内閣委員会 第10号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 2007/04/04
会議録
○河本委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 両案審査のため、来る十一日水曜日午前九時三十分から、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官大藤俊行君、鈴木正徳君、内閣府政策統括官藤岡文七君、財務省大臣官房参事官香川俊介君、国際局次長玉木林太郎君、厚生労働省大臣官房審議官宮坂亘君、農林水産省大臣官房政策評価審議官中尾昭弘君及び中小企業庁事業環境部長近藤賢二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○河本委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。寺田稔君。
○寺田(稔)委員 自由民主党の寺田稔でございます。 きょうは、先週付託になりました政策金融公庫法案並びに整備法案についての法案審議というふうなことで、政府参考人初め、各関係の方々にもお集まりをいただいておりますが、まず冒頭、この問題に入ります前に、前回の内閣委員会でも私の方より冒頭発言をさせていただきましたが、戦後の諸問題が残っております中で、原爆症認定の早期の実現の問題、重要な問題として残っているわけでございます。ちょうど東京裁判の判決も出され、厚生労働省の認定行政、五たび断罪をされたわけでございます。 ちょうど昨日も超党派の院内集会が開催をされまして、本当に多くの、党派の枠組みを超えて議員の参加をいただき、一日も早い被爆者の救済というふうなことで政治も動き出した感があるわけでございます。 私自身も、被爆二世として、この問題、全力を挙げて取り組んでおりますし、また、当委員会でも、戸井田委員が南京虐殺の問題、あるいは、前回、民主党の松原委員も、原爆投下の行為そのものの違法性を問う質問も展開されたわけでして、ぜひとも当内閣委員会においても、こうした戦後の重要な諸問題、まさに戦後レジームの転換、そしてまた戦後の諸問題の総決算というふうなことで、強力に取り組んでまいりたいというふうに思う次第でございます。 それでは、本日、付託になっております政策金融改革について何点か、限られた時間ではございますが、御質問いたしたいというふうに思うわけでございます。 政策金融改革、まさに官から民へという大きな流れの中で、入り口の郵政の民営化、そしてこれは出口に当たる部分でございます。このスリム化及び一部民営化、また統廃合が行われる。また中間の、いわゆる財政投融資システムについては既に財投改革が実施をされているわけでございますが、今回の政策金融改革、一連の官のお金の流れの出口の総仕上げに当たる改革であるというふうに位置づけることができようかと思います。 政策金融改革は、まさに官から民へという大きな流れの中で、経済の活性化につながることが期待をされるわけでございますが、そうした中において今回提出をされました日本政策金融公庫設立関連の諸法案、いわゆる政策金融改革法案がマクロ経済に一体どれだけの影響を与えるのかということは、まず冒頭、検証をしておかなければならない重要な課題であろうかと思います。 ちょうどパート労働法、これは厚生労働委員会ですけれども、これも付託になっておりまして、このパート労働法についても、いわば雇用者のセーフティーネットを広げるという側面もあるわけですけれども、マクロ経済的に一体どういう影響があるのか、すなわち、セーフティーネットが広がることによって雇用者の安心感が高まる、そのことの所得効果あるいは消費効果というふうなことも議論をされております。 ぜひとも今回の政策金融の関連の法案についてもマクロ経済に与える影響というものを検証いたしたいと思いますが、マクロ経済から見た効果について、一体どういうふうに政府当局はお考えなのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○藤岡政府参考人 政策金融改革でございますが、委員おっしゃいましたように、資金の入り口の郵政改革に続きます資金の出口の重要な改革であると認識いたしております。資金の流れを官から民へ改革することによりまして、国民の大切な資産が、民間部門、これは単に投資のみならず、消費、さらには金融面での発展ということを通じまして有効に活用され、我が国経済の活性化にそれがつながってまいるというふうに考えてございます。そういうことで、マクロ経済にも大きなプラスの効果があるだろうというふうに考えてございます。 以上でございます。
○寺田(稔)委員 今、藤岡政策統括官より、マクロ的にも大きなプラスの効果がある、活性化の効果があるというお答えでしたけれども、この点については、当然内閣府でございますから、ある程度定量的なものも、これは高橋政策統括官のパフォーマンスレビューとも関連するわけですけれども、把握されていると思うんですけれども、定量的にはいかがでしょうか、お答えください。
○藤岡政府参考人 今回の改革によりまして、平成二十年度には政策金融機関の貸出残高の対GDP比は半減することになりますが、政策金融機関が保有する資産がたとえ縮小いたしましても、経済活動に必要な全体の資金の流れが縮小するものではないと考えてございます。改革後でございますが、資金の流れが官から民へとシフトいたしまして、市場メカニズムに基づきまして経済活性化につながって、マクロ経済へもプラスの効果があるものと承知してございます。 したがいまして、マクロ経済にとりましては、改革後に官から民への資金の流れがどのように変化していくかが非常に重要であると考えておりまして、定量的な側面も含めまして、今後、我々としては十分注視してまいりたいと考えてございます。
○寺田(稔)委員 今、いわゆる残高半減の効果を加味しても、流れが、資金総量は変わらない、官から民に変わる。したがって、残高半減による、いわば需給ギャップ論からいうと、そのマイナス分をオーバーライドするだけの活性化効果があるというふうなことでございましたが、御承知のように、政策金融は長期、固定、低利。長期、固定、低利という金利体系自体も、最近はもちろん市場実勢に合わせた変革がなされているわけでございますけれども、明らかに、民間が提供しております金利よりは、まさにこれは優良資金というふうに言っておりますけれども、良質な資金を提供している。それが官から民にシフトする金利効果も含めて、すなわち、金利の上昇分も含めてそれを十分オーバーライドするだけの活性化があるというふうな認識でいいか、再度お聞きをしたいと思います。
○藤岡政府参考人 お答えいたします。 まさに委員おっしゃいましたように、官から民への資金の流れの中で、今後、我々、金融メカニズムは大いに発展していくだろうというふうに考えてございます。その中で、まさに委員おっしゃいましたような活性化効果が出てくるものだというふうに考えてございます。
○寺田(稔)委員 この点については、今後も十分パフォーマンスレビュー等を行う中で、内閣府の中でもさらなる分析を進めていただいて、今回の政策金融改革が定量的に見ても十分マクロ的にプラスの効果をもたらすものであるというふうな検証をぜひともしていただきたいというふうに思うものであります。 今回の政策金融改革でございますが、全体の統廃合を行う、すなわち、行革推進法を受けて、政策金融機関の統廃合を中心に行財政改革を強力に推進するものであります。この点については渡辺大臣の方からも本会議で御答弁をいただいたわけでございますが、そうした中で、まさに統廃合、民営化グループのものは外に出ますけれども、公庫として残るもの、四機関を中心に統廃合効果が期待できるというふうに思うんですけれども、支店の統廃合等も含めて、あるいは人の問題もあるかもしれませんが、具体的にはどのような統合によるメリットがあるのか、可能であれば定量的な分析も含めて、これはぜひ大臣のお言葉でちょうだいをいたしたいと思います。
○渡辺国務大臣 定量的な分析については、後ほど政府委員の方からお答えをさせていただきたいと思います。 まず、管理部門など共通する業務がございます。これは一元化される。同一地域に支店が幾つもあったりする場合がございますので、こういうものを統合することによって役職員の縮減が図れます。それから経費の縮減が図れます。次に、資金調達を一元的、効率的に実施することによって調達コストの低減が図られるものと思います。 業務に関するノウハウを共有できるようになるということは、例えば、新規創業のお客さんの支援あるいは事業再生支援といった共通の課題について、連携した取り組みができるようになるものと思います。また、コンサルティング、ビジネスマッチングとか、従来の垣根を越えて、そういった幅広いサービスが提供できるようになると考えます。 支店の統合によって、主要な支店において、新公庫のすべての金融サービスについてのいわゆるワンストップサービスが可能になると考えております。また、全支店において、すべてのサービスに関する情報提供体制を整備してまいりますので、業務の効率的な運営と同時に、お客様に対するサービスが向上するものと考えております。
○寺田(稔)委員 今、大臣の方からかなり具体的な形でもって統合メリットをお示しいただいたわけでございます。幾つかの話がございました。職員の縮減の話、また経費の縮減の話、管理部門の統合による、いわゆる総務部門のスリム化というふうなお話。あと、相互連携の強化あるいはワンストップによって、ソフト的な効果も含めて、これは恐らくきめの細かい対応ができるので、内部事務も合理化するし、サービス面、利用者利便も向上するというお話かと思います。 あと、一元的調達による調達コストの縮減というお話。調達コストの縮減については、これは、政府保証がなくなっても、政府保証がつかない状態であっても十分な縮減が図られる、すなわち、一元化することによるメリットが極めて大きいというふうなことかと思いますが。 そういうふうになりますと、機関全体としての、トータルとしての経費率も低減をするというふうな理解でよろしいでしょうか。これは確認的な質問ですけれども、経費率も低減をするというふうなことでよろしいでしょうか。
○渡辺国務大臣 定量的な答えは事務方から答えさせていただきたいと思いますが、一般的にそう考えております。
○寺田(稔)委員 経費率というのは、分母が資金平残であり、分子がまさに経費部分、すなわち人件費プラス物件費ですから、資金平残は今回の政策金融改革によって半減という目標があるわけですから、分母は減るわけですね。それから、分母だけ半減であれば、常識的には経費率は倍になるわけであります、長期的には。 したがって、半減した分母のもとでも十分な削減効果が図られて、人件費プラス物件費も半減以下に下がらなければ経費率は減らないということに理論上はなるわけですけれども、今事務方より定量的な部分をお答えいただくということでしたので、ぜひ事務方の方より、定量的な部分がもしわかれば、お答えをいただきたいと思います。
○大藤政府参考人 先ほど大臣からお話がございましたように、統合の効果につきましては、現段階で定量的に把握し得るものと現段階で把握することがなかなか困難なものがございます。その中で、定量的にしっかり取り組んでいくものとして支店の統合があるということでございます。国内三公庫の二百三十三の店舗のうち六十地域で同一地域に複数の支店が存在することから、これを極力統合していくとの方針のもと、十九年度から順次店舗統合を進めているところでございます。 また、新公庫の役職員数の縮減につきましても、定量的に検討をしてまいりたいと考えております。まず、行革推進法に基づく総人件費改革によりまして、五年間で五%以上の人員の純減または人件費の削減を行うこととなっております。これに加えまして、本店の間接部門の一元化等によりまして、円滑な業務遂行に必要な職員は確保した上で、さらなる縮減の努力をしていただくということでございます。 こういったことで、いわゆる事務費、事務経費の率をできる限り縮減することとしたいと考えておりますが、やはりそこは分母と分子の関係がございますので、現段階で具体的な数字をもって御説明することはなかなか困難であることは御理解いただきたいと思っております。
○寺田(稔)委員 この点についても、今後、政策金融機関全体の合理化を図る上で、ぜひとも定量的な分析を進めていただき、全体の経費率の縮減につなげていくということは、国民経済上も大きなメリット、後ほど国民経済上の議論はさせていただきますが、をもたらすことになりますので、大いにこの努力をしていただく。すなわち、これを実現するためには、ちょっと五%の削減では理論上は足りないということになるわけですけれども、実現をしていただきたいというふうに要望をさせていただきます。 国民経済全体で見たとき、我が国のGDPの約七割はサービス業でございます。我が国経済全体にとっても、サービス業の生産性を向上して、業界全体の構造改善を強力に進めていくということは産業競争力の向上につながる。特に我が国のサービス業というのは、国際比較の数値で見ましても非常に比較優位がない、すなわち競争力が低い分野であります。相当、人的集約の分野、いわば人によって稼ぐ分野ですから、なかなかユニット・レーバー・コストが上がらないというふうな競争力上の問題も発生しているわけでありますが、ただ、その部分をやはり強力に構造改革、改善していくということは、経済全体の体質にとって大きな課題であり、日本経済にとっては急務であるというふうに思います。 実は、政策としてその部分を担うのは一体どこのお金かなというふうに考えたとき、それは決して一般会計のお金ではないわけですね。すなわち、私は、ツールとして政策金融というのは、自助努力を促しながら業界全体の構造改善を進めていく上で非常に重要であると思うわけです。 このように、我が国のGDPあるいは雇用に対しても非常に大きなウエートを占めておりますサービス業、あるいはまた、規模でいいますと中小零細企業と言ってもいいかもしれませんが、その構造改善を図り、産業競争力を高めていくためには、政策ツールとして政策金融が極めて重要であるというふうに考えておりますが、副大臣の御所見をお伺いいたします。
○林副大臣 寺田先生御指摘がありましたように、まさにサービス産業や中小零細企業、このあたりの生産性をどう高めていくか、これは大変難しい課題でありますとともに、この重要性は大変に大きい、こういうふうに考えておるところでございまして、まさに政策金融の果たす役割というのがこの辺にあるのではないかと考えておるところでございます。完全な民の金融の理屈だけでこの辺の構造改革というものが一〇〇%達成できる、なかなかこういうことにならないわけでございまして、まさに政策ツールとしての政策金融という役割がここにあるのではないかな、こういうふうに我々も考えておるところでございます。 具体的には、御提案させていただいております法案の一条に目的というのがございますが、その中で、新公庫が、国民一般、中小企業者及び農林水産業者の資金調達を支援する金融の機能、また、我が国にとって重要な資源の海外における開発及び取得を促進し、我が国の産業の国際競争力の維持及び向上を図るための金融の機能をきちっと担うということをまず一条でしっかりうたっているというところがその考え方をあらわしているものと考えておるところでございます。
○寺田(稔)委員 まさに政策金融の、政策ツールとしてのこの分野の重要性ということは副大臣御答弁のとおりでありまして、その意味で、政策ツールとしての政策金融は重要であるというふうなことになろうかと思います。 これは、先週の経済産業委員会でもこの議論がされたわけでありますけれども、我が国雇用の約八割を占めているのがまさに中小零細企業であります。これらの中小零細企業に対して長期、固定、低利の優良な、良質な有償資金を提供できるのは、まさにこの中小公庫であり国金の政策融資であるわけであります。例えば構造改善貸し付けあるいは生活衛生資金貸し付けを初めといたしますメニュー、これらを中小零細企業に提供しているのは、まさにオンリーワン、すなわち、この中小公庫であり国金のみであるわけでありますね。 したがって、こういったような国民生活金融公庫あるいは中小企業金融公庫の利用者、ユーザーであるところの中小零細企業が一体どういうふうに今後なっていくのかというのは、非常に大きな関心でもあるわけです。残念ながら、今の景気状況を業種別に見ますと、極めて跛行性が出てきております。すなわち、大企業に比べて、やはりそういった業態は力強さがないというのが大方の分析であります。 したがって、経済全体の底上げを図って、まさに今、いわゆる格差社会の批判もある、これはいろいろな格差が存在するわけですけれども、その一つのエレメントとして、そういう大企業と中小零細企業の間の利益力の格差、体力の格差、あるいはそこで雇用している人たちの雇用者所得の格差といったようなものとなってあらわれているわけですが、そういったような格差社会に対応するためにも、そしてまた底上げ戦略を実施するためにも、政策金融が果たす役割は極めて大きいと思いますが、副大臣の御所見をお伺いいたします。
○林副大臣 まさに委員が御指摘になりましたように、景気回復期における跛行性というのは、今回の景気回復において特徴的に見られるところである、こういうふうに思っております。一方で、経済の構造改革がそれなりに進展してきたということの一つのあらわれかもしれませんけれども、まさにその底上げをするために、政策金融、先ほどの御答弁でも申し上げましたように、政策ツールとしての政策金融の役割は非常に大きいというふうな認識を委員と共有しておるところでございます。 この公庫を成立させていただけますれば、今御指摘のあった、まさに中小零細企業の再チャレンジ支援ですとか事業再生支援というようなもの、この政策課題に政策ツールとして対応をしていく、こういうことが大変重要であると思っております。 具体的には、再生支援の中では、もうこれは活躍していただいておりますが、再生支援協議会、これは十五年二月以降、千件以上の再生をやっておるところでございますし、また、これに加えまして、再生支援融資、保証制度の拡充というものをやっていこう、こういうことでございます。また、流動資産担保保証制度の創設ということで、これも信用保証制度の方の改正案に入っておるところでございますので、この法律の方が整ってまいりますとそういう制度もできてくる、こういうのが再支援の施策でございます。 一方、再チャレンジということで窓口を既に創設をしておりますが、それに加えて、再チャレンジ支援融資制度というものを中小、国金、商工中金というところで既にやっておりますので、これは統合した後も、またそれぞれが民営化した後も引き続きやっていっていただきたい、こういうことでございますし、再挑戦支援保証制度というものも、これは先ほど申し上げた一群の法律の中に入っておるものでございますので、こういうことを、この法律を通していただければ整備していく、こういうことになろうかと思います。 具体的にちょっと申し上げましたけれども、そういうことを通じて、まさに委員御指摘のあったような政策課題に政策金融がツールとして働いていく必要性があると認識しておるところでございます。
○寺田(稔)委員 まさに今、副大臣の方からも具体の貸し付けメニューにも言及をいただきながら、重要性について確認することができたというふうに思っておりますが、まさに政策金融というのは、民が手が回らない部分、すなわち、民業の補完に徹しながら、かつ財政負担を極小化した形で、極めてミニマイズした形でもって民間に自助努力を促すスキームとなっているということで、ぜひとも政策ツールとしても、行財政改革を進める中で有効に活用していかなければならないというふうなことだろうと思います。 各個別の政府系金融機関、政策金融機関の行っております機能についてちょっと見てまいりたいと思います。 これは民営化グループの方で、今回の公庫法のらち外であるわけですけれども、政策投資銀行、政投銀、旧開銀プラス旧北東公庫ですね。これは、いわゆる重点七分野の一翼を担います都市再生あるいは地域再生の分野において、いわゆる触媒機能を果たしつつ、民間との共有原則のもとで非常に大事な施策、具体的には、都市再開発でありますとかあるいは地方開発ですね、貸し付けメニューでいいますと地方開発。具体的には、地域再生に資する施策を遂行しておりまして、非常に大きな人材の蓄積あるいはノウハウの蓄積を有していることは、各委員も御承知のとおりであります。 こういったような蓄積をした人材、ノウハウは、これは当然今後も生かしていくべきであると考えますが、政投銀が民営化された後において、これまで培ってきた人材やノウハウは一体どのように生かされ、また継承されるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○香川政府参考人 御指摘のとおり、日本政策投資銀行は、これまで都市再生や地域再生等の分野におきまして、長期のリスクマネーの供給等を行いまして、大きな役割を果たしてきたものと考えております。 民営化いたしましても、民営化後の新会社におきまして、これまで同行が培ってきました事業評価能力あるいは地域連携等のノウハウ及びそれを備えた人材等の経営資源を最大限活用しまして、出資と融資を組み合わせた長期のリスクマネーを供給するという特色あるビジネスモデルを構築していくことが重要と考えております。
○寺田(稔)委員 ぜひ政投銀におかれては、そういう人材、ノウハウを継承していく中で、みずからの得意分野、特に民にない得意分野を大いに発揮しながら、かつ触媒効果として民間の活性化、民活にもつなげていくというふうな触媒効果を果たしていただきたいというふうに思うわけでございます。 次に、いわゆる国金の分野でありますが、国金も旧環衛公庫の部分そしてまた旧国民公庫の部分というふうに分けられますが、いわゆる旧環衛の部分につきましては、生活衛生関係営業者というふうなことで、資金供給面においても一定の役割を果たしている。いわゆる生衛十三業種と呼ばれます業種を中心に、これはもう典型的な零細企業でございます、町の喫茶店、飲食店、あるいはおふろ屋さん、理容、美容、クリーニングといったような業種でございますが、融資をしているわけでございます。 実は、今回の新公庫法案においても、これらの生衛関係の方々に対する資金貸し付けがどういうふうになるのかというのはこれまでも大きな問題かつ関心であって、先般の三月二十九日の本会議においても、渡辺大臣の方から、まさに木村筆頭理事、木村先生の代表質問に対してお答えになっておられるわけでございます。 大臣の方からはお答えとして、大変ちょっと時間の関係ではしょられた答弁にはなっておりますが、法律を援用する形でもって、第一条の目的規定において、まず、国民一般という用語、これにおいて生活衛生関係営業者を含むものというふうに用いられているんだ、そして第二条の定義においてそれを法文上に明示をしている。次に、十一条別表第一において、具体的には三号から七号までにおいて生活衛生貸し付けが明記されている。そしてまた、二十九条の新公庫の資金計画においても、この関係の貸付予定額の合計額を明らかにしなければならないこととされておりますというふうに、法律、法令の規定をなぞった御答弁をされておられます。 きょうは、ぜひ、そういう生衛貸し付けの位置づけの重要性について、大臣みずからのお言葉で、より敷衍した、具体的な御答弁をいただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 生活衛生関係業種というのは非常にすそ野の広いもので、我々にとって大変身近な業種が多うございます。例えば、飲食店、おすし屋さんとか食堂、中華料理とか、実に多種多様の提供者がおられます。それから、喫茶店、食肉販売、理容、美容、旅館、浴場、クリーニング、興行等々、十六業種に及んでいるわけであります。こうした大変身近な業種であって、事業者数にして約百万人、従業者数は何と六百万人に及びます。我が国の経済に不可欠の役割を担っていると言ってもいいと思います。こうした事業者への融資が非常に円滑に継続していくことが重要だと考えております。このために、しっかりと政策金融の中に位置づけております。 新しい今回の法案におきましては、例えば、第一に、先ほど寺田委員が御指摘になりました、第一条の目的規定でございます。行革推進法において生活衛生関係営業者を含むものとして用いられております国民一般の用語を用いるとともに、その点を第二条の定義において法文上明示をいたしました。第二に、業務を規定しました第十一条別表第一におきまして、先ほど御指摘のように、三号から七号まで生活衛生貸し付けというものを明記いたしております。第三番目に、第二十九条の新公庫の資金計画におきまして、生活衛生関係の貸付予定額の合計額を明らかにしなければならないということにいたしております。 さらに、新公庫の設立によって生活衛生関係営業者の皆様が融資や利便性について不安を持たれることのないよう、新公庫の運営に当たって十分配慮する方針でございます。
○寺田(稔)委員 今、大臣の方からもお答えをいただいたわけでございますが、これは、実は政策金融の分野でございます。したがって、まさに政策金融の二つのエレメント、すなわち、量的補完と質的補完、この二つはきっちりと果たされるんだ。すなわち、これは事務方の方からで結構なんですが、政策金融として対応していく、この二つの量的補完と質的補完については遺漏がないんだということを確認いたしたいと思います。
○大藤政府参考人 大臣から説明がございましたように、政府として、新公庫を創設するに当たりまして、生活衛生関係営業者の方々に対する貸し付けをしっかりと政策金融として承継することとしているところでございます。 いわば質的な面でございますけれども、具体的には、新公庫法案の第十一条の別表におきまして、国民生活金融公庫法と同様に、例えば、生活衛生関係営業について、衛生水準を高めるため、近代化を促進するために必要な資金でありますとか、生活衛生関係営業に使用される方々が、新たに生活衛生関係営業を営むために必要な施設または設備の設置またはその整備に要する資金、さらには理容師養成施設あるいは美容師養成施設の整備に要する資金など、きめ細かく具体の資金、いわば貸し付けのメニューを規定いたしているところでございます。 これらのいわゆる貸し付けは、生活衛生関係営業者の方々が円滑に事業を継続する上で極めて重要な役割を担っていくものと承知しております。
○寺田(稔)委員 ちょうど、実は、私の地元の、呉市の私の事務所の真ん前に国金の呉支店があります。支店長さんは、本当によくお会いをするわけでありますけれども、よく商店街を歩いておられまして、つぶさにこの実態をごらんになっているなと。いわば、金融機関というと、どっちかというと殿様商売というか、でっぷりとしたいすに座って客が来るのを待っているというスタイルが多いんですけれども、国金の場合は全く違いますね。やはり、ちゃんと支店長みずからが歩かれて、実態を把握している。いわゆるフェース・ツー・フェースの環境を重視して、実態に合ったきめの細かな貸し付けをする。まさに、先ほど、政投銀は政投銀の人材とノウハウがあると言いましたけれども、国金は国金で重要なフェース・ツー・フェースの地域密着また業種密着のノウハウを有していると思います。 やはり、この点は、重要な機能として、また蓄積として継承していく必要が当然あるわけですが、ここはちょっと、まさにこの業種を所管しておられます厚生労働省の御担当の方にお聞きをしたいわけなんですが、こういったようなフェース・ツー・フェースの対応、これまでまさに国金がみずからのノウハウとして培ってきたもの、これは当然今後も新公庫においても引き継がれ、そのような窓口対応をなされるというふうに期待をし、また確信をするものですけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○宮坂政府参考人 御指摘のように、生活衛生関係営業、先ほど来種々御答弁ございますが、全国百万の事業者がおられて、その多くは零細な個人事業者であり、かつ、地元に密着をしているという特徴を有しているわけでございます。こうした事業者に対します貸し付けを円滑かつ適切に行うという意味では、生活衛生関係営業の特徴をよく御理解いただいている担当者がきめの細かい窓口対応を行うことが重要であるということでございます。 生活衛生貸し付け、先ほども御答弁ございましたが、新公庫においても継承されることとなっておりますが、今後とも生活衛生貸し付けを必要とされる事業者の方々に適切に貸し付けが行われ、政策金融としての機能が十分発揮されるよう、今まで培いましたそういうノウハウがきちっと承継されるように努めてまいりたいというふうに考えております。
○寺田(稔)委員 国金関連についてお伺いをいたしました。 政策金融全体の組織のスリム化と行財政改革、これは極めて重要であります。これは、先ほど言われた、より経済を活性化していく観点、あるいは経費率をなるたけ落としていくという観点、極めて重要でありますが、今も各個別の、各論についてお伺いしたとおりで、政策金融それ自体のニーズは決してなくならない、低減をしないわけです。 先ほど林副大臣も言われましたように、例えば、中小公庫においては再チャレンジの貸し付けメニューも新設をされました。事業再生という重要な分野もあります。また、国金においても同様に、再チャレ枠は十九年度に新設をされましたし、いわゆる教育貸し付け、教育枠も、教育再生の観点から極めて重要であります。また、政投銀、先ほどもお答えございましたが、地域再生、都市再生支援を中心に、また、最近は、特に環境関連出融資規模を大幅に伸ばしております。また、JBICにおいても引き続きイラクの復興支援を行いますとともに、今回新たに、ちょうどきのうも、衆議院の安全保障委員会、私、所属をしておりまして、法案審議が行われたわけですけれども、在沖海兵隊の八千名のグアム移転、これに伴う資金の融通ということも新規になされるわけでございます。 そういう個別の各論を積み上げていきますと、政策金融に対するニーズは、もちろん大臣が本会議で言われたような危機対応分、これは、今現在、危機対応分はゼロとみなしていますけれども、これは常に出得るわけですね。この危機対応分も含めますと非常に大きなニーズが存することは疑いの余地がないわけであります、新規に勃発するニーズも含めて。 そうなってきますと、重要なことは、残高半減はかたい、実現をしますというふうに言っていますね。これはもちろん、残高は半減をしなければならないわけですから、証券化スキーム等も含めて残高減の施策を積極的に講じていくにしても、フローベースでのニューマネーのニーズ、これは常に必要であり、引き続きそういうフローベースでのニーズにはきちんとこたえていかなければならないというふうに思うわけですが、副大臣の御所見をお伺いいたします。
○林副大臣 委員の御指摘がありましたように、貸付残高の半減というのは、この議論を始めましてもう数年になりますが、当初から、諸外国等の比較におきまして残高が少し大きいのではないかというような議論を踏まえて、今委員が御指摘のような、いろいろな議論を踏まえた上での目標というのを設置したわけでございまして、まさにそれを引きまして、この法案におきましても、この新公庫というのは一般の金融機関が行う金融を補完するということを旨とするという観点で継続的な業務の見直しを行っていこうということを附則四十七条に規定をしておるところでございます。 一方で、今委員の御指摘がございましたように、特にフローの面で、新たな政策金融のニーズというのも、時代が変わっていくと生じていくという可能性はまさにあるわけでございますので、こうした考え方をとりつつ、政策金融として、では、その一つ一つを実施すべきか否かということを十分に検討して業務の見直しを行っていくということが適当と考えているところでございます。 まさに今御指摘のあった、国会で審議中という、まさに委員もそちらの方にも御所属だということでございますが、米軍の再編の対応のための業務ということは、これは、先ほどベーシックなところで申し上げました民業補完の観点から行われる政策金融改革の議論とはちょっと切り離して、それぞれの政策のニーズに基づきまして、まさに特別措置法に基づいて、現行の国際協力銀行の特例業務ということで時限的に追加をするということでございますので、国会の御判断があればこれを追加していく、こういう考え方をとっておるところでございます。
○寺田(稔)委員 まさに今、副大臣が御答弁されたように、そういうフローのニューマネー、新たなニーズに対して的確に対応していく、まさにそれだけの柔軟性と機動性を有しているのがこの政策金融の特質ではないかというふうに思うわけです。 ちょっとこれも個別の分野に、きょうはせっかく中小企業庁からもお越しになっておられますので、お聞きをしたいわけですけれども、中小企業金融公庫、先ほども言及がありましたように、再チャレンジの関係あるいはまた事業再生など新たなニーズに当然対応をしていくということであります。事業再生についても、この協議会の場を中心に既に幾つか実現をしている分野もあるわけですが、まだまだ、事業再生の分野について見ても対応し切れていないニーズも存するというふうに思うわけです。 こういったような分野を中心に、新たなニーズに一体どういうふうに対応をしていかれるおつもりなのか、中小企業庁にお伺いをいたしたいと思います。
○近藤政府参考人 お答えを申し上げます。 中小企業金融公庫は、これまで中小企業金融の円滑化を図るということで、例えば担保や個人保証に過度に依存しない融資を推進するでございますとか、さまざまな政策ニーズに沿った取り組みをやってきたところでございます。今先生からも御指摘がございましたけれども、一つ二つ例を言いますと、本年度から、再チャレンジ可能な社会実現のために起業家の再チャレンジを支援する融資制度を創設したり、また、事業者の再生を支援する融資制度、こういったものの拡充も行ったところでございます。 こういった政策ニーズに合致した資金供給機能の取り扱いにつきましては、行政改革推進法等におきましても、日本政策金融公庫にしっかりと継承されるということになっておるところでございまして、本日御審議をいただいております株式会社日本政策金融公庫法案においても、こうした金融機能の承継が規定をされているところでございます。 私どもといたしましては、統合後も日本政策金融公庫が新たな中小企業政策のニーズに対して機動的かつ円滑に資金を供給できるようにしっかりと取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
○寺田(稔)委員 今御答弁をいただきました。そういう新たなニーズにも的確に対応していくことが極めて重要です。 この新たなニーズとしては、事業承継という分野も当然あるわけでありまして、今ちょうど我が党内においても、この事業承継の問題を近藤部長にも御参加をいただきながら勉強しております。事業承継についても、実は、新たに業を起こす、起業と同等の、あるいはそれ以上のニューマネーが必要であることが、さまざまな意見聴取、ヒアリングによっても明らかにされているわけであります。ぜひともこういったような分野についてもニーズにこたえていただきたいというふうに思います。 次に、政投銀でございますが、やはりこれも環境分野あるいは都市再生、特に都市再生については、最近、大都市のみならず地方都市においてもさまざまな新たな取り組みをされております。実は私の地元の呉市においても、政投銀の広島の支店の方が来られて、いわゆる面的開発あるいはさまざまな商業施設の呼び込み等々で、これまでのノウハウを生かした、かつ、なるたけ民間に入り込んでいただくような形でのコンソーシアム化が行われているわけでございますが、そういったような新たなニーズに民営化後もしっかりと対応をしていただけるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○香川政府参考人 先ほどもお答え申し上げましたけれども、おっしゃるとおり、都市再生でありますとか地域再生あるいは事業再生、それから環境対策等新しい分野におきまして、今後とも、今までのノウハウ、人材を生かして、長期のリスクマネーの供給等を果たしていくということが重要だと考えております。
○寺田(稔)委員 次に、JBICでございますが、円借款におけるイラクの復興支援、あるいは国際金融における、先ほども話題になりました米軍再編でございます、そのような新たな資金ニーズがどんどん出てきていることは御承知のとおりでございます。また、いわゆる人間の安全保障分野、グラスルーツの話、これらも最近は非常にアクティブに行われているわけでありますが、そういったような分野に今後このJBICは政策金融としてしっかりと対応できるのか、お伺いをいたしたいと思います。
○玉木政府参考人 国際協力銀行の活動でございますけれども、イラクの復興支援について、我が国は、無償の十五億ドルの支援に加えまして、中期的な復興ニーズに対して円借款を基本として最大三十五億ドルの支援をこれまでに表明しております。イラクが安定した民主国家として再建するよう、イラク政府の主体的な復興努力を、譲許的な資金であります円借款を生かして支援を進めているところでございます。 また、御指摘のとおり、在沖縄米海兵隊のグアム移転について、御審議いただいているグアム特措法で、JBICの国際金融部門を活用する考えでおります。 今般の改革で、現在の国際協力銀行の業務のうち、円借款業務は新JICAに、そして国際金融等業務は新公庫に承継されることになりますが、承継後も、このような政策金融機関として対応が必要な新しい資金ニーズに対しては、引き続き、的確に対応してまいりたいと考えております。
○寺田(稔)委員 今御説明がありましたように、イラク復興支援については三十五億ドル、そしてまた米軍再編については、これはあくまで上限ですけれども約三十億ドル、これはJBIC対応分ですね。この二つだけで六十五億ドル、すなわち、円ベースに換算をいたしましても、かなりの、七千億、八千億のオーダーになってくるわけでありまして、非常に大きな額をJBICとしてもニューニーズとして対応しなければいけないし、対応していただける。 特に、米軍再編については、八千名の在沖海兵隊のグアム移転、実は、家族は九千名おりまして、トータルとしては一万七千名の移設になるわけであります。これは、地元沖縄も、今回の2プラス2の合意並びにロードマップにおける眼目の大きな一つである沖縄の基地負担の軽減に大きく資するものであり、大変に沖縄の期待も高まっているということを申し添えたいというふうに思います。 今、それぞれ各論についてもお伺いをしたわけですけれども、再びちょっとマクロ的な議論に戻るわけでありますけれども、我が国のマネーフロー分析、すなわち資金循環というものを見たときに、やはり非常に大きな特徴として、民間部門におきます資金余剰というふうなことがあるわけです。すなわち、民間部門の資金余剰は、バブル崩壊後、そして今日の回復過程に至るまで続いております。 確かに、民間金融機関の方も、不良債権問題が終結をし、金融再生を達成いたしました。渡辺大臣も大変この金融再生については御尽力をされたわけでございますが、確かに民間のアブソープションもふえてきておりますが、残念ながら、民間部門、特に家計部門の資金余剰に対する吸収力という意味ではまだまだでございます。資金ニーズが出たといっても、まだまだ資金余剰が民間部門では続いているというふうなことであります。 それで、十九年度の財政投融資計画においては、いわゆる財政融資資金分が九兆四千二百二十八億であります。これだけのお金が流れるわけですけれども、これにかてて加えて、いわゆる財投債によるアブソープションが十八兆六千億あるわけであります。実はこれは大変な規模でありまして、一般会計の公債発行額が二十五兆四千三百億ですから、これに次ぐ非常に大きな資金吸収を行っている。 しかし、それだけ大きな資金吸収を行ってもなおかつ、民間の資金余剰はまだまだ続いているわけです。すなわち、民間金融機関のみでは十分な吸収ができていない。それをいわば補完する意味でもって、今のトータルとしての財投システム、これは政策金融だけでは確かにございません、いわゆる事業実施機関も含めたものでございますが、対応をしている。 そういった意味で、いわゆる公的金融の金融仲介機能というのは、実は、マクロ経済上からも、あるいはマネーフロー上も極めて有意義なものであって、そういった金融仲介機能、あくまでこれは民間を補完するという前提つきですが、そういう金融仲介機能を維持していく、すなわち、機能面においてそういう金融仲介機能を保持していくことは極めて重要であるというふうに考えるわけですが、副大臣の御所見をお伺いいたします。
○林副大臣 寺田委員らしい、骨太の大変深い御質問をいただいたというふうに思っております。 聞いておりまして、私がまだ大蔵省で政務次官をやっておったころに、財投の改革の法案というのをやらせていただきました。そのときの残高と比べますと、今委員が御指摘になった残高というのも、かなり直で、直接金融的にやる部分という意味では落ちてきたのかな、こういうふうに思っております。まさにそういう中で、今委員が御指摘になりましたように、広い意味での資金仲介機能ということについての民業を補完していくという視点は大変に大事だと我々も認識をしておるところでございます。 まさに、一歩引いたところで、部分保証ですとか証券化等の手法を活用することによりまして、民間金融機関による貸し付けを一層促進する。ということは、民間金融機関が資金余剰をもう少し吸い上げていこう、こういうことにもつながっていくわけでございますが、そういうことによりまして資金仲介機能を適切に果たしていくということが非常に重要だと考えておりまして、制度的にも必要な措置を講じておるところでございます。 新公庫みずからが、もちろん適切な資金供給は行うわけでございますが、今申し上げましたような部分保証や証券化等の手法を活用した民間金融機関による貸し付けの一層の促進を図るということによりまして、全体として、新公庫が資金仲介機能、委員が御指摘になったような意味での資金仲介機能でございますが、これを適切に担っていくことが非常に重要である、こういうふうに考えておるところでございます。
○寺田(稔)委員 今、副大臣の方からも、こういう余剰部門と不足部門をつなぐ、民業の補完としての仲介機能の重要性について確認をすることができたというふうに思っています。 それで、この政策金融、公的金融が、もし仮に大きな国民負担を生じているのであれば、これは確かに大きな問題なんですが、実は、トータルとしての公的金融機能は、国民負担を生じているどころか国民余剰を生じていることにも我々は十分留意をしなければなりません。 すなわち、財投部門全体で見ると、これは財投レポートの数値でございますが、十七年度の数値、これは公表している直近のものが十七年度、まだ今十八年度分は出ておりませんが、においても三兆六千億の純利益を出しております。これに対しまして、国から財投機関への補助金投入額は一兆九千三百六十二億ということでございますから、明らかに、国民負担、トータルとしてはなっていないというふうなことも言えようかと思います。 そういう中で、冒頭、経済効果についての御質問もさせていただいたわけでございますが、そういうプラスの活性化効果、経済効果に加えて、また雇用の創出など、国民経済上のトータルとしての便益やベネフィットがコストを上回っているのが現状だというふうにした場合、今後もそういったようなことが、すなわち、便益が費用を上回るような運営ができるのかどうか、これはぜひ大臣の方よりお答えをいただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 先ほど林副大臣の答弁にもありましたように、随分時間をかけて、じっくりと財投改革は行ってまいりました。私も、国会議員になってすぐ配属されたチームが自民党の行革本部財投改革チームというところで、まさに林副大臣などとともに、あるいは今、塩崎官房長官などとともに改革に当たった記憶がございます。 その中で、ちょうどそのころ金融危機みたいなものが起こっておりまして、政府の失敗と同時に市場の失敗というものも考え、一つの教訓としていかなければならないと考えたのでございます。まさしく、そうした教訓に基づいて今日の政府系金融機関の改革はあるものと考えております。 今、寺田委員御指摘のように、コスト・ベネフィットを考えて、国民経済上、ベネフィットがコストを上回らなければならない、まさにそのとおりだと考えます。そういう観点から、政策評価については適切に行っていくことが重要であると考えます。 これまで、政府系金融機関みずからが業務の評価を行い、ディスクロにおいて公表すること、また、政策金融機関を所管する財務省の政策評価において、機関の運営について評価を行い公表すること、次に、機関の決算について、会計検査院による検査を経て国会に提出することなどが行われております。 新公庫においては、第一に、新公庫に外部有識者を含めた評価委員会を置くことにいたしております。第二に、政府の行政改革推進本部のもとに、行政減量・効率化有識者会議において、業務について専門的な立場から評価、検証を行っていただくワーキングチームを設置し、その場においても議論をいただくことを検討いたしております。 このように業務についての評価の充実強化を図って、業務の的確な実施に取り組んでまいりたいと考えております。
○寺田(稔)委員 まさに、そういうベネフィットがコストを上回る運営を続けていく、それを行うためにも、きちんと評価を行いながらこの政策金融改革を続けていくということでございます。非常に重要なことでございます。 私も、今現在、党の方では行革推進本部、林副大臣が事務局長時代に特別会計改革チームの方に任命をされまして、特会改革、まさにこの四月一日より施行されたわけでございますが、携わっておりました。引き続き、党の行革推進本部の方でも、こうした政策金融改革、先ほど有識者会議についても言及をされましたが、十分な連携をとる中で、成果が上がるようにこの政策金融改革を断行されんことを切に希望いたしまして、私の質問を終えます。 ありがとうございました。
○河本委員長 次に、石井啓一君。
○石井(啓)委員 おはようございます。公明党の石井啓一です。 私も、今回の政策金融改革につきましては当初から公明党の中で携わらせていただいておりまして、今回、法案審査にこぎつけたということで大変感慨深いものがございます。 まず、今回の政策金融改革の意義でございますけれども、私は大変大きな意義があるというふうに思っております。すなわち、現行の八つの政策金融機関というのは、いずれも役所の事務次官を初めとする幹部の有力な天下り先になっておりまして、この改革に手をつけるということは今まではとても難しかったことでございますけれども、今回、大胆な統廃合と業務のリストラを断行しまして、公的資金の入り口の改革である郵政民営化に引き続いて、出口の改革である政策金融改革を行うということは私は大きな成果であるというふうに思っていますけれども、まず大臣の御感想を伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 石井委員御指摘のように、つい何年か前まで、政策金融の改革なんてできっこないよと思われていた時代がございました。先ほども申し上げましたように、財投改革の歴史の中で、まず、入り口、中間、出口の切り離しを行いました。小泉内閣においては劇的に、入り口の一つである郵政民営化、一点突破大作戦を行ったわけでございます。そして、その次に政策金融の改革に取り組んだということでございまして、まさしく、できっこないよと思われていたこの大改革が実現するんだ、こういうのは私自身にとっても大変感慨深いものがございます。 この改革は、本会議でも述べましたように、資金の出口の改革でもございます。資金の流れを官から民へ改革をすることによって、国民の大切な資産が民間部門で活用され、経済の活性化につながっていくと考えております。 ここまでやる以上は、改革の後退は許さないというかたい決意でやってまいりたいと考えております。
○石井(啓)委員 大臣の強い決意を伺いました。よろしくお願いしたいと思います。 ところで、政策金融改革の目的は、民業補完に徹して、肥大化した政策金融の規模を圧縮するということが一つ大きな目的でございますけれども、一方で、中低所得者や個人事業者、中小零細企業、農林水産業者などに対して、これは民間の金融機関にとっては、財務状況が強くない上にリスク評価が難しいということから、なかなか民間金融機関からの融資が受けにくかった方々に対して、従来、政策金融機関が民間を補完して融資を行ってきた。引き続き、この新しい日本政策金融公庫での的確な対応が必要になってくるわけでございます。 すなわち、政策金融改革というのは、民業補完の徹底によるリストラと、もう一つ、民間金融機関の及び腰な中小零細企業等の資金需要への的確な対応、これを両立させるということが非常に重要である、両立させなければならないというふうに考えております。大臣の御見解を伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 やはり官の行う金融でございますから、これは必要最小限の民業補完に徹しなければならないと思います。それと同時に、なかなか民が、委員の言葉を使えば及び腰である分野、あるいはいろいろな経済状況の中でそうした及び腰になってしまう状況がないとは言い切れません。したがって、そういったところを補完すること、また、一種のセーフティーネットとして機能する場面、そうしたことが政府系金融機関の業務でなければならないと考えております。 新公庫法においては、まず民間金融機関がしっかりと金融仲介機能を果たすという前提でありますが、引き続き政策金融として必要な機能はしっかりと引き継いでいこうという方針でございます。 また、市場の失敗という状況がないわけではございません。したがって、そういった危機的な状況において、新公庫に加えて、民営化いたします商工中金や政策投資銀行を含む指定金融機関を活用する制度を盛り込んでおります。 さらに、民業補完の観点から、部分保証、証券化などの手法を活用し、民間金融機関や資本市場からの資金調達を支援するため、民業補完業務を追加するなどの制度的な必要な措置を講じたところでございます。 いずれにいたしましても、民業補完を旨としつつ、民間金融機関の動向などを十分把握しながら、政策金融として、必要なところに資金が円滑に供給されるよう運営していくことが重要であると考えております。
○石井(啓)委員 今の後半の部分ですね、必要なところに円滑に資金が行くというところはぜひよろしくお願いしたいと思います。 先ほどの質問でもございましたが、今回の政策金融の量的な目標としては、行革推進法で、平成十六年度末の現行の八つの政策金融機関の貸付残高の対GDP比を半減するという目標が掲げられておりますけれども、これは、今回、政投銀それから商工中金を民営化する、また、公営企業公庫の廃止ということで達成が確実になります。 ちなみに、八つの政策金融機関の十六年度末の貸付残高が約九十兆円でございますけれども、そのうち、政投銀が十四兆円、商工中金が約九・六兆円、公営企業金融公庫が二十五兆円ございますから、この三つを合わせただけで約四十九兆弱までいくわけですので、もう既に九十兆の半分それでいっていますから達成確実なわけでございまして、今、新たに新公庫の貸付残高の削減目標を設定するかどうかというのが課題になっておりますし、また、新聞等でもそういったことが非常に取り上げられております。 そこで、まず四機関ですね、国金、農林金融公庫、中小公庫、国際協力銀行の国際金融勘定、この貸付残高の現在の合計と、それから、新しい公庫はもう既に業務の見直しが決められておりますから、業務の見直しによって新公庫の貸付残高がどういうふうになるのか、これを確認したいと思います。その上で、新公庫の貸付残高の削減目標を設定されるかどうかについて、これは副大臣の方にお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、西村(康)委員長代理着席〕
○林副大臣 今、石井先生から御指摘がありましたように、機関の統廃合、民営化によりまして、その半減という目標が達成されることは確実だと考えておりますが、十七年度末におきまして、現行の今御指摘のあった四機関の貸付残高の合計は二十七兆円となっております。 この先の話でございますけれども、中小公庫の一般貸し付けというのは廃止するということが決まっております。ただ、国民公庫が今教育資金をやっておりますけれども、この貸付対象の範囲をどういうふうに縮小していくかということは、今後、低所得者の資金需要に配慮しつつ検討していく、こういうふうになっております。 そういうこともございまして、また、各機関の貸付残高が、今御指摘がありましたように、経年的に縮減傾向にございます。ただ、こういうものは、景気の変動や、まさに先ほどの御質疑でもありましたように、民間金融機関の動向等、補完機能ということでございますので、そういうことがあるものですから、定量的に現時点で今後どういうふうに推移していくかというのを見通すことがちょっと困難であるということを御理解いただきたいと思います。 そういった意味で、新公庫の貸付残高に関しまして削減目標を設定するということにつきましては、政策金融の的確な実施という観点、それから民間金融機関の動向等を踏まえて検討していこう、こういうふうにしておりまして、そういった意味で、行政減量・効率化のところにワーキングチームというのをつくって、そういうところで専門的に御検討していただきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○石井(啓)委員 これから検討されるということでございますけれども、仮に新公庫の貸付残高の削減目標を設定する場合には、私は丁寧な検討をぜひお願いいたしたいと思っております。 中小零細企業の資金需要に的確に対応するということもございますし、民間金融機関がこれからどういう貸し付けの動向になっていくのか、また、部分保証や証券化などの新たな民業補完の手法によって民間貸し付けがどのように促されていくのか、そういった活用状況等も踏まえながら、丁寧に、現実的にこれは御検討いただきたいと思いますが、大臣の方の御見解を伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 やはり民間の資金需要動向には常に注意を払っていく必要があろうかと思います。目下のところ、日銀の短観、資金繰りDIなどを見ても、それほど資金が逼迫しているというような状況には中小企業においてもなっていないと認識をいたしております。 まず、先ほど副大臣が答弁されましたように、行革推進法に定められたGDP比半減目標は確実に達成をする必要がございます。その後の数値目標につきましては、中小零細企業などの資金需要への的確な対応、民間金融機関の動向、それから部分保証、証券化などの新たな民業補完の手法の活用状況などを踏まえて、先ほど申し上げましたように、検討をさせていただきたいと考えております。 行革大臣としては、新公庫の貸し付けが、政策金融改革の趣旨を踏まえ、民業補完に徹する観点から、適切な貸し付けの規模となっているかどうかを不断にチェックしていくことが重要であると考えております。そのために、行政減量・効率化有識者会議において、専門的な立場から評価、検証を行っていくワーキングチームを設置することといたしております。
○石井(啓)委員 この点についてちょっと重ねて申し上げておきたいと思いますけれども、例えば、何年後に半分にするとか三分の一にするとか、そういう粗っぽい目標を設定しますと、先ほど言いましたように、本当に、政策金融機関として本来必要な資金が確保できないようなところも生じかねませんので、その点についてはぜひ丁寧な検討をお願いしたいと思っております。 ところで、新しい公庫につきましては、組織の統合による経営の効率化を図るという観点から支店等の統廃合が行われるわけでございますけれども、その際、利用者が新しい統廃合された支店に行ったら、窓口がよくわからなくて窓口でたらい回しにされて、何か今までより使い勝手が悪くなったということにならないように、ぜひ、専門性を有する職員を的確に配置するなど、利用者の利便性が維持あるいは向上されるようにしていただきたいと思います。この点についての対応も確認をさせていただきたいと思います。
○林副大臣 まさに、せっかく統合するわけでございますので、今委員の御指摘のようにならないようにしていきたいと思っておるところでございますが、まずは、やはり簡素で効率的な組織にしていく必要があると思っておりますので、管理部門等の共通する業務は一元化をするし、同一地域に複数の支店が存在する場合の統合等を進めまして、役職員数の縮減や経費の節減を図っていくべきだというふうに考えております。 まさに今委員の御指摘のありましたように、支店を統廃合等するに当たっては、お客様の利便性の維持向上、維持だけではなくて向上までやっていこうと考えておるところでございます。 少し具体的に申し上げますと、第一に、支店に各専門分野に明るい担当者というのを適切に配置いたしまして、主要な支店等において新公庫のすべての金融サービスに関するワンストップサービスを提供するようにしていきたいと思っておるところでございます。その際、今まさに御指摘がありましたように、来られた方が迷わないように、わかりやすく案内をする等の工夫もやっていきたいと考えておるところでございます。 また二つ目は、業務に関するノウハウの共有等でございまして、よく地元でも私は言われるんですが、農林なら農林のわかった人じゃないと困るよ、こういうことをよく言われました。しかし、今度は中小公庫と一緒になることによりまして、より法人的な経営をされる方にはそちらからの、中小企業の経営という観点からもノウハウを一緒になってやっていく、こういうことが一つメリットとしては出てくるんじゃないかと考えておりまして、まさにそういうことを共有することによって、新規創業の支援とか事業再生支援といった共通の課題について連携して取り組んでいきたい、こういうふうに考えております。 こういう取り組みによりまして、最初に申し上げましたように、維持だけではなくて、向上した、よりよくなったなと思われるように努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
○石井(啓)委員 その点についてはぜひよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、新しい公庫の組織といいますか機関の設計についてお伺いしたいと思いますけれども、法案によりますと、新しい公庫は会社法に基づいて設立されますので、設立準備委員が会社法に基づいて定款で定めるということになろうかと思いますけれども、政府としてはどういうふうな体制を今の段階では想定されているのか。特に確認しておきたいのは役員の数です。現行四機関の役員の数が現状どうなっておって、新公庫ではその数がどういうふうになるのか、その点について確認をしておきたいと思います。
○渡辺国務大臣 新機関の設計については、御案内のように、会社法に基づいて定款で定められることになります。会社法を適用することによってガバナンスをきかせていくということが極めて大事なポイントであろうかと考えます。効率的な事業運営の実現と政策上必要な業務の的確な実施を図る観点からも、ふさわしい姿を模索、選択していく必要があるのはそのとおりでございます。 会社法に基づく機関の設置につきましては、定款の認可に当たって、主務大臣が責任を持って判断することとなります。 役員の数でございますが、現行四機関についてでありますが、独法国際協力機構、JICA、これが国際協力銀行から承継する旧OECF業務に対応する役員を含め、単純に合計した場合には、非常勤の五人を含めて四十二人となります。新公庫の役員については、この法案を成立させていただいた後に、組織の具体的な姿を固めていく過程において決めていくことになります。 その際、管理部門など共通する業務の一元化などを踏まえて適切な役員数としなければならないのは当然でございます。具体的には、設立委員が必要最小限の役員数を検討し、その上で主務大臣が判断をし、役員数を定款に定めることになります。 当然のことではありますが、私も行革大臣としてしっかり見てまいります。 〔西村(康)委員長代理退席、委員長着席〕
○石井(啓)委員 従来、合併する場合、何か四分の三ルールというのがあって、合併前に比べて少なくとも四分の三にするということがあるようですけれども、渡辺大臣の方でその点についてはしっかりとチェックをしていただきたいと思っております。 続いて、具体的な業務に関して申し上げたいと思うんですが、まず教育貸し付けでございますけれども、行革推進法で、低所得者の資金需要に配慮しつつ、貸し付けの対象の範囲を縮小するというふうにされております。本法案では貸し付け対象要件を政令で規定するというふうになっていますけれども、それがどういうふうになるのか、伺いたいと思います。 これは、特に大学等へ入学する場合の入学金等で借りる場合が多いんですけれども、家庭においては高等教育の経済負担というのは非常に重くございますし、民間金融機関が必ずしも貸していただけるとは限らない。こういう現状も踏まえて、十分な検討、配慮をお願いしたいと思います。これは財務省の方に伺いたいと思います。
○香川政府参考人 教育貸し付けにつきましては、行政改革推進法等に基づきまして、低所得者の資金需要に配慮しつつ、所得制限を引き下げることにより貸し付けの対象範囲を縮小することとしておりますが、見直しによって民間金融機関からも新公庫からも借り入れを受けられない層が生じてしまうことのないよう十分考慮していくことが必要と考えております。
○石井(啓)委員 その答えのとおりなんですけれども、ぜひその点について、十分な検討、配慮はお願いしたいと思います。 これは、実は私ども、政策金融改革のときにこだわったところでございます。当初の草案では全部教育貸し付けをやめてしまうというような案があったんですけれども、いや、とても、民間の現状を考えた場合、中低所得者にそんな簡単に貸すようなところはないよ、そういうこともございますし、また、住宅ローン等を抱えて、なおかつ入学金等を用意しなきゃいけないという家庭では親戚等から借りるというのもなかなか大変だということがございます。これは引き続き新しい政策金融機関でやるべきだと私ども強く主張して残させたところでございますので、この点についてはよろしくお願いしたいと思います。 それから、先ほどの質問でもございましたので重なるかと存じますが、生活衛生関係営業者に関してでございますけれども、特にこれらの、理髪や美容あるいは料理関係等々、いわゆる生活衛生関係の営業者の方は、個人事業主が多うございますし、経営基盤が弱いですね。それから、民間の融資が受けにくいという声がございますので、これまでも国民生活金融公庫で生活衛生貸し付けをやってきたわけでありますけれども、引き続き、この新公庫での貸し付けが重要となります。 本法案におきます生活衛生関係営業者の位置づけと対応について、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 生活衛生関係営業者は、国民にとって大変身近な業種でございます。事業者数百万人、従業員数六百万人に及んでおります。したがって、これらの業種の方々が円滑に事業を継続する上で、政策金融の果たす役割は重要であると認識をいたしております。しっかりとこれらの政策金融の貸し付けは承継をしてまいります。 新公庫法においては、こうしたことにかんがみて、最大限の法的位置づけを行っております。 第一に、第一条の目的規定において、行革推進法における生活衛生関係営業者を含むものとして用いられている国民一般の用語を用いるとともに、その点を第二条の定義において法文上明示をいたしました。 第二に、業務を規定した第十一条別表第一において、三号から七号まで生活衛生貸し付けを明記いたしております。 第三に、第二十九条の新公庫の資金計画において、生活衛生関係の貸し付け予定額の合計額を明らかにしなければならないといたしております。 さらに、新公庫の設立によって生活衛生関係営業者の方々が融資の利便性について不安を持たれることのないよう、新公庫の運営に当たって十分配慮をしてまいります。
○石井(啓)委員 それでは、最後の質問でございますけれども、担保、保証人の関係でありますけれども、民間の金融機関は、これまで不動産担保に過度に依存してきましたので、残念ながら、なかなか目きき機能というのがないんですね。正直言いまして、国民生活金融公庫の窓口の方の方がよっぽど民間の方より目ききがあるんですよ。そういう担保等に余り依存せずに貸してきましたから、貸し先の信用性とか事業性だとか、そういうノウハウをすごく持っていらっしゃるんですね。 民間の方にもぜひ担保や保証人を求めない融資を拡大していただきたいと思いますけれども、まず政策金融機関が率先してこれをやっていただきたい。これまでもマル経融資等でやっていただいていますけれども、民間に先立って、担保、保証人に依存しない融資を広めるという意味で、ぜひこういった制度を広げていただきたいと思います。最後、質問をさせていただきたいと思います。
○林副大臣 まさに目ききの機能というのは、委員がおっしゃったように大変大事なところでございます。土地の値段がずっと右肩上がりで上がっておりましたこともあって、土地担保をとればというようなことが銀行で見られたということはよく金融制度改革のときに御指摘があったところでございますが、まさに目ききで、経営者を見て、経営プランを見て、この融資が大事ではないかというふうに我々も考えておるところでございます。 こういった認識のもとで、政策金融機関においては、担保や保証の不要な融資の活用というものを、今御指摘のあったようなところを進めておるほかに、先ほど申し上げましたような、再チャレンジする起業家の資金調達を支援するための融資の枠組みの創設等が行われたというふうに承知をしております。 新公庫におきましても同様の考え方でこうした取り組みを一層推進していくということが重要だというふうに考えておるところでございます。
○石井(啓)委員 ぜひお願いしたいと思います。 では、時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○河本委員長 次に、松浪健太君。
○松浪(健太)委員 自由民主党の松浪健太でございます。 最近は、格差という言葉が頻繁に使われるようになりまして、何か格差というイメージが怪物みたいにひとり歩きしているような気もするわけであります。何も、格差がないと言っているわけではありませんで、国民の心の中にこうした社会の二極化への不安と恐怖というようなものが広がっているのではないかなと思うわけであります。 行革推進法のもと、効率的な政府をつくり、民間の主体性や自律性を高め、民間の活力が最大限に発揮されるようにするというのは非常に大切なことでありますが、一方で、何かセーフティーネットという部分に対しての不安があることも私は事実であろうかと思います。 聞くところによりますと、今回は、株式会社日本政策金融公庫、株式会社なのに公庫という名前を使っているというのはこの安心感のあらわれであるというふうにも伺っておりますけれども、以前は国民生活金融公庫という名前ですから、実に、ああ、国民生活が名称から消えてしまったというような不安があるのも、まあ、不安というのはどこからでもわいて出てくるものであります。 そして、今回の政策金融改革は、官から民への改革をすることによって、国民の大切な資産が民間部門で活用されて経済の活性化につなげるという大きな意義のあるものであると思っております。 政策金融機関が担ってきた機能については、民が担う部門と、そしてこれまでの、引き続き政策金融機関が担うべき分野の整理を行ったということは非常に大事なことであろうと思っております。 今回の統合によって政策金融機関の運営効率化を図る、国民負担の軽減を図るということは大切であります。そして同時に、日本政策金融公庫の担う機能、民間では対応が困難な分野が多くあるということをしっかりと受けとめていかなければならないと思っております。 そこで、まず、今回の改革において統合される機関についても業務の廃止、縮減が行われることとなりますけれども、これにより各分野の資金調達支援に支障が生じないのか、行革担当の林副大臣に伺いたいと思います。
○林副大臣 まさに委員が御指摘になりましたように、この名称につきましては日本政策金融公庫とさせていただいたところでございます。これは最終的には安倍総理の御決断があったところでございますが、まさにいろいろな御議論を党でもいただきまして、私も当時は党の事務局長でございましたので、いろいろな御意見があったところを議員としても承知をいたしておるところでございます。 それで、この業務で廃止、縮減される部分につきましては、党内の、与党での御議論や、また経済財政諮問会議での議論等におきましても、民間金融機関でやっていただけるだろうと判断をされたものでございまして、まずもって民間金融機関にしっかりと対応してもらうということが重要であると考えておりまして、我々といたしましても、民間金融機関の貸し出し動向等についてきちっと見ていきたいとまず思っておるところでございます。 また、公庫の方でございますけれども、この法案におきまして、先ほど来御議論があるような、政策金融として必要な機能を引き続きしっかりと担ってもらうということをまずしっかりと規定しております。 また、危機対応というところで、新公庫に加えまして、今度民営化になります商工中金や政策投資銀行を含んだ指定金融機関ということの制度を活用する制度を盛り込んでおるところでございます。 また、民業補完という意味から、先ほど資金需給の御質問がありましたけれども、部分保証、証券化等の手法を活用して、いわゆる民間金融機関から、また資本市場からも資金調達がよりやりやすくなるような支援をしていこうということで、民業補完業務を追加することなどで制度的に必要な措置を講じて、今委員がおっしゃったようなことがないようにしていきたいと考えておるところでございます。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。 また、景気回復は何とか堅調に進んでいると言われるわけでありますけれども、なかなか国民末端までずっとこれが行き届いているという実感はないわけであります。これも事実でありまして、特に今国会は労働国会とも言われまして、雇用関係なんというのも非常にこれまでにないスポットの当たり方をしていると思います。特に正規雇用、非正規雇用と言われる、いわゆるこうした言葉も多く使われるようになってきたわけであります。 特に、私きのう本会議でも申し上げたんですけれども、この非正規というような言い方を、千六百万人も正規以外の方が出ている中で、正しくあらずと定義していくというのは私はいかがなものかなと思っているわけであります。特に、今回の法案にも共通した精神というのは、やはり、日の当たらない方、そしていわゆる報いの少ない方というのをなくしていくというのが大事だと思います。 内閣府の方でもいろいろな統計等を出されると私は思うんですけれども、これは質問通告はしていないので感想で構わないんですが、こうした方を、私は、正規というより、きのう本会議で申し上げたのは、例えば、今までの正社員を専属雇用として、次を選択的雇用として、なだらかなイメージで見ていけるような社会を目指すということ。やはり私は、言葉は非常に大事だと思うんですが、この非正規という言葉は、きのうはちょっと厚労大臣から余りいい言葉が引き出せなかったもので、これはまた政治判断だと思いますので、特に大臣の感想を伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 安倍内閣においては、格差が固定化しない、そのために、いろいろなルートで格差を固定化しないための方策を講じております。再チャレンジ支援などもその一つでございます。 今、松浪委員が御指摘になられたことは非常に有意義な御提案だと思います。ぜひそういう有意義な御意見をもっといろいろな場面で広めていただきたいと思います。私も、委員の御提案には心を打たれるものがございます。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。予想を上回る前向きな御意見をいただきまして、感謝を申し上げる次第であります。 名は体をあらわすといいますけれども、こうした名称というのは私はやはり非常に大事だと思っております。先ほど冒頭にも申し上げましたように、今回名称も変わるわけであります。 そして、これまでの名称をここで確認させていただきますと、昭和十三年に庶民金庫と恩給金庫というものができました。そして、昭和二十四年にこの二つが統合をされまして、国民金融公庫という名前になりました。そして昭和四十二年には、この一部、いわゆる今の生活衛生部分でありますけれども、環境衛生金融公庫というのが昭和四十二年に一応分離をしたわけであります。それだけ環境衛生、生活衛生分野というのは微妙な問題があって、そして、なかなか、これを専門的にやっていかなければいけないという意味のあらわれであったろうと思います。 しかしながら、平成十一年でありますが、橋本行革の流れの中で、これが対等に合併をされるということになりました。そこで、国民金融金庫と環境衛生金融公庫、これが対等に合併したということで国民生活金融公庫という名前になりまして、本店の中に企画部とか調査部をしっかりと置くというようなことで平成十一年になったわけであります。 業界の皆さんは、非常に大きな時代の変化の中で、組織も変わって、昭和四十二年に変わったものが平成十一年に変わって、それでまた十年もしないうちに自分たちの命綱を握る機関が変わってくる、これはやはり非常に不安が起こっても私は仕方がないことであろうかなというふうに思うわけであります。だからこそ、先ほど二人の委員が質問に立たれましたけれども、お二人ともがこの生活衛生分野について非常に言及をされたものと考えております。本会議でも、木村先生の方から渡辺大臣に対しまして質問をされまして、大臣から力強い答弁をいただいたわけであります。 改めてこの法案を見ると、生活衛生関係営業の用語や公衆衛生の用語というのが、なかなかしっかりと見当たりにくい。名称からも消えてしまったし、そして、法案の中もなかなか、どこを探しても直接的に出てこないということがあるわけであります。 そこで、生活衛生関係営業者に対する政策金融の果たす役割についてどのような認識であるのか、また、本法案において、生活衛生関係営業者の資金調達支援についてどのように規定しているのか、行政改革担当大臣にお伺いをしたいと思います。
○渡辺国務大臣 生活関係営業者の事業者というのは、全国で約百万事業者ございます。従業員数は何と六百万人に及びます。まさしく我が国の経済、国民生活向上において大変重要な役割を担っておるものと考えています。これらの方々への国民生活金融公庫の融資というのは大変に重要なものがあったと思います。 したがって、新公庫法においては、これら生活衛生関係営業者に対して最大限の法的位置づけを行っております。 第一に、目的規定でありますが、第一条においては、行革推進法で生活衛生関係者を含むものとして用いられております用語、国民一般という言葉を使っております。その点を第二条の定義において法文上明示をいたしております。 次に、業務を規定した第十一条別表第一において、三号から七号まで生活衛生貸し付けを明記いたしております。 第三に、第二十九条の新公庫の資金計画において、生活衛生関係の貸付予定額の合計額を明らかにしなければならないといたしておるところでございます。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。 今、合計額という話もありましたけれども、民間金融機関ではなかなか対応ができない分野であります。今後とも、政策金融として、必要なニーズに対して質と量、これを両方とも的確に確保していくべきだと考えますけれども、その質、量といったものへの的確な対応について伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 質、量ともに的確な対応を考えてまいりたいと思います。 新公庫の業務を規定した第十一条別表第一の第三号から七号に、先ほど申し上げましたように明記をいたしております。この条項に従いまして、引き続き、生活衛生関係者への資金の貸し付けをしっかりと承継してまいります。各年度の具体的な貸付規模においては、今回の法案に、予算とともに国会に提出する資金計画において生活衛生関係の貸付予定額を明らかにしなければならないという規定を盛り込んでおります。 政策ニーズを踏まえ、必要な事業規模を十分検討した上で、国会の議決をいただいて実施をしていくことになります。政府としても、新公庫の設立により、生活衛生関係営業者の方々が融資や利便性について不安を持たれることのないよう、新公庫の運営に当たっては十分に配慮をいたしてまいります。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。 統合後も、やはり民間金融機関の動向というものもしっかりと見ながら、本当に光が当たらないところに政策金融の支えが回るように、政府におかれましては、きちんと運用をお願いいたしたい、万全を期していただきたいと思うわけであります。 次に、日本政策金融公庫における危機時の金融支援のあり方についての質問をさせていただきたいと思います。 先月発生いたしました能登半島地震においては、亡くなられた方、そして被災に遭われた方にお見舞いを申し上げる次第でありますけれども、さきに、冒頭に申し上げましたように、セーフティーネットというもので、こうした地震、災害といったものに対する安心感というのが、これが私は最大の公共的な意味でのセーフティーネットであると思っております。 こうした災害の復旧対策として、政策金融機関の果たすべき役割というのは極めて重要であります。今回の地震におきましても、家屋の崩壊やライフラインの寸断に加えて、風評被害もございます。特に地元では、伝統工芸、観光業などの地場産業への打撃というものが非常に大きなものがあると認識をしている次第であります。 こうした被害を踏まえて、国民金融公庫を初め、現行の政策金融機関はどのような対応を行っているのか、迅速な取り組みがなされているのか、財務省に伺いたいと思います。
○香川政府参考人 今般の能登半島地震におきましても、国民生活金融公庫を初め、現行の政策金融機関におきまして、特別相談窓口の設置でありますとか、災害復旧貸し付けの実施、それから、既往債権の返済条件の緩和等について迅速な対応を行っております。
○松浪(健太)委員 地域の復興に向けた取り組みというのはまだまだこれからであろうかと思います。災害から立ち上がろうとする方々への金融支援に遺漏のないよう、現行の政策金融機関においては、引き続き万全を尽くしていただきたいと思うわけであります。 それから、新たに日本政策金融公庫となっても、こうした迅速かつ円滑な対応が行われなければならないと思います。今回の政策金融機関においては、資金の流れを官から民への考え方のもとに政策金融機能が限定されることとなりました。今回の震災に対する対応と同様、危機時においては適切に対応が行われなければならないと思うわけであります。 今回の法案におきまして、こうした危機時に迅速かつ円滑な対応が行われるよう十分に手当てがされているのでしょうか。特に、商工中金や日本政策投資銀行については、今回のような震災時を初め、これまでたび重なる危機におきまして、被害を受けた中小企業に対する資金繰りの確保、インフラ復旧資金の供給等で重要な役割を果たしてきているものと思っております。 今回、この両機関が完全に民営化をされます。危機時における中小企業の支援やインフラ復興に支障を来すことがあってはならないと思いますけれども、どのような措置が講じられているのか、行革担当大臣にお伺いをいたします。
○渡辺国務大臣 危機対応というのは大変重要な政府の役割の一つであると考えます。 危機には、例えば、今御指摘の自然災害とかテロとか、それから、大規模な感染症の蔓延とか、あるいは、つい何年か前に我々が直面したように、国民の不安心理が一気に蔓延をしていって金融が大混乱に陥るような状況とか、そういったことがこれからないとは言えません。したがって、こうした危機対応を円滑に、かつ迅速に実施するためには、政策金融として直接貸し付け等による対応が必要となるわけでございます。 危機対応業務を的確に実施できる民間金融機関を、その自主的な申請に基づいてあらかじめ指定をいたします。そして、新公庫が実施するリスク補完措置を前提として、完全民営化する商工中金や政策投資銀行を含む当該指定金融機関がみずからのリスク判断で貸し付け等の業務を行う、こうしたことを危機対応制度として本法案に盛り込んでおるところであります。中小企業金融やインフラ整備等に支障が生じないよう、制度的な手当ても行っているところでございます。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。 あと、今回、危機対応のこうした民間金融機関からの申請に基づき国が指定金融機関をあらかじめ規定することができるというふうに聞いております。今おっしゃられたような、政投関係そして商工中金に加えて、自分で手を挙げた民間金融機関というものもあらかじめ指定するとなっておりますけれども、この指定についてどのように規定をされているのか、ちょっと伺いたいと思います。
○渡辺国務大臣 できるだけ多くの金融機関を指定する必要があるとの御認識かと存じます。 今回法案化する危機対応制度については、民間金融機関の自主的な申請が前提であります。したがって、現段階でその数を見込むことは困難であります。法案成立後には、申請が適切に行われるよう、政府として、民間金融機関に対して、危機対応制度はこういうものですよという周知徹底を図っていくことになろうかと思います。
○松浪(健太)委員 あくまで民間の自主的な対応ということであります。これは自分で手を挙げていただくということでありますから、自分で手を挙げる民間金融機関が少ないとか、もう本当にほとんどないとかいうことにならないように、しっかりとした対応を行っていただきたいと思うわけであります。 次に、中小企業向けの貸し付けについて質問をさせていただきたいと思います。 先ほど申し上げましたように、安倍政権は、再チャレンジというものを前面に押し出して、社会のセーフティーネットをしっかりと整備しようということになっております。国民それぞれの個性や価値観というものにも注目をして、働き方と暮らしをよくしていくことに力を注ぐということが重要であります。先ほど申し上げた格差の問題というものもしっかりと対応しなければいけないと思うわけであります。 そして、こうした中で、中小企業というのは全国に約四百三十二万社存在するわけであります。日本の雇用の約七割を占めている、日本経済活性化や雇用確保のかぎであります。このような中小企業について、しっかりと対応しなければなりません。 その面で、中小企業の再チャレンジの支援のための具体的な取り組みについて、中小企業庁にお伺いをいたします。
○近藤政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、何度でもチャレンジできる社会を構築するためには、過去に事業に失敗した方による再起業を支援するということは非常に重要な問題でございます。とりわけ、再起業を行う方にとりまして資金面での困難が大きいことから、金融面での支援が重要だと考えておるところでございます。 このため、私どもは、まず今年度から、創業に再挑戦する方を対象とした再チャレンジ支援融資というものをスタートさせました。また、ビジネスプランを審査した上で、無担保、無保証人で融資を行う新しい創業融資制度につきまして、再起業者への支援の観点から、今年度から貸付限度額の引き上げ、自己資金要件の緩和といったこともしたところでございます。さらに、民間金融機関による再挑戦者への支援を促進するために、信用保証協会において、再挑戦支援保証制度を創設する方向で、現在、国会での御審議をいただいておるところでございます。 こういったものに加えまして、事業承継の見通しがつかない事業の早期撤退も非常に重要でございます。ややもすると、日本人は頑張り過ぎてしまうというところがございまして、むしろ、再出発のためにタオルを投げてやるというのは大事だと考えておりまして、こういった場合にいろいろ専門的なアドバイスをしっかりやるような、早期転換・再挑戦支援窓口というものを全国に設置していきたい、こういった政策を通じて再チャレンジをしっかりと支援してまいりたいと考えております。
○松浪(健太)委員 まさに、今おっしゃった点も非常に大事であると思います。日本人は何かと働き過ぎだなということも我々は非常に感じるわけでありまして、今、自民党の若手の我々の議論の中では、例えば正月は、三日間はもう正月休業法にして家族のきずなを確かめてもらおうとか、セブンイレブンも、本当に最近はセブンイレブンがセブンイレブンでなくなってきておりまして、二十四時間になっていますから、我々自身がこうしたものについての対応もやっていかなければいけない、本当に社会のルールを、中小企業の皆さんにしわ寄せが行かないようにしていかなければならないと思うわけであります。 そこで、今おっしゃったような中小企業への資金供給機能を、これから中小企業金融公庫は日本政策金融公庫に統合されることとなります。昨年の行革推進法及び制度設計においては、中小企業向けの金融公庫については新政策金融公庫にしっかりと引き継がれることが決定していたところであり、これを受けて、日本政策金融公庫法案においても日本政策金融公庫の目的として位置づけられております。これまでどおり中小企業向けの資金供給がしっかりなされると思いますけれども、日本政策金融公庫への統合後にも、金融面における再チャレンジ支援というのは引き続き重要であります。 そこで、こうした再チャレンジを、必要な財政措置という面からしっかりと確保されるのか、中小企業庁にお伺いをいたします。
○近藤政府参考人 お答え申し上げます。 今申し上げましたように、私どもにとりましても、この再チャレンジというのは最も重要な政策課題の一つでございます。この新しい政策金融機関、株式会社日本政策金融公庫法案の中でもこういった政策課題にしっかりと対応していく、金融機能の承継ということが規定をされているところでございまして、私どもも、新しい機関統合後も、重要な政策課題でございますので、ぜひしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 それから、再チャレンジ支援に係る財政措置につきましても、財政当局と協議をしながら、再チャレンジ支援策の効果が十分に発揮されるように、対応していきたいと考えているところでございます。
○松浪(健太)委員 ありがとうございました。しっかりとこれをやっていただきたいと思います。 最後に、今回の公庫法案におきましては、一般貸し付けの廃止が明記をされているわけであります。資金の流れを官から民へ改革するために、必要な手当てではありますけれども、他方、これまで中小企業金融公庫から貸し付けを受けていた中小企業にも影響があってはならないと考えております。 そこで、中小企業金融公庫が行っている一般貸し付けについては、どの程度、どのような量の貸し付けを受けているのか、また、一般貸し付けの廃止が明記をされておりますけれども、一定数の中小企業の方々が現在一般貸し付けを利用している実態を踏まえて、今後、どのような影響があるのか、中小企業庁に伺います。
○近藤政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、中小公庫の貸し付けについてでございますけれども、十七年度実績で、貸付実績、総貸付額が一兆三千億円ございます。貸付件数で二万六千件でございます。この中で、今先生御指摘のございました一般貸し付けは、一千八百億円、二千七百件でございます。金額ベースで一四%、件数ベースで約一〇%を占めているところでございます。 こういったものに対しまして、今、私どもの具体的な中身を見ますと、不動産と製造業の中身が多くなっておりまして、不動産業での一般貸し付けの件数、金額は相当大きくなってございますし、製造業でも、件数、金額ともに三割を超えるような数字になっているというのがまず現状でございます。
○松浪(健太)委員 まさに政治は心であります。経済におきましてもマインドという言葉がありますけれども、我々はこうした国民のマインドというものにしっかりと対応しながら、政府におかれましてもこの政策を行っていただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○河本委員長 次に、泉健太君。
○泉委員 民主党の泉健太です。 いよいよこの政策金融公庫の法案がスタートをいたしました。大変多岐にわたる法案でありまして、我々民主党も、こういった形で財投の資金の出口の部分の改革がいよいよ始まるということについては、基本的には賛同いたすものであります。そして一方で、今、格差の社会のことも言われておりますけれども、セーフティーネットをいかに確保していくか、国民の不安を解消していくかということも我々が特に注視をしている観点でもあります。きょうは、そういった観点から数点質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、先日、衆議院の本会議がございました。この衆議院の本会議で、与野党から質問の中で、やはりまず一番最初に、この政策金融改革の意義は何なのかということの質問がございました。大臣、改めて、この政策金融改革の意義、お答えをいただきたいと思います。
○渡辺国務大臣 これは本会議でも申し上げたことでございますが、官業ビジネスが肥大化をして、政府の失敗が起きたわけでございます。 財政投融資という巨大ないわば統制型の金融が長年行われてまいりました。その財投資金が公社、公団に流れ込んで、例えば国鉄の不良債務のように膨大な国民負担をつくってしまった。そういった政府の失敗を教訓として、この財政投融資改革を行ってまいった経緯がございます。 そして、今回、郵政民営化に続いて、資金の出口の改革が位置づけられたわけでございます。資金の流れを官から民へ改革することによって、国民の大切な資産が民間部門で活用され、経済の活性化が図られていくというのは、政府の失敗の教訓にかんがみれば、大変重要なことではないかと考えておるところであります。 現行の政策金融機関の担っている機能を抜本的に見直し、完全民営化・廃止される機関の機能を政策金融の外側に切り出すとともに、必要最小限の業務は一つの新たな政策金融機関に担わせることとしておるわけでございます。
○泉委員 今大臣がおっしゃったように、私も、公社、公団、実例では国鉄というお話がございましたが、まさにそういうものに対する国民から集めた資金の巨額な投資、その中に非効率や無駄があったということは、これは多くの国民も知るところであるというふうに思います。 ただ、この中で、まさに国民生活にかかわるところに流れてきた財政投融資の本当に小口の細かい資金の流れまでもが今一緒に改革の波に洗われようとしているのではないのかな、そういう懸念も一方ではしております。 もちろん、いろいろなセーフティーネットを考えられているところではありますが、まず最初の考え方として、出口の改革、これは大いに結構だと思います。出口の改革は大いに結構なんですが、今大臣がおっしゃったような、例えば、公団、公社あるいは都市基盤整備の機構ですとか都市再生機構とか、こういう大型プロジェクトと言われるものに対して財政投融資が資金を出してきたということについての無駄というお話はよく私も聞くんですね。 では一方で、大臣に御見解をお伺いしたいんですが、例えば、国民生活金融公庫や中小企業金融公庫に対するこれまでの財政投融資の使い方、ここに大きな無駄があったというようなお考えはございますでしょうか。
○渡辺国務大臣 国民金融公庫や中小企業金融公庫がそれぞれの分野で果たしてきた役割については、私も大変高く評価をいたしております。 例えば国金におけるマル経融資などというものは、これは相当ノウハウも蓄積され、一種の零細企業向けのセーフティーネットとなっていると言っても過言ではなかろうと思います。また、恩給担保貸し付けなどというのも一種の弱者配慮の金融ビジネスであろうかと思います。 中小企業金融公庫におきましても、デフレ下の金融危機的な状況のもとで民間金融機関が貸し渋りに走るときに、まさにセーフティーネットとしての威力を発揮したのは記憶に新しいところでございます。 したがって、そうした機能は今回しっかりと引き継いでまいる覚悟でございます。全体として政府系金融機関にやはり必要最小限の機能は残していくということは、今回、心を砕いて考えたところでございます。
○泉委員 必要最小限というふうに絞らなければならなかった。もちろん、必要最小限、不必要なものは確かに不必要ですけれども、一方で、やはり根本的な財政投融資における問題というのは、そういう巨額なプロジェクトの方にお金を投入してきた、資金を投入してきたことが本来の問題点であって、決して、個々個別の中小の業者に対する融資の方に問題があったという認識は、私はこれは持っていないわけです。 ただ、一方では民業圧迫だというような御指摘もございまして、大臣は、こういった国民生活金融公庫あるいは中小企業金融公庫が民業圧迫をしているという御認識をお持ちでしょうか。
○渡辺国務大臣 本来、民間でできることを官がやる必要は基本的にはないんだろうと思います。やはり官の立場というのは、民間に任せておくと、市場の失敗とか、そういう場面においてうまくいかないということについては官がその補完的な役割を担うということが必要であろうかと思います。 民業圧迫という御意見は私もさんざん聞いてまいりました。例えば日本の金利の体系というものを考えてみますと、貸付残高と金利をグラフにしてみますと、二%ぐらいのところに巨大な山があるんですね。これは一種の土地担保融資の山でございます。そして、この金利の山が突然小さくなって、次にあらわれてくる小さなこぶが二〇%を超えたところに出てくる。非常にいびつな金利体系が日本の金融の偽らざる実情なのでございます。 したがって、こうした実情を考えると、やはりリスクに見合ったプレミアムをとるという金融は日本において必要なのではないかと考えるわけでございます。 インフレのときにはいいんです。資産価格が名目成長率を超えるような上昇をし続けている時代にはこういう日本型の、いわばリスクをとらなくても済むような金融というのが威力を発揮したものと考えますが、しかし、一たん逆サイクルに回ってしまう、例えば資産価格が右肩下がりで下落をし続ける、一般物価まで下落をし始めるということになりますと、これは債務というのが自己増殖をしていく、いわゆるデットデフレーションというとんでもない経済に陥ってしまうわけでございます。 したがって、そういうことを考えれば、やはり日本の金融があるべき姿に正常化をしていくという過程は避けて通れなかったのではないでしょうか。官が担ってきた部門というのはできるだけ小さくしていく、そして金利機能というものが正常に働いていく、そういう金融は目指していかなければならないと考えております。
○泉委員 今、金利のお話がございましたけれども、確かに、インフレのときにはリスクをとらない金融というものが成り立っていた、しかし、今はそういう時代ではないというお話もございました。 でも、今の政権の戦略というのが、また、一時期の失われた十年を、あるいは十五年を乗り越えて、インフレの方向に向かっていこうというか経済成長の方向に向かっていこうとしているということであれば、一方で格差が、国民の多くが認識をしているという状況であることを考えると、まさに今行わなければならないのは、先ほど大臣が言ったようなリスクをとらない金融というものをもう少し継続させるということではないのかなというふうに思いますが、いかがですか。
○渡辺国務大臣 金貸しがリスクをとらないということはあり得ないことだと思うんですね。リスクをとり過ぎてリスク管理に失敗しちゃった銀行はたくさんございますけれども、やはりきちんとリスクをとり、資金仲介機能を果たしていく。また、リスク管理に失敗をすると悲惨なことになり、これが国民負担につながっていくことが明らかになったわけでございますから、きちんと金融機関はリスク管理を徹底してもらうということが必要であろうかと思います。 一方、世の中全部市場原理でやれと言われても、なかなか、市場が失敗をする分野がないわけではございません。やはり最低限のセーフティーネットというものは、金融の世界でも、それはあっていいのだと思います。 したがって、そういう分野において政策金融の役割というのは今でも残っているわけでございまして、そうした観点から今回の新公庫法を考えたところでございます。
○泉委員 大臣が言った言葉がリスクをとらない金融という言葉でしたので、私はそれを使わせていただいたのですが、全くそれはとらないというのはあり得ない話ですが。 大臣、先ほど、二%のところにまず金利の山がある、そして二〇%を超えたところにまた一つの山があるというお話がございました。それでいいますと、私はまさに政策金融というのは、その二%の山の部分の、国民の生活を支えてくるところで活躍をしてきたというか威力を発揮してきたというふうに思うわけですが、二〇%を超えたところに最近もう一つの山ができつつある。そしてまた、消費者金融の問題ですとか、さまざま大手の金融機関までもが高い金利のさまざまな商品を出すようになってきているという状況で考えると、私は、今まさに、低金利のサービスというものをいかに維持していくか、いかに国民に提供していくかというのが非常に大事な観点ではないのかなというふうに思っておるわけですが、大臣は、いわゆるその金利の山を今後どうなされていきたいというふうにお考えですか。
○渡辺国務大臣 イメージ的に言えば、こういうフタコブラクダみたいな金利体系が、理論的に、金利が正常に働くと考えれば、もうちょっとなだらかなものに多分なっていくんだろうと思います。 しかし、日本では相変わらずデフレが続いております。デフレ下において、例えば日本銀行が短期金利を上げても、競争が激しい金融の世界では、貸付約定平均金利は逆に下がってしまうというようなことが今起こっているんですね。したがって、なかなか金利の正常化というのは、デフレのもとでは働いていかないという現実がございます。 一方、二〇%を超えたところにできた小さなこぶというのは、これまた日本の金融のいびつさをあらわしているものであります。まさしく、昨年の臨時国会において貸金業法等の抜本的な見直しを行ったわけでございまして、こうした規制金利にへばりついた金利体系が、今後恐らく、こっちの高い方の金利はもっと低い方に向かってさや寄せされていくのではないかと考えております。
○泉委員 たくさんの問題をきょうは用意していますので、余り一つにずっとかかわりはできませんけれども、例えばでちょっと具体的にお伺いをしたいんです。 教育資金貸し付け、これを今回は対象範囲を縮小していこうということでございます。聞くところによると、年収九百九十万以下の現行の所得制限を引き下げるというような方向性だというふうに聞いておりますが、それでよろしいかどうかと、ある程度、もう既にその方向性の中で具体的数字が見えつつあるのかどうか、聞きたいと思います。
○渡辺国務大臣 教育資金貸し付けというのは、今委員が御指摘になられましたように、年収基準が九百九十万円となっております。この見直しに当たっては、低所得者の資金需要に配慮しつつ決定をすることにしております。 具体的な中身は、公庫が撤退することによって、民間金融機関からも公庫からも借り入れが受けられない、そういう層が生じてしまうことのないように十分配慮した上で、政令において決定をしていくことになります。
○泉委員 もう一つ、中小企業金融公庫の一般貸し付けも廃止をされるということでありますけれども、この中小企業金融公庫の一般貸し付けについては、現在の規模、これは事務方で結構ですけれども、どれぐらいの貸し付けを行っているんでしょうか。
○近藤政府参考人 中小企業の貸し付けの規模につきましては、中小企業金融公庫の現在の貸付実績が、先ほども申し上げましたけれども、総貸し付けで一兆三千億円ございます。二万六千件の件数でございます。その中で、一般貸し付けは千八百億円、二千七百件の件数でございます。 中身をちょっと業種別に見ますと、不動産業が一般貸し付けの約四分の一を占めておりまして、件数ベースで六百九十件、金額ベースで六百億円でございます。製造業が約三分の一を占めておりまして、件数で九百二十件、金額ベースで五百四十億円という実態でございます。
○泉委員 今、今後変化があるだろうとほぼ確定をしている二つのことについてお伺いをしたわけですが、例えば教育資金貸し付けなんかについては、今政府の方向性というか、例えば児童手当でいいますと、所得制限を上げていく方向ですね。また、日本は、よく言われるように、OECD諸国の中では教育にかける予算が少ないんじゃないかという指摘もよくされる状況ですね。にもかかわらず、この教育資金貸し付けの所得制限を引き下げて対象範囲を縮小していかなければならないその理由が私はいまいちわからないわけです。 政府はどっちの方向を向いているんだろうかという気がしてならないわけですが、大臣、そういう児童手当や教育予算ということについては、政府の今の取り組みはできるだけ増していこうというような方向にもかかわらず、この資金貸し付けについては下げていこうというのはなぜなんでしょうか。
○渡辺国務大臣 我々の発想は、政府というものがのべつ幕なし何でもやっていく、政府がどんどん肥大化していくということは望みません。民間が基本的にやるべきこと、政府がやらずとも民間ができることは民間に任せよう、そういう方針で政策体系を組み立てております。したがって、教育ローンのように、これは民間の金融ビジネスとしても大いに成り立つのではないかと考えられるものについては、やはり民間に基本的に任せていくべきだろうと考えております。 しかし、先ほども申し上げましたように、こういう教育ローンを利用されている方が現にいらっしゃるわけでございます。それで、この教育ローンを縮小しましたときに、民間からも借りられないという層が出てくるのは非常にまずいものでございますから、そういう人が出てこないような縮減を今考えているところでございます。
○泉委員 想定の範囲内で結構ですけれども、今回、国民生活金融公庫が教育資金貸し付けについて所得制限を引き下げる、あるいは中小企業金融公庫が一般貸し付けを廃止するということで民間の方に恐らく資金は流れるとは思うんですが、サービスは民間の方のサービスが充実していくとは思うんですが、金利の上昇ということは考えられるというふうに考えていてよろしいんでしょうか。こういった教育ローンなり中小企業に対する貸し付けの民間の金利の水準、これはやはり上がっていくというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○渡辺国務大臣 金利の水準については、日本銀行の金融政策や経済情勢が大いにかかわるかと思います。また、先ほど申し上げましたように、民間金融機関の競争が非常に激しい分野においては、日銀の金融政策にかかわらず平均約定金利が低下をするというようなことが現に起こっているわけでございますから、一概に、これを民間に任せたら金利が上がるとは言えないのではないでしょうか。
○泉委員 ありがとうございます。 とにかく、この一番最初の改革の意義ということについては、私は、財投の改革、出口の改革は大いに結構だけれども、しかし、多くの国民が望んでいた改革というのは、大口の大プロジェクトの、また、大きな天下りの改革でありまして、こういった国民生活にかかわる部分についての改革というのは必ずしも望んでいなかったのではないかということをお伝えしたかったということでありまして、ぜひその点は、よく御配慮いただいている答弁は私以外の質疑者のときにもありましたので、その観点をぜひこれから持っていただきたいというふうに思います。 もう一つ、証券化のことで、先ほどのリスクプレミアムの件ですけれども、この証券化は、こういった細かい、例えば環境衛生の分野ですとか、国民生活金融公庫の分野でもそれぞれ証券化の仕組みを進めていくということだと思うんですが、これはもうかなりどの分野でも、そして小口の融資、貸し付けに関しても具体化がほぼ進んでいて、現実的にやっていけそうだという状況なんでしょうか。
○渡辺国務大臣 正確な答弁をお求めになるんでしたら政府委員の方から答弁させますけれども、証券化の業務というのは、私の理解では、今のようなIT技術が進歩いたしまして、いわゆる大数の法則さえわかっておれば、ローンを束ねて、大体デフォルト率はこれくらいだろうなということが簡単に計測されます。したがって、それほど難しいものではないと考えております。 こうした金融技術を駆使することによって何が得られるかといえば、全体のバランスシートのスリム化が達成されるということと同時に、政府がそうした証券化の玉を市場に出すわけでございますから、こうした証券化市場が活性化をしていくということが考えられるのではないでしょうか。
○泉委員 これも、やはりそれぞれの中小零細になると、経営実態というのがかなりばらばらだということで、証券化が非常に難しいんじゃないかというふうに私も考えておりまして、その結果、仮に証券化できたとしても、融資対象ですとか額が狭まったり、金利が上がったりということが予想されることもありまして、そこは慎重に、この証券化については手法をよくよくお考えいただいて検討していただきたいというふうに思います。 次ですけれども、こうして各政策金融機関が合併をします。先ほどから話がございますように、その効果について本会議でも質問がありました。もちろん、ワンストップサービスを進める、あるいは管理部門を統合する、資金調達コストを下げる、主にこの三点はお伺いしたわけですけれども、具体的に、例えば店舗におきまして、我が党の佐々木議員が質問したときには、二十四店舗の統合が既に決定しているというようなお話をさせていただきましたけれども、ただ、支店が重複しているのでいうと八十店舗あるというようなお話でございます。その二十四店舗というわかっているもの以上に、現在数字はお持ちでしょうか。
○大藤政府参考人 支店の統合についてのお問い合わせでございます。 まず、今回統合されます国内三公庫で、現在二百三十三の店舗がございます。これを現在の機関別に見てみますと、国民生活金融公庫が百五十二、中小企業金融公庫が五十九、農林漁業金融公庫が二十二ということになっております。この所在を見てみますと、このうち六十地域で、同一地域に複数の支店、二ないし三の支店があるということでございます。 ということでございまして、これをいわゆる利用者利便を低下させることなく極力統合していくとの方針のもと、現在、関係省庁及び関係機関間で検討作業を行っているということでございます。 ただいま二十四という御指摘ございましたけれども、これは十九年度予算で手当てした箇所でございます。現在、先ほどお話ししました基本的な考え方のもとに、関係者間で調整を進めているところでございます。 ということで、現在、統合予定の具体的な店舗名でありますとか数について御説明できる段階ではございませんけれども、いずれにしても、政策金融改革の趣旨に沿った最大限の合理化効果が発揮できるよう検討を進めていきたいと考えております。
○泉委員 多くの国民が、やはり、今までおつき合いのあったというか利用してきた金融機関が統合される、それだけで不安を感じていると思うんですが、その姿が見えない。しかし、こうして法律の審議は進んでいくという状況でして、最近はいつも、後で決める、政令で定めるというようなことも大変多いわけですけれども、それだとなかなか、我々も質疑をしていく中では、非常に見えにくい、判断のしようがないというようなところもございます。 考え方として、今、国民に不便がないようにということでありましたけれども、重複した地域に店舗が併存するというのもあり得ると考えていいんでしょうか、それとも、最終的には、重複した地域があればそれは統合という考え方でよろしいでしょうか。
○渡辺国務大臣 先ほども答弁したかと思いますが、国内三公庫の二百三十三の店舗のうち、六十地域で同一地域に複数の支店が存在しております。これをやはり極力統合していく方針が必要ではないかと考えております。
○泉委員 八十じゃないですか。
○鈴木政府参考人 数字について御説明申し上げます。 繰り返しになりますけれども、現在、国民生活金融公庫の支店が百五十二ございます。それから中小企業金融公庫の支店が五十九、農林漁業金融公庫が二十二ございまして、六十地域で重複がございます。その重複する支店の数でございますけれども、それが先ほど先生が申されました八十で、一つの地域に二ないし三がございますので、六十地域八十支店でございます。 それから、十九年度予算で統合を決めまして減ります店舗数が二十四店舗でございます。 以上が数字でございます。
○泉委員 もう一つ、たしか四機関で千百人、管理部門の一元化によって人員削減ということですが、管理部門で共通するのが四機関計で千百人でございます。一方で、二十四店舗、もう統合を決定されているということでいいますと、この人員削減の数というのはどれぐらいになりますでしょうか。
○鈴木政府参考人 ただいま先生御指摘の千百名でございますけれども、これは本店また支店の管理部門等を合わせました人数でございます。私ども、できるだけ十九年度予算に、統合できる店舗の予算を前倒しで計上するようにということで作業を進めてまいりまして、これからその中の組織体制等々また検討していくものもございますので、今の段階で、何人ぐらい減るのかというところの精査はまだできていないところでございます。
○泉委員 済みません、それはいつぐらいにできる御予定でしょうか。
○鈴木政府参考人 私ども、できるだけ早期に作業は進めてまいりたいと考えておりますけれども、まことに恐れ入りますけれども、最終的には平成二十年の十月一日に統合いたしますので、この統合が順調に進むようにその前に人事配置等も行う必要がございますので、今ここの時点で何月何日までにと言うことはできませんけれども、できるだけ早期に、統合に支障がないように進めてまいりたいと考えております。
○泉委員 ちょっとまだ、今のままでは具体的な姿がいまいち見えにくい。せっかく統合されるのであれば、最新のさまざまなシステムを使いながら、不便のないように、しかし効率的な店舗展開というのをぜひお願いしたいと思うわけですが、まだ姿が見えない。そして、人員の削減効果についても不透明だという状況であるということであります。 次にお伺いをしたいのは、きょう、厚生労働省の方にも来ていただいておりますけれども、先ほどから多くの質問者が生活衛生貸し付けについての質問をされていました。厚生労働省からいただいた資料ですと、貸付残高、これは今徐々に減少傾向にあるということでございます。毎年毎年の貸付規模、これは枠として持たれている枠であるわけですが、それに比べて実績が半分程度というような状況が続いております。この理由についてお伺いをしたいと思います。
○宮坂政府参考人 委員御指摘のとおり、生活衛生貸し付け、最近の、十七年度で申し上げますと、融資枠全体が二千二百億円、これに対して貸し付けの実績が九百四十一億円という状況でございまして、大体半分ぐらいの消化状況ということになっております。 この原因でございますが、一つは借り手側の事情、具体的には、先ほど来、生活衛生事業者、全国で百万事業者と申し上げていますが、その過半が飲食店でございます。それから、資金の性格、これは具体的には、生活衛生貸し付けの場合には長期の設備資金が圧倒的に多いということでございまして、過去の融資の状況を見ますると、飲食店の方々の設備投資というのが、どうしても景況を反映いたしまして、なかなか積極的な設備投資というのにつながっていないという状況ではないかというふうに思っております。 ただ、我々も手をこまねいているわけではございませんで、毎年、貸し付け条件等につきましては、業界の方々からいろいろな御要望を伺いまして、それなりの制度要求をしていくというようなことで今まで対応してきたところであります。 以上であります。
○泉委員 この数年の貸付規模と実績を見ますと、各業界から御意見を受けられている割には、その差が割合としてはちょっと広がってきつつあるんじゃないのかなというふうに思うんですね。一度平成八年に、貸付規模を前年に比べて大分下げたときがあると思います。三千二百億から二千四百億に大幅に減らしたときがございました。そのときに、ただ、実績の方がもうぎりぎり、危なく超えるという状況があったかと思います。その状態で、恐らく、ある程度余裕を見てもう一度予算をとろうという方向に戻ったのかなという気もしておりますので、必ずしも貸付規模のままに実績が今なければならないということではないと思うんですが、この数年間で、例えばこの生活衛生貸し付けにおいて、何か基準というか、貸し付けをしやすいように取り組まれた実例はございますでしょうか。
○宮坂政府参考人 直近で申し上げますと、平成十九年度予算におきまして、今回は標準営業約款というのが、例えば、クリーニング業界の方々が一定の約款を決めまして、クリーニングにおきますいろいろなサービスについて標準的な約款を決める。そういう約款を実現するためにいろいろな設備投資も必要になるというような場合に、その金利につきましては通常の基準金利よりも低い特別の金利を設定するというようなこと。 それから、担保の問題がどうしても貸し付けの場合は出てくるわけでございます。小企業等の施設を改善するために、無担保、無保証でその資金を融資するという制度がございます。これにつきまして、この特例の取扱期間を一年延長するというようなこと。 それから、第三者保証人等を不要とします融資に係ります限度額につきましては、従来一千五百万円ということでございましたが、どうしてもその保証をなかなか受けられない、また、受けるといろいろな御迷惑もかける可能性があるというようなことで、この第三者保証人を必要としない融資につきまして非常に業界からの御要望もございました。それで、これについての貸付限度額を千五百万円から二千万円に引き上げるというようなことを十九年度には措置しているところであります。 以上です。
○泉委員 ありがとうございます。ぜひその方向性で各業界の生活衛生関係の皆さんと協議を進めていただいて、より利用のしやすい制度をつくっていただきたいというふうに思います。 心配をしていますのは、貸付残高がどんどん下がってきているという状況で、さらに今回のこの政策金融の改革でして、そういった意味で、貸付残高全体の規模が今後どのように推移をしていくのかなということがありまして、平成十八年では貸付規模が二千億まで減少をしております。この方向性については、今後どう推移していくことになるでしょうか。
○宮坂政府参考人 先ほども御答弁申し上げましたが、生活衛生貸し付け、借り手の側の事情それから資金の性格ということで、正確に今見通すということはなかなか難しいわけでございますが、今回の法案におきましても、先ほど来るる御答弁ございますが、生活衛生貸し付けのメニューというのはそのまま承継をされる。 さらに、法案の第二十九条第三項におきまして、新公庫の予算案に添付する事業計画なり資金計画の中では生活衛生貸し付けの貸付予定額を明らかにするということになりまして、そこを明示するということが法律上義務づけられているところでございます。 今後の資金の需要につきましては、当然のことながら、十八年度の貸付実績がまだ出てきておりません。それから、今後の景況の中でどのような設備投資意欲が出てくるのかということについては十分見きわめて、業界の方々というか、借り受け希望の方々の希望に十分こたえられるような枠の設定をしていきたいというふうに考えております。
○泉委員 また次の問題に移らせていただきますけれども、貸付残高の対GDP比の半減目標のところに移らせていただきます。 これも先ほどほかの方からお話がございましたけれども、今回これを半減するということでありますが、一方で、既に三機関が統合していくことで半減目標というのは達成をされるということになっておりまして、民営化及び廃止が決まった三機関の貸付残高四十九・一兆円分の減少で実現可能という状況になっている。 そうなると、実際に、新しくできる新公庫、機関の残高、これをどうスリム化していくのかということが大変重要なところかと思うんですが、今その数値目標というのはあるのでしょうか。
○渡辺国務大臣 まず、委員御指摘のように、貸付残高に対するGDP比半減目標、これは確実に達成しなければなりません。その後、達成後でございますが、数値目標を設定するかどうかにつきましては、政策金融の実施状況、それから民間金融機関の動向、当然これは経済情勢を含みます、こうしたものを総合的に勘案する必要がございます。 行政減量・効率化有識者会議におきましては、新公庫の業務や統合プロセスについて専門的な立場から評価、検証を行っていただくワーキングチームを設置し、その場においても、こうした半減目標後の数値目標の設定について御検討をいただくことになろうかと思います。
○泉委員 そのワーキングチームですけれども、これはいつぐらいに、あるいはどういうメンバーで発足をされる御予定でしょうか。
○大藤政府参考人 今大臣からお話がございましたように、行政減量・効率化有識者会議のもとに専門のワーキングチームを近々設けていただくという予定でございますけれども、その人選につきましては今後検討していくこととなっております。 なお、ワーキングチームにおきましては、新公庫、完全民営化・廃止機関について専門的立場から評価、検証を行うとともに、節目節目で有識者会議への報告を行っていただくことなどを検討しているところでございます。 具体的な検討課題等については、新公庫について、業務の不断の見直し、民業補完の徹底など、いろいろな点から評価、検証していただくとともに、完全民営化・廃止機関についても、新体制への円滑な移行の実現に向けた取り組みを中心に、新公庫と並行して評価、検証していただくことを考えているところでございます。
○泉委員 ぜひ数値目標を設定して取り組んでいただきたい、さらなるスリム化にも取り組んでいただきたいということもお願いをしたいと思います。 次に、新組織発足に当たっての役員天下りの問題がやはり指摘をされております。これは行政改革推進法の方にも書かれておりますし、そして今回の法律の中にも、たしか六十一条でしたか、特定の公務の経歴を有する人が固定的に選任されることのないようにということが入っている。これは大変すばらしい文言だなというふうに思っているわけですが、少し細かくというか、やはりこういうものは、最初につくった大臣がすばらしくても、なかなか後々形骸化をしていくものでありまして、改めてくぎを刺しておきたいという意味も込めまして質問させていただきます。 特定の公務の経歴、これは例えば一つの役職を指すのか、あるいは、そこの省庁に所属していたということを指すのかでも随分違うのかなというふうに思うんですね。例えば、ある省庁のある役職についていた人が継続して慣例のようにそのポストに行く、これが今までの天下りだったわけですけれども、多分形を変えて、幾つかのポストが、順繰り順繰りということも考えられたりですとか、あるいは、そのポストに見合う立場の人が違うポストにいるけれども、何かしら、大体、何期生のこのぐらいの方々がいつも行っている。 そういう形になってしまっては、せっかくのこの法律の条文の意味が薄れてしまうというふうに思うわけでして、その意味で、法律に書かれている特定の公務の経歴というものは何を指すのか、それをお伺いしたいと思います。
○渡辺国務大臣 今までは、割と慣例として、次官ポストのような形で理事長とか総裁が決められていたと思います。 今回の法案におきましては、委員御指摘のように六十一条において、二項の第一号でございますが、第一条に規定する目的及び第十一条に規定する業務に照らして必要と認められる識見及び能力を有する者が選任されることという文言が入っておりますので、どこそこ省の事務次官をやったから自動的に新公庫のトップに座れるというわけではありませんよということをここにおいて書いてあるわけでございます。
○泉委員 まさにそこでして、そこにもしかすると我々政治の側は、大臣も今は政府ですけれども、根本は政治家としてお考えをいただきたいわけですけれども、注意をしなければならない。ああ書けばこう動くというところがやはりあるのではないのかなということも多少心配をしておりまして、たしか本会議の大臣の御答弁の中でも、多少そこがぼかされているような気がしてならないんですね。 確かに、この組織は、独自に経営者を選び、そして主務大臣もそれをチェックするということではありますが、これまで大体、事務次官をやった方は能力があるというふうにみなされ続けてきたわけですね。あるいは事務次官じゃなくてもそうです。大体、何かに就任をする方は、間違いなくその能力があるという大義名分というか、それをくっつけられてその立場へ天下っていっているという現状があるわけでして、これを果たしてどう担保するんだろうかというところが大変心配なんです。 その意味では、今回の、特定の公務の経歴が固定的に選任されることのないようにということですが、これは先ほども言いましたが、我々が今想定しているのは、ずっと歴代の事務次官、衆議院でいうと例えば事務総長が国会図書館の館長になるとか、そういうことは今徐々に変えていこうとしています。そうじゃないけれども、大体事務次官や、事務次官じゃなくてもその周辺に次に偉い方々がいるわけです、そういう方々が入れかわり立ちかわりポストをいつも、その立場にいるポストは違うわけですが、その組織の中に入っていくという状況もこれは余りよろしくないことでありまして、民間からも積極的にこの公庫には入っていただきたいというふうに思うわけですが、この辺の懸念、心配ないということで考えても大丈夫でしょうか。 あと、固定的に選任されることのないようにというところも、さっき言ったように、何人かの役職の人たちが順繰り順繰り、次はどこどこ省から、次はどこどこ省からと、十年間見てみたら、大体定期的にというか順番になっている。これもやはり固定的に当たるんじゃないのかなというふうに思うわけですが、いかがですか。
○渡辺国務大臣 心配はございません。 もう既に、例えば中小企業金融公庫総裁は、二代続けて民間の方を起用いたしております。 また、今回、この法案においては、役員選任は、政府が、確立したルールに基づき、主務大臣の認可に当たっては、内閣としてきちんとチェックをすることになっています。 例えば、代表取締役会長及び社長については閣議の口頭了解が必要になります。また、役員全員について官房長官の同意が必要となります。それから、代表権の付与に当たっても官房長官の同意は必要でございます。 こうした二重三重のチェックをかけてやっておりますので、委員の御懸念は、心配はございません。
○泉委員 もう一つの懸念は、経営責任者のみならず、役員全体の中で公務員の出身の方々が多数を占めるということはやはり好ましくないというふうに考えますが、その点はいかがでしょうか。
○林副大臣 今、大臣から御答弁がありましたが、まさに役員全員について官房長官の了解が常勤については必要だ、こういうことになっておりますので、そういうことで二重に三重にチェックをする、こういう仕組みになっておるところでございます。
○泉委員 林副大臣は答弁者の中に入っていないと思うんですが。(林副大臣「失礼しました」と呼ぶ)そこは入っていますか。入っていないんじゃないかな、私のは。(発言する者あり)はい。 次に、またちょっと違う問題に入らせていただきますけれども、それぞれ統合される政策金融機関ではありますけれども、実際には、それぞれ主務大臣というか監督が、勘定が別々のまま残されて、責任を明確にするということが書かれております。 それはそれで、そういった観点からはすばらしいなというふうに思うわけですけれども、一方で、民間企業の仮定損益計算書というふうにして表をつくってみると、例えば中小企業金融公庫は、構造的にというか慢性的に赤字を抱えているという状況であります。たしかこの法律の中では、経営責任というか、それぞれの勘定において責任を明確にするということがうたわれているわけですが、こういった構造的に中小企業金融公庫が抱えてきた赤字の状況について、責任をとるという観点からいうと、どういうような組織の運営の仕方を考えていけばよろしいんでしょうか。
○大藤政府参考人 ただいま中小公庫の状況について御指摘がございましたけれども、先生御指摘のように、現行の各機関は、各年度の業務実績につきまして、企業会計ベースの民間企業仮定貸借表でありますとか損益計算書を作成して、これを公表しているところでございます。 中小企業公庫につきましては、経常利益ということで見ますと五千四百六十五億円の赤字になっておりますけれども、うち、融資業務は二百七十二億円の黒字、それから信用保険等業務は五千七百六十五億円の赤字ということでございまして、専ら赤字は信用保険等に係るものということでございます。 いずれにいたしましても、バランスシート上は資産超過の状況ということでございますので、これからデューデリを行いまして企業会計基準に移行していくわけでございますが、その中で適切に対応して、今後、経営努力を行っていくということだと思っております。
○泉委員 中小企業庁の方にもお越しをいただいておりますけれども、こうして信用保険等業務の方では大きな赤字を抱えて、抱えざるを得ない状況があると思うんですが、これをデューデリを行って新たに赤字を削減していく。どこまで実際に可能だとお考えでしょうか、中小企業庁。
○近藤政府参考人 お答え申し上げます。 今の御指摘の中で、私ども中小企業金融の性格上、中小企業金融に際して黒が立つというのはなかなか難しい現状があるわけでございます。 その中で、いかに効率的に、そして中小企業者のためになる支援をするかということで努力をしていきたいと思いますし、それぞれの政策金融を、それぞれどういう目的でどういう政策を特に講ずるかということでいろいろと御指導いただきながら政策を講じて、できるだけ赤字のないような、かつ中小企業者のためになるような施策を講じていきたいと考えておるところでございます。
○泉委員 次に、農水省にお伺いをしたいのですが、農林漁業金融公庫も政府補給金収入というものが多くを占めていて、それで何とかぎりぎりのラインを保っているという状況であります。これもやはり、今のままの政府の目標というか、それぞれの勘定の中で業務の改善を図っていくということでいうと同じようにその対象になるのかなというふうに思うんですが、どのように政府補給金に依存した体質を変えていくというふうにお考えでしょうか。
○中尾政府参考人 御指摘の農林公庫資金でございますけれども、これは、我が国の食を支える担い手農業者の育成や地球温暖化防止に資する森林整備の推進などの政策目的の実現のため不可欠のものでありますが、自然条件の影響を受けやすい、生産サイクルが長いなどの農林漁業の特性から、長期、低利である必要があり、貸出金利が調達金利を下回っております。 現行の農林公庫補給金は、これらの政策目的の的確な実施に真に必要な政策コストとして措置されているものと考えております。この点につきましては新公庫の移行後も変わりはなく、引き続き政策目的の的確な実施のための一定の政策コストとして財政支援が必要であると考えておりますが、今後とも、効率的な業務の実施に努め、経費のできる限りの縮減に努めてまいりたいと考えております。
○泉委員 もうこれで最後にいたしますが、大臣、この損益計算書で見ますと、やはり中小企業金融公庫そして農林漁業金融公庫については、構造的に今抱えている赤字の状況というか、程度はちょっと違いますけれども、特に中小企業金融公庫については、業務上いたし方ないというものもあると思うんですね。これをスリム化していくということを追求すれば、それは事実上の貸し付けがどんどん削減をされていくということになってしまうのではないのかな。あるいは、ほかにどんな手法があるのかなというのが私にはまだ見えていないわけでして、この点については、ぜひ御配慮をいただきながらというのも変ですが、どのように赤字を削減していくのかというのを非常に注目しております。 赤字を削減すれば、それだけ国民、特に中小企業者にお金が行き渡らないという状況しか考えられないのではないのかなというふうに思っておりまして、最後、その点御答弁をいただいて、この質問を終わりたいと思います。
○渡辺国務大臣 引き続き必要な金融仲介は行ってまいりますことは、先ほど来答弁しているところでございます。 最近では、事業再生などにおいて、債権放棄を伴うものも政府系金融機関の中で出てきております。こうした新たな取り組みも行っておりますし、また、リスケや金利減免などを通じて事業再生に資することも従来から行っているわけでございます。 したがって、不良な資産に対してはそれに見合うだけの引き当てを積むのは当然のことであって、きちんとそういった会計的な側面からのガバナンスはきかせていかなければならないと考えております。 一方、政策金融を実施するという観点も忘れてはならないわけでございまして、先ほど来申し上げております行政減量・効率化会議におきまして、さらなるスリム化と同時に、政策金融の諸問題についても検討を加えてまいるつもりでございます。
○泉委員 終わります。どうもありがとうございました。 —————————————
○河本委員長 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。 ただいま審査中の両案に対し、経済産業委員会から連合審査会開会の申し入れがありました場合には、これを受諾するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 また、連合審査会において、政府参考人及び参考人から説明または意見を聴取する必要が生じました場合には、出席を求め、説明等を聴取することとし、その取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、連合審査会の開会日時等につきましては、委員長間で協議の上、公報をもってお知らせいたしますので、御了承願います。 次回は、来る十一日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四分散会