、ちょっと各論に入らせていただきたいと思います。 本日は内閣府からも審議官の方にお運びをいただいておりますが、成長力底上げ戦略チームが策定をした方針にのっとって、今後、中小企業対策についての円卓会議が、それは最低賃金とかさまざまなものを総合的に議論する場として円卓会議が設けられる、それが中小企業対策にも資していくという理解でよろしいかと思いますが、その円卓会議の議題の一つとしても、官公需法に基づく中小企業の受注機会の増大の方針について、各府省に積極的に働きかけをしていくという経済産業大臣の御答弁も今あったわけでございますが、この円卓会議の一つのテーマとしてお取り上げになるおつもりがあるかということを、取り上げるべきだと私は思いますが、どうですか。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の成長力底上げ戦略でございますが、その中の一つの中小企業底上げ戦略ということで今回取りまとめてございますが、この内容は、中小企業におきます生産性の向上を図りながら最低賃金を引き上げていく、これをまさに主眼としているわけでございます。 具体的に、この戦略におきましては、その観点から、下請取引の適正化でありますとか、IT化、機械化、中小サービス業等へのノウハウ移転、中小企業の人材能力の向上といった点を具体的にピックアップしているわけでございますが、今申し上げましたとおり、全体としまして生産性の向上にまさに焦点を当てた戦略でございまして、そういう面でいきますと、御指摘の官公需における中小企業の受注機会の増大に関しては今回取り上げてございません。 ただ、もちろん、中小企業政策の非常に重要な柱であるという点は私どもも十分認識しているところでございます。
○川内分科員 中小企業政策の重要な柱であると認識はしているが取り上げないという、非常にわかりづらい御答弁なわけでございますけれどもね。 結局、政府として、最も効果的かつ即効性のある中小企業対策あるいは中小企業政策として、官公需法に基づく受注機会の確保の閣議決定というのは私はあるのではないかというふうに思いますし、それは中小企業の生産性の向上、生産性という言葉が何を意味するのかという、幅広い概念だと思いますけれども、生産性という言葉は。私は、広い意味では、中小企業の生産性の向上に必ずや結びつくであろうというふうに思いますので、ぜひこれは御検討をいただきたいというふうに思いますし、甘利大臣の方からも、この成長力底上げ戦略チームには、経済産業省の事務次官並びに中小企業庁長官もチームの一員に入っていらっしゃるということもございますので、御提案をされたらいかがかというふうに思います。 さらに、もうちょっと各論に入らせていただきますが、この受注目標の取りまとめというものがいかにして行われるのかということをお聞きいたしましたらば、毎年度末に翌年度のことについて各府省に対して文書が発出されます。 例えば、平成十八年度の目標について申し上げれば、平成十八年三月三十一日、平成十七年度の末日に、「平成十七年度官公需契約実績額及び平成十八年度官公需契約見込額等の取りまとめ等について(依頼)」ということで、これは中小企業庁の長官から総務省中小企業官公需担当官殿ということで、中小企業庁長官から担当官に向けて実績と来年度の、先ほど経済産業大臣は目標額とおっしゃられたんですが、実はこの文書の中では見込み額と書いてあるんですね。目標と見込みはもう全く違うというふうに私は思うんです。だから、各府省がどこに目標を置くのかという高い目標を掲げてほしい。 さらには、これは内閣としての総理大臣答弁を踏まえた意思であるということを踏まえた文書をことしは発出をされるべきではないか。すなわち、中小企業庁長官のお名前ではなく、経済産業大臣のお名前で、各府省の大臣に向けて、内閣の意思としてこの実績額の取りまとめと目標額の取りまとめを来年度に向けてしますよという文書を発出されるべきではないかというふうに思いますが、大臣の御所見を承りたいと存じます。
○甘利国務大臣 どういう方法が実効性が一番上がるか、省内でよく検討していきます。
○川内分科員 何かちょっと外されたような気持ちがするんですが、よく検討をしてみるということは、私が今御提案を申し上げた方向で検討をするという理解でよろしいですか。
○甘利国務大臣 御提案の内容も含めて、検討します。
○川内分科員 何か話がここで終わっちゃうと私も寂しい思いがするんですけれども。 大臣、内閣の、総理大臣が最大限努力する、受注機会の確保に向けて最大限努力するとおっしゃられた。そうすると、今までのやり方と全く同じやり方をすることは最大限努力をするということにはならないというふうに思うんですね。最大限努力をすると政府方針として言ったからには、今までとは違うやり方をすることになるということについては、大臣もそういうことになるだろうというふうにお思いになられないでしょうか。
○甘利国務大臣 何が一番効果的かということは、従来のやり方に加えて何かをするということもあるでしょうし、従来のやり方はやめて新しいことをやるということもあるでしょうし、その辺を、従来のやり方でどういっていたのか、それからそこに補完することが何があるのか、あるいは従来のやり方はやめた方がいいのか、あらゆることを含めて総合的に検討する必要があろうかと思います。
○川内分科員 では、従来のやり方について今後検討されて、何らかの方針をお示しになられるというふうに理解をしたいと思います。 それでは、閣僚懇談会などで甘利大臣から各閣僚に対して、この官公需契約見込み額の取りまとめと、そしてまた契約目標額の取りまとめについて内閣を挙げて取り組みたいと思うので、各大臣におかれてもよろしく頼むという趣旨の御発言を閣僚懇談会などでされたらいかがかというふうに思うんですが、大臣の御所見を承りたいと思います。
○甘利国務大臣 それも一つの方法だと思いますが、どういう方法がいいかは少し考えさせていただきたいと思います。
○川内分科員 どういう方法がいいかは少し考えさせていただきたいということでございますけれども、例えばこういうふうにしたいとか、あるいはこういうことを考えているのだというようなことが今は何もないわけですか。
○甘利国務大臣 いろいろな方法があると思いますし、閣僚懇で私が言及するのも一つの方法だとは思います。
○川内分科員 それでは、私も、政府が、大臣がどのようにこの問題についてお取り組みになられるのか、ずっと注意深くウオッチをさせていただきたいというふうに思いますし、また、委員会の中で、どのようにされたのか、あるいはどのようにするのかということについても逐次お伺いをさせていただきたいというふうに思います。 大臣、この文書をお読みになられたことはございますか、先ほど私が御説明申し上げた中小企業庁長官から担当官に向けて発出される文書でございますけれども。 これを読みますと、最初、「厚く御礼を申し上げます。」というごあいさつがあり、さらに、先ほど申し上げたとおり、中小企業者の受注機会の増大のための措置に係る措置状況等につきまして、「官公需契約見込額・実績額等取りまとめ要領」に従って御報告くださいますようお願いいたしますというふうに書いてございます。結局、三月にこの文書を発出し、そして五月から六月にかけて取りまとめをし、七月に見込み額を積み上げたものを閣議決定するという、閣議決定目標というよりは、何か各府省で、見込みでこのくらいだというものを、ただ単にその額よりもちょっと下の数字を目標として閣議決定しておけば閣議決定の目標はクリアできるということを毎年毎年繰り返しているのだなということがこの文書から察することができるわけでございまして、これでは、政府が中小企業の活性化をする、あるいは中小企業を支援していくということについて、私は一生懸命頑張っていらっしゃると思うんですが、それだけでは不十分ではないか。 見込み額ではなくてきちんとした各府省の目標というものを定めて、その目標を取りまとめをするというのが経済産業大臣のお役目ではないかというふうに思うんですね。まず、この文書の中の見込み額という言葉を目標額と変えるべきだというふうに、また先ほどの個別の具体的な施策に入りますけれども、思いますが、大臣の御所見はいかがでしょうか。
○甘利国務大臣 これは入札参加の機会を与えるわけですよね。強制的に中小企業にとらせることはできません。ですから、そういう機会を与えて、頑張ってこのぐらいいくんじゃないですかというところだと思いますし、それから、この制度で、もうちょっと前倒ししてできないのかということもちょっと議論したことがあるんです。 つまり、実績の報告を受けて、それを子細に検討して、次の予算にどう反映するか。これは、実績も踏まえないと、やみくもに一刀両断に、例えばある事業をぶつ切りにしろというわけにはいかない、そこには経済合理性も考えなきゃいけないですから、国民の税金でやっているわけですから。ぶつ切りにしてコストが余計かかってしまったら、これは国民に対しても申しわけない。その辺のところの精査が恐らく事業ごとに必要だと思うんですね。そういう検証の機関が必要だ、それは私も認めざるを得ない。大体これは七月か八月ですよね。とにかく、一月、二月にはいかなくても、たとえ一週間でもなるべく早く前倒しにしてやる努力はした方がいい。していると思うけれども、引き続き続けてほしいという話もしてはいるんです。 見込みというのは、あくまでも強制的にはできないということ等を勘案した表現なのかなと思うんですね。
○石毛政府参考人 お答え申し上げます。 基本的な考えは大臣が申し上げたとおりでございます。 委員御指摘のとおり、十八年の三月末にそういうデータを収集するわけでございますけれども、そういうデータを踏まえまして、私ども、毎年度、できるだけ官公需の中小企業者への受注の機会がふえるように制度面での改善ができないかというのを、その後、そういうデータを踏まえて検討をしてきております。 先ほども大臣が申し上げましたけれども、例えば十八年度であれば、技術的な能力のある中小企業者については、通常、経理的な条件から見ればDランクになっているものを、さらに上のランクに位置づけて、さらに上の金額の受注もできるようにするといったような改善をしてきているわけでございます。そういったような改善を毎年積み重ねておりまして、そういうデータを踏まえて、そういう制度的な改善を踏まえて最終的な額を夏の段階で決定をする、そういう段取りを踏んでいるところでございます。
○川内分科員 大臣の前向きなお取り組みに期待をしたいと思いますが、今、経済は、地方においては非常にまだ厳しい状態が続いている。雇用環境も非常に厳しいという状況である。そういう中で、政府が直接的に中小企業対策あるいは中小企業政策として何ができるのかということを考えたときに、この官公需法に基づく受注機会の確保に係る閣議決定目標というのは、大変に効果を発揮し得る政策ではないかというふうに私は考えます。 したがって、甘利大臣がさまざまに今後御検討をされて、この官公需法をお使いになられて、どこまで中小企業政策を振興していかれるか、また別な機会に、今国会中に御議論をさせていただきたいというふうに思います。 あと五分ございますので、若干、甘利大臣の御所見を承りたいことがございます。 というのは、経済産業省は経団連を所管しておりますね。昨日の日経新聞に、経団連の御手洗会長が、最近話題になっておりますけれども、請負法制の見直しについては個人の資格で一般論として言ったと経団連の記者会見で述べていらっしゃいます。我田引水的に発言したつもりはないというふうに述べていらっしゃる。しかし、この偽装請負を合法化するというような発言については、経団連が昨年年末に発表した経営労働政策委員会報告という経団連の労働政策の中にも、労働者派遣法は見直すべきであるということがしっかり書かれていたりして、個人の資格で一般論として言ったなどというのは、経団連の会長としては余りにも無責任な御発言なのではないかというふうに私は思います。 甘利大臣から、所管する団体の会長に対して、発言には責任を持つべきだと。発言は自由ですから、いろいろなことをおっしゃるのは自由なんです。ただ、それを指摘されたら、いや、別にそれは一般論として言ったので、個人の資格で言っているだけですと言いながら、経団連の政策要望としてはちゃんと政府に出していますということではおかしいのではないかというふうに思います。甘利大臣から一言、御手洗会長に発言に責任を持つべきだということを言うべきだというふうに思いますが、いかがですか。
○甘利国務大臣 法令に違反するということは、これはあってはならないことですし、こっちの形態が違反だからここを直してくれというのも、それはあってはならない要望です。 諮問会議で御手洗委員が発言されたのは、私の記憶をたどると、労働者にとってよかれと思ってすることが法律違反になっちゃうというのは問題じゃないのかということをたしか言われたんです。確かに、派遣はともかく、請負は指揮監督権が請負会社にある、だから労働安全衛生の点からこうした方がいいということを教えたいと思っても、それをやろうとすると法律に抵触するんじゃないかという気持ちがあって手が出せないと。本当に労働者の安全にかかわることであるならば、それを言ったからといってけしからぬという話は来ないとは思うんですけれども、そういう憶するところが出てしまうと。だから、そういう労働安全衛生にかかわること等であるならば、口を出してもいいようにした方がいいんじゃないかという話に聞こえたんです、私には。それはそうだねと。ほっておいて労働者が危険な目に遭うというのは見逃しちゃいけないことですから。ただ、その際には、私は、そうするなら、それにまつわる責任も一緒に引き受けてもらわないと、いいとこ取りというのはだめですよという話をした記憶があります。 でありますから、御手洗さんのあのときの話は、労働者にとってよかれと思うことでも、口が出せないということについての問題提起だったんじゃないかなと受けとめています。
○川内分科員 あと三十秒ぐらいですから終わりますが、労働者派遣法にのっとって派遣としてやっていればいいものを、要するに請負というのは、雇用を申し入れる義務がないので、経営側にとっては楽なので請負という形をとる。さらに、請負という形をとる中で、自分たちにとって都合のいい法律の体系にしたいという思いがおありになられるんだろうと思いますが、日本の経済界を代表する方の発言としてはいかがなものかなというふうに思いますので、またこの点についても次の機会に譲らせていただきます。 ありがとうございます。
○杉浦主査 これにて川内博史君の質疑は終了いたしました。 次に、細野豪志君。
○細野分科員 おはようございます。 私からは、先日の経済産業委員会の質疑に引き続きまして、エネルギー問題について少し質疑をさせていただきたいというふうに思っています。 大変しつこいようで恐縮なんですが、この間の経産委員会で配らせていただいたこの資料を大臣持ってきていただいていると思いますので、これをもとに少し、まずRPS法について議論させていただきたいと思います。 先日のあの質疑のやりとり、答弁、後ほど読ませていただきまして、正直、なかなかすっきりしていないなというところを感じております。まず、二〇一四年の時点の百六十億キロワットアワー、全体の電力に占める一・六三%の割合なんですが、大臣、この間こういうふうに答弁をされています。実現可能性の一番の上限ぎりぎりを求めたものとして私は評価をしているというふうに答弁をされているんですが、実現可能性の一番上限ぎりぎりとおっしゃる根拠をもう少し御答弁いただけますでしょうか。
○甘利国務大臣 RPS法は既存の電力事業者、それから後発のPPS事業者に義務を課している、自家発には課していないというのは御案内のとおりであります。 RPS法というのは、イニシャルコストを低減して、あといろいろな分野で自発的に進んでいくように、その初期動作を助けるという仕組みの法律であります。しかも、これはペナルティーがあって、努力目標じゃないですから、できなければ罰則が来るという強制法ですから、努力目標としてこのぐらいやってくださいというのとちょっと違いますから、絶対にやらないといけない。 これから大規模自家発についても、あるエリア、工場が自分のところで供給するというのは、やはりこういうRPS法に準じたものを導入していかなきゃいけないという思いも私自身にありますから、もろもろのことと合わせて、必ずやっていくという限度をどこに設けるかという意味で申し上げたわけでして、これから努力をそれ以降していくというのは自由でありますし、電力事業者、PPS以外の部分にどうやってふやしていくかとか、あるいは、それぞれの国民運動として、グリーン電力料金というのがありますけれども、これがなかなか伸びていかない、やはり基本は国民全体が新エネ推進を自覚してもらうということでありますから、やるべきことはまだまだたくさんあるというふうに思っています。
○細野分科員 確かに、RPS法はペナルティーが課されますし、加えて、自家発であるとか電力以外、そのほかのエネルギー源にはかかっていない、そういう部分も含めて非常に厳しい制度であるとは私も思います。 ただ、もう一点だけ、これはこの間も聞いたんですが、そういう難しさはありながらも、新・国家エネルギー戦略においては二〇一〇年代は加速的普及期と位置づけられているにもかかわらず、今回出された目標が、伸び率が鈍化しているというんですけれども、これはどうも私は納得できないんですね。改めて、伸び率鈍化についてどう考えられているのか。これは例の諮問機関に出た案ですが、大臣として、これでよしと言われる根拠は何なのか、もう一度そこは御答弁いただきたいと思います。
○甘利国務大臣 ゼロのところから立ち上げるのは、ゼロですから、導入していくのはかなり加速度的にできると思うんですが、一〇〇%というわけにはいかないわけですから、だんだんだんだん限界値が出てくる。そういう感じで、絶対やらなきゃいけない目標値というか義務値でありますから、こういう結果になったんだろうと。 それから、RPS法の中に、再生可能エネルギーだけじゃなくて、これはCO2排出ゼロを目指すわけですから、RPSのときにどうして原子力を入れないんだという議論をやったんです。原子力については、相当なシェアを占めているわけですし、これから安全を大前提とした原子力の推進というのがありますから、地球環境保全、つまりCO2を出さないということに関していえば、日本の電力というのはかなり健闘しているというふうに理解をしております。
○細野分科員 先日の委員会もそうだったんですが、甘利大臣は新エネの話をするときに必ず原子力の話をされるわけですね。CO2の削減であるとか長期的なエネルギー需要を考えたときには、原子力が重要であるという認識は私も共有をしています。 ただ、現実問題として、石油、石炭、天然ガスを初めとした化石燃料というのは減ってくるわけですね。そういう中で、果たして原子力だけでいいのか。例えば、ウランの供給は十分か、さらには、ウランが供給されなくても高速増殖炉なり、やがては核融合をやるんですということなのかもしれないんですが、それも含めて技術は確かなのかという技術面のリスクがやはりありますね。 加えて、もう一つ私が懸念をするのは、我が国は原子力についてはかなり安定的にやれる力があると思います。ただ、かつては、例えばスリーマイルであるとかチェルノブイリで事故があったときに、国際的な反原子力の流れがずっと出てきて、懸念が出てきて、社会的に原子力の推進が難しくなる可能性は、これだけ原子力発電が加速的に広がってくると、これは否定し切れないと思うんですね。そういうことも含めて、新エネにもう少し大臣に関心を持っていただいて、普及に向けたアクションを起こしていただきたいと思います。 具体的にお伺いしたいんですが、例えば、グリーン電力証書システムであるとか利用者に負担を課すような仕組みというのは、制度としてはグリーン電力証書システムとあるけれども、利用者に負担を課して需要を拡大する形にはなっていませんね。 大臣がよく新エネの難しさとしておっしゃる系統の問題なんかも含めて、もちろん電源特会で多少予算はついていますが、残念ながら、今のところ、これについて本当に克服しようというような熱意を私は経済産業省から感じることができていません。財務省とのやりとりも含めて、新エネの普及に向けて、電力会社だけに負担を課すのではなくて、いろいろなリスクヘッジの面も含めて、利用者負担であるとか公的なバックアップであるとか、そういうものを強力に推進するということについて大臣がアクションを起こされる御覚悟があるかどうか、お伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 私は、かつて自民党の環境部会で、環境部会のメンバーは全員グリーン電力料金に参加してくれという演説をしつこくしまして、ひんしゅくを買ったことがありました。 これは、やはり議員みずからが意識を持って国民運動としていくということと並行して、それ以外の企業や団体を巻き込んでいくということが必要だと思うんです。では、一体、国会議員の中でグリーン電力に何人が参加していますかと、まずみずからやって、意識を高めていくことが大事じゃないかということを、私は、一口でいいからみんなで入ろうよという演説をしつこく打ったことがあります。私自身はそういう意識を持っているつもりであります。 それから、新エネルギーについての技術的な面での克服、周波数の安定にどう技術開発をしていくか。普通ですと、今、周波数安定にバッテリーをかませると、恐らく十年、十五年ぐらいで寿命が来て更新をする。そうすると、日本全国の風力、太陽光のバッテリーの処理をどうするんだという新たな環境問題等とも直面しなきゃならない。いろいろなことを考えながら、最適効率をどう求めるかということを考えなきゃならない。 もう一方で、私は、水素エネルギーというのに新エネでは期待をしております。日本では、原発による熱化学分解、水を一挙に水素と酸素に分けてしまうという研究も今進んで、恐らく日本が一番進んでいると思います。 そうしますと、原子力と水素との結びつき、あるいは夜間電力と水素との結びつき、いろいろな可能性が広がってきますから、新エネはやはり合わせわざだと思いますから、太陽光だけで、風力だけでということは不可能ですから、水素エネルギーと合わせて、合わせわざでシェアを確保していくということを考えたいと思っています。
○細野分科員 まず国会議員から始めるべしというお考えはよくわかりました。 もう一つ伺いたいのは、きちっとお答えをいただきたいのは、例えばグリーン電力を購入した場合の税制的な優遇措置であるとか、そういうものに対する、需要側に対する何らかの措置を導入に向けて財務省と話をするつもりはございませんかということをお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 経済産業省としては、新エネの促進に向かってのいろいろな導入誘導措置について過去も提案をしておりますし、これからも提案をしていきたいと思っております。
○細野分科員 ぜひ具体的に御提案をいただきたいと思います。RPS法の目標も、今年度末ですから三月末までに出る、もう来月早々には出るんでしょうから、それをぜひお願いしたいと思います。 話題をかえまして、原子力発電の原料でもあり、世界の懸念要因でもあるウランの取り扱いなどについて少しお話を伺いたいと思います。 先日、新聞報道で、ロシアにウランの濃縮を日本が委託することになりそうだ、ヨーロッパに出している使用済み核燃料をロシアに回して、そこでウラン濃縮をして日本に持って帰ってきて、また原発の原料にするんだ、燃料にするんだというような報道がございました。 きのう、甘利大臣はロシアのフリステンコ産業エネルギー大臣と会談をされ、フラトコフ首相ともお話をされて、きょうキリエンコ原子力庁長官とお話をされるんでしょうか。(甘利国務大臣「はい」と呼ぶ)そういう話を聞いておりますが、まず、ロシアにウランの濃縮を委託するという事実を経済産業省としてどう認識しているのか、さらには、きのう及びきょうの会談においてどういう話をするつもりがおありなのか、そのことについてお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 きょう、日ロの首脳会談があります。そこでこの話がセットされるということであります。そうされましたら、されましたらというのは、並行にいろいろやっているのでありますけれども、核燃料の再処理に関して日ロで協力をするということは有力な選択肢の一つになると思います。
○細野分科員 まず、一点正確にお伺いしたいんですが、このウラン濃縮についてロシアに委託することについて、電力会社が交渉しているんですが、経済産業省としてはそれを後押ししているという理解でよろしいんですか。
○甘利国務大臣 日ロ首脳会談でそういう方向が合意されれば、そうしていくということになります。
○細野分科員 これは私の個人的な見解ですが、サハリン2の例を挙げるまでもなく、ロシアでは資源ナショナリズムが非常に高まっていますね。核管理に関しても、プーチン大統領からも原子力庁の長官からも、国際管理、ウランの濃縮であるとか再処理も含めてロシアでやっていこうというふうな流れが、随分あちこちからメッセージが出ているんですが、これについて、資源ナショナリズムが高まっているロシアに国際的なそこの枠組みが集中することに関しての懸念は経済産業大臣としてお持ちにはならないでしょうか。
○甘利国務大臣 ロシアに集中するということよりも、日本からいえば分散してロシアにもさせる、つまり、日本側のリスクを軽減していくということであろうと思います。
○細野分科員 この問題を甘利大臣とお話をしていると、非常に受け身だなと率直に感じるんですね。日本は、使用済み核燃料を外に出して、どう再処理して国内のエネルギー需要を満たすかということが言われ、そういうふうに発言として聞こえるんですが、これだけ原子力発電が世界各国に広がって、アジアでももう台湾もやっていますし、中国もやりますよね、インドネシアもベトナムもやると言われている中で、もう少し日本側としてメッセージを出すべきではないかと私は思います。 この間もアメリカの提案について聞きましたが、使用済み核燃料をパートナー国は受け入れろというメッセージが出てきていて、これについては日本も何らか答えを早急に出さなきゃならぬわけですよね。あくまで受け身ではなくて、前向きに日本としてはどうかかわっていくのかというメッセージを出すべきだと私は思いますが、大臣、この点についての御見解を。 もう一つ踏み込んで言うと、受け入れるということに関しては、日本はアメリカに対しては拒否をするのかどうかも含めて御答弁をいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 細野先生と私とは、恐らくこの点に関してはかなり意思の疎通ができると思うんです。 ただ、それは民主党の考え方ですか、確認したいのは。先生と同じ考え方で御党が、全部とは言いませんけれども、大多数がまとまっていただくと、これは極めて力強いことになると思います。私が今言えることは、キャパとして、キャパシティーとして日本で手いっぱいというまでの答弁なんです。それはいろいろな意味を含んでいるわけですよね。拒否をしているわけではない。キャパとして今いっぱいです。 そうすると、では、また、それを賄える容量のものをどうつくるかということもあります。そういう点に関して与野党でどう合意を形成していくのかという次の問題になるわけであります。でありますから、恐らく、この委員会を離れて先生と二人で話す場合には相当方向性がまとまっていくんではないかと思いますが、この場で発言できる範囲については、現状で容量として、受け入れの、国内処理が手いっぱいですねと。 原子力については、この十年間原発立地をやってきたのは恐らく日本ぐらいだと思うんですね。実務としてのノウハウはずっと継承しているんですね。よその国は途絶えちゃっていますから、甚だみんな不安で、日本に対する期待というのは大きいと思うんです。原子力の平和利用、安全に使っていくということに関する知見は相当ありますから、これを、世界の発展と安全保障と地球環境の両立に日本の力を使っていくということは大いにやるべきだと私は思っております。
○細野分科員 偶然、たまたま時期が合っただけなんですが、おととい、月曜日、敦賀に行って「もんじゅ」と「ふげん」の視察を民主党の部会の方でやってきまして、「もんじゅ」が高速増殖炉をやっていますし、「ふげん」がプルトニウムを燃やしていますから、そういう意味では、日本がそういう努力をしてきて、まあいろいろありましたけれども、今もやっているということは私自身も評価はしています。 ただ、地元に行ってまたこういう議論をしていて感じるんですけれども、依然として原子力の施設というのが地元にとってはいろいろな意味での大変な負担になっていて、国民の側から見ていろいろな懸念が出てきているというのも紛れもない事実なんですね。その事実を考えたときに、逆にこの国際的な使用済み核燃料の管理というのは、これは両刃の剣みたいなところはあると思うんですが、国民に対してきちっと説明をすべきだし、そのことが理解の促進になるかもしれない、逆に懸念になるかもしれませんが、やるべきだと私は思うんですね。 例えば北朝鮮のプルトニウムの問題、濃縮ウランの問題を、これから仮に停止をしたところで、プルトニウムは恐らく間違いなくあるでしょうし、濃縮ウランだってもう蓄積をされているんではないかと言われているわけですね。これをどこに持っていってどうやって処理するのかという問題は残ります。イランも同じような問題がある。 このさまざまな世界の安全保障の問題について、日本にこういう施設があることで何らかの貢献ができるんだよという説得を、今安全保障に対する国民の懸念がこれだけ高まっているからこそ、うまくいけばこれが材料になるかもしれない。逆に、それを取り外して国内のエネルギーをうまく回していくためだけに再処理してこれだけお金かけてという議論をしても、正直言って、かなりもう煮詰まってきていて具体的なアクションにつながらないんじゃないかというふうに思っていまして、それをきちっと国民に向かっても発するべきではないかと私は最近とみに思っているんですが、大臣のお考えはいかがでしょうか。
○甘利国務大臣 日本が核保有国でなくて、唯一フルサイクルを認められている。それは恐らく、世界で日本以上にないくらい厳格なIAEAの保障措置を受け入れているわけですね。 私も二度にわたって六ケ所を見てきましたけれども、コンマ一ミリのデータのずれでも、全部IAEA用のコントロールルームにデータがリアルタイムで入っていくわけですね。それは、かぎだって日本人は持っていませんし、IAEAの職員がいつどこに、だれがいるのかも知らされていない、全くこちらから介入することができないようなサーベイランスの中で行われているわけです。リアルタイムでそれがウィーンに送られている。これは、完璧な監視下に置かれて保障体制ができている。 そういうことを、日本がモデルですよということは世界に知らしめていっていいと思うんですね。そういう保障措置のもとに、軍事転用されないようなありとあらゆる手だてが施されていますということは、やはり日本は胸を張ってPRをしていいと私は思っています。 ですから、国内で閉じこもっているのではなくて、外に向けて日本の体制と技術を活用するということについての先生の御意見は見識だと思っております。
○細野分科員 この議論はここでちょっと一回とどめたいと思うんですけれども、特にロシアへの濃縮ウランの問題について、少し懸念をするところを言うと、やはりどれぐらいの割合かと。それこそ天然ウランも依然として輸入しているわけですし、その濃縮ウランだけですべて握られているとは言いませんが、やはりバックエンドサイドをどこかに委託するということは、我が国にとってはある種その国に対する貸しをつくることになるわけですね。逆に言うと、日本がそういう貸しを他国につくれれば、これはアジアのいろいろな枠組みがあり得るでしょうけれども、日本はその国に対してあるカードを持ち得るわけですよね。 そういう視点も含めて、そろそろこの再処理の問題なんかは、単なる内政問題としてとらえるのではなくて、外交的なさまざまな、安全保障上の駆け引きも含めて、国益にかかわるテーマなんだということを認識して議論をすべきだということで申し上げたということを最後につけ加えたいと思います。 その上で、最後は日豪EPAについて伺いたいんですが、経済産業大臣の方からは所信で、東アジア諸国と資源産出国との交渉を強化しますということで御所見の表明がありました。経済産業省の話を聞いていますと、大体この資源産出国というのが出てきまして、主にオーストラリアのことを視野に入れていらっしゃると思うんです。これは外務省に確認をしたいんですが、資源国とEPAをやるというのは、これは国としての方針だという理解でよろしいんでしょうか。これは政府委員、御答弁いただきたいと思います。
○草賀政府参考人 お答え申し上げます。 資源・エネルギーの確保につきましては、日本にとって大変重要な課題であるのは御承知のとおりですが、平成十六年十二月に経済連携促進関係閣僚会議というところで決定をいたしました基本方針がございます。これは、今後のEPA協定の推進についての基本方針でございます。 この中で、幾つかの方針、基準はございますけれども、一つの判断基準が、交渉相手国、地域を決定するに当たっては、日本への資源等の安定的輸入に資するか否かということが決められております。こういう方針に基づきまして、例えば、現在、サウジアラビアを含むGCC、湾岸協力理事会とのFTA交渉ですとか、あるいはインドネシア、ブルネイ、チリ、オーストラリアといった資源保有国とのEPA交渉を進めつつあるところでございます。
○細野分科員 政府としても、エネルギー問題について、従来外務省はああいうことを言っていなかったですから、最近はエネルギー国とのそういう意味でEPAを積極的に推進するという方針になってきたということで、これは私は評価をしていいと思っています。 その中で、これは大臣に一つ提案なんですが、いろいろな国とEPAをやり始めていますから、それぞれ、資源がないとは言わないけれども、今回オーストラリアとやるというのは、資源の規模であるとか水準であるとか、そういうものでいうと格段に水準の高い国と初めてやるわけですよね。ここでエネルギーをどういうふうに扱っていくのかということについて、ぜひエネルギーを担当している大臣として豪州サイドにもやはり提案をしていただきたいというふうに思います。 ウランに関する原子力協定があるのは存じ上げているんですが、例えば、ちょっと調べてみたんですが、NAFTAにはこういう協定があるんですね。資源の保持の目的や供給不足のために輸出入規制を行うに当たっては、他の締結国に対する供給割合を削減せず、また価格等でも差別しないこと等を規定と。つまり、具体的に言うと、カナダがエネルギーをアメリカに供給する場合に、カナダ国内の価格、カナダ国内の供給制限以上にアメリカに制限してはいけませんよと国内優先を禁じる規定なんですね。これは極めて厳しい規定になっています。 これはカナダとアメリカの両国間の特殊事情があってこういう規定になっているんだと思うんですが、日本もやはりオーストラリアから鉄鉱石、石炭、ウランも当然そうですが、それも含めて安定供給をしていくという意味で、エネルギーについては一項を立てて、そこで何らかの安定供給、安定需要についての文言を私は入れるべきだというふうに思いますが、経済産業大臣、どうお考えでしょうか。
○甘利国務大臣 私とオーストラリアのトラス貿易大臣との会談をやりました席でも、資源の日本への安定供給という項目は大事ですからねということを、何回か会合をしておりますが、たびごとに申し上げておりまして、それは先方もよく理解をいたしているわけであります。 鉱物・資源エネルギーに関する章を立てる、これは検討し得るということでありますが、去年の十二月に日豪両国政府で取りまとめられた共同研究報告書というのがありますが、その中でも、鉱物・資源エネルギーに関する章を検討し得るという結論は得ておりますし、どういう書き方をするかはこれからだと思いますが、エネルギーに関して項目を立てるということはできるんじゃないかと思います。
○細野分科員 EPAの場合は各国と結びますから、まずオーストラリアと結べば、それがひな形になって他国ともやりとりできるわけですよね。そのきっかけにぜひしていただきたいと思います。 最後に、時間もありませんので、オーストラリアのウランの輸出について、去年の夏、私はオーストラリアへ行ってまいりまして、正直驚いたのは、資源バブルと言われるぐらい景気がよくて、不動産も上がっていますし、非常に人件費も上がっていて、日本のバブルに近いような状態だなということを感じました。 日本にかなりオーストラリアの資本も来ているぐらい景気がよくなっているんですが、そんな機運の中で、オーストラリアからウランの輸出が非常に拡大をする雰囲気が出てきている。それぞれの地方の議会の状況にもよるようで、確たることは言えませんけれども、例えば中国であるとかインドに対するウランの輸出、これは核兵器保有国ですから、その国に対する輸出は従来やっていなかったのが、やり出すという話が出てきている。さらには、これから原子力発電をする国はどんどんふえてきますから、そういう国に対するウランの輸出の議論も恐らく近々オーストラリアから出てくるんだろうというふうに思います。 最大のウラン産出国であるオーストラリアのこの国際的な拡散の問題については、やはりEPAの交渉の中で何らか、くぎを刺すという表現が適当かどうかわかりませんが、日本として懸念なしとはしないということは表明すべきだと思いますが、最後にこのことを大臣に御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。
○甘利国務大臣 今の先生の御指摘の面、それからもう一つは安定供給の確保という面等々あろうかと思います。核拡散にならぬように、ウランの平和利用に限定して、価格が安定していく、供給が安定していくように、両方に目配りをした対応をすべきだと思いますし、そうしていきたいと思います。
○細野分科員 終わります。 ありがとうございました。
○杉浦主査 これにて細野豪志君の質疑は終了いたしました。 次に、土井真樹君。
○土井(真)分科員 自由民主党の土井真樹でございます。 本日は、経済産業政策について、大きく分けて二点ほど質問させていただきたいと思います。 もちろん、安倍内閣の、成長なくして日本の未来なしという理念のもとに今行われています、大きく三つの経済戦略、取り組まれているわけなんですけれども、きょうはその中でも特に経済成長戦略の部分についてお聞きさせていただきたいというふうに思います。 経済成長戦略には二つ。一つは税制、そしてもう一つは予算という形で、両輪で成長を押し上げていくというわけでございます。ここ、イザナギ景気を超える経済成長が続いているということではございますが、数字的には余り大きな成長ではないということで、まだまだ実感がわかない人もいれば、あるいは地方に行き渡らないような点もあるということで、これからさらに経済成長が必要であるということは私も全く同感でありまして、さらに、この経済成長戦略をやることによって、我が国のいろいろな問題、社会保障の問題、少子高齢化の問題等の解決にも資していくのではないかというふうに考えております。 その中で、まず税制の方の関連についてお聞きしたいと思います。 今回、税制が抜本的に改革されまして、中小企業、企業関係の税制が抜本的に改革されまして、特に減価償却の制度が改革されたというのは本当に大きな、前向きな改革であるというふうに高く私も評価しております。 私も、民間にいる時代、税制関連についてはいろいろな企業からの相談を受けておりましたので、この減価償却制度についてはかなり日本はおくれているなというふうに感じていたところでございました。 そんな中で、私もいろいろな新規企業の立ち上げ、いろいろなベンチャー企業等の相談に乗ってきたんですけれども、ベンチャー企業というのは初めて企業を立ち上げるわけですから、いろいろな問題点がございます。 その中で一番大きな問題の一つは、やはり資金調達が大変である、新規事業を創設するときにはなかなか銀行等も貸してくれない、また出資者を募るのも大変であるというのが実感でございます。 しかし、経済成長させていくためには、どんどん新規事業が沸き起こってこなきゃいけない。特に、アメリカと日本を比較しますと、新規事業立ち上げというのはアメリカの何分の一かというぐらい少ない。要するに、アメリカンドリームのようにジャパニーズドリームを夢見て新しく企業を立ち上げていくという人がまだまだ少ないというのが当時の実感でございました。最近、随分ふえてきましたけれども。 そのときにちょうど、私がまだそうやって民間の企業の相談に乗っているころ、エンジェル税制というのが創設されまして、私も、ああ、これはいい制度だということで非常に、それができた当時、またそれを知った当時、これをぜひ自分の、相談されている社長さんたちに紹介しよう、あるいは話をしようというふうに思ったわけなんですけれども、当時、この新しいエンジェル税制の内容を見たときに、はっきり言ってびっくりしたわけですね。名前はすばらしいんですけれども、内容はほとんどの企業が使えないような制度であったわけですね。 こんな、名前だけで、格好だけで全然使えない税制をつくってどうするんだろうというふうに思っていたんですけれども、ここのところ、少し要件が緩和されて、そのエンジェル税制を利用する方もふえてきたということは聞いております。 やはり我々、これから経済成長を推し進めていくという考えのもとでは、こういう新規事業の立ち上げにはもっと大胆に後押ししていくべきではないか、もっとこのエンジェル税制を使いやすく、多くの方が利用できるような制度にすべきではないかというふうに考えますが、今回のエンジェル税制、より使いやすくするために今回要件を緩和されたということでございますけれども、その内容について、また概要について御説明いただけますでしょうか。
○立岡政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、イノベーションの担い手としてベンチャーは非常に重要でございますけれども、御指摘のとおり、リスクが高いということで、初期段階、資金調達がなかなか難しいということで、その投資を進めていくためにはある一定の環境整備が必要だということでございまして、そういうことから、平成九年度からこのエンジェル税制が創設をされたわけでございます。当初は、株式を売った場合の譲渡損の繰越控除だけだったのでございますけれども、その後、順次拡充を図ってまいったところでございます。 こうした累次の拡充の効果もあって、ここ三年ぐらいは適用件数も増加基調になってございますが、今般、さらに、製造業だけではなくてサービス業にももっと使いやすくしようということから、幾つか、要件緩和を初め改正を行っているところでございます。 一つは、対象になるベンチャー企業の要件の緩和をするでありますとか、それから、資金調達を円滑化する観点から、ベンチャー企業が、今までは、投資を受けてからベンチャー企業の対象となるという確認をしていたのですが、それを事前に確認するという制度にも改めたところでございまして、こういう十九年度改正において実現しました内容によりまして、さらに一層そういった投資が進んでいくということを期待しているところでございます。
○土井(真)分科員 今回、かなり要件が緩和されたということでございますけれども、このエンジェル税制、二つ、要件を緩和しなきゃいけない、使いやすくしなきゃいけないというところがあると思うんですね。 一つは、これを受ける方、適用を受けて、そして新規事業をする方、ベンチャー企業の方。そしてもう一つは、そこに出資する方、資金を持って、出資者の方。いずれにおいても要件を緩和して使いやすくしていく必要があるというふうに考えます。 そんな中で、今回もう一つ、今、株式を譲渡した場合の損失を繰越控除できるという話で、出資者側の話なんですけれども、出資する方は、今お話ししましたように、かなりリスクを負って、そしてその新規事業に出資をしていくわけなんです。やはり、出資する方もある程度資金の余裕があるということと同時に、税制上もある程度優遇されないとなかなか出資しにくいということで、譲渡損が出たときに初めて損と認識して、そしてそこから当期ないしは繰り越しで損金を計上していくということは一つ、もちろん当然ではあるんですけれども、逆に言うと、譲渡しなければ損失計上できないのかと。 要するに、新規事業というのは、立ち上げてうまくいけばいいんですけれども、うまくいかなくなったときに、会社自体が、例えば開店休業のようになってしまうとかいろいろな、実質上はもう失敗してはいるんだけれども、出資者側は、まだ失敗を税務上認定できないから、要するに株式を譲渡できないから損金に落とせないというようなことがあるのではないかと思うんですけれども、そこのところの要件を、出資者側、損金に計上する要件を緩和するという優遇措置なり緩和する措置というのは講ずべきではないか、拡充すべきではないかというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○立岡政府参考人 お答え申し上げます。 御案内のとおり、株式の損失の扱いは、上場株であれば、売ったときの損をその他の株式の益と通算できるし、三年間繰り越しができるようになっていますけれども、非公開株はそれはできないということで、エンジェル税制におきましては、今、ベンチャー企業は基本的に非公開でございますので、そういった非公開会社の売却によって損が出た場合にも三年間繰り越しできるということになっているわけでございます。 これをもう少し拡充していってはどうかという議論はかねてからあるわけでございますけれども、やはり、他の所得の通算の問題につきましても、それから繰越期間の延長の論点につきましても、なかなかいろいろな今の制度のバランスの中で難しい点があろうかということで、まだ議論が継続中でございます。 それから、今お話のございました損の認識の問題でございますけれども、これは基本的に税務上どういう認定をしていくかということでございますけれども、今のところは、委員御指摘のとおり、基本的には株を売って損が立ったときということで、客観的にわかるということでしか取り扱わないということでございますので、これも今後の検討課題かというふうに思っております。
○土井(真)分科員 逆に言うと、今、非公開の株で実質失敗したような株というのは、譲渡できないわけですね、買ってくれる人がいないわけですから。ですから、事実上売れないものであるわけであるから、損失の計上もできないということになるわけですね。ですから、特にベンチャーというのは、今上場の話をしましたけれども、上場されていない企業の方が圧倒的に多くて、そしてまた、恐らく、統計は私は知らないですけれども、うまくいかないケースの方が圧倒的に多いはずなんですね。 そこで、じゃ譲渡しようと思ったって、失敗したベンチャー企業の株なんて買う人はいないですから、当然譲渡なんてできない。ということは、逆に言うと、永遠に損失計上できないということになるわけですね。永遠に損失計上できなかったら、エンジェル税制の少なくとも損金側の意味はない。うまくいった場合の税額控除なりの譲渡益に対する特例は、うまくいった場合は確かにメリットはあるけれども、うまくいかなかった場合の、圧倒的に多いケースの損金をそういう形で計上できないと、いつまでも出資した側はバランスシート上にベンチャー企業に出資した出資金が残って、今度は出資した側のバランスシートを傷めてしまう。そうすると、今度は逆に、ベンチャーに対する出資に対するモチベーションを非常に落としてしまうということがあるわけですね。 ですから、ベンチャーに出資できる企業は、逆に、今ある意味もうかっている、元気がある、バランスシートもいいわけですから、そういうようなところで償却できるようにさせてあげれば、もっともっと多くの企業がベンチャー企業に出資して、より経済が活性していくんじゃないか。 私は、このエンジェル税制ができたときの一番のみそは実は損金の方であると思ったんですけれども、そこのところに完全にふたがしてあるという状況なので、ぜひともここのところの、損金の計上の認定の方法を何か工夫して出しやすくする。もうかったときはいいんですよ、逆に、出した方としては。少々税金がかかっても逆にいいぐらいなんですね。むしろ損したときの方のバランスシートを傷めることがブレーキになってしまうから、なかなかこれが使われないということですので、ぜひとも、そこのところの方策というか、工夫をしていただきたいというのが私の方の希望でございます。 そして、今出す方の、資金を出資する側の話をしましたけれども、もう一点、今度は受ける方の話と出す方の話なんですけれども、今まで、エンジェル税制が適用されるかどうかということは実際は事後に認定するということでしたので、出資する方は、出資はしたけれども、実際にエンジェル税制の対象になるのかどうかは、出資する時点ではわからないわけですね。そうすると、少なくとも上場企業のようなオープンな会社においては、そこでの意思決定に、適用されるかどうかわからないものに対して、なかなか上場企業のような会社だと意思決定できない。 例えば、オーナー会社が決める場合はえいやでできると思いますけれども、そういうきちんとしたプロセスを経て投資決定をするような上場会社においては、なかなか事前に、要するに税制上の予見可能性がきちっとしていないと、そこもまたネックになって出せなくなってしまうということですので、今回、要件の緩和というところで、予見可能性、問い合わせをすると事前認定はできるような形で、税務当局に問い合わせして事前認定で出せる、予見可能性はそこにおいてできてきたということは高く評価するわけなんです。 実は、こういう税制の問題あるいはいろいろな認定の問題というのは、手続が大体非常に大変である。今回のような、例えばベンチャー企業、エンジェル税制の適用を受けたいということで、じゃ当局、税務署の方に認定をするときに、どういう書類、どの程度事務手続が大変かということで、普通の中小企業というのは、そんなに書類をたくさん書けるような人員とかスタッフがいないわけですね。そういう企業が具体的にどの程度手続をして事前認定を受けることができるのか、そこのところをお聞かせ願えますでしょうか。
○立岡政府参考人 お答え申し上げます。 今委員が御指摘になられましたように、これまでは投資をした後で対象企業の確定をしていたわけでございますけれども、十九年度改正から、むしろ事前に対象企業であることを認定し、その認定があったことを投資家に御説明しながら資金調達をしていくということを可能にできるようにしたいというように考えてございます。 その事務の流れは、確認を受けようとするベンチャー企業が各経産局に申請を行い、そこで要件適合性を認めた上で事前確認書を交付するということを考えてございますし、また、投資家に広く情報提供する観点から、私どものホームページにも認定した企業名を公表したいということを考えてございます。 それで、事務手続でございますけれども、もちろん、過度の負担になってはいけないということでございまして、今は、基本的に既存の書類で出せるものということを予定いたしておりまして、例えば、定款、登記事項証明書、財務諸表、確定申告書の写し、株主名簿等々でございまして、今既に、それがなくてもつくっている書類を出していただくというようなことで、極力負担がないようにということで考えているところでございます。
○土井(真)分科員 エンジェル税制が最初にできたときのようなことにならないように、せっかくこういういい制度、いい形になってきて、使いやすい形になってきているわけですから、ぜひとも、より多くの方、新規事業を起こしたい方が使えるように、制度の運用においても、その辺のところを配慮して運用していっていただきたい。そうすることによって、私の感じでは、今回の改正、そこの運用のところをきちっとやれば、かなり飛躍的に恐らくこの税制の利用者はふえるのではないかというふうに思います。 ただ、さっき申し上げたように、損金のところだけはきっちりしないと、飛躍的というか、ある程度やはりまだブレーキがかかるというふうに考えますので、ある程度ふえても、そこまで拡充していただけると、この制度がかなり我々の経済を押し上げる、新規事業を、ベンチャー企業を育てる大きな柱になっていくのではないかというふうに考えますので、ぜひまた、そこまで考えて今後運用していただきたいというふうに願うわけでございます。 そして、次、もう一つ、経済成長戦略については、イノベーションによる経済成長ということで、今回もいろいろな重点政策とともに予算がついているわけなんですけれども、特にイノベーションの研究開発についてお伺いしたいというふうに思います。 今、イノベーション研究開発予算、いろいろな予算がついているわけでございますけれども、研究開発プログラム予算ですね、かなりいろいろな、種々の予算がついているわけですけれども、この研究開発のテーマをどのように選んでいるか。 要するに、これから大きく成長していくような市場が幾つもあると思います、いろいろな分野であると思います。ところが、市場が今後小さくなるようなところの分野であれば、やはり余り力を入れる必要はないと思いますし、これから大きく成長していくような分野であれば、それなりの研究開発をしていかなきゃいけないというふうに考えますが、経産省として、先導的、リードしていくような研究開発、これはどういう観点から、どういう考えのもとに選んでいるのか、そしてそれはどのような分野かということをお伺いしたいと思います。
○小島政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、経済成長につなげる技術開発、イノベーションということで、これから少子高齢化、人口減少、あるいは環境・エネルギーの制約といった将来の社会問題あるいは市場ニーズというのがございますが、そういったものをとらえまして、今回の経済成長戦略の中では、特にそういう将来の社会ニーズをにらんだプロジェクトにつきまして、民間企業ではできないような分野について国が先導的に技術開発、研究開発を行っていくのは非常に重要でございますので、そういった分野を重点的に、そして各省連携、産学官連携を行って、重点的に実施したいと考えております。 ただいま御指摘のありましたように、どういう分野にということでございますけれども、今後の高齢化とか人口減少、環境・エネルギー制約というのをにらみまして、一つは、我が国の死因の約三割を占めるがんの問題について、患者の健康寿命を延ばして、長生きできるような、そういった社会を実現するために、がん対策等の先進医療技術の開発、それから第二は、高齢化社会に対応いたしまして、ものづくりの現場とか家事とか介護などのさまざまな局面で人々の活動を支援するような次世代の知能ロボットの開発ですとか、それからハイテク製品の製造に不可欠で、世界で需給が逼迫しているようなレアメタルをありふれた資源で代替するような、レアメタルの代替材料の開発といったように、それぞれの資源制約あるいは高齢化問題に対応するための、将来の課題に対応するような革新的な研究開発プロジェクトを先導していく所存でございます。
○土井(真)分科員 今お話ございました将来をにらんで革新的な技術ということでございますが、それは国だけでなくて、研究開発というのは、学校、大学等もあれば、民間も非常に多くの研究開発投資を行っていると思います。 例えば、ロボットとかいうのはいろいろな企業が開発している、もちろん大学でもやっているということでございますので、ぜひとも企業が取り組んでいるよりもさらに先進的な開発というか研究開発に絞って先導していっていただきたいというふうに思います。 その研究開発なんですけれども、当然、研究開発は、リードする部分と、その後、では、その研究開発した成果が具体的に経済成長につながっているのか。研究開発が企業なりで生かされて、そしてそれが一般の市場に出て、さらにまた経済成長につながっているという、今度は研究が実用化に結びついているというところの話なんです。 特に、実用化のところというのは、企業ももちろん今必死で取り組んでいるところでありますけれども、やはり企業だけではその一歩が乗り越えられない。そしてまた、マーケットがどの程度あるのか、もちろんわからないわけですから、企業としては二の足を踏んでしまうようなケースもあるわけですね。 ですから、そこのところの、企業にはない実用化に向けての国としての取り組み、要するに、出口のところの取り組みないしはその成果というものはどのようなものか、お聞かせ願えますでしょうか。
○小島政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のございましたように、技術開発をして、それを最終的に市場に結びつける、社会の役に立つということは重要でございまして、昨年七月に決められました政府の成長戦略大綱でも、イノベーション・スーパーハイウェイ構想ということで、技術開発をして、それを着実に市場に結びつける、市場展開させるために、制度的な障害の除去ですとか、企業が行う製品化、実用化に対する支援の強化ですとか、そういったことをうたっているわけでございます。 そういう観点から、経済産業省におきましては、数年前からNEDOを通じて、民間企業が実施する多少リスクのある実用化開発、あるいは産学で連携して行う実用化開発につきまして助成事業を行っておりますし、また、特に地域の中小企業が開発した技術を実用化する、これもまたいろいろなリスクがございますので、そういったものを補てんするために、全国の企業、大学、高専が結集して行うような産業クラスター計画を実施して、それの関連で、地域の経済産業局を通じて支援をしております。 これまで、NEDOの実用化助成事業については、助成を行った案件のうちの約三分の一が実用化に至っておりますし、地域の中小企業に行った実用化支援につきましては、産業クラスター計画全体で、全国九千の企業と三百の大学、高専が参加しておりますが、そこでは約四万件の新事業が創出されているということでございます。 今回、さらにイノベーション・スーパーハイウェイ構想を推進するという観点から、あるいは最終的な製品化、実用化、市場化につなげるという観点から、このNEDOの制度等をさらに強化して、イノベーション実用化助成制度として拡充をしていきたいと考えております。
○土井(真)分科員 ぜひとも、実用化支援のところは特に経済成長に直結するところでございますので。これも、私もまだ民間の企業のいろいろな相談に乗っている当時は、せっかくいい技術とかがあっても、それを実用化というか商品化して一般の市場に出すというところが、やはり市場が見えない分、そこの後押しがなかなかなくて、技術が宝の持ち腐れになってしまうというようなケースが、結構私も間近に見ておりますので、ぜひともそういう実用化支援というのを重視していただきたいというふうに思います。 最後になりますが、今度は入り口と出口のところなんですけれども、当然、今三分の一ぐらいは実用化でうまくいっているというお話があったんですけれども、実際に実用化、そして今度はまたそれに基づいて、よく企業であれば、プラン・ドゥー・シー・シンクというサイクルで全体のシナリオを書いて、さらにまたその制度をよくしていこうという検証作業、計画を立てて、実行して、検証して、そしてそれをまた生かすという作業を行うわけですけれども、この研究開発、今言った実用化、経済成長に結びつけるための全体的なそういうシナリオというのはどのようになっているんでしょうか。
○小島政府参考人 研究開発を学の分野、基礎の分野から市場につなげる、産業界につなげるという観点で、先ほど言及しましたイノベーション・スーパーハイウェイ構想では、産学官の研究開発に横ぐしを通すということを基本としているわけですけれども、まさにそういう基礎の研究開発から実用化に至るまでのシナリオを産学官で共有してそれぞれサイクルをつくっていくということは大変重要なことでございまして、経済産業省では、一昨年に、大学、企業、それからNEDO、産総研等の産学官の関係者総勢四百名の知見を結集しまして、二十四の技術分野にわたります技術戦略マップというものを策定して、それを毎年ローリングしております。 これは、将来の社会とか国民のニーズに合わせて、あるいは技術進歩の動向を踏まえて、必要な要素技術、要求スペック、導入シナリオというのを時間軸上に整理したものでございまして、この技術マップをもとに、企業の側では自社の技術マップをつくり、それから学会も学会でそれに学術研究のロードマップを作成するということで、基礎から産業化までのシナリオを共通して技術開発を行って、それでできるだけ市場に出やすくする、それから産学官連携とか異業種、異分野の連携もとれるようにするということをやっております。
○土井(真)分科員 どうもありがとうございました。 以上で終わります。
○杉浦主査 これにて土井真樹君の質疑は終了いたしました。 次に、前田雄吉君。
○前田分科員 民主党の前田雄吉です。 きょうは、ネットワークビジネスについて伺いたいと思います。 世界ではもう標準なビジネスモデルでありますフランチャイズとこのネットワークビジネス、日本では、四十年の歴史の中で悲しい歴史があります。無知、無理解、誤解、偏見、勘違いの五段拍子の思い違いにさいなまれまして、非常にこれらの認識が十分ではない。 経済産業省の前身であります通産省を白洲次郎氏がつくられましたとき、日本の経済を引っ張るリーディングインダストリーをきちんと守り立てる、保護、育成する、それが趣旨で経済産業省の前身である通産省ができたというふうに私は理解しております。ですから、大臣におかれましても、私のそうした趣旨に基づいての本日の質問をよくお聞きいただきたいと思います。 まず初めに、私は毎年この時期に同じ質問をします。このネットワークビジネス、経済産業省としては、何兆円、何百万人の人が携わる産業と認識されていますでしょうか。
○松井政府参考人 お答えいたします。 今先生御指摘のネットワークビジネスは、特定商取引に関する法律におきまして、連鎖販売取引として定義されている取引形態を示すものと認識をしております。 当省が昨年度実施いたしました調査によりますれば、連鎖販売取引を行う調査対象事業者の年間の総売り上げは約一兆一千億円でございます。それから、勧誘や購入を行う会員数は約二千二百万人という調査結果が出ております。 ただ、この結果はすべての連鎖販売取引事業者を対象としたものではなくて、売り上げにつきましては、調査でデータが得られました二百八十八社の範囲で事業者の売り上げを合計したものでございます。また、会員数につきましても、回答が得られました九十社の会員数を単純に合計したものでございますので、いずれも正確な統計値でないことは御理解いただきたいというふうに考えております。 〔主査退席、西村(康)主査代理着席〕
○前田分科員 今、例年の質問の回答より前進した回答をいただいたと私は思います。例年はWDSAの推計値を出されて、ホームページで、二百万人という推計値を答えられていましたけれども、私は、そうした実態をきちんとつかんでいただく努力をこれからも続けていただきたいというふうに思っております。 私ども、会社の数からして、今の統計値、非常に正しい、そして、今言いました会社の数で換算しまして、六兆円、八百万人の産業であるというふうに思っております。 こうしたネットワークビジネスでありますけれども、本当にごくわずかな心ない人たちがおりまして、法を遵守しない人たちがいる。それで、大多数のまじめに働く皆さんが苦労をしておられます。 警察にお聞きしたいと思いますけれども、このネットワークビジネス、同産業への昨年の取り締まり状況を伺いたいと思います。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 特定商取引法による連鎖販売取引について申し上げますと、昨年中、この連鎖販売取引そのものに係る特定商取法に違反する行為の検挙はございませんでした。 ただ、カタログ販売とか洗剤販売を介在させまして連鎖販売取引の体裁をとりながら、実質的に無限連鎖講を開設、運営等をしていた事犯を二事件検挙いたしております。これらの事件で、合わせて約六千人から出捐金がございまして、総額は合計で約二十五億八千万円に上っているところでございます。
○前田分科員 今お答えいただきましたように、直接の商取引法違反による取り締まりはなかった、しかし、六兆円、八百万人の数からして、そこの中のごく一部の本当に心ない人たちがいたという事実を確認させていただきました。 それでは、先ほど流通審議官にお答えいただきました、昨年実施されました平成十七年度連鎖販売取引実態調査、この印象を伺いたいと思います。 非公式で、省内の方がこのように申されておりました。若い人でトラブルが多く、これは問題のビジネスという認識を今までは持っていたんだが、この調査結果によると、年齢の比較的高い、しかも女性が多いので、良識を持った方が十分おられるということで、妙な気がした、変な気がしたという声を私は聞きました。 経済産業省としてこの実態調査の印象をどのように持たれたか、お聞きしたいと思います。
○松井政府参考人 お答えいたします。 昨年度行いました実態調査によりますと、この調査によってデータが得られた範囲内におきましては、先生おっしゃるような印象でございまして、会員の約九割が女性でいらっしゃいます。かつ、それも四十代の会員が三割を占めているということでございました。 一方、国民生活センターのPIO—NETのデータによりますると、連鎖販売取引に関する消費生活相談の約四割が二十代の方からのものでございます。ちなみに、十代の方が二%弱、三十代の方が一二%、四十代の方がやはり一一%ほど、五十代が一三%、六十代が一〇%、七十代が六%、このくらいの数字になっておりまして、連鎖販売取引につきましてはやはり若年層のトラブルが多く生じている、こういうふうに認識をしてございます。
○前田分科員 今お答えいただきましたように、そういう若い人のトラブルが印象に残るということでございますけれども、実態は、多くの女性がみえて、また年齢の高い層が中心になられているビジネスだというお答えでした。 私は、日本のこのネットワークビジネスも世界標準のものであるべきであるというふうに思っております。というのは、きちんとした認識を持たれる、持つべきであるというふうに思っているんですね。 欧州委員会に対して、ニール・オッフェンが事務局長を務めております訪問販売協会世界連盟、WFDSA、この報告によりますと、販売員のタイプを七類型に分けて分析しております。 ここに報告書がありますので少し申し上げますと、まず一番目に、卸売価格またはディスカウント価格の購入者、つまり、安く買えるということでここに加わっているという方たちですね。二番目に、短期、特定の目的を持つ販売員、つまり、クリスマスのときだけお金が要るのでやられるという方とか、そういう方ですね。三番目に、生活の質の向上を目指す販売員、これは、奥さん方とか、御主人の収入プラスアルファを考えておられる方たち。四番目に、キャリアを目指す販売員、これは、がむしゃらにこのビジネスで仕事をしたいということで、アメリカでは全体の六%にしかすぎないですけれども、こういう方たち。それから五番目に、社会的接触を求める販売員。六番目に、認知を求める販売員。それから七番目に、商品を愛用する販売員ですね。こうした七類型に分けての分析があります。 私は、ここぐらいまできちんと去年の実態調査をもっとしっかりして、どういう人たちがこの業に携わっているかという分析を政府の方でもさらに調査されるべきと考えますけれども、いかがでございましょうか。
○松井政府参考人 今先生御指摘でございました訪問販売協会世界連盟、WFDSAの報告につきましては、当方存じておりませんので、今先生の御指摘のような類型についてどのように考えたらよいか、現時点においてはお答えをすることができません。 ただし、特商法につきましては、常に問題取引の実態を把握して制度の整備などに従来から努めてきているところでございますので、この作業の一環といたしまして、必要に応じて、対象となる取引の業態ですとか、あるいは海外の状況などなどについて調査を継続的に行ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○前田分科員 今、流通審議官は、さらなる調査、継続の調査を述べていただきましたので、ぜひきちんとこの業態の実態をつかんでいただきたいというふうに思っております。 私は、このネットワークビジネス、男女も関係なく、若い方もお年寄りもできる、そして障害者の方も健常者の方もできる、そうしたあらゆる方ができるビジネスであるというふうに思っております。安倍政権は、格差の是正、弱者の救済、そのための再チャレンジ、それから生き方としてのワーク・ライフ・バランスと言っておられるわけですけれども、私は、ネットワークビジネスはこれにも合致するのではないかと。とにかく、遵法の、法律を守っての上のこの仕事はどんな方でもできるわけですから、私は、今直面しているこの日本の課題にも寄与する産業ではないかというふうに思っておりますけれども、どのようにお考えでしょうか。
○松井政府参考人 お答えいたします。 連鎖販売取引につきましては、それを統括する事業者や個人販売員の活動が、法律に従ったものであり、また、適正に行われていれば、必ずしも問題を生ずるものではないと考えておりますが、連鎖販売取引事業者も先生がおっしゃるように千差万別でございますため、御質問の点につきましては、一概には申し上げることはできないと考えます。 連鎖販売取引は、個人を販売員として勧誘し、さらにその個人が他の個人を次々と勧誘して、多段階に組織を拡大するものであり、組織が拡大すればするほど、また、その組織の中でいわゆる上位に上がった人ほど、利益がふえる仕組みでございます。このため、虚偽説明などの無理な販売勧誘が行われたり、下位の販売員の過剰在庫等によるトラブルなどが発生しやすい取引形態と言え、国民生活センターのPIO—NETのデータによりますれば、年間約二万件の消費生活相談が寄せられております。 経済産業省といたしましては、消費者利益を保護するため、引き続き状況をしっかり注視するとともに、特定商取法に基づく厳正な対処をしてまいりたい、こういうふうに考えております。 〔西村(康)主査代理退席、主査着席〕
○前田分科員 今ちょっと気にかかった言葉がありまして、先生がおっしゃったように千差万別の業態だというふうに言われたんですけれども、私はそんなことを言っていませんので。千差万別じゃなくて、遵法の精神、法律を守っているか守っていないか、ごく一部の守っていない人間がいるということを言ったわけで、千差万別と言っているわけじゃないので、その辺だけはきちっと理解しておいていただきたい。 そして、私の過去の質問に対して、きちんと遵法の精神のもとでビジネスをすればこれは正しいというお答えをいただいております。少し申し上げますと、例えば十七年の二月二十八日、これは小此木副大臣ですね、販売活動に携わる組織や個人がしっかりと正しいルールのもとで商売を行われているならば、それは規制の対象とはならないというか、自由な経済活動の中でやっていただいて結構な話であるというふうに言われています。それから、ちょっと前後しますけれども、平成十八年三月一日、これは迎政府参考人、法律に従って適正に行われていれば、必ずしも問題が生ずるわけではないわけでございますというふうに答えていただいています。それから、平成十六年三月一日、江田大臣政務官ですね、特定商取引法等の法をきちんと遵守されている、そういう業者の皆様にとっては何も問題はないと思いますというお答えをいただいております。 私はやはり、もうこれはとにかく法律を守れ、守ったもとでのビジネスは正しいというふうに考えておりますけれども、これについて経済産業省はどのようにお考えでしょうか。
○松井政府参考人 先ほども申し上げましたとおり、連鎖販売取引につきましては、それを統括する事業者や個人販売員の活動が、法律に従ったものであり、また、適正に行われていれば、必ずしも問題を生ずるものではないと考えております。 ただ一方、連鎖販売取引は、個人を販売員として勧誘し、さらにその個人が他の個人を次々に勧誘し、多段階に組織を拡大するものであり、組織が拡大すればするほど、また、上位に上がった人ほど、利益がふえる仕組みであります。このため、虚偽説明等の無理な販売勧誘や、下位の販売員の過剰在庫等によるトラブルが発生しやすい取引形態と言えます。 したがいまして、今申し上げたような虚偽の説明とかそういったことがないように、法律をしっかり守って、その定義に当たっても、適正に事業をやっていただければこれはトラブル等も生じないわけでございますので、そのところはきちっと法律の義務を果たしていただくというようなことであろうと思っております。 先ほども申し上げましたように、国民生活センターのPIO—NETのデータによりますれば、連鎖販売取引につきまして年間約二万件の消費生活相談が寄せられているという現状にかんがみ、状況を引き続き注視するとともに、特定商取法に基づき厳正に対処してまいりたい。 なお、経産省といたしましては、連鎖販売取引事業者について、平成十七年度に二件の業務停止命令、十件の指示を行っており、引き続き悪質な事業者の排除に力を入れてまいりたい、こういうふうに思っております。
○前田分科員 そのとおりですよ。悪質な事業者については厳格に取り締まってください、まじめにやっていらっしゃる方が迷惑しますので。 そこで、今お話があった国民生活センター、この苦情件数、過去三年で業態別にどんなことが、上位だけで結構です、一位、二位、三位ぐらいで結構ですので、言っていただきたいと思います。この業態別の順位ですね。
○田口参考人 お答えを申し上げます。 国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられます消費者の苦情件数を販売形態別に見ますと、二〇〇三年度以降、各年度とも、件数の多いものから申し上げますと、一番目に通信販売、二番目に店舗販売、三番目に訪問販売、四番目に電話勧誘販売、次いでマルチ取引となっております。
○前田分科員 今順位をお聞きしましたけれども、過去においてよりはマルチレベルマーケティングはぐっと順位が落ちているわけであります。だんだんと遵法の精神のもとでやっておられる方がふえてきたということではないでしょうか。 そこで、私は残念なものを見つけ出しました。マルチレベルマーケティング、ネットワークビジネスが、すべて、全否定だという国民生活センターのパンフレットを私は見つけました。 これはひどいじゃありませんか。「友だちからの「いい話」はトラブルの始まり」、その下に、「「ネットワークビジネス」「MLM」とかたって友だちを勧誘し、会員にすることでマージンを得るというマルチ商法が広がっています。」これは、海外に私も留学していましたけれども、海外の方が見たら笑いますよ、本当に。 過去に、訪問販売法、五十一年につくったときに、法律のスキームとして、マルチレベルマーケティングを全面禁止するのではなくて、定義を広くして、その中で、悪いマルチ、問題のある行為を規制してこられました。このときの天谷審議官の三類型が御答弁の中でありまして、悪いマルチ、よいマルチ、それから灰色のマルチと区別されておられるわけですね。全否定しているわけではありません。 私は、ここに書いてあるように、ネットワークビジネスを経済産業省は全否定するわけですか、お聞きしたいと思います。
○松井政府参考人 お答えいたします。 昭和五十一年の立法以来、連鎖販売取引につきましては、禁止をするのではなく、特定商取引法によりまして、連鎖販売取引事業者に関する規制を定め、これによって取引が適正に行われるように取り組んできたところでございます。 現時点で、直ちにこの考え方を変更する考えはございませんが、国民生活センターのPIO—NETのデータによりますれば、先ほど申し上げましたように、連鎖販売取引につきまして年間約二万件の相談が寄せられているという現状にかんがみまして、引き続き悪質な事業者の排除に力を入れ、特定商取法に基づき厳正に対処してまいりたい、こういうふうに考えております。
○前田分科員 そのとおりですよ。流通審議官、本当にそのとおりですよ。やはり悪質なものを排除するべきだということですよ。だから、これは間違っていますよ。恥ずかしい話だ。ぜひ、これはもう回収すべきですよ。 これは、幾ら印刷に金をかけて、何万部刷ったんですか、生活センター。
○田口参考人 お答え申し上げます。 まず、マルチ取引についての国民生活センターの認識でございますが、いわゆるマルチ取引につきましては、その取引自体がいわば悪ということでは決してなくて、例えば、勧誘に当たりまして、特異な一部の成功例を引用して、多大な利益が容易に得られるかのように消費者を信じ込ませるといったようなことによりましてトラブルとなる事例が多いということから、特定商取引法によりまして、その弊害が生じることのないよう所要の規制がなされているというふうに認識しております。 御指摘のパンフレットにおきましても、そのような認識に基づきまして、例えば、「友だちを紹介するだけ」などと目的を隠して勧誘を行ったり、あるいは学生ローンや消費者金融からの借り入れを強いるなどの問題につきまして、消費者に対して注意喚起を促すものでございまして、ネットワークビジネス全般を悪いマルチと否定しているわけではございません。
○前田分科員 いや、これは、だれが見てもネットワークビジネスは悪だというふうに見えますよ。こうやってマルチ商法の問題点、書いてありますよ。だから、悪いマルチとしっかりと書いたらどうですか。こんなものが出回っていて、もしこれで損害賠償請求が起きたら、だれにやればいいんですか。国民生活センターの理事長ですか。どうですか。
○田口参考人 お答え申し上げます。 このパンフレットにおきましては、ただいま申し上げましたとおり、ネットワークビジネスをすべて悪いマルチと否定しているわけではございませんで、消費者がトラブルに陥ることのないよう、わかりやすい形で注意喚起を行うために作成いたしたものでございます。 したがって、法令を遵守して正当な事業活動を行っております事業者に対しまして損害を与えるような内容のものとは考えておりません。
○前田分科員 いや、実際、いろいろな方が私のところへ見えるんですよ、こんなものを出してもらっては困ると。実際の被害がこれで起きてくるわけですから、被害が出たときに、生活センター、ちゃんと補償してくださいよ。いいですか。 私は、書くんだったらきちんと、遵法の精神を守らない、遵法精神のない、あるいは、法律を破っている悪徳マルチ、そういう言葉を使うべきだと思いますけれども、生活センター、どうですか。
○田口参考人 お答え申し上げます。 消費者に対するパンフレット等におきましては、できるだけわかりやすい形で注意喚起、情報提供を行っていかなければいけないということでございます。 したがいまして、一般の消費者がなるべくわかりやすい形でいろいろ注意点を掲げるということを心がけておりますが、先生御指摘のように、マルチ取引がすべて悪であるというような誤解の生じないように、そこは十分配慮してまいりたいと思います。
○前田分科員 時間が来ましたのでこれでやめますけれども、きちんと、わかりやすく消費者の皆さんに、悪徳マルチと悪いところは書いてやってくださいよ。 ぜひこれをお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○杉浦主査 これにて前田雄吉君の質疑は終了いたしました。 午後一時三十分から再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時七分休憩 ————◇————— 午後一時三十分開議
○杉浦主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。黄川田徹君。
○黄川田分科員 民主党の黄川田徹であります。 エネルギー全般について、通告に従い、順次質問していきたいと思います。 まずもって、エネルギー政策を考えるに当たって、エネルギー政策基本法に定める三つの側面、資源、環境そして経済、この評価が必要であると思うわけであります。これらは単一目的ではなくて、三つの側面に対して同時的効果のある政策、戦略が望ましいということであります。 そしてまた、昨年五月に政府から打ち出された新・国家エネルギー戦略に沿いまして、経済産業大臣の諮問機関であります総合資源エネルギー調査会におきまして、エネルギー基本計画の三年目の見直し、それから具体的政策の見直しが行われている、そう理解しておるところであります。 その中で、新・国家エネルギー戦略では、エネルギー安全保障の確立に向けまして、二〇三〇年をターゲットにした数値目標を五つ掲げられております。まず一つは、省エネルギー目標であります。現状からさらに三〇%以上の効率の改善。そして、石油依存度低減目標、これが現在四七%から四〇%以下にしたいということ。さらには、運輸部門における石油依存度低減目標、現在の九八%から八〇%までに下げたい。加えて、原子力発電の目標でありますが、これは現在二九%から、大体三〇から四〇%の内外ということであります。最後に、海外での資源開発目標、自主開発比率ですか、これが現在の一五%から四〇%にしたい。こういうふうな形で目標が掲げられております。 まず、エネルギーの基本でありますその確保でありますが、これは国民生活、経済生活に本当に大事なところであり、安全保障の重要な項目のエネルギーであるのでありますけれども、安倍総理の去る一月二十六日の施政方針演説、そこには、エネルギーあるいは環境の部分なんですが、たしか六行ぐらいの記述だ、こう思っております。そしてまた、新・国家エネルギー戦略、これの言及もなかったか、こう思っております。一方、その数日前に行われました米国ブッシュ大統領の一般教書演説でありますけれども、エネルギー関係の発言、これは三十行以上にわたっております。 資源のない国日本として、しっかりしたエネルギーの確保、セキュリティー、いろいろ大事なことがあるのでありますけれども、なかなか触れられていないなという気がするのでありますが、エネルギー担当大臣甘利さんの御所見はいかがでしょうか。
○甘利国務大臣 ブッシュ大統領の一般教書演説と総理の施政方針の全体に占めるエネルギーの比率を比べてみたことはないんですけれども、ブッシュ大統領の一般教書演説の中では、恐らく、今まで京都議定書にも参画をせず、どちらかというと環境に対して後ろ向きな政権であるという印象を払拭するために、殊さら地球環境とかエネルギーと環境という部分を強調して、共和党政権も地球環境問題に決して無関心ではないんだということを強調された部分が、安倍総理の施政方針よりも行数でいうとふえた部分の一番の理由かなとも思っております。 日本はエネルギーの大宗を輸入に頼っているわけでありますし、そういう国においてエネルギー政策の重要性というのは、資源を持っている国よりもさらに重きをなしているわけでありまして、その点は総理もよく承知をされているわけでございます。 ことしの一月にも東アジア・サミットが開かれましたが、そこでも、アジアスケールのエネルギー安全保障強化のための協力イニシアチブというのを総理から提案をしまして、各国から歓迎を受けたわけであります。それから、中国であるとかあるいはインドネシアとのエネルギー関係の構築を総理自身主導されて、私自身、中国と初めてと言えますけれども、エネルギー大臣の定期対話、定期協議というものに署名することができたわけでございます。 エネルギー政策に関しては、政策基本法に基づきまして、昨年五月に策定をしました新・国家エネルギー戦略等を踏まえまして、本年度中を目途に新たなエネルギー基本計画を策定する予定でありまして、今後とも、安倍総理の陣頭指揮のもとに、エネルギー政策、万遺漏なきを期したいというふうに思っております。
○黄川田分科員 資源のあるアメリカでさえも、原油の高騰等に敏感に反応して、例えばバイオ燃料の確保であるとか、しっかりとした具体の対策を進めていくわけなのでありまして、日本の、資源のない国としては、いささか緊張感が薄れているのかな、私はそういう感じがしますので、一言言葉を重ねたいと思います。 それで、五番目の挑戦的な目標といいますか、自主開発比率を現在の一五%から四〇%に向上するということでありますけれども、これは、とりもなおさず準メジャー級の石油会社を複数育てるというふうなことだと思っております。一九七〇年代の石油危機当時の八%から三十年かけて一五%になったわけでありまして、和製メジャーの育成のかけ声はあったのでありますけれども、実際には、日本を代表する上流開発会社でさえ準メジャー級にも及ばないというのが現実だと思っております。 この四〇%にふやすという目標でありますが、目標は高くということでありますが、その資源開発のやり方とか戦略、どんな形なのかな、過去の戦略も総括しなきゃいけないんじゃないか、こう思っておるわけであります。 そこで、石油公団の後身でありますJOGMECの資料によりますと、米国のCERAの著名なコンサルタントを招きまして、開発にかかわる国際競争力強化の勉強をしたということでありますが、過去のやり方のどこがつたなかったのかとか、あるいはまた今後どのように直せば準メジャー級になるのか、あるいはまた成算はあるのか。そしてまた、JOGMECはリスクマネーを供給するわけでありますけれども、石油公団の二の舞にならない、そういう担保はあるのでしょうか。
○甘利国務大臣 平成十四年に石油公団が廃止をされました。そのときに私も議論に参画をしておりまして、経営状態がずさんであるということをもって機能も否定するのはいかがなものか、経営状態をきちんとさせる、リスク管理をきちっとさせるということが大事で、上流開発そのものの機能を放棄してしまうと、つまり、当時の議論は、石油の市場が世界じゅうに立っているわけだから、どこへ行っても買ってくればいいじゃないか、油は余っているんだから、そういう議論がかなり強くありました。わざわざリスクを冒して上流開発をするぐらいだったら、どこでも行って好きなだけ買ってくればいいというような議論が先行しまして、上流開発の意義がどこかへ行ってしまって、結局、解体をするということになりました。 そのときに、ささやかでも上流に入っていく機能を日本が持っていなかったら将来大変なことになるぞ、今は油は安いけれども、いつ暴騰するかわからぬからということを強く主張いたしまして、それで、では和製メジャーをつくろうという旗が振られたわけであります。 では、昔は、そういう経営体質とかリスク管理機能、どういうところに原因があって問題提起をされたのか。これはやはり、政府と石油公団と石油開発企業それぞれが、どこが主体になるのかということがはっきりしていなかったんじゃないでしょうか。相手が主体的にやることだと全員が思っていたんじゃないかと思います。 今、和製メジャーをつくろうということで、中核的な企業を形成するべきだということで、現状でいいますと、国際石油開発帝石ホールディングスですか、これは、中核まで届かないぐらいの規模なんですかね、トップメジャーの十分の一ぐらいの規模であります。しかし、今いろいろと石油権益が具体化して油が出つつあるわけでありますから、これが稼働していきますと、トップメジャーの最終的には四分の一ぐらいの規模になるのではないかということが期待をされているわけであります。 それぞれがそれぞれに依存してしまう、主体性に欠けるという体質を改善していく必要がある。やはり石油上流開発会社がしっかり責任を持ってやっていく。しかし、それは政府から突き放されるんじゃなくて、政府の後ろ盾がきちんとある体制をとって上流開発に進んでいくということで、そこで、JOGMECの支援を、出資比率をふやして資金的に安定するようにしましたし、貿易保険では、新たな資源開発用の保険を三千億の枠で設定した。これは、保険料を五〇パーから七五パー引き下げて使いやすくしたわけであります。 さっきの依存体質という話でいえば、JOGMECが出資比率をふやして、ではJOGMECの発言力がそれだけ大きくなるかというと、民間分を超える部分については議決権を行使できないような、お金だけ出していくという、主体性はきちんと先方に残すという方式で出資割合をふやすということにいたしまして、どこが主体性を持って責任主体でやっていくかという関係は明確にしながら、しっかりとした体制をとっていくということになろうかと思います。
○黄川田分科員 大臣の丁寧な答弁といいますか、それだけしっかりとした総括をしなきゃいけないことがたくさんあるということなのかもしれません。自主開発比率、いずれこれを四〇にするというのは高いハードルだと思います。もっとリーダーシップをしっかりとっていかなきゃとても大変なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、時間がどんどん進みますので、天然ガスについてちょっとお尋ねいたしたいと思います。 最近、サハリン1、サハリン2のプロジェクトに関して、確実に日本にガスが来るのか心配される事態が続いたわけであります。環境問題とかいろいろありました。 今週、ロシアの首相以下ロシアの官民代表団が来日しておりまして、両国関係ではどのような進展があったのか。多分懇談されたと思うのでありますけれども、エネルギー資源に関してでいいですので、御答弁いただけますか。
○岩井政府参考人 総理ともお会いになられていますので、私の方で全体に総括して、もし不足がありましたら大臣にお助けをいただきます。 今御質問がありましたように、ロシアからフラトコフ首相、フリステンコ大臣がお見えになりました。私どもの大臣とも、あるいは関係大臣ともお会いいただきまして、御指摘のエネルギー分野における協力についてもお話が出ております。 御指摘がありましたサハリンのプロジェクトでございますけれども、サハリン2プロジェクトにつきまして、体制が新しくなりましたけれども、我が方からは、我が国の需要家向けの既存のLNG契約が確実に実行されることを期待しておるということをお伝え申し上げました。先方からは、官民すべての関係者がこの契約義務を遂行することを望んでいるという点で意見は一致しているんだというお話がございました。 また、サハリン1プロジェクトにつきましては、引き続き日ロ協力の柱として発展することを期待しているということを先方にお伝えしたところでございます。各大臣から申し上げました。 こういった形で、日ロにおける互恵的なエネルギー協力を進めていきたいというのが政府の考えでございます。
○甘利国務大臣 今の答弁どおりでございますが、ロシアと日本は互恵的な関係になり得るという点が両国の一致している点で、それで、各分野に従って協力はし合おうということでありました。 きのうはフリステンコ・エネルギー大臣それからフラトコフ首相、そしてきょう、先ほどキリエンコ原子力長官と、もとの首相でありますが、会談をしました。やはりこの会談でも、原子力分野、もちろん平和利用分野でありますけれども、その平和利用に関する分野に関して日本の投資を待っているという話でありました。
○黄川田分科員 今ロシアは、資源外交といいますか、石油でもってさまざま動いているわけなのでありますけれども、石油といえども有限でありますから、いずれさまざまな部分で日本との関係を深めたいということになるでしょうし、エネルギーだけでロシアがずっと将来にわたって生き抜くというわけにもいかないでしょうから、さまざまな経済の協力関係があると思いますので、しっかりとした対応をしていただきたい。 それから、サハリンでは、3とか4とか、まだまだ開発の波が押し寄せるような気がするのでありますけれども、1、2には日本もかかわっておりますけれども、3以下に、日本との関係なんというのはどのような考え方をしているんでしょうか。
○岩井政府参考人 御指摘のように、サハリンにつきましては、1、2のほかに3、4あるいは5と言われているようなプロジェクトがございます。これの開発を具体的にどのように行っていくのかということにつきましては、関係者の間でいろいろな検討が進んでおりますけれども、いずれにせよ、今後、その開発をしていくということを念頭に置いていろいろな協力が進んでいくものと承知しております。
○黄川田分科員 それでは、我が国の天然ガスの関係では、LNGを主体といいますか、そういう形で供給インフラができてきたのでありますけれども、LNGの供給とあわせてパイプラインの供給、それぞれデュアルモードで選択肢として検討する価値があるのではないかと私は思っているんですが、特に、サハリンは本当に北海道から目と鼻の先といいますか、そういう形の中で、パイプライン供給が当然される範囲であるんじゃないかと私は思っております。 そういう中で、LNGとそれからパイプライン、両方の形が出てくれば、私は東北の人間なものですから、北海道、東北に、クリーンなエネルギーといいますか、そういうものが有用に活用されて、地域社会に何か貢献できないのか。電力とかガスとか大きなものもあるのでありますけれども、コージェネレーションとか電気と熱とかということで、そこでさまざまな新しい産業なんか起きてこないか、こう思っておるわけなのでありますけれども、日本独特といいますか、LNGとパイプラインというこの双方が生かせるような検討といいますか、そういうことに対しては大臣はどのような考えなんでしょうか。
○甘利国務大臣 サハリン2の方はLNGで供給するということが、開発事業者、投資家と需要家の間で決まっている話でありまして、それからサハリン1の方に関して、需要家の方から、LNG供給があるならいつでも受けたいというような発信は出ているようであります。 要は、需要がパイプラインの敷設とうまくマッチングしていくかということだと思うんですが、日本の需要家、大口需要家は電力になるわけでありますが、やはりLNG志向をしているようでありまして、パイプラインの海外からの敷設の構想がなかなか進んでいかないというのは、やはり需給関係が優先されるのかなということも思います。
○黄川田分科員 需要が電気とかガスとかそういう大口ということなのでありますが、一点だけ、重ねてなのでありますけれども、「美しい国、日本」というか、経済成長の中で地方も支えていくということなんですが、我々地方に住む者にとっては、やはり新たな産業であるとか新たなエネルギーであるとか、あるいはまたクリーンなエネルギーであるとか、そういう環境面とかエネルギー面とか総合的に考えますと、大口需要家は需要家にしても、目と鼻の先にあるサハリン、そして北海道、北海道から下北、八戸とか、そういうふうな形の中で、場所場所に地域に何かを起こせないのかという思いが強いわけなんですよ。 そういう考え方には、大臣はどんな感想を持っていますか。
○甘利国務大臣 自民党の中にパイプラインの構想の議員連盟がありまして、アジア大でいろいろパイプラインネットワークを持とうという議連があって、実は私も入っておりまして、これができると、いろいろ相互依存関係も深まって、エネルギー安保以上に、もっと広範囲の安全保障上いいのかなというようなことも議論されてきたのでありますけれども、やはり需要があって、つまりニーズがあってプランが具体化していくというところで、その議連の構想、思いとはなかなか裏腹で、話が進んでいかないというところがあります。 いろいろな選択肢を安全保障上持つということは、私は個人的には大事なことだというふうに思っています。
○黄川田分科員 時間がどんどん過ぎますので、ちょっと通告した全部は質問できないかもしれません。 私は農林水産委員会なものですから、バイオエネルギーといいますか、特に、山というと造林、間伐、そしてまた、木の値段が安いものですから、切ったものが林地に放置されるといいますか、そういうものですから、せっかく日本にあるバイオを利用した方がいいんじゃないのかということで、森林資源活用ということで、横断的に、経産とか農水とかで、たしかバイオマスエネルギー、バイオマス・ニッポンですか、そういう戦略を立てていると思うんですけれども、間伐材を集めて、そして発電施設に持っていくだ何だという運搬費とか、いろいろな隘路といいますか大変なところがありまして、なかなか難しいのであります。 しかしながら、世の中、バイオ燃料ということで、国民の皆さんも関心が高くなっておりますので、その辺の検討だけではなくて、どのぐらいまで検討が進んで、さらに具体視されているか。バイオマス・ニッポンの林地残材といいますか、そういうものを含めて、ちょっとお伺いします。
○上田政府参考人 バイオマス・ニッポンの検討状況のお話かと思います。 間伐材を利用し、木質バイオマスの発電を導入していくということは、エネルギー源の多様化、それから地球温暖化といった観点から非常に重要であります。 ただ、問題はやはり、おっしゃるとおり、間伐材等の原料の収集、運搬のコストが非常に高いといった課題があるわけでございまして、バイオマス・ニッポン総合戦略の策定というのを通じまして、関係府省と連携をしながら、原料の収集から利用までのトータルコストの低減というのに取り組んでいるわけでございます。 私どもも、例えば、山口におきまして、森林のバイオマスをガス化してコージェネレーションで熱と電気を生産するようないろいろな実証実験などやったりしておりますが、そういったことを進めながら、関係省庁と連携しながらコストダウンに努めてまいる、こんな状況になっておるかと思います。
○黄川田分科員 朝日の一月六日の記事ですか、一月の十六日に大阪・堺市に、エタノール製造工場ですか、バイオエタノール・ジャパンというのができたんでしょうか。経産の方ではわかっていますね。 これは民間がかかわってつくったということになっていますが、これはうまくペイしそうなんですかね。ペイというか、例えば、できたエネルギーも、税の関係とかをクリアしなけりゃ、なかなかうまく流通に乗ってペイしないのかなと思うわけでありますので、この点、ちょっと質問通告にはないのでありますけれども。
○上田政府参考人 御指摘のとおり、大阪の堺市におきまして、バイオエタノールのプラントがそろそろ稼働する時期を迎えております。このプラントの特色は、いわゆるセルロース系のバイオマスでございまして、建設廃材というのを収集いたしまして、そこからバイオエタノールを生産していくということでございます。通常、建設廃材というのは、むしろコストを払って集めたりするわけですが、そういった点で本プラントはコストダウンが図れる可能性があるということで、環境省が中心になりましてこのプラントの建設を進めておるところでございます。 これからまさに稼働時期を迎えていきます。バイオエタノールそのものは非常に高い現状にはあるんですが、このプラントそのものはかなりの程度採算性が見込まれるのではないかと考えております。
○黄川田分科員 もう残り時間がなくなりましたので、最後の一問にしたいと思います。 総理は、日本のガソリン年間消費量六千万キロリットル年でありますか、その一割の六百万キロリットルを国産バイオ燃料で賄う方針を打ち出した。この方針に基づいて、きのう松岡農林水産大臣は工程表を提出した、報告したといいますか、そういうことになっております。 農林水産委員会におりますと、ある意味では、エネルギーの安全保障、そして食料の安全保障ということで食料の部分、もちろん林地残材とか建設廃材とかセルロースとか、そういう部分はいいのでありますけれども、食料にもなれるような部分でもエタノールが出てくるということで心配しているのでありますけれども、逆に、農林水産大臣は、食料生産に悪影響が来ない形で六百万キロリットル頑張るということなのであります。 また一方、きょうの東京新聞の記事の後段を見ますと、甘利大臣が会見で「生産目標の具体的数字は別紙の中で農水省の試算が上げられたもので、合意した工程表の中に含まれていない」というような発言だという記事になっているのでありますけれども、省庁横断的に、総理がぶち上げた部分をどんな形で現実化していくのかという心配がちょっとあるものですから、確認いたします。
○甘利国務大臣 総理御自身も、御自身の方針として、いつまでにこれだけということではないんです。政府全体で取りまとめて、工程表の中でも、具体的に六百万ということに言及しているわけではなくて、これは農水省が別紙として、農水省として、実現可能上限はこのくらいあるのではないかという試算をされているわけです。別に足並みが乱れているわけではなくて、当面の目標に向かって進んでいく、それから先も関係省庁合わせて進めていくという意思決定はしているのでありますが、農水省の試算を共有はできていない。 というのは、当初、農水省も食料系で六百万ということをぶち上げられました。そのときに、そうすると、日本の耕地面積全部つぶしても、ほかのものを全部つくらないとしても賄えないですよ、単純に計算をすればすぐわかるんですが、べらぼうなコストがかかりますよという話が諮問会議でもあったんです。そこで、恐らく軌道修正をされて食料とバッティングしないように、今、世界じゅうに食料系とのバッティングで穀物価格が上がる状況になっていますし、うがった見方をする人は、事実かもしれませんけれども、穀物メジャーの仕掛けで食料とバッティングさせるようにして穀物価格を引き上げるという戦略だと言う方もいらっしゃいます。これはブラジルの関係者から私聞いたことがあるんですけれども、あながち外れていないかなという思いもいたしました。 そういうこともこれあり、アメリカが主張しているような木質系のセルロース、食料とバッティングしない形でということなんですが、先ほど来先生からも御指摘がありましたように、集めてくるコストがべらぼうにかかるということで、これをどうするかという問題があるし、もちろん技術的な問題もあります。そこで、とにかく実現可能な範囲内で協力をして進めていって、それができ上がれば次なる目標に向かって進もうというのが政府内でのコンセンサスであります。
○黄川田分科員 時間でありますのでやめますが、かけ声倒れに終わらないように、バイオマス、よろしくお願いいたします。
○杉浦主査 これにて黄川田徹君の質疑は終了いたしました。 次に、田端正広君。
○田端分科員 公明党の田端でございます。 きょうは、甘利大臣を中心に経産省の皆さんに、温暖化という異常な今の時点、それを踏まえて今後のエネルギー問題をどうするかということについて御議論をさせていただきたいと思います。 IPCCの報告書によりますと、今世紀末には最大六・四度上昇するというような予測を出されたわけでありまして、大変だなと思っていたところ、ことしの冬はもう本当に異常な暖冬で、このままでいけばいろいろなところに生活に影響してくる。私は、新幹線でいつも見ていて、今のころの富士山というのは一番きれいだと思っているんですが、やはりことしの富士山は雪が少ないなと。富士山に雪が少なければ、富士山水系の今後の水がやはり減っていくんだろうと思いますから、そういった意味では、気候の変動ということは生活そのものに大きくかかわってくるんだ、こう思います。 そこで、この温暖化というのは、もう地球全体の問題として、また、その先進的な役割を果たす日本としてはもう待ったなしの状況に今来ているんだと思いますが、省エネ技術の開発とか森林吸収とか、あるいは排出権取引とか、いろいろさまざまあると思います。その中で、やはり大事なことは、この新エネルギー、そこにどれだけ力を入れるかということによって、石油、石炭にかわる、そういう新しいエネルギー源ということになるんではないかと思います。 太陽光とか風力とかバイオマスとかいろいろございますけれども、そういう意味では、熱利用も含めて、新エネルギー全体を、現在一・八%ですか、それを二〇一〇年には三%ぐらいということだと思いますが、そこから先どういうプログラムといいますか工程といいますか、どういう目標を持って、いつぐらいまでにこれらの新エネルギーをどういうふうにしていくかという、ここはやはり政府として考えて、また方針を出していくべきではないかと思いますが、その点、まずお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 御指摘のとおり、現状を二〇一〇年度には三%まで引き上げていく。 これから先のより長期的な目標でありますけれども、二〇〇五年三月に策定をされました長期エネルギー需給見通しの中で、二〇三〇年度に再生可能エネルギー、この再生可能というのは水力も含むという意味ですが、この再生可能エネルギーのエネルギー供給に占めるシェアを一〇%に持っていくという目標値、見通しを示しております。この目標に向かって新エネルギーの導入推進に取り組んでいくということであります。
○田端分科員 総理が施政方針演説の中で、二十一世紀環境立国戦略の策定を指示、表明されたということでありまして、それを受けて、二十六日ですか、環境省が特別部会を中環審に設置されたという話を聞いております。そういう意味では、各省のいろいろな計画はあると思いますが、総理の構想と一体化していくためには、ここのところの審議、そしてまたその方向というのは非常に大事になってくるんだと思います。 特に、ことしのG8までには一つの方向を出し、そして来年のG8は議長国として、またそういう役割を果たさなきゃならない。そういう意味では、非常に重要なテーマではないかと思いますが、この中環審に設置されて、そして、それがどういう形で今どういう方向に行こうとしているのかについて御説明をいただきたいと思います。
○石野政府参考人 お答えを申し上げます。 御質問の二十一世紀環境立国戦略は、総理から環境大臣がその策定の御指示をいただいたところでございまして、環境省を中心に関係各府省の協力を得て取りまとめることにしております。 去る二十六日にその第一回の中央環境審議会の特別部会の会合を開いたところでございます。今後、精力的に御議論いただいて、三月末をめどに戦略のおおよその骨格を整理していただいた上で、最終的には、総理御指示のとおり六月までに最終取りまとめを行う予定でございます。 戦略の具体的内容につきましては、今後、特別部会において議論が進められますが、環境省といたしましては、中期的かつ戦略的に取り組むべき環境政策の重要課題について、その方向性と世界をリードする環境立国の実現に向けた方策、また、環境問題の深刻さにかんがみて、今後一、二年に着手すべき地球温暖化対策を初めとする重点的な取り組みを含めて、環境、経済、社会の統合的な向上に向けた国内外の取り組みをさらに推進するものとなるように戦略をまとめたいと考えておるところでございます。
○田端分科員 そこで、二十一世紀環境立国戦略と、例えば農水省にはバイオマス・ニッポン戦略というのがあります、それから経産省にはエネ庁が中心になっている新・国家エネルギー戦略というのがあるわけでありまして、つまり、それらがどういう整合性を持ってやっていくのかということが非常に大事だと思います。 特に、エネルギー基本計画の改定というのを今回出されたわけでありますが、そういう意味では、各省いろいろな形では目標数値を出されていますが、国家として、政府としてどういう方向にどういうふうにするのかということになってきますと、そこのところをしっかりと整合性、連絡をとっていただいてまとめていただかないと非常に混乱してしまう、こう思うわけです。 例えば、このエネルギー基本計画を見てみましても、原子力というものを非常に重要な位置づけで置いているわけであります。しかし、現実には、原子力を今後ふやしていくということになれば、これは世論が大変厳しいものがあって、そんな原子力で補うということは果たして現実性はあるんだろうかという気もいたします。 そういう意味で、私は、この新エネに対しての比重をもう少しきちっと整理して方向を定めていただかないと、ますます心配だという思いをしておりますので、その点について、これは環境省になるんでしょうか、御回答をお願いします。
○石野政府参考人 お答えを申し上げます。 二十一世紀環境立国戦略は、国内外挙げて取り組むべき環境政策全体の方向を示す中期的な基本方針となるものでございます。 本戦略につきましては、環境省を中心に各府省の協力を得て取りまとめることとしておりまして、国内外挙げて取り組むべき環境政策全体の方向を明示するということで、御指摘のような、環境政策と密接に関連した各省の国家的な戦略とも十分に連携が図られるように、この取りまとめに当たりたいと考えております。
○田端分科員 その際、目標数値なりそういうものを出す場合に、新エネ促進法、RPS法を目標に置いていくのか、京都議定書の達成計画というものをその目標に置くのか、いろいろ考え方はあろうかと思いますが、経産省の場合は、そこのところの目標設定というものはどういうところに置いているんでしょうか。 それで、私は、京都議定書は、来年から始まって二〇一二年ということでありますが、むしろ二〇一三年以降どうするかという視点をしっかりととらえないといけないのではないかという思いをしておりますが、経産省の方、大臣は席を外されましたが、副大臣か政務官か、どなたか。
○上田政府参考人 経産省といたしましては、昨年五月に新・国家エネルギー戦略というのを策定いたしました。この中で、環境・エネルギー、こういったものを一体的にとらえながら、省エネルギー、それから運輸エネルギーの次世代化計画、新エネルギーのイノベーション、さらに国際協力、それから原子力、こういうものを総合的に進めていくのがエネルギー戦略でもあり、また環境に大きく資する、そういう視点で今後いろいろな課題に取り組んでいきたいと考えております。
○田端分科員 大臣が来られたら、もう一回また言いますが、先日私は、鹿島灘の茨城県神栖市の、関東でいえば最大級の風力発電を視察してまいりました。波崎ウインドファームという、エコ・パワー株式会社が経営しているものですが、ここには十二基、風力発電がありまして、二百メートル間隔で太平洋側にずっと並んでいるわけであります。これで合計一万五千キロワットの発電を行っていまして、二、三万世帯分は大丈夫です、こういうことでございます。 それで、この風力発電というのは私は大変すばらしいと思います。特に、日本はそういう意味では、そういう自然体系、自然とか地理の条件とかというのはいろいろあるかと思いますが、そういうものをきちっとやっていけば、風力による発電というのはまだまだ開発できるのではないか。今既に風力発電で、全国にたしか千基ぐらいが設置されたんだと思いますが、百八万キロワットまで参りました。百八万ということになれば、これは大型の火力発電所一基分、古いタイプの原子力発電一基分という意味で、百万キロを超すということは大変なことになると思いますが、今そこまで来たわけであります。 鹿島灘のところは、たくさんの会社がいろいろやっておられて、五十基ぐらいありまして、本当に風力発電銀座という感じがいたします。観光スポットにもなるのではないかと思いますが、そういう意味では、地元の一つの非常に大きな特徴になってきた。 それで、これは大変いいことなんですが、しかし、やはり考えなきゃならないことが一つありまして、それは落雷があるとか、あるいは強風、台風等でプロペラがちょっとおかしくなるとか、そういう事故もゼロではありません。そして、地元側からして、地元の人からして、景観を損なうから嫌だという意見もあるようでありまして、そういう点もあります。そして、地域住民との、安全性という意味で、何メートル以内はだめだよとか、何かそういうことも必要だと思うんです。 ところが、エネ庁の方にいろいろ聞いてみましたが、まだそこまでのきちっとしたガイドラインができていないようでありまして、今後、これを促進し、推進し、新エネを奨励していくということにおいては、これは何かきちっとしたガイドラインのようなものをつくっていただいて、そして一つのルールのもとにやっていかないといけないのではないかな、そういう思いをしておりますが、いかがでしょうか。
○甘利国務大臣 御指摘の景観についてでありますが、国の新エネルギーに関する助成制度におきまして、事業者による環境アセスメントを実施することとしておりまして、NEDOが策定をしました風力発電のための環境影響評価マニュアルなどを参考にして、事業者が景観との調和を図りつつ、風力発電施設の設置を進められるように促しているところであります。 また、景観の保持に関して特別な配慮を要する国立・国定公園に関しましては、環境省の自然公園法施行規則に基づきまして、国立・国定公園特別地域内における風力発電施設の設置に関する審査基準が定められております。 経済産業省といたしましては、このような措置に基づきまして、今後とも風力発電の導入促進を進めてまいりますが、同時に、景観にも配慮する行政を行っていきたいと思っております。
○田端分科員 ぜひいろいろな政策を駆使していただいて、発展させていただきたいと思います。風力発電に対する補助支援策といいますか、そういったこともやはり必要ではないかと思います。 それから、これからの技術開発は非常に大事だと私は思います。オランダの風車は、これは世界遺産になっていて、まさに景観そのものをさらによくしているわけでありまして、文化遺産ということになっているわけであります。そういう意味では、風力では日本は非常におくれた後進国になっていると思います。しかし、例えば風力と電池をセットすれば、風の吹かないときも、その電池とうまくして、これは非常に合理的にいけるのではないかと思います。既にまたそういう技術もできつつあるように伺っておりますが、この点はどうですか。
○甘利国務大臣 風力や太陽光の弱点というのは、周波数変動があるということです。風が吹いているときにはしっかり発電できますけれども、吹かなくなっちゃったらとまっちゃうということでありまして、これをちゃんと定格のエネルギーとしてアウトプットさせるために、バッテリーを入れるということが、電気の質をよくする、安定的に供給するということにとって大事であります。 現状では必ずしもみんなそうなっているわけではありませんが、そういう方向に行かざるを得ないんじゃないかと思います。量が大きくなってきますと、流入量が大きくなりますと、流し込んだ本流がそのままでは乱高下してしまいますから、ふえてくれば、安定的なものにして流し込むということにならざるを得ないのではないかと思っています。
○田端分科員 私は実に不思議に思っているのは、日本の風力発電が今全国にいろいろ設置されている。だけれども、その多くはドイツ製なんですよね、あるいはデンマーク製。純然たる日本製というのは非常に少ない。何で日本の技術開発がまだおくれているんだろうという思いですので、大臣、これは日本的な、風、日本の地理状況、あるいはまたそういう季節感、そういうものに合った風力発電の技術というものをぜひもっと開発していただくようにしていけば、まだまだこれは可能性は高いのではないか。最近、三菱重工等が大分頑張ってきていただいて、そういう新しい技術の開発も行われているようでありますが、その点が一つ。 それからもう一つは、これは東京電力なら東京電力に買い取っていただく場合の買い取り料が、もう少しいろいろなことを考えてやった方がいいのではないか。余り低過ぎますと、こういった事業が進まないのではないか。ここは、政府としてどういう政策をとるかということになると思います。そういう意味でも、誘導策といいますか、誘導政策というものがやはり必要ではないかなと思いますが、この二点についてお尋ねいたします。
○甘利国務大臣 スタート当初に、外国メーカー、デンマーク、ドイツを初めとする海外メーカーが多かった、これは先行していたからだと思いますが。 導入量で見ますと、平成十二年度末においては、国内メーカーは三%、しかし、五年後の十七年度では五七パーにふえたということでありますから、後発メーカーたる日本のメーカーも、恐らく基本的な、基礎的な技術力というのは相当あると思いますから、ここまで追いついてきたというふうに思っておりますし、高性能小型風力発電機を製造する国内ベンチャー企業もあらわれつつあるということであります。 それから、買い取り料金でありますけれども、基本的にはRPS法で買い取り総量、導入総量というのは義務がかかっています。あとは市場原理が働くわけであります。これは電気料金に過大な負荷をかけない、市場原理が働いていくようにしつつ導入量をふやしていくという一石二鳥のやり方なんですが、その中で決められておりまして、政府が介入はしておりませんが、その金額で応札しているということは、現状、ペイをしているということであろうと思います。 風力発電は、設備導入をする際に、詳しいことは説明をさせますが、導入に対する支援措置はたしかあったと思っています。
○田端分科員 もう一つは太陽光発電ということで、これも非常に技術開発が進んでいる、そして実用化が今だんだんと広がってきた、こう思います。 私は、三洋のソーラーアークがオープンしたときにも行かせていただいて、あれはたしか四百メートルぐらいありますけれども、すごい規模で、あれが事業所の何%かの電源になっている。 例えば、京都駅の新幹線の屋上といいますか上に、八百平米のパネルがありまして、それが京都駅の電力消費の何%か、三%か四%かが、太陽光発電で照明とか券売機とかの電源になっている。そういう意味では、これはNEDOが開発されたものですが、今、実用化してそういう形になっている。非常にいい流れだと思います。 それから、民間の家電メーカーも、シャープは亀山工場もそういうふうにされているし、あるいは京セラがみずから開発したもの、例えば砂漠地帯の国々に対しても、ラクダの上にソーラーシステムを載せて、そしてそれで発電のもとにしていく、こういうこととか、そういうたくさんの技術を世界じゅうに、九十カ国ぐらいに京セラも提供されて、いろいろなことを貢献している。そういう流れもありまして、非常に進んできたなと思います。 合同庁舎の上にもそういうふうにできてきたんですが、これは経産相、大臣が先頭を切って言っていただいて、いろいろな形で公的機関の建物のところにもどんどん採用していただく、そして地方公共団体にもどうぞ督励していただく、そういう形で一体になって推進していけば、もっともっとこの太陽光発電も進んでいくのではないかと思っておりますが、大臣いかがでございましょう。
○高木大臣政務官 御指摘の公的機関による導入につきましては、経済産業省を初めとした中央官庁の十一施設にて、総計四百十七キロワット分の設備が今設置をされております。 また、地方公共団体におきましても、設備導入金額の二分の一を上限とした補助金等によりまして、重点的な導入促進を図っております。 今後とも、太陽光発電の普及に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
○田端分科員 ぜひ積極的にお願いをしたいと思います。 大臣、ちょっと席を外されたので、実は、環境立国を目指す上において、私は三つ大事な点があると思います。つまり、一つは温暖化対策をどうするかということ、それから、循環型といいますか、スリーRで、いかにして新しい技術を駆使してごみを減らしていくか、もう一つは自然生態系というものをいかに守るかだ、こう思います。 それで、大臣の地元はメダカの原産地ですね。メダカの学校の先生は、相模川じゃなくて小田原の荻窪用水というのが「めだかの学校」のモデルになっています。そこに現実に「めだかの学校」、今でも荻窪用水にありまして、名所というかそういうあれになっていますが、そのメダカが実は今絶滅危惧種になっているんですね、御存じかどうかわかりませんが。 私は議員会館の中でメダカを飼っていまして、五、六十匹いますが、ヒメメダカという赤いのとシロメダカという白いのとクロメダカ、これが相模川からのメダカなんですが、これが絶滅危惧種になっている。だから、生態系を守るという、自然というもの、生物多様性を保全していくということが一体にならないと、本当の意味の環境政策にならないんだろうと思いますが、メダカのような日本古来のそういうものが今絶滅危惧種になってきているという意味で、これは非常に残念なことであります。 だから、一方では自然生態系を守り、そして新しい技術を使って、太陽光とか風力とかということも含めてこれからのエネルギー対策を考えていく、そして京都議定書をいかに達成するかという意味で、そういう目標をきちっと立てていただく、こういう思いであります。この生態系というもの、これは二十一世紀環境立国戦略の中にも私はぜひ取り組んでやっていただかなきゃならないと思っておりますが、そういう意味でもぜひよろしくお願いしたいと思います。 それで、総括して言えることは、きょうはバイオマスとかいろいろなことを言いませんでしたが、風力、太陽光、こういう再生可能エネルギーを軸にして、二〇一三年以降、京都議定書以降の目標設定を、日本の政府として、国としてどうするのか、そして、例えば農水省とか環境省とかとどういうふうに連携をとりながらやっていくのか、ここが非常に私は大事だと思っておりまして、これは経済産業大臣がやはり先頭を切ってやっていただかないと、二〇三〇年に石油依存度を五〇%から四〇%に下げるというわけですから、これは、一〇%下げるというのはもう至難のわざだと思いますから、ぜひその辺のところの御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 京都議定書はしっかり達成できるように最大の努力をするということがまず前提です。 ポスト京都に関して、これはやはり日本が、経済産業省とかあるいは環境省という省の間の陣取り合戦ではなくて、政府として、各省、関係省庁まとめて、国際社会のリーダー役として打って出るということが大事だと思います。 その際には、やはり全員参加じゃないと、先進国だけ参加、その一部だけ、しかもアメリカのような最大排出国が入らないとか、中国のような近い将来最大排出国になるというところが入らないとか、そういう枠組みでは、それこそ自己満足にすぎないことになってしまいますから、それぞれ能力と体力に応じて努力をするという、全部が入る枠組みをつくるべきだというふうに思っておりまして、そのためのリーダーシップを日本がきちっととるべきだと思っております。
○田端分科員 おっしゃるとおりでありまして、アメリカ、中国、インド、ここを抜いて、二〇一三年以降のことはあり得ないと私も思いますから、これは日本がぜひリーダシップをとっていただきたいと思います。 もう時間がなくなりましたので、私の方から一言だけ申し上げますが、京都議定書の問題においても、CDM、京都メカニズムの排出権取引というのはこれから非常に大事になると思いますが、このかぎを握っているのがNEDOになっているわけでありますから、NEDOの役割は私は大変大きいものがあると思います。そういう意味で、大臣の所管のところにあるわけでありますので、この排出権取引も含めて、京都議定書の達成を目指して、ぜひ政府を挙げて取り組んでいただきたいことをお願い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○杉浦主査 これにて田端正広君の質疑は終了いたしました。 次に、石原宏高君。
○石原(宏)分科員 自民党の石原宏高でございます。 本日は、予算委員会第七分科会にて質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。甘利経済産業担当大臣と経済産業省の方々に、商店街の活性化のための国の支援のあり方と航空機製造に関する国の支援のあり方等について質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、安倍総理がこの通常国会の所信表明演説の中で、地方の商店街の活性化に取り組む旨、発言をされたと思います。経済産業省として、また国として、現行、どういう商店街の活性化策を実行されているのか、また、今後、どういうことを実施していこうとしているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。 中小企業庁といたしましては、やる気あるいは意欲のある商業者の方々が取り組む商業施設整備等のハード事業それからコミュニティー事業の運営などのソフト事業に対する補助、それから商店街活性化の個別の課題に対するアドバイザーの派遣、中小小売業者の設備資金に係る低利融資など、さまざまな支援策を実施しております。例えば、商店街の方々のハードやソフト事業につきましては、現在、全国で六十九の商店街で支援を講じているところでございます。 具体的には、例えば、高齢者を含め、歩行上の安全を確保したバリアフリーのカラー舗装、あるいは空き店舗を活用した子育て支援施設の運営、防犯と地域の歴史的な建物のライトアップを兼ね備えた街路灯の設置などの取り組みが全国で進んでおります。 今後とも、地域のニーズを踏まえつつ、商店街の魅力の向上、競争力の強化、あるいは経営革新につながるような、やる気のある商店街の皆様の取り組みを積極的に支援してまいります。
○石原(宏)分科員 私は東京三区、品川区が選挙区なんですけれども、品川区は大変、戸越銀座とか武蔵小山とか商業の大変活性な、商店街がたくさんある地域なんです。品川区自身、または品川区の商店街で、ちょっとこれから述べさせていただきますような商店街の活性化対策に取り組んでいるんですけれども、そういうものに対して経済産業省の予算で資金面の支援が可能かどうか、また、これはいいアイデアだから全国に広めていこうということで、経済産業省として旗振りをするようなことができないかどうか、ちょっと御意見を聞かせていただきたいと思います。 まず、実は品川区では、平成十五年から十七年まで、品川区内で発行されている区内商店街商品券に五%のプレミアムを区が補てんして付加していました。こういうことを国の予算で行うことができないかどうか。 二つ目は、今、ことしから始めたんですけれども、品川区で、マイスター制度と称しまして、品川区内の四十店舗をマイスター店として表彰いたしまして、品川区が出資するケーブルテレビもしくは品川区の広報等で区民に紹介することで商店街の活性化を図ろうとしていますけれども、こういう試みを経産省が旗を振って全国に広めていくようなことは考えられるのでしょうか。 あと、品川区の中延商店街というところで、街のコンシェルジェという事業として、NPOが、体が不自由な方とか、また高齢者の方で買い物に行くのがおっくうになってしまうような方々に、電話連絡をもらったら、ボランティアの方々が商店に行って商品を買って、そしてお届けして代金をもらうといったような試みをしておりまして、このボランティアの方々は退職されたような六十代ぐらいの方が多いんですけれども、その六十代の方々のお駄賃としては、その商店街の商品券を与えるというようなことをやっておりますけれども、こういうことをまた経産省が旗を振って全国に広める可能性というのはどうなんでしょうか。 あともう一つ、品川区の戸越銀座商店街では、明治大学の研究室と協力いたしまして、街路灯にインターネットと接続されたテレビ画面を装着して、商店街の特価情報等を流す活性化策を実行しようとしているんですけれども、こういうものに対して国の予算で資金的なサポートが可能かどうか。 この四点についてお答えいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 先生から品川区のさまざまな取り組み、御紹介がございました。 経済産業省といたしましても、昨年公表いたしました「がんばる商店街七十七選」におきましても御紹介させていただいておりますけれども、品川区におきましては、中延商店街の街のコンシェルジェ、あるいは武蔵小山商店街のポイントサービス事業といったような創意工夫のあふれる取り組みがさまざまな形で進められております。また、中延商店街のようなNPOによる活動、戸越商店街のようなインターネットあるいはケーブルテレビを使った、多様なツールを利用した取り組みも広がりを見せるなど、さまざまな主体の参画のもと、多様な形で取り組みがなされております。 中小企業庁といたしましては、このような地域ぐるみの商店街活性化の取り組みを全力で支援してまいります。 さらに、意欲的な取り組みを広く紹介あるいは広報することによって、そういうフロントランナーの方々の英知ある取り組みを全国的にも確固たる動きに発展させ、商店街の自信と意欲を高めるとともに、後に続く商店街の方々にさらなる奮起と新たな挑戦を呼び起こせればと考えております。
○石原(宏)分科員 ありがとうございます。 よく地元を歩いていて言われるんですけれども、大手のチェーン店が商店街にお店を構えたときに、商店街の会費を払わないというような話をよく聞くんですが、全国の自治体で商店街への大手チェーン店の加入を奨励するような条例が設けられていると思うんですが、経済産業省の方で条例の普及状況等を把握されていらっしゃいますでしょうか。その辺をちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 お答えいたします。 全国の地方自治体において、商店街を初めとした商工団体への加入を奨励する条例が制定されていることは承知しております。 平成十六年の四月に世田谷区で条例が制定されたのを皮切りにいたしまして、本日時点で、全国で三十四の条例が制定され、または議会に提出されております。東京都区内では、二十三区のうち十六区で制定されております。まちづくり活動において中心的な役割が期待されておりますこういう商工団体への加入のあり方につきましては、一義的には各地域の判断によるものと認識しておりますが、私どもといたしましては、このような加入の奨励の条例といった地方公共団体の判断は、地域の総力を挙げたまちづくりのあり方の一つとして評価しているところでございます。
○石原(宏)分科員 どうもありがとうございます。 商店街もそうなんですけれども、自治会なんかも何かこのごろ払わない人が多いということで、そういう文句も出ているのをよく聞きます。 商店街の活性化関係で、最後にちょっと御質問をさせていただきたいと思うんですが、私の選挙区、実は品川駅というのは品川区ではなくて港区なんですけれども、今、JRの品川駅の中の駅中店が大変はやっております。 ただ、一部で、商店街の方々からこういう駅中店に対して、そもそもその集客力の脅威に対する批判とか、あと、駅を建てるときに複々化みたいなことをするときに、国もサポートしてお金をもらっているJRが民間の商店街を圧迫するような駅中店の事業を行うのはおかしいんじゃないかというような批判というものも出てきているんですけれども、この駅中店の問題について、経済産業省としてどのように考えていらっしゃるのか、ちょっと御意見を聞かせていただけますでしょうか。
○加藤政府参考人 小売業の業態につきましては、消費者のニーズの高度化、多様化への対応ということで、さまざまな展開を見せております。いわゆる駅中店もそうですけれども、ドラッグストアとか家電の量販店などの専門店、あるいはホームセンター、ディスカウントストア、コンビニ、そして最近では通信販売など、さまざまな業態によって市場開拓を志す競争が激化しております。 お話の駅中店でございますが、多くの乗りおり客が行き交う鉄道の駅の中のビジネスとして、主に都市部で年々活発化してきております。 しかしながら、特に周辺の商店街との税の負担のあり方につきまして公平性が確保されていないなどの理由から、昨年五月でございますけれども、東京都の中小企業団体中央会、それから商工会連合会、商店街振興組合連合会などが東京都に対しまして、駅中店の固定資産税の軽減措置の見直しを要望したところでございます。 これを受けまして、東京都は、来年度中に、全国に先駆けまして、駅構内の商業施設につきまして、従来、路線価の三分の一としてきた固定資産税の評価基準を見直すという予定にしてございます。また、国におきましても、総務省が二月十四日に、駅中ビジネスの用地につきまして、固定資産税の評価方法の見直しの改定案をまとめたところでございます。 今後、全国的にも駅中ビジネス用地に係る固定資産税の評価基準の見直しが進められる方向となっております。
○石原(宏)分科員 どうもありがとうございます。 続きまして、航空機製造の国の支援のあり方についてちょっと質問をさせていただきたいと思います。 なぜこういう問題意識を持ったかというと、実は、私の選挙区の中で伊豆諸島、小笠原諸島というのがあるんですけれども、皆さんの記憶にも新しいように、三宅島が、火山が噴火をしまして、緊急退避をしておりまして、それから何年か東京にいらっしゃって、そしてちょうど二年前だと思いますけれども、島に帰られました。 しかし、引き続き、たまに火山からの有毒ガスが発生をしておりまして、それが飛行場の上空にかかるものですから、実は、全日空の定期便が飛んでいたんですけれども、長い間運休になっています。多くの島の方々が再開を期待されていて、私も、平野さんという村長さんなんですが、一緒に全日空の山元社長のところに陳情に行ったりもしているんです。 そのときに、実は、離島振興の中で飛行艇の話がちょっと出てきまして、皆様に写真を配らせていただいたんですが、これは、自衛隊にことしから配備をされるUS2という飛行艇なんです。今までの飛行艇よりも性能が上がりまして、かなり高度の高いところも飛べる飛行艇なんです。ちょうど三宅島の飛行場のところは火山ガスが出るんですが、北側の方であれば火山ガスが出ないので、そして北側の海のところには飛行艇が上がるようなスペースみたいな港もあるものですから、こういう自衛隊用につくられた飛行艇が民間利用できれば三宅島とかに使えるんじゃないかと思いまして、いろいろと経産省の方とか国土交通省の方にも聞いていたんです。 これのちょうど三ページ目をめくっていただいて、これは資料でいただいたんですが、ただ、このUS2を民間利用しようとすると、旅客用改造設計とか、あと型式証明取得費用というのが非常にお金がかかるということで、何か一度飛行機を壊してみて、耐久性みたいな、耐久性というか実験をしなければいけないということで、ここにも書いてあるように、もし民間利用すると三百億から六百億円かかるという話を聞いて、ちょっと現実味がないかなとあきらめかけているんです。 しかし、それでも、このUS2が民間利用できれば、三宅島だけではなくて、国土交通省が断念してしまった高速艇、TSLの代替手段としても、例えば小笠原諸島に利用できます。 なかなか難しいところ、このぐらいかかるのを出してくれというのは苦しいんですけれども、この三百から六百億を経済産業省として負担する可能性はないか。あと、実は、機体価格もここに書いてあるんですが九十億かかってしまって、普通の短距離のボーイングの737ぐらいだと四十五億円ぐらいで買えてしまうものですから、これも機体購入のために少し国で予算が出せないものかどうか。 まずこの点を、せっかくの日本が製造した飛行機なので幅広く使えないかというところでちょっと御質問をさせていただきました。よろしくお願いいたします。 〔主査退席、西村(康)主査代理着席〕
○細野政府参考人 お答えを申し上げます。 御指摘のように、せっかくの日本の技術でできた飛行機でございますので、いろいろなところで多様な用途が広がるということは、我々役所の立場からしても大変重要なことだと思っております。 したがいまして、これまで当省といたしましては、民間事業者によるUS2というものが、消防でありますとか、あるいは救急患者の輸送でありますとか、あるいは御指摘の旅客の輸送等、どんなところに転用の可能性があるかということ、あるいは転用する場合の機体の構想についてどういうことが可能であるかというようなことについていろいろな検討をするという意味で支援を行ってまいりました。 そのような検討の一環といたしまして市場調査も行っておるわけでございますけれども、これらの今申し上げました用途のうち、旅客用の飛行艇の需要につきましては、残念ながら、余り市場規模が大きくないというような結果が出されております。 こういうような状況でございますので、航空機産業に相当大きな波及効果があるということであればまた話は違うわけでございますけれども、そういう観点からしますと、今資料でお示しがございましたような相当額に上ることが見込まれるUS2の民間転用のための型式証明の費用を当省が負担するということは、まことに恐縮でございますが、なかなか難しいかなというのが実情でございます。 それから、二つ目に御指摘ございましたエアラインがみずからのあれとして機体を購入する費用でございますけれども、これについて補助をいたしますことにつきましても、今御指摘ございましたように、離島振興あるいは離島の航空機の路線を維持するという観点から、別途の補助制度あるいは運賃補助制度もあるようでございます。そういったところの所管省の御判断をまずいただくのが適当であるかなと考えております。 いずれにしましても、ちょっと恐縮なお答えでございますけれども、繰り返しになりますけれども、経済産業省といたしましては、US2の民間転用は、できるだけ可能性が広がるということは大変期待をしております。 したがいまして、ものづくりでありますとか、あるいは航空機産業の振興、あるいは市場への橋渡しという観点から、必要な予算とその政策効果という観点も十分に踏まえまして、関係省庁とも密接に連携をとりながら対応してまいりたいと思っております。
○石原(宏)分科員 ありがとうございます。 今、環境省が小笠原をユネスコの自然遺産にことしから申請をしていっていただくんですけれども、これがもし自然遺産になると日本では四つ目の自然遺産ということで、小笠原に行きたいと思うような方もふえてくると思うんです。 もしこの飛行艇が本当に民間利用できるようになれば、まあ、飛行場もつくってほしいというような地元の意見があるんですけれども、これも飛行場をつくろうと思うと四百億ぐらいお金がかかってしまうので、自然を壊して飛行場をつくるよりはこういう飛行艇がもし本当に民間利用できれば私はすばらしいんじゃないかなというふうに思っています。 最後に、このUS2のお話を経産省や国土交通省、また自衛隊の方から、防衛省の方からお聞きしている中で、日本の企業が今いろいろな航空機を製造されているという話を聞きました。 まず、資料の四枚目に載せました、ちょっと英語の字になっていますけれども、川崎重工がつくっている、これは自衛隊の輸送機でありますけれども、CX。しかし、これは将来的には民間利用というか、世界にも売っていきたいというような話を聞いております。 また、最後に、イメージ図になりますけれども、三菱重工が開発を計画しております中距離旅客機でありますけれども、三菱リージョナルジェットということで、MJと書いてあります。 この両社に対します国の支援について、今まで何をされてきたのか、また今後何をしようとされているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○細野政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、CXでございますが、これは御案内のとおり、C1以来の国産の大型輸送機ということで、これについてもぜひ民間利用をしたいということについての御質問だと思います。 御案内のように、今、図でありましたように、大変大きな機体でございまして、特有の、後方からの大型の扉を持っておりますものですから、いわゆる民生用の重量物あるいはサイズの大きいもの等を含めまして、不定型の貨物を輸送するというニーズには十分合致するのではないかということで我々も期待をさせていただいております。 それで、経済産業省といたしましては、このCXの民間転用につきまして、事業者の市場調査、先ほどの話にもありましたが、同様の市場調査をさせていただくという支援を申し上げるとともに、先ほどもありましたけれども、民間転用にするためにはもう一回型式証明をとらなくちゃいけないということでございますので、せっかく防衛省の方でとっていただいた型式証明とダブりがあるというようなところはなるべく簡素化して、とりやすくするというような意味での証明の取得の円滑化というようなことを検討し、さらには、昨年七月にイギリスのファンボロー・エア・ショーなんかにおきまして民間転用機の性能の発表をする、まさにこの図を使ったと私は理解しておりますけれども、こういうものを使いまして発表をして、いろいろ広報に努めるということをやっております。 いずれにしましても、防衛省と国土交通省との密接な連携の中で、できるだけいい方向でこれが実現するように期待をしております。引き続き、関係の事業者の方々も含めて、この取り組みを支援申し上げたいと思っております。 それから、もう一つ御質問ございました、三菱重工を中心に推進中でございます小型ジェット旅客機に関する御質問でございます。 本事業は、既存の競合機に比べまして燃費で約二割低減するなどのすぐれた性能を持ち、七十から九十ぐらいの席数の国産ジェット機を開発するものでございまして、平成二十四年度中の運航開始を目指して、今いろいろな検討がされているところでございます。 三菱重工では、来年のちょうど今ごろでございますが、春ごろの事業化判断に向けて、現在、エアラインからの受注獲得、技術開発の最後の詰め、それから採算性等の見きわめの最後の詰めを行っておられます。 経済産業省といたしましては、その最終段階の技術開発を十九年度は引き続き支援をさせていただくとともに、今言った重工等の売り込み、その他の取り組みについてもフォローさせていただく、こういう立場でございます。 申すまでもありませんけれども、この事業は我が国の航空機産業の発展と、それから産業あるいは経済全体への波及効果が大変大きいものでございます。そういった観点から、非常に意義の大きいものだということで、今後とも事業の推進の段階に応じまして、きめ細かくしっかりと支援をさせていただきたいと思っております。
○石原(宏)分科員 どうもありがとうございます。 ボーイングの787が世界でエアバスの機種よりも人気があって多く売れているという話を聞きました。しかし、その787のいろいろな部品を実は日本のメーカーがつくっているという話もお伺いしました。また、つい最近では、ホンダのプライベートジェットがもう引っ張りだこで売れているという話を聞いております。 YS11以来、国産機というものがなかったわけでありますけれども、まさにこの二十一世紀、私は、日本の航空機製造というものがまた世界から注目を集めて脚光を浴びる時代が到来しているのかなというふうに思います。ぜひともこのすばらしい芽を経済産業省を中心に大きく大きく大輪に育てていただきますようお願いを申し上げまして、少し時間は早いですけれども、私の質問を終わらせていただきます。 三十分間、どうもありがとうございました。
○西村(康)主査代理 これにて石原宏高君の質疑は終了いたしました。 次に、越智隆雄君。
○越智分科員 自由民主党の越智隆雄でございます。 きょうは、甘利経済産業大臣初め経産省の皆様に質問をする機会をいただきまして、ありがとうございます。 安倍政権が発足しましてから五カ月がたったところでございますけれども、今この時期、小泉構造改革、小泉政策の継承と、そして安倍新政権、安倍政策の展開、この二つを一遍にやっていくという大切な時期だというふうに私は思っております。小泉内閣は改革なくして成長なしということでスタートいたしましたけれども、この安倍内閣は成長なくして日本の未来なしということで、成長戦略が中心になってきたというふうに認識をしております。 そんな中で、甘利大臣は、小泉政権では自民党の政調会長代理、また党の財政改革研究会の座長で、当時の中川秀直政調会長のもと、実際に陣頭指揮をとられてきたんだというふうに思います。また、去年の五月、六月ぐらいを振り返ってみますと、財政・経済一体改革会議のメンバーとして甘利大臣は参画をされた、そして、骨太二〇〇六の策定に当たっては、歳出歳入一体改革そして成長戦略との一体化というところに直接携わってこられたんだというふうに思っております。 そんな意味で、甘利大臣は小泉政策の継承者であるというふうな存在であると同時に、今、大臣として経済成長戦略の陣頭指揮をとられているということで、まさに日本の未来は甘利大臣率いる経産省の双肩にかかっている、そんな認識できょうは質問させていただきたいと思います。 ただ一方で、きょうの質問は、そういった成長戦略というよりはコミュニティーの関係、地域コミュニティーの関係の質問をさせていただきたいというふうに思っております。 選挙区内を回ってさまざまな方々とお話を始めて私も四年になりました。その中で感じることは、この日本の社会の中で地域コミュニティーがこれだけ重層的にいろいろな形で存在していて、皆さんそれぞれ頑張っていらっしゃる、地域を支えていらっしゃるという現実があるということを改めて認識をさせていただきました。町会ですとかPTAですとかあるいは消防団、商店街など、お金をもらってやるんじゃなくて、自発的に、地域ボランティアという形の皆さんが本当に大勢いらっしゃるわけでございます。 これからは、団塊の世代の皆さんが企業社会から地域社会に軸足を移してこられる時期だというふうに思っていますので、まさにこの地域コミュニティーがますます重要になってくるというふうに思います。改革を大胆に進めて、社会のあり方が大きく変化をしている今こそ、逆に、この地域コミュニティー、安全、安心の場として活性化をしていかなきゃいけない、そういう思いで、きょうは何問か質問をさせていただきたいというふうに思います。 一つ目の質問は、商店街の関係でございます。特に、大型店舗と中小規模の店舗、これの共存についてお話を伺いたいと思うんです。 全国的に、大型店の出店によって商店街が衰退する、また一部地域では、大型店が撤退することによって人通りが少なくなってしまったり、そういったことで、大型店の動向によって商店街の盛衰が左右されて、地域コミュニティーの形成やまちづくりにも大きな影響が出るという実態がここ数年続いているというふうに思います。 それに対して、昨年、まちづくり三法の改正ということで手当てがされていると認識しておりますけれども、例えば私の選挙区、東京六区、世田谷区では、平成十六年の四月に産業振興条例の改正というものが行われまして、これは何をしたかといいますと、大型店を含めた小売店の、コミュニティーの一員としての位置づけを明確化した。具体的には、商店会への加入の努力規定を設けたり、あるいは商店会のイベントなどに対して応分の負担を求めるという努力規定を設けたりいたしました。 昨年改正されました改正中心市街地活性化法においても、第六条において、事業者の責務について規定があるというふうに思っておりますけれども、大型店のまちづくりに積極的に取り組むということについて、私は積極的にどんどん推進すべきだと思っておりますけれども、経産省として今どんなふうに考えて取り組んでいらっしゃるのか、ぜひお伺いしたいと思います。
○甘利国務大臣 八年前に中心市街地活性化法というのをつくったのは、責任者は私でございまして、自民党の中に中心市街地再活性化調査会というのをつくりました。その当時は、大店法の規制緩和ということが先行をして報じられて、一体全体、町はどうなるんだろうかと。 その当時の図式というのは、大型店をいかに排除するかが、駅前中心街のまちづくりという考え方がどちらかというと主流でありまして、地元の商店街と大型店は対立軸にある。結局、その後どうなったかというと、大型店が郊外に立地をしたら、地元の商店街だけではなくて、町のコミュニティー自身が崩壊の危機に瀕したということで、それで、私が中心市街地活性化法をつくったときの、これは政府提案でしたけれども、事実上、党が中心になってやったんですが、そのときの思いは、みんな協力するプレーヤーであって、みんなの力を合わせて町が成り立っている、そういう位置づけをしたつもりなんですけれども、郊外に大型店が立地をされると、そっちに集客力が行って、結局、駅前商店街はもろとも瓦解をしていくという危惧が発せられた。 そこで、先般、まちづくり三法の見直しを行いました。ここでは、当初からあった理念をもっと明確にしようと思いまして、駅前の中心市街地の商店街も個々のお店もそれから大型店も、同じやはり協力をして町の魅力を高めていくパートナーであるという考え方をきちんと出したつもりであります。まだ伝わっていないかもしれません。 要は、市町村長が、東京でいえば区長さんになるでしょうか、首長さんが、責任を持って自分のエリアの絵図をちゃんとかく、都市計画で全地域のプランを、グランドデザインを描く、これを責任持ってやってもらう、その指揮コントロール下にすべてがありますよという打ち出しをしたわけであります。 チェーンストア協会に関しては、チェーンストアも対立軸として存在するんじゃなくて、協力軸として存在するんだから、自分の方からも提案したらどうですかと。例えば、ある市はこういう歴史的な背景があって、それを映し出す町並みにするんだったら、自分たちの外の景観もその町並みとしっくりいくようなものにしていきますよというようなことを、どんどん自分たちで打ち出していったらどうですかと。隔絶した存在じゃなくて、協力して、そこの町の風景に溶け込む中で集客力として存在をする。 まちづくり三法の見直しの点で再度強調したのは、初めから中心部に人がいるという構図をどうするか、つまり町中居住ですね。それから、町中に来なければならない必然性を持つ建物、つまり公共公益施設、郵便局でもいいですし、区役所の分室でもいいんですけれども、そこに来なきゃならない仕組みを置いておく。それから、通いたくなる魅力的なものにする、大型店の設置も含めて。そういう連係プレーでもって中心市街地の魅力を増していこうということにしたわけでございまして、先生の御主張のとおり、大型店も大事なプレーヤーでありますから、これと対立をするということではなくて、この力をいかに自分たちに引き込んでいくかという視点で考えてもらいたいというふうには思っています。
○越智分科員 御丁寧に御答弁いただきまして、ありがとうございます。 先日、チェーンストア協会の地域商業者等との連携・協働のためのガイドラインというのを見ておりましたら、その中で、地域商業活動からの撤退に係る早期情報開示等という規定がありまして、これは去年の半ばにつくられたものです。 私の選挙区でもそうなんですけれども、大規模小売店舗が出てきて、そのときは商店街の方々は、もう大臣御指摘のとおり、やめてほしい、入ってこないでほしいという話がありましたが、実際にそれができて十五年、二十年たった、最近になって、収益性が低いということで撤退しますということで、そうしますと、もともとあった商店街が希薄になっているといいますか、歯抜けになっているところで、どうにかスーパーが人通りを確保していたわけですけれども、そのスーパーもなくなってしまうということで、大変厳しい状況に町が追い込まれるという事態があるわけですけれども、その点について、チェーンストア協会の方からもそういったガイドラインで、撤退のときには早く地域の方に知らせるようにという話が出てきておりますので、この辺も、今おっしゃられたような流れでひとつ、チェーンストア協会の方も努力しているのかなという感じがいたしております。 次に、ちょっと質問させていただきたいのが、都市部についての商店街振興はどうすればいいのかという話なんです。 例えば、二十三区ですと、そもそも町全体が中心市街地のような状況になっておりまして、そういった場合には商店街振興策をどうすればいいのか。地方都市とは事情が異なるというふうに思っていまして、移動手段が車ではなくて、主にやはり公共交通機関になる、そして、あと徒歩であるということになってくると思うんです。例えば世田谷区の場合は、今私鉄が、私の選挙区、世田谷区の北三分の二ですけれども、私鉄が五本通っていて、駅が三十一あります。面積が大体四十平方キロですから、一平方キロ強に一駅あるということになりますので、公共交通機関、これにバスを足しますと、それで十分移動は可能だという状況になります。 地方のように郊外の大型店に車で行くわけじゃないので競合もなく、また、人が集まる市街地が点在といいますか幾つもある。一あるいは幾つかの複数、中心市街地を規定するというようなまちづくり三法の、中心市街地活性化法に準拠した形で物事を考えられるような状況とはちょっと違うんじゃないかというふうに思っております。 メリットは、歩いて買い物することができるということでありまして、またそれに沿って、例えば治安ですとか、子供のしつけですとか、あるいは高齢者のサポートですとか、いろいろな機能を商店街が持てるんだというふうに思っております。 こういった都市部の商店街、単純に物を売る場じゃなくて、いろいろな機能を持った地域コミュニティーの中核としてとらえて支援すべきじゃないかというふうに考えているんですけれども、この辺について、今の状況、御意見があればお聞かせ願いたいというふうに思います。
○甘利国務大臣 中心市街地活性化法は、活性化本部、総理がその本部長でありますが、そこで計画の認定を受けてトータルの支援措置が受けられるということですが、いわゆる中心市街地活性化法の対象でないところについてもいろいろなメニューがございます。それを個々に受けることは可能であります。 御指摘のとおり、中心市街地に限らず、全国の商店街というのは、単に物を売るというところじゃなくて、いろいろな役目をしています。広範で言えば、防犯の役割だって果たしているわけでありまして、地域のお祭りも担っているということでありますし、地域コミュニティーの中核として極めて重要な存在でありまして、こういう商店街が果たすべき役割に着目し、少子高齢化や安心、安全などの課題に対応しつつ、商店街の活性化に意欲的に取り組む商業者の方々に対して重点的な支援を行っているところであります。 具体的には、高齢者に配慮したバリアフリー型のカラー舗装の整備や働く女性を支えるための空き店舗利用を活用した託児施設の整備とか、地域住民を巻き込んだイベント事業の開催等に対して支援を行い、地域から必要とされる商店街の形成に取り組む方々を積極的に支援してまいるところであります。 世田谷区のある商店街は、全国に先駆けてスタンプ事業を実施して、たまったポイントを商店街での買い物だけじゃなくて、地域金融機関での預金にも使えるようにするということなど、商店街と金融機関が一体となって、地域住民のニーズをつかみながら、商店街の活性化に成功しているという全国的にもすぐれた取り組みの代表例も、先生のところですね、おありだというふうに承知をいたしております。 経済産業省といたしましては、地方部局も総動員して、こうした取り組みを全国的に積極的に広めることを通じて、フロントランナーである商店街の方々の自信と意欲を高めるとともに、後に続いてくる商店街の新たな挑戦を促していくという考えであります。 知恵と工夫にあふれる商店街の方々が町のにぎわいを回復する、それが地域の活性化に通ずる、その点をしっかりと支えて最大限の努力をしていきたいと思っております。
○越智分科員 ありがとうございます。 今大臣が御指摘いただきましたのは世田谷の北部の商店街でございまして、去年、「がんばる商店街七十七選」をつくっていただきましたけれども、そこにも入っていたと思うんですけれども、コミュニティーカードというのをつくって、例えば、一番おもしろいのは、商店街の事務所に、どこに何が売っているかと聞きに行くとポイントがもらえるというようなところまでコミュニケーションを求めた形のカードの設計になっておりまして、そういう意味では、頑張っているところは頑張っております。ただ、そういうところばかりでもないので、ぜひさまざまな形で、都市部における商店街振興策を御検討いただけたら大変ありがたいなというふうに思います。 次の質問に参りますけれども、次は事業承継の問題について質問させていただきます。 二〇〇六年版の中小企業白書によれば、年間創業社数が十七万社に対して廃業が二十九万社ということで、年間で十二万社減ったという数字が出ておりました。例えば、十九年度の税制改正大綱では、中小企業関連税制でさまざまな改正案が出されておりましたけれども、その中には、財務基盤強化のための留保金課税の撤廃ですとか、あるいは同族会社の役員給与の損金算入制限見直しなどございましたけれども、それに加えて、事業承継対策につきましても、相続時精算課税制度の拡充などさまざまな改正案が盛り込まれております。 ただ、先ほどの廃業の話ですけれども、二十九万社の廃業のうち、四分の一の約七万社が後継者の不在を理由にしているということを考えると、事業承継の対策については、税制のみならずさまざまな観点での対応が必要とされていると思うんですけれども、この事業承継問題について、大臣の御所見をいただければ大変ありがたいと思います。
○甘利国務大臣 上場企業では株主の相続が事業の存続にかかわるということはまずない。よっぽど、特定の者で株を圧倒的に保有しているもの以外は普通はあり得ないんですが、中小企業では経営者、株主の相続が企業の存続と密接な関係になってしまう。事業が好調で、従業員も一生懸命働いているのに、そのオーナーの相続が発生したために事業が中断されなきゃならないなんという事態に直面することがある。 そうすると、せっかくの雇用が失われる、せっかく健全な事業経営が事業上の理由ではない事態で中断してしまう、そういうことがあってはならないというふうに考えております。そういった点から、中小企業の事業承継の円滑化というのは極めて大事になってくるわけであります。 近年では、御指摘のとおり、中小企業経営者の高齢化が進展をしていることに加えて、身内で後継者を確保することが困難という事例も出てきているわけであります。そうすると、余計事業承継対策が重要になってくるわけであります。 こうした状況を踏まえまして、中小企業の事業承継の円滑化に向けて、税制を初めとする総合的な対策の検討、実施に全力を挙げて取り組んでまいります。今までも、非上場株式の評価の問題とか、あるいは事業用資産の評価とか、いろいろなことに対応はしてきたわけでありますけれども、まだ抜本的な対応になっていないという声もいただいておりますので、引き続き総合的に検討していくということにしているところでございます。
○越智分科員 大臣、ありがとうございます。 今大臣から、事業承継問題についてこれから積極的に取り組まれる意欲を示していただいたんだというふうに思います。 冒頭お話がございました株式のところでございますけれども、特に非上場株式の相続のところがやはり大きな問題だというふうに思っております。 事業資産につきましては、株式については非上場株式は一〇%の評価減、一方で事業用宅地、土地については、今八割減ということでありますけれども、この辺について、非上場株式について海外の事例と比較をいたしますと、やはり日本の場合は、まだ手厚くないといいますか余り優しくない。一方で、事業用宅地の方を農業と比べますと、農業の方は相続税の納税猶予制度がございますので、営農している限り相続税が免除されるというルールもございます。 そういった中で、相続税、特に事業資産の相続税について、今、もし経済産業省としての今後の取り組みについての御方針があれば教えていただけたらありがたいと思います。
○石毛政府参考人 お答え申し上げます。 事業承継の関係は、今越智先生ずっとおっしゃっているとおり、税制の問題も非常に大きくあるわけでございますけれども、私たちは、税制の点とあわせて、事業承継を円滑にするための問題として、事業の将来性はどうなるんだろうかとか、あるいは後継者の問題だとか、いろいろな幅広い問題があるなというふうに認識をしております。 昨年の六月ですけれども、事業承継がスムーズに行くような事業承継ガイドラインというものを策定いたしまして、それを公表しております。また、今年度については、事業承継にかかわります公認会計士だとか弁護士の方とか税理士の方とか、あるいは金融機関の方とか、そういう実務家の方のネットワークをつくって、そういう実務家などのネットワークの中でいろいろなアドバイスを得られる、そういうような仕組みもつくっております。それから、先ほどちょっと大臣もおっしゃいましたけれども、親族以外の方に事業を引き継ぐというようなこともあるものですから、そういう場合に制度融資で対応できるようにするとか、そういうようなこともやっております。 ただ、こういう中で、やはり大きな問題としてあるものの一つは、非上場株式の評価の問題があるのは事実でございます。私たちは、その問題について、今ここで、こういうふうにするということを具体的に申し上げることはできないわけですけれども、その点と、それから事業承継の問題全体を含めまして、今しっかりと検討を進めているところであります。広く欧州の状況なども、担当課長を派遣して、どういう状態になっているか、そういうことも把握をいたしまして、そういう実態も踏まえながら検討しているところでございます。
○越智分科員 ありがとうございました。 先ほどの商店街の問題、そしてまた、中小企業全般にわたりますけれども、事業承継の問題、ことし本腰を入れて取り組むべき問題だというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いをいたします。 では、次の質問をさせていただきます。 中小企業関係のことでありますけれども、二月十五日に成長力底上げ戦略というものが内閣の方から発表されました。この成長力底上げ戦略については、戦略構想チームで策定をされた。このチームのヘッドが官房長官でありますけれども、チームには経産省の事務次官、その他、中小企業庁長官も入られているというふうに伺っております。 きょう私、確認させていただきたいのが、この成長力底上げ戦略の中における中小企業対策の位置づけというのがちょっと私にとってまだわかりにくいといいますか、すっきりしていないところがございまして、ぜひこの場で確認をさせていただきたいというふうに思っております。 何かと申しますと、基本的な姿勢ということで、働く人全体の底上げを目指すということで、成長を下支えする基盤の向上ということで、この基盤のところで、人材能力、就労機会、中小企業というふうに挙げられております。 ただ、中小企業の底上げ戦略の中では、産業政策と雇用政策の一体的運用というふうに書かれておりまして、そして、最低賃金引き上げのための生産性向上ということで、いわば最低賃金引き上げということが目的だというふうにここには書かれているように思うわけであります。 もちろん、中小企業の生産性が上がって、その中から従業員の雇用条件が改善するといいますか、給与が上がるということはとても望ましいことではありますけれども、一方で、中小企業の実態というのを考えたときに、生産性が上がったときに直接的にそれが従業員の雇用条件といいますか、給与水準の改善につながるのか。いや、実はそんな状況じゃなくてもっと厳しくて、まずは設備投資に回したり、あるいは資本蓄積で次の期の何か準備に回すとか、直接的にその従業員に振り向けるわけじゃないんじゃないかというような感覚を私は持っております。 その点を考慮されて、基本構想の文書の中には、生産性向上と最低賃金引き上げに関する合意形成をしなきゃいけないんじゃないかというような記述もございまして、戦略推進円卓会議において、そういった合意形成を政労使の間で図るというふうに書いてあるわけですけれども、この中小企業底上げ戦略、これは中小企業強化の施策というふうに考えておけばいいのか、あるいは中小企業の従業員の方の就労条件の改善、雇用条件の改善というふうにとらえておけばいいのか。 なぜこんな質問をさせていただくかといいますと、去年の歳出歳入一体改革、また成長戦略が去年、前半戦ずっと議論されていたわけですけれども、この成長力底上げ戦略というのは、多分ことし前半の最も大きな政策テーマのうちの一つだと思うわけですけれども、この議論が始まって約二週間で、全体としては四週間ぐらいですか、発表されて二週間というところでありますが、ここで一度、その方向性といいますか、お考えについて確認をさせていただけたら大変ありがたいと思います。
○甘利国務大臣 成長戦略があって、さらに底上げ戦略があります。 成長戦略というのは、経済のパイを大きくしていくということです。これが現状のまま、あるいはシュリンクしていくと、幾ら取り分をふやそうと思っても、だれかふやせばだれかが減っていくというゼロサムゲームになっちゃいますから、これをふやしていって、みんなの取り分がふえるということが成長戦略です。ただ、成長戦略の過程の中で、格差が固定したままとか、むしろ開いていく、つまり、少ない人の取り分は全然ふえないで、多く取っている人の取り分がさらにどんどんふえていくだけということにならないようにしようというのが底上げ戦略であります。 ですから、最低賃金というのは、一生懸命頑張って、頑張っても頑張っても、いわゆるワーキングプアの問題が取りざたされましたけれども、一生懸命やっても結局最低賃金しか稼げない、だったらそれ自身を上げていくという議論になるわけでありますが、そうしますと、中小企業にしてみれば、現状のままで固定コストだけが上がっていったら、これは赤字に転落するか、あるいは払えないかでありますから、底上げをしていくなら中小企業自身の底上げもしなきゃいけないわけであります。 そこで、構造改革型というのは、ITの導入等々を使って生産性を上げていく。例えば、今まで百円で納品していたものを九十円で納品できれば、その分だけ価格を下げられちゃったら意味がないんですが、その半分下げられて半分残ったら、生産性向上で五は手元に残るわけであります。構造改革型の生産性向上というのは、中小企業の基礎体力をつけていって余力をふやす。 それと同時に、下請二法というのがありますから、元請と下請の関係を法律のガイドラインに従ってきちんとやってもらう必要があるわけです、元請企業に対して。当事者同士の話し合い、契約でちゃんと決まることですけれども、しかし、そこに優越的地位の濫用がないか。下請ですから、いや、これでは受けられませんよとなかなか言えない。親会社からこれでやってくれと言われたら、わかりましたと言うしか、返事は一つしかありませんというような話もあるわけですね。親会社も、優越的な地位は濫用していないとはいえ、ガイドラインにきちっと沿っているか検証してください、中小企業の適正な利潤を含むということもちゃんと書いてあるわけですから。 そういうことをやって中小企業の下請価格を適正なものにしていこうということと、これが即効性があるものですね。それから、構造改革は時間がかかるものです。それと最低賃金が引き上がるというのは全部セットでいくようにしなくちゃならないというふうに思っております。
○越智分科員 大臣、ありがとうございました。 財政改革、そして成長戦略、そしてこの底上げと、三位一体で新しい経済体制ができてくるんじゃないかというふうに思っています。その中で、また一方で、地域コミュニティーあるいは家庭、家族の問題もあると思いますが、そういったコミュニティーがより大切になってくる、そんな思いからきょうは御質問させていただいた次第でございます。御丁寧な答弁をありがとうございました。 以上をもって質問を終わります。
○西村(康)主査代理 これにて越智隆雄君の質疑は終了いたしました。 次に、松木謙公君。
○松木分科員 民主党の松木謙公でございます。 朝九時からずうっとこういうふうにやっているわけでございますけれども、甘利大臣を筆頭に本当に御苦労さまでございます。ちょっとお顔がお疲れになっているような感じにもなってきていますけれども、ここで一回、きのうもやりましたけれども、ちょっと深呼吸でもしてリフレッシュをしていただいて。 それでは、質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 我が党の小沢代表は、今国会の冒頭の代表質問の際に、地方の経済を活性化するためには、やはり、労働人口の七割を占める中小企業、この再生、そして活性化を実現しなくてはならない、そして、ヨーロッパでは二〇〇〇年にヨーロッパ小企業憲章を制定し、小企業は欧州経済の柱であり、雇用の源泉であり、ビジネスアイデアの大地であると明記しましたが、優秀な中小企業に支えられてきた日本こそ、その理念を真っ先に実現すべきであるということを述べられたわけでございます。 憲章の文章を読んでみますと、具体的に、企業家精神、これを養成して、鼓舞して、訓練するさまざまな課題に触れていて、中小企業に大企業とは異なった新しい経済への最良の成功モデルを目標とさせていることに非常に感銘を覚える、こういう内容になっているわけです。 ぜひ、甘利大臣、日本にも中小企業憲章、こういうものを制定してほしいと率直に思っていましたけれども、このヨーロッパ小企業憲章について、大臣はどういうふうにお感じになられましたでしょうか。
○甘利国務大臣 事業所別でいいますと、世の中の事業所の九九・七%が中小企業でありますし、雇用の七割は中小企業に支えていただいている。しかも、技術の源泉といいますか、最新の技術もそれからたくみのわざも含めて、日本のものづくりの相当部分を支えているのが中小企業だというふうに思っております。 ついこの間までは、中小企業、四百七十万と言ったんですが、最近は四百三十万。創廃業比率が逆転をして久しいし、廃業の方が創業をかなり上回っている。これは私も何とかしなくちゃいけないというふうに思っております。 御党の小沢代表がおっしゃった欧州小企業憲章、大変にいいことが書いてあると思いますし、小沢代表の提言、こういう考え方のもとにやるべしという、それも私は、そのとおり、賛成でございます。ただ、中小企業基本法には基本的にそれに類する哲学が書いてありますから、我々もこの欧州小企業憲章に従ってやっているつもりであります。 中小企業基本法がそういう理念と申し上げました。これに従って、経営の革新だとか創業の促進、あるいは取引の適正化といった中小企業の経営基盤の強化などを中小企業政策の基本方針としておりまして、今後ともこうした考えのもとにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○松木分科員 ありがとうございました。中小企業基本法はもちろんあるんですけれども、何か中小企業憲章というとまた一段と重みのある、そんな感じがするので、ちょっとそういう話もさせていただきました。 経済産業省はこれまでさまざまな中小企業の支援政策をいろいろと展開してこられたというふうに思いますけれども、私の印象では、中小企業への融資をさまざまな形でやってこられまして、残念ながら、企業の延命につながっただけで、無駄金と言っては失礼ですけれども、政策というのは光と影がありますので、無駄金とは言いませんけれども、それに近いようなことも相当あったのではないかなというふうにも思っているわけですね。 その意味で、融資を主体とする政策というのも、これももちろん大切だと思いますよ、もちろん大切なんですけれども、具体的なものづくりや技術への支援を軸とする政策ももっともっとやはり大切だというふうに思いますが、日本は基本的に、品質の高い製品を世界に送り出して、ものづくりスピリットによって国際信用力をつけて今日の繁栄を築いてきたということは、大体だれもが認めるところだというふうに思います。 やはり日本に求められているものというのは、技術系のベンチャーがイノベーションを興して、そして社会や経済を牽引していくことであり、ものづくりに携わる人間が報われる、そういう国家たるべきであるということなんですね。 ところが、失われた十年という話がよくあるんですけれども、九〇年代以降の日本は、まじめに物をつくって地道に商売をする、そういうことが何となくばかばかしいというか、ダサいというような感じでとられて、そういう風潮が私は出てきたと思いますね。そして、若い人たちがかなり利己主義に走った、また、かなりせつな主義にも走ったような感じがします。 そして、そこで出てきた時代の寵児というのは、名前を言うのもちょっと申しわけないので、Mファンド、そしてHエモンですね。名前を言うのはやめましょう。こんな人たちが出てきて、一獲千金をねらう、マネーゲームというんでしょうか、こういうことに狂奔するのが時代の寵児としてかなりもてはやされたという感じだったですね。 そして、海外の国際企業で活躍する私の友達もいるんですけれども、電機やコンピューターの分野では、日本の大学院を出た技術者、こういう方々が何か余り使い物にならない、かえって中国とかインド、こういう技術者の方が確実にやはり優秀になってきているな、そういうことを認めざるを得ないな、こういう話もあるんですね。そして、技能オリンピックだとか国際数学オリンピックでも、日本というのは大体上位に入っていましたよね、昔は。ところが、何かこのごろそうでない時代になっている。そして、日本を離れていると特にこういうことを実感するという話を私にしていただいた友人がいるんです。 こういう憂慮すべき状況というんですか、こういうのを招いてしまったというのは、やはり政治の責任というのをまず反省しなくてはならないと思うんですけれども、大臣、その点、どういうふうにお考えでしょうか。
○甘利国務大臣 確かに、失われた十年というときに、エンジニアがエンジニアの道に進まないで金融の世界に進んだ、金融工学というのも確かにあるはあるんでしょうけれども、ものづくりの技術者がそちらに行かなかったという事態がありました。 日本のGDPに占めるものづくりの比率は、確かにシェアでいえば落ちていますけれども、すべての成長の源泉というか発展の原点というのは、やはりものづくりにあると思います。そこがあるからこそ、それ以外の部分の強みもあるんだというふうに私は思っております。 技能五輪の参加者もどんどん減っていって、しかも賞がとれなくなってきた、中進国がどんどん力を入れて日本が劣後に置かれるようになってという心配がありました。ただ、日本のものづくり企業も、大手を中心にそのことに気がついて、これではいけないということで、社内人材教育を初めとしてかなり力を入れるようになって、そして技能五輪の参加者もふえて受賞者もふえてきたということでありますから、遅まきながらそこに気がついて、官民一体で、あるいは産学官一体で今これに取り組んでいるというところであります。
○松木分科員 はい、わかりました。 平成十九年度の中小企業関係の予算を見てみますと、ものづくり関連では、ものづくり基盤技術の研究開発支援が九十三・六億円、そして、ものづくり人材の育成が新規で五億円というふうになっておりますけれども、平成十八年度の成果も含めてここら辺の御説明をしていただきたいと思います。
○石毛政府参考人 お答え申し上げます。 最初の戦略的基盤技術高度化支援事業、九十三・六億円の件でございますけれども、これは、昨年六月に中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律というものを施行いたしました。それに基づきまして、現時点で、金型とか鍛造とか鋳造とか、メッキだとか溶接だとか織染、いろいろな分野、十九の分野の技術を選びまして、ものづくり基盤技術の高度化指針というのを策定いたしました。 その法律に基づいて、中小企業の方々から研究開発プロジェクトの申請をいただいております。その中で、八十件の研究開発プロジェクトをこの戦略的基盤技術高度化支援事業の対象にしております。先生も御案内のとおり、平成十八年度は六十四億円であったわけですけれども、これを大きく増額いたしまして、現在の予算案で九十四億円という形にしております。 それから、ものづくりの人材の育成事業でございますけれども、これは、十八年度の段階では、高等専門学校、国立高専という名前でよく呼ばれている専門学校がございますけれども、そこのいろいろな施設を使って、中小企業の現場の若手の技術者がそういう施設で研究をするというような事業の支援をしておりました。 それに加えまして、十九年度は、工業高校の生徒が企業に行って企業実習をするとか、あるいは中小企業の技術者が工業高校に行って学校で実践的な授業をするとか、あるいは工業高校の教諭の方々が企業で高度な技術者としての技術の習得をするとか、そういったような事業をすることに対して支援をしようという形で、そういうものと両方合わせて五億四千万の助成をするという形で考えております。今、予算が決まり次第、そういう支援対象を選定していこうという考えでございます。
○松木分科員 大分いい成果を十八年も出しているという報告も聞いておりますけれども、平成十九年度、その枠を厳しい予算の中でふやしているわけですよね。さらに広げられるということは私も積極的に評価させていただきたいというふうに思っております。 去年から私もこの予算に注目をしておりますので、こういうのは与野党というんじゃなくて、超えて、むしろもっと奨励をしていくというくらいで、しっかりとものづくりへの支援を進めていく、こういうことが非常に大切だというふうに思いますので、ぜひこれからもこのことはどんどん積極的にやっていっていただきたいというふうに思っております。 せっかく副大臣と、お二人、ただ座っているのも何かあれですから、もしあれだったら、質問通告はしていないんですけれども、一言ずつお話しされますか。よろしいですか。せっかくだから、副大臣と政務官、決意でも。簡単で結構です。
○山本(幸)副大臣 ものづくりは大変大切で、私も先般、「ものづくり展」というのを国立科学博物館でやっておりまして、早速見に行きまして、やはり日本の基盤技術の強さ、そこが大事だということで、これをしっかりと育成、支援しなきゃいかぬということで思っておりまして、評価していただきました予算獲得に全力を挙げて頑張ったところでございます。 今後ともやっていきたいと思っております。
○高木大臣政務官 経産省におきましても、御存じのとおり、元気な中小企業三百選等々さまざまな取り組みをさせていただいておりますが、先ほど来お話ございましたとおり、中小企業におきましても、また我が国の今後の経済成長を考えましても、やはり人材育成、こうした高度なものづくりができる人材育成が大事な基幹であると思っております。特に製造業におきましても、やはり高度な技術を継承する人材、急務であると認識をしております。 全力で取り組ませていただきます。
○松木分科員 それぞれお話しいただきました。中小企業はやはり大切だということと、人材育成だとかいろいろな技術だとかそういうものを大切にしていこう、こういうことだったと思うんです。 しかし、一方、民主党がいつも指摘させていただいておりますように、小泉さん、そして安倍政権下で、約六万社の中小企業が減少して、産業、企業間での格差が拡大する一方なんですね、残念ながら。 政策というのは、やはり光もあれば影もあるので、仕方のないところもあるんだとは思います。しかし、中小企業を取り巻く環境というのは依然として厳しくて、確かに平成十八年度の税収が大幅に伸びて、短期的な企業収益が上向きになっていますけれども、それはある意味で、余りきれいな言葉じゃないかもしれません、下請いじめとか、あるいはリストラ、正規雇用が減ったとか、そういうものがやはり利益追求主義のある意味で結果であり、一部の人間が景況感を感じてはいるんだとは思うんですね。しかし、国民の総体的な中の生活というのは、むしろちょっと厳しくなっているのかなという感じもしまして、二極化による格差社会をますます広げていると言わなきゃならないなという感じがしますね。 その点は厳しく受けとめていただいて、中小零細企業の切り捨てにならないように、これからも、甘利大臣、そして副大臣も政務官も、そして役所の方々もそうですけれども、一生懸命頑張っていただきたいというふうに思っております。すべてが悪いとは言いません。しかし、そういう側面も、大臣、ありますよね。ぜひ頑張っていただきたい。 もしコメントがあるのなら、一言、簡単で。
○甘利国務大臣 やはり今日まで日本が来たのは、中小企業、なかんずく、ものづくりを大切にしてきたということだと思います。これからもその精神をしっかり尊重して、そして、大企業の技術を支える中小企業という視点からも、中小企業政策、遺漏なきを図りたいと思っております。
○松木分科員 大企業を支える中小企業という、そうですね、それもいいし、そして、中小企業があるから大企業もあるんだということだというふうに思います。 続いて、今、経済産業省さんが積極的に進めていますEPA、経済連携協定、これについてちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。 まず、経済産業省は、経済連携が経済活性化と国際競争力の強化の重要なかぎとして、東アジアを中心に十八カ国と地域で取り組んでおられるわけですけれども、その状況と今後の展開についてざくっとお知らせをいただきたい。
○中富政府参考人 EPAでございますけれども、アジアなどの成長を我が国の成長につなげるという観点から、その推進は、先生御指摘のとおり、成長戦略として極めて重要でございます。また、最近、資源問題も複雑化しておりまして、資源産出国との協定は資源、エネルギーの安定供給の確保にも資するという観点がございます。 こうした観点から、我が国は、WTOの交渉と並行いたしまして、シンガポール、マレーシア、フィリピンなどASEANの各国、それからASEAN全体、湾岸協力会議、GCCと言っておりますが、そういったところとの交渉に取り組んできております。 さらには、東アジア全体で自由で成熟した経済圏を構築するということで、ASEAN、日中韓、インド、豪州、ニュージーランドの十六カ国を対象とした東アジアEPAの実現に向けた取り組みも進めているところでございます。 今までの状況を申し上げますと、締結済みがシンガポール、メキシコ、マレーシア、フィリピンの四カ国、大筋合意済みがタイ、チリ、インドネシア、ブルネイの四カ国、交渉中が三カ国二地域、交渉準備中が二カ国一地域、それから、検討中のものといたしましては、今申し上げました東アジアとのEPA、それから南アフリカとのEPAがございます。 以上、簡単でございますが、現在のEPAの取り組みでございます。 経済産業省といたしましては、質の高い協定をできるだけ早期に締結すべく、引き続き積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○松木分科員 はい、わかりました。 そこで、大変気になる新聞の記事もきのうは出ましたね。日本の食料自給率が一二%になるんだ、農業の生産額でいうと三兆六千億減る、かなり衝撃的な内容だったというふうに私は思うんですけれども、食料というのは、やはり安心、安全、そしてあと食料の安全保障という面もありますよね。いろいろな面があるんですけれども、一二%なんということになったら、完全に崩壊してしまうのと一緒だというふうに思います。 農林水産省からきょうは井出官房長に来ていただいていますので、ここら辺の概要をぜひ説明していただきたいというふうに思います。甘利大臣も聞いていますので、積極的に言ってください。
○井出政府参考人 お答えいたします。 昨年の十一月の経済財政諮問会議におきまして、EPAの推進の是非についての議論に関連しまして、国境措置を撤廃した場合に我が国の国内農業へどういう影響があるのかということを試算し、早急に公表すべきであるという要請が農林水産省に対してございました。 このため、農林水産省におきまして、すべての国に対しまして、すべての農産物、農産物加工品等について国境措置を撤廃したとしたら、それに対して何らかの追加的な対策も行わない、さらに、飽食の中でございますので、農産物の価格が下がっても国内の農産物需要量は増加しないというような前提を置きまして、我が国の農産物や農産物加工品などの品質、価格、それから輸出国の事情等を詳細に分析いたしまして、品目ごとに影響の程度を積み上げるという考え方で試算を作成したところでございます。 その結果は、国内農業生産の面では、我が国の農業総産出額の四二%に相当する約三兆六千億円が失われるであろう、GDPベースでいえば約九兆円が失われるであろう、就業機会の喪失という点では、約三百七十五万人分の就業機会が失われる、その結果、我が国の食料自給率は四〇%から一二%まで低下する、そういう見立てをしたところでございます。
○松木分科員 かなり衝撃的な内容じゃないかなというふうに思っております。都市部にいると余り農業のことというのはぴんとこないところでございますけれども、どんどん自由化していけば、やはり農村部に住む生産者の立場に立てば、三百七十五万人の失業というふうに言われているんですね。経済産業省の分野でも、中国の安い市場の拡大によって日本の産業の空洞化の進行が結構指摘されるところもあるんですけれども、何せ農業というのはかなり自由なことになってしまうと打撃を受けてしまうということが、今のお話の中でよくわかっていただいたというふうに思います。 私の地元というのは北海道なんですけれども、ここでは、今象徴的に、オーストラリアとの問題ですね、これで、もうとにかく、何とか、これは反対だ、そういう集会が、右だ左だ、前だ裏だというのはもう関係ないですよ、自民党を支持している人、民主党を支持している人、共産党さんを支持している人、公明党さんを支持している人、こんなのは全く関係なく、やはりみんな本当に心配していますね。僕は、食料の自給率が一二%におっこちてしまうというのは、やはり国益には余り合致しないんじゃないかなという気もします。ただ、いろいろな見方もあるんでしょうけれども。 いずれにしましても、外交で交渉して国益を損なっちゃどうしようもないわけですね。ですから、これはもう、外国との交渉というのはタフネゴシエーターでなきゃいけないというふうに私は思っておりますので、ぜひ、これから交渉に当たる方は、一生懸命、日本の農村の姿というんですか、きれいな田園風景を頭に入れながらやはり交渉に当たっていただきたいというふうに思っております。 甘利大臣、最後に、今、当然もう何回も聞いているとは思いますけれども、井出官房長のお話を聞いて、率直に、これは何とかせにゃいかぬなというふうに思われたとは思いますけれども、ちょっと率直な御意見があれば、時間が来ますので、これを最後に聞かせていただきたいと思います。
○甘利国務大臣 WTO交渉を進めた場合に、農業分野でGDP規模でいうとどのくらいのマイナスになって、それ以外の分野でどうプラスになるかという試算はあります。プラスが四十八兆で、マイナスが今のGDP比九兆で、差し引きプラスだからいいという話ではないわけですね。農業は農業としての当然使命がありますし、北海道の皆さんからも私のところに今の日豪の関係でも陳情が来ております。ですから、農業被害をできるだけ出さない、極小化していくためにどうするか。これも交渉の、いかに粘り強くやるかというところであります。 と同時に、恐らく、今の形態のままではという部分もあるんだと思うんです、被害が。農業もどう先進農業に変わっていくかという点があります。農業関係者の皆さんとお話をしますと、何が苦手と、おれたちは、いいものをつくるのは得意だよ、だけれども、市場にどう売り込んでいくかとか、どうアピールするか、どうブランド化するかというのは余り得意ではない。だから、やはり農水省と経産省が力を合わせて農業の近代化にうまく取り組む。つまり、やはり世界の農業というのは、もう産業の集大成みたいに戦略的にマーケットリサーチをして、ねらっていろいろやっていくわけです。ただ、いいものをつくったからそっくり売れるというんじゃなくて、市場との対話も物の見事に戦略的にやっていくわけですね。 そういう工業的な視点を農業に持ち込む、産業の総合力の視点を農業に持ち込んで、いいものは必ず売れるということじゃないですから、いいものをつくって、あるいは安全なものをつくって、どうアピールして市場との対話をうまく図っていくかという視点も一緒に考えなきゃならないというふうに思っております。
○松木分科員 時間が来ましたのでこれで終了させていただきますけれども、食べるもの、これはぜひ、なるべくやはり日本人がつくったものを食べられるのがいいんじゃないかなというふうに私も思います。もちろん、全部がそうじゃないのは、それはわかります。でも、甘利大臣、これからいろいろな交渉の場に立たれるでしょうから、私は本当に学生のころから大臣にお世話になっていますけれども、ぜひ私の顔も思い出して、そして北海道の田園風景を思い出して、ぜひ、やはり日本の農業もなくしちゃいかぬ、守らなきゃというお気持ちを胸に秘めて交渉に当たっていただきたいというふうに思います。 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○西村(康)主査代理 これにて松木謙公君の質疑は終了いたしました。 次に、鈴木克昌君。
○鈴木(克)分科員 民主党の鈴木克昌でございます。 お時間をいただきまして、少し質問をさせていただきたいというふうに思います。 きょうは、「消費者が望むより良い葬儀とは」という、消費生活コンサルタント関西の皆さんが数多くの現況を報告されておる資料を持ってまいりました。これに基づいてというか、これに触発されて、少し葬祭互助会等について伺ってまいりたいというふうに思います。 御案内のように、団塊の世代が退職の時期を迎えて、超高齢化社会、まさに目前というか、もう入っておるということであります。したがって、高齢者向け市場というものがいろいろと拡大をしておりますし、市場ニーズも変わってきた。老後をどう生きるかということは、各個人にとって非常に大きな問題になってきております。そして、そんな中で避けて通れないのは、人生の終えんをどのような形で迎えるかということにもなってくるわけであります。 そこで、最近、葬儀形式とか葬式にかかわる話題、葬儀社、葬祭互助会等の問題が非常にクローズアップされてきておるというふうに思っております。そこで、葬儀全般について消費者はどのような情報を必要としているのか、それに対して現状はどうなっているかということで、また、消費者が何を不満に思ってみえるのかというようなことを調べたのが、冒頭申し上げたこの冊子でございます。これをもとにといいますか、これに触発されて、少し冠婚葬祭互助会について質問をさせていただきたいというふうに思っております。 これは、御案内のように、もしものときのために多くの消費者が月々掛金を積み立てるわけですね。その総額が二〇〇五年九月末現在で二兆六百九十一億円、私もこの金額を聞いてびっくりしたんですが、物すごい金額になっておるわけですね。口数で約二千三百三十七万口というふうに出ております。もちろん、これは一人で何口か掛けてみえる方もみえるので、全員というと、恐らく会員は一千万人ぐらいではないのかなというふうに思いますが、いずれにしても、巨大な市場になっておるというふうに思います。 一千万人もの人から二兆六百九十一億円を集める冠婚葬祭互助会の前受け金というものの保全実態について逐次伺ってまいりたい、このように思っております。 まず、互助会会社、これはたくさんあるわけでありますが、上位十社に限って、この前受け金の総額と保全を義務づけられている金額、そしてまたその保全方法及び主な保証引受会社について具体的に御説明をいただきたいと思います。 〔西村(康)主査代理退席、主査着席〕
○松井政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘の冠婚葬祭互助会の前受け金上位十社の前受け金の合計額は、平成十八年九月末基準日現在で、七千四百七十一億円となっております。 そのうち、法律上保全義務のある額は三千七百三十四億円でございます。これは、七千四百七十一億円から営業保証金を引きまして、その二分の一が保全義務のある額でございますので、三千七百三十四億円でございます。 実際の前受け金保全措置の合計額は約三千八百億円でございます。その内訳でございますけれども、現金等によります供託が約一千二十九億円、それから互助会保証株式会社との契約が約千八百三十三億円、それから日本割賦保証株式会社との契約が約六百四十二億円、さらに銀行等金融機関との契約が約二百九十七億円となっております。
○鈴木(克)分科員 私がなぜこういうことを伺ったかといいますと、実は、このアンケートにいろいろな問題が出ているんですね。例えば、追加料金だとか、それから互助会の内容がわからないとか、勧誘の仕方に問題があるとか、積立金がどうだとかいうような中に、解約に対するクレームというのが物すごい多いんですね。 結局、今伺いますと、前受け金が上位十社で七千四百七十一億、そして保全が約半分強でありますが、なされておるということでありますけれども、一番問題は、現金が千二十九億しかないということです。 したがって、もちろん大量に解約が起きるということはないわけでありますが、いずれにしても、解約に対して非常に問題、トラブルが続出をしておるということでありまして、この辺の実態というのは、ちょっと通告外かもしれませんけれども、何か聞いてみえますか。それを把握されておる部分はありますか。
○松井政府参考人 先生御指摘のとおり、我々の方に寄せられているいわゆる消費者からの苦情相談の中に、互助会関係の苦情というものの代表的な例は、確かに先生おっしゃるとおり、解約をしたいという申し出をされた会員の方に対して、もう少し続けてくださいというような形で慰留をしている、これが苦情という形で報告はされておりますけれども、それほど多くの数字ではないというふうに我々は認識しております。
○鈴木(克)分科員 それほど多くの数字ではないというふうに今お答えになったわけでありますが、どういうルートでどういう形で情報が入っておるのかわかりませんが、もしよろしければごらんになっていただけばいいわけですけれども、少なくとも、相当膨大ないわゆるクレームがあるという事実をまず指摘させていただきたいと思います。 そこで、解約になかなか応じないという背景に、今言った、現金が余りにも少ないんじゃないのかなというところが私は一つ問題となってくるのではないのかな、これはまた後でお伺いします。 次に、ちょっと視点を変えまして、互助会保証株式会社それから日本割賦保証株式会社というような名前が出てきましたね。ここで実際に前受け業務保証金供託委託契約をしておる保証すべき前受け金の総額を、直近のもので結構ですので、報告をいただけますでしょうか。
○松井政府参考人 お答え申し上げます。 互助会保証株式会社と日本割賦保証株式会社の前受け業務保証金供託委託契約額の総額について御質問でございますが、平成十八年九月末基準日現在で、互助会保証株式会社の契約額の総額につきましては、七千五億円でございます。次に、日本割賦保証株式会社の契約額の総額につきましては、千四百八十八億円となっております。
○鈴木(克)分科員 次に、七千五億の保証をするというのは、これは巨額な金額であるわけですが、今言った前受け業務保証金供託委託契約会社の保証能力についてお伺いをしたいというふうに思います。 これは、例えば純資産とか総資産の総額がそれぞれ前受け金の保証額を上回って、そんな会社はなかなかないと思いますけれども、現実にどんなふうになっておるのか。もし下回っているとしたなら、どういう保証能力があるのか、具体的にお示しをいただけませんでしょうか。
○松井政府参考人 お答え申し上げます。 互助会事業者の前受け金保全措置の約八割は、指定受託機関として指定されております互助会保証株式会社及び日本割賦保証株式会社との供託委託契約によって措置されているところでございます。したがいまして、その保証能力の強化を図っていくことが消費者保護の観点から極めて重要と認識をしております。 このため、今申し上げました互助会保証株式会社及び日本割賦保証株式会社の両保証会社におきましては、保証契約の締結に際しまして、保証料や受託事業基金への拠出金を求めることに加えまして、個々の互助会事業者の経営状況に応じまして、有価証券や不動産などの担保を必要な範囲で徴求することとしております。 互助会保証株式会社の保証額全体に係る担保の総額は、例えば、事業者の経営状況等に応じて変わりますが、平均すれば、保証総額の約四割程度の担保を徴求しております。また、日本割賦保証株式会社につきましても同様に、約三割強の担保を徴求しております。 特に、互助会保証株式会社につきましては、互助会事業者の前受け金保全措置の七割弱を担っていることから、担保の徴求に加えまして、平成十三年九月に、保証料率を従来の〇・一%から〇・三%に引き上げまして、保証能力の強化に努めているところでございます。これに伴いまして、互助会保証株式会社の資本金は、平成十三年五月の約七十五億円から、平成十八年五月には約百三十一億円に増加しております。 また、受託事業基金拠出率を、契約額の二・五%であったものを平成十七年九月から五%に引き上げました。これによりまして年間二十八億円の増加となりまして、現在、受託事業基金は総額で約二百五十億円となっております。 日本割賦保証株式会社につきましても同様に、保証料率、受託事業基金の拠出率の引き上げを行いまして、現在、自己資本約三十七億円、受託事業基金は約五十一億円となっております。
○鈴木(克)分科員 ちょっと私が理解できなかったんですが、要は、両社は保証能力があるというお話を今されたわけですか。その辺が、四〇%の保証ができる、三〇%の保証ができる、それから、拠出率を二・五から五パーに上げた、二百五十億になった、五十一億になったというお話は今聞いたわけですが、要するに、例えば上位十社の中で一社でも二社でも破産をした、破綻を来したという場合に、直ちにそういうものが保証できる能力があるんだ、このように理解をすればいいんですかね、今のお示しされた数字というのは。
○松井政府参考人 互助会保証が保証いたします互助会会社上位十社の保証額は、約千八百三十三億円となっております。互助会保証は、個々の互助会の経営状況に応じまして、有価証券や不動産などの担保徴求も図ることによって保証の実効性の担保を確保しております。 また、おのおのの互助会会社は、前受け金の保全に当たりまして、現金供託、金融機関との保証契約の締結、それから、先ほど申し上げました互助会保証や日本割賦保証等との契約などに加えまして、他の事業者との連帯保証などの措置によりましてリスク分散を図っているところでございます。 なお、互助会事業におきまして、過去、破綻が生じましたのは、平成十五年の経営不振互助会の一社のみでございます。したがいまして、現時点におきまして、各互助会会社の経営状況から見ますれば、互助会保証が保証能力に欠ける状況にはないというふうに認識をしております。 また、互助会業界に対しましては、十七年九月より五年間で段階的な財務の健全化の措置を図るように指導をしております。さらに加えまして、毎年立入検査を法律に基づいて行っております。昨年度は五十五件、今年度もこれまでに四十五件行っております。それで問題が生じた場合には、改善措置の指導をしております。 いずれにいたしましても、互助会事業につきましては、事業者の資金状況、前受け金管理状況等に対して今後とも立入検査等を行い、必要な改善指導を行うことなどによりまして、引き続き健全な財務状況の確保に努めてまいるとともに、保証会社に対しましてはさらなる保証能力の強化を促してまいりたい、こういうふうに考えております。
○鈴木(克)分科員 結局、前受け金、消費者が会に入られた、そしてずっと掛金を掛けられる、それが先ほど申し上げました二兆円を超す巨額な金額だということですね。いろいろと聞いてみますると、掛けられたお金の約半分はいわゆる事業資金として活用されておる、そして、あとの二分の一、半分もほとんど他のものに転用されておるというように私は聞いておるわけですよ。 保証するということになると、平成十五年に一社あったのみだということで、これがどれぐらいの規模であって幾らだったかということは今お聞きしなかったんですが、いずれにしても、組合員からの掛金であれば、全部プールしておけとは、そんなことは言いませんけれども、少なくとも二分の一ぐらいは現金で担保されておるべきだ、私はやはりそのように思うんですが、そんなようなことを、例えば必要をお感じになったり、それからまたそうあるべきだというようなお考えというのは全くありませんか。
○松井政府参考人 今、先生から、十五年八月の破綻の案件についてどのくらいだったのかという御指摘がございました。 平成十五年八月、株式会社アンサージが民事再生申し立て、前受け金額の百十四億円のうち、互助会保証が五十七億円を供託いたしましたが、実際には三十五億円分が還付という形で、消費者保護が完全に図られました。 それから、次の御指摘でございますけれども、互助会事業者が会員から預かった前受け金、これを冠婚葬祭施設の設備・拡充に活用することによりまして、会員がより良質のサービスを享受できるということがこのシステムの重要な意味があるところでございまして、これが消費者から一定の支持を得て発展してきたというふうに認識をしてございます。 したがいまして、積立金の運用について、現金供託を義務づける等、過度な制約を課すことになりますと、結果として、預けたお金が一切動かなくなりまして、今申し上げました施設の設備・拡充等々に活用するなど、会員の利便をよくすることを損なうこととなり、適当ではないというふうに考えております。 一方で、前受け金、積立金を互助会事業に直接関係のない安全性の低い投資などに充てることは、これは消費者保護の観点から厳に慎まなくてはならない、適切ではない、こういうふうに考えておりまして、積立金の運用につきましては、事業に関連のある設備投資や預金等、安全性のある資産に限ることとしております。 今後とも、前受け金の保全によりまして消費者保護を図りつつ、前向きな経営によりまして、例えば結婚に向けてのさまざまな周辺サービスや、高齢化社会における消費者ニーズに適応した良質なサービスの提供が期待されるところでございますので、このような観点から、すべての互助会会社が健全な経営ができるように、必要な指導などを行ってまいる所存でございます。
○鈴木(克)分科員 確かに、今おっしゃったように、会員から預かった前受け金で施設を充実していく、だから利用者が、立派な施設でという言い方が当たっておるかどうかわかりませんけれども、そういうところで葬儀ができるんだ、この理屈はもちろんわからないわけではありませんし、全面的に否定をするものではありません。しかし、いずれにしても、前受け金なんですね。だったら、くどいようですけれども、少なくとも半分ぐらいはやはり現金で担保しておくというのは、私は当然考えられることだというふうに思うんですよ。 現実は、極端な言い方をすると、ほとんどないんです。確かに、回っておるうちはいいんですが、回らなくなったとき、それは五十七億の、百十億ですか、倒産が一社あっただけだ、実際に協会は三十五億保証しただけだ、こういうことかもしれませんけれども、現実に、またピンクのこの資料に戻るんですけれども、本当に、先ほど申し上げた、解約に素直に応じてくれないとか、いわゆる勧誘の仕方がひどいとか、最初の話と全く違う追加料金を取られたとか、そういうケースがある背景に、やはり相当無理な運転ということをやっておる、その結果がこういうふうになってきておるのではないのかな、このように私は思います。 時間がちょっとなくなってきましたので、最後に一つ、天下りの状況を聞かせていただきたいと思うんです。 経産省のOBが、冠婚葬祭互助会の関係団体そして企業に天下っておるということを私は聞いておるんですが、具体的にどこに何人天下っておるのか、そしてまたその理由は、理由をお聞きしてもおかしいかもしれませんが、なぜなのかということを聞かせていただきたいと思うんです。 いわゆる冠婚葬祭という、いわば形にないサービスを割賦販売法の前払い式特定取引等で規制をしておるという、この現状に重大な問題があるというふうに思うんです。例えばミシンとか、今そういう時代ではないかもしれませんけれども、昔はあったんですね、月掛けをやっておいてミシンをもらう、これは実体があったわけですよ。しかし、冠婚葬祭というか、葬儀というのは形がないわけですから、私はやはりそういう意味で重大な問題がある。 そして、ましてや巨額のお金ですよね。さっき言った、二兆円を超す消費者からの前受け金というあれを保証しておる互助会保証株式会社、日本割賦保証株式会社、そして冠婚葬祭互助会を指導する、管理する社団法人全日本冠婚葬祭互助協会の事実上のトップとして経産省のOBが天下っておるということは、これは消費者の目から見ると、何か本当に我々の立場に立った正しい行政指導をやっておってもらえるのか、こういう疑念を抱かれても仕方がない部分があると私は思うんですね。 私は、この際、まずぜひその開示をしていただくと同時に、やはり天下りを即刻に中止をすべき。これは大臣に後でぜひお伺いしたいと思うんですけれども、そして、新たな第三者機関の導入による正常化を図るべきだ、このように思いますが、あわせて御答弁いただきたいと思います。
○松井政府参考人 お答えいたします。 冠婚葬祭互助会の業界団体でございます社団法人全日本冠婚葬祭互助協会には、経済産業省OBが専務理事及び常務理事に就任しております。また、互助会保証株式会社につきましては、社長及び常務取締役に経済産業省OBが就任しております。また、日本割賦保証株式会社につきましては、社長に経済産業省OBが就任しております。 業界団体及び保証会社の役員に就任していることは事実でございますが、当該法人への就職につきましては、経済産業省のOBが個人的に有している知識、経験、能力などを踏まえて、適材適所の観点から実現しているものと承知をしております。
○甘利国務大臣 互助会事業につきましては、会員からの掛金の前払いと冠婚葬祭役務提供に至るまでの期間が比較的長いこと等から、割賦販売法に基づきまして許可制といたしているところであります。よって、会員保護の観点から、定期的な立入検査等によりまして財務あるいは業務の状況をチェックしますとともに、会員保護の観点から、必要な場合には改善命令等によりまして健全な事業を行うことを求めてきているところであります。 経済産業省OBが業界団体や保証会社に再就職している、これは事実でありますが、だからといって指導が甘くなるということは全くございません。今後とも、事業者に対しましては、厳正な法執行をしてまいる所存であります。
○鈴木(克)分科員 これで終わりますが、もう一度繰り返し要点だけ申し上げます。 二兆円を超える、約一千万人もの消費者からの預かり金というべき前受け金保証問題を取り上げてきたわけでありますが、冠婚葬祭互助会問題というのは、この問題だけにはとどまらず、先ほどから言っておるように、解約トラブル、法外な追加料金、そして表示や契約問題など、長年にわたって指摘され続け、まさにいろいろな問題が出てきたわけですね。本当に消費者の視点に立った行政指導の強化が待たれるところでございます。 今大臣は、そういうことはないというふうにはっきりおっしゃったわけでありますが、ぜひひとつ、この際、抜本的な改善策を講じていただきたい。このことを大臣そして副大臣初め皆さん方に強くお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○杉浦主査 これにて鈴木克昌君の質疑は終了いたしました。 次に、平将明君。
○平分科員 自由民主党の平将明でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 もう五時間経過をしているということで、お疲れさまでございます。 きょうは、私は東京四区、大田区の選出でありまして、大田区といえば中小企業の集積をしている地域でありますし、また羽田空港を抱えている、そういったかなり地域的な特性のある地域でもございます、そういった観点から中長期的な日本の成長を考えたときに、私の選挙区である大田区を最大限活用することが日本の成長につながる、そういった視点でお話をさせていただきたいと思います。 まず最初に、第百六十六回国会の甘利大臣の所信演説に基づいて質問をさせていただきたいんですが、その冒頭、現在、我が国経済は、総じて見れば、堅調な景気回復を続けている一方、消費に弱さが見られます、企業部門の好調さが家計部門に波及することにより、バランスのよい景気回復が実現されることが必要ですという御発言をされております。まさにそのとおりだというふうに思います。 しかしながら、年末年始、地元を回っていると、報道等ではイザナギ景気を超えたと言われておりますが、時代が違いますから、それを単純に比較するということは適切ではないと思いますけれども、やはり現場の声は、景気がいいという声がなかなか聞こえてこない、ギャップがあるんだろうなというふうに思っております。 そのような中で、私なりの分析だと、二つの目詰まりがあるんだろうなというふうに思っているところでございます。一つは、大企業と中小企業、いわゆるその取引の中に目詰まりがある。もう一つは、企業と働く人、その間に目詰まりがあるのではないかなと思っています。 まず、大企業と中小企業でありますけれども、例えば製造業でいうところの大企業と下請にもなるかもしれませんが、いわゆる失われた十年と言われて非常に長い不況の時期が続いたわけであります。取引先の親会社、また取引先の大企業自体がその存続が危ぶまれるということがあった中で、大企業と中小企業の取引はどんどんその取引条件が解約をされていきました。また、納品価格、納入価格も、一方的に下げろという要求のもと、下げさせられてきたという現実があると思うんですね。 今景気が回復をしていく中で、大企業は業績がよくなってきた。設備投資もする、経常利益も上がってきたという中でありますけれども、そういった中で、不況期に取引条件を改悪された、それはそのまま温存されていて、温存されているどころか、それ以上にまた厳しい条件を突きつけられている。そういうことがあれば、幾ら大企業が回復をしてもそれを下支えする中小企業に利益は回っていかない、資金が回っていかないんだというふうに思います。 そのような中で、一つは、これは公取の仕事になるかと思いますけれども、幅広く景気回復が実感できない、成長が実感できないという中で、やはり公正な取引はしっかり実現をしていくというところで、大企業と中小企業の目詰まりを取っていく、そのことによって今以上に多くの人が景気の回復を実感できるようになるというふうに思います。 そういった意味では、公正取引委員会は頑張っていただきたいと思いますが、昨年の活動、また、今私がるる申し上げたようなことも関連して、今後の取り組みについて意見を伺いたいと思います。
○鵜瀞政府参考人 公正取引委員会は、中小企業が活躍できる公正な競争環境を整備するため、独占禁止法と下請法に基づきまして対処をしているところでございます。 まず、独占禁止法につきましては、大規模小売業者による納入業者に対する優越的地位の濫用行為を効果的に規制する観点から、平成十七年五月に大規模小売業者と納入業者との取引における特定の不公正な取引方法を定めておりまして、具体的事件としましては、平成十六年度以降、優越的地位の濫用行為に対して、昨年十二月末までに勧告七件、改正独占禁止法に基づく排除措置命令一件、合計八件の法的措置をとっているところでございます。 また、下請法につきましては、違反行為が認められた場合には、勧告等により減額した下請代金の返還、遅延利息の支払い等の原状回復措置を講じさせているところでございまして、具体的には、平成十六年四月以降、昨年十二月末までの間に二十二件の勧告、公表のほか、八千八百件の警告を行っているところでございます。
○平分科員 ぜひ、その目詰まりを取るといった部分について、積極的な活動をしていただきたいと思います。 そして、もう一つの目詰まりが企業と働く人の間の目詰まりであるというふうに思います。企業業績はいいけれども、なかなか働いている人にその恩恵が回っていかないということだと思います。 そんな中で、昨今、最低賃金を引き上げるべきだという議論があります。欧米諸国を見ると、アメリカなんかを見ても、今後引き上げていく方向である、またヨーロッパ、EU諸国を見ても、日本は若干低目なのかなというふうに思います。 しかしながら、では、一律千円にしろという話でもないというふうに私は思います。中小企業の現場等を考えれば、逆に、最低賃金が足かせになって、人を減らさざるを得ない、そういったことにもなりかねないのではないかなと思います。安定的な経済成長をしていく中で、さらにインフレにもなってくるんだと思います。そういう中で、計画的に、また段階的に引き上げていくという方向が望ましいんだというふうに思っております。 るる申し上げましたけれども、今景気回復をしている、経済成長をしているという中で、多くの人はそれを余り実感できないと言っている。そのギャップは何かといえば、大企業と中小企業の取引の間に目詰まりがある。また、企業と働いている人の間に目詰まりがある。そこには時間的なギャップ、感性的なギャップがあるということが大きな要因ではないかなということでございますけれども、その件に関しまして、甘利大臣、御所見をいただきたいと思います。
○甘利国務大臣 数字の上からいうと景気はいいんだけれども、肌感覚からいうとそんなによくない。一部の大企業は史上空前の利益、しかし非製造業を中心とする中小企業はまだまだ大変、都市はいいけれども地方はだめ、こういうまだら模様であります。 要は、御指摘のとおり、大企業と中小企業の目詰まり、企業と個人の目詰まり、目詰まりという表現を先生はされましたが、そうだと思います。でありますから、大企業から中小企業に成長の成果が分配をされていく、あるいは企業から家計に、企業から個人にという、そのことが、今後、消費を拡大して、消費が拡大すればまた企業業績が上がるという、成長の好循環のサイクルに入る、今ちょうどそのフェーズに入る大事なところだというふうに思っておりますから、これを加速することが大事だと思っております。 結論から申し上げますと、これに向けて、成長戦略大綱関連三法案、それから再チャレンジ施策、そして底上げ戦略、この三つが大事だというふうに思っております。 三法案はまた今国会で御審議をいただくわけでありますが、再チャレンジ施策、金融の面でも、一度失敗したらもう二度と立ち上がれないということではなくて、何度でも挑戦できるような、むしろ失敗がノウハウとして評価されるような社会にしていかなきゃならないし、そのための金融措置を行っていく。 あるいは、底上げは、先生おっしゃったように、最低賃金を引き上げるだけでは、単に中小企業がより負担をこうむるというだけで終わってしまいますから、中小企業自身が、構造改革といいますかイノベーションによりまして、生産性を上げて、中小企業の余力をつけていく。 しかし、それにも時間が要ることでありますから、即効性のあるものとしては、下請二法の運用基準、振興基準に沿って、元請がちゃんとやってくれているか、これの指導をする必要があろうかと思います。 私、あした経団連に行きまして、常任理事会というんですか、役員会がありますから、そこで下請二法の基準に従ってきちんとやっていただきたいということと、それから正規雇用をできるだけふやしてほしいという要請に伺うようにいたしております。
○平分科員 まさに、今大臣おっしゃるとおりだと思います。基本的には、経済が成長してくることによって、時間的タイムラグはあってもよくなっていくと思います。 例えば、賃金の問題も、私も銀行の経営に今携わっておりますけれども、年末ぐらいから人をとることに対して難しくなってきて、やはり単価を上げていかないと人がとれなくなっています。それは、一時期のいわゆる不良債権を抱えていた、収縮していた銀行業界から、これが今業績はいいですから、どんどん人をとっているということが影響をしているんだと思います。 また、人材派遣等がかなり差を生み出しているのではないかというのもありますけれども、人材派遣会社も、周りがよくなってくると、当然、以前よりも高い賃金を出さないと派遣をする人自体がとれないということになってきますので、それはおのずと経済成長を数年続けている間で埋まってくるんだと思います。 ただ、その背中を押してあげるということが、誤った格差議論で、あたかも社会主義のような政策が正義のようになってしまうということにならないためにも、ちょっと背中を押してあげるという工夫が政治の側に求められるんだと思いますし、やはり一人でも多くの人が、去年の年末は全然感じないよと言っていたんだけれども、ことしの年末、また地元へ帰ると、いや、大分よくなってきたねと言われるように、一人でも多くの人が経済成長を実感できる、それが政治の役割だと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 続きまして、地域産業活性化法案についてお伺いをいたします。 そもそもこの法案、私の認識が間違っているのかもしれませんけれども、私は東京選出の議員でありますが、東京はいいよね、しかしながら地方がなかなか厳しい状態にある。そういう中で、地方を応援する、地域の産業を活性化するということで出てきた法案かなとも思いますが、私が先ほど言いましたように、例えば、私の選出の大田区、ものづくりの中小企業が集積をしております、また、羽田空港と近接をしている、隣接をしているという中で、今後、羽田空港がアジアの窓口、アジアに開かれた国際空港になっていければ、いろいろな可能性が見込まれるのかなというふうに思っております。 この法律、地方だけでなく、例えば大田区のような地域でもいろいろな活用ができるのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○福水政府参考人 お答え申し上げます。 今大臣が大綱三法というふうに申し上げましたが、そのうちの一つ、地域産業活性化法案でございますが、これは、既にあります産業集積でありますとか人材でありますとか、先ほど先生御指摘の空港でありますとか道路、そういうインフラの整備状況、こういう各種地域の強みを踏まえて、特色ある産業集積をそれぞれつくっていこう、そういう地域を支援していこう、そういうことでありまして、全国すべての地域を対象に進めていきたいというふうに考えております。 御指摘ありました大田区、西の東大阪と同じように、まさにものづくり基盤技術のメッカでございます。例えば、そういうふうな強みをぜひ強調していただいて、そういう強みを中心にして基本計画をおつくりいただけますれば、本法によって各種の支援措置が得られるというふうに考えております。 我々、地方のみならず、都心部におきましても積極的にこの法案を御活用いただきまして、ぜひ各地域でいろいろな取り組みがなされて、地域の活性化につながっていくということを強く期待している次第であります。
○平分科員 ありがとうございます。 地域へ持ち帰って、またいろいろなプランを考えて御相談させていただきたいと思います。 ものづくりの集積でピーク時一万社あったと言われる中小企業は、今五千社であります。しかしながら、ものづくりの重要性が再認識をされ、また、アジアといったことが注目される中で、独自のプランをつくって一度御相談に上がりたいと思います。 続きまして、国際物流競争力パートナーシップ構想についてお伺いをいたします。 御承知のとおり、今、日本の足元を見れば、経済成長はさせなければいけないんだけれども、少子高齢化の中で人口が減っていきます。また、公的債務もたくさん積み上がっています。そういったいろいろな足かせがあるわけでありますけれども、それでも日本の経済を成長させていくためには、やはり目を外に転じて、そうすると、まさに二十一世紀の成長センターであるアジアが目の前に広がっているわけでありまして、まさにそのアジアの成長、アジアの熱気をどう日本経済にビルトインをしていくかということが極めて重要になってくると思います。 そんな中で、国際物流競争力パートナーシップ構想というものが大臣所信の中で触れられているわけでありますけれども、この具体的な内容を教えていただきたいと思います。
○松井政府参考人 お答え申し上げます。 昨年十二月に、国際物流競争力パートナーシップ会議で決定いたしました行動計画は、アジアワイドのシームレスな物流圏を構築して、日本からアジアに向けてシームレスに物流圏を構築するということでございます。二〇一五年にはASEANでの物流コストやリードタイムを半減することを目標といたしまして、国内外でさまざまな取り組みを進めることを内容としております。 具体的には、大きく分けて四つございます。 第一点目は、メコン地域での広域的な物流網の構築でございます。例えば、現在、バンコクからハノイには船で物を運ぶか、あるいは飛行機で運ぶわけでございますけれども、船で運べば二週間、飛行機だとすごくお金がかかるということで、これを陸路で運ぶようになれば、多分期間が二日ぐらいに短縮されます。コストも極めて安くなるということで、実際にトラックを走らせてみて、具体的な道路網の構築について計画をつくっていくためのリコメンデーションをするというのが一点目でございます。 第二点目は、電子タグなど先進技術を活用して円滑な物流を実現していきたい、こういうことでございます。 第三点目は、まだASEAN各国の輸出入通関システムが十分に電子化されておりません。したがいまして、日本のシステムと互換性のあるシステムを導入すべく協力をしていきたいということでございます。 四点目は、国内の物流インフラをソフト面、ハード面、両面で整備を図っていく、こういう内容で今計画を具体的に進めよう、こういうふうにしております。
○平分科員 先ほど申し上げましたとおり、アジアとの関係をどうつくっていくか、そして、障壁となるものをいかに除いていくかということがこれからの日本の成長にとっても不可欠だと思います。 また、アジアを生産基地として考える、もしくは物を売るマーケットとして考えるという考え方とあわせて、そういう障壁をとっていくことによって域内物流のコストを下げていくことによって、アジアというフィールドの中でのサプライチェーンをつくることによって、それをEUや北米に売っていく。そうすると、これはアジア全体の中でウイン・ウインの関係になりますので、極めて重要な視点だと思います。 あわせて、そういったアジアの関連、連携を深めていく意味では、これは国交省マターでありますけれども、やはり羽田空港を国際化する以上は、アジアのキャピタルと日本のキャピタルを結ぶ、首都と首都を結ぶ空港にすべきであって、国交省は何千キロという何か物理的概念で考えていますけれども、それは明らかに違うんだと思うんですね。 ですから、羽田をまさにアジアのキャピタルとキャピタルを結ぶ空港にした上で、そういういろいろなアジアの壁を取り除き、そして資金や情報やお金の交流を盛んにしていく必要があると思います。ぜひこの国際物流競争力パートナーシップは強力に進めていただきたいと思います。 関連してもう一つ質問をさせていただきますが、大臣所信の中にもありましたけれども、アジアの頭脳を集めた国際研究機関、東アジア・アセアン経済研究センターの設立構想というのが提案をされておりますけれども、これも具体的な内容を教えていただきたいと思います。
○中富政府参考人 今先生から御質問ございました東アジア・アセアン経済研究センター、ERIAと言っておりますけれども、これは、東アジアの経済統合を推進いたしまして、東アジア・サミットなどのASEANを核とする取り組みに対して、政策分析、政策提言等の知的支援を行うことを目的として今つくろうとしております新たな研究機関でございます。また、ASEAN事務局支援の色彩も強くございます。 既存の域内十六カ国の研究機関などと連携しながら、FTAやEPAによる貿易の自由化だけではなくて、人材育成、それから今御指摘ございましたような物流の円滑化、経済発展格差の是正、それから、エネルギー、環境など、幅広い域内の共通課題に取り組む予定にしてございます。 進捗の状況でございますけれども、昨年の十一月、十二月に既に二回の準備会合を行っておりまして、ことし一月に開催されました東アジア・サミットにおきまして、ERIA設立が歓迎を受けたという状況にございます。今後は、組織設計や研究計画についてさらに具体的な議論を進めまして、ことしできるだけ早く研究活動を開始しようということで努力をしているところでございます。 以上が、現在の東アジア・アセアン経済研究センターの準備の状況でございます。 〔主査退席、西村(康)主査代理着席〕
○平分科員 将来的には、東アジア版OECDも視野に入れてやっていくということだと思います。まさに、先ほど言ったように、もうアジアの時代であって、そこで日本がリーダーシップをとり、いかにアジアの仲間と一緒に成長していくか、そして、その問題をどう解決していくかというのは、アジアの中でやはり日本が果たすべき役割だと思います。 昨年一月に、甘利大臣も一緒に、私も同行させていただいて、ASEAN諸国を回ってまいりましたけれども、そこで出る話はやはり中国の台頭であり、その中で各国首脳が言ったことは、中国か日本かという選択を我々にさせないでほしいという話がありました。そんな中で、ASEAN諸国に対しても日本の影響力というものは徐々に低下をしているのかなという気もします。 そこで、やはり経済を引っ張っていくという中で、ビジョンをきっちりつくった上で日本がリーダーシップを発揮していくことが極めて重要だろうというふうに思っております。 あわせてですけれども、本当に東アジア版OECDをつくろうというのは夢のある話でありまして、実は羽田空港は沖合に移転をしまして、今跡地が五十三ヘクタール残っているんですね。この跡地をどうやって活用しようかということを今大田区内ではかんかんがくがく議論をしているわけでありますけれども、私は、羽田空港はアジアの窓口になる空港であるべきだと思うし、隣接する大田区は、まさにアジアの窓口となるまちづくりやそういう発展をしていくべきだというふうに思っています。 そういった中で、まさに飛行場の隣にそういう空き地があるわけでありますから、ぜひ、将来東アジア版OECDをつくるときは、事務局をそこにつくっていただきたいなというふうに思っているところでございます。そのことがまた日本のアジアにおける発展にもつながると思いますし、また、そういうことをやることによって、日本の世界に冠たるものづくりの中小企業が、国際感覚ができ、先ほど言ったアジアをフィールドとしたサプライチェーンができていく。そのことによって、中国は今武器を売ることによって、アライアンス、同胞意識を強めようとしていますけれども、経済、いわゆるサプライチェーンの一員となることによって、そこでまた違った意味での連携意識というのは出てくると思いますし、平和国家として、経済大国として、日本のやるべき道というのは恐らくそういう方向なんだというふうに思っておりますので、ぜひこの場をおかりして表明をしておきたいと思います。地元の調整は一切していないです。私一人の意見でありますけれども、よろしくお願いをいたします。 最後に、大臣にお伺いしたいんですが、大臣の所信の中で、商工中金について触れられております、このたび「完全民営化までの移行期に係る商工組合中央金庫のあり方を定める法案を提出いたしました。」と。昨年の自由民主党の税調の議論でも、私は、公的金融機関がフェードアウトをしていく中で、しっかりと民営化するためにも、商工中金のいわゆる税制面での優遇措置はしっかりと残すべきだという発言をしました。また、一週間前の質問でもお話をさせていただきましたけれども、中小企業を取り巻く金融の環境というのはまだまだ成熟していないというふうに思います。 そういった中で商工中金を民営化していく中では、選択可能な、多様性のある間接金融の環境をつくっていかなければいけないと考えておりますが、なかなかその実現もちょっとまだまだ難しいのではないかなという気がしております。 私の選挙区は、京浜島という、ものづくりの工場が集積をしているところがありまして、この前の貸し渋り、貸しはがしで民間銀行が軒並み引いていく中で、商工中金がまさにそのアイデンティティーと使命を発揮して、そこで融資をし続けた、そのことによってつぶれずに済んだという企業が多数あります。あのときの大波にさらわれてつぶれずに済んだのは、まさに商工中金のおかげだというふうに思っております。 政治家は余り資金繰りをやったことがないものですから、大分銀行がよくなってくるとそういうことを忘れてしまうのかもしれませんけれども、中小企業経営者は決して忘れることはありませんから、その辺は肝に銘じていかなければいけないと思います。 そういった中で、商工中金の役割というものは、京浜島を代表する中小企業経営者も非常に心配をしているところでございまして、前回も、前大臣である二階大臣にもお伺いをしたんですが、本当に商工中金は大丈夫ですね、民営化してもちゃんと中小企業の味方である、中小企業の頼りになる金融機関であり続けますねといったところをまたぜひ大臣から御答弁をいただき、中小企業の経営者の皆さんにも安心をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
○甘利国務大臣 商工中金は、行革推進法とそれを踏まえた制度設計にきちんと従って粛々と民営化が図られているわけでありまして、この移行期それから最終的な形態については、もう議論が全部終わっているわけであります。それに従ってきちんとやっておりますので、今になってまだいろいろ、あれじゃいけない、これじゃいけないとおっしゃる方がいますけれども、それはおかしいので、この議論はもう終わりまして、ちゃんと民営化を純粋にしていきます。 ただし、その際には、おっしゃるように、いわゆる担保主義でお金を貸していない、中小企業のいい点をしっかり育てながら能力を評価して、目ききを発揮して育ててきたという経験とノウハウがあります。それが生きるようにしなきゃいけないということで、中小企業に特化した金融機関として、しかし、それ以外は純粋の民間金融機関ということになれるように、資本の充実も含めて、もう設計がなされているわけでありますから、それに従って粛々と民営化を図ってまいります。
○平分科員 冒頭申し上げましたとおり、景気回復を一人でも多くの人が実感できるようにしていく、そのためには、大企業と中小企業の取引の間の目詰まりを取っていく、そして企業と働く人の間の目詰まりを取っていく。そして、そういうことをやることによって、今情緒的に出てくる格差議論、とにかく困っている人は全部救わなければいけない。それは、本当に困っている人は救わなければいけませんけれども、その中には怠け者もまじっていたりするわけでありまして、基本的には、自助自立の精神に基づいて、頑張る者がフェアに報われる社会というものをつくっていかなければならないと思いますし、財源を無視した、あれも助けろ、これも助けろ、経済成長自体がいけないんだというような間違った議論がはびこらないように、ことしの年末には、地元に戻っても、おかげで景気がよくなったよと言っていただける方が一人でもふえるように、ぜひともしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○西村(康)主査代理 これにて平将明君の質疑は終了いたしました。 次に、吉井英勝君。
○吉井分科員 日本共産党の吉井英勝でございます。 私は、二〇〇〇年五月に特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律を審議した者の一人として、きょうは、最初に、高知県東洋町の問題について質問したいと思います。 高知県東洋町がNUMOに応募した形になっていますが、しかし、これはよく伝えられているように、私も確認してきたんですが、二月九日の東洋町議会は放射性廃棄物持ち込み反対決議をやっていますし、六四%の住民の方が反対請願を出しておりますし、町長辞職勧告決議もこの町議会で採択されています。周辺自治体も、高知県内の隣接の二市町、徳島県側の三町も、議会も首長も反対し、高知県と徳島県の知事も反対をしておられる。高知県議会もせんだって、NUMOの文献調査について、これをやるなという決議を行っております。 そこで、最初に政府参考人に伺っておきたいんですが、文献調査への応募というもの、これは、議会と住民が反対をしても、周辺自治体が反対しても、知事が反対しても、ただ一人町長が手を挙げれば、こういう応募というのは有効なものなのか、本来的にそもそも有効な応募と言えるのかどうか、伺います。
○舟木政府参考人 お答え申し上げます。 高レベル放射性廃棄物最終処分場の選定につきましては、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に基づきまして、文献調査を行いました後に、概要調査地区、精密調査地区及び最終処分施設建設地の選定の三段階のプロセスを経て行われるものでございます。 文献調査につきましては、処分実施主体であります原子力発電環境整備機構が、経済産業大臣の認可を受けました事業計画に基づきまして、平成十四年十二月から、全国の市町村を対象に公募を行っているところでございまして、公募要領では、市町村は市町村長名で応募することとされているところでございます。 今般の東洋町からの応募につきましては、東洋町長名で応募をされておりますし、東洋町長に明確にその意思がございますので、私どもとしましては、応募の手続に基づきまして適正に行われているものであるというふうに承知をしているところでございます。
○吉井分科員 あなたも多分御存じだと思うんですけれども、自治体で首長が提出する予算案、議会で否決されたら予算は執行できないんです。首長が提案する条例案が議会で否決されたら、その条例は生きてこないんです。 明確にこの町議会では放射性廃棄物持ち込み反対の決議が行われ、さっきも言いました、住民の六四%の反対の請願も出てくるという中で、町長一人が出せば、とにかく名前が書いてあるから有効だ、そういう有効という発想でいくわけですね。重ねて伺います。 〔西村(康)主査代理退席、主査着席〕
○舟木政府参考人 地方自治法上も、地方自治体の長はその地方公共団体を代表するとされているところでございまして、文献調査の性格にかんがみましても、まず町長の応募に基づきましてNUMOが審査をし、NUMOが適切であると認めれば、NUMOから事業計画の変更認可という形で経済産業相に認可の申請が行われるものでございますので、そのようなプロセスにのっとって審査をしてまいりたいと考えております。
○吉井分科員 議会が反対しようが、知事が反対しようが、だれが反対しようが、住民が反対しようが、とにかく町長一人がサインしたら有効だという書類のあり方そのものが、今、とんでもないものとして問われているときです。町長一人が応募して、議会その他が反対しても、資源エネルギー庁はNUMOの文献調査入りを認めるという考え方ですか。
○舟木政府参考人 NUMOから本日付で申請が参りましたので、適切に審査をしてまいりたいと考えております。
○吉井分科員 適切審査と言うんだけれども、町長はとにかく一人手を挙げた。しかし、議会も、周辺自治体の首長も議会も、知事もみんな反対している。それでもNUMOは、その審査ということでもって文献調査入りを認めるのか、それとも、理解が得られるものでないとそれは認めることはできないという立場に立つのか。審査の前提なんですから伺っておきます。
○舟木政府参考人 先ほども申し上げましたように、NUMOの公募の要領に従って、町から町長名で申請が出されているというふうに承知をしております。 私どもとしましては、NUMOから申請が上がってきておりますので、私どもとして、法律に基づきまして適切に審査をしてまいりたいと考えております。
○吉井分科員 だれが反対しても、町長一人がサインすればそれでやっていくという、審査するというお話のようですが、滋賀県の余呉町で昨年、反対の声があって町長がおやめになって、新しい町長が誕生して、町長は文献調査は求めないという結論を、滋賀県は出したわけですね。 そうすると、ここの町長が議会の辞職勧告決議に基づいて辞職されるなり、あるいはリコールされるなりなんなりして、経過はどうであれ、新しい町長が誕生したときに、その新町長が文献調査を取り下げますということになったときには、昨日レクを聞いたときでは、新しい町長が文献調査を取り下げたら文献調査というのはなくなりますというお話ですが、町長が取り下げたら調査はなくなりますね。
○舟木政府参考人 仮定の御質問でございますので、なかなかお答えも控えたいところでございますが、NUMOとしましては、市町村長から応募の取り下げの申し出があれば、これを尊重するというふうにしているものと承知をしております。
○吉井分科員 大臣、あのとき大臣も一緒に商工委員会でひょっとしたら審議したかもしれませんが、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律を議論したときに、第四条第五項というので、採決直前に尊重という言葉が入りました。尊重は入ったんですが、地元同意を必要とする、そういう言葉ではなかったわけです。 ただ、これについては、文献調査から概要調査、精密調査に入るとき、あるいは最終処分施設の設置決定に入るときに、地元意見の尊重というのはということについて、これは会議録をきょう持ってきておりますが、二〇〇〇年五月十日の衆議院商工委員会での、当時の深谷大臣が、知事、市町村長の意見を聞かなければならない、これは明確な義務規定でありますから、地元の意に反して行うということはないんだという答弁でありました。これは当然、役所としては一体のものだと思いますから、甘利大臣もこの深谷大臣答弁の立場で臨まれると思うんですが、確認をしておきます。
○甘利国務大臣 文献調査というのは判断材料を求めるという意味があると思いますが、文献から概要、概要から詳細、それぞれ調査内容が変わるときに、地元、そして知事の了解なしに次のステップに進むことはできないということはそのとおりであります。
○吉井分科員 ここのところは大事なところで、もう一遍、くどいようですが確認しておきますが、要するに、概要調査、精密調査、最終処分施設設置の決定過程で、尊重という言葉が最後に入ったわけですけれども、文言としては。深谷大臣答弁で意味するところは、要するに地元同意ということなんですね。 これは、改めて確認しておきたいのは、要するに、議会の同意を得た知事や市町村長の地元意見を尊重するということになってくると思うんですよ。地元がばらばらじゃ、そもそも地元が同意したということになりませんから。それはそういうふうに、深谷大臣答弁から理解すれば、素直にいけばそういうことだと思うんですが、そういうことでいいんですね。
○甘利国務大臣 地元の反対を押し切って強引に進めるということはしないということであります。
○吉井分科員 それで、文献調査でさえ、議会の反対決議とか町民の六割の反対請願とか当該県知事の反対の意向、これを無視するようなやり方でNUMOが今動いているわけですが、これは、そういうやり方で一度文献調査に入ってしまったら、後は、概要調査であれ精密調査であれ、最終処分施設設置の決定もどんどんどんどん進められることになってしまうんじゃないか、そのことが今懸念されているときなんです。 地元の意見に反して選定することはありませんと言いながら、地元を無視して文献調査を進めるということになると、これは原子力行政全体が国民の信頼を失っていくことになると私は思いますので、文献調査の段階から、地元意見を無視してNUMOが文献調査を推進するようなことは、これはないんでしょうねということを確認します。
○甘利国務大臣 文献調査から概要調査に移るときには、何らかのデータ、資料がないと、知事が賛成、反対の判断材料がなければいかぬと思います。その判断材料を提供しなければならない。その時点で知事がどういう判断をするかということはちゃんと見ますということになっているわけですから、判断する材料は整えるという必要は、判断する際には一般論としてはあるんじゃないかというふうに思っております。 そもそも、最終処分施設というのはどのくらい安全が確保されているかということ等々、恐らく、まだ地域住民の方は正しくというか、正確には理解されていない方も多いんじゃないか。そういう情報をきちんと地元に届けるという作業も当然責務としてNUMOや国は持っているんだと思いますし、そういう判断材料をそろえた中で御判断をされればいいのではないかと思っております。
○吉井分科員 判断材料とかそういうものもなく町長が手を挙げちゃったと。知事の側には判断材料がないだろうということには、私はそこはならないと思うんです。 それで、実は、甘利大臣の記者会見での、これは新聞の見出しの方ですけれども、文献調査は立地に直結しないと、見出しもそうならば、中を読んでおっても、大体そういう趣旨でお話しになったのかなと思います。 実は岐阜県の瑞浪市の深地層研究施設の場合は、このときは、高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究はするんだが、最終処分地にしないと。これは、地元市と岐阜県知事とそして科学技術庁長官との間で文書を交わして約束をされたわけですね。 これは、私も実は、ここにも会議録がありますが、あれは二〇〇〇年五月十日の商工委員会で質問したときに、深谷大臣が、岐阜県内が高レベル放射性廃棄物の処分地になることはないものであることを確約しますと文書が出ている、当然のことながら、経済産業省が引き継いだ後も、回答の方針には変更ありませんと。つまり、瑞浪の場合は、調査研究はするんだけれども最終処分地にはしないという確約のもとにあったわけですよ。 今度の東洋町の場合は、最終処分場に絶対しないとした上での研究じゃなくて、文献調査というのを、最終処分場をつくっていくための文献調査ということになってくると思うんですが、これは大臣にそこのところのお考えを伺っておきたいと思います。
○甘利国務大臣 最終処分場にしないことを前提に調査するというのは、何を調査するんですか。文献調査は最終処分場をつくることとイコールではない、これは従来も申し上げましたし、今も申し上げます。 文献調査から始まって、それぞれの次に移るステップのときに了解を求めるという手続があります。それで、文献調査をしてみて、あるいはいろいろな情報をもらって、ああ、これは大丈夫だというふうにお考えになれば、それは地域のお考えですから、文献調査をして地域住民がどういうふうに、あるいは知事さんや議会がどういうふうに変わるか、そのことも無視して絶対につくらないことを前提に調査をするということの意味は、ちょっと私にはよくわかりかねます。
○吉井分科員 これは、当時、深谷大臣がきちっと答弁でも認めておられるように、瑞浪の場合には深地層の研究なんですね。しかし、深地層の研究から始まって最終処分地にしようというねらいがあったところから、地元で問題になったものです。それで、最終的には深地層処分地にはしないという確約が地元と大臣の間で交わされたというものなんです。 今度の場合、今いみじくもおっしゃったように、要するに、最終処分地をつくるということを前提としての文献調査から入っていきましょうということなんですね。そういうのが今度の問題なんです。 ところが、地元の東洋町議会も住民も反対。周辺自治体も反対、高知、徳島、両県知事も反対。そうなってくると、もともと文献調査そのものを入り口として、ここへ最終処分地として高レベル放射性廃棄物を持ってきます、そういうことを反対しているのに、入り口のところでただ一人町長が手を挙げたからということで認めて強引に突っ走っていくというのは、私はやはり問題のあるやり方だと思います。だから、文献調査というのは、そもそも認可すべきじゃないと思うんですが、ここに関しては。ほかで、また別なところがあれば、これはまた別の話ですがね。ここのところを大臣に聞いておきます。
○甘利国務大臣 何度も申し上げますが、文献調査というのは、文献の調査なんですね。具体的な調査というのは、概要調査であり、そして詳細調査というのがあって、そこに行くためには、ちゃんと了解をとらないと行きませんということを申し上げているわけです。その判断をするための材料はそろえなきゃならぬと思います。心情的に嫌だから反対だということの反対ではなくて、これこれこういう理由があって、心情的なものも当然、出しちゃいかぬとは私は申し上げません。だけれども、科学的な資料、データもおそろえした方がより親切ではないかというふうに思っております。
○吉井分科員 地元の皆さんの反対というのは、別に心情的だけじゃなくて、いろいろな方がおられて、これは、そもそも高レベル放射性廃棄物処理について技術的に確立していないとか、日本には安定した地層、地盤が、もともとプレート境界にあるものですから、ないとか、いろいろな根拠を持って反対をしておられる、また懸念をしておられるわけですから、データを示さないと皆さんわからないだろうという言い方になると、これはちょっと失礼な言い方になってくると思うんです。 文献調査を始めたら、後は地元の声は尊重したという形をとれば、法律の文言上は、答弁としては反対だということだったらやめますということなんですが、文言上は、聞きおくにとどめて、地元合意がなくても突っ走れるという法文上の形になっているだけに、私は最初の段階でやはり、ここが非常に大事なところで、立法時の大臣答弁に合わせて、今大臣も確認されたんですが、地元意見に反することはしないということで、文献調査という事業の入り口から地元意見を無視するようなことはやはりやるべきではない、このことを申し上げておきたいと思います。 次に、こっちは高レベル放射性廃棄物の処分地の問題ですが、工場跡地ですね。日本の場合は、石油化学であれ、自動車、電機であれ、いろいろな工場で重金属を扱ったり、PCBを扱ったり、あるいは化学薬品を扱ったりとか、随分多いわけですが、それだけに、工場跡地の土壌の問題、これも非常に大事な問題だと思いますので、次に、神戸市中央区日本テルペン工場跡地が、今、マンション用地にするように更地にする工事を行った後、丸紅に売却されておりますが、この解体と九十年にわたって汚染された土壌の土砂入れかえ工事の中で、実は有害ガスが発生して、その結果、実は多数の被害者が出ております。 土壌環境汚染の実態と健康被害の実情について、環境省の方から伺います。
○寺田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、土壌汚染の実態でございますけれども、この当該土地でございますけれども、日本テルペン化学株式会社の神戸工場跡地における土壌汚染でございますが、神戸市から報告を承ったところによりますと、例えば、物質名でいいますと1・2ジクロロエタンというものでございますが、これが、調査を行いましたところ、調査区画七十三区画のうち五区画で発見された、そのようなことから、土壌汚染対策法の指定基準を超過しておりますので、指定区域としたところでございます。 同時に、他の、自主的な調査でございますけれども、そちらの方でも、ベンゼン、ジクロロメタン、鉛、水銀、砒素、弗素及びPCBというものが同法の指定基準を超過して検出された、これが実態でございます。 なお、お尋ねの中での健康被害の実態、こういうことでございます。この土地につきまして、昨年の夏ぐらいからでしょうか、主として悪臭と思われますけれども、いろいろな苦情が発生したということは承っておりますけれども、健康被害としてなお神戸市が確認したというようなことは承知しておりません。
○吉井分科員 これは、実は環境省の出先の方にちゃんと要望、申し入れ等も行われているようでありますが、今おっしゃった1・2ジクロロエタンなどについても、基準の五十二・五倍でしょう。それから、ベンゼンが七・五倍、鉛が三百七十倍、弗素が九・七五倍で、PCBも出てくる、こういう状態なんですね。 被害の実態も、実は苦情が出ているわけですから、本来、当該市がきちんと調べなきゃいけないんですが、市がちゃんとしないときには環境省がやはり動いていただかないと、この法律が生きてこないんですね。 私も行っていろいろびっくりしたんですが、昨年の工事開始後、急に被害が生まれてきて、八十六人の被害者が出ていますね。わずかな敷地の周辺でこれだけたくさん被害者が出て、体の粘膜が有害ガスによって侵されて、免疫力の低下と重なって、目が痛む、眼球にカビが生える、気管支炎、舌が真っ白になる、口内ヘルペス、唇がはれて出血する、女性の場合、陰部に湿疹等の被害の訴えが出されました。 何と、工場隣接地の筒井住宅というところで、これは阪神大震災後の住宅ですが、アンケートに答えた五十八人の中で五二%の方が被害を訴えている。敷地の真ん前の五号棟の住民では、回答者の九二%が被害を訴えて、全員が通院治療を受けておられますね。 だから、私は、環境省の方でも環境被害の実態を、本来、要請等があったわけですから市に問い合わせて、市がちゃんとしていなければ、まずつかむということが出発だと思うんですが、これはどうなんですか。
○寺田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま申し上げましたとおり、この土地につきましては、土壌汚染対策法の指定区域としておるところでございます。 この土壌汚染対策法に基づく手続は円滑に進められておると承知しておりますし、現時点におきましては、土壌汚染対策法の指定基準を超える土壌というのは既に除去されていると聞いております。 また、これまでの経緯の中で法令違反等ということもない。 さらに、神戸市が行った大気調査等、これは臭気の調査も含みますけれども、昨年の十月からことしの一月ぐらいにかけて行われましたけれども、そうした調査によっても特別な問題が出てはいないと聞いておりますので、土壌汚染対策法に基づいて、市なりあるいは事業者に何らかの命令等を行うという状況にはないと考えております。
○吉井分科員 これはだれが聞いてもおかしい話なんですよね。これだけ被害が出ながら、神戸市の方が、何も問題ありませんと。そうしたら、調べに行くのが環境省の仕事じゃないですか。 大体、被害が出ているのに、汚染区域に指定して、指定区域からの有害物質で被害が発生したのに、では、一体責任はどこにあるのか、こういうことを調べるのは当然ですし、そして、被害の実態調査や被害者の医療費の負担とかをどうさせるのかということを本来神戸市がきちんとやらなきゃいけないでしょう。そこがきちっとやっていないから環境省にも申し入れや苦情の訴えがあるんだったら、環境省として動いてこそ、行政責任を果たすということになってくるんじゃありませんか。 私は、神戸市から資料を出させる、法三十一条関係とか、立ち入り、十九条関係ですね、こういったことを初めとして、この法律をきちんと環境省としても使っていく、神戸市の指導監督責任を明らかにして、被害住民への救済措置を図らせる、当たり前のことだと思うんですね。 もう一遍、簡潔でいいですから、答えてください。
○寺田政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま土壌汚染対策法についての御指摘がございましたけれども、例えば、法三十二条の「環境大臣の指示」ということがございますけれども、「環境大臣は、土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認めるときは、」ということになってございます。 先ほど申し上げましたように、神戸市等の調査においては、現在、大気調査等においても特段の問題のある数字は検出されておりませんし、土壌汚染対策法上の違法行為等々もございませんので、現時点で土壌汚染対策法に基づく措置というのは考えていないというところでございます。
○吉井分科員 私は、これでは環境省というのは仕事をやっていることにならないと思うんですよ。現に被害が出ているんですよ。それがうそだと思ったら、見に行ったらいいんですよ。きちんと調査をして、そしてきちんとした対策とかあるいは医療費の負担を業者にやらせるとか、神戸市がやらなきゃ、かわってやらなきゃ、環境省が直接やらなきゃいけないと思うんですけれども。 私は、ここで大臣の方に伺っておきたいのは、環境省の方は環境省として、全国の工場跡地の汚染対策の状況をきちんと調査する、三条、四条関係、それから周辺住民への被害の発生がないように万全の対策をとらせるという七条関係の仕事をやってもらわなきゃ困るんです。 同時に、かつて商工委員会でPRTR法などを審議したことがありますが、この法の施行前であったとしても、それはその法施行後、製造販売したものの量的移動は、登録は別として、少なくとも、工場敷地内でどういう有害物質を扱って、その結果、敷地内の汚染土壌の総量が大体どれぐらいか、汚染物質の濃度が幾らで、分解して出てくる有害な揮発性物質はどんなものか、幾ら出てくるかということは、やはりきちんと調べたらわかる話なんですね。 周辺住民の安全を守るというのは、私は、大臣、これはやはり企業の社会的責任の話だと思うんですよ。それからまた、他の企業に土地を転売するにしても、やはり取引上の商道徳にかかわってくる問題だと思うんですよ。 そういうことを、高レベルの方は数万年単位で、大臣いろいろ考えてもらっていると思うんですが、工場跡地の汚染の実態をきちんと調査して、問題があるものは取り出して、それ自身の無害化処理をする、そして安全な土砂に入れかえて更地にするとか、これは子々孫々にかかわる問題ですから、私は大臣に、工場跡地の土壌汚染対策というのは、環境大臣なんかともよく連携をとってもらって、今の法律だけでできないんだったら、新しい立法も含めてですけれども、少なくとも企業に社会的責任をきちんと果たさせる、子々孫々に至るまで安全な国土を残していくということは、これは政府としてやはり考えるべきことだと思うんです。大臣に伺います。
○甘利国務大臣 現行法でも、土壌汚染がある場合には、土壌汚染対策法に基づく必要な対策を的確に実施することが必要でありますが、御指摘の点でどう不備があるのか、よく環境省と話をさせていただきたいと思います。
○杉浦主査 吉井君、質疑時間が終わっております。
○吉井分科員 もう時間が参りましたから終わるようにいたしますが、環境省の方は、本当に被害の実態があって苦情や訴えがあっても手をこまねいているというのはとんでもない話ですから。 私は、この点は改めて環境省の方に調査をきちんとやることを求めて、質問を終わりたいと思います。
○杉浦主査 これにて吉井英勝君の質疑は終了いたしました。 次回は、明三月一日木曜日午前九時より開会し、引き続き経済産業省所管について審査をすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二十九分散会