青少年問題に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2007/06/14
会議録
○小宮山委員長 これより会議を開きます。 青少年問題に関する件について調査を進めます。 お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官山中伸一さん、内閣府大臣官房審議官荒木二郎さん、内閣府政策統括官柴田雅人さん、警察庁生活安全局長片桐裕さん、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長桜井俊さん、文部科学省大臣官房審議官中田徹さん、文部科学省大臣官房審議官西阪昇さん、厚生労働省大臣官房審議官村木厚子さん、厚生労働省労働基準局労災補償部長石井淳子さん及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長中村吉夫さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小宮山委員長 御異議なしと認めます。そのように決しました。 —————————————
○小宮山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井脇ノブ子さん。
○井脇委員 おはようございます。自由民主党の井脇ノブ子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、青少年の育成に対する施策について幾つかの質問をさせていただきます。 現在、安倍内閣におきましては、教育再生に向けて我が国の最重要課題として取り組まれ、昨年の臨時国会では教育基本法が六十年ぶりに改正されました。今国会においては、教育再生関連三法案の改正に向け、現在、参議院で審議が行われております。 私も、衆議院の教育再生特別委員会の一員として、日々真剣に取り組んでまいりました。この教育問題と同時に、青少年の健全育成の問題は、我が国の最重要課題であると認識しております。 新聞を見ましても、児童虐待、若者の自殺、いじめ、児童ポルノなど、青少年をめぐるさまざまな問題が紙面に載らない日はありません。青少年の問題は、家庭、学校や職場、地域などを通じて、保健、福祉、教育、雇用、非行対策など、多岐にわたっています。関係する行政機関も多数であるため、緊密な連携と青少年育成施策を一層強力に推進する体制として、平成十五年六月に、内閣総理大臣を本部長として、全閣僚を構成員とする青少年育成推進本部が設置されました。 推進本部は、平成十五年十二月九日、青少年の育成にかかわる政府の基本理念と中長期的な施策の方向性を示す青少年育成施策大綱を決定されたわけでございますが、まず、この大綱に基づいた各種青少年育成施策の効果について、現在どのように評価されているのか、お伺いしたいと思います。お願いします。
○柴田政府参考人 お答え申し上げます。 今先生がおっしゃいました青少年育成施策大綱でございますけれども、昨年五月に、大綱策定から二年余りを経過したということもございまして、その進捗状況とそれから大綱期間の後半に向けた課題を明らかにするということで、フォローアップを実施いたしました。また、これとは別に、青少年白書においては毎年、展開している施策の状況等々についても取りまとめをしているということでございます。 それから、施策の関係では、昨年六月に子ども安全・安心加速化プランというのが取りまとめられた。それから、若者の社会的自立を促進していくために、昨年十二月に、青少年育成推進本部のもとに高市大臣を初め関係四大臣から成るキャリア教育等の推進会議が設けられ、そしてキャリア教育等推進プランが策定されたということでございます。このように、施策の策定につきましては、青少年本部という場を活用しまして、省庁横断的な施策の立案ということについて速やかに、機動的に対処をしているというところでございます。 それからもう一つ、少子化の観点ということも含めてでございますけれども、放課後の子供の安全、安心確保ということからしても、子供の放課後対策を総合的に推進するという必要がありまして、放課後子どもプラン、これは新しい少子化対策の中でも規定されておりますけれども、こういう放課後子どもプランの創設、これも文科省と厚生労働省が連携してやるということで、この施策の立案関係についても大分横の連携は進んできているのではないかというふうに思っております。 それから、そういうふうにしましてできた施策の効果でございます。 効果の測定というのは、社会的事象もあってなかなか難しいところはありますけれども、例えば数字でどのくらい進んだとか、そういうのを見ますと、一つ一つが非常に多岐にわたっていますから、全体的なことで申し上げますと、この大綱なり今申し上げたいろいろなプランに基づきまして、各種施策は着実に進んでいるんじゃないかというふうに私どもとしては認識しております。 今後とも、この大綱などに基づきまして、関係省庁ともよく連携をとって、効果が上がるように私どもも努力をしていきたいというふうに思っております。
○井脇委員 進捗状況は、三年ぐらいたっておって、今随分、子ども安全・安心加速化プランとかまた犯罪対策プランとか、それからフォローアップ、非行や防犯、被害、守るため、こういうものに対してどんどんやっておる、中間としてはいい効果をもたらしているということを申し述べていただきました。 十五年の十二月九日からできて、十六年、十七年が一回も青少年育成推進本部の会議がなされておりません。三回目が十八年六月二十日になされておるんですけれども、その間、犯罪対策閣僚会議というのを七回も行って、その当時大変問題が多かったために犯罪対策閣僚会議が行われておって、内容を読ませていただきましたけれども、本当に大綱の進捗状況がすばらしい、横の連携をこれまで強くしてきたということで、四省が連携をしているということで、横の連携がこの大綱によってすごくよくできるようになって効果があらわれてきているということを聞きまして、大変うれしく思っております。それをもっともっと力強く展開していかなければならないと思っております。 二番目に、総理大臣を本部長とする青少年育成推進本部のもとに、副本部長である内閣官房長官、青少年育成特命担当大臣、文部科学大臣、国家公安委員長、法務大臣、厚生労働大臣で構成する副本部長会議が置かれ、さらにそのもとに青少年育成推進課長会議が置かれております。 実質的な議論はこの青少年関係行政機関の課長会議で行われているものと思いますが、この副本部長会議及び課長会議での最近の青少年問題の検討状況について、より具体的に、より進んでいることをお伺いしたいと思っておりますが、いかがでしょうか。参考人で、よろしくお願いいたします。
○柴田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、お話のございました副本部長会議でございますけれども、青少年の育成に関する基本的事項について機動的に検討を行うという趣旨で、今先生がおっしゃいました副本部長である関係六大臣を構成員として設置されているものでありますが、これまで五回開催されておりまして、青少年育成施策大綱の策定とかフォローアップ、あるいは子供の安全対策などについて議論をしているところでございます。 それから、一番最近はいつやったのかということでありますけれども、この副本部長会議については五回やっておりますが、一番最近は昨年の五月に開かれております。そこでは、大綱のフォローアップと、子供の安全対策の実施状況等々について議論をしていただいております。 それから、青少年育成推進課長会議でございますけれども、これは、既に八回これまで行われておりまして、その時々の青少年をめぐる重要課題について意見交換を行っているということでございます。一番新しい会議は、ことしの一月二十五日でございますけれども、青少年育成施策の現状についてということで課長会議を開いております。 それから、こういう決められたものだけではなくて、先ほど申し上げましたように、キャリア教育等推進会議というのも青少年本部の下に設けたということで、本部の構成員の一部の閣僚、高市大臣を初めとしまして関係四大臣から成る会議をつくり、昨年の十二月に設置して、大体五カ月でキャリア教育等の推進プランをまとめたということでございます。
○井脇委員 私がなぜこういうことを聞こうかと思ったのは、前回も決算委員会で高市先生に、私は青少年教育を三十六年ずっと現場でやっていたもので、青少年健全育成基本法が流れたときに、国会議員ではなくて、すごいがっかりきてショックで、あのときのショックがすごく、そのときは何か民主党と自民党の折り合いがうまくいかなかったと聞きましたので、ああ、これは子供のことだから何とかしてほしかったと随分念願をしたものでございました。 運動も展開したものでございましたので、このことだけをきょうは聞きたいなということで、前回も高市大臣にちょっとだけ時間の最後に聞いたんですけれども、まだ納得がいかず、これからそれをつくっていけないかなと思って、今、教育の再生、また教育基本法、今国会などは教育国会と言われるような久しぶりの教育だから、これを関連できて、学校教育プラス社会教育も家庭教育も、これは本当に、ここ一番チャンスではないか、こう思って私は、今実際のことをお聞きさせていただいておるわけであります。 三番目に、我が国は、少子高齢化が進む中で、地域社会が変容し、家庭の教育力の低下や、インターネット、携帯電話の普及など、目まぐるしいばかりの情報化で、少子社会化が進み、若者をめぐる環境も大きく変わりつつあります。このような時代にあって、青少年に対する施策は、現状を正確にとらえながら的確に行わなければならないと思っております。 この青少年育成施策大綱は、おおむね五年をめどに見直すことになっておりますが、既に三年が経過していますが、大綱の見直しについての御検討はなされているのでしょうか。また、そのことについての具体的な案を、今どれくらいまでなっているかをお聞かせ願いたいと思っております。
○柴田政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、青少年育成施策大綱はおおむね五年を目途に見直しを行う、こういうふうになっております。現在、大綱策定後三年半を経過しておりまして、先ほど申し上げましたように、フォローアップというのも、期間の後半の課題を把握するためということを申し上げましたけれども、既に大綱策定後三年半が経過しておりますので、前回、大綱をつくったときは、若干途中でいろいろな状況がありまして、一年八カ月ほどかかっておりますけれども、もう既に終わりの期間、残り一年半ぐらいになっていますから、そろそろ大綱の見直しに向けた検討を開始する時期に来ているというふうに考えておりまして、見直しに向けた体制といいますか、検討体制というのをできるだけ早くつくりたいというふうに考えております。
○井脇委員 三年半が経過しているということでございますが、教育がこんなに大きく国会で問題になって、教育基本法もまた教育三法も、本当に教育、教育、教育で来ました。青少年問題は教育と切り離していいものでしょうか。私は、こういうチャンスにこそ、青少年問題もこの中で充実して持っていく基本法ができていいのではないかなということをすごく胸いっぱい持っておるわけでありますが、これは簡単にはいかず、今こうして大綱が三年半で、もう一度、あと一年半あるので大綱の見直しについて検討するということでございますが、できれば基本法に変わっていただければ、これからどういうようになっていくかわかりませんけれども、そのように大変願っておるところであります。 最後に、高市大臣にお聞きしたいと思います。 現在、青少年を取り巻く有害環境は、出会い系サイトやインターネットの児童ポルノ、雑誌などの有害図書、残虐なゲームなど、さまざまあります。これら青少年への有害環境の規制については、主に各都道府県において青少年育成条例を制定しております。対処してきていますが、県境とか国境を越えてインターネットには対処できず、また全国民的な課題である青少年問題について各県ごとに対応するのでは、限界があります。その声は大きく、地方議会からも青少年健全育成基本法制定を望む要請の声もあります。 平成十六年の第百五十九回国会において議員立法で提出されましたが、青少年健全育成基本法が審議されることもなく廃案となってしまったのであります。とても残念でございます。青少年育成施策大綱を法律に基づくしっかりとした枠組みの中でとらえ、青少年の健全育成施策を国民的な広がりを持った一体的な取り組みとして推進するためにも、政府として真剣に青少年健全育成基本法を制定することに対して検討すべきではないかと思いますが、高市大臣はこのような法律の制定についてどのようにお考えでしょうか、お伺いしたいと思います。
○高市国務大臣 井脇委員が御指摘の青少年健全育成基本法案につきましては、これまで立法府で大変熱心に検討されてきた経緯もございますので、基本法案そのものにつきましては、私は立法府での今後の御検討の動向を見守りたいと思います。 ただ、井脇委員が指摘されたように、青少年を取り巻く有害情報、または犯罪にかかわる違法情報、こういったものから青少年を守る、これは非常に大事なことでございます。ですから、政府といたしましては、やはり青少年育成推進本部の枠組みを活用しながら、各省庁にまたがる問題については対応していきたいと思うんですね。 それで、現状でございますけれども、出会い系サイトにかかわる児童買春被害などの問題を受けまして、出会い系サイト規制法を制定いたしております。また、フィルタリングソフトの普及についても、携帯電話事業者三社に対して強力に取り組んでいただくようにお願いいたしました。また、インターネット・ホットラインセンターでプロバイダーに削除依頼を行うなどの自主規制は実施されております。 ただ、やはりまだ不十分だという感は否めません。出会い系サイト規制法もございますが、それでも、業者側がきちっと年齢確認を的確に行っているか、実効性が出ているかといったら、まだ不十分だと感じますし、それからフィルタリングソフトも、むしろ御家庭にあるパソコン、これをきちっと保護者の方が理解をされた上でフィルタリングをしていただかなきゃいけませんし、携帯電話も、古いものに関しまして、まだまだ全国の学校現場でPTAなどで普及啓発をしなきゃいけないと思います。 また、インターネット・ホットラインセンターも一生懸命やっていただいておりますが、物すごくたくさんの情報が寄せられますので、果たしてそれを的確に分析し、対応できるかというと、人員面でもまだ不十分じゃないかと感じております。 また、DVD、ビデオ、ゲーム、残虐シーンがあるもの、非常にわいせつなもの、こういった有害図書類に関して都道府県で条例がありますけれども、条例のない県もございますし、内容を比べましても都道府県によって差がございます。 違法有害情報に対しては、実は現在、私のもとで、関係機関の協力も得て、課題の抽出とそれからさらなる対策のあり方の研究を続けております。今後、関係省庁と連携を図りつつ、国全体としてあるべき対応の姿というものをしっかりと組み立ててまいりたいと思っております。
○井脇委員 高市大臣に大変期待したいと思います。 時間となりましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○小宮山委員長 次に、松本洋平さん。
○松本(洋)委員 自由民主党の松本洋平でございます。 本日は、青少年問題に関する特別委員会、青少年問題に関する件ということで質問をさせていただく機会をちょうだいいたしまして、ありがとうございます。 今、井脇さんからは政府の取り組み全般について大きな観点でのお話があったと思うんですけれども、私からはもう少し絞った形でいろいろと聞かせていただきたいと思います。全体の話の後ですから若干かぶってしまう部分もあるかと思いますけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。 先ほどもお話がありましたとおり、さまざまな取り組みをこれまで政府はたくさんしてきてくださっていると思っております。また、立法府におきましても、委員長のお力添えをいただいて児童虐待の法案を今国会で成立させるなど、できる限りの努力というものを今一生懸命やっている最中ではございますけれども、残念ながら、児童を取り巻く犯罪、また子育てをしていくに当たりましての環境整備というのは、まだまだ課題が多いわけでございます。 きのうも、プロのスポーツ選手による事件というものがマスコミで報道されたりですとか、なかなかこういう事件というのは後を絶たないわけでございますけれども、やはり子供たちをそうした犯罪とかからしっかりと守ってあげる、そして子供たちの健全な教育ができる場を提供するというのは、政治また大人のしっかり果たしていかなければならない大切な責任だと思っておりまして、きょうは、そんな観点からちょっと質問をさせていただきたいと思っております。 先ほど大臣も答弁の中でおっしゃっておりましたけれども、児童と犯罪の関係というものを考えたときに、やはり今、インターネットというものがその媒介として大変大きなものになってしまっていると思っております。インターネットというのは大変便利ですし、もう既にパソコン等々もかなりの普及がされておりまして、生活とは切り離せないような道具にだんだんとなってきているわけでございます。反面、そうしたインターネット、IT技術というものを使うことによって、それが子供たちに対してさまざまな犯罪に巻き込むような側面になってしまっている部分もあると思います。 特にその中で大きいのは、先ほども話がありました、やはりどういう形で子供たちを有害情報から守っていくのかということは、私たちはしっかりと議論をしていかなければいけないと思っているんですけれども、インターネット上の有害情報から子供を守るために、政府として省庁横断的に、全体としてどういう取り組みをされているのかということをまず最初に教えていただきたいと思います。お願いします。
○高市国務大臣 まず、現在、各省庁横断としての取り組みで有害情報対策で行っているものですけれども、平成十五年の十二月に策定しました青少年育成施策大綱、それから平成十六年四月の青少年を取り巻く環境の整備に関する指針、それから昨年六月の子ども安全・安心加速化プランなどにおきまして、まず青少年のメディアを活用する能力の向上、それからサイバーパトロールの強化、それから官民連携してのホットラインの適切な運用の推進、フィルタリングソフトの普及、それから関係業界団体ですとか事業者に対する青少年の健全な育成に配慮した自主的な取り組みの要請といった施策を盛り込んで推進中でございます。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。 ぜひそうしたプランをしっかりと一歩一歩着実に進めていっていただいて、やはり大切なことは、国民に対してしっかりとその成果というものが目に見える形で示していく、そしてこの国が子供たちを育てるためにすばらしい環境、ふさわしい環境に近づいているということを実感していただくということがとても重要だと思っておりますので、そのあたりのことを念頭に置きながらぜひ進めていっていただきたいと思います。 また、有害情報と児童の犯罪被害との関連性をどういうふうに見るかということも、私は大変重要な観点ではないかと思っております。 その有害情報の一つとしてやはり出会い系サイトというものがあると思っておりますが、実際に出会い系サイトというものを使って何かしらの犯罪が起きるというと、やはり児童買春事件というものが大変大きなものがあると思っております。 そうした事件の被害に遭った児童のうちで、出会い系サイトを利用してやっているわけですけれども、家庭のパソコンよりも、実際には今、携帯電話という端末を使ってそういう事件に巻き込まれるケースが大変多くなっているんじゃないかと思います。具体的に、携帯電話から出会い系サイトを利用したものの割合、何かしらの事件に巻き込まれてしまった、そういうデータがあれば教えていただきたいと思います。お願いします。
○片桐政府参考人 お答え申し上げます。 平成十八年中に児童買春事案で千六百十三件を検挙いたしておりますが、このうち被害に遭った児童は千三百三十五人でございます。このうち、出会い系サイトを利用した児童は五百七十三人、全体の四二・九%でございます。さらに、このうち携帯電話から出会い系サイトを利用した児童、五百六十一人でございまして、出会い系サイトを利用した児童の九七・九%、ほとんどを占めているという実態でございます。
○松本(洋)委員 今の数字を聞いてだれもが多分びっくりすると思うんですけれども、実は、出会い系サイトに絡む事案というものは、携帯電話の存在というものによるところがほとんどという状況だと思っております。だからこそ、携帯電話からインターネットの有害情報にアクセスする、これを何とかとめるという取り組みをしていかなければならないと思っております。 しかしながら、一方、今、例えば子供の登下校の安全、安心のために、親が子供に安全確保の手段として携帯電話を渡して、それで連絡をとりながらというようなこともあるわけでございまして、そういう意味では、子供が携帯電話を持つ割合というのはふえている。しかしながら、そうしたものを使った犯罪ということにも私たちはしっかりと目配りをしていかなければならないということで、私は、ITというもの、有害情報というものを考えたときには、やはり携帯電話というものと有害情報との接点というのをどういうふうに整理、制限していくのかという観点が大変重要だと思っております。 先ほどこれまた大臣答弁の中で、フィルタリングという話がございました。これは、私は大変有効な手段だなと思っております。総務省におきまして、携帯電話のフィルタリングの普及促進に向けてどういう取り組みをしているのか、具体的に教えていただければと思います。よろしくお願いします。
○桜井政府参考人 お答えいたします。 出会い系サイトなどの有害情報から子供を守るために、先生御指摘のとおり、フィルタリングが大変有効な対策だというふうに私どもも認識しているところでございます。 携帯電話事業者におきましては、平成十七年夏、一昨年夏以降、順次、無料でフィルタリングサービスの提供を開始しておりまして、また、フィルタリングの認知率を高める取り組みといたしまして、平成十八年三月に、フィルタリングの普及啓発アクションプランというものを事業者が私どもと連携いたしまして策定して、周知活動に努めてきているということでございます。 しかしながら、これは十八年二月の私どものモニターのアンケート調査結果でございますけれども、携帯電話のフィルタリングサービスの認知率というのがまだ当時四〇%ぐらいということで、低い状況にあったわけでございます。このため、昨年十一月、総務大臣から、携帯電話三社、それから事業者団体でございます社団法人電気通信事業者協会に対しまして、フィルタリングの普及促進に関する自主的取り組みを強化するよう要請を行ったところでございます。 この要請を受けまして、昨年十二月から順次、携帯電話各社におきまして、親権者同意書あるいは新規契約申込書に、フィルタリングサービスを利用しない場合にはチェックをするということで、フィルタリングの利用の有無、意思をしっかり確認するというふうに申込書等の改定を行ったところでございます。そういう意味で、現在では、新規契約時にすべての親権者に対してフィルタリングサービスの利用に関する意思を確実に確認する仕組みというふうになっているところでございます。 また、この分野、保護者でありますとか、あるいは利用者への草の根的な周知啓発が肝要であるというふうにも考えておりまして、ことしの二月、私どもと警察庁それから文部科学省と合同で、フィルタリングについて、学校関係者あるいは保護者を初めとする住民に対して周知啓発活動に取り組むよう、都道府県知事、教育委員会及び都道府県警察などに要請をしているところでございます。 こういった取り組みによりまして、先ほどのアンケート調査のことしの版でございます、十九年五月に発表させていただいておりますモニターアンケート調査結果ですと、認知率が、先ほど四〇%ぐらいだったわけでございますが、六六%ということで、大分認知率も高まってきたというふうに思っているところでございます。 私どもといたしましては、引き続き、業界でありますとか関係省庁と連携いたしまして、子供たちが安心してインターネットに接続できる環境というのを整備してまいりたいというふうに思っております。
○松本(洋)委員 ありがとうございます。 今答弁の中にもありましたけれども、例えば文部科学省だったりとか、さまざまな省庁と連携をとりながら、今この認知率を高めるための活動を一生懸命されているということで、実際、四〇%から六六%にということで大変大きな改善が見られているのはよろしいことかと思います。 しかしながら、今お話の中にもありましたように、新規に携帯を登録するときだけとかというような形に今なっているわけですけれども、例えば機種変更のときだとか、そういうさまざまな機会をとらえてこういうものをしっかりと認知してもらう、そしてそういう問題意識を一人一人の国民にしっかりと持ってもらった上で、どうするのがいいのかということをしっかりと判断してもらう機会を与えるということが私は大変重要なことだと思っております。 ですから、そうした意味では、さらなる活動というものをぜひ続けていただきたいと思いますし、それこそ政府一丸となってこの問題に対応していただきたいと思います。 先ほどもお話がありましたけれども、結局、子供たちの出会い系サイトとの接点というものは九七%ぐらいが携帯電話にあるわけですから、ぜひその問題の重要さ、大きさというものを、十分理解はされていると思いますけれども、さらに積極的なお取り組みというものをよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、済みません、ちょっと話題がかわります。マタニティーマークに関して質問をさせていただきたいと思います。 こういう話をしようとすると、私も地元で回っていたりすると、まずおまえが結婚しろとか、そういうことを言われる機会が大変多いわけでございまして、その御意見は真摯に受けとめてまいりたいなと思っているところなんですけれども、何で私がきょうこんな質問をさせていただこうと思ったかというと、実は、私の知り合いの女性から、先日一本のメールがやってまいりました。 その女性というのは、妊娠をしている女性なんですけれども、日本で生活をしていて、例えば道を歩いていたりしても、結構込んだ道なんかで周りのことを余り気にかけないで通行している人がいて危ない目に遭ったりとか、あと、電車なんかの中でも、なかなか配慮というものがなくてつらい思いをしたりとかというようなことがあったそうでございます。 特に、私は東京の議員ですから思うんですけれども、通勤ラッシュの電車とかに乗っているときというのは、本当にこれは危険だなと思う場面というのが多々あるわけでございまして、当然ですけれども、妊娠していない私ですら、それこそ骨が折れるんじゃないかというような、物すごく苦痛になるような場面というのがあるわけですよね。これがもしも妊娠している女性だったら、それこそ子供の命にかかわる大変危険な状況だなというようなことを感じながら電車に乗ったりすることも実際問題としてあるわけでございます。 結果として、その女性が出した結論というのが、大変残念ではあるんですけれども、ちょっとそこだけ読みます。だから、私たち夫婦は、私たちの思いや信念、日本人としての誇りを守るために、尊重してくれる場所に生活を移すことにしましたということで、要するに、何が言いたいかというと、日本ではなくて、海外に移住をしてそこで子供を育てますというようなことを、彼女たちは夫婦として選択したわけでございます。 もちろん、これがすべてではないと思っております。実際問題として、電車なんかに乗っていましても、子供たちとかがお年寄りとか妊娠されている方々に席を譲る姿というのも拝見をしたことはありますし、そういうほほ笑ましい場面に遭遇することもあるわけですけれども、しかしながら、こういう女性の意見があることも、それは事実として私たちは重く受けとめていかなければならない問題だと思います。 人々のモラルによる部分というのもありますから、政治として何をどのように対応していくのかというのはなかなか難しい部分もまたあるかもしれないですけれども、しかしながら、教育等々の取り組みと同様に、このマタニティーマークというものを活用していくということは大変重要なことではないか、私はそんなことも思っておりますし、その女性からも、この施策というものをしっかりと前へ進めてほしいというような声も聞いたわけでございます。 そこで、マタニティーマークに対する政府の取り組みというものをまずぜひ教えていただきたいと思います。
○村木政府参考人 御答弁申し上げます。 マタニティーマークでございますが、これは、妊娠初期においては外見からは妊娠していることがわかりづらく、周囲からの理解が得にくいといった御指摘がありまして、これを踏まえて、妊産婦の方々への配慮を広く国民に喚起するために、昨年三月に定めたものでございます。お母さんとおなかの中にいる赤ちゃんの絵柄で、「おなかに赤ちゃんがいます」と文字で書いてお示しするというようなものでございます。 このマークは、母子健康手帳とともに妊婦の方に配付をして活用していただくというのが一番効果的、効率的であるというふうに考えているところでございます。このために、各市町村において、母子健康手帳をお渡しするときにあわせてマタニティーマークの配付をしていただけるように、本年度十九年度予算において地方財政上の措置を講じたところでございます。
○松本(洋)委員 財政上の措置等々講じながら前へ進めていただいているということでございますので、ぜひさらにしっかりと進めていただきたいと思います。 また、今のお話を聞いても、私思うのは、実際にこのマタニティーマークをつける妊娠されている方々に対しての取り組みというものは財政措置等も含めてやられているんだろうと思うんですけれども、しかしながら、同時に大切なことは、周りにいる人たちが、そのマークが何を意味しているのか、またそういうマークをつけている人たちに対してどういう配慮をしていかなければならないのか、やはりそういうことの認知を高めるための普及活動というものをもっと積極的にやっていかなければならないんじゃないかと思っております。 私も別にアンケートをとったわけでもないですから、具体的な数字としてはないんですけれども、ただ、私自身の感覚からいっても、また周りのいろいろな人と話をしている感覚からいっても、このマークの存在というものがそこまで国民の間に広く認知をされているとは私は到底思えないんですね。やはりそういう国民一般に対する認知をもっと高めるための施策というものを積極的にやっていくということが必要だと思っているんですけれども、マタニティーマークの普及啓発活動の状況というものを教えていただきたいと思います。お願いします。
○村木政府参考人 御指摘のとおり、このマタニティーマーク、妊産婦御本人の方はもとよりですが、一般に広く国民の方が認知をしてくださるということが非常に大事だというふうに思っております。 昨年の三月から始まった事業でございますが、少しずついろいろな取り組みが始まっておりまして、例えば、国土交通省に御協力をいただいて、今、首都圏の主要鉄道事業者十六社がこの事業に御協力をしてくださいまして、マークの無償配付を事業者の方がしてくださる、それから電車の中にこのマークやポスターを張ってくださるというようなこともやっていただいております。 こうした取り組みが少しずつ始まっておりますが、今後、私どもも、より一層このマークがきちんと普及していくように、一つは、政府広報を使って国民一般の方々への周知、それから、先ほどの鉄道事業者の例にもありますように、関係省庁に御協力をいただいて、いろいろな団体や事業者と協力をしていただいて普及をする、それから、各自治体でもいろいろな形で取り組んでいっていただくというようなことで、さらにこのマークの普及をしっかりやっていきたいと考えているところでございます。
○松本(洋)委員 これで質問は終わりたいと思いますけれども、これは大変重要な問題だと私は思っておりまして、それこそ政府全体の大きな方針の中にしっかりと位置づけをしてもらって、さらに強力な取り組みというものをぜひお願いしたいと思います。 とてもではないですけれども、厚生労働省一省だけでこの問題ができるものではありませんから、政府全体として取り組んでいただいて、それこそ子供たちを産みやすい、育てやすい、そしてこの国に住んでよかった、そう思われる国づくりといいますか、社会の形成に向けて、ぜひ全力で取り組んでいただきたいことを最後にお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○小宮山委員長 次に、田嶋要さん。
○田嶋(要)委員 民主党の田嶋要です。よろしくお願いします。昨日からちょっと声が出にくくなっておりまして、聞き苦しい声で恐縮でございます。 きょうは、子供の安心、安全の関係で質問をさせていただきます。 児童虐待防止法の改正とかいろいろございますが、家にいてもそういった問題、通学路でも安心、安全の問題、学校にいても不審者の侵入やあるいはいじめ、いじめ自殺、子供にとって大変厳しい時代という感じがいたしますけれども、私、きょうは、子供たちの安心、安全をどのように守っていくかということと、守ることができなかった場合の、今、国にある制度としての災害共済給付というものに関しまして質問させていただきたいと思います。 まず、どうしてその話に至ったかを少し話しますけれども、独立行政法人がございまして、文部科学省の方で、totoのサッカーくじの関係で私は質問をさせていただいたんですが、そのtotoをやっている、サッカーくじをやっている同じ独立行政法人が、もう一つの柱の事業として子供たちへの災害共済給付事業をやっている。どう考えても余り結びつかないんですが、一本化して一つの独法でやっているということでございます。 資料をお配りしたので、まずごらんいただきたいと思います。 一枚目でございますが、これは任意の加入ということになっていますけれども、災害共済給付はこのようなすごく大きい規模の活動になっておりまして、小学校に至りましては九九・九%、事実上全部入っているということです。どうやって入るかといえば、うちもことし小学校一年生に入りましたけれども、入学式の後に親が同意書にサインをするわけです。子供たちの安全、安心を願って、そういうものにサインしない人はほとんどいないということで、こういった圧倒的な、ほとんどの人が入っている状況になっておる、そういう事業でございます。一千八百万人ほどが全国で入っておるわけでございます。 そこで、まずお伺いいたします。 どういう事業かの概要は御理解いただいているという前提でお話しいたしますが、この災害共済給付が今我が国では独立行政法人によって行われております。そこで、小渕先生にお伺いいたしますけれども、なぜ独立行政法人で行われているか、政務官の方から御答弁いただきたいと思います。
○小渕大臣政務官 お答えいたします。 なぜ独立行政法人で行っているかということでありますけれども、この制度、ちょっと昔の話をしますと、発足以前は、地方自治体が各自に学校の管理下における児童生徒の災害に対する補償制度を運営していたんですけれども、やはり加入者数の規模が大変少なくて補償内容が必ずしも十分ではなかったということもありまして、昭和三十五年に、現在の独立法人日本スポーツ振興センターの前身となります特殊法人日本学校安全会におきまして、災害共済給付制度が全国規模で、スケールメリットを生かす制度として発足したということが経緯であります。 この制度は、学校教育の円滑な実施のために全国的に一律の水準で補償を確保するということとともに、何といいましても、保護者の方々の負担を軽減していくということで、保護者の皆さんのみならず学校の設置者も掛金を負担するという制度になっておりまして、学校教育の課程に基づく授業における災害等に対する支給にまた国が補助金を支給するということで、独立行政法人という形で安定的な運営を図ることができ、かつ利益を求めることを必要としないということで、独立行政法人で実施するということになっております。
○田嶋(要)委員 過去の経緯としてはそのとおりだと思います。文部省所管の特殊法人、それが独立行政法人に移行をしたということでございますが、独立行政法人、全部で百一ございまして、渡辺行革担当大臣の方からも、年末に向けて、もう一度、すべてゼロベースで見直していくという御答弁でございます。 私がお伺いしたいのは、どういう場合に独立行政法人でその事業をやっていいかという条件がございますが、その条件と照らし合わせたときに、この事業を今後も独立行政法人でやっていくべきかどうかという点が私の一つの論点でございます。独立行政法人として事業をやるべきときの条件というのは、どういうものがございますでしょうか。政府でも結構でございます。
○西阪政府参考人 お答えいたします。 先ほど小渕大臣政務官からも答弁がございましたけれども、この制度は、学校教育を円滑に実施していく、また保護者の方々の負担をできるだけ軽減した形でやっていくという、一種公的な色彩の制度でございます。ということで、制度の実施主体といたしましては安定的な運営をしていく必要がある、またこの事業で利益を得て運営していくという制度ではございませんので、独立行政法人として実施しているということでございます。
○田嶋(要)委員 独立行政法人で事業をやる場合は、国が直接やらなくてもいい、しかし民間にゆだねると必ずしもやってもらえない、しかし日本で必ず必要なもの、そういうようなことであると思っておるんです。 私は、今、小渕政務官がおっしゃった時代の経緯として、もちろんこれまでは役割はあったと思っておるんです。しかし、今後、果たして今の状態のままやっていっていいものかどうか。それが私のきょうの論点の一つでございます。 そこで、具体的な話に入ってまいりたいと思いますが、この災害給付は、けがをしたとかいろいろなケースがあるわけですが、その中に、昨今のいじめ、そしていじめによる自殺のケースもこういった災害共済給付の対象になる場合がございます。 そこで、お伺いをいたしますが、いじめによってその当該被害者が自殺をしてしまったという場合、給付がされる場合とされない場合があるというふうに新聞報道等で聞いておりますが、その点に関してはいかがでございましょうか。
○西阪政府参考人 学校の災害共済給付制度につきましては、学校教育の円滑な実施を図るためということで制度化されているものでございます。一般的に申し上げまして、こういう制度の趣旨から、学校の管理下での災害に対して補償をしていくという制度でございます。 自殺という事例につきましても、学校の管理下でその災害が発生したということでございましたら対象になる、学校の管理下外での死亡ということになりましたら制度の対象にはならないということでございます。
○田嶋(要)委員 委員の皆さんもこういったことを御存じかどうかわかりませんが、私も先ほどのtotoを調べているうちにこういう事例にぶつかったわけですけれども、今の御答弁ですと、これは、今、前提は、いじめがあった、そして自殺の原因が学校におけるいじめだったということを教育委員会が認定していてもそうだという意味でしょうか。
○西阪政府参考人 幾つかの要件がございますが、学校の管理下ということで、過去の事例で申し上げますと、学校の中のいじめが原因で、学校の中で児童、お子さん、子供の方が自殺をされたという場合には、給付の対象にしたという事例がございます。(田嶋(要)委員「いや、私の質問に答えてください。教育委員会が認めているかどうかです、いじめが原因だということを」と呼ぶ) それを前提といたしまして考えましたときに、学校内で自殺を行った場合、あるいは学校外で自殺を行った場合ということが場合として考えられると思いますけれども、過去の事例で申し上げますと、学校内で自殺を行った事例に対して給付を行ったという事例がございます。
○田嶋(要)委員 御答弁いただいていないと思うんですが、では、私が整理いたしますけれども、ともに当該教育委員会が、いじめがあり、いじめによってそのお子さんが自殺をされてしまった、そういう同じケースであったとしても、自殺がどこで行われたか、片方は学校の中で行われた、片方は家に帰って行った、あるいはどこかの山の中で行った。学校の中で行われた場合にだけこの災害共済給付がおりるというふうに理解をいたしております。 そこで、もう一つお伺いいたしますけれども、もし同じいじめがあって、自殺に至らなかったけれども精神疾患になってしまった場合、この場合には給付はおりるんでしょうか。
○西阪政府参考人 学校の管理下で生じた事由に起因する疾病に直接起因する死亡というものが支給の対象になってございますので、何らかの学校の中での事件等で精神的な疾病にかかられた方が死亡されたという場合には、支給の対象になります。
○田嶋(要)委員 今、死亡の話はしていないんですけれども、精神疾患になった場合ですね。だから、学校の中での事由によって精神疾患になった場合は給付の対象になる、それから学校内で自殺した場合も対象になるという、今聞いていないことを御答弁いただきましたけれども、そこまで聞いて、普通の感覚でいうと、何かおかしいわけですね。 つまり、もちろんあっちゃいけないことですが、子供の安心、安全を守る、しかし、守れなかったとき、少なくとも、そういった大変悲しいことに関して経済的に支えていく、遺族の方を支える、そういったこともこの災害給付の一部であるにもかかわらず、どこで自殺をしたかによって天と地の差があるんですよ。これは二千八百万円ですからね。二千八百万円いただけるか、いただけないか。しかし、遺族の方はつらいですよ、子供が亡くなっているのにお金のために何かやるというようなこともね。私はこういう実態は大変おかしな状況だと思うんです。 それで、一つ厚生労働省にお伺いしますけれども、子供は学校に行くわけですが、大人は職場に行くわけですね。労災というのがございます。これも、働く方が職場でのストレスで精神疾患になる、そういう場合ももちろん労災の給付です。お伺いしますが、では労災で、精神疾患で追い詰められて自殺をした、職場で自殺をしたか家に帰って自殺したかによって給付が違うんでしょうか、どうでしょうか。
○武見副大臣 労災保険におきましては、業務に起因して精神障害を発病し、それが原因となって自殺に至ったと認められる場合には、保険給付の対象となります。 自殺した場所によってその判断が異なることはありません。
○田嶋(要)委員 今そういうお話で、全く同じものではないかもしれないけれども、一つそういう見方ができるんじゃないですか。 例えばドイツのケースですけれども、ドイツは一九七一年に学校の事故にかかわる話を労災と一本化したんです。それによって全く同じ扱いにしている。こういった例もあるところから見ても、やはり子供たちの学校における災害ということと働く仲間の労災という話はかなり似ているものがあるのではないか、私はそのように思うわけでございます。 今、具体例を挙げました。これは実際に教育委員会の方もこういったやり方はおかしいということで不服の訴訟も出ているケースもございまして、これが今まだ宙に浮いた状況でございますが、この運用が大変あいまいだと私は思うんですね。今のような、場所によって右行くか左行くかという話もありますし、一例で、兵庫県のたつの市のケースでは、学校外であっても支払われたケースもあるように伺っております。それから、死に至らずに精神疾患だった場合、要するに、被害がより小さい場合は給付が手厚くて、一番あっちゃいけない子供の自殺のときには天と地ほどの差が分かれるようなおかしなことが起きている。 今の独法のこの制度でもう一つお伺いいたしますけれども、この委員会でもいろいろ扱いました学童保育の関係、子供たちは今、学校で授業を受けている時間よりも学童保育に通っている時間の方が長いということを私たちは知りました。それで、学童保育はキャンパスの中のどこかプレハブにいるケースも大変多いわけでございますが、そこでお伺いしますけれども、学童保育中に不審者が忍び込んできて子供たちが犠牲になった、そういう場合にはこの災害共済給付はおりるんでしょうか。
○西阪政府参考人 学童保育につきましては、学校教育として行われているものではございませんので、先ほどのこの制度の趣旨から申し上げまして、対象にならないということでございます。
○田嶋(要)委員 要するに、これは子供たちのための制度じゃないんですよね。そもそも出発が、学校がいろいろお金にかかわるときに、何か学校を守るようなところがあって、子供たちを守るというスタンスに立っていない実態が僕はあると思うんです。 資料の二枚目からごらんください。 では、今のそういう実態を踏まえて、例えばこれは神奈川のケースですけれども、線を引いたところに「学校の管理下のあるなしに関わらず」、これは明確に、今の独法のこの制度が不備なんで、これで補っているんですよ。次のページをごらんください。これは読めないですけれども、何市ですかね、この市の提供ですね。「学校内のけがにはスポーツ振興センターの適用がありますが、補償が十分とはいえない現状です。」と。それから、次のページをごらんください。これもどこかの町ですけれども、これもすごい話ですよ。帰宅しない児童については独法の給付の対象とされるが、一たん帰宅した児童は対象とされていない。つまり、一たん帰宅してまた学校に戻ってくると対象外だ、そういうことですね。 だから、子供たちのことを思ってほとんどの親が入っているにもかかわらず、こういう子供の立場に立った保険になっていないと私は思うんですね。現に、民間の企業は二〇〇一年から、場所を問わず補償している保険のサービスも出てきました。 そこで、お伺いしたいんですけれども、これは一種の官による独占事業が続いておるわけでございます。しかも、時代の変化によってさまざま、学童保育の話やら自殺の問題やら、二十年前には余りなかったような問題も今は出てきている中で、子供を守る、守るというか経済的に支援する、そういうしっかりとしたサービスに十分なっていないと私は思うんですが、そこでお伺いいたしますけれども、災害給付事業に民間参入することは、現時点でできるんでしょうか。
○西阪政府参考人 現在、さまざまな形でお子様の災害についての保険というものもございます。ただ、学校の災害共済給付制度につきましては、学校の管理下での事故について保護者の方々の負担をできるだけ軽減するということで、国からも補助を入れた形で行っておりますので、独立行政法人として実施していくというのがこの制度の趣旨でございます。 それからもう一点、申しわけございませんが、この制度は、学校の管理下における災害に対して給付をするということでございまして、学校の施設内ということでしたら明確にそれがはっきりするわけでございますけれども、先ほど御指摘いただきましたような事例につきましては、境界線上の問題もございますので、それにつきましては、過去、いろいろな事例あるいは裁判の判決もございますけれども、それが学校の管理下におけるものかどうかというのがその判断のことになるわけでございます。
○田嶋(要)委員 学校の管理下、親はそんなことどうでもいいんですね。親は、子供がそういう事件や事故に巻き込まれないこと、万が一そういうことになった場合でも、少しでもお見舞い、経済的な支援をいただけることがやはり大変ありがたいのではないかな。 そこで、時間になりましたので、最後に大臣の方にお伺いをいたしたいのですが、先ほどのいじめによる自殺のケース、どこで亡くなるかによって、こういうような制度を私は放置していてはいけないと思うんです。それに対してどのようにお考えになるか。 自殺の関係に力を入れておられるということでございますが、これは個別事例ではございますけれども、やはり今運用で非常にあいまいな状況になっている。ぜひともこれの対策をとっていただき、どこで亡くなろうが同じ原因なんですよ、教育委員会はいじめを認めているんですから。同じ原因であれば、やはり同じ結果になるようにしていただきたいという点。 それからもう一つ、そもそも独立行政法人が時代の流れにマッチしたものを開発できていない、その問題があると私は思うんです。市場化テストをして、民間に移すのが適当かどうか。これは全国で一つ、一千八百万もの巨大なものでやらなくたって、規模の経済は落ちることはないと私は思うんですね。極端な話が、五つに分割して、それぞれに民間に売却する可能性、今介護の事業でも同じような話がありますけれども、独立行政法人で今後も本当に続けていっていいのか。本当に、もっとニーズに合ったサービスを提供して、あれこれ補足的に民間の会社がやっていかなきゃいけないような今の実態をゼロからもう一度見直していただきたい。 一つの選択肢としては、独法ではこの事業はやめるという選択肢も含めて御検討いただきたいというふうに思いますが、大臣、二点に関してお伺いします。
○高市国務大臣 先生が例に挙げられた日本スポーツ振興センターについては、私が主務大臣ではありませんので個別にはコメントしにくいんですが、ただ、独立行政法人の業務の見直しということに関しましては、平成十五年八月一日の閣議決定に基づいて、まず、主務大臣は、独立行政法人の存在意義を国民に対して説明しなければいけないと。必ずしもそれは独法がやるべき仕事かそうでないかも含めてということであると思います。 それから、独立行政法人については、中期目標期間終了の都度、組織及び業務全般の見直しを行うと。例えば、経済社会情勢等を勘案して行政主体が担う必要性が乏しくなった事務事業は廃止、民営化、もしくは時宜に応じた業務運営に改める等、そういったことが閣議決定で定められております。 ですから、ちょっと特定の独法については申し上げられる立場じゃないんですが、ただ、中期目標期間の終了といいますと、今年度末に多くの独法で到来いたしますので、今委員が御指摘になったような問題、親が何を切実に望んでいるか、そういった御意見も、恐らく見直しに向けて、検討に向けて、皆さん心にとめられることと思います。(田嶋(要)委員「前半に関しての御答弁をいただけますか。いじめによる自殺が場所によってに関して」と呼ぶ) いじめによる自殺。ただ、この保険制度について、それを対象に、原因が学校にあった、学校にいるときに起因した、しない、どの場所で自殺したかというようなことについて、対象にすべきだとかすべきでないということも、残念ながら、主務大臣じゃございませんのでそれをコメントする立場にはございません。 ただ、自殺対策大綱も取りまとめました。そしてまた、文部科学省の方では、今、特に学校現場でのいじめによる自殺に対する対策もとっていただいております。一人でも多くの子供たち、そして親に救いがあるようにという方向で政府は一生懸命取り組んでまいるということだと思います。
○小宮山委員長 田嶋さん、時間が来ています。
○田嶋(要)委員 済みません。 歴史的経緯はいろいろあると思うんですが、あくまでやはり子供たちにとって何がいいかということを踏まえた制度にして、あいまいな運用をぜひやめていただきたいというふうに申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○小宮山委員長 次に、西村智奈美さん。
○西村(智)委員 民主党の西村智奈美でございます。 先週、新潟県内の高校で、女子高校生が校舎のトイレの中で出産をして、その直後ということになるんでしょうか、生まれた男の子が死亡するという事件が発生いたしました。同性としても大変悲しくつらい事件でありましたし、また、現場で指導に当たってこられた先生方にとっても、こういう事件が起きないようにということで指導してきたわけでありますけれども、残念ながらこういう結果になったということで、少し落胆をしておられるようでございます。 あってはならないことだったと思いますし、その高校生本人にとっては、いわゆる性知識、正しい性に関する知識がなかった。それは、その女子高校生に対してだけ言えることではなくて、私は、やはり相手方とされる男性、そちらの方はちょっとわかりませんけれども、そちらの方においても正しい知識がなかったということでこういう事件になったんだろうというふうに思っております。 こういったことで、十分送れるはずだった高校生活が危ぶまれているということを本当に残念に思っておりますけれども、まず、この事件、高市大臣の御所見をお伺いいたしたいと思います。
○高市国務大臣 私も報道で承知をいたしておりますけれども、まず一つは、子供の命が失われてしまった、たった一つの命が失われてしまった、非常に痛ましい事件でございます。 それからもう一つは、あくまでも感想ということですけれども、妊娠をしてから出産をするまでの間に、本人もだれにも相談できなかったのか、周りの大人も、御家族も教員も含めて気づけなかったのか。気づいた場合に、例えば児童相談所に相談して子供の命だけは守るというような対策もとれたかと思いますが、どうしても周囲も気づけなかったのか。それが大変残念だという思いでございます。
○西村(智)委員 それで、いわゆる高校における性教育がどのように行われているのかということについて、改めて私は、今回、いろいろな資料をいただいて調べてみました。 文部科学省の方からは、「学校における性教育の考え方、進め方」、これは平成十一年の三月に出されたもののようであるわけなんですけれども、読んでみましたけれども、率直に申し上げて、無味乾燥なガイドラインだなということであります。 文部科学省としては、これをどう読み込んで、性教育をどう行っていくべきだと考えているのか、とりわけ高校における性教育について、政府の進め方、考え方について伺いたいと思います。
○小渕大臣政務官 お答えいたします。 高等学校におきましての性教育のあり方ということでありますけれども、義務教育の段階で、小学校、中学校の段階で、基礎的な性教育については勉強して知識を積んでいると思うんですけれども、やはり生徒の発達段階に応じた性教育というものが大切であるというふうに考えております。 その中で、小学校、中学校の性教育を踏まえて、高等教育での保健体育、性教育の授業に関しては、人工妊娠中絶の心身への影響、エイズや性感染症の予防、あるいは受精、妊娠、出産、そうした家族計画によるもの、そうした科学的知識の理解を深めるということとともに、やはり性に関する情報の適切な判断、みずからの行動の結果とそれに対する責任を自覚し、適切な意思決定や行動の選択を行うこと、そうしたことを中心に教えることにより、望ましい行動がとれることをねらいとしています。
○西村(智)委員 今政務官がお答えくださったのは、ガイドライン、この平成十一年の「考え方、進め方」にも書いてある内容だと思うんですけれども、実際にそれが現場でどのように取り組まれているか、幾つか事例をお伺いいたしましたけれども、もう少し積極的に進められるのではないかなというのが私の印象です。 もちろん、私の地元の新潟県内では、県の教育委員会が本当にしっかりとした手引書をつくっておりまして、それをもとに進めているところもあるというふうに承知はしているんです。ただ、ではほかの自治体はどうなんだろうかということで調べたいと思ったんですけれども、実は、高校でいわゆる性教育がどのように行われているかという実態調査が行われていないんです。 義務教育諸学校における性教育の実態調査というのは行われているんですけれども、私は、やはりこれは高校についても行っていただきたい。そのことによって問題点がより把握でき、今後の対応についてもより促進できるのではないかというふうに考えていますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○西阪政府参考人 お答えいたします。 御指摘の義務教育諸学校における性教育の実態調査でございますが、これにつきましては、児童生徒の発達段階や受容能力等を踏まえていない性教育が実施されているのではないかというような指摘もございまして実施をしたものでございます。 この調査によりまして、都道府県、市町村教育委員会の取り組み状況、あるいは指導内容に関しての学校が行う保護者への説明、あるいは指導内容、教材等について学校内の共通理解がどのようになっているのかというような現状について把握をしたところでございます。このような状況につきましては、高等学校を含めた学校についても共通する問題ではないかというふうに考えているところでございまして、高等学校について特別に実態調査をするということを現在のところは考えておりません。 ただ、この実態調査を踏まえまして、私ども、性教育のより適切、効果的な実施ということで、望ましい取り組みや全国に参考となる取り組みの実践事例集を作成、配付をしたいと考えております。 また、平成十九年度から、効果的な指導方法の普及を目的といたしまして、都道府県教育委員会への委託事業といたしまして、性教育の指導に関する実践推進事業というのを新規事業で始めているところでございます。これらにつきましては、高等学校も対象に含めて推進していきたいと考えております。
○西村(智)委員 よくわかりました。 それで、義務教育諸学校における性教育の実態調査で、調査結果を私もいただきまして、細かな数値まで全部私なりにクロスをさせてみました。 そうしましたら、例えば、先ほど局長が、児童生徒の発達段階や受容能力等を踏まえていない性教育が実施されている学校があると指摘されているという件については、これは極めて少数だったと。クレームが多少あったケースに対しても、保護者や関係者に説明を求めたところ、その説明が理解されたという結末を迎えている案件が一番多いわけですね。 つまり、私これを見て思いましたのは、問題は、そうやって一部に行き過ぎているとされる性教育、行き過ぎている性教育というのは定義は何なのかと思うわけなんですけれども、仮にそういうのがあったとしますと、そういった一部の少数校が指摘されていたということよりは、むしろ、指導方針が示されていない自治体が余りに多いではないか、この点だと思うんです。 政務官に伺いたいんですけれども、この調査結果を見ますと、やはり性教育に係る指導方針が示されていない自治体が非常に多いんです。この状況を何とか改善していく必要があるのではないかというふうに考えるんですけれども、文部科学省としてこの点どう取り組んでいかれるのか、伺います。
○小渕大臣政務官 今御指摘いただきましたように、指導方針を都道府県の教育委員会で出しているところが六六%で、市町村教育委員会では一二%という結果が出ているというふうに承知をしております。 各地域の実態を踏まえた指導方針や教師用の指導資料というものが適切に示されることがやはり重要だというふうに考えておりますので、先ほど政府参考人からも答弁させていただきましたように、文科省としては、そうした実践事例集のようなものを作成いたしまして、今後、都道府県の教育委員会また市町村の教育委員会によって各学校に対しての指導の参考となるように、こちらとしても適切なものを提示してまいりたいと考えております。
○西村(智)委員 性教育の基本は、カイロ会議で採択された行動計画の中にもありますリプロダクティブヘルス・アンド・ライツ、ここがやはり基本になるんだろうと思います。そういった方向で進んでいくことを期待しておりますけれども、いずれにしても、指導体制というのが、やはり現場レベルに近くなればなるほど不足してきているのではないかというふうに考えております。 今、事例集を作成してそれで啓発に努めていきたいというような御答弁だったわけでありますけれども、学校全体の教育計画の中に、やはり正しい知識、発達段階に応じた性教育というのをきちんと組み込んでいく、プログラムしていく必要があるのではないかというふうに考えております。 もちろん、性教育というのも、最近は性教育というと、セクシュアリティー全体に対する教育ということで、人格と人格の触れ合いを大切にするですとか、一斉に、クラス全体、学年全体、学校全体に対する指導とセットで、発達段階というのは人さまざまなので個別の指導がそこに組み合わされるべきであるというような、こういう専門的な見地からの指摘もいろいろあるわけなんですけれども、ここに、やはりそういったプログラムとあわせて、そういった専門的な指導ができる教員の方がいなければいけない。教員でなくてもいいでしょう、外部の産科、婦人科の医師に来ていただいて、学校の教員が話せないことまでそこで指導していただくというのも、それも大変結構なことだと思います。 この点について検討する必要があるんじゃないかと思っておるんですが、文部科学省の見解はいかがでしょうか。
○西阪政府参考人 学校におきます性教育につきましては、先生御指摘のとおり、児童生徒の発達段階に沿った時期、内容で実施をする、あるいは体育や保健などだけではなしに、道徳、特別活動など学校教育活動全体を通じて行っていく必要がある、あるいは保護者の方々、地域の理解も得ながら進めていく必要がある、そういう学校全体で共通理解を図って推進していくということが必要であろうというふうに考えております。 このような中で、発達段階に応じてできるだけ効果的に進めていくということを考えましたら、授業の中にゲームを取り入れるなど、いろいろな工夫を凝らしていく効果的な指導ということが必要であろうというふうに考えております。 また、御指摘のように、集団指導の性教育だけでは性に関するさまざまな健康問題などを抱えるすべての児童生徒に対して十分な対応がとり得ないということもございますので、個別指導を補完的に用いていくということも必要であるというふうに考えております。 また、指導の体制につきましては、先ほど申し上げましたように学校全体で取り組んでいくということでございますが、特に、平成十年の教育職員免許法の改正によりまして、養護教諭の方々が体育や保健体育の授業の指導ができるということになりましたので、このような方々もできるだけ積極的に参加をしていただきたいと思っておりますし、御指摘いただきましたような地域の医療関係者、看護婦の方々、そのような方々の御協力も得て効果的に進めていくということが必要であるというふうに考えております。
○西村(智)委員 かけ声だけに終わらないように、きちんとプログラム化ということをぜひ検討していただきたいと思います。先ほどの望まなかった妊娠の話だけではなくて、先進国の中で、これほどまでのスピードでエイズが蔓延している、拡大している国というのは日本だけです。そういった性感染症の予防ということも含めて、ぜひその辺は、かけ声だけに終わらせない積極的な取り組みをお願いしたいと思います。 政務官にもう一点伺いたいんですけれども、学校での指導も大変重要なことだとは思いますが、やはりこういった少し微妙な問題になってまいりますと、年の離れた人が指導するということよりも、年が近い、同じ世代同士での知識共有というものが効果的ではないか、こういう話があります。ピアカウンセリングとかピアエデュケーションと呼ばれているものですけれども、そのことをまた学校での取り組みとあわせて進めていく必要があるのではないかと考えておりますが、いかがですか。
○小渕大臣政務官 先ほどから委員が性教育につきまして積極的な御意見がありまして、私自身も、やはり一昔前に比べて、性教育というものに対して、エイズがふえているというお話もありましたけれども、かなり真剣に考えていかなければならないのではないかというふうに思っております。 その中で、今委員が御指摘ありましたピアカウンセリングということで、自分自身のことを考えましても、例えば、先生に相談できない、親には相談できない、しかし同世代に対しては相談できるということもある中で、こうしたことが一つの効果的な教育方法になっているということは、私自身もそのとおりであるというふうに考えております。 しかし、それを学校における性教育の実施ということにこれから組み込んでいけるかどうかということを考えますときに、やはり今いる担当の教諭と生徒の発達段階なども踏まえて、そうした内容というものを実際どうしていったらいいのかということを具体的に十分に協議する必要があると思いますし、少し上の年代の、指導する立場の、大学生なりそのくらいの年になるのかもしれないんですけれども、その人たちがまた性に関してどのような考え方を持っているかという認識をしっかりこちらとしても承知しなければいけないということもあるかと思います。 また、保護者との共通の理解というものも考えていかなければならない中で、そうしたことはしっかりと留意して行われる必要があるのではないかと考えております。
○西村(智)委員 私が今回質問するに当たりまして、実は大変参考になった資料があります。それは、平成十四年度に厚生労働省の科研費による調査が行われておりまして、男女の生活と意識に関する調査ということで、本当に意義深い調査研究が行われているんですけれども、ここでの結論はつまりこういうことなんです。子供に性行為の是非を教えるだけでは不十分だ、親が積極的に自己開示をしオープンに話をすることで、子供が親の性に対する価値観や態度を学び、子供自身が自分の性行動をコントロールできるようになるという関連性が見られたというふうに書いてあります。 ここの研究項目、いろいろありますけれども、例えば、親ときちんと会話をしている、コミュニケーションをとっている子供は、いわゆる最初の性交の年齢が高くなっているんです。つまり、そういったことがだめだということよりも、逆に最初の性行為をおくらせている、こういう調査結果が出ておりまして、やはり基本はコミュニケーションなんだろうというふうに考えているんです。 そこで、高市大臣、時間になりましたが、最後に一点伺いたいんです。青少年に対する性教育というのはどうあるべきだと大臣はお考えでしょうか。
○高市国務大臣 私が若い人たちに一番知っていただきたいのは、命の重さ、自分の体の大切さ、そういうことを認識していただきたい。もちろん、正しい性知識も持っていただきたいと思います。 それから、先ほど来委員が御指摘いただいておりましたように、割と近い年齢の方々とのコミュニケーション、当然、親とのコミュニケーションも大切でございます。相談できる場所、相手、これをきちっと充実することが非常に重要だと感じました。
○西村(智)委員 終わります。ありがとうございました。
○小宮山委員長 次に、西博義さん。
○西委員 公明党の西博義でございます。 二十分ですので、早速質問に入らせていただきます。 まず自殺問題ですが、政府は六月の八日に自殺総合対策大綱を閣議決定いたしました。このことによって、自殺を社会全体で防止する、こういう取り組みが動き出したということになります。 一方で、先日の警察庁のまとめでは、昨年一年間で自殺した学生生徒、この人数が出ておりまして、八百八十六人、過去最多であるという記録でございます。小学生が十四人で前年の二倍、中学生が八十一人で二二・七%増、高校生は五人ふえて二百二十人、それぞれにふえているというデータが出ております。 その中で、遺書をもとにした原因、動機の仕分けでは、学校を原因、動機とする人が九十一人ということで、命をみずから絶つ背景には、学校というキーワードを考えますと、深刻ないじめ問題がそこに見えてくるというふうに思います。 そういう意味で、大臣は学生生徒の自殺の急増をどのように見ておられるのかということがまず第一点でございます。 続きまして、一昨日、公明党の教育改革推進本部というのがあるんですが、「教室の悪魔」という著書を書かれた東京都児童相談センターの心理司、山脇由貴子さんの講演をお伺いいたしました。現代のいじめの実態や特徴、子供たちの心理、解決への取り組みなどについて種々意見を伺いました。 たくさんの観点があるんですが、その中で一つ気になりましたことは、自殺の報道です。 いじめられている子供にとって、あの報道を見ていると、自分も自殺をすれば、多くの人、例えば教育長、校長、担任の先生も謝っています、葬儀の席上、お通夜の席上。本気になって謝っている姿をテレビで見ることによって、自分も自殺をすればこういうふうに、自分が死ぬということ以前に、何か偉い人が謝ってくれるんだと。カウンセリングの中では、そういうことが先立つような事実がある。また、その後、本気になって学校がいじめ対策に取り組んでくれるというようなことが映像で流されるということが逆の効果を生んでいるんではないかというふうに述べておりました。 子供の自殺の連鎖反応ということがありますけれども、こういう観点からも、報道関係者にも、自主的に報道のあり方についてもう一度熟考していただきたいというふうな気がいたします。 さて、自殺総合対策大綱が策定されて、内閣府が中心になって国、地方、民間団体等、相互の密接な連携のもとにこの対策を推進することになりますが、子供の自殺対策を具体的にどう進めていかれようとしているのか、あわせて大臣にお伺いをしたいと思います。
○高市国務大臣 まず最初の御質問でございますが、平成十八年、学生生徒の自殺者が前年に比較して増加したことというのも大変残念です。特に、長い将来のある子供が自殺という方法を選ぶしかない状況に追い込まれたということが大変痛ましいと思います。そしてまた、思春期は精神的にも安定を損ねやすいですし、また、子供のころに受けた傷というのが生涯にわたって影響するという指摘もなされております。 報道のあり方につきましては、昨年来、子供の自殺が相次いだときに、ほかの閣僚もそうかと思いますが、私自身も記者会見の中で、報道各社に資料をお配りし、協力を呼びかけたところです。 それから、子供の自殺対策ですが、文部科学省が、児童生徒の自殺予防に向けた取組に関する検討会、こちらで御提言をつくっていただきました。 これも踏まえまして、自殺総合対策大綱の中で、まず、子供と日々接している教職員に対して、自殺の危険性の高い子供の特徴ですとか、それに気づいたときの対処の方法について普及啓発をするということ。それから、児童生徒の自殺について必要に応じて第三者による実態の把握を行うこと。それから、自殺や自殺未遂の発生直後の周りの子供に対する心理的ケアが的確に行われるように、学校の教職員向けの資料の作成などに取り組むことにいたしております。それから、命の大切さの教育等、これは予防でございますが、その教育の実施。そして、二十四時間いじめ電話相談の実施、スクールカウンセラーの配置の充実など、これはこれまでも取り組んでおりましたが、引き続き取り組んでまいる所存でございます。
○西委員 先ほど申し上げましたこの大綱で、政府は自殺問題への取り組みを明らかにいたしました。また、今国会で、この委員会で児童虐待防止法が改正され、この問題への一層の推進が図られようとしているわけでございます。自殺、児童虐待、そして家庭内暴力など、これまでどちらかといえば個人の問題、プライベートな問題と受けとめられていた諸問題に対して、政府自身が今積極的に取り組もうとしているわけです。そのことについては、私は大変評価をしていきたいと思っております。 きょうは、これもどちらかというと個人の問題として取り扱ってきたことが多いと思うんですが、引きこもりの問題について質問をしたいと思います。 まず、厚生労働省から、引きこもり対策についてこれまでどのような取り組みをされてきたのか、お伺いをしたいと思います。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 引きこもりに関する対策といたしましては、精神保健福祉の分野におきましては、各都道府県等の精神保健福祉センターや保健所において、引きこもりを含む精神保健福祉に関する相談を受けております。 十七年度の実績を見てみますと、精神保健福祉センターにおける引きこもり相談は一万六千八十五人というふうになっておりますし、保健所におきます引きこもりを含む思春期関連の相談は一万一千五百九十七人というふうになっております。 こうした相談活動の充実に資するために、平成十五年には、引きこもりに関する具体的な援助方法等を盛り込んだガイドラインを作成いたしまして、都道府県、指定都市等に配付しております。 また、引きこもりを含む思春期精神保健の専門家の養成を図るために、医師、看護師等を対象に、平成十三年度より思春期精神保健対策研修会を実施しておるところでございます。 なお、障害福祉あるいは児童福祉の分野におけるサービスや若者の就労支援に関する事業の中には、引きこもり対策に役に立つ事業も含まれておるかと存じます。
○西委員 よく引きこもり百万人というふうに言います。私も百万と聞いて一けた多過ぎるんじゃないかと思ったんですが、いろいろなデータを見ましても、大体その前後、もっと多い数字もありますし、もっと少ない数字も実はあります。実態がまずわかっていない、家庭の中でなかなかその実態が外に出てこない、こういうことがあります。しかし、百万といたしますと、若者、三十、四十代もいるということですが、そういう世代の人たちが家から出られない精神的な状況に置かれているということは大変な問題だというふうに思っております。 私が最近よく使う言葉は、人間が真に成熟していくためのシステムが機能していないのではないか。教育でもいじめでも、こういう言葉を私はよく使うんですが、文部科学委員会でも質問をいたしました。そのときに、日高敏隆さんという人の話を申し上げたんですが、動物行動学を専門にされているんですが、「人間は遺伝か環境か?遺伝的プログラム論」という本を紹介いたしました。 その要点を申し上げますと、動物はそれぞれの種の生き方、人間も動物ということになりますが、育ち方に従って、それにぴったりと合った形の学習の遺伝的プログラムが組み込まれている、集団を形成することによって生き延びてきた人間、例えば、アフリカでライオンやヒョウの襲撃に遭わずに生き延びたというのは、百人から二百人単位の人間が必ず集団で守り合ってきたから生き延びたんだろう、こんなことも書かれているんですが、言いかえれば、人間の発育の遺伝的プログラムの特徴は集団の中で育つという点であると。本来、人間はたくさんの人の中で育っていくべきものであり、多様な人々からいろいろなことを学び取っていくようにできている動物なのに、現在はそれができない社会になってしまっているということです。 そういうふうに結論づけて、日高さんは、引きこもりはそういう社会が生み出した結果ではないかというふうに考えておられます。 もう一つ、日本の特派員だった人ですが、外国人ジャーナリストのマイケル・ジーレンジガーという人が「ひきこもりの国」という本を出しております。これは日本の引きこもりのことを書いた本です。ちなみに、引きこもりという言葉は外国語でも引きこもりだというふうに言われているわけですが、ここで引きこもり問題を日本社会の病理現象としてかなり詳細に記述しています。一冊全部そのことですが、この中で、引きこもりの対策として、フリースペース、それからコミュニティーの中での小児病棟、それから自立支援センター、この三つの活動を紹介しております。 青少年をめぐる根本的な問題については、学校教育だけですべてをカバーするというわけにはなかなかいかないと思います。そういう意味で、最近では、規範意識、道徳の教科化なんかの議論が出てきているんだと思うんですが、私は、地域の取り組み、そしてその支援ということがこれからの政策を推し進める上で大変重要なことである、また、それをさらに進めるための検討をしていかなければいけないというふうに思っております。 青少年問題ということになりますと、ともすると、教育をしよう、どういう教育がいいのか、こういうアプローチばかりが目立つんですが、より必要なのは、そういう教育的な発想を離れて、社会参加をする場所、社会に戻るための場所、こういうことを我々が提供することが大事だということです。教育することだけが目的ではなくて、社会に触れさせるという原点をやはりもう一回見詰め直さなければ、青少年施策としては十分ではないんじゃないかというふうに考えておりますが、大臣の御所見を賜りたいと思います。
○高市国務大臣 西委員のおっしゃるとおりだと思います。社会との接点、社会に触れる、人に会う、これが非常に大事なポイントだと思っております。 ですから、厚生労働省でやっていただいている学生等のボランティア、メンタルフレンド、引きこもり等の児童の家庭に派遣する事業ですとか、それから地域若者サポートステーションの拡充強化も、今年度の予算でも箇所数をふやしております。若者自立塾の事業の推進、これも箇所数をふやすということで、文部科学省の意欲向上・自立支援事業も、自然体験とか生活体験に取り組む機会を提供するということで、こういった事業を着実に推進していく。いる場所、社会に触れる場所をふやしていくということが非常に重要だと思います。
○西委員 先ほど紹介したフリースペースのような、社会に戻るための場所が具体的には引きこもりの場合には必要なのではないかと思います。いきなり現実の社会というのはなかなか難しいのではないか。 引きこもりが起きた場合、どこに相談したらいいのか。現在、保健所、精神保健福祉センターなど、どちらかというと医学的な対応、そういう窓口が相談に乗っているわけですが、しかし、引きこもりの場合は、必ずしも精神医療の必要のない方もいらっしゃいます。そうした場合の相談体制は、やはり先ほどの社会に戻る場所、フリースペースといいましたけれども、こういうものを提供している地域の支援グループなどが具体的な窓口になっていただく必要があるんじゃないか。 まず、引きこもっている人の状態を解消するための第一段階として、この人にアプローチする。これが実は大変難しいわけですが、電話、メール、間接的にアプローチする。家庭訪問する、また家族に相談を持ちかけるようないろいろなことが考えられますけれども、具体的に、積極的にアプローチしているのは実はこの支援グループの人たちです。行政が積極的にということにはなかなかなっていないのが現実だと思います。 こうした引きこもりの人を社会に戻す活動をしている支援グループの施設、人員に対する財政的な支援もこれから強化していかなければいけないのではないかと思いますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○高市国務大臣 政府としては、相談対応も当然充実させなきゃいけませんし、それから先進的な取り組みを行っておられる民間団体とまず十分協力するということ、また民間団体の方々が活動しやすい状況をつくっていく、応援をしていくということが非常に大事だと思っております。
○西委員 児童虐待のケースも取っかかりはそうだとは思うんですが、こういう引きこもりの場合は、積極的に介入していくという行政側の姿勢はかえってなかなか難しい面もあると思う、表面上は穏やかにいるわけですから、難しい面もあると思います。そういう意味では、そういう支援グループの人たちの活躍に期待したいと思っております。 最後に、教育再生会議が親学と称して提言をまとめようという動きがありました。いろいろな御意見がありました。その内容は、親学と称するにはかなりほど遠い内容だったんじゃないかなというふうに私は思っておりまして、それどころか、教育再生会議の親学論議は、先行して取り組んでいる地道な活動の支障にさえなるのではないか、こういう思いでおります。 それぞれ地域では、例えば、乳幼児の親同士で悩みや体験を分かち合ったり、自分らしい子育てを学ぶ講座、ノーバディーズ・パーフェクト、完璧な親なんていないというような取り組みを行っている、これはカナダが発祥の一つの流れなんですが、行っております。 核家族化による孤育てが社会問題化しておりますけれども、育児の不安の緩和それから虐待予防に向けた取り組みをそれぞれお互いが啓発をしながらやっている。親ではないひとり身から、子供を得て親になりそして親として生きていく、そういう過程の中でどんなことが起こるのか、どんな心理になるのか、保護者みずからが学んでいくものであって、子育てを通して自分の人生、生き方を考えていく、こういうことが大事だというふうに思います。そういう意味では、再生会議のように保護者が押しつけられるというような内容が、私は正しいものだというふうには思っておりません。 実は、私ども公明党も、子育て支援の一環として、親としての成長を助けるために地域で取り組んでいる親学の自発的な取り組みを評価して、これからさらに十分な支援をしていきたいというふうに思っております。地域で取り組まれている、今現に取り組まれている親自身が学びそして成長していくための親学の取り組みの現状、それから支援状況について、厚生労働省から御報告をお願いしたいと思います。
○村木政府参考人 御答弁申し上げます。 家庭における子育てを地域で支え、親のみずからの学び育ちを支援していくということは、私どもも大変重要だというふうに考えております。 厚生労働省におきまして、先ほど委員からもお話がありましたように、親御さんたちが気軽に集まれるあるいは気軽に相談ができる、そういう場所として地域子育て支援拠点を整備してきておりますが、これを平成十九年度には六千カ所とする方向で整備をさらに進めているところでございます。 また、父親の育児参加を支援する子育てパパ応援事業でございますとか、それから、これは少し行政から積極的に手を伸ばす施策でございますが、育児不安の緩和に向けて生後四カ月までの赤ちゃんのいる家庭を全戸訪問するこんにちは赤ちゃん事業、それから養育が困難な家庭等に対して育児の援助や指導等を行う育児支援家庭訪問事業などの事業に取り組んでいるところでございます。 次世代育成支援に関しましては、ことしの二月に子どもと家族を応援する日本重点戦略検討会議が設けられて検討を進めてまいりましたが、この六月一日に中間報告をまとめていただいております。この中でも、地域における子育て支援は、親がみずから学び育ち、地域のつながりの輪に加わっていくことを基本に置いた事業展開が大切であるという報告がされているところでございます。 私ども、この中間報告も踏まえながら、今やっておりますさまざまな事業がより一層親御さんたちの学び育ちに対する支援の機能を発揮できますように、事業の質の確保向上に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○西委員 ますます支援の充実をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小宮山委員長 次に、石井郁子さん。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。 きょうは、放課後子どもプランについて質問をいたします。 この四月、平成十九年度から、文科省、厚労省所管のもとで放課後子どもプランが新しく展開しているところですけれども、各自治体でもいろいろと取り組みが始まっていると思います。 そこで、関連して幾つかお尋ねをしたいわけですけれども、まず、現状、始まった時点になるんですけれども、放課後子ども教室、それから放課後児童クラブ、これは通称学童保育ですけれども、それぞれ何カ所になっておりますか。
○中田政府参考人 放課後子ども教室の実施状況についてお答えいたします。 文部科学省では、放課後子ども教室の実施に必要な経費として、平成十九年度予算に六十八億二千万円、一万カ所分を計上いたしておるところでございます。 現在、国といたしましては、まだ申請を受け付けているという状況でございまして、現時点ではまだすべての自治体からの申請が届いてございません。今後、実施箇所数の追加あるいは新たな申請を検討している自治体があるというふうに承知してございますので、厚生労働省の事業とも連携しながら、八月上旬をめどに全国的な実施状況を取りまとめる予定としてございます。
○村木政府参考人 放課後児童クラブの実施箇所数について御答弁申し上げたいと思います。 最新の数字、平成十八年五月一日現在でございます。実施箇所数、対前年度六百七十三カ所増の一万五千八百五十七カ所となっております。
○石井(郁)委員 文科省に再度伺いますけれども、今年度の目標は言われましたけれども、昨年度で結構ですよ。十八年度は何カ所ありましたか。
○中田政府参考人 昨年度は、地域子ども教室ということで、国直轄のモデル事業で行ってございましたが、八千三百カ所でございました。
○石井(郁)委員 今、スタートした現状でどのくらいになったかということをつかんでいらっしゃらないという話なんですが、しかし、どうも八千三百よりは少ないんじゃないでしょうか。それはいかがですか。
○中田政府参考人 お答えいたします。 先ほど御答弁申し上げましたように、今申請を受け付け中でございますが、ことしの三月末の時点で各自治体に意向調査をいたしましたところ、去年の八千三百カ所よりは少ない意向しか出てまいりませんでした。 そこで、私どもとしては、これは自治体にとっては新規事業でございますので、予算の確保等にちょっと時間がかかっているという事情があるようでございましたので、自治体に対して説明会とか、私自身、首長さんのところに行って御説明を申し上げてございますが、今後それを踏まえて新たな申請が出てくるものというふうに考えてございます。
○石井(郁)委員 たびたびの質問で恐縮でもあるんですけれども、文科省に。これは新規事業で、文科省としては大分華々しい宣伝のもとに進められておりますからあえて伺うんですけれども、やはりなかなか進まないというか、難しい事情があるようだということについては、その原因というのは何だとお考えですか。それを今後どのようにしていくつもりですか。
○中田政府参考人 まず、昨年まで地域子ども教室でやっていたものが、今度は新規事業で、実施主体は市町村でございまして、市町村及び都道府県で予算化をしていただくということでございます。非常に地方財政が厳しい折、予算化をするということで、自治体によってはちょっと時間がかかっているという事情があるやに聞いてございます。 それからもう一つは、既に放課後児童育成事業の方は先行的に行われているわけでございますが、そこでの事業と、新しく放課後子ども教室という事業を行う、一体的あるいは連携してというふうにお願いしてございますが、その両方の調整に時間がかかっているというところもございます。 そういう事情があるようでございまして、最終的に申請あるいはその実施箇所が固まるのにもう少し時間がかかるというふうに理解してございます。
○石井(郁)委員 それで、もう一点、これも文科省に伺っておかなければなりません。 地域で、地域子ども教室をいろいろ進めていくだとか、放課後子どもプランとして行動を進めていくということでのシンポジウムを開いたり、いろいろしていらっしゃるようなんですけれども、これは、ある県でこういう報道というか、シンポジウムの案内というのがありまして、これはちょっといかがかなと思ったものですから伺っておくんです。 この「地域で支える放課後子どもプラン」という案内状なんですが、それにはこんなふうに書かれているんですね。「文部科学省と厚生労働省によって実施されてきた「地域子ども教室」「放課後児童クラブ」は、平成十九年度「放課後子どもプラン」として統合され、新たな展開を見せています。」と、この表現は正しいんでしょうか。
○中田政府参考人 放課後子どもプランは、先生も御承知のように、文部科学省の放課後子ども教室推進事業と厚生労働省の放課後児童健全育成事業、その両方の事業を、放課後子どもプランという一つの名前のもとに、一体的または連携して実施するというものでございます。 二つの事業があるわけでございまして、それを具体的にどのような形で実施するかにつきましては、事業主体である市町村において、それぞれ地域の実情において決めていただくというものでございますが、私ども文部科学省といたしましては、あくまで一体的あるいは連携という言葉でございまして、本事業の実施において、統合して実施するという言葉は使ってございません。統合するという方針を打ち出しているわけではございません。
○石井(郁)委員 私もおやと思ったものですからお尋ねしたわけですが、しかし、このプログラムを見ますと、そこには文科省の生涯学習政策局生涯学習推進課専門官の方がゲストとして出演されているんですよ。だから、文科省はこういうことをお認めになったのかなと思うじゃないですか。いかがですか。
○中田政府参考人 先生御指摘のように、文科省の職員がそのシンポジウムに出席しているようでございますので、今私が御答弁申し上げた文科省としての方針については、その場でよく説明するように指示をいたしております。
○石井(郁)委員 政府の施策ですから、やはり誤ったことを進められては困るわけで、しかも、現場も新しい事業として、この地域子ども教室と放課後児童クラブ、これをどのようにそれぞれが充実させていこうかというときですから、こういう間違った理解を振りまいてもらいたくないということを強く申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、内閣官房にも伺っておきたいんですが、これは教育再生会議の第一次報告、新しく第二次報告も出されましたけれども、この第一次報告の中に放課後子どもプランについての叙述があるんですね。それを見ますと、このようにありました。「放課後や土曜日の子供の安全で健やかな居場所、遊び場を確保し、勉強やスポーツ、文化活動、地域住民との交流活動等に取り組む事業をいう。」このように書かれてありましたが、この表現ですと、私は、ここでは放課後子ども教室の趣旨しか述べられていないんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですが、これはいかがですか。
○山中政府参考人 お答え申し上げます。 教育再生会議の第一次報告におきましては、先生御指摘のとおり、放課後子どもプランということで、放課後あるいは土曜日の子供の安全で健やかな居場所、遊び場を確保するということでこの放課後子どもプランが説明されているところでございます。 ここで言っております放課後子どもプランは、先生も御指摘のように、厚生労働省の事業として行われております放課後児童健全育成事業、それから文部科学省の事業として行います放課後子ども教室推進事業、この事業はことしの四月から、一体的にあるいは連携しながら、放課後子どもプランという名称で実施されるということ、これを受けて私どもも、こういう放課後子どもプランというものを全国的にぜひ展開していただきたいということでの提言となっております。 ですから、教育再生会議で提言しております放課後子どもプランにも、放課後児童クラブ、いわゆる学童保育についても、これは当然含まれているというものでございます。
○石井(郁)委員 そのような御答弁ですけれども、しかし、これを見る限りでは、やはり非常に一面的じゃないのかな、一方の側しか述べられていないんじゃないかなと思わざるを得ないんですよ。 というのは、これは政府の御説明ですけれども、二つの事業について趣旨が書かれておりますよね。放課後子ども教室の方については、本当にこれとぴったり重なる表現なんですよ。「すべての子どもを対象として、安全・安心な子どもの活動拠点(居場所)を設け、地域の方々の参画を得て、子どもたちと共に勉強やスポーツ・文化活動、地域住民との交流活動等の取組を推進する。」ほぼ一緒ですよね。だから、あれ、こちらの方の表現、趣旨だけをこれは述べているのかなと思ったわけであります。 なぜかというと、おわかりのように、二つの事業ですから、厚労省の学童保育の事業についてもきちんと入っているよということがわかるようにしないと、やはり誤解を生むわけですね。学童保育の方についていいますと、ここでの趣旨は、「共働き家庭など留守家庭のおおむね十歳未満の児童に対して、放課後に適切な遊びや生活の場を与えて、その健全な育成を図る。」と。だから、生活の場というこのキーワードなんですよ。これがすごく大事なキーワードなんです。ということで、それがやはりここでは抜けていますから、放課後子どもプランの説明の中では全く抜けていますので、居場所ということだけをもって、それを読み取ることはできないというふうに思うんですね。 私は、やはり教育再生会議の報告、これは内閣官房としてつくられるものですけれども、いろいろあるかもしれませんけれども、やはり正確に表現をしていただきたいというふうに思いましたので、先ほどの御答弁では、両方の事業を含んでいる、この表現に含んでいるということは確認をさせていただきたいと思いますし、そのように答弁されましたけれども、ちょっと表現は、私は正確ではないということは強く申し上げておきたいというふうに思います。答弁はもういいです、しようがないですね。 次に、学童保育について質問をいたします。 もう言うまでもなく、女性の仕事、そしてまた片親の家庭等々で非常に学童保育の充実というのが求められていると思いますが、学童保育の設置運営に関するガイドライン、これについて私はずっと質問してきましたけれども、二〇〇五年十月二十日にも質問いたしまして、当時の厚生労働省の担当局長は、そういう必要性、研究したいという御答弁をいただいております。 それで、ことし三月、厚生労働省は、各自治体からの質問に答えて、設置や運営にかかわる国のガイドラインについては十九年度中にお示しする予定だというふうに答えております。 そこで伺うんですが、このガイドラインの作成はどこまで進んでいるのか、あわせて、どういう内容としてこれを考えていらっしゃるのか、お尋ねしたいと思います。
○村木政府参考人 お尋ねの放課後児童クラブの設置運営に係るガイドラインでございますが、この作成につきましては、省内に勉強会を設置しまして議論を重ねているところでございまして、今年中のできるだけ早い時期に都道府県等にガイドラインをお示ししたいということで考えているところでございます。 このガイドラインの中身につきましては、既にガイドラインを独自に持っている自治体等がございますので、その例でございますとか、それから、こども未来財団の方で、放課後児童クラブにおけるガイドラインに関する調査研究という調査研究をやっていただいて御報告をいただいているところでございますので、こういったものを参考にしながら内容を固めてまいりたいと考えているところでございます。
○石井(郁)委員 今年度の早い時期に厚労省としてお示しするということで、ぜひそれを待ちたいというふうに思います。 今説明ありましたけれども、財団法人のこども未来財団、本当にしっかりとしたガイドラインに関する調査研究を発表しておりまして、私は、ここまでいろいろ調査研究が進んでいるということについて本当にうれしく思いましたけれども、この内容ですと、低いレベルじゃなくて、かなりの内容をここに含んでいると思いますけれども、厚労省としても、この調査研究の結果を踏まえてされるのかどうか、どういう水準でこのガイドラインを設定されるのか、その辺もちょっと伺っておきたい。
○村木政府参考人 委員御指摘のとおり、こども未来財団の調査研究報告、大変いい内容でございまして、私どももこれをしっかり参考にしてまいりたいと思います。 ただ、今、実際の放課後児童クラブ、自治体によってかなり運営に幅もございますので、多くの自治体が守っていける、ある程度弾力性、幅も持った内容にということも考え合わせながらつくっていきたいというふうに考えているところでございます。
○石井(郁)委員 こういう実際というか実地に基づいた、そして考え方としての立派な研究がありますから、この放課後児童クラブのガイドライン、ぜひしっかり検討、俎上にのせて、いい内容につくっていただきたいということを要望しておきたいと思います。 最後になりますけれども、大臣に、今までお聞きのとおりでございますけれども、やはり放課後子どもプランの中で二つの事業がある。とりわけ放課後の児童クラブ、学童保育については、本当にまだニーズが高い、そしてまだ設置状況も非常に問題だし、そしてまた大規模化しているという問題だとかありますよね。設置運営の基準がないということで、早くそれをつくってほしいという声もあるわけですけれども、ぜひ学童保育も放課後子ども教室もともに充実させるべきだというふうに私は思っておりますけれども、担当大臣としての御決意をぜひお聞かせください。
○高市国務大臣 放課後の子供さんの安全で健全な活動場所を確保するという意味では、この放課後子どもプランをまず着実に実施すること、それから質を確保するという観点が大事だと思っております。質の面では、厚生労働省から本年中の早い時期にガイドラインをつくってくださるということでございますので、ここを見守りたいと思っております。 それから、放課後子ども教室と放課後児童クラブ、これを無理に一体化させないようにということにつきましては、これはもう既に内閣府の方から文部科学省及び厚生労働省にお願いをいたしております。ことしの早い時期にお願いをいたしまして、やはり親御さんですとか地域の実情、ニーズに応じた形で展開をしてほしいということをお願いして、十分に御配慮いただいていると思います。
○石井(郁)委員 ぜひその方向で進めていただきたいというふうに思います。終わります。
○小宮山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これで散会いたします。 午後零時八分散会