予算委員会 第3号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2007/02/02
会議録
○金子委員長 これより会議を開きます。 開会に先立ちまして、民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・無所属の会所属委員に対して、事務局をして御出席を要請いたさせましたが、御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。 平成十八年度一般会計補正予算(第1号)、平成十八年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。 これより民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・無所属の会所属委員の質疑に入ることといたしておりましたが、質疑者の通告が得られておりません。 再度理事をして、野党各会派の所属委員に対し、出席とともに質疑者の通告を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○金子委員長 速記を起こしてください。 理事をして出席とともに質疑者の通告を要請いたしましたが、出席及び質疑者の通告が得られません。 委員会開会のままさらに出席を要請いたしますので、このままお待ちください。 〔委員長退席、斉藤(斗)委員長代理着席〕 〔斉藤(斗)委員長代理退席、委員長着席〕 〔委員長退席、森(英)委員長代理着席〕 〔森(英)委員長代理退席、委員長着席〕 〔委員長退席、萩山委員長代理着席〕 〔萩山委員長代理退席、委員長着席〕
○金子委員長 野党各党の出席が得られませんので、これにて基本的質疑は終了し、午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 正午休憩 ————◇————— 午後一時開議
○金子委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 再開に先立ちまして、民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・無所属の会所属委員の出席とともに質疑者の通告を要請いたしましたが、出席及び質疑者の通告を得られません。やむを得ず議事を進めます。 これより締めくくり質疑に入ります。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として総務省政策統括官寺崎明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○金子委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。杉浦正健君。
○杉浦委員 自由民主党の杉浦正健でございます。 締め総がこういう形で、野党ボイコットの中で開催される、極めて残念であります。小沢党首は、きのう愛知県へ入りまして、名古屋駅頭で演説されたそうですが、党首自身がここへ来て論戦すると本会議場でおっしゃっていたわけですから、街頭なんかでやらないで、ここでやってほしいと思う次第でございます。 補正予算の締め総をやらせていただけるのは本当に光栄でありますが、まず、この補正予算の前提になっております日本経済の現状認識につきまして、福井総裁もお見えでございますので、財務大臣、福井総裁、それから大田財政経済担当大臣に御認識を伺いたいと思います。 私は、日本経済は十年、十五年と言われる長い暗いトンネルをようやく抜け出した、小泉構造改革五年半、しゃにむにやってまいったわけでありますが、その効果もあり、民間の大変な努力もあって抜け出して、新しい成長の段階を迎えているというふうに思っております。 ただ、そうはいっても、病人に例えれば、重病人が不良債権等のがんを摘出した、財政改革によりまして、糖尿病のような弱っていた体がだんだん回復して退院したばかりと言っていい、そういうフラジャイルな面もあると思うわけでございます。 確かに、昨日も福井総裁がおっしゃっておられましたように、緩やかではあるけれども、着実によくなっている。イザナギ景気を超えたとも言われるわけでございますが、しかし、イザナギ景気の半分ぐらいは水面下に沈んでおったわけでありまして、まだまだやるべきことがたくさんある。 安倍総理は、小泉改革を継承して改革をさらに加速していく、継続していくという決意を再三述べられておりますし、その意味で、改革なくして成長なしという路線でやってまいった小泉さん、小泉内閣の成果、これは認めていいのじゃないかとも思うわけでございます。 一時間しかございませんので、手短に要領よく、お三方に一言ずつ御認識を伺えればありがたいと思います。
○尾身国務大臣 景気の現状でございますが、民間需要を中心とした息の長い回復を続けているというふうに考えております。天候要因などもありまして、個人消費はおおむね横ばいということになっておりますが、企業部門は、いわゆる設備、雇用、債務などの三つの過剰が解消をして、収益の改善あるいは設備投資の増加など、好調さが続いていると考えております。世界経済の拡大が続く中で、輸出も増加基調にあると考えております。 このところ賃金の伸びがちょっと弱くなっておりますが、失業率は、二〇〇二年度の五・四%から非常に改善して、十二月には四・一%までになってきておりますし、有効求人倍率も、一九九九年度には〇・四九でございましたが、昨年の十二月は一・〇八と一を超えて推移するような状況になっておりまして、雇用情勢全体として改善しつつあるというふうに考えております。 今後、景気回復を持続させる中で労働市場がタイトになっていくことを通じまして、賃金も徐々に上昇し、消費も持ち直していくということを期待しているわけでございます。 海外経済の動向とかあるいは原油価格の動きなどには引き続き留意する必要があると考えておりますが、経済全体としては順調に推移していると認識しております。 私どもとしては、今後とも、物価安定のもとで民間需要主導の経済成長を図っていくことが大切であると考えております。
○福井参考人 ただいま杉浦委員から御指摘のとおり、日本経済、ようやく、前向きに好循環に乗って前進できるようになってまいりました。その一つの大きな背景は、小泉政権のもとで積極的に推進された構造改革、規制緩和などの諸施策がこうした動きを進める上で大きく貢献しているというふうに思います。 この先も、日本経済、長い目で見て、少子高齢化あるいは財政再建といった非常に大きな課題に向き合っていかなければなりません。そして、その中で持続的成長を遂げていく必要があります。 私どもの立場から見ましても、大変おこがましい言い方でありますが、安倍政権におかれまして、小泉政権の成果の上にさらに改革を進めていかれるということを強く期待申し上げております。
○大田国務大臣 景気は回復基調を持続しております。ただ、足元の個人消費の弱さ、それからIT関連の生産財にやや在庫の増加が見られます。 こういう懸念材料を十分注意しながら、今後も景気を判断していきたいと考えています。
○杉浦委員 ありがとうございました。 本題に入る前に、福井総裁お見えでございますので、まず日銀の金融政策についてお伺いしたいと思いますが、一月、政策金利を据え置かれました。その理由と申しますか御判断についてお伺いしたいと思います。
○福井参考人 一月の金融政策決定会合でございますが、経済、物価情勢について、いつものとおり丹念に点検をいたしました。 その結果、日本経済、生産、所得、支出の好循環のメカニズムはしっかりと維持されている、その中で、先行き、物価安定のもとで息の長い成長を続けていく可能性が高い、こういう認識では委員の意見が一致いたしました。 ただ、このところ強弱さまざまな経済指標が出ておりますことから、日本経済が今私が申し上げました展望に沿って推移していくかどうか、その点についての蓋然性をよりしっかり確かめていく必要があるというふうな結論に至ったわけであります。 このため、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針については現状維持といたしまして、今後の経済、物価情勢をさらにしっかりと見きわめていく、こういうことといたしました。
○杉浦委員 わかりましたが、若干、正直言って心配をいたしております。 その議論の中でも利上げ論がかなりあったと伺っておりますし、市場では、二月、三月にも利上げがあるんじゃないかという観測もあるわけでございます。きのう、公明党の赤羽議員の質問もそうでございますが、私も、現状で利上げをしたら、経済を失速させる懸念があるんじゃないかということを危惧している一人でございます。 福井総裁にお伺いしますが、福井総裁を初め政策関係の方々、今の経済の現状をデフレと認識されておるのかいないのか、デフレは脱却したと判断しておられるのかないのか、そのあたり、お伺いしたいと思います。
○福井参考人 一つは、日本の金融システムの安定が回復いたしました。それから、企業の三つの過剰がほぼ解消されたというもとにございます。かつまた、企業につきましては、国際的なビジネスネットワークをしっかりと築きながら、前向きのビジネスに取り組める状況になっているということでございます。 したがいまして、日本経済が、物価の下落と景気悪化の悪循環、いわゆるデフレスパイラルに陥る可能性はかなり小さくなっているというふうに考えています。 ただ、デフレという言葉はさまざまな意味に用いられています。一般物価の下落を強く意味しておられる方、それから、資産価格の下落を強く意識しておられる方、あるいは経済活動の落ち込みの方にウエートを置いて考えられる方、いろいろありますので、一義的にデフレ脱却云々あるいはその時点について、だれしも納得いくような一つの時点をリアルタイムで見出すということはなかなか困難なことだというふうに思っています。 私どもは、大切なことは、経済や物価のメカニズムから見て、物価安定のもとで持続的な成長を続けていくと見込まれる状況にあるかどうか、さらにそれを続けていける蓋然性が高いかどうかということを的確に判断していくことだというふうに思っております。 日本経済は、現在、こうした方向で着実に歩を進めているというふうに一応判断いたしております。
○杉浦委員 物価について、エネルギー、生鮮食料品を除くコア指数というのがあるわけですけれども、コア指数は依然としてマイナスだというふうに伺っておるところです。デフレスパイラルにはならないとしても、まだデフレ状況を脱し切ってはいないと言っていいんじゃないでしょうか。 私を初め多くの同僚もそうなんですが、こういう状況で利上げというのはちょっといかがなものか、そう言う者が多うございます。経済が過熱して、設備投資にしても盛んになる、消費もすごくなる、過熱を抑えるために利上げして冷ますというのが利上げの一番典型的な例でございましょう。日本経済はまだそこまでいっているかどうか、慎重に見きわめていただきたいと切に希望いたします。 私は代議士になって二十一年目になりますが、バブルが盛り上がっていた時期も経験しました。あのバブルがはじけたときも経験いたしました。その双方とも日銀の金融政策が間違っていたと私は思うんですね。もっと金融政策でうまくマネージしていただければあのような状態にはならなかったんじゃないだろうかという思いを強く持っておる一人でございます。 日本人は、事金融の問題になると苦手のようですね。ユダヤ人のように上手じゃない。アメリカの経済の場合、有名なグリーンスパンという議長が実に金融政策をうまくコントロールして、アメリカの経済の安定、上昇に貢献したということはよく知られておるところでありますけれども、私は、福井総裁にぜひとも日本のグリーンスパンになってほしい。まだまだ中小企業は大変ですし、金利を上げれば、中小企業は大変、それから、住宅ローンを抱えている個人も大変であります。そのあたりはよくよく見きわめて、経済が安定的、持続的に成長するようにうまく金融政策のかじ取りをしていただきたいということを切に期待しておる次第でございます。 御答弁があれば伺いますが、以上、意見で。
○福井参考人 私ども、マクロの経済分析をしっかりやりますとともに、御指摘のような、日本経済の隅々で経済活動をしておられる方々の実際の状況はどうかということも十分酌み取りながら、誤りのない判断をしてまいりたいというふうに思っています。
○杉浦委員 福井総裁、お帰りいただいて結構でございます。
○金子委員長 御退席で結構でございます。
○杉浦委員 十八年度補正予算は、ある意味では一つの時期を画する補正予算だというふうに私は思います。 まず、財政健全化の推進という方針のもとで、厳しい財政事情の中ではありますが、国民の安全、安心の観点からの災害対策等、必要性、緊急性の高い経費に対応しております。 災害対策に約九千億円、そのうち緊急対策、予防の方ですが、それに半分近い金額を割いております。ODAの予算が厳しい中で、PKO等国際分担金・拠出金とか、あるいはイラクへの緊急支援とかの対応もきちっとされておりますし、市町村合併補助金への適切な対応約一千億ですとか、障害者自立支援制度の運営円滑化対策、これも約一千億、いじめ、児童虐待問題への対応等、きめ細かく対応しておるわけでございます。 何といっても、久しぶりだと思うんですけれども、昨年度の補正は財源に公債発行しなかったわけでありますが、ことしは税収の大幅な伸びもございまして、国債の減額、二・五兆円減額発行することができた。過去最大の公債発行減額と言ってもよいと思うんですけれども、それに加えまして、二年連続で前年度純剰余金約一兆円、九千幾らですが、国債償還財源に充当するということができております。こういうことができるのも、非常に大幅な税収の伸びがあったということでございます。 尾身財務大臣にお伺いしたいんですが、補正後のプライマリーバランスのギャップはどれぐらいなのか。骨太の方針二〇〇六のときには、十六兆ぐらいですか、あると言われておったわけですね。それが補正後どの程度になったのか、それから、平成十九年度予算ではどの程度なのか、御説明願いたいと思います。
○尾身国務大臣 二〇〇六年度の補正予算におきましては、税収が四十五・九兆円から五十・五兆円と四・六兆円増加をいたしました。そういう中で、先ほどお話のありました災害対策等の必要性、緊急性の高い経費に限定して対応いたしました。 つまり、税収が多かったのでありますけれども、できる限り財政の節度を守り抜いていって公債発行額を少なくするという考え方のもとに公債発行の減額を行いまして二・五兆円でありますし、先ほどのお話のとおり、前年度の決算剰余金九千億円も国債償還財源に充てるというようなことにいたしました。 その結果として、税収、税外収入から政策経費を差し引いたものがプライマリーバランスでありますけれども、一般会計だけについて申し上げますと、当初予算では十一・二兆円の赤字ということでございましたが、補正後は八・六兆円の赤字にこれが縮小をいたしましたし、それから、十九年度当初予算ではこれを四・四兆円の赤字にまで改善するというふうに見込んでいるわけでございます。
○杉浦委員 お手元に「「進路と戦略」内閣府参考試算(プライマリーバランス部分)」という紙を配らせていただいております。 これは、先日閣議決定されました「日本経済の進路と戦略」というのに従いまして、その中にいろいろな試算がありますが、いろいろなケースによってプライマリーバランスがこうなるという部分をこれは財務省に計算してもらった数字でございます。 ベストシナリオでいきますと、一番上ですが、新成長経済移行シナリオ、一番いいもの、名目成長率が三%台半ば程度、それ以上という場合で最大の歳出削減ができたケースで、二〇一一年度に、平成二十三年度ですが、プライマリーバランスがプラスになるという試算になっております。これは、政府がお決めになった戦略に基づく試算でございます。 私は、今の尾身先生の御説明等を拝聴しておって、実際はもっとこれよりも上の方へ行くんじゃないかという、ヤマカンですけれども、そういうものを持っておるわけです。 もう一つ、「一般会計税収の予算額と決算額の推移」というのを配付させていただいております。これも財務省につくってもらったんですが、十八年度は、当初予算四十五兆八千幾らの予算に対して補正後の予算額は五十兆四千六百億余、こうなっておるわけでございますけれども、私は、実際、決算の段階ではこれをもう少し上回るんじゃないかという感じを持っておるんです。 いろいろな数字を財務省の方からもらっておるんですが、税収弾性値というのがあります。これは名目GDPと税収の伸び率をやったんですが、名目GDP伸び率が低いのに税収は上がっていますから、このところ弾性値が上がっているわけです。平成十六年度の弾性値を見ますと五・九です。平成十七年の税収弾性値を見ますと七・八であるというふうに聞いております。十八年の補正予算の弾性値は三・五であります。だから、もう少しこの税収が伸びるんじゃないかということを言う根拠はこれでございます。 つまり、税収の中で一番伸びているのは法人税、それから所得税も若干伸びております。法人税収というのはその前年の所得に対してかかるわけですから、一年ずつおくれるわけですね。ですから、おととしの分が去年税金として上がる、去年の分がことし上がる、こういうふうになるわけでございまして、景気は年々、特に税金を払っている企業の業績はよくなっておりますから、補正で五十兆ちょっとと見積もっておられるわけですが、もう少し上へ行くんじゃないだろうかという、ここにベテランの方がいっぱいいて、ヤマカンの者が言ったって仕方がないかもしれませんが、来年、十九年度の税収は、つまり昨年の稼ぎに対して法人税はかかるわけですから……(発言する者あり)何か、違うとおっしゃっていますが。だんだんよくなる経済でございますので、私は、上へ振れるんじゃないだろうかと。 財務省の税収の試算というのは、あのなべ底のときには高く見積もって実は入らなかったということで、当たったためしがないんですね。これだけ上へ振れてくると過小に見積もるということがあるわけでして、私の勘は割合当たってきたわけでございまして、そういうふうに思っておるわけでございます。 したがって、この「プライマリーバランス部分」の紙に書いてあります最良のシナリオ、支出削減、これからも財政改革をやっていくわけですから大いに努力してまいるわけですし、経済の成長等もあって、二〇一一年度〇・二%、最ベストシナリオでということでこういう試算が出ておるわけですけれども、二〇一一年度だったらもっと楽にいくのではないかという感じがいたしておるわけでございます。 これについて答弁は求めません。私の意見でございます。何か尾身先生、おっしゃりたいんですか。
○尾身国務大臣 日本のこれからの経済、財政の基本的な方向についてのお話でございまして、大変大事な話だと思っております。 この「進路と戦略」についての数字は、おっしゃるとおりの数字が出ているわけでございます。国の一般会計のバランスは先ほどのとおりなんでありますけれども、実は、考えなければならない要因が三つございます。 一つは、高齢化社会の到来ということでございまして、もう御存じのとおり、現在ただいまは三人の働き手で一人の高齢者を支えている、二十年後、二〇二五年には一・八人で一人を支えるようになる、五十年後の二〇五五年には一・二人で一人を支えるような人口構成になるという予想がなされているわけでございまして、それに伴いまして、社会保障支出の大幅な増加が予想されているわけでございます。 二つ目は人口の問題でありますけれども、人口問題研究所の推計によりますと、今後何の対策も講じなければ、人口は、五十年後は、二〇五五年に九千万人を切る、百年後には四千五百万人になるというような推計がなされているわけでございますが、これを本当に現実のものにするわけにはまいりません。したがいまして、人口増加対策、少子化対策というものを強力に進めていかなければならない。そのためには、何といってもお金がかかるという現状もあると思っております。 それから三つ目は、基礎年金の国庫負担の割合を二〇二一年度までに三分の一から二分の一に引き上げる、これだけでも二兆五千億円の財源が必要であるわけでございまして、高齢化の進展、少子化対策の充実、それから、基礎年金の国庫負担の問題などなどの要因を考慮しなければなりません。そういうわけで、決して今後の財政事情、楽観を許さないものであるというふうに考えております。 この状況を踏まえて、子供たちや孫たちの世代に負担を先送りしないためにも、成長なくして財政再建なしという理念のもとに、安定的な経済成長を維持しつつ、今後引き続き、歳出歳入一体改革に取り組んでいかなければならないと考えているわけでございます。 先ほどのプライマリーバランスの数字でございますが、一番その削減効果もあり、政策がうまくいって三%台半ばという、現在は二%でございますから、これを三%台半ばに上げるということは、政府としてはその意欲を持ってやるにしても、なかなか難しいシナリオであると考えております。 そういう中で、その場合に国と地方合計のプライマリーバランスが一・四兆円の黒字になるということが見込まれているわけでございますが、しかし、世界経済が必ずしも良好ではないという状況のもとでは、名目成長率は、二・二%と現在程度の水準が続くであるということの見通しももう一つのシナリオとしてあるわけでございまして、その場合におけるプライマリーバランスは赤字になるということでございます。 それから、このプライマリーバランスというのは、国と地方の合計でございますが、実際を見ると、実は国が赤字で地方が黒字という状況になっているわけでございまして、国だけの場合でとってみますと、非常に条件がいい場合でも、プライマリーバランスは二〇一一年度も現状のままでは赤字になるという数字になっているわけでございまして、国だけのプライマリーバランスも黒字化していかなければならないと私ども考えております。 しかし、さはさりながら、この非効率な歳出をそのまま放置しておいて負担増を求めるということでは国民の皆様の理解と納得を得ることが困難でございまして、今後とも、国民負担の最小化を第一の目標に、歳出改革に引き続き全力で取り組んでいく必要があると考えております。 ただ、今後とも増加する先ほどの社会保障の費用やあるいは少子化対策などに対応するためには、国民が広く公平に負担を分かち合う観点に留意しつつ、先ほどの基礎年金の国庫負担割合の引き上げのための財源も含めまして、安定的な財源を確保して将来世代への負担の先送りを行わないようにすることは必要であるというふうに思っております。 このような考え方のもとに、七月ごろに判明をいたします十八年度の決算の状況、あるいは医療制度改革を受けた社会保障給付の実績等を踏まえまして、本年の秋以降、税制改革の本格的、具体的な議論を行い、与党税制改正大綱に沿って、二〇〇七年度を目途に、消費税を含む税体系の抜本的な改革を実現させるべく取り組んでいきたいと考えている次第でございます。
○杉浦委員 財務当局の悲観的シナリオは、耳にたこができるほど聞いております。まあどういう結果になりますか。成長力を高める、安倍内閣でこれから先頭に立って努力して、潜在成長率を引き出して、日本経済を活力のあるものにしていっていただきたいと思います。 次に、総務大臣に伺います。三点ございます。 一つは、今回の補正予算で、税収が非常に上がりましたから、二兆一千億という巨額が交付税特会に繰り入れられました。これの、地方財政へ、いい影響だと思うんですが、どんな影響が出るのか。 それから、市町村合併体制整備費が約一千億組まれておるわけですが、聞きましたら、これはもとの、旧合併促進法の補助金だそうですね。その後、合併が幾つかあるわけですが、そこには、いろいろな手当てはしているようなんですけれども適用されないということなので、これから我々は道州制に向けて合併を促進しなきゃいかぬ状況なのに、これに類する、何か支援する措置が要るんじゃないかとこれを見て思ったんですが、これが第二点。 それから、第三点が、これは総務省のことだそうですが、地域児童見守りシステムモデル事業が十二億。これは、ざっと伺って、大変いいことのようですが、どういうことをなさるおつもりか。 三点、お伺いしたいと思います。
○菅国務大臣 交付税の対象であります国税五税、補正予算におきまして増収になり、交付税が二兆一千四百二十五億円の増額になりました。これにつきましては、現在、交付税特別会計から五十三兆円、実は借金をいたしておりまして、交付税増額のうち五千三百三十六億円をこの償還に充てることができました。ある意味では、交付税特別会計の健全化に第一歩を踏み出すことができた、このように思っております。 そして、残りの一兆五千二百八億円でありますけれども、これは翌年度の交付税総額確保のために繰り越すことになりました。これによって、十九年度の財源不足を大幅に縮小することができたというふうに思っています。 また、地方税や交付税等の一般財源の総額も前年度を上回って約五千億円確保することができました。交付税特別会計借入金の償還も五千八百六十億円、これもできることになりました。地方財政につきましては、骨太二〇〇六に基づきまして徹底した歳出の抑制、そして地方税の増加によって、今回の補正に伴う交付税原資の増によって、まさに健全化への道を歩み始めることができた、このように思っております。 そして、二点目の合併新法であります。 先ほど委員からお話がありましたが、九百八十数億円、これにつきましては、従来、合併したものに対しての、それぞれの市町村が合併に伴っての経費として支出されています。 現在行っておるわけでありますけれども、これにつきましては、交付税等による支援措置を講じることにしておりますし、また、都道府県が市町村合併の推進に関する構想の作成や合併協議会の設置勧告をできるように、都道府県の役割を極めて大きくしているのが今度の合併新法の特徴であります。そしてまた、政府としては、新市町村合併支援プランを策定して、関係省庁と連携してさまざまな支援措置を今行っておるところであります。 そのほかに、私ども総務省としましては、市町村長で合併をして成功した人、そうした人たちを、合併サポーター制度、そういうものをつくりまして、これからの合併を目指すところに行って、合併のメリット、合併の推進の仕方、そうしたものを実は講演してもらっている、そういう制度を今つくっております。 三点目の、地域児童見守りシステムモデル事業であります。 これは、児童に対しての犯罪が非常に数多くあって、さまざまな悲惨な事件が起きておりますので、その児童の安全確保というものが喫緊の課題である。そういう中で、ICTを活用し、地域児童見守りシステムモデル事業というものを実施して、児童の安心、安全を確保するシステムの普及促進、これを行うものであります。 例えば、地方公共団体や民間団体に対して、電子タグや携帯電話等を活用して、その児童がどこにいるかを掌握して保護者の方が監視できるシステムをつくる、あるいは、システムを運用して得られた結果を、それをまた反映する、そういうことを行うことによって児童見守りシステムの普及をぜひつくりたい。そういう形でこのような実験を行わさせていただきます。 そして、最終的には、関係省庁、地方公共団体、産業界とも連携して、児童の安心、安全が確保できるような、そんなシステムにつくり上げていきたい。そういう思いの中でモデル事業を今回行う、そういうことであります。
○杉浦委員 ぜひ、子供たちの全国ネットをつくるんだという壮大な目標でやっていただきたいと思います。民間でもやっているところはあるみたいですけれども、連携もよろしくお願いしたいと思います。 次に、防災担当大臣にお伺いいたします。 緊急防災事業費が約二千九百億、予防の方ですね、組まれております。各省庁にまたがっていますが、その中で地震対策というのがかなりの部分占めておりまして、小中学校の体育館とかいうのを改修する。いざ地震のときに集合場所になる、避難場所になるというような意味も込めてでしょうが、かなりの予算を組んでいただいて、すばらしいことだと思います。 地震対策は限度がないかもしれませんが、私のところは東海地震対策でいろいろ地方自治体が努力しておりますけれども、予算不足でまだ完全とはいっておりません。地震対策がこれで万全かどうかとは言えないにしても、大丈夫でしょうかとお伺いしたいわけでございます。
○溝手国務大臣 大地震から国民の生命財産を守ることは大変重要な責務だと考えております。 特に、先生の御出身でございます東海地震あるいは東南海・南海地震あるいは首都直下型地震、これらにつきましては莫大な被害の発生が懸念されている場所でございまして、こういう被害の想定をするということをまず第一の作業として進めているところでございますから、これら想定される被害に対する対策をマスタープランとなる地震対策大綱としてまとめているところでございます。さらに、被害軽減の数値目標を定めた地震防災戦略を作成して、さまざまな対策をとっているところでございます。 大規模地震対策の具体的な取り組みとしては、先ほどもお話がございましたように、まず第一に、住宅や学校、病院等の公共施設の耐震化、市街地の面的整備など、地震に強いまちづくりを行うこと、これが第一点でございます。次に、津波に対する堤防の整備や堤防の耐震化の問題、次に、避難地の確保、避難路の整備などが重要だと考えております。今回の補正予算におきましても、橋梁の耐震補強とか学校施設の耐震化等の予算が計上されているところでございます。 幾らやっても限りはないわけですが、今後とも、大規模地震対策の推進に最大の努力をして、政府一体となって取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○杉浦委員 大いに努力をしていただきたいと思います。 次に、厚生労働大臣にお伺いいたします。 抗新型インフルエンザウイルス薬タミフルですね、計画があって備蓄目標を定められてやっておる。この補正で百二十五億の買い入れ予算が認められた、ワクチンも若干含まれておりますが。これによってどの程度の目標が達成されるようになったのか、御説明を伺いたいと思います。 これは通告外ですが、今、宮崎とか岡山で問題になっているインフルエンザ、今農水省がいろいろ対応しているんですが、その補正も組まれているということでございますので、これは松岡大臣から後ほど、順番にお答え願いたいと思います。
○柳澤国務大臣 新型インフルエンザの問題というのは、私が厚生労働大臣に就任して事務当局からいろいろな説明をされる中で、最も私自身が緊張して聞かざるを得なかったテーマでございます。 それはさておきまして、そういった観点から、抗インフルエンザの対処策については、現在、新型インフルエンザ対策行動計画というものが策定されておりまして、昨年の九月に訓練が行われました。この二月の五日にもまたさらに地方自治体を巻き込んだ訓練を行うことになっておりますが、そうしたことも着々と進めておりますし、また現在、ガイドラインというものにつきましては、もう最後のパンデミックの状態に至る事態までを包含するガイドラインの策定を鋭意進めているところでございます。 さて、その中で、抗インフルエンザウイルス薬の問題でございますけれども、新型インフルエンザが流行した際の受診者数の予測をいたしております。どのくらいの人が罹患するか、またそのうちのどのくらいの人が病院に受診に来られるかということを予測いたしまして、薬の量は二千五百万人分を確保するということを目標として設定いたしております。そのうち政府が千五十万人分ということでございまして、その今手当てに鋭意努めているわけでございます。 今回の十八年度補正予算におきまして、タミフル三百万人分、今先生御指摘の薬でございますが、それとリレンザというものがもう一つありまして、この三十万人分を確保するための経費として八十億円を計上いたしたわけでございます。この補正によりまして、平成十九年度購入予定分を前倒しして購入することができましたので、これによって、確保した七百五十万人分を合わせますと、千五十万人分の政府の備蓄目標はこれで前倒し確保できたということに相なります。 さらに、今回の補正予算では、金額がちょっと余っておるということで、それがこれに充てられるわけですが、これに加えまして、新型インフルエンザ発生時にそれに対応するワクチンの原液を国において備蓄するための経費が計上されておりまして、それが四十五億円ということで、合わせて百二十五億円ということに相なるわけでございます。 ワクチンにつきましては、現在一千万人分の備蓄を目標といたしておりまして、ベトナムの株からのワクチン、それからインドネシア型のワクチンというものを五百万人分ずつぐらい備蓄するということを目標にしておりますが、これによりまして、ベトナム分についてはほぼこれが備蓄できる、こういう状況になるという状況にございます。
○松岡国務大臣 御質問にお答えさせていただきます。 鳥のインフルエンザにつきましては、一月の十一日、疑いの例が発生をいたしまして以来、四件相次いで発生ということになりまして、まことに残念なことでありますが、今は、毎日、とにかく新しい発生がないようにと祈る日々でございます。 この発生しました四カ所につきましては、とにかく関係機関とも連携をしっかりととりながら、農林水産省の総力を挙げまして、一日も早く解決ができますように、そしてまた、処理が進みまして清浄化宣言ができますようにと取り組んでいるところでございます。また、自衛隊の方からも、新田原におきましては、土地もお借りをさせていただきまして、埋却処分等も行う。 それから、岡山と宮崎ですが、とにかく宮崎県がもう人的にも限界に近づいている、そういう対応を強いられている、このように判断いたしております。したがいまして、全国から、本省も含めまして、四十七名の人員も宮崎県に派遣をいたしまして、今全力を挙げて取り組んでいるところでございます。 先生御指摘の予算の件につきましても、これは家畜伝染病予防法に基づきます法律補助でございまして、今のところ三十七億強の予算の確保を図っております。したがいまして、もし足りないということになれば、これは予備費も使っての対応、こういったことにもなるかと思いますが、今のところは十分それによって対応ができておるという状況でございます。 とにかく、一日も早いこの解決を目指して、万全を期してまいりたいと思っておるところでございますので、また今後とも御指導をよろしくお願いいたします。
○杉浦委員 しっかり対応していただきたいと思います。 次に、伊吹文部科学大臣にお伺いしますが、お手元にナショナルトレーニングセンターの資料を配らせていただいておりますが、七十三億円、補正予算で計上されております。中開きのこの大きい建物、この宿舎などが、今工事をやっている分の補充だそうでございますが、ついた。これで完成させることができる。何か十月ごろ完成だと聞いておるんですが、北京オリンピックに間に合うのかどうか。 たしか小泉総理の指示で、トレーニングセンターを増強しろ、トリノでは金メダル一つだったからやろうということで始まったと記憶しておりますが、北京目指して、文科省も力を入れているし、総力挙げてお取り組みいただいていると思うんですけれども、ちょっと気がかりでございますので、この予算との関係で御説明いただければありがたいと思います。
○伊吹国務大臣 先生が御指摘のとおり、アテネ・オリンピックの選手団が帰ってまいりましたときに、官邸で感謝状の贈呈式その他があって、先生は多分副長官でおられたときだと思います。小泉総理から、スポーツは大変明るい話題だし、国民的関心も非常に強いので、諸外国に負けないように国も力を入れて、トップアスリートのトレーニングセンターをつくろうというお話があって始まったものでございます。 本来、十八年度予算で少しお金がついておりまして、十九年度予算で残りをやるということだったんですが、先生が御指摘のとおり、十九年度予算でいただきましても、どんなに早くたって四月一日以降でないと予算の配賦はできませんので、幸い、財務当局の御理解もいただいて、十九年度、前倒しをして補正にのせたということです。 ですから、まだ少し残存分が十九年度に回ると思いますが、従来よりペースを速めて、北京オリンピックに、今御指摘になったように、おくれをとらないように、トップアスリートの人たちが集まって科学的なトレーニングも選手団としてやれるようにということで、かなり前倒しをしたというふうに御理解をいただきたいと思いますし、工事等も、今御注意がありましたように、できたけれどもすぐに北京オリンピックじゃ、これは何のためにつくったかわかりませんので、工事等もスピードアップをさせたいと思っております。
○杉浦委員 北京オリンピックに向けて頑張っていただきたいと思います。 次に、外務大臣にお伺いいたします。 外務関係の補正予算、かなり大幅に計上されました。先ほど申したように、イラクに対する人道復興支援ですとか、国連分担金等々ございます。 大体、ODAにも減額のあれがかかっていまして、私など、ODAを減らし過ぎだ、むしろふやしたっていいぐらいに思っておるんですが、これはまあ、財政事情厳しい折、やむを得ない面もございます。また、ODAの執行についてもまだまだ合理化すべきところもありますのでやむを得ないかなと思っておりますが、その分をこの補正予算で補っていただいた。補正予算を加えると大体横ばいに近い数字になったということで、喜んでおるわけでございます。 その中で、日アセアン包括的経済連携協定基金、それから東アジア諸国との青少年交流基金、これは新規拠出のようですが、二つ立ち上げるというのがございます。この両構想について御説明を願いたいと思います。金額が相当多うございますが。
○麻生国務大臣 御質問をいただきましたASEANの包括的連携、いわゆるEPAをASEAN全体でやるというのは、これはもう前から進んでいるようですが、なかなか進んでいないのは、同じASEANのグループの中でもいろいろ格差が、経済力の規模の格差、質の格差がありますので、ぜひその点はある程度一定してもらわないと一括というわけにいかないというので、こちらもいろいろやり方を指導しますからというお話をさせていただいております。 基本的には、例えば、知的財産権のことに関してはもう極端に差がございますし、また、いわゆるメコン地域の開発をやらぬと、いわゆるCLMVと言われるカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、この四つの地域は少し、ほかの地域に比べてかなりおくれて入ったところもあるので、このメコン川流域というものの主に開発をやらねばいかぬとか、また、人材がいろいろ足りておりませんので、少なくとも、カンボジアに今クメールルージュの裁判一切、あれは日本からの裁判官をあそこに出して、その裁判官がいろいろやっておる。また、民事訴訟法、民法等々が、かなりきちんとしたものを整備してやらぬと商売をやっていく上に関係がありますので、そういったものもやります。 そして、自然災害等々を含むいろいろなものが、極端に洪水になったりするところもありますので、いわゆるそこのメンテナンスをするということが余りよくできないものですから、そこらのところをきちんとやるような人も育てましょうということで、これはASEAN各国から非常に期待を込めて、この間、安倍総理訪問のとき、ASEANの訪問のときにも高い評価をいただいたところです。 もう一個の東アジアの青少年交流基金というのは、これは三百五十億になっておりますが、五年間で三百五十ですから、年当たり七十ということに御理解ください。 ここは、特に若い人たちの交流というものが、かなりアメリカに行っちゃったりなんかいろいろするところもありますので、ぜひ日本にということで、昨年中国から高校生をかなり大量に呼んで、一週間、二週間、また人によって違うんですが、二カ月とかいろいろグループをやって、やってみた結果、若い人の話が、目にベクトルがかかる、色眼鏡で見られることもあるんだと思いますが、日本に来るまでは日本は軍国主義、軍国主義と聞かされてきたけれども、二カ月いたけれども軍服着た人には一人も会わなかった、軍国神社、軍国神社といって、行ってみたけれども軍人さんは一人も立っていなかったというような話を感想として、終わった後ちょこちょこ、我々も会いましたけれども、そういうのは極めてわかりやすい話だと思います。 やはり若いときに自分で見るというのはすごく説得力のある話だと思いますので、こういったものを、中国に限らずほかの国にもいろいろありますので、約六千人ぐらいの者を呼びたいということで計上させていただいております。 いろいろ、これまでも杉浦先生は海外の学生を預かっていただいたこと、いっぱい杉浦先生おありですけれども、ぜひいろいろな形で、地方にもお願いをして、今JETプログラム等々、もう地方でいろいろやっていただいておりますけれども、そういったところで、家庭に泊まるとか、その地域でうまく交流してもらうというのをぜひ進めたいと思って、関係省庁のお願いもさせていただいております。
○杉浦委員 大変大事な事業だと思いますので、推進していただきたいと思います。 次に、法務大臣にお伺いします。 刑事施設緊急整備費五百二十五億、過去にも例を見ない巨額の補正予算を計上していただいたわけであります。過剰収容状況、きのう聞きましたら、まだ一一五%だそうですね。独房は二段ベッド、六人部屋に八人収容する、そういう状態がまだ続いておるようなんですが、この整備費、本予算の方もございますが、そういう整備によってどの程度過剰収容状態が解消するのか、御見解を伺いたいと思います。
○長勢国務大臣 御指摘のように、大変な過剰状態にございまして、昨年十月末現在では、定員が六万八百九十四人、入所者が七万一千三百八十四人ということで、当時では収容率が一一七・二%という大変深刻な状況になっております。 おかげさまで、先生にも大変御尽力をいただきまして、今回の補正予算で、七庁の刑務所におきまして約千四百人分の収容能力の増強を図ることができましたので、年度末には六万六千人ぐらいまでになるわけでございますが、それでも大変収容率が高いということになります。引き続き、この緩和を図っていくことが大変な課題でございます。 引き続き、御指摘のように、予算措置を講じていただいて施設の拡充を図っていかなければならぬわけでございますが、何せ、今、これだけでも一万人の過剰収容であったわけですから、それがやや緩和されて七千人か八千人程度になったという程度でございます。今後、刑事事件の状況がどうなるかでありますけれども、事件が余りふえる傾向にはありませんが、さらに重罰化の傾向もございますので、この問題の解決は大変な状況でございます。 ただ、今、施設の拡充計画を進めておりまして、新設も進めておりますので、それらが全部できますと、大体、収容予定人員が七万二千人程度になります。現在の状況が七万一千人ちょっとですから、このままであればどうにかとんとんになるということですけれども、将来的に、七万二千人ではとまらないだろう、下手をすれば八万人までいくんじゃないかというようなことも言われているわけでございまして、今後とも、ひとつ先生方のますますの御尽力をいただいて、ぜひ、この過剰収容問題を解決して、あわせて犯罪対策を進めることによって、施設がきちんと整備をされ、運営されるようにしていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
○杉浦委員 御苦労さまでございます。 刑務所の中へ入れて処遇するというのも一つのあれなんですが、今、法制審に諮問、私の時代に諮問いたしましたが、比較的軽い罪については、社会奉仕命令というような新しい制度を設けて、刑務所の外で役務についてもらうという制度を検討してもらっていると承知しておりますけれども、そういったさまざまな方法を講じて過剰収容状態を解消するように御努力願いたいと思います。 次に、金融担当大臣にお伺いいたします。 資料として、竹中平蔵慶応大学教授、前の金融担当大臣でいらっしゃいますが、その文章を配らせていただきましたが、そこに金融監督行政についての一つの意見がございます。 行政全体が事前チェックから事後チェックへと、ルールを守ってやってもらう、行政は事後チェックするという方向で大きく転換しつつあることはいいことでございますが、竹中さんが指摘されているのは、事後チェックはいいけれども、また、監督姿勢が積極的になったのは結構だけれども、その事後チェックの客観的な基準といいますか、ルールといいますか、それが必ずしもはっきりしていなくて、裁量的な部分が多いんじゃないかという御意見があるわけであります。 これは、やられると言ったら失礼ですが、命令処分、監督処分を受ける人たちは民間の人で、お客商売をしているわけですね。金融庁から改善命令をされますと、極端な言い方をしますと、商売に響くわけであります。だから、皆さんはコンプライアンスで、法令を守って一生懸命努力しているわけなので、この改善命令を受ける基準が明らかであれば、それに当たらないように皆さん努力をされる。そこをはっきりすべきじゃないかということではないかと思います。 私も詳しくはわかりませんが、もしそうであるとすれば金融庁の方でも十分御検討願いたいと思っておるんですが、そのあたり、山本大臣からお願いします。
○山本国務大臣 先生御指摘のように、また竹中さんのこの記事のように、市場は透明感がなければなりません。したがって、官僚行政の恣意性に任されるようなことがあっては絶対ならないわけであります。その意味において、私は、金融庁及びマーケットも自助努力、そしてこちらも努力をしているというように考えております。 ただ、おもしろい記事だなと思いますのは、竹中さんのこの記事の下の段から二段目のところで、「残念ながら現状では、すべてが官僚行政の「裁量」に任されている。」と。「すべてが」ですよ。ですから、金融担当大臣をおやりになった方としての記事かどうか、私はちょっと疑問に思っているところでございます。 特に、諸外国のように、行政判断の客観的な基準を明確にする必要がある、こういう観点から申し上げれば、私は、この金融行政は日進月歩であって、今はもう、安倍内閣に至って特に、かなり国際水準にまで来ているということが言えようと思っております。 すなわち、一昨日ですか、東京証券取引所とニューヨーク証券取引所が業務提携いたしました。システムの共通化あるいは上場基準の一部共通化、こういったことはお互いのマーケットに信頼関係がなかったら絶対にできないはずでございます。その意味におきまして、私も、アメリカのSECとトップ会談を定期協議するように先月合意してまいりました。その意味におきましては、マーケットの信頼というのはかなり高くなっているということを御理解いただきたいと思います。
○杉浦委員 しっかりやってほしいと思います。 次に、大田経済財政担当大臣にお伺いしますが、竹中さんのこの文章に出てまいりまして、政策金融機関の統廃合について心配しておられます。 実は、私のところへ総務省が、事務方が説明に来まして、公営企業金融公庫廃止、しかし地方の人たちに金融機関をつくらせます、しかも法律をつくってつくらせますという案を持ってきたんですね。民営化といっても、例えば農林中金なんかはたしか銀行法に基づく金融機関だけれども、法律に基づいているわけですね。だから、法律に基づいてつくるなんて、どうしてそんなことをするのと。東京都は銀行を持っていて、何かあの銀行はうまくいっていないようですが、つくりたければ地方の人がつくったらいいじゃないの、何で法律でつくらなきゃいけないのと議論したんですけれども。 あの公営企業金融公庫の廃止ということは、貸している金額は、適宜、資産ですから、譲渡して処理すればいいわけで、また、そんなふうにしてつくることをお決めになったんですかね、大田さんの諮問会議じゃないんですかね。それが一つ。 それから、竹中さんが格差問題について真ん中の方で言っておられますね。それで、財政金融諮問会議で前向きに取り組むべきじゃないか、調査も行うべきではないかというふうなお考えのようなんですが、調査はいろいろなさっていると思うんですけれども、大田大臣のところの諮問会議での取り組みですね。それから、きのう、これは資料をちょうだいしてお配りしてありますが、「成長力底上げ戦略」というのを発表されましたが、これも関係していると思うんですけれども、竹中大臣の疑問に、これも含めて御答弁願えればありがたいと思います。
○大田国務大臣 政策金融改革につきましては、一月二十九日の経済財政諮問会議で審議いたしまして、行革推進法の原則にのっとって改革するということが確認されました。それぞれについては、渡辺大臣、あるいは公営公庫につきましては菅総務大臣にお尋ねいただければと思います。 それから、格差につきましては、格差を考えますときに、単に結果平等を目指すだけの格差是正策では経済の活力を損ないます。成長力を引き上げて全体の水準を上げていく、それから、格差の固定化を防ぐという考え方が必要だと考えます。 その観点から、一月二十九日の経済財政諮問会議で総理の御指示をいただきまして、昨日、内閣官房長官を主査とする成長力底上げ戦略チームを設置いたしました。資料をお配りいただきまして、ありがとうございます。人材能力形成、それから就労機会の支援、中小企業の生産性向上という三本の矢で戦略を組み立てます。 この戦略構想につきましては、二月中旬を予定しております次回の諮問会議で報告をいただき、今後、議論を詰めていきたいと考えております。
○杉浦委員 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 道州制のことを渡辺大臣に聞きたかったんですが、もう時間がなくなりましたので、本当は聞きたかったんですけれども、私も道州制調査会長として一生懸命やっておりますので、またの機会に十分させていただきます。 最後に、総理に一言と申しますか、決意表明いただきたいと思いますが、総理が、新しい成長戦略といいますか、日本社会を活力ある、潜在成長力を引き出して、生き生きとした国に進めていく、この補正予算は第一歩だと思います。本予算もございますが、総理の日本経済の将来に向けての意気込みを一言お願い申し上げまして、終わりたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 先ほど杉浦先生が小泉改革の成果について冒頭触れられたわけであります。 確かに、この成果によって、またこの改革の果実によって日本の経済は成長し、力強い経済を取り戻したと言ってもいいのではないか、このように思います。小泉改革は、言ってみれば当時の日本経済の負の遺産を何とかしなければいけない、そのためには構造改革を進めていく、構造改革でもって負の遺産に立ち向かっていったわけであり、その結果を出した、このように思います。 そして、私の内閣の使命は、むしろこれから未来を切り開いていくために改革をさらに加速させていくということではないだろうか、このように思うわけでございます。「進路と戦略」を取りまとめ、五年の中期の計画を取りまとめたわけでありますが、この中身を着実に実行していくことによりまして、日本経済を新たな成長経済にしていく、そういう力強い国に日本をしていきたい、このように思うわけでございまして、今後とも全力でその方向に向けて取り組んでまいる決意でございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○杉浦委員 ありがとうございました。我々も全力を挙げてお支えしてまいります。 以上で終わります。
○金子委員長 これにて杉浦君の質疑は終了いたしました。 次に、民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・無所属の会所属委員の質疑に入ることといたしておりますが、質疑者の通告が得られません。 再度理事をして、野党各会派の所属委員に対し、出席とともに質疑者の通告を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕 〔委員長退席、森(英)委員長代理着席〕 〔森(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○金子委員長 速記を起こしてください。 理事をして出席とともに質疑者の通告を要請いたさせましたが、出席及び質疑者の通告が得られません。 委員会を開会したままさらに出席を要請いたしますので、このままお待ちください。 〔委員長退席、斉藤(斗)委員長代理着席〕 〔斉藤(斗)委員長代理退席、委員長着席〕
○金子委員長 実川幸夫君。
○実川委員 動議を提出いたします。 ただいま議題となっております平成十八年度補正予算三案の質疑を終局されんことを望みます。
○金子委員長 実川君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○金子委員長 起立総員。よって、三案の質疑は終局いたしました。 —————————————
○金子委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。斉藤斗志二君。
○斉藤(斗)委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております平成十八年度補正予算三案に対して、賛成の討論を行うものであります。 国民生活にとって大切な政策的課題に適切かつ迅速に対応していくためには、本補正予算案は極めて重要であり、平成十九年度予算案とあわせて一日も早い成立を強く望むものであります。 以下、簡潔に、賛成する主な理由を申し上げます。 第一の理由は、災害対策について適切に対応していることであります。 災害対策費につきましては、約八千八百億円を計上しておりますが、災害復旧等事業に要する経費のほか、台風、豪雨、地震等による災害の防止等のため緊急に対応すべき事業として、治水、道路等の整備等を推進するために必要な経費を計上しております。 また、災害対策費のうち、学校等の施設について、地震に対する安全性の向上を図るため緊急に施行する施設整備に必要な経費として約二千八百億円が計上されております。 賛成する第二の理由は、障害者自立支援法の円滑な運用のための措置が盛り込まれていることであります。本案では、事業者に対する激変緩和措置及び新たなサービスへの移行のための緊急的な経過措置を講ずるために必要な経費として九百六十億円を計上しております。 また、市町村合併推進体制整備費補助金につきましては、合併市町村において緊急に対応すべき事業に必要な経費を計上しております。 そのほか、いじめ問題、児童虐待への対応についても、児童生徒に対するカウンセリングや、いじめ相談体制等の整備に必要な経費を計上しております。 また、新型インフルエンザへの対応として、抗インフルエンザウイルス薬タミフルの備蓄などに必要な経費を計上しており、国民の安心、安全の確保に万全を期すものとなっております。 賛成する第三の理由は、歳入面において税収の大幅な増額を見込む中で、前年度剰余金約九千億円の全額を国債償還財源に充てるとともに、当初発行予定の国債の発行についても、過去最大の減額となる約二兆五千億の減額を行うこととしており、財政規律の確保の面から見ても評価できる内容となっております。 最後に、野党の委員が、国民生活にとって極めて重要かつ緊急的な補正予算の審議に、与野党で合意した日程にもかかわらず、審議を拒否し、議会の論戦を抜きに自分たちの主張を通そうとした行為は、議会制民主主義に反するものであり、野党の皆さんに強く抗議し、猛省を促すものであります。 私たち国会議員は、国民の代弁者として、国民の安全、安心のため、労苦をいとわず、身を粉にして働くために国民の負託を受けているのであって、国会での審議を拒否し街頭演説をするために選ばれたものではないはずであります。 本来であれば、与野党の全委員出席のもと、本補正予算案に対する国会の意思を国民に向けて示さなければなりませんが、事ここに至っては、やむを得ず与党のみで採決を行い、もって国民の負託にこたえるべきだと考えます。 以上、本補正予算案に賛成する理由を申し述べ、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○金子委員長 次に、丸谷佳織君。
○丸谷委員 私は、公明党の丸谷佳織でございます。 私は、公明党を代表しまして、平成十八年度補正予算案に対し、賛成の意を表するところでございますけれども、討論に入る前に申し上げたいことは、この大事な補正予算の審議に際し、野党の皆さんがそのお考えを当委員会の場で一切お示しにならなかったのが甚だ残念であるということでございます。 厚生労働大臣が少子化問題を語る際に使用された言葉は、極めて不適切であり、多くの女性に不快感を与えましたが、このことを政争の具にした野党に対しても不快感を感じている女性は私は多いと考えております。予算審議を放棄し地方の選挙の応援に行っているとすれば言語道断であり、国会議員の職務を果たすため、野党の皆さんが早期に審議に応じられるよう強く望むところでございます。 さて、平成十八年度補正予算につきましては、災害対策、障害者自立支援追加対策、学校の耐震化、新型インフルエンザ対策、いじめ・児童虐待対策など、どれをとっても緊急性の高い案件を盛り込んでおり、国民の安心、安全に資するものであり、早期成立をもって国民にこたえていくべきとの理由から、補正予算案に賛成の意を表し、私の討論を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)
○金子委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○金子委員長 これより採決に入ります。 平成十八年度一般会計補正予算(第1号)、平成十八年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○金子委員長 起立総員。よって、平成十八年度補正予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。 ただいま議決いたしました平成十八年度補正予算三案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○金子委員長 起立総員。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○金子委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時七分散会